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伊織「もう終わったことなのに」
引用元: ・
1: 忍法帖【Lv=18,xxxPT】 2012/08/28(火) 12:22:07.10 ID:dHvV0RVcO
視界の端に姿が見えて心臓のあたりがきゅうっと縮んだ。
伊織「だめね、わたし」
伊織「切り替えないと」
春香「プロデューサーさん、昨日お菓子作ったんです!良かったら食べてくださいーっ」
P「おお、ありがとう春香」
春香「……あれ、伊織も食べる?」
伊織「だめね、わたし」
伊織「切り替えないと」
春香「プロデューサーさん、昨日お菓子作ったんです!良かったら食べてくださいーっ」
P「おお、ありがとう春香」
春香「……あれ、伊織も食べる?」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:23:03.94 ID:dHvV0RVcO
伊織「ありがとう、でも今は良いわ」
ガチャン
春香「羨ましそうな目をしてたけど欲しくなかったのかー」
P「……そんな雰囲気だったのか?」
春香「ええ、あっ、お菓子の作り方知りたかったのかな?」
P「かもな」
春香「んー冷たいですプロデューサーさん!」
P「や。わるい」
ガチャン
春香「羨ましそうな目をしてたけど欲しくなかったのかー」
P「……そんな雰囲気だったのか?」
春香「ええ、あっ、お菓子の作り方知りたかったのかな?」
P「かもな」
春香「んー冷たいですプロデューサーさん!」
P「や。わるい」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:25:46.40 ID:dHvV0RVcO
――屋上
伊織(吹く風の冷たさがわたしを責めているみたい)
ガチャッ
亜美「いおり→ん!!」
あずさ「そろそろ収録の時間ですよー」
伊織「ん、わかったわ」
亜美「ねえいおりん」
伊織「なあに」
亜美「最近元気ないね→?」
亜美「何かあったの?心配だよ?」
伊織「……ありがとう」
伊織(吹く風の冷たさがわたしを責めているみたい)
ガチャッ
亜美「いおり→ん!!」
あずさ「そろそろ収録の時間ですよー」
伊織「ん、わかったわ」
亜美「ねえいおりん」
伊織「なあに」
亜美「最近元気ないね→?」
亜美「何かあったの?心配だよ?」
伊織「……ありがとう」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:27:40.23 ID:dHvV0RVcO
亜美「やっぱ悩んでんじゃーん!」
亜美「相談なら乗るし、亜美に出来ることがあるならするよ?」
伊織「ありがと。でもわたしのプライベート事だから……」
亜美「そうなの? ……うーん、何かやれることが出来たらどんどん言ってよね?」
あずさ「私も相談くらいなら聞けるし、お手伝いもするわよー」
伊織「ええ。お願いするわ」
亜美「相談なら乗るし、亜美に出来ることがあるならするよ?」
伊織「ありがと。でもわたしのプライベート事だから……」
亜美「そうなの? ……うーん、何かやれることが出来たらどんどん言ってよね?」
あずさ「私も相談くらいなら聞けるし、お手伝いもするわよー」
伊織「ええ。お願いするわ」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:29:35.66 ID:dHvV0RVcO
亜美「とりあえず、亜美今日はいつも以上に気合い入れてっちゃうよ→」
亜美「まあそんな時もあるさ明日は違うさだかんねー?」
伊織「何よそれ、脈絡ないじゃない」クスッ
亜美「ポジティブに行こうってことだよ、いおりん」
あずさ「そうね、前向きな気持ちは大事よね」
伊織(ポジティブになって状況は変わるのかしらね……)
亜美「まあそんな時もあるさ明日は違うさだかんねー?」
伊織「何よそれ、脈絡ないじゃない」クスッ
亜美「ポジティブに行こうってことだよ、いおりん」
あずさ「そうね、前向きな気持ちは大事よね」
伊織(ポジティブになって状況は変わるのかしらね……)
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:32:02.23 ID:dHvV0RVcO
――帰り道
春香「いおりー!」ドタバタ
伊織「……春香、どうしたの?」
春香「ちょうど、見掛けたからっ、走ってきちゃった」ゼーハー
