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綾乃「文化祭よ!」 まり「うに~」
綾乃「文化祭よ!」 まり「うに~」
結衣「どうしたの、まりちゃん」
まり「綾乃おねえちゃん……いつ遊びに来てくれるの?」
結衣「まりちゃんは綾乃に会いたいの?」
まり「うん♪」
結衣「うーん、まりちゃんのお願いを聞いてあげたいけど……」
京子「確か綾乃って……今凄く忙しいよな、結衣」
結衣「うん。文化祭がもう直ぐだし、その準備で生徒会は凄く忙しいはず」
京子「だよなー」
まり「ダメ……なの」ショボーン
結衣「うん。あからさまに落ち込んでいるな」ヒソヒソ
京子「だいぶ、綾乃に懐いていたしなー」
結衣「……そうだな」
京子「なぁ、結衣」
結衣「うん?」
京子「まりちゃんを文化祭に招待しようよ」
結衣「文化祭か……なるほど、それは良案だな」
京子「だろ~」
京子「ちょっちまっち」
結衣「なんだ、京子?」
京子「綾乃には内緒にしよう」ドヤ
結衣「……その理由は?」
京子「おもしr――じゃなくて、綾乃への感謝の気持ちを込めたサプライズ企画にしよう」ドヤ
結衣「……まぁ、それならいいか。だけど、私と京子だけじゃ無理だぞ」
京子「まぁ、そこらへんはあかりやちなつちゃんにも協力してもらうさ」
結衣「そうだな。あと、千歳や会長にも協力してもらおうか」
京子「なんだか、楽しくなってきたぞ」ニシシ
結衣「あはは、ごめんね、まりちゃん。一人ぼっちにして」
まり「ううん。平気だもん」
京子「お~、偉い偉い」ナデナデ
まり「えへへ」
京子「そんなまりちゃんにビッグニュース!」
まり「?」
京子「綾乃に会えるようにしてあげるよ、まりちゃん!」
まり「ほんと~?」
結衣「本当だよ、まりちゃん。ただ、来週まで待ってもらうけどね」ニコ
まり「わ~い、綾乃おねえちゃんに会える~」ニパァ
まり「ここがおねーちゃんの学校なの?」
結衣「そうだよ、まりちゃん」ニコ
まり「おお、すげぇ~」ワクワク
結衣「まりちゃんの目、輝いているな」クス
まり「ねえねえ、綾乃おねえちゃんに会えるの?」
結衣「今すぐに、という訳にはいかないけどね」
まり「そうなの?」シュン
結衣「うん。だから、取り合えずはごらく部の部室に行こう」
まり「ごらく部?」
結衣「お姉ちゃんや京子、あかりやちなつちゃんもいるところだよ」
まり「こんにちはー」
あかり「まりちゃん、いらっしゃ~い♪」
京子「お、まりちゃん、来たなー」
まり「きた~」
ちなつ「まりちゃん、久しぶりだね~」
まり「あ、ミラクるんのお姉ちゃんだ」
ちなつ「うう……名前を覚えてくれない」シクシク
結衣「まあまあ、ちなつちゃん」
京子「ちなつちゃん」
ちなつ「……なんですか」
京子「ミラクるんの衣装持ってきているよ!」ニコ
ちなつ「着ませんよ!」
あかり「あ、あかりは着てみたいな~」
あかり(コムケの時は、ガンボーだったし、人間のキャラをやりたいよぉ)
あかり「あ、あかりはスルーされたよ~!」\アッカリ~ン/
まり「……」チラッ
ちなつ「……」
まり(ミラクるんのお姉ちゃん……何だか凹んでいる?)
まり「今日は……」フルフル
ちなつ「……」ホッ
京子「そっか、残念だな~」
あかり「そ、そうだ、まりちゃん」
まり「?」キョトン
まり「そうなの?」
あかり「うん。あ、でも、あかりたちもクラスの出し物の当番があるから、交代交代だけどね」
まり「交代交代?」
結衣「うん。私も京子もあかりもちなつちゃんも、みんなクラスの出し物があるんだよ」
まり「おお~。おねーちゃんの所に行ってみたい」ワクワク
京子「おー、いいぞ。どんと来い!」
ちなつ「私達の所にも来てね」ニコ
まり「うん」
まり「」パチパチ
あかり「まりちゃんは、何処か行きたい所ある?」
まり「えーと、なにがあるの?」
あかり「食べ物屋さんがあったり、ゲーム屋さんがあったり、色々とあるんだよ~」
まり「うにぃ~♪」
あかり「うう……それは流石にないよぉ」オロオロ
まり「うにぃ~」ショボーン
あかり(ま、まりちゃんが落ち込んでいるよぉ)オロオロ
あかり「ふえ~、お姉ちゃんに、ちなつちゃんのお姉ちゃん?」
ともこ「こんにちは、あかりちゃん。あら、その子は?」
まり「……」ギュッ
あかね(くっ、あ、あかりのスカートの裾を握るなんて!)ギリッ
ともこ(ちなつにも、あんな時期があったわね)
まり「!」ビクッ
まり(あのおねえちゃん……なんだか怖い……)ビク
あかり「あ、まりちゃん。あかりのお姉ちゃんと、ちなつちゃんのお姉ちゃんなんだよ。だから、大丈夫だよぉ」ニコ
まり「……そうなの?」ギュッ
あかね(ただ子供があかりに懐いているだけ! そこに、そこに恋愛感情はないはずよ!)
ともこ(あ~、赤座さんはいつ見ても綺麗だわ)
あかり「お姉ちゃん。まりちゃんは結衣ちゃんの親戚の子なんだよぉ」
あかね「……確かに結衣ちゃんの小さい頃にそっくりね」
まり「こ、こんにちは……」
ともこ「こんにちは、まりちゃん」ニコ
あかね「うふふ、小さいのに礼儀正しいのね」ニッコリ
あかり「ところで、お姉ちゃんたちはなんでここにいるの? 今日は用事があるって言ってたよね?」
ともこ「赤座さんと一緒に、ちなつやあかりちゃんの様子を見に来たのよ」
ともこ(でも、これって……赤座さんとのデートみたいなものよね///)
あかね「ええ、二人を驚かせようと思ったのよ」
あかね(勿論、それもあるけど……私の真の目的は、あかりのメイド服姿を見るためよ!)
あかり「そうなんだ~。もう、あかりは驚いたよぉ」ニコニコ
あかね「あらあら。それは成功ね」ニコニコ
あかね「ところで、あかりは今何をしているの?」
あかり「あ、まりちゃんを案内しているんだよねぇ~」
まり「ねぇ~」
あかね(ああ、この二人で『ねぇ~』のポーズは破壊力満点だわ!!)
あかり「そ、そんなことないです」アセアセ
あかね「ふふふ。でも、私も久しぶりに母校をじっくり見学したいわ。だから、また後でね。あかり、まりちゃん」ニコ
あかり「うん。また後でね~、お姉ちゃん」ニコ
ともこ「ばいばい、あかりちゃん、まりちゃん」
まり「ばいばい」
あかり「それじゃー、あかりたちも出発だよ~」
まり「うん」ニギッ
綾乃「でも、みんなの笑顔が見ることができるのなら、ノンノンノートルダムよ!」
綾乃「あら……ひょっとして、迷子かしら?」
花子「まさか、私が迷子になるなんて、思っていなかったし」
綾乃「大丈夫?」
花子「え!?」ビクッ
綾乃「あ、驚かしちゃった?」
花子「だ、大丈夫だし……別に、迷子になっていないし」
綾乃「あらあら、そうなの」クス
花子「あっ」カァー
綾乃「誰か探している人がいるの?」
花子「……姉ちゃんを探しているし」
綾乃「そっか。なら私に任せなさい。これでも私は、生徒会の人間なのよ」ビシッ
綾乃「ええ、そうよ」
花子「あ……だったら、櫻子を知っているし?」
綾乃「櫻子さん? ああ、大室さんのことね……ひょっとして、あなた?」
花子「いつもバカな姉がご迷惑をかけているし」ペコ
綾乃「そ、そんなことないわよ」
綾乃(時々プリンを食べちゃうし、色々困らせてくれるけれど……)
綾乃「大室さんの元気な姿は、生徒会の雰囲気を明るくしてくれるわ」
花子「意外……だし」
楓「花子おねえちゃん」
花子「撫子姉ちゃんに、楓!」
綾乃「家族の方ですか?」
撫子「花子、こちらは?」
花子「櫻子と同じ生徒会の人で……名前、聞いていないだし」
綾乃「生徒会副会長の杉浦綾乃と申します」ペコリ
撫子「これはこれはどうもご丁寧に。花子の姉の大室撫子です」ペコリ
楓「えーと、楓は古谷楓って言うのー」
綾乃「古谷って……ひょっとして、古谷向日葵さんの妹さん?」
撫子「ああ、楓はひま子の妹だよ」
綾乃(ひま子? ああ、向日葵さんだからひま子なのね)
綾乃「ふふふ、楓ちゃんは古谷さんのことが大好きなのね」ナデナデ
楓「うん♪ 大好きなの~」ニッコリ
花子「うう、楓ばかりナデナデされて羨ましいし」
撫子「嫉妬か」ニヤニヤ
花子「ち、ちげぇし!」
楓「花子おねえちゃんにも、ナデナデしてあげてほしいのー」
綾乃「ええ、いいわよ。花子ちゃん、いらっしゃい」
花子「……よろしく、お願いするし」
綾乃「わかったわ」ナデナデ
花子「げぇ、櫻子!?」
撫子「よう、櫻子」
櫻子「あ、ねーちゃんも来てたのか? 暇人だな」
撫子「」プチッ
向日葵「このおバカ! 何を言っているんですの!」
楓「あ、おねえちゃん」
向日葵「楓、いらっしゃい。撫子さんと花子ちゃんもいらっしゃい」ニコ
花子「ひま姉、こんにちはだし」
撫子「相変わらず、ひま子はいい子だね。それに比べて……」ハァ
櫻子「な、なんだよ……その残念な子を見るような目は!」
向日葵「……自覚していないですのね」ハァ
櫻子「?」
櫻子「……なんで来たんだっけ?」
向日葵「……おバカにも程がありますわよ」
撫子「こんなんでよく生徒会役員なんかやっていられるな」
花子「櫻子以外が優秀なんだし」
楓「さ、櫻子おねえちゃんにも、いい所はあるの~」アセアセ
櫻子「うう、楓だけが私の味方だよ」ギュウウウウウ
楓「く、苦しいの~」
綾乃(なんだかんだ言っているけど、本当に仲がいいわね)クス
綾乃(ところで、この二人は何で私のところに来たのかしら?)
まり「綾乃おねえちゃんに会えるの?」ワクワク
京子「あー、ごめん。まだ、無理なんだ」
まり「そうなの」シュン
京子(うわ~、あからさまに落ち込んでいるな)
京子「ま、まずはあかりやちなつちゃんのクラスに行くぞ」
まり「う、うん」
まり「おー」
千歳「あら、歳納さんやないか~」
京子「お、千歳に……」
千鶴「」チッ
京子「千鶴~、ちゅっちゅ~♪」
千鶴「歳納なんたら、てめぇーなg……」
まり「……」ジー
京子「…………あれ?」
京子(いつもなら、ここで千鶴の激しいツッコミがくるはずなんだけど……)
千鶴(くっ、さ、流石に小さい子の前で殴るのは……)チラッ
まり「……」キョトン
千鶴(いくら相手が歳納なんたらとはいえ不味いよな)
京子「あ、この子はまりちゃんって言って、結衣の親戚の子だよ」
千歳「あー、ひょっとしてこの子が綾乃ちゃんが言っていた子なんやね」
千歳(そして、今日のメインの子やね)キラ-ン
まり「メガネのおねえちゃんは、綾乃おねえちゃんを知っているの?」
千歳「勿論やで。綾乃ちゃんは私の大切な友達なんやで」
京子「そういえば、千歳」
千歳「どうかしたんか、歳納さん?」
京子「綾乃はまだ忙しいの?」
千歳「うん、そうやな~。さっき一度生徒会室に戻ってきたけど、また直ぐに出て行ってしもうたでぇー」
千鶴「おい、歳納なんたら」グィ
京子「ち、千鶴……今日は積極的だな」テレテレ
千鶴「勘違いするな」
京子「あはは、分かっているよ。それで、なんだ、千鶴?」
千鶴「あ、あの子と杉浦さんと、どんな関係があるんだ?」
京子「まりちゃんと綾乃の関係か?」
千鶴「……」コクン
京子「えーと、それは……」
まり「綾乃おねえちゃん、大スキ~」ニパァ
千歳「綾乃ちゃんとまりちゃんか……………それはそれでありやで!」ポタポタ
まり「お、おねえちゃん。鼻血がでているよ!」アセアセ
京子「て、ティッシュ、ティッシュ!」
千鶴「姉さん、はい」
千歳「ありがとうな、千鶴」フキフキ
まり「おねえちゃん、大丈夫?」
千歳「まりちゃんも心配してくれて、ありがとうな~」
千鶴「あ、いつものことだから気にしないでね、まりちゃん」
まり「う、うん……」
まり(鼻血を出すことが、いつものこと?)
千鶴(ちょっと困った表情もかわいいな~)ポー
千歳「なんや、歳納さん」
京子「ひょっとして、千鶴は……いや、なんでもないや」
千歳「ん~、多分歳納さんが思っていること、間違いじゃないと思うで」
千鶴「ばいばい」
千歳「ほな、また後でな~」
京子「それじゃー、あかりたちのメイド喫茶に入るぞ、まりちゃん!」
まり「おー」
あかり「お、お帰りなさいませ、お、おじょうさま///」
ちなつ「もう、あかりちゃんってば、そんなに照れなくてもいいのに」
あかり「え?」
ちなつ「だって、京子先輩とまりちゃんだよ」クス
あかり「え、えええええええ!?」
京子「あかり。お出迎えご苦労! って、全く気付いていなかったのかよ」
ちなつ「さっきからずっと照れっぱなしなんですよ」クス
京子「まぁ、あかりらしいといえば、あかりらしいんだけど」クス
ちなつ「そうですね」
あかり「京子ちゃん! ちなつちゃん!」プンプン
まり「なぁに?」
ちなつ「私やあかりちゃんのメイド服姿……似合っているかな?」
まり「えへへ、似合っている」
ちなつ「うふふ、ありがとう」
あかり「ほ、本当? 嬉しいな~」パァー
京子「あかりはかわいいんだし、もっと自信を持ってもいいと思うぞ」
あかり「き、京子ちゃん?」
ちなつ「京子先輩……いたんですね」
京子「ひどっ!」
ちなつ「ふふふ、冗談ですよ、京子先輩」
京子「そ、そうだよ。私があかりみたいに影が薄いなんて有り得ないよな」
あかり「ひ、ひどいよ、京子ちゃん!!」
京子「ははは、冗談だよ、あかり。でも、メイド服が似合っているのは本当だぞ」
あかり「京子ちゃん///」カーーー
ちなつ「どうしたの、まりちゃん?」
まり「京子おねえちゃんはツンデレ?」
ちなつ「言われてみれば、そうかも」
ちなつ(それにしても、まりちゃんはどこでこんな言葉を知ったんだろう)
まり「うーんと、ミラクるんの同人誌でよく出てくる」
ちなつ「……同人誌?」
まり「うん」
京子「ふぎゃん!」
あかり「ち、ちなつちゃん。ぼ、暴力はよくないよぉ」オロオロ
ちなつ「まりちゃんに同人誌を見せるなんて、まだ早いですよ」
京子「??」
あかり「あわあわ」
まり「……早く席に着きたいな」ボソ
あかね「あ~、メイド服姿でおろおろするあかりもかわいいわ」ウットリ
ともこ(赤座さんとデート♪ 赤座さんとデート♪)
まり「うん」コクン
まり「何処に連れて行ってくれるの?」
ちなつ「勿論、結衣先輩のクラスよ!」
まり「おお、おねーちゃんのクラス」ワクワク
ちなつ「それに、まりちゃんが会いたがっている杉浦先輩のクラスでもあるんだー」
まり「おお」キラキラワクワク
ちなつ(結衣先輩の時より、目を輝かせているのが納得いかないけど)
ちなつ「さ、行きましょう」
まり「うにぃ~」
綾乃「気のせい……みたいね。それにしても、今日はてんてこ舞いだわ」
まり「はやく、はやく」
ちなつ「はいはい」
ガラガラ
結衣「い、いらっしゃいませ」
ちなつ「!?」
結衣「ち、ちなつちゃん?」アセアセ
まり「わ~、おねーちゃんのパンダさんかわいいよ~」
結衣「あ、ありがとう、まりちゃん」テレッ
まり「えへへ」
ちなつ「はっ! 結衣先輩、素敵です~~」
結衣「ち、ちなつちゃんもあ、ありがとう」テレ
京子「結衣はさっきから照れまくりだな」ニヤニヤ
結衣「殴るぞ」ボコ
京子「って、もう殴っているぞ、結衣」
京子「トメィトゥ」ドヤッ
まり「……」
結衣「うん、こういう反応が当然だよな」
ちなつ「それにしても、どうして京子先輩だけ野菜なんでしょうね」
京子「それは京子ちゃんが真の主人公だからさ!」
ちなつ「意味が全くわかりません」イラ
結衣「」イラ
まり「あかりおねえちゃんが主人公じゃないの?」
京子「うっ!」
ちなつ「流石の京子先輩も、子供の純真な眼差しには弱いんですね」クス
結衣「そうみたいだな」クス
まり「!?」
ナ、ナンダ、イマノバクハツハ!
ちなつ「……爆発って」タラー
ドウヤラ、リカシツデバクハツガアッタミタイダゾ
結衣「……理科室って」タラー
マタ、ニシガキセンセイガヤッタミタイヨ゙
京子「やっぱり、西垣ちゃんかよ!!」
綾乃「またですか、西垣先生!」
西垣「おお、杉浦か」
綾乃「な・に・が、『おお、杉浦か』ですか!」
西垣「怒るな、杉浦」
綾乃「怒らせるようなことをしているのは、どこの誰ですか!」
西垣「だが実験に失敗はつきものだ」ドヤ
綾乃「だからって、この忙しい時に、実験をして爆発を起こさないでください!!」
西垣「だが断る!」
綾乃「って、そんなに力強く断言しないでください」グッタリ
まり「おねーちゃん、着替えちゃったの?」
結衣「う、うん」
まり「おねーちゃんのパンダさん、とってもかわいかったもん」ニッコリ
結衣「まりちゃんも、ちなつちゃんと同じようなことを言うんだね」
まり「そうなの?」
結衣「まりちゃん、そんなことよりも」
まり(あ、おねーちゃん、話を逸らした)
結衣「お待ちかねの綾乃の所に行こうか」ニコ
まり「わぁーい、綾乃おねえちゃんに会える」ニコニコ
結衣「うん。綾乃はいつもここでみんなのために頑張っているんだよ」
まり「うん」ギュ
結衣(まりちゃんの手がすごく汗ばんでいる)
結衣「ノックするけど、心の準備はいい?」
まり「……」コクン
コンコン
結衣「失礼します」
まり「し、しちゅれいしまちゅ」
結衣(あ、噛んだ。カワイイな♪)
まり(は、恥ずかしい)マッカカ
結衣「あ、会長。こんにちは」
まり「こ、こんにちは」
りせ「……」ニコ
まり「ね、おねーちゃん? なんであの人喋らないの?」ヒソヒソ
結衣「喋れないじゃなくて、声が小さいだけなんだよ、まりちゃん」ヒソヒソ
りせ「……?」
結衣「ところで、会長お一人だけですか?」
りせ「……」コクン
まり「あ、綾乃おねーちゃん……いないの?」
りせ「……、……」フゥ
結衣「あ……ひょっとして、さっきの爆発の所為?」
りせ「……」コクン
結衣「あ、まりちゃん……」
結衣(綾乃に会うことを、よっぽど楽しみにしているんだな)
りせ「……」ナデナデ
まり「なでなでしてくれて、ありがと~」ニコ
りせ「///」キュン
結衣(……ひょっとして、会長も堕ちたたのか?)
りせ「……」ナデナデ
結衣「きっともう直ぐ戻ってくるはずだ」
まり「……本当?」
りせ「……」ニッコリ
結衣「会長も頷いているし、ここで、綾乃を待っていようよ。まりちゃん」ニッコリ
まり「うん」ニッコリ
綾乃「ありがとう、千歳」
千鶴「杉浦さん、お疲れ様でした」
綾乃「千鶴さんもありがとう」ニコ
千歳「でも、綾乃ちゃんは今日は働きすぎやで」
千鶴「姉さんの言うとおり。杉浦さんも少しは文化祭を楽しむべき」
綾乃「う、でも仕方ないでしょ。これが副会長としての役目なんだから」
千歳「それはそれとしても、綾乃ちゃんは働きすぎなのは確かなことや」
綾乃「で、でも」
千歳「綾乃ちゃんが準備から色々と頑張ってきたのは、みんな知っとる」
千鶴「だから、杉浦さんが休んでも文句を言う人はいません!」
綾乃「ありがとう二人とも。でも、まだまだ余裕ありま温泉y……」グラリ
千鶴「す、杉浦さん!?」
綾乃「だ、大丈夫よ。ちょっと、眩暈がしただけ――」
千歳「全然大丈夫じゃないやで、綾乃ちゃん!」
千鶴「姉さんの言うとおりです。休む時はしっかりと休むべきです」
綾乃「千歳、千鶴さん……そうね。貴女たちの言うとおりね」クス
綾乃「生徒会室で少し休ませてもらうわ。だから、後はお願いね」ニッコリ
千歳「任せとき」
千歳「ふふふ、それに綾乃ちゃんには待ち人がおるしな~」
綾乃「待ち人?」
千鶴(待ち人って、さっきのあの可愛い女の子のことなのかな?)チクッ
千歳「それは行ってからのお楽しみやで」
綾乃「う、うん」
綾乃(……変な千歳ね? でも、その厚意はありがたく受け取るわ)
結衣「誰からのメールだろう」
結衣「……」
まり「おねーちゃん?」
結衣「会長、ちょっといいですか」
りせ「……」
結衣「カクカクシカジカということで協力お願いできますか」ヒソヒソ
りせ「……」コクン
まり「おねーちゃん、どこか行くの?」
結衣「うん。ちょっと会長と一緒に行かないといけない用事が出来たんだ」
結衣(うう、下手な言い訳だよな。これって……)
まり「そうなの?」
まり「……うん」
結衣「まりちゃん、ごめんね」
りせ「……」ナデナデ
結衣「本当にすぐに戻ってくるからね」
まり「うん。わかった~」
ガラガラ
まり「一人になっちゃった」
まり「おねーちゃんたち……早く帰ってこないかな~」
まり「ひま……うにぃ~」
まり「おねーちゃん?」
綾乃「会長、ただいま戻りm……え!?」
まり「あ、綾乃おねえちゃ~~ん」パタパタ
綾乃「え、え、え!?」
綾乃(ななななな何で、まりちゃんがここにいるの!?)
まり「おねえちゃんに会いたかったもん」ダキィ
綾乃「!?」
まり「おねえちゃんは……まりに会えて、嬉しくないの?」
綾乃「ううん。そんなことある訳がナイ・ナイ・ナイアガラよ!」
まり「ほんとう?」
綾乃「勿論よ。私もまりちゃんに会いたかったわ」ニコ
まり「えへへ」ニコ
綾乃(あ、まりちゃんの笑顔でさっきまでの疲れが吹っ飛んでいくわ)
まり「かいちょう?」
綾乃「ああ、えーと、黒髪で小柄で大人しそうな人よ」
まり「……おねーちゃんと一緒に出かけた~」
綾乃「船見さんと?」
まり「うん」
綾乃(何か緊急の用件が発生したのかしら?)
まり「おねえちゃん」ギュ
綾乃「ところで、まりちゃんはどうしてここに?」
まり「綾乃おねえちゃんに会いにきた~」ニコ
綾乃「うふふ、それは光栄ね」ニコ
まり「おねーちゃんはそうするつもりだったけど、京子おねえちゃんがさぷらいずって言っていたー」
綾乃「歳納京子が?」
綾乃(そうなると、船見さんもこれに噛んでいると考えられるわ)
綾乃(それにさっきの千歳の言動からすると、千歳もグルであると考えるのが妥当ね)
まり「ねぇねぇ、綾乃おねえちゃん」
綾乃「なぁに?」
まり「綾乃おねえちゃんに絵本を読んでもらいた~い」
綾乃「絵本ね、いいわよ。でも、この部屋にあったかしら?」
綾乃「あら? 誰かしら」ピッ
綾乃「……歳納京子から?」
綾乃「なになに」
京子『困っている綾乃にプレゼントだよ~。会長ちゃんの机の横にある紙袋を進呈!』
綾乃「紙袋……これのことかしら?」ガサゴソ
まり「おねえちゃん、何が入っているの?」
綾乃「さぁ……あら、これは!」
まり「あ、絵本だぁ」
綾乃(歳納京子はここまで見通して、これを準備してくれたのかしら? だとしたら――)
まり「絵本以外にも、何か入っているよ。おねえちゃん」
綾乃「あら、本当だわ。こ、これは……」
綾乃「そ、そそそそんなことないわよ///」カァーー
まり「まりもおねえちゃんみたいに大きくなるのかな~」
綾乃「えーと、まだ、まりちゃんは心配するような歳じゃないわよ」アセアセ
まり「そうなの?」
綾乃「ええ、今のまりちゃんは、私がまりちゃんのくらいの年頃と全く変わらないわよ」アセ
まり「将来有望?」
綾乃「えーと……」
綾乃(ど、どう答えればいいのよ!?)
綾乃(まりちゃんは、船見さんの親戚の子よね。そうなると、船見さんみたくなるのかしら)
綾乃(船見さんって、私よりスタイル……いいわよね)ジー
まり「おねえちゃん。ジッと見られると恥ずかしい///」
綾乃「ご、ごめんなさい」アセアセ
綾乃(まだ、まりちゃんは子供よ。私は子供相手に何を考えているのよ!?)
綾乃(で、でも、まりちゃんも船見さんみたいになったら……)ズーーン
まり(お、おねえちゃんが凹んでいる!?)
綾乃「と、取り合えずは会長や船見さんが戻ってくるまでに着替え終わりましょう」
まり「は~い」
綾乃「あ、ありがとう///」
まり「おねえちゃん、おねえちゃん。まりのもかわいい?」
綾乃「え、ええ……か、可愛いわよ」
まり「うにぃ~♪」ニコニコ
綾乃(本当に幸せそうな顔をしているわね)
まり「うにになれる夢が叶った~。うにぃ~♪」
綾乃「よ、よかったわね。夢が叶って……」
綾乃(しかし、うにの軍艦巻きの着ぐるみパジャマで喜ぶまりちゃんって、ちょっと変わっているわ)
まり「うにぃ~♪」
綾乃「さぁ、まりちゃん。こっちに来て」ポンポン
まり「は~い」トテトテトン
綾乃「え!?」
まり「えへへ、おねーちゃんのおひざの上でいつも絵本を読んでもらっているの~」
綾乃「そうなの?」
まり「うん。だから、おねえちゃんのおひざの上で読んでもらいたいな~」ウワメヅカイ
綾乃(そ、その上目づかいは反則よ! 可愛すぎて、罰金罰金バッキンガムよ!)
まり「おねえちゃん……ダメ?」
綾乃「ふふふ、いいわよ」ニッコリ
まり「わ~~い♪」
綾乃「それで、まりちゃんはどの絵本を読みたいの?」
まり「えーと……これ~」
綾乃「分かったわ。それじゃ、コホン。むかーし、むかし――」
…………
………
……
…
まり「……」スヤスヤ
綾乃「あら。寝ちゃったのね」
まり「」スヤスヤ
綾乃「ふふふ、気持ちよさそうに寝ているわね」クス
綾乃「ちょっとこの角度から、まりちゃんの寝顔が拝見できないのが残念ね」
まり「おねぇちゃん……………だ~いすき~」ムニャムニャ
綾乃「私もまりちゃんのこと大好きよ」ニコ
まり「ふにゅ~い」
綾乃「何だか、まりちゃんの幸せそうな寝息を聞いていたら……」ウト
綾乃「私も……なんだか、眠く……なって……」ウトウト
綾乃「……」スヤスヤ
千歳「綾乃ちゃんが幸せそうに寝ておるな~」
りせ「……」ホッ
西垣「杉浦は働きすぎだから、丁度良かったな」
あかり「まりちゃんのうにパジャマかわいいね~」
ちなつ「でも、よくまりちゃんサイズのがありましたね」
京子「私のお手製だぞ」ドヤァ
千鶴「おまえは無駄にスペックが高いな」
櫻子「なぁ、なんで生徒会室に入らないんだ?」
向日葵「櫻子……少しは空気を読みなさい」
結衣「取り合えずは、作戦成功かな」
綾乃「まりちゃん、文化祭楽しかった?」
まり「うにぃ~♪」
おしまい
綾まりは、これでネタ的には(今の所)最後です。
今度はまりちゃんを誰と絡まそうかな。
うにかわいいように
できれば楓ちゃんとの絡みをお願いしたいうに
楓ちゃんとの絡みか。
ちょっと考えてみます。
うに~
Entry ⇒ 2012.11.19 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「あかりが生徒会長だと!」
京子「あかりが生徒会長だと!」
あかり「わ~い、祝え、祝え!」
ちなつ「まさか、あのあかりちゃんがね~」
京子「いやー、推薦した私もビックリだよ」
結衣「おいコラ!」
ちなつ「きっとあかりちゃんが当選したのは、公約の所為だよね」
あかり「うん。あかりの公約は『>>6』だよぉ」
ちなつ「……そういえば、七森中って女子校だったんですね」
京子「そもそも、この世界に男っているのか?」
結衣「さぁ?」
あかり「でも、あかりたちのお父さんはいると思うんだよぉ」
ちなつ「まぁ、どうでもいいですけど」
結衣「どうでもいいんだ」
京子「しかし、この『共学化』で>>12を圧倒する票数をあかりは得たんだよな」
結衣「ああ。まさか、綾乃に圧勝するとはな」
ちなつ「杉浦先輩は少し凹んでいましたね」
結衣「ああ。だけど、今じゃすごく元気になったよな、京子」
京子「に、にらむなよ、結衣」
結衣「べ、別ににらんでなんかいない!」
あかり「……生徒会長になっても、あかりの存在感は薄いのかな~」
あかり「まずは、公約を果たすよぉ」
あかり「あかりもお姉ちゃんと一緒で嬉しいよぉ」
撫子「はぁ」
花子「はぁ」
櫻子「く、二人とも私を見ながら溜息を吐くな!」
楓「おねえちゃんと一緒で嬉しいの~」
向日葵「私もですわ、楓」
ともこ「赤座さんだけじゃなく、ちなつとも一緒に学生生活ができるなんて」ウルウル
ちなつ「共学ってこういう意味だったんだね、あかりちゃん」クス
結衣「そういえば、役員は決めたのか、あかり?」
あかり「あ、まだだったよぉ」
あかり「えーと、副会長は>>21、会計は>>23、書記は>>25、あと平役員に>>27を任命するんだよぉ」
ちなつ「あかりちゃん……私達のこと嫌いなの?」
あかり「そんなことないよ、ちなつちゃん!」
京子「でも、ちなつちゃんの言うとおりだぞ、あかり」
結衣「よせよ、京子」
京子「どうして、私達を、ごらく部を生徒会役員のメンバーに入れてくれないんだよ」
あかり「それはね……>>33だからなんだよぉ」
結衣「え!?」
京子「あ、あかり……」
ちなつ「あかりちゃん……今の言葉『お世話係』って、本心なの?」
あかり「えーとえーと」
あかり(言い方を間違えちゃったよぉ)アセアセ
ちなつ「何を慌てているの、あかりちゃん?」
あかり「えーとね、きっとあかりは生徒会でたくさん大変なことをしなくちゃいけないと思うんだぁ」
結衣「まぁ、そうだろうな」
ちなつ「だったら、普通の言い方で言ってよね、あかりちゃん!」
あかり「ご、ごめん。ちなつちゃん」シュン
結衣「しかし、あかりからいきなり『お世話係』って言葉が出た時はビックリしたぞ」
あかり「ごめんね~、結衣ちゃん」
京子「しかし、お世話係か……まぁ、今も半分似たようなことをしているかもな」ニシシ
あかり「き、京子ちゃん!」
京子「でも、否定できないんだろ、あかり」
あかり「……うん」
あかり(だからこそ、京子ちゃんや結衣ちゃんに恩返しをするために生徒会長頑張るよぉ)
りせ「……」
西垣「これで松本から赤座新会長への引継ぎは終了した」
りせ「……」
西垣「色々と大変だろうけど、赤座ならやれると松本は言っている」
あかり「ありがとうございます、松本先輩」ニコ
りせ「……」
西垣「松本は、生徒会長とは>>44であるべきだと言っている」
あかり「え!?」
りせ「……!」
西垣「なぁ、赤座……全裸は恥ずかしいか?」
あかり「そ、それは……」
あかり(あ、当たり前だよ。人前で裸になるんて恥ずかしすぎるよぉ)
あかり(あ、あれ……でも、松本先輩は全裸じゃなかったような……)チラッ
りせ「///」
あかり(なんでそこで赤くなるのぉ!?)
あかり「ふ、ふぇ」
西垣「冗談ってことさ」
りせ「……」ナデナデ
あかり「松本先輩?」
西垣「松本が言いたいことは、『ありのままの自分でいろ』ということさ」
あかり「ありのまま?」
西垣「ああ、生徒会長だからといって、特段気負う必要もない」
西垣「いつもの赤座でいろということさ」
あかり「あ」
りせ「……」ニッコリ
あかり「はい、頑張ります!」
あかね(副会長)「ふふ、輝いているわよ、あかり」パチパチ
まり(会計)「うにぃ~」パチパチ
櫻子(書記)「おお、あかりちゃんがかっこいい!」
めり「あかりちゃん、私も頑張るよ」
あかり「それじゃー、まず新生生徒会の最初の議題は、>>59だよ」
あかね「あらあら、掃除をサボっているような悪い子がいるの?」
あかり「うん。残念なことにいるんだよぉ」
櫻子「わ、私はサボっていないぞ」
まり「櫻子おねえちゃんは、掃除をサボっているの?」
櫻子「だから、サボっていねーし」
めり「櫻子ちゃんの場合は、向日葵ちゃんと張り合うから、色々と面倒くさいんだけどね」
あかね「ふーん。それはそれとして、掃除をサボるような子には罰が必要ね」
あかり「お姉ちゃん、何かいい案があるの?」
あかね「>>66よ」
あかり「お、お姉ちゃん!?」
まり「ぜんらって、なに?」
めり「えーと、まりちゃんにはちょっとまだ早いよ」
まり「そうなの」
めり「う、うん」
櫻子「……そ、それは私に対するあてつけか」
あかり「さ、櫻子ちゃん!?」
櫻子「向日葵や船見先輩みたいにスタイルがいい人間はいいさ」
櫻子「だが、私やあかりちゃん、ちなつちゃんみたいな人間には絶望しろと言うのか!」
あかね「大室さん、最後まで話を聞きなさい」ニコ
櫻子「は、はい!」
あかね「別にいきなり全裸でやらせはしないわよ」
あかり「そうなの?」
あかね「ええ、少しずつ制服を脱いでいくのよ。ワンピース、靴下といった具合にね」
櫻子「なるほど!」
あかり「え、それで納得しちゃうの、櫻子ちゃん!?」
めり「向日葵ちゃんに適用しようとしているんだろうけど、無理だと思うな~」ボソ
あかり「そ、それじゃー、お姉、じゃなくて副会長の意見に賛成の方は挙手するんだよぉ」
>>76のコンマ秒数が偶数なら成立、奇数なら不成立
パチパチパチパチパチ
あかり「それじゃー、次の議題は何かあるかなぁ?」
櫻子「>>84」
あかり「え!?」
めり「さ、櫻子ちゃん」アセアセ
あかり「どうして、どうしてごらく部を廃止しなければならないの、櫻子ちゃん!」グス
あかね「あかり……」
まり「おねえちゃん、泣いちゃダメだよ~」
あかり「あ、うん。ありがとう、まりちゃん」
あかり(ごらく部はあかりの大切な帰る場所なんだよぉ。だから、絶対に守ってみせるよ!)
あかり「うん、分かったよぉ」
櫻子「おう」
あかね「あと、あまりにも巫山戯た意見だった場合は、先に成立した罰則を与えるわよ」ニコ
櫻子「先に成立した罰則って?」
めり「櫻子ちゃん……もう忘れちゃったの?」
櫻子「い、いや覚えているぞ。めりちゃん」アセアセ
あかね「それでは、大室さんどうぞ」
櫻子「えーと、ごらく部って>>96じゃん」
あかり「……」
あかね「……」
めり(でも、それってごらく部と関係ないんじゃないような気がするんだけど)
まり「おねーちゃんって、ろりこんなの?」
あかり「え、違うよ。結衣ちゃんはロリコンじゃないよぉ」
あかり(ロリコンって、何だろう?)
あかね「あかりは、そんなこと知らなくてもいいのよ」ニコ
あかり「う、うん」
あかり「そ、そうだよぉ~。結衣ちゃんがロリコンだという証拠はあるの?」
櫻子「そ、それは……」
>>106「ここにある!」
あかり「えーと……誰だっけ?」
櫻子「おお、花子の同級生の……誰だっけ?」
まり「あ、みさきちゃんだー」
あかり「まりちゃん、知っているの?」
まり「うん。みさきちって呼ばれている」
櫻子「おお、そうだ。花子の友達のみさきちだっけ」テヘ
みさき「うう……みさきちって呼ぶなー」
みさき「……はい」
あかね「それは、みんなの前で話せる?」
みさき「」コクン
あかね「分かったわ。発言を許可します」
みさき「みさきを……部屋に連れ込んだ」
あかり「ゆ、結衣ちゃん……」
あかね「それで?」
みさき「……一緒にゲームをした」
まり「いつもおねーちゃんと何が違うの?」
みさき「……こ、しながら、ゲームをした」
櫻子「みさきち、聴こえないぞー」ブーブー
みさき「だっこ、しながらゲームをしたんだ!」
めり「……それって、ロリコンなのかな? 充分、微笑ましい気がするけど」
櫻子「え、十分ロリコンだろ!」
あかり「うーん。でも、たまにあかりもだっこというか、結衣ちゃんにぎゅーと抱きしめながらゲームするよ~」
あかね「」ピシ
あかね(あとで、結衣ちゃんからじっくりと話を聴くこととしましょう)
あかり「それじゃー、結衣ちゃんがロリコンだと思うなら、手を挙げて」
>>115のコンマ秒数が偶数のなら結衣=ロリコン、奇数なら結衣≠ロリコン
櫻子「これで、ごらく部は廃止だぁ!」
めり「さ、櫻子ちゃん、ちょっと」
まり「おねーちゃん、ろりこんなの?」
みさき「そうよ。だから、まりも気を付けなさい」
まり「う、うん」
あかね「あかり……大丈夫?」
あかり「うん。大丈夫だよ、お姉ちゃん」
あかね「そう? 無理をしないでね」
あかね(く、こんなにまで、あかりに大切に想われている結衣ちゃんが羨ましいわ!)
あかり「……次に意見がある人は挙手をお願いするんだよ」
めり「はい」
あかり「めりちゃん、どうぞ」
めり「>>123についてです」
あかり「め、めりちゃんまで!?」
櫻子「あ、そうか……ごらく部が廃止になれば、あの部屋は生徒会のものだよな!」
めり「学校のものだよ、櫻子ちゃん!」
あかり「うう……あかりが生徒会長になったのがいけないのかな」ショボーン
まり「おねえちゃん、うに食べる?」
あかり「ありがとう、まりちゃん」モグモグ
まり「うにぃ~♪」モグモグ
あかね(あかりが傍目から見てもすっかりしょげこんでいるわ)
あかね(ここは私が人肌脱いで、あかりのために>>132をしましょう!)
あかね「ちょっと、みんないいかしら?」
あかり「お姉ちゃん?」
あかね「これから、あかりの解体ショーをするわよ」ニコ
あかり「え!?」
櫻子・めり「!?」
まり「買いたいショー?」キョトン
まり「まりは、あかりおねえちゃんを100円で買いたいもん」
あかね「へ!?」
あかね「……ええ」
櫻子「おお、ビックリしたし。てっきり『解体』とか思ったぞ」
あかり「もう櫻子ちゃんったらー。お姉ちゃんがそんな非道いことする訳ないよね」ニコッ
あかね「」ゾクッ
あかね「ええ、勿論よ」アセアセ
あかね(さすが、私の妹ね。この私を一瞬でも怯ませるとは)
櫻子「それじゃー、全校生徒の前で、あかりちゃんのオークションを実施しよう!」
櫻子「いやー、個人的にあかりちゃんっていくらで買えるのか知りたいなーと思って」
めり「あ、確かに気になるかも」
まり「まりも~」
あかり「うう、純粋なまりちゃんまでこんな事を言っているよぉ。お姉ちゃん、何とかしてよぉ~」
あかね「……あかり」
あかり「お姉ちゃん?」
あかね「あかりのオークション開催よ!!」
西垣「さあ、これから赤座生徒会長のオークションを実施するぞ」
西垣「参加資格は、本校に所属している生徒のみ。ぶっちゃけ、『ゆるゆり』に登場するキャラだな」
西垣「なお、落札した者は、赤座生徒会長を一週間自由に出来る権利をプレゼントだ」
西垣「さぁ、オークションスタートだ」
>>140~>>145 の安価。
コンマ秒数が一番大きいキャラが落札者です。
西垣「この人だ。赤座あかね副生徒会長だぁ!!!!!」
あかね「ふふふ、当然よ」ニコ
結衣「うう、あかりをぎゅっと抱きしめながらナモクエしたかったなー」
ちなつ「うう、折角あかりちゃんと一杯キスの練習ができるとチャンスだったのに」
楓「おねえちゃんがもう一人欲しかったけど、残念なの~」
りせ「…………」ショボン
西垣「残念だったな、松本」
あかね「そんなことないわ、あかり」
あかり「お姉ちゃん?」
あかね「みんなあかりのことが好きなのよ」
あかり「そう……なのかな?」
あかね「みんな照れ屋さんだから、こんな風にしかあかりへの愛を注げないのよ」
あかね「だって、嫌いな子をわざわざオークションで落とす子なんていないわよ」
あかり「本当なの、お姉ちゃん?」
あかね「ええ、そうよ」
あかね(だけど、まだまだあかりへの愛が足りないわね)
あかね「当たり前でしょ、この私の可愛い可愛い妹なんだから♪」ニッコリ
あかり「うう、可愛いって恥ずかしいよ~、お姉ちゃん///」
あかね「だから、あかりも安心して生徒会長を務めなさい。ちゃんと私がサポートしてあげるからね」
あかり「うん」
オッワリ~ン
最後の安価はあまりにも流石すぎて、笑ってしまいました。
また、SS安価をやろうと思っているので、その際はよろしくお願いします。
Entry ⇒ 2012.11.13 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「千歳って好きな人いるの?」キリッ
千歳「お邪魔します~」
結衣「いらっしゃい」
千歳「あれ?船見さん一人?珍しいな~」
結衣「千歳こそ一人で来るなんて珍しいじゃないか」
千歳「綾乃ちゃん探しとるんよ~」
結衣「綾乃?今日は来てないみたいだけど……」
千歳「ほんま?じゃあ他探してみるわ~」
結衣「あっ……ち千歳ちょっと待って……」
結衣「あ……えっとー」
千歳「?」
結衣「せっかく来たんだしお茶でも飲んでいかないか?」
千歳「ええなぁ~」
結衣「!」
千歳「でも綾乃ちゃん探さなあかんしな~」
結衣「そ、そうだよな……」シュン
千歳「あ、でもそんな急ぎやないしせっかくやから貰おかな」
結衣「そ、そうか!じゃあ準備するから座ってて」
―――京子『結衣って寂しがり屋なんだよー意外で可愛いだろ』―――
千歳(って歳納さん言っとったなぁ)クスッ
あるとおもいます!
千歳「ありがと~な」
結衣「いっつもはちなつちゃんが入れてくれててね……」
千歳「このお茶美味しいわ~」
結衣「そ、そうか!よかった」ホッ
結衣「そうなんだよ私より先に教室でたんだけどな」
千歳「そういや綾乃ちゃんも今日はいそいっどたな……はっ!」
千歳(二人とも先に出たのにどちらもいないということは……)
千歳「あかーーん」ブハッ
結衣「!?」
結衣「はは……いいよ」
千歳「船見さんはよくティッシュくれたりほんま頼りになるわ~」
結衣「そんなティッシュくらいで大げさだよ」
結衣「……それに私よりこういうこと気が利くのはあかりだしね」
千歳「赤座さんもよく気づいてくれるわ」
結衣「私は特になんにもないよ」
結衣「ちなつちゃんみたいに可愛くないし京子みたいに周りを楽しませることもできないし……」
結衣「あ……ごめん」
千歳「なんか悩みでもあるん?うちでよければ相談のるで~」
結衣「ありがとう千歳は優しいな」
結衣「……周りを見たり一人になったときすごく不安になることがあるんだ」
結衣「みんなに比べて私ってなんにもないなーって……ははくだらないことでしょ?」
千歳「そんなことあらへんよ」
千歳「それに船見さん十分凄いやないの」
結衣「頼りにされてるかな……」
千歳「船見さんがおらんとごらく部大変なことになっとるで」フフフ
結衣「京子が暴走しそうだ」
千歳「なんもあらへん人を誰も頼りにせーへんよみんな船見さんの良さを知っとるから頼りにするんよ」
結衣「うぅ照れるな……」
千歳「さっきみたいにここにおらへん人のことを褒めるのも信頼できるわ~」
結衣「千歳も私のこと褒めてくれるだろ」
千歳「船見さんの前でかっこつけとるだけかもしれへんで~」フフフ
結衣「千歳……」クスッ
千歳「あははええよ~」
結衣「……」
結衣「あのさ、千歳は悩みとかないの?」
千歳「んー今は特にないかなぁ」
結衣「本当にない?私の悩みも答えてくれたんだし私でよければ力になるよ」
結衣「って私が勝手に言い出しただけなんだけどね……」ハハハ
千歳「せやな~……あっ鼻血が出すぎることとか!なんて」フフフ
結衣「ふふどんな悩みでも力になるよ」
千歳「もちろん!」グッ
結衣「はは……」
千歳「こればっかりはどうしようもないわ~」
結衣「その、例えば千歳がさ……二人の事を気にしない様にしたらっていうか……えっと」
千歳「?」
結衣「だから……ち千歳が誰か好きになれば京子たちの事も目がいかなくなるんじゃないかなー」
結衣「ってなに言ってるんだろ私は……」
千歳「あははビックリしたで」
結衣「……」
結衣「……そそそれでち千歳は、その……す好きな人っていない……の?」カァァァァァ
千歳「えっ」
結衣「……」
結衣(聞くんじゃなかたぁぁっぁあぁ)ズーン
千歳「……おらへんよ」フフフ
結衣「えっほ本当?」
千歳「ほんまやで~うちは……うん」
結衣「……」
結衣「綾乃のことはどう思ってるの……?」
千歳「綾乃ちゃんは純粋に可愛いって思っとるだけやで~」
結衣「……千歳がさっき私に対して『よく周り見ていろんなこと気づく』って言ってくれただろ?」
結衣「自分じゃ無意識だったけど今ちょっとわかった気がするよ……千歳の表情変わったことに気付いたから」
千歳「……勘違いじゃあらへんよ」
結衣「え?」
千歳「表情に出してないつもりやったのにな~さすが船見さんや!」
結衣「それじゃやっぱり綾乃のこと……?」
千歳「う~んせやな~」
結衣「そうなんだ……」
千歳「あっでも好きというか好きだったかな~」
結衣「好きだった……?」
千歳「んーその~」
結衣「千歳……聞くよ」
千歳「人見知りでなー変わったギャグ言うし」クスッ
結衣「面白いよな」クスッ
千歳「そん時は凄い好きやったわー」
千歳「でもある時な綾乃ちゃん誰が好きかわかったんや」
結衣「京子か……」
千歳「せや、でも不思議と悲しい気持ちとかにならへんかった」
千歳「歳納さんのこと妬んだりもせーへんかって」
千歳「そんな綾乃ちゃん見っとたらな、うちもなんだか幸せな気持ちになってん」
結衣「千歳……」
千歳「綾乃ちゃんの幸せはうちの幸せや」フフフ
千歳「それにうちなんかより綾乃ちゃんは歳納さんとがお似合いや!強がりとかじゃあらへんよ?本心で思っとるんや」
千歳「その証拠に二人のこと考えると鼻血が」
結衣「千歳は強いね……私は好きな人が別の人好きだったら応援なんてできないよ」
千歳「綾乃ちゃんの幸せがうちの幸せって言っときがら結局うちも自分の気持ちがわからんかもなぁ」フフフ
結衣「自分の気持ちって自分でも分からない時あるよね」
千歳「ほんまやね~でもうちはこれからも綾乃ちゃんと歳納さんを応援するで!そして妄想も!」
結衣「はは千歳らしいや」
千歳「あははほんま~?」
結衣「うん!って結局千歳の鼻血解決してないな」
千歳「ええんようちはこれで」
千歳「?」
結衣「千歳が綾乃に対する気持ちもわかったんだ」
結衣「それを聞いた上でこんなこと言うのも……うん駄目かもしれないけど……」
千歳「どうしたん?」
結衣「その……だな、えっとごめん!私は千歳のことが好きなんだ!」カァァァ
千歳「え」
千歳「ええええ~」
結衣「いつか伝えなきゃって思ってたんだ……ん?千歳?千歳!?」
千歳「はっ」
千歳「うち大変や!今だいぶ照れてしまっとる……」カァァァァ
結衣「ご、ごめんな急に私が言うなんて驚くよな……」
千歳「うん正直船見さんがうちのこと、す好きなんて」テレテレ
結衣「私はずっと千歳のこと見てたんだけど……」
結衣「そりゃ話すときは大体綾乃か京子がいるからさ……」
千歳「そいやよくティッシュくれたり保健室連れっててくれるもんな~改めてありがとな~」
結衣「最初は心配して見てたんだけどいつしかこれで千歳と繋がりができるなーって」
千歳「てっきりツッコミ役やからかと思ったわ~」
結衣「ツッコミ役!?」ガーン
千歳「……船見さん、たしかに今すぐは答えられへんわごめんな」
結衣「ううんいいんだ!私が勝手に言い出したことだし」
千歳「でもなうち今まで以上に船見さんと仲良うしたいと思っとるわ~」
結衣「!」
千歳「船見さん見とるとドキドキするわ~」
結衣「えっそれって……」カァァァ
千歳「照れ顔も可愛いな~」クスッ
結衣「か、からかうなよ!」テレテレ
千歳「なに~?」
結衣「な名前で呼んでくれないかなーって」
千歳「せやねいつまでも船見さんなんて呼べんくなるかもしれへんしね結衣ちゃん」
結衣「!」
結衣「あ、あははは(照れてしまう)」アカカカカ
千歳「あーせやった」
結衣「私も手伝うよ」
千歳「えーよすぐ見つかるとおも…」
結衣「」シュン
千歳「と思ったけど一人じゃ寂しいから結衣ちゃんに手伝ってもらおうかな~」
結衣「!」パァァァァ
ガラッ
結衣「じゃじゃあ行こうか千歳!」
千歳「せやね!」ニコッ
タッタッタッタ
オッワリー……
ガラッ
京子「おい綾乃も出てこいよ」
綾乃「……」
京子「?」
京子「綾乃?泣いてるの?」
綾乃「うぅぅだって千歳がぁぁぁわあぁぁん」グスグス
京子「いい友達じゃないか千歳!」
京子「いやーそれにしても驚いたな」
ガラッ
京子「いっちばんのりーー」キョロキョロ
京子「ふっふっふ結衣よりも先に部室に来た!すなわち!イタズラの準備ー」ピピーン
京子「なににしようかな~」ガサゴソ
ガラッ
綾乃「歳納京子ーーー!あなたまたプリント未提出よ!」
京子「なんだ綾乃か」
綾乃「なななんだとは何よーーー」プンプン
京子「プリントならあるよ~ってか今日一人なんだね珍しい」
綾乃「べべ別に千歳がいなくても来れるんだから!」
綾乃(今日は勇気出すため千歳に頼らず一人で来たけどなんで歳納京子も一人なのよーー)カァァァァ
綾乃「ななななんで私が歳納京子に協力なんか――」
京子「あっ誰か来る足音!綾乃のせいでなんも準備出来てないよ!」
綾乃「知らないわよ!」
京子「あぁぁぁとにかく隠れよう!」
綾乃「何でよ!ってなんで私も!?」
京子「ええぃ入れ入れ!」グイグイ
綾乃「ちょちょっと――――」
ガラッ
結衣「あれ?京子先に来てたと思ったのに……まっいいか」
綾乃「だって千歳の気持ち全然知らなくて……」グスグス
京子「もーーいい友達じゃん千歳!綾乃もこれ聞いたからって千歳と関係悪くなるわけないでしょ!」
綾乃「そう……だけど」グスグス
京子「千歳の気持ちもこれから先どうなるかわからないし」
京子「千歳がまた本気で綾乃のこと好きになってその時告白してきたらちちゃんと答えればいいんだよ!」
綾乃「……そうね」グス
京子「……あのそれより綾乃さん?」
綾乃「?」
京子「千歳が言ってた、綾乃がわわわ私のことすすす好きみたいななな」カァァァァァ
綾乃「!」カァァァァァ
綾乃「ばばばばばばば馬鹿言わないでよおおおお」カアアアアアアア
京子「」シュン
綾乃「ももももももう!すすすす好きよ」カァァァァァ
京子「え!」パァァァァ
綾乃「かかか勘違いしないでよあんたのことなんて全然好きじゃないんだから!」
京子「えーどっち!?」ガーン
ガラッ
綾乃「そそそれより千歳が探してるから行くわね!」
京子「まってー私も行くよーーー」
タッタッタッタ
オッワリー……
ガラッ
あかり「ちなつちゃん?」
ちなつ「」
あかり「ちなつちゃーん!?」
ちなつ「」
ガラッ
ちなつ「やっぱり先輩達いないね」
あかり「あかりたちの授業早く終わったからねー」
ちなつ「じゃああかりちゃんとふたっりきりかー」
あかり「えへへなにしよっか?」
ちなつ「うーん、あっ」ピピーン
ちなつ「まだ私たちってこの部屋になにがあるか把握してないからちょっと探ってみない?」
あかり「探るって……でもたしかに押入れの方とかなにあるのかなぁ~」
あかり「ほんとだねぇ」ガサゴソ
ちなつ「あっコレ……」
あかり「これは京子ちゃんの同人誌だねー」
ちなつ「こここれってピーーーーーーーでピーーーーじゃない!」
あかり「えっえっ」
ちなつ「こんなのあかりちゃんい見せらんないよ!」
ちなつ「!」
ちなつ「誰か来る!あかりちゃん隠れてこんなの見てるなんて結衣先輩にばれたら!」
あかり「わっわっ――」
ガラッ
京子「いっちばんのりーー」
あかり「ちなつちゃんが気を失って」
あかり「うーんでも結ちとなんて意外だよぉ」
あかり「ってきり京結かと思ったのにー」
あかり「うぅそれにしてもちなつちゃん運ばないとね!」ウンショウンショ
ガラッ
あかり「うーんあかちな?なんーってえへへ」
ズルズル
オッワリー……
ガラッ
向日葵「櫻子も出てきなさいな」
向日葵「櫻子?」
櫻子「――おっぱお禁止ーー窒息させる気か!」バイーン
向日葵「仕方ないでしょ狭かったんだから!」バシッ
櫻子「ぐふぅ」
ガラッ
櫻子「あっかりちゃーん」
櫻子「って誰もいない」
向日葵「先輩方は普通に授業でしょうね」
櫻子「なんだよー向日葵と二人じゃつまらんからせっかく来たのに」ブツブツ
向日葵「まだ吉川さんたちも来られてないから生徒会室に戻しますわよ」
櫻子「へいへ……あっお菓子!もーらい」ピーン
向日葵「コラ人のを勝手に……!」
櫻子「でもこれ美味しいよ?」
向日葵「でもの意味がわかりませんわ」
向日葵「けっこーですわ!」
櫻子「どーせまたダイエットだろーあーこんなに美味しいのにー」パクパク
向日葵「……」ゴクリ
櫻子「そいや!」グィ
向日葵「ごふっ……ななにしますの!?」ゴホゴホ
櫻子「美味しいでしょ?」
向日葵「……う、たしかに」モグモグ
櫻子「おいしかったー」
向日葵「!」
向日葵「誰か来ますわ!」
櫻子「わーあかりちゃん達かなー?」
向日葵「なに悠長なこと言ってますの!?」
櫻子「は?郵貯?」
向日葵「ただでさえ勝手に入って更にお菓子食べてしまって……隠れますわよ」グィ
櫻子「おっぱいがぁぁぁぁぁ」
ガラッ
ちなつ「やっぱり先輩達いないね」
あかり「あかりたちの授業早く終わったからねー」
櫻子「やーいやーい」
向日葵「」バシッ
櫻子「」
向日葵「はぁーそれにしても今日はいろいろなものが見れまして頭が追いつきませんわ」
櫻子「私も見れたよ………」
櫻子「向日葵のおっぱ」
向日葵「」パシィーン
ズルズル ガラッ
オッワリー……
ガラッ
千鶴(姉さん……)
千鶴(よかったのかな……)
先生「じゃ今日はもう帰りなさいね」
千鶴「はいありがとうございました」
千鶴(あんまり熱もなかったけどどうせ今の授業終わったら放課後だし帰ってもいいでしょ)
千鶴「ん?プリント落ちてる……」ヒョイ
千鶴「あ……歳納のプリントか……」
千鶴「なんで名前だけ書いて他の所記入してないんだよ」
千鶴「捨てるか……いやこれがないと姉さんや杉浦さんの仕事が増えるんだよな……っち」
ガラッ
千鶴「……鍵開いてたな」
千鶴(あいつまだ授業中だし……ここに置いときゃ気づくだろ)
千鶴(くそなんで私があいつのために!……いや姉さんや杉浦さんのためだ)
~妄想中~
千鶴「……帰るか」ダバー
千鶴「!」
千鶴「……誰か来る?」
千鶴「やばい私がここにいるなんて不自然だし歳納のためなんて死んでもいいたくない!」
千鶴「くそっ」
ガラッ
櫻子「あっかりちゃーん」
櫻子「って誰もいない」
向日葵「先輩方は普通に授業でしょうね」
千鶴「姉さん……船見…さん」
千鶴「……」
千鶴「……」ダバァー
千鶴「はっ……」
ガラッ
千鶴「……今度泊りに来ないかな……」
タッタッタッタ
オッワリー……
ガラッ
りせ「……」
西垣「ん?そうだな」
りせ「……」
西垣「たしかになー」
りせ「……」
西垣「大丈夫だろ!」グッ
西垣「いやーようやく出れてよかったよ」
西垣「また理科室つかえなくなったよ松本」
りせ「……」
西垣「生徒会室は杉浦に怒られるからなー」
りせ「……」
西垣「ふふ心配するな松本これを見ろ」スチャ
りせ「……」
西垣「茶道部……今はごらく部か」
西垣「その鍵だ!」バーン
りせ「……」
西垣「はっはは職権乱用さ」
りせ「……」
西垣「ん?違うか」
りせ「……」
西垣「ん?本当だな」
りせ「……」
西垣「まだ授業中のはずだが……?」
西垣「まさか校長が見回りに!?」
西垣「さすがにまたばれたらマズイ松本隠れるぞ」
りせ「……」
ガラッ
千鶴「……鍵開いてたな」
りせ「……」
西垣「そうだな大丈夫だろ」
西垣「さて」
りせ「……」
西垣「ん?これか?」
りせ「……」
西垣「爆弾だ」
ドォォォォォォォォォォォン!
オッワリーン
結ちと好きなんでその後を書けたら書きます
支援あざっした
乙
おつし!
Entry ⇒ 2012.11.09 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「敵はほんのりしお味だよ!」
京子「へ?あかり、何言ってんだ?」
京子「それ、うすしお味じゃなくて」
京子「ほんのりしお味だよ?」
あかり「ほ、ほんのりしお味って何ぃ!?」
結衣「最近発売された新商品みたいだよ」
結衣「ちょっと食べてみな、すっごい微妙だから」
あかり「…」モグモグ
あかり「うっ…て、敵はほんのりしお味だよぉ!」
京子「そうだよね、さっすがちなつちゃん。あかりと結衣もちゃんと味わってみればおいしいって」
結衣「こんかいばかりはさすがに同意できん」
あかり「うんうん、やっぱりうすしおが一番だよぉ」
ちなつ「ま、しょせんお菓子ですから好きなもの食べればいいじゃない」
結衣「そうそう、ちなつちゃんのいう通りだよ」
ちなつ「キャー、結衣先輩も同じなんですねー! やっぱりわたしたち以心伝心なんですね!」
結衣「あはは、そうだね……」
その人気に反比例するようにうすしお味は売上を減らし、生産が縮小されていった。
そしてその日。うすしお味の生産が終了されることが発表された。
当然、この事実はあかりの耳にも届いていた。
あかり「……そんな」
あかり「嘘、でしょ……」
京子「……結衣、ニュース見たよね」
結衣「あぁ、見たよ」
京子「あかり、大丈夫かな?」
結衣「ただでさえ、うすしおの売り場がどんどん減っていって落ち込んでいたからな」
結衣「ここにきてさらに追い打ち、もうあかりの心はボロボロだろう」
京子「わたしたちが支えてあげないと」
結衣「うん、そうだな……っと、そろそろ来るころだよ」
ちなつ「こんにちはー」
あかり「……」トボトボ
あかり「……うん」
結衣(これは……)
京子(重傷だな……)
京子「あかり、そんな暗い顔あかりには似合わないよ」
結衣「わたしたちはいつもニコニコしてるあかりが好きだからさ」
あかり「……あはは、うん」
京子「あかり……」
結衣(やっぱり、根本的な問題が解決しない限り無理か)
ちなつ「ほ、ほら京子先輩。今日はなにして遊ぶんですか!」
京子(そうか、楽しいことをしてればあかりの気も紛れるかまおしれない)
京子「じゃーん。話題BOX。今日は久しぶりにこれであそぼー」
結衣「じゅ、順番はどうする」
京子「とりあえず、あかりから時計回りでいいよね」
ちなつ「はい。いいですね。早くやりましょう!」
京子「ささ、あかり引いてみて」
あかり「うーんと」ガサゴソ
あかり「えーとぉ」
好きなお菓子について
あかり「……」
京子「げ……!」
結衣「おい、京子!」
ちなつ「なにやってるんですか、このバカ!」
京子「ご、ごめんよぉ」
あかり「ふざけないでよぉ!!」ガタ
ちなつ「あ、あかりちゃん!」
あかり「京子ちゃん、そんなにまでしてあかりを馬鹿にしたいの」
あかり「そうだよね、京子ちゃんはほんのりしお味が好きだったもんね」
あかり「ずっと心の中であかりのこと笑ってたんでしょう!」
あかり「もう、帰る……!」
京子「ちがうよぉ、あかりぃ……!」
結衣「おちついて、あかり!」
ちなつ「あぁ、どうしてこうなるのぉ!」
あかり「離れて!」ブン
京子「……あぁ!」
ダダダダダダダダダ
京子「……あかりぃ」
あかね「おかえりなさい、あかり」
あかり「……ごめん、今日はもう疲れたから寝るね」
あかね「え、えぇ……」
ガチャ
あかり「……これから、どうしよう」
あかり「京子ちゃんにあんな態度とっちゃって……もう顔合わせられない」
あかり「せっかく、あかりを励まそうとしてくれてただけなのに」
あかり「……もうなにも考えたくない、寝よう」
結衣「昨日はメールも電話も返事がこなかったよ」
ちなつ「やっぱり、アレはまずかったですね。傷口に塩を塗ったようなものですから」
京子「……わたしのせいだ」
ちなつ「ほら、京子先輩が落ち込んでてても解決しませんよ」
ちなつ「昨日は馬鹿っていたの謝りますから、元気だしてください」
京子「あはは、ありがとね」
ちなつ「そうときまれば、善は急げです。さっそく出発しましょう」
京子「……そうだ!」
京子「二人とも、ちょっと協力してくれる」
ちなつ・結衣「え?」
あかりの部屋
あかり(……あかりだめだなぁ、ずる休みまでしちゃった)
あかり(どうせ仮病なんて急場凌ぎでしかない、いつまでもこんな方法つづけてられない)
あかり(明日、どうしよう?)
コンコン
あかね「あかり、起きてる?」
あかり「起きてるけど」
あかね「京子ちゃんたちがお見舞いにきてくれたの」
あかね「ごめんね、せっかく来てくれたのに」
結衣「いいんです、こっちだってそう簡単に会えるとは思ってませんでしたし」
ちなつ「……あかりちゃん、どんな様子ですか?」
あかね「そうね……昨日からずっと沈み込んでるままだわ。ご飯も食べないままなの」
あかね「ねぇ、話してくれないかしら。あかりになにがあったか」
京子「はい、えっと……」
あかね「なるほど、だいたい事情はのみこめたわ」
結衣「……でも、わざとじゃないんですよ。京子はただあかりを励ましてあげようとしただけなんです」
ちなつ「わたしたちにも責任はあるんです、悪いのは京子先輩だけじゃありません」
あかね「……安心して、怒ってないから」
あかね「みんながあかりを大切に思ってくれてるってことはよく伝わったわ」
京子「あかねさん……」
ちなつ「ありがとうございます」
あかね「ふふ、感謝されるほどじゃないのよ」
結衣「今日はこれで失礼しますね」
あかね「そう、明日もきてくれるの?」
ちなつ「はい、そのつもりです」
京子「……あかねさん、最後にお願いがあります」
京子「これをあかりに渡しておいてください」
あかね「これは……」
あかね「わかった、必ず渡しておく」
京子「よろしくお願いしますね」
あかり「……帰ったみたい」
あかり「はぁ、またやっちゃった。こうやってるとどんどん謝りにくくなっちゃうのに」
あかり「うぅ……どうしよぉ」
トントントン
あかり「お姉ちゃん……?」
あかね「あかり、京子ちゃんから預かったものがあるの」
あかね「部屋の前に置いておくから、受け取ってちょうだい」
あかね「できるだけ早くしてね、おいしくなくなっちゃうから」
あかり「……?」
あかね「お姉ちゃん、下にいくから。用があったらまた呼んね」
トントントントン
あかり「預かったもの、なにかな?」
ガチャ
あかり「これって……!」
あかり「でも、あかりがいつも食べてたのとちがう」
あかり「あれ、これは……カード?」
あかりへ。
昨日はごめんね。話題BOXのことはわざとじゃないんだ。
言っても信じてもらえないかもしれないと思って、お詫びの印にあかりの大好きなうすしおを手作りしてみました。
こんなのでは、満足してくれないかもしれません。でも、少しでもあかりがおいしいと感じてくれたら幸いです。
本当にごめんね
by京子
あかり「京子ちゃん……」
あかり「一枚、食べてみよう」
あかり「……ん」パリ
あかり「……ふふ、グス」
あかり「もう、一枚」
あかり「……」パリ
あかり「うぅ……」
あかり(それは、あかりの知ってるうすしおとは違うけど、なぜだかとってもおいしくて)
あかり(少しでも長く味わっていたくて、かみしめるように一枚一枚をゆっくり食べていく)
あかり「よし……いくよぉ!」
あかり「ふふ、おいしいよぉ」グス
あかり「ごちそう、さまでした」
あかり「……謝らないと、みんなと仲直りしないと」
あかり「電話しよう、京子ちゃんに」
プルルルルルルルル
あかり「そうだよぉ」
あかり「食べたよ、京子ちゃんの手作りのうすしお」
あかり「伝わったから、京子ちゃんの気持ち」
京子「よかった……ごめんねあかり」
あかり「ううん、あかりの方こそ八つ当たりだったよぉ」
あかり「だから、お互いさまだよ」
京子「……ありがとう」
京子「明日から、学校これるよね」
あかり「もちろんだよぉ」
京子「待ってるから、絶対だよ!」
あかり「うん……!」
京子「ほら、あかり今日も作ってきたよ」
あかり「いただきまーす」
京子「ふふ、いっぱい食べてね」
結衣「はぁ、一時はどうなると思ったけど。なんとかなって良かったよ」
ちなつ「そうですね、やっぱりあかりちゃんは笑ってるほうがいいです」
あかり「わぁいうすしお!あかり、うすしお大好きぃ!」
おわり
乙乙
Entry ⇒ 2012.11.02 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「trick or treat!!」
京子「よし、仮装してお菓子でも貰いに行くか...」
京子「何に仮装しようか...ドラキュラかな?」
京子「よし!じゃあさっと作って出発だ!」
ピンポーン
あかり「はーい」ガチャ
京子「trick or treat!!」
あかり「.......え?」
京子「あ...お菓子をくれなきゃいたずらするぞ~」
あかり「意味くらいあかりだって知ってるよ!」
京子「あれ?そうなの?反応薄いから分からないのかと...」
あかり「いや、そうじゃなくて...どうして家に来たの?」
京子「ほら、今日ハロウィンじゃん!」
あかり「そういえばドラキュラの仮装してるね」
京子「だからお菓子貰いに来ました!」
京子「何?」
あかり「あかり、今お菓子持ってないよ...」
京子「なに!?」
あかり「ごめんね京子ちゃん!来るって分かってたら用意してたんだけど...」
京子「な~に、気にすることはないよ」
あかり「京子ちゃん...!」
京子「ただ、お菓子が無いなら...い・た・ず・らをするしかないよね」ニヤ
あかり「い、いたずら...」ビクビク
あかり「ほ、本当?」
京子「本当本当!それじゃあイタズラするね」
あかり「うん....」
京子「かくごー!」
ギュ
あかり「えっ?」ドキッ
京子「終わったよー」
あかり「えっ...でも今のはイタズラなの?」
京子「私はあかりの心をイタズラしました!」ニカッ
あかり「...!!」ズッキューン!
