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タダクニ「男子高校生と鏡の中の少女」
元スレ:タダクニ「男子高校生と鏡の中の少女」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334756825/
タダクニ「いや、意外に奈古さんって食べないんだなって思って…」
奈古さん「私は一人前で充分なのよッ!」
タダクニ「ひっ…ごめんなさい…。」
奈古さん「あんたね…本当言葉に気をつけないと、彼女できた時にすぐフられるわよ。」
タダクニ「…すいませんでした。」
奈古さん「…もう気にしなくていいわよ。さ、食べましょうか。」
タダクニ「…う、うん。…じゃあ、気を取り直して、いただきまーす。」アーン
奈古さん「ご馳走様」ドン
タダクニ「えぇッ!?はやッ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334756825/
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 22:47:05.07 ID:2XR6MjA2i
ダンシコーコーセーノニチジョーッ! アーオォッ!
男子高校生と春
~通学路~
ヒデノリ「最近、暖かくなったよなぁ。」
ヨシタケ「そうだな、やっと春がやってきた感じだよな。」
ヒデノリ「周りを見てみろ、桜満開で、入学したての初々しい学生達が溢れ返ってるだろ。俺らも
去年はあんな感じだったよな。」
ヨシタケ「去年…だっけ?何か入学してから5、6年は経ってる気が…。」
ヒデノリ「そこは気にしちゃダメだヨシタケ。ぐるぐる系の日常漫画のタブーだぞ。」
タダクニ「そういうメタな発言をするなよお前等!」
男子高校生と春
~通学路~
ヒデノリ「最近、暖かくなったよなぁ。」
ヨシタケ「そうだな、やっと春がやってきた感じだよな。」
ヒデノリ「周りを見てみろ、桜満開で、入学したての初々しい学生達が溢れ返ってるだろ。俺らも
去年はあんな感じだったよな。」
ヨシタケ「去年…だっけ?何か入学してから5、6年は経ってる気が…。」
ヒデノリ「そこは気にしちゃダメだヨシタケ。ぐるぐる系の日常漫画のタブーだぞ。」
タダクニ「そういうメタな発言をするなよお前等!」
3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 22:49:23.50 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ「そういえば、今年は転校生とかいなかったな」
ヨシタケ「まあ、来てもうちは男子校だから、ヤローだろ。」
ヒデノリ「普通だったら新展開として、三周ぐらいは新キャラで話を引っ張るけどな」
ヨシタケ「入学式の時期じゃなくても、この漫画はいきなり新キャラ出したりするから関係ねーよ」
タダクニ「お前等さっきの俺の話聞いてないだろ!?」
ヨシタケ「まあ、来てもうちは男子校だから、ヤローだろ。」
ヒデノリ「普通だったら新展開として、三周ぐらいは新キャラで話を引っ張るけどな」
ヨシタケ「入学式の時期じゃなくても、この漫画はいきなり新キャラ出したりするから関係ねーよ」
タダクニ「お前等さっきの俺の話聞いてないだろ!?」
4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 22:51:47.10 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ「……。」ピタリ
ヨシタケ「…ん?どうしたいきなり立ち止まって?」
ヒデノリ「もし……さ、そこの曲がり角で女の子とぶつかったら……俺にも春がくるかな?」
タダクニ「いきなり何言ってんの!?もうお前の頭の中に春が来てるよ!」
ヨシタケ「遅刻遅刻ぅ~とか言いながら、パンを咥えた女の子とか?」
タダクニ「そんな漫画みたいなことあるわけ…」
ヒデノリ「え…?だってこれ、漫画じゃん」
タダクニ「だからメタ発言やめろって!」
ヨシタケ「違うだろ!これは二次創作SSだ!」
タダクニ「…もうツッコミいれるの辞めていい?」
ヨシタケ「…ん?どうしたいきなり立ち止まって?」
ヒデノリ「もし……さ、そこの曲がり角で女の子とぶつかったら……俺にも春がくるかな?」
タダクニ「いきなり何言ってんの!?もうお前の頭の中に春が来てるよ!」
ヨシタケ「遅刻遅刻ぅ~とか言いながら、パンを咥えた女の子とか?」
タダクニ「そんな漫画みたいなことあるわけ…」
ヒデノリ「え…?だってこれ、漫画じゃん」
タダクニ「だからメタ発言やめろって!」
ヨシタケ「違うだろ!これは二次創作SSだ!」
タダクニ「…もうツッコミいれるの辞めていい?」
5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 22:53:28.77 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ「おいおい、お前からツッコミを盗ったらさらに出番減るぞ…。」
ヨシタケ「だからタダクニの妹の兄って呼ばれるんだよ」
タダクニの妹の兄「いいよそれは…自覚あるし…。それに、今回は俺が主役だからいいの!」
ヨシタケ「自覚あるのかよ…しかもメタ発言してるし。」
ヒデノリ「とりあえず、ちょっとそこの角までダッシュしてみるわ。」
ヨシタケ「健闘を祈る!」b ビシッ
タダクニ「ちょ、辞めとけって!女子高生とも限らないし、男だったらどうすんだよ!」
ヒデノリ「その時は男と付き合う!」キリッ
ヨシタケ「腐女子歓喜!」
タダクニ「そういう事言うな!大事なファンなんだから!」
ヨシタケ「だからタダクニの妹の兄って呼ばれるんだよ」
タダクニの妹の兄「いいよそれは…自覚あるし…。それに、今回は俺が主役だからいいの!」
ヨシタケ「自覚あるのかよ…しかもメタ発言してるし。」
ヒデノリ「とりあえず、ちょっとそこの角までダッシュしてみるわ。」
ヨシタケ「健闘を祈る!」b ビシッ
タダクニ「ちょ、辞めとけって!女子高生とも限らないし、男だったらどうすんだよ!」
ヒデノリ「その時は男と付き合う!」キリッ
ヨシタケ「腐女子歓喜!」
タダクニ「そういう事言うな!大事なファンなんだから!」
7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 22:59:19.53 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ「行くぜ!待ってろマイハニー!」ダッ
タダクニ「おい!車とかだったら冗談じゃすまないぞ!危ないって!」
ヨシタケ「大丈夫だ、問題ない。これはギャグ漫画だから。」
タダクニ「アホな事行ってる場合か!止めないと!」
ヒデノリ「うおりゃあぁーっ!ちこくちこくぅぅーッ!」ムタタタタタ
タダクニ「止まれって!しかもまだ遅刻するような時間帯じゃないし!」
ヨシタケ「さすが、こんな時でもツッコミを忘れない。必死だな」プッ
タダクニ「お前ぶっ飛ばすぞ!」
タダクニ「おい!車とかだったら冗談じゃすまないぞ!危ないって!」
ヨシタケ「大丈夫だ、問題ない。これはギャグ漫画だから。」
タダクニ「アホな事行ってる場合か!止めないと!」
ヒデノリ「うおりゃあぁーっ!ちこくちこくぅぅーッ!」ムタタタタタ
タダクニ「止まれって!しかもまだ遅刻するような時間帯じゃないし!」
ヨシタケ「さすが、こんな時でもツッコミを忘れない。必死だな」プッ
タダクニ「お前ぶっ飛ばすぞ!」
10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:04:57.46 ID:2XR6MjA2i
?「はっ、はぁ……遅刻しちゃう…。」ダッダッ
曲がり角まで後1m。
ヒデノリ「さぁ来い!俺の未来のお嫁さん!結婚してください!」
タダクニ「そこまで言っちゃうの!?」
?「えっ!?(結婚!?)」
ドン!
ヒデノリ「ぶべらっ!」
ヨシタケ「おいっ!マジであいつ女の子とぶつかったぞ!先越されたぜ!」
タダクニ「あのセーラー服は真田西高校の子だね。二人とも怪我してなければいいけど…。」
ヨシタケ「タダクニはセーラー服似合いそうだよな。腐女子歓喜!」
タダクニ(もう無視しよう…。)
曲がり角まで後1m。
ヒデノリ「さぁ来い!俺の未来のお嫁さん!結婚してください!」
タダクニ「そこまで言っちゃうの!?」
?「えっ!?(結婚!?)」
ドン!
ヒデノリ「ぶべらっ!」
ヨシタケ「おいっ!マジであいつ女の子とぶつかったぞ!先越されたぜ!」
タダクニ「あのセーラー服は真田西高校の子だね。二人とも怪我してなければいいけど…。」
ヨシタケ「タダクニはセーラー服似合いそうだよな。腐女子歓喜!」
タダクニ(もう無視しよう…。)
13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:10:56.10 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ(よし!幸運な事にセーラー服の女の子とぶつかったぞ!)
?「う~ん………」
ヒデノリ(きっと可愛い子に違いない!)「…すみません、遅刻しそうだったもので…大丈夫ですか?可愛いお嬢さん?」
文学少女「…はいっ、大丈夫です!私こそ走っててすいま…せ……」
ヒデノリ「……。」
文学少女「…ん……。」
~♪(例のBGM)
ヒデノリ(いやあああぁぁーッ!)
文学少女(……けっこん……。)(*゚∀゚)=3ムッハー
?「う~ん………」
ヒデノリ(きっと可愛い子に違いない!)「…すみません、遅刻しそうだったもので…大丈夫ですか?可愛いお嬢さん?」
文学少女「…はいっ、大丈夫です!私こそ走っててすいま…せ……」
ヒデノリ「……。」
文学少女「…ん……。」
~♪(例のBGM)
ヒデノリ(いやあああぁぁーッ!)
文学少女(……けっこん……。)(*゚∀゚)=3ムッハー
18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:14:49.23 ID:XMoGV2Lui
やっさんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:19:13.19 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ(なんでロマンチックな事はこいつとばっかり!?ここは河原じゃねーぞ!)シカモナンカウレシソーダシ
タダクニ「二人とも、大丈…」
ヨシタケ「行くぞタダクニ、学校に悪い風が吹くまえに…。」
(風を読めよお前…!)ダダッ
タダクニ「え…?ちょ…ヨシタケ!」
(つうかあの子この前の暴力女…)
ヒデノリ(行くなお前等ー!戻ってこーい!頼むから!)
文学少女「………///。」(遠い目)
ヒデノリ(ちくしょう…もうどうにでもなーれ☆)
タダクニ「二人とも、大丈…」
ヨシタケ「行くぞタダクニ、学校に悪い風が吹くまえに…。」
(風を読めよお前…!)ダダッ
タダクニ「え…?ちょ…ヨシタケ!」
(つうかあの子この前の暴力女…)
ヒデノリ(行くなお前等ー!戻ってこーい!頼むから!)
文学少女「………///。」(遠い目)
ヒデノリ(ちくしょう…もうどうにでもなーれ☆)
22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:22:25.67 ID:2XR6MjA2i
ダッダッダッ
タダクニ「ちょっ、ヨシタケ!いつまで走るんだよ、もういいだろ!」ハァハァ
ヨシタケ「俺も!可愛い女の子と!ぶつかりてぇんだ!」ハァハァ
タダクニ「そんな偶然、起こるわけないだろ!もう歩いて行こうぜ!」ハァハァ
ヨシタケ「いやだ!ここで辞めたら!誰かさんみたいにチャンスを無駄にしてしまう気がするんだ!」
~グラウンド~
ミツオ君「…へぶしっ!」
ラグビー部員「どうした?風邪か?」
ミツオ君「いや…大丈夫だよ。…誰か噂でもしてるのかな?」
ラグビー部員「それならいいけど…大会も近いんだから、健康管理頼むぜ?」
タダクニ「ちょっ、ヨシタケ!いつまで走るんだよ、もういいだろ!」ハァハァ
ヨシタケ「俺も!可愛い女の子と!ぶつかりてぇんだ!」ハァハァ
タダクニ「そんな偶然、起こるわけないだろ!もう歩いて行こうぜ!」ハァハァ
ヨシタケ「いやだ!ここで辞めたら!誰かさんみたいにチャンスを無駄にしてしまう気がするんだ!」
~グラウンド~
ミツオ君「…へぶしっ!」
ラグビー部員「どうした?風邪か?」
ミツオ君「いや…大丈夫だよ。…誰か噂でもしてるのかな?」
ラグビー部員「それならいいけど…大会も近いんだから、健康管理頼むぜ?」
23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:26:47.93 ID:2XR6MjA2i
ヨシタケ「うおぉーっ!ヒデノリが羨ましーっ!」ギューン
タダクニ「まだスピードがあがる…だと…?…ハァハァ…ダメだもう限…」
?「…早くしないと遅刻して…」
ドスドス
第二の曲がり角まで1m
タダクニ「あ…」
?(ぶつかる…!)キキーッ!
ドカーン!
タダクニ「おうふっ!」
タダクニ「まだスピードがあがる…だと…?…ハァハァ…ダメだもう限…」
?「…早くしないと遅刻して…」
ドスドス
第二の曲がり角まで1m
タダクニ「あ…」
?(ぶつかる…!)キキーッ!
ドカーン!
タダクニ「おうふっ!」
25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:31:01.16 ID:2XR6MjA2i
ヨシタケ「あれは中央高校の制服…まさかタダクニまでが…何か5mくらい吹っ飛んでたけど……
ちくしょおおぉっー!」ズババババ
※ ヨシタケは無事に時間通り学校に着きました。
?「ちょっとあなた…大丈夫?」ドタドタドタ
タダクニ「…………」死ーン
奈古さん「……タダクニ君…?」
タッビーダツユメヲカナデハジメ♪サイショノページヒライテ♪
ちくしょおおぉっー!」ズババババ
※ ヨシタケは無事に時間通り学校に着きました。
?「ちょっとあなた…大丈夫?」ドタドタドタ
タダクニ「…………」死ーン
奈古さん「……タダクニ君…?」
タッビーダツユメヲカナデハジメ♪サイショノページヒライテ♪
27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:36:12.99 ID:2XR6MjA2i
男子高校生と膝枕
タダクニ「……ん…。」パチリ
タダクニ(……あれ?…俺は寝てたのか?……確か朝はヨシタケ達と登校してて…)
奈古さん「……Zzz…。」
タダクニ(……今の状況を簡単に説明すると…俺は今、公園のベンチに寝そべっている…バイト仲間の
奈古さんに膝枕してもらいながら!!何で!?俺は確か朝……そうだ!ヨシタケを追いかけていたら
交差点で……たしか、車に跳ねられたんだ!!……って事はここは…天国か?でも何故奈古さん!?
とりあえず今言える事は……。)
タダクニ「…奈古さんの膝枕、スゲー気持ちいい……」スリスリ
タダクニ「……ん…。」パチリ
タダクニ(……あれ?…俺は寝てたのか?……確か朝はヨシタケ達と登校してて…)
奈古さん「……Zzz…。」
タダクニ(……今の状況を簡単に説明すると…俺は今、公園のベンチに寝そべっている…バイト仲間の
奈古さんに膝枕してもらいながら!!何で!?俺は確か朝……そうだ!ヨシタケを追いかけていたら
交差点で……たしか、車に跳ねられたんだ!!……って事はここは…天国か?でも何故奈古さん!?
とりあえず今言える事は……。)
タダクニ「…奈古さんの膝枕、スゲー気持ちいい……」スリスリ
29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:41:07.74 ID:2XR6MjA2i
奈古さん「……ん…?」パチリ
タダクニ(どうせここは天国なんだろ?何で奈古さんがいるのか分からないけど……とりあえず、深く
考えるのがどうでもよくなるくらい奈古さんの太ももは柔らかくて…スゲーいい匂い…)スーハースーハー
奈古さん「……タダクニ君?気付いた?」
タダクニ「……!?奈古さん!?」ガバッ
タダクニ(どうせここは天国なんだろ?何で奈古さんがいるのか分からないけど……とりあえず、深く
考えるのがどうでもよくなるくらい奈古さんの太ももは柔らかくて…スゲーいい匂い…)スーハースーハー
奈古さん「……タダクニ君?気付いた?」
タダクニ「……!?奈古さん!?」ガバッ
30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:42:49.45 ID:2XR6MjA2i
奈古さん「朝、私と曲がり角でぶつかって…気絶してたのよ?大丈夫?痛い所はないかしら?」
ちなみに、奈古さんはタダクニをお姫様抱っこして公園まで運びました。
タダクニ「朝……あー!あれ奈古さんとぶつかったのか!てっきり車かと……。」
奈古さん「誰が車よ!相変わらずあんたはデリカシーがないわね!」ゴゥッ
タダクニ「なんでっ!?」バチン
ちなみに、奈古さんはタダクニをお姫様抱っこして公園まで運びました。
タダクニ「朝……あー!あれ奈古さんとぶつかったのか!てっきり車かと……。」
奈古さん「誰が車よ!相変わらずあんたはデリカシーがないわね!」ゴゥッ
タダクニ「なんでっ!?」バチン
31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:44:55.18 ID:2XR6MjA2i
奈古さん「とりあえず怪我はなさそうね。良かったわ。」
タダクニ「俺も最初、死んだかと思ったし、ここが天国じゃなくて良かったよ。」
奈古さん「アンタねぇ……まぁ、私が見通しが悪いところを走っていたのに原因があるし…
ごめんなさい、悪かったわね。」
タダクニ「いやいや、俺も友達追いかけてたから…お互い様だよ!それに、奈古さんは俺の介抱してくれたし…ありがとう!」
奈古さん「……知り合いを放っておける訳ないでしょ。人として当たり前よ。」
タダクニ「それでも、だよ。」ニコ(膝枕気持ちよかったし…。)
奈古さん「……ふん…。」
タダクニ「俺も最初、死んだかと思ったし、ここが天国じゃなくて良かったよ。」
奈古さん「アンタねぇ……まぁ、私が見通しが悪いところを走っていたのに原因があるし…
ごめんなさい、悪かったわね。」
タダクニ「いやいや、俺も友達追いかけてたから…お互い様だよ!それに、奈古さんは俺の介抱してくれたし…ありがとう!」
奈古さん「……知り合いを放っておける訳ないでしょ。人として当たり前よ。」
タダクニ「それでも、だよ。」ニコ(膝枕気持ちよかったし…。)
奈古さん「……ふん…。」
33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:47:07.72 ID:2XR6MjA2i
タダクニ「……それより、これからどうする?学校へ行こうにも、もう11時過ぎてるし……。」
奈古さん「そうね……私は病欠って事にして学校休むわ。アンタは?」
タダクニ「俺も学校休むって事で家に帰るよ。……あ、……」
奈古さん「何?」
タダクニ「…せっかくだしさ、どっかに遊びに行こうよ。」
奈古さん「……は?」
タダクニ「俺達さ、バイトでしか話したことないし…せっかくだから、学校サボって遊ぼうよ。」
奈古さん「そんな不良みたいな事……みっともないじゃない。それに私達制服だし、補導されたら…」
タダクニ「そん時はそん時。むしろ一回くらい補導されてみたいし。行こう行こう!」グイグイ
奈古さん「ちょ…コラ!分かった、分かったから!手を引っ張るな!」
奈古さん「そうね……私は病欠って事にして学校休むわ。アンタは?」
タダクニ「俺も学校休むって事で家に帰るよ。……あ、……」
奈古さん「何?」
タダクニ「…せっかくだしさ、どっかに遊びに行こうよ。」
奈古さん「……は?」
タダクニ「俺達さ、バイトでしか話したことないし…せっかくだから、学校サボって遊ぼうよ。」
奈古さん「そんな不良みたいな事……みっともないじゃない。それに私達制服だし、補導されたら…」
タダクニ「そん時はそん時。むしろ一回くらい補導されてみたいし。行こう行こう!」グイグイ
奈古さん「ちょ…コラ!分かった、分かったから!手を引っ張るな!」
34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:50:02.40 ID:2XR6MjA2i
男子高校生とナンパ
ヒデノリ(…もうこの子に気を使うのもやめだ。風使いとしてでなく、人として普通に接すればいいんだ。)
文学少女「……。」ウズウズ
ヒデノリ「た、立てる?」スッ
文学少女(…手……。)「…ありがとう。」
ヒデノリ「……。」ジー
文学少女「……。」ジー
ヒデノリ&文学少女(き、気まずい…)
ヒデノリ(…もうこの子に気を使うのもやめだ。風使いとしてでなく、人として普通に接すればいいんだ。)
文学少女「……。」ウズウズ
ヒデノリ「た、立てる?」スッ
文学少女(…手……。)「…ありがとう。」
ヒデノリ「……。」ジー
文学少女「……。」ジー
ヒデノリ&文学少女(き、気まずい…)
36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:53:20.90 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ(…やっぱりこの子、頭の中はお花畑だけど、けっこう…いや、かなり顔立ちが良くて美人だな…
じゃなくて!何だこれ!?何でお互いに向き合って見つめ合ってるの!?しかも何故か、目線を外し
したくても本能的に目を離せない!……くそ、ここで照れたら余計変な空気に………)
文学少女(な、何か言わなきゃいけないんだろうけど、何も言葉が浮かんでこない…どうしよう…
向こうも真剣な顔をしてるし…何か緊張して…体が…熱い…。)カァ///
ヒデノリ(顔を赤らめるなぁーッ!こっちも恥ずかしくなってくるだろうがっ!何でこの子と絡むと必ず変な空気になるんだよ…!)カァ///
ヒデノリ(…もう駄目だ!このままだとまたこの子の世界に飲み込まれちまう!この状況を打破する
ために言うぞ!!ただ一言、『それじゃ学校あるんで失礼しますね。』とッ!!)
文学少女「……///。」ドキドキ
ヒデノリ(やべぇ、スゲー可愛いよマジで……じゃなくてッ!散々苦しめられたが、これで終わりだ!行くぜ!)
じゃなくて!何だこれ!?何でお互いに向き合って見つめ合ってるの!?しかも何故か、目線を外し
したくても本能的に目を離せない!……くそ、ここで照れたら余計変な空気に………)
文学少女(な、何か言わなきゃいけないんだろうけど、何も言葉が浮かんでこない…どうしよう…
向こうも真剣な顔をしてるし…何か緊張して…体が…熱い…。)カァ///
ヒデノリ(顔を赤らめるなぁーッ!こっちも恥ずかしくなってくるだろうがっ!何でこの子と絡むと必ず変な空気になるんだよ…!)カァ///
ヒデノリ(…もう駄目だ!このままだとまたこの子の世界に飲み込まれちまう!この状況を打破する
ために言うぞ!!ただ一言、『それじゃ学校あるんで失礼しますね。』とッ!!)
文学少女「……///。」ドキドキ
ヒデノリ(やべぇ、スゲー可愛いよマジで……じゃなくてッ!散々苦しめられたが、これで終わりだ!行くぜ!)
40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/18(水) 23:59:29.61 ID:2XR6MjA2i
ヒデノリ「あ、あの!」
文学少女「は、はいっ!?」ビクッ
ヒデノリ「もしよければ、少しお茶でもしませんか?」キリリ
(なに言ってるんだ俺はーッ!?)
文学少女「は、はいっ!?」ビクッ
ヒデノリ「もしよければ、少しお茶でもしませんか?」キリリ
(なに言ってるんだ俺はーッ!?)
41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:01:18.61 ID:CKohcPk4i
文学少女「あ…は、はっはいっ!!」
ヒデノリ(やった…!じゃなくて了承するんじゃねーよ!学校どうするんだよこらやべーちょーうれしー!)
ヒデノリ「じゃあ、行きましょうか。」スッ
(何手を差し出してんの俺?バカなの死ぬの?)
文学少女「はいッ!」ギュッ
(あ……つい…繋いじゃった…///)
ヒデノリ(うっひょー手ーやわらけーテンション上がってきたマジで!…もうどうにでもなーれ☆)
ヒデノリ(やった…!じゃなくて了承するんじゃねーよ!学校どうするんだよこらやべーちょーうれしー!)
ヒデノリ「じゃあ、行きましょうか。」スッ
(何手を差し出してんの俺?バカなの死ぬの?)
文学少女「はいッ!」ギュッ
(あ……つい…繋いじゃった…///)
ヒデノリ(うっひょー手ーやわらけーテンション上がってきたマジで!…もうどうにでもなーれ☆)
45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:08:13.14 ID:CKohcPk4i
男子高校生とデート1
奈古さん「それで?繁華街に来たのはいいけど、どこに行く気なの?」
タダクニ「そうだなぁ…。とりあえずお腹空いたし、お昼を食べに行こうよ。マoクでいい?」
奈古さん「マoクって…あんたねぇ、仮にもデートなんだからもっとマシな選択肢はないの?」
タダクニ「え……で、デート?」
奈古さん「男女二人きりで遊んでるだから…デートでしょうが。///」
タダクニ(デートって……あのリア充がよくやる…マジか、俺今デートしてるのか…?奈古さんと!?)
奈古さん「どうしたの?顔赤いけど…?」
タダクニ「えっと…ごめん……デートだと思ったら……何をしたらいいか分からなくなっちゃった…」ガチガチ
奈古さん「それで?繁華街に来たのはいいけど、どこに行く気なの?」
タダクニ「そうだなぁ…。とりあえずお腹空いたし、お昼を食べに行こうよ。マoクでいい?」
奈古さん「マoクって…あんたねぇ、仮にもデートなんだからもっとマシな選択肢はないの?」
タダクニ「え……で、デート?」
奈古さん「男女二人きりで遊んでるだから…デートでしょうが。///」
タダクニ(デートって……あのリア充がよくやる…マジか、俺今デートしてるのか…?奈古さんと!?)
奈古さん「どうしたの?顔赤いけど…?」
タダクニ「えっと…ごめん……デートだと思ったら……何をしたらいいか分からなくなっちゃった…」ガチガチ
47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:12:19.66 ID:xx2l4dQji
奈古さん「はぁ!?アンタ自分から強引に誘っといて…それに!デートって行ったって、付き合ってる
とか…そんなんじゃ…///」
タダクニ「ごめん……その、遊びを誘ったのも友達感覚で…いつも仲のいい奴らと遊ぶのと同じノリで…///」
奈古さん「はぁ…どうりで積極的だと思ったら…。私も異性として意識するよりか、その方が楽でいいけど…」
タダクニ「さっき、手も繋いじゃったよね…?ごめん…///」モジモジ
奈古さん「言うな!私まで恥ずかしくなる!もうマoクでいいからさっさと行くわよ!///」
タダクニ「わ…分かったよ」オドオド
とか…そんなんじゃ…///」
タダクニ「ごめん……その、遊びを誘ったのも友達感覚で…いつも仲のいい奴らと遊ぶのと同じノリで…///」
奈古さん「はぁ…どうりで積極的だと思ったら…。私も異性として意識するよりか、その方が楽でいいけど…」
タダクニ「さっき、手も繋いじゃったよね…?ごめん…///」モジモジ
奈古さん「言うな!私まで恥ずかしくなる!もうマoクでいいからさっさと行くわよ!///」
タダクニ「わ…分かったよ」オドオド
48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:15:45.31 ID:xx2l4dQji
~マoク~
タダクニ「席は窓際にいこうか?」
奈古さん「別に、どこでもいい。」
タダクニ「…じゃあ、せっかく空いてるから窓際に行こうよ。」
奈古さん「…。」
タダクニ「どうぞ」ガタッ
奈古さん「…わざわざ椅子なんか引かなくていい。」
タダクニ「いや、まぁ…やっぱりデートだし、女性に気を使わなきゃなって思って…///。」
奈古さん「…じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ。ありがとう。」
タダクニ「……。」ジーッ
奈古さん「…何?どうしたの?」
タダクニ「席は窓際にいこうか?」
奈古さん「別に、どこでもいい。」
タダクニ「…じゃあ、せっかく空いてるから窓際に行こうよ。」
奈古さん「…。」
タダクニ「どうぞ」ガタッ
奈古さん「…わざわざ椅子なんか引かなくていい。」
タダクニ「いや、まぁ…やっぱりデートだし、女性に気を使わなきゃなって思って…///。」
奈古さん「…じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ。ありがとう。」
タダクニ「……。」ジーッ
奈古さん「…何?どうしたの?」
50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:18:10.28 ID:xx2l4dQji
タダクニ「いや、意外に奈古さんって食べないんだなって思って…」
奈古さん「私は一人前で充分なのよッ!」
タダクニ「ひっ…ごめんなさい…。」
奈古さん「あんたね…本当言葉に気をつけないと、彼女できた時にすぐフられるわよ。」
タダクニ「…すいませんでした。」
奈古さん「…もう気にしなくていいわよ。さ、食べましょうか。」
タダクニ「…う、うん。…じゃあ、気を取り直して、いただきまーす。」アーン
奈古さん「ご馳走様」ドン
タダクニ「えぇッ!?はやッ!」
51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:24:09.73 ID:xx2l4dQji
男子高校生とチョコレートパフェ
~喫茶店~
ヒデノリ「…何を頼むか決めました?」
文学少女「えっと…はい。決まりました。」
ヒデノリ「じゃ、店員さん呼びますね…すいませーん。」
店員「何すか?」
ヒデノリ「ブレンドコーヒーと…」
文学少女「…チョコレートパフェをお願いします。」
店員「マジちょー良いチョイスじゃないスか。じゃ、お持ちしますね。ウィッシュ☆」
~喫茶店~
ヒデノリ「…何を頼むか決めました?」
文学少女「えっと…はい。決まりました。」
ヒデノリ「じゃ、店員さん呼びますね…すいませーん。」
店員「何すか?」
ヒデノリ「ブレンドコーヒーと…」
文学少女「…チョコレートパフェをお願いします。」
店員「マジちょー良いチョイスじゃないスか。じゃ、お持ちしますね。ウィッシュ☆」
53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:29:11.63 ID:xx2l4dQji
ヒデノリ(…この子の手…柔らかくて暖かかったたな、また繋ぎたい……じゃなくて!
とりあえず、喫茶店に来たはいいが、緊張して何を話したらいいか全然分からん…
何か…何か話題をふらなきゃつまらない男と思われてしまう…)
文学少女「あ…あの!」
ヒデノリ「は、はい!?何でしょう!?」
文学少女「あの…その、敬語はやめませんか?」
ヒデノリ「…!…そうだね、じゃあお互い敬語はナシって事で。」
(気を使わせてしまったか…)
文学少女「うん!」
店員「おまたせしました~ブレンドコーヒーと~うふふ☆チョコレートパフェだよ~☆わぁ、おいしそー!」
ヒデノリ(チョコレートパフェか…また乙女なモノを…
はっ!?これは…まさか)
とりあえず、喫茶店に来たはいいが、緊張して何を話したらいいか全然分からん…
何か…何か話題をふらなきゃつまらない男と思われてしまう…)
文学少女「あ…あの!」
ヒデノリ「は、はい!?何でしょう!?」
文学少女「あの…その、敬語はやめませんか?」
ヒデノリ「…!…そうだね、じゃあお互い敬語はナシって事で。」
(気を使わせてしまったか…)
文学少女「うん!」
店員「おまたせしました~ブレンドコーヒーと~うふふ☆チョコレートパフェだよ~☆わぁ、おいしそー!」
ヒデノリ(チョコレートパフェか…また乙女なモノを…
はっ!?これは…まさか)
57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:32:30.90 ID:Y/FcDMYZ0
なんでダイゴとローラなんだよ
59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:33:56.25 ID:xx2l4dQji
文学少女(やっぱり、スプーンが二つ…一緒に食べたいな…私、こういうのを男の子と食べるのが
夢だったんだよね…)
ヒデノリ(…一緒にたべよう…って事なのか!?やっぱりこの子は漫画みたいな事に憧れを抱いてる子
なんだな…何かだんだんこの子の事が分かってきたぞ。)
文学少女(頑張れ私!ここは緊張せずに普通に言うのよ。キョどったら変な女と思われちゃう!)
文学少女「い…一緒に…食べよ?」キャッルーン☆
(何かぶりっ子みたいな感じになってしまった!)
ヒデノリ「好きです。」
文学少女「えぇっ!?」
夢だったんだよね…)
ヒデノリ(…一緒にたべよう…って事なのか!?やっぱりこの子は漫画みたいな事に憧れを抱いてる子
なんだな…何かだんだんこの子の事が分かってきたぞ。)
文学少女(頑張れ私!ここは緊張せずに普通に言うのよ。キョどったら変な女と思われちゃう!)
文学少女「い…一緒に…食べよ?」キャッルーン☆
(何かぶりっ子みたいな感じになってしまった!)
ヒデノリ「好きです。」
文学少女「えぇっ!?」
60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:37:44.71 ID:xx2l4dQji
ヒデノリ「あ、いっいや!チョ、チョコレート、ぱ、パフェがさぁッ!」
(あぶねー!愛しすぎて、何か精神が一巡して変なこと言っちまったよ!)
文学少女「な、何だ、そうだったんだ!」
(勘違いするところだった…)
ヒデノリ「じゃ、じゃあ、遠慮なくいただきまーす!」
文学少女「い、いただきまーす。」
文学少女「…甘くて美味しいね」モグモグ
ヒデノリ「そうだね、二人で食べてるから余計にね。」
(マジ何言ってんの俺!?死にてー!)
文学少女「フーッ!フーッ!」カァッ///
ヒデノリ(何かすんごい興奮してるー!?)
(あぶねー!愛しすぎて、何か精神が一巡して変なこと言っちまったよ!)
文学少女「な、何だ、そうだったんだ!」
(勘違いするところだった…)
ヒデノリ「じゃ、じゃあ、遠慮なくいただきまーす!」
文学少女「い、いただきまーす。」
文学少女「…甘くて美味しいね」モグモグ
ヒデノリ「そうだね、二人で食べてるから余計にね。」
(マジ何言ってんの俺!?死にてー!)
文学少女「フーッ!フーッ!」カァッ///
ヒデノリ(何かすんごい興奮してるー!?)
61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:40:09.46 ID:xx2l4dQji
男子高校生とデート2
タダクニ「さてと、ご飯も食べ終わったし、どこに行こうか?」
奈古さん「…今日はどこに行っても文句は言わないから、タダクニ君の行きたい所でいいわよ。」
タダクニ「そう?それじゃあ…」
~映画館~
タダクニ「どう?何かデートっぽいでしょ?」
奈古さん「別にデートって言葉にこだわらなくていいじゃない。まぁ、無難なところね。」
タダクニ「さてと、今は何がやってるのかな…」
(えーっと今からすぐ上映されるのは…恋愛モノとアニメ映画か…やっぱり女の子は恋愛モノ好きだよな…)
奈古さん「今やってる映画は全部見たことないから何でもいいわよ。」
タダクニ(デートでアニメも何か変な感じするし、恋愛モノで行くか…。)
「すみません、『恋するアークデーモン』を高校生二枚で。」
タダクニ「さてと、ご飯も食べ終わったし、どこに行こうか?」
奈古さん「…今日はどこに行っても文句は言わないから、タダクニ君の行きたい所でいいわよ。」
タダクニ「そう?それじゃあ…」
~映画館~
タダクニ「どう?何かデートっぽいでしょ?」
奈古さん「別にデートって言葉にこだわらなくていいじゃない。まぁ、無難なところね。」
タダクニ「さてと、今は何がやってるのかな…」
(えーっと今からすぐ上映されるのは…恋愛モノとアニメ映画か…やっぱり女の子は恋愛モノ好きだよな…)
奈古さん「今やってる映画は全部見たことないから何でもいいわよ。」
タダクニ(デートでアニメも何か変な感じするし、恋愛モノで行くか…。)
「すみません、『恋するアークデーモン』を高校生二枚で。」
62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:43:14.58 ID:xx2l4dQji
奈古さん「それにしても、普通に制服で遊んでるのに、意外に声をかけられないわね」
タダクニ「所詮、俺たちお客様だし、あまり関心はないんじゃないかな?」
奈古さん「そういうものかしら。
そういえば、今から見るのはどんな映画なの?」
タダクニ「えーっと…昔アークデーモンって呼ばれてたいじめっ子の女の子が、昔いじめていた
男の子に恋をする話…らしいよ。」
奈古さん「…何かどっかで聞いたことあるストーリーね…」
タダクニ「原作は人気ネットコミックらしいからね、多分面白いと思うよ。」
奈古さん「それじゃあ、期待させてもらおうかしら。タダクニ君のチョイスに。」ニヤ
タダクニ「そう言われるとすごいプレッシャーが…つまんなかったらごめんね。」
奈古さん「…せっかくデートしてるのに、文句を言うわけないでしょ。私はそんな女じゃないわ。」
タダクニ「奈古さん…。」
奈古さん「そろそろ始まりそうだし、静かにしましょうか。」
タダクニ「…うん。」
ヒデノリ「すいません、『文学少女と風使い』高校生二枚で。」
文学少女「~♪」
タダクニ「所詮、俺たちお客様だし、あまり関心はないんじゃないかな?」
奈古さん「そういうものかしら。
そういえば、今から見るのはどんな映画なの?」
タダクニ「えーっと…昔アークデーモンって呼ばれてたいじめっ子の女の子が、昔いじめていた
男の子に恋をする話…らしいよ。」
奈古さん「…何かどっかで聞いたことあるストーリーね…」
タダクニ「原作は人気ネットコミックらしいからね、多分面白いと思うよ。」
奈古さん「それじゃあ、期待させてもらおうかしら。タダクニ君のチョイスに。」ニヤ
タダクニ「そう言われるとすごいプレッシャーが…つまんなかったらごめんね。」
奈古さん「…せっかくデートしてるのに、文句を言うわけないでしょ。私はそんな女じゃないわ。」
タダクニ「奈古さん…。」
奈古さん「そろそろ始まりそうだし、静かにしましょうか。」
タダクニ「…うん。」
ヒデノリ「すいません、『文学少女と風使い』高校生二枚で。」
文学少女「~♪」
64 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:45:48.65 ID:xx2l4dQji
『としゆきの…あったかい…やっと一つなれたね』
『う…オェぇぇっ!……すまん羽原、やはりトラウマのせいで…』
『いいの…それは私の責任だし…このまま、二人でゲロまみれでぐちゃぐちゃのめちゃくちゃになって…
いっぱい気持ちよく…なろ…?』
『は、羽原ぁッ!好きだおぇぇっ!』
『んはぁ!とひゆきのゲロおいひいよぉっ!わらひももらいゲロしちゃうよぉぉおオエぇぇっ!』
タダクニ(何だよこの映画!ベッドシーンが過激すぎないか!?これでR15指定なの!?)
奈古さん「……///。」
タダクニ「…何かすごい映画だったね…。」ハハハ
奈古さん「そうね…でもなかなか面白かった。」
タダクニ「マジで!?」
『う…オェぇぇっ!……すまん羽原、やはりトラウマのせいで…』
『いいの…それは私の責任だし…このまま、二人でゲロまみれでぐちゃぐちゃのめちゃくちゃになって…
いっぱい気持ちよく…なろ…?』
『は、羽原ぁッ!好きだおぇぇっ!』
『んはぁ!とひゆきのゲロおいひいよぉっ!わらひももらいゲロしちゃうよぉぉおオエぇぇっ!』
タダクニ(何だよこの映画!ベッドシーンが過激すぎないか!?これでR15指定なの!?)
奈古さん「……///。」
タダクニ「…何かすごい映画だったね…。」ハハハ
奈古さん「そうね…でもなかなか面白かった。」
タダクニ「マジで!?」
66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:47:18.67 ID:xx2l4dQji
男子高校生と心の変化
ヒデノリ「映画どうだった?」
文学少女「すごく面白かったけど、ヒデノリ君は?」
ヒデノリ「…まぁ、想像以上に面白かったかな」
文学少女「河原のシーンがやっぱり1番良かったかな。」
ヒデノリ「やっさんは本当に河原が好きだな。」
文学少女「ヒデノリ君は好きじゃないの?」
ヒデノリ「まぁ、嫌いでもないかな?」
文学少女「本当は好きな癖に。」
ヒデノリ「映画どうだった?」
文学少女「すごく面白かったけど、ヒデノリ君は?」
ヒデノリ「…まぁ、想像以上に面白かったかな」
文学少女「河原のシーンがやっぱり1番良かったかな。」
ヒデノリ「やっさんは本当に河原が好きだな。」
文学少女「ヒデノリ君は好きじゃないの?」
ヒデノリ「まぁ、嫌いでもないかな?」
文学少女「本当は好きな癖に。」
68 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:49:31.78 ID:xx2l4dQji
恋するアークデーモン→恋愛、R15指定
文学少女と風使い→アニメ、能力バトルもの
文学少女と風使い→アニメ、能力バトルもの
69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:51:36.20 ID:xx2l4dQji
ヒデノリ(…大分打ち解けたから、ぎこちなさもなくなって普通に会話ができるようになったな。
もしかしたら本当の彼女は、気さくで友達も多いのかもしれないな。)
文学少女「ヒデノリ君、次は本屋に行ってもいいかな?読みたい本があるの。」
ヒデノリ「いいよ、ついでに俺も新しい本を買おうかな。何かオススメとかある?」
文学少女「私が良く読むのは…」
ヒデノリ(なんだろう、今は別の意味で、人生が充実してる気がする…俺は今、幸せだ…。)
もしかしたら本当の彼女は、気さくで友達も多いのかもしれないな。)
文学少女「ヒデノリ君、次は本屋に行ってもいいかな?読みたい本があるの。」
ヒデノリ「いいよ、ついでに俺も新しい本を買おうかな。何かオススメとかある?」
文学少女「私が良く読むのは…」
ヒデノリ(なんだろう、今は別の意味で、人生が充実してる気がする…俺は今、幸せだ…。)
71 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:53:14.17 ID:xx2l4dQji
男子高校生とデート3
~ゲームセンター~
タダクニ「奈古さんってやっぱりあんまりゲームセンターって来ない?」
奈古さん「そうね…友達とたまに少し寄る…くらい。」
タダクニ「ここは2人用のゲームが多いんだ。俺がカバーするから奈古さんは楽しんでね。」
奈古さん「それじゃあよろしく頼むわ。」
タダクニ「まずはガンシューティングから!」
タダクニ「やべ!ゲームオーバーに…。」
奈古さん「……。」スドドドドド
ラスボス『ぬわーっ!』
スゲーアノポッチャリノコゼンクリシタゾ!
アレッテベリーハードダヨナ?
奈古さん「なかなかおもしろいわね。」フゥ
タダクニ「マジで…?」
~ゲームセンター~
タダクニ「奈古さんってやっぱりあんまりゲームセンターって来ない?」
奈古さん「そうね…友達とたまに少し寄る…くらい。」
タダクニ「ここは2人用のゲームが多いんだ。俺がカバーするから奈古さんは楽しんでね。」
奈古さん「それじゃあよろしく頼むわ。」
タダクニ「まずはガンシューティングから!」
タダクニ「やべ!ゲームオーバーに…。」
奈古さん「……。」スドドドドド
ラスボス『ぬわーっ!』
スゲーアノポッチャリノコゼンクリシタゾ!
アレッテベリーハードダヨナ?
奈古さん「なかなかおもしろいわね。」フゥ
タダクニ「マジで…?」
73 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:55:17.97 ID:xx2l4dQji
タダクニ「次は音ゲーをやろうか!」
奈古さん「…リズムに乗ればいいのね…。」
パーフェクト!
パーフェクト!
パーフェクトゥゥーッ!
奈古さん「ちょっと張り切りすぎちゃったわ
///。」
タダクニ「ぐ…次はレースゲーム!」
奈古さん「タダクニ君はやらないの?」ギュイーン
タダクニ「もうゲームオーバーになっちゃったの!」
奈古さん「…リズムに乗ればいいのね…。」
パーフェクト!
パーフェクト!
パーフェクトゥゥーッ!
奈古さん「ちょっと張り切りすぎちゃったわ
///。」
タダクニ「ぐ…次はレースゲーム!」
奈古さん「タダクニ君はやらないの?」ギュイーン
タダクニ「もうゲームオーバーになっちゃったの!」
75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 00:58:38.34 ID:xx2l4dQji
タダクニ「奈古さん!あのぬいぐるみ欲しいでしょ!?とってあげるよ!デートだし!俺UFOキャッチャー得意なんだ!」ダダッ
奈古さん「別に欲しくないけど…」
タダクニ「あれ?おかしいな?今日はうまくいかない…」←1200円使ってる
奈古さん「…ちょっと私にやらせて。」
タダクニ「…え?」
スゲーイッパツデレンゾク2コ!
テンサイカアノコ!?
奈古さん「はい、タダクニ君の分」スッ ←200円使った
タダクニ「あ…ありがとう。」
奈古さん「あれは何?」
タダクニ「ん…あれ?アレはパンチングマシーンだけど…」ズーン
ズガンッ!!
ベストスコアダ!
イマノパンチミエナカッタ…
オトヲオキザリニシテタナ…
タダクニ「うわあぁ~ん!もうやだこの子ぉ!」
奈古さん「別に欲しくないけど…」
タダクニ「あれ?おかしいな?今日はうまくいかない…」←1200円使ってる
奈古さん「…ちょっと私にやらせて。」
タダクニ「…え?」
スゲーイッパツデレンゾク2コ!
テンサイカアノコ!?
奈古さん「はい、タダクニ君の分」スッ ←200円使った
タダクニ「あ…ありがとう。」
奈古さん「あれは何?」
タダクニ「ん…あれ?アレはパンチングマシーンだけど…」ズーン
ズガンッ!!
ベストスコアダ!
イマノパンチミエナカッタ…
オトヲオキザリニシテタナ…
タダクニ「うわあぁ~ん!もうやだこの子ぉ!」
77 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:01:27.43 ID:+IelEfofO
タダクニが女の子になればよくね(提案)
78 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:02:09.64 ID:xx2l4dQji
タダクニ「う…くそぉ……格闘ゲームで…勝負だ…。」グスン
奈古さん「……いいわ。」
タダクニ「うおぉりゃああっ!!」ガチャガチャガチャガチャ
奈古さん「……。」
ユーウィン!
タダクニ「やったあぁーッ!勝った!勝ったよ奈古さーん!」ギュー
奈古さん「…良かったわね」ナデナデ
タダクニ「…。」
奈古さん「タダクニ君、どうしたの?」
タダクニ「えっと、やっぱりその、デートの定番だし、思い出になるから…プリクラとか…。」
奈古さん「……遠慮しとくわ。」
タダクニ「…!…そうだね!俺も何か小っ恥ずかしいし…。やめとこうか!」
奈古さん「……。」
奈古さん「……いいわ。」
タダクニ「うおぉりゃああっ!!」ガチャガチャガチャガチャ
奈古さん「……。」
ユーウィン!