伊織「大丈夫?息上がってるわよ。ちょっとそこのベンチに座りましょ」
春香「うん、ありがとう」
春香「いおりー!」ドタバタ
伊織「……春香、どうしたの?」
春香「ちょうど、見掛けたからっ、走ってきちゃった」ゼーハー
伊織「大丈夫?息上がってるわよ。ちょっとそこのベンチに座りましょ」
春香「うん、ありがとう」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:35:53.97 ID:dHvV0RVcO
春香「あ、今日のことだけどね」
伊織「きょう?」
春香「伊織わたしのお菓子見てたでしょ?」
春香「レシピ書いといたから、これで作れるよ!」
伊織「ありがとう」
春香「作りたい時ってあるよね、お菓子」
伊織「そうね」
春香「あれ、お菓子じゃなかった?」
伊織「きょう?」
春香「伊織わたしのお菓子見てたでしょ?」
春香「レシピ書いといたから、これで作れるよ!」
伊織「ありがとう」
春香「作りたい時ってあるよね、お菓子」
伊織「そうね」
春香「あれ、お菓子じゃなかった?」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:38:41.43 ID:dHvV0RVcO
伊織「いいえ、ちょっと興味があったから嬉しいわ」
伊織「ありがとう、春香」
春香「う、うーん。ごめんね伊織勘違いしたみたいで」
伊織「気にしないで、わたしが悪いんだから」
伊織「気に掛けてくれて嬉しかったわ」
伊織「そろそろ時間だから、じゃあね」
伊織(……だめね、みんなに迷惑かけて)
伊織(明日からはしっかりしていかなきゃいけないわ)
伊織「ありがとう、春香」
春香「う、うーん。ごめんね伊織勘違いしたみたいで」
伊織「気にしないで、わたしが悪いんだから」
伊織「気に掛けてくれて嬉しかったわ」
伊織「そろそろ時間だから、じゃあね」
伊織(……だめね、みんなに迷惑かけて)
伊織(明日からはしっかりしていかなきゃいけないわ)
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:41:36.37 ID:dHvV0RVcO
――次の日
伊織「おはよう、小鳥」
小鳥「あ、伊織ちゃん」
小鳥「今日のロケなんだけど、律子さんがちょっと他の仕事で忙しいみたいでPさんが代わりに車出してくれるわ」
伊織「……わかったわ」
小鳥「さっき来て下で待ってるみたいだから、いってらっしゃい」
伊織「いってくるわ」
伊織「おはよう、小鳥」
小鳥「あ、伊織ちゃん」
小鳥「今日のロケなんだけど、律子さんがちょっと他の仕事で忙しいみたいでPさんが代わりに車出してくれるわ」
伊織「……わかったわ」
小鳥「さっき来て下で待ってるみたいだから、いってらっしゃい」
伊織「いってくるわ」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:42:36.38 ID:dHvV0RVcO
伊織(……二人きり、か)
P「おはよう、伊織。眠れたか?」
伊織「……おはよう」バタン
P「とりあえず高速乗るから適当に音楽流してくれ」
伊織「適当で良いわ」ピッ
~~ひーろい世界でーひーとり♪
伊織(……わたしのCD)
~~あなたが好きで良かった、それだぁけ♪
伊織(ムカつく歌い方ね)
P「おはよう、伊織。眠れたか?」
伊織「……おはよう」バタン
P「とりあえず高速乗るから適当に音楽流してくれ」
伊織「適当で良いわ」ピッ
~~ひーろい世界でーひーとり♪
伊織(……わたしのCD)
~~あなたが好きで良かった、それだぁけ♪
伊織(ムカつく歌い方ね)
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:44:35.17 ID:dHvV0RVcO
伊織(自分は今、幸せだって思い込みが溢れているもの)
伊織「……思い出をありがとう」ボソボソ
伊織「勇気まで、貰えた」ボソボソ
P「……」
伊織(……今のほうがこの歌詞、気持ちがわかって上手く歌えるわね)
P「なあ、伊織」
伊織「……何」
P「すまなかった」
伊織「……思い出をありがとう」ボソボソ
伊織「勇気まで、貰えた」ボソボソ
P「……」
伊織(……今のほうがこの歌詞、気持ちがわかって上手く歌えるわね)
P「なあ、伊織」
伊織「……何」
P「すまなかった」
17: >>16 了解 2012/08/28(火) 12:49:15.11 ID:dHvV0RVcO
伊織「……」
P「今でもお前のことは」