あかり「...京子ちゃんはずるいな...」
京子「えっ?」
あかり「ううん、なんでもない」ニコ
京子「...じゃあそろそろ私はまたお菓子を貰いに行くね」
あかり「あっ、待って!」
京子「ん?」
あかり「あかりも一緒に行っていい?」
京子「えっ、いいの?」
あかり「パーティは多い方が楽しいでしょ?」ニコ
京子「あかり...!」
あかり「あかりも仮装するの?」
京子「当然!私たちはお菓子を貰いにいくんだよ?仮装しなくてどうする」
あかり「言われてみれば...」
京子「う~ん、何が良いか...」
『怨念がおんねん』
京子「...幽霊」
あかり「へ?」
京子「よし!あかりは幽霊に仮装だ!」
あかり「え~~~!」
あかり「いや、そうじゃないけど...」
京子「じゃあ白いシーツでも被っといて」
あかり「ええー!なんか適当じゃない!?」
京子「いやだってさ、幽霊ってさ全身白じゃん?」
京子「だから頭からシーツ被って顔の部分を切っちゃえばいいかな~って」
あかり「う~、そこまで言うならそうするよ」バサッ
京子「良い子だ」ナデナデ
あかり「えへへ~♪」
京子「そんじゃあしゅっぱ~つ!」
あかり「おー!」
京子「さて、どこに行こうかな~」
あかり「決めてないの?」
京子「今から決めるよ~...でも最初はあかりからって決めてたよ」
あかり「えっ?」ドキッ
京子「最初に行かないと忘れそうだから!」
あかり「ひどいよ~!!」ウガー!
京子「ごめんごめん」
あかり「...ふん」ツーーン
京子「拗ねちゃったよ...」
あかり「京子ちゃんが悪いんだもん!」
京子「まったく、そんなことで...」
あかり「う~~、そんな事じゃないもん!」
あかり「ふ~~んだ」
ギュ
京子「私があかりのことを忘れるわけないじゃん」
京子「あかりは私の大切な友達なんだし」ギュウ
あかり「...友達...か」ボソ
京子「親友のほうがよかった?」
あかり「なっ!なんで聞こえてるの!?」
京子「声にでてるよー」
あかり「う~~」
京子「ほら、次行くとこ決めよう?」
あかり「うん...」
京子「次は結衣あたりかな~~」
あかり(最初に来てくれたからもしかしたらって思ったのにな...)
京子「あかりは結衣ん家で良いと思う?」
あかり「うん、いいんじゃない」
京子「あれ?まだ怒ってる?」
あかり「別になんでもないよ」ニコ
京子「な、ならよかった///」
京子「じゃあレッツゴー!」
あかり「ゴー!」
ピンポーン
結衣「ん?誰だろう」ピッ
結衣「...誰もいない...」
『今日は何の日でしょうか?』
結衣「えっ?京子???」
『早く答えてよ~』
結衣「えー...え~っと...」
結衣「七森中の創立記念日?」
京子「ちがーーーう!!!!」ガバッ
結衣「下の方にいたのか...」
京子「なんで創立記念日がでてくるのー!」
結衣「ごめんごめん、ハロウィンでしょ」
京子「分かってるなら最初から言ってよ!」
ガチャ
あかり「トリック・オア・トリート♪」
結衣「ええ!?あかり!?」
あかり「えへへ、あかりだよー♪」
結衣「おばけ可愛いな~、似合ってるよあかり」
あかり「///」
結衣「そういえば京子は?」
京子「ドアの後ろでーす」ヒョコ
京子「trick or treat!!」
結衣「うわああ!大声だすなよ、近所迷惑だ!」
結衣「ん~、今お菓子あるかなー?」
結衣「ちょっと待ってて」
タッタッタ
結衣「うすしおチップスとラムレーズンしかなかった」
あかり「うすしお!」パアア
京子「ラムレーズン!!」キラキラ
結衣「はい、どうぞ」スッ
あかり「わぁいうすしお あかりうすしお大好き♪」
京子「ラムレーズン♪ラムレーズン♪」
結衣「この子達可愛すぎる...!!」
結衣「何かに目覚めそうだ...」
結衣「とりあえず家にあがりなよ」
京子「ほーい」
結衣「なあ京子?」
京子「なあに?」
結衣「今朝の9時30分だけど何時から始めてるの?」
京子「う~~ん?8時ごろかな~」
結衣「朝ご飯は食べた?」
京子「あ...忘れてた」
結衣「あかりは?」
あかり「あかりもご飯食べずに来ちゃった...」
グウウ
京あか「.....」
結衣「作ろうか?」クスッ
京子「ありがとうございます、結衣様~」ドゲザァ
あかり「ご、ごめんね?」
あかり「ありがとー」ニコ
---結衣調理中---
京子「今のうちに回るとこ決めようぜー」
あかり「いいよー」
京子「とりあえずちなちゅは次だな」
あかり「えっ?なんで?」
京子「ここから一番近いから」
あかり「あ...そういうこと」
京子「問題はちなちゅの次だな~」
あかり「櫻子ちゃんのお家は?」
京子「ちっぱいちゃんか...よし!ちなちゅの次はちっぱいちゃんだ!」
結衣「これ以上迷惑かけるなよ」コト
結衣「あかりを誘ってる時点で」
京子「え...迷惑だった?」ジワッ
あかり「!!迷惑じゃないよ!?あかり今日暇だったし!」
あかり「寧ろ誘ってもらって嬉しいよ♪」
京子「あかり...!」
結衣「はい、出来たよ」コト
京子「おおおお、美味しそう...!」キラキラ
あかり「うんうん!」キラキラ
京あか「いただきまーす!」
結衣「召し上がれ」ニコ
京子「はむっ!...うめぇ!」パクパク
あかり「あむっ!うん♪やっぱり結衣ちゃんのオムライスは最高だね!!」モグモグ
結衣「ふふっ、よかった」
京子「ごちそうさまー」
あかり「ごちそうさま~」
結衣「お粗末さまでした」
京子「よし!ラムレーズン!」パクッ
京子「んん!うまい!!」パクパク
結衣「京子は食ってばっかだな」クスッ
あかり「ねー♪」
京子「ん?何の話ー?」
あかり「なんでもなーい」ニコニコ
結衣「そうそう」ニコニコ
京子「結衣も食べる?」
結衣「ん、じゃあ」ヒョイ
京子「だめ!」
結衣「ええええ!?」
京子「私が食べさせるの!」
結衣「まったく...」
京子「はい、あーん」スッ
結衣「あ、あ~ん」パクッ
結衣「...」モグモグ
京子「美味しい?」
結衣「うん、美味しい」
京子「いいよ食べて」っカップ
あかり「....ふぇ」
あかり「ひどいよぉ...うぅ...あかりには...グスッ...食べさせてくれないんだ...えぐ...」ポロポロ
京子「あわわわ、泣かないでよあかり!?」アセアセ
京子「冗談だからね?」
あかり「...ぐすっ...本当?」
京子「本当本当!あかりが可愛いからちょっと意地悪したくなっただけ」
あかり「可愛い...///」カアアア
京子「はい、あ~~~ん」ニコ
あかり「あ、あ~ん///」パクッ
京子「私が食べさせたアイス美味しい?」
あかり「うん、美味しい♪」
あかり「もう意地悪しないでね?」
京子「うん、もうしないよ」ギュ
結衣「...私もいいかな?」
京子「いいよ、おいで」
結衣「」トテトテ
結衣「」ギュ
京子「」ギュ
結衣「あったかい...」ギュ
京子「最近寒いもんね」ギュ
あかり「ぽかぽか~♪」ギュ
京子「あかり...良い匂い...」
あかり「京子ちゃんもだよ...」
京子「もちろん結衣も」
結衣「あかりも京子もだよ」ギュ
結衣「え...」
あかり「次はちなつちゃん家行かないといけないし」
結衣「....」シュン
京子「...一緒に来てほしいな~」ニコ
結衣「まったく、しょうがないな、京子は」ニコ
~~~~~~~~~~~~
京子「結衣も行くなら仮装しないとな」ニカ
結衣「やだよ、中学生にもなって恥ずかしい...」
京子「じゃあ連れて行かないぞー」
京子「え~っと...」キョロキョロ
京子(あ、救急箱...なんかはみ出てる...包帯?)
京子(包帯...包帯...ミイラ...?)
京子「よし!結衣はミイラね」
結衣「なんでだよ」
京子「いや、だって包帯があったから」
結衣「明らかに足りないよ」
京子「...縮めばいける」
結衣「無茶言うなよ」
結衣「それ以前に私はミイラはお断りだ」
京子「なんでだよ」
京子「そりゃあ道歩くんだし」
結衣「包帯グルグル巻きの人が道歩いてたらどう思う?」
京子「包帯巻くのが下手な人」
結衣「どんだけ下手なんだよ!」
京子「じゃあ全身血だらけで包帯を全身に巻きつけて歩いてる人」
結衣「病院いけよ」
京子「まあ、どちらにせよ変なのは確かだね」
京子「でも今日ハロウィンだし、大丈夫だよ」
結衣「だとしても...」
京子「じゃないと一緒に行けないよ~?」
結衣「...もうどうにでもなれ」
京子「」ニヤ
京子「じゃあ包帯買ってくるからちょっと待ってて」
京子「ただいまー」
結衣「おかえり、京子」
京子「じゃあさっそくいきますか」
結衣「...優しく巻けよ」
~~~10分後~~~
京子「完成ー!」
結衣「うぅっ、恥ずかしい...」
あかり「わああ~、結衣ちゃん可愛い~」
京子「似合ってるぞー」
結衣「...まあ、嫌いじゃないかも」
京子「それじゃあしゅっぱーつ!」
結あか「おー!」
ピンポーン
ちなつ「はーい」ガチャ
京子「trick or treat!!」
あかり「とりーと~♪」
結衣「おはよう、ちなつちゃん」
ちなつ「結衣先輩!?どうしたんですかその包帯!?」
ちなつ「もしかして大怪我!?」
結衣「いや、実はね...」
-------------
ちなつ「...なるほど、そういうことですか」カシャ
あかり「!?」
京子「いえーい!クッキー!!」パク
ちなつ「結衣先輩もどうぞ」サッ
結衣「ありがとう」パク
ちなつ「はい、あかりちゃん」スッ
あかり「わーい」パク
あかり「美味しいー!」
結衣「ほんと、甘さがしつこくないし焼き加減も上手だね」
ちなつ「ありがとうございます♪」
京子「」モグモグ
ちなつ「どうですか?」
京子「うん、美味しい♪」
ちなつ「それ食べたらさっさと行きますよ」
京子「あれ、ちなつちゃんも来てくれるの?」
ちなつ「暇だからですよ、暇だから」
京子「ありがとーちなっちゃーん」ギュ
ちなつ「ちょっ、抱きつかないでください!」グググ
京子「ちなつちゃんは魔女ね」
ちなつ「魔女ですか...」
京子「やっぱりちなつちゃんは魔女系が似合うよ」
ちなつ「それ喜んでいいんですか...」
ちなつ「やっぱり着るんですか...」
ちなつ「じゃあちょっと待ててください」ヌギ
結京あか「!!??」
京子(な、なぜここで...)
あかり(ここ、お外だよ...)
結衣(一体何が...)
ちなつ(先輩...私を見て下さい...!)ヌギ
ちなつ「出来ましたー!」キャルルル
京子「よし!後はホウキだな」
京子「お!こんなところにちょうどホウキがある!」スッ
結衣「おい、それ勝手に使って良いのか?」
京子「大丈夫!後で返すから!」
結衣「絶対返せよ」
京子「これでパーティはドラキュラ、幽霊、ミイラ、魔女の四人だ!」
結衣「ハロウィンっぽくなってきたな」
京子「次はちっぱいちゃんだー!」
櫻子「あ~、暇だな~」
櫻子「何か面白い事ないかな^^」
ピンポーン
櫻子「はーい」ガチャ
京子「トリック・オア・トリート~♪」
櫻子「?なんです、それ?」
京子「え?」
櫻子「そのトリックなんちゃらって?」
結衣「.....」
あかり「.....」
ちなつ「.....」
京子「...お菓子をくれないとイタズラするよ」
櫻子「ああ~!そういう意味ですか!ようやく分かりました!」
櫻子「向日葵のクッキーならありますよ」サッ
京子「さっき食べたけど別にいいか」パク
京子「!!なんだこのクッキー...!?すごく美味しい!」パアア
ちなつ(私の時はそんな反応しなかったのに...)
櫻子「で、私今暇なんですよ、だからもし良かったら一緒に仮装しても良いですか?」
京子「もちろんいいよー」
櫻子「やったー!ハロウィンならなんでもいいんですよね?」
京子「うん、そうだね」
櫻子「なら私、かんおけがいいです!」
結衣「かんおけって...」
あかり「かんおけは歩きづらいよ?」
京子「ツッコミ所そこじゃねえ」
結衣「なんでかんおけがやりたいの?」
櫻子「そんなの決まってますよ!夢ですよ夢!!」ドヤ
櫻子「ほら、かんおけの中ってどうなってるか気になるじゃないですか!」
櫻子「だから中に入って確認したいんです!どうなってるか!」キラキラ
結衣「そ、そうなんだ...」
京子「確かに気になるよね!」キラキラ
ちなつ「かんおけに入っても面白くないと思うよ?」
櫻子「そんなの入ってみないと分からないじゃん?」
ちなつ「ま、まあね」
ちなつ「京子先輩はだめです!」
京子「へ?なんで?」
ちなつ「中に入ったら前が見えなくて危ないじゃないですか!」
ちなつ「もし京子先輩が転んで怪我でもしたらどうするんですか!」
京子「あ、えっと....ご、ごめんね」
ちなつ「分かれば良いんです、分かれば」ニコ
京子(え、笑顔可愛い...)キューン
京子「かんおけは時間かかるからちょっと待っててね」
あかり「あかりも行こうか?」
結衣「大丈夫、私と京子で作るよ。あかりに迷惑かけられないし」
あかり「迷惑なんかじゃないよ?」
結衣「平気平気、パッパと作ってくるから」
京子「てなわけで倉庫貸してね~」
櫻子「どうぞー」
結衣「よし!完成だ!」
京子「じゃあさっそく持って...」ズルッ
京子「うわあああ!!!」
結衣「えっ、ちょっ」ズルッ
バタン、ガチャ
結衣「いてて...」
京子「...ここどこ?」
結衣「たぶんかんおけの中だから出ればだいじょう...」ガチ
京子「どうしたの?」
結衣「...開かない」
京子「ええ!?」
結衣「たぶん飾りに使おうとした鎖がかんおけの上に落ちたんじゃないかな」
京子「...つまりそれって」
結衣「閉じ込められちゃったわけだ」
ピーーーー
結衣「こんな時に電池切れかよ...」
結衣「京子携帯は...?」
京子「家に置いてきちゃった...」
結衣「...まあ、なかなか帰ってこなかったらあかり達が探しにくるよ」
京子「......」ギュ
結衣「...京子?」
京子「....っ」ブルブル
結衣「ま、まさか京子...暗いの苦手?」
京子「....くらいよゆぃ~」ジワッ
結衣「安心して京子、私が付いてるからさ」ギュ
京子「こわいよ...ゆぃ...」
京子「えへへ、ゆぃの手あったかい...♪」
結衣「よかった」ナデナデ
京子「...ゆぃの顔、見えない...うぅ...」ジワッ
結衣「あっ、....じゃあこうしたらどう?」ズイッ
京子「ゆぃの顔だぁ」ニコ
結衣「顔近づけたからね(京子が昔の頃みたいになってる...)」
京子「ゆぃ~♪」ギュ
結衣「甘えん坊な京子だな」ナデナデ
京子「えへ~♪」ギュ
ちなつ「先輩大丈夫ですか!?」
あかり「結衣ちゃん、京子ちゃん!?」
櫻子「大丈夫ですか!?」
結衣「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
ちなつ「ん?」チラッ
京子「...ぐすっ」
ちなつ「京子先輩どうしたんですか?」
結衣「どうやら暗いのが怖かったらしくて」
京子「....」ギュウ
ちなつ「まったく、先輩にあんまり迷惑かけちゃだめじゃないですか」
京子「うぅ、ごめん...」
ちなつ「...私がいるからもう大丈夫ですよ」ナデナデ
京子「うん!」パアア
櫻子「あ、向日葵じゃん、どうしたの?」
向日葵「なんかやけに騒がしかったので様子を見に来たんですけど...」
ちなつ「ああ、それなら大丈夫だよ、もう解決したから」
向日葵「そ、そうですの...?」
京子「んじゃあ助かった所でおっぱいちゃんも入れて出発だー!!」
櫻子「おーー!」
結衣(さっきの京子...なんだか可愛かったな~)
櫻子「かんおけー!」バタン
櫻子「うおおお!かっこいいーー!」
向日葵「落ち着かない子ですわね...ん!?みなさんその格好は!?」
京子「気づくの遅いよーおっぱいちゃん!」
ちなつ「みんなで仮装して家を回ってたんだよ」
向日葵「そうでしたの...」
向日葵「これは...コウモリの着ぐるみ...?」
京子「うん、おっぱいちゃんはそのコウモリに仮装ね」
向日葵「コウモリ...微妙ですわね...」
ちなつ「でもかんおけよりかは良いかも」
向日葵「そうですわね...あっ!」
あかり「どうしたの?」
向日葵「その、もしよろしかったら楓も一緒に連れて行ってはダメでしょうか?」
結衣「楓ちゃん...?」
櫻子「向日葵の妹ですよ」
京子「そうなんだ~、全然大丈夫だよ」
向日葵「ありがとうございます、では楓も連れてきますわね」
櫻子「あ、私もー」
向日葵「着替え完了ですわ」
楓「おねえちゃん達、こんにちは」ペコリ
京子「おお!なんと礼儀正しい!」
結衣「京子とは正反対だな」
京子「何をー!」
楓「あ、あの...楓の魔女姿...どうですか?」
京子「すっごく可愛いよ!」キラキラ
結衣「ちなつちゃんとはまた違うオーラがあるね」
ちなつ「まあ、こどもですしね」
花子「......なんで花子まで」
花子「花子の都合も考えて欲しいし!」
楓「花子お姉ちゃんも楓と同じのだー♪」
花子「本当だし...」
京子「うーんと、花子ちゃんは行くで大丈夫だよね?」
花子「楓もいるし迷惑でなければお願いだし...」
京子「やったー!これでお菓子が貰いやすくなるー!」
結衣「オイコラ」ペシッ
京子「あうっ」
京子「じゃあレッツゴー!」
ピンポーン
千歳「お客さんやね~」
綾乃「ちょっとみてくるわね」タッ
綾乃(誰かしら...もしかして歳納京子...んなわけないか...)
ガチャ
京子「トリック・オア・トリート!」ババン
綾乃「と、歳納京子ー!?」
綾乃「なんでいるのよー!!」
千歳「どないしたん?」
結衣「実はね...」
綾乃「なるほどね、それで家にお菓子を貰いに来たと」
京子「そうそう」
綾乃「じゃあ、楓ちゃんと花子ちゃんにお菓子あげればいいわね」ゴソゴソ
京子「なんで!?」
綾乃「お菓子が二人分しかないのよ...」
京子「....ちぇ」
綾乃「あ、後でまた作ってあげるわよ!!」
京子「ほんと!?」
綾乃「ほんとよ!!」
綾乃「はい、楓ちゃん、花子ちゃん」スッ
楓「わああっ....お姉ちゃんありがとう!」
花子「...ありがとうだし」
綾乃(可愛いわね...こどもって)ホワアア
綾乃「な、なによ」
京子「仮装だけど...もう思いつかなくて...」
綾乃「...えっ?」
京子「だから私と同じだけど良い?」
綾乃(と、歳納京子とおなじ...///)
京子「綾乃?」
綾乃「しょ、しょうがないわねっ!しかたないから着てあげるわ!」
京子「ほんと!?ありがとう綾乃ー!」
綾乃「///」
京子『私と一緒だよ綾乃』
綾乃『い、一緒...』カアアア
京子『そうだよ、私と綾乃は一心同体なんだよ』
綾乃『/////』
京子『赤くなって美味しそうな頬...』ペロッ
綾乃『ひゃい!?』ビクッ
京子『私がいっぱい食べてあげるね...』スッ
綾乃『ふぁ...そこはだめぇ...』ビクッ
千歳「最高やーー!」ビシャビシャ
結衣「うわっ!?鼻血!?」
あかり「結衣ちゃん、ティッシュ!」サッ
結衣「ありがとう」スッ
ブスッ!
結衣「妄想もほどほどにね」
千歳「せやね~」
京子「千歳はおばけで良い?」
あかり「!!!」
千歳「全然かまへんよ~」
京子「よかった~...ん?」
あかり「むぅぅ....」プクッ
京子「あかり...?」
あかり「京子ちゃんはあかりのために作ってくれたんじゃないの!」
京子「へ?」
あかり「~~~~!!」
京子「何?」トコトコ
結衣「お前気付かないのか...?」ヒソヒソ
京子「何が?」ヒソヒソ
結衣「あかりはあのおばけ、自分のためだけに作ってくれたと思ってるんだぞ」ヒソヒソ
京子「そ、そうなの...?」ヒソヒソ
結衣「あかりがあんなに嬉しそうに着てたのはそういう事だと思うぞ」ヒソヒソ
京子「そうだったのか...ごめん、あかり」ヒソヒソ
京子「ごめん千歳!あのおばけは『あかりのために』作ったものだから!ごめん!」
あかり「...えへへ」ポカポカ
結衣「なんとも幸せそうな顔」クスッ
京子「んなわけだから千歳も私と同じで良い?」
千歳「ええよ~」
京子「よし!これで全員着替えたな!」
あかり「うん~!」
京子「それじゃあお菓子を貰いに行くぞーー!
一同「おーー!!」
それから京子達はたくさんの人を訪れ、手に持ちきれないほどのお菓子をたくさん貰い、みんな笑顔になった。そんな京子達の大仮装は七森でも有名になり、とても可愛らしい笑顔に見る人全てが幸せな気持ちになった...時は午後6時、京子達はそれぞれ帰路に着こうとしていた。
京子「今日は楽しかったなー!」ノビーッ
櫻子「とっても楽しかったです!」
向日葵「ほんと、今日はお誘いいただいてありがとうございました」
結衣「いいっていいって」
綾乃「まあ、それなりに楽しめたし、一応感謝するわ!」///
千歳「綾乃ちゃんたっら素直やないんやから」
綾乃「ふん!」
京子「それじゃあ今日はこの辺で」
向日葵「はい、今日はありがとうございました」
楓「お姉ちゃん達ありがとうー!」
花子「また一緒に仮装するし!」
櫻子「来年もまたやりましょうねー!」
京子「とうぜんよーー!」
トコトコトコ
櫻子「ねえ、向日葵?」
向日葵「なんですの?」
櫻子「...今日泊まって良い?」
向日葵「...もちろん良いに決まってますわ」
向日葵「まったく...櫻子は」
花子「...楓」
楓「なあに?」
花子「楓は今日花子の家でお泊りするし」
楓「ええ、良いの?」
花子「良いに決まってるし!」
楓「やったーー!」
花子(...ひま姉、頑張るし...)
綾乃「じゃあ私たちも帰るわね」
京子「うん、また明日」
千歳「ほな、気いつけて帰りや」
結衣「うん、そっちこそ気をつけてね」
...................
結衣「...私たちも帰ろっか」
ちなつ「はい」
あかり「うん」
京子「ちょっと待ったーー!」
三人「!?」
結衣「いや、もう暗いし...」
京子「そんなの関係ない!よし!決めた!!」
結衣「?」
京子「今から結衣の家で娯楽部ハロウィンパーティを開催する!!」
結衣「ハロウィン...?」
あかり「パーティ...?」
ちなつ「...ですか...?」
京子「そう!私たちは『大事な友達』だからね」
あかり「.....」
結衣「...やれやれ、しょうがないな、京子は」
ちなつ「今回だけですよ」
京子「よっしゃあーー!やるぞーーー!!」
京子「じゃあ結衣の家目指して出発!」テクテク
...私はきっと...京子ちゃんだけの『特別』になりたかったんだと思う...
ちなつ「ちょっと待って下さいよー!」
...でも、今は違う。こうして結衣ちゃんやちなつちゃん、京子ちゃんと過ごすこの瞬間が私は大好き...
結衣「走ると危ないぞ京子」
...たとえ京子ちゃんだけの特別になれなかったとしても...
京子「あかりー?早く来いよー!」
あかり「あ、ごめんー!今行くー!」
...今この瞬間は私の求めていた『特別』なのだから...
~~~fin~~~
Entry ⇒ 2012.11.01 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
綾乃「……迷子?」 まり「うに~」
綾乃「今日は忙しくなると思って、折角プリンを奮発したのに」
綾乃「大室さんに、プリンを食べられちゃった……」グスン
綾乃「でも、いつまでもそんなことに悩んでいたら、副会長失格よ」
綾乃「ファイトファイトファイファイビーチよ!」
綾乃「あら……あの子、一人で何をしているのかしら?」
まり「」キョロキョロ
綾乃(もしかしたら、迷子なのかしら? だとしたら、ちゃんとお母さんを探してあげないとね)
まり「?」
綾乃(あら? この子、誰かに似ているような……)
まり「おねえちゃん、だ~れ?」
綾乃「私?」
まり「うん」
綾乃「それで、あなたのお名前は?」
まり「おねーちゃんが知らない人に、お名前言っちゃダメって言ってった」
綾乃「あはは、確かにそのとおりね」
綾乃「でも、私は怪しい人じゃないわよ」ニコ
まり「……」ジリッ
まり「自分で『怪しくない』という人ほど、怪しいって、おねーちゃん言ってったー」ジリッ
綾乃「うっ、それはそうなのだけど……」
綾乃(実際にやられると、ちょっと凹むわ)
まり「……」ジリッ
綾乃(やはり、警察に連絡するべきなのかしら?)
綾乃(でも、ここで待ち合わせをしているだけかもしれないわ)
綾乃(でもでも、もしかして逆に私が変質者として通報されたりしたら)ズーーーン
綾乃「え、ええ……し、心配ないナイナイアガラよっ!!」
まり「……」
綾乃「……」
まり「……」
まり「おねえちゃんは、おねーちゃんを知ってるのー?」
綾乃「へ?」
綾乃(ど、どういうことなのかしら?)
まり「そういえば、おねーちゃんとおそろいの服着てる」
綾乃「……おそろい?」
まり「……」ジー
綾乃(そういえば、この子……)
まり「?」キョトン
綾乃(なんとなくだけど、この子、船見さんに似ているわ)
まり「まり、おねーちゃんのこと、すきー」ニコッ
綾乃「そうなんだ」
まり「うん」
綾乃(ならば、船見さんに聞けば、安心アンコールワットね)
綾乃「えーと、船見さんの番号は……」
京子『あれー、綾乃?』
綾乃「とっとととととし歳納京子が何で船見さんの携帯に出ているのよっ!!」
京子『ああ、結衣はちょっと手を離せないからなー。だから、私が代わりに出ただけだぞ』
綾乃「そ、そうなの?」ホッ
京子『綾乃は結衣に用があるのか?』
綾乃「ええ、ちょっとね。だから、船見さんに代わってもらえないかしら?」
京子『ほ~~い。ちょっち待ってくれー』
綾乃「ううん……こちらこそ突然ごめんなさい」
結衣『いや、それにしても、綾乃が私に電話をくれるなんて珍しいね』クス
綾乃「そうかしら? ……うん、そうかもね」クス
結衣『それで、綾乃は私に何か用があるの?』
綾乃「ええ、実は――」
結衣『うん。綾乃と一緒にいるのは、多分まりちゃんかな』
綾乃「ほっ、よかったわ」
結衣『でも、どうしてそんなところにいるんだろう』
綾乃「そういえば、そうね」
結衣『後で、まりちゃんに電話代わってもらってもいいかな?』
綾乃「ええ、こちらこそお願いするわ! これで心配はノンノンノートルダムね」
結衣『ぶっ、くくく』
綾乃「何かしら、船見さん?」
結衣『疲れている所悪いけど、まりちゃんを私の家まで連れてきてもらっていい?』
綾乃「ええ、それは構わないけど……」
結衣『ありがとう。助かるよ、綾乃』
綾乃「でも、まりちゃんが納得してくれるかどうか心配だわ」
結衣『その点は心配しないで、綾乃。まりちゃんには、私から話をするから』
まり「うん」
結衣『それじゃー、綾乃お姉ちゃんに電話を代わってくれるかな』
まり「はーい」
まり「綾乃おねえちゃん、結衣おねーちゃんが代わってってー」
綾乃「ありがとう、まりちゃん」ニコ
まり「えへへ」ニコ
結衣『ごめんな、綾乃』
綾乃「別に、これくらい何でもないわよ」
結衣『だけど、綾乃は今日登校していたんだろ……』
綾乃「ええ、そうよ。でもね、そういう遠慮はしないで、船見さん」
綾乃「だって、私たち……友達でしょ」ニコッ
綾乃「だから、そんなこと言われると逆に困るわ」
結衣『ははは、そうだ。私たちは友達だよ』
結衣『それじゃー、私の家で待っているから、まりちゃんのことお願いします』
まり「お~」グゥゥゥ
綾乃「あらあら、かわいい音ね」
まり「まり……おなか、すいたもん」グゥゥゥ
綾乃「……そうね、お姉ちゃんも少しだけお腹空いたわ」ニコ
まり「おお~」キラキラ
綾乃「まりちゃんが好きな食べ物ってなぁに?」
まり「うにぃー♪」
まり「うにぃー♪」
綾乃「……」タラァー
まり「う~に~♪ う~に~♪ う~に~♪」
綾乃「まりちゃんは、うにが好きなの?」
まり「うに、大好き~。大きくなったら、うにになる!」
綾乃「え、えーと、た、食べられちゃうわよ」
綾乃「え///」カァー
綾乃(わ、私に食べられたいって……さ、最近の子はませているのね)アタフタ
まり「?」キョトン
綾乃「あ、あそこにコンビニがあるわよ」
まり「おお、コンビニ~」
イラッシャイマセー
まり「う~に~♪ う~に~♪」
綾乃「あのー、まりちゃん……」
まり「うにー?」
綾乃「まりちゃん、言いにくいけど……コンビニにうには売っていないわ」
まり「う、うに~~~ぃ!!」ガーン
綾乃(は、激しく落ち込んでいるわ)アセアセ
綾乃(そ、そういえば――)
生徒会室
櫻子「うにが食べたい!!」
向日葵「はぁ?」
綾乃「お、大室さん?」
千歳「いきなりやわな~」
りせ「…………?」
櫻子「食べたい、食べたい、食べたい」ジタバタ
櫻子「ぶ~、このおっぱい魔人めっ!!」
向日葵「お、おっぱいは関係ないですわ!」ポヨーンポヨーン
りせ「…………」ズーン
綾乃「……はぁ」ズーン
千歳「綾乃ちゃんは、まだまだ成長途中やから大丈夫やで~」
綾乃「……ありがとう、千歳」
櫻子「……なんでだろう?」
向日葵「相変わらず思いつきで行動しますわね」ハァ
千歳「そや、プリンに醤油をかけると、うにみたいな味になるらしいやで~」
綾乃「へぇー、そうなの?」
りせ「……」コクコク
千歳「そうやで~、安物のうにの味にしかならないやけどな~」
綾乃「ふ~ん」
櫻子「あ、そういえば、冷蔵庫の中にプリンがあったような……」キラーン
綾乃「!?」ビクッ
~~~~回想終了~~~~
まり「お、おねえちゃん、大丈夫?」
綾乃「ええ、大丈夫よ。ちょっと残念なことを思い出しただけよ」
綾乃(まりちゃんを元気付けようと思ったのに慰められるなんて、本末転倒よ!)
綾乃(私がお姉さんなんだから、しっかりしないとね)
まり「……」
綾乃「……」
まり「……」
綾乃(す、凄く考え込んでいるわ!?)
まり「……」
綾乃(そんなに、うにが好きなのかしら)
綾乃(やっぱり、アレを試してみるしかないのかしら? でも、その前に)
まり「かわいた~」
綾乃「うん。まずはお姉ちゃんと一緒にジュースを買いましょう」ニコ
まり「お~~」
綾乃「まりちゃんはどのジュースがいいの?」
まり「うーんとね……ぴっちょんグレープがいい~」
綾乃「ぴっちょんグレープね」
まり「うん。おねえちゃんは何飲むのー?」
綾乃「私? 私はねぇ……レモンティーかしら」
まり「おお」
まり「いいの?」キラキラ
綾乃「ええ、いいわよ」
まり「わ~~い」
綾乃「ふふふ、やっぱりこういう所は年相応よね。さてと、その隙に」コソコソ
綾乃「えーと、プリンは普通のでいいのよね?」
綾乃「醤油は確か……こっちに有ったような……。あ、有ったわ」
綾乃「それじゃー、レジに行きましょうか」ニコ
まり「うん」
アリガトゴザイマシタ
綾乃「流石に歩きながら食べるのはお行儀が悪いわ」
綾乃「何処か座れる場所はないかしら」
まり「さっきの公園でたべる~」
綾乃「そうね。あそこなら、ベンチもあるし……それじゃー、行きましょうか」
まり「お~~」
綾乃「はい、これがまりちゃんの分ね」
まり「わ~い」
綾乃(これは……出すべきなのかしら?)
まり「おねえちゃんはプリン好きなの?」
綾乃「ええ♪」ニッコリ
まり「……」ジー
綾乃「まりちゃん?」
綾乃「え!?」
まり「プリンが二つもあるー」ブー
綾乃「あ、あの、これはね……」アセアセ
綾乃(か、顔を膨らませているわ。ど、どうしよう東照宮!!)
綾乃(こ、これは、本当のことを言うべきなのかしら? で、でも……)
まり「……」ジー
綾乃「う、うぅ……」
綾乃(こ、これは、もう覚悟を決めるしかないのかしら……)
綾乃「え、えーと、このプリンはね……こうするのよっ!!」
まり「!?」
綾乃「はぁ、はぁ、はぁ」ゼェゼェ
まり「お、おねえちゃん?」
綾乃「……はい」
まり「……まり、に?」
綾乃「ええ、私はまりちゃんに食べてもらいたい」コクン
まり「うう……」
綾乃「わ、私を、信じて……」
まり「……」コクン
まり「……」オソルオソル
綾乃「……」ドキドキ
まり「………………う、ウニィ?」
綾乃「い、一応……ね」
まり「……」
綾乃「お、おいしく……ないわよね」ドヨーン
まり「………うん」コクン
まり(……人生って、しょっぱいことばかりだね)
綾乃(ちょっと前に戻ることができたのなら、私を殴ってでも止めたいわ)ズーン
まり(あ、おねえちゃんが落ち込んじゃった!?)
まり(おねえちゃんはきっとまりのためにしてくれた)
まり(だったら、ちゃんとお礼しないといけないもん)
綾乃「!?」
綾乃(こんな小さい子にまた励まされるなんて……私は何をやっているのよ!)
綾乃「いいえ、こちらこそ……ありがとう」ニコッ
まり「う、うんっ///」
まり「うんっ」
まり「あ、でも、これはどうするの?」
綾乃「……お、お姉ちゃんが責任を以って食べるわ」
まり「ま、まりもいっしょに食べるもん」
綾乃「まりちゃん……」ジーン
綾乃「それじゃー、半分っこにしましょう」ニコ
まり「うに~!」
結衣の家
結衣「ありがとう、綾乃。色々と助かったよ」
綾乃「どういたしまして」
京子「まりちゃん、綾乃に何かされなかった~」
綾乃「な、何もしてないわよっ!」
京子「あれ? あれあれ」ニヤニヤ
綾乃「な、ななな何よ、歳納京子!!」
京子「別に~」ニヤニヤ
結衣「おい、こら!」ペシッ
京子「ぶ~、何するんだよ~」
京子「へ~い」
結衣「悪いな、綾乃」
綾乃「別に歳納京子のことだから、気にしていないわよ!」
結衣「まぁ、確かにな」クスクス
綾乃「時間が時間だし、そろそろ帰るわ」
結衣「そっか、今日は助かったよ」
京子「綾乃~、また明日学校でな~」
綾乃「歳納京子、ちゃんとプリントを提出しなさいよ!」
京子「ほ~い」
まり「うんっ」トテトテ
まり「おねえちゃん、今日はありがと~」ニコ
綾乃「ううん。こちらこそ、ありがとう」ニコ
まり「えへへ///」
綾乃「ふふふ///」
京子(うん、綾乃って面倒見がいいからな)ヒソヒソ
結衣(だからか……まりちゃんが綾乃にあそこまで懐いたのは)ヒソヒソ
京子(うーん、それだけじゃないような気がするけど……)ヒソヒソ
まり「綾乃おねえちゃん、またね~」バイバイ
綾乃「まりちゃん、また今度ね」バイバイ
おしまい
まりちゃんの言葉遣いが難しかったけど、後悔はしていない。
もっと、綾まりが流行りますように。
というか、もっと綾乃と年少組のSSが増えるといいなー。
微笑ましくて口元が緩みっぱなし
ほのぼのしてて良かった
Entry ⇒ 2012.10.28 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「ドッペルゲンガー?」
あかり「うう、すごい雨だよぉ」
ドカーン
あかり「うわっ! 凄く近くに落ちた!」
あかり「おへそ隠して早く帰ろう」コソコソ
――――――――――
――――――――
――――――
――――
――
???「ふふっ…………あっかりーん……」
ちなつ「近くに落ちた跡が残ってたんだって」
あかり「そうなんだ、でも今日は晴れて良かったよぉ」
櫻子「あ、あれ? あかりちゃん?」
あかり「どうしたの? 櫻子ちゃん」
櫻子「おっかしいなー、さっきあかりちゃん教室の前にいたと思ったんだけど……」
あかり「あかりはちょっと前からここにいたよ」
ちなつ「私も一緒だったよ」
櫻子「うーん、見間違いかな?」
櫻子「確かにお団子も二つあったし......」
あかり「あかりの識別そこだけなの!?」
櫻子「あっ、私生徒会の頼まれ事の途中だった!」
あかり「じゃあまた明日」
ちなつ「バイバーイ」
――――――――
あかり「あかりと見間違いなんて珍しいよぉ」
ちなつ(流行ってるのかなこの髪型? いや、そんなバカな……)
結衣「あ、……あかり?」
京子「…………」
あかり「どうしたの? 二人共?」
京子「どうしたの? ……だって?」ガバッ
あかり「キャッ!」
京子「私のラムレーズンを返せ~!」ガクガク
あかり「ちょっ、京子ちゃん!?」
京子「楽しみにとっておいたのをよくも~!」
結衣「京子、落ち着け」ペシ
結衣「それが……」
京子「あかりが私のラムレーズンを食べちゃったんだよ!」
あかり「ええっ! あかりそんなことしてないよ!」アッカリーン
京子「嘘つけ! この~」ムニムニ
結衣「やめろって」ペシ
あかり「そ、そうだよぉ、ずっとちなつちゃんといたんだからそんな時間なかったよ!」
京子「でも見たもん! あの髪型はあかりだった」
ちなつ「クマでも見間違えたんじゃないですか?」
あかり「そっちのほうが大問題だよね!?」
結衣「多分生徒会の誰かが来て食べたんだろ」
京子「そうかなあ……」
結衣「何の『じゃあ』だよ」
ちなつ「櫻子ちゃんもあかりちゃんに似た人を見たらしいですよ」
京子「流行ってるのかなあかりの髪型」
あかり「え、そうなのかなあ……」テレテレ
結衣「なぜ照れる」
あかり「ただいまー」
あかね「あら……あかり?」
あかり「ん? どうかした? お姉ちゃん」
あかね「あかり……さっき帰って来たわよね?」
あかり「今帰ったばっかりだよぉ」
あかね「変ね……確かに……」
あかり「もー、変なお姉ちゃん」トテトテトテ
あかね「私があかりの声を聞き間違えるなんて……」ブツブツ
あかり「さーて宿題を……」
あかり「あ、あれ? あかりこの本出しっぱなしだったけ?」
あかり「それになんか……」
あかり(部屋に違和感が)
あかり(机とか……ベッドの感じとか……なんか……)
あかり(それにこの部屋の空気……)
あかり(さっきまで……誰か……いた?)
ゾクッ
あかり「そ、そんなわけないよね! 気のせい、気のせい」ガラガラ
あかり「よ、よーし、宿題がんばるぞー」
櫻子「まったく、こんなに早くいかなくてもいいじゃん」ブーブー
向日葵「ダメですわ! 私達は今日は日直ですのよ」
櫻子「あ、あかりちゃんだ」
向日葵「聞きなさい!」
あかり「…………」タタタタタ
櫻子「朝早くから何してたんだろ?」
向日葵「さあ? 教室から出て行ったみたいですけど」
櫻子「何か用事かなー?」ガラガラ
ポスッ!!
向日葵「これは……黒板消しトラップ?」
櫻子「うがー! 誰だー、こんなことしたのはー!!」
向日葵「誰って、私たちより早く来た人なんて……」ハッ
向日葵「まさか、赤座さんが?」
櫻子「はー? あんたまだ寝ぼけてんの? あかりちゃんがこんなことするわけないじゃん!」
向日葵「わ、私だってそんなこと思っていませんわ! 日ごろの行いが悪い天罰ですわ、きっと」
櫻子「なんだとー!」
あかり「あ、おはよう二人とも、今日は早いね」アッカリアッカリ
あかり「櫻子ちゃん髪が真っ白だよ! どうしたの?」パタパタ
向日葵「ほっといて良いですわ、それより今日は何かありましたの? 随分早く登校されてたようですけど」
あかり「え? あかり今来たところだよ」
櫻子「え?」
あかり「?」
結衣「あれ? あかりじゃん」
あかり「……」バサバサ
結衣(お菓子をぶちまけてる、……一体何を?)
向日葵「赤座さん?」
あかり「……」ガシャーン
向日葵「い、いつも水をあげてる花瓶を……!!」
京子「あかり! 私の隠してたお菓子取っただろ!」
櫻子「あかりちゃん! 私の漫画どこに持っていったの!」
ちなつ「あかりちゃんが私の手紙隠したんでしょ(ゴゴゴゴゴ)」
あかり「あ、あかりそんなことしてないよ!」
櫻子「絶対あかりちゃんだったよ! 見間違いなわけないもん!」
京子「往生際が悪いぞ! あかり」
あかり「ふぇ、えーん、結衣ちゃ~ん」
結衣「え、えーっと……」
あかり「まさか、結衣ちゃんまで」
結衣「何か悩みがあるなら聞くよ……」
あかり「う、うわーん! みんなのバカー!!」タタタタタ
結衣「悪いことしたかなこれは……」
京子「でも間違いなく、数々の悪行はあかりだったよね」
向日葵「しかしこの目で見たとはいえ、赤座さんがあんなことするなんて考えられませんわ」
櫻子「わかった! あかりちゃんは双子だったんだ!」
向日葵「バカはほっといて……」
櫻子「なんだとー!!」
京子「あかりもストレス溜まってんのー?」
結衣「そういう感じじゃなかったけど」
櫻子「そういえば昨日もあかりちゃんに似た人がいたよね?」
ちなつ「でもそれはあかりちゃんじゃないよ、同じ時間に私といたもの」
京子「同じ時間にそっくりの人間がいた?」
向日葵「それってなんだか……」
結衣「ドッペルゲンガーみたいな話だね」
京子「結衣~、お前ゲームのやりすぎだぞ」
結衣「私だって本気で言ってるわけじゃない」
櫻子「ドッペルゲンガー?」
向日葵「自分とそっくりの人間のことですわね」
ちなつ「自分がみると死んでしまうんでしたっけ?」
櫻子「大変じゃん!」
京子「本当にドッペルゲンガーなんていると思う?」
結衣「そうじゃなくてもやっぱりおかしいよ、あかりも心配だし」
ちなつ「そうですね、じゃあ探しに行きましょうか」
綾乃「まったく歳納京子は、まーたプリントを……」
綾乃「あら?」
あかり「うう、ぐすっ……」トボトボ
綾乃「あなた……赤座さん? どうしたの? 何かあったみたいだけど」
あかり「あ、杉浦先輩……」グスッ
綾乃「あ、赤座さん?」
あかり「うわーん」ダキッ
綾乃「ちょ、ちょおおおお!」
あかり「はい……」
綾乃「それは不思議な伏見稲荷ね、赤座さんには身に覚えはないんでしょう?」
あかり「そうなんです、あかりもう何が何だか……」
綾乃「大丈夫よ、私からみんなに言って分かってもらうから」
あかり「私のこと信じてくれるんですか?」
あかり「杉浦先輩……」ジワッ
綾乃「ま、まあこれくらい生徒会としてはとーぜんのことよ」
あかり「ふふっ、杉浦先輩は優しいんですね」
綾乃(それにしても赤座さんそっくりな人がいるとは……これはなんだか不穏な空気ね)
あかり「杉浦先輩……」ピトッ
あかり「こんなに優しくしてくれたの、杉浦先輩がはじめて……」
あかり「『あかり』は杉浦先輩ともっと仲良くしたいなー」スリスリ
綾乃「な、ななななな」
あかり「真っ赤になる杉浦先輩、可愛い」
綾乃「そ、そんなふしだらなことはいけません!」
あかり「でも杉浦先輩だって京子ちゃんと……」
あかり「あかりは分かってますよ、それに『あかり』だってみんなと仲良くしたいんです」
綾乃「仲良くって、みんな仲が良いじゃない」
あかり「うーん、もっと言うと……」
あかり「『あかり』のモノにしたいんです」
綾乃「!?」
ガラガラ
京子「綾乃ー、あかり見なかった……って」
綾乃「と、歳納京子ぉー!! ちょっと待って、これはちがっ……」
あかり「ふぅ……京子ちゃんは本当にお邪魔虫だよぉ」ギュー
綾乃「赤座さん! ふざけないで!」
あかり「ふざけてなんていません」
あかり「『あかり』は、もっと杉浦先輩と仲良くしたいんですよ」
あかり「だから……」
綾乃「な、な、な]
チュッ
結衣「探すにしたって手掛かりなしだな……」
ガサガサ
あかり「……あ、結衣ちゃん」
結衣「あかり、ごめん、みんな心配してるし戻ろ」
あかり「うん、あかりも大人げなかったよぉ」
結衣「みんなもあかりを探しに行ったから、とりあえず部室に……」
櫻子「あ、船見先輩! 歳納先輩があかりちゃんみつけ……た……」
結衣「え? あかりはもうここに」
ウワー アヤノ ノ クチビル ガー!! コレハ チガウ ノ トシノウキョウコー
櫻子「まじでドッペルゲンガーだったってこと?」
あかり「うわー、本当にそんなことあるんだね~」
結衣「いや、軽いな」
あかり「う~ん、でも何でイタズラなんか……」
結衣「心当たりはある?」
あかり「さっぱりだよぉ~」
櫻子「実はあかりちゃんがしたかったことなんじゃないの~?」
あかり「もー、あかりそんなことしないよぉ~」プンスコ
結衣(なんか嫌な予感がする……)
ちなつ「あかりちゃんどこに行っちゃたの?」
ちなつ「存在感が無いとこういう時に困るわねー」
あかり「ちなつちゃん」
ちなつ「あ、あかりちゃん、良かった、急に出ていくから……」
あかり「……『あかり』はちなつちゃんのことが好きだよ」
ちなつ「は? 急に何言ってるの、あかりちゃん」
ちなつ「え、え?」
あかり「でも、もっと仲良くなればそんなこと気にならないよね、あかりもそう思うよぉ」
あかり「さあ、もっと『あかり』と仲良くしようよ、ちなつちゃん」
ちなつ「ちょっと、やめてよ!」ドンッ
あかり「キスまでした仲なのに……ひどい、ちなつちゃんひどい」
ちなつ(あかりちゃんじゃない……!)
ちなつ「あ、あなた……誰?」ゾクゾク
あかり「あかりは……『あかり』だよ、何言ってるの?」
ちなつ「ちがう、あかりちゃんはそんなこと……」
あかり「本当にそうなの? ちなつちゃんは『あかり』のこと本当に分かってる?」
ちなつ「え……?」
京子「ちなつちゃん! そのあかり捕まえて!」
あかり「チッ……」タタタタタ
ちなつ「京子先輩、あのあかりちゃん」
京子「どうやら本当にドッペルゲンガーみたいだよ」
ちなつ「そ、そうですよね!」
ちなつ(あれがあかりちゃんなもんですか)
綾乃「…………」ポケー
京子「ちょ、ちょっとね……」
結衣「今京子たちが追っかけてるって」ピッ
あかり「ドキドキするねー」
櫻子「わくわくするねー」
結衣「ははは、でもあかりが戻ってきてよかった、これで二人のあかりがいるってちゃんとわかったし」
櫻子「でも一体どうしてこんなことになったんでしょーか?」
結衣「分からないな、あかり、心当たりある?」
あかり「うーん……」
ドタドタドタ
あかり「え? 何」
あかり「あっ!」
あかり?「…………」ニヤッ
京子「追い詰めたぞ! ドッペルあっかりん!」
あかり×2『なにその名前!!』ドッペリーン
京子「うお……どっちだ?」
結衣「こっちに座っていたのが……」
あかり?「必殺……チョーク煙幕!!」ボフッ
モクモクモクモク
ちなつ「う、げほっごほっ」
向日葵「何も見えませんわ!」
結衣「しまった、これじゃあ……」
あかり2「み、みんな~大丈夫……?」
櫻子「混ざった」
京子「これじゃ、どっちがあかりか判断できないぞ!」
あかり1「うわ、本当にあかりそっくりだぁー」
あかり2「うわ~なんだか不思議な気分」
あかり1「はじめまして、赤座あかりです」
あかり2「こちらこそはじめまして、同じく赤座あかりです」
結衣「本当に見分けがつかないぞ……」
あかり1「ちょっと櫻子ちゃ~ん、やめてよぉ」
櫻子「う~ん」サワサワ
あかり2「くすぐったいよぉ、櫻子ちゃん///」
櫻子「全然わかんないや」
向日葵「意味ありましたの? それ」
あかり1「もう……あ、あかりお茶淹れてくるね」トテトテ
あかり2「あかりもお菓子出してくるよぉ」トテトテ
結衣「でもどちらかがイタズラをするドッペルあっかりんだ」
京子「そう! 綾乃の唇を奪ったあかりがこの中にいる」
京子「待ってろ綾乃! お前の仇は私が取る!」
結衣「死んでねーだろ」
ちなつ(でも、たしかにどちらかが『あの』あかりちゃん……)ゾクッ
みんな「ズズー」
櫻子「けどどうしたらいいんだろ?」
京子「本物のあかりしか知らないことを質問したらいいんじゃない?」
結衣「本物のあかりしか知らないこと?」
向日葵「例えば……前のテストの点数とか」
あかり1・2『78点だよぉ』
櫻子「うっわ、私より全然高い」
向日葵「当たり前ですわ」
ちなつ「あってるなー」ガサガサ
あかり2「ちょ、勝手に見ないでよぉ~」
あかり1「ちなつちゃんひどーい」
結衣「それ私たちも知らないだろ」
あかり1・2『えーっと、今日はクラゲパンツだよぉ///』
櫻子「確かめよう!」
京子「おりゃー!!」
あかり1・2「いやああああ!!」アッカリーン
向日葵「やめなさい!」
結衣「二人が同じこと言った時点で意味ねーだろ」
あかり1「うう、ひどい……」
あかり2「あんまりだよぉ……」
結衣「しかしまいったな、この感じだとあかりと同じ記憶を持っているみたいだし」
ちなつ(そういえばキスのことも知ってたな……)
あかり1「どうしよー京子ちゃん」
あかり2「どっちが本物か分かるのかなぁ……」
京子「そもそも、もとから特徴が無いあかりを見分けるのは難しいんだよ!」
結衣「おまえなぁ……」
京子「てゆーかこのままでいいんじゃね? なんか問題ある?」
向日葵「イタズラばかりされたら困りますわ」
京子「二人一緒にいれば大丈夫だろ? イタズラした方がドッペルあっかりんって分かるし」
結衣「綾乃の仇は?」
京子「綾乃はもう犬にかまれたとでも思ってさー……」
あかり2「もう! 京子ちゃ~んひっど~い」プンスコ
あかり1「ひどいよ……京子ちゃん……」
あかり1「ひどいよ、京子ちゃんひどい」
あかり1「『あかり』のこと何にも考えてない」
あかり1「みんなだってそう」
あかり1「だれも『あかり』のことなんて分かってないんだ!!」バンッ
結衣「あかり……?」
あかり1「結局いつもないがしろにされて……」
あかり1「これじゃ『あかり』が可哀想だって、あかりは思ってるよぉ」
あかり1「だからあかりは『あかり』がしたいことをするの」
あかり1「『あかり』が本当にしたいことをね」
結衣(なんだ急に眠気が……)
櫻子「ぐー」zzz
向日葵「うーん」zzz
ちなつ・京子「zzz」
結衣「まさか……お前、お茶に……」
あかり1「さすがは結衣ちゃんだね、西垣先生のところから色々持ってきてよかったよぉ」ニッコリ
あかり1「『あかり』がしたいことだよ」
結衣「く……」ガクッ
あかり(ド)「やっぱり結衣ちゃんは凄いな、『あかり』もずっと頼りにしてたし……あかりも大好きだよ」
あかり「み、みんな……」
あかり(ド)「改めてはじめましてかな?」
あかり「あなたは……誰?」
あかり(ド)「あかりは『あかり』だよ」
あかり(ド)「ちがわないよ、『あかり』とあかりは同じだよ」
あかり「そんなわけないよ! 『あかり』はずっと……あかりだけだよ」
あかり(ド)「うーん、ちょっと考えてみてよぉ、あかりとあかりちゃんで何が違うのかな?」
あかり「性格が違うよ! あかりはイタズラなんてしてないし」
あかり(ド)「性格なんて変わるものだよ、それにあかりちゃんは今まで一度もイタズラしたことないの?」
あかり「それは……」
あかり(ド)「性格の違いだけなら子供の頃の『あかり』は今のあかりちゃんとは別人だよねぇ」
あかり(ド)「けどあかりは、あかりちゃんとそっくりそのまま同じ姿で、同じ記憶も持ってるよ」
あかり(ド)「私が今までの『赤座あかり』は、あかりだったって言えば、それを違うなんて言える人はいるのかな?」
あかり「あかりが証人だよ!」
あかり(ド)「あかりだって同じように言うよ、『あかり』は私、私だけが『赤座あかり』であるってね」
あかり「そんな!」
あかり(ド)「それにあかりちゃんは自分が『本物』って信じてるみたいだけど……」
あかり(ド)「本当にそうなの?」ニヤッ
あかり(ド)「例えばあかりちゃんは私のように同じ姿、同じ記憶で昨日突然生まれたとして……」
あかり(ド)「自分がニセモノだという記憶を忘れちゃったとしたら?」
あかり「!?」
あかり(ド)「それで例えば『本物』はどこかで行方不明になっていたとしたら?」
あかり(ド)「きっとニセモノだっていう自覚のないあかりちゃんはいつもと同じように学校に行って、部活をして、家に帰って」
あかり(ド)「普通に生活してると思うよ」
あかり?「そんな……そんなこと……」
あかり(ド)「あかりがあかりちゃんの真似をしたら誰も分かんなかったもんね~、断言するけど他人は絶対気付かないよ」
あかり(ド)「ねぇ、もし今扉が開いて、もう一人赤座あかりが現れたとしたら? それで『昨日の雨で崖から落ちちゃったよ~』って言ったとしたら」
あかり(ド)?「あかりちゃんは自信をもって『私が赤座あかりだ』と言える?」
あかり?「ねぇ、例えば私が今あかりちゃんを殺して……」グイッ
あかり?「んんっ」
あかり?「ドッペルゲンガーは消えちゃったって言えば……」スッ ボクトウー
あかり?「い、いやっ……」
あかり?「どうなると思うっ!!」ブンッ
あかり?「いやあああああああああああああああ!!」
あかり「え…………?」
あかり(ド)「ふふっごめんね、冗談だよ」ギュッ
あかり「なっ、何を?」
あかり(ド)「あかりは別に本物になりたいわけじゃないよ、もちろんあかりちゃんが本物」
あかり(ド)「あかりはあかりちゃんとも仲良くしたいんだよぉ」スリスリ
あかり「そ、そうなんだ……」ホッ
あかり(ド)「あかり、あかりちゃんにもっと幸せになってほしいんだ」
あかり「じゃあ、どうしてイタズラなんかしたの?」
あかり(ド)「あかりちゃんがしたいことをしたんだよ」
あかり(ド)「京子ちゃんや櫻子ちゃんにイタズラしたのは、いっつも無茶を言うお返し」
あかり(ド)「お菓子はアリさんにもっと美味しいものをあげようと思ったから」
あかり(ド)「花瓶はもっときれいなモノの方がお花さんもいいかなと思ったし」
あかり(ド)「ちなつちゃんともっと仲良くしたいから、結衣ちゃんと恋人さんにならないように手紙は隠しちゃった」
あかり(ド)「もちろん結衣ちゃんとも仲良くしたいし、他の人とも、もっともっと仲良くなりたいな」
あかり「でも、他の人に迷惑かけちゃダメだよぉ……」
あかり(ド)「あかりちゃんも望んでいることでしょ?」
あかり「あかりはそんなこと望んでないよ!」
あかり(ド)「本当に? 心の底ではそうしたかったんじゃない?」
あかり「そ、そんなこと……」
あかり(ド)「もっと素直になろうよ、あかりちゃん……」スルスル
あかり(ド)「あかりちゃんも本当はもっといろんなことをしたいと思ってる、だから私が代わりにしてあげる」チュッ
あかり「んんっ///」
あかり(ド)「ひとつになろうよ……あかりちゃん」レロ
あかり「やだ……怖い……」フルフル
あかり(ド)「気持ちよくしてあげるよぉ、大丈夫、あかりに任せて……」
あかり「助けて……みんな」
あかり(ド)「どうしてあかりを拒否するの? あかり悲しいよぉ」
あかり「こんなの間違ってるよ……、あかりたち、女の子同士……」
あかり(ド)「そんなこと気にしなくていいよぉ……」
あかり(ド)「京子ちゃんも結衣ちゃんもちなつちゃんも櫻子ちゃんも向日葵ちゃんも杉浦先輩も池田先輩もお姉ちゃんも」
あかり(ド)「みんなで仲良くなって、気持よくなって」チュパチュパ
あかり(ド)「とっても幸せだよね」ニコッ
あかり「あ、んんっ……はぁ、はぁ……」
あかり(そうかな……そうなのかな? ダメ、あかりもう、何も考えられない)
あかり(ド)「あかりに任せてひとつになろうよ、あかりちゃん」
あかり(きもちいい……幸せ……)
ザー ザー ゴロゴロ
ドカーン
結衣「……うっ」
結衣「何? 雷……あかり、そうだ、あかりは!?」
みんな「う、うーん……」
結衣「あかり! しっかりしろ」ペシペシ
あかり「う、ううん、あ……結衣ちゃん」ムニャムニャ
櫻子「ああれ? もう一人のあかりちゃんは?」
向日葵「大丈夫ですの? 赤座さん、服がはだけてますわよ」
結衣「あかり、あいつは……」
京子「消えちゃったのかな?」
ちなつ「うーん……それより、あかりちゃんは本物のあかりちゃんだよね?」
あかり「え?」
(あかりちゃんは自信をもって『私が赤座あかりだ』と言える?)
あかり「……うん、あかりはあかりだよぉ」ニッコリ
ちなつ「そう、良かった……」
あかり「もう大丈夫だと思うよ……なんとなくそんな気がするの」
京子「まあ、あかりが言うなら……」
向日葵「けど結局なんでしたの?」
櫻子「ドッペルゲンガーか……」
あかり「それよりみんな、この雨だと帰れないよぉ」
向日葵「しばらく雨宿りするしかありませんわね……」
あかり「じゃああかりお茶を入れてくるよ」
ちなつ「動いて大丈夫なの?」
あかり「動いてた方が楽なんだ~」ガラガラ
京子「けど本当になんだったんだ?」
結衣「みんなあかりに迷惑かけ過ぎなんだよ、本物がああなっても私は驚かないよ……」
櫻子「そうかなぁー?」
向日葵「あなたに関して間違いありませんわ!」
あかり「ふふっ……」
あかり「待っててね『あかり』ちゃん、すぐみんなと仲良くなるよぉ」
あかり「心配しないで、みんな気持ちよくって、幸せになれるからね」
あかり「ふふふふふふふふふふふふふふ……」
おわり
我ながらわけのわからんものが出てきたなと思う
見てたと人とか支援してくれた人はありがとう
良い電波でした
Entry ⇒ 2012.10.27 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「あかりも大きくなったんだなあ」あかり「降ろしてよぉ」
あかり「きたよー」
結衣「いらっしゃい。あれ、あかり一人なの?」
あかり「うん、ちなつちゃん用事があるから早く帰るってさ」
結衣「……ということは今日はあかりと二人きりか」
あかり「あ、京子ちゃんも休みなの?」
結衣「そうだよ」
結衣「……というわけなんだけど、どうしよう?」
結衣「二人だとさすがにやることもないしなぁ」
あかり「そうだねぇ、とりあえずお茶でも飲んでゆっくりしよ」
結衣「じゃあ、わたしがいれるよ。今日ちなつちゃんいないし」
あかり「え、あかりがやるって」
結衣「いいって、たまにはあかりはゆっくりしてて」
結衣「まかせて。ちなつちゃんほどじゃないけど、よく家で飲んでるから」
あかり「期待してるよぉ」
数分後
結衣「はい、どうぞ」
あかり「ありがとうね」
あかり「……ズズー」
結衣「ふふ、どう?」
あかり「うん、おいしよぉ」
結衣「ちなつちゃんと比べたら?」
あかり「うーん、技術だけならちなつちゃんのほうが優れてると思う」
あかり「……でも、やっぱり結衣ちゃんには結衣ちゃんのよさがあるよ」
あかり「このお茶には結衣ちゃんの真心が詰まってるから、それでいいんだよ」
結衣「あかりらしいや、でも嬉しい」
あかり「あかりは、このまま結衣ちゃんと一緒にゆっくりしたいなぁ」
結衣「いいの? わたしは京子みたいにおもしろいことなんて考えだせないし」
結衣「あかりを退屈させちゃうよ」
あかり「それでいいよ。さっきも言ったでしょ、結衣ちゃんには結衣ちゃんのよさがあるって」
あかり「あかりは、結衣ちゃんといれればそれでいいの」
あかり「だから、今日はこのままダラダラしよ」
結衣「……あかり」
結衣「そうだね、ダラダラしよう」
あかり「あ、あくびしてる」
結衣「いいんだよ、ダラダラするんだから」
結衣「なんかいつも以上にきがぬけるな、京子もちなつちゃんもいないと」
あかり「たしかに、いつもなら娯楽部でももっとしっかりしてるもんねぇ」
あかり「え、そうなの?」
結衣「きっと、あかりと二人きりだからだと思うんだ」
あかり「……あかりと二人きりだから?」
結衣「うん、あの二人の前だとどうしてもしっかりしてなきゃ」
結衣「クールでいなきゃって身構えちゃうんだ」
結衣「でも、あかり相手ならその必要もない」
あかり「そういうものなのかなぁ」
結衣「……ほら、ちなつちゃんの前だと尊敬される先輩を演じなきゃって、
京子の前だと突飛なこと言いだして私が止めないといけない」
結衣「なんか、いつのまにかそんな風に思ってるんだよね」
結衣「その点、あかりは幼なじみで気ごころ知れてるし、しっかりしてるから心配ない」
結衣「だからさ、……あかりとは自然体で接することができるんだ」
あかり「えへへ、そっか」
あかり「結衣ちゃん、あかりのことそんな風に思ってくれてたんだね」
結衣「うん、これが理由だよ」
あかり「結衣ちゃんの気持ちが聞けた」
結衣「そういえば、あかりと二人きりなんていつ以来だろ?」
あかり「覚えてないなぁ」
結衣「こんなことでもなきゃ、ゆっくりあかりと話すこともなかっただろうし」
あかり「そうだねぇ」
あかり「あ、そうだお菓子あまってるから食べよ」
結衣「……うん、そうし、ようかな……」
あかり「って、結衣ちゃん?」
結衣「ごめん、眠くなってきた」
結衣「ううん……スゥ」
あかり「結衣ちゃん……?」
あかり「寝ちゃったよぉ」
あかり「……ふふ、疲れてたみたいだね」
あかり(そうだよね、一人暮らしだから家事も一人でしなきゃいけない)
あかり(掃除、洗濯、料理……あと勉強に……ちょっと違うけどゲームも)
あかり(ちなつちゃんじゃないけど、尊敬しちゃうな)
あかり(……寝顔、随分リラックスしてるな)
あかり(さっきのあかりとは自然体っていうのは本当だったんだね)
あかり(なら、ゆっくり休んでね)
あかり「あ、そうだ!」
あかり「結衣ちゃん驚くかなぁ」
結衣「……ふわぁ、寝ちゃってたのか」
あかり「おはよう、結衣ちゃん」
結衣「あぁ、あかり」
結衣「ごめん、ほったらかしにしちゃって……って、あれ?」
結衣(あかりの顔が目の前に……)
結衣(それに、この後頭部の感触は)
結衣「ひざ、まくら……?」
あかり「そうだよぉ」
結衣「な、なんでこんなこと」
あかり「結衣ちゃん、そのまま床に寝ちゃったから頭痛いかなと思って」
結衣「そ、それなら座布団でも使ってくれたら……」
結衣「だめじゃないけど……」
あかり「なら、よかったよぉ」
結衣「……って、よくないよ!」バッ
あかり「あぁ! どうして起きあがっちゃうの!?」
結衣「だって、膝枕なんて恥ずかしいよ……」
結衣「実際やられてみてそう思った」
あかり「あかりは大丈夫なのに」
結衣「あかりはよくても、私はダメなの」
あかり「むー」
結衣「むくれても、ダメ!」
あかり「……あかりも結衣ちゃんと同じだから」
結衣「え?」
あかり「結衣ちゃんの前でならあかりも自然体でいられるんだよ」
あかり「この膝枕だってさ、京子ちゃんにしたらからかわれるかもしれないし
ちなつちゃんだと拒否されちゃうかもって」
あかり「二人相手だとこんなふうに嫌がられたりするかもって思っちゃう」
あかり「それに、あかりも恥ずかしいいんだ」
あかり「もちろん、そんなのあかりの思い込みかもしれないけど」
あかり「でも、結衣ちゃんなら恥ずかしがっても内心では喜んでくれるかなって素直に想像できたから」
あかり「あかりも恥ずかしくない」
あかり「現に、その通りになったし」
結衣「……う!」
あかり「ちがうよぉ、結衣ちゃんはそのままでいいよ」
あかり「そんな結衣ちゃんだからこそ、あかりは安心してられるんだから」
結衣「……あかりには敵わないや」
結衣「わかった、そうさせてもらうよ」
あかり「それがいいよぉ」
結衣「……あかり、ちょっと来て?」
あかり「え、なに?」
結衣「いいから」
あかり「……うん」トコトコ
結衣「目、つぶって」
あかり「なに、なんなのぉ?」ギュウ
結衣「…………よし」
グイ
あかり「って、うわぁ!」
あかり(わ、脇の下に手を入れて持ち上げられてる!?)
