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明彦「おいラビリス、何を持ってる?…なに?けいおん?」
明彦「なんだそれは」
ラビリス「色んな女の子が軽音部ゆう所で演奏しはったり、お茶したりするアニメなんよ」
ラビリス「アイギスからおもろいから見てやって勧められてな」
ラビリス「実際に見てみたら意外にハマってもーて、続きは無いか聞きに行くとこなんや」
明彦「そうか、引き留めて悪かったな」
ラビリス「もう行ってええ?」
明彦「ああ」じ~…
ラビリス「…」
ラビリス「…真田はん、興味あるん?」
明彦「…いや」
明彦「物珍しかっただけだ」
ラビリス「そないなこと言わへんで見てみたらどや?」
ラビリス「このアニメはたくさん女の子いるんやけど」
ラビリス「あずにゃん言うんが一番可愛いんよ!」
明彦「興味ない」
ラビリス「(さっきは物珍しいとか言うとった癖に…)」
ラビリス「ほんなら仕方あらへんな、無理には勧めへんよ」
ラビリス「なんとなく真田はんはこの手のは苦手そうやし」
明彦「!」
ラビリス「あずにゃん可愛い」
明彦「違う、その次だ!」
ラビリス「真田はんはこの手のは苦手そうやなって」
明彦「冗談じゃない!」
明彦「この俺が苦手なものがアイツ以外にいてたまるか!」
ラビリス「アイツ?」
明彦「…そのアニメDVDを貸してくれ、見事勝利してみせる」
明彦「見終わったらアイギスには俺から返しておく」
ラビリス「そういうことならええよ、ほい」
明彦「礼を言う」
カッ!
明彦「!?」
明彦「なんだ!?急に目の前が眩しく…!!」
明彦「(DVDが光っているのか!?)」
ラビリス「~」
明彦「なんだ?何を言っているラビリス!」
明彦「グッ…光が強く…!」
明彦「…」
明彦「う…!」
明彦「ここは…?一体何が起こった…?」
明彦「…」
明彦「…人の気配がしないな」
明彦「罠か何かで何処かに飛ばされたのか?」
明彦「考えられるのはラビリスの持っていたDVDだが…」
明彦「ラビリスに罠を仕掛けられる程、俺が恨まれてるとは思えん」
明彦「…ふむ」
?「もしもーし」
明彦「ッ!?誰だ!!」
明彦「(俺が気配を感じられなかっただと?)」
?「後ろから大変失礼しました」
?「私、名乗るほどの者では無いと申します」
明彦「…?」
?「貴方をこの世界へはお呼びしましたのは、何を隠そう私でございます」
明彦「何者だ」
?「ですから名乗るほどの者では無いと」
明彦「(…俺をおちょくっているのか?)」
明彦「…なぜ俺をここに連れてきた」
?「…貴方はかつて、『命の答え』を導き出したあのお方と共に戦って来られた」
?「そのような強者が不意に右も左も分からない別世界へと旅だったとしたら…」
?「私、興味フラフラでございます」
明彦「…フラフラ?」
?「はて、ムラムラ?…メラメラ?」
明彦「…」
?「とにかくそういう訳でございます」
?「悩むなよ、行けば分かるさでございます」すっ
明彦「!」
明彦「(落とし穴だと!?)」
?「さよな~らでございま~す」
明彦「一体何だと言うんだあああああ……!?」ひゅ~
明彦「…」
「…い」
「…んせい」
明彦「…」
「…だせんせい」
明彦「(うん…声?)」
さわ子「真田先生!」
明彦「!」がばっ
明彦「…ここは?」キョロキョロ
さわ子「寝ぼけてらっしゃるんですか?もうすぐ最初のHRでしょう?」
明彦「(なぜかスーツを着せられている…)」
明彦「(それに…こいつは今、真田『先生』と言ったか?)」
明彦「(教育実習…真田先生…)」
明彦「!」
?『右も左も分からない別世界へと旅だったとしたら~』
明彦「…まさか」
さわ子「何がまさかなんですか?そろそろ行きますよ」
明彦「行く?」
さわ子「教室へでしょう!?ほら、行きますよ!」ぐいぐい
明彦「ま、待て!引っ張るな!」
明彦「まだ状況が色々…!」
明彦「(…まだ不明瞭な部分が多すぎるが)」
明彦「(どうやら俺は教育実習の先生としてここに実習しに来たことになっているらしい)」
さわ子「では紹介するわね」
さわ子「今日から三ヶ月間、教育実習としてこのクラスの副担任を勤める真田明彦先生です」
さわ子「イケメンだからって、手を出したりしないよーに」
律「それはむしろさわちゃん自身に言うべきだと思いまーす!」
さわ子「(あ?)」ギロッ
律「じ、冗談です」
唯「かっこいいね~」
澪「(なんかチラチラ傷跡が見えて怖い…)」
紬「わいるど系?って言うのかしら」
明彦「(あ、ああ)」
明彦「あー…なぜか教育実習をすることになった真田明彦だ」
明彦「正直、何がなんだか分からないんだが…」
律「?」
明彦「やるからには全力でやらせてもらう」
明彦「これから宜しく」
唯「宜しくお願いしまーす!」ぱちぱち
澪「(なんだか変な挨拶だったな)」ぱちぱち
紬「わ~」ぱちぱち
明彦「(…普通いきなり任せるか?)」
さわ子「(まだ書いてない書類が残ってるのよ)」
さわ子「(頑張って副担任!)」
がらっ
明彦「おい!」
律「…」にやにや
唯「?」
澪「…」じ~
紬「…」キラキラ
明彦「…えっとだな」
明彦「(しかし授業と言ってもな…)」
明彦「(一応教えられるだけの学力はあるから問題無いと言えば無いが)」
律「さなちゃーん?」
明彦「…さなちゃん?」
律「真田先生だからさなちゃん!」
澪「さわちゃんと似て紛らわしいからやめろ」
紬「良いと思うけどなぁ」
明彦「(早速なめられているな…)」
明彦「(…よし!)」
明彦「言っておくが生半可な気持ちではついて来れないからな」
唯「(ど、どれだけ難しい勉強なのかな…)」
律「(意外に頭固いタイプだったかー?面倒臭いな)」
澪「(気合い入れて頑張るぞ)」
紬「(どんとこいです!)」
明彦「まずは制服を脱げ」
澪「は?」
澪「ななななな…」
紬「(今時、ストレートな人もいたものね~)」
律「セッ、セクハラ教師!?」
明彦「?何を言っている」
明彦「脱いだらジャージに着替えろ」
明彦「グラウンド50周だ」
律「なーんだ、てっきりあんなことやこんなことをさせるのかと…」
律「って、グラウンド50周!?」
明彦「まずは体づくりからだ」
澪「唯が現実逃避を…」
紬「キツそうね…」
明彦「これが俺なりの授業だ」
明彦「考えるな、感じろ」
律「どこのカンフースターだよ…」
明彦「…」
律「…」
澪「…」
唯「…あのぅ」
紬「着替えたいのですけど…」
明彦「あっ、そうか」
唯「だ、駄目だもう…はっ…はしれなっ…」よろよろ
澪「頑張れ唯、まだ2周しかしてないぞ」たったっ
律「これをあと48回繰り返すのか…やばっ、泣きそう」たったっ
紬「あとでお茶をいれるから頑張りましょう?」たったっ
明彦「平沢…だったか?」たったっ
唯「さ、さなちゃん?」よろよろ
明彦「体力が無さすぎる、普段から運動する習慣を身につけろ」たったっ
明彦「特に足腰が弱いからそこを重点的にな」たったっ
唯「む、無理…」よろよろ
明彦「やる前から諦めてどうする、いいか…」たったっ
澪「どうした?」たったっ
律「これ何の授業だ?」たったっ
澪「…体育?」たったっ
律「体育ってより訓練だよ」たったっ
律「しかもいつの間にかさなちゃん上半身裸だし」たったっ
澪「(引っかき傷だらけだ…!)」ぷるぷる
明彦「あとたったの40周だ、きびきび走れ」たったっ
唯「」よろよろ
律「足痛い!腰痛い!もう体全部痛い!」
澪「走らされて終わりかと思ったら、今度はうさぎ飛びで30周だもんな…」
紬「だれか助けて!唯ちゃんが息をしていないの!」
唯「」
律「お前は頑張った…頑張ったぞ唯…!」
澪「もう良いから。それよりお弁当を食べよう?」
唯「お弁当!」がばっ
紬「生き返った!」
律「もー、食い意地張ってんだから」
律「訳が分からん」
明彦「~♪」
紬「あ、真田先生…」
澪「一人でご飯食べるのかな」
唯「一緒に食べようって誘おうか?」
律「だな、そして授業内容の改善を求めよう」
明彦「ん?田井中か。どうした?」
紬「一緒にご飯を食べませんか?」
唯「真田先生のお話も聞きたいです!ね、澪ちゃん!」
澪「へっ?う、うん…」
明彦「構わないが…何も面白い話は出来ないぞ?」
唯「大丈夫だよ~それにね」
律「さなちゃんにちょ~っと言いたいことがございますことよ?」
明彦「?」
律「あの地獄のような運動には一体なんの…って」
律「…何飲んでるの?」
明彦「プロテインだ」ごくごく
明彦「トレーニングの後にはこれが無いと始まらん」
律「今トレーニングって言ったよ、言質取ったよコレ、授業じゃなかったよアレ」
澪「(プロテインとご飯並べて食べる人初めて見た…)」
紬「(いったいどんな味なのかしら…)」うずうず
明彦「…ん?」
紬「良いんですか!?」
明彦「ああ、たくさん常備してるからな。別に構わん」
明彦「ほら」さっ
紬「い、いただきます!」ごくっ
紬「!」
紬「なんだか不思議な味…それに力が湧くような感じがします!」むぎゅん!
明彦「ははっ、プロテインに速効性は無いぞ」
明彦「運動の後にプロテイン、これを続けていくことが大切だ」
紬(タルカジャ)「なるほど!」
澪「…なんでそんなに体を鍛えてるんですか?」
明彦「…」
明彦「…昔、己の弱さを嫌というほど痛感したことがあってな」
明彦「それからだ、己を律して鍛え始めたのは」
明彦「これ以上はここで言うようなことじゃない」
澪「そうなんですか…」
澪「(今、ちょっとだけ悲しそうな顔した…)」
唯律「「軽音!!」」
明彦「…けいおん?」
明彦「(どこかで聞いたな…)」
明彦「(!確かラビリスから借りようとしたDVDのタイトルがそれだったか)」
紬(タルカジャ)「私達全員、軽音部に入ってるんです」
明彦「(というか…ここにいる4人は皆、DVDのパッケージに描かれている奴らじゃないか?)」
唯「あ、ここにはいないけどもう一人部員がいてね…」
?『右も左も分からない別世界へ~』
明彦「(その別世界というのはもしや、あのアニメの世界ということか?)」
明彦「フッ…」がたっ
紬(タルカジャ)「どうかしましたか?」
明彦「思いがけず、楽しめそうじゃないか」
明彦「(こんな体験、そう出来るものじゃない)」
律「急に何を言って…」
明彦「そろそろ午後の授業だ、食べ終えたら体育館に集合しろ」すたすた
律「あ、ちょっと!」
澪「…授業の改善、頼みそびれたな」
律「しまった…!しかも体育館に集合ということは…!」
唯「お腹痛いから保険室行ってくるね!」だっ
紬(タルカジャ)「頑張ろうね、唯ちゃん!」がしっ
澪「もう動けないよ…」くたっ
紬「私、バーベルって始めて上げた~」キラキラ
律「うちの学校にバーベルがあったことにまず驚きだよ…」
唯「う、腕が…がくっ」
明彦「全く、この程度で根をあげるとはな」
律「さなちゃんの基準がおかしいよ!なんでバーベルなんだよ!」
明彦「倉庫にあったからだ」
律「微妙に答えになってないよ!」
紬「汗もかいたし、部室でお茶にしましょう?」
澪「今回ばかりは賛成だ…」
紬「真田先生も一緒にどうですか?」
唯「さ、さなちゃんにあずにゃん紹介してあげるね…」
律「唯…もう良い!もう良いだろぉ!」
澪「さっさと行くぞ…」
紬「行きましょうか」
明彦「ああ」
がらっ
唯「あずにゃ~ん!」
梓「あ、皆さんお疲れさまで……す」
梓「…後ろの人、誰ですか?」
明彦「真田明彦だ、教育実習の先生ということになっている」
梓「(…なっている?)」
梓「な、中野梓です。2年生です」
明彦「そうか、宜しくな」
明彦「…」
梓「あの…なにか?」
明彦「気にするな」
梓「はぁ…」
唯「あずにゃん、今日はさなちゃんと一緒にお茶会をするんだよ!」
梓「おちゃか…練習は…?」
澪「私もしたいのはやまやまなんだけどな…」
律「多分、今日はね…」
唯「ギー太が」
澪「エリザベスが」
律「スティックが」
唯澪律「「「持てない」」」
梓「?」
梓「なるほど、そういうことですか」
唯「さなちゃんひどいよね!」
唯「おかげで足が棒だよ~」
明彦「あれぐらいこなせないでどうする、敵は待ってくれないぞ」
律「敵って誰だよ」
紬「敵…それは自分よりっちゃん!」
明彦「フッ…琴吹、良く分かってるじゃないか」
紬「真田先生…!」
梓「なんですかコレ」
澪「さぁ…」
梓「…ところで一回だけでも合わせてみませんか?」
梓「さすがにお茶飲んで終わりはまずいですよ色々…」
律「そうかー?」
梓「そうですよ。学園祭も控えてるんですから」
澪「…そうだな、ここは頑張って練習するか」
紬「そうしましょう!」
唯「どれ演奏する?」
梓「ふでペンとかどうですか?」
澪「それにしようか」
明彦「(ほう、演奏か)」
律「まぁ良いや、行くぞ?ワン、ツー…」カッカッ
♪
唯「~♪」
澪「~♪」
梓「」♪
紬「」♪
律「」♪
♪
明彦「これは…」
澪「~かなり本気よ☆」
律「…うえー…腕いてー」
唯「どうだったさなちゃん?」
明彦「ふむ、率直に言わせてもらえば…」
明彦「あまり上手くないな」
明彦「腕がついていけて無いのが素人目にも分かったぞ」
律「誰のせいだ誰の」
明彦「だが…」
紬「?」
明彦「お前達の心が良く伝わった良い演奏だった」
明彦「グッジョブだ」
明彦「素直に言ったまでだ」
明彦「きっとお前達はまだまだ伸びる」
明彦「日々の鍛錬を怠らなければ…だがな」
梓「日々の鍛錬…」ちらっ
律「な、なんであたしを見んだよ」
律「いつもお茶ばっかりなのはあたしだけのせいじゃないだろー!」
律「みんなだ、これはみんなが悪い」
唯「そう、誰かが悪い訳じゃないよ。時代が悪いんだよ」
澪「お前ら…」
律「~」
梓「~!」
明彦「さて、俺はもう帰るぞ」
紬「もっとゆっくりしていっても…」
明彦「いや、この時間はロードワークが日課なんでな」
澪「じゃあ、また明日ですね」
明彦「またな」
がらっ
明彦「走りがてら、町の地形を確認するか」
明彦「どうせしばらくは戻れそうに無いからな」
明彦「…」
明彦「そういえば…俺の帰る家はどこだ?」
明彦「まぁ根無し草は今に始まったことじゃないが…」
カッ!
明彦「!?」
明彦「またあの時の光か…!!」
明彦「またお前か」
?「またお前でございます」
?「今回お呼び立てしましたのは貴方の身の回りについてでございます」
?「約三ヶ月の間、けいおん!世界で円滑にお過ごしになっていただく為に」
?「貴方の住居を町のはずれにご用意させていただきました」
明彦「ずいぶん気前の良いことだな」
?「これも私の探求の為です」
?「もちろんでございます」
?「本題はここから…貴方がけいおん!世界にいることによる影響についてです」
明彦「影響?」
?「本来貴方はけいおん!とは何も関係の無い人」
?「ですが、貴方が私の手によりけいおん!世界へ来たことで…」
?「けいおん!世界に少し変化が見られたようでございます」
?「ナイショでございます」
明彦「…」
明彦「やはり貴様は信用ならんな、何が目的だ」
?「ですから、私の興味の為にと」
明彦「戯言は聞き飽きた…カエサル!」カッ!
バチィッ!!!
?「お手出しは厳禁でございます」
明彦「(無傷だと…)」
明彦「…」
?「先ほども申し上げた通り、これは単純な興味」
?「…人の可能性を私はこの目で見たいのです」
明彦「…」
明彦「…フゥ」
明彦「毒気を抜かれた…どうにも食えん奴だお前は」
?「お褒めの言葉と受け取っておきましょう」
?「お戻りいただきましょう」
明彦「勝手な奴だ」
?「…我が主にも良く言われたものです」すっ
カッ!
明彦「…」
明彦「人の可能性を見る…か」
明彦「ずいぶん上からの物言いだったな」
?『貴方はかつて、『命の答え』を導き出したあの方と共に戦って来られた』
明彦「…命の答え」
明彦「(奴は俺に一体何をさせたいのか…)」
明彦「…」
明彦「有里、お前ならどうしただろうな…」
さわ子「…という訳で、もうすぐ京都へ修学旅行です」
さわ子「現地では節度ある行動を心がけるようにね」
明彦「まぁ高校生にもなれば無いとは思うが」
明彦「迷子にでもなったら、目も当てられんからな」
唯「さすがにそれは無いよさなちゃん」ふんす
律「そーそー」
澪「(不安だ…)」
紬「うふふ」
さわ子「はい、おしゃべりしない」
さわ子「周る順番とか良く考えておくようにね」
紬「京都ってどんな所なのかしら?」
明彦「俺は一度行ったことがあるが…」
明彦「古い建物ばかりのイメージがあるが実際はそんなことは無い」
明彦「どちらかといえば都会よりの楽しむには良い街だ」
唯「ふーん、さなちゃんは京都行ったことあるのかぁ…」
明彦「ちょうど、お前達と同じ年の頃にな」
明彦「あの時は散々な目に…」
律「散々?」
澪「(遠い目だ…)」
明彦「とにかく、さっきも山中先生が言ったが回る順番はしっかり考えておけ」
明彦「そう時間は多くないからな、効率良く回らんと間に合わないぞ」
律「かといってギチギチにスケジュール詰め込むのもなぁ」
澪「じゃあ、どこから見ていく?」
紬「はい!やっぱり金閣寺は外せないと思うの!」
唯「だよね!」
律「あたしはさー…」
さわ子「真田先生、ちょっと…」
明彦「ん?」
さわ子「このプリント、あの子達に渡してくれない?」
さわ子「さっきみんなに渡すの忘れちゃってね」
明彦「そうですか」
さわ子「じゃ、他の子達にも探してプリント渡して来ますから」すたすた
明彦「全く…」チラッ
明彦「今度の修学旅行についてのプリントか」
明彦「!」
明彦「月光館学園との合同修学旅行だと?」
明彦「まさか…」
律「唯ー!写真取ろうぜ写真!」
澪「こら、車内で騒ぐな」
唯「ムギちゃんお菓子食べる?」
紬「食べる~」あーん
澪「あまりお菓子ばかり食べ過ぎるなよ、唯」
唯「大丈夫だよ~」
律「あれ?」
紬「どうかした?りっちゃん」
澪「やっぱり紛らわしいなそのあだ名…」
澪「でも本当だ、真田先生がいない」
澪「別の車両にいるのかな?」
律「でも隣は月高の車両だしな…」
紬「あれ、りっちゃん知らないの?真田先生は月高に在学してたのよ?」
律「そうなの?」
紬「この前、真田先生から聞いたの」
律「なんだ、じゃあ知り合いにでも会いに行ったのかな」
紬「多分ね」
律「何が?」
唯「急に縁もゆかりも無い知らない高校と合同旅行なんてさ」
澪「良く考えたらそうだな…色々唐突な気がする」
律「考えすぎじゃないの?」
紬「そうよ唯ちゃん」
唯「そうかな~」どさっ
唯「あ、お菓子落としちゃった」
澪「大丈夫か?ほら拾って」
唯「てへへ」
律「うそ!どれどれ…」
律「本当だ!綺麗だなー!」
唯「私も見たい!」どさっ
澪「わ!また落としたぞ唯!」
紬「写真取りましょうか!」
律「よっし、ほらみんな集まって!」ぐいぐい
澪「ちょ、律!」
唯「わわっ」
紬「はい、チーズ!」パシャ
律「だって、富士山をバックに撮れなくなっちゃったら勿体無いじゃん」
澪「(帰りに撮れば良いだろ…)」
律「そう怒った顔するなよ澪ー、外の景色でも見て落ち着こうぜ?」
律「高い空、雄大な自然、綺麗な富士山、走るさなちゃん…」
律「ってさなちゃん!?」がばっ
澪「え!?」
紬「う、嘘!?」
昼 新幹線の外 線路沿い
明彦「ふっ…ふっ…ふっ…」たたたっ
明彦「良し、全員いるな」
律「あ、あの、さなちゃん?」
明彦「なんだ?」
律「ど、どうやってこちらへ…?」
明彦「走ってだが」
律「やっぱりアレはさなちゃんか!」
澪「嘘だろ…」
明彦「なかなか良いトレーニングにはなったな」
唯「アレがトレーニング…」
明彦「帰りも走る予定だが、なんなら付き合うか?」
律「結構です!」
紬「綺麗ね~」
澪「凄いな…ピカピカだ」
唯「アレって本当に金で出来てるのかな?…じゃなくて、出来てるん?」
律「出来てる!…やで?」
明彦「なぜ急に訛るんだ」
唯「あ、こっちで抹茶が飲めるみたいだよ!あの苦いやつだよね?」
律「お菓子付きだってさ、飲んでく?」
澪「なんだかいつもと変わらないな…」
紬「でも楽しいじゃない?」
澪「…まぁ」
明彦「プロテインは…さすがに無いか」
律「このプロテインジャンキー!」
明彦「ここが北野天満宮だ」
律「ここって…有名なの?」
唯「さぁ…」
明彦「あそこに牛の像があるだろ?アレを撫でると頭が良くなるそうだ」
澪「へぇ~」
紬「真田先生、詳しいんですね~」
明彦「ま、一度来たしな」
澪「一枚写真撮ろうっと」
明彦「…」
明彦「…平沢、田井中、撫でに行かなくて良いのか?」
唯律「「どういう意味やねん!」」
唯「わー…高いねー!」
澪「良い景色だな…」
明彦「絶景かなって奴だ」
律「あー!あたしが言おうと思ってたのに!」
紬「ねぇ、あっちでお猿さんにエサをあげられるみたいなんだけど…」うずうず
律「行ってみるかー」たたたっ
澪「あ、待ってよ律!」たたたっ
唯「やっほー!」
山彦「っほー…」
明彦「…」
明彦「この落ち着きの無さは伊織以上だな…」
明彦「(こんなにのんびりしたのはどれくらいぶりだろうな)」
明彦「…」
明彦「…駄目だ、体が鈍って仕方が無い」
明彦「お前達、そろそろホテルに行くぞ。ダッシュで…」
明彦「…」
明彦「…いない?」
律「迷った」
澪「どーするんだよぉ…」
紬「さすがに真田先生に黙って帰ったのはまずかったかな…」
唯「でもあのままいたら『ホテルまでダッシュで帰るぞー』とか言いそうだったし…」
律「うんうん」
澪「もしかしてここで私は死ぬのか?そうなのか?」
紬「落ち着いて澪ちゃん」
律「なんとかなるって」
律「ほら、きっとこっちだ」すたすた
律「迷った」
紬「…思いっきり道を間違えちゃったみたい」
唯「人がいっぱいだ…」
澪「(なんか怖そうな人がたくさんいる…!)」ぷるぷる
律「あたしらどっから来たっけな…」
唯「本格的に暗くなって来たね…」
DQN A「ねーねー君達どこから来たの?」
DQN B「ここらへんじゃ見ない制服だね」
律「(うわ、面倒臭いのが…)」
澪「り、りつぅ…」ぎゅっ
DQN B「楽しい所いっぱい知ってるよ?」へらへら
律「…なれなれしいんだよ、行くぞみんな」
DQN A「何その言い方、傷ついちゃったなー…」
DQN B「良いから来いってんだよ、こんな所に女の子がいるってことはそういうことだろ?」
紬「い、嫌です!」
澪「(そ、そういうことって…)」
DQN B「ほら来いよ!」ぐいっ
澪「きゃっ!」
唯「澪ちゃん!」
湊「やめなよ」すっ
湊「君達みたいな奴は心底どうでもいい」
DQN B「なんなん…ちにゃ!」
湊「ホントどうでもいい」
律「つ、強い…」
紬「あっという間…」
唯「いちげきだ…!」
澪「はわわ…」
湊「…怪我は無い?」
澪「う、うん。ありがとう」
澪「あの…君は?」
湊「有里湊、月高の2年生」
湊「その制服…桜高でしょ?今回の合同旅行の」
律「お、おう」
湊「…ホテルまでの帰り道…知らない?」
紬「実は私達も迷子なの…」
唯「困ったね…」
湊「そっか…」しゅん
明彦「ったく、アイツら…ホテルにも戻っていないとは…」たったっ
明彦「どこをほっつき歩いているんだ!」たったっ
ケンカ強い
料理上手い
コネ多い
話すだけでモテる
文武両道
ワイルド使える
ついでに顔もいいんだよな
話すだけでモテるは選ぶ選択肢にもよるし微妙だが
律「!な、なぁ!アレさなちゃんじゃないか!?」
澪「本当!?」
唯「ほんとだ!おーい!さなちゃーん!」
明彦「…いた!お前達!」たったっ
湊「知り合い?」
紬「私達の先生をやってるの。教育実習だけどね」
明彦「ぜぇ…ぜぇ…ようやく見つけたぞ…この馬鹿共」
律「ご、ごめんなさい…」
明彦「…心配を掛けさせるな」
唯「ごめんなさい…」
明彦「無事に見つかったから良かったものの…」
明彦「こんな所をウロウロするものじゃない」
澪「実はその…道に迷っちゃって…」
紬「変な人に絡まれちゃって怖かった…」
明彦「変な…?おい、何かされたのか!?」
唯「ううん、すんでのトコで有里君が助けてくれたんだ」
明彦「…有里?」
湊「どうも」ぺこっ
明彦「!」
湊「え?」
明彦「お前の為にどれだけみんなが…!」
湊「…あの、初めましてですよね?」
明彦「…何?」
明彦「(この気だるそうな雰囲気、力強い眼、どうみても有里だが…)」
律「さなちゃん、こいつ知ってるの?」
湊「??」
明彦「…いや、俺の勘違いだったようだ」
明彦「(…どういうことだ)」
順平「お、いーたいた有里クン。こんなトコで何をやってるのかね?」
ゆかり「勝手にふらつかないでよね、探しちゃったじゃない」
湊「あっ、ゆかり」
唯「有里君のお友達?」
湊「うん」
明彦「(伊織に…岳羽…!?)」
明彦「(だが姿は昔のままだ…)」
ゆかり「…誰?その人達」
湊「桜高の人だよ、さっき知り合った」
順平「お前はホント、良いトコだけ持ってくのな!」
順平「消えたと思ったらこんな可愛い娘達とお知り合いになってるとかさ!」
順平「そのスカした余裕…あれだなムカつき侍だな」
ゆかり「馬鹿じゃないの」
澪「あ、あの…」
澪「そろそろホテルに戻らないか…?」
紬「わっ、もうこんな時間…」
唯「だね、さなちゃんもいるから帰れるし!」
明彦「…」
律「さなちゃん?」
明彦「…ああ、山中先生が心配しているしな」
湊「一緒に帰りましょうか」
明彦「(有里、伊織、岳羽…皆、当時の特別課外活動部の時の姿をしていた…)」
明彦「(…それに俺と面識があるようには見えなかった)」
明彦「(まぁ、この『ナリ』では分からないのも無理は無いかもしれんが)」
明彦「(どういうことだ?奴の話が正しければここはけいおん!とやらの世界のはず)」
明彦「(なぜアイツらがここへいる…)」
?『ですが貴方が私の手によりけいおん!世界へ来たことで…』
?『けいおん!世界に少し変化が見られたようでございます』
明彦「(これがその『変化』とやらか…?)」
明彦「…これが『変化』なのであれば、この世界は別の世界の俺達が進んだ可能性…ということか?」
明彦「…」
明彦「…駄目だ。パラレルだのなんだのと考えてると頭がこんがらがってくる」
明彦「風呂にでも入って気分転換するか」
綾時「ねぇ順平君」
順平「なんだい綾時クン」
綾時「もし僕達が露天風呂に入ってる時に入浴時間が男子から女子に変わっても」
綾時「それは不幸な事故だよね?」
順平「もちろん事故に決まってるじゃないか綾時クン」
湊「…」
明彦(過去)「おい…お前達、何を企んでる」
順平「企むなんて滅相も無い!」
綾時「ただお風呂に入ってるだけですよ」
綾時「いえいえ!偶然ですよ偶然!ねぇ湊君」
湊「どうでもいい」
順平「大体、時間が変わった瞬間に入ろうなんて女子がいるわ…」
がらっ
順平「えっ嘘っ?ホントに来た?」
湊「!」
明彦「ん?お前達は…」
明彦「その名で呼ぶな」
綾時「知ってる人?」
湊「桜高の先生」
順平「あ、さっきは挨拶しないでスンマセンでした」
順平「俺、伊織順平っス!」
綾時「望月綾時です。女子校の先生なんて羨ましいなぁ…」
明彦(過去)「真田明彦です」
明彦「(なんだか変な気分だな…)」
明彦(過去)「先生のお名前は?」
明彦「…面倒だからさなちゃんで良い」
明彦「(…この場で堂々と名乗れるか、ややこしいことこの上無い)」
綾時「こんな時間に露天風呂ということは、先生も事故狙いですか?」
明彦「…事故?」
明彦(過去)「やはりお前達はそんなことを…!」
順平「わー馬鹿馬鹿、綾時!正直に言っちゃ駄目でしょ!」
綾時「ここまで来たらみんな共犯だよ」
明彦「(この展開…覚えがあるぞ)」
湊「どうでもいい」
明彦(過去)「下らん、俺は上がるぞ」
がらっ
風花「走ると危ないよりっちゃん」
美鶴「そうか、それで軽音部に?」
澪「そうなんです」
美鶴「いつか君達の演奏を聞きたいものだな」
ゆかり「すごーい…お嬢様なんだ」
紬「そうかしら?」
唯「アイギスちゃんってお風呂大丈夫なの?」
アイギス「耐水性の気持ちに切り替えたので問題無いであります」
順平「(ホントに来たよ。アレ?やばくない?)」
綾時「可愛いからオッケーさ!おー…」
順平「ばっ、馬鹿!しー!」
綾時「むがもご」
明彦(過去)「おい、どうするんだ」
湊「どうで」
順平「もよくないから!マズイから!」
風花「今、声がしたような…」
明彦「とりあえず岩場の裏に隠れるぞ!」
順平「どうすんだよコレ、マジやべーよ」
綾時「なんでさ?目的は達成でしょ」
順平「桐条センパイがいるとは思わなかったんだよ!」
綾時「…そんなにマズイの?」
明彦 明彦(過去)「「処刑だな」」
湊「どんな?」
明彦 明彦(過去)「「とても口には出せん」」
綾時「シンクロしてる…」
順平「良いか、うまいことやり過ごす方法考えんぞ」
湊「!」
綾時「じゃん!どっちが本物の湊君でしょーか!って攪乱するの」
明彦「まとめて処刑されて終わりだな」
順平「…時間を勘違いしたフリして素直に出てくか?」
明彦(過去)「揃いも揃って勘違いしたなんて言い訳が通ると思うか?」
順平「そっスよね…」
湊「僕の溢れる魅力で僕だけ許してもらう」
順平「自分だけ助かる気か!あとホントに出来そうだからやめて」
綾時「…どうしたものかなー」
美鶴「…何をしている」
律「誰かいるのかー?…って」
唯「さなちゃん?」
風花澪「「ひゃあっ!?///」」ばしゃっ
ゆかり「ちょ、ちょっとアンタら…!」
紬「まぁまぁまぁまぁまぁ」
美鶴「しょ…」
美鶴「処刑するーッ!!!///」カッ
アイギス「短いお付き合いでした」
明彦「(人は同じ過ちを繰り返す生き物というが…)」
明彦「(これではあまりに情けない…)」
明彦「(しかし、とっさに回避出来て良かった)」
明彦「(さすがに2回目だからな)」
明彦「だが…」
湊綾時順平明彦(過去)「「「「…」」」」カッチーン
明彦「どう溶かしたものやら…」
律「さっきはびっくりしたな…」
紬「先生達がお風呂場にいたのにも驚いたけど…」
澪「…一番驚いたのは美鶴さんだな」
唯「ぺんてしれあ?って叫んだ瞬間に有里君達が凍っちゃうなんてね!」
律「なんかの魔法だったりして」
紬「不思議ね~」
澪「(はっ!美鶴さんはもしかして…魔女!?)」
美鶴(魔女)『お~ほっほっほっ!』
澪「(ぷっ…)」
美鶴「」イライラ
風花「桐条センパイ?」
唯「全然そうは見えないよね」
紬「うん、なんというか…ちゃんとあの子の『心』を感じた」
澪「私も思った。アイギスちゃんは普通の人間と何も変わらない気がする」
律「うんうん」
唯「ねぇ、明日、アイギスちゃん達も誘ってお土産買いに行こうよ!」
律「お、ソレ良いな!」
紬「楽しそうね!」キラキラ
澪「なら今日は早く寝て、明日に備えようか」
律「あーい」もぞもぞ
カチッ
律「…」
唯「…」
澪「…」
紬「…」
律「…プロテイン」ぼそっ
澪「…」
唯「…ぷっ」
紬「…くすっ」
唯「…」
澪「…」
紬「…」
律「プロッ…ティーン」ぼそっ
澪「…」
唯「…ぷくくっ!」
紬「…~!」ばんばん!
澪「(…馬鹿軍団か)」
…
律「なんか一泊二日って短すぎるよな」
ゆかり「意外に楽しかったし、もうちょっといたかったね」
風花「お土産どうしようかな…」
唯「この八橋美味しそうだね!」
順平「どうもこんにちは、伊織順平です…」
綾時「女の子が目を合わせてくれません…」
明彦(過去)「とばっちりだ俺は…」
湊「♪」シャカシャカ
明彦「…問題にならないだけマシと思うしかない」
紬「何か形として残るものが良いんじゃないかしら」
澪「んー…形か…」
アイギス「コロマルさんにはこのドッグフードぶぶ漬け味を買っていくであります」
風花「それは暗に出てけってことになるからやめた方が…」
アイギス「ぶぶ漬けにはそんな意味が…なるほどなー」
美鶴「…」キョロキョロ
律「どうしたの?」
美鶴「いや、こういう所にはあまり来たことが無くて…」
綾時「僕も混じろうとしたら澪ちゃんに汚いものを見るような目で見られたよ…嬉しかったけど」
順平「お前アブノーマルだな…」
明彦(過去)「…美鶴のあんな顔を見たのは人生で2度目だ」
明彦「…」
明彦「(土産か…俺も何か買っていくか)」
順平「ありゃ?そういや湊は?」
湊「生八橋の方が良いと思う」
風花「湊君もそう思う?」
ゆかり「天田君にだし、ここはベタで良いんじゃない?」
湊「それはどうでもいい」
唯「しどい!」
美鶴「な、なぁ有里。これはなんだ?」
湊「それはですね…」
順平「なんでアイツは混じれてんの?」
綾時「良いなー…ホント良いなー」
明彦「(そういえば、有里はそういう奴だったな)」
明彦「(不思議な魅力に溢れて…リーダーシップも兼ね備えた見所のある…な)」
明彦「…」
さわ子「そろそろ時間よー、桜高生も月高生も所定の位置に集合しなさーい」
律「みーお、時間だってさ」
澪「もう?」
ゆかり「そうみたいね」
美鶴「名残惜しいがお別れだな」
紬「ほんの少しだけど、一緒に過ごせてとても楽しかったです」
美鶴「フッ…それはこちらもだ」
風花「みなさんと友達になれて嬉しかったです!」
唯「私も嬉しかったよ!」
アイギス「一生忘れないであります」
律「いや、今生の別れみたいに言われても…」
順平「なんか…サンザンだったな」
明彦(過去)「全く…誰のせいだと」
明彦(過去)「…だがまぁ…面白い人と出会えて良かったとは思う」チラッ
順平「だな。ってか、さなちゃんがいなかったら俺達一生冷凍保存されたままだったしな」
綾時「あはは!それは言えてるね!」
明彦(過去)「笑い事じゃない!」
明彦「有里」
湊「はい?」
明彦「…」
明彦「『もう一度』お前と出会えて良かった」
湊「…」きょとん
湊「…」
湊「…それは良かったですね」
明彦「フッ…」
明彦「またいつか…な」
湊「ええ…またいつか」
>真田明彦は『永劫』のアルカナを手に入れた
だだだだだっ
澪「えっ?ちょ、ちょっと待って!」
唯「お、お土産が重い…」ふらふら
律「買いすぎだ!」
紬「私が持ってあげるから急ぎましょう!」
だだだだだっ
湊「(昨日から思ってたけど、なんだか初めて会った気がしないな)」
湊「けどまぁ…」
湊「どうでもいいか」
明彦「…ではこれで授業を終える、各自気を付けて帰るように」
「ありがとうございましたー」
明彦「ああ」
明彦「(…今日で二ヶ月か。俺もずいぶん教師が板についたものだ)」
明彦「(意外に向いているのかもな)」
唯「りっちゃん、澪ちゃん、ムギちゃん、部室行こう?」
紬「今日はね、澪ちゃんの好きなガトーショコラを持ってきたの!」
澪「…ごめんムギ、今日は帰る」
律「あたしも、じゃーな」
がらっ
がらっ
唯「…二人ともどうしたのかな」
紬「喧嘩かしら…?」
がらっ
梓「澪センパイいますか?」
唯「あっ、あずにゃんだ!」
紬「澪ちゃんなら帰っちゃったみたい」
唯「あとりっちゃんもね」
梓「お二人同時に部活休みなんて珍しいですね…喧嘩ですか?」
唯「うーん…多分」
…
真次郎『この筋肉馬鹿が!何度言えば分かりやがる!』
真次郎『人のラーメンにプロテイン入れんじゃねぇ!』
明彦『お前の体が弱いから、心配して入れたんだ!』
明彦『強い肉体を持てばそれだけでどんな病気にもかから…』
真次郎『余計な世話だ!』
明彦『なんだと!?』
真次郎『大体テメェは…ゴホッゴホッ!』
明彦『それみたことか』
真次郎『るせぇ!』
…
明彦「今となっては良い思い出だな」
紬「そうね…」
唯「ガトーショコラ食べてからね!」
梓「もう…唯センパイったら」
唯「じゃあ、あずにゃんはいらない?」
梓「…食べます///」
紬「ふふふっ」
明彦「(アイツらは大丈夫そうだな)」
明彦「(問題は秋山と田井中か)」
すたすた
明彦「…これでしばらくはプロテインに困らないな」がさがさ
明彦「ここには安いスーパーがあって助かった」
明彦「向こうはどこも物価が高くてかなわん」
明彦「~♪」
明彦「…ん?」
明彦「あそこにいるのは…秋山か?」
澪「…はぁ」
明彦「ため息とはらしくないな」
澪「!真田先生…」
明彦「夕暮れの川辺で体育座りなんてドラマでしか見たこと無いぞ」
澪「…///」ふしゅ~
明彦「何か悩みか?」
澪「…別に悩みなんて」
明彦「それとも田井中と喧嘩でもしたか」
澪「!」
澪「私が悪いんだ…」
澪「私が律にひどいこと言ったから…」
明彦「…良ければ聞いてやる」
澪「…」
澪「…うん」
…
律『ん?新曲?』
澪『学園祭も近いからな、色々書いてるんだ』
律『…なーんか澪らしくない歌詞だな』
律『ちょっと無いかなー』
澪『なんだよソレ…』
律『…』
律『…っていうかさ』
律『最後だからってそんな気張らなくても良いんじゃない?』
律『いつも通りで良いじゃん』
澪『あのな、私達に次の学園祭は無いんだぞ?』
澪『しっかり考えなきゃ駄目だろ』
律『…』
澪『最後の学園祭を良い思い出にしたいとは思わないのか?』
律『…思わない訳じゃない』
律『…でも』
澪『でも…なんだよ』
律『今はそーゆーの考えたくない』
澪『…本当にやる気が無いとは思わなかった』イライラ
澪『…なんでお前みたいなのが部長をやってるんだ』
律『…』
律『帰る』ぽろっ…
がちゃ ばたん!
