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シンジ「父さん、来週三者面談なんだけど」ゲンドウ「無理だ」
ゲンドウ「仕事だ」
シンジ「そう……ですよね。すいません」
ゲンドウ「それだけか?」
シンジ「はい」
ゲンドウ「ではな」
シンジ(父さんが来てくれるわけないじゃないか……僕は何を期待して……。また、ミサトさんに頼もう……)
ゲンドウ(三者面談か……ユイに話しておいたほうがいいか……)
ゲンドウ「ユイ」
初号機「……」
ゲンドウ「来週、シンジの通う学校で三者面談があるらしい。言ってくれるか?」
初号機「……」
ゲンドウ「……」
初号機「……」コクッ
ゲンドウ「助かる」
初号機「……」
冬月「碇、ここにいたか」
ゲンドウ「どうした?」
冬月「予算の件なんだが―――」
初号機「……」
ミサト「三者面談かぁ、いいわよ」
シンジ「いつもすいません」
ミサト「気にしないの」
シンジ「……」
アスカ「ミサトー。あたしの面談も付き合ってよねー」
ミサト「はいはい。わかってるって」
アスカ「シンジの次だから」
ミサト「んー」
シンジ「……」
ミサト「本当は司令に来て欲しかった?」
シンジ「そんなこと……ありません……」
ミサト「そう……」
ゲンドウ「どうした、レイ?」
レイ「三者面談があるのですけど」
ゲンドウ「ああ……そうか」
レイ「……」
ゲンドウ「……なんだ?」
レイ「いえ」
ゲンドウ「仕事だ」
レイ「分かっています」
ゲンドウ「……すまない」
レイ「いえ」
ゲンドウ「……」
マヤ「初号機起動!!」
リツコ「どういうこと?!」
マヤ「わかりません!!」
日向「パイロットは乗っていません!!無人で動いています!!!」
リツコ「ありえないわ!」
ゲンドウ「どうした?」
マヤ「初号機が勝手に起動を!!」
ゲンドウ「放っておけ」
リツコ「しかし!!」
ゲンドウ「すぐに帰ってくる」
リツコ「……」
青葉「初号機!!天井を突き破って外へ出ます!!」
マヤ「ケーブルは接続されていません!!暴走です!!」
リツコ「何が起こっているの……!?」
初号機「……」ズンズン
初号機「……」キョロキョロ
初号機「……」
ミサト「状況は!!」
マヤ『初号機、市街を移動中!!』
ミサト「確認するけど、誰も乗ってないのね!?」
マヤ『はい!!』
ミサト「住民の避難は?!」
日向『75%まで完了しています!!』
ゲンドウ『葛城三佐』
ミサト「は、はい!!」
ゲンドウ『そう神経質になることはない』
ミサト「しかし、初号機の暴走は看過できないと思いますが」
ゲンドウ『気になるなら後を追え。ただし、邪魔はしないほうがいい』
初号機「……」ズンズン
ミサト「進路予想は?」
マヤ『このまま進むと……学校があります』
ミサト「学校?」
マヤ『シンジくんの通う学校です』
ミサト「……まさか」
初号機「……」ズンズン
ミサト「……」トゥルルル
シンジ『はい。シンジです』
ミサト「シンジくん?今、学校でしょ?窓の外を見てくれる?」
シンジ『初号機が歩いてますね。なんですか、あれ?』
ミサト「多分、そっちに行くと思うから、よろしく」
シンジ『わかりました』
ミサト「暴れるようなことはないだろうけど……もう少し様子を見ておきましょうか」
ケンスケ「トウジ!!外!!外!!」
トウジ「エヴェンゲリオンか?!こっちにくるぞ?!」
ヒカリ「ちょっと、男子!!もうすぐ授業始まるんだから、静かに!!」
アスカ「……使徒でも出たの?」
レイ「いいえ。あれは無人だそうよ」
アスカ「なんで、こっち来てんのよ」
レイ「現在、状況確認中だから」
アスカ「……」
初号機「……」ズンズン
シンジ「エヴァが来る……」
ケンスケ「シンジ、何かのイベント?もしかしてエヴァ体験搭乗とか?!」
シンジ「それはないと思うけど」
教師「ほらー、席につけー」
ヒカリ「きりーつ」
教師「で、あるかして―――」
レイ「……」チラッ
初号機「……」ジーッ
レイ「……」
アスカ(何なのよ……気が散って仕方がないんだけど……)
シンジ(なんか、僕を見てるような気がする……)
初号機「……」ジーッ
ケンスケ「(ずっとこっち見てるよ。新しいパイロットでも選んでるのかな?)」
トウジ「(それ、エヴァンゲリオン自身がやるんかいな。難儀やなぁ)」
レイ「……」ナデナデ
初号機「……」ジーッ
レイ「……暑くないの?」
初号機「……」コクッ
初号機「……!」ビクッ
アスカ「ちょっと!!」
初号機「……」
アスカ「邪魔よ!!授業に集中できないでしょ!!」
初号機「……」
シンジ「アスカ、別にいいじゃないか。見てるだけだし」
アスカ「こんなでっかい顔が窓の外にあるだけで、邪魔よ」
初号機「……」
レイ「どうして、ここまで来たのかしら」
シンジ「えっと……何か用事?」
初号機「……」
ケンスケ「どうも初めまして!!自分は相田ケンスケっていいます!!」
初号機「……」
トウジ「反応あらへんな。聞こえとんのか?」
レイ「さあ……」
シンジ「……」
初号機「……」ズンズン
シンジ「あ……」
ケンスケ「帰っちゃうんですか?!」
アスカ「……」
レイ「葛城三佐。初号機は移動を開始しました」
ミサト『見えてるわ。とりあえず、目的は不明のままね』
レイ「はい。何も言ってくれませんでしたから」
ミサト『みんなは学業に専念してちょーだい。またねん』
レイ「お疲れ様です」
シンジ「何だったんだろう……」
アスカ「どーでもいいわよ」
ヒカリ「授業中、ずっと睨んできてたから怖かった……」
マヤ「初号機、帰ってきました」
日向「損傷箇所はありません」
リツコ「暴走の原因は?」
マヤ「不明です。ダミーシステムも使っていないのに……」
リツコ「……」
ゲンドウ「……」
冬月「やはり、ユイくんは真面目だな……」
ゲンドウ「ああ……問題はない」
マヤ「初号機、固定します!」
リツコ「司令……あの……」
ゲンドウ「……」
リツコ「なんでもありません……」
初号機「……」チラッ
零号機「……」
弐号機「……」
初号機「オォォ」
零号機「オォォ……」
弐号機「ォォォ……」
初号機「グォ」
零号機「……」
弐号機「グォォ」
マヤ「……なんか、エヴァが唸ってますけど」
リツコ「たまにあるのよね……」
マヤ「これも原因はわかっていないんですか?」
リツコ「エヴァ同士の共鳴ではないかって言われているけど、まだなんとも」
マヤ「気味が悪いですね」
シンジ「ミサトさん、エヴァの暴走の件は何か分かったんですか?」
ミサト「ううん。何も」
アスカ「気持ち悪いんだから、なんとかしてよね」
ミサト「はいはい」
シンジ「そうだ、ミサトさん。三者面談の時間なんですけど」
ミサト「はいはい?」
シンジ「4時かららしいです」
ミサト「16時ね」
アスカ「あたしはその20分後だからね」
ミサト「二人とも、私はダメ出しを聞く気はないからね。気持ちのいい三者面談に期待するわ」
アスカ「どういう意味?」
ミサト「終始賛美だけでいいってことよ」
アスカ「あっそ」
シンジ「あはは」
ミサト「え?あの……どういうことですか?」
ゲンドウ「葛城三佐がエヴァパイロットの三者面談に参加することを許可しないと言った」
ミサト「ど、どうしてですか?!」
ゲンドウ「他に適任者がいるからだ」
ミサト「誰ですか?!」
ゲンドウ「……」
冬月「以上だ。下がりなさい」
ミサト「司令。納得の行く回答をお願いします」
ゲンドウ「……」
ミサト「司令!!」
ゲンドウ「その日になればわかる」
ミサト「そんな……」
シンジ「そんな?!」
ミサト「ごめんなさいね」
アスカ「……ま、別にいいけど。三者面談に出なくてラッキー」
シンジ「アスカ、それはできないって言ってたじゃないか」
アスカ「でも、保護者がいないんじゃ、どうしようもないでしょ?」
シンジ「そうだけど……」
ミサト「司令は適任者がいるって言っていたけどね」
シンジ「適任者……?」
アスカ「あたしにも?」
ミサト「多分……」
アスカ「いるわけないわよ……」
シンジ「アスカ……」
アスカ「だって……あたしのママは……もう……」
ミサト(こりゃ、私も当日は学校に行ったほうがいいわね)
シンジ「……そろそろか」
シンジ「……」
ズン……ズン……ズン……
シンジ「え?」
初号機「……」ズンズンズン
弐号機「……」ズンズンズン
零号機「……」ズンズンズン
シンジ「……」
初号機「……」ジーッ
弐号機「……」キョロキョロ
零号機「……」
シンジ「え……え……?」
担任「碇。いるか?」
シンジ「あ、はい!」
シンジ「えっと……それが……」
初号機「オォォォォォォ!!!!!!」
担任「!?」
シンジ「どうしたの!?」
初号機「……」
シンジ「……」
担任「そうか。なら、二人ではじめ―――」
初号機「グォォォォォ!!!!!!」
担任「……」
シンジ「もう!邪魔しないでよ!!!」
初号機「オォォォォ!!!!」
シンジ「こっちは大事な面談なんだから!!!黙っててよ!!」
初号機「オォォォォォ!!!!!」
シンジ「なんで……」
シンジ「え?違いますよ。エヴァは―――」
初号機「……」ジーッ
シンジ「……もしかして、ミサトさんの代わりって……」
初号機「……」コクコク
シンジ「……」
担任「なんだ。そういうことなら、もっと窓際に行こうか」
シンジ「いいんですか?」
担任「仕方ないだろ?」
シンジ「じゃあ……お願いします」
初号機「グァ」
担任「では、えーと……碇シンジくんはですね……」
初号機「……」
担任「これといって問題はありません。ただ少し内向的なところがあるようにも思えますね」
初号機「グァ」
初号機「オォ」
シンジ「そ、そんなこと」
担任「あの綾波さんとも打ち解けているのはすごいと思うし」
初号機「グァ」
担任「転校してきたときは少し心配でしたけど、今は談笑しているときのほうが多いです」
初号機「オォォ」
シンジ「ありがとうございます」
担任「そういえば、惣流さんとも仲いいよな」
シンジ「それは……同じエヴァのパイロットだから……」
担任「いや、でも、傍から見ていると気があってるんだろうなって思う」
シンジ「アスカは僕のこと、嫌ってますから」
初号機「オォォ」
担任「そんなことないない」
弐号機「オォォ」ガシィィン
担任「どうかされましたか?」
弐号機「オォォ?」キョロキョロ
シンジ「どうしたの?」
初号機「……」ドンッ
弐号機「!?」
初号機「グァァ」
弐号機「……」
担任「あの……落ち着いてください」
シンジ「どうしたの?!」
初号機「……」
弐号機「……」
シンジ「やめてよ……怖いよ……」
初号機「……」
弐号機「……」
弐号機「オォォ」
シンジ「もしかしてアスカの……?」
弐号機「……」コクコク
担任「ああ。惣流さんの話題が出たから気になったのですか?」
弐号機「オォォ」
シンジ「なんだ……びっくりした」
初号機「グォォ」
弐号機「オォォ」
担任「でも、碇シンジくんは優しい子ですからね、惣流さんとも綾波さんとも仲良くなれるのは分かります」
シンジ「そんな……こと……」
弐号機「グォォォォ!!!!!」
シンジ「え!?今度はどうしたの?!」
初号機「オォォォォ!!!!」ガキィィン
弐号機「オオォォォ!!!!」ガキィィン
シンジ「アスカー!!アスカ!!!」
アスカ「なによ?って、どうして弐号機と初号機が取っ組み合いしてるわけぇ?!」
シンジ「分からないよ!!とにかくアスカからも何か言ってよ!!」
アスカ「なにかって……何を言えば……」
初号機「オォォォ!!!」ドゴォ!!!
弐号機「オォォォ!!!」バキィ!!
零号機「……」バキュゥゥン!!!
シンジ「わっ?!」
アスカ「ちょっと!!何、銃器もってきてるのよ?!使徒もいないのにぃ!!」
初号機「……」
弐号機「……」
零号機「オォ」
初号機「……」コクッ
弐号機「……」コクッ
アスカ「なにがあったの?」
シンジ「よくわからないんだ」
アスカ「……」
弐号機「グォォ♪」
アスカ「何よ……あ!ちょっと!!窓から手を突っ込もうとしないで!!壊れるから!!」
弐号機「オォ……」
担任「とにかく落ち着きましょう。惣流さんも入ってきたし、一緒に面談をしようか」
アスカ「はいはい」
シンジ「もうアスカ」
初号機「……」ジーッ
弐号機「……」ジーッ
アスカ(気になる……)
担任「惣流さんは転校当初、成績が結構危うかったけど、最近はもう何も心配はないですね」
アスカ「初めは日本語になれてなかっただけだから……」
弐号機「グォ?!」
担任「まあ、その……高圧的な態度を取ることも多くて、それでよくトラブルも……」
弐号機「オォォ?!」
アスカ「ふんっ。別に。言いたいことがあるから言ってるだけよ」
シンジ「アスカのそういうところ、よくないと思うよ?」
アスカ「なんですって?」
シンジ「だって……」
アスカ「何よ?もっぺん、言ってみなさいよ」
初号機「オォォ!!」
弐号機「オォォ……」
担当「やめないか、二人とも。親御さんも困っているだろ」
アスカ「親じゃないわよ!!」
シンジ「まぁ……それはそうかな……」
担任「そうかな。心配している様は母親のようにも思えるが……」
弐号機「グォォ……」
シンジ「アスカ……」
担任「あ、でも、その惣流さんを上手くコントロールしているのが、碇くんなんですよ」
初号機「オォ!」
弐号機「グォォ……」
アスカ「ちょっと!!そんなわけないでしょ?!」
シンジ「そうですよ。僕は別に……」
担任「でも、惣流さんに口で喧嘩できるのは碇くんしかいないと思うんだけどな。鈴原くんでも、途中で逃げるぐらいなのに」
シンジ「それは……単純にアスカに慣れたからで」
アスカ「ペットみたいに言うな……」
初号機「オォォ」
弐号機「……」
シンジ「そんなつもりはないけど」
アスカ「ふんっ……バカシンジのくせに」
シンジ「なっ!?」
アスカ「はぁ!?」
初号機「オォォォォ!!!!!」
弐号機「グォォォ!!!!!」
シンジ「あ、また!!」
アスカ「弐号機!!止まって!!」
初号機「オォォォォ!!!!」ガキィィン
弐号機「グォォォ!!!!」ガキィィン
シンジ「ああ……大変だ……」ガクガク
アスカ「零号機!!仕事しなさいよ!!!」
零号機「……」
アスカ「早く、この二体を止めて!!」
零号機「……」コクッ
零号機「……」バキュゥゥゥン!!!!
初号機「オ―――」
零号機「……」バキュゥゥン!!
初号機「……」ビクッ
零号機「グォォ」
初号機「……」コクッ
弐号機「グァ」
零号機「……」
アスカ「はぁ……なんなの……?」
シンジ「分からないよ……」
担任「落ち着いたようですね。では、何か質問はありますか?」
アスカ「特にな―――」
弐号機「グァ!」バッ
担任「はい。惣流さんの親御さん」
アスカ「なんで……?」
担任「……」
弐号機「グォォ……?ォォォ?」
担任「惣流さん、通訳を」
アスカ「唸ってるだけにしか聞こえないけど。シンジ、わかる?」
シンジ「分かるわけないよ」
弐号機「……」ジーッ
担任「エヴァリンガルとかネルフは作ってないのか?」
シンジ「生憎と」
担任「そうか……困ったな……」
初号機「オォォ」バッ
担任「碇くんの親御さんも何か質問が?」
初号機「オォ?オォォォ?」
担任「碇くん、なんて言ってる?」
シンジ「だから、分かりません」
シンジ「みたいだね。僕たちには唸ってるか吼えてるようにしか聞こえないけど」
アスカ「乗ってるうちに分かるようになるのかしら」
シンジ「どうだろう……」
担任「よし。きっと親御さんはいじめについて聞きたいというとこにしよう」
シンジ「そうなの?」
弐号機「……」コクコク
初号機「……」コクコク
担任「やっぱり、二人のことが心配なんだな」
アスカ「どうして……そこまで……」
シンジ「……」
担任「二人はいじめられていると思ったことはあるか?」
シンジ「アスカに……毎日……」
アスカ「バカ!!今、そんな冗談を言ったら―――」
初号機「……」パキンッ
初号機「オォォォォォォォォォ!!!!!!!!」
弐号機「……!!」ビクッ
零号機「……」
アスカ「弐号機!!にげてぇ!!!」
弐号機「……」ダダダッ
初号機「オォォォォ!!!!!」ズンッズンッズンッ
零号機「……」トコトコ
シンジ「行っちゃった……」
担任「後を追ったほうがいいんじゃ……」
アスカ「行くわよ!!シンジ!!」
シンジ「う、うん!!先生、失礼します!!」
担任「車に気をつけるんだぞ」
シンジ「はい!!さようなら!!」
アスカ「こっちよ」
シンジ「え?」
アスカ「これでいいわね。ほら、シンジ」
シンジ「自転車で追いかけるの?!」
アスカ「それしかないでしょ!」
シンジ「わかったよ……。よっと」グッ
アスカ「ほら、しっかり運転しなさいよ?」ギュッ
シンジ「分かってるよ」
アスカ「とりあえず、ミサトにも連絡をしておいたほうがいいわね」
シンジ「いくよ、アスカ」
アスカ「いつでも」
シンジ「ふっ!!」ググッ
アスカ「弐号機……無事でいてよね……」
初号機「オォォォォォォ……!!!」
零号機「……」
シンジ「はぁ……はぁ……」
アスカ「ヘロー。ミサト?」
ミサト『アスカ?!今どこにいるの?!』
アスカ「今、エヴァを追いかけてるところよ」
ミサト『なら、そのまま追いかけて』
アスカ「了解」
マヤ「エヴァ初号機と弐号機が臨戦態勢に入りました!!」
青葉「初号機は暴走しています!!」
日向「厳密には3機とも暴走状態ですが、初号機は頭一つ抜きん出て暴走しています!!」
冬月「どうする、碇?」
ゲンドウ「ユイ……学校でなにがあった……」
冬月「息子の成績が想像以上に低かったのではないか?」
ゲンドウ「……あれを使う」
冬月「あれか?しかし、あれはまだ試作段階で……」
ゲンドウ「構わん」
冬月「どうなってもしらんぞ……」
初号機『オォォォォ!!!!』ガブッ!!!!
弐号機『グォォォォ!!!!!』
零号機『……』
マヤ「初号機が弐号機の右腕に噛み付きました!!!零号機は傍観しています!!!」
アスカ「なにやってんのよ!!」
シンジ「僕の所為じゃないだろ!?」
アスカ「一緒よ!!」
ミサト『アスカ!!聞こえる?!』
アスカ「感度良好よ。なに?」
ミサト『今、レイを車に乗せてそちらに向かっているから、ポイントBで落ち合いましょ』
アスカ「了解」
シンジ「ミサトさん!!エヴァはどうなっているんですか!?」
ミサト『わからないわ。だから、確かめに行くの』
シンジ「エヴァ……」
ミサト『……それと伝えておくことがあるわ。貴方達に』
アスカ「なによ?」
シンジ「ミサトさん……?」
ミサト『実は―――』
弐号機「……」オロオロ
零号機「……」
ゲンドウ『エヴァリンガルシステム、起動』
マヤ『エヴァリンガルシステム起動します!!』
冬月『神と対話するために作られたエヴァリンガル……ここで使うことになるとはな……』
ゲンドウ『今、共倒れさせるわけにはいかん』
マヤ『エヴァ3機の音声、傍受成功!!』
ゲンドウ『流せ……』
マヤ『はい!!』
初号機『―――どういうことですか、と訊いているのですよ?』
弐号機『だから……何かの間違いです』
零号機『……』
ゲンドウ『ユイ……!!』
冬月『きたか……このときが……!!』
弐号機『私のアスカがそんな酷いことをするわけがありません』
初号機『つまり、シンジが嘘を吐いていると言いたいのですか?』
弐号機『そうじゃありません。冷静になりましょう』
初号機『オォォォォォ!!!!!』ガブッ!!!!
弐号機『イタイ!!!噛むのはやめてください!!!』
零号機『……』
初号機『なら……説明してもらいましょうか、キョウコさん?』
弐号機『きっと……あの……アスカなりのコミュニケーションだったに違いありません!!』
初号機『私のシンジはそれをいじめだと受け取った。よくありますよね。いじめている側にその意識がないっていうのは』
弐号機『な……?!』
初号機『そんな言い訳……通じると思っているのオォォォォォ!!!!!!』ガブッ!!!!
弐号機『痛い!!!やめてください!!!!』
ゲンドウ『どうやら、シンジのことで揉めているらしいな……。よし、ユイ。やってしまえ』
マヤ『弐号機!!右腕に深刻なダメージ!!これ以上は危険です!!』
弐号機『腕が……痛い……』
零号機『……』
初号機『許しませんよ……キョウコさん……。あのアスカとかいう子、シンジを誑かして、しかもいじめまで……』
初号機『どのような教育をしてきたんですオォォォォ!!!!!』
弐号機『アスカがあんな軟弱な男に靡くわけないじゃないですか!!』
初号機『パキンってしてもいいんですよ?』
弐号機『とにかくアスカは悪くありません!!悪いのはそちらのほうです!!』
初号機『パキィィィン!!!!』
弐号機『ひぃ?!』
初号機『もう……結構です……キョウコさん。グォォォォ!!!!!!』ガブッ!!!!
弐号機『やだぁ!!!指を噛まないでぇ!!!』
マヤ『弐号機!!右、人差し指損傷!!』
ゲンドウ『それでいい……徹底的に噛め』
シンジ「―――待ってください!!!」
弐号機『痛い……いたい……』
零号機『……』
シンジ「……母さん、なんでしょ?」
初号機『……!』
アスカ「ママ!?本当にママなの?!」
弐号機『アスカ……』
ゲンドウ『パイロットたちに音声は届いていないな?』
マヤ『はい。エヴァの音声は本部でしか聞けませんから』
初号機『シンジ……今まで辛かったでしょう。待っていて。すぐに元凶諸共、私がLCL化させてやるから』
弐号機『そんなことできるわけが……!!』
初号機『A.T.フィールド、全開!!!』
弐号機『くっ?!』
初号機『アァァァァオ!!!!』ガブッ!!!
弐号機『いつまで……噛まれてばかりと思わないでくださいグォォォォ!!!!!』ガブッ!!!
ゲンドウ『やれ……そこだ、ユイ』
シンジ「……やめてよ……」
アスカ「ママ!!あたしなの!!ママ!!ママはずっとあたしの傍にいてくれたの?!」
初号機『こうなったら……!!』シャキン
弐号機『一気に……』シャキン
マヤ『両機、プログレッシブ・ナイフを装備!!』
初号機『殺してやる!!!』ギィィィン!!!!
弐号機『そう簡単に行くとでも?!』ギィィィン!!!
シンジ「―――やめてよ!!!!」
初号機『……!!』ビクッ
弐号機『ひゃっ』ビクッ
シンジ「母さん……アスカにいじめられてるなんて……嘘だから……それ以上、弐号機を傷つけないで……」
アスカ「シンジ……」
初号機『本当なの……シンジ?』
レイ「どうなったの?」
弐号機『ほ、ほら、言ったじゃないですか……』
初号機『シンジ……』
シンジ「初めは意地悪しているのかなって思ったりもしたよ……だけど、段々そうじゃないってことに気がついたんだ」
アスカ「ちょっと!!」
初号機『どういうこと……?』
シンジ「アスカはただ、素直になれないだけなんだって」
アスカ「あ、あんたバカぁ?!なにいってるのよ!?」
シンジ「アスカは時々、言い過ぎたかも……って落ち込むときがあった」
アスカ「もうやめてよ!!」
弐号機『アスカ……もしかして……貴方……』
シンジ「きっと僕にうるさく言うのも、強く当たるのも……単純に加減がわからないだけじゃないって……」
アスカ「違うわよ!!バカシンジがむかつくからよ!!」
シンジ「そんなこと言われても、もう僕はちっとも腹が立たないよ!!アスカ!!」
シンジ「母さん!!だから、いじめとかないんだ!!僕はアスカにいじめられたなんて思ったことはないよ!!」
初号機『そうだったの……ごめんなさい……私の早とちりだったみたいで……』
弐号機『アスカ……』
零号機『……』
レイ「碇くん……」
シンジ「……」
アスカ「もう……何言ってるわけ……?」
シンジ「ごめん……。でも、こう言わないと母さんが止まってくれないような気がして……」
アスカ「……シンジのママ?」
初号機『……』
アスカ「あの……誤解ですから……あたしのママを傷つけないで……ください……」
初号機『アスカさん。あとで格納庫まで来てください』
マヤ『アスカ、初号機は貴方と話がしたいと言っています』
アスカ「え。あ、了解……」
初号機『……確認したいことがあるだけですよ』
弐号機『何を……』
初号機『それから……あなた』
ゲンドウ『なんだ……ユイ?』ニヤニヤ
初号機『エヴァリンガルシステムを使いましたね?』
ゲンドウ『ああ』
初号機『このシステムは破棄してください』
ゲンドウ『なぜだ?!』
冬月『ユイくん!!』
初号機『容易に会話ができると変な情が移るでしょう?私を兵器として運用できなくなりますよ?』
零号機『……』コクコク
初号機『だから、エヴァリンガルは破棄してください。でないと、ネルフ本部を40秒で灰にしてみせますよ?』
ゲンドウ『ああ……分かった。破棄する。だから、許してくれ、ユイ』
初号機『全く……』
アスカ「おじゃましまーす」
ミサト「来たわね」
アスカ「ミサト」
初号機「……」
ミサト「初号機から貴方へ質問があるそうよ?」
アスカ「なに?」
ミサト「―――貴方は碇シンジのことが好きなのですか」
アスカ「そんなの―――」
初号機「……」ゴゴゴッ
アスカ「!?」
初号機「……」ガキィィン
ミサト「正直に答えないと、ぺっちゃんこにするって言ってたわ」
アスカ「どうして……?!」
初号機「……」
初号機「……」
ミサト「……」ピッ
アスカ「私は……」
初号機『アスカさん?』
アスカ「え?!」
初号機『じゃあ、シンジのことは嫌い?』
アスカ「嫌い……じゃ……ないですけど……」
初号機『なら……』
アスカ「……」
初号機『大丈夫、シンジは貴方のことを受け止めてくれるわ』
アスカ「本当ですか……?」
ミサト「アスカ、本当よ」
アスカ「……」
初号機『聞かせて欲しい。貴方がシンジのことをどう思っているのかを』
初号機『まだ……言えない?』
アスカ「もう少し……時間をください……」
初号機『ええ』
アスカ「……」タタタッ
ミサト「よかったのですか?」
初号機『あの子は良い子ですね』
ミサト「ええ」
初号機『ふふ……楽しみです』
ミサト「では、このエヴァリンガルシステムは完全破棄します」
初号機『よろしくお願いします』
ミサト「では……」ピッ
初号機「……」
ミサト「やっぱり、本物の親には勝てないか」
アスカ「お義母さん!!」
初号機「……」
アスカ「自分の気持ちを整理して、シンジに伝えてきました。……好きって」
初号機「……」
アスカ「シンジは嬉しそうに笑ってくれました……」
初号機「……」
アスカ「そのあと、シンジと真剣に話したんですけど……」モジモジ
初号機「……」
アスカ「私、シンジと結婚します!!」
初号機「……」
アスカ「シンジのお嫁さんになっても、いいですか!?」
初号機「……」
アスカ「ダメ……ですか?」
初号機「……」パキンッ
アスカ「いいんですね?!ありがとう!!シンジのママ!!」
初号機「オォォォォォォォォ!!!!!!」
シンジ「アスカ!!」
アスカ「シンジ!!シンジのママ、良いって!!」
シンジ「ありがと。母さん!!」
初号機「オォォォォォォ!!!!!」
シンジ「アスカのこと、絶対に幸せにするから……見てて」
アスカ「お義母さんに早く孫の顔も見せられるよう、頑張ります」
初号機「オォォォォォォオォォォ!!!!!!!!!」
シンジ「もう……アスカ!」
アスカ「シンジ……次はシンジの番よ?」
シンジ「うん。ケーキも買ってきたし、大丈夫だよ。アスカのお義母さんに話してくる」
アスカ「がんばってね、シンジ」
初号機「オォォォォォォ!!!!!オォォォォォォォ!!!!!!!!」
担任「綾波さん、面談を始めます」
レイ「はい」
担任「えー……」
ゲンドウ「……」
担任「綾波さんは―――」
ゲンドウ「何か問題があるのか?」
担任「いえ」
ゲンドウ「では、成績優秀、品行方正ということになるな」
担任「……」
ゲンドウ「ならば、問題ない。レイ?」
レイ「はい」
ゲンドウ「帰るぞ」
レイ「わかりました」
レイ(私もエヴァに来て欲しかった……)
おしまい
ほのぼのSSはいいね
Entry ⇒ 2012.07.30 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
レイ「弐号機の人が二人もいる」アスカ「……」マリ「……」ニャ
アスカ「さーてと、弐号機のろーっと」
マリ「弐号機♪弐号機♪」
アスカ「あ?」
マリ「にゃ?」
アスカ「あたしが乗るの。あんたはすっこんでなさいよ」
マリ「私が弐号機に乗ってあげる。休んでいいよ?」
レイ(どっちも弐号機の人……どうしよう……呼ぶとき、困るわ)オロオロ
マリ「乗ったもん勝ちだと思うけど?」
アスカ「ポッと出はだまってなさいよ!!」
マリ「じゃあ、裏コード使えるの?」
アスカ「ぐっ……」
マリ「ふふん」
レイ「に、弐号機の人」
アスカ「あ?」
マリ「なにー?」
レイ「……」オロオロ
アスカ「なによ?」
マリ「なんか用事?」
アスカ「なによ?黙ってないでなんか言ったら?」
マリ「何でも言ってよ」
レイ「弐号機の人……は、どっちなの?」
アスカ「あたしよ」
マリ「わたしー」
レイ「え……え……?」オロオロ
アスカ「だーかーらー、あんたは違うでしょ?!」
マリ「んーにゃ、私が弐号機の人だね」
アスカ「なによ?!」
マリ「やる?」
レイ「や、やめて……」オロオロ
可愛いじゃないか。
アスカ「分かってるわよ!!」
ミサト『まずはアスカからエバー乗ってー。テストするからー』
アスカ「はーい」
マリ「……」
アスカ「おさきっ」
マリ「ふん」
レイ(よかった。今はあっちが弐号機の人ね)
マリ「あーあー、退屈」
レイ「あの、弐号機の人じゃない人」
マリ「なんだって?」
レイ「あ……えと……」オロオロ
マリ「私は弐号機の人だから。そこを間違えないでほしいなぁ」
レイ「ご、ごめんなさい……」
レイ「じゃあ、弐号機の人だけど、今は弐号機の人じゃない?」
マリ「今も弐号機の人だけど?」
レイ「でも、乗っていないわ」
マリ「乗ってないから弐号機の人じゃないのは暴論じゃない?」
レイ「そう?」
マリ「うん」
レイ「じゃあ、乗ってないけど弐号機の人?」
マリ「お、それいいねー。正解に近い!」
レイ「そう……よかった」
マリ「で、なに?」
レイ「……質問、忘れたわ」
マリ「そうなの?じゃあ、思い出すまで隣にいてよ。気になるし」
レイ「ええ」
レイ「……」
マリ「待ってる時間が退屈なんだよね」
レイ「……」
マリ「ね?」
レイ「え?」
マリ「話、聞いている?」
レイ「ご、ごめんなさい。独り言だと思って……」オロオロ
マリ「うそー?」
レイ「ごめんなさい」
マリ「質問は思い出せた?」
レイ「えっと……あの……」オロオロ
マリ「んー?」
レイ「め、眼鏡……どうしてかけてるの?」
マリ「目が悪いから」
マリ「うん」
レイ「……」オロオロ
マリ「じゃ、私から質問いい?」
レイ「え、ええ」
マリ「どうして、ショートヘアなの?」
レイ「え……?」
マリ「どうしてどうして?」
レイ(そんなの考えたこともなかった……どうしよう……)オロオロ
マリ「……」ジーッ
レイ(答えないと……失礼だし……)オロオロ
レイ「に、似合うって言われたから」
マリ「誰に?」
レイ(誰に?……誰だろう……考えたことないわ……)オロオロ
マリ「あの子かー。そっかー、なるほどにゃー」
レイ(よかった……納得してくれた……)
マリ「へー、あの子もそんなこといえるのね」
レイ「あ。質問、思い出したわ」
マリ「さっきのが質問じゃなかったの?」
レイ「ごめんなさい……」
マリ「ま、いいけど。なに?」
レイ「ど、どうして弐号機に乗るの?」
マリ「んー……それはどうしてエヴァに乗るって質問でいい?」
レイ「わからないわ」
マリ「じゃあ、私も分からない」
レイ「え?」
マリ「え?」
マリ「そんなオロオロされてもにゃー」
レイ「えっと……別に弐号機に乗らなくてもいいと思うわ」
マリ「なんで?エヴァ、どっかに余ってる?」キョロキョロ
レイ「余ってはないけど……零号機もあるから」
マリ「私的には零号機はちょっと」
レイ「……どうして?」
マリ「試作機でしょ?スペックが単純に低いのよね」
レイ「……」
マリ「あれじゃあ、使徒には勝てないにゃー」
レイ「……弐号機の人じゃない人。貴方は間違っていると思う」
マリ「ちょっと!!弐号機の人だってば!!」
レイ「零号機は強いわ」
マリ「……」
レイ「基本的な能力に関しては、初号機と差はないわ」
マリ「いやいや、他の技能も合わせて考えるでしょ?」
レイ「A.T.フィールドだって張れる」
マリ「だから……」
レイ「全開にもできるわ」
マリ「……」
レイ「ライフルだって、プログレッシブ・ナイフだって持てるわ」
マリ「あの……」
レイ「や、やろうと思えば……ソニック……なんとかって薙刀みたいな兵器も……持てるわ……」
マリ「……」
レイ「……」
マリ「ごめんね」
レイ「……いいの」
アスカ「はぁー、気持ちよかった」
マリ「お!!ついに私の出番かぁー」
ミサト『マリー、おまたせー。足下に気をつけてね』
マリ「はーい」
アスカ「ま、精々あたしの下で足掻きなさい」
マリ「みてろー」
アスカ「全く。なんで、あいつとあたしがバディなのよ。嫌になれるわ」
レイ「はぁ……」
アスカ「ちょっと、なんで膝抱えてるの?!気持ち悪いわね!!」
レイ「……いいの、私はどうせ……」
アスカ「……」
レイ「……弱いから……」
アスカ「あの……えっと……そ、そんなことないわよ、なにいってるの?」オロオロ
アスカ「ほら、えっと……空から落ちてきた使徒を倒せたのはあ、あんたのおかげだしー」
レイ「……」
アスカ「まあ、あたしの活躍が90%ぐらいだったけどね」
レイ「……」
アスカ「……で、シンジが残りの5%で、残りの5%があんたよ、あんた!!」
レイ「……」
アスカ「……」
レイ「はぁ……」
アスカ「うそよ!!えっと……20%はあんたのおかげよ!!これ以上は譲らないからね!!いい?!」
レイ「……」
アスカ「な、なによ……」
レイ「あなたが、本当の弐号機の人ね」
アスカ「と、当然でしょ!!何を今更、言ってんのよ。そんなの言われてもう、うれしくないわよー」
アスカ「なによ」
レイ「弐号機の人は二人もいらないと思うの」
アスカ「まあ、そうよね」
レイ「呼ぶときに困るわ」
アスカ「あんたの心配はそこだけ?」
レイ「……」コクッ
アスカ「で、あんた的にはどっちが弐号機の人に相応しいと思うの?」
レイ「勿論、貴方よ」
アスカ「なら、あたしを弐号機の人って呼んで、あっちを弐号機の人じゃない人って呼べばいいでしょ」
レイ「でも、それだとまた怒られてしまうの」
アスカ「どうでもいいじゃない。無視していれば」
レイ「私、怒られるの……好きじゃないから」
アスカ「あ、そう……」
レイ「ええ」
レイ「どうやるの?」
アスカ「そうね……弐号機のらない人」
レイ「一緒だと思う」
アスカ「弐号の機人」
レイ「意味がわからないわ」
アスカ「眼鏡の人」
レイ「もうエヴァが関係ないし、碇司令も振り向いてしまうわ」
アスカ「じゃあ、もう名前でよべばぁ?」
レイ「名前……」
アスカ「そう、名前よ」
レイ「……」
アスカ「どうしたのよ?」
レイ「名前で呼ぶタイミングを逃してしまって……もう今から呼んだら、違和感があると思うの」
アスカ「面倒くさいわね……」
アスカ「正直ね……あたしは降りないわよ。絶対にね」
レイ「でも、今は降りてるわ」
アスカ「今はテスト。ノーカンよ」
レイ「……でも、降ろされる可能性があるから、今、降りている」
アスカ「……」
レイ「絶対に搭乗させるなら、テストも一人だけで終わるはず」
アスカ「……」
レイ「あ、ごめんなさい。深い意味はないの」
アスカ「不眠症になったら、あんたの所為だからね……」
レイ「……ごめんなさい」
アスカ「ったく……もう……」
レイ「……どうしてロングヘアーなの?」
アスカ「可愛いからよ」
レイ「そう」
ミサト『もうちょっちー』
アスカ「ふん。なにが、もうちょっちーよ」
レイ「そうだ」
アスカ「なに?」
レイ「葛城一尉」
ミサト『なにー?』
レイ「弐号機の人はどちらが弐号機の人で、どちらが弐号機の人じゃない人なんですか?」
ミサト『ごめん。日本語で』
レイ「日本語です」
アスカ「ちょっと!!」
レイ「なに?」
アスカ「スタメンを監督に直接訊く奴がどこにいるのよ?!あんた、ばかぁ?!」
レイ「ごめんなさい。日本語しかわからないの」オロオロ
アスカ「日本語よ!!」
アスカ「な、なんでよ?」
レイ「呼ぶとき、困るから」
アスカ「えーと……ミサトー」
ミサト『アーハン?』
アスカ「あたしと、マリ!どっちがメインの弐号機パイロットなの?」
ミサト『んー……現時点ではアスカー』
アスカ「え……ほ、本当に?!」
ミサト『なんで、嘘を言うのよ』
アスカ「じゃあ、嘘じゃないのね!!」
ミサト『でも、油断しないでね』
アスカ「ゆ、油断なんてしな……するぐらいが丁度いいのよ!!!」
レイ「よかった。貴方が弐号機の人なのね」
アスカ「そういうことね」
レイ「本当によかった……これで迷いなく呼べるわ……」
レイ「弐号機の人」
アスカ「うんうん。もっと」
レイ「弐号機の人っ」
アスカ「うん。そうよ。もう一回」
レイ「弐号機のっ人っ」
アスカ「んー、いいわね。ダンケダンケ」
レイ「私も嬉しいわ」
マリ「おーいー」
アスカ「なによ?」
マリ「なーんか、もりあがってるねぇ。私も混ぜてくれない?」
アスカ「いいわよ。弐号機じゃない人」
マリ「んだとぉ……?」
レイ「ああ……また……やめて……」オロオロ
レイ「それは……あの……」
マリ「え……うそ?マジ?」
アスカ「あんたの負けよ。弐号機はあ、た、しが乗るの。ベンチウォーマーさんは座ってなさい」
マリ「でもなー、裏コードも使えない人に勝ち誇られてもって感じなんだけどなぁ」
アスカ「な……?!」
マリ「それに弐号機の匂い、悪くないし。私は弐号機、結構好きかなー」
レイ「好き……?」
マリ「そう。好きじゃないと、エヴァは」
アスカ「じゃあ、あんたの敗北は確定ね」
マリ「にゃ?」
アスカ「あたしは、弐号機がだーいすき、なんだから」
マリ「でも、私の結構好きはもっと大きいんだけどね」
アスカ「はぁ?結構好きが大好きに勝てるわけないっちゅぅのぉ!!」
マリ「勝てるんだなー、それが。まあ、その差が裏コードを扱えるか扱えないかってところなんだけどにゃー」
マリ「弐号機のことを知らない。そこで既に愛情に差があるとは思わない?」
アスカ「くっ……!!」
レイ「がんばって、現弐号機の人」
マリ「さ、その差をどう埋める?」
アスカ「……どう埋めればいい?」
レイ「え?」ドキッ
アスカ「どう埋めたらいいの?」
レイ「えっと……あの……」オロオロ
レイ(そんなエヴァに対する愛情の差の埋め方を訊ねられるとは夢にも思ってなかったわ……)オロオロ
アスカ「どうしたらいいの?」
レイ「えっと……に、弐号機クイズ……とか?」
マリ「おー。いいじゃん。やろやろ!!おもしろそー!!」
アスカ「……負ける気しかしないんだけど」
レイ「ご、ごめんなさい……」
アスカ「の、望むところよ」
レイ「……」ゴクッ
アスカ「あたしから!!」
マリ「どうぞ」
アスカ「弐号機の頭部には―――」
マリ「補助光学カメラと電磁波センサーが各4つあるね」
アスカ「……」セイカイ
マリ「え?きこえないけど」
アスカ「正解よ!!」
マリ「じゃあ、次は私ね。裏コードの使い方を述べてみよ」
アスカ「……!!」
マリ「ふふん」
アスカ「それは……えっと……」
レイ「がんばって……おねがい……」
マリ「……」
アスカ「……」
マリ「くっ……」
アスカ「え……そうなの?!」
マリ「不正解」
アスカ「……」
マリ「ざーんねん。気合で使えたら苦労しないって」
アスカ「……っ」ウルウル
レイ「あ……あ……」オロオロ
マリ「あれ?あの……」
アスカ「……うぅぅ……っ……」ポロポロ
レイ「あ、弐号機の人……」オロオロ
マリ「あー、もう、やだなー。ちょっと意地悪しただけで……そんな……」
アスカ「あ、あんたたちなんか、だいっきらいよ!!」ダダダッ
マリ「あちゃー、やっちゃったかぁ」
レイ「弐号機の補欠の人」
マリ「補欠なの?」
レイ「謝ってきたほうがいいと思う」
マリ「はいはい。ちょっと、出て行くけど、いいー?」
ミサト『いいわよん』
マリ「もう、メンドくさいなぁ……」
レイ「……」
レイ(結局……どっちが弐号機の人……?)
レイ「わからない……」
シンジ「綾波。どうしたの?」
レイ「碇くん」
レイ「碇くんはどう呼び分けているの?」
シンジ「普通にアスカとマリさん、だけど?」
レイ「そう……やっぱり、名前で呼んだほうがいいのね」
シンジ「でも、人の呼び方って一回そう呼んじゃうと中々変えられないよね」
レイ「碇くんもそういう経験あるの?」
シンジ「うん……。ほら、例えば綾波」
レイ「え?」
シンジ「他の二人は名前で読んでるけど、綾波は苗字だろ?」
レイ「そうね」
シンジ「今更……その……レイ、って呼ぶのは……」
レイ「碇くん」
シンジ「な、なに?」
レイ「もう一回、言って」
シンジ「な、なにを!?」
シンジ「……レ、レイ?」
レイ「シ、シンジくん……」
シンジ「……っ」
レイ「ご、ごめんなさい。やっぱり、違和感ある……わ……」
シンジ「そ、そうだね……うん……」
レイ「……」
シンジ「……レイ?」
レイ「はい」
シンジ「ごめん。やっぱり、綾波で……」
レイ「そ、そう……じゃあ、私も碇くんで……」
シンジ「ね、やっぱり、なんか……」
レイ「胸の奥がモジモジする」
シンジ「うん。だから、変に呼び方を変える必要はないと思うんだ」
レイ「そうね……。でも、そうなると弐号機の人が二人もいることになるわ」
レイ「え?」
シンジ「呼び方を大幅に変えないで、それでいて呼び分ける方法」
レイ「どういうの?」
シンジ「名前の前に単語をくっつけるんだよ」
レイ「どういうこと?」
シンジ「僕もアスカによく「バカシンジ」って言われるから」
レイ「碇くん……可哀相……バカなのね……」
シンジ「あ、綾波!!真に受けないでよ!!」
レイ「ごめんなさい……そういうのよくわからなくて……」
シンジ「とくにかく、何かその人を表す単語を一言つければいいんじゃないかな?」
レイ「ありがとう、碇くん……参考にしてみるわ」
シンジ「綾波の役に立てたなら嬉しいよ」
ミサト『シンちゅぁん。用意してぇ』
シンジ「わかりました!!―――じゃあ、綾波。またあとでね」
アスカ「……」ムスッ
マリ「ごめん!ごめん!!私は初めから、弐号機のサブパイロットで決定してたんだってば」
アスカ「……」プイッ
マリ「もー、機嫌なおしてくれない?私も、ほら、できれば楽しくやりたいし」
アスカ「ふんっ」
マリ「ここまで、言っても……こんちくちょう……!!」
レイ「あの、弐号機の人」
アスカ「なに?」
マリ「んー?」
レイ(あ、しまった……)オロオロ
アスカ「なによ?」ムスッ
マリ「また、質問かにゃー?」
レイ「あの……よ、呼び方……決めたわ……」
マリ「おー、いいね。きかせてよ」
レイ「えっと……弐号機の猫」
マリ「……」
レイ「それから……赤い弐号機の人……」
アスカ「……」
レイ「……」
マリ「で?」
レイ「で、で?」
アスカ「ででで、じゃなくて。それで終わり?」
レイ「え、ええ……あの……ダメ……だったの……?」オロオロ
マリ「いや……別に……」
アスカ「どうでもいいけど……」
レイ「い、嫌なら言ってくれないと、私は分からないから……その……センスもないって……わかって……る……わ……」
マリ「膝抱えちゃった……」
レイ「え?」
マリ「別に呼び方なんて気にしないって」
レイ「本当に?」
アスカ「あんたが呼びやすいように呼べばいいわ。それであんたの評価を下げることはないから」
レイ「……」
マリ「そーそー。それに、貴方にそう呼ばれるの嫌いじゃないかな」
レイ「弐号機の猫……」
マリ「にゃー」
アスカ「でも、人から畜生に成り下がったわね」
マリ「まあ、裏コードで人を捨てることができる私にはぴったりの称号だと思うけど」
アスカ「あんたねえ……!!」
マリ「やる?」
レイ「や、やめて……!」
アスカ「ちっ……別に本気じゃないわよ……」
アスカ「あーやっと帰れるわね」
マリ「あー、肩こった。赤い人、揉んでくれない?」
アスカ「自分で揉めばぁ?」
マリ「そういわずにぃ」
アスカ「もう!!押さないでよ!!!」
レイ「……」
ミサト『レイー?帰ってもいいわよー?』
レイ「もう少し、います」
ミサト『そう?』
レイ「はい」
ミサト『じゃあ、もうちょっちまってね』
レイ「はい」
レイ「碇くんにお礼、言いたくて」
シンジ「お礼?」
レイ「碇くんのおかげで……前に進めたから」
シンジ「そう。よかったね、綾波」
レイ「ええ」
ミサト『二人ともー、おつかれさまー』
シンジ「お先に失礼します!!」
ミサト『んー』
レイ「碇くん」
シンジ「なに?」
レイ「着替えるの、待っててくれる?」
シンジ「いいよ。というか、僕も着替えるから」
レイ「そうね」
レイ「碇くん、これ」
シンジ「え……なに、これ?」
レイ「受け取って」
シンジ「……シ、シンジくんへって……」
レイ「口にだすのは……難しいから……せめて、手紙ではって……思って」
シンジ「あ、ありがとう……読んでもいいの?」
レイ「ええ」
シンジ「……」
レイ「……」ドキドキ
シンジ「なるほど。わかったよ」
レイ「いいの?」
シンジ「いいよ」
レイ「嬉しい……」
シンジ「じゃあ、帰ろうか」
レイ「あの……赤い人」
アスカ「私?」
レイ「そうそう」
アスカ「そうそうじゃないわよ。略してんじゃないつーの」
レイ「これ」
アスカ「……赤い人へって……」
レイ「読んで」
アスカ「……ああ、食事会?」
レイ「ええ」
アスカ「いけたら行くわ」
レイ「……」
アスカ「行くわよ!!悲しそうな顔しないで!!」
レイ「嬉しい」
アスカ「ったく……」
マリ「ふんふーん♪」
レイ「猫の人」
マリ「え?私?」
レイ「そう」
マリ「なになに?」
レイ「これ……」
マリ「猫へって……なになに……お食事会を私の家で開催しますので、是非来てください」
レイ「……」
マリ「オッケー、いいよ」
レイ「ありがとう」
マリ「ま、仕事がなければ、ね」
レイ「待ってるわ」
マリ「んじゃね」
レイ「ええ」
レイ「おかわりもあるから」
シンジ「いただきまーす」
マリ「ふふ、はい、あーんして」
シンジ「うわぁぁああ?!」
マリ「あはは、照れちゃってー」
アスカ「おいこら、いい加減にしときなさいよ?」
マリ「嫉妬?女の嫉妬は醜いねー?」
アスカ「ぬぁんですってぇぇ……!!!」
シンジ「美味しいね、このお味噌汁」
レイ「ありがとう、碇くん」
シンジ「優しい味がするよ……綾波」
レイ「うん……」
アスカ「ちょっと!!そこ!!勝手に盛り上がらないでよ!!!」
マリ「流石の私も妬けちゃうにゃー」
アスカ「あんたの距離が近いのよ!!」
マリ「というか、手紙の宛名にも愛情の差があるしね」
アスカ「ちゃんと名前で呼んでみなさいよ!!!」
レイ「……ア、アス……カ……?」
アスカ「おおぉ……」
レイ「……マ、リ……?」
マリ「んー……猫でいいかな」
アスカ「私も赤いでいいわ」
レイ「そ、そう?」
シンジ「やっぱり、ちょっと違和感あるよね」
レイ「そうね……また前に進みたくなったときは、碇くんが助けてくれる?」」
シンジ「いいよ。いつでもいって」
レイ「じゃあ……早速……お、おかわりは、いる……?シ、シンジくん……?」モジモジ
シンジ「……うん、お願い」
おしまい
みんな仲良くて和んだ
Entry ⇒ 2012.07.17 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シンジ「僕にアスカをください。お義母さん」弐号機「……」
シンジ「お願いします」
弐号機「……」
シンジ「そうだ。これ、召し上がってください。僕の好きなケーキのお店で買ってきたんです」
弐号機「……」
シンジ「僕は真剣です」
弐号機「……」
シンジ「無視しないでください」
弐号機「……」
シンジ「ちょっと粗暴なところもありますけど、最近はそこも可愛いかなって思うようになってきて」
弐号機「……」
シンジ「初めは気が合わないかなって思ったりもしました。でも、一緒に暮らしている内に彼女の魅力に気づいたというか……」
弐号機「……」
シンジ「意外と素直なところもあるし、ああアスカってちょっと照れ屋なだけなんだ、と感じました」
弐号機「……」
シンジ「そのときから、アスカが本当に可愛く見えてきて……それで、好きになったんです」
弐号機「……」
シンジ「聞いていますか、お義母さん?僕は真剣なんです」
弐号機「……」
シンジ「あの……ダメなんですか?」
弐号機「……」
シンジ「何か言ってください!!!」
弐号機「……」
シンジ「バ、バームクーヘン」
弐号機「……」ピクッ
シンジ「?!」
弐号機「……」
シンジ「バームクーヘンがいいんですか?!」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「え……」
弐号機「……」ガキィィン
シンジ「あの……手をどけてください。通れません」
弐号機「……」
シンジ「まさか……バームクーヘンは関係ないんですか?」
弐号機「……」
シンジ「話を続けろ……そういうことですね?」
弐号機「……」
シンジ「分かりました……続けます」
弐号機「……」ゴゴゴ
弐号機「……」
シンジ「なんというか、僕が顔色を伺いすぎなのかもしれませんが、よく怒らせてしまいますし」
弐号機「……」
シンジ「でも、最初こそなかったですけど、近頃のアスカは怒ったあとにきちんと謝ってくれるようになりました」
弐号機「……」
シンジ「本当に、本当に小さな声で「ごめん」って言ってくれるんです。そのときのアスカがまた可愛くて」
弐号機「……」
シンジ「初めの印象が悪かった所為か、そういうところがもうとてつもなく良く見えてしまうんですよね」
弐号機「……」
弐号機「……」
シンジ「無いんですか……」
弐号機「……」
シンジ「あ、そのときの写真が―――」
弐号機「……」ゴゴゴゴ
シンジ「うわぁ!!あ、焦らないでください!!ちゃんと見せますから!!手を下ろしてください!!」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「えっと……これです。デジカメで撮ったものなので、見難いかもしれませんが」
弐号機「……」
シンジ「このアスカが本当に可愛くて」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「あ、少し遠かったですか?じゃあ、えっと、もう少し近づきますね」スタスタ
弐号機「……」
シンジ「見ましたか?」
弐号機「……」
シンジ「可愛いと思いますよね?」
弐号機「……」
シンジ「でも、アスカって強がりだから、あまりこういうところを他人に見せたくないんだと思います」
弐号機「……」
シンジ「そんな弱さを僕には曝け出してくれる……。だから、僕はアスカを守ってあげたいって思いました」
弐号機「……」
シンジ「その感情はいつしか、恋愛感情に変わったんです」
弐号機「……」
弐号機「……」
シンジ「本当にアスカのことが好きだからなんです」
弐号機「……」
シンジ「大切にします」
弐号機「……」
シンジ「僕に……アスカをください!!」
弐号機「……」
シンジ「……」
弐号機「……」
シンジ「ダメなんですか……?」
弐号機「……」
弐号機「……」
シンジ「どうして……お義母さん!!答えてください!!!お願いします!!!」
弐号機「……」
シンジ「僕がアスカを幸せにします!!だから……!!!」
弐号機「……」
アスカ「―――ママ!!」
シンジ「アスカ!?」
弐号機「……」ビクッ
アスカ「シンジがここまで言ってるのに!!どうして?!ねえ!!ママ!!!」
弐号機「……」
シンジ「アスカ……」
アスカ「シンジは真剣だって、分かったでしょ?!どうしてなの、ママ!?いいでしょ!?」
弐号機「……」
弐号機「……」
アスカ「初めはウジウジしてて嫌な奴って思ってたけど……」
弐号機「……」
アスカ「私のことをちゃんと見てくれてるし、守ってくれるときはかっこいいし……」
弐号機「……」
アスカ「料理はうまいし……お弁当も美味しいし……私の我侭も……文句はいいながらも許してくれるし……」
弐号機「……」
アスカ「だ、だから、私もシンジのことが好きなの!!ママ!!私もシンジも本当に真剣なんだからぁ!!」
シンジ「アスカ……」
弐号機「……」
弐号機「……」
アスカ「昨日だってカレーを作ったのよ、ママ?」
シンジ「野菜切っただけだよね」
アスカ「うるさいわね!!話の腰を折らないで!!」
シンジ「ご、ごめん」
弐号機「……」
アスカ「ママ……お願い……」
弐号機「……」
アスカ「私も……色々がんばるから……許して……」
弐号機「……」
アスカ「ママ!!」
シンジ「やっぱり……僕じゃだめなのかな……」
アスカ「ママの分からず屋!!!嫌いよ!!!」タタタッ
シンジ「アスカ!!」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「!?」
弐号機「……」ガキィィン
アスカ「なによ!!通れないでしょ!?この手をどけてよ!!」ゲシッゲシッ!!