あかり「あわわ……!」
結衣「ふーん、なるほど」
結衣「あかりも大きくなったんだなあ」あかり「降ろしてよぉ」
結衣「もう少しだけ、ね」
あかり「……こんなの赤ちゃんみたいで恥ずかしいよぉ」
結衣「あはは、これは恥ずかしいんだね」
あかり「それとこれとは別だってばぁ!」
結衣「うぅ、もう腕が疲れてきたな」
あかり「ほらほら、もういいでしょお」
結衣「いーや、まだまだ」
あかり「もぉ……」
結衣「ごめんごめん、もう降ろすよ」スゥ
あかり「ふぅ、やっと終わったよ」
結衣「ふふ、恥ずかしがってるあかりかわいかったよ」
あかり「うう……からかってるの?」
結衣「ちがうよ、本当だって」
あかり「おだててもだめ、ビックリして心臓止まりそうだったんだから」
結衣「ほら、謝るから機嫌なおして。ごめん」
あかり「いいけどさ、あかりも大げさにしすぎたよ」
結衣「ははは……ってもう日が暮れてきてる」
結衣「結局、私は寝てばっかりだったな……こりゃ夜寝られないかも」
あかり「……ふふ」
あかり「結衣ちゃんの寝顔かわいかったよぉ」
結衣「あ、あかりが仕返し!?」
あかり「ずーと見てたんだよぉ、何時間もずーと」
結衣(うう、これが自然体のあかりか……けっこう手ごわいぞ)
あかり「あかりの勝ちだね」
結衣「な、なんで勝負になってるのさ」
あかり「仕返しだよぉ、結衣ちゃんもそう言ってたよ」
あかり「あかり、結衣ちゃんには遠慮しないからね」
結衣「はぁ……私の負けでいいよ」
あかり「ふふふ、これで仕返し終了だよ」
結衣「そろそろ出ないとホントに遅くなるよ」
あかり「うわぁ、そうだった。結衣ちゃんと話してて忘れてたよ」
あかり「急がなきゃ」
結衣「ほら、協力して片づけよう」
帰り道
あかり「ふぅー、なんとかバスに間に合ったねぇ」
結衣「ギリギリだったね」
あかり「最初はなんにもすることないって思ってたのに」
結衣「うん。あかりのいろんなことが知れてよかったよ」
結衣「あんまりいい言い方じゃないけど、京子とちなつちゃんが休んでくれてよかったかな」
あかり「皆でいるのも楽しいけど、それだと今日はなかったんだね」
あかり「あかりも……今日のことはずっと覚えてると思う」
あかり「いつもとは違う、特別な日として」
結衣「でも……明日は」
あかり「うん、明日はまた娯楽部のみんなでいたい」
あかり「やっぱり、あかりたちは4人で一緒じゃないと」
結衣「うん、この4人が一番しっくりくるや」
あかり「結衣ちゃんもあかりと同じ気持ちなんだ」
あかり「……いいな、こういうの」
結衣「……いいね、こういうの」
結衣「ねぇ、あかり」
あかり「なに?」
結衣「さっきも言ったけどさ、今日一日であかりの色んなことを知れたんだ」
結衣「そして感じたんだ、あかりも成長してるんだって」
結衣「……なんだか不思議だった。幼なじみなのに、私たちの間にはまだ知らないことがたくさんあったんだって」
結衣「恥ずかしがるあかりに、意外と負けず嫌いなあかり」
結衣「ちっちゃいって思ってたのに、持ち上げてみると重かったり」
結衣「私が知っていたいい子で子供のころのままのあかりじゃない、そんな素のあかりを知ることができた」
あかり「あかりも、いろんな結衣ちゃんを見れたよ」
結衣「できるなら、今日みたいに二人のいろんなことが知れたらいいと思うんだ」
あかり「いいと思うよ。あかりもそうしたい」
結衣「だからさ、あかりにも手伝ってほしいんだ」
あかり「手伝う……?」
結衣「うん。わたしもあかりも、あの二人には遠慮というかつい力んじゃうところがある」
結衣「でも、今日みたいにあかりがそばにいてくれたら心強いんだ」
結衣「最近はさ、娯楽部でのそれぞれの立ち位置が固定されちゃってるんじゃないかな」
結衣「もちろん、それが悪いことだとはいわない。仲良くなって心地のいい空気をつくれたってことだから」
結衣「私も、今日まではそれでいいと思ってた」
結衣「けど、あかりのいろんな面を知れて、それじゃ物足りないって思った」
結衣「だからさ、もっとあの二人のこと知りたくなったんだ」
結衣「あかり、一緒に頑張ってくれる」
あかり「うん、いいよ」
あかり「ふふ、やっぱり結衣ちゃんは凄いね」
あかり「あかり、そんなこと考えようともしてなかった。結衣ちゃんと仲良くなれて満足しちゃってた」
あかり「でも、結衣ちゃんに言われてそうしたいって思えたんだ」
結衣「……なんだか、照れるや」
あかり「三回目」
結衣「ははは、いまのは恥ずかしがるのとは違うよ。それにもう仕返しは終わりでしょ」
あかり「言ってみただけだよ」
結衣「そうだね、今のあかりはそんな冗談も言えるんだ」
結衣「また、一つ知れた」
あかり「……でも、まだまだあかりは謎が多いからね」
あかり「この程度じゃまだあかりを知りつくしたことにはならないよ」
結衣「そっか、それは楽しみだね」
あかり「……結衣ちゃん、明日からもよろしくね」
結衣「うん、よろしく」
Entry ⇒ 2012.10.25 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
櫻子「私たち付き合ってるよね」あかり「え」
櫻子「ジーーーーー」
向日葵「……」
ちなつ「……」
あかり「…えっとぉ…えへへ…」
櫻子「ジーーーーー」
向日葵「……」
ちなつ「……」
あかり「…あっ さ、櫻子ちゃ」
先生「コラッ大室!」パコーーーン
先生「なに後ろばかり見てるんだ!黒板は前だろ!」
先生「何を見てたんだ何を!」
櫻子「はい!あかりちゃん、赤座さんを見てましたー」ドーン
先生「」
向日葵「」
ちなつ「」
あかり「///」
ヒソヒソヒソヒソ
あかり「もー櫻子ちゃんびっくりしちゃったよぉ~」アセアセ
向日葵「あなた授業開始から30分くらい赤座さんのこと見てましたわよ?」
ちなつ「ってか先生もよく30分間も放置してたね…」
櫻子「うんうん」
向日葵「うんうんって…」
ちなつ「なんであかりちゃんを見てたの?」
あかり「あかりのお顔に何かついてかな?」
櫻子「それはね…私があかりちゃんのこと好きだからなのだー」ババーン
向日葵「またこの子は唐突に…」
ちなつ「あーでも櫻子ちゃんそんな感じだよね~」
櫻子「ぅえっえへへへ」テレテレ
向日葵「キモい」
櫻子「うるさーいおっぱお魔人は黙ってろ!」バイーンバイーン
櫻子「(バイーンバイーン)そ、それでさ…(バイーンバイーン)あ、あかりちゃんは私のことどう思ってるなかな~って///(バイーンバイーン)」
向日葵「人の胸を叩きながら!」ドゴォン
櫻子「ウグゥ」グヘー
櫻子「…ほ、ほんとに!?」
あかり「うん!」
櫻子「ーーーーーーーーーやっっっったぁぁぁぁーー!!」パァァァァァ
向日葵「うるさっ」
櫻子「うんうん!これかもよろしくねあかりちゃん!」
あかり「?う、うんよろしくね」
ちなつ「?」
櫻子「あーかりちゃん一緒に帰ろーーー!!」
あかり「えーあかり部活が…って櫻子ちゃんも生徒会がが」
櫻子「ええー生徒会の仕事なんて向日葵がやっとけ!!」ブーブー
向日葵「はぁ馬鹿なこと言ってないで、赤座さんも迷惑してますわよ?」
櫻子「じゃ、じゃー終わってから一緒に帰ろ?」
あかり「うんいいよぉー」
櫻子「(パァァァァ)じゃあ行ってくるよ!向日葵早くしろ!」
向日葵「なっ…あなたg」
バイイイイーーーン
あかり「…あはは、いっちゃった」
あかり「じゃあかりたちも部活に行こっかちなつちゃん!」
ちなつ「…」
あかり「…ちなつちゃん?」
ちなつ「あっごめんごめん……うん!行こっか」
~生徒会室~
櫻子「うぉおおおおおお!」ビジッビシッ
向日葵「いや声だけであまり進んでませんが…」
櫻子「いやー私の掛け声で向日葵が動かないかな~って」
向日葵「」バシッ!
千歳「なんや~大室さん今日は一段と元気やなー」
綾乃「そうね何かいいことがあったのかしら?」
櫻子「えっやっぱわかっちゃいますかね~」エヘヘッヘ
向日葵「…気持ちが悪いですわ」
櫻子「じ実はですねー…私あかりちゃんと付き合い始めたんです!」
綾乃「えっ」
千歳「あらまあ」ウフフフ
向日葵「!?」
綾乃「えっ あ、ええ後は私たちがしとくわ」
櫻子「じゃっ失礼しまーす!」ダッガラガラピシャ
千歳「は~まさか大室さんと赤座さんとは…これはこれで…」
綾乃「そ、そうね…って古谷さんさっきの本当なの!?」
向日葵「え、えっとそうーみたいですわ…?」
千歳「なんや微妙な感じやな~?それよりええの?古谷さんは大室さんのこと…」
向日葵「い、いえ私は別に…」
向日葵(赤座さんにその気はなさそうですし…というかそれ以前に色んな意味で櫻子のことが心配ですわ)
向日葵「先輩方すみません私も本日分が終わったのでお先に失礼します!」ガラガラピシャ
千歳「いやぁ~綾乃ちゃんも負けとられへんなぁー」
綾乃「ななななんでわわ私は別に歳納京子なんかとー」アセアセ
千歳「あはは別にうち歳納さんのことなんて言っとらへんよ~?」
綾乃「も、もう千歳!////」
向日葵「失礼します!」ガラッ
京子「おっひまっちゃーん」
向日葵「あの赤座さんは……?というか櫻子が……」
ちなつ「あかりちゃんならさっき櫻子ちゃんと一緒に帰ったけど……なんだか」
向日葵「吉川さん……あの……」
ちなつ「!」ピピーン
ちなつ「結衣先輩すみません今日は私ももう帰ります!向日葵ちゃん行こう!」
向日葵「は、はい」
ダッダダダ
京子「……ってか結衣!私たちの出番これだけなのかなぁ!?」
結衣「…いやこれくらいでいいよ……」
結衣「なんだか京子は酷い目にあってる気がするし……」
京子「?」
京子「いやいや私は別に……」
結衣「なんだか死んだり精神的に病んだり……」
京子「ええー!?なにそれ怖い!」ガガーン
京子「私は元気だよ!?」
結衣「そうだな……京子は元気だな」フフフ
京子「!?!?」
向日葵「あっいましたわ!」
ちなつ「ちょっと様子見てみようか」
…………
あかり「えへへ櫻子ちゃんと二人で帰るなんて初めてだね」
櫻子「えっ!う、うんそうだね!」
櫻子(いざとなるとちょっと恥ずかしいもんだな……)ドキドキ
あかり「でもよかったの?いつもは向日葵ちゃんと……今日も一緒かと思ってたのに」
櫻子「いいのいいの!ってかいっつもたまたま一緒な道にいるんだよね~あいつ」
あかり「それは家が隣だからじゃないの!?」
あかり「でも二人はほんと仲良しさんだよね~」
櫻子「べ別に仲良くはないよ!……あっアイスクリーム屋さん!あかりちゃん食べてこ!」
あかり「わぁいいいの?」
櫻子「もち…ん?あれ?」
…………
ちなつ「なんだか櫻子ちゃんバタバタしてるね?」
向日葵「ええ……(なんとなく予想はつきますが…)」
ちなつ「あぁ!そして明らかにテンション下がったー!」
ちなつ「もうちょっと近づいてみよう!」
向日葵「吉川さん楽しんでませんわよね……?
あかり「(記念日?)ええーでも……」オロオロ
向日葵(あの子にも一応プライドがあるのですのね……)
櫻子「……」
あかり「じゃああかり一つ買うから一緒に食べて?」
櫻子「えっ……でも」
あかり「あかり全部食べれないよぉ~だから食べるの手伝ってくれたら嬉しいかな~って!えへへ」パァァアッカリーン
櫻子「うっあかりちゃん……」マブシー
向日葵(赤座さん……!)マブシー
ちなつ(あかりちゃん)マブシー
櫻子「うん!」
ちなつ「私たちも行こ!」
向日葵「ええ……」
あかり「はい櫻子ちゃん!」
櫻子「ありがとう!」
櫻子(あかりちゃんの食べかけ……)ドキドキ
櫻子「おいしいー!」
櫻子「……あのさぁあかりちゃん」
あかり「なにー?」
櫻子「改めて聞くけど私のどこが好きかなーって……へへへ」テレテレ
向日葵「!」
ちなつ「そろそろ気づかないかな……」
あかり「えーっとねー」
あかり「元気なところに~話しててとっても楽しいし!可愛いし」
ちなつ(友達としてね……)
あかり「それと京子ちゃんに似てるところもかな~」
櫻子「えっ……」
あかり「うん!」
櫻子「……」
櫻子「あかりちゃん……歳納先輩のこと好き……?」
あかり「うん!あかり京子ちゃんのことだぁいすき!」
櫻子「!」
ちなつ「解説の向日葵さんお願いします」ズイズイ
向日葵「やはり楽しんでませんか……?」
向日葵「…そうですね多分赤座さんが歳納先輩を恋愛的に好きと言ったと思っているのでは」
ちなつ「うーんなんという」
あかり「あかり二人とも好きだよぉ」
櫻子「そんなんじゃダメ!!」
あかり「ええー!」ガーン
櫻子「例えば!私と歳納先輩が死にそうだったらどっち助けるの!?」
あかり「ええー!」2ガーン
あかり「どっちも助けるよぉ……」
櫻子「ぬぬぬぬ……」
櫻子「じゃじゃあ今!今現在!この距離で私と歳納先輩」
櫻子「どっちも、えーと、お餅!お餅詰らせたら!?」
あかり「ええー!」3ガーン
あかり「櫻子ちゃんお餅食べてないよぉ……」
櫻子「ぬぬぬぬ……」
櫻子「じゃあ!このアイス!アイスが詰まって死にそう!」
あかり「ええー!」4ガーン
櫻子「アイスが喉に詰まったー多分歳納先輩も今アイス詰まらせてる!さぁどっち!?」
あかり「うぅぅ……」
ちなつ「暴走してるね」
向日葵「櫻子……」
櫻子「本当!?」
あかり「う、うん」
櫻子「わーいわーい」パァァァァ
向日葵「もうわけがわかりませんわ……」
ちなつ「うん」
~別の帰宅道~
京子「うわぁぁぁ!結衣!アイスが詰まったー!死にそうだ助けてくれー」
結衣「!」
結衣「京子!大丈夫か!今助けるぞ!」
京子「いやいや……結衣にゃんギャグなのに……つっこんでよ」オロローン
結衣「そうか……ごめん京子の死に敏感で……」
京子「!?」
あかり「うん!」
ちなつ「じゃああとお願いね向日葵ちゃん!」
向日葵「えっ」
ちなつ「家となりだし今日にでもちゃんと櫻子ちゃんに伝えたほうがいいんじゃない?」
向日葵「そうですね……このまま勘違いさせとくわけにもいきませんわね」
向日葵「わかりました後は任せてくださいちゃんと櫻子には伝えときますので」
ちなつ「うん!」
櫻子「おっはよーあかりちゃーん」ギュッ
あかり「ぐぇ、お、おはよう櫻子ちゃん」
ちなつ「……向日葵ちゃん?」
向日葵「……申し訳ありません……」
ちなつ「言えなかったの?」
向日葵「昨日櫻子の家に言って伝えようと思ったのですが」
向日葵「あまりに楽しそうに話す櫻子を見てなかなか言い出せず……」
ちなつ「まぁ仕方ないよ」
向日葵「でも!今日中には言いますわ!」
ちなつ「そんな無理しないでも……」
向日葵「大丈夫ですわそれに早く伝えないと赤座さんにも迷惑がかかってしまいますし」
ちなつ「うん!じゃあ頑張ってね!」グッ
櫻子「ジーーーーーーー」
先生「コラ!大室はまた後ろを向いて!」
ちなつ「……」
給食~
櫻子「はいあかりちゃんのは大盛りね!」
あかり「こんなに食べれないよぉー」
ちなつ「……」
放課後~
櫻子「さぁ帰ろうよあかりちゃん!」
あかり「部活と生徒会が…(略」
ちなつ「……」
向日葵「うぅすみませんやっぱり無理でしたわ……」
ちなつ「大丈夫!こうなったら私が言ってあげるよ」
向日葵「吉川さん……」
ちなつ「こういうのは一気に言おうとしたらダメなんだよ」
ちなつ「徐々に伝えていく感じでね!」
向日葵「お願いいたしますわ吉川さん!」
ちなつ「まかせてよ!」
櫻子「いやぁ~昨日はお楽しみでしたね」ニヤニヤ
あかり「櫻子ちゃんへ変な言い方しないでよ」アセアセ
向日葵「……」
授業~
櫻子「あいらぶあっかり」
先生「何を言ってるんだ」
向日葵「……」
体育~
櫻子「あかりちゃんは私の後ろに隠れて!」
あかり「櫻子ちゃんバスケだよぉ~……」
向日葵「……」
櫻子「はいあかりちゃん私の好きな磯部揚げおたべよ」アーン
あかり「んん!?櫻子ちゃんが好きなんだよnもがぁ」
向日葵「……」
放課後~
櫻子「よーし今日も早く終わらせるからねー」
あかり「頑張ってねー」
向日葵「吉川さん……?」
ちなつ「うっ」
ちなつ「無理だよー!!」
向日葵「!?」
ちなつ「なんか櫻子ちゃんと意思の疎通できなし!」
向日葵「そこまで!?」
ちなつ「ってかなんでここまできてあかりちゃんは気づかないわけ!?」プンプン
向日葵「そ、そうですわね」
ちなつ「ということで諦めました」
向日葵「そんな……」
ちなつ「でも大丈夫!安心してね!」
向日葵「え?」
向日葵「船見先輩!?」
京子「京子ちゃんもいるよー」
結衣「大室さんが勘違いしちゃってあかりと付き合ってることになってるんだよね?」
ちなつ「もうね私たちじゃあ無理だから先輩方に頼ることにしました」
向日葵「すみません櫻子の勘違いのせいで……いえ、わたくしも何も出来ずお二方にもご迷惑をおかけしてしまって」ペコリ
結衣「大室さんと古谷さんのせいじゃないよあかりもそういの疎いし」クスッ
京子「私はなんだか楽しそうだから来た!」ババーン
ちなつ「京子先輩はホントに楽しんでますね」
結衣「うん大室さんにも伝えないといけないけど先ずあかりに言おうと思うんだ」
京子「あかり気絶したりしてな」
ちなつ「冗談になってないですよ……」
結衣「あかりに伝えた上で一緒に大室さんに言いにいこう」
京子「あかり泣いたりしてな」
ちなつ「だから冗談に……」
向日葵「でも赤座さんにどう伝えますの?」
ちなつ「ストレートですね」
結衣「経緯を伝えないとな大室さんが言った好きは恋愛の意味であかりの好きは友情の意味だろうし」
ちなつ「それ以来櫻子ちゃんはあかりちゃんと恋人として付き合ってるって思ってるし……」
向日葵「赤座さんは当然友達として付き合っているでようから……」
京子「まぁあかりもショック受けるだろうなぁ~」
あかり「」
あかり「……その話本当なの……?」
全員「!?」
あかり「最初からいたよぉ……」
向日葵「あの、全部聞きましたか……?」
あかり「うん……」ウルッ
ちなつ「泣いたーー」
京子「よし」!京子ちゃん正解!1Pゲット!」
結衣「ふざけるな」ビシッ
ちなつ「う、うんその」
向日葵「赤座さん……」
結衣「あかりさっき言った通りだ」
あかり「!」
結衣「大室さんはあかりのことが好きなんだ」
結衣「友達としてじゃなくて……わかるよね?」
あかり「」コクッ
結衣「それでちょっと食い違いかな?があってさ」
あかり「うん……」
結衣「大室さんはあかりと付き合ってると思ってるんだ」
あかり「うん……」
結衣「でもそれは友達としてだよね」
あかり「うん……」
あかり「あかりわかんないよぉ……」
あかり「櫻子ちゃんのこと大好きだけど付き合うとかそんなこと……うぅぅ」グスッ
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「で、でも!」
結衣「大丈夫私たちもついて行くから」
あかり「櫻子ちゃんに何を言えばいいかわからないよ……」
結衣「自分の気持ちをちゃんと伝えるしかないよ」
結衣「私たちが大室さんに伝えてもいいって言ったけどやっぱりあかりの口からあかりの気持ちを伝えるべきだ」
あかり「うん……!」
櫻子「嘘……?」
櫻子「大体最初から…」
京子「あかりと一緒に過ごしてたからあかりのスキルを身に着けた!?」
ちなつ「すごいですねー」
あかり「あ櫻子ちゃんあのね……」
櫻子「なんにも聞きたくなーーーーい!」
あかり「!」ビクッ
向日葵「櫻子!そもそもあなたがっ」
あかり「ごめんねごめん!ねあかりのせいだよ」
櫻子「うーーーー」
ちなつ「うずくまった!」
向日葵「櫻子はうずくまったままですし…」
京子「あかりは泣いてるし」
結衣「あかり……」
櫻子「昨日もあんなに遊んだのに!」
櫻子「一緒に帰ったのに!」
櫻子「一緒の布団で寝て!風呂も一緒に入って!」
向日葵「!?」
ちなつ「!?」
櫻子「キスだってしたのに!!」
京子「!?」
結衣「!?」
あかり「ごめんねごめんね」グスッヒックヒック
結衣「あかり……?」
あかり「?」
ちなつ「えっキスしたんだ」
あかり「う、うん」
結衣「その……キスしてどうだった?」
あかり「えっえその……」ドキドキ
結衣「えっと嫌ではなかった?」
あかり「うんドキドキしたけど……嫌じゃなかったよ」
あかり「う、うん」
結衣「京子とキスできる?」
あかり「ええええ京子ちゃんと!?」チラッ
キョウコダヨー
あかり「むむ無理だよぉ」アセアセ
京子「ガーンなんだかショック」ズーン
あかり「ごごめんね京子ちゃんででも嫌いだからとかじゃないよ!?」
あかり「う、うん」
ちなつ「もう!あかりちゃん!キスは好きな人としかできないんだよ!」
結衣(あっちなつちゃんがそれ言うんだ)
ちなつ「つまりあかりちゃんは櫻子ちゃんが好きなの!」ズバァァン
あかり「………えええそうなのぉ!?」
結衣「あかりはまだその辺の感情がわからなかったかもな」ナデナデ
櫻子「やだーやだー」ジタバタ
向日葵「あなた先ほどの話聞いてなかったのですか?」
櫻子「?」
あかり「さ櫻子ちゃん……」
櫻子「!」
あかり「あのねごめんね私櫻子ちゃんの気持ちわかってなかった」
あかり「櫻子ちゃんが仲良くしてくれて嬉しかった」
あかり「でも櫻子ちゃんは私のことがその、恋人として好きだったんだよね?」
櫻子「」コクッ
あかり「櫻子ちゃん傷つけちゃった」
あかり「ごめんね。でも今わかったの!」
あかり「あかり櫻子ちゃんのこと大好き!」
櫻子「!」
あかり「友達以上に……これからも櫻子ちゃんのことが知りたいよ」スッ
櫻子「あかりちゃん……」ギュッ
櫻子「どういこと?」
向日葵「いやわかりなさいよ」
櫻子「あかりちゃーーん終わったよ帰ろ!」ガラッ
向日葵「なにズルしてますの全然終わってませんわよ!」ガシッ
櫻子「わー!おっぱい魔人に捕まった!助けてあかりちゃん」
あかり「あはははもぅ櫻子ちゃんだめだよぉあかりも手伝うからー」
櫻子「わーい」
向日葵「あなたはいつもいつも」
あかり「じゃあみんなごめんねあかり生徒会室に行ってくるよ」
ちなつ「最近はいっつもあんな感じですね」
結衣「はははなんだか寂しい気持ちもでもあるけどね、な京子?」
京子「……父さんは許さんぞー!あかりはうちの子じゃーーい」
結衣「!?」ビクッ
第一部 オッワリーン
乙
次も期待してる
Entry ⇒ 2012.10.24 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「まあ漆黒の騎士【ダークナイト】の私には関係ないことだ」ドヤァ
あかり「う、うん…」
京子「なんかのアニメにハマったんじゃないのー?」パリ
ちなつ「・・・あぁ、結衣先輩素敵ですっ」
あかり「んん・・・?み、みんなあんまり気にしてないのかな?」
結衣「うっ・・・!み、右目がっ!」ガクッ
あかり「ゆ、結衣ちゃんっ!?」トテテ
結衣「ぐうぅ・・・」
あかり「痛いの!?ど、どうしようっ、みんなぁっ」
京子「ちなつちゃーん、お茶ー」
ちなつ「自分でやってくださーい」パリ
京子「えー」パタパタ
あかり「みんなぁ!?」
結衣「う、ぐぁぁっ!右目が疼くぅっ!?」ガタッ
あかり「!?」ビク
あかり「な、なにっ、結衣ちゃん!」
結衣「わ、私の右目は・・・」
あかり「・・・っ!!」ゴク
結衣「邪眼なんだ・・・・・・」
あかり「・・・」
あかり「・・・」
あかり「・・・」
あかり「え、あ、んん・・・?」
京子「お茶ぁー」
ちなつ「やー、ですー」
あかり「敵!?」
結衣「そう、敵・・・。このセヴンフォレストを制圧しようと企んでいる敵・・・絶対運命黙示録(アポカリプス)である私を支配して世界を崩壊させようとする暗黒の意思・・・」
あかり「んん!?」
結衣「そう、アンーカが近くに来ているんだよ!!!」クワッ
結衣「近づくなあかり・・・いや、シャイン!!!」
あかり「誰!?」
結衣「近付いたら、また、私はシャインを殺してしまう・・・またループをしなければ・・・だから・・・」
あかり「え、えと・・・」
結衣「・・・・・・さらばっ!!」ダッ
ダンッ
スチャ タタタッ
あかり「ゆ、結衣ちゃーーんっ!!?」
京子「ぷっ、くく・・・あは、は」
あかり「京子、ちゃん・・・?」
京子「あはははははっ!!」バンバンバンバン
京子「あ、絶対運命黙示録(アポカリプス)だって・・・あはは、アンーカって、うく、あはは・・・」プルプル
京子「あー・・・ダメ、死ぬ」
あかり「結衣ちゃん、どうしちゃったのかな・・・」シュン
あかり「病気とかだったらどうしよう・・・」シュン
京子「ふふ、多分治らない病気だからね結衣のは」
あかり「!?」
京子「あー、久しぶりに面白いもの見た。こりゃ明日から楽しみだー」パタリ
あかり「な、治らない病気って・・・」プルプル
ちなつ(かっこいいけどなぁ)
あかり(どうしようっ、結衣ちゃん死んじゃうのかなぁ)ジワ
あかり(・・・京子ちゃんも支えてあげてねって言ってた。きっと大事な事なんだ)
あかり(・・・あかり、頑張らなきゃ)
あかり(あかりが結衣ちゃんを支えてあげるんだ!)
あかり「頑張るよぉっ!」
ガララ
結衣「遅れてごめん、皆」
あかり「あ、結衣ちゃんっ。昨日は・・・・・・って、んんん!?」
あかり「け、怪我でもしたの・・・?」
結衣「ん、あぁ・・・これ?」
あかり「目と腕・・・大丈夫?」
結衣「うん、封印してあるからね」
あかり「・・・!?」
あかり「あ、あぽかり・・・?」タジ
結衣「詳しくは言えない・・・ごめん、シャイン」
あかり「あ、うん・・・」
結衣「・・・」
あかり「・・・」
結衣「詳しくは言えないんだ」チラッ
結衣「深紅の姫君【レッドプリンセス】のあか・・・・・・シャインになら、話しても、いいかも、しれない」チラッ
あかり「・・・あかりのこと?」
結衣「ふぅ・・・やっぱり覚えてないんだね、シャイン」
結衣「深紅の姫君っていうのはシャインの前世、なんだよ」
あかり「!!!!???、!!」ガタッ
あかり「あ、あの・・・」
京子「うわ、なんか昼よりやばげな感じ?」
あかり「京子ちゃんっ」
結衣「アンーカ・・・セヴンフォレスト・・・四色の・・・」ブツブツ
京子「うわぁ・・・」
あかり「ゆ、結衣ちゃんどうしちゃったの・・・!?」ボソッ
京子「軽い精神疾患が重度の精神疾患になったみたい・・・」ボソッ
あかり「せいしん・・・?」
京子「漫画や音楽好きなら誰でもなる病気なんだよ、結衣の場合はゲームだろうけどこれは・・・凄いなぁ」
あかり「・・・誰でも?」
あかり「・・・・・・ミラクるんはアニメだよ?」
ペシーン
あかり「あうっ・・・うぅ」
京子「そ、それは今はいいのっ」カァァ
あかり「ご、ごめんなさい」シュン
京子「はぁ・・・枕があったら埋めたい・・・」カァァ
京子「しかし、これはまずい」
あかり「・・・救急車よ、呼んだ方が?」スッ
京子「やめてあげて、ただでさえ呪縛が一生付きまとうことになるのに!やめてあげて!結衣が死んじゃう!」
あかり「」ビク
京子「・・・とりあえずやめてあげて」ポロポロ
あかり「う、うん・・・分かった」
あかり(結衣ちゃんなんの病気なんだろう)
京子「私はどうすればいいの、教えてよっミラクるん・・・っ!」ポロポロ
あかり(き、京子ちゃんまでさっきからどうしたのかなぁ)オドオド
ガララッ
ちなつ「漆黒の騎士!!!」
あかり「ちなつちゃん!!?なに、その格好!?」
あかり「んん!?」
ビシッ
ちなつ「話はさっきから聞いてたよあか・・・シャイン!前世からの繋がりなら私だって負けないんだからっ!」
あかり「んんん!?」
ちなつ「結衣先輩・・・いや、漆黒の騎士様!」
結衣「・・・ちなつちゃん?」
結衣「・・・違う」
ちなつ「愛しあっ・・・・・・え?」
結衣「ちなつちゃんは桃色の狂乱鬼【ピンクマーダー】なの・・・。前衛なの・・・」プイ
ちなつ「ま、まーだー・・・」プルプル
ちなつ「そ、それに・・・?」
結衣「輝ける桃色の姫君【シャイニングピーチ】は・・・ないよ」
ちなつ「」ガァン
結衣「・・・・・・引く」
ちなつ「」ガァン
京子「あぁ・・・ちなつちゃん、邪気眼の地雷を・・・」
あかり(?)
あかり「・・・う、うん、よくわかんないや」
京子「それがいいよ」
ちなつ「あ、あ・・・」カァァ
ちなつ「う」ジワ
ちなつ「うわぁぁぁん!」ダッ
あかり「ちなつちゃん!」
京子「今夜は枕が足りないよ・・・」
そうなんだ、乗ってあげないんだ
結衣「あー・・・涼しー・・・」
あかり(あ、あれ外してもいいんだ!?)
結衣「今日は何しよっか、二人とも」
京子「ん、あぁ決めてない」
結衣「なんだ、いつも通りか・・・」ペタリ
あかり(あ、あれ?)
結衣「新作ゲームのチェックでも・・・♪」
京子「あ、私もチラシ見ていい?」
結衣「いいよ」
京子「わーい。あ、ミラクるんのゲームだ!すごい、ゲーム化情報は嘘じゃ・・・!!」
あかり「え、えっと。二人とも?」
結京「ん?」
結衣「なにが?」
あかり「せ、セヴンフォレストとか、絶対運命黙示録とか・・・」カァァ
結衣「あぁ、それ?それね」
結衣「飽きた」
あかり「!?」
結衣「設定がねーちょっとね。まぁ、新作ゲームでもしながら次の考えよっかなって」
あかり「そ、そういうものなの・・・?」
京子「ミラクるんのゲーム・・・予約しなくちゃ・・・!」
あかり「あ、えとー・・・」
結衣「お、これ次回作。買っちゃお」
京子「初回特典・・・ミラクるんステッキゲームver・・・これは!!!」
あかり「んんー・・・?」
あかり「はう・・・みんな来ないなぁ」ペタリ
あかり「結衣ちゃん京子ちゃんはゲームで早く帰っちゃうし、ちなつちゃんも最近・・・」
あかり「うぅ・・・人恋しぃよぉ」
ガララッ
結衣「深紅の赤薔薇【レッドローズ】!」
京子「アッカるん!」
あかり「んん!?」
京子「何を言っているのか。ガンホーに操られてしまったのね結衣、良いわ、このミラクるんの後継、魔法少女キョウコるんが・・・」
クルクル
ビシッ
京子「元に戻してあげる!」
結衣「クク・・・面白い事をいう、またアンーカか?」
京子「ここじゃ危ない!表に出ろー結衣ーっ!」バッ
結衣「望むところさっ!白金の騎士!!」ダンッ
スチャ スチャ タタタッ
あかり「・・・」
あかり「・・・」
あかり「・・・」
あかり「」パリ
あかり「んー♪うすしお美味しー♪」
あかり「・・・はぁ、皆戻って来ないかなぁ。現実に」パリ
ゴロン
あかり「・・・今日もいい天気だなぁっ」
~おわり~
コンコン
ともこ『ちなつー?そろそろ出てこないー?最近学校帰ってきてからおかしいよ?何かあったのー?』
ちなつ「なんでもない、なんでもないもん!」
ともこ『さっき近所の人から貰った【桃】切ったんだけど食べ・・・』
ちなつ「桃!?」
ちなつ「うう・・・いらないっ!」カァァ
バフ
ちなつ「・・・」
『私です!輝ける桃色の姫君です!』
『・・・引く』
ちなつ「~~~~~~~っ!!!」バタバタバタバタ
ちなつ「な、なんであんなこといったんだろ・・・」カァァ
ちなつ「もー・・・ばかばかばかばかっ!」
ちなつ「・・・うぅぅぅぅっ!」ポフ
ちなつ「・・・・・・」
ちなつ「・・・輝ける桃色の姫君」
ちなつ「少し、いいと、思ったんだけどなぁ」グス
~ほんとにおわり~
Entry ⇒ 2012.10.07 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
綾乃「恋愛相談?」向日葵「はい……」
放課後・・・
綾乃「今日は千歳と会長と大室さんが先生の手伝いで呼び出されていて、生徒会室で仕事するのは私と古谷さんだけか……」
向日葵「よろしくお願いしますわ、杉浦先輩」ニコッ
綾乃「ええ。一緒に頑張りましょう?」ニコッ
~10分後~
向日葵「はぁ……櫻子……」ハァ
綾乃「えっ?」
向日葵「あっ! えっと、なんでもありませんわ!」オロオロ
向日葵「ただ、いつも騒がしいあの子がいないと、仕事がはかどりますわ!って思っただけで……」
綾乃「古谷さんは大室さんといつも一緒ですものね」ウフフ
向日葵「べ、べつに好きで一緒にいるわけでは!」カァァ
向日葵「……あの、杉浦先輩……」
綾乃「何かしら?」
向日葵「悩み事……聞いてもらってもいいですか?」オズオズ
綾乃「ほえっ!?」
綾乃「何か悩みがあるなら、よかったら話してみてくれないかしら? 私でよかったら、その……力になるわ。微力ながら、ね」ニコッ
向日葵「杉浦先輩……///」
綾乃「古谷さんは私の大事な後輩ですもの。遠慮しないでいいわ」
向日葵「ありがとうございます! えっと、それでは、その……」
向日葵「実は私、恋……しているみたいなんですの」
綾乃「」
綾乃(……れ、れれれれ恋愛相談!?)ガーン
綾乃「」ギクッ
向日葵「そ、その子とはケンカばっかりだったはずなのに、ライバル関係のようなものだったはずなのに、でも、その子のことを考えると心が暖かくなるというか、顔が熱くなるというか……」カァァ
綾乃「」ギクギクッ
向日葵「でも私は、いつも素直になれなくて……」
綾乃「」ギクギクギクッ
向日葵「これはやっぱり、恋なんでしょうか……?」
綾乃(あなたは私かッ!!)
綾乃(いやいやいやそれ以前に! この私が恋愛相談!? 相談に乗って欲しいのは私のほうよ!)
綾乃(私だって、四六時中歳納京子のことが頭から離れなくてライバル関係的なはずなのに歳納京子のことを考えると心が暖かくなるしいつも素直になれないし……)
向日葵「杉浦先輩? あの、やっぱり迷惑でした……?」
綾乃「い、いえ? そ、そそそんなことはないないナイアガラよ! つ、続けて続けて」
向日葵「あの子が私以外の誰かと結ばれる未来を想像したら、とても悲しくて……あの子が幸せならそれでいいって考えようとしても、嫉妬心を抑えきれなくて……」
向日葵「ですから私は、さk…あの子とお付き合いがしたいって、そう考えて……でも……」
綾乃「な、なるほどね。つまり古谷さんは恋に素直になって、おおm……その人と交際したいんだけれど、恋に踏み出してアプローチする決心がまだつかない、ってことかしら?」
向日葵「そうですわ! さすが杉浦先輩、頼りになりますわ!」キラキラ
綾乃「」
綾乃「……古谷さん?」
向日葵「はい、なんでしょうか?」
綾乃「恋というものは……早い者勝ちなのよ!」
向日葵「!?」
向日葵「!?」ガーン
綾乃「モタモタしていたら持ってかれる。ウジウジしてたら攫われる。いつまでも素直になれなかったら……負けよ」
向日葵「そ、そうですわよね! さくらk…じゃなかったあの子は、明るくて社交的でクラスの人気者で……そんなあの子ですもの、競争率も高いに違いありませんわ!」
綾乃「そうよ! でも、古谷さんだってきっと競争率は高いはずよ」ニコッ
向日葵「えっ!?」
綾乃「私が、保証してあげる」ニコッ
向日葵「す、杉浦先輩……///」
綾乃「だから頑張って! 私はいつでも、あなたに力を貸すわ」ニコッ
向日葵「は、はい! ありがとうございます……本当に、ありがとうございますわ!」ウルッ
※綾乃自宅にて
~その夜~
綾乃「死にたい……」ズーン
綾乃「いくら後輩の背中を押すためとはいえ、自分のことを完ッ全に棚に上げて、あんな……」
綾乃『恋というものは……早い者勝ちなのよ!』キリッ
綾乃「バカバカバカバカ私のバカァ!」ポカポカ
綾乃「バカバカバカ……バカ……」グスン
~廊下の片隅で~
向日葵「杉浦先輩、昨日は本当にありがとうございましたわ」ペコリ
綾乃「い、いえ! 全然気にしないでいいのよ?」
向日葵「感謝してもしきれませんわ。おかげで私、覚悟を決めることができましたの」
綾乃「そ、そう。よかったわ……」ホッ
向日葵「それで、その……手始めに、今から櫻子にクッキーをプレゼントしに行こうと思いますの。よろしかったら、その……見守ってていただけないでしょうか?」オズオズ
綾乃「ほえっ!?」
綾乃(うん、知ってたわ)
向日葵「私はよく櫻子にお菓子を作ったりしてあげているんですけど、この気持ちを恋だと意識し始めたら急に照れくさくなって……///」モジモジ
綾乃(古谷さん可愛いなぁ…)フフッ
綾乃(乗りかかった船だし、協力するって約束したし……最後まで応援するわ! ホントはそんな余裕ないんだどね……)トホホ
向日葵「杉浦先輩も自分の恋で忙しいのに、本当にごめんなさい」ペコリ
綾乃「なっ/// べ、べべべべべつに私は恋なんて!!」カァァ
綾乃「わ、私のことはいいから! 古谷さんよ古谷さん!」アワアワ
向日葵(照れ隠しする先輩も可愛いですわ)フフッ
向日葵「でも、正直意外でしたわ」
綾乃「えっ?」
綾乃(そ、それは事実よ!)
向日葵「けど、『恋は早い者勝ち』って……杉浦先輩も真剣に自分の恋路を歩んでいるんですね」ニコッ
綾乃「はうっ!」ズキッ
綾乃(耳が痛い……)
『モタモタしていたらもってかれる。ウジウジしていたら攫われる。いつまでも素直になれなかったら……負けよ』
…この言葉を胸に刻ませてもらいますわ」ニコニコッ
綾乃「はううぅ!」ズキン
綾乃(やめて! それ以上私の傷をほじくらないで!)
綾乃(そんな……そんな尊敬の眼差しで見ないでちょうだい! あれはちょっと見栄張ってみただけなの! 本当の私はウブでヘタレなのよ! ごめんなさい!)
向日葵「? 杉浦先輩?」
綾乃「な、なんでもナイアガラよ! と、とにかく、勇気が出たみたいで、わ、私も嬉しいわ!」オドオド
向日葵「は、はい! それと一緒に、櫻子をデ、デデデデートに誘おうかなって……///」キャッ
綾乃(いいなぁ、デートかぁ……)
向日葵「ヤダ私ったら! よく2人きりで遊んだりするのに、なんでこんなに緊張するんですの!?」ソワソワ
綾乃「お、落ち着いて古谷さん! 平常心、平常心よ……。あくまで誘うのはいつも通りで、本番はデート当日! ここはさりげなく切り抜けるのよ!」
向日葵「はい、さすが杉浦先輩ですわ!」
綾乃「うぅ……///」
櫻子「なんだよひまわり~、こんなところに呼び出してさ」
向日葵「えっと、その……」モジモジ
綾乃(壁に隠れて見守ってるんだけど……バレたりしないかしら?)
向日葵「…………」チラッ
綾乃(あ、あまりこっち向かないで!)オロオロ
綾乃(え、えっと……頑張れ! 古谷さん!)サムズアップ!
向日葵(ありがとうございますわ!)
櫻子「おおクッキー! ちょうどお腹減ってたところなんだよね! ありがとう!」
向日葵「ど、どういたしまして、ですわ///」
向日葵「そ、それで、来週の日曜日……よかったら、一緒にお出かけでもしません?」オズオズ
櫻子「おへはへ? もぐもぐ……いいおー! おほいく?」モグモグ
向日葵「ちゃんと飲み込んでから喋りなさいな……」ヤレヤレ
向日葵(でも……やりましたわ、杉浦先輩!)チラッ
綾乃(おめでとう、古谷さん!)ホッ
向日葵「杉浦先輩、ありがとうございました」ペコリ
綾乃「よかったわね。バッチリだったわよ」ニコッ
向日葵「あの、お礼にこれ、受け取ってください」スッ
綾乃「これ、大室さんに作ったクッキー?」
向日葵「杉浦先輩の分も作らせていただきましたの。お口に合うかわかりませんけど、よかったら召し上がってください」
綾乃「ふふっ、ありがとね、古谷さん」ニコッ
綾乃(古谷さん、上手くいくといいわね……)
綾乃(そういえば、生徒会に入ったおかげで、こうして後輩の子ともお友達になれたのよね)
綾乃(初めは千歳しかお友達がいなかったけど、生徒会のみんなやごらく部のみんなともお友達になれて……)
綾乃(感謝しないとね)フフッ
綾乃(古谷さんがくれたクッキー……)
綾乃(……もぐもぐ……美味しい!)モグシ
千歳「綾乃ちゃん、最近何かあったん? ため息ついたり肩落としたり、かと思えば嬉しそうな顔したり……あ、まさか歳納さんと!」クワッ
綾乃「ちちち違うわよ! 心配はノンノンノートルダムよ!」
綾乃(言えない……後輩の前で見栄張って偉そうにした黒歴史を思い出して悶々としているなんて!)
綾乃(……でも、後輩に頼られて嬉しいなぁ、なんて思っちゃってることは……もっと言えない!)
向日葵「ふふっ」ニコニコ
向日葵(杉浦先輩、ありがとうございますわ)
櫻子「なんだよ向日葵、ニヤニヤしてて気持ち悪いなぁ」
向日葵「な、なんですって!?」
櫻子「あ、そうそう、そういえば日曜どこ行くかまだ決めてないじゃん! どーする?」
向日葵「あ、えっと…/// い、今は仕事中ですから、後にしましょう///」
ガラッ
京子「綾乃いるー?」
千歳「あら、歳納さん。どうしたん?」
京子「綾乃……ちょっと来てもらっていいかな?」
綾乃「えっ?」
京子「突然呼び出したりしてごめん」
綾乃「ど、どうしたっていうのよ。何か用かしら?」ワクワク
綾乃(こっちから茶道部室に行く手間が省けたわ!)
京子「あのさ、悩み事……聞いてもらってもいいかな?」
綾乃「……えっ?」
京子「実は私……結衣に恋してるのかもしれない」
綾乃「………………………」
綾乃「………………………………!?」
京子「でももう限界で、最近ずっと気持ちがぐちゃぐちゃしてて気持ち悪くて、すぐに誰かに相談したくて……綾乃だけが頼りなんだ! あかりやちなつちゃんには言いにくくてさ……」
京子「まだよくわかんないんだ! 恋かどうかなんて。けど、どうにか気持ちを落ち着けたくて……」
京子「……? 綾乃……?」
綾乃「……え、ええ。なんでもないわ。続け……て……」
京子「迷惑かけてごめんね。……このままじゃ私、ごらく部のみんなと会えないよ……」
綾乃「…………………」
綾乃「こ、恋というものは……は、早い者勝ち、な、なのよ……」
京子「綾乃……?」
綾乃「け、けど……」ガクガク
綾乃(見栄を……張りなさいよ! 古谷さんのときみたいに、カッコつけてみせなさいって!)
綾乃「あ、ああ、あなたがその人に恋しているように……」ブルブル
綾乃(歳納京子が他の人に恋するんなら……応援して、あげなくちゃ……)
綾乃(応援して……応援して……)
綾乃「他の誰かも……『あなた』に恋しているかもしれないのよ!!」ダッ
京子「綾乃!? 待ってよ! どこ行くんだよ!」
ウジウジしていたから攫われた。
いつまでも素直になれなかったから……負けたんだわ
※
向日葵「まだ負けだなんて……はぁはぁ……決まって、い、いません……わよ……」ハァハァ
綾乃「ふ、古谷さん!? どうしてここに……?」ビクッ
向日葵「は、走って追いかけて……来たんですの……」ハァハァ
向日葵「探しましたわよ……そこら中……」ハァハァ
向日葵「まさか、学校からこんなに離れた公園にいるなんて……」
向日葵「歳納先輩が来たとき、なんだか嫌な予感がしたから……すみません、あとをつけてしまいました」ペコリ
綾乃「じゃ、じゃあ全部見てたの!?」
向日葵「はい。本当に申し訳ありませんわ。けど……」
綾乃「謝らなきゃいけないのは私よ!」
向日葵「」ビクッ
綾乃「偉そうにあれこれ言ってごめんなさい! 私は本当は、どうしようもないヘタレなの!」
綾乃「私に、あなたの恋を応援する資格なんて……」
向日葵「杉浦先輩!!」
ギュッ
綾乃「!?」
向日葵「私が杉浦先輩からたくさん勇気をいただいたのは……紛れもない事実ですわ」
向日葵「私は櫻子のことが大好き。その気持ちを行動に移すことができたのは……全部杉浦先輩のおかげ。杉浦先輩は私の……」
向日葵「私の自慢の先輩ですわ」ニコッ
向日葵「それだけじゃないですわ。入学したてで右も左もわからなかった私と櫻子を辛抱強く指導してくださったのも、他ならぬ杉浦先輩。優しくて頼りになる……私の憧れです」
向日葵「……歳納先輩は、『これが恋かはまだわからない』って、言っていましたよね?」
向日葵「それなのに諦めてしまっては……もったいないです」
向日葵「杉浦先輩にとってもったいないだけじゃなくて……杉浦先輩みたいな人を恋人にできないなんて、歳納先輩にとってももったいないことだと思いますの」ニコッ
綾乃「……ありがとっ///」
向日葵「どういたしまして」ニコニコ
向日葵「……どうやら、私の出番はここまでのようですわね」
綾乃「えっ?」
ダッダッダッ
京子「あやのー!」
京子「あ、綾乃! ……ここに……いたんだ…………って、あ、あれ? なんでおっぱいちゃんが…ここ…に?」ハァハァ
向日葵「帰り道で偶然会ったんですの……って、その呼び方はちょっと……」
綾乃「歳納京子……突然逃げ出したりして、ごめんなさい」
京子「ううん、いいの。それより綾乃! 大丈夫? 私、もしかして何か酷いこと……」
綾乃「ねえ、歳納京子……」
向日葵(杉浦先輩……!)チラッ
綾乃(……古谷さん!)
綾乃「私はね、歳納京子……あなたのことが……あなたのことが大好きなの!」
京子「……え、ええっ!?」
京子「ちょっと待って、それどういう……」
綾乃「ずっと前から、あなただけを見つめてきた! あなたは私の憧れで、時々目を逸らしたくなるくらい眩しくて、私は素直になれなくて……」
綾乃「それでもあなたは、いつだって気さくに話しかけてくれた! 私に笑顔をくれた! そんなあなたのことが、世界中の誰よりも……」
綾乃「好き……好きなの!」
綾乃「歳納京子は悪くない!」
京子「えっ!?」
綾乃「私がいつまでも、ウジウジしていたから。言葉にしなきゃ、行動にしめさなきゃ……伝わるわけないのにね……」
京子「綾乃……」
綾乃「お願いします!」ペコッ
京子「ま、待って待って待って! 私やっぱりまだ、頭がこんがらがって……///」オロオロ
京子「えっ……綾乃が私を、す、好!?」カァァ
向日葵(おや? これはもしかして……)
綾乃「と、歳納京子……?」ドキドキ
向日葵(脈アリですわ!)クワッ
京子「嬉しい……すごく嬉しいよ綾乃!」
京子「でも、ちょっとだけ待って……私まだ、気持ちの整理がつかないっていうか……もう少しよく考えたいっていうか……///」
綾乃「待つわ。歳納京子が、ちゃんと返事をくれるなら……」
京子「うん。ありがと……///」
京子「あー、えっと……学校、戻ろっか///」
綾乃「え、ええ! そうね///」カァァ
綾乃(私……しちゃったんだ! 歳納京子に、こ、ここここ告白……///)プシュー
綾乃(い、今更ながら、恥ずかしくなってきたわ///)
向日葵「…………」ニコッ
※茶道部室にて
~数日後~
ガラッ
綾乃「とーしのーきょーこー!」
京子「あ、綾乃///」
綾乃「えっ/// あっ///」
京子「……お、おはよー///」
綾乃「い、今は昼間よ///」
結衣(最近何かあったのかな?)
あかり(2人とも顔真っ赤だなぁ)
ガラッ
向日葵「失礼しますわ」
京子「あれ? おっぱいちゃんじゃん、どーしたの?」
向日葵「すみません、櫻子来ていませんでしょうか?」
結衣「ここには来てないよ」
あかり「櫻子ちゃんなら、『石焼き芋の屋台の声が聞こえたから行ってくる』って言ってたよぉ」
向日葵「まったく、あの子ったら……」ハァ
向日葵(せっかくパンケーキ焼いてきましたのに……)
京子「あっ、いっけね! 忘れてた!」
綾乃「まったく、歳納京子ったら……」ヤレヤレ
向日葵(どうやら、歳納先輩からまだ返事はもらっていないようですけど……)
京子「そういえば、今度の日曜どこ行くかまだ決めてなかったよね。どーする?」
綾乃「えっ!?」
京子「あっ……」
ちなつ「あれ? もしかして2人っきりでお出かけするんですか?」
綾乃(バ、バカ! みんなのいる前で!)
結衣(めちゃめちゃ焦っとる……)
向日葵(……どうやら、順調に関係は進展中のようで……なによりですわ)ニコッ
ガラッ
櫻子「ひまわりいるかーい?」
向日葵「あら、櫻子」
櫻子「ほら、焼き芋買ってきてやったぞ! ありがたく食べるがよい!」エッヘン
向日葵「あ、ありがとうございますわ///」
綾乃(古谷さんの恋も、まだまだこれから。……けれど順調そうね)ニコッ
向日葵(……お互い頑張りましょうね? 杉浦先輩)ニコッ
おわり
恋愛要素よりは友情要素のほうが多くなったかもしれない
京綾もひまさくも両方好きなので、こんな形で書いてみました
Entry ⇒ 2012.10.02 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
櫻子「向日葵に頭ナデナデされたい」
向日葵「・・・はぁ?」ペラッ
櫻子「頭を撫でろよ!!」
向日葵「いきなりなんなんですの?遂に頭でもおかしくなって・・・」パタム
櫻子「確かめるためにも撫でろよ!!!」
向日葵「・・・末期かもしれませんわ」
向日葵「頭撫でるだけでそこまでされるなんて思わなかったですわ・・・」
向日葵「・・・はぁ」
ポンッ
櫻子「・・・!」
向日葵「これでいいですの?」ナデナデ
櫻子「ふぁ・・・っ」
向日葵「へ、変な声出さないでくださる!?」
櫻子「えへ、えへへ」
ナデナデ
櫻子「・・・・・・ん、向日葵・・・もっt」
向日葵「はい、おしまい」
櫻子「え!」
向日葵「え!じゃないですわ、もう腕が痛いんですもの。だから終わりですわ」
櫻子「・・・!?」
櫻子「そ、そんな・・・!いいじゃん、もっと撫でてくれたって!」ガシッ
向日葵「そ、そんな必死になることですの・・・?」
向日葵「理由を聞かせてくれたら、まぁ、考えてあげなくも・・・?」
櫻子「うぅ・・・」カァァ
向日葵(やだ、この娘。可愛い)キューン
櫻子「う」
向日葵「う?」
櫻子「う、うるさいっ!いーじゃないか!そのたぷたぷの二の腕を細くするついd」
向日葵「ふんっ!」ドボァ
櫻子「ぎゃうっ」
向日葵「ふん」プィ
向日葵「もう、ぜーったい!撫でてあげませんわ!」
櫻子「・・・!?」
向日葵「 さ よ な ら ! 」
バタン
櫻子「」
櫻子「」
櫻子「」
櫻子「」
櫻子「そ、そんな・・・」
櫻子「」もくもく
櫻子「」ずずー
櫻子「」だばー
花子「撫子お姉ちゃん」
撫子「ん?」
花子「あれ・・・」
撫子「・・・」
櫻子「」ずずー だばー
撫子(ひま子と喧嘩でもしたのか)
撫子「大丈夫。ほら食べちゃいな」
花子「ええ!?」
櫻子「」もく
撫子「はい、おかずもあーん」
櫻子「」もく
撫子「よく噛んでー」
櫻子「」もくもく
撫子「ごっくーん」
櫻子「」ごっくん
撫子「美味しい?」
櫻子「」コクッ
花子(介護かし!!)
櫻子「・・・」
撫子「じゃあ次にお風呂に一緒に」ナデナデ
櫻子「・・・」
ナデナデ
櫻子「はっ」バシーン
撫子「!?」
花子「!?」
櫻子「姉ちゃんは、なんか違う・・・」ダッ
撫子「」ガァン
ネェ,ハナコ?ナデナデサセテヨ...
エ,エ?チョ,チョットナデシコオネエチャンメガコワイシ...!
櫻子「・・・はぁ」ポフッ
向日葵『ほら、これでいいですの?』ナデナデ
櫻子「・・・」
向日葵『もう、ぜーったい!撫でてあげませんわ!』
櫻子「」グスン
櫻子「向日葵、頭撫でて欲しいよぅ・・・」
カポーン
楓「♪」パチャパチャ
楓「お姉ちゃん、お風呂気持ち良いね」
向日葵「・・・」
楓「お姉ちゃん・・・?」
向日葵「え?あぁ、そうですわね」
楓「・・・また、櫻子お姉ちゃんと喧嘩したの?」
向日葵「ちょっとだけですわ」
向日葵「・・・ごめんね、楓」
楓「早く、仲直りしてね?」
向日葵「ええ、ありがとう、楓」ナデナデ
楓「えへへ」
向日葵「さ、上がってアイスでも食べましょうか。買ってきたんですの」
楓「ほんとっ!?」
向日葵「ほら、早く身体拭きましょう」
楓「うんっ」
楓「すぅ・・・すぅ」
向日葵「風邪引かないようにっと・・・」スッ
楓「むにゃ・・・」
向日葵「ふふ、おやすみなさい。楓」ナデナデ
ナデナデ
向日葵「・・・」
櫻子『ふぁ・・・っ』
向日葵「・・・!」
向日葵「・・・」
向日葵「撫でててこっちまで気持ちよくなるような
櫻子『・・・・・・ん、向日葵、もっt』
向日葵「なんで私途中でやめてしまったのかしら・・・はぁ」
櫻子『二の腕たぷたp』
向日葵「・・・・・・」イラッ
向日葵「・・・ふん、でも撫でてなんかあげませんわ!」
向日葵「撫でてなんか・・・」
櫻子「・・・」チラッ
向日葵「・・・」カリカリ
櫻子(ま、まだ怒ってる・・・)グスッ
向日葵「・・・」チラッ
櫻子「・・・」グスッ
向日葵(うぅ・・・どう切り出せばいいんですの。もう気にしてないって一言言えれば・・・)
チラッ
櫻子「・・・あ」
向日葵「・・・!」
向日葵「・・・っ」プィ
櫻子「・・・あ」
向日葵(私のばかーー!)
向日葵「・・・あの」チラッ
櫻子「・・・・・・」ポロポロ
向日葵(!?)
櫻子「・・・・・・ひ、向日葵、ごめ」
あかり「・・・櫻子ちゃん?お腹とか痛いの?」
ちなつ「先生、櫻子ちゃんg」
向日葵「!?」
向日葵「さ、櫻子!ちょっと来なさい!」ガシッ
櫻子「・・・っ」
向日葵「ほ、保健室に連れていきますので私、付き添いで・・・!では!」
ガララッ ピシャッ
パタン
~トイレ~
向日葵「ぜぇ・・・はぁ・・・。あ、危なかったですわ・・・」
櫻子「あ、あの、向日葵・・・」ポロポロ
向日葵「ちょ、ま、待ちなさいな、今息が・・・」
櫻子「あ、謝るから、土下座するから、顔もボディも許して・・・」カタカタ
向日葵「殴るとかじゃないですわよ!?」
櫻子「うぅ・・・」
向日葵「・・・私はもう気にしてないのに、櫻子は気にしすぎですわ」
櫻子「ご、ごめん・・・・・・え?」
向日葵「気にしてないですわよ。昨日の事なんか。貴女に言われるのなんて日常茶飯事ですもの、慣れましたわ」
櫻子「・・・!」
向日葵「怒ってませんわ」
櫻子「ほんとに?」
向日葵「ほんとですわ」
櫻子「ほんとにほんとにほんとにっ?」
向日葵「ほんとにほんとにほんとにですわ」
櫻子「ほんとにほんとにほんとにほんとに・・・」
向日葵「しつこい」バシッ
櫻子「あう」
向日葵「気がすみまして?」
櫻子「うん、良かった。許してくれて!」
向日葵「じゃあ・・・戻りますわよ。皆、心配してますわ」ガチャ
櫻子「・・・あ、向日葵待って」ガシッ
向日葵「とと・・・なんですの?次は体育なんですから早くしないと・・・」
櫻子「な、仲直りのしるしにさ、あの・・・頭、撫でてよ」
向日葵「・・・」
櫻子「・・・駄目、かな」
向日葵「・・・え、えと、その」
櫻子「向日葵に頭、撫でて貰うの好きなんだ。こう、他の人とはちょっと違くて、安心するというか・・・」
櫻子「き、気持ちいいというか・・・」カァ
向日葵「・・・!」キューン
櫻子「向日葵・・・?」
ポフッ
櫻子「ふぁ・・・」
モフッ
モフッ
サラッ
櫻子「・・・ん、あ・・・う。ひ、向日葵?」カァァ
向日葵「・・・そ、そんなこと言われたら、撫でないわけにはいかないじゃありませんの」カァ
向日葵「・・・そうやって貴女はいつもなにもかもうやむやにしちゃうんですわ」ナデ
櫻子「・・・えへへ」
向日葵「次の授業、始まってしまいますわ」ナデナデ
櫻子「・・・ここでやめられたら死ぬ」
向日葵「止めなかったら?」
櫻子「溶けて死ぬ」
向日葵「ふふ、どっちもどっちじゃあありませんの」
櫻子「頭撫でられて死ぬならほんもー。でも、途中でやめられて死ぬのは嫌ー」
向日葵「もう・・・この娘は」
櫻子「えへへ、泣いたら慰めで頭撫でてね」
向日葵「もう・・・」ナデナデ
モフッ
モフッ
サラッ
櫻子「・・・ん、ふ」プルプル
向日葵(さらさらもふもふで、気持ち、いいですわ・・・なにもかもどうでもよくなってしまいそう)
モフ
向日葵「実際、イケないことですわ。こんな、授業サボって」
櫻子「ごめんね?」
向日葵「・・・」
向日葵「ばか、責任とりなさいよ」
櫻子「えへへ、怒られて向日葵が泣いたら、私が頭撫でて慰めてあげるからねっ」
向日葵「はいはい」
向日葵「ん・・・狭いんだからあんまり動かないで」
櫻子「もっともっとー」
向日葵「はいはい」ナデナデ
櫻子「~♪」
向日葵「・・・」ナデナデ
向日葵(ふふ、いつまで続けたら良いのかしら?)
櫻子「ひーまーわーりーっ♪」ギュウ
向日葵(一日中?・・・まさか、ね)
おわり
読んでくれてありがとばいばいノシノシ
すばらしかった
Entry ⇒ 2012.09.30 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
櫻子「ひままごと!」
櫻子「ふわぁ~……」ムニャムニャ
櫻子「今日は土曜日だし、向日葵と何して遊ぼっかなー」
櫻子「下僕を適度に楽しませてあげるのも主人のつとめ! 私えらい!」ムフー
【リビング】<ワイワイ
櫻子「お、花子と楓の声」
櫻子「!」ピコーン
櫻子「せっかくだし、向日葵んち行く前にちょっと可愛がってやるか!」
ガチャッ
櫻子「よーおふたりさ」
楓「花子ちゃんは浮気者なの!!」
花子「ご、誤解だし楓!!」
櫻子「!?」
楓「言い訳なんて聞きたくないの! 愛してるって言ってくれたのに!」
花子「それは嘘じゃないし! 花子は楓のことだけを……!」
撫子「」ポチポチ
櫻子「なんか花子と楓が修羅場ってる横でねーちゃんが携帯いじってる!!」ガビーン
撫子「ん? あ、起きたの」シレッ
楓「櫻子お姉ちゃんおはよう~」ケロッ
花子「お休みだからってだらけすぎだし」ケロッ
櫻子「!!?」
櫻子「え、いや、だって今、花子と楓がケンカしてなかった!?」
花子「はぁ? 花子が楓とケンカなんてするわけないし!」
楓「そうだよ櫻子お姉ちゃん、楓と花子お姉ちゃんは仲良しなの」ギュッ
花子「か、楓///」テレッ
櫻子「えぇー……」
撫子「ちなみにネタばらしすると、今のはおままごとだよ」
櫻子「おままごとぉ?」
楓「うんっ。花子お姉ちゃんと遊んでたの」
櫻子「へ~、花子ってば8歳にもなってそんなことしてるんだ~」ニヤニヤ
花子「うるさいし! 楓がやりたいって言ったらやるんだし!」フシャー
撫子「ちなみに脚本は私だよ」
櫻子「18にもなってなにやってんだねーちゃん!」
花子「そんなセリフ台本にあったっけ!?」ドキーン
撫子「いやぁ、あの二人は見てて癒されるね」ポチポチ
櫻子「見てないじゃん。ねーちゃんメールしてるじゃん」
撫子「聞いてて癒されるね」
櫻子「適当か!」
撫子「あんたにだけは言われたくない」
櫻子「なにをぅ!? 今ので腹が減ったぞ!」
撫子「腹を立てるとこでしょ……」
櫻子「早く向日葵んちでご飯たべさせてもらおーっと」トテテッ
楓「あ、向日葵お姉ちゃんは今いないの」
櫻子「えー!?」ピタッ
櫻子「聞いてない!」
花子「だから楓が遊びに来てるんだし」
櫻子「聞いてない!! 向日葵の奴、私を置いてどこ行ってんだ! 楓知ってる!?」
楓「えっ? えっと~……」アセッ
『向日葵「いい、楓? お姉ちゃんは今日、隣町のデパートまで下着を買いに行ってきますから……くれぐれも櫻子には知られないようにしてね?」』ホワンホワーン
楓「し、知らないの」アセアセッ
櫻子「ぐぬぬ……楓も知らないとは……!」
楓「おねえちゃんすぐ帰ってくるよ?」
櫻子「ダーメ! 向日葵の時間は一分一秒までぜーんぶ私のものだもん!」
撫子「(……プロポーズ?)」
花子「(プロポーズだし)」
楓「(プロポーズなの)」
花子「また携帯を携帯してないし……」
撫子「ていうかやめなよ櫻子、ひま子に迷惑でしょ」
櫻子「なに言ってんだねーちゃん、向日葵がいないと私の朝ごはんはどうなるんだよ!!」
撫子「うちで食べろ」
櫻子「ごっそさーん」キュップイ
撫子「こらっ行儀悪い。楓も見てるんだよ、シャンとしな」
櫻子「え~? いいじゃん別にさぁ……ねー楓?」
楓「うんっ。楓、櫻子お姉ちゃんを反面教師にして立派な大人になるの!」
櫻子「おーよく言った楓! たっぷり見習うがいいーっ♪」ワシャワシャ
楓「きゃーっ♪」
撫子「……」
花子「……」
花子「ちょっと櫻子ジャマだし!」
櫻子「だって急に予定がなくなっちゃったんだもーん、やる気もなくなっちゃったんだもーん」ゴロンゴロン
花子「ウザいし!!」
撫子「ていうか勝手に遊ぶつもりで予定も何もないでしょ……、……あのね櫻子」
櫻子「んぁ?」ゴロンッ
撫子「あんた、そんなにひま子にベッタリじゃ将来苦労するよ」
櫻子「将……来……?」ハテー
撫子「あんたどんだけ刹那的に生きてんの」
櫻子「じりつ」ホホウ
撫子「今日みたいに、ひま子がいない時だって当然あるんだしさ。ひとりで色々出来るようになりな」
櫻子「はぁ!? なに言ってんのねーちゃん、私ひとりだってなんでも出来るもん!」
撫子「いや出来ないでしょ。そこは認めなよ」
花子「そうだし、櫻子なんてひま姉がいなきゃ三秒で不し審死しだしし」
楓「(シが多いの)」
櫻子「あっムカッ! ムカムカッ! ほんとだもん、別に向日葵なんていなくたっていーもん!」
撫子「嘘だね」
花子「嘘だし」
櫻子「嘘じゃねー!! そんなに言うなら証明してやる!」
花子「証明?」
楓「なにするの?」
櫻子「……私が向日葵の分まで働く! そしてら向日葵なんて用済みでしょ!」
花子「……なんで花子たちまで付いてこなきゃいけないんだし」ムスー
撫子「ま、私はヒマだったからいいけどね」ポチポチ
楓「楓も楽しいのっ」
ガラッ
櫻子「おまたせですわぁーん♪」
「「!?」」
楓「あ、おねえちゃんのお洋服なの」
櫻子「まあっ! 流石楓ちゃん、ワタクシの可愛い妹ですわぁん♪」ナデリナデリ
楓「知らない人なのー!!」ゾワゾワゾワッ
撫子「……あんた、なにそれ」
櫻子「え? 向日葵のマネ」
花子「ひま姉に謝れし。土下座しろし。今すぐ」
撫子「本当に似せる気があってそれなら逆に凄いよ……」
花子「服もダボダボだし」
櫻子「それは向日葵がデカいのがいけない!」プンスコ
撫子「確かに」ジッ
花子「確かし」ジッ
楓「(お姉ちゃん達がお洋服の胸のところばかり見てるの……)」
撫子「ていうかあんた、髪型もひま子のマネ?」
櫻子「そだけど」
撫子「にしちゃ三つ編みヘタすぎ。こっち来な、直してあげる」
櫻子「んー」トテテ
花子「いきなりダメダメだし……」
楓「櫻子お姉ちゃん、三つ編みかわいいー」パチパチ
櫻子「や、どーもどーも。……あ、ですわ」
花子「もうグッダグダだし!」
撫子「それで、これから何するの?」
櫻子「あ、その前に」ゴソゴソ
楓「?」
櫻子「はいこれ!」ジャーン
花子「なんだしこれ」
櫻子「くじ引き?」
花子「は?」
櫻子「私以外の配役を決めるぞ!」
撫子「……」
撫子「は?」
櫻子 → 向日葵
楓 → 櫻子
花子 → 楓
撫子 → 花子
撫子「は?」
櫻子「よーし、みんな準備できたな!」
撫子「」←ゆるふわウィッグ
花子「」←スモック
楓「♪」←七森中の制服
櫻子「それじゃー用意スタ」
花子「なんでだし!!!!!!!!!!!!!!!!!!」クワッ
櫻子「ビックリしたー!」ビックリシター!
花子「なんでだし! なんで卒園した幼稚園の制服なんて着なきゃいけないんだし!」
櫻子「だって花子は楓役だから」
花子「別に衣装まで着替える必要ないし! おへそ寒いし!」
櫻子「子供は成長するの速いな!」
花子「子供扱いすんなし!」ムキー
花子「ん!?」クワッ
楓「怒っちゃだめなの、笑ってほしいの」バキューン
花子「かわいい死!///」ズキューン
バタッ
櫻子「おー楓、うちの制服似合うな!」
楓「ほんとっ?」パァァ
櫻子「もち! 櫻子様が保証する!」
楓「わぁ……えへへ、楓もお姉ちゃん達と同じお洋服が着られてうれしいー」
花子「(ダボダボすぎて服に着られてる楓かわいすぎるしぃ……///)」プルプル
撫子「ありえない……ありえない……」ブツブツ
櫻子「うわぁ……ねーちゃんが壁に向かってなんかつぶやいてるなう……」
楓「撫子お姉ちゃん、どうしたの?」
撫子「か、楓……見ないでっ、私を見ないで……」ササッ
櫻子「どうしたねーちゃん!」
花子「おなか痛いし?」
撫子「……かみ……」
「「「かみ?」」」
撫子「………………髪の長い自分が、なんか、女っぽすぎて恥ずかしい……」カァー
櫻子「……」
櫻子「」ニヤァァァァァァァァァァ
撫子「ちょっ、櫻子! やめっ……!」
櫻子「オラオラー! もっとセクシーなでしーポーズ取らんかい!」グイグイ
撫子「こら、脱がそうとするな! 花子も楓も止め……なにそのレフ板!?」
花子「許せ撫子お姉ちゃん……これが最後だし……」カカゲー
楓「これが最後なの……」セノビー
撫子「わけがわからな……こら櫻子どこ撮った今!?」
櫻子「ふっふーん、それはプリントしてのお・た・の・し・ヘボン!?」グハッ
撫子「ッ……調子に、乗るな……」ハーハー
楓「撫子お姉ちゃん、とっても綺麗なの!」
花子「そうだし、恥ずかしがることなんてないし」
撫子「……ん。ありがと」
櫻子「」チーン
櫻子「えーそれでは、これから第一回ひままごとを始めようと思います。わ!」
花子「ネーミングセンス最悪なのだし」
楓「きらいじゃないのーん!」
撫子「(あんたら……)」
櫻子「まずはなにしよっかなですわー?」ウーン
撫子「掃除とかは?」
櫻子「ソレデスワー!」
花子「まっ、せいぜい頑張れなのだし」ヒラヒラ
櫻子「おっと、待ちなさい楓」
楓「なぁに?」
櫻子「あ、違う違う。今の楓は私でしょ」
楓「そうだったのーん!」
撫子「ということは……?」チラッ
花子「………………」
花子「……なんなのだし」
櫻子「あっるぇええぇえ~~~? おっかしいですわねぇ、いつもの可愛い楓なら、「なぁに、向日葵お姉ちゃんっ」って言ってくれる筈なんですけどですわ~~~???」
花子「」イラァ...
