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ルルーシュ「黒の騎士団は財政難に陥った」
CC「情け容赦ないな」
ルルーシュ「しかたない、人数過多で斑鳩もちょうど狭くなってきたところだ」
ルルーシュ「俺の権限で>>5をリストラする」
ルルーシュ「扇!」ポンッ
扇「え?」
ルルーシュ「できれば辞表をかいてほしい、いますぐに」
扇「は・・・? いまなんて」
ルルーシュ「ここに置いておく」
扇「ぜ、ゼロ!?」
玉城「おいゼロ! どういうことだ! 扇は副司令だぞ!」
ルルーシュ「そうだ、副司令『扇要』 その給料はお前たち平の騎士団を遥かに超える高額」
扇「……」
カレン「えっ?」
南「たのむ! 扇は俺たちがただのテロリストだった時からの付き合いなんだ!」
ルルーシュ「付き合い? では南、お前がやめるか? お前にも相当額の給料を払っていると思うのだが」
南「……扇、すまん」
扇「南ぃ……」
カレン「扇さんをやめさせるなんてひどいゼロ! なんとかならないの」
ルルーシュ「モニターをみろ。これが今月の黒の騎士団の収支だ」
カレン「うわっ! さよなら扇さん」
カレン「だって扇さんって斑鳩の艦長席であたふたしてるだけだし…」
カレン「KMFの操縦もへただし」
カレン「ハチマキ天パだし口臭いし」
扇「ま、まってくれカレン。俺たち長い付き合いだろっ、ナオトの親友だぞ!」
カレン「そう、お兄ちゃんの友達だからいままでしかたなく付き合ってただけ。それだけ」
カレン「いまの私にはゼロがいるから…」
ゼロ「ほかに異論を唱えるものはいないか」
藤堂「……むぅ、ゼロよ」
藤堂「扇は彼なりにいままで一生懸命がんばってきた」
扇「……」グスッ
藤堂「ゼロと比べれば求心力があるとは決して言えないが、彼の存在を心の支えにしてきた団員もおおい」
藤堂「その点はどう考えている」
ゼロ「黒の騎士団は軍隊ではない、無能が上に居座ることは許されない」
ゼロ「実力のあるものが上に立つ、お前にもわかるだろう藤堂」
藤堂「……そうだな」
扇「!」
古参ってだけで
玉城「でもよぉ!」
ゼロ「仮に人柄が組織にとって大切な要因であるというのなら」
ゼロ「私は便所掃除でもしていなければならないな」
ゼロ「それに玉城、お前は扇よりも自分の身を案じたほうがいいぞ」
玉城「げっ、まじかよぉ」
ゼロ「では満場一致で扇をリストラということで」
扇「……」
ゼロ「まぁ、どれだけ反対されても私の意向はかわらないがな」
扇「……いままでありがとう、みんな」
カレン「扇さん……」
ゼロ「心配するな扇、いままでの活躍に免じて、せめて退職金は出す。気持ちだけの額になりそうだがな」
扇「いや、いいんだゼロ。黒の騎士団が財政的にやばいのは俺にも十分わかってる」
扇「妥当な判断だとおもう」
扇「だいたい元は俺がわがままで続けた組織なんだ」
扇「いまここにゼロのおかげで存続してるだけでも奇跡さ……ハハ」
扇「……ありがとうゼロ。俺にいままでこんな近くで奇跡をたくさん見させてくれて」
扇「そしてこれからも、応援しているよ。なんなら外部協力員だってやってやるよ」
扇「カレン、シロカブトにまけるなよ」
扇「玉城、俺のかわりに下の奴らを頼んだ」
扇「南……なんどお前に助けられたか、本当に助かったありがとう」
扇「藤堂さん、黒の騎士団に参加してくれてありがとうございます」
扇「うう……みんなぁ、元気でな」
扇「死ぬんじゃないぞ……絶対にだ。もうナオトの時みたいな悲しい思いをするのはごめんだ」
扇「俺に……もうすこし力があったら……みんなを守れるくらいの力があったら……」
ゼロ「甘えるな!」
扇「!」
ゼロ「黒の騎士団は部活動ではない、テロリストだ!」
ゼロ「お涙ちょうだいでレギュラーになれる世界ではない!」
ゼロ「……扇、お前には残された道がふたつある」
扇「……!」
ゼロ「ひとつは、すべてを過去の思い出にし、貝のように閉じこもる毎日へ舞い戻ること」
ゼロ「そしてもうひとつは己の心身を鍛え、再度入団テストをうけることだ」
扇「ゼロ……」
ゼロ「……また会える日を楽しみにしているぞ」
・・・
扇「これで無職か」
扇「まぁ、テロリストなんて元から無職だよなぁ」
扇「でもいいんだ」
扇「俺には千草がいるからな……」
千草「///」
扇「ごめんな、いままで心配かけて」
扇「これからは一緒にいられそうだよ」
扇「俺、がんばって仕事さがすよ」
扇「黒の騎士団より割のいい仕事はそんなにないだろうけど」
扇「いままで蓄えた分が結構あるからしばらくは大丈夫そうだ」
千草「がんばってくださいね」ニコッ
扇「お、おう……///」
・・・
カレン「扇さん、行っちゃったね」
ゼロ「だがまだだ……財政難を切り抜けたとはいえない。このままでは来期分のKMFを新調するのは難しい」
カレン「え」
ゼロ「この調子でどんどんリストラしていく」
カレン「ゼロ……本気なんですか」
ゼロ「この顔が冗談を言ってるように見えるか!」
カレン「顔わかりません…」
ゼロ「ゼロが命じる。>>47よ、いますぐ荷物をまとめて斑鳩からでていけ!」
新調しなきゃいけないのは機体の総数が減ってるわけなんだし
玉城「お、おれ……?」
ゼロ「……聞こえなかったのか、玉城」
玉城「おい、冗談だろぉ!?」
ゼロ「私はいままで一度も冗談をいったことがない人間でね」
玉城「俺たち親友だろぉおお!!」
ゼロ「親友なら私のことはよくわかっているはずだが…」
玉城「は……は……」
カレン「確かに、最近お金つかいこみすぎよ」
カレン「どれだけ新人の歓迎会ひらけば気が済むの」
玉城「それは早く仲間意識を高めようとしてだなぁ!」
玉城「だれかなんとか言ってくれよぉ!!」
藤堂「ゼロ、この判断には私は異論はない」
ゼロ「そうか、助かる」
ゼロ「いい大人にだだをこねられるほど見苦しいものはない」
ゼロ「では満場一致ということで」
玉城「俺は納得してねぇっっての!」
ゼロ「つばを飛ばすな。玉城、はっきりいっておく」
ゼロ「お前はお荷物なんだよ。毎回毎回お前のKMFの修理にどれだけ費やしてると思う」
玉城「そ、それは俺が最前線で勇敢に戦ってるから」
カレン「私は無傷ですけど?」
玉城「性能が違うだろうがぁ!」
ゼロ「ではお前はグレンに乗ればシロカブトと同等に戦える実力があると?」
玉城「うぐ……」
カレン「え、グレンは私のですけど」
ゼロ「わかっている、もしもの話だ」
玉城「……左遷じゃ、だめなのか?」
ゼロ「……いいのか玉城。いままで上の立場ででかい面してきたお前が」
玉城「!」
ゼロ「便所掃除からやりなおすのでは、いままで散々こき使ってきた新人達に一体どういう扱いをうけるか」
ゼロ「想像つかないわけでもあるまい?」
玉城「……」
ゼロ「見渡してみろ、お前の部下たちはこの決定に満足気なようだが」
新人達「……」ニヤニヤ
玉城「ち、チクショおおお!!」
ゼロ「不要なんだよ。お前や扇のような風見鶏を身内においておけば」
ゼロ「よからぬハプニングにもつながるおそれがある」
ゼロ「組織とは絶対でなければならない」
ゼロ「上に立つものには上に立つものなりの品位と実力が必要なのだ」
ゼロ「そのどちらも満たしていないお前が」
ゼロ「お前より遥かに有能な若者たちの前で横行闊歩することは許されない!」
玉城「……」
ゼロ「さらばだ玉城宴会太政大臣。君は黒の騎士団でもっとも不要な存在だった」
玉城「……」グスッ
ゼロ「扇と同じことを言わせるつもりか」
ゼロ「男なら実力を手にここへ戻って来い。常に門戸は開放されている」
ゼロ「だが次はお前の育てた部下がお前をテストすることになるがな…!」
カレン「さよなら。お元気で」
藤堂「日本男児たるもの、いつ何時たりとも覚悟は必要だ」
藤堂「血反吐を吐いてでも戦いぬく覚悟がな、お前にはそれが足りなかった、それだけのこと」
玉城「…」トボトボ
ゼロ「がん細胞は取り除いた!」
ゼロ「これで組織も正常化するだろう」
カレン「やった! 嫌いな人が一気に二人もいなくなった!」
ゼロ「……だが、これだけではまだまだ足りんな」
カレン「えっ」
ゼロ「……>>76、みんなに別れのあいさつを告げろ」
ゼロ「お前は今日限りで黒の騎士団をクビとする」
藤堂「……ゼロ、いまなんと?」
カレン「……」
ゼロ「……カレン、お前はクビだ」
カレン「ぜ、ぜろぉ!?」
ゼロ「いい機会だ。お前は黒の騎士団を抜けろ」
カレン「そ、そそそんなぁあ!」
ゼロ「…以前から私はずっと気に病んでいた。女子高生のお前にやはりテロリストはふさわしくない」
カレン「そんなことありません!」
カレン「日本解放のためなら、青春なんて惜しくない!」
ゼロ「……」
藤堂「紅月の実力はお前も認めているだろうゼロ!」
朝比奈「そうですよ、カレンがいなくなったら誰がグレンにのるんです。もしかして俺か藤堂さん?」
千葉「この決定には納得がいかないな」
ラクシャータ「そぉねぇ、この子より優秀なデバイサーなんてそう簡単にはみつからないしぃ」
ラクシャータ「それで私の研究が滞るのは論外」
ゼロ「……では問おう」
ゼロ「お前たちは子供を戦わせることになんの後ろめたさも感じていないのか」
藤堂「……」
ゼロ「戦争の責め苦は大人の負うものだ」
ゼロ「私たちはブリタニア皇帝と同じく、子供を戦争の道具につかう汚い人間に成り下がっていいのだろうか」
ゼロ「それが正義か?」
ラクシャータ「あんたが正義を語るなんてねぇ」
カレン「私はかまいません! 高校生はもう大人です!」
ゼロ「カレン、お前は女の子だ。人殺しを肯定してはいけない」
ゼロ「学校に通い、勉強し、友達をつくり、時には恋に溺れる」
ゼロ「そんな歳なんだよ……」
カレン「でも……私が戦わないと黒の騎士団が!」
ゼロ「自惚れるな!」
ゼロ「女子供ひとりいなくなっても黒の騎士団は戦える!」
ゼロ「カレン! お前はいままで私達の何を見てきた!」
カレン「……うっ」
藤堂「紅月の分は私が闘ってみせる」
カレン「藤堂さん……でもシロカブトは私が……」
千葉「紅月。先輩としていっておきたいことがある」
朝比奈「俺たち後輩だって」
千葉「黒の騎士団としては紅月のほうが先輩だが、人生の先輩は私だ」
千葉「青春は満喫しておけ。特に女の子はな」
千葉「若さとは一瞬の内に散りゆくもの」
千葉「私はこの歳でようやく気付いた」
カレン「千葉さん……」
千葉「できなかった私の代わりに、紅月にはたくさん青春してほしいんだ……」
千葉「頼む! 紅月! 女の子に戻ってくれ」
千葉「もうお前は……戦わなくてもいいんだ……」
カレン「そうですか…………じゃあ私、青春します」
ゼロ「それでいい!」
カレン「ゼロと、この黒の騎士団で!」
ゼロ「なにっ」
千葉「なんだ、そうか、そういうことか」
朝比奈「へぇ、ゼロも隅に置けないね」
ゼロ「な、なにをいっているお前たち……」
藤堂「ゼロ、どうやら紅月の青春の舞台はここのようだ」
カレン「はい! アシュフォード学園にはろくな男がいないんで! てかブリキばっかりだし!」
ゼロ「ふざけるな! カレン! お前はクビだ! 出て行けェ!」
カレン「はい! 黒の騎士団はやめてもゼロのお側にはいます!」
カレン「私はゼロの親衛隊(追っかけストーカー)ですので!!」
ゼロ「!!」
CC「良かったじゃないか、ただ働きが増えて」
ラクシャータ「これで私も一安心」
ゼロ「……ええい、見誤ったか」
ディートハルト「これはとんだスクープですね」
ディートハルト「黒の騎士団内で熱愛発覚、それも司令と戦闘隊長とくれば、視聴率はとれそうです」
ゼロ「だまれ!」
ディートハルト「失敬」
カレン「ゼロのお側にいられるならお給料はいりません」
ゼロ「ええい! むやみにくっつくな!」
藤堂「大人の見栄をきったところで悪いが、これからもアテにさせてもらっていいのか」
カレン「もちろんですよ藤堂さん!」
朝比奈「戦力の低下は免れそうだね」
ゼロ「だめだだめだだめだ! 私の決定は覆らん、カレンはしばらくKMF搭乗を禁止する」
カレン「え~~、そんなぁ」
CC「その分空いた時間でゼロに尽くせばいい。よかったなカレン」
ゼロ「くそっ、ええいついでにお前はクビだ>>121!」
ゼロ「そうか! そうだったのか」
カレン「どうしたんですかゼロ」
ゼロ「この状況を脱するには私が黒の騎士団をやめればいい」
藤堂「気が触れたかゼロ!」
CC「なんという逆転の発送、童貞をこじらせるとこうなる良い見本だ」
カレン「そんなに私、迷惑ですか」
ゼロ「……いや、さっきお前に言っていたことがすべて跳ね返ってきているんだ」
ゼロ「(俺の青春とは……)」
ゼロ「(もういいんじゃないか、いままでがんばった。努力賞でいいじゃないか……)」
ゼロ「(17そこらの小僧が世界を動かすだなんて、いい気になりすぎだ)」
ゼロ「(俺には俺の青春が、アシュフォードがあるというのに…)」
ゼロ「帰る!!」
藤堂「あぁわかっている、共に世界を変えようではないか」
ゼロ「もう私、俺は学園に帰るぞ~ー!!」
藤堂「が、学園!?」
朝比奈「いま学園っていった?」
ゼロ「あぁ、俺は俺の人生を満喫する」
ゼロ「こんなところでテロリストとして泥臭い戦いに身を投じるのはごめんだ」
ゼロ「学園に帰れば温かい家庭、仲の良い友人や先輩達が待っている」
カレン「じゃあ私も帰ります」
千葉「ゼロは学生だったのか……」
藤堂「待てゼロ! ならばお前が抜けた穴はどうする! 組織のトップが気まぐれで場を離れてどうする!」
ゼロ「もういいだろう!」バサッ
ルルーシュ「俺はもういやなんだ」
藤堂「ぶ、ブリタニア人!? 子供だと……!」
ルルーシュ「これ以上だれも手に掛けたくない、引き金をしぼるあのおぞましい感覚はこりごりだ」
ルルーシュ「優しい世界へ帰りたい……」
藤堂「……私たちは子供にここまでの責を押し付けていたのか…」
朝比奈「でも、ゼロがいなかったら日本は」
ルルーシュ「藤堂、あとはすべてお前とシンクーにまかせた」
ルルーシュ「奴は俺と同等に頭が切れる、戦術眼も備わっている。きっとうまくやってくれる」
ルルーシュ「うすうす感じていたんだ、俺はあまりに場違いな人間なのではないかと」
ルルーシュ「ここは日本人の集う部隊だ、ブリタニア人の俺には相容れない部分がある」
ルルーシュ「文化の違い、感性の違いに日々とまどっていた……」
ラクシャータ「ちょっとなぁにそれ、私へのあてつけ?」
ルルーシュ「ラクシャータ、研究は続けてくれ。陰ながらできる限りのバックサポートはさせてもらう」
CC「ぶっちゃけたことで精神が完全に折れている……」
ルルーシュ「俺は戦いたくないんだ、自分を偽って友達を裏切って、人を傷つけて」
ルルーシュ「それで本当の平和がくるのだろうか……日々考えていた」
ルルーシュ「確かに俺には力がある」
ルルーシュ「だが力の向け方は、なにも戦争だけではない」
ルルーシュ「俺は俺なりのやりかたで自由のためにたたかってみようと思う」
ルルーシュ「もとより、俺はただの学生。チェスが強いただの、子供」
ルルーシュ「手に入れた力におぼれているだけの虚しいピエロだ……」
藤堂「すまなかった……私達がお前にいつまでもすがりついたせいで」
千葉「確かに私たちはずっとおんぶにだっこをせがんでいた」
朝比奈「戦争は子供の出る幕じゃない。そんなのわかってるよ」
ルルーシュ「みんな、いままで利用するだけして悪かった」
藤堂「気にするな若人よ、若さゆえの過ちなら誰にでもある」
ルルーシュ「これで俺のゼロとしての戦いも終わりか……」
藤堂「しかしだな、お前を解任するとして、やはりゼロの記号はいまのわれらにとっては大切だ」
藤堂「一体だれがゼロの役目を引き継ぐ?」
藤堂「シンクーは作戦指揮はできても、基本的に中華連邦を離れることができない」
ルルーシュ「そうだな……では最後に新ゼロを決めてから俺は脱退することにしよう」
朝比奈「この中じゃ藤堂さんしかいないでしょ」
千葉「同感だな、ゼロをこなすにはリーダーシップが必要だ」
カレン「さっさと決めて学校もどろうよルルーシュ!」
ルルーシュ「あぁわかっている。よし……ゼロの役目は>>171! お前に託す」
神楽耶「えっ!? わたしですか?」
ルルーシュ「すっかり存在を忘れていたが神楽耶さま、お願いできますか」
ルルーシュ「やはり日本といえば京都六家、あなた様の存在は日本人の心の拠り所となるのです」
ルルーシュ「お飾りでもいい、内政と戦闘はシンクーにまかせて」
ルルーシュ「あなたにはこれをかぶっていてほしいのです」
神楽耶「でも…ゼロ様がいない黒の騎士団なんて……」
ルルーシュ「だからゼロになるのですよ、あなたが最も寵愛したゼロに……」
神楽耶「そんな……」
ルルーシュ「大丈夫、艦長座でふんぞりかえっているだけでいいですから」
神楽耶「……わかりましたやってみます、それがゼロ様の最後の願いなのですね?」
ルルーシュ「はい、誠に勝手ながら本日をもって黒の騎士団を脱退させてもらいます」
神楽耶「いままで御役目おつかれ様でした」
神楽耶「でもこれだけは覚えておいてくださいね」
神楽耶「私はいつまでもゼロ様のお帰りを待っています」
ルルーシュ「俺にはたくさん帰る場所がある……こんなに嬉しいことはない」
藤堂「私も君の帰りを待っている。それまで決してブリタニアに屈したりはしない」ので」
ディートハルト「ふむ、ゼロの華麗なるショーが見れなくなると思えば実に惜しいですが」
ディートハルト「私は子供が人殺しをしているところをカメラに収める趣味はありません」
ラクシャータ「ふぅんあんたは絶対ゼロ脱退には反対だとおもったにねぇ」
ディートハルト「堕ちた報道屋としての最後のプライドです」
ルルーシュ「ありがとうディートハルト。お前は実に優秀な部下だったよ」
ディートハルト「とんでもございません、これからも親交は深めさせてもらいますよあなたは個人的におもしろい逸材ですので」
ルルーシュ「かまわない。必要があればお前を通して黒の騎士団に助言をほどこそう」
南「だがこれで組織は大きくかわる、ポジションの再編も大変だぞ」
ルルーシュ「やれますか、神楽耶様」
神楽耶「おまかせください! 黒の騎士団のみなのことは良く存じております」
ルルーシュ「さすがだ、ゼロの妻を自称するだけはある」
カレン「……」
神楽耶「あたりまえです! ご心配なさらずにゆるりと青春を満喫してください」
ルルーシュ「お心遣い、感謝いたします」
神楽耶「少し……口惜しい気はしますけどね、いえなんでもございません……」
ルルーシュ「ではいこうか、カレン」
カレン「はい!」
CC「おい私は」
ルルーシュ「お前は放っておいても大丈夫だ」
CC「ひどいヤツだ」
ルルーシュ「あぁ、俺はわがままで勝手なひどいやつだ」
ルルーシュ「そんな俺にいままでついてきてくれて、本当にありがとうみんな」
ルルーシュ「体にはくれぐれも気をつけて……日本は気候の変化が厳しいから」
藤堂「そんな国が私たちは好きなんだ」
ルルーシュ「あぁ、しっているとも。俺もだよ。俺はほとんど日本育ちだからな……」
ラクシャータ「まぁあとは大人にまかせな」
朝比奈「そうそう、あんたは人生をエンジョイすべきだ」
千葉「大人になって、思うところがあれば戻って来い」
藤堂「来る者は拒まず、去る者は追わず。それが黒の騎士団だ」
ルルーシュ「あぁ……また会おう」
カレン「みんな元気でねー」
CC(私は最後まで蚊帳の外か……まぁ正式なメンバーじゃないしな別に)
・・・・
ルルーシュ「こうして俺はアシュフォード学園に舞戻ってきたのである」
スザク「やぁ、ルルーシュ! 今日はサボらず来たんだね」
ルルーシュ「スザク!」
スザク「うん? どうしたんだい?」
ルルーシュ「どうしたとは?」
スザク「いや、いつもはしかめっ面してるのに、今日のルルーシュはやけに晴れ晴れした顔をしているなって」
ルルーシュ「べ、べつにそんなことはない」
スザク「悪巧みはやめたのかい?」
ルルーシュ「……」
スザク「なにかあった? なんでも聞くよ、場合によっては協力する」
スザク「僕達、悪友だろ?」
ルルーシュ「…まぁ、そうだな。スザク、お前にだからこそ話せる話もあるか」
ルルーシュ「あのな、スザク……」
ルルーシュ「実は俺、今日……――
終わり
Entry ⇒ 2012.09.04 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
照「地上波…?」
照「勿論咲の事は伏せて一人っ子設定にしておいた」
照「てっきりCSか何かだと思っていたら、まさかの地上波朝イチニュース番組」
照「再現ドラマまで作ってあるって…」
照「明日藤TVで…うう、どうしよう」
淡「何で?テルーはカメラの前ならどこも恥ずかしくないよ?」
渋谷「喜ばしい事じゃないですか」
亦野「私も帰ったら録画の準備を」
照「もしも咲に観られたら…どうなるか分かる?」
照「うん…例え放送日以降どれだけの愛を注ごうとも、こればかりは拭えない汚点になる」
照「きっと咲は社会的に死んだ扱いになり、無理矢理高校も辞めさせられ」
照「やっとの思いでボロボロニなって東京に辿り着き…そこを優しく介抱する私」
照「やがて姉妹の粋を超えた本物の愛情がお互いに目覚め…」ホワホワ
渋谷「無いでしょうね」
亦野「無理でしょうね」
淡「さすがに夢を見過ぎかも…」
照「ですよね」
菫「TV局に抗議の電話を送れば済む話じゃ…」
渋谷「菫先輩、相手はあの悪名高い藤TVですよ?多分軽く流されて終わりです」
淡「この前もバラエティの麻雀で元議員のタレントが全裸になってたし…///」
亦野「あそこまで議員がはっちゃけるとは誰も思わなかっただろうな」
照「…………そうだ!嵐を長野県に呼び込めば…この右手で!」ギュルギュル
照「いけー!」ギュルギュル
照「雨雲よ、長野にぃぃぃぃ!」ギュルギュル
菫「…ところで今の天気は?」
亦野「快晴です」
菫「今照が頑張って右手を突き出してる方向は?」
渋谷「西北西です」ズズズ
菫「明日の長野の天気は?」
淡「今の所ずーっと晴れだってさ」
・
・
・
照「ううう、腕と顔が痛い…陽が落ちるまでずーっと嵐を呼んでたからな…」ヒリヒリ
照「しかも長野県は晴れ照…くそっ、私の力が足りないばっかりにっ!」
照「あああ、まずい、まずいっぞっ!アイキャッチが出てきて、CM明けには私のインタビューが…」
照「ああああああああああ!」
~~~~~~~~~~~~~~
ナレーション『本日、取材を快く受けてくれたのは』
照(くっ…取材料を何度も上げてしつこかったから引き受けただけなのに…)
ナレーション『白糸台の中でもファンクラブが存在すると言う美人過ぎる先鋒、宮永照』
照「!?」
渋谷「!?」
亦野「~ッ!?」
淡「!?」
菫「」ビクッ
照「お願いします」スマイルッ
照(うわあ、我ながらわざとらしい…)
レポーター「まず最初になんですが、麻雀を始めたきっかけは?」
照「麻雀好きな両親でして、家の中に全自動の卓があったんですよ」
照「ですから自然にのめりこんでいったんだと思います」スマイルッ
照(あああああ、最初はかじる程度だけだったけど咲に教えたくて上達したのに…)
照(そんなに言うの!?とても嫌な予感がする…)
注意書き『この映像は、本人の回答を元に番組側で再現したものです』
・
・
・
ナレーション『宮永照…父親の故郷だった長野県で産まれる』
ナレーション『一人っ子というだけあり、珠のように愛情をこめて育てられた』
照(ごめんよおおお咲いいいいいい)
照父『あはは、照は強いなあ』
照母『将来は立派な麻雀プロになるかもしれないわね!』
黒人『ホンマ、べっぴんはんやしホント将来が楽しみやわぁ』
照(誰だコレー!?)ガビーン
ナレーション『麻雀に早くから触れ、家族とホームステイしている留学生と共に遊ぶ毎日』
照(何で留学生!?そんな事私一言も言ってない!)
ナレーション『だが、崩壊の序曲は奏でられ始めていた…』
照(!?)
照母『あなた…今日こそはお酒を飲んで来ないって言ったじゃない!』
照父『うるせぇっ!カン!』ドゴォッ
照母『きゃぁっ!…今日は照の誕生日なのに…』
ガチャッ
幼照『………パパ…今日、私の』
照父『うぼぉえっ!』ボチャボチャ
幼照『…………』パタン
ナレーション『この頃から両親の仲が悪化…父親は夜遅くに酒を飲んで帰り、母親に暴力を振るう毎日』
照「」
ナレーション『最愛だった父親との別れ。当時の事はあまり覚えていなかったと言う』
ナレーション『だが転校した小学校で、照を待ち受けていたのは……』
子供A『お前長野から来たんだろー!田舎者は出てけ!』
子供B『そうだそうだ!食らえ黒板消し!』バフッ
幼照『ううっ…やめてよぉ』シクシク
ナレーション『壮絶ないじめの数々。更に母親はパートに出かけ孤独で貧乏な生活を送る』
照『…角砂糖、ですかね…喫茶店とかに置いてるあの…』
ナレーション『当時唯一の楽しみは角砂糖。その生活の酷さが伺える…』
照(あれは砂糖は粉か角かどっちかって質問の回答だったのに…)
ナレーション『中学を出てもいじめられるのは変わらず、この時は本気で自殺を考えたと語る』
照(語ってないよ!)
ナレーション『しかし、その時救いの手が差し伸べられた…』
中学照『…貴方は……』
ナレーション『以前長野に居た時ホームステイしていた、あの留学生と偶然出会った』
ナレーション『彼は努力の果てに念願が叶い有名な大学に合格し、順風満帆な学園生活を送っていたとの事』
照(だから誰なんだー!?)ガビーン
中学照『でも、今の私に取り柄なんて…』
黒人『照ちゃんには麻雀があるやないか!』
中学照『…麻雀…?』
黒人『ワイなんかずーっと照ちゃんに勝てへんかった!絶対素質あるわ!それでいじめっ子全員見返してやりゃええやん!』
ナレーション『これが、宮永照を麻雀の道に歩ませる事となった言葉である…』
照(違ーう!)
中学照『ツモ、6000オール!』バーン!
中学A「」ぐにゃあ~
中学B「」ぐにゃあ~
中学C「」ぐにゃあ~
ナレーション『かつてのいじめっ子達に麻雀で勝負を挑み、なんと負けた回数は0』
ナレーション『照本人の収入は約600万にも及び、その金額を持って闇金業者の借金を完済』
照(借金!?してないよ!)
ナレーション『そして今現在白糸台の一軍として活躍し、3年連続インターハイ制覇と言う快挙を成し遂げようとしている…』
レポーター『貴女にとって麻雀とは?』
照『…全て、ですかね……』
照「どうしてこうなった…」
照「…皆、朝の再現ドラマ、あれは」
渋谷「照先輩、これを」スッ
照「…お茶?だからあのドラマは」
亦野「先輩、何かあれば連絡してください、いつでも助けになります」
照「だからあれは」
菫「照…」ダキッ
淡「テルー!」ダキッ
照「!?」
菫「照…がんばっだな…よくここまで…ぐすっ」
淡「ぜったいぜったいぜーったいインハイ勝とうね!そしておかーさんに…」
照(…今言ったら多分私の命がまずいな…)
照「来てしまった…どうしよう、咲にどんな顔して会ったら良いんだ…」
菫「咲?ああ、清澄の宮永咲か…何でそんなに気にしてるんだ?」
渋谷「先輩は一人っ子なのに…あ、もしかしたら親戚とか…」ズズズ
照(やばい、何で誰も信じて疑ってないんだ…)
淡「ところで、そのサキって人強いの?」
亦野「強いからここまで来たんだろう…ん?」
ゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッ
照「あれは…まさかさ…き…?」
咲「…………」ゴッゴッゴッゴッゴッゴッ
咲「………」ゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッ
照(だがしかし、ここは心をこめて謝るしかない…)
照(見せてあげよう、お姉ちゃんの土下座を!)
照「咲…ゴメ」
淡「テルー!早く行くよ!」グイッ
照「!?」
菫「さあ行くぞ皆、一人っ子だった照の為に!」
渋谷「今度は私達があの留学生の代わりに助ける番ですっ!」
亦野「絶対に繋ぐ…命に代えてもッ!」
照(はわわわわわわわわわわ)
咲「………ユルサナイ…」ゴッゴッゴッゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
照「私のファン…?頂きます」ムシャムシャ
優希「うわああああああん!」
照(うっ…いきなり辛い物を食べたせいで…)ギュルギュル
怜(なんや、あんまり怖くないなあ)
玄「」ガタガタガタガタ
菫「貰った!」ドシュッ
まこ「キング・クリムゾンッ!矢は通り抜けるッ!」ドギャーン
ドスッ
京太郎「なっ…」
宥(あったかくない…)ガタガタ
泉「」ガタガタガタガタ
京太郎・・・どうして・・・
久「あ、ちょっと貰うね…ぷはーっ!ちょうど温かい物飲みたかったのよね」
渋谷「」
憧(白糸台の動きが止まった…今がチャンス!)
セーラ(セーラー服スースーする…)モジモジ
亦野「私は『荒野の狼』と呼ばれていた…(戦場で)」
和「私は『亜光速の天使』と呼ばれていました…(ネット上で)」
船久保「私は『フナキュー』と呼ばれている…(部内で)」
灼(何これ…)
菫「いよいよ淡の出番か…」
照(全体的には清澄が追い付こうとしている…うっ)ギュルギュル
渋谷「ぐすっ…(お茶があったらあんな振り込みは…)」
亦野「今となっては淡が逃げ切れるかどうか…」
竜華(私達にもまだ逆転のチャンスはある…)
ゴッゴッ
隠乃(私は絶対に諦めないっ!)
ゴッゴッゴッゴッ
淡(いつもより差は小さいけど、まあ勝てるよねっ♪)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ…
咲「…………」
恒子「逃げる白糸台、追う三高!大将戦開始ぃーっ!」
淡(とは言っても能力を2つ持つ私の敵にはならないと思うけど)
淡(第一に私以外の相手を「淡く」…高い役を決して作れなくする)
淡(そして第二に字牌を好きに操れるから、大七星なんか簡単に、条件が揃えば四暗刻だって)
淡(絶対私は負けない。皆には踊って貰うかな?)
咲「ツモ」ゴッ
淡(あ、ゴミ手で上がる?それならいくら上がったって…)
淡「えっ」
竜華「えっ」
隠乃「えっ」
恒子「えっ」
健夜「えっ」
咲「…『天地抹消』(エンドオブザコスモス)」
健夜「これってありなの?ねえ…」
恒子「大会側のアクシデントですが、出来ちゃったものは仕方ない!役満扱いとなりますっ!」
亦野「ぬう…あれは轟盲牌!」
渋谷「知っているの、誠子!?」
亦野「圧倒的な指の力をもって表面を削り白牌を創る技だが…あそこまでの精度とは…」
※『玄人超人伝~これぞ神業なりや~(民明書房)』より抜粋
照「咲…うっ、また波が…」ぎゅるぎゅる
竜華(顔が見えないと思ってたらとんでもない化け物やった…でも白糸台は落ちた!)カチャッ
隠乃(この機を逃さないっ!)チャッ
咲「……」ゴッ
菫「まずい、出鼻に役満を喰らってか淡の様子が…」
渋谷「支配が効いてない…に、逃げて淡っ!」
咲「ツモ」ゴッ
淡「えっ」
隠乃「えっ」
竜華「えっ」
恒子「えっ」
健夜「えっ」
宥(あったかそう…)ホワホワ
咲「……真紅中線(スカーレットセンターズ)」ゴッ
健夜「ねぇ、これ本当に大丈夫なの?クレームとか来ないよね…」
恒子「出来ちゃったものは仕方ないので、役はしっかり数えますっ!」
亦野「あれは轟紅牌!」
渋谷「知っているの、誠子!?」
亦野「己の血をもって赤牌を生成する技だが…あそこまでの精度とは…」
※地獄麻雀列伝~息子の骨牌で麻雀を打った男~(民明書房)より抜粋
照「…咲ぃーっ!」
照「咲、お前はそんな事をする子じゃ無いっ!純粋に麻雀を楽しんでた!」
係員「ダメっ・・・乱入はダメっ・・・」グイグイ
咲「…………」
照「嶺上の話まで忘れたのか!?誰でもいい、嶺上で上がってくれ、そして咲に…はうっ!?」ぎゅるぎゅる
恒子「…はい、お騒がせしました!何なんでしょうね全く!」
淡(…リン……シャン…咲く…サキ…?)
淡「カン」チャッ
ドスッ
竜華「!?」
隠乃(ラーメン食べたくなってきたなぁ)
淡「…あ…れ……?」
咲「…槍積」ゴッ
淡(テルー、ごめんね?私のせいで白糸台は…あれ…一人っ子って…)
淡(…違う…そうだ、前テルーは言ってた…妹が居るって…それが…)
淡(今サキを救えるのは私だけなんだ…だから…)
淡「カン!」
ドスッ
淡「ぐぶっ…(私が、やらなきゃ…)」
咲「…………」
ドス
淡「カン…!」
ドスッ
淡「…カ…ン…」
ドスッ
淡「……(もう、駄目かもしれない…視界が暗く…)」
淡(血が足りない…私。ここで死ぬのかな)
淡(麻雀で死ぬのも、悪くないかも…さよなら、みんな…)チャッ
「カン!」
穏乃「うっ…!結構効くかも…」
淡「そんな…アナタがどうして…」
穏乃「あんなにチャンピオンから頼まれたんなら…やらないわけがない!」ドヤァ
竜華「…カン!」
ドスッ
竜華「ぐっ…」
淡「…アナタも…下手したら死んじゃうのに…」
竜華「だったら尚更、1年のお嬢ちゃんには任せられんわ」
竜華「勘違いせんといてや、チャンピオンのお願いやからしてるだけやからな!」
淡「はぁ…はぁ…(そろそろ、かな…)」
穏乃「はぁ…っ…(もう、駄目かも…)」
竜華(怜…もっと膝枕させた方がよかったんかな…)
淡(点数的に見ても…後一回…これで…)
咲「……」チャッ
淡「カン!(お願い、通って…)」
咲「……」ヒュッ
淡(~~~~~ッ!)
スカッ
竜華(外した…これで…)
穏乃「行け…っ!」
淡「…ツモ!リンシャン…のみ…!」
咲「…………!」
ガシャーン
咲「…ぐすっ…ごめん、なさい…酷いこと、しちゃった…」ボロボロ
穏乃「…勘違いしないで、よっ!」
咲「…え……」
穏乃「今の私は…あなたと麻雀を楽しみたいんだよ…だから謝る必要なんか無いって!」
竜華「さて、終わった事やし…改めてやらせてもらうでー」
穏乃「たはっ!手厳しい…」
淡「…二人とも、ありがとう……」
穏乃「いいっていいって!」
竜華「何か言ったか?」
穏乃「あ、それロンっ!」
竜華「何やと!?」
淡「……(何て緊張感の無い試合…だけど)」
咲「カン!ツモ!リンシャン!」チャッ
淡(みんな凄く楽しそう…)
淡(テルー、ごめんね。三連覇は無理みたい)
淡(けど、今はこの雰囲気をもう少しだけ…)
白糸台 100000
千里山 100000
阿智賀 100000
清澄 100000
穏乃「」
竜華「」
咲「ありがとうございましたっ!」ペコリ
淡(え…あれ…普通に楽しんで打ってたら…あれ…?)
穏乃(あれ…誰が一位なのこれ…え…?)
竜華(何でこんな事出来るんや…そんな…今までの努力は…)
咲「麻雀って…楽しいよね!」
カン
咲「わひゃあ!?お、お姉ちゃん!」
照「ごめんね!藤TVにまちがったドラマを作らされて本当にごめん…」
咲「ううん…その気持ちが分かっただけで十分だよ…」
照「咲……」ギュッ
咲「決勝、仕切り直しだってね…」
照「ああ、二人で戦えないけど…淡は強いぞ」
咲「お姉ちゃんだって…次こそは本調子で戦ってね?」
照「ああ!」
照「咲……」
咲「またまた決勝が仕切り直しだって!」
照「あ、ああ…もう5度目だが、お父さんは心配してないのか?」
咲「お姉ちゃんと居る時間が長くなるから、そっちを大事にしろってさ…」
照「そうか……」
咲「次の決勝も、私頑張るからね!」
照「ああ…」
照「ひぃいっ…!」ビクッ
咲「もう18度目だけど、また全員同点だから仕切り直しだってさ!」スリスリ
照「そ、そうか…もうみんなして引き分けで良いんじゃないかな」
咲「そんなぁ…やっぱり順位ははっきりさせるべきだと思うんだけどな…」
照「皆も色々有るだろうし、もうじき決まって欲しいな…」
咲「うん…でも、お姉ちゃんと離れ離れになるの、やだな…」
照「」ゾクッ
照「」
淡「」
咲「もう82度目の仕切り直し…ずーっとお姉ちゃんと一緒に居られる…それにさ」
咲「和ちゃんも喜んでるんだよね、咲さんと一緒に居られる時間が増えてるって」
咲「京ちゃんもタコス研究に時間を費やせる、こっちには何の不利益も無い」
咲「勿論そっちにも損は無いよね?麻雀をずーーーーーーーっと楽しめるんだから」
照「あ…あああ…」
淡「あ…あああああ……」
咲「これからも、麻雀を楽しもうね!」スマイルッ
照淡「ウワアああああああああああああああああああああああああああ!」
今度こそカン
運営まで支配下においたってことか・・・
まぁ西入り北入りは最低してるんだろうな
Entry ⇒ 2012.09.04 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「プロデューサーは心配症」
P「」ソワソワ
P「」ソワソワソワソワ
P「」ソワソワソワソワソワソワ
律子「ああああ!! 鬱陶しい!! バカみたいにソワソワしてっ!!」
P「だ、だって! 貴音がまだ帰って来てないんだぞ!?」
P「もう5時半だ! 5時半! いくらなんでも遅すぎる!」
律子「小学生じゃあ無いんですから……」
小鳥「日が落ちるの早くなりましたからねー」
P「なんでそんなに能天気なんですか! そんなんだから婚期も逃s」
小鳥「(ニッコリ)」
P「……ごほん」
P「……暗がりに隠れた悪漢に『チャオ☆』や『チャオ☆』みたいな目にあわされてるかと思うと」ゾワワ
律子「まさかそんなわk」
P「だ、ダメだ! 想像したら心配になってきた!!」
P「うおおおおお!! 貴音ぇぇぇぇぇぇ!!!」
P「貴音ぇぇぇぇぇぇ!!」ダダダダダダダ
貴音「……ズズッ」
貴音(仕事を終えた後のらぁめんは格別ですね)
貴音「……ズズズッ」
戸「ガラガラッ」
P「貴音ぇぇぇぇぇぇ!!」
貴音「!?」ビクッ
P「た、貴音! ここにいたのか! 心配したんだぞ!」
P「こんな遅くまでなにをしてるんだ!」
貴音(らぁめんを食しております!)
P「こんな時間までか? いくらなんでも遅すぎる!」
貴音「……ズズズズッ!」
貴音(まだ6時を回ったばかりですよ?)
貴音「……ズズズイッ! ズズイッ!」
貴音(わたくしとて子供ではありません。あなた様は神経質過ぎです!)
P「俺に口答えするのか!」
P「お前をずっとプロデュースしてきたのは俺なんだぞ!」
貴音「ズズッ!?」
貴音(らぁめんまで取り上げようと言うのですか!?)
貴音「ズッ……」
貴音(それはあまりにもいけずです……あなた様……)
貴音「……」ゴクゴク……
P「……」
貴音「ごちそうさまでした」フ-
P「……」
貴音「……」フキフキ
P「……」
貴音「さて、と」
貴音「もういい加減にしてください!」ダッ
P「ああっ! どこへいく!」
貴音「ついてこないでください」
P「夜の街で何をする気だ貴音! 非行は俺が許さないぞ!」
貴音「いい加減、奇行に付き合わされる身にもなってください! わたくしも恥ずかしいのです!」
P「ええい生意気な! 俺がいないと仕事も取れないくせに!」
貴音「事務所の誰一人『しぃらんく』にも連れていけない人が偉そうに言うものです!」
P「うぐっ!?」ビクッ
P「そ、それを……」
貴音「……」フンス
P「それを言うのは反則だろぉ……」グスッ
貴音「……」
貴音(いつからこうなってしまったのでしょう……)
貴音(昔はあんなにも優しく頼りがいのある方だったと言うのに)
貴音(今ではただ口うるさいだけではございませんか……)
貴音(昔は、もっと……)
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
貴音『あなた様! 巨大な城が!』
P『ああ、あれはマジンガーだよ』
貴音『まじんがー……』キラキラ
貴音『で、ではあれはなんと言うのです?』ワクワク
P『あっちはマジンカイザー。隣に並んでるのは真ゲッターロボっていうんだ』
貴音『まじんかいざー、しんげったー……』キラキラ
貴音『あなた様は物知りなのですね!』
P『ちなみに俺はマジンガーを動かせる』
貴音『な、なんとっ!』
・・・
貴音(あなた様は世間知らずのわたくしに色々な事を教えてくださいました……)
貴音(あれこれと質問ばかりのわたくしに、嫌な顔ひとつせず……)
貴音『あなた様? なにやら心惹かれる香りが……』
P『ああ、ラーメン屋だ』
貴音『らぁ、めん?』
P『初めてか? 折角だし食べてみようか。ご馳走するよ』
貴音『よ、よろしいのですか?』ゴクリ
P『もちろん。何と言っても俺は貴音のプロデューサーだからな!』
貴音『あなた様……』ジ-ン
・・・
貴音(あなた様と食事を共にした時でしたね、らぁめんとの出会いは……)
貴音(今では、らぁめんはわたくしの『そうるふーど』です)
貴音(なによりあなた様と食事を共に出来た事がうれしかったのです)
貴音(それだと言うのに……)
・・・
765プロ事務所
P「……zzz」
律子「ちょっとプロデューサー。もう始業時間ですよ?」
律子「いい加減起きてください」
P「……zzz」
律子「……このダメ男」ボソッ
P「なんだと! 俺は遅くまで書類と格闘しててだな」ガバッ
律子「仕事の途中で事務所を飛び出すから徹夜なんてする羽目になるんです!」
P「あ、貴音」
P「おはよう。昨日は帰れなくてごめんな。よく眠れたか?」
貴音「……」
P「……貴音、昨日の事でまだ怒ってるのか?」
貴音「……」
P「貴音?」
貴音「あなた様……」
貴音「家にも帰らないと思えば、律子嬢にまで迷惑をかけ、あまつさえわたくしには口うるさく小言を言う……」
貴音「我慢できません!」
貴音「もうわたくしには話しかけないでください!」
P「なんとっ!?」
P「何を言い出すんだ!」
貴音「……ふんっ!」プイッ
同棲してる?
律子「貴音、1人で仕事に行っちゃいましたね」
P「うーん……。まぁどうせすぐに機嫌直してくれるだろ」
P「それより1人で大丈夫かな……」
P「グラビア撮影と称してスタッフに『チャオ☆』なんてされたりしてないよな?」
律子「懲りませんね……」
律子「貴音がなんであんなに怒ったのか考えたりはしないんですか?」
P「難しい年頃だからなぁ。いちいち取り合ってたらキリがないさ」
律子「……そーですか」
・・・
終業後
P「久しぶりに家に帰るか」
P「お土産でも買って帰れば少しは機嫌直してくれるだろうか」
P(……)
P『お土産だぞー! 貴音ー!』
貴音『まぁあなた様!ありがとうございます!』
貴音『あなた様はわたくしをここまで思っていてくださったのですね……。そうともしらず申し訳ございませんでした……』ウルウル
P『ハハハ! 良いってことよ! 俺は貴音のプロデューサーだからな!』
貴音『あなた様ぁ!』
P『貴音ぇ!』
P『えんだあああああああああ』
貴音『いやああああああああ』
P(……)
P「よしっ! いける!」グッ
・・・
P宅
P「ただいまー」
P「……」
P「貴音はまだ帰ってないのか」
P「じゃあ飯でも作って待っててやるかな」
P「さきにテーブルを片付けて……」
ボトッ
P「……手帳? 貴音の日記かな」
P「……」ペラリペラリ
・・・
「あの方から『ぼぉるぺん』なるものを頂きました。まこと面妖な音を奏でる楽器で、夢中になって演奏していたら響に怒られてしまいました」
P「……」
○月△日
「あの方から『ぱふぇ』なるものをご馳走して頂きました。甘味もいいものですが、わたくしはらぁめんの方が好きです。そう伝えるとあの方は苦笑いしながら付き合ってくださいました」
P「……」
○月□日
「今日もあの方が色々な事を教えてくださいました。自分の世界が広がってゆくのを感じます。明日は何を教えてくださるのでしょうか」
「月を眺めるのがこんなにも憂鬱なのは初めてです」
P「……」
P「貴音には良い友達が出来たみたいだな……」
P「……『あの方』ってのは誰の事なんだろう」ペラペラ
P「……」
「あの方の誕生日が近づいて来ました。日頃のお礼に何か贈り物をしたいものです。しかし殿方を喜ばせる術をわたくしは知りません……」
P「お、男だったのか……」ワナワナ
「平生ならばあの方になんでも尋ねることが出来ましょう。しかし今回ばかりはわたくしが自分で考えなければ意味の無いこと」
P「随分と入れ込んでるんだ」
P「……」
P「そういえば最近、なんにも相談してくれなくなったよなあ」
P「どうしてだろ」
ドア「ガチャ」
貴音「ただいま帰りました」
P「あ、おかえり貴音」
貴音「!!! そ、それは」
P「ん? ああ。やっぱり貴音の日記だったのか」
貴音「よ、読んだのですか……?」
P「ああ、ちょっとだけ。ごめんな」
P「しかし関心しないなアイドルともあろうものが1人の男に……」
貴音「……!」パシ-ン
P「……っ!」
P「な、なにを」
貴音「見損ないました! 人の日記を読むなど……ふしだらです!」
P「お、俺はお前が心配で……!」
貴音「お黙りなさい! いくらなんでもやり過ぎというもの!」
貴音「あなた様なんて大嫌いですっ! もうこのような者がいる家には帰ってきません!」
P「た、貴音!」
貴音「好きにさせていただきます!」
夜
公園
貴音「……」
ギ-コ…ギ-コ…
貴音「……」
ギ-コ…ギ-コ…
貴音「……」ハァ
律子「貴音?」
貴音「律子嬢……」
貴音「どうしてこんなところに」
律子「それはこっちのセリフよ。こんな時間に出歩いてたら、どっかの誰かがうるさいんじゃない?」
貴音「……」
貴音「……もう、よいのです」
貴音「あのような者の事など、わたくしの知ったことではありません」
律子「……喧嘩、したのね」
貴音「……」
貴音「昔はもっと優しい方でした……」
貴音「なのに今では……」
貴音「わたくしはもう、あの方のおかしな姿は見たくありません」
律子「……そう」
律子「……」
貴音「事務所に、ですか?」
律子「うん。どうせ家には帰る気にはなれないんでしょう? 私もいてあげるから」
貴音「分かりました。ご迷惑を……」
律子「気にしないの」
律子「……」
律子(貴音と喧嘩したとなれば、あの人もどうせ……)
同時刻
765プロ 事務所
P「聞いてくださいよ……小鳥さぁん……」グス
小鳥「はいはい、聞いてますよ」
P「俺、貴音と喧嘩しちゃったんですよ……」
P「大嫌いだって言われて、家出されてしまいました……」
小鳥「そういえば、プロデューサーさんと貴音ちゃんは一緒に住んでましたね」
P「俺が勝手に引き取っただけです……」
P「身寄りのいない貴音が寂しい思いをしないようになるべく一緒にいてあげたかったんですが……」
小鳥「……」
小鳥(メール? 律子さんから……)
P「昔はなんでも話してくれたものですが、最近はどうも避けられている気がして……」
小鳥「……」
小鳥「プロデューサーさん。少し飲み過ぎですよ。私ちょっとお茶いれてきますね」
P「あ、はい」
P「……」
P「親代わりも、そろそろお役御免なのかな……」
ドアの外
貴音(なんと……)
貴音(すべて、わたくしの所為だったのですね……)
貴音(あの方はいつでもわたくしを思っていてくださったというのに……)
貴音(わたくしが面倒臭がって、疎んじて)
貴音(何も話さなくなってしまったから……心配症になってしまったのですね……)
貴音「あなた様ぁ……」グスッ
律子「……」
律子(まったく面倒くさい親子なんだから……)
律子「ほら、さっさと行って話して来なさい?」
律子「もう日付も変わってしまったわね……さて今日はなんの日だったか」
貴音「!」
貴音「律子嬢、いってまいります!」
律子「はいはい」
・・・
ドア「ガチャ」
貴音「あなた様……」
P「た、貴音!」
貴音「あの、このたびはまことに申しわk」
P「いい、いんだそんなこと……」
P「よく……帰って来てくれた……」ギュ
貴音「……」
P「ごめんなぁ貴音。目障りだったろう……」
P「日記も勝って読んでしまって本当にすまない」
貴音「……」
P「でも、お節介もこれで最後だ。お前が選んだ男なら間違いはないと思う……」
P「幸せになるんだぞ。お前の幸せは俺の幸せなんだ」スッ
P「……なんと言っても俺は、お前の親代わりなんだから」
貴音「あなた様……」
P「ああ。なんでも話してくれ」
貴音「実はわたくし、予てよりある殿方をお慕いしているのです」
P「……ああ」
貴音「その方はわたくしに色々なものを与えてくれました」
P「ああ……」
貴音「もう、その方以外と幸せになれるなどとは思えないのです」
貴音「できることなら、その方と添い遂げたい……」
P「……なら、それを本人にいってあげなさい」
貴音「……ですから、先ほどから申し上げているではありませんか」
P「……」
P「えっ?」
貴音「……」ニコリ
貴音「あなた様はご自身の誕生日も忘れてしまったのですか?」
P「あ……」
貴音「どうかわたくしめをもらってやってください……」ギュ
貴音「……もう、親代わりはお役御免ですね」
貴音「ね? 『あなた様』?」
おわり
支援保守してくれた人ありがとう
貴音は可愛い
Entry ⇒ 2012.09.04 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「わぁい京ちなあかり京ちなだいすき」
京ちな「!?」
京子「げほっげほっ…いきなり何をいいだすんだよあかり…」
ちなつ「そうですよ!なんで私が京子先輩とくっつかなくちゃいけないんですか!」
京子「そこなの!?」
ちなつ「結衣先輩からもなにかいってくださいよ!」
結衣「…はぁ」
結衣「あかりはにわかだなあ…京子は総受けだろ…」
京ちな「……!?」
京子「ちょっと…結衣…//」カアアッ
ちなつ「何顔赤らめてるんですか!」
ちなつ(あかりちゃんもそこはツッコむかあ)
あかり「いくら結衣ちゃんとはいえあかりの正義を汚すようなマネは許さないよ!」プンスカ
ちなつ(そこじゃないでしょ!)
あかり「ま…まあ京子ちゃんが受けも悪くはないと思うよお」
結衣「京子は受けにまわって輝くからな…」
京ちな((……))
京ちな((この二人どうしたんだろう…))
結衣「あー京綾いいよね…」
あかり「結京もいいけどやっぱりあかりは京綾だよお」
京子「ちょ、ちょっと、あかり//本人目の前にしてそれは//」
結衣「京子は黙って!」キッ
京子「は、はい」
ちなつ「…京子先輩」ヒソヒソ
京子「どした、ちなつちゃん」ヒソヒソ
ちなつ「なんか今日の二人おかしくないですか?」ヒソヒソ
京子「私も気づいた」ヒソヒソ
京子「で、でもあかりは京ちな派らしいよ//」ヒソヒソ
ちなつ「…//」カアアッ
京子「顔赤くしちゃって~」ヒソヒソ
ちなつ「う、うるさいです//」ヒソヒソ
ちなつ「それに私には結衣先輩しかありませんから」ヒソヒソ
京子「ちぇっ」ヒソヒソ
あかり「あかり、濃厚な京ちながみたいなあ」ボソッ
ちなつ「ちょ、あかりちゃん!!//」
ちなつ「ゆ、ゆいせんぱい」アセアセ
ちなつ(なにこの展開!!)
あかり「わぁい京ちな、あかり京ちなだいすき」
結衣「はよ」
ちなつ(私の知ってる二人じゃない…)
あかり「わぁい京ちな」
結衣「はよ」
あかり「京ちな」
結衣「はよはよ」
ちなつ「ちょ…」
ちなつ「京子先輩、ヤバいですって早く逃げましょうよ」ヒソヒソ
京子「たしかに…ちな京は私もみたいな…」
ちなつ「…へ?」
京子「ちなつちゃん!」
ちなつ「は、はひ」ビクッ
京子「あかりと結衣は本気なんだ、私たちも答えてあげようよ」キリッ
ちなつ「京子先輩…//」
京子「ちなつちゃん…//」
ちなつ「…ってその手には乗りますか!」サッ
京子「あふぅん」
結衣「チッ」
ちなつ「…ふぅ、あぶない…」
ちなつ(だってこんな形で京子先輩とキスするなんて嫌だから…)
ちなつ(もうちょっとムードとかあるし…)
あかり「京ちなわぁい」
京子「ていうか結衣とあかりはどうなんだよ?」
結衣「」ピクッ
ちなつ「そうですよ!私たちの事ばかり!」
あかり「」ピクッ
結衣「そ、それはちょっと…なあ?あかり//」クネクネ
あかり「う、うん//」クネクネ
京ちな((…))
結衣「結あかもいいよね//」
あかり「あか結のがいいよお//」
結衣「今日はどっちの気分?//」
あかり「うーん…結あかかなあ//」
結衣「結局それじゃないか//」
あかり「えへへ//」
京子「あの二人…どうやら…」ヒソヒソ
ちなつ「そうみたいですね」ヒソヒソ
京子「なんか私たち余っちゃったねー」
ちなつ「…ですね」
京子「ちなつちゃん」
ちなつ「なんですか?」
京子「愛しの結衣先輩が取られて寂しい?」
ちなつ「…そんなんじゃないです」プイ
京子「…ふふふ」
京子(かわいー)
ちなつ「でもなんでこんな事になったんでしょう?」
あかり「結衣ちゃん//膝まくらして//」
京子「?さあ?」
結衣「いいよ//」
ちなつ「二人とも明らかキャラがおかしいですよね」
あかり「結衣ちゃんのふとももー//」サワサワ
京子「そうだね…」
結衣「くすぐったいぞあかりぃ//」
京ちな「「ええい、やかましい!」」
京子「そういえばここ(部室)にくる前に西垣ちゃんをみかけたよ」
ちなつ「…なんか嫌な予感しかしないですそれ」
京子「やけに急いでたけどねー」
ちなつ「…」
@生徒会室
西垣「ぶぇっくしょーい!!!」
綾乃「先生、風邪ですか?」
西垣「いや…誰かが私を噂してるんだな…」ズズッ
綾乃「また変なことしたんですか…」
西垣「あれは変なことというのか…?」
西垣「いや…ちょっと試作品ができたんでな…ちょいとばかしお手伝いにな…」
綾乃「今度はどんなのですか…」
西垣「いやーそれがだなー…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
綾乃「でも今日は爆発もしてないですし…」
松本「…」
西垣「いや、今日は松本じゃなくて船見と赤座に試した」
綾乃「また迷惑かけて…」
松本「…」
西垣「どんなのかって?それはだな…」
@廊下
京子「結衣ってなに考えてるかわからないよなー」
モブ子「船見さんクールだからねー」
京子「好きな人とかいるのかなー」
西垣「…ふむ」
西垣「というわけだ」
綾乃「はやく謝りにいってください」
西垣「大丈夫だ、時間がたてば治る」キリッ
綾乃「そういう問題じゃないです」
@ごらく部
京子「おーい」
結あか「//」
ちなつ「…聞こえてませんね」
京子「しかしラブラブだなー」
ちなつ「どうしましょうか…私たち…」
京子「私たちもいちゃつくか!」
ちなつ「…」
京子「えい!」ダキッ
ちなつ「あう」
京子「ちなちゅっちなちゅっ」フリフリ
ちなつ「やーめーてーくーだーさーいー」
ちなつ「…//」
京子「ちなつちゃんいい匂いだなあ」スンスン
ちなつ「怒りますよ?」
京子「へへへ」
ちなつ「そろそろいいですか…?」
京子「…」
京子「…だめ」
ちなつ「…」
京子「もうちょっとこのままがいい…」
ちなつ「…今日だけですよ」
京子「ちなつちゃんのデレ期きたー」ニヤニヤ
ちなつ「デレてなんかないです」
京子「…ちなつちゃんかわいい」
ちなつ「…//うるさいです//」
京子「ねえちなつちゃん」
京子「ちなつちゃんは私の事好き?」
京子「本当に?」
ちなつ「…はいっ」ニコッ
京子「私もちなつちゃんが好きだよ」
ちなつ「知ってますよ」
京子「なにそれ」クスッ
ちなつ「京子先輩のマネです」クスクス
京子「でもちなつちゃんは結衣が…」
ちなつ「京子先輩…」
チュッ
京子「な…!?」
ちなつ「口は恥ずかしいんで//」
京子「突然なんて卑怯だぞお…」
ちなつ「これで分かりましたか…?」
京子「…ほぇ?//」ボーッ
ちなつ「私の本当に好きな人」
京子「…//」
ちなつ「きょ、京子先輩からは何かないんですか//
京子「じゃ、じゃあ…」
京子「い、いくよ?」ドキドキ
結衣「…ん?」パチッ
あかり「ふわぁあ、なんか夢でもみてたみたいだよお」
あかり「…ん?」
チュッ
ちなつ「京子せんぱい…//」
京子「ちなつちゃん//」
結あか「…//」
京子「ちなつちゃ……ん?」
京ちな「あ…」サーッ
結あか「…//」
結衣「…おいこら//」
あかり「あ、あかりは何も見てないよ!本当だよ!//」アセアセ
京子「こ、これは…ほら、じこだ…//」アセアセ
ちなつ「そ、そうですよま、まさか私たちがそんな//」
あかり「あ、あかり用事思いだしちゃった…」
ちなつ「逃げないでよ!」
結衣「あの、その」
結あか「お幸せに//」ニコッ
京子「うるさああああああああい//」ガーッ
ちなつ「京子せんぱいのばかああああああ」
京ちな(まぁ、いいか//)
おしまい
超乙!
Entry ⇒ 2012.09.04 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
洋榎「絹の胸を思う存分揉みしだきたいなぁ」
洋榎「その大きさの秘密を探って、うちも実践するんや! なんて……」
絹恵「……ええよ?」
洋榎「えっ?」
絹恵「やから、私はお姉ちゃんにならされてもええで」
洋榎「……ほんま?」
絹恵「う、うん」
洋榎「な、なら失敬して……おぉう」ムニッ
洋榎「なんや」フニフニ
絹恵「なんか喋ったらどないなん……んっ」
洋榎「堪忍、あんまりにあんまりだったもんやから、つい」フニフニ
絹恵「……ぅ」
洋榎「絹のお顔がまっかっかー」フニフニ
絹恵「……うっさい、喋らんで」
洋榎「どっちやねん」フニフニ
絹恵「う、うん」
洋榎「……ほれっ」グニッ
絹恵「うぁっ」
洋榎「おっとここで洋榎選手、やや強く揉みにいったぁ!」グニグニ
絹恵「あほ!」バシッ
洋榎「いたっ!」
絹恵「もう、私部屋戻るで」
洋榎「ええー、ちびっと実況しただけやんけ……あーいってしもた」
洋榎「しかしなかなかやったなぁ、ぷちぷちみたいに癖になってまうわ」
…………
………
絹恵「…………う、うわあぁああぁ」
絹恵「めっさドキドキしてもうた……」
絹恵「や、スキンシップとか冗談のつもりなのはわかっとるんやけど……」
絹恵「鏡、鏡……うっわ、顔赤っ。 し、心臓バクバクしすぎて頭痛いし」
絹恵「どないしよ、とりあえず寝てまうか……」
洋榎「絹ー?」ガチャ
絹恵「ひっ!?」
洋榎「何びびっとるんや、夕飯やで」
絹恵「そ、そか、夕食か……。 後で行くわ」
洋榎「なあ、体調でもあかんのか? まだ顔真っ赤やん、ちとデコ貸してみ」
絹恵(デコくっつけるんか!? ちょ、顔近っ……)
洋榎「ううむ、微熱ってところか」ピトッ
絹恵(な、なんや、手か……)
洋榎「ほい、さんきゅー。 ……おーい、絹?」
絹恵(はぁ、デコが良かった……って、これじゃまるで変態やんけ!)
…………
………
絹恵「……胸触りながら哲学語るもんとちゃうで」
洋榎「そない言うても、うちら姉妹でこれだけサイズが違うのは不思議やな」フニフニ
洋榎「生活環境で変わったりするんやろか。 絹はサッカー部やったし、運動したらこうなるんかな? ああやから胸にボール二つついとるんやな」フニフニ
絹恵「ん……ちょい黙って」
洋榎「なんやノリ悪いな」フニフニ
絹恵(私はそれどころとちゃうわ、そないな余裕あらへん……)
洋榎「で、ほんまのとこどないなん?」フニフニ
絹恵「知らへんわ、いつの間にか……っ」
洋榎「ほー、言うことがちゃうな」フニフニ
絹恵「……でも色々ゆうやん、牛乳飲めとか、恋せえとか」
洋榎「何や絹、恋しとるの?」フニフニ
絹恵「……さあなぁ」
洋榎「なんやねんもったいぶって」
………
洋榎「絹、また触らせてくれへん?」
絹恵「ま、また? ここんところずっとそんなやん……」
洋榎「そう言われてもなぁ。 絹の胸、なんかクセになるんよ」
絹恵「おやじかいな! まあ、ええけど……」
洋榎(ええんか……ここ最近ずっとこんなんやな)
絹恵(うう、既に心臓おかしい……倒れてもおかしくないわ)
洋榎「じゃあ遠慮なく」フニフニ
絹恵「……あぅ」
洋榎(また顔真っ赤やん。 最初は冗談のつもりやったんやけど、こう見ると絹って)
洋榎「なんかむっちゃえろいわ」フニフニ
絹恵「お姉ちゃん、身体目的かいな……ん」
洋榎「胸触っとる最中に『身体目的かいな』はないやろ」フニフニ
絹恵(……あほ)
ギュルルルルルルルル!!!!