澪『おい、律!』
澪『…泣いてた?』
…
明彦「田井中に酷いことを言って後悔している…か」
澪「なんであんなこと言っちゃったんだろ…」
澪「あの時の私は歌詞が上手く書けなくて、それでイライラして…」
澪「律にあたっちゃって…」
明彦「ずっと友達だったからこそ、遠慮無く言い過ぎたんだな」
澪「…私は律のやる気の無い姿が許せなかったんだ」
澪「どうして最後くらい真面目にやってくれないんだろうって…」
澪「でも今は…それ以上に自分が許せない…」
明彦「…」
明彦「お前は少し急ぎ過ぎただけだ」
澪「…」
澪「でも私は…り、律に…」ぽろっ
澪「あ、あんなひど、い、こと言って…」ぽろぽろ
明彦「…」
明彦「だから自分を責めるな」
明彦「それでは何も解決せん」
明彦「…まずは自分を許してやれ」
明彦「お前は充分、反省したはずだ」
明彦「今、自分を許さなければ」
明彦「これから誰も許せなくなるぞ」
澪「!」
明彦「己の弱さと向き合え」
明彦「お前なら大丈夫だ」
澪「…」
明彦「…俺が言えるのは…まぁ、これくらいだ」
澪「…もう一度律と笑いあえるかな」
明彦「当然だ」
明彦「お前達は『友達』なんだからな」
明彦「…で良い」
澪「え?」
明彦「…さ、さなちゃんで良いと言っているんだ」
明彦「もうこの方がしっくり来る」
澪「…」ポカーン
澪「…ふふっ」
明彦「な、何がおかしい!///」
澪「話を聞いてくれてありがとう、さなちゃん」
澪「凄く気が楽になった」
明彦「…そうか」
澪「今日はもう帰ります、それで…明日ちゃんと律に謝ってくる」
明彦「きっと元に戻れるさ」
澪「…うん!」
澪「じゃあ…また明日ね、さなちゃん」
明彦「気を付けて帰れよ」
たったったっ…
明彦「…」
明彦「…どんなちっぽけな悩みも、一人で抱えたら重すぎるに決まってる」
明彦「田井中を大切にしてやれよ、秋山」
がらっ
明彦「秋山はいるか?」
梓「澪センパイならさっき職員室に行きましたよ?」
梓「さわ子先生に呼ばれたみたいです」
明彦「そうか、入れ違いになったみたいだな」
梓「ここで待ってればそのうち戻ってくると思います」
明彦「なら待たせてもらうか」
梓「あ、掛けてください」さっ
明彦「む、すまないな」すっ
梓「…」
明彦「…」
梓「(ち、沈黙が気まずいですね…)」
梓「(良く考えたらそんなに話したこと無いですし…)」
梓「?」
明彦「…」すっ
梓「(ス、スーツの内ポケットからプロテイン!?)」
明彦「…」ごくごく
梓「(プロテインをあんなに美味しそうに飲む人初めてみました…)」
明彦「…」
明彦「飲むか?」
梓「い、いえ…」
明彦「そうか」ごくごく
梓「…」
明彦「ふう」
梓「(なんか一仕事終えたみたいな顔をしていますね…)」
梓「へ?」
明彦「学園祭だ」
明彦「今のメンバーでやれる最後のライブなんだろう?」
梓「ああ…」
梓「そうですね…」
明彦「寂しいか?」
梓「寂しくないと言えば嘘になります」
梓「でも、センパイ達の思い出は心に残ってますから」
明彦「そうか」
梓「そういえば真田先生は…」
明彦「さなちゃんだ」
梓「へ?」
明彦「さなちゃんだ」
明彦「そうだ」
梓「その後はどうするんですか?」
明彦「分からん。正直ノープランだ」
明彦「ただ…俺がどんな道に進むとしても、ここで教鞭を取ったことは忘れん」
明彦「…ここは良い学校だ」
明彦「皆が心から笑いあえる、良い学校だ」
梓「…」
梓「…私もそう思います」
梓「みんなと出会わせてくれた…」
梓「そして大切なセンパイ達と出会わせてくれた良い学校です!」
明彦「良い顔をしているな、中野」
明彦「俺の授業を受けさせてやれないのが残念だ」
梓「それは遠慮しておきます」
梓「先生の授業は勉強も運動もハードだって、センパイ達から聞かされてますから」くすっ
明彦「何がハードだ」
明彦「せいぜい100キロ行軍したり、飛んでくる硬球を避けたりするだけだぞ」
梓「ハードなんてものじゃなかった!」
明彦「これでもレベルは落としているぞ」
梓「大丈夫なんですか?…教育委員会的に」
明彦「立ち塞がるなら倒すだけだ」
がらっ
純「あ、いたいた梓」
純「お願い!テスト範囲教えて!」
梓「範囲って…今更?」
純「この通り!」
梓「もー…」
梓「あの…もう少しお話したかったんですけど…」
明彦「俺のことなら気にするな、行ってこい」
梓「すみません…では」
梓「ほら行くよ」
純「ありがと梓ー!」ぎゅっ
梓「ちょ、ちょっと!」
がらっ たったったっ…
がらっ
明彦「うん?忘れ物か?」
律「お、さなちゃん」
明彦「田井中だったか」
律「なにやってんの?」
明彦「プロテインを飲みつつ、秋山を待っている所だ」
律「澪か…」
律「やっぱ、今日は帰…」
明彦「待て」
律「なに?」
明彦「秋山と喧嘩したそうだな」
律「…」
明彦「ことのあらましは大体聞いている」
明彦「ちゃんと反省はしている、だから許してや…」
律「違う」
律「…そんなことは気にしてない」
明彦「…?」
律「…」
律「…寂しかったんだ」
明彦「…」
律「あの時、澪が言った言葉…」
澪『あのな、私達に次の学園祭は無いんだぞ?』
澪『最後の学園祭を良い思い出にしたいとは思わないのか?』
律「ああ…もうすぐ終わっちゃうんだなって」
律「そう思ったら…なんか澪の顔が見辛くて…」
明彦「ふむ」
明彦「意外にナイーブなんだな」
律「…あたしだって乙女なんだぞー」
明彦「想像もつかんな」
律「…さなちゃん、女の子の扱い方が分かってないなぁ」
明彦「…余計な世話だ」
明彦「…」
明彦「田井中、終わりは嫌いか?」
律「…嫌い」
明彦「俺も嫌いだ」
明彦「月高にいた頃は何度、この時間が永遠ならばと思ったことか」
律「…何度も?」
明彦「ああ、あの時は毎日が辛くも楽しくてな」
明彦「…終わりや別れがあることなど考えもしなかった」
律「…」
明彦「受け入れられなければこの先ずっと辛いままだぞ」
律「…」
律「…そんなの寂しいよ」
律「…寂しい」
明彦「…」
明彦「全く…そんな顔をするな」
明彦「良いか」
明彦「終わるということは、また始まりが来るということだ」
明彦「人は後ろを見ていては前に進めん」
明彦「また新しい軽音部がスタートするんだ」
明彦「お前は後ろを見たままで良いのか?皆は新しい一歩を踏みだそうとしているぞ」
律「…」
律「…あたしも…新しい軽音部にいたい」
明彦「なら前を向け!」
明彦「そして『今』と『未来』だけを見据えて歩くんだ」
明彦「『過去』にしがみつくにはお前は早すぎるだろう」
律「『今』と…『未来』…」
明彦「皆、お前の大切な仲間で友達だろ」
律「…うん」
明彦「ならばいつか離れることがあっても大丈夫だ」
明彦「お前達の絆だけは何があろうと終わらない」
律「あたし達の絆だけは終わらない…」
明彦「…ほら、噂をすればなんとやらだ」
がらっ
澪「さなちゃんに…律?」
律「澪…」
明彦「(ちゃんと仲直りしてこい、俺は走り込みに行く)」
律「(さなちゃん…励ましてくれてありがとな)」
明彦「(お節介な説教をしただけだ)」すたすた
がらっ
明彦「今日は気持ち良くトレーニング出来そうだ」
明彦「さて、走りに行くか!」
たたたっ
明彦「…しまった、秋山に用があって待ってたんだった」
明彦「…」
明彦「まぁ、どうでもいいか」
たたたっ…
明彦「ふわぁ…ぁ」むくっ
明彦「…今日は休日か」
明彦「今日のトレーニングは基本だけやって後は体を休めよう」
明彦「たまにはこんな日も良いだろう」
明彦「まずは腹筋1000回を3セットだ」
…
明彦「ふぅ…こんな所か」
明彦「ん?もう昼を回っているのか」
明彦「…」ぐ~
明彦「牛丼でも食べに行くか」
すたすた
明彦「今日は暖かいな」
明彦「これならもう少しトレーニングしても良かったか?」
明彦「…」
明彦「…今日の俺は独り言が多いな」
明彦「(アイツらの声を聞かないと少し寂しいのかもしれん)」
明彦「…」
明彦「…む?」
明彦「見た顔があそこにいるな」
明彦「あれは…琴吹か」
紬「あっ、さなちゃん!」
明彦「買い物か?」
紬「ええ、お散歩しながら買い食いしてたの~」
明彦「ほう、面白そうなことをやってるじゃないか」
紬「さなちゃんは?」
明彦「昼飯に牛丼を食べに行く所だ」
紬「…牛丼!?」キラキラ
明彦「あ、ああ」
紬「私、牛丼って食べたこと無いの…」
明彦「…なに?」
明彦「食べたことが無いだと?」
明彦「あんな美味いものを知らないとはもったいない…」
明彦「ついて来い琴吹、その眼をもっと輝かせてやる」
紬「はい!」キラキラ
…
店員「お待たせ致しました、牛丼の並と大盛りです」
店員「ごゆっくりどうぞ」
紬「これが牛丼…!」
明彦「好みで卵やネギ、紅しょうがを乗せると美味いぞ」もぐもぐ
紬「色んなバリエーションがあるんだ…」
紬「で、ではいただきます!」ぱく
紬「…」ぷるぷる
紬「美味しい~!」キラキラ
明彦「当然だ」
明彦「(牛丼一つでここまで嬉しそうな子は初めてだ)」
紬「お肉と玉葱の相性が素晴らしいわ~」キラキラ
明彦「ふー…美味かった」
紬「ごちそうさまでした!」
明彦「先に出ていろ、会計を済ませてくる」
紬「あ、私の分の代金を…」がさごそ
明彦「いい、要らん気を使うな。それにここは安い」ぺらっ
紬「…さなちゃん、この伝票に書かれてる代金…ゼロが一個足りないと思うんだけど」
明彦「それが普通だ」
紬「あんなに美味しいのに…採算取れるのかしら?」
明彦「…」
明彦「(この世間知らずさは美鶴を思い出させるな…)」
紬「?」
紬「牛丼、ありがとうございました~」ぺこっ
明彦「こちらも楽しい時間だった」
紬「さなちゃんやみんなといると知らないことばかりでとっても楽しいです!」
明彦「見るもの全てが新鮮というのも羨ましいものだ」
紬「ふふっ、今度はさなちゃんに私がごちそうしてあげますね」
明彦「良いのか?俺は結構食うぞ」トントン
紬「どんとこいです!」むぎゅーん!
明彦「はっはっ、楽しみにさせてもらう」
紬「それにしても本当に美味しかったわぁ~」
紬「お土産とかで持って帰れないかしら?」
明彦「夜食に食べようとテイクアウトしていたんだが、お前にやろう」
紬「これは?」
明彦「さっき食べた牛丼だ」
紬「えっ…でも…良いんですか?」うずうず
明彦「あまりに美味しそうに食べていたからな」
明彦「お前に食べられるなら、この牛丼も本望だろう」
紬「さなちゃん…」キラキラ
紬「抱きしめて良かですか!?」ばっ
明彦「なっ!やめろ!誰かに見られでもしたら、要らん誤解が…」
唯「君を見てるといつもハートどきどき~♪」とてとて
唯「あれ?ムギちゃんとさなちゃん?」
紬「あ、唯ちゃん」
唯「!」
唯「…」
唯「ははぁ~ん、そういうことですな?」
明彦「おい…」
唯「禁断の恋でしょ!」
唯「まさかムギちゃんとさなちゃんがねぇ~」にやにや
明彦「な、ち、違う!…琴吹も何か言」
紬「///」
明彦「なぜ頬を赤らめる!?」
唯「なーんだ、そうだったんだ」
明彦「全く…琴吹が要らん真似をするからだ」
紬「うふふ、つい~」
唯「ところで二人は何をしてたの?」
紬「さなちゃんと一緒に牛丼を食べてたの~」
唯「えー良いなー」
明彦「平沢には別の機会に奢ってやるさ」
唯「やっぱり良いや~太っちゃいそうだし」
明彦「おい」
紬「あ…もうこんな時間」
紬「ごめんなさい、私もう帰りますね」
明彦「どこまでだ?途中まで送ってやる」
紬「ううん、迎えが来ますから~。でもありがとうさなちゃん」
紬「それじゃあね!」たたっ
明彦「気を付けろよ」
紬「またね~」
たたたっ…
唯「…」
明彦「…」
唯「あっ、私買い物に来てたんだった!」
唯「急がないと!またね、さなちゃん!」たったっ
明彦「お前も気を付けろよ」
唯「はーい」たったっ
明彦「…」
明彦「帰って寝るか」
明彦「うん?戻ってきた?」
唯「ねぇさなちゃん」
明彦「どうした」
唯「私、何を買いに来てたんだっけ?」
明彦「なぜそれを俺に聞く」
唯「知ってるかなぁって」
明彦「なぜ余所の家の買い物事情を俺が把握していなきゃならないんだ」
唯「だよねぇ」
明彦「…」
唯「むー…」
明彦「…家の人に連絡してみたらどうだ」
唯「それだよ、さなちゃん!」
唯「えーっと…」
唯「あれ?」
唯「…ケータイ家に忘れちゃった」
明彦「お前は本当、どこか抜けているというか…」
唯「えへへ///」
明彦「褒めてないぞ」
明彦「…とにかく、そういうことなら一度家に戻るしか無いな」
唯「うーん…面倒だなぁ」
明彦「自分で撒いた種だろう」
唯「うぐっ!」
たたたっ…
?「~ん!」
唯「むむ?この声は…」
唯「あ、憂だ!」
明彦「妹か?」
唯「うん!憂って言うんだよ!」
憂「はぁ…はぁ…駄目だよお姉ちゃん」
憂「財布も携帯も買い物メモも全部忘れちゃうんだもん…」
唯「これはうっかり侍でした」
明彦「伊織かお前は…」
憂「…お姉ちゃん、この人は?」
唯「真田明彦先生!略してさなちゃん先生だよ!」
明彦「教育実習生だがな」
憂「先生のことはお姉ちゃんからお話だけは良く聞いてます!」
明彦「ほう、どんな話だ?」
憂「えーっと…」
憂「なんにでもプロテインをかけるプロテイン依存症の先生って!」
唯「わわわ!う、憂!」あわあわ
明彦「…」
明彦「(俺はそんなにプロテインのイメージがあるか?)」
唯「も、もう良いよ憂!」
憂「そう?」
明彦「(強かだな)」
憂「そうそう、はい忘れ物」
憂「ちゃんと気を付けなきゃ、めっ!だよ?」
唯「えへへ、面目無い~」
明彦「(どちらが姉なのやら)」
唯「えっと、何を買うんだっけ…」ぺらっ
唯「そーだそーだ、お鍋の材料を買うんだった!」
明彦「鍋か…久しく食べてないな」
憂「なら、先生も一緒に食べませんか?」
明彦「…良いのか?なんだか催促したみたいで悪いが」
唯「さなちゃんなら全然おっけーだよ!」
憂「先生のお話、聞いてみたいです」
明彦「なら、ご相伴に預からせてもらおうか」
唯「じゃあ買う材料増やさないとね!」ふんす
憂「私は戻って、お出汁の準備してくるね」
明彦「俺も何か持っていくとするか」
憂「楽しみにしてます!」
唯「プロテインは駄目だよ、さなちゃん」
明彦「…」
明彦「(エスパーか平沢は…)」
唯「まずは鳥肉でしょ?それに白菜にしらたきにチョコレート!」
明彦「おい」
唯「ギャグだよさなちゃん」
明彦「お前なら本当にやりかねない」
唯「さなちゃんの中の私はどんななのさ…」
…
唯『わたあめのベッドでごろごろしたいな~』
唯『おひさ~までて~♪』
唯『あははは~うふふふ~』
…
明彦「こんなの」
唯「…私、そんなに頭の中ふわふわ時間してないからね?」
明彦「新発売のプロテインだと!?」
明彦「これは箱買いだな」
唯「またプロテイン?本当に好きだよねぇ…じゃんきーみたい」
明彦「ジャンキー…お前の中の俺はどんなイメージなんだ」
…
明彦『足りない!足りないぞぉ!俺に足りない物、それは!』
明彦『情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!そしてなによりも!』
明彦『プロテインが足りないぃ!』
…
唯「こんなの」
明彦「…お前、今期の評定オール『2』な」
唯「職権乱用!?というか実習生が成績つけるの!?さわちゃんは何やってるのさ!?」
唯「ただいま~憂~」
明彦「お邪魔します」
ぱたぱた
憂「お姉ちゃんお帰り~!真田先生こんばんわ~!」
唯「頼まれた材料買ってきたよ!」
憂「ありがとうお姉ちゃん!」
明彦「すぐアイスコーナーに向かおうとするから大変だったぞ」
唯「さなちゃんだって精肉コーナーから離れなかったじゃん」ぶー
憂「あはは、楽しかったみたいですね」
憂「立ち話もなんですから、どうぞ上がって下さい」すっ
明彦「ありがとう」
明彦「(出来た子だな)」
唯「あーい」
憂「~♪…あれ?」
憂「お姉ちゃん、塩は?」
唯「え?入ってない?」
憂「どこにも無いよ?」がさごそ
明彦「買い忘れたみたいだな」
唯「お隣のお婆ちゃんから借りようか?」
憂「お姉ちゃん聞いてないの?お婆ちゃん、2、3日の間旅行に行くって言ってたよ?」
唯「そうだっけ?」
憂「どうしよう…コンビニだと高いしな…」
明彦「…」チラッ
>新発売 プロテイン 塩味 疲れた体に塩分を!
明彦「(これはアレか、そういうことなのか)」
唯「まさか本当にプロテイン鍋になるなんてね…」
明彦「…こればかりは俺も本当にする気は無かったんだが」
憂「あ、案外、美味しいかもですよ?あはは…」
ぐつぐつ
唯「…食べる?」
憂「…食べようか」
明彦「食べ物を無駄にしたらバチがあたるしな…」
ぐつぐつ
唯憂明彦「「「…いただきます!」」」
明彦「意外に…」むしゃむしゃ
憂「美味しい…!」もぐもぐ
唯(タルカジャ)「これは予想外だよ!」
明彦(タルカジャ)「何か力が漲る気がするな」
唯(タルカジャ)「ねー!」
唯(タルカジャ)「プロテインって凄いんだね!」
憂(ヒートライザ)「びっくりだねお姉ちゃん!」
唯「もう食べられない…けぷ」
明彦「なかなかに美味かったな」
憂「お姉ちゃんお腹いっぱい?デザートのアイスどうする?」
唯「食べる!」しゅたっ
明彦「腹一杯なんじゃ無かったのか?」
唯「アイスは別腹です!」ふんす
憂「じゃあ持ってくるね」とてとて
明彦「…本当に良い子だな憂ちゃんは」
唯「自慢の妹だからね」
明彦「…」
唯「さなちゃん?」
明彦「憂ちゃんにばかり頼らず、少しは自分で頑張れよ?」
明彦「なんでも任せっきりじゃ駄目だ」
唯「…憂は優しいからつい、甘えちゃうんだよねぇ」
明彦「人は知らん所で傷ついたりするものだ」
明彦「憂ちゃんが傷ついた時はお前がしっかり甘えさせてやらなければならん」
明彦「それが『お姉ちゃん』の役目だ」
唯「…」
唯「私に出来るかな…」
明彦「自信が無いか?」
唯「…ちょっとね」
唯「私、おっちょこちょいだし…忘れっぽいし…」
明彦「強くなればそれは自信につながる」
唯「でも私、運動も苦手だし…」
明彦「なにも鍛えるだけが強くなる方法じゃない」
明彦「まずは自分の力でなんでもやってみろ」
明彦「憂ちゃんに任せていたことを少しずつ自分でやってみるんだ」
唯「自分で…」
明彦「たとえ失敗したって良い、経験に勝るものは他に無いからな」
明彦「まぁ、要約すれば」
明彦「妹を守れるくらいに強くなれ!…ってことだ」
明彦「失ってから大切さに気付くのは馬鹿のやることだ」
明彦「…お前はそんな馬鹿になるな」
唯「さなちゃん…」
とてとて
憂「お姉ちゃん、アイス持ってき…」
唯「…」
憂「お姉ちゃん?」
憂「え?もっとゆっくりしていっても…」
明彦「気持ちは有り難いが、この時間はいつもロードワークをしているんだ」
明彦「それに今俺は邪魔だろうからな」
憂「そうですか…」
明彦「美味しい食事を有り難う」
明彦「それじゃあな、唯、憂」
すたすた
憂「また来て下さいね~!」
伊織ですら恋と命を天秤にかけるような場面を経験してるし
憂「楽しい人だったねお姉ちゃん!」
憂「本当に先生になって欲しいくらいだよ~」
唯「…」
憂「あ、アイス溶けちゃうよお姉ちゃん」
憂「早く食べないと…」
ぎゅっ
唯「憂!」
憂「へ!?お、お姉ちゃん!?///」
唯「私…憂を守れるくらい強くなるからね!」
唯「絶対に強くなるからね!」
明彦「全く…ガラでも無いことを俺はペラペラと…」
明彦「人に説教出来るほど偉い訳でも無いのにな」
明彦「でもな、これできっとアイツは変わる」
明彦「俺と同じ目に合うことは無いだろうさ」
明彦「…」
明彦「ああ、そうだな…お前の言うとおりだよシンジ」
明彦「格好悪いな俺は…」
…
律「学園祭まであと2週間ちょっとか」
澪「気合い入れて練習しないとな!」
梓「気合いと言えば、最近の唯センパイは凄く練習熱心ですよね」
紬「うん、気迫を感じるっていうか…ちょっと人が変わったって言うか…」
唯「~♪」ギュイギュイギュイーン!
律「なんとなく方向性を間違えてる気もするけどな」
澪「唯も頑張ってるんだよ」
梓「(凄いな…)」
紬「唯ちゃん格好良い~」
紬「寂しくなるわね…」
澪「授業はいつも厳しかったけど、終わるとなると名残惜しいよな」
梓「私は話した回数は少ないですけど、とても生徒思いな先生なのは知ってます」
梓「出来るならこのまま本物の先生になって欲しいです」
律「そうだなー…さなちゃんが本当に先生になったら楽しいよなー」
澪「なぁ、最後の日に何かさなちゃんにプレゼントしてあげたくないか?」
紬「プレゼント?」
澪「うん、三ヶ月間ありがとうございましたって」
紬「賛成~!」
澪「じゃあ、何をあげたら喜ぶか考えようか」
梓「…パッとすぐに思いつくのはプロテインですね」
律「梓もか、あたしもだ」
紬「でも最後の日にプロテインってどうなのかしら」
澪「考えたらシュールだな」
律「ならトレーニング器具とか?」
澪「そういうのって結構するんじゃないのか?」
紬「それにさなちゃんってその手のは大体持ってそう」
梓「ですね」
澪「困ったな」
梓「どうしましょうか」
紬「むー…」
唯「…歌にしよう!」しゅばっ
澪「歌?」
唯「私達は軽音部なんだよ?」
唯「なら歌しか無いよ!」
梓「歌ですか…」
唯「歌にしてさなちゃんに届けよう!」
澪「おお…!」
律「ゆ、唯が唯してない!」
梓「唯センパイに賛成します!」
紬「私も!」
唯「決まりだね!」
唯「実は私、もう歌詞を考えてるんだ」
唯「だからムギちゃんに音をつけて欲しいんだけど…」
律「マジで?歌詞見せて見せて!」
唯「ちょっと待ってね…」がさごそ
唯「はい」ぺらっ
澪「どれどれ…」
梓「…これ、本当に唯センパイが?」
律「ゆ、唯がまたもや唯してないだと…?」
紬「すごーい…」
唯「えへへ///」
律「うんうん、凄いぞ唯」
紬「絶対にぴったりのメロディ考えてくるね唯ちゃん!」
梓「素敵な歌詞だと思います!」
唯「ほ、褒めすぎだよぉ」
唯「ただ、さなちゃんのことを思って書いたらそうなっただけだよ」
律「…良し!桜高軽音部、放課後ティータイムは
この歌をさなちゃんにプレゼントすることをここに宣言します!」
唯梓澪紬「「「「おー!」」」」
明彦「…」カリカリ
明彦「…」ぺらっ
明彦「…」カリカリ
すたすた
さわ子「真田先生」
明彦「…む、山中先生?」
さわ子「あ、邪魔だったかしら」
明彦「いえ、一段落着いた所です」
さわ子「あらそう?」
さわ子「…もうすぐ実習期間が終了するけど、三ヶ月間どうだったかしら?」
明彦「…最初は本当に戸惑いましたが、とても楽しかったですよ」
明彦「ここで過ごした思い出はきっと一生忘れられない」
明彦「…特にあの5人はな」
さわ子「軽音部のみんなね?」
明彦「ええ」
明彦「…」
明彦「(…もうすぐ別れ…か)」
明彦「(唐突にこの世界に飛ばされ…)」
明彦「(アイツらと出会い…)」
明彦「(俺が心のどこかで望んでいたかもしれない普通の日常を過ごして…)」
明彦「(そうだ、有里ととも会ったな)」
明彦「(あの有里は俺が知っている有里では無かったが…)」
明彦「(それでも再び出会えたことに感謝したい)」
明彦「フッ…らしくないぞ俺」
さわ子「…真田先生?」
明彦「…おっと」
さわ子「思い出に浸ってた?」
明彦「まさか、そんな訳が無い」
明彦「(そうだ、まだ振り返るには早すぎる)」
明彦「(俺は最後までアイツらの先生でいなければな)」
律「うわ、凄い人の数だな!」
澪「今まで一番多いんじゃないか…?」
唯「それでこそがやりがいがあるよ!」ふんす
梓「そうですね!」
紬「(なんだか、たくましい唯ちゃんも素敵ね)」
すたすた
明彦「お前達、準備は出来てるのか?」
律「お、さなちゃん」
唯「バッチリ!」ぐっ
明彦「絶対に成功させろよ!」
澪「はい!」
律「おうよ!」
梓「はいです!」
紬「任せて!」
唯「大丈夫だよ!」
明彦「良い返事だ」
明彦「…もう出番みたいだな」
明彦「客席で見ててやるからキッチリ決めてこい」
唯「うん!」
明彦「それじゃ、またな」すたすた
律「…」
律「みんな、絶対に成功させるぞ!」
唯梓澪紬「「「「おうよー!!!」」」」
唯「それじゃあまずは一曲目、ふわふわ時間!」
♪
明彦「…」
明彦「相変わらず楽しそうに演奏するな、アイツらは」
明彦「学園祭を部活の延長線上かなにかと思っているんじゃないか?」
明彦「将来、大物になったりしてな」
「じゅーぶん急いでるわよ!」
「わ、私…もう走れません」
「私につかまるであります」
「ぼ、僕ももう駄目みたい…」
「全く、体力が無いなお前は」
「急ぐぞ!」
「どうでも…はよくないか」
明彦「?…どこかで聞いた声だな」
だだだっ
順平「よっしゃ!なんとか間にあったみたいだぜ?」
綾時「わぁー!みんなおめかしして綺麗だねぇ」
湊「こんにちは」
明彦「お前達!どうしてここに…」
風花「実はりっちゃんから連絡をもらったんです」
風花「私達最後の学園祭ライブを見に来て欲しいって」
ゆかり「それで急いで飛んできたんです」
明彦(過去)「本当はもっと早く着くはずでしたが、伊織が電車の時間を間違えてな…」
順平「あれはホントにうっかり侍」
美鶴「しかし間に合って良かった」
美鶴「こんな素晴らしい演奏を聞き逃しては悔やんでも悔やみきれない」
アイギス「私は機械の身ではありますが…」
アイギス「今ここに感動している自分がいるであります」
明彦「…ああ、良い歌だ」
湊「そうですね」
綾時「僕的にはあのツインテールの子が良いと思うんだけど」
湊「どうでもいい」
綾時「またそれぇ?便利な言葉だよね」
順平「俺はやっぱり澪ちゃんかな~」
順平「真田サンは?」
明彦(過去)「…強いていうなら唯だ」
綾時「おお…攻めますね!」
明彦「みんな可愛いに決まってるだろう」ぼそっ
綾時「え?」
明彦「…」
アイギス「ふでペンFUFU~♪が頭から離れないであります」
美鶴「彼女達の歌はキャッチーで親しみやすいな」
美鶴「まさにブリリアントだ」
明彦「ああ、それがアイツらの持ち味だからな」
明彦「大した奴らだ」
風花「あっ」
風花「次が最後の曲みたいですよ?」
唯「この歌はね、今日でお別れするある人の為に作ったんだ」
唯「その人はね、いっつも無茶なことさせたり、プロテインばっかり飲んでるけど」
唯「誰かが悩んでたら励ましてくれたり…」
唯「誰かが困ってたらそっと手を差し伸べて…」
唯「とっても面倒見が良い人なんだ」
唯「私達はその人と過ごした日々を絶対に忘れません!」
唯「別れは悲しいけれど…きっとその別れがまた新たな出会いをくれると信じて」
唯「この歌を歌います」
唯「『キミの記憶』」
唯「眩しく 輝く ひと時みんなと一緒だった♪」
澪「かけがえのない 時と知らずに 私は過ごしていた♪」
律「今はただ大切に偲ぶよう♪」
梓「I fill unblessed feeling…♪」
唯「キミはね 確かに あの時 私のそばにいた♪」
紬「いつだって いつだって いつだって すぐ横で笑っていた♪」
澪「失くしても 取り戻す キミを♪」
梓「I've never leave you…♪」
♪…
明彦「…」
湊「…」
湊「泣いてる?」
明彦「泣いてない!」
順平「おーおー肩震わせちゃって」
明彦「うるさい!」
風花「とっても素敵な曲…」
ゆかり「先生はとても想われてるんですね」
唯「そしてさなちゃん!!!」
唯梓律澪紬「「「「「三ヶ月間楽しかったです!!!」」」」」
唯梓律澪紬「「「「「ありがとう!!!」」」」」
わああああああああああ!!!
明彦「…」
明彦「全く…本当に全く…」
明彦「アイツらは…」
順平「そっスね」
明彦(過去)「彼らだけで話したいこともあるだろうしな」
綾時「ねぇ、どこ見に行こうか?」
風花「そうですかね… 」
湊「…」
湊?「真田先輩も手に入れたんですね…絆を」
湊?「…答えを」
湊?「…」
湊?「ふふっ」
湊「でもまぁ」
湊「どうでもいいか」
すたすた
明彦「…」
律「来ると思ったぜ、さなちゃん」
澪「私達のステージ、どうだったかな」
明彦「…」
明彦「あー…その、なんだ」
明彦「…グッジョブだ」
明彦「それと…」
明彦「歌、有り難うな」
唯「私達からのプレゼントだよ、さなちゃん」
紬「喜んでもらえたみたいで良かった~」
梓「練習した甲斐、ありましたね」
律「!」
律「おんや~?さなちゃん、おめめが真っ赤ですわよん?」
紬「…感動しちゃった?」
明彦「ええい、泣いてない!」
明彦「この俺がそう簡単に泣いてたまるか!」
律「背を向けながらその台詞いっても説得力ゼロだぞー」
澪「ふふ、さなちゃんも泣くんだぁ…」ぽろっ
梓「あっ…」
唯「澪ちゃん、もらい泣きしてるよ?」
澪「へ?うそ!」ごしごし
明彦「…」
梓「!」
梓「はっ、はい?」
明彦「…これからお前は一人で軽音部に残ることになるが」
明彦「きっと新たな出会いがお前を持ってる」
明彦「そしてその出会いはお前に光をくれるはずだ」
明彦「それを願ってこれをやる」すっ
梓「あ、ありがとうございます…キーホルダー?」
明彦「京都に言った時に、ちょっとな」
>真田明彦は『杯』のアルカナを手に入れた
>『ブ』
律「お、おぅ」
明彦「以前も言ったが、終わりは新たな始まりのスタートだ」
明彦「そしてお前はそのスタートラインに立ち始めた」
明彦「その道の先がお前に取って幸せに続いてることを願って…これをやる」すっ
律「…なんか照れくさいな」
律「ありがとう」
>真田明彦は『剣』のアルカナを手に入れた
>『ョ』『ブ』
澪「はい!」
明彦「どんなに辛く、苦しいことがあろうと」
明彦「それを一緒に分かちあってくれる友がいれば不安など無いに等しい」
明彦「そんな友をお前は4人も持っている」
明彦「…大切にしろ。…ほら」すっ
澪「ありがとう、さなちゃん」
澪「なぁ、このキーホルダーってもしかして…」
>真田明彦は『杖』のアルカナを手に入れた
>『ジ』『ョ』『ブ』
紬「はいっ!」
明彦「…お前はいつも笑顔だったな」
明彦「なんでもない様なことで笑ったり…感動したり…」
明彦「その笑顔は自らのみならず、誰かをも幸せに出来る笑顔だ」
明彦「その笑顔が絶えることが無いように…ほれ」すっ
紬「大切にします…とっても嬉しい…!」
>真田明彦は『金貨』のアルカナを手に入れた
>『ッ』『ジ』『ョ』『ブ』
唯「…はい!」
明彦「良い眼をするようになったな」
明彦「お前はこれからどこまでも強くなるだろう」
明彦「だが強くなると言ってもそれは物理的な強さという意味ではない」
明彦「…何があっても折れない意志が、だ」
明彦「限りある全てを大切にして生きろ」すっ
唯「えへへ…私達がプレゼントしたはずなのに、私達までプレゼントもらっちゃった」
>真田明彦は『愚者』のアルカナを手に入れた
>『グ』『ッ』『ジ』『ョ』『ブ』
明彦「5人が揃うことで初めて意味を成す」
明彦「お前達の絆だけは…終わらないことを心より願う」
唯「…ありがとう」
唯「ありがとう、さなちゃん!」
澪「せ、せんせぇ~」ぽろぽろ
律「み、澪!顔が凄いことになってるぞ!ほらティッシュ!」
梓「5人が揃って…初めて意味を…」
紬「さなちゃんって意外にロマンチストなんですね」
明彦「フッ、抜かせ」
澪「ど、どこへ…?」ぐしゅっ
律「これから部室で、さなちゃんの送別会をやる予定になってるんだぞ?」
紬「美味しいケーキを焼いてきたの!」
梓「メインが欠席してどうするんですか」
唯「そーだよ、さなちゃん」
明彦「なに、少し走ってくるだけだ」
明彦「きっと戻る」
たったったっ…
唯「さなちゃん!」
唯「…」
唯「いつか…」
唯「いつか絶対戻ってきてね!」
唯「約束だよ!」
明彦「平沢…」
明彦「…」
明彦「当然だ」b
たったったっ…
唯「…」
唯「…ぐすっ…ずず…」
明彦「…」
明彦「良い時間だった。まるで夢のようだ」
明彦「…だが夢ならばいつか覚めなければならん」
明彦「過去や夢に捕らわれたままでは一歩も前に進めない」
明彦「…だから振り返るのはこれが最初で最後だ」
くるっ
明彦「この三ヶ月、楽しかったぞ」
明彦「…放課後ティータイム」
カッ!
唯「…」
すたすた
澪「唯?」
唯「!」ぐしぐし
唯「なに?澪ちゃん」
澪「いや、さなちゃんを追っかけたきり戻ってこないからさ…」
澪「みんな心配してるぞ」
唯「そっか…ごめん」
澪「ううん…それよりさ、さなちゃんが戻ってくる前にまたなにかサプライズをやりたいんだ」
澪「唯も一緒に考えてくれないか?」
唯「…」
唯「…うん!戻ってきたらびっくりさせないとね!」
明彦「…」
?「お見事でございます」
?「三ヶ月という短い期間ながらも、貴方は6つのアルカナを覚醒致しました」
?「『永劫』『剣』『金貨』『杯』『杖』…そして『愚者』」
?「貴方からは十二分に人の可能性を見せていただきました、感謝致します」
明彦「…」
明彦「…幾つ絆を得たかは問題ではない」
明彦「大切なのは…どう絆を紡いだか、だ」
明彦「それが分からないようじゃ、お前もたいしたことない」
?「私、少々ショックでございます…」しゅん
明彦「芝居はよせ、そんなキャラでも無いだろう」
?「それもそうでした」
?「…しかし、本当に興味深い結果でございました」
?「特にこの『永劫』のアルカナ…」
?「このアルカナの持ち主があの方とは…少々、いえ、大変驚きでございます」
明彦「…」
?「なぜこのアルカナなのか…そしてなぜこのアルカナが貴方に芽生えたのか…」
?「興味が尽きません」
明彦「ただ一つ言えるのは…」
明彦「ヤツはどこかの誰かとは同じ道を辿らなかった」
?「…それは貴方がけいおん!世界に来た影響で…ということでしょうか?」
明彦「知らんな」
?「…むぅ、そうでございますか」
明彦「…さて、もう良いか?」
?「貴方を元の世界にお戻し致しましょう」
明彦「勝手に人をモルモットにするのはもう止すんだな」
?「…そこは反省でございます」
?「先ほども我が主にたっぷり絞られたばかりでございます」
明彦「…」
明彦「だが…まぁ」
明彦「悪くはなかった」フッ
?「それはなによりでござ」
明彦「良いから早く帰せ」
?「…」ぷー
?「…それでは、またいつか遠い日にお会い致しましょう」
カッ!
「~ん!」
「~田はん!」
明彦「…」
ラビリス「真田はん!」
明彦「!」
ラビリス「急に黙りはってどないしたんよ?」
ラビリス「びっくりしたわ…」
明彦「帰ったのか…」
ラビリス「…なんやの?帰った?」
明彦「…いや」
明彦「ちょっと目眩がしただけだ」
明彦「問題ない、少しその辺を走れば直る」
たったっ…
ラビリス「あ、ちょい待ちぃ!」
ラビリス「けいおん!のDVD借りて見るんやあらへんのー?!」
明彦「…」ぴたっ
明彦「(けいおん!か)」
明彦「いや、DVDはもういい」
明彦「けいおん!ならもうこの眼で『見てきた』からな」
ラビリス「…?」
明彦「じゃあな」
たったったっ…
ラビリス「…」
ラビリス「…変な真田はん」
明彦「(…決めたぞ俺は)」
明彦「(やはり俺は警察官の道を目指す)」
明彦「(教師の道も悪くは無かったが…)」
明彦「(俺は自分の力を誰かの笑顔を守る為に使いたい)」
明彦「(中野のようにひたむきで…)」
明彦「(田井中のように快活で…)」
明彦「(秋山のように綺麗で…)」
明彦「(琴吹のように朗らかで…)」
明彦「(平沢のように純真な笑顔を守る為に)」
明彦「(俺はもっと強くなる!強くならなければならん!)」
明彦「(でなければ俺はアイツらと胸を張って再会出来ない)」
明彦「…」
明彦「フッ…面白くなってきたじゃないか」
明彦「どこまでも付き合ってもらうぞ、カエサル!」
だだだだだだだ…
>真田明彦は『軽音』のアルカナを手に入れた
>そして…
>真田明彦は『放課後』のアルカナを手に入れた
これで本当におしまひ
ブリリアント!すばらしい!
Entry ⇒ 2012.09.09 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
悠「完二、今後ろに隠した物はなんだ?…うん?けいおん?」
悠「見たところアニメのDVDのようだが」
悠「しかも女の子がいっぱい…完二?」
完二「…センパイらがホモネタでからかってくっからだろ」
完二「俺なりに考えたんスよ、どうやったら女とまともに話せるようになるかって」
完二「でもいきなり話かけんのはハードル高ぇし…そんでまずは練習に…」
悠「女の子がたくさん出るアニメを見ようと」
完二「…ッス」
悠「なるほどなー(ハイカラな絵だな)」
悠「どういうアニメなんだ?」
完二「センパイも興味あるッスか!?」がたっ
完二「そんなに気になるなら仕方ねーな!センパイ、このアニメは女子高生がバンドを組んでですね」
悠「落ち着…」
完二「リアルに描かれた普通の日常を過ごすアニメなんスよ!」
悠「(鼻息が荒い…)」
完二「…どんなアニメか聞いたってことは、観たいって解釈で良いんスよね?」
悠「いや、ただ聞いただけで他意は」
完二「しょ、しょーがねーなー!あれ?ここに偶然、一期と二期のDVDが!」
悠「(持ち歩いてるのか)」
悠「いや、別に…」
完二「あ、気にしなくて良いッスよ!そのDVDは布教用なんで」
完二「本命はBDで全部揃えてますから!」
悠「(すごいハマりようだな)」
完二「すっげぇ面白いッスから!残りのゴールデンウィーク全部使ってでも観る価値はあるッスよ!」
悠「そ、そうか」
悠「(あの完二がここまで勧めるんだ、本当に面白いのかも)」
悠「じゃあ借りてくよ」
完二「観たら感想聞かせて下さい!」
悠「…さて」
悠「せっかく借りたは良いものの…」
悠「残りの休みをアニメ観賞に費やしていいものか」
悠「…」
悠「まずは観てから判断するのが大人の選択だな」
悠「DVDをセット」
悠「番長、ON!」ピッ
けいおん!