撫子「……花子、悔しいだろうけど我慢しな。嫌がると調子乗るよ」ボソッ
花子「……!」グヌヌ
櫻子「」ワクワク
花子「………………な、なぁに、おねえ、ちゃん」ヒクヒク
櫻子「」ニッマァァァァァァァァァァン
花子「くぅぅぅ……この茶番が終わったら覚えているのだ!!」ビシィッ
楓「花子おね、ぁ、か、楓っ、キャラちげーのん!」
撫子「(櫻子に絡まれないように離れて立ってよう……)」
櫻子「掃除をしますわー!」
撫子「(ちょっと慣れてきてるな)」
楓「ひ、向日葵ぃー」
櫻子「ん?」
楓「かえ、私はなにしてたらいいのん?」
櫻子「ふーむ……そーですわねぇ。いつも通りの私でお利口にしてなさいな!」
楓「いつも通り……わかった!」
櫻子「さてさて、それじゃまず掃除機を……」ゴソッ
楓「ひーまーわーりー」ヒシッ
櫻子「のわっ!? ちょ、なんで足にしがみつきやがりますかね!?」
楓「ひまー遊べーひまわりー」ムギュー
櫻子「いや今から掃除するんですわって! 離れれー!」ジタバタ
花子「楓すごいし……」
撫子「流石、あの二人をいつも間近で見てるだけあるね」
楓「ごくろー!」ニコニコ
櫻子「お、おう……」グヌヌ
楓「次はなにして遊ぼっか?」
櫻子「だから掃除すーるーの! でーすーわ!」ムキー
撫子「こりゃラチが明かないな……花子、楓としてあの場を丸く収めてきて」
花子「えー……しょうがないし」
トテテ
花子「お、おねえちゃーん」
楓「おや楓」
櫻子「ちょうどいいところに来てくれましたわ! こっちの櫻子様の遊び相手をお願い!」ヒョイッ
楓「わっ。もー、しょーがないなのー……じゃあ楓、私と遊ぶの?」
花子「うんっ、櫻子お姉ちゃんと遊ぶの大好き♪ ……はっ!?///」
櫻子「」ニマニマニマニマニマニマ
花子「く、くぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……///」カァァ
花子「むぐぐぐぐぐぐ……/// へんこー!!」クワッ
櫻子「へ?」
花子「へんこー! 配役の決め直しを要求するし!!」
櫻子「え~? 折角楽しくなってきましたのに」
花子「ぜんっぜん楽しくないし! とにかく別の役がいいし!」
櫻子「ワガママですわねー……楓もねーちゃんもそれでいい?」
楓「楓も他の役やってみたいのっ」
撫子「(……このポジションから動くのはリスクが……とは妹の手前、言いづらい……)」
櫻子「……ん、じゃあもう一回くじ引きターイム!」
撫子「(頼む……また花子でいられますように……!)」
櫻子 → 向日葵
花子 → 櫻子
楓 → 花子
撫子 → 楓
撫子「」
撫子「誰が待つか!」ダダダッ
花子「おとなしく楓のスモックを着るし!」タタター
撫子「着れるか!」ダダダッ
楓「大丈夫なの、撫子お姉ちゃんならきっと似合うの!」テテテー
撫子「似あってたまるか!」ダダダッ
ダダダダダダ...
……
…………
………………
向日葵「ふぅ……」
向日葵「やっぱり一人の方がこういう買い物は気楽ですわね」
向日葵「櫻子がいたら、ひがむわぐずるわで落ち着いていられませんもの……」
向日葵「……」
向日葵「とはいえ、今日は少し静かすぎたかしら」
向日葵「……私も、櫻子のことばかり言えませんわね」クスッ
【古谷家】<ワイワイ
向日葵「あら、うちが随分にぎやかですわね」
向日葵「楓はお隣に預かってもらったはずですけど、こっちで遊んでるのかしら?」
ガラッ
櫻子「こんぶだし! いりこだし! かつおだし!」キリッ
花子「なんでだし! 花子はそんなこと言わないし!!」
櫻子「もしもし? 一度しか言わないからね……好き」チュッ
撫子「ちょッ」
櫻子「実はこれ、たくあんなの~」ペトッ
楓「櫻子お姉ちゃん、食べ物で遊んじゃいけないんだよ?」
向日葵「何事ですの!!?」
…………
………………
~その夜~
櫻子「ごっそさーん!」キュップイ
向日葵「お行儀悪いですわよ。はいお茶」
櫻子「さんきゅー」ズズズ...
向日葵「……今日はお疲れ様でしたわね」
櫻子「ん?」
向日葵「撫子さんから聞きましたけど、最初は私のマネをしてたんですって?」
櫻子「んー」
向日葵「で、それがどうしてあんなロークオリティのモノマネ大会になってたのよ」
櫻子「いやぁ、ねーちゃんに無理矢理スモック着せた辺りからもうどーでもよくなっちゃって」
向日葵「そんなことしてましたの!?」ギョッ
向日葵「………………いえ、結構ですわ」
櫻子「ぶー。なんだよつまんないの」ヘチョン
向日葵「……それで、どうでした?」
櫻子「あん?」
向日葵「私のマネ。少しでもやってみて、どう思いました?」
櫻子「あー……もー最悪。やるんじゃなかった」
向日葵「そう」クスッ
櫻子「やっぱさ、向き不向きってあるよね。私ほどの人間が向日葵の代わりなんて窮屈すぎ!」
向日葵「はいはい」
櫻子「だからさ」
向日葵「はい?」
櫻子「……だから、勝手にいなくなったりすんなよな。困る」
向日葵「……ええ。あなたもね」
櫻子「あ、ねーちゃん」
撫子「楓がまたおままごとで遊びたいって言うからさ、付き合ってくれない?」
向日葵「ええ、構いませんけど」
撫子「良かった。じゃあ先に行ってるから」スタスタ
櫻子「よーし! オスカーがんばったで賞を獲った櫻子様の名演技を向日葵にも見せてやろう!」ダッ
向日葵「あ、こら! 家の中を走るんじゃありません、櫻子ー!」タッ
~リビング~
櫻子「へいお待ち!」
撫子「来たね。じゃあ座って」
向日葵「へ? あの、私達も混ざるのでは……?」
撫子「それは後で。まずは観てて」
櫻子「えーつまんなーい」
撫子「そんなこと言わないでさ。……絶対に面白いから」ニヤリ
向日葵「(……なんか嫌な予感がしますわ……)」
「「!?」」
花子「ひ、ひまちゃん!///」
「「!!?」」
楓「あのね、今日はさーちゃんにお菓子作ってきたのっ」ニコッ
花子「ほ、ほんとー? ひまちゃん大好きだしー///」ギュー
楓「えへへ~、さーちゃん大好きなの♪」ギュー
櫻子「ちょっ、ちょおおおおおおおおおおおおおい!!!」ガタッッッ
向日葵「なんっ……これ、これはなになになんですの!?」ガタッッッ
撫子「なにって、大室・古谷家の共有財産、ひまさくホームシアターの一部を原作としたおままごとだよ」
「「!!!??」」
花子「うんっ、すっごくおいしいし!」
楓「よかったぁ……」
花子「……あ、あのねひまちゃん」
楓「なぁに?」
花子「あの……その……」
楓「花子お姉ちゃん、頑張ってっ」ボソッ
花子「ぅぅぅ……ひ、ひまちゃん! い、いつもおいしいお菓子ありがとうだし!」
楓「どういたしましてなの♪」
花子「あ、あのね、だからね……お礼に……ちゅ、ちゅーしてあげるしっ!///」
楓「ほんとっ? うれしー、さーちゃんありがとーっ♪」ダキッ
花子「わわっ/// ……か、楓、じゃあ、目、閉じて……///」
楓「はいなの」パチッ
花子「……///」
スッ...
向日葵「楓ー! ストップ、ストップーーー!!///」
櫻子「ねねねねーちゃん! ねーちゃんも止めてよ!」
撫子「なんで?」シレッ
向日葵「なんでって、恥ずかしいじゃありませんの!」
撫子「恥ずかしい? 高3にもなって無理矢理スモック着せられるのとどっちが?」
櫻子「めちゃくちゃ根に持ってた!? ねーちゃんごめん!」
撫子「謝ってももう遅いよ……色々とね」
チュー
「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」」
向日葵「ああ゛ぁ……楓の唇が……まだ嫁入り前ですのに……」ガクゥッ
櫻子「も、ももも……もう……もう……!」プルプル
櫻子「おままごと禁止ーーーーーーーーーーッ!!!」
やめよう見切り発車!
おやすみなさい
素晴らしい
Entry ⇒ 2012.09.28 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「もっと女の子らしく」
結衣「……」ペラッ
結衣「あ、このお料理美味しそう……」
京子「良く言えばボーイッシュ、悪く言えばガサツというかさ」
京子「言葉遣いも男の子みたいだし、……まぁそれがいいっていう子もいるんだけど」
京子「ごらく部の面々に比べて女の子らしさが無いんだよなぁ……」
結衣「京子、今夜はこのロールキャベツでいいかな?」
京子「ろ、ロールキャベツ……!」ジュル
結衣「はいはい、あまり興奮しないの……おすわり」
京子「へっへっ……くぅ~ん」ペタッ
結衣「ぷ、プライドは無いのか京子には……」ナデナデ
結衣「でもさ、初めて作る料理だから失敗するかもしれないよ?」
京子「ううん、結衣の腕ならレシピ通りやれば事故は起きないって」
京子「いつも結衣のご飯を食べてきた私が保証するよん」ニコッ
結衣「……あ、ありがと」
結衣「じゃあ今日のおかずはロールキャベツにしてっと……」メモメモ
結衣「待てよ……」ピタッ
結衣「主食をご飯にするとちょっと組み合わせとしてどうなんだろう?」
京子「えっ、私は別に問題ないと思うけど」
京子「ご飯+ロールキャベツ、だけでいいじゃん」
結衣「うーん……」
京子「ノンノン、……気にし過ぎ、それだけでも十分ご馳走だよ」
京子「ポイントなのは結衣の手料理ってことで、それだけで嬉しい……」
京子「はっ!?……な、なーんちゃって」アセアセ
結衣「へっ?どうしたのそんなに慌てちゃって」
京子「な、なんでもない、それより今日の晩ご飯はどうするの?」
結衣「えっと……」
京子「おぉ……」
結衣「失敗したらゴメンな、先に謝っておく」
結衣「京子とはいえ不味いのを食べさせると思うとちょっと気が引けるな……」
京子「京子とはいえ、ってちょっと失礼じゃないの?」ジッ
結衣「あはは……」
京子「ま、期待して待ってますよ結衣シェフのお料理」ニコッ
結衣「……もう、プレッシャーかけるなよ」
結衣「あのさ、さっきのってどういう意味なの」
京子「うん?」
結衣「わ、私が行き遅れるってハッキリ言ったよなお前……」ジトッ
京子「あぁ……」
結衣「行き遅れるって、……つまりおばさんになるまで独身ってこと?」
京子「ま、まぁそういうこと……」
結衣「むっ……」
結衣「……」ジトッ
京子「いやんっ、そんなジト目で見つめちゃダメよ」
結衣「割りとズボラなところがある京子にそんなこと言われるとは……」
京子「わ、わたしってズボラなの!?」
結衣「自覚無かったんかい」
結衣「ご、ごめん、ズボラって言うのは少し言い過ぎた……」
京子「……」スッ
結衣「どうしたの急に立ち上がって?」
京子「今日はただ遊びに来ただけだっていうのに……」
京子「私服はちゃんとよそ行きの可愛いの選んだぞ!!」ズイッ
結衣「そうだね、そのシャツとネクタイの組み合わせ可愛いな」
京子「へっ!?……あ、ありがと」
京子「うっ……と、とにかくだ!」
京子「ジャージでもいいのに、可愛くおめかしをしてきた幼なじみにズボラとは……」ムスッ
結衣「だから悪かったって、ごめんな京子」
結衣「ズボラって言うより慌てん坊かな、……ちょいちょい」
京子「ん、ゴミでも付いてる?」ススッ
結衣「ネクタイ曲がってる、せっかくオシャレしたんだから……」クイッ
京子「あっ……」
京子「ふへへ……」
結衣「惚けた顔してどうしちゃったの?」
京子「はっ!?な、なんでもない!」
結衣「寝ぐせも付いてるし、……そのまま座ってて、櫛持ってくるから」
京子「う、うん……」
結衣「京子の髪思ったよりサラサラ、手櫛でもいいくらい」
京子「思ったより、は余計」
結衣「まぁまぁ、素直に褒めるのも照れくさいしさ……」スッ
結衣「私の髪じゃとてもこうはいかないな、……あー、羨ましい」
京子「嘘つけー、確認のためにもあとで結衣にもやってあげる」
結衣「……じゃ、じゃあお風呂上りにでも」スッス
京子「らじゃっ♪」
京子「んー……♪」
京子(なんか落ち着くなぁ、髪をとかしてもらってるだけなのに……)
京子(結衣の匂いがふわっと頭に広がって、……えへへ)トサッ
結衣「っと、……こっちに寄りかかったら重いんですけど」
京子「いいじゃんいいじゃん、減るもんじゃないし!」
結衣「た、体力が減る」スッスッ
京子「その答えじゃダメ、重いけど我慢してね」
結衣「もう、しょうがないな……」
京子「ご、ごくろーであった結衣君」
京子「……」トサッ
結衣「だ、だから寄りかかるなって、終わったからそっち行ってもいいよ」
京子「んー……もう少しこのまま」
結衣「……少しだけだからな」
京子「えへへ」
結衣「あのさ、自分でも薄々気づいてたんだ」
京子「えっ?」
結衣「さっきの話だよ、私が行き遅れるってやつ」
結衣「……私にはあかりみたいな誰からも好かれる可愛さは無いし」
結衣「……それこそちなつちゃんみたいな女の子らしさも無い」
結衣「……」ギュッ
京子「んっ……ゆ、結衣……」
結衣「京子みたいに誰とでもすぐ打ち解ける明るさも無いからさ」
京子「ぐえっ、ゆ、結衣苦しいよ~」
結衣「お母さんにも言われたんだ、もっと女の子らしくしなさいって……」
京子「えっ……?」
結衣「可愛いとか女の子らしさとは無縁だもん、自覚はしてるけど」
結衣「……してるけど、ちょっと泣きそう」
京子「あ、あの、私そういうつもりで言ったわけじゃ……!」
結衣「いいよ隠さなくて、……京子なりに心配してくれたんでしょ」
結衣「まだ気は早いと思うけどなんか怖くなってきた」
結衣「自分もテレビの婚活女子みたいになるのかな……」グスッ
京子「あ、あのね、だから私と……」
結衣「うん?」
京子「わたっ、わた……わた、わたわたわた……」カァー
京子「わ……私と練習してみないかな、なーんて……」
結衣「練習?」
京子「だ、だからね、結衣はこのままじゃ婚活女子になっちゃうから……」
京子「三十路で独り身の寂しい婚活女子になっちゃうからね」モジモジ
結衣「くっ……血も涙も無いな、京子は」グスッ
結衣「いつもならツッコミ入れてるけど、自覚があるから言い返せない……」
京子「……」ジッ
結衣「な、なんだよ、この距離で見つめてくるなって」
京子「わ、私と練習がてら一日新婚ごっこ、しよう!」
結衣「……」
京子「……」カァー
結衣「ごめん、意味がよく分からない」
京子「だ、だから、新婚ごっこをすれば、結衣の女子力が上がって……」
京子「もしかしたら貰い手が見つかる、……かも」
結衣「京子……」ジッ
京子「……あ、あはは、なーんて」
結衣「そこまで私のこと心配してくれたんだ、……ありがとう」ギュッ
京子「うひゃあ!?」
京子「ちょ、ちょっとどうしちゃったの結衣!?」
京子「いつもならこんな冗談ツッコミ入れて終わりでしょ!」アセアセ
結衣「……冗談で言ったの?」
京子「うっ……そ、そんなワケないじゃん!」
結衣「でしょ、私のこと心配してくれたんだよな」
京子「……う、うん」
結衣「いつもはおちゃらけてるけど、やっぱり根は優しいままだ……」ギュッ
結衣「昔からずーっと変わってないな、……ありがとう京子」
京子「っ……うぁぁぁぁ……」カァー
京子「と、とりあえず、一回離れようか!?」
結衣「……っと、ご、ゴメン!」パッ
京子「あ、いや、別にいいけど……」
結衣「京子の久しぶりの優しさでちょっと思考回路が……」ホロリ
京子「むっ……、久しぶりの優しさってなんだよ~!」
結衣「ははは、悪い悪い」
京子「……お、おう」
結衣「ん、ちょっと食器の洗い物してくるからダラダラしてて」
結衣「……」トテトテ
京子(うぅぅ、結衣ってば相当日和ってるなぁ……)
京子(いつもなら怒りの鉄拳が飛んでくるのに、……割りとノリノリじゃん)
京子(やっぱり気にしてるのかなぁ、ちょっとボーイッシュってことを)
京子(……だとしたら悪いこと言っちゃたな、あとで謝らないと)
京子(で、でも、……今日一日新婚ごっこ、えへへ……)モジモジ
京子「しょうがないよ、私だって宿題は溜めちゃうし」ニヘラ
結衣「それで結局、宿題見せて~、だもんな」
京子「……えへへ」
結衣「……」クスッ
結衣「でも、こんなんじゃいいお嫁さんとはとても言えないよな」
京子「そ、そんなことないって!」
結衣「京子……、無理して褒めなくてもいいよ」
結衣「うわっ、ちょ、ちょっと引っ張るなって」
京子「ほらこの鏡で見てみなよ、結衣のエプロン姿様になってるよ?」
結衣「……うそ」
京子「ううん、可愛いって、……私が保証する」ニコッ
結衣「さっきからそればっかり……」
結衣「でもありがとう、……お世辞でも嬉しい」
京子「お、おぉう……デレ期?」
結衣「……うっさい」
京子「……」ズーン
結衣「うっ、……そこまで露骨に嫌そうな顔されても」
京子「だって、せっかくの新婚ごっこなのに、……離れ離れなんて」ポッ
結衣「買い物行かなきゃパスタがただの素面になるけど」
京子「!?」
結衣「買ってきて欲しいものはメモにしたから、お金も入ってるよ」
結衣「……お願いね、……あ、あなた」
京子「は、はい……」カァー
結衣「う……ぁぁぁ……、さ、さっさと行ってくれ、お願いだから!!」
結衣「京子がいない間にお風呂の準備もしておこう……」キュッキュ
結衣「ちょっと休憩……」
結衣「よし、京子がいない間にロールキャベツを作っておこう」ゴソゴソ
結衣「キャベツの葉っぱをたっぷりのお湯で茹でて、こっちでスープを……」イソイソ
結衣(うーん、……どうやったらいいお嫁さんになれるんだろう)
結衣(やっぱり笑顔か?パートナーを癒す笑顔?)
結衣(……)ニコッ
結衣(うっ……慣れないことはするもんじゃないな)
結衣(新婚といったらよくマンガで見る、お帰りなさいあなた~、がある……)
結衣(やってみようかな、どうせ私にお嫁スキルなんて無いんだし)
結衣(笑顔もぎこちない、女の子らしさもないし)ハァ
結衣(しかし、それを京子相手に……)
結衣(京子相手に……)モンモン
グツグツグツグツグツグツ
結衣「う、うわぁあっつ!吹きこぼれた!!」カチッ
京子「ベーコンと生クリームってことはカルボナーラかな?」ガサッ
京子「……」グゥー
京子「お腹の虫は正直だなぁ、あはは……」
京子「たっだいまー、あなたの京子がいま帰ったわよ……」ガチャッ
結衣「……」
京子「結衣どうしたん、そんなとこに突っ立って?」
結衣「あ、いや、その……」モジモジ
京子「うんっ、ただいま!」
京子「いきなり尻に敷かれるとは、だいたい想像出来たけど」
結衣「……」
結衣「ご、ご飯にする?お風呂にする?」
京子「へっ……」
結衣「……そ、それともわたし?」
京子「……」
結衣「……」
京子「お風呂で」
結衣「はい」
結衣「座布団、あった……」ポフ
結衣「……」ギュッ
結衣『……そ、それともわたし?』
結衣「ぁぁぁぁぁぁぁぁ……」カァー
結衣「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ジタバタ
結衣「ああああああああああああああああああ!!!」バタバタ
結衣「……」カチャカチャ
京子「おっ、やっぱりカルボナーラだね!」
京子「……」グゥー
京子「あはは、もうお腹ペコペコだ~晩ご飯にしよう!」
結衣「……」ジッ
京子「なぁに?」
結衣「べ、べつに、なんでもない」
京子「結衣ぃ、このパスタすっげー美味い!明日も作ってくれ!!」
結衣「そんなもんでいいならいつでも作るよ」
結衣「あ、パスタ少なかったら私の少し分けるけど……」
京子「んーん」フルフル
京子「確かにちょっと少なめかなぁと思ったけど、お腹に溜まるもんだね」
結衣「生クリーム入ってるからね」
結衣「胃もたれするかもと思って、パスタは2人で1.5人前の分量にしておいたんだ」
結衣「パートナーの栄養管理もお嫁さんの仕事だしな……」モグモグ
京子「……えへへ」
結衣「……ごめん」
京子「えっ?」
結衣「案の定ロールキャベツ失敗しちゃってさ……」
結衣「あーあ、キャベツが破けてお肉と分離しちゃってるし」モグモグ
京子「でも美味しいじゃん、十分立派なロールキャベツだよ」
結衣「……そ、そうかな」
結衣「まぁどっちにしろ京子にはしばらく作られない、一人のときに練習しておく」
京子「むむっ!」
結衣「でも、形がいびつなのを出すわけにもいかないだろ」
京子「……じゃあ次は私も手伝うから、ロールキャベツ作るの」モグモグ
結衣「えっ?」
京子「2人で一緒に作って、2人で一緒に食べよ?」
京子「……わ、私はもっと結衣の手料理食べたいもん」
京子「だからそんな形が変だとか気にしなくていいから――」
結衣「デレ期?」
京子「な゛っ!?」
結衣「でもいい心がけだよ、働かざる者食うべからずって言うし」
京子「なっ……ふんっ、もう知るか」モグモグ
結衣「あー……あの、ほ、ほんとはとっても嬉しかったよ」
結衣「冗談でもそんなこと言われてもリアクションに困るというか……」
京子「……本音だからね、さっきのは」
結衣「……」
京子「へへへ、結衣ってば、ほほ緩んでるし顔真っ赤じゃん」ニコッ
結衣「っ、ゲホッゲホッ!!」
京子「あれ、もう食べちゃったの!?」
結衣「いいよ急がなくても、喉に詰まっちゃうから」
京子「……」モグモグ
京子「んぐっ、じゃあ洗い物は私に任せて、お風呂行っておいで」
結衣「えぇ、京子にできるかな……」
京子「大丈夫、割ってもちゃんと片付けておくから」ニコッ
結衣「……割るの前提かよ」
京子「結衣、流しながらでいいから耳貸して欲しいんだけど」
結衣「うん?」
京子「ほんと大した話じゃないから」
結衣「まぁ大方食後のラムレーズンとかだろ、いつもの場所にある――」
京子「あの時、ご飯でもなくお風呂でもなく……」
京子「結衣を食べたいって言ったらどうなってたの?」
結衣「ぶっ!!」
京子「あ、いやその……」
京子「結衣って冗談とか言わない人だから、ビックリしてついスルーしちゃって……」
結衣「……けっこう、本気だった」
京子「えっ?」
結衣「私には何もないから……」
結衣「ああやって行動するしか無かった、……でも結局はギャグにしかならない」
結衣「はぁ……、空回りしてばっかりだ」テクテク
結衣「お風呂行ってくるから、お皿よろしくね……」バタン
京子「あっ、結衣……」
結衣「あれ、居間に電気が付いてない」ガラッ
結衣「京子、電気も付けないで何してるの……」
京子「……」ガバッ
結衣「うわっ!?」
京子「……」ギュッ
結衣「……とりあえず電気付けるよ、何も見えないから」
京子「だ、だめ、……電気付けないで、顔見られたくない」ギュッ
結衣「……ん、じゃあこのままでいい」
京子「……ありがと」ギュッ
結衣「く、苦しい」
結衣「とりあえず一回離れない?」
京子「……やだ」
結衣「……へ、変な匂いとかしないよね私」
京子「……」ギュッ
京子「いい匂い、ずーっとこうしていたいくらい」
結衣「……そっか、良かった」
京子「結衣、ゴメンね……」
京子「今日結衣に酷いこと言って傷つけちゃったよね」
京子「結衣?」ギュッ
結衣「はっ!……ね、寝てないよ、ちょっとウトウトしただけ」
京子「もう!ちゃんと起きてて、少し話したいから」
結衣「いいよ、付き合ってあげる」
京子「結衣には可愛いとこたくさんあるのに、悪いところなんて無いのに」ギュッ
京子「……ちょ、ちょっとにぶちんなところがあるけど」
京子「それなのに私は――」
結衣「もういよ京子、ちょっと落ち着いて」
京子「で、でも……結衣……」グスッ
結衣「もちろん」ギュッ
京子「あいだだだだだだ、く、くるしっ!」
結衣「私がこうなったのって全部京子のせいなのに……」
結衣「それをやれ女っ気がないだの、ガサツだの……」
結衣「挙句の果てに三十路まで独り身?」
結衣「コイツ、だんだん腹が立ってきた……」ギュギュッ
京子「あいたたた……だ、だって、こうすれば結衣と!!」
京子「……結衣と新婚ごっこ出来ると思ったから」
結衣「……」
京子「……ご、ごめんなちゃい」
結衣「それでついつい毒を吐いた、ってこと?」
京子「わ、私だって本心にもないことを言うのは辛かったんだよ……」
結衣「京子の毒で私のプライドはボロボロなんですけど」
京子「……だ、だから本心じゃ」
結衣「……それでも、京子に言われるのは傷つくよ」
結衣「他の誰に言われるより、ずーっと心が痛いんだ」
京子「ゆ、結衣……!」
京子「ゆ、結衣、ゴメンね、ごめんなさい……」
結衣「ううんっ、き、気にしなくていい、……私は平気だから」
京子「泣かないで、結衣、……結衣」グスッ
京子「わ、私が責任持って、お嫁さんに貰ってあげるから、泣かないで!!!」
結衣「……」カチッ
京子「ま、眩しい、急に電気つけないで!!」
結衣「なに?」
京子「な、泣いてないじゃん!!嘘泣きかよさっきのは!?」
結衣「あれくらいで泣くわけないだろ、京子じゃあるまいし」
京子「な゛っ……」グスッ
結衣「ぷっ……、くふふふ……」ピクピク
京子「もおおおおおおおお!!結衣の馬鹿、アホ!!!」ポカッポカ
結衣「いたたたた、く、クッションで叩くなって!」
結衣「これでおあいこ、チャラってことでいいよね」
京子「こ、こっち見るなバカ……」
結衣「ひどい言われようだな、あはは……」
結衣「ふぅ……」
結衣「あのさ、私はこのままでいいんだよね?」
結衣「おかしくなんかないよな、それだけは聞きたい」
京子「おかしくなんかない、ずっとこのままでいてほしい」
京子「……他の人はどう思ってるか分かんないけど」
京子「私はいまの結衣が一番好き、……た、たぶん」プイッ
結衣「……」クスッ
京子「んっ……、女の子と女の子なのに?」
結衣「別にいいんじゃない、変だとは思わないけど」
京子「そっか、……えへへ」ギュッ
京子「じゃあ中学卒業するまで売れ残っててね?」
結衣「中学卒業で売れ残り扱いか……」
京子「男の子とか女の子に言い寄られても絶対断ること!」
結衣「ん、ずーっと待ってるからな」
京子「おやすみ~……」
京子「ね、ねえ結衣、……素直に言っちゃえば?」
結衣「お前もな」
京子「いや、だから私のこと恋愛的に好きでしょ?」
結衣「京子こそ私のこと好きでたまらないだろ」
京子「さ、さぁ~どうかな」
結衣「じゃ、じゃあ私もどうかなぁ」
結京「……はぁ」
京子(ほんと甲斐性なしだなぁ結衣は……)
結衣(ほんと甲斐性なしだな京子は……)
おしまい
結京良かったよぉ
大したことはなかったな、にやけすぎて頬が痛いが
いいものを見た
Entry ⇒ 2012.09.23 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「ちなつちゃんとキスの練習をしたって?」 あかり「それは…」
結衣「自分でもびっくりするほど落ち着いているよ……」コォー
あかり「そういう落ち着くじゃなくって……」
あかり「やっぱりそういうのはす、好きな人同士でするものだよ」
結衣「あかりは私のこと好きじゃないの?」
あかり「好きだけど……」
あかり「こういうのはちゃんとしたいし」ボソ
結衣「え、なに?」
あかり「いきなりき、きすはレベルが高いと思うな」
あかり(これでひとまずはぐらかせるはず)
結衣「いやだ」
結衣「私はもうすでにそのレベルまで達している」
あかり「」
あかり「そんなレベルであかりに挑もうなんてあまあまだよ!」
結衣「……これでも?」グイッ
ギュ
あかり「ひゃ// ゆ、結衣ちゃん!?」
あかり「ま、まだだよ// あかりのヒットポイントは全然減っていないんだから!」
結衣「私はずっとまえからあかりのことが好きでした」
結衣「本当はあかりともっと遊んだりしゃべったりしたかったけど、みんなの前だと少し恥ずかしかったから……」
結衣「あかり……愛してます」
あかり「///」
あかり「あ、あかりも結衣ちゃんのこと好きです」
あかり「大好きです」
結衣「……エッチ?」
あかり「違うよもう!!」バシ
結衣「いたっ」
あかり「ん……」チュ
結衣「……」
あかり「」パッ
あかり「結衣ちゃん大好き」
結衣(…今まで意識なんかそんなにしてなかったけど、恋人となると妙に緊張するな…)
結衣(部屋の掃除はした、あかりに見せられないものは隠した)
結衣(オムライスを作るための材料も買ってあるし、ジュースもお菓子もある)
結衣(…問題、ないよな。うん)
結衣(後はあかりが来るのを待つだけだ…!)
結衣(…それにしても早すぎたかな。まだ朝の7時だし)
結衣「…暇だ。ゲームでもして時間を潰すしかないか…」
…
結衣「む!この!!くっ、意外と難しいなこれ…」カチャカチャ
結衣「後このステージさえクリアできれば…!!」カチャカチャ
ピンポーン
結衣「今いいところなんだ、後に…」
ピンポーン
結衣「…仕方ない、諦めるか」
結衣「…ん?もう11時になったのか。11時…って、あかり!!」
あかり「うーん…携帯に電話を…」
ドタドタドタドタ ガチャ
結衣「あかり!ごめん!!」
あかり「わぁ!?び、吃驚したよぉ…」
結衣「ちょっと暇つぶしにゲームやってたら…」
あかり「そんなに熱中してたの?」
結衣「ちょっとね…さ、入ってあかり」
あかり(…そうだ、ちょっと結衣ちゃんをいじっちゃってみようっと)
あかり「…ふ、ふーん。結衣ちゃんは、あかりよりもゲームが大事なんだぁ…」
あかり(慌ててる結衣ちゃん可愛いなぁ)
結衣「そ、その、えーっとだな…ちょっと、あかりが家に来るからって、緊張しちゃって、その」
あかり「その?」
結衣「…凄い早く起きちゃって、7時に用意が終わって、11時まで時間を潰そうとゲームをしてたら…」
あかり「こうなったというわけ?」
結衣「ご、ごめん…」
あかり「…クスッ 結衣ちゃん、あかり、別に怒ってないよぉ」
結衣「え?」
あかり「ちょっといじってみたかっただけだから、大丈夫だよぉ」
結衣「……へぇ。そうやってあかりは私の心を弄ぶんだ」
結衣「いいもーんだ。今日はあかりの大好きなオムライス作ってあげないよーだ」
あかり「えええ!?そ、そんなぁ…あかり、結衣ちゃんのオムライス楽しみにしてたのに…」
結衣「あ、あかりが、私にさっきの謝罪という事でキスしてくれたら許してあげようかなー」チラッチラッ
あかり「えぇ!?こ、ここで?」
結衣「別にしなくてもいいよーだオムライス作らないだけだしー」
あかり「…キスで、いいの?」
結衣「え、え?」
あかり「…結衣ちゃん」
結衣「あ、あかり…ん…」チュ
結衣「…え、あ、う、うん、その、えっと……」カオマッカ
あかり「…ゆ、結衣ちゃん?」
結衣「…あーえっと、その、アレだ。抱きしめたい」
あかり「ゆ、結衣ちゃ…きゃ!」
結衣「…」ギュゥ
あかり「ゆ、結衣ちゃん?」
結衣「…まさか、本当にするとは思ってなかったから吃驚した」
結衣「…そっか。じゃあキスはしたくなかった?」
あかり「う…ぁ…そ、そんなの、したくなかったらしてないよぉ…」
結衣「…やっぱり、あかりは可愛いな」ギュ
あかり「あぅ…そ、その、結衣ちゃん…抱きしめられるのも嬉しいけど…」
結衣「…どうしたの?」
あかり「その、他の人が…見てる…から…」
アツイワネー
ワタシモアンナセイシュンオクリタカッタワー
ユイアカキマシタワー!!
結衣「…」
あかり「は、恥ずかしいから部屋に入れてほしいなーって…」
結衣「そ…そうだな」
結衣(…暫く隣の部屋のおばちゃんとかにからかわれそうだ…)
結衣(…まぁ、相手があかりだから…いいかな、うん)
結衣「あかりが来るから、気合入れて掃除したんだ」
あかり「そうなんだぁ…結衣ちゃん、ありがとう!」ニコッ
結衣「本当あかりの笑顔は殺人的」
あかり「え、ええ!?」
結衣「ハッ…私は何を…」
あかり「そ、その、そんな事言われると恥ずかしいよぉ…」モジモジ
結衣「マジあかり天使」
あかり「結衣ちゃん!?」
あかり「材料は揃ってるの?」
結衣「うん。あかりが来る前に揃えておいたよ」
あかり「そっかぁ…」
結衣「…?残念そうだけど、どうかした?」
あかり「結衣ちゃんと一緒にお買い物に行きたかったなぁって思っただけだよぉ」
結衣(…私のバカ…なんでこんな重要なイベントを見逃してたんだ…!!)
結衣(せっかくあかりと新婚夫婦みたいに買い物できるチャンスがあったというのに…!!)
結衣(二人で食材を選びながらキャッキャウフフしてそして『あかり、これが欲しいなぁ』とか言われたかった…!!」
あかり「あ、あの、結衣…ちゃん?」
結衣「そして私は『もう、仕方ないなぁ…あかりは特別だから買ってあげる』とかそんなことを言ったりして…」
あかり「結衣ちゃん口から妄想が出てるよぉ!?」
結衣「!?」
あかり「あ、あの…結衣ちゃん?」
結衣(きっと引かれたよなぁ…うぅ…大事な時に私は何をしてるんだ…)
あかり「…そ、その、結衣ちゃん」
結衣「…何?」
あかり「えっとね、その、さっきの結衣ちゃんの口に出したの…嬉しかったよ」
結衣「え、ど、どうして?」
あかり「だって、それだけ結衣ちゃんは、あかりの事を思ってくれてるって事だよねぇ」
あかり「だから、純粋に嬉しかったよ、結衣ちゃん!」
結衣(…あかりは、本当に優しいよな)
結衣(…だから、好きになったんだけど…さ、ふふ)
結衣「…ありがと、あかり。それじゃ、気合入れなおして作ろうか」
あかり「うん!」
あかり「卵かき混ぜたよぉ」
結衣「ん、それじゃ焼いていこうか」
あかり「入れるよぉ…それ」ジュー
結衣「後は焦がさないようにうまくやって…っと」
あかり「…結衣ちゃんって、どうしてそんなに上手く出来るの?」
結衣「うーん…慣れかな、やっぱり。料理は慣れないとやっぱりうまく作れないよ」
あかり「そうなんだぁ…ねぇ、結衣ちゃん」
結衣「ん?」
あかり「今度、あかりにお料理教えて欲しいんだけど…良いかなぁ?」
結衣「もちろん良いよ。じゃあ今度、オムライスの作り方を教えるね」
あかり「わぁい!…あ、ゆ、結衣ちゃん…卵が…」
結衣「し、しまった!」
あかり「…本当に焦げてない方食べていいの?」
結衣「流石に焦がしちゃった方をあかりに食べさせるわけにはいかないしな」
あかり「でも…」
結衣「…じゃあ、今度。あかりが私にオムライス作って欲しいかな」
あかり「うん、いいよぉ!練習しておかないと…」
結衣「さ、冷めちゃうから食べよう。いただきます」
あかり「いただきます」
結衣「…焦げててもそれなりに美味しいな」
あかり「…気になるから、ちょっと頂戴、結衣ちゃん」
結衣「いいよ、はい、あーん」
あかり「あーん…モグモグ…うん、結構大丈夫だねぇ」
結衣(…あれ。素でやったけど…これって…)
あかり(…あ。間接キスだし恋人みたいな…)
あかり「う、うん!美味しいよ!!」
結衣(…キスまでした仲なのに…)
あかり(なんで恥ずかしくなっちゃうんだろう…)
結衣「…」
あかり「…」
結衣「あ、あのさ あかり「あ、あのね」
結あか「「あ…」」
結衣「…なんで緊張なんかしてるんだろうな、私たち」フフッ
あかり「…うん、おかしいよねぇ」クスクス
結衣「食べたら、次は何がしたい?」
あかり「うーん…まだ決まってないよぉ」
結衣「そっか…まぁ、家でのんびりするのもいいかもしれないけど…」
あかり「…うん。そうしようよぉ、結衣ちゃん」
結衣「分かったよ、あかり」
結衣「それじゃ、片付けてくるね。あかりは休んでて」
あかり「うん…ふぁぁ…」
結衣「…眠い?」
あかり「うん…お腹いっぱいになったからかなぁ…ちょっと眠たい…」
結衣「…そうだ。あかり、膝枕してあげる」
あかり「いいの?」
結衣「もちろん」
あかり「それじゃあ…お言葉に甘えるよぉ…」
結衣「…ふふ、あかりは、可愛いよな、本当」
あかり「うぅ…結衣ちゃんったらぁ…」
あかり「ぁ…」
結衣「…夢じゃないかなって、今でも思うときがあるんだ」ナデナデ
あかり「…えいっ」ギュ
結衣「いて!?あ、あかり?」
あかり「…夢じゃないでしょ?勝手に、夢にされたら困るよぉ」
結衣「…あかり」
あかり「だって、あかりも結衣ちゃんと恋人になれてすっごい嬉しいもん」
あかり「だから、夢じゃないかな、なんて思ったら駄目だよ、結衣ちゃん」
結衣「…そうだな、確かにあかりの言う通りだな」
結衣「ん?」
あかり「…あかりが寝る前に、キスして欲しいなぁ」
あかり「夢じゃないかなって言った罰として…ね?」
結衣「…あかり、それは罰にならないよ」
結衣「…だって、私もあかりにキス、したかったから…さ」
あかり「あ…結衣ちゃん…んん…」チュ
結衣「……ん、ふぅ。満足した?」
あかり「…うん」
結衣「…それじゃ、おやすみ、あかり」
あかり「うん…おやすみ、結衣ちゃん…」
結衣「…本当、幸せ者だな、私は」ナデナデ
あかり「ん…」
結衣「…ずっとずっと、好きだった」
結衣「…やっと気持ちを伝えられて、恋人になって…」
結衣「…願わくは、ずっとこのまま、あかりと一緒に…」
結衣「…いや、ずっと一緒にいる。もう、そう決めた」
あかり「んぅ…ゆい、ちゃーん…」
結衣「…ふふ。どんな夢を見てるのかな、あかりは…」
結衣「……あかり、これからも、ずっと好きだよ…」
チュ
あかり(ぁ…もう、寝てる時にキスするなんて…)
あかり(…今は、寝たふりで誤魔化しちゃったけど、あかりも…)
あかり(…あかりも、結衣ちゃんの事…大好きだよ)
明日というか今日もやらんとならないことがあるからねおっさん…
本当はもう少し書きたかったけど、今回はこれで勘弁してください
また書いてね
Entry ⇒ 2012.09.21 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「京子を惚れさせる24の方法」
結衣「京子、晩御飯できたよ」
京子「お、今日のおかずは麻婆茄子か!うまそうだな」
結衣「あ、京子はおかず抜きね」
京子「え~なんでだよ!」
結衣「だって、『秋茄子は嫁に食わすな』っていうだろ?」キリッ
京子「結衣///」ポッ
京子「今日の部活は『劇場版ミラクるん』の鑑賞会をします!」
ちなつ「その映画前も見たじゃないですか」
京子「いい映画は何回見てもいいもんなんだよ」
あかり「おもしろいよね、ミラクるん」
結衣「しょうがないな」
ミラクるん『後は頼んだよ……ガクッ』
ライバるん『ミラクるん!ミラクるん!』
京子「うっ……うっ……」ポロポロ
あかり「京子ちゃんまた泣いてる」
ちなつ「はぁ、よっぽど好きなんですね」
あかり「あ、どうしたの?結衣ちゃん」
結衣「うおおおお!こんなもん!こうしてやる!」ミラクルンドンキ―!!
ドカグシャーン!!
京子「あああああああ!!ミラクるんのブルーレイディスクとプロジェクターが!!何すんだよ、結衣!!」
ちなつ「どどど、どうしたんですか!?結衣先輩!?」
あかり「何やってるの!結衣ちゃん!」
結衣「京子を泣かせるやつはなんであろうと許さない!」キリッ
京子「結衣///」ポッ
あかり「……」
ちなつ「……」
京子「結衣~なんで年賀状送ってくれなかったんだよ~」
結衣「え?ちゃんと送ったつもりだったけど」
京子「あかりとちなつちゃんはちゃんとくれたのに、あたしってあなたにとってその程度の女だったのね!!」
結衣「あ~そんな冗談いいから。おかしいな確認してみるよ」
京子「どうだった?」
結衣「あ、ごめん間違って『船見京子』って書いてたみたいだ。まいったな」キリッ
京子「結衣///」ポッ
京子「あ~あつ~」ダラダラ
結衣「ほんと暑いな」
京子「こんな時はラムレーズン♪ラムレーズン♪」
パカッ!
京子「あれ?結衣、ラムレーズンないの?」
結衣「捨てた」
京子「この前来た時はまだ……え!?今なんて」
結衣「捨てた」
京子「おい!なんでだよ!」
結衣「家の中だけでも……京子の一番のなりたかったからさ」キリッ
京子「結衣///」ポッ
結衣「うーん、どうしたもんかな」
京子「なにうなってるの?」
結衣「あ、京子。実は今やってるゲームが詰まっててさ」
京子「へー珍しい。結衣がゲームで詰まることもあるんだな」
結衣「うん、今までやったゲームで一番難しいよ」
京子「なんてタイトル?」
結衣「『歳納京子』っていうゲームなんだけど」キリッ
京子「ゆ、結衣///」キュン
結衣「風邪ひいちゃったし……」ゴホッ
ピンポーン!
京子「結衣~うどん買ってきたから作ってやるよ」
結衣「悪いな」
京子「じゃーん!京子ちゃん特製うどん完成!」
結衣「うん、おいしい」
京子「さあ星いくつだ!」
結衣「8745732645863529851336597542423つだな」
京子「そ、そんなに///」キュン
小さいころ
トテン
きょうこ「わーん!いたいよー」ポロポロ
あかり「京子ちゃん大丈夫?」
ゆい「きょうこ!ないちゃだめだ!」
きょうこ「だってひざすりむいちゃったし……」
結衣「じゃあ、ちょっとかしてごらん」
きょうこ「え?」
結衣「」ペロペロペロペロペロペロペロペロ
きょうこ「ひゃん!」
結衣「もう痛くないでしょ?」
きょうこ「うん、ありがとう///」
結衣「いえ、こちらこそごちそうさまでした」キリッ
あかり(お、おやびん……いや結衣さん……)
一年前
京子「結衣~こないだ見つけた鍵さ~茶道部室の鍵だったよ」
結衣「じゃあ職員室に返したら?」
京子「いや、あそこは私たちの秘密基地にします!」
結衣「秘密基地?」
京子「名付けて『ごらく部』!」
結衣「そこは『二人の愛の巣』だろ」キリッ
京子「え///」キュン
京子「結衣~遊びに来た……って結衣どうしたの!?」
結衣「う~京子か~」グテ―
京子「どうしたんだ!?また風邪!?」
結衣「ウィ~ヒック」
京子「って酒!?なんだよこの空き瓶の山は!」
結衣「ら、ラム酒……」
京子「未成年のくせに……なんでこんな無茶なことを」
結衣「ふ、ふふふ……ら、ラムレーズンになりたかったのさ」キリッ オェー
京子「な///って吐いてる!吐いてる!」
綾乃「歳納京子!部室の無断使用は罰金バッキンガムよ!」
結衣「綾乃!」ドン!
綾乃「え、船見さん……って何よこの大金!」
結衣「ば、罰金払うから……私と京子の居場所を奪わないでくれ!」キリッ
京子「結衣///」キュン
綾乃「……なんかごめんなさい」
千歳「」ブバー
京子「ごらく部のみんなをRPGのパーティーに例えたら何になるかな?」
結衣「あかりが白魔導師でちなつちゃんが黒魔導師……京子が剣士で私がガンナーかな」
京子「えー結衣が剣士で私がガンナーって気がするけど」
ちなつ「結衣先輩って騎士って感じですもんね」
結衣「京子」
京子「え、なに」
結衣「バキューン!」キリッ
京子「ゆ、結衣///」キュン
ちなつ(こ、これは破壊力がやばい///)キュン
あかり(……え?あかりが変なの?)
綾乃「歳納京子!またプリント提出できてないじゃない!」
京子「ああ、悪い悪い」
結衣「綾乃!」ガタッ
綾乃「え、船見さん急にどうし」
チュー
綾乃「ん///」
結衣「ここは私に任せて早くいくんだ!」キリッ チュー
京子「結衣///」キュン
千歳「」ブッシャー
京子「あ~暇だな~」
結衣「今日はなんか持ってきてないの?」
京子「わたしだって何も思いつかない時もあるよ!あ~なんかこう大事件とか起こらないかな」
結衣「京子!」ガタッ
京子「え、急にどうし―」
チュー
京子「ん///」
結衣「ほら、『大事件』起こしてやったぞ」キリッ
京子「ゆ、結衣///」キュン
ちなつ「なななななななな」ガタガタガタガタ
あかり(だ、大事件だ……)
京子「あ~今日は最悪の日だ~」
あかり「今日登校してるとき車に泥はねられちゃったもんね」
京子「それに宿題提出してなかったから罰として大量に課題だされたし、給食にラムレーズンはでないしもう最悪だ~」
ちなつ「いや、今朝のことはともかく宿題は自己責任だし、給食にラムレーズンなんて出ませんよ」
結衣「京子!」ガタッ!
京子「え、急にどうしたのゆ」
チュー
京子「ん///」
結衣「京子の最悪の日なんて私のキスで最高にしてやるよ」キリッ
京子「結衣///」キュン
ちなつ「あ~今日は最悪の日だな~」チラッ
あかり「……なんかもういいや」
ゲーム『テーレッテッテー♪レベルアップ!』
京子「結衣、レベル上げその辺でいいんじゃない?」
結衣「まだまだ」ピコピコ
京子「だって、もうレベル45じゃん。いくらなんでも先に進んだ方が……」
結衣「京子を守り続ける限り、私のレベルアップに終わりはないんだよ」キリッ
京子「ゆ、結衣///」キュン
結衣の家
ピンポーン!
京子「ちわ~」ガチャ
結衣「『ただいま』だろ?」キリッ
京子「え///」キュン
京子「あかり!ごらく部入部おめでとう!」
あかり「わーい!祝え祝え!」
結衣「私が愛でるのは京子だけで十分なのに」キリッ ペロペロ
京子「あ、あかりが見てるよ///」キュンキュン
あかり「退部するわ」
京子「あ~あづい~ゆい~なんか飲み物~」
結衣「今麦茶沸かしたばっかりだから熱いし、氷もまだできてないからもうちょっとまって」
京子「あ~なんでもいいから飲ませろ~」
結衣「」プチン
京子「あ、結衣?怒ってるの……ってなんで服脱いでるのさ!」
結衣「そんなに飲み物のみたきゃ私のおっぱいでも吸ってろ!!」キリッ ポロン
京子「え、ああ……い、いただきます///」キュン
京子「あかりとちなつちゃんまだ~」
結衣「掃除当番だって」
京子「じゃあ二人来るまでしりとりね」
結衣「ああ」
京子「じゃあしりとりの『り』からね。リンゴ!」
結衣「京子愛してる!」キリッ
京子「ゆ、結衣……それ二つの意味で反則だよ」キュン
京子「第二期始まったじゃん?」
結衣「そうだな」
京子「『ゆるゆり♪♪』の『♪♪』ってどう読めばいいの?」
結衣「ゆるゆり~京子と私のストーリー~じゃね?」キリッ
京子「……」
結衣「あ……あれ?」
京子「……」キュン
結衣「フッ」キリッ
一期11話
京子「結衣の馬鹿!」
京子「ちなつちゃん好き!」
京子「あと、アッカリーン!」
ドンッ!
結衣「なんで私には好きって言ってくれないんだ!!」キリッ ブチキレ
京子「ヒッ!ゆ、結衣も好き……だよ///」キュン
ちなつ「私たちいらなくね?」
あかり「……うん」
結衣「また今度の同人誌もミラクるん?」
京子「うん、やっぱりミラクルんの同人誌が書いてて一番楽しいし……」
ガタッ!
結衣「なんで……」
京子「ゆ、結衣?」
結衣「なんで私と京子の百合同人じゃないんだ!!」キリットブチキレ
京子「結衣ったらもう///」キュン
小さいころ
きょうこ「……」
きょうこ「うう……きょうこわいテレビばんぐみみちゃったからねむれないよ……」
京子母「……」スゥースゥー
きょうこ「おかあさんはさきにねちゃったし……うう……こわいよお」
ガタッ!
きょうこ「ヒッ!」ビクッ
ブロロロロロロ
きょうこ「おばけ!?そ、そんなわけ……きっとくるまのおと……でもこんなよなかになんで」
ブロロロロブゥゥウゥンブゥウーン
キョウコ キョウコ キョウコ
きょうこ「ひっ……わ、わたしをよんでる……い、いったいだれ!?」
YUI「ピーターパンさ!」キリッ
KYOKO「YUI!」
YUI「どうだい?これから夜のドライブっていうのは」
KYOKO「でもわたしこんな格好だし……」
YUI「誰も見てないさ……月以外はね!」キリッ
京子母「ヒュ―」
第一期11話
京子「今日でごらく部は廃部にします」
あかり「ええ!?」
ちなつ「じょ、冗談ですよね?」
結衣「……」
京子「部室の無断使用なんて許されないわ」
京子「結衣ならわかってくれるよね」
結衣「嫌だ」
京子「え」
結衣「確かに前のお前は他人を振り回してばっかりだったけど」
結衣「でも私は前の京子の方が好きだ」
結衣「お前のくれる楽しいが好きだったんだよ……」
ちなつ「駄目ですよ……京子先輩はもう以前の京子先輩じゃ……」
結衣「ならこっちにも考えがある」
京子「え?」
結衣「お前が前の性格に思わず戻ってしまうくらいの情熱的なキスをしてやるよ」キリッ
京子「え!?」
あかり「」
ちなつ「」
ジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルチュー!!!!!!!!
きょうこ「ゆい~//////」キュン
結衣「おやおや、情熱的過ぎてさらに前の性格になったか」
結衣「まあいいか」キリッ
きょうこ「ゆい///」
あかり・ちなつ「」
終わり
あかり編・綾乃編にご期待ください
乙りん
乙
乙
面白かったわ
しかしコブラは反則だろww
Entry ⇒ 2012.09.14 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ともこ「恋人の先輩がヘタレで困ってる?」 ちなつ「……」
ちなつ「結衣せんぱ~い、それにしてもホントに暑いですねぇ……」
結衣「ふふ、暑さにうだるネコみたいだ、……確かに9月だっていうのにこの残暑だもんね」
結衣「そうだ、確かいいものがカバンに……」ゴソゴソ
ちなつ「……♪」ピトッ
結衣「……あのちなつちゃん、暑いのにどうしてくっつくのかな」
ちなつ「暑いからこそ、ですよ」ニコッ
結衣「あ、暑いのに引っ付いちゃうの?」
ちなつ「はいっ!」
結衣「へぇ~だから涼しくなるんだね、……ちなつちゃんって博識、すごいなぁ」
ちなつ「えへへ、だから低下しすぎないように私がセンパイを暖めてですね……」スリスリ
結衣「だ、大丈夫だよ、暑くてちょっと汗ばんでるくらいだから!!」
ちなつ「もう、今さら気にするよう仲でもないのに……」
結衣「それはそうだけど、でもやっぱり外であまりイチャイチャするのは……」モジモジ
ちなつ「むぅ、……私のことキライですか?」
結衣「えっ!?」
ちなつ「えへへ、やだもうセンパイったら……」モジモジ
結衣「そうだちなつちゃん、私扇子持ってるんだよ、扇いであげるね」パタパタ
ちなつ「なっ……もう、どうしてそこで折れちゃうんですか!!」
ちなつ「だいす、まで言ったなら、きを言って下さいよ~……」
結衣「……だ、だって二人きりならともかくこんな街中でなんて……」カァー
ちなつ「むむむむむ」
結衣「あ、あのちなつちゃん、やっぱり怒ってるよね……」パタパタ
ちなつ「いいえ、怒ってるわけでは、……扇子とっても涼しいです、ありがとうございます」ニコッ
結衣「そっか……良かった、ちなつちゃんが喜んでくれて」
ちなつ「次は私がセンパイを扇ぎますね、楽にしてて下さい」
結衣「わっ、ありがとう、ほんと暑くて汗かいちゃったんだ」
ちなつ「……へぇ」
ちなつ「結衣先輩、涼しいですか?」パタパタ
結衣「うん、ありがとちなつちゃん……」
結衣(わ、わたしの腰に手を回して、その手で扇ぐって、……密着しすぎだって……)カァー
結衣(うぅぅぅ、変な匂いしてないかな、汗の臭いとか)
結衣(大丈夫だよね、そんな嫌な顔もしてないしきっと大丈夫……)
ちなつ「んっ……センパイいい匂いです、頭の中に広がっていきます……」
ちなつ「ちょっと制服のワンピース汗ばんでる、でもこの匂い大好き―――」
結衣「やっぱりだめええええええええええええ!!」ズイッ
結衣「絶対にダメ、ほんともう駄目だから……!!」フルフル
ちなつ「結衣先輩の匂い私大好きですよ、石鹸のいい香りがふわ~っとして」ニコニコ
結衣「えっ……ほ、ほんと?」
ちなつ「はいっ、……好きな人の匂いを嗅ぎたくなるのは、当然だと思うけど」
結衣「好きな人だなんて、そ、そんなこと……」モジモジ
ちなつ「だからおあずけなんて言わないで、もっとください!」
結衣「だ、ダメだよ、……おあずけ」
ちなつ「くぅ~ん……」グスッ
ちなつ(うぅぅ、なんかちょっと距離感を感じちゃうな、もっとすりすりしたいのに)
ちなつ「あ、ニホンミツバチさんがスズメバチをどうやって倒すか知ってますか」
結衣「ず、ずいぶんと唐突な話だね」
結衣「……でも、ミツバチみたいな小さい子がスズメバチを倒せるのかなぁ」
ちなつ「ふふ、まずは何十何百というミツバチがぐわ~っとくっ付くんです!」
結衣「ふむふむ、とりあえずスズメバチを囲むんだね」
結衣「でもそれからどうするんだろう、プスプスと針で刺すんだろうか」ウーン
ちなつ「いいえ、そのまますりすりしてるだけで倒せちゃうんですよ」
結衣「えっ、ほんとに?」
ちなつ「ミツバチさんがすりすりして、どんどん敵の体温を上げるんです」ススッ
結衣「あぁ、なるほど!」
ちなつ「やがて耐えられなくなったスズメバチは哀れにも……」ピトッ
結衣「あの、近いよ、近いですちなつちゃん」
ちなつ「前置きはここまで、今のお話を実践にしてみましょうか」ニコッ
ちなつ「私がミツバチさんみたいにセンパイにくっ付くんです、うふふ……」
結衣「き、気持ちは嬉しいけど、それだと私死んじゃうよね!?」ズイッ
ちなつ「んんっ、……もう、ほんと甲斐性なしなんだから……」
ちなつ「ん~、ちょっと本屋さんに行きたいですね」
結衣「あ、いいね、私も新刊探したかったんだ、一緒に行こうか」
ちなつ「……センパイ、私の手空いてますよ?」ニコッ
結衣「えっ!?」ドキッ
ちなつ「誰か素敵な人が私の手を繋いでくれないかなぁ、ふふふ」
ちなつ「黒髪で、とってもかっこ良くて、なのにお料理が上手で家庭的で……」チラッ
結衣「……」モジモジ
ちなつ「……」ドキドキ
結衣(私だって、ちなつちゃんと手を繋いで歩きたい)
結衣(チャンスを貰ってるのに、いつも勇気が出せないんだ)
結衣(いまも足がすくんで、胸がドキドキして、倒れちゃいそうなくらい……)
結衣(あ……もし手を繋いで手汗をかいてたらどうしよう、そんなの嫌われちゃうよ)モンモン
結衣「うぅぅぅ……」
ちなつ「良かったら、わたしと……?」
結衣「ちなつちゃん、良かったらわたしと本屋へ行きませんか!?」
ちなつ「はいっ、もちろんです!」
結衣「そ、それじゃあ、行こうかっ」テクテク
ちなつ「……え」
ちなつ「け、結局手は繋いでくれないんですか!?」タタタッ
結衣「だって、手汗とかかいてちなつちゃんに嫌な思いさせたくないから……」
ちなつ「……はぁ」
ちなつ「ふむ、ふむふむ、ブライダルフェア……」ペラッ
ちなつ「……!」
ちなつ「ふふ、いいなぁこんな素敵な教会でセンパイと」ポワーン
ちなつ「やっぱり海外の教会がいいな、……えへへ、ちょっと話が飛びすぎか」
ちなつ「でも、センパイは手も繋いでくれなかった……」グスッ
ちなつ「……あれだけ拒まれるってことは、私嫌われちゃったのかな」
ちなつ「うっ、やだよそんなの……」ジワッ
結衣「わっ、このお料理美味しそう……ふふ」
ちなつ「結衣先輩、なんの本を読んでるんですか?」ヒョコッ
結衣「あっ、ちなつちゃん、これはレシピ本だよ」
ちなつ「なるほど……ふふ、センパイらしいですね」
結衣「ちなつちゃん、目元赤く腫れてるけど大丈夫……?」
ちなつ「ん、大丈夫ですよ、ちょっと目にゴミが入っちゃって、えへへ」
結衣「そっか、なにかあったかと思った……」ホッ
ちなつ「結衣先輩、そんな鼻歌まで歌ってごきげんって感じ」
ちなつ「そっか、腕を磨けば自分で美味しいもの食べられますもんね」クスッ
結衣「ううん違うよ、そういう理由じゃなくて……」
ちなつ「?」
結衣「あの、その……」モジモジ
結衣「美味しいものを作れたら、ちなつちゃんも喜んでくれるかな、と思って……」
結衣「あ、あまり器用じゃないから、レシピは少ないけど……たくさん練習してちなつちゃんに」
ちなつ「……」
結衣「……ちなつちゃん?」
ちなつ「はっ!!や、やだ私ったら、ちょっと白昼夢でした」アセアセ
結衣「ううん気にしないで、大したことは言ってないから」
結衣「それじゃレジ行ってくるからここで待っててね」タタタッ
ちなつ「……」
ちなつ「顔火照ってる、熱い……またドキッとさせられちゃった……」
ちなつ「全部センパイのせいですよ、……ばか」
ちなつ「いいお買い物できましたね、良かった良かった」
結衣「あ、……ゴメンね付き合わせる形になって、埋め合わせはいつかするからね」
ちなつ「いいえとんでもない、元々は私が本屋に行きたいって言ったんですし」
ちなつ「……それに、センパイの側にいられて私は幸せです」ニコッ
結衣「う、うん……ありがと……」
ちなつ(顔真っ赤にしちゃった、……格好良かったり可愛かったり忙しい人)クスッ
ちなつ「センパイのレシピ本の手料理楽しみにしてます!」
結衣「うん、頑張って練習しておくからね」
ちなつ「結衣先輩……」ジッ
結衣「……うっ」
結衣「じゃ、じゃあまたね、さよならちなつちゃん!!」タタタッ
ちなつ「あっ……はぁ、さすがにお別れのちゅ~は無理だったか、残念」
・・
・
ちなつ「ってことが今日あったの……」
ともこ「ず、ずいぶんと長い回想だったね、お疲れ様」
ちなつ「それでね、恋愛経験豊富なお姉ちゃんにアドバイスをと」ニコッ
ともこ「えっ!?」
ちなつ「結衣先輩のことは大好きだよ、でもこのまま押せ押せでいいのかなって……」
ちなつ「もしかしたらおしとやかな子が好きなのかもしれないし、……はぁ」
ともこ「ふーん……」
ともこ(私恋人なんて出来たことないのに、妹に先を行かれちゃったのね……)
ちなつ「そうなの!……ほんと、ここまでひどいとは思わなかった」
ちなつ「目と目を合わせて話すときですら、ちょっと頬が赤くなっちゃうんだよ?」
ともこ「……」ギクッ
ちなつ「ましてやボディタッチなんかがあった日には、やかんみたいに顔から湯気が……」
ともこ「……」ギクッ
ちなつ「お姉ちゃんは、そんなことないよね?」
ともこ「えっ!?」
ともこ「百合道ってなに!?百戦錬磨!?」アセアセ
ちなつ「ふふふ、もう謙遜しちゃって、女の子は取っ替え引っ替えで遊んでたんでしょ?」
ちなつ「……それはもう経験豊富なんだろうなぁ」ポワーン
ともこ「……」
ともこ(なにがどうしてそんなに話が膨らんだのかしら、そんなこと全然無いのに……)シクシク
ともこ(でも、その子の気持ちが分かる気がするなぁ)
ともこ(私もあかねさんの前だと、上手く喋られなかったり、触れただけで顔が赤くなったり……)ポッ
ともこ(……あぁ、私も、同じヘタレなのね)
ちなつ「うん、結衣先輩っていうの、素敵な名前だよねぇ……」
ともこ「ふむふむ、じゃあいつもちなつが結衣ちゃんをドキドキさせてるんだね」
ちなつ「……でも、不意にキュンとさせてくれるの」ポッ
ちなつ「例えば今日寄った本屋さんでね、レシピ本を見ながらこう言ったんだよ!」
結衣『私がキミのお嫁さんになるから、お料理くらいはできないとね』ニコッ
結衣『ハネムーンは熱海の温泉なんてどうかな、……夜は寝かせないからね』
ちなつ「えへへ……もう困っちゃうなぁ……」
ともこ「あ、あれ、さっきの回想と言ってること違うよ!?」
ともこ「ハネムーンが熱海って、……まぁちなつが行きたいならいいけど」
ともこ「今までの話をまとめると……」
ともこ「ドキッとさせるようなことは言ってくれるけど、行動となるとへたれる、ってこと?」
ちなつ「……」コクコク
ちなつ「つ、付き合って一ヶ月も経つのに、自分から手も繋いでくれないの」
ちなつ「おねーちゃんっ……わ、わたし嫌われちゃったのかな……こんなの、辛いよ」グスッ
ともこ「ちなつ……」
ちなつ「……ほ、ほんと?」
ともこ「可愛い妹が辛い顔をしてるのは、お姉ちゃんから見てて悲しいな」
ちなつ「……ゴメンね、いらない心配かけちゃって」ギュッ
ともこ「ふふふ、いいのよ、小さいころはよくこうして甘えてきたじゃない」
ともこ「うーん、でもどうしたものかしら」
ともこ「何かシンパシーを感じるのよね結衣ちゃんからは……」ムムム
ちなつ「……」グスッ
ちなつ「えっ……で、でも」
ともこ「私ね、結衣ちゃんの気持ちが痛いほど分かるの」
ともこ「……きっと向こうも苦しんでると思うんだ、ウジウジしてる自分が嫌でね」
ちなつ「っ……ゆ、結衣先輩は、悪くないもん……」ジワッ
ともこ「そうだよ誰も悪くない、……だから2人の仲が上手く行くようにちょっとアドバイスをね」ニコッ
ちなつ「……えへへ」クシクシ
ちなつ「女の子を1000人切りした真の恋愛無双のお姉ちゃんだもんね、お願いしちゃおうかな」
ともこ「……」
ちなつ「手はず通り、結衣先輩は今日このお家に来ます」
ともこ「……」ドキドキ
ちなつ「大丈夫だよ、お姉ちゃんが一回お話ししたいってメールで伝えてるから」
ともこ「あ、そうなんだ、それならちょっと安心かも」
ともこ「ふふん、お姉ちゃんに全部任せて、妹を悲しませるヘタレちゃんにビシッとだね……」
ちなつ「あぁもう、あまり強く言ったらダメだよ……?」
ともこ「こほんっ、とにかく結衣ちゃんが来たらここのリビングまで案内してあげて」ニコッ
ちなつ「う、うん……ほんとに大丈夫かなぁ」
<ピンポーン
ちなつ「あ!結衣先輩だねきっと、それじゃここまで案内してくるから!」タタッ
ともこ「……はぁ」
ともこ「まいったな、恋愛経験ゼロの私がアドバイスするなんて……」
ともこ「というか、ちなつの中でかなり神格化されてるような」
ともこ「ま、話を聞く限りじゃ相当うぶでへたれのようだし、大丈夫よねきっと」
ともこ「ちなつの恋人、どういう子なんだろう……」ドキドキ
ともこ「……」ドキドキ
ともこ「うぅぅぅ……結衣ちゃんの写真くらい見ておくべきだったかな」
ガチャッ
ともこ「!」ビクッ
ちなつ「こっちですよ~、あ、そこ段差なってるんで気をつけて下さいね」スリスリ ベタベタ
結衣「ち、ちなつちゃん、腕に胸当たってるよ……」カァー
ちなつ「えへへ……センパイの匂い大好き……♪」
ともこ(あぁ、なんかもう完全に尻に敷かれてるね、すでに顔真っ赤だし)
とも結衣「あ……」
結衣「は、初めましてお姉さん、結衣です、船見結衣といいます」ペコペコ
結衣「本日はお日柄も良く、お家にお招きいただいて大変嬉しく……」
ともこ「あはは、とりあえず一旦落ち着こうね結衣ちゃん」
ともこ「……」チラッ
ちなつ「あ、うん、それじゃあ結衣先輩ごゆっくり」ニコッ
ガチャッ バタン
ともこ「落ち着いたみたいだね、……改めまして姉のともこです」ペコッ
ともこ「今日はごめんなさいね結衣ちゃん、少しお話ししたいことがあって」
結衣「いえ、私も一度ちなつちゃんのお姉さんに会ってみたかったんで」
ともこ「ふふ、ちなつからは話は聞いてるよ、……素敵な恋人さんなんだってね」
結衣「そ、そんなこと、ないです……」モジモジ
ともこ(あらあら、前評判通りの恥ずかしがり屋さん、顔真っ赤にしちゃった)クスッ
ともこ(キリッとした見た目なんだけど、……ギャップがあって可愛いと思うけどな)
ともこ(いま流行りの草食系って感じかな、安心安心♪)
ともこ「うんうん、仲が良くて何よりです」
結衣「……でも本当にちなつちゃんにそっくりなんですね」
ともこ「ふふ、おてんばなところが似てるなんて言うのかな?」
結衣「いえいえ、もっとこう……」ジッ
結衣「お姉さんもお人形さんみたいに可愛らしいところとか」
ともこ「そ、そう……かしら、えへへ」
結衣「はい、……あとは透き通るな綺麗な瞳、吸い込まれてしまいそうなくらい」ニコッ
ともこ「なっ!?」
結衣「髪だってそう、……流れるように美しくて羨ましいです」
ともこ「……あ、ありがと、えへへ」
結衣「あれ、お姉さん顔が少し赤いですね、熱でもあるんですか?」ピトッ
ともこ「ふぎゃっ!?」
結衣「……私のおでこより少し熱いくらいかな、でも無理しないで下さいね」ナデナデ
結衣「お姉さんとてもいい匂いです、大人の人って感じで」
ともこ「あ、あ、あ、あ、あ、あ……」ブルブル
ともこ「アナタの一体なにがどうへたれだって言うのよっ!?」グスッ
結衣「えぇっ!?」
ともこ「どうもこうもないわよ……」キッ
ともこ「初対面のお姉さんにおでことおでこくっ付けて何がヘタレよ!!」
ともこ「そ、それからその場慣れしたような女の子の褒め方!!」
結衣「……本当のことを言ったまでです、嘘偽りなんかありません」ニコッ
ともこ「うっ……ま、またそういうこと言う!」
ともこ「絶対ウソよ、結衣ちゃんがヘタレだったら私はどうなるのよ!?」
結衣「と、とりあえず一旦落ち着いて下さい、ね?」ポンポン
ともこ「うぅぅぅ……」
結衣「いえいえ、……こういうところもちなつちゃんソックリかな」クスッ
結衣「それで、今日お話したいってことは何でしょうか?」
ともこ「うーん……ちょっと頭を整理してるから待ってね」
ともこ「ちなつ曰く結衣ちゃんは手も繋げない、大好きも言えない草食系……」
ともこ「……」チラッ
結衣「あの、私何かしましたか……」
ともこ「じゃあさっきのはなに……?」
結衣「……」
ともこ「実はね、ちなつから相談されたの、……恋人の先輩がヘタレで困ってる、って」
結衣「えっ……」
ともこ「付き合って一ヶ月が経つらしいね、それでも結衣ちゃんはさ……」
ともこ「見つめ合うと素直にお喋りできない、手も繋ぐことだってままならない」
ともこ「ボディタッチがあった日には顔真っ赤……」
結衣「ヘタレ……ヘタレ……ちなつちゃんに、ヘタレ……」ブツブツ
ともこ「うっ……な、なんか禍々しいオーラが」
結衣「……いえ、もう自覚してますから」
結衣「どうしようもないヘタレだって、手も繋げない甲斐性なしだって……」シクシク
ともこ「あれ、でもさっきは私のこと口説きに来てたよね?」
結衣「ご、誤解されるようなこと言わないで下さい!」
ともこ「私に大胆に迫れるんだから、ちなつにだって……」
結衣「あー……恋愛感情が欠片も無いんで、たぶんさらっと出来るんです」
結衣「ち、ちなつちゃんのことは大好きなんで……恥ずかしいです」モジモジ
ともこ「あ、そ……」
結衣「だ、だから口説いてなんて……」
ともこ「はい、ちなつの生写真」ピラッ
結衣「ち、ちなつちゃん……」カァー
ともこ「まいったなぁ、これは解決のしようがないような……」
ともこ「あのかっこ良さをちなつに対して出せるようになればいいんだけど」
ともこ「うーん……て、結衣ちゃん?」
結衣「うっ……う、私だって……好きって言いたいのに……」グスッ
ともこ「うんうん……」
結衣「そ、それでも、ちなつちゃんの前になると、上手く出来なくて」
結衣「うっ……それが、情けなくて、……そんな、自分が嫌で」グスッ
結衣「っ……うぅぅぅぅ……ひっ……」ポロポロ
ともこ「ちなつのことが本当に大好きなんだね、……大丈夫だよ、私も同じ」ナデナデ
結衣「……え?」
結衣「……」クシクシ
ともこ「ダメだよ手で擦ったら、綺麗な顔に跡がついちゃうから」ニコッ
ともこ「はい、このハンカチ使ってね」
結衣「っ、すみません、……なんかさっきと逆転しちゃいましたね」クスッ
ともこ「わ、私だってお姉さんだもの、かっこいいセリフの一つも言うわ」
結衣「……ふふ、ありがとうございます」
結衣「……はい」
結衣「最初会ったときは、ちなつちゃんにおでこにチューとか出来たんです」
ともこ「……はい?」
結衣「えっと、七夕で彼女が短冊にこう書いてたんです」
ちなつ『結衣先輩とキスができますように』
ともこ「……」
結衣「だから、そのお願いを叶えるために路上でチューしたんです……」カァー
ともこ「……それで今は手も繋げない、と」
結衣「でも毎日アタックしてくれるうちに、少しずつちなつちゃんのこと……」
ともこ「うん、大体の事情は分かったよ」
ともこ「いまはあの子のことが好きで好きでしょうがないんだよね」ニコッ
結衣「っ……」
結衣「……実はわたしひとり暮らしをしてて」
ともこ「へぇ、そうなんだ!」
結衣「寝る時間になると、毎日毎日心配して電話してくれるんです」
結衣「ご飯食べましたか、カギはちゃんとかけましたか~とか」クスッ
ともこ(結衣ちゃんとっても嬉しそう……ふふ)
ともこ「声が小さいかな、……大丈夫、誰も聞いてないから平気だよ」ニコッ
結衣「えっと……」モジモジ
結衣「い、いつも私のことを想ってくれるちなつちゃんが、大好きです!!」
ともこ「うんうん、よく言ってくれたね結衣ちゃん」
ちなつ「えへへ、やだもう……」カァー
結衣「あ、あれ、どうして、ちなつちゃんが……」
結衣「ううん、そんな謝らないで……」
ちなつ「えへへ、結衣先輩手を貸してもらえますか?」
結衣「えっ、うん……」スッ
ちなつ「少しずつでいいんです、まだまだ先は長いんですもん」ギュッ
結衣「ちなつちゃんに手を握られて……うぅぅ」
ちなつ「あ、やっぱり恥ずかしいですか?」
結衣「は、恥ずかしいけど、……でも落ち着くんだ、不思議な感じ」
ちなつ「……ふふ」
結衣「……」
ちなつ「何をするのもかっこ良くて、おとぎ話に出てくる王子様みたいな感じで」
ちなつ「……付き合ってくれるっ言ったとき本当に嬉しかったんです」
ちなつ「だって、あの憧れの人とそういう関係になれるんですもん」ニコニコ
結衣「……幻滅しちゃったよね」
ちなつ「ふふ、まぁ蓋を開けたらこんな王子様でしたもんね」
ちなつ「……それでも嫌いになるなんてあり得ませんよ」ギュッ
結衣「ちなつちゃん……」
ちなつ「こうやって手を触れ合うのも、目を見て見つめ合うのも」ギュッ
結衣「……うん」
ちなつ「センパイから私の手を引いて歩いてくれること、待ってますからね」
ちなつ「焦らなくても私はあなたを嫌いになったりしません、……ずーっと側にいますから」ニコッ
結衣「……ありがとう、ちなつちゃん」
ともこ「あっついあっつい……」パタパタ
結衣「お姉さん、本当にお世話になりました」ペコッ
ともこ「いえいえ、結局は大したことできなかったもん」
ともこ「それより良かったらまた遊びに来てね」ニコッ
結衣「……はい!」
ちなつ「今日はどこへ行きましょうか、……あ、となり町で映画なんてどうです?」
結衣「映画かぁいいねそれ、とりあえず駅に行こうか」
結衣「……」
結衣「ご、ゴメンね……電車の時間、近いから」ギュッ
ちなつ「あっ……えへへ、駅までちゃんと私の手引っ張って下さいね」
結衣「……うん」ニコッ
ともこ「そうよ、結衣ちゃんだって頑張ったじゃない……ファイトファイト……」
ともこ「……」ピッポッパ
ともこ『もしもしあかねさんですか、はいそうですともこです』
ともこ『……ご、ごめんなさい急に電話しちゃって、ちょっと伝えたいことが』
ともこ『あの、もし日曜日が空いていたら……その』
ともこ『わ、私とデーt ……いや、遊びに行きませんか!?』
おわり
ともあか編も書いていいのよチラッチラッ
これはいいものだ……
Entry ⇒ 2012.09.11 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
向日葵「船見先輩!料理勝負ですわ!」
・・
・・・
・・・・
櫻子「あ!船見せんぱ~い!」
結衣「やあ、櫻子ちゃん」
向日葵(櫻子ちゃん.............!?)