タダクニ「やったあぁーッ!勝った!勝ったよ奈古さーん!」ギュー
奈古さん「…良かったわね」ナデナデ
タダクニ「…。」
奈古さん「タダクニ君、どうしたの?」
タダクニ「えっと、やっぱりその、デートの定番だし、思い出になるから…プリクラとか…。」
奈古さん「……遠慮しとくわ。」
タダクニ「…!…そうだね!俺も何か小っ恥ずかしいし…。やめとこうか!」
奈古さん「……。」
79 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:05:23.54 ID:xx2l4dQji
男子高校生と帰り道
タダクニ「…結局、補導もされずに遊び尽くしたね。」
奈古さん「柄にもなくはしゃぎ過ぎて、疲れたわ。」
タダクニ「あれで!?はしゃいでたの!?」
奈古さん「あんなに楽しかったは久しぶりだったからね」ニコ
タダクニ「…!…奈古さん、じゃあ今日のデートは…」
奈古さん「まだそんな事気にしてたの?…そうね…初めてにしては上出来なんじゃない?」
タダクニ「よっしゃあっ!やったぜ!」グッ
奈古さん「…そんなに嬉しい?」
タダクニ「え?…いや…まぁ…何か嬉しいんだよね。
また、予定が合ったら遊びに行こうよ。」
奈古さん「…いいわよ。…今日は…ありがとう///」
タダクニ「…え…?…あ……うん///」
タダクニ「…結局、補導もされずに遊び尽くしたね。」
奈古さん「柄にもなくはしゃぎ過ぎて、疲れたわ。」
タダクニ「あれで!?はしゃいでたの!?」
奈古さん「あんなに楽しかったは久しぶりだったからね」ニコ
タダクニ「…!…奈古さん、じゃあ今日のデートは…」
奈古さん「まだそんな事気にしてたの?…そうね…初めてにしては上出来なんじゃない?」
タダクニ「よっしゃあっ!やったぜ!」グッ
奈古さん「…そんなに嬉しい?」
タダクニ「え?…いや…まぁ…何か嬉しいんだよね。
また、予定が合ったら遊びに行こうよ。」
奈古さん「…いいわよ。…今日は…ありがとう///」
タダクニ「…え…?…あ……うん///」
81 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:08:43.78 ID:xx2l4dQji
タダクニ「…あ、そういえば今日は運が良かったな。」
奈古さん「なんで?」
タダクニ「今日行ったゲーセンは良くうちの学校の奴らが来るからね。はち合わせしなくて良かった
よ。」
奈古さん「…それは、私といたのを見られたくなかった……って事?」
タダクニ「うん、見つかると厄介なんだよな~この前なんか囲まれちゃってさ、ただの道案内だったのに…」
奈古さん「……。」
タダクニ「…奈古さん?」
奈古さん「…何でもない、気にしないで…」
タダクニ「……?」
奈古さん「なんで?」
タダクニ「今日行ったゲーセンは良くうちの学校の奴らが来るからね。はち合わせしなくて良かった
よ。」
奈古さん「…それは、私といたのを見られたくなかった……って事?」
タダクニ「うん、見つかると厄介なんだよな~この前なんか囲まれちゃってさ、ただの道案内だったのに…」
奈古さん「……。」
タダクニ「…奈古さん?」
奈古さん「…何でもない、気にしないで…」
タダクニ「……?」
82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:12:23.80 ID:xx2l4dQji
ヒデノリ「あっという間に夕方だ~。」
文学少女「うん、楽しい時間が過ぎるのは早いからね。」
ヒデノリ「…ああ、そうだな…///。」
(無自覚で言ってるとしたら…なんて恐ろしい子なんだろう…。)
タダクニ「あ」
ヒデノリ「ん?」
タダ&ヒデ(うわああぁぁっ!出会っちまったぁー!知り合いと!)
タダクニ(しかし、幸運な事に、相手も女の子を連れている!)
ヒデノリ(無難に言い訳すれば、簡単に回避できる!)
奈古さん「……。」
文学少女「ひっ!」ビクッ
文学少女「うん、楽しい時間が過ぎるのは早いからね。」
ヒデノリ「…ああ、そうだな…///。」
(無自覚で言ってるとしたら…なんて恐ろしい子なんだろう…。)
タダクニ「あ」
ヒデノリ「ん?」
タダ&ヒデ(うわああぁぁっ!出会っちまったぁー!知り合いと!)
タダクニ(しかし、幸運な事に、相手も女の子を連れている!)
ヒデノリ(無難に言い訳すれば、簡単に回避できる!)
奈古さん「……。」
文学少女「ひっ!」ビクッ
83 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:14:24.67 ID:xx2l4dQji
ヒデノリ(まずは先制する!)
「…おーす、タダクニ。俺は今、知り合いの子とたまたま会って、途中まで一緒に帰ってるんだけど…
お前は?隣にいる人は…彼女?」
タダクニ(やられた!先制をとられた!しかも分かりやすい説明口調で若干の違和感も感じるが
状況が状況なだけに下手に言及すると自爆するおそれがある…しかし、これがお互いの幸せのための最善策…
テンプレ通りの言い訳をするのがベター…!)
「はは…何言ってんだよ、この人はバイト仲間、ヒデノリと一緒で、途中まで一緒に帰ってるんだよ。」
ヒデノリ「そっか…じゃあ、一応俺、彼女を送っていかなきわゃ行けないから、また明日な!」
タダクニ「うん、じゃあな~。」
(ふぅ、何とか危機は去ったな。)
奈古さん「…。」
タダクニ「…奈古さん、俺たちも帰ろうか…。」
奈古さん「…タダクニ君、私の家こっちだから。それじゃ、またバイトで。」ダッダッダ
タダクニ「あ、奈古さん!……
何か、俺…マズイこと言っちゃったかな……分からない…」
奈古さん(ごめんなさい…タダクニ君…。)ダッダッダ
タダクニ(……奈古さん…。)
「…おーす、タダクニ。俺は今、知り合いの子とたまたま会って、途中まで一緒に帰ってるんだけど…
お前は?隣にいる人は…彼女?」
タダクニ(やられた!先制をとられた!しかも分かりやすい説明口調で若干の違和感も感じるが
状況が状況なだけに下手に言及すると自爆するおそれがある…しかし、これがお互いの幸せのための最善策…
テンプレ通りの言い訳をするのがベター…!)
「はは…何言ってんだよ、この人はバイト仲間、ヒデノリと一緒で、途中まで一緒に帰ってるんだよ。」
ヒデノリ「そっか…じゃあ、一応俺、彼女を送っていかなきわゃ行けないから、また明日な!」
タダクニ「うん、じゃあな~。」
(ふぅ、何とか危機は去ったな。)
奈古さん「…。」
タダクニ「…奈古さん、俺たちも帰ろうか…。」
奈古さん「…タダクニ君、私の家こっちだから。それじゃ、またバイトで。」ダッダッダ
タダクニ「あ、奈古さん!……
何か、俺…マズイこと言っちゃったかな……分からない…」
奈古さん(ごめんなさい…タダクニ君…。)ダッダッダ
タダクニ(……奈古さん…。)
85 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:16:16.01 ID:xx2l4dQji
男子高校生と一大決心
文学少女「ありがとう、ヒデノリ君。今日はとても楽しかった。」
ヒデノリ「こちらこそ、俺も普段友達と遊ぶのと違う楽しさがあって…すごく楽しかったよ。」
文学少女「…わ、私も…。」
ヒデノリ「……あ、あのさ!最後に…番号とアドレス交換しよう…よ…。」
文学少女「…うん!いいよ!」
ヒデノリ(良かった~断られたら割腹自殺するところだったわ…)
「じゃあ、赤外線で受信して…」
文学少女「え?Bumpじゃなくて?」
ヒデノリ「スマホかよ!?」
文学少女「ありがとう、ヒデノリ君。今日はとても楽しかった。」
ヒデノリ「こちらこそ、俺も普段友達と遊ぶのと違う楽しさがあって…すごく楽しかったよ。」
文学少女「…わ、私も…。」
ヒデノリ「……あ、あのさ!最後に…番号とアドレス交換しよう…よ…。」
文学少女「…うん!いいよ!」
ヒデノリ(良かった~断られたら割腹自殺するところだったわ…)
「じゃあ、赤外線で受信して…」
文学少女「え?Bumpじゃなくて?」
ヒデノリ「スマホかよ!?」
86 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:19:32.59 ID:xx2l4dQji
文学少女「登録よし…と。」
ヒデノリ「……帰ったらまた連絡するよ。」
文学少女「うん。」
ヒデノリ「メールもいっぱいしよう!電話も!」
文学少女「…うん!…///」
ヒデノリ「そしてまた!一緒に出かけよう!俺と二人で!」
文学少女「うん!」
ヒデノリ「…じゃ、また!」ダダダ
文学少女「気を付けて帰ってねー!さようならーっ!」
ヒデノリ(…俺はもう、決意した。クサイ台詞を言いまくっても、全然恥ずかしくない。
いつか俺は…あの子に告白して…あの子の彼氏になる!)
ヒデノリ「……帰ったらまた連絡するよ。」
文学少女「うん。」
ヒデノリ「メールもいっぱいしよう!電話も!」
文学少女「…うん!…///」
ヒデノリ「そしてまた!一緒に出かけよう!俺と二人で!」
文学少女「うん!」
ヒデノリ「…じゃ、また!」ダダダ
文学少女「気を付けて帰ってねー!さようならーっ!」
ヒデノリ(…俺はもう、決意した。クサイ台詞を言いまくっても、全然恥ずかしくない。
いつか俺は…あの子に告白して…あの子の彼氏になる!)
88 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:25:47.88 ID:xx2l4dQji
男子高校生とバイト仲間
~ピザ屋~
タダクニ「ちーっす。」
奈古さん「…ちーす。」
タダクニ「…あれ?ヤスノリは?」
奈古さん「まだ来てないわ。遅刻じゃない?」
タダクニ「…そ、そっか。」
奈古さん「……今日は結構忙しいから配達に行って。私が厨房をやるから。」サクッサクッ
タダクニ「……うん、準備するね。」
(いつも通りの…奈古さん…だよな?)
奈古さん「……。」トントントントン
~ピザ屋~
タダクニ「ちーっす。」
奈古さん「…ちーす。」
タダクニ「…あれ?ヤスノリは?」
奈古さん「まだ来てないわ。遅刻じゃない?」
タダクニ「…そ、そっか。」
奈古さん「……今日は結構忙しいから配達に行って。私が厨房をやるから。」サクッサクッ
タダクニ「……うん、準備するね。」
(いつも通りの…奈古さん…だよな?)
奈古さん「……。」トントントントン
89 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:29:15.57 ID:xx2l4dQji
タダクニ「…ねぇ、奈古さん。」
奈古さん「……何?」
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに…」
奈古さん「ごめんなさい、両方予定が入ってるの。」
タダクニ「……じゃあ、来週は?」
奈古さん「……来週も。」
タダクニ「…再来週。」
奈古さん「無理ね。
タダクニ「…ねぇ、予定って何?そんなに忙しいの?」
奈古さん「…何であなたに私のプライベートを詮索されなきゃいけないの?そんなんだから彼女できないのよ。」
奈古さん「……何?」
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに…」
奈古さん「ごめんなさい、両方予定が入ってるの。」
タダクニ「……じゃあ、来週は?」
奈古さん「……来週も。」
タダクニ「…再来週。」
奈古さん「無理ね。
タダクニ「…ねぇ、予定って何?そんなに忙しいの?」
奈古さん「…何であなたに私のプライベートを詮索されなきゃいけないの?そんなんだから彼女できないのよ。」
90 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:31:10.86 ID:xx2l4dQji
タダクニ「…ぐ…確かにそうかもしれない。悪かったよ。じゃあ、何でこの前遊んだ日から…
…怒ってるの?」
奈古さん「…別に怒ってない。」
タダクニ「俺、何か悪いことした?」
奈古さん「だから、怒ってないから。」
タダクニ「もし、俺が失礼な事したなら謝るよ。ごめん。」
奈古さん「…!…怒ってないから謝らないで…!」
タダクニ「怒ってるじゃないか!」
奈古さん「怒ってないって言ってるでしょっ!!」バンッ!
タダクニ「…分かった、それならもういい…。」
奈古さん「……ぁ…。」
タダクニ「……配達に行ってくる。」バタン
…怒ってるの?」
奈古さん「…別に怒ってない。」
タダクニ「俺、何か悪いことした?」
奈古さん「だから、怒ってないから。」
タダクニ「もし、俺が失礼な事したなら謝るよ。ごめん。」
奈古さん「…!…怒ってないから謝らないで…!」
タダクニ「怒ってるじゃないか!」
奈古さん「怒ってないって言ってるでしょっ!!」バンッ!
タダクニ「…分かった、それならもういい…。」
奈古さん「……ぁ…。」
タダクニ「……配達に行ってくる。」バタン
92 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:33:47.38 ID:xx2l4dQji
奈古さん「……ま…待って…!違うの……!」
タダクニ(……くそっ…つい熱くなってしまった……。)
奈古さん「……悪いのは……全部私なのに……。」
タダクニ(……。)
奈古さん(…ごめんなさい……。)
タダクニ「次の日から突然、奈古さんはバイトを辞めた。」
タダクニ(……くそっ…つい熱くなってしまった……。)
奈古さん「……悪いのは……全部私なのに……。」
タダクニ(……。)
奈古さん(…ごめんなさい……。)
タダクニ「次の日から突然、奈古さんはバイトを辞めた。」
93 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 01:34:55.15 ID:+IelEfofO
なん……だと
97 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:00:30.55 ID:xx2l4dQji
男子高校生と自分を磨く少女
奈古さん「……。」
―――――――
タダクニ「えっと、やっぱりその、デートの定番だし、思い出になるから…プリクラとか…。」
奈古さん「……遠慮しとくわ。」
タダクニ「…!…そうだね!俺も何か小っ恥ずかしいし…。やめとこうか!」
―――――――
プリクラを撮りたくなかったのは、自分に自信がなかったから。
奈古さん「……。」
―――――――
タダクニ「えっと、やっぱりその、デートの定番だし、思い出になるから…プリクラとか…。」
奈古さん「……遠慮しとくわ。」
タダクニ「…!…そうだね!俺も何か小っ恥ずかしいし…。やめとこうか!」
―――――――
プリクラを撮りたくなかったのは、自分に自信がなかったから。
98 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:06:56.49 ID:xx2l4dQji
―――――――
タダクニ「…あ、そういえば今日は運が良かったな。」
奈古さん「なんで?」
タダクニ「今日行ったゲーセンは良くうちの学校の奴らが来るからね。はち合わせしなくて良かった
よ。」
奈古さん「…それは、私といたのを見られたくなかった……って事?」
タダクニ「うん、見つかると厄介なんだよな~この前なんか囲まれちゃってさ、ただの道案内だったのに…」
―――――――
彼が、私なんかと一緒にいたらバカにされる…という意味で言ったわけではないのは分かってる。
でも…彼が友人達にバカにされるのは…目に見えている。
タダクニ「…あ、そういえば今日は運が良かったな。」
奈古さん「なんで?」
タダクニ「今日行ったゲーセンは良くうちの学校の奴らが来るからね。はち合わせしなくて良かった
よ。」
奈古さん「…それは、私といたのを見られたくなかった……って事?」
タダクニ「うん、見つかると厄介なんだよな~この前なんか囲まれちゃってさ、ただの道案内だったのに…」
―――――――
彼が、私なんかと一緒にいたらバカにされる…という意味で言ったわけではないのは分かってる。
でも…彼が友人達にバカにされるのは…目に見えている。
99 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:09:13.76 ID:xx2l4dQji
―――――――
奈古さん「……。」
文学少女「ひっ!」ビクッ
―――――――
彼の友人が連れていた女の子…
凄く可愛かった…。
私なんかよりも全然…!
奈古さん「……。」
文学少女「ひっ!」ビクッ
―――――――
彼の友人が連れていた女の子…
凄く可愛かった…。
私なんかよりも全然…!
101 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:11:16.88 ID:xx2l4dQji
―――――――
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに…」
奈古さん「ごめんなさい、両方予定が入ってるの。」
タダクニ「……じゃあ、来週は?」
奈古さん「……来週も。」
タダクニ「…再来週。」
………
……
…
―――――――
せっかく彼が私を気にかけてくれたのに…
私は彼の気持ちを無下にしてしまった。
奈古さん「……私って…ぅ…本当に……最低だ…。」ポロポロ
タダクニ君…。
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに…」
奈古さん「ごめんなさい、両方予定が入ってるの。」
タダクニ「……じゃあ、来週は?」
奈古さん「……来週も。」
タダクニ「…再来週。」
………
……
…
―――――――
せっかく彼が私を気にかけてくれたのに…
私は彼の気持ちを無下にしてしまった。
奈古さん「……私って…ぅ…本当に……最低だ…。」ポロポロ
タダクニ君…。
102 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:13:55.89 ID:xx2l4dQji
―――――――
タダクニ「いやいや、俺も友達追いかけてたから…お互い様だよ!それに、奈古さんは俺の介抱してくれたし…ありがとう!」
タダクニ「…せっかくだしさ、どっかに遊びに行こうよ。」
タダクニ「さっき、手も繋いじゃったよね…?ごめん…///」モジモジ
―――――――
タダクニ君……!
タダクニ「いやいや、俺も友達追いかけてたから…お互い様だよ!それに、奈古さんは俺の介抱してくれたし…ありがとう!」
タダクニ「…せっかくだしさ、どっかに遊びに行こうよ。」
タダクニ「さっき、手も繋いじゃったよね…?ごめん…///」モジモジ
―――――――
タダクニ君……!
103 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:16:35.03 ID:xx2l4dQji
―――――――
タダクニ「いや、まぁ…やっぱりデートだし、女性に気を使わなきゃなって思って…///。」
タダクニ「奈古さん!あのぬいぐるみ欲しいでしょ!?とってあげるよ!デートだし!
俺UFOキャッチャー得意なんだ!」ダダッ
タダクニ「やったあぁーッ!勝った!勝ったよ奈古さーん!」ギュー
―――――――
謝りたい…!
タダクニ「いや、まぁ…やっぱりデートだし、女性に気を使わなきゃなって思って…///。」
タダクニ「奈古さん!あのぬいぐるみ欲しいでしょ!?とってあげるよ!デートだし!
俺UFOキャッチャー得意なんだ!」ダダッ
タダクニ「やったあぁーッ!勝った!勝ったよ奈古さーん!」ギュー
―――――――
謝りたい…!
104 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:19:51.34 ID:xx2l4dQji
―――――――
奈古さん「…そんなに嬉しい?」
タダクニ「え?…いや…まぁ…何か嬉しいんだよね。
また、予定が合ったら遊びに行こうよ。」
奈古さん「…いいわよ。…今日は…ありがとう///」
タダクニ「…え…?…あ……うん///」
―――――――
会いたい!
タダクニ君に…会って謝りたい
奈古さん「…そんなに嬉しい?」
タダクニ「え?…いや…まぁ…何か嬉しいんだよね。
また、予定が合ったら遊びに行こうよ。」
奈古さん「…いいわよ。…今日は…ありがとう///」
タダクニ「…え…?…あ……うん///」
―――――――
会いたい!
タダクニ君に…会って謝りたい
107 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:25:53.38 ID:xx2l4dQji
―――――――
タダクニ「俺が思うに…奈古さんはもっと自分を磨いた方がいいな。」
ヤスノリ「そうだな。せめてな。」
タダクニ「もっと努力しようぜ、奈古さん!」
ヤスノリ「努力が足りない。」
奈古さん(クソうぜー!こいつら!)
―――――――
奈古さん「……はっ…!」
タダクニ「俺が思うに…奈古さんはもっと自分を磨いた方がいいな。」
ヤスノリ「そうだな。せめてな。」
タダクニ「もっと努力しようぜ、奈古さん!」
ヤスノリ「努力が足りない。」
奈古さん(クソうぜー!こいつら!)
―――――――
奈古さん「……はっ…!」
108 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:27:16.41 ID:xx2l4dQji
―――――――
ヤスノリ「なぁ、タダクニ。鏡の中のあの子に、もう一度会えねーかな…。」
タダクニ「…不可能だろ…だが…俺はあきらめないぜ…!」
奈古さん「さっさと行けぇーッ!」
―――――――
奈古さん「……もう泣いてる場合じゃない……。」ニヤ
ヤスノリ「なぁ、タダクニ。鏡の中のあの子に、もう一度会えねーかな…。」
タダクニ「…不可能だろ…だが…俺はあきらめないぜ…!」
奈古さん「さっさと行けぇーッ!」
―――――――
奈古さん「……もう泣いてる場合じゃない……。」ニヤ
109 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:33:53.13 ID:xx2l4dQji
男子高校生と鏡の中の少女
奈古さんがバイトを辞めて半年後。
俺にとって奈古さんは過去の人となっていた。
ヨシタケ「はー!やっと授業が終わったぜ!」
タダクニ「今日は何か一日が長く感じたなぁ~。放課後、どっか遊びに行こうぜ。」
唐沢「今日は生徒会が休みなんだ、俺も付きあわせてくれ。」
モトハル「じゃ、俺も。」
ヒデノリ「…悪い、俺はパスな…。」
奈古さんがバイトを辞めて半年後。
俺にとって奈古さんは過去の人となっていた。
ヨシタケ「はー!やっと授業が終わったぜ!」
タダクニ「今日は何か一日が長く感じたなぁ~。放課後、どっか遊びに行こうぜ。」
唐沢「今日は生徒会が休みなんだ、俺も付きあわせてくれ。」
モトハル「じゃ、俺も。」
ヒデノリ「…悪い、俺はパスな…。」
111 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:37:50.27 ID:xx2l4dQji
ヨシタケ「でたっ!お前皆で遊びに行こうって時に…」
モトハル「どうせ彼女だろ?…行ってこいよ。」
唐沢「早く行け。彼女を待たせるな。」
ヒデノリ「ごめん皆!また次回誘ってくれ!」ダダ
タダクニ「ヒデノリと遊ぶ回数…結構減ったな…。」
モトハル「仕方ないだろ、彼女ができるってそういう事だ。俺達にだって、いつできるか分からないんだ、お互い様だろ。」
ヨシタケ「…過去に童貞力を高めろとか言ってた奴の台詞とは思えねーな。」
唐沢「確かに。」
モトハル「うるせーな…そういえば唐沢、お前、隣の家の女の子と仲いいんだろ?付き合わないのか?」
唐沢「…面白い冗談だな、モトハル。」
モトハル「どうせ彼女だろ?…行ってこいよ。」
唐沢「早く行け。彼女を待たせるな。」
ヒデノリ「ごめん皆!また次回誘ってくれ!」ダダ
タダクニ「ヒデノリと遊ぶ回数…結構減ったな…。」
モトハル「仕方ないだろ、彼女ができるってそういう事だ。俺達にだって、いつできるか分からないんだ、お互い様だろ。」
ヨシタケ「…過去に童貞力を高めろとか言ってた奴の台詞とは思えねーな。」
唐沢「確かに。」
モトハル「うるせーな…そういえば唐沢、お前、隣の家の女の子と仲いいんだろ?付き合わないのか?」
唐沢「…面白い冗談だな、モトハル。」
113 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:42:35.31 ID:xx2l4dQji
ヨシタケ「…ん?うちの校門の前に…女の子がいるぞ!?」
タダクニ「……あれは…!?」
モトハル「分析しろ…あれは中央高校の制服。細いフレームの眼鏡、髪を後ろで縛っているな。
身長は170cmくらい、体格はスレンダーだが、肩幅があるな。おそらく、スポーツをやっている子だろう。」
唐沢「あの頃と比べ、分析力が上がったな、モトハル。」
ヨシタケ「なんか的確過ぎて気持ち悪いな…。」
モトハル「いちいちうるせーなヨシタケ…どうした?タダクニ?」
タダクニ(…間違いない!)ダッ
ヨシタケ「あ、おい!タダクニ!」
タダクニ「……あれは…!?」
モトハル「分析しろ…あれは中央高校の制服。細いフレームの眼鏡、髪を後ろで縛っているな。
身長は170cmくらい、体格はスレンダーだが、肩幅があるな。おそらく、スポーツをやっている子だろう。」
唐沢「あの頃と比べ、分析力が上がったな、モトハル。」
ヨシタケ「なんか的確過ぎて気持ち悪いな…。」
モトハル「いちいちうるせーなヨシタケ…どうした?タダクニ?」
タダクニ(…間違いない!)ダッ
ヨシタケ「あ、おい!タダクニ!」
115 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:46:26.20 ID:xx2l4dQji
なぜか俺は、無意識のうちに走りだしていた。急がなきゃいけないような気がして。
タダクニ「…はっ…ハァ……ハァ…」
?「別に…そんなに走らなくても良かったのに。」
この低くて……やさぐれた感じの声…やっぱり……!
タダクニ「奈古さん!!」
タダクニ「…はっ…ハァ……ハァ…」
?「別に…そんなに走らなくても良かったのに。」
この低くて……やさぐれた感じの声…やっぱり……!
タダクニ「奈古さん!!」
116 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:48:56.58 ID:xx2l4dQji
奈古さん「…久しぶり。
…今日はタダクニ君にどうしても伝えたい事があるの。着いて来て。」
タダクニ「…うん、分かった。」
半年ぶりにあった奈古さんは…全体的にスリムになっていて…雰囲気は一緒なんだけど、なんとなく
…明るくなった様な気がした。
タダクニ「それで奈古さん…話って?」
奈古さん「……私がバイトをやめた前日の事…覚えてる?」
タダクニ「うん…覚えてる。」
…今日はタダクニ君にどうしても伝えたい事があるの。着いて来て。」
タダクニ「…うん、分かった。」
半年ぶりにあった奈古さんは…全体的にスリムになっていて…雰囲気は一緒なんだけど、なんとなく
…明るくなった様な気がした。
タダクニ「それで奈古さん…話って?」
奈古さん「……私がバイトをやめた前日の事…覚えてる?」
タダクニ「うん…覚えてる。」
118 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:49:14.79 ID:+IelEfofO
タダクニがいつになく主人公していて眩しい
119 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:55:03.86 ID:xx2l4dQji
奈古さん「私はあの時…自分の容姿に……コンプレックスがあって…自分にタダクニ君と遊ぶ資格
は…ないと思っていた。」
タダクニ「……。」
奈古さん「タダクニ君が私の容姿なんか気にせず、遊んだり、優しく接してくれてたのは…分かってた。
でも、それが私には申し訳なく感じて…惨めな気持ちになって…貴方に当たってしまった。」
タダクニ「…うん。」
奈古さん「だから、どうしてもタダクニ君に謝りたくて…今日、会いに来たの…ごめんなさい。」
タダクニ「俺の方こそ…奈古さんの気持ち分かってなかった…俺も…怒鳴ったりしてごめん。」
奈古さん「いい…悪いのは全部私だから…ごめんなさい…。」
は…ないと思っていた。」
タダクニ「……。」
奈古さん「タダクニ君が私の容姿なんか気にせず、遊んだり、優しく接してくれてたのは…分かってた。
でも、それが私には申し訳なく感じて…惨めな気持ちになって…貴方に当たってしまった。」
タダクニ「…うん。」
奈古さん「だから、どうしてもタダクニ君に謝りたくて…今日、会いに来たの…ごめんなさい。」
タダクニ「俺の方こそ…奈古さんの気持ち分かってなかった…俺も…怒鳴ったりしてごめん。」
奈古さん「いい…悪いのは全部私だから…ごめんなさい…。」
120 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 02:58:35.36 ID:xx2l4dQji
タダクニ「…もう気にしなくていいから…謝るはやめて、いつもの奈古さんに戻ってよ。」ギュ
やば…つい抱きしめちゃったけど…いいよね…。
それにしても…奈古さんスリムになったけど…筋肉質だなぁ…
奈古さん「……ありがとう、タダクニ君のそういう所…私は好きよ。」
タダクニ「…えぇっ!?」
やば…つい抱きしめちゃったけど…いいよね…。
それにしても…奈古さんスリムになったけど…筋肉質だなぁ…
奈古さん「……ありがとう、タダクニ君のそういう所…私は好きよ。」
タダクニ「…えぇっ!?」
122 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:02:39.22 ID:xx2l4dQji
奈古さん「…あと、今日私がタダクニ君に会いに来たのにはもう一つ理由があるの…」バッ
タダクニ「え?…もしかして、俺まだ何かやらかしてた!?」ビクゥ
奈古さん「ある意味ね…。」
そう言って奈古さんは、いつもの赤い三角巾を頭に巻き、縛っていた髪をほどいた。
奈古さん「…今からやる事は…目が疲れるから滅多にやらない。良く、目に刻み込みなさい。」
タダクニ「…奈古さん?一体何を…」
タダクニ「え?…もしかして、俺まだ何かやらかしてた!?」ビクゥ
奈古さん「ある意味ね…。」
そう言って奈古さんは、いつもの赤い三角巾を頭に巻き、縛っていた髪をほどいた。
奈古さん「…今からやる事は…目が疲れるから滅多にやらない。良く、目に刻み込みなさい。」
タダクニ「…奈古さん?一体何を…」
123 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:04:52.85 ID:xx2l4dQji
奈古さんは目を閉じて、眼鏡を外した…そして
奈古さん「あの時…貴方がどうしても会いたいってって言うから…やって来たのよ。
鏡の中から……。」
俺は確かに見た。あの時、凸面鏡の中に見た…あの美少女を…現実で!!
奈古さん「あの時…貴方がどうしても会いたいってって言うから…やって来たのよ。
鏡の中から……。」
俺は確かに見た。あの時、凸面鏡の中に見た…あの美少女を…現実で!!
124 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:09:12.71 ID:xx2l4dQji
奈古さん「…どうだった?」スチャ
タダクニ「間違いなく…あの時の子だったよ…。」
奈古さん「あの時、あんた達に自分を磨けって言われてかなり努力したのよ?」フフン
タダクニ「今の奈古さんも素敵だけど…俺は凸面鏡の奈古さんも、髪を縛っている奈古さん、三角巾を巻いてる奈古さん、バイトしてる時の奈古さん…」
タダクニ「後、怒ったり、笑ったり、恥ずかしがったり、泣いたり、はしゃいだりしている奈古さん…そして」
タダクニ「初めて会った時の仏頂面した奈古さんも、素敵だと思うよ。」
奈古さん「…最初から…悩む事なんてなかったか…。」
タダクニ「間違いなく…あの時の子だったよ…。」
奈古さん「あの時、あんた達に自分を磨けって言われてかなり努力したのよ?」フフン
タダクニ「今の奈古さんも素敵だけど…俺は凸面鏡の奈古さんも、髪を縛っている奈古さん、三角巾を巻いてる奈古さん、バイトしてる時の奈古さん…」
タダクニ「後、怒ったり、笑ったり、恥ずかしがったり、泣いたり、はしゃいだりしている奈古さん…そして」
タダクニ「初めて会った時の仏頂面した奈古さんも、素敵だと思うよ。」
奈古さん「…最初から…悩む事なんてなかったか…。」
125 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:13:44.91 ID:xx2l4dQji
タダクニ「…ねぇ、奈古さん。」
奈古さん「……何?」
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに行こうよ。」
奈古さん「……またちゃんと、エスコートしなさいよ。
……デートなんだから。」
タダクニ「…もちろん。」
やっぱり奈古さんは最高です!
カナシイヨールッガ♪ボクラヲツッツーム♪
奈古さん「……何?」
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに行こうよ。」
奈古さん「……またちゃんと、エスコートしなさいよ。
……デートなんだから。」
タダクニ「…もちろん。」
やっぱり奈古さんは最高です!
カナシイヨールッガ♪ボクラヲツッツーム♪
128 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:21:41.63 ID:xx2l4dQji
ヘイッ!
~♪
ハイ!ハイ!ハーイッ!
ジョシッコーオッセーハ!イジョッオーッ!フゥー☆
女子高生は異常 ~彼氏~
ヤナギン「名護おぉっ!ここで会ったが百年目!勝負だ!」
名護「……また貴女なの。」
羽原「もうやめておいた方が…。」
生島「止めたって無駄だよ、あいつは死なない限り、勝つまで何度でも挑み続ける…柳はそんな奴さ。」
羽原「ヤナギンはどうなってもいいけど…相手の人に迷惑じゃ…」
ヤナギン「コラァッ!聞こえてんぞフラットチェストがッ!!」
~♪
ハイ!ハイ!ハーイッ!
ジョシッコーオッセーハ!イジョッオーッ!フゥー☆
女子高生は異常 ~彼氏~
ヤナギン「名護おぉっ!ここで会ったが百年目!勝負だ!」
名護「……また貴女なの。」
羽原「もうやめておいた方が…。」
生島「止めたって無駄だよ、あいつは死なない限り、勝つまで何度でも挑み続ける…柳はそんな奴さ。」
羽原「ヤナギンはどうなってもいいけど…相手の人に迷惑じゃ…」
ヤナギン「コラァッ!聞こえてんぞフラットチェストがッ!!」
129 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:24:46.85 ID:xx2l4dQji
名護「…今日は私、彼氏とデートだから忙しいの。さよなら。」
ヤナギン「は!彼氏だぁ!?あんたみたいな仏頂面の女に彼氏なんか…」
彼氏「ごめん、ナゴさん!遅れちゃって…。」
名護「全然待ってないわ。いきましょ。」ギュッ
生島「うわ…腕組んでる…。」
羽原(真田北高の男子か…いいなぁ……私もいつか…としゆきと……///。)
彼氏「ナゴさん、今日はどこに行きたい?」
名護「貴方が自由に決めていいわ。私は、せっかくデートしてるのに文句を言う様な女じゃないわ。」
彼氏「…前も似たような事言ってなかった?」
名護「さぁ?どうかしらね。」クスクス
ヤナギン「は!彼氏だぁ!?あんたみたいな仏頂面の女に彼氏なんか…」
彼氏「ごめん、ナゴさん!遅れちゃって…。」
名護「全然待ってないわ。いきましょ。」ギュッ
生島「うわ…腕組んでる…。」
羽原(真田北高の男子か…いいなぁ……私もいつか…としゆきと……///。)
彼氏「ナゴさん、今日はどこに行きたい?」
名護「貴方が自由に決めていいわ。私は、せっかくデートしてるのに文句を言う様な女じゃないわ。」
彼氏「…前も似たような事言ってなかった?」
名護「さぁ?どうかしらね。」クスクス
130 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:28:25.24 ID:xx2l4dQji
生島「あーあ…イチャ付き始めたよ…もう私達なんか眼中にないね。」
羽原(あの二人を私と、としゆきにしたら…ふわぁぁ……///)
ヤナギン「ちくしょおぉっ!!名護のヤローッ!!」
生島「もうやめろって…惨めなだけだぞ…」
羽原「ん…んあ…///ダメだよとしゆき…私達まだ…高校生なんだよ……///」
ヤナギン「なー。どうやったら彼氏ってできるんだろうな?」
生島「…は?」
ヤナギン「なー、彼氏って…」
生島「みっともねぇ事言ってんじゃねえぇぇーッ!」バキッ!
ヤナギン「…グガァッ…!」ブッシャァアァァ
~終~
羽原(あの二人を私と、としゆきにしたら…ふわぁぁ……///)
ヤナギン「ちくしょおぉっ!!名護のヤローッ!!」
生島「もうやめろって…惨めなだけだぞ…」
羽原「ん…んあ…///ダメだよとしゆき…私達まだ…高校生なんだよ……///」
ヤナギン「なー。どうやったら彼氏ってできるんだろうな?」
生島「…は?」
ヤナギン「なー、彼氏って…」
生島「みっともねぇ事言ってんじゃねえぇぇーッ!」バキッ!
ヤナギン「…グガァッ…!」ブッシャァアァァ
~終~
133 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:32:23.93 ID:xx2l4dQji
実は名護さんは、奈古さんが自分を磨いた後の姿だったらなーと思って。
男子高校生の日常のSS、もっと増えたらいいな。
ここまでお付き合いありがとうございました。
男子高校生の日常のSS、もっと増えたらいいな。
ここまでお付き合いありがとうございました。
131 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:29:57.59 ID:ain2IVD3i
おつ
136 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/19(木) 03:41:53.37 ID:izRM+Lp80
乙
137 忍法帖【Lv=6,xxxP】 2012/04/19(木) 04:28:00.53 ID:PbkmhywEi
乙でした!
Entry ⇒ 2012.04.19 | Category ⇒ 男子高校生の日常SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
ヒデノリ「今日は風が騒がしいな」文学少女「でも少しこの風ビュゴォォ!
元スレ:ヒデノリ「今日は風が騒がしいな」文学少女「でも少しこの風ビュゴォォ!
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333634279/
ヒデノリ「ここ、氾濫するのがあっという間なんだって。とりあえずここからは出よう」
文学少女「けれど、どこへ」
ヒデノリ(それなんだよなあ、この辺は見てのとおり吹きさらし。あるとしても一軒家が時折きまぐれのようにポツン、とだけ)
ヒデノリ(ここを抜けても住宅地があるだけで、仮に店があったとしてもお互いこの格好じゃあ、なあ)
ヒデノリ「俺は帰り道に寄っただけだから、少し歩けば家に着くけど……」
文学少女「私の家は結構遠い……」
ヒデノリ・文学少女「……」
ヒデノリ(連れ込むしかないのか!?)
ヒデノリ「さて、と。母ちゃんの部屋からジャージと下着を借りて……」
ヒデノリ「ん、ジャージはあるけど下着はないな……この辺にあるはずなんだが……」
ヒデノリ(まさか洗濯し忘れたのか? しょうがない、一旦洗面所に確認に行こうか)
シャアァ……
洗濯機を置いている洗面所は浴室に隣接しているため、シャワーの音が体に染み渡るように聞こえてきた。
ヒデノリ(こんなに生々しいものなのか……くそっ早い所確認だけでも……)
ヒデノリ(あれ、こんなに少ないのか? あ、そうか! 旅行に行くのに持っていったのか!)
ヒデノリ(まずいな、女の子のシャワーの音を聞きながら母親の下着を漁ってるってだけでもいろいろとまずいってのに)
ヒデノリ(いっそ兄貴の……それはそれでいやだなあ、なにか良い手は……)
ヒデノリ(そぉだお隣さんだ! あんまりしゃべったことはないし、あのベランダの出来事以来距離を置かれているが)
ヒデノリ(きっと事情を話せばなんとかなるだろう。よし、そうと決まれば)
ヒデノリ宅
クゥ~
文学少女「!」
ヒデノリ「(今のって……)ああ、もう昼時か」
文学少女「///」
ヒデノリ「なんか作る? といっても簡単なものしか出来ないけど」
文学少女「大丈夫。お弁当あるし」
ヒデノリ「あ、俺もだ。途中で休校になったの?」
文学少女「ううん、最初から休校。でも昨日のうちに連絡されたこと忘れちゃって……」
ヒデノリ「うちは担任が連絡するのを忘れたんだってさ」
文学少女「へぇ。(カパッ)あっ、グチャグチャ……」
ヒデノリ「走った拍子にか……俺の分けようか?」
文学少女「……食べられなくもないから、大丈夫だと思う」
文学少女「友達の家に泊まるかも、って連絡してきた」
ヒデノリ「そう……えっ泊まるの!?」
文学少女「えっ!? あ、あくまで方便、方便だから!」
ヒデノリ「あっ、方便ね、うん」
文学少女「もっともこの嵐がやまないと帰れないけれど……」
ビュウゥゥ……
ヒデノリ(……安請け合いしちゃったかなあ)
キュッキュッ
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
『徹子の部屋、今日のゲストは岩崎良美さんです……』
ヒデノリ(ど、どんな反応をすればよかったんだ……やさしい、なあ、うーん……)
ヒデノリ(そうなれるのは本望だけど、いざ言われてみるとこっ恥ずかしいなあ)
文学少女「あ、この漫画、私も読んでる」
ヒデノリ「ん? あぁ、面白いよねそれ」
文学少女「ロビンソンがファニーを崖から落としたけれどトビウオに打ち上げられたところは最高だったよね」
ヒデノリ「そこもいいけどベックが刑務所でトイレの神様の変え歌を皆で合唱したところも面白い」
ヒデノリ「じゃあ俺相手にしどろもどろだったのは……」
文学少女「第一印象、かな。あんなセリフとあんないざこざがあったし」
文学少女「会いたいとは思ったけれど、実際面と向かってみると、うまく話せなくて」
ヒデノリ「なるほどなぁ」
文学少女「あそこを通るときは色々考えるんだけどね、話すのはむしろ好きなほうだし」
ヒデノリ「ああいうスカしたセリフを考えるの? 俺は君の脳内でかっこよくなってたりして?」
文学少女「もうっ、からかわないで///」
ヒデノリ「はははっ」
ヒデノリ「漫画ならあるけど、暇つぶしになりそう?」
文学少女「うん」
ヒデノリ「じゃあ俺の部屋で選んでいって。ちょうど掃除したばっかりだったし、見苦しくはないと思うから」
ガチャッ
ヒデノリ(あっ! そういえば机の上に漫画の原稿をおきっぱなしに……)
ヒデノリ「そ、そっちに本棚あるから」
文学少女「ふぅん」キョロキョロ クンクン
文学少女「? それって……」
ヒデノリ「そぉいやぁ!」ガサッ
文学少女「!? い、今何を……」
ヒデノリ「ん? あぁこれ? うん、テストの答案。俺バカだからさ、点数悪くて」
文学少女「そ、そうなんだ……あ、私勉強なら得意だから教えられるよ?」
ヒデノリ「んん~? あ、ありがたいなあ、それなら早速リビングで……」
文学少女「答案、見せてくれない? 笑わないから、絶対」
ヒデノリ(そんな純粋な目を向けるなぁー!)
文学少女「へぇ……」キラキラ
ヒデノリ(ヒデノリ君の必死の隠蔽も実らず結局見つかりましたとさ、めでたしめでたし)
文学少女「ふふっ、ここ面白いね、『ロビンソンとファニーの日常』に出てくるギャグみたい」
ヒデノリ「そ、そう? そこはオマージュ受けたんだよなあ」
文学少女「いくつかそんな感じのところあるよね、とんでもないことやってるけれど無理やり押し通す、みたいな」
文学少女「ここのヨシアキから借りたお金が回りまわって国を動かす騒ぎとか、好き」
ヒデノリ「そ、そう?(あ、あれ?)」
文学少女「でも『ロビファニの日常』に出てこなさそうなネタは、うん……」
ヒデノリ「ですよねえ……」
停電は未明のうちに復旧したらしいが、強風はいまだ止まなかったため学校は連日の休校となった。
兄貴に事情を話した後、彼女は兄貴の友達の車によって自宅まで送り届けられることとなった。
事情を話して以降、俺と顔を合わせるたび、兄貴は後ろめたそうな表情を浮かべて顔を背けるようになった。
一日置いて学校へ行くと、モトハルが頭にタオルを巻いて学校に来ていた。
皆でタオルをひったくって坊主になった素性が明らかになると大爆笑が巻き起こったが、
事情を察したヨシタケが口を開いたことで、それ以上触れないことにした。
他の話題はといえば、その週唐沢は学校に来なかった。立て込んでいるとの返信を思い出して
改めてメールを送ってみると、しばらく学校には行けない、との返信が来た。
見舞いに行ったヨシタケによると震えてまともにしゃべることも出来なかったらしい。
なんとか来週中には学校にいってみせるとのことだが、相当のことに巻き込まれたのだろうか。
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333634279/
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 22:57:59.52 ID:Xq3XQl0J0
春の嵐も縮みあがるほどの暴風雨が列島を襲った日、俺は嵐の中を例の女と共にずぶ濡れになりながら走っていた。
ヒデノリ「ゼェ、ハァ、ハァ……!」タッタッ
文学少女「クッ、ハッ、こ、この曲がり角、どっち?」
ヒデノリ「左に曲がれば、もうすぐ、だから」
ヒデノリ(相変わらず速いなおい! 女子に二連敗とか形無しだぜ……)
文学少女「そう、わかった……あっ」ズルッ
ヒデノリ「げっ!」ガシッ
雨で滑りそうになったところをどうにか抱えあげると、彼女の体が密着して……といいたいところだが、
お互いがずぶ濡れであるからにはそんな感興などまるでなく、ヌメっとしたいやな感触しか残らなかった。
文学少女「あ、ありがとう……///」
ヒデノリ(印象は悪くない、のか?)
ヒデノリ「ほら、あそこの青い屋根だから。もう急ぐ必要はないし慎重に行こう」
文学少女「う、うん」
ヒデノリ「ゼェ、ハァ、ハァ……!」タッタッ
文学少女「クッ、ハッ、こ、この曲がり角、どっち?」
ヒデノリ「左に曲がれば、もうすぐ、だから」
ヒデノリ(相変わらず速いなおい! 女子に二連敗とか形無しだぜ……)
文学少女「そう、わかった……あっ」ズルッ
ヒデノリ「げっ!」ガシッ
雨で滑りそうになったところをどうにか抱えあげると、彼女の体が密着して……といいたいところだが、
お互いがずぶ濡れであるからにはそんな感興などまるでなく、ヌメっとしたいやな感触しか残らなかった。
文学少女「あ、ありがとう……///」
ヒデノリ(印象は悪くない、のか?)
ヒデノリ「ほら、あそこの青い屋根だから。もう急ぐ必要はないし慎重に行こう」
文学少女「う、うん」
6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:03:04.21 ID:Gurcgx6i0
タダクニは出てきますか?
7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:03:05.98 ID:Xq3XQl0J0
事の発端は暴風到来による休校が決まったことをあの担任が連絡し忘れたために、
幾人かのクラスメートと共に学校でダベっていた時だった。
ヨシタケ「天気が悪いんじゃ出歩くわけにもいかねーしなあ、誰かの家に入り浸るか?」
ヒデノリ「俺は家に帰るよ。母親が旅行に行ってるし、父親も会社に寝泊りするかもしれないっていってたし」
ヒデノリ「兄貴はどうなるかわからないけど、どのみち家を離れるのも心もとないしな」
ヨシタケ「そうかぁ、モトハルは?」
モトハル「さっき姉ちゃんからメールがあって、いつもの皆と家で遊ぶからお前も来いって……」
ヨシタケ「あぁ……生きて帰って来いよ……ん、てことは俺んちにも姉ちゃんいないのか」
ヨシタケ「しょうがない、今日は一人でシャイニングスコーピオンでもクリアするか」
ミツオ「懐かしいなあ、やっぱりマシンの特典込み?」
ヨシタケ「組み立てたはいいけど、もったいなくてまともに走らせないままプラモデル状態になってるよ」
ミツオ「あー、わかるわかる。俺は遊戯王のレアカードがそんな感じだった」
幾人かのクラスメートと共に学校でダベっていた時だった。
ヨシタケ「天気が悪いんじゃ出歩くわけにもいかねーしなあ、誰かの家に入り浸るか?」
ヒデノリ「俺は家に帰るよ。母親が旅行に行ってるし、父親も会社に寝泊りするかもしれないっていってたし」
ヒデノリ「兄貴はどうなるかわからないけど、どのみち家を離れるのも心もとないしな」
ヨシタケ「そうかぁ、モトハルは?」
モトハル「さっき姉ちゃんからメールがあって、いつもの皆と家で遊ぶからお前も来いって……」
ヨシタケ「あぁ……生きて帰って来いよ……ん、てことは俺んちにも姉ちゃんいないのか」
ヨシタケ「しょうがない、今日は一人でシャイニングスコーピオンでもクリアするか」
ミツオ「懐かしいなあ、やっぱりマシンの特典込み?」
ヨシタケ「組み立てたはいいけど、もったいなくてまともに走らせないままプラモデル状態になってるよ」
ミツオ「あー、わかるわかる。俺は遊戯王のレアカードがそんな感じだった」
11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:08:05.29 ID:ZRRNqQAHO
シャイニングスコーピオン懐かしすぎワラタwww
12 >>9そっちの文学少女スレも見たいですね 2012/04/05(木) 23:09:20.25 ID:Xq3XQl0J0
ガラッ
唐沢「なんだ、お前ら来てたのか」
モトハル「唐沢も連絡来なかったのか?」
唐沢「休校は知っていたんだがな、生徒会室に忘れ物があったから今日のうちに来ることにした」
唐沢「見たところもう帰るつもりみたいだな」
ヨシタケ「ああ、誰かの家に遊びに行こうかって思ったんだけど、皆家に誰もいないから出かけるわけにもいかない、ってことでさ」
唐沢「そうか。そういえばモトハル、お前通学するのに河原を通るって言ってたな」
モトハル「あぁ、それが?」
唐沢「あそこの川は水深がそれほどでもないから簡単に氾濫するって親が言っててな、帰るときは気をつけたほうがいいぞ」
モトハル「そうか、サンキュー」
ヨシタケ「それ以上に気をつけなきゃならんことがあるけどな」
モトハル「思い出させないでくれ……」
ヒデノリ「……?」
唐沢「なんだ、お前ら来てたのか」
モトハル「唐沢も連絡来なかったのか?」
唐沢「休校は知っていたんだがな、生徒会室に忘れ物があったから今日のうちに来ることにした」
唐沢「見たところもう帰るつもりみたいだな」
ヨシタケ「ああ、誰かの家に遊びに行こうかって思ったんだけど、皆家に誰もいないから出かけるわけにもいかない、ってことでさ」
唐沢「そうか。そういえばモトハル、お前通学するのに河原を通るって言ってたな」
モトハル「あぁ、それが?」
唐沢「あそこの川は水深がそれほどでもないから簡単に氾濫するって親が言っててな、帰るときは気をつけたほうがいいぞ」
モトハル「そうか、サンキュー」
ヨシタケ「それ以上に気をつけなきゃならんことがあるけどな」
モトハル「思い出させないでくれ……」
ヒデノリ「……?」
13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:13:44.72 ID:Xq3XQl0J0
ヨシタケ「でさー、ステルスレイダーがさー」
ミツオ「そうそう! マイがいいんだよね~」
ヒデノリ「……」
ヒデノリ(何か引っかかるな、河原……)
ヒデノリ(そうか思い出した! あのメルヘンな女といつも鉢合わせになるところじゃないか!)