悠「始まった」
悠「…」
悠「…」
唯『うんたん♪うんたん♪』
悠「…」
悠「ん」キョロキョロ
悠「…」
悠「…うんたん♪」ぼそっ
悠「…」
悠「…ごほっごほっ!///」
悠「…」
悠「ムギちゃん…か」
悠「…可愛い」
悠「いや、律もなかなか…」
悠「しかし、健気な梓にも惹かれるものがある」
悠「だが唯もキュートさなら負けていないし」
悠「澪に至っては存在そのものが反則レベルだ」
悠「…」
悠「!?澪が転ん…!!」
悠「けっ、怪我は!?大丈夫なのか!?」がたっ
悠「…」
悠「…」
悠「…」
悠「…」
悠「おかしくねーし!」くわっ
コンコン
菜々子「おにいちゃん、朝だよ?」
菜々子「おにいちゃん?」
菜々子「…出てこない」
遼太郎「おはよう菜々子…どうした?」
菜々子「おにいちゃん、部屋から出てこない」
遼太郎「ふむ…風邪でも引いたのか…?」
遼太郎「まぁ、ほっとけば勝手に起きるだろ」
遼太郎「それより菜々子、昼にジュネスに行かないか?」
菜々子「ジュネス!?いく!やったー!」
悠「…」
悠「二期はやたらモブが多いな」
悠「だからといって作画に手を抜いてる様子も見られない」
悠「むしろ一部のモブに至ってはそのままメインを張れそうなキャラも…」
悠「…」
悠「…」
悠「いちご、か」
悠「卒業か…」
梓『もう部室片づけなくても…』
梓『お茶ばっかり飲んでても叱らないから…』
梓『卒業しないでよぉ…』
悠「…」
悠「…」
悠「俺は…無力だ…!」ぐすっ
悠「思いのほか、面白かった」
悠「しかし、完二ほどハマりはしないかな…」
悠「ん?もうこんな時間…一日半以上もけいおん!を見ていたのか」
悠「…外が真っ暗だ」
悠「…」ぐぅ~
悠「…下に降りよう」
悠「菜々子~菜々子?」
悠「居ないのか?」
悠「…ん?メモが置いてある」
菜々子『おにいちゃんがいつまでも部屋からでてこないのでお父さんとジュネスに行ってきます』
悠「なに!?」
悠「俺としたことが…!」
悠「…」
悠「ネットでピザでも頼むか…はぁ」
悠「…」
悠「やってしまった」
悠「つい、けいおん!一期と二期のDVDとBDをまとめてポチってしまった」
悠「これがネット社会の弊害か…!」
悠「…」
悠「…映画もあるのか」
悠「いや、これ以上は財布が…」
悠「…BDだけなら良いよな?」
悠「さて、腹ごしらえも済んだことだし」
悠「もう一度最初から見直したいところだが…」
悠「さすがに体力が持たない…」
悠「ふわぁ…ぁ」
悠「少しだ…け…寝…よう…」ぱたっ
悠「…」
悠「うんたん…」
悠「…?」
悠「ここは…また呼ばれたのか?」
イゴール「…ようこそ、ベルベットルームへ」
悠「…イゴール」
イゴール「…貴方は今一度、数奇な運命に誘われたようだ」
イゴール「育み、培った絆もその運命の前には意味を成さない」
悠「どういう意味だ?」
イゴール「…貴方はこれから選択を迫られる」
イゴール「愛を選ぶのか、それとも友情を選ぶのか…」
マーガレット「そこで貴方は…何を見せてくれるのかしら?」
悠「別世界…?」
イゴール「しかし…立ち塞がる運命は何も悪いものだけとも限らない」
イゴール「貴方の選択次第では真の絆を得られましょう」
悠「…選択」
イゴール「フフ…楽しみになってまいりましたな」
悠「…」
悠「…」
悠「…別世界と言ったな」
悠「もしかして、また何か事件が…」
悠「まいったな…P-1の件も解決してないのに」
悠「…」
悠「とりあえず陽介に電話するか…」ピッ プルルル…
悠「…」
悠「出ない」
悠「他のメンバーに連絡してみるか」ピッ プルルル…
悠「…」
悠「ことごとく、誰も出ないな…」
悠「一人も出ないというのはやはりおかしい」
悠「事件の匂いがする…」
悠「…」
悠「朝食を食べよう」
悠「…誰も居ない」
悠「俺が寝てる時に帰ってきて、そしてまた俺が寝てる時に出てって行ったとか…?」
悠「いや、叔父さんならまだしも菜々子まで居ないのは不自然だ」
悠「しかし…」
悠「まるで俺以外、『最初から』誰も居ないみたいだ…」
悠「…」
悠「何が起きている…?」
ピンポーン
悠「あ、はーい」すたすた
悠「どちら様…」
さわ子「居た!何やってるのよ、もう時間過ぎてるわよ!?」
悠「えっ、何?…っていうかさわ子先生?」
さわ子「転校初日から重役出勤とは良いご身分ね!早く制服に着替えて!」
悠「あの」
さわ子「ほら早く!」
悠「はい」
がちゃ
悠「何が起きている…?」
悠「あの、聞きた」
さわ子「着替えたわね?ほら車に乗って!特別よ?」
悠「はぁ」
がちゃ ぶろろろ…
さわ子「ふぅ…なんとか一時限目の途中には間に合いそうね」
さわ子「大方、女子校に転校するからって興奮して寝れなかったんでしょ?」
悠「いえ」
悠「(どう見てもけいおん!のさわ子先生だ…)」
悠「あの、転校って…?」
悠「はい」
さわ子「じゃあ知ってるでしょ?貴方は八十神高校から桜が丘高校へ転校するの」
悠「(桜が丘高校…けいおん!の舞台になっている高校の名前だったか)」
悠「(…俺は担がれているのか?…だが、冗談を言っているようには見えない)」
悠「!」
悠「(もしやマーガレットの言っていた別世界とは…)」
ぶろろ…
さわ子「着いたわ」
さわ子「ここが今日から貴方の通う学校、私立桜が丘女子高等学校よ」
悠「(アニメと同じ…そして俺の予想が正しければここには…)」
悠「行きましょう」
さわ子「当然よ」
教室
がらっ
さわ子「はい、みんなー自習終わり。転校生連れてきたわ」
律「お、やっと?」
紬「どんな人かしら」
唯「のどかちゃん…あと三十分…」
和「馬鹿なこと言わないの」
澪「転校生か…やさしい人だと良いな」
律「いやー、もんの凄い不良だったりして!頭はボサボサで全身黒づくめ!腰にはナイフが…」
澪「ひぃ!?」
紬「まぁ!私、不良って見たこと無いから楽しみ~」
悠「(色々勝手なことを言われている気がする)」
悠「(だが、確信した)」
悠「(ここはけいおん!の世界だ)」
悠「(間違いない)」
悠「(何故なら…)」
悠「(扉越しにしか聞こえなくても、俺がHTTのメンバーの声を聞き間違えるはずが無い)」
悠「…」
悠「フッ…」
悠「(来たか…)」
入って良いわよー
悠「いつも通りに行こう」
がらっ
悠「八十神高校から来ました、鳴上悠です」
悠「よろしく」
しーん…
悠「あれ?」
悠「(何か変だったか?)」
紬「お…」
律「おとこー!?」がたっ
唯「うわっ!びっくりした!」
さわ子「言ってなかったっけ?」
和「初耳です」
和「というか…女子校に男が居て良いんですか?」
さわ子「こまかいことは良いのよ」
悠「良いんじゃないか?」
和「!?」
唯「はーい!」
律「あーい」
唯「よろしくね、悠君!」
悠「ああ、宜しくな唯」
紬「こちらの席へどうぞ~」
悠「ありがとう」すたすた
唯「(あれ?私名乗ったっけ?)」
さわ子「それじゃ鳴上君、この問題分かるかしら?」
悠「無論です」
悠「~が~なので~です」
さわ子「…凄いわね、一応引っかけ問題なんだけど」
悠「そうだったのか?」
律「(ふーん、頭良いのか)」
澪「(凄いな…)」
紬「(なるほどね)」
唯「…むにゃむにゃ」
悠「しまった、弁当が無い」
悠「(朝いきなり連れてこられたしな…)」
紬「あら鳴上君、お昼は?」
悠「実は忘れてしまって」
紬「まぁ大変!じゃあ購買に行きましょう?」
悠「購買があるのか?」
紬「うん、ちょっと小さいけどね」
紬「今ならアレが手に入るかも知れないわ!ふふっ」
悠「アレ?」
悠「凄い人だかりだ…」
紬「ちょっと待っててね鳴上君!ふんす!」
たたたっ
悠「もしかして『アレ』って…まさか二期で見た『アレ』か?」
たたたっ
純「梓早くー!無くなっちゃうって!」
梓「私は別に要らないのに…」
たたたっ
紬「はい、鳴上君!」
紬「最後の一つゲット!幻のゴールデンチョコパンよ~」
悠「やはりか!」
純「あー!ゴールデンチョコパンもう無くなってるー!」
純「まただよー!」
梓「はいはい、次頑張れ。…あっムギセンパイ…と誰?」
紬「あっ、梓ちゃん!」
梓「いえ、純の付き添いで…そちらの方は?」
紬「鳴上悠君、今日転校してきたの~」
悠「宜しく」
梓「でも男の人…」
紬「私、こまけぇこたぁどうでも良いって言うのが夢だったの!」
梓「そ、そうですか…」
梓「あ、えっと…センパイですよね?中野梓です、ムギセンパイと同じ軽音部に所属してます」
紬「あっ、私も自己紹介して無かった!…ごほん、琴吹紬です!軽音部に入ってます!」
悠「宜しく(本当は知ってるけど)」
>鳴上悠は『杯』のアルカナを手に入れた
>琴吹紬とほのかな絆の芽生えを感じる…
>鳴上悠は『金貨』のアルカナを手に入れた
悠「(この感覚…久しぶりだな)」
イゴール『…貴方はこれから選択を迫られる』
イゴール『愛を選ぶのか、それとも友情を選ぶのか…』
悠「(確かそんなことを言っていたが…)」
悠「(この絆の芽生えと何か関係があるんだろうか?)」
紬「はい、またね♪」
梓「では…ほら純、泣いてないで行くよ」
純「うー…」
悠「(ハイカラな髪型だよな)」
すたすた…
紬「私たちも戻って食べましょうか?」
悠「ああ。パン、ありがとう」
紬「いえいえ、困ったらお互い様」
悠「(女神だ)」
律「あ、ムギー!どこ行ってたんだよー」
唯「遅いから先に食べ始めちゃったよ!」
紬「鳴上君と一緒に購買に行ってたの~」
律「鳴上って…転校生か。学校案内してたのか?あたしも誘えよなー」
悠「ぜひお願いしたい」
唯「まっかせといて!」ふんす
律「まだ名前言ってないよな、あたしは田井中律」
唯「平沢唯です!」
悠「ああ、これから宜しく」
>田井中律とほのかな絆の芽生えを感じる…
>鳴上悠は『剣』のアルカナを手に入れた
>平沢唯とほのかな絆の芽生えを感じる…
>鳴上悠は『愚者』のアルカナを手に入れた
悠「(あれ?『愚者』は既に持っていたはずだが…)」
悠「(…この世界では元の世界で手に入れた絆は無かったことになっている…という意味だろうか)」
紬「そういえば澪ちゃんは?」キョロキョロ
唯「澪ちゃんは和ちゃんと食べるんだって」
律「たぶん、鳴上のせいだな」
悠「えっ」
律「澪は恥ずかしがり屋さんで緊張しいだからなー」
律「男の子と一緒じゃご飯が喉を通らないんだろ」
悠「なるほど」
紬「残念…」しゅん
唯「まぁまぁ、私達だけでも一緒に食べようよ」
唯「あ!幻のゴールデンチョコパン!良いなぁ~」
唯「鳴上君…」キラキラ
悠「…」
律「鳴上君…」キラキラ
悠「…少し食べるか?」
唯律「「え!良いの?悪いね~」」
紬「鳴上君…」キラキラ
悠「…君はくれた側だろう」
紬「むぅ…」しゅん
悠「(さて、これで一日を終えたが…)」
イゴール『貴方の選択次第では真の絆を得られましょう』
悠「(真の絆…交流を深めろということだろうか)」
悠「(誰と深めようか…)」
1平沢唯
2田井中律
3琴吹紬
4中野梓
>>104
悠「(教室に行ってみようか…)」
放課後 二年生の教室前
悠「居た」
梓「鳴上センパイ…?どうしたんですか?」
悠「なんとなくさ、何をやっているんだ?」
梓「トンちゃんの餌を探しているんです」
梓「あ、トンちゃんというのは軽音部の部室で飼ってる亀のことなんですけど」
梓「そのトンちゃんに新しく買ってきた餌をどこかに落としちゃったみたいで…」
悠「ふむ」
梓「学校に来るまではあったので校内にあるとは思いますが…」
悠「分かった、俺はこっちを探してみる」
梓「いえ!わざわざ手伝ってくれなくても…」
悠「気にするな、困った時はお互い様だ」
悠「じゃ、探すぞ」
梓「は、はい…ありがとうございます」
悠「いえいえ」
梓「…見つからないですね」
悠「他に探して無い場所は…」
梓「あ、もしかして…購買?」
悠「行ってみようか」
購買
梓「あった!」
梓「ここに落としてたんだ…良かった見つかって」
悠「トンちゃんのこと、大事にしてるんだな」
梓「はい!軽音部のセンパイがたが私の為に飼ってくれたんです」
梓「だから大事なのは当たり前です」
>『杯』のコミュランクアップ! 1→3
梓「鳴上センパイ、ありがとうございました!」
梓「トンちゃんに早速あげてきます!」たたたっ
悠「嬉しそうな顔、していたな」
悠「さて、まだ時間に余裕があるが…どうするか」
1平沢唯
2田井中律
3琴吹紬
>>119
ぴんぽんぱんぽ~ん↑
放送「これより、全部活による部長会議を行います。全ての部活道の部長は生徒会室にお集まり下さい」
ぴんぽんぱんぽ~ん↓
悠「確か律は部長だったな」
悠「俺も行ってみるか」
悠「(ここから中が覗けそうだ)」
悠「…」
悠「(つまらなそうな顔をしている)」
…
がらっ
律「あ~…やっと終わった」くらくら
悠「お疲れ田井中」
律「…おっす鳴上」
律「いや~みんな何言ってるか分からない分からない」
悠「それは重傷だ」
律「ってか、良くあたしがここに居るって分かったな?あたしが軽音部の部長やってるって言ったっけ?」
悠「いや、聞いてないけど知ってる」
律「?」
悠「それより、もっと真面目に部長業に取り組んでみたらどうだ?」
悠「いつもあんな感じだとみんな不安がると思うぞ」
律「ん~…ほとんど成り行きで部長になったみたいなもんだからなぁ」
律「いまいちどーもね」
悠「しっかりしたトコ見せて、センパイらしくなっても良いんじゃないか?」
律「あたしって…そんなにセンパイぽくない?」
悠「かなり」
律「きゃはっ☆」
悠「(可愛い)」
律「…分かった、ちょっと頑張ってみるよ。ありがとな鳴上」
>『剣』のコミュランクアップ!1→3
悠「さよなら」
たったったっ…
悠「…」
悠「…」
悠「帰るか」
悠「…」
悠「帰ったのに誰も応えてくれないというのは…辛いものがあるな」
悠「菜々子…」
悠「…」ピッ プルルル…
悠「叔父さんの携帯もやはりつながらないか…」
悠「俺は元の世界に戻れるのか…?」
悠「…」
悠「お腹空いたな」
悠「冷蔵庫は…空っぽか」
悠「…」
悠「買い物に行くしか無いか」
悠「近場に安いスーパーがあって良かった。これで当分は困らなそうだ」
悠「ジュネスだとこうはいかないな、高いし」
悠「…」
悠「あ、結局陽介にナース…買ってなかったな」
悠「稲羽だと見あたらなかったが、この世界ならあるかもしれない」
悠「元の世界に戻れた時用に買ってってやるか」
陽介「っくしょん!」
陽介「うう…悪寒が…なんでだ?」
悠「ん?」
悠「何か聞こえる…」
悠「これは…」
悠「歌?」
悠「とても綺麗な声だ…」
悠「…」
悠「行ってみようか…」
澪「~♪」
悠「秋山さん?」
澪「わああっ!?」びくっ!
澪「」
悠「あっ、しまった」
…
澪「う…うん…」
悠「気がついた?」
澪「…な、鳴上君?」
澪「あ、い、いや大丈夫…」
澪「転校生…の鳴上君だよな…私は秋山澪」
悠「初めまして」
悠「ここで何をしていたんだ?」
澪「え、えっと…」
澪「ベースと…う、歌の…練習…///」
悠「歌?」
澪「…私、軽音部に入ってるんだ」
悠「そうなのか(知ってるけど)」
澪「といっても小さなライブハウスでだけど…」
澪「だから…それに向けて練習」
悠「そうだったのか」
澪「私…全然上手じゃないから、人一倍練習しないといけないんだ」
悠「…そうか?良い声だったと思う」
澪「お、お世辞なら良いよ」
悠「ううん、本当」
澪「…そう?あ、ありがとう///」
>鳴上悠は『杖』のアルカナを手に入れた
悠「…そろそろ帰らないと。練習、頑張れよ」
澪「あ、鳴上君!」
悠「?」
澪「良かったら、今度のライブ…見に来ない?」
悠「…分かった、見に行くよ」
澪「ありがと…また明日」
悠「ああ、また明日」
悠「なんだかもの凄い一日だったな」
悠「まさか朝目が覚めたらけいおん!世界に居るとはな」
悠「…」
悠「…意外とこの世界も悪くないな」
悠「…」
悠「いや、それは駄目だ。菜々子の居ない世界なんて考えられない」
悠「なんとかして元の世界に戻らなければ」
悠「…」
悠「ぐぅ…」zZ
悠「(…なにも思いつかないな)」
悠「(どうすれば戻れるのやら)」
悠「(やはり真の絆…が関係あるのだろうか)」
悠「…どうするか」
1平沢唯
2田井中律
3琴吹紬
4中野梓
5秋山澪
>>150
悠「(…部室に居るかな?)」
放課後 部室
がらっ
悠「失礼」
紬「鳴上君?」
悠「禁煙席で」
紬「かしこまりました、こちらへどうぞ~」
悠「まさか乗ってくれるとは」
紬「ふふふ、だってその方が面白いじゃない」
悠「何もやることが無くて暇で」
紬「ふふ、どうかしら」
悠「本当は琴吹さんに会いに来たって言ったら?」
紬「とっても嬉しい!」ぽわぽわ
悠「…」
紬「?」ニコニコ
悠「(ある意味難攻不落だ…)」
悠「部活か…以前はやっていたけど」
紬「どんな部活に入ってたの?」
悠「サッカー部とバスケ部と吹奏楽部と演劇部」
紬「すごーい…多才なのね」
悠「そうか?」
紬「うんうん!」キラキラ
悠「(目が輝いている…)」
悠「大体は」
紬「…キーボードって出来る?」
悠「まぁ」
紬「ギターは?」
悠「出来る」
紬「ドラム!」
悠「それなりに」
紬「ベースは!?」
悠「どんとこい」
紬「まぁまぁまぁまぁまぁ」キラキラ
悠「(さっきより輝いている!)」
悠「いや…でも」
紬「きっと鳴上君なら即戦力だから大丈夫よ~」
紬「今すぐじゃなくても良いから考えて欲しいわ」
鳴上「分かった」
鳴上「さて…長居もなんだしそろそろ出てくよ」
紬「もう行くの?」
悠「ああ」
紬「そっか…」しょぼん
紬「あっ、鳴上君!」
悠「どうした?」
紬「これからは琴吹さんじゃなくてムギって呼んで欲しいの」
悠「え?」
紬「…駄目?」
悠「…分かった」
悠「…また明日、ムギ」
紬「また明日、鳴上君。ふふっ」
>『金貨』のコミュランクアップ!1→3
1平沢唯
2田井中律
4中野梓
5秋山澪
>>171
別の子を選ぶクマ
>>176
悠「(また、あの川に居るんだろうか)」
放課後 川辺
♪
悠「(歌が聞こえる)」
悠「あれは…」
悠「澪だ」
澪「…」
澪「はぁ…」
悠「こんにちは、秋山さん」ぬっ
澪「ひゃあっ!?お、驚いた…!!」ドキドキ
澪「いきなり後ろから声を掛けないでくれ…」
悠「反応が面白くて、つい」
澪「律か鳴上君は…」
悠「…」
悠「ため息なんてついてどうした?」
澪「上手く歌えなくて…な」
澪「ちょっとスランプ気味なんだ」
悠「なぜ?」
澪「ん…緊張してるのかも」
澪「昨日、今度ライブハウスで演奏するって言ったでしょ?」
澪「そのライブに…いわゆるギョーカイの偉い人が見に来るらしくて」
澪「もしかしたら、私達の演奏が目に止まるかもしれない」
悠「そうなったら…凄いことだな」
澪「うん、もしかしたら軽音部のままで終わらないかもしれない」
澪「武道館も…夢物語じゃなくなる」
澪「緊張して、震えて上手く声が出せないんだ」
澪「…ベースもミスばかりするし」
悠「なるほど」
悠「…」
悠「緊張をほぐす方法か…」
悠「…」
悠「そうだ」がさごそ
悠「確かカバンの奥に…」ごそがさ
澪「?」
悠「これをあげよう」
澪「なにこれ…熊のぬいぐるみ?」
悠「クマのぬいぐるみです」
悠「もちろんクマ毛100%使用だ。本物にはこだわってるそうなので」
澪「…クマ毛?」
悠「ギョーカイ人とやらをこのクマと思えば良いんじゃないか」
悠「これだけ愛くるしい姿なら緊張のしようがない」
澪「可愛い…」つんつん
クマ人形『おさわりはお断りクマ』
澪「喋った!?」
悠「喋るのか…」
悠「もちろん」
澪「ありがとう…私、こういうの好きなんだ///」
悠「(知ってるさ)」
悠「喜んでくれて良かった」
>『杖』のコミュランクアップ!1→3
澪「…私、頑張れそう」
悠「そうか」
悠「じゃあ、練習の邪魔にならないように帰るよ」
澪「…また明日」
悠「また明日」
がらっ
悠「おはよう」
律「おっはよー」
唯「おはよー」
澪「おはよう」
紬「おはよう~」
悠「勢ぞろいで何をしてるんだ?」
澪「明日のライブの打ち合わせだよ」
律「ギョーカイの人来んだぞギョーカイ!」
唯「そうそうギョーカイ!」
唯「…」
唯「りっちゃん、ギョーカイって何?」
律「お前なぁ…」
唯「ほうほう、凄い偉い人なんだね!」
紬「流れるように分かりやすい説明だったわ~」
律「鳴上はきっと言霊使いだな」
澪「(コ、コトダマ…?)」ぷるぷる
律「…み~おしゃん?」カクッ
澪「ひぃっ!!」
悠「一撃だ…!」
澪「…で、明日だけど演奏する曲はどうしようか」
紬「何曲までだっけ?」
澪「3曲までだ。ギョーカイの人もそんな長い時間は居なそうだし、選曲は慎重にしないと」
唯「ふわふわ時間は入れたいなぁ」
澪「ふわふわか…候補に入れよう」
澪「他には?」
紬「カレー!」びしっ
澪「ふむふむ…カレー、と」
律「」
唯「うーん」
紬「むむ…」
悠「…」
悠「『翼をください』なんてどうだ?」
悠「きっと、今のみんなにピッタリだと思う」
紬「『翼をください』かぁ…良いかも!」
唯「うんうん!」
澪「確かに…」
悠「だろう?」
唯「ありません!」びしっ
悠「ありません」びしっ
紬「撃てません!」びしっ
がらっ
さわ子「ホームルーム始めるわよ~席について~」
律「…」
律「助けをください…」
悠「…」
悠「そっとしておこう…」
悠「(みんな練習している…)」
悠「(誰に話しかけようか)」
1平沢唯&中野梓
2田井中律&秋山澪
3琴吹紬
>>205
悠「(話しかけてみようか)」
悠「ムギ、調子はどうだ?」
紬「ばっちり!」ぐっ
紬「これ以上無いってくらいね!」
悠「凄い気迫だ」
紬「だって私達が認められるかもしれないチャンスですもの」
紬「いつもみたいにだらだらしてられないでしょ?」
悠「いつもはだらだらしてるのか?」
紬「えっ、あ…///」
紬「ちょ…ちょこっと///」テレテレ
悠「(むぎゅーん)」
悠「凄いな、みんな」
唯澪「「~♪」」
梓「」♪
律「」♪
悠「普段の姿からは想像も出来ないくらい真剣で…」
悠「全力で…」
悠「一生懸命だ」
紬「…これが私達、放課後ティータイムよ」
紬「私の大好きな、軽音部」
紬「良いでしょ?ふふっ」にこっ
悠「…」
悠「ああ、良いな」にっ
>『金貨』のコミュランクアップ!3→5
律「あー疲れたー!ムギーお茶ちょーだい!」
澪「あっ律!もう少し…」
唯「あずにゃん…も、限界…」
梓「ええ!?早くないですか!?」
紬「うふふ♪」
紬「今、準備するわ~」
悠「明日は軽音部のライブだ」
悠「みんな張り切っていたな」
悠「張り切り過ぎてちゃんと眠れてないなんてことは無いよな…」
悠「…どうか成功することを祈ろう」
悠「…」
悠「…」
悠「…」
悠「心配で俺が眠れない…」
悠「…おはよう」
律「おは…って、すごいクマだな」
澪「真っ黒だぞ…寝てないのか?」
梓「本当凄いクマですね…」
悠「ああ…ちょっとな」
クマ「っくしょいクマ!」
クマ「クマの噂クマか?人気熊は辛いクマね…」
陽介「サボってんなよクマきち!給料下げっぞ!」
クマ「ク、クマー!?クマのホームランバーがー!?」
唯「はっ、はい!」
スタッフ「もうすぐ本番ですのでリハーサルお願いします」
唯「了解です!」
悠「…じゃあ客席にいるから」
律「お、おー…少し休んどけ」
悠「」ふらふら…
澪「…大丈夫か?」
梓「夢遊病患者みたいですね」
律「じゃあ行くぞー?ワン、ツー」カッカッ…
♪
唯「」♪
梓「」♪
紬「」♪
澪「~♪」
♪
悠「…」
悠「心地良いな…」
悠「みんなの息もピッタリだし…」
悠「これは…大成功間違い無し…かな」
悠「ふわぁ…あ…」
悠「ううん…」
ガシャーン!!!
悠「!?」
悠「な、なんだ!?」
律「澪!」
梓「澪センパイ!」
だだだっ!
悠「どうした!?」
紬「マイクスタンドが急に倒れて…!」
唯「澪ちゃん!」
澪「いっ…たぁ…」じわ
悠「動かすな、見せてみろ」
悠「氷と布を貰ってきてくれ」
梓「は、はい!」たたたっ
澪「はっ!エッ、エリザベスは!?」
紬「大丈夫、エリザベスに傷はついてないわ。けど…」
律「その手…」
悠「ベースが…弾けない」
澪「そんな…痛っ!」
たたたっ
梓「近くのコンビニから貰って来たです!」
悠「ありがとう、梓」
澪「なんとか痛みは…」
律「良かった…」
悠「だが無理は出来ない…演奏は無理だ」
澪「そんな…でも!」
紬「…鳴上君の言う通りよ」
唯「ムギちゃん…」
紬「今しかチャンスが無い訳じゃないわ、きっとまたいつか…」
澪「そんなの!なんの保証も無いじゃないか!」
律「でも…ベースが弾けないんじゃ…」
悠「…」
悠「分かった」
澪「…え?」
律「鳴上!?」
唯「鳴上君!」
悠「…エリザベスを借りるぞ澪」
悠「俺が…」
悠「俺がベーシストだ!」メガネすちゃっ
悠「ペルソナアアアアア!!!」
悠「…」
澪「…なぁ鳴上」
悠「どうした?」
澪「大丈夫なのか?その…代わりをやってくれるのは嬉しかったけど」
澪「私のエリザベス…レフティだし」
悠「さっき少し練習したから大丈夫だ」
澪「だって…利き腕違うだろ?」
悠「俺は両利きだ」
澪「本当かよ…凄いなお前は」
悠「そうか?」
澪「そうだろ…」
唯「カーテン、上がるよ!」
紬「頑張りましょ!」
梓「はいです!」
澪「…」チラッ
悠「…」コクッ
悠「行くぞ!!!」カッ!
夕方 ライブハウス 控え室
律「あっち~…汗でベトベトだ」
唯「だっだ三曲なのに声枯れぢゃっだ…」
梓「なんで曲調無視して歌うんですか…」
唯「鳴上君見でだらテンション上がっぢゃっで~」
紬「はい唯ちゃん、お茶持ってきたから飲んで」
唯「ありがどー」
澪「…なぁ」
悠「…どうした?」ぜぇぜぇ
澪「ギョーカイの人、全然見てくれなかったな」
澪「チラッと見たと思ったらすぐに向こうに行っちゃった」
悠「そうだな…」
澪「私達の演奏、そんなに駄目だったかな…」
悠「…」
悠「…ああ、ダメダメだったな」
悠「律は走るし、唯は曲調無視するし、澪はベストコンディションじゃないし…」
悠「俺に至っては即席のベーシストだ」
澪「…」
悠「楽しかっただろ?」
澪「…」
澪「…楽しかった」
悠「なら、それで良いんじゃないか?」
悠「音を楽しむと書いて音楽だ」
悠「こんなの楽しんだもん勝ちだ」にっ
澪「…」
澪「…そうだよな」
澪「…そうだよな!」にっ
唯「おいじいよ~げほっけほっ!」
梓「にゃっ!?横でむせないで下さい!」
律「お菓子もあるぞー!」
澪「みんなも笑ってる…」
悠「今日は楽しかった!」ばっ
澪「鳴上君?」
悠「ほら澪も」
澪「…うん!」
悠澪「「今日は楽しかった!!!」」
>『愚者』『剣』『金貨』『杖』『杯』のコミュランクアップ!
1→3 3→5 5→7 3→5 3→5
紬「うん、今度みんなで行かない?」
唯律「「やったー!合宿ー!」」
澪「なんでまた」
紬「鳴上君の軽音部入部祝いも兼ねてよ♪」
悠「入部祝いに…合宿か(スケールが違うな)」
悠「(俺はあのライブの日から桜高軽音部に入部した)」
悠「(演奏したのはたった数曲だったが、俺はあの高揚感・満足感が忘れられず)」
悠「(ムギの誘いがあったこともあり、結局軽音部へと入部した)」
悠「(ライブの日から数週間、俺は充実した日々を送っていた…)」
梓「鳴上センパイ?」
悠「…はっ!」
悠「どうした梓?」
梓「いえ…遠い目をしてらっしゃったので」
悠「気にするな」
梓「はぁ」
紬「どうかな、澪ちゃん?」
澪「そういう理由もあるなら、賛成しない訳には行かないだろ」
唯「ねぇムギちゃん!どこへ合宿に行くの?」
唯「はーい!海が良いなムギちゃん!」
律「えー?ここは山だろ唯!」
梓「私はどちらでも…」
澪「私は歌詞を書いてるから勝手に決めてくれ」
紬「鳴上君はどっちが良いかしら?」
悠「そうだな…俺は…」
1海で水着だ!
2山で修行だ!
>>312
律「話分かるなー鳴上!…修行は余計だけど」
唯「えー…海だよ普通ー…」
律「二対一だぜ唯!」
唯「あずにゃん!あずにゃんは海だよね!?」
梓「鳴上センパイの入部祝いなんですから、鳴上センパイの意向に従うべきかと…」
唯「澪ちゃん!澪ちゃんは水着着たいよね!?」
澪「もふもふばりばり ユニーククマちゃん もふもふふにふにユニー…」カリカリ
唯「聞いてない!」
紬「山で決まりね!」
悠律「「いえーい!」」
唯「海…がくっ」
悠「(出発はあさってだ)」
悠「(それまでどう過ごそうか…)」
1平沢唯
2田井中律
3琴吹紬
4中野梓
5秋山澪
>>318
放課後 部室
紬「…うん、ということで準備お願いね」ピッ
がらっ
悠「あれ?ムギだけか?」
紬「あ、鳴上君。みんなは合宿の準備をしに買い物に行ったわ」
悠「そうか…ムギは行かないのか?」
紬「私は合宿先の別荘の確保とか移動手段の用意とかあるから」
悠「任せっきりですまない」
紬「ううん、良いの♪こうやって準備するのも楽しみの一つよ?」
悠「そうなのか?」
紬「そうなのです!」むふー
紬「えっ?」
紬「い、良い子…?///」
悠「あっ、すまない。子供扱いしたつもりは…」
紬「ううん!どんとこいです!!」
悠「え?」
紬「あ…///」
悠「(顔が赤い…)」
紬「あ、あの!」
悠「うん?」
紬「合宿の時…その…良かったら…」ぼそぼそ
悠「?」
紬「い、一緒に修行して下さい!///」
悠「もちろんみんなで修行するが…?」
紬「そ、そうじゃないの!…そのぉ…ええと」
紬「ふっ…二人きりで…///」
悠「(…?ベースとキーボードで?)」
悠「(…秘密特訓がしたいということか!)」
悠「分かった、良いよ」
紬「抱きしめて良かですか!?」ばっ
悠「なっ!」
悠「(そんなに秘密特訓が嬉しかったのか?)」
>『金貨』コミュアップ!7→9
紬「でね!その時に…」
まってよりっちゃーん…
部室まで競争だー!…
廊下を…走るなー!…
悠「戻ってきたみたいだな」
紬「あっ…」
紬「…マーガレット?」
悠「俺のベースの名前だ」
悠「いつまでも倉庫のお古のベースじゃ調子が出ないからな」
悠「この前新しく買ったんだ」
紬「そうなんだ…」
悠「みんなも戻ってきたし、一回合わせてみたいんだが良いか?」
紬「は、はい!」
悠「じゃあ取ってくる」たったった…
紬「…」
紬「…うふふ///」
悠「(マーガレットの調子は良いみたいだ)」
悠「(さて、まだ時間はあるがどうしようか?)」
1平沢唯
2田井中律
4中野梓
5秋山澪
>>348
悠「(澪の所へ行ってみようか)」
放課後 部室
澪「クマ…うさぎ…猫…違うな…」カリカリ
がらっ
悠「み…」
澪「…」ぶつぶつ
悠「…」
悠「(集中してこちらに気づいていない…)」
悠「(…)」
悠「!」ぴーん
悠「(抜き足)」
悠「(差し足)」
悠「(忍び足)」
澪「カメ…ライオン…やっぱりクマか?」カリカリ
悠「ねぇ…」
澪「!!!」ビクッ!
悠「死んでくれる?」ぬっ
澪「にゃあああああああああああ!!!」
…
モロキン「なんだ貴様!なぜココにいる!」
悠「な!モ、モロキン!?死んだはずじゃ…」
モロキン「ここは死んだ者の来る世界だ!とうとう貴様も本物の落ち武者になったようだな!」
悠「死…?え…?」
悠「え…?え…?」
モロキン「大方、女子に手を出して帰り討ちにあったのだろう!不純な!」
悠「何故か否定できない!」
モロキン「喜べ鳴上、たっぷり説教してくれる!はっはっはっ…」
…
悠「…はっ!」
澪「き、気がついたか?」あせあせ
悠「寝ていたのか…?」
澪「あ、ああ!部室に来るなりぐっすりと寝てたぞ!?」
悠「(何故か顔が痛い…)」
悠「そうか…」
悠「…何か落としたぞ?」さっ
澪「あっ!」
悠「これは…」
悠「(澪の自作の歌詞だ!)」
悠「(しかし…)」
悠「これはひどい」
澪「あうぅ…///」
澪「そう…みたい///」
悠「…この『角砂糖とザラメの富士山みたいな~』というのは?」
澪「こ、今度山へ合宿に行くだろ?…そこから連想して」
悠「…」
悠「(黄色い救急車って何番だっけ…)」
澪「(なんかイラっとした)」
悠「案外、歌詞のヒントは近くにあるかもな」
澪「近く?」
悠「学園祭だから何か作りたいじゃなくて、大切な誰かの為に作りたい…そう考えても良いんじゃないか?」
澪「誰か…」
悠「意外と考え方一つで色々変わるものだ」
澪「…もうすぐ学園祭だろ?」
澪「それに向けて新しい曲を書きたいんだけど…」
悠「なかなか上手くいかないと」
澪「…うん」
悠「…」
悠「案外さ」
澪「…?」
悠「…少しヒントが抽象的過ぎたか、なんならもう少し」
澪「いい」
澪「何か…分かったかも」
澪「ありがとう鳴上君、今なら…書けそう」
>『杖』のコミュランクアップ!5→7
悠「…なら俺は邪魔だな、帰るよ」
悠「楽しみにしてる」
悠「…」
悠「それとさ…」
澪「?」
悠「…痛かった」
澪「(バ、バレてるー!?)」
唯「りっちゃん!」
律「唯!」
唯律「「明日から合宿だー!」」
梓「唯センパイ…あんなに海に行きたがってたのに」
澪「そのはずなんだがな…実はさっき…」
…
唯「はぁ…海…」
悠「そこのお嬢さん」
唯「足は痛くなるし、虫には刺されるし、良いことなんて無いよ!」
悠「それは違うぞ唯、山の魅力っていうのは…」
一時間後
唯「もう山しか考えられません!」
…
澪「ってことが…」
梓「何を吹き込まれたんですかね…」
梓「わっ!いつの間に後ろへ!?」
悠「さっき」
澪「」
紬「澪ちゃん気絶してる~」
悠「そっとしておこう」
唯「明日は何で行くのムギちゃん?」
紬「麓まではバスを用意したからそれで行くわ」
律「ちゃんと登山用の靴を用意しないとな」
紬「ヘリコプターも用意しようと思えば出来たんだけど」
悠「言語道断だ」
紬「って」
唯「えぇ~…」
悠「それだと修行にならないだろ?」
梓「なんですか律センパイ」
律「…修行って何?」
梓「たぶん、音楽的なことだとは思うんですけど…」
悠「♪」
悠「明日から一泊二日の合宿だ」
悠「こんな素敵な入部祝いをくれたムギには感謝しないとな」
悠「…」
イゴール『…貴方はこれから選択を迫られる』
イゴール『愛を選ぶのか、それとも友情を選ぶのか…』
悠「…」
悠「寝よう」
唯「うえぇ…酔ったぁ…」
梓「そういえば唯センパイ…乗り物駄目でしたね」
澪「ほら唯、酔い止め」
唯「うう~…」
律「いきなりコレで大丈夫か?」
紬「やっぱりヘリにすれば…」
悠「…どっちにしろ同じな気がするが」
紬「ここからは徒歩でーす」
澪「意外と整ってるな…山道なのに」
律「ゴミ一つないぞ…」
紬「ここに合宿するって決めてから、急いで整備させたの~」
悠「凄いな」
梓「その一言を冷静に言える鳴上センパイが凄いです」
唯「りっちゃん…私はもう歩けない…ここに置いていけ」
律「馬鹿なこと言うな唯!お前が死んだら…!」
唯「し、死ぬ前に一度だけ…ホームランバーをお腹いっぱ…」がくっ
律「唯ー!」
悠「その元気があれば大丈夫だな、行くぞ」
唯律「「ああん」」
紬「到着です!」
唯「もう駄目…歩けない…」
梓「結構キツかったですね…」
澪「そうだな…だけど 」
律「なんで鳴上はあんなにタフなんだ…?」
悠「意外と早く着いたな」キラキラ
律「建物は木製なんだな、雰囲気出て良いじゃん!」
紬「良かった、喜んでもらえて」
紬「」チラッ
悠「確かに…良い思い出が出来そうだ」
紬「(ふふっ///)」
澪「ムギ、部屋を案内してくれるか?」
紬「え?あ、うん!こっちよ~」
澪「?」
唯「お腹空いたよあずにゃん…」
悠「時計は昼を回っているな」
澪「なら、昼ご飯を作るか」
律「飯ごう炊飯って奴だな」
紬「メニューはどうする?」
澪「…無難にカレーにしないか?失敗しないだろうし」
悠「(飯ごう炊飯…カレー…)」
悠「…」
唯「…もしもし?」
悠「はっ…唯?」
唯「もうみんな外に行ったよ」
悠「そうか…」
唯「早く行って手伝おう?」
悠「そうだな(カレー…か)」
悠「(律は手際が良いな)」トントン
悠「(澪も慣れている感じだ)」サクッサクッ
悠「(梓やムギも時々口を挟めば大丈夫そうだ)」チャッチャッ
悠「(ただ…)」パラッ
唯「これどっちが砂糖だっけ?」
悠「…唯、カレーに砂糖や塩は使わない」
唯「そうだっけ?」
悠「…」
悠「(唯からあの二人の匂いがする…)」
千枝雪子「「っくしゅ!」」
澪「ちょっと難儀したけどな」
梓「美味しそうです」
唯「うんうん!」
紬「みんなで協力して一つのことを成し遂げるって素敵ね!」
悠「(なんとか事無きを得た…)」
悠「(まさか唯と入れる入れない合戦を繰り広げることになるとは…)」
唯「辛みをプラスする為、わさびを…」
悠「入りません」
唯「りんごを足してコクを…」
悠「あってるけどアイスじゃ駄目です」
唯「大福で甘みを出して…」
悠「もう勘弁してください」
…
梓「(鳴上センパイがまた遠い目を…)」
澪「みんな行き渡ったな?」
律「それでは!」
唯紬「「いただきます!」」
悠「…いただきます」ぱくっ
悠「!」
悠「…」
悠「美味い」
律「さすがりっちゃん料理上手!」
澪「自画自賛か!…美味しいけど」
梓「確かに美味しいです」
唯「さすが私!」ふんす
紬「唯ちゃん、冗談が上手ね~」
悠「(さすがに一度経験してるからな。二の轍は踏まな…)」ガリッ
悠「(ガリッ…?)」
悠「!」
悠「(小さめの卵が一個、殻ごとまるまる入っている!)」
悠「…」チラッ
唯「あ、ゆで卵作ろうと思って鍋に入れてたの忘れてた」
唯「鳴上君のカレーに混じってたのかぁ」えへへ
悠「…」
悠「(顎が痛い…)」
悠「泣けてきた」
澪「良しみんな食べ終わったなじゃあ練習しよう」ぺらぺら
唯「凄い早口!」
梓「よほどみんなに練習させたいんですね…」
悠「(アニメだと遊んでばっかりだったからな)」
紬「こっちに簡易ステージがあるから移動しましょうか」
唯「遊ばないの~?」
澪「唯?」ニコ
唯「…はい」
♪…
悠「…よし、ここまでにしようか」
梓「さすがにこれだけ良い機材が揃ってると練習にも熱が入りましたね!」
律「へへ、夢中になっちったよ」
澪「いつもこれぐらい練習してくれれば…」
唯「あぢゅい…」
紬「唯ちゃん顔真っ赤っか~…」
澪「確かに汗かいたな…お風呂に行こうか」
紬「お風呂に入るの?なら別荘の隣に露天風呂があるわ」
梓「露天風呂ですか…?」
紬「とても見晴らしが良くて綺麗なの!」
唯「良いね~!行こう行こう!」
澪「…」
澪「あの…鳴上君は…どうする?」
紬「鳴上君?」
澪「その…鳴上君に限っては無いとは思うけど…」
律「あーあり得るな、このメンツであたしが男なら絶対覗くもん」じろじろ
澪「どこ見てるんだ!///」ごん!
律「あでっ!」
梓「…でも鳴上センパイがそんなことしますかね?」
唯「しなさそうだよね」
唯「それ100%狼だよりっちゃん」
紬「…じ、じゃあみんなは先に入ってて?私が鳴上君と残るから」
律「ムギが?」
紬「うん!見張り役!」
澪「…良いのか?」
梓「すみませんムギセンパイ」ぺこり
紬「いえいえ」
悠「…」
悠「(…このチャンス、俺はこのまま逃して良いのか?)」
悠「(露天風呂…魅惑の響きが俺をとらえて離さない…!)」
陽介『信じてるぜ、相棒なら出来るって』
完二『センパイ…男見せて下さい!』
クマ『大丈夫、センセイならやれるクマ!』
悠「(ああ…ここは退けない!)」
悠「みんな待ってくれ!」
唯「どしたの鳴上君?」
律「ん?なんだ?」
悠「それは…」
1一緒に入ろう!
2俺を信じて、ムギも一緒にお風呂に入れてあげてくれ
3い…いってらっしゃい
>>508
唯「…」
律「…」
澪「…」
紬「…」
梓「…」
悠「(空気が凍り付いている!)」
律「あー…あのさ」
悠「良いか!俺達は同じ軽音部、つまりは仲間だ!」
悠「それなのに、仲間外れを作って良いのか!?」
悠「大体、お風呂というものはな…」
三十分後
悠「(一応抵抗してみせたが…圧倒的に伝達力が足りない…)」
悠「(伝達力が『噂が現実になる』くらいは無いと駄目そうだ…)」
梓「…ムギセンパイ、鳴上のこと宜しくお願いします」
紬「…任せて」
唯「…行こうか」
紬「…」
悠「…」そろー…り
紬「…」ガシッ!
悠「!」
紬「ふふっ」ニコッ
悠「落ち着け」
紬「私は冷静よ鳴上君?」
悠「(なんとかして落ち着かせないと…)」
悠「ムギ、俺は」
紬「はい?」ニコッ
悠「…」
悠「(今のムギに話しかけるには勇気が足りない…)」
悠「(勇気が『完二と一緒に風呂に入れる』くらいは無いと駄目そうだ…)」
やだーーー!
紬「…もう!」パッ
悠「え?」
紬「駄目じゃない鳴上君、女の子にあんなこと言っちゃ!」ぷんぷん
紬「良いですか?女の子には大切なものがいっぱいあるんです」
紬「言って良いことと悪いことの分別はちゃん…」
悠「(説教された…)」
悠「はい」
紬「なら良いわ」
紬「…」
紬「…」キョロキョロ
悠「…?」
紬「な、鳴上君…あのね?」
紬「さっき、い、一緒に入ろうって言ったってことは…」
紬「み、見たかったの?///」
紬「その…わ、私達の…裸?///」
悠「まぁ」
紬「そ、そうなんだ…そうよね、だからあんなこと言ったんだものね///」
悠「(話が見えない…)」
紬「…」チラッ
紬「すぅー…はぁー…」
紬「…鳴上君!」
紬「夜中…みんなが寝たあとに…」
紬「…私と一緒にお風呂に入らない?」
悠「!」
悠「(これは後戻り出来ない重要な選択だ…)」
1入る
2入らない
>>547
紬「ほ、本当に…?」
悠「ああ」
紬「…良かったぁ///」
紬「断られたらどうしようかと考えちゃった///」
良い湯だったなー
また入りたいねー
紬「…みんな上がったみたい」
紬「また…あとでね?///」
悠「…」
悠「なんだかとんでもない約束をしてしまった…」
悠「…」
悠「夕飯の準備…するか」
悠「…」
悠「…///」ポリポリ
澪「この中華料理美味いな…」
梓「こちらの和風オムライスもなかなかです」
唯「鳴上君って本当に料理上手だね…憂よりすごいかも」
律「これ全部、『一緒に入ろう』なんて言った変態さんが作ったとは思えないな…」
澪「律、それはもう許してやろうってみんなで決めたろ?」
澪「調子に乗るな」
悠「(どうやら退部はしないで済みそうだ)」
紬「♪」ぴかー
梓「(ムギセンパイにいつも以上に後光が射してますね…)」
梓「(何か嬉しいことでもあったのかな?)」
真夜中 別荘内 自室
悠「…」
悠「そろそろ12時だ…」
悠「みんなもう寝た頃だろうか…」
悠「…」
悠「風呂か…」
悠「…」
悠「陽介、行ってくる」すくっ
悠「(湯気で何も見えない…)」
悠「(ムギが来ている気配は無さそうだ…)」
悠「先に入るか」
ざっぱん!