櫻子「買い物帰りですか!これで何作るんですか!?」ギラギラ
結衣「んっと.........今日は肉じゃかを作ろうと思って」
櫻子「うゎ~.........お呼ばれしてもいいですか!!??」
結衣「うん、今日は京子もいないし、おいでよ。あ、古谷さんも一緒だったんだね。これからお昼一緒にどうかな?」
向日葵「あ.........」
向日葵「その、ご一緒したいのですが、楓のご飯も作らなくてはなりませんし、、、今日は、これで」ペコリ
結衣「そっか、残念だね。じゃあいつかまた」
・・・
・・
・
向日葵(これ以上櫻子を野放しにしておけば、ますます............)
向日葵(名前で呼び合う仲だったなんて.............)
向日葵(こうなれば、船見先輩より美味しい料理を作らなくてはなりませんわ)
向日葵(料理勝負.........挑んでみますわ!)
ピピピピピピピピピ.............
櫻子「ぅ...........ん...........」ゴシゴシ
トントントントン.......
櫻子「おはよ........花子」
花子「『おはよ』じゃないし!今日は撫子姉ちゃん朝練だから朝ごはんの当番櫻子だし!」
櫻子「!?....し、しまった~!!急いd
花子「今日はもういいし!ひま姉が来てくれたから.........」
櫻子「あれ?.......なんで向日葵がうちに?」
向日葵「今日は早く登校して宿題やるんじゃなかったんですの?迎えに来てみれば.........」ハァ.......
櫻子「」
花子「ひま姉にちゃんと感謝するし」
向日葵(櫻子を船見先輩から引き戻すためにも.........)
放課後 娯楽部室にて
向日葵(少し恥ずかしいですが........)
スパーン
向日葵「たのもー!」
一同「!?」
櫻子「ん?向日葵?」
向日葵「」
京子「なになに?おっぱいちゃん、ついに入部希望?」wktk
向日葵「ち、ちがいますわ......!それより何で櫻子がここにいますの?HR終わってすぐいなくなったと思えば........」
櫻子「えー、いいじゃん。今日は生徒会の仕事無いんだし」ブー
向日葵「と、とにかく!今日は.........その..........ふ、船見先輩!」
結衣「.....な、何かな?」
向日葵「今度、船見先輩と料理対決を申し込みに参りました」
櫻子「なになに~?なんか面白そう!!」
結衣「対決?......ま、まぁ、やってもいいけど、いきなりどうしたのかな?」
向日葵「さ、最近船見先輩のお宅に櫻子が入り浸ってるようで...........ほ、保護者として迷惑かと.....」
向日葵「そう、保護者として、ですわ!」
櫻子「ムッ......なんだとー!?この櫻子様がおっぱい魔人の娘になったことはない!!」
向日葵「あなたは黙ってなさい!」
向日葵「ですから、明日の放課後、家庭科室で船見先輩より上手に料理を作ります。それで櫻子を引き取りますわ!」
京子「よかろう!その勝負受けてt ゴツン
結衣「..........わかった.........意志は固そうだね.......いいよ。じゃあ、明日、同じメニューのものを作って
櫻子ちゃんに食べ比べをしてもらう..........。これでどうかな?」
向日葵「望むところ、ですわ!.........櫻子。何か食べたいものはありますの?」
櫻子「えっとね~.............私、麻婆豆腐が食べたい!!」
向日葵「よろしいですわ」
向日葵(麻婆豆腐.......あまり作ったことはありませんが.........今日帰ってから練習すれば............)
向日葵(いよいよですわね.........)
向日葵(昨日は少し失敗もしましたけど、材料も揃えましたし、これで櫻子を............!!)
櫻子「おい、向日葵!勝算あるの?相手はあの船見先輩だよ?」
向日葵「大丈夫ですわ!」(元はといえば、あなたが.........)
ガラッ
櫻子「って何?この審査員席!あかりちゃんたちはともかく、何で姉ちゃんと花子まで?!」
撫子・花子「呼ばれたのよ(し)」
京子「(エッヘン!)」
向日葵・櫻子「」
一同「イエ~イ」8888
京子「娯楽部VS生徒会でもある今勝負.........料理に秀でている2人ですが、はたして勝つのはどっち?」
京子「それではいってみよう~、今日のお題、麻婆豆腐!!料理開始!!」
ゴゥワーン
京子「さて、麻婆豆腐といっても、星の数ほどのレシピがあると聞いていますが.........」
京子「ではまずおっぱい選手!今日はどのような料理を作っていくおつもりですか?」
向日葵「えっと、本格四川のしびれるような麻婆豆腐を目指します」
向日葵(おっぱいちゃんって........っていうか、そこどいていただけるとありがたいのですか........)
京子「え~、両陣営ともまず始めたのはにんにくのすりおろしのようですが」
京子「結衣選手はどのような麻婆豆腐を作るつもりですか?」ズイッ
結衣「だれでも手軽に作れるおいしい麻婆豆腐を...........ってそこ邪魔だからどけ」
京子「」
京子「今は何をしているところなのでしょうか」
向日葵「合わせ調味料を作っているところですわ。先ほどのおろしにんにくとテンメンジャン 、醤油、紹興酒を混ぜていますの」
京子「なるほど。ところでこちらの濁った液体はなんなのでしょうか......」ピト
京子「あっぢー!!!!」 ゴン!!
結衣「勝手にさわるな!」
京子「えっと、結衣選手側には2つの鍋が用意されているわけですが.........」
京子「先ほどのチキンスープと、まだ火にかけられていない中華鍋.........。それに対しておっぱい選手には3つの鍋が」
京子「おっぱい選手は豆腐を湯通ししているようですね.........おっ、両陣営とも合わせ調味料が完成したようです!いよいよ
本格的に料理が始まります!!」
向日葵(船見先輩は豆腐を湯通ししなかったようですわね.........紹興酒の代わりに普通のお酒で代用していましたし........)
向日葵(この勝負、いただきましたわ........!!)
向日葵「ここにピーシェン豆板醤とラー油、朝天椒、豆鼓を混ぜ合わせますのよ」
京子「ん~..........なにやら聞きなれない材料を多く使っているようですが、どんな味のものが出来上がるのでしょうか。楽しみです!」
向日葵(言えない.........昨日金沢にまで材料を買いに出向いたなんて、言えない.........)
京子「一方、結衣選手。ネギを切り終わり、ひき肉の炒め作業に入ったようです」
京子「こちらに先ほどの合わせ調味料を入れ.........」
京子「赤いやつ............えっと..........」
結衣「豆板醤」
京子「を入れました!」
結衣「慣れない実況すんな!」
京子「一つ目の合わせ調味料を入れ~の」
京子「二つ目の合わせ調味料を入れ.......」
京子「......................よく炒める!」
向日葵(歳納先輩、すこし黙ってくれないかしら(困惑))
京子「さて、両陣営とも今、白濁えk...........じゃなかった、チキンスープを入れました!」
京子「ここで結衣選手は胡椒を入れましたが、一方おっぱい選手、ここでなにやら見慣れない野菜?を追加!」
京子「おっぱい選手、これは何でしょうか?」
向日葵「これは蒜苗といって一見ネギのようですが、これを入れるとにらに似た風味を出しますの」
京子「なんだかついていけなくなってきた司会の京子です、ハイ」
京子「両陣営とも、今度こそ白濁液」
結衣・向日葵「水溶き片栗粉だ(ですわ)!」
京子「を入れました。鍋の中の料理にもとろみがつき、いよいよ麻婆豆腐が姿を現しました!」
京子「結衣選手はここでラー油とネギのみじん切り加えて、皿に盛りつけました!」
京子「結衣選手、麻婆豆腐完成で~す!」
京子「いっぽう、おっぱい選手、最後の仕上げに何かを加えましたが............」
京子「多分、聞いても分からないのでスルーで」
結衣「おいこら」
京子「そして軽く全体を混ぜた後、盛り皿に移して、完成で~す!」
※向日葵が最後に加えたのは花椒油という香味油です
審査中
・
・
・
・
京子「ウップ........食い過ぎたぜ.......」ふぅ
京子「さて、みなさん試食が済んだようなので一通り感想を聞いてみましょう!」
あかり「どっちもおいしくて点数をつけるのが難しくて困っちゃいます!」
ちなつ「結衣先輩の手料理が私の中に♥ つまり私と結衣先輩は(ry
花子「ひま姉のは美味しかったけど花子には辛すぎたし」
撫子「船見さんの方、シンプルな味付けで美味しかったわ。あとでレシピを教えてちょうだい」
櫻子「あれ、どっちがどっちのだっけ?」
京子「さて、それでは各審査員一人一人にはそれぞれ3点の持ち点が与えられています。これを両選手に
分配し、その合計点で勝敗がきまります!」
京子「さて、それでは得点の発表に移りましょう!」
京子「結衣VSおっぱいちゃん!勝利の栄光はどちらの手に?」
デデン
結衣 - 向日葵
10 - 5
向日葵「あれだけ材料をそろえて、練習もしましたのに..............」グスッ
京子「では両者、コメンt ゲシッ
結衣「古谷さん、私も古谷さんの麻婆豆腐、少し食べて見たんだ」
結衣「すごくおいしかったよ。東京に行ったときに入った本格四川の店にも劣らないと思ったくらいに」
結衣「だけど、私たちは別にプロを目指すわけじゃないし、普通の人にはあんまり違いなんて分からないんだよね」
結衣「私なんかは、みんなに気軽に食べてもらいたい。それで喜んでもらえると一番うれしい」
向日葵「.........」
暇な時間を見つけては、船見先輩のお宅にお邪魔しては料理研究に没頭した。
櫻子も、私のレパートリーが増えるたびに喜んでくれた。
いつかは良いお嫁さんになれるかしら。
おわり。
結衣のレシピ
ひき肉、ねぎ、豆腐、豆板醤、ラー油、胡椒、水溶き片栗粉、チキンスープの素
合わせ調味料(テンメンジャン、おろしにんにく、醤油、酒)
向日葵のレシピ
ひき肉、ねぎ、豆腐、豆板醤、蒜苗、花椒油、水溶き片栗粉、チキンスープの素
合わせ調味料1(テンメンジャン、醤油、紹興酒、胡椒)
合わせ調味料2(ピェーシェン豆板醤、朝天椒、ラー油)
参考:陳建一が提案する大人の厨房
今度ごちそうしてください
よろしく
Entry ⇒ 2012.09.10 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
向日葵「櫻子」
向日葵「櫻子、櫻子」ユサユサ
櫻子「むにゃ……? んー、あと5せいきー……」
向日葵「櫻子っ!」ベシッ
櫻子「あだっ!? な、なにごとっ!?」ガバッ
向日葵「櫻子!」
櫻子「なんだよ! ていうか今叩いたの向日葵!?」
向日葵「櫻子?」
櫻子「いや私じゃねーし!? どう考えても向日葵だろ!」
向日葵「櫻子櫻子櫻子ー!」
櫻子「はあ? さっきから私の名前ばっかり……それしか言えないのか!」
向日葵「櫻子っ」コクリ
櫻子「えっ」
向日葵「櫻子、櫻子っ」コクコク
櫻子「……マジで?」
櫻子「えっと……え、いやいやいや、冗談でしょ? ドッキリ?」
向日葵「櫻子っ!」ブンブン
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「私の名前は?」
向日葵「櫻子」
櫻子「ねーちゃんの名前は?」
向日葵「櫻子」
櫻子「花子の名前は!?」
向日葵「櫻子!」
櫻子「花子の名前は花子だろ、いい加減にしろ!」
向日葵「櫻子ォ!」バキッ
櫻子「おぎゃん!」グハッ
櫻子「おのれ暴れん坊おっぱいめぇ……そうだ!」ピコーン
向日葵「櫻子?」
櫻子「向日葵! お前のライバルの名前を言って見ろ!」
向日葵「櫻子」
櫻子「じゃあ生徒会福会長になるのは私? 向日葵?」
向日葵「櫻子! ……サクラコ!?」ハッ
櫻子「よっしゃー! 勝つのは私で負けるの青学ぅー!」キョホー
向日葵「さ、さくらこ!」
櫻子「ンン~? 櫻子だけじゃ分かりませんなァ~?」
向日葵「さくらこ……!」イラァ
向日葵「櫻子……」イラッ
櫻子「この世で一番頭がいいのは?」
向日葵「……櫻子」イララッ
櫻子「向日葵がお菓子を作るのは誰のため?」
向日葵「っ……さ、櫻子///」
櫻子「よーしよく言った! おなかペコいから早速なんか作ってこい!」
向日葵「櫻子ーッ!」バキィッ
櫻子「ざくれろっ!」グハァッ
櫻子「は、はい……調子のってすんませんでした……」ゲザァ
向日葵「櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子」クドクドクドクド
櫻子「うぎゃー! なんか説教してるんだろうけど全部私の名前で気持ち悪い!!」
向日葵「櫻子!」シャー
櫻子「なんだよ! 文句があるなら分かる言葉で喋れよな!」ウガー
向日葵「さッ……く、らこ」
櫻子「あん!?」
向日葵「……さくらこ……」
向日葵「さくらこ」コクリ
櫻子「原因は分からないの?」
向日葵「……さくらこ」コクリ
櫻子「ふーん……」
向日葵「さくらこ……」ジッ
櫻子「ぅぐ……あーもう、そんな目で見んなよ!」ガタッ
向日葵「さくらこ?」
櫻子「こんなの、名探てい櫻子様が33分で解決してやるから! 向日葵はバカみたいに櫻子櫻子言ってればいいの!!」
向日葵「さくらこっ……」パァァ
櫻子「って誰がバカだ!!!」
向日葵「櫻子」
櫻子「んあーいま行くー! ほら向日葵も!」ダッ
向日葵「さ、櫻子!」ダッ
~ダイニング~
向日葵「櫻子」
櫻子「ん、いっただきまーす」パクパク
向日葵「櫻子?」
櫻子「はいはい、ちゃんと噛んで食べるってば……っと」
向日葵「櫻子!」
櫻子「箸で皿を引き寄せるなって? 遠かったんだから仕方ないだろ!」
向日葵「櫻子……!」
櫻子「あーもう分かったったら。ほら、牛乳注いでよ」
向日葵「櫻子、櫻子」
櫻子「んぐんぐ……ん? むぉっもうこんな時間! ねーちゃん花子いってきまーす!」ダダッ
向日葵「櫻子っ」ペコッ「櫻子ー!」ダッ
花子「……」
撫子「……花子」
花子「……なに、撫子お姉ちゃん」
撫子「ひま子がなんて言ってたか……分かった?」
花子「分かるわけないし……花子は櫻子語なんて習ってないし……」
撫子「だよねぇ……なんだったんだ今の」
櫻子「あれ? 向日葵なにそのマスク」
向日葵「ざぐらごっ」ゴホゴホ
櫻子「なになに……カゼひいたことにして? なるべく喋らないようにする?」
向日葵「櫻子」コクリ
櫻子「ふむふむ……でもさ、喋らなさすぎるのも逆に変じゃない?」
向日葵「櫻子?」
櫻子「私の名前と、せめてもう一言ぐらい喋れないの?」
向日葵「さく……らこ……?」
向日葵「さくらこ……さ、さく……」プルプル
櫻子「……」ジー
向日葵「さ……」
櫻子「……」ジーー
向日葵「く……」
櫻子「……」ジーーー
向日葵「ら……」
櫻子「……」ジーーーー
向日葵「こ……」
櫻子「……」ジーーーーー
向日葵「!」クワッ
櫻子「!」ガタッ
向日葵「こらっ櫻子!!」
櫻子「結局私かよ!?」
櫻子「え、でも名前以外も言えたじゃん。なんで?」
向日葵「……さくらこ?」ハテー
櫻子「わかんないのかよ!」
向日葵「こらっ!」
櫻子「偉そうに怒ってんじゃねー!」
向日葵「こざら」
櫻子「小皿!? いきなりボ、ボキャ、ボケラブリー増えすぎだろ!」
向日葵「櫻子ら」
櫻子「私一人だっての! あーもうわけわかんなーい!」
ギャーギャーギャー...
櫻子「おっはよー!」
向日葵「」ペコリ
あかり「あ、櫻子ちゃん向日葵ちゃん。おはよ~」
ちなつ「あれ? 向日葵ちゃん、そのマスク……?」
向日葵「」ギクリ
あかり「本当だぁ、どうしたの? カゼ?」
櫻子「そ、そうなんだー! 向日葵のやつ、昨夜おっぱいまるだしで寝てたみたいでさー!」
向日葵「櫻子ッ!!」スパァン!
櫻子「いぬまるっ!」ブベラッ
あかり「櫻子ちゃん!?」
ちなつ「……カゼひいてる割には元気そうだけど」ジトー
向日葵「」ゴホッゴホッ
ちなつ「<○><○>」ジトー
櫻子「」チーン
櫻子「」ヌボー
先生「では、オビで顔が隠れてしまった時の主人公の気持ちを……えー、赤座さん。答えてください」
あかり「はいっ。えっと、この時のあか主人公さんは……」
櫻子「……」チラッ
向日葵「」モクモク
櫻子「(こんな時まで真面目に勉強してる……)」
櫻子「(そりゃ授業中は誰とも話さなくていいからラクだろーけどさ)」
櫻子「(自分が大変なことになってるのに)」
櫻子「(そんなんじゃ、心配してる私がバカみたいじゃん)」
櫻子「(って誰がバカだ!?)」ガタタッ
向日葵「」ビクッ
櫻子「っはい!?」ビクッ
先生「一人で騒がしいですよ? さあ、今の問題に答えてみてください」
櫻子「えっ……ひ、向日葵。ぜんぜん聞いてなかった、何ページ?」コソッ
向日葵「さくらこ」コソッ
櫻子「わかるか!!」
先生「大室さん! なんですかその言葉遣いは!」
櫻子「ごめんなさい!?」
先生「まったく……『マッドサイエンティストな理科教師の怪しげな薬を飲んだ時に女の子が考えていたことは?』代わりに……古谷さん、答えてください」
向日葵「さ、櫻子!!」ガタッ
先生「!?」
櫻子「!!?」
向日葵「!?!?!?」
ざわ...
あかり「ひ、向日葵ちゃん……?」
ちなつ「なんで櫻子ちゃんの名前を……」
向日葵「ココココココココココココココココココココココココココココ」アワワワワ
櫻子「(いかん、向日葵のやつすっげーテンパってる! ここは私が!!)」
櫻子「せんせー!」シュバッ
先生「は、はいッ? なんですか大室さん……」
櫻子「ひま、ふ、古谷さんは寝ぼけてるんです! 私のことを夢で見ただけなんです!!」
向日葵「櫻子!!?///」
ざわ...
生徒A「ねーちょっと今の聞いたー?」
生徒B「聞いた聞いた」
生徒C「夢の中でも一所なんだね~」
生徒D「どんだけ仲いいのってカンジ」
生徒E「いっそ結婚しちゃえばいいのに」
生徒N「もう、してた。」
向日葵「さ……さ……///」
櫻子「向日葵」ポムッ
向日葵「!」
櫻子「礼はクッキーでいいから!」グッ
向日葵「櫻子ーーーーーッ!!!」ゲシィッ
櫻子「何故ダファボッ!?」メコッッッ
「「櫻子ってしか言えなくなった!?」」
向日葵「さ、櫻子……」
櫻子「そーなんだよー。朝からそれで大変でさー」ヤレヤレ
あかり「だ、大丈夫なのっ? なにかの病気だったり?」
ちなつ「いやいやあかりちゃん、そんな病気ないって……」
あかり「でもぉ……」
ちなつ「んー、にしてもいまいちウソっぽいなー」
向日葵「櫻子!?」ガーン
櫻子「ちなつちゃんひでえ!」ガーン
ちなつ「だって現実味なさすぎだし……あ、じゃあ向日葵ちゃん」
向日葵「櫻子?」
ちなつ「私からいくつか質問してみていい?」ニヤリ
向日葵「……さ、さくらこ」コクリ
櫻子「(嫌な予感がしますわーって顔だ……)」
向日葵「櫻子! ……ッ!?///」
櫻子「な!?///」
ちなつ「ふふふ、第二問!」
櫻子「ち、ちなつちゃんちょっち待っ」
ちなつ「向日葵ちゃんの好みのタイプは?」
向日葵「櫻子!!///」
櫻子「うぎゃーーーーーーーーーー」グネグネ
あかり「さ、櫻子ちゃん!? そんなぐねぐねしてどうしたの!?」
櫻子「わかんない! わかんないけど、なんか……なんか……」
ちなつ「第三問、向日葵ちゃんがお嫁さんにしたいのは!」
向日葵「櫻子!!!///」
櫻子「にょわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」グネングネン
あかり「櫻子ちゃーん!!」
向日葵「」チーン
櫻子「」ゴーン
ちなつ「いやー楽しいわー」ホクホク
あかり「あわわ……向日葵ちゃんと櫻子ちゃんが生ける屍に……」
ちなつ「そうだ、あかりちゃんも何か質問してみたら?」
あかり「んん!? あかりにトドメを刺せと!?」
ちなつ「そんなこと言ってないってば。ほんとになんでも同じ答えで面白いよ?」
あかり「で、でも……ちなつちゃんが50問近く質問したからもう何も訊くことがないよぉ」
ちなつ「なんかあるでしょー? なんでもいいから」
あかり「え~……うん、じゃあ……」
トテトテ
あかり「ひ、向日葵ちゃんっ」
向日葵「さくらこ……」
向日葵「櫻子」
向日葵「櫻子!!?!?!?!!!??!?!???!!?!!?!」
あかり「」ビクッ
ちなつ「あ、あかりちゃんっ! なんてこと聞いてるの!///」
あかり「え、えっ!? あかり、普通に昨日の晩ご飯について質問しただけだよねぇ!? ねえ櫻子ちゃん!?」
櫻子「うん……向日葵、なに赤くなってんの? 昨夜そんなに恥ずかしいもの食べたの?」キョトン
向日葵「~~~ッ……こらっ櫻子!/// こらっ!///」ポカポカ
櫻子「あたっ、いたた!? なんだよ向日葵なんで叩くの! 痛いってば!」
向日葵「っ……さ、さくらこぉ~~~」ダキッ
櫻子「うわぁっ!?///」ドキッ
向日葵「櫻子……櫻子……」メソメソ
櫻子「な、ちょ、ぁ……も、もー! なに泣いてんだよ泣き虫! 早く泣き止みなって!」ポムポム
向日葵「さくらこ……」グスン
櫻子「(な、なんだろ……泣きながら名前呼ばれると、なんか……)」ゾクゾク
ちなつ「謝りなさい! あかりちゃん、向日葵ちゃんに謝りなさい!」
あかり「ごめんなさい! よくわかんないけどごめんなさい!」ヒーン
櫻子「おわったー!」ノビー
向日葵「さくらこー……」グデン
櫻子「おおっ、流石の向日葵もヘトヘトだ」
向日葵「櫻子……」
櫻子「うんうん、いろいろ大変だったもんねー」
向日葵「さくさく櫻子」ミブリテブリ
櫻子「そっか生徒会か……どうする、向日葵だけでも帰る?」
向日葵「櫻子っ」ブンブン
櫻子「えー、別についてこなくていいのに……まあいいや、じゃあ行こ」
向日葵「櫻子」コクリ
テクテクテク...
「ちょっと待てーい!!」
「「!!」」
櫻子「普通に歩いてきた!!」ガーン
結衣「大室さん、古谷さん、こんにちは」
櫻子「船見先輩、歳納京子ーッ!先輩、こんちは!」
向日葵「」ペコリ
結衣「あ、古谷さんのことはあかりから聞いてるよ」
櫻子「そうなんですか?」
結衣「うん。なんか大変みたいだね」
櫻子「そうなんですよ!」
京子「どうしても櫻子としか喋れない、かぁ……」ジロリ
向日葵「」ビクッ
櫻子「(あっまた嫌な予感がシテマスワー)」
向日葵「」ゴクリ
京子「徳川幕府による渡航や貿易などを禁止する政策は?」
向日葵「さこく」
京子「お腹に乗せた貝を石で割って食べる生き物は?」
向日葵「ラッコ」
京子「結衣の口癖、オイ?」
向日葵「コラ」
結衣「オイコラ」
向日葵「ゴザ」
京子「生贄。英語で何リファイス?」
向日葵「サク」
京子「○○かわめぐみ」
向日葵「ザコ」
京子「……」
結衣「……」
櫻子「……」
向日葵「……」
京子「喋れるじゃん!」
櫻子「あれっ本当だ!?」
向日葵「……!?」ビックシ
結衣「……ちょっと待った」
結衣「いや、今の答え……っていうか、京子の問題の方か。絶妙に妙な偏りがあったような……」ウーン
向日葵「?」キョトン
櫻子「肩凝り……?」
結衣「……あっ! 分かった!」
京子「では結衣にゃん、張り切って正解をどうぞ!」
結衣「お前『さ』と『く』と『ら』と『こ』しか使わせてないじゃねーか!」チョップ
京子「ぎゃぼー!」ヘブッ
櫻子「え? あっほんとだ!」
向日葵「さくらこー……」ビックシ
結衣「まったく、無駄に手の込んだボケを……ごめんね二人とも、引き止めちゃったかな」
向日葵「櫻子っ」フルフル
櫻子「お気になさらずーって言ってるっぽいです!」
結衣「あはは。じゃあ私達は部活に行くから、また」スタスタ
京子「あ、待ってよ結衣~。おっぱいちゃんちっぱいちゃん、またねー」トテトテ
向日葵「さー」
櫻子「くっ、アドリブが上達してる!」
向日葵「櫻子、ごー」ビシィ
櫻子「しかも偉そうだ!」ガーン
向日葵「ごー!」
櫻子「……」
向日葵「ごー?」
櫻子「(……向日葵、いつもより子供っぽくてなんか可愛)」
櫻子「いいいいくない!!!」ブンブンブンブンッ
向日葵「!?」ビクッ
櫻子「い、行くぞ向日葵! 生徒会室にごー!」ズンズン
向日葵「さ、櫻子っ!」タタッ
櫻子「ちわーっす遅くなりましたー!」
向日葵「」ペコリ
綾乃「お疲れ様」
千歳「二人ともおつかれ~」
綾乃「あら? 古谷さん、マスクなんかしてカゼ?」
櫻子「ああ、向日葵のやつ朝から何故か私の名前以外喋れなくなってるんですよー」
綾乃「え?」
櫻子「向日葵のやつ朝から何故か私の名前以外喋れなくなってるんですよ」
綾乃「ごめんなさい、ちょっと意味がよくわからないわ」
櫻子「ひまわりのやつあさからなぜかわたしのなまえいがいしゃべれなくなってるんですよ
綾乃「ヒマワリノヤツアサカラナゼカワタシノナマエイガイシャベレナクナッテルンデスヨー? え?」
櫻子「でーすーかーらー」
千歳「はいはい、ちょお待ってなー」
千歳「綾乃ちゃーん?」フリフリ
綾乃「千歳……」ハッ
千歳「あのな、また歳納さんがプリントの提出忘れてん」
綾乃「歳納京子ーッ!が!?」
千歳「うん。せやから一緒に回収にいこ?」
綾乃「しょ、しょーがないわねっ! 早速出発ポーツマスよ!」ビシッ
千歳「大室さん古谷さん、留守は任せたで~」スタスタ
ガラッ ピシャッ
「「……」」
~で~
櫻子「向日葵ーそっちの書類取ってー」
向日葵「櫻子」ヒョイ
櫻子「さんきゅー」カキカキ
櫻子「(私が仕事で困ったら、YESかNOで助けてくれるけど)」
櫻子「(こうも会話がないと、色んなことを考えちゃう)」
櫻子「(向日葵はいつまでこのままなんだろう、とか)」
櫻子「(もしも、ずっと、このまま私の名前しか呼べなかったら)」
櫻子「(そしたら、仕方ないよね。私が責任を持って下僕の面倒を見)」
ガラッ
綾乃「もぉ、なんで先生まで着いてくるんですか? 会長だけでいいのに……」
千歳「まあまあ綾乃ちゃん~」
西垣「ふふ、愚問だな杉浦。松本の行く所にこの西垣あり。火薬の匂いのする所にこの西垣あり、だ」
綾乃「物騒なこと言わないで下さい!」
りせ「……」
向日葵「櫻子ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!」ガタッッッッッ
櫻子「はいごめんなさいぃ!!?」ビックゥゥゥ
西垣「おお驚いた……なんだ古谷、また大室がなにかやらかしたのか」
千歳「ああ、ちゃうんよ先生。古谷さんは今な――」
向日葵「さ、さ、櫻子! 櫻子、櫻子櫻子!!」ワタワタ
櫻子「え、え? 西垣先生がなんだって!?」
向日葵「櫻子! 櫻子!! 櫻子ーッ!!!」アワアワ
櫻子「落ち着け、全然わからん!」
西垣「――ああ、そういうことか」ポム
綾乃「ちょっ……先生、やけに物分りがよくありません?」
西垣「ん? いやあ、だってなぁ」
綾乃「だって?」
西垣「あの薬がこういう風に作用したのかと、まあそう思ってな」フム
綾乃「………………先生、説明」
西垣「はい」
西垣「やあ古谷、ちょうど出来立てホヤホヤの新薬があるんだが……どうだ、グイッと?」
向日葵「いえ飲みませんけど!?」
西垣「なんだつれないな」
向日葵「あの……そういうのは普段、松本会長が試されてるのでは?」
西垣「そうなんだが……こればっかりは松本じゃ意味がないんだよ」
向日葵「?」
西垣「ところで古谷、大室は真面目に生徒会活動してるか?」
向日葵「とんでもない! 聞いてください西垣先生櫻子ったらいつもいつもいつもいつもサボってこの前だって私と張り合って先輩方に迷惑をかけてまったくあの子ったらまったく」ヤイノヤイノ
西垣「」ニヤリ
~二十三時間前~
向日葵「――ですから……櫻子にはもっと、生徒会役員としての……じか、自覚……を……」ゲホゲホ
西垣「ああ古谷、喋りっぱなしで喉がガラガラじゃないか。ほら、水」
向日葵「あ、ありがとうございますわ……ごく、んくっ……なんか、変な味のお水ですわね?」
西垣「気にするな、気のせいだ」ニヤリ
西垣「というわけだ。あ、です。はい」セイザッ
綾乃「だから生徒を実験に巻き込むのをやめてくださいってば!」キィッ
千歳「先生も懲りんな~」
西垣「反省したら負けだと思っている」キリッ
りせ「……」
綾乃「次同じ事したら校長先生に言いつけますからね!?」
西垣「それだけは勘弁してくれ」ゲザァ
綾乃「まあ……それほど大事にならなくて良かったですけど」チラッ
千歳「せやなぁ」チラッ
りせ「……」チラッ
西垣「うむ。そもそもがお試し版だったからな、効き目は一日が限度だったんだ」チラッ
櫻子「なーにあからさまに怪しい薬飲んでんだよこのバカっぱい! 人騒がせっぱい!! ご迷惑おかけしまっぱい!!!」ギャーギャー
向日葵「飲んだんじゃなくて飲まされましたのよこのバカ櫻子! 私だって被害者ですわ!! だいたい元はと言えばあなたが!!!」ギャーギャー
向日葵「悪口じゃなくて事実でしょう!? 櫻子はもっと真面目に仕事に取り組むべきですわ!」
櫻子「やってるっつーの! 今日だってちゃんとしてたじゃんか!」
向日葵「今日だけですけどねっ!」
櫻子「あっムカッ! ムカムカッ! もうゆるしてあげないゆるしてあげないゆるしてあげないもーん!!」
向日葵「上等ですの望む所ですのうーですの!!」
ギャイギャイギャイギャイギャイギャイギャイギャイ
綾乃「ぁぁぁ、元に戻ったら戻ったで騒がしい……」ハァ
千歳「今日一日のふらすとれーしょんっちゅーやつやろなー」
りせ「……」クイクイ
西垣「ん? ああ、これじゃあ生徒会の業務に差し支えるか。よし任せろ」
綾乃「任せろって……先生、何するつもりですか?」
西垣「安心しろ、今度は即効性だ」ハッハッハッ
綾乃「何が!?」
向日葵「ひまひまひまひまひまひま!!」キシャー
西垣「まあまあご両人、その辺にしておいたらどうだ」
向日葵「西垣先生……」
櫻子「いーえ! 今日という今日こそこのおっぱいに忍道を渡してやるんだってばよ!」
西垣「それは引導だな。そうか、引き下がるつもりはないか……」
櫻子「当然です!」
西垣「よし! じゃあ私は大室の味方をしよう」
向日葵「先生!?」
櫻子「本当ですか!?」
西垣「本当だとも。ほら、怒鳴り合って喉が乾いたろう? これでも飲むといい」スッ
櫻子「わーいありがとうございます!」ゴクゴク
綾乃「(嘘ぉ)」
りせ「……」
綾乃「大室さんェ……」
櫻子「ふっふっふ! 喉もうるおってパワー満タン! 覚悟しろミイラっぱい!」
向日葵「くっ……! 負けませんわよ!」
千歳「ところで先生、あの薬って結局なんなん?」
西垣「惚れ薬だ」
綾乃「惚れ薬ぃ!?」
西垣「ああ。だが今一歩の所で失敗してしまったらしくてなぁ……」
櫻子「やいこらおっぱいお前なんてコテンパンのギッタンギッタンに向日葵向日葵向日葵向日葵向日葵ーーーっ!!」
向日葵「な゛っ!?///」
櫻子「ま゛っ!?///」
今日は大室櫻子さんの13歳の誕生日です。皆でお祝いしましょう
ご支援ありがとうございました
いい発想だった
乙乙
Entry ⇒ 2012.09.08 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「わぁい京ちなあかり京ちなだいすき」
京ちな「!?」
京子「げほっげほっ…いきなり何をいいだすんだよあかり…」
ちなつ「そうですよ!なんで私が京子先輩とくっつかなくちゃいけないんですか!」
京子「そこなの!?」
ちなつ「結衣先輩からもなにかいってくださいよ!」
結衣「…はぁ」
結衣「あかりはにわかだなあ…京子は総受けだろ…」
京ちな「……!?」
京子「ちょっと…結衣…//」カアアッ
ちなつ「何顔赤らめてるんですか!」
ちなつ(あかりちゃんもそこはツッコむかあ)
あかり「いくら結衣ちゃんとはいえあかりの正義を汚すようなマネは許さないよ!」プンスカ
ちなつ(そこじゃないでしょ!)
あかり「ま…まあ京子ちゃんが受けも悪くはないと思うよお」
結衣「京子は受けにまわって輝くからな…」
京ちな((……))
京ちな((この二人どうしたんだろう…))
結衣「あー京綾いいよね…」
あかり「結京もいいけどやっぱりあかりは京綾だよお」
京子「ちょ、ちょっと、あかり//本人目の前にしてそれは//」
結衣「京子は黙って!」キッ
京子「は、はい」
ちなつ「…京子先輩」ヒソヒソ
京子「どした、ちなつちゃん」ヒソヒソ
ちなつ「なんか今日の二人おかしくないですか?」ヒソヒソ
京子「私も気づいた」ヒソヒソ
京子「で、でもあかりは京ちな派らしいよ//」ヒソヒソ
ちなつ「…//」カアアッ
京子「顔赤くしちゃって~」ヒソヒソ
ちなつ「う、うるさいです//」ヒソヒソ
ちなつ「それに私には結衣先輩しかありませんから」ヒソヒソ
京子「ちぇっ」ヒソヒソ
あかり「あかり、濃厚な京ちながみたいなあ」ボソッ
ちなつ「ちょ、あかりちゃん!!//」
ちなつ「ゆ、ゆいせんぱい」アセアセ
ちなつ(なにこの展開!!)
あかり「わぁい京ちな、あかり京ちなだいすき」
結衣「はよ」
ちなつ(私の知ってる二人じゃない…)
あかり「わぁい京ちな」
結衣「はよ」
あかり「京ちな」
結衣「はよはよ」
ちなつ「ちょ…」
ちなつ「京子先輩、ヤバいですって早く逃げましょうよ」ヒソヒソ
京子「たしかに…ちな京は私もみたいな…」
ちなつ「…へ?」
京子「ちなつちゃん!」
ちなつ「は、はひ」ビクッ
京子「あかりと結衣は本気なんだ、私たちも答えてあげようよ」キリッ
ちなつ「京子先輩…//」
京子「ちなつちゃん…//」
ちなつ「…ってその手には乗りますか!」サッ
京子「あふぅん」
結衣「チッ」
ちなつ「…ふぅ、あぶない…」
ちなつ(だってこんな形で京子先輩とキスするなんて嫌だから…)
ちなつ(もうちょっとムードとかあるし…)
あかり「京ちなわぁい」
京子「ていうか結衣とあかりはどうなんだよ?」
結衣「」ピクッ
ちなつ「そうですよ!私たちの事ばかり!」
あかり「」ピクッ
結衣「そ、それはちょっと…なあ?あかり//」クネクネ
あかり「う、うん//」クネクネ
京ちな((…))
結衣「結あかもいいよね//」
あかり「あか結のがいいよお//」
結衣「今日はどっちの気分?//」
あかり「うーん…結あかかなあ//」
結衣「結局それじゃないか//」
あかり「えへへ//」
京子「あの二人…どうやら…」ヒソヒソ
ちなつ「そうみたいですね」ヒソヒソ
京子「なんか私たち余っちゃったねー」
ちなつ「…ですね」
京子「ちなつちゃん」
ちなつ「なんですか?」
京子「愛しの結衣先輩が取られて寂しい?」
ちなつ「…そんなんじゃないです」プイ
京子「…ふふふ」
京子(かわいー)
ちなつ「でもなんでこんな事になったんでしょう?」
あかり「結衣ちゃん//膝まくらして//」
京子「?さあ?」
結衣「いいよ//」
ちなつ「二人とも明らかキャラがおかしいですよね」
あかり「結衣ちゃんのふとももー//」サワサワ
京子「そうだね…」
結衣「くすぐったいぞあかりぃ//」
京ちな「「ええい、やかましい!」」
京子「そういえばここ(部室)にくる前に西垣ちゃんをみかけたよ」
ちなつ「…なんか嫌な予感しかしないですそれ」
京子「やけに急いでたけどねー」
ちなつ「…」
@生徒会室
西垣「ぶぇっくしょーい!!!」
綾乃「先生、風邪ですか?」
西垣「いや…誰かが私を噂してるんだな…」ズズッ
綾乃「また変なことしたんですか…」
西垣「あれは変なことというのか…?」
西垣「いや…ちょっと試作品ができたんでな…ちょいとばかしお手伝いにな…」
綾乃「今度はどんなのですか…」
西垣「いやーそれがだなー…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
綾乃「でも今日は爆発もしてないですし…」
松本「…」
西垣「いや、今日は松本じゃなくて船見と赤座に試した」
綾乃「また迷惑かけて…」
松本「…」
西垣「どんなのかって?それはだな…」
@廊下
京子「結衣ってなに考えてるかわからないよなー」
モブ子「船見さんクールだからねー」
京子「好きな人とかいるのかなー」
西垣「…ふむ」
西垣「というわけだ」
綾乃「はやく謝りにいってください」
西垣「大丈夫だ、時間がたてば治る」キリッ
綾乃「そういう問題じゃないです」
@ごらく部
京子「おーい」
結あか「//」
ちなつ「…聞こえてませんね」
京子「しかしラブラブだなー」
ちなつ「どうしましょうか…私たち…」
京子「私たちもいちゃつくか!」
ちなつ「…」
京子「えい!」ダキッ
ちなつ「あう」
京子「ちなちゅっちなちゅっ」フリフリ
ちなつ「やーめーてーくーだーさーいー」
ちなつ「…//」
京子「ちなつちゃんいい匂いだなあ」スンスン
ちなつ「怒りますよ?」
京子「へへへ」
ちなつ「そろそろいいですか…?」
京子「…」
京子「…だめ」
ちなつ「…」
京子「もうちょっとこのままがいい…」
ちなつ「…今日だけですよ」
京子「ちなつちゃんのデレ期きたー」ニヤニヤ
ちなつ「デレてなんかないです」
京子「…ちなつちゃんかわいい」
ちなつ「…//うるさいです//」
京子「ねえちなつちゃん」
京子「ちなつちゃんは私の事好き?」
京子「本当に?」
ちなつ「…はいっ」ニコッ
京子「私もちなつちゃんが好きだよ」
ちなつ「知ってますよ」
京子「なにそれ」クスッ
ちなつ「京子先輩のマネです」クスクス
京子「でもちなつちゃんは結衣が…」
ちなつ「京子先輩…」
チュッ
京子「な…!?」
ちなつ「口は恥ずかしいんで//」
京子「突然なんて卑怯だぞお…」
ちなつ「これで分かりましたか…?」
京子「…ほぇ?//」ボーッ
ちなつ「私の本当に好きな人」
京子「…//」
ちなつ「きょ、京子先輩からは何かないんですか//
京子「じゃ、じゃあ…」
京子「い、いくよ?」ドキドキ
結衣「…ん?」パチッ
あかり「ふわぁあ、なんか夢でもみてたみたいだよお」
あかり「…ん?」
チュッ
ちなつ「京子せんぱい…//」
京子「ちなつちゃん//」
結あか「…//」
京子「ちなつちゃ……ん?」
京ちな「あ…」サーッ
結あか「…//」
結衣「…おいこら//」
あかり「あ、あかりは何も見てないよ!本当だよ!//」アセアセ
京子「こ、これは…ほら、じこだ…//」アセアセ
ちなつ「そ、そうですよま、まさか私たちがそんな//」
あかり「あ、あかり用事思いだしちゃった…」
ちなつ「逃げないでよ!」
結衣「あの、その」
結あか「お幸せに//」ニコッ
京子「うるさああああああああい//」ガーッ
ちなつ「京子せんぱいのばかああああああ」
京ちな(まぁ、いいか//)
おしまい
超乙!
Entry ⇒ 2012.09.04 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「あかり、コーヒー飲む?」
結衣「いや、あかりって子供っぽいところを気にしてるじゃない」
結衣「私がおごってあげるから、ちょっとずつ慣れていかないか? と思ってさ」
あかり「うん……、それじゃお願いするね!」
結衣「じゃあ、そこの自販機で買ってくるから……、ちょっと待っててね」
結衣(京子からのフォローを得て、あかりに告白してから早くも一週間)テクテク
結衣(あかりも私の告白を受け入れてくれ、晴れて私達二人は恋人同士になった)テクテク
結衣(しかし……、私達二人はまだ……)テクテク
結衣(キスをしたことはない)ピタッ
結衣(京子からのフォローがなければ告白出来なかった私である。単に私に度胸がないのだ)チャリンチャリン
結衣(京子からは『早くしろ! 手遅れになっても知らんぞー!』と毎日のようにキスを急かされている)ポチッ
結衣(あかりは実は競争率が高かった。聞けば三年生を中心にあかりの隠れファンクラブもあるという)ガシャンッ
結衣(しかもファンクラブの会長はなんと松本りせ生徒会長であると聞く。あかりの妹属性恐るべしである)スッ
結衣(本当にあかりと幼馴染で良かった。心からそう思う)クルッ
結衣(だがあかりのあどけない仕草、幼さの残る甘い声、小柄な体。私はあかりを恋人として意識すると、手をつなぐことさえおぼつかない有様である)テクテク
結衣(このままでは京子の言うとおり、あかりはいずれ私に愛想を尽かしてしまうかもしれない)テクテク
結衣(そこで、今日は小心な私を鍛えるため、あかりを自宅にお泊りに誘った)テクテク
あかり「うん。あかり、頑張るよ!」グッ
結衣「いや、そんなに張り切らなくても……」
あかり「それでは…………」ゴクッ
あかり「……。うぅ、やっぱり苦い……。ごめんね……。結衣ちゃん……」
結衣「いやいや、私が言い出したことだから。ごめんね。はい、ぴっちょんオレンジ」スッ
あかり「わぁいあかりぴっちょんオレンジ大好き!」ニコッ
結衣「それじゃ残りのコーヒーは私が飲むから……」
結衣(計画どおり。ステップその1。間接キスである)
結衣(原作9巻でやったじゃないか、と突っ込む方もいるかもしれないが、今の私にあの度胸があるか怪しい)
結衣(意識し始めると日に日にあかりの存在が自分の中で大きくなっていく。全くあかりは罪作りな女の子である)
結衣(ひょっとすると、あかりは敢えて自分から存在感を抑えていたのだろうか……)
あかり「結衣ちゃんどうしたの? さっきからぼーっとしてるみたい……」
結衣「いや、なんでもないよ (なんでもあります)」
結衣(あかりの期待のまなざし。裏切ることは出来ない。許されない)
結衣「うん……。それでは……///」ゴクッ
あかり「……」キラキラ
結衣「……///」ゴクゴク
あかり「……」キラキラキラキラ
結衣「~~~~~~~~~ッ///」ブフォッ
あかり「わっ、結衣ちゃん大丈夫!?」
結衣「う、うん。それより、コーヒーかからなかった?」ゲホッ
結衣(ステップその1、失敗。あかりの前でかっこつけようとし過ぎた。反省)
結衣「……」ショボン
あかり「結衣ちゃん……、さっきの気にしてるの? あかりが結衣ちゃんのこと嫌いになるはずなんてないのに……」
結衣「うん……。ありがとう、あかり」ニコッ
あかり「えへへ……。やっぱり結衣ちゃんの笑ったお顔可愛いなぁ……」
結衣「う、うるさい///」プニプニ
あかり「むにゅっ、ゆ、結衣ちゃん。突っつかないでよぉ///」
結衣(なんだかんだでいい雰囲気に。さて、次のステップ2は手をつなぐ、である)
結衣「……」ソーッ
あかり「……」アッカリアッカリ
結衣「………………///」サッ
結衣(ええい、私のヘタレ。あと数センチ手を伸ばすだけというのに。そもそも手をつなごうか、と言えばそれでいいのに)
あかり「………………」アッカリアッカリ
ギュッ
結衣「!」
結衣「……………………///」ギューッ
あかり「結ー衣ちゃんっ♪ お顔真っ赤だよぉ♪」
結衣「う……、うるさい。そんな可愛い口をきくお団子はこうだ!///」フニフニ
あかり「わわっ、お団子いじらないでよ~」
あかり(あかりの方から手をつないでくれた。案外顔に出ているのだろうか。これは恥ずかしい。ステップ2は一応成功か)
結衣「それじゃ……、今日はゆっくりしていってね」
あかり「今から……、あかりは船見あかりだからね……。結衣ちゃん……、不束者ですがよろしくね……///」ウワメヅカイ
結衣「…………」
あかり「あれ……? 結衣ちゃん……? どうして無言なの……?」
結衣「はっ! (やばい……、一瞬あっちの世界に行ってた……)」
あかり「うん! あかり、結衣ちゃんのオムライス大好き!」ニコニコ
結衣「(あかりを毎日見てきたお義姉さんがうらやましい) それじゃ、ちょっと待っててね」
結衣(さて、恋人との食事といえばすることはあれしかないだろう)カチャカチャ
結衣(そう、ステップ3は食べさせあいである。恋人になる前の私なら出来たかもしれないが……)トントン
あかり「わぁい! あれ……、このオムライスずいぶん大きいけど……」
結衣「うん……。二人で半分こして食べさせあおうって思って……///」
あかり「うん……/// あかりと結衣ちゃんは恋人同士だもんね……///」
結衣(掴みは上々。あとは実行あるのみ。しかし地上に舞い降りた天使である)
結衣「う、うん。あ~ん」パクッ
あかり「えへへ……。美味しい?」
結衣「いや、そもそも作ったの私だし……。でもあかりが食べさせてくれたから……、いつもの100倍美味しいかな///」カアァ
あかり「じゃあそれなら……。あかりは結衣ちゃんが食べさせてくれたらいつもの1000倍美味しいって思うかな///」カアァ
結衣「(駄目だ。もう言葉がない) はい、あかり。あ~ん」スッ ブルブル
結衣(いかん。手が震える。落ち着け、私の右手)ブルブル
結衣「!」
結衣(手が震えていた分、少しあかりの口元に御飯粒がついてしまった。どうする、結衣)
あかり「……///」ジーッ
結衣(あかりは明らかに何かを期待している。応えねば)
結衣「……」ズイッ
あかり「…………!///」スーッ…
結衣(あかりは目を閉じている……)
結衣「……」スッ
あかり「…………///」
結衣「…………」ヒョイッ パクッ
あかり「……!」ガーン
あかり「……」ムスッ
結衣(明らかにあかりは機嫌を悪くしている。どうすれば)
あかり「結衣ちゃんのへたれ……」ボソッ
あかり「…………」カチャッ
ピトッ
結衣「!?」
結衣(あかりが私のほっぺに御飯粒をつけてきた。何を考えているのだろうか)
あかり「……」ズイッ
結衣(あかりが身を乗り出してきた。あかりの顔が私にどんどん近づいてくる)
あかり「…………」スーッ
チュッ
結衣「!」
結衣「……///」カアァ
あかり「……///」カチャッ
ピトッ
結衣(今度はあかりが自分のほっぺに御飯粒を。今度こそ期待に応えねば)
結衣「……///」ズイッ
あかり「……///」
結衣「……///」スーッ
チュッ
結衣「……///」プシュー
結衣(口では無理だったがお互いのほっぺにキスは成功。ステップ3は大躍進と言ってもいいだろう)
結衣「駄目だ……、意識が……」バタッ
あかり「ゆ、結衣ちゃん! しっかりして!」
結衣(しかし、今の私に洗いっこなど到底無理である)
結衣(よって、お風呂での描写は省略させて頂く)
結衣(冗談だ。何事もチャレンジしなければ前進しない)
結衣「それじゃ、あかり。お風呂に入ろうか」
あかり「うん! ……、結衣ちゃんとは恋人同士だから……、恥ずかしくなんかないもんね!///」
結衣(駄目だ。ここまで恋人同士を強調されると頭がフットーしそうである)
~お風呂~
カポーン
結衣(ステップ4はお風呂で洗いっこだ。様々なハプニングは洗いっこに付き物である。慎重にいかねば)
結衣「うん。よろしくね」
あかり「それでは……。えへへ、結衣ちゃんのお肌スベスベだね」ゴシゴシ
結衣「あはは。ありがと」
あかり「……///」ゴシゴシ
結衣「……///」
結衣(話が続かない。やはりそうそうハプニングは起きn)
ツルッ
あかり「あっ……///」ムニッ
結衣「あっ……///」
結衣(起きた。起きてしまった。ご都合展開万歳)
結衣「いや……、気にしてないよ。恋人同士だしさ///」ドキドキ
結衣(あかりの手が鈍っている。これは攻守交代か)
結衣「あかり、今度は私があかりの体を洗ってあげるよ」
あかり「う……、うん。お願いね、結衣ちゃん」
結衣(さて、ここは私もわざと手を滑らせるべきか否か)
結衣(いや、やめよう。もしもの事であかりに嫌われるのは何よりも辛い)
あかり「そんな……、結衣ちゃんの方が……」
結衣「いやいやあかりの方が」ゴシゴシ
あかり「いやいや結衣ちゃんの方が……」
結衣「そうだね。私の方が」ゴシゴシ
あかり「いやいやあかりの方が……、んん!?」
結衣「あはは」ゴシゴシ
あかり「えへへ……」
結衣(中身のない会話が心地良い。これが恋人の特権か)
結衣「あれ? もしかしてさっきの気にしてるの? あかりって意外と……」ニヤニヤ
あかり「そ、そんなことないもん!/// ただ……、あかりももっと……」
結衣「私はあかりが今のままだって……、ちゃんとお嫁さんにもらってあげるよ?」ニヤニヤ
あかり「むー。それってどういうこと?」プー
結衣「さてね?」
あかり「いいもん……。いつかお姉ちゃんみたいになって結衣ちゃんなんて追い抜いちゃうもん……」
結衣「あはは。期待して待ってるよ。あっ、その頃には私ももっと……」
あかり「もーっ、結衣ちゃんってば……」
結衣(ムードは上々。風呂上がりから寝る前にかけてキスへ持っていく準備は十分ではなかろうか)
あかり「うん。寂しがりやさんな結衣ちゃんのお供のあかりわんわんだよぉ! 撫でて撫でて!」スリスリ
結衣「よしよし」ナデナデ
あかり「くぅーん///」スリスリ
結衣(落ち着け。まだ早い。まだまだ引っ張れるはずだ)
結衣「へぇ……。調子はどう?」
あかり「結衣ちゃんが努力値とか教えてくれたから、WIFIでも結構勝ててるの! 対戦お願いします! 師匠!」
結衣「ふふふ、師匠として弟子には負けられないね」
あかり「そうだ……。5試合やってあかりが勝ち越したら結衣ちゃんにあかりのお願い聞いてもらっていい?」
結衣「勿論だよ。じゃあ私が勝ち越したらあかりに私のお願いを聞いてもらおうかな」
あかり「えへへ。楽しみだよぉ」ニコニコ
結衣(どっちに転んでも私が得するだけにしか思えない)
あかり「よし……! これで2勝2敗だよぉ」
結衣「すごいな……。あかり、かなり読みが上手いじゃないか」
結衣(それに加えて全てのポケモンが光の粉を持っているかのような回避率……)
あかり「いや……、運がいいだけだよぉ……」
結衣「いやいや、運も実力のうちだって。そもそも上手くなきゃ運ゲーにもならないんだから」
あかり「…………、ちょっとメンバー代えるね……」
結衣(一体どんな組み合わせを……? うわっ……)
結衣(どう見ても砂隠れガブリアス軸……。終わった。これは終わった)
結衣(まぁいいか。負けてもどうせ私が得するし)
あかり「よーし……! わぁい! 結衣ちゃんに勝ち越したぁ!」ニコニコ
結衣(この笑顔にならクソゲーされても許せる。そう思わんかね)
あかり「……でもごめんね結衣ちゃん。これを対戦で使うとよく切られちゃうんだけど……、結衣ちゃんに勝つにはこれしかないって思って……」シュン
結衣(顔が見えないからって……。実際にあかりと向き合って対戦してみろってんだ)
結衣(まぁ、私だけのあかりを他の人と向き合わせる気なんて微塵もないけどね)
結衣(みんな、マナーを守って楽しく対戦だぞ! って誰に言ってるんだ私は)
あかり「あかりのこと嫌いにならないで……」
結衣「私があかりを嫌いになるなんてありえないってば。さっ、約束だから。あかりのお願いは何?」ナデナデ
結衣(いいムードかもしれない。ここは思い切って抱きしめよう)ギュッ
あかり「あっ……///」カアァ
あかり「えへへ……。言わなくてもお願い叶っちゃった……///」
結衣「?」
あかり「あかり、結衣ちゃんに、ぎゅーってしてもらいたかったの……///」
あかり「これって、以心伝心って言うのかなぁ///」
結衣「……………、そんなの、恋人同士なら当然だろ///」ギューッ
あかり「結衣ちゃん……///」ギューッ
結衣(これはなんという偶然。やはり私が得をした。それにムードも非常に良い)
あかり「結衣ちゃん……///」スッ
結衣(あかりが目を閉じた。今度こそ。いやしかし……)スーッ
あかり「……」
結衣「……///」ドキドキ
あかり「……」スースー
結衣「んん!?」
結衣(ふと時計を見れば9時をとっくに過ぎている。全く、ポケモンは時間を忘れさせる)
あかり「……」スースー
結衣「でもやっぱりキスはお互いの合意の上で……」
結衣(やれ! やるんだ結衣! ヘタレなお前がやるのはここしかない!)
結衣「……。あかりが、あかりが可愛すぎるのがいけないんだからな!」
チュッ
結衣「……あー、ドキドキする……///」ドキドキ
結衣「でも、これでこれからはもっと、勇気を出せるようになるかな……」
結衣「ふあっ……。何だか、ひとまず安心したら私も眠くなってきたな……」
結衣「ふふっ、あかりわんわんが抱き枕なら安眠間違いなしだね」ギューッ
結衣「おやすみ……、あかり」
あかり「……」ムクッ
結衣「……」スースー
あかり「……」スーッ
チュッ
結衣「むにゃ……あかりぃ……」スースー
あかり「……///」
あかり「次は……、あかりに寝たふりなんてさせないでね? へたれな結衣ちゃん♪」
おしまい!
もっとやれ
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ちなつ「へぇ、あかりちゃん犬飼ったんだ!」
あかり「ううんっ、あかりも遊びに来てくれて嬉しいよぉ」ニコニコ
ちなつ「あぁ、笑顔が眩しい……」
ちなつ「ちょっとお家にいても手持ち無沙汰でね、ついつい遊びに来ちゃった」
あかり「気にしない気にしない、あかりとちなつちゃんの仲だもん」
ちなつ「ふふ……、手ぶらなのも悪いしあかりちゃんが喜びそうな雑誌を持ってきたよ」
あかり「えっ、あかりが喜びそうな、雑誌?」
ちなつ「うんうん♪」ゴソゴソ
ちなつ「ふふ~ん……」ニコッ
ちなつ「まぁそれもいいけど、こっちのがきっと喜ぶかなって」スッ
あかり「あっ、……コレって犬さんのカタログだねっ!」
ちなつ「あかりちゃんは犬大好きだもんねぇ、とたんに目をキラキラさせちゃうもん」クスッ
あかり「うんっ、あかりわんわんだーいすき!」
ちなつ「ふふふ、持ってきて正解だったね、良かった良かった」
ちなつ「あ、私ね、飼うとしたらこの真っ白な犬が欲しいな~」
あかり「あはは、この犬さんほんともっふもふだね、可愛いよぉ……」ニコニコ
ちなつ「サモエド犬っていうんだ、この子朝のテレビでよく見かけるよね」
あかり「あっ、分かる分かる、あの番組のコーナーあかりもほんと大好き!」
あかり「全国を訪問してるんだよね、あぁ、富山にも来てくれないかなぁ……」ポー
ちなつ「ずーっと続いて欲しいよね、見てるとこっちも癒されるもん」
あかり「そうだねぇ、少しでも長生きして欲しいよね」
あかり「そういえばそんなこと言ってたね、ちなつちゃんは猫派って」
ちなつ「うんっ、……いつか結衣先輩に猫みたいに飼ってもらうの、きゃっ」ポッ
あかり「えっ、結衣ちゃんのペットになりたいの?」
ちなつ「まぁあくまで願望というか、その……」モジモジ
あかり「でも結衣ちゃんはあかりのペットだし、さらにそのペットになっちゃうね」
あかり「ふふふ、なんだかおかしいよぉ」クスクス
ちなつ「えっ、なにか言った?」
あかり「ううん、こっちの話だから気にしないでね」
あかり「えっと、あの、その……」
ちなつ「あらら、そんなにたじたじしちゃってどうしたの」
あかり「実はあかりね、いま犬さんを飼ってるんだよ、ぇへへ……」ニマニマ
ちなつ「えっ、もうそれを先に言ってよ、結構なニュースだよね!」
ちなつ「でもお外には犬の家とか、それっぽい遊び道具も無かったけど……」
あかり「ふふ~ん、実はねお家の中で飼ってるんだよぉ」ニコニコ
ちなつ「へぇ~!」
あかり「うんっ、とーっても可愛いんだよ、順従で、なんでも言うこと聞いちゃうの」
ちなつ「ってことは室内犬ことだよね、あかりちゃん、私も見たいよその子!」ユサユサ
あかり「あはは、そう急かさないでよぉ、いま呼んであげるからね」
あかり「おーい、ゆっぴー、ゆっぴーおいで!」
ちなつ「ゆっぴーかぁ、ふふ、可愛い名前だね」ニコニコ
あかり「名前はゆっぴーでね14歳のメス、ちなつちゃんも可愛がってあげてね!」
ちなつ「うんっ?14歳ってけっこうヨボヨボなんだね、……どうしてだろう」ウーン
ちなつ「でもエライね呼ぶだけでこっちに来てくれるなんて」
あかり「んー、恥ずかしがり屋だけど根はいい子だからね、最初はちょっと反抗もあったけど」
ちなつ「ふーん、躾とかもあったんだね、やっぱり大変そう……」
あかり「でもね、やっとあかりの気持ちが通じたのか今はデレデレなんだよぉ」
あかり「ちょーっと離れただけで寂しそうな顔をするの」ニコニコ
ちなつ「ふふ、あかりちゃん楽しそうだなぁ、きっと可愛い犬なんだろうね」クスッ
トテトテ タタタタタッ トントン
結衣「わんっ、わんわん!」ガチャッ
ちなつ「」
結衣「ち、ちなつちゃん、なんであかりのお家に!?」アセアセ
あかり「ふふっ、エライエライゆっぴー、ちゃんと来てくれるなんて」
ちなつ「いや、あの、どういうことなのこれ」
結衣「ちゃ、ちゃんとした理由があるんだ、こうなった経緯というものが!!」
あかり「はいゆっぴー、お手!」スッ
結衣「わふっ」ポスン
ちなつ「しっかり調教済みですね、あはは、なんだこれ」
結衣「あ、いや、違う、違うの……」カァー
結衣「あっ、あのちなつちゃん……」
あかり「おかわり!」スッ
結衣「わんっ!」ポン
ちなつ「ずいぶんとノリノリですね、犬耳と首輪もよーく似合ってますよ」ジトッ
結衣「っ……うぅぅぅ……」カァー
ちなつ「それじゃあ聞かせて貰いましょうか、その経緯と理由とやらを」ズイッ
結衣「ち、ちなつちゃん顔近い、顔近いです!」
結衣「……あはは」
あかり「ちなつちゃんもゆっぴーのこと触っていいんだよ、ちょっと恥ずかしがり屋さんだけど」ニコニコ
ちなつ「いまはそれよりも大切な話があるの、なめなめするのは後だから」
結衣「なめなめ!?」
結衣「えっとね、こうなったのはちょっとしたワケが……」
ちなつ「まぁそうでしょうね、普段の結衣先輩からはあり得ない行動ですし」
結衣「実は……」
あかり「はぁ、犬さんが欲しいよ、ほんとに欲しいなぁ……」ペラッ
結衣「あかり、いま読んでる雑誌って犬のカタログ……」
あかり「うんうんっ、みんな可愛い子ばっかりで目移りしちゃうよぉ~」
結衣「犬大好きだもんね、思い切ってお家の人に頼んでみればいいんじゃないかな?」
結衣「ふふ、あかりはいい子だからきっとOKって言ってもらえるよ」
あかり「結衣ちゃ~ん……」グスン
あかり「お願いしたんだけどね、お母さんにダメだって、何回も念を押されちゃったの」シクシク
結衣「そっか……」
あかり「んっ……だって、ペットを飼うってきっと大変なことなんだよね」
結衣「そうだな、お世話もしないといけないし、毎朝の散歩だってあるから……」
あかり「きっと家族のみんなもそういうのを真剣に考えてくれたんだろうな、って……」
あかり「それにあかりはもう中学生だしワガママ言えないもん、あかりはカタログを見て妄想するよ!」ペラッ
あかり「よし、この子にしようかな……」
あかり「……」ポー
あかり「きゃはは、くすぐったいよぉヨーゼフ、あっ、おじいさーん、ペーター、ヤッホー!!」
結衣「あはは、なりきってるなぁ……」
あかり「タロ、ジロ、絶対に助けにくるからね!!それまで待っててね!!」グスッ
結衣「なんかもうめちゃくちゃだなぁ……」
結衣「うーん、なんとかしてあげたいけどな、こればっかりはどうしようもないよね」
結衣「私の家で飼うわけにもいかないし、残念……」
トゥルルルルルルルルルル……
結衣「おや、……あかり、携帯なってるよ」ユサユサ
あかり「あはははっ、そんなに跪いて犬そっくりだねぇ」
結衣「ど、どんな妄想してるんだよおいコラ!!」
あかり「はっ!?」
結衣「最後の妄想のときが一番いい顔してたけど……」
あかり「誰だろ、あっ、お姉ちゃんだ♪」ピッ
結衣「っ!!」
あかり「はいもしもし、あかりだよ!」
あかり「えっ、今日はみんなで回転寿司に行くの?金のお皿も食べていいって!?」ガタッ
結衣「なっ、なっ……!」
結衣(なんであかりの待ち受け画面が、私のセクシーショットになってるんだよ!?)