「あそこの川は水深がそれほどでもないから簡単に氾濫するって――」
ヒデノリ(……まさか、な)
唐沢「じゃ、俺こっちだから」
モトハル「おう、じゃあな」
ミツオ「そうそう! マイがいいんだよね~」
ヒデノリ「……」
ヒデノリ(何か引っかかるな、河原……)
ヒデノリ(そうか思い出した! あのメルヘンな女といつも鉢合わせになるところじゃないか!)
「あそこの川は水深がそれほどでもないから簡単に氾濫するって――」
ヒデノリ(……まさか、な)
唐沢「じゃ、俺こっちだから」
モトハル「おう、じゃあな」
14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:14:35.04 ID:EhoizlJk0
さすがは紳士だな
15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:19:20.22 ID:Xq3XQl0J0
ビュオォ……
ヒデノリ(結局来てしまった。吹きさらしはつらいなあ、早い所確認だけでもして帰らないと……)
ヒデノリ「いつものところには……いるわけない、か。やれやれ、とんだピエロになっちまった」
ポツポツ……
ヒデノリ「ん、雨か」バサッ
通りすがり「そこの君、こんなところで何してるんだ。急いで帰りなさい、こんな風だと一気に天気が変わるから」
ヒデノリ「あぁ、すいません。実は友達がここの様子を見にいってくるとかふざけてたもんですから」
通りすがり「あぁ、あれはそうだったのか。まったく最近の学生は……もっとも年寄りも人のことは言えないが」
ヒデノリ「え、あれはって……」
通りすがり「さっき女の子がボーっと立ってるところに出くわしてね。君みたいに注意したら、逃げるようにどこかへ行っちゃったよ」
ヒデノリ(おいおい……)
ヒデノリ(結局来てしまった。吹きさらしはつらいなあ、早い所確認だけでもして帰らないと……)
ヒデノリ「いつものところには……いるわけない、か。やれやれ、とんだピエロになっちまった」
ポツポツ……
ヒデノリ「ん、雨か」バサッ
通りすがり「そこの君、こんなところで何してるんだ。急いで帰りなさい、こんな風だと一気に天気が変わるから」
ヒデノリ「あぁ、すいません。実は友達がここの様子を見にいってくるとかふざけてたもんですから」
通りすがり「あぁ、あれはそうだったのか。まったく最近の学生は……もっとも年寄りも人のことは言えないが」
ヒデノリ「え、あれはって……」
通りすがり「さっき女の子がボーっと立ってるところに出くわしてね。君みたいに注意したら、逃げるようにどこかへ行っちゃったよ」
ヒデノリ(おいおい……)
16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:26:12.12 ID:Xq3XQl0J0
ビュオォ……
ヒデノリ(帰ったなら帰ったでかまわないし、そっちのほうがいいんだが)
ヒデノリ『その子、どっちに行きました?』
通りすがり『西のほうに行ったね。でもあっちは見てのとおりまだまだ道が続いてるし……』
ヒデノリ(なこと言われたらなあ。ったく、お人よしになるのもつらいぜ)
ヒデノリ(それにしても傘がまるで役に立たん。これなら開き直ってずぶ濡れになったほうがすがすがしい)カチッ
ヒデノリ「橋か。だいぶ来ちまったな。となるともう帰ったとみても……ん?」
文学少女「……」ガクガク ブルブル
ヒデノリ(いるー!?)
ヒデノリ(何であの子橋の下に隠れて震えてるの!? あ、傘が折れたの? だから雨宿り?)
ヒデノリ(強風が吹きすさんでんだから意味ねーよ! ホームレスだって選択肢にいれねえよ!)
文学少女「……あっ」ブルブル
ヒデノリ(やっぱりこの子脳のどっかをいじってるわ。こんな子に付き合う俺も大概だけど)
ヒデノリ(帰ったなら帰ったでかまわないし、そっちのほうがいいんだが)
ヒデノリ『その子、どっちに行きました?』
通りすがり『西のほうに行ったね。でもあっちは見てのとおりまだまだ道が続いてるし……』
ヒデノリ(なこと言われたらなあ。ったく、お人よしになるのもつらいぜ)
ヒデノリ(それにしても傘がまるで役に立たん。これなら開き直ってずぶ濡れになったほうがすがすがしい)カチッ
ヒデノリ「橋か。だいぶ来ちまったな。となるともう帰ったとみても……ん?」
文学少女「……」ガクガク ブルブル
ヒデノリ(いるー!?)
ヒデノリ(何であの子橋の下に隠れて震えてるの!? あ、傘が折れたの? だから雨宿り?)
ヒデノリ(強風が吹きすさんでんだから意味ねーよ! ホームレスだって選択肢にいれねえよ!)
文学少女「……あっ」ブルブル
ヒデノリ(やっぱりこの子脳のどっかをいじってるわ。こんな子に付き合う俺も大概だけど)
17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:32:05.72 ID:Xq3XQl0J0
ヒデノリ「なんで……」
ヒデノリ(いや待てよ、ここで状況を説明させてしまったらこの子はどう思うだろう)
ヒデノリ(明らかに彼女の失策でこんな状況に至っているというのに、自ら認めてしまえばプライドはズタボロだ)
ヒデノリ(ここはユーモアで場を和ませれば笑い話で済むかもしれない)
ヒデノリ「きょ、今日は風が悲鳴を上げているな……」
文学少女「……」キョトン
ヒデノリ(やっちまったぁー!)
ヒデノリ(いや、まだだ。まだなんとかなるはずだ)
ヒデノリ「きっと苦しんでいるんだろう、自らに背負わされた運命の重みに耐えかねて……」
文学少女「プッ、くくっ、ふふっ……」プルプル
ヒデノリ(違う意味で震えさせちゃったよ! チクショウ、もうどうにでもなれ!)
ヒデノリ「だがこの危機を越えた先には晴天が待っている。この空の新生という晴天が……」
文学少女「あっ、アハハッ、も、もうやめ、てっ、ふ、ふふっ」バンバン
ヒデノリ(すべての苦しみは俺が引き受けよう……)
ヒデノリ(いや待てよ、ここで状況を説明させてしまったらこの子はどう思うだろう)
ヒデノリ(明らかに彼女の失策でこんな状況に至っているというのに、自ら認めてしまえばプライドはズタボロだ)
ヒデノリ(ここはユーモアで場を和ませれば笑い話で済むかもしれない)
ヒデノリ「きょ、今日は風が悲鳴を上げているな……」
文学少女「……」キョトン
ヒデノリ(やっちまったぁー!)
ヒデノリ(いや、まだだ。まだなんとかなるはずだ)
ヒデノリ「きっと苦しんでいるんだろう、自らに背負わされた運命の重みに耐えかねて……」
文学少女「プッ、くくっ、ふふっ……」プルプル
ヒデノリ(違う意味で震えさせちゃったよ! チクショウ、もうどうにでもなれ!)
ヒデノリ「だがこの危機を越えた先には晴天が待っている。この空の新生という晴天が……」
文学少女「あっ、アハハッ、も、もうやめ、てっ、ふ、ふふっ」バンバン
ヒデノリ(すべての苦しみは俺が引き受けよう……)
18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:35:04.20 ID:+5LWAGZL0
なんだかんだで男子高校生の日常のキャラって人情があるというか優しいよね
20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:38:17.18 ID:Xq3XQl0J0
ヒデノリ「はぁ、ふと俺のことが心配になって来てみました、と」
文学少女「うん……」
ヒデノリ「……もしかして毎日ここに?」
文学少女「う、ううん、まさか毎日は来たりしない! たまに来るだけ、たまに……」
ヒデノリ「たまに、ねえ」
ヒデノリ(なんにせよ理由が同じでタイミングもぴったりってすげえなオイ)
ヒデノリ(漫画なら「つながってるね(ハァト」なんていっちゃってキスで終わるご都合展開だよ)
ヒデノリ(しかし我々を取り巻いている状況はといえば……)
ビュウゥゥ…… ザザァザザァ……
ヒデノリ(現実は非情である)
文学少女「うん……」
ヒデノリ「……もしかして毎日ここに?」
文学少女「う、ううん、まさか毎日は来たりしない! たまに来るだけ、たまに……」
ヒデノリ「たまに、ねえ」
ヒデノリ(なんにせよ理由が同じでタイミングもぴったりってすげえなオイ)
ヒデノリ(漫画なら「つながってるね(ハァト」なんていっちゃってキスで終わるご都合展開だよ)
ヒデノリ(しかし我々を取り巻いている状況はといえば……)
ビュウゥゥ…… ザザァザザァ……
ヒデノリ(現実は非情である)
23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:46:23.65 ID:Xq3XQl0J0
ヒデノリ「ここ、氾濫するのがあっという間なんだって。とりあえずここからは出よう」
文学少女「けれど、どこへ」
ヒデノリ(それなんだよなあ、この辺は見てのとおり吹きさらし。あるとしても一軒家が時折きまぐれのようにポツン、とだけ)
ヒデノリ(ここを抜けても住宅地があるだけで、仮に店があったとしてもお互いこの格好じゃあ、なあ)
ヒデノリ「俺は帰り道に寄っただけだから、少し歩けば家に着くけど……」
文学少女「私の家は結構遠い……」
ヒデノリ・文学少女「……」
ヒデノリ(連れ込むしかないのか!?)
26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:51:20.36 ID:Xq3XQl0J0
ザバァザバァ、ビシャビシャ……
ヒデノリ(ここぞとばかりに雨が強くなってやがる。仕方ない、送り狼と思われても本心では親切のために行動しよう)
ヒデノリ「あのさ、もし良かったらだけど、うちに来ない?」
文学少女「へえぇ!?///」
ヒデノリ「せ、せめて雨宿りくらいにはなると思うし、それなりのサービスはするし、嵐がやんだら送っていけるかもしれないし」
文学少女「い、いやじゃないけど、でも物事には段階ってものがあって、なによりその……」ゴニョゴニョ
ヒデノリ(完全に送り狼と思われてるな、これ)
ヒデノリ(まあ思春期の男女がそうなってもおかしくはないですよ? でもね、アンフェア。あまりにもアンフェアすぎる)
ヒデノリ(そんなの後々の良心が悲鳴を上げちゃう。なによりアンタじゃ……)
文学少女「うぅ~……///」
ぬれた髪、赤らんだ頬、張り付いた制服、そこから控えめに張り出した胸、スカートからのぞく腿……
ヒデノリ(いかんいかん! あくまで本心では親切のためって言ったばっかりじゃねえか!)
ヒデノリ(ここぞとばかりに雨が強くなってやがる。仕方ない、送り狼と思われても本心では親切のために行動しよう)
ヒデノリ「あのさ、もし良かったらだけど、うちに来ない?」
文学少女「へえぇ!?///」
ヒデノリ「せ、せめて雨宿りくらいにはなると思うし、それなりのサービスはするし、嵐がやんだら送っていけるかもしれないし」
文学少女「い、いやじゃないけど、でも物事には段階ってものがあって、なによりその……」ゴニョゴニョ
ヒデノリ(完全に送り狼と思われてるな、これ)
ヒデノリ(まあ思春期の男女がそうなってもおかしくはないですよ? でもね、アンフェア。あまりにもアンフェアすぎる)
ヒデノリ(そんなの後々の良心が悲鳴を上げちゃう。なによりアンタじゃ……)
文学少女「うぅ~……///」
ぬれた髪、赤らんだ頬、張り付いた制服、そこから控えめに張り出した胸、スカートからのぞく腿……
ヒデノリ(いかんいかん! あくまで本心では親切のためって言ったばっかりじゃねえか!)
29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/05(木) 23:58:57.21 ID:Xq3XQl0J0
文学少女「や、やっぱり私の家に帰る! 走れば20分くらいだしっ」
ヒデノリ「20分っていってもやっぱり相当……」
文学少女「じゃあね!」ダッ
ヒデノリ「おい、ちょっと!」
文学少女「あっ」ズルッ バシャアッ
ヒデノリ「……」
文学少女「……」グスッ
ヒデノリ「心配なんで、うちに寄ってください」
文学少女「よ、よろしくお願いします」グスグス
ヒデノリ「20分っていってもやっぱり相当……」
文学少女「じゃあね!」ダッ
ヒデノリ「おい、ちょっと!」
文学少女「あっ」ズルッ バシャアッ
ヒデノリ「……」
文学少女「……」グスッ
ヒデノリ「心配なんで、うちに寄ってください」
文学少女「よ、よろしくお願いします」グスグス
30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:00:53.25 ID:TpGrbq6fO
やっさんはかわいいなぁ
31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:03:20.91 ID:lXqr6IEJ0
そんなこんなで俺の家に至るのであった。
ヒデノリ「シャワー、先に浴びていいよ。着替えも準備しておくし」
文学少女「え、いいの?」
ヒデノリ「もちろん。その制服もなんとかしたいけど……」
文学少女「て、手洗いでなんとかなる、と思う。いざとなったら洗濯機を借りる、かも」
ヒデノリ「じゃあ浴室はそこだから」
文学少女「うん」キョロキョロ
ヒデノリ(入ったことのない家に来れば興味がわくだろうけど、あんまり見られるのもなあ)
ヒデノリ「シャワー、先に浴びていいよ。着替えも準備しておくし」
文学少女「え、いいの?」
ヒデノリ「もちろん。その制服もなんとかしたいけど……」
文学少女「て、手洗いでなんとかなる、と思う。いざとなったら洗濯機を借りる、かも」
ヒデノリ「じゃあ浴室はそこだから」
文学少女「うん」キョロキョロ
ヒデノリ(入ったことのない家に来れば興味がわくだろうけど、あんまり見られるのもなあ)
32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:09:40.51 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「さて、と。母ちゃんの部屋からジャージと下着を借りて……」
ヒデノリ「ん、ジャージはあるけど下着はないな……この辺にあるはずなんだが……」
ヒデノリ(まさか洗濯し忘れたのか? しょうがない、一旦洗面所に確認に行こうか)
シャアァ……
洗濯機を置いている洗面所は浴室に隣接しているため、シャワーの音が体に染み渡るように聞こえてきた。
ヒデノリ(こんなに生々しいものなのか……くそっ早い所確認だけでも……)
ヒデノリ(あれ、こんなに少ないのか? あ、そうか! 旅行に行くのに持っていったのか!)
ヒデノリ(まずいな、女の子のシャワーの音を聞きながら母親の下着を漁ってるってだけでもいろいろとまずいってのに)
ヒデノリ(いっそ兄貴の……それはそれでいやだなあ、なにか良い手は……)
ヒデノリ(そぉだお隣さんだ! あんまりしゃべったことはないし、あのベランダの出来事以来距離を置かれているが)
ヒデノリ(きっと事情を話せばなんとかなるだろう。よし、そうと決まれば)
36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:14:21.73 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「下着を貸してもらえないでしょうか?」
隣の女子高生「……」
ガチャッ
ヒデノリ(いろいろ言葉が足りねえー!)
ヒデノリ「あの、違うんです! 実は女友達がびしょ濡れになっちゃって、でも俺の下着を貸すわけにも行かないから……」
ガチャッ
隣の女子高生「近所の人には何も言いません。そのかわり二度と私に話しかけないでください」
ガチャッ ガチャガチャ
ザアァァ……
ヒデノリ(やっちまった……こんな苦しみは引き受けた覚えがない……)
隣の女子高生「……」
ガチャッ
ヒデノリ(いろいろ言葉が足りねえー!)
ヒデノリ「あの、違うんです! 実は女友達がびしょ濡れになっちゃって、でも俺の下着を貸すわけにも行かないから……」
ガチャッ
隣の女子高生「近所の人には何も言いません。そのかわり二度と私に話しかけないでください」
ガチャッ ガチャガチャ
ザアァァ……
ヒデノリ(やっちまった……こんな苦しみは引き受けた覚えがない……)
37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:18:54.93 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ(はぁ~どおすっかなあ~……ともかく家に帰ろう。そして申し訳ないが下着は俺のを使ってもらおう)
ガチャッ
ヒデノリ(たしか中学のときのトランクスがあるし、それならサイズが……)
文学少女「あっ」
はじめは目の前に真っ白なものが立ちはだかっていると見えるだけで、物体の正体はわからなかった。
それが人であると認識したのは長く黒い髪のおかげだった。まもなくそれがバスタオルを体に巻いた女の子だと認識できたときには、
文学少女「き、きゃあぁぁ!!!!」
悲鳴が上がった。外で唸っている風の音も突き抜ける甲高い声だった。
ガチャッ
ヒデノリ(たしか中学のときのトランクスがあるし、それならサイズが……)
文学少女「あっ」
はじめは目の前に真っ白なものが立ちはだかっていると見えるだけで、物体の正体はわからなかった。
それが人であると認識したのは長く黒い髪のおかげだった。まもなくそれがバスタオルを体に巻いた女の子だと認識できたときには、
文学少女「き、きゃあぁぁ!!!!」
悲鳴が上がった。外で唸っている風の音も突き抜ける甲高い声だった。
38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:19:45.84 ID:cu4AuW5r0
乾燥機にかければいいんじゃないでしょうか(提案)
39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:21:30.04 ID:50WCbiSFO
>>38
乾燥機などこの家にはないと判断すべきではないでしょうか(推理)
乾燥機などこの家にはないと判断すべきではないでしょうか(推理)
40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:22:44.45 ID:PCh0rerc0
じゃあストーブを点けてそのうえに下着を干そう(提案)
41 >>38 2012/04/06(金) 00:22:52.39 ID:qqdX/ERJ0
浴室に閉じこもってしまった彼女に下着とジャージを渡し、出てくるのを待った後、ようやくシャワーを浴びることが出来た。
シャンプーやソープの残り香があったわけだが、そんなものにこだわっている余裕はなく、
そもそもなぜ彼女はバスタオル姿でいたのだろう、ああ、着替えを用意していなかったからだな、
いったいなぜこんな目にあわなければならないのだろう、ひょっとして俺は風の能力でも会得して
不幸を吸い寄せる力でも身に着けてしまったのだろうか、などと愚にもつかぬ自己問答をしながらシャワーを終えたのであった。
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
リビングで二人で座っていても空気は重いままだった。本来なら俺がホストであるわけだから、
なにかしらのサービスでもてなす必要はあるわけだが、なにかすればまたとんでもない目に合いそうで怖かった。
ましてや例のキザなセリフを吐く余裕などもう残っていない。
こんなときなにか言ってくれればな、と情けなくもすがってみるのだが、彼女は目を合わせてくれなかった。
シャンプーやソープの残り香があったわけだが、そんなものにこだわっている余裕はなく、
そもそもなぜ彼女はバスタオル姿でいたのだろう、ああ、着替えを用意していなかったからだな、
いったいなぜこんな目にあわなければならないのだろう、ひょっとして俺は風の能力でも会得して
不幸を吸い寄せる力でも身に着けてしまったのだろうか、などと愚にもつかぬ自己問答をしながらシャワーを終えたのであった。
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
リビングで二人で座っていても空気は重いままだった。本来なら俺がホストであるわけだから、
なにかしらのサービスでもてなす必要はあるわけだが、なにかすればまたとんでもない目に合いそうで怖かった。
ましてや例のキザなセリフを吐く余裕などもう残っていない。
こんなときなにか言ってくれればな、と情けなくもすがってみるのだが、彼女は目を合わせてくれなかった。
42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:22:57.16 ID:TpGrbq6fO
下着無しで裸ジャージという手もありますよ?(提案)
43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:23:10.49 ID:tWdhWBxCO
裸ワイシャツを頼む(注文)
44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:24:12.49 ID:qqdX/ERJ0
それはごもっともだけどオレの考えは違った(震え声)
45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:24:59.46 ID:TpGrbq6fO
>>44続きはよ(切実)
49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:26:30.77 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ(まあ下着の件はストーブで乾かしてるし何とかなるだろう、問題はこの空気だ)
ヒデノリ「……あ、あったかい飲み物でも淹れてこようか? たしか、コーヒーならあるんだ」
文学少女「あ、うん」
ヒデノリ「じゃ、ちょっと待ってて……」
ヒデノリ(気まずい。ただでさえ話題のない二人だけど、輪をかけて気まずい)
ヒデノリ「お待たせ、砂糖とミルクは自由に取っていいから」
文学少女「ありがとう……あちっ」
ヒデノリ「猫舌?」
文学少女「うん、まあ」
ヒデノリ「ブラックでもいけるんだ」
文学少女「むしろブラックじゃないとダメ」
ヒデノリ「俺は無理だな、うん」
文学少女「……(苦い……)」
ヒデノリ(致命的に会話が弾まない……)
ヒデノリ「……あ、あったかい飲み物でも淹れてこようか? たしか、コーヒーならあるんだ」
文学少女「あ、うん」
ヒデノリ「じゃ、ちょっと待ってて……」
ヒデノリ(気まずい。ただでさえ話題のない二人だけど、輪をかけて気まずい)
ヒデノリ「お待たせ、砂糖とミルクは自由に取っていいから」
文学少女「ありがとう……あちっ」
ヒデノリ「猫舌?」
文学少女「うん、まあ」
ヒデノリ「ブラックでもいけるんだ」
文学少女「むしろブラックじゃないとダメ」
ヒデノリ「俺は無理だな、うん」
文学少女「……(苦い……)」
ヒデノリ(致命的に会話が弾まない……)
50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:31:22.61 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ(話術もそうだが、顔を合わせてくれないからどこまで踏み込んでいいかわからないんだよなあ)
ヒデノリ(せめてきっかけだけでもいいから何か……)
ヒデノリ「さっきは、ごめんね」
文学少女「え? ああ、うん……大丈夫、私もうかつだった……」
ヒデノリ「その、スタイル良いんだね」
文学少女「へっ!?///」
ヒデノリ「見かけによらずっていうか足も速いし、部活やってる?」
文学少女「ぶ、部活は何もやってない。体を動かすのは好きだけど」
ヒデノリ「俺も。今もたまにクラスメートと缶けりとかやるんだよね」
文学少女「そ、そうなんだ……」
ヒデノリ(なおさら顔をそらされた気がする……)
ヒデノリ(せめてきっかけだけでもいいから何か……)
ヒデノリ「さっきは、ごめんね」
文学少女「え? ああ、うん……大丈夫、私もうかつだった……」
ヒデノリ「その、スタイル良いんだね」
文学少女「へっ!?///」
ヒデノリ「見かけによらずっていうか足も速いし、部活やってる?」
文学少女「ぶ、部活は何もやってない。体を動かすのは好きだけど」
ヒデノリ「俺も。今もたまにクラスメートと缶けりとかやるんだよね」
文学少女「そ、そうなんだ……」
ヒデノリ(なおさら顔をそらされた気がする……)
52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:35:02.42 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ(限界だ。この手は望ましくないんだろうが救助隊を呼ぶしかないな)
ヒデノリ(といっても呼べるのは男くらいしかいないし、出来るなら女子もセットで……)
ヒデノリ(そうか、タダクニだ! あいつと妹に来てもらおう!)
ヒデノリ「ちょっと席外すね」
文学少女「うん」
ヒデノリ(といっても呼べるのは男くらいしかいないし、出来るなら女子もセットで……)
ヒデノリ(そうか、タダクニだ! あいつと妹に来てもらおう!)
ヒデノリ「ちょっと席外すね」
文学少女「うん」
53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:37:12.75 ID:gDpnDn/t0
タダクニってだれだっけ
56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:38:55.46 ID:TpGrbq6fO
>>53
タダクニの妹の兄貴だろ
…………ん?タダクニの妹って兄貴いたのか?
タダクニの妹の兄貴だろ
…………ん?タダクニの妹って兄貴いたのか?
54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:38:04.18 ID:qqdX/ERJ0
プルルル プルルル
タダクニ『おう、どうしたヒデノリ?』
ヒデノリ「俺んちに遊びに来ないか? なんなら妹も来て良い」
タダクニ『はぁ? どうしたんだよいきなり?』
ヒデノリ「いろいろとややこしいんだが……実はあの河原で会った女の子がうちに来てるんだ」
タダクニ『なんだよそれ!? 見せ付けるつもりか? 二人でしっぽりとやってろよ!』
ヒデノリ「ま、待て! 話せばわかる!」
タダクニ『どっちみち、うちは親が共働きだから二人とも出て行ったら留守になるんだよ、じゃあな』
ブツッ ツーツーツー……
ヒデノリ「お、おのれ……」
タダクニ『おう、どうしたヒデノリ?』
ヒデノリ「俺んちに遊びに来ないか? なんなら妹も来て良い」
タダクニ『はぁ? どうしたんだよいきなり?』
ヒデノリ「いろいろとややこしいんだが……実はあの河原で会った女の子がうちに来てるんだ」
タダクニ『なんだよそれ!? 見せ付けるつもりか? 二人でしっぽりとやってろよ!』
ヒデノリ「ま、待て! 話せばわかる!」
タダクニ『どっちみち、うちは親が共働きだから二人とも出て行ったら留守になるんだよ、じゃあな』
ブツッ ツーツーツー……
ヒデノリ「お、おのれ……」
55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:38:27.33 ID:F4uMPczpO
タダクニはタダクニの妹の兄だろ
58 主人公はあいつだよ、あのりんごちゃんを助けた福山 2012/04/06(金) 00:41:28.39 ID:qqdX/ERJ0
妹「誰?」
タダクニ「ヒデノリ。お前も連れてうちに来ないか、だってよ」
妹「あぁ~……どっちみちパスだな。ほら、うどん煮立ってる」
タダクニ「あぁ、うん。よし出来た。食おうか」
妹「いただきます」
タダクニ「いただきます」
妹「チュルチュル……ん、おいしい」
タダクニ「そうか、よかった」モグモグ
妹「モグモグ……ズズッ」
『暴風は明日にかけて続くと見られ……』
タダクニ「明日も休校かなあ」
妹「……どうだろうな」
タダクニ「ヒデノリ。お前も連れてうちに来ないか、だってよ」
妹「あぁ~……どっちみちパスだな。ほら、うどん煮立ってる」
タダクニ「あぁ、うん。よし出来た。食おうか」
妹「いただきます」
タダクニ「いただきます」
妹「チュルチュル……ん、おいしい」
タダクニ「そうか、よかった」モグモグ
妹「モグモグ……ズズッ」
『暴風は明日にかけて続くと見られ……』
タダクニ「明日も休校かなあ」
妹「……どうだろうな」
60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:44:12.95 ID:tWdhWBxCO
数ヶ月分のタダクニと、タダクニとタダクニの妹の会話を見た
62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:45:17.48 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ(ちくしょう……他に誰か……女がいて事情を話しても怒らないでくれるヤツ……)
ヒデノリ(唐沢、確かあいつ近所につるんでる女子がいるとかいってたな)
ヒデノリ(微妙な線だが仮に一人でもあいつなら……)
オルスバンサービスニセツゾクシマシタ。ハッシンオンノアトニ……
ヒデノリ「ちっ、メールに残しておくか」
『ちょっと込み入った用事なんだ、電話で返してくれ』
ヒデノリ(よし、戻るか)
ヒデノリ(唐沢、確かあいつ近所につるんでる女子がいるとかいってたな)
ヒデノリ(微妙な線だが仮に一人でもあいつなら……)
オルスバンサービスニセツゾクシマシタ。ハッシンオンノアトニ……
ヒデノリ「ちっ、メールに残しておくか」
『ちょっと込み入った用事なんだ、電話で返してくれ』
ヒデノリ(よし、戻るか)
63 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:49:39.87 ID:qqdX/ERJ0
『春の甲子園は決勝が中止になり……』
ヒデノリ(テレビ点けてる。あぁ、もう失格っていわれたようなもんだなぁ)
ヒデノリ「ごめんね、なんか」
文学少女「ううん」
ヒデノリ「……」ズズッ
文学少女「……」ゴクッ
ダンシコウコウセイノニチジョーアァオッ!
ヒデノリ(来たか!)
『すまん、俺も立て込んでるんだ。悪いが後にしてくれ』
ヒデノリ(くっ、万策尽きたか……)
ヒデノリ(テレビ点けてる。あぁ、もう失格っていわれたようなもんだなぁ)
ヒデノリ「ごめんね、なんか」
文学少女「ううん」
ヒデノリ「……」ズズッ
文学少女「……」ゴクッ
ダンシコウコウセイノニチジョーアァオッ!
ヒデノリ(来たか!)
『すまん、俺も立て込んでるんだ。悪いが後にしてくれ』
ヒデノリ(くっ、万策尽きたか……)
65 風の音に弱い妹とか良くない? 2012/04/06(金) 00:54:31.13 ID:qqdX/ERJ0
数分前……
ヤナギン「ん、としゆきのケータイに電話が」
生島「げ、どーする?」
ヤナギン「別に出なくてもいいだろ……今度はメールか。なになに~? 電話しろってかぁ」
生島「電話は出来ないよねえ」
ヤナギン「あいつの文体模写なら簡単だし、メールで適当にあしらっておこうか」カチカチ
ヤナギン「これを怪しまれないように後で送って、っと。邪魔されるわけにはいかないしねえ」
生島「としゆき大丈夫かなあ。羽原も心配だけど、色々と懸念が多すぎるよ」
ヤナギン「どーにかなるでしょ。どーにかなってもらわないとあたしたちも困るし」
ヤナギン「ん、としゆきのケータイに電話が」
生島「げ、どーする?」
ヤナギン「別に出なくてもいいだろ……今度はメールか。なになに~? 電話しろってかぁ」
生島「電話は出来ないよねえ」
ヤナギン「あいつの文体模写なら簡単だし、メールで適当にあしらっておこうか」カチカチ
ヤナギン「これを怪しまれないように後で送って、っと。邪魔されるわけにはいかないしねえ」
生島「としゆき大丈夫かなあ。羽原も心配だけど、色々と懸念が多すぎるよ」
ヤナギン「どーにかなるでしょ。どーにかなってもらわないとあたしたちも困るし」
70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 00:58:34.77 ID:qqdX/ERJ0
羽原「としゆき君、鍋お願い」
唐沢「わかった……」
唐沢(なんでコイツと二人きりになってるんだ……あいつらはどこへいった? ケータイもなくなってるし……)
羽原(としゆきと二人で料理。これってなんか……って早い早い、何考えてるの私!)
羽原「としゆき君、そっちの食器取って」
唐沢「ん、どれだ?」
羽原「その幅が大きいの……いいや私が」
ピタッ
唐沢・羽原「!!(て、手が!)」
唐沢「!」スクッ
羽原「と、としゆき君、なんで直立不動に?///」
唐沢「いや、条件反射というか、防衛本能というか……」
唐沢(俺は死ぬんだろうか……)
唐沢「わかった……」
唐沢(なんでコイツと二人きりになってるんだ……あいつらはどこへいった? ケータイもなくなってるし……)
羽原(としゆきと二人で料理。これってなんか……って早い早い、何考えてるの私!)
羽原「としゆき君、そっちの食器取って」
唐沢「ん、どれだ?」
羽原「その幅が大きいの……いいや私が」
ピタッ
唐沢・羽原「!!(て、手が!)」
唐沢「!」スクッ
羽原「と、としゆき君、なんで直立不動に?///」
唐沢「いや、条件反射というか、防衛本能というか……」
唐沢(俺は死ぬんだろうか……)
71 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:02:11.86 ID:qqdX/ERJ0
さかのぼること一時間前……
ヤナギン「休校だな」
生島「休校だ」
ヤナギン「いつもの三人だな」
生島「いつもの三人だ」
ヤナギン「相変わらず夢がないな!」
生島「夢がない!」
ヤナギン「それもこれもアンタに男っ気がないせいだ、羽原!」
生島「そーだそーだ!」
羽原「えぇ!? なんで!?」
ヤナギン「休校だな」
生島「休校だ」
ヤナギン「いつもの三人だな」
生島「いつもの三人だ」
ヤナギン「相変わらず夢がないな!」
生島「夢がない!」
ヤナギン「それもこれもアンタに男っ気がないせいだ、羽原!」
生島「そーだそーだ!」
羽原「えぇ!? なんで!?」
75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:06:11.28 ID:qqdX/ERJ0
ヤナギン「フツー女子高生が休校ってなったら男の家にあがりこんでねっとりと一日中ヤっちゃうところでしょーが」
ヤナギン「裸の上に男の大きめのシャツをまとったりなんかして、初めはいじらしくその匂いを堪能するものの」
ヤナギン「その後に待ち受ける更なる匂いを求めて、乾けば濡れて、濡れれば乾いて……」
生島「そんなんがあるのは漫画の世界だけだよ」
ヤナギン「それが、女三人、いつものメンツでダベってるばっかり」
ヤナギン「恥ずかしくないのか、華の女子高生が!」
羽原「えぇ~……で、でもぉ」
生島「まぁ、ねえ」
ヤナギン「そんなんだからアンタは……良い機会だ、としゆきを呼ぼう」
羽原「えっ!?」
生島「おお、ヤれヤれー!」
羽原「ちょ、ちょっと!///」
ヤナギン「裸の上に男の大きめのシャツをまとったりなんかして、初めはいじらしくその匂いを堪能するものの」
ヤナギン「その後に待ち受ける更なる匂いを求めて、乾けば濡れて、濡れれば乾いて……」
生島「そんなんがあるのは漫画の世界だけだよ」
ヤナギン「それが、女三人、いつものメンツでダベってるばっかり」
ヤナギン「恥ずかしくないのか、華の女子高生が!」
羽原「えぇ~……で、でもぉ」
生島「まぁ、ねえ」
ヤナギン「そんなんだからアンタは……良い機会だ、としゆきを呼ぼう」
羽原「えっ!?」
生島「おお、ヤれヤれー!」
羽原「ちょ、ちょっと!///」
76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:06:23.96 ID:5VjyY8TA0
ふらっちぇかわいい
80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:11:14.60 ID:qqdX/ERJ0
ヤナギン「まあ待ちなよ、なにも下半身に任せてお盛んにやれってわけじゃないわ」
ヤナギン「そもそもアンタに男っ気がないのは過去のせいよね。男共もアンタにトラウマをうえつけられてるし」
ヤナギン「アンタ自身も後ろめたい気持ちのせいで異性に対してなかなか踏み込めないでいる」
ヤナギン「おそらく過去のことを断ち切れない限り、アンタは一生処女のまま……」
生島「どっかの層には受けるかもしれないけど耐え切れんわな、そりゃ」
羽原「うぅ……」
ヤナギン「そこで、だ。としゆきとしっかりと和解しよう。としゆきはアンタに対してのトラウマが一番根深いし」
ヤナギン「アンタが一番罪悪感を抱いてる人間でもある。この難しい関係を修復できたとしたら他はもう解決したも同然だ」
ヤナギン「そしてそれを糧にしてきっとこれからは異性と良い関係を築けるようになるんじゃない、かな」
ヤナギン「なによりアークデーモン、そんな汚名から立ち直って正真正銘の新しい人格になれるって利益もあるしね」
羽原「そ、そうかも」
生島「良いこというなー」
ヤナギン(まあそれは建前で、としゆきと面白おかしくやってくれるだけでいいんだけどね)
ヤナギン「そもそもアンタに男っ気がないのは過去のせいよね。男共もアンタにトラウマをうえつけられてるし」
ヤナギン「アンタ自身も後ろめたい気持ちのせいで異性に対してなかなか踏み込めないでいる」
ヤナギン「おそらく過去のことを断ち切れない限り、アンタは一生処女のまま……」
生島「どっかの層には受けるかもしれないけど耐え切れんわな、そりゃ」
羽原「うぅ……」
ヤナギン「そこで、だ。としゆきとしっかりと和解しよう。としゆきはアンタに対してのトラウマが一番根深いし」
ヤナギン「アンタが一番罪悪感を抱いてる人間でもある。この難しい関係を修復できたとしたら他はもう解決したも同然だ」
ヤナギン「そしてそれを糧にしてきっとこれからは異性と良い関係を築けるようになるんじゃない、かな」
ヤナギン「なによりアークデーモン、そんな汚名から立ち直って正真正銘の新しい人格になれるって利益もあるしね」
羽原「そ、そうかも」
生島「良いこというなー」
ヤナギン(まあそれは建前で、としゆきと面白おかしくやってくれるだけでいいんだけどね)
81 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:15:53.19 ID:qqdX/ERJ0
生島「風に負けない声で叫ぶよ、としゆきくーん!」
唐沢(なんで窓が開けられないのに窓越しに呼ぶんだ……)
ヤナギン「こっちにこない限りアンタのことをいつまでも呼び続けるよ、としゆきくーん!」
生島「あぁとしゆき、どうしてあなたはとしゆきなの、としゆき!」
唐沢「はぁ……」イライラ
羽原宅
唐沢「で、なんだ」
ヤナギン「羽原は料理できるけどアタシと生島は出来ないんだよ、手伝ったげて」
生島「どうせなら夜の分まで作ってけよ」
唐沢(こいつら……)
ヤナギン「それに羽原んち誰もいないんだよ。あたしらが泊まっても女三人じゃ心細くてねえ」
唐沢「そのセリフをお前らが言うか」
唐沢(なんで窓が開けられないのに窓越しに呼ぶんだ……)
ヤナギン「こっちにこない限りアンタのことをいつまでも呼び続けるよ、としゆきくーん!」
生島「あぁとしゆき、どうしてあなたはとしゆきなの、としゆき!」
唐沢「はぁ……」イライラ
羽原宅
唐沢「で、なんだ」
ヤナギン「羽原は料理できるけどアタシと生島は出来ないんだよ、手伝ったげて」
生島「どうせなら夜の分まで作ってけよ」
唐沢(こいつら……)
ヤナギン「それに羽原んち誰もいないんだよ。あたしらが泊まっても女三人じゃ心細くてねえ」
唐沢「そのセリフをお前らが言うか」
82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:17:09.02 ID:TpGrbq6fO
唐沢「No!」
86 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:19:41.66 ID:qqdX/ERJ0
生島「まーさすがに一緒に寝ろとは言わないからさー、としゆきがまんざらでもないなら別だけど」
唐沢「全力でNo!」
羽原「と、としゆき君、やっぱり迷惑だよね、ごめんね……」
唐沢「っ!(もし逆らったら……)」
羽原(トシユキ視点)『迷惑? お前にそんなこと言える資格があるのか? お高くとまるようになったなぁ……』
唐沢「……」ブルッ
唐沢「……夕方までだぞ」
ヤナギン・生島(よしっ!)
羽原「……///」
唐沢「全力でNo!」
羽原「と、としゆき君、やっぱり迷惑だよね、ごめんね……」
唐沢「っ!(もし逆らったら……)」
羽原(トシユキ視点)『迷惑? お前にそんなこと言える資格があるのか? お高くとまるようになったなぁ……』
唐沢「……」ブルッ
唐沢「……夕方までだぞ」
ヤナギン・生島(よしっ!)
羽原「……///」
89 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:24:36.41 ID:qqdX/ERJ0
時は戻る……
ヤナギン『それじゃー、アタシらは生島んちに行くから』
生島『結果報告を楽しみに待ってるよー』
羽原(せっかくのチャンス……がんばるよ、二人とも)グッ
唐沢(なんだあの握りこぶしは……)ゾクッ
羽原「ふ、二人ともどこ行っちゃったんだろうね」モグモグ
唐沢「さあな……」
羽原「シチューはあっためられるし、夜の分も取っておこうか」モグモグ
唐沢「ああ……」
唐沢(口がメシを受け付けない……)
ヤナギン『それじゃー、アタシらは生島んちに行くから』
生島『結果報告を楽しみに待ってるよー』
羽原(せっかくのチャンス……がんばるよ、二人とも)グッ
唐沢(なんだあの握りこぶしは……)ゾクッ
羽原「ふ、二人ともどこ行っちゃったんだろうね」モグモグ
唐沢「さあな……」
羽原「シチューはあっためられるし、夜の分も取っておこうか」モグモグ
唐沢「ああ……」
唐沢(口がメシを受け付けない……)
93 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 01:29:35.69 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ宅
クゥ~
文学少女「!」
ヒデノリ「(今のって……)ああ、もう昼時か」
文学少女「///」
ヒデノリ「なんか作る? といっても簡単なものしか出来ないけど」
文学少女「大丈夫。お弁当あるし」
ヒデノリ「あ、俺もだ。途中で休校になったの?」
文学少女「ううん、最初から休校。でも昨日のうちに連絡されたこと忘れちゃって……」
ヒデノリ「うちは担任が連絡するのを忘れたんだってさ」
文学少女「へぇ。(カパッ)あっ、グチャグチャ……」
ヒデノリ「走った拍子にか……俺の分けようか?」
文学少女「……食べられなくもないから、大丈夫だと思う」
110 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:05:40.18 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「ところで、うちの人は?」モグモグ
ヒデノリ「母親は旅行に行ってて、父親は会社。兄貴は大学の友達と遊び」モグモグ
文学少女「そっか、ってそれって……///」ゴニョゴニョ
ヒデノリ「そっちは家に連絡しなくて大丈夫?」
文学少女「あ、忘れてた……ちょっと電話してくる」
ヒデノリ(面と向かって食べるしかないからか、なんとなく打ち解けてきた気がするな)
ヒデノリ(嵐がやむまでの辛抱だと思ってたが、その心配はなくなりそうだ)
ビュオォォォ…… オォォォ……
ヒデノリ(にしても改めて聞くとすげえな、上空で滞ってるんだか、天井がにじりよってくるみてえだ)
ヒデノリ「母親は旅行に行ってて、父親は会社。兄貴は大学の友達と遊び」モグモグ
文学少女「そっか、ってそれって……///」ゴニョゴニョ
ヒデノリ「そっちは家に連絡しなくて大丈夫?」
文学少女「あ、忘れてた……ちょっと電話してくる」
ヒデノリ(面と向かって食べるしかないからか、なんとなく打ち解けてきた気がするな)
ヒデノリ(嵐がやむまでの辛抱だと思ってたが、その心配はなくなりそうだ)
ビュオォォォ…… オォォォ……
ヒデノリ(にしても改めて聞くとすげえな、上空で滞ってるんだか、天井がにじりよってくるみてえだ)
113 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:09:51.20 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「友達の家に泊まるかも、って連絡してきた」
ヒデノリ「そう……えっ泊まるの!?」
文学少女「えっ!? あ、あくまで方便、方便だから!」
ヒデノリ「あっ、方便ね、うん」
文学少女「もっともこの嵐がやまないと帰れないけれど……」
ビュウゥゥ……
ヒデノリ(……安請け合いしちゃったかなあ)
115 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:14:33.20 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「ごちそうさま」
文学少女「ごちそうさま。洗い物、しようか?」
ヒデノリ「ん? あぁ構わない構わない、もともとこっちが無理やりつれてきたみたいなもんなんだから」
ヒデノリ「むしろこっちになんでもやらせてよ」
文学少女「あ、じゃあお願いします」
ジャー キュッキュッ
ヒデノリ「~♪」
文学少女「あなたって本当にやさしいね」
ヒデノリ「んん!?」ガタッ
文学少女「わっ、大丈夫!?」
ヒデノリ「割れ物じゃないし……そ、それよりやさしいって、そんなことはないでございますよ?」
文学少女「ううん、やさしいのは本当……」
ヒデノリ「あ、ありがとう、でいいのか?」
文学少女「たぶん」
文学少女「ごちそうさま。洗い物、しようか?」
ヒデノリ「ん? あぁ構わない構わない、もともとこっちが無理やりつれてきたみたいなもんなんだから」
ヒデノリ「むしろこっちになんでもやらせてよ」
文学少女「あ、じゃあお願いします」
ジャー キュッキュッ
ヒデノリ「~♪」
文学少女「あなたって本当にやさしいね」
ヒデノリ「んん!?」ガタッ
文学少女「わっ、大丈夫!?」
ヒデノリ「割れ物じゃないし……そ、それよりやさしいって、そんなことはないでございますよ?」
文学少女「ううん、やさしいのは本当……」
ヒデノリ「あ、ありがとう、でいいのか?」
文学少女「たぶん」
117 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:17:57.90 ID:qqdX/ERJ0
キュッキュッ
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
『徹子の部屋、今日のゲストは岩崎良美さんです……』
ヒデノリ(ど、どんな反応をすればよかったんだ……やさしい、なあ、うーん……)
ヒデノリ(そうなれるのは本望だけど、いざ言われてみるとこっ恥ずかしいなあ)
文学少女「あ、この漫画、私も読んでる」
ヒデノリ「ん? あぁ、面白いよねそれ」
文学少女「ロビンソンがファニーを崖から落としたけれどトビウオに打ち上げられたところは最高だったよね」
ヒデノリ「そこもいいけどベックが刑務所でトイレの神様の変え歌を皆で合唱したところも面白い」
118 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:20:57.61 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「でさ、世界が逆立ちしちゃってさ」
文学少女「あはは、そうそう!」
ヒデノリ(案外気さくに笑う子なんだな。てっきり内面メルヘンで表面は暗い子だと思ってたけど)
ヒデノリ「それに笑うとかわいいし」ボソッ
文学少女「ほあぁっ!?///」
ヒデノリ「え? あぁ、いやあその、つい声に出ちゃったというか、まあ本音というか」
文学少女「あ、ありがとう、でいいの?///」
ヒデノリ「た、たぶん」
文学少女「あはは、そうそう!」
ヒデノリ(案外気さくに笑う子なんだな。てっきり内面メルヘンで表面は暗い子だと思ってたけど)
ヒデノリ「それに笑うとかわいいし」ボソッ
文学少女「ほあぁっ!?///」
ヒデノリ「え? あぁ、いやあその、つい声に出ちゃったというか、まあ本音というか」
文学少女「あ、ありがとう、でいいの?///」
ヒデノリ「た、たぶん」
120 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:26:48.68 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「結構しゃべるんだ。今までまともにしゃべったことなかったからそう思うんだろうけど」
文学少女「うん、他の人とはちゃんとしゃべれるんだけど、あなたといるとなぜか……」
ヒデノリ「でもこの風……」
文学少女「あ、あれはもうやめて///」
ヒデノリ「まあ俺もそうしないとまずいのかな、って気が置けるところあるけど」
ヒデノリ「ああいうの、好きなんだ」
文学少女「わ、悪い?」
ヒデノリ「いやあ、悪いってことはないけど、やってて恥ずかしくはある」
文学少女「だよね、見てたほうがやっぱりかっこいいし。でもあこがれる……」
ヒデノリ「俺もヒーローにあこがれたりはしたけどなあ」
文学少女「うん、他の人とはちゃんとしゃべれるんだけど、あなたといるとなぜか……」
ヒデノリ「でもこの風……」
文学少女「あ、あれはもうやめて///」
ヒデノリ「まあ俺もそうしないとまずいのかな、って気が置けるところあるけど」
ヒデノリ「ああいうの、好きなんだ」
文学少女「わ、悪い?」
ヒデノリ「いやあ、悪いってことはないけど、やってて恥ずかしくはある」
文学少女「だよね、見てたほうがやっぱりかっこいいし。でもあこがれる……」
ヒデノリ「俺もヒーローにあこがれたりはしたけどなあ」
121 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:30:48.44 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「ああいうの、どっから仕入れてるの? 自作小説とか」
文学少女「アニメとかライトノベルとか」
ヒデノリ「それ見て書きたくなったりするのか」
文学少女「ありえない世界を本当にあるものかのように作れるってすごいなって思うし」
ヒデノリ「他の友達に見せたりする?」
文学少女「たまに……一度見せたら生暖かい目で見られたけど、最近はいいねって言われることもある」
文学少女「見せない友達のほうが多いけど。でも特に不満は感じてないかな。あくまで趣味でやってるだけだし」
ヒデノリ(現実が嫌だからってわけでもないのか。子供のころの名残がそのまま残ってるってだけなのかもしれん)
文学少女「アニメとかライトノベルとか」
ヒデノリ「それ見て書きたくなったりするのか」
文学少女「ありえない世界を本当にあるものかのように作れるってすごいなって思うし」
ヒデノリ「他の友達に見せたりする?」
文学少女「たまに……一度見せたら生暖かい目で見られたけど、最近はいいねって言われることもある」
文学少女「見せない友達のほうが多いけど。でも特に不満は感じてないかな。あくまで趣味でやってるだけだし」
ヒデノリ(現実が嫌だからってわけでもないのか。子供のころの名残がそのまま残ってるってだけなのかもしれん)
122 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:36:55.38 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「ていうか、なんで俺は根暗なオタクだと思われたんだ?」
文学少女「あ、あれはごめん。でも河原で一人でいるってことはそういうことだと思って」
ヒデノリ「まあおかしくはない、か。でもその後は……」
文学少女「その次はまたああいうことが出来たらな、って、恥ずかしかったけど行ってみることにしたの」
文学少女「するとあなたがいて、でもそこで失礼なことしちゃったから次は……」
ヒデノリ「ああ、あれはもういいよ、うん」
文学少女「で、今回は学校で休校だってわかった時に頭に浮かんだの。きっと大丈夫ってわかってても、頭から離れなくて」
ヒデノリ(とことんシンクロしてるな。前世のつながりとか言われても信じるわ、これは)
文学少女「あ、あれはごめん。でも河原で一人でいるってことはそういうことだと思って」
ヒデノリ「まあおかしくはない、か。でもその後は……」
文学少女「その次はまたああいうことが出来たらな、って、恥ずかしかったけど行ってみることにしたの」
文学少女「するとあなたがいて、でもそこで失礼なことしちゃったから次は……」
ヒデノリ「ああ、あれはもういいよ、うん」
文学少女「で、今回は学校で休校だってわかった時に頭に浮かんだの。きっと大丈夫ってわかってても、頭から離れなくて」
ヒデノリ(とことんシンクロしてるな。前世のつながりとか言われても信じるわ、これは)
127 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:43:41.76 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「じゃあ俺相手にしどろもどろだったのは……」
文学少女「第一印象、かな。あんなセリフとあんないざこざがあったし」
文学少女「会いたいとは思ったけれど、実際面と向かってみると、うまく話せなくて」
ヒデノリ「なるほどなぁ」
文学少女「あそこを通るときは色々考えるんだけどね、話すのはむしろ好きなほうだし」
ヒデノリ「ああいうスカしたセリフを考えるの? 俺は君の脳内でかっこよくなってたりして?」
文学少女「もうっ、からかわないで///」
ヒデノリ「はははっ」
128 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:47:52.52 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「てことは俺そんなに悪い印象は持たれてなかったんだ、なんか安心した」
文学少女「うん、全然。制服貸してくれたりしたし、むしろ私があなたに嫌われてないかな、って思うくらいで」
ヒデノリ「あぁ、最初は少しあったよ。あそこ行きたくないなあ、とか」
文学少女「や、やっぱり」
ヒデノリ「でも今日で普通に話せる子なんだな、ってわかったし」
文学少女「そう、よかった」ニコッ
ヒデノリ(何より、なんだかんだであそこに足を向けるってことは……)
文学少女「うん、全然。制服貸してくれたりしたし、むしろ私があなたに嫌われてないかな、って思うくらいで」
ヒデノリ「あぁ、最初は少しあったよ。あそこ行きたくないなあ、とか」
文学少女「や、やっぱり」
ヒデノリ「でも今日で普通に話せる子なんだな、ってわかったし」
文学少女「そう、よかった」ニコッ
ヒデノリ(何より、なんだかんだであそこに足を向けるってことは……)
129 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:53:27.13 ID:qqdX/ERJ0
ダンシコウコウセイノニチジョ-アァオッ!