伊織「うるさい」
P「う」
伊織「黙って」
伊織(……なら、別れなかったら良かっただけの話でしょう)
P「そうか」
伊織「……黙ってって言ったじゃないっ」
P「今でもお前のことは」
伊織「うるさい」
P「う」
伊織「黙って」
伊織(……なら、別れなかったら良かっただけの話でしょう)
P「そうか」
伊織「……黙ってって言ったじゃないっ」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:52:54.56 ID:dHvV0RVcO
伊織「アンタ、大人なんだから、自分のしたことくらい自分で責任持ちなさいよ」
伊織「いきなり別れ話なんかされた方の身にもなりなさい」
伊織「恨まれて、当然よ」
P「すまない」
伊織「その上、今でもって、アンタわたしのことこれ以上馬鹿にするつもり?」
伊織「いきなり別れ話なんかされた方の身にもなりなさい」
伊織「恨まれて、当然よ」
P「すまない」
伊織「その上、今でもって、アンタわたしのことこれ以上馬鹿にするつもり?」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 12:57:56.39 ID:dHvV0RVcO
P「……」
伊織「それとも考えもせずに言ったわけ?」
伊織(何でわたし、こんな奴の事好きだったんだろう)
~~この気持ちを、あえて言葉にするなら♪
~~ありがとう、かな?♪
伊織(ありがとう?……何でこんなに割り切れるのよっ)
伊織「それとも考えもせずに言ったわけ?」
伊織(何でわたし、こんな奴の事好きだったんだろう)
~~この気持ちを、あえて言葉にするなら♪
~~ありがとう、かな?♪
伊織(ありがとう?……何でこんなに割り切れるのよっ)
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:02:20.97 ID:dHvV0RVcO
伊織「ねえ」
伊織「アンタ、わたしのこと本当に好きだったの?」
伊織「答えてよ」
P「……当たり前だろ?」
伊織「じゃあ」
伊織「じゃあ何で」
伊織「アンタ、わたしのこと本当に好きだったの?」
伊織「答えてよ」
P「……当たり前だろ?」
伊織「じゃあ」
伊織「じゃあ何で」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:08:16.61 ID:dHvV0RVcO
伊織「わたしの何が嫌だったのよ!」
伊織「あんだけ、好きって」
伊織「好きって言ってくれたじゃない……」グスッ
P「……」ポンッ
伊織「触らないで」
伊織「聞こえてる? 頭、触らないで」
伊織「あんだけ、好きって」
伊織「好きって言ってくれたじゃない……」グスッ
P「……」ポンッ
伊織「触らないで」
伊織「聞こえてる? 頭、触らないで」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:11:34.02 ID:dHvV0RVcO
伊織「そうやって、優しいフリだけしてっ」
伊織「でもわたしの事振っておいて!」
伊織「何?別れても彼氏面したいの?」
伊織「伊織を慰められるのは俺だけだ、とか思ってるんじゃないでしょうねっ?!」
伊織「そしてわたしが喜ぶとか?」
伊織「馬鹿にすんなっ!」
伊織「でもわたしの事振っておいて!」
伊織「何?別れても彼氏面したいの?」
伊織「伊織を慰められるのは俺だけだ、とか思ってるんじゃないでしょうねっ?!」
伊織「そしてわたしが喜ぶとか?」
伊織「馬鹿にすんなっ!」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:17:00.53 ID:dHvV0RVcO
P「……ごめんな」
伊織「もういいわ」
伊織「着いたら起こして」
P「……これ」
P「拭いとかないと、涙の跡がつくぞ」
伊織「……」
伊織(最初からそうやって仕事と割り切れば、わたしも楽なのに)
伊織「もういいわ」
伊織「着いたら起こして」
P「……これ」
P「拭いとかないと、涙の跡がつくぞ」
伊織「……」
伊織(最初からそうやって仕事と割り切れば、わたしも楽なのに)
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:21:07.72 ID:dHvV0RVcO
――事務所
小鳥「あら、伊織ちゃんお帰りなさい」
伊織「ただいま」
美希「デコちゃんおかえりなの」