結衣(……パンダのパジャマ、これ、京子にこの間撮られたやつだよ)ガクッ
あかり「おっすし、おっすし♪」
あかり「まぁ、あかりとしては回らない方が良かったんだけど、お父さんの稼ぎじゃ厳しいか……」ボソッ
結衣「あ、あのさ、あかり」
あかり「んー、分かってるよぉ、結衣ちゃんにもガリ持ち帰りしてきてあげるから」ニコッ
結衣「ありがと、ってそうじゃないから!!」
あかり「えっ、それじゃ甘エビの尻尾?」
結衣「んんー?変なこと言うのはこのほっぺたか?」グニグニ ムニムニ グニムニ
あかり「んむむむむっ、あはは……」
あかり「ごめんねぇ、ちょっとお寿司がご無沙汰だったから舞い上がっちゃった」ニコニコ
結衣「それはいいんだよ、家族の人と楽しんでおいで」
あかり「うんっ!」
結衣「えっと……私が言いたいのはね、その、待ち受けのことなんだけど」
あかり「あっ、コレのこと?」ピッ
あかり「ふふふ、結衣ちゃんがはっちゃけるのって珍しいからつい待ち受け画面にしちゃったの」
結衣「……だ、誰かに見せた?」
あかり「ううん、今のところはまだ見せてないよぉ」
結衣「い、今のところはって、引っかかる言い方だなぁ……」ビクッ
あかり「えっと、櫻子ちゃんとかに写メールで送るつもりなんだけど」
結衣「!?」
あかり「ふふ、きっとビックリするよね、今までの結衣ちゃんのイメージを壊す感じだもん」ニコニコ
結衣「……」ダラダラ
あかり「結衣ちゃん、そんなに汗だくでどうしたの?」
結衣(あかり→大室さん→ちなつちゃん、古谷さん、綾乃、千歳→七森中学全員→そしてそのまま日本中に)
結衣(日本→欧州、アジア、南米、北米→世界中→水星、金星などの太陽系→そして銀河系まであの写真が……?)ガンガン
あかり「ゆ、結衣ちゃん、そんなにそんなに壁に頭を打ち付けちゃダメだよぉ!!」グスッ
結衣「あんな写真が出回ったら末代までの恥、どうするどうする」ポタポタ
あかり「ひぃぃっ、血、額から血出てるよ結衣ちゃん!!」
結衣「……」ガシッ
あかり「きゃああああああああ、堪忍して、助けて京子ちゃん!!」ワタワタ
結衣「あかり、さっき犬がほしいって言ってたよね」ドクドク
あかり「い、いまは結衣ちゃんの傷を縫合してくれる腕利きのお医者さんがいいです……」
結衣「……だから、私が、あかりの犬になるから、代わりにその写真を!!」
・・・
・・
・
ちなつ「結衣先輩どうしたんですか、ちゃんとした理由があるからこんな事してるんですよね?」
ちなつ「……きっとなにかあったに決まってます、こんなのおかしいですもん」
ちなつ「優しい結衣先輩のことですから、きっとあかりちゃんのお願いでも聞いてるんでしょうね」クスッ
結衣(ダメだ、本当のことを話したらきっとちなつちゃんはこう言うよね)
結衣(その写真、ぜひ見せてください……って)ダラダラ
結衣(あぁぁぁ……なにかいい言い訳は、考えろ、考えないと!!)
結衣「……」
結衣「ちなつちゃん、私がなんでこんなことをしているかっていうとね」
結衣「小さい頃からの夢だったんだ、犬耳と鎖を付けて、ペットとして飼われるのが……」カァー
ちなつ「……」
結衣「そうなんだよ、あかりって優しいし、面倒見がいいから、ぴったりかなって」
あかり「ふふっ、もう芸まで仕込んじゃったよね、後でちなつちゃんにも見せてあげるからね」
結衣「……あはは」
ちなつ「……なるほどね、結衣先輩は飼われる方が好みでしたか」ニコッ
ちなつ「私としては逆のほうが良かったんですけどね、こうなったらしょうがないです」
結衣「ち、ちなつちゃん……?」
ちなつ「私も結衣先輩の飼い主になります!」グッ
結衣「えぇ……」
ちなつ「ふふ、小さい頃はブリーダーか羊の毛刈りする人になるかで迷ってたんだから」
あかり「あははっ、どっちも世知辛い日本じゃ食べていくほど稼げないよぉ」
ちなつ「そういう事言わないの、……腕がなるな、いっぱい可愛がってあげなきゃ」
あかちな「ねー♪」ニコッ
結衣「あ、あの、2人とも、ちょっと待ってよ!」
ちなつ「そうだあかりちゃん、躾でどんなこと教えこんだの?」
あかり「……ふふん、さぁゆっぴー、服従のポーズだよ、ちなつちゃんに見せてあげて!」
結衣「……」グスッ
あかり「そうそう、あのお腹を見せるポーズがほんと可愛いくて……」
ちなつ「ふふ、いいセンスしてるね、さすがあかりちゃん」
あかり「……ぇへへ」
結衣「……」モジモジ
あかり「どうしたのゆっぴー、早く早く!」
ちなつ「……」ニコニコ
ちなつ「……」ジーッ
あかり「あはは、脳内の結衣ちゃんフォルダに保存するつもりだね」
ちなつ「だってこんなの滅多にみれないもん、あの結衣先輩が……」ドキドキ
あかり「よしよし、ちょっとびっくりしちゃったよね」ナデナデ
結衣「や、やめて、なでなでしないで……あかり……」
あかり「ねぇゆっぴー、いつもみたいに可愛いところ見せて欲しいな」
あかり「……犬耳の結衣ちゃん、とーっても素敵だよ」ボソッ
結衣「んっ……ほ、ほんと?」
結衣「……わ、わん」スリスリ
あかり「そうそう、背中を床に擦りつけて」
結衣「……」グスッ
結衣「わふっ……くぅ~ん……」クイッ
あかり「うんうん、開脚もしてるし、まさに服従のポーズだね」ニコッ
あかり「ゆっぴーはあかりとちなつちゃんの可愛いわんわんだよ、分かった?」ナデナデ
結衣「……う、うん、分かった、分かったよ……えへへ」
ちなつ「あー、一眼レフ持ってきて良かった、ふふふ」カシャッ パシャッ カシャッ
結衣「んっ……あかり……」
ちなつ「あー、これはもう部屋の壁紙確定かな」
ちなつ「犬耳と首には鎖をつけた結衣先輩が、涙目で、そして服従のポーズ……うふふ……」
ちなつ「あっ、ずるいよあかりちゃん、私もゆっぴーぎゅってさせて!」
あかり「うんっ、みんなのゆっぴーだもんね」ニコッ
ちなつ「……えへへ、ゆっぴーはいい子ですねぇ」ナデナデ
結衣「あっ……ちなつちゃんのなでなで……」
ちなつ「大好きですよ、良い子良い子」ギュッ
結衣(なんかもう犬でもいいかもしれない)
あかり「ふふ、惚けた顔しちゃってるね、可愛いなぁ……」
ちなつ「くすっ、まんざらでもなさそうだね結衣先輩も」
ちなつ「ん~、今日はもう最高の日だよ……」ウットリ
あかり「ゆっぴーはね、お返しにいいことしてくれるんだよ」
ちなつ「えっ、いい事ってなぁにあかりちゃん?」
あかり「まぁまぁ、ちょっと見ててね、ゆっぴーいつものお願いね」ニコッ
結衣「……う、うん」
ちなつ「えっと、戸籍でも入れるんですか?いつでもいいですけど」
ちなつ「ハネムーンは無難に箱根ですかね、えへへ」
結衣「そ、そうじゃなくて、ちょっとじっとしててね……」スッ
ちなつ「えっ!?」
結衣「ゴメンね、ほっぺた汚くなっちゃうけど、私の気持ち……んっ……」チュッ ペロ
ちなつ「……そ、そうですね、犬だから、おかしくないですね!」
結衣「えへへ、ほっぺた柔らかいね……」チロチロ
ちなつ「……」ポタポタ
あかり「ち、ちなつちゃん、鼻血出てるよ!」
結衣「あっ、ちなつちゃん気絶しちゃった、でももちもちしてて気持ちよかった……わふっ♪」
あかり「……ゆっぴー、あかりには?」
結衣「うん、あかりもじっとしててね、……私のことなんか飼ってくれてありがと」チュッ
あかり「……ううん、ほんとはあかりのお願いを叶えてくれたんだよね」
あかり「犬さんが欲しいって、だからこんなことまで……」
結衣「あむっ……んっ……」チュッ ペロペロ
結衣「しょんぼりするなよ、結局は私も楽しい思いしてるんだし」
結衣「……わふっ」スリスリ
あかり「……ふふ、ありがとうゆっぴー」
あかり「うう゛ん……ゆっぴー、ずっと一緒……」ギュッ
ちなつ「だ、ダメですよ、そんなところ舐めたら……あぁっ……」ギュッ
結衣「こらこら……」コツン
ちなつ「いたっ!?」
結衣「ずーっとこんなことが続けばいいな、って思うのはおかしいのかな」
結衣「こんな可愛いご主人様たちに飼われたら、きっと幸せなんだろうな……」ギュッ
あかちな「んっ……んん……」zzz
ちなつ「あ、おはようあかりちゃん、よく眠れた?」
あかり「うん、犬さんとお昼寝したらきっとこんな感じなんだろうなぁ……」ギュッ
ちなつ「ふふ、ゆっぴーもぐっすりだね、かわいい」
ちなつ「……結衣先輩、様になってますよ、もうずーっと犬の格好でもいいくらい」スリスリ
結衣「……」zzz
あかり「……これはあかりのワガママなんだ」
ちなつ「えっ?」
あかり「ちなつちゃん、本当はね結衣ちゃんはそんな変態さんじゃないの」
あかり「犬耳付けて鎖を自発的に付けるなんて、普通あり得ないでしょ……」
ちなつ「まぁ……ね」
あかり「……うん、だからきっと無理してるんだと思う」
ちなつ「そうだよね、結衣先輩がこんなので喜ぶワケないもんね」
あかり「今日で一週間の終わり……」
ちなつ「うん?」
あかり「結衣ちゃんと約束したの、一週間だけあかりの犬さんになってくれるって」グスッ
あかり「だから、もう、ゆっぴーとはお別れ、なの……うっ……ぁぁぁぁ」ギュッ
ちなつ「……そっか」
ちなつ「なら、最後にお別れしないとね、今までありがとう、って」
あかり「うんっ……うん……」ポロポロ
結衣「命令……?な、ならするしか……」
結衣「ち、ちがう、喜んでなんかないよ、信じて……あかり、ちなつちゃん……」
結衣「はっ!!」ガバッ
結衣「……」サワサワ
結衣「あれ、首輪も犬耳を外れてる」
結衣「んっ……くぁ~……なんでだろう、あかりが外したのかな?」
結衣「……落ち着かない、やっぱり繋がれてないと」ソワソワ
ちなつ「あぁ、結衣先輩は寝顔も凛々しかったです……」ポッ
結衣「あ、うん……」
結衣「2人とも……その、さっきの首輪って」
あかり「そ、そろそろ帰る時間だね、カラスも鳴いてるし!」
ちなつ「そうだね、ふふ、今日は楽しかったなぁ」
あかり「んー、散歩がてらちなつちゃん達のこと送っていくね、結衣ちゃんも忘れ物しないでね」ニコッ
結衣「……うん」
ちなつ「うんうん、残暑がほんと厳しいね、嫌になっちゃうな……」
結衣「……」
あかり「あ、えっと、そう言えばこの間、お母さんが扇風機と間違えてハロゲンヒーター買ってきてね!」
あかり「何よコレ、って言いながらうちわ扇ぎ続けてたなぁ……」
ちなつ「ふふっ、年齢が年齢なら老人ホームぶちこまれてるね」ニコニコ
あかり「もうっ、あかりのお母さんはまだピチピチだよぉ!」プンプン
あかり「肩こりとか、ホットフラッシュがあるって言ってたけど……」
ちなつ「それ更年期障害なんじゃ……」
あかちな「わいわい」
結衣(もうゆっぴーって呼んでくれないんだ……もう可愛がってくれないのかな……)グスッ
あかり「ううん、30の後半くらいだとは思うけど……」
ちなつ「なら安心だね、ちょっと疲れてるだけだよ、肩たたきでもしてあげなきゃね」ニコッ
あかり「うんっ!」
ちなつ「……ていうか、なんで真夏にハロゲンヒーター売ってるんだろうね」
あかり「……さぁ」
結衣「2人とも、私はこっちの道だからそろそろお別れだね」
あかり「っ……」グスッ
ちなつ「あかりちゃん、ほら笑って手振らないと」コソコソッ
あかり「うっ、うん……」
ちなつ「……はい」
あかり「うっ、うっ……うぅぅぅ……」グスッ
結衣『結衣ちゃん、だからゆっぴー……ふふ、しょうがないな』
結衣『えっ!ひ、平皿でミルク飲むの!?』
結衣『と、トイレは人間と同じにしてって、信じられない、あかりの変態!!』
結衣『あの、あかねさん、これには深いわけが!えっ、一緒に精神科へ!?』
結衣『あの……体は、優しく洗ってね……』
あかり(ゆっぴーとの思い出が、止まらない、止まらないよ……)ポロポロ
あかり(……いま思うと金槌で殴られても文句言えなかったかも)グスッ
あかり「……ぁぁぁぁぁん……うっ、うっ……」ポロポロ
結衣「じゃあまたね、車には気を付けるんだよ」タッ
ちなつ「結衣先輩!!」
ちなつ「……けっこうドライなんだね、あかりちゃんが泣いてるのに」
ちなつ「帰ろうかあかりちゃん、今日は泊まっていってあげる」ポンポン
あかり「んっ……うん、ありがと……ぇへへ」グスッ
結衣「あかり、ちなつちゃん!!!」
ちなつ「ど、どうしたんですか結衣先輩、そんなに血相を変えて」
結衣「あかり、そのリュックの中に入ってるんだよね?」グイッ
あかり「あっ!!」
結衣「……」ゴソゴソ
結衣「もう決めたんだ、あかりとちなつちゃんがどんなに私のことを軽蔑しても構わないって……」カチャカチャ
結衣「自分のためでもあるんだ、……もう今さらだよ、私のご主人様は君たち2人だもん」ニコッ
あかちな「ゆっぴー……」ジワッ
結衣「……わんっ♪」
ちなつ「あははっ、お帰りなさいゆっぴー!」ギュッ
結衣「ふふ、よしよし……でもその内本名忘れちゃいそうだな、メモしておこう」メモメモ
あかり「ウワァァァン、あかりやっぱり結衣ちゃん抜きじゃもう駄目だよぉ……」
結衣「だから2人が私のこと可愛がってくれるんだよね、わんわん」ギュッ
ちなつ「はいっ、それはもう24時間年中無休で愛でますから!」スリスリ
結衣「あはは、ありがとう、大好きだよあかり、ちなつちゃん……」
京綾「……」
京子「まぁ、こう暑いとしょうがないよね」
綾乃「そうね、残暑が厳しいもの」
京子「とりあえず心療内科か精神科でも探しておこうかな」
綾乃「そうね、きっとそれがいいわ」
京子「まだ間に合うよね、大切なごらく部だもん」
綾乃「そうね、最悪黄色い救急車でも呼びましょうか」
おわり
是非またなんかかいてくれ
いろいろワロタ
Entry ⇒ 2012.08.30 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
京子「結衣!泊まりに来てやったぜ!」
結衣「うーん、今日は泊まらないほうがいいかな」
京子「なんでよ!」
結衣「実は…」
結衣『布団干そうっと♪』
結衣『今日は京子来るっぽいこと言ってたからな』
結衣『ついでに晩御飯の材料(とラムレーズン)買いに行こうっと』
結衣『よし、材料も買ったし…』
結衣『…って雨降りそうじゃん…天気予報は快晴って言ったくせに…!』
結衣『あ、そういえば布団干してあるじゃん!やばいやばい!急いで帰らないと!』
ポツ…ポツ
結衣『あっ降ってきちゃった』
ザーーーーーー
結衣『…』
結衣『ただいま…うわ…布団ビッチョビチョ…』
結衣『どうしよう…寝られないよこれじゃ…』
結衣「…という感じに出先で雨に降られてだな」
京子「あぁ、通り雨あったねぇ…うわ、ほんとだ、布団ビチョビチョだ」
結衣「これじゃ寝られないから今日は帰りな」
京子「大丈夫だよ!私ビチョビチョでも気にしないよ!」
結衣「いや気にしろよ、風邪ひくぞ」
京子「でもこれじゃ結衣も寝られないよね」
結衣「まぁ、床で寝るから大丈夫だよ」
京子「…ん!?」
結衣「なに?」
京子「そういえば結衣布団もう1つなかったっけ?」
結衣「あ…あったなそういえば」
京子「ほら、初めて泊まった時布団2つ並べたじゃん?」
結衣「あぁ、あったあった」
結衣「でもこれシングルだし枕1つしかないぞ?」
京子「いいよいいよ!」
結衣「狭いぞ?」
京子「狭くてもいいよぉ!」
結衣「密着することになるけど…」
京子「別にいいんじゃん?」
結衣「なんか恥ずかしいんだけど」
京子「あんだけ一緒に寝といて何を今更」
結衣「うーん…」
京子「うえっへっへ、今夜は寝かせないぜ!結・衣!」ピトッ
結衣「やっぱ帰れ」
京子「ウソウソ!ウソだから!寝るから!だから泊まる!」
結衣「しょうがないなぁ…まぁいいよ」
京子「よっしゃーー!それじゃ風呂入ってきます!」
京子「えへへ…結衣も一緒に入る?」
結衣「入らねぇよ」
京子「ですよね」
パタン
結衣「…ふう…」
結衣「良いって言ったけど、やっぱどう考えても狭いよなぁ…」
結衣「枕も1つ…こっち側を私が使ったとして…幅が足りないよなぁ…」
結衣「あ、思いっきり端に寄って5㎝くらいあければ…え、5㎝でも足りない…?」
結衣「うわ、3㎝で2人分ギリギリかよ…いやいや、3㎝とか体が密着なんてレベルじゃないだろ」
結衣「…まぁ…枕無しでいいか…」
ガチャ
京子「うーす!あがったよぉ!結衣も風呂入ってきちゃえよ!」
結衣「あ、うん、入ってくるね…」
京子「おう、風呂あがったらゲームしようぜー」
パタン
京子「…改めてみるとホント狭いな」
京子「狭くてもいいよって言ったけどコレ絶対寝てる時パンチしそうだよな」
京子『う~ん…』バシッ
結衣『ゴフッ!』
京子『うぅ~ん』ゴスッ
結衣『ガフッ』
チュンチュン
京子『おはよう結衣!…って結衣が白目剥いてる!!結衣ーーー!!』
京子「ああっ!私の寝相が悪いばかりに!!すまん結衣!すまん!」
ガチャ
結衣「あがったよー」
京子「あっおかえり結衣!」
結衣「何がすまん!なの?」
結衣「意味わからん」
京子「Oh…」
結衣「ゲーム何やるの?」
京子「ナモクエの続きやる!」
結衣「あぁ、レベル上げてあるしいいよ」
京子「いえーい」
ピコピコ
ピコピコ
結衣「進むなぁ…」
京子「結衣がレベルあげといてくれたから進むの楽でさぁ」ピコピコ
結衣「あ、そこに行くにはまだ足りないかも」
京子「えぇー行けるよー!」
結衣「だーめ、あと5レベル上げれば全回復魔法覚えるから」
京子「レベル上げだるい…」
京子「えぇ…」
結衣「もう22時だし寝るよ!」
京子「分かったよ…」モソモソ
結衣「電気消すよ」
京子「あいよ!」
パチッ
京子「おやすみ結衣ー!」
結衣「あぁ、おやす…」モソモソ
結衣「あ」
京子「なんだい?」
結衣「そうだ、そうだった、狭いんだった…」ブツブツ
京子「何?なんだって?」
結衣「あぁ、枕京子が使っていいよ」
京子「え?なんで?2人で使おうぜー」
京子「ほらほら、結衣ここ!」ポフポフ
結衣「こうなるんだけど…」ポフッ
京子「…!」
結衣「…」
京子「…んちゅう~」
結衣「オイコラ」コツン
京子「いてっ!!」
結衣「いきなり何すんだよ」
京子「結衣が顔近づけてくるから…つい」
結衣「つい…じゃねーよ、あと近づけてねーよ!」
京子「結衣、結衣、息がかかるよ」
結衣「だから枕使っていいって言ったんだよ…近いから」
京子「なんだか体も密着して…」ポッ
結衣「うわぁ…あ、もう私枕いいから、ほんと、うん、京子使いな」クルッ
結衣「…」グッ
京子「あちょ!布団引っ張らないで!こっちの布団なくなっちゃう!」
結衣「…あ、あぁごめん」
京子「布団よこせー」
結衣「…はい、ちょっとごめん…よっ…と」
ファサッ
京子「…あ」
結衣「ん?」
京子「それ好き」
結衣「どれ?」
京子「ちょっと覆い被さって、布団かけてくれるの」
結衣「あぁ…そう」
京子「もう一回やって!」
結衣「布団あるじゃん」
結衣「あっ!何すんだよ!布団返せ!」
京子「ほらよっ!」バッサー
結衣「ぶほっ!いや、全部は返さなくていいから」
京子「…結衣ぃ…かけて?」
結衣「…」ドキッ
京子「…」ジー
結衣「しょ、しょうがないなぁ…」
京子「…」
結衣「…よいしょ…っと」
ファサッ
京子「おぉぅ…」
結衣「これでいい?」
京子「最高だよ!鼻血もんだよ!もういっか」
結衣「しねぇよ」
結衣「おやすみ」
京子「ほんとに枕なしで寝るの?」
結衣「うん」
京子「結衣は枕なしじゃ眠れない派じゃないの?」
結衣「や、別になくても眠れるけど…京子の方が枕なしじゃ眠れなくない?」
京子「そんなことないよ!いつも寝相で枕吹っ飛んでるし!」
結衣「あれ?最初に枕持ってきていい?って聞いてきたから枕ないと寝られないと思ったんだけど…」
京子「ぎくり」
結衣「あぁ、やっぱり」
京子「あ!いいこと思い付いた!」
結衣「なんだよ」
京子「結衣が枕を使う!」
結衣「うん」
結衣「…」
京子「ナイスアイディア!私!」
結衣「余計近いっつーのアホか」
京子「まま、試しに試しに…」
結衣「まぁ、でも顔ぴったり体ピッタリよりは寝やすいか…いいよ」
京子「おっしゃー!」
結衣「いいから、頭あげて」
京子「はいよ!」
結衣「…」スッ
京子「おぉぉう…」
結衣「頭おろして良いよ」
京子「おぉう…」プルプル
結衣「おろしていいってば」
京子「ん?あ、うん」
結衣「お前は腕枕されたいのかされたくないのかはっきりしろよ…」
京子「……されたい」
結衣「?」
京子「ありがと」
結衣「ん」
京子「…」
結衣「…」
京子「…」スリスリ
結衣「スリスリすんな」
京子「はい」
結衣「…まったく…」ギュッ
京子「おぉ!?」
結衣「あ、ごめん、なんか抱き枕感覚でつい」
京子「いや、別にいいよ、いいんだよ~もっと強く抱き締めても!」
京子「いだだだだ!!首が!首が!!」
結衣「変なこと言うからだ」
京子「なんだかんだ言いつつ密着至近距離でも抵抗しないんだね、結衣」
結衣「あ、そういえば…慣れたのかな」
京子「ではこれを期にもっと密着…」
結衣「もう半分乗ってるし、これ以上密着できんだろ」
京子「重なる?」
結衣「ねぇよ」
京子「キスする?」
結衣「しねぇよ、なんでそうなる」
京子「いや、だって上を向くともうこれはキスをする体勢…」
結衣「…」
京子「結衣…」
結衣「…」
京子「結衣…」
結衣「…」
京子「…って寝てる!?この雰囲気で!?」
結衣「…」
京子「結衣のバカ」ペチン
結衣「…」
京子「おやすみ」ギュッ
結衣「…」
京子「…」zzzz
結衣「…寝た?」
京子「…」zzzz
結衣「寝たか…ごめんな京子…」
結衣「やば、腕痺れてきた」
結衣「…もうちょっと抱き寄せてもいいよね…?よいしょ」グイッ
京子「…」zzz
結衣「同じシャンプーなのに…うん、京子の匂いがする」ギュッ
結衣「私さぁ、目瞑ったときキスされてもいいと思ったんだよ」
京子「…うん…結衣ぃ…むにゃむにゃ」
結衣「!?」
京子「…」zzz
結衣「寝言かよ…ビックリするからやめろよ…」
京子「…フヘヘ…」zzz
結衣「間抜けな寝顔しやがって」ナデナデ
結衣「…ヘタレ」
結衣「目瞑ったのに何もしないとかヘタレ」
結衣「…待ってたのに」
京子「…」zzz
結衣「でも…そんなヘタレな京子が好き、大好き…」
結衣「京子…」
チュッ
結衣「…」
京子「…」zzz
結衣「…おやすみ…」
結衣「…やっぱりもう一回…」
チュッ
結衣「…今度こそおやすみ」
京子「うん、おやすみ」
結衣「…」
京子「起きてたよん」
結衣「…」
京子「フヘヘ…ヘタレな京子が好き…大好き…」
結衣「やめろ」
結衣「やめろ、やめろよ」
京子「やっぱりもう一回…ちゅっ!」
結衣「うわぁぁあああああ!!!」
京子「寝てる間にするのはズルいなぁ…」ニヤニヤ
結衣「だ、だって…」
京子「結衣、結衣、大丈夫、私も大好きだよ」
結衣「いやいやいや…」
京子「好きだよ!結衣が私の事好きよりも私の方が結衣の事大好きだよ!」
結衣「嘘でしょ?…ほら、いつもお前そうやってからかうじゃん」
京子「好きだからだよ!」
結衣「?」
京子「好きだから冗談でごまかしてたんだよ!」
結衣「…それじゃ…」
京子「ふざけて言ってたけど全部本心だよ!」
京子「でもやっぱり、寝てる間にキスはズルいよね」
結衣「あぁ、ごめん…」
京子「だから…」
チュッ
京子「次からは起きてるときにしようね!」
結衣「京子…」
京子「ふへへ…結衣…大好き…」
結衣「もう一回…」
京子「おぉ?欲張りさんだな結衣は」
結衣「ん」
京子「…んっ」
チュッチュナウ
結衣「シングルで良かった」
京子「枕ひとつで良かった」
おわり
結衣「…」ギュzzz
京子「んふふ~ゆいぃ…」ガスッ
結衣「ゴフッ」
京子「…ふへ…ゆいぃ~…ぎゅー…」バキッ
結衣「グハッ」
チュンチュン
京子「…ん…おはよ…ゆい…って結衣っ!?」
結衣「…」
京子「し、白目剥いてる!!誰がいったいこんなことを…結衣ーッ!!」
結衣「…」パチッ
京子「結衣…!良かった!生き返った!!」
結衣「誰がってお前だよ」スパーン!
京子「ゲボーー!!」
おわり
乙
多いなwwwゆっくり読ませてもらうよ乙
中SSは3~5レスくらい
長SSは8~10~20レスくらいでバラツキあるから長いかも
>>71も後で読む
Entry ⇒ 2012.08.28 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
あかね「家庭教師の赤座あかねです」 結衣「……」
あかね「えぇ、私も結構気に入ってたんだけど……」
あかり「……」グスッ
あかね「あ、あかり、どうして涙ぐんでるの?」
あかり「どうして、お姉ちゃんはいつも真面目に働いてたのに、……うぅぅ……」ジワッ
あかね「ふふふ、お姉ちゃんクビになったわけじゃないのよ」ナデナデ
あかり「えっ?」
あかり「ネットの掲示板に、原材料ミミズ肉がうんぬんって書き込みしたとかじゃないの?」
あかね「うぅぅぅ、私はそんなことしないわよ……」
あかり「良かった……」ギュッ
あかね「……」ナデナデ
あかね「心配してくれたのよね、アルバイト辞めるなんて聞いたらビックリだものね」
あかり「うん、ホント驚いちゃった……ぇへへ、でも嬉しいかも」
あかね「……?」
あかり「えっとね、お姉ちゃんいつも忙しくて大変だったでしょ」
あかね「そうねぇ、夜にシフトが入ることもあったし、結構キツかったかも」
あかり「それなら自由な時間が増えてゆっくり出来るね」
あかり「お父さんもお母さんも寂しがってたよぉ、……あかりもだけどっ!」ニコニコ
あかね「あかり、ゴメンね……」
あかり「お姉ちゃん?」
あかね「お姉ちゃんね、代わりに家庭教師のアルバイトをすることにしたの……」
あかり「えぇっ!?」
あかり「そうなんだ、それならしょうがないね……」ショボン
あかね「時給を考えればこっちの方が羽振りも良いし、お夕飯はみんなで食べれるもの」
あかね「……だからしばらくはこっちのお仕事頑張ってみるわね」ニコッ
あかり「うんっ、お姉ちゃんならなんでも出来るよ、頑張って!」
あかね「……あぁ、あかりはほんとに可愛いわ」スリスリ
あかり「ぎゅむっ……お、お姉ちゃん、苦しいよぉ」
あかね「あらいけない、そろそろ初お仕事行かないと!」
あかり「えっ、今日からもう入ってるの?」
あかね「うんうん、最初の印象って大切だから遅刻はいけないものね」
あかね「確か依頼人の人は中学二年生だったかしら、とりあえず筆記用具だけ鞄に……」ゴソゴソ
あかり「へぇ~、あかりと同じくらいの年の人なんだ」
あかね「そうね、確か船見さん、だったかしら」
あかり「えっ!?」
あかね「いけない遅刻遅刻、ゴメンねあかり、お夕飯には間に合うから!」タタタッ
あかり「いってらっしゃーい、ふふふ……まさか結衣ちゃんだったりしてね」ニコニコ
あかね「はぁ、でも大丈夫かしら、二人きりって間が持つか不安」
あかね「それこそ問題児で不良みたいな子だったら……」ブルブル
あかね「……ま、その時は絞めればいいかしら♪」ニコッ
あかね「うふふ、あかりみたいな素直な子だったらいいわよねぇ~」
あかね「愛想よくしないとね最初が肝心だもの、……お姉ちゃん頑張るからね、あかり」
ママ『そうよ、休み明けにはまたテストあるらしいじゃない』
結衣「それはそうなんだけど、必要ないと思うけどなぁ」
ママ『ダメダメ、歳納さんのとこ京子ちゃんなんか一位取ったって聞いたわ』
結衣「まぁ、あいつは天才肌というかなんというか……」
ママ『結衣だってやれば出来る子なんだから、……お母さんも心配なのよ』
結衣「か、勝手に頭が弱いみたいな扱いしないでよ、二十位くらいをウロウロしてるからね」グスッ
結衣「むっ、ならどうしてまた家庭教師なんて」
ママ『お家でゴロゴロゲームばかりしてないかお母さん心配で……』
結衣「うっ……」
ママ『結衣、もしかして図星だったの?』
結衣「だ、だって、夏休みの宿題はもう終わったし……」
ママ『もうダメじゃない、このあとすぐ大学のお姉さんが来るらしいからしっかり見て貰いなさい』
結衣「えっ!?今から来るの、私まだ寝間着なんだけど!」
ママ『じゃあね、たまにはこっちにも帰ってくるのよ、ふふふ』プツ
結衣「ちょ、ちょっとお母さん、もしもし、もしもし!?」
結衣「洗顔とシャンプーを済ませてたのがせめてもの救いかな……」
結衣「今日の今日で言わなくてもいいのにお母さんも、まったくもう」
<ピンポーン!
結衣「えぇ、まさか……」
あかね「こんにちは、今日から家庭教師をさせていただく赤座あかねです」ペコッ
結衣「……こ、こんにちは、船見です」ピョコッ
あかね「あら……くすっ、可愛いパンダさんのパジャマね」
結衣「本当にすみません、すぐ着替えるので居間でくつろいでて下さい……」ペコペコ
あかね「いいえ、急がなくていいからね、寝坊ならしょうがないもの」
結衣「うぅぅぅ……恥ずかしい、もうやだ……」カァー
あかね(ふふふ、優しそうで可愛げのある子で安心ね、良かった良かった)ニコニコ
あかね「ご家族もいないみたいね、もしかしてここで一人暮らしなのかしら」
あかね「船見さん、……どこかで聞いたことがあるのよねぇ」
あかね「この近辺じゃ珍しい苗字だし、はて、私の勘違いかしら……」
ガララッ
結衣「本当にすみません、お待たせしました」ペコペコ
あかね「ふふ、さっきのパンダさんでも私としては全然問題ないけど」
結衣「えぇっ!?……さ、さっきのは忘れて下さい……」カァー
あかね(あらあら、顔に出やすい子なのね、真っ赤になっちゃった)クスッ
あかね「ふふふ、とりあえず改めて自己紹介ね」
あかね「今日から船見さんの家庭教師をさせていただきます、赤座あかねです」ペコッ
結衣「赤座……?あっ、もしかしてあかりのお姉さんですか!?」
あかね「あら、あかりのお友達かしら、それはちょうど良かった」ニコニコ
結衣「あかりとは昔から仲の良い幼馴染で、……あ、私の名前は船見結衣です」ペコッ
あかね「……結衣ちゃん、結衣ちゃん……うーん」
あかね「あっ……」ポン
あかね「そう言えば、金髪の子と、黒髪の可愛いコンビがよく来てたものね!」
結衣「良かった、覚えてていてくれて嬉しいです」ニコッ
あかね「昔は可愛い可愛いツインテールだったけど、すっかり変わっちゃって」ニコニコ
結衣「……あはは、よく覚えてますね」
あかね「懐かしいわぁ、あの結衣ちゃんがこんな風になるなんてねぇ、うふふ」
結衣「はいそうです、あいつもあかりと仲良くやってます」
結衣「後でアルバムでも持ってきますね、あかねさんも写ってるかもしれないし」
あかね「ふふ、ありがとね、……でも良かったわぁ」ニコニコ
結衣「……?」
あかね「実は今日が初めての家庭教師で、ほんと緊張してて……」
あかね「依頼人が結衣ちゃんみたいな良い子でほんと肩の力が抜けたというか」ホッ
結衣「……そ、そんな良い子だなんて!」
あかね「謙遜しないの、これは本心で言ってるんだから」ニコッ
結衣(ほんと、あかりそっくりでほわほわして、綺麗で優しいお姉さんだなぁ)
結衣「うぅぅ……それは、言い訳させて下さい……」
あかね「夏休みだもの、お寝坊なんてあかりもしょっちゅうしてるわよ」ニコニコ
あかね「その寝顔がほんと天使みたいで可愛いくて……うふふ」
結衣「えっと、実はついさっきお母さんから家庭教師が来るって言われて……」シクシク
あかね「えっ、今まで知らなかったの!?」
結衣「はい、だからケーキとか何も準備出来てなくて、……本当にごめんなさい」
あかね「結衣ちゃん……ふふふ、ほんとしっかりした良い子ね」
結衣「あっ……なんか、ナデナデなんてされるの久々です……」
結衣「……落ち着くなぁ」
あかね「さっ、こうしてお喋りしてるのもいいけど、お勉強しましょうね~」
結衣「あー……やっぱりするんですね」
あかね「それはもちろんよ、そのための家庭教師なんですもの」
結衣「あの、お手柔らかにお願いしますね」
あかね「……」ニコッ
結衣「な、なんですかその無言の笑みは……」
結衣「ええっと、…… Lily saves the world. 」
あかね「うんうん、主語が三人称単数だから動詞に"s"が付くのよね」
あかね「これくらいは序の口よね、じゃあ次は……」
あかね「姉妹ものの百合はとりわけ美しい、はいどうぞ」
結衣「むむっ、これはちょっと難しいな……うーん」
結衣「Lily of sisters is especially beautiful. ……かな」
あかね「そうねそうね、やっぱり結衣ちゃんもそう思うかしら……」ニコニコ
あかね「やっぱり早いうちからの教育って必要だもの、うんうん」
結衣「あかねさん、良かったらこのコーヒーでもどうぞ」コトッ
あかね「ありがとう結衣ちゃん、……ほんとしっかり者」
あかね「それにこの歳なのにブラックも飲めるなんて、大人びてるというか」
結衣「……」ズズッ
結衣「……うえっ、に、苦い……けほっ!」
あかね「あらあら、ちょっと背伸びしたいお年頃だものね……」ニコニコ
結衣「ち、違いますよ、ほんとは飲めますからね!?」
結衣「その、器官に入ってむせただけで……あかりにだけは言わないで下さい……」
あかね「ふふ、やだもう、さっきからニコニコしてばっかりね私ったら……」
あかね「お姉ちゃんは妹に、妹はお姉ちゃんに恋をしていたの」
あかね「あぁ、禁断の恋ね、いわゆる百合姉妹って呼ばれているものです」
結衣「……」
あかね「妹は思い切って思いの丈をお姉ちゃんにぶつけました、必死の思いで……」
あかね「お姉ちゃんは優しくその言葉聞き、頷いていました」
あかね「でもね、お姉ちゃんは妹を受け入れることはありませんでした……」グスッ
結衣「そんな!?」
あかね「さぁ結衣ちゃん、この時のお姉ちゃんの心境を60字以内でまとめてね」
結衣「むむむむ……というかなんの科目なんだろうこれは……」ウーン
あかね「その子の幸せを想うがゆえの決断だったのよ、血の繋がりというのは時には大きな壁になるの」
結衣「……なるほど、愛ゆえの、だったんですね」
あかね「まぁ私だったら駆け落ちするわね、うふふ」
結衣「私もたぶんそうしますね、お互い好きなのに、そんなの悲しすぎます……」
あかね「……ふふ、この調子ならきっと将来有望になるわね」
あかね「あら、そろそろ日も暮れてきたわね、初日はこれでおしまいかしら」
結衣「んんー……なんか充実した一日でした、楽しかったです」ニコッ
あかね「それは私もよ、結衣ちゃんとっても良い子で助かっちゃった」ナデナデ
結衣「あっ……そ、そうですか、えへへ……」
結衣「はい、親に無理やり言って聞き入れて貰ったんです」
あかね「ちゃんとご飯食べてね、カギはしっかりかけるのよ?」
結衣「ふふ、大丈夫ですよあかねさん、スタンガンとかトンファーも常備してますし」
あかね「……あはは、頼もしいわね」スッ
あかね「それじゃまた今度、次はお寝坊しちゃダメよ」ニコッ
結衣「……」
あかね「結衣ちゃん?」
結衣「あ、いえ、何でもないです、今日はありがとうございました」ペコッ
あかね「いいえこちらこそ、おじゃましました」
パタン……
結衣「……」モフッ
結衣「今日は、楽しかったな、最初は家庭教師なんて思ったけど」
結衣「自分で勉強するより効率も良かったし、それに……」
結衣「……」モフモフッ
結衣「お姉ちゃん、かぁ」
結衣「私は一人っ子だから、なんか新鮮だったなぁ……ふふ」
結衣「やっぱり、誰かに甘えたかったのかな、私も……」
結衣「……」zzz
結衣「ん゛ん……うるさい、うるさいなぁ……」
結衣「……ふへへ」zzz
結衣「はっ、いけない、今日はあかねさんが来る日だった!!」ガバッ
結衣「うぅぅ、またパンダのパジャマだよ、恥ずかしい……」
ガチャッ
あかり「おはよー結衣ちゃん、あれっ、まだパンダのままだね」ニコニコ
結衣「えっ、あかり!?」
あかね「ゴメンね結衣ちゃん、あかりったらどうしても付いて行くってって聞かなくて」
あかり「……ぇへへ」
あかね「もうあかりってば、私たち遊んでるワケじゃないのよ?」
あかり「えぇ~それでもお姉ちゃんと結衣ちゃんばっかりずるいよぉ」
結衣「ぷっ、ふふ、あはは……あかりは相変わらずだね」クシクシ
あかり「わわっ、……結衣ちゃん久しぶりだね、お元気?」
結衣「うん、元気だよ、それより二人とも早く上がってください」ニコッ
あかね「結衣ちゃん、ほんとにあかりもいいの?」
結衣「いいんですよこれくらい、ケーキもしっかりありますし」
あかり「け、ケーキ!?……結衣ちゃんは寂しがりやだもん、あかりが来て嬉しいんだよね~」テクテク
結衣「……う、うるさいな!!」
あかね「ふふ……」
結衣「暑い中大変だったでしょ、お疲れ様」
あかね「あの、やっぱり結衣ちゃん……」
結衣「あかりも今日は勉強していくんだよね、そうだよな」
あかり「え゛っ!?」
あかり「あ、あかりは、ナモクエの新作をやりに……」
結衣「だーめ、遊ぶのはまた今度」
あかね「そうね、あかりも今日は一緒にお勉強しましょう、一緒に教えてあげるわ」
あかり「……は~い」
あかね「んー、どれどれ、いま採点してあげるからね」
百合+姉妹=至高 ・・・(1)
百合+幼馴染=至高 ・・・(2)
(1)より、あかあか=至高 (2)より結あか=至高
よって、あか結あか=未知の世界 が導ける
Q.E.D
あかね「……」
あかね「……ううん、完璧よあかり、花丸満点だわ!」
あかり「ほ、ほんと!?」
あかね「やっぱり数学は難しいものね、でも一年でこれだけ出来てれば十分よ」
あかり「……ぇへへ、やっぱり褒められるのは嬉しいな」
あかね「えらいえらい、よく頑張ったわね」ナデナデ
あかり「んー、お姉ちゃんのなでなであかりだーいすき!」ニコッ
あかね「ふふふ、あかりは甘えん坊だもんね、……結衣ちゃんはどうかしら?」
結衣「……」
あかね「結衣ちゃん、ボーっとしてどうしたの?」
結衣「あっ、いえ、何でもないです……」
あかね「はーい、ちょっと待っててね」
あかね「うんうん、ここがこうなって、そして最後は……」
あかね「百合=切ない で、証明終了ね」
あかね「花丸よ、結衣ちゃんも満点です」ニコッ
結衣「ほ、ほんとですか!?」
あかね「えらい子にはなでなでしてあげるわね、ふふふ」スッ
結衣「えへへ……」
あかり「ふふふ、結衣ちゃんすごいなぁこんなに難しいの解くなんて、お姉さんだもんね」ニコニコ
結衣「うっ……そ、そうだ、そろそろお昼ですね、私オムライス作りますよ!」トテトテ
あかね「……」スカッ
あかね「あらら……」
結衣「ふふ、あかりは大好きだもんな、ちょっと待っててね」
あかり「お姉ちゃん、結衣ちゃんのオムライスってとっても美味しいんだよ~」
あかね「あらあら、それは楽しみね」ニコニコ
結衣「腕が鳴るなぁ、すぐ作りますからね」カチャカチャ
あかね「結衣ちゃん、良かったら私も手伝うけど」
結衣「あ、いえ、平気ですよ、あかねさんは座ってて下さい」
あかね「……でも」
結衣「やっぱり、あかりの前ではお姉さんでいたいんですよ私は、……きっと」
結衣「甘えてるところなんて見せられないし、今まで見せてきませんでしたから」ニコッ
あかね「……そう、それじゃあお願いね」
あかり「ふふっ、だから言ったでしょ~、結衣ちゃんのオムライスは世界一だもん」ニコニコ
あかね「ほんと、なんでも一人でやっちゃうのね結衣ちゃんって」
あかり「うんうん、足も速くてね、ツッコミも上手で、それで優しくて……」
あかり「結衣ちゃんはみんなのお姉さんって感じ、頼り甲斐があるんだ~」
あかね「ふふ、あかりが言うならきっとそうなのね」ニコッ
あかね「あの歳で一人暮らし、しっかり者だもの、みんな頼りにしちゃうわね」
あかり「うんうん、お腹空いたなぁ……ぇへへ」グゥー
あかね「あかりは結衣ちゃんのこと、好き?」
あかり「もちろん!京子ちゃんもちなつちゃんもお姉ちゃんも大好き!」
あかね「ふふふ、私も大好きよあかりのこと」
あかり「えっ?」
あかね「例えばの話し、あかりの素直な気持ちを聞かせて欲しいかな」ナデナデ
あかり「んー、そうだなぁ、あかりは……」
あかね「変だと思う?結衣ちゃんのこと見損なう?」
あかり「ううんっそんなことないよ、あかりも甘えん坊さんだし」ニコニコ
あかね「そうよね、あなた達の年頃ならそれが普通なのよ」ニコッ
あかり「……甘えん坊の結衣ちゃんも可愛いと思うなぁ」
あかね「なんとなくだけど、あの子はきっと人前では甘えたり弱みを見せないと思うの」
あかね「……ふふ、当たりでしょ?」
あかり「そうだね、あまりそういうところは見たことないなぁ」
あかり「……」グゥ-
あかね「ぷっ、もうあかりったらほんと正直者なんだから」
あかり「……ぇへへ、結衣ちゃんのお手伝いしてくるね!」タタッ
あかね「……ふふ」
あかね「可愛い妹の前ではいいところ見せたいものね、私も同じだもの」
あかね「きっと、結衣ちゃんも同じ、あくまで予想だけどね」
あかね「でも無理しても辛いだけだと思うわ、結衣ちゃん」
あかね「あなたはまだ子供なんだから、ね……」
結衣「うん出来たよ、このお皿運んでいってね」
あかり「わっ、やっぱり美味しそうだよぉ、んー楽しみ……」カタカタ
結衣「あぁ、危ない……」ハラハラ
あかね「大丈夫よそこまで心配しなくても、ああ見えてけっこうしっかり者なんだから」
結衣「あかねさん……」
あかね「それよりありがとね、お昼までご馳走になっちゃって」
結衣「いえいえ、これくらいどうってことないですよ」
結衣「……」グゥー
あかね「ぷっ、ふふ……」
結衣「……」カァー
あかり「うんっ!……いただきまーす!」
あかり「はむはむっ、おいひいよぉ、ほんと最高……」ポワーン
結衣「そっか、良かった……えへへ」
あかね「……」パクッ
あかね「……あら、ほんと美味しいわぁ、お店に出せるんじゃないかしら」
結衣「えっ……!」パァ
あかね「ふふ、あかり、はいあ~ん」
あかり「あ~ん……ありがと、お姉ちゃん!」
結衣「あっ……いいなぁ」
結衣「……はぁ」
あかね「ほんと、素直じゃないのに分かりやすいというか、ふふ」
あかね「はい、結衣ちゃんもあ~ん」
結衣「えっ!?」
あかね「……もう素直になってもいいんじゃない?」
結衣「な、なんの話ですか、変なこと言わないで下さいよ、もう」
あかね「あら、ほんと頑固ね……」
あかり「えっと、あかりは結衣ちゃんが甘えん坊でも嫌いになったりしないよ?」
結衣「……」ピクッ
あかね「結衣ちゃん、私の目を見て、話を聞いて」
結衣「うぅ……」
あかね「あなたはまだ14歳なのよ、甘えたりしても誰も笑わない」
あかり「……」ウンウン
結衣「で、でも私はみんなのお姉さんだから……」
あかね「なら今日だけでも、一日だけでも、素直になってみて」
結衣「……わ、笑わない?」
あかり「笑わないよ、あかりもお姉ちゃんに甘えるの大好きだもん」ニコッ
結衣「……そっか」
あかね「もういいのよ、それでも結衣ちゃんはみんなのお姉さんなんだから」ニコッ
結衣「っ……」ジワッ
あかね「はい、あ~ん……」
結衣「あっ、あむ……うぅぅぅ……あかねさんっ……」グスッ
あかね「このオムライスはあなたが作ったのよ、美味しいでしょ?」ナデナデ
結衣「はいっ、美味しいです……うっうぅぅ……」
あかり「ふふ、やっぱりお姉ちゃんはすごいなぁ、なんでもお見通しだもん」
あかり「結衣ちゃんも良かったね、……うまうま♪」パクパク
結衣「……えへへ、ありがとあかり」ギュッ
あかね「あらあら、ちょっと両極端なんじゃないの結衣ちゃんってば」
結衣「……きょ、今日だけ、今日だけですから」ギュッ
あかり「ふふふ、このまま結衣ちゃんも赤座になればいいのに」
あかね「可愛い妹が増えるわねぇ、もう困っちゃうわ」ニコニコ
結衣「お、お姉さん……?」
あかね「あ、今のもう一回大きい声で言ってもらえる結衣ちゃん?」
結衣「えっ、えぇ!?」
結衣「あっ……いやだ、嫌われたくない……です……」ギュッ
あかね「じゃあ言ってみて、もし素直になったらご褒美あげるから」
結衣「ご、ご褒美、ご褒美?」
あかね「えぇ、いーっぱいなでなでしたり、ハグしてあげるけど」
結衣「えっと、その……」モジモジ
あかり「ふふふ、お姉ちゃん楽しそうだよぉ……」ニコニコ
あかね「うふふ、ほんとはこうやって甘えたかったのよね」
結衣「うん、ずーっとこうしたかった、……えへへ」
あかね「良い子良い子、もう我慢なんてする必要なんてないんだからね」
結衣「いい匂い、大人の人……」ギュッ
あかね「あらあら、聞く耳持たぬって感じねぇ、お姉ちゃん困っちゃう」ニコニコ
あかり「いいなぁ結衣ちゃん……」
あかね「あら、あかりもいいのよ、いつもみたいに甘えて」
あかり「うんっ、……ぇへへ」スリスリ
あかね(あぁ、ここがまさに天国かしら)
結衣「あっ……えへへ……ありがと、お姉さん」
あかね「うふふ、しおらしい結衣ちゃんほんと可愛いわぁ……」
あかね「ちょっと照れ屋さんで、お姉さんって呼びのクールな妹ちゃん」ニコニコ
あかり「お姉ちゃん、あかりもなでなでして欲しいなぁ」
あかね「はいはい、もちろんあかりも可愛いわよ」ナデナデ
あかり「んー……ぇへへ♪」
あかね「正統派のデレデレの妹ちゃん」ニコニコ
あかね「やっぱり、ここまで来たらお姉様って呼んでくれる妹が欲しいわね」
結衣「にゃーん、ごろごろ……」スリスリ
あかり「お姉ちゃーん……」
あかね「うふふ、ほんと可愛いわ、良い子良い子」
あかね「……あら、確かあなたは」
京子「」
おわり
そして激しく乙!!
ニヤニヤしたわ
あかねさんの暗躍にご期待ください!
次はとも結ちなもいいと思います
あ、いいですねそれ、頑張ってやってみます
Entry ⇒ 2012.08.24 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「それじゃあ、あかりはデスティニーガンダムさんにするよぉ」
ちなつ「これで全員コスト3000ですね」
京子「ふっふっふ、何であろうと京子ちゃんのマスターには敵わないのだ!!」
結衣「はいはい……シャッフル始まるぞ……」
あかり→デスティニーガンダム
ちなつ→ターンX
結衣→Hi-νガンダム
京子→マスターガンダム
あかり「わぁい!結衣ちゃんと一緒だ!」
ちなつ「ぐっ……あかりちゃんめぇ……」ギリギリ
京子「ちなつちゅわぁ~~~~ん!!ちゅっちゅ!ちゅっちゅ!」
ちなつ「離れてください!」ガン
あかり・結衣vsちなつ・京子
結衣「あかりは前出てくれ!」
あかり「オッケーだよ!」
ちなつ「京子先輩!前え……」
京子「あったり前田のクラッカー!!」ドシュウ
あかり「ひゃあ!マスターさんだぁ!あかりマスターさんちょっと苦手かな……」
結衣「大丈夫。私が後ろから援護するから」キリッ
ちなつ「…………」ギリギリギリギリ
あかり「ひゃっ!!」
京子「ちょ、ちなつちゃん!?」
ちなつ「」コレヲクラエェ!!
あかり「ひゃあああ!!」
京子「ゴフッ!!」
京子「み、味方ごとチャージショットで誤射とは……」
ちなつ「ごめんなさぁい☆ でもよくあることじゃないですかぁ☆」テヘッ
ちなつ「」アタルカァ!! ガチャガチャ
結衣(ちなつちゃんガチでターンX使ってるな……)
ちなつ「遅いですよ、結衣先輩!」ギュン
結衣「しまっ……」
あかり「結衣ちゃん!」ガチャターンッ
ちなつ「なっ!ここで妨害……!? くっ!」
あかり「あっ!」
京子「チャージショットの後が隙だらけだ!オラオラオラオラ!!」ガンガンガン
あかり「ああっ、ダメぇっ!」
結衣「あかり!」
ちなつ「私を忘れないでくださいよ、結衣先輩」
結衣「!!」
結衣「くうっ……!」
京子「オラオラオラオラァ!!」ガガガン
あかり「うぅ……」
あかり(マスターさんのデスコンフルに食らっちゃったよぉ……でも!)タンッ
京子「起き上がりこぼしィィィイイイィィッ!!」(※起き攻め)
あかり「ひゃ……えいっ!!」ビームブーメラン
京子「あっ」ガァン
ちなつ「こんな近くじゃファンネルはあんまり意味を成s」京子「ちなつちゃん!ちょっちまっちヘルプ!!」
ちなつ「んもう!良いところだったのに!!」
結衣(!)ハイパーバズーカ
ちなつ「あっ」ボォン
結衣「」ハイパーバズーカ
ちなつ「ああん/////」ボォン
ちなつ「京子先輩が落ちた! しかも覚醒ゲージ抱え落ち!?」
京子「いや~悪い悪い……こっから本気出すから」
ちなつ「私がやられたら終わりなんですけど!?」
京子「げ、これ二人とも3000だったっけ……バランス悪っ」
ちなつ「今更言わないでくださいぃーーーーーーーっ!!」ジュンスイニタタカイヲタノシムモノコソォ!!
結衣「あっ……!あかり、ごめん!!」ボーン
あかり「結衣ちゃーーーん!!」
京子「あぁ~~かぁ~~~~~りぃ~~~~~!!」ギュゥン!
京子「さっきはよくもやってくれたね!!覚醒マスターで仕返しじゃあ!」ガンガン
あかり「ひゃうぅ!京子ちゃん怖いよぉ!」
京子「く……まだ耐久力一桁は残ったか……」
京子「だがこれで終わらせてもらう!」
あかり「っ!」ガチャガチャッ
京子(! 避わされたか……)ガチャガチャ
京子(あかり、ステップ上手くなってる……!!)
京子「ブースト切れ!しめた!」
あかり「覚醒……!間に合わないよぉ……!!」
京子「とどめだぁーーーーーーーっ!!」
フィン・ファンネル!!
京子「ああっ!」
あかり「ゆ、結衣ちゃん!!」
あかり「うんっ!」
京子(ここで私をデスティニーで……?でもまだ私は耐久力に余裕が……!!)
京子(違う!私じゃない……)
京子(あかりの狙いは……ちなつちゃん!!)
ちなつ「はい?」
京子「あかりが来る!」
ちなつ「げっ!!」ギュンッ
ちなつ(やばいデスティニー来てる……でも距離があるから着地→チャージショットでイケる!!)
あかり「ごめんね、ちなつちゃん!」パアァァァァァァンッ
ちなつ「な……!!」
ちなつ(ここで覚醒……!!)
あかり「えええええいっ!!」アンタッテヒトハアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!
~WIN~
結衣「やったなあかり!!」
あかり「結衣ちゃんのおかげだよぉ!!」
ちなつ「くぅっ……!!」
京子「もう一回だ!もう一回やろ!な!?」
結衣「良いけど……あかりも良いか?」
あかり「大丈夫だよ!」
ちなつ「……私もやりたいです……」
京子「後ろに人は……いない!よっしゃ!早速やろう!!」
刹那「了解。刹那・F・セイエイ、出る」
結衣「私は……そうだな、ケルディムにするか」
ちなつ「なら私はクロスボーンX1改で行きます!」
京子「わったしはー、そうだなー、アストレイレッドフレーム!!」
結衣「またそんな微妙な機体を……」
京子「微妙とはなんだ微妙とは!」プンスカ
あかり・ちなつvs結衣・京子
ちなつ「チクショオオオオオwwwwwwww」
あかり「わぁいちなつちゃんと一緒!あかりちなつちゃん大好き!」
あかり「あっ、結衣ちゃんも大好きだよ!」
京子「結衣と一緒か……これは勝ったな」
結衣「お前こないだみたいに全部人に押し付けるなよ?」
パァン
あかり「あぶない!」
結衣「うーん、開幕狙いは流石に通じなかったか」
京子「あかりトロいからいけると思ったんだけどなぁ~~」
あかり「京子ちゃんひどいよぉっ!!」
結衣「京子、ABCマント剥がして」
京子「任せとけって!」ビシューンビシューン
ちなつ「相変わらず適当な射撃ですね……」シュッ
京子「ぎゃあああああ!ペズ・パタラだ!私こいつ嫌い!」
結衣「ステップで避けれるだろ……」
京子「そういう理屈抜きで嫌いなの!」
京子「おぅふ!」
ちなつ「」ガンガンガンガン
京子「ちなつちゃん……容赦無いね……」
結衣「」パァン
ちなつ「あっ!」
ちなつ(ABCマント剥がされたか……ん?今結衣先輩に……マントを剥がされた……?)
結衣「え?」
京子「よっしゃ!よく分からんがくらえっ!!」ギャン(←マ・クベのモビルスーツでは無い)
ちなつ「あ、やべっ!!」
京子「ヒャハハハハハハ!これが私の実力ってやつだ!!」
結衣「ん?」
あかり「結衣ちゃんごめんねっ!」ガァン
結衣「! あかりのあかりの闇討ち!?」
結衣(そうか! 余りの存在感の薄さを利用した闇討ち……!!)
あかり「結衣ちゃん今失礼なこと考えてなかった!?」プンプン
京子「あん?」
京子「ってちょwwwwwwwwwwwwGNアームズじゃねぇかwwwwwwwwwwww」ガァン
ちなつ「いやーあかりちゃんありがとね!」パァン
ちなつ「は?」ボーン
結衣「ちなつちゃん、余所見はダメだよ」(ドヤ
京子「逃がすかぁ!」ガーベラストレートォ!!
あかり「ああっ!」ビリビリ
結衣「…………」パァン
京子「しぶてぇ野郎だ……兄貴!やっちまいましょうぜ!!」
結衣「誰が兄貴だ」
ちなつ「オラァ!」ギュンッ
京子「うわお!」ステップ
京子「ううっ!しつこいな……!」ガチャガチャ
ちなつ「せい!」(覚醒)
京子「げっ!!」
ちなつ「せいせいせい!!」ガンガンガン
京子「ごっはあああああああ!!」ボーン
ちなつ「まだ……」チャージショット
結衣「!」
結衣(X1の覚醒チャージショットってことは……)
結衣「核弾頭か……!!」
ドドドドドドドドドドド
結衣(あ、避けきれない)ボーン
京子「残るコストは1500……1落ちでケリが着く」
京子「となりゃコスオバエクシア狙うしかねぇだろぉ!ゲヒャヒャヒャヒャヒャ!!」ギュウン
あかり「わあああああん!!」
ちなつ「!」ステップ
結衣「避けられたか……」
ちなつ「そうそう何度も当たりませんよっ!」ギュン
結衣(X1に詰められたらかなり危険だ!)
京子「待ぁああ~~~てぇ~~~~~~っ!!」
あかり「いやああああああああっ!!」
ちなつ「!」ステップ
ちなつ(あ……ここで踏んだら)
結衣「ナイス京子!」パァン
ちなつ「しまった……!」
あかり「トランザムっ!!」パァァァァァ
京子「あ゛」
オレガッ! オレタチガッ! ガンダムダッ!
京子(やばい……)
京子「お、助かる!」
京子(まあ格闘相手には意味ないんだが、エクシアの射撃にやられるのを防ぐので十分だな)
京子「よくもやったな!」ガーベラストレートォ!
あかり「ひっ!」ギュン!
京子「やっぱトランザムはえーな……」
結衣「ちっ……京子、後は頼んだ」
京子「頼まれた!そこだぁ!ガーベラストレートォ!」ビュン
あかり「あ!」ガァン
京子「今度こそとどめだぁ!」ドガァッ
京子「勝ったッ!ゆるゆりEXVS編完ッ!!」
あかり「へぇ……じゃあ誰があかりの代わりに主人公を努めてくれるの?」
結衣「エクシア……リペア……」
京子「ふ、ふん!そんな出来損ないで私に勝てるわけが無いだろう!!」
結衣「やめろ京子!そういうセリフは死亡フラグビンビンに立ってるから!」
ちなつ「あかりちゃん……お願い!」
京子(どう来る……!?まだ覚醒状態だから素早いし一気に決めてくるか……?)
京子(でもシールドビットで射撃は通じない!なら確実に格闘!)
京子(ならステップ回避→ストレート格闘で勝てる!)
京子「さあ来いあかり!」
京子(キターッ!格闘!ステップ回……あれ?消えた?)
京子(ってあ!これは……)
京子(特格踏みつけだああああああああああああwwwwwwwwwwwwwwwwww)ドガァァァァァンッ
~WIN~
あかり「あ、あれは偶然だよぉ」
京子「二度も……負けてしまった……しかも後輩に」
結衣「まあこれも良い思い出だろ?」
京子「ぐぬぬ……」
結衣「あと一回だぞ?」
あかり「なら今度はデスサイズヘルカスタムさん使うよぉ!」
ちなつ「えっ!」
京子「おっ、本物のアッカリ~ンが見れるぞ!!」
あかり「もう!京子ちゃあん!!」
結衣「あっはははは……」
終わり
すいません、ちゃんと考えて有るんですが疲れました、許してください
また機会があったら書きたいと思います
という訳で初めてのゆるゆりSSだったけど楽しかったです。EXVSのSS書くのも初めてだった
もし良かったら同じガンダム繋がりで過去に書いたガンダムSSもどうぞ→シャア「アムロ、それは何だ?」アムロ「アイドルマスターだよ」
明日仕事なのに全部見ちまったじゃねーかどうしてくれる
あかりは全体的に格闘寄りだな
乙乙
Entry ⇒ 2012.08.20 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (4) | Trackbacks (0)
京子「ひま!」
京子「あかりとちなつちゃんは二人でどっか行ってるし」ゴロン
京子「綾乃と千歳は勉強会……」
京子「むぁーっ、ひまだぁぁぁぁぁぁ」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ...
京子「オふっ!」ゴチン
京子「」チーン
京子「……はあ、ひま」グテー
京子「ひまー、ひまー」
京子「ひま、ひまん……」
京子「ひまん……わり……?」
京子「!」キュピーン
京子「そうだ、ひまっちゃんと遊ぼう!」
prrガチャッ
綾乃『も、もひもひィ!?』
京子「あ、綾乃~?」
綾乃『とと、歳納京子ーッ!?』
京子「そうです、私が歳納京子ちゃんです」
綾乃『こ、こんな真昼間っから電話なんてどういうつもりよ!?』
京子「(え? 電話って昼にする方が普通じゃないの?)」
綾乃『ちょっと歳納京子、聞いてるの!?』
京子「あ、ごめんごめん。ちょっと綾乃に教えて欲しいことがあってさー」
綾乃『私に教えて欲しいこと……?』
綾乃『……す、少し待ってて!』
京子「へ? まだ何を教えて欲しいのか言ってないんだけど」
電話<チ、チトセッ!ドウシマショウ! アヤノチャンオチツイテー、コレハチャンスヤデ? チャ、チャンス!?チャンスナノ!? セヤデー
京子「おーい、綾乃ー?」
電話<コノチャンスヲリヨウシテ、トシノウサンニアヤノチャンノコトヲモットシッテモラウンヨ ワ、ワタシノコトヲ!?トシノウキョウコニ!? セヤデー
京子「だめだこりゃ、千歳と話してんのかな」
電話<デモワタシ、ソンナハズカシイコト... ユウキヲダシテーナアヤノチャンー ユウキ... セヤデー
京子「おっおっおっおっ、おっおっ、おっおー♪」フンフン
綾乃『……と、歳納京子ーッ!』
京子「あ、もういい? そんで、こっちの用件なんだけどさー」
綾乃『わ、私の今日のパンツは白よ!!!』 / 京子「ひまっちゃんちの住所教えてくんない?」
綾乃『∵』
綾乃『い、言ってない! なにそれそんなのぜんぜんぜんぜんぜんぜん言ってないわよ!!』
京子「そーぉ? じゃあ空耳だったのかな」ハテー
綾乃『そ、それでッ? ひまっちゃん……て、古谷さん? 古谷さんのお宅に行きたいの?』
京子「押忍、よろしくお願いしまっす」
綾乃『……どうして?』
京子「ぬ?」
綾乃『古谷さんに会いたいの? ……会って、どうするの?』
京子「……」
綾乃『……』
京子「こないだ娯楽部と生徒会で遊んだ時に撮った写真をプリントしたから早く渡してあげたいだけダヨー」シレッ
綾乃『なぁんだ、それなら納得徳島県ね!!』チョロッ
京子「(チョロい)」
京子「ほーい」
綾乃『えっと、まずは学校をスタート地点として考えた方がいいかしら。そこから~』
京子「(綾乃はいつか悪い女の人に騙されそうだなー)」
京子「(結衣とか)」
綾乃『~で、最後に突き当たりをギュワァンと曲がった所に見える一軒家が古谷さんのお宅よ。分かった?』
京子「へ、あぁうん、わかったわかった」
綾乃『……本当でしょうね?』
京子「だいじょぶだってー。一軒家でしょ?」
綾乃『そうよ』
京子「団地じゃなくて」
綾乃『一軒家よ』
京子「団地じゃなくて一軒家」
綾乃『くどいわよ歳納京子』
京子「はい、すみません」
綾乃『あっ待ちなさい歳納きょ』
pi
京子「さてっ、目的地も判明したし……」
京子「あっ」
~古谷家近辺~
京子「と言う間にひまっちゃんちらへんなう!」キュピーン
京子「この炎天下に外をうろつく描写とか勘弁して欲しいもんね」
京子「」チラッ
シーン...
京子「……ぅう、結衣の『なにに対するコメントだそれは』的なツッコミがないなんて……」
京子「ええい、気を取り直してひまっちゃんちを探すぞー!」オー
京子「もしもひまっちゃんちが団地だったら郵便受けが密集してて更に楽勝だったんだろうけど」
京子「でも団地じゃないからなー! ひまっちゃんち団地じゃないからなー!」
京子「仕方ないなー! この苦労もやむなしだなー! 団地じゃないからなー!」
京子「」チラッ
シーン...