シンジ「アスカ!!何やってるんだ!!!蹴るなんてだめだよ!!」
アスカ「だって……!!だって!!!」
シンジ「お義母さんの話も聞こうよ。ね?」
アスカ「う、うん……」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「……」
シンジ「……」
弐号機「……」
アスカ「(シンジ……足が痺れてきたんだけど)」
シンジ「(我慢して)」
アスカ「(でも、ちょっとこれは……)」モジモジ
シンジ「(きっと何かあるんだよ。もう少しだけ我慢だ)」
アスカ「(うぅ……)」モジモジ
弐号機「……」
アスカ「……」モジモジ
シンジ「……」
弐号機「……」
アスカ「いててて……しびれた……」
シンジ「アスカ、大丈夫?」
アスカ「へ、平気よ……」
弐号機「……」
アスカ「何よ……ずっと黙ったままじゃない……」
シンジ「うーん……もしかして、喋れないのかも」
アスカ「え?そんな……だってエヴァってよく吼えるじゃない」
シンジ「うん……でも、吼えるぐらいしかできないのかも」
アスカ「ママ……そうなの?」
弐号機「……」
シンジ「イエスなら、右手を動かしてください」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「ママ……喋れなかったの……!?」
アスカ「ママ!!ごめんなさい!!」
弐号機「……」
シンジ「どうしよう……きっと怒ってるよ!!アスカ!!」オロオロ
アスカ「ママ!!シンジに悪気はなかったの!!許して!!」オロオロ
弐号機「……」
シンジ「じゃあ、この差し入れのケーキは大失敗だったんだ……あぁ……僕はなんてことを……」ガクガク
アスカ「ママ!!怒ってないんでしょ!?そうよね?!」
弐号機「……」
シンジ「アスカ!!やっぱり怒ってるんじゃ……!!」
アスカ「うそ……だって、ママは優しいもの……怒ってるわけないわ……」
弐号機「……」
アスカ「ママ……怒ってるの?」
弐号機「……」
シンジ「無言の圧力がすごい……押しつぶされそうだ……」
アスカ「シンジ……」
弐号機「……」
シンジ「一度、態勢を立て直すべきかな?」
アスカ「アンタ、バカぁ?ここで背中を見せたら、もうママは顔を見てくれなくなるわよ!?」
弐号機「……」
シンジ「そ、そうだね……ここで逃げたら、認めてもらえない……!!」
アスカ「ええ」
弐号機「……」
弐号機「……」
シンジ「僕はエヴァンゲリオン初号機パイロット、碇シンジです!!!」
弐号機「……」
シンジ「ちゃんと職もあります!!」
弐号機「……」
シンジ「しかも、国家公務員みたいな仕事なんで、安定もしてます!!」
弐号機「……」
シンジ「アスカを幸せにさせてください!!!」
弐号機「……」
アスカ「ママ……何がダメなの……?」
シンジ「僕という人間が信じられませんか?イエスなら右手を上げてください」
弐号機「……」
アスカ「動かない……。ママ!!なんで無視するのよ?!どうして!?」
シンジ「やっぱり……僕じゃ……アスカを守れないの……?」
アスカ「ママ!!イエスなら右手をあげるの!!」
弐号機「……」
シンジ「答えてくれない……」
アスカ「どうして……ママぁ……私がここまで言っても……ダメなのぉ……?」
弐号機「……」
シンジ「アスカ……もういいんだ」
アスカ「え……」
シンジ「僕の力不足だったんだよ……ごめん……」
アスカ「シンジ。違う!!」
シンジ「じゃあ……このケーキは二人で食べて……」
アスカ「待って!!シンジ!!」
弐号機「……」カギィィン
シンジ「え……ど、どうして通路を遮るんですか?!手をどけてくださいよ!!」
弐号機「……」
弐号機「……」
シンジ「どけてよ!!!どけろよぉ!!!」
弐号機「……」
アスカ「ママ……シンジに言いたいことが、あるの?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「右手があがった……」
アスカ「ママ……」
弐号機「……」
シンジ「分かりました。聞きます。なんですか?」
アスカ「……」ドキドキ
弐号機「……」
シンジ「……」
アスカ「……」ドキドキ
アスカ「あ、そうだった!!どうしよう……」
弐号機「……」
シンジ「そうだ。イエスかノーで訊ねていって、お義母さんが何をいいたいのか、探ろうよ」
アスカ「そうね。いい考えじゃない。冴えてるぅ」
弐号機「……」
シンジ「では、イエスなら右手。ノーなら左手を動かしてください」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「わかったって」
シンジ「えっと……今日の晩御飯のおかずを悩んでいたんですか?」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「違うみたい」
シンジ「え……じゃあ、なに……?」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「ありがとう、ママ」
シンジ「え?それですか?」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「違うみたい」
シンジ「……?」
アスカ「ママ、もしかして私とシンジのこと?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「右手……そうなんですか」
アスカ「私たちの交際について?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「アスカ」
アスカ「うん。ママは私とシンジのお付き合いについて、言いたいことがあるみたいね」
弐号機「……」
アスカ「反応しないってことは、イエスでもノーでもないの?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「決めかねているということですね?」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「そうなんだ……何が原因なのかしら?」
シンジ「収入?」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「違う……。性格?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「違う……。学業?」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「えー?!これも違うの?!じゃあ、あとは……」
シンジ「まさか……年齢、とか?」
アスカ「ママ!!そうなの?!年齢を気にしてたの?!」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「どうして……14歳っていうのがいけないんですか?」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「ママ……14歳はダメだっていうの?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「そんな!!年齢なんて関係ないと思います!!」
アスカ「そうよ!!愛があればなんでもできるはずよ!!」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「違う……!?愛だけじゃダメだって言うんですか?!」
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ「どうして……。ママ、どうしてイエスって答えるのよ!?」
弐号機「……」
アスカ「なんとか言ってよ!!ママ!!!」
弐号機「……」
シンジ「16歳ですか?」
弐号機「……」
シンジ「17歳?」
弐号機「……」
シンジ「18歳?」
弐号機「……」
アスカ「なによ!!もしかして20歳を超えてからっていうの?!」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「そ、そんな……!!」
アスカ「ママ……あと6年もまたないといけないの……?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「こ、こんなことって……」ガクッ
弐号機「……」
アスカ「シンジのママは私がシンジのお嫁さんになりたいって言ったら、即諾してくれたわよ?!」
弐号機「……」
シンジ「アスカ、僕の母さんは関係ないよ」
アスカ「でも、シンジのママがいいって言ってくれたのに!!どうするの!?シンジのママ、すごく楽しみにしてる感じに吼えたじゃない!!」
シンジ「そうだけど」
アスカ「このままじゃ、シンジのママに失礼よ!?ママ!!!」
弐号機「……」
シンジ「あの……よかったらなんですけど……。僕の母とも話してもらえませんか?」
アスカ「シンジ……!!」
シンジ「大人同士の話し合いもやっぱり必要だよ。言っても僕たちは中学生だし」
アスカ「そうね……。ママ……シンジのママと話をしてくれる?」
弐号機「……」ゴゴゴ
シンジ「あ、ありがとうございます!!さっそくミサトさんに頼んでリフトオフしてもらいます!!」ダダダッ
ミサト「はい」
ミサト「エヴァンゲリオン初号機!!リフト・オフ!!!」
リツコ「さあ……どうなるかしらね」
マヤ「見ものですね。エントリープラグ入れてませんからね」
ミサト「エヴァンゲリオン弐号機!!リフト・オフ!!!」
日向「エヴァ初号機及び弐号機、所定の位置につきました」
青葉「出力安定。異常はありません」
マヤ「各部正常です」
シンジ「アスカ……」
アスカ「ええ……今は見守りましょう……」
ミサト「……」
母怖し
弐号機「……」
ミサト「動かないわね……」
マヤ「やっぱり、エントリープラグがないとやる気が起きないんじゃ……」
リツコ「一理あるわね」
シンジ「そんな……」
ミサト「エヴァを両機とも戻して、エントリープラグを射れて再稼動させるわよ」
冬月「やはり、当事者も場にいないと話しにくいか」
ゲンドウ「ああ……」
シンジ「じゃあ、アスカ」
アスカ「ええ。またあとでね」
シンジ「うん」
初号機「……」
弐号機「……」
ミサト『シンジくん、アスカ。がんばってね』
シンジ『はい』
アスカ『ええ。―――ママ、行きましょう』
弐号機「……」ズンズン
シンジ『母さん……いくよ……』
初号機「……」ズンズン
弐号機「……」
初号機「……」
アスカ『シンジ、ママたち話してるの?』
シンジ『わ、わからないよ……』
初号機「……」
アスカ『私のママです……』
弐号機「……」
シンジ『母さん。何か喋ろうよ』
アスカ『ママ、もしかして緊張してるの?』
初号機「……」
弐号機「……」
シンジ『母さん!!黙ってたら分からないよ!!』
アスカ『ママ!!なにか喋って!!』
初号機「……」
弐号機「……」
シンジ『アスカ、やっぱり喋れないんだよ』
アスカ『そんな……折角、話し合いの場を設けたのに……』
ミサト『なんですって?!』
シンジ『母さん?!どうしたの!?母さん!!!』
初号機「……」パキンッ
初号機「オォォォォォォォォォン!!!!!!!」
シンジ『うわぁ!!母さん!!どうしたんだよ!!母さん!!!』
ゲンドウ『ユイ!!落ち着け!!何を言われた!!』
アスカ『そんな……ママ!!シンジのママを怒らせたの?!』
マヤ『弐号機にも高エネルギー反応が!!!』
アスカ『へ?』
弐号機「……」パキンッ
弐号機「オォォォォォォォォォォォ!!!!!!!」
アスカ『ママ!!!ママ!!!』
初号機「オォォォォォ!!!!!」ガキィィン!!!
弐号機「オォォォォォ!!!!!」ガキィィン!!
アスカ『いや……いや……ママ……とまって……シンジのママを傷つけないで……!!』ガションガション
初号機「オォォォォォ!!!」ガギィィン!!!
弐号機「オォォォォ!!!!」バギィィン!!!
ミサト『エヴァの送電をカットして!!』
マヤ『了解!!』
ゲンドウ『やめろ』
ミサト『司令!!しかし!!』
ゲンドウ『見届けろ……必ず決着はつく……』
ミサト『は、はい……』
初号機「オオォォォ……!!!」
弐号機「オォォォ!!!!」
シンジ『とまれとまれとまれとまれとまれとまれ……!!』ガションガション
アスカ『ママ……ママ……ママ……ママ……!!』ガションガション
マヤ『初号機!!プログレッシブ・ナイフを装備!!!』
弐号機「……!!」ジャキン!!
マヤ『弐号機!!ソニックグレイヴを装備!!』
シンジ『母さん!!!』
アスカ『ママ!!!』
初号機「オォォォォ!!!!」ギィィィン!!!!
弐号機「オォォォォ!!!!」ガギィィン!!!!
マヤ『初号機、右腕損傷!!弐号機、胸部損傷!!!』
シンジ『母さん!!もういいよ!!やめてよ!!!僕が悪かったよ!!!』
アスカ『ママ!!私が悪かったわ!!だから、やめて!!!いやぁぁ!!!』
初号機「オォォォォ!!!!!」ギィィィン!!!
弐号機「オォォォ!!!!」ガギィィン!!!
マヤ『初号機、右腹部損傷!!弐号機、頭部損傷!!!』
冬月『どうなる……』
シンジ『母さん!!』
アスカ『ママ!!!』
初号機「オォォォ!!!!」ギュィィィン!!!!
弐号機「オォォォ!!!!」ギィィィン!!!
シンジ『母さん!!!もうやだよ!!!』
アスカ『ママ!!目をさまして!!!』
初号機「……」ピタッ
弐号機「……」ピタッ
シンジ『え……?』
マヤ『エヴァ……停止しました』
アスカ『……ママ?』
初号機「……」
弐号機「……」
弐号機「オォォ」ガキィィン
マヤ『エヴァ両機、熱い握手を交わしました!!』
ミサト『決着がついたのね?!』
冬月『和解か……』
ゲンドウ『ああ……問題ない』
シンジ『母さん……僕たち……のこと……どうなったの?』
初号機「オォォォォォ!!!!!」
アスカ『ママ……シンジと……結婚してもいいの?』
弐号機「……」ゴゴゴ
アスカ『左手!?え?!どういうこと?!』
初号機「……」ググッ
シンジ『アスカ!!母さんが指を折って数を示してるよ!!』
アスカ『1と8……?18歳になったらいいってこと?』
初号機・弐号機「……」コクコク
初号機「オォォ……」
シンジ『そっか……』
アスカ『ママ……シンジとの結婚自体は反対じゃないのね?』
弐号機「……」コクコク
アスカ『そう……それならいいわ……』
初号機「……」キョロキョロ
シンジ『母さん?』
初号機「……」シャキン
マヤ『初号機、パレットライフルを装備しました』
初号機「……」カキカキ
ミサト『ライフルで地面に何か書いてるわね』
シンジ『えっと……待てる?だって』
アスカ『そんなの……余裕よ、ね?シンジ?』
シンジ『うん!!大丈夫だよ!!母さん!!』
マヤ『弐号機、ポジトロンライフルを装備しました』
弐号機「……」カキカキ
アスカ『シンジ……ママ、が……』
シンジ『え……じゃじゃ馬娘だけど、よろしくお願いします……か。こちらこそ、お願いします』
アスカ『もう……ママったら』
初号機「……」カキカキ
シンジ『あ、うん。ミサトさん!』
ミサト『どうしたの?』
シンジ『母さんが立ってるの疲れたって言ってます』
ミサト『分かったわ。エヴァ両機を速やかに回収して』
日向『了解しました』
アスカ『ママ……ありがとう』
弐号機「……」
ね?
アスカ「それじゃあ、ママ。またね」
弐号機「……」
シンジ「必ず、アスカは幸せにします」
アスカ「いこ、シンジ!」
シンジ「うん!」
弐号機「……」
初号機「……」
シンジ「母さん、おやすみ!!」
アスカ「えっと……ママって呼んでもいいですか?」
初号機「オォォォ!!!!」
シンジ「いいみたい」
アスカ「やった。これからよろしくね、ママ!」
初号機「オォォォォ!!!!!!」
おしまい。
盛大にワロタわ
おめでとう
面白かった
Entry ⇒ 2012.07.11 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シンジ「アスカをスマブラでボコボコにしたらマジ切れされた」
シンジ(コンピューターでもレベル9三人相手ならまあまあ良い勝負になるし)
シンジ(アイテムは無しにして・・・ファルコンでいいかな)ポチポチ
ファルコンキィッ!
シンジ「・・・・・・」カチャカチャ
オーウ
シンジ「・・・・・・」カチャカチャ
シンジ(勝った。久しぶりだったけど覚えてるもんだなぁ)
シンジ(次はネスでやr)
ガラッ
シンジ「っ!?」ビクッ
アスカ「なにしてんの?」
シンジ「は、入るならノックくらいしてよ」
コンコン
アスカ「なにしてんの?」
シンジ「今したって意味ないよ・・・ゲームしてたんだ」
シンジ「べ、別にいいだろ」
アスカ「ちなみにどんなのやってんのよ」ドサッ
シンジ「スマブラを、久しぶりにやりたくなって」
アスカ「スマブラ?」
シンジ「えっ・・・スマブラ知らないの?」
アスカ「知らないわよ日本のゲームなんて」
シンジ「あ、そっか。えっと、任天堂って会社の有名なキャラクターを集めた対戦ゲームで」ポチポチ
アスカ「ピカチュウ!」
シンジ「うん。ピカチュウとかマリオとかそういう有名なキャラで戦うんだ」
アスカ「ふーん・・・」
シンジ「あ、アスカも一緒にやる?」
シンジ「そう、じゃあはい」スッ
アスカ「・・・」ガシッ
シンジ「あの、コントローラーはこの真ん中と右を持つんだ」
アスカ「さ、最初に言いなさいよ馬鹿」
シンジ「それで、このスティックでキャラクターを選んで」
アスカ「もちろんピカチュウよ」
シンジ「ボタン押して」
アスカ「・・・」ポチッ
シンジ「それじゃなくってこっちを」
アスカ「だから最初に言えっての!」
シンジ「ご、ごめん。じゃあ最初だしコンピューターは無しにして、ステージはハイラル城でいいか」ポチポチ
シンジ「このステージから落ちたりダメージが溜まって吹っ飛んだら残機が減るから、今回は5回やられたら負けね」
シンジ「このボタンとこのボタンで攻撃したり、スティック上にするかこのボタンでジャンプできるから」
アスカ「・・・」ポチポチ
ピカッ
アスカ「・・・!」ポチポチ
ピッカァ!
アスカ「・・・!!」ポチポチポチポチ
シンジ「で、攻撃を食らうとこのダメージが溜まって」カチャカチャ
ドカッ!
アスカ「なにすんのよ!」
シンジ「な、なにって説明を」
アスカ「ピカチュウを蹴っ飛ばすとか信じらんない!」
シンジ「そ、そういうゲームなんだって・・・」
シンジ「そう、それがガード。ただ攻撃喰らいつづけるとガードが破られて行動不能になるから」
シンジ「あとそのボタンとスティックで相手の攻撃かわしたり、ここを同時押しすると掴んで投げられるから」
アスカ「・・・」カチャカチャ
シンジ「一通り操作方法は分かった?」
アスカ「こんな簡単な操作らくしょーよらくしょー」
シンジ「じゃあコンピューター混ぜてやってみようか」
ピカァッ!
アスカ「ふふんっ♪」
シンジ(意外とアスカも子供っぽいなぁ)
シンジ「レベル4だともう余裕だね。次は7とかで」
アスカ「もうコンピューターはいい」
シンジ「え?でもそれだと」
アスカ「一対一で勝負よ馬鹿シンジ!」ビシッ
シンジ「一対一で?ま、まだ早いんじゃないかな」
アスカ「なに?わたしとピカチュウに勝てるとでも?」
シンジ「アスカは今日初めてやったんだし、流石に」
アスカ「初めてやったわたしに負けるのが怖いってわけね」
シンジ「そんなわけないだろっ」
アスカ「じゃあ勝負よ!負けたらぺんぺんの毛繕いだから!」
シンジ(最初は苦戦して勝つくらいのがいいかな)
アスカ「早くキャラ選びなさいよ馬鹿シンジ」
シンジ「えっと・・・じゃあプリンで」
アスカ「ポケモン対決ってわけね?受けてたとうじゃない」
シンジ「ステージはどこがいい?」
アスカ「ランダムでいいわ」
アスカ「いけっピカチュウ!馬鹿シンジを感電死させるのよ!」カチャカチャ
シンジ「感電死って・・・」
シンジ「危なかった。負けるとこだったよ」
アスカ「うぅー・・・馬鹿シンジなんかに・・・!」
アスカ「もう一回勝負しなさい!!」
シンジ「うん」
ピカピーカァ~……
アスカ「もう一回!」
シンジ「うん」
アスカ「もう一回!」
シンジ「う、うん」
アスカ「ううう!なんで勝てないのよ!もう一回!」
シンジ「うん」
ウワァァァ……
アスカ「勝った!!やったわピカチュウ!」
シンジ「ま、負けたー。アスカはゲーム上手だね」
アスカ「ふんっ、あったりまえよ。こんな単純なゲーム何回かやれば馬鹿シンジなんかに負けるわけないじゃない」ドヤッ
シンジ「あはは・・・」
アスカ「は~あ。でもあんたこのゲームよくやってたんでしょ?」
シンジ「ま、まあね」
アスカ「それで今日初めてやったわたしに負けるとか・・・はっずかしぃ~。ぷぷっ」ドヤッ
シンジ「あはは・・・」イラッ
シンジ「はは、関係ないよそれ・・・」
アスカ「最初はあーだこーだ言ってたのにこんな簡単に超えられてどう思った?」
シンジ「や、やっぱりアスカはすごいなって」
アスカ「あったりまえよ。あんたとじゃ頭の出来が違うの」
シンジ「・・・」
アスカ「どうする?もう一回やる?次は手加減してあげよっか」ニヤニヤ
シンジ「・・・分かった。もう一回やろう」
アスカ「手加減は?」
シンジ「しなくていいよ」ニコッ
アスカ「ネス?そんなよわっちそうなキャラでいいの?」
シンジ「うん。これでいいんだ」
ピカピーカァ~……
アスカ「えっ」
シンジ「・・・」カチャカチャ
ドコッ!
アスカ「あっ」
シンジ「・・・」カチャカチャ
ピカピーカァ~……
アスカ「な、なんで」
シンジ「・・・」カチャカチャ
ピカピーカァ~…………
アスカ「・・・・・・」
ワァァァァ!
アスカ「・・・・・・」
シンジ「5機落とすのに24%しかダメージ食らわなかったのか。アスカは優しいね」
アスカ「・・・・・・」
シンジ「手加減してくれたんでしょ?」
アスカ「っ・・・」プルプル
ピカチュウって性能的には強かったよな確か
ピカファル2強
↑スマ・↓スマの発生の早さ・強↑Aループ・空前Aのドリル・空逆Aの蹴り・復帰封じの置き横スマ
どれも高性能
アスカ「・・・」プルプル
シンジ「次は誰使おうかな。リンクでもいいかな。アスカはピカチュウでしょ?」
アスカ「・・・さい・・・」
シンジ「ん?なに?」
アスカ「うるさい!!!」ガン!
シンジ「うわっ!?なっ、なにすんだよ!コントローラー壊れるだろ!」
アスカ「うるさいうるさいうるさい!!!あんたなんかさいてーよ!!馬鹿!!!!」
ドアバーン!
シンジ「な、なんだよ・・・煽ったのはそっちじゃないか」
ミサト「ただいまー」
シンジ「おかえりなさい。夕飯もうちょっと掛かりますから、先にお風呂入ってて下さい」
ミサト「は~い」
ミサト「お風呂のあとは~ビールビール♪」ガチャッ
ミサト「んぐっんぐっ・・・ぷっはぁ~!」
シンジ「いただきます」
ミサト「あれ、アスカは?」
シンジ「呼んでも出てこなくって」
ミサト「なーにまた喧嘩?」
シンジ「そんな感じです」
ミサト「あらまあほんと仲いいわね。今回はなにしたの?」
シンジ「ゲームで僕が勝ったら怒っちゃって・・・」
ミサト「そんなことで?詳しくおねーさんに聞かせてみなさい」
ミサト「なるほど・・・手加減してあげたらアスカが調子に乗ってムカついてボコボコにしたと」
シンジ「・・・はい」
ミサト「アスカも子供ねぇ・・・」
シンジ「大人気なかったかなって反省してます」
ミサト(アスカも悪気はなかったんだろうけどシンちゃんと二人で遊べてテンション上がっちゃったのね)
ミサト「うーん・・・まあ、お腹減ったらそのうち出てくるわよ」
シンジ「じゃあアスカの分は冷蔵庫にとっときます」
ミサト「うん」
アスカ「・・・」スタスタ
シンジ「あっ・・・おはよう」
アスカ「・・・」スタスタ
シンジ「待ってよ!」
アスカ「・・・」
シンジ「き、昨日はごめん・・・大人気なかったって反省してる」
アスカ「・・・」
シンジ「あの・・・だから、機嫌治してよ」
アスカ「・・・手加減して、わたしのこと馬鹿にしてってわけ?」
シンジ「してないよ!」
アスカ「したじゃない!!」
シンジ「た、確かに最後はちょっとしたかもしれないけど」
アスカ「・・・来週の日曜」
シンジ「えっ?」
アスカ「来週の日曜に再戦しなさい!!馬鹿にしたこと・・・絶対後悔させる・・・!!」
シンジ「流石にそんな短期間じゃ」
アスカ「負けたほうは全裸でネルフ本部をムーンウォークで一周!!わかった!?」
シンジ「そんなことでk」
アスカ「わかった!!??」
シンジ「わっ、わかった!」
アスカ「首洗って待ってなさい・・・!」スタスタ
アスカ「ちょっと来て」
ケンスケ「・・・えっ?」
アスカ「あんたゲーム得意?」
ケンスケ「突然呼び出してなんだよそれ」
アスカ「得意かって聞いてんの!!」
ケンスケ「ま、まあぼちぼちは」
アスカ「スマブラはやったことある?」
ケンスケ「当たり前だろ。ゲーマーじゃなくたって」
アスカ「馬鹿シンジとどっちが強い?」
ケンスケ「碇と?やったことあるけど五分五分じゃないかな」
アスカ「そう。じゃあ今日あんたんち行くから」
ケンスケ「はぁっ!?な、なんで」
アスカ「放課後行くから住所」
ケンスケ「うち来るなら一緒に帰れば」
アスカ「あんたと一緒に帰ってるとこ人に見られたらどうすんのよ」
ケンスケ「・・・ほんとなんなのさ」
こうしてアスカの特訓が始まった
ケンスケ「そういうモーションが大きい技はなるべく使わずに、投げをもっと」カチャカチャ
アスカ「偉そうに指図するな!」カチャカチャ
ケンスケ「・・・すいません」
ケンスケ「そんな攻めてばっかりじゃなくて、避けることも考えないと」カチャカチャ
アスカ「うるさい!」
ケンスケ「す、すいません」
アスカ「ああもう!あんたファルコン使うの禁止!」
ケンスケ「他のキャラでもあんまり変わらないと思うけど」
アスカ「黙れ!」
ケンスケ「すいません!」
ケンスケ「ピカチュウ使うのやめたら?」
アスカ「ふんっ!」メコッ
ケンスケ「正直すまんかった」
『ケンスケー、お客さん』
ケンスケ「ん・・・?まだ8時になってないじゃないか・・・誰だこんな朝っぱらから」
ガラッ
アスカ「いつまで寝てんのよ!!」
ケンスケ「・・・・・・」
特訓は徹夜で続いた
チュンチュン……
アスカ「勝った!!」
ケンスケ「負けたぁ・・・」フラフラ
アスカ「あんた手加減してないでしょうね?」
ケンスケ「全力でやったよ・・・ふぁあ・・・」フラフラ
アスカ「このキモゲームオタクに勝ったならシンジにも勝てる!みてなさいよ馬鹿シンジ!!」ダダダッ
ケンスケ「・・・これだけ付き合わされて・・・お礼くらい言って欲しいよな・・・」バタッ
ケンスケ「あっ、プリキュアの時間だ」ムクッ
アスカ「全裸でムーンウォークなんてできないよ~。ごめんなさいアスカさま~」
アスカ「って言わせてやるんだから」タッタッタッ
アスカ「はぁ、はぁ・・・徹夜明けでここまで走ると流石に」
シンジ「あれ?アスカ」
アスカ「馬鹿シンジ!?」
シンジ「なにしてるのこんな朝から。昨日帰って来なかったみたいだし」
アスカ「あんたこそなにやってんのよ。さてはわたしに恐れをなして逃げようっt」
シンジ「こ、これから綾波とディズニー○ンド行くんだ」
アスカ「・・・・・・え?」
シンジ「今日は遅くなるかもしれないから、ご飯は自分で食べてね」
アスカ「なに・・・え?」
アスカ「待って」
シンジ「なに?」
アスカ「わたしとの勝負は?」
シンジ「勝負?」
アスカ「スマブラの」
シンジ「・・・あー、そんなこと言ってたっけ」
シンジ「ごめん、もう待ち合わせの時間だからまた帰ってからやろう」
シンジ「じゃあ」タッタッタッ
アスカ「・・・」
シンジ「きょ、今日は付き合ってくれてありがとう」
レイ「わたしも来てみたかったから」
シンジ「綾波が?」
レイ「・・・」
シンジ「あ、ごめん・・・綾波はこういうの好きじゃないかなって」
レイ「いいの。碇くんと会うまではこういうところに興味がなかったから」
シンジ「それって・・・」
レイ「・・・」
シンジ「あ、綾波・・・」
レイ「あっ」
シンジ「ん?」
レイ「弐号機が」
シンジ「こんなとこにいるわけないじゃないか。まさか」クルッ
弐号機『ピッピカチュウ!』ズーン
シンジ「・・・」
『キャアアアアアアアアアアアアアアア!!』
シンジ「に、逃げよう綾波!」
レイ「どうして弐号機が」
シンジ「早く!」
アスカ『逃がさないわよ!!』
ミッ○ー「ハハッ、僕の国でなにをしてるんだい?」
アスカ『なによネズミ!潰されたいの!?』
ネルフ本部
青葉「モニター出ます!」
弐号機『ピカァ!』ドガシャーン!
ミッ○ー『ハハッ』ショワーン!
ゲンドウ「・・・・・・」
○ッキー『ハハッ』
青葉「・・・大乱闘だ」
マヤ「・・・大乱闘です」
冬月「・・・大乱闘だな」
ゲンドウ「・・・あぁ」
ゲンドウ「大乱闘だな」
弐号機『ピッピカチュウ!』
劇終
じゃあの。
まあ不利といっても絶望的な差じゃないけど
ここまで期待を込めて読んできたこの気持ちをどうすればいいの…
Entry ⇒ 2012.06.30 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
シンジ「……だまれよっ!!」バンッ! アスカ「ひっ」ビクッ
アスカ「ちょっと、バカシンジ」
シンジ「なに?」
アスカ「こんな高カロリーなものダイエット中の私が口にするわけないでしょ、下げて」
シンジ「でも、もう作ったし……」
アスカ「なに?文句でもあるわけ?」ギロッ
シンジ「な、ないけど……」
アスカ「早く作り直してね。部屋で待ってるから」
シンジ「う、うん」
ミサト「……」
ミサト「しーんちゃん」
シンジ「はい」
ミサト「ちょっとアスカにあまいんじゃない?」
シンジ「ミサトさんはちゃんと食べてくださいね」
ミサト「食べるけど。それより、シンちゃんはこのままでいいの?」
シンジ「なにがですか?」
ミサト「アスカ、シンちゃんの優しさに付け込んでドンドン女王様になっていってるわよ?」
シンジ「まぁ、確かに……」
ミサト「ここらでガッツンと言わないと」
シンジ「でも、いつも口喧嘩だと負けるし……」
ミサト「そっかぁ」
シンジ「……」
シンジ「それは流石に」
ミサト「勿論、直接殴ったりしちゃダメ」
シンジ「え?」
ミサト「次、アスカが我侭言ってきたら、こう―――」
ミサト「……」バンッ!!
シンジ「ひっ」
ミサト「無言でテーブルとかどっかを思い切り叩いてみたら?」
シンジ「そんなことしてもアスカは怒ると思いますけど」
ミサト「そこで「なんか文句あるのぉ?」とか言われたら、「別に」って言っておけば大丈夫よ」
シンジ「そんなこと……」
ミサト「まぁまぁ、大喧嘩になりそうになったら私がとめたげるし」
シンジ「わ、わかりました」
アスカ「なに?できたの?」
シンジ「やっぱり、これ食べてよ。もったいないし」
アスカ「あんたバカぁ?ダイエット中だって何回言ったらわかるの?」
シンジ「でも……」
アスカ「でももテロもないの。早く作り直して」
シンジ「アスカ……」
アスカ「……なによ?」
シンジ「……っ」バンッ!!
アスカ「……!?」ビクッ
アスカ「え……?」ドキドキ
シンジ「アスカ、やっぱり食べてよ」
アスカ「だから―――」
シンジ「……」バンッ!!!
アスカ「ひっ」ビクッ
アスカ「し、しつこいわね……た、食べないって言ってるでしょ?」
シンジ「なんでそんなこと言うんだよ」
アスカ「ダイエット中なの」
シンジ「ちゃんとカロリーのことは……考えてるよ」
アスカ「嘘ね。そんなの気にしたことないでしょ、アンタ?」
シンジ「作ってるのは僕だろ」
アスカ「シェフならきちんと私の意見を聞きなさい」
シンジ「僕はアスカのシェフじゃないよ」
アスカ(なによ、こいつ。今日はやけに食い下がるわね……)
シンジ「ねえ、アスカ。食べてよ」
アスカ「嫌だっていってるで―――」
シンジ「……」バンッ!!!!
アスカ「……っ」ビクッ
アスカ「な、なんども同じことしてビビるアスカ様じゃないんだから……」ドキドキ
アスカ「そ、そう……」
シンジ「……15分ぐらい待ってて」
アスカ「低カロリーよ。低カロリー」
シンジ「うん」
アスカ「……」
アスカ(びっくりした……)
ミサト「ダメ?」
シンジ「はい。もういいですよ。作りますから」
ミサト「ちょーっとまったぁ!」
シンジ「なんですか?」
ミサト「豆腐だけ出してみましょう」
シンジ「豆腐だけですか?流石にアスカ、怒るんじゃぁ」
ミサト「いいからいいから。私がアスカの反応をみてあげるー」
アスカ「あら、早いじゃない。感心感心♪」
シンジ「どうぞ」スッ
アスカ「なにこれ?」
シンジ「絹ごし豆腐。しょうゆと生姜はお好みで」
アスカ「ちょっと!!私に死ねっていってるの?!」
シンジ「でも、低カロリーがいいって」
アスカ「低カロリーすぎるでしょ!!そこまで必死にダイエットしてないの!!」
シンジ「だけど……」
アスカ「大体、手を抜きすぎ!!こんなの栄養も偏るし―――」
シンジ「……」バンッ!!!!!
アスカ「ひっ」ビクッ
シンジ「食べないの?」
アスカ「だ、だから、ちゃんとしたやつ作りなさいよ」
ミサト「……」
アスカ「だから、こっちは高カロリーでしょうが」
シンジ「アスカ。我侭だね」
アスカ「アンタが無能なの―――」
シンジ「……」バンッ!!!!!!
アスカ「……っ」ビクッ
シンジ「そもそもダイエットなんてしなくてもいいと思うけど」
アスカ「バカシンジには分からないの」
シンジ「……」バンッ!!!!!!
アスカ「ひっ」ビクッ
アスカ「……ちょっと、太ったから体重を調整するためよ!!それが理由!!これでいいでしょ!?」
シンジ「そうなんだ……」
アスカ「な、なんでダイエットの理由をいちいち言わないといけないのよ……」
ミサト「……」
アスカ「……た、たべない」
シンジ「そっか……なら仕方ないな……」
アスカ(ほっ)
シンジ「……」バンッ!!!!!!!!
アスカ「ひぃっ」ビクッ!!
シンジ「何がいいの?」
アスカ「……もういいわよ!!そこまでいうなら食べる!!それでいい!?」
シンジ「え?でも、いらないんじゃ……?」
アスカ「明日!!明日からダイエットすることにしたの!!文句ある?!」
シンジ「うん。ありがとう」ニコッ
アスカ「……」モグモグ
ミサト「……ふーん」
ミサト「シンちゃーん。おびーるとおつまみー」
シンジ「はーい」
シンジ「おかわりは?」
アスカ「……」
シンジ「アスカ?」
アスカ「い、いらない……わ、よ……」
シンジ「……」
アスカ「……」ゴクッ
シンジ「わかった。じゃあ、残った分は明日食べて」
アスカ「……うん」テテテッ
シンジ「……」
ミサト「おつかれー」
シンジ「……手がいたい」
ミサト「やりすぎな気もしたけど、まぁいい感じねぇ」
シンジ「そうですね。アスカ、食べてくれたし」
ミサト「でも、このまま慣れてもらっても困るわよねぇ……」
ミサト「いや。普段温厚なシンちゃんが急にやったからアスカもびっくりしただけで、何回もすると慣れちゃうでしょ?」
シンジ「確かに」
ミサト「ここはアレね。これからは本当にたまーにしましょう」
シンジ「でも、加減というかタイミングがよくわかりません」
ミサト「基準かぁ……」
シンジ「我侭を言ったときにしちゃうと、アスカの心よりも先に僕の手の骨が折れると思うし……」
ミサト「じゃあ、こういうのはどう?」
シンジ「なんですか?」
ミサト「アスカが一定回数我侭を言ったら、バンっ!ってする」
シンジ「その回数は?」
ミサト「それはシンちゃんがその都度、決めたらいいんじゃない?一度、叩いたら次は五回までオッケーとか」
シンジ「完全にランダムにするんですね」
ミサト「そうそう。でも、1回とか2回はなるべく避けたほうがいいかもね。毎度10回前後ぐらいがいいかも」
シンジ「なるほど」
シンジ「……アスカ、コーヒーいる?」
アスカ「も、もうねるから、いらない」
シンジ「そう」
アスカ「それぐらいわかるでしょ?」
シンジ「……」
アスカ「……なによ?」
シンジ「ううん。おやすみ」
アスカ「……はぁ……」トコトコ
シンジ(これ、一回にカウントしていいのかなぁ……)
シンジ「……」
シンジ(よくわかんないし、カウントしとこう)
シンジ(今回は無難に10回我侭を言ったらにしておこうかな)
シンジ「アスカー、朝だよ」
アスカ「あとごふん……」
シンジ「だめだよ。早く起きないと」ユサユサ
アスカ「もう……昨日は良く眠れなかったんだから、寝かせて!!」
シンジ「……」
アスカ「あ……」
シンジ「分かった。それじゃあ、10分後に起こしに来るから」
アスカ「う、うん……」
アスカ(な、なんだ、いつものバカシンジじゃない)
アスカ(よかった……よかっ―――)
アスカ「すぅ……すぅ……」
ミサト「それじゃあ、先に出るから戸締りよろしくねー」
シンジ「わかりました」
アスカ「……」モグモグ
シンジ「さ、洗い物しないと」
アスカ(昨日は不機嫌だっただけみたいね)
アスカ(全く、びっくりさせないでよ)
シンジ「……」ジャブジャブ
アスカ「ごちそうさま」
シンジ「アスカ、お皿こっちにもってきて」
アスカ「そ、そんなのアンタがやればいいでしょ?」
シンジ「……」
アスカ「……」
シンジ「うん。そうだね。アスカは登校の準備してきてよ」
アスカ「え、ええ……」
いいぞもっとやれ
シンジ「昨日さ、頼まれごとがあったから綾波の家に行ったんだ。そしたらお茶を淹れてくれたんだ」
アスカ「ふーん」
シンジ「聞いてる?」
アスカ「アンタの話なんてこれっぽっちも面白くないから、聞いてない」
シンジ「そっか。ごめん」
アスカ「あんた、ばかぁ?それぐらい話す前に気がつきなさいよ。聞かされる身になって」
シンジ「ごめん」
アスカ「じゃあ、ほら、カバンもって」
シンジ「え?なんで?」
アスカ「重いの。他に理由がある?」
シンジ「……」
アスカ「……重いのよ」
シンジ「うん。持つよ」
アスカ(よし。いつものシンジね)
シンジ「おはよう、綾波」
レイ「おはよう」
シンジ「これ、今日のお弁当」
レイ「ありがとう」
アスカ「……ちょっと、バカシンジー?」
シンジ「なに?」
アスカ「ジュース買ってきて」
レイ「……」
シンジ「自分でいけばいいじゃないか」
アスカ「私に意見するなんて10億年はやいのよ!!バカシンジのくせにぃ!!」
シンジ「……」
アスカ「ほら、お金は渡すから」
シンジ「分かったよ」トボトボ
アスカ(そうそう。シンジはこうでないと)
トウジ「せんせー、飯にしようや!!」
シンジ「うん」
レイ「……」トテトテ
シンジ「綾波、一緒に食べない?」
レイ「え?いいの?」
ケンスケ「どうぞどうぞ」
レイ「じゃあ、碇くんの隣でいい?」
シンジ「座って」
レイ「じゃあ、失礼します」
トウジ「ええなぁ!せんせーは嫁がぎょーさんおって」
シンジ「嫁って―――」
アスカ「シンジー!!お茶がなくなったー、買ってきてー」
シンジ「……もう」
レイ「……」
シンジ「綾波、本部までいこうか」
レイ「ええ。行きましょう」
アスカ「シンジー、今日シンクロテストでしょー?」
シンジ「そうだけど?」
アスカ「じゃあ、急ぐわよ」
シンジ「あ、ちょっとまって綾波も一緒に」
アスカ「バカね。欲しいCDがあるの。それを一緒に買いに行く約束でしょ」
シンジ「そんな約束してないよ」
アスカ「今、したじゃない」
シンジ「もう……。綾波、ごめん!!先にいってて!!」
レイ「わかったわ」
レイ「……」
アスカ「ふんふふーん♪」
レイ「……楽しそうね」
アスカ「……え?なんか言った?」
レイ「……碇くん。困ってたわ。貴方は少し強引だと思う」
アスカ「いいのよ。バカシンジなんて私の奴隷みたいなものだし」
レイ「……」
アスカ「あいつは私の惚れてるんでしょうね。ま、キモイけど惚れてるならそれを利用するまでよ」
レイ「……」
アスカ「ま、惚れたほうの負けよね。この美少女のアスカ様に惚れるのは仕方ないんだけ―――」
レイ「……」バンッ!!!!!!
アスカ「ひっ」ビクッ
レイ「……」
アスカ「な、なによ……?も、文句でもあるわけ……?」
レイ「……」
アスカ「ほら、なんとかいって―――」
レイ「……」バンッ!!!!
アスカ「……っ」ビクッ
アスカ「は、はっ。物にしか当たれないの?あんた、バカ?口がついてるなら口で言い返せばいいでしょ?」
レイ「……」
アスカ「物に当たるとか負け犬の遠吠えみたいでわらえ―――」
レイ「……っ!!!」バンッ!!!!!!!
アスカ「ひぃ」ビクッ
レイ「先、行くから」トテトテ
アスカ「ちょっと、まだ話は―――」
レイ「……」バンッ!!!!!
アスカ「……!?」
レイ「先にいくからっていったわ」
アスカ(な、なによ、アイツ。あんなに怒ることないじゃない……)
アスカ(全部、ホントのことなんだし……)
アスカ「全くもぉ」
シンジ「……」
アスカ「あ、シンジー」トコトコ
シンジ「アスカ。どうしたの?」
アスカ「ちょっと聞いてよ。さっき、更衣室で―――」
レイ「……碇くん」
アスカ「……!?」ビクッ
シンジ「綾波。なに?」
レイ「赤木博士が呼んでる。行きましょう」
アスカ「私は?」
レイ「知らないわ。知るわけないから」
アスカ「……」
シンジ「はい」
レイ「……」トテトテ
アスカ「あーやっとおわったぁー」トコトコ
ミサト「シンちゃん、シンちゃん」
シンジ「なんですか?」
ミサト「アスカはどう?」
シンジ「残り3回です」
ミサト「あら、意外。もうちょっと我侭し放題かと思ったけど」
シンジ「意識してみると少ないって感じるのかもしれません」
ミサト「なるほどね。とりあえず容赦はしちゃだめよ?アスカ自身のためでもあるし」
シンジ「はい」
ミサト「それじゃあね」
シンジ「失礼します」
レイ「……」ヌギヌギ
アスカ「……」
レイ「……」
アスカ「ちょっと、なんとか言いなさいよ……」
レイ「……なんの話?」
アスカ「アンタ、あのバカに惚れてんの?」
レイ「意味が分からないわ」
アスカ「だって、シンジをバカにして怒ったんでしょ?」
レイ「……」
アスカ「でも、ざーんねん。シンジは私にぞっこんだから」
レイ「……」
アスカ「アンタみたいな無愛想で何考えてるが分からない奴にシンジは靡いたりしないから」
レイ「……」
アスカ「だからもう、シンジに近づかないで。アイツが変な勘違いするかもしれないし。わかった?」
アスカ「ええ。そうよ」
レイ「……貴方も?」
アスカ「なんで私が。アイツの片思いよ」
レイ「そう。―――だから、貴方は碇くんを良いように扱っているのね」
アスカ「その通りよ」
レイ「どうしてそんなことをする権利が貴方にあるの?」
アスカ「私に惚れてるアイツが悪いの」
レイ「でも、好きじゃないならそのまま突き放せばいいだけ」
アスカ「寄ってくる男は利用するだけ利用するのよ」
レイ「……」
アスカ「惚れたほうが悪いの―――」
レイ「……」ガンッ!!!!!!
アスカ「ひっ」ビクッ
レイ「黙って」
レイ「……」バンッ!!!
アスカ「ひぐっ」ビクッ
レイ「黙ってて言ったわ」
アスカ「……」
レイ「……碇くんは別に貴方のことなんて好きじゃないとおもう」
アスカ「なんですっ―――」
レイ「……」バンッ!!
アスカ「……」
レイ「碇くんは優しいだけ。いつか貴方は痛い目にあう」
アスカ「はっ。何言って」
レイ「さよなら」トテトテ
アスカ「ちょっと、逃げるの!?」
レイ「……さよなら……って言ったわ」
アスカ「……うん」
アスカ(くっそ!!なによ!!あの無口女!!あー!!もう!!ちょーむかつくぅ!!!)
アスカ「……」イライラ
シンジ「アスカー」
アスカ「うるさいわね!!!」
シンジ「……」
アスカ「ちょっと黙ってなさいよ」
シンジ「でも、ご飯……」
アスカ「いらないっ!!ダイエットはじめるって昨日いったでしょ!!」
シンジ「……」
アスカ「どっかいって」
シンジ「ちゃんとカロリーのこと考えて作ったから―――」
アスカ「うるさっていってるでしょ!!!」
シンジ「……っ」バンッ!!!!!!!!!!!