悠「ぷはっ!」
悠「…」
悠「…確かに良い景色だ、町並みを見下ろせるとは」
悠「…」
悠「…」
悠「のぼせてきた…」
悠「ゆでダコになりそうだ…」
悠「熱い…」
悠「(駄目だ、これ以上は根気が足りな)」
がらがら…
悠「!」
ちゃぷん…
悠「(しかし、やはり湯気で良く見えない…)」
悠「(声をかけてみようか…)」
悠「ムギ?」
紬「…鳴上君」
悠「(ムギの声だ…)」
悠「!」
悠「(視界を手で塞がれている!)」
悠「(なんとなくこのシチュエーションは恥ずかしい…)」
紬「鳴上君」
紬「私ね、ずっと変なんだ」
紬「心が苦しいの」
紬「…なんでかな?ううん、なんでだと思う?」
悠「…」
紬「…分からない?」
悠「…ムギ」
紬「どこからともなく現れて…」
紬「いつの間にかみんなの中心的存在になって…」
紬「私にいつも優しい言葉をくれる貴方が…」
紬「鳴上君が…」
紬「好きになっちゃったの」
紬「驚いた?」
悠「…かなり」
紬「うふふ、やった」
紬「…」
紬「…ねぇ」
紬「鳴上君はいつも私に会いに来てくれるよね」
紬「…どうして?」
イゴール『愛を選ぶのか、それとも友情を選ぶのか…』
イゴール『貴方の選択次第では真の絆を得られましょう』
紬「…どうして?」
1ムギが好きだから
2ムギは大切な親友だから
>>582
紬「しんゆう…」
紬「…」
紬「…」すっ
悠「(視界が開けた…)」
紬「あっ、後ろはそのまま見ちゃ駄目」
悠「あ、ああ」
紬「…」
ぎゅっ…
悠「!」
紬「…ごめんね鳴上君」
紬「でも…少しだけ、ほんの少しだけ」
紬「こうしていさせて…」ぽろっ…
悠「…」
悠「…ムギ、俺は」
紬「良いの」
紬「鳴上君の優しさは…私には大きすぎるから…」
紬「だから良いの」
紬「…」
紬「…う」
紬「ひぐっ…う…」ぽろっ
紬「…うう…」ぽろっ
紬「うえぇぇ…!」ぽろぽろ…
悠「…」
悠「…」
悠「(空がやけに高く見える…)」
悠「…」
悠「(俺の選択は…正しかったのだろうか…)」
悠「…」
紬「…ごめんなさい、もう大丈夫」
悠「…そうか」
紬「のぼせちゃうし、上がりましょう?」
悠「そうだな」
悠「(体が熱い…)」
悠「(意識が…)」
ぱしゃっ…
紬「な、鳴上君!?」
紬「鳴上くーん!」
紬「…どうしよう」
悠「…ん」
悠「ここは…」
悠「俺の部屋?」
悠「…」
悠「確か風呂で倒れたのは覚えているが…」
悠「…服が着せられている」
悠「誰が…」
すー…すー…
悠「?」
悠「(ムギが椅子に座って寝ている…)」
悠「…」
悠「まさかムギが運んでくれたのか?」
悠「!」
悠「まさか俺に服を着せたのって…」
悠「…」
悠「(もうお婿に行けない…///)」
悠「起こすか…」
すたすた
悠「ムギ、朝だ。おはよう」
紬「うぅん…鳴上君…?もう大丈夫なの…?」
悠「ああ、ムギのおかげだ。ありがとう」
紬「良かった…あの後大変だったのよ?」
紬「必死で運んで、体拭い」
紬「!!!」
悠「(やはりか…)」
紬「こ、こほん///」
紬「…」
悠「…」
紬「…」
悠「…」
悠紬「「…リビングに行こうか」」
悠「(二日目は夕方まで自由行動だ)」
悠「(どのグループに混ざろうか…)」
1律、唯と虫取り
2澪と写真を撮りに行く
3梓と別荘内待機
4ムギと修行の約束をしていたので行く
>>610
悠「(律と唯の所に行ってみようか)」
昼 山林
唯「早速見つけました、りっちゃん隊員!」
律「こ、これは…新種の虫ですか鳴上博士!」
悠「ただのメスのカブトムシだな」
律「そこは乗れよ鳴上ー」
律「そんなんじゃやっていけないぞ?…色々」
悠「(最後アバウトだ…)」
唯「うーん…見つからない」
律「何の虫探してんだ唯?」
唯「カマキリ」
律「カマキリ?そんなん草むらに大体…」
唯「普通のカマキリじゃないんだよ、りっちゃん」
悠「(気持ち悪っ)」
律「…ないない、さすがに無いから唯」
唯「本当だって!ちっちゃい頃に本当に見たんだって!」
律「どーせ見間違いだよ」
唯「本当だよ!でっかいカマに引っかかれた記憶あるもん!」
律「ふーん…」
悠「嘘は言ってないみたいだが…」
唯「…」うるうる
悠「…」
悠「(信じざるを得ない…!)」
悠「…もちろんだ」
唯「やったーありがとー!一緒に探そう!」
律「…しかしただ探すだけじゃつまんないな」
律「よし、誰が一番多く虫を捕まえられるか勝負だ!」
悠「虫取り大会か…」
律「そして勝者は敗者にジュースをおごって貰える!ってのはどーよ」
唯「単純で分かりやすい!」
律「じゃあこのルールで今からゲームスタートだ!」
悠「…律」
悠「一つ確認しておくが…」
律「!」
律「そ、そんな訳無いだろー蟻さんはノーカンだよノーカン」
悠「(こいつ…)」
唯「(セコい…)」
律「あ、あはは!ほら散った散った!」
悠「(ごまかした…)」
唯「(りっちゃん…)」
悠「(さて、何を狙うか…)」
悠「どうせ勝負するなら勝ちたいしな」
悠「ある程度取り辛くても、数を確保出来るのが望ましいか」
悠「…」
悠「カブトムシ…は無いな、まず見かけない」
悠「蝶とかが狙い目だろうか?」
悠「…」
悠「もう、アレで良いか」
律「…」
律「…」
律「なんにも無いんだけど」
律「虫なんてどこ吹く風」
律「…」
律「はずれ引いたかなぁ…」
律「…」
律「…コレで良いやもう」
唯「あれ?この道さっきも通ったような…」
唯「うーん?」
唯「…」
唯「…」
唯「また同じとこ…」
唯「…迷った?」
唯「…困ったなぁ」
唯「…」
唯「あれ?あそこにいるのは…」
律「では結果発表!まずは私!」ばっ
唯「…蟻じゃん」
律「他に何も無くて…」
律「唯はどうなんだよ」
唯「私は一匹だけだけどホラっ!」
悠「!巨大カマキリ…本当に居たのか」
唯「キリ太って名付けたんだ~」
律「…持って帰らないからな唯?」
唯「ええ!?」
悠「数を考慮した結果、蜂を20匹ほど捕まえてきた」
悠「それぞれビー太A、ビー太Bと名付け…」
律「いやいや飼わないから、てか分からねぇよ」
唯「どうやって捕まえたの?」
悠「普通に網で」
悠「?」
律「…とりあえず鳴上の優勝か?鳴上、ジュース何飲む?」
悠「胡椒博士NEOを」
律「うげ、あんなん良く飲めるな…それで良いの?」
悠「もちろん」
悠「(良く買い貯めしてたっけ)」
唯「日が落ちて来たね」
悠「そうだな…山の夜は早いし、そろそろ帰ろうか」
律「そうするかー…って唯、キリ太は置いてけよ?澪が見たら発狂する」
唯「うぐっ!」
>『愚者』『剣』のコミュランクアップ!3→4 5→6
悠「(色々あったが楽しい合宿だった)」
悠「(あれから一ヶ月か…)」
悠「…」
悠「(学園祭も近いし…どうしようか)」
1平沢唯
2田井中律
4中野梓
5秋山澪
>>718
放課後 部室
悠「(扉越しに声が聞こえる…)」
梓『そうですか…そんなことが…』
紬『…うん』
梓『その…ムギセンパイはそれで良いんですか?』
梓『ずっと気まずいままだとやりにくいですし…』
悠「(中に入り辛い話をしている…)」
紬『でも…これ以上鳴上君に迷惑掛けたら嫌われちゃう…』
梓『鳴上センパイがムギセンパイを嫌ったりなんて有り得ませんよ』
紬『そうかな…』
梓『というか周りのみんなはお二人は相思相愛だと思ってたんですけどね…』
梓『なんで告白を断ったんでしょうか…』
悠「…」
悠「(だが時間はまだある…)」
悠「(どうしようか)」
1平沢唯
2田井中律
5秋山澪
>>729
放課後 教室
唯「♪」
悠「(唯は音楽を聞いている…)」
悠「唯」ポンポン
唯「ほえ?あ、鳴上君」
唯「まだ帰って無かったの?」
悠「まぁな」
悠「それより何を聴いていたんだ?」
唯「といっても歌詞はまだ澪ちゃんが考えてるからメロディだけだけどね」
悠「そうか」
悠「…」
悠「俺にも聴かせて貰えるか?」
唯「良いよ~ほい」
悠「ありがとう」
♪
悠「(これをムギが考えたのか…)」
悠「…」
悠「(俺はムギの気持ちをどう受け止めるべきだったんだろうか…)」
悠「(応えてやるべきだったのか…)」
悠「(だが応えることが必ずしも正解とは言い切れない自分がいる)」
悠「…」
唯「…もう再生終わってるよ?」
唯「良い曲でしょ!」
悠「ああ」
唯「ムギちゃんね、鳴上君を見てこのメロディを思いついたんだって!」
悠「俺を?」
唯「うん、合宿前にムギちゃんから聞いたんだ」
唯「んーとね…鳴上君には人を惹きつける魅力があってみんなが集まって来る」
唯「そんな鳴上君を見て閃いたって!」
唯「愛されてるねぇ~」にやにや
悠「からかうな」
唯「…」
唯「ねぇ鳴上君」
唯「好きになれなかったからって離れることは無いんだよ?」
悠「!」
悠「…」
唯「私は良く分からないけどさ」
唯「このまま溝を作ったままにだけはしちゃ駄目」
唯「そんなのどっちもかわいそうだよ」
唯「私はまた二人で笑いあって欲しいな」
唯「鳴上君もそう思わない?」
悠「…まさか唯に諭されるとはな」
唯「意外?」
悠「意外」
唯「ひどっ」
悠「ははっ」
悠「…ありがとう、唯」
>『愚者』のコミュランクアップ!4→6
悠「(ムギの所に行ってみようか…)」
唯「いってらっしゃい鳴上君」
悠「心を読むな」
唯「だって鳴上君なら行くと思ったし」
悠「…そうか?」
唯「うん」
悠「(かなわないな…)」
悠「…行ってくる!」
唯「頑張れ!」
紬「…」
がらっ
悠「やっぱりここかムギ」
紬「鳴上君…!」
悠「ムギと話に来た」
紬「わ、私と…?」
悠「ああ」
紬「…」
紬「私も…鳴上君に話したいこと…ある」
紬「ううん、鳴上君からどうぞ!」
悠「いや、ムギからで」
紬「鳴上君から!」
悠「…」
紬「…」
紬「じゃあ…私から」
悠「(勝った)」
紬「…」
紬「なんで…」
紬「私の気持ちを蹴ったの…?」
紬「私…理由を聞きたい」
紬「どうして私じゃ…駄目なの?」
悠「…」
悠「ムギ」
悠「俺はいつかみんなと離れる」
悠「恐らく…そう遠くない日」
紬「!」
悠「(そう、俺は戻らなくちゃいけない…元の世界に)」
紬「それは…絶対なの…?」
悠「ああ」
悠「だから…」
悠「ムギの気持ちには応えられない」
悠「たとえ応えたとしても…今はそれで良いかもしれない」
悠「だが、別れはいずれやってくる」
悠「いつか必ず終わる愛を…ムギに向けることなんて俺には…」
紬「…」
紬「…終わらない」
悠「…ムギ?」
紬「…」
紬「終わらないもん…」ぽろ…
紬「私は鳴上君が好き!」ばっ
紬「鳴上君が大好き!」
紬「この気持ちは本物って胸を張って言える!」
悠「…」
悠「俺だって…ムギが…」
紬「…本当に?」
悠「…ああ」
紬「なら…私は平気よ?」
紬「離れたって…」
悠「絆…」
紬「もう一度言わせて…」
紬「私…」
紬「鳴上君が好き…」
悠「俺は…」
1好き
2やはり駄目だ
>>780まで多数決
紬「…」
紬「なる…がみく…ん」ぐすっ
ぎゅっ
悠「俺が悪かった…俺が紬との絆を信じられなかったせいで傷つけて…」
悠「でも…今なら信じられる」
紬「うん…!うん…!」
>『金貨』のコミュランクアップ!9→MAX!
紬「鳴上君…」すっ…
がらっ!どさどさ!
悠紬「「!?」」
唯律「「いてて…」」
梓「みんなでドアによっかかり過ぎましたね…」
澪「じゃ、邪魔するつもりは無かったぞ!」
紬「見てた…?」
唯「あ、あのね?りっちゃんがいけないんだよ?」
唯「りっちゃんがこっそり覗こうって…」
律「あたし一人のせいかよ!澪だって食い入るように見てたじゃん!」
澪「な!そ、そんなことない!」
梓「見に行こうって言ったのは唯センパイじゃないですか…」
紬「///」ボンッ!
紬「~///」ギュー…!
悠「(恥ずかしさのあまり、俺の背中に埋もれている…)」
律「あはは、ご、ごめんね~」
唯「ごめんなさい…」
梓「すみません…」
澪「(良い歌詞思いついたかも)」
紬「…なに?///」ぎゅ
悠「ちゃんとみんなに言おうか」
紬「…うん///」
悠「よし」
悠「みんな聞いてくれ」
紬「わ、私達!///」
…
悠「(ムギと恋人となってもう数ヶ月か)」
悠「(ムギは俺だけに色んな一面を見せ、傍にいてくれる)」
悠「(まさに幸せの日々だ)」
悠「(たとえいつか離れてもこの日々だけは絶対に忘れないようにしよう)」
悠「…」
悠「明後日は学園祭だ」
悠「今日はもう休もう」
悠「…」
悠「…ここは」
イゴール「…随分と久しいですな」
イゴール「…どうですかな?こちらの世界で何かを見つけられましたかな?」
悠「ああ」
イゴール「それは結構」
イゴール「しかし…マーガレット」
マーガレット「でもその前に大きな分かれ道にあたるでしょう」
悠「分かれ道…」
マーガレット「貴方は二つの世界で大切な絆を手に入れた」
マーガレット「…でも、もしどちらかを捨てなければならなくなったら」
マーガレット「貴方はどちらを選ぶのかしら?」
イゴール「…答えは自ずと見つかるでしょう」
イゴール「貴方の可能性はどこまで広がるのか…」
イゴール「また、お会いいたしましょう」
…
マーガレット「あ、ちょっと待って」
マーガレット「貴方、私の名前を勝手に自分のベースに名付けてるそうじゃない」
マーガレット「使用料を頂きたいのだけど」
悠「…」
イゴール「…」
マーガレット「…冗談よ」
…
悠「…」
悠「…」がばっ
悠「選択…分かれ道…」
悠「(なんとなく…意味は分かる)」
悠「(決断をする時…か)」
悠「…」
悠「…学校へ行こう」
悠「…」
悠「マーガレット…はぁ」
悠「(恐らくこれが最後の交流を深めるチャンスだ)」
悠「(後悔の無い選択をしよう)」
1平沢唯
2田井中律
3琴吹紬
4中野梓
5秋山澪
>>823
絶許
悠「(行ってみようか)」
放課後 部室
がらっ
悠「澪、いるか?」
澪「ん、鳴上君か」
悠「学園祭前日に歌詞が完成したと聞いて」
澪「長かったよ…ほらこれだ」ひらっ
悠「…」
悠「(これは…)」
澪「ま、また駄目だったか?」
悠「いや…」
悠「凄く良い!」
澪「本当!?」
悠「ああ、まさに俺達軽音部を表しているようだ」
澪「そ、そうか///」
澪「…」
澪「…鳴上君のおかげだよ」
澪「鳴上君のおかげで書けたんだ」
澪「鳴上君がいつも助けてくれたから…///」
悠「…そんなことはないさ」
悠「これを書けたのは澪の力だ」
悠「澪が努力したおかげだ」
澪「ううん、私の力だけじゃ書けなかったよ」
澪「みんながいてくれたから」
悠「…」
悠「…なんだか照れるな」
>『杖』のコミュランクアップ!7→9
澪「ありがとな」
悠「どういたしまして」
澪「ふふ///」
放課後 学校のどこか
紬「むむ!?」キラキラバシューン
悠「(これ以上はマズイ気がする…)」
澪「あ、あのさ///」
がらっ
紬「澪ちゃん新曲の歌詞出来たって!?見せて見せて、そして練習しましょう!!」
澪「お、おお?」
悠「(凄い勢いだ!)」
紬「それと…」チラッ
悠「!」
紬「鳴上君はお茶無しね」
悠「…」
悠「いよいよ明日は学園祭だ」
悠「明日に備えて早く寝よう…」
悠「…」
マーガレット『…お客様の三度目の旅路はもうすぐ終わりを迎えます』
悠「…」
悠「…明日か」
律「緊張するな…」
唯「いつも通りやれば大丈夫だよ」
澪「三年生組最後のライブか…」
梓「上手くやれますかね…」
紬「私達なら大丈夫!」
悠「ああ」メガネすちゃっ
悠「やるぞ!」カッ!
悠「(この先に何があるかは分からない)」
悠「(だが今は…この瞬間だけは…)」
悠「(俺達の掴みとった未来だ!)」
わあああああああああ!
唯「一曲目『ぴゅあぴゅあハート』!」
唯「~♪」
悠「(唯、お前のその純粋さは軽音部の宝だ)」
悠「(どうかずっとそのままでいて欲しい)」
悠「(そして梓は、そんな唯を時々支えてやってくれ)」
悠「(とても大変だろうけどな、はは)」
唯「~♪」
♪…
悠「二曲目『Pursuning My True Self』」
悠「イザナギィィィィィ!!!」
唯梓律澪紬「「「「「!?」」」」」
澪「~♪」
悠「(律の明るさは軽音部にとって無くてはならないものだ)」
悠「(ずっとみんなを照らす太陽であってくれ)」
悠「(澪は素敵で芯の強い女の子だ)」
悠「(その強さはこれからもずっと自分の武器になっていくさ)」
澪「~♪」
♪…
唯「三曲目『ふわふわ時間』!」
梓紬「「ふわっふわっ~!」」
わああああああああああ!
律「行くぜ!」
唯澪「「~♪」」
悠「(ムギ、たぶんこれで俺とはお別れだ)」
悠「(でもどうか寂しがらないで欲しい)」
悠「(あの時『紡いだ』絆はきっと永遠だから)」
悠「(大好きだ、紬)」
唯澪「「~♪」」
♪…
澪「…最後は新曲です」
律「この歌がみんなに届いて」
梓「心に届いて」
紬「『絆』を結びますように…」
唯「四曲目『the way of memories…」
悠「…キズナノチカラ』」
唯「君と歩いた通学路 ひなびた景色見つめて♪」
律「春の放課後 河川敷♪」
澪「夏祭り みんなで笑って肩寄せ♪」
紬「過ごしてた日々♪」
唯澪「「この何気ない日常眺めて♪」」
悠紬「「今日からあすあしたから未来へ♪」」
唯「みんなと築いた絆♪」
唯「秘めて歩き出す…♪」
♪…
唯「みんなー!」
澪「ありがとー!」
律「さんきゅー!」
梓「ですー!」
わああああああああああ!
悠「やったな」ぐっ
紬「うん!」にこっ
唯「凄かったねー!」
梓「はい!大喝采でした!」
澪「まさかアンコール貰えるとは思わなかったよ」
律「最後に良い思い出出来てバッチリじゃん?」
悠「…ムギ、ちょっと外に出ようか」
紬「え?うん…」
紬「…どうしたの?」
悠「…」
悠「…」
悠「…」
悠「(俺は…この世界と元の世界…どちらも大切だ)」
マーガレット『貴方はどちらを選ぶのかしら?』
悠「俺は…」
1元の世界へ戻る
2この世界へ残る
>>890まで
ラスト安価 ED分技 多数決
紬「…え?」
悠「…」
紬「どこかへ行くの…?」
悠「…」
紬「ねぇ…」
紬「どういうこと…?」
悠「ほら、見てくれこの手」
紬「…!」
紬「透けて…」
紬「いえ…消えてる…?」
悠「…なんの偶然か運命かは知らないが俺は別の世界からたまたまここの世界へ来た」
悠「…そして今が…帰る時らしい」
紬「何それ…そんなの急に言われたって…」
紬「信じられる訳無い…じゃない…」
悠「…ごめんなムギ」
紬「離れるって…二度と会えないって…そういことなの…?」
悠「…」
悠「…紬」
悠「離れても絆があれば…」
ぎゅっ
紬「!」ふるふる
紬「嫌…!やっぱり嫌!」
紬「嫌よ…!」ぽろぽろ…
悠「紬…」
悠「なら約束をしよう」
悠「俺はいつかもう一度君に会いに行く」
悠「必ずだ」
紬「…信じられない」
紬「…そんなの信じられない」
悠「紬」
悠「…これが俺の誓いの証」
ちゅっ
紬「!」
紬「今…」
悠「俺はいつも君のとなりにいる」
悠「とな…に…るから…」
紬「待って!待ってよ!」
悠「…」にこっ
紬「待って!」
紬「…」
紬「…」
紬「…ひぐっ」ぽろっ…
唯「あ、ムギちゃんいたー!みんなで打ち上げしようよ!」
唯「みんな待ってるよ!」
唯「ってあれ?鳴上君は一緒じゃないの?」
紬「…」
唯「…ムギちゃん…泣いてる?」
唯「…何かあった?」
紬「…」
紬「…ううん!」
紬「…行こっか唯ちゃん!」
唯「うん!」
悠「…」
悠「…」
悠「無事に戻れたみたいだな…」
悠「…」
こんこん
菜々子「おにいちゃん、起きてる?朝だよ」
菜々子「今日、向こうに帰るんでしょ?」
悠「…」
悠「(けいおん!か)」
悠「あ、叔父さんいる?」
菜々子「お父さん?下にいるけど…どうかしたの?」
悠「ちょっと叔父さんに頼みがあってね」
菜々子「ふーん…あ、お兄ちゃんに荷物届いてたよいっぱい」
悠「そっか、今取りに行く」
悠「…」
完二「けいおん!どうでしたセンパイ!」
悠「素晴らしいの一言に尽きる」
完二「センパイならそう言ってくれると思ったぜ!」
完二「あ、話変わるけど良いんスか?向こうに帰らなくて」
完二「今日でゴールデンウィーク終わりっスよ?」
悠「叔父さんに無理言って、延ばして貰ったから大丈夫だ」
完二「センパイ…!俺、男泣きっスよ!」がばっ
悠「抱きつくのはやめろ!けいおん!のDVDが!」
すたすた
陽介「うーす相棒!なーに見てんだ!」
悠「陽介か、これはな…」
>鳴上悠は『放課後』のアルカナを手に入れた
おしまひ
これで陽介編に繋がるわけか
鳴上Youということでみんなを悠にしようという安易な考えクマ
ちょとトラブったけどこんなSSにつき合ってくれてありがとクマ!
完二は思いつかないからやらないかもクマ
Entry ⇒ 2012.09.08 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
りせ「先輩のボーイズトークを盗撮しちゃうよ!」
雪子「ど、どうも」
千枝「え?これ誰か見てるの?」
直斗「こ、こんばんは」
りせ「細かい事は気にしない!えー、実は先輩の部屋に今日は花村先輩が泊りに行ってます!」
千枝「あ、そうなんだ。で、私たちはガールズトークでもしようってこと?」
りせ「ぶっぶー。不正解!正解は、先輩達の本音をいろいろ聞き出しちゃおう!って事です!」
りせ「先輩の部屋に盗聴器、盗撮器を仕掛けてあります!」
千枝「ちょっと!それって犯罪…」
りせ「ちなみに仕掛けてくれたのは直斗君です!」
直斗「あ、いえ、あの…元からあった…いえ、仕掛けてきたんです!」
雪子「直斗君…」
りせ「で、とりあえず花村先輩にはこちらの仕掛け人として買収してあります!」
千枝「何で買収したの?」
りせ「私の未公開写真集でーす!」
千枝「うわぁ…」
雪子「なんだかエッチな写真集みたいな響き…」
りせ「え!?ち、違うもん!ただのボツ写真集めただけだもん!」
千枝「あ、ホントだ」
りせ「えーっと、花村先輩。聞こえたらそこで一発ギャグお願いします」
雪子「あ、慌ててる慌ててる」フフフフ
カ、カンジガイイカンジ♪
千枝「あー、これはないわ」
りせ「花村先輩、予想以上に面白くありません」
ヒデェヨ…
直斗「崩れ落ちましたね。この後大丈夫でしょうか…」
陽介「ちくしょう…何もいいことなんてねぇ…」
鳴上「どうした?滑った陽介」
陽介「ほっとけ!もう、ホントこれは酷い…」
鳴上「まあ、せっかく泊りに来たんだ。いつまでも落ち込んでいても仕方ないだろう」
陽介「悠…そうだよな!折角男二人の夜だし色々ぶっちゃけていかないとな!」
鳴上「そうだな」
りせ「おーっと、花村先輩持ち直した!」
千枝「中々うまい切り替えしだね」
雪子「これで色々きけそうだね!」
直斗「楽しみですね」
りせ「さて、まずは何を聞き出します?」
千枝「えーっと、じゃあまz」
直斗「好きな女性のタイプ!これしかありません!」
雪子「びっくりした…」
千枝「直斗君そんなキャラだった?ま、私も興味あるからそれいってみようか」
りせ「花村先輩!悠先輩の好きなタイプ聞いてくださーい!」
陽介「えーっと、まあ折角だしぶっちゃけトークでもしね?」
鳴上「ぶっちゃけトーク?」
陽介「そそ!もう本音ぶっちゃけてさ!っということで…」
陽介「悠!お前の好きな女性のタイプはなんだ?」
鳴上「そうだな…」
鳴上「まず、料理は出来てほしい。一緒に料理するのはいいかもしれない」
鳴上「後は明るい子がいい。一緒にいて楽しそうだ」
鳴上「後はいつまでたっても女性でいてほしいかな。やはり綺麗でいようとする所は惹かれるかもしれない」
鳴上「他は…人とは違うところがあるといいな」
陽介「悠、そんなにぶっちゃけてしまうのか…」
鳴上「陽介相手だしな。気にすることはない」
鳴上「で、陽介はどんなタイプが好みなんだ?」
陽介「…」
陽介「え!?俺も言うの!?」
鳴上「いや、お互いぶっちゃけるものだろ?」
陽介「えーっと…」
陽介(聞かれてるの知ってて話すとかどんな罰ゲームだよ!)
鳴上「ほら、早く」
陽介「あ、えーっと…元気がよくて…」
鳴上「千枝だな」
陽介「なんかこう、気兼ねなく話せて…」
鳴上「千枝だな」
陽介「頑張り屋で、いつも前向きで…」
鳴上「千枝か」
陽介「だー!!もう、違うって!あんなガサツな女すきじゃねーっつーの!」
りせ「先輩の好きなのは料理のできる人…」
雪子「女性らしさを保つ努力…」
直斗「明るい子…」
千枝「明るいしかないや…」
雪子「千枝、女を捨てた肉食獣だもんね!」フッフフフ
千枝「捨ててないから!ちょっと失礼じゃない!?」
直斗「あれ?次は花村先輩のタイプらしいですよ」
…
りせ「千枝先輩だね」
雪子「うん、ホントだ」
千枝「え?いや、まっさかー!そんなことないっしょ!」
直斗「僕の推理でも千枝先輩ですね」
千枝「いや、そんな困るし…」
千枝「てか誰がガサツだ花村め!」
陽介(あ…)
陽介(あああ…向こうに里中も居るんだよな…でも、あいつは悠のことが好きな訳で)
陽介(うわあああああ最悪、最悪すぎんぞ!)
鳴上「どうした、陽介。落ち着け」
陽介「あ、ああそうだな…もういいや!吹っ切れた!」
鳴上「??」
陽介「で、お前どうなの?実際。俺らのグループって美人揃いじゃん?結婚するなら誰がいいよ!」
鳴上「結婚するなら、か…」
りせ「おお、吹っ切れた花村先輩!」
直斗「こ、これは…」
雪子「興味深い話!」
千枝「ガサツかなぁ、私…」
鳴上「そうだな。じゃあ、一人ずつ考えてみるか」
陽介「お、いいねー」
鳴上「まず、りせ。アイドルをやっていて生活費の心配はなさそうだが、すれ違いは多そうだな」
陽介「ああ、それはありそうだな」
鳴上「そして奥底にある自分を見てほしいと言う願望を持ってる。」
陽介「テレビの中の時だな」
鳴上「りせは孤独が怖いんだな。アイドルとして見られているけどりせとして見られていない。だからこそなんだろう。」
陽介「うーん、結婚とは関係なくないか?」
鳴上「いや、だからこそ!りせはいい嫁になると思う。惚れた相手の為に女を磨いて来るだろうな。アイドルではなく、りせとして」
陽介「へー、いやに力説すんな。」
鳴上「俺も同じだからな」
鳴上「ああ、俺のペルソナはワイルド。絆によって強くなる」
鳴上「ここに来た時の俺はからっぽだった。何もなかった」
陽介「お前が…」
鳴上「最初に絆をくれて、ペルソナをくれたのは陽介、お前だ」
陽介「え、俺!?」
鳴上「ああ。俺が沢山のペルソナを使えるのは俺と絆をつないでくれる仲間がいるから。俺が空っぽでなくなったのは陽介のお蔭だ」
陽介「ちょ、ちょっとぶっちゃけすぎじゃね?照れんだろ!」
鳴上「大分脱線したが、だからこそりせの気持ちがよくわかる。りせはいい嫁になるさ」
陽介「うーん、魅力とかについては語らないんだな…」
りせ「うわ…///どうしようこれ。うわー…///」ジタバタ
直斗「ベッドで悶えてますね…」
雪子「これは恥ずかしいよ。よく考えたら鳴上君には私たちの見られたくない部分全部見られてるんだよ?」
直斗「ああああ…確かに恥ずかしいですね」
千枝「…」
陽介「じゃ、次いってみようぜ」
鳴上「次は直斗だな」
陽介「お、初期メンバー二人は後回しってか?よし、探偵王子の評価、いってみっか!」
鳴上「正直、直斗は一番いい嫁になると思う」
陽介「おおー…言い切るか」
鳴上「料理もできて、マヨナカテレビによって女の自分も受け入れた。直斗の魅力はかなり凄い」
陽介「そうなのか?たとえば?」
鳴上「そうだな…たとえば、直斗が女子の制服を着たとき」
陽介「え、何?そんなイベントあったの!?お前!」
鳴上「…」
鳴上「着たとして」
陽介「訂正すんな!あったんだろ!ちくしょー!」
陽介「うらやましすぎんぞ!なんだよその状況!」
鳴上「他にもだな」
陽介「まだあんのか!」
鳴上「(僕が僕で無くなっていくようで怖いんです。どんどんあなたに染まっていくようで…でも、このまま染められてもいいですけどね。完全にあなた色に…)なんて言われたらどうする?」
陽介「言われたんだろ!わかってんだよ!くそ、それ最高すぎんだろ!」
陽介「」
鳴上「まあ、ただ一つだけ欠点がある。」
陽介「け、欠点あんの?」
鳴上「帽子のセンスが悪い。執拗に帽子かぶるけど、あれは似合わないな」
陽介「それだけかよ・・・」
直斗「えいっ!!!」ポーイ
雪子「帽子なげた!」
りせ「直斗君べた褒めじゃん…」
直斗「あああ、恥ずかしい…」
りせ「いつ先輩とラブラブイベントしたのー。ずるい!ずるいよ直斗君!」
千枝「…」
陽介「で、つぎはどーすんの」
鳴上「ずいぶん投げやりだな」
陽介「はいはい、もう悠がフラグ立てまくるのは常識ですからね!」
鳴上「じゃあ、次は千枝で」
陽介「お、おう」
りせ「あ、次千枝先輩だって」
千枝「!!」
鳴上「まあ、正直なところ千枝はないな」
陽介「え?」
鳴上「千枝はちょっとガサツだしな。友達思いとか言ってるけど雪子は利用してるだけだし。何よりも女を捨てた肉食獣は無い。流石に無理だわ」
陽介「ちょっと?悠どうした?」
鳴上「ん?別に二人だし問題ないだろ?」キラキラ
りせ「え、先輩どうしちゃったの?」
千枝「鳴上君、そんな風に思ってたんだ…」
雪子「ち、千枝…私はそんな風に考えてないよ?ちょっと文句言ってくる!」
直斗「だ、だめですよ!これ盗撮なんですから!バレたら捨てられちゃうじゃないですか!」
千枝「…いいよ、このまま聞こうよ」
りせ「でも…」
千枝「いいの」
陽介「お前どうしたんだよ。言い過ぎじゃね?」
鳴上「そうか?一人で突っ走ったり、正直迷惑なんだが。嫁にするって絶対n」
ボカッ
鳴上「…」
陽介「自分の中にあんな気持ちがあるって気付いても、それでも立ち上がって!」
陽介「いつも明るくて、真っ直ぐで、どんな時でもムードメーカーで、居てくれるだけで支えになってくれるじゃねーか!」
陽介「それをなんだよ!お前知ってるはずだろ!?ホントは里中が弱くて、強がりだって!いざって時は守ってやらないとってわかってんだろ!?」
陽介「それを、それをやってやれるお前が、なんでそんなこt」
ボカッ
陽介「いって…」
鳴上「そんなのは、自分の気持ち誤魔化す詭弁だ」
陽介「なんだと!」
鳴上「俺が守ってやる?違うだろう。そこまで千枝のことを思って、そこまで千枝をみている陽介が守ってやればいいだろう!」
陽介「で、でも…」
りせ「うわ、どうしよう…」
雪子「花村君、なんかかっこいいね」
千枝「花村…」
直斗「先輩大丈夫かな…」
陽介「でも、俺じゃ!」
鳴上「そうやって逃げるのか?」
陽介「…」
鳴上「どんな逆境でも、いつもムードメーカーでいてくれる陽介に俺は救われてる」
鳴上「でも、気を使ってただ場を盛り上げるだけなのは、それって仲間といえるのか?」
鳴上「どうだ?相棒」
陽介「…」
陽介「あー、わかった。負けたよ。お前さっきのも全部計算ずくだろ。かてねーわけだわ」
鳴上「…」クスクス
陽介「俺ちょっと風に当たってくるわ。河原あたりに」
鳴上「ああ、行ってこい」
りせ「あ、花村先輩でていっちゃった」
直斗「うーん、どうしたら…」
千枝「…私ちょっと行ってくる」
雪子「大丈夫?」
千枝「うん、なんだかわかった気がするから」
雪子「そっか…」
千枝「じゃ、行ってくる」
鳴上「さて…りせ、直斗、雪子。」
鳴上「見てるんだろう。説明してもらおう」
りせサイド
りせ「ヤバ、バレてる!」
直斗「ど、どうしよう嫌われちゃう」ガクガクブルブル
雪子「私の評価は…?」
陽介「あー、かっこわりぃ…しかも全部筒抜けなんだよな」
陽介「当たって砕けるとかならまだかっこいいけどなぁ。こんなんやらなきゃよかった」
千枝「へー、でも自業自得だよね。りせちゃんの写真集につられて鳴上君売っちゃったんだし」アハハ
陽介「さ、里中!?なんでここにいんの!?」
千枝「んー、なんでかなぁ」
千枝「うん、わかってるよ」
陽介「うわ…どんだけ信用あんだよあいつ…うらやましすぎんぞ!」
千枝「ねぇ、それよりさ」
陽介「なんだよ…」
千枝「花村がさっき言ってくれたのは、全部花村が思ってたことなんだよね?本心なんだよね?」
陽介「…え」
陽介「相棒なら守ってくれるって。絶対!」
千枝「…ねぇ」
陽介「なんだよ」
花村は守ってくれないの?
陽介「…」
陽介「…」
陽介「はぁ!?」
千枝「な、なによ!」カオマッカ
陽介「だってお前悠のことが」
千枝「うーん、違ったみたいなんだよね」
陽介「なんだよそれ!?」
千枝「多分鳴上君は気付いてたんだね。色々話聞いてくれてたから」
千枝「さっきね、鳴上君がズバッと言ってくれたとき、なんか辛かったんだけど」
千枝「花村言ってくれたじゃん?色々」
陽介「思い出すと恥ずかしくて死にたくなるけどな…」
千枝「それ以上に、嬉しかったし安心した」
千枝「あー、花村はいつもこうやって支えてくれてたなぁって」
陽介「里中…」
陽介「うるせー!俺は相棒ほど完璧超人じゃねーんだよ!ほっとけ」
千枝「ほっときたくないんですけど…」
陽介「え?」
千枝「確かに花村はさ、完璧超人じゃないじゃん。確かに守ってくれるとは限らないし。」
陽介「なんだよ…」
千枝「それなら、花村の弱い部分はさ…その、あの…」
私に守らせてくれないかな?なんて…
陽介「…」
陽介「え?俺?相棒じゃなくて?俺なの?」
千枝「うん。今日はっきりわかった。私、花村のことが好きみたい」
陽介「」
千枝「多分だけど、鳴上君私の気持ちに気付いてたんだよ。もし言ったら今の関係が全部こわれてしまうんじゃないかって、どこかで避けてた事」
陽介「ああ、俺もだわ…」
陽介「で、でもあいつ盗撮計画しらないだろ?それなのにわかるわけ」
千枝「もう一人の逃げてる人に喝いれたかったのかな。違う?相棒さん」クスクス
陽介「俺にもか…悠にはホントかなわないわ」
陽介「里中…」
千枝「だって、二人で頑張れば鳴上君と同じくらいにはなれそうだもん…」
陽介「…だな。二人で力を合わせて、な」
千枝「うん…よろしく、陽介」
陽介「…よろしく、千枝」
陽介と千枝は長い時間一緒にすごした…
イキナリナマエトカハズカシスギンダロ!
ダッテシカタナイジャン!ヨビタカッタンダシ!
鳴上「うまくいったみたいだな」コソコソ
雪子「うん…」コソコソ
直斗「ごめんなさい先輩…」コソコソ
りせ「ごめん…」コソコソ
鳴上「いや、こっちも利用させてもらったから。陽介も千枝も素直じゃないからな」
直斗「ほんと、先輩凄すぎますよ…」
りせ「いつから気付いてたの?」
鳴上「カメラは2か月前…か」
直斗「え?そんな初期から!?」
雪子「どういう事なの…」
鳴上「それは趣味だ」
りせ「…」
直斗「…」
雪子「…」
雪子「私にも!あ、でも見る場所…もう、直斗くん家いまから行く!」
直斗「え、ちょっとまってください!それはだめですって!先輩コレクション隠さないと!」
鳴上「コレクションってなんだ…全く」
直斗「え?もしかして先輩もくるんですか!?」
鳴上「一度チェックしとかないとな」
直斗「だめ、だめですってば!」
りせ「よーし、レッツゴー!」
直斗「それ僕も聞きたいです!」
鳴上「千枝の様子が最近おかしかったからな」
雪子「え?全然そんな事なかったような…」
鳴上「遊びに行ったりしても上の空だったり。一緒にいる中でも陽介の話題って結構多かったからな」
直斗「それで今回後押ししようと…」
鳴上「ま、ホントは陽介をけしかけてうまくいけば…と考えていたんだけどな。まさか帰ってきたらいつもより盗撮用カメラが増えているとは思わなかった」
りせ「花村先輩なにやってんの…」
直斗「そんな!カメラは一般人には絶対わからない用になってるのに」
鳴上「いや、この間ラビリスが泊りに来た時に全部見つけてくれた」
雪子「泊り!?」
直斗「待ってください!そんな事なかったじゃないですか!」
りせ「お泊りだなんて…」
鳴上「ラビリスが電波ジャックして適当な映像を流してたみたいだ。ついでに発見器も置いていったからな」
直斗「やられた…この僕が!」
雪子「それ大事」
鳴上「そ、それは…」
>ラビリスと長い時間一緒に過ごした…
直斗「都合のいいメッセージだ!」
りせ「具体的に聞きたい!」
雪子「是非!」
鳴上「あ、もうこんな時間か。またな!」ダダダ
直斗「逃げた!先輩、逃がしませんよ?」
りせ「絶対逃がさないんだから!」
雪子「は、走るのはちょっと…待ってー」
直斗「これが先輩の秘蔵映像です…」ヒソヒソ
りせ「…ありがと。銀行に3000万円振り込んだから」
直斗「ええ、確認しました。お楽しみくださいね」
直斗「天城先輩、これ、例の…」
雪子「うわ、なんだかドキドキする…じゃあ、私のほうはこれね」
直斗「先輩が着てた浴衣…素肌に浴衣…」ハァハァ
直斗「先ほど3000万円振り込んでおきましたので」
雪子「大丈夫、確認したから!」
直斗「ありがとうございます!」
雪子「あ、そうだ。温泉に入った時に鳴上君が巻いてたタオルも…」
直斗「…5000万準備します。それまでとっていてください!」ダダダ
雪子「これで天城屋も安泰ね!」
おわり
完二は番長の嫁(確定)
よお完二
Entry ⇒ 2012.08.12 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
陽介「うーす相棒!なーに見てんだ? …はぁ?けいおん?」
完二「知らないんスか花村センパイ? ジュネスなのに」
陽介「うるせーな、あと俺そのものはジュネスじゃねー!」
陽介「…で、なんだよそれ」
完二「本当に知らないとかあり得ねっスよ、花村センパイ」
悠「けいおん!というのはいわゆる深夜アニメというものの中のタイトルの一つでな」
悠「等身大の女子高生達の日常を描いた作品だ」
悠「ほら、これがそれのDVD」
陽介「ふーん…面白いの?」
悠「個人的にはこれほど面白いかどうかは人それぞれと言いたくなる作品は無いと思ってる」
完二「ま、一度ハマったら抜け出せなくなるのは間違いねーな」
陽介「しょうなのぉ?」
陽介「あーパスパス、俺あんまアニメとか興味ねーし」
完二「いやいや男ならここは見るべきっしょ!」
陽介「無くね?ここは男関係無くね?」
悠「良いか陽介、けいおん!の魅力というものはだな…」
一時間後
陽介「わ、分かったから!見るから!もう落ち着いて相棒!」
悠「見る気になったか?」
陽介「見る見る見ます!見せてください!」
完二「それでこそ花村センパイっスよ!」
悠「ほら、持ってけ」
陽介「お、おうサンキュ」
完二「見終わったら、3人で語り合いましょーや」
陽介「へーへー」
自室
陽介「ふへー…今日もバイト疲れたぁ…」
陽介「さっさと寝っかな」
陽介「あ、そういや相棒からけいおん?だか借りてたんだっけ」
陽介「寝る前に少し見てみるか」
陽介「…クマとかに見られて無いよな」
陽介「アイツに俺がこんなん見てるってバレたら、ぜってーイジられるっつーの」
クマ『ぷぷー!ヨースケったらモテなさすぎて、とうとう二次元に逃げたクマね?』
陽介「…なんてことになりかねねーな」
陽介「さっさと見てさっさと返そう」
けいおん!
陽介「ん、始まったか」
陽介「…」
陽介「ずいぶんポップな感じのOPなのな」
陽介「こういうのわりと好きなんだよな俺」
陽介「…」
陽介「この天城っぽい子、可愛いな」
陽介「澪…だったか?」
陽介「で、このカチューシャが律だっけ」
陽介「特捜隊のメンバーで言ったら、里中あたりのイメージだな」
陽介「この子がムギちゃん」
陽介「…」
陽介「なんか良いなこの子!天然おしとやか系っつーの?」
陽介「俺の周りにそーゆータイプ居ないから新鮮だな」
陽介「…」
陽介「最後に主人公の唯ちゃん」
陽介「この子も天然っぽいな」
陽介「ちょっと天然のベクトル違うけど」
陽介「ちげーよ、唯!軽音ってそういう意味じゃねーよ!」
陽介「…」
陽介「お、結局入部するのな」
陽介「まぁ、入部しなきゃ廃部して終わっちゃうか」
だって本当は~♪
陽介「これで一話終わりか」
陽介「EDも良い曲だな、なんか頭に残る完二?」
陽介「…」
陽介「もちょっと見よ」
陽介「このアニメのタイトルってなんだっけ?」
陽介「…」
陽介「そーだそーだ、けいおん!だったな」
陽介「…」
陽介「全然、音楽やって無くね?」
陽介「ちょっと触ったか思えば、次の話じゃまるまる普通の日常のお話」
陽介「…」
陽介「え?そーゆーアニメなの?」
陽介「…」
陽介「次の巻、どこに置いたっけ」
陽介「もう二年生か、ってことはそろそろ新キャラが来てもおかしくねーな!」
陽介「…」
陽介「中野梓」
陽介「このちみっこさ、ちょっと大人ぶった感じ…」
陽介「どことなーくアイツに似てんな」
直斗「っくしゅん!」
陽介「うんうん分かるぜあずにゃん」
陽介「俺も最初はマジメに練習する音楽ものだと思ってたぜ」
陽介「ところがフタを開けてみれば軽音部とは名ばかりのお茶飲み部」
陽介「そりゃ、あずにゃんも怒るよなーはは」
陽介「…」
陽介「でもそのゆるーい感じが魅力的…なのかな?」
陽介「ふーむ」
陽介「…」
陽介「俺もお茶飲みたくなったな」
陽介「最初はどうなっかと思ったけど、あずにゃんも打ち解けたようでなによりだな」
陽介「…」
陽介「学園祭でライブか、誰もが一度は夢見るよなー」
陽介「ん、学園祭?」
陽介「…」
陽介「おおぅ…トラウマ思い出しちまった…」
陽介「…」
陽介「この学園祭…一波乱来るぜ」
陽介「うーん…唯が風邪引いた時はやばいと思ってたけど」
陽介「ここぞで一歩踏み出した澪ちゃんカッケーよ!」
陽介「これは学園祭大成功で終了だな!」
陽介「あっ」
陽介「…縞パン」
陽介「…」
陽介「巻き戻し」ピッ
クマ「ヨースケ!さっきからぶつぶつうるさいでしょーが!」
クマ「クマが睡眠不足で自慢の毛並みが荒れちゃったら、どう責任取るクマ!」
陽介「ちょっ!?」
陽介「わー!クマきち!勝手に入って来んなバカ!」
クマ「バカとはなにクマか!大体今何時だとおもっ…」
クマ「…しましま?」
陽介「バッ!見んな!」
クマ「…」
クマ「はっはーん」
陽介「な、な、なんでございやがりますか?」
クマ「クマはヨースケのこと、大事なトモダチと思ってるクマよ」
クマ「ヨースケもそういうお年頃、クマは理解あるクマなのです」
クマ「でもほどほどにしないと体を壊すクマ」
陽介「いやっあのっ違っ!」
クマ「ちゃんと眠るクマよヨースケ」すたすた
がちゃ
陽介「ああ…あらぬ誤解が…いや、自業自得か…」よよよ
クマ「あとでクマにも貸してね」
がちゃ
陽介「ちげーよ!そんなんじゃねーよ!」
陽介「ぜってーちげーかんな!」
陽介「…」
陽介「ハァ…もう寝よ」
陽介「…」
陽介「相棒…まずは一期とか言ってたけど、ってことは二期もあんのか?」
陽介「明日…つか今日か?聞いてみるか」
陽介「ふわぁ…ぁぁ」
陽介「…ぐすっ」
クマ「出たー!キャプテンルサンチマン改め、キャプテンパンチラマン・花村陽介だー!」
陽介「は?」
陽介「はああああ!?」
千枝「うわー引くわー…」
雪子「何度も何度も澪ちゃんのパンチラを巻き戻しして見て興奮するなんて…」
陽介「いやあれは出来心で!おいクマきち、どどどーゆーことだよ!」
クマ「ヨースケがミオチャンのパンチラを拝んでいるシーンはばっちり写真に取ったクマ」
クマ「もちろんあちこちにバラ撒いたクマよ!」
陽介「なななにいいい!?」
悠「だが陽介、けいおん!ファンならば興奮より先に澪ちゃんの怪我を心配するべきだったな」
陽介「あ、相棒!?」
完二「花村センパイ…見損ないました」
陽介「か、完二まで!?」
りせ「キモイ」
直斗「もう近づかないで下さいね」
陽介「お前ら!?」
陽介「み、澪ちゃん!?あれへ!?なんでココに!?」
ばちーん!