美希「……ねえ、デコちゃん、今日泣いたの?目、腫れてるよ?大丈夫?」コソッ
伊織「……」
P「ただいま帰りました」
小鳥「おかえりなさいプロデューサーさん」
美希「ハニーっ!おかえりなのっ」
小鳥「あら、伊織ちゃんお帰りなさい」
伊織「ただいま」
美希「デコちゃんおかえりなの」
美希「……ねえ、デコちゃん、今日泣いたの?目、腫れてるよ?大丈夫?」コソッ
伊織「……」
P「ただいま帰りました」
小鳥「おかえりなさいプロデューサーさん」
美希「ハニーっ!おかえりなのっ」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:26:12.36 ID:dHvV0RVcO
P「こら、美希。やめなさい」
美希「やめないの。美希はハニーのことが好きだから仕方ないの」
伊織「……」
美希「あ、ねえハニーハニー、美希ね、今日新しいお仕事貰ったの。雑誌のモデルさん!」
P「ほー、偉いな」
美希「褒めて褒めて、なでなでしてー」
伊織「……っ」バタンッ
美希「やめないの。美希はハニーのことが好きだから仕方ないの」
伊織「……」
美希「あ、ねえハニーハニー、美希ね、今日新しいお仕事貰ったの。雑誌のモデルさん!」
P「ほー、偉いな」
美希「褒めて褒めて、なでなでしてー」
伊織「……っ」バタンッ
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:40:56.76 ID:dHvV0RVcO
美希「……ねえ、今日デコちゃん何かあったの?」
美希「目、赤かったよ?」
P「……ちょっとな」
美希「ふーん。デコちゃんが泣くって相当な事だと思うんだけど、大丈夫なのかな」
P「そうだな」
美希「ハニー、デコちゃんに冷たいの。ちょっと可哀相かも、って思うなー」
P「俺が言っても状況が悪くなるだけなんだ」
美希「……ふーん」
美希「目、赤かったよ?」
P「……ちょっとな」
美希「ふーん。デコちゃんが泣くって相当な事だと思うんだけど、大丈夫なのかな」
P「そうだな」
美希「ハニー、デコちゃんに冷たいの。ちょっと可哀相かも、って思うなー」
P「俺が言っても状況が悪くなるだけなんだ」
美希「……ふーん」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:49:12.27 ID:dHvV0RVcO
――屋上
ガチャリ
響「おー伊織どうしたんだー?」
伊織「響、いたの。邪魔したわね」
響「別に何もしてないから大丈夫さー。伊織、どうかしたのかー、顔色悪いぞー?」
伊織「何でもないわ」
響「何でもないって言う時はたいてい何かあるんだ。自分に話みなよー」
伊織「あまり人に話したい事じゃないのよ」
響「そっかー」
響「最近伊織が元気ないって聞いてたけど本当だったんだ」
伊織「そうね」
響「みんな心配してるぞー」
ガチャリ
響「おー伊織どうしたんだー?」
伊織「響、いたの。邪魔したわね」
響「別に何もしてないから大丈夫さー。伊織、どうかしたのかー、顔色悪いぞー?」
伊織「何でもないわ」
響「何でもないって言う時はたいてい何かあるんだ。自分に話みなよー」
伊織「あまり人に話したい事じゃないのよ」
響「そっかー」
響「最近伊織が元気ないって聞いてたけど本当だったんだ」
伊織「そうね」
響「みんな心配してるぞー」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:53:46.15 ID:dHvV0RVcO
響「春香も真美もあずさも、それにプロデューサーも伊織のこと気にしてたんだから」
響「まあ今日会って自分も心配になったから、なんかあったら言ってくれたら嬉しいさー」
響「じゃあ、伊織、自分仕事あるから行くね」パタパタ
伊織(Pがわたしのことを、心配ね)
伊織(自分のせいじゃないの)
響「まあ今日会って自分も心配になったから、なんかあったら言ってくれたら嬉しいさー」
響「じゃあ、伊織、自分仕事あるから行くね」パタパタ
伊織(Pがわたしのことを、心配ね)
伊織(自分のせいじゃないの)
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 13:59:39.83 ID:dHvV0RVcO
伊織「……」
伊織(考えても仕方ないわね、帰ろうかしら)
トコトコ
ガチャン
美希「あ、デコちゃん」
伊織「何よ」
美希「ねえデコちゃん。今日何かあったの?」