ヒデノリ「ん、兄貴から電話か。ちょっと待ってて」
文学少女「うん」
ユウスケ『おう、ヒデノリか。お前今日家にずっといるか?』
ヒデノリ「いるけど」
ユウスケ『ちょうど良かった。サークルの人の家に泊まっていくから、悪いけど一人で留守番しててくれ』
ヒデノリ「あぁ、やっぱり……」
ユウスケ『やっぱり?』
ヒデノリ「ううん、こっちの話」
ユウスケ『まあいいや、頼むぞ、それじゃ』ガチャッ
ヒデノリ「ん、兄貴から電話か。ちょっと待ってて」
文学少女「うん」
ユウスケ『おう、ヒデノリか。お前今日家にずっといるか?』
ヒデノリ「いるけど」
ユウスケ『ちょうど良かった。サークルの人の家に泊まっていくから、悪いけど一人で留守番しててくれ』
ヒデノリ「あぁ、やっぱり……」
ユウスケ『やっぱり?』
ヒデノリ「ううん、こっちの話」
ユウスケ『まあいいや、頼むぞ、それじゃ』ガチャッ
130 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:54:59.33 ID:5VjyY8TA0
ユウスケさん、ナイス
131 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 02:57:54.42 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「えーと、兄貴が家に帰ってこないようです」
文学少女「そ、それって……」
ヒデノリ「……まあ、嵐がやむのを待つしか」
文学少女「でもさっきのニュースで明日まで続くって言ってたよ?」
ヒデノリ「……」
オォォウゥゥ…… バシャバシャ……
ヒデノリ「や、やっぱり泊まっていく?」
文学少女「迷惑なら本当は帰りたいくらいなんだけど……」
ヒデノリ「いや、迷惑ってことはないさ。乗りかかった船だし。でも、まあ」
文学少女「で、出来るだけ間違いは犯さないように?」
ヒデノリ(むしろ安請け合いさせちゃったのかあ?)
文学少女「そ、それって……」
ヒデノリ「……まあ、嵐がやむのを待つしか」
文学少女「でもさっきのニュースで明日まで続くって言ってたよ?」
ヒデノリ「……」
オォォウゥゥ…… バシャバシャ……
ヒデノリ「や、やっぱり泊まっていく?」
文学少女「迷惑なら本当は帰りたいくらいなんだけど……」
ヒデノリ「いや、迷惑ってことはないさ。乗りかかった船だし。でも、まあ」
文学少女「で、出来るだけ間違いは犯さないように?」
ヒデノリ(むしろ安請け合いさせちゃったのかあ?)
133 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:02:49.87 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「漫画ならあるけど、暇つぶしになりそう?」
文学少女「うん」
ヒデノリ「じゃあ俺の部屋で選んでいって。ちょうど掃除したばっかりだったし、見苦しくはないと思うから」
ガチャッ
ヒデノリ(あっ! そういえば机の上に漫画の原稿をおきっぱなしに……)
ヒデノリ「そ、そっちに本棚あるから」
文学少女「ふぅん」キョロキョロ クンクン
文学少女「? それって……」
ヒデノリ「そぉいやぁ!」ガサッ
134 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:08:21.49 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「!? い、今何を……」
ヒデノリ「ん? あぁこれ? うん、テストの答案。俺バカだからさ、点数悪くて」
文学少女「そ、そうなんだ……あ、私勉強なら得意だから教えられるよ?」
ヒデノリ「んん~? あ、ありがたいなあ、それなら早速リビングで……」
文学少女「答案、見せてくれない? 笑わないから、絶対」
ヒデノリ(そんな純粋な目を向けるなぁー!)
135 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:15:00.57 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「へぇ……」キラキラ
ヒデノリ(ヒデノリ君の必死の隠蔽も実らず結局見つかりましたとさ、めでたしめでたし)
文学少女「ふふっ、ここ面白いね、『ロビンソンとファニーの日常』に出てくるギャグみたい」
ヒデノリ「そ、そう? そこはオマージュ受けたんだよなあ」
文学少女「いくつかそんな感じのところあるよね、とんでもないことやってるけれど無理やり押し通す、みたいな」
文学少女「ここのヨシアキから借りたお金が回りまわって国を動かす騒ぎとか、好き」
ヒデノリ「そ、そう?(あ、あれ?)」
文学少女「でも『ロビファニの日常』に出てこなさそうなネタは、うん……」
ヒデノリ「ですよねえ……」
137 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:23:44.16 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「ねえ、私と一緒にネタ考えない? ていうか良いテーマが思いついた」
ヒデノリ「えっ?」
文学少女「スカしたセリフを吐き散らすけれどことごとく滑ってて、でも全然ダメージを受けない図太い主人公のギャグ漫画、とか」
ヒデノリ「あぁ~面白そうだけどどっかでやってそうだなぁ」
ヒデノリ「……ていうか、笑わないんだな。ネタの良し悪しはともかく、マンガ描いてるなんて」
文学少女「笑わないよ。だって私自身楽しいもん。楽しいことは、やりたくなるじゃん」
文学少女「あなたも描いてて楽しかったよね? だから面白いんだと思う」
ヒデノリ(ま、まぶしい……)
ヒデノリ「えっ?」
文学少女「スカしたセリフを吐き散らすけれどことごとく滑ってて、でも全然ダメージを受けない図太い主人公のギャグ漫画、とか」
ヒデノリ「あぁ~面白そうだけどどっかでやってそうだなぁ」
ヒデノリ「……ていうか、笑わないんだな。ネタの良し悪しはともかく、マンガ描いてるなんて」
文学少女「笑わないよ。だって私自身楽しいもん。楽しいことは、やりたくなるじゃん」
文学少女「あなたも描いてて楽しかったよね? だから面白いんだと思う」
ヒデノリ(ま、まぶしい……)
139 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:27:25.26 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「じゃあ考えてみようか」ウデマクリッ
ヒデノリ「あぁ……といってもなあ、あれはあの面白空間にいたからこそ思い浮かんだものだし」
文学少女「それなら任せて、キザな言葉なら簡単に思い浮かぶから。あなたはそれをギャグに移し変えればいいの」
ヒデノリ(この子ノリ出したら止まらんわ……)
文学少女「この風が私の心を洗うの。だからこのままでいさせて……」
ヒデノリ「ブッ、ハハッ」
文学少女「風がやんだ時きっと私は生まれ変われる。青空を無垢な心で受け止められる澄んだ心に変わって……」
ヒデノリ「や、やめろっ、殺す気、かっ」ジタジタ
文学少女「ふふっ、なんだこういう方法もあったんだぁ」
ヒデノリ「あぁ……といってもなあ、あれはあの面白空間にいたからこそ思い浮かんだものだし」
文学少女「それなら任せて、キザな言葉なら簡単に思い浮かぶから。あなたはそれをギャグに移し変えればいいの」
ヒデノリ(この子ノリ出したら止まらんわ……)
文学少女「この風が私の心を洗うの。だからこのままでいさせて……」
ヒデノリ「ブッ、ハハッ」
文学少女「風がやんだ時きっと私は生まれ変われる。青空を無垢な心で受け止められる澄んだ心に変わって……」
ヒデノリ「や、やめろっ、殺す気、かっ」ジタジタ
文学少女「ふふっ、なんだこういう方法もあったんだぁ」
140 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:32:58.99 ID:qqdX/ERJ0
それからというもの、俺たちは漫画のネタ作りに没頭した。彼女がネタを出して、俺がそれをストーリーに仕立てる。
主人公はメルヘンにあこがれる箱入り娘。彼女は成人すると同時に家を出る。
昔物語で読んだような理想の国がきっとどこかにあると信じて、からかわれたり叱られたり、
時には暖かく迎えられながら旅を続けていく。途中から旅中の出来事を客観的に見られる役を出したほうがいい、
との話になって、男の召使を出したほうが良いのでは、と俺が言うと彼女は快く採用してくれた。
話はまるで尽きず時計を見ることさえも忘れていたのだが、途中で彼女が不意に、
「これってドン・キホーテだね」というと、合点が行って一気に力が抜けた。
どこかでやったことがあるだろうと思っていたのは、ちゃんとした兆候だったらしい。
けれど、いつも男友達とやるバカ話をしているようで楽しかった。
同時に彼女もいつもどおり話せていたようで、満足そうだった。
主人公はメルヘンにあこがれる箱入り娘。彼女は成人すると同時に家を出る。
昔物語で読んだような理想の国がきっとどこかにあると信じて、からかわれたり叱られたり、
時には暖かく迎えられながら旅を続けていく。途中から旅中の出来事を客観的に見られる役を出したほうがいい、
との話になって、男の召使を出したほうが良いのでは、と俺が言うと彼女は快く採用してくれた。
話はまるで尽きず時計を見ることさえも忘れていたのだが、途中で彼女が不意に、
「これってドン・キホーテだね」というと、合点が行って一気に力が抜けた。
どこかでやったことがあるだろうと思っていたのは、ちゃんとした兆候だったらしい。
けれど、いつも男友達とやるバカ話をしているようで楽しかった。
同時に彼女もいつもどおり話せていたようで、満足そうだった。
142 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:37:18.14 ID:qqdX/ERJ0
クゥ~
文学少女「!」
ヒデノリ「うわ、もう6時か、あっという間だな」
文学少女「夕食は私が作るよ?」
ヒデノリ「でも……」
文学少女「腕前なら任せておいて。お弁当もいつも作ってるくらいだし、それにお礼もしたいし」
ヒデノリ「あぁ、じゃあよろしく」
文学少女「うん」ニコッ
ヒデノリ(いいなあ、あの笑顔)
文学少女「!」
ヒデノリ「うわ、もう6時か、あっという間だな」
文学少女「夕食は私が作るよ?」
ヒデノリ「でも……」
文学少女「腕前なら任せておいて。お弁当もいつも作ってるくらいだし、それにお礼もしたいし」
ヒデノリ「あぁ、じゃあよろしく」
文学少女「うん」ニコッ
ヒデノリ(いいなあ、あの笑顔)
144 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:45:17.89 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ(そういや親父……)
プルルル プルルル
ヒデノリ「噂をすれば」
父親『ん? なんだ、開口一番にふさわしくないことをいうな、このメガネは』
ヒデノリ「あぁはいはい、ごめんごめん」
父親『いつまでたっても成長しないヤツめ。そんなんじゃ、あの空中楼閣ではやっていけんぞ』
ヒデノリ「なんだよそれ」
父親『比喩だよ比喩。仕事を戦場とするようなものだ』
ヒデノリ「説明するなよ。で? やっぱり帰ってこれないの?」
父親『ほう、先読みをするようになったとは成長したな。見積もりが甘かったようだ』
ヒデノリ「へーへー」ガチャッ
プルルル プルルル
ヒデノリ「噂をすれば」
父親『ん? なんだ、開口一番にふさわしくないことをいうな、このメガネは』
ヒデノリ「あぁはいはい、ごめんごめん」
父親『いつまでたっても成長しないヤツめ。そんなんじゃ、あの空中楼閣ではやっていけんぞ』
ヒデノリ「なんだよそれ」
父親『比喩だよ比喩。仕事を戦場とするようなものだ』
ヒデノリ「説明するなよ。で? やっぱり帰ってこれないの?」
父親『ほう、先読みをするようになったとは成長したな。見積もりが甘かったようだ』
ヒデノリ「へーへー」ガチャッ
146 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:52:40.48 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「ええと、父上が帰ってこれないようです」
文学少女「なんとなく察しはついてたけどね。それに」
ビュゥゥゥ……オォォ!! バキッバキッ
文学少女「私もとうてい帰れそうにないし」
ヒデノリ「そうだなぁ。ところで何作って……ど、ドリア? すげえな」
文学少女「ホワイトソースとチーズがあったし。オーブンで焼くのに時間がかかっちゃうけど、まあ簡単だよ」
ヒデノリ「はぁ~こんなんなら作ってもらって正解だったわ。俺うどんくらいしか出来ないし」
文学少女「しょうがないよ、男の子って料理しないし」
ヒデノリ「でも料理は出来るようになりたいよなあ、MOCO’sキッチンとか笑えるけどうらやましかったし」
文学少女「今度簡単な料理教える?」
ヒデノリ「頼むよ」
文学少女「それじゃこれをオーブンにいれて、っと。あ、ケータイしばらく見てなかったな……」
文学少女「なんとなく察しはついてたけどね。それに」
ビュゥゥゥ……オォォ!! バキッバキッ
文学少女「私もとうてい帰れそうにないし」
ヒデノリ「そうだなぁ。ところで何作って……ど、ドリア? すげえな」
文学少女「ホワイトソースとチーズがあったし。オーブンで焼くのに時間がかかっちゃうけど、まあ簡単だよ」
ヒデノリ「はぁ~こんなんなら作ってもらって正解だったわ。俺うどんくらいしか出来ないし」
文学少女「しょうがないよ、男の子って料理しないし」
ヒデノリ「でも料理は出来るようになりたいよなあ、MOCO’sキッチンとか笑えるけどうらやましかったし」
文学少女「今度簡単な料理教える?」
ヒデノリ「頼むよ」
文学少女「それじゃこれをオーブンにいれて、っと。あ、ケータイしばらく見てなかったな……」
148 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 03:55:44.84 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「羽原ちゃんからメールあったのか……」
『やっさんに相談。打ち解けられない男の子とどうしたら仲良くなれるかな?』
文学少女「へぇ、さっきまでの私と一緒……でも3時のメールか……」
文学少女「どうしよっかな……うん、送ってみよう」
『返信遅れてごめんね。もしかしたらもう解決してるかもしれないけど、打ち解けられないってことは会話は出来てるんだよね?』
『となると、その人も打ち解けたいと思ってるんじゃないかな』
『だから、そういうのがお互いにわかれば楽になれると思うよ。それにはその人のことを信じてあげること。
『こっちが不安に思ってるとあっちにも伝染しちゃうからね。それさえなくなればきっと仲良くなれるよ。がんばって!』
『やっさんに相談。打ち解けられない男の子とどうしたら仲良くなれるかな?』
文学少女「へぇ、さっきまでの私と一緒……でも3時のメールか……」
文学少女「どうしよっかな……うん、送ってみよう」
『返信遅れてごめんね。もしかしたらもう解決してるかもしれないけど、打ち解けられないってことは会話は出来てるんだよね?』
『となると、その人も打ち解けたいと思ってるんじゃないかな』
『だから、そういうのがお互いにわかれば楽になれると思うよ。それにはその人のことを信じてあげること。
『こっちが不安に思ってるとあっちにも伝染しちゃうからね。それさえなくなればきっと仲良くなれるよ。がんばって!』
149 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 04:01:09.83 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「ねえ、打ち解けられない人と接するときって、どうする?」
ヒデノリ「何をまたいきなり。そうだなぁ……っていうか、それって俺達のことじゃん」
文学少女「ふふ、そうだね」
ヒデノリ「ううん……相手のことを慮ってるから打ち解けられないって思うんだろうな」
ヒデノリ「何にも考えてないなら、そもそも何にも感じないだろうし」
文学少女「そうだよね」
ヒデノリ「でも、相手のことを考えすぎてもダメだし。程よく考えて、程よく考えなくて」
ヒデノリ「そんな風に相手のことをそのままに受け止めるバランスが大事なんだろうな」
文学少女「うんうん」
ヒデノリ「何をまたいきなり。そうだなぁ……っていうか、それって俺達のことじゃん」
文学少女「ふふ、そうだね」
ヒデノリ「ううん……相手のことを慮ってるから打ち解けられないって思うんだろうな」
ヒデノリ「何にも考えてないなら、そもそも何にも感じないだろうし」
文学少女「そうだよね」
ヒデノリ「でも、相手のことを考えすぎてもダメだし。程よく考えて、程よく考えなくて」
ヒデノリ「そんな風に相手のことをそのままに受け止めるバランスが大事なんだろうな」
文学少女「うんうん」
150 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 04:04:12.46 ID:qqdX/ERJ0
文学少女「相手のことを考えれば考えるほど、不確定な部分が増えちゃって不安になっちゃうんだよね」
ヒデノリ「そうそう」
文学少女「うんうん……」
チーン
文学少女「出来たみたい」
ヒデノリ「おお、見栄えも完璧」
文学少女「ふふ、ありがとう。じゃあいただきます」
ヒデノリ「いただきます」
ヒデノリ「そうそう」
文学少女「うんうん……」
チーン
文学少女「出来たみたい」
ヒデノリ「おお、見栄えも完璧」
文学少女「ふふ、ありがとう。じゃあいただきます」
ヒデノリ「いただきます」
151 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 04:06:02.39 ID:qqdX/ERJ0
羽原宅
ジョシコウセイハイジョウーフゥ-!
羽原(あ、やっさんからメール)
羽原(そっかぁ、相手のことを信じてあげる、かぁ……)
羽原(よしっ、この調子でどんどんとしゆきと打ち解けよう!)
羽原「としゆき君、そろそろご飯にしない? シチューあっためなおそうか」
唐沢「ん、ああ……」
羽原(としゆきは優しいなあ、私が何言ってもうなずいてくれるし)
唐沢(おかしいな、何も食べてないはずなのに腹が何も訴えかけてこない……)ゲッソリ
ジョシコウセイハイジョウーフゥ-!
羽原(あ、やっさんからメール)
羽原(そっかぁ、相手のことを信じてあげる、かぁ……)
羽原(よしっ、この調子でどんどんとしゆきと打ち解けよう!)
羽原「としゆき君、そろそろご飯にしない? シチューあっためなおそうか」
唐沢「ん、ああ……」
羽原(としゆきは優しいなあ、私が何言ってもうなずいてくれるし)
唐沢(おかしいな、何も食べてないはずなのに腹が何も訴えかけてこない……)ゲッソリ
153 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 04:08:00.36 ID:qqdX/ERJ0
ヒデノリ「デデッデデデッデデデッデデデッデデーンデン おきのどくですが>>1のかきためはつきてしまいました」
おやすみ
おやすみ
154 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 04:09:16.10 ID:yJe1lO4G0
おい
おい
おい
193 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 10:18:29.46 ID:rLKiSyAa0
三時間前……
羽原(いざ二人きりになったはものの何をすれば……)
羽原(うぅ~としゆきとは遠慮なしに話せるけれど、いざ意識してみると……)
唐沢「……」ブツブツ
羽原(うーん……そうだ、誰かにメールしてどうすればいいか訊いてみよう! まずはやっさんに……)
数分後……
羽原(あれ? 返事来ないな。忙しいのかな……)
唐沢(そうか、メールか……いや、逃げられないだろうな、どうせ)
羽原(いざ二人きりになったはものの何をすれば……)
羽原(うぅ~としゆきとは遠慮なしに話せるけれど、いざ意識してみると……)
唐沢「……」ブツブツ
羽原(うーん……そうだ、誰かにメールしてどうすればいいか訊いてみよう! まずはやっさんに……)
数分後……
羽原(あれ? 返事来ないな。忙しいのかな……)
唐沢(そうか、メールか……いや、逃げられないだろうな、どうせ)
196 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 10:28:33.69 ID:rLKiSyAa0
羽原(いや、ヤナギンと生島に背中を押してもらったんだ。誰かに手伝ってもらっちゃ私自身が変わったことにはならないよね)
羽原「としゆき君、人生ゲームで遊ばない?」
唐沢「あ、ああ」
羽原「昔遊んだよね、たかひろ君とかと一緒に」
唐沢「……」
羽原「としゆき君、人生ゲームで遊ばない?」
唐沢「あ、ああ」
羽原「昔遊んだよね、たかひろ君とかと一緒に」
唐沢「……」
199 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 10:40:53.92 ID:rLKiSyAa0
幼少時代……
アークデーモン「……」ゴゴゴゴゴ……
唐沢(これ、勝ったら負けだよな……)
たかひろ(だが手加減したのがバレようものなら……)
アークデーモン「回すか」カラカラ
唐沢・たかひろ(ふ、不幸マス!)
唐沢「あっ、シルバーデビルが!」
アークデーモン「あ゛?」
たかひろ(よしっ!)
アークデーモン「……」ゴゴゴゴゴ……
唐沢(これ、勝ったら負けだよな……)
たかひろ(だが手加減したのがバレようものなら……)
アークデーモン「回すか」カラカラ
唐沢・たかひろ(ふ、不幸マス!)
唐沢「あっ、シルバーデビルが!」
アークデーモン「あ゛?」
たかひろ(よしっ!)
200 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 10:48:39.28 ID:rLKiSyAa0
アークデーモン「いないじゃないか」
唐沢「おかしいなあ……あれだ、きっと逃げ足が速いんだよ、うん……」
アークデーモン「ちっ、やれやれ……転職マスか。ほう、プロ野球選手か、ククク……」
現在……
唐沢(何か他にもかんばしくない思い出があったはずだが、思い出すことさえも拒んでいる……)
羽原「それじゃやろっか」カラカラ
羽原「あ、としゆき君と結婚……///」
唐沢「!?」ドクンッ
唐沢(思い出した……だが掘り返すと心臓が、持たん……)パクパク
唐沢「おかしいなあ……あれだ、きっと逃げ足が速いんだよ、うん……」
アークデーモン「ちっ、やれやれ……転職マスか。ほう、プロ野球選手か、ククク……」
現在……
唐沢(何か他にもかんばしくない思い出があったはずだが、思い出すことさえも拒んでいる……)
羽原「それじゃやろっか」カラカラ
羽原「あ、としゆき君と結婚……///」
唐沢「!?」ドクンッ
唐沢(思い出した……だが掘り返すと心臓が、持たん……)パクパク
202 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 10:50:25.35 ID:WRY2pLTs0
がんばれ唐沢
203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:01:06.73 ID:rLKiSyAa0
二時間前……
羽原「人生ゲーム、終わっちゃったね」
唐沢(なんでこんなにもつらい思い出ばかり……)ズキッズキッ
羽原(よくよく考えてみると人生ゲームは良い思い出しかないんだよなあ。そっか、これをきっかけに……)
羽原「あのさ、としゆき君、私まだ怖いところあるかな?」
唐沢「ん? ん、ん~?(どう答えればいいんだ……)」
羽原「私、ヤナギンとか生島に今でもからかわれるんだよね、力持ちとか、物怖じしないとか」
羽原「でも、私は私なりに変わってるつもりだし、それに昔だってあながち良いところがなかったってわけでもないはずだし……」
羽原「そういうところ、昔から付き合ってるとしゆき君ならわかってくれてるんじゃないかな、って思って」
唐沢(きょ、脅迫なのか?)
羽原「人生ゲーム、終わっちゃったね」
唐沢(なんでこんなにもつらい思い出ばかり……)ズキッズキッ
羽原(よくよく考えてみると人生ゲームは良い思い出しかないんだよなあ。そっか、これをきっかけに……)
羽原「あのさ、としゆき君、私まだ怖いところあるかな?」
唐沢「ん? ん、ん~?(どう答えればいいんだ……)」
羽原「私、ヤナギンとか生島に今でもからかわれるんだよね、力持ちとか、物怖じしないとか」
羽原「でも、私は私なりに変わってるつもりだし、それに昔だってあながち良いところがなかったってわけでもないはずだし……」
羽原「そういうところ、昔から付き合ってるとしゆき君ならわかってくれてるんじゃないかな、って思って」
唐沢(きょ、脅迫なのか?)
205 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:10:51.74 ID:rLKiSyAa0
唐沢「まあお前は見た目は人畜無害の女子だよ」
羽原「あ、よかったぁ」
唐沢(見た目はな……)
唐沢「それに性格も今は柳や生島相手のブレーキ役をやってるみたいだしな」
唐沢「あいにく、昔の思い出はかんばしくないものしか残ってないからわからないが」
羽原「そ、そっかぁ。やっぱり変われてるんだ、私」
唐沢(それもあくまで表面だけで、根本は昔のままなんだがな……)
羽原「あ、よかったぁ」
唐沢(見た目はな……)
唐沢「それに性格も今は柳や生島相手のブレーキ役をやってるみたいだしな」
唐沢「あいにく、昔の思い出はかんばしくないものしか残ってないからわからないが」
羽原「そ、そっかぁ。やっぱり変われてるんだ、私」
唐沢(それもあくまで表面だけで、根本は昔のままなんだがな……)
207 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:18:23.27 ID:rLKiSyAa0
羽原「次はゲームでもやろっか。鉄拳? バイオハザード?」
唐沢(女子高生が持ってるゲームじゃないな……まあ羽原とやった記憶はないしこれなら……)
唐沢「そうだな、バイオでもやるか」
数分後
羽原「うひゃー、爽快爽快」ケラケラ
唐沢(俺がなんにもしてないのにSランク……?)
羽原「やっぱり楽しいね、バイオは。ゾンビだから遠慮なく殺せるし。人はちょっと、遠慮が出ちゃうけど」ニコニコ
唐沢「……」ガタガタ
唐沢(女子高生が持ってるゲームじゃないな……まあ羽原とやった記憶はないしこれなら……)
唐沢「そうだな、バイオでもやるか」
数分後
羽原「うひゃー、爽快爽快」ケラケラ
唐沢(俺がなんにもしてないのにSランク……?)
羽原「やっぱり楽しいね、バイオは。ゾンビだから遠慮なく殺せるし。人はちょっと、遠慮が出ちゃうけど」ニコニコ
唐沢「……」ガタガタ
208 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:20:05.98 ID:TpGrbq6fO
さすがアークデーモンwwww
210 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:29:58.21 ID:rLKiSyAa0
一時間前……
羽原「ふぅ、こんなもんか……」
ビュウゥゥ…… ドサッドサッ
羽原「風、やまないね。すごいや」
唐沢(お前のほうが恐ろしいよ……)
唐沢(やはり本質は変わっていない。他人を思いやったりする理性は身につけたんだろう)
唐沢(だがそれもあくまで利益になるから採用しているに過ぎない。本人に自覚はないのだろうが……)
羽原「明日も休校かなあ……としゆき君、明日も来てくれる?」
唐沢「えっ。う、うん、休校だったら、な」
羽原「そっか、よかったぁ」
唐沢(それに他人を思いやっている、というのもあくまでコイツの狭い感覚の中の出来事でしかいないんだ……)
羽原「ふぅ、こんなもんか……」
ビュウゥゥ…… ドサッドサッ
羽原「風、やまないね。すごいや」
唐沢(お前のほうが恐ろしいよ……)
唐沢(やはり本質は変わっていない。他人を思いやったりする理性は身につけたんだろう)
唐沢(だがそれもあくまで利益になるから採用しているに過ぎない。本人に自覚はないのだろうが……)
羽原「明日も休校かなあ……としゆき君、明日も来てくれる?」
唐沢「えっ。う、うん、休校だったら、な」
羽原「そっか、よかったぁ」
唐沢(それに他人を思いやっている、というのもあくまでコイツの狭い感覚の中の出来事でしかいないんだ……)
212 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:31:42.40 ID:5VjyY8TA0
羽原かわいいのにな...。
215 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:38:54.48 ID:rLKiSyAa0
羽原「としゆき君は生徒会に入ってるんだよね、どんな人達がいるの?」
唐沢「軟派というかおちゃらけてるというか、あまり仕事をしない生徒会長に」
唐沢「ヤンキー上がりの副会長とクラスメート、片方の見た目はそのまま強面で、もう一方はそれほどでもないな」
羽原「そ、そうなんだ、なんかすごいところだね……」
唐沢「まああくまで見た目は、だ。会長は面倒見もいいし、副会長もクラスメートも根はいいやつだよ」
唐沢「時折男女問わず部外者がやってきて頼りにくるくらいだから、外見を取っ払えば良い人間だと思われているんだろう」
羽原「えっ、女の子もくるの? 男子校なのに?」
唐沢「安請け合いしていたら評判が広まったらしくてな」
唐沢「軟派というかおちゃらけてるというか、あまり仕事をしない生徒会長に」
唐沢「ヤンキー上がりの副会長とクラスメート、片方の見た目はそのまま強面で、もう一方はそれほどでもないな」
羽原「そ、そうなんだ、なんかすごいところだね……」
唐沢「まああくまで見た目は、だ。会長は面倒見もいいし、副会長もクラスメートも根はいいやつだよ」
唐沢「時折男女問わず部外者がやってきて頼りにくるくらいだから、外見を取っ払えば良い人間だと思われているんだろう」
羽原「えっ、女の子もくるの? 男子校なのに?」
唐沢「安請け合いしていたら評判が広まったらしくてな」
217 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:46:10.13 ID:rLKiSyAa0
羽原「へ、へぇ~……」
羽原「と、としゆき君、今度そっちに遊びに行ってもいいかな?」
唐沢「えっ」
羽原「ま、頼ることは特にないんだけどね……でも、その生徒会の人たちにも興味わいたし」
唐沢「……」ダラダラ
唐沢「あ、あまりにも部外者がやってくるってことで職員からも注意を受けてたりするから、正直」
羽原「そっかぁ、じゃあどうしても頼らざるをえないことが出来たら、だね。そのときは覚えておいてよ」
唐沢「ああ……」
羽原「と、としゆき君、今度そっちに遊びに行ってもいいかな?」
唐沢「えっ」
羽原「ま、頼ることは特にないんだけどね……でも、その生徒会の人たちにも興味わいたし」
唐沢「……」ダラダラ
唐沢「あ、あまりにも部外者がやってくるってことで職員からも注意を受けてたりするから、正直」
羽原「そっかぁ、じゃあどうしても頼らざるをえないことが出来たら、だね。そのときは覚えておいてよ」
唐沢「ああ……」
218 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 11:55:21.78 ID:rLKiSyAa0
会長「へっきし! んん~?」
副会長「どうしました、風邪ですか?」
会長「いやぁ~? どっかのカワイイ子が俺のうわさをしてるんだと思うよ? 楽しみだなあ、うん」
副会長「はぁ……」
会長「あ、もしかしてりんごちゃんが怖がってたりするのかなあ、いっちょ電話してみるかぁ」
会長「あ、りんごちゃん? 風邪強いよねえ、怖くない? なんなら今から俺が……」
りんごちゃん『余計なお世話よ!!!!』ブチッ
会長「いってぇ……」ジンジン
副会長(しかし……さっきの悪寒はなんだったんだ……? 風邪かな)
副会長「どうしました、風邪ですか?」
会長「いやぁ~? どっかのカワイイ子が俺のうわさをしてるんだと思うよ? 楽しみだなあ、うん」
副会長「はぁ……」
会長「あ、もしかしてりんごちゃんが怖がってたりするのかなあ、いっちょ電話してみるかぁ」
会長「あ、りんごちゃん? 風邪強いよねえ、怖くない? なんなら今から俺が……」
りんごちゃん『余計なお世話よ!!!!』ブチッ
会長「いってぇ……」ジンジン
副会長(しかし……さっきの悪寒はなんだったんだ……? 風邪かな)
222 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:04:45.04 ID:rLKiSyAa0
モトハル「うわぁぁ! やめてくれえぇぇ!!」
姉「いいじゃない、これからあったかくなるんだし坊主でも」
ヨシタケ姉「やっぱり心残りがないように真ん中からばっさりとやっちゃったほうが良いよねえ?」
友人1「ははは! 行け行けー!」
友人2「後頭部はまかせろー」バリバリ
モトハル「ぎゃあぁぁ!!」
姉「いいじゃない、これからあったかくなるんだし坊主でも」
ヨシタケ姉「やっぱり心残りがないように真ん中からばっさりとやっちゃったほうが良いよねえ?」
友人1「ははは! 行け行けー!」
友人2「後頭部はまかせろー」バリバリ
モトハル「ぎゃあぁぁ!!」
224 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:08:18.78 ID:ocdEgrnIO
姉ちゃんズ酷すぎだろwww
225 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:10:04.76 ID:3UgsgOKl0
坊主とか鬼畜w
226 自分で書きながらヒゲで済んだのはまだ良心的だったんだなあ、って思う 2012/04/06(金) 12:11:22.22 ID:rLKiSyAa0
羽原宅
羽原「と、としゆき君、うちに泊まっていく?」モグモグ
唐沢「……は?」
羽原「きょ、今日私一人だけだし、やっぱり怖いし、布団ならお兄ちゃんのがあるし……」
唐沢「……うん、うん」
羽原「と、泊まっていける?」
唐沢「うん、うん……」
唐沢(地獄っていうのは知らず知らず足を踏み入れてしまうところらしい……)
羽原「と、としゆき君、うちに泊まっていく?」モグモグ
唐沢「……は?」
羽原「きょ、今日私一人だけだし、やっぱり怖いし、布団ならお兄ちゃんのがあるし……」
唐沢「……うん、うん」
羽原「と、泊まっていける?」
唐沢「うん、うん……」
唐沢(地獄っていうのは知らず知らず足を踏み入れてしまうところらしい……)
231 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:16:34.60 ID:ocdEgrnIO
他の作品ならエロく感じるが今回は恐怖が勝る
232 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:20:48.54 ID:rLKiSyAa0
唐沢「俺、着替え取りに家に戻るよ」
羽原「うん、お風呂沸かしてるね」
唐沢(逃げるなら今しかない、考えろ、考えるんだ)
ビュウゥオォォ
羽原「あ、としゆき君、私も行っていい?」
唐沢「!?」
羽原「としゆき君の家DVD揃ってるから何か面白そうなのあったら持って行きたいし」
唐沢「そ、それくらいなら俺が選んでいくよ」
羽原「それにこの風の中だと、ちょっと心配だし……」
唐沢「どうせすぐそこだし……」
羽原「わ、私が心配なんだ。ごめんね、わがままで。でもいっしょに行かせて? お願い」
唐沢(終わった……)
羽原「うん、お風呂沸かしてるね」
唐沢(逃げるなら今しかない、考えろ、考えるんだ)
ビュウゥオォォ
羽原「あ、としゆき君、私も行っていい?」
唐沢「!?」
羽原「としゆき君の家DVD揃ってるから何か面白そうなのあったら持って行きたいし」
唐沢「そ、それくらいなら俺が選んでいくよ」
羽原「それにこの風の中だと、ちょっと心配だし……」
唐沢「どうせすぐそこだし……」
羽原「わ、私が心配なんだ。ごめんね、わがままで。でもいっしょに行かせて? お願い」
唐沢(終わった……)
233 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:24:59.23 ID:TpGrbq6fO
逃げ場なんてなかった
235 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:34:45.35 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ宅
文学少女「お風呂、ありがとう。入っていいよ」
ヒデノリ「ああ、布団は母親の部屋にもう敷いてあるから」
文学少女「うん、でももう少し起きてようかな」
ヒデノリ「そうか、じゃ支度してっと」
浴室
ヒデノリ「はぁ~……」
ヒデノリ(一時はどうなることかと思ったが案外どうにかなるもんだ)
ヒデノリ(安心したら一気に疲れが……おっと寝たらいかん)
ヒデノリ(ん、思えばこのお湯ってさっき……)
ヒデノリ「やれやれ、男子高校生の性だな……」
文学少女「お風呂、ありがとう。入っていいよ」
ヒデノリ「ああ、布団は母親の部屋にもう敷いてあるから」
文学少女「うん、でももう少し起きてようかな」
ヒデノリ「そうか、じゃ支度してっと」
浴室
ヒデノリ「はぁ~……」
ヒデノリ(一時はどうなることかと思ったが案外どうにかなるもんだ)
ヒデノリ(安心したら一気に疲れが……おっと寝たらいかん)
ヒデノリ(ん、思えばこのお湯ってさっき……)
ヒデノリ「やれやれ、男子高校生の性だな……」
236 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:43:20.78 ID:rLKiSyAa0
リビング
『強風の影響で死傷者も……』
文学少女「……」
湯上りの彼女の肌は、元々の素質もあるのだろうが艶めいているのが遠巻きにでもうかがえた。
黒い髪がそれとうまく対称を作ってお互いを引き立たせる。遠いほうを見るようなぼんやりとした瞳が、今日は魅力的に見えた。
ヒデノリ(綺麗な女の子が泊まっていくんだよなあ……理性が働く内に部屋を分けておいてよかった……)
ヒデノリ「はい、カルピス」
文学少女「うん、ありがとう」
ヒデノリ「いつまで起きてる?」
文学少女「うーん、出来るなら長く起きていたいけど」
文学少女「今日はすごく疲れちゃったし」
ヒデノリ「俺も。ほどほどにしたほうがいいかもね」
文学少女「うん、それに話ならこれからも出来るし」
『強風の影響で死傷者も……』
文学少女「……」
湯上りの彼女の肌は、元々の素質もあるのだろうが艶めいているのが遠巻きにでもうかがえた。
黒い髪がそれとうまく対称を作ってお互いを引き立たせる。遠いほうを見るようなぼんやりとした瞳が、今日は魅力的に見えた。
ヒデノリ(綺麗な女の子が泊まっていくんだよなあ……理性が働く内に部屋を分けておいてよかった……)
ヒデノリ「はい、カルピス」
文学少女「うん、ありがとう」
ヒデノリ「いつまで起きてる?」
文学少女「うーん、出来るなら長く起きていたいけど」
文学少女「今日はすごく疲れちゃったし」
ヒデノリ「俺も。ほどほどにしたほうがいいかもね」
文学少女「うん、それに話ならこれからも出来るし」
238 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:49:54.36 ID:rLKiSyAa0
文学少女「あ、あのさ……今日はとっても楽しかった。」
文学少女「ずっと仲良くなりたいと思ってたあなたと一緒にいられただけじゃなくて」
文学少女「こんな風に遠慮なく話せたし」
ヒデノリ(あ、あれ?)
文学少女「それでね、私実は……」
彼女はソファから立って俺のほうへ歩み寄ってきた。
ヒデノリ(ま、待て、待て! 覚悟が出来てない! いや、覚悟って知らず知らずのうちに決めるものなのか?)
彼女からシャンプーやソープの匂いが感じられた。俺と変わらないものを使っているはずなのに、なぜか違う感覚があった。
『プロ野球は巨人が広島に負けて最下位……』
テレビの音がお互いの空白を埋めるが、かえって気まずい空気が浮き彫りになるだけな気がした。
文学少女「私、その……」ドキドキ
ヒデノリ「な、なに……?」ドキドキ
文学少女「ずっと仲良くなりたいと思ってたあなたと一緒にいられただけじゃなくて」
文学少女「こんな風に遠慮なく話せたし」
ヒデノリ(あ、あれ?)
文学少女「それでね、私実は……」
彼女はソファから立って俺のほうへ歩み寄ってきた。
ヒデノリ(ま、待て、待て! 覚悟が出来てない! いや、覚悟って知らず知らずのうちに決めるものなのか?)
彼女からシャンプーやソープの匂いが感じられた。俺と変わらないものを使っているはずなのに、なぜか違う感覚があった。
『プロ野球は巨人が広島に負けて最下位……』
テレビの音がお互いの空白を埋めるが、かえって気まずい空気が浮き彫りになるだけな気がした。
文学少女「私、その……」ドキドキ
ヒデノリ「な、なに……?」ドキドキ
244 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 12:58:24.58 ID:rLKiSyAa0
ブツッ
ヒデノリ・文学少女「!?」
突然、部屋が真っ暗になった。テレビの音も消え、外から伝わってくる風の音がモロに家を取り巻く。
ヒデノリ「て、停電!?」
文学少女「わっわっ!」
ヒデノリ「うちだけじゃ……ないみたいだな。あちゃー……」
文学少女「ど、どうしよう……」
ヒデノリ「あー……まずは懐中電灯だな。それから……あ、母親の部屋に非常用のライトスタンドがあったはずだ」
文学少女「お、お母さんの部屋って二階だよね?」
ヒデノリ「ああ、いっちょ探しにいってくるか。懐中電灯……よしあった」
文学少女「わ、私も行く……」ギュッ
ヒデノリ「お、おう……(腕を……)」
ヒデノリ・文学少女「!?」
突然、部屋が真っ暗になった。テレビの音も消え、外から伝わってくる風の音がモロに家を取り巻く。
ヒデノリ「て、停電!?」
文学少女「わっわっ!」
ヒデノリ「うちだけじゃ……ないみたいだな。あちゃー……」
文学少女「ど、どうしよう……」
ヒデノリ「あー……まずは懐中電灯だな。それから……あ、母親の部屋に非常用のライトスタンドがあったはずだ」
文学少女「お、お母さんの部屋って二階だよね?」
ヒデノリ「ああ、いっちょ探しにいってくるか。懐中電灯……よしあった」
文学少女「わ、私も行く……」ギュッ
ヒデノリ「お、おう……(腕を……)」
245 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:05:43.95 ID:rLKiSyAa0
ビュウゥゥ……
トッ、トッ
ヒデノリ(あ、歩きづらい……)
文学少女「うぅ゛~……」ギューッ
ヒデノリ(もしかしてこの子……)
ガラッ
ヒデノリ「確かこの辺に……」
文学少女「は、早く……」
ガタッ
文学少女「ひぃっ!?」ギューッ!
ヒデノリ「うおっ!?(たとえ力は強くても感触はあくまでやわらかっ!)」
トッ、トッ
ヒデノリ(あ、歩きづらい……)
文学少女「うぅ゛~……」ギューッ
ヒデノリ(もしかしてこの子……)
ガラッ
ヒデノリ「確かこの辺に……」
文学少女「は、早く……」
ガタッ
文学少女「ひぃっ!?」ギューッ!