アスカ「ひゃっ」ビクッ
アスカ「わ、私がそんなことでいちいちビビるとでも思ってるの……?」
シンジ「……」
アスカ「いい加減にしなさいよね!!言いたいことがあるなら口で!言葉で言いなさいよ!!物を叩くな!!」
シンジ「じゃあ、食べてくれるの?」
アスカ「た、たべない……っていってるでしょ……」
シンジ「……アスカのために作ったのに?」
アスカ「だから……ダイエットで……」
シンジ「カロリーの計算はしたよ?」
アスカ「……あ、アンタのことなんて信じられるわけ、ないでしょ……」
シンジ「……」
アスカ「……と、とにかく、いらないからっ!!」テテテッ
シンジ「アスカ……」
シンジ「はぁ……」
シンジ「おかえりなさい」
ミサト「アスカは?」
シンジ「部屋にいます。ときどき、お腹すいたって聞こえてきますけど」
ミサト「で、効果は?」
シンジ「言うこと聞いてくれませんでした。もうビビらないとかなんとか」
ミサト「マジ?ちっ、しくったわね」
シンジ「やっぱり、今まで通り普通に……」
ミサト「いいえ。まだよ」
シンジ「ミサトさん……」
ミサト「いい?シンジくん。今度は一言加えましょう」
シンジ「一言?それは流石に……喧嘩に……」
ミサト「だいじょーぶよー。私もみててあげるから!さ、アスカを呼んできて!!」
シンジ「わ、わかりました」
ミサト「むふふ……」
アスカ「な、なに……?」
シンジ「ちょっと話があるんだけど」
アスカ「わ、私はないけど……」
シンジ「大事な話なんだ」
アスカ「う、うるさいわね……私は―――」
シンジ「……」バンッ!!!!!
アスカ「ひぇ」ビクッ
シンジ「話があるんだ」
アスカ「……わ、わかったわよ。うるさいわね……」
シンジ「ありがとう」ニコッ
アスカ「……」
アスカ「で、話ってなによ……?」
シンジ「これからの献立のこと」
アスカ「献立?」
シンジ「毎回アスカのためだけに廃棄したくないから」
アスカ「それで……?」
シンジ「ダイエットしているのはわかったけど、どんな料理なら食べてくれるの?」
アスカ「ちゃんとカロリーのことと栄養のことを考えてくれればいいわよ」
シンジ「じゃあ、今日の料理もちゃんと食べてよ」
アスカ「だ、だから……今日は食べたくないの……」
シンジ「体調でも悪いの?」
アスカ「なんでもいいでしょ!?食べたくないの!!」
シンジ「……」
アスカ「ペンペンにでも食べさせればいいでしょ!!こんなもの!!」
シンジ「……」
ワロタ
流れで読んでわろた
アスカ「私の言うことがきけないの!?」
シンジ「……」
アスカ「あ……」
シンジ「できるだけ聞くよ。でも、こうも毎回だと」
アスカ「うるさいわね!!アンタは私の奴隷でしょ!!!―――あ」
シンジ「……アスカ。作る身にもなってよ」
アスカ(ホッ)
アスカ「そんなのアンタが好きでやってるんでしょ。私は頼んだ覚えなんてない―――」
シンジ「……だまれよっ!!バンッ!!!!!!
アスカ「ひっ」ビクッ
シンジ「……」
アスカ「……」
シンジ「で、アスカはどんな料理なら食べてくれるの?」ニコッ
アスカ「……」
/イハ/レ:::/V\∧ド\
/::^'´::::::::::::i、::::::::::::::::::::::::::::\
‐'7::::::::::::::::::::::::ハ:ハ::|ヽ:::;、::::::::::::丶 で、アスカはどんな料理なら食べてくれるの?
/::::::::::::::/!i::/|/ ! ヾ リハ:|;!、:::::::l
/´7::::::::::〃|!/_,,、 ''"゛_^`''`‐ly:::ト
/|;ィ:::::N,、‐'゛_,,.\ ´''""'ヽ !;K
! |ハト〈 ,r''"゛ , リイ)|
`y't ヽ' //
! ぃ、 、;:==ヲ 〃
`'' へ、 ` ‐ '゜ .イ
`i;、 / l
〉 ` ‐ ´ l`ヽ
/ ! レ' ヽ_
_,、‐7 i| i´ l `' ‐ 、_
,、-‐''"´ ノ,、-、 / 、,_ ,.、- {,ヘ '、_ `ヽ、_
/ i ,、イ ∨ l.j__,,、..-‐::-:;」,ハ、 '、` ‐、_ ,`ヽ
シンジ「アスカ?どうしたの?」
アスカ「……」
シンジ「アスカ?質問に答えてよ」
アスカ「……た、叩かない?」
シンジ「うん。叩かないから」
アスカ「……ホントに今日はそんなに食べたくなくて……」
シンジ「なにかあったの?」
アスカ「別に……」
シンジ「言ってよ。アスカの力になるから」ニコッ
アスカ「ひっ」ビクッ
シンジ「どうかした?」
アスカ「……ちょっと喧嘩して」
シンジ「綾波と?」
アスカ「……うん」
アスカ「そう……」
シンジ「ふーん」
アスカ「……」ビクッ
シンジ「わかった。それじゃあ、今日はいいよ。もし気分がよくなかったらなすぐに言って」
アスカ「わ、わかったわ……」
シンジ「じゃあ、おやすみ」
アスカ「お、おやすみ」トコトコ
シンジ「……どうでしたか?」
ミサト「うーん……」
シンジ「ミサトさん?」
ミサト「いいじゃない!!パーペキよ」
シンジ「でも、ちょっと可哀相な気も……」
ミサト「いいのいいの。最近のアスカは傍若無人だったし、いい薬よ」
シンジ「だといいんですけど」
シンジ「アスカー」
アスカ「な、なに?」
シンジ「朝ごはんできてるよ」
アスカ「うん……」
シンジ「ほら、早く」
アスカ「わ、わかってるわよ!!うるさいわね!!」
シンジ「……」
アスカ「あ、ちがう!!今のはシンジにいったんじゃないの!!!」
シンジ「早くしてね」
アスカ「5秒でいくっ!!」
アスカ「えっと……!!」
アスカ「パジャマのままでもいい!?」
シンジ「……ちゃんと着替えなきゃ」
アスカ「そ、そうよね!!私がどうかしてたわ!!」バタバタ
ミサト「アスカ?酷い、寝癖よ?」
アスカ「あ、あとで直すわ。ご飯が先よ……」
ミサト「ふーん」
アスカ「……」
シンジ「お待たせ、アスカ」
アスカ「すこしも待ってないわ」
シンジ「残さず食べてね」
アスカ「も、もちろんよ」
シンジ「よかった」ニコッ
アスカ「はむっ……!!もぐもぐっ……!!」
シンジ「アスカ?」
アスカ「……っ?!」ビクッ
シンジ「よく噛んで食べないと」
アスカ「……っ」コクコク
アスカ「……」
シンジ「ねえ、アスカ?」
アスカ「な、なになに?!」
シンジ「ネコがいるね」
アスカ「ホントね」
シンジ「可愛いね」
アスカ「そう?」
シンジ「……え?」
アスカ「ひっ」ビクッ
アスカ「す、すごい!!かわいい!!飼う!?ねえ、シンジ、あの猫飼ってみる!?」
シンジ「ううん。飼いたいって思うほど可愛いとは思って無いから」
アスカ「そ、そう……」
シンジ「でも、アスカが飼いたいっていうなら」
アスカ「わ、私も別に……」アセアセ
アスカ「はぁ……」
ヒカリ「おっはよ。アスカ」
アスカ「おはよう……」
ヒカリ「元気ないね?」
アスカ「ちょっとね……」
ヒカリ「なにかあった?」
アスカ「ううん……私が悪いの……」
ヒカリ「アスカ……?どうしたの?」
アスカ「なんでもない……」
ヒカリ「もう……アスカっ」バンッ!!
アスカ「ごめんなさい!!」ビクッ
ヒカリ「……え?」
アスカ「物は叩かないほうがいいわよ……?」
ヒカリ「あ、そ、そうね。ごめん」
ケンスケ「なにかあったの?」
シンジ「ちょっと怒ったら、元気なくなって」
トウジ「喧嘩やのうて?」
シンジ「うん」
ケンスケ「確かに。ああいうタイプは打たれ弱いところもあるんだよねー」
トウジ「ええ薬や、あっはっはっは」
シンジ「……」
レイ「……碇くん。おはよう」
シンジ「おはよう、綾波」
レイ「……弐号機の人は?」
シンジ「え?ああ、ちょっと色々あって」
レイ「そう」
シンジ「心配?」
レイ「いいえ。全然思ってないから」
アスカ「はぁ……もうやってらんない」
ヒカリ「アスカー、先にプールいってるよー」
アスカ「わかったー」
アスカ「はぁ……」
レイ「……なにかあったの?」
アスカ「ひっ?!」
レイ「……なに?」
アスカ「びっくりさせないでよ……」
レイ「碇くん、心配してたわ」
アスカ「え……?」
レイ「……」
アスカ「と、当然でしょ。アイツは私に惚れてるんだから」
レイ「……」
レイ「碇くんが?」
アスカ「そーよ!!ことあるごとに物を殴って、マジさいてー!!」
レイ「……それは貴方が悪いんじゃないの?」
アスカ「私は悪くないわよ!!言うことをきかない犬のほうがわるいんでしょ?!」
レイ「犬……?」
アスカ「そうよ!!犬よ!!全く、どんな躾をしたらああいうふうになるのか……!!」
レイ「……」
アスカ「ホント、アイツは使えないわね!!あー!!もうなんか今になって腹がたってきたぁ!!」
レイ「あの」
アスカ「そもそもなんで私がアイツの顔色を伺わないといけないのよ!!ありえないじゃない!!」
レイ「ねえ」
アスカ「なによ?!」
レイ「一応、聞いておくわ。―――犬って誰のこと?」
アスカ「バカシンジに決まってるでしょ!!アイツ、以外に誰がいるっていうのよ!!」
アスカ「こうなったら、次の昼休みに―――」
レイ「……」バンッ!!!!!
アスカ「きゃん」ビクッ
レイ「……」
アスカ「あ、そろそろ……プールに行かないと……」トコトコ
レイ「……」バンッ!!!
アスカ「ひぃ」ビクッ
レイ「……」
アスカ「ち、ちこく……するわよ……?」
レイ「どうせ見学だから」
アスカ「私は……」
レイ「……座って」
アスカ「……あの……」
レイ「二度も言わせないで」
アスカ「あの……ね……」
レイ「犬って……どうして?」
アスカ「え?」
レイ「……」
アスカ「だ、だって……何でも言うこと聞くし……呼んだらすぐに来る―――」
レイ「……」バンッ!!!
アスカ「ご、ごめんなさいっ」ビクッ
レイ「優しい碇くんに付け込んで、何を言っているの?」
アスカ「だ、だって……」
レイ「だって?」
アスカ「わ、私のためならなんでもするって……」
レイ「……碇くんが?」
アスカ「ほ、ほんと……ほんとなの……」
レイ「……」
レイ「シンジ……?」
アスカ「碇くんが……言ったの……」
レイ「貴方が都合のいいように解釈しているだけじゃないの?」
アスカ「し、してない……わたしは……」
レイ「……」
アスカ「ほんとにしてないから!!私は悪くな―――」
レイ「……っ」バンッ!!!!!!
アスカ「ひぅっ」ビクッ
レイ「……」
アスカ「ごめんなさい……もうやだぁ……やめて……」
レイ「碇くんは犬じゃないわ」
アスカ「は、はい……」
レイ「……犬じゃない」
アスカ「ごめんなさい……!!もう言わないから……!!叩かないでぇ……!!」
レイ「……」トテトテ
アスカ「……」トコトコ
ヒカリ「アスカー、どうしたのー?」
アスカ「ヒカリ……」
ヒカリ「もう遅刻よ?」
アスカ「うん……」
ヒカリ「アスカ……?今朝から様子が変だけど」
アスカ「だいじょうぶ。さ、およご」
ヒカリ「う、うん」
アスカ(もういや……なんで……)
アスカ(シンジは言ったのに……!!私のためならなんでもするって……!!)
アスカ(いったのに……)ウルウル
レイ「……」ジーッ
トウジ「で、そこでな―――」
レイ「碇くん、隣、いい?」
シンジ「うん。いいよ」
レイ「ありがとう」
トウジ「ほんま、せんせはモテモテやな」
ケンスケ「人のこといえないくせに」
レイ「……碇くん」
シンジ「なに?」
レイ「……彼女に何でもするって言ったことある?」
シンジ「彼女って……」
アスカ「はぁ……」
シンジ「アスカ?―――何でも言って、力になるから。とは言ったけど……。なんでもするなんて言ってない」
レイ「そう」
アスカ「ただいま……」
ペンペン「くぉー!!!」バタバタバタ
アスカ(暴れてる……遊んでるのかな……)
アスカ(疲れた。何か飲もう……)
アスカ「確か……オレンジジュースが……あった」
アスカ「んっ……」ゴクゴク
バンッ!!!!!
アスカ「ぶっ!?!」ビクッ
アスカ「ごほっ!!えほっ!!ごほごほ!!!」
アスカ「だ、だれ……?」ソーッ
ペンペン「くおー……」フラフラ
アスカ「はぁ……ペンペンか……」ヘナヘナ
アスカ「うぅ……」ウルウル
アスカ「……うぇぇん……」ポロポロ
シンジ「アス―――」
アスカ「ぐすっ……うぇぇ……えほっ……」ポロポロ
シンジ「アスカ……?」
アスカ「あ……シンジ……」ゴシゴシ
シンジ「あの……」
アスカ「い、いま、コップを洗おうと思ってたの……!!」
シンジ「いや、僕がやるから」
アスカ「いい」
シンジ「だって、もうすぐ夕食の準備するし、そのときまとめて洗うから」
アスカ「ここに置いてて……いいの?」
シンジ「いいよ。いつもそうしてたじゃないか」
アスカ「叩かない……?絶対……?」
シンジ「叩かないよ」
アスカ「じゃあ……お願い……」
アスカ「……」ソワソワ
シンジ「どうしたの?」
アスカ「……手伝うわよ」
シンジ「いいよ。そんなことしなくて」
アスカ「だって……」
シンジ「アスカは残さず料理を食べてくれればいいから」
アスカ「ホントに……?」
シンジ「うん」
アスカ「嘘じゃ……ないわよね?」
シンジ「嘘じゃない」
アスカ「……じゃあ、残さず食べる」
シンジ「ありがとう」
アスカ「……あ、あとで手伝わなかったこと、怒らないでよ……?」
シンジ「怒らないよ」
アスカ「……」テテテッ
シンジ「はい」
アスカ「い、いただきます」
シンジ「……」
アスカ「……まだ、食べたらだめ……?」
シンジ「違う違う。ドンドン食べて」
アスカ「うん……」
シンジ「……」
アスカ「もぐ……もぐ……もぐ……」
シンジ「……アスカ?」
アスカ「……っ!?」ビクッ
アスカ「ごほっ?!ごほ!!おぇ……!!」
シンジ「アスカ!?大丈夫!?」
アスカ「な、なに……?私、また、何かした……?」ブルブル
アスカ「ごめんなさい……いい子になるから……叩かないで……」ガクガク
シンジ「なんでもないから。驚かせてごめん」
アスカ「……」
シンジ「……」
シンジ(綾波が言ってたこと本当だ……)
レイ『碇くん。彼女の様子がおかしいわ』
シンジ『僕も気になってたんだ』
レイ『何をしているかしらないけど、やめたほうがいいと思う』
シンジ『うん……』
レイ『私にも原因があるから、あとで謝っておくわ』
シンジ(アスカ……)
アスカ「……」ビクッ
シンジ(僕のせいだ……)
ですね
シンジ「ミサトさん」
ミサト「どうかした?」
シンジ「アスカのことで」
ミサト「なに?まだ直んないの?」
シンジ「逆です。効果的すぎてむしろ少しぐらい直してあげたいんです」
ミサト「そんな数日で」
シンジ「……ちょっと見てください」
ミサト「なになに?」
シンジ「アスカー」
アスカ「……」テテテッ
シンジ「……」
アスカ「な、なに……シンジ……?」
シンジ「……」バンッ!!
アスカ「やぁ!!ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!もうゆるして!!いい子になるからぁ!!!」
…ふぅ
アスカ「うぅ……」ガクガク
シンジ「ミサトさん……」
ミサト「嘘でしょ……?マジ……?」
シンジ「どうします?」
ミサト「これはちょっち……いや、かなりヤバいわね」
シンジ「エヴァに乗れないかもしれませんよ」
ミサト「……アスカ?」
アスカ「ひっ」ビクッ
ミサト「あちゃー」
シンジ「どうしますか?」
ミサト「まぁ、甘やかせばいいんだろうけど、リバウンドしたらもっとやっかいなことになりかねないし……」
シンジ「でも……!!」
ミサト「しゃーない。ちょっと考えるから、それまでアスカの世話おねがいね」
シンジ「わ、わかりました」
おかゆ
シンジ「アスカ……」
アスカ「いやぁ……ゆるして……私……私がわるいの……」
シンジ「アスカ、何もしないから」
アスカ「……ホントに?」
シンジ「もう叩かない。誓うから」
アスカ「……」
シンジ「そうだ。デザートのアイスとかいる?」
アスカ「……」
シンジ「冷たくておいしいよ?」
アスカ「……シンジは?」
シンジ「僕も食べる」
アスカ「……じゃあ、食べる」
シンジ「……」
シンジ(なんとかしなきゃ……なんとか……)
アスカ「はむっ……」
シンジ(甘やかせば確かに元に戻るかもしれないけど、それじゃあ後が怖すぎる)
シンジ(かといってこのままになんて……」
アスカ「はむっ」
シンジ「……」
アスカ「……はぁ♪」
シンジ「……」ドキッ
シンジ(ダメだ!!元のアスカに戻ってもらわないと!!!)
シンジ「ね、ねえ、アスカ?」
アスカ「な、なに……?」ビクッ
シンジ「何か欲しいものとかやりたいことある?なんでも言ってよ」
アスカ「……」
シンジ「アスカのためならなんでもするから」
アスカ「シンジ……」
シンジ「どうして……?」
アスカ「だって……私が悪いから……」
シンジ「アスカ……」
アスカ「ごめんね……シンジ……。いい子にするから……」
シンジ「……わかったよ」
アスカ「……」
シンジ「でも、何かあったら言ってね」
アスカ「……うん」
シンジ「……」
シンジ(ミサトさんに任せるしかないのかなぁ……)
アスカ「……アイス……」ボソッ
シンジ「え?」
アスカ「な、なんでもないっ!!」ビクッ
シンジ「……」
シンジ「ん……」
シンジ「はぁ……」
シンジ(アスカ……どうしたら……)
アスカ「シンジー」
シンジ「どうした―――あ」
アスカ「お、お皿だけでもな、ならべてみたんだけど……」モジモジ
シンジ「そんなことしなくてもいいのに」
アスカ「ひっ。ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
シンジ「え?」
アスカ「い、いますぐ片付けるから……」
シンジ(しまった!?)
シンジ「アスカ!ありがとう!!すごく助かったよ!!」
アスカ「ほ、ほんとに……?叩かない……?」オロオロ
シンジ「そんなことしないよ。ありがとう、アスカ」
アスカ「……」ビクッ
シンジ「ミサトさん、どうなんですか?」
ミサト「ちょっち厳しいかも」
シンジ「そんな無責任な」
ミサト「だってぇ。こんなことになるなんてぇ」
シンジ「ミサトさんっ!!!」バンッ!!!!
アスカ「きゃぁ!!」ビクッ
シンジ「あ」
アスカ「ごめんなさい……ごめんなさい……」ブルブル
ミサト「とりあえずできるだけ甘やかしてみて。元には戻るかもしれないし」
シンジ「甘やかすっていっても……」
アスカ「うぅ……」ウルウル
シンジ「はぁ……」
シンジ「アスカ、鞄持つよ」
アスカ「いい。私がシンジの持つ」
シンジ「いいって。いつも僕が持ってたじゃないか」
アスカ「ううん。シンジ、嫌だったんでしょ?」
シンジ「嫌じゃないけど」
アスカ「私が持つってば」バッ
シンジ「あ……」
アスカ「……これで叩かない?」
シンジ「アスカ?」
アスカ「……なに?」
シンジ「もう僕は叩かないって。いつものアスカに戻ってよ」
アスカ「怖いから……」
シンジ「え……?」
アスカ「いつも安心したときにシンジ、叩くから……怖いの……」
ヒカリ「アスカ、おっはよ」
アスカ「ヒカリ……おはよう」
ヒカリ「アスカ?どうしたの?」
アスカ「え?」
ヒカリ「なんか本当に変だよ?」
アスカ「大丈夫。私は元気だから」
シンジ「綾波」
レイ「碇くん……どう?」
シンジ「ダメだよ」
レイ「そう……」
シンジ「どうしたら……」
レイ「碇くん……私に考えがあるわ」
シンジ「え?どんな?」
レイ「……碇くんじゃないとダメなんだけど、やってくれる?」
シンジ「でも、それ……」
レイ「彼女を取り戻すためにはやるしかないわ」
シンジ「……上手くいく可能性は?」
レイ「40%」
シンジ「……」
レイ「行って来るから」
シンジ「綾波……!!」
レイ(彼女は今、怒られることを極端に恐れている……)
レイ(それは守ってくれる相手がいないから)
レイ(今まで彼女は無意識に碇くんをそういう相手だと認識していた)
レイ(でも、その碇くんにも見放され、周囲からも攻撃を受けて……彼女は堕ちた)
レイ(なら……彼女を守ってくれる相手を作れば……あるいは……)
レイ「ちょっといい?」
アスカ「ひっ」ビクッ
アスカ「……な、なによ……やめてよ……」ブルブル
レイ「……」
アスカ「もうすぐ……授業が……」
レイ「……」バンッ!!!
アスカ「ひゃぁ!?」ビクッ
レイ「……」
アスカ「あぁぁ……やめて……ごめ……」ガクガク
レイ「……」バンッ!!!!
アスカ「あぁぁぁ……!!!!いやぁ!!いやぁ!!!!」
レイ「……」
アスカ「やめて!!おねがい!!ここから出して!!!いやぁ!!!」ポロポロ
レイ「……」バンッ!!!!!
アスカ「きゃぁぁ!!!!ゆるして!!!もうシンジには近づかない!!でていく!!でていって一人で外でねるからぁ!!!」ポロポロ
レイ「……」
レイ「……」
アスカ「うぅ……もうやめてぇ……ここからだしてよぉ……おねがいだからぁ……」ポロポロ
レイ「……」バンッ!!!!!
アスカ「ぎゃぁぁ!!!!!いやぁぁ!!!ママァ!!!ママァ!!!!」
レイ「私は……痛い目にあうっていったわ」
アスカ「だして!!ここからだしてぇ!!!」ポロポロ
レイ「……」
アスカ「なんでもする……!!だから、ころさないで……!!ゆるして……ゆるして……」ポロポロ
レイ「……泣かないで」
アスカ「おねがいぃぃ……おねがいぃぃ……もうやめてぇ……」ポロポロ
レイ「泣かないで……」バンッ!!!!
アスカ「ひぐっ……」ビクッ
レイ「……」
アスカ「うっぅぅ……」ポロポロ
アスカ「ママァ……」ポロポロ
レイ「でも、貴方の母親はもういないわ」
アスカ「ひっぐ……」ポロポロ
レイ「他には?」
アスカ「そ、それは……えっと……」ポロポロ
レイ「誰?」
アスカ「うっ……ぐすっ……」
レイ「誰?」バンッ!!!!!
アスカ「ひぃ?!―――し、しんじぃ!!!しんじぃ!!!」
レイ「……」
アスカ「しんじぃがいい!!しんじぃがいいの!!!」ポロポロ
レイ「そう……」
アスカ「しんじぃ!!たすけてぇ!!しんじぃ!!!」ポロポロ
レイ(やっぱり、貴方も……)
バンッ!!!
アスカ「ひゃぁぁ!?!?!?!」
シンジ「アスカ!!大丈夫!?」
アスカ「しんじぃ!?」
シンジ「ごめん。綾波が場所を教えてくれなかったから」
アスカ「しんじぃ!?しんじぃぃ!!!」ギュゥゥ
シンジ「アスカ……」
アスカ「しんじぃ!!いい子になるからぁ!!私をみすてないでぇ!!」ポロポロ
シンジ「……綾波」
レイ「それじゃあ、碇くん。あとはまかせたわ」
シンジ「そんな!?これからどうしたら……!?」
レイ「大丈夫よ。碇くんならきっと」
シンジ「そんな……」
アスカ「ぐすっ……えぐっ……」ギュゥゥ
アスカ「うぅ……」
シンジ「落ち着いた?」
アスカ「……少し」
シンジ「えっと……」
アスカ「……いつも、私を守ってくれてるのは……ママだった」
シンジ「……」
アスカ「……でも……いつの間にかシンジが私を守ってたのね……」
シンジ「アスカ……」
アスカ「シンジ……ごめんね……今まで……酷いこと……いっぱい……」
シンジ「ううん。アスカに対して本気で怒ったことなんて……まぁ、あるにはあるけど……そんなにないよ」
アスカ「シンジ……でも、私の我侭で怒ったんじゃ……」ギュゥゥ
シンジ「我侭なアスカも僕は好きだから」
アスカ「えっ」ビクッ
アスカ「……そ、そんなこといって……また、叩くんでしょ……?」
シンジ「しないって」
アスカ「ホントにホント?」
シンジ「しない。まぁ、事故はあるかもしれないけど、アスカに対して故意にすることはないって」
アスカ「……」
シンジ「……信じられない?」
アスカ「……っ」フルフル
シンジ「アスカ……ありがとう……」ニコッ
アスカ「ちゃ、ちゃんと守ってよ……バカ……シンジ……」
シンジ「うん」
アスカ「……」ギュッ
シンジ「そろそろ教室に……」
アスカ「もう少し……」
シンジ(女子更衣室にあまり長居したくないんだけど……)
トウジ「せんせー!!ひるめ―――」
アスカ「シンジ……あの……」モジモジ
シンジ「うん。いこっか」
アスカ「……うん」
トウジ「な、なんや……」
ケンスケ「大進展ってやつですか」
ヒカリ「アスカ……おめでとう……」
アスカ「あ、空き教室……で」
シンジ「そうだね」
アスカ「……♪」
トウジ「嫁2号の勝ちやなぁ」
ケンスケ「トウジ!!」
トウジ「え……」
レイ「……」
レイ「碇くん。今日はテストだから」
シンジ「え?ああ、そうだね」
レイ「一緒に―――」
アスカ「シ、シンジー?」
シンジ「どうしたの?」
アスカ「あの……新しいゲームが出たんだけど……一緒に行ってくれない……?」
シンジ「えーと……」
アスカ「無理ならいいんだけど……一人でいくから……」
シンジ「わかった。いくよ」
アスカ「シンジ……」
シンジ「綾波、あとで」
レイ「ええ」
レイ「……」
アスカ「あれからシンジがすごく優しいのよね」
レイ「……」
アスカ「ま、まぁ、今までも十分に優しかったんだけど……」
レイ「……」
アスカ「やっとそれに私も気がつけたっていうか……多分、そうなのよね」
アスカ「シンジ……ずっと私のこと……見ててくれた……」
レイ「……っ」
アスカ「うれしい……」
レイ「……」バンッ!!!!!
アスカ「ひっ」ビクッ
レイ「先、いくから」
アスカ「あの……ごめ……」
レイ「先、行くから」
アスカ「ごめん……なさい……」
レイ「……」トコトコ
シンジ「綾波」
レイ「碇くん?」
シンジ「……」バンッ!!!!
レイ「……?!」ビクッ
シンジ「……アスカ、泣いてた」
レイ「え……」
シンジ「綾波に泣かされたって」
レイ「ちが……」
シンジ「……」バンッ!!!!!
レイ「ひっ」ビクッ
シンジ「アスカはこの音がトラウマになったの、綾波知ってるだろ?」
レイ「え、ええ……」
シンジ「……じゃあ、どうしてそんな酷いことができるのさ」
シンジ「……」バンッ!!!!!!!
レイ「ひぃ」ビクッ
シンジ「……」
レイ「碇くん……やめて……私……あの……」
シンジ「……だまれよっ!!!」バンッ!!!!!!!
レイ「ひぐっ」ビクッ
シンジ「綾波がアスカを泣かせたんだ」
レイ「ちが……だって……あれは……」
シンジ「……」
レイ「いか、り……くん……」
シンジ「……もうやめてよ。こういうこと」スタスタ
レイ「あ……ぁ……」
レイ「……」
アスカ「……」
ガチャ
レイ「……」
アスカ「あ……」ビクッ
レイ「……私、貴方を泣かせようなんて思ってなかったのに」
アスカ「な、なによ……」
レイ「貴方のせいで……碇くんに……」
アスカ「やめて……」ガクガク
バンッ!!
アスカ「きゃ!?」
レイ「ひっ」
シンジ「……綾波」
レイ「碇くん……」
アスカ「シンジ……♪」
シンジ「……」ガンッ!!!!!
レイ「うっ」ビクッ
レイ「ゆるして……碇くん……」
シンジ「綾波の協力があったからなんとかアスカは立ち直れたけど、どうしてまた悪化させようとするの?」
レイ「わたしは……」
シンジ「……」バンッ!!!!
レイ「……」ビクッ
シンジ「アスカ、帰ろう」
アスカ「プラグスーツ脱ぐから……えっと……5分だけ……待ってて……くれる?」
シンジ「ゆっくりでいいよ」
アスカ「う、うん」
レイ「碇くん……」
シンジ「さよなら」
レイ「……!!」
シンジ「……なに?」
レイ「碇くん……なんて言ったらいいかわからないけど……その……」
シンジ「……」
レイ「私は……」
アスカ「シンジー!!まだー?!」
シンジ「今いくー。―――綾波、それじゃあ」
レイ「ま、まって……」
シンジ「……」
レイ「こういうとき……本当にどうしたらいいから……わからないの……」オロオロ
シンジ「謝ればいいと思うよ?」
レイ「え?」
シンジ「……」バンッ!!!!
レイ「ひっ」ビクッ
レイ「……ご、ごめんなさい……」
ミサトか…
レイ「ごめんなさい……私……そんなつもりじゃ……なくて……」
シンジ「……」バンッ!!!!
レイ「ひぁ」ビクッ
シンジ「アスカに謝らないと」
レイ「あ、そう、そうね……。あの……ごめんなさい……」ペコッ
アスカ「ううん。気にしてないから……」
レイ「……じゃあ、碇くん」
シンジ「……」
レイ「わたしと―――」
シンジ「アスカと行くよ。ごめん」
レイ「……」
レイ「……」ポロポロ
レイ「私……泣いてる……」
レイ「―――もしもし、碇司令ですか?はい、綾波レイです」ポロポロ
シンジ「碇シンジです」
ゲンドウ「はいれ」
シンジ「失礼しま―――」
ゲンドウ「……何か言うことは?」
シンジ「え?」
ゲンドウ「……」
シンジ「……特にないですけど」
ゲンドウ「……ない?」
シンジ「は、はい……」
ゲンドウ「……」
シンジ「あの……父さ―――」
ゲンドウ「……」ガンッ!!!!!
シンジ「……っ!?」ビクッ
ゲンドウ「もう一度、聞く。何か言うことは?」
ゲンドウ「……」
シンジ「あ、あの……え……?」オロオロ
ゲンドウ「もういい」
シンジ「え……?」
ゲンドウ「初号機パイロットは現時刻をもって更迭する」
シンジ「なんでだよ!!どうしてだよ!!父さ―――」
ゲンドウ「だまれっ!!!」バンッ!!!!!
シンジ「ひっ」ビクッ
ゲンドウ「……お前はいらん」
冬月「おい、碇。その場の感情で―――」
ゲンドウ「……」バンッ!!!!!
冬月「……悪いな。身柄を拘束させてもらう」
シンジ「そ、そんな……」
シンジ「……いらない……僕はいらないんだ……」
アスカ「シンジ……私もエヴァ降ろされた……シンジがいないとダメだったわ」ギュッ
シンジ「アスカ……」
アスカ「シンジがいれば……私は……」
シンジ「アスカ……」
アスカ「シンジ……」
シンジ「……」バンッ!!!
アスカ「ひぃ!?」ビクッ
シンジ「アスカ……もう……僕にはアスカだけだ……」
アスカ「シンジ……」ブルブル
シンジ「アスカ……大好きだ……」バンッ!!!!
アスカ「ひゃぁ?!」ビクッ
おしまい。
楽しかった
Entry ⇒ 2012.06.10 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ゲンドウ「父の日か…………」ソワソワ
ゲンドウ「…………」ソワソワ
冬月「………どうした碇」
ゲンドウ「問題ない。今日は父の日だからと言って特段、私に変わりはない………」ソワソワソワソワ
冬月(問題ないってお前………)
冬月「………」
(ドアの方を見て)
ゲンドウ「………」チラッ
冬月「………」
ゲンドウ「………」チラッチラッ
冬月「………」
ゲンドウ「………」ソワソワソワソワソワソワソワソワ
冬月「…………」
ゲンドウ「シンジか!!!!」ガタッ!
リツコ「あ……あの……碇司令、どうなさったんです」
ゲンドウ「…………チッ!」
リツコ「えっ」
リツコ「………は、はい」
リツコ「あの………」
ゲンドウ「………10秒」
リツコ「………その」
ゲンドウ「………20秒経過」
リツコ「ええと………」
ゲンドウ「30秒」
リツコ「シンクロテストの………」
ゲンドウ「30秒」
リツコ「結果で………」
ゲンドウ「30秒」
リツコ「………もう後でいいです」
冬月「碇、いくらなんでもあの態度はまずいぞ」
ゲンドウ「問題ない。こんな時に報告に来る赤木君の方が悪い」ソワソワソワソワ
冬月「……いや、今のはあからさまにお前が」
ゲンドウ「問題ない……問題ない………」ソワソワソワソワ
冬月「………」
ゲンドウ「………」チラッチラッチラッチラッチラッチラッ
冬月「………」
ゲンドウ「シンジか!」ガタッ!!!
ミサト「碇司令。報告なんですけどぉー」
ゲンドウ「チッ!!!!!!!!!」
ミサト「えっ…………」
ゲンドウ「減給」
ミサト「………はっ?」
ゲンドウ「だから減給だ。3ヵ月、いや、半年だ」
ミサト「ちょ、ちょっと待って下さいよ碇司令!私まだなにも………」
ゲンドウ「私の心を弄んだ」
ミサト「………はっ?」
ミサト「ちょ、ちょっと………!」
ゲンドウ「連れていけ」パチン
諜報部員「はっ!」ガシッ
ミサト「ちょ!ちょ!ちょおおおお!?」ズルズルズルズル………
ミサト「ちょっと!ちょっと!コレなんなのよぉぉぉぉ!!!!!!!!!訴えてやる!労基に訴えてやる!!!!!!!!!問題にしてやるわよぉぉぉぉぉぉ!!!!!」ズルズルズルズルズルズルズルズル………
ゲンドウ「問題ない」
冬月「………うわぁ」
ゲンドウ「彼女は普段から勤務態度が思わしくないからな。いっそ今すぐにでもクビにするか」ソワソワソワソワソワソワソワソワ
冬月「解雇予告という言葉を知っているか碇」
冬月「少なくとも30日前には解雇する旨を本人にだな………」
ゲンドウ「………問題ない」ソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワ
冬月(………聞いていない)
ゲンドウ「シンジか!」ガタッ!!!!!!!!!!!!
加持「いや、どうも碇司令」
ゲンドウ「チッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
加持「えっ………」
諜報部員「……失礼します」カチャッ
加持「えっ、えっ」
加持「えっ、それ銃……」
パアアアアアン!!!!!!!!!
加持「 」
ゲンドウ「連れていけ」
諜報部員「はっ!」
冬月「い、い、い、碇!い、い、今のは!!!!!!」
ゲンドウ「問題ない。急所は外した。」ソワソワソワソワソワソワソワソワ
冬月「…………ひぇぇ」
【数十分後】
青○「 」
日向「 」
マヤ「 」
アスカ「 」
リツコ「 」
ゲンドウ「………連れていけ」
諜報部員「はっ!」
冬月「ァヮヮヮヮヮヮヮ……………」
ゲンドウ「…………」チラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッ
冬月「……………」
ゲンドウ「……………」ソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワソワ
ゲンドウ「……………」チラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッチラッ
ドンッ!!!!!!!!!!!!
冬月「ひゃあっ!!!!!!」
ゲンドウ「もうこれ以上は面倒だ。シンジ……ついでにレイも呼べ!」ビシッ!
諜報部員「はっ!」
冬月(いっそ最初からそうしてれば…………)
ゲンドウ「………」
シンジ「あ、あの……呼んだ?」
ゲンドウ「……レイはどうした」
シンジ「面倒事は嫌だから帰るって………」
ゲンドウ「………」
ゲンドウ「今日は何の日だ」
シンジ「………えっ?なんかあったっけ」
ゲンドウ「ヒントだ。ちっ!」
シンジ「えっ」
ゲンドウ「ほら、ちっ!ちっ!ちっ!」
シンジ「………は?」
シンジ「『ちっ』……って父さん」
ゲンドウ「そうだ、ちっっ!!」
シンジ「ひどいよ!!!!!!!!!」ドン!!!!!!!
ゲンドウ「……えっ?」
シンジ「呼び出しておいて……舌打ちするなんて!!!!!!!」
ゲンドウ「ちっ!ちが………」
シンジ「ほら、またした!」
ゲンドウ「ちっ、ちょっ……」
シンジ「まただ!ひどいよ!!!!!!僕………今日は父の日だからと思ってせっかくプレゼント用意したっていうのに…………!」
シンジ「父さんと……仲良くなれると思ったのに!!!!!!!!!」
ゲンドウ「そ、そうだ!私は『父の日』だということをだな………」
シンジ「ひどいよ!!!ひどすぎるよ!!!!!!!」タタッ
ゲンドウ「ま、まて!待ってくれシンジ!!!!!!」
シンジ「うわああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
ゲンドウ「………ぅゎぁぁ!!!!!!」
ゲンドウ「………」
冬月「自業自得だな」
ゲンドウ「冬月、どうしたらいいのだ!どうしたらいいのだ!!!!!!!」
冬月「知らんな」
ゲンドウ「………役にたたない男だ。連れていけ!」
諜報部員「………」
ゲンドウ「どうした!」
諜報部員「……付き合い切れません。失礼します」
プシュッ……
ゲンドウ「…………えっ」
プシュッ……
ゲンドウ「ふ、冬月………!」
ゲンドウ「…………すっ、好きにしろ」
ゲンドウ「………」
ゲンドウ「…………」
ゲンドウ「…………」
ゲンドウ「………誰かいないのか」
ゲンドウ「冬月」
ゲンドウ「………は、いないか」
ゲンドウ「………そうか、全員閉じ込めてあるんだったな」
ゲンドウ「レイは………帰ったか」
ゲンドウ「シンジは………」
ゲンドウ「…………ぐっ」
ゲンドウ「私は…………」
ゲンドウ「…………」
ゲンドウ「………帰るか」
ガタッ………
ゲンドウ「………ぅぅっ」
ゲンドウ「……シンジをあれだけ傷つけたのだ」
ゲンドウ「すまなかったな、シンジ………」
ゲンドウ「…………」
そ し て 誰 も い な く な っ た
ゲンドウ「………」トボトボ
シンジ「………父さん」
ゲンドウ「!」
ゲンドウ「し……シンジ!?」
ミサト「ふふっ」
リツコ「どうも」
加持「引っかかりましたね、碇司令」
綾波「…………」
ゲンドウ「どっ……どういう………」
リツコ「どうも」
加持「引っかかりましたね、碇司令」
綾波「…………」
ゲンドウ「どっ……どういう………」
冬月「お前が一週間も前からソワソワしていたのは知っていた。だからな、引っ掛けさせて貰ったよ、碇」
諜報部員「すいません……私もグルでして」
加持「いやはや、まさか副司令の読み通りに行くとは」
ミサト「さすがよねん♪」
ゲンドウ「えっ、えっ」
シンジ「父さんと……仲良くなりたくて、父の日のプレゼントを渡したかったんだけど、どうしたら良いのか分からなくてみんなや、冬月副司令に相談したんだ」
ゲンドウ「えっ、えっ、えっ」
ゲンドウ「そ……そうか………」
シンジ「ずっと素直になれなくてごめんね、父さん……これ僕からプレゼント」ニコッ
ゲンドウ「あ……ああ…………」
ゲンドウ「………」ニヤッ
ミサト「あれー、泣いてるのアスカー」
アスカ「う、うるさいミサト……!!!」
ゲンドウ「………す、すまないなシンジ」
シンジ「………うん」ニコッ
冬月「ふん、照れおって。もっと素直に喜んだらどうだ」
ゲンドウ「………うるさいぞ冬月」
シンジ「開けてみてよ、父さん」
ゲンドウ「ああ………」カポッ
ゲンドウ「こっ……これは…………!」
ゲンドウ「おお!ずっと欲しかったのだ!シンジ!」
シンジ「Tシャツを、もっと自由に、面白く。をテーマに、2003年よりスタートしたユニクロのTシャツブランドの「UT」。」
シンジ「毎年グラフィックTを1000色柄以上、世に送り出しているんだけど、今年は世界中で人気のキャラ、映画や企業とのコラボ商品を約50コンテンツ展開するんだ。」
シンジ「なかでも、今秋公開の最新映画『エヴァンゲリヲン新劇場版:Q』とのコラボレーションは話題になってるんだよ!」
アスカ「うわぁ!素敵なデザインね!」
綾波「どこで買えるの碇君」
シンジ「ユニクロ全店とオンラインストアーで買えるんだ。現在絶賛販売中だよ!」
アスカ「お店に急がなくっちゃ!」
ユニクロ Tシャツ特集 | EVANGELION
シンジ「とっても似合ってるよ、父さん!」
綾波「おめでとう」パチパチ
アスカ「おめでとう」パチパチ
マヤ「おめでとう」パチパチ
リツコ「おめでとう」パチパチ
子安「おめでとう」パチパチ
日向「おめでとう」パチパチ
加持「おめでとう」パチパチ
冬月「おめでとう」パチパチ
ゲンドウ・シンジ「ありがとう………」
ミサト「お父さんと仲の良い君も、悪い君も、ユニクロのエヴァTで父の日はサービスサービスぅ!」
―終劇―
エヴァプレミアム限定版13巻も予約受付中ですし、碇シンジ育成計画13巻も好評発売中ですよね!
お付き合いありがとうございました
さて、寝る前にちょっとユニクロ行ってくるは
ゲンドウ可愛いよゲンドウ
(.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
|i i| }! }} //|
|l、{ j} /,,ィ//| 『おれはエヴァのssを読んでいたと思っていたら
i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ ユニクロのステマが始まっていたぜ』
|リ u' } ,ノ _,!V,ハ |
/´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
/' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも何をされたのかわからなかった
,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉
|/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった…
// 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
/'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ 超スピードだとか催眠術だとか
/ // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
Entry ⇒ 2012.06.06 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ゲンドウ「シンジ〜冷蔵庫でビール冷やしておいてー」
シンジ「いいけど、どうして?」
ゲンドウ「今晩お隣さんにバーベキューパーティーしないかって誘われたんだ」
シンジ「えっ?お隣さんから!?」
ゲンドウ「そう。バーベキューパーティー。夕方くらいには仕度しておきなさい」
シンジ「はい」
ゲンドウ「む、足りないかな?」
シンジ「お肉や野菜も買ってきた方がいいんじゃないかな?」
ゲンドウ「そうだなシンジ。何か焼いたら美味しそうな物を用意しておこうか」
シンジ「焼きそばとかどうかな?」
ゲンドウ「うむ。スーパーに行って買ってこよう」
シンジ「僕も行くよ父さん」
ゲンドウ「シンジ。父さんじゃなくてパパと呼びなさい」
シンジ「それは嫌です」
ゲンドウ「シンジ。パパはあんまり野菜何が良いかわかんないから代わりに選んでくれるか?」
シンジ「うん。キャベツとかでいいんじゃないかな?あとは、もやしとか」
ゲンドウ「ハハハ、キャベツともやしならパパにもわかるな」
シンジ「白菜やレタスと間違えないでね」
ゲンドウ「大丈夫大丈夫!それじゃあシンジは他の肉や焼きそばを選んできてくれ」
シンジ「わかったよ父さん」
誰だ貴様ってレベルじゃないなw
ゲンドウ「もうちょっと時期が遅いとナスなんかもあるんだがな」
ゲンドウ「まぁお隣さんなら夏ぐらいにまたやるだろうから、その時はナスも買っていこうか」
ゲンドウ「む、玉ねぎもいるかな?」
シンジ(父さんちゃんと買えてるかな?)
シンジ(焼きそば、どれくらい買おうか)
シンジ(お隣さんはいっぱい食べそうだし、多めに買っていこう)ゴソゴソ
シンジ(あと焼いたら美味しそうな食材・・・)
シンジ(うーん。チーズは焦げ付くからかえって迷惑かな?)
シンジ「うーん。難しいかな。白米のおにぎり買って、焼きおにぎりなんてどうかな?」
ゲンドウ「いいんじゃないか?焼きおにぎりと焼きそばならみんな食べれそうだしな」
シンジ「じゃあおにぎりで。父さんは買えた?」
ゲンドウ「野菜はこんなもんでいいだろう。あとはお肉だな」
シンジ「何がいいかな?」
ゲンドウ「ああ、それはいいな。確か物置にクーラーボックスがあったはずだ」
シンジ「それじゃあ最後に氷買って帰ろうか」
ゲンドウ「うむ。そうしよう」
シンジ「肉、肉・・・何がいいかなぁ」
ゲンドウ「お隣さんは肉は心配無いと言っていたが、何も持っていかんというのもな」
ゲンドウ「あ、これはどうも」
海原雄山「ははは、お買い物ですかな?」
ゲンドウ「ええ、お隣にバーベキューに誘われまして。食材選びに」
海原雄山「それは楽しそうですなあ」
シンジ「えーっと・・・」
ゲンドウ「シンジ、町内会長の海原さんだ。ご挨拶なさい」
シンジ「こんにちは」
海原雄山「はいこんにちは」
雄山「ええ、そうですよ」
ゲンドウ「もし良かったら、バーベキューにあう食材などをご教授願えたら・・・」
シンジ「父さん、失礼だよ」
雄山「ははは、構いませんよ。おやすいご用だ」
ゲンドウ「ありがとうございます!」
シンジ「もう。すみません。よろしくお願いします」
ゲンドウ「ええ、素人の選択ですが」
雄山「いえいえ。良い物を選んでますよ
バーベキューならば鮭はいかがですか?買われた野菜とも相性が良い」
ゲンドウ「ほう、鮭ですか?」
シンジ「魚は考えに無かったね」
雄山「アルミホイルで野菜といっしょに包んで焼けば絶品ですな」
ゲンドウ「ではそうします!ありがとうございました」
シンジ「わざわざありがとうございました」
雄山「なんのなんの」
ゲンドウ「はい、ありがとうございました!」
雄山「では私も。そろそろうちのバカ息子が車の中で待ちくたびれるはずですので」
シンジ「すいません。お時間おかけして」
雄山「ははは、バカ息子など待たせておけばいいんですよ」
士郎「親父ー!まだ食材選んでるのか?日がくれちまうだろうがー!」
雄山「ほら来た」
シンジ「町内会長さんのおかげで美味しそうなのが買えたね」
ゲンドウ「全くだ。今度何かお礼しないとな」
シンジ「さて、そろそろ夕方だから仕度しないとね」
ゲンドウ「ああ。物置からクーラーボックス取って来よう」
シンジ「じゃあ僕は野菜切っておくね」
ゲンドウ「ああ、頼む」
ゲンドウ「シンジ〜パパの服装こんなんでいいかな?」
シンジ「んー。まぁ、普通のポロシャツで良いんじゃないかな?」
ゲンドウ「おっさん臭くない?」
シンジ「普通普通」サクサクサクサクサクサク
ゲンドウ「うーん。シンジが言うならいいかな」
シンジ「・・・たぶん普通」ぼそっ
ゲンドウ「うむ。お待たせしては悪いしな」
ピンポーン
シンジ「あれ?誰か来た」
ゲンドウ「お隣さんが迎えに来てくれたかな?」
シンジ「出てくるね」
ガチャ
シンジ「はーい?」
範馬刃牙「こんばんはー。お迎えに上がりました」
シンジ「あ、バキさん。わざわざすいません」
刃牙「こんちはシンジ君。なんか荷物あれば俺が持ってくけど?」
シンジ「わざわざどうも。食材とジュースが結構いっぱいになっちゃいまして」
シンジ「そうもいかないですよー」
刃牙「そう?それじゃあ荷物持って先に行ってるから」ぐいっ
シンジ「はい。うちもそろそろ行きますね」
刃牙「うん。親父が張り切って待ってるから」
シンジ「はは、凄そう」
シンジ「父さーん?もう行くよー?」
ゲンドウ「待ってシンジ、まだちょっとヒゲが・・・」
シンジ「もー!お待たせしちゃダメだってばー」
ゲンドウ「シンジー靴下どこー?」
シンジ「ああ、もう」
範馬勇次郎「いやー碇さん!本日はどうも!」
ゲンドウ「いやいや、こちらこそお招きいただき」
勇次郎「まぁまぁ。たっぷり食っていってくださいッ!」
ジャック「こんばんはー」
刃牙「ばんわー」
シンジ「どうも。飲み物とかたくさんありますからね」
ジャック「ビールある?シンジ君もたっぷり食ってってね。肉だけは山ほどあるから」
刃牙「て言うか肉しかないな」
シンジ「はい!炭おこすの手伝いますね」
シンジ「ふんふん」
勇次郎「着火剤は火が付いてから追加してはいけないぞ!危ないからなッ!」
シンジ「はい」
ジャック「あとは着火剤に火を付けて、炎が安定したら肉焼くだけだ」
シンジ「へー。意外と簡単なんですね」
勇次郎「コラ刃牙ッッ!!サボってないで手伝いなさいッッ!!」グニャァ
刃牙「くっ、ばれたか」
ジャック「刃牙ぃ・・・シンジ君を見習いなさいッッ」グニャァ
刃牙「兄さんまでッッ!」
シンジ(迫力あるなぁ)
刃牙「待ってましたー!」
シンジ「うわー。たくさんありますね」
ジャック「肉の調達なら簡単だからな!」
シンジ「??」
勇次郎「噴ッッ!!」ガツン!