美希「ううん、最近ずっと浮かばない顔してるよね?美希ちょっと心配かな」
伊織(考えても仕方ないわね、帰ろうかしら)
トコトコ
ガチャン
美希「あ、デコちゃん」
伊織「何よ」
美希「ねえデコちゃん。今日何かあったの?」
美希「ううん、最近ずっと浮かばない顔してるよね?美希ちょっと心配かな」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 14:06:20.63 ID:dHvV0RVcO
伊織「大丈夫よ。心配かけて悪かったわ」
美希「んー、ますますいつものデコちゃんじゃない感じだね」
美希「ハ、……プロデューサーと何かあったんでしょ?」
美希「溜め込んでも良くないと思うな。美希に話してみなよ」
伊織「嫌よ。なんでアンタに」
美希「美希には嫌なの?」
伊織「誰にでもよ」
美希「ふーん」
美希「んー、ますますいつものデコちゃんじゃない感じだね」
美希「ハ、……プロデューサーと何かあったんでしょ?」
美希「溜め込んでも良くないと思うな。美希に話してみなよ」
伊織「嫌よ。なんでアンタに」
美希「美希には嫌なの?」
伊織「誰にでもよ」
美希「ふーん」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 14:13:57.22 ID:dHvV0RVcO
美希「ねえデコちゃん」
伊織「何よ」
美希「ミキと恋バナしない?」
伊織「はあっ?」
美希「んーデコちゃんはまだお子ちゃまだから早かった?」
伊織「勝手にそう思っときなさいよ」
美希「たとえば、恋って人を成長させると思う?」
伊織「何よ」
美希「ミキと恋バナしない?」
伊織「はあっ?」
美希「んーデコちゃんはまだお子ちゃまだから早かった?」
伊織「勝手にそう思っときなさいよ」
美希「たとえば、恋って人を成長させると思う?」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 14:23:57.28 ID:dHvV0RVcO
伊織「人それぞれでしょ」
伊織「成長する人もいるし、ダメになる人もいる。そんな感じだと思うわ」
美希「ミキもそう思うの」
美希「デコちゃんの場合はどうだったのかな?」
伊織「……」
美希「ハ、プロデューサーとデコちゃん、最近お話してないよね」
美希「前はあんま話自体はしなかったけど、話す時は仲良さそうだったの」
伊織「そう」
美希「ミキね、デコちゃんの事けっこう好きだよ? あ、恋とかじゃないから誤解しないでね」
伊織「成長する人もいるし、ダメになる人もいる。そんな感じだと思うわ」
美希「ミキもそう思うの」
美希「デコちゃんの場合はどうだったのかな?」
伊織「……」
美希「ハ、プロデューサーとデコちゃん、最近お話してないよね」
美希「前はあんま話自体はしなかったけど、話す時は仲良さそうだったの」
伊織「そう」
美希「ミキね、デコちゃんの事けっこう好きだよ? あ、恋とかじゃないから誤解しないでね」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 14:37:07.75 ID:dHvV0RVcO
美希「フツーに性格良いと思うし、カワイイし」
美希「アイドルとしてのオーラはミキの勝ちだとは思うけど」
美希「だからデコちゃんが悪いんじゃないと思うな」
伊織「……」
美希「引きずっても良いことないよ?」
美希「相性が悪かっだけなの」
美希「傷つく恋は良くないと思うな」
伊織「……アンタ」
美希「アイドルとしてのオーラはミキの勝ちだとは思うけど」
美希「だからデコちゃんが悪いんじゃないと思うな」
伊織「……」
美希「引きずっても良いことないよ?」
美希「相性が悪かっだけなの」
美希「傷つく恋は良くないと思うな」
伊織「……アンタ」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 14:53:02.59 ID:dHvV0RVcO
伊織「得意げに言うけど、プロデューサーとわたしが仲良くなるのを阻止したいだけでしょうがっ」
美希「違うよ? というかデコちゃんやっぱりハニーのこと好きだったの!」
伊織「そうよっ」
伊織「悪い?」
美希「やっとデコちゃんが正直に話してくれたの」
美希「ミキは別に邪魔しようとかはぜーんぜん思ってないよ?」
美希「それってちょっと違うなって思うし」
伊織「じゃあ何でそんなこと言うのよ」
美希「違うよ? というかデコちゃんやっぱりハニーのこと好きだったの!」