ヒデノリ「うおっ!?(たとえ力は強くても感触はあくまでやわらかっ!)」
247 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:11:11.45 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ「……なんだ、掃除機が倒れたのか」
文学少女「」ガクガクブルブル
ヒデノリ「ライトスタンド……あった! ひとまずリビングに戻ろうか」
文学少女「」ガクガクブルブル
ヒデノリ「あ、歩けるか?」
文学少女「なんとか……」
文学少女「」ガクガクブルブル
ヒデノリ「ライトスタンド……あった! ひとまずリビングに戻ろうか」
文学少女「」ガクガクブルブル
ヒデノリ「あ、歩けるか?」
文学少女「なんとか……」
250 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:15:35.97 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ(毛布やらなにやらを抱えながらやっとのことで戻ってこれたわけだが)
文学少女「」ガクガクカタカタ
ヒデノリ(この子暗所恐怖症なのか……そういや橋の下でも震えてたな)
ヒデノリ「物置に去年買った石油ストーブがあるんだけど……」
文学少女「い、いやっ! もう歩けない、一人にしないで!」
ヒデノリ(さっきまでの威勢はどこにいったんだよ)
ビュゴォォォ!! オォォォ!!
ヒデノリ「でもまだ春先だし、なしじゃちょっと……」
文学少女「く、空間移動くらい出来ないの? おかしいわ、今の時代必須じゃない」
ヒデノリ「落ち着けよ」
文学少女「」ガクガクカタカタ
ヒデノリ(この子暗所恐怖症なのか……そういや橋の下でも震えてたな)
ヒデノリ「物置に去年買った石油ストーブがあるんだけど……」
文学少女「い、いやっ! もう歩けない、一人にしないで!」
ヒデノリ(さっきまでの威勢はどこにいったんだよ)
ビュゴォォォ!! オォォォ!!
ヒデノリ「でもまだ春先だし、なしじゃちょっと……」
文学少女「く、空間移動くらい出来ないの? おかしいわ、今の時代必須じゃない」
ヒデノリ「落ち着けよ」
253 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:18:02.64 ID:jTGt4w6E0
やっさん可愛いぞ
255 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:22:52.52 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ(半ば引きずるような形で石油ストーブを持ってきた。あったかい。腕だけじゃなく全身がポカポカする……)
文学少女「ととと東電はなにやってるのよ、本当に使えない、さっさとつぶしなさいよあそこ」ブルブル
ヒデノリ「不満を言いたくなるのはわかるがお前一人の事情じゃどうしようもねえよ」
ヒデノリ「そんなんで夜とかどうしてるの、いつも」
文学少女「じ、自分の部屋なら大丈夫、でも他人の部屋はダメ、真っ暗で手探りしてもわからない状況はダメなの」ブルブル
ヒデノリ「まあ暗闇なんて好きになるものじゃないけど……」
ヒデノリ「なんか、あったの?」
文学少女「知らない、気づいたらこうだった」ブルブル
ヒデノリ(原因不明ってのは一番厄介だな)
文学少女「ととと東電はなにやってるのよ、本当に使えない、さっさとつぶしなさいよあそこ」ブルブル
ヒデノリ「不満を言いたくなるのはわかるがお前一人の事情じゃどうしようもねえよ」
ヒデノリ「そんなんで夜とかどうしてるの、いつも」
文学少女「じ、自分の部屋なら大丈夫、でも他人の部屋はダメ、真っ暗で手探りしてもわからない状況はダメなの」ブルブル
ヒデノリ「まあ暗闇なんて好きになるものじゃないけど……」
ヒデノリ「なんか、あったの?」
文学少女「知らない、気づいたらこうだった」ブルブル
ヒデノリ(原因不明ってのは一番厄介だな)
257 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:29:10.72 ID:rLKiSyAa0
オォワァァア!!
カタッカタッ
ヒデノリ(うおお、家が軋んでやがる……ん、待てよ、こんな時こそユーモアの出番だな)
ヒデノリ「今日は、禍々しい風だな……」
文学少女「そうね、でも少し優しさも感じるわ」
文学少女「きっと堕天使なんでしょうね、神に愛されたもののいつしか憎しみを持ってしか返せなくなった堕天使……」
文学少女「ふふっ、可愛い、その体を抱きしめられるなら抱きしめてあげたいわ、そうすればきっと……」ブツブツ
ヒデノリ(ダメだこりゃ)
カタッカタッ
ヒデノリ(うおお、家が軋んでやがる……ん、待てよ、こんな時こそユーモアの出番だな)
ヒデノリ「今日は、禍々しい風だな……」
文学少女「そうね、でも少し優しさも感じるわ」
文学少女「きっと堕天使なんでしょうね、神に愛されたもののいつしか憎しみを持ってしか返せなくなった堕天使……」
文学少女「ふふっ、可愛い、その体を抱きしめられるなら抱きしめてあげたいわ、そうすればきっと……」ブツブツ
ヒデノリ(ダメだこりゃ)
260 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:36:21.96 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ(現実逃避してる以上はそれを無理に引き離しちゃダメなんだろうがなあ)
文学少女「そうだ、消防署に電話しよう。きっとこの闇を洗い流してくれる……」ブツブツ
ヒデノリ(こっちが付き合いきれねえよ)
ヒデノリ(はぁ……やれやれ、一か八かかあ? いやしかし……)
ヒデノリ(迷ってても仕方ないか、ええい、ままよ!)ギュッ
文学少女「ふあっ!?///」
ヒデノリ「た、確かに俺の家はきたばっかで右も左もわからないだろうけど」
ヒデノリ「俺といるのは不安、かな?」
文学少女「あ、ぁ、そ、んなことはな、い……///」
文学少女「そうだ、消防署に電話しよう。きっとこの闇を洗い流してくれる……」ブツブツ
ヒデノリ(こっちが付き合いきれねえよ)
ヒデノリ(はぁ……やれやれ、一か八かかあ? いやしかし……)
ヒデノリ(迷ってても仕方ないか、ええい、ままよ!)ギュッ
文学少女「ふあっ!?///」
ヒデノリ「た、確かに俺の家はきたばっかで右も左もわからないだろうけど」
ヒデノリ「俺といるのは不安、かな?」
文学少女「あ、ぁ、そ、んなことはな、い……///」
264 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:38:44.28 ID:jTGt4w6E0
イケメンすぎるだろおい・・・
265 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:46:27.65 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ「こ、怖いよな、俺も子供のころはそうだったし」
ヒデノリ「でも、俺はずっと隣にいるから」ギュッ
文学少女「う、んっ……///」
ヒデノリ(うわぁぁ! ハズカシイィィィ!///)
ヒデノリ(なんだこれ、少女漫画かよ!? いや読んだことはないけど。『僕らがいた』とか映画で見る程度だけど)
ヒデノリ(なに、手つないで「つながってるね(ハァト」とかやってもいいの?)
ヒデノリ(こんなシチュエーションが与えられた時点でこうしなきゃいけなかったの?)
ヒデノリ(やだー! イヤじゃないけどやだー! 耐え切れない!)
ヒデノリ「でも、俺はずっと隣にいるから」ギュッ
文学少女「う、んっ……///」
ヒデノリ(うわぁぁ! ハズカシイィィィ!///)
ヒデノリ(なんだこれ、少女漫画かよ!? いや読んだことはないけど。『僕らがいた』とか映画で見る程度だけど)
ヒデノリ(なに、手つないで「つながってるね(ハァト」とかやってもいいの?)
ヒデノリ(こんなシチュエーションが与えられた時点でこうしなきゃいけなかったの?)
ヒデノリ(やだー! イヤじゃないけどやだー! 耐え切れない!)
269 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 13:58:10.40 ID:rLKiSyAa0
ゴォゥゥァェ……
ガタガタ
ヒデノリ「……」ドキドキバクバク
文学少女「……」
ヒデノリ(あれだよな、停電前に言いかけたことってそうなんだよな?)
ヒデノリ(だとしたらもういいんじゃない? それに受け入れてるからオーケーじゃない?)
ヒデノリ(うわぁでもなあ、なんでこんなに緊張するんだろう。童貞だから? いや童貞じゃなくても緊張するって)
ヒデノリ(童貞じゃなきゃ緊張しないっておかしいよ、劇的すぎるじゃん。ニュータイプにでも目覚めちゃったの?)
ヒデノリ(こんなときは素数だ、素数。神父は偉大だなあ、聖職者の発明はまさに神の恩寵だぜ!)
ヒデノリ(0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377、610、987……)
ヒデノリ(古来、数学は音楽や天文学とも連動している神の摂理を読むため学問であった……)
ヒデノリ(覚悟は決まった)
ガタガタ
ヒデノリ「……」ドキドキバクバク
文学少女「……」
ヒデノリ(あれだよな、停電前に言いかけたことってそうなんだよな?)
ヒデノリ(だとしたらもういいんじゃない? それに受け入れてるからオーケーじゃない?)
ヒデノリ(うわぁでもなあ、なんでこんなに緊張するんだろう。童貞だから? いや童貞じゃなくても緊張するって)
ヒデノリ(童貞じゃなきゃ緊張しないっておかしいよ、劇的すぎるじゃん。ニュータイプにでも目覚めちゃったの?)
ヒデノリ(こんなときは素数だ、素数。神父は偉大だなあ、聖職者の発明はまさに神の恩寵だぜ!)
ヒデノリ(0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377、610、987……)
ヒデノリ(古来、数学は音楽や天文学とも連動している神の摂理を読むため学問であった……)
ヒデノリ(覚悟は決まった)
385 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 17:19:52.62 ID:3yrbyHO6O
>>269
素数の変わりにフィボナッチ数列とかどんだけ頭良いんだよ
素数の変わりにフィボナッチ数列とかどんだけ頭良いんだよ
272 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 14:07:21.49 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ「……お、おい」
文学少女「……」
ヒデノリ「あのさ、停電前になにか言いかけてたじゃん? あれ、なんとなく察しがついたんだ」
ヒデノリ「うん、皆まで言わなくても、ちゃんと伝わってる。伝わってるつもりだ」
ヒデノリ「こんな状況で言うのもなんだけど、その、ええと……」
ヒデノリ「俺、君のことが……す、す……」
文学少女「すぅ、すぅ……」
ヒデノリ「すぅ、すぅ……」
ヒデノリ(寝てるやなうぃかいいっ!!)
文学少女「……」
ヒデノリ「あのさ、停電前になにか言いかけてたじゃん? あれ、なんとなく察しがついたんだ」
ヒデノリ「うん、皆まで言わなくても、ちゃんと伝わってる。伝わってるつもりだ」
ヒデノリ「こんな状況で言うのもなんだけど、その、ええと……」
ヒデノリ「俺、君のことが……す、す……」
文学少女「すぅ、すぅ……」
ヒデノリ「すぅ、すぅ……」
ヒデノリ(寝てるやなうぃかいいっ!!)
273 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 14:12:33.06 ID:rLKiSyAa0
ヒデノリ「あぁ、なんだったんだ、もう……」フラァ
文学少女「……ムニュムニャ」スゥ、スゥ
ヒデノリ「寝顔も可愛いなあ、このやろう。でも台無しだよ」
文学少女「んんっ……」ギュッ
ヒデノリ(起きない、か。疲れがたまってたところにさらにのしかかって、一旦安心したらプツン、ってところか)
ヒデノリ(それなら結構、か。やれやれ、現実なんてこんなもんだよなあ、夢のような恋愛、なんてありゃしない)
ヒデノリ(むしろ恋愛なんて……いかん、俺も眠気が……)
文学少女「……ムニュムニャ」スゥ、スゥ
ヒデノリ「寝顔も可愛いなあ、このやろう。でも台無しだよ」
文学少女「んんっ……」ギュッ
ヒデノリ(起きない、か。疲れがたまってたところにさらにのしかかって、一旦安心したらプツン、ってところか)
ヒデノリ(それなら結構、か。やれやれ、現実なんてこんなもんだよなあ、夢のような恋愛、なんてありゃしない)
ヒデノリ(むしろ恋愛なんて……いかん、俺も眠気が……)
282 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 14:32:43.29 ID:XPB1NJoa0
やっさんは友達にしたいタイプ
287 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 14:39:43.81 ID:MdYi+s0t0
やっさんこそ彼女にしたいタイプ
289 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 14:52:08.05 ID:rLKiSyAa0
一時間前……
羽原宅
ブツッ
唐沢「うおっ」
羽原「わっ、停電?」
唐沢「みたい、だな。懐中電灯はどこにある?」
羽原「どこにあったっけ……居間のどこかに置いたはずなんだけど」
唐沢「ケータイのライトでもなんとかわかるだろう、って俺のはどこかにやったんだったな」
羽原「あぁ、そうだね。えっと……」
唐沢(薄明かりでもなんとか見分けはつくな)
羽原宅
ブツッ
唐沢「うおっ」
羽原「わっ、停電?」
唐沢「みたい、だな。懐中電灯はどこにある?」
羽原「どこにあったっけ……居間のどこかに置いたはずなんだけど」
唐沢「ケータイのライトでもなんとかわかるだろう、って俺のはどこかにやったんだったな」
羽原「あぁ、そうだね。えっと……」
唐沢(薄明かりでもなんとか見分けはつくな)
293 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:02:46.62 ID:rLKiSyAa0
唐沢(ん、あれは)
羽原「あ、あった」
ピタッ
唐沢・羽原「!(手、手が!)」
唐沢「」スクッ
羽原「と、としゆき君、あったよ。懐中電灯///」
唐沢(暗闇の中に猛獣が潜んでいる……)
羽原「あ、あった」
ピタッ
唐沢・羽原「!(手、手が!)」
唐沢「」スクッ
羽原「と、としゆき君、あったよ。懐中電灯///」
唐沢(暗闇の中に猛獣が潜んでいる……)
296 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:06:38.56 ID:UiRBxl9+0
唐沢もうちょっとドキドキしろよ
311 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:27:02.55 ID:xFl80VF50
>>296
命の危険を感じてドキドキしてるじゃないか
命の危険を感じてドキドキしてるじゃないか
301 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:10:55.53 ID:rLKiSyAa0
羽原「よかったね、石油ストーブ備えてあって」
唐沢「ああ……」
唐沢(あ、まだ逃げ場があるな)
唐沢「ちょっと、家の様子見に行ってくるよ。親がいるから大丈夫だと思うけど」
羽原「う、うん」
羽原(あっ、そういえば……女の子が暗闇の中で男の子の腕にしがみつくと好感度が否応なくあがるって先輩が言ってたな)
羽原(それに怖がりな女の子は守りたくなるって言ってたし……よ、よしっ)ギュッ
唐沢「!?」
羽原「と、としゆき君、やっぱり私も行っていいかな?」ギュゥゥゥゥ
唐沢(痛い痛いイタイイタイ!!)ミシミシ
唐沢「ああ……」
唐沢(あ、まだ逃げ場があるな)
唐沢「ちょっと、家の様子見に行ってくるよ。親がいるから大丈夫だと思うけど」
羽原「う、うん」
羽原(あっ、そういえば……女の子が暗闇の中で男の子の腕にしがみつくと好感度が否応なくあがるって先輩が言ってたな)
羽原(それに怖がりな女の子は守りたくなるって言ってたし……よ、よしっ)ギュッ
唐沢「!?」
羽原「と、としゆき君、やっぱり私も行っていいかな?」ギュゥゥゥゥ
唐沢(痛い痛いイタイイタイ!!)ミシミシ
303 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:13:59.12 ID:PLNpa5CJ0
唐沢が死んじゃう
306 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:17:00.28 ID:xas3pUK50
かっ、唐沢ああああ!
309 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:21:18.55 ID:rLKiSyAa0
羽原「よかったね、お父さんもお母さんも無事で」ギュゥゥゥ
唐沢(……俺は無事じゃないけどな……っ!)ミシミシ
羽原(こ、ここまではいい感じ。でも勝負はここから)
羽原(停電はマイナスだけど、こういう状況にいられることは悪いことじゃない、むしろチャンス!)ギュゥゥウ
唐沢(パワーがまだあがる……? そんなバカな……!)ミシミシィ!
唐沢(……俺は無事じゃないけどな……っ!)ミシミシ
羽原(こ、ここまではいい感じ。でも勝負はここから)
羽原(停電はマイナスだけど、こういう状況にいられることは悪いことじゃない、むしろチャンス!)ギュゥゥウ
唐沢(パワーがまだあがる……? そんなバカな……!)ミシミシィ!
312 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:27:18.59 ID:rLKiSyAa0
羽原「あのさ、としゆき君、私さっきの停電で眠気一気に吹っ飛んじゃったんだ」
羽原「だから、しばらくそばに、いてくれる?///」ギュッゥゥゥ!
唐沢(いっそ一思いにやってくれ……)ミシィ!
羽原(お互いの体も密着してるし、としゆきの心臓の音も……あっ、今私のと重なった///)ドキドキ
唐沢「うっ、おぉ……」バクッバクッ
羽原「だから、しばらくそばに、いてくれる?///」ギュッゥゥゥ!
唐沢(いっそ一思いにやってくれ……)ミシィ!
羽原(お互いの体も密着してるし、としゆきの心臓の音も……あっ、今私のと重なった///)ドキドキ
唐沢「うっ、おぉ……」バクッバクッ
320 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:34:05.94 ID:rLKiSyAa0
羽原「そのね、としゆき君、私としゆき君に言いたいことがあってね」
唐沢「な、なんだ?」
羽原「わ、笑わないでね、ちゃんと聞いてね?」
唐沢(俺の意識が飛ばなければな……)
羽原「ホ、ホントに大丈夫かな」
羽原(うん、いっちゃえ!)
羽原「えいっ」ダキッ
唐沢「!?(正面から抱きつかれて、く、食われ、あっ……)」クラァッ ドサァ
羽原(わっ、お、押し倒しちゃった! ああもうどうにでもなれっ)
唐沢「な、なんだ?」
羽原「わ、笑わないでね、ちゃんと聞いてね?」
唐沢(俺の意識が飛ばなければな……)
羽原「ホ、ホントに大丈夫かな」
羽原(うん、いっちゃえ!)
羽原「えいっ」ダキッ
唐沢「!?(正面から抱きつかれて、く、食われ、あっ……)」クラァッ ドサァ
羽原(わっ、お、押し倒しちゃった! ああもうどうにでもなれっ)
326 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:42:07.75 ID:rLKiSyAa0
羽原「としゆき君、私としゆき君のことが好きなんだ」
羽原「昔のことはあるし、としゆき君は私のこと、まだ嫌いかもしれないけれど、私一生懸命変わろうとしたんだよ?」
羽原「まだ変われてないところがあるなら、私がんばるから。としゆきに許してもらうために、私がんばるから」
唐沢「……」
羽原「と、としゆきぃっ」グスッ
唐沢「……」
羽原(ど、どうすれば……気まずいよぉ……耐え切れないよぉ)
羽原(そうだ、先輩が確か何か……)
先輩『男の脳と眼球はここに――』
羽原(そ、そういうことだよね? あぁ……///)
羽原「えいっ」ぬがしっ
唐沢「」ビクッ
羽原「昔のことはあるし、としゆき君は私のこと、まだ嫌いかもしれないけれど、私一生懸命変わろうとしたんだよ?」
羽原「まだ変われてないところがあるなら、私がんばるから。としゆきに許してもらうために、私がんばるから」
唐沢「……」
羽原「と、としゆきぃっ」グスッ
唐沢「……」
羽原(ど、どうすれば……気まずいよぉ……耐え切れないよぉ)
羽原(そうだ、先輩が確か何か……)
先輩『男の脳と眼球はここに――』
羽原(そ、そういうことだよね? あぁ……///)
羽原「えいっ」ぬがしっ
唐沢「」ビクッ
329 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:50:54.48 ID:rLKiSyAa0
羽原(ま、まだ上半身だけだ、あせるな私)
羽原(暗闇じゃわかんないけど、触ればわかる。としゆきの傷だらけの体……)
羽原(私のせいなんだよね、昔の私の……)
羽原「ぺろっ……ちゅっ、ぱっ」
羽原(こんなことでお詫びになるわけもないけど……)
羽原「はむ、ふぅ、ちゅっ」
唐沢「」ビクビク
羽原(暗闇じゃわかんないけど、触ればわかる。としゆきの傷だらけの体……)
羽原(私のせいなんだよね、昔の私の……)
羽原「ぺろっ……ちゅっ、ぱっ」
羽原(こんなことでお詫びになるわけもないけど……)
羽原「はむ、ふぅ、ちゅっ」
唐沢「」ビクビク
332 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:52:51.34 ID:PLNpa5CJ0
エロなんだけどちょっと怖い
334 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:53:42.91 ID:Uvf1+XVgO
ここからが本当の地獄だ・・・
337 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 15:59:01.52 ID:rLKiSyAa0
羽原「ちゅっ、ぷ、ちゅっちゅっ、ぷはぁ」
唐沢「」ビクビク
羽原(としゆき、気持ちいいのかな、体が波打ってる……)
羽原「はぁ、ふ、ぢゅるっ、ぢゅるっ」
唐沢「」ビクビク
羽原「はぁ、はぁ……///」
羽原(これ、結構クセになりそう……)
唐沢「」ビクビク
羽原(としゆき、気持ちいいのかな、体が波打ってる……)
羽原「はぁ、ふ、ぢゅるっ、ぢゅるっ」
唐沢「」ビクビク
羽原「はぁ、はぁ……///」
羽原(これ、結構クセになりそう……)
340 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:04:57.17 ID:rLKiSyAa0
羽原「つ、次は……」
唐沢「」
羽原「あぅ……///」
唐沢「」
羽原「ぬ、ぬがすよ、としゆき……」
唐沢「」
羽原「え、えいっ」ズルッ
唐沢「」
羽原「あぅ……///」
唐沢「」
羽原「ぬ、ぬがすよ、としゆき……」
唐沢「」
羽原「え、えいっ」ズルッ
342 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:06:06.83 ID:HnIcOV8P0
唐沢完全に死んでるだろこれ
346 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:10:00.55 ID:rLKiSyAa0
羽原(ま、真っ暗でよく見えないけど……ゴムまりみたいな感触、でも中心に芯があるみたいにちょっと硬い……)
羽原(こ、これも舐めなきゃいけないのかな、たしかおしっこが……)
羽原(きっととしゆきも見られて恥ずかしいと思ってるのかな……)
羽原「としゆき、その、これ……」
唐沢「」
羽原「と、としゆき?」
唐沢「」
羽原「……ね、寝てる!?」
羽原(こ、これも舐めなきゃいけないのかな、たしかおしっこが……)
羽原(きっととしゆきも見られて恥ずかしいと思ってるのかな……)
羽原「としゆき、その、これ……」
唐沢「」
羽原「と、としゆき?」
唐沢「」
羽原「……ね、寝てる!?」
347 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:10:57.17 ID:VXEJ3pbm0
気絶だよwwwwwwwwww
352 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:14:49.84 ID:20uAnFKv0
羽原ェ……
354 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:18:06.71 ID:rLKiSyAa0
翌朝
ユウスケ「おえっ、きっつい、二日酔い……」
ユウスケ「停電だからってヤケ酒はないよなあ」
ユウスケ「サークルの皆と遊ぶのは楽しいけど、酒だけは勘弁してほしいぜ……」
ユウスケ「父さんは泊り込みだろうし、ヒデノリ、うまくやってたかなあ」
ガチャッ
ユウスケ「ただいまー……」
ユウスケ「寝てるよな、まだ6時だし」
ユウスケ「うぅ~水、水……おっ、ヒデノリじゃないか、そっか停電だからリビングで……」
ヒデノリ「zzz...」
文学少女「zzz...」
ユウスケ「……」
ユウスケ「か、母さーん! ヒデノリが、ヒデノリが大人の階段を怒涛の勢いでー!」
ユウスケ「おえっ、きっつい、二日酔い……」
ユウスケ「停電だからってヤケ酒はないよなあ」
ユウスケ「サークルの皆と遊ぶのは楽しいけど、酒だけは勘弁してほしいぜ……」
ユウスケ「父さんは泊り込みだろうし、ヒデノリ、うまくやってたかなあ」
ガチャッ
ユウスケ「ただいまー……」
ユウスケ「寝てるよな、まだ6時だし」
ユウスケ「うぅ~水、水……おっ、ヒデノリじゃないか、そっか停電だからリビングで……」
ヒデノリ「zzz...」
文学少女「zzz...」
ユウスケ「……」
ユウスケ「か、母さーん! ヒデノリが、ヒデノリが大人の階段を怒涛の勢いでー!」
359 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:26:11.50 ID:rLKiSyAa0
停電は未明のうちに復旧したらしいが、強風はいまだ止まなかったため学校は連日の休校となった。
兄貴に事情を話した後、彼女は兄貴の友達の車によって自宅まで送り届けられることとなった。
事情を話して以降、俺と顔を合わせるたび、兄貴は後ろめたそうな表情を浮かべて顔を背けるようになった。
一日置いて学校へ行くと、モトハルが頭にタオルを巻いて学校に来ていた。
皆でタオルをひったくって坊主になった素性が明らかになると大爆笑が巻き起こったが、
事情を察したヨシタケが口を開いたことで、それ以上触れないことにした。
他の話題はといえば、その週唐沢は学校に来なかった。立て込んでいるとの返信を思い出して
改めてメールを送ってみると、しばらく学校には行けない、との返信が来た。
見舞いに行ったヨシタケによると震えてまともにしゃべることも出来なかったらしい。
なんとか来週中には学校にいってみせるとのことだが、相当のことに巻き込まれたのだろうか。
362 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:30:24.36 ID:PLNpa5CJ0
唐沢のトラウマがまた一つ…
363 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:32:01.16 ID:rLKiSyAa0
ヤナギン「あーあ、としゆきが気絶するとはねえ」
生島「だから私は心配だっていったんだよ、トラウマでゲロるくらいのとしゆきが羽原と一緒にいられるわけないんだって」
ヤナギン「でも羽原は落ち込んでないみたいだけどね、どうしてだろう?」
生島「さあねえ」
ヤナギン「ま、これでまたとしゆきのトラウマが増えたわけだ、どうすんべ」
生島「本当に一生処女で終わるのかな、羽原……私の身近じゃ春が来た子がいるってのに……」
ヤナギン「へえ」
ジョシコウセイハイジョウーフゥー!
生島「お、うわさをすれば。なになにー、ふんふん。なにっ、勝負にでるのかやっさん!」
ヤナギン「どれどれ~何の話だい~?」
生島「だから私は心配だっていったんだよ、トラウマでゲロるくらいのとしゆきが羽原と一緒にいられるわけないんだって」
ヤナギン「でも羽原は落ち込んでないみたいだけどね、どうしてだろう?」
生島「さあねえ」
ヤナギン「ま、これでまたとしゆきのトラウマが増えたわけだ、どうすんべ」
生島「本当に一生処女で終わるのかな、羽原……私の身近じゃ春が来た子がいるってのに……」
ヤナギン「へえ」
ジョシコウセイハイジョウーフゥー!
生島「お、うわさをすれば。なになにー、ふんふん。なにっ、勝負にでるのかやっさん!」
ヤナギン「どれどれ~何の話だい~?」
365 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:39:15.49 ID:rLKiSyAa0
羽原「し、失礼します!」
モトハル「落ち込んでるときにまた部外者が……しかも唐沢がいないのに……」
副会長「ええと、まず確認したいんですか、うちは依頼減少のために依頼金を取っておりまして……」
羽原「あっ、知ってます! 1500円ですよね?」
副会長「ああ、ご依頼が達成したときに後払いでいいですよ。あと依頼金は適切な機関を通して寄付が行われ……」
モトハル「そんなことより」
副会長「前置きは必要なんだよ。それでご用件は?」
羽原「はい、恋愛相談にやってきたんですけど……」
モトハル・副会長「……は?」
モトハル「落ち込んでるときにまた部外者が……しかも唐沢がいないのに……」
副会長「ええと、まず確認したいんですか、うちは依頼減少のために依頼金を取っておりまして……」
羽原「あっ、知ってます! 1500円ですよね?」
副会長「ああ、ご依頼が達成したときに後払いでいいですよ。あと依頼金は適切な機関を通して寄付が行われ……」
モトハル「そんなことより」
副会長「前置きは必要なんだよ。それでご用件は?」
羽原「はい、恋愛相談にやってきたんですけど……」
モトハル・副会長「……は?」
367 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:45:18.95 ID:rLKiSyAa0
河原
ビュウゥゥ……
ヒデノリ「……」バサバサッ
ヒデノリ(爆弾低気圧が去ってもここの風は強いねえ)
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
ビュウゥゥ……
文学少女「この間は、ありがとう。本当に助かった」
ヒデノリ「ん、いいよ、べつに」
文学少女「先に色々お礼をしたいんだけど……その前に、言いたいことがあって」
ヒデノリ「うん」
ビュウゥゥ……
ヒデノリ「……」バサバサッ
ヒデノリ(爆弾低気圧が去ってもここの風は強いねえ)
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
ビュウゥゥ……
文学少女「この間は、ありがとう。本当に助かった」
ヒデノリ「ん、いいよ、べつに」
文学少女「先に色々お礼をしたいんだけど……その前に、言いたいことがあって」
ヒデノリ「うん」
368 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:49:58.98 ID:rLKiSyAa0
ビュウゥゥ……
文学少女「……」
ヒデノリ「……」
ヒデノリ(今日も風が泣いてるな……)
END
文学少女「……」
ヒデノリ「……」
ヒデノリ(今日も風が泣いてるな……)
END
374 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:55:01.85 ID:rLKiSyAa0
恵まれた設定をことごとく空振りしたって自覚はあるけど続きません、おわりです。
男子高校生の日常はSSが少ないのでもっと増えてほしいです、そして恵まれた設定を生かしてほしいです
保守してくれた人、支援してくれた人、お疲れ様、そしてありがとうございました。
男子高校生の日常はSSが少ないのでもっと増えてほしいです、そして恵まれた設定を生かしてほしいです
保守してくれた人、支援してくれた人、お疲れ様、そしてありがとうございました。
380 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 16:59:55.84 ID:JLgkBaWc0
おつかれさん
384 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 17:05:37.40 ID:NXF2HgWU0
同じシチュエーションなのに天国と地獄で笑った
乙
乙
392 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 18:01:07.05 ID:XXT2qVW10
シチュの対比が面白かった
乙乙
乙乙
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ 男子高校生の日常SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ヤナギン「私の大事な親友のために」
元スレ:ヤナギン「私の大事な親友のために」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332087136/
「だって、あんたは私の、親友じゃないか。」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332087136/
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:12:16.51 ID:4+7jWFIl0
・男子高校生の日常のSS
・ヤナギン、羽原、唐沢のお話
・でも唐沢は空気
・基本はヤナギンの一人称視点
こんな内容でよければお付き合い頼む。
・ヤナギン、羽原、唐沢のお話
・でも唐沢は空気
・基本はヤナギンの一人称視点
こんな内容でよければお付き合い頼む。
4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:14:11.73 ID:4+7jWFIl0
私には、幼いころから2人の親友がいる。
一人はとしゆき。
背は小さくて、少し頼りないように見えるけど、困っている人を見れば手を差し伸べずにはいられない、誰よりも優しい男の子。
一人は羽原。
我儘で、乱暴で、喧嘩では男子が束になっても敵わないけど、でも笑顔がとてもかわいい女の子。
私達は家が近いこともあって、いつも一緒に遊んでいた。
何をするにも一緒だった。
ずっと、それが続くんだと思っていた。
一人はとしゆき。
背は小さくて、少し頼りないように見えるけど、困っている人を見れば手を差し伸べずにはいられない、誰よりも優しい男の子。
一人は羽原。
我儘で、乱暴で、喧嘩では男子が束になっても敵わないけど、でも笑顔がとてもかわいい女の子。
私達は家が近いこともあって、いつも一緒に遊んでいた。
何をするにも一緒だった。
ずっと、それが続くんだと思っていた。
5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:16:01.44 ID:4+7jWFIl0
やがて、私たちも小学校に入学した。
としゆきには、私達以外にも友達がたくさんできた。
彼は優しいし、気配りもできるし、さらには頭もいい、いわゆる「スゴイやつ」ということで、男女問わず人気者だった。
私にも友達はたくさんできた。
私は元々の性格もあってか、男子とも気が合うことが多く、専ら男子たちと遊んでいた。
でも、羽原は…
羽原には、私達以外の友達は、できなかった。
私やとしゆきが遊びに誘えば笑顔を見せたが、そうでない時はいつも教室の隅で、一人で佇んでいた。
としゆきには、私達以外にも友達がたくさんできた。
彼は優しいし、気配りもできるし、さらには頭もいい、いわゆる「スゴイやつ」ということで、男女問わず人気者だった。
私にも友達はたくさんできた。
私は元々の性格もあってか、男子とも気が合うことが多く、専ら男子たちと遊んでいた。
でも、羽原は…
羽原には、私達以外の友達は、できなかった。
私やとしゆきが遊びに誘えば笑顔を見せたが、そうでない時はいつも教室の隅で、一人で佇んでいた。
8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:18:50.42 ID:4+7jWFIl0
勿論、羽原も最初からそうだったわけではなかった。
はじめのうちは、クラスメイトにもよく話しかけられたり、遊びに誘われたりしていた。
でも、同じ子には、二度は誘われることは無かった。
それが続き、いつしか彼女は、私たち以外の子と遊ぶことは無くなった。
何度か「どうして?」。と尋ねたことはあった。
だが、帰ってくる答えはみんな似たようなものだった。
「羽原のわがままには付き合いきれない。」
「あんな乱暴者とは、遊びたくない。」
親友をこうして悪く言われるというのは、とても辛いことだったし、腹立たしかった。
羽原が我儘で、乱暴なのは、否定できない事実だ。
でも、それだけじゃない。彼女にだっていいところはある。
そんな一つの側面だけを見て彼女を判断しないでほしい。
はじめのうちは、クラスメイトにもよく話しかけられたり、遊びに誘われたりしていた。
でも、同じ子には、二度は誘われることは無かった。
それが続き、いつしか彼女は、私たち以外の子と遊ぶことは無くなった。
何度か「どうして?」。と尋ねたことはあった。
だが、帰ってくる答えはみんな似たようなものだった。
「羽原のわがままには付き合いきれない。」
「あんな乱暴者とは、遊びたくない。」
親友をこうして悪く言われるというのは、とても辛いことだったし、腹立たしかった。
羽原が我儘で、乱暴なのは、否定できない事実だ。
でも、それだけじゃない。彼女にだっていいところはある。
そんな一つの側面だけを見て彼女を判断しないでほしい。
9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:21:33.61 ID:4+7jWFIl0
私は、私たちの友達グループに、羽原も混ぜてほしいと頼んだ。
はじめは皆乗り気ではなかったが、私が説得したおかげで、なんとか了承してくれた。
やった。これならいける。
羽原がなにかしでかしても、私が仲裁に入れば、摩擦も減らせるだろう。
羽原も、私がいれば少しは態度も軟化するだろう。
そうして遊んでいるうちに、いずれ皆も羽原のいいところを理解してくれる。
大丈夫、きっとうまくいく。きっと皆仲良くなれる。
そんな私の期待は、最悪の形で裏切られることになった。
はじめは皆乗り気ではなかったが、私が説得したおかげで、なんとか了承してくれた。
やった。これならいける。
羽原がなにかしでかしても、私が仲裁に入れば、摩擦も減らせるだろう。
羽原も、私がいれば少しは態度も軟化するだろう。
そうして遊んでいるうちに、いずれ皆も羽原のいいところを理解してくれる。
大丈夫、きっとうまくいく。きっと皆仲良くなれる。
そんな私の期待は、最悪の形で裏切られることになった。
11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:25:10.15 ID:4+7jWFIl0
きっかけは、とても些細なことだった。
羽原と、グループの男子が、遊び道具の使用を巡って口論になったことだった。
これはまずい。
私が止めようとするより早く、羽原が彼の顔を思い切り殴りつけた。
更に倒れた彼にのしかかり、彼をたこ殴りにした。
「止めろ!!!」
「何してんだお前!!!!!」
すぐさま数人の男子が止めに入る。しかし羽原は、すぐさま身を翻し、今度は彼らに殴りかかった。
そこから先は、羽原と男子たちによる乱闘が始まった。
いや、あれは乱闘ですらなかった。
羽原による、一方的な蹂躙であった。
狂気の笑みを浮かべ、拳を振るう羽原。
逃げ惑い、泣き叫び、いたぶられる男子たち。
「止めろ羽原!止めてくれ!!!」
私は必死になって羽原に掴みかかり叫ぶ。しかし羽原は私の声が聞こえていないのか、私を抱えたまま暴れ続けた。
羽原と、グループの男子が、遊び道具の使用を巡って口論になったことだった。
これはまずい。
私が止めようとするより早く、羽原が彼の顔を思い切り殴りつけた。
更に倒れた彼にのしかかり、彼をたこ殴りにした。
「止めろ!!!」
「何してんだお前!!!!!」
すぐさま数人の男子が止めに入る。しかし羽原は、すぐさま身を翻し、今度は彼らに殴りかかった。
そこから先は、羽原と男子たちによる乱闘が始まった。
いや、あれは乱闘ですらなかった。
羽原による、一方的な蹂躙であった。
狂気の笑みを浮かべ、拳を振るう羽原。
逃げ惑い、泣き叫び、いたぶられる男子たち。
「止めろ羽原!止めてくれ!!!」
私は必死になって羽原に掴みかかり叫ぶ。しかし羽原は私の声が聞こえていないのか、私を抱えたまま暴れ続けた。
13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:26:47.75 ID:4+7jWFIl0
しばらくして、立っていたのは、私と、羽原だけだった。
「は、羽原…」
「ねぇヤナギン、私疲れちゃった。帰ろ。」
「あんた、何言って…」
「私、こいつら嫌い。いじわる言うもん。こんなやつらいらない。私はヤナギンと、としゆき君がいてくれればいいもん。」
「………」
「だから、ね。こんなやつらほっといて、行こ。」
そう言って羽原は笑顔を浮かべた。先ほど見せた狂気の笑みではなく、見る者を魅了する、愛らしい笑顔であった。
「は、羽原…」
「ねぇヤナギン、私疲れちゃった。帰ろ。」
「あんた、何言って…」
「私、こいつら嫌い。いじわる言うもん。こんなやつらいらない。私はヤナギンと、としゆき君がいてくれればいいもん。」
「………」
「だから、ね。こんなやつらほっといて、行こ。」
そう言って羽原は笑顔を浮かべた。先ほど見せた狂気の笑みではなく、見る者を魅了する、愛らしい笑顔であった。
15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:29:50.66 ID:4+7jWFIl0
あの暴行事件の後、私は羽原の代わりに方々に謝罪をして回った。
羽原に巻き込まれた友人たちに、彼らの親に、私はとにかく必死で謝った。
結果、私自身と、羽原の暴行のみについては許されたが、周囲の羽原への態度は、一層厳しいものになった。
羽原は、あの事件の後も相変わらずの態度であった。おそらく、自分が悪いことをしたなどとは、かけらも思っていないのであろう。
そんな羽原の態度は、多くの人の反感を買った。喧嘩を売られることも増えた。
羽原は売られた喧嘩は全て買った。そしてその全てを叩きのめしていった。
いつの間にか、羽原に喧嘩を売る者は、誰もいなくなった。
いつの間にか、羽原に話しかける者すら、私達以外誰もいなくなった。
そして、今度は羽原が、周囲に暴力を振りまき始めた。
目を合わせれば睨まれる、少しでも逆らえば殴られる。
皆羽原の姿を見れば怯え、名を聞けば震え上がる。
いつしか羽原は、周囲からこう呼ばれるようになった。
「谷田東小のアークデーモン」と。
羽原に巻き込まれた友人たちに、彼らの親に、私はとにかく必死で謝った。
結果、私自身と、羽原の暴行のみについては許されたが、周囲の羽原への態度は、一層厳しいものになった。
羽原は、あの事件の後も相変わらずの態度であった。おそらく、自分が悪いことをしたなどとは、かけらも思っていないのであろう。
そんな羽原の態度は、多くの人の反感を買った。喧嘩を売られることも増えた。
羽原は売られた喧嘩は全て買った。そしてその全てを叩きのめしていった。
いつの間にか、羽原に喧嘩を売る者は、誰もいなくなった。
いつの間にか、羽原に話しかける者すら、私達以外誰もいなくなった。
そして、今度は羽原が、周囲に暴力を振りまき始めた。
目を合わせれば睨まれる、少しでも逆らえば殴られる。
皆羽原の姿を見れば怯え、名を聞けば震え上がる。
いつしか羽原は、周囲からこう呼ばれるようになった。
「谷田東小のアークデーモン」と。
16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:33:24.22 ID:4+7jWFIl0
「ねぇヤナギン、今日の放課後、また三人で遊ぼう。」
羽原がいつものように、私を誘ってきた。私の周りにいた友達は、我関せずとばかりに去っていった。
羽原はそんなことは気にもとめていないのか、ニコニコしている。
彼女は、自分が周りにどう思われているか、分かっているのだろうか。
私ととしゆきとしか話さない、遊ばない。それがどれほど異常なことなのか、分かっているのだろうか。
羽原がいつものように、私を誘ってきた。私の周りにいた友達は、我関せずとばかりに去っていった。
羽原はそんなことは気にもとめていないのか、ニコニコしている。
彼女は、自分が周りにどう思われているか、分かっているのだろうか。
私ととしゆきとしか話さない、遊ばない。それがどれほど異常なことなのか、分かっているのだろうか。
18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:36:49.37 ID:4+7jWFIl0
このままでは、羽原のためにならない。
このままでは、羽原はこれから先、本当に誰にも相手にされなくなる。
もし私達まで離れてしまえば、本当に独りぼっちだ。
誰かが羽原を叱ってやらなくてはならない。誰かが羽原を正してやらなくてはならない。
では誰が。
親はあてにならない。子供同士の争いに親が介入しても根本的な解決にはならない。
教師もあてにならない。羽原を恐れて見て見ぬふりを決め込む奴らに何を期待できるのか。
私と、としゆきしかいないじゃないか。
私達が、羽原を正してやらなければ。
羽原は、ひょっとしたら怒るかもしれない。私達を嫌いになるかもしれない。
それでも、誰かが言わなければいけないことだ。
それができるのが私達しかいないのであれば、私はそれをためらわない。
「……羽原。少し話がある。放課後、いつもの空き地に来い。としゆきは私が誘っておく。」
「……?うん、分かった。でもお話が終わったら遊ぼう。」
「分かった。じゃあ、また後でな。」
私は、羽原と別れてすぐ、としゆきに声をかけた。
としゆきも、私と同じ気持ちだったようで、快く応じてくれた。
このままでは、羽原はこれから先、本当に誰にも相手にされなくなる。
もし私達まで離れてしまえば、本当に独りぼっちだ。
誰かが羽原を叱ってやらなくてはならない。誰かが羽原を正してやらなくてはならない。
では誰が。
親はあてにならない。子供同士の争いに親が介入しても根本的な解決にはならない。
教師もあてにならない。羽原を恐れて見て見ぬふりを決め込む奴らに何を期待できるのか。
私と、としゆきしかいないじゃないか。
私達が、羽原を正してやらなければ。
羽原は、ひょっとしたら怒るかもしれない。私達を嫌いになるかもしれない。
それでも、誰かが言わなければいけないことだ。
それができるのが私達しかいないのであれば、私はそれをためらわない。
「……羽原。少し話がある。放課後、いつもの空き地に来い。としゆきは私が誘っておく。」
「……?うん、分かった。でもお話が終わったら遊ぼう。」
「分かった。じゃあ、また後でな。」
私は、羽原と別れてすぐ、としゆきに声をかけた。
としゆきも、私と同じ気持ちだったようで、快く応じてくれた。
19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:39:56.65 ID:4+7jWFIl0
放課後、私達はいつも遊んでいる空き地に集まっていた。
「ヤナギン、お話って何?早く終わらせて遊ぼう。」
「羽原。あんた自分が周りに何て呼ばれているか知っているか。」
「あーくでーもん…だっけ?なんかかわいくないあだ名だよね。」
「何でそう呼ばれているか、知っているか。」
「分かんない。」
私の質問にキョトンとして答える羽原。やはり分かっていないようだ。
「簡単なことだ。お前が我儘な乱暴者だからだ。」
「ふーん。」
羽原はどうでもいいといった風に、生返事を返してくる。
「ヤナギン、お話って何?早く終わらせて遊ぼう。」
「羽原。あんた自分が周りに何て呼ばれているか知っているか。」
「あーくでーもん…だっけ?なんかかわいくないあだ名だよね。」
「何でそう呼ばれているか、知っているか。」
「分かんない。」
私の質問にキョトンとして答える羽原。やはり分かっていないようだ。
「簡単なことだ。お前が我儘な乱暴者だからだ。」
「ふーん。」
羽原はどうでもいいといった風に、生返事を返してくる。
20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:41:46.09 ID:4+7jWFIl0
次に口を開いたのはとしゆきだった。
「羽原。最近、俺達以外の奴と遊んでないだろ。いや、それどころか俺たち以外の奴とろくに会話もしていないだろ。」
「うん。」
「以前、柳の友達グループと遊んで、喧嘩になったのは覚えているか?」
「うん。だってあいつらいじわる言うんだもん。」
「あいつら皆言ってたぞ。羽原は怖いって。もう一緒に遊びたくないって。あいつらだけじゃない。皆同じことを言ってるぞ。」
「そう。別にいいよ。私もあいつら嫌いだし。私はヤナギンと、としゆき君がいればいいから。」
「言い訳がないだろう!!!」
「羽原。最近、俺達以外の奴と遊んでないだろ。いや、それどころか俺たち以外の奴とろくに会話もしていないだろ。」
「うん。」
「以前、柳の友達グループと遊んで、喧嘩になったのは覚えているか?」
「うん。だってあいつらいじわる言うんだもん。」
「あいつら皆言ってたぞ。羽原は怖いって。もう一緒に遊びたくないって。あいつらだけじゃない。皆同じことを言ってるぞ。」
「そう。別にいいよ。私もあいつら嫌いだし。私はヤナギンと、としゆき君がいればいいから。」
「言い訳がないだろう!!!」
22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:45:31.72 ID:4+7jWFIl0
「……ヤナギン?」
「柳……」
私は思わず叫んでいた。2人とも驚いた様子で私を見る。
「いじわるを言われた!?それはあんたの我儘に反論したんだ!嫌いだから殴った!?自分が気に入らなければすぐ暴力か!?いい加減にしろ!!!!!!」
「私ととしゆきさえいればいい!?これから先もずっとそうしていくつもりか!?もし私もとしゆきも一緒に居られなくなったらどうするんだ!?甘えてんじゃねぇ!それじゃあ、あんたはいつか…」
「おい柳、落ち着け…」
もう駄目だ。感情が溢れだす。次の言葉が止められない。
「いつか、本当に独りぼっちになっちまうぞ!!!!!」
「柳……」
私は思わず叫んでいた。2人とも驚いた様子で私を見る。
「いじわるを言われた!?それはあんたの我儘に反論したんだ!嫌いだから殴った!?自分が気に入らなければすぐ暴力か!?いい加減にしろ!!!!!!」
「私ととしゆきさえいればいい!?これから先もずっとそうしていくつもりか!?もし私もとしゆきも一緒に居られなくなったらどうするんだ!?甘えてんじゃねぇ!それじゃあ、あんたはいつか…」
「おい柳、落ち着け…」
もう駄目だ。感情が溢れだす。次の言葉が止められない。
「いつか、本当に独りぼっちになっちまうぞ!!!!!」
24 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:49:18.29 ID:4+7jWFIl0
言ってしまった。言ってはならないことを。こんなつもりじゃなかったのに。
「ヤナギン…」
「どうして、そんないじわる言うの?ヤナギンも、私のこと嫌いになったの???ヤナギンも、私と遊ぶの、もう、嫌なの……!!!!!!??????」
「ハッ…!ち、違う!!!そういうことじゃ…!!!」
「うるさい!!!!!」
「うっ!!!」
ドンッ!!!