陽介「痛ッ!?」
澪「…最低」ぐすっ
陽介「う…」
陽介「うわああああああああ!」
…
陽介「…」
陽介「…夢か」
陽介「…」
陽介「なんつー夢見てんだ俺…」
陽介「社会的に本当に死んだかと思った…」
陽介「…」
陽介「学校行くかー…はは」
陽介「うん、良い天気だ!」
陽介「こんな日には嫌なことなんて忘れるに限んな!」
陽介「…」
陽介「夢とはいえ、澪ちゃんのビンタ超痛かったな…」
陽介「やたらスナップ効いてたぞアレ…」
陽介「…」
陽介「あれ?んなトコに楽器店なんてあったか?」
陽介「新しくオープンしたとかか?」
陽介「やたら町並みが都会的になってるっつーか…」
陽介「ハイカラっつーか…」
陽介「…」
陽介「道間違えたかな」
陽介「…」
陽介「方角的にはこっちだよな…」
陽介「…」
陽介「あ、あっれー?八高っていつから女子校になったんだっけー?」
陽介「おっかしーなーははっ」
陽介「…」
陽介「はああああああ!?」
陽介「何だよ!何だよコレ!」
陽介「どどどーゆーことだよぉ!」
陽介「見たことあんぞ…しかもかなり最近…」
さわ子「ちょっとそこの君!」
陽介「え?あれ?さわちゃん!?モノホン!?」
さわ子「なんで私の名前知ってるの?」
陽介「ああいや、えーと!」
さわ子「ここは女子校よ?何の用かしら?」
さわ子「あ、それとも女漁り?馬鹿ねー、そういうのは下校時を狙ってやりなさいよ」
陽介「いやあの、ここって八高じゃ…」
陽介「へっ?」
さわ子「それならそうと早く言いなさいよ、こっちよ」
陽介「転…へっ?」
さわ子「あ、緊張してる?そりゃ女子校に男の子が混じるんだから仕方ないわね」
さわ子「大丈夫!こういうのは第一印象さえ良ければ上手く行くものよ」
さわ子「さぁ、こっちへ来た来た!」
陽介「いや!あの!ちょ!話を!む、無理矢理はやめてー!」
さわ子「みんな、今日は以前から言っていた転校生を紹介するわよ」
律「おお!転校生!」
唯「どんな人かな~?」
紬「男の人って話よ~」
澪「(お、男の人…怖い人だったらどうしよう…)」ぷるぷる
律「え?男なのか?」
紬「うん」
律「女子校に男って良いの?」
紬「法律的には問題無いみたたい」
見た感じそれっぽいけど
陽介「(お父さん、お母さん、クマ、俺はまだ夢を見ているようです)」
陽介「(出来れば起こしてくれると助かります)」
陽介「…」
陽介「(はあああああ!?)」
陽介「(朝起きたら、けいおん!の世界に居ましただぁ?)」
陽介「(あり得ねーだろ!?)」
陽介「(ってかなんで俺なんだよ!こういうのは相棒の役目だろ!?)」
悠「っくしょい!」
悠「いや、大丈夫だよ菜々子」
悠「それよりお兄ちゃんと一緒に部屋で映画けいおん!!でも見ようか」
菜々子「うん!じゃあ菜々子、おーいお茶持ってくるね!」たたっ
悠「ああ」
悠「…」
悠「(頑張れ、陽介!)」ぐっ
陽介「っくしょん!」
それじゃー転校生を呼ぶわねー
陽介「(うお、来たか!?)」
陽介「(とりあえず今日一日をなんとかして切り抜ける!)」
入って良いわよー
陽介「(どうやって元の世界に戻るかとかは後だ後!)」
陽介「(まずは第一印象!明るく面白い感じで!)」
陽介「よっし!」
陽介「ジュネスの御曹司にして爽やかイケメン!口を開けばガッカリ王子!」
陽介「花村陽介でっす!」キラッ
…
陽介「…」
唯「(お腹減ったなぁ)」
律「(自分でイケメンって)」
澪「(怖くは無いけど変な人…)」
紬「(じゅねす?ってなにかしら)」
陽介「(コ、コケたあああああ!)」
陽介「言うな…何も言うな…」
律「さわちゃーん!花村君の席ここで良いですかー!」
さわ子「そうね…じゃあ花村君、そこの席へ」
陽介「はい…」
陽介「(イケると思ったのにな…相棒のキャッチフレーズにすりゃ良かったか?)」
律「転校生、転校生!いきなりやらかしたなー」
陽介「(りっちゃん…)」
陽介「そっとしといて…」
紬「(私は面白いと思ったけどなぁ)」
陽介「…」
律「おーい授業もう終わってるぞー?」
陽介「はっ!」
陽介「マジか…気がつかなった」
律「そんなしょげるなよー、ほら一緒にお昼食べるぞー」
陽介「一緒?」
律「この時期に転校してきてしかも男なんて珍しいなんてもんじゃないからな」
律「あたしの友達が一緒にお昼食べがてら、話がしたいってさ」
陽介「…おっけ、行く行く」
律「おー、先にあっちに行って待ってるからな」
陽介「(りっちゃん…良い子だ!ホント良い子だ…!)」
陽介「(俺、惚れっかも…)」
陽介「…」
陽介「なんてな」
陽介「今はそんなん考えてる場合じゃないよな」
陽介「(あくまでここはけいおん!世界だ、俺の世界じゃない)」
陽介「…」
陽介「っと、そろそろ行くか」
陽介「うーす!」
唯「うーす!」
紬「う~す!」
澪「はは初めまして…」
律「固いって、澪」
陽介「このたび、お呼びに預かりました花村陽介です!」
唯「私は平沢唯だよ!」ふんす
紬「琴吹紬です」
澪「あ、秋山…澪です」
陽介「はは、これから宜しくな」
陽介「(本当にここはけいおん!世界なんだな、ようやく実感したぜ)」
唯「こっちに座って良いよー」
陽介「おっ、サンキュ!」
紬「じゃあ、みんな揃ったし食べましょう」
律「だな」
一同「「「「「いただきまーす!」」」」」
陽介「いや、コレはジュネスの総菜パンがたまたま余ってたから持ってきただけ」むぐむぐ
陽介「…ごくん。つーかいきなり下の名前で呼ぶのな」
律「花村君だと他人行儀で堅苦しいじゃん」
陽介「へー、気遣ってくれてんのか?あんがとな」
律「いえいえ!」
紬「陽介君、一つ聞いて良い?」
陽介「ん、何?」
紬「じゅねすってなにかしら?」
紬「?」
陽介「俺ん家さ、スーパーやってんの。それの名前」
唯「そうなんだ!」
紬「へぇ~」
陽介「ま、やってるつっても親父が雇われ店長なだけだけどな」
律「ジュネス…そんなスーパーここら辺にあったっけか」
澪「…無かったと思う」
陽介「!」
律「ここ最近で工事してた建物なんて見かけなかったけどなぁ」
陽介「え、えーと」
陽介「夜中に突貫工事で建てたの!」
陽介「いやー辛かったなー!」
律「陽介が建てたんじゃないだろ!」びしっ
陽介「そ、そうでしたーあはは!」
唯「陽介君面白いねー」
紬「ふふふ」
澪「…」もぐもぐ
陽介「(そりゃ変に思うよな)」
澪「…あ、あの」
陽介「澪ちゃん…て呼んで良いよな?なにかな?」
澪「…陽介君はなんでこの学校に来たの?」
陽介「!」
陽介「あっ、えっと…」
陽介「…」
陽介「(俺が聞きてーよ!)」
陽介「こ、ここの軽音部に興味があってさ!」
陽介「みんなが2年生の時の学園祭ライブ、俺も見てたんだ」
律「2年…ああ!澪が」
澪「言うな馬鹿!///」
陽介「あはは…(澪ちゃんごめん!)」
陽介「んで俺、なんかすっげー感動して!」
陽介「俺もこの軽音部に入れたらなーって思ってここへ来たんだ!」
陽介「(半分は嘘じゃないから大丈夫、ごまかせる!)」
陽介「そ、そだな」
澪「(私達の演奏に…感動してくれたんだ)」
澪「…」
澪「(凄い嬉しい///)」
紬「軽音部に入りたい…ってことは陽介君は何か楽器が出来るの?」
陽介「ギターをな、ちょっとかじったくらいだけど」
唯「おお!私やあずにゃんと一緒だね!」
陽介「へっ?」
律「ふっふっふ…軽音部に入りたい、その心意気は買おう」
律「だが!」
律「入るには並大抵の実力では入れないぞ陽介!」
唯「この試練を乗り越えるのだ!」
律唯「「ふははははは!」」
澪「お前らな…」
陽介「…良いぜ!売られたケンカは買ってやるよ!」
陽介「俺の実力見せてやるぜ!」
紬「どんとこいです!」
唯「ここが私達の部室だよ」
陽介「ここが…」
陽介「(まんまアニメのままだ…!やばっ!感動!)」
律「では早速、力を見せて貰おう!」
陽介「おうよ!」
澪「陽介君…ギターは?」
陽介「あっ!そうじゃん!俺ギター持ってないじゃん!」
紬「倉庫にさわ子先生が昔使ってたギターがあったはずよ、それを使いましょうか」
陽介「悪いな、じゃあそれ借りるわ」
澪「(さわ子先生…昔…)」ぷるぷる
陽介「それじゃ、花村陽介で『The Junec Hero』!」
♪
唯「りっちゃん…!これは!」
律「ああ…そうだな唯」
澪「…」
紬「むむ!」
♪
陽介「っと!どうよ!」
陽介「おう」
律「あ…梓「あんまり上手くないですね」
陽介「うおわっ!?」
唯「あずにゃん!」
澪「何時の間に…」
梓「来たのはほんのさっきです」
律「な~か~の~!あたしのセリフ遮んなぁ!」
梓「すみません、つい」
紬「みんな来ましたし、お茶にしましょう」
紬「陽介君、お茶どうぞ」
陽介「サンキュ」
陽介「…でさ、俺そんな下手だった?」
唯「うーん、ふわって感じだったかなー」
律「擬音で例えるな、意味ががわからない」
澪「…素質はあると思う」
紬「きっと単に練習不足なだけじゃないかしら」
梓「基本がなってなかったので、まずはそこからだと思います」
陽介「なにコレ、すげー恥ずかしい」
陽介「今更かよ!」
唯「花村陽介君って言ってね、今日からここに転校してきたんだよ!」
梓「あれ、ここ女子校じゃ…」
紬「こまかいことは気にしちゃ駄目よ梓ちゃん」
律「ぜひ、軽音部に入りたいそうだ」
陽介「まぁ、そゆこと」
陽介「宜しくな、梓ちゃん」
梓「宜しくお願いします。えっと…花村センパイ」
陽介「おう!」
律「お、それ聞いちゃう?」
律「厳正なる審査の結果…」
陽介「ひ、ひとおもいにやってくれ!」
律「…」
律「明日の放課後からここへ来い!」
陽介「それってつまり…」
唯「合格だよ!陽介君!」
陽介「マジで!?よっしゃー!!」
律「荒削りだが光るものはあった」
澪「お前らそろそろいい加減にしろ!」ごん!
律「いたー!」
陽介「はっ?」
澪「大体、審査する側にまわれる程上手くないくせに」
律「みおしゃん、ノリだよノリ」
紬「でも楽しかった~」
梓「そんなことがあったんですか」
陽介「あ…」
律「ごめんごめん陽介、じゃあこの入部届けにサインを…」
陽介「あんじゃそりゃーっ!!!」
陽介「ふう…色々疲れた…」
陽介「まさかけいおん!の世界に来ることになるとはなぁ」
陽介「アイツらに連絡取ってみようと電話掛けたけどつながらねーし」
陽介「俺だけがこの世界に飛ばされたっぽいな」
陽介「…」
陽介「俺がこの世界に来た理由…それさえ分かれば戻れそうな気もするんだけど…」
陽介「今は良く分かんねーや…」
陽介「…」
陽介「も、寝よ」
陽介「俺がこの世界に来てから一週間経った」
陽介「俺は無事に軽音部へ入部することが出来、3年生最後の学園祭に向けて日々練習に励んでいる」
陽介「汗を流しながらかき鳴らすギターと喉を潤す合間のティータイムに俺はどことなく充実感を得ていた」
陽介「だが、未だに俺がこの世界に来た理由は分からないままだった…」
陽介「…」
陽介「よっし、録音完了!」
陽介「へへ」
梓「何やってるんですか?」
陽介「わあっ!?だからいきなり出てくんな!」
梓「ちゃんとはノックはしたです」
陽介「記録だよ記録」
梓「なんの記録ですか?」
陽介「内緒」
梓「そうですか」
陽介「えっ!?気になんねーの!?」
梓「まぁ特に」
陽介「冷たくね?あずにゃん俺だけ冷たくね?」
梓「あずにゃん言わないで下さい!」
梓「…唯センパイは特別です」
陽介「…」
陽介「…梓ってさ、ソッチ系なの?」
梓「は…」
梓「ははははい!?ソッチってなんですか!?」
陽介「なんで豪快にキョドんだよ!?モノホンかよ!?」
梓「ちっ違うです!特別ってのはそういう意味じゃなくて!」
梓「…」
梓「唯センパイは普段はあんなですけど、いざという時はやってくれる人ですから…」
梓「私が一年の頃、初めてセンパイがたの演奏を聴いた時、唯センパイがとても輝いてるように見えて」
梓「私に音楽ってこんなにも楽しく出来るものなんだ…って教えてくれたのが唯センパイなんです」
梓「…尊敬、してるんです」
陽介「だから、唯にだけはなんて呼ばれようが抱きつかれようが構わないってか」
梓「…まぁ」
陽介「お前やっぱソッチ系じゃね?」
梓「ですから!」
梓「…タチの悪い冗談です」
陽介「わりーって、でもさ」
陽介「いつかはみんな卒業すんだ、いつまでも唯にべったりじゃ駄目だぜ?」
梓「むしろ唯センパイが私にべったりなんです!」
陽介「俺にはどっこいどっこいに見えるけどな」
陽介「まぁ…」
陽介「唯の演奏を聴いて、梓が感動したように」
陽介「今度は梓がその感動を誰かに伝えられたらさ」
陽介「すっげーって思わねーか?」
陽介「要は学園祭、絶対に成功させようぜってこと!」
梓「…『良いこと』言おうとカッコつけてるんですね」
陽介「あ、バレた?」
梓「…ふふっ」
梓「…花村センパイこそ、ちゃんと頑張って下さい」
梓「今の所、一番下手なのは花村センパイなんですから」
陽介「…はい」
陽介「(相棒みたいにはいかねーな、はは)」
陽介「今日は他にもう誰も来ねーみたいだな」
陽介「俺もう帰っけど、梓はどうする?」
梓「私はもう少し残って練習してます」
陽介「分かった、あんま根詰めすぎんなよ」
梓「花村センパイは根詰めて下さい」
陽介「み、耳が痛い…」
陽介「…」
陽介「そんじゃ!」たたた
梓「もう!」
陽介「あー腹減ったー!なんか買って帰っかなー…って」
陽介「あれ、澪ちゃん?」
陽介「下駄箱で何やってんだ?」
陽介「…」
陽介「声掛けてみっか」
陽介「うーす!今帰りか?」
澪「…陽介君か」
澪「…たぶん、ラブレターだと思う」
澪「…3年生は卒業が近いから、その前に想いを伝えようと考える子が最近多いんだ」
陽介「へぇ、女子校でもそんなんあんのか」
澪「…正直困るんだよな、こういうの」
澪「こういうのに構ってる場合じゃないのに」
陽介「そう言ってやるなよ、手紙出した本人は本気なんだからさ」
澪「…女同士なんだから、その想いに答えられる筈無いのにさ」
陽介「…」
陽介「男からなら良いってことか?」
陽介「なら俺とかどーよ!今度二人っきりで遊びいこーぜ!」
澪「そういう問題じゃない!///」
澪「…」
澪「なんでフラれると分かってるのに私にラブレターなんて出すかな…」
澪「…お互い傷つくだけなのに」
澪「…だったら最初から好きになんてならなきゃ良いのに」
陽介「…」
陽介「ソレ、自分に向かって言ってんのか?」
澪「…そんな訳無い」
陽介「俺にはそんな風に聞こえたけどな」
陽介「自分から壁作ってたら意味ねーと思う」
澪「…」
陽介「どっかで自分の気持ちにフタしたまんまじゃ、いつかボン!だ」
陽介「…自分の気持ちから逃げんな」
陽介「澪が手を伸ばせばさ、きっと欲しいものは掴める!絶対に掴める!」
澪「…陽介」
陽介「手ぇ届かなくなってからじゃ…遅いんだからさ」
まだ引きずってそうだし
陽介「俺が保証してやる!」
澪「…ありがとう」
澪「こんな話したの、陽介が初めてだ」
澪「私の悩み…今まで誰にも気づいて貰えなかったし」
澪「気づいて貰おうとも思わなかったから…」
陽介「俺から言わせりゃバレバレだっつの」
陽介「澪が書いた歌詞見りゃ一目瞭然だ」
陽介「自覚無しかよ!あり得ねーだろ!」
澪「そこまで言わなくても良いだろ!」
陽介「…」
陽介「ははっ、顔真っ赤にしてやんの」
澪「うう…///」
陽介「(うわなにこの子超キャワイイ!)」
陽介「(こんな可愛い子を悩ませる、罪深い相手は一体誰なんだ?)」
クマ「っくしょいクマ!」
クマ「誰かクマの噂してるクマね…」
悠「お前じゃない」
クマ「センセイ?」
悠「お前じゃない」
澪「結局、相手の想いに答えられないことには変わりないけど…」
澪「なんとなく、今までと違う一歩が踏み出せそうなんだ」
陽介「…そっか」
澪「行ってくるよ!」たたっ
陽介「なぁー!?励ましてやったんだから、お礼にデートしてくれても良いんじゃねー!?」
澪「駄目ー!私、好きな人いるからー!」にこっ
たたた…
陽介「うっへ、バッサリ…」
陽介「…」
陽介「へへっ」
陽介「…って、あー!?もうこんな時間かよ!」
陽介「夜からシフト入ってたんだった!」
陽介「長居しすぎたー!」
陽介「あー疲れた…いくら遅れたからってビールケース300箱も運ばせなくても良いだろちくしょう…」
陽介「俺の足腰は限界だ…!」
陽介「はぁー…」
陽介「…そういえば明日から二日間合宿だっけ」
陽介「アニメのパターンだとムギちゃんが海沿いの別荘だかに連れてってくれるんだよな」
陽介「ってことは…」
陽介「これは期待しても良いんだよなーははっ!」
陽介「明日に備えてさっさと寝るか!」
唯「やー!」
律「くー!」
澪「し、しー!」
陽介「まーーーーー!!!」
梓「ちょっ!なんで叫ぶんですか!」
紬「潮風が気持ち良いわ~…」
陽介「テンション上げるなって方が無理だぜ梓!」
陽介「高い空!白い砂浜!青い海!そんで…」
陽介「(水着だろやっぱ!)」
ごん!
陽介「あ痛っ!」
澪「ご、ごめん陽介!なんとなく…」
陽介「訳分かんねーぞ!(こ、声出てたか俺?)」
澪「だからごめんって!」
唯「澪ちゃんと陽介君、いつの間に仲良くなったんだろ?」
律「む…」
紬「(二人とも呼び捨てになってる…)」
梓「…ちょっと酔ったかも」
梓「そうします…」
唯「ムギちゃん…」
紬「唯ちゃん?どうかした?」
唯「貰い酔いした…うぷっ」
紬「大変!唯ちゃんも中に行きましょう!」
唯梓「「うー…」」
陽介「いきなり二名脱落か?だらしねーなーはは」
澪「脱落って、何と戦ってるんだお前は…」
澪「あ、熱いって…そんなんじゃないぞ!///」
陽介「お、やっぱりそう見えちゃう?」
澪「調子に乗るな!」
陽介「げんこつは勘弁!」
律「むむ…」
澪「全く…付き合ってられるか」
澪「私も中で休んでくる」すたすた
陽介「た、助かった…」
律「…あのさ」
陽介「あんま、澪にちょっかい出すなってか?」
律「!」
陽介「安心しろ、そんなんじゃねーから」
律「まだ何も言ってないんだけど」
陽介「分かるっつーの」
陽介「澪とは幼馴染なんだろ?今までずっと一緒だったのに離れて行くのが気に入らない訳だ」
陽介「…友達ってさ、すっげー良いもんだよな」
陽介「嬉しい時は一緒に喜んでさ、悲しいときは一緒に泣いてくれる」
陽介「…でもさ、常に一緒に居るのが友達じゃねーだろ」
陽介「…お前は澪を常に目の届くとこに置きたがってるように見える」
律「っ!あたしは!」
陽介「それは澪を信頼してないからだ、そんなん友達じゃない…ただの依存だ」
律「だって…澪はあたしより綺麗で可愛くて…」
律「なんであたしなんかと一緒に居てくれるんだろって思うくらい良い子で…」
律「澪が居なくなったら…あたし何も残らないもん…」ぽろっ
陽介「…」
陽介「あーもう!この鈍感女!」
律「」びくっ
陽介「お前が澪と過ごしたこれまでの時間はそんなに信用出来ねーかよ!」
律「…」
陽介「澪の気持ちにちゃんと気づいてやれよ!向き合ってやれよ!」
陽介「なんで俺が先に気づいてんだ馬鹿!」
陽介「お前が気づいてやれ馬鹿!」
律「ば、馬鹿…」
陽介「それは『依存』から『大切』に変わる」
律「大切…」
陽介「自分と澪、二人に向き合って来いよ」
陽介「お前の気持ちを素直にぶつければ、澪はお前の望む答えをくれるさ」
陽介「俺が保証してやる」
陽介「なっ澪」
澪「…」
律「みお…」
律「…うん!」
律「ありがとう、陽介!」
澪「律!」たたっ
律「澪!」たたっ
ぎゅっ
澪「馬鹿律…!」
律「ごめん…ごめん澪…!」
陽介「…その手、離すんじゃねーぞ」
陽介「へへっ」
陽介「…」
陽介「…おえっ!気持ち悪っ!大声出したせいで酔った…!」
陽介「」
唯「着いたー!」
梓「もう大丈夫なんですか唯センパイ…」
唯「乗り物さえ降りちゃえば平気だよ~」
律「澪、そこ段差あるから」
澪「ん」
紬「(りっちゃんと澪ちゃん…手を繋いでる…私が居ない間に一体何が?)」
陽介「もう吐くもんねーのに…空っぽなのに…おえぇ」
陽介「ちっくしょう…うぷ」
紬「別荘はこっちよ~」
唯「ほーい」
澪「梓、私の背中に乗って」
梓「すみません澪センパイ…」
律「荷物はあたしが持つから」
陽介「あの~俺も助けて欲しいんだけど…」
一同「「「「男の子でしょ」」」」
陽介「…」
陽介「ちくしょう…良いことなんて一個も無い人生…!」
陽介「アイツらもう見えなくなってんな…」
陽介「ひでー…ひでーよ…!」
陽介「俺ここで死ぬのかなぁ…」
陽介「調子こいて、おっとっと段ボール一箱も持ってくんじゃなかったな」
陽介「…」
陽介「ん?…誰かこっちに戻ってきた?」
陽介「あれは…」
陽介「ムギだ!」
紬「やっぱり陽介君が心配で戻って来ちゃった」
陽介「女神だ…女神がココにいる!」
紬「それ重いでしょ?持ってあげる」
陽介「いやそれ、色々突っ込んでっから軽く20kgあ…」
紬「よっと」ふわっ ひょい
陽介「る…」
紬「早く行きましょ?みんな待ってるわ」にこっ
陽介「…マジで?」
陽介「わりーなムギ、色々持たせちまって」
紬「ううん、なんてことないわ~」
陽介「おまけに合宿先の手配やらなにやら全部ムギに任せちまってさ」
陽介「あ、あとこれはいつか言おうと思ってたんだけど」
紬「?」
陽介「いつも美味しいお茶とかお菓子とかありがとな!いつもすげーウメーよ」
紬「良いのよ、私が好きでやってるんだから///」
紬「それに…これくらいでしか役に立てないし」
陽介「…」
紬「え?」
陽介「何も誰かの為に尽くすことだけが役立つってことじゃない」
陽介「そこに居てくれるだけで安心出来る人が居る」
陽介「そこに居てくれるだけで優しい気持ちになれる人が居る」
陽介「ムギはそんな力を持ってるんだよ」
紬「私が…?」
陽介「ああ」
陽介「みんなムギを必要としてる」
陽介「それってさ…信頼されてるからじゃねーの?」
陽介「みんなはちゃんと『ムギ』を見てくれてる」
唯「ムギちゃーん!陽介くーん!」
律「早くしないと置いてくぞー!」
澪「おーい!二人ともー!」
梓「…セ、センパーイ」」
陽介「…行こうぜ!」
紬「…うん」
紬「うん!」
たたたっ
陽介「ちょ!おっとっと!俺のおっとっとが段ボールから落ちてる!」
陽介「わー!おっとっとが波にさらわれてくー!」
紬「えっ!ごっ、ごめんなさ~い」
陽介「俺の潜水艦…」
律「毎度のことながらでかいな~…」
唯「ここだけでサッカー出来るよ!」
陽介「んなこともあろーかと、サッカーボール持って来てんだなこれが!」
律「よっしゃ来い!陽介!」
陽介「行くぜ律!」
澪「せんでいい」ごんっ
律陽介「「あうっ」」
紬「気分はどう?梓ちゃん」
梓「大分楽になりました、ありがとうございます」
紬「いえいえ~」
陽介「それだけじゃない、バレーボールにバスケットボール」
陽介「ビーチボールに果てはゴルフボール!」
陽介「全部ジュネスオリジナルブランドだぜ!」
律「道理であんな大荷物…」
陽介「備えあれば憂いなしってな!」
澪「何に備えたらそうなるんだ」
唯「じゃあこのビーチボール持って海に行こうよ!」
梓「駄目です!もう午後ですし、今遊んだら練習出来なくなります!」
澪「梓の言うとおりだ」
律「…そーだな、練習すっか」
唯「りっちゃんまで?」
陽介「…お前律か?」
律「いやさ…」
律「あたしら最後の一年だし…真面目にやろっかなってさ」
唯「あ…」
紬「…」
澪「…」
梓「最後…」
陽介「…」
陽介「…そ、そだな!練習すっか練習!」
梓「(なんか皆さん…)」
陽介「(バラバラだな…)」
律「…」
澪「(最後…か)」
紬「…」
唯「(放課後ティータイムも…いつか終わるのかな)」
唯「(そんなのイヤだけど…)」
陽介「(…唯が一番ズレてんな)」
♪
陽介「ストップ、ストップ!休憩しよーぜ!もうぶっ続けで3時間だぞ!」
律「あっという間だな」
紬「…晩ご飯にしましょうか」
陽介「だな、無理したって体ぶっ壊すだけだ」
梓「そうですね…」
唯「…」
陽介「…唯?」
唯「あっ…な、何?陽介君」
陽介「メシ、だってよ」
唯「そ、そうなの?楽しみだな~!」
陽介「(うん?)」
陽介「うお…見たことねー食いもんばっかだな」
紬「たくさんあるから、どんどんおかわりしてね~♪」
律「良ーし、食うぞー!」
澪「律、まず手を洗ってからだろ」
梓「あ、これおしぼりです」
澪「ありがとな」
梓「はい、唯センパイも」
唯「…」
梓「唯センパイ?」
唯「あっうん!美味しそうだねあずにゃん!」
陽介「(んん?)」
澪「むぐむぐ…」
梓「むしゃむしゃ…」
紬「遠慮しないで食べてね~♪」
陽介「がつがつばりばりむしゃもぐごっくん…」
陽介「超ウメー…マジ腹ぺこの小羊の気持ち分かるわ~」
陽介「うっし!おかわりおかわり!」がたっ
唯「もぐ…もぐ…ごくん、…ふぅ」
陽介「(ん~?)」
陽介「これ以上はさすがに無理だな~あはは」
律「うわ、すげぇ腹出てるし」
澪「ああはなりたくないな…」
梓「醜いですね…」
紬「喜んで貰えてなによりです!」
陽介「だから冷たくね?梓俺だけ冷たくね?」
紬「あとはみんなでお風呂に入りましょうか」
陽介「お風呂!?みんな!?混浴!?」がばっ
澪「そんな訳あるか!///」
だが運が壊滅的に・・・
律「いやいやムギ、謝らなくて良いから」
澪「当然だから」
梓「覗いたら…分かってますよね?」
陽介「はっ!はいっ!」
澪「唯、行くぞ」
唯「は~い…」
すたすた…
陽介「(う~ん?)」
「おっきいといえばここにこんな巨大なものが二個もついてる人が!」
「ちょっ!ドコ触ってるんだよぉ///」
「うらやましいです…大きくて」
「あなたは形が良いから素敵よ~?」
「にゃっ!?」
「ほれほれ~!」
「待っ!んっ!///」
陽介「っとかやってんだろうなぁ!今ごろさぁ!」
陽介「へっ!見るなと言われてはいそうですかって退けるかっての!」
陽介「ここで行かねーで、何が男だ!」
陽介「張り切って!」
陽介「行くぜコラーッ!」
だだだだだだ!
陽介「アイツらのことだ、万が一俺が覗きに来る可能性も考えてるはず」
陽介「となると大量のトラップが予想される」
陽介「正面突破は不可能では無いが…音で気づき、逃げられる可能性もある」
陽介「ならば取るべきルートは!」
しゅばっ!
陽介「外だっ!」
陽介「ムーンサルトォ!」
くるくるくるくる…
陽介「とぅっ!」
しゅたっ
陽介「大分回り道になっちまったけど、楽園は目の前だ!」
陽介「無論、カメラも抜かりは無い!」
陽介「順調過ぎて怖いくらいだぜ!」
がさっ…
陽介「(殺気!?)」
がきぃーん!
?「ほう…得物は『クナイ』ですか、なかなか面白い御仁だ」
陽介「だ、誰だテメー…!(つ、つえぇ…!)」
?「ふんっ!」
陽介「うおっと!」
すっ…
斉藤「私は琴吹家で紬様のサポートを仰せ仕っている、執事の斉藤と申します」
斉藤「ここより先はお通し出来ません」
陽介「執事…アンタが番人ってか、上等だぜ」
陽介「わりーけど、負けねーよ?」
陽介「そうみてーだな」
じり…じり…
斉藤「はぁっ!」
陽介「だりゃあああ!」
ザシュッ
律「おーい、起きろー朝だぞー」
ゆさゆさ
陽介「んあ…朝?」
陽介「ふぁ…何時の間に寝てたんだ俺…」
律「さっさと顔洗って来いよ、朝ご飯出来てるから」
がちゃ たったったっ…
陽介「お?おー…」
陽介「…」
陽介「ここはどこだ?俺は誰?」
陽介「昨日の夜辺りの記憶が無い」
陽介「…」
陽介「んん?」
陽介「…」
陽介「頭にたんこぶ出来てる…」
陽介「もしかして俺、澪になんかしたか…?」
陽介「あり得るな…」
食堂
澪「むぅ…」
律「心辺りとか無いのか?」
澪「ううん、いつもこのくらいには来るはずなんだけど…」
紬「近場に病院があるから後で検査してみましょうか」
梓「なんともないと良いですね…」
すたすた
陽介「(やっぱり…澪が気難しい顔してんな、やはり昨日の俺は澪にやらかしたらしい)」
陽介「(ここは潔く土下座だ!)」
澪「陽介?」
陽介「すまん澪!俺、全く覚えてないけど、いま澪が悩んでることの原因はたぶんの俺のせいだ!」
唯「えっ?澪ちゃんの生理が来ないことがなんで陽介君のせいなの?」
澪律紬梓「「「「ブーーーーーッ!!!」」」」
陽介「えっ?」
陽介「…」
陽介「はあああああああああああ!?」
澪「へ?え?いや、は?」
紬「あ、貧血…」ふらぁ
梓「ムギセンパイー!」
唯「?」
陽介「あ、俺終わった。死んだ、コレ死んだ」
陽介「あははー昨日の俺ー出て来ーい、ぶっ殺してやるー」
澪「おわびに舌噛んで死ぬよ」あー…
律「わーわーわー!落ち着いて!とりあえず病院!そして検査!ね!?」
梓「ムギセンパイが目を覚まさないですー!」
唯「はわわわわわわ」
紬だったもの「」
陽介「どどどれが救急だ!?これか!?」
陽介「時報ってなんだよ!」バン!
律「…ただの生理不順でした」
澪「良かった…良かったよりつぅ…」よよよ
紬「ふっかつ!」
梓「澪センパイがなんともないと分かった瞬間、復活しましたね…」
陽介「マ、マジでか…良かったぁ…」へたり
澪「元はと言えばお前が変なこと言い出すから!」ごん!
陽介「だぁー!ダブルたんこぶー!」
陽介「つつ…いやマジ色々重なったせいっていうか…」
陽介「(じゃあ一個目のたんこぶは誰が…?)」
斉藤「…ごほん!」
梓「(怖っ)」
陽介「…テキトーこいてすみませんでした」
澪「全くだ馬鹿!」
唯「良かったね澪ちゃん!」
紬「本当に良かった…」
陽介「…仕方無い、迷惑掛けちまったし」
陽介「お詫びの品を渡さなきゃなーははっ!」
陽介「よっし!みんなは浜辺で待っててくれ!」
だだだっ
律「なんでお詫びの品を渡すのに、あんなに嬉しそうなんだ…?」
澪「ここで待ってろって言ってたな…」
陽介「よう!遅かったな!」
梓「早っ」
陽介「ほら、みんな受け取ってくれー」ぽいぽいぽぽいっ
律「っと!」
唯「なあにこれ?」
澪「もしかして…」
紬「水着?」
梓「…ですね」
陽介「そう、水着!」
陽介「もちろんジュネスオリジナルブランドだ!」
陽介「ろんもち!」
律「念がこもってそーだな」
唯「でもすごい可愛いよ、この水着」
梓「…確かに」
紬「せっかくだからいただきましょう?私、向こうで着替えて来るね」
唯「私も行く~」
梓「わ、私も!」
律「…着替えてくる」
澪「…私も」
律「覗くなよ」
陽介「もうしねーよ!」
すたすた
律澪陽介「「「…ん?『もう』…?」」」
陽介「海だー!うおっ冷てーははっ」
陽介「それに…」
律「みおーそっちボール行ったぞー!」
澪「今度は手加減しないからなー」
紬「わぁ…梓ちゃん真っ黒に焼けたわね」
梓「うう…毎年こうなんです」
陽介「…男の夢だなコレは」
陽介「あれ?」
陽介「唯を見かけねーな…」
唯「…」
すたすた
陽介「お姉さん一人?なーにやってんの?」
唯「なんにも」
陽介「そっか」
陽介「じゃ、何考えてた?」
唯「…これからのことかな?」
陽介「…意外な言葉だな」
陽介「まーな」
唯「…」
唯「私…大事な後輩に何も残せなかったよ」
唯「いつもあずにゃんには迷惑を掛けて怒られてばっかりだったし」
唯「新入部員だって集められなかった」
唯「私達が卒業したらあずにゃん独りぼっちになっちゃうよ…」
唯「うん…」
唯「私、ダメダメな先輩だね」
唯「…」
唯「…いつか大人になったら」
唯「…みんな忘れちゃうのかな」
唯「軽音部があって…HTTがあって…みんながいたこと」
唯「…忘れちゃうのかなぁ」
陽介「みんなのこと、どう思ってるよ」
唯「…」
唯「…大事な仲間」
陽介「ホントにぃ?」
唯「…うん」
陽介「マジで?」
唯「…うん」
陽介「ぜってー?」
唯「…うん」
唯「え?」
陽介「なら忘れねーよ」
陽介「大事なみんなと過ごした毎日はさ」
陽介「それにいずれ梓と離れても」
陽介「それだけ想ってるなら離れてても伝わるさ、唯の心は」
唯「そう…なのかな」
陽介「そうだよ」
陽介「それに唯は何も残してない訳じゃない」
陽介「梓がさ、軽音部に入った一番の理由知ってっか?」
唯「…」ふるふる
陽介「唯、オメーだよ」
唯「!」
陽介「楽しそうにギターを引く唯に音楽の楽しさを再認識させられたんだとさ」
陽介「尊敬してる、とも言ってたぜ?すっげー嬉しそうな顔してさ、ははっ」
唯「あずにゃんが…」
陽介「…いや、唯だけじゃない、軽音部全員だ」
陽介「みーんな梓ん中に残ってる!」
唯「残ってる…」
陽介「だから、んなシケた顔するなよ」
陽介「ちゃんと笑顔のままの唯で梓ん中に残してやれ!」にっ
唯「…うん!」にっ
陽介「俺もだ!」
唯「もうウジウジなんてしたりしない!」
陽介「そうそう!んな似合わねーことはやめとけ!」
唯「しどい!私だって女の子なのに!」
陽介「女の子ってより…子供?」
唯「がーん!」
陽介「ほら、そーゆートコがガキっぽいんだよ!」
陽介「やるか!?」
唯「…」
陽介「…」
唯陽介「「…ぶっ、あはははははは!」」
唯「はー…」
陽介「…日、落ちてきたな」
唯「みんなのトコに帰ろっか」
陽介「そうすっか!」
陽介「こうして、波瀾万丈の二日間の合宿は終わった」
陽介「過ごした時は短いながらも軽音部の絆はより深まったと言える」
陽介「そして俺達は残り少ない時を惜しみながらも最後の学園祭に向けて練習を重ねた」
陽介「そして、数カ月の時が過ぎた」
陽介「…」
陽介「うし、録音完了」
陽介「そして梓!後ろにいるのは分かってるぜ!」ばっ
しーん
陽介「…」
陽介「…」
陽介「///」
梓「あれ、まだ花村センパイだけですか?」
陽介「…おぅ」
梓「いよいよ明日ですね学園祭!先に打ち合わせしていましょうか」
陽介「…うん」
梓「…何か嫌なことでもあったんですか?」
陽介「…別に」
陽介「この後輩可愛くねぇ…」
がらっ
唯「陽介君!この歌詞の部分だけど…」
陽介「わっ!ちょ!おま!馬鹿!」がたっ
唯「むがもご…」
梓「?」
梓「歌詞がどうしたんでしか?」
陽介「い、いやなんでもない!ちょっと外出るわ!」
唯「むー!むー!」じたばた
がらっ
梓「?」
陽介「ここなら良いだろ…」ぱっ
唯「げっほ!げほっ!じぬがどおぼっだ…」
陽介「わりーわりー」
唯「なんか軽いよ謝り方が!」
陽介「てか、梓の前であの話すんなよな!」
陽介「全力でバレっとこだったぞ!」
唯「うっかり~してた~ごめ~ん」
陽介「軽ぃーぞ謝り方ぁ!」
唯「了解です!よーちゃん隊員!」
陽介「うむ、しっかりするのだぞ平沢特攻兵」
唯「しどい!」
陽介「へへーんだ!」
すたすた
唯「…」
唯「陽介君も大概、子供じゃん…」
すたすた
律「おっす唯」
澪「一人で何やってるんだ?」
唯「あ、りっちゃん!澪ちゃん!この歌詞の部分なんて読むの?」
澪「例の曲のか」
律「これはな、き…」
陽介「んー!最後の最後に良い練習出来たな!」
陽介「まさに息ピッタリ!一心同体っての?」
陽介「これで明日は完璧だな!」
陽介「…」
陽介「しかし相変わらず俺がこの世界に来た理由が分からんままだな」
陽介「向こうに帰る手がかりもなんもねーし」
陽介「…」
陽介「なーんか心がざわつくな…」
陽介「…寝よう、明日は学園祭だ」
陽介「…」
澪「凄い人の数だな…」
律「さすがのあたしも緊張してきた…」
紬「頑張ろうね!」ぐっ
梓「はいです!」
唯「あれ?陽介君は?」きょろきょろ
律「ああ、あそこでライブTシャツ配ってる」
陽介「らっしゃーせー!もれなく速が上がるライブTシャツはいかがっすかー!」
陽介「どもっす!」
客「これに描かれてるマスコットキャラ可愛いね、なんて言うの?」
陽介「ジラちゃんって言います!俺がデザインしました!」
客「良いセンスしてるよ、ただちょっと似てるよね、ミッ」
陽介「それ以上は駄目っす!」
澪「楽しそうだな」
律「自分の仕事じゃないのに良く働く奴だよ、おせっかいって奴?」
陽介「そろそろか…」
紬「うん!」
梓「やってやるです!」
澪「ああ!」
唯「だね!」
律「…あたし達でやれる最後の学園祭だ!気合い入れてくぞ!」
一同「「「「「「おーっ!」」」」」」
たたたっ
陽介「どもどもー!桜高唯一の爽やかイケメン男子、花村陽介でっす!」
しーん…
陽介「乗れよオメーら!恥ずかしーだろーが!」
陽介「そーそー!」
陽介「えっとー俺はギターをやってまーす!」
陽介「全力でやってやっから、オメーらもちゃんと答えろよなー!」
おー!
陽介「次は…見た目はお転婆元気っ娘!一皮剥けば乙女みかん!田井中律だー!」
律「(なんだよソレ!聞いてないぞ!///)」
律「た、田井中律でーす!ドラムスを担当してまーす!」
律「ビシバシ叩いて会場を熱狂の渦に包んでやっからなー!覚悟しろー!」
おおおおおー!
陽介「俺より歓声凄くね?」
律「次は…ほんわかぽわぽわに騙されないで!私の力はむぎゅう1!琴吹紬だぁ!」
たたたっ
紬「キーボード担当の琴吹紬です」ぺこっ
紬「こんな大勢の人に集まってもらって、私は今とても感動してます!」
紬「そして、それに応えられるように精一杯演奏して行きます!」
うおおおおおー!
陽介「うおっすげっ!」
紬「次は…小さな体に十万馬力!その指がつまびくは生か死か!?中野梓ちゃん!」
たたたっ
梓「な、中野梓です!花村センパイと同じで、ギターを担当してます」
梓「まだまだ未熟ですけど、持てる全てを出し切って演奏してやるです!」
あずにゃあああああん!
陽介「えっ?広まってんの?」
梓「次は…見た目は大人で中身はピュア!合い言葉はM・M・Q!秋山澪センパイです!」
たたたっ
澪「ベースの秋山澪です!」
澪「正直、今にも心臓がはちきれそうなくらい、ききき緊張してます!」
陽介「よっしゃアレいけ澪ー!」
澪「!(うううう!陽介ぇ~!悪ノリするな馬鹿!)」
澪「ハ、ハートを…ぶち抜くゾ?」
陽介「ぐふっ」
ぐふっ…
澪「さ、最後は歩く天然記念物!Going My Way平沢唯です!」
たたたっ
唯「3人目のギター!平沢唯です!」
唯「あずにゃんを除いた他のメンバーはみんな3年生でね」
唯「その3年生達にとっては今日が最後のライブなんだ」
唯「だから悔いの無いように」
唯「後悔しないように」
唯「頑張るからね!」
おおおおおおおおおお!
唯「あっそうか」
陽介「でも気持ちは伝わったみてーだな!」
おおおおおおおおおお!
唯「うん!」
唯「一曲目!『ごはんはおかず』行くよー!」
唯「~」
陽介「(律、オメーはいっつも元気一杯な奴だったな)」
陽介「(こまごましたのが嫌いだとか、部長っぽくねー振る舞いしてっけどさ)」
陽介「(本当は誰よりもみんなを気にかけてるって俺は知ってる)」
陽介「(せっかく掴んだ澪の手、離すんじゃねーぞ)」
唯「~!」
♪…
唯「まだまだ続けて二曲目行くよ!」
陽介「一気に曲調変えていくぜ!ついてこれるか!?」
おおおおおおおおおお!