カンカンモイッコカン!!!!
絹恵「はぁ、はぁ、ちょいタンマ……お水飲んでくる」
洋榎「お、おう……うちのも頼むわ」
絹恵「了解……」
絹恵(あかん、お姉ちゃんはうちに気があってこないなことしとるわけやない)
絹恵(クセや言うて続けてたら、その内絶対気持ち抑えられなくなる……)
絹恵(その前になんとか止めな。 でも今日は続けよか、中途半端になってまうし)
絹恵(はぁ、意思弱いなぁ……)
洋榎(うわっ、今気付いたけど、顔汗でぐしょぐしょやんけ。 どないしよ)
洋榎(……って、ティッシュかなんかで拭けばええか。 うちは何焦っとるんや)
洋榎(よく見たらうちも絹に負けんくらい顔真っ赤やし、昨日までそんなことあらへんかったけどなぁ)
洋榎(なんでやろ……あ)
洋榎(そないなことずっと前から知っとったねんけど、でもそないな意味やのうて……。 うわわわ! だからか、だからなんか!?)
洋榎(こんな不純な動機で気が付くなんて、もうくたばったほうがええんとちゃうんかこれ……)
絹恵「ただいまぁ」
洋榎「う、うおいっ!」
絹恵「何アホなビビり方しとんの」
洋榎「い、いや、なんでもあらへん……」
絹恵「コップ、ここ置いとくで」
洋榎(な、なんか意識すると顔合わせられへん……)
絹恵「そ、それで、どないする?」
洋榎「何が、って……」
絹恵「む、胸……」
洋榎(そらそうか……)
絹恵「私は、別にかまへんけど……」
洋榎「い、いや、今日はもうやめとこ。 うちもう部屋戻るで」
洋榎(……むっちゃ息熱いな、麻雀のどんな大会でもこんな状態になったことあらへんのに)
洋榎(もしかして、絹が一昨日熱っぽかったのはこのせい?)
洋榎(絹も私と同じ心境……? ってことは両想い……いやいやいや考えすぎや! あほ!)
洋榎(どちらにせよ、さっきまで絹の胸、めっちゃ触っとったことに変わりないんや。 さっきどころか三日前から……)
洋榎「かあああああ! 熱い熱い、全身びしょ濡れやん! クーラーつけよ……」
絹恵(お姉ちゃん、なんで途中でやめたんやろ……もちろんそれが一番普通なんやけど)
絹恵(もしかして、もう飽きてもうた、とか……)
絹恵(あほか、お姉ちゃんがそないな勝手なことするわけない。 私が一番わかっとることや!)
絹恵(……げ、身体めっさ火照ってる)
絹恵「……お風呂入ろ」
洋榎「…………」
絹恵「…………」
洋榎(き、気まずい……夕食の時は、いつもはこれでもかっちゅうくらい喋るのに)
洋榎(まずまともに顔も見られへん……)
絹恵(お姉ちゃん、顔すら向けてくれへん……なんでや)
洋榎「おかん、今日遅くなるらしいわ」
絹恵「ああ、うん」
洋榎「……テレビでも、つける?」
絹恵「せやな」
洋榎(絹もなんか落ち込んどるし、どないしよこの空気……)
洋榎「あ、それうちのTシャツ……」
絹恵「え、あっ、あかんかった?」
洋榎「いや、そういうわけやあらへんけど」
洋榎(なんか、こないなつまらんことでもドキドキしてまうな……)
洋榎(餅つきができるんはありがたいんやけど、このままやあかんな)
洋榎(思うに絹の口数が少なくなったんは、うちが絹の胸で遊ぶようになってからや)
洋榎(……あれ、普通そんなんが理由になるか? これが男と女やと問題やけど、うちら女同士な上姉妹やん)
洋榎(絶対絹もうちのこと好きやろ……いやでも都合良すぎる考えや、高まって思考全くまとまっとらんし……)
洋榎(とりあえず、しばらくは絹にちょっかい出さへんでおこ)
絹恵(最近いつもみたいに会話ができへん、そのせいでお姉ちゃんまで暗くなっとるし、あかん……)
絹恵(お姉ちゃんとは姉妹だけでいられれば十分って、決心したはずなんやけどなぁ……はぁ)
絹恵(私の決意をなんや勝手に掘り返して……)
絹恵(明日……明日までは胸触られてもセーフにしよか。 今日あんなやったし、うん)
絹恵(私もおねーちゃんみたいに、こういう時すぱっと決められればええんやけどなぁ)
洋榎「絹、最近部活で麻雀に集中できとらんとちゃうん?」
洋榎(まあ、正直うちも人のこと言えへんけど……)
絹恵「せやな。 ちょい気い付けるわ」
絹恵(誰のせいやと思っとるんよ……)
洋榎「おー、アイスある。 ほれ、食べ」
絹恵「先に制服着替えてくる。 お姉ちゃんも制服着替えとき」
洋榎「ええやん、後で」
絹恵「だって……今日もやるんやろ、あれ」
洋榎「……ん、おぉ」
洋榎(Noと言えへん自分が憎い……)
絹恵「……ど、どうぞ?」
洋榎(ちょ、そないなん反則やで……目合わせられへんわ……)
洋榎「な、なぁ絹?」
絹恵「なんや?」
洋榎「あっち向いてくれへん?」
絹恵「え?」
洋榎「た、たまには後ろから……なんて」
絹恵「あー……よいしょ」
絹恵(良かった、何言われるかと思た)
洋榎(……なんやねん、これはこれで恥ずい)
洋榎「んじゃあ、失礼して……」
絹恵「…………」
洋榎(いつまで続ければええのかわからへん……)フニフニ
洋榎(うちはずっとこのままでも至福やけどなぁ。 でもさすがに疲れてきた)フニフニ
洋榎「絹、しんどいから身体寄せるで」グイッ
絹恵「……ぁ」
洋榎(……髪の匂い嗅いだろー)
洋榎(なんか、ええなぁ……)
絹恵「っ……いっ……」グデッ
洋榎「?」
絹恵「……ぅ……ん」
洋榎「なあ、絹どないしたん? 腹痛い?」
絹恵「……ぁ、お、お姉ちゃん……ティッシュ」
洋榎「え? そっち側にあるやん」
絹恵「動けへん……」
洋榎「まあええけど、ほれ……うおっ」
洋榎(びっくりした、顔赤すぎやろ……)
洋榎(しかもよだれ垂れとる、なんか可愛い……って危ない人かうちは!)
絹恵「お姉ちゃん、拭いて……」
洋榎「……わかった、じっとしといて」
洋榎(うっわ、むっちゃ手震える……)スッ
洋榎「…………」
洋榎「終わったで……ほら」
絹恵「堪忍な……へへ」
洋榎「え、ええよ……」
絹恵(軽蔑されるかて思たけど、やっぱりお姉ちゃんはやさしいなぁ……)
………
絹恵「今日はやらへんの?」
洋榎(そ、そろそろやめにしたほうがええんやないか……)
洋榎「えーっと……なんちゅーか、あんな、その……」
絹恵「……なぁ、お姉ちゃんがやらんやったら私がすんで」グニッ
洋榎「ううぇええぇ!?」
絹恵(……むっちゃ心臓動いとる、跳ね返されそうやわ)
絹恵(私のそれとはちゃうかもしれへんねんけど、なんや嬉しいなぁ)
絹恵「お姉ちゃん、リンゴみたいな顔しとるわ……」
洋榎「や、やかましいわ! 自分も人のこといわれへんやろ!」
絹恵「これ、お姉ちゃんが私にやってきたこととちゃうの」
絹恵(で、でも、私もこっから手動かせへん……緊張で固まってまうし、もったいないけど離そか……)
絹恵「……お、お姉ちゃんの番や、離すで」スッ
洋榎「あ、あかん!」グイッ
絹恵「わっ!」
絹恵(お姉ちゃん……そない目瞑られると、私おかしくなりそうや……)
絹恵(このままちゅーしても怒られへんかな……なんて考えるあたり、私もうおかしいんかもしれへん)
洋榎「…………」
絹恵「……ぅ」
雅恵「ただいまー」ガチャ
絹恵「うわあっ!」ビクッ
洋榎「あっ……」
雅恵「おい、なに人を化け物扱いしてくれとんのや」
洋榎「…………」
…………
………
洋榎(なんとか誤魔化せたけど、絹には絶対けったいな目で見られた……)
洋榎(あないな行動に出たんはなんでやねん、なんて言い訳したらええんよ……)
洋榎(なんやねんこれ、寂しくて泣きそうや……絹……)
絹恵(お姉ちゃんは鬼や……私を惚れさせておいて、諦めた途端に掘り返して)
絹恵(したら今度はあんな顔して、耐えられる人なんかおらへんやろ)
絹恵(いや惚れたのは私の勝手やけど、でも……)
絹恵(今日もお母さんが帰ってこなかったら、きっとあかんことしとったなあ……)
絹恵(既にこの習慣があかんことやろうな……やめよ思うてから結局やめられてへんし、なんやもう、頭ぐちゃぐちゃになってわけわからへん)
絹恵「お姉ちゃんから言うて来たのに?」
洋榎「まあ、そらそうなんやけど……ええと」
絹恵「……なあ、ずるくあらへんか? なんでお姉ちゃん、私の気持ちをそない揺さぶることするんや?」
洋榎「な、なにが……」
絹恵「何とぼけとるん、もういい加減わかっとるやろ。 私はお姉ちゃんが好きや……愛してる」
絹恵「ちょっと前に、恋がどうたら言うたやろ。 あれ、お姉ちゃんに恋しとるってことやで……」
洋榎(う、ほんまに当たっとった……)
絹恵「……最初にお姉ちゃんに胸触られた時の気持ち、わかる? 頭に血上るわ、心臓が大騒ぎするわで大変やった……」
絹恵「もちろん、それからもずっと。 姉妹やしこんな感情やめにしよう思ってたのに、こないなことされて、なんやねんもう自分でも自分がわからへんわ……」
洋榎「……何泣いとんねん、拭き。 うちだってな、絹のこと……」
絹恵「なあ、そんなら、受けていれてくれへん?」
洋榎「……何を」
絹恵「…………」グイッ
絹恵「ん……んぐっ……」
洋榎「……ぁ」
絹恵「……ふぁっ」
洋榎「……へへ、うち一応ファーストやで? こう強引にされたらたまらんな、傷が残る」
絹恵「やかましい……んっ」
洋榎「……んぅ……っ」
絹恵「ぅ……ふはっ」
洋榎「……なぁ、うちも絹のことが好き、受け入れる。 わからへんか?」
絹恵「わからん、わからん……なんで……」
洋榎「ほな、しゃあないな。 わかるまで好きに乱暴したらええよ、もう……」
絹恵「あ……んむっ」
洋榎「…………ぅ」
………
絹恵「……ん」
洋榎「っ……なぁ、何度目やっけ、これ」
絹恵「知らんよ……」
洋榎「落ち着いた?」
絹恵「うん……なんやこれ、むっちゃ火照るんやな……」
洋榎「顔に出とるわ」
絹恵「お姉ちゃんこそ」
洋榎「出えへんほうがおかしいわ。 絹……好きやで」
絹恵「うん、私も……」
洋榎「……へへ、ちと締まらんけど、うちらの恋も成熟したことやし」
洋榎「これからは、こっちのがええか」
絹恵「ちゃうやろ、両方や……ん」
洋榎「そか、へへ……んー」
おわれ
Entry ⇒ 2012.09.04 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「アイドル達の願い事を叶えてみせる」
P「いえ、たまには皆にご褒美をって事で」
小鳥「普段から割と色々してあげてる気がするんですが」
P「そんな小さい事じゃありません!何せ願い事ですからね」
小鳥「そんな大きい事叶えられるんですか?大体皆の望みをどうやって把握するんですか……」
P「ああ、みんなの願いは既に知ってますよ」
小鳥「なんと」
P「この願い事メーカーで」
小鳥「……中学生ですか。今時小学生でもやらないかも」
小鳥「はぁ……」
『みんなが希望を持てる世の中になりますように』
P「ほほぉ……」
小鳥「春香ちゃんらしいですね」
P「この年でこんな事考えてるのか……下手な大人よりよっぽど大人だ」
小鳥「誰の事ですか?」
P「さぁ」
春香「え?あの……えーっと……戦争や差別が無くなって……」
P「ふんふん」
春香「それで……その、それで皆が笑顔でいられるような世の中……だと思います……多分」
P「じゃあそのために春香は何が出来る?」
春香「え!?……えー……私が歌って踊ってそれで……みんなを元気にしてあげられたら……」
P「そうだ!だから春香はそのために今まで通り頑張ってくれ!」
春香「は、はい!」
P「良い返事だ」
P「いや、これで自分が何をすれば良いか考えるきっかけを作る事が出来たはずです」
小鳥「えー……」
P「どんどんいきましょう!次は水瀬伊織っと……」
『全世界の人たちが1円ずつくれますように』
小鳥「大きいけどちっちゃい願い!!」
P「あいつ金持ちの癖にまだお金欲しいのか」
小鳥「……まあ、金はいくらあっても損は無いですからね」
P「まあ、それもそうですね。じゃあいってきます」
伊織「……何これ」
P「1円」
伊織「見りゃ分かるわよ!」
P「だってお前お金欲しいんだろ?」
伊織「別に困って無い!!大体1円で何しろっての!?」
P「伊織、よく聞け。全世界の人か1円ずつ貰ったらどうなる?」
伊織「そりゃ莫大なお金になるわね」
P「つまりそういうことだ」
伊織「……なるほど」
P「そんじゃ、がんばれよ!じゃあな」ガチャッ
伊織「……って全然納得出来ない!!私にあげるぐらいならやよいにでも渡しなさいよ!」
P「えぇ!?俺は1円ちゃんとあげたじゃないですか」
小鳥「いきなり1円渡されたら私でも困りますってば」
P「あげませんよ」
小鳥「いりません」
P「じゃあ次はあずささんを」
『あの人と同じ朝を迎えることができますように』
小鳥「Oh」
P「これは……一体誰の事だ……」
小鳥「さあさあ、頑張ってください!あずささんが待ってますよ!」
あずさ「えっ!?あっ……その、どうして……ですか?」
P「いえ、ただ気になったもので……」
あずさ「……ふふっ、いますよ。ただその人すごく鈍感で困ってるんです」
P「うわっ!やっぱりいるんですか……くっ、その人が羨ましくて憎らしいです」
あずさ「えっ!?……それって冗談ですよね……?」
P「本気です。……でも俺はあずささんに幸せになってもらいたいです!だから俺に出来る事があれば何でも言ってください!」
あずさ「じゃあ……1つお願いしても良いですか?」
P「……はい」
あずさ「あの……その……これからも私の側に……いてください」
小鳥「ビンビンでしたね。逆に何で気付かないんですか……」
P「うわああああああああああ!!テンション上がってきたあああああああ!!」
小鳥「私も妄想が膨らみます」
P「このテンションのまま千早いってみよう!」
『特別な人になれますように』
小鳥「この特別ってどういう特別なんでしょうか」
P「うーん……歌とか胸とか?」
小鳥「殴られますよ」
千早「……はい?」
P「なぜならお前はみんなや俺にとって既に特別な人だからな!」
千早「はぁ……」
P「お前の願いはすでに叶っている。千早は今のままで良いんだ」
千早「そ、そうですか」
P「というわけで、じゃあな」
ガチャッ
千早「……何だったの」
千早「……」
千早「……私がプロデューサーにとって特別な人!?えっ?えっ?そ、そんな……急に……でも……」
P「そうですか?俺の想いは間違いなく伝わりましたよ」
小鳥「ああ……かもしれませんね」
P「次はやよい!」
『楽して痩せますように』
小鳥「死んじゃう!やよいちゃん死んじゃう!」
P「なんてことだ……なんてことだ……」
小鳥「これは叶えちゃダメ、ゼッタイ」
やよい「あ、プロデューサーどうしたんですかー?」
P「もう痩せちゃいけない!お前はこれ以上痩せちゃいけないんだ!!」
やよい「?」
P「どうしても痩せたいなら一度太ってからだ!というわけで行くぞ」ガシッ
やよい「え……あのーどこに行くんですかー?」
やよい「うっうー!とってもおいしいですー!」モグモグ
P「そうか、一杯食べろよー」
やよい「プロデューサー、本当に本当にありがとうございますー!」
P(仮に今日だけで10キロ増えてもまた自然に痩せていくんだろうな……)ホロリ
やよい「あれ?プロデューサー……泣いてます……?ど、どうしたんですか!?大丈夫ですか!?」アワアワ
P「違うんだよおおおおおおおおおお、やよいはかわいいなあ!」
P「はぁ……よりによってやよいであの願い事……」
小鳥「どうなってるんですかね……」
P「えー……じゃあ次は真ですね」
『ドラゴンボールが集まりますように』
小鳥「ドラゴンボールを集めるのが願い!?」
P「集めるだけで良いのか真!?」
小鳥「プロデューサーさんのパンティおくれー!とか無いんですかね」
P「ねーですよ」
真「え?何ですかこれ」
P「その名もドラゴンレーダー(バンダイ製:税込\3990)だ!これで頑張ってドラゴンボールを見つけてくれ」
真「ど、ドラゴンボールを……?あの話がよく分からないんですけど」
P「俺に出来るのはここまでだ。大丈夫、真なら全部集められる」
真「な、何ですか?番組の企画ですか?」
P「なーに、願い事はお前の望むようにすれば良い。可愛い女の子になる、お姫様になる、俺の嫁になる、色々あるぞ!」
真「えっ!?じゃ、じゃあボクはプロデューサーのお嫁さんで……」
P「そうか!頑張って集めろよ、じゃあな!」
ガチャッ
真「あ、あれ?これってもしかしたらドラゴンボール集めたらお嫁さんになってくれるの!?」
○真「あ、あれ?これってもしかしたらドラゴンボール集めたらお嫁さんになれるの!?」
わざとだろこらぁ
P「そうですよ。俺のお嫁さんとは全く可愛いやつだ!」
小鳥「真ちゃん、多分ゲーム内でドラゴンボール集めたら願い叶うと思ってますよ」
P「そりゃそうでしょう。まあゲーセンで狙うよりは安いと思いますよ」
小鳥「……あの、どうなっても知りませんよ」
P「じゃあ次は雪歩いってみましょー!」
『嘘をつかれませんように』
小鳥「何か怖い」
P「俺もです」
雪歩「はい?」
P「俺の事……信用してるか?」
雪歩「えっ?……その、もちろんしています。プロデューサーがいたから私ここまで来れたんです」
P「ありがとう。俺もお前の事信頼してる」
雪歩「プロデューサー……あの、私ちんちくりんでそれで……」
P「雪歩は俺の大事なパートナーだ。これからもずっと一緒だ」
雪歩「ほ、本当ですか!?私たち……これからもずっと……」
P「ああ、俺は嘘はつかない。絶対嘘つかない。私嘘つかない。だって俺嘘つかないひとだから」
雪歩「そ、その……あの、こんな私ですけどよろしくお願いします」
P「こちらこそ!」
雪歩「えへへ……嬉しいです……」
P「俺もなんかそんな気がします」
小鳥「……知りませんからね!私関係ないですから!」
P「ま、まあ何とかなりますよ。多分……えっと次は律子か」
『変な勧誘がやみますように』
小鳥「切実な願いですね」
P「律子なら簡単に撃退しそうですが」
小鳥「確かにバッサリ切られそうではあります」
律子「何ですか?今仕事中なので」
P「それよりさ、ここに良い物があるんだよ」
律子「はい?」
P「俺のブロマイドなんだけど……実は魔よけの効果があるんだ」
律子「へー……そうなんですか」
P「……今ならなんと5000円。どうだ?安いだろ?」
律子「馬鹿な事言ってないで仕事してください!他のアイドルにやらないようにこの写真も没収!」サッ
P「ふっ、やるな。やっぱりお前は変な勧誘が来ても大丈夫だ」
律子「はい?」
P「勧誘もその内お前にやっても無駄って事が分かって止むはずだ!じゃあな」
ガチャッ
律子「……何だったの?……この写真……どうしよう」
P「ちょっと何言ってるか分かんないです」
小鳥「技術向上のために模写する必要があるんです!だから、さあ早く!」
P「次は亜美ー」
『あんまり怒られませんように』
小鳥「……納得」
P「怒られるような事しなきゃ良いのに」
小鳥「まあ、そうなんですけど」
亜美「うひゃー、逃げろぉ!!」
P「元気なのは良い事だ」ニコニコ
亜美「え……?」
P「今のうちにそういう事はたくさんしとけよ。大人になったら出来ないから」ニコニコ
亜美「兄ちゃん……?」
P「俺で良かったらどんどんイタズラしてくれよ」ニコニコ
亜美「あ、あの……」
P「あー、次は何をされるか楽しみだなー!はははは!」
亜美「うわーん!!兄ちゃんがおかしくなったー!」
P「え?何を言ってるんだ?俺は何時も通りだろ?」ニコニコ
亜美「ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさい!!もうやらないから!」
P「えー、もっとやってほしいのに」
亜美「だから元に戻ってよおおおおお!!」グスッ
P「えぇ、せっかく起こらないようにしたのに」
小鳥「あれだと怒られる方がまだマシな気がします」
P「難しいな……まあ良いや。はい、真美!」
『爆発しませんように』
小鳥「何が!?」
P「つまりどういうことだってばよ」
小鳥「脈絡が無さ過ぎて意味が分かりませんね」
真美「兄ちゃん爆発するの……?そういう病気なの……?」
P「えっ、じゃあ真美が爆発するの?」
真美「何で真美が爆発するの!?」
P「じゃあ誰が爆発するんだ……」
真美「ちょ、ちょっと!何で人が爆発する事になってんの!?」
P「そりゃ誰か爆発しないと願い事叶える意味が無いからな」
真美「なにそれこわい」
P「えっ」
真美「えっ」
小鳥「いや、マジで何やってるんですか」
P「俺も分かりません」
小鳥「普通人が爆発すると言ったら妹じゃないですか!つまり亜美ちゃん!」
P「へー、あ!次は美希ですね」
『一か八かの勝負に勝てますように』
小鳥「勝負師ですねー!こういうの嫌いじゃないですよー」
P「一か八か……期限切れのおにぎりを食べても大丈夫かとか?」
小鳥「あ、そっちですか」
美希「どうしたのハニー?ミキそんなのしないけど」
P「じゃあ一か八かじゃ無くても良いや。何か勝負事ないか?」
美希「うーん、アイドルだと誰にも負ける気しないし……勉強は勝負とかしないし……」
P「あー、無いなら良いよ」
美希「あっ!でも一つだけあるかも……ミキが勝てるか怪しい勝負」
P「何だ?俺が勝てるように何とかするぞ!」
美希「……」ジー
P「?」
美希「じゃあギューッってして。それでミキまた頑張れるから!」
P「え?そんなことで良いなら」ギュウ
美希「あはっ、これでもう誰にも負ける気しないの!」
P「そっか良かった良かった。じゃあな」
ガチャッ
美希「みんなには悪いけど、ハニーはミキが貰っちゃうから」
P「いや、美希は前からでしょ」
小鳥「まあ、そうなんですけど……何か……ねえ」
P「もうそろそろ終わりか。次は響!」
『取り返しのつかない事になりませんように』
小鳥「だから何が!?」
P「もう何かしてしまったのか!?」
小鳥「響ちゃんだと何故か実際にありそうで……」
P「俺もそう思っちゃいました」
響「な、何……急に詩人!?」
P「だから過去を悔むより、今を生きるんだ!」
響「え、あ……うん」
P「たとえ胸を詐称して、それがバレて取り返しのつかない事になっても良いじゃないか」
響「な、何で今その話をするんだー!!」
P「今から頑張って揉めば、プロフィール通りになるかもしれない」
響「軽くセクハラだぞ……」
P「というわけで俺が協力しようじゃないか!」
響「えっ……あっ、じょ、冗談だよ……ね?」
P「俺は響の願い事を叶える」モミモミ
響「」
小鳥「通報して良いですか?」
P「いい胸だった、掛け値なしに」
小鳥「しかしプロデューサーさん、意外にも私をスルー」
P「次でラストか!俺も頑張った!貴音いくぞお!」
『背中に羽が生えてきますように』
小鳥「……まあ分からないでもないですけど」
P「鳥類ですからね」
小鳥「何か言いましたか?」
P「貴音らしい願いだと思います」
P「ちょっと羽を貼り付けてる」
貴音「……悪戯はやめて頂けないでしょうか」
P「何でだよ!?俺はお前のために……こんなに一生懸命に……!俺は本気で!」
貴音「え!?も、申し訳ありません……私あなた様の気持ちも知らずに……」
P「いや、良いんだ。よし完成。それじゃ飛んでみてくれ」
貴音「はい!?」
P「ほらほら、そこの窓から」
貴音「あ、あのそれは……冗談ではすまないかと……」
ドンッ
貴音「ぇ……ふぁぁああああああ!」ヒューン
P「大丈夫だ!お前なら飛べる!!」
貴音「……!!あ、あなた様!私、飛んでます!自分の意思で!」バサバサッ
P「流石貴音」
P「俺は貴音ならやってくれると信じてました」
小鳥「……」
P「いやぁ、全員終わった!良い事をした後は気持ち良いなぁ!」
あずさ「あの、プロデューサーさん……側にいてくれますよね」
千早「プロデューサーは私を特別な人だって言ってくれました」
真「ドラゴンボール集めました!お嫁さんですよ!」
雪歩「ずっと一緒ですよね?嘘じゃないですよね?私嘘はいやです」
美希「ハニーはミキの事応援してくれるんだよね!付き合えるように!」
響「自分なんか胸揉まれちゃったぞ……責任取って貰わないと……」
P「ま、まあ落ち着いてくれ。これは願い事メーカーのネタで……」
「「「「「「は?」」」」」」
小鳥(プロデューサーさんが修羅場ってる間に……)
小鳥(あーあ……私の願い事も叶えて欲しかったなぁ)
小鳥(なになに、音無小鳥の願い事は……)
『私の中に眠る魔物が目を覚ましませんように』
「小鳥さん、俺がえっちな小鳥さんを目覚めさせてあげますよ」
「え……だって願い事とちが……」
「ふふっ、良いじゃないですか……」ガバッ
「あぁん……らめぇっ……ふぁっ……プロデューサーさぁん……んっ」ビクビクッ
小鳥「悪くないわね……」ゴクリ
P「俺はずっとあずささんの側にいて」
P「千早の特別な人になって」
P「真のお嫁さんで」
P「雪歩とずっと一緒で」
P「美希と付き合いつつ」
P「響の責任を取る!それで良いだろ!?」
「「「「「「は?」」」」」」
P「こ、小鳥さん!助けt」
小鳥「……」ヘヴン
P「おーけー、じゃあこうしよう。俺の願い事をかなえてくれた人の願いを叶える!」
あずさ「あらあら、私と同じ願い事ですね~。ふふっ」
千早「あの人ってもちろん特別な私ですね」
真「お嫁さんのボクですよね。お嫁さんなんですから」
雪歩「ずっと一緒にいるんだから朝もいっしょ……ですよね?嘘じゃないですよね?」
美希「付き合ってるんだから朝もとーぜん一緒だよ」
響「胸揉んだら……その色々やって……朝を迎えるよね」
P「」
終われ
やっぱりホ(ry
でも健気かわいい
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
戦刃「接待プレイ…」苗木「えっ」
戦刃「…そういうのがあるって、聞いた」
戦刃「それで、私が接待プレイをされてるって…」
苗木(…戦刃さんゲーム弱いからなー)
苗木(FPSは引くくらい強いんだけど、そこは超高校級の『軍人』だからかな…)
苗木「…ちなみに、誰から?」
戦刃「盾子ちゃん」
苗木(だろうと思った)
戦刃「それで…」
苗木「えっ?」
戦刃「みんな私に接待プレイを…?」
苗木「いや、そんなことは…ないと思うけど…」
戦刃「………」ウルウル
苗木「ち、ちょっと戦刃さん!」
戦刃「そうなの…?私の端っこからPKサンダー戦法がいけないの…?」ウルウル
苗木「いや、ちょ…戦刃さん!」
舞園「あ、苗木くんじゃないですか!戦刃さんも」
苗木「あ、舞園さん!」
苗木「そうだちょうどいいよ!舞園さんで確かめてみようよ!」
戦刃「…!」
舞園「え?私に何か用ですか?」
苗木「とりあえずコントローラー持って!」
舞園「え?ええ?」
戦刃「……」キラキラ
舞園「え?これはどういう…」
苗木「いいから、ほら」
苗木(事情は後で話すからさ…)ヒソヒソ
舞園(は、はぁ…)ヒソヒソ
苗木「とりあえず、スマブラをしよう」
舞園「は、はぁ…苗木くんがそこまで言うなら…」カービィ!
戦刃「…負けない」ネェス!
苗木「プププランドでいいよね?」
戦刃「うん」
戦刃「…ふふ」ドヤガオ
苗木「う、うわぁ負けちゃったよ!」
舞園「あら…負けてしまいました」
戦刃「気に病むことはない」ドヤァァ
苗木(戦刃さん凄いドヤ顔してる…)
舞園「ふふ、戦刃さんは強いんですね」
戦刃「…それほどでもない」
苗木(…さて、舞園さんに聞いてみるか )
苗木「あの、舞園さんちょっといい?」
舞園「はい?なんでしょう?」
苗木「今の戦いだけどさ…」
苗木「舞園さん…手を抜いたりしてない?」ヒソヒソ
舞園「!!!」ビクッ
苗木「えっ?」
舞園「や、やですよ苗木くん!わわ私がそんな接待プレイなんてするわけ…」
戦刃「えっ…」
苗木(ま、舞園さん…)
舞園「え、えっと…あ、私少し急用を思い出しました!また後で!」タタタタッ
苗木「ま、舞園さん!?」
戦刃「あ、ばいばい…」
苗木(行ってしまった…)
苗木(にしても舞園さん、嘘下手過ぎだろ…)
戦刃「…また、二人になっちゃった」
苗木「そ、そうだね…」
戦刃「…二人で、する?」
苗木「うん、じゃあ僕はフォックスで…」
苗木(それにしても舞園さんも、接待プレイしてたのか…)
苗木(一番ないと思ってた舞園さんが、なぁ…)
戦刃(苗木くんと…二人…)
苗木「今回は僕の勝ちだね」
戦刃「…ぐぬぬ」
桑田「お、苗木に戦刃じゃん」
苗木「やぁ桑田くん」
戦刃「!……」
桑田「お?スマブラか、懐かしいな」
苗木「桑田くんもどう?」
戦刃「…………」
桑田「んー、やりてー所だが、今はちょっと用事があるからやめとくわ」
苗木「そっか、じゃあまた今度」
戦刃(……)ホッ
桑田「にしても、苗木よ」ヒソヒソ
苗木「え?」
桑田「戦刃の機嫌取るのも大変だな」ヒソヒソ
苗木「なっ…?」
戦刃「?」
桑田「葉隠から聞いたけど、戦刃ってゲーム…」ヒソヒソ
苗木「あぁ、うん…」
桑田「…まぁ、頑張れ」ヒソヒソ
苗木「…ありがとう」ヒソヒソ
桑田「あぁ、じゃあな」
戦刃「…苗木くん」
苗木「えっ!?」
戦刃「…今、桑田くんと何話してたの…?」
苗木「あ、いや、えーと…」
苗木「FF7についてだよ!うん!」
戦刃「…そう」
苗木「そ、そうなんだ、うん」
戦刃「…あれは、名作」
戦刃「確かに」
戦刃「興味ないね、って言わせたい」
苗木「そ、そうだね」
苗木(そういうキャラじゃない気がするけど…)
戦刃「あと、ザケルって言わせたい」
苗木「ああ…」
不二咲「あ、苗木くん!」
大和田「と、戦刃じゃねーか」
苗木「あ、不二咲くんに大和田くん、何してるの?」
大和田「暇だからフラフラしてんだよ!見りゃわかんだろ!」
苗木「あ、あはは…そうなんだ…」
不二咲「あ、それは…スマブラをやってるの?」
苗木「あ、そうなんだ。よかったら二人もどう?」
不二咲「それじゃあご一緒させてもらおうか?」
大和田「チッ、オメェが言うなら…」
戦刃「……チッ」
大和田「兄貴とグラバトやってたくれーだな」
苗木(絶対あのキャラなんだろうなあ…)
大和田「因みに俺はウソップ使いだ!」
苗木(まさかの)
不二咲「じ、じゃあ僕がフォローするよ」
大和田「おう!背中は任すぜ不二咲!」マリオ!
不二咲「…えへへ」ヨッシー!
戦刃「…ブッツブス」
ウィナー!ヨッシー!
苗木「…………」
戦刃「…………」
大和田「クソ!不二咲つえーなお前!」
不二咲「えへへ、そんなことないよぉ…」
苗木「あは、あははは…」
苗木(ハメ技使われた…)
戦刃「…もう一度」
ウィナー!ヨッシー!
ウィナー!ヨッシー!
ウィナー!ヨッシー!
ウィナー!マリオ!
戦刃「…………」
大和田「よっしゃ!今回は勝ったぜ!」
不二咲「あー負けちゃったよぉ…」
苗木「…………」
苗木(僕と戦刃さんを速攻で落として)
苗木(大和田くんとタイマンに持ち込んで、やられたようにみせかけて自爆…)
苗木「あはは…」
戦刃「…………」フルフル
戦刃「…ゲーム、変えましょう」
苗木「えっ?」
不二咲「え?何のゲーム?」
戦刃「…これ」
苗木(007…戦刃さん、本気だ)
大和田「どんなゲームだそりゃ?」
苗木「簡単に言うと銃の打ち合い、かな?」
大和田「おお!ドンパチやるわけだな?」
苗木(ちょっと違うけど、まぁいいか)
戦刃「…どう?」
大和田「おう!面白そうじゃねーか!」
戦刃「じゃあ、決まり…ね」ニヤァ
苗木「あ、うん…」
苗木(戦刃さんの顔が凄いゲス顔になってる…)
苗木(まぁ、自分のホームみたいなもんだしなぁ…)
苗木「…あ、ペイントボールオンにしてね」
戦刃「…無論」
デーレッテレー
大和田「んだコラぁ!直ぐ死ぬじゃねーか!」
戦刃「ヘッドショット」ドヤァ
苗木(さっきと違って戦刃さん輝いてるなあ…)
不二咲「大和田くん、防弾チョッキをとった方がいいよ」
大和田「ん、そうなのか?ありがとよ!」
不二咲「えへへ///」
苗木(そしてなんだろう、少し居心地が悪い…)
大和田「クソがぁ!」
不二咲「お、大和田くん!」
戦刃「よそ見してると、死ぬ…」
デーレッテレー
不二咲「あっ…」
苗木(うわぁ…)
戦刃「」フン ドヤァァア
苗木(戦刃さん…水を得た魚みたいだな…)
不二咲「…………」
大和田「ちくしょー俺がビリか!」
苗木(…あれ?不二咲くんの様子が…)
大和田「え、あ、おお…」
戦刃「代わりにやるのは、ズルい…」
苗木(……?)
不二咲「そ、そんなんじゃないよ…あ!みんなあれは!?」
全員「!?」
不二咲「」カチカチカチカチカチッ
無敵モード ピコッ
苗木(!?)
戦刃「人騒がせ…」
不二咲「ご、ごめんなさい、冗談だよぉ…」
大和田「はっ、おめーも冗談とか言うんだな!」
不二咲「ふふふ…あ、コントローラー返すね」
不二咲「ちょっと接触が悪かったみたいだよ」
大和田「ん、おお…ありがとな!」
不二咲「えへへ…///」
苗木(…今、大和田くんの画面に無敵モードって出てた気が…)
大和田「おぉわっ!?クソが!」
戦刃「!?」
苗木(大和田くんのキャラ…)
苗木(ダメージの挙動はあるけど、体力が減らない…!?)
戦刃「そ、そんな筈は…」
大和田「っと!反撃だ!」ダスン
デーレッテレー
戦刃「あっ…!」
大和田「お、やったぜ!」
不二咲「凄いよ大和田くん!ゲームも強いんだね!」
戦刃「…………」
苗木(無敵モードってそういうことか…)
戦刃「そんな…おかしい」バララララッ
大和田「おらくらえ!」バッショーン
デーレッテレー
戦刃「くっ…」
不二咲「あれ、戦刃さん調子悪くない?」
戦刃「問題…ない…」
苗木(不二咲さん…)
大和田「おめーもだ苗木ぃ!」
苗木「あっ!」デーレッテレー
-----------
不二咲「じゃあそろそろ僕たち、行くね?」
大和田「おう!楽しかったぜ苗木!戦刃!」
苗木「う、うん…」
苗木(あのあと、無敵モードに気づかず何度もカモられた戦刃さんは何度もビリになった)
苗木(空気を読んで僕がビリになろうとしたが、不二咲くんがそれを許してくれなかった)
苗木(お陰で…)
戦刃「…………」ズーン
苗木(完全に…心を折られてる…)
戦刃「………解せぬ、解せぬ…」
苗木「それはほら、不二咲くんと大和田くんのコンビネーションがさ…」
苗木(無敵モードの件は言わない方がいいよなぁ…)
戦刃「…………」ドヨーン
苗木(戦刃さん、負け続けるとこうなるからなぁ…)
苗木(ていうか不二咲くん、きっと確信犯だよな…)
戦刃「007なら…負けない自信あったのに…」ドヨーン
苗木「戦刃さん…」
苗木「…………」
苗木「い、戦刃さんほら!モーション爆弾でしようよ!ほら!」
戦刃「…………」
苗木「あれー?トイレスタートでダクトから出れないなー」
苗木「これは大チャンスだなー」チラッ
戦刃「……」ピクッ
苗木「あーどーしようかなー」
戦刃「………」カチャカチャ
シャッ
ドカーン
デーレッテレー
戦刃「…//」ドヤァ
苗木(チョロいなあ)
苗木「あ、山田くん」
戦刃「……」シャッ シャッ
苗木「あ、戦刃さん!いろんな所に爆弾仕掛けるのやめてよ!」
戦刃「…兵法」シャッ シャッ
山田「流石FPSをやる時の戦刃むくろ殿は生き生きとしていますなあ」
苗木「そうだけど僕じゃ相手にならないんだよね…」デーレッテレー
山田「なるほど…それは確かに…」
苗木「山田くんもどう?」
山田「ふむぅ…ありがたい申し出なのですが、拙者はこれから中国の呪われた泉に用事が…」
苗木「え?ち、中国に行くの!?」
山田「まぁ取材旅行という奴ですな!」
山田「これからしばらく留守にするので、その挨拶に回っていた所でして…」
苗木「そ、そうなんだ…」
苗木(なんというか、凄まじいな…)
戦刃「あ、お土産、よろしく…」
山田「ぬぁっ!?クーデレの戦刃むくろ殿のデレ頂きました!これは直ぐにでも旅立たざるを得ないッ!」
苗木「あ、あはは…」
山田「そうだ、ゲームの相手をお探しなら石丸清多夏殿とやす…セレス殿はいかがかな?」
山田「先ほど話した時、彼等は暇だと言っておりましたぞ!」
苗木「そうか、ありがとう山田くん!」
山田「それでは拙者はこれにて!また会う日まで!失敬!」ドヒューン
苗木「あ、山田く…行っちゃった」
苗木(水を被ると女になる山田くんとか見たくないなぁ…)
苗木「で、石丸くんとセレスさんが暇なのか…」
苗木「僕一人じゃ戦刃さんの相手は限界があるし、二人を呼んでみようか」
戦刃「………」ムスッ
苗木「い、戦刃さん?なんか怒って…」
戦刃「怒って、ない」ムスッ
苗木(どうみても怒ってるよな…)
苗木(僕が弱かったのがそんなに嫌だったのかな?)
苗木「とりあえず、二人は…っと」
石丸「やぁ!苗木くんに戦刃くん!」
セレス「お招き頂き光栄ですわね」
苗木「来てくれてありがとう、二人とも!」
石丸「遊びもいいが、学生の本分は勉強だ!それを忘れるんじゃないぞ!」
苗木「あ、あはは…肝に命じておくよ」
セレス「それで、私を呼んだからには勿論何かを掛けるんですわよね?」
セレス「目玉、あるいは耳とか…」
苗木「どこの賭博黙示録!?そんなことしないよ!」
セレス「あら、それは残念ですわね…」
戦刃「………」ムスッ
苗木「とりあえず、始めようか」
苗木「ずっと007だったし、スマブラでいいかな?」
戦刃「……」コクッ
石丸「スマブラか!僕はスマブラには自信があるぞ!」キャプテンファルコン!
セレス「懐かしいですわね…以前賭けスマブラをした時を思い出しますわ」リンク!
苗木(か、賭けスマブラってなんだろう…)
戦刃「……」ネェス!
苗木(思わずスマブラをチョイスしてしまったけど)
戦刃「………」カチャカチャ
苗木(戦刃さん、スマブラは弱かったんだよなぁ…)
石丸「むっ、セレスくん!ブーメラン連打はズルいぞ!」
セレス「立派な戦法ですわ」
苗木(幸い二人は二人で戦ってるし、それに乱入して二人を倒して…)
苗木(戦刃さんと擬似タイマンに持ち込めばいいかな)
戦刃「………」PKサンダー!ウワアッ!
戦刃「……//」ガッツポーズ
苗木「あー負けちゃった…」
苗木(よし、石丸くんはそんなに強くないぞ)
苗木(セレスさんは流石に強いけど…石丸くんとかかればなんとかなりそうだ)
苗木(やっぱり二人とま戦刃さんと比べたら…)
セレス「久々にやるとなかなか面白いですわね」
石丸「くっ…僕が負けるとは!」
戦刃「もう一回…やる…?」
石丸「無論だ!」
ウィナー!ネェス!
ウィナー!ネェス!
戦刃「ふ…ふ…」
苗木(こんなもんかな…?)
セレス「ふぅむ…」
セレス「先程からずっと思っていたのですが、苗木くん?」
苗木「な、なんだいセレスさん?」
セレス「あなた…」
セレス「戦刃さんを勝つように仕向けていませんか?」<●><●>
苗木「ええっ!?」
戦刃「!?」
苗木「ぼ、僕はそんな…!」
セレス「先程からの苗木くんの動き、少々不自然でしたわ」
セレス「石丸くんと私が戦っている所にブラスターで攻撃、後ダメージが溜まった所を撃墜」
石丸「た、確かにその間戦刃くんはふらふらしていただけ…」
セレス「正々堂々、戦刃さんを狙うべきではありませんでしたか?」
苗木「そ、それは戦法だよ!」
セレス「果たして本当にそうでしょうか?」
苗木「そ、そうだよ!僕はそんなこと…」
セレス「戦刃さんもそれ程強くないようですし、あなた方が組んでいた、というのは」
セレス「充分に考えられますわ」<●><●>
石丸「なに…苗木くん!君はなんという卑怯な真似を!」
苗木「ち、ちょっと待ってよ!」
苗木(この展開はマズイぞ…僕が悪者になってしまう…)
苗木(それどころか)
戦刃「あの…喧嘩は…」オロオロ
苗木(接待プレイしていたのがバレてしまう!)
セレス「仮に二人が組んでないにしろ、苗木くんが戦刃さんを勝たせようとしていたのは明白ですわ…」
セレス「これは所謂、接待プレイというものですわね?」
石丸「く…苗木くん!君はそんな事をして…」
苗木「ちょ、僕はそんな…」
石丸「そんな…そんなことをして!」
石丸「戦刃くんが喜ぶと思っているのか!」
戦刃「」ビクッ
苗木「こと…えっ?」
セレス(負け過ぎてイライラして適当に言ったのですが…)
セレス(これは面白くなりそうですわ)
石丸「戦刃くん!君も苗木くんに言いたまえ!」
石丸「お情けの勝利ではなく、正々堂々と勝利を掴むと!」
戦刃「」
苗木「ち、ちょっと石丸くん!何を言い出すんだよ!」
セレス「いいえ、違いますわ石丸くん…」
石丸「! 違うとはどういう事だ!」
苗木「セ、セレスさん…?」
セレス「苗木くんの反応からすると、接待プレイをしていた事も明らか…」
セレス「ということはつまり戦刃さんは…」
セレス「進んで接待プレイを受けていた可能性がある、ということですわ!」<●><●>カッ
苗木「」
石丸「な、なん…だと…」ガガーン
石丸「戦刃くん!それは本当なのか!」
苗木(やばい)
戦刃「………」プルプル
苗木(戦刃さんの表情が…)
セレス「さぁ、はっきりと認めなさい」
セレス「『私は接待プレイをされていた負け犬です』と…」
石丸「やめたまえセレスくん!」
石丸「戦刃くん!はっきりと言うんだ!接待プレイをやめて正々堂々戦ってくれと!」
石丸セレス「「さぁ!」」
戦刃「」
苗木(どうしてこんなことに…)
戦刃「………」ポロポロ
セレス「おや…」
石丸「い、戦刃くん!?」
苗木「戦刃さ…」
戦刃「ひっく…ぐすっ…」
戦刃「うえぇぇん!」ダダダッ
苗木「い、戦刃さん!?」
苗木(戦刃さんは両手で顔を多いながら出て行ってしまった…)
苗木「ちょ、戦刃さん!」
苗木(って、もう見えないし…)
苗木「二人ともこんな…やり過ぎだよ…」
石丸「ぼ、僕はただ…」
セレス「…………てへ☆」
苗木「と、とにかく戦刃さんを追わないと…」
石丸「そ、そうだな」
セレス「仕方がありませんわね…」
苗木「手分けして、戦刃さんを探すんだ!」
----------
タタタタッ
ドンッ
苗木「わっ!」
大神「むっ…」
朝日奈「ちょっと!廊下は走るな…って苗木?」
苗木「あっ、朝日奈さんに大神さん!」
朝日奈「そんな走って危ないじゃん!さくらちゃんが怪我したらどうすのさ!」
苗木「ご、ごめん…」
大神「我は大丈夫だ…それより苗木よ、急いでいたようだが急用でもあるのか?」
苗木「それが…」カクカクシカジカ
大神「なるほど…」
苗木「そういうことなんだ、だから…」
朝日奈「ん…あ、むくろちゃんなら植物園の方で見たかも!」
苗木「植物園だね!ありがとう!」
朝日奈「でもちょっと前の話だから…ってあ、ちょっと、苗木ー!」
大神「行ってしまったようだな…」
----------
苗木「はぁ…はぁ…」
葉隠「おー苗木っちじゃねーか!どーしたん?そんなに息を切らして!」
苗木「葉隠くん!あの…ここに戦刃さんが…」
葉隠「あー来た来た!なんかちょっと泣いてたっぽかったけど…なんかあったべ?」
苗木「会ったの!?」
葉隠「お、おう…なんか一人になれる場所を探してるって言ってたけど…」
苗木「それで、どこに行ったかわかる?」
葉隠「んーちーっとわかんねえなぁ…あ、なんなら占ってやろうか?」
苗木「はは…え、遠慮しとくよ…」
葉隠「なんでだべ!俺の占いは三割当たるぞ!」
葉隠「しかも今なら友情割引の五万円だべ!」
苗木(お金取るのか…しかも割引して五万円て…)
苗木「あはは…そ、それじゃ!」
葉隠「ちょ、苗木っち!…行っちまったべ…」
----------
苗木「それにしても、戦刃さんはどこへ…」
苗木「とりあえず片っ端から探すしかないか…」
十神「…なんだ、苗木か」
苗木「と、十神くん…戦刃さん、見なかった?」
十神「ふん、貴様と同系列の愚民の居場所などこの俺が知るわけないだろう」
苗木「そ、そっか…そうだよね…」
十神「…なんだ、戦刃に用でもあるのか?」
苗木「う、うん…ちょっとね…」
腐川「白夜さま~!」
苗木「あ、腐川さん…」
十神「チッ…面倒な奴が…」
腐川「びゃくー…って苗木、な、なんであんたが白夜様と一緒にいんのよ…」
苗木「いや、たまたまここで会って…」
腐川「たまたま?たまたまで白夜様とあんたが会うなんて…わ、私は会いたくても白夜様に会えないこともあるのに…」ギギギギ
苗木「そ、そんなこと言われても…」
十神「…おい腐川」
腐川「は、はいなんでしょう白夜様!」
十神「戦刃を見かけなかったか?」
苗木「!」
腐川「戦刃…?なんで…」
十神「いいから答えろグズが…」
腐川「わ、私は見てないけど…さっきまでアイツだったから、もしかしたら…」
十神「ならさっさと変われ…理解の遅い愚民め」
腐川「は、はい!」
ヘブシッ
ジェノサイダー翔「呼ばれて飛びててぇ!ジャッジャジャーン!ジェノサイダー翔でっす!☆」
ジェノサイダー翔「白夜様にまこちん、何か御用かしらぁ?」
十神「黙れ…貴様は俺の質問にだけ答えればいいんだ…」
ジェノサイダー翔「あらぁ?相変わらずドS全開の白夜様!ケドそんなところがいいんだけど!」
十神「…戦刃むくろを見かけなかったか?」
ジェノサイダー翔「むくろちん?あーさっき武道場の前でちらーっと見たけど?」
ジェノサイダー翔「っつーかあいつ暗くね!?なんかあいつ見てるとなんか辛気臭くなってさ!美少年とか殺りたくなっちゃう気分になるっつーかさ!ゲラゲラゲラゲラ!」
十神「…だそうだ」
苗木「…!ありがとう、十神くん!」
十神「勘違いするなよ、貴様如き愚民に貸しを作ったなど…」
ジェノサイダー翔「ってー、まこちんもう行っちゃったみたいだけど?」
十神「くっ…プランクトン風情が…」
ジェノサイダー翔「スルーされて怒る白夜様も可愛い!殺したくなっちゃうわぁ!」
十神「いいからその薄汚い口を閉じろ」
ジェノサイダー翔「りょうっかーい!ゲラゲラゲラゲラ!」
十神「…ふん」
----------
戦刃「うぅ…ぐすん」
江ノ島「あらぁ残姉ちゃん?こんなとこで一人ぼっちで何してんのぉ?」
戦刃「盾子ちゃん…?」
江ノ島「そう、私は江ノ島盾子!超高校級の『ギャル』でー!超高校級の『絶望』でーっす!」
戦刃「………」パチパチ
江ノ島「拍手されちゃったし!全然絶望的じゃなーい!いや、ある意味絶望的だけど!」
江ノ島「何しに…って決まってんじゃねーか!我が残念な姉上様が一人で絶望的に残念な顔でびーびー泣いてるから遊びに来たんだよ!」
戦刃「…励ましにきてくれたの?」
江ノ島「はぁ!?どう聞けばそんな解釈になるわけ!?残姉ちゃんは頭まで残念なの!?絶望的ィ!」
戦刃「盾子ちゃん…ホントは優しいから…」
江ノ島「んなわけねーだろ!…って、ホント残姉ちゃんと一緒だと調子狂うわ…ったく」
戦刃「ありがと、ね…」
江ノ島「感謝してんじゃねーしぃ!」
江ノ島「それで、うちの残念なお姉様を泣かせたのはどこのどいつですか?」
戦刃「泣かされた…わけじゃ…」
江ノ島「実際監視カメラで全て見ていたので事のあらましは知っていますが、一応建前として聞いてみました」
戦刃「…そう」
江ノ島「そうです」
江ノ島「ま、たかがゲームであんだけマジになるのもどーかと思うけどさー」
戦刃「…うぅ」
江ノ島「何?苗木のバカに接待プレイされてたのがそんな嫌だったの?」
戦刃「そういう…わけじゃ…」
江ノ島「なら言っちゃえよ!『接待プレイをしてくださってありがとうございます!これからも末長くご贔屓に!』ってさぁ!」
戦刃「うー…」
江ノ島「…あーもう!絶望的にイライラするなぁ!」
江ノ島「苗木が好きなら好きって言っちまえよ!」
戦刃「!?」
江ノ島「好きなんだろ!?」
戦刃「そんな、わたし…は…///」
江ノ島「じゃあなんのために毎日毎日まーいにち!飽きもせずに苗木とゲームしてたんだよ!」
戦刃「…あぅ…//」
江ノ島「あーもうホント絶望的に残念だな残姉ちゃんは!」
戦刃「残姉ちゃんて…言わないで…」
江ノ島「事実だからしゃーねーだろーが!」
江ノ島「ったくよぉ…言いたい事があるならはっきり言えや!」
戦刃「ひぅ…」
…イクサバサーン
戦刃「!?」
江ノ島「おら来たぞ!しっかりやれよ!」
戦刃「や…やるってなに…!?」
江ノ島「告白でもキスでもSEXでもなんでもいーわ!ホント絶望的に残念過ぎ!」
戦刃「じ、盾子ちゃ…」
戦刃「い、行っちゃったし…」
苗木「戦刃さん…やっと、見つけた…」
戦刃「なえぎ、くん…」
戦刃「…はぅ///」
苗木(ん?戦刃さんの顔が赤いけど…何かあったのかな)
苗木(熱でもあるのかな…っと、それより!)
苗木「戦刃さん、その…えっと…」
戦刃「え…?」
戦刃「…え?」
苗木「…接待プレイのこと…」
戦刃「………」
苗木「僕…接待プレイ、してた」
苗木「さ、最初はそんなつもりじゃなかったんだけどさ…」
苗木「なんか、何時の間にかそうなってて…」
苗木「今度からはスマッシュとB技も使うようにするから…」
戦刃「…………」
苗木「その、謝って許してもらえるとは思わないけど…許してもらえるならなんでもするから!」
戦刃「今、なんて…?」
苗木「え、あ、その…気がついたら…」
戦刃「…その後」
苗木「あ、謝って許してもらえるとは…」
戦刃「その後!」
苗木「え?…な、なんでもするから…」
戦刃「…………」
戦刃「本当に、何でも?」
苗木「えっ?」
戦刃「何でもするって、言った…」
苗木「う、うん…」
苗木(ぐ、軍隊式のオシオキとかされるのかな…)
戦刃「…じゃあ、目、瞑って」
苗木「…え?」
戦刃「早く」
苗木「う、うん」スッ
戦刃(…ありがとう、盾子ちゃん…)
戦刃「…………」ゴクリ
苗木(な、何されるんだろう…)
戦刃「…………」トテトテ
苗木(う…め、目の前に来たぞ…)
ギュッ
苗木「!?」
戦刃「……////」ギュッ
苗木「いいいい戦刃さん!?」
戦刃「何でもって、言ったから…」
苗木「言ったけど、これはその…」
戦刃「…だめ?」
苗木「だめじゃないけど、その…」
苗木(柔らかいし、なんだか良い匂いがする…///)
戦刃「…撫でて」
苗木「えっ!?」
戦刃「…頭」
苗木「あ、うん…こんな感じ、かな…?」ナデナデ
戦刃「んっ…////」
苗木(なんだか戦刃さん、可愛い…)
苗木「あ、痛かった!?」
戦刃「それは大丈夫…続けて…」
苗木「あ、うん…」ナデナデ
戦刃「これからも私と…して、くれる…?」
苗木「えっ?」
戦刃「ゲーム…」
苗木「う、うん」
戦刃「してくれる…?」
苗木「も、勿論だよ!」
戦刃「そう…よかった…///」
苗木「あの、戦刃さん…」
戦刃「…けど、接待プレイはやめてね」
苗木「わ、分かったよ…それより戦刃さん?」
戦刃「…なに?」
苗木「そろそろ離れてくれても…」
戦刃「……いや」
苗木「あ、うん…」
オシテルノハハガクレデショ!?
ヨクミエマセンワ
フ、フケンゼンダ!
オオキナコエヲダシタラバレテシマウゾ…
オイキサマライイカゲンニ…
ガターン!
苗木「!?」
戦刃「!?」
葉隠「お、俺は押してないべ!押したのは石丸だべ!」
石丸「なっ…葉隠くん!人のせいにするのか君は!」
セレス「まったく、お洋服が汚れてしまいますわ」
桑田「つーか、バレちまったぞ…」
十神「うぐっ…なんでもいいから貴様ら!どけ!」
腐川「十神くんの上に乗ってる…ふふ、ふふふふふ」
苗木「」
戦刃「」
苗木「み、みんな…見て、たの…?」
大神「…我はやめろと言ったんだがな」
大和田「食い入るようにして見てたのによく言うぜ…」
大神「……………」
大和田「な、なんだ!?やんのかおい!」
不二咲「け、喧嘩はよくないよう…」
セレス「と言うか、これでも戦刃さんは離れないのですね」
戦刃「!!!/////」バッ
朝日奈「ほぇー…むくろちゃん、顔、真っ赤だよぉ…」
舞園「先を越された先を越された先を越された先を越された先を越された先を越された先をry」
苗木「」
てんやわんやになったが、とりあえず騒ぎは収めることが出来た。
包丁(のようなもの)を持って暴れまわる舞園さんを抑えるのには特に苦労した。
…まぁ戦刃さんがなんとかしてくれたんだけど。
それで、みんなニヤニヤしながら僕の事を冷やかすようになったんだ…
でも、不思議と悪い気はしなかった。
それで、その後なんだけど…
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戦刃「…苗木、くん」
苗木「あ、うん。スマブラだね?」
戦刃「…そう」
苗木「…ねぇ戦刃さん?」
戦刃「なに…?」
苗木「…離れてくれないとコントローラーが持てないんだけど」
戦刃「…オシオキ」
苗木「え?」
戦刃「…接待プレイ、したことの…////」
苗木「えっ」
おしまい
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江ノ島「あー残念な姉を持つとホントに苦労するわ!絶望的に!」
江ノ島「まぁ一応上手くいったからいいんだ、け、ど…?」
霧切「おかしい…こんなの絶対おかしいわ…」ポロポロ
江ノ島(…絶望的過ぎて声が掛けられない)
ホントにおわり
支援保守ありがとうございましたです!
戦刃むくろちゃんは残念可愛い
らーぶらーぶ
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
恒一「僕が見崎の一番なんだって」未咲「は? 私だよ?」
未咲「やんの?」
鳴「はぁ…」
恒一「ストーカー? あぁ、学校帰りに毎回校門で待ち伏せしてる君の事?」
未咲「あれは鳴が変な奴に絡まれたりしないか心配してるの! あんたみたいに邪な考えじゃないし」
恒一「見崎は僕が守るからいいって言ってるよね?」
未咲「あんたみたいな変態モヤシに任せられるわけないでしょ!」
鳴(左右から唾飛ばしあうの止めてほしい…)
未咲「はぁ…鳴かわいいよ鳴」ハァハァ
恒一「ちょっと、真似しないでよ」
未咲「は? あんたが真似したんでしょ。キモい」
恒一「見崎、あんなのの言う事聞いちゃダメだよ? 口が汚くなっちゃうからね」
未咲「鳴、こんなの無視した方がいいよ」
恒一「は?」
未咲「あ?」
鳴「不毛ね…」
未咲「それこっちの台詞。今日は鳴と二人で過ごす予定だったのに」
恒一「勝手に決めるなよ。僕は見崎に呼ばれて来たんだぞ」
未咲「は? 私は三日前から約束してたし」
鳴(…どっちも呼んだ覚えないけど)
恒一・未咲「だってコイツが!」
鳴(むしろコレ仲良いのかな…?)
恒一「君が後から僕の病室来たんじゃないか」
未咲「鳴ー。コイツ看護婦さんと逢引してたよ」
恒一「だから水野さんとは違うって言ってるだろ!」
未咲「ほらね。必死で否定するとことか怪しいでしょ?」
鳴「ふーん…」
恒一「ち、違う! 誤解だ!」
未咲(ざんまぁ)
恒一「ぼ、僕は見崎だけだよ!」ギュッ
鳴「っ///」
恒一「信じて…?」
鳴「わ、分かったから…離して…///」
未咲「」ゲシゲシ
恒一「よかった…」
未咲「離れろ変態」ゲシゲシ
未咲「おい! 鳴が気絶しちゃっただろ変態!」
恒一「そんなに嬉しかったのか…」
未咲「聞けよ!」
鳴(私だけ…ふふ…)
恒一「ん? あ、まだ居たの?」
未咲「あーもう切れた!」ブンッ
恒一「うわっ!」ヒョイッ
未咲「避けんな!」ブンッ
恒一「無茶苦茶言うなよ!」ヒョイヒョイ
未咲「このっ…!」
恒一「そのリーチで当たるかよ」
未咲「ううぅ~!」
鳴「うん」
未咲「はい、あーん」
鳴「おいちい」コロコロ
未咲(天使)
恒一「ほら見崎。ガムあるよガム」
鳴「おいしそう…」
恒一「僕が噛んで柔らかくしてあげるね」モグモグ
未咲「流石に引くわ」
未咲「コイツが話しかけてくるの。壁にでも話してろって感じ」
恒一「この娘が話しかけてくるんだ。空気読んで欲しいよね」
未咲「はぁ? なに言ってんの? この前だって――」
恒一「あれは君から――」
ペチャクチャ
鳴「…」イラッ
未咲「おぉ…! やるじゃないモヤシ。要らないのが横に写ってるのが不快だけど」
恒一「いいから約束のモノ出しなよ」
未咲「ちっ。ほら、悪用しないでよ」ピラッ
恒一「ロリ見崎…どっかのそっくりさんが写ってるのが邪魔だけど」ハァハァ
未咲(…まぁ写真切るのはアレだし、このまま取っとこう)
恒一(拡大コピーして壁紙にしよう。いらないのは消せばいいし)
未咲「……は? は?」
鳴「仲良いじゃない…」
未咲「え? え? どこが? むしろ機会があれば謀殺してやりたいレベルなんだけど」
鳴「違うの?」
未咲「違う! あんな貧弱そうなの…」
鳴「あ、榊原君」
未咲「っ!?」バッ
鳴「う・そ」
未咲(やっぱアイツは消すしかない…)
怜子『恒一くーん? 見崎さん来てるわよー』
恒一「!?」ガタッ
怜子『女の子を待たせちゃダメよー?』
恒一「見崎!」ガラッ
未咲「よう」
恒一「帰れ」ガラッ
未咲「だって鳴。帰ろ」
鳴「…うん」ショボーン
恒一「いらっしゃい見崎。狭いけどゆっくりしていってね」
未咲「ちっ」
未咲「変態」ペリペリ
恒一「取るな」
未咲「壁紙以外つまんない部屋だなー」ゴソゴソ
恒一「漁るなよ…」
鳴(榊原君の布団…)ゴソゴソ
恒一「!?」
未咲「…」ペラペラ
恒一「ちょっ、何読んでんの!」
未咲「…不潔」ジトー
恒一「ち、違う! それは勅使河原が…友達が持ち込んだんだ!」
未咲「ねー鳴! こいつこんなん持ってるよー」
恒一「うわあああああああ!」ガシッ
未咲「ん!? んーんー!」バシバシ
未咲「んー!/// んーんー!///」バタバタ
鳴「…何してるの?」モゾッ
恒一「あ」
未咲「んむー! んーんー!」バシバシ
鳴「…さ・か・き・ば・ら・君?」
恒一「ち、違うんだ。これはたまたまこういう体勢になっただけで…」アセアセ
鳴「たまたま、私が見てないとこで、未咲を押し倒したんだ? ふーん…」イライラ
未咲「ん!?」
鳴「ふーん…ふーん…」
恒一「僕が愛してるのは見崎だけだよ…」ジッ
鳴「…ほんと?」
恒一「はい」コクコク
鳴「…///」
未咲「んー!? んんー!?」ガスガス
恒一「う、うん…(エロ本は…っしゃ確保!)」スッ
未咲「あぅ…/// おま、お前マジ殺すからな…///」
恒一「はいはい。懲りたらもう漁るなよ」
未咲「鳴ー! コイツの本棚からこんなん見つけたー!」バサッ
鳴「…『ドS29歳女教師・調教編』…? なにこれ榊原君…」
恒一(それ望月のぉぉおおおおおおおおお!?)