ジュージュージュー
ゲンドウ「おお!良いか匂いが!」
勇次郎「こちらから熊、イノシシ、鹿、白鳥です」
ゲンドウ「はっはっはっはっは!ご冗談を!」
勇次郎・ゲンドウ「はっはっはっは!」
ジャック「あ、冗談だから!白鳥とか無いからね?」
シンジ「ははは、わかってますよー」
刃牙「・・・。」
ゲンドウ「そろそろ焼きごろですな」
刃牙「いただきますっ!」ばくっ
勇次郎「コラ刃牙!お客様が先だろうがッッ!!」
刃牙「だって腹減ったし」もぐもぐ
ゲンドウ「ははは、構いませんよ」
ジャック「さ、シンジ君も食って食って」
シンジ「はい。いただきます」もぐもぐ
ゲンドウ「そうですな!」カシュッ
ジャック「かんぱーい!」カンッ
勇次郎ゲンドウ「かんぱーい!」カンカン
刃牙「お、あっちは早速ビールですか」
シンジ「こっちもジュース飲みます?」もぐもぐ
刃牙「お、いきますかー」
シンジ刃牙「かんぱーい!」カン
勇次郎「ほう、鮭かッ!」
ゲンドウ「野菜といっしょに包み焼きすれば絶品ですぞ!」
シンジ(・・・。)
刃牙「うまそうだね!」
ジャック「ああ、親父鮭好きだから」
ゲンドウ「お、そうなんですか?」
勇次郎「ええ、好物でして」
勇次郎「ははは、お願いします!」
シンジ「鮭は下ごしらえしているんで。適当に野菜を敷いて味付けを」
ジャック「味付け・・・塩でいいかな?」
刃牙「マヨネーズがいい」
勇次郎「馬鹿者ォ!醤油に決まっとろうがァッッ!!」メキメキ
シンジ(ビクッ)
ジャック「む・・・」
勇次郎「そうですな。いやはやお恥ずかしい」
ゲンドウ「いえいえ」
シンジ「じゃ、味付け無しで焼きますね」
刃牙「俺、マヨ取ってくる!」ダッ
ジャック「あ、逃げるな刃牙!手伝えッッ!!」
シンジ「そろそろかな?」
刃牙「うん。良い匂いしてきた」くんかくんか
ジャック「取り分けよう」カチャカチャ
ゲンドウ「ほぉ、ちょうど良い焼き加減だ」
勇次郎「実に旨そうな」じゅるり
刃牙「じゃ、いただきますッ!」モキュモキュ
勇次郎「いただきますッッ!!」モキュモキュ
ジャック「旨い・・・ッ!」モキュモキュ
シンジ「本当。もっと買ってくれば良かったね」
ゲンドウ「そうだな」
刃牙「親父。今度の秋は鮭も狩ろう!」
勇次郎「ああ、本当に旨いな」モキュモキュ
ジャック「シンジ君料理上手いなー」モキュキュ
ゲンドウ「いやーご馳走さまでした」
勇次郎「ははは、私たちもすっかり酔ってしまいました」
ジャック「食後にフルーツはどうですか?アイスとかもありますが」
刃牙「いただきますっ!」
ジャック「おまえ黙ってろ」
シンジ「あはは!せっかくなのでいただいていきます!」
ゲンドウ「何から何まですみません」
勇次郎「いえいえ、こちらこそ」
刃牙「もうすぐ夏だなー」
ジャック「何となく空気の匂いが変わってきたよな」
シンジ「今年も暑くなりますかね?」
刃牙「そしたらまたバーベキューやろうよ」
ジャック「ああ、そうだな」
シンジ「はいっ!」
ジャック「今度は斜向かいの星さん所も呼ぼうか?あそこも食い盛りだから」
刃牙「あー。野球部の飛雄馬君か」
シンジ「いいですねぇ」
ゲンドウ「いえいえ!そこまでお世話になるわけには!」
勇次郎「まぁまぁ。そう言わずに。どうぞ!」
ゲンドウ「悪いですなぁ・・・」
勇次郎「いえ、こちらこそお世話になってますので!ぜひ食べてください」
ゲンドウ「それではいただきます。えっと、この肉は・・・?」
勇次郎「熊の手というヤツですな!」ニヤァ
ゴロンっ
ゲンドウ「えっ・・・!?」
終わり
最後まで敬語を使う勇次郎になれなかった
乙
アムロとテムレイとかは?
Entry ⇒ 2012.05.17 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
アスカ「ねえ、シンジ」シンジ「なっ、なに」
シンジ「どんなのって、そうだなぁ…味は味噌よりかは醤油が」
アスカ「ちがう!ラーメンの話じゃなくって!」
シンジ「太麺より細麺が」
アスカ「だからラーメンの話じゃなくって!」
シンジ「三田より目黒かな」
アスカ「そうね二郎はラーメンじゃないもんね……ってやかましいわよバカ!」
シンジ「あはは、ごめんごめん」
アスカ「……バカシンジ」
アスカ「だからね…あんたはどんな女の子が…」
ピンポーン
シンジ「あ、はいはい」
アスカ「………」
ガチャッ
ミサト「ったっだいまぁ〜♪」へべれけー
アスカ「………」
アスカ「って酒くさっ!」
加持「……もう飲みすぎだぞ葛城」
アスカ「って、あれ、ミサト今日は帰って来ないんじゃ……」
ミサト「の、つもりだったんだけどぉ〜」へべれけー
ミサト「ラブホが満室でさぁ〜!」へべれけー
加持「ちょ!葛城っ!」あせあせ
アスカ・シンジ「………」ジトー
加持「い、いや!違うんだよ!そのだな!」
アスカ「……昨日はやなもん見ちゃったわね」
シンジ「………うん」
アスカ「でさ、シンジ、その……」
シンジ「あ、そうそう、昨日なんか言ってたよねアスカ」
アスカ「し、シンジってどんな女の子が………」
青葉「よっ!シンジくん!」
シンジ「どちら様ですか?」
青葉「やだなー、朝から冗談きついなシンジくん」
シンジ「あははっ、すいませんア・バオア・クーさん」
青葉「俺は要塞じゃないって!」
アハハハハハハハハハ!!!!
アスカ「…………」
青葉「ふんふんふーんじゃーん!」
アスカ「あの……」
シンジ「あはは、青葉さんって面白いですねー」
青葉「イエイ!イエイ!じゃーん!」
シンジ「あははははは」
アスカ「………」チッ
シンジ「……じゃあ」
アスカ(ようやく行ったわね…名無しロン毛)
アスカ「………それであのねシンジ」
シンジ「うん、なにアスカ」
アスカ「別に意味はないんだけどシンジはどんな女の子が好……」
マヤ「シンジくーん!」タタタッ
シンジ「あ、マヤさん」
アスカ「チィィッ!」
シンジ「は、はい」
マヤ「……あれ、何だかわかんなくなっちゃった」
アスカ「………」
マヤ「んー、なんだったかしら」
マヤ「んー……」
アスカ「………」イライラ
マヤ「まいっか。ごめん、じゃあねー」タタタッ
シンジ「ど、どうも……」
シンジ「……な、なに、どうしたのアスカ」
アスカ「………なんでもないわよ」イライラ
アスカ「シンジ」
シンジ「うん、なあにアスカ」
アスカ「……約束してほしいんだけど」
シンジ「……なに?」
アスカ「この先誰が話し掛けてきても、あたしが先約なんだから、よっっっぽどの場合以外、相手にしちゃダメよ!」
シンジ「わ、わかった」コクリ
リツコ「シンジくん」
シンジ「りっ、リツコさん!」ビクッ
アスカ「………」
リツコ「エヴァについて至急、話があるのよ」
シンジ「え……ええ、でも」チラッ
アスカ「………」
リツコ「急ぎなんだけど」
シンジ「…………」ジッ
アスカ「な、なんでみるのよ」
シンジ「………だって」
シンジ「う、うん……」
リツコ「じゃあ、私の研究室まで来てね」
シンジ「は、はい」
アスカ「………」ハァ
プシュッ
シンジ「やっと終わった……」
アスカ「………」
シンジ「あっ!アスカ!」
アスカ「………」チラッ
シンジ「ま、待っててくれたの?」
アスカ「暇だったから仕方なくよ。仕方なく」
シンジ「そ、そうなんだ……」
アスカ(よし、今度こそは……)
シンジ「うん」
アスカ「ほんとに、ほんとに全然意味なんかないんだけど、あんたはどんな女の子が………」
綾波「碇君」ヌッ
シンジ「あ、綾波!どうしたの」
アスカ「………」
綾波「今日もお弁当……ありがとう、おいしかった」
シンジ「そっか、また作るよ」
綾波「ええ……今度は」
ソウカーソレナラ……エエ、アリガトワタシモ……
アスカ「………」
ペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャ
綾波「じゃあ……碇君」
シンジ「じゃあね綾波」ニコッ
アスカ「………」
シンジ「あ、ごめんごめんアスカ、それで……」
アスカ「………」ゴゴゴゴゴ!!!!!!
シンジ「………わぁ」
アスカ「……約束よ」
シンジ「うん」コクリ
アスカ「じゃあ、聞くけど……」
ウー!ウー!ウー!
『第一種戦闘配備!至急パイロットは……』
シンジ「………」
アスカ「………」
アスカ「ぬわああああああッ!!!」ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!
シンジ「ちょ!ちょっとアスカ!壁が!壁が!」
―発令所―
マヤ「……敵は、上空にとどってます!」
リツコ「……解析不能」
ミサト「………とりあえず出すしか無さそうね」
ミサト「エヴァンゲリオン三機、射出!」
シンジ「………」
パシュッ
綾波「………」
パシュッ
アスカ「………」イライラ
パシュッ
ミサト「なんか、アスカ…イライラしてない?」
リツコ「……そう?シンクロ率はかなり良いけど」
マヤ「シンクロ率36パーセント、かなり良いですよね」
ミサト「……ま、良いならいいんだけどさぁ」
アラエル「………」ふわふわ
初号機(シンジ)「………相手が空にいる以上どう手をだしたら……」
零号機(綾波)「………」コクリ
弐号機(アスカ)「おいコラ!早く降りてこいやァ!!」イライライライライライラ
初号機(シンジ)「ちょ、ちょっと、アスカ……」
零号機(綾波)「中指立てるなんて、弐号機の人下品……」
アラエル「………キシャアアア!!」
ピカァアアア!
マヤ「……し、使徒からなんか変な光が出てます!」
ミサト「変な光って何よ」
マヤ「………変な光です」
アラエル「…………」
ピカァアアア!
アスカ(………なっ、なにこの光!)
アスカ(心が………心がァ!)
マヤ「なんか心理グラフが乱れています!」
リツコ「不味いわ!これ、精神汚染系の光だわ……」
ミサト「ええっ!ってことは……」
リツコ「使徒が心理攻撃…まさか、使徒に人の心が理解できるの?」
ミサト「ど、どういうことだかさっぱり」
リツコ「………このまま浴び続ければアスカの心がめちゃくちゃってことよ!」
アスカ「いやああああああ!!!!!シンジに話しかけようとするとぉぉ!!邪魔されちゃうううう!!!!!!」
マヤ「危険です、精神汚染、Yに突入しました!」
ミサト「………アスカ!」
2号機(アスカ)「………さっきから」イライラ
2号機(アスカ)「ミサトは邪魔するわ……」イライラ
2号機(アスカ)「青なんとかは邪魔するわ……」イライラ
2号機(アスカ)「マヤは邪魔するわ、リツコは邪魔するわ優等生は邪魔するわ……」イライラ
2号機(アスカ)「その上使徒まで邪魔するわ……」イライラ
アスカ「我慢の限界よおおおおおお!!!!!!」
アラエル「!?」ビクッ
リツコ「……どうしたの?」
マヤ「いや、アスカの精神グラフが一旦は下がったんですけど……なんか、変な動きを見せて……」
2号機(アスカ)「ふざけんじゃないわよ……」
2号機(アスカ)「コンチキショー!!!!!!!」
ピカァアアアッ!!
アラエル「…………!!?」
マヤ「に、2号機、謎の光をはね返しました!!」
ミサト「えっ、えっ?」
ミサト「し……使徒は?」
マヤ「………消滅したみたいです」
ミサト「ひええ………」
ミサト「ま、いいじゃない一件落着したんだし」
マヤ「あっ!」
ミサト「どうしたのマヤちゃん」
マヤ「なんか、向こうの方から新たな使徒が……」
ミサト「えっ」
2号機(アスカ)「………」ズゴォ!ズゴォ!ズゴォ!
初号機(シンジ)「ちょ、ちょっと、アスカ、ビルが………」
零号機(綾波)「………こわい」ブルブル
2号機(アスカ)「お前かァ!お前なのかァ!!!」
使徒「……キシャっ」ヒキッ
2号機(アスカ)「ゴラァァアアアア!!!」ドゴォ!ドゴォ!
使徒「キシャア!キシャア!」ガクガクブルブル
リツコ「………アスカ、調子いいわね」
ミサト「……かなり」
アスカ「………ふう」
アスカ(まさか、今日に限って使徒が2体まとめてくるなんて……)
アスカ「………」ハァ
シンジ「あ、アスカ」
アスカ「……バカシンジ」
シンジ「ごめんね……今日は」
アスカ「……別に、もういいわよ」
シンジ「それでさ、話、聞こうと思って……さ」
アスカ「………ふぅん」
アスカ「べっつに〜」
シンジ「……綾波は今リツコさんの所だし、ミサトとか加持さんとかオペレーターの皆は後片付けしてるみたいだし」
シンジ「今なら、アスカの話、ちゃんと聞けるんじゃないのかなって!」
アスカ「………ねぇシンジ」
シンジ「な、なに!」
アスカ「シンジって、どういうタイプの女の子が……好きなn」
ヌッ
ゲンドウ「…………」
シンジ・アスカ「ぬわああああああああああ!?」
シンジ「おばけじゃないよアスカ……父さんだよ……」
ゲンドウ「………」
シンジ「………どうしたの?」
ゲンドウ「さっき、昼寝をしていたら、ユイが夢に出てきた」
ゲンドウ「………私にシンジと和解しろとしつこく迫ってくるのでな」
シンジ「………」
ゲンドウ「すまなかった、シンジ。そして、よくやった……シンジ」
シンジ「父さん……僕も素直になれなくて……ごめんね」
ゲンドウ「シンジ」
シンジ「父さん」
ゲンドウ「シンジ!」
シンジ「父さん!」
ぎゅうううっ
アスカ「な……なんなのよコレ」
ミサト「おめでとう」パチパチ
リツコ「おめでとう」パチパチ
マヤ「おめでとう」パチパチ
日向「おめでとう」パチパチ
ア・バオア・クー「おめでとう」パチパチ
加持「おめでとう」パチパチ
綾波「おめでとう」パチパチ
冬月「おめでとう」パチパチ
ペンペン「クエックエッ」パチパチ
ユイ『おめでとう』パチパチ
シンジ・ゲンドウ「………」
シンジ・ゲンドウ「ありがとう」ニコッ
アスカ「って、どこから出てきたのよアンタたち!」パチパチ
シンジ「い、いいの?」
ゲンドウ「ああ。時間は作った。」
シンジ「そ、そっか………」
アスカ「………」
アスカ(あたしはお邪魔みたいね、帰ろ)
トボトボ……
アスカ「………はぁ」
アスカ(………結局、聞けなかったわ)
アスカ(ま、いっか…冷静になってみれば聞いたって仕方ないし)
アスカ(…って、なんでこんなにガッカリしてるのよアスカ!バカバカバカバカ!)
アスカ「………」ションボリ
アスカ「……なによバカシンジ」グスッ
アスカ「……って、えっ!!」
シンジ「ふふっ」
アスカ「………な、なんでアンタ、こ、ここにいんのよ!」アタフタアタフタ
シンジ「なんでって……」
アスカ「驚かすんじゃないわよバカッ」ポカッ
シンジ「……殴ることないじゃない」
シンジ「なんでって……アスカが僕に何を聞きたいんだか、気になったからさ」
アスカ「………えっ」
シンジ「食事なら今度にしてもらったんだ。」
アスカ「……いいの?」
シンジ「いいよ」
アスカ「………ほんと、バカね」ニコッ
シンジ「ふふっ」
アスカ「あ、あんたって……」
アスカ「………どんな女の子が好きなのよ」
シンジ「そうだなぁ……アスカみたいに」
アスカ「えっ」
シンジ「アスカみたいに本当は優しい女の子は好きだよ」ニコッ
アスカ「……ちょっ///」
シンジ「どうしたのアスカ」
アスカ「べ、別に///」
綾波「………」
シンジ・アスカ「ぬわああああああああああ!」
シンジ「………って、なんだ綾波か」
アスカ「お、脅かすんじゃないわよ!」
シンジ「確か、僕の代わりに父さんと食事に行ったんじゃ……」
綾波「……司令が泣き止まないから」
シンジ「そ、そうなんだ……」
シンジ「なに?」
綾波「碇君ってどんな女の子が好きなの?」
シンジ「そうだね、綾波みたいに頑張りやさんな女の子が……」
アスカ「………」
マヤ「あっ、シンジくん偶然」
シンジ「あっ、マヤさん」
マヤ「ずっと聞きたい事があったんだけど」
シンジ「なんです?」
マヤ「シンジくんって、どんな女の子が好きなの?」
シンジ「そうですね、マヤさんみたいな……」
アスカ「マヤみたいな……素直な女の子が…好き、なのよねぇ?」
シンジ「えっ」
アスカ「…………」ゴゴゴゴゴ……
シンジ「えっ、えっ」
アスカ「………こんの」
アスカ「こォォォの!バカシンジィィィ!!!」
ドカッ!ドカッ!
シンジ「ちょ、ちょ、アスカ!?」
綾波「………」
ガシッガシッ
シンジ「ちょ、あ、綾波まで!?」
シンジ「な、なんでーっ!?」
終劇
ドンッの人ではありません。グーテンの人でもありませんが今後機会がありましたらよろしくお願いします。
ありがとうございました。
Entry ⇒ 2012.05.16 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
アスカ「シンジー、あれとってー」シンジ「はい」ミサト「……」
シンジ「アスカー」
アスカ「んー」ポイッ
シンジ「ありがとう」
アスカ「あ、シンジー?」
シンジ「もう終わったよ」
アスカ「あっそ」
ミサト「……」
シンジ「大丈夫」
アスカ「じゃ、おさきー」
シンジ「うん」
ミサト(ああ、お風呂か)
シンジ「……テレビでもみよっと」
ペンペン「くぁ」
シンジ「一緒に見る?」
ペンペン「くぉ!」
ミサト「……」
シンジ「はい?」
ミサト「あれ、欲しいなぁ」
シンジ「あれってなんですか?」
ミサト「……」
シンジ「あれじゃわからないんですけど」
ミサト「……ビール」
シンジ「自分でとればいいじゃないですか……もう……」スタスタ
ミサト「……」
シンジ「はい。飲みすぎには注意してくださいね」
ミサト「うん」
シンジ「さ、テレビテレビ」
シンジ「オレンジジュースならもう冷えてるよ」
アスカ「そう」
シンジ「じゃ、次は僕が入ろうかな」
アスカ「あ」
シンジ「石鹸なら僕が出しておくから」
アスカ「んー」
ミサト「……」
アスカ「ごくごく……ぷはぁ」
ミサト「ねえ、アスカ。あれ、欲しいなぁ」
アスカ「あれって?」
ミサト「……」
アスカ「あれじゃ分からないわよ」
ミサト「……おつまみ」
アスカ「なら、初めからそういいなさいよね。ズボラなんだから」
ミサト「ありがとう」
アスカ「さ、テレビテレビ。お、私の好きな番組じゃないの」
ミサト「……ねえ?」
アスカ「なに?」
ミサト「最近、シンジくんとアスカ、仲いいわよね?」
アスカ「はぁ?何いってんの?」
ミサト「え?」
アスカ「あんなヤツ、だいっきらいよ!!」
ミサト「いや、でも……なんか通じ合ってるっていうか」
アスカ「うぇー、気持ちの悪いこと言わないでよ、ミサト」
ミサト「……」
アスカ「あんなヤツと一緒にしないで。私は天才のアスカ、なんだから」
ミサト「そう……」
アスカ「……」
シンジ「アスカ」
アスカ「はいはい。分かってるわよ」
シンジ「ならいいんだ」
ミサト「え?シンジくん、なんのこと?」
シンジ「ああ、学校の課題。最近のアスカ、いつもギリギリで提出するんで」
アスカ「何よ、アンタは私のお父さんかっつーの」
シンジ「別にそんなつもりはないけど」
アスカ「それはそうと」
シンジ「うん。明日はいつもより早めに起こすよ」
アスカ「ふん」
ミサト「ねえ、シンジくん?アスカととんでもなく仲良くなってない?」
シンジ「え?いや、全然ですよ。アスカは僕のこと嫌ってるみたいですし」
ミサト「……」
すごいな
リツコ「そこの数値なんだけど」
マヤ「はい」
ミサト「ねえ、リツコ?」
リツコ「なに?」
ミサト「あれ、欲しいな」
リツコ「アレって?」
ミサト「……やっぱダメよね」
リツコ「何を言っているの?」
ミサト「あのさ、ちょっち聞きたいんだけど。アレとってとか、「あ」だけで意思の疎通ができると思う?」
リツコ「さぁ。そういう間柄の人はいないから、わからないわ」
マヤ「先輩」
リツコ「はい、コーヒー。どうぞ」
マヤ「すいません」
ミサト「……」
ミサト「はぁ……」
アスカ「シンジー!!」
シンジ「今日はハンバーグ!」
アスカ「わかったー」
ミサト「……」
レイ「碇くん」
シンジ「どうしたの?」
レイ「お弁当なんだけど」
シンジ「うん。明日はどうする?」
レイ「……少し、量を減らしてくれるとうれしいわ」
シンジ「わかったよ」
ミサト(あれ?レイは流石に……そういう関係じゃないのね……)
レイ「なんでしょうか?」
ミサト「あのね。シンジくんにアレとかソレで何かお願いしてみてくれない?」
レイ「どういうことですか?」
ミサト「例えば飲み物が欲しいとき、アレとかソレで通じるか試して欲しいの」
レイ「それは……」
ミサト「軽い実験だと思って、ね?」
レイ「分かりました」
ミサト(レイで通じちゃうなら、私が異常ってことになっちゃうし……)
レイ「碇くん」タタタッ
シンジ「どうしたの?」
レイ「アレ」
シンジ「……どれ?」
レイ「……」
シンジ「え?」
ミサト「そうよね!ありがとうー!!レイ!!感謝するわー!!」
レイ「ところで、これはどういう……?」
ミサト「ああ。最近、シンジくんとアスカがアレとかソレで意思疎通しちゃってて」
レイ「……」
ミサト「でも、通じないのが普通よねー、うんうん」
レイ「……」
ミサト「ごめんね、付き合ってもらって」
レイ「いえ」
ミサト「ふんふふーん♪」
レイ「……」
レイ「……」タタタッ
アスカ「そこに置いてあるでしょ」
シンジ「あ、ホントだ」
アスカ「アンタ、目までバカなの?」
シンジ「そこまでいうことないだろ」
アスカ「シンジ」
シンジ「はいはい。ちょっと待ってて、今買うから」ピッ
アスカ「ふわぁぁ」
シンジ「はい」
アスカ「ん」
レイ「……」ジーッ
レイ(碇くん、どんな飲み物が欲しいか聞いてないのに……迷い無く買った……)
レイ(どうして……?)
アスカ「もう出来てるわよ。うるさいわね」
シンジ「そう」
アスカ「あ、そうだ」
シンジ「アレなら全部洗っておいたよ」
アスカ「あ、そう。ありがと」
シンジ「……」
アスカ「……あれは?」
シンジ「冷蔵庫の左奥」
アスカ「またぁ?取り出しにくいんだけど」
シンジ「じゃあ、自分で買ってきたらいいじゃないか」
アスカ「なによ!!バカシンジのくせにぃ!!」
シンジ「関係ないだろ!!」
レイ「……あの」
シンジ「え?綾波、どうしたの?」
シンジ「アレ?ごめん、なにかな?」
レイ「……」
アスカ「あんたバカぁ?何が欲しいか言わないとわかるわけないでしょ?」
レイ「……ごめんなさい」
シンジ「で、なにかな?」
レイ「水……欲しかったの」
シンジ「ああ。水か。ちょっと待ってて」スタスタ
レイ「……」
アスカ「水ぐらい自分で取りにいけばいいでしょ?なんで、シンジに頼むのよ」
レイ「私も貴方みたいにできたらって思って」
アスカ「はぁ?」
レイ「碇くんと貴方、会話になっていないのに会話してたから」
アスカ「意味不明ね。何言ってるのよ」
レイ「……」
レイ「ありがとう」
アスカ「あ」
シンジ「コンビニで買えばいいだろ」
アスカ「それもそうね」
レイ「……あの」
シンジ「どうしたの?」
レイ「碇くん……どうしてあの人の考えていることが分かるの?」
シンジ「え?どういうこと?」
レイ「碇くんは何を求められているか訊ねてないのに、返答しているから」
シンジ「そうかな?意識したことないけど」
アスカ「シンジー」
シンジ「うん。すぐ行くから」
レイ「今のはなんのこと?」
シンジ「ああ。一緒に帰るよってアスカが」
シンジ「え?あー、そうだね」
レイ「どうして分かるの?」
シンジ「どうしてって言われても……」
レイ「……」
シンジ「一緒に住んでいれば自然とわかるんじゃないかな?」
レイ「そう」
シンジ「うん。じゃあ、綾波。また明日」
レイ「ええ」
シンジ「アスカー」タタタッ
アスカ「うっさいわね!!牛乳なら一緒に買うわよ!!」
レイ「……」
レイ「なに……この気持ち……」
レイ「胸がザワザワする……嫌な気分……」
レイ「……」
ゲンドウ「冬月」
冬月「既に」
ゲンドウ「そうか」
冬月「それよりも」
ゲンドウ「問題ない」
冬月「ならいい」
レイ「あの。碇司令」
ゲンドウ「なんだ、レイ?」
レイ「アレが欲しいのですけど」
ゲンドウ「アレではわからないな。何が欲しい?」
レイ「……水です」
ゲンドウ「そうか。持ってこよう」
レイ「……」
ミサト「……シンジくーん」
シンジ「なんですか?」
ミサト「ビールとおつまみー♪」
シンジ「もう……。―――どうぞ」
ミサト「ありがとっ」
アスカ「シンジー」
シンジ「アイスぐらい自分で取ってよ」
アスカ「冷蔵庫の近くにいるのはシンジでしょー」
シンジ「はいはい」
ミサト「シンジくん。アスカがアイスを求めてたのよくわかったわね」
シンジ「え?」
ミサト「やっぱり、もう夫婦の域なわけ?」
アスカ「ミサト!!気持ち悪いこといわないで!!!」
シンジ「そうですよ。アスカと結婚なんてしたら胃がオカリナみたいになりますよ」
シンジ「お金は散財するだろうから、ストレスしか貯蓄できないね」
アスカ「むきー!!!バカシンジのくせにいうじゃない!!」
シンジ「本当のことだろ!!」
アスカ「あんたなんかアレよ!!」
シンジ「な……!!じゃあ、アスカはアレだね!」
アスカ「そこまでいう!?」
シンジ「いうよ!!」
ミサト(会話についていけないわ……)
ピリリリ……
ミサト「……ほいほーい。葛城ミサトよーん」
リツコ『もしもし?』
ミサト「リツコ?どうかしたの?」
リツコ『あなた、レイになにか吹き込んだわね?』
ミサト「はぇ?」
ミサト「なんのこっちゃ?」
リツコ『こっちの台詞よ、それ』
ミサト「で、どうしたいって?」
リツコ『今後の任務においても、会話をすることなくコミュニケーションができればタイムロスがなくなるって』
ミサト「ふんふん」
リツコ『だから、そっちで一緒に住みたいそうよ?」
ミサト「だれが?」
リツコ『レイが』
ミサト「なんで?」
リツコ『コミュニケーションを円滑にするために』
ミサト「ほーん」
リツコ『いや……事の重大さ、わかってる?エヴァのパイロット全員を貴方が面倒みるってことよ?』
ミサト「マジ?」
リツコ『はぁ……ありえないわ』
リツコ『ミサトが何かいったんじゃないのかしら?』
ミサト「知らない知らない」
リツコ『とにかく。あのレイが碇司令にも直談判して、もう決定事項みたいになっているから』
ミサト「うそ?!」
リツコ『碇司令もミサトにならって言ってるわ』
ミサト「そんないきなり……」
リツコ『レイの部屋、用意してあげてね』
ミサト「……わかりました」
リツコ『明日、引越しだから』
ミサト「明日?!」
リツコ『よろしく』
ミサト「あ、リツコ?!もしもーし!!!」
シンジ「どうかしたんですか?」
アスカ「なによ、慌てちゃって」
アスカ「すむぅ?!」
ミサト「よく分からないけど、そういうことになったみたい」
シンジ「なんで?!」
アスカ「そんなことになってるのよぉ!?」
ミサト「私も詳しくはわからないけど、なんでもレイが言葉を使わずにコミュニケーションをしたいって言ってるみたいね」
シンジ「言葉を?」
アスカ「使わずにぃ?」
ミサト「うん」
シンジ「どうして綾波は……」
アスカ「いきなりそんなことを……」
ミサト「まぁ、とにかく。もう決まった話みたいだから、今から部屋を用意しないと」スタスタ
シンジ「……」
アスカ「シンジ?」
シンジ「べ、別にいやらしいことなんて考えてないよ!!」
レイ「お邪魔します」
ミサト「もうここはレイの家なんだから、ただいま。でいいわよ」
レイ「……ただいま」
ミサト「はい。おかえりなさい。―――こっちに来て、部屋まで案内するわ」
レイ「はい」
シンジ「綾波」
レイ「碇くん。今日からよろしく」
シンジ「う、うん」
アスカ「なによ」
シンジ「デレデレなんてしてないよ」
アスカ「どーだか」
レイ「……」
ミサト「レイ、こっちよ」
レイ「はい」
レイ「いえ」
ミサト「じゃあ、何かあったら言ってね」
レイ「わかりました」
レイ「……」ゴソゴソ
トントン
レイ「はい?」
シンジ「荷物の片付け、手伝おうか?」
レイ「ありがとう」
シンジ「でも、そんなに荷物ないね」
レイ「ええ」
シンジ「これは服……かな?」
レイ「そう」
シンジ「じゃあ、僕が畳んでタンスに入れていくよ」
レイ「お願い」
レイ「……ソコに」
シンジ「え?どこ?」
レイ「……上から二段目」
シンジ「ここか」
アスカ「シンジー?」
シンジ「ご飯はあとで」
アスカ「全く……」
レイ「……」
アスカ「なによ?」
レイ「別に」
シンジ「綾波、制服はどうしようか?」
アスカ「ソコでいいじゃない」
シンジ「え?椅子の背もたれは流石にダメじゃないかな?」
レイ「……」
ミサト「シンちゃん、おしょうゆとって」
シンジ「どうぞ」
アスカ「ん」
シンジ「はい」スッ
アスカ「ん」
レイ「……碇くん」
シンジ「なに?あ、口に合わなかった?」
レイ「……お茶のおかわりが欲しいんだけど」
シンジ「あ、ごめん。気が利かなくて」
レイ「ううん」
アスカ「んー」
シンジ「はいはい。すぐに注ぐから」
アスカ「ん」
レイ「……」
シンジ「今、持って行くから」
レイ「……」
シンジ「グレープジュースはこれで最後だからね、アスカ」
アスカ「んー」
レイ「碇くん」
シンジ「なに?」
レイ「……」
シンジ「綾波?えっと、どうしたの?」
レイ「いいわ。自分でするから」スタスタ
シンジ「え?どうしたんだよ、綾波?」
ミサト「シンちゃん、こっちきて」
シンジ「なんですか?」
ミサト「レイはね、アスカの真似がしたいのよ」
シンジ「ど、どういうことですか?」
何?
シンジ「ああ、そうでしたね。でも、どうしてそれがアスカの真似になるんですか?」
ミサト「だって、アスカはシンジくんの名前しか声に出してないのよ?」
シンジ「ええ」
ミサト「なのに、シンジくんはきちんとグレープジュースをアスカに持っていったでしょ?」
シンジ「え?まあ、アスカが欲しいっていうから」
ミサト「どこで言ってたのよ、どこで」
シンジ「一昨日の夜に、グレープジュースは置いておいてって」
ミサト「……え?で、さっき渡したの?どうして?」
シンジ「え?」
ミサト(シンジくんもアスカもやっぱり、意識なんて欠片も持ってないわけか)
シンジ「ミサトさん?」
ミサト「とにかく、レイにも気を配ってあげて。ついでに私にも」
シンジ「な、なるべくやってみます」
ミサト「おねがいねっ」
アスカ「よっと」
シンジ「アスカ」
アスカ「はいはい。シャンプーは詰め替えとく」
シンジ「うん」
アスカ「……」スタスタ
レイ「碇くん」
シンジ「お茶!?」
レイ「違うわ」
シンジ「ご、ごめん」
レイ「彼女が立ち上がっただけでどうしてお風呂に向かうって分かったの?」
シンジ「えーと……なんとなく」
レイ「いつもこの時間に入浴するの?」
シンジ「ううん。バラバラだけど」
レイ「そう……時間が決まっているわけでも、動作が同じでもないのね」
アスカ「あーさっぱりした」
シンジ「……」スタスタ
アスカ「シンジー」
シンジ「わかった。トイレットペーパー、新しいの出しておくよ」
アスカ「んー」
レイ「……あの」
アスカ「なによ?」
レイ「どうして碇くんがトイレに向かうって分かったの?」
アスカ「え?んー……さぁ?」
レイ「え?」
アスカ「別にどうでもいいわよ、アイツのことなんて。意識したことないし」
レイ「意識してないのに碇くんの考えていることが分かるの?」
アスカ「分かるわけないでしょ?なにいってんのよ。というか、シンジのことなんてわかりたくもないし」
レイ「……」
レイ「碇くん」
シンジ「なに?」
レイ「……」
シンジ「あ……えーと、お風呂上りに冷たい麦茶を出しておくよ!!」
レイ「……ありがとう……」トボトボ
シンジ「あれ……違うのかな……?」
アスカ「シンジー!!」
シンジ「わかった」
ミサト「なにが?」
シンジ「明日はいつもより5分早く起こしてって」
ミサト「そ、そう……。―――シンちゃーん?」
シンジ「なんですか?」
ミサト「……ビール」
シンジ「わかりました。ちょっと待ってください」
シンジ「お風呂どうだった?不便じゃなかった?」
レイ「……ええ。それよりも碇くん」
シンジ「麦茶だね。はい」
レイ「……ありがとう。あの……碇くん」
シンジ「うん!今から僕がお風呂に入るよ!」
レイ「……っ」ウルウル
シンジ「え……?!あ、綾波!?」
レイ「おやすみなさい」タタタッ
シンジ「綾波!!」
シンジ「……はぁ……わからないよ……綾波……名前だけ呼ばれても……」
アスカ「シンジー?」
シンジ「もう!アイロンぐらい一人でやってよ!!!」
アスカ「んー」
シンジ「それどころじゃないのに……綾波……」
レイ「……」ゴクゴク
レイ「ぷはぁ……」
レイ(まだ1日目……結果はついてこない)
レイ「……コップ、戻してこないと」
トントン
レイ「はい?」
シンジ「綾波……あの……」
レイ「なに?」
シンジ「なんか……ごめん……」
レイ「え?」
シンジ「僕……綾波のことまだ良く知らないみたいだから……その……色々と傷つけちゃってるかもって……」
レイ「大丈夫だから、気にしないで。私が……焦っているだけだと思う」
シンジ「綾波……」
レイ「今日からだから……ゆっくりと分かっていけばいいと思うから……大丈夫」
リツコ「で、どうなの?」
ミサト「なにが?」
リツコ「レイのことよ」
ミサト「ああ、別に問題ないわね。元々、いい子だし」
リツコ「ならいいけど……」
日向「あの」
ミサト「あー、あれはあとで見とくわ」
日向「あと」
ミサト「それなら15時に会議室に持ってきて」
日向「分かりました」
リツコ「……あの子、繊細なんだから気をつけてね」
ミサト「わかってるわよ」
マヤ「先輩」
リツコ「わかったわ。じゃあ、模擬戦闘開始にしましょうか。準備はいいかしら?シンジくん、アスカ、レイ」
シンジ『はい!!』
レイ『準備は出来ています』
リツコ「この作戦は15分以内で終わらせてね」
アスカ『了解!!―――シンジ!!』
シンジ『わかったよ!!』
レイ『え?』
アスカ『零号機は私のバックアップ!!』
レイ『りょ、了解』
シンジ『綾波?大丈夫?』
レイ『え、ええ。あの……碇くん』
シンジ『なに?』
レイ『……なんでもないわ。がんばりましょう』
シンジ『うん』
アスカ『作戦開始!!』
アスカ「ちっ!!シンジ!!!」
シンジ「了解!!!」
レイ「……」
アスカ「このぉ!!!大人しくしなさいよね!!」ガキィィン
使徒「……」ギィィン
シンジ「綾波!!援護を!!!」
レイ「了解」ズガガガ
アスカ「これでぇぇぇ!!!ラストォォォ!!!!!」バキィィン
ドォォォォン!!!!!
アスカ「よっしゃぁ!!!」
シンジ「やったね、綾波」
レイ「え、ええ……」
リツコ『お疲れ様。上出来ね。いいデータが取れたわ』
アスカ「ま、私一人でも15分以内なんて余裕だったけどね。こんなの訓練にもならないわね」
レイ「……」
アスカ「あー、もっとレベル上げてくれないかしらねー」
レイ「……レベル?」
アスカ「そうよ。あんなんじゃ私の腕が訛っちゃうし」
レイ「でも……あれが適正だって、博士が」
アスカ「バカシンジに合わせておいたら、私のレベルまで下がっちゃうでしょ?」
レイ「でも……二人の連携は綺麗だったわ」
アスカ「やめてよ。虫唾が走る」
レイ「……」
トントン
シンジ『アスカー?』
アスカ「アレでいいわー!」
シンジ『綾波はー?』
レイ「え?な、なんのこと?」オロオロ
レイ「……碇くん、アレで」
シンジ『え?アレって?』
レイ「……」
シンジ『あ、えっと……み、水かな?』
レイ「そう!」
シンジ『わかったよ。用意しとく』
レイ「……♪」
アスカ「なんか嬉しそうね?どうかしたの?」
レイ「え……な、なんでもないわ」
アスカ「ふーん」
レイ(よかった……通じた……)
レイ(なんだか……ポカポカする……)
シンジ「はい」
アスカ「んー」
シンジ「はい、綾波」
レイ「ん、んー……」
シンジ「え?」
レイ「……あ、えと……ありがとう……碇くん」
シンジ「いいよ」
レイ「……」ゴクゴク
アスカ「シンジ?」
シンジ「今日はアレでいい?」
アスカ「まぁ、ソレでもいいけど」
レイ「今日のご、ご飯?」
アスカ「はぁ?」
シンジ「いや、今日買って帰るアイスの話なんだ」
アスカ「じゃあ、早く行くわよ」
シンジ「わかってるよ。綾波もいこ」
レイ「ええ」
アスカ「でも、今日はアレでもいいかもね」
シンジ「ソレは前も食べたじゃないか」
アスカ「アレは何度食べても飽きないのよ。あんた、バカ?」
シンジ「そんなの知らないよ」
レイ「……あの」
シンジ「なに?」
レイ「……私……やっぱり一人で帰ったほうがいい?」
シンジ「そんなことないよ!綾波、アイスは嫌いだった?」
レイ「……」フルフル
シンジ「じゃあ、一緒に行こう」
レイ「え、ええ……」
アスカ「これこれー♪」
シンジ「綾波はどれがいい?」
レイ「……」キョロキョロ
アスカ「はやくしてよねー」
シンジ「アスカ」
アスカ「はいはい。シンジ様はお優しいことでー」
シンジ「もう」
レイ「碇くん……」
シンジ「なに?」
レイ「……」ジーッ
シンジ「え……あの……そんなに見つめられても……」
レイ「……っ」ウルウル
シンジ「綾波!?どうしたの!?」
レイ「……このアイスでいいわ……」スッ
アスカ「シンジー?」
シンジ「ちゃんと入れとくよ」
アスカ「んー」
レイ「はぁ……」
シンジ「綾波は今、食べる?」
レイ「え……。いい。私もあとで食べるから」
シンジ「そう」
アスカ「さーてと」
シンジ「アスカ」
アスカ「はいはい。ちゃんと風呂掃除はしますー」
シンジ「アスカー?」
アスカ「手は抜かないわよ!!失礼ね!!!」
レイ「……碇くん」
シンジ「お茶?!」
シンジ「う、うん」
レイ「……」ジーッ
シンジ「え……な、なに?」
レイ「碇くん」
シンジ「うん?」
レイ「……はぁ……」
シンジ「あの……」
レイ「碇くんはいつ頃から最小限の会話でコミュニケーションが出来るようになったの?」
シンジ「え?誰と?」
レイ「あの人」
アスカ「ちょっと!!ペンペン!!邪魔!!どきなさいよ!!!」
シンジ「アスカと?」
レイ「そう」
シンジ「そういわれても……よくわからないんだけど……」
シンジ「前にミサトさんにも言われたけど……僕は……多分、アスカも意識してないから」
レイ「そう」
シンジ「うん。綾波はその……」
レイ「今日の模擬訓練であの人は指示なんて出してないのに、碇くんは了解って言っていたわ」
シンジ「あ……」
レイ「どうして分かるの?」
シンジ「なんでだろう……?うーん……」
レイ「私も……」
シンジ「え?」
レイ「碇くんって言うだけで、私の気持ちを分かってほしい」
シンジ「あ、綾波……」
レイ「……ごめんなさい。勝手なことをいって」
シンジ「そ、そんなこと……ごめん……」
レイ「……ごめんなさい」
シンジ「洗剤なら棚のところ」
アスカ「あー、あった、あった」
レイ「……」
シンジ「僕も努力するよ。綾波のこと、もっと知りたいから」
レイ「……あの人と分かり合う努力はしたの?」
シンジ「え……」
レイ「そう……してないのね」
シンジ「……ごめん」
アスカ「シンジー?!」
シンジ「詰め替え用なら棚の奥にあるよ」
アスカ「あ、ホントだ」
レイ「……っ」ウルウル
シンジ「綾波!?」
レイ「おやすみなさいっ」タタタッ
シンジ「はぁ……」
ミサト「どうしたの?ごはんはー?」
シンジ「それどころじゃないですよ」
ミサト「え?なんかあった?」
シンジ「それが……」
アスカ「シンジー?」
シンジ「お疲れ様」
アスカ「なに?」
シンジ「……」
アスカ「あー、アンタ、ほんとにバカね」
ミサト「え!?」
シンジ「そんな!!どうしていいかわからないじゃないか!!」
アスカ「そういうところがバァカなのよ」
ミサト「ちょ……え?なにがあったの?!言いなさい!!シンジくん!!なんでアスカは理解したの?!ねえ!!」
レイ「……ここに来ないほうがよかった」
トントン
レイ「はい?」
ミサト「えっと、ご飯できたわよー?」
レイ「わかりました」
ミサト「レイ……大丈夫?」
レイ「え……?」
ミサト「元の家に戻ってもいいのよ?」
レイ「……」
ミサト「あ、誤解しないでね!別にあなたが迷惑だからとかそういうのじゃ……!!」オロオロ
レイ「いいえ……。今のは分かりました。本当に私のことを思ってくれているのが」
ミサト「え……」
レイ「今、行きます」
ミサト「そ、そう」
シンジ「綾波……」
レイ「碇くん……大丈夫だから」
シンジ「そう……ならいいんだ」
レイ「ええ」
アスカ「シンジー!」
シンジ「はいはい」スッ
アスカ「んー」
ミサト「うわ。それに唐揚げにマヨネーズって正気?」
アスカ「美味しいじゃない」
ミサト「そう?」
シンジ「アスカは偏食だから」
アスカ「あ?」
ミサト「ふとるわよー?」
アスカ「その分動いてるわよ!!」
シンジ「綾波?」
レイ「あ、お願い」
シンジ「うん」
アスカ「うまー♪」
ミサト「あらやだ……意外といけるじゃない」
シンジ「はい、綾波。お茶」
レイ「ありがとう」
レイ(あれ……)
シンジ「アスカ」
アスカ「いいでしょ?これぐらいなら」
シンジ「使いすぎ」
アスカ「減るもんじゃなし」
シンジ「減ってるよ!!!」
レイ(碇くんと……ちゃんと会話してなかった……?)
アスカ「―――さーてと」
シンジ「アスカ」
アスカ「まだあるわよ。無くなりそうなのは……アレね」
シンジ「わかった」
レイ「碇くん」
シンジ「え?」
レイ「……」ジーッ
シンジ「あ、綾波……?」
レイ「……」ジーッ
シンジ「あの……」
ミサト「あともう少しでキスねー」
レイ「……あ、ご、ごめんなさい……碇くん……そんなつもりは……」
シンジ「う、うん……大丈夫」
ミサト「……」
物凄く綾波を応援したくなる
シンジ「なんですか?」
ミサト「……ビール」
シンジ「もう……またですか」
ミサト「そろそろ声のトーンで覚えてくれてもいいんじゃない?とか思ってたりするのよね、私」
シンジ「そんなのわかるわけありませんよ」
ミサト「傷つくわー」
シンジ「はい」
ミサト「ありがと」
レイ「あの……碇くん」
シンジ「なに?」
レイ「私も飲み物……」
シンジ「お風呂上りは水でいい?」
レイ「ええ……そう……ありがとう……碇くん……」モジモジ
シンジ「綾波、水が好きだね」
レイ(あれからあまり進展がない)
レイ(私と弐号機の人にはどんな差が……?)
トウジ「おーい、いいんちょー!!」
ヒカリ「鈴原!!」
トウジ「ええやないか、別に」
ヒカリ「だめ!!」
トウジ「なんやねん!!まだなんもいってへんやろ!!」
ヒカリ「鈴原は単純だから顔を見れば何を考えてるか分かるから!」
トウジ「ほう?そこまでいうなら―――この顔で何考えてるかあててみー!!!」
ヒカリ「ぶっ……!!ちょっと!!変な顔しないで!!!」
トウジ「あははは!!いいんちょの負けやな!!じゃ、あとはたのむわー」ダダダッ
ヒカリ「もう!!鈴原ー!!!」
レイ「あの」
ヒカリ「え?なに?」
ヒカリ「あー……えっと……。鈴原は単純だから」
レイ「碇くんでも分かる?」
ヒカリ「ええと……どうして?」
レイ「……なんとなく」
ヒカリ「あ、ああ!!そういうこと!!」
レイ「え?」
ヒカリ「そっか……綾波さんって碇くんのことが……」
レイ「……?」
ヒカリ「大丈夫!!きっとその思いは通じてるはずだから!!」
レイ「そう……?」
ヒカリ「うん!でも、どうしても伝わらないことってあるから……そのときはちゃんと言葉にしたほうがいいと思うよ?」
レイ「……ありがとう」
ヒカリ「いえいえ」
レイ(思いは通じているなら……一体、何が原因……?やっぱり言葉にしないと私のことは全部通じない……?)
アスカ「シンジー」
シンジ「はい」
アスカ「ん」
レイ「……碇くん」
シンジ「はい」
レイ「ありがとう」
シンジ「今日は疲れたね」
レイ「ええ」
アスカ「ほんとねー。というか、バカシンジが変なミスするからでしょ?!」
シンジ「アスカが突っ込みすぎなんだよ」
アスカ「なんですって?!」
シンジ「本当のことじゃないか。ミサトさんだって怒ってたし」
レイ「……」
レイ(あ……私、碇くんとしか言ってないのに……水を持ってきてくれた……♪)
水好きだと思われてるだけや
アスカ「はぁ!?じゃあ、あんたのアレはどう説明するのよ!!」
シンジ「ソレは関係ないだろ!!」
アスカ「あるから言ってるのよ!!あんた、バカぁ!?」
レイ(でも、私には……この二人の会話がまだできない……)
レイ(今日の訓練でも、碇くんは彼女に対して名前しか呼んでないのに連携がとれていた……)
レイ「はぁ……」
シンジ「あ、ごめん!綾波!!」
レイ「え?」
シンジ「ほら、アスカ。変なことで喧嘩したら綾波が気を遣うだろ」
アスカ「知らないわよ。気を遣えなんて言ってないし!」
シンジ「アスカ!!」
アスカ「はいはい。ごめんなさい」
シンジ「ごめん、綾波」
レイ「……違う……」
レイ「私、二人に気なんて遣ってないわ」
アスカ「なによそれ?わけわかんないけど?」
レイ「どうして……分かってくれないの……」
シンジ「あ、綾波……?」
アスカ「なによ?分かるわけないでしょ、あんたのことなんて」
レイ「……っ」
シンジ「アスカ!!」
アスカ「だってそうでしょ?自分から何が好きで何が嫌いかなんて一切言わないじゃないの!!」
レイ「……それは……」
アスカ「それで自分の気持ちはわかれって?はっ。どこのお嬢様なのよ?あ、そういえばえこ贔屓にされてるんだっけ?あながち間違いでもないわね」
シンジ「アスカっ!!」
アスカ「なによ!!」
レイ「ごめんなさい……先に帰るから……」
シンジ「綾波……」
レイ「……」
レイ(そういえば……私……碇くんに自分のこと……何も言ってなかった……)
レイ(弐号機の人の言うとおりかもしれない……)
レイ(まずは言葉にしないと……何も伝わらない……)
レイ(きっと二人はいつも言い争いをしているうちにお互いを知った)
レイ(言葉で自分を伝え合ったから……今では言葉が要らなくなっている)
レイ「……」ゴソゴソ
レイ「私も言葉にしないと……」
レイ「……」カキカキ
レイ「……」
レイ(好きな物も嫌いな物も……あまりない……)
レイ「どうしよう……」オロオロ
シンジ「アスカ」
アスカ「わかってるわよ。うるさいわね」
シンジ「僕も一緒に行くから」
アスカ「はぁ?いつからあんたは私の保護者になったのよ?」
シンジ「恥ずかしいんでしょ?謝るの」
アスカ「べ、べつにー。ごめんねってするだけでしょ!なんで恥ずかしいのよ!!バッカじゃないの」
レイ「……あの」ソーッ
シンジ「綾波?!」
アスカ「おぉ!?な、なによ!!文句あるわけ?!」
レイ「碇くん……これ」
シンジ「え?」
レイ「よ、よんで……ください……」スッ
アスカ「はぁ!?」
レイ「それじゃあ……!!」タタタッ
アスカ「そ、それ……アレじゃないの……?」ガタガタ
シンジ「え?アレって?」
アスカ「アレはアレよ!!!」
シンジ「え?なに?」
アスカ「……!!知らないっ!!バカシンジー!!!」ダダダッ
シンジ「アスカ!?どうしたの!?」
シンジ「……変なアスカ」
ペンペン「くぁー!!」バサバサ
シンジ「そうだ。なんて書いてあるんだろう……?」ペラッ
『お肉はたべません。お水は好きです。好きな物も嫌いな物も考えてみたらあまりありません。ごめんなさい』
ペンペン「くぁー?」
シンジ「そっか……綾波……好き嫌いあまりないんだ」
シンジ「でも……なんて返事しよう。難しいな」
レイ「あれでよかったかどうか分からない……」ソワソワ
レイ「どうしよう……碇くん……変に思ってなければいいけど……」オロオロ
シンジ『綾波ー』
レイ「な、なに?」
シンジ『さっきの返事なんだけど』
レイ「え?」
シンジ『好き嫌いがないってすごいね』
レイ「……」
シンジ『そ、それだけ……なんだけど……ごめん……』
レイ「ありがとう……。嬉しい」
シンジ『え?そ、そう?なら、いいんだ』
レイ「碇くん」
シンジ『うん。ご飯ができたら呼びにくるよ』
レイ「ええ。わかったわ」
レイ「……」スタスタ
シンジ「綾波。今、呼びに行こうと思ったのに」
レイ「なんとなく、もう出来た頃かと思って」
シンジ「そう。そうだ」
レイ「私が呼んでくるわ」
シンジ「いいの?ありがとう」
レイ「……」スタスタ
シンジ「さてと盛り付けないと」
ミサト「たっだいまー!!シンジくーん!!」
シンジ「ビールなら冷蔵庫ですけど」
ミサト「いや!!違うけど!?」
シンジ「え?じゃあ、なんで名前を呼んだんですか?」
ミサト「……いや、そこにいるから」
シンジ「……なんか、すいません」
さすがに寝ないとまずいので朝まで残ってて下さい
アレじゃん?