陽介「良い返事だぁ!」
陽介「二曲目『Reach Out To The Truth』!」
澪「~」
陽介「(ムギ、お前がいてくれただけでどれほど俺が救われたか分からない)」
陽介「(女子校に男子一人っつーあり得ねー状況で内心ビクビクしてた俺を)」
陽介「(いつもお袋みてーな優しさで包み込んでくれた)」
陽介「(こんなことでしか役に立てないんじゃない、こんなことでもムギは役に立てるんだ)」
陽介「(ソレを忘れんなよ)」
澪「~!」
♪…
澪「どんどん行くぞー!」
律「おー!」
唯「三曲目『カレーのちライス』!」
陽介「よっしゃー!」
唯「~」
陽介「(梓は軽音部一の努力家だ)」
陽介「(自分にプラスになるものはどんどん取り込んでくスポンジみてーな感じ?)」
陽介「(ちょっと例えが変か?ははっ)」
陽介「(今度はその技術を梓が伝えていく番だ)」
陽介「(良い後輩が出来っと良いな!)」
唯「~!」
♪…
梓「後半戦いくですー!」
紬「テンション上がってきちゃったー!」
陽介「またまたガラッと曲調変えんぞ!」
陽介「四曲目『Beauty of Destiny』!」
澪「~」
陽介「(澪はカッコいい女の子だ!可愛いじゃなくてカッコいい!)」
陽介「(だってそうだろ?いくら恥ずかしくても怖がっていても、必ず一歩を踏み出していく)」
陽介「(頭で分かってる奴はいても本当に一歩踏み出せる奴はそういねーよ)」
陽介「(律が伸ばした手、ちゃんと握り返してやれよ)」
澪「~!」
♪…
唯「名残惜しいけど泣いても笑ってもこれがラスト!」
陽介「まさかここで声枯れた奴はいねーよなー!」
おおおおおおおおおお!
紬「上等!」
唯「最後は『U&I』!」
律「いくぞー!」」
唯「~」
陽介「(唯、オメーは良い先輩とは言えなかったな)」
陽介「(でもまぁ、何も誰かの手本になるだけが先輩の役割じゃない)」
陽介「(後輩と一緒に同じペースで歩く先輩がいたっていい)」
陽介「(全部を大切にしたいから、そうやって生きてんだろ?)」
陽介「(上等じゃねーか!唯、オメーが諦めないかぎりオメーは無敵だ!)」
唯「~!」
♪…
唯「みんなありがとー!」
おおおおおおおおおお!
陽介「俺達は!」
律澪紬梓「「「「いつまでも!」」」」
唯「放課後です!」
そ れ は な い
梓「終わりましたね…」
梓「でも不思議と悲しくは無いです」
梓「むしろとても良い気持ちです!」
唯「ふっふっふ…」
陽介「なーに言ってんだ梓!」
陽介「まだライブは終わってねーだろ!」
梓「えっ?」
律「大事な後輩へ」
澪「歌をプレゼントするよ」
陽介「聞いて下さい」
唯「『Never More』」
梓「この歌…」
唯「忘れないよ大事な みんなと過ごした毎日♪」
唯「NEVER MORE 暗い闇も一人じゃないさ♪」
唯「見つけだすよ 大事ななくしたものを♪」
唯「NEVER MORE キミの声がきっとそう ボクを導くよ♪」
唯「きみにふれたよるを それは♪」
唯「すてきなおもいで♪」
唯「いつもおぼえてる…♪」
♪…
梓「…」
梓「…ひぐっ」
梓「ず…るいです…センパ…イがたは…」ぽろ…
梓「最後の最…後でこんな…の…卑怯…です」ぽろぽろ
澪「みんな梓が大好きで」
律「大切に思ってるからさ」
紬「私達はもうすぐいなくなるけど…」
陽介「俺達に結ばれた絆は消えない…だってそうだろ」
陽介「俺達はずっと放課後なんだからさ!」
陽介「もう泣くなよ、キレイな顔が台無しだ」
陽介「いまハンカチ貸してや…」
陽介「!」
陽介「…」
律「よよ陽介!その手!」
紬「透け…てる」
唯「な、なに!?」
陽介「そっか…鍵は絆…か」
陽介「粋な真似してくれるじゃねーか」
陽介「…わり、説明してる時間無いっぽい」
梓「花村センパイ!」
陽介「これ、先輩から後輩にやるよ」
梓「花村センパイのヘッドホン…?」
陽介「あんま良いのじゃねーけど」
陽介「こんぐらいしか残せるのなくてさ、はは」
梓「」ふるふる
梓「大切に!大切にします!」
梓「ひぐっ…ぐす…」
唯「陽介君…うう…」
紬「ぐすっ…いきなり…すぎるわよ…」
澪「私、陽介のおかげで…変われて…感謝してて…」
律「あ、あたしだって…馬鹿陽介」
陽介「…みんな泣くなよ、一足早い俺だけの卒業式だ」
陽介「笑って送ってくれよ!」
陽介「じゃねーと俺まで…」
陽介「うお!いきなり叫ぶなよ!びっくりすんだろーが!」ぐすっ
唯「これ、あげる!」
陽介「これ…ギー太のピックか?大切にしてんだろ?」
唯「陽介君に持ってて欲しい」
唯「私たちからの」
唯「卒業証書だよ!」
陽介「ははっ…そっか」
陽介「…あんがとな」
陽介「お…オ…ーらのこ…大…きだっ…ぜ!」
唯「陽介君!」
律「陽介!」
澪「陽介ぇ!」
紬「陽介君…!」
梓「陽介センパイ!」
唯「…消えちゃった」
律「いきなりやってきて、いきなり消えて…台風みたいな奴だったな」
梓「…そうですね」
紬「…でも不思議と悲しく…ない」
澪「うん、きっとまた…すぐに会えるような気がする」
唯「私達は放課後で…」
唯梓律澪紬「「「「「つながってるから」」」」」
陽介「…」
陽介「…ん」
陽介「んおっ!?」がばっ
陽介「…」きょろきょろ
陽介「俺の部屋…」
陽介「戻ったのか…?」
陽介「そだ!テレビテレビ!」
TV「…八十稲羽市は今日から明日にかけて晴れのち…」
ピッ
TV「りせにはムリ!キライ!シン」
ピッ!
TV「稲羽名物、謎のビフテ」
ぷつん
陽介「…戻ってる」
陽介「…元の世界に戻ってる!」
陽介「…けいおん!か」
陽介「…」
陽介「…相棒にDVD返さなきゃな」
チャラン
陽介「?」
陽介「ポケットになんか…」
陽介「!」
陽介「ギー太の…ピック」
陽介「…」
陽介「あーもしもし!相棒か!?」
陽介「バンド組むぞバンド!」
陽介「あーそうだよ!影響されたよ!感化されたよ!」
陽介「…計算通り?マジでか」
陽介「バンド名?もちろん考えたぜ!」
陽介「略して…」
陽介「『HTST』!」
>花村陽介は『軽音』のアルカナを手に入れた
おしまひ
いい陽介だった
陽介馴染みすぎててワロタよ
Entry ⇒ 2012.08.09 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
鳴上「違和感がする」
鳴上「やっとついた。確か迎えに来てくれるって事だったが…」
???「あ、悠。やっときた」
鳴上「え?君は…誰?」
???「あー…マリー。一応君の彼女」
鳴上「いや、それはない」
マリー「うーん…ま、いいや。とにかくよろしく。迎えすぐ来るよ。じゃ」スタスタ
鳴上「…逆ナン…なのか?」
???「おにいちゃん!!!」ギュ
鳴上「え?」
堂島「待たせて悪かったな。叔父の堂島だ。こっちは…」
菜々子「菜々子だよ!お兄ちゃんいらっしゃい!」ギュー
>随分とアットホームな迎えだ
???「お、来た来た!」
???「あ、ホントですね!」
???「なんか緊張する!」
???「元気そうでなによりじゃ!」
???「そうだな…先輩!」グス
???「明日から楽しみクマー!」
堂島「あいつら来てたのか…ダメって言ったのに」
鳴上「お知り合いですか?」
堂島「ああ、あいつらは。。。ま、そのうちわかる。さ、行くぞ」
堂島「さて、じゃあこの辺一回りしてきたらどうだ?」
鳴上「はい。でも、ここセルフじゃないですよね?店員いないみたいですが」
堂島「細かい事気にすんな!行ってこい!」
鳴上「は、はい…」
>この町は何かおかしい気がする。
>だが悪い気はしない…
堂島「よし、じゃあ今日はパーティだな!」
菜々子「うん!お兄ちゃんのためにたくさんご馳走準備したからね!」
鳴上「すみません、こんなにして貰って」
堂島「何言ってんだ悠。俺たちは家族なんだ。気にせず食え!」
菜々子「そうだよお兄ちゃん。菜々子、お兄ちゃんがかえっ…来てくれて嬉しいんだよ!」
鳴上「はい、じゃあ遠慮なく」
>やはり何か違和感を感じる…
>何故か学校までは普通に来る事が出来た
???「お、来た来た!おーい、お前転校生だろ?」
鳴上「あ、ああ。…昨日駅にいた?」
???「あっちゃー、やっぱ見られてたか。俺は花村陽介。同じクラスって事でちょっと見にいったわけ」
鳴上「…」
花村「あっれー?もしかして引いちゃった?ドン引きですかー!?」
鳴上「普通ならそうなんだが…」
>何故だろう。悪い気はしない。
花村「ま、仲良くしようぜ!相棒」
鳴上「いきなり相棒は更に引く」
花村「」
鳴上「…」クスクス
>楽しい学校になりそうだ
???「花村君、そして・・・鳴上君!」
>名前を知っている?そういえば昨日陽介と一緒に…
???「一応はじめまして…かな?私は里中千枝。よろしく!」
???「私は天城雪子…よろしく」グス
千枝「ちょ、ちょっと雪子!いきなり泣いたらドン引きだって!」
雪子「う、うん、わかってるんだけど。わかってるんだけど」グスグス
雪子「鳴上君…」
>つい手が出てしまった。こちらがドン引きされそうだ
千枝「いいなぁ雪子。ねね、鳴上君!私も私も!」
雪子「ちょ、ちょっと千枝!」
鳴上「…」ナデナデ
千枝「えへへ///」
花村「お前は相変わらずすげーよ…」
鳴上「相変わらず?」
花村「いや、何でもない!気にすんな!」
鳴上「…」
>何か違和感を感じる…
花村「さて、悠!お前に会わせたい奴がいる」
鳴上「…」
???「せ、先輩!はじめましてっす!巽完二っす!」
>夜は近づかない方がいいオーラを感じる…
???「せんぱーい!はじめましてだけどずっと会いたかったよー!りせちーだよ!」ギュー
鳴上「…」
>違和感を感じる。やわらかい…
っぽいな
>口調は凛としているのに体はモジモジしている。女らしい一面だ
鳴上「はじめまして。よろしく」
全員「…」
鳴上「…何かおかしかったか?」
花村「い、いやそんな事ない!皆これから仲良くやっていこうぜ!」
直斗「そ、そうですよ先輩!僕たちは先輩の仲間ですから」
>仲間…といわれて悪い気はしない
直斗「えっ、あの先輩…///」
千枝「直斗君をなでた…」
雪子「なでたね」
りせ「直斗君ずるい!」
花村「な、なあ何で直斗をなでたんだ?」
完二「…ちくしょー…」シクシク
鳴上「あ、いや女の子が寂しそうな顔をしてたからつい…」
直斗「え?僕が女だと?」
花村「お前覚えてるのか!?」
鳴上「え?覚えてる?どういう…」
>猛烈に頭痛がする…
花村「おい、悠!悠!」
鳴上「ここは…」
マリー「や。目が覚めた?」
鳴上「マリー…」
マリー「名前覚えてくれた?よし、一歩前進」
鳴上「俺は一体…」
マリー「屋上で倒れたんだよ。他の皆は授業中。」
鳴上「そうか。君はいいのか?」
マリー「私は違うから。こことは関係ないし」
鳴上「…」
>意味はわからないが何故か納得出来てしまう
>帰ってきた?どういうことだ
マリー「のんびり出来るといいけどね。あれだけ女の子に手を出していったんだから」クスクス
鳴上「…えっ」
マリー「じゃ、またね」
鳴上「…」
>嫌な予感がする…今日は帰ろう
菜々子「お兄ちゃん!倒れたってホント!?大丈夫!?」
堂島「おい、大丈夫か?すぐ病院に・・・」
鳴上「いえ、ゆっくり休んだから大丈夫です」
堂島「そうか?とにかく無理はするな」
菜々子「そうだよお兄ちゃん。無理したらダメだからね!」
鳴上「…」
>皆本気で心配してくれている…出会って間もない俺を…
>出会って間もない?
鳴上「…」
>今日はもう寝よう
花村「おい、昨日大丈夫だったのか?」
鳴上「ああ。すまない、黙って帰って…」
千枝「いいよいいよ!気にしないで。何かあったときはすぐ連絡してね」
雪子「そうそう!すぐに飛んでいくから!」
鳴上「そうか…じゃあ俺の連絡先を」
花村「あ、ああ!でも、なんとなく悠の携帯には全員登録されてる気がするなー」
千枝「そ、そうだね!昨日倒れてる間に勝手に登録しちゃったかな。完二君が」
雪子「うんうん、勝手にね。完二君が」
花村「そ、そう!完二がね!」
鳴上「…」
>確かに全員登録されている。完二の仕業…?
花村「そそそんな事ねぇよ!?全くそんな隠し事なんて!」
千枝「」ピーピピー
雪子「あ、旅館から呼び出しが」バタバタ
鳴上「怪しすぎる」
>何を隠されているのだろうか…
千枝「鳴上君、今日予定無かったらちょっと付き合ってもらえないかな?」
鳴上「…」
>特に予定は無いので付き合うことにした
千枝「昔ね、ここで良くトレーニングしてたんだ。あ、もちろん今もね!」
千枝「その時にね、いつも見守ってくれる人がいたんだ。毎日」
鳴上「…」ズキ
千枝「いつも肉肉言ってる私をね、受け入れてくれて…ほんとに大好きだったんだ」
鳴上「その人は…どうしたんだ?」
千枝「内緒。でも、今でもすぐ近くにいたりしてね」
鳴上「…」
千枝「鳴上君…」ギュ
千枝「ごめんね。少しだけこうさせてて。私の…」
「大切な人」
鳴上「千枝…」
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>千枝と長い時間一緒に過ごした
雪子「鳴上君。ごめんちょっといいかな?」
鳴上「天城か。どうした?」
雪子「今からちょっといいかな?話したい事があるの」
鳴上「…」
>今からは特に予定はない。一緒に行く事にした
雪子「ごめんね、急に。迷惑だと思ったんだけど…」
鳴上「問題ない」
雪子「私がね、凄く悩んでたときがあって。その時、ここで良く話を聞いてもらったの」
鳴上「…」
雪子「旅館を継ぐのがいやでいやで。籠の中の鳥じゃないって。抜け出したいって」
雪子「でも、私をずっと支えてくれた人がいたんだ。」
鳴上「どうして俺に…」
雪子「どうしてかな?でも、鳴上君に聞いて欲しかったんだ」
雪子「ごめんね、迷惑かもしれないけど…」ギュ
雪子「今だけこうしてて…私の」
「大好きな人」
鳴上「…」
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>雪子と長い時間一緒に過ごした
りせ「せんぱーい!」
鳴上「…やわらかアイドル」
りせ「それ私?気に入ってくれたなら嬉しいけど」ギュ
>やわらかい…
りせ「先輩、今日今から空いてる?ちょっと付き合って欲しいんだ」
鳴上「…」
>やわらかいから行ってみよう
りせ「先輩なんか大胆になった?」アハハ
りせ「ここ、前に良くきてたなぁ。で、いっつも相談に乗ってもらって」
鳴上「…」
りせ「私、アイドルやっていけるかなって凄く悩んでた。そんな時、言ってくれたんだ」
りせ「りせはりせだろ。アイドルのりせちーもりせの一部だって」
鳴上「…」
りせ「嬉しかったな。ホント。なのにその人はそんな事わすれちゃってて。」
りせ「でも、全部許しちゃう。だからさ…」ギュ
鳴上「…」
りせ「今だけこうしてていいよね?私の…」
「大事な人」
鳴上「…」
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>りせと長い時間一緒に過ごした
直斗「あ、先輩…」
鳴上「直斗か。どうした?」
直斗「あ、あの。良かったら今から時間ありますか?ちょっとお話したい事が」
鳴上「ああ、行こう」
直斗「は、はい!」
直斗「ここは僕にとって思い出の場所なんです」
鳴上「…」
直斗「あの時の僕は悩んでました。子供扱いされる僕、女扱いされる僕」
直斗「でも、それを真っ向から否定してくれた人がいるんです。その・・・女でよかったって言ってくれて」
鳴上「…ッ」ズキズキ
直斗「僕は、その人のお陰で成長できました。とても・・・とても大好きで、尊敬してて」
直斗「だからこそ、こんなの耐えられませんよ…」ギュ
鳴上「…」ズキズキ
直斗「先輩、今だけでいいです。だからこのままで…私の…」ギュ
「憧れの人」
鳴上「…」ズキズキ
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>直斗と長い時間一緒に過ごした
鳴上「何か話をする度に何かを思い出そうとする。でも、何を忘れてる?」
>だが、思い出そうとすると頭痛がする…
鳴上「思い出してはいけない気がする…」
ブゥン
鳴上「テレビが!?」
???「・・・けて・・・たすけて」
鳴上「誰か映ってる。助けて?」
マリー「助けて!」
プツン
鳴上「マリー!?お、おい」
ズルッ
鳴上「えっ。うわああああ!」
鳴上「こ、ここは・・・」
鳴上「…」ズキズキ
鳴上「何かを思い出そうとしてる?でも、俺は…」
ズズズ
シャドウ「プギャー!」
鳴上「な、なんだこの化け物は!?」
シャドウ2「プギャー!」
???「ふははは!そこでとまるのだ!」
鳴上「!?」
???「お前はここで死ぬのだぁ!」
鳴上「これは…」
???「我が主いでよー!」
主「許さない許さない!全部壊してやる!」ドドドドド
ドガーン
鳴上「な、なんなんだこれは…!」
???「わーっはっはっは!全部吹き飛ばすのだ!そして、お前の大事な仲間も…吹き飛ぶクマ!」
鳴上「仲間?」
ブウウウウン
雪子「…」
りせ「…」
直斗「…」
完二「…」フンドシ
花村「…」
>皆捕まったのか?何故皆が…
>意味がわからない。これは夢?何で完二はフンドシなんだ。
主「きえろおおおお!」
ドンドンドン!
>爆発が皆に近づいている!
鳴上「…」
>どうすればいい。どうしたら。そもそも仲間?出会って数日で?逃げ出す?助ける?どうやって?
>仲間ってなんだ?俺は?俺は空っぽ?誰も俺を知らない。引っ越してきたばかり。俺には何もない?
鳴上「いや、違う!」
鳴上「俺は、仲間とここまで来た!そう、ここで仲間をやらせる訳には行かない!」
>体内にあった欠片が再びひとつになった!
鳴上「ペルソナ!イザナギ!」
???「おお、センセイー!」
主?「やった!?」
???「え、ちょっと待つクマ!!」
主??「ちょ、ちょっと待って!それダメだよ!」
千枝「え、ちょっとヤバイって!」
雪子「鳴上君ストップ!ストップ!」
りせ「花村先輩のせいだよ!何とかしてよ!」
花村「え、無理だって!あんなの止められるわけねーって!」
直斗「先輩!皆無事ですからやめてください!」
完二「やめねーとフンドシぶつけっぞ!!!」
鳴上「それは嫌だな…」プシュー
マリー「わざわざここまでやってあげたのに。感謝してよね」
???「ホントクマよ!こんなあくどいのはクマじゃないクマ!」
花村「まあ、クマは途中からバレバレだったけどな…」
クマ「そんなの酷いクマー!」
鳴上「何より完二のフンドシは勘弁だ」
完二「ぶつける準備までしてたのに…酷いっすよ!」プラーン
女性陣「キャー!へんたーい!!!」ペルソナ!
完二「ちょ、まてってダイン形は死ぬ!マジで死ぬって!」
…
花村「で、結局お前の記憶喪失の原因はなんだったの?」
鳴上「いや、それが全然思い出せない」
花村「そっか・・・実際どこまで覚えてるもんなの?」
鳴上「俺が記憶にあるのは。確か千枝と雪子と直斗とりせが遊びにきて・・・」
花村「ちょ、何それ!?俺きいてないよ?行ってないよ!?」
鳴上「で、夜皆で泊まってたんだが」
花村「泊まってた!?どこにだよ!」
鳴上「聞きたいか?」
花村「いや、いい…」
>陽介は勇気が足りない
鳴上「で、誰が一番か喧嘩になって…」
花村「聞かなきゃ良かった」
鳴上「仲裁に入ったとこで記憶が無いな」
花村「もうそれってあいつらのせいじゃね?」
鳴上「案外悪くは無いかな」
千枝「な、鳴上君…ごめんね、今回のは私のせいなんだ」
花村「里中!?やっぱりお前らかよ…でもなんでだよ!」
千枝「鳴上君がハッキリしないからついドゴッと…」アハハ
千枝「で、記憶戻すために皆にお願いして…」
>思い出したくない記憶が蘇りそうだ
>そっとして
雪子「鳴上君」
>何かまずい気がする
りせ「先輩♪」
>これはヤバイ気がする
直斗「先輩!」
>死の予感すらする…
千枝「ごめんね、今回は私たちが喧嘩したせいで。だからね、私たち考えたんだ!」
花村「ひでぇ…」
りせ「私たち、5股でも全然いいかなって・・・///」
花村「」
鳴上「えっ」
直斗「先輩と一緒にいられるなら、全員一緒でも問題無いかなって…///」
花村「でもでも、それだと一人おおくね!?お前ら4人じゃん!まさか完二…」
鳴上「それはない!」
花村「マリーちゃんか…羨ましいぞこのー!」ダダダダ
千枝「花村いっちゃったね…ま、ほっとこ」
雪子「とにかく、5人なら1週間に1回は回ってくるし、いいかなって///」
りせ「先輩、期待してるからね!」
直斗「そのかわり、これ以上ふえたりしたらダメですよ!」
鳴上「…」
>今なら逃げ出せそうな気がする。逃げ出そうか…
綾音「あ、先輩!帰ってきてたんですね!また一緒にいられるんですね///」
結実「見つけた!帰ってきたならなんで連絡くれないの?寂しかったんだから…」
エビ「あ、ほんとにいた。帰ってきたのに連絡くれないってどういうこと?…寂しかったんだから」
マーガレット「私もついでに出てきました。お帰りなさいませ。」
菜々子「おにーちゃーん!」
鳴上「…」コソコソ
>早く逃げよう
雪子「そうだね。それがいい」ボボボ
りせ「急所検索・・・後頭部だね」キュイーン
直斗「僕のナンブ…結構痛いですよ?」カチャ
・・・
鳴上「」チーン
マリー「おーい、生きてる?死ぬのはダメだよ」
マリー「それにしても手加減無しだったね。でも、あちこち手を出した君が悪いね」
マリー「でも記憶が無くす、か。あんなに辛い事無いのにね。でも、大丈夫」
マリー「君がどんな人になっても、私は一緒にいるから」
マリー「だから安心してね。私の」
「最愛の人」
おわり
乙
Entry ⇒ 2012.08.07 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
番長「……疲れた」達哉「少し休め」
ピアス「……」ピコピコ
達哉「……」ピコピコ
キタロー「ちぃーす」ガラッ
ピアス「……」ピコピコ
達哉「……」ピコピコ
キタロー「先輩たち、何やってんの?」
ピアス「……カードサマナー」ピコピコ
キタロー「今時GBかよ」
達哉「カード合体楽しいだろ…」ピコピコ
キタロー「そんなものよりP4UしようよP4U」
達哉「ソフト持ってないぞ」
キタロー「ソフトなら心配なく、買ってきたからね」
ピアス「気が利くな、キタロー」
キタロー「さぁやろうよ」
ピアス「……でもこの季節、熱暴走が怖いな」
キタロー「…PS3はそう頻繁に熱暴走しません」
ピアス「そうなの?」
・キャラセレクト画面
ピアス「……あれ?明彦さんがいるのにお前はいないの?」
キタロー「……残念ながら、」
達哉「俺は誰を使おうか…千枝ちゃんか…雪子も捨てがたい…」
ピアス「じゃあ、俺は番長を使うか主人公だし」
キタロー「負けたほうは僕と交代してくれよ」
達哉「分かった…よし雪子で行こう」
戦闘終了
ピアス「……勝った」
達哉「俺の…雪子が…」
キタロー「周防先輩は大技狙いすぎだよ、スキだらけ」
達哉「やはり千枝ちゃんを使っておくべきだったか…警察官志望で肉が好きという…まるで俺」
ピアス「…それにしても番長のやつ最近忙しいな」
キタロー「あぁ…アニメに格ゲーにリメイクに…大忙しだね」
達哉「…そういえば、最近顔見てないな」
番長「……」ガラッ
ピアス「お、噂をすれば影だな」
達哉「久しぶりだな、番長」
番長「………」フラ…
キタロー「大丈夫かい?」
番長「……」フルフル
ピアス「…あぁ大丈夫じゃなさそうだな」
達哉「ポテチ食うか」
番長「……いらない」
達哉「のり塩だぞ」
番長「……いらない」
キタロー「…何か作ろうか?」
番長「……いらない」
ピアス「……」
ピアス「ソーマ飲むか?」スッ
番長「……すまん」
番長「……」ゴクッゴクッ
キタロー「ふぁ…」
番長「……」プハー
ピアス「どうだ」
番長「……ありがとう、大分楽になった」
ピアス「それはよかった」
番長「……疲れた」
達哉「少し休め」
達哉「罰の時の俺だって不眠不休で動いてた訳じゃないからな」
番長「……」
キタロー「さて…ピアス、P4Uやろうか」
ピアス「番長、お前もやるか?」
番長「……いや」
ピアス「…えい!そう!行け!」ピコピコ
キタロー「何の…!うっ!おお!?」ピコピコ
達哉「ピアス…お前上手いな」
ピアス「実はこれアーケドは何回もプレイしたからな」ピコピコ
キタロー「…え?ちょ…!ずるくね!?」ピコピコ
ピアス「俺、ゲーム好きだからOPでもやってるし」ピコピコ
番長「……」うつらうつら
ピアス「ふはははは!大勝利ィーーー!!」
キタロー「ぐぬぬぬぬ…」
達哉「任せろ、キタロー…!仇は俺が……!」
キタロー「さっきパーフェクト負けしたのはどこの誰だっけ?」
達哉「……そ、それは『向こう側』の俺だ!」
ピアス「苦しい言い訳だな」
番長「……」zzz
達哉「番長が寝てる」
番長「……」zzz
ピアス「…こうして寝顔をみると普通の17歳の少年だな」
達哉「バナナマン日村みたいな変な髪型以外はな…」
キタロー「アニメのキャラみたいなカラフルな髪の毛の色以外はね…」
ピアス「鏡って知ってる?」
番長「……」zzz
番長「……」zzz…ゴロ
達哉「……」
キタロー「……」
ピアス「……」
番長「……zzz」ゴロゴロ
キタロー「……」うずうず
達哉「……」そわそわ
ピアス「……」キョロキョロ
番長「……zzz」ゴロゴロ
達哉「…なぁキタロー」
キタロー「何?」
達哉「……ペン持ってるか?」
キタロー「……油性でいいなら」ニヤ
達哉「……」ニヤリ
番長「……zzz」
達哉「……一番周防達哉!額に肉と書かせていただきます、肉好きだけに」キュポッ
キタロー「よし!いいぞ!」やんや
ピアス「ナイスジョーク!」やんや
達哉「…ぺーるぺーるぺぇーるそな~っと」カキカキ
キタロー「いよっ!粋でいなせなアンタに任せる僕らの未来!」
ピアス「パァ~ッと書きましょう!」
達哉「皆さんの夢はもう花開きましたか?」
三人「ぺーるぺーるぺぇ~るそなぁー」
達哉「よし!書けた!」
ピアス「どれどれ…」
キタロー「…ほう、これは」
三人「………」
ピアス「ははははwwwwククククハハハハwwww駄目だwww笑い死ぬwwww」
達哉「肉www額にwww肉wwww」
キタロー「そのセンスに脱帽だwwww流石20世紀wwww」
三人「わはははははは!!」
三人「わははははは!」ゲラゲラ
ハム子「ただいまー…って何この光景」
舞耶「何言ってるのよ、ハム子ちゃん、いつもの光景じゃない」
ハム子「そうですねー」
キタロー「ハムwwwおかえwwwハムwww肉www」
ハム子「何か腹立つんだけど…」
達哉「wwwwほぼ肉だwww」
ピアス「肉www」
キタロー「ハムwww見てwwwあっち見てよwww」
達哉「舞耶姉もwww見てくれwwww」
ハム子・舞耶「あっち…?」
番長「……zzz」
ハム子「番長君が寝てるだけじゃん、確かに珍しいけど…爆笑するほどのもの?」
ピアス「顔をwwwよく見ろwwww」
ハム子・舞耶「顔?」チラ
ハム子・舞耶「……」
ハム子「……プ」
舞耶「…あ」
ハム子「ププ…あははははは!」
舞耶「肉って…あはははは!誰書いたの?誰なのこれー!」
達哉「俺だよ、舞耶姉」
舞耶「あははははは達哉クン、サイコー!」
ピアス「あはははははは!」
キタロー「ふふふふふ」
一同「あははははははははは」
30分後
舞耶「ひぃーひぃー…笑いすぎたわ…」
ハム子「お…お腹痛い…」
ピアス「流石主人公…ツボも似てるんだな」
キタロー「大声で笑ってるのに全く起きない番長もどうかと思う」
番長(肉)「……zzz」
達哉「…大物だ」
舞耶「…はぁ、笑ったからお腹すいちゃった」
ハム子「それじゃあ私が何か作ろうか…食べたい物ある?」
達哉「ステーキ、レアでな」
キタロー「卵焼き」
ピアス「チューインソウルの焼いたヤツ」
ハム子「見事にバラバラ…舞耶さん何か意見あります?」
舞耶「…ハム子ちゃん、私も手伝おっか?」
ハム子「座っててください、それが一番の手伝いです」
番長(肉)「……zzz」
ぐつぐつ
ピアス「結局鍋か」
達哉「この季節に鍋ってのもどうかと思うが」
ぐつぐつ
番長(肉)「…zzz」
キタロー「具も節操無いな、周防先輩ポテチ入れるのやめよう」
達哉「すまない…向こう側の俺が勝手なことを」
ハム子「何でもかんでも向こう側に擦り付ける癖やめようよ…」
番長(肉)「…zz」
ぐつぐつ
舞耶「おいしそう!」
番長(肉)「…z」
番長(肉)「…ハッ」
番長(肉)「…鍋か」
ハム子「あ、起きたんだね番長くん」
番長(肉)「ハム子か…」
達哉「……しなしなしてマズイ」モグモグ
キタロー「当たり前だよ…」モグモグ
舞耶「レッツポジティブシンキング!良かったわね!達哉クン!貴重な体験よ!しなしなのポテチ食べるのって!」
達哉「そうだよな、ありがとう!舞耶姉」パァアア
ピアス「チューインソウルうめぇ」モグモグ
番長(肉)「…滅茶苦茶だな、何だこの具は」
ハム子「チューインソウル、ホムンクルス、仁義のふんどし、うす塩ポテト、ラーメンの具……あははすごいね」
舞耶「レッポジよ!番長クン!闇鍋っぽくてわくわくするでしょ?」
番長(肉)「……食い物じゃないのがいくつかあるが」
ピアス「食べないのか?」
番長(肉)「……いや食うさ、栄養つけておかないとな」
番長(肉)「……俺、まだ働けるかな」
ピアス「どうした?急に」
番長(肉)「…格ゲー、リメイク、アニメ、漫画……俺の体は一つしかないんだ」
番長(肉)「……本当に疲れた」
ピアス「……」
達哉「それは他のメンバーも同じだろ」
番長(肉)「……!」
達哉「自分だけ…なんで俺だけ…ってのは俺も思ったことがある」
達哉「…罰での栄吉や…リサを羨ましく思ったこともある」
達哉「けど…考えてみればその原因は全部俺だ」
達哉「俺は仮面党以外の絆を築くことができなかった、だから忘れることが出来なかった」
番長(肉)「……」
達哉「…でも忘れたくなかったのは他の皆も一緒だった」
達哉「他の特捜部のメンバーもお前と一緒だ」
達哉「お前と同じようにP4に出てる、主役を張ってる、頑張ってる」
番長(肉)「……そうか」
番長(肉)「……」
番長(肉)「他の皆も…一緒だったんだな」
キタロー「まぁ主人公は他のメンバーより大変ってのは本当なんだけどな」
ピアス「選択の責任をとらなきゃいけないからな…」
舞耶「君たちが言うと説得力あるわねー」
番長(肉)「俺…もう少し頑張ってみる」
ハム子(額に肉が何言っても滑稽でしかないよね…)モグモグ
舞耶「レッポジね!番長くん」モグモグ
キタロー(額に肉がなければな)モグモグ
ピアス「…そういや」モグモグ
ピアス「P4Uの黒幕って誰なの?」モグモグ
番長(肉)「……ネタバレ、駄目絶対」
達哉「それはプレイしてのお楽しみって所か」
舞耶「皆!P4U買おうね!」
キタロー「ステマ乙」
ハム子「ふーむ黒幕ね…一番それっぽいのは……」
意識と無意識の狭間
ニャルラトホテプ「呼ばれた気がする」ガタッ
ニュクス「今度こそ全ての人間に死を…」ガタッ
イザナミ「結局…人が見たいものだけ見る…だから!」ガタッ
パンドラ「お前らじゃねぇ、座ってろ」
フィレモン「必死だな(笑)」
おわり
おつ
舞耶姉かわいいよ舞耶姉
Entry ⇒ 2012.08.05 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (6) | Trackbacks (0)
番長「……変身」
陽介「わ、悪い、もう一度説明してくれ」
悠『だから、仮面ライダーになるんだ、いや、なるらしい』
陽介「……誰が?」
悠『だから俺たちが』
陽介「え、えっとー……」
悠『とにかく説明したとおりだ、皆を集めておいてくれ、俺は頑張っても明日にならないとそっちへはいけない』
陽介「よ、よくわかんねーけど、まあお前が言うなら本当なんだろうな」
悠『頼む』
陽介「おう」
クウガ以降の平成ライダーのみ登場します
昭和ライダーがどうとかではなく、単純に知識があいまいのためです
またP4Gなどのネタバレなど多少あるのでご了承を
陽介「…つーわけだ、わかったか?」
完二「いや、全然わかんねーっす」
陽介「あんでだよ!わかれよ!」
りせ「えーっと、直斗、まとめて?」
直斗「ぼ、僕ですか?えーっと、まとめると……」
イゴール「ようこそ」
悠「……今度はなんだ」
イゴール「そ、その……マーガレット、説明を」
マガレ「は、はい、お客様、今宵お呼びしたのは……」
悠「また、シャドウなのか……?」
マガレ「いえ、私たちにも詳しくは不明なのですが、世界が浸食されようとしています」
悠「世界が?」
マガレ「はい、この世界とは違う何かがこの世界に干渉しているようです」
悠「それでなぜ俺が」
マガレ「世界の浸食が稲羽市から始まっているのです」
悠「!?」
悠「それで、どうすればいいんだ」
マガレ「仮面ライダーに変身していだきます」
悠「……は?」
マガレ「仮面ライダーです」
悠「え、えー……」
マガレ「この世界に干渉し、浸食しようとしている存在は仮面ライダーでなければ倒せません」
悠「そ、そんなことができるのか?」
マガレ「可能です、あなたと、あなたと絆を築かれた方々であれば、素養はあります」
マガレ「はい、運が悪ければ本日よりその浸食は始まります」
悠「今日からだと!?」
マガレ「それでは、よろしくお願いします」
悠「待て、変身というならベルトは?」
マガレ「それは次第に備わります、誰に、どのライダーかはわかりませんが……」
悠「……随分と今回はあやふやだな」
マガレ「わたくしたちもこのようなケースは初めてですので、申し訳ありません」
悠「とにかく急ぐか、部屋を出たら朝になってるな?」
マガレ「はい、いってらっしゃいませ」
陽介「そ、そうだ!そういうこと!」
クマ「ナオチャンは説明はうまいクマ、それに比べてヨースケは……」
陽介「るっせぇよ!まあ、これでわかったな?」
雪子「わかったには、わかったんだけど」
りせ「仮面ライダーって……」
千枝「ほ、ホントに変身できんの!?」
陽介「ノリノリ!?」
雪子「ち、千枝?」
千枝「どうしよー!何になれるんだろ!ブラック!?RX!?」
りせ「ブラック……?」
完二「あーブラックってのは俺らが生まれる前にやってたやつな」
雪子「へ、へー、仮面ライダーっていろいろいるの?」
直斗「僕は少しは、ですが……」
りせ「私は仕事でたまに仮面ライダーに出てる人と一緒になってくらいで……」
雪子「ごめん知らない」
クマ「フォーゼは見てるクマ」
陽介「まあ、そんなもんだろうな、完二はわかるだろ?」
完二「え、まあ、一応」
千枝「なんでよ!仮面ライダーだよ!?」
陽介「落ち着けって!とにかくだ、ここに資料を持ってきた、クウガ以降だけどな」
雪子「こ、こんなに……?」
陽介「悠の話だと、イメージを持つことが大事らしい」
千枝「DVDならうちに全部あるよ?」
陽介「お前には必要ないようだな……」
千枝「……うーん……変身!」
陽介「何も出ないな」
千枝「イメージは出来てるんだけどなー」
雪子「えっと……あ、このライダー赤い……」
りせ「私はどちらかといえばヒロインな気が……」
完二「あーやっぱファイズは格好いいっすねー、剣もいいっすけど」
クマ「イー!」
直斗「それはショッカーです」
キャー!!
直斗「!?……行ってみましょう!」
完二「……マジで出んのかよ」
陽介「この下だな、いくぞ!」
ジュネス 1階
???「……ガアアアアア」
客A「なによ、あれ!!?」
客B「ば、化け物だあああ!」
陽介「あれか!?ライダー博士あれはなんだ」
千枝「グロンギ……でもあんな言葉じゃないし、なんかいろんなのが混ざって……なんか黒いし……」
直斗「とにかくなんとかしないと……」
りせ「でもまだ変身が!」
完二「だからって、黙ってみてられねぇだろ!!」
陽介「いいぞ、クマ!」
雪子「待って、あそこに男の子が!」
完二「くそがああああああ!!」
男の子「ママー!!」
完二「あぶねーぞ、こっちに来い!」
陽介「待て、おいマジかよ、まだあそこに人が……」
母親「その子を連れて逃げて!」
男の子「ママー!ママー!」
???「……ニンゲン……」
クマ「まずいクマ!」
千枝「くっ!」ダッ
雪子「千枝!?」
???「……ナンダ」バキッ
千枝「きゃあああ!」
りせ「千枝センパイ!!」
完二「やめろおお!こっちこいや!」
陽介「無茶だ!完二!」
千枝「…っ……なんでよ、イメージならできてるのに、なんで、私……」
雪子「千枝!私たちはこの子とまず逃げないと!」
男の子「ママ……」
千枝「……大丈夫、キミのママは私が助けるから……」
りせ「ダメだよ、逃げないと!!」
千枝「この町は私が守るんだ、……大丈夫、見てて、私の……」キュイーン
雪子「ベルト……!?」
千枝「……変身!」
???「ガアアアア!!……グハッ」
クウガ(千枝)「お待たせ、もう大丈夫だよ!」
完二「里中先輩……?」
陽介「クウガ、か」
クウガ(千枝)「あんたなんかにこの町は滅茶苦茶にさせない!」
???「……クウガ?」
クウガ(千枝)「はあああ!」バキッ
???「グガッ!?」
雪子「千枝すごい……」
直斗「クウガ、あれはマイティフォームですね」
クウガ(千枝)「はあああああああ、おりゃあああああああああ!!!」
???「ガアアアアアアアアアア」バーン!!!
クウガ(千枝)「はあ……はあ……」
雪子「千枝!!しっかり!」
千枝「ごめん、ちょい疲れた……」
陽介「ったく無茶しやがって」
男の子「ママー!」
母親「よかった……ありがとう、本当にありがとう!」
千枝「はは……私にも守れた……」
直斗「しかし、これはまずいですね、敵は予想以上です、おそらく警察では何も……」
陽介「だな、俺たちも早く変身できるようにならないと、里中に負担がかかっちまう」
雪子「うん、知識を叩き込む」
クマ「変身!……変身!」
完二「いや、お前ベルトがまだ……」
堂島「お前ら……こりゃいったいどういうことだ」
陽介「堂島さん!」
堂島「……説明、できるな?」
直斗「ここは僕が説明します」
堂島「……信じられんが、お前らが言うなら本当なんだろうな、……それに」
クウガ(千枝)「……」
堂島「本当に変身しちまうとは……」
直斗「迷ってる場合ではありません、急いで対処しないと」
堂島「わかってる、とにかく今変身出来る者は署で保護する、いいな?」
千枝「……はい」
完二「うっす」
クマ「クマ」
千枝「大丈夫大丈夫、すぐ飛んでいくからさ!」
りせ「センパイ……」
雪子「りせちゃん、行くよ」
りせ「雪子センパイ?」
雪子「私たちが多分一番知識が少ないんだから急がないと……」
りせ「……うん」
直斗「僕もみなおs……じゃなくて、勉強しますね」
陽介「よし、そんじゃ解散だ」
千枝「……」
堂島「少しは寝とけ、明日つらいぞ」
千枝「でも……」
堂島「大丈夫だ、化け物の情報はまだない、不幸中の幸いだな」
千枝「……」
堂島「何かあれば必ず起こす、だから寝とけ、いいな?」
千枝「はい」
堂島「……仮面ライダー、か」
陽介「変身中は寡黙に、寡黙に……」
完二「上等じゃねぇか、いいの引いたぜ」
クマ「うお!?喋ったクマ!」
雪子「なんか耳鳴りが……そんなことより、勉強……俺のことを好きにならない奴は……?」
りせ「こう指をピーンと……」
直斗「な、なんですか!あなたたちは!?」
『未確認生命体を八十神高校にて目撃との情報あり、繰り返す……』
千枝「いかなきゃ!」
堂島「ちっ、来たか……車に乗れ!」
高校 校門前
???「……ウガアアア」
千枝「……いた」
堂島「夏休みだったからよかったものを……学校がめちゃくちゃだな」
千枝「許さない……いきます!……変身!」
???「クウガ……」ダッ
クウガ(千枝)「速い!?それならドラゴンフォームで!」
???「グウウウウ」
クウガ(千枝)「負けるかあああ!」
同時刻 商店街
???「ニンゲンタクサン……」
オイナンダアレ ナンカノサツエイカ? バ、バケモノダアア
???「……タクサンヤレル」
同時刻 ジュネス
???「ココダレモイナイ……」
堂島「なに?商店街とジュネスに!?」
クウガ(千枝)「行ってください!ここは私が!」
堂島「くそっ!すまんが、頼んだ……あとこれを貸す、例外中の例外だ」
クウガ(千枝)「じゅ、銃!?」
堂島「頼んだぞ」
クウガ(千枝)「はい!!……ペガサスフォーム」
???「ニンゲンドコ……」
「探したっていねーよ」
???「ア……?」
陽介「……はああああ……変身!」
???「……アギト」
アギト(陽介)「……よし」ダッ
同時刻 商店街
???「ニンゲン、コロス」
完二「おい、待てや、バケモンが」
???「……ダレ」
完二「いくぜ、ヘシン!!」ターンアップ
完二「ウェエエエエエエエエエイ」
???「ブレイド……」
ブレイド(完二)「ウェイ!」バキッ
アギト(陽介)「はあ!」
???「グゥ……」
アギト(陽介)「記憶喪失とかになるのかと思ったけど、まあそんなことはねぇよな……」
???「ツヨイ……」
アギト(陽介)「これなら……いける!おりゃ!」
???「グガァ」
アギト(陽介)「いくぜ……はあああああああ……」
???「アギト、アギトオオオ」
アギト(陽介)「はあああ……たあああああああ!!」
???「グワ!……ギャアアアアア!!!」バーン
アギト(陽介)「…よし」
???「ナニイッテル…?」
ブレイド(完二)「喋り方は真似る必要ねぇか……」
???「ガ?」
ブレイド(完二)「ウェイ!」ガキッ!