鳴「何で望月君のがここにあるの? 何で? 借りたの? そうでしょ?」
恒一「そ、それは…(鑑賞会してたなんて言えない…)」ダラダラ
未咲「ばーかばーか!」
恒一「コイツ…!」
恒一「見崎に変なもの見せるな!」
未咲「アンタのでしょ!?」
恒一「違うって!」
鳴「…うわぁ///」ペラペラ
恒一「君が見せたんだろ!」
未咲「人のせいにするなー!」
恒一「あぁもう…」
怜子「うるさいなぁ…」
恒一「うん。いつでも来てね」ニコニコ
未咲「もう来ないから!」
恒一「二度と来るなマジで」
恒一「疲れた…」
怜子「恒一君…? こ、これ…/// その…部屋の前に置いてあったんだけど///」モジモジ
『ドS29歳女教師・調教編』
恒一「」
未咲(にひひ…突然抱きついて驚かせてやろう…)コソコソ
恒一「でさぁ――」
未咲(アイツの声がする…という事は鳴も…。鳴はいつも右側だから…)
未咲(今だっ!)
未咲「待ってたぞー♪」ギュッ
恒一「は?」
未咲「え?」ギュー
未咲「あれ? 鳴? アンタ…え? え? 何で?」ギュー
恒一「…見崎なら早退したよ?」
未咲「え!? 何で!? 風邪!?」グイッ
恒一「…昼間お弁当食べすぎて腹痛起こしちゃって…」ハァ
未咲「あぁね…」
恒一「ていうか放してよ。いつまでくっついてんの」
未咲「あ…///」バッ
恒一「何言ってんだよ…」
望月「あの…誰?」
恒一「見崎の…親戚」
未咲「そっちは? 彼女?」
恒一「男だし友達だって。望月優矢」
未咲「あぁ…あのエロ本の」
望月「!?」
恒一「(スマン望月…)じゃあ僕見崎ん家行くから」スタスタ
未咲「ま、待てよー!」スタスタ
望月(彼女、かな?)
未咲「アンタ歩幅広い。もっとゆっくり歩いて」テクテク
恒一「我儘言うなよ…」テクテク
未咲(あ、少し遅くなった…)
恒一(見崎大丈夫かな…重箱一つ丸ごと食べるなんて…いや、見崎の食欲を侮ってた僕が悪いか)
未咲(身長高いな…)
恒一(あぁ見崎。見崎…見崎見崎見崎)
未咲(ま、まぁ顔はいいよね。顔は、顔だけは…///)
恒一(見崎ペロペロペロペロ)
恒一「大丈夫? ごめんね、明日はもっと少なめにするから」
鳴「そのかわりデザート多めにね」
恒一(カロリー計算とか大変なんだけどなぁ…)
恒一「健康も気を使って作ってるから大丈夫だって」
未咲「ふーん…」
恒一「はぁ…弱ってる見崎もかわいい…」ジー
未咲「…やっぱただの変態か」ボソッ
鳴「もう…?」クイクイ
恒一「きゃわわ…じゃなくて、病人なんだから安静にしてなきゃダメだよ?」
鳴「…うん。またね」
未咲「もう来んな」
恒一「君も帰るんだよ」ズルズル
未咲「き、気安くさわるなー!」
恒一「口一杯にご飯詰めてるの可愛いよ見崎可愛いよ」
未咲(なにこれウマー!)パクパク
恒一「ちょ…それ僕の!」
未咲「ケチケチするなよー」ゴックン
恒一「あぁ僕の…」グー
鳴「…」クイクイ
恒一「? どうしたの?」
鳴「…あ、あーん」
鳴「う、うん。いつも作ってくれるから、お礼」
恒一「生きてて良かった…! じゃ、じゃあ…」アーン
鳴「はい」ドキドキ
恒一「もぐもぐ…」
鳴「どう?」
恒一「最高」グッ
鳴「そう…///」
未咲「わ、私も私も!」
未咲「あ、あー…///」
鳴「おいしい?」
未咲「うん! あ、言っとくけどアンタが作ったからじゃないから」
恒一(そういえばこれって間接キスだよね…ふへへ///)
未咲「聞けよ!」
未咲「?」モグモグ
恒一「ねぇ、一口ちょうだいよ。元々は僕のなんだからいいだろ?」
未咲「はー? いや」モグモグ
恒一「しょうがない…じゃあ見崎から――」
未咲「それはダメ」ガシッ
恒一(無理やり奪っておいて…)
未咲「………じゃ、じゃあほら、口開けて…」アーン
恒一「ちょっと味付け薄かったかな…」ヒョイモグ
未咲「…」
恒一「どうしたの? スプーンこっち向けて。ごちそうさま」ゴックン
未咲(ばーかばーかばーか!!)
鳴「?」
未咲「おいモヤシ。さっさとアイスティー持ってきて」
恒一「僕は君の小間使いじゃないんだけど…はい見崎」
鳴「ありがと」クピクピ
未咲「私のは?」
恒一「あるよ。また僕の取られちゃたまらないからね」
未咲「…ふん。ミルクとシロップも」
恒一「それぐらい自分でやれよ。あ、見崎は遠慮無く言ってね?」
未咲「はよ」ゲシゲシ
恒一「ったくもう」シブシブ
恒一「だろうと思ってミルク入りも用意しておいたよ」
鳴「やった」
未咲「私もレモンティー飲みたい」
恒一「スーパー行ってこいよ」
未咲「やだよ。あ、アンタのレモンティーちょうだ――」
恒一「ごくごくごく…ふー。え? 何か言った?」プハー
未咲「……しんじゃえ変態ばか」
未咲「…なによ」ジトー
恒一「いや、流石に似てるなと思って」
未咲「双子なんだから当然でしょ」
恒一「まぁ中身は天使と悪魔というか、月とすっぽん、見た目一緒でも中身の差でここまで違って見えるのも凄いね」
未咲「喧嘩売ってんの? 買うよ?」ポキポキ
恒一「さぁね」
鳴「でも顔は良いんでしょ? 前言ってたし」
恒一「見崎の100分の1ぐらいは好みかもね。多分」
未咲「嬉しくないわよ!」
未咲(そーっとそーっと…)コソコソ
「んっ…もうダメぇ…」
「見崎、かわいいよ」
「そんな事ばっかり言って…あぅっ」
「本当の事じゃないか。ほら…」
「さ、触っちゃ…ひゃぁ…」
未咲「」
「ほら…見崎のココ、もうこんなに…」
「ほ、ホント…?」
「うん。だからほら、もっとしよう?」
「分かった…んっ、んっ」
「凄いよ見崎」
未咲(……………………)プチン
鳴「ふっ、ふっ…」ギシギシ
恒一「98、99、100! よし見崎よく頑張ったね」ナデナデ
鳴「うん」
未咲「……あれ? なにやってんの?」
鳴・恒一「腹筋だけど?」
鳴「榊原君がおいしいの作るから」
未咲「で、でも可愛いよとか触っちゃダメって…」
恒一「見崎が可愛いのは当たり前だろ」
鳴「榊原君がおへそ触るから…」
恒一「チラチラ見えて正直我慢きかんかった」
未咲「あ、あれー?」
未咲「そ、それは…えと…///」
恒一「どうせ変な想像してたんだろ」ボソッ
未咲「ち、違うよ! 違うからね!」
恒一「ふーん…」ニヤニヤ
未咲「っ! アンタ私が外いるの気付いててあんな事…!」
恒一「さぁ? それでも君が何を想像するかなんて分からないから、結局は君の責任――」
未咲「~~!!/// 変態!! 変態!!」バシバシ
未咲「…鳴ぃー。あいつが虐めるよー」ダキッ
恒一「見崎、そんなのの話聞いちゃダメだよ?」ギュッ
鳴「腹筋…楽しいかも」
鳴「え? でもご飯まだ食べてないし…」
未咲「ありゃ、そうなんだ。じゃあ食べてからだね」
鳴「榊原君が来て作ってくれるからそれまで待って――」
未咲「やっぱ今行こう! ほら鳴はやく!」グイグイ
鳴「えー」
未咲「はよ!」
鳴「もう…」シブシブ
未咲(今日という今日は邪魔されてたまるか!)
鳴「アイス…」ジュルリ
未咲「うーん…よし! 奢ってあげようではないか! 待っててね!」
鳴「うん」コクコク
未咲(今月ピンチだけど…鳴の為だ! おねーさんは強いのだ!)
未咲「アイス二つくださーい。三段と一段一つづつ」
店員「マイドアザーシター」
鳴「三段…」キラキラ
未咲「私はこっちー」
鳴「あれ? 未咲ひとつ?」
未咲「ダイエット中なんだよね」アハハ
鳴「そうなんだ…」ペロペロ
未咲(かわいい…)ボケー
男「いてっ」ドンッ
未咲「あ。ご、ごめんなさい」
男「ってーな…お、姉ちゃんかわいいなぁ」
未咲「はい。知ってます」
男「増えた!? まぁいいや、とりあえず謝らんかい」
未咲「(謝ったじゃん…)サーセン」
男「痛いのー。こりゃ骨までいっとるわー」
鳴「え? ど、どうしよ未咲…」
未咲「…行くよ鳴」グイッ
男「まてや。慰謝料払わんかい」
未咲(面倒なのにからまれたなぁ…)
鳴「え…」
未咲「鳴に触んな!」ゲシッ
男「痛っ! …この餓鬼!」ドンッ
未咲「あうっ…」ベチャ
鳴「あ、アイスが…」
男「へっへっへ…」
未咲「く、くんな!」
未咲(あーもう! こうなったら鳴だけでも――)
恒一「おい…!」ゴゴゴ
男「え?」
恒一「なに僕の女に手を出してんの? スライスされたいの?」
男「え? スライス?」
恒一「スライスだよ」
ナンダナンダー ケンカカー? ケンカナラマカセロー
男「ちっ。おぼえてろよ…」
恒一「あ、もしもし。霧果お義母さんですか? いい蝋人形の素材が見つかったんですけど…」
未咲「…」ポカーン
未咲「あ、アンタ…」
恒一「見崎! 大丈夫? 怪我はない? 触られた所早く消毒しなきゃ!」
鳴「アイス…」ショボーン
恒一「アイス? アイスなら持ってるじゃない」
鳴「違うの。未咲のアイスが…」
恒一「え? あ、いたんだ」
未咲「おい!」
未咲「今からアイツぶっ飛ばすつもりだったのに…つーか何でここにいんの」
恒一「匂いを辿って」キリッ
未咲「この変態…あれ?」
恒一「?」
未咲「た、立てない…」
未咲「重くないよ! それもこれもアンタが変な事言うから…」
恒一「へ?」
未咲「な、なんでもない…///」プイッ
恒一「あーもう…仕方ないか…」ダキッ
未咲「へぇ!?」ビクッ
恒一「暴れるなよ」
未咲「へ? へ?」オロオロ
恒一「立てないんじゃこうするしかないだろ」ギュー
未咲「あ、あぅ…///」
恒一「そういえば君のアイス…」
未咲「え? あ…」ベチョー
恒一「…」
未咲「べ、別にいいよ。私ダイエット中だし、甘いの苦手だし…」
鳴(嘘つけ)ペロペロ
店員「アザーッシタ」
恒一「ほら」ヒョイ
未咲「…」
恒一「いらないなら僕が食べるよ?」
未咲「…ふん」ペロ
鳴「榊原君、私も私も」クイクイ
恒一「すいません一番大きい奴ください」キリッ
未咲(ふん…なんだよカッコつけて…変態のくせに…)ペロペロ
恒一「見崎…見崎…」ハァハァ
未咲「ちょっと、起きちゃうでしょ」コソコソ
恒一「ごめんごめん…あぁ可愛い…」
未咲「ホント可愛い…」
恒一「見崎かわいいよ見崎…あ、涎…ペロペロペロペロ」
未咲(変態が…ペロペロペロペロ)
未咲(…見崎見崎って…)
恒一「見崎…愛してる」
未咲(未咲…愛してる)
未咲「…って! 何を言ってんのよ!///」バシッ
恒一「はぁ!?」
恒一「え? どこが?」
鳴「私抜きでずっと喋ってるし…この前お姫様抱っこしてたし…」
恒一「あ、あれは緊急事態だったから…」
鳴「口だけなら何とでも言えるよね」
恒一「え、えーっと…こう?」ギュッ
鳴「…もっと」ギュー
恒一(嫉妬…? それにしても可愛い。天使だ…)
鳴「…」ギュー
恒一「…」クンカクンカ
鳴「…何か言って」
恒一「好きだ」キリッ
鳴「ん…」ギュッ
恒一「言われてみれば…」
未咲「呼んでみる?」
恒一「別にいいけど…」
未咲「こ…恒一」
恒一「なに藤岡さん」
未咲「何で名字なのよ!」
恒一「見崎と被るだろ」
未咲「じゃあ鳴を名前で呼びなよ」
恒一「そ、そんな…名前で呼ぶとか、恥ずかしいじゃないか…///」
未咲「…」
恒一「…」
未咲「今のままでいいわ」ハァ
恒一「だね」
恒一「だからそれ悪口だろ!?」
鳴「…」
未咲「鳴…えへへ…ダメだよぉそんなとこ…Zzz」
鳴(起きたら二人仲良く寝てやがった…いいな…)
恒一「ねぇ、なんか怒ってるみたいだけど…」コソコソ
未咲「まさかアンタ…信じられない。近づかないでよ獣」コソコソ
恒一「まだ何もしてないって」コソコソ
未咲「まだ?」
恒一「だから言葉のあやだって。どうせ君がなんかしたんだろ。謝りなよ」
未咲「はぁ!? 人のせいにするなバカ!」
恒一「は?」ゴゴゴ
未咲「あ?」ゴゴゴ
鳴(また二人で話して…)ムスッ
恒一「?」テクテク
鳴「それで未咲はこっち。左側」
未咲「?」テクテク
鳴「これでよし」ムフー
恒一・未咲「どういう事?」
鳴「二人は今日一日このままね」ギュー
恒一(腕を組まれた…)
未咲(腕を組まれた…)
鳴「♪」
恒一・未咲(まあご機嫌だしいいか)
鳴「結婚式…」ボー
恒一「挙げよう!」
未咲「黙ってろ。鳴、結婚はできないけど私はずっと一緒だよ?」
恒一「僕は出来るからもっと一緒にいられるね」
未咲「こんなのと結婚したら苦労するよ?」
恒一「見崎は僕と話してるんだから静かにしてて。そしたら犬代わりに家に置いてあげるよ?」
未咲「は?」
恒一「あ?」
鳴(結婚式…ごちそう一杯…)ジュルリ
鳴・未咲「はぁ!?」ガタッ
恒一「お、落ち着いてよ。貰っただけだから。ていうか何で君まで怒ってんの…」
未咲「は? 別に怒ってないけど?」ムスッ
鳴「…それで、どうするの?」
恒一「断るに決まってるだろ。僕は見崎しか眼中にないよ」キリッ
鳴「ならいいけど…」
未咲「ふん…最初からそう言えよバカ…」
恒一「だと思って上映してる映画のパンフ揃えてるよ」
未咲「チケットも全部あるからね!」
霧果「車なら任せろー!」
未咲「は? ラブロマンスでしょ」
霧果「鳴、あっちに大人だけが見れる奴があるんだけど行かない?」
鳴「私はアクションが見たいかも」
恒一・未咲・霧果「でもやっぱりアクションだよねー!」
未咲「コーラうめー」チューチュー
恒一「ちょっとそれ両方僕の…」
未咲「気にすんな」
鳴「な」
恒一「もう…あ、お義母さんどうぞ」
霧果「お義母さんやめろ」
恒一(真剣に映画見てる見崎かわいい)
未咲(集中し過ぎてポップコーン持ちっぱなの鳴かわいい)
霧果(はぁ…ペロペロ)
未咲「やだ」チュー
恒一「もう十分飲んだだろ。喉乾いたんだよ」
未咲「何で買ってこなかったの?」
恒一「この…いいから」グイッ
未咲「あ…」
恒一「なんだよ」チューチュー
未咲(く、口…/// 何で平然と…///)
恒一・霧果「(見崎(鳴)の顔ばっか見てたから内容知らいけど)うん!」
未咲「…うん」
鳴「未咲? どうかした?」
未咲「へ? あ、あぁ面白い映画だったねー」アセアセ
未咲「え、えっと…えっと…か、間接…///」
鳴「関節?」
恒一「関節?」
未咲「――お、お前のせいだー!!」バシバシ
恒一「へ? ちょ、何?」
未咲(こいつが変な事するから調子狂ったじゃない! あぁもう!!)
未咲(歩く時は歩幅会わせてくれるし、鳴と一緒の時以外はそれなりに話すし)
未咲(いや、だからどうって事でもないけどね。うん…うん)
恒一「や」ポンッ
未咲「ひゃああああああ!?」バッ
恒一「?」
未咲「い、いきなり後ろから声かけんな!」
鳴「はいはい」ナデナデ
未咲「離れろ変態! そこは私のだ!」ゲシッ
鳴「未咲、暴力はダメだよ?」
未咲「あれはあれでいいの。めーいー」ギュー
鳴「もう…」
未咲(あー癒される…やっぱ鳴が一番だねー)
鳴「…」ナデ
未咲(…微かにアイツの匂いがする…)クンクン
鳴「未咲?」
未咲「な、なんでもない!」
霧果「もぐもぐ…今日は暑かったから汗かいたみたいね。もぐ、しっかり濯がないと」グチュグチュ
霧果「もぐ、うめっ…今日は飲み込まないように…むぐむぐ…しなきゃ…」
霧果「んー…ぺっ。うん、綺麗になった」ニコニコ
未咲(綺麗じゃないよ!)コソコソ
恒一(流石ですお義母さん…!)コソコソ
恒一「僕はお義母さんも愛してますよ。だって見崎のお母さんは僕のお母さんでもあるんですから」ニコッ
霧果「黙ってろ」
未咲「同じとこから出てきた私が一番だとおもいまーす」
霧果「まぁ下品…」
未咲(お前が言うな)
恒一「お義母さん! 僕と鳴さんの交際を――」
霧果「黙ってろ」
恒一「海? 水着?」
鳴「うん。日帰りだけど」
未咲「いくいく! じゃあ水着買いにいこうよ!」
鳴「うん」
恒一(海か…水着…水着…うへへ…)
霧果(更衣室に仕掛けるカメラ用意しなくちゃ)
恒一「お義母さん、パラソルの取り付け終わりました」
霧果「御苦労さま。帰っていいわよ」
鳴「お待たせ」テクテク
恒一・霧果「Foooooooooo!!」
未咲「よ、よう…」
恒一「凄く似合ってるよ見崎。麦藁帽子も可愛いね」
鳴「そ、そう?」テレテレ
霧果「オイル塗りましょ鳴! さぁ早く!」
未咲「…」
恒一「ん? なに?」
未咲「…」ズイッ
恒一「なんだよ」
未咲「…」ズイッ
恒一「…水着見崎のと一緒だね」
未咲「ち、違う! そうじゃない!」
恒一「じゃあ何だよ」
未咲「あぅ…だ、だから、その…鳴みたいに…///」ボソボソ
未咲「は!?」
恒一「え? そりゃ可愛いけど」
未咲「はぁ!?///」
鳴「だって。よかったね未咲」ボソッ
未咲「ち、違うってば! そうじゃなくないけど、違うって…///」ワタワタ
恒一「あ、見崎の次だからね。一番は見崎だから」
未咲「うっさい!///」
未咲「鳴が変な事言うから…」
鳴「私は榊原君に質問しただけだよ?」
恒一(…そっくりなのは顔だけじゃないんだなぁ…)シミジミ
未咲「うん!」
鳴「榊原君も――」
恒一「ジュース買って来ましたお義母さん!」
霧果「ありがと。あぁでも海と言えば焼きそばよね…」ボソッ
恒一「か、買ってきます!」ダッシュ
霧果「お肉多めにしてもらってね」
未咲「…二人で行く?」
鳴「うん…」ガッカリ
鳴「…しょっぱい」
未咲「そりゃそうだよ。海だもん」アハハ
鳴「…来れてよかったね」
未咲「うん…」
鳴「もう体平気?」
未咲「うん。鳴のおかげ!」ギュー
鳴「んぶっ…もがもが…」バシャバシャ
未咲「あ、ごめんごめん」
鳴「溺れるかと思った…」
未咲「やったなー! ほりゃ!」バシャ
鳴「んっ! おかえし!」バシャ
未咲「生意気な…えいっ!」
鳴「んむっ…」
未咲「むふふ! 大勝利!」
鳴「…」グイッ
未咲「うひゃ!?」ザブーン
鳴「ふふ」
恒一(…………楽しそうだし、もうちょい待ってよ)
恒一「おぉ…」
鳴「砂の像?」
霧果「そうよ。こっちが鳴で、こっちが私」ドヤァ
恒一(若干霧果さんの胸が大きくなってるな)
未咲(つーかこんなとこに作ったら…)
波「おじゃまーwwww」ザブーン
霧果「あああああああああああああああ!!!」
鳴「あー…」
恒一・未咲(流された…)
霧果「おい」
恒一「準備出来ました!」
未咲(奴隷かよ)
霧果「さぁ鳴。好きなだけ割りなさい」
鳴「はい」ワクワク
未咲「いいなー…私もしたい」
恒一「…」
鳴(うっさいな…)フラフラ
未咲「もっと前だよ! ほらアンタも――って、あれ? どこ行った?」キョロキョロ
鳴「えいっ」ブンッ
霧果「惜しい!! 頑張って鳴! 鳴! 鳴! 鳴ぃいいいいい!!」
鳴「すいません黙っててもらえます?」
霧果「」
未咲「まぁいいか。ほら鳴! 今だよ!」
鳴「んっ!」パコン
霧果「Foooooooooooooooo!! 流石よ鳴!」
未咲「凄いよ鳴!」
鳴「えへへ…あれ? 榊原君は?」
未咲「どっか行ってるみたい。ったく何してんだか」
恒一「――ごめん、もう終わっちゃった?」テクテク
鳴「うん。どこ行ってたの?」
恒一「ちょっと買い物にね」ガサッ
未咲「スイカ?」
恒一「えっと…ほら、見崎はどうせ一つじゃ足りないかなって…」
鳴「む。そんなに食べないよ…食べるけど」
鳴「で、どうするの? また割る?」
恒一「だね。じゃあほら」スッ
未咲「へ?」
恒一「割るの任せたよ」
未咲「い、いいの?」
恒一「(いいもなにも…)僕は疲れたし、見崎はもうスイカにがっついてるからね…」
鳴「うまうま」シャクシャク
霧果「天使」
恒一「何がでもだよ。見崎もう全部食べちゃうよ?」
鳴「ウマー」パクパク
未咲「し、仕方ないなぁ」ニヤニヤ
恒一「…」クスッ
未咲「? なによ」
恒一「なんでもないよ。ほら目隠しして」
未咲「うひゃ!? ちょ…」
恒一「はい回って回って」グルグル
未咲「も、もう!」
恒一「真っ直ぐ行って少し右ね。あ、ダメだよ見崎種吐いちゃ」
未咲(それだけかよ!)フラフラ
恒一「え? 僕はいいよ…じゃあ少しね。あーん」
未咲(自分だけ…! くそ! これ終わったら鼻の中に種詰めてやる!)フラフラ
鳴「あ。危な…」
恒一「へ?」
未咲「え?」
ドンッ
未咲「いてて…ひっかかっちゃった…」
恒一「ひっかかっちゃったじゃないよ…」
未咲「へ?」ノシッ
恒一「あっちだよ」
鳴「食べていい?」ジー
霧果「オッケー」グッ
未咲「あはは…」
恒一「笑いごとじゃないって…下手したら頭割れてたよ」
未咲「ご、ごめん…」シュン
恒一「もう…せっかく買ってきてやったのに…」ボソッ
未咲「へ?」
恒一「あ」
恒一「…さぁ?」
未咲「私の為に買って来たんだ」ニヤニヤ
恒一「知らないよ」
未咲「意外と可愛いとこあるじゃん」ニヤニヤ
恒一「ふん…」
未咲「……ありがとね、恒一」ボソッ
恒一「…どういたしまして」
未咲「なーんだやっぱり私の為じゃん」ニヒヒ
恒一「…」プイッ
未咲「照れるな照れるな」ツンツン
恒一「もう退いてくれよ…」ハァー
恒一「見崎の為だからね。当然の事だよ」キリッ
未咲「…二個目は違うけどねー」ボソッ
恒一「おい…」
未咲「にひひ」
鳴「?」
霧果(鳴が食べたスイカの皮…いけるか?)
未咲「寝ちゃったね」
恒一「疲れたんだろ。起こすなよ」
未咲「言われなくっても」
恒一「はぁ…海ではしゃいで疲れて寝ちゃう見崎ペロペロ」
未咲「口元のスイカの種ペロペロ」
恒一「おい。スイカ買って来たの僕なんだからその種をペロペロする権利は僕にある」
未咲「早いもの勝ちでしょ」
恒一「は?」
未咲「あ?」
ギャーギャー
鳴「んん…Zzz…」
霧果(スイカと鳴の唾液がミックスされてデリシャス)チューチュー
未咲「なわけないじゃん! 恒一はこの前ラブレターくれた娘と付き合ってろ!」
恒一「断ったって言っただろ! 泣かれたよ!」
未咲「うわサイテー」
恒一「じゃあどうすれば良かったのさ」
未咲「付き合えよ」
恒一「だから――」
ギャーギャー
鳴「…あれ?」
恒一「僕には見崎がいるから」
未咲「ははっ。ねぇよ」
恒一「君こそ大丈夫なの? 僕以外にはその性格隠してた方がいいよ?」
未咲「どういう意味よ」
恒一「そのままだけど?」
未咲「ほう…つまり恒一以外の男とは喋るなと」
恒一「むしろ僕に喋りかけるのを止めてくれる?」
未咲「や・だ」
鳴「名前で呼んでる…!?」ガーン
恒一「まったく…あれ? どうかした?」
鳴「…」ジー
恒一(かわいい)
鳴「…ち、くん…///」ボソッ
恒一「ん?」
鳴「こ、ぅいち…君…///」ジー
恒一「」
恒一「」
鳴「…恒一君?」
恒一「」
鳴「恒一君? 恒一君?」グイグイ
恒一「」
鳴「…気絶してる…」
恒一「…」
鳴(未咲なら平気なのに…赤沢さんとかも…私だけ…)グスン
恒一「み、みさ――鳴」ギュッ
鳴「へ?」
恒一「鳴」
鳴「…///」ギュー
恒一「鳴」
鳴「恒一君…///」
恒一「」
鳴「おい!」
鳴「もう…」
未咲「私は?」
恒一「生まれ変わって出直せよ」
未咲「酷い…ぐすっ…」
恒一「は? ちょっ…」アワアワ
未咲「と言うと思ったかバーカ」ベー
恒一「…は?」
恒一「もう怒った。帰る」スタスタ
未咲「ちょっ…え? ま、待って…」
恒一「と言うと思った? 騙された気分はどう?」
未咲「死ね」バシッ
恒一「だ、だから暴力は…」
未咲「うっさい! ばーかばーか!」ベシベシ
鳴「もう…」ハァ
赤沢「どう? ここのカフィーは?」
恒一「うん。おいしいね(見崎達と待ち合わせしてたら捕まった…)」
赤沢「ここのカフィーは本物よ」キリッ
恒一「うん。おいしいおいしい(まだかなー)」
赤沢「気に入って貰えたなら嬉しいわ」ウフフ
恒一「そうだね。おいしいね」
赤沢「ねぇ恒一君? もしよかったらこの後――」
鳴「お待たせ」
赤沢「え?」
赤沢「え!?」
恒一「あ、やっと来た」
鳴「ごめんね。未咲が服どれがいいかなって迷って時間かかっちゃって」
未咲「そ、それは鳴もじゃん!」
赤沢「え? え?」
恒一「ごめんね赤沢さん。僕はこれで」ガタッ
未咲「ごめんねー。恒一借りていくね」
鳴「いこ」クイクイ
恒一「うん。じゃあね」スタスタ
赤沢「あ…」
未咲「置いていくなー!」スタタ
赤沢「…」ポカーン
恒一「クラスメイト」
鳴「何で赤沢さんが?」
恒一「偶然ね」
未咲「恒一あの人の胸見てたよ。やらしー」
鳴「へぇ…」ジトー
恒一「で、でたらめ言うなよ!」
恒一「だからあれは友達ので…」
鳴「でも見たんでしょ?」
恒一「お、男の付き合いってものがあるんだよ…」
未咲「変態」
恒一「ぐっ…!」
鳴「榊原君のえっち」ムー
恒一「うっ…!」ビクンビクン
恒一「来てそうそう何してんだよ!」
鳴「布団…///」モゾモゾ
未咲「ちっ…。隠し場所変えたな?」
恒一「返したんだって」
未咲「嘘つけ。この辺に…」ゴソゴソ
恒一「箪笥はダメだって!」
鳴「///」ギュー
鳴「うん」
未咲「はよ行け」
恒一「(飯抜いてやろうかコイツ…)頼むよホント…」スタスタ
未咲「さて…」ゴソゴソ
鳴「さて…」モゾモゾ
未咲「ふへへ…」コソコソ
鳴(安心する…ふぁ…///)クンカクンカ
未咲「お邪魔ー」モゾモゾ
鳴「ん…」
未咲(うっとりしちゃってる…きゃわわ)
鳴「どうしたの?」
未咲「鳴が可愛いからつい…」
鳴「そう?」
未咲「食べちゃっていい?」
鳴「今からご飯食べるのに?」クスッ
未咲「そ、そうだった…」
鳴「未咲は抜けてるとこあるよね。ちょっと心配」
未咲「むー。鳴こそ私がいないとダメなくせに」
未咲「ダメダメあんな変態。鳴は私の!」ギュー
鳴「そんなにダメかな…? たまに変な時あるけど」
未咲「顔はいいよ? 料理も上手いよ? 身長も高くて…あれ?」
鳴「…」ジー
未咲「と、とにかくダメ! 鳴は私のって決まってるんだからね!」ギュー
鳴「く、苦しい…」
鳴「オムレツ…」ジュルリ
恒一「あとサラダね」
未咲「おぉ…お店で出てくる奴みたい」
恒一「ケチャップで名前書いてあげるね。み・さ・き…っと」
鳴「いただきます」モグモグ
未咲「…」ソワソワ
未咲(あーやっぱりかー…って、何ガッカリしてんだ…)
恒一「? いいの? 名前」
未咲「はいはい。自分で書きますよー」ムスッ
恒一「あ、自分で書くんだ」
未咲「…え!? か、書いてくれるの!?」
恒一「最初からそう言ってるじゃないか」
恒一「結局か…み・さ・きっと。これでいい?」
未咲「…は、ハートも」
恒一「は?」
未咲「か、貸してそれ!」グイッ
恒一「?」
未咲「こっち見ないでよ!?」コソコソ
未咲(みさきって所の周りをハートで…よし!)
恒一「終わった?」ヒョイ
未咲「み、見るなって!///」
未咲(…ふふ///)
恒一「?」
鳴「榊原君、おかわり」クイクイ
恒一「あ、もう無いんだよ。ごめんね」
鳴「そっか…」ショボーン
恒一「僕のちょっと食べる?」
鳴「…じゃあ一口だけ」
鳴「もう一口」モグモグ
鳴「最後に一口」モグモグ
鳴「本当に最後」モグモグ
恒一(全部無くなった…)
鳴「あ、あの…ごめんなさい…」シュン
恒一「いいの? じゃあ少しだけ…」
未咲「じゃあ口開けて」
恒一「自分で食べれるって」
未咲「それはダメ! あ、あと目閉じてて」
恒一「? もう…変なとこ突っ込むなよ?」アー
未咲「するか! じゃ、じゃあ…」ヒョイ
恒一「ん…もぐもぐ…」
未咲「おいしい?」
恒一「ケチャップかけ過ぎ」
未咲「う、うっさい!」
未咲「もういいの?」
恒一「うん。君もお腹すいてるだろ?」
未咲「まぁ…だけど遠慮しなくていいのに」
恒一「それこそ今さらでしょ。遠慮とかする仲じゃないだろ?」
未咲「え…」ドキッ
恒一「あれだけ悪口やら言いあったのに、今さら食べ物で遠慮しないよ」
未咲「そ、そっか…」ドキドキ
未咲(なにこれなにこれなにこれ///)ドキドキ
鳴「大丈夫。未咲もいるし」
未咲「…」ボケー
恒一「…本当に?」
鳴「…多分」
恒一「ま、明るいし寄り道せずに帰れば平気か。じゃあまたね」
鳴「うん」
恒一「君も気をつけて帰れよ」
未咲「…う、うん」モジモジ
恒一(本当に大丈夫か?)
鳴「大丈夫? 気分悪いなら戻るよ」
未咲「そ、それはダメ!///」
鳴「…そう」
未咲「鳴こそ恒一の分まで食べちゃって大丈夫なの?」
鳴「え? あの程度で?」
未咲「え?」
鳴「え?」
未咲「急に優しくするから調子狂うんだよー!」
鳴「?」
未咲「ふーふー。あースッキリした。帰ろ」
鳴「そういえば未咲。明日の遊園地どうする?」
未咲「へ? 遊園地?」
鳴「さっき榊原君ん家で言ったじゃない。明日は三人で遊園地だって」
未咲「…………マジ?」
恒一「あ、おはよう見崎。少し遅かったけど何かあった?」
鳴「霧果がね…」
恒一「お義母さんが?」
鳴「昨日ぽろっと言っちゃって、そしたら自分も行く行くって駄々こねて、遂には泣きだしちゃってさ」
恒一(あの人ならあり得るな…)
鳴「本当はもう少し早く来れたんだけど、なだめるの長引いちゃって…」
恒一「ううん、気にしないで。今日は長いんだし、遅れた分楽しもう」ニコッ
鳴「…うん」ニコッ
恒一(マジ天使)
鳴「うん。まずは未咲のとこ行って、それから遊園地」ギュッ
恒一「あ…」
鳴「…今日はこのまま、手、繋いでよ?」
恒一「…うん。そうしようか」ギュッ
鳴「い、いこ/// 早く///」グイッ
恒一(はぁ…恥ずかしがる見崎もペロペロ)
未咲(遅いなー…まだかな…)ソワソワ
恒一「おーい」
未咲「あ…」
恒一・鳴「お待たせ」ギュッ
未咲「…」
恒一「ごめん、待たせちゃった?」
未咲「…何で手、繋いでんの?」
恒一「愛故に、かな」キリッ
鳴「もう…またそんな事言って」
未咲「この変態。鳴の可愛らしい手を離せよ」
恒一「見崎の可愛らしい手が僕の手を離さないんだよ」
未咲「は? どうせ手に接着剤でも付けてるんでしょ」
恒一「……それもアリだな」ボソッ
未咲「変態」
恒一「なんだよ…今日は嫌に突っかかってくるな」
未咲「あ、アンタが――」
鳴「ストップ。今日は喧嘩はダメ」
鳴「ダメ。分かった?」
恒一・未咲「…はーい」シブシブ
鳴「せっかくのデ、デートなんだし、ね?」
恒一(天使)
未咲(デート…)チラッ
鳴「ほら未咲」コソッ
未咲「?」
鳴「手、繋がなくていいの?」コソッ
未咲「なっ!?///」
未咲「…あ、ぅ///」
未咲(ど、どうしよ…手、手、手…繋いで、歩く…///)ドキドキ
未咲(あーもうまただ…落ち着け私! ただ手を繋ぐだけ! はぐれちゃアレだし! 危ないし!)
未咲「こ、恒一!」
恒一「ん?」
未咲「て、手…貸して」ドキドキ
恒一「こう?」スッ
未咲「…っ!」ギュッ
恒一「…」
未咲「…///」ギュー
恒一(腕に抱きつかれた…なにこれ)
未咲(あ、あれぇ!? なにしてんの私!)
未咲「い、いいから!/// い、今は何も言うなバカ!」ギュー
恒一「…はい」
鳴「…モテモテだね、さ・か・き・ば・ら・君?」ゴゴゴ
恒一「え?」
鳴「未咲、私そこまでしていいって言ったっけ?」ゴゴゴ
未咲「だ、だってぇ…///」ギュッ
恒一「え? え?」
鳴「もう、この二人はもう…!」プンプン
鳴「この状況で言うの? それ」
恒一「あの…な、何で腕に…」
未咲「うっさい!/// 今日はいいの! これで!」ギュッ
鳴「よかったね」ギュー
恒一「…と、とりあえず行こうか」
鳴「うん」
未咲「おー!」
恒一(…まぁいいか。これはこれで)
未咲「おーおー。賑わってますなー」キョロキョロ
鳴「意外と多いね。どこから回る?」
恒一「うーん…見崎は行きたいとこある?」
鳴「三人で乗れるのがいいよね…」ウーン
恒一(悩む姿も可愛い。無敵だな)
未咲(ペロペロ)
鳴「いいかも」
未咲「よっし行くかー」
恒一・未咲「じゃんけんぽん! あいこでしょ! しょ!」
未咲「勝った! 私鳴の隣!」ダキッ
鳴「騒ぐと怒られるよ」
恒一「くっ…!」
未咲「ふふふ…これが愛の差だよ恒一」
恒一「後だしで勝っておいて良く言う…」
未咲「何の事? 証拠あるの?」
未咲(oh…)
恒一(怖がる見崎も可愛い…後でお化け屋敷行こう)
鳴「未咲は平気?」
未咲(萌え死にそうです)
恒一「隣なんだって。行ってみようよ」
未咲「わ、私はいいかなー…」
鳴「未咲怖いの苦手だもんね」
恒一「ふーん…」
未咲「な、なによ…」
恒一「いや、じゃあ僕と見崎だけで行ってくるから」
未咲「……まった。私も行く」
恒一「怖いの苦手なんでしょ?」
未咲(恒一と鳴を二人っきりにさせる方が怖いの!)
鳴(重い…)
恒一「…あ、人魂」
未咲「ひぇ!」ビクッ
恒一「足もとに首が…」
未咲「ひゃ!?」ビクッ
恒一「あれ? なんか声聞こえない?」
未咲「うぅ…」ギュー
恒一「君の後ろに――」
未咲「ぐすっ…も、もうやだぁ…」ペタン
鳴「…」ジロッ
恒一「…すいませんやり過ぎました」
恒一「はいはい。ごめんって」
鳴(抱きつきながら言う台詞じゃないよね)ムスッ
恒一(見崎が嫉妬している…かわいい)
未咲「やだ」
鳴「…」ジトー
恒一「はぁ…僕の事嫌いなんでしょ?」
未咲「…死ね」
鳴「今のはないわ…」
恒一「え?」
恒一「お昼だもんね」
未咲「じゃあ恒一、買い出しよろしく。向こうに売店あるから。私ピザね。あとアイス」
鳴「私は…とりあえずあるだけ。あとアイス」
恒一「皆で行った方が――」
未咲「あ?」ギロッ
恒一「くっ…行ってきます」テクテク
鳴・未咲「ったく…」
鳴「…秘密。未咲は?」
未咲「私? だから言ってるじゃん、き・ら・い」
鳴「ホントに?」ズイッ
未咲「私の一番は鳴だよ」ギュー
未咲「遅い」
恒一「無茶言うなよ…」
鳴「ありがと。お金後で渡すから」
恒一「いいよ、デートなんだから。僕の奢り」
鳴「…こういう所とかね」コソッ
未咲「ふんっ…かっこつけめ」
恒一「君は払えよ」
恒一(とか言いつつアイスに手を伸ばす見崎も可愛いよ)
未咲「ん…」ヒョイ
恒一「へ?」
未咲「…一口あげる。ご飯のお礼」
恒一「いいの?」
未咲「いいから」グイッ
恒一「む…」
未咲「おいしい?」
恒一「ん」コクコク
恒一「(見崎の食べかけ!?)いただきます!」パクッ
鳴「どう?」
恒一「幸せの味がした」
鳴「…あのね、未咲も素直じゃないだけだから」コソッ
恒一「?」
鳴「それだけ。変な事したら怒るからね」
恒一「?」
恒一(そりゃあれだけ食べてジェットコースターに乗ればな…)
未咲「大丈夫? 次の乗れそう?」
鳴「ん…少し休んでるから、次のは二人で乗ってきて」
恒一「次って…観覧車?」
未咲「待ってようか?」
鳴「いいよ。行ってらっしゃい」
恒一「でも…」
鳴「行かないと嫌いになる」
恒一「わ、わかったよ…」
鳴「未咲」チョイチョイ
未咲「?」
鳴「これっきりだからね。素直にならなきゃダメだよ?」コソッ
未咲「…………うん」
未咲「…」
恒一「…」
未咲「…高いね」
恒一「うん」
未咲「…」
恒一「今日は楽しかった?」
未咲「お化け屋敷以外はね」
恒一「ん?」
未咲「鳴のどこが好きなの?」
恒一「全部」
未咲「そういうんじゃなくて…何で好きになったの?」
恒一「…笑うなよ?」
未咲「うん」
恒一「…一目惚れ」
未咲「ふーん…」
未咲「さぁ? 昔っから一緒で、ずっと好きだったから覚えてない」
恒一「へぇ…」
未咲「ねぇねぇ、一目惚れってどんな感じなの?」
恒一「なんだよ」
未咲「私、鳴以外に惚れた人とかいないから、どういうのか知りたくて」
恒一「…こう、出会った瞬間にときめいたと言うか…」
恒一「違うって。…だって見た目同じの君と会っても惚れなかったでしょ」
未咲「…そっか」ギシッ
恒一「ん? 何でこっちに…」
未咲「よっと」ギュー
恒一「あぁもうまた腕に…」
恒一「どういう意味?」
未咲「私に一目惚れはしなかったんでしょ?」
恒一「うん」
未咲「じゃあ今は? 一目惚れとか、そういうんじゃなくて、今は私に惚れそう?」
恒一「…」
未咲「正直私はね、鳴を好きになった時の事覚えてないから、恋とか惚れただとか分からない。恋ってどういう事?」
恒一「その…一緒にいたらドキドキしたり、触れたくなったり、喋りたくなったりするもの…じゃない?」
未咲「…私、今ドキドキしてるよ?」
恒一「…」
未咲「恒一は? 私と一緒にいたらドキドキする?」ギュッ
恒一「…自分で聞けよ」ギュッ
未咲「あ…」
恒一「…」ギュッ
未咲「…」
恒一「…」
未咲「…ドキドキ、してるね」
恒一「…じゃあそういう事だろ」
恒一「もういいだろ」
未咲「あれ? 自分で抱き締めたくせに?」
恒一「それは…///」
未咲「赤くなるな赤くなるな。ちょっと私に惚れた程度で…///」
恒一「自分で言って赤くなってどうするの…」
未咲「いやいや…あはは…は、恥ずかしいね!///」
未咲「それはこっちの台詞」
恒一・未咲「僕(私)の一番は見崎(鳴)だから」
未咲「私は鳴が一番好き。だから恒一は二番目」
恒一「僕は見崎を一番愛してる。だから君は二番目だ」
未咲「だってあんなに可愛いんだもん。マジ天使」
恒一「だってあんなに可愛いんだよ? マジ天使」
未咲「ふふ…」
恒一「はは…」
未咲「ふふふ、おかしいね。なにこれ」
恒一「いいんじゃない? お互い二番で、一番は見崎で」
恒一「僕も好きだよ。見崎の次に」
未咲「これで後は鳴の一番か…私だな」
恒一「は? 僕だろ?」
未咲「いやいや私」
恒一「僕」
未咲「私!」
恒一「僕だって!」
恒一「だから僕だって! 今日だって見崎から手繋いでもらったし!」
未咲「どーせまた病気のフリして同情させたんだろ! 変態!」
恒一「君に言われても嬉しくないよ!」
未咲「知るか変態!」
恒一「こうなったら見崎に直接聞くしかないね…」
未咲「上等じゃない…!」
鳴(喧嘩してないといいけど…ま、大丈夫かな)
恒一「僕が見崎の一番!」
未咲「私!」
恒一・未咲「ぐぬぬ…!」
鳴(さて次は何に乗ろうかなー)ルンルン
終わり
見てくれた人ありがとうございました
よかった
鳴ちゃんも未咲ちゃんもすごく可愛くてよかった
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
岡部「フェイリスで抜いてしまった……」
岡部「はあ……」
フェイリス「凶真、ため息なんか吐いてどうかしたかニャ?」
岡部「なっ、フェイリス!? なんでここに……」
フェイリス「今日はオフだからラボに遊びに来たのニャ!」
岡部「それなら挨拶くらいしろ……急に入ってこられると心臓に悪い」
フェイリス「ニャニャ? ちゃんとフェイリスはお邪魔しますって言ったニャ」
岡部「そ、そうだったか?」
フェイリス「でも、凶真ってば何か考え中みたいだったから気付いてくれなかったのニャ……」
岡部「す、すまん……」
岡部「まゆりはレイヤー仲間とコスの採寸をするから今日は来ない。助手とダルはガジェットに必要なパーツをそれぞれ買い出しに行っている」
フェイリス「ニャるほど、つまり凶真とドキドキの二人だニャ!」
岡部「二人きり!?」
フェイリス「うにゃ? どうかした?」
岡部「いや……」
岡部(ただでさえ抜いた後で会話しにくいというのに……よりによって二人など)
フェイリス「それで、凶真」
岡部「なんだ?」
フェイリス「さっきはニャんでため息を吐いていたのニャ?」
フェイリス「凶真がため息を吐くなんて珍しいニャ……ま、まさか!?」
岡部(ば、バレた!? い、いや、そんな事は……)
フェイリス「遂に奴らが復活したのかニャ!?」
岡部「はあ……?」
フェイリス「なんとか前に封印したと思ってたけど、まさかもう封印が解けるなんて……」
岡部「……」
フェイリス「フェイリスと凶真の二人で協力したなんとか封印したあれが、また解き放たれるなんて……ため息を吐くのも分かるニャ」
岡部(良かった、どうやら気付かれてないみたいだ……)
岡部「あ、愛ぃ!?」
フェイリス「凶真……?」
岡部「な、なんでもない……」
岡部(普段はスルーするような冗談の言葉でも、反応してしまう……マズいな)
岡部(とりあえず、いつも通りフェイリスに話を合わせて怪しまれないように……)
フェイリス「……」ジー
岡部「おい、なぜそんなに睨み付ける……」
フェイリス「凶真はニャにかフェイリスに隠し事をしてるニャ……」
岡部「!?」
フェイリス「凶真、フェイリスの目を見るニャ」
岡部「ぐっ、だから隠し事など……」
フェイリス「さっきのため息も、その隠し事が原因かニャ?」
岡部「なっ」
フェイリス「ふふ、凶真は隠し事が下手ニャ」
岡部「ち、違う!俺は……」
フェイリス「無駄ニャ! フェイリスの眼を全ての真実を見抜くのニャ!さあ、凶真!全てを晒すニャ」ジー
岡部「や、やめっ」
フェイリス「凶真はどんな隠し事をしてるかニャ~♪」ジー
フェイリス「ニャフフ~ん」ジー
岡部「こ、後悔するぞ……」
フェイリス「そんニャこと……えっ」ジー
岡部「くっ」
フェイリス「……」ジー
岡部「……フェ、フェイリス?」
フェイリス「はぅ」
岡部「そ、その……すまん」
フェイリス「あ、う、ううん……」
岡部「……」
フェイリス「……」
岡部(き、気まずい……)
フェイリス「お、岡部さんも、男の子だもんね……し、仕方ないよ」
岡部(フェイリスが素になってる……そこまで動揺してるのか)
岡部(ば、バカか俺は!? なんて事を聞いているんだ!!)
フェイリス「ううん」
岡部「……えっ」
フェイリス「ダルニャンは最近、彼女ができたから……」
岡部「そ、そうか。意外に律儀だな。あいつ……」
フェイリス「……」
岡部「……」
岡部(俺は、ダル以上のHENTAIという事か……)
岡部「な、なんだ!?」
岡部(や、やはり嫌われたよな……最悪、ラボメンを辞めるなんて言い出す可能性も)
フェイリス「お、岡部さんはどうして……」
岡部「り、理由か? 最近はガジェットの開発で忙しくてろくに処理できなかったんだ……すまない、こんなのただの言い訳だ」
フェイリス「あ、その……違うの」
岡部「違う?」
フェイリス「その……」モジモジ
岡部「……?」
フェイリス「ど、どうして岡部さんは、私で……したの?」
フェイリス「クーニャンやマユシィの方が岡部さんの傍によく居るのに……」
岡部「幼馴染みのまゆりを今更そんな目で見れない。紅莉栖は……あまり異性として意識した事がないな」
フェイリス「ルカニャンやスズニャン、モエニャンは……?」
岡部「なぜその三人が……あとルカ子は男だ」
フェイリス「岡部さん……」
岡部「そうは言ってもな……」ポリポリ
岡部「しょ、処理しようと思った時に最初に思い浮かんだ女性がお前だったんだよ」
フェイリス「!?」
フェイリス「岡部さんが、私で……」
岡部「こんな男と二人きりなど、気持ち悪いだろ。今日は帰った方がいい」
ムギュ
岡部「えっ……」
フェイリス「……そんな事で帰らなきゃならないなら、ラボメンガールズみんな岡部さんと顔合わせできないよ?」
岡部「はあ? それはどういう……」
チュ
フェイリス「んっ……」
岡部「なっ……」
留未穂「いまは、留未穂って呼んで……」ギュ
岡部「な、な、なんで……俺は、お前を」
留未穂「私も、同じだから」
岡部「えっ」
留未穂「その、岡部さんで想像して……し、してる、から」モジモジ
岡部「な、ん……だと……」
留未穂「だから、岡部さんが気に病む必要なんてないの……」
岡部「な、なんで」
留未穂「……?」
岡部「なんで、俺で……」
岡部「あっ……」
留未穂「こんなに、想ってるのに……」
岡部「じゃ、じゃあ、まさか……」
留未穂「うん……岡部さんは?」
岡部「お、俺!?」
留未穂「岡部さんは、どう想ってるの?」
岡部「お、俺は……」
岡部(抜いた後、留未穂の顔を見て感じた顔の紅潮は恥じらいのせいか?)
岡部(こうして留未穂に想いを告げられ、鼓動が早くなっているのは異性に初めて告白されたから……?)
岡部(違う、そうじゃない……)
岡部(そうだ、俺は、俺は……)
岡部「……留未穂」
留未穂「なに?」
岡部「俺も、お前の事が……」
ガチャ
紅莉栖「ふぅ~疲れた。ったく、橋田が余計なものを買うせいで余計な時間がかかったじゃない」
ダル「ええ~そううう牧瀬氏だって……あれ、フェイリスたん?なんでオカリンに抱き付いて……」
岡部「マズい……」
ダル「男女二人きりのラボ、これは……僕と由季たん以降の二組目のカッポゥの予感www」
紅莉栖「ちょ、橋田!なに馬鹿な事を言ってんのよ!」
岡部「……」
フェイリス「にゃはは、クーニャンの言う通りニャ。フェイリスはただ凶真から魔力を分け与えて貰っ」
ムギュ
フェイリス「えっと……凶真?」
岡部「改めて言う。フェイリスいや、秋葉留未穂よ。俺もお前と同じ想いだ」
フェイリス「えっ」
紅莉栖「なっ……」
ダル「ほぅ」
岡部「俺は、お前が好きだ」
――
留未穂「んっ……朝?」
岡部「おはよう、留未穂」
留未穂「岡部、さん……? どうして、岡部さんが」
岡部「まだ、寝ぼけてるようだな……」ナデナデ
留未穂「んっ……あ、昨日……っ」モジモジ
岡部「いまの自分の姿を見ればすぐ思い出せただろ」
留未穂「きゃっ……」バッ
岡部「今更、隠す必要もないだろ」
留未穂「そ、それでも恥ずかしいよ……昨日は、あのまま、寝ちゃったんだよね」
留未穂「まだ少し体が重いけど、大丈夫だよ。ありがとう、心配してくれて」
岡部「お前は俺の大切な恋人なんだ。当然だろ?」ナデナデ
留未穂「えへへ……ねえ、岡部さん」
岡部「なんだ?」
留未穂「その、私で良かったの?」
岡部「何がだ?」
留未穂「私が、恋人で、本当に……」
チュ
留未穂「んむっ!?」
岡部「馬鹿者、お前以外で良い訳がないだろ」
岡部「俺は、もうお前以外有り得ないんだ。だから、二度とそんな事は言うなよ」ギュ
留未穂「うんっ……」
岡部「しかし、これからどうするか……」
留未穂「あの時、岡部さんが告白したあと、クーニャンたちに追いかけられて……」
岡部「逃げてる途中に追っ手の人数が増えていつの間にかラボメン全員に追いかけ回されるはめになっていたな」
留未穂「……なんとか、私の家に逃げ込んだけど」
岡部「ラボには当分戻れんな」
岡部「確かにな……」
留未穂「岡部さんは、今日どうする?」
岡部「お前が良ければ、もう少しここに居させて貰えると助かる」
留未穂「それじゃ、私も岡部さんと一緒に居ようかな」
岡部「そうか、なら……今日はずっと一緒だ」
留未穂「ううん、違うよ」
岡部「なに?」
ギュ
留未穂「これからも、ずっとだよ」
岡部「ふっ、そうだった。だってこれが」
留未穂「シュタインズ・ゲートの選択、だね」
おわり
読んでくれた人、ありがとニャンニャン
(ベッドシーンまで)跳べよおおおおおおおおお!!!!
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ シュタインズゲートSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
義妹「お邪魔、します、ね」兄「ああ……」
兄「ん……? どうした?」
義妹「あの……」
兄「うん」
義妹「眠れ、なくて」
兄「あー……?」
義妹「あの、その、いつも使ってる抱き枕を、今日洗っていて……」
兄「ああ、そうなんだ……」
義妹「それで、一緒に」
兄「一緒に?」
義妹「一緒に、寝てもらえませんか?」
兄「……えっ」
義妹「はい……あの、嫌でしたら……すみません」
兄「嫌と言うか……なんで俺なんだ? そうだ、義母さんのとこには行った?」
義妹「行ったんですけど……」
兄「うん?」
義妹「あの……父さん、と……その」
兄「……あー」
義妹「……」
兄「……分かった。入っていいよ」
義妹「あ……ありがとうございます」
兄「ああ……狭いかもしれないけど」
義妹「いえ、そんなこと」ピタ
義妹「あ……すみません……少し、離れますね」
兄「ん、大丈夫だけど……驚いたな。抱き枕か……」
義妹「はい……情けないですが……あれが無いと、眠れなくて」
兄「俺は代役になれるのかな」
義妹「……兄さんなら、十分……」
兄「そうか」
兄「……大丈夫?」
義妹「少し、緊張してます……」
兄「それは、見れば分かる」
義妹「あの……兄さん」
兄「うん」
義妹「やっぱり、近付いても良いでしょうか」
兄「……勿論」
兄(そんな顔されて断れる筈が無い)
兄「……」モゾ
義妹「あ、……嫌でした?」
兄「大丈夫。大丈夫だ」
義妹「……ありがとうございます」
兄「……」
義妹「……落ち着きます」
兄「それは、良かった」
義妹「……突然、こんなことお願いして……迷惑ではなかったですか?」
兄「驚いたけど、迷惑なんか」
義妹「……そう、ですか」ギュウ
兄「……」
兄「……寝たか」
兄(……親父が再婚して早数ヶ月)
兄(最初は内気な子だったけど……最近、やっと懐いてくれたな)
兄「……良かった良かった」ナデナデ
義妹「……ん……」
兄(明日起きられるかな)
コンコン
兄「ん……はい?」モゾ
義妹「……こんばんは」ガチャ
兄「義妹か……どうした? それ、枕なんて持って……」
義妹「……失礼を、承知で……お願いがあります」
兄「とりあえず、部屋入って」
義妹「……はい」ガチャリ
兄「……流石に察しはつく」
義妹「……駄目でしょうか」
兄「理由が聞きたい」
義妹「……抱き枕は、洗い終わったんですけど」
兄「ああ、見た」
義妹「……眠れなくて」
兄「え?」
兄「……それで、俺のところに?」
義妹「……」コクリ
兄「義母さ……いや、昨日の今日じゃ、難しいか」
義妹「……変、ですよね、こんな……甘えん坊みたいで……」
兄「いや、義妹が甘えたがりなのは、知ってた」
義妹「あぅ……そうでしょうか?」
兄「そりゃな……中三で添い寝と言うのは」
義妹「そ、添い寝……」カァア
兄「変なこと言ったか?」
義妹「い、いえっ、でも、年は、関係無いです……」
兄「大いにある」
兄「そんなムキになるなよ……別にいいよ」
義妹「……ありがとうございます。すみません、何度も」
兄「まだ二回目じゃんか」
義妹「あ……そうでしたね」
兄「うん」
義妹「……あ、では……お邪魔、します」ペコリ
兄(可愛いなぁ)
義妹「……温かい」
兄「そりゃもう二時だ」
義妹「兄さんは、寝るのが早いですよね」
兄「そうか? たまに、十二時くらいに寝るけど」
義妹「それでも、早いですよ」
兄「習慣だからさ」
義妹「……高校生って、普通、午前一時か二時に寝るのが普通だと思ってました」
兄「そう言う奴もいるな、友だちに」
義妹「……兄さんは健康的です」
兄「褒め言葉として、受け取っとくよ」
義妹「はい、みんな優しくしてくれて。友だちもできました」
兄「そっか。お前は結構、人見知りする方だから、心配だった」
義妹「……ありがとうございます」ギュ
兄「でも、添い寝してもらってることは言わないようにね」
義妹「い、言わないに決まってるじゃないですかっ……!」
兄「はは、ならいいんだ」ナデナデ
義妹「ん……」
兄「ん」ナデナデ
義妹「その……撫でてもらうのは……嬉しいんですが……」
兄「ああ、やりすぎた?」
義妹「いえ、その……こうして向かい合ってると……恥ずかしくて……」
兄「あー……」
義妹「……どうしたら、いいか」カァア
兄「ごめんごめん。無遠慮だった。仰向けになるよ」モゾ
義妹「あ……」
兄「これなら、緊張せずに寝られるだろ?」
義妹「……はい」
兄「……三時か」
兄「……寝付きは良いんだな」
兄「……学校も問題無さそうだし」
兄「……受験、頑張れよ」ナデナデ
義妹「……」ギュ
兄(……俺も勉強しておくかな……)
トントン
兄「はい」
義妹「あれ……兄さん」ガチャ
兄「よう、今日もか」
義妹「あ、はい……まだ、起きてたんですね」
兄「うん。どうせ今日も来ると思ってたから、勉強してた」
義妹「……すみません」
兄「いいよ。一人で寝れるようになるまで、添い寝してやるから」
義妹「……ありがとうございます」
兄「まだ十二時半だぞ? お前こそ、来るのが早かったじゃないか」
義妹「それは……毎日二時近くにお邪魔しに行くのは、悪いかなと……」
兄「ふうん? そう言うもんかね」
義妹「はい。そう言うものです」
兄「でもこの時間なら、まだ義母さんは寝てないと思うけど」
義妹「う……」
兄「義母さんと一緒の方が、安心して……」
義妹「そんなこと、無いです」
兄「え」
義妹「兄さんの方が、いい」ギュッ
義妹「……」カァア
兄「……そうか。なら、お前の気が済むまで付き合うよ」
義妹「……」コクコク
兄「別に布団に顔埋め無くていいから」
義妹「……恥ずかしいですし」
兄「何を今更……ふぁ、あ」
義妹「あ……」
義妹「……寝不足、なんですか?」
兄「……かなぁ」
義妹「……ごめんなさい。私のせいです」
兄「いやいや、気にするなよ」
義妹「でも……うぅん……」
義妹「……これからは、もっと早く来ます」
兄「……一人で寝れるようになるのが最善だけどな」
義妹「あ。……えと、その」
兄「……まぁ、さっきも言ったけど、好きにしな」
兄「俺はお前を迷惑に思ってないから。いつでも添い寝しにきなさい」
義妹「に……兄さんっ」ガバ
兄「お、うわ、どうした」
義妹「……あっ。す、すみません! こんな! 抱きつくなんて、はしたない……」
兄「大丈夫……だけど……」
兄(添い寝は、はしたなくないのか?)
義妹「……」
兄(……気まずいな……義妹も離れちゃったし……)
兄「……そうだ」
義妹「はい……?」
兄「今度、勉強教えようか?」
義妹「え……唐突ですね」
兄「今年受験だろ? 一応、俺も経験した身だから……力になれると思う」
義妹「あ……さっき勉強してたのって」
兄「うん……まあ、ざっと。中三の数学を見直してた」
義妹「そうだったんですか……」
兄「ん」
義妹「用事は、ありますか?」
兄「俺は無いよ」
義妹「じゃあ……明日。勉強教えてください」
兄「分かった」
義妹「……それと」
兄「うん」
義妹「……ぎゅっとして……いいですか?」
兄「……ああ」
兄「……三日目」
兄「……義母さんに報告するべきかな」
兄「……こいつは喜ばないか」
兄「だが……このままと言うのも」ナデナデ
義妹「……」
兄(……悪い気は、しないが)
コンコン
兄「開いてるよ」
義妹「……こんばんは」ガチャ
兄「こんばんは。……じゃ、寝るか」
義妹「……はい」
兄「……変なやり取りだな」
義妹「……ですね」
義妹「……今日は、ありがとうございました」
兄「いやいや。予想以上に出来るもんだからびっくりしたよ」
義妹「そんなこと無いです……も、もしよかったら、また……」
兄「構わないけど、別に俺がいなくても出来るんじゃないか? 俺から話を持ちかけといて、なんだけどさ」
義妹「きょ、今日は、その……兄さんの前だから……やる気がでて……」
兄「……そうなの?」
義妹「はい、普段は……あんまりですから」
兄「そう言う風には見えないけどなぁ。予習復習は完璧っぽいし」
義妹「う……」
義妹「あ、ありがとうございます……!」
兄「よしよし」ナデナデ
義妹「あ……ん……」
兄「義妹は可愛いな」
義妹「なっ……か、可愛くなんて」カァ
兄「いやいや。兄の俺が言うんだから間違いない。家事は出来るし、気もきくし、少し甘えたがりのところも――」
義妹「あ、あの、兄さん……!」
兄「あ……すまん。なんか、気に触ること、言ったか」
義妹「そ、そうじゃ……なくて……その……」
義妹「そんな褒められると……眠れない、ので……やめて、ください」
兄「……あ、ああ。すまん」
義妹「……」
義妹「……」
兄(……また気まずい……)
義妹「……兄さん」
兄「……うん?」
義妹「変なこと言って、すみません」
兄「変なこと?」
義妹「折角褒めてくれたのに……眠れないからやめて、なんて……」
兄「あ、いや……流石に俺も、褒めすぎたかなって……」
義妹「……嬉しかったです」
兄「……」
兄「そっか……」
義妹「私は、こんな性格だから……」
義妹「面倒な女と……よく思われて」
兄「……そんなことない。みんな……見る目が無いんだ」
兄「確かに、人見知りかもしれないけど。言いたいことはちゃんと言える。面倒なんかじゃないよ」
兄「お前みたいな妹に慕われて……俺は、幸せだ」
義妹「……兄さん」ギュッ
兄「……?」
義妹「……ありがとう、ございます。私も……あなたのような、兄を持てて」
義妹「幸せ、です」ニコリ
兄「……やれやれ」
兄「……眠れなくなるのはこっちだ」
兄「……あの笑顔は、反則だろう」
兄「うーむ……やばいな……もう三時か……」
兄「これは本気で……寝不足に……」
兄「……」スヤスヤ
義妹「……」
トントン
義妹「……兄さん?」
義妹「……?」ガチャ
兄「……」スヤスヤ
義妹「……お眠り、でしたか」
義妹「……寝不足、ですよね……私が……いつも……」
兄「……ぐぅ」
義妹「……そ、っと」モゾ
義妹(ああ……やってしまった。布団に入ってしまった。邪魔するべきじゃないとわかってるのに……どうしても……)
義妹(大丈夫……起こさなければ、大丈夫……そっと、腕に……)ピタ
義妹(……!! 指、が、お兄さんの、手に……!)ドキドキ
義妹(あああ……いつも、腕をつかんでいたけど……)
義妹(今日、くらいは……)ソー
義妹(……手を)
義妹(つないで……)
ギュッ
義妹(……はぁあ)
義妹(兄さんの手……ごつごつしてるけど……暖かくて)
義妹(ずっと……こうして……)ギュ
義妹「あの……ね。……兄さん」
義妹「私は……あ、あなたの……ことが……」
義妹「……す、すっ……」
義妹「す、き……。……」
義妹「……っ」カァアア
義妹(なにを! 何を言ってるの! 私は! こんな、兄さんは、寝てる、のに……!)