伊織「そうよっ」
伊織「悪い?」
美希「やっとデコちゃんが正直に話してくれたの」
美希「ミキは別に邪魔しようとかはぜーんぜん思ってないよ?」
美希「それってちょっと違うなって思うし」
伊織「じゃあ何でそんなこと言うのよ」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 14:57:31.38 ID:dHvV0RVcO
美希「今のデコちゃん、見ててかわいそうなの」
美希「ミキが言うのもなんだけど、人生恋愛だけじゃないって思うな」
伊織「……ンタ、ねえ」
伊織「人の彼氏に手出ししといて、それで別れさせて言うセリフ?」
美希「それってデコちゃんの魅力がミキ以下だったってことだと思うの」
美希「てか彼氏ってことは付き合ってたんだね?」
美希「ミキが言うのもなんだけど、人生恋愛だけじゃないって思うな」
伊織「……ンタ、ねえ」
伊織「人の彼氏に手出ししといて、それで別れさせて言うセリフ?」
美希「それってデコちゃんの魅力がミキ以下だったってことだと思うの」
美希「てか彼氏ってことは付き合ってたんだね?」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 15:02:34.31 ID:dHvV0RVcO
伊織「……そうよ」
美希「それならそうと言って欲しかったの。さすがに友達の彼氏にはミキでも多少遠慮したよ?」
美希「デコちゃん、何で言わなかったの?」
伊織「それは……」
美希「ミキたちへの遠慮? ううん、それより独り占めしたって文句を言われるのが嫌だったと思うの」
美希「違う?」
美希「それならそうと言って欲しかったの。さすがに友達の彼氏にはミキでも多少遠慮したよ?」
美希「デコちゃん、何で言わなかったの?」
伊織「それは……」
美希「ミキたちへの遠慮? ううん、それより独り占めしたって文句を言われるのが嫌だったと思うの」
美希「違う?」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 15:16:24.89 ID:dHvV0RVcO
伊織「……そうかもしれないわ」
美希「もし二人が付き合ってるって言ってくれたら、ミキだってショックだけどさすがに諦めたと思うな」
美希「好き合ってる二人の邪魔をするのは趣味じゃないし、何よりデコちゃんとは友達でいたいの」
伊織「……」
美希「ねえ、デコちゃん、プロデューサーと付き合ってた時、楽しかった?」
美希「もし二人が付き合ってるって言ってくれたら、ミキだってショックだけどさすがに諦めたと思うな」
美希「好き合ってる二人の邪魔をするのは趣味じゃないし、何よりデコちゃんとは友達でいたいの」
伊織「……」
美希「ねえ、デコちゃん、プロデューサーと付き合ってた時、楽しかった?」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 15:25:45.22 ID:dHvV0RVcO
伊織「……そりゃ、そうよ」
美希「ふーん」
美希「じゃあ、付き合ってる時に、事務所でみんなで話してる時は?」
伊織「……」
美希「あんま楽しくなかったみたいだよね。ミキたちへの後ろめたさとかあったと思うの」
美希「ねえ、それってデコちゃんだけかな?」
美希「ふーん」
美希「じゃあ、付き合ってる時に、事務所でみんなで話してる時は?」
伊織「……」
美希「あんま楽しくなかったみたいだよね。ミキたちへの後ろめたさとかあったと思うの」
美希「ねえ、それってデコちゃんだけかな?」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 15:43:19.84 ID:dHvV0RVcO
伊織「何が言いたいのよ」
美希「プロデューサーはどうだったのかなーって。多分、デコちゃんと同じくらい、ううん、もっと後ろめたかったと思うな」
伊織「……」
美希「ま、ミキ、撮影だからもう行くね」
美希「行ってきますなの」
美希「プロデューサーはどうだったのかなーって。多分、デコちゃんと同じくらい、ううん、もっと後ろめたかったと思うな」
伊織「……」
美希「ま、ミキ、撮影だからもう行くね」
美希「行ってきますなの」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 16:00:34.40 ID:dHvV0RVcO
伊織「……そっか」