叫ぶより早く、羽原は私を突き飛ばした。私はバランスを崩し、尻もちをつく。
「待て、羽原!落ちつ…「うるさいうるさいうるさい!!!!!!ヤナギンのいじわる!!!いじわる言うヤナギンなんか嫌い!!!!!!ヤナギンなんか…」
「ヤナギン…」
「どうして、そんないじわる言うの?ヤナギンも、私のこと嫌いになったの???ヤナギンも、私と遊ぶの、もう、嫌なの……!!!!!!??????」
「ハッ…!ち、違う!!!そういうことじゃ…!!!」
「うるさい!!!!!」
「うっ!!!」
ドンッ!!!
叫ぶより早く、羽原は私を突き飛ばした。私はバランスを崩し、尻もちをつく。
「待て、羽原!落ちつ…「うるさいうるさいうるさい!!!!!!ヤナギンのいじわる!!!いじわる言うヤナギンなんか嫌い!!!!!!ヤナギンなんか…」
25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:51:05.89 ID:4+7jWFIl0
「ヤナギンなんか、大っ嫌い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
羽原は側に落ちていた角材を拾い上げ、私に振りおろしてきた。
「っ……!!!」
避ける暇もない。ガードも間に合わない。私は固く目を瞑った。
ガスッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
羽原は側に落ちていた角材を拾い上げ、私に振りおろしてきた。
「っ……!!!」
避ける暇もない。ガードも間に合わない。私は固く目を瞑った。
ガスッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:54:34.74 ID:4+7jWFIl0
…?どうなっている。いつまでたっても衝撃は訪れない。
私はおそるおそる目を開いた。そこに映ったのは…
「………としゆき君?」
血濡れの角材を握りしめたまま呆然としている羽原と、
「う、うあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
絶叫を上げながら額を押さえているとしゆきの姿であった。
私はおそるおそる目を開いた。そこに映ったのは…
「………としゆき君?」
血濡れの角材を握りしめたまま呆然としている羽原と、
「う、うあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
絶叫を上げながら額を押さえているとしゆきの姿であった。
27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 01:58:26.90 ID:4+7jWFIl0
「と、としゆきぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「うわあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
どうやらあの瞬間、としゆきは私を庇って間に割り込み、そのまま羽原の一撃をまともに受けたのだろう。
かなり傷は深いのか、としゆきの額からはものすごい量の血があふれている。
「………………くっ!!!!!!!!!!」カラン
「ま、待て、羽原!!!!!!!」
羽原は角材を捨て、背を向けて走り出した。
「うわあああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
駄目だ。今は羽原のことより、としゆきを病院に連れて行かなくては。
あの後、私はとしゆきの両親に連絡し、すぐに病院に運んでもらった。
としゆきの治療を行った医者が、としゆきの怪我について私達に説明していた。
何針縫ったとか、傷がどのくらい深いとか、淡々と説明していたが、私の耳には入らなかった。
かろうじて理解できたことは2つ。
1つは、としゆきの傷はかなり深く、完治しても傷痕は一生残るだろうということ。
もう1つは、としゆきの心に、羽原への恐怖が深く刻み込まれてしまったということ。
それはつまり、もう羽原ととしゆきは、以前の様な関係には、戻れないかも知れないということだった。
そしてそれは、私も同じであった。
「うわあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
どうやらあの瞬間、としゆきは私を庇って間に割り込み、そのまま羽原の一撃をまともに受けたのだろう。
かなり傷は深いのか、としゆきの額からはものすごい量の血があふれている。
「………………くっ!!!!!!!!!!」カラン
「ま、待て、羽原!!!!!!!」
羽原は角材を捨て、背を向けて走り出した。
「うわあああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
駄目だ。今は羽原のことより、としゆきを病院に連れて行かなくては。
あの後、私はとしゆきの両親に連絡し、すぐに病院に運んでもらった。
としゆきの治療を行った医者が、としゆきの怪我について私達に説明していた。
何針縫ったとか、傷がどのくらい深いとか、淡々と説明していたが、私の耳には入らなかった。
かろうじて理解できたことは2つ。
1つは、としゆきの傷はかなり深く、完治しても傷痕は一生残るだろうということ。
もう1つは、としゆきの心に、羽原への恐怖が深く刻み込まれてしまったということ。
それはつまり、もう羽原ととしゆきは、以前の様な関係には、戻れないかも知れないということだった。
そしてそれは、私も同じであった。
28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:01:38.81 ID:4+7jWFIl0
としゆきの傷は、しばらくして完治した。しかし彼の額には、大きな傷跡が痛々しく残ったままだった。
最早としゆきは、羽原の名前が出るだけで取り乱し、傷について触れるだけで吐き出してしまうほどであった。
いつからか、彼は常に帽子を深くかぶるようになった。まるで、羽原に刻みつけられた恐怖から目を逸らすかのように。
羽原は、としゆきの一件以来、更に荒れた。
としゆきにも避けられ、私のことも避けるようになった羽原は、その苛立ちを周りに一層振りまき、より一層周囲から恐れられるようになってしまった。
もっとも恐れていたことが、あってはいけないことが、とうとう起こってしまった。あろうことか、私がその引き金を引いてしまった。
その結果、としゆきは心と体に消えない傷を負い、羽原は、本当に独りぼっちになってしまった。
もう羽原を正すことはできないのか。もう私達は、昔のようには戻れないのか。
「ごめんなさい、としゆき……ごめんなさい、羽原…………」
後悔の思いが、消えることなく押し寄せてくる。後悔など、いくらしたところで無駄なのに。
最早としゆきは、羽原の名前が出るだけで取り乱し、傷について触れるだけで吐き出してしまうほどであった。
いつからか、彼は常に帽子を深くかぶるようになった。まるで、羽原に刻みつけられた恐怖から目を逸らすかのように。
羽原は、としゆきの一件以来、更に荒れた。
としゆきにも避けられ、私のことも避けるようになった羽原は、その苛立ちを周りに一層振りまき、より一層周囲から恐れられるようになってしまった。
もっとも恐れていたことが、あってはいけないことが、とうとう起こってしまった。あろうことか、私がその引き金を引いてしまった。
その結果、としゆきは心と体に消えない傷を負い、羽原は、本当に独りぼっちになってしまった。
もう羽原を正すことはできないのか。もう私達は、昔のようには戻れないのか。
「ごめんなさい、としゆき……ごめんなさい、羽原…………」
後悔の思いが、消えることなく押し寄せてくる。後悔など、いくらしたところで無駄なのに。
29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:04:00.28 ID:0IrJ4SW60
ヤナギン・・・
30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:04:59.52 ID:4+7jWFIl0
ある日のこと。
羽原はいつものように周囲に暴力を振りまいていた。標的にされた子は泣きながら視線で助けを求めるが、皆自分に矛先が向くのが嫌なのだろう、見て見ぬふりをしている。教師すら例外ではない。ふと、私と羽原の目が合ったが、羽原はすぐに目を逸らし、再び続きを始めた。
「またやってるよ、アークデーモン。」
「もうあいつに怯えながら生活するのは嫌だよ…」
クラスメイト達の陰口が聞こえる。悲しいことに、もう聞き慣れてしまった。
「そういえばさ、最近アークデーモン討伐隊が結成されたらしいな。」
「あー聞いた。なんでも近隣の小学校の最強メンバーが集まっているらしいじゃん。」
「そいつらなら、もしかしてアークデーモンを倒せるかな…」
「そう願いたいよな、でも相手はあのアークデーモンだしな……」
討伐隊か、羽原もとうとうそこまで敵視されて…
…待て、今あいつらは何て言った。討伐隊?羽原を倒すための?
これは…いや、迷っている場合じゃない。
「あ、あんた達!!!」
「うおっ!ど、どうした、柳!?」
「今の話、詳しく聞かせてくれないか?」
羽原はいつものように周囲に暴力を振りまいていた。標的にされた子は泣きながら視線で助けを求めるが、皆自分に矛先が向くのが嫌なのだろう、見て見ぬふりをしている。教師すら例外ではない。ふと、私と羽原の目が合ったが、羽原はすぐに目を逸らし、再び続きを始めた。
「またやってるよ、アークデーモン。」
「もうあいつに怯えながら生活するのは嫌だよ…」
クラスメイト達の陰口が聞こえる。悲しいことに、もう聞き慣れてしまった。
「そういえばさ、最近アークデーモン討伐隊が結成されたらしいな。」
「あー聞いた。なんでも近隣の小学校の最強メンバーが集まっているらしいじゃん。」
「そいつらなら、もしかしてアークデーモンを倒せるかな…」
「そう願いたいよな、でも相手はあのアークデーモンだしな……」
討伐隊か、羽原もとうとうそこまで敵視されて…
…待て、今あいつらは何て言った。討伐隊?羽原を倒すための?
これは…いや、迷っている場合じゃない。
「あ、あんた達!!!」
「うおっ!ど、どうした、柳!?」
「今の話、詳しく聞かせてくれないか?」
31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:09:42.92 ID:4+7jWFIl0
「ハァ、ハァ……」
放課後。
私は討伐隊の話を聞き、彼らが集会場としているという神社にやってきた。
階段を上り、境内の前に行くと、少年たちが話し込んでいた。
「!!!誰だ!?」
仮面を被った少年に話しかけられる。彼は確か、ラバーシューター。噂によると、かなりの凄腕だったはずだ。
彼の他に集まったメンバーを見る。皆この近隣では音に聞こえたほどの猛者ばかりであった。どうやら彼らが討伐隊と見て間違いなさそうだ。
放課後。
私は討伐隊の話を聞き、彼らが集会場としているという神社にやってきた。
階段を上り、境内の前に行くと、少年たちが話し込んでいた。
「!!!誰だ!?」
仮面を被った少年に話しかけられる。彼は確か、ラバーシューター。噂によると、かなりの凄腕だったはずだ。
彼の他に集まったメンバーを見る。皆この近隣では音に聞こえたほどの猛者ばかりであった。どうやら彼らが討伐隊と見て間違いなさそうだ。
33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:11:18.82 ID:4+7jWFIl0
「おい、あいつ…谷田東小の柳じゃ……?」
「柳!?アークデーモンの親友の!?」
「ああ、確か空手をやっているって…」
どうやら討伐隊の中に、私のことを知っている奴がいるようだ。
「…柳、でいいのか?」
ラバーシューターの男が、警戒しながら問いかけてくる。
「ああ。あんた達がアークデーモン討伐隊か?」
「…その通りだが、ここに何の用だ?」
私は一呼吸置き、彼らに頼み込んだ。
「私を…討伐隊のメンバーに加えてほしい。」
「柳!?アークデーモンの親友の!?」
「ああ、確か空手をやっているって…」
どうやら討伐隊の中に、私のことを知っている奴がいるようだ。
「…柳、でいいのか?」
ラバーシューターの男が、警戒しながら問いかけてくる。
「ああ。あんた達がアークデーモン討伐隊か?」
「…その通りだが、ここに何の用だ?」
私は一呼吸置き、彼らに頼み込んだ。
「私を…討伐隊のメンバーに加えてほしい。」
35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:16:25.67 ID:4+7jWFIl0
討伐隊は、私の加入を認めてくれた。
それから、私達は日夜、羽原を倒すための会議を開いた。私は羽原の情報を知っている限り彼らに提供した。
そうして、作戦を立てていった。
そして、ついにその日が近づいてきた。
「羽原。ちょっと話がある。」
「ヤナギン…」
教室で羽原を呼び止める。思えば話しかけるのも久しぶりかもしれない。
羽原は、気まずそうな顔をしていた。
それから、私達は日夜、羽原を倒すための会議を開いた。私は羽原の情報を知っている限り彼らに提供した。
そうして、作戦を立てていった。
そして、ついにその日が近づいてきた。
「羽原。ちょっと話がある。」
「ヤナギン…」
教室で羽原を呼び止める。思えば話しかけるのも久しぶりかもしれない。
羽原は、気まずそうな顔をしていた。
36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:20:57.56 ID:4+7jWFIl0
「これを読め。」
そう言って私は、一通の手紙を渡した。討伐隊から彼女に宛てた、果し状である。
「………(ペラッ)」
羽原は、私から果し状を受け取ると、その場で読み始めた。
果し状には、羽原の悪行への糾弾、討伐隊結成の経緯、宣戦布告の意思表示、決闘の申し込みと場所,日時の指定、そして討伐隊全員の署名が綴られている。
「………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
始めは愉快そうに笑みを浮かべながら読んでいた羽原が、突然顔色を変え、驚いた様子で私の方を向いた。おそらく署名の中に私の名前を見つけたのだろう。
討伐隊の署名は全て直筆だ。羽原は『私の名前が私の字で書かれている』ことに気付いたのだろう。
「ヤナギン…」
「私は確かに渡したぞ。くれぐれも遅れるなよ、『アークデーモン』。」
私は敢えてアークデーモンという呼び名を使った。お互いの立場を分からせるために。
「ッ!!!」
羽原は一瞬、驚いたような、悲しそうな顔をしたが、
「…分かった。」
すぐにそれは消え、狂気の笑みを浮かべ、そう言った。
もう後戻りは出来ない。待っていろ羽原。
そう言って私は、一通の手紙を渡した。討伐隊から彼女に宛てた、果し状である。
「………(ペラッ)」
羽原は、私から果し状を受け取ると、その場で読み始めた。
果し状には、羽原の悪行への糾弾、討伐隊結成の経緯、宣戦布告の意思表示、決闘の申し込みと場所,日時の指定、そして討伐隊全員の署名が綴られている。
「………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
始めは愉快そうに笑みを浮かべながら読んでいた羽原が、突然顔色を変え、驚いた様子で私の方を向いた。おそらく署名の中に私の名前を見つけたのだろう。
討伐隊の署名は全て直筆だ。羽原は『私の名前が私の字で書かれている』ことに気付いたのだろう。
「ヤナギン…」
「私は確かに渡したぞ。くれぐれも遅れるなよ、『アークデーモン』。」
私は敢えてアークデーモンという呼び名を使った。お互いの立場を分からせるために。
「ッ!!!」
羽原は一瞬、驚いたような、悲しそうな顔をしたが、
「…分かった。」
すぐにそれは消え、狂気の笑みを浮かべ、そう言った。
もう後戻りは出来ない。待っていろ羽原。
38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:25:08.85 ID:4+7jWFIl0
決闘当日。私達は指定の場所に既に集まっていた。羽原はまだ来ていないようだ。
「皆。分かっているとは思うが、奴に逃亡、降参、戦意喪失はありえない。あいつに勝つ方法は一つ。戦闘不能にすることだけだ。」
「「「「「「「「「おう!!!」」」」」」」」」
「そろそろ約束の時刻だな……」
ラバーシューター…修一が時計を見ながら呟く。
「来たぞ!アークデーモンだ!!!」
「皆。分かっているとは思うが、奴に逃亡、降参、戦意喪失はありえない。あいつに勝つ方法は一つ。戦闘不能にすることだけだ。」
「「「「「「「「「おう!!!」」」」」」」」」
「そろそろ約束の時刻だな……」
ラバーシューター…修一が時計を見ながら呟く。
「来たぞ!アークデーモンだ!!!」
39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:29:00.61 ID:4+7jWFIl0
討伐隊の一人が叫ぶ。
程なくして、羽原が私達の前に現れた。
羽原がこちらを見つめる。討伐隊の全員に緊張が走る。
「………(ニヤッ)」
羽原が狂気の笑みを浮かべ、手にしていた角材をへし折り、
「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
討伐隊が一斉に鬨の声を上げ、
戦いが、始まった。
程なくして、羽原が私達の前に現れた。
羽原がこちらを見つめる。討伐隊の全員に緊張が走る。
「………(ニヤッ)」
羽原が狂気の笑みを浮かべ、手にしていた角材をへし折り、
「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
討伐隊が一斉に鬨の声を上げ、
戦いが、始まった。
43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:33:11.70 ID:4+7jWFIl0
あとの事は、よく覚えていない。
「…柳、しっかりしろ柳。」
気が付けば私は、地面に倒れていた。修一が、心配そうに私の顔をのぞき込んでいた。
彼も全身ボロボロだった。いつも被っている仮面は壊れ、覗いた口元からは地が滲んでいた。
ひょっとすると、彼もついさっきまで気絶していたのかもしれない。
「……!修一、や、奴は…?」
私の問いかけに、修一は無言で後ろを指さした。
「!?」
そこには、討伐隊のメンバー全員が倒れていた。
「ぜ、全滅…!!!」
なんてことだ。また私は、羽原を止められなかったのか。
だが修一は、ニコリと口元に笑みを浮かべ、
「よく見ろ」
「相打ちだ」
地面に大の字に倒れ込んだ、羽原を指した。
「…柳、しっかりしろ柳。」
気が付けば私は、地面に倒れていた。修一が、心配そうに私の顔をのぞき込んでいた。
彼も全身ボロボロだった。いつも被っている仮面は壊れ、覗いた口元からは地が滲んでいた。
ひょっとすると、彼もついさっきまで気絶していたのかもしれない。
「……!修一、や、奴は…?」
私の問いかけに、修一は無言で後ろを指さした。
「!?」
そこには、討伐隊のメンバー全員が倒れていた。
「ぜ、全滅…!!!」
なんてことだ。また私は、羽原を止められなかったのか。
だが修一は、ニコリと口元に笑みを浮かべ、
「よく見ろ」
「相打ちだ」
地面に大の字に倒れ込んだ、羽原を指した。
44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:38:07.03 ID:4+7jWFIl0
やった、ついにやった!!!
私達は倒れている討伐隊を次々に起こしていった。
皆、次々に起き、勝鬨の声を上げていった。
だが、まだこれで終わりじゃない。むしろここからが本番だ。
しばらくして、羽原も気が付き、身を起こそうとする。
「う、うーん…」
「起きたな、アークデーモン。」
「私は……?くっ!!!!!」
目を覚ました羽原は、身を起こし、素早く立ち上がろうとした。
しかし、すでに体力は尽きていたのか、そのまま尻もちをついた。。
「いたっ!!!」
「そこまでだ、アークデーモン。」
私達は倒れている討伐隊を次々に起こしていった。
皆、次々に起き、勝鬨の声を上げていった。
だが、まだこれで終わりじゃない。むしろここからが本番だ。
しばらくして、羽原も気が付き、身を起こそうとする。
「う、うーん…」
「起きたな、アークデーモン。」
「私は……?くっ!!!!!」
目を覚ました羽原は、身を起こし、素早く立ち上がろうとした。
しかし、すでに体力は尽きていたのか、そのまま尻もちをついた。。
「いたっ!!!」
「そこまでだ、アークデーモン。」
45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:41:25.89 ID:4+7jWFIl0
それでもなお立ち上がり、戦おうとする羽原を、討伐隊が取り囲み、威圧するように言い放った。
「アークデーモン、この戦い、俺達の勝ちだ。」
「!!!!!!」
修一が勝利宣言をする。羽原はその言葉に己の敗北を悟ったのか、抵抗を止め、座り込んだまま俯いた。
「私の…負け……」
「そうだ。だが、これで終わりじゃない。お前がまた悪行を重ねるのなら、俺達はそのたびに集まり、お前の前に立ちはだかってやる。よく覚えておけ。」
「……もう……どうでもいい……としゆき君も…離れて行っちゃった……ヤナギンも…敵になっちゃった……みんな、敵……私、ほんとに独りぼっち……」
羽原はもはや修一の声が聞こえていないのか、うわ言の様に何かを呟いていた。
「アークデーモン、この戦い、俺達の勝ちだ。」
「!!!!!!」
修一が勝利宣言をする。羽原はその言葉に己の敗北を悟ったのか、抵抗を止め、座り込んだまま俯いた。
「私の…負け……」
「そうだ。だが、これで終わりじゃない。お前がまた悪行を重ねるのなら、俺達はそのたびに集まり、お前の前に立ちはだかってやる。よく覚えておけ。」
「……もう……どうでもいい……としゆき君も…離れて行っちゃった……ヤナギンも…敵になっちゃった……みんな、敵……私、ほんとに独りぼっち……」
羽原はもはや修一の声が聞こえていないのか、うわ言の様に何かを呟いていた。
47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:44:59.68 ID:4+7jWFIl0
「さて、ここからはお前の役目だ、柳。」
修一が、私のほうを向いて言った。
「ああ、ありがとう、修一。」
「羽原、立てるか?」討伐隊の輪の中に入り、私は羽原に手を差し出した。
「う、うん…」羽原は最初戸惑っていたようだが、私の手を掴んで立ち上がった。
「羽原、もう今日は遅い。一緒に帰ろう。」
気が付けばもう日は沈み、辺りは暗くなり始めていた。
「明日は一緒に登校しよう。給食も、一緒に食べよう。そして、としゆきに謝って、またいつかのように、3人で遊ぼう。」
私は羽原に語りかける。できる限り優しく、静かに。
「ねぇヤナギン…」
「何だ?」
「どうして、そんな優しい言葉をかけてくれるの?ヤナギンは、私の敵になったんでしょう?ヤナギンは、私のこと、嫌いになったんでしょう?」
羽原が分からないといったふうに、私に問いかけてくる。
「何を言っているんだ。私は、あんたを敵だとか、嫌いだとか、そんな風に思ったことは一度もないよ。」
修一が、私のほうを向いて言った。
「ああ、ありがとう、修一。」
「羽原、立てるか?」討伐隊の輪の中に入り、私は羽原に手を差し出した。
「う、うん…」羽原は最初戸惑っていたようだが、私の手を掴んで立ち上がった。
「羽原、もう今日は遅い。一緒に帰ろう。」
気が付けばもう日は沈み、辺りは暗くなり始めていた。
「明日は一緒に登校しよう。給食も、一緒に食べよう。そして、としゆきに謝って、またいつかのように、3人で遊ぼう。」
私は羽原に語りかける。できる限り優しく、静かに。
「ねぇヤナギン…」
「何だ?」
「どうして、そんな優しい言葉をかけてくれるの?ヤナギンは、私の敵になったんでしょう?ヤナギンは、私のこと、嫌いになったんでしょう?」
羽原が分からないといったふうに、私に問いかけてくる。
「何を言っているんだ。私は、あんたを敵だとか、嫌いだとか、そんな風に思ったことは一度もないよ。」
48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:47:06.49 ID:4+7jWFIl0
「だって、あんたは私の、親友じゃないか。」
49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:49:46.48 ID:4+7jWFIl0
「…なら、どうして私を倒すなんて!!!」
「だって、あんたはこれまで、まともに会話もできなかったし、しようともしなかったじゃないか。こうでもしないと、落ち着いて話せなかったんだよ。」
「うっ…でも…」
「アークデーモン、いや、羽原。口を挟むようで悪いが、いいか。」
修一が羽原に問いかける。
「何?」
「お前は、柳が何で俺達討伐隊に加えて欲しいと言ってきたと思う?」
「……?」
「あの時柳はこう言ったんだ。」
「だって、あんたはこれまで、まともに会話もできなかったし、しようともしなかったじゃないか。こうでもしないと、落ち着いて話せなかったんだよ。」
「うっ…でも…」
「アークデーモン、いや、羽原。口を挟むようで悪いが、いいか。」
修一が羽原に問いかける。
「何?」
「お前は、柳が何で俺達討伐隊に加えて欲しいと言ってきたと思う?」
「……?」
「あの時柳はこう言ったんだ。」
50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:52:32.27 ID:4+7jWFIl0
=====================================================================
「私を…討伐隊のメンバーに加えてほしい。」
ざわ…ざわ…
「どういうことだ、アークデーモンの親友が討伐隊に入りたい?」
「仲違いか…?」
「いや、油断させて俺達を後ろからやるつもりじゃ……」
討伐隊がにわかにざわめきだす。
そんな中、私に話しかけてきたのは、ラバーシューターの男だった。
「柳、いくつか聞きたいんだが。」
「何だ。できる限りは答えるぞ。」
「では1つ目。お前はアークデーモンの親友だそうだが、それは本当か?」
「ああ、幼いころからの、一番の親友だ。」
「そうか。では2つ目、今日お前がここに来た事を、アークデーモンは知っているのか?」
「知らないはずだ。少なくとも今日ここへ来たのは私個人の意思だ。」
「分かった、では最後の質問だ。なぜアークデーモンの親友であるお前が討伐隊へ入りたい?」
私は答えた。
「私の大事な親友のために」
「私を…討伐隊のメンバーに加えてほしい。」
ざわ…ざわ…
「どういうことだ、アークデーモンの親友が討伐隊に入りたい?」
「仲違いか…?」
「いや、油断させて俺達を後ろからやるつもりじゃ……」
討伐隊がにわかにざわめきだす。
そんな中、私に話しかけてきたのは、ラバーシューターの男だった。
「柳、いくつか聞きたいんだが。」
「何だ。できる限りは答えるぞ。」
「では1つ目。お前はアークデーモンの親友だそうだが、それは本当か?」
「ああ、幼いころからの、一番の親友だ。」
「そうか。では2つ目、今日お前がここに来た事を、アークデーモンは知っているのか?」
「知らないはずだ。少なくとも今日ここへ来たのは私個人の意思だ。」
「分かった、では最後の質問だ。なぜアークデーモンの親友であるお前が討伐隊へ入りたい?」
私は答えた。
「私の大事な親友のために」
51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:55:11.77 ID:4+7jWFIl0
「どういうことだ?」
ラバーシューターは少々戸惑ったように問いかけてきた。
私は彼らに話した。
私達のもう一人の親友のこと。
彼が羽原に負わされた傷のこと。
壊れてしまった私達の関係のこと。
討伐隊は、しばし私の話に聞き入っていたが、やがて一人が口を開いた。
「……つまりお前は、アークデーモンに傷を負わされた親友への贖罪のために、あいつと戦うつもりなのか?」
「勿論それもある。でも、それだけじゃない。」
「……………」
ラバーシューターは少々戸惑ったように問いかけてきた。
私は彼らに話した。
私達のもう一人の親友のこと。
彼が羽原に負わされた傷のこと。
壊れてしまった私達の関係のこと。
討伐隊は、しばし私の話に聞き入っていたが、やがて一人が口を開いた。
「……つまりお前は、アークデーモンに傷を負わされた親友への贖罪のために、あいつと戦うつもりなのか?」
「勿論それもある。でも、それだけじゃない。」
「……………」
52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:57:01.12 ID:jKBGVm6KO
こんないい子がいずれ友人に木の棒を突っ込もうとするようになるなんて……
53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 02:58:04.13 ID:4+7jWFIl0
「今の羽原は本当の独りぼっちだ。
理性を無くして、独りぼっちで暴れまわっている。私がそうさせてしまった。
このままでは、あいつはもっと罪を重ねてしまう。
あいつは2度と、私達と仲直りできなくなってしまう。
あいつは…ずっと独りぼっちのままになってしまう!!!」
「柳…」
「私は今度こそ羽原を止めなければいけない!
そして、あいつに謝らせなければいけない!としゆきだけじゃない、あんた達にも、他の沢山の人達にも!
もう2度と、あいつを独りぼっちにしないために!
また、3人一緒に笑いあえるようになるために!
だが私だけではそれができない!でも、あんた達となら、それができるかもしれない!だから…」
「だから頼む!私を討伐隊に入れて欲しい!共に戦わせて欲しい!!そして、共にあいつを…羽原を救って欲しい!!!」
私は彼らに深々と頭を下げた。大好きな親友のために。
理性を無くして、独りぼっちで暴れまわっている。私がそうさせてしまった。
このままでは、あいつはもっと罪を重ねてしまう。
あいつは2度と、私達と仲直りできなくなってしまう。
あいつは…ずっと独りぼっちのままになってしまう!!!」
「柳…」
「私は今度こそ羽原を止めなければいけない!
そして、あいつに謝らせなければいけない!としゆきだけじゃない、あんた達にも、他の沢山の人達にも!
もう2度と、あいつを独りぼっちにしないために!
また、3人一緒に笑いあえるようになるために!
だが私だけではそれができない!でも、あんた達となら、それができるかもしれない!だから…」
「だから頼む!私を討伐隊に入れて欲しい!共に戦わせて欲しい!!そして、共にあいつを…羽原を救って欲しい!!!」
私は彼らに深々と頭を下げた。大好きな親友のために。
55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 03:01:14.46 ID:4+7jWFIl0
「……皆、どうだ?俺は柳を加えるのに賛成だが、皆はどう思う?」
ラバーシューターが討伐隊のメンバーに問いかけた。
……反対する者は、誰もいなかった。
「だ、そうだ。じゃあ、よろしくな。柳。」
「ああ、ありがとう。こちらこそよろしく。」
私達は、固く握手を交わした。
「しかし、驚いたな……まさかアークデーモンを救いたいなんて奴が来るとは思わなかったよ。
俺達はアークデーモンを許せない、倒さなくちゃならないって集まった連中なのに。」
「やはり、迷惑だったか?」
「いや、そんな考えもあったんだなって思って。何だか毒気を抜かれたようでな。」
ラバーシューターは、そう言って頭を掻いた。仮面の下の表情はうかがいしれないが、きっと笑顔を浮かべているのだろう。
「よし、じゃあ遅くなったが、今日の作戦会議だ。柳、お前も参加しろ。」
「「「「「「「「「おう!!!」」」」」」」」」
========================================
ラバーシューターが討伐隊のメンバーに問いかけた。
……反対する者は、誰もいなかった。
「だ、そうだ。じゃあ、よろしくな。柳。」
「ああ、ありがとう。こちらこそよろしく。」
私達は、固く握手を交わした。
「しかし、驚いたな……まさかアークデーモンを救いたいなんて奴が来るとは思わなかったよ。
俺達はアークデーモンを許せない、倒さなくちゃならないって集まった連中なのに。」
「やはり、迷惑だったか?」
「いや、そんな考えもあったんだなって思って。何だか毒気を抜かれたようでな。」
ラバーシューターは、そう言って頭を掻いた。仮面の下の表情はうかがいしれないが、きっと笑顔を浮かべているのだろう。
「よし、じゃあ遅くなったが、今日の作戦会議だ。柳、お前も参加しろ。」
「「「「「「「「「おう!!!」」」」」」」」」
========================================
58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 03:07:44.18 ID:4+7jWFIl0
「………そんな………」
「柳がお前と戦ったのは、他の誰のためでもない。
としゆきのために、そしてお前のために。
自分の『親友』のために、お前と戦ったんだ。」
「!!!…ヤナギン……!!!」
羽原が私の方を振り向く。もう今にも泣きそうだ。
「羽原、ごめんな。独りぼっちにさせてしまって。」
私は羽原を優しく抱きしめた。羽原はとうとう堪えきれなくなったのか、幼子の様に泣き出した。
「ヤナギン……ごめんなさい……」
「羽原。あんたは沢山の人に迷惑をかけた。
これから皆に沢山謝らないといけない。
もしかしたらそれでも許してもらえないかもしれない。
でも、大丈夫。私も一緒にいるから。
私も一緒に謝るから。
私はいつでもあんたの味方だから。」
「ううっ…ありがとう…ヤナギン……」
「柳がお前と戦ったのは、他の誰のためでもない。
としゆきのために、そしてお前のために。
自分の『親友』のために、お前と戦ったんだ。」
「!!!…ヤナギン……!!!」
羽原が私の方を振り向く。もう今にも泣きそうだ。
「羽原、ごめんな。独りぼっちにさせてしまって。」
私は羽原を優しく抱きしめた。羽原はとうとう堪えきれなくなったのか、幼子の様に泣き出した。
「ヤナギン……ごめんなさい……」
「羽原。あんたは沢山の人に迷惑をかけた。
これから皆に沢山謝らないといけない。
もしかしたらそれでも許してもらえないかもしれない。
でも、大丈夫。私も一緒にいるから。
私も一緒に謝るから。
私はいつでもあんたの味方だから。」
「ううっ…ありがとう…ヤナギン……」
60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 03:09:29.53 ID:4+7jWFIl0
この日を境に、アークデーモン羽原は、その凶暴性を徐々に失っていった。
そして私は、討伐隊から、彼女の監視を任されることになった。
もちろん、命じられずともそのつもりだったが。
もう二度と、アークデーモンが目覚めることの無いように。
もう二度と、羽原を独りにしないために。
そして私は、討伐隊から、彼女の監視を任されることになった。
もちろん、命じられずともそのつもりだったが。
もう二度と、アークデーモンが目覚めることの無いように。
もう二度と、羽原を独りにしないために。
61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 03:12:33.04 ID:4+7jWFIl0
生島「で、その後としゆきにも謝ったんでしょ?どうだったの?」
たかひろ「まああの様子を見れば許されなかったのは分かるけど。」
唐沢「ペッ」
羽原「うっ…うっ…」
ヤナギン「いやーそれが次の日2人で謝罪に行ったまではよかったんだけど、
としゆきのやつ羽原の顔を見るなりその場で吐き出してねー。
もうゲロくせーし周りは騒ぐしでもう謝罪どころじゃなかったわ。」
生島「ギャハハ、なんかもう色々台無しじゃねーか。」ゲラゲラ
羽原「笑い事じゃないわよ、もう……」グスン
ヤナギン「しかしここまでとしゆきの怒りが根深いとはな…
なら羽原!こうなればお前のフラッチェボディでとしゆきに謝罪と言う名のご奉仕プr」
唐沢「お前はキモイな」
ヤナギン「( ゚д゚)」
生島「プッ」
おわり
たかひろ「まああの様子を見れば許されなかったのは分かるけど。」
唐沢「ペッ」
羽原「うっ…うっ…」
ヤナギン「いやーそれが次の日2人で謝罪に行ったまではよかったんだけど、
としゆきのやつ羽原の顔を見るなりその場で吐き出してねー。
もうゲロくせーし周りは騒ぐしでもう謝罪どころじゃなかったわ。」
生島「ギャハハ、なんかもう色々台無しじゃねーか。」ゲラゲラ
羽原「笑い事じゃないわよ、もう……」グスン
ヤナギン「しかしここまでとしゆきの怒りが根深いとはな…
なら羽原!こうなればお前のフラッチェボディでとしゆきに謝罪と言う名のご奉仕プr」
唐沢「お前はキモイな」
ヤナギン「( ゚д゚)」
生島「プッ」
おわり
64 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 03:23:49.76 ID:4+7jWFIl0
よっしゃー書ききったぜ!!!
男子高校生の日常のアニメがやってるのにSS少なくね?
⇒もっと誰か書いてくれればいいのに
⇒ならいっそ自分で書くか
ってな訳で経験も無いくせにSS書いた(今回は書きためてたけど)が、予想以上に楽しかったわ
それに支援って言葉がこんなに嬉しいとは思わんかったわ
こんな時間に俺のスレに付き合ってくれた奴ら、本当にありがとう、そしてお疲れ
あーもっとSS増えないかなー
薄い本も増えないかなー
男子高校生の日常のアニメがやってるのにSS少なくね?
⇒もっと誰か書いてくれればいいのに
⇒ならいっそ自分で書くか
ってな訳で経験も無いくせにSS書いた(今回は書きためてたけど)が、予想以上に楽しかったわ
それに支援って言葉がこんなに嬉しいとは思わんかったわ
こんな時間に俺のスレに付き合ってくれた奴ら、本当にありがとう、そしてお疲れ
あーもっとSS増えないかなー
薄い本も増えないかなー
62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 03:15:41.98 ID:/7FdUW9F0
乙!
63 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 2012/03/19(月) 03:16:33.17 ID:kLl3IVxi0
乙( ^ω^)
66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/19(月) 03:34:27.55 ID:4fvnjyBk0
乙!読みやすかったぜ
Entry ⇒ 2012.03.29 | Category ⇒ 男子高校生の日常SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ヒデノリ「タダクニ、お前って妹属性ある?」
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 21:32:20.46 ID:lzBJwmFE0
タダクニ「は?ねぇよそんなもん」
ヒデノリ「......はぁ」
ヨシタケ「だから言ったろヒデノリ......はぁ」
タダクニ「何だよお前等人の顔みてため息つきやがって!」
ヒデノリ「だって、世間じゃ今は近親相姦ブーム、近ければ近い程経済効果が現れるようになってんだぞお前」
タダクニ「いや、それと俺の性癖は関係ないだろ」
ヒデノリ「ゴチャゴチャ言わねぇでお前はおとなしく妹を落とすんだよ!」
タダクニ「は、はぁ!?」
ヒデノリ「......はぁ」
ヨシタケ「だから言ったろヒデノリ......はぁ」
タダクニ「何だよお前等人の顔みてため息つきやがって!」
ヒデノリ「だって、世間じゃ今は近親相姦ブーム、近ければ近い程経済効果が現れるようになってんだぞお前」
タダクニ「いや、それと俺の性癖は関係ないだろ」
ヒデノリ「ゴチャゴチャ言わねぇでお前はおとなしく妹を落とすんだよ!」
タダクニ「は、はぁ!?」
元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327753940/
ヒデノリ「タダクニ、お前って妹属性ある?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327753940/
ヒデノリ「タダクニ、お前って妹属性ある?」
8 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/01/28(土) 21:47:13.58 ID:OKwuINN50
アニメは欠かさず見てるし原作も全巻読んでるが顔と名前が一致しない
12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 21:53:55.09 ID:ZE24UuQE0
タダクニ 黒髪 妹あり
ヨシタケ 金髪 姉あり
ヒデノリ 茶髪 兄あり
ヨシタケ 金髪 姉あり
ヒデノリ 茶髪 兄あり
4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 21:37:54.04 ID:lzBJwmFE0
タダクニ「は、はぁ?お、お前何言ってるか分かってる?妹だぞ、あの妹だぞ」
ヒデノリ「ああ、そうだよ、あのライオンみたいなお前の妹だよ」
タダクニ「俺たちが束になって行っても五分でいけるか分からない、あの妹だぞ!」
ヨシタケ「下着類は普通に可愛いお前の妹だよ」
タダクニ「そんなのをこの俺が!?ムリムリムリムリ!やるならお前等がやれよ!」
ヒデノリ「よく言うぜ、妹様のスカートやパンツを毎度拝借してあんなことやそんなことしてるくせに」
タダクニ「お前が言えるのかっ!?」
ヒデノリ「ああ、そうだよ、あのライオンみたいなお前の妹だよ」
タダクニ「俺たちが束になって行っても五分でいけるか分からない、あの妹だぞ!」
ヨシタケ「下着類は普通に可愛いお前の妹だよ」
タダクニ「そんなのをこの俺が!?ムリムリムリムリ!やるならお前等がやれよ!」
ヒデノリ「よく言うぜ、妹様のスカートやパンツを毎度拝借してあんなことやそんなことしてるくせに」
タダクニ「お前が言えるのかっ!?」
7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 21:44:06.43 ID:lzBJwmFE0
ヒデノリ「とにかくだ、もうすぐお前の妹が部活からご帰還して俺たちをサンドバックにする時間だ、計画を練るぞ」
タダクニ「サンドバックって...お前まさか...」
ヒデノリ「ああ、今日はストッキングだ」
ヨシタケ「俺は髪留め」
タダクニ「また微妙な物ハントしてきたなお前らはっ!」
ヒデノリ「まぁ、いい、ほらタダクニ、これ使え」
タダクニ「?...なんだこの袋...コンビニの袋か?」
ヒデノリ「ああ、そうだ、そこにはアイスを二つ入れてある、お前とお前の妹分だ」
タダクニ「で、これを妹にやるってのか?何だ?機嫌なんかとっても無駄だと思うぜ」
ヒデノリ「ちげぇーよタダクニ、今からお前に命令をする、お前はこれから妹とふたりっきりで、アイスを食べてこいっ!」
タダクニ「何でだよっ!」
タダクニ「サンドバックって...お前まさか...」
ヒデノリ「ああ、今日はストッキングだ」
ヨシタケ「俺は髪留め」
タダクニ「また微妙な物ハントしてきたなお前らはっ!」
ヒデノリ「まぁ、いい、ほらタダクニ、これ使え」
タダクニ「?...なんだこの袋...コンビニの袋か?」
ヒデノリ「ああ、そうだ、そこにはアイスを二つ入れてある、お前とお前の妹分だ」
タダクニ「で、これを妹にやるってのか?何だ?機嫌なんかとっても無駄だと思うぜ」
ヒデノリ「ちげぇーよタダクニ、今からお前に命令をする、お前はこれから妹とふたりっきりで、アイスを食べてこいっ!」
タダクニ「何でだよっ!」
10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 21:49:17.54 ID:lzBJwmFE0
ヒデノリ「何でって、まずは外堀を埋めることを最優先事項にして動くべきなんだよ」
ヨシタケ「日常的な行動でお前を意識させるんだよ」
タダクニ「ちょっと待て、俺はまだやると言った覚えはないぞっ!」
ヨシタケ「いいからいいから、俺らも遠くで見守っとくからさ」
ヒデノリ「録画準備おっけーだ!」
タダクニ「ふざけんなっ!......でも、アイス食うぐらい大したことないよな」
ヒデノリ「お、中々自信ありそうだなタダクニ」
タダクニ「まぁな、何せ俺たちは兄妹なんだぞ、そのぐらい出来なくてどうすんだよ」
ヨシタケ「ああ、タダクニが男前に見えてきた...」
タダクニ「何言ってんだ、俺は最初から男前だろ?」
ヒデノリ「よし!男前タダクニ!全身全霊をかけて妹とアイスを喰ってこい!」
タダクニ「ラジャっ!......ってだからやるって言ってねーよ!!!」
ヨシタケ「日常的な行動でお前を意識させるんだよ」
タダクニ「ちょっと待て、俺はまだやると言った覚えはないぞっ!」
ヨシタケ「いいからいいから、俺らも遠くで見守っとくからさ」
ヒデノリ「録画準備おっけーだ!」
タダクニ「ふざけんなっ!......でも、アイス食うぐらい大したことないよな」
ヒデノリ「お、中々自信ありそうだなタダクニ」
タダクニ「まぁな、何せ俺たちは兄妹なんだぞ、そのぐらい出来なくてどうすんだよ」
ヨシタケ「ああ、タダクニが男前に見えてきた...」
タダクニ「何言ってんだ、俺は最初から男前だろ?」
ヒデノリ「よし!男前タダクニ!全身全霊をかけて妹とアイスを喰ってこい!」
タダクニ「ラジャっ!......ってだからやるって言ってねーよ!!!」
14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 21:54:21.71 ID:lzBJwmFE0
妹「ただいまー」
三馬鹿「「「ッ!!!」」」
ヒデノリ「ヤツが帰ってきた、急げタダクニ、このミッションを完遂できるのはもうお前だけなんだ」
タダクニ「で、でも...そ、そうだ!ヨシタケは...」
ヨシタケ「すまんタダクニ...俺は腕を...」
ヒデノリ「馬鹿野郎っ!しゃべんじゃねー!傷口が広がんだろ!」
ヨシタケ「くっ......情けなくて涙が出ちまいそうだ...」
ヒデノリ「もういい...何も言うな、ヨシタケ」
タダクニ「......分かった、俺が行ってくる...お前たちの求めた物は俺が手に入れる」
ヒデノリ・ヨシタケ「「!」」
タダクニ「シスターコンプレックスの肩書きは、俺が手に入れるっ!!!」
タダクニの妹「......何やってんの、アンタ達」
三馬鹿「「「あ」」」
三馬鹿「「「ッ!!!」」」
ヒデノリ「ヤツが帰ってきた、急げタダクニ、このミッションを完遂できるのはもうお前だけなんだ」
タダクニ「で、でも...そ、そうだ!ヨシタケは...」
ヨシタケ「すまんタダクニ...俺は腕を...」
ヒデノリ「馬鹿野郎っ!しゃべんじゃねー!傷口が広がんだろ!」
ヨシタケ「くっ......情けなくて涙が出ちまいそうだ...」
ヒデノリ「もういい...何も言うな、ヨシタケ」
タダクニ「......分かった、俺が行ってくる...お前たちの求めた物は俺が手に入れる」
ヒデノリ・ヨシタケ「「!」」
タダクニ「シスターコンプレックスの肩書きは、俺が手に入れるっ!!!」
タダクニの妹「......何やってんの、アンタ達」
三馬鹿「「「あ」」」
15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 21:58:17.75 ID:lzBJwmFE0
ヒデノリ「こ、これはその...あ、そ、そうだ!タダクニの妹!」
妹「......何?」
ヒデノリ「お前の馬鹿兄貴が持ってるこのアイス、食べます?」
妹「...くれるんならもらう」
ヒデノリ「そ、そうですか、それじゃあコイツ、よろしくお願いしますね」
タダクニ「え!?ちょっ!待っ...!」
ヒデノリ・ヨシタケ「失礼しましたー!」
ガチャ、バタンっ!
タダクニ「......」
妹「......」
タダクニ「......アイス、食う?」
妹「食べるって言ってんじゃん」
タダクニ「お、おう」
妹「......何?」
ヒデノリ「お前の馬鹿兄貴が持ってるこのアイス、食べます?」
妹「...くれるんならもらう」
ヒデノリ「そ、そうですか、それじゃあコイツ、よろしくお願いしますね」
タダクニ「え!?ちょっ!待っ...!」
ヒデノリ・ヨシタケ「失礼しましたー!」
ガチャ、バタンっ!