義妹(……卑怯な手を……使ってしまいました)
義妹(……真正面から言えたら……どんなに……)
義妹「……すぅ……すぅ」
兄「……」モゾ
兄「朝だ……ん?」スッ
義妹「……ん……すぅ……」
兄「……あれ? 昨日の夜……来たっけ……?」
兄「いや、……俺が、寝ちゃったんだ。その後……来たんだな」
兄「……起きなかった俺も俺か。熟睡しちまった……」
兄「おい、義妹。朝だぞー」ユサユサ
義妹「んぅ……あ……」パチ
兄「おはようさん。昨夜はごめんな」
義妹「あ……あっ!! こ、これは……ちがくて!」バッ
兄「は?」
兄「え? いや、お前が、寝床に来るのはいつものことじゃ……」
義妹「そのことじゃなくて……て、手を」
兄「手?」
義妹「つないだ、まま……寝ちゃってたでしょう!?」
兄「ああ……そう言えば、そうだな」
義妹「……ごめんなさい。つい、指に、触れて……」
兄「……俺は構わないけど」
義妹「……嫌じゃないですか?」
兄「うん」
義妹「……よかった」
義妹「ね、眠れますよっ。現に……昨夜は……すぐ寝てしまいましたし」
兄「ふむ。手の方が効果があると」
義妹「……かもしれません」
兄「……今夜からはそうするか」
義妹「……はいっ!」コクコク
兄「そんな頷かなくても……」
コンコン
兄「開いてる」
義妹「……失礼します」ガチャ
兄「今日は、起きてたよ」
義妹「そうですね……無断で入り込んだりして、すみません」ペコ
兄「律儀だなあ。気にしなくていいのに」
義妹「でも……兄さんの気は、損ねたくありません」
兄「……こっちおいで」
義妹「はい……?」
兄「……ありがとな」ナデナデ
義妹「あっ……えっ……」カァア
兄「おお。電気がついてるとよく見える」
義妹「な……えっと! は、はやく寝ましょう!」
兄「はいはい」
義妹「……もう。今のは、卑怯ですよ」
兄「無断で人の寝床に入り込むのは?」
義妹「う……」
兄「……お互い様だな」
義妹「……そう言うことに、してください」
兄「……」
義妹「……兄さん」
兄「ん」
義妹「手を、つないで……いいですか」
兄「……ああ」
義妹「……はぁ」
兄「何のため息?」
義妹「……安堵のです」
兄「そっか」
義妹「……兄さんの手は、暖かいです」
兄「義妹の手は、柔らかいな」
義妹「……安心、します」
兄「……そっか。良かった」
義妹「……」
兄「……」
義妹「……あの、兄さん」
兄「ん……?」
義妹「もし……嫌じゃなかったら……こっちを向いてくれませんか?」
兄「……いいのか?」
義妹「はい……」
兄「……ちょっと待って」スッ
義妹「あ……」
兄「そっち向くなら……一旦手を離さないとな」モゾモゾ
兄「これでよし、と」ギュッ
義妹「あ、う」カァッ
兄「あ、う?」
義妹「……その、ですね」
兄「うん」
義妹「いきなり……手を、掴まれて、びっくりしました」
兄「あ、ああ。すまん。俺からじゃ、変だよな」
義妹「嬉しいですけど……ね……」
兄「……」
義妹「……」ゴクッ
兄(……暗がりの中で、義妹の喉が跳ねるのが見えた)
兄「……なんだ」
義妹「……すっ」
兄「す?」
義妹「す……す、……き」カァァァ
兄「……?」
義妹「あ、う、っ……わ、私は! あなたのことが……」
義妹「……すき……です」
義妹「はい……好きです。だ、大好き、なんです。兄さんのこと。兄としても……一人の、男性としても」
兄「そう……か」
義妹「こんなこと……言ったら、迷惑になると、思ってたのに……ごめんなさい。どうしても……私……」グス
兄「あ、……泣くな、義妹」ギュッ
義妹「あ、……ぇう、すみま、せっ……こんな……みっともない……」グスグス
兄「……みっともないなんて。とんでもない……ありがとな、きちんと言ってくれて」
義妹「うっ……うう……」
兄「落ち着いたら……ちゃんと、話をしよう。俺も、真面目に向きあうから」
義妹「はい……にい、さん……」コク
義妹「……ん」
兄「……落ち着いた?」
義妹「……はい。ごめんなさい。……私、おかしかったですよね」
兄「……そんなことないよ。可愛かった」
義妹「う……でも……好きなんて……兄さんは……兄さんなのに……」
兄「……ああ。俺達は兄妹だ」
義妹「じゃあ……」
兄「……最近、考えてるんだ」
義妹「……」
義妹「……はい」
兄「でも、お前が俺の部屋で寝るようになってから……少し変わった。お前を、より深く見るようになってしまった」
義妹「……それは、その……」
兄「……一人の女性として」
義妹「……」カァ
兄「……浅いよな。今まではただの妹だったのに。この数日だけで、お前を……」
兄「……汚い目で、見ようとしている」
義妹「……汚くなんか」
兄「俺にも……ちんけなプライドはある」
義妹「……」
兄「俺の気持ちは、まだ中途半端だ。まだ兄として、お前を見たいとも思ってる。だから……その」
兄「お前のことを、もっとよく知りたい。もっと時間をかけて、お前を一人の男として好きになりたいんだ」
義妹「……ふぇっ」ブワ
兄「え、ちょ……な、泣かないでくれ。すまん。俺が悪かった」
義妹「だ、大丈夫、です……に、兄さんが、考えてること……分かりましたから」
義妹「私も……兄さんのこと、もっと知りたいです。もっとあなたを好きになりたいです。わたし、私は……兄さんのことが、大好きだから」
義妹「……もう、泣きません」
兄「……ありがとな。お前が、そんな風に考えてくれてるなんて……思ってなかった」
義妹「……ずっと、好きでしたから」
兄「……そうか……」
義妹「私……頑張ります。兄さん。はしたない妹ですが……これからもよろしくお願いします」
兄「お前がはしたないなら、俺はもっと酷い男だぞ……うん。俺からも、よろしく」
義妹「……。それじゃ、その……この件は、今は一旦、おいといて……」
兄「うん?」
義妹「……また……手をつないで寝ても、いいですか?」
兄「……ああ」
終わりだよ
エロ期待してた人はすまんね! 数年待ってな!
すばらしかった
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ 兄弟姉妹「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「やよいの生まれたままの姿が見たい」
ガチャ
P「……」キョロキョロ
P「よし、誰も居ないな」
ガチャ
P「さっさと取り付けるか」
P「悪いな、やよい」
ゴソゴソ
P「えーっと、角度はこんな感じか」
P「やよいのロッカーはここだから」
P「よし、電源はこれで問題なし」
P「何度も深夜に更衣室に入って、シミュレーションしたからな」
P「やっとやよいの生まれた姿が拝める…」ゴクッ
P「明日が楽しみだ」
バタン
……
…
-翌日-
やよい「おはようございまーす!」
小鳥「おはよう、やよいちゃん」
P「おはよう、やよい」
やよい「あのー、今日のお仕事はお休みって聞いてたんですけど、事務所にこいってなにかありましたか?」
P「あー、そのことだが、次のグラビア撮影で使う水着を用意してたんだが…」
P「何故か、やよいだけ頼んだサイズより少し小さくてな。今から注文しても時間的に間に合わないし」
P「しょうがないから、既製品にしようかとも考えたんだが、皆、柄を揃えてたから、やよいだけ浮いちゃうなーと思ってな」
P「結局、皆の分を揃えて用意しようにも、予算がかかるしどうしようかと考えてたんだが…」
やよい「はわっ!それはもったいないです!」
やよい「わ、私着ます!」
やよい「わかりました!!」
P(やよいならこう言ってくれると思ってたよ)
P(撮影も、揃えた水着も全部本当だし。ただ、サイズは別に間違ってないが)
P(これで着替えシーンを撮れる…!)
やよい「それじゃあ、更衣室行ってきますね!」
P(すべて…計画通り)ニヤッ
春香「おはようございまーす」
やよい「? あ、春香さん!うっうー!おはようございますー!」
P(な、なぜ春香が…!)
春香「今日はお仕事なかったんですけど、千早ちゃんとどこかに遊びに行こうって約束してて」
春香「事務所で待ち合わせたんですけど、千早ちゃんはまだ来てないですか?」
P「あ、ああ、そうか。千早はまだだよ」
春香「あ、ほんとですか?じゃあ、ちょっと待たしてもらいますね」
P(…まあ、これぐらいで俺の計画が狂うわけはない…)ホッ
春香「? ねぇ、やよい。その可愛い水着どうしたの?」
やよい「これですか?来週の撮影で着ることになってた水着なんですけど…」カクカクシカジカ
春香「…なるほどー。あ、プロデューサーさん」
P「な、何だ春香?」
P「…。別にいいが、千早との約束は…」
ガチャ
千早「おはようございます。春香はいますか?」
春香「あっ!千早ちゃーん!あのね、来週の…」カクカクシカジカ
春香「…だからっ、千早ちゃんも一緒に着ようよ!可愛いよ!」
千早「私は別に…。高槻さんが着てみればいいだけで…」
千早(高槻さんがサイズの合っていない小さい水着を……)
春香「ほらっ!どうせ、来週には着るんだし…」
春香「あっ、ほら!やよいが外から見て大丈夫かとか見てあげようよ!」
やよい「ああ、そうですね。確認してもらいたいです」
千早(…高槻さんのピチピチ水着を……)
春香「そうなったらどうせ更衣室行くんだし、ついでだから、私達も一緒に先に着ちゃおうよー」
千早(…舐め回すように見ても怒られない…)
(ジーッ)
(うーん、どうでしょう…なんとか入りましたけど…)
(…高槻さん、ちょっとここら辺が窮屈そうね…モミッ)
(ち、千早さん!きゅ、急に胸を…っ!あっ…)
(あ、ごめんなさい、何故かビキニの紐が取れてしまったわ(棒))
(それにしても綺麗な……ピンク色…ニヤッ)
(ぅぅー…恥ずかしいです…)
千早「……」
千早「…着ます」
千早「着るんで早く水着を貸してください!プロデューサーっ!!」
P「……お、おう」
<ソレジャ サッソクキガエヨー
<ハイ!イキマショ-!!
<ハジラウカオ…ピンクニソマルホホ…ピンク…ピンク…
ワイワイ ガヤガヤ
ガチャ
P(むしろ、俺のやよいと同じフレームに入ってくるなよ)
P(ロッカーの場所は、確か…。よしっ、春香はカメラの真下だから入らない)
P(千早は…、やよいより奥のロッカーだからカメラの範囲に入るが、まあ仕方ない…)
P(壁だと思って諦めるか…)
<ソレニシテモ…
キャッ キャッ
<ハ、ハルカサンッ!!
P(ふふっ…なんにせよ、今夜が楽しみだ…)
……
…
ガチャ
やよい「プロデューサー。サイズ大丈夫でしたー!」
……
…
-深夜の事務所-
コンコン
ガチャ
P「…よし、いるわけないな…」
P「カメラカメラっと…」
ゴソゴソ
P「よし、任務完了」
P「ああ、楽しみだ…帰って早く見たい…」
ガタッ
P「痛っ!」
キョロキョロ
シーン
P「……ふぅ。そりゃこの時間に、誰もいるわけないよな…」
P「うーん、よく見えないから愛しのやよいのロッカーに当たってしまったか…あぁ、ごめんよぉ、やよい…」ナデナデ
P「…?あっ、開いた…」
P「……」
P「当たった拍子で扉が開いただけだから…決して意図的に開けたわけじゃないから…」
P「もし何かが無くなってたら大変だ…確認するためだから…」
キーッ
P「へぇ。ロッカーの中はこうなっていたのか」
P「結構、衣装でいっぱいなんだな。…ん?」チラッ
P「なっ、こっ、これは!」
P「次の撮影で使う水着じゃないか…!」
P「上下両方、置いていったのか…」
P「…さっきまで、やよいの一部だった水着…」
P「…やよい…やよいぃ……なんでこんなに柔らかいんだぁ……」
サスサス サスサス
P「はぁっ…やよいに顔を両方から包まれてる…気持ちいぃよぉ…」
P「朝持ってきてこっそり直せば…。いや、朝は社長や音無さんがいるから、更衣室に入れない」チラッ
カチッ カチッ
P「この時間じゃあ、一度帰って、ビデオを見てまた来るには間に合わない」
カチッ カチッ
P「くそっ!どうすればいいんだ!もう手放したくない…なぁ、ゃょぃ…どうすればいい…?答えてくれよぉ…」ナデナデ
P「……。…え?で、でも…わ、分かった…」
キョロキョロ
P「……」
P「……この時間誰も来ない」
P「今ここでしかない…」ゴクリ
…
P「会議室も人がいないと意外と広いな…」
P「さて、パソコンとプロジェクターを…」
ピッ ウィーン
P「はぁ…はぁ…」
P「…ゃょぃを抱きしめるだけでいってしまいそうだ」
P「いや…まだ早い…はやく、プロジェクター早く…っ」
ウィーーーン
P「よし…写った!あとはPC経由でカメラのケーブルを繋いで再生をっ…」
ピッ
------------------------------------------------------------------------------
やよい『それじゃあ、帰りましょう!』トコトコ
ガチャ
<プロデューサー サイズ ダイジョウブデシタヨー
------------------------------------------------------------------------------
P「はああああぁぁぁぁぁああああんん!!目の前いっぱいにやよいいいいいいぃぃぃぃいいいいいい!!!」
P「……」
P「あれ、頭から再生したはずなのに……」
P「…ん?あ、これ自動チャプター作るのか…?危うく生まれたままの姿を最初に見てしまうところだった」
P「やよいが服に手を掛けた瞬間から見るのが楽しいのに」
P「やよいは、トレーナーから脱ぐのかな…それとも、デニムスカートかな」
P「もしかして、全部脱がないと着替えられないとか…」ゴクッ
P「やよいは隠しながら着替えるのかな」
P「それとも、兄弟がいるからそんなこと気にしないのかな」
P「ああぁぁ!!気になるううううううううぅぅぅぅ!!!!」
P「……」
ピッ ピッ
P「えーっと、ココらへんかな」
シーン
<キルンデ ハヤク ミズギヲカシテクダサイ! プロデューサー!!
<オ、オウ…
ガチャ
春香『…にしてもこの水着可愛いねー』
やよい『はい!可愛いです!』
------------------------------------------------------------------------------
P「きたあああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
春香『それにしても、サイズ違いなんて…』
春香『…?』チラッ
やよい『どうかしました?春香さん?』
春香『ん?いや、なんでもないよ』ニコッ
------------------------------------------------------------------------------
P「……」ドキドキドキドキ
P「…お、おい…今、春香と目があったよな…」
P「いや、カメラを見つけたらすぐに言ってくるだろ、そうだろ!」
P「特に何もなかったし…そうだな…気のせいだ…気のせい…気のせい…」
やよい『それじゃあ、一回着てみますね』
やよい『えーっと、今の服はロッカーにでも…』ガチャ
やよい『……よいしょ…』スッ
------------------------------------------------------------------------------
P「ああっ!!ついに、やよいがオレンジのトレーナーに手をっ…」
------------------------------------------------------------------------------
春香『…ねぇ、やよい。ちょっといい?』
やよい『…? なんですか?』
------------------------------------------------------------------------------
P「なっ!は、春香!何近づいてるんだ!カメラと被って、お前の背中しか見えないじゃないか!!」
春香『服脱ぐのにその髪だと邪魔じゃない?良かったら、といてあげようか?』
やよい『うーん、そうですね。いいですか?』
春香『うん。じゃ、向こうに椅子があるから行こっ!』
春香『……』 ジーッ
ニヤッ
------------------------------------------------------------------------------
P「……」ビクッ
キョロキョロ
P「……やっぱりバレて…」
P「くそっ!俺の完璧な計画が!」
春香『はい、といてあげたよー』
やよい『うっうー!ありがとうございます!』
やよい『それじゃあ、着替えてきますね』
トコトコ
やよい『よいしょっと…』
------------------------------------------------------------------------------
P「やよいが自分でカメラの前にきたああああああああああああああああ」
P「しかも髪おろしverできたあああああああああああああああああああああああああああ」
P「……超かわええ」ゴクッ
P「…止めないということは、やっぱり春香は気のせいか」
やよい『うーん、それほど小さいようには見えないんだけどなぁ』
ピタッ
------------------------------------------------------------------------------
P「服の上から胸にゃょぃ(水着)あてるやよいかわええええええええ」
P「はぁはぁ…ゃょぃはどこだ…ゃょぃぃ…」ゴソゴソ
P「……あぁ、こんなところにいたのかょぉ…寂しくさしてごめんよぉ…」ナデナデ
P「あぁ…俺は今ゃょぃ越しにやよいの胸に触れているよぉぉ…」
やよい『とりあえず着てみて…』ヌギ
千早『ねぇ、高槻さん』
やよい『はい?』ピタッ
------------------------------------------------------------------------------
P「おいっっ!!」
P「なに壁が話しかけてるんだよっ!」
P「そのせいでやよいが服を捲ったままで止まったじゃねえぇか!!!」
P「……」
P「やよいのおへそかわいい…」
P「……」
P「………ファインプレー」ボソッ
千早『いや、ちょっと嫌な視線を感じて…』
やよい『視線ですか?』キョロキョロ
やよい『うーん、私には何も…』
千早『そう、ごめんなさい。着替えを続けて』
千早(気のせいかしら…)ジーッ
やよい『…あの』
千早「…? どうかした?高槻さん」
やよい『千早さんからの視線を感じるかなーって』
千早(着替え見られて恥ずかしがる高槻さん超かわええぇぇ)
千早『んっ…ゴホッ。ごめんなさい高槻さん。サイズが合うか思わず気になって、私も着替えるわ』
千早(軽く着替えながらなら、ばれないでしょ)
------------------------------------------------------------------------------
P「一応、服に手をかけてるみたいだが、どうみてもガン見だよな」
P「千早は目の前に起こってることしか見えてないのか。ちょっとは周りを警戒しろよ、バレバレだぞ」
P「……まあ、俺も同じ状況だったらそれどころじゃないと思うが…」
やよい『うん…しょっ』
ヌギッ
------------------------------------------------------------------------------
P「きたあああああああっっっっ!!!ついにやよいが上着を脱いd
------------------------------------------------------------------------------
春香『ねぇ、やよい。ちょっと紐結んでくれない?』
春香『自分じゃ手が届かなくって』
サッ
やよい『はい、いいですよ!』
------------------------------------------------------------------------------
P「見えねえええええええええええ!!!!!」
P「春香どけええぇぇぇええええええぇぇぇぇえ!!!お前の背中が見たいんじゃねえええぇぇぇぇええぇぇえぇえええ!!!!!」
やよい『じゃあ、後ろ向いてください』
春香『ありがとー、やよい』
やよい『あんまりチョウチョ結びは上手くないんですけど…』
春香『ん。じゃあ、水着から手を挙げて待ってるね』
やよい『うーん、ここで、こうなって…あっ』
ペラッ
春香『きゃぁっ!!』
やよい『ご、ごめんなさい、春香さん!水着落としちゃいました!』 アワワ
春香『別にいいよー、やよい。誰かが見てるわけでもないし』 チラッ
------------------------------------------------------------------------------
P「……」
P「…ピ…ピンク…」
P「…………」
P「違う違う違う!!!」
P「あ、危ない…危うく騙されるところだった……」
P「俺の天使はやよいだけだ!!!!」
P「うん、あんな裏で何考えているかわからないような奴に反応してしまうなんて…」
P「…でも、白い肌にピンクのちく…」
P「いやいやいや!!!!なかった!何も見なかった!!!!」
P「…ごめんなぁ…ゃょぃ…お前を裏切りかけちゃったよ……」
P「……」
P「…ん?なにか…」
やよい『これで、でき…あっ、縦に結んじゃった…』
春香『 』ニコッ
春香『 、 !!』パクパク
やよい『ごめんなさい春香さん。はい!今度こそ…。できました!!』
春香『ありがとう、やよい』ナデナデ
やよい『えへへー』
------------------------------------------------------------------------------
P「な、なんだ…口をパクパクして…」
P「…チャプター1個戻して…」
ピッ
P「えーと、『ぷ』、『ろ』、『でゅー』、『さ』?ああ、『プロデューサーさん』か」
P「あとは、えー『さー』、『ビス』…?『ですよ』あれ、後の口の動きは同じ・・・って」
P「ああ、なるほど。春香『プロデューサーさん』『サービスですよ、サービス!!』か」
P「…………」
P「やっぱりでバレてる…」ブルブル
やよい『えへへー』
やよい『それじゃあ、着替えますね』
春香『ねぇ、やよい。こっちでさ…』
やよい『? どうしたんですか』トコトコ
------------------------------------------------------------------------------
P「…じゃあ、なんで何も言わずに帰ったんだ…?」
P「そもそも最初に入った時点で気付いてるなら、着替えなんてしなければいいのに…」
P「……」
P「ってえええぇ!!考えてる間に、俺のやよいがフレームアウトしてるううううううっっ!!!!」
春香『ここで私が着替えさせてあげるよー』
やよい『えっ、い、いいですよ。自分で出来ますから』 アタフタ
春香『そんな事言わずに、お姉ちゃんができたと思って…。はい、やよいばんざーい!』
やよい『? ばんざー…』
バサッ
やよい『あわわ、服をとっちゃ…』
春香『もし妹ができたら、着せ替えしたかったのよねー』ニコッ
やよい『うぅー…。…もうお姉ちゃんなのに恥ずかしいです……』
春香『まぁまぁ、そんな事言わずに。…あれ』 モミッ
やよい『っっ!!』
やよい『はっ、春香さん!!そ、そこは…っ!』
春香『そっかー。もうやよいもお姉ちゃんだもんねー』モミッモミッ
やよい『いやっ…やっ、やめてくだ……、……あ…っ!』
------------------------------------------------------------------------------
P「うおおおおおおおおおぉぉぉぉおおおおぉぉぉっぅぅっっっ!!!!」
P「カメラの下でするなあぁぁあああっぁぁっっ!!!!!」
P「声だけじゃねえええぇぇかああああぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!」
P「おい春香あぁあっぁあああ!!!この高ぶった気持ちをどうしろというんだああぁぁあぁ!!」
P「っっっ!!」
P「絶対前のチャプターに戻さないからなっ!!」
P「お前のサービスシーンなんかに屈するかっっ!!!」
P「はぁ…はぁ…」
P「…というか…」
------------------------------------------------------------------------------
千早『……』ジーッ
やよい『はわっ!は、春香さん!そんなとこ揉んじゃだめですっ!!』
春香『えーじゃあ…。これは?』キュッ
やよい『っっ!つ、摘んでもだめですっ!!』
千早『……』 ゴクッ
------------------------------------------------------------------------------
P「千早…」
P「喉鳴らす音がここまで…」
P「でも分かるよ…その気持ち……目の前でそんな事が起こってたら…」
千早(…はぁっ…はぁっ…高槻さんのっ…)
春香『…ねぇ、千早ちゃん?』
千早『っっ!!!ピン…ッッ!!』
千早『…ゴホッ ゴホッ……。 な、何かしら?春香…』ドキドキ
------------------------------------------------------------------------------
P「…って!俺は声だけなのに、お前は全部見えてるじゃねーか!!!」
P「なんで俺はやよい見て興奮するお前をずっと見なきゃいけないんだよおおおぉぉぉ!!」
P「ちょっと同調しちゃったじゃねーかああぁぁぁあ!」
春香『千早ちゃんはまだ着替えないの?』ニコッ
千早『えっ?あ、あぁ、そうだったわね。今から着替えるわ』
ヌギッ
------------------------------------------------------------------------------
P「絶対許さないからなぁぁっ!!」
P「くそっ!!こうなったら、もう千早でもいい!」
P「今の俺は72も全て74に見えるんだああああぁぁああぁっっ!!!」
プツン
P「……」
P「…えっ真っ暗に…」
プツン
P「あぁ、良かった。明るくなっ…」
やよい『それじゃあ、帰りましょう!』トコトコ
ガチャ
<プロデューサー サイズダイジョウブデシタヨー
------------------------------------------------------------------------------
P「…へ?」
P「おい、俺はチャプター飛ばしてないぞ!どこにいっ…」
ゴソゴソ
ピッ
ピッ
P「な、ないっ!どうしてっ?!」
P「なあ、おい、ゃょぃ!これはいったいどう言うことなんだっっ!!」
??「……サイテーね、あんた」
??「…はぁ。新しいプロデューサー探さないと…」
??「うぅー、プロデューサー、その水着…」
??「…私の高槻さんを性的な目で見るなんて…しかも、私で…くっ」
P「お、お前たち…」
??「プロデューサーがそんな…。ついこの間、一緒に誕生日を祝ってくれたのに…」
??「プロデューサーは穴掘って埋まってるのがお似合いですぅ!!」
??「うわぁ。雪歩!ここは掘っちゃダメだぞ!」
??「…しかし、戯れが過ぎたようですね」
??「あらあら~。私なら良かったのに…」
??「兄ちゃん…やよいっちがかわいそうだよ…」
??「真美じゃ…真美じゃ…ダメだったの…かな……」
??「……もう会いたくないの、ハ…そこの人」
??「流石に盗撮はドン引きピヨ」
??「音無くんみたいに、妄想で済んでいたらよかったものの…。こうなっては、私でもフォローのしようがないね…」
……
…
小鳥「あれから、今までの余罪がなかったこと、また、アイドル達のこと考えて警察沙汰にはしませんでしたが…」
小鳥「それ以来、プロデューサーさんが事務所に来ることはなくなりました」
律子「そういえば、あの後、映像ってどうなったの?」
伊織「え?知らないわよ」
響「春香が最後にビデオ触ってるのを見たぞ」
真「水着から何から全部、春香が用意してくれてたし…」
雪歩「プロデューサーが見てた映像もカットして用意してたよね…?」
律子「ふーん。じゃあ、春香が全部消したのかしらね」
美希「…あふぅ」
??「ふふっ。千早ちゃんの生着替え映像…」
P「おい…春香?この拘束を解いてくれないか…?そのトイレに…」
??「? 何言ってるんですか?プロデューサーさん、そこにあるじゃないですか。あ、あと…『春香』って言いましたよね?」ニコッ
P「ひぃっ!は、春香様、もう許してくださいっ……。だからトイレにっ…!!」
??「えー、どーしよーかなー。私って『裏で何考えているかわからないような奴』だしなー」
P「ごっ、ごめんなさいっ…!だから、その、トイレに…っ!……・あっ…ぁぁっ…」ジョロジョロ
??「…あーあ、漏らしちゃった。折角おまる用意してたのに。後は自分で舐めて掃除してくださいね」
P「……ヒクッ。…グスッ…」
??「? あれー?泣いてるんですか?お漏らししながら?」
P「……ひぐっ…えぐっ……」
??「もしかして、プロデューサーさんっておこちゃまだったんですかー?」
??「あ、そういえば、一人でトイレもできなかったでちゅもんねー」
??「しょーがないなーもー。はるかおねーちゃんが、おきがえしてあげまちゅよー。ほーら、手を上げてー」
??「ふふっ。もし弟ができたら、着せ替えしたかったのよねー」ニヤッ
-おしまい
水着で致した後にやよいが水着持って帰ったりした映像見て千早のだと気付いて、
しかも、それを全て春香達に撮られて、良いようにされるっていう展開で考えてたんですけどね…
盗撮、窃盗は犯罪なんで、いい子のプロデューサーさんは真似しちゃダメですよ!
おやすみなさい
えっ!?
乙
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
きらり「うきゃー!杏ちゃん大好きだにぃ☆」
杏「うげっ、なんだって……?」
きらり「おにゃーしゃー☆」
杏「……」
諸星きらり(17) 身長:186cm
きらり「杏ちゃんどしたー?」
杏「いや、いいよ別に……めんどくさい……帰りたい……」
きらり「杏ちゃーん?」
杏「なに?」
きらり「だいじょぶー? 元気ない?」
杏「いつものことだよ。めんどくさいだけ……」
きらり「きらりんパワー☆ ちゅーにゅーすぅ?」
杏「いらない」
きらり「うきゃー……」
杏「なんだかコンビとして扱われてるみたいで癪だなぁ……」
きらり「んにぃ?」
杏「なんでもない。ほら、収録始まるよ……動くのはきらりにまかせるからね」
きらり「りょーかいっ☆ まかせて杏ちゃん!」
杏「よーし、出発だ……あ、ちょっと待ってきらり」
きらり「うきゃ? 杏ちゃんどしたー?」
杏「歩くのめんどくさい。乗せてよ」
きらり「りょーかい! 杏ちゃんしっかりつかまっててね☆」ダダダダダダッ!
杏「え、ゆっくりでいぃっぁああああああ……」
きらり「杏ちゃんだいじょぶー?」
杏「ちっとも大丈夫じゃないよ……はぁ、疲れた……帰りたい……」
きらり「でももう少しお仕事ってPちゃんいってたにぃ……」
杏「知ってるよ……あぁ憂鬱だなぁ……」
きらり「えーっと、あった! 杏ちゃん。飴食べぅー?」
杏「え、いいの? ありがと。気がきくね」
きらり「うぇへへへ……」
杏「……うん、美味しい」
きらり「杏ちゃんだいじょぶ?」
杏「大丈夫にみえる……?」
きらり「んーん……えーっと、どうしよう……うー」
杏「……帰りたい……仕事が……」
きらり「あっ、杏ちゃん!」
杏「なに……?」
きらり「きらりね、いいこと思いついちゃった!」
杏「へぇ、どんなの……?」
きらり「きらりが杏ちゃんのふりをすればいいんだにぃ☆」
杏「はっ?」
杏「いやいやいやいや無理があるよ! 無理だよ!」
きらり「うきゃー……だめ?」
杏「ダメとかじゃなくて、無理だからさ」
きらり「そーかにぃ……」
杏「絶対そう。……まったく、まぁ気持ちは嬉しかったから」
きらり「うきゃ?」
杏「さっさと最後の仕事終わらせよう。家に帰るために!」
きらり「うん! わかったにぃ!」
きらり「おつぁーしゃー!」
杏「ふぅ……んーと」
きらり「あ、杏ちゃん!」
杏「うん? どうしたの?」
きらり「あのね、えーっと……」
杏「きらりらしくもないなぁ。なにかあるの?」
きらり「うん……きらりね、杏ちゃんのおうちに遊びにいきたいんだにぃ……」
杏「……杏の家に?」
きらり「……だめ?」
きらり「杏ちゃーん……」
杏「いいよ。勝手にすれば?」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんありがとー☆ ハピハピすぅ?」
杏「しないっ、抱きつかないで!」
きらり「はっぷっぷー。つんでれさーん」
杏「素直な気持ちだってば、もう」
きらり「でもおっけーなんだよねー?」
杏「……ま、まぁ。ちょうどいいしね」
きらり「ちょうどいいってなにがかにぃ?」
杏「気にしなくていいから……いくよ?」
きらり「……うぇへへー☆ 杏ちゃんかーわいいー☆」ギュッ
杏「うぐっ、くるしっ……やめろぉっ!」
きらり「あ、しっぱいしっぱい☆」
きらり「えっと……そうかも。だいじょぶ?」
杏「そうかも、ってね……はぁ。いいよ、好きにしなよ」
きらり「杏ちゃんありがとー☆ ハピハピすぅ?」
杏「しない」
きらり「うきゃー……」
杏「はぁ……帰るよ」
きらり「あいあいさー☆ 杏ちゃんのるぅー?」
杏「ゆっくり歩いてね。杏はデリケートないきものなんだから」
きらり「りょーかいっ☆」
杏「うんうん、くるしゅうないぞー」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんのおうちひろーい! ヤバーい!」
杏「いや、このマンションの部屋だから。全部が杏の家ってわけじゃないからね?」
きらり「知ってるよ?」
杏「……こいつ……」
きらり「うぇへへへー☆」
杏「もう、まったく……さ、いくよ」
きらり「あいあいさー☆」
きらり「おじゃましまー☆ ……んにぃ?」
杏「……なに?」
きらり「きたなーい……」
杏「だから散らかってるっていったでしょ?」
きらり「杏ちゃん、おかたづけしなきゃめっ、だよ?」
杏「めんどくさいし、これで一応最適化された状態なんだけどなぁ」
きらり「だめだめ、きらりがおかたづけしてあげるにぃ☆」
杏「はい?」
きらり「えーっと、これとこれとー」ポイポイ
杏「あぁっ、それはまだ飲みかけ! それは……」
きらり「いらないものはポイしなきゃおかたづけできないよ?」
杏「やめろぉ、私には必要なものなんだぁー!」
きらり「ぱーぺき☆」
杏「ど、どうにか……必要なものは死守できた……」
きらり「杏ちゃんだいじょぶー?」
杏「おかげさまでちっとも……」
きらり「うきゃー……でも、きれいになったら気持ちいいよね?」
杏「……確かにこれだけ片付いた部屋を見るのはひさしぶりかなぁ」
きらり「うんうん、だっておかたづけしなきゃ明日は……」
杏「うん?」
きらり「あっ、なんでもないにぃ!」
杏「……そう? ま、いいかな」
杏「えぇー、めんどくさい……」
きらり「ダメ……?」ジッ
杏「ぐ、そんな目で見たって……」
きらり「杏ちゃーん……」
杏「……あーもうわかったわかった! いっしょに入ればいいんでしょ!」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんありがとー☆」ギュゥゥゥ…
杏「ぐぅぅっ!? ちょ、は、はなせぇ……」
きらり「あ、ごめんにぃ……」
杏「はぁ……死ぬかと思った……勘弁してよ、もう」
杏「……」
きらり「うきゃ? 杏ちゃんどしたー?」
杏「いや、別に杏は自分の体に不満とかはないけど……」ジッ
きらり「んにぃ?」バインバイーン
杏「……」ストーン
きらり「杏ちゃーん?」
杏「いや、なんでもない。お風呂入ろうか」
きらり「りょーかい☆」
杏「いや、結構快適だよ。くるしゅうないぞー」
きらり「よかったぁ、うぇへへへー☆」
杏「んー。きらりは人の身体を洗う才能があるね」
きらり「そうかな? じゃあきらりが毎日杏ちゃんのお体あらってあげちゃうにぃ!」
杏「……いや、それはいいや」
きらり「うきゃっ……」
杏「だいたいそれじゃきらりが杏の家にずーっといることになっちゃうでしょ?」
きらり「うーん、そだね……はんせー……」
杏「……ちょっと抱きつく頻度落としてくれればなぁ」
きらり「えっ?」
杏「……気にしなくていいよ、ほら。今度は杏がきらりのことを洗ってあげる」
きらり「い、いいの!? うきゃー! ありがと杏ちゃん!」
きらり「うきゃっ、あはははっ、杏ちゃんくすぐったーい☆」
杏「……この身体のどこからあんな力がでるのやら……」
きらり「んにぃ? 杏ちゃんどしたー?」
杏「なんでもない。肌ももちもちだし……すごいね、本当……」
きらり「うぇへへへ、ありがと杏ちゃん!」
杏「いや、割と本音だよ。たいしたもんだ……うん」
きらり「でも杏ちゃんはスベスベできもちーよ?」
杏「そう? 自分ではわかんないもんだけどなぁ」
きらり「ほらほらー☆」
杏「ちょ、どこさわっ、あっ、あはははっ! くすぐったぁい!」
きらり「すべすべー☆」
杏「も、もうっ! いいかげんにしろぉっ!」
きらり「うきゃー! さっぱりしたにぃ☆」
杏「ふぅ、飲み物飲み物~♪」
きらり「……」ソワソワ
杏「……なにやってるのさ、きらり。なに飲みたい?」
きらり「あ、えーっと……じゃあきらりはネクターがいいなー」
杏「ねくたぁ……っていやいや、うちにはないよ」
きらり「うきゃー、残念……」
杏「まぁとりあえずなっちゃんで我慢してよ。フルーツのジュースだしいいでしょ」
きらり「ありがと杏ちゃーん☆」
杏「ん、感謝してよね」
杏「ん、どうしたの?」
きらり「な、なんでもないにぃ!」
杏「ふーん……じゃあ……」
きらり「じゃあ……?」
杏「……」
きらり「杏ちゃんどしたー?」
杏「……テ、テレビでもつけよっか」
きらり「うん、わかったにぃ!」
杏「……どうしよ、早くしないと……もう……」コソッ
きらり「……」ドキドキ
杏(もう時間が無い……)ゴソゴソ
きらり「うきゃー! ヤバーい!」
杏「っ!?」ビクッ
きらり「ねぇねぇ杏ちゃん、この人……あれ? 杏ちゃーん? どこー?」
杏「な、なにー? ちょっとジュース出してるだけだよー?」
きらり「じゃあきらりもお手伝いすぅー! あれ、杏ちゃんどこ? お部屋ー?」
杏「い、いいから! ドア開けないで!」
きらり「うきゃっ……杏ちゃん……?」
杏「あ……」
杏「ちょ、ちょっと待って。そういう意味じゃなくて……」
きらり「……ごめんね。えーっと、お外いったほうがいい……?」
杏「そうじゃなくて……それに、もう深夜だよ。きらりは乙女なんでしょ、1人で歩く時間じゃないよ」
きらり「でもでも、杏ちゃん……」
杏「……もう、日付が変わりそうな時間、か……」チラッ
きらり「あ……だいじょぶだよ、杏ちゃん! きらりなら変な人が来たって……」
杏「虫すらダメなのになにいってるの……ねぇ、きらり」
きらり「な、なぁに?」
杏「……部屋、入ってもいいよ」
きらり「……いいの?」
杏「うん、早く」
パァン!
きらり「うきゃっ!? こ、これって……」
[きらり 誕生日 おめでとう!]
杏「……誕生日、おめでとう。ギリギリになっちゃったけど」
きらり「あ、杏ちゃん……きらりの誕生日、知ってたの……?」
杏「ラジオで自分でも言ってたでしょ、馬鹿だなぁ……」
きらり「え、えへへ……きらり、杏ちゃんにお祝いしてもらえるなんてハピハピすぅ……」
杏「……もっとサクっとお祝いする気だったんだけどね。きらりが家に来るなんていうからちょっと手間取った」
きらり「うれしいにぃ……グスッ……」
杏「あぁもう泣かないでよ! ほら、プレゼント」
杏「うん、どうぞ」
きらり「えーっと……」ガサガサ…
きらり「うきゃっ……え、これって……」
杏「……杏のお気に入りのぬいぐるみと同じデザインだよ」
きらり「杏ちゃん……いいの?」
杏「別に、いっつも振り回されてるけど……乗せてもらったりもしてるしおあいこ」
きらり「……」
杏「いらないならいいよ。サブとして持っておくから……」
きらり「杏ちゃん、ありがとー☆ 大好きだにぃ!」ギュッ
杏「ちょ、ばかっ……!」グラッ
ドンガラガッシャーン!
きらり「ご、ごめんね杏ちゃん」
杏「いや、大丈夫……まったく、気をつけてよね」
きらり「うん、はんせー……」
杏「……あと、どいてくれるかな?」
きらり「うん! ……あっ!」
杏「どうしたの?」
きらり「……ちょっと待って、えーっと」ガサガサ
杏「……?」
杏「は?」
きらり「ほら、時計みてー?」
杏「……あ。日付変わってる……」
きらり「きらり、実は杏ちゃんのお祝いが一番にしたくてお邪魔しちゃったんだにぃ☆」
杏「は、ははっ……なーんだ。杏の誕生日知ってたんだ?」
きらり「だってきらり、杏ちゃんのこと大好きだからにぃー☆」
杏「……ありがと」
きらり「杏ちゃんにおめでとー☆っていってもらえてハピハピ☆ いっしょにきゅんきゅんすぅー?」
杏「……ちょっとだけね?」
きらり「うきゃっ!?」
きらり「オッケーだにぃ☆ 気にいってくれるかな?」
杏「んー? ……これって……」ガサガサ
きらり「杏ちゃんに似合うと思って、買ってみたんだにぃ……どうかな?」
杏「……は、ははっ。フリフリの服、か……」
きらり「……ダメ?」
杏「いや、きらりらしくていいと思うよ。でもこれ、ステージ衣装より派手かも……」
きらり「きっと杏ちゃんにはとーっても似合うと思うにぃ☆」
杏「そうかなぁ……まぁ、ありがと」
杏「な、なにさ?」
きらり「杏ちゃん、着てくれないの?」
杏「着て、ってあの服?」
きらり「うんうん!」
杏「や、やだよ恥ずかしい!」
きらり「そっかー……」
杏「あ、恥ずかしいっていうのは服がじゃなくて、その、着るのがなんか……こう……」
きらり「じゃあきらりがお着替え手伝ってあげちゃうにぃ!」
杏「そういう問題じゃな、うわっ!?」
きらり「はーい、ぬぎぬぎすぅー?」
杏「やめ、やめろぉっ!」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんばっちし☆」
杏「こんなの落ちつかないよ……」キャピルーン☆
きらり「でも、杏ちゃんかわいいからとーっても似合ってるにぃ!」
杏「そうかな……んー」
きらり「うぇへへへー☆」
杏「……ねぇきらり、抱きつかないの?」
きらり「うきゃっ!?」
杏「え?」
杏「……別にいやならいいんだけど」
きらり「んーん! 杏ちゃんがぎゅーってしてもいいっていうなんてびっくりしちゃっただけ!」
杏「たまには、ね。どっちにしろ勝手に抱きついてきただろうし」
きらり「今日は杏ちゃんのお誕生日だからガマンーって思ってたにぃ……」
杏「……藪蛇だったかなぁ。でも、まぁ……ほら」スッ
きらり「う、うん! いっくよー☆」
杏「はいはい、早くしてね」
杏「……きらりはさ、意外と乙女だよねー」
きらり「むー。きらりはずーっと乙女だよ?」
杏「はいはい……ねぇ」
きらり「なぁに?」
杏「……あー。あのさ」
きらり「うんうん!」
杏「……これからも、よろしくね」
きらり「もっちろん! きらり、杏ちゃんのこと大好きだにぃ!」
杏「ん、杏もきらりのこと……飴の次ぐらいに好きだよ」
きらり「にょわっ!?」
おわり
杏、ハッピーバースデー!
きらりは物理乙女かわいい
誕生日一日違いって本当?
きらりが9月1日(昨日)
杏が9月2日(今日)
ってわけでこういう内容
たぶん今日中にはPと杏のぐだぐだな話を書くのでまたよろしくお願いします
応援してるからこれからも頑張ってくれ
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒子『もしもしすこやん? 今からウチ来ない?』 健夜「えっ」
健夜「お邪魔します」
恒子「おかえりすこやーん!」
健夜「……何でおかえり?」
恒子「ふふ……ご飯にする? お風呂にする? そ・れ・と・も」
健夜(あっ、これはベタな流れだスルーしよう)
恒子「帰る?」
健夜「今来たばっかりなのに!?」
恒子「冗談だよ冗談」ケラケラ
健夜「もう……」
恒子「さ、上がって上がって」
健夜「……おじゃまします」
恒子「どぞー」
恒子「さて寝よう」
健夜「いきなり!?」
恒子「うん」
健夜「こーこちゃんが呼んだんだよね? 遊びに来ないかって……」
恒子「とりあえず暇だったから」
健夜「……」ジトー
恒子「すこやんに会いたかったんだよ」キリッ
健夜「……そういうのはいいから」
恒子「ちぇー」
恒子「じゃあ、なんかやりたいことある?」
健夜「…………えっと」
恒子「やることもないし、さ、寝よう」
健夜「……」
健夜(せっかく来たのに寝ちゃうとか……)
恒子「よいしょ」ゴローン
健夜「客人はほったらかしなの……」
恒子「なんか適当に遊んでいーよー」ヒラヒラ
健夜「えぇ……」
恒子「あんまり部屋の中漁っちゃダメだよ」
健夜「こーこちゃんじゃあるまいし、そんなことしないよ!」
健夜「はぁ……」
健夜(雑誌でも借りようかな……)
恒子「……」ジー
健夜「……?」
恒子「……」ジー
健夜「なに?」
恒子「いや……」
健夜「寝ないの?」
恒子「寝る」ゴロ
恒子「……けど」
健夜「けど?」
恒子「すこやんもこっち来て一緒に寝よう!」ポンポン
健夜「……」
恒子「ほらほら」
健夜「……」
恒子「タオルケットもあるから」バサッ
健夜「……はぁ」ノソ…
恒子「こっちこっち」ポンポン
健夜「ん……よいしょ」ゴロリーン
恒子「へへー」
恒子「……」
健夜「……」
恒子「……」
健夜「……」
恒子「おかしい眠れない」
健夜「私は別に眠くなかったし……」
恒子「テレビでもつける?」
健夜「あ、うん」
恒子「リモコンはーっと」キョロ
健夜「あ、台の上……」
恒子「……」
健夜「……」
恒子「起きて取り行くのめんどくさい」グデー
健夜「そーなるよね……」
恒子「すこやん取ってきてー」
健夜「えぇ……」
恒子「一生のお願い!」
健夜「それ今まで何回聞いたかわかんないよ……」
恒子「てへっ」
健夜「もう……しょうがないなぁ」ノソリ
恒子「……」
恒子「待った」ガシ
健夜「?」
恒子「やっぱいいや」
健夜「え?」
健夜「リモコンいいの?」
恒子「うん」
健夜「……?」
恒子「まぁまぁ、こっち来てくださいよ」グイ
健夜「わっ」
恒子「うん、よし」ギュー
健夜「……」
恒子「ふぅ……」
健夜「……」
健夜(あったかい……)
健夜「こーこちゃん」
恒子「んー?」
健夜「……私からも、ぎゅってしていい?」
恒子「いーよー」
健夜「……」オズオズ
健夜「……」…キュ
恒子「ひかえめだね」
健夜「……あんまり強くしたら痛いでしょ?」
恒子「え?」
健夜「え?」
恒子「あ、いや、抱きしめる力加減じゃなくて、胸が」
健夜「今言うことじゃないよね!?」
恒子「いやだって当たるし」
健夜「…………」スッ
恒子「って、離れていかないでよすこやん!」
健夜「台なしだよ……」
恒子「ごめんごめん」ギュ
健夜「……」ドキ
恒子「ふー」
健夜「……」
恒子「すこやんあったかー」
健夜「……」
恒子「てか熱くない? 体温」
健夜「えっ」
恒子「熱ある?」
健夜「や、ないと思うけど……」
恒子「どれどれ」コツン
健夜「!!」ビクッ
健夜(お、おでこ……)
恒子「んー、やっぱ熱いよ。大丈夫?」
健夜(顔近い……)コクコク
健夜「……大丈夫、だから」プイ
恒子(耳まで赤いんですけど)
恒子「すこやん?」
健夜「……なに?」
恒子「なんかめっちゃ心臓バクバクしてるけど」
健夜「……そ、」
健夜「そんなこと、ないよ……」
恒子「いやあるけど」
健夜「だ、大丈夫だから。ほらこーこちゃん、眠いんじゃなかったの?」
恒子「あーそういえばそうだった」
健夜「うん、おやすみ」
恒子「『起こすの』何時?」
健夜「まだ言ってる……もう」
恒子「HEHE」
健夜「なんだかんだしゃべってて寝ないよね」
恒子「ぐー」
健夜「……わざとらしい」
恒子「ぐおー」
健夜「……」
恒子「くー……」
健夜「……」ウツラウツラ
健夜「……」キュ
健夜「……」スー
恒子「……」
―――――
―――
健夜「……」スースー
健夜「……」モゾ…
健夜「……ん」パチ
恒子「●REC」ジー
健夜「!?」ガバッ
恒子「あれ、おはよう」ジー
健夜「なななな何してるの!?」
恒子「突撃! 寝顔拝見! ~小鍛治健夜編~ の撮影」ジー
健夜「ちょっ……止めてよ!」バッ
恒子「おっと」ヒョイ
健夜「く……このっ……」グイッ
恒子「ぅわっ」
バタンッ
健夜「いたた……ご、ごめ……」
恒子「やーん、すこやんに犯されるー(棒読み)」
健夜「な、何言ってるの!?///」ボンッ
恒子「いや、だって押し倒されてるし」
健夜「ぅ……」
健夜(た、確かにこの体制は、端から見たら私がこーこちゃんを押し倒してるようにしか見えない……)
健夜「……っ///」
恒子「すこやん?」
健夜「な……なに……」
恒子「ちゅーしていい?」
健夜「……」
健夜「えっ」
健夜「えぇ!?///」プシュー
健夜「ななな何言ってるの!?」
恒子「すこやん私のこと嫌い?」
健夜「……す」
健夜「…………好きだけど」カアァ
恒子「私も好きだよ?」
恒子「す・こ・や・ん」
恒子「のことがNE☆」ペロッ
健夜「あ、ありがとう……」
健夜「けど、そのポーズは余計だね……」
恒子「てへ☆」
恒子「てゆーか」
恒子「むしろ私らって付き合ってるんじゃないの?」
健夜「え?」
恒子「え?」
健夜「な、何でそう思ったの……」
恒子「え? 流れ? みたいな」
健夜「いい加減だね……」
恒子「そう? そんなもんじゃないかな」
健夜「えぇ……」
健夜「お、お付き合いっていうのはちゃんとお互いに気持ちを確認して云々」
恒子「あー」
健夜「キ、キスするにしたって、そんないきなりじゃなくて、まず手を繋いでから……///」
恒子「すこやん、アラフォーにもなってそんな中学生みたいな初々しい……」
健夜「アラサーだよ!!」
健夜「……まぁとにかく」
恒子「うむ」
健夜「つ、付き合ってるとかそんなんじゃ……ない、んじゃないかな……」
恒子「じゃ、付き合おうよ」
健夜「えっ」
恒子「気持ち云々って言ってたけど、そこはクリアしてるし」
健夜「えっ」
恒子「私、すこやん好き。すこやん、私好き」
恒子「でしょ?」
健夜「えっ……あ、えと……」
恒子「はい、で、付き合いました」
健夜「えっ」
恒子「手をつないでっと」キュ
健夜「わっ」ドキ
恒子「次は?」
健夜「つ、次……?」
恒子「すこやんの言ってた順番ってやつ」
健夜「えっ、と……」
恒子「キス?」ワクワク
健夜「ま、まだだよ!///」
健夜「次は……えと、……抱き合う?」
恒子「ふむふむ」
健夜「それから……ほっぺにちゅー、とか……///」ポワー
恒子「それからそれから」
健夜「それで口と口で……かな……」
健夜「って、何言わせ……」
恒子「はい、ぎゅー」
健夜「へ……?」
恒子「それからほっぺに……」
健夜「えっ……ちょ……」
チュッ
健夜「っ!?///」
恒子「はいそれでー」
健夜「こっ、こーこちゃん!」
恒子「しーっ」
チュッ
健夜「っ……!!///」ギュ
恒子「よーしクリア」
健夜「……あの、」
恒子「じゃあ更に次のステップにー」
健夜「……えっ」
恒子「んー」チュー
健夜「わっ、こ、こーこちゃ……」ビク
恒子「んん……」チュ
健夜「っ、んくっ……」
恒子「ん……」スル…
健夜「!!」ビクッ
健夜「ちょ、こーこちゃん、どこに手、入れて……」
恒子「よいしょー」
健夜「え、ちょ、待っ……ひゃああああ!?」
――――ここで録画は終わっている……。
おわり
リアルタイム実況生中継はよ
ふくすこええなあ
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
紬「月がきれいですね」唯「!?」ドキッ
紬「ふふっ、招待したかいがあったわ」
唯「うん。みんなすっごい綺麗なドレスに着飾ってて、料理もみんな美味しくて」
紬「唯ちゃんのドレス姿も綺麗だったわー」
唯「そんな。私なんて孫にも意匠だよ」
紬「唯ちゃん。色々間違ってます」
唯「えっ、そうなの?」
紬「そうです。唯ちゃんはとってもかわいいです」
唯「そんなー。私なんてまだまだだよー」
紬「そんなことないと思うなー」
唯「でも、よかったの? パーティーに招待してもらった上、ムギちゃんに家まで送ってもらっちゃって」
紬「いいの。ちょっとだけ歩きたい気分だったから」
唯「ふぅん」
紬「……月がきれいですね」
唯「!?」ドキッ
紬「着いたね」
唯「……」
紬「……? 唯ちゃん、どうかした?」
唯「あっ、うん。慣れないパーティーで疲れちゃったかな」
紬「そう。今日はゆっくり休んでね。おやすみなさい」
唯「うん。おやすみ」
唯(ムギちゃんは「月がきれいですね」って言った)
唯(これってそういう意味なのかなぁ)
唯「うーいー。これわかるー?」
憂「あっ、クロスワードパズルだ」
唯「うん。ここがわからないんだけど」
憂「なになに。夏目漱石が『I love you』をなんと訳したか」
唯「うん。9文字で、2文字目が『き』、8文字目が『す』なんだけど」
憂「つきがきれいですね」
唯「へっ」
憂「夏目漱石はI love youを『月がきれいですね』って訳したんだよ」
唯「えーーーっ!」
憂「ロマンチストなんだよ。夏目漱石は」
唯「ふぅむ……」
憂「ちなみに二葉亭四迷は『わたし、死んでもいいわわ』って訳したんだよ」
唯「憂はなんでも知ってるねー」
憂「えへへ」
>回想終わり
唯(月がきれいですね=I love you!?)
唯(ムギちゃん Love 私ってこと!?)
紬「あっ、唯ちゃん!」
唯「ムギちゃん?」
紬「ふふっ、朝から唯ちゃんに会えるなんて今日はついてるわ」
唯「あっ、うん」
紬「あれっ、憂ちゃんは?」
唯「うん。用事があるとかで先に出ちゃった」
紬「そうなんだ」
紬「唯ちゃん?」
唯(今はちょっと気まずいかな)
紬「唯ちゃんってば!!」
唯「へっ」
紬「唯ちゃんどうしちゃったの。今日はなんだか変だよ」
唯「な、なんでもないよ」
紬「うーん怪しい。熱でもあるのかしら。ちょっとおでこを拝借するね」
唯「へっ」
紬「手じゃよくわからないから、オデコとオデコをくっつけて……」
唯(わっわっ、近いよムギちゃん)
紬「うーん。熱はないみたいね」
唯(……キスされるかと思っちゃった)
唯「えっと……そう、あれだよ、あれ」
紬「あれって?」
唯「昨日のパーティーの疲れが残っちゃってて」
紬「えっ、そうなの……」
唯「うん……」
紬「……」
唯「ムギちゃん?」
唯「へっ」
紬「昨日は唯ちゃんが疲れてることに気づかずにはしゃいじゃったし」
唯「そ、そんなことないよ」
紬「ううん。ごめんなさい、唯ちゃん」
唯「だからっ、ムギちゃんは悪くないよ」
紬「でも……」
唯「昨日は御馳走だって美味しかったし、とっても綺麗なドレスも着れたし、それに、
綺麗に着飾ったいつもと違うムギちゃんも見られてとっても楽しかったんだって!」
紬「///」
唯「あっ、えっ」
紬「///」
唯「あのーそのー」
唯「……うん」
紬「それならいいのかな……。でも今日は無理しないでね。風邪ひいたら嫌だし」
唯「気をつけるよ」
紬「じゃあ行きましょ」
唯「うん」
唯(ムギちゃん顔真っ赤にしてたな)
唯(やっぱり私に気があるのかなー)
唯「むーぎーちゃん」
紬「なぁに?」
唯「手、繋いで行こ」サッ
紬「えっ」
唯「……ほら、ムギちゃんも手を出して」
紬「えっと、なんでいきなり?」
唯「理由なんていいじゃない。ほらほら手を出してー」
紬「……」
唯「ムギちゃん?」
紬「ごめんなさい」
紬「ほら、唯ちゃん行きましょ。あんまりゆっくりしてると遅刻しちゃうわ」
唯(……)
唯(……断られちゃった)
唯(なんで?)
唯(冬の間はよく手を繋いでたのに)
唯(ムギちゃん……どうして?)
紬「……」タッ
唯「……」タッ
紬「……」タッ
唯「……」タッ
唯(ムギちゃんのこと、わかんなくなっちゃった)
和「なるほどね。二人の様子がおかしかったのはそれが原因だったんだ」
唯「どう思う? 和ちゃん。ムギちゃんの気持ちわかる?」
和「わからないわ」
唯「へっ」
和「ムギのことなら唯のほうが良く知っているでしょ」
唯「……」
和「ただね……ムギが告白しようとしたわけじゃないのは確かだと思うわ」
唯「なんでー?」
和「唯が「月が綺麗ですね」の意味を知ってるなんて、誰も思わないもの」
唯「ひどい」
唯「そっかぁー。じゃあ別にムギちゃんは私のこと好きじゃないんだね」
和「残念そうね。でも落ち込むのはまだ早いわ」
唯「えっ?」
和「告白する勇気がないから、さり気なく言ってみた可能性も否定できないわ……」
唯「……」
和「どちらも推測に過ぎないから、確かめたいなら直接ムギにあたりなさい」
唯「はーい」
和「……」
唯「はぁ……」
和「…………ひとつだけ言えることがあるわ」
唯「……?」
和「恋愛感情は別にして、ムギが唯のことを大好きなのは間違いないってこと」
唯「ほんとうに?」
和「ええ。それだけは保証してあげる。それじゃあ私生徒会に行くね」
ガラッ
梓「あっ、唯先輩」
澪「おっ、やっときたか」
律「遅いぞー」
唯「ごめんごめん。ちょっとね」
紬「唯ちゃん……ひょっとして体調が優れないの?」
唯「へっ、違うよー。ちょっと和ちゃんとお話してただけだよ」
紬「そうなんだ。じゃあすぐにお茶を入れるね」
唯(ムギちゃん……)
律「今日のお茶請けはモンブランだぞ」
唯「モンブラン?」
澪「あぁ。唯があまりにも遅いから、唯の分も食べちゃおうか、って話してたところなんだ」
唯「ダメッ!」
澪「わかってるよ。ちゃんと残してあるからさっ、ほら」」
唯「もぐもぐ……やっぱりムギちゃんのケーキとお茶は美味しいねぇ」
紬「ケーキは貰い物だけどね」ニコ
唯(あっ、ムギちゃんが笑った)
唯(この笑顔を見るのも久しぶりな気がするよー)
唯(……昨日はいっぱい見たけど)
紬「唯ちゃん?」
唯(なんかいいな、こういうの)
紬「どうしたの? フォークも止めてぼーっとしちゃって」
唯「……へっ?」
紬「……やっぱり昨日の疲れが残ってるのね」
唯「へっへっ」
紬「……決めたっ! 唯ちゃん、それ食べたら帰りましょ。私が家まで送っていくから」
唯(強引にムギちゃんに押し切られて家に帰ることになってしまった)
唯(ムギちゃんはとってもにこやか)
唯(今なら……)
唯「ねぇ、ムギちゃん」
紬「なぁに?」
唯「手、繋ごう」
紬「……」
唯「いや?」
紬「どうして、手を繋ぎたいの?」
唯「ムギちゃんと手を繋いでると、優しい気持ちになれるんだ」
紬「優しい気持ち?」
唯「そう。暖かくて、ふんわりした気持ち」
紬「でも今は夏だよ」
唯「そんなの関係ないよ」ガシッ
唯(無理やり手をとっちゃった……)
紬「……」ギュ
唯(握り返してくれた!)
紬「……行きましょ」
唯「うんっ!」
紬「……」タッ
唯「……」タッ
紬「……」タッ
唯「……」タッ
紬「……」タッ
唯「……」タッ
唯「なぁにー?」
紬「私の手、熱くない?」
唯「暖かいよー」
紬「私、手に汗、かいてない?」
唯「うーん。ほんのちょっとだけ湿っぽいかな」
紬「……っ」
唯「でも暖かくて柔らかくて優しい手だよー」
紬「……」
唯「ねぇ、ムギちゃん」
紬「なぁに?」
唯「月がきれいですね」
紬「……月なんて出てないよ」
紬「ゆ、唯ちゃん?」
唯「あはははははははははははは」
紬「大変!! 唯ちゃんが壊れちゃった!」
唯「ごめんごめん。ちょっとおかしくてさ」
紬「えっと……なにが?」
唯「秘密」
紬「えっ」
唯「秘密なんだ」
紬「そう」
唯(ムギちゃんは『月が綺麗ですね』の意味を知らなかったんだね)
唯(私が一人で空回りしてただけなんだ)
唯(馬鹿馬鹿しくて笑っちゃったよ)
唯(……)
唯(はぁ……)
紬「着いたね」
唯(もうお別れかぁ)
紬「それじゃあバイバイ」
唯「うん。また明日--」
ガラッ
憂「あっ、お姉ちゃん帰ってきたんだ。それに紬さん」
紬「憂ちゃん、こんばんは」
憂「こんばんは。紬さん」
紬「じゃあ私は帰るね」
憂「あのっ」
唯「うい?」
紬「どうかしたの?」
憂「昨日はお姉ちゃんがとってもお世話になってみたいで、ありがとうございました」
紬「いいの。私もとっても楽しかったから」
憂「それで、よかったら今晩は家で夕飯食べていきませんか? あの……都合が良かったらでいいんですが」
紬「……いいの? 迷惑じゃないかしら」
唯「憂もこう言ってるんだしさー、食べていきなよ」
憂「はいっ、全然迷惑じゃないです」
紬「それじゃあお邪魔しちゃおうかしら」
____
___
__
>帰宅
唯(ムギちゃんと憂が一緒に料理を作って)
唯(一緒に御飯を食べて)
唯(しばらくお話して)
唯(今日は私がムギちゃんを送って行く事になりました)
唯(なんだかよくわからないけど、さっきからムギちゃんがすっごいニコニコです)
唯(放課後と比べ物にならないぐらい……)
唯(どうしたんだろう……)
紬「ねぇ、唯ちゃん」
唯「なぁに?」
紬「月がきれいですね」
紬「……」
唯「……ねぇ、ムギちゃん」
紬「なぁに?」
唯「その言葉、勘違いされるからやめたほうがいいよ」
紬「勘違い?」
唯「『月がきれいですね』には別の意味があるんだよ」
紬「そうなんだね」
唯「えっ」
紬「唯ちゃん、空を見て」
唯「月が……出てない」
唯(えっ、どういうこと?)