伊織「なぁんだ、わたしが悪いんじゃない」
伊織「プロデュースしているアイドルを一人だけ特別扱いさせて」
伊織「でもわたしがみんなには内緒って言うから、ずっと堪えさせちゃって」
伊織「我慢出来なくなったって言ってたわね、別れ話の時」
伊織「そういうことだったのね」
伊織「ばっかみたい」
伊織「なぁんだ、わたしが悪いんじゃない」
伊織「プロデュースしているアイドルを一人だけ特別扱いさせて」
伊織「でもわたしがみんなには内緒って言うから、ずっと堪えさせちゃって」
伊織「我慢出来なくなったって言ってたわね、別れ話の時」
伊織「そういうことだったのね」
伊織「ばっかみたい」
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 16:19:06.74 ID:dHvV0RVcO
ゴマエーゴマエー
伊織「メール…?」
『でこちゃんでこちゃん』
『難しく考えないで、簡単に考えたら良いと思うな』
伊織「……」
ポチポチ
『簡単とか難しいとか抽象的過ぎるわよ』
『……ありがとう』
伊織「メール…?」
『でこちゃんでこちゃん』
『難しく考えないで、簡単に考えたら良いと思うな』
伊織「……」
ポチポチ
『簡単とか難しいとか抽象的過ぎるわよ』
『……ありがとう』
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 16:32:38.89 ID:dHvV0RVcO
――数日後、765プロ事務所
響「久しぶりに全員集合だぞーっ」
千早「最近は全然オフが重ならなかったものね」
春香「うん、わたし今日興奮してケーキ焼いて来ちゃいました!」ドンッ
貴音「これは……重畳ですね」
………
美希「デコちゃん今日は明るい表情してるね?」
美希「お通じ良かった?」
響「久しぶりに全員集合だぞーっ」
千早「最近は全然オフが重ならなかったものね」
春香「うん、わたし今日興奮してケーキ焼いて来ちゃいました!」ドンッ
貴音「これは……重畳ですね」
………
美希「デコちゃん今日は明るい表情してるね?」
美希「お通じ良かった?」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 16:39:57.78 ID:dHvV0RVcO
伊織「変なこと言わないでよ!」
伊織「まあでもそれに近いわ。アンタのお陰でつっかえてたものがなくなったもの」
伊織「となるとアンタ、下剤ね、下剤」
美希「……デコちゃんちょっと汚いの」
伊織「アンタが振ってきたんでしょうが! ……まあ、ありがと」
美希「どういたしましてなの」
伊織「まあでもそれに近いわ。アンタのお陰でつっかえてたものがなくなったもの」
伊織「となるとアンタ、下剤ね、下剤」
美希「……デコちゃんちょっと汚いの」
伊織「アンタが振ってきたんでしょうが! ……まあ、ありがと」
美希「どういたしましてなの」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 16:59:27.20 ID:dHvV0RVcO
P「おーいみんなー。社長からお話がるそうだ、集まってくれー」
一同「はーい」
P「じゃあ社長を呼んでくるから……」
伊織「待ちなさいっ」
P「どうした伊織」
伊織「前のこと、悪かったわ……反省してるわ……」
伊織「……でね」
伊織「わたし、アンタのことが好き。だから恋人になってくれないかしら」
一同「はーい」
P「じゃあ社長を呼んでくるから……」
伊織「待ちなさいっ」
P「どうした伊織」
伊織「前のこと、悪かったわ……反省してるわ……」
伊織「……でね」
伊織「わたし、アンタのことが好き。だから恋人になってくれないかしら」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 17:15:24.21 ID:dHvV0RVcO
P「……」
一同「……」ザワザワ
伊織「……」
P「俺はお前の事が好きだ、でもな……」
美希「デコちゃん!おめでとうなのっ!」
春香「み、美希?」
P「……そうか。……伊織、俺の恋人になってくれ。頼む」
伊織「うんっ! ……ありがとう」
一同「……」ザワザワ
伊織「……」
P「俺はお前の事が好きだ、でもな……」
美希「デコちゃん!おめでとうなのっ!」
春香「み、美希?」
P「……そうか。……伊織、俺の恋人になってくれ。頼む」