京子「……おのれぇ、閑静な住宅街め。真面目に探そ」トボトボ
~数分後~
京子「めっけたー!」
京子「このちょっと古めかしくも趣のある佇まい! まさに一軒家! まさに古谷家!」
京子「よーし、そんじゃーチャイムチャイムっと……」
ピンポーン♪
京子「」ワクワク
京子「?」
...テッテッテッテッ
京子「!」
ガラッ
京子「!!」
楓「はぁい、どちらさまですか?」ピョコッ
京子「!!?」
京子「……」ジー
楓「あ、あの……?」
京子「」ジーーー
楓「どちらさ」
京子「ひまっちゃんが縮んだーーーーー!?」ガバァッ
楓「ふわぁっ!?」
京子「なんだ、どうした、組織の仕業か!?」ワタワタ
楓「えっ、えっ!?」ビクビク
タッタッタッタッ
向日葵「ちょっと櫻子、珍しくチャイムなんて鳴らしたと思ったら騒がし……歳納先輩!? なぜ歳納先輩が私の家の玄関先で楓を抱えあげてますの!?」
京子「おわっひまっちゃん! 縮んだんじゃなく分身してたのか!」
向日葵「分身!?」
楓「お、おろしてほしいの~っ」ジタジタ
向日葵「粗茶ですが……」スッ
京子「かたじけのうござる」ズズッ
楓「」ジー
京子「お茶うめえ!」プハー
向日葵「そう言っていただけるとなによりですわ」ニコ
京子「八割方ワープしてきたとは言え、外は暑いからねー。冷たいお茶うめえ!」
向日葵「(ワープ……?)あの、それで歳納先輩、今日は突然何のご用で……」
京子「あ、ちょっちまっち」
向日葵「中学生。どうしました?」
京子「いやほら、この子って?」チラ
楓「!」
京子「妹!」
向日葵「ええ、名前は……」
京子「ちょっちまっち」
向日葵「中学生」
スッ
楓「!」ビクッ
京子「こんにちは妹ちゃん、私は歳納京子って言います。お名前言えるかな?」
楓「えと、えっと……古谷楓です、6さいですっ」アセアセ
京子「楓ちゃんか! 自己紹介できてえらいぞー」ナデクリナデクリ
楓「ぁ……えへへ~」ニコニコ
京子「うん好きー。楓ちゃん可愛いしね!」ナデリナデリ
楓「えへへへへ~」ニパー
京子「ところでひまっちゃん、今までなにしてた?」
向日葵「え、洗濯物を干してたところですけど……」
京子「そっか、じゃあ続きしてきていいよ」
向日葵「えっ!? でも、お客様を放っといてそんな」
京子「気にしなくていいって。私は楓ちゃんと遊んでるからさー!」ヒョーイッ
楓「きゃーっ♪」
向日葵「そ、そうですか……? でしたらすみません、すぐ終わらせますから、その間だけ」
京子「ごゆっくりー」
楓「おねえちゃんがんばってー」
向日葵「……ええ、わかりましたわ」クス
向日葵「歳納先輩、楓、お待たせしました」
京子「あ、おっかれー」ヒラヒラ
楓「おねえちゃーん」ダキッ
向日葵「あらあら……楓、ちゃんといい子にしてました?」
京子「すげーいい子だったよ! さすがひまっちゃんの妹だね」ウンウン
楓「あのね、京子お姉ちゃんね、とーってもお絵かきが上手なのっ」
向日葵「まあ、お絵かきして遊んでましたのね」
楓「うんっ!」
京子「ほら見てひまっちゃん、ミラクるーん!」
向日葵「わぁ……とても綺麗。これを歳納先輩が?」
京子「ちょっと張り切ってみました。西京極ラム子のサイン入りで楓ちゃんにプレゼント!」
楓「京子お姉ちゃんありがとう~」ペコッ
京子「どういたしましてーっ」ギュー
向日葵「と、歳納先輩っ!? 楓ごと私まで抱き締めてますわよ!?」
向日葵「いえ……あの、お礼と言ってはなんですがクッキーと紅茶を用意しましたの。よろしければどうぞ」
京子「おおっ、食べる食べるー♪ ほら、楓ちゃんもこっちおいで!」カムカム
楓「はぁい」トテトテ...ストン
向日葵「(え、足の間に座りますの?)」ギョッ
京子「ぬわーなんだこのクッキーうま! 楓ちゃんも食べてみ、あーん」
楓「あーん」パクッ
京子「どう? やばうま?」
楓「えへへ、おねえちゃんのクッキーはいつもおいしいの」
京子「だよねー!」
向日葵「楓ったら……よっぽど歳納先輩のことが気に入りましたのね」
楓「うんっ。楓、京子お姉ちゃん好き~」
京子「ふふ、楓ちゃんが私をお義姉ちゃんと呼ぶ日も近いかもしれないね」キリッ
向日葵「ちょっ!?」
楓「!」ピクッ
向日葵「も、もうっ! 二度も胸のことを言ってからかわないでくださいまし!」カァァッ
京子「ごめんごめんー」ニシシ
楓「あ、あのあのあのっ」
京子「ん、どしたの?」
楓「……」
向日葵「楓?」
楓「お、おねえちゃんには将来を誓い合った人がいるの! だから、京子お姉ちゃんとは結婚できないの!!」ズバァッ
京子「なんと! 将来を……ほほう」
向日葵「か、楓!? いきなりなにを……!」
京子「ちなみにお相手は?」
楓「櫻子お姉ちゃんなの!」ズバァーン
向日葵「楓ー!?」
向日葵「あ、あの先輩? 今のは……そう、幼稚園児特有のジョークですわ! だからあまり本気になさらないで」
京子「ちょっちまっち」
向日葵「中学生」
京子「ね、ちっぱいちゃんっておっぱいちゃんちの隣に住んでるんだっけ?」
向日葵「ちっぱ……おっぱ……」
京子「ひまっちゃーん?」
向日葵「あ……はい、櫻子の家はうちの隣ですわ」
京子「歩いてどのくらい?」
向日葵「楓でも10秒かからない距離ですわ」
京子「向かいじゃなくて」
向日葵「隣ですわ」
京子「道路を挟まないで」
向日葵「歳納先輩くどいですわ」
京子「はい、すみません」
京子「うん……うむ!」スクッ
向日葵「先輩?」
京子「ひまっちゃん、お茶とクッキーごちそうさま! 先輩はこれからお隣に行きます」
向日葵「……はい?」
京子「楓ちゃーん」
楓「はぁい」トテトテ
京子「ごめんね、お姉ちゃん別の用事ができちゃったんだ。だから、楓ちゃんとはもうさよならしなくちゃ」
楓「え~……そんなぁ」ショボン
京子「でも大丈夫! さみしくなったら、お姉ちゃんが描いたミラクるんの絵を見てね! 元気になれるよ!」
楓「ほんと……?」
京子「ほんとほんと! インド人ウソつかない、京子ちゃんもウソつかない!」キュピーン
楓「……じゃあ、京子お姉ちゃん、ばいばいなの」
京子「おうっ、ばいばい! また遊ぼうね!」
楓「うんっ!」
楓「京子お姉ちゃん、ばいば~い」フリフリ
向日葵「行ってしまいましたわ……」
向日葵「……」
向日葵「……え!? 結局なんの用事が!?」
京子「楓ちゃんも可愛かったし」
京子「えー、次はー、大室家ー。大室家でーございまーす」ガタンゴトン
京子「ニコニコ静画で毎週月曜26時に更新されるスピンオフ漫画『大室家』もよろしくねー」ガタンゴトン
京子「っと」ピタッ
京子「ほんとに10秒かからなかったや……ちけえ!」
京子「さーて、チャイムチャイムっと」
ピンポーン♪
京子「」ワクワク
トタトタトタ...ガチャッ
撫子「はい」
京子「誰!?」ビクッ
撫子「……いや、あなたが誰?」
撫子「(なんで胸ばっか見てくるんだろうこの知らない子)」ジー
櫻子「あれっ? 歳納京子ーッ先輩!」ヒョコッ
京子「大室氏!」
撫子「なんだ、櫻子の知り合い?」
櫻子「うん、学校の先輩」
撫子「へー……」ジッ
京子「」キャピピン
撫子「もみあげないじゃん」
櫻子「それは杉浦先輩だって。この人は歳納京子ーーーッ!!先輩」
撫子「ふぅん……」
櫻子「ねーちゃんです!」
京子「……」
撫子「……」
櫻子「……」
「「(……名前とか!)」」クワッ
櫻子「?」コクビッ
撫子「……こほん。櫻子の姉の大室撫子です、よろしく」
京子「歳納京子でっす!」
撫子「いつも愚昧がお世話になってるようで」ゲザァ
京子「いえいえこちらこそ」ゲザザァ
撫子「!?」
撫子「……」
京子「」フカブカー
撫子「(姿勢も反応速度も一級……)」
京子「」フカブカーーー
撫子「(……アマチュアにもまだこんなゲザラーがいたとはね)」
京子「」フカブカーーーーーーーーーー...メコッ
櫻子「(床が凹んだ!)」
撫子「」スッ
櫻子「ねーちゃん?」
撫子「……気に入った。今晩ご飯食べていきな」
京子「ごっつぁんでーす!」
京子「ありがとうございまーす!」
櫻子「ねーちゃん早くしてよーおなかペコいよー」ブーブー
撫子「だったらあんたも手伝っ……いや、あんたはお客さんにお茶でも出してな」
櫻子「わかった、じゃあ向日葵呼ぶね」
京子「!?」
撫子「自分でやれ」ベシッ
櫻子「おでっ!? ちぇっ、わかりましたよーだ」スゴスゴ
撫子「じゃあ、待っててね」スタスタ
京子「ほーい……」
京子「(こっちの家も面白いなー)」
京子「!」
花子「!」びっくし
京子「(え、誰? なんか扉の影からめっちゃ可愛い女の子がこっち見てる)」
花子「」ジー
京子「(座敷わらし? イマジナリーフレンド? それとも大穴でちっぱいちゃんの妹とか)」
花子「……」モジモジ
京子「あのー」
花子「!!!」ビクーッ
京子「えっ」
花子「」ダッ
京子「あっ」
花子「」ピューッ
京子「行っちゃった……」
京子「あ、じゃあオレンジちょーだい!」
櫻子「オレンジは私のだからダメですよ!」カッ
京子「聞かれたのに!? ……あ、そうだ大室っち」
櫻子「はい?」
京子「さっきそこに知らない女の子がいたんだけど」
櫻子「なにそれこわい」
京子「髪が長くてー目がくりくりっとしててー。あと、サスペンダー」
櫻子「あ、なんだ花子か」
京子「トイレの?」
櫻子「花子」
京子「妖怪?」
櫻子「妹です」
京子「」ホッ
京子「いや目が合ってさ、声かけようとしたら逃げちゃった」
櫻子「あー、花子のやつプチ整形だからなー」
京子「えっそうなの?」
櫻子「はい!」
京子「若いのに大変だねぇ……」シミジミ
櫻子「ほんと、困ったもんですよ……」シミジミ
撫子「はいおたまでどーん」スコーン!
櫻子「いったぁ!?」
撫子「プチ整形じゃなくて内弁慶。誤解されるような間違え方するな」
京子「あー……」
櫻子「そ、そうとも言う」ピクピク
撫子「ほら、もうご飯出来たから。バカやってないで花子呼んできて」
櫻子「なんて妹使いの荒い姉だろうね……」シブシブ
「「いっただっきまーす!!」」
撫子「いただきます」
花子「い、いただきます」
パクッ
京子「んーっ! ビーフシチューうめぇ♪」パァァ
撫子「そう? 口に合ったんなら良かった」
京子「おねーさん料理うまいっすね!」
撫子「親が仕事で忙しいからね、姉妹持ち回りで家事やってるんだ」
京子「へ~……」チラッ
櫻子「花子ーサラダ取り分けてー」
花子「自分でしろし」
櫻子「ひでえ」ガーン
京子「……」
花子「!」びっくし
京子「どうもご挨拶が遅れまして……歳納京子ちゃんでっす、よろしく!」キャルルーン☆
花子「ぅ……」オドオド
京子「お姉ちゃんのご飯おいしいねー?」
花子「っ」プイッ
京子「家事は持ち回りって聞いたけど、花子ちゃんもお手伝いするのかな?」
花子「……っ」プイッ
京子「お嬢ちゃんサスペンダーが可愛いねぇ」
花子「っ!」ガタッ
京子「おわっ」
テテテッ...コソッ
櫻子「ぬ?」
花子「……」ギューッ
花子「は、花子が食べさせてやるし! 櫻子はじっとしてろし!」
櫻子「えっマジで? やったー楽チ……あぢゃあ!? ちょ、ちゃんと前見て食べさホワッチャア!?」
ドッタンバッタン
京子「ありゃりゃ……」
撫子「こらッ、お行儀よく食べな! ……ごめんね、なんか色々」
京子「お構いなく! 私ひとりっ子なんで、こういうの楽しいっすー」
撫子「ふむ……ますます気に入った。だったらうちの妹をメチャメチャにしていいよ」
櫻子「ねーちゃん!?」
撫子「あ。でも櫻子には心に決めたひま子がいるから、下の妹で我慢して」
花子「撫子お姉ちゃん!?」
京子「マジすか! じゃあ……」ギラリ
花子「ひッ」
京子「いっただっきまーす!」ガバァッ
花子「――っ!」ギュッ
花子「――、……し?」パチッ
京子「あげる!」ニコッ
花子「へっ……ちょ、これなんだし?」ペタペタ
京子「リボンのカチューシャ!」
花子「リボンのカチューシャ?」
京子「キラキラにゃんにゃんだよ」
花子「キラキラにゃんにゃ……えっ?」
京子「キラキラにゃんにゃん」
櫻子「おー良かったじゃん花子!」
撫子「うん、かわいいね」
花子「ぁ……」チラ
京子「へへ」ニカッ
花子「~っ!」カァァァッ
櫻子「ご?」
花子「ごちそうさまっ!」ダッ
ピューッ
撫子「あ、花子! お礼も言わないで……」
京子「ビーフシチューうめえ!」
撫子「切り替え早ッ」ビクッ
京子「おねーさんおかわりー!」
撫子「……いいよ。ちょっと待っててね」
櫻子「ねーちゃん私も!」
撫子「あんたは自分でよそいな」
櫻子「なぜだ!?」
京子「今日はごちそうさまでしたー!」ペコーッ
撫子「ううん、大したお構いも出来なくて悪かったね」
京子「いやいやそんな、ビーフシチュー超うまかったです」
撫子「なら良いんだけど」フフッ
櫻子「歳納京子ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ先輩、また遊びにきてくださいね!」
京子「おーよ! 次はひまっちゃんと結衣と四人で遊んでも楽しいかもね!」
櫻子「なにそれ楽しそう!」
京子「でしょー。じゃあ帰ったら結衣に話して……お?」
花子「……」ジー
花子「!」びっくし
撫子「ほら花子、お姉ちゃん帰るって」
花子「ぅ……」モジッ
京子「ばいばい花子ちゃん、また来るねー」フリフリ
花子「……」
京子「」ニコニコ
花子「……あ、あのっ!」
京子「うん?」
花子「ば、ばいばい……京子、お姉ちゃん」フリフリ
京子「!」パァァァッ
京子「おうっ、ばいばーい!」ブンブンッ
花子「……」フリフリ
京子「ただいまー!」ガチャッ
結衣「お前んちじゃねーよ」
京子「でへへ」
結衣「昼は私がいなかったとはいえ、今日はずいぶん来るのが遅かったな。ご飯は?」
京子「もう食べてきちった」
結衣「え、お前そういうのは先に言えって。二人分作っちゃっただろ」
京子「なんと、それはすまんこってす。ちなみに何?」
結衣「クリームシチュー」
京子「わぁいクリームシチュー! 私結衣のクリームシチューだーい好き!」
結衣「食ってきたんじゃないのかよ! ……ったく、太るから少しだけな」
京子「うぇーい」
結衣「そうか」
京子「ちなみに食べてきたのはビーフシチューだったんですけどね」ケロッ
結衣「ってオイコラ!? それも先に言えよ!」
京子「結衣のシチューもおいしいから問題ないよーん」モグモグ
結衣「……はぁ。でも懐かしいな、おばさんのビーフシチュー。私も久しぶりに食べたいよ」モグモグ
京子「うんにゃ、今日はちっぱいちゃんちでご馳走になってきた」
結衣「えっ」
京子「えっ」
結衣「……大室さん?」
京子「うん。その前はおっぱいちゃんちでおやつも食べたよ」
結衣「…………」
京子「だぶち」
結衣「二人の家って隣同士なんだっけ」
京子「そだよー」
結衣「向かいじゃなくて」
京子「隣だよ」
結衣「となると古谷さんちも」
京子「一軒家だよ」
結衣「団地じゃなく」
京子「立派な一軒家」
結衣「大室さんちが一軒家で古谷さんちが団地で向い合って建っている可能性が微粒子レベルで存在してい」
京子「ない」
結衣「古谷さんの妹がなんか変に悟った風なキャ」
京子「くどいよ結衣にゃん」
結衣「はい、すみません」
結衣「そりゃよかったな」
京子「明日はもっと楽しくなるといいね、ユイ太郎!」
結衣「誰がユイ太郎だ」
京子「へけっ!」
結衣「やかましい」
京子「そうだ!」
結衣「今度はなに?」
京子「結衣、私妹が欲しい!」
結衣「……」
京子「」ヘケッ
結衣「……言っとくけど……私がお前の欲しいものならなんでも用意すると思ってないだろうな」
京子「え~違うの~?」
結衣「オイコラ」
花子「櫻子ォオオーーーッ!!! 花子の牛乳勝手に飲むなって何度言えば分かるしぃぃぃぃぃぃ!!!」ギチギチギチギチ...
櫻子「ぐ、ぐえええ……! ちが、それ、としの、きょ……こーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ先輩、が……」ギブギブギブギブ
花子「黙れし! どうせ櫻子があげたんだし! 京子お姉ちゃんは悪くないし!!」
撫子「実際その通りだしね」
花子「大室櫻子ーッ!!!」ゴキャッ
櫻子「ギャース!?」グハッ
楓「今夜の花子お姉ちゃんはいつもよりワイルドなの!」
向日葵「(なんで歳納先輩のリボンをつけてるのかしら……)」
Entry ⇒ 2012.08.19 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「安価で誰かとイチャつきたい」
京子「ふぅ……、面白かった。 ひさびさに当たりだったなこの漫画。
ノーチェックだったけど直感で買ってよかった!」
京子「あー、この漫画みたいに私もイチャイチャしてみたいなー」ゴロゴロ
京子「……」
京子「そういや私、全然そういった話に縁が無いな」
京子「この間もモブ子ちゃんが告白されたって浮かれてたし、その手の話はちらほら聞くのに」
京子「私、けっこういい線行ってると思うんだけどなー?」
京子「高嶺の花過ぎて告白とか無理とか!」
京子「……うん、ないな」
京子「そうだ! イチャつく相手がいないんなら、誰かにお願いしてイチャつかせてもらおう!」
京子「声かけまくれば、一人くらいイチャつかせてくれる子いるよね?」
京子「……」
京子「い、いるって! うんうん、いるいる!」
京子「となると、ターゲットは誰がいいかな~? やっぱり七森中の子がいいよねー」
京子「>>4とか>>6とか>>8あたりに声かけてみるかな?」
京子「ん? ……なんでひまっちゃん二回も言ってんだ私は」
京子「けっこうひまっちゃんのこと気に入ってたりするのかなー」
京子「よし、まずはひまっちゃんにお願いしてみよっと!
えへへ、明日が楽しみだな~」
【1-2教室 昼休み】
京子「こんちはー! あ、いたいた。ひまっちゃーん!」オーイ
あかり「あ、京子ちゃんだ。向日葵ちゃん呼んでるみたいだね」
ちなつ「ほんとだ。めずらしいね」
向日葵「何かご用事、でしょうか?」
櫻子「お前なにかやらかしたんだろー? うわ、怒られるぞ~」ニヤニヤ
向日葵「そ、そんなことは無いはず! ……ですわ」
【廊下】
京子「ね、ちょっと時間ある? お願いしたいことがあるんだ~」
向日葵「は、はあ。大丈夫ですけれど……、なんのご用でしょうか?」
京子「それは後で話すから! よっし、じゃ屋上行こっか」
向日葵(うぅ、変に緊張してきましたわ……)
京子「おー、風が気持ちいいね~」
向日葵「あ、あの、それでお願いというのは?」ビクビク
京子「それなんだけどさぁ……」
向日葵「は、はい!」ゴクリ
京子「ひまっちゃんとイチャイチャさせてほしいんだよね!」
向日葵「は?」
京子「今日一日でいいからさ~。ね、お願い!」ペコッ
向日葵(唐突過ぎて、さっぱり状況がわかりませんわ……。
でも、先輩のお願いを無碍に断るのも気が進みませんし)
向日葵(どうしたものでしょう。歳納先輩なら、櫻子と違って
無茶なことはしないと思いますが……)
京子「やっぱダメ……、かな?」
向日葵「>>20」
聞いてさしあげたいですわ」
京子「え! じゃ、じゃあ」
向日葵「ですが、お断りさせていただきます」
京子「えぇぇ、な、なんでー?」
向日葵「そ、それは……、イチャイチャするなんて、
どう考えても恥ずかしすぎるじゃありませんか……///」
京子「いやまあ、ちょっとは恥ずかしかったりするだろうけどさー。
いいじゃん! ね? ひまっちゃんとイチャイチャしたいんだよー」
向日葵(そ、そこまで私とイチャイチャしたいんですの……?
悪い気分ではありませんが……///)
向日葵「そういうことですので、失礼いたしますっ!」ダッ
京子「ひ、ひまっちゃーん!」
京子「……」
京子「フラれてしまった……。けっこうキツイねこれ」
京子「まだだ! まだちっぱいちゃんもいるし!」
京子「放課後アタックだ!」
京子(今日は早めにごらく部の活動を終了させたし、みんなもうまく先に帰らせたし)
京子(生徒会室の前で待っててもいいけど、ひまっちゃんにしつこいとか思われたらショックだから、
ちっぱいちゃんにはメールで呼び出したんだけど……、もうそろそろかな?)
櫻子「歳納京子ーッ! 先輩。お待たせしましたー」バンッ
京子「おお、来たね。ほら、座って座ってー」
櫻子「お願いってなんですか! もしかして、お昼に向日葵呼んだのはその件だったり?」
京子「お、鋭いね! いや、ひまっちゃんにはキッパリ断られちゃってさー」アハハ
櫻子「え! あいつ歳納先輩のお願い断ったんですか! なんてやつだまったく」プンスカ
京子「というわけで、お願いってのはさ」
櫻子「はい!」
京子「ちっぱいちゃんとイチャイチャさせてくれないかなー? ってことなんだけど」
櫻子「イチャイチャ……?」
京子「一日でいいんだよ! ね! お願い!」
櫻子(い、イチャイチャって、どんなこと///? 向日葵も断っちゃう内容ってこと?
ど、どうしよう……!)
櫻子「>>28」
京子「いいのっ! うわ、やったー!!」
櫻子「向日葵みたいなヘタレとは、ち、違いますから!」
櫻子「で、でもあんまり変なことしたら逃げちゃいますからね……?」
京子「おっけーおっけー! うわぁ、嬉しいなぁ、ちっぱいちゃんありがとー」ニコニコ
櫻子(……そんなに嬉しいんだ。えへへ、なんか私も嬉しくなってきたな)
櫻子「で、イチャイチャってどんなことするんです?」
京子「うーん、そうだなー。>>31とか、>>33とか?」
櫻子「映画見たり、ご飯食べたり……、え? それって……」
櫻子(で、デートって奴じゃないの///? 私そういうの詳しくないけど、あってるよね?)
京子「どう? これくらいなら逃げちゃったりしないでいいよね?」
櫻子「そ、それなら大丈夫です、けど」
京子「ん? けど、なに?」
櫻子「そ、その、それって、いわゆる『デート』ってやつなんじゃ」
京子「おお! そうだね、デートだなこりゃ!」
京子「ちっぱいちゃんとデートか! こりゃ楽しみになってきたぞ!」
櫻子「で、デート///」
京子「明日は土曜だし、ちょうどいいね。ちっぱいちゃん、明日空いてる?」
櫻子「え!? あ、はい、大丈夫です!」
京子「じゃ明日、駅で待ち合わせね!」
櫻子「は、はい! わかりました!!」
櫻子(で、デート、かぁ……///)
櫻子「なんとか遅刻しないで来れたな……。歳納先輩はまだ来てないのかな?」キョロキョロ
櫻子(……服とかおかしくないよね? ねーちゃんも似合ってるって言ってくれたし)
?「だーれだっ?」
櫻子「うわっ! え! なになに!?」ビクッ
?「誰だかわかるかなー?」
櫻子「あ……! と、歳納先輩!」
京子「へへ、あったりー。びっくりした?」
櫻子「び、びっくりしましたよー! いきなり目隠しなんて、もうっ!」
京子「隠れてた甲斐があって満足満足。あ、ちっぱいちゃん、その服似合ってる!」
櫻子「え! ほ、ほんとですか?///」
櫻子(嬉しいな……。でも心読まれたみたいでなんか恥ずい……///)
櫻子「そうだ。今日は映画見るんでしたっけ? どんな内容なんです?」
京子「うん、簡単に言うとね~。>>47」
櫻子「おっ! いいですね~、私そういうの大好き!」
京子「でしょー? 私も結構好きなんだよね~。んじゃ行こっか?」
【映画館】
櫻子「けっこう混んでるな。なんとか二人分の席取れてよかった」
京子「ちっぱいちゃーん。ほいこれ、ポップコーンと飲み物。オレンジジュースでいいよね?」
櫻子「え、あ、はい。……でもこれ」
京子「いいのいいの、私のおごりだから。
ちっぱいちゃんには今日一日付き合ってもらうわけだしさ」
京子「でもお昼は割り勘ね? さすがに中学生にはカッコつけるのも限界があるから」アハハ
櫻子「はい、ありがとうございます!」
櫻子(なんかカッコイイな……。二年生だとやっぱり違うのかな。
それとも、歳納先輩だからかな)
京子「お、始まったよ。注目注目」
・・・
京子(ちっぱいちゃん、夢中になって見てる。……かわいい)
京子(ここでなんかイチャつけないかな。……>>57とか?
おい
おまいが天才か
おっぱいを鷲掴みにしてあからさまにガッカリした顔をする、とか?)
京子(ってなんでだよ私! セクハラじゃん! その上ガッカリとかドSか!!)
京子(でもちっぱいちゃんがどんなリアクションするのか気になる……)
京子(一度思いついちゃったら、気になってしょうがなくなったぞ! ……困ったな)
京子(あー! でもなー! 変なことしたら逃げるって言われてるしなあ……)
京子(……)
京子(隣の席じゃ鷲掴みは無理だから無しとして、なんか適当な理由をつけて
偶然おっぱいを触っちゃって、がっかり顔を見せる……、ってプランで行くか!)
京子(ごめんちっぱいちゃん……!)
京子「えーっと、ポップコーンちょうだいね?」
京子(よし、ここで手探りで探すフリしてパイタッチだ!)ペタ
櫻子「あ……///」
京子(うお! 照れてる! 照れ顔かわいい……///)
ってニヤけてる場合じゃない! ガッカリ顔ガッカリ顔!)
京子「ご、ごめん……」ガックリ
櫻子のリアクションは? >>67
あっ、向日葵のおっぱい揉みに行きます?
櫻子(手に当たったおっぱいちっちゃかったからだったりして……。
いやいや、今の偶然っぽかったし、おっぱいとか関係ないない!)
櫻子(で、でもなんかおっぱいちっちゃいの恥ずかしくなってきた……)
京子「あ、あの、ちっぱいちゃん?」
櫻子「ちっぱい……」
櫻子「ち、ちっぱいで悪かったですね!
そんなに揉みたいならでかいの揉めばいいじゃないですか!」ムキィ!
櫻子「あっ、そうだ、向日葵のおっぱい揉みに行きます?」
京子「ちょ、どうしたのいきなり? 落ち着いて! それにここ映画館だし!!」アセアセ
京子(って私が悪いんだよね……)
京子「と、とりあえず出よう? 他のお客さんの迷惑になっちゃうし」
櫻子「……私、一人で帰れますから。先輩は最後まで見ていってください」グス
京子(涙ぐんでる……。しょうもない好奇心で私……)
京子「やだ! 今日はちっぱ……、櫻子ちゃんとデートするって決めてたんだから!
櫻子ちゃんが帰るなら私も帰る!!」
櫻子「歳納先輩……。>>78」
京子「……櫻子ちゃん?」
櫻子「……それじゃ帰ります」スッ
京子「あ……」
京子「……ごめんね」
【映画館の外】
櫻子(なにやってんだろ、私。いきなり怒り出して、
歳納先輩が引きとめてくれたのに勝手に一人で出て行って……)
櫻子(あんなに楽しみにしてくれてたのに、全部ブチ壊しにしちゃった……)
櫻子(バカだ……、私)
櫻子「うぅ……」グス
【映画館】
京子(怒って当たり前だよね……。胸のこともいつもひまっちゃんと言い合いするくらい
気にしてるのに、ガッカリ顔して反応を見たいなんて……)
京子(こう思い返すと……、あはは、我ながら最低だな)
京子(私のわがままを聞いてくれて、わざわざ休みに付き合ってくれたのに……)
京子(ごめんね……)
京子(最高の一日のはずが、最悪な一日になっちゃった……)トボトボ
京子「……」ハァ
?「おい」
京子「……」トボトボ
?「おいってば!!」グイッ
京子「うわっ! え、あ……、結衣」
結衣「なにしょぼくれて歩いてるんだよ。タメ息までついて」
京子「いやー、あはは、ちょっとやらかしちゃいましてー」
結衣「……ちょっとどころじゃないだろ。空元気丸出しじゃんか。
そこの公園で聞いてやるから話してみなよ」
【公園】
結衣「なるほどなぁ。そりゃお前が悪いな」
京子「……ごもっともですはい」
結衣「で、どうするんだ?」
京子「え? どうするって?」
結衣「このままおしまいでいいのかって聞いてんの。お前そんなに諦めよかったか?」
結衣「本気で怒ってたんなら、まずやることはきまってるよな?」
京子「え?」
結衣「リベンジとか言う前に、何かあるだろ?」
京子「あ! 私、まだちゃんと謝ってない!
落ち込んでる場合じゃなかった……」
結衣「どれだけ動揺してるんだよ。お前そういうところキッチリしてるだろうに」アハハ
京子「ちょ、笑うなよ!」
結衣「悪い悪い。そんなにテンパってる京子見るの久しぶりだったからさ」
京子「ったくもう」プンスカ
結衣「ふふ。……じゃ私行くね、夕飯の買出しするとこだったんだよ」
京子「……ありがと、結衣」
結衣「どういたしまして」ニコ
・・・
京子「よっし! まずはちゃんと謝る! くよくよしててもしかたないもんね!」
京子「謝り方は……>>102だ!」
綾乃レベルというのが京子の中でどれくらいなのかは知らんけど
かなり高い
京子「……お詫びになるかわからないけど、気持ちを込めるならラムレーズン以外ない!」
京子「櫻子ちゃんちってどこだっけ? あかりに聞くか……」
【櫻子の部屋】
櫻子(昼寝して頭スッキリさせたいのに、もやもやして眠れない……)
櫻子「あー、もー! こんなの全然私らしくないじゃん!!」
櫻子「……らしくなさすぎて、どうしていいかわかんない」
櫻子「……向日葵に聞くのもシャクだしなぁ」
櫻子「……」
櫻子「……歳納先輩」
コンコン
花子「櫻子起きてる? お客さんだし」
櫻子「へ? 誰? 向日葵じゃないよね?」
花子「としのーさんて人だし」
櫻子「え? と、歳納先輩!?」ガバッ
櫻子(……なんの用だろ。お、怒ってるかな?)
櫻子「こ、こんにちは……」
京子「こんにちは、櫻子ちゃん。突然来ちゃってごめんね?」
櫻子(あれ? 怒ってない?)
京子「え、えっとさ……。その、なんていうか」
京子「今日、映画館で酷いことしちゃったのに、ちゃんと謝ってなかったな、って」
京子「だからごめんなさいっ! あとこれお詫びのアイス!
私が一番大好きな奴なんだ。よかったら、食べてほしいな」
櫻子「あ、ありがとうございます……」
櫻子「でも、あの、歳納先輩なにかしましたっけ?
私が勘違いして勝手に怒り出しちゃったハズですけど……」
京子「え? だってほら、偶然のフリして櫻子ちゃんのおっぱいタッチしたでしょ?
で、わざとガッカリした顔見せてって……あれ?」
京子(全部バラす必要あったか? い、いやいや謝るなら徹底的にしなきゃ)
櫻子「そ、それじゃ私の勘違いじゃなかったってことですかー!?」
櫻子(あはは……なんか、なんか気が抜けちゃった)
櫻子「>>117」
京子「え? 何を?」
櫻子「ですから先輩のおっぱいです」
京子「ちょ、ちょっと待って! なんでそうなるの!?」
櫻子「だって偶然じゃなくて悪ふざけで私の触ったんなら、
触り返してチャラってことにできるじゃないですか」
京子「た、たしかに……。よしわかった! 思う存分触っていいよ!!」ズイ
京子(と胸を張ってみたものの……、触ってもらうの待機するって、
すっごい恥ずかしいんだけど!)
櫻子「ぺったりタッチでよかったんですけど……。
でもせっかくだから、思う存分触らせてもらいますね!」
京子「お、おう!」ドキドキ
櫻子「で、では……」ゴクリ
フニ
京子「ん///」
櫻子「え///」ドキ
京子(やば、変な声が。緊張してたから……、は、恥ずかしい)
櫻子(もっと触ったらどうなるんだろ)
フニフニフニフニフニフニフニフニ
京子「……っ///」
櫻子(……なんにも言わないなぁ。でも顔赤らめてかわいい///)
京子(よ、よかったぁ。櫻子ちゃん揉みまくってるけど、
本当にただ揉みまくってるだけだから大丈夫だ)ホッ
フニフニフニフニフニフニフニフニフニフニフニフニフニフニ
京子「も、もういいんじゃないかな?///」
櫻子「え? あ、ああ、そうですね!///」
櫻子(いけない、ついつい夢中に……///
でも、歳納先輩も無さそうで、さすがに私よりは確実にあったなぁ)
京子「ふぅ……、これで許して貰えたのかな?」エヘヘ
櫻子「そ、そうですね。これで、おあいこですし。それに、私もあんなに怒ってごめんなさい……」
京子「よかった! そ、それでね? よかったら、また今度でいいから、
いっしょに遊びにいったりしない?」
櫻子「>>132」
京子「うん!」
櫻子(嬉しい。映画館でわめくような怒り方したのに、また誘ってくれるんだ……)
櫻子(でも……)
櫻子「ごめんなさい。お断り……、します」
京子「え!? やっぱり、まだ怒ってるの?」
櫻子「違うんです。私にはデートなんてまだ早いってことが分かったっていうか」
櫻子(今日だけでも自分らしくない自分に戸惑ったりしたのに、
またデートとかしたらどんな迷惑をかけるかわかんないし、……怖い)
京子「……そっか」
京子「残念だけど、でも、櫻子ちゃんと仲直りできただけですっごい嬉しいよ」ニコ
京子「またみんなで遊ぶ時もあるだろうから、その時は仲良くしてね!」エヘヘ
櫻子「歳納先輩……」
京子「それじゃまたね! お邪魔しましたー。
あ、ラムレーズンは溶けやすいから気をつけてね?」
櫻子「あ……。さ、さようなら……」
京子「よかった、ちゃんと許して貰えて、仲直りできて!」
京子「でも残念だったなー、デート断られちゃった」
京子「ま、当然っちゃ当然だよね。デートでいきなりおっぱいさわるとかないわー」
京子「あーあ、次が無いとしても、せめて今日一日は楽しみたかったなぁ」
京子「……」
京子「……」ウル
京子「おっと、なに涙腺緩んでんだ私。映画の余韻かな? ってアクションかあれは」
京子「そもそも誰かとイチャつきたかっただけなんだから、
櫻子ちゃんじゃ無くったって」
京子「無くたって……」
京子「……」
京子「やっぱり櫻子ちゃんじゃなきゃ嫌だ……」
京子「……これって、好きになっちゃったってこと、なのかな?
だとしたらチョロいな私……」
京子「あー、もう! はぁ、気付かなきゃよかったな……。明日からどうしよ?」
京子「>>148とか?」
向日葵でいいんだよね?
いや書き間違いじゃなきゃいいんだ
京子「って、デートには誘ったことないか」アハハ
京子「櫻子ちゃんにはすでに振られたようなものだしなぁ……」
京子「好きになってたの気付く前に振られてるとか、笑えるなぁ……」アハハ
京子「新しい恋に目覚めればきっと失恋の痛みも消えるってもんよ!」
京子「……」
京子「だいじょぶだいじょぶ、間違いないって! よし、決まり!」
京子「さて、明日は日曜だけど、どうやってデートに誘おっかなぁ」
京子「今夜、電話で? 明日会いに行く? 週明け学校もありかな。
どうやって誘うかも迷うよなぁ……」
京子「うーん、決めた! >>163」
京子「たしか櫻子ちゃんの隣だったもんね」
京子「善は急げよ!」ダダッ
【古谷家】
ピンポーン
向日葵「あら、お客さんかしら。はーい」
【玄関】
京子「やあ、ひまっちゃん、元気~?」
向日葵「と、歳納先輩? どうしてここに?」
京子「ひまっちゃんに会いに来たんだよん」
向日葵「は、はぁ、そうでしたの……。それでご用件は?」
京子(さすがにちょっと引いてるか? くじけないくじけない!)
京子「ひまっちゃんとデートとかしたいなぁって。明日とかどう?」
向日葵「またいきなりですわね……」
京子「ごめんね☆」
向日葵(さて、どうしたものでしょう……)
向日葵「>>172」
あーあ
京子「楓ちゃん?」
向日葵「私くの妹です。楓ー、ちょっといらっしゃい」
楓「はーい、どうしたのお姉ちゃん」トテトテトテ
向日葵「楓、お客様よ? ご挨拶なさい」
楓「あ! はじめまして! 古谷楓です!」
京子「おー、いい挨拶だねぇ、歳納京子だよん、よろしくね!」ナデナデ
楓「えへへ、なでなでしてもらっちゃったの」
京子「で、この楓ちゃんとならデートOKって?」
向日葵「はい、そのとおりです」ニコ
京子「ねーねー、楓ちゃん。明日、京子お姉ちゃんと二人で遊びに行かない?」
向日葵(え! 楓でもいいんですの!? てっきり断るとばかり……)
楓「えっと、行きたいの!」
向日葵「か、楓!?」アセ
楓「でも、京子お姉ちゃんのことよく知らないから、
お姉ちゃんと櫻子お姉ちゃんもいっしょがいいの」
楓「お姉ちゃん、ダメ?」
向日葵「う……、と、とりあえず櫻子に聞いてみましょうか」
楓「いっしょに行けるといいなあ」
【櫻子の部屋】
櫻子「あれ、携帯鳴ってる……。向日葵からか」ピッ
櫻子「もしもし、なにー?」
向日葵「あ、櫻子。カクカクシカジカでいっしょにお出かけなお話になってしまいまして……」
櫻子「えっ! 歳納先輩が……」
櫻子(あの後、すぐ向日葵んち行ったのかな?
そういえば、最初は向日葵にお願いしたって言ってたもんね……)
櫻子(……なんかまたもやもやする)
向日葵「櫻子? 聞いてますの?」
櫻子「あ、悪い悪い。で、なんだっけ?」
向日葵「あなたが行けるかどうかって話ですわよ。どうなの?」
櫻子「えーっとねぇ……、>>183」
櫻子(……歳納先輩とは、なんとなく顔を合わせづらい)
向日葵「行けるのに行かないんですの?
まあ、無理強いするつもりはありませんから、かまいませんけど」
向日葵「歳納先輩にはそう伝えておきますわね。それでは」ピッ
櫻子「あ! ちょっと待……、切れちゃった」
櫻子「ああー、やっぱり行くって言っとけばよかった! ……気がする」
櫻子「後で向日葵にどこ行くか聞くか……。
楓が無事、楽しんでるか気になるから、遠くから監視しなきゃね!」
【古谷家玄関】
向日葵「櫻子は行けないそうですわ」
楓「えー! がっかりなの……」
京子「まあまあ、三人でもいいじゃん。ね?」
楓「はいなの! 」
向日葵「やっぱり行くんですのね……。まあそれならそれで、楽しみましょうか」
向日葵「それで、どこへ行きましょうか」
京子「>>188」 楓「>>190」 向日葵「>>192」
向日葵「え? 櫻子の家、ですの?」
京子「あ、いや櫻子ちゃんちに行って説得しよっかなぁ、なんて」アハハ
京子(ボーっとしてたら脳内垂れ流しになってたっぽい……)
向日葵「おそらく無理だと思いますわ」
向日葵(行けるのに行かない、なんて言うくらいですから……)
楓「楓は本屋さん行きたいの!」
京子「本屋さんか、いいねぇ。お姉ちゃんも大好きだよ」
向日葵「でも、遊びに行く場所としてはどうなんでしょう」
向日葵「サファリパークなんてどうです? 楓も動物好きですし」
京子「いいけど、うちらだけで行くにはハードル高くない?
動物好きなら、動物園とかはどうだろ?」
楓「わーい、動物園!」
向日葵「楓も喜んでいるようですし、動物園にしましょうか」
京子「じゃあ楓ちゃんの案も含めて、行きに本屋さん行って、その後動物園に行くと」
向日葵「ふふ。ちゃんと楓の話も聞いてくださってるんですのね」
京子「さて着いたぞ~。楓ちゃんもおとなしく電車乗ってて偉かったね」ナデナデ
楓「えへへ。買ってもらったご本が楽しかったの」
向日葵「天気もいいですし、混み具合も程々で快適ですわね」
京子「どこ見よっか、楓ちゃん」
楓「えっとねぇ、熊さん見たいの!」
向日葵「えっと、パンフレットによると熊は……、あっちですわ」
櫻子(場所聞き出して、着いてきたのはいいけど、……なんか、いい感じじゃね?)コソコソ
櫻子(き、気にしたら負け! よし、尾行尾行)
【熊のオリ】
楓「わー、熊さんおっきいね!」
京子「あっちの熊、すごいだらけてるよ、オッサンみたい」アハハ
向日葵「ふふ、楽しそうですわね。カメラで二人を撮ってあげましょうか」
櫻子(うぅ、私も熊近くで見たい! 帽子とかサングラスしてるから
ちょっとくらい近づいてもバレ無いよね?)コソコソ
向日葵「カメラに気付かせないほうが自然な表情になりそうですわね……、あら?」
櫻子、向日葵に気付かれた? >>197
向日葵「気のせいですわね。あ、いい表情ですわ!」カシャ
楓「次はライオンさん見たいの」タッタッタ
京子「いいねえ~、ライオン。かっこいいもんね!」ガオー
向日葵「ほらほら、二人とも走ったら危ないですわよ」
櫻子「おぉー、以外と本物の熊もかわいい! 背中に乗ってみたいなぁ」ワクワク
櫻子「……あれ? みんなは?」
櫻子「やばっ、はぐれた!? ま、待ってー」
【1時間後】
京子「楓ちゃんもひまっちゃんも、のど渇いたんじゃない?
私買ってくるから何がいい?」
向日葵「先輩に行かせるわけには行きませんわ、私が」
京子「いいっていいって、自分の分買うついでだから」
向日葵「そ、そうですか? すみません。それではお茶とファンチオレンジをお願いします」
京子「オッケー、お茶とファンチね」
【自販機前】
櫻子「みんなとはぐれるし、財布は落とすし……、もう最悪だよ」グス
櫻子「うぅ、なんてみじめな……。来なきゃよかった」
櫻子「しかも無いし! うぅ……、どうしよう」
京子「お茶にファンチ、お茶にファンチ」
京子「うわ、自販機の下に手ぇつっこんでる人がいる。
……これじゃ買えないじゃん。って、あれ?」
京子「……もしかしてあれ、櫻子ちゃん?」
櫻子「うぅ……」グス
京子「櫻子ちゃん?」
櫻子「えっ!?」ビクッ
京子「やっぱり櫻子ちゃんだ。どうしたのこんなところで」
櫻子「え、あ、いや、わ、私は櫻子なんて人じゃアリマセーン」
京子「ぶふっ、なにそれ。外人のつもり?」
櫻子「う……、うぅぅ、うわあぁぁぁぁぁん、歳納せんぱーい!!」ポロポロ
京子「あらら、どしたの。変なカッコして何か訳アリっぽいけど」
櫻子「>>203」
京子「え! あ、その、だって……」タジ
櫻子「き、昨日は私とデートしたのに……、その後もまた誘ってくれたのに……!」
櫻子「別に私じゃなくっても……、よかったんですか?」グス
京子「私だって! 私だって、櫻子ちゃんじゃなきゃ嫌だったけど……」
京子「櫻子ちゃん、断ったじゃん」
櫻子「……そ、それは、そうですけど」
京子「最初はね、誰かとイチャイチャしたかっただけだったんだよ?
でも、なんでだろうね。いつの間にか櫻子ちゃんとだけイチャつきたくなってて」
京子「それに気付いたのが昨日の帰り。
櫻子ちゃんに嫌な思いさせちゃった後でさ、次のデートも断られちゃってたし」
京子「こりゃ仲直りしてもらえただけラッキーかなって」
京子「櫻子ちゃんのこと、その……、好き、かもって気付いた時には、
もう振られてたってわかって……」
櫻子「え……、好き?」
京子「くよくよするのも嫌だし、また誰かを好きになれたら、
振られたことも忘れられるかなって」
うわ、恥ずかし! 忘れて忘れて!」
京子「こほん……。私が聞きたかったのは、そんなカッコで
自販機の下に手をつっこんでる現状なの。困ってるんじゃないの?」
櫻子「だ、だからそれは……、えっと、歳納先輩が
向日葵たちとデートするっていうから……」
櫻子「気になってついてきちゃったんじゃないですか!!」
京子「え、だって、今日は来れないってひまっちゃんが」
櫻子「行きたかったけど……、行きたかったですけど!
デート断っちゃったから、会いづらかったし……」
櫻子「なによりも、もし歳納先輩が向日葵と仲良く楽しそうにしてるところ、
ずっと見せられたらって思ったら私、胸がもやもやして……」
櫻子「だから行かないって……」グス
京子「櫻子ちゃん……」
櫻子「ねえ先輩……、さっき私のこと、その……、す、好きって」
京子「え? う、うん。たぶん、間違いないと思う……///」
櫻子「今は、今はどうなんですか?
さっき、誰かを好きになれたら忘れられるって言ってましたけど、
もう、ひ、向日葵を好きになっちゃって……、忘れちゃったり……」
京子「ひまっちゃんも好きだけど……、櫻子ちゃんが一番好き!」
京子「……だと思う」
櫻子「嬉しいですけど……、なんですかその煮え切らない感じは!」
櫻子「ていうか、やっぱり向日葵も好きなんですね……」
京子「だ、だってしょうがないじゃん! 私も恋とかそういう方向で
誰か好きになったことないんだもん!」
京子「櫻子ちゃんへの好きと、ひまっちゃんへの好きって、
きっと違うものだって思うけど、考えてもよくわからないんだもん……」
櫻子「……」
京子「……」
京さく「……」
【物陰】
向日葵「はぁ……、遅いと思って心配してきてみれば……。
あの二人、いつの間にあんな関係になってたのかしら」
向日葵「まったく……、世話が焼けますわね。
行きますわよ、楓」
楓「はいなの!」
楓「なの!」
京子「あ! ひ、ひまっちゃん……、これはその、あの……」アタフタ
櫻子「ひ、向日葵、こ、これはその、わ、私がね、先輩に絡んで、
足止めしちゃったから遅くなっちゃっただけで……」アタフタ
向日葵「言い訳は聞きたくありません。
……歳納先輩。あなたにはガッカリです。
飲み物ひとつ満足に買って来られないなんて、呆れ果てましたわ」
京子「う……」
櫻子「ちょ、ちょっと向日葵? それ言いすぎじゃない!?
先輩は私が困ってそうだから話しかけてくれただけなんだよ!
私が勝手にまくしたてて、買うに買えなかっただけなんだから!」
櫻子「それにあんた何様? 先輩をパシリみたいに使って!
そんなだからおっぱいでかい奴はダメなんだよ!」
向日葵「……やけにムキになって庇いますわね、櫻子」ジッ
櫻子「な、なんだよ、悪いかよ……!」
向日葵「そんなに先輩が大切なら、もっと素直になりなさいな」ニコ
櫻子「え……?」
京子「ひまっちゃん……」
向日葵「ふふ、意地っ張りで気まぐれな子ですけど、根は優しくていい子ですのよ。
手を焼くことも少なくないと思いますが、よろしくお願いしますね?」
櫻子「な、なんだよ、保護者ヅラして! 恥ずかしいじゃんか」
向日葵「うるさいわね、あなたがしっかりしないから、
焼きたくもないおせっかいを焼いてるんでしょうが……」ハァ
楓「お姉ちゃん、虎さん見に行きたいの!」グイグイ
向日葵「はいはい、行きましょうね」
向日葵「というわけで、ここからは姉妹水入らずで楽しみますので、
これで失礼いたします」
楓「バイバイなの!」
向日葵「歳納先輩、失礼なことを言って申し訳ありませんでした」ペコリ
京子「ううん! ありがとう、ひまっちゃん!」
向日葵「あ、けっきょく飲み物を買い忘れてしまいましたわ。
私も人のこと言えませんわね……、ふふ」
向日葵「……」
楓「……お姉ちゃん、なんか寂しそうなの」
向日葵「そんなことないわよ。ほら、もうすぐ虎さんよ?」
向日葵(寂しそう……か)
向日葵(櫻子が離れていったせいか、歳納先輩を振ったせいか……。
どっちなのかしら……)
向日葵(両方なのかもしれないわね……)
楓「お姉ちゃんには楓がいるの!」ギュ
向日葵「……楓?」
楓「だから、絶対に寂しくなんかさせないの! 約束なの!!」ギュウ
向日葵「ふふ……、頼もしいわね。それじゃ約束ね?」
楓「うん!」ニコッ
・・・
京子「行っちゃったね」
櫻子「あ、あの! 向日葵って、あんなこと言うような奴じゃないんです!
いつも礼儀正しくて、失礼なことなんて絶対言ったりしない奴なんです!!」
京子「ふふ……。うん、わかってるよ」
京子「グダグダな私たちを見て、きっともどかしくなっちゃったんだろうね。
だから悪者みたいなマネをしてまで、私たちの背中を押してくれたんだと思う」
京子「だからね……」
京子「ひまっちゃんに恥ずかしくない自分でいたいから……、言うね?」
京子「櫻子ちゃん……、好きです」
京子「私と、その……、お、お付き合いしてください!」
櫻子「……!」ウル
櫻子「はい!!」
櫻子「私も好きです! きっと誰よりも大好き!!」ギュウ
京子「あんまり腕にしがみつかれると探せないよー」ガサゴソ
櫻子「そ、そうですね、スミマセン」シュン
京子「あ、怒ってるんじゃないからね? ただ財布を捜しつらいなぁって」アセアセ
櫻子「でも先輩と出会わなかったらどうしようかと思いましたよー。
帰りの電車賃も無いし、公衆電話もかけられないし。
最悪迷子センターとかに行くハメになるんじゃないかと……」
京子「ああ……、だから自販機の下漁ってたのか……。
ってあれ? それじゃ携帯も無くしたの!?」
櫻子「いえありますよ? ほら」スッ
京子「え……、じゃあそれで家にかけたらよかったんじゃ?」
櫻子「あ」
櫻子「すっかり全部なくした気になってました~」テヘペロ
京子「あはは」
京子(ひまっちゃんの言うとおり苦労しそうだなぁ)
京子「……でも、それでよかったのかもね」
櫻子「? なんでです?」
京子「お互いの気持ちをぶつけることができて」
京子「……恋人同士に、なれたわけだし///」
櫻子「そ、そうですね……、えへへ///」ギュ
櫻子「でも、私の早とちりも役に立つこともあるんですねー。
なおさなくってもいいかな?」
京子「う、うん。それはどうかなぁ?」アハハ
櫻子「だいじょぶですよ! だって先輩がいてくれるんだもん!」ニコッ
京子「……」
京子「ふふっ、まったくもう」
京子「かなわないなー、櫻子ちゃんには」
京子「そうだね。これからはずっといっしょだからだいじょぶ、だね」
櫻子「はい!」
櫻子「これからは思う存分、先輩にイチャつかせてあげますからねっ」ギュ
京子「あははっ! うん、期待してる!」ギュ
おわり
安価とってもらえる時間帯で終わらせたいんだけど
トロくてできないことが多くて申し訳ない
付き合ってくれた人ありがとう
Entry ⇒ 2012.08.14 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
千歳「短編集やで~」千鶴「だばー」
基本的に綾乃と千歳と千鶴がメインで出てきます。綾ちと多めです
綾乃「じゃ、じゃあ千歳……その……昨日言ってた、こ、告白の練習、す、するわよ……」
千歳「ええよぉ! 綾乃ちゃん、ようやく歳納さんに告白する覚悟を決めたんやな! うちは嬉しいで!」キラキラ
綾乃「えっと、うん……そんな感じ」カチコチ
千歳「そんなに緊張せんでもええよ~。相手はうちやさかい、肩の力脱いてビシッと行きな!」
綾乃「わ、わかったわ。それじゃあ……」
千歳「うんうん」
綾乃「……最初は、全然上手く話せなかった。私、そんなに社交的なわけじゃなかったから……」
綾乃「それでも、あなたはずっとそばにいてくれた。いつも笑顔で、私の心を開いてくれた」
千歳(うんうん! ええ感じや! その調子なら歳納さんにも面と向かって言えるはずや!)
綾乃「それだけじゃない。あなたは私の恋まで……親身になって、応援してくれた」
千歳「…………え?」
綾乃「いつも隣で支えてくれた。いつも一緒に笑いあってくれた。いつしか……そんなあなたといる時間が、何よりも大切なものになった!」
千歳「あ、綾乃ちゃん……? 何を……」
綾乃「私は本気よ」
千歳「!?」
綾乃「前の恋以上に、私は本気……」
綾乃「だから、踏み出せたの」
千歳「……えっと……」オロオロ
綾乃「お願い! 千歳の気持ちを聞かせて! 断るなら……バッサリと」
千歳「うちは! えっと、突然のことで頭がこんがらがってきてるんやけども……」
千歳「そ、それでも、綾乃ちゃんの想いは、まっすぐ胸に届いてきたで! ほんまに、ほんまに嬉しかった! 正直今幸せな気分や!」
千歳「だ、だからうちも、ちゃんとお返しする! けどな」
綾乃「……ええ。待つわ。千歳の想いを聞かせてくれるなら、いつまでも」
※その晩
ポチッ
千歳「送信完了っ……と」
千歳「……結局、明日まで待たせるのは綾乃ちゃんに申し訳ないから、メールで送ってしもうた」
千歳「…………綾乃ちゃん」
千歳「綾乃ちゃん、うち……綾乃ちゃんほど覚悟、できへんかった」
千歳「できへんかったけど……」
千歳「それでもうちは…………綾乃ちゃんと、一緒にいたい! もっと……今よりもっと、近い場所で!」
ピロリロリン、ピロリロリン♪
千歳「返信! 綾乃ちゃんからや!」
パカッ
千歳「……綾乃ちゃん///」パーッ
綾乃『ずっと一緒にいようね。私も大好きよ』
おわり
千歳「こうしてお布団も用意してもらって……って綾乃ちゃん?」
綾乃「zzz……」スヤスヤ
千歳「あらあら、もう寝ちゃったん?」クスクス
千歳「綾乃ちゃん……寝顔も、かわええなぁ……」
綾乃「zzz……」
千歳(……綾乃ちゃんは、歳納さんのことが好き……)
千歳(もちろんうちは、綾乃ちゃんの恋を全力で応援するつもりや。せやけど……)
千歳(今この瞬間くらいは、綾乃ちゃんが寝息をたてている今だけは……)
千歳(うちのこと、恋する乙女でいさせてや……)
千歳(綾乃ちゃん……大好き)
千歳(綾乃ちゃんも、きっとうちのことを好いてくれてる。けど……)
千歳(それはあくまで、友人としてってことやろ……?)
千歳(うちは、普段は押し潰してるけど……ほんまは……)
ズイッ
千歳(綾乃ちゃん……)
チュッ
千歳(…………)
千歳(…………うち、今何を……?)
綾乃「zzz……」スヤスヤ
千歳(寝ている綾乃ちゃんに……キスを……)
綾乃「ち、千歳!!」ハァハァ
千歳「あ、綾乃ちゃん!? な、なんでここに……」
綾乃「あなたが……ハァハァ……急に消えたりするからよ!」
綾乃「夜中に目が覚めたら千歳がいなくなってるし、電話しても出ないし、千歳の家に行っても居ないし……」
綾乃「そこら中駆け回って、この公園でやっと見つけたの! 心配かけさせないでよバカ!」
千歳「ご、ごめん。ほんまにごめんな綾乃ちゃん……」
綾乃「本当に……本当に心配したんだから」グスン
千歳「綾乃ちゃん……」
綾乃「ちゃんと説明してくれないと、ば、罰金バッキンガムよ!」
千歳「……綾乃ちゃんは、歳納さんのことが好きなんやろ?」
綾乃「なっ!? べべべべつに好きってわけじゃ///」オロオロ
千歳「そう……なんやろ?」
千歳「だったらうちは、綾乃ちゃんが歳納さんと仲良くなれるように全力で協力する。たとえ……自分の心を殺しても」
千歳「そう……決めていたのに……」
綾乃「ちと……せ?」
千歳「綾乃ちゃんは、うちみたいなのと一緒にいたらあかん」
千歳「寝ている女の子の唇を勝手に奪うような人と一緒にいたら……あかんねん……」ポロポロ
綾乃「千歳……!」
千歳「ごめんな。ほんまにごめん。綾乃ちゃんを応援するだなんて口だけで、うちの本音はやっぱり……」
千歳「綾乃ちゃんのことを、誰にも渡したくないんや……」グスン
千歳「ごめん。うちは綾乃ちゃんの隣にいる資格はあらへん。綾乃ちゃんの恋路の邪魔や。目障りなハエや。せやからうちは……」
綾乃「 千 歳 ! ! 」
千歳「!?」ビクッ
綾乃「…………」ギュッ
千歳「あ、綾乃ちゃん何を……!?」
…………チュッ
千歳「ッッッ!?」
綾乃「キ、キキキキキスくらい、私にとっては、全ッ然大したことないんだから!!///」
千歳「ああああ綾乃ちゃん!?///」
綾乃「だから、こんなことで落ち込むなんて、本当に罰金バッキンガムなんだからね!」
千歳「け、けど!! それでも、うちが綾乃ちゃんの邪魔なことに変わりは……」
綾乃「うるっっっさい!」
千歳「!?」ビクッ
綾乃「千歳が隣にいないなんて死んでもイヤなのよ! ずっと一緒にいたのに、そんなこともわからないの!?」
綾乃「でも、これだけは言える」
綾乃「千歳は邪魔なんかじゃないッ!! いなくなったら嫌!!」
千歳「……ほん……ま……?」
綾乃「ほんとう東照宮よ!」
千歳「ほんまのほんまにほんま?」
綾乃「あったりまえじゃない!」
千歳「綾乃ちゃん……」ジーン
千歳「ありがとう……ありがとうな……」ポロポロ
綾乃「そ、それに……」
千歳「?」
綾乃「わ、私……けっこう揺れてる……かも」
千歳「揺れてるって……何が?」
綾乃「え、えっと、その……」モジモジ
綾乃「…………恋心が」
千歳「えっ!?」
綾乃「うぅ……だ、だって、千歳が私のこと好きだなんて、全然想像したことなくて、さっき伝えてくれた瞬間胸がドキドキして止まらなくて……///」モジモジ
綾乃「歳納京子のことが好きなはずなのに、好きだったはずなのに……///」
千歳「えっ、えっ!?///」
綾乃「よくよく考えたら、千歳に告白なんかされちゃったら、私の……私の天秤がどっちに傾くかなんて……」
綾乃「決まっているのに……///」
千歳「ウソ……そんなのウ」
綾乃「これも、ウソなんかじゃないわ!」
綾乃「だってあなたのいいところは、世界の誰よりも……」
綾乃「私が、知っているんですもの」
千歳「……うちは、綾乃ちゃんのことが好き」
綾乃「……うん」
千歳「もしよろしかったら、うちと……」
千歳「うちと、お付き合いしていただけないでしょうか?」
綾乃「……喜んで」ニコッ
千歳「二言は……」
綾乃「ないわ」
千歳「……ありがとう」
綾乃「こちらこそ……」
千歳「…………」
綾乃「…………」
あやちと「「ふふっ」」
千歳「うん。今日は迷惑かけてごめんな」
綾乃「それはもういいの。今の気分に水さしたらダメなんだから」
千歳「今どんな気分なん?」
綾乃「そ、それは、えっと……///」
綾乃「言葉では、言い表せない気分よ///」
千歳「……うちもや」ニコッ
おわり
千歳「そうやねぇ。綾乃ちゃんと一緒に勉強するとなんだか捗るわぁ」
綾乃「私もよ。こうして千歳の家で勉強するの、なんだかとても落ち着くわ」
千歳「ところで綾乃ちゃん……宿題が終わったら、歳納さんの手伝いに行ってあげるってのはどうやろ?」
綾乃「ななな! 何言ってるのよ!/// なんで私が歳納京子の宿題を手伝わなきゃならないの!
」カァァ
千歳「またまたご冗談をぉ。いいアイデアって思ったくせに~」ニコニコ
綾乃「も、もう! ……ま、まあ? 歳納京子のことだし、今頃全然宿題が進んでなくてヒーヒー言ってると思うから? て、手伝ってあげるのもやぶさかではないけど?」
千歳「そうそう。きっと歳納さんも喜んでくれるで」
ガラッ
千鶴「姉さん、杉浦さん……アイス、買ってきたよ」
綾乃「え? 頂いて……いいの?」
千鶴「はい……。どうぞ、食べてください」
綾乃「千鶴さん、ありがとう……」ニコッ
綾乃「千鶴さんは、夏休みの宿題は?」
千鶴「美術の宿題以外は……全部終わりました」
綾乃「そうなんだ。さすが千鶴さんね、私たちも頑張らなくちゃ」
千歳「そうやなぁ。千鶴、いつのまにか宿題進めてたんやね」
千鶴「えっと……美術の宿題で、絵を描きたいんですけど……姉さんと杉浦さんをモデルにして、いいですか?」
千歳「うちもええよぉ。けど、どんな絵を描きたいの?」
千鶴「二人は普通に、アイス食べたり宿題やってたりしてください。そんな光景を描きたいです」
綾乃「うん、わかったわ。アイスありがとうね、千鶴さん」
千歳「ほな、さっそく食べようか」
カパッ
千歳「抹茶味のアイス、美味しいなぁ……」パクリ
綾乃「このミント味のアイスも美味しいわよ。千歳、一口食べる?」
千歳「ええの? じゃあ、一口だけ」
綾乃「はい、あーん」
千歳「あーん」パクリ
千歳「うん! 綾乃ちゃんも、うちの一口いかが?」
綾乃「それじゃあいただくわ」
千歳「はいどーぞ」
綾乃「あーん」パクッ
綾乃「……うん、とっても美味しいわ」
千鶴(これが見たかった! だばー)
綾乃「千鶴さんも、一口食べる?」
千鶴「え? えっと、私は……///」
綾乃「もしかして、ミント味は嫌いだったかしら?」
千鶴「いえ、好きですけど……/// そ、それじゃあ、一口だけ……///」
千鶴「…………///」パクッ
千鶴(す、杉浦さんに……あーんしてもらった……///)
千鶴(ドキドキする……///)
千鶴(姉さんとは普段からこういうことしてるから少しは慣れてるけど、杉浦さんにされるのは初めてだし……///)
※
綾乃「……終わったわ! 夏休みの宿題が全部!」
千歳「うちもやで! 長かったなあここまで……」
綾乃「千歳と……千鶴さんのおかげよ。どうもありがとう」ニコッ
千鶴「ど、どういたしまして」
千鶴(こっちもある意味ごちそうさまでした///!)
千歳「千鶴は、美術の宿題終わったの?」
千鶴「うん、おかげさまで」
千歳「そっかぁ。なあ、その絵見せて見せて~」
綾乃「私も見たいわ。いいかしら?」
千鶴「はい……これです」スッ
千歳「こ、これって……///」
綾乃「私と千歳が、アイス食べさせあってるところ……///」
綾乃「い、いえ! とっても上手な絵よ! 上手なんだけれど……///」
千歳「え、絵にされたの見ると……なんだか恥ずかしくて……うち、顔から火が出そうや///」カァァ
千鶴「ご、ごめんなさい……これ提出するのは二人に悪いからやめておきます」
綾乃「も、もったいないから、提出してもいいわよ! ちょっと恥ずかしいけど……///」
綾乃「でも、とってもよく描けてるわ! 私と千歳をこんなにステキに描いてくれて、ありがとう」ニコッ
千歳「恥ずかしいけど、ええなぁこの絵……記念に飾りたいくらいやわぁ///」
千鶴「二人とも、ありがとう……///」
綾乃(何気なく千歳とアイスの食べさせ合いなんかしてたけど……)
千歳(意識したら、急に胸がドキドキしてきたわ……)
綾乃「…………///」
千歳「…………///」
綾乃「あ、明日は! さ、三人でプールにでも、行かない?」
千歳「え、ええなぁ! ナイスアイデアやで綾乃ちゃん! ち、千鶴はどう?」
千鶴「うん。私も行きたい」
千歳「そ、その意気やで綾乃ちゃん! 遊ぼ遊ぼー!」
千鶴(た、互いに少しずつ意識し始めた……!)
千鶴(この夏は……イケる!!)
千鶴(…………だばー)
綾乃「ち、千鶴さんヨダレヨダレ!」アワアワ
おわり
綾乃「昨日は七夕花火大会があったのに……」
綾乃「歳納京子を誘って一緒に見に行こうと思ったのに……」ハァァァ…
綾乃「結局できなかった……」ガックシ
プルルルルル……プルルルルル……
綾乃「ん? こんな夜遅くに電話……?」
綾乃「千歳からだ……もしもし?」
綾乃「大丈夫よ。ところでどうかしたの?」
千歳『あのな、綾乃ちゃん……』
千歳『今回は上手くいかなかったけど、また頑張ろうな』ニコッ
綾乃「千歳……っ!」
千歳『うち、綾乃ちゃんが一生懸命頑張ってるの知ってるし、そんな綾乃ちゃんが大好きやから、何でも手伝うつもりやで』
千歳『だからな、歳納さんと一緒に花火大会行けなかったのは残念やけれども、気ぃ落とさずに……って綾乃ちゃん? どしたん、泣いてるの?』
綾乃「な、泣いてないわよ!」ヒック、グスン
綾乃「千歳の言葉があまりにも嬉しくて、ちょっと胸が詰まっただけなんだから///!」
千歳『綾乃ちゃん……///』
綾乃「次こそはもっと歳納京子と仲良くなってやるんだから! 心配ないないナイアガラよ!」ガバッ
千歳『綾乃ちゃんに喜んでもらえて、うちも嬉しいわぁ///』
綾乃「千歳……本当にありがとう」
綾乃「千歳も好きな人ができたら、私が全力で協力するわ!!」
千歳『うん、ありがとうなぁ~』ニコニコ
千歳(でもな、綾乃ちゃん……)
千歳(うちはとっくに、恋、しとるんやで……)
千歳(一途で健気で恥ずかしがり屋な、うちの親友にな///)
綾乃「千歳? 何か言った?」
千歳『ううん、なんでもあらへんよ~』ニコッ
おわり
千歳「こんな時間に外で友達と遊ぶのも、久しぶりやぁ」ニコニコ
千鶴(歳納なんたらがあまりにもしつこいから、根負けして来てみれば……)
千鶴(なんで深夜の公園なんかに……)
京子「ほらほら、千鶴もベンチに座りなって」バンバン
千鶴「ちっ……」スッ
千鶴(今夜はせっかくの、姉さんと私の……)京子「ほらほら千鶴!」千鶴(ちっ)
京子「私の家、ここのすぐ近くなんだー。あそこに屋根が見えるでしょ? あれが私んちだよ!」
千鶴「……あっそ」
京子「あははー! 千鶴素っ気ない」
千鶴(笑うとこかそこ?)
千鶴「……姉さんがそう言うなら……」
京子「あっ、そろそろ時間だ……」
京子「……千鶴、千歳……誕生日おめでとう」ニコッ
千歳「歳納さん!/// 今夜はそのためにうちらを?」
京子「うん! 真夜中12時ぴったりにお祝いしたくてね! わざわざ呼び出してごめん」テヘッ
千歳「うち……めっちゃ嬉しいわぁ……///」
千鶴(……まっ、どうせこんなことだろうと思ったけど。じゃなかったら歳納の誘いなんか誰が……)
京子「で、これが私からの……誕生日プレゼントだよ」ニコッ
千歳「?」
千鶴「?」
京子「スイッチ……オンッ!!」
千歳「なっ!? こ、これ……!」
千鶴「歳納の家の屋根に……電球が光って、文字が浮かんでる!」
『千歳&千鶴! 誕生日おめでとう!』
千鶴「ウソ……こんなのって……!」
千歳「すごい……キレイ……」
京子「えへへ/// 手作りでイルミネーションを作ってみました」テヘッ
千鶴「歳納…………」
京子「ささやかだけど、これが私からのプレゼント。……喜んでもらえたかな?」
千歳「もちろんや! うちらのためにここまで……! 今日は最高の誕生日になったで! ほんまありがとう!」
千鶴「………歳納……」
千鶴「あ、ありがとう……///」ボソッ
京子「へへっ、どういたしまして///」
おわり
あやちと社会人編
千歳「綾乃ちゃんおかえり。お仕事お疲れ様」ニコッ
綾乃「ただいま千歳……さっそくだけど疲れてるからもう寝るわ……」
千歳「え? 綾乃ちゃん夕飯……」
綾乃「ごめん、食欲なくて……」
綾乃「……お休み」バタリ
綾乃「……むにゃむにゃ……」スヤスヤ
千歳(綾乃ちゃん、お仕事お疲れ様……)
千歳(けど、ちょっとくらいうちのことかまってくれても、ええやん……)
綾乃「……ちと……せぇ……」モゴモゴ
千歳(? 寝言でうちの名前を……)
綾乃「愛してるわ……ずっと、一緒だから……ね……むにゃむにゃ……」
千歳(あ、綾乃……ちゃん……)ポロポロ
千歳(綾乃ちゃんは、ちゃんとうちのこと……!)