タダクニ「......」
妹「......」
タダクニ「......アイス、食う?」
妹「食べるって言ってんじゃん」
タダクニ「お、おう」
17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:01:18.60 ID:lzBJwmFE0
リビング
タダクニ「......うまいか?」
妹「何で一々そんなこと言わなきゃいけないのよ」
タダクニ「そ、そうだよな...ゴメン」
妹「気持ち悪い...」
タダクニ「あ、はい...」
妹「......」
タダクニ「......」
妹「...兄貴」
タダクニ「ん?な、何だ?」
妹「そのストロベリー...ちょうだいよ」
タダクニ「え?お、俺の?」
妹「アンタのしかないじゃん......ほら早く」
タダクニ「え、えぇぇぇぇ!?」
タダクニ「......うまいか?」
妹「何で一々そんなこと言わなきゃいけないのよ」
タダクニ「そ、そうだよな...ゴメン」
妹「気持ち悪い...」
タダクニ「あ、はい...」
妹「......」
タダクニ「......」
妹「...兄貴」
タダクニ「ん?な、何だ?」
妹「そのストロベリー...ちょうだいよ」
タダクニ「え?お、俺の?」
妹「アンタのしかないじゃん......ほら早く」
タダクニ「え、えぇぇぇぇ!?」
20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:04:19.72 ID:lzBJwmFE0
タダクニ「な、何で口開けてんだよ...」
妹「はぁ?チンタラしてないでとっとと食べさせてよ」
タダクニ「......お、おう」
タダクニ「ど、どうだ?」
妹「普通」
タダクニ「そ、そうか...普通か...はっはっは」
妹「......兄貴」
タダクニ「ん?何だ?」
妹「まさか私の事、意識してる?」
タダクニ「ななななななおおお前ばっかじゃねぇーのぉ!?」
妹「はぁ?チンタラしてないでとっとと食べさせてよ」
タダクニ「......お、おう」
タダクニ「ど、どうだ?」
妹「普通」
タダクニ「そ、そうか...普通か...はっはっは」
妹「......兄貴」
タダクニ「ん?何だ?」
妹「まさか私の事、意識してる?」
タダクニ「ななななななおおお前ばっかじゃねぇーのぉ!?」
22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:07:43.53 ID:lzBJwmFE0
妹「いくら何でも挙動不審すぎじゃん、気持ち悪いくらい」
タダクニ「なっ!べ、別に不振っぽくねーよ!ぜんぜんっ!」
妹「それに今さっき、自分でシスコン宣言してたじゃん」
タダクニ「あ、あれはだな......え、えっと...ほら!あの教会のシスターさんのことで...」
妹「......」
タダクニ「......」
妹「ま、別にいいけどさ」
タダクニ「」ほっ
妹「私もう寝るから、このゴミ捨てといて」
タダクニ「え?お、おう...おやすみ」
妹「うん」
タダクニ「......はぁ、妹相手に緊張したぁ」
タダクニ「なっ!べ、別に不振っぽくねーよ!ぜんぜんっ!」
妹「それに今さっき、自分でシスコン宣言してたじゃん」
タダクニ「あ、あれはだな......え、えっと...ほら!あの教会のシスターさんのことで...」
妹「......」
タダクニ「......」
妹「ま、別にいいけどさ」
タダクニ「」ほっ
妹「私もう寝るから、このゴミ捨てといて」
タダクニ「え?お、おう...おやすみ」
妹「うん」
タダクニ「......はぁ、妹相手に緊張したぁ」
26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:15:11.51 ID:lzBJwmFE0
ヒデノリ「好感度15、意識度20だな」
タダクニ「......何言ってんだお前」
ヒデノリ「妹のお前に対する評価みたいなもんだよ、あの態度から察するにこれぐらいが妥当だろう」
タダクニ「基準がわからん」
ヨシタケ「好感度の場合、0~20が「糞兄貴まじ死ね」、21~50までが「お兄ちゃん、ご飯できたよ」、51~80までが「お兄ちゃんって...彼女さん...いるの?」、81~が「おにいちゃんっ♪だぁ~いすきっ!」だな」
タダクニ「分かりにくっ!」
ヒデノリ「まぁタダクニ、夏休みはまだ終わっていない、新学期初日にお前と妹が腕を組む姿が見れるように頑張ろうぜ!」
タダクニ「何で兄妹同士で腕組むんだよ!気色悪い!」
タダクニ「......何言ってんだお前」
ヒデノリ「妹のお前に対する評価みたいなもんだよ、あの態度から察するにこれぐらいが妥当だろう」
タダクニ「基準がわからん」
ヨシタケ「好感度の場合、0~20が「糞兄貴まじ死ね」、21~50までが「お兄ちゃん、ご飯できたよ」、51~80までが「お兄ちゃんって...彼女さん...いるの?」、81~が「おにいちゃんっ♪だぁ~いすきっ!」だな」
タダクニ「分かりにくっ!」
ヒデノリ「まぁタダクニ、夏休みはまだ終わっていない、新学期初日にお前と妹が腕を組む姿が見れるように頑張ろうぜ!」
タダクニ「何で兄妹同士で腕組むんだよ!気色悪い!」
28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:20:19.53 ID:lzBJwmFE0
ヒデノリ「だがこれからどうするか、お前の妹眠っちまったし」
ヨシタケ「今日は解散するか?」
タダクニ「あ、ああ、それがいいと思うぞ」
ヒデノリ「いや、今の妹はそれなりにお前の事を意識してるぞタダクニ、後一押しすればナニがあるかもしれんっ!」
タダクニ「ねぇーよ!あったらあったでねぇーよ!」
ヨシタケ「よし、そんじゃ突撃すっか?」
ヒデノリ「おう、それでファイナルアンサーだな」
タダクニ「お、おい...またそんな勝手なことしたらどやさるぞお前等...」
ヒデノリ「何言ってんのタダクニ」
ヨシタケ「行くのは」
ヒデノリ・ヨシタケ「お前だけだぞ」
タダクニ「くっそー!息を合わせながら言われるとこうも頭にくるもんなのかよぉ!」
ヨシタケ「今日は解散するか?」
タダクニ「あ、ああ、それがいいと思うぞ」
ヒデノリ「いや、今の妹はそれなりにお前の事を意識してるぞタダクニ、後一押しすればナニがあるかもしれんっ!」
タダクニ「ねぇーよ!あったらあったでねぇーよ!」
ヨシタケ「よし、そんじゃ突撃すっか?」
ヒデノリ「おう、それでファイナルアンサーだな」
タダクニ「お、おい...またそんな勝手なことしたらどやさるぞお前等...」
ヒデノリ「何言ってんのタダクニ」
ヨシタケ「行くのは」
ヒデノリ・ヨシタケ「お前だけだぞ」
タダクニ「くっそー!息を合わせながら言われるとこうも頭にくるもんなのかよぉ!」
30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:25:14.59 ID:lzBJwmFE0
ヒデノリ「健闘を祈る、親友」
ヨシタケ「間違いは犯すなよ、親友」
タダクニ「お前らなんか親友じゃねーよ!馬鹿野郎!」
ヒデノリ「明日はモトハル辺りも呼んでみるか?」
ヨシタケ「それなら唐沢もだな」
タダクニ「あぁ!人の不幸を餌にお前らってヤツはぁぁぁぁぁ!!!」
ガチャっ!バタンっ!
ヒデノリ「......」
ヨシタケ「......」
ヒデノリ「よし、帰るか」
ヨシタケ「そうだな、あの馬鹿が何か起こして俺たちのせいにされても困るからな」
ヒデノリ「というか、妹に手出すとかさすがにあり得ないよな」
ヨシタケ「ああ、ないない」
ヨシタケ「間違いは犯すなよ、親友」
タダクニ「お前らなんか親友じゃねーよ!馬鹿野郎!」
ヒデノリ「明日はモトハル辺りも呼んでみるか?」
ヨシタケ「それなら唐沢もだな」
タダクニ「あぁ!人の不幸を餌にお前らってヤツはぁぁぁぁぁ!!!」
ガチャっ!バタンっ!
ヒデノリ「......」
ヨシタケ「......」
ヒデノリ「よし、帰るか」
ヨシタケ「そうだな、あの馬鹿が何か起こして俺たちのせいにされても困るからな」
ヒデノリ「というか、妹に手出すとかさすがにあり得ないよな」
ヨシタケ「ああ、ないない」
33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:30:00.77 ID:lzBJwmFE0
妹の部屋
コンコン...
タダクニ「...は、入るぞ」
ガチャ...
タダクニ「お邪魔しまーす...」
妹「すぅ...すぅ...」
タダクニ「......やっぱり寝てるか」
妹「すぅ...すぅ......んんっ...」
タダクニ「よし、ここは戦略的撤退...」
妹「おにぃ...ちゃん...」
タダクニ「ッ!?」
妹「嘘......つかないで...よぉ...」
タダクニ「お、おお、おにいちゃん......だと...」
コンコン...
タダクニ「...は、入るぞ」
ガチャ...
タダクニ「お邪魔しまーす...」
妹「すぅ...すぅ...」
タダクニ「......やっぱり寝てるか」
妹「すぅ...すぅ......んんっ...」
タダクニ「よし、ここは戦略的撤退...」
妹「おにぃ...ちゃん...」
タダクニ「ッ!?」
妹「嘘......つかないで...よぉ...」
タダクニ「お、おお、おにいちゃん......だと...」
36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:33:16.15 ID:lzBJwmFE0
妹「ゴキブリ......私の唾...舐めてなんか...」
タダクニ「......何言ってんだこいつは」
妹「んー...すぅ......すぅ...」
タダクニ「......おやすみ、妹」
ガチャ...バタン...
妹「.........あっ?」
妹「...誰か......居た?」
妹「......」
妹「まさかぁッ!」
タダクニ「......何言ってんだこいつは」
妹「んー...すぅ......すぅ...」
タダクニ「......おやすみ、妹」
ガチャ...バタン...
妹「.........あっ?」
妹「...誰か......居た?」
妹「......」
妹「まさかぁッ!」
37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:37:33.22 ID:lzBJwmFE0
タダクニ「って、アイツらいねーし!」
タダクニ「......まいっか...これで変なことしないで済むし」
タダクニ「じゃ、俺も寝...」
妹「オォォラァァァ!!!」
タダクニ「うわっ!な、何だよっ!?」
妹「......またか」
タダクニ「ま、また?」
妹「アンタ達...また私の...」
タダクニ「な、何言ってんだよ!わ、分かんねっ...!」
妹「いい加減飽きろやこの変態共ぉぉぉぉぉ!!!」
タダクニ「げふぅ!!!」
タダクニ「......まいっか...これで変なことしないで済むし」
タダクニ「じゃ、俺も寝...」
妹「オォォラァァァ!!!」
タダクニ「うわっ!な、何だよっ!?」
妹「......またか」
タダクニ「ま、また?」
妹「アンタ達...また私の...」
タダクニ「な、何言ってんだよ!わ、分かんねっ...!」
妹「いい加減飽きろやこの変態共ぉぉぉぉぉ!!!」
タダクニ「げふぅ!!!」
39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:43:11.96 ID:SeQyj+mt0
何故か女の子はかわいいこの作品
40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:43:41.31 ID:lzBJwmFE0
翌日
ヒデノリ「好感度7、意識度は37だな」
タダクニ「うるせぇ!あの妹がこの俺を評価する目で見てんのか!?何様だよアイツゥ!」
ヨシタケ「今日は異常なほどヒステリックだな、タダクニ」
タダクニ「何で俺なんだよ...俺...俺ただ部屋入っただけじゃん...」
ヒデノリ「部屋入っただけなのが悪かったんじゃないのか?」
ヨシタケ「そうそう、妹起こしてラブラブチュッチュしてれば好感度も上がってたかもしれないのによ...」
タダクニ「アイツの俺への好感度上がってもうれしくねー!!!クソッタレェ!」
ヒデノリ「こりゃひどいな」
ヨシタケ「ここは助っ人たちの出番だな」
ヒデノリ「好感度7、意識度は37だな」
タダクニ「うるせぇ!あの妹がこの俺を評価する目で見てんのか!?何様だよアイツゥ!」
ヨシタケ「今日は異常なほどヒステリックだな、タダクニ」
タダクニ「何で俺なんだよ...俺...俺ただ部屋入っただけじゃん...」
ヒデノリ「部屋入っただけなのが悪かったんじゃないのか?」
ヨシタケ「そうそう、妹起こしてラブラブチュッチュしてれば好感度も上がってたかもしれないのによ...」
タダクニ「アイツの俺への好感度上がってもうれしくねー!!!クソッタレェ!」
ヒデノリ「こりゃひどいな」
ヨシタケ「ここは助っ人たちの出番だな」
42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 22:48:43.87 ID:lzBJwmFE0
唐沢「また馬鹿やってるのかお前達は」
モトハル「妹いじりも大概にしとけ」
ヒデノリ「いじってねーよ、いじらしい二人の仲を俺たちが取り繕ってあげようとしてんだよ」
モトハル「それをいじってるって言うんだよ」
唐沢「でもあの妹ちゃんをタダクニが落とすなんて、おもしろいこと考えたもんだなお前達も」
ヨシタケ「だっろぉ~?」
タダクニ「言っとくが、俺はもう絶対あんなことしないからなっ!」
ヒデノリ「さて、妹よりも前にこいつをどうにかすべきだな」
モトハル「妹相手にここまでキレる兄貴っていうのもな」
タダクニ「うるっせぇ!!!......クソッ!」
モトハル「妹いじりも大概にしとけ」
ヒデノリ「いじってねーよ、いじらしい二人の仲を俺たちが取り繕ってあげようとしてんだよ」
モトハル「それをいじってるって言うんだよ」
唐沢「でもあの妹ちゃんをタダクニが落とすなんて、おもしろいこと考えたもんだなお前達も」
ヨシタケ「だっろぉ~?」
タダクニ「言っとくが、俺はもう絶対あんなことしないからなっ!」
ヒデノリ「さて、妹よりも前にこいつをどうにかすべきだな」
モトハル「妹相手にここまでキレる兄貴っていうのもな」
タダクニ「うるっせぇ!!!......クソッ!」
45 眠い 2012/01/28(土) 23:01:16.41 ID:lzBJwmFE0
ヒデノリ「なぁタダクニ、いい加減拗ねんのやめろって」
タダクニ「黙れ裏切り者...お前らが居てくれば納得したよ...なのに俺だけ......俺だけ鉄拳...」
ヨシタケ「鉄拳...モトハル、鉄拳する?」
モトハル「おお、やるか」
ヨシタケ「そこ勝手に盛り上がんなよ!......はぁ」
唐沢「......ここで負けていいのか、タダクニ」
タダクニ「...お前に何が分かるんだよ、唐沢」
唐沢「ああ、俺にはお前の事もお前の妹の事もあまり分からない...だけどなタダクニ、俺は一つ、お前の事である事を知っている」
タダクニ「......何だよそれ」
唐沢「タダクニ、お前、モテたいんだろ?」
タダクニ「ッ!?」
タダクニ「黙れ裏切り者...お前らが居てくれば納得したよ...なのに俺だけ......俺だけ鉄拳...」
ヨシタケ「鉄拳...モトハル、鉄拳する?」
モトハル「おお、やるか」
ヨシタケ「そこ勝手に盛り上がんなよ!......はぁ」
唐沢「......ここで負けていいのか、タダクニ」
タダクニ「...お前に何が分かるんだよ、唐沢」
唐沢「ああ、俺にはお前の事もお前の妹の事もあまり分からない...だけどなタダクニ、俺は一つ、お前の事である事を知っている」
タダクニ「......何だよそれ」
唐沢「タダクニ、お前、モテたいんだろ?」
タダクニ「ッ!?」
48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 23:08:45.73 ID:lzBJwmFE0
唐沢「お前、バイト先でたまにモテたいやらどうやったらモテる?なんて女の先輩に聞いてるらしいじゃねーか」
タダクニ「ななな何で知ってんだよ!?」
モトハル「そう、そして俺らの学校は男子校、通うヤツらのだいたいが女の扱いを存じていない」
タダクニ「横から入ってくんな!おとなしく鉄拳してろぉ!」
唐沢「だが考えてもみろ、タダクニ、お前のそばには男共ばっかりだが、その中に一人、確かな異性がいるじゃねーか」
ヒデノリ「そう、それが...」
唐沢「お前の、妹だ」キリッ!
タダクニ「ッ!?」
唐沢「それになタダクニ、何も本気の恋愛をしろなんて言ってない、お前は自分の欲望のために......そう、妹を踏み台にすればいいんだよ」
タダクニ「妹を...踏み台に...」
唐沢「ああ、お前は妹を利用するんだ、そして女を扱う術を得て、お前は旅立つんだよ......ヘブンに」
タダクニ「......ゴクッ」
唐沢「分かったなら行けっ!タダクニっ!」
タダクニ「おうっ!」
タダクニ「ななな何で知ってんだよ!?」
モトハル「そう、そして俺らの学校は男子校、通うヤツらのだいたいが女の扱いを存じていない」
タダクニ「横から入ってくんな!おとなしく鉄拳してろぉ!」
唐沢「だが考えてもみろ、タダクニ、お前のそばには男共ばっかりだが、その中に一人、確かな異性がいるじゃねーか」
ヒデノリ「そう、それが...」
唐沢「お前の、妹だ」キリッ!
タダクニ「ッ!?」
唐沢「それになタダクニ、何も本気の恋愛をしろなんて言ってない、お前は自分の欲望のために......そう、妹を踏み台にすればいいんだよ」
タダクニ「妹を...踏み台に...」
唐沢「ああ、お前は妹を利用するんだ、そして女を扱う術を得て、お前は旅立つんだよ......ヘブンに」
タダクニ「......ゴクッ」
唐沢「分かったなら行けっ!タダクニっ!」
タダクニ「おうっ!」
50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 23:13:02.01 ID:lzBJwmFE0
唐沢「......チョロいな」
ヒデノリ「んじゃ、俺らはおとなしく鉄拳でもしとくか」
ヨシタケ「あ、ここハードねぇよ、プレス○ー」
ヒデノリ「オイィィィィィ!!!」
モトハル「......アイツ、大丈夫なのかよ」
唐沢「アイツはそれなりにいい線を行く奴だからな、心配はねぇーよ」
モトハル「だといいんだが...」
ヒデノリ「んじゃ、俺らはおとなしく鉄拳でもしとくか」
ヨシタケ「あ、ここハードねぇよ、プレス○ー」
ヒデノリ「オイィィィィィ!!!」
モトハル「......アイツ、大丈夫なのかよ」
唐沢「アイツはそれなりにいい線を行く奴だからな、心配はねぇーよ」
モトハル「だといいんだが...」
52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 23:22:02.56 ID:lzBJwmFE0
妹の部屋
コンコン...
タダクニ「入るぞ...妹...」 ガチャ...
妹「....何の用?」
タダクニ「いや...そのだな...昨日のは誤解だったんだよ誤解、俺はお前の下着なんて...とってない!本当だ!」
妹「......知ってるわよ、それぐらい」
タダクニ「へ?」
妹「後で確認してたら減ってなかったし」
タダクニ「そ、そっか...よかったぁ...」
妹「......」
タダクニ「あ、じゃあそれだけ...でもないんだけど、一旦戻るわ...じゃ...」
妹「...あ、兄貴」
タダクニ「ん?何だ?」
妹「殴って......悪かったなっ!...ゴメンッ!」
タダクニ「」
妹「は、早く出てけっ!」
タダクニ「お、おう」
コンコン...
タダクニ「入るぞ...妹...」 ガチャ...
妹「....何の用?」
タダクニ「いや...そのだな...昨日のは誤解だったんだよ誤解、俺はお前の下着なんて...とってない!本当だ!」
妹「......知ってるわよ、それぐらい」
タダクニ「へ?」
妹「後で確認してたら減ってなかったし」
タダクニ「そ、そっか...よかったぁ...」
妹「......」
タダクニ「あ、じゃあそれだけ...でもないんだけど、一旦戻るわ...じゃ...」
妹「...あ、兄貴」
タダクニ「ん?何だ?」
妹「殴って......悪かったなっ!...ゴメンッ!」
タダクニ「」
妹「は、早く出てけっ!」
タダクニ「お、おう」
56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 23:29:50.25 ID:lzBJwmFE0
唐沢「お、どうだったタダクニ?」
ヒデノリ「ブチのめされたか?」
タダクニ「......よ」
唐沢「?...よく聞こえん、もっと大きな声ではっきり喋れ...」
タダクニ「俺の妹がデレたんだよっ!!!」
「「「「..........」」」」
M・A・J・I・D・E・K・A・!・?
ヒデノリ「ヨシタケ、ビデオカメラの準備は済んでるか?」
ヨシタケ「すまない、後4秒あれば完璧だ!」
ヒデノリ「よし!唐沢、モトハル、覚悟はいいかっ!?」
唐沢・モトハル「おう!もうビンビンだぜ!」
ヨシタケ「よし、オッケーだ!」
ヒデノリ「じゃあお前ら...」
ヒデノリ「タダクニの妹の部屋に突撃だぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ヒデノリ「ブチのめされたか?」
タダクニ「......よ」
唐沢「?...よく聞こえん、もっと大きな声ではっきり喋れ...」
タダクニ「俺の妹がデレたんだよっ!!!」
「「「「..........」」」」
M・A・J・I・D・E・K・A・!・?
ヒデノリ「ヨシタケ、ビデオカメラの準備は済んでるか?」
ヨシタケ「すまない、後4秒あれば完璧だ!」
ヒデノリ「よし!唐沢、モトハル、覚悟はいいかっ!?」
唐沢・モトハル「おう!もうビンビンだぜ!」
ヨシタケ「よし、オッケーだ!」
ヒデノリ「じゃあお前ら...」
ヒデノリ「タダクニの妹の部屋に突撃だぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 23:35:23.35 ID:lzBJwmFE0
タダクニ「で」
ヒデノリ「ぶちのめされた...」
ヨシタケ「ひでぇ...俺はただかわいい妹を見たかっただけなのによ」
唐沢「残念で仕方ない...っ!」
モトハル「初めて妹ってものを知ろうとしたのに......やっぱり凶暴なのか、姉も妹もっ!」
タダクニ「はぁ...俺が後で詫びいれとくから、お前らは帰れ」
ヒデノリ「......お前何だその上から」
ヨシタケ「妹がデレたぐらいで調子のんじゃねーぞ」
タダクニ「うるせぇうるせぇ、ほら帰れ帰れ」
ヒデノリ「覚えとけよー!」
唐沢「また今度来るわ」
ガチャ...バタン
タダクニ「......ふっ、ものすごい優越感だ」
ヒデノリ「ぶちのめされた...」
ヨシタケ「ひでぇ...俺はただかわいい妹を見たかっただけなのによ」
唐沢「残念で仕方ない...っ!」
モトハル「初めて妹ってものを知ろうとしたのに......やっぱり凶暴なのか、姉も妹もっ!」
タダクニ「はぁ...俺が後で詫びいれとくから、お前らは帰れ」
ヒデノリ「......お前何だその上から」
ヨシタケ「妹がデレたぐらいで調子のんじゃねーぞ」
タダクニ「うるせぇうるせぇ、ほら帰れ帰れ」
ヒデノリ「覚えとけよー!」
唐沢「また今度来るわ」
ガチャ...バタン
タダクニ「......ふっ、ものすごい優越感だ」
59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 23:40:28.36 ID:lzBJwmFE0
妹「......」
妹「あのアホ共がウチのバカ兄を...」
妹「......」
妹「くそっ!素直に謝んなきゃよかった...」
妹「......」
妹「ああ~ぁ!もう!何やってんのよ私は変態相手にぃ~!」
妹「......」
妹「明日...兄貴誘って買い物行こうかな」
妹「......!」
妹「わ、私は!あのバカ達が下着盗むから!それを買いに行くだけで!それで兄貴におごってもらうだけで!だから!...」
妹「......今日の私、絶対おかしい」
妹「......」
妹「ばか兄貴......もぅ」
妹「あのアホ共がウチのバカ兄を...」
妹「......」
妹「くそっ!素直に謝んなきゃよかった...」
妹「......」
妹「ああ~ぁ!もう!何やってんのよ私は変態相手にぃ~!」
妹「......」
妹「明日...兄貴誘って買い物行こうかな」
妹「......!」
妹「わ、私は!あのバカ達が下着盗むから!それを買いに行くだけで!それで兄貴におごってもらうだけで!だから!...」
妹「......今日の私、絶対おかしい」
妹「......」
妹「ばか兄貴......もぅ」
88 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 01:42:00.17 ID:BBs9ND3N0
翌日
ヒデノリ「好感度53、意識度78」
タダクニ「あれ?途中経過は?いきなり50まで上がるってどゆことだよ」
ヒデノリ「こっちが聞きてーよ、んじゃ今日も計画立てますか」
ヨシタケ「おーい、ワンピ借りんぞー」
タダクニ「つか今まで計画という計画立ててきたか?つかヨシタケ、お前もう飽きてんじゃねーか!」
ヒデノリ「よーし、それじゃあ...」
妹「よ、お前ら」
三馬鹿「「「!!?」」」
ヒデノリ「好感度53、意識度78」
タダクニ「あれ?途中経過は?いきなり50まで上がるってどゆことだよ」
ヒデノリ「こっちが聞きてーよ、んじゃ今日も計画立てますか」
ヨシタケ「おーい、ワンピ借りんぞー」
タダクニ「つか今まで計画という計画立ててきたか?つかヨシタケ、お前もう飽きてんじゃねーか!」
ヒデノリ「よーし、それじゃあ...」
妹「よ、お前ら」
三馬鹿「「「!!?」」」
91 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 01:47:17.18 ID:BBs9ND3N0
ヨシタケ「お、おい!こっちは聞いてねーぞ!何でお前の妹が単身俺らのサンクチュアリに乗り込んで来てんだよ!」
タダクニ「知るかよっ!妹に聞けよ!」
ヒデノリ「聞けるかよ!昨日の奴根にもっていらっしゃられたら俺の身がもたんっ!」
妹「コソコソ話してないでこっち向けよ、な?」
三馬鹿「「「......はい」」」
妹「つーか用あるのは......あ、兄貴のほうだから」
タダクニ「あっ?俺?」
二馬鹿「「ひゅー、ひゅー」」
妹「うっさい!去勢されたいのかお前らっ!」
二馬鹿「「......」」
タダクニ「お前らホントに分かりやすいな...俺もだが」
タダクニ「知るかよっ!妹に聞けよ!」
ヒデノリ「聞けるかよ!昨日の奴根にもっていらっしゃられたら俺の身がもたんっ!」
妹「コソコソ話してないでこっち向けよ、な?」
三馬鹿「「「......はい」」」
妹「つーか用あるのは......あ、兄貴のほうだから」
タダクニ「あっ?俺?」
二馬鹿「「ひゅー、ひゅー」」
妹「うっさい!去勢されたいのかお前らっ!」
二馬鹿「「......」」
タダクニ「お前らホントに分かりやすいな...俺もだが」
94 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 01:52:16.46 ID:BBs9ND3N0
タダクニ「で、用ってなんだよ」
妹「......」
タダクニ「?ほら、早く話してみろよ」
妹「う、うるさい!急かすな!」
タダクニ「あ、あぁ...ゴメン」
妹「う、うん...」
ヒデノリ「え?何この雰囲気、俺ら邪魔じゃね?」
ヨシタケ「つーか、こいつらマジで兄妹?」
妹「えっと...ア、アンタ達が馬鹿みたいに私の下着かっさらっていくじゃん......だから」
妹「今日...私と一緒に下着買いに行ってよ...兄貴」
二馬鹿「「まさかのデートキター!!!」」
妹「よっしゃ、お前等股開け」
二馬鹿「「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」」
妹「......」
タダクニ「?ほら、早く話してみろよ」
妹「う、うるさい!急かすな!」
タダクニ「あ、あぁ...ゴメン」
妹「う、うん...」
ヒデノリ「え?何この雰囲気、俺ら邪魔じゃね?」
ヨシタケ「つーか、こいつらマジで兄妹?」
妹「えっと...ア、アンタ達が馬鹿みたいに私の下着かっさらっていくじゃん......だから」
妹「今日...私と一緒に下着買いに行ってよ...兄貴」
二馬鹿「「まさかのデートキター!!!」」
妹「よっしゃ、お前等股開け」
二馬鹿「「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」」
97 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 02:02:49.44 ID:BBs9ND3N0
ヒデノリ「で、マジで行くのか?」
ヨシタケ「戦場に赴くのと同義だぞ...タダクニ」
タダクニ「警戒しすぎだって、大したことは起きないから安心しろ」
ヨシタケ「できるか」
ヒデノリ「仕方ない、俺たちの親友の命のためだ、後をつけさせてもらう」
タダクニ「え?俺って命の危険があるくらいなことしてるの?」
ヒデノリ「当たり前だろ、やっと分かったのか」
ヨシタケ「今までの妹の態度を思い出してみろ、これは俺らを利用した罠かもしれねーぜ」
タダクニ「わ、罠......お、俺お腹痛く...」
ヒデノリ「うるせぇ、今さっきの余裕顔ぶら下げていってこい」
タダクニ「いやぁ!俺を一人にしないで!お前らも来てくれよぉ!」
ヨシタケ「一気にいつものタダクニに戻ったな」
ヨシタケ「戦場に赴くのと同義だぞ...タダクニ」
タダクニ「警戒しすぎだって、大したことは起きないから安心しろ」
ヨシタケ「できるか」
ヒデノリ「仕方ない、俺たちの親友の命のためだ、後をつけさせてもらう」
タダクニ「え?俺って命の危険があるくらいなことしてるの?」
ヒデノリ「当たり前だろ、やっと分かったのか」
ヨシタケ「今までの妹の態度を思い出してみろ、これは俺らを利用した罠かもしれねーぜ」
タダクニ「わ、罠......お、俺お腹痛く...」
ヒデノリ「うるせぇ、今さっきの余裕顔ぶら下げていってこい」
タダクニ「いやぁ!俺を一人にしないで!お前らも来てくれよぉ!」
ヨシタケ「一気にいつものタダクニに戻ったな」
101 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 02:25:39.83 ID:BBs9ND3N0
唐沢「おいおい、マジかよ」
モトハル「思い切ったな、タダクニの奴」
ヒデノリ「だろ?もうこっちはヒヤヒヤもんなんだよ」
ヨシタケ「ガチでアイツの身が心配になってきたよ......つか今の」
タダクニ「で、ど、何処行くんだよ」
妹「よ、洋服屋」
ヨシタケ「俺達のこの状況がバレたら...」
「「「「......」」」」
ヒデノリ「タダクニは最前線で生気を振り絞って頑張ってんだ...俺たちも応えねぇと...」
唐沢「そ、そうだな」
モトハル「......姉ちゃんにもう会えないのかな」
ヨシタケ「!二人の動きに変化が現れたぞ!」
モトハル「思い切ったな、タダクニの奴」
ヒデノリ「だろ?もうこっちはヒヤヒヤもんなんだよ」
ヨシタケ「ガチでアイツの身が心配になってきたよ......つか今の」
タダクニ「で、ど、何処行くんだよ」
妹「よ、洋服屋」
ヨシタケ「俺達のこの状況がバレたら...」
「「「「......」」」」
ヒデノリ「タダクニは最前線で生気を振り絞って頑張ってんだ...俺たちも応えねぇと...」
唐沢「そ、そうだな」
モトハル「......姉ちゃんにもう会えないのかな」
ヨシタケ「!二人の動きに変化が現れたぞ!」
103 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 02:35:44.45 ID:BBs9ND3N0
ヒデノリ「あ、あれは...ソフトクリームを買っているぞ!なんと甘々展開ッ!」
ヨシタケ「......あ、歩きながら食うつもりらしい、追うぞ」
タダクニ「ん、中々いけるな」
妹「......兄貴ってさ、そういうのでいっつもストロベリー味選ぶよね」
タダクニ「ん?ああ、最近おいしさを知ってさ、こればっかりなんだよ」
妹「子供の頃...食べなかったの?ケーキのイチゴとか」
タダクニ「ああ、だって、俺がイチゴ付きのケーキとか食べるときはいっつもお前が物欲しそうに見てくるからさ、俺がそのたびにお前にあげてたんだよ」
妹「えっ...」
タダクニ「だから今までイチゴとはかけ離れた人生を送ってたんだよ、俺は」
妹「えっと...ゴメン、兄貴」
タダクニ「いいよ、もう全然気にしてないし、今おいしければそれでいいだろ」
妹「......そうだな」ニコッ
ヨシタケ「......あ、歩きながら食うつもりらしい、追うぞ」
タダクニ「ん、中々いけるな」
妹「......兄貴ってさ、そういうのでいっつもストロベリー味選ぶよね」
タダクニ「ん?ああ、最近おいしさを知ってさ、こればっかりなんだよ」
妹「子供の頃...食べなかったの?ケーキのイチゴとか」
タダクニ「ああ、だって、俺がイチゴ付きのケーキとか食べるときはいっつもお前が物欲しそうに見てくるからさ、俺がそのたびにお前にあげてたんだよ」
妹「えっ...」
タダクニ「だから今までイチゴとはかけ離れた人生を送ってたんだよ、俺は」
妹「えっと...ゴメン、兄貴」
タダクニ「いいよ、もう全然気にしてないし、今おいしければそれでいいだろ」
妹「......そうだな」ニコッ
105 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 02:42:16.69 ID:BBs9ND3N0
ヒデノリ「え?ナニアレ、アイツってあんなに妹の扱い上手かったっけ?」
ヨシタケ「ありゃぁ...タダクニの奴覚醒しやがったか......とうとう主人公補正を手に入れたのか...」
唐沢「いつも睨みあっていた兄妹とは思えないな......寒気がっ...」
モトハル「ん?どうやら目的地に到着したらしいな」
ヒデノリ「......来たかぁ...」
ヨシタケ「俺らどうするよ?こんな大人数で行ったら流石にバレんぞ、しかもあそこはレディースしか置いてないから必然的に女装しなくちゃいけねぇし」
唐沢「いや、女装なんてするか、それに女装のための服自体...」
ヨシタケ「安心しろ、こういうことになるだろうと察して早朝、姉の衣類を借りてきた」
モトハル「えぇ!?スッゲーなヨシタケお前」
ヨシタケ「いや、事情説明したら「いいね!もっとかき乱してきなさいっ!」って...」
ヒデノリ「相変わらずだな、お前の姉貴」
ヨシタケ「ありゃぁ...タダクニの奴覚醒しやがったか......とうとう主人公補正を手に入れたのか...」
唐沢「いつも睨みあっていた兄妹とは思えないな......寒気がっ...」
モトハル「ん?どうやら目的地に到着したらしいな」
ヒデノリ「......来たかぁ...」
ヨシタケ「俺らどうするよ?こんな大人数で行ったら流石にバレんぞ、しかもあそこはレディースしか置いてないから必然的に女装しなくちゃいけねぇし」
唐沢「いや、女装なんてするか、それに女装のための服自体...」
ヨシタケ「安心しろ、こういうことになるだろうと察して早朝、姉の衣類を借りてきた」
モトハル「えぇ!?スッゲーなヨシタケお前」
ヨシタケ「いや、事情説明したら「いいね!もっとかき乱してきなさいっ!」って...」
ヒデノリ「相変わらずだな、お前の姉貴」
108 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 02:49:11.41 ID:BBs9ND3N0
「「「「......」」」」
ヒデノリ「普段ならタダクニの特権なんだけどな...」
ヨシタケ「アイツも頑張ってんだ、なら俺達も頑張らないといけねぇよな」
モトハル「ああ、その通りだ、だから...」
唐沢「正々堂々と...ジャンッケンッ...」
「「「「ポンッ!!!」」」」
ヨシタケ「に、似合ってるぞ」
ヒデノリ「ああ...ぷぷ...意外性もバッチリだ...」
モトハル「これからその格好で学校に通えばいいんじゃないか...」
「「「唐沢」」」
唐沢「くっ......お前らなんて嫌いだぁぁぁぁぁ!!!」
ヒデノリ「普段ならタダクニの特権なんだけどな...」
ヨシタケ「アイツも頑張ってんだ、なら俺達も頑張らないといけねぇよな」
モトハル「ああ、その通りだ、だから...」
唐沢「正々堂々と...ジャンッケンッ...」
「「「「ポンッ!!!」」」」
ヨシタケ「に、似合ってるぞ」
ヒデノリ「ああ...ぷぷ...意外性もバッチリだ...」
モトハル「これからその格好で学校に通えばいいんじゃないか...」
「「「唐沢」」」
唐沢「くっ......お前らなんて嫌いだぁぁぁぁぁ!!!」
110 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 02:53:45.97 ID:BBs9ND3N0
洋服屋
ヨシタケ「何で俺も一緒になんだよ...」
唐沢「うるせぇ、俺とお前が残ってたんだからいいだろ別に、カップルってことで」
ヨシタケ「勝ったのに何で俺は死地に立っているんだよ...」
唐沢「ん?見つけたぞ、あそこの下着コーナーだ」
ヨシタケ「マジか...ホントに行くのか...?」
唐沢「仕方ないだろ、ほら行くぞヨシタケ」
ヨシタケ「うぇ...勘弁してくれよ...」
ヨシタケ「何で俺も一緒になんだよ...」
唐沢「うるせぇ、俺とお前が残ってたんだからいいだろ別に、カップルってことで」
ヨシタケ「勝ったのに何で俺は死地に立っているんだよ...」
唐沢「ん?見つけたぞ、あそこの下着コーナーだ」
ヨシタケ「マジか...ホントに行くのか...?」
唐沢「仕方ないだろ、ほら行くぞヨシタケ」
ヨシタケ「うぇ...勘弁してくれよ...」
116 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 03:17:10.99 ID:BBs9ND3N0
唐沢「さて、どういう状況だ...今は」
ヨシタケ「二人で仲良く選んでるな、仲睦まじいもんだな」
妹「正直なところ、アンタはどういうのが好みよ...」
タダクニ「は、はぁ!?べ、別に女の下着の好みなんてね、ねーよ」
妹「じゃ、じゃあアンタが気に入ったのでいいから選んでよ」
タダクニ「ホ、ホントにいいのか?」
妹「いいって言ってんでしょ!殴られたいの?」
タダクニ「はい、分かりましたぁ!」
妹「......フフッ」
唐沢「.........なぁ、空しく...」
ヨシタケ「言うんじゃねぇ、言うんじゃ」
ヨシタケ「二人で仲良く選んでるな、仲睦まじいもんだな」
妹「正直なところ、アンタはどういうのが好みよ...」
タダクニ「は、はぁ!?べ、別に女の下着の好みなんてね、ねーよ」
妹「じゃ、じゃあアンタが気に入ったのでいいから選んでよ」
タダクニ「ホ、ホントにいいのか?」
妹「いいって言ってんでしょ!殴られたいの?」
タダクニ「はい、分かりましたぁ!」
妹「......フフッ」
唐沢「.........なぁ、空しく...」
ヨシタケ「言うんじゃねぇ、言うんじゃ」
157 ID変わったけど保守ありがと 2012/01/29(日) 10:58:01.66 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「報告は?」
ヨシタケ「二人でイチャイチャしながら...下着類を選んでました...」
唐沢「時折、妹がタダクニにどの下着がいいか聞いておりました」
モトハル「......マジでか」
ヒデノリ「......」
ヨシタケ「あ、あいつら買い物終わったっていうのに、まだ帰る気がないらしいっ!どうするヒデノリ!?まだ続けるのか?」
唐沢「俺はもう苦痛で仕方ないっ!」
ヒデノリ「......間違えたな」
モトハル「...何をだ」
ヒデノリ「あの妹がタダクニに抱く好感度はもはや......50なんてちっぽけなもんじゃないってことだよ」
三馬鹿「「「ッ!?」」」
ヒデノリ「今からそれを証明するために俺は後をつける......お前らは好きにしろ...」
三馬鹿「「「......」」」
ヨシタケ「二人でイチャイチャしながら...下着類を選んでました...」
唐沢「時折、妹がタダクニにどの下着がいいか聞いておりました」
モトハル「......マジでか」
ヒデノリ「......」
ヨシタケ「あ、あいつら買い物終わったっていうのに、まだ帰る気がないらしいっ!どうするヒデノリ!?まだ続けるのか?」
唐沢「俺はもう苦痛で仕方ないっ!」
ヒデノリ「......間違えたな」
モトハル「...何をだ」
ヒデノリ「あの妹がタダクニに抱く好感度はもはや......50なんてちっぽけなもんじゃないってことだよ」
三馬鹿「「「ッ!?」」」
ヒデノリ「今からそれを証明するために俺は後をつける......お前らは好きにしろ...」
三馬鹿「「「......」」」
161 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:08:35.58 ID:66LvduyF0
ヨシタケ「ヒデノリ...相手は兄妹だからといって尋常じゃない程直視できなかった......それでも行くのか?」
ヒデノリ「ああ、元はこの俺が企画したことなんだ...俺が見届けてやる」
モトハル「だがお前が苦しいだけだ...親友が女の子とイチャイチャしてる様子を指くわえて見てるだけなんて...」
ヒデノリ「ああ、俺は今も女の子モテてるタダクニを殺したいほど憎いさ...けど見届けてやる」
唐沢「今の妹にバレたら、確実に体のどこかに著しいほどの損傷が残る...それでもか?」
ヒデノリ「そんなもん...承知の上だ」
三馬鹿「「「......」」」
ヒデノリ「俺は行く...お前らはどうする...?」
モトハル「ハッ...ここまできてお預け食らうのはゴメンだ」
ヨシタケ「確かにな、俺たちは皆で一緒に見届けてきたんだ」
唐沢「ここで抜けるなんて無粋な真似、するかよ」
ヒデノリ「お前等......よしわかった行くぞ」
三馬鹿「「「おう!」」」
俺たちはここに結束した、絆の力で
そしてここで同時に、俺たちはある想いを共感した
そう、タダクニを血祭りにあげてやる...と
ヒデノリ「ああ、元はこの俺が企画したことなんだ...俺が見届けてやる」
モトハル「だがお前が苦しいだけだ...親友が女の子とイチャイチャしてる様子を指くわえて見てるだけなんて...」
ヒデノリ「ああ、俺は今も女の子モテてるタダクニを殺したいほど憎いさ...けど見届けてやる」
唐沢「今の妹にバレたら、確実に体のどこかに著しいほどの損傷が残る...それでもか?」
ヒデノリ「そんなもん...承知の上だ」
三馬鹿「「「......」」」
ヒデノリ「俺は行く...お前らはどうする...?」
モトハル「ハッ...ここまできてお預け食らうのはゴメンだ」
ヨシタケ「確かにな、俺たちは皆で一緒に見届けてきたんだ」
唐沢「ここで抜けるなんて無粋な真似、するかよ」
ヒデノリ「お前等......よしわかった行くぞ」
三馬鹿「「「おう!」」」
俺たちはここに結束した、絆の力で
そしてここで同時に、俺たちはある想いを共感した
そう、タダクニを血祭りにあげてやる...と
163 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:15:01.92 ID:66LvduyF0
土手
文学少女「......」
文学少女「今日も...風は軋んでいるのね」
文学少女「......」
タダクニ「で、このくらいでよかったのかよ」
妹「ああ、お前らがまた盗まなければ足りるわ」
タダクニ「......悪かった」
妹「いいよもう、気にしてないから」
文学少女「彼は...」
タダクニ「今日どうする?夕飯、外で食うか?」
妹「えっ!...で、でも私金持ってきてないし...」
タダクニ「はは、それくらい兄貴の俺が出すって、それに今までのお詫びとしてだよ」
妹「......うん」
文学少女「......」
文学少女「......あの二人の間に流れる風は...穏やかね」
文学少女「......」
文学少女「今日も...風は軋んでいるのね」
文学少女「......」
タダクニ「で、このくらいでよかったのかよ」
妹「ああ、お前らがまた盗まなければ足りるわ」
タダクニ「......悪かった」
妹「いいよもう、気にしてないから」
文学少女「彼は...」
タダクニ「今日どうする?夕飯、外で食うか?」
妹「えっ!...で、でも私金持ってきてないし...」
タダクニ「はは、それくらい兄貴の俺が出すって、それに今までのお詫びとしてだよ」
妹「......うん」
文学少女「......」
文学少女「......あの二人の間に流れる風は...穏やかね」
164 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:19:42.10 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「何が穏やかだ、俺らの心境は全く穏やかじゃねーっての」
文学少女「ふわぁっ!?」
モトハル「あっ......んんっ...」
ヒデノリ「久しぶりだな、風の民(笑)よ」
文学少女「うぅ~...」
ヨシタケ「おいおいあんまイジメんな、端から見れば俺たちすっごい怪しいぞ」
ヒデノリ「確かに、じゃあ追うぞ」
三馬鹿「「「おうっ!」」」
ヒデノリ「じゃあな!」
タッタッタ...
文学少女「......」
文学少女「たまには...荒々しい風に流されるのも...」
文学少女「ふわぁっ!?」
モトハル「あっ......んんっ...」
ヒデノリ「久しぶりだな、風の民(笑)よ」
文学少女「うぅ~...」
ヨシタケ「おいおいあんまイジメんな、端から見れば俺たちすっごい怪しいぞ」
ヒデノリ「確かに、じゃあ追うぞ」
三馬鹿「「「おうっ!」」」
ヒデノリ「じゃあな!」
タッタッタ...
文学少女「......」
文学少女「たまには...荒々しい風に流されるのも...」
165 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:24:41.82 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「で、ついてきたのか?」
文学少女「......うぅ」
唐沢「人が増えるとバレる確率も跳ね上がるんだぞ、ヒデノリ」
ヒデノリ「俺かよっ!......あー、お前は帰るか土手で新しい風の使者でも探してこい」
文学少女「う、うるさい...」
ヒデノリ「あぁん?」
ヨシタケ「もういいじゃねーか、それに男しかいねーんだし、これで少しはむさ苦しいのが緩和されただろうよ」
モトハル「......確かにな」
ヒデノリ「はぁ...じゃあできるだけバレないようにしろよ」
文学少女「う、うんっ...」
文学少女「......うぅ」
唐沢「人が増えるとバレる確率も跳ね上がるんだぞ、ヒデノリ」
ヒデノリ「俺かよっ!......あー、お前は帰るか土手で新しい風の使者でも探してこい」
文学少女「う、うるさい...」
ヒデノリ「あぁん?」
ヨシタケ「もういいじゃねーか、それに男しかいねーんだし、これで少しはむさ苦しいのが緩和されただろうよ」
モトハル「......確かにな」
ヒデノリ「はぁ...じゃあできるだけバレないようにしろよ」
文学少女「う、うんっ...」
166 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:31:27.87 ID:66LvduyF0
タダクニ「~~~...」
妹「~~...」
ヒデノリ「ヨシタケ、この先には何がある...?」
ヨシタケ「確かバッティングセンターと......ファミレスだ」
唐沢「どうやら目的はファミレスか」
モトハル「まだ夕方だってのに...結構早めだな」
ぐぅ~...
四馬鹿「「「「...」」」」
文学少女「は、はぅ...」くぅー...
四馬鹿「「「「...」」」」
ヒデノリ「つ、ついでだ、俺たちも食いに行くか」
ヨシタケ「そうだな、うん...ついでにな」
唐沢「腹も減ってるしな、丁度」
モトハル「姉貴に連絡してくるわ、うん」
文学少女「うぅ...もぅ...」くぅー...
妹「~~...」
ヒデノリ「ヨシタケ、この先には何がある...?」
ヨシタケ「確かバッティングセンターと......ファミレスだ」
唐沢「どうやら目的はファミレスか」
モトハル「まだ夕方だってのに...結構早めだな」
ぐぅ~...
四馬鹿「「「「...」」」」
文学少女「は、はぅ...」くぅー...
四馬鹿「「「「...」」」」
ヒデノリ「つ、ついでだ、俺たちも食いに行くか」
ヨシタケ「そうだな、うん...ついでにな」
唐沢「腹も減ってるしな、丁度」
モトハル「姉貴に連絡してくるわ、うん」
文学少女「うぅ...もぅ...」くぅー...
171 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:37:54.32 ID:66LvduyF0
ファミレス
タダクニ「よし、じゃんじゃん頼んでいいぞ妹、今日は金も下ろしてきたからな」
妹「ほ、ホントにいいの...?」
タダクニ「ああ、バイトして無駄に金貯めてきたからな」
タダクニ(彼女ができたら使おうと思ってたんだけどな...)
妹「じゃ、じゃあ私...この...」
ヒデノリ「まさかアイツら...イクとこまでイッちまうのか...?」
ヨシタケ「ど、どうなんだろうな」
唐沢「んじゃ俺は豚骨ラーメンでも」
モトハル「俺は...こういうとこはあんまし来ないからな...」
文学少女「ドリヤ......ナポリタン......」
ヒデノリ「お前ら...」
タダクニ「よし、じゃんじゃん頼んでいいぞ妹、今日は金も下ろしてきたからな」
妹「ほ、ホントにいいの...?」
タダクニ「ああ、バイトして無駄に金貯めてきたからな」
タダクニ(彼女ができたら使おうと思ってたんだけどな...)