唯(月は出てないのに、月はきれいですねって言ったムギちゃん
唯(当のムギちゃんがいたずらっぽい笑みを浮かべてる……)
紬「ごめんね、唯ちゃん。さっき読んじゃったの」
唯「えっと、何を?」
紬「クロスワードパズル」
唯「へっ」
紬「よく考えてみれば、あの言葉から唯ちゃんの調子がおかしくなったんだよね。勘違いさせてごめん」
唯「えっと……」
紬「でも、勘違いしてくれていいの。だって、月がとっても綺麗に見たのは唯ちゃんと一緒だったからだもの」
唯「……ムギちゃん」
唯「……」ゴクリ
紬「あい・らぶ・ゆー」
唯「……プッ」
紬「唯ちゃん?」
唯「プッ、アハハハハハハハハハハ」
紬「唯ちゃん、ひどい」
唯「だって、プッ、アハハハ、だめっ、笑いがとまらない」
紬「もうっ、唯ちゃんなんて知らないっ!」
唯「プッ……ゴホッゴホッ、ごめんごめん」
紬「ぷんす」
唯「ねぇ、ムギちゃん」
紬「……」
唯「手、繋ご」
紬「……うん」
紬「唯ちゃんの手、ちょっと湿っぽいね」
唯「え”っ、放して」
紬「だーめっ」
唯「ムギちゃんの意地悪」
紬「ふっふっふっ、仕返しよー」
唯「まぁいっか」
紬「あら、諦めたの?」
唯「でも、ちょっとだけ放してくれない? 握り直したいから」
紬「はい」
唯「そしてこうする」
紬「これは?」
唯「恋人繋ぎって言うんだ」
紬「こいびとつなぎ……」
紬「うん。とってもしっかり繋がってる感じ。きっと月がとっても綺麗に見えるわ」
唯「出てないのが惜しいね」
紬「機会はいくらでもあるわよ」
唯「うんっ!」
紬「こうやって繋がったまま、いろんなものを見てみたいわー」
唯「手を繋いで、いろんなところへ行こうね」
紬「うんっ!」
紬「ねぇ、唯ちゃん」
唯「なぁに?」
紬「わたし、死んでもいいわわ」
唯「死んだら一緒に学校に行けないよ」
おしまいっ!
乙
こういうの好きだわ
二人ともきれいですね
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ けいおん!SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
遊星「やはりブリューナク禁止はおかしい」
遊星「ああ……」
アキ「どうしたの遊星? なんだか浮かない顔をしてるけど」
ジャック「レッドアイズダークネスメタルドラゴンが制限なのが気に入らんのだろう」
クロウ「それはお前だろ! なんで8月入ってから3枚も買ったんだ!」
ジャック「我が魂を容易に蘇らせる事が出来るからだ!」
クロウ「制限に引っ掛かりそうな事くらい最近の環境見りゃ分かるだろ! わざわざ高いウルトラ版で揃えやがって!」
アキ「スポーア制限のお祝いですって。私もあとで行くつもりよ」
遊星「……おかしい」
アキ「え?」
遊星「やはりブリューナク禁止はおかしい」
ジャック「フン、先程から何を悩んでいるのかと思えば……そういう事か」
ジャック「俺のスカーレッド・ノヴァ・ドラゴンを何度も……奴の禁止は当然だ!」
クロウ「ブリザードから出せなくなっちまったのは残念だが、俺も仕方ないと思うぜ」
遊星「だが、ブリューナクは最近の環境には一切影響を与えていないだろう?」
アキ「それは確かにそうだけど……」
遊星「寧ろ、採用率は低くなっていた筈だ。それにも関わらず禁止……おかしいと思わないか?」
クロウ「そう言われると何かおかしく思えてきたぜ……」
ジャック「シンクロを抑え込もうとしているだと? まさか……」
遊星「そうだ……俺は今回の改定に、イリアステルが絡んでいると睨んでいる」
クロウ「おいおい、そりゃちょっと飛躍しすぎなんじゃねえか?」
アキ「確かにブリューナクは禁止になったけど、スポーアや緊急テレポート、それに遊星のデブリ・ドラゴン等は緩和されているわ」
クロウ「アキの言う通りだ。シンクロを抑えこむなら、この辺を緩和する必要はねえだろ?」
遊星「それはそうだが、いくらシンクロしやすくなっても、肝心のシンクロ先のパワーが低くなればシンクロは使われなくなる」
遊星「目先にチューナー緩和をちらつかせ、強力なシンクロモンスターを規制……確かに考えすぎかもしれないが、調べてみる価値はあるだろう」
クロウ「レダメは関係ねえだろ」
アキ「でも、どうやって調べるの? 禁止制限を決定しているKCのコンピュータにハッキングするとか?」
遊星「恐らく奴らは歴史を改竄し、禁止制限を管理する地位に就いている」
クロウ「禁止制限を管理って、相当上の地位なんじゃないのか?」
遊星「だろうな。そしてそれだけ高い地位にいれば、自分達に不利な情報を全て握りつぶす事が出来る」
遊星「普通に調べても証拠は出ないだろう。ならば、手段は一つ……」
アキ「まさか……直接KCに侵入するつもり!?」
遊星「その通りだ。禁止制限を管理する権限のある人物は、特定の部屋で常に作業していると聞く」
ジャック「その部屋に直接乗り込み、イリアステルを見つけ出すというわけか」
クロウ「でもよ、それでイリアステルが関係なかったら、俺達確実に御用だぜ?」
アキ「遊星……」
遊星「勿論、侵入も確認も1人で行くつもりだ。勿論、見つからないように注意は払うがな」
クロウ「遊星、お前……水臭えぞ!」
遊星「何?」
クロウ「俺はセキュリティに何度も侵入してる、言わば侵入のプロだぜ? KC本社だって、俺がいれば余裕で最深部まで入り込める!」
ジャック「イリアステルの仕業であろうとなかろうと、俺も今回の改定は気に入らんのだ。その作戦、乗らせてもらう」
遊星「ジャック、クロウ……ありがとう」
アキ「3人共……決意は固いみたいね。なら私も……」
遊星「いや、この作戦には危険が伴う。アキはここで待っていてくれ」
クロウ「ヘッ、こういう事すんのは久々だ! 腕が鳴るぜ!」
遊星「決行は明日の夜だ。その間、俺はKCへの侵入ルートや警備の位置等の情報をブルーノと一緒に集めておく」
アキ「遊星、ジャック、クロウ……無理はしないでね」
そして次の日の夜
~KC本社内部~
クロウ「上手く潜り込めたな」
ジャック「このまま例の制限管理者の部屋まで行けるのか?」
遊星「ああ、このダクトを通っていけば……よし、ここで降りるぞ」
ジャック「たかだか5人だ。増援さえ呼ばれなければ片付けられるだろう」
クロウ「結構な無茶だろ……遊星、催涙ガスとかねえのか?」
遊星「生憎だが、そのようなものを準備する時間はなかった。ジャックではないが、ここは無理やり突破するしかない」
クロウ「なら仕方ねえな……よし、行くぞ!」ガコン!スタッ!
警備員A「むっ、何m」
クロウ「オラッ!」バキッ!
警備員A「ぐあっ!」バタッ
警備員B「し、侵入者!? 応援を……」
ジャック「させん!」ドガッ!
警備員B「あの位置から……な、なんて足の長さだ……」ガクッ
警備員C「ぐあっ!?」
遊星「ハッ!」(左、右パンチからの回し蹴り)
警備員D「1ターンに2人を……ワンターンツーキゥ……」バタッ
クロウ「お前で最後だ!」バキィ!
警備員E「へぶ」
ジャック「よし、突入するぞ!」
バタン!
「……ほう、貴様らか」
「思ったよりも早かったね! キィヤハハハ!」
「ふむ、まだ気付かれぬと思っていたが……甘かったようだな」
ジャック「貴様ら! シンクロを規制し、あまつさえレッドアイズダークネスメタルにまで手を出すとは……」
ルチアーノ「いや、レダメは妥当だろ」
ホセ「それだけではない。私達は環境を見据えた上で、的確な制限改定を行っている」
遊星「強力なシンクロを規制し、シンクロの滅びを加速させる事も的確だと言うのか!」
ホセ「当然だ。世界を滅ぼすシンクロモンスター等、必要のないもの」
プラシド「そもそも、ブリューナクは十分禁止級の力を持ったふざけたモンスターだ! トリシューラ同様、どこにも問題はない」
クロウ「てめえら、まさかトリシューラの時から……!?」
ルチアーノ「今更気付いたのかよ! まあ、今回も禁止制限は適応されちゃった後だから、遅いんだけどさあ!」
ジャック「黙れ! これ以上、貴様たちの好きにはさせん!」
遊星「禁止になってしまった者は、もう戻らないかもしれない……だが俺達は、シンクロの未来を救う為にここに来ている!」
プラシド「不動遊星! 不本意だが決着をつけてやる! 俺の剣の錆となるがいい!」ダッ!
ガキィン!
プラシド「何ィ!?」
遊星「俺のデュエルディスクは手作りでね!」
ルチアーノ「へー、中々やるじゃん。ならこれは……」
クロウ「おっと、させねえぜ!」シュバッ!
ルチアーノ「くっ、カード手裏剣か……ナメやがって!」
ホセ「何とも血の気の多い連中だ。何故こうも好戦的なのか」
ジャック「お前の相手はこの俺だ! 王者の蹴りを喰らうがいい!」ドカッ!
ホセ「……どうやら死にたいらしいな」
プラシド「ぐっ……貴様ァ!」
ルチアーノ「二度とD・ホイールに乗れなくしてやるよ!!」
クロウ「鉄砲玉のクロウ様がそう簡単にやられるかってんだ!」
ホセ「フン!」ズガァン!
ジャック「どうした? 図体がでかく、攻撃も大振り。威力があっても、当たらなければ意味はないぞ!」
遊星「いいだろう!」
クロウ「お、あっちもデュエルを始めたみたいだぜ!」
ルチアーノ「知るか! ボクはスカイ・コアを召喚、カードを1枚伏せてターンエンドだ!」
クロウ「あ、それエンドサイクな」
ジャック「我が魂、レッド・デーモンズ・ドラゴンの攻撃! アブソリュート・パワー・フォース! そしてデモン・メテオ!」
ホセ「ワシの守備表示モンスターはグランド・コア……よって、機皇帝が降臨する!」
ジャック「ほう、我がレッド・デーモンの効果を利用してくるか。カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」
遊星「罠カード、トゥルース・リィンフォース発動! スピード・ウォリアーを守備表示!」
過労死「ホウアッ! グアア!」バーン!
クロウ「俺のターンな。黒い旋風を発動してシュラ召喚! ブラストサーチして特殊召喚!」
ルチアーノ「くっ……!」
クロウ「バトル! シュラで攻撃だ! ダメステいいですか!」
ルチアーノ「畜生! どうぞ!」
クロウ「カルート発動! スカイ・コアの攻撃力は0! 3200ダメージ!」
ルチアーノ「スカイ・コアは戦闘では破壊されないけどだから何って感じ」LP4000→800
クロウ「ブラストで攻撃! ダメステいいですか!」
ルチアーノ「ふざけんな! どうぞ!」
クロウ「カルート!」
ルチアーノ「うぎゃあああああああああーーー!!!」LP800→0
クロウ「やっぱカルート準は最高だぜ!」
ジャック「おのれ……!」
ホセ「砕け散るがいい! グランド・スローター・キャノン!」
ジャック「聖なるバリア-ミラーフォース-! 破壊だ!」
ホセ「ワシのフィールドは焼け野原だ……カードを1枚セットしてターンエンド」
ジャック「俺のターン! ドロー! ナイト・ショットで伏せカードを破壊!」
ホセ「何と」
ジャック「更にインフルーエンス・ドラゴンを召喚! 除外! レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン!」
ホセ「これが絶望か……」
ジャック「レッドアイズブラックメタルの効果! 蘇れ! 我が魂! レッド・デーモンズ・ドラゴン! 2体で攻撃だ!」
ホセ「これが神の意思だと言うのならば……ささやかな犠牲だ……」LP4000→0
遊星「そういうお前も目の前にシューティングスタードラゴンが立ってるがな! 効果発動!」
プラシド「くっ……なんだこの脳内に流れ込むBGMは……Clear Mind……!?」
遊星「1枚目! チューナーモンスター、クレボンス!」
遊星「2枚目! チューナーモンスター、エフェクト・ヴェーラー!」
遊星「3枚目! チューナーモンスター、ニトロ・シンクロン!」
遊星「4枚目! チューナーモンスター、サイコ・コマンダー!」
遊星「5枚目! チュー……チッ、ロード・ランナーか」
プラシド「お前緊急テレポート入れてたのか……」
遊星「使わなかったがな。喰らえ! スターダスト・ミラージュ! ヨンレンダァ!」
プラシド「ぐああああああああああーーーーー!!!」LP0 ボカーン!
ジャック「観念するんだな!」
クロウ「お前達の制限改定で俺をパワーアップさせちまったのは失敗だったな!」
ルチアーノ「ぐぐ……畜生!」
ホセ「我々の負けか……認めざるを得ないな」
プラシド「」
遊星「KCに巣食い、シンクロを規制するのはこれきりにしてもらうぞ」
ホセ「デュエルに負けた以上、我々も身を引こう……しかし、次はこうはいかん」
プラシド「」
ルチアーノ「プラシドまたぶっ壊れてんのか……回収めんどくせ……お前ら、覚えてろよ!」
クロウ「消えやがったか……」
遊星「これで制限改定によるシンクロの消滅は免れた。だが、奴らとの戦いはまだ終わっていない……」
ジャック「ああ。しかし、何度戦おうと、勝つのは俺達だ!」
クロウ「当たり前だぜ!」
遊星「イリアステル……必ず決着をつけてやる!」
一方その頃
~サティスファクションタウン~
ウェスト「制限改定でブリューナクが禁止になっちゃったね……」
ニコ「鬼柳さん、ループが出来なくなって落ち込んでないかしら……」
鬼柳「ようお前ら! いい所で会ったな! 新作ループを見てくれよ!」
ウェスト「新作ループ!? ブリューナクが禁止になっちゃったのに?」
鬼柳「おうよ! 大体ブリュの禁止はトリシューラが禁止になった時点で何となく予想はついてたさ」
鬼柳「禁止になっちまったブリュはどうやったって使う事は出来ねえ。だったら、他のループで満足するしかねえ!」
鬼柳「名付けてドゥローレンループだ! 早速実演するぜ!!」
ウェスト「凄いや! 流石チームサティスファクションのリーダーだ!」
鬼柳「やめろ」
ウェスト「ご、ごめんなさい……」
鬼柳「ともあれ、満足はこの程度じゃ終わらねえ! 俺達の満足は、これからだ!!」
end
なぜ満足民はいくつもループを思いつくのだ
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ 遊戯王SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
絹恵「お姉ちゃん、胸触ってもええ?」
絹恵「キスもしたい……んやけど」
洋榎「……ぅ」
絹恵「……なぁ」
洋榎「ちょ、ちょいタンマ」
絹恵「はよしてくれへんか、せっかく心の準備したんに崩れてまうやろ……」
洋榎「うちがまだできてへんって……」
絹恵「もう」グイッ
洋榎「ひっ!?」
絹恵「……お姉ちゃんのビビリ」
洋榎「き、絹ががっつきすぎや……」
絹恵「お姉ちゃんの方から手出したくせに」
洋榎「そら、そうやけど……そうやないっちゅうか……」
絹恵「余裕ぶって受け入れてくれたんにな」
洋榎「あれは、吹っ切れたっちゅうか……ええと」
絹恵「お姉ちゃん、歯切れ悪すぎやわ」
洋榎「……絹だって、吹っ切れとったやんけ。 今だから言えるんやけど、むっちゃ痛かったで」
絹恵「私は本気やもん。 せやから玉砕するつもりでああしたし、付き合った後も私からばっかりやん」
洋榎「…………」
絹恵「お姉ちゃんは私のこと本気で好きなん?」
洋榎「もちろん、好きやわ! ……落ち着きたいのにこないなこと言わすな、あほ」
絹恵「……知っとったけど、改めて聞くとなんかドキドキするわ」
絹恵「あかんあかん、緊張する……」
洋榎「じゃあ聞かんでええやろ……」
洋榎「…………」
絹恵「で、キスしてええ?」
洋榎「ま、まだ」
絹恵「……お姉ちゃんって結構ヘタレやな」
洋榎「やかましい……」
絹恵「未だにキス一つで赤くなっとったら敵わんで」
洋榎「……絹も人のこと言われへん」
絹恵「私はその分やる気満々やもん」
洋榎「……頼むからうちの緊張煽らんといて」
絹恵「……お母さん、帰ってきてまうで」
絹恵「お姉ちゃんがスパっと決めてくれれば、もう少し二人きりでおられるんに」
洋榎「……ああもう! わかった、わかった!」
洋榎「キスでもなんでもええわもう、はよせえ!」
絹恵「……俯かれたら、できるもんもできへんわ」
洋榎「…………」
絹恵(動かへん……しゃあない、顎持ち上げよか)クイッ
洋榎「!」
絹恵「……んむっ」
洋榎「ぅ……んっ」
洋榎「……はぁ、はぁ……びびった」
絹恵「……お姉ちゃんが顔あげんのが悪い」
洋榎「しゃあないやろ……あっつ」ゴシゴシ
絹恵「ちょ、制服で顔拭いたらあかんて言うとるやろ」
洋榎「ああ、うん、着替えてくる……」
絹恵「……なぁ」
洋榎「ん?」
絹恵「わ、私が着替えさせよか……?」
絹恵「…………」
洋榎「…………」
絹恵「……な、なんか喋って」
洋榎(断れへん、絹の言う通りヘタレかもしれへんな……)
洋榎「ま、まぁ」
絹恵「手、後ろ置いといて……」
洋榎「……なぁ、顔近い」
絹恵「お、お互い様……ボタン外すで」
洋榎(……ああ、これ、最後までやるパターン……準備できとらん、気絶しそ……)
絹恵「あ……」パッ
洋榎「……な、なんや? やらへんの?」
絹恵「や、お母さん帰ってきた……バレへんようにしといて」
洋榎「……わかった」
洋榎(消化不良っちゅうんかな、複雑な気分……)
………
絹恵「お姉ちゃん、おやすみ」
洋榎「おやすみー」
洋榎「手回してええ?」
絹恵「ええよー」
洋榎「ほな失礼して……抱き枕やなぁ」ギュッ
絹恵「へへ……おやすみ」
洋榎「んー」
絹恵「…………」
洋榎「……なんか、キスしたいんやけど」
絹恵「えっ、あ……寝れなくなるから、一回だけやで」
洋榎「わかった……ちゅ」
絹恵「んっ……」
洋榎(ん……かわええな)
絹恵「あいてて、お姉ちゃん、強く締めすぎや」
洋榎(……あかん、抑えきれへん……膝なら、なんとか)
洋榎「…………」グイッ
絹恵「いっ……お姉ちゃん、待って……」
洋榎「声出したらあかんよ……っと」グリッ
絹恵「ん……ぃ……うああっ」
洋榎「ちょ、おかんに聞こえる……んむ」
絹恵「っ……んぅ……んんんっ!」
絹恵「ぁ……お姉ちゃん、お姉ちゃん……」
洋榎(あかんあかんあかん、むっちゃ興奮する……なんやこれ、背徳感、か?)
洋榎「……へへ、絹、弱いなぁ」
絹恵「…………」
………
絹恵「お姉ちゃん、それ一個ちょうだい」
洋榎「弁当の内容同じやん」
絹恵「ええやん、これ好きなんやし」
洋榎「ほれ」ヒョイ
絹恵「おおきにー」
洋榎「……ちゅうかこの部屋、なんや少しほこりっぽくていやや」
絹恵「二人きりになるんやったら、この部屋しかあらへんもん、我慢せえ」
洋榎「図書室はー?」
絹恵「さっき見てきたんやけど、汚れるから飲食禁止、って張り紙がされとったで」
洋榎「ほー、図書室で飲食するやつがおったんか」
絹恵「この前そぼろこぼしとったの誰や……」
洋榎「ちとねむ……肩貸してくれへん?」
絹恵「ええよー」
洋榎「んしょ……ふふふ」
絹恵「なんやけったいな笑い方しよって」
洋榎「やかましい……まあなんや、こういうのもええなーって思うてな」
絹恵「それなら、同意しとこか」
絹恵「お姉ちゃんがもう少し度胸があったら、尚の事ええんやけどなー」
洋榎「……絹も度胸あるかどうかは微妙やん」
絹恵「お姉ちゃんよりはあるで、ほんなら試してみる?」
洋榎「え、なんや……んぅ」
絹恵「んっ……」
絹恵「やっぱ私のほうが度胸あるなあ、これで決まりやん」
洋榎「……あーむかつく、絹、膝座り」
絹恵「え、うん……んしょ」
洋榎「ちょ、なぁ、なんでこっち向いて座るん……普通背向けるやろ……」
絹恵「度胸試しやろ、これくらいせえへんでどないするん」
洋榎「そないなこと言うても、目むっちゃ泳いどるで」
絹恵「……やかましい」
洋榎「まぁ、そんなとこも、か、かわええ、けど……」
絹恵「……ぅ」
洋榎「……勇気出して言ったんや、なんか返さんかい」
絹恵「照れる……」
洋榎「んなん、顔見りゃわかるで」
洋榎「胸が重い」
絹恵「あほ」
絹恵「……さ、触る?」
洋榎「え、はっ……本気……?」
絹恵「毎日やっといて、今更本気も何もないやろ」
洋榎「や、ここ学校……」
絹恵「……根性なし」
洋榎「……もう、やればええんやろ!」フニッ
絹恵「っ……」ギュッ
洋榎「……腕掴むな」
絹恵「絶対途中でびびってやめるやん……」
洋榎「やめてほしくないんか……」
絹恵「……まぁ」
絹恵「……はぁ、ぁ……ふぁ……」
洋榎「……くしょん!」
絹恵「うわっ! な、なんやねん!」
洋榎「息がこそばかった……」
絹恵「あー、かんにん……」
洋榎「……なんや緊張感なくなったな、休憩しよか」
絹恵「顔を見るに、全然そうは見えへんけど」
洋榎「ムードのことや、ムード」
絹恵「緊張感ないほうがやりやすいんとちゃうん」
洋榎「あった方がええやろ」
絹恵「お姉ちゃん、現状ではありすぎやけどな、これくらいでちょうどええんとちゃうか」
洋榎「あった方が興奮する……」
絹恵「……変態」
洋榎「やかましいわ……」
絹恵「……離したらいやや」
洋榎「…………」
絹恵「……なぁ、思うたんやけど」
洋榎「な、なに?」
絹恵「私たち女同士で、姉妹やないけ」
洋榎「せやな、うん……」
絹恵「こないなことして、あかんな……」
洋榎「ま、まぁ」
絹恵「ただでさえ見つかったらあかんのに、ここ学校やで、もし見つかったらどないするん……?」
洋榎「……ぅ」
絹恵「……この部屋、鍵閉めとらんよ」
洋榎「え、あ……手、離そ、見つかる……」
絹恵「だめ」
絹恵「言うくせに、力任せに振りほどく気はあらへんのな」
洋榎「そないなこと言われて、力入るわけないやろ、あほ……」
絹恵「…………」フニッ
洋榎「いっ!? こら、触んなぁ……」
絹恵「うわ、バクバクやん……わかりやすいなぁ、かわええ」
洋榎「っ、やかましい……絹も手震えとるくせに……」
絹恵「へへ……キスしよっか」
洋榎「なんや唐突に……本気?」
絹恵「うん」
洋榎「……ほれ」
絹恵「……んぐっ」
洋榎(あ、足音聞こえる……)
絹恵「……んむ……っ」グリグリ
洋榎(っ……絹、やめて……)
絹恵(お姉ちゃん、露骨……)グリグリ
洋榎「ん……ぁ」
絹恵(音が近くなってきた……私も怖いけど、もう引かんで)グリグリ
洋榎(あかん、ほんまにあかん、誰か来る……!)
絹恵「…………」グリッ
洋榎「……っ、んんぅ!」
絹恵「……ふぁ」
絹恵(良かった、足音どっか行った……)
絹恵(あかん、私ら心臓イカれてまう……)
絹恵「……お姉ちゃん」
洋榎「……ぃ」
絹恵「足音、どっか行ったで」
洋榎「…………」
絹恵「……お姉ちゃん、足音聞こえた時、思いっきり身体震えとったなぁ」
絹恵「こういうのが好きなん?」
洋榎「……っ」
絹恵「……あーあ、チャイムなってもうた……立てる?」
洋榎「……まだ」
絹恵「へへ、なら遅刻決定やなぁ」
………
絹恵「ただいまー」
洋榎「んー……着替えてこよ」
絹恵「なんや珍しいな、いつも私が言わへんとそのままなのに」
洋榎「誰のせいやと思うとるんや」
絹恵「え?」
洋榎「汗っぽくてしゃーないからなぁ」
絹恵「……せやったら毎日学校でキスしたろか」
洋榎「……っ」
絹恵「それならお姉ちゃんも、毎日制服着替えるようになるやろ」
洋榎「……もう今日からちゃんとするわ」
絹恵(なんや、つまんないの……)
絹恵「お湯わかす?」
洋榎「また後で入ると思うし、シャワーだけでええよ」
絹恵「そか」
洋榎「……それか、お湯わかすんやったら一緒に入る?」
絹恵「…………」
洋榎「……一緒に入って」
絹恵「……わ、わかった」
洋榎(だ、だいぶ無理して誘ったけど、やられっぱは悔しいしな……)
絹恵「お湯、沸かしてくるな……」
洋榎「頼むわー」
絹恵(……あかん、風呂入るだけやとわかっとるけど……準備ができてへん)
絹恵「お、お姉ちゃんこそ……」
洋榎(この空気……)
絹恵(お姉ちゃんの裸、思えば全然見たことあらへん……緊張する……)
洋榎「わかった、うちから脱ぐから、ちとあっち向いて」
絹恵「……うん」
絹恵(……んー、背中すらっとしとるなぁ……ちと触りたい)
絹恵(あー、知っとったけど、こう見るとお姉ちゃんちっこくてかわええなぁ……)
洋榎「……終わった、って、ガン見しとるやん!」
絹恵「あっ、堪忍」
絹恵(むっちゃ集中して見てもうた……お姉ちゃん顔真っ赤やな)
洋榎「な、なぁ……いつまでも見とらんで、次、絹……」
絹恵「う、うん」
洋榎(うあああ、もう……恥ずい恥ずい恥ずい……)
洋榎(絹、なんでんなぐいっと着替えられるんよ……)
洋榎(……胸でっか、爆弾かて)
絹恵「……なんや胸ばっか見て」
洋榎「絹がでかいのが悪いんや、ちゅうか、絹こそじろじろ見んといて……」
絹恵「……お姉ちゃんこそ」
洋榎(風呂入る前に逆上せそ……あかん、うちこんなんばっかりやん……)
絹恵「……さっさと入ろか?」
洋榎「お、おぉ」ガチャ
絹恵「あ、お姉ちゃん、髪結ったまんまやで」
洋榎(うわ、素で忘れとった……緊張しすぎや……)
洋榎「……って、絹も、眼鏡」
絹恵「え、あ……」
洋榎「……さ、触る?」
絹恵「う、うん……じゃあ、ついでに私が洗うで」
洋榎「え、あ、そりゃ嬉しいんやけど……なんでまた前向き」
絹恵「……顔とか、見たいから」
洋榎(……もう限界、反則や……立てへん)
洋榎「ちと座らして、そのまま洗ってくれてええから……」
絹恵「え? うん、じゃあ目瞑って……よっ」
洋榎「……ちめたっ!」
絹恵「……あ、お湯になっとらんかった! かんにん!」
洋榎「ええんやで、まぁ……このくらいが頭冷えてぴったし、なんて」
絹恵「今お湯にしたから……どう?」
洋榎「うん、ええ感じ」
絹恵(アホなミスするし、手も震えとる……どんだけ緊張しとるんや)
絹恵(むっちゃ小動物みたいやった……)
洋榎「うん……次、うちが洗ったる」
絹恵「ほんま? なら頼むで……よいしょ」
洋榎「……自分だけそっぽ向くのはずるくあらへんか?」
絹恵「え……」
洋榎「こっち向き」
絹恵「……うん」
洋榎「…………」
絹恵「ねぇ、恥ずかしいからはよして……」
洋榎「……ちゅっ」
絹恵「っ!?」
絹恵「ぇ、な、なに……」
洋榎「……今までのお返しや、ほら頭上げ」
絹恵「ま、また……?」
洋榎「いや、ちと頭あげてくれへんと洗いにくい」
絹恵「あ、うん……」
洋榎「かけるでー」
洋榎(……前から見たら、ほんまに胸でかいなこの子)
絹恵(あー……不意打ちは卑怯やわ、頭ぼーっとする……)
絹恵(お姉ちゃん、頭洗ってくれとるはずなのに、胸にばっかり視線感じるし)
絹恵(力抜ける……けど、その分頭が気持ちええなぁ)
絹恵「お姉ちゃん」
洋榎「んー?」
絹恵「……おおきに」
絹恵「……うん」
洋榎「か、身体は……さすがに自分で洗おか……?」
絹恵「……あかん、せっかくやし私がやる」
洋榎「…………」
絹恵「……触ってええ?」
洋榎「ちょ、いいからはよせえ」
絹恵(とか言うても、まだ頭ぼーっとしとる……無理したかな)
絹恵(目つぶってると、ほんまに小動物そのものやん……)
絹恵「痒くない?」
洋榎「うん……」
絹恵(どないしよ、むっちゃ抱きしめたい)
絹恵(耐えきれへん、どうせ家やしもうええか……)
洋榎「え、えっ? ぅ、なぁ、絹……」
絹恵「…………」ギュウ
洋榎「ぁ、ちょ、絹……」
絹恵(あかん、なんで私達裸で抱き合っとるん)
絹恵(お姉ちゃん、むっちゃバクバクいっとるやん……私も)
洋榎(なになに、なんやもう、意味わからん……)
洋榎(ああああ、絹、絹……胸むっちゃあたっとる……)
洋榎(もう頭動かへん……)
雅恵「絹ー?」コンコン
絹恵「!?」
洋榎「うおっ!?」
絹恵「え、もう帰ってきてたん!?」
雅恵「もうも何も、普通に帰ってくる時間やけど」
絹恵(私らどれくらい浴槽に居たんやろ……感覚麻痺ってきとる)
雅恵「飯何がええ?」
絹恵「う、うどん」
雅恵「おー、ああそれと、バスタオル忘れとるからここ置いとくで」
洋榎「……なぁ、バレてへん?」
絹恵「多分……」
洋榎「は、心臓飛び出そうになったわ……数ミリ位置動いたで」
絹恵「もうさっさと出とこか」
洋榎「……もう少しこのままがええ」
絹恵「っ……わかった」ギュウ
洋榎「ん……」
………
絹恵「お姉ちゃん、消化終了した?」
洋榎「夕食もうどんやったし、まあ多分大丈夫やと思うで」
絹恵「咄嗟に選んだにしては、なかなかの選択やったやろー」
洋榎「……どうせするんやろ?」
絹恵「どうせってなんや、どうせって」
洋榎「まぁ、うちも半端なところで終わっとったし……」
絹恵「……なぁ」
洋榎「?」
絹恵「上半身だけでも、裸の方がええかな?」
洋榎「ま、任せる……」
絹恵「……やったら、勝手にさせてもらうで」グイッ
絹恵「……もう」
洋榎「もう、やあらへん! ちょ、ガン見すな……」
絹恵「……しゃあないなぁ、んしょ」
洋榎「……終わった?」
絹恵「うん……何も目つぶらんくても、どうせ最終的に見るやん」
洋榎「気分的な、なんちゅうか……わっ」
絹恵「……暖かい」ギュウ
洋榎(ま、また絹に抱擁されるんか……頭が……)
洋榎(ほんまに積極的やな、この子……)
絹恵「……やっぱ直やと、鼓動とか震えとかモロに伝わるで」
洋榎「や、やかましい……絹もうちのこと言えへん」ギュッ
絹恵「……ぅ」
洋榎「……あむ」
絹恵「んっ! ちょ、どこ噛んどんねん……」
洋榎「くび……ん」
絹恵「い……跡がつくやろ……」
洋榎「……知らんわ、今日うちにひどいことした罰や……んぐ」
絹恵「いだっ」
洋榎「…………」
絹恵「い、あっ……ぁ……」
洋榎(なんやこれ、中毒になってまう……)
洋榎(こないなことしよったら、絶対跡残るんはわかるんやけど……)
絹恵「んっ……ぅ、いっ……」
洋榎(ただの変態やん、これ……でもやめられへん)
絹恵「うあっ……」
絹恵(痛い……のに、なんでやめて、って言えへんの……)
洋榎「……んぐ」
絹恵「いぃ……」
洋榎(首周りだけ赤くなっとる……あかん、のは、わかっとるけど……)
洋榎「……脚、広げて」
絹恵「う、ん……」
洋榎「…………」グニッ
絹恵「うあぁ……蹴んなぁ……」
洋榎「……ん」グニグニ
絹恵「いたっ、あ……ぅ、ん……」
洋榎「声」グニグニ
洋榎「あんま出すと、おかんにバレるで」グニグニ
絹恵「うぁ……あ」
絹恵「いっ、いだぁ! ……んっ、ぇ、ああっ!」
絹恵(なんや、これ……っ)
洋榎「……変態」
絹恵「ぅ、あぁ……」ドサッ
洋榎(絹にこないなことしてしもうた……首真っ赤……)
洋榎(明日学校行けるかもわからへん……なんやこれ、やっぱ背徳感っちゅうもんか……?)
洋榎(ほんまにうち病気とちゃうか、これ……)
絹恵「っ……おねえ、ちゃん」
洋榎「……かんにん」
絹恵「ええよ……へへ」
洋榎(……あかん、興奮する)
絹恵「あんだけやっといて、大丈夫もなにもあるかい」
洋榎「……しばらくは、あれやめとこか」
絹恵「え……」
洋榎「……なんや、やりたいん?」
絹恵「……やかましい」
洋榎「あれでバテたのは自分やで」
絹恵「……ちと、クセになりそうやった」
洋榎「うおぉう、ほんまか……」
絹恵「お姉ちゃんが強引にくること少ないしなぁ」
洋榎(そっち……)
絹恵「とりあえず今の赤みが引いてから考えよか、冷やしとけばどうとでもなるやろ」
洋榎「なんや」
絹恵「部活で結構遅くまで残って、んで帰宅したら、またすぐお母さんが帰ってくるやん」
絹恵「したら、全然時間ないなぁ、って思うて」
洋榎「そらそうやけど……」
絹恵「……ちと、早帰りしたいなぁ、とか思うたんやけど」
洋榎「…………」
絹恵「……さすがに、私達行くところまで行っとるし、行き過ぎかなぁ」
洋榎「一週間……」
絹恵「?」
洋榎「うちも、消化不良なんは嫌やし」
洋榎「一週間だけ、そうしてみよか……」
………
洋榎「…………」フニフニ
絹恵「…………」
洋榎「最近キスばっかりで、思えば全然胸触っとらんかったな」フニフニ
絹恵「せやから、触っとる時にぺらぺら喋るのやめ……」
洋榎「口が侘しくなるんやもん」グニッ
絹恵「……んぅ」
洋榎「今こうして、後ろから揉んどるけども」
洋榎「前からと、どっちがええ?」フニフニ
絹恵「っ……前」
洋榎(うちは前やないほうが、余裕持って攻められるんやけどなぁ)
洋榎「位置、変えよか」
絹恵「……自分だけずるい」
洋榎「なこと言われてもなぁ」
絹恵「次、私がやるで」グイッ
洋榎「な……っ」
絹恵「逃げるの禁止」フニッ
洋榎「ぅ……」
絹恵「……ほら、すぐ赤くなる、緊張する」
洋榎「…………」
絹恵「お姉ちゃんのって、触っとるだけで十分やから楽やな」
洋榎「……あ、あほ! やかましい!」
絹恵「冗談や」
絹恵(お姉ちゃん、前と比べたら多少は耐性ついてきたんかなぁ……当然やけど、むしろ遅すぎや)
絹恵「お姉ちゃん?」
洋榎「な、なんや」
絹恵「……直に触りたい」
洋榎「っ……え、う……」
絹恵(……あ、跳ねた)
絹恵「服は、そのままでええよ」
洋榎「は、どういう……」
絹恵(一回、服来たまま直に、って試してみたかったし)
絹恵「……んしょ」グイッ
洋榎「うわっ、わ……」
洋榎「……ぅ」
絹恵(……キスしたい)
絹恵(両腕ふさがってても、この様子なら動けへんと思うし……いこ)
絹恵「……んぐっ」
洋榎「ぅ……んむぅ」
絹恵「ん……」
洋榎「ぁ……ふっ」
絹恵「……んぁ」
洋榎(お、終わった……?)
絹恵「も一回……ちゅ」
洋榎「んっ!? ん……んぅ」
洋榎「……んんっ……ぅ」
絹恵「っ……ふぅ、もうちと……んむっ」
洋榎「うぁ……ん……っ」
洋榎(絹、今日、おかしい……)
洋榎「……ぷはっ、絹、何がしたいの……」
絹恵「そない顔真っ赤にして責められても、全く迫力ないで」
洋榎「……教えてくれてもええやろ」
絹恵「……むっちゃくだらないけど」
洋榎「ええよ、なんやねん」
絹恵「キスだけで攻められへんやろか、とか……」
洋榎「……そか」
絹恵「なんも突っ込まへんの?」
洋榎(正直かなり危ないところやったし、冗談になっとらん……)
絹恵「逃げてまうかと思うて、こうしとるんやけど」
洋榎「そないな体力、残ってへん……」
絹恵「そか、なら窓開けるで……んしょ、届いた」ガラッ
洋榎「? クーラーつければええやんけ、なんで窓……」
絹恵「……ここの位置やったらな、外からよう見える」
洋榎「! ちょ、あかんあかん……」
絹恵「……んぐっ」
洋榎「っ! んっ……ぅ」
絹恵「ふぁ……もっと、っ」
洋榎「んん……ぁ、ぅ……」
洋榎(絹、絹……うちもう壊れる……)
絹恵(わかりやすっ……ああ、かわええなぁ、お姉ちゃん……)
絹恵「……お姉ちゃん、口閉じて! よだれ漏れとる……」
洋榎「…………」
絹恵(あかん、完全に力抜けとる……正直たまらん、けど)
絹恵「なんか拭くもん持ってくる……っ」
洋榎「や、待って……」グイッ
絹恵「……なぁ、私、耐えられへんのやけど」
洋榎「……ぅ」
絹恵「バレるバレない構わずにキスするで」
洋榎「……うん」
絹恵「舌、出して……」
洋榎「……んぁ」
絹恵「……あむっ」
洋榎「っ……んぅ」
絹恵「ちゅぷっ……んっ……」
………
洋榎「ただいまー」
絹恵「はぁ、もうそろそろやなぁ」
洋榎「なんや」
絹恵「一週間や、さすがにこれ以上の早帰りはできひんしなぁ」
洋榎「まぁ……ちとやりすぎた感もあったやろ、それくらいでちょうどええ」
絹恵「……せっかくやから、少し過激なことしたいんやけど」
洋榎「えっ……」
絹恵「身体貸してくれへん?」
洋榎「……うん」
洋榎「何するん……?」
絹恵「前、私がされたこと」
絹恵「……んにっ」
洋榎「うっ……」
洋榎(ああ、首か……一度うちがやっただけに、拒絶すらできひん……)
絹恵「……んっ」
洋榎「ぅ……ふぅ」
絹恵「かぷっ……」
洋榎「いっ……ぁ……」
絹恵(もう後戻りが無理なくらい依存しとるのかもしれへん…‥ま、戻るつもりなんかあらへんけども……)
絹恵「……んぐ」
洋榎「ぃ、うぁっ! ぅ、げほっ……」
洋榎(喉のど真ん中噛むやつがあるか……っ)
絹恵「っ……お姉ちゃん、上脱がすで」
洋榎(ああ、うち、またこのまま貪られるんやな……)
洋榎(……それも、ええかも)
洋榎「ぅ……ぁ……」
絹恵「ぅ、ぐっ……」
洋榎「いいっ……っつ……んっ」
絹恵(やめるタイミングがあらへん……どれくらい時間たったんやろ)
洋榎(首も肩も、二の腕まで真っ赤…‥次どこや……)
洋榎(ああ、胸、か……)
絹恵「……ちゅ」
洋榎「ふぁ……」
絹恵「……あぐっ」
洋榎「うあっ、あっ、い……」
雅恵「……あんたら、何しとるん?」
絹恵「…………」
洋榎「……ぇ?」
雅恵「ああ、なるほどなぁ、今の体育祭はずいぶんとレベルが……んなわけあるか、こら」
洋榎「ちょ、今何時……?」
雅恵「帰ってくるのが早すぎたと? 当然や、部活早帰りして何やっとるんか教えろって、うちに連絡きたからな」
雅恵「んで帰ってみたら、な、なんかようわからんことしとるし……人生で一番の衝撃間違いなしやわ」
絹恵「……かんにんして」
雅恵「……そういうのええから、とりあえず服着てリビング集合な」
…………
………
雅恵「ああ、うん、大体の流れはわかったけど……え、ほんま? ほんまに?」
絹恵「ほんま……部活にまで支障が出たのは改善するけど、お姉ちゃんが好きなのは曲げられへん」
洋榎「……うちも、同意見や」
雅恵「ほんまか、マジか……なんやこれもうむっちゃ頭痛い……」
洋榎「あかんか?」
雅恵「どうせ言っても聞かんやろ……」
雅恵「ただし……特に洋榎、あんたは特待生なんやから、部活に支障をきたすな」
洋榎「……わかった」
絹恵「……うん」
…………
………
洋榎「……これがちょうど昨日の出来事、まあ迷惑かけた分は挽回するな、かんにん」
恭子「主将……なんてコメントすればええのかわかりませんわ……」
洋榎「恭子が理由聞いたから、馴れ初めから説明したまでやん」
恭子「……馴れ初めって、どれのこと指しとるんですか?」
洋榎「うちが絹に、胸触らして、って言ったとこ」
恭子「ああ、それが最初……」
絹恵「お姉ちゃんおる?」
洋榎「絹! 待っとった!」
恭子(……散歩する時の犬みたいやな)
恭子「わかりました」
絹恵「末原先輩、お疲れ様です」
恭子「おつかれ、また明日」
恭子「…………」
恭子(……もう絹ちゃんのこと、今までと同じ視線で見られへん)
漫「……あ、よかった! 開いてたんですね」
恭子「わっ……もう帰ったんとちゃうん?」
漫「や、忘れ物してもうたんですけど、まだ鍵閉められてなくて助かりました」
漫「……あった! それじゃ末原先輩、また明日」
恭子「……漫ちゃん?」
漫「はい?」
恭子「……胸触らしてくれへん?」
漫「……えっ?」
おわれ
乙ん
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
伊織「もう終わったことなのに」
伊織「だめね、わたし」
伊織「切り替えないと」
春香「プロデューサーさん、昨日お菓子作ったんです!良かったら食べてくださいーっ」
P「おお、ありがとう春香」
春香「……あれ、伊織も食べる?」
ガチャン
春香「羨ましそうな目をしてたけど欲しくなかったのかー」
P「……そんな雰囲気だったのか?」
春香「ええ、あっ、お菓子の作り方知りたかったのかな?」
P「かもな」
春香「んー冷たいですプロデューサーさん!」
P「や。わるい」
伊織(吹く風の冷たさがわたしを責めているみたい)
ガチャッ
亜美「いおり→ん!!」
あずさ「そろそろ収録の時間ですよー」
伊織「ん、わかったわ」
亜美「ねえいおりん」
伊織「なあに」
亜美「最近元気ないね→?」
亜美「何かあったの?心配だよ?」
伊織「……ありがとう」
亜美「相談なら乗るし、亜美に出来ることがあるならするよ?」
伊織「ありがと。でもわたしのプライベート事だから……」
亜美「そうなの? ……うーん、何かやれることが出来たらどんどん言ってよね?」
あずさ「私も相談くらいなら聞けるし、お手伝いもするわよー」
伊織「ええ。お願いするわ」
亜美「まあそんな時もあるさ明日は違うさだかんねー?」
伊織「何よそれ、脈絡ないじゃない」クスッ
亜美「ポジティブに行こうってことだよ、いおりん」
あずさ「そうね、前向きな気持ちは大事よね」
伊織(ポジティブになって状況は変わるのかしらね……)
春香「いおりー!」ドタバタ
伊織「……春香、どうしたの?」
春香「ちょうど、見掛けたからっ、走ってきちゃった」ゼーハー
伊織「大丈夫?息上がってるわよ。ちょっとそこのベンチに座りましょ」
春香「うん、ありがとう」
伊織「きょう?」
春香「伊織わたしのお菓子見てたでしょ?」
春香「レシピ書いといたから、これで作れるよ!」
伊織「ありがとう」
春香「作りたい時ってあるよね、お菓子」
伊織「そうね」
春香「あれ、お菓子じゃなかった?」
伊織「ありがとう、春香」
春香「う、うーん。ごめんね伊織勘違いしたみたいで」
伊織「気にしないで、わたしが悪いんだから」
伊織「気に掛けてくれて嬉しかったわ」
伊織「そろそろ時間だから、じゃあね」
伊織(……だめね、みんなに迷惑かけて)
伊織(明日からはしっかりしていかなきゃいけないわ)
伊織「おはよう、小鳥」
小鳥「あ、伊織ちゃん」
小鳥「今日のロケなんだけど、律子さんがちょっと他の仕事で忙しいみたいでPさんが代わりに車出してくれるわ」
伊織「……わかったわ」
小鳥「さっき来て下で待ってるみたいだから、いってらっしゃい」
伊織「いってくるわ」
P「おはよう、伊織。眠れたか?」
伊織「……おはよう」バタン
P「とりあえず高速乗るから適当に音楽流してくれ」
伊織「適当で良いわ」ピッ
~~ひーろい世界でーひーとり♪
伊織(……わたしのCD)
~~あなたが好きで良かった、それだぁけ♪
伊織(ムカつく歌い方ね)
伊織「……思い出をありがとう」ボソボソ
伊織「勇気まで、貰えた」ボソボソ
P「……」
伊織(……今のほうがこの歌詞、気持ちがわかって上手く歌えるわね)
P「なあ、伊織」
伊織「……何」
P「すまなかった」
P「今でもお前のことは」
伊織「うるさい」
P「う」
伊織「黙って」
伊織(……なら、別れなかったら良かっただけの話でしょう)
P「そうか」
伊織「……黙ってって言ったじゃないっ」
伊織「いきなり別れ話なんかされた方の身にもなりなさい」
伊織「恨まれて、当然よ」
P「すまない」
伊織「その上、今でもって、アンタわたしのことこれ以上馬鹿にするつもり?」
伊織「それとも考えもせずに言ったわけ?」
伊織(何でわたし、こんな奴の事好きだったんだろう)
~~この気持ちを、あえて言葉にするなら♪
~~ありがとう、かな?♪
伊織(ありがとう?……何でこんなに割り切れるのよっ)
伊織「アンタ、わたしのこと本当に好きだったの?」
伊織「答えてよ」
P「……当たり前だろ?」
伊織「じゃあ」
伊織「じゃあ何で」
伊織「あんだけ、好きって」
伊織「好きって言ってくれたじゃない……」グスッ
P「……」ポンッ
伊織「触らないで」
伊織「聞こえてる? 頭、触らないで」
伊織「でもわたしの事振っておいて!」
伊織「何?別れても彼氏面したいの?」
伊織「伊織を慰められるのは俺だけだ、とか思ってるんじゃないでしょうねっ?!」
伊織「そしてわたしが喜ぶとか?」
伊織「馬鹿にすんなっ!」
伊織「もういいわ」
伊織「着いたら起こして」
P「……これ」
P「拭いとかないと、涙の跡がつくぞ」
伊織「……」
伊織(最初からそうやって仕事と割り切れば、わたしも楽なのに)
小鳥「あら、伊織ちゃんお帰りなさい」
伊織「ただいま」
美希「デコちゃんおかえりなの」
美希「……ねえ、デコちゃん、今日泣いたの?目、腫れてるよ?大丈夫?」コソッ
伊織「……」
P「ただいま帰りました」
小鳥「おかえりなさいプロデューサーさん」
美希「ハニーっ!おかえりなのっ」
美希「やめないの。美希はハニーのことが好きだから仕方ないの」
伊織「……」
美希「あ、ねえハニーハニー、美希ね、今日新しいお仕事貰ったの。雑誌のモデルさん!」
P「ほー、偉いな」
美希「褒めて褒めて、なでなでしてー」
伊織「……っ」バタンッ
美希「目、赤かったよ?」
P「……ちょっとな」
美希「ふーん。デコちゃんが泣くって相当な事だと思うんだけど、大丈夫なのかな」
P「そうだな」
美希「ハニー、デコちゃんに冷たいの。ちょっと可哀相かも、って思うなー」
P「俺が言っても状況が悪くなるだけなんだ」
美希「……ふーん」
ガチャリ
響「おー伊織どうしたんだー?」
伊織「響、いたの。邪魔したわね」
響「別に何もしてないから大丈夫さー。伊織、どうかしたのかー、顔色悪いぞー?」
伊織「何でもないわ」
響「何でもないって言う時はたいてい何かあるんだ。自分に話みなよー」
伊織「あまり人に話したい事じゃないのよ」
響「そっかー」
響「最近伊織が元気ないって聞いてたけど本当だったんだ」
伊織「そうね」
響「みんな心配してるぞー」
響「まあ今日会って自分も心配になったから、なんかあったら言ってくれたら嬉しいさー」
響「じゃあ、伊織、自分仕事あるから行くね」パタパタ
伊織(Pがわたしのことを、心配ね)
伊織(自分のせいじゃないの)
伊織(考えても仕方ないわね、帰ろうかしら)
トコトコ
ガチャン
美希「あ、デコちゃん」
伊織「何よ」
美希「ねえデコちゃん。今日何かあったの?」
美希「ううん、最近ずっと浮かばない顔してるよね?美希ちょっと心配かな」
美希「んー、ますますいつものデコちゃんじゃない感じだね」
美希「ハ、……プロデューサーと何かあったんでしょ?」
美希「溜め込んでも良くないと思うな。美希に話してみなよ」
伊織「嫌よ。なんでアンタに」
美希「美希には嫌なの?」
伊織「誰にでもよ」
美希「ふーん」
伊織「何よ」
美希「ミキと恋バナしない?」
伊織「はあっ?」
美希「んーデコちゃんはまだお子ちゃまだから早かった?」
伊織「勝手にそう思っときなさいよ」
美希「たとえば、恋って人を成長させると思う?」
伊織「成長する人もいるし、ダメになる人もいる。そんな感じだと思うわ」
美希「ミキもそう思うの」
美希「デコちゃんの場合はどうだったのかな?」
伊織「……」
美希「ハ、プロデューサーとデコちゃん、最近お話してないよね」
美希「前はあんま話自体はしなかったけど、話す時は仲良さそうだったの」
伊織「そう」
美希「ミキね、デコちゃんの事けっこう好きだよ? あ、恋とかじゃないから誤解しないでね」
美希「アイドルとしてのオーラはミキの勝ちだとは思うけど」
美希「だからデコちゃんが悪いんじゃないと思うな」
伊織「……」
美希「引きずっても良いことないよ?」
美希「相性が悪かっだけなの」
美希「傷つく恋は良くないと思うな」
伊織「……アンタ」
美希「違うよ? というかデコちゃんやっぱりハニーのこと好きだったの!」
伊織「そうよっ」
伊織「悪い?」
美希「やっとデコちゃんが正直に話してくれたの」
美希「ミキは別に邪魔しようとかはぜーんぜん思ってないよ?」
美希「それってちょっと違うなって思うし」
伊織「じゃあ何でそんなこと言うのよ」
美希「ミキが言うのもなんだけど、人生恋愛だけじゃないって思うな」
伊織「……ンタ、ねえ」
伊織「人の彼氏に手出ししといて、それで別れさせて言うセリフ?」
美希「それってデコちゃんの魅力がミキ以下だったってことだと思うの」
美希「てか彼氏ってことは付き合ってたんだね?」
美希「それならそうと言って欲しかったの。さすがに友達の彼氏にはミキでも多少遠慮したよ?」
美希「デコちゃん、何で言わなかったの?」
伊織「それは……」
美希「ミキたちへの遠慮? ううん、それより独り占めしたって文句を言われるのが嫌だったと思うの」
美希「違う?」
美希「もし二人が付き合ってるって言ってくれたら、ミキだってショックだけどさすがに諦めたと思うな」
美希「好き合ってる二人の邪魔をするのは趣味じゃないし、何よりデコちゃんとは友達でいたいの」
伊織「……」
美希「ねえ、デコちゃん、プロデューサーと付き合ってた時、楽しかった?」
美希「ふーん」
美希「じゃあ、付き合ってる時に、事務所でみんなで話してる時は?」
伊織「……」
美希「あんま楽しくなかったみたいだよね。ミキたちへの後ろめたさとかあったと思うの」
美希「ねえ、それってデコちゃんだけかな?」
美希「プロデューサーはどうだったのかなーって。多分、デコちゃんと同じくらい、ううん、もっと後ろめたかったと思うな」
伊織「……」
美希「ま、ミキ、撮影だからもう行くね」
美希「行ってきますなの」
伊織「なぁんだ、わたしが悪いんじゃない」
伊織「プロデュースしているアイドルを一人だけ特別扱いさせて」
伊織「でもわたしがみんなには内緒って言うから、ずっと堪えさせちゃって」
伊織「我慢出来なくなったって言ってたわね、別れ話の時」
伊織「そういうことだったのね」
伊織「ばっかみたい」
伊織「メール…?」
『でこちゃんでこちゃん』
『難しく考えないで、簡単に考えたら良いと思うな』
伊織「……」
ポチポチ
『簡単とか難しいとか抽象的過ぎるわよ』
『……ありがとう』
響「久しぶりに全員集合だぞーっ」
千早「最近は全然オフが重ならなかったものね」
春香「うん、わたし今日興奮してケーキ焼いて来ちゃいました!」ドンッ
貴音「これは……重畳ですね」
………
美希「デコちゃん今日は明るい表情してるね?」
美希「お通じ良かった?」
伊織「まあでもそれに近いわ。アンタのお陰でつっかえてたものがなくなったもの」
伊織「となるとアンタ、下剤ね、下剤」
美希「……デコちゃんちょっと汚いの」
伊織「アンタが振ってきたんでしょうが! ……まあ、ありがと」
美希「どういたしましてなの」
一同「はーい」
P「じゃあ社長を呼んでくるから……」
伊織「待ちなさいっ」
P「どうした伊織」
伊織「前のこと、悪かったわ……反省してるわ……」
伊織「……でね」
伊織「わたし、アンタのことが好き。だから恋人になってくれないかしら」
一同「……」ザワザワ
伊織「……」
P「俺はお前の事が好きだ、でもな……」
美希「デコちゃん!おめでとうなのっ!」
春香「み、美希?」
P「……そうか。……伊織、俺の恋人になってくれ。頼む」
伊織「うんっ! ……ありがとう」
亜美「あーっ! いおりんが最近ちょ→し悪かったの、恋の病のせいか!」
あずさ「あらあら~」
響「てっきり……伊織、自分心配したんだぞ! まあでも良かったさー!」
貴音「そうですね。まことに、仲良きことは美しき哉、ですから」
小鳥「ぴよぴよー」
春香「でも、伊織がプロデューサーさんのことそんなに好きだなんて知らなかったよー」
千早「……でも美希、貴方、良かったの?」
美希「うーん。告白が失敗してたら美希も頑張ってたよ?」
美希「でもまあデコちゃんは友達だし応援してたからね、それはそれで良かったの」
真「へー、美希が応援ね。ライバル相手に恋のキューピッドだったのか」
伊織「美希聞こえてるわよ!変な事言わないで頂戴っ」
真美「おぉっと?いおりん、下剤とはどういうことだ→」
亜美「ほらほら、素直に言いなYO」
伊織「……まあでもその理屈で言えばアンタたち、全員が下剤よ」
伊織「でも、みんなに感謝しているのは本当よ」
伊織「……嫌われるかと思ったわ」
響真「なんでさぁ」
亜美真美「そうだそうだー」
美希「美希たちがデコちゃんのコト、嫌いになることなんてないと思うの」
伊織「……どうしてよ?」
春香「だって、みんな――」
fin.
本当はもうちょっとフラれた伊織の心理を書きたかったけど、上手に書けなかったから断念。無念。
乙でした。
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
菫「赤ん坊はコウノトリさんが運んでくるんだぞ」ドヤッ 淡「へ~」
菫「おぉ照か。いやちょっと、大星がどうやったら赤ん坊が出来るかが知りたいらしくてな。おしえてやってたんだ」
淡(テルー、やっぱり思ったとおりだったよ)
照(は?・・・あぁそういうことか・・・淡gj)
渋谷(しかしこの年になって子供の作り方も知らないなんて・・・)
照(純粋なすみれん・・・)
照淡尭深(((かわいいなぁ・・・)))
菫「ん?どうしたお前ら」
はい
淡(変な男にひっかけられる前に私たちでちゃんと教えてあげたほうがいいんじゃない?)
照(それを淡がやってくれるの?)
淡(いやいや私には無理ですって。ここは付き合い長いテルがびしっと言ってやるべきだよ)
菫「どうしたんだ。みんなこそこそと」
照「い、いや、なんでもない!」
渋谷「あ、わたしそろそろ時間なので帰ります」スッ
亦野「私も」スッ……ガラガラピシャッ
照・淡「逃げた……」
照(話を振ったのはお前だろう。お前が責任持って菫に子供の作り方をレクチャーするんだ)
菫「いい加減にしてくれ!二人とも私に言いたいことでもあるのか!」
照・淡(うん、そうなんだけどさ……)
菫「もしかしてさっきの質問のことか。ふたりは赤ちゃんがキャベツ畑から生まれるという説を信じているのか。それでコウノトリ派の私を2人して笑っているのか」
照「い、いやそういうわけでは」
菫「じゃあ何なんだ一体!」
淡(……ここは私が腹をくくるしかなさそうね)
淡「スミレ、落ち着いて聞いて。赤ちゃんはコウノトリが運んでくるんじゃないのよ」
菫「ならやっぱり……」
淡「キャベツ畑でもないの」
照(この子小中学校で性教育受けたことないの?てか生理来てないの?)
淡「いや、説っていうか真実っていうか……ちょっと口では説明しづらいから、照、タブレット貸して」
照「はい」
淡(まずは小学生向けの性教育サイトからだよね)
淡「読んでみて」スッ
菫「……」
照(文字を追うにつれて菫の表情が)
淡(どんどん赤くなっていく)
菫「……」//
照(あ、軽く涙目)
照・淡(かわいい……!)
菫「あ、あ、淡……、この図は一体」ユビサシ
淡「『男性器について』って下に書いてあるじゃん」//
淡(さすがにわたしも口に出すのはちょっと恥ずかしい)//
照(……淡もかわいい)
菫「//」コクリ
淡(テルが楽しんでる。なんか腹立つ)
淡「あー、喉渇いちゃった。飲み物買ってくるねー。すぐ戻るから二人とも待ってて」
照「なら私も行く」
淡「ダメだよ」
照「なぜ」
淡「スミレにわからないことがあったら答えてあげる人が必要でしょ」
照「」
菫「」ギュ
照「!」
菫「ここにいてほしい」//
淡「だってー。どうする、テルー?」ニヤニヤニヤニヤ
照「わ、わかったからさっさと行って来い!」
淡「じゃ、行ってきまーす」ガラガラ
菫・照「……」
照(それにしてもシュールな光景だ)
照(友人が性教育サイトを見てる横で突っ立ってる女子高生とかどうなの)
菫「う、わぁ……」//
照(まあ菫がかわいいからいいや)
菫「照、この図について解説してくれ」//
照(よくなかった)
菫「つまり、男性のアレがアレして女性のアレにああすれば赤ちゃんができるわけだな」//
淡「端的に言えばね」
照(菫を愛でるだけのつもりが)//
淡(私たちまでアレな目に)//
淡「あ、もうこんな時間だしそろそろ帰ろうよ」
淡(というかそろそろこの空気に耐えられない)
照「そ、そうだな」
菫「また明日」//
菫(今日はとんでもないことを知ってしまった)
菫(なんで今まで誰も教えてくれなかったのか。生理が始まったときも母さんは処理の仕方しか教えてくれなかった。これが子供を作るためのものだったとは)
菫(ん、母さん……?)
菫(私がここにいるってことはつまり、父さんと母さんは……)
菫(ということは子供が欲しかったら、私もいつかはあんなことを)//
菫(うちに帰ったらパソコンでもっと調べてみよう)//
菫(とりあえず概要はつかめたし、行為についての詳細を詰めていこう)
検索ワード:sex
菫(約 3,340,000,000 件……予想以上のヒット数だな。とりあえずwikipediaから見ていくか)
菫(複数で行う一連の行為のことであり、しばしば快楽や愛情表現を伴い、必ずしも生殖には結びつかない。)
菫(「本来、子孫を残すために行うもの」「生殖本能によってするもの」などと言われることもある行為であるが、実際にはそればかりではなく、パートナー間のコミュニケーションの手段や、快楽を伴う行為自体を目的として行われる場合も多い。)
菫「なるほど。セッ……とは赤ちゃんをつくるためだけのものではないのか」
菫(快楽……どんな感じなんだろう)
菫(普段お世話になってる百科事典にこんな一面があったなんて)
菫(何々……パートナー無しでも行われるオナニー(マスターベーション、自慰)も性行為の一種である。だが「性交」には含まれない)
菫「一人でもできるのか……」
菫「い、いやいや何を考えているんだわたしは!//」ブンブン
菫「わ、わたしはまだ高校生なんだ。まだ早い!」//
菫母「どうしたの大きな声出して」ガチャ
菫「!」ビクゥ!
菫「なななななんでもないから!」カチカチカチ
菫母「あら、そう」ガチャ
菫(あ、危なかった……こんな危険なこと調べてるなんて知られたら、きっと家を追い出されてしまう)
菫(……)
菫(さて、これで邪魔は入らない)
菫(かといって実際に一人でやってみる、というのは少し怖いな)
菫(いざという時のために方法だけでも調べておこう)//
菫(『女性は18歳までに約80%が自慰行為を経験している』)
菫(ということは私が行っても不自然ではないわけか)
菫(80%……虎姫は5人だから、わたしがやってないとすると他のみんなは全員……)
菫(いや、18歳までって書いてあるし統計が必ずしも当てはまるとは限らない。)
菫(て、照はしてるのだろうか)//
菫「指なんか入るのか……?」
菫(いや、そもそも本当にするときには男の人のアレが入るんだよな)
菫(どう考えても無理だと思うんだが)
菫「……確かめてみるか」スルッ
菫(……)
菫(下着を脱いでも自分ではよく見えない)
菫(とりあえず指で探して……場所は……このあたり)クチュ
菫(自分で見るのは無理だな)
菫(あ、そうだ)
菫(鏡を使えばいい)
菫(思わず声を出してしまった。今更だけど)
菫(グロい。そして小陰唇?とかいうののせいで肝心な入れる場所が見えない。これでは入りそうかどうかわからない)
菫(これを開いてみれば……)クチュ
菫(……水分?)