???「ガァ!……ナンダオマエ……」
ブレイド(完二)「あ?仮面ライダーだ、知ってんだろ」キック サンダー マッハ …ライトニングソニック
ブレイド(完二)「ウェェェェェェェイ!ウェイ!」
???「ガアアアアアアアア!」バーン
ブレイド(完二)「しゃあ!」
クウガ(千枝)「はあ!」
???「グウウウ……」
クウガ(千枝)「よし、とどめ……」
「ナニヲヤッテイル……」
クウガ(千枝)「え、もう一匹……?」
??A「グウウウ……」
??B「シッカリシロ、タオセナイヤツジャナイ」
クウガ(千枝)「なんか普通に喋ってるんだけど……」
??A「ウガアアア!」
クウガ(千枝)「やばい、マイティに……きゃあ!」
??B「オソイ」
クウガ(千枝)「っ…くっ!…いやっ!あぁ……!!」
??A「ヨワイ」
??B「ソウダヨワイ」
「千枝……いまいくからね!」
「……変身!!」
「よしっ!」 ブゥン
??A「イクゾ……ガアアア!!…グガッ!?」
??B「……カガミノナカカラ……?」
クウガ(千枝)「りゅ、龍騎?」
龍騎(雪子)「千枝、お待たせ……私も守る、千枝を、皆を!」
??B「リュウキ……」
龍騎(雪子)「いくわよ!!」ストライクベント
??A「リュウ……?」
龍騎(雪子)「アギ!!」
??A「ギャアア!」
クウガ(千枝)「いや、それアギじゃないから……」
クウガ(千枝)「ちょっ!いきなり!?まあいっか、いくよ雪子!マイティフォーム!」
??B「ヤバイ……」
??A「エ」
龍騎(雪子)「はあああああ」バッ
クウガ(千枝)「はああああああ」バッ
龍騎(雪子)&クウガ(千枝)「たああああああああああ!!!」
??A&??B「ギャアアアアア!!」バーン
陽介「里中か?こっちは終わった、今からそっちもか?」
陽介「よし、ならどっかで合流を……ん?わりぃ、完二からだ、いったん切るぞ」
陽介「完二か?どうした?」
完二『やべえっす!商店街に何匹も!!』
陽介「わかった!今行く!待ってろよ!」
完二『うっす!おらあああああああ!!』
陽介「くそっ!……里中か!?商店街だ!」
陽介「待ってろよ……」
完二「くそ、変身解けちまった……」
???「タオセル」
???「シャドウヨリヨワイ」
完二「お前ら、やっぱシャドウなのか!?」
シャドウA「シャドウ、デモシャドウヨリツヨイ」
シャドウB「チカラテニイレタ」
完二「くそっ……確かに強えな……」
シャドウA「シネ……ガハッ!?」
シャドウB「カブトムシ……?」
完二「あれは……」
完二「……りせ?」
りせ「鍋に入れるなら豆腐は木綿……、それを破るやつは豆腐の角に頭をぶつけろ、と」
シャドウA「は?」
シャドウB「は?」
完二「ノリノリだな、おまえ……」
りせ「変身!」HENSHIN
シャドウA「アレハカブト……」
りせ「……あれ?あ、そっか、えーっと……」
シャドウB「タオス!!!」
りせ「なんだっけ、えっとー……キャストオフ?」CASTOFF
シャドウB「ガハッ!」
りせ「これこれ!」CHANGE BEETLE
シャドウB「グウウ……」
カブト(りせ)「一対二でもカブトなら……いっくよー!」
「二対二ですよ」
カブト(りせ)「ん?もーいいとこなのにー!」
完二「直斗!」
直斗「僕もいきます!」オレサマニイカセロ! イヤココハボクガ ワイヤ! エーボクガイキタイ!
直斗「あーもう!ちょっと黙っててください!力だけ貸してくれればいいですから」
完二「え、それ可能なのか……」
直斗「……変身」ソードフォーム
電王(直斗)「僕……参上!」
完二「……な、直斗……」
シャドウD「いくか・・・」
クマ「待つクマ!!」
シャドウC「ん?」
クマ「クマが相手クマ!」
シャドウD「お前……なぜ戦う……?」
クマ「へ?」
シャドウC「お前はどちらかといえば我々に近い……」
シャドウD「人間じゃない……」
クマ「そ、それは……」
シャドウC「なぜ人間じゃないものが人間の味方をする……」
クマ「く、クマは人間クマ!!」
シャドウD「違うお前はシャドウ……」
???「そんなの関係ない!」
マリー「なんとか間に合った……もうびっくりした、なんかすごいことになってるし」
アレッテテンキヨホウシノ? マリチャーン! シャシンシャシン
シャドウC「……お前も人間じゃないな」
マリー「そうよ、でも私は皆が好き、ここが好きなの」
クマ「……そうクマ、人間とかシャドウとかじゃない、クマはクマクマ!」
マリー「人の願い、私はそれを守るために戦う」
クマ「人間とか、そうじゃないかじゃないクマ!皆を守るのが仮面ライダークマ!」
マリー「いくよ」カシャ……standing by
クマ「キバット!!」キバッテイクゼ!ガブット!
マリー&クマ「変身!」complete キュイーン
ファイズ(マリー)「よし!」
キバ(クマ)「ボコボコにしたるクマ!」
シャドウA「マタカワッタ……」
カブト(りせ)「は!……って、ちょっと二人ともなんでこっち来ちゃうの!?」
キバ(くま)「おお!りせちゃんクマ!」
ファイズ(マリー)「なんか逃げるんだもん」
シャドウC「かたまって一気にいくぞ……」
シャドウD「お前たち何をおされてる……」
カブト(りせ)「ほら!なんか気合はいちゃった!」
電王(直斗)「なんだか強くなってるような、くっ、これで……泣けるで!おりゃ!」アックスフォ-ム
ファイズ(マリー)「わかったよ、じゃあいくよ、アクセルフォームっと」
カブト(りせ)「ったく……」Clock Up
ファイズ(マリー)「えーっと……」Start Up
シャドウC「な……」
カブト(りせ)「はあ!!」
ファイズ(マリー)「たあああああああああ!!」
カブト(りせ)「ふぅ……」Clock Over
ファイズ(マリー)「よしっと」Time Out
シャドウA&B&C&D「ぐわあああああああ!」
クマ(キバ)「何が起きたクマ!?」
直斗「クロックアップとアクセルフォームでしたっけ、いまのうちですね、とどめといきましょう!答えは聞いてない!」
シャドウA「ウガアアア!」
直斗「僕の……超必殺技!!せやあああ!!」
シャドウA「ウガッ!……アアアアアアアアア!」ドーン
クマ(キバ)「オーナオチャンすごーい!よし、クマも」ウェイクアップ!!
シャドウC「なに、夜に……?」
クマ「とぅ!!……はあ!!!」
シャドウC「な、に……」ドーン
シャドウA「ウガアアア!」
電王(直斗)「僕の……超必殺技!!せやあああ!!」
シャドウA「ウガッ!……アアアアアアアアア!」ドーン
キバ(クマ)「オーナオチャンすごーい!よし、クマも」ウェイクアップ!!
シャドウC「なに、夜に……?」
キバ(クマ)「とぅ!!……はあ!!!」
シャドウC「な、に……」ドーン
シャドウD「何をやって……」
ファイズ(マリー)「ん?準備」Exceed Charge ファイズ(マリー)「たぁ!」
シャドウD「な!?うごけ……」
ファイズ(マリー)「はああああああ!」
シャドウD「そんな……」サラサラ
カブト(りせ)「あれ、砂になちゃった……」
シャドウB「ヨソミスルナ!」
カブト(りせ)「てやっ!」
シャドウB「グッ!?」
カブト(りせ)「こっちもいっくよー」One Two Three
カブト(りせ)「……ライダーキック」カシャ Rider Kick
シャドウB「ウガアアアアア!!」
カブト(りせ)「せやぁ!!!」
シャドウB「ガアアアアアアアアアア!」ドーン
陽介「よし、もうすぐ着くな」
千枝「花村!」
陽介「里中!天城!」
雪子「合流出来たね」
陽介「よしいくぞ」
シャドウ「まて……」
千枝「出たなー……へn」
堂島「待て、ここは俺がやる、お前ら先に行け」
陽介「でも堂島さん!」
堂島「おっさんにも少しは働かせろ、大丈夫だ、鍛えてるからな」
千枝「!?……行こう」
雪子「でも!」
千枝「大丈夫、……お願いします!」
堂島「ああ」
堂島「俺はな、ガキの頃から仮面ライダーが好きでな」
シャドウ「何を……」
堂島「夢ってのは叶うもんだな」カシャ キィィィィン
シャドウ「!?」
堂島「はああああああああああ……たああ!!」
シャドウ「鬼……」
響鬼(堂島)「さあ、来い化け物……」
陽介「お、いたいた、無事か!?」
完二「花村先輩!遅いっすよ!」
りせ「もう全部やちゃったもんね!」
直斗「ええ、さすが俺さm……だから出てこないでください……」
マリー「なんか入口にもいるっぽいけど?」
千枝「大丈夫、堂島さんが戦ってくれてるから」
完二「ど、堂島さんが?」
雪子「ん?太鼓の音?」
シャドウ「ぐが……火を……」
響鬼(堂島)「俺は町を人を守るためにデカになったんだ、お前らにこの町はやらせねえ!」
シャドウ「つ、強い……」
響鬼(堂島)「鬼の堂島をなめるなよ……!いくぞ……音撃打火炎連打の型!」
シャドウ「ぐはっ!」
響鬼(堂島)「はあ!おりゃ!はああああ!おりゃああ!」ドン!ドン!ドン!
シャドウ「ぐはあああああ」ドーン
響鬼(堂島)「……よし」
雪子「うーん……」
完二「まだ戦いたりねーっすよ」
陽介「遊びじゃねーんだからよ……」
マリー「……くる」
シャドウ「あいつらは倒されたか……」
陽介「きたな……いくぜ変身!」
千枝「花村!?」
アギト(陽介)「おりゃあ!……あれ?」
シャドウ「アギトか……ふん!」
アギト(陽介)「くそっ!なんか見切られてる……」
直斗「やはりあのシャドウたちは進化していってるようですね……」
マリー「あいつ、強いよ……」standing by
???「ここは任せてくれ」
悠「通りすがりのペルソナ使い、もとい仮面ライダーだ、覚えておけ」カメンライド ディケイド!
千枝「おのれディケイド!!
雪子「ち、千枝?」
陽介「あーそりゃいわゆるお約束だ」
ディケイド(悠)「さあ行こうか」
シャドウ「ディケイド……」
ディケイド(悠)「はっ!!……チェンジ」カメンライド クウガ!
シャドウ「なに?クウガ……くっ!」
直斗「動きが速い!?」
ディケイド(悠)「なら……」カメンライド カブト! ClockUp
シャドウ「なに!?ぐはっ!」
千枝「それがディケイドだもん!いけえ!ディケイド!!」
完二「里中先輩ディケイド好きなんですか?」
千枝「仮面ライダーはみんな好きに決まってるでしょ!!」
クマ「愛を感じるクマーさすがチエチャン」
ディケイド(悠)「次」カメンライド リュウキ!
シャドウ「くっ……」
ディケイド(悠)「いくぞ」ファイナルアタックライド リュリュリュウキ!
シャドウ「龍騎か……」
ディケイド(悠)「はあああああああ!」
シャドウ「ぐううう……効かん!」
ディケイド(悠)「なるほど……仕方ない」
クウガ!アギト!リュウキ!ファイズ!ブレイド!ヒビキ!カブト!デンオー!キバ!ファイナルカメンライド
千枝「きたあああ!!」
りせ「え、なにあれ……ださ……」
千枝&完二「ださくない(ねぇよ)!!」
雪子「かっこいい……」
直斗「どれが一般人の感覚なのでしょうか……」
ディケイド(悠)「さて、決めるか」ファイナルアタックフォームライド アアアギト
陽介「ん!?俺か!?うおおおおおおおお!?」
ディケイド(悠)「はあああああああ」
アギト(陽介)「うおおおおおおお」
シャドウ「ぐっ……」
ディケイド(悠)&アギト(陽介)「たああああああああ!!」
シャドウ「ぎゃああああ!」ドーン
陽介「よく来たな、相棒!」
直斗「5月に続き今回もバタバタして申し訳ありません……」
完二「お久ぶりっす!」
悠「……完二?なんだその髪」
完二「い、いやこれは、その……」
雪子「やっぱり気になるよね…・・・ぷっ……あはははは!!」
クマ「それにしてもセンセイはやっぱりお強いクマ」
マリー「うん、かっこいい、大好き」
りせ「ちょっとお!!?」
千枝「また始まった……鳴上君、これでもう全部かな?」
悠「どうだろう……まだなにかが……」
キャアアアアア
Aパート終了
悠「行ってみよう」
ナニコレ イヤダコワイ ノロイダアアア エエイウロタエルナ
千枝「なにこれ!?空が割れてる!?
直斗「これはまさか空間に……」
マリー「世界が崩れようとしている、これまずいよ」
陽介「なんでだよ、シャドウは倒したはずじゃ」
謎の男「……シャドウと呼ばれる存在は私たちが利用したにすぎない」
直斗「後ろに!?」
悠「お前は誰だ」
謎の男「私はとある組織の者だ、君たちのおかげで実験は成功だよ」
完二「実験だぁ!?」
直斗「お前たちがやったのか、これを……」
謎の男「我々はこの超自然的な現象を利用したにすぎない」
悠「どういうことだ」
謎の男「世界の浸食により、本来ならばこの世界は崩壊する予定であった、干渉を受けたシャドウによってね」
謎の男「しかし、君たちがシャドウを倒したおかげで無事に世界が存続そしてつながったのだよ、まだ不安定ではあるが」
りせ「私たちがあの穴を……」
謎の男「まあ大半はこの力によるものだがね」
陽介「なんだありゃ……スイッチみたいな……」
マリー「あれを奪って壊せばまだ救える」
悠「本当か?」
マリー「まだ世界は修復可能だよ」
謎の男「君たちが受けていた力を断ち切らせてもらった、君たちにもう先ほどまでの変身は不可能」
陽介「そ、そんな……」
悠「変身が……」
謎の男「さてと、ヤミーやドーパントたちにやらせてもいいんだが、君たちはこいつが相手になるだろう」
完二「てめぇがきやがれ!のわっ!」
悠「お前は……」
「ここは……」
悠「足立さん……」
足立「ここは商店街、なぜ……」
謎の男「君たちに恨みがあるこいつにやられるのは本望だろう?」
堂島「足立!馬鹿な真似はよせ!!」
足立「なるほど、そのためにわざわざ……」
謎の男「君には王蛇の力を与えてる、さあ変身しろ」
悠「足立さん……」
足立「また随分おかしなことになっているんだね、……変身か」
謎の男「さあ、恨みを晴らす時が来たぞ、やれ」
謎の男「なに!?」
足立「勘違いしないでほしい、僕はこの子たちに恨みなんてないんだよ」
謎の男「そんな、バカな……、お前はこの世界での敵のはずじゃ……」
足立「僕を利用するならもう少しこの世界を知ってからするべきだよ」
堂島「足立、お前……」
足立「堂島さん、この騒ぎが終わったら必ず戻ります、今は僕にも手伝わせてくださいよ」
堂島「……ったく、嘘だったらキャベツを死ぬほど食わせてやる」
足立「……変身」カメンライド ディ-エンド
ディエンド(足立)「ほら、君も手伝いなよ」
悠「でも、俺は……」
ディエンド(足立)「おいおい、僕と戦ったときの君はそんな諦めがいいガキじゃなかったろ?」
悠「!」
ディエンド(足立)「仮面ライダーはまだまだいるだろ?」
悠「仮面ライダー……」
???「そうだ、鳴上!」
悠「あれは……」
長瀬「いくぜ、一条!」
一条「おう、長瀬!」サイk
謎の男「やれ」
一条「どわああああああ」
長瀬「一条ー!!」
陽介「あいつら何しにきたんだ……」
悠「わ、わかった」
長瀬「花村ー!受け取れーーー!!」
陽介「おうよ!」バシッ
謎の男「させるか!」
ディエンド(足立)「おっと、変身中に攻撃は無粋だろ」バンバン
陽介「いくぜ!相棒!」サイクロン!
悠「ああ、陽介」ジョーカー!
悠&陽介「変身!!」サイクロン!ジョーカー!
千枝「Wだああああああ!!」
W(悠&陽介)「さあ、お前の罪を数えろ」
完二「誰か花村先輩受け止めてやれよ!」
W(悠)「待て!」
ドーパント「ココカラハイカセナイ」
W(陽介)「やるしかねぇな」
W(悠)「ああ、いくぞ!」
ヤミー「さs」
ディエンド(足立)「こらこら、僕を忘れるな」
堂島「よし、これで……ん?こちら堂島、……なに?他にも出ただと?場所は!?ここだぁ!?」
りせ「なんかいっぱいきたぁ!!」
完二「やべぇ、数が多い…」
千枝「でも私たち変身……」
マリー「私がやる!」
マリー「大丈夫、できる……だってカミサマだもん」
直斗「それ言っちゃいますか……」
マリー「いくよ」カシャカシャカシャ
ヤミーB「しゃああああ!!」
マリー「変身!!」タカ トラ バッタ タ・ト・バ タトバタトバ!
雪子「なんかカラフルだね!」
直斗(僕も何か変身できないものでしょうか……でもWとられちゃったし……)
ヤミーB「ぐはっ!メダル……」
オーズ(マリー)「なんかしっくりこないな……」タカ カマキリ バッタ!
ドーパントB「かこめ!」
オーズ(マリー)「くっ!」
ディエンド(足立)「ほら、とどめだ」ファイナルアタックライド ディディディエンド
ヤミーA「ぎゃああ」バーン
ディエンド(足立)「数が多いな……」
完二「……」
雪子「完二くん?」
完二「俺もなんか変身できねぇのか!こんな多数じゃさすがにやられちまう!!」
直斗「巽君……」
ピカー
完二「ん?これは……」
完二「へっ、きやがったぜ」ブィンブィンブィンブィン 3…2…1…
完二「変身!!」
千枝「じゅ、準備しないと」
フォーゼ(完二)「宇宙キタアアアアア!!」 千枝「キタアアアアア!」
雪子「千枝元気だねー」
フォーゼ(完二)「巽完二!タイマンはらせてもらうぜ!」
直斗「いえ、すでにタイマンではないですが……」
W(悠)「陽介!」
W(陽介)「いつでもいいぜ!」
ジョーカー! マキシマムドライブ!
ドーパントA「なに!?」
W(悠&陽介)「ジョーカーエクストリーム!」
ドーパントA「割れた……ぎゃああああああ!!」ドーン
W(悠&陽介)「終わりだ」
ドーパントB「あがっ!あがっ!待て、それはそういう使い方じゃないんじゃ……」
フォーゼ(完二)「俺は元々こういう戦い方だ!おらぁ!」
千枝「完二くんすげー……」
直斗「大幅に何か間違えてる気がしますが」
ドーパントC[なんか押されてる……、はっ!あれは……」
オーズ(マリー)「せいやあああああああああ!」
ヤミーB「ぎゃあああ!」ドーン
オーズ(マリー)「次!」
ドーパントC「止まれ!こいつがどうなってもいいのか!」
クマ「あれは……ナナチャン!」
菜々子「クマさーん!おとうさーん!おにいちゃーん!」
堂島「菜々子おおおおおおおおお!!
ドーパントC「卑怯もラッキョウもあるか!」
雪子「なんとかしないと……でもどうやって……」
オーズ(マリー)「アイツサイテーバカキライ……皆力を貸して……」
りせ「え?なんか体が……わ!?メ、メダルが出てきた……?」
オーズ(マリー)「これだけあれば……はあ!」プリエステス ラヴァーズ フォーチュン プラヴァーフォーチュン!
千枝「ええええええ!」
ドーパントC「なんだ、あれは……」
オーズ(マリー)「消えろ!!」
ドーパントC「え、え、」
オーズ(マリー)「せいやああああああ!!」
ドーパントC「うわあああああああ!」ドーン
菜々子「う……ん?あ、フォーゼ!」
クマ「ナナチャン大丈夫クマか!」
菜々子「うん!」
直斗「しかし、なんでもありですね……」
オーズ(マリー)「そう?」
雪子「こいつら……許さない……」
千枝「ゆ、雪子……?」
雪子「私だって……!!」
オーズ(マリー)「これを!」
雪子「へっ?マリーさん、これバイクの!壊しちゃダメ!」
オーズ(マリー)「いや、そうじゃなくて……」
雪子「メモリ……?あ、これ」アクセル!
ヤミーD「ぐうううううううう!!」
雪子「変……身!」アクセル!
アクセル(雪子)「わ、赤ーい……、振り切るわよ!!」
ヤミーD[ぎゃあああ」
千枝「雪子、なんでセリフ知ってるんだろ……」
マリー(オーズ)「ほらまだあるよ!」ポイッ
千枝「これ……」
直斗「僕もですか!?……はっ!これは……!!!」
クマ「チエチャンどこいくクマ?」
直斗「では、僕からいきます!」スカル!
りせ「その白い帽子なに!?」
直斗「……変身」スカル!
スカル(直斗)「……さあお前の罪を数えろ」
千枝「このへんでいいか……」ガチャン!
千枝「変身!」
クマ「なんか飛んできたクマ!」
メテオ(千枝)「仮面ライダーメテオ、あんたたちの運命は私が決める!」
スカル(直斗)「さあいきますか……(スカル♪スカル♪)
メテオ(千枝)「フォーアチャー!!」
アチャー!! スチーム! スカル! ドリルオン
りせ「なんかもう私たち出番ない気がしてきた……」
クマ「まあクマたちは元々サポート役クマ」
オーズ(マリー)「さて私も行かないと」スター ジャスティス ワールド タージャールド
りせ「飛んだ……」
クマ「クマも戦いたいクマー!」
W(悠)「もう逃げられないぞ」
謎の男「ちっ、……あいつは……」
生田目「……ん?なんだ貴様はーうわーー」
W(陽介)「あれって生田目!?」
謎の男「少々駒不足何でな」シャドウ……
生田目「やめろお!ぎゃああああ!!」
シャドウドーパント「……素晴らしい力……はははは!!」
W(悠)「こいつは強い……」
謎の男「そして私も」カチッ
ニュクスゾディアーツ「ふははは」
W(悠)「こいつはまずい……」
シャドー「うおおおおお!?」
オーズ(マリー)「大丈夫!?」
W(悠)「来てくれたのか」
オーズ(マリー)「ライダーは助け合いでしょ!」
アクセル(雪子)「と、とまらないー!」
フォーゼ(完二)「しゃあああ!」
メテオ(千枝)「鳴上くん!花村!って、なにこいつら!?」
スカル(直斗)「どうやら、これで終わりのようだな……」
ディエンド(足立)「……」バンバン
ニュゾディ「ふはは、効かぬ……」
ディエンド(足立)「こりゃ、相当強いね……」
クマ「うーん……おおーなんか来ましたーーー!!」
りせ「ん……わ、ワイン?」
キバーラ「ふふ、お困りのようね」
りせ「な、なにこれ、虫!?」
キバーラ「失礼ね、ほら、変身したいんでしょ?」
りせ「う、うん……」
クマ「うーん、いいワインクマー、今クマのワインは芳醇したクマ!……変身!」
りせ&キバーラ「変身」
キバーラ(りせ)「みんなー!」
G(クマ)「クマも戦うクマ!」
W(陽介)「うお!なんだお前ら!」
メテオ(千枝)「なんでそれに……ナイトとか、G3とか、斬鬼とかあるでしょ!?」
キバーラ(りせ)そんなこと言われても……」
G(クマ)「クマはこれ気に入ってるクマ!」
ニュソディ「ふざけてられるのもいまのうちだ!はっ!!」
メテオ(千枝)「きゃあああ!」
アクセル(雪子)「千枝!いやああああ!」
フォーゼ(完二)「くそがああああ!ぐはっ!」
W(悠)「つ、強い……」
オーズ(マリー)「まずはあんたから!せいやあああああ!」
シャドー「ぐおおおおおおお、はあああ!」
オーズ(マリー)「きゃあああ!」
G(クマ)「マリチャン!どわああああ!」
キバーラ(りせ)「いやあああ!」
スカル(直斗)「大丈夫ですか!?くっ!」
ニュゾディ「弱いな……」
直斗「変身が……う…・・」
W(悠)「直斗を離せ!!」
シャドー「ふん!」
ディエンド(足立)「ちっ!ぐはっ……」
シャドー「お前も変身を解け、そうすればこいつは解放してやる」
W(悠)「……わかった……」
悠「これで……」
シャドー「馬鹿め!」
悠「うわあああああ!」
千枝「な、鳴上くん……」
陽介「はぁ、はぁ、相棒ーーー!!」
悠「陽介……来るな……」
ニュソディ「雑魚が」バシッ
陽介「ぐわあああああ!」
悠「陽介ー!!」
直斗「くっ、は、離せ!」
「諦めるな」
悠「!?」
「仮面ライダーってのは、そう簡単に諦めるもんじゃねぇんだ」
「笑顔のために戦うんだ」
「皆のために、自分たちのために」
「やらなきゃいけないことはわかってるはずだよ」
「お前の世界を守れ、旅は終わってないんだろう?」
「後悔してからじゃ遅いんだ、手を伸ばせ!」
悠「今の声は……」
悠「くっ!」
ラビリス「なに諦めてんの!?」
悠「ラビリス……!?」
ラビリス「諦めたら皆死んでしまうんよ!?」
悠「皆が……」
ニュゾディ「邪魔だ!」
ラビリス「きゃああ!」
悠「……もうやめろ……」
シャドー「ん?」
悠「俺の仲間をこれ以上傷つけさせない!」
ニュゾディ「何を言っている、お前にはもう」
悠「完二……これ使うぞ」
悠「……諦めるか、それが仮面ライダーだ」ブゥンブゥンブゥンウゥン 3・・・2・・・1・・・
悠「いくぞ、変身!」
シャドー「変身したところで!!」
フォーゼ(悠)「せやっ!」アラミタマオン
シャドー「なに!防いだ!??」
フォーゼ(悠)「こっちだ!」ジャックランタンオン
シャドー「炎だと!?」
フォーゼ(悠)「まずはお前からだ!」イザナギオン
シャドー「足が剣に……!!」
フォーゼ(悠)「はぁ!」イザナギ リミットブレイク
シャドー「く、くるな!くるな!」
フォーゼ(悠)「ライダーイザナギキーーーック!!」
シャドー「ぎゃああああああ!!」
フォーゼ(悠)「あとはお前だけだ」
ニュゾディ「私が倒せると思うのか?貴様一人で」
陽介「一人じゃねぇさ……」
千枝「うん、皆いるよ!」
雪子「仲間だもんね」
完二「一発決めてくれ!」
クマ「いつつ……センセイはサイキョークマ」
りせ「負けるはずない、皆一緒だもん」
直斗「ええ、それに仮面ライダーの力がある」
マリー「……絆の力もね」
フォーゼ(悠)「今から俺は超強くなる!」コーズミックオン
フォーゼ(悠)「皆の力で宇宙(世界)を掴む!」
ニュゾディ「なに!?」
千枝「やっちゃえええ!」
陽介「いけ!相棒!!」
ニュゾディ「くそっ!」
フォーゼ(悠)「くっ!うおおおおおお!!」
ニュゾディ「がはっ!」
フォーゼ(悠)「こいつで」ベルゼブブオン
ニュゾディ「なに!?ぎゃああああ」
フォーゼ(悠)「とどめだ!!はあああああ!」
ニュゾディ「くっ……!!!……ここは……宇宙……?」
フォーゼ(悠)「抜いて差す!!」リミットブレイク
ニュゾディ「やめろ、私がこんなところで……!!!」
フォーゼ(悠)「ライダー超銀河ペルソナフィニーーーーーーーッシュ!!!」
陽介「やったのか……?」
悠「ああ、俺たちの勝ちだ」
マリー「穴が……閉じていく……」
悠「みんなベルトを投げ込め!」
千枝「え、う、うん!」
直斗「少しもったいないような気もしますが」
悠「いいんだ、これで、あの力で世界を守る必要はもうない」
完二「必要なとこに戻ったってわけっすか」
クマ「フォーゼ途中で終わったら嫌クマ!」
陽介「そういや、今週……いや、まさかな」
雪子「次は戦隊ものとかかな!」
完二「!?」
陽介「どうした完二?」
完二「いや、なんか心が震えるというか……」
悠「お前もか、実は俺もだ……」
千枝「変な二人」
直斗「戦隊、なぜでしょう嫌な思い出が」
クマ「クマも……」
マリー「とにかくこれで終わったね」
悠「ああ、さて夏休みはこれからだ、どこに行こうか」
とりあえず配役思いついて書き始めたので……もう少し話を考えればよかった……
Entry ⇒ 2012.08.04 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (5) | Trackbacks (0)
周防達哉「マヨナカテレビ?」
P4も
好きだったから
が
見たかった
だと思って
期待したのに
イザナギが
見たかった
やってるから
興味
白鐘直斗がマヨナカテレビへ消え、数日が立っていたある日のマヨナカテレビ。
秘密結社改造ラボに一人の男が現れた。
彼らはその事実をまだ知らない。そして、這い寄る混沌の魔手が近くまでやって来ていることもまだ知らない
男の覚醒はまだもう少し先のようだ
─ベルベットルーム─
イゴール「…随分、懐かしい方がお見えになったようです…」
イゴール「心の深淵で、大いなる闇に打ち勝ったその力…」
イゴール「こちらの世界でどのような絆を結ぶのか…今一度…」
イゴール「見せていただきましょうか…」
タイムリミットの霧の日まであと僅かというところで、ようやく秘密結社改造ラボを攻略する目処がたった。
パーティー全員の力も上がり、順調に進めば今回の探索で白鐘直斗を救出できるだろう。
りせ「あれ?」
千枝「ん?どうしたの?」
りせ「この階層にもう一人…誰か居る…」
陽介「何!マジで!?え、だってテレビに入れられたのって、白鐘直斗だけじゃ…」
完二「そ~っすよ。だいたい、マヨナカテレビには直斗の奴しか写ってなかったじゃないスか。そうでしょ?先輩」
鳴上「そのはずだ」
りせ「でも、確かにもう一つ反応があるのよ。なんで…」
マヨナカテレビの中へ入れる人物。特別捜査隊の自分たち。犯人。そして犯人に入れられた被害者…
現時点でそれら以外にテレビの中へ入れる、また入ることが出来るのを知る人物は思い当たらなかった。
完二「ってことはよー!その謎のもう一人が犯人ってことじゃねえか!」
陽介「その可能性が高いってだけだ。先走るなよ?」
鳴上「どちらにせよ会う必要がある。行こう」
りせ「みんな、案内するね。付いてきて」
一同はりせのナビに従い謎の人物へと近づいて行く
?「ここは…珠聞瑠市…じゃないのか?」
?「霧が濃い…何かの研究所のような場所だが…」
男は出口を探し歩き始めた。霧が濃く、まともに周囲を確認できず壁伝いで移動するしか無かった
─
改造ラボ 特別捜査隊
りせ「あ!移動し始めた」
陽介「なに!?どっちだ!」
りせ「もう一つの反応がある方…。直斗くんのいる場所!」
途中なんどかシャドウに襲われたが先を急ぐ手前、最大火力を持って即座に殲滅した
あと僅かで到着するというところで爆発がラボ内を震わせた
雪子「キャッ!な、なに!?」
陽介「この先からだ!急ぐぞ、相棒!」
鳴上「ああ!」
だが一番槍は完二だった。無言で扉をぶち破り、中へ急ぐ
千枝「うわー、完二くん鬼気迫る表情してたよ」
雪子「それだけ心配なんだよ。私達もいそご!」
一体何が起こっているのか分からず立ち尽くす。
正気に戻った鳴上が仲間に支持を飛ばした
鳴上「あの男とシャドウを分断する!千枝と雪子、クマはシャドウへ!陽介と完二は俺とあの男に当たる!」
クマ「任せるクマー!」
陽介「まずは俺からだ!行けっ!ジライヤ!」
ガルダイン!!
強力な烈風がシャドウと男の間に発生して二人を引き離した
完二「続いて行くぜ!ペルソナァ!」
デッドエンド!
男に攻撃を繰り出し、更に距離を離した
イザナギが一気に距離を詰め、巨大な槍で唐竹割りを放つ
?「クッ!」
男は手に持っていた武器でタケミカヅチとイザナギの攻撃を受ける
男は混乱していた、霧の中をさまよっていたら突然殺気を感じ、偶然見かけた男の子を助けたと思ったら、
今度はこいつらだ。
?「だが、そうやすやすとはやらせん」
?「ペルソナァッ!」
完二「なに!」
陽介「こいつもペルソナ使い…だっていうのか!」
蒼穹の覇者アポロなり
ピエロのようなペルソナはまっすぐタケミカヅチに近寄り拳を付き出した
体格差を物ともしないその威力は完二ともども壁まで吹き飛ばした
陽介「完二ィッ!クソ、相棒!」
鳴上「ああ!」
ジライヤとイザナギで相手のペルソナを挟みこむように攻撃を仕掛ける
武器による攻撃も上手く防がれ決定打を打つことは出来なかった
?「悪いが決めさせてもらう」
鳴上、陽介「ッ!?」
ヒートカイザーッ!
アギ系とは違う熱波が二人の身を焦がした。防御が間に合い深手は防いだものの、
すぐには行動できそうもなかった
鳴上「ジャアクフロスト!」
ブフーラ!
燃え盛るような姿、今の熱衝撃、それを考えて氷結攻撃を選択した
それが幸をそうし、男が数歩交代する
完二「ッシャア!ペルソナ!」
遠くまで飛ばされ、熱衝撃のダメージのない完二が復帰し、ジャアクフロストが作った隙を攻撃する
ジオンガッ!
魔法と同時に完二自信が武器で攻勢をかける
ペルソナの魔法で援護させ、本体は武器で攻撃。波状攻撃が効いたのか、男に焦りが見え始める
一瞬の隙を突き、魔法を放つ
アギダインッ!
巨大な火炎が眼前へ迫る。鳴上は待っていた!とばかりにペルソナで向かい撃つ
炎は敢え無く吸収され、鳴上の傷を癒した
男は内心舌打ちした。誤解から生まれた戦いのため、なるべく傷つけずに無力化し、
説明するつもりだったが、もはやお互い後に引けなくなっている
もしそうなれば、合流され自分が圧倒的に不利になってしまう。それは避けたかった
?「…悪いな。…先に、謝ったからな」
完二「アァ?何いってんだテメェッ」
?「アポロッ!」
──ノヴァ……
サイザァァーッッ!──
その中を男のペルソナだけがスムーズに動いている。ゆっくりと上げた腕を振り下ろし…
空間が爆砕した
男の目論見は当たった。直撃させず、何もない空間、奴らの中心点を狙い、攻撃の余波で無力化させる。
必殺の火力が無ければ出来ない芸当だし、タイミングや位置を把握する力がなければ成功しなかっただろう
彼にとっては悲しいことだが、長い間死線をくぐり抜けてきた経験が生きたのだ
倒すことで弁解できるだろうと考えていたからだ
だがそれも手出しすることなく終わった。奴らの仲間が悪魔を倒したのだ
もう一つ誤算があった。それは鳴上悠を相手にしていたことである
彼らにはあずかり知らぬことだが、属性は違えど、高い炎耐性が他の二人よりもダメージを軽減し、
復帰が早まったのだ
鳴上は背後に飛びかかる、ダメージが軽減されたとはいえ疲労困憊なのには変わりがなかった
せめて仲間を逃さなければ!彼はそれだけを思い男に特攻を仕掛けたのだ
意識のあるものたちは衝撃を受けた。未だかつて彼がそのような弱気な発言をしたことがなかったからだ
だが、みんなは逃げなかった。クマと千枝が雄叫びを上げながらペルソナで攻撃を仕掛ける
りせ「みんなやめてェッ!!」
りせの突然の悲鳴に、全員の動きが止まる。
りせ「待って…おかしいよ…。こんなの…」
雪子「りせちゃん…?」
りせ「伏せて!何かがこの部屋に来るっ!」
とっさの判断で全員が伏せる。呆然としていたクマと千枝は漢によって引きずり倒された
辺りが異様な臭気に覆われる。押しつぶされるようなプレッシャーに一同は戦慄する
?「お前」
鳴上「?」
?「一旦手を組まないか?あいつは少々厄介だ。手を貸してくれれば、もう彼らに攻撃はしない」
鳴上「…。あんたは信用出来ない。でも、アレのヤバさは分かる。約束は守ってくれ」
タッちゃん「俺は周防達哉だ」
鳴上「鳴上悠」
タッちゃん「回復次第、全員で一気に攻撃を仕掛ける。行くぞッ!」
周防達哉と名乗った男は言うが早いか怪物へと肉薄していた。
あの強さからすると十分な時間は出来るだろう
鳴上は全員を集めて、倒れた二人を治療した
起きた途端イキリタツ二人だが、どうにかなだめて現在置かれている状況を説明した
渋々だが納得した様子を見せ、全員が配置につく
鳴上「準備は整ったぞっ!」
タッちゃん「もう一度アレをやる!その後に最大火力を叩きこめ!」
鳴上「分かった!」
──ノヴァ…
サイザァァーーッッ!──
自分たちに向けられたものより遥かに強力な空間爆砕が巻き起こる
「「「「「「 ペ ル ソ ナ ッ ! 」」」」」」
──カッ!
10月初め 某日
奇妙な男と出会い、奇妙な戦いから数日がたった。あの後無事に白鐘直斗を保護し警察へとどけることが出来た
男、周防達哉と名乗った。彼とはあの後誤解ということが分かり和解することが出来た。
ただ、なぜあの場所にいたのかは結局わからず仕舞いだった。本人にもわからないらしい
全て語ったわけではないが、彼はこの世界の住人ではないらしい。
たとえそれが嘘でも、帰る場所がないのは事実で、それが一番みんなを困らせた
陽介は「マジ無理だって!クマだけで手一杯なんだよ!」と言っていたが、クマを居候させてる現状、
彼なら何とか出来ると(勝手にそして強引に)判断を下し、陽介に一任されることになった。陽介は泣いていた。
どう説明したのか幸いにも居候が許されたようで、数日たった今ジュネスでアルバイトをしている
ちゃんと見ればかなりの美形で、すぐさま人気が出て噂になっていたほどだ。大分繁盛しているらしい
彼女が自分の身を危険にさらしてまで得ようとした情報だ。解決への糸口となってくれるに違いない
因みに周防達哉も、特別捜査隊へ加わることになった。同じペルソナ使いということと、
誤解とはいえ仲間を傷つけた事へのわびだそうだ
ともあれ、10月が始まった。犯人はまだ突き止めていないが、次も必ず阻止してみせる
鳴上悠の日記
完
乙
ペルソナ2はリファインがアレだったから3以降の仕様でリメイクすれば売れると思うの
タッちゃん稲羽市定住エンドですよ
>>69
罪はアレだけど、罰の方は良い感じじゃないか。ロードも速いし、アレンジはまあま良かったし
2のSSって滅多に見かけないから嬉しかったw
今度続き書いてくれ
Entry ⇒ 2012.08.02 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
番長「ペルソナ……?」
陽介「記憶喪失……?」
堂島「あぁ、そのようだ。俺も最近知らされてな」
陽介「それで、あいつは?」
堂島「明後日から、夏休みの間は家で引き取る」
堂島「あいつの両親もそのほうが何か思い出せるんじゃないか、と言っていてな」
陽介「そう…ですか……」
堂島「こっちに来たら色々と頼む、受験で忙しい時期とは思うが……」
陽介「い、いや!大丈夫っすよ!任せといてください!」
陽介(とりあえず集めますか、自称特別捜査隊、あいつは除いてな……)
りせ「記憶喪失――――!!?」
陽介「声がでけーって!!……ったく」
完二「あー、マジっすか、それ……」
陽介「あぁ、どうやらな、あいつの両親も初めは気付かなかったらしいけど」
雪子「それって……」
陽介「去年の4月から今年の3月までの記憶だけが部分的にぽっかりなくなってるんだと」
クマ「じゃあセンセーはクマたちのこと覚えてないクマ……?」
陽介「あぁ、この町のことも全部な」
陽介「そうらしい、まあ詳しくは会ってみないとわかんねーけど」
完二「それにしても何なんでしょうね、いったい……」
陽介「まあ単なる偶然じゃねーだろうな」
直斗「二人目、ですか……」
雪子(千枝……)
ゲームもやったけど、基本的にアニメ準拠かも
あと始めに言っておく、番長千枝
ジュネスはジュネス
雪子「千枝、おはよう」
千枝「おーっす雪子ー、ごめんね、ちょっと遅くなっちゃった」
雪子「まだ余裕あるから大丈夫だよ、……最近雨続きだね」
千枝「まあ梅雨だからしょうがないっしょ」
雪子「それにしても降りすぎ…、…あ、花村君だ、おーい」
陽介「ん?おっす、お前ら今日はゆっくりだな」
雪子「千枝がちょっと遅刻でね、花村君こそ早いんじゃない?」
陽介「ま、俺も優雅な朝の登校をしようかと思ってな」
雪子「花村君、盛大にボタン掛け違えてるよ、優雅って…くく……あははははは!!」
陽介「そこツボ!?」
千枝「……?」
陽介「天城、笑いすぎ」
千枝「あんたたちってそんなに仲良かったっけ……?」
陽介「はぁ?何言ってんだよ?新しい遊びか?」
雪子「今日4月1日じゃないよ?ふふ…あははは!」
千枝「その大爆笑もいつの間に花村の前でも……」
陽介「あぁ?そんなの前からだろ、あいつがいたときからなんだから」
千枝「あいつって?」
陽介「あいつはあいつだろ」
雪子「鳴上くんでしょ、もうどうしたの千枝?」
千枝「鳴上……くん……?」
りせ「せーんぱいっ!おはよー!」
完二「うっす!」
直斗「おはようございます、先輩方」
陽介「よお、相変わらず妙な3ショットだな……」
りせ「ちょっとぉ、他はともかく私は妙じゃないでしょ!」
直斗「……久慈川さん、それはどういう意味ですかね……」
完二「答えによっちゃわかってんだろうな……」
雪子「はは、…千枝……?」
完二「あ?何の遊びっすか?」
りせ「千枝先輩が変……、もしかしてお肉食べてないとか!?」
千枝「え、私のこと知ってるの?」
直斗「里中先輩……?」
千枝「仲間ぁ?いや、確かにそういう映画も好きだけど、リアルでいうとちょっと恥ずかしいな……」
陽介「おい!里中!どうしちまったんだよ!?」ガッ
千枝「な、なによ、大きな声出さないでよっ!」
完二「先輩、落ち着いてください!でも、マジでどうしたんっすか……?」
直斗「……里中先輩、先輩のクラスは何年何組ですか?」
千枝「え、え?3年1組ですけど……」
直斗「では、去年は?」
千枝「2年2組……ってなんなの?いったい……」
千枝「もういい加減にしてよ!モロキンよ、モロキン!あとは何聞くの!?」
陽介「お、おい、もう一人いんだろ……?」
千枝「はぁ?何言ってんの?」
雪子「千枝……?」
直斗「……里中先輩」
千枝「なによ」
直斗「僕は鳴上先輩が好きです」
雪子「!?」陽介「はぁ!?」りせ「え!?」完二「ガーーー(TДT|||)ーーーン」
千枝「誰?キミの彼女さん?」
直斗「……先輩を病院に、急ぎましょう」
陽介「あの時もびっくりしたよな」
完二「ええ、色んな意味で……」
クマ「クマを見た途端英語で話されたからびっくりしたクマ」
りせ「まだ私たちと話す時ぎこちないもんね…」
直斗「仕方ありません、僕たちの記憶に関しては全くないのですから」
りせ「あの事件に関係する記憶がないなんてなぁ」
完二「それは正確じゃないだろ」
陽介「あぁ」
雪子「鳴上くんがかかわった記憶がない、か……」
陽介「あいつが帰ってきたらちょっとは解決すると思ったんだけどなー……」
陽介「お前まで記憶失ってどうすんだよ、……相棒」
???(何もないところだな……)
堂島「よお、久しぶりだな」
???「……?」
堂島「ったく……本当に忘れてんだな、お前の両親から話には聞いてるだろ?」
???「あ、……はい」
菜々子「おにいちゃーん!!」
菜々子「お兄ちゃん!おかえりなさいっ!」
悠「えっと……確か、菜々子ちゃん……?」
菜々子「え……、あ……、うん……」
堂島「菜々子、昨日説明しただろ、悠は病気でいろいろ忘れちまったんだ」
菜々子「うん……」
堂島「でもな、きっと治る、そのために来たんだ、お前がそんな悲しい顔しちゃダメだろ?」
菜々子「……うん、ごめんなさい…… 」
悠「あ、よろしくお願いします……」
堂島「また他人行儀なところからスタートか……まあいい、車に乗れ」
悠「あ、はい」
堂島「町を見て何か思い出すことはないか?」
悠「いえ、特に……ん?」
菜々子「ガソリンスタンドがどうかしたの?」
悠「い、いや、気のせいかな……」
堂島「まあ時間はあるんだ、ゆっくりでいい」
悠「おじゃまします……」
堂島「悠、そうじゃないぞ」
悠「え?」
菜々子「ただいま、だよ。お兄ちゃん」
堂島「そうだ、ただいまだ」
悠「えっと……た、ただいま」
堂島「よし、飯にしよう、今日は凶悪事件でも起きない限り一緒に飯を食うぞ」
菜々子「菜々子も手伝うー」
悠「あ、俺も」
堂島「あぁ、もちろんだ、家族は協力し合うものだからな」
堂島「ほら、コーヒーだ」
悠「あ、ありがとうございます」
堂島「明日はお前を訪ねてくるやつが来て忙しいだろうからな、今日は早めに休めよ?」
悠「はい、……友達なんですよね」
菜々子「そうだよ!クマさんも来るのかなー」
悠「クマ……?あ…、あの写真は?」
堂島「ん?あぁ、あれは俺とお前と菜々子が家族になった日の写真だ」
悠「家族に……」
悠「疲れたな……」
悠(俺は……どんな人間だったんだろう……)
・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
???「ようこそ、ベルベットルームへ」
???「お久しぶりですね、お客様」
マーガレット「お客様は取り戻さなければなりません、お客様の絆を」
マーガレット「そのためにはお客様がの最も大切な方の絆も取り戻す必要があります」
イゴール「なに、あの試練を乗り越えたのですから容易いことでしょう」
イゴール「ただし、今回はあなたの力だけでは解決できないということです」
マーガレット「絆を取り戻すことはお客様自身を取り戻すことになるでしょう」
マーガレット「またお客様が自力でここに訪れることをお待ちしております」
イゴール「では再びみえます時までごきげんよう……」
・・・・・・・
・・・
悠(……夢なのか……?)