朝読む時間あるってことはお前もアレだろ?
じゃ
ここで俺たちと一緒にアレしようぜ
アスカ『なによ!?』
レイ「食事が出来たって」
アスカ『あとで食べるわよ!しばらく一人にして!!』
レイ「でも、冷めると思うわ」
アスカ『あとでどうにでもなるわよ!!』
レイ「電子レンジは風味を損なうって」
アスカ『今の電子レンジはアレだから大丈夫よ!!!』
レイ「それでもちゃんと出来たての味を……」
アスカ『むきぃー!!ちょっと静かにして!!すぐいくから!!!』
レイ「何かしているの?」
アスカ『何もしてないわよ!!』
レイ「それじゃあ、待ってるから」
アスカ『はいはい!!ごめんねー!!!酷いこと言ってー!!!』
レイ「……気にしていないわ。いいえ……私がお礼をいいたいぐらいだから……。気づかせてくれて、ありがとう」
ミサト「あっれー?アスカはー?」
レイ「すぐに来るって言っていました」
シンジ「もう……アスカってば。じゃあ、綾波、ミサトさん。先に食べましょうか」
ミサト「いっただきまぁーす!!」
レイ「いただきます」
シンジ「綾波?」
レイ「うん、おいしい」
シンジ「そう。よかった」
ミサト「……」
レイ「碇くん。はい」スッ
シンジ「ああ、ありがとう」
レイ「碇くん、いつもそれにはお醤油使っているから」
シンジ「な、なんか恥ずかしい……」
ミサト(あれ……なんで私、泣きそうになってるのかしら……?)グスッ
シンジ「ふんふふーん」
レイ「碇くん」
シンジ「うん。先にお風呂どーぞ。アスカはまだ出てこないみたいだし」
レイ「わかったわ。ありがとう」
シンジ「お礼なんていいよ」
レイ「そうね」
ミサト「……シンジくーん」
シンジ「なんですか?」
ミサト「……なんでわかってくれないの?」
シンジ「はい?」
アスカ「―――シ、シンジ!!」
シンジ「アスカ?ご飯なら、そこに―――」
アスカ「こ、これ!!読みなさいよ!!」スッ
シンジ「え?なにこれ?」
綾波の渡した手紙がアレだと勘違いしたアスカはアレをアレしたんだな
つまりアスカは綾波のアレをアレと勘違いしたから、』自分もアレだから対抗してアレしたってわけだな?
アスカ「ど、どうせアンタのことだから、結論は出してないでしょ!!?」
シンジ「結論?」
ミサト「うはぁ……これは私でも状況は理解したわぁ……ぬふふ……シンちゃん、中々やるじゃないのー」
シンジ「どういうことですか?」
ミサト「アスカぁ、それはアレでしょ?アレ♪」
アスカ「う、うるさいわね!!そういうんじゃないから!!別に!!」
ミサト「隠すな隠すなぁ。ブフフフ」
アスカ「……っ」
シンジ「で、この手紙?かな、読んでいいの?」
アスカ「ひ、ひとりで読みなさいよ!!私はお風呂に入るから!!」タタタッ
シンジ「あ、アスカ。今は―――」
アスカ『きゃぁぁ!!!!なんでアンタが先に入ってるのよ!!!」
レイ『どうして入ってくるの?』
ミサト「ヌホホホ……えーのー、若いもんはぁ」
アスカ「もういいわ。脱いじゃったし……私も入る」
レイ「そう……」ブクブク
ペンペン「くぁー……」プカー
アスカ「……あんた、あの手紙になんて書いたの?」
レイ「え?」
アスカ「私、ああいうの書いたこと無いから……よくわからな、くて……」
レイ「私も困ったわ。好きな物とか嫌いな物があまりなかったから」
アスカ「え?」
レイ「あなたの言うとおり、何が好きで嫌いなのか碇くんに知ってもらわないと……いけないって思ったから」
アスカ「……ちょっと……じゃあ……さっきシンジに渡した手紙の内容って……ただ好き嫌い書いただけ?」
レイ「そう」
アスカ「―――きゃぁぁぁ!!!!!シンジー!!!!!よむなぁぁぁ!!!!」ダダダッ
レイ「……」ブクブク
ペンペン「くぁー♪」スイスイ
ミサト「きゃー!!恥ずかしい!!最後の言葉もう一回言ってみてー」
シンジ「……シンジ、大す―――」
アスカ「だめぇぇぇ!!!!」バッ
シンジ「なにするんだよ、アス―――わぁ!?」
ミサト「おぉ……アグレッシブね」
アスカ「こんなもの!!こんなもの!!!」ビリビリ
シンジ「あ、あす……か……」
アスカ「あれは全部嘘!!分かった?!というか忘れなさい!!!」
シンジ「あの……」
アスカ「忘れるの!!いい?!」ガシッ
シンジ「う、うん……忘れた……」
アスカ「よかった……」
シンジ「それより……アスカ……その……なにか……着たほうが……」
アスカ「え……?」
レイ「……」ブクブク
ペンペン「くぉー♪」スイスイ
シンジ『ぎゃぁああああああ!?!?!?』
レイ「……?!」ビクッ
ペンペン「くぉ?!」ビクッ
アスカ「―――あぁ!!もう最低!!あのチカン!!!一度ならず二度までも!!!」
レイ「どうかしたの?」
アスカ「シンジがアレなだけよ!!!」
レイ「それは貴方の責任のような気がするけど」
アスカ「なんですって?!」
レイ「碇くんは何も悪くない」
アスカ「あいつが全部アレだから悪いのよ!!!!」
レイ「……」ブクブク
ペンペン「くぉ……」ブクブク
シンジ「うぅ……」
レイ「碇くん……大丈夫?」
シンジ「綾波……うん。まだ、ちょっと頬が痛いけど」
レイ「思い切り蹴られたって聞いたけど……」
シンジ「うん……なにがあったのかよく覚えてないけど」
レイ「そう」
シンジ「……綾波?」
レイ「……」
シンジ「なんか、嬉しそうだね」
レイ「ええ。とっても」
シンジ「ここに来てよかった?」
レイ「ええ」
シンジ「綾波」
レイ「私、ずっと嫌な気分だった……でも、ここに来てから、そんな気分になることが少なくなった」
レイ「碇くんと弐号機の人が仲良くしているのが、とても嫌だった」
シンジ「……」
レイ「どうしてそんな気持ちになるのかわからないけど……とにかく胸が締め付けられるようなそんな感じだったから」
シンジ「綾波……」
レイ「だけど、ここに来て、碇くんと彼女がどうしてそんなに親密なのか少しだけ分かったわ」
レイ「だから、もう嫌な気分になることはないの」
シンジ「そう」
レイ「それがすごく嬉しい」
シンジ「そっか」
レイ「でも……まだ時々、チクってするときがあるけど……」
シンジ「どんなとき?」
レイ「碇くんが私の気持ちに気づいてくれないとき」
シンジ「……」
レイ「……」ジーッ
レイ「……ええ」
シンジ「そっか。ちょっと待ってて。すぐに用意するから」
レイ「私もリビングに行くわ」
シンジ「あーそっか。そのほうがいいよね」
レイ「ええ」
シンジ「じゃあ一緒に行こうか、綾波」
レイ「うん」
アスカ「シンジー……」フラフラ
シンジ「はいはい」
アスカ「……」
レイ「私が淹れるわ、コーヒー」
アスカ「別にいいわよ」
レイ「淹れさせて」
アスカ「ふん……好きにすれば?」
アスカ「はぁ……課題めんどくさ……シンジ?」
シンジ「自分でやりなよ。僕が手伝って答え間違ったらすぐに怒るくせに」
アスカ「間違えるほうが悪いんでしょうが」
レイ「碇くん」
シンジ「うん。おやすみ」
レイ「おやすみなさい」
アスカ「おやすみー」
レイ「……」スタスタ
シンジ「ほら、アスカ」
アスカ「分かってるわよ……」
シンジ「アスカ?」
アスカ「徹夜はしないってば」
シンジ「ならいいんだけど」
ミサト「え?」
レイ「もう十分だと判断しました」
ミサト「でも……」
レイ「これ以上は望めないと思います」
ミサト「そう……いいのね?」
レイ「はい。短い間でしたけど、お世話になりました」
ミサト「シンジくんとアスカには……言ってないわよね?」
レイ「はい」
ミサト「ずっと一緒にいても……」
レイ「それだと私は碇くんにずっと頼ってしまいそうで……それに……」
ミサト「それに?」
レイ「今度は一緒に住んでいなくても最小限の言葉で意思疎通が出来るのか調べてみます」
ミサト「まぁ……レイがそこまでいうなら……」
レイ「ありがとうございました」
レイ「碇くん、ありがとう」
シンジ「なんだか急な話でアレだけど……」
アスカ「なんでいきなり……」
ミサト「もう十分だろうってリツコが。それに碇司令も私にだけ負担をかけるわけにもーって」
シンジ「そうですか……」
レイ「碇くん。今日、また本部で会えるわ」
シンジ「うん。それじゃあ」
アスカ「……ふん」
レイ「さよなら」
ミサト「じゃ、レイを送っていくから」
シンジ「はい」
アスカ「……なによ……勝手に転がり込んできて、勝手に出て行って……何様よ、アイツ」
シンジ「アスカ」
アスカ「わかってるわよ。うるさいわね」
ミサト「それじゃあ、私の家に置いてあるレイの荷物は明日中に届けさせるから」
レイ「はい」
ミサト「といっても、殆どないけどね」
レイ「そうですね」
ミサト「じゃあ、またあとで」
レイ「はい」
ミサト「楽しかったわよ」
レイ「私もです」
ミサト「そう。ならよかった」
レイ「……」
ミサト「じゃね」
レイ「はい」
レイ「……また。ここに戻ってきた」
レイ「でも……今は碇くんと通じ合っているから……大丈夫……」
レイ「……」
ピリリリ……
レイ「はい。もしもし?」
シンジ『綾波、もう落ち着いた?』
レイ「碇くん……どうして?」
シンジ『えっと……なんか寂しいってアスカが』
アスカ『誰がそんなこといったのよぉ?!えぇ!?』
シンジ『いた?!なにするんだよ?!』
レイ「……碇くん。私も今、寂しいって思ってたところなの。ありがとう」
シンジ『あ、そ、そうなんだ……』
レイ「碇くん、大好き」
シンジ『え……?』
レイ「これだけは言葉にしないと伝わらないような気がして」
シンジ『あ、そうなんだ……うん……えーと……なんて言えばいいかな……』
レイ「貴方のことも大好きだから」
アスカ『え……あ……そうなの?』
レイ「うん」
シンジ『綾波、ぼ、僕も好きだから』
レイ「ええ……」
アスカ『まあ……私は……嫌いじゃなくなった……わ……』
レイ「嬉しい」
シンジ『じゃあ、綾波。またあとでね』
アスカ『寂しかったら……また、遊びにきたら……?』
レイ「ありがとう……。さよなら」ピッ
レイ「……貴方と繋がっていることが……今は一番嬉しい……」
レイ「碇くん……」
シンジ「綾波ー」
レイ「碇くん」
シンジ「はい。水」
レイ「ありがとう。でも、どうして?」
シンジ「アスカが泣いて水分無くなってるだろうからって」
レイ「……」ジーッ
アスカ「いや、冗談で言ったらバカシンジが真に受けて……」
レイ「ありがとう」
アスカ「ふん……」
シンジ「じゃあ、いこっか」
アスカ「早く訓練終わらせて、アレを買いに行くわよ」
レイ「ええ。行きましょう。アレを買いに」
―――もう言葉にしなくても大丈夫。分かり合えているから。
『大好き』
FIN
>>1もおまえらもそろそろアレな時間だな
いいアレだった
アレだったわ
ア×レ
>>1って超アレじゃね?
なんていうか、乙
これだけは言葉にしないと伝わらない気がして///
お前ってすげーアレだな。
>>1
乙!!
最高にアレだった
お疲れ様でした!!
Entry ⇒ 2012.05.15 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シンジ「僕ゲイだよ」アスカ「え?」
シンジ「ぽいというかゲイだよ」
アスカ「……」
シンジ「アスカ?」
アスカ「何よ、怒ってるわけ!?」
シンジ「ホモって言った事?まあそう言われて怒る人もいるけど僕は気にしてないよ」
アスカ「そうでしょ?ならムキになるのやめなさいよ」
シンジ「ムキに?別にムキになんてなってないよ」
アスカ「自分がホモだってムキになってるじゃない」
シンジ「え?ムキにはなってないけど……」
アスカ「え?」
シンジ「え?」
シンジ「嘘?うーん……確かに偏見が多いから嘘はついてるけど」
アスカ「嘘?嘘って何よ」
シンジ「世の中にはゲイを馬鹿にする人もいるでしょ」
アスカ「それはそうだけど……それがあんたとどう関係があるのよ」
シンジ「だから大変なんだよね」
アスカ「誰が?」
シンジ「僕が」
アスカ「家事をするのが大変だって事?」
シンジ「え?違うけど」
アスカ「じゃあ何が大変なのよ?」
シンジ「ゲイだって隠すのが」
アスカ「え?」
シンジ「え?」
シンジ「怒ってないけど……」
アスカ「じゃあ何でそんな嘘つくのよ!?」
シンジ「嘘?ああ……でも偏見と差別から身を守るためには仕方ないじゃないか」
アスカ「あんたバカァ?自分がホモだって嘘つく必要ないじゃない」
シンジ「え?嘘じゃないけど」
アスカ「え?何がよ」
シンジ「僕はゲイだって事」
アスカ「え?」
シンジ「謝るって……何を?」
アスカ「あんたをホモっぽいと言った事よ!」
シンジ「謝る必要なんてないよ、実際にゲイだし」
アスカ「え?」
シンジ「アスカ?」
アスカ「誰がゲイだって?」
シンジ「僕が」
アスカ「え?」
シンジ「だからゲイだっ何度も言ってるじゃないか!」
アスカ「……」
シンジ「そうなんだ……アスカはドイツ育ちだからね」
アスカ「まず、私はエヴァのパイロット、間違ってないわね?」
シンジ「うん、アスカはエヴァのパイロットだよ」
アスカ「そしてあんたはエヴァのパイロット、間違ってる?」
シンジ「間違ってないよ、僕はエヴァのパイロットだよ」
アスカ「あんたはゲイ、間違いよね?」
シンジ「ううん、間違ってないよ、僕はゲイだよ」
アスカ「え?」
シンジ「アスカ?」
アスカ「ちゃんと日本語教えてよ!悪趣味よバカシンジのくせに!」
シンジ「間違った日本語は教えてないよ!」
シンジ「あってるよ」
アスカ「あんたはゲイ、間違ってるわよね?」
シンジ「間違ってない、僕はゲイだよ」
アスカ「だからそういうのやめてよ!こっちは日本語よくわからないのに!」
シンジ「何がだよ!?僕何も悪い事してないよ!」
アスカ「してるじゃない!」
シンジ「……ひょっとしてゲイである事が間違ってると言いたいの?」
アスカ「え?」
シンジ「ひどいよアスカ!確かに普通の趣味じゃないかもしれないけど、ゲイなんだから仕方ないじゃないか!」
アスカ「あんたこそ私をからかうのやめなさいよ!」
シンジ「僕がいつアスカをからかったんだよ!?」
アスカ「今からかってるじゃない!自分はゲイだって!」
シンジ「だから僕はゲイだよ!」
シンジ「……アスカ?僕そろそろ晩御飯の支度しないといけないから」スタスタ
アスカ「……待ちなさいよ!」ガシッ
シンジ「なに?」
アスカ「わかったわ、何が間違っているのかがわかった」
アスカ「私はゲイは男が好きな男だと思っていたけど違ったのね」
シンジ「え?違わないけど」
アスカ「はあ?じゃああんたは男が好きって事になるじゃない!」
シンジ「だからそうだって」
アスカ「え?あんた男が好きなの?」
シンジ「うん」
アスカ「女じゃなくて?」
シンジ「うん、男が好きだよ」
アスカ「……」
アスカ「待って」ガシッ
シンジ「……まだ?」
アスカ「わかったわ、謎は全て解けた」
アスカ「私は今まで私は女だと思っていた、でも違ったのよ」
シンジ「え?アスカ女じゃないの?」
アスカ「そう、私は男だったのよ」
シンジ「え?でも前アスカの裸を見た時、アスカは女だったけど……」
アスカ「嫌な事思い出させないでよ!あの時の事は忘れなさい!」
シンジ「ごめん……でもアスカは女だよ」
アスカ「はあ?私は男よ」
シンジ「いや、アスカは女、間違いないよ」
アスカ「あんたバカァ?じゃああんたは私に欲情しない事になっちゃうじゃない!」
シンジ「しないよ」
アスカ「え?」
鮮やかすぎてワロタ
シンジ「いや、男だよ」
アスカ「はあ!?あんた男なの?」
シンジ「うん」
アスカ「でもおっぱいついてないじゃない」
シンジ「そりゃそうだよ、男だもん」
アスカ「……え?じゃああんたは男で……私は女?」
シンジ「うん、僕は男で、アスカは女」
アスカ「あんたは私に欲情……」
シンジ「しない」
アスカ「何でよ!?」
シンジ「ゲイだからだよ!」
アスカ「誰が!」
シンジ「僕が!」
シンジ「もういい?じゃあ僕は晩御飯の……」
アスカ「……」ガシッ!
シンジ「もう何なんだよ!?」
アスカ「あの人形のどこがいいのよ!?」
シンジ「綾波!?何で綾波が出てくるんだよ!?」
アスカ「あのエコヒイキといやらしい事してるから私に欲情しないんでしょ!」
シンジ「いやらしい事なんてしてないよ!綾波にも失礼じゃないか!」
アスカ「正直に白状しなさい!誰にも言わないから!」
シンジ「だから僕は綾波といやらしい事なんてしてないって!」
アスカ「じゃあ何であんたは私に欲情しないわけ!?」
シンジ「ゲイだから!男が好きだからだよ!」
アスカ「誰が!」
シンジ「僕が!」
シンジ「……アスカ?大丈夫?」
アスカ「大丈夫じゃないわよ!あんたが変な嘘つくから!」
シンジ「嘘って……だから僕はゲイだよ!何度も言ってるじゃないか!」
アスカ「……」
シンジ「……わかってくれた?じゃあ僕は晩御飯の……」
アスカ「……」ガシッ!
シンジ「……ハア」
アスカ「……わかった、あんた私に対する気持ちを抑えるために自分がゲイだって思い込んでのよ」
シンジ「そんな事ないよ、僕はゲイだよ」
アスカ「仕方ないわね、そこまで言うなら特別にキスさせてやってもいいわよ」
シンジ「え……嫌だよ……」
シンジ「嫌いじゃないよ」
アスカ「じゃあ何でキスしたくないのよ!?私の事好きなんでしょ!?」
シンジ「好きだよ」
アスカ「ほら!だから仕方ないからキスさせてやるって言ってんのよ!」
シンジ「好きって言っても友達として好きって事で、キスするとかそういうのじゃないよ」
アスカ「じゃ、じゃあ私とキスするのが嫌ってわけ!?」
シンジ「うん」
アスカ「何でよ!?」
シンジ「ゲイだから」
アスカ「あんたがゲイなわけないじゃない!」
シンジ「だから僕はゲイなの!いい加減信じてよ……」
アスカ「……」プルプル
アスカ「わかった!あんたファーストとぶちゅぶちゅキスしまくってんでしょ!」
シンジ「だから何で綾波が出てくんだよ!?綾波とキスなんてしてないよ!」
アスカ「あの人形とキスしてるから私とはキスしたくないのよ!そうでしょ!?」
シンジ「だから違うって!」
アスカ「じゃああんたは誰とキスしたいのよ!?ミサト!?マヤ!?」
シンジ「加持さん」
アスカ「まさかリツコ?悪趣味ね、それともあのネルフの……」
シンジ「加持さん」
アスカ「……」
アスカ「え?あんた加持さんとキスしたいの?」
シンジ「うん////加持さんには内緒だよ////」
シンジ「いやだから僕はゲイだって」
アスカ「な、何で加持さんなのよ!?」
シンジ「え、じゃあアスカは加持さんとキスしたくないの?」
アスカ「え?そ、そりゃあしたいけど……」
シンジ「そうでしょ?僕もそうなんだ」ニコッ
アスカ「そうなの……」
シンジ「加持さんにはこの事内緒でお願いね////嫌われたくないから////」
アスカ「わ、わかった……」
シンジ「じゃあ僕は晩御飯の支度するけど……いいよね?」
アスカ「……うん」
シンジ「〜♪」トントン
アスカ「……」
シンジ「はい、アスカの好物です」
ミサト「よかったわねーアスカ」ニヤニヤ
アスカ「……うん」
ミサト「あらどうしたの?喧嘩でもしたの?」
アスカ「何でもない……」
ミサト「そう……」
シンジ「さっ、できましたよ」
ミサト「美味しそうね!ほらアスカハンバーグよ!」
アスカ「……私いらない」スタスタ
ミサト「アスカ?」
ピシャッ
ミサト「?」
ミサト「……ねえシンちゃん、アスカと喧嘩でもしたの?」
シンジ「喧嘩というか……言い合いになりまして……」
ミサト「あら駄目よ仲良くしなきゃ、原因は何なの?」
シンジ「僕がゲイだってなかなか信じてもらえなくて……」
ミサト「あら、そんな事なの」グビグビ
ミサト「!?」ブーッ!
シンジ「ミサトさん?大丈夫ですか?」
ミサト「い、今なんて?」ゴホゴホ
シンジ「ミサトさん大丈夫ですか?」
ミサト「その前!」
シンジ「ゲイだって信じてもらえなくて……」
ミサト「え、シンちゃんは……その……ゲイなの?」
シンジ「はい」ニコッ
ミサト「……」
シンジ「からかってなんていませんよ、ミサトさんまでそんな事言うんですか?」
ミサト「えと……あの……ゲイって言葉の意味は知ってるわよね?」
シンジ「はい」
ミサト「……一応どういう意味か言ってみて」
シンジ「男を好きな男の事です」
ミサト「そうね……」
シンジ「……」パクパク
ミサト「……ね、ねえシンちゃん?シンちゃんは最近好きな人とかいる?」
シンジ「いるにはいますけど……ミサトさんの前ではちょっと……」
ミサト「誰にも言わないから言ってみなさい!これは上司としての命令よ!」
シンジ「は、はい……か」
ミサト「か?」
シンジ「加持さん////」
ミサト「……へ、へえー……加持の奴をねえ……」
ミサト「アスカ」
布団「……」
ミサト「ちょっち話があるの」
布団「……なに?ご飯ならいらないわよ」
ミサト「食べては欲しいけど……シンちゃんの事よ」
布団「……シンジは?」
ミサト「今はお風呂に入ってるわ」
布団「そう……で、なに?」
ミサト「シンちゃんと一体どういう話をしたの?」
布団「……」
ミサト「シンちゃんがゲイだって事?」
布団「……」
布団「……うん」
布団「……なに?」
ゴニョゴニョ
アスカ「ええー!?嫌よそんなの!」
ミサト「もしシンちゃんがホントにそうなら何の危険はないわよ」
アスカ「もしそうじゃなかったらどうすんのよ!?」
ミサト「あら、それはそれでアスカが大人になるって事で……」
アスカ「な、何言ってるのよ嫌よそんなの!」
ミサト「やりなさい、これは業務命令よ」
アスカ「えー……」
シンジ「お風呂あがりましたけどー」
ミサト「わ、わかった、私が入るわ」
アスカ「……」ドキドキ
ゴロンッ
シンジ「……」
ガラッ
シンジ「……ん?」
アスカ「////」
シンジ「ア、アスカ!?何で全裸なの!?」
アスカ「わ、私の部屋エアコンが壊れてて暑いのよ!この部屋で寝かせなさいバカシンジ!////」カアア
シンジ「わかった……じゃあ僕はリビングのソファーで……」
アスカ「あ、あんたはここにいなさい!////」
シンジ「え?アスカと一緒に寝るの?」
アスカ「い、嫌なわけ!?////」
シンジ「嫌じゃないけど……じゃあ一緒のベットで寝ようか」ニコッ
アスカ「しょ、しょうがないわね////」ドキドキ
アスカ「……」
シンジ「……」
アスカ(何で全裸の女の子が隣で寝ていて何もしてこないのよ……)
アスカ(ミサトもミサトよ、全裸でバカシンジと一緒に寝てこいなんて……)
シンジ「すやすや」
アスカ(……寝た?)
シンジ「すやすや」
アスカ(え?全裸の私に何もしないで寝ちゃったの?)
シンジ「すやすや」
アスカ「……」
シンジ「おはようございますミサトさん」
ミサト「んー……おはよ……頭痛いわ……」
シンジ「また二日酔いですか?」
ミサト「ちょっちね……」チョイチョイ
アスカ「……」
ミサト「……で、どうだったのよアスカ?」ヒソヒソ
アスカ「……何もなかったわよ」
ミサト「え?全裸でシンちゃんと添い寝したのよね?」
アスカ「……したわよ」
ミサト「……でも何もなかったと」
アスカ「……うん」
ミサト(これは……マジで……そうなんだ……)
シンジ「〜♪」トントン
ゲンドウ「何だね、今からシンクロテストだろう」
ミサト「そうなんですが……実は司令に報告しておかなければいけない事が……」
ゲンドウ「何だね」
ミサト「シンジ君はゲイです」
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「……は?」
ミサト「ですから、初号機パイロット、碇シンジはゲイです!」
ゲンドウ「……何を言うのだいきなり!」バンッ!
ミサト「しかし……!」
冬月「……冗談ではないのかね?」
ミサト「本当です!私も信じられませんが……」
ゲンドウ「……何故そう思ったか詳しく話したまえ」
ゲンドウ「……構わん、そんな事よりも問題はシンジだ」
冬月「え」
ゲンドウ「……襲う勇気がなかったのではないか?」
ミサト「その可能性はありますが……」
ゲンドウ「それに避妊具は用意してたのかね?」
ミサト「!ありませんでした!」
ゲンドウ「やはりな……」
ミサト「ではコンドームを用意してもう一度……」
ゲンドウ「それだけでは駄目だ、弐号機パイロットに性病の検査を受けさせたまえ、ネルフの最新技術で大至急な」
ミサト「!なるほど!」
ゲンドウ「急げ」
冬月「そんな事をして大丈夫なのか……」
ゲンドウ「何も問題はない」ニヤリ
冬月「いや、あるだろ」
リツコ「これもテストの一環よ、さ、腕を出して」
アスカ「……いつっ」チクッ
リツコ(何故アスカにだけ性病の検査を?それも司令直々に……)
リツコ(まさかパイロットに何らかの異常が?でもなら何でアスカだけに……)
アスカ「……終わった?」
リツコ「ええ、お疲れ様、もう帰っていいわよ」
アスカ(帰るったって……何か嫌なのよね……帰るの……)スタスタ
ウイーン
アスカ(あ……)
<エレベーター>
レイ「……」
アスカ「……」
アスカ「……」
レイ「……どうかしたの?」
アスカ「何がよ?」
レイ「あなただけシンクロテストなかったから……」
アスカ「私はあんたと違ってエリートだからエリートなりのテストがあるのよ!」
レイ「……そう、朝から元気がなかったみたいだから」
アスカ「!?あんたみたいな人形に人の気持ちがわかるわけ!?」
レイ「……」
アスカ(……ふん)
アスカ「……」
アスカ(……ファーストはシンジがゲイだって知ってるのかしら)
アスカ「……」スタスタ
ガシッ
アスカ「……あんた、知ってんの?」
レイ「何が?」
アスカ「バカシンジの奴がゲイだって」
レイ「!?」
アスカ「……知らなかったのね、じゃ」
ウイーン、ガシャッ
ウイーン
レイ「……」
レイ(……碇君がゲイ?)
レイ(ゲイとは……男と繋がる男の事……)
レイ(それは……とてもとても駄目な事なのよ)
レイ「……」
レイ(待って……二番目の人が嘘をついている可能性が……)
リツコ「レイお疲れ、あら、顔色が悪いわよ?」
レイ「……赤木博士、お聞きしたい事が」
リツコ「なあに?」
レイ「……碇君はゲイですか?」
リツコ「?んー……違うと思うけど……」
レイ「……そうですか」テクテク
リツコ(?何故いきなりそんな事を?レイもそういう事に興味が出てきたのかしら?ふふふ)
レイ(赤木博士は知らないのかもしれない……やはり碇司令に……)テクテク
レイ(一体何の……扉に耳をつけて中の声を……)ピトッ
ミサト「弐号機パイロットの検査の結果が出ました、異常なしです」
ゲンドウ「そうか……それはよかった」
ミサト「では、予定通り今晩アスカにシンジ君を……」
ゲンドウ「ああ、その時にこれを弐号機パイロットからシンジに渡すように」スッ
ミサト「!これは……あまりにも露骨過ぎでは……」
ゲンドウ「かまわん、シンジにはこれぐらいわかりやすくなければ駄目だ、おそらくな」
冬月「碇……お前は弐号機パイロットを何だと……」
ゲンドウ「これもパイロットとしての義務だ」ニヤリ
冬月「いや違う、絶対違うわ」
レイ(?今晩碇君に何が?)
シンジ「?何でアスカ下着姿なの?風邪引いちゃうよ」
アスカ「あ、暑いからよ!////年中夏だから!////」
シンジ「エアコンきいてるのに……」
アスカ「私はもう寝るわ!疲れたから!」スタスタ
ピシャッ
ミサト「……あ、そうそうシンちゃん!」
シンジ「ビールのおかわりですか?」
ミサト「違うの、あのね、今日アスカに健康診断をしてみたの!」
シンジ「そういえばアスカだけシンクロテストの時いませんでしたね」
ミサト「そう、そ、それでね、あらゆる検査をしたんだけど、何の異常も見つからなかったのよ!」
シンジ「へー、それはよかったですね」
シンジ「?何の検査ですか?」
ミサト「性病検査よ!ほら、最近何かと話題じゃない?だから一応してみたのよ!」
シンジ「アスカはそういうのちゃんとしてそうですけど」ズズ…
ミサト「そうね!ネルフで調べても何の異常もなかったからこれはもうアレよね!」
ミサト「だからシンちゃん……ア、アスカとしても何も怖がる事はないのよ!?」
シンジ「あはは、僕はアスカの事をそういう目で見てないですよ、ゲイだから」ズズ…
ミサト(うーん……このままじゃ不安だわ……そうだ!)
ミサト「ねえシンちゃん、ちょっち肩揉んでよ!」
シンジ「いいですよ、ミサトさん毎日お疲れですから」
モミモミ
ミサト「あー、気持ちイイわ、もうちょっと下もお願い」
シンジ「ここですか?」モミモミ
シンジ「ここですか?」モミモミ
ミサト「……もっとよ」
シンジ「胸になっちゃいますけど」
ミサト「そこが1番こってるのよ、念入りにお願い」
シンジ「へー、胸もこるものなんですね」モミモミ
ミサト「……ん」
モミモミ
ミサト「あん……上手ねシンちゃん……」ハアハア
モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ
ミサト「んふ……あ……」ハアハア
シンジ「?大丈夫ですか?」
ミサト「もっと……もっと揉んで……あん……」ハアハア
モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ
モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ
シンジ「じゃあ僕はもう寝ます、おやすみなさい」
ミサト「おやすみ」
スタスタ、ピシャッ
ミサト(ふぅ……久しぶりだったわね……なかなかじゃないシンちゃん////)
ミサト(ここまですれば普通の中学生なら揉んでる最中に射精してるレベルだわ……)
ミサト(あとは……)スタスタ
ガラッ
ミサト「アスカ」ヒソヒソ
布団「……」
ミサト「アスカ、またお願い」
布団「……どうせ昨日と同じよ」
俺は女じゃないからわからんけど
布団「……何でよ」
ミサト「これをシンちゃんに渡して」スッ
布団「……なに?」
アスカ「ってコ、コンドーム!?」
ミサト「そっ!ネルフの技術を結集して作った超優れものよ!」
ミサト「厚さは市販のものの100分の1、そして体温も通すからマジで生と一緒の感覚なわけ!」
アスカ「こ、こんなもの渡したら、そ、それこそ////」カアア
ミサト「シンちゃんにはこれぐらいわかりやすくなきゃ駄目なのよ、じゃ、お願いねアスカ」
アスカ「////」ドキドキ
ガラッ
シンジ「……?」
アスカ「……」
シンジ「アスカ……どうしたの?」
アスカ「ま、またここで寝かせてもらうわよ!一緒にね!////」カアア
シンジ「うん、わかった、一緒に寝よう」ニコッ
アスカ「そ、それで……そのう……////」
シンジ「?」
アスカ「こ、これあげる!////」サッ
シンジ「?コンドーム?」
アスカ「ネ、ネルフが作った優れものよ!まるでな、生でしてるみたい……の////」ドキドキ
シンジ「僕にくれるの?」
アスカ「そ、そうよ////」ドキドキ
アスカ「あ……だ、だから……その……////」
シンジ「?」
アスカ「い、今使ってもいい……のよ!?////」カアア
シンジ「あはは大丈夫、僕はアスカにそんな事しないから、だから安心してよ」ニコッ
アスカ「え……」
シンジ「じゃあもう寝ようか、おやすみアスカ」ニコッ
アスカ「お、おやすみ……」
ミサト「……また駄目だったの」
布団「……」
ゲンドウ「また駄目だっただと……」
ミサト「はい……アスカも全力を尽くしたのですが……」
ゲンドウ「弐号機パイロットを呼んでこい!」バンッ!
冬月「おい碇……」
アスカ「……」
ゲンドウ「……何故呼ばれたかわかるな」
アスカ「……はい」
ゲンドウ「何をやっている!」バンッ!
アスカ「ひっ……!」ビクッ
ゲンドウ「君はそれでも女か!何のために君がネルフにいると思っている!」
アスカ「……スイマセン」
冬月「いや、使徒を倒すべくだよね?」
酷過ぎワロタwwwww
ゲンドウ「何故だ……どうしてシンジは手を出さない……」ブツブツ
冬月「碇、もう受け入れたらどうだ?シンジ君がゲイだと、人類補完計画にはさほど影響は……」
ゲンドウ「……フラグだ」
冬月「え?」
ゲンドウ「わかったぞ!フラグだ!フラグがたってないのだ!」
ミサト「フラグ……ですか?」
ゲンドウ「そうだ、大至急どこでデートすればセックスに発展しやすいかを調べろ」
ミサト「ですが、今はエヴァーの修復で……」
ゲンドウ「そんなものは後まわしだ!調べあげた場所でシンジと弐号機パイロットにデートをさせるのだ!」
ミサト「わ、わかりました!」
冬月「おま……ちょ……」
アスカ「!」ビクッ
ゲンドウ「……わかっているな?最後のチャンスだ……次はないぞ!」ギロッ
アスカ「……ハ、ハイ」ガタガタ
冬月(だめだこいつ早く何とかしないと)
デーンデンデン
青葉「街頭調査で集めた情報の集計終わりました!」
日向「映画館が13%、ネズミーランドが27%、酒場が51%です!」
リツコ「シンジ君とアスカは未成年だからネズミーランドが最も高い数値ね……でも何なのこの調査」
ミサト「ネズミーランドで決定ね、混雑具合は?」
マヤ「アトラクションの待ち時間は平均して62分ですね……休日ですから」
リツコ「どうする気?待ち時間が長いと喧嘩する確率が高いわよ、で、この調査n」
ミサト「ネズミーランド内の客の90%を排除して」
日向「む、無理ですそんな!」
ミサト「ネルフが総力を出せば何とかいけるわ」
リツコ「本気!?ヤシマ作戦以上よ!?費用も莫大だし、エヴァの修復にも遅れが……」
ウイーン
ゲンドウ「反対する理由はない、やりたまえ」
ミサト「はい!」
リツコ「ね、ねえ、何でこんなこt」
ミサト「話しあいで園内から出ていってもらって!従わない場合は武力解決も許可します!」
ゲンドウ「戦自にも協力を要請しろ」
リツコ「ちょ……マジかよ……」
シンジ「あれ?休日なのにずいぶん人が少ないね……」
アスカ「そ、そう?まあ前時代的な施設だしこんなもんよ(シンジとネズミーランド……)」ドキドキ
シンジ「でもどうしていきなりネズミーランドで遊べだなんて……」
アスカ「何!?あんた私とネズミーランドで遊ぶの嫌なわけ!?」
シンジ「そんな事ないよ、せっかくだから楽しもうよアスカ」ニコッ
アスカ「し、仕方ないわね////」ドキドキ
ワイワイガヤガヤ
レイ(碇君……セカンド……二人でネズミーランドに……)
レイ(……いらいらする)イライラ
アスカ「……」フラフラ
シンジ「アスカ大丈夫?ひょっとして絶叫系の苦手なの?」
アスカ「そ、そんなわけないじゃない!ネルフのエースパイロットの私がこんな子供騙しで……!」フラフラ
シンジ「少し休もうか、あ、ここでパフェが食べられるらしいよ」
アスカ「シンジもまだ子供ね、しょうがないから一緒に食べてやるわ////」ドキドキ
ワイワイガヤガヤ
レイ(碇君……二番目の人とパフェを……それもフルーツパフェ……)ギリギリ
ネズミー(お、可愛い子だな、一人かな?へへへ、お近づきに……)テクテク
レイ「……」イライラ
ネズミー『ハハッ!お嬢ちゃん一人かい?よかったら僕と……』
レイ「……ATフィールド全開」ピキーン!
ネズミー「ぎゃああああああああああああ!!」
世界最強の国に戦争をしかけるもんだぞ……
日向「二人とも楽しんでるみたいですね」
マヤ「でもマギにネズミーランド内の監視カメラをクラッキングさせるとは……」
リツコ「世界一金と技術のかかったデートね……いい加減何のためかおしe」
ミサト「ホテルの準備は?」
青葉「ネズミーランド内にあるホテルのスイートルームを征圧しました」
日向「パレードが見れる部屋だwこりゃシンジ君とアスカも夜の大アトラクションだなw」
マヤ「……不潔」
青葉「……はは」
ゲンドウ「ここまでは順調だな……引き続き総員第一種戦闘配置」
冬月「碇……ネズミーランドにこんな事をしてはゼーレが黙っていないぞ……」
ゲンドウ「構わん……老人達より今はシンジと弐号機パイロットのセクロスだ」ニヤリ
マヤ「!?園内に不審な少年が!」
アスカ「ま、まあまあだったわね(楽しかった////)」ドキドキ
ネズミー(加持)『やあ!もう帰るのかい!?』
シンジ「うん、帰ってミサトさんに御飯作ってあげなきゃ」
ネズミー(加持)『その必要はないよ!かつらg……ミサトさんからの伝言だ!園内のホテルに泊まっていけってさ!』
シンジ「え?ホントに?」
アスカ(ホ、ホテル……////)ドキドキ
ネズミー(加持)『うん!さあいっといで!』
シンジ「わかった!アスカいこうか!」
アスカ「あ、あんたがどうしてもって言うなら////」ドキドキ
タタタ
ネズミー(加持)「……」
ネズミー(加持)(だが君には君にしかできない、君だからできる事があるはずだ)
ネズミー(加持)(誰もアスカとのセックスを強要しない、ホテルで何をするべきなのか、自分で考え、自分で決めろ)
ネズミー(加持)(ま、悔いのないようにな)
ネズミー「ハハッ!」
ネズミー(加持)「やあ……遅かったじゃないか」ニコッ
ワイワイガヤガヤ
レイ(碇君……何故二番目の人とホテルに……)
ポロ…
レイ(私……泣いてるの……?これが涙……)ポロポロ
アスカ「……」
シンジ「?」
アスカ(もし今度もシンジとできなかったら……今度こそエヴァから降ろされる……)
アスカ(そうなれば私は……私の居場所は……)
シンジ「あ、ここだね、スイートルームって」
ガチャッ
テンテレテッテテンテレテレレレテテテテテ♪
シンジ「?」
カヲル「テンテレテッテテンテレテンテレテッテテレレレ♪……ネズミーランドはいいねえ……」
アスカ(だ、誰よこいつ……何でこの部屋に……)
カヲル「ネズミーランドは心を潤してくれる……リリンの作り上げた文化の極みだよ……そう思わないかい?」
カヲル「碇シンジ君?」ニコッイケメンスマイル
シンジ「!!!」ズキューン!
カヲル「僕は渚カヲル……君達と同じ選ばれた少年、フィフスチルドレンさ」ニコッ
シンジ「そ、そうなんだ////よろしくねカヲル君////」ドキドキ
アスカ「出ていきなさいよこの変態!」
カヲル「僕も一緒にこの部屋に泊まりたいんだけど……駄目かな?」シュン
シンジ「いいよ////」
アスカ「え……」
カヲル「よかった、一緒にパレードを見ようよ」ニコッイケメンスマイル
シンジ「う、うん////」ドキドキ
アスカ「……」
シンジ「凄い……綺麗だね////」
カヲル「ははっホントだね……僕はこれを見るために生まれてきたのかもしれない」
シンジ「カヲル君……////」キュン
アスカ「……」
アスカ(……何でよ)
アスカ(確かに私は女よ、ゲイのあんたからしたら興味がなくて当然よね)
アスカ(でも……だからって……)
カヲル「シンジ君////」
シンジ「カヲル君////」
アスカ(私が全裸で迫った時はそんな目してなかったじゃない……)
アスカ(何でよ……バカシンジ……)グスッ
ネズミー「」
レイ「教えて……碇君とセカンドは一体何をしているの?」
加持「……」
レイ「……碇君は、ホントにゲイなの?」
加持「……そう聞いている」
レイ「……そう、碇君……ゲイだったのね……」ポロポロ
レイ(また涙……私、悲しいのね……)ポロポロ
加持「……レイ、ゲイなシンジ君は嫌いかい?」
レイ「……」
加持「シンジ君の好きなところ、もっと探してみたかい?」
レイ「……」
加持さんみたいなカッコいい大人になりたかった
シンジ「そ、そうだね////」
カヲル「シンジ君、一緒に大浴場にいこうよ」ニコッ
シンジ「う、うん!////」カアア
アスカ「……」
アスカ(まずいわ……何よこの展開……)
アスカ(まさか部屋にゲイが待ち構えているとは……)
アスカ(……とりあえずお風呂に入って策を練りましょう)
<ネルフ>
デーンデンデン
日向「シンジ君とフィフス、二人仲良く大浴場に向かっています!」
リツコ「まずいわね……ネルフが宿泊客全てを排除したせいで浴室に二人きりになるわよ」
ミサト「まさにアッー!な展開ね……」
マヤ「……」ウップ
冬月「どうする碇……あれ、碇?」
カヲル「風呂はいいねえ……肛門を綺麗にしてくれるよ」
シンジ「……」
カヲル「一次的接触を極端に避けるんだね君は、アナルセックスが怖いのかい?」
シンジ「や、やった事ないし////」
カヲル「アナルセックスをしなければ肛門を傷つける事も傷つけられる事もない、でも快楽を感じる事もないよ」
カヲル「人はセックス無しでは生きていけない、本能がそれを求めるからね」
カヲル「でも解消できるからこそ生きていける、そうだろ?碇シンジ君?」ニコッ
シンジ「カヲル君……」キュン
カヲル「君は好意に値するよ」
シンジ「え?////」
カヲル「好きって事さ」ニコッイケメンスマイル
シンジ「カ、カヲル君!////」
カヲル「シンジ君////」
ビー!ビー!
青葉「二人の距離が急速に縮まっていきます!」
日向「あ、あわわ……////」ドキドキ
マヤ「私……もう見れません……!見たくありません……!」ウップ
冬月「肛門が開く……許されない結合をしようとしているのか……」
<男湯>
ゲンドウ「……」チャポーン
シンジ「って、と、父さん!?」アタフタ
ゲンドウ「稚拙な会話、公共の場での性的行為……これらは違法行為だ」
シンジ「し、してないよ父さん!」
ゲンドウ「……シンジ、久しぶりにお父さんと一緒に入ろう」
シンジ「う、うん……」
カヲル「……」チッ
チャポーン
アスカ「はぁー……まいったわね……」
レイ「何が?」
アスカ「バカシンジの事よ、あいつカヲルとかいうゲイにべったりで……」
アスカ「……」
アスカ「って、ファ、ファースト!?」バシャーン
レイ「碇君、ゲイなのね」
アスカ「そ、そうよ!それを何とかしろって碇司令から頼まれたのよ!」
レイ「……何故あなたが?」
アスカ「私が知りたいわよ!ったく……何でバカシンジとできなきゃクビにならなきゃいけないのよ……」
レイ「……」
アスカ「?どうしたのよあんた」
レイ「わかったわ、私が碇君に女の良さを教えてあげる」
アスカ「はあ?人形みたいなあんたにそんな事……」
レイ「いってくるわ」ダッ!
アスカ「ちょ、ちょっとファースト!?」
レイ「……」タタタ
アスカ「あんた裸のままで……あ!脱衣所出ちゃった!」
レイ「碇君が、もう……男に欲情しないようにする!」タタタ
アスカ「ファースト!やめなさい!ファースト!」
レイ「……あ」ツルッ
スッテンコロリーン!
レイ「……」ピクピク
アスカ「ファーストオオオオオオオ!!」
シンジ「うん////」
カヲル「さて、部屋でもっと気持ちイイ事を……」
ゲンドウ「シンジ、帰るぞ」グイッ
シンジ「え、でも……」
ゲンドウ「葛城三佐の部屋に戻るかここを出るか早くしろ!でなければ帰るぞ!」
シンジ「わ、わかったよ父さん……じゃ、じゃあねカヲル君」
カヲル「うん、またねシンジ君」ニコッ
スタスタ
カヲル(シンジ君……僕は諦めないよ……)
カヲル(必ず君のガフの部屋に僕のロンギヌスの槍を……)ニヤリ
ミサト「今日は楽しめた?シンちゃん」
シンジ「はい、とても」ニコッ
アスカ「ま、まあまあだったわね!どうしてもって言うならまたバカシンジとデートしてやってもいいわよ!」
アスカ「……で、何であんたがここにいるのよ?」
レイ「……碇司令の命令よ」
シンジ「どうしたの綾波、その頭の包帯……」
レイ「使徒とちょっと……」
シンジ「使徒!?使徒が現れたの!?」
アスカ「心配ないわ、私とファーストでやっつけたから」
アスカ「まぬけな使徒だったわね、ね?ファースト?」ニタニタ
レイ「ナ、ナニヲイウノ////」
ミサト「そうね、私ももう寝ようかしら」
シンジ「おやすみなさい」スタスタ
ピシャッ
ミサト「……アスカ、わかっているわよね?」
アスカ「わかってるわよ……」
ミサト「やれる事は全てやったわ、大丈夫、きっと上手くいく」ニコッ
アスカ「何でそんな事がわかるのよ……」
ミサト「女の勘よ」キリッ
アスカ「アッバウトー」
レイ「……」
ガラッ
シンジ「……?」
アスカ「……また一緒に寝にきてやったわよ」
シンジ「うん、一緒に寝ようよ」ニコッ
アスカ(今度こそ……)
シンジ「すやすや」
アスカ(やっぱり手を出してこないわね……)
アスカ「……」ガバッ!
シンジ「……ん、アスカ?」
アスカ(こうなれば無理矢理バカシンジに迫ってやる!)グイグイ
シンジ「ア、アスカ!?」
アスカ「あんたが悪いのよ!あんたが襲ってこないのが悪いのよ!」
シンジ「だ、だって僕はゲイで……!や、やめてよ!嫌だ!助けてミサトさん!」ジタバタ
アスカ「馬鹿ね、ミサトも合意の上よ」
シンジ「そ、そんな……!」
アスカ「いいから大人しく私とセックスをすればいいのよ!私が全部やってあげるから!」
シンジ「嫌だあああああああ!!無理だよ!!ホントに無理なんだよアスカアアアアア!!」
アスカ「何よ何で嫌がるのよ!?このアスカ様が全部してあげるって言ってるの!感謝しなさいよね!」
シンジ「やめて……やめて……」
ガシッ
アスカ「!?」
レイ「……」
アスカ「ファースト!?」
シンジ「……はやなみっ!」ハアハア
これはひどい
レイ「……」ググ…
アスカ「っ!離しなさいよ!邪魔しないでよ!」
レイ「……駄目、碇君が嫌がってる」グググ
アスカ「そんな事言ってられないのよ!今ここでシンジとしなかったら私は……!」
レイ「碇司令には、私から頼んであげるわ」
アスカ「あんたなんか信用できないわよ!ここでシンジとやるのが1番確実なのよ!」グイッ
レイ「……」グググ
アスカ「何よあんた!離しなさいよ!人形のくせに!」
レイ「私は人形じゃない」グググ
アスカ「人形よ!自分の事をもっとよくわかりなさいよ!」グイッ
レイ「シンジ(君)を傷つけないで」
シンジ(!?か、母さん……?)
レイ「ビンタ」
アスカ「あうっ!?」
レイ「ビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタ」
アスカ「あうっ!あうっ!あうっ!」
アスカ「……」ヒリヒリ
シンジ「アスカ……その……」
アスカ「……何よ」
シンジ「アスカは友達で……大好きだけど……でもそういう行為をするのは……無理なんだ……」
アスカ「……」
シンジ「エ、エヴァの件は僕から父さんに頼んでみるよ!」
レイ「私も全力で碇司令に掛け合うわ、大丈夫、あの人私の言うことならなんでも聞くから」
アスカ「……」
シンジ「アスカ?」
アスカ「エヴァなんてどうでもいいのよ!」
シンジ「!?」
アスカ「私はあんたがゲイなのが気にくわないのよ!」
アスカ「あんたが全部私のものにならないなら……私もう何もいらない!!」ダッ!