菫(ああ、これが『濡れる』というやつか)//
菫(つまりわたしは今の行為で性的に興奮した、ということ)//
菫(本題は確認できていないが、これ以上コレに触るのは危険な気がする。やめておこう)スルッ
菫(結局あれから特に何もすることはなかった。ひたすらインターネットで情報を仕入れるくらいしか)
菫(行為そのもののほかにわかったことと言えば、恋愛と性行為というものは不可分なものらしいということ。割り切って考える人もいるみたいだけど、一般的に見て褒められたことではないらしい)
菫(つまり、セックスは好きな人としかするべきではない、ということ)
菫(まだ恋愛なんてよくわからないけれど……好きな人としかセックスできないのなら、仮にその人が同性だった場合はどうすればいいのだろうか)
照「淡、わたしのプリン食べたろ」
淡「昨日自分で食べてたじゃん」
照「そうだっけ?」ポケー
淡「すっとぼけんなー!!」
菫(昨日あんなこと考えてしまったせいで二人の顔をまともに見れない)//
菫(淡はともかく、照がひとりでそういう行為に勤しんでいるという姿がまったく想像できない)
照「どうした菫。今日は一局も打ってないじゃないか」
菫「あ、いや、その、ちょっと気分が優れなくてな」
照「言われてみると確かに顔色が悪い。昨日夜更かしでもしたの?」
菫「まあ、ちょっとだけ」
菫(生まれて初めてともいえる性的衝動に襲われたものの自慰する勇気もなく一人悶々としてたなんていえるわけがない)
菫「何?」
照「飲んどいたら?」
菫(照の飲みかけのスポーツドリンク……)
菫「ありがとう」ゴクリ
菫(間接キス……今までなんとも思わなかったのに)
菫(……なんか複雑な気持ち)//
照「全部飲むな」ヒッタクリ
照「」ゴクリ
菫(なんのためらいもなく飲んだ。……やはり意識する私がおかしいのか)
照「一年が仕切るな。でもそうだな、今日は解散にするか」
菫「迷惑かけて申し訳ない」
照「今日はちゃんと寝るんだぞ」
菫「ああ」
帰宅中
淡「ねえテル、もしかして昨日のアレがまずかったのかな」
照「アレ?」
淡「ほら。性教育のサイト見せたじゃん。スミレに」
照「いつかは知るべきこと」
淡「でももうちょっと段階をふんでからのほうがよかったかなーとか思ったり」
照「……確かに。今日菫の調子が悪かった原因がそれだとしたら、少し申し訳ないことをしたかも」
照「母さん、今日のごはん何ー?」ドタバタ
シーン
照「……母さん?」
照(そういえば、今日は仕事が入ったから夕食は任せたって朝言ってた)
照(母さん、わたしが料理できるとでも思ってるの?ばーかばーか)エヘン
照(ボケてる場合じゃねぇ)ヒヤリ
照(どう切り抜ける、この状況……)アセアセ
照「あ、そうだ」
菫(やっぱり昨日あんなこと考えたのがいけなかった。たぶん間接キスに動揺したのも、キスの持つ意味を知ってしまったからか)
菫(キスの意味を知った上で間接キスをして、私はどう感じた?)
菫(……正直、ちょっと嬉しかった)
菫(まさか、私は本当に照のことを……)
プルルルル
菫「携帯?」
菫(このタイミングで照からか。出づらいことこの上ないな)
菫「もしもし」
菫「ああ」
照「緊急事態。すぐうちに来て」
菫「何かあったのか」
照「母いない。夕食ない。お腹すいた」
菫「は?」
照「お腹すいたからうちに来て」
菫(こいつ料理できなかったのか……)
菫「買い物していったほうがいいのか?」
照「食材はやたら冷蔵庫に入ってるからたぶん大丈夫」
菫「全く……今から行くから待ってろ」
照「すぐ来て」グーキュルルルル
ポチ
菫「このタイミングで、か……」
菫「お邪魔します。で、キッチンどこ?」
照「こっち」テクテク
菫「冷蔵庫は」バタ
菫「うわ、ほんとにやたらいろいろ入ってるな」
菫「なにかリクエストある?」
照「カニクリームコロッケ」
菫「なぜよりによってそんなクソめんどくさい料理をチョイスするんだ」
照(そういや菫今日調子悪いんだっけ。忘れてた)
照「えっと、じゃあ……」
菫「……それでいいや」
菫「照のわがままはいつものことだしな。食べたいんだろう?カニクリームコロッケ」
菫「時間かかるからTVでも見てて」
照「手伝おうか?」
菫「気持ちはうれしいが、一人で大丈夫だ。むしろ一人になれてるからそっちのほうがやりやすい」
菫(はぁ……なんだかドツボにはまってしまった感がものすごいな。意識すればするほどまた意識してしまう)
照「」グワッ
菫「う、うわぁ!!」ガランガラン
菫「ど、どうしたんだいきなり現れて」
照「いや、わたしだけ休んでるのも気が引けるので、せめて邪魔しないように菫の料理姿を眺めていようと」
菫(さっきと同じ理由では追い返せないな……。気が散るから、と言ってしまうのも照に悪いし)
菫「……分かった。くれぐれも邪魔だけはしないようにな」
照「了解」
菫(余計に集中しないとな)
照「ようやく完成か」
菫「待たせてしまってすまない」
照「いや、元はと言えば面倒な注文したわたしが悪いし」
菫(理由はそれだけじゃないんだが。言わないけど)
照「さて、せっかく菫が腕を振るってくれたんだ。冷めないうちにいただこうじゃないか」
菫「食器並べてあるのか。気が利くな」
照「」ドヤッ
菫「そこまでエラそうにすることじゃないけどな」
菫「大丈夫だ。調子が悪いといっても気分の問題だ。寝れば直る。」
照「そのことなんだが」
照「昨日わたしと淡があんなことをしたのが原因なのか?」
菫「……」
照「わたしも淡もすまないと思っている。調子に乗りすぎた」
菫「それとはまったく関係がない……と言ったら確かに嘘になる。だが今私が悩んでるのは私自身の問題なんだ。照や淡が気に病むことじゃない」
照「そうか、悩んでることがあるのか」
菫(口が滑ったな)
照「わたしでよければ聞くけど」
菫「……いや、いい。気持ちだけ受け取っておくよ」
菫(昨日から妙にあなたのことを意識してしまうんです、なんて相談できるわけないだろう)
菫「ああ、ありがとう」
菫(騙しているようで、罪悪感が半端ないな)
菫「辛気臭い話題はやめにしないか。せっかくの食事なんだ。楽しくないと味も落ちる」
照「そうだな。菫の手料理を食べれる機会なんて滅多にないからな」
菫「……頼まれればいつでも作ってやるぞ」
照「じゃあ明日もお願い」
菫「調子に乗るな」パシッ
照「……」フフ
……
クルッポークルッポー0ジヤデー
照「もうこんな時間か」
菫「本当だ。いつの間に」
照「楽しい時間は早く過ぎるというじゃないか。わたしは菫と食事できて楽しかったぞ」
菫「そう言って明日も作らせようという魂胆だろう?」
照「するどい……でも楽しかったというのは本当だ。」
照「あ、そうだ。今日泊まって行くよな?」
菫「え?」
照「こんな時間に一人で帰るのは危険すぎるだろう」
菫(これはいわゆるお泊り、というやつか。昨日仕入れた知識だと、このセリフはフラグらしい。だが……照の様子を見る限り、そういう意図は全くなさそうだ
菫「そうさせてもらおうかな」
照「あ、でも痴漢程度なら菫なら普通に撃退できるか」ニヤリ
菫「やかましい」
菫(照にそういう意図がないとわかっていてもあらぬ想像をしてしまうのは、やはり私が照をそういう目で見ているから、なのだろうか)
菫「気が利くじゃないか」
照「」ドヤァ
菫「今回のは普通に感心した」
照「張り合いがないな。それはそうと、わたしが食器片づけとくから菫は先に入っててくれ」
菫(風呂、風呂か。もしかしてこれはチャンスなんじゃないだろうか。昨日調べた情報によると、恋愛感情を持つと、人間はその相手に性的な欲求を感じるらしい。)
菫(ということは、私が照の裸を見てエッチなことをしたくなれば、それは私が本当に照にそういう感情を抱いているという証明になるじゃないか)
照「着替えは私の使ってくれていい。下着は新品あるし。場所は廊下をまっすぐ行って右。わたしは洗い物終わったら入るから」
菫「待て」ガシ
照「?」
菫「一緒に入ろう」
菫「たまにはいいじゃないか」
照「え、でも……」
菫「ダメか?」
照「ダメ、というわけでは……」//
菫「なら決まりだ。さっさと洗い物済ませていくぞ」
照「あ、ああ」
菫「なんだ」
照「その……じっと見られてると、脱ぎにくい」//
菫「ああ、悪い」//
照「……」スルリ
菫(照の、全裸……)
照「先入ってるから」ガチャ
菫「す、すまない、やっぱり私は後で一人で入る」
照「菫が一緒に入ろうって言い出したんじゃないか」
菫「と、とにかくすまない!!」ダダダッ
照「……」
菫(照の裸を見て、私は完全に欲情してた)
菫(あのまま一緒に入っていたら、照にひどいことをしてしまったかもしれない)
菫(そうか。私は照のことが好きだったのか)
菫(昨日今日の流れが起爆剤になったのは確かだけれど、私は以前から照に特別な思いを抱いていた。まさかそれが恋愛感情というものだったとは思いもしなかったが)
菫(さて、これからどうするか)ハァ
照「お風呂、上がった」
菫「うん」
菫(このままじゃ、いけないよな)
菫(気づいてしまったからには、決着をつけよう)
照「……ノーリアクションか」
菫(シチュエーションとかタイミングとかいろいろ考慮すべきなんだろうが、あいにく私はそんな知識持ち合わせていない)
菫(とにかく、さっさと告げてしまおう。このまま照を騙して一緒にいるのもなんだか気が引ける)
菫「……単刀直入に言う。照、お前が好きだ」
照「……そう」
菫「驚かないんだな」
照「お風呂で逃げられたときいろいろ考えたから。そういわれるかも、って思った」
照「だけど菫。お前は本当にわたしのことが好きなのか?」
菫「……どういうことだ」
照「昨日、今日と急にいろいろな知識が入ってきて、菫がそう思い込んでるだけなんじゃなかと思う」
菫「いや多分それはない」
照「なぜ?」
菫「淡の裸想像しても全然なんともないけど照の裸想像するとエロい気分になる」
照「わたしは真面目に……」ムカ
菫「とにかくお前見てると変な気分になるんだ。よくわからん理屈こねなくても、それでいいじゃないか」
④
菫「なら」
照「……誘ったのは、菫なんだからな」
菫(て、照の顔が突然近づいて……)
菫「ちょ、て、照!ん」ムグ
菫(キス、されて……)
照「」
菫「……ん」プハッ
菫「お、お前いきなり」
照「人がせっかく戻るタイミングを用意してあげたのに。ここまで誘われたらわたしも引けない」
菫「先……?」
菫(いいのだろうか、高校生の分際で。しかも相手は同性だ)
菫(さっきのキスよりもっと気持ちいいのだろうか……)
菫「いい」
照「よかった。断られても中断できる自信はなかった」
菫「……私はどうすればいい?」
照「何もしなくていい。私も初めてだけど……なんとかする」
菫「……座ったまま?」
照「寝てて」
菫(上着のボタンが、外されて……)
照「……さすがに大きい。格差ひどすぎて軽くへこむ」
菫「あんまり見るな」//
照「それは無理な相談だな」ツー
菫「ひゃぅっ」//
菫「さ、触るなら触るといえ!」
菫(変な声が出てしまった……)
照「かわいい」クスッ
菫「て、照はあるのか?」
照「わたしはある」
照「こんな日を夢見ていた」
菫(照が、一人で……)//
照「あ、赤くなった」
照「わたしが一人でしてるとこでも想像した?」
菫「い、いちいちそんなことを聞くな」
照「だってさっきは触るときは言えって」ペロリ
菫「んっ……!」
菫(舌の、ザラザラが、当たって……!)
照「無理に声我慢しなくてもいいのに」チュ‐
菫「……んぁ!」
菫「す、吸うなら吸うと」//
照「さっきから言ってることむちゃくちゃだぞ」
菫「そんなに私の胸がいいのか?」
照「自分の持っていないものへの憧れかな。あと物事には手順ってものがある」クチュ
菫「!」
照「ズボンの上からなのにもうこんなに……ここまで濡れれば十分か」ズッ
菫(い、いきなりズボンを……)
照「うわあ。この下着新品だったのに」クチャ
菫「ひゃっ!」
菫「そ、そんなこと」
照「でもこれだけ感じてくれるとわたしも触りがいがある」スッ
菫「……!」プルプル
照「まだ下着の上からなのに、こんなになっちゃって」
照「ほんとに菫かわいい」クチュ
菫「ん……」
菫(なに、これ……胸の時とは全然違う感じ……)
菫「て、照。なんか、妙に手馴れて……っ」
照「簡単なこと。同性だからどこをどう触れば気持ちいいかは大体わかる」
菫(それって照が自分の身体で慣れてるってことだよな……)
菫「照。お前、案外性欲強かったんだな。お前はそういう話とは無縁だとずっと思ってたんだが」
照「生意気。同性に触られてこんなになってる奴に言われたくない」ムカ
菫(効いてるな。ちょっとは反撃できた、か)
菫「照」
照「ちょ、す、菫!」ゴロン
照「ど、どうしたの急に」
菫(今は私が照に覆いかぶさっている状態。完全にわたしが有利だ)
菫「脱がすぞ」
照「ひゃっ!」スル
照「い、いきなり下からとか……」
菫「人のこと散々言ってたくせに、自分はまだ胸すら触られてもいないのにこんなに濡れているじゃないか」クチュ
菫「私に触ってて興奮したのか?」
照「」カァ//
菫「悪くない。うれしい」チュ
照「んっ!」
菫(照の唇……柔らかいな……)
照「んぁ! 調子に乗るな。菫のくせに」
菫「と言いつつさっきより濡れてるぞ、照」クチュ
照「見るな!触るな!」//
菫「触ったけど見てはいないぞ。この位置からだと肝心な部分は見えない」
照「どうした?」
菫「見える位置に移動しようと」
照「バ、バカ!」
菫「もうちょっと足開いてくれ」スイ
照「」//
菫「……綺麗」
菫(昨日見た自分のとはずいぶん違う。やっぱり個人差があるのか)
菫(な、なんだ突然)
照「菫のも、綺麗」
菫(照も私のを見て……じゃあさっきの感触は)
菫「……ん!」クチャ
菫(このザラザラした感じ、まさか……)
菫「……」ペロ
照「ひゃぅ!」
菫「変な味」
照「じゃあやめろ」//
菫「変……だけど嫌いじゃない」ペロ
照「……んっ!」//
菫「て、照……」
照「なんだ?」
菫「ちょっと、おかしいんだ。っ!」
照「どういう風に?」
菫「照に舐められてると、なんだか、身体がさっきまでとは違う感じに、ひゃ、なんていうか、飛んで行ってしまいそう、というか」
照「それはおかしいことじゃない。この行為を行っていれば、必ずしも訪れるもの」
菫「照にも?」
照「わたしにも」
菫「だから……?」
照「一緒に、頑張ろう」クチュ
菫「ぁ! 不意打ちはずるい、ぞ」
照「……ん!」
菫「ひゃ・・・ぅ!」
照「……」
菫「……」
照「そ、そろそろ!」クチュ
菫「わ、私も、何か、何か来る!!」クチュ
照・菫「…………んぁあぁ!!!」
照「何」
菫「インターハイも終わったし、たぶん私、昨日今日ほど強烈な体験を怒涛のスピードでこなすことって一生ないんじゃないかと思う。
昨日子供の作り方を知って、その行為に生殖以外の意味があることを今日すぐに実体験として知った」
菫「私と照、同性間のセックスは決して子供の産まれることのない非生産的な行為だが、決して無意味なことじゃない」
菫「照をこういう形で感じることができて、私はとても幸せだ」
照「何言ってるのか全然わからないんだけど」
菫「私もわからん。なんかよさげなことを言いたくなっただけだ」
照「でも、今幸せだって部分には同意しておく」
菫「……私たちは多分、ずっと幸せだ」
照「そうなるように、祈っておくよ」スッ
チュ
カン!
ノリでテンションに任せてかいてたらこんな悲惨なことになってしまうのね……
最後は眠かったのでとにかく早く寝たかった
いろいろ勉強になった。おもに反省。
夕方のクッソ長い保守ありがとうございました。
おやすみなさい。
すばらだった
やはり照菫は良いものだな
以下、カニクリームコロッケスレ
カニクリームコロッケって普通の高校生が作れるもんなのかよwww
菫ちゃんの家事スキルが高い
もちろん卵とパン粉と小麦粉は必須だけどさ
缶詰のホワイトソースはほぼ固形だから形作るのは難しくないよ
レストランの手作りのやつとかは知らんけど
ホワイトソース作った後油敷いた容器にいれて冷蔵庫で冷ます
そうすれば形を作れる程度に固まる
照に食べさせてあげたいから
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
咲「フュージョン麻雀ですか?」
和「そうですね。先鋒から大将まで朝からやって夜までかかりますね」
久「それで時間短縮のために、フュージョンしようって事になったわけよ」
和「な、なるほど・・・(咲さんと一つになれるだなんて//)」ウヘヘ
咲「何ですか?フュージョンって」
久「あら、咲は知らないのね。大幅にパワーアップする技よ。ただし合体していられるのは30分間だけど」
久「ロンより証拠。とりあえず、動きを教えるからみんなでやってみましょう」
・
・
・
久「うん、それで合体するときに「フュ~~~ジョン!はッ!」と叫んでね。じゃあ、咲、和。とりあえずやって見せてちょうだい」
和「わかりました!」ゴゴゴ
咲「うーん、とりあえずやってみます」
ゴゴゴ
久「どうやら、上手くいったみたいね」
京太郎「こ、これは!?基本は咲のままなのに、和の大きいおもちが!!」
優希「髪型はツインテールだじぇ」
咲「うわー!!すごい!胸がこんなに!!」ポヨンポヨン
まこ「声は、和ボイスなんじゃな」
・
・
・
優希「うーん、強すぎる。もう東場でも歯が立たないじぇ」
咲っち「すごいねー。牌効率って言うのかな?なんか最速手順が、頭に浮かんでくるようだよ!」
久「あぁ、それとね。フュージョンが改良されて、五人まで合体出来るようになったのよ。よし、次は優希とよ」
ゴゴゴ
咲「うーん、さっきと外見はあんまり変わらない気がするじぇ」
京太郎「おおっ!外見に変化はあんまりないが、声が優希のカワイイ釘宮ボイスに!!」
咲「おぉ、犬。そこに気が付くとは!」ポヨンポヨン
まこ「これで東場無双もついたか・・・。よし、次はわしじゃな」
ゴゴゴ
久「ふーむ」
咲「あれ・・・視力が・・・。メガネメガネ・・・」
京太郎「むむ!基本はさっきと変わらないが、メガネ装備になったツインテール咲か!」
咲「あれ・・・、髪の毛にパーマかかっちゃったじぇ」
久「さてさて、最後は私っと。外見は咲ベースなのね。多分、雀力が高い人がベースになる感じね」
ゴゴゴ
咲「・・・須賀君?どうだじぇ?」
京太郎「あっ、髪の毛もストレートに戻ったみたいですね。色は・・・オレンジ。部長か」
京太郎「しかしまぁ、外見は咲でメガネつけてて、髪型がツインテールで立派なおもち持ってて、声がくぎゅで・・・。もう何が何だか、わからないですね」
咲「はぁ・・・、確かに。完全に別人だじぇ。とりあえず、須賀君、タコス」
京太郎「へいへい」スッ
咲「ネット麻雀で腕試しするじぇ。須賀君、牌譜取っといてね」
京太郎「地獄待ちで上がったのが数回、嶺上開花で数回、平均聴牌率80%超え、全て東場で飛ばして終了か・・・」
京太郎「こりゃ化け物だな」
咲「30分たったじぇ。解除」
バシューン
咲「あっ・・・おもちが」スカスカ
優希「ううう、私も」スカスカ
まこ「そーいや、さっきのネトマ、メガネ外してなかったぞ。リアル麻雀ではもっと強い」ドヤッ
和「私にとってはありえない牌効率、牌選択でしたが、そこは大目に見ます」
久「まぁ、他の高校もみんなフュージョンしてる来るから、きっと手強い相手になってる。気を引き締めて、頑張りましょう」
・
・
・
洋榎「おおお!!これが夢にまで見たおもちなのよー!!」ポヨン
恭子「妹さんのですやん。じゃあ、最後はうちとですよ」
洋榎「胸、縮まないか心配なのよー」
恭子「くっ・・・、慢ちゃんのデコあるから落書きしたいデコしとんなぁ!」
洋榎・恭子「フュ~~~ジョン!はッ!」ピカー
ゴゴゴ
洋榎「そない似てます?」
赤坂「うん、まぁデコが広がってるのと、声が真瀬さん。あら・・・、末原ちゃん成分があんまりないわね~」
洋榎「うーん、確かになのよー」
赤坂「うん、可哀想だから、このリボンつけてあげましょう~見かけから~」
洋榎「はっ…!?」
小蒔「いえいえ、これはこれで動きやすくなっていいですよ」ポリポリ
霞「メガネ姿もカワイイわー。写真撮っときましょう。そして、最後は私ね」
・
・
・
小蒔・霞「フュ~~~ジョン!はッ!」ピカー
ゴゴゴ
小蒔「あちゃー、やっぱりおもちが大きくなってしまいました」ドタプーン
小蒔「しかも本来の私の体よりも大きくて・・・。重いですねーこれ。霞さんの肩が凝るわけです。解除したら、肩をお揉みしてあげましょう!」ポリポリ
白望「豊音、大丈夫だから。ゆっくりスケッチブック書いて」
トシ「しかしまぁ、随分と身長が縮んで、普通の女の子になったわね」
白望「えぇ。私と同じくらい。胡桃と豊音の身長を足して半分にすると、平均くらいですからね」
豊音「ウルサイ、ソコ」
トシ「最後はあんただよ、シロ」
白望「この動き・・・ダルいんだよなー」
・
・
・
豊音・白望「フュ~~~ジョン!はッ!」ピカー
ゴゴゴ
豊音「」カキカキ
トシ「あー、書かなくてもわかってるわよ。ダルいでしょ?」
トシ「とりあえず、塞げるか私と麻雀打ってみましょう」
豊音「」コクコク
すこやん「二時間くらいで終わりそうだよねー。これがキンクリってやつなの?」
こーこ「えぇ、キンクリです!さてさて、ルールの方は本来の全国大会と同じで10万点持ちですけどね」
すこやん「うん、25000点だと、一瞬で終わっちゃうケースもあるからね。本来五人の団体戦だし、いいんじゃないかな」
こーこ「ちなみにすこやんは、誰とフュージョンしたいですかー?」ニヤニヤ
すこやん「えっとねー、この前ブラジル大会で出会った・・・、15歳くらいで小さくてカワイイ・・・って、何言わせるのー!?」
小蒔「あら貴方は、タコス好きなのね。黒糖はいかがかしら?」ポリポリ
豊音「」カキカキ
小蒔「あらあら、ふふふ。貴方も欲しいのね。はい、どうぞ」
豊音(ちょーうれしいよー)カキカキ
洋榎(コイツら平和やなー。和むわー)
咲「ダブルリーチ!!」ゴッ
洋榎(はやっ!?まぁ、聞いてた通りなのよー。しかも嶺上開花もあるかもしれんし、満貫手以上も簡単なのよー)トン
豊音(ダルい・・・。全体効果系は塞げないよー。こんなの当たったら事故だし、仕方ない)トン
小蒔(北と東、多分アンパイですね。初美ちゃん効果で、もう4枚ずつ持ってますし)トン
・
・
・
咲「カン!嶺上開花、ツモだじぇ!」クルクル、パシッ
洋榎(マナー悪いのよー)
咲「絶好調だじぇー!ダブルリーチ!!」ドン!!
洋榎(またなのよー。このガキ、ノリノリやなー)
豊音(いい配牌だよー。ここは嶺上開花を塞いどいて・・・)
・
・
・
豊音(よし!聴牌出来た!!)
豊音「」カキカキ
洋榎「通らばリーチ?そんなん書かんと、黙ってリー棒出しゃいいのよー」
咲「東場で競り負けた!カン材も持ってたのに・・・」
・
・
・
咲「ダブルリーチ!!」ドン!!
豊音「リーチ」カキカキ
洋榎「追っかけるけどー?はいはい、わかったわかった」
豊音(流石にこの清澄の人の嶺上開花、塞ぐのはキツイよー。って永水も大人しいし・・・。永水もいずれ塞がないとダメな時が来るし)
豊音(これで清澄の親番は蹴ったから、もうしばらく塞がないよ。塞ぐなら・・・、あのオッパイ痴女さんだよー)チラッ
小蒔「・・・ふふふ」ドタプーン
洋榎「そーいや、突っ込んだら負けと思ってたから、突っ込まへんかったけど。ブラジャーとかせんでええんか?」
小蒔「ブラジャー合うサイズがなくてね」ニコニコ
小蒔「さて、私のラス親。全力以上で当たらせて貰うわよー」ゴゴゴ
洋榎(二色しかないな)
咲(流石に、東四局になるとタコスパワーも切れてくるなぁ)
・
・
・
咲「」トン
小蒔「その北、ポンよ」
洋榎(コイツ、アホなのよー。永水相手に北と東を捨てちゃダメって研究して来んかったんかいな)
豊音(そろそろかな・・・、塞ぐよー)ギロッ
小蒔(さて、次のツモで東引いて・・・、あれ?東じゃない?)
小蒔、打牌東
咲「ロン、七対子」
洋榎「はっ!?永水相手に、東単騎待ちやと!?」
咲「うん、出るかもしれないと思ったからだじぇ」
洋榎「いやいや、永水が三枚握っててもおかしくないし、一番上がりから遠い牌なのよー!」
・
・
・
こーこ「前半戦終了!南場で永水女子高校が役満を上がり、トップを走ってます!」
すこやん「姫松は苦しいよね。もう三万点しか残ってないし・・・。もちろん逆転も全然ありえるんだけど」
こーこ「次も東場ですからね。清澄が盛り返すでしょうか!」
すこやん「清澄は、降りるのが上手いから一度トップを取ってしまえば怖いよ」
ポポーン
塞「はぁはぁ・・・、クッソしんどいわよ!全く」ガクガク
胡桃「充電充電」ムギュ
豊音「私も充電さしてよー」ムギュ
白望「もう・・・疲れてるんだか、くっついて来ないでよ。ダルい」
ポポーン
久「咲、貴方またメガネ外すの忘れてたわよ」
咲「あっ、すいません。メガネない牌が見えにくくて」
まこ「いいんじゃいいんじゃ。トップ取ってからでも遅くはない」
優希「タコスータコスー」
京太郎「へいへい、こちらに。いっぱい食べて、後半戦も頑張ってくれよー」
和「部長が言ってた通り、本当に小四喜を上がられましたね」
久「もー、だから言ったじゃない。ってまぁ、捨てたのは咲なんだけどね」
咲「ごめんなさい。何となく大丈夫な気がして・・・」
ポポーン
洋榎「ってヤバいでーヤバいでー。うちらダントツのドべやん!!」
恭子「普通の麻雀させてくれませんでしたね」
絹「いやー、不思議な事が起こる麻雀ですよねー」
慢「どどどとどど、どうするんですかー!このままじゃ、後半戦飛ばされかねませんよ!!」
由子「大丈夫なのよー。慢ちゃんが大爆発すればいいのよー」
洋榎「せやな。この点差や。慢ちゃんの大爆発に期待してもいいよな」
恭子「はい、あかんかったらオデコに何書きましょう?」
絹「これって自分のオデコに何か書く事になるんちゃいますかねー」アセアセ
ポポーン
初美「おおっ、やっぱり体が軽いっていいなー!」
春「」ポリポリ
巴「しかし、姫様。後半戦、寝れそうですか?」
霞「無理じゃないかしら。合体の影響で、全く眠たくないですもの」
小蒔「みなさん、すいません。私の力が至らないばっかりに」
霞「いいのよ。初美ちゃんのおかげで役満も上がれるし、私も苦手分野が苦手じゃなくなってるし」
初美「そうですよー。私達が20万点でも、30万点でも稼げばいいんですよー」
東一局
咲「ダブルリーチ」ドン
豊音(もう体力もあまり残ってないし、塞げないな)
小蒔(早さだけは対応出来ないのよねー。しかし、絶一門状態でもお構いなしなのね)
洋榎(だから、普通の麻雀させてーなー!!)カタカタ
咲「嶺上開花、ツモ、ダブリー」ゴッ
こーこ「おおっと!後半戦は清澄の大反撃だー!すでに、3連荘で、親の連荘だー!!」
豊音(流石にこれ以上はマズイ。とりあえず嶺上開花は塞ぐ!)
豊音「ポン!」
洋榎(おっ、なにか仕掛けてくる気か)トン
小蒔(・・・清澄の親が終わるなら、振り込んでもいいわね)トン
豊音「ポン!ポン!ポン!」
豊音「」カキカキ
洋榎「ぼっちじゃないよーって?はいはい、わかったわかった」
洋榎「裸単騎で、ダブリーに勝ちゃったのよー」
小蒔「ふふふ」
咲「・・・」
咲「あの、宮守の方。モノクル外しといた方がいいですよ。危ないから」
豊音「???」
豊音(まぁ、もう塞ぐ体力ないからもういいけど)スチャ
咲「私も、メガネ外しますね」スチャ
ゴゴゴ・・・、パリーン!!!!!!!!!!!
豊音(この人、ちょー怖いよー!!ちょーダルいよー!!)カタカタ
洋榎(あれ、うちの決め台詞まだ言ってないんとちゃうか)
咲「キングクリムゾン」ゴッ
清澄控室
京太郎「あっ、咲が発熱した。相手は死ぬ」
すこやん「うん、東場で一気に清澄が大量得点かと思いきや、南場の姫松の親で姫松が大爆発」
すこやん「私は清澄がわざと姫松に振り込んだように見えたけど・・・」
すこやん「そして、最後は1000点で親流し。一位は清澄、二位は姫松。宮守と永水は残念だったね」
咲「ありがとうございました」ペコリ
宮永照、親番8本場
照「ロンだ!」
怜「はっ!?また狙い撃ち」
憧「もーーーー、ドラと赤い牌ばっかりで点数は高いのに、チャンピオンに追いつけないじゃない!」
姫子「うーん、もう考えても仕方ないばい。多分、うちは飛ばんし」
えり「すごいですねー。このままチャンピオンの親だけで終わりそうですね」
咏「そだねー。多分、新道寺以外飛ばして終わるんじゃないかな。知らんけど。」
終わり
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
モバマスP「ん?蘭子に似てるな。誰だこれ」
P「ちひろさん、お疲れ様です」
ガチャ
P「ん…?もうこんな時間か。俺もさっさとアイドル達のネットチェックだけして帰ろうかな」
P「えーっと、『神崎蘭子』っと…」カタカタ
P「よし、特に誹謗中傷はないな。あのキャラも受け入れられてるようだし。ああ見えて蘭子は結構ナイーブだからなあ…」
P「あれ、関連検索に…」
gaogle『神崎蘭子に関連する検索キーワード『神崎蘭子 八見野間麗子』』
P「ん?はっけん…のま…?うーん、名前だよなこれ。こんなアイドルと共演したか?」
P「えーっと、『八見野間麗子』コピペして…。検索、っと」カタカタ
P「へぇ。やみのま、れいこか。変わった名前だな。どれ写真は、っと…」カチカチ
P「へー、蘭子に似てるな。……というか」カチカチ
『ククク…我が下僕よ…ヘヴン状態を与えてやろう』
『今こそ早漏の時!(気持ち良くなってね♪』
『ククク…ヒダに飲まれよ!(中に出して♪)』
『我が下僕よ、戯れを与えよう(早く入れて)』
『煩わしいイボイボね(気持ち良くなって欲しい…)』
---
P「……」
P「やっぱりオナホじゃねーか!!」
P「おい、これは営業妨害で訴えてたら勝てるだろ。しかも他のアイドルもあるし、どこの会社だよ…」
P「……」
P「…ローター派オナニーマスター蘭子…」ボソッ
P「……」
P「……そうか…蘭子はローター派なのか…」
P「…」
P「はっ!!いやいや、それはない!!」
P「最近疲れてるのかな…。どうかしてたぜ」
P「さっさと先方に連絡して、回収してもらうか…」カチカチ
P「あ、そういえば、765プロの先輩プロデューサーも被害にあったって聞いたな」
P「売れっ子アイドルの…やよいちゃんだっけか。あの子も未成年だし、酷い大人がいるもんだ」
P「……」
P「えーっと、『amozon』…」カタカタ
P「『八見野間麗子』っと…」カタカタ
amozon『 "八 見 麗子" (唯一の結果を表示しています)』
P「いやいや、この漫画じゃないし」
P「検索ワードが長かったのか?『麗子』っと」カタカタ
amozon『ノーパン添乗員』
P「うーん。あ、さっきのサイトに直リンあった」カチカチ
P「うん、これだ。カスタマーレビュー2件もあるのか…」カチカチ
P「星4、コスパは良い方…、星5、いい仕事してる…」
P「…【初めは……良い点が多く悪い点は何とでもなるので…】」
P「……【これは自分が買ってきたホールの中で断トツ…】」
P「…っ!気が付いたら、事務所でがっつり読んじゃったじゃん!!」
P「大体、こういう商品に、わざわざレビュー書く奴は一体なんなんだよ…」
P「……」
P「……高評価なのか…」ボソッ
P「……」カチカチ
P「981マニー?安いな…。って!57%オフの420マニーになってるじゃないか」
P「これは…」
P「……420…、スタドリ4本…、たった1食抜けばいいのか…」
P「…あっ、そうだ」
P「回収してもらおうにも、どうせ他人の空似って言われてあれだよな…?」
P「それより、もっと、商品のクレームを付けたりした方が早いよな?」
P「その為には一回使用しないといけないよな。嘘はダメだもんな」
P「これは仕事だから。しょうがない。俺が悪いんじゃない」
P「アイドル達には嘘を付くような大人になるなって、常日頃から言ってる俺が裏切るわけにもいかないからな」
P「うん。しょうがない。しょうがないんだ。大人だから。それが大人だから」
P「……」
P「えーっとカートは…」
amozon『一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。』
※現在在庫あり
P「oh…」
P「…グスッ」
P「大人だから…ここで泣いてちゃいけないんだ…グスッ」
P「どんなに辛いことがあっても…グスッ……誰かに裏切られても…」
P「涙を拭いて…立ち上がるのが…」
P「……」
P「…いつものサイト見るか」カタカタ
P「お、あるじゃん。しかも、amozonより安いし」
P「えーっと、スケジュール開けれそうなのは3日後かぁ…。なんとかちひろさんにお願いするか」
P「よし、夜に受け取りでいいや」カチカチ
P「事務所のパソコンはうちの住所入ってないから面倒だなぁ」
P「東京都……マンション52…」カタカタ
P「箱折れちゃかわいそうだしな」
P「あ、〈生物のために、大切に扱ってください〉になってる」
P「なんかいきもの入ってるみたいだけど…。ま、いいか」
P「熱帯魚とか通販で頼むとこうなってたし、むしろ大事に扱ってくれるだろ、…注文っと」カチカチ
P「よしっ!できた。楽しみだなー」
P「…おっと、危ない。[観覧履歴データ全削除]っと…」
P「ふっ、完璧だ…。帰ろう」
…
-翌日-
P「あのーちひろさん?」
ちひろ「はい?何ですか?」
P「実は2日後、朝から現場行くんで、帰りは事務所寄らずに直帰したいんですけど…」
ちひろ「? 別にいいですけど…。何かあったんですか?」
P「何かあるというか…ナニがあるというか…」モゴモゴ
ちひろ「2日後…?あぁ!そういうことですね」
ちひろ「もー、プロデューサーさんったら、わざわざ隠さなくてもいいのに」
ちひろ「いいですよ。楽しんでくださいね」
P「ホ、ホントですか!ありがとうございます!」
ちひろ(ふふっ。2日後といえば、プロデューサーさんの誕生日よね。誰かアイドルとパーティーでもして過ごすのかしら)
P(よし、計画は完璧だ。待っていろよ!八見野間麗子!!)
…
-当日-
蘭子「フフ、ハハハ! それでは、以上で今週の祭儀は閉幕とする!」
蘭子「我が名は神崎蘭子!闇に飲まれよ!!」
監督「(はい、じゃあ、そっち。ミキサー下げてー)…、はーい、オッケー。お疲れ様ー」
P「お疲れ様です」
監督「おーP君。いや~、最近、蘭子ちゃんのラジオの聴取率、うなぎ登りなんだよねえ」
P「ホントですか?ありがとうございます!」
監督「最初は何言ってるのは全然わからなかったんだけど、段々分かってくるのが凄いわ」
ガチャ
蘭子「闇に飲まれよ!!(訳:お疲れ様です)」
P「おお、蘭子。お疲れ」
監督「それじゃあ、来週も頼んだよ。さて、後の編集は俺がやっとくから、解散」
スタッフ「お疲れ様でーす。この後どうする?飲みに行く…?」ガヤガヤ
ガチャ
P「…ふう。今日も良かったぞ、蘭子」
蘭子「ククク、我に不可能などない!(ありがとうございます♪)」
P「じゃあ、帰るか。ちょっと時間あるし、家まで送っていくわ(改めるともう1ヶ月はしてないな…。ここで麗子が…)」
蘭子「…あ………あの、あの……」
P「? どうした?」
蘭子「……今日…」
蘭子「………家にいっても…いいですか…?」
P「え?」
蘭子「そ、その…プレ…プレゼント…を……」
P(プレゼント…?なんかあったか?)
P(うーん…。あ、そうだ。今日俺の誕生日じゃん)
蘭子「………や…やっぱり…」
P「ああ!別にいいぞ!そんな悲しそうな顔するな。よし、行こう」
…
-車内-
蘭子「ククク、魂が猛るわ(誕生パーティー楽しみです!)」
P「(蘭子はすっかりいつもの調子に戻ったな)」
蘭子「闇が囁きかけるその前に、祝杯を始めよう!(暗くなったら帰るんで、それまでお祝いしましょう♪)」
P(今日、麗子が来るんだけどなあ…。まあ、蘭子が帰ってからでいいか)
蘭子「! その境界で翼を休めよ!(あっ、プロデューサー。そこのバス停でちょっと止まってください)」
キーッ
P「どした?忘れ物か」
蘭子「深淵を呼ぶ声!(ちょっと行ってきますね)」
P「あっ、蘭子が車を降りて店に入っていった。…あれは…ケーキ屋か?」
CDで馬鹿笑いとかしてますますパッションぽくなった蘭子ちゃん
…
ガチャ
P「悪いな。ちょっと散らかってて」
蘭子「フフ、我は翼を休めるのに止り木は選ばん(全然そんな事無いですよー)」
蘭子「…あっ、…?」トコトコ
P「よいしょっと。とりあえず、机の上と、座るところは確保したし、早速…」
P「…あれ?蘭子は?」
蘭子「…ふふっ…お魚可愛いな…」
P「ああ、見てたのか」
蘭子「わ、我の禁忌に触れるな(なっ、内緒です)」アタフタ
P「ははっ。別にいいぞ。餌やるか?」
蘭子「はっ…はい!」
…
P「こいつはミドリフグって言ってな。通販で買ったんだ」
蘭子「通販…?」
P「そうそう。あ、スポイトは口の前に持っていってな」
蘭子「ふふっ…食べてる…」クゥーッ
P「ん?」
蘭子「」
P「ははっ。蘭子も見てたらお腹が空いたのか」
P「じゃあ、俺達もケーキ食べようか?」
蘭子「……は、はい…」
…
P「ケーキ切る前に写メ撮っとくか。蘭子、皿とフォークあるか?」
蘭子「…あ…あのっ」
P「?」
蘭子「…あ………あの、あの……我が前に血が集う!(は、恥ずかしくて言えない…でも今日は言わないと……)」
蘭子「…ち、違って……あ、あの……その……い、いつも、ありがとう…」
蘭子「…そ、それから…おめでとう!!」
蘭子(…大声になっちゃった…は、恥ずかしい…)
P「…ありがとな。蘭子」ナデナデ
蘭子「~~っ!」
P「俺は蘭子から元気を貰ってるし、今日はケーキも貰ったし」
P「プロデューサー冥利に尽きるよ。蘭子をプロデュースできてよかった」ナデナデ
蘭子「///」カァッ
P「じゃあ、ローソクでも…あれ?」
蘭子「?」
P「参ったな、どこにもないぞ。お店の人が忘れたのか?」
P「うーん、流石にうちにローソクはないしなぁ…。どうしようか」
蘭子「……グスッ…」
P「え?」
蘭子「…ご、ごめんなさい…グスッ…」
P「あーほらほら泣くな、蘭子」ナデナデ
蘭子「……わ、私がちゃんと…グスッ…言わなかったから……」
P(もう、可愛いやつだなぁ)スッ
蘭子「…だから…っ!」ビクッ
蘭子(プ、プロデューサーに抱きしめられてる…っ…?!)
P「別に怒ってないから泣き止んでくれよ」サスサス
蘭子「ぅ、うぅ…(…ちょ、ちょっと嬉しい……)」カァッ
P「よく考えたらうちには酒しかないし、どうせ蘭子の飲み物買うつもりだったんだ。丁度いい」
蘭子「ご、ごめんなさい…」
P「いいからいいから。何飲みたい?」
蘭子「た…炭酸以外なら……」
P「ん。わかった。帰ってくるまでに泣き止んでおけよ」ポンポン
P「じゃあ、すぐ戻るから」
ガチャ
バタン
蘭子「プロデューサー。暖かかったなぁ…」
蘭子「……。これって、いつもプロデューサーが使ってるベッドだよね…」
蘭子「……」
キョロキョロ
蘭子「……まだ…帰ってこないよね?」
ジーッ
蘭子「…うぅー…」
ジーッ
蘭子「………もうっ!!」
ポフッ
ギューッ
ジタバタ ジタバタ
蘭子「…すぅー…はぁー」
蘭子「……はぁ…はぁ…」
蘭子「お、思わず飛び込んで、枕を抱き締めちゃった…」
蘭子「…わ、私…どうしたんだろ…」
ピンポーン
蘭子「!」ビクッ
蘭子「な、なにっ?!」
<すいませ~ん、SOGAWAですけど、お荷物お届けに参りました (コンコン
蘭子「宅配便…?で、出たほうがいいの…かな…?」
ガチャ
…
SOGAWA「ありがとうございましたー!」
ガチャ
蘭子「玄関に判子あったから受け取っちゃった…」
蘭子「大丈夫…だよね…。怒られるかな…。でも、また来てもらうのも悪いし…」
蘭子「…? 軽い…中身なんだろう」
<生物のために、大切に扱ってください〉
蘭子「……」
蘭子「…いきもの…? 」
蘭子「…あ、さっきプロデューサーが通販でお魚って言ってたもんね」
蘭子「……」
蘭子「出してあげたほうがいいのかなぁ…」
蘭子「うん。真っ暗なままじゃ、かわいそうだし…」
蘭子「えーっと、はさみは…」
…
ガチャ
P「ただいまー」
P「おーい蘭子、買ってきたぞー」
P「おーい?あ、こんなところにいたのか。どうした?返事もせずに後ろ向いて…」チラッ
P「」
P「…らっ、ららら、蘭子!!なっ、なななっっ!何持ってるんだ!!!」
蘭子「……」
P「そそそそそっっ、それは麗子と言ってだなっっ!!べ、別に蘭子とは…一切!全く!!関係ないやつで…っゲホッゲホッ…っ…あっ、違う!!違うんだ!蘭子!!」
蘭子「………」
P「……ら、蘭子…?おーい、蘭子さ~ん?蘭子様ー?」
蘭子[ 」
P「もしかして…」
蘭子「 」
P「……気絶してる?」
蘭子「 」
P「現役アイドルが」
P「自分がモチーフのオナホール持ったまま」
P「気絶している」
P「……」
P「なんだこれ」
ピピッ
カシャ
P「……」
P「なんだこれ」
…
P「うーん、参ったなあ…」
P「気が付けばもう夜だし…」
P「とりあえず、ケーキは冷蔵庫に入れて、…っと」
ピッ ピッ
プルルルルルル
P「あっ、もしもし。蘭子さんの親御さんですか?…実はちょっと…」
P「……ええ、すみません。収録が終わり次第、自分が送り届けますんで…はい。それじゃ、失礼します」
ピッ
P「ふう。連絡したし、後は起きるの待つか」
P「よい…しょっと…。おお、お姫様抱っこなんて初めてしたぞ」
P「蘭子、俺のベッドで寝かされるのは嫌かなぁ…。でも、床に寝かすわけにもいかないしな…」
P「…それにしても蘭子軽いな。ちゃんとご飯食べてるのか?」
P「……超いい匂い…」
P「……。はっ!いかんいかん。蘭子はアイドル。俺はプロデューサー」
P「アイドルに劣情を抱くなんてプロ失格だな」
P「…プロデューサーだけに」ボソッ
P「……」
P「これ楓さんに受けるかな…」
P「さて」
P「蘭子を寝かしたは良いが」
P「問題は…」
P「……」
P「闇の手に堕ちし其の力、我は取り戻さなければならない!」
P「(訳:蘭子が手に持ってる、オナホールとそのパッケージを取り戻すんだ!)」
P「はい」
P「器用に両手に持っちゃって…。さあ、手を離しましょう…ねっ……、…って!」
P「……」
P「全然離れない…」
P「いや、ないな」
P「思いっきり引っ張って起こしたら、バツが悪いしなあ」
P「そっと隠したいんだけど…」
P「……うんっ…しょ…このっ!…俺の、麗子をっ…離せぇええっ!!」
P「……」
P「…ぐぬぬ」
P「本体は、まあいい。引っ張っても形はどうとでもなる」
P「問題はパッケージだ。これが麗子の80%を占めてるからな、破るためにはいかない」
P「……」
P「破るしかないのか…」
P「…なんとか…それだけは…。どうすれば麗子を救えるんだっ…」
P「……」
P「くすぐって力を抜かすとか…?」
P「そーれ」コチョコチョコチョ
蘭子「……ん~?…、……っ…ふぇ…」
P「お、力が弱まった?よしいける!」コチョコチョコチョ
蘭子「…んっ。……ふぇっ…?なっ、なにっ…ぅっ…ちょ、ちょっと…っ」
蘭子「……い、いやっ!やっ…やめ…っ!!…っふぇっ!…く、くすぐっ…たいよぉっ!!」
P「あっ、起こしちゃった」
蘭子「……プ、プロデューサー…?」
キョロキョロ
場所←ベッドの上。プロデューサーと二人きり。
蘭子←さっきまで気絶。両手に自分に似せたオナホール。
P←くすぐるために覆い被さってる。何かに飢えたかのような性的な視線。
蘭子「……っっっ!!」
蘭子「きゃああぁああぁぁっっっ!!!」
---
P「よかった。シュミレーションしてよかった…」
P「これは諦めて破るか…」
P「……」
P「ちょっと現状を再確認として」
P「蘭子はまだ寝てるよな」
P「手にはオナホ」
P「謎の電波を…」
P「はぁっ…はぁっ…」ギシッ ギシッ
蘭子「…ぅう…んっ…」ゴロッ
P「ぅあぁっ!…ら、蘭子、そんな寝返りで角度が…ぁっ!」ギシッ ギシッ
蘭子「…ぅうーん…?」ニギッニギッ
P「はぁああっ!や、やめ、…。あっ…っ!ら、蘭子っそんな握っちゃ…。ぅっうぁ…あっ…」
P「…っっ!!」
P「………は。はぁっ…はぁ…はぁ…」ドサッ
P「…気持ち…よか…」
蘭子「……ん~ふぇ…ここ…?」
キョロキョロ
蘭子「……」
蘭子「……っっっ!!」
蘭子「きゃああぁああぁぁっっっ!!!」
---
P「さっさと、蘭子を起こさずに救出する方法を考えなければ…」
P「あ」
P「寝返りして手放した」
P「……」
P「うおっっしゃああぁぁああぁぁぁぁぁっっ!!」
蘭子「……ん……?…」
P「神はまだ俺を---」
P「…あ、やばい」
蘭子「…うぅん…。…ここ、どこ…?……。? プロデューサー?」
キョロキョロ
蘭子「……っっっ!!」
蘭子「きゃああぁああぁぁっっっ!!!」
…
P「本当にすまなかったと思ってる」ドゲザ
P「本当にやましいことは何一つなかったんだ」チラッ
蘭子「……」
蘭子「荷物勝手に開けて……気絶していたのは……ごめんなさい…」
P「…じゃあ」チラッチラッ
蘭子「別にそれは…怒ってない…けど…」
蘭子「……これは、なに…?」
P(oh…パッケージ麗子さんが、蘭子の手によって晒されてる…)
蘭子「こ、これって…わ、私…だよね……?」
蘭子「…『今こそ…そうろうの時』?…。そうろう?……」
蘭子「な、何にしても!えっ、絵が…えっちぃよ……」カァッ
蘭子「あ、あと…」
蘭子「……うーん…」ジーッ
P(ら、蘭子さん!それは麗子さんの本体です!そんなジロジロ見ないであげてっ!)
蘭子「これは…、あな?」
蘭子「…あっ…指が入る…」スッ
蘭子「……気持ちいい」シュッシュッ
P「」
P(ら、らめえぇええぇぇぇ!!指を入れ差ししないでええええ!!!!!!!!)
P「あっ、あの…」
蘭子「?」シュッシュッ
P(無邪気さが怖い…)
蘭子「……これ?」
P「…はい」
蘭子「……」
ジーッ
蘭子「…?……。…?」
P(蘭子がパッケージ麗子さんとその本体めっちゃ見てる…)
蘭子「……///」カアッ
P(あ、気付いた)
P(……そうか…蘭子も分かっちゃうお年頃なのか…)
P(なんか複雑だな…)
P(気付いちゃってアタフタする蘭子かわいいいぃぃぃっっ!!!!)
蘭子「……」オロオロ
P(この後どうすればいいか困ってる蘭子かわえええええぇぇ!!!)
P「……」
P(というか…そのオナホを持って、困った&赤面した顔で、腕を上下に震わすその動き…)
蘭子「……」ソワソワ
P(……)ゴクッ
P「……(どうしよう…)」
ピピピピピッ ピピピピピッ
蘭子・P「!」ビクッ
P「お、おれの電話か…」
P「…出ていいか?」
蘭子「……」コクッ
ピッ
P「はい、もしもし…」
ちひろ『あ、もしもし。プロデューサーさん?こんな時間にすみません』
P「あ、ちひろさんですか。ぜんぜん大丈夫ですよ。どうしたんですか?」
ちひろ『今日ってプロデューサーさんの誕生日ですよね?』
ちひろ『もしかしたら、アイドルの娘とパーティーでもしてるのかなと思って、電話するのちょっと迷ったんですけど…』
蘭子「!」
ちひろ『プレゼントは明日渡そうと思ってたんですけど、よく考えたらあと5分で0時周りそうなので日が変わる前に、と思って…。お誕生日おめでとうございます』
P「えっ、あ、ありがとうございます!ちひろさん!」
ちひろ『明日は事務所に来る予定ですよね?はい!プレゼントは期待しててくださいね。それじゃあ、おやすみなさい。』
ちひろ『あと、アイドルの娘に手を出しちゃいけませんよ!じゃあ、改めて失礼します』
ツー ツー
P「そういえば、誕生パーティーの途中だったな」
P「…続きやるか?」
蘭子「……」コクッ
…
P「…さて、仕切りなおして」
蘭子「煉獄の炎が身に染みる…(はい、ローソクに火を付けました。真っ暗だと綺麗ですね♪)」
ハッピバースデー トゥー プロデューサー
P「ふーっ」
蘭子「わー」パチパチパチ
P「よいしょっと…。えーっと、電気電気…」パチッ
P「よし、付いた」
蘭子「…あ、あのプロデューサー…これ…」スッ
P「おお、プレゼントか!ありがとう。開けていいか?」
蘭子「は、はい…」
P「お、この絵は俺か。ちょっと、かっこすぎて恥ずかしいが…。結構、力作だな。いつの間に描いたんだ?」
蘭子「…お仕事の待ち時間とか…お家とか…」
P「全然気付かなかった…。ありがとな蘭子」
P「…お、おう(帰ってきた麗子さん…)」
蘭子「…ご、ごめんなさい…指…入れちゃって…。で、でも、何も見てないから…」
蘭子「もし…プロデューサーが…その…それでもいいのなら…」
蘭子「…わ、私だと思って…使ってあげ…
P「?!うわあああぁぁあっっ!ら、蘭子!!アイドルがその先を言っちゃダメだっ!!!」
蘭子「……は、はい…///」カァッ
P(……)
P(…でも、まあ)
P(むしろありがとうございます!!)
…
P「それでな杏ったらっ…。 ん?あ、もう深夜だな」
P「よしじゃあ、送っていくわ」
蘭子「あっ、あの、もう少…」
ピピピッ ピピピッ
蘭子「!」ビクッ
P「蘭子の電話か?」
蘭子「…お母さんから…」
P「おお、出ていいぞ」
蘭子「……」ピッ
蘭子「もしもし、…うん、私。うん…。今から…そう…。じゃあ」ピッ
蘭子「もう仕事終わったかって…」
P「あっ、そうだったな。これ以上心配させても親御さんに悪いし、帰ろうか」
蘭子「…うん」
…
-車内-
<コンシュウノリクエストハ イマダイニンキアイドル カンザキランコチャンノ
P「おお、蘭子の曲が流れてるぞ、ほら」
P「~♪」
蘭子「……」
P「…ん?どうした蘭子?やけに静かだな…」チラッ
P(うーん、下向いてよく分からんが寝てるのか…?ま、いいや。着いたら起こそう)
P「~♪」
蘭子(今日、だよね…)
…
キーッ
P「おーい蘭子、家についた…」クルッ
P「って、起きてたのか」
蘭子「プ、プロデューサー!」
P「おお?どうした?降りないの…っ!」
チュッ
蘭子「……あの、これが本当の…プレゼント…です……」カァッ
蘭子「ずっと…恥ずかしくて……でも、ずっと伝えたくて……」
蘭子「あのっ…プロ…!」
蘭子「………デューサー?」
P「 」ボーゼン
…
ガチャ
P「ただいまー。って誰も居ないか」
P「はあ…。まさか蘭子があんなコトするなんてな…」
---
蘭子「…き、急にごめんなさい…」
蘭子「でも、本気だから…」
---
P「……」
P「うーん」
P「良かったのかなぁ…」
ソワソワ
P「…悩んでもしょうがない。部屋片付けるか…」
P「ケーキまだいけるよな。残りは明日食べよう」
P「えーっと…」
P「……」
P「蘭子なら許してくれるだろうけど…」
ゴソゴソ
P「よし、収納終わり。押入れにでも入れとくか」
ゴソゴソ
P「すみません、麗子様」
P「蘭子にみさおを捧げようとしてる身なんで」
P「もし、これから先上手く行かなくなったら慰めてください」
P「……」
P「えーっと」
ピッ ピッ
P「今日の画像フォルダは…あ、あった」
P「おやすみ、蘭子」
-おしまい
展開的に、>>94あたりで、オナホに全然ピンとこなくてプロデューサー尋ねたら、言われるがままに色々お手伝いしてしまうホワイト蘭子とか、
>>57あたりで自分がいるのに…って怒って、色々致しちゃうブラック蘭子もちょっと書いたんだけど、なんかピンとこなくて。
結果的に、一番、中途半端になってしまった…。
まあ、でもオナホ分かるぐらいにはませてるけど、そこは14歳だしってことでご勘弁を。
モバマス増えてきて大変満足です
ラジオも楽しみす
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
モバP「はぁああん! きらりかわいいよきらりぃぃいい!」
ガチャッ
P「みんな、おはよう!」
凛「あ、おはよ。プロデューサー」
P「準備はできてるか?」
凛「杏がまだ来てない、かな」
P「またか……」
凛「どうするの?」
P「いや、大丈夫だ……そろそろ……」
ガッチャーン!
きらり「おっすおっすバッチシ☆ おはよー☆」
杏「……千の風になって、あの空を吹きわたりたい……」
誕生日おめでとう
きらり「うぇへへへー☆ 昨日は杏ちゃんのおうちにお泊りしちゃったんだにぃ☆」
P「そうか、仲が良くていいなぁ」
杏「……帰りたい……」
P「仕事が終わってからならいくらでも帰らせてやるぞー」
杏「今! この瞬間に! 帰りたいの!」
P「それはできないな。よーし凛、準備はできてるよな?」
凛「……うん、いこっか」
P「あぁ! きらりはちょっと待っててくれ。後で話したいことがあるんだ」
きらり「りょーかい☆ 待ってるにぃ!」
P「よし、いってきます!」
杏「やだやだやだー! かーえーらーせーろー!」ズルズル…
凛「……」
凛「うん、いってきます」
……バタン
きらり「……」
きらり「にょわー! うきゃー!」
きらり「朝からPちゃんに会えちゃったー! ヤバーい! ドキドキすぅー!」
きらり「うきゃー!」ジタバタ
きらり「にょわー!」ドタバタ
きらり「あっ、大人しく待ってないとめっ、ってされちゃうかも……」
きらり「……」ストン
きらり「うー、Pちゃん早く帰ってこないかなー?」ソワソワ
杏「……zzZZ」
P「杏が寝たか……まぁまだ現場にはつかないしいいかな」
凛「そうだね。文句言いながらも始まればちゃんとやってはくれてるし」
P「……なぁ、凛」
凛「どうしたの?」
P「……」
凛「プロデューサー?」
P「今日もきらりはかわいかったなぁ……」
凛「……そうだね」
P「やっぱりそう思うか。あの身体の大きさであの乙女っぷり! 反則だろう! な!」
凛(また始まった……)
凛(……前も散々聞いた、っていうとすごく悲しそうな顔するし……)
P「いや、お前たちのことをないがしろにする意味じゃないんだぞ? 才能なら杏はすごいし、凛は努力家だし……」
凛(それに、プロデューサー……きらりのことを話してる時すごく楽しそうなんだよね……)
P「それでも、こう……かわいい! って思うのはやっぱりきらりなんだよなぁ、あぁもうなんであんなにかわいいんだ」
凛(……なんだか妬けるなぁ。思われてるきらりにも、そんなに強く思う人がいるプロデューサーにも)
P「あぁいかん、話に夢中になりすぎて道間違えた」
凛「何やってるの?」
P「こう、つい。な?」
凛「な、じゃないでしょ……もう。気をつけてよ」
P「うん……よし、それじゃあ今日の仕事内容についてなんだが……」
凛「杏は寝てるけどいいの?」
P「起こしても聞かないだろうしな。流れだけ後でざっくりいえば大丈夫だ」
凛「わかった。任せて」
杏「ふわぁ……あれ? 未央いたの?」
未央「ずっといたよ!?」
P「それじゃあ、俺は事務所に戻るよ! 後は任せた!」
杏「わかった、じゃあ杏も家に……」
凛「それはダメ」ガシッ
杏「……ですよねー」
未央「まぁまぁ、今日もいっちょがんばっちゃおーよ! ねっ?」
杏「えー。めんどくさい……」
凛「……飴いる?」
杏「よし、さっさと終わらせよう!」
ガチャッ!
P「ただいま!」
きらり「あ、Pちゃんおかえりー! 待ってたにぃ☆」
P「あぁ、お待たせ! ごめんな?」
きらり「んーん! きらりね、Pちゃんのこと待ってる時間もきゅんきゅんしてるから平気だにぃ☆」
P「かわいいこと言ってくれるじゃないか、くぅ……」
きらり「Pちゃん?」
P「あ、あぁ。そうだ、きらり。話があるって言ったよな?」
きらり「うんうん! なぁに?」
きらり「これ? んーと……お仕事?」
P「そうだな、メイドの仕事だ。これ……やってみないか?」
きらり「……きらりが、メイドさん?」
P「嫌ならいいんだが……」
きらり「……この服、とってもかわいい……これって、Pちゃんがデザインしたの?」
P「あ……まぁ、その。きらりのイメージにあうように考えてもらったんだが……」
きらり「……やりたい! きらり、この服着てみたいにぃ!」
P「そうか、やってくれるのか! ありがとうきらり!」ギュッ
きらり「うきゃっ、Pちゃん!?」
P「あ、すまん! つ、つい!」
P「きらり、その……」
きらり「うきゃっ!? な、なななな、なぁに?」
P「あ、いや。それから、これは個人的な誘いなんだが……」
きらり「お誘い?」
P「うん。メイドのお仕事をするにあたってお勉強というか……」
きらり「お勉強……うー、きらりむつかしいのは苦手だにぃ……」
P「あぁ、知ってる。だから、一度見てみないか?」
きらり「?」
P「メイドのお仕事をしてるところを、さ……ほら、この店なんだけど……」
きらり「うきゃー! このパフェ美味しそう!」
P「だろ? どう、かな」
きらり「いきたいいきたい! いっしょにパフェたべうー!」
P「よし、わかった! 今度のオフ、学校帰りにでも……」
P「どうした?」
きらり「今日ってお仕事おやすみだからひさしぶりにお友達に会える日なんだにぃ!」
P「あ……そ、そうか」
きらり「今度、ぜーったいいっしょにパフェ食べようにぃ☆ 学校いてきまー!」
P「お、おう! いってらっしゃい! 送らなくて大丈夫か?」
きらり「へーきへーき! 余裕だにぃ!」
P「そっか、気をつけろよ!」
きらり「うん!」
バタンッ! タッタッタッタッタ……
ちひろ「プロデューサーさん?」
P「あ、ちひろさん。おはようございます」
ちひろ「おはようございます。朝からお熱いですねー」
P「おあつっ……いやいや、そんな関係じゃないですよ! いつから見てたんですか!?」
ちひろ「私、朝からいましたよ?」
P「なん……だと……」
ちひろ「まぁ、ほどほどにしてくださいね?」
P「はい……」
ちひろ「でもきらりちゃんかわいいですねー」
P「やっぱりそう思いますか!?」ズイッ
ちひろ「……え、えぇまぁ」
P「パフェ好きなんですよ! というかかわいいものはなんでも好きらしいですけれど!」
P「その理屈でいくなら一番好きなのは自分自身じゃない? みたいに思っちゃいませんか?」
P「だってきらりはかわいいですもんね! ねぇ!」
ちひろ「そうですね、あはは……」
P「そう、パフェですよパフェ! 今度いっしょに食べる約束しちゃいましたよ!」
P「あー、緊張するなー。きらりといっしょにパフェだなんて……」
ちひろ「一緒にお仕事だったら何度もあるじゃないですか」
P「いやいや違いますよ! オフのきらりですよ、オフの! 普段プロデューサーとして干渉してない部分ですよ!?」
ちひろ「は、はぁ……」
P「そんな時間に踏み込めるなんて俺は幸せ者です! もう最高ですよ!」
ちひろ(……お仕事はすごいけど、こういうところはひどいのよね……)
友「あっれー、きらりどうしたの? いいことでもあった?」
きらり「うきゃっ!?」
友「おっす、おはよっ! ひさしぶり」
きらり「お、おっすおっす! おひさー☆」
友「んできらり、さっきなんかニヤニヤしてたのはどうしてかな~?」
きらり「ニ、ニヤニヤしちゃってた?」
友「うん、もうこう……にへらぁ~ってしてたよ。にへらぁ~って」
きらり「うきゃー……恥ずかしー……」
友「いやぁ、油断してるきらりはかわいいねぇ」
きらり「も、もーっ! からかう子にはきらりんビームしちゃうにぃ!」
友「新技だとぅ!? よかろう、こーい!」
きらり「え? えーっとね、新しいお仕事が決まったんだにぃ☆」
友「新しい仕事かぁ、今度はどんなの?」
きらり「メイドさん!」
友「メイド!?」
きらり「うん! それでね、もーフリフリーってしててちょーかわいい服でね!」
友「いいなぁ、きらりはスタイルもいいし……楽しみにしてるね?」
きらり「ありがとー! おにゃーしゃー☆」
友「ハッハッハ、あたしはきらりのファン1号だもんねー!」
きらり「ありがとー☆」
きらり「うきゃー……」シュゥゥ…
友「おーいきらりー。大丈夫?」
きらり「ばっちし……」
友「よし、手遅れか……」
きらり「にょわー……むつかしいにぃ……」
友「おーよしよし。がんばったがんばった」ナデナデ
きらり「ん……うぇへへへー☆ 元気出てきた……」
友「きらりの髪の毛ボリュームあるよねー。もふもふして気持ちいい」ナデナデ
きらり「照れうー……」
友「乙女さんだなぁ、こいつぅ!」ワシャワシャ
きらり「うきゃー!」
きらり「カラオケ……んーと……」
友「あ、なにか用事ある?」
きらり「あ、ないよ? だいじょぶ!」
友「……本当に?」
きらり「うんうん! だいじょぶだにぃ!」
友「……きらり」
きらり「にょ?」
友「嘘だね。なにかしたいことがある……そんな感じでしょ?」
きらり「うきゃっ!? ち、ちがうよー! きらりんみんなと遊びたいにぃ!」
友「ふっ……きらり、きらりが嘘をつく時は特徴があるんだよ」
きらり「にょわっ!?」
友「きらりは嘘をつく時……」
きらり「うんうん……」
友「鼻の頭に血管が浮き出る!」
きらり「うきゃっ!? う、うっそー!?」サッ
友「あぁ嘘だぜ……だが、まぬけは見つかったようだな!」
きらり「あ……」
友「なにかしたいことがあるんでしょ? そっち優先しなよ!」
きらり「うー、ご、ごめんね?」
友「いいのいいの! また今度いこうね!」
きらり「うん! ぜったい、お約束!」
きらり「おっすおっすー! Pちゃんいるーっ?」
杏「うわっ!? い、いや……プロデューサーなら今出かけてるけど……」
きらり「そっかぁ……」
杏「きらり、今日はオフでしょ? どうして事務所に……」
きらり「えーっとね、Pちゃんに会いたくて……」
杏「きらりも殊勝だね……わざわざ休みの日に会いたいなんて……」
きらり「……変かにぃ? あ、花瓶のお水変えるにぃー☆」
杏「変だね、変人だよ。わざわざ休みの日まで会いたいなんてまるでプロデューサーのことが好きみたいじゃん」
ガシャーン!