千歳「うちも……愛してるで」
千歳「昔っから今まで、ずっと変わらずにな……」ニコッ
千歳「お休み、綾乃ちゃん……」ナデナデ
綾乃「………すぴー……」
おわり
あやちと社会人編その2
千歳「綾乃ちゃんただいまー! 遅くなってごめんなぁ。仕事が忙しくて……」
綾乃「千歳……あなた、浮気してるわね」
千歳「あ、綾乃ちゃん突然どうしたん? うちが浮気なんてするわけ……」
綾乃「とぼけないで! いつもいつも仕事が遅いって言うけど、近頃のあなたからは……別の女の匂いがするのよ!」
千歳「なっ!?」
綾乃「ずっと信じてたのに……千歳は私だけを見てくれているって……それなのに……」ポロポロ
千歳「綾乃ちゃん違う! これは、その……」
綾乃「今更ごまかさないで!」
綾乃「 ……ねえ、私たち……どこで間違っちゃったのかな……」
綾乃「何よ! まだ言い訳を……って、これ……!」
千歳「明日、綾乃ちゃんに渡すつもりやった……手作りのネックレスや」
綾乃「え……? ウソ……? まさか、そんな……」
千歳「会社の同僚がこういうの大得意やからな、毎晩作り方教わってたんよ。サプライズで驚かしたかったから、綾乃ちゃんには言えへんかったんや……」
千歳「少し早いけど、綾乃ちゃん……」
千歳「お誕生日、おめでとう」ニコッ
綾乃「そんな……! 私、そうとは知らずに、千歳にひどいことを……!」ガクガク
綾乃「千歳……千歳!」ギュッ
千歳「あ、綾乃ちゃん……」
綾乃「ごめんね。本当にごめん。私ったら、1番大切な人のこと信じてあげられなくて……」
綾乃「それと……ありがとう。とても、とても嬉しいわ……」
千歳「綾乃ちゃん……!」
千歳「うちは一生、綾乃ちゃんを離さへんからな」ニコッ
綾乃「……望むところよ」フフッ
おわり
あやちと文化祭の演劇
千歳(綾乃ちゃんと歳納さんが、ロミオとジュリエットの主役……)
千歳(これでええの。あの舞台に立つのは……綾乃ちゃんの隣に立つのは、うちやない)
綾乃「千歳? どうかしたの? 思いつめたような顔をして」
千歳「ううん、なんでもあらへんよ~」ニコニコ
千歳「文化祭の演劇、必ず成功させようなぁ」
綾乃「ええ、もちろんよ!」
綾乃「千歳? 最近ずっと演劇の練習に身が入ってないけど、どうかしたの? 私、心配で……」
千歳「ありがとう綾乃ちゃん。なんでも……なんでもあらへんよ……」
綾乃「ごまかさないで!」
千歳「!?」ビクッ
綾乃「昨日なんて、あなたったらフラフラして舞台から滑り落ちちゃったじゃない! 一歩間違えたら大怪我だったのよ!」
千歳「……うるさい」ボソッ
綾乃「え?」
千歳「うるさい! もううちのことはほっといて!」
千歳「もう優しくせんといて! うちに構わんといて! 綾乃ちゃんは歳納さんとよろしくやっとき!」
綾乃「い、いいかげんにしてよ! 私は本当に千歳のことが心配だったんだから! 何でそんなに怒ってるのよ!」
千歳「なんで……やと? そんなのうちが聞きたいわ!なんでうちはこんなに苦しいの? なんでうちは素直に……」
千歳「綾乃ちゃんのことを、応援してあげられへんのかなぁ……」
綾乃「ちと……せ……?」
千歳「ごめんね。ほんまにごめん。そして……」
さようなら
千歳「」ダッ
綾乃「千歳!? 待ちなさい! 千歳……ちとせぇぇぇ!!」
千鶴「わからないなら教えてあげます……。姉さんは……杉浦さんのことが、好きなんです」
少し怒ったような顔の千鶴さんにそう言われるまで、私は気づかなかった。
ずっと、千歳の隣にいたのに……
千鶴「多分、姉さんも自覚していません。杉浦さんの恋を応援してあげたい気持ちと、自分の恋心との間で葛藤して、耐えきれずに爆発してしまったんでしょう」
綾乃「千歳……千歳は笑顔の裏で、私のことを……想ってくれていたんだ……」
綾乃「それなのに私は……私に主役をやる資格なんて、ないわ……」
千鶴「……姉さんだけの……姉さんにとっての主役になってあげることは、できませんか?」
綾乃「……え?」
綾乃「だって私は、私が恋しているのは……歳納京子なんですもの……」
それからさらに、数日が過ぎた。
千歳は前より演劇の練習に身が入っているように見えたが、私には無理しているようにしか見えない。
ついでに言えば、あの日以来……
私と千歳の会話が、なくなった。
綾乃「どうしたら……どうしたらいいの! 千歳と仲良くしたいのに! また一緒に遊びたいのに!」
綾乃「一緒に生徒会の仕事をしたり、くだらない話で盛り上がったり、一緒にお泊りしたり……」
綾乃「ずっとずっと! 一緒に居たいのにぃぃ!!」
綾乃「……あれ? 私、今……何を……」
言葉に出してから気づいた。がむしゃらに叫んでから自覚した。
千歳がいなくなったから、気づいた。
綾乃「私にとっての主役は、やっぱり……千歳しか、いないじゃない……」
そしてできれば、千歳にとっての主役は……
この私であって欲しい。
京子「ってわけで、私……脚を怪我して松葉杖状態だから、誰かに主役を代わってもらいたいんだよね~」
京子「綾乃……、千歳に、お願いしてきてよ」
何の偶然か、歳納京子が不慮の事故で主役を降板せざるを得なくなったらしい。
本当に、本当に歳納京子には申し訳ないけれど……
チャンスができた。
千歳「うちが主役? ごめんな、うちそんな気分じゃ……」
綾乃「千歳が良いの!」
千歳「えっ!?」
綾乃「私の恋人役は、やっぱり……千歳がいいの! そして……私の、本当の恋人も!」
千歳「う、うそ言わんといて! だって、綾乃ちゃんには歳納さんが……」
綾乃「関係ないっ! 私、自分の本当の気持ちに気づいたの……」
綾乃「いつも隣で支えてくれた、優しいあなたのことが……」
綾乃「私は、世界で一番大好きなんだから!」
結衣「脚を怪我したなんて……本当はウソだろ?」
京子「あっ……バレちゃった?」てへっ
結衣「まったく……けど、本当にこれで良かったのか?」
京子「…………きっとね」
結衣「……そうか」
京子「ああでも、私って結局逃げただけなのかな……」
京子「私に対する綾乃の気持ちを、どうやって受け止めたらいいのかわからなかったからさ」
結衣「……後悔、してるのか?」
京子「うーん……ちょっとだけね」ニコッ
それから数週間後~
クラスの演劇は、大成功をおさめました。
京子「だって主役の二人は本物の恋人どうしなんだから、当然だよね」ニコッ
おわり
穏やかで心地よい朝の風が、私と千歳の髪を撫でる。
「ほな……行こうか、綾乃ちゃん」
「……ええ」
千歳の手をとり、駅の構内へと足を踏み入れる。
人っ子一人いない、寂れた駅だった。駅員さえここにはいないようだ。私も千歳も、ここを利用するのは初めてだった。
「私たち……どこまで行くのかしら」
駅のホームに差し込む陽光に、持っている切符をかざしてみた。
「綾乃ちゃんとなら……どこまでも」
そう微笑む千歳の顔は、夏の太陽よりも眩しかった。
「そやなぁ。元気でやってるんならなによりやけど……ちょっとくらい、うちらのことで悲しんでくれてるかなぁ……」
「そうね。でも、あくまで「少しだけ」に留めておいて欲しいわ。あの子たちには……笑顔が似合うから」
「うんうん。そやそや」
ガタンゴトン……
列車が到来を告げる。
行き先が記入されてないその切符を、私は指先で軽く握りしめた。
「長い旅になりそうね……」
「せやなぁ。それに、もう……戻ってはこれへん」
行き先のない切符に書かれた、出発駅の名前は……
『現世』
……私たちはもう、魂だけの存在になっているのだった。
「居眠り運転のトラック事故なんだから、しゃあないって。綾乃ちゃんに罪はあらへん。それよりも……うちが綾乃ちゃんの後を追ったこと、怒ってない……?」
「怒ってるわよ。なんで千歳が自殺なんか……って、やっぱり今となっては、怒るに怒れないわ」
そう。もう、覚悟は決めているんだから……
「黄泉の国だろうが天国だろうが地獄だろうが……千歳と一緒なら、どこまでも」
死んだ後のことなんて全然考えたことなかったから、これから先何が待ち受けるのか想像もつかない。けれど……
「うちも、綾乃ちゃんと一緒なら……どこまでも行ける」
愛する人だけは、絶対に離さない。
列車が到着し、軋む音をたててドアが開く。
彼女の手をよりいっそう強く握り、列車の中へと飛び込んだ。
あの世の果てまで、駆け落ちするとしようか。
おわり
あやちとちづ夏祭り
綾乃「見てみて! 当たったわ! くらげ三姉妹のぬいぐるみよ!」
千歳「わぁ! 綾乃ちゃんすごいなあ! しかもこんなに大きいぬいぐるみをクジで当てるなんて、ついてるわぁ!」
千鶴「杉浦さん……おめでとう」
綾乃「二人が応援してくれたおかげよ。ありがとう」ニコッ
千歳「でも、そんなに大きいの持ってお祭り歩けるん? ここ、うちの近所やし、いったんうちの家に置きに行かない?」
綾乃「そうだわ……。じゃあ、お願いしようかしら。千鶴さんもそれでいい?」
千鶴「えっと……私が置きに行ってくるから、二人で屋台でもまわってて」
綾乃「それはダメよ。今日は3人で夏祭りを楽しむ約束でしょ? 千鶴さんだけ置いて楽しめるわけないじゃない」
千鶴「あ、ありがとうございます……///」
千歳「せやでえ。三人で一緒に、ぬいぐるみ置きに行こうか」ニコニコ
綾乃「まだまだお祭りはこれからよ! 焦らずゆっくり楽しみましょう?」ニコッ
千鶴(二人とも……優しい)
綾乃「千歳って、水風船の扱い上手ねえ」
千歳「えー? そう? こんなんに上手いも下手もあらへんと思うけどなあ」ポンポン
千鶴「姉さんは昔から、お祭り大好きだったから。よく射的で景品を取ってくれた」
綾乃「あら、そうなんだ。じゃあ後でお手並み拝見といこうかしら」フフフ
千歳「ええよ~」ニコニコ
綾乃「千鶴さんは、何か見てみたい屋台とかはある?」
千鶴「えっと……綿あめとか、食べてみたいです」
千鶴「は、はい……」
千鶴(……綿あめは、綿が頬っぺたにくっつきやすいから……)
千歳『綾乃ちゃん、ほっぺに綿あめついてるよ?』
綾乃『え? どこどこ?」
千歳『こ・こ・や・で・♪」ペロッ
綾乃『ひゃんっ/// もうっ、千歳ったらぁ///」
千鶴「だばー」
綾乃「ち、千鶴さんヨダレヨダレ!」フキフキ
綾乃「むむむ……射的って難しいわね……」
綾乃「留め具で景品固定しているに違いないわ……これは罰金バッキンガムよ……」ブツブツ
千歳「綾乃ちゃん、コツ教えてあげようか?」スッ
綾乃「ち、千歳!? そんな密着して……///」
千歳「手取り足取り教えたほうが早いんよ~。左手はこうで、右手はこうで……」サワサワ
綾乃「う、うん。なるほど……これはこうするのね」
千歳「そうそう。これであとは引き金を引くだけや」
千鶴(お祭り最高……///)だばー
綾乃「よし……行くわよ……それっ!」パンッ
綾乃「千歳のおかげで、くらげ三姉妹のストラップをゲットできたわ! ありがとね」ニコッ
千歳「どういたしまして。綾乃ちゃんが嬉しいならうちも嬉しいわぁ」ニコニコ
綾乃「ってわけで、これは千歳にプレゼントするわ」スッ
千歳「え? ええの? このストラップ、綾乃ちゃんが射的でずっと狙ってたやつやろ?」
綾乃「実は私、これと同じのもう持っているのよね。千歳におそろいのをプレゼントしたかったから狙ってたのよ」
千歳「綾乃ちゃん……/// うち今、絶賛感激中や……///」
千鶴(射的最高……!)だばー
綾乃「あと、千鶴さんにもプレゼント」スッ
千鶴「え?」
千鶴(……そ、それじゃあ、杉浦さんは最初から、私ともお揃いにしたくて……///)
千鶴「あ、ありがとう……ございます///」ペコリ
千歳「ふふっ、よかったなあ千鶴」ニコニコ
綾乃「それじゃあ、どんどん回りましょう! まだまだお祭りはこれからよー!」
千歳「うんうん。ホンマに今日は楽しい日やなあ。千鶴もそう思うやろ?」ニコニコ
千鶴「うん……。こんなに楽しいお祭り、初めてかも……///」
千鶴(姉さんと杉浦さんがイチャイチャするとこを見るのだけが目的だったけど……)
千鶴(今は違う。純粋にこのお祭りが……楽しくて仕方がない)
千鶴(二人とも、本当にありがとう……)
おわり
千歳「家で沢庵を漬けてきたんですけど、よかったら食べてください」ニコニコ
りせ「…………」
千歳(あ、ちょっと嬉しそうや!)
千歳「会長さんのお弁当、漬け物が入ってること多かったから、もしかしたらお好きなんやないかな~って思って」
りせ「…………」コクン
千歳「よかったわぁ。ほな、どうぞどうぞ」スイッ
りせ「…………」ヒョイ、パクッ
りせ「…………」モグモグ
りせ「…………」コクン
千歳「嬉しいわぁ。実はこれ、味付けを新調した自信作なんです」ニコニコ
りせ「…………」スッ
千歳「? 会長さんのお弁当?」
りせ「…………」
千歳「もしかして、お返しにおかずを何か食べていい、ってことですか?」
りせ「…………」ウンウン
千歳「ありがとうございます。会長さんはほんまに優しい人ですなぁ」ニコッ
りせ「…………///」ブンブン
りせ「…………」ウンウン
千歳「では、いただきます……」パクリ
千歳「……うん、美味しいなぁ」ニコッ
りせ「…………」
千歳「?」
りせ(今日のお弁当はお母さんに作ってもらったものだけど、美味しい沢庵のお返しに今度は……)
りせ(私が何か、作ってもってこようかな)
おわり
とくに目的があるわけではない。今日の学校は午前中で終わりだったので、少しお散歩でもしてみようと思ったのだ。
「綾乃ちゃん、歳納さんをデートに誘ってみたりせえへんの?」
いつもの笑顔で、千歳が語りかけてくる。私は顔を真っ赤にして反論するも、その柔らかな笑顔にすべて受け流されてしまった。
「歳納さんを遊園地デートに誘う綾乃ちゃん。愛し合う二人は、夕方の観覧車で身体を寄せ合い、愛の……愛の蜜をぉぉぉ!」
……鼻血を出すのも、いつも通りだ。
「けど、奇遇ね。ちょうど私、遊園地に誘おうと思ってたんだ」
千歳を、ね。
「……なんでうちなん? 勇気を出して、歳納さんを誘ってみようよ。うちも協力するから……」
「うちなんかで我慢してたら、あかんよ」
「我慢なんかじゃないわよ」
「じゃあ、妥協?」
「それも違うわ」
「じゃあ……逃げてるだけと違う?」
……なんでよ。なんでそんなに嫌そうなの。
千歳こそ、私と一緒じゃ不満なの?
「私は! 千歳と二人で行きたいの! 確かに歳納京子とも行きたいけど……でもやっぱり、千歳との時間も、大切にしたいっていうか……」
「……綾乃ちゃん、ありがとうな。けど……」
「もう! 私は千歳とデートしたい気分なの! 歳納京子とか関係ない! 私じゃ……不満?」
「ううん! そんなこと絶対ないで! 綾乃ちゃんと遊べるなら嬉しいわ」
最近千歳との間に、溝ができた気がする。
普通に見ればいつも通りなんだけど……
私との間に、若干距離を置かれているというか。
なんだか……このまま千歳が、遠くに行ってしまいそうで、私は怖かった。
「綾乃ちゃんが歳納さんと上手く行き始めたら……もう二人きりで遊ぶのは、やめにせなあかんしな。今だけは……綾乃ちゃんと……」
「……え?」
「だって、綾乃ちゃんと歳納さんが恋仲になったのに、うちがいつまでも綾乃ちゃんとべったりだったら……歳納さんに申し訳ないやろ?」
そ、それは……
考え過ぎよ、なんて言えなかった。
……ああそうか。千歳は、私の恋を応援してくれているからこそ、私と距離を置き始めたんだ……
「そんなの……そんなの嫌! 千歳と離れるなんて……嫌よ!」
「でも……」
「大丈夫。うちはそれでも……綾乃ちゃんの友達やから」
痛々しいほど眩しいその笑顔に耐えかねて……
私は千歳を抱きしめた。
「あ、綾乃ちゃん!?」
「わからない……わからないよ! 私、自分の気持ちがよく……わからない……」
歳納京子と結ばれるためには、千歳と離れなければならない? そんなの認めたくない。けれど、千歳は真摯に応援してくれている。私もその期待に答えなければならない。だけどだけど!
「やっぱり……一番大切なのは……私にとって一番大切なのは、あなたよ。千歳……」
失いかけて初めて気づいた。
本当に手に入れたいものは、すぐそばにあったこと。
いつまでも一緒にいたい人。私のすべてを預けられる人。私にすべてを預けて欲しい人。
これから先も、共に歩んで行きたい……
最愛のパートナー。
「千歳……好きよ」
返事を聞かせて、くれるかしら……
「綾乃ちゃん、気持ちは嬉しいんやけど……」
「……ここ、少ないとはいえ人いるわけやし、恥ずかしいわ……///」
……うっかりしていた。
ここは真昼の遊歩道だったのに……!
……あれから10年が経った。
当時の告白は今でも笑いの種にされていて、その度に恥ずかしい思いをしている。
「まったく、私の奥さんったら……」
まあ、ニコニコほほ笑むその笑顔の前では、暖簾に腕押しだけどね。
本当に……可愛い人なんだから、千歳は。
おわり
あかり「あ、あれって池田先輩……の妹さんだ!」
千鶴「…………」ジーッ
あかり(なんか難しそうな本がいっぱい置いてある棚を見てるよぉ)
あかり(どんな本を読んでるのかな? 真剣に選んでるから邪魔しちゃいけないけど、少しだけ覗いてみよう)
千鶴(……これはどうかな)スッ
『思想家たちに学ぶ、恋愛哲学』
あかり(わぁ……! 難しそうな本だけど、先輩って恋愛の本とかも読むんだぁ)
千鶴(………ダメだ、この本は女性同士に応用できない)バタン
千鶴(別の棚を探すか)クルッ
あかり「あっ……」
千鶴「……赤座……さん?」
あかり「は、はい! こんにちは、池田先輩」ニコッ
千鶴「……こんにちは」
あかり(えっと……どうしよう、)オロオロ
千鶴(どうしよう……そういえば、後輩とまともに話したことなんてないし……)
あかり「あ、あの、先輩って読書家なんですか? あかりも最近、図書室に通い始めたんですよぉ! ホントに最近ですけど」
千鶴「……はい。本を読むのは昔から好きで……図書室の雰囲気とかも好きです」
千鶴「色々……。哲学や科学や政治経済とか……小説もよく読みます。基本、なんでも読むというか……」
あかり「すごいなぁ。あかり難しい本とか苦手だから、尊敬しちゃいます」ニコニコ
千鶴「…………どうも///」
あかり「小説はどんなの読むんですか?」
千鶴「百合……じゃなかった、え、SFとか」
あかり「SFって、タイムマシンとか幽霊とかのことですよね! あかりも興味あります!」
千鶴(幽霊……? それはオカルトだけど……ま、いっか)
あかり「なにかオススメの本とか、ありますか?」
千鶴「はい。こっちのコーナーに……」
グラッ
あかり「ひゃっ!」
千鶴(棚の本が落ちてきて……赤座さんの頭上に!)
千鶴「くっ」ギュッ
あかり「あっ!」
あかり(た、助かった……ってああっ!///)
千鶴(まったく……近頃の連中は、本の置きかたが雑すぎる……。取ったらキチンとしまうのがマナーなのに……)
あかり「ああああ、あのっ!///」アワアワ
千鶴「っ!? (赤座さんを抱きしめたままだった!///)」バッ
あかり「あああ、ありがとう……ありがとうござい……ます///」
千鶴「ど、どういたしまして……///」
あかり(先輩に抱きしめられちゃった……///)ドキドキ
千鶴(どうしよう……なぜだかわからないけど、ヨダレ出てきそう……///)ドキドキ
ちづあか「「あっ、あの!」」
千鶴「…………///」
あかり「…………///」
千鶴「えっと、オススメはこっちのコーナーだから……///」スタスタ
あかり「は、はい! ありがとうございます///」スタスタ
おわり
千歳「ほんまやねえ。なかなかオツなもんや。これも、千鶴が夏の使い残しの花火を見つけてくれたおかげやな」ニコッ
千鶴「こっちこそ、付き合ってくれてありがとう。杉浦さんも……」
綾乃「ふふっ、千鶴さんとこうして遊ぶのも久しぶりだから、嬉しいわ。今日はありがとうね」ニコッ
千鶴「どういたしまして……」
綾乃「あ、そうだ。暖かい飲み物でも買ってくるわ。何か飲みたいのある?」
千歳「ありがとうなぁ。お茶で頼むわ」
千鶴「私も、お茶でお願いします」
綾乃「うん、了解。それじゃあ、すぐに戻ってくるね」スタスタ
千鶴「杉浦さん……優しい」
千歳「せやろぉ。うちの自慢の親友や」ニコニコ
千鶴「姉さんは……杉浦さんと親友以上の関係になる予定は、ないの?」
千歳「な、何を言い出すん? 親友以上って、つまり……///」
千鶴「こ、恋人……とか」
千鶴「……姉さん……」
千歳「けどな、心のどっかでは、うちは綾乃ちゃんと……って、綾乃ちゃんには内緒やで」ニコッ
千鶴「……うん」
千歳「……でも、ときどき……寂しく思うときもあるんやで。綾乃ちゃんがどこか遠くに行っちゃいそうで……」
千鶴「……私は、どこにも行かないから」
千歳「千鶴……」
千鶴「私は姉さんの妹だから、ずっとそばにいるよ……。いや、そばにいさせて……」
千歳「……ありがとう。ほんまに……ありがとうな」ニコッ
千歳「千鶴みたいな妹がいて……うちは幸せや///」
千鶴「姉さん……///」
綾乃「飲み物買ってきたわ」スタスタ
千歳「おお綾乃ちゃん、ありがとうな」
千鶴「ありがとうございます」ペコリ
綾乃「ふぅ……コタツってなんでこんなに素晴らしいのかしら……」ヌクヌク
千歳「ほんまやなぁ。花火も楽しかったけど、こうやって綾乃ちゃんと千鶴とコタツを囲んで蜜柑を食べるのも、また幸せやで」
千鶴「うん。ところで……杉浦さんは、冬休みに予定とか空いてますか?」
綾乃「予定? 一応空いているわよ」
千鶴「もし良かったら、三人で今度は……スキーにでも、行きませんか?」
綾乃「いいわね! ぜひ行きましょう」
千歳「スキーええなぁ。千鶴はスノーボードも滑れるんよ」
綾乃「スノーボード滑れるの? カッコいいわぁ。私はスキーしかできないから、憧れちゃうな」
千鶴「い、いえ/// そんなたいしたものでは……///」
千歳「照れんでもええよ。千鶴の滑りはカッコええもん」
千鶴「姉さんまで……///」
綾乃「そういえば、ここら辺からなら日帰りでも普通に行けるけど、どうするの?」
千鶴「うん。泊まりで行きたい……」
綾乃「じゃあ、なにか宿で遊べるモノも持って行かない? トランプとか人生ゲームとか!」
千歳「うんうん。だったらうちは……」
千鶴(杉浦さんも姉さんも乗り気で、嬉しいな……)
千鶴(こんな日常が……こんな幸せが、いつまでも続きますように)
綾乃「もうっ! 千歳ったらぁ……///」
千歳「綾乃ちゃんかわええなぁ」ニコニコ
千鶴「…………///」ダバー
おわり
夏休みに入って少し経ったある日、綾乃ちゃんに誘われ、うちは星座を見に山を登った。
灯りなんてない田舎の山道。懐中電灯で足元を照らしながら、二人でゆっくりと進んでいく。
木々の間から零れる月明りに照らされた綾乃ちゃんの顔を、そっと盗み見てみた。
綺麗やな……
けど、どこか思いつめているようにも見える。
苦しそうな、切なそうな……
何かを躊躇している……そんな気がする。
思えば、ここしばらくの綾乃ちゃんは変やった。
うちが歳納さんの話を振っても動揺が少ないし、なぜだか悲しそうな顔になる。
歳納さんと顔を合わせても、どこか上の空で……
もしかしたら綾乃ちゃんは、歳納さんのことを諦めてしまったんかなぁ。
この山の頂上に、その答えが落ちている気がした。
一見普段通りの、他愛ない会話。
お互いに話題を振り、お互いに相槌を打ち、お互いにほほえみ合う。こんな普段通りが、いつもならうちにとっての幸せな時間のはずなのに……
普段より互いの距離が、遠い気がするのは何で?
山頂付近の空気は澄み渡っていて、おまけに冷んやりしていた。夏だというのに風が冷たい。
こんな事態を予期していたのか、綾乃ちゃんがカバンから上着を取り出し、そっとうちにかけてくれた。
その準備の良さと優しさに、思わず胸がドキドキしてしまう。
綾乃ちゃんと歳納さんが手を取り合う姿を思い浮かべて、心を落ち着ける。
そうや、うちは綾乃ちゃんの恋を応援することに決めたんやから、綾乃ちゃんにドキドキなんかしてはいられへん。友達として、一緒に楽しめればそれで充分なんや。
ペースをあげて、歩を進める。あと10メートル……5……3……1……
「すごい……キレイや……」
頂上に着くまで、なるべく空を見ないように足元ばかり見て進んできた。それが今……報われた瞬間だった。
夏の大三角が、東の空からうちらを出迎えてくれていた。
「ねえ、千歳……たった今、決心できたわ」
「私は……千歳のことが好き。千歳と、いつまでも一緒にいたい……。冗談抜きで、一生ね」
「え……? ど、どういうことなん……? だって、綾乃ちゃんは歳納さんのことが……」
困惑する。ドキドキする。狼狽する。顔が熱くなる。綾乃ちゃんが、うちを? そんなのウソだってわかってるのに……
「千鶴さんがね……千歳の本当の気持ちを、私に教えてくれたの……」
「最初聞いたときは、耳を疑ったわ。まさか千歳が、私のことをそんなふうに思ってくれていたなんて……」
「……そして、考えたわ。ずっとずっと、必死に。朝から晩まで、授業中もご飯を食べるときも寝るときも……ずっと考えてた」
「私にとって本当に大切な人は……本当に一緒にいたい人は誰なのか、ってね」
「答えは今……見つかったの」
綾乃ちゃんがうちの顔を真っ直ぐ見つめてくる。
道中の迷いが見て取られた表情とは違う。決意を固めた真剣な顔で……
わかっていても、聞き返せずにはいられない。
「本気よ……」
「ウソ……だって、うちは綾乃ちゃんの恋を応援しようって、そう決めて今まで……」
「言葉にしてくれなかった。千歳は、私のことを本当に大切に想ってくれていたから。私の幸せを願ってくれていたから。けど……」
「今の私にとっての幸せは……千歳と一緒に生きることなの」
「綾乃ちゃんが、うちと……?」
「……そうよ。だから、その……」
「千歳の気持ちを、聞かせてくれるかしら。今度は……千歳の言葉で」
うちの言葉で……?
そんなもん口にしたら、今までの関係が壊れてしまう。そう思ってずっと堪えてきた。
でももう、恐れる必要はない。今までの関係が壊れたって、今よりもっと深い関係を築ける。綾乃ちゃんがそれを望んでくれているから。
「……好きや」
あとはうちが、踏み出すだけ。
「うちは綾乃ちゃんのことが好き!」
抑えてた感情と一緒に、涙が溢れ出る。鼻声になりながらも、うちは叫ぶ。
「ずっと一緒に居たい! 綾乃ちゃんが好きで好きでたまらない! もう、自分の気持ちにウソはつかへん!」
綾乃ちゃんの心臓の鼓動が伝わってくる。綾乃ちゃんも告白するのに緊張してたんやな、とわかって少しだけほっこりする。
「千歳……ありがとね。本当に……ありがとう……」
「ううん、こちらこそ……」
しばらくそうして互いの身体を預けあっていた。
※
「ここ、とても良い眺めよね……」
「うん。星がこんなにキレイに見れるなんて思わんかった」
二人でベンチに座り、山頂から夜空を見上げる。ぴったりと寄り添いながら、互いの指で星を指して。
ベガもデネブもアルタイルも、うちらを祝福してくれているような……そんな気さえしてくる。
綾乃ちゃんからは今日、二つのプレゼントをもらった。
この美しい星空と……
それから、綾乃ちゃん自身を。
お返しは、一生かけて返させてもらうで。大好きなうちの恋人に、ずっと捧げたい。
これからの自分を全て。
おわり
千鶴(な……何を言ってるかわからないと思うけど、私もわからない……)
千鶴(どうやら階段の下にいた姉さんと互いの頭をぶつけて、その拍子に入れ替わったらしい……)
千鶴(ど、どうしよう……これから学校なのに……!)
千歳「まぁまぁ。せっかくやし、お互い入れ替わったまま過ごしてみるのはどうやろ?」
千鶴「そ、そんなのんきなこと言ってる場合じゃ……!」
千歳「うーん……それはそうやけど……確かに一大事やしなぁ……ここは正直に話して、みんなに協力してもらうのがええかもなぁ」
千鶴「そ、そうそう。いくら双子とはいえ、身体が入れ替わったままっていうのは……恥ずかしいし……///」
千歳「あらあら。けど、うちは千鶴の身体のことならなんでも知ってるけどなぁ。ずっと一緒に過ごしてきたわけやし」ニコニコ
千鶴「……うぅ……///」
千鶴(今、私が動かしているこの身体は……姉さんの……///)
千鶴「ち、遅刻しそうだから早く学校行こう?」ダダッ
千歳「あら、もうこんな時間? うん、とりあえずは学校行こか?」
千歳「……あっ、うちらもともと双子やから身体がそっくりだし、話したところで信じてもらえんかもしれへんかもね」ニコニコ
千鶴「それは……そうかも」
綾乃「え!? 千歳と千鶴さんの身体が入れ替わった!?」
千歳(身体は千鶴)「そうなんや。双子とはいっても、やっぱり元の身体に戻れるなら戻っといたほうがええかなぁとは思うし、何か案はないかなぁ……」
千鶴(身体は千歳)「私からも……お願いします」ペコリ
綾乃「あはは、ちょっと二人とも、冗談よしてよ~。身体が入れ替わるなんてそんな馬鹿なこと」ゲラゲラ
京子「おおっ! 千鶴が関西弁使ってるの初めてみた!」
千鶴「………」イラッ
綾乃「いくら双子だからって、そんな冗談は通じないわよ。私にはキチンと見分けがついてるんだから」
京子「そうそう。それにしても……お互いの口調を完璧に真似してくるなんて、なかなか手の混んだイタズラだね!」
千鶴「お前は黙ってろ!」
京子「ひゃぁっ!! ち、千歳に怒鳴られた……」ビクッ
綾乃「え!? ちょ、千歳!?」オロオロ
千歳「千歳はこっちやで、綾乃ちゃん」ニコニコ
京子「おおっ……こんな柔らかに微笑む千鶴は初めてみた……! ちっづるーん!」ギュッ
千歳「あらあら、うふふ」ギュッ
千鶴「姉さんから離れろ!」バキッ
京子「グハァ!!」
綾乃「ええ!? 千歳がパンチ!? ちょ、これ、もしかしてホントに……入れ替わって!?」
京子「ええい! こうなったら、本気で確かめてやる! ……綾乃!」
綾乃「え!? な、何!?」
京子「あっやのーん!」
チュッ
綾乃「ッッッ!?!?!?!?!?!?///」ボンッ
千歳「アカンッッッッッッッッ!!!!!!!」ブシャー!
……バタン
千鶴「ね、姉さん!! 姉さんしっかり! 大変だ、姉さんが鼻血の出しすぎで気を失った!」
京子「あらら~、キスはさすがにやりすぎたか~」
綾乃「:47&@&;3/58@"'fddi36&¥(:/("""@!……///」バタンキュー
京子「あれ? 綾乃? どうしたの? おーい……」
千鶴「歳納! てめえ!」
ツルッ
千鶴(しまった! 床にぶちまけられた鼻血で、脚を滑らせ……)
ゴッチーン
千鶴「4)¥8((&#€~>€€£££☆☆……」バタン
京子「ああ! 千歳……じゃなかった、千鶴が滑って千歳と頭ぶつけて気絶した!」アワアワ
綾乃「…………あへへ……///」トローン
京子「って、どうしちゃったんだよ綾乃! そんなに私にキスされたのが嫌だったのか!」ガーン
※
京子「……で、保健室で目が覚めたらお互いの身体が元に戻っていた、と」
千歳(身体も千歳)「心配かけてごめんな~。頭ぶつけて入れ替わったわけやから、また頭ぶつければ元に戻る……って理屈やったんかなぁ」
千鶴(身体も千鶴)「元に戻ってよかったけど……」
千鶴(もうちょっとだけ、姉さんの身体で……って、何考えて!///)
綾乃「何はともあれ、二人とも元に戻って良かったわ! 頭の怪我もたいしたことなさそうだし、安心アンコールワットね!」ニコニコ
千歳「綾乃ちゃん、なにやらすごい嬉しそうやけど……(歳納さんと)何かあったん?」
綾乃「はぁぁ!? べ、べつに何もなかったわよ!!/// って、覚えてないの!?」
京子「頭を打った衝撃で忘れちゃったんじゃない? 実は実は、あの時私が綾乃に…」
綾乃「い、言わないでよ!/// 忘れなさいあのことは!!」カァァ
千歳「その話!! 詳しく!!」
綾乃「や、やめてよぉぉぉ!!///」
千鶴(あ……姉さんが私の身体で鼻血出したから、まだ貧血でクラクラす……)
ゴッチーン
※
千鶴(な……何を言ってるかわからないと思うけど、私もわからない……)
千鶴(また……身体が入れ替わっただなんて!!)ガーン
千鶴(しかも今度は……)
京子「おおおおお!! これが千鶴のおっぱ」
千鶴「おいコラッ! 私の身体で何してんだ!」ボガッ
京子「あべしっ!!」
千鶴(……と、歳納なんたらと身体が入れ替わるなんて……!)
おわり
千歳「まあまあ。同じ日本なんやから、こんな日もあるって」ニコニコ
綾乃「うーん……まあ、それはそうよね。せっかくの二人きりの旅行なんだから、文句言っても始まらないわ! たっぷり堪能しましょう?」
千歳「せやせや。うち、ポジティブな綾乃ちゃんも好きやわぁ」
※その夜
綾乃「ふう……いい湯だわぁ……景色も良いし、最高の露天風呂ね」
千歳「洞爺湖温泉……気持ちええなぁ……」
綾乃「千歳……旅行に誘ってくれて、ありがとね」
千歳「ううん、こちらこそ、綾乃ちゃんが一緒に来てくれて嬉しかったわぁ……」
綾乃「ねえ、今度は……私のほうから、旅行に誘っていいかしら? 次はほら、反対側の沖縄とかどう?」
千歳「ふふっ、綾乃ちゃん気が早いなぁ。もう次の計画?」ニコニコ
綾乃「い、言ってみただけよ!」
綾乃「千歳……///」
千歳「せやけど、人間いつ死ぬかもわからんし、次もあるなんて保証はどこにもあらへん。せやからな、今だけは……」
千歳「今だけは、この時間を精一杯楽しもうな」ニコッ
綾乃「……そうね。私、今すごく……幸せよ」ニコッ
千歳「うちもやで」ニコニコ
千歳「……あっ、そろそろやな……」
綾乃「そろそろって、何が?」
千歳「綾乃ちゃん、お空見てみ?」
綾乃「空……?」
ヒュ~……ドッカーン!!
綾乃「は、花火だわ! すごい……キレイ……」
綾乃「そ、そうなの!?」
千歳「うん。ささやかやけど、これがうちからの……サプライズプレゼント」ニコッ
綾乃「千歳……/// 感動で胸がいっぱいよ。……ありがとね///」
千歳「ふふっ、どういたしまして」
千歳(この花火も、めっちゃめーっちゃ素敵やったけど……)
千歳(やっぱりうちの親友の笑顔には、敵わへんなぁ)ニコニコ
千歳(来年も再来年も、この笑顔が見れるなら……)
千歳(うちはなんでもするつもりやで)ニコッ
おわり
読んでくれてありがとうございました
この中で気に入った話とかがあったら教えてくれると嬉しいです
千鶴ちゃんの美術の宿題が可愛らしいなー
トラックが気になった…悪い意味でなく
洞爺湖そんなのやってるのか
ちょっと行ってみたくなった
社会人編とか好きよー
乙乙!
Entry ⇒ 2012.08.12 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
りせ「…………」
りせ「……」
あかり「……? (会長さんだぁ……)」トコトコ
りせ「……」トコトコ
あかり「? (つ、ついてきてる……?)」トコトコ
りせ「……」トコトコ
りせ「……」トコトコ
あかり「……(ど、どうしよう……)」トコトコ
りせ「……」トコトコ
あかり「……(な、なにかあかりに用事があるのかな……?)」トコトコ
りせ「……」トコトコ
あかり「……(さ、さすがに帰り道でここまで一緒になる事ないだろうしなぁ……)」トコトコ
りせ「……」トコトコ
あかり「……(さすがにこの中までついてきたら、あかりに用事があるんだろうなぁ……)」トコトコ
りせ「……」トコトコ
――公園入口――
あかり「……」ゴクッ
あかり「……」スッ
りせ「……」スッ
あかり「! (入ってきた……!)」トコトコ
りせ「……」トコトコ
あかり「……(と、とりあえず、ベンチに座ろう……)」トコトコ
あかり「……」スッ
あかり「……」ゴクッ
りせ「……」スッ
あかり「! (隣に座ってきたよぉ……)」
りせ「……」
あかり「……」
りせ「……」
あかり「……(ど、どうしたら良いんだろう……)」
りせ「……」
あかり「……(先輩だけど、あかりから話し掛けて良いのかな……?)」
りせ「……」
りせ「……」クルッ
あかり「な、なにかご用事ですか……?」
りせ「……」コクッ
あかり「! (頷いたよぉ。やっぱり、なにか用事があるんだ)」
あかり「えぇっと……(でも、普通に聞いてもあかりじゃ聞き取れないだろうし……)」
りせ「……」
あかり「(ど、どうしよう……)」アセアセ
あかり「! (そうだ……!)」
あかり「(頷くのと、首を横に振るのは分かるから……)」
あかり「(yes/noで答えられる質問を繰り返していけば良いんだよぉ!)」
りせ「……」
りせ「……」コクッ
あかり「! (な、なんか初めて普通に会長さんとお話が出来たようで、嬉しいよぉ)」
あかり「(よーし、この調子で……)」
あかり「今日の学校は、疲れましたか?」
りせ「……」ブン
あかり「! (首を横に振ったね)」
あかり「会長さんは、学校がお好きですか?」
りせ「……」コクッ
あかり「あかりも大好きですよぉ」
りせ「……」コクッ
あかり「(なんか、楽しいなぁ……)」
りせ「……」ブン
あかり「……という事は、あかりにご用事を伝えるためにここまで来たという事ですか?」
りせ「……」コクッ
あかり「あ、なんかごめんなさい……」ペコッ
りせ「……」ブン
あかり「(わざわざこんな所まで来て貰ったんだから、しっかり用事を聞き出さなきゃね……!)」
あかり「えぇっと……そのご用事というのは……生徒会関連の事ですか?」
りせ「……」ブン
あかり「では、クラス関連の事ですか?」
りせ「……」ブン
あかり「では、ごらく部関連の事ですか?」
りせ「……」コクッ
あかり「(ごらく部関連の事かぁ……)」
リセ「……」ブン
あかり「(やっぱり違うのかぁ……。会長さんも普通に一緒に使ってくれてたしなぁ……)」
あかり「では、活動内容に関連した事ですか?」
りせ「……」ブン
あかり「(これもやっぱり違うかぁ……会長さんも普通に参加してくれてたしなぁ……)」
あかり「では……(後は……)誰か、メンバーに関連した事ですか?」
りせ「……」コクッ
あかり「! (ごらく部の誰かについての事なんだ……!)」
りせ「……」
あかり「(一番可能性の低い、一年生のちなつちゃんから聞いてみよう)」
りせ「……」
あかり「その誰かとは吉川ちなつちゃんですか?」
りせ「……」
あかり「……」
りせ「……」ブン
あかり「! (やっぱり違うみたい)」
あかり「(確率が高いのは、生徒会との関わりが多い二年生の京子ちゃんか結衣ちゃんだよね)」
あかり「(どっちかっていうと確率の低い結衣ちゃんから聞いてみよう)」
あかり「その誰かとは、船見結衣ちゃんですか?」
りせ「……」
あかり「……」
りせ「……」ブン
あかり「(やっぱり、一番色んな人と関わりがあるのは京子ちゃんだもんね!)」
あかり「その誰かとは、歳納京子ちゃんですね?」ニコッ
りせ「……!」
あかり「……?」
りせ「……」カァッ
あかり「……?(会長さん、どうしたんだろう……?)」
りせ「……」
あかり「(頬が少し赤くなって……)」
りせ「……」
りせ「……」ブン
あかり「!!」
あかり「(く、首を横に振った?)」
あかり「……」
あかり「……」ゴクッ
りせ「……」
あかり「そ、その誰かとは……」
りせ「……」
あかり「あ、赤座あかりですか?」
りせ「……」
あかり「……」
りせ「……」
あかり「……」
りせ「……」コクッ
あかり「!」
あかり「(でも一体なんだろう……生徒会長さんから直々にご用事なんて……)」
あかり「(あかり、変な事しでかしてないよねぇ……?)」アセアセ
あかり「(本当に……一体なんだろう……)」アセアセ
りせ「……」ジーッ
あかり「……?」
りせ「……」サッ
あかり「……」
あかり「(ちょっと恐いけど……)」
あかり「(わざわざこんな所まで来て貰ったんだから、なんとか聞き出さなきゃね……!)」
あかり「(yes/noだけで答えられる質問で用事の内容を絞っていくなんて……)」
あかり「(でも、なんとかやるしかないよぉ……)」
あかり「……」ゴクッ
あかり「ではそのご用事というのは……」
りせ「……」
あかり「あかりのクラスに関する事ですか? (でもこれだとちなつちゃんも一緒だから……)」
りせ「……」ブン
あかり「(やっぱり違うみたいだね……)では……」
りせ「……」
あかり「あかりの家族に関する事ですか?」
りせ「……」ブン
あかり「(これも違うかぁ……)」
あかり「(もっと範囲を広げるとしたら……)」
あかり「と、富山に関する事ですか?」ポリポリ
りせ「……」
あかり「……」
あかり「(く、首を横に振ってもくれないよぉ…・・)」
あかり「(後は……)」
あかり「……(こんな質問したら、自意識過剰かなぁ……)」
あかり「……」
あかり「(でも今の所、他に見つからないしなぁ……)」
あかり「……」ゴクッ
あかり「あ、あかり自身に関する事ですか?」
りせ「……」
あかり「……」ゴクッ
りせ「……」
あかり「……」
りせ「……」コクッ
あかり「!」
あかり「(あかり自身に関する事って言っても……)」
あかり「(よーし、頭の中に、自分の全身像を思い浮かべて……)」
あかり「(そうだ! 唯一の特徴と言ったら……)」
あかり「あ、あの……」
りせ「……」
あかり「あかりの、お団子についてですか?」
りせ「……」
あかり「……」
りせ「…………」
あかり「……?」
りせ「…………」
あかり「……」
りせ「……」ブン
あかり「(ち、違うのかぁ……。でも、なんだろう今の間は……?)」
あかり「あかりの学力についてですか?」
りせ「……」ブン
あかり「あかりの運動神経についてですか?」
りせ「……」ブン
あかり「あかりの身長や体重についてですか?」
りせ「……」ブン
あかり「あかりの生活スタイルについてですか?」
りせ「……」ブン
あかり「(わ、わかんないよぉ~!!)」
りせ「……」
あかり「!」
あかり「(……でもよく考えてみたら……)」
りせ「……」
あかり「(聞き取れないっていうだけで……)」
りせ「……」
あかり「(会長さんは喋らないわけじゃないんだよね……?)」
りせ「……」
あかり「(現に、西垣先生は聞き取ってるわけだから……)」
りせ「……」
あかり「(普通の距離じゃ聞き取れないっていうだけで……)」
りせ「……」
あかり「(しっかりと近づけば、聞き取れるはずだよね……!)」
あかり「(思いっ切り耳を口元に近付ければ良いんだよぉ……!)」
あかり「(よーし……!)」
あかり「会長さん!」キリッ
りせ「!」
あかり「ずばり、あかりへの用事は……」
りせ「……!」
あかり「なんですか!!」
りせ「!」
あかり「……(このまま……)」グイッ
あかり「……(会長さんの口元に耳を……)」グイグイ
あかり「……(……よし)」
あかり「教えて下さい!(これだけ近寄れば……!)」
りせ「……」
りせ「……」ほっぺにチュッ
あかり「!」
りせ「ずっと」
あかり「……」
りせ「これがしたかった」
あかり「……!」
りせ「……」
りせ「……」照れ笑い
あかり「……一体……ど、どういう……」ドキドキドキ
りせ「……」スッ
あかり「! (会長さん……自分からあかりの耳元に……)」
りせ「……」
りせ「可愛いから」
あかり「!」
りせ「それだけ」
あかり「……」ドキドキドキドキ
りせ「……」
あかり「(ど、どうしたら良いんだろう~……)」アセアセ
りせ「……」
あかり「(と、とりあえず、褒めて貰ったんだから……)」
あかり「か、会長さん」キリッ
りせ「!」
あかり「あ、ありがとうございます!(あれ、でも可愛いって言って貰ってありがとうはおかしいのかな……?)」
りせ「……」
あかり「……」
りせ「……」コクッ
あかり「! (よ、良かったよぉ……)」
あかり「(一方的なのは失礼だよね!)」
あかり「か、会長さんも、」
りせ「……」
あかり「すごく可愛いですよぉ!」ニコッ
りせ「……!」
りせ「………………」
りせ「………………」
あかり「……?」
りせ「……………」
りせ「……………」
あかり「(なんか……すごく戸惑ってるよぉ……)」
あかり「(その場しのぎで、お世辞を言ったように聞こえちゃったのかな……)」アセアセ
りせ「!」
あかり「(具体的に言わなきゃ、お世辞に聞こえちゃうよね……!)小さくて、綺麗な黒髪で、目がすっごく大きくてキラキラしてて!」
りせ「……!」
あかり「前々から可愛い人だなぁって思ってました!」キリッ
りせ「……」
りせ「…………」
りせ「………………」
りせ「……………………」
りせ「……………………………」
りせ「…………………………………」
あかり「か、会長さん!?」
あかり「……ふぅ(やっと会長さん、元通りになったよぉ……)」
りせ「……」
あかり「……(突然うろたえちゃってびっくりしたけど……)」
りせ「……」
あかり「……(とにかく、あかりが言ってる事がお世辞じゃないって事は伝わってたみたいで良かったよぉ……)」
りせ「……」
あかり「(でも今度は、口元に耳を近づけても喋ってくれなくなっちゃっけど……)」ショボーン
りせ「……」
りせ「……」
りせ「……」チョンチョン
あかり「……?」
あかり「……(じゃあ、口元に……)」グイッ
りせ「!」
りせ「……」カァッ////
りせ「……」カシッ
あかり「……?」
りせ「……」ブンブン ブンブン
あかり「! (近づくのもダメなのかなぁ…・・)」ショボン
りせ「……」
あかり「……?」
りせ「また」
あかり「! (あれ……? この距離で声が……?)」
りせ「時々こうして」
あかり「(な、なんで聞き取れるんだろう……??)」
りせ「お話してくれる?」
あかり「あ、当たり前ですよぉ!(まぁ、理由なんてなんでも良いよぉ)」ニコッ
りせ「……」
りせ「……」カァッ/////
りせ「……」
西垣「気づいたらついていってたんだから仕方ない? 本物のストーカーも全く同じ事言うぞきっと」ワラワラ
りせ「……」
西垣「んで、いきなり顔近づけてきたもんだから、ほっぺにチューしちゃったと」
りせ「……」カァッ
西垣「松本も意外と強引だなぁ~」ワラワラ
りせ「……」
西垣「なに? 気づいたら唇が付いてた? これまたなんの言い訳にもなってないな、それ」ワラワラ
りせ「……」
西垣「なんだ、うろたえたのはマジだったのか」ワラワラ
りせ「……」
西垣「まぁとにかく、隙を見て、吸わせたんだな? って言っても、微粒子状の薬品だから、よっぽど下手にやらない限り、バレないだろうけど……」
りせ「……」コクッ
西垣「そしたらしっかり効いて、赤座も松本の言葉聞き取れるようになったから……」
りせ「……」
西垣「これからも定期的にお喋りしようって約束した、と」
りせ「……」コクッ
西垣「良かったな!」
りせ「……」
りせ「……」ニコッ
西垣「(久し振りに見たな松本の笑顔……)」
終
乙
二人とも可愛かったわ
あかりせ最高だよ
Entry ⇒ 2012.08.09 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
京子「あかり×結衣のエロ同人誌書いてしまった…」
京子「フルカラー、全420ページ……ジャンプより存在感あるぞこれぇ」
京子「そして、ああ、なんでわたしは……ごらく部の机の上にこの本を置いてしまうんだあああ!」
京子「ああ、ダメ……こんなとこに置いておいて、見られたら身の破滅だ!」ゾクゾク
結衣「おはよー」ガララ
京子「チェストー!」バババッ
あかり「ど、どーしたの? 京子ちゃん」
京子「い、いやあ、ちょっとね」
あかり「もう、へんな京子ちゃん」
結衣「……ん? なんだその本」
京子「しまった、はじき飛ばしただけだった!」
結衣「ずいぶん分厚い本だな……なになに?」ペラ
京子「結衣……だめえええええ!」
みたいな
はよ
京子「結衣、だめ! かえせー!」
結衣「なになに? 世界は破滅の危機を迎えていた……おお、ずいぶん本格的なはじまり方だな」グイッ
京子「あぶぅ!? あかりからもなんか言ってよ!」
あかり「わあ、これって結衣ちゃんだよね? ヨロイ着て馬乗ってる……ナイトさんだぁ」
結衣「ふふ、けっこうかっこいいな……そして、さらわれた姫君を助けるのだ……」
あかり「……この、遠くの山に浮かんでるのって、お姫様の顔?」
結衣「お姫様の見た目の記憶は、魔王がみんなから盗んでしまっているらしい」
あかり「へー……だから輪郭だけなんだ……おもしろいね」
京子「く……面白いとか言われると、取り返せなくなるじゃんかあ……」
あかり「……どきどき」
結衣「あ、あぶない!」
あかり「……よかった、さすが結衣ちゃん。ドラゴンも一撃だ」
結衣「でも、不意打ちで傷を負って動けない……毒が回って……ああ……」
あかり「あ、魔法使いのおばあさんが出てきた」
結衣「よかった……良い魔法使いだったな。助けてもらって……予言?」
あかり「本当に大切なものは何か、よく考えることだな……って……」
京子「はうはう……読みすすめてるぅ」
あかり「でもでも、捕まっちゃたよ!?」
結衣「武器も奪われて、魔王の目の前、崖っぷちの二本道……どちらかを選べって……」
あかり「鳥かごに入れられたお姫様と、世界を破滅させる火山の噴火っ!? どっちかを選べって……そんな!」
結衣「おお!? そこでわたしは振り向いて……魔王! 私は騎士だ! 騎士は敵に背を向けない! おまえが私の後ろに居るなら、お前を倒すまでだ!」
あかり「何もない手に、光が集まって……こ、これは……」
結衣「エルフと聖なる魔法使いと、天使と地底人とアンドロメダ星人と未来人の力が集まって……」
あかり「ひとつの輝く剣に……いっけええええ! 結衣ちゃあああん!」
結衣「うおおおおおお! ……やった、魔王を倒した」
あかり「うん……うん……よかったね」ポロポロ
京子「読んでる……読んじゃってるよおおお!」
あかり「なんか、宿屋に泊まって……え……ええっ!?」
京子「……あちゃー」
結衣「うわ、ちょ……これ、すごすぎ」
あかり「……ごくり」
京子「ごめん! それ返して!」
結衣「うるさい、京子!」ドシーン
京子「あうっ……」
結衣「うわ……ナイトってやっぱり女の子だったんだ……」
あかり「わっ! わあっ! そんな、女の子同士なのに……」
結衣「……」ドキドキ
あかり「……」ドキドキ
結衣「まあ、助けたお姫様がかわいかったら仕方ないよな」
あかり「そうそう。騎士様がやさしくてかっこよかったら仕方ないって……」
あかり「あはは……そうそう」
結衣「それで……一夜を明かして、宿屋の主人に『お楽しみでしたね』って冷やかされて」
あかり「あ、あれ? 騎士様って言われるのに、お姫様には挨拶なしなの!?」
結衣「そういや……あかり鋭い。魔王がお姫様の美しさを独り占めしようとした封印のオーブが騎士の手にある限り、お姫様の呪いは解けないんだ」
あかり「えっ!? それじゃあ騎士様以外、だれも姫のことが誰かわからないし、だれも姫のかわいらしさを思い出せないの?」
結衣「うん……それで、騎士がこのまま姫を連れ帰っても、姫は隣国との政略結婚に使われるだけ……」
あかり「だから、オーブをそのままにして……逃げて……」
結衣「……ふぅ、ハッピーエンド……なのかな?」
あかり「うーん……どうなんだろ? 姫にも騎士様にも帰る国はなくなっちゃったんだよね」
京子「うわわ……感想談義が始まってる……作者としてはうれしいけど、ふくざつすぎるぅ……」
あかり「そうだよね……好きな人と……///」
結衣「好きな……おい、あかり!」
あかり「へ?」
結衣「そんなにじっと見るなよ……はずかしいじゃないか///」
あかり「ご、ごご、ごめん! 結衣ちゃん! そんなんじゃ……///」
結衣「……え? そ、そうだよな、京子の描いた漫画に影響されるなんて……」
あかり「……」
結衣「……」
あかり「……影響、されちゃったかも」
結衣「おい! 何バカなこと言って……」
あかり「結衣ちゃん、姫と騎士様みたいに……しよ?」
京子「お? ををををっ!? いかんふたりを止めないと!」
あかり「あいたっ」
結衣「だめだろ、あかり、そんなことしちゃ」
京子「……ほっ」
結衣「タチは騎士様だったろ?」
あかり「あ、そうだね」
京子「そうだね……じゃなあああい!」
結衣「もう、宿屋の親父、冷やかすなら朝にしてくれないかな?」
あかり「そうですわご主人……いまは下に降りていらしてくださらない?」
京子「ちょちょちょい! ……ふたりとも口調変わってるよ!?」
結衣「好きだ……姫」
あかり「ああ……騎士様♡」
ちなつ「ストーップ!」
あかり「きゃあ! 魔王!」
ちなつ「だれが魔王かッ!」
京子「へっ!?」
ちなつ「いま、世間でその本が大問題になっています。ふたりで一緒に読んだら、必ず恋仲になってしまう本」
京子「そ、そんな効果があったのか!? わたしの才能、おそるべし」
ちなつ「効果には限度があるそうですが……危険です。わたしが管理します!」
京子「ん、たしかに危険だよね……でもさ」
ちなつ「なんですか?」
京子「わたし、騎士と姫の顔、結衣とあかりは逆で描いたはずなんだ」
ちなつ「え……でも、たしかに結衣先輩は騎士様役で……」
京子「おかしいよね、見てよほら、騎士の顔」
ちなつ「え……それって」
京子「あかりでしょ?」
ちなつ「騎士様の顔……京子先輩になってます」
京子「え……そんなバカな!?」
京子「と、とにかく内容を確認するぞ!」
ちなつ「そうですね……まずはこのドラゴン退治から……」
京子「自分で描いて何だけど……面白いな」
ちなつ「たしかに……そうですね」
京子「読むの止まらない」
ちなつ「はい……」
………………
…………
……
…………
………………
綾乃「まったく……ごらく部の連中、なにしてたのかしら?」
千歳「ほんとに、4人とも全裸で気絶して……なにしてたんやろなぁ?」ツツー
綾乃「騒ぎになるまえに見つけられたから良かった……茶室を調べるわよ」
千歳「ほいな」
綾乃「……うわ、何この匂い……///」
千歳「女の子の匂いやねえ///」
綾乃「まさかあの子たち……いやいや、そんなこと……ん?」
千歳「どしたん?」
綾乃「漫画本みたい……見て」
千歳「あらほんと。この騎士、綾乃ちゃんにそっくりやわぁ」
綾乃「……あら、けっこう面白いわよ」
千歳「そうやなぁ……読むの止まらんわぁ」
……end
どーぞ
京子「そ、そうなんだよー(まだ導入部の日常場面だ……)」
結衣「へぇー。ちょっとじっくり読んで見るか~」
京子「あ、いや、だ、ダメだよ!」パシッ
結衣「なんで? 良いだろー?」ガバッ
京子「あぁ……(しばらくは日常場面だけど……)」
結衣「ふむふむ。私とあかりが街に遊びに行ってるんだな」
京子「そ、そうだね~(あんまり絵をじっくり見ないで~……)」
結衣「? でもなんで、手をつないでるんだ?」
京子「(あぁぁぁ……)ほらあかりって存在感無いじゃん? だから、迷子になりやすいっていうキャラ付けの一環だよ~」
結衣「なるほどなー。読者はまだこの時点では知らないわけだからなー」
京子「あ、ありがとう~(今回は特に気合い入れて書いちゃったからね~……)」
あかり「すごいねぇ~」ギュッ
京子「!」
京子(あかりと結衣が……密着して一緒に読んでる……)
京子(うっ……)
京子「……」ゴクッ
京子(私、オタク・歳納京子、今まであまたの作品や同人誌に触れてきましたが……)
京子(一番萌えるCPは……)
京子(ものすごく身近にいたという事に気が付いて早半年あまり……)
京子「実際に今度、こうやって二人で街におでかけするかー」
あかり「良いね、良いねぇ」ニコニコ
京子「……」キュンキュン
京子(萌える……)
俺得
京子(ま、まだ大丈夫だよね……)
あかり「ちょっと暗くて恐い道だねぇ……」
結衣「く、暗がりから誰か出て来たぞ!」
あかり「あぁ!!」
暴漢「おい! その赤髪の女をこっちに寄こせ!」
結衣「な、なんだお前は!?」
あかり「結衣ちゃん、あの人ナイフ持ってるよぉ……」
結衣「ナイフを持った暴漢だと……?」
あかり「こ、恐いよぉ……」ギュッ
京子「!」
京子(くっ……)
結衣「ど、どうなるんだ……?」
あかり「ナイフは危険だよぉ。結衣ちゃん、立ち向かっちゃだめだよぉ!」ギュッ
結衣「よし。ページをめくるぞ……」ゴクッ
あかり「う、うん」ギュッ
京子(くっ……密着してる二人も見ていたい……)
暴漢「うるせぇ! よこせって言ってんだろ!」ダッ ブンブン
あかり「ナイフ振り回しながら襲ってきたよぉ!」
結衣「!! あかり、逃げろ!」
あかり「ダメだよ結衣ちゃん!」
暴漢「おりゃあ~!!」ブンブン
あかり「結衣ちゃん危ないよぉ!」ギュッ
暴漢「おりゃあ!」ブンッ!
結衣「!」
あかり「結衣ちゃん、危ない!」バッ
ピッ
結衣・あかり「「!」」
あかり「あ、あかりのほっぺから……」
ポタポタ
結衣「あ、あかり! 大丈夫か!」
あかり「う、うん! ちょっと、ほっぺ切れちゃっただけだから……」ポタポタ
あかり「あ、あかり痛そうだよぉ~……」
結衣「あかり、やつ……私をかばって……」
京子(結衣のやつ……話にめっちゃ入り込んでる……)
あかり「だ、大丈夫だよぉ。後で唾つけて、帰ってからちゃんと絆創膏貼ればさ!」ポタポタ
結衣「あかり……」
あかり「あかり、実際にこんな風に切れたらきっと泣いちゃうよぉ……」
結衣「あかり……無茶しやがって……」
京子(ゆ、結衣……なにマジな顔してるんだ……)
結衣「あかり……」
あかり「……?」
結衣「とりあえず、応急処置だ」
あかり「応急処置?」
あかり「……?」
結衣「……」ほっぺにチュッ
あかり「!」
あかり「わぉ! (この結衣ちゃん大胆だよぉ……!)」
京子(こ、この場面はまだセーフよね? 医療行為だもんね?)ドキドキ
結衣「あかり」
あかり「? どうしたの?」
京子「……?」
結衣「応急処置だ」スッ
あかり「え?」
京子「! (ま、まさか……)」
結衣「……」ほっぺにチュッ
あかり「!」
京子「!! (キマシタワー!!)」
結衣「?」
結衣「!」
結衣「あ、あれ!?」
あかり「こ、これ漫画だよぉ!」アセアセ
結衣「あ……私、な、なにやってんだ……! (入り込み過ぎた……)」アセアセ
京子「……」キュンキュン
あかり「そ、そうだねぇ……」ドキドキ
結衣「……ふぅ」
あかり「……ふぅ」
結衣「続きを読もう」
あかり「うん」
暴漢「おい、お前ら!」
結衣「お、しばらくフレームアウトしてた暴漢がまた出て来たな」
あかり「すっかり忘れてたよぉ」
暴漢「ふっ」ニヤッ
暴漢「……」ガサゴソ
結衣・あかり「!?」
結衣「おい、暴漢の奴、だっさいウエストポーチからなにか出そうとしてるぞ……!」
あかり「なにかな? 新しい武器かなぁ?」プルプル
京子(あ……この辺からちょっとやばいかな……)アセアセ
暴漢「へ!」スッ
結衣・あかり「……?」
結衣「なんだこれ? 塗り薬の入れ物?」
あかり「まさか、あかりのほっぺに塗る薬をくれるのかなぁ……?」
京子(そろそろ読むのとめた方が良いかな……)
暴漢「……」ヌリヌリ
結衣「ナイフに……」
あかり「塗ってる……?」
あかり「ナイフさんが怪我したのかなぁ?」
結衣「いやいや、ナイフに塗るって事は、きっと毒なんだろ!」
あかり「えぇ~!? 毒~!?」
あかり「ど……」
結衣「毒だと!?」
結衣「やっぱり……」
あかり「えぇ……?」
暴漢「さっきみたいに、かすっただけでもアウトだぞ!」
結衣「な、なに~!」
あかり「え、えぇ~……?」プルプル
結衣「あかり、さっきみたいな無茶するなよ……!」
あかり「恐いよぉ……」ギューッ
京子「!」
京子(そろそろとめなきゃだけど……とめられないー!!)キュンキュン
暴漢「血液中に少しでも入ったら、10分で死ぬ!」
結衣「な……」
あかり「し、死ぬ……?」
結衣「おいおい、マジな毒じゃねぇか!」
あかり「二人共、逃げて~!」
暴漢「解毒方法は……」
結衣「お、教えてくれ!」
あかり「是非!」
結衣「な、なんでこいつ自分から解毒方法バラそうとしてるんだ!?」
あかり「なんだかんだ優しい暴漢さんなんだねぇ」
京子(作家・歳納京子の技術の無さが露呈してる……)ショボン
暴漢「解毒方法は……」
京子(あ……やばい。そろそろとめた方が……)
結衣「解毒方法は一体なんなんだ!」
あかり「気になるよぉ!」
ペラッ
暴漢「他人の唾液を口から摂取する事だ!」
あかり・結衣「「」」
京子(あちゃー……)
結衣「た、他人の唾液……!?」
あかり「つ、つばって事……!?」
暴漢「英語で言うならsalivaだな!」
京子(ど、どうしよう……明らかにおかしいでしょこんなの……)
京子「……」ゴクッ
京子「……」チラッ
結衣「……良かった」
あかり「……良かったね」
京子「!?」
結衣「そんな簡単な方法だったのか……」
あかり「やっぱり優しい暴漢さんなんだね……」
京子「」
暴漢「しゃあ! 行くぞ~!!」ダッ
あかり「!!」
結衣「くっ……!」
結衣「結局襲ってきやがるのか!」
あかり「やっぱり生粋の暴漢さんなんだねぇ!」プルプル
結衣「あかり、さっきみたいに私をかばうなんて事するなよ……!」ギュッ
あかり「ううん、結衣ちゃんこそ、早く逃げて!」
京子(ダメだ……読むのをとめようとする手が出ないよもう……)キュンキュン
暴漢「おりゃあ!」ブンッ
結衣「あかり! 危ない!」
あかり「結衣ちゃん!」
ブシュッ
あかり「結衣ちゃん!!」
結衣「うっ……」ポタ ポタ
あかり「結衣ちゃん!」
結衣「だ、大丈夫だ……二の腕がちょっと切れただけだよ……」ポタ ポタ
あかり「ちょ……」
あかり「ちょっとじゃないよぉ!」ギュッ
京子(か……完全に……)
結衣「早く逃げろ、」
結衣「あかり!」ギュッ
京子(物語とシンクロしちゃってるよ……)
暴漢「早くしねぇと、10分経っちまうぞ? ほら、時計だ」ポンッ
あかり「……」パシッ
結衣「あかり……早く逃げろ……」
あかり「結衣ちゃん」スッ
結衣「……」
あかり「……」肩カシッ
あかり「……」スッ
あかり「……」チュッ
結衣「!」
あかり「……」チューッ
京子「!!」
京子(も……もう萌え死ぬ……)ピクピク
あかり「?」
あかり「!」
あかり「あっ……!」
結衣「……」カァッ
あかり「ご、ごめん! ごめんごめん! (あかりってば……物語に夢中になり過ぎて……!)」アセアセアセアセ
結衣「い、いや……」カァッ
あかり「あっ……」カァッ
京子(あsんだjんだjなk)
結衣(さすがに口でキスは照れるな……)カァッ
あかり・結衣「……」テレテレ
あかり(ど、どうしよう……この空気……原因作っちゃったあかりがどうにかしなきゃ……)アセアセ
結衣(恥ずかしくて、あかりの顔が、しっかり見れない……)
あかり「……」チラッ
あかり(そ、そうだ!)
あかり(も、もう一回、漫画に没頭すれば良いんだ)カシッ
あかり「ゆ、結衣ちゃん! 続き読もう!」
結衣「! (確かにその方が今は……) そ、そうだな!」
京子「……」グッ
結衣「解毒されたんだよな……」
ピラッ
暴漢「ひゃっはっはっはっは」
あかり・結衣「!?」
結衣「またフレームアウトしてた暴漢が……大笑いしだしたぞ?」
あかり「笑顔可愛いねぇ」
暴漢「馬鹿め!」
あかり・結衣「!?」
暴漢「言ってなかったが……」
あかり・結衣「い、言ってなかったが……?」
暴漢「最低3分は口をつけてなきゃ効果がねぇんだよ!」
あかり・結衣「!」
結衣「こ、こいつ、情報の後だしなんて卑怯な!」
あかり「……」
暴漢「だから時計を渡したんだ!早くしろ! 手遅れになってもしらねぇぞ!」
あかり「……」カシッ
結衣「!?」
京子「……」時計サッ
あかり「……」パシッ
結衣「!」
あかり「……」チュッ
結衣「!!」
あかり「……」チューッ
結衣「んっ……」
京子(今日で死んでも良いや)
結衣「ぷはっ」パッ
結衣「あ……あかり……」
あかり「まだだよぉ。まだ、1分半しか経ってないよぉ」スッ
結衣「あ……」
あかり「……」チュッ
結衣「んっ……」
あかり「……」チューッ
京子「……」ビクン ビクン
結衣「んっ……」
あかり「……ふぅ」パッ
結衣「はぁ……はぁ……」
あかり「これで解毒出来たよぉ」ニコッ
結衣「あ、あかり……それは漫画の」
あかり「わかってるよぉ」
結衣「!」
あかり「途中からわかってたけど、なんかやめられなかったんだよぉ。ごめんね」シュン
結衣「……」
あかり「……」シュン
結衣「……ううん、良いよ」ナデナデ
あかり「んっ……」カァッ
京子(ぴゃー)
あかり「……」
結衣「……」ジーッ
あかり「……」カァッ
あかり・結衣「……」テレテレ
あかり「じゃ、じゃあ続き読もっか」
結衣「う、うん。そうだね」
京子「ちょっと待ったー!!」
あかり「え、えぇ……? (漫画が無いと……照れ臭くて……結衣ちゃんと……)」
結衣「マ、マジか……(あかりと……どう接して良いかわからないよ……)」
京子「だからここまで! ね! (このまま公園で事に及んじゃうからなぁ……)」バッ
あかり「きょ、京子ちゃん!(恥ずかしくて結衣ちゃんの方見れないよ……)」アセアセ
結衣「読ませてよ!(漫画無しでこの後どう過ごせば良いんだ……)」アセアセ
京子「漫画なんかよりさ……」
あかり・結衣「……?」
京子「あの入り口で立ちつくしてる子をどうにかした方が良いと思うよ~?」
あかり・結衣「!?」
ちなつ「……」デデーン
あかり「あっ……」
結衣「その……」
ちなつ「私も混ぜて下さいよ!」ダイブッ
あかり・結衣「!!」
京子(えぇっと……やっぱ結あか最高……っと)スマフォ ポチポチ
終
結あか最高
Entry ⇒ 2012.08.09 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)