シンジ「アスカ!?どこに行くんだよアスカ!?」
プシュッ
タタタタタ
シンジ「アスカ!」
レイ「碇君、追いかけた方がいいわ、時間が時間よ」
シンジ「う、うん!」タタタタタ
レイ「……」
レイ「……」
ミサト「あなた達パイロットには24時間体制で警護がついているわ、中学生の足じゃまけないレベルのものがね」
レイ「……いいんです、碇君にとって良い事なら私はそれで……」
ミサト「……レイ、あなたはそれで幸せなの?」
レイ「……私じゃなくても、セカンドがいるもの」
ミサト「レイ……」
<ネルフ>
弐号機「……」
アスカ「……」
アスカ「好きになった男がゲイだったなんて、このアスカ様一生の不覚だわ」
アスカ「……でもまあいいのよ、エヴァに乗れなくなるのは悔しいけど、そうなったんだから仕方ないわね」
アスカ「シンジの奴に相手にされないんなら、私がここにいる意味は無いもの……あんたもそう思うでしょ?」
弐号機「……」
アスカ「……バカシンジの奴、好きだったのにな」
シンジ「……」ハアハア
アスカ「シ、シンジ!?」
シンジ「アスカ……やっぱりここにいたんだ……」ゼエゼエ
アスカ「い、いつからよ!?いつからそこに……」
シンジ「えーと……アスカ様一生の不覚から……」
アスカ「……っ!////」カアア
アスカ「ぬ、盗み聞きしてんじゃないわよ!変態!」
シンジ「ご、ごめん……」
初号機「……」
シンジ「エヴァってさ……綺麗だよね」
アスカ「……」
シンジ「こうして眺めているのもいいけど、動いてるのが1番格好イイよね」
アスカ「……」
シンジ「僕、アスカの操縦するエヴァ好きだな」
アスカ(……シンジ)
シンジ「アスカ、エヴァのパイロットやめないでよ」
アスカ「なぁーに格好つけてんのよ!バカシンジのくせに!」
アスカ「そもそもあんたにあの碇司令を説得できるわけ!?」
シンジ「問題ない」キリッ
アスカ「ぷっ!何それ!似てないわよバーカ!」
アスカ「……」
シンジ「……」グイッ
アスカ「……何よ?あんたゲイなんでしょ?」
シンジ「何となくそういう雰囲気かなと……だ、駄目かな?」
アスカ「……はぁー、あんたってホント馬鹿ね、そういうのはいちいち聞かないのよ!」
シンジ「ご、ごめん……」
アスカ「そうやってすぐ謝る!まったく、日本人はこれだから……」
シンジ「……」
アスカ「……」
チュッ
ゲンドウ(だがあくまでとりあえずだ、進展がないようだったら容赦なく登録を抹消する)
ゲンドウ「……」
ゲンドウ(それにしてもシンジの奴立派になって……お父さんは嬉しいぞ)グスン
おしまい
でももう目がショボショボなんだよパトラッシュ……何も見えないんだ……
Entry ⇒ 2012.05.02 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
マリ「んふふ、さっきから声を出しちゃって、カワイイなぁ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328441779/
アスカ「ミサト! 何なのよこいつは!」
ミサト「何なのって、今日から一緒に住む事になったマリよ」
マリ「初めまして、エヴァンゲリヲン・パイロットの真希波・マリ・イラストリアスです」
シンジ「あっ!?」
マリ「やぁ、わんこ君に会うのは二度目だね」
アスカ「『わんこ君』? 一体どういう事よバカシンジ!」
シンジ「ど、どういう事って言われても……」
マリ「あれェ? もしかして気になっちゃう?」
アスカ「バカな事言ってんじゃないわよ! このメガネ!」
マリ「うっわ!? メガネって……そのまんまじゃない。もうちょっとひねって欲しいなぁ」
シンジ「ちょっと、やめなよアスカ……」
ミサト「あら、もう皆仲良くなったみたいね♪」
アスカ「全然っ仲良くなってないわよ!!」
マリ「にゃはははは♪」
アスカ「ユーロぉ? あたしはこんな奴、知らないわよ」
マリ「そりゃそうですよ。支部の全員の名前なんて、知ってる訳ないんですから」
ミサト「まぁ、それはそうよね。私だって本部の全員の名前を知ってる訳じゃないし」
マリ「それに、私は大尉さんみたいに、表舞台で活躍してた訳じゃないですから」
シンジ(あれ? 『大尉さん』ってアスカの事だよね?)
シンジ(マリさんはアスカの事を知っているって事……かな?)
ミサト「どうかした、シンちゃん?」
シンジ「あ、いえ。なんでもありません……」
アスカ「ふん! それはわかったけど、何でここに住まなきゃいけない訳?」
ミサト「幾らなんでも、知らない土地でいきなり一人暮らしさせる訳にもいかないでしょ?」
シンジ「……確かにそうですね」
アスカ「でも、別にここじゃなくてもいい訳でしょ!?」
ミサト「二人も三人も似たようなものだしさ。人数が多いほうが楽しくていいじゃない?」
アスカ「……それで、このメガネの部屋はどうするつもりなの?」
アスカ「……何よ?」
ミサト「同じユーロ同士って事で、一緒の部屋にっていうのは……」
アスカ「バカ言わないで! あたしはイヤよ!?」
マリ「ちェ~ キラわれてるなぁ」
ミサト「えっと、どうしても?」
アスカ「どうしてもに決まってるでしょ! 相部屋なんてあたしはイヤ!」
ミサト「……ここ、一応私の家なんだけど」
アスカ「だったら、あたしがここから出て行くわよ!」
シンジ「あ、アスカ……何もそこまで言わなくても」
アスカ「うっさいわね!」
ミサト「しょうがない。それじゃ、シンちゃんと一緒に……」
シンジ「そ、そんな、困るよ!?」
アスカ「ミサト、あんたそれ本気で言ってる訳?」
ミサト「まぁ、やっぱダメよね~」
シンジ&アスカ&ミサト「「「へっ!?」」」
マリ「わんこ君がいいンなら、私はそれでもいいよ」
アスカ「あんた、一体何考えてる訳? そんな事が許される訳ないじゃないの!?」
マリ「別に許してもらう必要はないと思うな~」
アスカ「はぁ?」
マリ「なら、大尉さんがわんこ君と同じ部屋で寝る?」
アスカ「なっ!? 寝る訳ないでしょ!!」
マリ「にゃはは♪」
ミサト「えっと……マリはああ言ってるけど。どうする、シンちゃん?」
アスカ「ミサト!?」
シンジ「え、えっと……」
マリ「わんこ君は私の一緒の部屋……イヤ?」
シンジ「い、イヤとかそういう問題じゃなくて……」
マリ「うん?」
ミサト「まぁ……普通に考えたらダメよね」
マリ「なぁんだ、残念♪」
アスカ「当たり前でしょ!? バカシンジも何デレデレしてんのよ!」
シンジ「べ、別にデレデレなんかしてないよ!?」
ミサト「そんなに怒らなくてもいいじゃない」
シンジ(えっと……どうしたら……?)
シンジ「あの……」
ミサト「何?」
シンジ「僕、リビングに布団を敷いて寝ますから、マリさんは僕の部屋で寝てください」
アスカ「……ふん、まぁそれが妥当ね」
マリ「うーん、別に一緒の布団で寝る訳じゃないんだから、気にしなくていいのに」
アスカ「……ミサト、このエロメガネを今すぐ叩き出して!」
ミサト「……それは難しい相談ね」
アスカ「どうしてよ!?」
アスカ「だからって、ここに住む必要はないでしょ!」
ミサト「それについては、さっき説明したと思うけど」
マリ「私、大尉さんに嫌われるような事したっけ?」
アスカ「あんたは黙ってなさいよ!」
ミサト「それに碇司令の指示でもあるの」
シンジ「……父さんの?」
ミサト「そう。だから彼女をここで預かるのは決定事項」
アスカ「そんな……」
ミサト「制限された状況に対応するのも、優秀なパイロットには必要な資質よ」
マリ「優秀かそうでないかを判断するのは第三者なんだけどね~」
アスカ「なんなの……こいつ」
ミサト「……そういう訳だから、マリはしばらくの間この家で暮らす。わかった?」
シンジ「は、はい」
アスカ「ふん。勝手にして!」
シンジ「はい」
ミサト「あなたは大事なエヴァのパイロットなの」
シンジ「エヴァの……ですか?」
ミサト「だから、リビングなんかで寝て風邪でもひかれたら、私の監督責任になるわ」
シンジ「…………」
ミサト「……まぁ、それは建前なんだけど、ぶっちゃけシンちゃんがいないと家は食事が壊滅的でしょ?」
アスカ「あ、あたしだって少しぐらいなら出来るわよ!」
ミサト「マリはどうなの?」
アスカ「ミサト! 何、無視してんのよ!」
マリ「ん~私は食べられればそれでいいかなぁ」
ミサト「要するにマリも料理は不得手って事ね」
マリ「えへへへ~」
ミサト「仕方ない……シンちゃん、ちょっと手伝ってくれる?」
シンジ「は、はい」
ミサト「……こうやって、使ってないカーテンで部屋を仕切って」
アスカ「ミサト、あんた本気でこれでいいと思ってる訳?」
ミサト「何もしないよりはマシじゃない?」
シンジ「まぁ、確かにそうですけど……」
ミサト「それに、シンちゃんがわざわざカーテンをめくって、マリのスペースを覗くなんて考えられないし」
シンジ「そんな絶対に事しませんよ!」
マリ「しないの? 覗きたくならない? 私って魅力ないのかなぁ?」
シンジ「そ、そういう意味じゃなくて!?///」
アスカ「エロメガネ……あんたいい加減にしなさいよ!」
マリ「お~怖い怖い♪」
ミサト「ほら、じゃれるのはそれぐらいにして」
アスカ「じゃれてないわよ!」
ミサト「ほら、シンちゃんは今のうちに必要な荷物を自分のスペースに運んでね」
シンジ「……はい」
マリ「はぁ~久しぶりのお風呂、気っ持ち良かったぁ♪」
シンジ「あ……もう少しで荷物の移動、終わりますから」
マリ「そんなの気にしなくていいよ。元々はわんこ君の部屋なんだから」
シンジ「でも……」
マリ「必要なら、好きな時にこっちに入ってくればいいって」クンクン
シンジ「な、何か臭いますか?」
マリ「ん~この部屋、わんこ君のニオイがするね~」
シンジ「そ、そうですか?///」
マリ「うん。わんこ君とL.C.Lのいいニオイ……」クンクン
シンジ「は、恥ずかしいからやめてください///」
マリ「私は好きだよ、このニオイ♪」
シンジ「ぼ、僕もお風呂に入ってきます///」ダッ
マリ「にゃはは♪ 照れちゃってカワイイなぁ~」
シンジ「ふぅ……これから一体どうなるんだろ……」
アスカ「……ねぇ?」
シンジ「あ、アスカ!? 入ってるよ!?」
アスカ「そんな事わかってるわよ」
シンジ「そ、そう……だったらいいんだけど……」
アスカ「あんたって、ああいうのが好みな訳?」
シンジ「ああいうのって?」
アスカ「あのエロメガネの事よ! デレデレと鼻の下を伸ばして、みっともない!」
シンジ「別に鼻の下なんて伸ばしてないよ!」
アスカ「伸ばしてたじゃない!」
シンジ「……別に伸びてたってアスカには関係ないだろ!」
アスカ「……っ!?」
シンジ「…………」
アスカ「…………」
シンジ「えっ?」
アスカ「あんなのと一緒の部屋なんて、何考えてんのよ!」
シンジ「……だってしょうがないじゃないか」
アスカ「何がしょうがないのよ!」
シンジ「だったら、アスカがマリさんと一緒の部屋になればいいだろ!」
アスカ「あたしはイヤよ! あ、あんたとだったら少しは考えてやらないでもないけど……」
シンジ「えっ!?」
アスカ「なっ、何でもないわよ!///」
シンジ「そ、そう?」
アスカ「と、とにかく、この家で変な事したら許さないからね!」
シンジ「変な事って何なんだよ……一体」
アスカ「わかったの!」
シンジ「わかってるよ!」
アスカ「それだけよ!」タタッ
シンジ「……マリさん??」
マリ「すぅ……すぅ……」
シンジ「もう寝ちゃったのか……お風呂も久しぶりって言ってたし、疲れてたのかな?」
シンジ「……電気、消しますよ」パチッ
ごそごそ
シンジ(はぁ……何だか急に色んな事があって疲れたなぁ……)
シンジ(明日のお弁当どうしよう? マリさんの分も必要なのかな?)
シンジ(…………)
シンジ(さっきのアスカ、一体何を言いたかったんだろう?)
シンジ(…………)
シンジ(何だかいいニオイがする……)
シンジ(マリさんの……ニオイなのかな?)
シンジ(…………)
シンジ「すぅ……すぅ……」
シンジ「んっ……」
??「ァッ……ンッ……」
シンジ(……ん?)
??「ッ……んンッ……」
シンジ(……な、何の声だろう?)モゾ
??「あっ……あっあっ……っ……」
シンジ(ま、マリさん!? これって……)
マリ「んっ、あっあっアッ……んくっ……」
シンジ(……な、何が……)
マリ「んッ……わん、こ君……いいニオイ…・・・あン」
シンジ(……!?)ビクッ
マリ「あっ……ンン……っ……あっあっアッァん」
シンジ(はぁ……はぁ……)シコシコ
シンジ(ぼ、僕は……)シコシコ
マリ「アっ……ンッ……っ……ん」
シンジ(やめなきゃ……マリさんに気づかれたら……)シコシコ
マリ「わん、こ君……そこ……ァッ、あッッ…・・・アッ」
シンジ(!?)シコシコ
マリ「もっ、と……んッ……あっアン……」
シンジ(はぁ……はぁ……)シコシコ
マリ「あっ……あっアッアッアッァアァ……あんっ」
シンジ(も、もう……はぁ……はぁ……)シコシコ
マリ「……んンっ!?」
シンジ(……うっ!?)
マリ「はぁ……はぁ……はぁ……」
シンジ(さ、最低だ……僕は……)グッタリ
マリ「…………」クンクン
PiPiPiPiPi♪
シンジ「んっ……」
シンジ「朝、か……」
シンジ(昨日……あのまま寝ちゃったのか……)
シンジ(僕は、一体何をやってるんだ……)
シンジ「……マリさん?」
…………
シンジ「マリさん、朝ですよ?」
…………
シンジ「……入りますよ?」ソーッ
シンジ「……いない」
シンジ「…………」
シンジ「……朝ごはん、作らなきゃ」
シンジ(マリさん、リビングにもいなかった……)
シンジ(一体どこにいっちゃったんだろう?)
シンジ(もしかして、昨夜の事が……)
シンジ(……どうしよう)
ミサト「ふあぁ~おはよぉ……」
シンジ「おはようございます、ミサトさん。ご飯出来てますよ」
ミサト「いっつも悪いわねぇ、シンちゃん」
シンジ「……もう慣れましたから」
ミサト「ふぁ~アスカとマリを起こしてきて」
シンジ「マリさん、部屋というか家にいないみたいです」
ミサト「いない!? いないってどういう事?」
シンジ「僕が起きた時に声を掛けたら、もう……」
ミサト「こんな朝早くからどこに行ったのかしら? この辺りの土地勘はないはずだけど……」
マリ「たっだいま~」ガチャッ
マリ「え~っと、朝に走ると気持ちいいじゃないですか?」
ミサト「走ってたの?」
マリ「まぁ、クセというか習慣ですね~」
シンジ(そっか……)ホッ
マリ「ん~いいニオイ♪ これ、わんこ君が作ったの?」
シンジ「はい。良かったら先に食べていてください。僕はアスカを起こしてきますから」
マリ「うっひゃ~ ホッカホカの白いご飯♪ 久し振りだなぁ」
ミサト「あなた、日本食は大丈夫なの?」
マリ「はい。どっちかっていうと、こっちの方が馴染み深いです」
ミサト「そう。だったら良かったわ」
マリ「この味噌汁もちゃんとダシが効いてて美味しいなぁ♪ わんこ君、いい主夫になれるよ」モグモグ
シンジ「あ、アスカを起こしてきます///」タッ
ミサト「朝から凄い食欲ね……」
マリ「ほら、やっぱり食べられる時に食べとかないと」ムシャムシャ
シンジ「アスカ、もう朝ごはん出来てるよ?」コンコン
アスカ「……うぅ~ん」
シンジ「……学校に遅れちゃうよ」コンコン
アスカ「うっさいわねぇ……今起きるわよ……」ゴソゴソ
シンジ「先に食べてるからね」
アスカ「……わかった、すぐに行くわ」ゴソゴソ
シンジ「うん、冷めないうちにね」
アスカ「……ねぇ?」
シンジ「なに?」
アスカ「…………」
シンジ「……うん?」
アスカ「……なんでもないわよ」
シンジ「えっ?」
アスカ「何でもないって言ったのよ!」
アスカ「ちょっと! どうしてエロメガネがあたしの席に座っている訳?」
マリ「ありゃ? ここって座る場所とか決まってるの?」
シンジ「決まってるというか……何となくだけど」
ミサト「そうね、別に決まってる訳じゃないけど……何となくよね」
マリ「そっか、そんじゃこっちの席で……」
アスカ「そこはバカシンジの席よ!」
シンジ「ぼ、僕はどこでもいいから……」
マリ「……う~ん。もしかして、私ってケンカ売られてたりする?」モグモグ
アスカ「何よ、あんたやる気?」
ミサト「ちょっと二人共やめなさい!」
アスカ「ミサトは黙ってて!」
マリ「せっかく、わんこ君が作ってくれたご飯を美味しく食べてるのに……」ムシャムシャ
ミサト「アスカ、あなたマリの何が気に入らないの?」
アスカ「何って全部に決まってるでしょ!」
アスカ「あたしの席に勝手に座ったり! バカシンジに色目を使ったり!」
マリ「ん~もしかしてヤキモチ、かにゃ?」ニヤニヤ
アスカ「……コイツ、殺す!」ギリッ
シンジ「あ、アスカ!?」
ミサト「やめなさいアスカ! マリもアスカを煽らないの!」
マリ「は~い」
アスカ「とにかく! あたしの生活リズムを乱されるのがガマンならないのよ!」
ミサト「あなた達、私が昨日言った事憶えてるわよね?」
アスカ「…………」
ミサト「もう一度言うけど、これは碇司令の命令でもあるの」
マリ「私は寝泊りが出来れば、どこだっていいんだけどな~」
ミサト「仲良くしろとは言わないけど、せめてケンカだけはしないでちょうだい」
マリ「は~い」
アスカ「…………」
アスカ「……わかったわよ」
ミサト「そう? わかってくれたのなら良かったわ」
シンジ「ま、マリさんは今日はどうするんです? 一応お弁当も作ったんですけど……」
マリ「お弁当まで作ってくれたの? 至れり尽くせりだなぁ♪」
ミサト「マリは本部でテストがあるわ」
シンジ「テスト、ですか?」
マリ「そそ、新参者は色々と大変なんだよね~」
アスカ「…………」
シンジ「……アスカ、食べないの?」
アスカ「……いらない、先に学校に行くわ」
シンジ「ぼ、僕も一緒に行くよ。これアスカの分のお弁当」
アスカ「……ありがと」
ミサト「はぁ……アスカも困ったもんね。シンちゃんが上手くフォローしてくれればいいんだけど」
マリ「わんこ君も大変だなぁ♪」
リツコ「それじゃあ、テストのスケジュールはこの用紙の通りだから」
マリ「うわ~ こんなにあるの?」
ミサト「大変だと思うけど我慢して。あなたの適性や能力を見たいのよ」
マリ「う~ん、しょうがないかぁ」
リツコ「……まずは適性診断からだけど、日本語は大丈夫ね?」
マリ「あ、はい。問題ないです」
…………
冬月「大丈夫なのか、あれは?」
ゲンドウ「その為のテストだ」
冬月「確かにそうだが……」
ゲンドウ「エヴァの所有に制限がある以上……」
冬月「ふむ……」
ゲンドウ「使えるコマは多いに越した事はない」
冬月「そうだな……」
トウジ「センセ、式波の奴どないかしたんか?」
シンジ「えっ!?」
ケンスケ「うん、普段も不機嫌そうにしてるけど、今日は一段とイヤーンな感じ」
シンジ「う、うん……実は……」
…………
トウジ「なにぃ!? 式波とメガネ女子がセンセを取り合って喧嘩やてぇ!?」
アスカ「…………」ギロッ
ケンスケ「あわわわ」
シンジ「さっきの説明で、どうしてそうなるんだよ!」アセアセ
トウジ「軽いジョークやないか、ジョーク」
シンジ「家に帰ったら、僕が当たられるんだから勘弁してよ……」
ケンスケ「でも、その新しく来たって子のせいなんだろ、イヤーンな感じなのは?」
シンジ「うん。何だかリズムが乱されるのが気に入らないみたい」
トウジ「モテる男はツラいなぁ……センセぇ」
トウジ「そんで……どうやった?」
シンジ「どうって?」
ケンスケ「同じ部屋で寝たんだろ、何にもなかったのかよ?」
シンジ「な、何もある訳ないだろ!?///」
トウジ「なぁ」ニヤリ
ケンスケ「あぁ」ニヤリ
シンジ「な、何だよ……///」
トウジ「その面が何でもないって面かいな、このこの」ゲシゲシ
ケンスケ「そっかぁ……碇は俺達より先に大人の階段を登ったんだな……」
アスカ「…………」ガタンッ
シンジ「あっ……」
アスカ「……帰る」
シンジ「ま、待ってよアスカ!」
レイ「…………」
ミサト「ねぇ……」
リツコ「何かしら?」
ミサト「さっきから変じゃない?」
リツコ「そうね、ワザとだと思うわ」
ミサト「ワザと?」
リツコ「そう。ワザと直撃を受けて機体の損耗率を上げてるのよ」
ミサト「何の為にそんな事を?」
リツコ「さぁ? 午前中の適性もワザとおかしな回答をしているみたいだったわ」
加持「……さすがはリッちゃん、気づいてるみたいだね」
リツコ「……加持君?」
ミサト「何であなたがここにいるのよ!?」
加持「そりゃぁ、マリは僕の判断でこっちに連れて来たからね」
リツコ「あら、加持君の差し金だったのね」
加持「データ、見せてもらえるかな?」
加持「……ふむ、ヒドイなこれは」
ミサト「ヒドイって、あなたが連れてきたんでしょ!」
加持「まぁ、そうなんだけどさ」
ミサト「……それで、ワザとってどういう事なの?」
加持「マリの性格だよ。どうも彼女は物事を面白くしようとするクセがあってね」
リツコ「……面白く?」
加持「例えばこれ……射撃テストの時、マリはどっちの手を使ってた?」
リツコ「……左よ」
ミサト「彼女は左利きなの?」
加持「彼女、利き手も利き目も右なんだよ」
ミサト「はぁ?」
加持「要するに、ワザと利き手じゃない方でこのスコアを出してるんだよ」
ミサト「なんの為にそんな事をするのよ?」
加持「だから、面白くする為だよ。そっちの方が難しいって判断したんだろう」
ミサト「何?」
リツコ「彼女、戦闘シミュレーションの前に、テスト中止の機体損耗率を確認していたわ」
加持「一回目は全く攻撃をせずに、時間一杯敵の攻撃を避けてばかり……」ペラッ
リツコ「二回目は……遠距離兵装を一切使ってないわね」
マヤ「今回は近接戦闘用の兵装を一度も使用していません」
ミサト「……呆れた。遊びじゃないのよ」
加持「マリにとっては遊びみたいなもんさ」
ミサト「それじゃ、今日のテストなんて無意味じゃないの」
加持「……しょうがないな。ちょっといいかな?」
マヤ「え? は、はい」
加持「よぉ、やってるな」
マリ『あ、加持さーん。加持さんもこっちに来たの?』
加持「あぁ、遅ればせながらね。で、調子はどうだい?」
マリ『ん~『た・い・く・つ』かな』
マリ『何?』
加持「マリの為に新型のプラグスーツの準備をしているんだ」
マリ『えっ、それってホント?』
加持「あぁ、間もなくこちらに届くと思う。だからさっさと本気を出して、テストも終わらせちまえ」
マリ『そっかぁ~ 新型のプラグスーツかぁ~ 楽しみだ、にゃっ♪』
マヤ「……えっ!?」
リツコ「どうしたの、マヤ?」
マヤ「反応速度、18%上がりました!?」
リツコ「18%!? 何かの間違いじゃないの?」
ミサト「ちょっと……さっきまでと全く動きが違うじゃない!?」
マヤ「他のデータも……先程までと比べ物にならない位に上がっています!?」
マリ『はい、これでお終いっと♪』
マヤ「……凄いです。レイやアスカの戦闘データを上回っています」
加持「……これが彼女の実力だよ」
ゲンドウ「あぁ……」
冬月「扱いは少し難しそうだが」
ゲンドウ「今に始まった事ではない」
冬月「それはそうだが……どうして葛城一佐に預けたんだ?」
ゲンドウ「…………」
冬月「加持君かね?」
ゲンドウ「あぁ……」
冬月「確かに、何かあるだろうとは思うが……」
ゲンドウ「監視をするのには都合がいいからな」
冬月「ふぅ……」
ゲンドウ「どうした、冬月?」
冬月「いや、厄介事を招き入れる結果にならなければいいと思ってな」
ゲンドウ「それを含めてのコマだ」
冬月「そうだな」
シンジ「待ってよ!」
アスカ「…………」スタスタ
シンジ「待ってったら、アスカ!」
アスカ「…………」スタスタ
シンジ「ねぇ、ってば!」
アスカ「…………」ピタッ
シンジ「はぁ……はぁ……どうして、そんなに怒ってるんだよ」
アスカ「うっさい、エロシンジ」スタスタ
シンジ「え、エロってどういう事だよ!?」
アスカ「ついてこないで」
シンジ「僕が一体何をしたっていうんだよ」
アスカ「…………」スタスタ
シンジ「黙ってちゃわからないよ。言いたい事があるなら言ってよ」
アスカ「……なら言ってあげるわ!」
シンジ「…………」
アスカ「何事もないように、あいつを受け入れてるあんた達も気に入らないのよ!」
シンジ「そんな……」
アスカ「そういう事よ、わかった?」
シンジ「そんな事言ったら、アスカが来た時だって……」
アスカ「あたしは特別なの!!」
シンジ「…………」ビクッ
アスカ「あたしは特別なのよ!! あんなエロメガネと一緒にしないで!」
シンジ「……そんなのおかしいよ」
アスカ「何がおかしいのよ」
シンジ「確かにアスカはエリートで特別かもしれないけど、マリさんだって仲間じゃないか!」
アスカ「あんな奴、仲間なんかじゃない」
シンジ「そんな事を言うアスカは嫌いだ」ダッ
アスカ「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
マリ「ん~ふ~ん、ふふふん~ん~♪」ゴソゴソ
マリ「新型のプラグスーツ早く来ないかな~」ゴソゴソ
マリ「今のはちょっと胸がキツいんだよね~」ゴソゴソ
ガチャッ
レイ「…………」
マリ「やっ、こんにちは♪」
レイ「……誰?」
マリ「私? 真希波・マリ・イラストリアス。エヴァのパイロットだね」
レイ「……あなたがエヴァの新しいパイロット?」
マリ「そそ。で、あなたは?」
レイ「……綾波レイ」
マリ「あぁ、あなたが零号機のパイロットさん?」
レイ「……そう」
マリ「なんか暗い子だなぁ」
マリ「今から訓練?」
レイ「……そう」ゴソゴソ
マリ「ふ~ん」
レイ「……何?」ピタッ
マリ「うん、わんこ君は両手に花だったんだな~って思ってさ♪」
レイ「……わんこ君?」
マリ「初号機パイロットの碇シンジ君」
レイ「……?」
マリ「両手どころか、ここでも家でも周り中がお花畑かぁ♪」
レイ「…………」ピタッ
マリ「ここじゃあなたと大尉さん。まぁ、他にもいっぱいいるよね」
レイ「…………」
マリ「家じゃ大尉さんと葛城さん、それにわ・た・し♪」
レイ「……何が言いたいの?」ジィーッ
レイ「…………」
マリ「その割にはウブでカワイイよね~わんこ君は♪」
レイ「…………」ゴソゴソ
マリ「ねぇねぇ?」
レイ「……何?」ピタッ
マリ「あなたはワンコ君の事、どう思ってるの?」
レイ「……あなたには関係ない」
マリ「大尉さんもワンコ君の事、気に入ってるみたいだよね~?」
レイ「……そう」
マリ「一緒に暮らしている分、大尉さんの方が有利なのかなぁ?」
レイ「…………」ゴソゴソ
マリ「それとも一緒の部屋で寝ている分、私の方が有利なのかなぁ?」
レイ「…………」ピクッ
マリ「じゃ、私は帰ろっと♪ わんこ君のご飯が待ってるし。あっ、訓練頑張ってね~」
ミサト「ただいまぁ~ あぁ~今日も疲れたわ」
マリ「お腹空いたぁ~ ご飯ご飯♪」
ミサト「……って誰もいないの? シンちゃん? アスカ~?」
マリ「……ご飯の準備、出来てないね」
ミサト「二人共、靴はあるから帰ってきてるんだろうけど……もしかして、今度はシンちゃんとアスカなの?」
マリ「う~ん、ご飯……お預けかなぁ……」
ミサト「情けない声出さないの」
マリ「だってぇ~」
ミサト「しょうがない……確かここに……」ゴソゴソ
マリ「お腹空いたよぉ……ぐすん」
ミサト「あったあった♪ カップ麺だけど食べるでしょ?」
マリ「何もないよりはマシかぁ……」
ミサト「それじゃお湯を沸かすから、荷物を置いてきなさい」
マリ「は~い」
マリ「たっだいま~って、電気も点けないで何やってるのさ?」
シンジ「…………」シャカシャカシャカシャカ
マリ「わんこ君?」チョイチョイ
シンジ「……マリさん?」
マリ「わんこ君はご機嫌ナナメみたいだね」
シンジ「おかえり、なさい……」
マリ「もしかして、大尉さんとケンカでもした?」
シンジ「アスカなんて……知りません」
マリ「えっと、もしかしなくても私のせいだったりしちゃう?」
シンジ「マリさんは悪くありませんよ。アスカが自分勝手な事ばかり言うから……」
ミサト「マリ~お湯が沸いたわよ~」
シンジ「……お湯?」
マリ「にゃはは。晩ご飯がないからさ、カップ麺で空腹を満たそうかと♪」
シンジ「…………」
ミサト「あら、シンちゃん?」
シンジ「……ごめんなさい。晩ご飯の準備してなくて」
ミサト「まぁ、そういう気分の時もあるわよ」
マリ「葛城さ~ん、早くカップ麺にお湯入れちゃおうよ」
シンジ「ちょっと待っててください」ゴソゴソ
ミサト「何々?」
シンジ「カップでじゃなくて、この麺は鍋で煮ましょう」
ミサト「カップ麺じゃないの?」
シンジ「はい。余りのベーコンを細かく刻んで、少量のオリーブオイルで炒めて……」トントンジャーッ
マリ「うわぁ~いいニオイ♪」
シンジ「炒めたベーコンを白髪ねぎにラー油と一緒に絡めて……」トントンカシャカシャ
シンジ「煮込んだ麺を器に移して、スープの粉を入れて……さっきの白髪ねぎを乗せて……」
シンジ「……はい、ただのカップ麺よりはマシだと思います」
ミサト「うん、ちょっちビール取ってくる♪」
ミサト「ぷっはー♪ ラー油の辛さでビールが進むわ」ゴクゴク
シンジ「良かった。前にトウジ達とラーメンを食べた時に、これなら家でも出来るかなって思って……」
マリ「ホーントいい主夫になるよ、わんこ君♪」
ミサト「シンちゃ~ん、私のところに永久就職しない?」グビグビ
シンジ「からかわないでください。もう酔っ払ってるんですか、ミサトさん///」
マリ「葛城さんってそういう趣味だったんだ~ 意外意外」ズルズルパクパク
ミサト「私だっていい歳だからって……何言わせるのよ」カシュッゴクゴク
マリ「……あれ、何やってんの?」
シンジ「はい、アスカにも何か作ってあげようと思って……」
マリ「優しいねぇ、わんこ君は」
ミサト「……アスカと何かあった?」
シンジ「……ちょっと」
ミサト「んまぁ、シンちゃんがその調子なら大丈夫そうね……」グビグビ
シンジ「…………」
シンジ「アスカ……」
シンジ「今日は……ゴメン」
…………
シンジ「お腹……空いてない?」
シンジ「……サンドウィッチ作ったから、良かったら食べて」
…………
シンジ「……アスカがマリさんの事、キライなのは仕方ないかもしれないけど」
シンジ「それでも、エヴァのパイロットなんだし、やっぱり仲間だと思うんだ」
…………
シンジ「……マリさんも悪気はないと思うし」
シンジ「アスカもそれはわかってるんだよね?」
…………
シンジ「勝手にしゃべってゴメンね」
シンジ「それじゃ……」
アスカ(どうして……)
アスカ(どうして、バカシンジが謝るのよ……)
アスカ(…………)
アスカ(……わかってるわよ、あたしのワガママだって)
アスカ(それでも……)
アスカ(あんな奴より)
アスカ(あたしの味方をしてよ……)
アスカ(…………)グゥ……
アスカ「お腹……空いたな……」
アスカ「…………」ガラッ
アスカ「…………」モグモグ
アスカ「これ、あたしの好きな……」
アスカ「……美味しい」モグモグ
マリ「わんこ君起きてる?」
シンジ「……はい」
マリ「良かったぁ、何だか眠れなくてさ」
シンジ「どうか……したんですか?」
マリ「どうもしないよ~ たださ、私専用の新しいプラグスーツが楽しみでさ♪」
シンジ「プラグスーツ、ですか?」
マリ「うんうん、今まで着ていたやつはちょっと胸がキツくてね~」
シンジ「あ、は、はぁ///」
マリ「そういえばさ」
シンジ「はい?」
マリ「わんこ君はどうしてエヴァに乗ってるの?」
シンジ「どうしてって……」
マリ「何か目的とかさ、やりたい事でもあったりする訳?」
シンジ「…………」
マリ「ふ~ん」
シンジ「父さんが……乗れって言うから乗っているだけです……」
マリ「エヴァのパイロットってさ、やりたくて出来るもんじゃないんだよ?」
シンジ「……そう、みたいですね」
マリ「いわゆるエリート、富と権力も自由自在……って流石にそれは言いすぎか」
シンジ「…………」
マリ「ま、それなりの待遇はしてもらえるんだけど、いつ死んでもおかしくない」
シンジ「っ!?」
マリ「わんこ君はいつ死んでもおかしくないモノに、自分の意思じゃなく乗ってるんだ?」
シンジ「……僕の意思ですよ」
マリ「そうなの?」
シンジ「父さんに乗れと言われたけど、乗っているのは……僕の意思です」
マリ「へぇ~、そっかぁ……」
シンジ「マリさんは、マリさんはどうしてエヴァに乗っているんですか?」
シンジ「えっ?」
マリ「まぁ、詳しい事は言えないけどさ。楽しいからってのもあるかな~」
シンジ「……楽しい? エヴァに乗るのがですか?」
マリ「そうそう、どうせ一度きりしかない人生だしさ。楽しんだ者勝ちじゃない?」
シンジ「それは、そうかもしれませんけど……」
マリ「わんこ君はエヴァに乗っていて楽しくない?」
シンジ「……僕は楽しくありませんよ」
マリ「ふ~ん」
シンジ「マリさんだって言ったじゃないですか。いつ死んでもおかしくないって!」
マリ「うん、言ったね」
シンジ「それなのに楽しいなんて、おかしいですよ」
マリ「そうかな? スリルがあっていいじゃない?」
シンジ「そんなの……おかしいですよ……」
マリ「それじゃ……楽しい事、する?」
マリ「いつ死んでもおかしくないエヴァに乗ってて楽しくないならさ……」ゴソゴソ
シンジ「え、ま、マリさん!?」
マリ「乗ってない時に、楽しんだ方がいいんじゃないかにゃ?」
シンジ「ちょ、ちょっと……どうしてこっちに来るんですか!?」
マリ「昨日……」
シンジ「…………」ビクッ
マリ「……シてたよね?」
シンジ「えっ!?」
マリ「隠さなくていいよ。私のしてるの聞いて……君もシたでしょ?」
シンジ「な、何の事……///」
マリ「わんこ君のニオイが濃くなったからさ……すぐにわかったよ?」
シンジ「ぼ、僕は……」
マリ「いいんだって。キモチ良かったんでしょ、わんこ君も?」
シンジ「ぅ……ぁ……///」
.r ヾ
__|_| / ̄ ̄ ̄/_
\/ /
シンジ「や、やめて……ください……」
マリ「やっぱり私?」
シンジ「ま、マリさん……冗談、ですよね」
マリ「冗談でこーいう事はしないと思うなぁ♪ 私じゃなかったら大尉さん?」
シンジ「ち、違い、ます……」
マリ「もしかして葛城さんとか?」
シンジ「ホントに止めてください……」
マリ「だって、こんなに硬くなってるじゃない? じゃぁ、零号機のパイロットさん?」
シンジ「っ!?」ピクッ
マリ「うわ~ショックだなぁ。私が側にいたっていうのに」
シンジ「うぁ……や、やめて……くだ、さい」
マリ「私はわんこ君の事思ってシたんだよ?」
シンジ「ぼ、僕……を?」
シンジ「ぁ……っ……」
マリ「悔しいからイジメちゃおう♪」
シンジ「んっ……っ……はぁ……はぁ……」
マリ「イヤなら逃げてもいいんだよ?」
シンジ「……くぅっ」ピクッ
マリ「逃げられる訳ないよね。ここはこんなに硬くなってるんだもん♪」
シンジ「ぁっ……」
マリ「……キス、しょっか?」チュッ
シンジ「!?」
マリ「んっ……っ……ちゅっ……」
シンジ「っ……ちゅっ……ぅっ……(す、凄くやわらかい……)」
マリ「はぁ……ちゅっ……ちゅっ……ちゅぱっ」
シンジ「ぁっ……んっ……んんっ!?」ゴクン
マリ「にゃはは♪」
マリ「今わんこ君が飲んだのはね、キモチ良くなるおクスリ♪」
シンジ「えっ!?」
マリ「あぁ、体に悪いモノは入ってないから大丈夫だよ。ほら、私も……」ゴクン
シンジ「あっ……」
マリ「……んっ。ね?」ニコッ
シンジ「は、はい……」
マリ「まぁ、おまじないみたいなもんだよ。さっ、続きしよ……んんっ……」
シンジ「はぁっ……ちゅっ……」
マリ「おいし……ペロッ……ちゅっちゅっ……んっ」
シンジ「んんっ……や、やっ……ぱり……ちゅっ……こん、な……事……」
マリ「そんな事……んっ……言う口は……こうしちゃおう♪ ちゅっ……ちゅぷっ……」
シンジ「んんっ!?(し、舌が……!?)」
マリ「ちゅぱっ……ちゅっ……くちゅっ……んんっ」
シンジ「ぅっ……んっ……ちゅっ……ちゅぱっ……(あ、頭がしびれて……)」
シンジ「はぁ……はぁ……はぁ……」
マリ「気持ち良くて……ボーっとして来ちゃったかにゃ?」
シンジ「…………(さっきの……薬のせい?)」コクコク
マリ「そっかそっか。それじゃあそのままでいいからね……」ゴソゴソ
シンジ「!? な、何するんですか!?」
マリ「何って……窮屈そうだよ……ここ?」
シンジ「あっ!?///」
マリ「おぉ~顔に似合わず立派だね♪」
シンジ「ぁ……///」
マリ「ピクピクして元気だね~ ちゅっ♪」
シンジ「ぅぁ!?」
マリ「ジッとしててね……ペロッ……ちゅっ……」
シンジ「あっ……ぁぁっ!?」
マリ「ちゅくっ……ちゅぱっちゅぱっ……」
シンジ「そ、そんな事……言ったって……あっ……」
マリ「んっ……勝手に出ちゃうって?」
シンジ「は、はい……んぁっ!?」
マリ「ちゅっ……ペロペロ」
シンジ(す、スゴイ……こんなにキモチいいの?)
シンジ(うぅ……部屋が薄暗いから、ハッキリと見えないけど……)
シンジ(……マリさんが……んんっ……僕の顔を見てる気がする///)
マリ「ふわ……どうかした?」
シンジ「い、いえ……何でも、ありません」
マリ「今は他の事考えちゃダメだよ?」
シンジ「ご、ゴメンなさい」
マリ「じゃ、仕上げいこうかにゃ……ちゅっ」
シンジ「うわっ!? そ、そんなに……激しく……あっ……」
…………
シンジ「はぁ……はぁ……はぁ……」
マリ「メガネもベトベト……うん……わんこ君のニオイ……」クンクン
シンジ「ご、ごめんなさい……」
マリ「何で謝るのさ。キモチ良かったんでしょ?」
シンジ「は、はい……///」
マリ「イク前にちゃんと言ってくれたら、全部飲んであげたんだけどね~」ペロッ
シンジ「そ、そんな///」
マリ「キレイにしちゃおっか……じゅるっ……ちゅぱっ……」
シンジ「うぁ……」
マリ「うわぁ、出てくる出てくる……」
シンジ「うっ……ぁぅ……くっ……」
マリ「んんっ……」ゴクリ
シンジ(ぜ、全部……飲んで……喉が……)ブルッ
マリ「んっ……イッた後だと敏感になってるから、刺激が強かったかな?
シンジ「は、はい……」
マリ「今度は私をキモチ良くして?」
シンジ「で、でも……どうしたらいいか……」
マリ「えっとだね……この手を私の胸に……」
シンジ「こ、こうですか?」
マリ「そうそう。ゆっくりと下から包み込むように……そう優しく」
シンジ「はい……」
マリ「んっ……その調子……ほら、勃ってきたでしょ……ここ」
シンジ「…………」
マリ「ここを……んっ……押したり、摘んだり……あァっ……」
シンジ「こ、こうですか?」
マリ「そう……っ……力を入れないで……くっ……ゆっくりと……」
シンジ「はぁ……はぁ……」
マリ「あっ……キモチいいよ……わんこ君……」
シンジ「は、はい……」
マリ「歯を立てないで……そう、唇と舌で好きなように……んんっ」
シンジ(スゴく……やわらかくて……いいニオイがする……)
マリ「キモチ、いいよ……わんこ君っ……」
シンジ(こ、こ……かな?)
マリ「んっ!?……それ……コリコリされるの……スゴくキモチいい……」
シンジ(こう……ここを……)
マリ「はぁっ!? ちょ、ちょっと……スゴいよ……」
シンジ(よ、よし……もっと……もっと……)
マリ「あっあっあっ……んンっ……」ギュッ
シンジ(あ、頭を抱きかかえられて……んっ)
マリ「ふぁ……もっと……もっとコリコリして……」
シンジ(マリさん……感じてくれてるんだ……)
…………
シンジ「だ、大丈夫ですか?」
マリ「もぅ……わんこ君、ホントに初めてなの?」
シンジ「は、はい……」
マリ「わんこ君のせいで、下がスゴい事になっちゃってるよ?」
シンジ「え、えっと……///」
マリ「見て……みる?」
シンジ「…………」コクコク
マリ「それじゃ……こっち……」
シンジ「……はいっ」
マリ「手を貸して……うん。ここ……わかる?」
シンジ「うゎ……スゴい……」
マリ「もう溢れちゃってるでしょ? わんこ君がこんなにしたんだよ」
シンジ「僕が……」
マリ「そう、わんこ君が上手だったから、すっごく濡れちゃった」
シンジ「こ、ここ……ですか?」
マリ「んンッ!?」ビクッ
シンジ「ま、マリさん!?」
マリ「もう……いきなり触っちゃだめだよ……」
シンジ「ご、ごめなさい……」
マリ「ここが女の子の一番大事なトコロだよ」
シンジ「ここが……?」
マリ「ここを触られると、勝手に声が出たり体が反応しちゃうの」
シンジ「は、はい……」
マリ「ね、私がさっきわんこ君にしてあげたように……わんこ君のお口で、して?」
シンジ「口で……」ゴクリ
マリ「歯を立てないのは胸と一緒……優しく、ね?」
シンジ(優しく……優しく……)
マリ「んっ……」
シンジ(スゴい……どんどん中から溢れてくる……)
マリ「あアンっ……あっあっあっ……んぁっ……」
シンジ(これって……L.C.Lのニオイ……?)
マリ「だ、大事な……んンっ……トコロも……はァっ……」
シンジ(マリさんの大事なトコロ……ここを……)チュッ
マリ「ンあっ!?」ビクッ
シンジ(ゆっくり……優しく……)
マリ「あっあっあっ……んんっ!?」
シンジ(吸って……舐めて……)
マリ「はぁっ……いいよ……もっとぉ!?」
シンジ(と、止まらない……)
マリ「そ、そこばっかり……ああっ!? もう……あっあっあっ!?」
シンジ(はぁ……はぁ……マリさんのニオイで頭が蕩けそう……)
マリ「あっ……も、もうっ……あっあァっ……アァァッ!?」ビクビクッ
マリ「はぁ……はぁ……はぁ……」
シンジ「……ま、マリさん?」
マリ「もぅ……わんこ君のエッチ」
シンジ「っ!?///」
マリ「まさか、わんこ君にイカされるとは思わなかったにゃ♪」
シンジ「えっ? 今のって……」
マリ「そう。今のがイッたの……」
シンジ「そうなんですか……良かった」
マリ「……良かった?」
シンジ「はい。マリさんにもキモチ良くなってもらって良かったなって」
マリ「も~カワイイなぁ~わんこ君は♪」グリグリ
シンジ「や、やめてください///」
マリ「いや~でも予定が狂っちゃったよ」
シンジ「……予定、ですか?」
シンジ「はい」
マリ「わんこ君と一緒にキモチ良くなろうかな~って考えてたの」
シンジ「一緒に……ですか?」
マリ「そそ、わんこ君の元気になってるモノを、私の中に挿れてもらってね」
シンジ「あっ……///」
マリ「でもね~ ほら、イッちゃったから、こんなになってるでしょ?」
シンジ「あっ……手が震えて……」
マリ「うん、体に力が入んなくなっちゃって……ゴメンね」
シンジ「大丈夫なんですか?」
マリ「大丈夫大丈夫♪ 少し休憩したら治ると思うからさ」
シンジ「そ、そうですか……」ホッ
マリ「休憩がてら、ちょっとお話しない?」
シンジ「いいですよ?」
マリ「わんこ君、大尉さんとケンカしてるんだよね?」
マリ「大尉さんと仲直りしたくない?」
シンジ「それは……したいですけど。でも、アスカが……」
マリ「大丈夫だよ。大尉さんはわんこ君の事好きみたいだから」
シンジ「あ、アスカが!? 僕の事をですか?」
マリ「ありゃ、やっぱり気づいてなかったか」
シンジ「だっていっつも怒ってばっかりなんですよ、アスカは」
マリ「これは、多分なんだけどね……」
シンジ「……はい」
マリ「わんこ君にはワガママを言っても大丈夫、って考えてるからだと思うよ」
シンジ「僕には、ですか?」
マリ「そう。わんこ君だからワガママを言いたいんだよ。他の人に対してはどう?」
シンジ「えっと……」
マリ「あの子、わんこ君に言うみたいに、他の人にもワガママ言ってる?」
シンジ「……文句は言ったり怒ったりはするけど、ワガママは言ってないかもしれません」
シンジ「でも……」
マリ「仲直りする方法、教えてあげよっか?」
シンジ「……はい」
マリ「今、私達がしたみたいにすればいいよ」
シンジ「えっ!?」
マリ「ほら、私とわんこ君、急に仲良くなった感じがするでしょ?」
シンジ「は、はい……でも、そんな事したら……」
マリ「お互いに触れ合って、キモチ良くなって、お互いの事を愛しく思って……」
シンジ「…………」
マリ「お互いの事をわからないと、私達みたいに仲良くなれないよ?」
シンジ「でも……」
マリ「そうだ♪」ゴソゴソ
シンジ「……?」
マリ「はい、これ♪」
マリ「うん、さっき私達が飲んだキモチ良くなるおクスリ」
シンジ「…………」
マリ「最初にこれを飲ませちゃえば大丈夫だよ」
シンジ「でも……」
マリ「最初は抵抗されるかもしれないけどさ、それは驚いてるだけだから」
シンジ「驚いてる……だけ」
マリ「誰だって、好きな人に触れられたいって思うもんだよ。わんこ君だってそうでしょ?」
シンジ「それは……そうですけど」
マリ「私はここで休憩してるから、今から行ってきなよ」
シンジ「い、今からですか?」
マリ「仲直りするなら、早い方がいいじゃない?」
シンジ「…………」
マリ「別に無理強いしてる訳じゃないよ?」
シンジ「はい……」
シンジ「…………」
マリ「仲直り……したいよね?」ボソッ
シンジ「はい……」
マリ「あの子もそれを望んでると思うなぁ?」
シンジ「アスカが……」
マリ「やり方はさっきのでわかったでしょ?」
シンジ「は、はい……」
マリ「最後はね……さっきの場所にわんこ君のを挿れるだけ」
シンジ「挿れるだけ……」
マリ「そしたら……さっきより、もーっとキモチ良くなって、仲直り出来るよ?」
マリ「あとは……って囁いてあげたら、大人しくなると思うな。ほら、行ってきなよ?」
シンジ「はい……」コクリ
…………
マリ「あはは。チョロイなぁ、わんこ君は♪」
アスカ「んんっ!?」ゴクリ
アスカ(な、何っ!?)
アスカ「げほっ!? げほっ!?」
シンジ「アスカ……」
アスカ「バカシンジ? 何の真似よ、一体! それに今何を飲ませたの!?」
シンジ「ご、ごめん……アスカと仲直りしたくて……」
アスカ「こんな事されて、仲直りなんて出来る訳ないでしょ!? ばっかじゃないのあんた!!」
シンジ「でも……」
アスカ「どきなさいよ!?」
シンジ「……アスカ、好きなんだ」
アスカ「……えっ!? あ、あんた何を……」
シンジ「好きだよ、アスカ……ちゅっ」
アスカ「んんっ!?」
シンジ「ちゅっ……んんっ……」
アスカ「あっ……んんっ……や、やめて、よ」
シンジ「アスカがさっき飲んだの……キモチ良くなるクスリなんだって」
アスカ「ちょ、ちょっと……どういう……んんっ!?」
シンジ「ちゅっ……ちゅぱっ……」
アスカ(な、何これ? 何がどうなってるの!?)