杏「……え?」
きらり「にょわわわわわわ」ガタガタ
きらり「う、うん……」
杏「……杏や、他の皆には好きー! ってよく言ってるよね。それとは別?」
きらり「……うん」
杏「えー……プロデューサーのどこがいいのさ?」
きらり「んーと……ぜんぶ! Pちゃん優しくて、かっこよくて、いっしょにいるとキュンキュンして……」
きらり「Pちゃんのこと考えると、むねがどきどきーってして、ハピハピして……」
杏「あーはいはい、ごちそうさま……そう。そんなに好きなんだ」
きらり「うん、杏ちゃんも凛ちゃんも、みんなみーんな大好きだけど、一番はPちゃんなんだにぃ……」
杏「……ふーん」
きらり「うきゃ?」
杏「プロデューサーと2人きりにしてあげる。どう?」
きらり「い、いいの!?」
杏「特別に飴3つでいいよー。さぁどうかな?」
きらり「うんうん! おにゃーしゃー!」
杏「それじゃあきらりの邪魔をしないために杏は家に……」
ちひろ「杏ちゃーん?」
杏「はっ!? ど、どこにいたんだ!?」
ちひろ「ずーっといましたよー?」
杏「そ、そんなバカな……」
ちひろ「きらりちゃん、応援してるからねー。 ちょっとお話してきます♪」
きらり「ちひろちゃんありがとー☆ いてらー!」
きらり「Pちゃん……」
きらり「……あっ、割っちゃった花瓶のおかたづけしなきゃ」
きらり「よいしょ、よいしょ」ザッザッ
きらり「あうっ!?」
きらり「あー……ゆび、切っちゃったにぃ……」ジワッ
きらり「あむっ」
きらり「……んー」チュゥチュゥ
ガチャッ
P「ただいま帰りま……きらり!?」
きらり「にょわわっ! P、Pちゃん!」
きらり「ち、ちがうよ! きらりが間違えて花瓶を割っちゃったんだにぃ!」
P「そ、そうか……ってきらり!」
きらり「うきゃ?」
P「指、怪我してるじゃないか! 大丈夫か!?」
きらり「だ、大丈夫だにぃ! へーきへーき……」
P「いかん! バイキンでも入ったらどうするんだ!」
きらり「でも……あっ」
P「とりあえず消毒……こういうときに切らしてるだっけか! あぁもう!」グイッ
きらり「うきゃっ……」
P「あむっ……ん?」
きらり「あ、あう、う……」
P(冷静に考えてみよう。俺が事務所に入ってきた時にきらりはどうしてた?)
きらり「Pちゃん、きらり、はずかし……」
P(そう、自分の口の中に入れてた)
きらり「う、うきゃ……は、はなしてほしぃにぃ……」
P(きらりの指はほんのりにじんだ血の味と、甘い不思議な味が……)
きらり「Pちゃん……?」
P「マーベラスッ!」ブシュッ
きらり「Pちゃーん!?」
P「きらり……絆創膏は逆効果らしい、ぞ……」ガクッ
きらり「Pちゃぁああん!」ユッサユッサ
P「お、おうっ! がくがく、ゆれっ、あうっ!?」ガクンッ
きらり「Pちゃん! Pちゃん!?」
P「……」シーン
きらり「うきゃー……ど、どうしよー……」
きらり「えーっと、ここだと危ないからソファーに乗せてあげなきゃかにぃ?」
きらり「……Pちゃん、おつかれもあったのかな?」
きらり「……」
きらり「ゆび……Pちゃんが舐めて、くすぐったかったけど……」
きらり「……ん」パクッ
きらり「うぇへへ……あまーい……」チュゥ…
きらり「Pちゃんをちゃんとおねむさせてあげなきゃ、えーっと、うーんと……」
きらり「うー……きらりんパワー! まっくす☆」グイッ!
きらり「うきゃー……Pちゃん重いー」
きらり「男の子ーって感じがするにぃ……えーいっ!」
トサッ
きらり「あとはー……」
きらり「……」ジッ
きらり「Pちゃん、起きてない?」
P「……」
きらり「……うー」
P(……目が覚めたらきらりに見つめられてた)
きらり「Pちゃん、寝てぅー?」
P(ん、起き上がったほうがよさそうだな……というか俺、アイドルと間接キスとか……)
きらり「……起きちゃだめだにぃ?」
P(お?)
きらり「ぎゅー……」トサッ
P(おぉぉ!? き、きらりが俺にのしかか、いや、胸がっ!?)
きらり「ヤバーい……どきどきすぅ……」
P(あかん、起きなきゃ、でも胸がぁ! というかなんでこの身体の大きさでこんなに軽いんだ!?)
きらり「きらり……Pちゃんのこと……」
P「う、ううっ……」
きらり「うきゃっ!? Pちゃん起きちゃった?」ザザザッ
P「お、おはよう、きらり……どうしてそんなに離れてるんだ?」
きらり「お、おはよー☆ ちょっとおみず入れようとしてたんだにぃ……Pちゃんこそ、おねむさんだったのー?」
P「う、うんそう、そうなんだよー。あはは、はは……」
きらり「も、もー。おねぼうさんはよくないにぃー?」
P「そうだな、はは、ははは……」
P(ダ、ダメだ。飛び起きたはいいが気まずい……!)
P(『きらり、Pちゃんのこと……』……まさか……)
きらり「あ、あのねPちゃん。ケガだいじょぶだから心配しなくてもオッケーだにぃ?」
P(いや、よそう。俺の予感だけで舞いあがるのはよくない)
きらり「Pちゃん?」
P「お、おうどうした!?」
きらり「どしたー? 元気ない……?」
P「だ、大丈夫。うん! きらりもケガ大丈夫か?」
きらり「えっ?」
P「あ……だ、大丈夫だって今言ったところだったなぁ、ははは、ごめんごめん」
P「そ、そうだきらり! 今度いく店の話なんだけどな!」
きらり「うん?」
P「なんとお菓子の家ケーキってのがあってな」
きらり「お菓子の家……?」
P「そう、さっき調べたんだよ! これ、すごいと思わないか?」
きらり「うきゃー! ヤバーい! すごーい!」
P「メイド服コレクションの仕事の時、こういうのできないか頼んでみようか?」
きらり「いいのー!? うきゃー! ハピハピすぅー☆」
P「あぁ、任せとけ!」
P「ん? あ……そうか、もうすぐ日が暮れちゃいそうだな」
きらり「ごめんねPちゃん、また来るにぃ……」
P「そうだな、明日は朝からぞ。大丈夫か?」
きらり「うん! Pちゃんはだいじょぶー?」
P「あぁ、大丈夫だ。ありがとう」
きらり「そかそかー! じゃあPちゃん、また明日ー!」
P「おう、また明日なー!」
ガチャッ バタンッ!
P「……」
P「ご、ごまかせたか」
P「はぁぁぁ、かわいかったなあぁああ」
P「あの身長であの軽さ。ほとんど余計な肉ついてないんじゃないか?」
P「なのにパワフルで、乙女……あぁもうかわいい……」
P「かわいいけど、俺が手をだしちゃ……」
P「出しちゃ……」
P「……きらりの指、甘かったなぁ」
P「はぁぁあああきらりかわいいなぁ……」
きらり「Pちゃんが、きらりの指をちゅーって……」
きらり「……あったかくて……どきどきしちゃって……」
きらり「あーん……んー……」チュゥ…
きらり「……Pちゃんの味……もうしないにぃ……」
きらり「あまくて、きゅんきゅんして……ハピハピーって……」
きらり「Pちゃんにぎゅーってして欲しいにぃ……Pちゃん、Pちゃん……」
きらり「うー、うー」ゴロゴロ
きらり「うきゃー! 寝れなーい!」
P「……」ソワソワ
ちひろ「落ちつきませんねぇ。どうしたんですか?」
P「え、いやいや、そんなことないですよ。余裕ですよ、うん」
ちひろ「そうですか? ひょっとして昨日なにか……」
P「なにか!? なにが!?」
ちひろ「え、えっ?」
P「はっ……す、すいません。気にしないでください」
ちひろ「……なにかあったんですね?」
P「その、えーっと、セクハラまがいのことをちょっと……」
ちひろ「なにやってるんですか!?」
P「なにやってるんでしょうね!?」
P「きらりが昨日、花瓶割っちゃったんですよ」
ちひろ「あぁ、あれ割ったのはきらりちゃんだったんですね……」
P「それできらりが指を切っちゃって……」
ちひろ「はいはい」
P「思わずきらりの指を舐めちゃいました」
ちひろ「はい?」
P「きらりがもう自分で舐めてたのだったから、ほんのり甘かったです」
ちひろ「いや、そういうことを聞いてるわけじゃないんですよ?」
P「……家に帰って冷静になってみたら俺なにやってるんだろうって思って……」
ちひろ「まったくですよ。嫌われちゃいますよ?」
ちひろ「……」
P「どうしましょう、やっぱり今日迎えに、むしろ菓子折り持ってお詫びに……」
ガッチャーン!
きらり「おっはよー☆」
P「きらりぃぃいいい!」
きらり「にょわっ!?」
P「よかった、よかったぁ……」ガクッ
きらり「P、Pちゃんどしたー?」
ちひろ「きらりちゃんにあえて嬉しいらしいですよ?」
きらり「うきゃっ……」
P「うん、もう……今日来てくれてよかった……」ギュッ
きらり「うきゃっ……!」
P「と、すまん……」
きらり「う、ううん……だ、だいじょぶ……」
P「改めて考えてみると俺、きらりに過剰にスキンシップしてる気がするよ……ごめんな?」
きらり「だいじょぶだにぃ? だって、Pちゃんに構ってもらえるのとってもハピハピで……」
P「……えっ?」
きらり「きらり……Pちゃんにぎゅってしてもらうのもすっごくきゅんきゅんしてね、ドキドキして……」
きらり「……昨日Pちゃんがちゅーってした指がきゅんきゅんして、眠れなくて……」
P「き、きらり……!」
ちひろ(……●REC、と)
P「……よし、わかった」
きらり「にょ?」
P「きらり。俺はこれからも今まで通り過剰スキンシップでいいんだな?」
きらり「うん!」
P「じゃあまず、一回でいいから……」
きらり「……?」
P「思いっきりハグさせてくれ!」
きらり「にょわっ!?」
ちひろ(このあと、熱烈なハグ中に凛ちゃんが来たり)
ちひろ(テンションがふりきれたプロデューサーさんがところ構わずきらりちゃんといちゃついたりしはじめたんですが)
ちひろ(それはきっと別のお話です)
おわり
今日中にまた別のきらりネタを書くんで勘弁してください
ドラマCDの確かにぃーが可愛い
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
唯「おはよう…、ギー太」ボーボボ「おはよう、唯ちゃん」
ボーボボ「……」
唯「……」
ボーボボ「……」
唯「……だ、誰?」
ボーボボ「ギー太です」
唯「そっかぁ、ギー太かぁ」
ボーボボ「まったく、俺がわからないだなんて白状だな」
唯「えへへ、ごめんね。ギー太」
ボーボボ「あはははははは」
ボーボボ「それはね、ナスがキュウリだからだよ」
唯「そっかあ」
唯「あ、でも人間だともうギー太を弾けないんじゃ…」
ボーボボ「大丈夫。鼻毛真拳奥義…ギター化!」
シュルルルッ
ボーボボ「さあ、僕を弾いて見て」
ボーボボ「ちなみにオートでチューニングするよ」
唯「じゃあ、ちょっとやってみるね!」
ジャーン
唯「すごい…、本当に音が鳴る…」
唯「今日からムギちゃんちの別荘でまた合宿するんだけど」
ボーボボ「じゃあ、おれもいかなくちゃ」
唯「でも、皆になんて説明したらいいかな…」
ボーボボ「ふっ、その辺は大丈夫さ」
唯「え?」
ボーボボ「いけばわかる」
唯「そっかあ、えへへへ」
唯「そんなわけで、ギー太が男の人になっちゃった」
律「そんなワケでってどういうワケだよ!」
律「どこで拾ってきたんだ、こんな大男」
唯「本当だよ、朝おきたらギー太がこの人になってたんだよ」
律「まったく、ほら澪からも言ってやってくれない?」
澪「……」 ススッ
律「なんで目をそらすんだ?」
澪「な、なんでもない!」
天の助「おーい、澪、そろそろこの中から出してくれないかー」
澪「バ、バカ!喋るなっていっただろ、エリザベス!」
澪「ああ、もう。漏れてきてるじゃないか…」
天の助「この中暑ぃんだよ、それで俺溶けちまってさー」
天の助「お、ギー太じゃないか。どうだ、チューニングの方は」
ボーボボ「ばっちりだ」
澪「朝起きたら、エリザベスがところてんに…」
律「なんで喋ってるんだ、あのところ天」
梓(…………どうしよう)
唯「あれ、そういえばあずにゃん。むったんはどうしたの?」
梓「え!?あ、その、家に…忘れちゃいまして」
澪「おいおい、これから合宿なのにどうするんだ?」
梓「ごめんなさい、澪先輩……」
梓(でも、あれを持ってくるわけにはいかなかったし…)
ボーボボ「できるよ」
唯「ほらね」
ボーボボ「だが、俺は唯ちゃん以外に弾かれるほど尻軽じゃないぜ」
天の助「なにカッコつけてんだテメエ」
律(……ここは部長として私が話をすすめるべきだな)
律「えっと、確かムギはあっちで待ってるんだっけか」
澪「そうみたいだな、色々準備してくれてるんだと思う」
唯「…あ、ギー太の分の電車賃どうしよう」
梓「人になっちゃってますもんね…」
澪「エリザベスはもう一度仕舞えばいいしな」
天の助「おい、やめてくれよお!あの中狭いんだって!」
澪「あっちに着いたらすぐに出すから」
天の助「本当だな!?本当なんだな、おい!」
律(あちゃー、澪も大変だな)
澪「気にするなよ、…私もいきなりこうなって困ってるんだから」
ボーボボ「どこまでいくんだっけ?」
天の助「ぬランドじゃないっけ?」
ボーボボ「あらやだ!いまあそこでショーやってるのよ!」
天の助「あら本当なの、奥さん」
ボーボボ「えっと、確か…ヨコセヨ大統領のヒーローショーよ!」
天の助「あらまあ!すごいじゃないの、奥さん」
ボーボボ「時間あったらいってみます?」
天の助「いいわね、子供たちにもおみやげ買って行ってあげないと!」
梓「そんなところには行きません!」
澪(あ、いい景色だな……)
澪(……ん?)
ドドドドド
澪(……いま、太陽みたいなのが電車と並走してたような)
澪(き、気のせいだよな。夕べは徹夜で作詞してたし)
澪(朝おきたらああなってたから、疲れてるんだきっと)
澪(そんなモノが走ってるわけ……)
首領パッチ「おどれ何ワシ置いてけぼりにしとんじゃああああああああ!!」
澪「ぎゃあああああああああっ!?」
天の助「お、むったんじゃねーの」
ボーボボ「おいおい、アイツおっかけてきてるよ、うけるわ」
梓(ま、まさか追いかけてくるなんて……)
唯「あれがむったんなんだあ…」
律「随分と元気だな…」
梓「もう、お留守番しててっていったじゃないですかあ!」
首領パッチ「うるせー!家のなかでじっとなんざしてられっか!」
首領パッチ「今そっちに行くからな、覚悟しろよ梓!」
梓「えぇっ……、どうしよう……」
ボーボボ「安心しろ、あずにゃん…ヤツはおれがなんとかしよう」
唯「ギー太、無茶しちゃだめだよ?むったんはあずにゃんのなんだよ?」
ボーボボ「大丈夫、むったんには傷ひとつつけない」
ボーボボ「鼻毛真拳奥義……」
ガシッ
天の助「えっ?」
ボーボボ「エリザベスダイナマイト!」
ガシャーン
天の助「ぎゃああああああああっ!」
澪「エリザベス!?」
ボーボボ「これでジャマなガラスは破壊した」
ボーボボ「次はテメエだ!」
首領パッチ「おもしれえ!やってみろやこの野郎!」
天の助「ギー太、てめえ…」
ボーボボ「だって、エリザベスに傷つけないなんていってないもん」
天の助「なるほど、それもそうだな」
ボーボボ「あははははは」
天の助「あははははは」
ボーボボ「はははははは」
天の助「はははははは」
天の助「何が可笑しい!!」
ボーボボ「お前の生き様がだよ…」
天の助「!」
ボーボボ「エリザベスともあろう男が、ガラス塗れになりやがって」
ボーボボ「何があったんだ」
天の助「じ、実は…」
首領パッチ「いまそっちいくからな……」
律「なんでアイツはネギを持ってるんだ……」
ボーボボ「しかたねぇな…」
ボーボボ「鼻毛真拳奥義……」
天の助「さて、ぬのハンカチの手入れでもすっか」
ボーボボ「エリザベスシュート!」
ズガアアアアッ!
ガシャーンッ
天の助・首領パッチ「ギャアアアアアアアアア!」
澪「エリザベスウウウウウウ!!」
ボーボボ「これで、誰も傷つかずにすんだな」
律「正気かお前!?」
ボーボボ「ごめんなさい…」
首領パッチ「いいのよ、ママ怒ってないから」
ボーボボ「ママ…」
天の助「ギー太くん、反省することはいいことだ」
天の助「しかしだね、それをいつまでも後悔するのはよくないよ」
ボーボボ「エリザベスのおじさん…」
首領パッチ「さ、帰りましょう。今日はあなたの好きなシチュー作ってあげるからね」
ボーボボ「やった、ママ大好き!」
首領パッチ「あらやだ…、この子ったら」
唯「親子なかよしなんだね……」
梓「何かが決定的に違うきがします…」
唯「おじゃましまーす」
紬「いらっしゃーい……あら?」
ボーボボ「ギー太です」
首領パッチ「むったんでーす!」
天の助「エリザベスです」
唯「朝おきたら皆こうなってて~」
紬「そうなの?じゃあ、皆の分のお料理も用意しなくちゃ」
澪「ムギ、おどろかないのか?」
紬「だって、みんな楽器を大事にしてきたんですもの」
紬「喋れるようになっても、不思議じゃないと思うの」
律「いや、もう姿形すら変わってるからな、喋れるってレベルじゃないからな?」
天の助「ああ、一式先にこっち送ってるらしいな」
律「そういえばそうだった。ムギ、どこにおいてあるんだ?」
紬「……」
スッ…
律「何で目をそむけた」
澪「もしや、あっさりエリザベスたちを受け入れたのって……」
律「うそだろ……!」
首領パッチ「まったく、ひでー言い草だぜ」
天の助「傷つくよな」
澪「いや、今までの行動振り返ってくれ」
紬「あ、でも…、3にんに比べたらまだましかな…?」
律「そうなのか…、信じていいんだな?」
梓「この三人が基準なのがちょっと怖いですね……」
唯「じゃあ、会いにいってみようよ~」
律「!?」
律「おい、ムギ。どこがマシなんだ…どうみてもアレだろ」
紬「違うの、彼は……」
首領パッチ「おう、キー坊じゃねーか」
天の助「なんだよ、先にバカンスとかずりーな」
ソフトン「ひさしぶりだな、ギー太」
ボーボボ「ああ。どうやら、腕をあげたようだな」
梓「どうやら、あのソフトクリームみたいな人はムギ先輩のなんですね」
律「そ、そうだよな、ソフトクリームだよな」
ビュティ「ちょっと皆!ちゃんとしないと、律っちゃんたち困ってるじゃない!」
ボーボボ「ドラ美」
律「……」
律(マシだ……)
首領パッチ「遊ぼうぜ!」
ビュティ「えぇ!?ちょっと、合宿でしょ!?ちゃんと練習しないと!」
唯「大丈夫、あとでちゃんとやるから!」
律「よーし、じゃあ水着に着替えるぞー!」
ビュティ「ちょっと、澪ちゃんと梓ちゃんと紬ちゃんからもいってあげてよ!」
ビュティ「それに……」
ビュティ「何で私たち楽器になってるのーーーー!?」
ボーボボ「ほら、こうやって……」
シュルルルルッ
ビュティ「ボーボボは鼻毛で何とかなっても、他の皆は!?」
ビュティ「天の助くんなんて、弾かれる度に身が削られるんだよ!?」
ボーボボ「ビュティ」
ボーボボ「おれはボーボボじゃない、ギー太なんだ」
天の助「いや、おめーも今ビュティって言ったぞ」
ボーボボ「あらやだ!やっちゃった!」
首領パッチ「おいおい、ちゃんと気ぃ引き締めていけよ」
ソフトン「しかし、いきなり彼女たちの楽器になっていたのは事実だぞ」
首領パッチ「俺とかギターだぜ、ギター!」
首領パッチ「俺はこんなに立派なギター持ってるっていうのによ」
スッ
ビュティ「だからそれバターだよ!」
律「みんな、朝起きたら私たちの楽器になっていたんだな?」
ソフトン「そういうことになるな」
澪「どういう理屈なんだ?」
ソフトン「分からん、バビロン真拳にはこのような奥義はない」
ボーボボ「聖鼻毛領域でもないぞ」
天の助「俺のプルプル真拳でもないぞ」
首領パッチ「あと不思議なのがよ、こいつらの楽器としての記憶もあるんだよな」
ソフトン「それが最大の謎だ」
紬「なんだか、大変な話になってきたわね……」
唯「そうだねえ……」
ボーボボ「よし……、この状況を打破するためにも」
ボーボボ「泳ごう!」
天の助「あちっ、あちぃ!砂浜があちいよーー!」
澪「しょうがないな、ほら。捕まれ…えっと、天の助」
天の助「わ、わりいな」
澪「よくわからないけど、お前はエリザベスみたいだし…」
首領パッチ「お前どうせヒロインの座ねらってんだろ?」
首領パッチ「さっさと先輩たち卒業しないかなっておもってんだろ?」
首領パッチ「白状しなさいよ、この小娘!」
バシッ バシッ
梓「そ、そんなこと思ってません!」
ソフトン「ところで、紬」
ソフトン「昨日頼んでおいたアレは用意できたか?」
紬「はい、これ」
ソフトンは、ブレスケアを手に入れた
紬「別荘にまだいっぱいあるから、なくなったらそれを使ってね」
ソフトン「助かる」
ビュティ「どうかしたの?」
律「い、いや、なんでもない!」
律「なんていうか、ビュティの仲間はみんな個性的だな~?」
ビュティ「……そうだね、色々大変だけど、おかげで退屈はしないかな?」
律「そりゃ、あれだけフザけてればツッコむの大変だろうな」
ビュティ「……でもね、フザけるのあの人たちだけじゃないんだ」
律「……!?」
律は、言い知れぬ恐怖を抱いた
ボーボボ「終わりだよ、お前とは」
唯(居た…、誰と話してるんだろう?)
ボーボボ「お前の顔なんざ、みたくもねえ」
唯(喧嘩してるのかな…?)
?「酷い、あんなに好きだっていったじゃない!」
ボーボボ「うるせえ!もうお前には…、ワカメの味噌汁にはあきたんだよ!」
ワカメ「やっぱり豆腐ね、あの子と浮気してたのね!?」
ボーボボ「喋るな!磯臭ぇのが移んだろうが!」
ボーボボ「ああ、そうかよ。勝手にしな」
ワカメ「あなたの幸せ、ずっと妬んでやるんだから」
ボーボボ「はいはい……」
唯(ボーボボ……)
唯「私、お豆腐とワカメ両方はいったお味噌汁も大好きだよ!」
ボーボボ「唯ちゃん……」
ワカメ「何よこの娘は!あんた、豆腐だけじゃなくてこんな小娘とも!」
ボーボボ「……この子は、違う」
ワカメ「何が違うっていうのよ!」
ボーボボ「いい加減だまれやー!」
ガシッ
ブチィッ!
ワカメ「ぎゃあああああああああああ」
唯「お豆腐とワカメ、どっちも入てあげようよ」
ボーボボ「だって、ワカメいれると味かわっちゃうんだもん…」
ボーボボ「ワカメの味になっちゃうんだもん……!」
ワカメ「そこの、あなた……」
唯「わ、私……?」
ワカメ「その人は、そうやって選ぶってますが……」
ワカメ「本当は、一人になるのが怖いんです……」
ワカメ「ですから、その人を一人にしないでやってください……ガクッ」
唯「ワカメさん、ワカメさん!!」
ボーボボ「…………」
ボーボボ(バカヤロウ……、なんで死んじまうんだよ!)
ボーボボ(死んだら、死んだら何もできねえだろ!!)
ボーボボ「夕食は、わかめの味噌汁にするようにムギちゃんにいってくれないか」
ボーボボ「それがきっと、彼女にとってなによりの供養になるから」
唯「うん、そうだね。きっとワカメさんも喜んでくれるよ」
ボーボボ「今まで思い出をありがとう……」
ワカメ(ありがとう、あなた……)
ボーボボ「……お前」
ワカメ(私はこうして、あなたの血や肉になれる、それだけでうれしいの)
ボーボボ「ああ、そうだな」
ボーボボ「その前に、俺も最後にお前に言いたいことがある。天国に行く前にきいてくれ」
ワカメ(あら、なにかしら?)
ボーボボ「喋るワカメなんぞ食えるかーーー!!」
ボーボボ「誰がてめぇで味噌汁作るっていった!」
ボーボボ「普通に台所にある乾燥ワカメ使うっての!」
ワカメ(そう…よね)
ワカメは、成仏した
ボーボボ「安心しろ、お前の死はむだにはせん」
唯「ね、ボーボボ」
唯「帰ろっか、ムギちゃんの別荘に」
ボーボボ「ああ。そうだな」
ボーボボ「はーい♪みんなそろったかしら?」
ボーボボ「今日の夕食は…お豆腐のお味噌汁でーす!」
唯(あれ?わかめじゃないんだ……)
首領パッチ「あぁ!?味噌汁だあ!?ざけんなこら!もっといいモンくわせろや!」
ボーボボ「おだまり!」
バチィンッ
首領パッチ「ぎゃふっ…、な、殴ったね」
ボーボボ「殴ってなぜ悪いか」
ボーボボ「貴様はいい、そうやって喚いていれば気分も晴れるんだからな」
首領パッチ「僕がそんなに 安っぽい人間ですか!」
バシィ
首領パッチ「二度もぶった……!」
首領パッチ「親父にも豚レター送ったことないのに!」
ボーボボ「白豚さんたら読まずに太陽にブロリーごとぶち込んだ♪」
天の助「しーかたがないのでお手紙かーいた」
3バカ「さっきのお手紙から割り出した住所で出前をとった♪」
ビュティ「ちょっと、それ立派な犯罪だよ!」
ソフトン「いただきます……」
紬「今日の夕食はボーボボくんが作ってくれたの~」
ビュティ「え」
ソフトン「安心しろ、ビュティ……何ともないでござる」
ビュティ「明らかに悪影響でてるーー!」
ビュティ「はりきり過ぎー!もう、何いれたの!?」
ボーボボ「普通に味噌汁を作っただけだよー」
澪「それでああなるのか……」
ソフトン「誠に、拙者はなんともないでござるよ」
首領パッチ「貴様、人斬りソフトン斎だな……」
ソフトン「いやいや、拙者はただの流浪人でござるよ」
首領パッチ「問答無用っ!」
ズバッ
ソフトン「おろろ、こんなところで首領パッチソードを振り回すのは危ないでござるよ」
ビュティ「本当に何入れたの?」
ボーボボ「首領パッチエキス」
説明しよう、首領パッチエキスとは首領パッチと同じ思考になる以外になんの害もない液体である!
ビュティ「最悪だーー!」
ソフトン「あの夏の哀愁龍閃!」
ズバァンッ!
首領パッチ「グハァッ…!」
首領パッチ「ふふふ、いくら取り繕うと、…お前は所詮人斬りよ……」
ビュティ「ねえ、いつになったら戻るの?」
ボーボボ「さあ、時間たったら戻るんじゃないか?」
ビュティ「戻らなかったら、私本当に怒るからね」
律「ていうか、夕食どうしよう……」
天の助「俺の出番だな!」
天の助「プルプル真拳奥義…!」
天の助「極上料理!」
澪「台所になにかあるんじゃないか?ちょっと見てくるよ」
梓「あ、じゃあ私もいきます!」
天の助「う~ん、やっぱりこうなるのね♪」
梓「とはいっても、首領パッチくんをどうやって演奏すれば……」
首領パッチ「ああ、ちょっとまてよ…」
ズポッ
首領パッチ「このトゲの断面をよ~くみてみろ」
梓「あ、弦がはってある」
首領パッチ「この弦を、こっちのトゲで……」
ズポッ
首領パッチ「弾けばいいってわけよ」
梓「なるほど…、つまり」
梓「首領パッチくんの本体はつかわないんですね」
首領パッチ「……ちょっとまて、やっぱ今のなし」
梓「え、え?」
首領パッチ「だって、これだとステージにあがれないじゃない!」
首領パッチ「子供の頃からの夢だった、ステージに!」
私は、幼馴染のタケルくんのことが好きだったの
そんなある日のことよ。
タケル「なあ、パチ美。お前テレビとかみる?」
首領パッチ「ええ、見るわよ。いきなりどうしたの?」
タケル「いやあ、テレビとか見てるとさ、アイドルとかでてくるじゃん?」
タケル「みんなかわいいなーって」
首領パッチ(タケルくん、アイドルがすきなんだ……)
首領パッチ「ね、ねえ。タケルくん」
首領パッチ「もし私が、アイドルになれたらどうする…?」
タケル「パチ美が~?なれるわけないじゃん!」
首領パッチ「タケルくん、ひっどーい!」
タケル「ははは、でも。もしなれたら俺が一番のファンになってやるよ」
首領パッチ「タケルくん……」
そして、私はアイドルになるために歌や踊りのレッスン始めたわ。
それもぜんぶ、タケルくんのため。彼に振り向いてほしかったから……
先生「はいはーい、終わり!」
先生「ユカリちゃん、今日もすごくよかったわよ」
ユカリ「ありがとうございます」
先生「パチ美ちゃんは、今日はすこし動きが固かったわね、どうかしたの?」
首領パッチ「い、いえ…、大丈夫です」
先生「ムリはだめよ?はーい、それじゃ、今日は解散ね」
パチ美「だ、大丈夫。なんでもないから」
この子はユカリ。私と同期で入ったこともあって、すぐに打ち解けたわ
でも、彼女は私よりもはるかに才能があった……
私は、友情と嫉妬の板ばさみから、レッスンに身が入らなくなってしまっていたの
ユカリ「大丈夫よ、パチ美ならきっとすっごいアイドルになれるわ!」
ユカリ「親友の私がいうんだから、間違いないわよ」
なにより、彼女の優しさが、彼女の友情が
嫉妬などという醜い感情を抱く私をよけいに惨めにみせていったわ
澪「これ、いつまで続くんだ?」
ビュティ「気が済むまでやらせてあげて…・…」
ユリ「パチ美!大変!」
首領パッチ「あら、どうしたのユリ?そんなに血相を変えて……」
ユリ「ユカリが…、ユカリが交通事故にあったって!」
首領パッチ「ええ!?」
ユリ「それでね、もう助からないかもしれないんだって……」
首領パッチ「ちょっと、しっかりしてよ…!ねえ、病院はどこなの!?」
私は、泣き崩れる彼女を宥めるフリをしながらも動揺をかくせなかったわ
病院の場所をきいた私は、すぐにユリと一緒にユカリの元へ駆けつけた
病室のベッドの上には、よくわからないチューブをつけ、包帯だらけのユカリが居たの
先生や、ユカリの家族の表情からももう助からないっていうのが伝わってきたわ
首領パッチ「ユカリ……」
ユカリの母「パチ美ちゃん……。」
首領パッチ「先生、ユカリを、ユカリを助けてください!」
首領パッチ「お願いです、ユカリを、ユカリを助けて!!」
私は先生に泣きすがったわ。先生、すっごく困ってた…。
そんな時…
ユカリ「パチ…、美……?」
首領パッチ「ユカリ!」
力なく、搾り出すような声だったわ
ユカリ「パチ美、いるの……?」
首領パッチ「ええ、ここにいる、ここにいるわ!ユリも来てる!」
ユリ「ユカリ!」
ユカリ「……ふふ、どうしたの、パチ美。そんな顔して」
ユカリ「涙で、ぐしゃぐしゃじゃない」
首領パッチ「……こ、これは」
ユカリ「パチ美に、そんな顔似合わないでしょ?」
ユカリ「あなたがないていいのは、結婚式と、引退するときだけ」
首領パッチ「なにいってるのよ、私はまだアイドルに……」
ユカリ「なれるわよ、パチ美なら。もちろん、ユリも」
ユカリ「破ったりなんかしたら、許さないんだから」
ユカリ「私、あなたたちに会えて本当によかったわ……」
ユカリ「パパモ、ママも、みんなありがとう……」
ユカリ「大好き……」
首領パッチ「………っ」
首領パッチ「ユカリーーーーーーー!!」
首領パッチ「そうよ、だから私は……!」
首領パッチ「何が何でも、ステージに上がらなくちゃいけないのよーーー!!」
梓「え、ええっ!?…じゃぁ…、ステージ上の飾りつけとか?」
首領パッチ「……」
首領パッチ「よし、それでいこう」
ビュティ「いいの!?ユカリちゃんそんなんで喜ぶの!?」
ユカリ「いいわよ?」
ビュティ「いいんだ!?」
澪「…………」
ユカリ「あら、どうしたのこの子。」
梓「あ、澪先輩、おばけとかがニガテで……」
ユカリ「あら、そうなの?じゃあ、私がいちゃまずいわね」
ユカリ「じゃあね、パチ美。あなたのステージ楽しみにしてるわ!」
首領パッチ「ユカリー!期待しててねー!」
天の助「いやー、今日も充実した一日だったぜ」
首領パッチ「この調子で、明日もあいつらをサポートしてやろうぜ!」
ボーボボ「そうだな」
ソフトン「その前に、ひとついいか」
天の助「お、どうしたよ、ソフトン」
ソフトン「俺たちがこの様になった理由だが……」
3馬鹿「Zzzzzz」
ソフトン「……」
ソフトン「寝るか、明日も早い」
唯「終わっちゃったね、合宿」
ビュティ(半分以上遊んでたような…)
澪「それじゃ、私はこっちだから。いくぞー、天の助」
天の助「お、待ってくれよ澪!」
梓「首領パッチくん、私たちも帰りますよ」
首領パッチ「なあなあ、家かえったらUNOやろうぜ!」
梓「2人でやってどうするんですか」
唯「ボーボボも帰ろっか」
ボーボボ「そうだな」
律「じゃあ、まったな~」
唯とボーボボたちは、それぞれの帰路についた
澪「こら、待て天の助!」
天の助「やだやだ!お風呂はいりたくないよ!ママー!」
澪「お前、合宿中に一度もはいらなかっただろ!」
天の助「熱い湯につかると溶けちまうんだよぉおお!」
澪「今日は一緒に入ってでも入れるからな」
天の助「やめてくれえええええ!溶けたくねえええよおおおおおお!」
ガシッ
ズルズルズル
天の助「ちょっと、引きずらないで!やめて!」
澪「わかったわかった、水かける程度にするから…」
天の助「身が削れない程度に優しくしてね……」
澪「はいはい……」
律「いや、結局私いっかいも叩かなかったなあ」
ビュティ「ごめんね、せめて首領パッチくんなら叩けたんだろうけど」
律「ビュティが気にする事じゃないって~」
ビュティ「他のみんなは、どんなカンジなんだろう」
律「それぞれ、楽しくやってんじゃない?」
律「間違いなく、にぎやかだと思うぞ~?」
ビュティ「うん、きっとそうだね……」
ビュティ(皆…とくに梓ちゃん大丈夫かな……)
憂「はい、2人ともご飯できたよー」
ボーボボ「これが憂ちゃんのご飯か」
唯「わぁ~、いただきますー」
ボーボボ「いただきます」
パクパク
ボーボボ「こ、これは……!」
ボーボボ「すばらしい、そとはサックリ、中はジューシーで食感のコントラストが最高だ」
ボーボボ「その上、この味、この香り……!」
ボーボボ「まさに究極の一品だ」
憂(ただのご飯なんだけどなあ……)
唯「う~い~、このお味噌汁おいしいね」
憂「そう?今日はお豆腐にしてみたんだ」
ソフトン「……ここが紬の家か」
紬「そうなの~、ソフトンさんの部屋も用意してあるからね」
ソフトン「世話をかける」
ソフトン(しかし、なぜこの様な事態に……?)
ソフトン(何者かが何かをしたのは間違いない)
ソフトン(しかし、この様な所業。ツルリーナ三世にも不可能なはず……)
紬「あ、ソフトンさん。よかったら、このブレスケアつかって」
ソフトン「……すまんな」
首領パッチ「なあ、梓」
梓「なんでしょう?」
首領パッチ「俺に、ギターおしえてくれねえか?」
首領パッチ「そのよ、……俺も自分で弾きてぇんだよ」
首領パッチ「その、ユカリへのレクイエムってやつをよ」
梓「……」
梓「わかりました、では」
ズポッ ズポッ
梓「ちょっとずつ、慣れていきましょうね」
首領パッチ「梓……、ありがとう…!ありがとう…!」
数日後、彼女たちの夏休みが終わった!
澪「唯、だめだぞちゃんと気を引き締めないと」
唯「だぁってぇ」
律「まだ夏休みって気分だもんなー」
紬「ふふ、わかるわかる。まだスイッチ入らないのよね」
澪「いや、わかっちゃだめだろ…」
天の助「部活はどうするんだ?」
澪「今日からはじめたっていいんだけどな」
ボーボボ「何事も、早いにこしたことはないからな」
ビュティ「ねぇなんで2人ともナチュラルにいるの!?」
ビュティ「ここ女子高だよーーーーーー!!」
ボーボボ「ちゃんとボボ美になるから」
天の助「俺はほら、澪の非常食として」
澪「食わないぞ」
ビュティ「そういう問題じゃないよ!そもそも、私たち楽器でしょ!」
ボーボボ「俺と天の助は別に持ち歩いてても違和感ないだろ?」
天の助「そうそう、ビュティが部室にいるならまだしもな」
ビュティ「あ、あれ……」
唯「大丈夫だよ~、事情話せばさわちゃんも許してくれるよ」
澪「そ、そうなのか……?」
さわ子「あらあら、それは大変ね」
澪「え、えぇ!?」
ビュティ「し、信じてくれるんですか?」
さわ子「うそつくなら、もっとマシなウソつくだろうし」
ボーボボ「確かに、楽器が人になるとかありえないもんな」
天の助「ホントだよな」
ボーボボ「アッハッハッハッハッハ!」
天の助「ハッハッハッハッハッハ!」
律「いや、お前ら鏡みろって……」
澪「あれ、そういえばソフトンは?」
紬「それが、朝からいなくて」
天の助「どこにいったんだ、あのグルグル巻き野郎」
ソフトン「ここで待っていれば、貴様がくると思っていたぞ」
?「ほう、ばれていたか」
ソフトン「やはり、貴様がこの事態の黒幕か」
?「その通り。で、それを知ったところでどうする?」
ソフトン「愚問、…貴様を倒すまでだ!」
ソフトン「バビロン真拳奥義…」
ソフトン「ルクセンブルクの雷鳴!」
?「甘いわ…!」
ソフトン「何っ…!?」
ガキィン!
ソフトン「ぐはっ……」
?「お前など私の敵ではないわ…」
ソフトン「ぐっ…、ボーボボ、……気をつけろ」
ガクッ
ドサッ
首領パッチ「な、なんだぁっ!?」
ソフトン「 」
首領パッチ「お前っ!ソフトン、ソフトンでねっか!」
首領パッチ「いったい、何があっただ?」
ボーボボ「おーい、首領パッチどーん」
首領パッチ「おお、ボーボボどん、天の助どん!」
天の助「授業はじまったから抜け出してきちまっただ~」
首領パッチ「そんなことより、みてくれ!」
ボーボボ「こ、こいつはひどい!誰の仕業だ?」
天の助「治療してやりゃにゃ~いかんなぁ!」
天の助「目を開けてくれ~、おねげぇだ~!」
首領パッチ「アンタが死んだら、誰が紬のキーボードやるんだっぺぇ!?」
天の助「ソフトンどーん!」
ソフトン「 」
天の助「はよ起きろや!」
ドコォッ!
ソフトン「ぐふぉぁ!?」
天の助「ほらおきた♪」
首領パッチ「ソフトンどーん!」
ボーボボ「えがった、えがった…」
首領パッチ「校庭だよ、お前、上から起きてきたんだぞ」
天の助「一体なにがあったんだ?」
ソフトン「それは…、屋上を見ろ。そうすれば全てがわかる」
首領パッチ「屋上?…一体何が……?」
天の助「あるっていうんだよ?」
ボーボボ「あ、あれは…誰かがいるな」
首領パッチ「…あ、アイツは……!それじゃあ、まさか……」
ソフトン「そう、彼女こそが今回の事件の黒幕だ」
首領パッチ「……ユリ!」
首領パッチ「久しぶりだなあ、ユリ。んなところに居ないで下りてこいよ」
ユリ「そうね、久しぶりアンタの顔も見ておきたいものね」
ふわっ
ヒューンッ
ストッ
ユリ「久しぶりね、パチ美。元気にしていたかしら?」
首領パッチ「お前の方は元気そうじゃないか」
ユリ「あらやだわ、何その目。怖~い…」
ボーボボ「お前、毛狩り隊だな…」
ユリ「そうよ、私はこの地区の隊長ユリよ」
首領パッチ「まさか、お前が毛狩り隊に入ってるとはな」
ユリ「色々あったのよ…、夢に敗れた私を拾ってくれたのが毛狩り隊だったの」
ユリ「それはお互いさまでしょ?」
首領パッチ「ははっ、そうかもしれねえな」
ユリ「もう、私はあのときの私とは違う!」
首領パッチ「……ああ、見れば分かるよ」
ユリ「私のこの、鉄パイプブルンブルン真拳であの世におくってあげるわ、パチ美!」
首領パッチ「ならば…!首領パッチハンマー!」
ガキィイン
ユリ「やるわね、あのバビロン真拳の男を一撃で倒したこの攻撃をとめるなんて!」
首領パッチ「この首領パッチハンマーには不可能はねえんだよ!」
ガキッ
ユリ(弾かれた…っ!?)
首領パッチ「終わりだ、ユリ…!首領パッチソード!」
ズバァッ
ユリ「ぐああああああっ!」
ユリ「しかし、私はまだ負けないわ…!」
ユリ「またね、パチ美……しかるべき場所で会いましょう!」
首領パチ「まて、ユリ!」
ボーボボ「逃がしてしまったか……」
天の助「鉄パイプブルンブルン真拳、恐るべし」
ソフトン「ぐっ…」
ボーボボ「どうした、傷がいたむのか!?」
ソフトン「平気だ……」
ソフトン「それよりも、ヤツの能力の謎がとけた…」
ソフトン「物体同士の情報をミックスすることができる」
天の助「なんだって!?」
ソフトン「彼女の持つ鉄パイプは、両端がカットされていた」
ソフトン「その両端でモノとモノをつなぐことで」
ソフトン「とある物体Aを、とある物体Bにしてしまうのだろう」
ソフトン「姿形はAのままだがな」
首領パッチ「なるほど、わからん」
天の助「俺もさっぱりだよ~」
ボーボボ「安心しろ、俺もだ」
ソフトン「つまり、俺たちを彼女の楽器にしたのが…あの女だ」
首領パッチ「何ぃーーーーーーー!?」
ボーボボ「俺たちは元に戻れないって事か……」
首領パッチ「ちくしょう、ユリのヤツ…!」
天の助「そういえば、しかるべき場所に会おうって…」
首領パッチ「どこのことだ?」
キーンコーンカーンコーン
天の助「お、もう放課後か」
首領パッチ「しゃーねぇな、一旦みんなの所にもどるか」
ボーボボ「首領パッチ、お前だけ梓のところだが……」
首領パッチ「大丈夫だって、ユリのやつもそう何度もおそってこねえよ」
ソフトン「かくかくしかじか」
澪「なるほど…」
律「っていうか、あの養成所の話本当だったんだな」
紬「でも、しかるべき場所っていつかしら…?」
唯「あ、もしかして文化祭じゃない!?」
澪「そうか、文化祭ならステージがあるしな」
天の助「なるほど!」
ボーボボ「さえてるじゃねぇか、唯ちゃん」
唯「えへへへへ…」
天の助「文化祭までまだまだあるけどな」
ボーボボ「それまでに、腕を磨けばいいさ」
澪「ああ、そうだな!」
律「よーし、私たち放課後ティータイムも援護するぞー!」
己の腕を磨くべく、修行をはじめた
唯たちは、それを援護しながらも彼らを楽器として扱い
来る文化祭のために、己の腕を磨いた
首領パッチ「…だめだ、全然ひけねえよ」
梓「あきらめちゃだめです!ユカリさんのためにレクイエムをひくんでしょう!?」
首領パッチ「もう、いいよ」
梓「え……?」
首領パッチ「あいつのためにそんなもん弾いたって、もう意味ねえよ!」
首領パッチ「ユリだって毛狩り隊にはいっちまってよ、…もう、いいんだ、どうでも」
梓「首領パッチくん……」
首領パッチ「はっ、だからよ、もういいんだ…、こんなギター!」
ズポッ ズポッ
ビターンッ ビターンッ
梓「……!」
バチーン
首領パッチ「……え?」
梓「……首領パッチくんの顔、みたくないです!」
首領パッチ「え、ちょっと、待てよ、落ち着けって、なあ、梓?」
ガララ
ガシッ
梓「いいから、出てってください!」
ヒューンッ
首領パッチ「ああああああああっ!」
ビターンッ
首領パッチ「いでっ…おいっ!梓!」
ガララ ピシャッ
首領パッチ「……なんだってんだよ」
首領パッチ(わぁってるよ、梓。弱音はくなっていうんだろ?)
首領パッチ(でもよ、今回ばかりは、吐かせてくれや……)
首領パッチ(ユカリ、……すまねえな)
ボーボボ「おい、聞いたぞ」
ボーボボ「お前、あずにゃんと喧嘩したんだって?」
首領パッチ「それがなんだよ」
ボーボボ「仲直りしろよ、今日はお前らにとって……!」
首領パッチ「俺らにとって…?なんだよ…!」
ボーボボ「大事な日じゃねぇのかよ!」
首領パッチ「うるせぇな、お前は唯のおもりでもしてりゃいいだろ」
ボーボボ「お前!…おれは、お前のためを思ってだな」
首領パッチ「またいつもの仲間面か?…いつ頼んだよ、なぁ?そんなことしてくれって」
首領パッチ「俺はそんなこと頼んじゃいねぇぞ!」
ボーボボ「首領パッチ…お前」
首領パッチ「やってらんねぇぜ……、あばよ。文化祭終わるまでパチンコでもいってくらあ」
ボーボボ「まて!……首領パッチ」
首領パッチ「まったく、学校のちかくにはパチンコ屋ねえからな」
首領パッチ「まあいいや、適当に歩きゃみつかんだろ」
天の助「待てよ、首領パッチ!」
首領パッチ「今度はお前かよ。ボーボボの差し金かあ?」
天の助「なあ、考えなおせよ!」
首領パッチ「うるせえな、ほっとけよ」
天の助「お前……!」
首領パッチ「殴るなら殴れよ…」
天の助「……っ!」
澪「やめろ、天の助!」
天の助「澪……」
首領パッチ「おぉっと、持ち主さまも一緒とは、豪勢な説得だな」
首領パッチ「けど、そんなんじゃ俺には響かないぜ。あばよ」
澪「……逃げるな、首領パッチ!」
澪「お前、結局はそのユリっていう子が敵になった現実から逃げてるだけだろ!」
澪「それを、ユカリさんや梓を言い訳にしてるだけだ!」
首領パッチ「知った風なクチ聞いてくれるじゃねーか……」
首領パッチ「ああそうだよ!逃げてるよ、悪いかよ!」
首領パッチ「……けっ、しらけちまったぜ」
天の助「待て、この命にかけてもいかせねぇぞ~!」
ガシッ
首領パッチ「気持ちわりぃな、離せよ!」
天の助「逃げるな…、今のお前は……」
天の助「これっぽちもハジけてねぇよ!!」
首領パッチ「!」
首領パッチ「けど、……そうだよな」
首領パッチ「俺としたことが、ハジけずに逃げちまうなんて」
首領パッチ「いくぜ、澪。天の助」
首領パッチ「文化祭へよ……!」
天の助「おうよ、まってやしたぜ!パチの親分!」
澪(よかった、よかった……)
ユリ「遅かったわね、パチ美」
首領パッチ「ああ、ちょっと野暮用があってよ」
ユリ「よかった、あなたがきてくれて」
首領パッチ「なあ、ユリ。お前はまだアイドルになりてぇのか?」
ユリ「まさか。そんなバカな夢もう捨てたわ」
首領パッチ「そうか、残念だ……!」
ザシュッ
ユリ「えっ……」
首領パッチ「夢を捨てたお前が…」
首領パッチ「夢見がちな女子高生のギターの俺に勝てるわけねぇだろう?」
ユリ「ぐっ……」
ボーボボ「首領パッチー!いまだ、止めをさせー!」
首領パッチ「ボーボボ…」
首領パッチ「おうよ!」
首領パッチ「…な、なんだこりゃぁ…!」
ユリ「この女を倒してもむだだ、この俺を倒さないかぎりなぁ!」
ビュティ「え、一体誰なの…!?」
ソフトン「おそらく、この声の主が彼女をあやつっていたのだ!」
ビュティ「そんな…!」
ユリ「俺はこの地区の本当の隊長…鉄パイプさまだ!」
カラン
鉄パイプ「はーっはっは!お前らを血祭りにあげてやるぞー!」
ビュティ「ええーーー!そっちは本体だったのーーーーー!?」
首領パッチ「ああ、あれしかねぇようだな!」
首領パッチ「トランスフォーム…飴玉!」
ボーボボ「鼻毛真拳究極奥義…」
ボーボボ「聖鼻毛融合!」
パクッ
ゴゴゴゴ
鉄パイプ「な、なんだあ!?何がおこっているんだ!?」
パッチボボ「融合完了」
パッチボボ「ユリを弄んでくれた借りは返すぞ」
パッチボボ「踏み切り板&バスケットボール!」
パッチボボ「ヴォルカニックカパタルト!」
鉄パイプ「ぎゃあああああああ!」
パッチボボ「さらに、卓球ラケット&ピンポン球!」
パッチボボ「エターナルラリー!」
鉄パイプ「うぎゃぁぁあああああああっ!?」
鉄パイプ(なんだ、こいつは…!強すぎるぞ…!)
鉄パイプ「俺は人の身体をのっとれるのだ!」
鉄パイプ「お前の仲間を乗っ取ってやるぞ!」
天の助「えっ!?」
鉄パイプ「いただきだああああ!」
天の助「…ふははは!どうだ、これで手が出せないだろう!」
ビュティ(あーあ……)
パッチボボ「伝説の首領パッチソード&魔剣大根ブレード!」
パッチボボ「聖魔支配剣さとうきびセイバー!」
天の助「え、え!?ちょっとまて、おい!これお前の仲間の身体だぞ!?おい!」
パッチボボ「無限斬!」
天の助「ぎゃああああああああああ!」
カラン
鉄パイプ「なんてやつだ、仲間を攻撃するなんて、てめぇそれで恥ずかしくねぇのか!」
ビュティ「人質とったあんたに言われたくないよ!!」
パッチボボ「物質ハジケ融合…」
パッチボボ「鼻毛&鼻毛!」
鉄パイプ「くっ、まずい、よけなくては……!」
パッチボボ「ハジ毛真拳奥義……」
パッチボボ「ダブルKING鼻毛様召還!!」
天の助「ぎゃああああああああああ!」
鉄パイプ「ぐわあああああああああ!」
ビュティ「天の助くんもやったーーーーーーー!?」
鉄パイプ「ぐはっ…」
鉄パイプ&ところ天の助撃破
首領パッチ「ユリ、ユリー!」
ユリ「パ、パチ美……、ありがとう」
首領パッチ「よかった、お前が無事で……」
首領パッチ「これで心おきなく……」
首領パッチ「息の根を止められるぜ!」
バチンッ
ユリ「ぐはっ……」
ユリ撃破
ビュティ「ちょっと!なにやってるの首領パッチくん!」
首領パッチ「え、だってこいつ毛狩り隊じゃん」
ビュティ「それはそうだけど、操られてたじゃない!」
首領パッチ「それを理由に許されるのって、納得いかねぇんだよな」
唯「どうしたの?」
首領パッチ「もうすぐ、お前らの演奏の番だろ?」
首領パッチ「…その前に俺に一曲歌わせてくれないか」
首領パッチ「梓に謝りたくてよ」
首領パッチ「……まあ、口でいうのもあれだから、歌でとどけてぇんだ」
澪「うん、いいんじゃないか?私、よかったら演奏しようか?」
律「お、いいね。私ものった!」
紬「私も」
唯「……えへへっ、それじゃ、準備しよっか♪」
首領パッチ「……俺が変な意地はっちまって、逃げちゃいけないことなら逃げちまって」
首領パッチ「そのせいで、喧嘩になっちまって」
梓「……」
首領パッチ「だから、歌にのせてそいつに謝りたいと思うんだ」
首領パッチ「わりぃな。唯。こんなことに巻き込んじまってよ」
唯「大丈夫、大丈夫」
首領パッチ「それじゃ、…聞いてください。俺の素直な気持ちを」
パチパチパチ
首領パッチ「βカロチーン!!!」
ビュティ「最悪だーーーーー!!」
首領パッチ「カロチンカロチン カロチン摂取♪」
澪「か、カロチン……カロチン……」
澪(は、恥ずかしい……)
首領パッチ「ハイッ」
律「カロチンカロチンカロチン摂取♪」
ビュティ「でもすごい…、みんなの演奏で首領パッチくんの歌が歌として成立してる…!」
首領パッチ「栄養おおおおお、それは~~~~~!」
首領パッチ「………」
首領パッチ「教えてやるから、お前もステージにこいよ梓!」
梓「!」
首領「ほら、一緒に演奏しようぜ」
梓「首領パッチくん……」
ボーボボ「俺たちもいくか!」
ソフトン「そうだな」
ビュティ「…うん!」
ビュティ「ほら、天の助くんも……」
天の助「 」
ビュティ「天の助くーーーーーーん!」
ボーボボ「大丈夫だ、スペアの楽器ならいくらでも俺の頭から出せる」
ビュティ「あ、唯ちゃんたちはさっきそれつかってたんだ」
澪「ああ、結構手になじむんだよな…」
律「おやおや~?澪、エリザベスから浮気かぁ?」
澪「ち、違う!」
唯「こんな大勢で演奏するなんて、きっと楽しいよ!」
首領パッチ「それじゃ、いっちょやりますか」
唯「うん、放課後ティータイムと……えっと…」
ボーボボ「ボーボボとビュティのその他で」
首領パッチ「はぁ!?てめぇこら、主役は俺だろうが!」
唯「……で、ふわふわ時間!」
天の助「ぐあああああ、心臓が、心臓がいてえええよおおお!」
ビュティ「それもう心臓発作だよーー!」
揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ♪
首領パッチ「うりゃあ!おどりゃぁ!えりゃぁ!」
澪「コ、コラ!マシュマロを観客になげるな!」
いつもがんばる君の横顔♪
ボーボボ「──に鉄拳!」
天の助「ぎゃああああああ!」
ずっと見てても気づかないよね♪
ボーボボ「無視してんじゃねー!」
ズガンッ
首領パッチ「ぐはあああああ!」
ガシ
首領パッチ「へっ?」
二人の距離
ガシ
天の助「…あら?」
縮められるのにな♪
ボーボボ「くたばれえええええええ!」
首領パッチ・天の助「ぎゃあああああああ!」
ビュティ「もう、マジメにやろうよーーーーー!!」
ソフトン「バビロン神よ、我は願わん…!」
二人だけのDream Timeください☆♪
ソフトン「夢の様な時を過ごす二人…!」
ビュティ「何いってるの!?」
お気に入りのうさちゃん抱いて今夜もオヤスミ♪
ボーボボ「一生眠ってろーーー!」
首領パッチ「てめぇが…!」
天の助「眠れやーーー!!」
ふわふわ時間(タイム)
律「あちゃー、こいつはめちゃくちゃだな…」
ふわふわ時間(タイム)
紬「ふふ、でも楽しいじゃない」
ふわふわ時間(タイム)
唯(こ、この状況で歌いつづけるのきついよぉ……)
ジャーンッ♪
唯「終わった……」
ボーボボ「こっちも終わったぜ……!」
首領パッチ「 」
天の助「 」
澪「うわあああ!天の助があああああ!」
ビュティ「ボーボボ!やりすぎだよ!」
ボーボボ「母ちゃん、俺、俺……」
ボーボボ「勝ったよーーーー!」
首領パッチ「……」
梓「…あの、首領パッチくん」
梓「その、窓からなげちゃって、ごめんなさい!」
首領パッチ「梓……」
梓「首領パッチくんの気持ちも考えないで……!」
首領パッチ「い、いいって。俺の方こそ、悪かったな」
スッ
梓「……」
首領パッチ「仲直りするときは、握手だろ?」
梓「……そうですね」
梓「……」
スッ
ギュッ
ニチャァ…
梓「へ?」
首領パッチ「…納豆、それも水戸のだ」
梓「……」
首領パッチ「ダーッハッハッハ!これで仲直り完了だな」
梓「首領パッチくん…」
首領パッチ「あん?どうした?」
梓「これ、自分で食べてください」
首領パッチ「わ、バカ!梓、そんな納豆まみれの手を俺の口につっこむな!」
首領パッチ「もが、もごご、もがごまおがああ!」
ボーボボ「今日でお別れだな。鉄パイプの能力が切れるらしい」
唯「そうだね…」
澪「うう、ぐすっ…、天の助ぇ…」
天の助「泣くなよ、澪。俺だって別れはつらいんだ」
首領パッチ「できれば唯たちの卒業を見ていきたかったけどな」
律「なんだか、いなくなるってなるとさびしくなるよなぁ」
紬「そうね…、皆と一緒にいるの楽しかったものね」
澪「ぐすっ、ひくっ…」
梓「でも、これでみんな元通りなんですよね」
ソフトン「そういうことだな…、お前たちの楽器も元にもどるだろう」
ビュティ「もしかしたら、またここに毛狩り隊が現れるかもしれない」
ビュティ「そのときは、私たちを呼んで。すぐに駆けつけるから!」
唯「うん、きっとだよ!」
澪「ひぐっ、えぐっ…」
天の助「ほら、澪。これで涙を拭けよ」
澪「これは……「ぬ」のハンカチ」
天の助「それ、お前にやるよ」
澪「て、天の助……!」
澪「うわぁぁぁん……!」
ヒシッ
天の助「よしよし…」
首領パッチ「梓、まだまだ先の話だけどよ」
首領パッチ「コイツらが卒業したら、お前が軽音部をひっぱっていけよな!」
梓「……は、はい!」
ボーボボ「じゃあな、放課後ティータイム」
ボーボボ「お前たちの演奏、最高だったぜ!」
首領パッチ「まあ、俺の歌声に比べちゃ~まだまだだけどな」
ボーボボ「空気よめやーーー!」
ズガンッ
首領パッチ「ぎゃあああああ!」
そこには、彼女たちの楽器が佇んでいた……
唯「行っちゃったね」
紬「そうね……」
律「にぎやかなやつらだったな」
梓「ちょっと、うるさいくらいでしたけどね」
澪「天の助ぇ……」
律「おいおい、澪。泣きすぎだって……」
唯「そういう律っちゃんも……」
梓「唯先輩だって……!」
紬「そういう梓ちゃんも……」
澪「ひぐ、…えっく、ムギもだぞ……」
唯「…えへへ、大丈夫、きっとまたいつか会えるよ!」
唯「卒業、しちゃったね」
律「そうだな~」
紬「わたし、この卒業証書の筒をスポンってするの夢だったの~!」
律「ああ、分かる分かる!」
スポンッ
律「ってかんじでさ」
律「ほら、澪もやってみなって」
澪「え?…あ、ああ……」
スポンッ
天の助「卒業おめでとう」
澪「……て、ててて、てて、天の助ぇぇぇぇええ!」
天の助「きまってんだろ、卒業をお祝いにきたのさ」
天の助「ほかの奴らもきてるぞ」
澪「え…?」
ビュティ「皆、卒業おめでとう!」
ソフトン「実にめでたいな、おめでとう」
首領パッチ「わざわざお祝いにきてやったんだ、感謝しろよな!」
ボーボボ「みんな、卒業おめでとう!」
唯「皆、きてくれたんだ!」
天の助「あたりまえだろ?」
ニュルルルル
ポンッ
天の助「俺たちは一時期はお前たちの楽器、つまり仲間だったんだぜ?」
ボーボボ「そういうことだな」
天の助「お、いいな!」
澪「ああ、きっと梓もよろこぶよ!」
律「一番うれしいのはお前だろ~?澪」
紬「もらったハンカチ、すごく大事にしてたもんね」
ビュティ(あれを大事にするなんて、相当天の助君と打ち解けてたんだなあ)
首領パッチ「よーし、それじゃあ梓を探しにいきますか!」
さわ子「唯ちゃんたちの卒業と、ボーボボくんたちとの再開を祝って…」
かんぱーい!