妹「じゃ、じゃあ私...この...」
ヒデノリ「まさかアイツら...イクとこまでイッちまうのか...?」
ヨシタケ「ど、どうなんだろうな」
唐沢「んじゃ俺は豚骨ラーメンでも」
モトハル「俺は...こういうとこはあんまし来ないからな...」
文学少女「ドリヤ......ナポリタン......」
ヒデノリ「お前ら...」
172 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:43:24.79 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「今の時刻は5時48分...か...」
ヨシタケ「あぁ、外はもう暗いぞ...」
唐沢「尾行も一時中断するか?」
モトハル「いや、ここで止めたら後々後悔することになるぞ...」
文学少女「あむっ...はふっ...」
ヒデノリ「食い終わってからが重要だ、そのまま帰るのか、そのまま...」
ヨシタケ「くっ...禁断の果実にタダクニの野郎が手を出したら俺アイツと友達辞めてやるっ!」
唐沢「だがまだアイツらはそこまで深い関係じゃない......はずだ、うん」
モトハル「チッ...兄妹なのにヤキモキさせやがって...」
文学少女「ふぅ...ふぅ...あちっ」
ヨシタケ「あぁ、外はもう暗いぞ...」
唐沢「尾行も一時中断するか?」
モトハル「いや、ここで止めたら後々後悔することになるぞ...」
文学少女「あむっ...はふっ...」
ヒデノリ「食い終わってからが重要だ、そのまま帰るのか、そのまま...」
ヨシタケ「くっ...禁断の果実にタダクニの野郎が手を出したら俺アイツと友達辞めてやるっ!」
唐沢「だがまだアイツらはそこまで深い関係じゃない......はずだ、うん」
モトハル「チッ...兄妹なのにヤキモキさせやがって...」
文学少女「ふぅ...ふぅ...あちっ」
174 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:47:03.84 ID:66LvduyF0
タダクニ「ふぅ、うまかったなぁ...」
妹「兄貴、アンタデザート頼んだの?」
タダクニ「ん?おお、お前は?」
妹「わ、私は...」
タダクニ「あ、まさか太るからか?」
妹「!」
タダクニ「......まさか、図星?」
妹「う、うっさい!」
タダクニ「ご、ごめん...」
妹「......」
タダクニ「...え、えっと...」
妹「......半分」
タダクニ「は?」
妹「半分だけなら...食べても大丈夫そうだから......兄貴、半分...いい?」
タダクニ「お、おぅ」
妹「兄貴、アンタデザート頼んだの?」
タダクニ「ん?おお、お前は?」
妹「わ、私は...」
タダクニ「あ、まさか太るからか?」
妹「!」
タダクニ「......まさか、図星?」
妹「う、うっさい!」
タダクニ「ご、ごめん...」
妹「......」
タダクニ「...え、えっと...」
妹「......半分」
タダクニ「は?」
妹「半分だけなら...食べても大丈夫そうだから......兄貴、半分...いい?」
タダクニ「お、おぅ」
177 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:55:24.49 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「まさかのあーんなのか...あーん展開なのか!?」
ヨシタケ「ああ、俺もうダメだ...死にたくなってきた」
唐沢「負けるなヨシタケ!まだ、まだ耐えろ!」
モトハル「俺だって握った拳が元に戻んねぇんだよ...」
文学少女「すいませーん、チョコパフェお願いします」
ヒデノリ「お前...馴染みすぎだろ」
文学少女「えっ...あ...ごめん」
ヒデノリ「たく......ッ!デ、デザートが来たぞ!」
ヨシタケ「とうとう来たか!」
文学少女「わ、早い...あっ、私です......いただきまーす」
ヨシタケ「ああ、俺もうダメだ...死にたくなってきた」
唐沢「負けるなヨシタケ!まだ、まだ耐えろ!」
モトハル「俺だって握った拳が元に戻んねぇんだよ...」
文学少女「すいませーん、チョコパフェお願いします」
ヒデノリ「お前...馴染みすぎだろ」
文学少女「えっ...あ...ごめん」
ヒデノリ「たく......ッ!デ、デザートが来たぞ!」
ヨシタケ「とうとう来たか!」
文学少女「わ、早い...あっ、私です......いただきまーす」
178 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 11:57:45.97 ID:MR0wcZZC0
文学少女が可愛すぎる
183 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:03:01.85 ID:66LvduyF0
タダクニ「パフェだから分けるの難しいけど...ほら、そこの余った皿使うぞ」
妹「......そんなまどろっこしいことしないよ」
タダクニ「は?じゃあどうやって食うんだよ」
妹「あ、あーん」
タダクニ「」
妹「は、早くしろ!この体勢いろいろとキツイんだぞ!あーん!」
タダクニ「わ、分かった...ほ、ほらもっと上に口向けろ...」
妹「うん...あーん...」
タダクニ「あ、あーん」
妹「んっ...イチゴ」
タダクニ「ああ、うまいだろ?」
妹「で、でもストロベリーパフェのイチゴをなんで私に...」
タダクニ「何でって、お前は昔っから好きだろイチゴ、だからだよ」
妹「.........ありがと」
妹「......そんなまどろっこしいことしないよ」
タダクニ「は?じゃあどうやって食うんだよ」
妹「あ、あーん」
タダクニ「」
妹「は、早くしろ!この体勢いろいろとキツイんだぞ!あーん!」
タダクニ「わ、分かった...ほ、ほらもっと上に口向けろ...」
妹「うん...あーん...」
タダクニ「あ、あーん」
妹「んっ...イチゴ」
タダクニ「ああ、うまいだろ?」
妹「で、でもストロベリーパフェのイチゴをなんで私に...」
タダクニ「何でって、お前は昔っから好きだろイチゴ、だからだよ」
妹「.........ありがと」
186 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:10:49.03 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「完敗だよ...」
ヨシタケ「なぁ、これってアイツらが俺達への逆ドッキリを仕掛けてましたってオチじゃないのかよ?」
唐沢「なら早くネタばらししてくれよ...お願いだからよ...」
モトハル「姉ちゃんの胸に飛び込みたくなってきた...」
ヒデノリ「お前は近親に逃げるなよモトハル」
モトハル「に、逃げねぇーし!」
文学少女「ごちそうさま......帰らないのかな」
ヨシタケ「なぁ、これってアイツらが俺達への逆ドッキリを仕掛けてましたってオチじゃないのかよ?」
唐沢「なら早くネタばらししてくれよ...お願いだからよ...」
モトハル「姉ちゃんの胸に飛び込みたくなってきた...」
ヒデノリ「お前は近親に逃げるなよモトハル」
モトハル「に、逃げねぇーし!」
文学少女「ごちそうさま......帰らないのかな」
188 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:16:04.23 ID:66LvduyF0
タダクニ「じゃ、じゃあ出るか?食べ終わったし」
妹「うん...」
タダクニ「俺勘定済ませてくるからお前は外で待ってろ」
妹「うん...」
ヨシタケ「やっとか...長かったぜ...」
ヒデノリ「俺達も出る準備するぞ」
唐沢「おう」
文学少女「あ、あの!」
ヒデノリ「ん?何だ?」
文学少女「えっと...お会計は...」
「「「「「.........」」」」」
ここで漢達は一切迷わなかった
なぜなら、彼らは本能的に分かっていたのだ
彼らは拳を握り、そしてそれを眼前の敵に突きつける
そう、彼らは戦う、己のためにっ!
ジャンケン、ポンッ!
妹「うん...」
タダクニ「俺勘定済ませてくるからお前は外で待ってろ」
妹「うん...」
ヨシタケ「やっとか...長かったぜ...」
ヒデノリ「俺達も出る準備するぞ」
唐沢「おう」
文学少女「あ、あの!」
ヒデノリ「ん?何だ?」
文学少女「えっと...お会計は...」
「「「「「.........」」」」」
ここで漢達は一切迷わなかった
なぜなら、彼らは本能的に分かっていたのだ
彼らは拳を握り、そしてそれを眼前の敵に突きつける
そう、彼らは戦う、己のためにっ!
ジャンケン、ポンッ!
190 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:25:15.50 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「結局俺かよ...はぁ...ついてねぇー」
ヨシタケ「こんな犯罪みたいな真似してんだ、贖罪の証だよ証」
ヒデノリ「うるせぇ!ならお前も一緒に償えやっ!」
文学少女「贖罪の証...ふふ...じゃないや...えっと」つんつん...
ヒデノリ「ん?」
文学少女「ごめんなさい...払わせちゃって...」
ヨシタケ「こんな犯罪みたいな真似してんだ、贖罪の証だよ証」
ヒデノリ「うるせぇ!ならお前も一緒に償えやっ!」
文学少女「贖罪の証...ふふ...じゃないや...えっと」つんつん...
ヒデノリ「ん?」
文学少女「ごめんなさい...払わせちゃって...」
192 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:26:55.51 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「いいよ、別に...まとめて払った方が早いだろ」
文学少女「あ、後で私が食べた分は返すから...その...」
ヒデノリ「あー、気にすんな、女の子に負担を持たせるような教育を兄貴からしてもらった覚えはないからさ、だからここは俺に持たせろ」
文学少女「あっ......は、はいっ」かぁ...
ヒデノリ「まぁ、お前らは別...って何睨んでんだよお前ら」
ヨシタケ「ヒデノリ、見損なった」
唐沢「死にさらせ」
モトハル「お前は俺達誇り高き北高生徒の汚点だ、害悪だ」
ヒデノリ「な、何なんだよお前らぁぁぁぁぁぁ!!!」
文学少女「......あ、ありがと...ヒデノリ...さん」
ヨシタケ「よし、計画変更、タダクニの前にこいつに地獄を見せてやるぞ」
唐沢・モトハル「おう」
ヒデノリ「うわっ!ちょっ!やめっ......うぎゃあああああああ!!!」
タダクニ「騒がしいな...(多分アイツらだろうけど...)」
文学少女「あ、後で私が食べた分は返すから...その...」
ヒデノリ「あー、気にすんな、女の子に負担を持たせるような教育を兄貴からしてもらった覚えはないからさ、だからここは俺に持たせろ」
文学少女「あっ......は、はいっ」かぁ...
ヒデノリ「まぁ、お前らは別...って何睨んでんだよお前ら」
ヨシタケ「ヒデノリ、見損なった」
唐沢「死にさらせ」
モトハル「お前は俺達誇り高き北高生徒の汚点だ、害悪だ」
ヒデノリ「な、何なんだよお前らぁぁぁぁぁぁ!!!」
文学少女「......あ、ありがと...ヒデノリ...さん」
ヨシタケ「よし、計画変更、タダクニの前にこいつに地獄を見せてやるぞ」
唐沢・モトハル「おう」
ヒデノリ「うわっ!ちょっ!やめっ......うぎゃあああああああ!!!」
タダクニ「騒がしいな...(多分アイツらだろうけど...)」
194 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:33:37.77 ID:66LvduyF0
土手
ヒデノリ「はぁ...はぁ...7時17分...土手に...戻ってきたな...」
モトハル「土手はただの帰路なのか...それとも...」
唐沢「夜の土手、これをどう使う、タダクニ」
ヨシタケ「よく見えないな...ちょっと近づくぞ」
文学少女「......冷たい風」
ヒデノリ「さて、ここで決めるのか...どうなんだ、タダクニッ!」
ヒデノリ「はぁ...はぁ...7時17分...土手に...戻ってきたな...」
モトハル「土手はただの帰路なのか...それとも...」
唐沢「夜の土手、これをどう使う、タダクニ」
ヨシタケ「よく見えないな...ちょっと近づくぞ」
文学少女「......冷たい風」
ヒデノリ「さて、ここで決めるのか...どうなんだ、タダクニッ!」
196 あ、川原だったわ、間違えた 2012/01/29(日) 12:38:19.16 ID:66LvduyF0
タダクニ「な、なぁ妹」
妹「...何?」
タダクニ「今さっきホットココア買ってきたんだけど、ここで飲まないか?」
妹「.....うん」
タダクニ「そっか、じゃあほら」
妹「うん......あったかい」
タダクニ「ほら、座れよ」
妹「うん...」
ヨシタケ「座ったぞ!」
ヒデノリ「おい、あんまり大きな声だすな!」
唐沢「ココアか...タダクニの奴やるな」
モトハル「あぁ...ここはトラウマの地...」
文学少女「.....くしょんっ」
妹「...何?」
タダクニ「今さっきホットココア買ってきたんだけど、ここで飲まないか?」
妹「.....うん」
タダクニ「そっか、じゃあほら」
妹「うん......あったかい」
タダクニ「ほら、座れよ」
妹「うん...」
ヨシタケ「座ったぞ!」
ヒデノリ「おい、あんまり大きな声だすな!」
唐沢「ココアか...タダクニの奴やるな」
モトハル「あぁ...ここはトラウマの地...」
文学少女「.....くしょんっ」
197 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:42:19.48 ID:66LvduyF0
タダクニ「ふぅ...落ち着くな」
妹「...な、なぁ兄貴」
タダクニ「ん?」
妹「今日は......ありがとな」
タダクニ「はぁ?どうしたんだよ突然」
妹「いいから!...それと今まで不愛想な態度とってごめん」
タダクニ「いいよ、それぐらいのことをしてたんだからさ俺」
妹「でも...」
タダクニ「反省してくれただけで俺はうれしいよ、ありがとな妹」なでなで
妹「あっ...う、うん」
ヒデノリ「なでなでだと...」
ヨシタケ「何て高等魔術を...」
文学少女「高等魔術...うーん......うぅ...寒い」
妹「...な、なぁ兄貴」
タダクニ「ん?」
妹「今日は......ありがとな」
タダクニ「はぁ?どうしたんだよ突然」
妹「いいから!...それと今まで不愛想な態度とってごめん」
タダクニ「いいよ、それぐらいのことをしてたんだからさ俺」
妹「でも...」
タダクニ「反省してくれただけで俺はうれしいよ、ありがとな妹」なでなで
妹「あっ...う、うん」
ヒデノリ「なでなでだと...」
ヨシタケ「何て高等魔術を...」
文学少女「高等魔術...うーん......うぅ...寒い」
198 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:45:47.95 ID:66LvduyF0
タダクニ「じゃ、帰るか、いつまでもここに居たら寒いしな」
妹「う、うん」
タダクニ「ほら、立てるか?」
妹「た、立てるよ」
タダクニ「じゃあ俺の手はいらないな、ごめん」
妹「あっ......ッ!」
ぎゅっ
タダクニ「うわっ...ど、どうしたんだよ」
妹「す、滑りそうだから...保険だよ保険」
タダクニ「そ、そっか保険か...保険ねぇ...」
妹「このまま帰ろ...寒いし」ぎゅっ
タダクニ「......ああ」
妹「う、うん」
タダクニ「ほら、立てるか?」
妹「た、立てるよ」
タダクニ「じゃあ俺の手はいらないな、ごめん」
妹「あっ......ッ!」
ぎゅっ
タダクニ「うわっ...ど、どうしたんだよ」
妹「す、滑りそうだから...保険だよ保険」
タダクニ「そ、そっか保険か...保険ねぇ...」
妹「このまま帰ろ...寒いし」ぎゅっ
タダクニ「......ああ」
201 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:50:50.48 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「さて、じゃあ俺達も怒りのヘドロでお腹いっぱいになったし帰るか」
ヨシタケ「おう、その言葉を待ってた」
唐沢「やっと終わりか...んじゃ俺はイライラ解消に今さっきのファミレスの近くのバッティングセンターにでも行くか」
モトハル「お、いいな、俺もつき合う」
ヨシタケ「俺も俺も~」
ヒデノリ「んじゃ俺も...」
三馬鹿「「「お前はダメだ」」」
ヒデノリ「な、何でだよ!?」
モトハル「お前には、ほら」
文学少女「あっ...えっと...私...?」
唐沢「送ってこい、紳士らしくな」
ヨシタケ「任せたぞ、ヒデノリ」
ヒデノリ「......仕方ねぇ、行くか?」
文学少女「は、はい...へへ」
ヨシタケ「おう、その言葉を待ってた」
唐沢「やっと終わりか...んじゃ俺はイライラ解消に今さっきのファミレスの近くのバッティングセンターにでも行くか」
モトハル「お、いいな、俺もつき合う」
ヨシタケ「俺も俺も~」
ヒデノリ「んじゃ俺も...」
三馬鹿「「「お前はダメだ」」」
ヒデノリ「な、何でだよ!?」
モトハル「お前には、ほら」
文学少女「あっ...えっと...私...?」
唐沢「送ってこい、紳士らしくな」
ヨシタケ「任せたぞ、ヒデノリ」
ヒデノリ「......仕方ねぇ、行くか?」
文学少女「は、はい...へへ」
202 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 12:56:50.05 ID:66LvduyF0
翌日
ヒデノリ「好感度84、意識度97だな、死んじまえこの野郎」
タダクニ「その評価、色々ショートカットしすぎじゃないか?」
ヨシタケ「それぐらいのことをお前はしでかしたんだよ、俺らじゃもう手におえねぇ」
タダクニ「お、おい!お前らにも責任の一端はあるんだぞ!」
ヒデノリ「いや、もうあのデレっぷりは俺らじゃ抱えきれないほどの責任だって」
ヨシタケ「そういうことだ、一人で悩めこのコンチクショウ」
タダクニ「はぁ...お前らと俺のことバレたらどうなるんだろうな...?」
ヒデノリ「言うな、ふざけたフラグ立てんじゃねぇ」
ヨシタケ「......物騒だろ」
タダクニ「わ、悪い」
ヒデノリ「好感度84、意識度97だな、死んじまえこの野郎」
タダクニ「その評価、色々ショートカットしすぎじゃないか?」
ヨシタケ「それぐらいのことをお前はしでかしたんだよ、俺らじゃもう手におえねぇ」
タダクニ「お、おい!お前らにも責任の一端はあるんだぞ!」
ヒデノリ「いや、もうあのデレっぷりは俺らじゃ抱えきれないほどの責任だって」
ヨシタケ「そういうことだ、一人で悩めこのコンチクショウ」
タダクニ「はぁ...お前らと俺のことバレたらどうなるんだろうな...?」
ヒデノリ「言うな、ふざけたフラグ立てんじゃねぇ」
ヨシタケ「......物騒だろ」
タダクニ「わ、悪い」
203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 13:02:27.92 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「そんでもって、夏休みも後数日...残されたイベントは」
ヨシタケ「花火大会...だな」
タダクニ「いや、俺達もう何回も行ったじゃねーかよ」
ヒデノリ「違ぇよ、お前と妹だよ、何考えてんだお前は」
タダクニ「いやいやいや、この歳で妹と花火大会はありえないって!絶対!」
ヨシタケ「うっせぇ、もうとっとと決めちまえ」
タダクニ「何をだよ!......じゃあ聞いてくる」
ヒデノリ「おう、頑張れよ、後装備は浴衣でってついでに言ってこい」
ヨシタケ「見てみたいからってセリフも忘れんなよ~」
タダクニ「あぁ、もう!うっさいなお前らは!自分で頼んでこい!」
ぎゃーぎゃー、わーわー
妹「......兄貴と花火大会...よ、よし!」
ヨシタケ「花火大会...だな」
タダクニ「いや、俺達もう何回も行ったじゃねーかよ」
ヒデノリ「違ぇよ、お前と妹だよ、何考えてんだお前は」
タダクニ「いやいやいや、この歳で妹と花火大会はありえないって!絶対!」
ヨシタケ「うっせぇ、もうとっとと決めちまえ」
タダクニ「何をだよ!......じゃあ聞いてくる」
ヒデノリ「おう、頑張れよ、後装備は浴衣でってついでに言ってこい」
ヨシタケ「見てみたいからってセリフも忘れんなよ~」
タダクニ「あぁ、もう!うっさいなお前らは!自分で頼んでこい!」
ぎゃーぎゃー、わーわー
妹「......兄貴と花火大会...よ、よし!」
218 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 13:50:05.92 ID:66LvduyF0
花火大会当日
ヒデノリ「で」
ヒデノリ「いつものメンバーがまた揃ったのか、懲りないなお前ら」
ヨシタケ「お前らどんだけ暇なの?」
唐沢「その言葉そっくりお前に返してやるよ」
モトハル「姉貴が家出てるからな、飯無かったし」
文学少女「......」
ヒデノリ「ま、浴衣姿の可愛い女の子がいることだし大目に見てやるか、よし尾行始めるぞ」
文学少女「っ!......うぅ...」
ヨシタケ「お前ってホント罪作りな男だな」
ヒデノリ「はぁ?」
ヒデノリ「で」
ヒデノリ「いつものメンバーがまた揃ったのか、懲りないなお前ら」
ヨシタケ「お前らどんだけ暇なの?」
唐沢「その言葉そっくりお前に返してやるよ」
モトハル「姉貴が家出てるからな、飯無かったし」
文学少女「......」
ヒデノリ「ま、浴衣姿の可愛い女の子がいることだし大目に見てやるか、よし尾行始めるぞ」
文学少女「っ!......うぅ...」
ヨシタケ「お前ってホント罪作りな男だな」
ヒデノリ「はぁ?」
221 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 13:54:42.06 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「さて、どうやらアイツら待ち合わせしてるらしいぞ」
ヨシタケ「一緒に家から出かけないのがミソだな」
唐沢「アイツキョロキョロしすぎだろ、どんだけ妹相手にドキドキしてんだよ」
モトハル「全くだな」
文学少女「......いじらしい風ね」
唐沢「!来たぞ!」
ヨシタケ「うっわ...見違えたな...」
モトハル「す、すっげぇ...」
ヒデノリ「確かに可愛いな」
文学少女「!......むぅ...」
ヨシタケ「一緒に家から出かけないのがミソだな」
唐沢「アイツキョロキョロしすぎだろ、どんだけ妹相手にドキドキしてんだよ」
モトハル「全くだな」
文学少女「......いじらしい風ね」
唐沢「!来たぞ!」
ヨシタケ「うっわ...見違えたな...」
モトハル「す、すっげぇ...」
ヒデノリ「確かに可愛いな」
文学少女「!......むぅ...」
222 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 14:04:07.05 ID:66LvduyF0
タダクニ「何か食うか、妹」
妹「食べ物は後にしてさ...,,,遊ぼうよ...金魚すくいとか射的とか」
タダクニ「ああ、そうだな」
妹「よし!じゃあ、射的やろ!射的!」
タダクニ「っておい、引っ張るなって!」
妹「しゃってき~しゃってき~♪」
タダクニ「......くすっ」
ヒデノリ「くすっじゃねーよ!このど腐れ野郎!」
ヨシタケ「まぁまぁ」
文学少女「......射的」
妹「食べ物は後にしてさ...,,,遊ぼうよ...金魚すくいとか射的とか」
タダクニ「ああ、そうだな」
妹「よし!じゃあ、射的やろ!射的!」
タダクニ「っておい、引っ張るなって!」
妹「しゃってき~しゃってき~♪」
タダクニ「......くすっ」
ヒデノリ「くすっじゃねーよ!このど腐れ野郎!」
ヨシタケ「まぁまぁ」
文学少女「......射的」
224 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 14:13:01.94 ID:66LvduyF0
それからタダクニは俺達が居るということを分かっててなのか無意識なのか
どちらかは分からないが、俺達に見せつけるかのように妹とイチャイチャしていた
射的
金魚すくい
わなげ
などと、定番物で遊んでいた妹の姿はまるで天使のようだった
その姿を端からしか見物できない俺達にとってはタダクニは親の仇以上に恨めしい存在に成り代わった
まさかあんな凶暴な妹相手にここまで堕ちるとは誰が思っただろう
あんな冷酷無比な妹があそこまで兄とラブラブチュッチュすると誰が想像しただろう
俺は歯がゆくて仕方がなかった
一番俺達に近かったであろうタダクニの妹を
異性として意識できなかった自分に
歯がゆくて...仕方がなかった...
どちらかは分からないが、俺達に見せつけるかのように妹とイチャイチャしていた
射的
金魚すくい
わなげ
などと、定番物で遊んでいた妹の姿はまるで天使のようだった
その姿を端からしか見物できない俺達にとってはタダクニは親の仇以上に恨めしい存在に成り代わった
まさかあんな凶暴な妹相手にここまで堕ちるとは誰が思っただろう
あんな冷酷無比な妹があそこまで兄とラブラブチュッチュすると誰が想像しただろう
俺は歯がゆくて仕方がなかった
一番俺達に近かったであろうタダクニの妹を
異性として意識できなかった自分に
歯がゆくて...仕方がなかった...
225 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 14:18:25.92 ID:66LvduyF0
妹「~~~...」
タダクニ「~~~...」
ヒデノリ「あぁ...後悔っていう感情なくなればいいのに...」
ヨシタケ「全くだ......全くだ」
唐沢「モトハル、何か食うか?今日はおごるぜ」
モトハル「おう...悪いな」
文学少女「......皆...」
タダクニ「~~~...」
ヒデノリ「あぁ...後悔っていう感情なくなればいいのに...」
ヨシタケ「全くだ......全くだ」
唐沢「モトハル、何か食うか?今日はおごるぜ」
モトハル「おう...悪いな」
文学少女「......皆...」
227 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 14:24:13.96 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「はぁ...こんなとこで腐ってても仕方ない、俺らも楽しむか祭」
ヨシタケ「......そうだな、何か食ったりすっか」
唐沢「俺は焼きそばを所望する、急ぐぞお前ら」
モトハル「俺も腹が減って仕方ねぇ」
文学少女「よかった......あっ!」くぅー...
「「「「......」」」」
ヒデノリ「はは、お前は相変わらずだな」
文学少女「うっ......お腹が減ったのよ...悪い...?」
ヒデノリ「悪くねぇよ、ほら、何か買いに行こうぜ」
文学少女「......うんっ!」ニコッ
ヨシタケ「......そうだな、何か食ったりすっか」
唐沢「俺は焼きそばを所望する、急ぐぞお前ら」
モトハル「俺も腹が減って仕方ねぇ」
文学少女「よかった......あっ!」くぅー...
「「「「......」」」」
ヒデノリ「はは、お前は相変わらずだな」
文学少女「うっ......お腹が減ったのよ...悪い...?」
ヒデノリ「悪くねぇよ、ほら、何か買いに行こうぜ」
文学少女「......うんっ!」ニコッ
344 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 22:53:34.30 ID:66LvduyF0
それからというもの俺達五人は何からか逃げるように店を回っていった
たこ焼き
焼きそば
かき氷
などを買い漁り、食べ尽くしていった
どうやら今の俺達は自暴自棄になっているのやもしれない
目の前の現実から目を逸らすために
だがそれでも少しは俺達にも幸運の女神というものは見守っててくれていたらしい
いいや、違う
わざわざ幸運の女神は俺達のために浴衣まで着込んで出向いてきてくれたらしい
それくらい
文学少女「んっ...おいしいっ!」
四馬鹿「「「「......」」」」
それくらい、今の俺達には彼女が魅力的に見えたんだ
たこ焼き
焼きそば
かき氷
などを買い漁り、食べ尽くしていった
どうやら今の俺達は自暴自棄になっているのやもしれない
目の前の現実から目を逸らすために
だがそれでも少しは俺達にも幸運の女神というものは見守っててくれていたらしい
いいや、違う
わざわざ幸運の女神は俺達のために浴衣まで着込んで出向いてきてくれたらしい
それくらい
文学少女「んっ...おいしいっ!」
四馬鹿「「「「......」」」」
それくらい、今の俺達には彼女が魅力的に見えたんだ
347 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:01:04.79 ID:66LvduyF0
ヒデノリ「なぁ...ヨシタケ」
ヨシタケ「何だよ」
ヒデノリ「俺たちは近くの存在に気づけなかったせいで今こんな雰囲気になっちまってるんだよな」
ヨシタケ「そうだよ、俺達が馬鹿だったから」
ヒデノリ「けどさ、俺はまた気づいてしまったんだよ...新しい近くの存在に...」
ヨシタケ「......少し遅くないか?」
ヒデノリ「ええい、うるせぇ...俺ちょっくらかましてくるわ」
ヨシタケ「ん、えらい積極的だな」
ヒデノリ「また目の前の幸せを逃したくはないんでな」
ヨシタケ「......恨まれても仕方ないからな、ヒデノリ」
ヒデノリ「ああ、失敗したら慰めてくれよ」
文学少女「次...どこ行こうかしら...」そわそわ
ヨシタケ「何だよ」
ヒデノリ「俺たちは近くの存在に気づけなかったせいで今こんな雰囲気になっちまってるんだよな」
ヨシタケ「そうだよ、俺達が馬鹿だったから」
ヒデノリ「けどさ、俺はまた気づいてしまったんだよ...新しい近くの存在に...」
ヨシタケ「......少し遅くないか?」
ヒデノリ「ええい、うるせぇ...俺ちょっくらかましてくるわ」
ヨシタケ「ん、えらい積極的だな」
ヒデノリ「また目の前の幸せを逃したくはないんでな」
ヨシタケ「......恨まれても仕方ないからな、ヒデノリ」
ヒデノリ「ああ、失敗したら慰めてくれよ」
文学少女「次...どこ行こうかしら...」そわそわ
349 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:08:00.44 ID:66LvduyF0
ヨシタケ「お、どうしたお前ら、また復帰したのか?」
唐沢「ああ、俺達には責任があるからな、アイツらの仲の」
モトハル「つらいが見続けるしかねぇよ」
ヨシタケ「...だな、よし、俺も加わる」
唐沢「......ヒデノリの奴と彼女は...」
ヨシタケ「......二人仲良く離脱だ」
モトハル「あっの野郎っ!自分からこんな苦痛でしかないことを提案したくせにっ!」
唐沢「諦めろモトハル、俺達はもう妬まない方がいい......いつか色々と崩れてしまうからな」
モトハル「......すまん、熱くなった」
ヨシタケ「いい、俺達には痛いほど分かるからな」
唐沢「ああ、そうさ...一緒に頑張ろうぜ、モトハル」
モトハル「......お前ら」
唐沢「ああ、俺達には責任があるからな、アイツらの仲の」
モトハル「つらいが見続けるしかねぇよ」
ヨシタケ「...だな、よし、俺も加わる」
唐沢「......ヒデノリの奴と彼女は...」
ヨシタケ「......二人仲良く離脱だ」
モトハル「あっの野郎っ!自分からこんな苦痛でしかないことを提案したくせにっ!」
唐沢「諦めろモトハル、俺達はもう妬まない方がいい......いつか色々と崩れてしまうからな」
モトハル「......すまん、熱くなった」
ヨシタケ「いい、俺達には痛いほど分かるからな」
唐沢「ああ、そうさ...一緒に頑張ろうぜ、モトハル」
モトハル「......お前ら」
353 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:15:30.31 ID:66LvduyF0
唐沢「よし、この張り込みは長期戦になるはずだ、飲み物と食料を調達してくる」
モトハル「頼んだ」
ヨシタケ「後はこの俺達だけだからな、少な目で足りるはずだ」
唐沢「分かった、俺のいない間、頼むぜ」
二馬鹿「おう、すぐ戻ってこいよ」
唐沢「......当たり前だろ」
モトハル「...俺らはいい奴を友に持ったもんだ」
ヨシタケ「よせ、その言葉は全てが終わった後に...だろ?」
モトハル「はっ...だな」
モトハル「頼んだ」
ヨシタケ「後はこの俺達だけだからな、少な目で足りるはずだ」
唐沢「分かった、俺のいない間、頼むぜ」
二馬鹿「おう、すぐ戻ってこいよ」
唐沢「......当たり前だろ」
モトハル「...俺らはいい奴を友に持ったもんだ」
ヨシタケ「よせ、その言葉は全てが終わった後に...だろ?」
モトハル「はっ...だな」
357 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:25:07.88 ID:66LvduyF0
唐沢「さて...ラムネとコーラでいいか...あ、ヨシタケは茶だな」
???「あっ、としゆきじゃん、こんなとこで何やってんの?」
唐沢「ん?...お前は...」
唐沢「柳...」
ヤナギン「まさかアンタ一人なの~、だったら、私たちの輪の中に入れてやってもいいのよ~」
唐沢「いや、俺は...」
生島「ヤナギン~、何やってんの~......男っ!?」
羽原「あれ?としゆき?」
ヤナギン「どうやらコイツ、誰も遊んでくれる人がいないらしいのよー、可哀想よね~?」
唐沢「いや、だから違っ...」
羽原「じゃあ私達と一緒に......来る?」
唐沢「うっ......そ、そんな笑顔で俺を見るなぁ...っ!」
???「あっ、としゆきじゃん、こんなとこで何やってんの?」
唐沢「ん?...お前は...」
唐沢「柳...」
ヤナギン「まさかアンタ一人なの~、だったら、私たちの輪の中に入れてやってもいいのよ~」
唐沢「いや、俺は...」
生島「ヤナギン~、何やってんの~......男っ!?」
羽原「あれ?としゆき?」
ヤナギン「どうやらコイツ、誰も遊んでくれる人がいないらしいのよー、可哀想よね~?」
唐沢「いや、だから違っ...」
羽原「じゃあ私達と一緒に......来る?」
唐沢「うっ......そ、そんな笑顔で俺を見るなぁ...っ!」
368 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:36:24.25 ID:66LvduyF0
ヨシタケ「唐沢の奴...遅いな...」
モトハル「アイツは変なところで真面目だからな...タダクニ達に異変は無しっと...ん?あのキャップは唐沢......ごふっ!」
ヨシタケ「ん?どうしたモトハ...ル...」
モトハル「な、なんで唐沢が...」
二馬鹿「「女を三人も侍らしてるんだよっ!」」
唐沢「......」チラッ
モトハル「こっち向いたぞ!」
ヨシタケ「あの裏切り者ぉー!絶対に許さ...んっ?...唐沢の奴、目で何か訴えて...」
唐沢『アークデーモンには...逆らえないんだよ......反抗的な態度をとるだけで傷が疼くんだ...』チラチラッチラ
ヨシタケ「......なんて悲しそうな目だ」
唐沢『だから一緒に最後まで見届けることができなくて残念だ...俺は一足先に地獄の門くぐってくるぜ...』チラチラチララ
モトハル「......アイツ...」
モトハル「絶対に許さねぇ!な、ヨシタケ?」
ヨシタケ「当たり前だろっ!あんな目で俺達を見てきやがって、余裕ぶっこいてんじゃねぇぞ!」
伝わりませんでした。
モトハル「アイツは変なところで真面目だからな...タダクニ達に異変は無しっと...ん?あのキャップは唐沢......ごふっ!」
ヨシタケ「ん?どうしたモトハ...ル...」
モトハル「な、なんで唐沢が...」
二馬鹿「「女を三人も侍らしてるんだよっ!」」
唐沢「......」チラッ
モトハル「こっち向いたぞ!」
ヨシタケ「あの裏切り者ぉー!絶対に許さ...んっ?...唐沢の奴、目で何か訴えて...」
唐沢『アークデーモンには...逆らえないんだよ......反抗的な態度をとるだけで傷が疼くんだ...』チラチラッチラ
ヨシタケ「......なんて悲しそうな目だ」
唐沢『だから一緒に最後まで見届けることができなくて残念だ...俺は一足先に地獄の門くぐってくるぜ...』チラチラチララ
モトハル「......アイツ...」
モトハル「絶対に許さねぇ!な、ヨシタケ?」
ヨシタケ「当たり前だろっ!あんな目で俺達を見てきやがって、余裕ぶっこいてんじゃねぇぞ!」
伝わりませんでした。
372 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:42:05.92 ID:GHBpVzRn0
ですよねーwww
374 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:46:38.18 ID:66LvduyF0
ヨシタケ「残ったのは俺達だけか」
モトハル「これから空しいとか辛いとか、ネガティブな発言はNGだからな...はぁ」
ヨシタケ「ため息もな」
タダクニ「~~~...」
妹「~~~...」
ヨシタケ「もうすぐ花火が打ち上がる時間だな」
モトハル「おう、アイツらどうする気だ?」
ヨシタケ「うーん...こう人が多い場所で見られたら俺達がアイツらを見届けられないな」
モトアル「うまく人の居ない場所に誘導するしかないな」
モトハル「これから空しいとか辛いとか、ネガティブな発言はNGだからな...はぁ」
ヨシタケ「ため息もな」
タダクニ「~~~...」
妹「~~~...」
ヨシタケ「もうすぐ花火が打ち上がる時間だな」
モトハル「おう、アイツらどうする気だ?」
ヨシタケ「うーん...こう人が多い場所で見られたら俺達がアイツらを見届けられないな」
モトアル「うまく人の居ない場所に誘導するしかないな」
377 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/29(日) 23:55:19.50 ID:66LvduyF0
Prrr...
タダクニ「あ、はい、もしもし」
ヨシタケ『お、久しぶりだな』
タダクニ「ヨシタケか...何が久しぶりだ、三時間前までは一緒だったろ」
ヨシタケ『いや、何かお前が言葉喋ってんの久しぶりな気がしてな』
タダクニ「はぁ?どういうわけだよ」
ヨシタケ『まぁ、こっちの話だ、それでさタダクニ...』
タダクニ「うん...うん......ああ、そうだな、すまんヨシタケ、ありがとな」ピッ
妹「...どうかした?」
タダクニ「妹、場所移動だ、歩けるな?」
妹「?」
タダクニ「あ、はい、もしもし」
ヨシタケ『お、久しぶりだな』
タダクニ「ヨシタケか...何が久しぶりだ、三時間前までは一緒だったろ」
ヨシタケ『いや、何かお前が言葉喋ってんの久しぶりな気がしてな』
タダクニ「はぁ?どういうわけだよ」
ヨシタケ『まぁ、こっちの話だ、それでさタダクニ...』
タダクニ「うん...うん......ああ、そうだな、すまんヨシタケ、ありがとな」ピッ
妹「...どうかした?」
タダクニ「妹、場所移動だ、歩けるな?」
妹「?」
379 お腹減ったから行ってくる 2012/01/30(月) 00:04:53.66 ID:OpcBi47h0
ヨシタケ「よし、これでここから少し離れた神社に誘導できた」
モトハル「うし、んじゃ俺らも移動すっか」
ヨシタケ「おう!」
???「あれ?何やってんのモトハル?」
???「男二人でとか...我ながら悲しい弟を持ったもんだ」
モトハル「......う、嘘だろ...何で」
ヨシタケ「こんなところにいるんだよ...」
二馬鹿「「姉ちゃんっ!?」」
モトハルの姉「ねぇ、こいつらも混ぜて一緒に回ってもいいかな?」
ヨシタケの姉「さすがにカワイソだしね、いいよいいよ~」
二馬鹿「「......」」
モトハル「うし、んじゃ俺らも移動すっか」
ヨシタケ「おう!」
???「あれ?何やってんのモトハル?」
???「男二人でとか...我ながら悲しい弟を持ったもんだ」
モトハル「......う、嘘だろ...何で」
ヨシタケ「こんなところにいるんだよ...」
二馬鹿「「姉ちゃんっ!?」」
モトハルの姉「ねぇ、こいつらも混ぜて一緒に回ってもいいかな?」
ヨシタケの姉「さすがにカワイソだしね、いいよいいよ~」
二馬鹿「「......」」
397 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 00:50:45.99 ID:OpcBi47h0
そして俺達は各々分かれ、別行動を取った
本来の目的も誇りも忘れ、俺達は遊び倒した
そして、その時が来た
ヒデノリ「ここの近くの神社はよく見えるはずって兄貴が言ってた、行ってみるか?」
文学少女「......うん」
やなぎん「お?なんかあそこ通れそうね」
唐沢(あそこは確か...)
モトハル姉「ほらほら、しょげてないで進むわよぉ~」
ヨシタケ姉「ここら辺でよく花火が見える神社があるらしいから急ぐぞお前らー!」
モトハル姉「それって嘘?ホント?」
モトハル・ヨシタケ(ホントです...悲しい限り...)
そしていつの間にか
祭会場のそばにある古ぼけた神社に男達は
「「「「「......」」」」」
集結していた...
本来の目的も誇りも忘れ、俺達は遊び倒した
そして、その時が来た
ヒデノリ「ここの近くの神社はよく見えるはずって兄貴が言ってた、行ってみるか?」
文学少女「......うん」
やなぎん「お?なんかあそこ通れそうね」
唐沢(あそこは確か...)
モトハル姉「ほらほら、しょげてないで進むわよぉ~」
ヨシタケ姉「ここら辺でよく花火が見える神社があるらしいから急ぐぞお前らー!」
モトハル姉「それって嘘?ホント?」
モトハル・ヨシタケ(ホントです...悲しい限り...)
そしていつの間にか
祭会場のそばにある古ぼけた神社に男達は
「「「「「......」」」」」
集結していた...
400 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 00:56:47.17 ID:OpcBi47h0
ヒデノリ「よぉ、勝ち組共、女連れ回していいご身分じゃねーか」
モトハル「お前もだろうが、ふざけやがって...こっちは女と言っても姉貴だぞ姉貴」
ヨシタケ「そーだーそーだー」
唐沢「でもモトハル、お前お姉ちゃん大好きっこなんだから構わないだろうが」
モトハル「なっ...べ、別に好きじゃねーよ...」
タダクニ「おいおい、赤くなってんぞモトハル」
ヒデノリ「笑ってんじゃねーよ!元はと言えばお前が全ての元凶なんだぞタダクニッ!」
タダクニ「いや、それお前だから!」
わいわい、がやがや
文学少女「騒がしい風ね」
生島「ねぇねぇ、やっさん、今日は彼氏と来たの?ねぇねぇ?」
文学少女「えっ...ち、違うよっ!」
生島「まったまた~」
文学少女「ほ、ほんとだからっ...!」
モトハル「お、もうすぐ花火来るぞお前らー!」
モトハル「お前もだろうが、ふざけやがって...こっちは女と言っても姉貴だぞ姉貴」
ヨシタケ「そーだーそーだー」
唐沢「でもモトハル、お前お姉ちゃん大好きっこなんだから構わないだろうが」
モトハル「なっ...べ、別に好きじゃねーよ...」
タダクニ「おいおい、赤くなってんぞモトハル」
ヒデノリ「笑ってんじゃねーよ!元はと言えばお前が全ての元凶なんだぞタダクニッ!」
タダクニ「いや、それお前だから!」
わいわい、がやがや
文学少女「騒がしい風ね」
生島「ねぇねぇ、やっさん、今日は彼氏と来たの?ねぇねぇ?」
文学少女「えっ...ち、違うよっ!」
生島「まったまた~」
文学少女「ほ、ほんとだからっ...!」
モトハル「お、もうすぐ花火来るぞお前らー!」
405 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:06:42.66 ID:OpcBi47h0
それから俺達は皆で花火を見ている
どうやら俺達の花火大会はこんなにあっけなく、女子の人数割り増しの形で終りそうだ
タダクニ「はぁ...今年の夏は怒濤すぎた...」
妹「......兄貴」
タダクニ「ん?」
妹「今日は...一緒に花火大会回れて楽しかった...ありがと」
タダクニ「いや、こんな兄貴と一緒に回ってもらってこっちが礼言いたいくらいだ、ありがとな妹」
妹「ううん...嬉しかった......兄貴とまたこんなに仲良くなれて...だからやっぱり私がお礼言わなきゃ、ホントにありがと」
タダクニ「妹...」
妹「これからも私と仲良くしてね、お兄ちゃんっ!」
タダクニ「ッ!」
特大花火が、俺達の目の前で大きく咲いた...
どうやら俺達の花火大会はこんなにあっけなく、女子の人数割り増しの形で終りそうだ
タダクニ「はぁ...今年の夏は怒濤すぎた...」
妹「......兄貴」
タダクニ「ん?」
妹「今日は...一緒に花火大会回れて楽しかった...ありがと」
タダクニ「いや、こんな兄貴と一緒に回ってもらってこっちが礼言いたいくらいだ、ありがとな妹」
妹「ううん...嬉しかった......兄貴とまたこんなに仲良くなれて...だからやっぱり私がお礼言わなきゃ、ホントにありがと」
タダクニ「妹...」
妹「これからも私と仲良くしてね、お兄ちゃんっ!」
タダクニ「ッ!」
特大花火が、俺達の目の前で大きく咲いた...
406 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:07:58.60 ID:VB0f7eBc0
oh...なんてこったい...
407 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:08:31.06 ID:MsKawkdp0
爆発したのか…
409 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:14:28.30 ID:OpcBi47h0
数日後
ヒデノリ「好感度100、意識度100でいいだろもう」
タダクニ「一気に適当臭くなってきたな」
ヒデノリ「うるせぇ!もうこれ以上計りきれねぇだろうがボゲェ!」
タダクニ「ま、飽きたなのならいいけど別に」
ヨシタケ「ふわぁ~...何で夏休み終盤なのにこんなに暑いんだよ...アイスくいてぇ~」
ヒデノリ「確かに、おいタダクニ、暇ならアイス買ってきてくれ、奢ってやるから」
タダクニ「いや何で俺が...」
妹「お兄ちゃん!私アイス食べたい!一緒に行こっ!?」ガチャッ!
タダクニ「うおっ!?話聞いてたのか...ま、いいけど、一緒に行くか妹?」
妹「うんっ!お兄ちゃんと一緒に行くっ!」
ガチャ...バタン...
ヒデノリ「もはや兄妹の壁を殴り壊したかタダクニの奴...さてと」
ヨシタケ「?どうしたヒデノリ、俺の前にいきなり座りやがって...」
ヒデノリ「いやなヨシタケ、お前ってさ......姉属性ある?」
ヨシタケ「は?」
終われ
ヒデノリ「好感度100、意識度100でいいだろもう」
タダクニ「一気に適当臭くなってきたな」
ヒデノリ「うるせぇ!もうこれ以上計りきれねぇだろうがボゲェ!」
タダクニ「ま、飽きたなのならいいけど別に」
ヨシタケ「ふわぁ~...何で夏休み終盤なのにこんなに暑いんだよ...アイスくいてぇ~」
ヒデノリ「確かに、おいタダクニ、暇ならアイス買ってきてくれ、奢ってやるから」
タダクニ「いや何で俺が...」
妹「お兄ちゃん!私アイス食べたい!一緒に行こっ!?」ガチャッ!
タダクニ「うおっ!?話聞いてたのか...ま、いいけど、一緒に行くか妹?」
妹「うんっ!お兄ちゃんと一緒に行くっ!」
ガチャ...バタン...
ヒデノリ「もはや兄妹の壁を殴り壊したかタダクニの奴...さてと」
ヨシタケ「?どうしたヒデノリ、俺の前にいきなり座りやがって...」
ヒデノリ「いやなヨシタケ、お前ってさ......姉属性ある?」
ヨシタケ「は?」
終われ
411 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:18:27.32 ID:OpcBi47h0
終わった
アニメと画像しか見たことないから色々と違和感感じたと思うけど勘弁してください
保守、支援ありがとうございました
こんな長引かせて申し訳ないです
男子高校生の日常は書いてておもしろかったのでできればまた今度新しいの書いてみたいです
それじゃお疲れ
アニメと画像しか見たことないから色々と違和感感じたと思うけど勘弁してください
保守、支援ありがとうございました
こんな長引かせて申し訳ないです
男子高校生の日常は書いてておもしろかったのでできればまた今度新しいの書いてみたいです
それじゃお疲れ
412 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:18:48.97 ID:yufASeLb0
面白かった
よく頑張ってくれた
よく頑張ってくれた
413 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:20:05.36 ID:QashmimS0
乙乙
おもしろかった次回作期待
おもしろかった次回作期待
418 夕神ノルア 2012/01/30(月) 01:23:01.26 ID:/Fl0w+GL0
乙だよ
424 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/30(月) 01:32:05.32 ID:vOrj6lct0
乙
唐沢がリア充なわけがない
唐沢がリア充なわけがない
Entry ⇒ 2012.01.31 | Category ⇒ 男子高校生の日常SS | Comments (0) | Trackbacks (0)