シンジ「アスカ……ちゅっ……カワイイよ……んっ」
アスカ(……えっ!? か、カワイイって……)
シンジ「アスカ……アスカ……ちゅっ……んンっ」
アスカ「んぁっ……ちゅっ……ンン」
シンジ「ペロッ……ちゅぱっ……ちゅっ……」
アスカ(バカシンジがあたしの事を……好き? カワイイ?)
シンジ(マリさんの言った通りだ……『好き』って言った途端にアスカが大人しく……)
アスカ「な、なに……よ?」
シンジ「僕、イヤなんだよ。アスカとケンカしてるのって……」
アスカ「だ、だからって……こんな、事……」
シンジ「こんな事かもしれないけど、アスカに触れられて……スゴく嬉しいんだ」
アスカ「ぁっ……///」
シンジ「昨日は……ホントにゴメン……ちゅっ……」
アスカ「んんっ!? ず、ズルいわよ……///」
シンジ「ズルくてもいいよ。ケンカしてるより……ちゅっ……んっ……」
アスカ「んンっ……バカ……シンジ……」
シンジ「うん?」
アスカ「さ、さっきあんたが言ったのって……本気なの?」
シンジ「さっき?」
アスカ「あ、あたしの事を『カワイイ』とか……『す、好き』とか……」
シンジ「うん……」
アスカ「そ、そう……///」
シンジ「ね、ねぇ、アスカ?」
アスカ「何よ?」
シンジ「顔が赤いけ……」ドスッ
アスカ「あ、あんた、もうちょっとデリカシーってもんがない訳!?」
シンジ「うぅ……ご、ごめん……」
アスカ「全く……どうしてこんなヤツを……」
シンジ「……僕が、どうかしたの?」
アスカ「な、何でもないわよ!?///」
シンジ「……ねぇ?」
アスカ「な、何よ!?///」
シンジ「アスカは……僕の事、キライ、かな?///」
アスカ「……あんた、そういう聞き方はズルいんじゃないの!?///」
シンジ「それじゃぁ……」
アスカ「んっ……あっあっあっ……」
シンジ「アスカ……キモチいいっ……はぁ……はぁ……」
アスカ「シンジ……っ……もっと……んンっ!」
シンジ「はぁ……はぁ……ここ?」
アスカ「そこっ……そこ、キモチいい……っ!?」
シンジ「はぁ……はぁ……ぼ、僕……もぅ……」
アスカ「あたしも……アッ……あたしも……あっあっアッっ……」
シンジ「……っ!? も、ダメっ!?」
アスカ「やぁっ!? あぁぁぁぁっ!?」
シンジ「ぅぁ……うっ……うぅっ……」
アスカ「し、シンジのが……中に……」
シンジ「はぁ……はぁ……はぁ……」
アスカ「温かい……」
シンジ「アスカの中も……温かい……」
アスカ「いるんでしょ?」
マリ「ありゃ、もう終わり?」
アスカ「……寝ちゃったわよ、疲れて」
マリ「そっかぁ、随分長い事シてたもんねぇ~」
アスカ「あんたでしょ、シンジをけしかけたのは?」
マリ「そうだけど?」
アスカ「……隠すつもりもないのね」
マリ「隠したって仕方ないからね~」
アスカ「……どういうつもり?」
マリ「う~ん、どういうつもりって言われてもなぁ」
アスカ「…………」
マリ「なぁんかさ、キライなんだよね~ 零号機のあの根暗ちゃん」
アスカ「……それで?」
アスカ「……そうみたいね」
マリ「大尉さんもわんこ君の事、キライじゃないよね?」
アスカ「…………」
マリ「で、わんこ君はあの根暗ちゃんの事を気に入っている?」
アスカ「……そう、ね」
マリ「だったら、大尉さんとわんこ君がくっついた方が面白いかな~って♪」
アスカ「……それだけじゃないでしょ?」
マリ「そうだね」
アスカ「……ふん」
マリ「何かあった時に、私の事を手伝って欲しいな~なんて?」
アスカ「何かって何よ?」
マリ「それはその時のお楽しみ♪」
アスカ「食えない女ね」
マリ「にゃはは♪」
アスカ「……やってやるわよ」
マリ「ありゃ? いいの?」
アスカ「あんたが何をする気か知らないけど、知らないトコロで引っ掻き回されるのだけはゴメンよ!」
マリ「そっかそっか~ それは助かるなぁ♪ あ、そうそう……」
アスカ「何?」
マリ「さっき、スる前におクスリ飲んだんじゃない?」
アスカ「飲まされたわよ。『キモチ良くなるクスリ』って」
マリ「あれ、ただの栄養剤だから♪」
アスカ「…………」
マリ「ほら、クスリのせいにしちゃえば、ココロの壁も取り払いやすいでしょ?」
アスカ「そうね、クスリにせいにしちゃえば確かに楽よね」
マリ「だから、大尉さんが腰を振ってたのは、クスリのせいじゃ……」ゲシッ
アスカ「あんた死にたいの?」
マリ「うわ~怖いなぁ」
アスカ「……まだあるの?」
マリ「私とわんこ君だけどね、最後の一線は越えてないから」
アスカ「はぁ?」
マリ「だから、わんこ君の初めては大尉さんだよ♪」
アスカ「だからなんだっていうのよ? あと……その『大尉さん』っていうのはヤメて」
マリ「じゃあ、何て呼べばいい?」
アスカ「……アスカ、でいいわ」
マリ「アスカね。じゃあ私もマリでいいよ」
アスカ「ふん。あんたなんかエロメガネでじゅうぶんよ」
マリ「にゃはは♪ ま、共犯者って事でヨロシクね」
アスカ「……ふんっ」
おわり
お疲れさまでした
乙でした
Entry ⇒ 2012.02.29 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
シンジ「……」レイ「……」トコトコ
シンジ「……」スタスタ
レイ「……」トコトコ
シンジ「……」ピタッ
レイ「……」ピタッ
シンジ「……なに?」
レイ「……あの……」
シンジ「なに?」
レイ「なんでもない……」タタタッ
シンジ「……?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327977014/
シンジ「……」レイ「……」トコトコ
レイ「……」ジーッ
シンジ「……ふわぁ」
レイ「……」ジーッ
シンジ「ん……?」
レイ「……」サッ
シンジ「……?」
レイ「……」チラッ
シンジ(なんだろう……?)
レイ「……」ササッ
シンジ(最近、綾波の様子が変だな……)
シンジ(僕、なにかしたかな……?)
アスカ「バカシンジ!!」
シンジ「なに?」
アスカ「お弁当」
シンジ「渡してなかったっけ?」
アスカ「ええ」
シンジ「ごめん」
アスカ「謝る前に出しなさいよ」
シンジ「うん」
アスカ「全く……とろいんだから……」ブツブツ
シンジ「ごめん……」
レイ「……」ジーッ
アスカ「ん?」
レイ「……」ジーッ
アスカ(なんかこっち見てるわね……)
アスカ「帰るわよ」
シンジ「待ってよ、アスカ」
アスカ「早くしなさいよ」
シンジ「う、うん……」
レイ「……」
シンジ「綾波!」
レイ「……?」
シンジ「また明日」
レイ「……」コクッ
アスカ「はやく!!」
シンジ「わ、わかってるよ……」
レイ「……」
レイ「碇くん……」
レイ「……こういうときどうしたらいいんだろう……?」
レイ「……」フラフラ
レイ「……男の子が好きな女の子……?」
レイ「……」ペラッ
レイ「……」ジーッ
レイ「……よくわからない」
レイ(そもそも私は何がしたのかもよくわからないし……)
レイ「はぁ……」
ヒカリ「あ、綾波さん?」
レイ「……」ペコッ
ヒカリ「き、奇遇だね」
レイ「そうね」
ヒカリ(どうしよう……思わず声をかけちゃったけど……あんまり話した事ないから緊張する……)
レイ(えっと……誰だっけ、この人……?)
レイ「なに?」
ヒカリ「その本……」
レイ「たまたま手にとったの。読む?」
ヒカリ「ううん!!いい!!」
レイ「そう」
ヒカリ「綾波さんって……す、好きな人とかいるんだ」
レイ「……わからない」
ヒカリ「え?」
レイ「人を好きになるってよくわからないから」
ヒカリ「えっと……」
レイ「……」
ヒカリ「特定の人と一緒にいたいとか、この人のために何かしてあげたいとか、そういう気持ちが芽生えることじゃないかな?」
レイ「そう」
ヒカリ(反応薄いなぁ……)
レイ「……!」バサッ
ヒカリ「あぁ……本を落としたら駄目だよ……」
レイ「ごめんなさい」
ヒカリ「碇くん」
レイ「……っ」ピクッ
ヒカリ「……」
レイ「なに?」
ヒカリ「碇くん」
レイ「……!」ピクッ
ヒカリ「……綾波さん……」
レイ「なに?」
ヒカリ「碇くん」
レイ「……!?」ビクッ
ヒカリ(なんか面白い……)
ヒカリ「待って」
レイ「なに?」
ヒカリ「碇くん」
レイ「……」ピクッ
ヒカリ「―――が、好きなの?」
レイ「わからない」
ヒカリ「……」
レイ「さよなら」
ヒカリ「碇くん」
レイ「……!?」ビクビクッ
ヒカリ「―――とは、付き合ってるの?」
レイ「いいえ」
ヒカリ「そうなんだ……」
レイ「もういい?」
レイ「なに?」
ヒカリ「碇くん」
レイ「ん……」ピクッ
ヒカリ「―――は、最近アスカと仲いいもんね」
レイ「そうね」
ヒカリ「碇くん」
レイ「ぁ……」
ヒカリ「―――が、アスカのものになってもいいの?」
レイ「……」
ヒカリ「どう?」
レイ「構わないわ。い……か、り、くんは私の所有物じゃないから」
ヒカリ「ふーん」
レイ「さよなら」トコトコ
ヒカリ「……」
バタン
レイ「はぁ……はぁ……」
レイ「……」
レイ「……どうして」
レイ「疲れた……」
レイ「……碇くん……」
レイ「……」
レイ「碇くん……碇くん……」ゴロゴロ
レイ「碇くん……」ゴロゴロ
レイ「ふー……」
レイ「お弁当箱、洗わないと……」
レイ「はぁ……」
ヒカリ「おはよう、綾波さん」
レイ「え……」
ヒカリ「ふふーん」
レイ「どうかしたの?」
ヒカリ「お節介かなぁって思ったんだけど、やっぱり応援したいの」
レイ「な、なにが?」
ヒカリ「綾波さんのこと!」
レイ「……?」
ヒカリ「碇くん」
レイ「ひっ……」ビクッ
ヒカリ「―――と、仲良くなりたいでしょ?」
レイ「……」
ヒカリ「私にまかせて」
レイ「……あの……別に私は……」
レイ「なに?」
ヒカリ「まずはラブレターから書いてみましょう」
レイ「ら、らぶれたー……」
ヒカリ「今の気持ちを文字に表すって結構、重要だから」
レイ「……」
ヒカリ「ささ、遠慮なく」
レイ「うーん……うーん……」
ヒカリ「素直な気持ちでいいのよ、綾波さん」
レイ「素直……」
ヒカリ「碇くん」
レイ「……」ピクッ
ヒカリ「―――に、対する想いを紙に書くの。それだけでも全然、違うから」
レイ「……わかったわ」
レイ(碇くんへの気持ち……)
ヒカリ「どれどれ……?」
レイ『昨日の野菜炒めが美味しかったです。いつもお弁当ありがとう』
レイ『すごく感謝しています。これからも作ってください』
ヒカリ「……」
レイ「どう?」
ヒカリ「なんかお弁当の感想になってるんだけど……」
レイ「だめ?」
ヒカリ「綾波さん、好きなんでしょ?」
レイ「え?」
ヒカリ「碇くん」
レイ「……っ」ビクッ
ヒカリ「―――の、ことが」
レイ「よくわからないの……」
ヒカリ「もう……」
シンジ「だから、謝ってるじゃないか」
アスカ「謝って済む問題だと思ってるわけぇ?!あんたバカァ!?」
シンジ「なんだよ……」
ヒカリ「あ、きたきた」
レイ「……」ガタッ
アスカ「バカシンジのくせに!!」
シンジ「うるさいなぁ……」
ヒカリ「ほら、いっていって」
レイ「う、うん……」トコトコ
シンジ「綾波、おはよう」
アスカ「む……」
レイ「おはよう……。あの……これ……」スッ
シンジ「なに……これ?」
レイ「ラブレター……書いてみたの。読んでみて」
シンジ「え……!?」
レイ「な、なに……?」
アスカ「あんた……気は確かなの!?」
レイ「……」
アスカ「このバカにラブレター!?はっ!!眼科か脳外科にいったほうがいいんじゃないの?!」
レイ「どうしてそんなこというの?」
アスカ「だってこいつにラブレターよ!ラブレター!!」
レイ「それがどうかしたの?」
アスカ「なっ……」
シンジ「あ、あの……綾波……」
レイ「なに?」
シンジ「その……い、悪戯……じゃないよね?」
レイ「……」
シンジ「あ、ご、ごめん!!あの、疑ってるとかじゃなくて……その……綾波がラブレターなんて……びっくりして……」
シンジ「そ、そうだけど……」
レイ「読んでみて」
シンジ「こ、ここで?」
レイ「……できれば」
アスカ「だめよ!!」
シンジ「え!?」
レイ「……」
アスカ「どういうつもり?」
レイ「なにが?」
アスカ「こんな白昼堂々とこんなもの渡して……」
レイ「意味がわからないけど……」
アスカ「とぼけるんじゃないわよ!!」
シンジ「アスカ、どうしたの?!」
アスカ(こんにゃろ……大人しそうな顔して……なんて大胆な……!!)
アスカ「……」
レイ「……」
シンジ「あの……あの……」オロオロ
アスカ「シンジ!!」
シンジ「は、はい!」
アスカ「まだ、見ちゃ駄目よ!!」
レイ「それは貴女が決めることじゃないわ」
アスカ「あぁ!?」
レイ「碇くんが決めることだもの」
アスカ「ぐぬぬ……」
シンジ「えっと……えと……」オロオロ
アスカ「バカシンジ!!五分!!五分だけ読むの待ちなさい!!」
シンジ「な、なんで?」
アスカ「なんでも!!!」
ヒカリ「アスカー?」
アスカ「あぁ?」
ヒカリ「ひっ……」
アスカ「ちょっと黙ってて、ヒカリ」
ヒカリ「う、うん……」
アスカ「私は天才よ……。文才だって……あるんだから……!!」
ヒカリ「……」
レイ「……」
シンジ「あの、綾波」
レイ「なに?」
シンジ「どうして手紙を書こうと思ったの?」
レイ「今の気持ちがよくわからないから」
シンジ「え?」
レイ「碇くんに対する気持ち、こうすればわかるかもしれないって思ったの」
レイ「あまり。でも、碇くんが読んで感想が聞けたら、分かるかもしれない」
シンジ「そっか」
レイ「だから、読んで欲しいの」
シンジ「じゃあ―――」
アスカ「シンジ!!あと2分!!」
シンジ「……だって」
レイ「碇くんの好きにしていいから。読んだら感想を聞かせて」
シンジ「う、うん……」
レイ「それじゃあ」
シンジ「ありがとう」
レイ「……」コクッ
シンジ(綾波……僕のことを……)
アスカ「えーと……えーと……」
アスカ(くそ……おもいつかない……)
アスカ「うー……!!!」
ヒカリ「アスカ……あの……」
アスカ「ヒカリ!!」
ヒカリ「は、はい!!」
アスカ「ちょっとトイレまで一緒にきて!!」
ヒカリ「はい!!」
レイ「……」モグモグ
シンジ「綾波」
レイ「……!?」ガタッ
シンジ「ど、どうしたの?」
レイ「急に声をかけられたから」
シンジ「ごめん……」
レイ「なに?」
シンジ「い、い、一緒にご飯、どうかな?」
シンジ「あ、ありがとう……」
レイ「……」
シンジ「お弁当、どうかな?」
レイ「おいしい」
シンジ「よかった」
レイ「読んでくれた……?」ボソッ
シンジ「え?ごめん、よく聞こえなかった」
レイ「……」モソモソ
シンジ「綾波……?」
レイ「……なんでもないわ」
シンジ「そう……ごめん……」
レイ「……」
シンジ「……」
レイ(なんだろう……今、とても顔があつい……)
アスカ「協力して……お願い……」
ヒカリ「な、なにが……?」
アスカ「ら、らぶれたー……」
ヒカリ「え?」
アスカ「ラブレターを書くの手伝って!!」
ヒカリ「ど、どうして……!?」
アスカ「……私があいつに負けるなんて……嫌なの……」
ヒカリ(アスカ……)
アスカ「ヒカリ……おねがい……もう、アンタしかいないの……」
ヒカリ「えっと……うん……協力する。親友だもん」
アスカ「ありがとう……。実際、こういうの……書いたことなくて……」
ヒカリ「……」
アスカ「愛してるとか大好きとか……そういうのいっぱい書けばいい、の?」
ヒカリ「……そ、そうかもね」
レイ「な、なに……?」
シンジ「あの……」
レイ「うん……」
シンジ「きょ、今日は良い天気だね」
レイ「そうね」
シンジ「あの、さ。今日……暇、かな?」
レイ「どうして?」
シンジ「その……たまには……一緒に帰ろうかなって……」
レイ(一緒に帰る……)
シンジ『あやなみー!!こっちだよー!!』
レイ『まってー♪』
レイ「うっ……」
シンジ「綾波!?どうしたの!?」
レイ「ちょっと……鼻血……でそうで……」
ヒカリ「見せてくれる?」
アスカ「う、うん……」
ヒカリ「どれどれ……」
アスカ『シンジへ。いつもキツイことばかり言ってるけど、あれは全部嘘だから』
アスカ『中々、素直になれなくて、ごめんなさい。でも、本当はシンジのこと大好きだから』
アスカ『本当はぎゅーってしたいの。いっぱいチューもしたいの』
アスカ『愛してるよ、シンジ。 アスカより』
ヒカリ「……」
アスカ「ど、どうかな?」
ヒカリ「い、いいんじゃないかな?」
アスカ「ほんと!?」
ヒカリ「ギャップがあって……うん……これなら……」
ヒカリ(お弁当の感想しか書いてない綾波さんのラブレターよりは全然いいとは思う……)
アスカ「ありがとう、ヒカリ!あなたと友達でよかったわ!!」
レイ「平気。ありがとう」
シンジ「えっと……じゃあ、帰りは……」
レイ「うん。一緒に帰りましょう?」
シンジ「ありがとう」ニコッ
レイ「……っ」
シンジ「綾波!?」
レイ「ごめんなさい……ちょっと……天井を見上げるけど……気にしないで……」
シンジ「綾波って鼻血が出やすいの?」
レイ「……」
シンジ「……」
アスカ「―――シンジ!!」
シンジ「アスカ」
アスカ「……」
シンジ「な、なに?」
シンジ「え?なにこれ?」
アスカ「……受け取って!!」
シンジ「う、うん……」
アスカ「じゃあ、ラブレターを読んでもいいわよ」
シンジ「綾波の?」
アスカ「ええ。今、渡した紙と同時に開いて、同時に読むのよ?いい?」
シンジ「どうして?」
アスカ「うっさい!!言うとおりにするの!!」
シンジ「わ、わかったよ……」
アスカ「で、なんでアンタは上を見てるわけ?」
レイ「気にしないで」
アスカ「ふん……」
レイ「……」
シンジ「えっと……」ペラッ
アスカ「……」ドキドキ
シンジ「……綾波」
レイ「なに?」
シンジ「野菜炒め、美味しかったの?」
レイ「ええ。とっても」
シンジ「じゃあ、わざわざ紙に書かないで口で言えばよかったのに」
レイ「想いを伝えるのがラブレターだってきいたから」
アスカ「……え?」
シンジ「あはは、そっか」
シンジ(ちょっと残念だけど、綾波らしいか)
アスカ「あの……え……野菜炒めがどうしたの……?」
シンジ「綾波のラブレターにはお弁当の感想しか書いてないんだ。ほら」
アスカ「……」
シンジ「さてと……次はアスカの―――」ペラッ
シンジ「あ……」
アスカ「……」ビリビリ
シンジ「あー!?」
アスカ「ふぅ……」
シンジ「まだ読んでないのに……」
アスカ「気が変わったわ。読まなくていいから」
シンジ「そ、そう……」
アスカ「ふん……本気にした私がバカみたいじゃないの……!!」
シンジ「……変なアスカだね」
レイ「そうね」
シンジ「また野菜炒め作るね」
レイ「うん」
アスカ「……」
アスカ「はぁ……」
ヒカリ「アスカ、かえろ」
アスカ「ええ」
ヒカリ「ラブレター、どうしたの?」
アスカ「え?捨てたわ」
ヒカリ「やっぱり?」
アスカ「どういうこと?」
ヒカリ「いやー、今時あんな恥ずかしい手紙なんて渡せないよねー」
アスカ「……」
ヒカリ「あ……ごめん……」
アスカ「ちょっと、トイレまできて」
ヒカリ「ごめんなさい……!!あの……言いにくくて!!!ごめんなさい、アスカぁぁ―――」
シンジ「綾波。帰ろうか」
レイ「ええ」
レイ(碇くんと下校……どうしよう……)
レイ(黙ったままでいいのかな……私は……碇くんと一緒にいれるだけで……)
シンジ「綾波」
レイ「な、なに……」ビクッ
シンジ「アイスでも……食べる?」
レイ「え……?」
シンジ「ほら、暑いし」
レイ「ええ……食べたい」
シンジ「じゃ、コンビニに行こう」
レイ「……」コクッ
シンジ「……」
レイ(碇くん……)
レイ「はぁ……」
シンジ(綾波、ため息ついてる……)
シンジ(やっぱり……迷惑だったのかな……?)
レイ「ありがとう」
シンジ「それじゃあ、僕はこっちだから」
レイ「え……」
シンジ「また―――」
レイ「……っ」ギュッ
シンジ「え……」
レイ「……」
シンジ「……綾波……手……」
レイ「も、もうすこし……だけ……」
シンジ「……」
レイ「アイスが……無くなるまで……で、いいから……」
シンジ「迷惑じゃ……ないの?」
レイ「……」フルフル
シンジ「そ、そうなんだ……」
レイ「……」ペロペロ
シンジ「……おいしい?」
レイ「うん……」
シンジ「……」
レイ「……」ペロペロ
シンジ「綾波……」
レイ「な、なに……?」
シンジ「えっと……その……誘って……ごめん」
レイ「どうして?」
シンジ「いや……綾波に気をつかわせたのかなって……」
レイ「私はなんとも思ってないから」
シンジ「そ、そう……なんとも思ってないんだ……」
シンジ(そうだよね……綾波は……そういう女の子だ。僕が期待しちゃっただけか……)
レイ(こういうとき……どうすればいいかわからない……)ペロペロ
シンジ「食べ終わった?」
レイ「ええ……」
シンジ「それじゃあ、帰ろうか」
レイ「……」
シンジ「また明日ね」
レイ「ええ……」
シンジ「……」スタスタ
レイ「……」
ミーンミンミンミン……
レイ「……当たり」
レイ「……碇くん……」
レイ「ふぅ……」
レイ「私は……何がしたいのか……自分でもよくわからない……」
レイ「今のままじゃあ……エヴァに乗れないかもしれない……」
レイ「……」
レイ「碇くん……」
レイ「碇くん……碇くん……」バタバタ
レイ「うぅ……」ゴロゴロ
レイ「はぁ……」
ピリリリリ
レイ「―――もしもし?」
ミサト『レイ?元気ー?』
レイ「はい」
ミサト『今から迎えにいくから、出かける準備だけしててくれる?』
レイ「わかりました」
ミサト「ごめんねー」
レイ「なにかあるんですか?」
ミサト「リツコが試したいことがあるんだってさ」
レイ「そうですか」
ミサト「レイにだって用事ぐらいあるでしょうに、やめたらって言ったんだけど」
レイ「いえ。私に用事なんてありません。エヴァに乗ることぐらいしか……」
ミサト「……そう」
レイ「はい」
ミサト「シンジ」
レイ「……」ピクンッ
ミサト「―――くんとはうまくいってる?」
レイ「はい」
ミサト「そう。なら、いいんだけど」
レイ「……」
リツコ「一応ね。パイロットが不在の場合にどこまで動かせるのか、見ておきたいの」
レイ「……」
マヤ「初号機は一番使徒との戦闘で成果を挙げていますからね」
リツコ「やってくれる?」
レイ「わかりました」
リツコ「今はダミープラグもあるし、そういう事態はあまり想定していないのだけれどね」
レイ「着替えてきます」
リツコ「はい、これ」
レイ「これは?」
リツコ「シンジくんのプラグスーツ」
レイ「……!?」ビクッ
リツコ「どうかした?」
レイ「あの……私の、は……?」
リツコ「初号機用のプラグスーツでもあるから、是非着て欲しいの」
レイ(碇くんの匂いがする……)
レイ「……」
マヤ「安定してますね」
リツコ「以前にもしたことがあるし……大丈夫そうね」
マヤ「ええ」
レイ「碇くん……の匂い……」
レイ「……」ハァハァ
レイ「うっ……」
マヤ「大変です!!パイロットが流血!!」
リツコ「なんですって!?」
マヤ「そんな……どうして……?!」
リツコ「実験中止!!」
マヤ「はい!!」
レイ「ん……?」
ミサト「大丈夫?」
レイ「すいません……」
ミサト「体の調子は?」
レイ「もう平気です」
ゲンドウ「―――レイ」
レイ「あ……」
ゲンドウ「大丈夫か?」サワサワ
レイ「はい」
ゲンドウ「そうか……」サワサワ
レイ「あの……」
ゲンドウ「どうした?」サワサワ
レイ「触らないでください……」
ゲンドウ「……すまん。つい……」
リツコ「一時的な血圧の上昇が見られたわ」
ミサト「あのレイが高血圧になったの?」
マヤ「鼻血が出た原因はそれしかありません」
リツコ「でも、どうして血圧があがったのかまでは分からないわね」
ミサト「リツコ、本気で言ってる?」
リツコ「なにが?」
ミサト「どうして血圧が上がったか。どうしてあのレイが興奮したか。わからないの?」
リツコ「ミサトにはわかるの?」
ミサト「わーかるわよ。もう肌でビンビンに感じるわね」
マヤ「それは……一体……?」
ミサト「愛よ」
リツコ「もっと具体的に」
ミサト「だーかーらー、レイはシンジくんのことが大好きだから、初号機に染み付いたシンジくんの匂いに大興奮しちゃったのよ」
リツコ「はっ。ありえないわ」
リツコ「確証がないわね」
ミサト「む……じゃあ、確証があればいいわけ?」
リツコ「ええ」
ミサト「ふーん」
リツコ「もしもあの子にそういった揺らぎがあるのなら、今後の実験も見直さないといけない」
マヤ「ですね」
ミサト「おっけー。じゃあ、私がその確証をもってきてあげるー」
リツコ「どうするの?」
ミサト「リツコ、ちょっち手伝ってもらうわよん」
リツコ「何をする気?」
ミサト「ま、一応実験ってことだから、あんたの許可もいるでしょ?」
リツコ「……?」
ミサト「レイの引越しよ」
リツコ「まさか……」
ミサト「はい、到着」
レイ「あの……」
ミサト「今日から一週間だけだから、ね?」
レイ「でも……」
ミサト「はいった、はいったー!」
レイ「きゃ……」
ミサト(ふふ……これでレイがシンちゃんのことをどう思っているか……すぐにわかっちゃうんだから)
レイ「……」
ミサト「シンジくーん!アスカー!!」
シンジ「はーい……あ、れ……綾波?」
レイ「碇……くん……」
シンジ「あの……」
ミサト「今日から一週間、この家で預かることになった、美少女の綾波レイよ」
シンジ「えぇぇ!?」
シンジ「そ、そうなんだ……よろしく」
レイ「え、ええ……」
アスカ「なにー?―――なななな!?」
ミサト「部屋はどうする?」
レイ「え?」
ミサト「私の部屋かアスカの部屋か……シンジ」
レイ「ふぁ……」ゾクッ
ミサト「―――くんの部屋がいいか」
シンジ「ミサトさん!!」
ミサト「まぁまぁ。レイの意思を尊重しましょうよ」
アスカ「……」
レイ「えっと……じゃあ……い、いかり―――」
アスカ「私の部屋に来なさい」
レイ「え……?」
レイ「あ……」
シンジ「アスカ……」
アスカ(好きにさせるもんですか……!!)
ミサト「シンちゃんモテモテねー」
シンジ「え?」
ミサト「さーてと、着替えましょうか」
シンジ「あの、ミサトさん」
ミサト「なに?」
シンジ「綾波は……」
ミサト「ま、一週間だけだから」
シンジ「でも……」
ミサト「どうかしたの?」
シンジ「いえ、なんでもないです」
ミサト「そう?」
レイ「……」
アスカ「あんたはここで寝るの。いい?」
レイ「わかったわ」
アスカ「シンジの部屋に行こうとしたでしょ?」
レイ「……」
アスカ「どうして?男の部屋にいくとか、普通じゃないわよ?」
レイ「でも、一番安心できるのは碇くんの傍だから」
アスカ「安心できるですって?あんたバカァ?」
レイ「……どうして?」
アスカ「アイツは寝ている私にキスをしようとするケダモノなんだから」
レイ「……」
アスカ「一緒の部屋で寝起きを共にしてたらいつの間にか襲われて泣きを見るわよ?」
レイ「信じられないけど……」
アスカ「はっ!私はあんたの貞操を守ってやったの。感謝しなさい」
アスカ「……」
レイ「ありがとう」
アスカ「くっ……」
レイ「ところで、私の寝る場所は……」
アスカ「え?」
レイ「ここ狭いから……」
アスカ「ちょっと片付ければいいじゃないの」
レイ「そうね……」
アスカ「こら!!勝手に触らないで!!」
レイ「……」
アスカ「ちょっと待ってて。片付けるから……」
レイ「ええ」
アスカ「えっと……」ガサガサ
アスカ「むー……」ガサガサ
シンジ「なに?」
アスカ「片付けるの手伝って」
シンジ「え?」
レイ「ごめんなさい。私の寝る場所を作るには少し整理が必要みたいで」
シンジ「……」
アスカ「なにぼぉーっとしてるのよ!!」
シンジ「えっと……二人でベッドを使ったらいいんじゃないの?」
アスカ「はぁ?」
シンジ「アスカと綾波ならそのベッドで寝れるでしょ?」
アスカ「な……!?」
レイ「そうね」
アスカ「な、なんで私がこいつと一緒のベッドで寝なきゃいけないのよ!!」
シンジ「そのほうが楽だよ?」
アスカ「あんたバカァ!?」
アスカ「ぐぬぬ……」
レイ「よろしく」
アスカ「よろしくじゃないわよ!!」
レイ「どうやら嫌われているみたいね」
アスカ「当たり前でしょ!」
レイ「碇くん」
シンジ「なに?」
レイ「碇くんの部屋で―――」
アスカ「よし!!妥協した!!」グイッ
レイ「あ―――」
アスカ「一緒に寝ましょう?」
レイ「いいの?」
アスカ「いいわよぉ?」
シンジ「よかったね、綾波」
レイ「おやすみ」
シンジ「うん」
アスカ「……」
レイ「……」
アスカ「アンタ、いつも何時ごろに寝てるわけ?」
レイ「9時には寝ているけど……」
アスカ「はや……」
レイ「ごめんなさい」
アスカ「じゃあ……もう寝たいわけ?」
レイ「いいえ。貴女に合わせてもいい」
アスカ「ふーん。そう」
レイ「ええ」
アスカ「じゃ、私はゲームでもしとくわ」
レイ「……」
レイ「……」ウトウト
アスカ「ねえ……」
レイ「……なに?」
アスカ「アンタ……あのバカのこと好きなの?」
レイ「誰のこと?」
アスカ「シンジ」
レイ「……っ」ピクッ
アスカ「どうなの?」
レイ「……わからない」
アスカ「なによそれ……」
レイ「この気持ちが好きなのか……分からない」
アスカ「……なによ、優等生みたいな回答しちゃって……」
レイ「……」ウトウト
アスカ「……」
アスカ「あー!!もう!!」
レイ「な、なに……!?」ビクッ
アスカ「寝るわ!!」
レイ「まだ9時30分だけど……」
アスカ「知るか!」
レイ「……?」
アスカ「電気消して!」
レイ「……」パチンッ
アスカ「横でウトウトされたら鬱陶しいのよ……」
レイ「……」モゾモゾ
アスカ「……」
レイ「ありがとう」
アスカ「ふん……」
レイ「おやすみなさい」
アスカ(訓練して疲れてるわけでもないし……)
アスカ(羊が一匹……羊が二匹……)
レイ「ん……」モゾモゾ
アスカ「あ……?」
レイ「んー……」ギュゥゥ
アスカ「きゃぁ……」
レイ「いかりくぅん……」スリスリ
アスカ「こいつ……何幸せそうな夢を……!!」
レイ「んん……」スリスリ
アスカ「ひゃぁ……!!」
レイ「ふぅん……」モゾモゾ
アスカ「ちょ……そこは……」
レイ「んー……」スリスリ
アスカ「ぁ―――」
レイ「うーん……」
レイ「おはよう」
アスカ「……」ブルブル
レイ「どうしたの?」
アスカ「……今日からミサトの部屋で寝て」
レイ「どうして?」
アスカ「……」
レイ「あの……」
アスカ「あんたと一緒にいたら変になりそうだから!!」
レイ「……?」
アスカ「うぅ……」
レイ「ごめんなさい……」
アスカ「もういいから……」
レイ「……」
シンジ「あ、おはよう、綾波」
レイ「う、うん……」モジモジ
ミサト「ふふーん?」
レイ「な、なんですか……?」
ミサト「シンちゃんが朝一でみれて嬉しい?」
レイ「そ、そんなこと……」
ミサト(レイも普通の女の子ね……)
シンジ「あれ?アスカは?」
レイ「もう少し寝るって」
シンジ「なんだそれ……」
レイ「あと今日は学校休むって」
ミサト「それはNGね。無理やりでもつれていって。これは命令よ」
シンジ「わかりました」
レイ「了解」
シンジ「でも、びっくりしたよ。まさか綾波が家にくるなんて」
レイ「私も驚いてる。でも、あの……」
シンジ「なに?」
レイ「碇くんと……いれて……うれ―――」
アスカ「ちょっと」グイッ
レイ「な、なに?」
アスカ「シンジにくっつきすぎ……」
レイ「え?」
アスカ「え?じゃない」
レイ「わかったわ。どれぐらい離れていればいいの?」
アスカ「……私が間に入る」ズイッ
シンジ「ア、アスカ?」
アスカ「なによ?」
レイ「……?」
ヒカリ「あら?3人一緒で登校って珍しいね」
アスカ「まあね」
シンジ「綾波」
レイ「なに?」
シンジ「お弁当」
レイ「ありがとう」
アスカ「……私には?」
シンジ「はい」
アスカ「出る前に渡しなさいよ」
シンジ「別にいいだろ」
レイ「碇くん、別にお弁当ぐらいで重く感じたりしないから」
アスカ「!?」
シンジ「で、でも、ほら、かさばるし」
アスカ(そ、そんな気遣いしてたの……シンジのくせに……)
ヒカリ「アスカ?」
アスカ「むー……」
ヒカリ「だめね……」
シンジ「どうかな?今日のお弁当」
レイ「うん。美味しい」
シンジ「よかった」
レイ「……」モグモグ
シンジ(嫌われてはないんだよね……多分……)
レイ「……あの」
シンジ「え?」
レイ「見られてると……食べにくいから……」
シンジ「あ、ご、ごめん……」
アスカ「……」ギリッ
シンジ「ただいまー」
レイ「ただいま」
アスカ「……はぁー、今日もお勤めごくろうさまっと!」ポイッ
シンジ「アスカ。靴下は籠に入れてよ」
アスカ「入れといて」
シンジ「もう……」
レイ「待って」
シンジ「え?」
レイ「私が拾うから」
シンジ「ど、どうしたの?」
レイ「その……」
シンジ「……?」
レイ「なんとなく……」
アスカ(あいつ……)
ミサト「ぷはぁ!!!くぅー!!!!うまい!!」
シンジ「よかったですね」
ミサト「いやぁ!シンジくんの料理も最高よ!!」
アスカ「ミサト」
ミサト「なにぃ?」
アスカ「もう私の部屋でこの優等生は寝かせないから」
ミサト「どうしてぇ?」
アスカ「なんでも」
ミサト「あ、そう」
レイ「ご迷惑をおかけします」
ミサト「……シンちゃーん」
シンジ「なんですか?」
ミサト「レイのお世話、よろしくっ」
シンジ・アスカ「「はぁ!?」」
アスカ「なんでよ!!そんなのおかしいでしょ!?」
ミサト「リツコとの契約に私と同室にはしないってあるのよぉ」
アスカ「嘘ね。昨日、ミサトの部屋って選択肢があったじゃない!!」
ミサト「ちっ」
アスカ「ミサトぉ?!」
ミサト「仕事が溜まってるのよ」
アスカ「この……!!」
シンジ「あの……僕は……」
ミサト「レイと同室は嫌?」
レイ「……」
シンジ「……嫌じゃないけど」
レイ「……」ホッ
アスカ「駄目よ!!駄目駄目!!!」
ミサト「ならアスカの部屋しかないわねー。ほい、がんばって」
シンジ「何かあったの?」
アスカ「ぐっ……」
レイ「あの……」
アスカ「分かった!!よし、シンジ!!」
シンジ「な、なに?」
アスカ「3人で寝るわよ」
シンジ「ぶっ?!」
ミサト「おほっ。そうくるか!!かぁー!!青春っていいわねー!!」
シンジ「アスカ!?」
アスカ「妥協よ!!」
シンジ「意味が分からないよ!!」
アスカ「うるさいわね!!」
シンジ「なんでそうなるんだよ!!」
レイ「あの……喧嘩はしないで……」オロオロ
シンジ「あの……本気なの?」
アスカ「変なことしたら殺す……」
レイ「碇くん……ごめんなさい」
シンジ「あ、綾波が謝ることじゃないから」
レイ「でも……」モジモジ
アスカ「ほら、もう寝るわよ」
シンジ「随分早いね」
アスカ「どっかの優等生が早寝早起きなのよ」
シンジ「そうなの?」
レイ「ええ」
シンジ「じゃあ、もう寝ようか」
レイ「いいの?」
シンジ「いいよ」
レイ「ありがとう」
シンジ「……」チラッ
レイ「すぅ……すぅ……」
アスカ「……」
シンジ(二人の息遣いが聞こえる……)ドキドキ
アスカ「シンジ」
シンジ「え?」
アスカ「……なんかしたら許さないから」
シンジ「し、しないよ」
アスカ「……ふん。根性なし」
シンジ「なんだよ……それ……ぇぇ!?」
アスカ「なによ?変な声だして」
シンジ「な、なんでも……ない……」
アスカ「ふん……」
シンジ「……」
レイ「いかりくぅん……」ギュゥゥ
シンジ「(綾波……!!!)」
アスカ「……?」
シンジ「(まずいよ……これは……)」モゾモゾ
レイ「んぅ……」ギュゥゥ
シンジ「あ……」
シンジ「(当たってる……当たってるから……綾波……!!)」
レイ「ふふ……」スリスリ
シンジ「ひぃ……!!」ゾクゾク
アスカ「シンジ?」
シンジ「な、なにぃ?」
アスカ「どうかした?」
シンジ「な、なんでもないから……」
レイ「んー……」ギュゥゥ
レイ「むぅぅー……」ギュゥゥ
シンジ「あぁ……」
アスカ「……なんかしてる?」
シンジ「あ、やなみが寝言言ってるだけだよ」
アスカ「あ、そう」
シンジ「(くっ……!!アスカにばれないうちに……!!)」ググッ
レイ「むー……!!」
アスカ「……おい」
シンジ「!?」
アスカ「……二人でなにしてるわけ?」
シンジ「あ、いや、綾波が寝ぼけて抱きついてきて……」
アスカ「ふーん……」
シンジ「だから……僕の所為じゃ……」
アスカ「……」ギュゥゥ
アスカ「私も寝ぼけてるから」ギュゥ
シンジ「ちょっと……!?」
アスカ「すぅ……すぅ……」ギュゥ
シンジ「(アスカ……!?)」
レイ「んぅ……」スリスリ
シンジ「くぁ……!?」
アスカ「……」スリスリ
シンジ「(やめてよ!!)」
アスカ「ぐーぐー」
シンジ「(アスカぁ……!!場所変わってよ!!)」
アスカ「ぐーぐー」
シンジ「うぅ……」
レイ「いかりくん……」ギュゥゥ
シンジ「あぁ……」
レイ「ん……?」
アスカ「ふわぁぁ……」
レイ「おはよう」
アスカ「おはよう」
レイ「碇くんは……?」
アスカ「もう朝ごはん作ってるんじゃない?」
レイ「そう……」
アスカ「どうかした?」
レイ「え?」
アスカ「随分、顔が緩んでるけど?」
レイ「えっと……夢を見て」
アスカ「どんな?」
レイ「碇くんと……ずっと抱き合ってる夢……」モジモジ
アスカ「はい、ご馳走様ー」
シンジ「……」
レイ「……」モグモグ
アスカ「……」モグモグ
ミサト「シンちゃん」
シンジ「は、はい」
ミサト「昨日なんかあった?」
シンジ「な、なにも……」
ミサト「そう」
シンジ「はい……」
アスカ「ふーん。さすがはシンジ様。あの程度じゃ、何もなかったんだぁ?」
シンジ「アスカ!?」
レイ「え……。碇くん……もしかして……」
シンジ「誤解だよ!!!」
ミサト「あらあら……ふふ……」
シンジ「綾波……なにもないから!!」
レイ「……」ススッ
アスカ「嫌われちゃったわね、シンジ」
シンジ「アスカが変なこと言うからだろ!?」
アスカ「日ごろの行いが悪いからじゃないの?」
シンジ「なんで……くそ……」
レイ「……」モジモジ
アスカ「よしよし。こんな獣にもう近づいちゃだめよ?」
レイ「……」
シンジ「アスカぁ!!」
アスカ「ふん」
シンジ「綾波、信じてよ!!なにもしてないって!!」
レイ「……」ササッ
シンジ「うぅ……」
シンジ「あ、綾波……あの……」
レイ「……っ」ガタッ
シンジ「……」
レイ「……」
シンジ「ごめん……なんでもない……」
アスカ「くく……」
ヒカリ「なんかあったの?」
アスカ「べっつにぃ」
ヒカリ「でも、綾波さんの態度が……」
アスカ「あのヘンタイが全部悪いの」
ヒカリ「ふーん……」
アスカ「ふふ……」
ヒカリ「アスカ、なんかしたでしょ?」
アスカ「なにもしてないわよ」
シンジ「……綾波?」
レイ「……」ササッ
ミサト「あら?どうかしたの?」
シンジ「えっと……」
ミサト「……シンちゃん?」
シンジ「なにもしてないよぉ!!!」
ミサト「そ、そう……」
レイ「……」モジモジ
ミサト「レイ?どうかしたの?」
レイ「……」
ミサト「だめね……。照れてるのはわかるけど」
レイ「……」
ミサト「レイ?でも、ちゃんと伝えないとだめよ?ただ拒絶するだけじゃ、なんの解決にもならないからね?」
レイ「……」コクッ
アスカ「……寝ないの?」
レイ「もう少し」カキカキ
アスカ「何してるわけ?」
レイ「……」カキカキ
アスカ「ま、別にいいけど」
レイ「……」カキカキ
アスカ「今日はシンジと一緒じゃなくていいのね?」
レイ「ええ」
アスカ「ふーん」
レイ「……」カキカキ
アスカ「ふわぁぁ……」
レイ「できた」
アスカ「え?」
レイ「お手洗いに行って来るわ」トコトコ
シンジ「綾波……」ウルウル
シンジ「僕はなにもしてないのに……」
トントン
シンジ「は、はい?」
レイ『碇くん……』
シンジ「綾波!?」
レイ『あの……ラブレター……置いとくから……』
シンジ「え!?」
レイ『そ、それじゃあ……おやすみ……』
シンジ「まって―――!!」ガラッ
シンジ「……これか」
シンジ「……」ペラッ
アスカ「眠い……」ウトウト
ガラッ!!
アスカ「わぁ!?」
レイ「……」パタパタ
アスカ「な、なに?」
レイ「……っ」ギュゥゥ
アスカ「な、なになに!?なんで抱きつくのよ!!」
レイ「怖い……」ギュゥゥ
アスカ「はぁ!?」
レイ「しばらく……このまま……」ギュゥゥ
アスカ「な、なにが怖いのよ……?」
レイ「自分の気持ちに気がついたから……怖いの……」
アスカ「……」
レイ「ごめんなさい……」ギュゥゥ
シンジ「……」
レイ『碇くんが私に何かしたと聞いて、すごく困ったの。もしかしたら碇くんに色々なところを触られたかもしれないって思ったから』
レイ『でも、そんなに嫌な気分にはならなかった。それはきっと碇くんだったから』
レイ『同時にすごく恥ずかしくなって、今日一日は碇くんに近づけなかった。ごめんなさい』
レイ『嫌いになったわけでも怒ったわけでないことを伝えたくて、ラブレターを書きました』
レイ『おやすみなさい』
シンジ「……」
シンジ「綾波……」
シンジ「これ……どうしたらいいんだろう……」
シンジ「……」
シンジ「いいや。嫌われてないことはわかったし」
シンジ「うん」
シンジ「もう寝よう」
シンジ「でも……誤解はとかなきゃ……よし……」
レイ「ん……」ゴシゴシ
レイ「……」トコトコ
シンジ「おはよう」
レイ「うっ……」
シンジ「綾波……」
レイ「お、おはよう……」モジモジ
シンジ「えっと……はい」
レイ「え?」
シンジ「ラブレター」
レイ「……!?」
シンジ「あ、後で読んで……」
レイ「……読む」
シンジ「うん……」
レイ「顔、洗ってくるから……」パタパタ
バタン
レイ「ふー……」ドキドキ
レイ「……」ペラッ
シンジ『綾波へ。少し驚いたけど、僕は気にしてません』
シンジ『ただ、綾波ともっと喋りたい。綾波の声が聞きたいんだ』
シンジ『僕は綾波のことが好きだから』
シンジ『また、ラブレターください。待ってます。シンジより』
レイ「……」
レイ「……!?」
レイ「……っ?!」オロオロ
レイ「!?」
レイ「……!!!」ビクビク
レイ「……っ」ピクッ
アスカ「朝のトイレを占領しないでー!!!」ドンドン
レイ『あ、あと五分……』
アスカ「殺す気!?」
ミサト「なんかあったの?」
シンジ「さあ……食物繊維は足りてると思うんですけど……」
ミサト「いや、便秘じゃないでしょ」
シンジ「どうしたんだろう……」
ミサト「なんかしたぁ?」
シンジ「なにもしてませんよ!!」
ミサト「ならいいけど」
アスカ「くぅぅ……!!!お願い!!ちょっとでいいから出て!!」
レイ『ごめんなさい』
アスカ「もれる……もれるからぁ……」モジモジ
レイ『もう少しだから』
レイ「おまたせ」
アスカ「おそい!!!」ダダッ
バタン!!
レイ「……」
シンジ「綾波、大丈夫?」
レイ「ええ」
シンジ「えっと……体調でも悪かったりする?」
レイ「え?」
ミサト「生理かどうか気にしてるのよ」
レイ「碇くん……」
シンジ「ミサトさん!?」
ミサト「あっはっは」
レイ「安心して。生理はもうきてるから。いつでも―――」
シンジ「綾波!?」
ミサト「なんじゃい?」
アスカ『タオルもってきて』
ミサト「……被害状況は?」
アスカ『半壊』
ミサト「了解。帰還できそう?」
アスカ『無理ね』
ミサト「おっけー」
アスカ『遊んでないでタオル!!』
ミサト「下着はー?」
アスカ『空気読んでよ!!』
レイ「碇くん」
シンジ「なに?」
レイ「はい。ラブレター」
シンジ「あはは。もう書いたんだ……ありがとう」
アスカ『もうさいてー!!!!』
ミサト「臭いは消しといてね」
アスカ『わかってるわよ!!』
レイ「読んでくれる?」
シンジ「うん……」
レイ『ラブレターありがとう。今、トイレで書いてます。なにを書いていいかわからないけど、今の気持ちだけでも伝えたい』
レイ『私も碇くんのことが好き』
レイ『もしかしたらこの気持ちを伝えてしまうと、碇くんに拒絶されてしまうかもしれないと思った』
レイ『すごく怖かった。でも、今はすごく嬉しいから』
レイ『大好きって書ける』
シンジ「綾波……」
レイ「……ごめんなさい。口で言うのはどうしてもできそうにないから」
シンジ「僕と同じだね。僕も……直接は言えない……から……」
レイ「碇くん……」
ミサト「おつかれー」
アスカ「ふん……それもこれも全部―――」
シンジ「綾波、これいる?」
レイ「ええ」
シンジ「はい」
レイ「ありがとう」
シンジ「ふふ」
レイ「……どうして笑うの?」
シンジ「あ、ごめん……。綾波とこうしてるのが嬉しくて」
レイ「私も……嬉しい……」
シンジ「そっか」
レイ「うん」
アスカ「……なによ、あれ?」
ミサト「五馬身差ってところねー、アスカ」
レイ「美味しい」
シンジ「ありがとう」
レイ「これ……今度、作り方教えてくれる?」
シンジ「え?」
レイ「私も碇くんに作ってあげたいから」
シンジ「うん。じゃあ、今度ね」
レイ「うん」
アスカ「……」ギリッ
ヒカリ「仲直りしたの?」
アスカ「……ヒカリ?」
ヒカリ「なに?」
アスカ「今時のラブレターってどんな感じで書くのよ?」
ヒカリ「え……」
アスカ「今度こそちゃんとしたの書きたいの……!!!」
シンジ「綾波が僕のことを……」
シンジ「はぁ……」
トントン
シンジ「はい?」
レイ『い、いかりくん……』
シンジ「ど、どうぞ?」
ガラッ
レイ「……」モジモジ
シンジ「どうしたの?」
レイ「あの……今日はここでねてもいい?」
シンジ「ど、どうして……?」
レイ「あの……弐号機の人ずっと机に向かってて……居づらくて……それで……迷惑じゃなければ……」
シンジ「全然!!あ、綾波なら……」
レイ「ありがとう」
レイ「ええ……」
シンジ「……」パチンッ
レイ「……」
シンジ(どうしてだろう……。3人で寝たときより緊張してる……)ドキドキ
レイ「碇くん?」
シンジ「な、なに?」
レイ「あの……変なことする?」
シンジ「し、しないよ!!」
レイ「そう……」
シンジ「……え?」
レイ「おやすみ」
シンジ「う、うん……」
レイ「……すぅ……すぅ……」
シンジ(変なことしたかったのかな……?)ドキドキ
レイ「すぅ……すぅ……」
シンジ(綾波ってどんな状況でも眠れるんだな……)
レイ「んん……」ゴロッ
シンジ(わ……こっちに顔が……!?)