首領パッチ「なあ、梓。ちゃんと軽音部ひっぱっていけるのか?」
梓「や、やれます!」
首領パッチ「そうだな、そうじゃなきゃお前じゃねえよ」
首領パッチ「がんばれよ、応援してっから」
梓「首領パッチくん…」
首領パッチ「よーし!それじゃ景気付けにおれが一曲うたってやるぜー!」
首領パッチ「ボーボボ、お前もこい!」
ボーボボ「がっていでい!」
首領パッチ「きいてください、曲は…」
首領パッチ「亀ラップ」
ビュティ「最悪の選曲だーーーーーー!!」
完
見てくれてありがとう、おやすみなさい
面白かった
それにしてもボーボボの再現率半端ないな
鉄パイプはわろた
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ けいおん!SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
上条「諦めろって言われt」さやか「くらああああああい!!!」
さやか「暗いよぉ!?二度と手が動かなくなったくらい何!?別にいいじゃん!!そんくらい!」
恭介「! そんな言い方!」
さやか「二度と手が動かなくなるくらいなにさ!?あたしなんて二度とマミさんが動かなくなったんだよ!?」
恭介「マミさん??」
さやか「あたしの先輩で先日亡くなったんだよ!?それに比べれば全然いいじゃん!!手が動かなくなったくらいさ!」
恭介「そ、そうだったのかさやか。そうとは知らずにごめん・・・」
さやか「くらあああああああい!!!!」
さやか「確かにマミさんが死んだのは悲しかったよ!?でも見てよ!?あたしは元気で前向きに生きてるよ!?恭介も前向きになんなきゃ!!」
恭介 「うん…」
さやか「だからその顔に何!?いちいち暗いよぉ!!」
恭介 「…」
さやか「あぁもうしょうがないなー!!気合入れてやる!歯ぁ食しばる!」ギリ
恭介「え、歯食いしば…る?」
さやか「歯ぁ食いしばる!」ギリリ
恭介「え?」
さやか「ほら!叩いて!」頬ペチペチ!
恭介 「?? え!?さ、さやかを僕が叩くの?」
さやか「いいから!叩いて!ほら!」頬ペチペチ!
恭介「いや、でも…」
さやか「じゃあ誹謗中傷って意味での叩くでいいからやってみて!」パソコンカタカタ
恭介 「出来ないよ…」
さやか「CD叩き割ったみたいな勢いであたしの顔叩いてみて!」頬ペチペチ
恭介 「出来ないよ!!」
さやか「いいからッ!!やってみてッ!!!」ゴワアッ
恭介 「えっとじゃあ…軽くだよ?」ペチ
さやか「ヤッダーバアアアアアア!!!!!」ドンガラガシャーン!!ゴロゴロリーン!!チュウシャブスブス!デンキショックバリバリハ!ホウタイグルグル!レントゲンカシャカシャ!マッキガンハッケン!
恭介 「ちょ!?さやか大丈夫!?」
さやか「う、うう……あ…あ…」グッタリ・・・
恭介 「大変だ!ナースコーr」
さやか「死んだと思った!?残念さやかちゃんでした!!」ムクリドヤァ
さやか「大丈夫!こんなのツバつとけば治るから!!」ペッペッ ベチャベチャ
恭介 「いやでも凄い血が…」
さやか「だからツバつけとけば治るから!逆にツバつけないと治らない!逆にツバつけないと治らない!!」ペペペペペッ ベチャベチャベチャベチャベチャ
さやか「恭介もほらあたしにツバつけて!ほら!早く!」
恭介 「え!?」
さやか「早くホラ!ツバつけないと死ぬよあたし!?タンでもいいから飛ばして!!!」
恭介 「えと、じゃあ」ペッペッ
さやか「ヒイイイイイイイイイ!!もっともっと!!!いいよぉ!!だんだん治ってきてるよぉ!!!恭介お医者さんの才能あるよぉ!!!」ベチャベチャ
恭介 「う、うん」ペッ ベチャ ペッベチャ
さやか「良い感じ!良い感じ!随分治ってきたよ!ほら!そこのクランケ共も黙って見てないであたしにツバ飛ばして!!」ベチャ ベチャ
少年「僕?」
老人「?」
さやか「そうそう!早く!人命がかかってるんだよ!?」ペッ ベチャ ペッ ベチャ
少年「うん」ペッ
老人「うむ」ペッ
さやか「ヒイイイイイイイイ!!!良い感じ良い感じ!もっと来て!あたしを囲む感じで!他のみんなも呼んできて!オラに唾液をわけてくれ!!!」ベチャ ベチャ
恭介 「いや、さやかなんかもう酷いことになってるけd」
さやか「アヒイイイイイイ!?今度はツバ飛ばし過ぎたせいで脱水症状だああああ死ぬうううううう!!!」ブルブルブルブル
恭介 「そんなに水分使ってたっけ!?」
さやか「お、おしっこちょうだい!恭介!おしっこかけて!でないと脱水症状で死んじゃう!!塩分のある水分は体回復にもうってつけ!」
恭介 「え!?嫌だよさすがに!!絶対嫌だ!」
さやか「その流れはおかしい!その流れはおかしい!さっき躊躇なく幼馴染にツバ飛ばしてきたくせに今更それはオカシイ!」
恭介 「いやさっきのはつい勢いで…」
さやか「うわあああああ!!」尿瓶バシャーン
恭介 「あ!僕の尿瓶!」
さやか「くひいいいいい!!!」ガクガクガクガク・・・・
恭介 「さやかあああああああああ!!!!」
恭介 「いや、ていうかなんかもう…」
さやか「あ!あああ!ああああ!!!」
恭介 「え?」
さやか「恭介の髪、フケ……」
恭介 「あ、ああ。ほら、病院生活はあまりお風呂入れないから…」
さやか「あ!ああ!あああ!」髪クシャ
恭介 「な、何するんだい?」クシャ
さやか「ああ!あああ!ああああ!」クシャクシャ
恭介 「ちょ、ちょっと!?」クシャクシャクシャ
さやか「うああああ!!恭介のフケが!!あたし目掛けてたくさん飛んでくるよおおおおお!!!」クシャクシャクシャクシャ
恭介 「そ、そうだよ!!不潔だからやめてさやか!」クシャクシャクシャクシャクシャ
さやか「うわあああ!!!」ライターカチ!ドガーン!!!
恭介 「さやかああああああ!!?」
さやか「恭介のフケで粉塵爆破だあああああああああああ!!!」チュドーン!ドサッゴロゴロ・・・
恭介「訳がわからないよもう…」
恭介 「さやか?」
さやか「気合入ったかー!!?」
恭介 「え?」
さやか「気合入ったぁ!!?」
恭介 「は?…え!?今までの一連の流れ全部が気合入れだったの!?」
恭介 「…そうだね」クス
さやか「やっと笑ったね!!?ほらほらその調子だよー!!!」
恭介 「だってさやかがこんな無茶するなんて!バカみたいで…」クスクス
さやか「おバカだと思った!?残念さやかちゃんでした!?」
恭介 「なんなのそれ?流行らそうとしてんの?」クスクス
さやか「流行る流行る!!」
恭介 「こんな幼馴染を持って僕は幸せだよ」ニコッ
さやか「それは流石に褒めすぎだってー!!ヤダー!!もー!!」
さやか「それじゃあさぁー!!ただの幼馴染じゃなくて、この際だから恋人にまでステップアップしちゃう!?」
恭介 「え、僕志筑さんと付き合ってるから」
さやか「・…………………」
恭介 「さやか?」
さやか「…」
恭介 「…」
さやか「…」
恭介 「…」
さやか「ソンナコトイウナ・・・」
恭介 「は?」
さやか「ソンナコトイウナ・・・」
さやか「…」
恭介 「…」
さやか「ヒトミトツキアッテルノ?」
恭介 「う、うん」
さやか「……イツカラ?」
恭介 「……えと、先週くらいから」
さやか「……」
恭介 「……」
さやか「…ごめん。分かった」
恭介 「う、うん」
さやか「じゃあ結婚はあたしとしよう!!!」ドヤァ
終わり
恭介結婚してやれよ
なんか全盛期ごっつの松本が浮かんできた
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (4) | Trackbacks (0)
結衣「あかり、コーヒー飲む?」
結衣「いや、あかりって子供っぽいところを気にしてるじゃない」
結衣「私がおごってあげるから、ちょっとずつ慣れていかないか? と思ってさ」
あかり「うん……、それじゃお願いするね!」
結衣「じゃあ、そこの自販機で買ってくるから……、ちょっと待っててね」
結衣(京子からのフォローを得て、あかりに告白してから早くも一週間)テクテク
結衣(あかりも私の告白を受け入れてくれ、晴れて私達二人は恋人同士になった)テクテク
結衣(しかし……、私達二人はまだ……)テクテク
結衣(キスをしたことはない)ピタッ
結衣(京子からのフォローがなければ告白出来なかった私である。単に私に度胸がないのだ)チャリンチャリン
結衣(京子からは『早くしろ! 手遅れになっても知らんぞー!』と毎日のようにキスを急かされている)ポチッ
結衣(あかりは実は競争率が高かった。聞けば三年生を中心にあかりの隠れファンクラブもあるという)ガシャンッ
結衣(しかもファンクラブの会長はなんと松本りせ生徒会長であると聞く。あかりの妹属性恐るべしである)スッ
結衣(本当にあかりと幼馴染で良かった。心からそう思う)クルッ
結衣(だがあかりのあどけない仕草、幼さの残る甘い声、小柄な体。私はあかりを恋人として意識すると、手をつなぐことさえおぼつかない有様である)テクテク
結衣(このままでは京子の言うとおり、あかりはいずれ私に愛想を尽かしてしまうかもしれない)テクテク
結衣(そこで、今日は小心な私を鍛えるため、あかりを自宅にお泊りに誘った)テクテク
あかり「うん。あかり、頑張るよ!」グッ
結衣「いや、そんなに張り切らなくても……」
あかり「それでは…………」ゴクッ
あかり「……。うぅ、やっぱり苦い……。ごめんね……。結衣ちゃん……」
結衣「いやいや、私が言い出したことだから。ごめんね。はい、ぴっちょんオレンジ」スッ
あかり「わぁいあかりぴっちょんオレンジ大好き!」ニコッ
結衣「それじゃ残りのコーヒーは私が飲むから……」
結衣(計画どおり。ステップその1。間接キスである)
結衣(原作9巻でやったじゃないか、と突っ込む方もいるかもしれないが、今の私にあの度胸があるか怪しい)
結衣(意識し始めると日に日にあかりの存在が自分の中で大きくなっていく。全くあかりは罪作りな女の子である)
結衣(ひょっとすると、あかりは敢えて自分から存在感を抑えていたのだろうか……)
あかり「結衣ちゃんどうしたの? さっきからぼーっとしてるみたい……」
結衣「いや、なんでもないよ (なんでもあります)」
結衣(あかりの期待のまなざし。裏切ることは出来ない。許されない)
結衣「うん……。それでは……///」ゴクッ
あかり「……」キラキラ
結衣「……///」ゴクゴク
あかり「……」キラキラキラキラ
結衣「~~~~~~~~~ッ///」ブフォッ
あかり「わっ、結衣ちゃん大丈夫!?」
結衣「う、うん。それより、コーヒーかからなかった?」ゲホッ
結衣(ステップその1、失敗。あかりの前でかっこつけようとし過ぎた。反省)
結衣「……」ショボン
あかり「結衣ちゃん……、さっきの気にしてるの? あかりが結衣ちゃんのこと嫌いになるはずなんてないのに……」
結衣「うん……。ありがとう、あかり」ニコッ
あかり「えへへ……。やっぱり結衣ちゃんの笑ったお顔可愛いなぁ……」
結衣「う、うるさい///」プニプニ
あかり「むにゅっ、ゆ、結衣ちゃん。突っつかないでよぉ///」
結衣(なんだかんだでいい雰囲気に。さて、次のステップ2は手をつなぐ、である)
結衣「……」ソーッ
あかり「……」アッカリアッカリ
結衣「………………///」サッ
結衣(ええい、私のヘタレ。あと数センチ手を伸ばすだけというのに。そもそも手をつなごうか、と言えばそれでいいのに)
あかり「………………」アッカリアッカリ
ギュッ
結衣「!」
結衣「……………………///」ギューッ
あかり「結ー衣ちゃんっ♪ お顔真っ赤だよぉ♪」
結衣「う……、うるさい。そんな可愛い口をきくお団子はこうだ!///」フニフニ
あかり「わわっ、お団子いじらないでよ~」
あかり(あかりの方から手をつないでくれた。案外顔に出ているのだろうか。これは恥ずかしい。ステップ2は一応成功か)
結衣「それじゃ……、今日はゆっくりしていってね」
あかり「今から……、あかりは船見あかりだからね……。結衣ちゃん……、不束者ですがよろしくね……///」ウワメヅカイ
結衣「…………」
あかり「あれ……? 結衣ちゃん……? どうして無言なの……?」
結衣「はっ! (やばい……、一瞬あっちの世界に行ってた……)」
あかり「うん! あかり、結衣ちゃんのオムライス大好き!」ニコニコ
結衣「(あかりを毎日見てきたお義姉さんがうらやましい) それじゃ、ちょっと待っててね」
結衣(さて、恋人との食事といえばすることはあれしかないだろう)カチャカチャ
結衣(そう、ステップ3は食べさせあいである。恋人になる前の私なら出来たかもしれないが……)トントン
あかり「わぁい! あれ……、このオムライスずいぶん大きいけど……」
結衣「うん……。二人で半分こして食べさせあおうって思って……///」
あかり「うん……/// あかりと結衣ちゃんは恋人同士だもんね……///」
結衣(掴みは上々。あとは実行あるのみ。しかし地上に舞い降りた天使である)
結衣「う、うん。あ~ん」パクッ
あかり「えへへ……。美味しい?」
結衣「いや、そもそも作ったの私だし……。でもあかりが食べさせてくれたから……、いつもの100倍美味しいかな///」カアァ
あかり「じゃあそれなら……。あかりは結衣ちゃんが食べさせてくれたらいつもの1000倍美味しいって思うかな///」カアァ
結衣「(駄目だ。もう言葉がない) はい、あかり。あ~ん」スッ ブルブル
結衣(いかん。手が震える。落ち着け、私の右手)ブルブル
結衣「!」
結衣(手が震えていた分、少しあかりの口元に御飯粒がついてしまった。どうする、結衣)
あかり「……///」ジーッ
結衣(あかりは明らかに何かを期待している。応えねば)
結衣「……」ズイッ
あかり「…………!///」スーッ…
結衣(あかりは目を閉じている……)
結衣「……」スッ
あかり「…………///」
結衣「…………」ヒョイッ パクッ
あかり「……!」ガーン
あかり「……」ムスッ
結衣(明らかにあかりは機嫌を悪くしている。どうすれば)
あかり「結衣ちゃんのへたれ……」ボソッ
あかり「…………」カチャッ
ピトッ
結衣「!?」
結衣(あかりが私のほっぺに御飯粒をつけてきた。何を考えているのだろうか)
あかり「……」ズイッ
結衣(あかりが身を乗り出してきた。あかりの顔が私にどんどん近づいてくる)
あかり「…………」スーッ
チュッ
結衣「!」
結衣「……///」カアァ
あかり「……///」カチャッ
ピトッ
結衣(今度はあかりが自分のほっぺに御飯粒を。今度こそ期待に応えねば)
結衣「……///」ズイッ
あかり「……///」
結衣「……///」スーッ
チュッ
結衣「……///」プシュー
結衣(口では無理だったがお互いのほっぺにキスは成功。ステップ3は大躍進と言ってもいいだろう)
結衣「駄目だ……、意識が……」バタッ
あかり「ゆ、結衣ちゃん! しっかりして!」
結衣(しかし、今の私に洗いっこなど到底無理である)
結衣(よって、お風呂での描写は省略させて頂く)
結衣(冗談だ。何事もチャレンジしなければ前進しない)
結衣「それじゃ、あかり。お風呂に入ろうか」
あかり「うん! ……、結衣ちゃんとは恋人同士だから……、恥ずかしくなんかないもんね!///」
結衣(駄目だ。ここまで恋人同士を強調されると頭がフットーしそうである)
~お風呂~
カポーン
結衣(ステップ4はお風呂で洗いっこだ。様々なハプニングは洗いっこに付き物である。慎重にいかねば)
結衣「うん。よろしくね」
あかり「それでは……。えへへ、結衣ちゃんのお肌スベスベだね」ゴシゴシ
結衣「あはは。ありがと」
あかり「……///」ゴシゴシ
結衣「……///」
結衣(話が続かない。やはりそうそうハプニングは起きn)
ツルッ
あかり「あっ……///」ムニッ
結衣「あっ……///」
結衣(起きた。起きてしまった。ご都合展開万歳)
結衣「いや……、気にしてないよ。恋人同士だしさ///」ドキドキ
結衣(あかりの手が鈍っている。これは攻守交代か)
結衣「あかり、今度は私があかりの体を洗ってあげるよ」
あかり「う……、うん。お願いね、結衣ちゃん」
結衣(さて、ここは私もわざと手を滑らせるべきか否か)
結衣(いや、やめよう。もしもの事であかりに嫌われるのは何よりも辛い)
あかり「そんな……、結衣ちゃんの方が……」
結衣「いやいやあかりの方が」ゴシゴシ
あかり「いやいや結衣ちゃんの方が……」
結衣「そうだね。私の方が」ゴシゴシ
あかり「いやいやあかりの方が……、んん!?」
結衣「あはは」ゴシゴシ
あかり「えへへ……」
結衣(中身のない会話が心地良い。これが恋人の特権か)
結衣「あれ? もしかしてさっきの気にしてるの? あかりって意外と……」ニヤニヤ
あかり「そ、そんなことないもん!/// ただ……、あかりももっと……」
結衣「私はあかりが今のままだって……、ちゃんとお嫁さんにもらってあげるよ?」ニヤニヤ
あかり「むー。それってどういうこと?」プー
結衣「さてね?」
あかり「いいもん……。いつかお姉ちゃんみたいになって結衣ちゃんなんて追い抜いちゃうもん……」
結衣「あはは。期待して待ってるよ。あっ、その頃には私ももっと……」
あかり「もーっ、結衣ちゃんってば……」
結衣(ムードは上々。風呂上がりから寝る前にかけてキスへ持っていく準備は十分ではなかろうか)
あかり「うん。寂しがりやさんな結衣ちゃんのお供のあかりわんわんだよぉ! 撫でて撫でて!」スリスリ
結衣「よしよし」ナデナデ
あかり「くぅーん///」スリスリ
結衣(落ち着け。まだ早い。まだまだ引っ張れるはずだ)
結衣「へぇ……。調子はどう?」
あかり「結衣ちゃんが努力値とか教えてくれたから、WIFIでも結構勝ててるの! 対戦お願いします! 師匠!」
結衣「ふふふ、師匠として弟子には負けられないね」
あかり「そうだ……。5試合やってあかりが勝ち越したら結衣ちゃんにあかりのお願い聞いてもらっていい?」
結衣「勿論だよ。じゃあ私が勝ち越したらあかりに私のお願いを聞いてもらおうかな」
あかり「えへへ。楽しみだよぉ」ニコニコ
結衣(どっちに転んでも私が得するだけにしか思えない)
あかり「よし……! これで2勝2敗だよぉ」
結衣「すごいな……。あかり、かなり読みが上手いじゃないか」
結衣(それに加えて全てのポケモンが光の粉を持っているかのような回避率……)
あかり「いや……、運がいいだけだよぉ……」
結衣「いやいや、運も実力のうちだって。そもそも上手くなきゃ運ゲーにもならないんだから」
あかり「…………、ちょっとメンバー代えるね……」
結衣(一体どんな組み合わせを……? うわっ……)
結衣(どう見ても砂隠れガブリアス軸……。終わった。これは終わった)
結衣(まぁいいか。負けてもどうせ私が得するし)
あかり「よーし……! わぁい! 結衣ちゃんに勝ち越したぁ!」ニコニコ
結衣(この笑顔にならクソゲーされても許せる。そう思わんかね)
あかり「……でもごめんね結衣ちゃん。これを対戦で使うとよく切られちゃうんだけど……、結衣ちゃんに勝つにはこれしかないって思って……」シュン
結衣(顔が見えないからって……。実際にあかりと向き合って対戦してみろってんだ)
結衣(まぁ、私だけのあかりを他の人と向き合わせる気なんて微塵もないけどね)
結衣(みんな、マナーを守って楽しく対戦だぞ! って誰に言ってるんだ私は)
あかり「あかりのこと嫌いにならないで……」
結衣「私があかりを嫌いになるなんてありえないってば。さっ、約束だから。あかりのお願いは何?」ナデナデ
結衣(いいムードかもしれない。ここは思い切って抱きしめよう)ギュッ
あかり「あっ……///」カアァ
あかり「えへへ……。言わなくてもお願い叶っちゃった……///」
結衣「?」
あかり「あかり、結衣ちゃんに、ぎゅーってしてもらいたかったの……///」
あかり「これって、以心伝心って言うのかなぁ///」
結衣「……………、そんなの、恋人同士なら当然だろ///」ギューッ
あかり「結衣ちゃん……///」ギューッ
結衣(これはなんという偶然。やはり私が得をした。それにムードも非常に良い)
あかり「結衣ちゃん……///」スッ
結衣(あかりが目を閉じた。今度こそ。いやしかし……)スーッ
あかり「……」
結衣「……///」ドキドキ
あかり「……」スースー
結衣「んん!?」
結衣(ふと時計を見れば9時をとっくに過ぎている。全く、ポケモンは時間を忘れさせる)
あかり「……」スースー
結衣「でもやっぱりキスはお互いの合意の上で……」
結衣(やれ! やるんだ結衣! ヘタレなお前がやるのはここしかない!)
結衣「……。あかりが、あかりが可愛すぎるのがいけないんだからな!」
チュッ
結衣「……あー、ドキドキする……///」ドキドキ
結衣「でも、これでこれからはもっと、勇気を出せるようになるかな……」
結衣「ふあっ……。何だか、ひとまず安心したら私も眠くなってきたな……」
結衣「ふふっ、あかりわんわんが抱き枕なら安眠間違いなしだね」ギューッ
結衣「おやすみ……、あかり」
あかり「……」ムクッ
結衣「……」スースー
あかり「……」スーッ
チュッ
結衣「むにゃ……あかりぃ……」スースー
あかり「……///」
あかり「次は……、あかりに寝たふりなんてさせないでね? へたれな結衣ちゃん♪」
おしまい!
もっとやれ
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「アイドルの皆さんキャンプですよ!キャンプ!」
亜美「白い砂浜!」
真美「照りつける太陽!」
雪歩「い、いぇええええええい!!」
真「そんな無理して付き合わなくても」
伊織「大体ここ海じゃ無くて川じゃない」
美希「砂浜じゃなくて石がゴロゴロしてる河原なの」
律子「泊まる場所確保出来なかったんだから仕方ないじゃない」
P「水道、トイレ、シャワーとか最低限の施設はあるから我慢してくれ」
あずさ「それにしても随分と山奥まで来ましたね~」
小鳥「キャンプ場の割に私達の他に人もいませんね」
やよい「分かりましたー!こっちから何もしなければ大丈夫なんですね!」
春香「熊に出会ったらどうすれば良いのかな……やっぱり死んだふり?」
千早「死んだふりって意味無いみたいよ。注意を逸らしながらゆっくり離れるとか聞いたことが……」
貴音「今宵の晩餐まで、私たちは何をして過ごせば良いのでしょうか……」
響「え?遊んだりテント立てたり食事の準備したりやることなんかいくらでもあるぞ」
小鳥「私とあずささんで買い出しに行きますから、後はお願いしますね」
P「はい。そちらも事故がないように気を付けて」
あずさ「大丈夫ですよ~。私がついてますから!」
律子「あはは……そうですね。こっちの監視は任せて下さい」
律子「皆も馬鹿じゃないですからそこまで注意する必要も無いですしね」
P「……そういえば下に行ったところに魚がたくさん泳いでるのが車から見えたな」
律子「そうでしたっけ……全く気付きませんでしたよ」
P「ちょっと食材調達がてら行ってきて良い?そんなに時間かからないと思うし」
律子「釣り道具一式持ちながら言われても……」
P「久しぶりに……頼むよ!」
律子「はいはい、分かりました。たまには良いんじゃないですか」
P「ヒャッホー!ありがとう!」
P「ちょっと魚を釣りにな。晩飯のお供だ」
響「それなら自分も行くぞ!そういうの得意だから任せてよ」
P「まあ竿も余ってるし来たいなら俺は構わないよ」
雪歩「じゃ、じゃあ私も……」
P「そっか、それなら行くか。多分15分もあれば着くと思うから」
響「ん?誰か追いかけて来てる……?」
美希「待ってぇぇハニー!!ミキも行くの!」ダダッ
P「え?釣りだぞ、お前そういうの全く興味無いだろ?」
美希「ハニーと一緒なら何でもいいよ」
P「……まあ美希が良いなら良いけど」
響「おー、本当だ光ってる。自分達以外に誰もいないし釣り放題だぞ!」
美希「熱いよぉ……疲れたぁ……もうダメなの……」
P「言わんこっちゃない」
響「そういえばここって釣る時お金いらないの?」
P「ああ、この川は大丈夫なはずだ。ほれ、仕掛け」ゴソゴソ
響「ありがとー!やるぞ、雪歩ー」
雪歩「あ、私は見てるだけだから」
P「え?ここまで来たのに?」
雪歩「景色見ながらボーっとするのも良いかなって……」
P「確かにさっきの場所騒がしいもんな」
雪歩「そ、そういう訳じゃないんですが……」
P「おっ、はやいな。じゃあこれサビキ用のエサで釣った魚はこのビクに頼む」
響「了解!」
P「俺もちゃちゃっと準備して……」
美希「竿が余ってるならミキもやりたい!」
P「あ、復活したのか。結構面倒くさいぞ?」
美希「ふふふん、ミキにかかればこんなの朝飯前だから」
雪歩(風が気持ち良いし空気もおいしいなぁ)ボーッ
P「あああああ、強引にやったら……」
美希「あ゛ー!!もう、何でこうなるの!!」
P「だから準備は俺がやるって言ったのに……」
美希「だって、響の見てたら簡単そうだったんだもん」
響「……何か大変そうだけど、頑張ってね」
雪歩(水が綺麗……あ、あの青くてキラキラした鳥なんだろ……)ボーッ
美希「やったー!やっと完成したの!」
P「ははっ、良かったな……」
P「そのぐらいじゃないと魚が来ないんだよ。それをこのカゴにつめるんだ」
美希「ん」グイグイ
P「あー、固めないようにな。そうすると餌が流れないから」
美希「そういう事は先に言ってほしいの……」
P「……で、後は響がやってるみたいに上流の方に投げて流してく」
美希「はーい!じゃあ行ってくるね!」ダッ
P「……疲れた」
雪歩(あ、あんなところに……タヌキ……かな?……あ、行っちゃった)ボーッ
P「あー、無理にするな!色々な方向から引っ張って……」
響「やったー!塩焼きサイズが釣れたぞー!」
美希「ハニー、絡まったぁ!」
P「そういう時は落ち着いて、慌てずにゆっくりこうやって……」
響「……何か変わったのが釣れた。何だろ」
美希「ハニー、仕掛けおかしくなったぁ!」
P「あー、待ってろ!俺がやるから!」
響「お、あのポイントなんか良さそうだな」
美希「うわぁぁん!ハニー、針が刺さって痛いよぉ!」
P「だから針を持ちながら移動しろって……深くまでいってないから大丈夫だ」
響「あ、逃げられた……勿体ない事しちゃったなぁ」
P「……そりゃ餌がなくなってるからな」
美希「あ、ほんとだ」
P「……」
響「うぎゃー!何で自分と同じ場所で釣るんだよ!」
美希「だってまだミキ一匹も釣ってないもん!」
響「別に他の場所にもいるって……あ、そこは自分が今入れ……ああああ」
美希「あー!!ミキの仕掛けがぁぁ……」
雪歩(あ、カニだ。こんなところにいるんだぁ。そういえば真ちゃんカニ好きだったような……?)ボーッ
美希「はぁい……」
響「何とか直って良かったさー……」
P(あれ……まだ俺一匹も釣ってないぞ……)
ポチャッ
美希(上の方に投げて……ゆっくり流して……)ジー
ググッ ビクビクッ
美希「!!」スッ
美希「やったー!!ハニー、見て見て!二匹も一緒に釣れたよ!」
響「おお、すごいなー。自分も負けてられないぞー!」
P(……まあいっか、楽しそうだし)
美希「ねぇ、どうやって魚外すの?」
P「はいはい、今行く」
雪歩(あ、またやり直し……石積むのって難しいなぁ。次は30段ぐらい目指そうっと)カチャカチャッ
P「ゴミは……うん落ちてないな。雪歩ー、そろそろ戻るぞ」
雪歩「え?もうですか?」
P「なんだかんだで2時間ぐらいはいたと思うぞ。……てかお前どんだけ石の塔建ててるんだ」
雪歩「あ、これは……その……」
美希「雪歩見てー、響とミキで釣ったお魚だよ!」
雪歩「こ、こんなに……!?数えきれないよ」
響「へへーん、皆喜ぶぞー」
バシャーン
真「プハァ」
伊織「よくあそこから飛び込めるわね……」
真「伊織も一度やってみなよ。気持ち良いよ?スリルもあるから楽しいし」
伊織「断固拒否するわ」
真「ちぇー、面白いのに……それじゃもう一回行ってくるよ!」バシャバシャ
伊織「本当に怖いもの知らずね……」
亜美「じゃあ行くしかないっしょー!」
真美「いおりんも羽ばたこうぜ!」
伊織「あ、あんた達いつの間に!?」
真「あ、皆も来たんだ」
亜美「いやー、見てたら亜美達も我慢できなくなってねぇ」
真美「でも一番やる気があるのは……」チラッ
伊織「は、はぁ!?私は無理やり連れてこられただけで……」
真「どうって……こうやって普通に」ピョンッ
バシャーン
真「……って感じかなー」
亜美「ふむふむ……」
真美「なるほど、分からん」
真「まあ、とりあえず怪我しなかったら何でも良いんじゃない?」
伊織「分かってはいたけど全然参考にならないわね」
亜美「良いじゃん良いじゃん!一番やりたがってじゃん!」グイグイ
伊織「だから何捏造してんのよ!!」
真美「へいへい、男らしくないぜぇ」グイグイ
伊織「わ、分かった!私がいくから引っ張らないで!落ちたらどうすんのよ!」
亜美「ほい」パッ
伊織「キャッ……あ、ぉ……きゅ、急に離すなぁ!」
真美「注文が多いなー」
真「まだぁ?もう行って良い?」
伊織「ダメ!!万が一の時のためあんたには待機してもらわないと……」
亜美真美「「ウィ」」
伊織「言っとくけどふりじゃないから!本当にやめなさいよ!」
真「早くしてよ、伊織!」
伊織「わ、分かってるわよ」
伊織(……お、思ったより高いわね……もしかしたら5mぐらいあるんじゃない……?)
亜美「何ボーッと立ち尽くしてるの?」
真美「……まさかビビってるんじゃぁ……」
伊織「そ、そんなんじゃないんだから……ただ分析してるだけで……」
真「あー、もう!いつまで立ち泳ぎしとけば良いのさー」
亜美「いーおーりーんー」
真美「まーだーなーのー?」
伊織「も、もうシミュレーションは終わったわ!次はどうやって華麗に……」
亜美「チキンー」
真美「びびりー」
真「へたれー」
伊織「う、うっさいわね……行くわよ!行けばいいんでしょ!?」
伊織「……」ガタガタ
亜美「あのさぁ……」
伊織「だ、黙って見てなさい!今集中してr」
ドンッ
真「あ」
伊織「……ひゃあああああ」
ドボォォン
亜美「すんごいカッコ悪い落ち方したね→」
真美「真美達がスペシャルなポージングしてお手本になってあげようよ!」
真「もしもーし、大丈夫?」
伊織「……怪我したらどうしてくれんのよぉ!ばかぁ!!」グスッ
真「ボクに言われても……」
あずさ「しいたけ、エリンギ、とうもろこし~♪」
小鳥「あ、タマネギとナス安いですね!これは買いでしょう!」ポイポイ
小鳥「牛肉と、豚肉と……あと鶏肉も……あ、これ安い!」ヒョイヒョイ
あずさ「ウインナーとハムも入れておきましょう。お肉はやっぱりたくさんある方が」ポイポイッ
小鳥「そうですね。皆若くて育ち盛りだから……くぅぅ」
あずさ「大丈夫です、私たちもまだまだ大きくなりますよ~」
小鳥「あずささんはそれ以上大きくならない方が……」
あずさ「はい?」
あずさ「はい。調味料もちゃんとあります」
小鳥「よーし!お使い終了!」
あずさ「あの……飲み物が……」
小鳥「あ」
小鳥「んー、飲み物はお茶で良いですよね」
あずさ「そうですね。ジュースは食事中にはあまり……」
小鳥「これで大体揃い……!!あ、あれってCMでやってる新発売の……」ゴクリ
あずさ「ほ、本当ですね」ゴクリ
あずさ「そうですね~、でもこのウイスキーも捨て難いですよ」ヒョイッ
小鳥「あずささんは強烈なの飲みますね。前はほとんどお酒飲んで無かったと思うんですが」
あずさ「がんばりました!」フフン
小鳥「このチューハイも美味しそうです!あ、あのビールも魅力的!」ポイポイ
あずさ「ちょっと強めのもいくつか……お酒を割るためのジュースも一杯買っておきましょう♪」
小鳥「はい!おつまみも忘れずに!」
あずさ「夜が楽しみですね~」
あずさ「あ……」
小鳥「……」
あずさ「……」
小鳥「……ま、まあ何とかなりますよね!」
あずさ「は、はい。たまには良いと思います!自分へのご褒美を……」
小鳥「ですよね!大人も楽しまないと!」
あずさ「うふふ」
亜美「んー、しょうがないな→。じゃあこの網で晩ご飯のお供でも捕まえる?」
やよい「あっ、それ良いかも!お魚が泳いでるのも見えるし!」
真美「じゃあ一番たくさん捕まえた人が勝ちね!」
バシャバシャ
亜美「そりゃー!まてぇ!!」
真美「股下とは卑怯な……!大人しく網に入るのだ!」
やよい「あー、そっち逃げないでー!」
亜美「おかしい……全然捕まんなーい!」
真美「反応速度良すぎ……オリンピックで優勝出来るよ……」
やよい「うぅ……難しいね」
伊織「遅かったじゃない」
響「見てみて!大漁ー!!」
真「本当だ、これならこの人数でも全員食べられそうだね」
律子「どれどれ……あ、凄い。こんなにたくさん」
美希「律子、ずっと本読んでたの?泳げなくても色々遊べるのに」
律子「あら、私はこれでも結構楽しんでるわよ。あと"さん"を付けなさい!」
雪歩「ん……?やよいちゃん達何してるの?」
律子「さっきからずっと魚追っかけまわしてるみたいよ」
バシャバシャ
亜美「あ、真美そっちに逃げた!!」
真美「了解!!あっ、やよいっちー!」
やよい「はわわっ……あぅ……ごめんね、また逃げられちゃった……」
亜美「えー……だって結構近づけるんだよ?」
真美「そうそう、あと一歩って所でススーッってどっか行っちゃうんだってば……」
P「泳いでる魚じゃなくて隠れてる魚を狙った方が簡単だぞ」
やよい「隠れてる魚……ですか……?」
P「そうそう、あの草の陰とか良いんじゃないか?」
響「うん。こうやって下の方に網を置いて草を踏んずける!……あ、入ったぞ!」バシャバシャ
やよい「えっ!?……本当だー!響さんすごいですー!」
P「網の方に魚を逃げるように追い込むのがポイントだな。あと石の下に手を突っ込んで取ったり」
亜美「ほほぅ……なるほど」
真美「そんな技があったのか……」
真美「うん、じゃあ真美が下で網を構えてるからお願い!」
亜美「よっしゃー、やったるでー!」
やよい「この石の下は……あっ!何か今……」
亜美「兄ちゃん見て見て!捕れたよ!」
真美「エビも入ってるよーん!」
P「お、エビまでいたのか!」
やよい「プロデューサー、やりました!手づかみ出来ましたぁ!」ピチピチッ
P「もうそこまでマスターしたのか、やよいはかしこいなあ!」
響「やっぱり子供は飲み込みが早いよね」
P「ぶっちゃけ見た目はお前も大して変わらんけど」
響「!?」
千早「そろそろ休憩しない?ずっと泳ぎっぱなしだったから」
春香「そうだね。結構疲れたかも」
千早「それにしても相変わらず春香の犬かきのスピードには驚かされるわ」
春香「えへへ、そうかな?泳ぎはちょっとだけ自信あるんだ!」
千早「下手したら男の人のクロールよりも速いかもしれないわね」
春香「えぇ~、それは言いすぎじゃない?」
千早「そうでもないと思う……本当に」
春香「そろそろ戻らないとダメかな?」
真「多分まだ大丈夫だよ。あずささん達も戻ってきてないし」
千早「食材を買える場所まで結構距離があるのかしら」
真「かもね」
春香「呼び戻しに来たんじゃないって事は真も泳ぎに来たの?」
真「いや、もう十分泳いだよ。ただこのあたりなら広いから水きりしやすいかなって」
千早「確かにここならいくらでも出来そうね」
真「あ、この石なんか良さげ……それっ」シュパパパパパパパパパパパパ
春香「えっ……何回跳ねたか分かんなかったよ……」
千早「20回はこえてたと思うけれど……」
春香「ど、どうやって投げてるの?私いつも1回も跳ねないんだけど……」
千早「私も精々5回ぐらいかしら……」
真「どうやってって……普通にこうやって」シュパパパパパパパパパ
春香「ふ、普通に……えいっ!」ドボン
千早「春香……」
春香「な、何がダメなの!?何がいけないの!?」
真「いや、まずフォームがサイドじゃなくてオーバー寄りになってるし……」
真「千早は勢いが足りないのかな、あと入水角度ももう少し水平になるように変えてみて」
千早「勢いと角度……」
春香「……そんなに色々考えるんだ」
真「最初の内だけね、後は自然と身体が覚えるよ。春香はそれ以前の問題だけど」
春香「あぅぅ……」
真「あはは、ボクが教えてあげるから大丈夫だって」
真「違う!それじゃ跳ねないよ!もっと水平に!」
真「石を離すタイミングも考えて!あ、ちょっと早いよ!」
真「腕の重さも利用して、そう!後ちゃんと投げる場所に意識集中させて!」
春香「はいぃ!」
千早(スパルタ……)
千早「春香、やったじゃない!」
春香「もうダメ……腕が限界……」
真「うん、結構上達したね。後は今まで説明した事に加えて腕の力を出来るだけ利用すると良いよ」
真「それから着水地点も考えて……うん、大体岸から5m前後かな」
春香「頭パンクしそう……」
真「えっ、そんなに難しい事言ってないよ?」
千早「……つまり、とにかく練習すれば良いのよね?」
真「そうだね、体で覚えた方が早いかな。回数をこなしたら嫌でも身に付くよ」
春香(こんなことする機会そうそう無いような……)
春香「やっとついたぁ……ごーる……」
真「春香、ちょっと疲れすぎじゃない?」
千早(泳いだ後にあれだけ運動したらそうなるわよ)
P「お、戻ってきたのか。呼びに行こうかと思ってたところだ」
小鳥「食材買ってきましたよー!」
律子「ありがとうございます、結構時間がかかったみたいですけど、そんなに遠かったですか?」
あずさ「行きは何事も無く行けたんですが、帰りに私がナビを設定したら何故か迷ってしまいまして……」
律子「ナビを使っても……」
P「よーし、とにかく全員揃っ……」
P「あれ……?そういえば貴音は?」
響「貴音ー!どこ行ったんだー!?自分が悪かったー!」
伊織「あんたは何もしてないでしょ」
春香「貴音さーん!出てきてくださいー!美味しいご飯が待ってますよー!」
真「早くしないと全部食べちゃうよー!」
あずさ「貴音ちゃん迷子になっちゃったのかしら……」
真美「それは無いと思うけど……川が流れてるし……」
亜美「そうそう!多分まだどこかで遊んでるだけだって!」
美希「でも……森に行っちゃったかもしれないよ」
雪歩「も、もしかして帰り道が分かんなくなっちゃったのかな?」
やよい「そ、そんな……もしこのまま夜になったら……」
千早「……少なくとも戻って来るのは難しそうね」
律子「申し訳ありません、私がいながら……」
小鳥「だ、大丈夫ですよ!貴音ちゃんならひょっこり戻ってきますよ!」
P「……とにかく手分けして探しましょう」
P(山の中で迷子ならまだ良い)
P(もし川で溺れてしまっていたら……)
P(俺は……俺は……)
P「……貴音」ボソッ
貴音「お呼びでしょうか?」ガサッ
P「ヒッ!!……な、何で茂みの中から現れるんだ……?」
貴音「あなた様に呼ばれたので」
貴音「はて……亜美と真美に伝えていたはずですが」
P「え、聞いてないぞ」
貴音「ふむ、聞き流されてしまったのでしょうか。確かに森の中を散策すると」
P「……知らない場所で単独行動は危険だ。それもこんな山奥なら尚更だ」
貴音「……申し訳ありません」
P「ったく……もし迷ったまま夜になったらどうするつもりだったんだ?」
貴音「それは心配に及びません。太陽の位置さえ分かれば、元いた川の方向はおおよそ把握できます」
P「……それでもだ!とにかくこういった場所は危ない。絶対に複数で行動しないと駄目なんだ」
貴音「……承知しました、ご迷惑をおかけしました」ペコッ
P「分かってくれたならそれで良い。無事でよかったよ……で、気になってたんだがお前の袋の中に入っているのは?」
貴音「マツタケです」
P「ふーん……えっ!!?」
貴音「はい。風に乗って微かにマツタケの香りがしたため、私は森に」
P「どんな嗅覚してるんだよ……響でも分からないだろ」
貴音「なんと、てっきり皆も気付いてるものとばかり……」
P「いや、お前だけだって……マツタケってもっと手入れされた山にあるもんだと思ってた」
貴音「探してみるものですね」
P「しかしすごいな。相当貴重だぞ」
貴音「ふふっ、苦労した甲斐があるというものです」
P(……勝手に取って地主に怒られないかちょっと不安だ)
真美「WOW!ナチュラルマツターケー!」
やよい「初めて見ましたー!良い匂いですー」
P「まあそれは後でゆっくり見てくれ。シャワー浴びて着替えたら、テントの準備だ」
美希「ミキもう疲れたぁ……寝る前にテント作ろうよ」
P「暗くなってからじゃ作業しにくいだろ」
美希「じゃあ、もうテント作らなくて良いと思うの」
P「お前の寝る場所が無くなるぞ?」
美希「ハニーと一緒に寝るから大丈夫だよ?」
律子「馬鹿な事言ってないで、さっさと身体洗って来なさい!」
美希「えー、本気なのに」
P「杭を地面に埋め込んで……」ガンガン
春香「スリーブにポールを通して……」スルスル
千早「アウターテントをかぶせて……」
P「よしっ完成!」
小鳥「こっちも終わりましたよ」
律子「人数が多いとスムーズですね」
亜美「思ったより面倒だねー……これならロッジの方が良かったんじゃない?」
P「これだけで小屋代がタダになるんだ!そう考えたらこのぐらい」
伊織「でも、クーラーも無いし虫も入ってきそうよ」
P「山だし涼しいはずだ。それに蚊取り線香があるから大丈夫、多分」
貴音「ついにこの時が来ましたか……!」ガタッ
律子「じゃあ食材の下準備班と火起こし班に分かれてもらおうかしら」
春香「私は食材……ん?」
ザッ
冬馬「やっと着いたぜ……何でナビ使ってるのに迷うんだよ」
北斗「もしかしたら変なモノがいるのかもね。皆さんどうも、後から失礼し……あ」
冬馬「て、てめえら!何でこんな所に……」
P「そっちこそ何で……961プロがこんな辺鄙な場所に来るとは……」
翔太「今回はプライベートの遊びだからねー。北斗君の車で連れてきてもらったんだ」
P「そうだったのか。言っとくが食い物はやらんぞ」
冬馬「いらねえよ!!北斗、翔太あっちの方行こうぜ」
北斗「そんなに慌てなくても……それじゃあエンジェルちゃん達チャオ☆」
翔太「じゃあねー」
やよい「はい、分かりましたー!ちょっと待ってくださいー!」トントン
あずさ「鶏肉切り終わりました~」
律子「じゃあこの皿にお願いしますね」
貴音「皆、見事な手際の良さ。感心します」
千早(四条さん何もしてないような……)
小鳥「クゥゥ……やっぱり目に染みるわぁ」トントン
春香「千早ちゃん、ごめん!ちょっとどいて!」
千早「え……あ、ごめんなさい」
やよい「ピーマンオッケーです!ナスも一緒にやっておきました!」
律子「大きめの魚は塩焼きにでもしますか?」
小鳥「そうですねぇ……魚は」
千早(……あれ?私もいらない?)
響「着火剤を投入して、チャッカマンで点火!」ボォォ
真「後はひたすら扇いだら大丈夫かな?」
響「もう少し待った方が良いと思う。その内火が分散してくるから」
雪歩「あ、そうなんだぁ……」
響「……そろそろ良いかな」
雪歩「それじゃいくね」パタパタ
真「よーし!」ブンブンブンブン
響「うわぁぁぁ!風圧で炭が吹っ飛んじゃうぞ!もう少し優しく!」
真「はーい……」パタパタ
雪歩「……それにしてもこれ……熱いね」パタパタ
真美「皿のセット完了!」
美希「お箸の準備完了なの!」
伊織「コップもオッケーよ」
亜美「よし、仕事おーわり!」
真美「いやぁ疲れた疲れた」
美希「ミキ、かなり頑張ったって思うなー」
伊織「私たちだけ仕事量が少ないのは気のせいかしら……」
P「よし、お疲れ様!後は食べるだけだ!」
真「もう汗だくですよ……」
雪歩「ものすごく熱かったですぅ……」
P「じゃあ各自好きな飲み物をコップに入れて……」
「「「「カンパーイ!!」」」」
律子「……ちょっと飲料買いすぎじゃないですか?」
小鳥「ピヨッ!?」
あずさ「そ、そんなことないですよ~、夏ですから……」
律子「そうですね、大人しか飲めないですね」
小鳥・あずさ「「ごめんなさい……」」
亜美「へへっ、もーらい!」ヒョイッ
伊織「!!何すんのよ、それは私の!」
真美「おっと油断したな!いただき!」ヒョイッ
伊織「あ、また!自分で焼いたの食べなさいよ!」
亜美「普通目の前に食べれるのがあったらそっち優先するっしょ」
伊織「はぁ!?私が焼いたのよ!?苦労して育てたのに!」
真美「はぁ、大人げないなぁ……」
伊織「あんた達にだけは言われたくないんだけど」
やよい「喧嘩はやめようよー……楽しく食べた方が美味しいよ」
亜美「う、ごめんよぉ……」
真美「許しておくれ……」
伊織「……確かに、やよいの言う通りね。怒ってごめんなさい」
やよい「はい、仲直り!ご飯は笑顔で食べるのが一番!」
貴音「どうしました響。早く食べないと私が食べてしまいますよ」モグモグ
響「いや、いつもながら貴音の胃ってどこと繋がってるんだろって思ってさ。あとあげないぞ」
美希「確かに不思議だよね。貴音の体積越えてるんじゃないかって時まであるし」
貴音「ふむ、響と美希が釣りあげた魚。まこと美味です」モグモグ
響「そ、そう?喜んでもらえて良かったさー」
美希「ミキが釣れたのはハニーのおかげだけどね。いっぱい迷惑かけちゃった」
響「うん、あれは酷かった!怒らなかったプロデューサーもすごいぞ」
美希「でももう大丈夫だもんねー!次は響より釣っちゃうの!」
貴音「この塩加減がまた……身にも魚の旨みがあり至高の一品となっていますね」モグモグ
響「貴音は本当にぶれないなー!」
千早「星空の下で自然の風に包まれながら食事、普段経験出来ないわね」
雪歩「本当、すごく星が綺麗。いっぱいキラキラしてる……」
春香「雲が無くて良かったぁ、一面の星空ってやつだね!」
雪歩「……あ!流れ星!」
千早「私も見えたわ!ふふっ、願い事は無理だけど良いことありそうね」
真「えっ!?どこどこ!?ボク見えなかったよ……」
春香「私も……よーし、絶対に見つけるんだから!」ジー
雪歩「……って春香ちゃんの焼いてたお肉焦げてるよぉ!」
春香「うわぁ!……うん、このぐらいならいけるいける」モグモグ
千早「春香って思ったより逞しいのね」
律子「私は未成年です!あー、だから嫌だったのよ!」
小鳥「ぐへへ、プロデューサーさんもこっち来て下さいよぉ。グイッとやりましょうやぁ」
P「お、俺は明日運転しなきゃならないんで遠慮しときます!」
あずさ「2人ともノリ悪いですよー。のりわるこさんになっちゃいますよ~」
小鳥「へっ、お若いからってかわいこぶらないでくださいー。ブーブー」
P「そ、そういうわけじゃ……俺には理由が……あ!」
あずさ「プロデューサーさ~ん、メガネを返してほしかったら取ってみなさい~」
小鳥「ほほぉ、谷間に差し込むとはあずささんならではの芸当!お見事!」
あずさ「あらあら~、それほどでもぉ」
P「あかん、もう手がつけられん……」
律子「……私が取ります。はい、どうぞ」
あずさ「ああん、律子さんのいけずぅ!そこはプロデューサーさんが取る場面ですよ!ぷんぷん!」
P(俺も自分で取りたかった……なんて言ったら律子にしばかれそうだ)
P「そうだな。道具洗い、ゴミまとめ、その他作業を適当に分担してやってくれ」
伊織「そこの酔っぱらい2匹はどうすんの?」
律子「絡まれても無視すれば無害……なはずよ。多分、きっと、恐らく」
貴音「うっ……とてつもない酒の香り……」
響「自分……鼻がひん曲がりそうだ……」
春香「じゃ、じゃあ小鳥さんとあずささんの面倒は私が……」
P「……大丈夫か?」
春香「はい!えーっと、確かお酒を取り上げてお水を飲ませてあげたら良いんですよね?」
律子「ええ。聞くだけだと簡単そうな作業……ね」
小鳥「みんなもー、もっと飲みましょうよ~!二日酔いなんて何とかなりますってう゛ぁー!」
あずさ「もっとぱーりぃしないと人生損よぉ?はじけなきゃあ!」
春香「あ、はは……」
春香「こっちも……何とか……小鳥さんをテントに……」
美希「小鳥が吐き出した時は思わずもらっちゃいそうになったの……」
雪歩「や、やめて!!もう忘れさせてぇ!!」
律子「……あずささんは、そういうの無いだけまだマシですね」
あずさ「そうでしょ~?私ってばすごいかも~!な~んて、うふふ!」
P「で、時間的に花火か肝試し……どっちかしか出来そうに無いけど」
亜美「当然……肝試しだよね→」
真美「うんうん!花火は最悪事務所の近くでも出来るけど肝試しは無理っしょ」
P「じゃあ雰囲気だすために……怖い話やっとくか」
貴音「なんと……」
伊織「り、リアリティ無いわね」
P「ずっと女の子だと思ってたその子が……ギャオオオオオオオン!!!」
雪歩「はぅぅ……」
P「違和感があったんだよ……そう、その人は上半身だけで這っていたんだ」
やよい「も、もういいですー!やめましょうよー!」
P「そう……その話はまさに今の俺たちみたいな状況で……」
「……おい」
「「「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァ!!」」」
冬馬「うわああああああああああああああ!!!?」
貴音「」フラッ パタッ
冬馬「それはこっちの台詞だ!!変な儀式みてえな事しやがって」
響「あ、貴音が……あちゃー、ダメだ」
律子「で、何の用?生憎食べ物はもう無いわよ」
冬馬「だから何で俺達は食い物に困ってるイメージがついてんだよ!!」
美希「じゃあ何なの?他に思いつかないんだけど」
冬馬「……着火剤貸してくれ。全然火がつかねえ」
亜美「もしかしてあまとう……パシられてるの?」
冬馬「ちげえよ!じゃんけんで負けただけだ!」
P「着火剤なら確かあっちにあったと思う。来てくれ」
冬馬「悪いな」
春香「はぁ……本当に心臓止まるかと思った……」
千早「狙ってたんじゃないかってぐらい最高のタイミングだったわ……」
冬馬「馬鹿にすんなよ。俺一応趣味で結構料理作ったりしてんだぜ」
P「へぇ……意外だな。まあそれは置いといて何であんな時に来るんだよ」
冬馬「知らねえよ。まさかそんな話してるなんて思わねえし」
P「てかお前も結構ビビってたよな」
冬馬「あんなでかい悲鳴出されたら誰でも驚くだろうが!」
P「……そうだ、肝試しお前達も参加するか?」
冬馬「……ま、まだ飯すんでねえからな!!残念だけどやめとくぜ!!」
P「ふーん……まあ良いか。ほいっ、これ」
冬馬「サンキュー、恩に着るぜ」
P「あっ、代わりと言っちゃ何だが頼みがある」
冬馬「頼み?」
P「よっし!それじゃそろそろ肝試し始めるか!」
律子「じゃあ2人組作ってー」
亜美「恐怖で引きつる皆の顔を想像したら……」
真美「すっごく楽しいねー!んっふっふ~」
あずさ「うふふっ!皆の可愛い悲鳴を聞かせてもらうわね~」
美希「ミキはもう寝たいんだけど……」
律子「それじゃあ、それぞれ配置につきましょう」
春香「……千早ちゃん、生きて帰ってこようね」
千早「そうね。出来ればあんまり大きな声出さないでね」
やよい「伊織ちゃん……私怖いよ……」
伊織「大丈夫よ。私がついてるわ、心配しないで」
響「よーし、貴音やるぞー!割り箸持って帰るんだ!」
貴音「うぅ……もう先ほどのような目には遭いたくありません……」
雪歩「真ちゃん、本物のお化けとか……出ないよね……?」
真「えー……そういう事言わないでよ……」
春香「……あはは、何も起こらないね……」
千早「そうね……」
ガサッ
千早・春香「「!!」」ビクッ
千早「……な、何もいないじゃない」
春香「そ、そっちの方がよけい怖いんじゃ……」
ザッ ザッ
千早・春香「「!?」」ビクッ
春香(何か……近づいて……ヒト……?)
千早(……腕や身体が血だらけで……下半身が……無い……?)
春香「……い、いやあああああああああああああ!!」ダダッ
千早「きゃあああああああああああああああああ!!」ダダッ
亜美「あれ?ちょ、ちょっと!亜美のスーパー怖い演技はまだ……」
伊織「……落ち着きなさい……美希が無言でつっ立ってるだけよ」
美希「」
やよい「あ、……寝てるのかな……?」
伊織「そうみたいね……ある意味すごいわ」
真美「……うーん、どこにいったのかなぁ」
やよい「あれ?真美何かなくしちゃったの?」
真美「うん、困ったなー。無いとめちゃめちゃ困るんだけど」
伊織「全くドジね……何落としたのよ」
真美「それはね……」
クルッ
真美「真美の顔」
やよい「……はわあああああああああぁぁあああああ!!」ダダッ
伊織「いやあああああああああああああああああああああああ!!!!」ダダッ
真美「うんうん、流石の声量。感心感心」
響「ひぇぇ!?」
貴音「……み、見間違えましたぁ」ビクビク
響「お、おどかさないでよぉ……」ドキドキ
貴音「し、しかしこの状況では……ひ、響!?あれはぁ……!?」
響「……あー、人魂みたい……人魂!?」
貴音「は、ヒッ……、なな、ぬ、め、んよぉぉおおなぁ」ガシッ
響「な、なあプロデューサーだよね……?それとも、律子……?」
貴音「ふぇぁ……ひ、ひびきぃ……わ…たくし……もう、だめですぅ……」グスッ
響「ちょ、ちょっとたか」
オ゛イ゛デェ゛ オ゛イ゛デェ゛ オ゛イ゛デェ゛
貴音「ふぁぁぁぁああああああああああもういやああああああ!!」ダダッ
響「ちょ、ちょっと待ってよおおおおおおおおおおおお!!」ダダッ
あずさ「……?おかしいですね~」
P「ははっ、ちょっと気合入れすぎましたかね」
真「えっ?……ボクには何も……」
雪歩「しっ!」
カツーン カツーン
真「……!!」
雪歩「もう少し……あっちの方……」
真「えっ、いっ、行くの……?」
雪歩「白装束の人が……な、何か……?」
真「これってもしかして……見たらダメな……」
クルッ
雪歩・真「「ヒッ!」」
「……ミィィイタァァァナァァァァア!!!!!」 ダダダダッ
真「あ、あっ……」ペタッ
雪歩「真ちゃん!!こっち!!」ガシッ
真「……!!う、うん……!」ダダッ
春香「もうダメです……あんなの無理ですよ。即Uターンです……」
千早「いつの間に準備してたの……?」
亜美「こんなこともあろうかと、前日にねー」
真美「亜美はそれっぽいシャツと黒いズボン着て、真美はのっぺらぼうの仮面つけただけだけどね」
伊織「あんたは一体何のために行ったのよ」
美希「うぅん……よく覚えてないの」
やよい「でも、立ってるだけでもすっごく怖かったです……」
響「貴音ひどいぞ……自分にしがみついてたくせに先に逃げだすなんて……」
貴音「うぅ……言い訳のしようもありません……」
P「貴音があそこまで取り乱すとはなぁ。ボールにアルコールかけて火付けただけで」
あずさ「だけどすっごく可愛かったですよね」
真「律子も怖すぎるよ。頭にろうそく、右手に金づち持って……」
雪歩「もう……どこまで追いかけてくるんだろって思いました……」
律子「……え?……私そんなの知らないわよ?」
雪歩「う、うん……後の話聞いたら律子さんしか残って……」
律子「……私もおかしいと思ったのよ……誰も来ないから……」
真「えっ……?じゃあボク達が見たのは……」ガタガタ
雪歩「本当に……もしかしてまだどこかに……?」ガタガタ
P「……おい、ウソつくなよ」ヒソヒソ
律子「たまには……遊び心ってやつですよ」ヒソヒソ
P「あいつら絶対怖くて寝れなくなるぞ」ヒソヒソ
律子「ああ、寝る前にはネタばらしします」ヒソヒソ
P「悪いやっちゃ」ヒソヒソ
律子「さあ、シャワー入って。あとがつかえてるからさっさと洗う事!」
P(だが……これで)
P「おっ、もうきてたのか……悪いな」
冬馬「ったくこんな時間に呼び出しやがって」
P「だって辺りが暗くなった方が色々都合が良いだろ?」
冬馬「まあ、そうだな」
P「じゃあそろそろ……」
冬馬「ああ……心の準備は出来てるぜ」
P「ゲッ……響、お前起きてたのか?」
響「ちょっとトイレに……あれ?冬馬もいる?」
冬馬「……ま、まあな」
響「夜中に2人で何してるの……?」
P「ひ、秘密だ」
冬馬「そ、そうだぜ!男のロマンってやつだ!我那覇には縁の無い話だな!」
響「……もしかして……そっちの……」
冬馬「違え!何でそうなんだよ!!カブトムシ探しに行くんだって」
P「ついでにクワガタもな、1人じゃ危ないから冬馬を誘ったんだよ」
響「えっ!?面白そう、自分も行きたい!……やっぱりダメ?」
P「眠くないのか?大体女の子が虫捕りって……」
響「もう目が冴えちゃったから大丈夫さー、それにこういうのワクワクするし!」
冬馬「ふぅん、物好きなやつだな」
響「うんうん!冒険してるって感じ!」
P「確か昼間に下見に来た時はこのあたりに良さそうな木が……」
響「もう適当にライト当てて探そうよ」
P「んー、そうだな」
冬馬「うぉあああああああああああ!?」
響「な、何だあ!?」
冬馬「が、蛾が!!でっけえ蛾が!!」
P「んな事で一々大声出すなよ!!」ドキドキ
冬馬「だって……だってよぉ……」
冬馬「ああ!!?」
P「だから一々ビビるなよ!お前に驚くわ!」
冬馬「だって他に人もいないのにガサガサいってるんだぜ!?」
響「どうせタヌキとかネコだろ……」
冬馬「何でお前らそんなに冷静なんだよ……」
響「冬馬がビビリすぎなんだってば。やーい、へたれのあまとうー」
冬馬「へ、へたれでもあまとうでもねえ!」
P「……北斗か翔太誘った方が良かったな」
P「おかしいな……死体は落ちてたからいると踏んでたんだが」
響「うーん、一匹ぐらい見つけたいなぁ」
P「トラップでも仕掛けとくべきだったか……そろそろ戻らないと……」
ブゥゥゥゥン
冬馬「な、何だぁ!?」
P「……これは、虫の飛んでる音か」
響「それに結構大きそう……」
冬馬「うわっ!!何か俺の顔面に!?」
P「……おおおおおおお!!カブトムシだ!!」
響「冬馬のアホ毛にくっついてるぞ!!きっとおびき寄せられたんだ!」
冬馬「俺はチョウチンアンコウかよ!!」
響「自分も久しぶりに見たぞ!」
P「やっぱり自分達の手で捕まえると格別だなぁ!感動!」
冬馬「ちょっと触らせてくれよ!」
P「ほい」
冬馬「うおっ!これが自然のやつかあ!ははははは!」
響「ねえ、次自分も!」
冬馬「ちょっと待ってくれよ!もうちょっとだけ!」
響「うがー!だってまだ自分一回も触ってないぞ!」
P「お前ら小学生じゃないんだから……」
小学生の頃の夏休みキャンプ思い出して切なくなるな…
冬馬「翔太と北斗に自慢してやろう。きっと羨ましがるぜ」
響「こういう自然が残ってるってやっぱり良いなー」
P「そうだな、たまにはこういう場所に来るのも悪くない」
冬馬「結構楽しかったぜ。じゃあな」
P「俺もお前がいて助かってないけど助かったよ。おやすみ」
響「おやすみー!」
響「そういえばプロデューサーってどこで寝てるの?」
P「1人寂しく車でだ……」
響「寂しいね、一緒に寝てあげようか?」
P「ああ、ありがとう。でもバレたら色々怖いから気持ちだけ受け取っておくよ」
響「……そ、そうかー。ま、まあ無理にとは言わないぞ……おやすみ!」ダダッ
P「2日目も午前中ずっと遊んでたからな」
小鳥「うぅん……頭痛いぃ……」
P「何か……1人うなされてるけど」
律子「……とにかくプロデューサー、お疲れ様です」
P「律子こそお疲れ。疲れたなら寝てて良いぞ」
律子「そんな事は……ふぁ……あ……」
P「あはは、素直に寝てくれよ。俺は大丈夫だから」
律子「いえ、起きてます!助手席の人間が寝るだなんて」
律子「……」スースー
P「律子もまだまだ子供だなぁ……」
小鳥「私は食事の辺りから記憶が曖昧ですね……後はひたすら二日酔いとの戦いでしたし……」
律子「自業自得ですよ……」
あずさ「そういえば未だに分からないことがあるんですよ~」
P「何がですか?」
あずさ「これ、録音して流したじゃないですか」カチッ
オイデエ オイデエ
P「はい、まだこんなの残してたんですか……」
あずさ「あの時、確かに3回聞こえましたよね。オイデ、オイデ、オイデって」
終わり
モデルはS県西部 たまにはキャンプも良いよね
おもしろかった
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)