伊織「うんっ! ……ありがとう」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 17:19:55.92 ID:dHvV0RVcO
一同「……」ザワザワ
亜美「あーっ! いおりんが最近ちょ→し悪かったの、恋の病のせいか!」
あずさ「あらあら~」
響「てっきり……伊織、自分心配したんだぞ! まあでも良かったさー!」
貴音「そうですね。まことに、仲良きことは美しき哉、ですから」
小鳥「ぴよぴよー」
春香「でも、伊織がプロデューサーさんのことそんなに好きだなんて知らなかったよー」
亜美「あーっ! いおりんが最近ちょ→し悪かったの、恋の病のせいか!」
あずさ「あらあら~」
響「てっきり……伊織、自分心配したんだぞ! まあでも良かったさー!」
貴音「そうですね。まことに、仲良きことは美しき哉、ですから」
小鳥「ぴよぴよー」
春香「でも、伊織がプロデューサーさんのことそんなに好きだなんて知らなかったよー」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 17:27:53.88 ID:dHvV0RVcO
やよい「わたしもですー」
千早「……でも美希、貴方、良かったの?」
美希「うーん。告白が失敗してたら美希も頑張ってたよ?」
美希「でもまあデコちゃんは友達だし応援してたからね、それはそれで良かったの」
真「へー、美希が応援ね。ライバル相手に恋のキューピッドだったのか」
千早「……でも美希、貴方、良かったの?」
美希「うーん。告白が失敗してたら美希も頑張ってたよ?」
美希「でもまあデコちゃんは友達だし応援してたからね、それはそれで良かったの」
真「へー、美希が応援ね。ライバル相手に恋のキューピッドだったのか」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 17:31:35.48 ID:dHvV0RVcO
美希「うーん。キューピッドというより、下剤かな? あふぅ」
伊織「美希聞こえてるわよ!変な事言わないで頂戴っ」
真美「おぉっと?いおりん、下剤とはどういうことだ→」
亜美「ほらほら、素直に言いなYO」
伊織「……まあでもその理屈で言えばアンタたち、全員が下剤よ」
伊織「美希聞こえてるわよ!変な事言わないで頂戴っ」
真美「おぉっと?いおりん、下剤とはどういうことだ→」
亜美「ほらほら、素直に言いなYO」
伊織「……まあでもその理屈で言えばアンタたち、全員が下剤よ」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 17:36:45.32 ID:dHvV0RVcO
春香「えっ、ええー」
伊織「でも、みんなに感謝しているのは本当よ」
伊織「……嫌われるかと思ったわ」
響真「なんでさぁ」
亜美真美「そうだそうだー」
美希「美希たちがデコちゃんのコト、嫌いになることなんてないと思うの」
伊織「……どうしてよ?」
春香「だって、みんな――」
fin.
伊織「でも、みんなに感謝しているのは本当よ」
伊織「……嫌われるかと思ったわ」
響真「なんでさぁ」
亜美真美「そうだそうだー」
美希「美希たちがデコちゃんのコト、嫌いになることなんてないと思うの」
伊織「……どうしてよ?」
春香「だって、みんな――」
fin.
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 18:07:35.00 ID:dHvV0RVcO
保守等々ありがとうございました。
本当はもうちょっとフラれた伊織の心理を書きたかったけど、上手に書けなかったから断念。無念。
本当はもうちょっとフラれた伊織の心理を書きたかったけど、上手に書けなかったから断念。無念。
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 17:49:21.73 ID:fUTFfcbuO
乙
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 18:10:37.45 ID:W7MpBfaA0
おっつおっつ
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/28(火) 18:10:44.00 ID:7bSntl5qO
気丈ないおりんかわいいかわいい
乙でした。
乙でした。
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