レイ「すぅ……すぅ……」
シンジ「……」ゴクリ
レイ「……」
シンジ「……」ドキドキ
レイ「……」
シンジ「んー……」
レイ「……碇くん」
シンジ「!?」ビクッ!!
レイ「キス、するの?」
シンジ「ちが……!?」
シンジ「違う……」
レイ「……」
シンジ「あ、いや……あの……」
レイ「碇くん……」スッ
シンジ「え……」
レイ「キス……どうしたらいいの?」
シンジ「……!?」
レイ「私、よくわからないから」
シンジ「あ、の……」
レイ「してみて」
シンジ「いいの……?」
レイ「うん」
シンジ「……じゃあ」
レイ「お願い……」
レイ「……」ドキドキ
シンジ「んー……」
レイ「……っ」
ガラッ
シンジ「!?」
レイ「!?」
アスカ「……シンジ?寝てる?」
シンジ「(なんで……!?アスカ……!?)」
レイ「(碇くん、抱きしめて……隠れるから)」モゾモゾ
シンジ(綾波……!!!)ギュゥ
アスカ「……」
シンジ「……」ドキドキ
アスカ「こ、これ……置いとくわ……」
アスカ「じゃあ、ね……おやすみ……」タタタッ
シンジ「殺されるかと思った……」
レイ「何か置いていったの?」
シンジ「うん……」
レイ「なにかしら?」
シンジ「手紙だ……」
レイ「読む?」
シンジ「そうだね」
レイ「じゃあ、明かりを……」
シンジ「ありがとう……えっと」ペラッ
シンジ「……綾波、読める?」
レイ「ドイツ語はわからないわ」
シンジ「……」
レイ「……ん」
シンジ「んぐ……!?」
アスカ「しまった……下書きのほうを置いてきちゃった……」
アスカ「ちっ……もう一回、行くか……」
アスカ「……ふー」
アスカ「……よし」
ガラッ
アスカ「……」
レイ「ん……」
シンジ「ん……ぐ!?」
レイ「んぅ……!?」
アスカ「……お邪魔しました」
ピシャッ
レイ「……」
シンジ「見られたね」
レイ「ごめんなさい……」
ミサト「おはよ―――」
アスカ「行ってきます」スタスタ
ミサト「え?アスカ?」
シンジ「……」
レイ「……」
ミサト「あれ?まだ随分と余裕があると思うんだけど……?」
シンジ「……」
ミサト「ははーん……シンちゃん?」
シンジ「えと……」
レイ「私の所為です」
ミサト「え?」
レイ「今日で出て行きます」
ミサト「ちょっと……」
シンジ「綾波……」
アスカ「……」
レイ「あの……」
アスカ「なによ?」
レイ「今日で出て行くことにしたから……」
アスカ「あ?」
レイ「私は……」
アスカ「なんで出て行くのよ?」
レイ「だって……私が貴女を不快に……」
アスカ「ふざけないで!!」
レイ「……」
アスカ「同情なんてやめてよ」
レイ「違う」
アスカ「いいわね。そうやって高いところから見下ろす気分はどう?」
レイ「……」
レイ「待って……」
アスカ「これ以上、私を惨めにさせる気なら……容赦しない」
レイ「……っ」
アスカ「私が家を出るわ。アンタが私の部屋を使ったら?ああ、シンジと同室のほうがいいか」
レイ「あの……」
アスカ「なによっ!!」グイッ
レイ「うっ……!?」
アスカ「くそ……」
レイ「くるしぃ……」
アスカ「人形のくせに……」
レイ「……!?」
アスカ「生意気よ!!」
レイ「ちがぅ……にんぎょうじゃ……な、ぃ……」
アスカ「……っ」
アスカ「……この―――」
シンジ「アスカ!!」
アスカ「……シンジ。はっ、王子様の登場ってわけ」
シンジ「これ……読んだよ」
アスカ「……え?」
シンジ「ドイツ語だったから時間掛かったけど……読んだ」
アスカ「それで?」
シンジ「……」
アスカ「私を振るんでしょ?」
シンジ「うん」
アスカ「……!?」
シンジ「ごめん、アスカ」
アスカ「ふふ……なによそれ……期待させないでよ……バカ……」
シンジ「ごめん……」
シンジ「アスカ―――!!」
アスカ「……」スタスタ
レイ「……」
シンジ「……綾波、大丈夫?」
レイ「よかったの……?」
シンジ「僕は綾波が好きだから」
レイ「でも……」
シンジ「……」
レイ「碇くんが決めたことなら……」
シンジ「アスカ……」
レイ「……」
レイ(嬉しいはずなのに……)
レイ(今は胸が痛い……)
レイ(違う……心が……痛い……?)
アスカ「もうここに帰ってくることはないわ」
ミサト「いいのね?」
アスカ「ええ」
ミサト「……」
アスカ「じゃあね」
ミサト「ええ」
アスカ「……!」
レイ「……」
アスカ「なによ?」
レイ「あの……これ」
アスカ「あ?」
レイ「ラブレター……書いたの」
アスカ「なんでよ?私のことが好きなの?」
レイ「そう……だと思う」
レイ「受け取って」
アスカ「いやよ」
レイ「読んで」
アスカ「しつこい!!」
レイ「……」
アスカ「わ……わかったわよ……貸して」
レイ「はい」
アスカ「……」ペラッ
レイ『友達になってください』
アスカ「……」
レイ「……」
アスカ「ふざけんてんの?」
レイ「真剣」
アスカ「……」
レイ「……」
アスカ「……どいて」
レイ「いや」
アスカ「どいて!!」
レイ「いや……」ギュゥゥ
アスカ「ぐぅぅ……」グググッ
レイ「いにゃぁぁ……!!!」
アスカ「こいつ……!!」
ミサト「アスカ」
アスカ「あ?」
ミサト「レイは不器用なんだから……汲んであげたら?」
アスカ「……」
レイ「……」ギュゥゥ
アスカ「あー……もう……分かったわよ……」
アスカ「……もう少しだけいるわ」
レイ「……」ギュゥゥ
アスカ「離れて」
レイ「……」ギュゥ
アスカ「もう……」
シンジ「……アスカ」
アスカ「何よ?」
シンジ「おかえり」
アスカ「ふん……なによそれ。別に家出もしてないし」
ミサト「シンちゃん、美味しいご飯つくってね?」
シンジ「はい」
アスカ「……いいの?戻ったからには、取り返すわよ?」
レイ「うん……」ギュゥゥ
アスカ「ふん……」
シンジ「いってきまーす」
アスカ「ほら、急いで」
レイ「うん……」テテテッ
アスカ「ほら」ギュッ
レイ「……」ギュッ
シンジ「最近、仲良いね」
アスカ「こいつが離れないのよ。夜もずっと一緒だし。一周回って可愛くなってきたわ」
レイ「貴女も拒絶しないから」
アスカ「あぁ?」
シンジ「ほら、喧嘩はなしで」
アスカ「アンタの所為で喧嘩になるのよ!!バカっ!!」
シンジ「ご、ごめん……」
レイ「碇くんのこと……私も貴女も好きだから?」
アスカ「そういうこと」
アスカ「諦めないの?」
レイ「うん」ギュゥ
アスカ「ま、そうよね……」
シンジ「……」
アスカ「もう少しがんばってみるけど……」
レイ「がんばって」
アスカ「あんたが言うと腹立つ……」ギリギリ
レイ「いたい……いたい……」
シンジ「アスカ、綾波を苛めないでよ」
アスカ「ふん……!」
レイ「アスカ」
アスカ「な、なによ……」
レイ「貴女のことも好きだから……友達で……いたい」ギュゥゥ
アスカ「―――Danke sehr」
おしまい。
面白かったぽかぽかSSいいな
Entry ⇒ 2012.02.01 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
アスカ「(つ・ω・)つ」
アスカ「だっこ神拳」
シンジ「え。なに??」
アスカ「この構えを取られると、シンジはだっこせずにいられないという―――」
シンジ「……」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1326213430/
アスカ「(つ・ω・)つ」
シンジ「えっと……あのさ。アスカ」
アスカ「(つ´・ω・)つ」
シンジ「はぁ……だっこするからこっち来て」
アスカ「ほーら効いた。もう、バカシンジはしょうがないわね~」
アスカ「んー」ゴロゴロ
シンジ「アスカ、そのナントカ神拳だけど」
アスカ「ん?」
シンジ「僕が忙しい時は使わないでね? ご飯の前とかさ」
アスカ「なんでよっ」
シンジ「お願いだから」
アスカ「むぅ。ま、勘弁してやるわ」
シンジ「ありがと……」
アスカ「んんー」ゴロゴロ
ガラガラ
アスカ「ふぁぁ。ミサトは?」
シンジ「昨日は遅かったみたいで、まだ寝てる」
アスカ「(つ・ω・)つ」ヤッタ!
シンジ「……いや、ほら。朝は時間無いから。ね?」
アスカ「(つ・ω・)つ」チョット
シンジ「……」
ぎゅぅ
アスカ「ふふ」
シンジ(アスカ、さすがに授業中は大人しくて助かった。ヒヤヒヤしたけど)
シンジ(……屋上、いつでも入れるってどうなんだろ。この学校って安全管理が結構いい加減だよな)
シンジ(おかげで日向ぼっこできるからいいか―――)
ギィ
シンジ「?」
アスカ「シンジ。こんなとこいたのね」
シンジ「うん。なに?」
アスカ「別にぃ」
シンジ「……」
アスカ「⊂(・ω・⊂)」
シンジ「やっぱり」
アスカ「じゃ、いいわよ。そのまま寝てても」
ドサッ
シンジ「ぶげっ」
アスカ「なによぶげって。失礼ねー、私が重いみたいじゃない」
シンジ「だって……もう少し丁寧に乗っかってよ!」
アスカ「身体鍛えなさいよ。ん~」ゴロゴロ
シンジ「はぁ」
アスカ「……」ゴロゴロ
シンジ「……」ナデナデ
ミサト「お疲れさま、3人とも。もう上がっていいわよ」
更衣室
シンジ「アスカ、まだ?」
アスカ『女子の着替えを急かすんじゃないわよ、スケベ』
シンジ「スケベは関係ないだろ」
アスカ『おし。シンジ、ちょっと入ってきて』
シンジ「更衣室に?」
シンジ「なにアスカ」
アスカ「(つ・ω・)つ」アチョー
シンジ「……まぁそんな予感はしたんだ。構えたまま待ってるとは思わなかったけど」
アスカ「(つ`・ω・´)つ」アチョチョー
ぎゅぅ
アスカ「ふぁ」
シンジ(うっ。女子更衣室で女の子だっこしてると、ちょっと意識しちゃうな……)
アスカ「にゃふ」グリグリ
プシュッ
シンジ「ッ!?」
アスカ「あ」
レイ「……」
シンジ「あ、いやあの! これはっ」
アスカ「ファースト、あんた帰ったんじゃなかったの!?」
レイ「忘れ物―――なにしてたの?」
シンジ「えっと……」
アスカ「勘違いしないでよねスケベなことじゃないんだから! だ……だ、だっこ神拳よ」
レイ「? なにそれ」
アスカ「なにって。構えられると……バカシンジはついだっこしちゃうっていう……拳法で」
シンジ(アスカ真っ赤だ。改めて説明するとすごく恥ずかしいもんな……)
レイ「それをすると、さっきみたいになるの?」
アスカ「ま、まぁ。そういう事」
レイ「……」
シンジ「え?」
レイ「だっこ神拳。それをすると、碇君にだっこしてもらえるのね?」
シンジ「えええ」
アスカ「ダメぇっ!」
レイ「どうして?」
アスカ「どうしてじゃないわよ。あんたはダメ」
レイ「なぜ? 碇君にだっこしてもらうだけなのに」
アスカ「うっさい! ダメったらダメ!!」
レイ「私が碇君にだっこされると、あなたに不都合があるの?」
アスカ「うっ……別に……誰がシンジにだっこされたって……」
レイ「なら邪魔しないで」
アスカ「う、ぐぅぅ」
レイ「(つ・ω・)つ」コウ?
アスカ「うー、うー」
シンジ(ど、どうしよう。これは……だっこしてもマズいけど、神拳効かないってのもマズいような)
レイ「(つ・ω・)つ」マダ?
シンジ(どうしようどうしようどうしよう)
アスカ「だ……だから! それじゃダメなの!!」
レイ「?」
アスカ「だっこ神拳はそんな簡単なものじゃないんだからっ」
シンジ「へー」
レイ「そうなの?」
シンジ「え。うん……多分まぁ。そうみたい」
アスカ「残念だったわねーファースト」
レイ「師匠」
アスカ「……は?」
レイ「今日から弐号機パイロットのことを師匠と呼ぶわ」
アスカ「し、師匠!?」
レイ「私にだっこ神拳を教えて。師匠」
アスカ「師匠……」
シンジ(うわ。アスカの目がキラキラしてる)
レイ「よろしくお願いします」
アスカ「うむうむ。苦しゅうない」
シンジ「なんだこれ」
レイ「で、何をすればいいの?」
アスカ「え……? そーねえ。とりあえず今日は帰りなさい、遅くなるし。修行は明日から」
レイ「早く覚えたいわ」
アスカ「師匠の言うことに逆らわない!」
レイ「……はい。碇君、師匠、さよなら」
プシュッ
アスカ「ふっふっふ。とうとうあのファーストを支配下に置く日が来たのね」
シンジ「ねえアスカ。いいの? 教えるなら、最終的には綾波のこともだっこしなくちゃいけないけど」
アスカ「あ……」
アスカ「いただきまーす」
シンジ「どうぞ」
アスカ「(´・ω・`)」モキュモキュ
シンジ「……アスカってもきゅもきゅって感じで食べるよね」
アスカ「なにそれ。バカにしてんの?」
シンジ「違うよ。どっちかって言うと、可愛いなーと思って」
アスカ「ふん」
シンジ「……」
アスカ「(´・ω・`)」モキュモキュ
シンジ(もきゅもきゅしてる)
シンジ「ところでさ。綾波に修行つけるって、何するか決めてるの?」
アスカ「あったり前じゃない! バッチリ考えてあるわよ」
シンジ「ふーん」
アスカ「(´・ω・`)」モキュモキュ
アスカ「じゃ、始めるわよファースト……いえ、レイ!」
レイ「はい」
アスカ「私の弟子の練習のために、特別にこんな物を用意したわ」
ガサッ
シンジ「何これ?」
アスカ「バカシンジの身代わり」
シンジ「身代わりって。ただのダンボールじゃないか」
アスカ「はっ、あんたバカぁ!? 裏っかわ見てみなさいよ」
シンジ「……紙が貼ってある」
シンジ「……」
レイ「……」
アスカ「どー見てもバカシンジの身代わりでしょ?」
シンジ「ただ貼ってあるだけ!?」
アスカ「なによ文句あるの? だっこ神拳継承への道は険しいんだから」
レイ「私―――やります。師匠」
アスカ「うむ!」
レイ「(つ・ω・)つ」コウ?
アスカ「(つ`・ω・´)つ」シンジ!
シンジ「はいはい」
ぎゅっ
アスカ「はぅ」
レイ「(つ・ω・)つ」…
アスカ「ほら、レイは身代わりシンジに抱きつく!」
レイ「はい」ガサッ
シンジ「はぁ」
アスカ「(つ・ω・)つ」アチョー
レイ「(つ・ω・)つ」アチョー
ぎゅぅ
アスカ「ふにぁぁ」ゴロゴロ
レイ「……」ガサガサ
アスカ「なぁにぃ♥」
シンジ(上機嫌だな……)
シンジ「これってなんだかさ、綾波が……その」
レイ「……」ガサガサ
シンジ「可哀想って言うか……僕が言うのもヘンだけど」
アスカ「しょーがないじゃない修行なんだから」
レイ「……ありがとう碇君。碇君にだっこしてもらえるよう、私頑張る」
シンジ「綾波。でも」
レイ「師匠、続けてください!」
アスカ「う……っ」
レイ「はい」
ぎゅぅぅ
ガサガサ
アスカ「ん~」
レイ「……」
アスカ「んん~」
レイ「……ぁ」ポタッ
シンジ「!?」
レイ「私……泣いてる。これが涙」
シンジ「綾波っ」
レイ「大丈夫。まだやれるわ。師匠、お願い」
アスカ「う、ぅぅっ」
シンジ「アスカぁ」
レイ「師匠!」
アスカ「ああもう! 分かったわよっ、免許皆伝してシンジにだっこさせてあげるわ!」
レイ「はいっ」
シンジ「……」
アスカ「なによその顔」
シンジ「ううん、なんでも無い」
シンジ(その条件ってほとんど意味ないっていうか、どーせほぼ一日中アスカと一緒なの忘れてるな)
アスカ「ふ。私って弟子想いね」
アスカ「(つ・ω・)つ」チョンワ
シンジ「よいしょ」
ぎゅぅ
アスカ「んふ~」
レイ「⊂(・ω・⊂)」コッチモ
シンジ「順番にね」
ぎゅぅ
レイ「はぁぁ」
アスカ「(つ・ω・)つ」コウタイ!
シンジ「はいはい」
シンジ(ふう。さすがにちょっと、腕疲れてきたな)
アスカ「シンジー」ゴロゴロ
レイ「碇くん……」ゴロゴロ
シンジ(……ま、いいか)
ミサト『三人とも、聴こえてる?』
レイ「はい」
アスカ「バッチリ」
シンジ「はい!」
ミサト『目標の使徒は、5時間前から観測でもこれといって動きも見せていないわ。でもこちらかの遠距離射撃も効果がない』
アスカ「突っ込めば?」
ミサト『そうしたいところだけどね』
シンジ「ダメなんですか?」
ミサト『近距離では、エヴァの装甲でも役に立たないこわ~い武器を持ってることを確認済みよ』
アスカ「じゃあどうすんのよ」
リツコ『悪いけど、目標を監視しつつしばらくその位置で待機』
アスカ「え~」
ミサト『今、仕掛けるきっかけを作るための無人機を戦自から調達させてるわ』
シンジ(使徒がそれまで待っててくれるとも限らないし)
~~~~
アスカ「ミサト! まだなの?」
ミサト『戦自が渋ってんのよ。悪いけどまだしばらく―――ただ、緊張は解かないで』
シンジ(……待つだけって、結構キツいや)
アスカ「うぅ~~っ」
シンジ(アスカ。だいぶイラついてる……な!)
弐号機「(つ・ω・)つ」
ミサト『な、なに??』
シンジ「アスカぁ!?」
マヤ『零号機も動き出しましたっ』
零号機「⊂(・ω・⊂)」
シンジ「綾波までっ!?」
零号機「⊂(・ω・⊂)」ダッコナノ
ミサト『なにこれ、なんなの???』
弐号機「(つ・ω・)つ」アチョー
零号機「⊂(・ω・⊂)」アチョチョー
シンジ(あ、あれしたらだっこしてもらえるって―――二人は(勝手に)信じてるわけで……)
シンジ(でも今の状況でされてもっ! でもいまさら期待を裏切るのもっ!)
弐号機「(つ´・ω・`)つ」
零号機「⊂(´・ω・`⊂)」
シンジ「あああああああ……」
ミサト『酢?』
シンジ「す、す、隙ありいいいいいいいいっっ!!!」
ドダダダダダダッ!
ミサト『えええ?』
リツコ『特攻!?』
ミサト『ちょっ。シンジ君、どうしたのッッ!?』
シンジ「うぉぉぉああぁぁぁぁぁーーー!」
ザシュッ!
シンジ「ぐぅっ…………く。このぉぉっっ!!」
ガキッ! ザクッッ!
シンジ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
―――ぐしゃっ
マヤ「も……目標、沈黙しました」
青葉「隙がどうとか叫んでましたね」
日向「使徒と直接対峙してきたパイロットにしか理解できないような隙があったってことか?」
マヤ「まさか」
リツコ「ひょっとして……」
マヤ「先輩?」
リツコ「シンジ君は、天と地と万物を紡ぎ相補性の巨大なうねりの中で自らエネルギーの疑縮体に―――」
ミサト「あーはいはい」
リツコ「―――純粋に人の願いを叶える、ただそれだけのために」
ミサト「ま、赤木博士ぇの発作は置いといて。当のシンちゃんは?」
日向「使徒を殲滅直後、初号機から飛び出て走って行きました」
ミサト「はぁ??」
アスカ「シンジ」
レイ「碇君。大丈夫?」
シンジ(エヴァの陰なら人に見られない……かな?)
ぎゅっ
アスカ「ん、にゃふふ」
シンジ「ほら。綾波も」
ぎゅっ
レイ「あぁ♥」
シンジ「……」
シンジ「……」
レイ「どうかしたの?」
シンジ「あのさ……僕、言っておいただろ!? 忙しい時は神拳ダメだって」
アスカ「だって忙しくはなかったわよねー、レイ。じっとしてただけだし」
レイ「むしろ退屈だったわ」
シンジ「はぁ……もうっ!」
アスカ「むぅ。シンジが部屋に閉じこもっちゃった……」
レイ「あの後葛城三佐と、碇司令からも厳重注意を受けたみたい」
アスカ「おっかしーわねー、何がいけなかったんだろ」
レイ「やっぱりあのタイミングでだっこ神拳は……」
アスカ「あんたもやったじゃない」
レイ「師匠が先にやったから」
アスカ「……」
レイ「……」
レイ「どうするの?」
アスカ「そうねぇ。誰かを喜ばせるにはまず、自分がされて嬉しいことを考えればいいんじゃない?」
レイ「されて嬉しいこと……」
アスカ「シンジー」
レイ「碇君。起きてる?」
シンジ『……しばらく休ませてよ。疲れちゃった』
アスカ「だから癒しにきてあげたのよ」
シンジ『?』
ガラガラ
シンジ「……なに?」
アスカ「ふっふふ。いっつもだっこさせてるから、たまにはあんたをだっこしてあげる」
レイ「あげるわ」
アスカ「なぁに遠慮してんのガキのくせに」
シンジ「同い年だろ」
アスカ「だっこされてるとねー、心が『フワ~』っとなるんだから」
シンジ「ふわー……」
アスカ「ってことでホラ、あれやんなさい」
シンジ「あれって…………アレを!? 僕も!?」
レイ「碇君ならきっとすぐ出来るわ」
シンジ「えぇぇ……」
アスカ「さぁっ、さっさとする!」
アスカ「は・や・く!」
シンジ「ううっ」
アスカ「……」ジーッ
レイ「……」ジーッ
シンジ(に、逃げられない。逃げちゃダメ、なのかなぁ)
レイ「上手!」
アスカ「よし。いい感じよシンジ。も少し指をぴんとして、それで『アチョー』って」
シンジ「(つ・ω・)つ」ア、アチョー
アスカ「よく出来ました! はいだっこー」
むぎゅぅ
シンジ「うわっ!?」
アスカ「んふふ。いーこいーこしてあげますからねーシンちゃん」
シンジ(む、胸が、顔にっ。ムニってうぁぁ)
アスカ「……」ナデナデ
シンジ「///」
アスカ「却下! これは絶対私だけなの」
レイ「……そう。なら私は、師匠にだっこされてる碇君にだっこされてるわ」
シンジ「え。でもどうやって」
レイ「こうして……」
むぎゅぅ
レイ「はぁ。碇くん」スリスリ
アスカ「あ、ちょっとコラっ」
レイ「碇くん……」スリスリ
アスカ「レイ、それただ抱きついてるだけじゃない! シンジ癒しに来たんでしょ!?」
レイ「……駄目?」
シンジ「い、いやまぁ……構わないけど」
アスカ「どぉシンジ。癒される?」
シンジ「ぅ……うん」
アスカ「ホワァ~ってなるでしょ」ナデナデ
レイ「あったかい」スリスリ
シンジ「……」
シンジ(いい匂いがする―――二人共、柔らかくてあったかくて)
シンジ(なんだか、ホントにほわぁってしてきた……)
ミサト「たっだいまー」
ペンペン「クェェ!」
ミサト「ただいまペンペン。シンジ君たちは?」
ペンペン「クェッ」
ミサト「ん?」
トタトタ
ミサト「……おやまぁ」
レイ「スゥ」
シンジ「スー、スー……」
ミサト「見事にひと塊で寝てるわねぇ。仲のよろしいことで」
ペンペン「クエェ?」
ミサト「あ。起こさなくていいわよ、ペンペン。それより布団かけてあげなくっちゃ」
おわり
よかった
新しく出来たSS深夜VIPのSSです
いろんなSSがあるので是非見てください!
SS深夜VIP
Entry ⇒ 2012.01.29 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シンジ「フライパンでアスカの後頭部を叩いたら動かなくなった」
アスカ「-------------」
シンジ「返事してよ!アスカ!」ユサユサ
アスカ「-------------」
シンジ「どうしてこんなことに・・・そうだ呼吸は!」スッ
アスカ「-------------」
シンジ「してないじゃないか!!ふざけんな!!」ドカッ
アスカ「-------------」
シンジ「いたっ!小指がっ!!」ピョンピョン
シンジ「なんでこんなところにアスカの頭みたいなものが・・・どこまで僕に嫌がらせ・・・あれ?」
アスカ「-------------」
シンジ「アスカ・・・?アスカだ・・・な、なんでリビングで寝てるの?」
アスカ「-------------」
シンジ「アスカってば!ゲルマン流は通じないって言ってるだろ!」ユサユサ
アスカ「-------------」
シンジ「無視しないでよ!アスカの今後を心配して言ってあげてるんだぞ!」ユサユサ
アスカ「-------------」
シンジ「いつもそうだ・・・僕の話なんて一つもきいてくれない・・・」
アスカ「-------------」
シンジ「・・・起きろって言ってるんだ!!」ドンッ!
アスカ「-------------」
シンジ「あれ・・・アスカ?・・・アスカ!?大変だ!!アスカが倒れて動かないよミサトさん!!」
シーン……
シンジ「なんでこんな時に・・・まさかミサトさんがやったの!?」
アスカ「-------------」
シンジ「なんで・・・なんでミサトさんが・・・」
シンジ「うわあああああああああああああああああ!!!」ダダダダッ
ホームセンター
シンジ「うわあ!蛇口だけでこんなに種類がある!柄にもなくテンション上がっちゃうね」
シンジ「さて、ノコギリは買ったし、ゴム手袋と黒ゴミ袋も買った。あとはガムテープと台車かな」
シンジ「ただいまー」
ぺんぺん「くわああ!!くあっくあっ!!」ペタペタ
シンジ「どうしたのぺんぺん。お腹すいたの?」
ぺんぺん「くあっ!くあぁ!」グイグイ
シンジ「そ、そんなに引っ張ったらズボンが伸びちゃうよ!リビングになにかあるの?」
ぺんぺん「くわあ!」グイグイ
リビング
アスカ「う・・・うぅ・・・」
シンジ「どうしたのアスカ壊れかけのレディオみたいな声だして」
シンジ「それにリビングにねっころがるなんていくら外人でもはしゃぎすぎだよHAHA」
アスカ「ぃしゃ・・・きゅうきゅう・・・」ズルズル
アスカ「いた・・・い・・・だれか・・・」
シンジ「誰かを射たい・・・?日本文化を勘違いするのもいい加減にしてよ」
シンジ「日本にはリビングに寝転がって誰かを射る風習なんてないだから」
アスカ「ぅ・・・うっ・・・」
シンジ「さて、ミサトさんが帰って来る前にご飯作らなくちゃ。今日はなににしようかな」ガサガサ
シンジ「あれ・・・?なんでロープ・・・ゴミ袋もこんなに」
アスカ「たす・・・たすけ・・・」
シンジ「だからいつまでもゲルマン流を引きずるの・・・は・・・アスカ!?ち、血が出てる!!」
アスカ「ぐっ・・・ふぐ・・・」
シンジ「ふぐ・・・?まさかっ!ふぐ食べたんじゃ・・・」
シンジ「ふぐの毒のなんとかドキシンは自然界の毒の中でも特段危険だから調理の際は国が発行する資格を持っている人があれしないとダメなんだよ!?」
アスカ「げはっ・・・はっ・・・・・・はっ・・・」
シンジ「外人は魚になれてないから仕方ないとはいえ・・・どうしよう・・・そうだ!牛乳だ!!」
シンジ「毒を飲んじゃった時は牛乳を飲ませればあれできるってコナンの結婚式の会で言ってた!!」
シンジ「牛乳!!牛乳は・・・!!」ガチャッ
シンジ「なんでビールばっかりなんだこの冷蔵庫は!!!」ドガシャーン!
アスカ「ぐぁっ!?」
シンジ「アスカこれのん」
アスカの下半身「・・・」ビクッビクッ
シンジ「なんで倒れた冷蔵庫から足が生えて・・・アスカ!?アスカどこいったの!?」
シンジ「ぺんぺん!アスカは!?」
ぺんぺん「くえっくえええ!!」ツンツン
シンジ「えっ・・・この足がアスカだっていうの?」
ぺんぺん「くええ!!」
シンジ「嘘つくな鳥のくせに!!」ゴキッ
ぺんぺん「ぐぎゃっ!!」
ドサッ
ぺんぺん「-------------」
ミサト「たっだいまー」
ミサト「あーおなかすいたー。シンちゃーんおつまみつくっt」ガラッ
ミサト「な・・・アスカ!?シンジくんっ!?」
その時ミサトが見たものは
冷蔵庫に潰されているアスカ
頭から血を流し倒れているシンジ
首がへし折れたぺんぺん
昨日までの幸せとは言えないまでも、温かな食卓とは180度違うものだった
リツコ「上は押しこみ強盗の仕業と断定したらしいわ」
ミサト「そんなわけ・・・そんなわけないじゃない!!なんで強盗がわざわざうちまで来るわけ!?」
ミサト「それにただの強盗が外にいた黒服の警備を抜けたって本気でいってるの!?」
リツコ「わたしだってチルドレンを狙ったプロの反抗だと思うわ」
ミサト「じゃあなんで!!」ガッ
リツコ「・・・」
ミサト「ごめん・・・あんたに言っても仕方ないってのはわかってる・・・わかってるのよ・・・」
マヤ「せんぱーい!せんぱいっ!」ドタドタ
リツコ「どうしたの」
マヤ「シンジくんの意識が戻りました!」
ミサト「シンジくんっ!」
シンジ「はい?」
ミサト「あぁ・・・よかったっ・・・よかった」ギュウウ
シンジ「わっ、ななななんですかミサトさん!」
ミサト「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
ミサト「わたしが・・・わたしが守らないといけなかったのに・・・」
シンジ「な、なにがですか?」
自ら気絶して被害者を気取り別人の犯行に見せかけようとしたら何年も経ってたってやつ
ミサト(シンジくんは事件のことを一切覚えていなかった)
ミサト(心を守る為に記憶を消し去ったのだろう・・・)
ミサト宅
ウィンッ
ミサト(今は誰もいなくなったこの部屋)
ミサト(警察が調べつくして犯人の痕跡は出なかったというが、なにかあるはず・・・なにか・・・)ゴソゴソ
ミサト(アスカとぺんぺんを殺し、シンジくんの心に傷を負わせた犯人・・・絶対に捕まえる・・・わたしが・・・っ!)ゴソゴソ
ミサト「待てよ・・・なにも痕跡が出なかった・・・?」
ミサト「これだけ荒らされてるのになにも痕跡が残らないなんて・・・まるでもともと犯人なんていなかったみたいに」
ミサト「・・・・・・」
ミサト「犯人なんて・・・いなかった・・・?」
シンジ「そうです。犯人なんていなかったんだ」
ミサト「っ!?」
ゴキッ
ドサッ
シンジ「・・・あれ?なんで僕前の家に・・・ミサトさん?」
ミサト「-------------」
シンジ「なにリビングで寝てるんですか。飲み過ぎるのはやめてって何回も」
シンジ「・・・ミサトさん?」
終わり
Entry ⇒ 2012.01.17 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
アスカ「あけおめ。ことよろ」シンジ「布団もぐってこないでよ」
シンジ「? 年中夏だろ日本は」
アスカ「さあ入っちゃった」
シンジ「もう……」
アスカ「あー、バカシンジの体温で布団あったかい」
シンジ「だから夏(ry」
アスカ「うっさい! 寒いの!」
シンジ「……」
アスカ「そうねー。くっついたらあったかいかも」
シンジ「だっ、ダメだって」
アスカ「なんでよ。あ。まさかスケベなこと考えてるんじゃないでしょうね?」
シンジ「う……じゃ、せめてもっと厚着してきて」
アスカ「シャツとパンツだけでくっつかれたら何か問題あるの?」
シンジ「あるに決まってるだろ!?」
アスカ「でもくっついちゃった」
シンジ「ぁぁぁ」
アスカ「はぁ。ぬくぬく」
ギュゥゥ
シンジ(ア、アスカのが、色々むにむにする! プニプニしてるっああっ)
アスカ「あんたって体温高いんじゃないのぉ。やっぱガキだから?」
シンジ「わ……悪かったね子供で。どうせ加持さんとは違うよ」
アスカ「なに? 嫉妬してんのバカシンジのくせに」
シンジ「なんでアスカに、嫉妬なんか」
ギュゥゥ
シンジ(ぅあああ)
アスカ「ふん。ガキ」
シンジ「!? ちょ、やめてよ……!」
アスカ「えー。なにを?」
シンジ「脚……」
スリスリ
シンジ「っ、ぁ」
アスカ「確かめてるだけよ。私のフトモモに埋もれるくらい、なにか変なのがぐいぐい当たってるから」
シンジ「う……ヘンなのって。分かってるくせに」
スリスリ
シンジ「ふ、ぅ」
アスカ「分かんない。ねえ、なによこれ? この固いの」
スリスリ
アスカ「スケベなこと考えるなって言っといたんだし、あれなわけないわよねえ?」
シンジ「やめ、ぁ」
アスカ「止めて欲しかったら言いなさいよ」
グッ
シンジ「うっ」
アスカ「なんか弾力あるのに固くって熱くなってる―――」
グリグリッ
アスカ「これはなんですかー無敵のシンジ様?」
シンジ「ぁう、ぁ、ダメってアスカっ」
アスカ「さっさと答えないともっとぐりぐりぐりぐりしちゃうわよ」
グリグリグリッ
シンジ(うくぁ! ヤ、ヤバ、これ出ちゃ……っ)
アスカ「ふーん。アレとか誤魔化してどうしても口にしない気? あ、私に言わせたいんだ?」
シンジ「え……?」
アスカ「変態ね。でもじゃあ、耳貸しなさい」
アスカ(―――おちんちん。勃起しちゃったんでしょスケベ)ボソッ
シンジ「ッ ///」
アスカ「ガキのくせにスケベなんて最低ね。バカガキスケベシンジ」
シンジ「そんな……大体アスカが……」
アスカ「私のせいにする気? なら、私の何が悪くて勃起したのか説明してみなさいよ」
シンジ「説明って」
アスカ「今度こそ、あんたが自分で言うまで許してあげないから」
シンジ「……」
シンジ「ア、アスカが……そんな薄着で布団に入ってくるから……僕も薄着だし」
アスカ「へえ。薄着なだけで発情しちゃうんだ?」
シンジ「……それに、くっついてきて。む、胸が当たるし、脚こっちに絡めてくるし」
アスカ「……」
シンジ「柔らかくって。甘い匂いがすごくして」
アスカ「それで? ねえ、全部正直に白状したら、お年玉あるかも知れないわよ?」
シンジ「……すぐ近くで、アスカの肌……胸元とか見えちゃうし。顔も至近距離で」
アスカ「……」
シンジ「か……可愛いから」
シンジ「…アスカが…すごく可愛くて…柔らかかった…」
アスカ「まぁいいわ…許してあげる。今日だけよ」
シンジ「(なんで許してもらわないとダメなんだよ…)」
アスカ「ただし…この固くなったものはどうにかしなきゃね…///勘違いしないでよ、バカシンジ」
シンジ「えぇつ?!」
シンジ「あふっ…んっ……アスカァ…」
アスカ「なによバカシンジ。ちょっと触っただけじゃない」
シンジ「その…先端は…」
アスカ「パジャマの上からじゃわからないわね。仰向けになって大の字になって!」
シンジ「そんな…恥ずかしいよアスカ…」
アスカ「なによ…カメラでミサトに見られてるのがそんなに恥ずかしいの?」
ムクムク…
シンジ「そんなこ」
アスカ「あー!また固くなってる!ヘンターイ…これが無敵のシンジ様だなんてね」
アスカ「そうよ…裸で大の字になって」
シンジ「ミサトさぁん…」
シンジ「…えっ」
アスカ「ミサトと何をしたのか言って!!!」
シンジ「…たまにミサトさんに手コキとフェラをされるんだ…これもエヴァパイロットの仕事だって…心も体も大人にならないとエヴァはコントロール出来ないから」
シンジ「エヴァは一つになってくれない」
アスカ「なによ…あたしばっかり…」
シンジ「えっ?」
アスカ「したの?」
シンジ「した、って…なにを?」
アスカ「この流れなんだからSEXでしょ!
バカシンジ!!」
シンジ「えぇ?!SEXは…まだだよ…///いつも手コキとフェラで辱めを受けるんだ…」
アスカ「いまから手コキとフェラをするわ!」
シンジ「えっ…アスカ…」
アスカ「勘違いしないでよ、バカシンジ。これもあたしが一流のパイロットになるための試練なんだから。すこし協力してよね…///いいでしょ…?」
シンジ「う、うん…」
アスカ「(…ミサトには負けないんだから…!)」
ミサト「あらあら…面白いことになってるわ…///ビールビールっと」
アスカ「これがシンジのおちんちんかぁ…」
シンジ「ぷっwww」
アスカ「なっ、何よ!おかしい?」
シンジ「おちんちんかぁ…可愛い呼び方だね」
アスカ「なっ!あたしをバカにしてんの?バカシンジの癖に!」
アスカ じぃっ…
アスカ「…この、でかチンコ…///(すごいじゃん、バカシンジ)」
シンジ「うん…アスカはフェラ得意なの?」
アスカ「初めてに決まってるでしょ!バカシンジ!!」
シンジ「ふふっ…やっぱりアスカは子どもっぽいなぁ…」
アスカ「(なによ…バカシンジの癖に大人ぶって…見てなさい、あたしのテクニックを!)」
アスカ「ペロペロ…(しょっぱいけど…案外いけるわね…)ペロペロ…」
シンジ「あははwww犬に舐められてるみたいwww」
パチーン!!
アスカ「失礼ね!一生懸命舐めてやってんのよバカシンジ!!」
シンジ「だって…ふふっ…慣れてないんだなぁって思ってさ。僕を使って練習していいよ」
アスカ「なによ…ミサトのはもっと気持ちいいわけ?」
シンジ「ミサトさんは加持さんに仕込まれたみたいだから凄いんだ…緩急とバキューム、言葉攻めもすごいんだ」
シンジ「だけど、アスカはアスカらしくしたらいいと思うよ」
アスカ「なっ!このあたしに説教なんて10年早いわ!許さない!」
加持「おーい葛城!飯でもどう…ってなにニヤニヤしてんだ?」
ミサト「!!絶対にこっちにこないで!今いくから!!絶っっっっ対よ!来たら銃で撃つわよ!」
加持「?変なヤツだなぁ。そんな怒ってるとシワ増えるぞー」
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アスカ「(バキュームって何かしら…わからないけど………吸えばいいのかな)」
ジュポジュポ…ズズズッ………
シンジ「うん…はぁ…だめ………///」
アスカ「なによ…そんなにあたしのバキュームを気に入ったわけ?」
シンジ「すごいよアスカ…ミサトさんのよりすごい…」
アスカ「当たり前でしょー!才能が違うのよ、才能が!」
アスカ「…他にはどんな事してるのよ、バカシンジ」
アスカ「放置?楽しそうね…ふふふっ…///」
シンジ「チンコは放置してずっとディープキスされたりとかかなぁ…ミサトさん、キス魔だか」
パチーン!!
シンジ「痛い!!」
アスカ「…バカシンジ…なんでミサトとキスした事、内緒にしてるのよ…」
シンジ「何でって…ミサトさんに二人の内緒のトレーニングだって言われていたから…」
アスカ「…」
シンジ「これもエヴァのパイロットに必要なんだ。ただし、誰にでもキスしていい訳じゃないし、気持ちのないキスなんかじゃエヴァは一つになってくれない」
シンジ「そう教えてくれたんだ」
アスカ「…分かったわ…アタシはシンジにキスするんだから。勘違いしないでよ!」
シンジ「アスカ…」
アスカ「行くわよ…それまでこのやらしい肉棒は放置するんだから。射精しちゃダメよ…」
アスカ「(あーん…シンジとキスか………どうやったらいいんだろ…とりあえず舌を絡めたらいいのかしら)」
レロレロ……ギュッ…
アスカ「(何よ…何、このシンジの舌使い…とろけそう)」
チュッ……
シンジ「うん、初めてにしては頑張ったんじ」
バキドゴッ!!
アスカ「何よ…まーたミサトのほうが上手とかいうんじゃないでしょうね?」
シンジ「ほ、ほんなほとなひれふ(そ、そんなことないです)」
アスカ「…ミサトとキスする時もシンジから絡めたりするの…?」
シンジ「うーん…ミサトさんはキス魔だからミサトさんにリードしてもらうことがほとんど、っていうか言うこと聞かないし」
アスカ「それもそーね…わかるわ…けど、今バカシンジから絡めてきたじゃない…」
シンジ「うん…子どもっぽかったから僕からリードしてみたんだ。ダメだったかな…?」
アスカ「フン!まぁまぁね!(もっとしたいな…)」
アスカ「うん(とろけさせてよね…バカシンジ)」
シンジ「アスカ、大丈夫?」
アスカ「うん…さて、次はようやく手コキね。あんたが果てる姿をミサトに見せつけてやるわ!」
シンジ「痛いっ!」
アスカ「何よ…痛いの…?(何でこんなに硬いのに弱いのよ!)」
シンジ「もう唾液が乾いたから…そのまましごかれると…痛い…」
アスカ「なによ…また唾液で濡らせばいいんでしょ!ワザとよ、ワ・ザ・と!(失敗したわ…)」
ジュポジュポ…
アスカ「なんか出てきたけど…射精したの?」
シンジ「それは我慢汁っていうんだよ…うぅん…」
アスカ「さぁ準備は整ったわ!いまからしごくわよ!覚悟しなさい、バカシンジ!」
シンジ「うぅ…」
シコシコシコシコ………
アスカ「どこが感じるの…?」
シンジ「カリの…部分です…はぁっはあっ…」
シンジ「もうダメ…アスカァ…」
シコシコシコシコ………
アスカ「逝きそうになっ」
ドピュッッ!!!!
アスカ「バカシンジ…何あたしの顔にかけてんのよ!!(すごい勢い……)」
シンジ「ごめんなさい…気持ちよすぎて…」
アスカ「こんなやらしい液体出しちゃって…無敵のシンジ様のヘンターイ…」
シンジ「だけど、アスカのパジャマも濡れてるよ、股間の部分」
アスカ「っ?!なによバカシンジ!変なとこ見ないでよ!!」
シンジ「?ミサトさんもいつもすごい濡れるんだ。…逝ったお仕置きに舐めさせられるけど……」
アスカ「(ミサトったら…こんなデリケート部分をシンジに舐めさせてるなんて)」
シンジ「アスカのも綺麗にしてあげようか?」
アスカ「…今日だけ特別だからね、バカシンジ…」
ぬぎぬぎ…
アスカ「なっ!そんな恥ずかしい格好できるわけないでしょ!」
シンジ「?だって、そうしてもらわないとお仕置きっぽくないし。舐めるんだから顔の前に来るのは普通だよ」
アスカ「バカシンジのヘンターイ…(シンジに全部見せるなんて…けど、今日だけいいかな…)」
アスカ「はい…お仕置きよ、綺麗しなさい。バカシンジ」
シンジ「はい…」
レロレロレロ………
アスカ「あぁん……」
アスカ「ああっ!!」
シンジ「なんか…熱くなったよ、アスカの中が…」
アスカ「シンジの、大っきくなってる…」
アスカ「…お仕置きはもういいわ…」
シンジ「えっ?これからミサトさんスペシャルの舌を使っ」
ガリッ!
シンジ「ぎゃあ!!!!!」
アスカ「もうミサトはいいわ!」
アスカ「…これからSEXするわよ、バカシンジ」
シンジ「えぇ…引っかかれたから痛いよ…」
シンジ「うん…だけど、アスカは処女じゃないの?」
アスカ「うるさいわね!ミサトより先に行ってやるんだから…」
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ミサト「あらあら…ゴールインしそうね。あ…部屋にコンドーム置いてあったかしら…これはパターン緑、3Pね。渡しに行くついでに混ざろうかな///」
シンジ「大丈夫?アスカ」
アスカ「こんなのエヴァのパイロットのあたしに余裕に決まってるでしょ…(痛い…あそこも痛いけど、胸も痛いわ…バカシンジのくせに)」
アスカ「あっ…ん………ん…」
シンジ「アッー…」
アスカ・シンジ「入った…」
シンジ「あれ、けどコンドームは…いいの?」
アスカ「…それどころじゃないでしょ、バカシンジ…」
シンジ「うん…」
ギシギシ…
シンジ「ダメだよアスカ…我慢出来ない…」
アスカ「なによ、気持ちいいなら気持ちいいっていいなさい。そうしないと放置するわよ」
シンジ「き、気持ちいいです…アスカ様…もっと腰を…振って下さい…」
アスカ「フン!最初からそう言いなさい!」
ギシギシギシギシ…………
ドピュッ………………
シンジ・アスカ「ハァハァ」
ガチャガチャ
ミサト「ただいまー!シンジくーん、いないのー?」ニヤニヤ
シンジ・アスカ「!!!!!」
ミサト「あら?アスカもいたのね。今二人に差し入れを持ってきたわ」
ガチャリ
アスカ「ダメぇ!」
シンジ「ミサトさん!」
ミサト「あらあら…もう終わっちゃったのね…」
アスカ「はやく閉めなさいよ、ミサト!」
ミサト「あら、そう?シンジくんのここはそうは言ってないわよ…ね、シンジくん…」
シンジ「ミサトさぁん…」
アスカ「バカシンジ!また固くなってる…」
ミサト「シンジくんもアスカも大人になったのねぇ…」
アスカ「…」
シンジ「ミサトさん…やっぱりミサトさんがいないとダメなんです…」
アスカ「!」
ミサト「あらやだシンジくーん…まさか予行練習してた3Pをしたいという訳?」
アスカ「!!」
シンジ「はい…一度に複数の使徒と戦うこともあるので、練習したいです…」
アスカ「(なるほど…ってそんな場合じゃないわ!!)」
シンジ「ミサトさぁ…」
チュッ…レロレロ…
アスカ「信じらんないっ!バカシンジ!!」
シンジ「やっぱりオトナのキスは違うや…」
アスカ「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ…」
シンジ・ミサト「?」
アスカ「やーねー、いい年して若い男をたぶらかしちゃって。ネルフに怒られるんだから!」
アスカ「…」
シンジ「ミサトさん…」
ミサト「いい、アスカ?シンジくんから攻めて来ることもあるのよ?」
アスカ「えっ?…」
ミサト「当然でしょう。練習なんだから。シンジくんからの反撃もあるのよ」
アスカ「…そっか」
シンジ「今までに攻撃したことはないけど…今日初めてなんだ、攻めるの」
ミサト「分かった?アスカ。少し横で休んで見ていなさい…」
シンジ「ミサトさん…あっ…」
アスカ「別にそんなんじゃないんだからっ!」
シンジ「…///」
ミサト「さぁシンジくん…続きをしましょう…これが正常位。男性がリードして愛を確かめ合うフォーメーションよ…来なさい…」
シンジ「はい…ミサトさん…まずは…………クンニですか?」
ミサト「いいえ…すぐいれていいわよ……十分濡らしてきたわ…」
シンジ「ミサトさぁーーん!!」
シンジ「はぁっ…はぁっ…」
ミサト「あっあっあっ」
シンジ「出しちゃダメだ出しちゃダメだ出しちゃダメだ出しちゃダメだ」
アスカ「…バカシンジ………」
シンジ「ミサトさん…もうダメです…」
ミサト「あーんっ…はぁんっ……いいわよ…」
シンジ「!」
ドピュッ…
アスカ「…!!………」
シンジ「ふぅ…」
ミサト「初めてにしてはまぁまぁね。良くできたわ」
加持「どうした葛城ー。真昼間から変な声だして…」
三人「!!」
加持「おやおや、なんだか楽しそうだね~。シンジくんの筆下ろし、僕も拝見しようかな」
加持「楽しいことなら僕だって好きさ。どうしたアスカ?」
アスカ「大人って最っ低!!帰る!!!」
シンジ「待ってよアスカ!!アスカがいないとダメなんだ!」
アスカ「フンっ!なによ!ミサトに食べられて加持さんに掘られればいいのよ!バカシンジ!!」
ガチャリ…バタバタ…ガチャリ
加持「あれー、怒って帰っちゃったな。僕はアスカを慰めてくるから、二人でたのしみなよ。頑張れよ、シンジくん」
シンジ「ありがとう加持さん」
ミサト「とんだ邪魔ものだったわ…」
シンジ「はい…」
---------------------------------
加持「やぁアスカ。こんなところにいたのかい」
アスカ「…大人って最低…」
加持「そんなことはないさ。SEXが出来てやっと一人前。シンジくんはいまそういう壁を乗り越えようとしているんだ。」
アスカ「…バカシンジ…」
加持「アスカはシンジくんの事が好きなんだろう?信じてあげよう、シンジくんを」
アスカ「…うん」
加持「ほら!二人が待ってる。帰ろう」
アスカ「…うん…!」
シンジ「本当?よかった~。これで二人同時責めにチャレンジ出来る!!」
ミサト「良かったわね、シンジくん」
ミサト「ん…?なになに…「僕も混ぜてくれないか?実は二刀流なんだ」………え?」
シンジ「……え?」
ミサト「え?」
加持「お待たせ~。つまりそういうことさ。さぁ4Pの時間だ!行くよ!」
シンジ「アッー!」
ミサト・アスカ「うわぁ…」
おわり
乙!
Entry ⇒ 2012.01.08 | Category ⇒ エヴァンゲリオンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)