菜々子「…おにいちゃーん!朝だよー!」
悠(そうだ、昨日からここに来たんだっけ)
菜々子「今日はお兄ちゃんの友達が来るんだよね?」
悠「そう、らしい……」
???「……ごめんくださーい!」
菜々子「あ、来たよ、お兄ちゃん!」
菜々子「うん!元気!」
悠「あ、えっと」
陽介「よう、久しぶりだな、相棒」
悠「相棒……?」
陽介「とりあえず来いよ、案内するぜ、町とかさ。 菜々子ちゃん、じゃあ一日こいつ借りるな」
菜々子「うん、いってらっしゃーい」
陽介「ここが愛屋って言って、どこでも配達してくれる中華屋だ」
悠「どこでも?」
陽介「おう。 お、あいかちゃん」
あいか「ん……ご無沙汰」
悠「えーっと」
陽介「あーっと、じゃあなあいかちゃん、また食べ来るよ」
あいか「ん、まいどー」
陽介「ここがいつもの場所だ、特別捜査本部なんつってな」
悠「捜査?」
陽介「そうそう、お、みんないるな、おーい連れてきたぞー」
りせ「悠センパーイ、久しぶりー」
クマ(装着済み)「センセー!」
完二「ご無沙汰っす!」
直斗「お久ぶりです、先輩」
雪子「久しぶり、鳴上くん」
りせ「やっぱりダメかー」
クマ「普段通りで思い出す作戦失敗クマ」パカッ
陽介「お前らなー…、まあとりあえず座れよ、悠」
悠「あ、うん」
悠「携帯の電話帳とか、写真とかでなんとなく」
陽介「まあそんなとこか、とりあえず自己紹介だな」
――……
陽介「以上、まあもう一人いるんだけどな」
悠「えっと、確か里中千枝……さん」
雪子「さん付けかー、千枝聞いたら怒るかな、いや泣くかも?」
りせ「あはは、確かにー」
悠「ど、どんな仲だったの?」
りせ「それはぁ、私たちの口からは、ちょっとぉ。 あ、ちなみに私のことはりせって呼んでたよ!」
悠「ふ、二股!?」
雪子「何か質問とかある?私たちが気付かないけど疑問なことがあるかもしれないし」
悠「そうだな、じゃあまず」
陽介「まず……?」
悠「その、クマ、って誰というか、何なんだ?」
完二「それじゃあわかんねーって、クマはテレビの中のやつだったんだけど、こっちに出てきたやつっす」
陽介「お前な、それ説明になってないって、クマはシャドウだったんだが、今こうして仲間になってる」
悠「しゃ、シャドウ?」
りせ「そう!シャドウっていうのはーテレビの中にいたやつで」
雪子「皆でペルソナーッ!って戦ったの」
直斗「相変わらずバカ軍団ですか……いいです、長くなりますが僕が一から説明します」
直斗「っとまあそんなところです」
陽介「さっすが直斗、説明がうまいな」
直斗「だいたい僕は仲間になったのは一番最後なんですよ?どうして僕が……」
悠「えっと、どこまでが本当なんだ?今のは」
クマ「全部本当のことクマ!」
雪子「まあ無理もないよ、今の話、どこまで受け入れられた?」
陽介「そこかよっ!逆にそこ受け入れられるのかよ!」
直斗「……花村先輩、今のはどういう意味ですか?」
完二「場合によっちゃシメっぞ、花村先輩」
陽介「い、いや冗談だよ、はは……」
悠「二人は恋人同士?」
直斗「は、はひ!?ち、違いますっ!!」
完二「そ、そうっすよ!……そうっすよぉ……」
陽介「完二泣くな、悪気はないはずだ」
クマ「もう面倒だからテレビの中連れてくクマ」
テレビの中でいろいろあって・・・
陽介「これで信じたか?」
悠「あ、あぁ……」
完二「でもやっぱりペルソナは出せませんでしたね」
悠「ペルソナ……」
雪子「千枝とまったく一緒だね 」
りせ「んーどうしよ」
雪子「ゆっくり時間をかけるしかないよ、今日は今までの思い出とか話して終わりにしよ」
陽介「そうだな、写真いろいろ持ってきたからよ」
完二「じゃあ思い出話といきますか」
数時間後
りせ「あのときホントに見てないんでしょうねー?」
完二「見てねーって言ってんだろ!」
悠「なんで覚えてないんだ、俺は……」
クマ「なんかセンセー今までで一番悔しそうにしてるクマ」
陽介「わかる、わかるぞぉ俺は」
直斗「そうですね、急激にいろんなこと言われて先輩も疲れてるでしょうし」
悠「すまない」
陽介「いいんだよ、じゃあ今日は解散だな」
完二「それにしても見事に1年間の記憶がないんっすね」
直斗「自然なものでも、事故や病気によるものではないでしょうね」
りせ「やっぱ、あの最後に戦ったやつのせい?」
直斗「そう考えるのが自然でしょう」
悠「そんなやつと戦ったのか」
完二「そうっすよ、いやーあの時の先輩は格好良かったっす」
りせ「完二の数百倍ねー」
完二「んだと!?」
子供B「不良兄ちゃんだ!」
完二「あ、なんだお前らかどうした」
子供A「あのね、また人形作ってほしいの」
子供B「違うだろ、作り方おしえて、プレゼントするんだ!」
完二「ああ、ああ、わかった、じゃあこれからうち来るか?」
悠「人気者なんだな」
直斗「ええ、このあみぐるみが子供たちに好評のようで」
悠「これを、あいつが!?」
りせ「完二ってば乙女ー」
完二「うっせえ!」
子供A「あ、りせちーだ!」
子供B「ホントだ!ねぇいつテレビ復帰するの!?」
りせ「そのうちそのうち、そしたらこんなふうに会えないんだからいまのうちに堪能しなさいー」
完二「あぁ、そういやアイドルだったな、一応」
りせ「一応ってなによ!一応って!」
完二「だって、いまだにここにいるし」
りせ「急に活動休止とかしたらから復帰にはいろいろ大変なの!」
直斗「先輩のおかげですよ」
悠「え?」
直斗「先輩のおかげで二人とも、いえ、僕も本当の自分と向き合えた」
直斗「自分のコンプレックスや、悩みを受け入れられることができた、全部先輩のおかげです」
悠「……そんな思い出も忘れてしまったんだな、俺は」
完二「まあ徐々にですよ、徐々に、ってーな、引っ張んなって!」
子供A「はやくいこーよ」
子供B「ついでにりせちーも!」
りせ「え、私かんけーない!あーもう!またね先輩!」
直斗「やれやれ、僕も付き合いますか、先輩ではまた」
悠「ああ」
悠(疲れたな……)
悠(それにしても強いんだな、あの3人は)
悠(俺のおかげといわれてもなあ)
悠(メールだ、……明日もジュネスに、か)
陽介「お、ちゃんと来たな」
悠「おはよう、あれ今日はみんなは?」
陽介「あぁ、ちょっとな。 お、きたきた」
悠「?」
千枝「おっすー花村ー、……ってあれ?どちらさん?」
陽介「悠だよ、鳴上悠、教えただろ」
千枝「あ……うん、そのはじめまして、じゃないんだよね、久しぶり?」
悠「えっと、里中さん、でいいんだよね?」
千枝「え?知らないの?」
千枝「じゃあこの人も……」
悠「ああ、記憶がないらしい」
千枝「ないらしいって……」
陽介「まあとにかくそういうことだ、じゃああとよろしくー」
千枝「あ、ちょっと花村! もう……」
陽介「よしよし、上々上々」
完二「いいんすかねーあの二人だけにして」
りせ「ショック療法よ、ショック療法」
直斗「すごい心配なんですが……」
クマ「2ショットラブラブチャットクマ」
雪子「花村君、クマさんに何教えたの」
悠「ああ、俺もそんな感じだ」
千枝「正直ペルソナとか、シャドウとか、事件とか、言われてもねー」
千枝「信じてはいるよ、もちろん。 でも仲間、なんて言われても実感わかないや」
悠「俺も、同じだ」
千枝「私ね、別に思い出さなくてもいい気がするんだ、皆と友達には違いないんだしさ」
千枝「キミともこうやって知り合えたからオッケーじゃない?」
悠「いいのかな、それで」
千枝「過去より今、今より未来ってね」
千枝「え?」
悠「生活に支障ないから思い出す必要はないって、でも」
千枝「でも?ん?写真?」
悠「この皆との写真を見ると何か感じるんだ、心がカラッポな気がするというか」
悠「思い出さないといけない、誰かがそう言っているような」
千枝「なんか皆優しくてさ、いろいろしてくれるんだよね」
千枝「でもそれがつらくてさ、私ってこんなに弱い存在なのかなって」
悠「弱い?」
千枝「記憶がないだけで、こんなに皆に頼らないといけないのかなって思ったらなんか、ね」
千枝「それにね、最近皆といるのなんか居心地悪いんだ、私だけ取り残された気がして」
悠「それは」
千枝「わかってるよ、記憶が戻れば、……でももう疲れちゃった」
悠「・・・」
千枝「それに無理だよ、原因がよくわからない記憶喪失を治すなんて……」
千枝「ごめん、私帰るわ、じゃあね」
悠「・・・」
完二「確かに先輩らしくはないっすね」
直斗「やはり二人にするのは早すぎたのでしょう」
りせ「失敗かー…」
クマ「あれ?ユキちゃんはどこクマ?」」
雪子「千枝!」
千枝「雪子……どうしたの?」
雪子「それはこっちのセリフ、なんで帰っちゃったの?」
千枝「別にー初対面の人とそんな話すこともないし」
雪子「でも、何か思い出すかもしれないし」
千枝「もういいって、無理に思い出す必要ってないでしょ? 皆にも悪いしさ」
雪子「そんなことないよ! 私たち友達でしょ?なんでそんな遠慮するの?」
雪子「今はまだ混乱したりかもしれないけど、思い出せるよ、きっと!」
雪子「え?」
千枝「私の知ってる雪子よりずっと強くなってる」
雪子「うん、そうだよ、千枝のおかげ、私は千枝や皆のおかげで強くなったんだよ」
千枝「はは、肯定しちゃうんだもんなー、やっぱり変わったんだね」
千枝「自分の道を自分の足でしっかり歩いてる、この1か月でよくわかった」
雪子「だからそれは、千枝がいてくれたから!」
千枝「……ごめん、帰るわ」
雪子「千枝……」
雪子「な、鳴上くん?見てたの?」
悠「あぁ」
雪子「ダメだな、私、千枝の力になりたいのに全然ダメ」
悠「そんなことはない」
雪子「私はキミや千枝のおかげで籠なんてない、自分の道は決められるんだって教えてもらった」
雪子「だから今度は私が力になりたい、キミや千枝の力に」
悠「・・・」
悠「ただいま」
菜々子「おかえりー、お父さんもう帰ってるよ」
堂島「おお、遅かったな」
悠「ええ、ちょっと」
悠(あれから町をうろうろしたけど知り合いだらけだったな……
悠(後輩とかはわかるけど、ナースとどこで知り合ったんだろう、入院でもしたのかな)
堂島「お?なんだ?」
悠「その部屋に手紙があって、この『足立透』って知っていますか?」
堂島「足立、か……中身は読んだか」
悠「いえ、まだ」
堂島「そうか、……足立は俺の部下だ、出来の悪いな」
悠「おじさんの?なら、なんで俺宛てに」
堂島「中を見てもおそらく今のお前にはわからないだろう、まあ気にするな」
悠「はい」
堂島「よし、飯にしよう」
悠(天城から呼び出された、ジュネスに集合らしい、他に場所ってないのかな……)
ジュネスフードコート
悠「おはよう」
雪子「おはよう、鳴上くん」
クマ「センセーおはよー」
完二「だー、クマ手を離すな!ちゃんと引っ張れって!」
悠「いったい何を……」
りせ「連れてきたよー!」
千枝「ちょっとー、早いって……」
千枝「なんかいろいろ見えてるけど、何が始まるの?」
陽介「ほら悠、クラッカー持て持て」
雪子「千枝、誕生日おめでとう!」
千枝「あ、ありがt、ぶはっ! 誰!?クラッカー思いっきり私に向けたの!」
陽介「お、俺じゃねーぞ!」
クマ「およ?これって射撃するものじゃないクマ?」
千枝「違うわーーー!!」
雪子「千枝、赤とか黄色が巻き付いてクリスマスツリーみたい、あはははは!」
千枝「思いっきり真夏でしょ! もう……あは、あはははは」
陽介「なーんか久々な気がするよ、なあ悠」
悠「えーっと」
陽介「あぁ、そうだったな、初めてか」
悠「うん、でも、かわいいと思う」
千枝「な、何言ってんの///」
りせ「お、千枝センパイ赤いー」
雪子「ダメだよ、千枝、黄色く光らないと、あは、あははは」
千枝「うるさいよ!あんたたち」
完二「俺らにも昨日の夕方ようやく連絡くれて」
陽介「ったく、俺らも手伝うってのにな」
悠(なんだろ、すごく居心地がいい)
雪子「さあ、始めよう、こんなところで申し訳ないけど」
千枝「ううん、ありがとう雪子、みんな!」
陽介「こんなとこってなんだ!こんなって!」
クマ「ヨースケ、ケーキまだクマー?」
陽介「お前も働け!」
完二「お前、食った量体積上回ってないか?」
りせ「完二体積ってわかるんだ」
完二「バカにしてんのか!てめー!」
直斗「巽くんは一応勉強できますよ、やれば伸びるかと」
りせ「はいはい、お熱いことでー」
直斗「だ、だから違うといってるでしょ!」
陽介「あいつらも成長しねーな」
雪子「いいじゃない、タダで漫才見れるんだし」
千枝「雪子、あんた……」
雪子「あ」
陽介「おいおい、まさかパーティに夢中で忘れてとか?」
雪子「ご、ごめんっ!そうだ何か足りないと……」
千枝「いいっていいって、こんなパーティ初めてで楽しかったからさ」
雪子「そのうち、あ、記憶が戻った時にまとめて!ね?」
千枝「あーそれなんだけどさ……」
千枝「記憶いいよ、無理に思い出さなくても」
雪子「え?」
千枝「1年くらい記憶なくてもさ、こんなに楽しいんだし!なくてもオッケー?」
雪子「だ、ダメだよ、そんなの!」
完二「そんな水くせーじゃないっすか」
りせ「そうだよ!」
千枝「その、鳴上くんだって、そう思うでしょ?」
悠「え」
千枝「記憶、なくても楽しいなら無理にって」
悠「確かに」
陽介「おい、悠!」
千枝「じゃ、じゃあ帰るね!今日はありがとう!」
雪子「あ、……行っちゃった」
りせ「そんなこと!……ない、と思う」
悠「でも」
陽介「ん?」
悠「無理なんじゃないかな、記憶を取り戻すなんて、そんなこと」
雪子「鳴上くん?」
悠「無謀なことをやっても、仕方がないというか……」
陽介「悠、やめろ」
陽介「そうじゃねーだろ!無理とか、無謀とか、なんだよそれ!」
陽介「乗り越えてきただろ!どんなに無理だと思えることだって!」
陽介「誰かが弱ったりしたら、率先して動くのがお前だったろ!」
悠「俺が……」
クマ「センセーはたくさんの奇跡を起こしたクマ、だから今度もできるクマ」
雪子「鳴上くん、私たち信じてるの、二人の記憶が戻るって、諦めきれないの」
悠「ちょっと行ってくる」
千枝「鳴上くん?」
悠「記憶取り戻そう」
千枝「え、な、何、急に」
悠「あいつらは諦めない、だから俺も、俺たちも諦めちゃいけないんだ」
千枝「だって、無理だよ!そんなの!」
悠「できる、あいつらが言ってる、だから俺たちも信じよう」
千枝「私、私は……」
悠「里中、仲間を信じよう」
千枝「……わかった、信じてみる」
千枝「あ、あとさ、今度私の特訓に付き合ってくれない?」
悠「特訓?」
千枝「うん、なんかキミ強そうだし」
悠「いいけど」
千枝「じゃあ決まりね、さて、皆に謝りにいこうかな」
悠「俺もいくよ」
千枝「ありがと」
8月20日 ジュネス
陽介「あちー……」
完二「暑いっすね……」
クマ「クマー……」
陽介「それにしても思い出さねーな……」
完二「そうっすねー」
クマ「でもだんだんセンセーっぽく、チエちゃんっぽくなったクマ」
陽介「確かになー」
完二「この前プール行ったときは完全に先輩たちらしかったですね」
陽介「あー」
陽介「おー!本物のアイドルに、学校のアイドル!そして…探偵王子!」
完二「花村先輩うるさいっす」
陽介「お前は視線を直斗から外して鼻血を拭け」
りせ「まったく、恥ずかしいなー」
雪子「あんまり見ないで……!!」
直斗「あの僕やっぱり上着着ていいですか……?」
陽介「ダメだ!そんなもんは邪道だ!」
???「……さいよ……」
千枝「ちょっとは私にも注目しないよおおおお!!!」ドーン
クマ「あー陽介だけずるいクマー、クマもいくクマー」ドボーン
千枝「ったく……」
悠「可愛いよ」
千枝「え、え?」
悠「水着、よく似合ってる」
千枝「あ、あ、ありがと///ってそんな凝視しない!!」ドーン
悠「・・・」ズバーン
完二「なんで俺もおおおおお!!」ギャーン
雪子「千枝の顔が赤くてコノハノサクヤみたい、あははははは」
りせ「悠センパイ私も少しほめてほしいなー」
直斗「た、タオルせめてタオルを!」
陽介「いやーあれはよかったなー」
完二「そうっすねー」
陽介「完二、鼻血ふけ」
雪子「あの3人何話してるんだろう」
りせ「なんか鼻血出してるし」
直斗「病気でしょうか」
りせ「ただやらしいこと考えてるだけでしょ、ほっとこ」
雪子「そういえば、鳴上くんと千枝だいぶらしくなってきたよね」
直斗「そうですね、記憶はまだみたいですが」
りせ「でも、この前もさ」
千枝「なんで宿題なのー!?」
雪子「だって、いつもギリギリにやるでしょ?雨だしいいじゃない」
陽介「夏休みだぜ……なんで勉強なんか……」
りせ「悠センパイ宿題はー?」
悠「俺はもう終わった」
完二「はやっ!?ってか一瞬!?」
菜々子「じゃあお兄ちゃん菜々子とあそぼー」
悠「あぁ、いいよ」
完二「お、おう」
りせ「うー…」
千枝「あー!!ダメだー!私も向こうで遊ぶー!」
雪子「ちょっと、千枝!?」
千枝「菜々子ちゃーん遊ぼうかー」
菜々子「うん、じゃあねー……」
雪子「もう……」
陽介「ったく、お、でもいい雰囲気じゃね?」
完二「なんか親子みたいっすね」
りせ(いいなー千枝センパイ……)
直斗(羨ましいとか思っちゃダメだ、思っちゃダメだ……)
雪子(なんで私がドキドキしてるんだろ……もう)
女性陣「はぁ……」
りせ「あれ?その二人はどこ?」
雪子「なんか今日はちょっと用事あるとかで」
千枝「はー疲れたー」
悠「お疲れ様」
千枝「ごめんね、今日も付き合ってもらって」
悠「いいよ、俺も楽しいし」
千枝「ありがと」
悠「あとでジュネスいこうか、多分皆いるよ」
千枝「うん、そだね、……あ、あ、あ、いやああああ!!」
悠「どうした!敵か!?」
悠「え」
千枝「あ、あれ」
悠「ん?あぁ、ただのバッタだよ」ヒョイ
千枝「そんなもん持ち上げないでよ!!こっち来ちゃだめええええ!!」
悠「虫ダメなのか」
千枝「ダメ、ダメだからぁ、やめてぇええええ!!」
悠「わ、わかった」ポイッ
千枝「もう、いじわるぅ……」
雪子「お、きたきた」
りせ「おーい、ってなんか千枝センパイ目が赤い?」
千枝「そ、そんなことないよ!ねえ!鳴上くん!?」
悠「あ、ああ」
陽介「おーい、来たならこっち来いよー」
悠「今いくよ」
陽介「……さて、まあ夏休み中ずいぶん一緒に過ごしたわけだが」
直斗「ここまで見て鳴上先輩は以前の先輩らしくなったといえるでしょう」
悠「そうなのか?」
りせ「うんうん、急激すぎてなんか怖いけど」
完二「記憶は特に変化なし、か」
陽介「クマのほうはどうよ」
クマ「向こうの世界いろいろ調べたけどやっぱり変化なしクマ、特に怪しいとこもないクマ」
雪子「うーん、千枝はどう?何か変化ある?」
千枝「変わったって思うとこはないかなー、りせちゃん達とはすっかり仲良くなったけどね」
直斗「さて、どうしたものか……」
『わなっふううううう』
悠「電話だ、ちょっとごめん」
悠「はい、はい、…え、わかりました、すぐ行きます」
陽介「どうした?」
悠「おじさんが俺に会いたがってる人がいるって」
完二「誰っすか?」
悠「足立、透……」
直斗「いいんですか!?黙っていかせて!?」
陽介「しゃあねーだろ、あいつも何もできねーよ」
雪子「心配だけど、大丈夫、きっと」
千枝「足立って前に話してた人?」
雪子「うん、とっても悲しい人……」
堂島「あまり会わせる気はなかったんだが、どうしてもと言ってな」
悠「いえ、俺も何かのきっかけになればと思ってこうして来たんで」
堂島「そうか、一応話は聞いたな、あいつのこと」
悠「はい」
堂島「よし、じゃあここで待て、すぐに来る」
悠「・・・」
足立「……やあ、久しぶりだね」
悠「あなたが、足立さんですか?」
足立「あぁ、そうだよ、会いたかったかい?」
悠「え、ええ、記憶を取り戻すために」
足立「くくく……こりゃすごい、本当に忘れてるんだ」
悠「・・・」
足立「あーごめんごめん、確認だよ、確認」
足立「しかし、本当に忘れてるんだ、あの事件も、僕も、全部」
悠「はい」
悠「別に、なんとも」
足立「そんなことはないだろう?明らかに目が違うよ」
悠「目?」
足立「ああ、そうさ、あのすべてを見通すような、自信と勇気にあふれた目」
足立「今のキミだったら僕は負けなかっただろうね」
足立「いや、むしろ、キミは僕のようになっていたかもね」
堂島「おい、あまり調子に乗るよ」
足立「わかってますよ、堂島さん」
悠「いえ、大丈夫です、続けてください」
悠「え、ええ、楽しいですよ」
足立「違うだろ?そんな不安な顔で言わないだろ?」
足立「キミは所詮トモダチと遊んでるにすぎないんだよ」
足立「友人という役割の中で毎日を過ごしているに過ぎない」
悠「どういう意味ですか」
足立「キミと彼らの間に絆はないんだよ、わかるかい?」
足立「仲間と向き合ってない、こう言えばいいのかな」
悠「向き合って……」
足立「残念だよ、今のキミと戦ったら今頃シャドウの世界になったのにね」
足立「行きなよ、僕から話すことはもうない」
悠「……失礼します」
足立「堂島さん」
堂島「なんだ」
足立「彼のこと頼みますよ」
堂島「お前に言われんでもわかってるさ」
足立「さすが、堂島さんです」
自分から色々した時とは違うという
数時間後 自室
悠(向き合ってない、現実を見ていない、どういうことだろう)
悠(もうすぐ夏休みが終わる……)
河川敷
千枝「今日はこんなとこかなー」
悠「お疲れ」
千枝「もうすぐ夏休み終わっちゃうね」
悠「ああ、そうだな」
千枝「私記憶戻らなくてもこの夏休みは絶対忘れないよ」
悠「俺もだ」
千枝「はは、……あれ?」
不良A「おい、いいだろ?なあ?」
女「や、やめてください」
不良B「ちょっと遊ぼうって言ってるだけじゃんよー」
不良C「そうそう、遊び遊び、ふひひひ」
不良A「あ?なんだこいつ」
千枝「嫌がってるでしょ!ほら逃げな!」
女「あ、ありがとう!」ダッ
不良B「あー行っちゃったよー」
不良C「どうすんのー、ねー」
不良A「代わりに遊んでくれんじゃねーか?なあ?」
千枝「いいよ、相手にあってあげるよ」
不良B[なにこいつーキモくね?]
不良C[でも体いいよー、足ペロペロしてええええ]
不良A[そうだな、いいかもな]
不良A「震えながらいう言葉じゃねーな」
悠「おい、やめろ」
不良B「なにお前、こいつの彼氏?」
千枝「違うよ!友達だよ!」
不良C[なんでもいいやーNTRNTR]
不良A「3人がかりならなんとかなんだろ」
千枝「ちょっと、私は!」
不良A「黙ってろや」バシッ
千枝「きゃっ!」
悠「千枝!!」
不良B「さてと、ちょっと抵抗できないように……」
???「おい、何やってんだ、てめーら」
???「これで3対3ちょうどいいな」
完二「ほとんど俺がやりましたけどね」
雪子「千枝、大丈夫?」
千枝「う、うん」
りせ「女の子に手をあげるなんてサイテー」
悠「里中、ごめん、守れなかった」
千枝「いいっていいって、皆に恥ずかしいとこ見られたな……」
雪子「恥ずかしいとこ?」
千枝「守るだの、強いだの、言って結局守られてる……サイテー」
陽介「いいんじゃねーの?別に」
千枝「え?」
直斗「助け合うのが仲間じゃないですか」
クマ「助けるクマー」
千枝「でも、私」
雪子「千枝は強いよ、弱くなんてない」
千枝「私は、臆病で、頼られることで自分の価値とかみつけて、サイテーな……」
りせ「でもセンパイも向き合えてるじゃない」
雪子「本当に弱い人は、そんな自分と向き合えないよ」
悠(……向き合う)
陽介「そうそう、誰だって自分の嫌な部分くらいあんだって、気にすんなよ」
クマ「ユキちゃんなんて逆ナンクマ」
雪子「しつこい」
千枝「みんな……」
悠「里中は里中だよ」
陽介「おうよ、笑って泣いていいんだ」
雪子「うん、仲間だもん、ね?千枝」
千枝「私、私……った…頭が…なに、これ…」
雪子「千枝?千枝!?」
りせ「なに、なにどうしたの!?」
直斗「病院をはやくっ!」
悠「いや、多分大丈夫だ……」
陽介「で、でもよ!」
悠「なぜか、わかる、大丈夫、だ、って……」バタッ
完二「先輩!?」
陽介「悠!悠!!」
タナトスか黄龍かな
サタンも結構カッコ良かったと思うんだ
あとはイザナギ番長か
・・・・・・
・・・・・・・・・
千枝「ここはどこ?」
悠「俺はどうなって……」
千枝「あれは……私?」
千枝『向こうに行っても忘れちゃ嫌だよ?』
悠「あれは、俺?」
悠『ああ、忘れないよ』
千枝『絶対だよ?』
悠『ああ』
千枝「約束したのに」
悠「どうして」
悠「誰だ」
???「かつてお前たちが払った存在」
千枝「あんたが、まさか記憶を」
???「嘘偽りのない思いよりも、嘘を通した思いのほうが居心地がよかったんじゃないのかい?」
千枝「それって、記憶失った私たちの思いってこと?」
???「心でつながっていても会えないのであれば、忘れたほうが楽だったろうに」
悠「そんなことはない」
悠「俺たちには仲間がいた、ただ、それだけだ」
???「そうか、私の最後のあがきだ、すまなかったな」
???「羨ましく思うぞ、人の子よ」
陽介『俺はもう自分を誤魔化さない、ちゃんと生きてく、そうだろ相棒』
雪子『私は決められた人生を送ってるんじゃない、自分で選べるんだ』
完二『俺は俺だ、もう隠しませんよ、先輩たちが受け入れてくれたんっすから』
りせ『どんな私も、私は私だもんね、全部受け入れてあげなきゃ』
クマ『クマはもうカラッポじゃないクマ、クマはここにいるクマ』
直斗『僕はここに居ていいんだ、先輩たちが教えてくれた』
・・・・・・・・・
・・・・・
・・・
陽介「ここテレビの中じゃねーよ!」
りせ「嫌だよー悠センパーイ、千枝センパーイ」
直斗「やっぱり病院?いやでも……巽くん!どうしましょう!?」
完二「お、落ち着け直斗!」
雪子「お願い、帰ってきて……」
悠「う、うん……?」
陽介「悠!」
千枝「あ、…いたたた……」
雪子「千枝!」
千枝「雪子?ごめん、心配かけて……」
雪子「ううん、ううん、いいんだよ、千枝……」
悠「……ふぅ」
陽介「おい、悠?」
悠「陽介、天城、完二、りせ、直斗、クマ」
悠「ありがとう、皆のおかげだ」
雪子「記憶が」
完二「もどったんっすか!?」
りせ「センパーイ」ガバッ
直斗「あ、ずるい、じゃなくて、おめでとうございます、先輩!」
クマ「センセーカムバッククマー」
クマ「チエちゃーん」ガバッガキッ
千枝「どさくさに紛れて何してんの!あんたたちも」
陽介「しない、しないから蹴るな!」
雪子「千枝……千枝―――!!」
千枝「雪子、ありがとう、あとごめん、私なんかこの2か月くらいひどいこと言ってたかも」
雪子「いいんだよ、千枝、千枝……」
りせ「ホントによかった、センパイ……」
悠「ん?」
千枝「久しぶり」
悠「ああ、久しぶり」
千枝「私のこと、わかる?」
悠「……ああ、千枝」
千枝「……鳴上くんっ!」
菜々子「お兄ちゃん遅いよー!」
悠「ごめんごめん、おじさん帰ってる?」
菜々子「うん、帰ってるよ?」
堂島「ん?どうした、悠」
悠「おじさん、菜々子、ただいま」
堂島「お前、まさか、記憶が」
菜々子「おにいちゃん……?」
悠「家族としてようやく帰ってきました」
悠「心配かけてごめんな」ナデナデ
堂島「ったく、本当だ、馬鹿やろう……」
菜々子「お祝いしなきゃ!」
悠「明後日皆がやってくれるからそのときに、な」
悠「おじさん、明後日家使ってもいいですか?」
堂島「あたりまえだ、騒いでも検挙しないから好きにやれ」
悠「ありがとう、おじさん」
・・・・・・
・・・・・・・・・
イゴール「ようこそ、ベルベットルームへ」
マーガレット「お客様は大切な絆を取り戻し、すべての絆を思い出されました、おめでとうございます」
イゴール「人というのは忘れられることを最も恐れるもの、その試練を見事乗り越えられました」
イゴール「離れていようとも、会えなくても忘れないことが人の強さ」
イゴール「私どものことも、覚えていてくだされば、幸いでございます」
マーガレット「再びここへ訪れるのは次なる戦いのとき」
イゴール「では、いつかその時まで、ごきげんよう・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
陽介「いいからお前らは作るなって!」
りせ「なんでよー!」
雪子「大丈夫、死にはしない」
陽介「他はするのかよ!」
完二「いいっすから、先輩と直斗に任せましょうよ……」
千枝「だって、なんか二人じゃ夫婦みたいじゃん……」
クマ「嫉妬クマ昼ドラクマ」
千枝「うっさい」
完二「なんか直斗怒ってねぇ?」
直斗「怒ってないです!」
陽介「ほら、いいから飾り付けとかしてろって!」
悠「直斗、それ切っといてくれ」
直斗「はい、先輩」
千枝「もう、完二君もさー、しっかりしないと直斗君誰かにとられるよー?」
完二「ば、何言ってんっすか!」
りせ「そうそう、私とか」
陽介「お前かよ!」
クマ「ナナちゃんと折り紙折るクマー」
陽介「だーー!自由かお前は!」
完二「原因は不明、ってか先輩たち覚えてないんっすか?」
千枝「んー、なんか声は聴いたような」
悠「面目ない」
千枝「まあいいじゃん、ねー」
悠「ああ」
陽介「まああいつら見てると、ちょっと嫌がらせしたい気持ちもわかるけどな」
クマ「熱々クマー」
雪子「クーラー、壊れてるっけ」
りせ「たまには私のこともかまってほしいなー」
千枝「久慈川さぁん?ちょっと近づきすぎじゃありませんこと……?」
陽介「ずりぃよ、なんかずりぃよー」
堂島「おいおい、まだやってたのか、ったくお前らもう今日はここに泊まれ」
悠「いいの?」
堂島「いいも何も今から帰すほうが心配だ、菜々子はもう寝さない」
菜々子「はー…い……」
堂島「寝るかわからんが、とりあえず朝までいろ、あと、少し静かにな」
クマ「お泊りクマー」
雪子「もう11時近いんだ」
直斗「は!電話しないと!」
完二「俺も連絡してくるっす」
クマ「寝れんクマ」
千枝「まあ普通に起きてるっしょ」
雪子「なんかワクワクするね、旅行みたい」
悠「……みんな」
陽介「ん?」
陽介「ったりめーだろ、俺は信じてたぜ」
りせ「うんうん、だって悠センパイと千枝センパイだもん」
雪子「生存率高そうだよね」
千枝「どういう意味よ」
直斗「ええ、僕たちはいつでも一緒です」
クマ「離れてても一つクマ」
陽介「どんなに忘れたってまた思い出させてやるよ、仲間だもんな」
千枝「ありがと……みんな……ぐすっ……」
雪子「千枝ー、泣くなー」
悠「ああ、いつだって俺たちは仲間だ」
足立「あー、なんだ、元に戻っちゃったの」
悠「わかるんですか?」
足立「ああ、その生意気な目でね」
足立「一応祝福しとくよ、おめでとう」
悠「ありがとうございます」
足立「じゃあもう行きなよ、こんな終わった人間にかまってないでさ」
悠「終わってませんよ、足立さんはまだ」
足立「けっ、本当に生意気なガキだ」
陽介「ったくギリギリまで遊びやがって」
悠「いや、どうしてもまた泳ぎに行きたくって」
完二「せ、先輩、写真あとで送っていただけると……」
悠「任せろ」
完二「あざーーっす!」
千枝「あんたら……」
直斗「流出させたら抹殺します」
りせ「私明日休むぅ」
クマ「クマも休むぅ」
陽介「おめーは学校ねーだろ!」
悠「皆、また冬休みに」
陽介「おう、そんときは俺たちがそっち行くよ」
完二「いいっすね」
悠「問題ない」
雪子「大丈夫、それまでにこの二人はなんとかするから」
千枝「お、お世話になります……」
悠「千枝、また必ずな」
千枝「うん、頑張って勉強して、春はそっちに行く、きっと」
悠「ああ、待ってる」
雪子「私も行くよ?大学は入っとけってお母さんも言ってるし」
りせ「私もアイドルとして復帰するもん」
完二「お、俺らはどうしよう」
直斗「なんとかします、なんとか」
クマ「直斗がすごいいい加減な発言してるクマ」
千枝「鳴上くん!」
悠「ん?……!!」
千枝「ん……また忘れないようにおまじない?……なんちゃって///」
クマ「ふぉおおおおチュークマ!!」
完二「いやー平和っすね」
陽介「完二鼻血」
りせ&雪子&直斗(やっぱりちゃんと諦めよう……)
悠「今度こそまたな、きっとまた会おう」
読んでいてわかりづらいところが多々あったと思います、申し訳ないです。
また雰囲気出ているなどのコメントありがとうございました。
再現度高くて面白かった
リア充末長く爆発しろ!
面白かった
Entry ⇒ 2012.05.19 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
鳴上「朝起きたら女になってた」
鳴上「朝起きたら女になってた」
花村『…あのな、いくら相棒でも言っていい冗談と悪い冗談ってものがあってだな…』
鳴上「本当だ」
花村『全く…じゃあ今から会う?いつもの場所にいるからな。嘘ならビフテキ奢れよ』ピッ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328539205/
鳴上「朝起きたら女になってた」
花村「え…嘘だろ?」
>花村は本気で驚いている
花村「そりゃ驚くよ!あり得ないだろ!何があったんだよ!」
鳴上「俺にも良く分からない」
花村「昨日なんか変わったことでもあったか?」
鳴上「昨日は確か…」
堂島「ハッハッハ、お前は本当に冗談がうまいな、ハッハッハ」
足立「全くだよ鳴上君、それは面白いよ」
鳴上「……」
足立「あーあ、堂島さん酔って寝ちゃった…そろそろお暇させていただくよ…あ、そういえば」
鳴上「…?」
足立「そうそうこれこれ、君にあげるよ」
>とても怪しい…が受け取る
足立「それ飲んでみなよ面白いから…あぁ、体に害は無いから心配しないで。んじゃあね」
鳴上「あっ…待っ…」
>足立は行ってしまった…急にどうしたんだろう…
花村「で、それを飲んだと」
鳴上「あぁ」
花村「いや、理由どーみてもそれだろ。かなり怪しいだろ」
鳴上「そうか…」
花村「いや普通に気づけよ…」
>花村がいやらしい目つきでこっちを見てくる…
花村「なっ!そんなわけ…」
>花村がいやらしい目つきで胸を見てくる…
花村「み、見てねーつってんだろ!」
鳴上「落ち着け」
鳴上「そうだな…」
里中「鳴上君が女の子になっちゃったってマジ!?あっかわいー!」
天城「うん、どこからどう見ても女の子」
完二「うおっ、先輩マジっすか!?」
りせ「先輩カワイー!!…しかも私より胸おっきいし…」
直斗「ほ、本当に女の子に…驚きです」
クマ「センセーすごくかわいくなっちゃってー!びっくりクマ!」
花村「お前ら緊張感なさ過ぎだろ…」
里中「ん…で、なんでこんな風になっちゃったの?」
説明中…
直斗「そんなことが…」
花村「いや、俺もマジでびっくりしたよ」
完二「いや、もうビックリってレベルじゃねーっすよ」
天城「うん…足立さんはなんで鳴上君に薬をあげたのかな?」
鳴上「わからない…あ、もしかしたら叔父さんが何か知ってるかもしれない。今日は家にいるし…足立の電話番号とかも聞けるかも」
りせ「じゃあ早速先輩の家にレッツゴー!」
クマ「レッツゴークマ!」
菜々子「お父さん?さっき大事な会議があるって出かけちゃったよ?」
花村「そっかぁ…それじゃ電話も無理かぁ」
里中「ま、今夜帰ってきたら聞いてみたら?」
菜々子「んーん、今日はお父さん帰れないって」
花村「マジかー…じゃあれか?いつも通り勘でどうにかするか?足立のことだ、どっかでぶらついてるだろ」
鳴上「そうだな…>>25とかは?」
花村「というわけでまた戻ってきたわけだが」
鳴上「食料品売場でキャベツでも漁ってたりしないかな」
完二「そんな都合良くいるわけ…」
足立「ん?君たちは」
花村「見つけんの早すぎだろ、てかなんで百発百中なんだよ」
鳴上「何なんだ?これは」
足立「怒るなって、怖い怖い」
直斗「足立さん、説明していただけますね?」
足立「はぁ、めんどくさいなぁ」
すいませんもうしません
足立「あれは一時的に対象の性別を変えちゃう薬だよ、まあもう使ったし知ってるか」
鳴上「何でそんなものを俺に?」
足立「…女の子になれば女の子の気持ちが分かるかなって思ってさ」
鳴上「…?」
女子達「……」
花村「何この展開」
足立「まあ気にしなくていいよ、暇だっただけだから。女の子になった君の反応を見てみたかっただけだよ」
>正直気持ち悪い
花村「足立あんな性格だったっけ…まあいいか」
足立「じゃ、もう行くね。あ、まだ残ってるだろうから使って女の子にしか出来ないことでもやればいいよ」
鳴上「あ、あぁ…」
>何か釈然としないまま足立は去って行った…
クマ「かわいいお洋服とかきっと似合うクマー!」
直斗「そ、そうですよきっと似合いますよ」
花村「ほんっと切り替えはえーなお前ら…まあ否定はしないが…服とか見てみたいし」
里中「……花村のやつまさかね」
天城「……今は女の子だし完二君みたいな感じじゃないよね?」
完二「なっ、俺そんな趣味ねーっすよ!」
鳴上「そっとしておこう」
>皆とジュネスを回った…
菜々子「おかえりお兄ちゃ…お姉ちゃん…?」
>あ、そういえば朝はこっそり出てきたし家に来たときも花村と里中に対応してもらってたから事情を話していなかった…
鳴上「あ、な、菜々子…これにはいろいろ事情が」
菜々子「お兄ちゃん……すごくかわいいねっ!ほんとの女の人みたい!」
>…どうやら女装だと思われたらしい…それはそれでどうかと思うが…そっとしておこう
鳴上「き、今日は疲れたからちょっと休むよ」
菜々子「?うん…」
>自室に戻った…
鳴上「ふぅ………よし、せっかく女になったんだし一度やってみたくなるよな」
>おもむろにベッドに寝転び服を脱ぐ
>…恐る恐る胸や股をまさぐる…
>新たな快感がこみ上げる…
>一人長い夜を過ごした…
鳴上「うーん……ハッ!」
>飛び起きて確認する。
>胸…無い。アレもしっかりついている。
鳴上「戻れ…たのか?足立は効果は一時的って言ってたけど、一日だけか…」
>そういえば残りの薬はどこへやったか…無くなってしまった
鳴上「まあ…いいか」
鳴上「さあ…まあペルソナやマヨナカテレビがあるんだからそれくらいあっても不思議じゃないだろ」
花村「ま、それもそうだな、深く考えてもあんま意味ねーか…ところでまだ薬あんの?」
鳴上「無いよ」
花村「そっか…」
>?
ガソスタ店員「らっしゃせー」
ガソスタ店員「…そういえば、先日刑事にあげた薬はどうなったかな」
ガソスタ店員「一つ使ったら次の持ち主に移る仕様なんだけどちゃんと使ってくれたかな」
ガソスタ店員「…らっしゃせー」
朝・??
>朝起きて体を確かめる。うん、いろいろ増えていろいろ消えた。
??「なんで俺の机の上にあったかは知らねーが…使ってみたら案の定これか…」
花村「よーし…新生・花村陽子の誕生だぜ!」
ここでまさかの終わり
あと駄文ながら最後まで読んでくださりありがとうございました
もう寝ます
Entry ⇒ 2012.02.11 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
真田「美鶴・・・美鶴ぅ・・・!うっ・・・!」シコシコ
真田「ふぅ・・・。今日も濃いのが出たな」
真田「最近、美鶴が妙に色っぽくなってきてムラムラが収まらん」
真田「攻撃ミスしてスリップしたとき、パンツみえそうなんだよな。あれは絶対誘ってるに違いない」
真田「・・・いかん。思い出したらまた勃ってきた」
真田「うおお!!美鶴!美鶴!」シコシコ
順平(廊下まで響いてること教えたほうがいいのかな)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1328434684/
真田「美鶴・・・美鶴ぅ・・・!うっ・・・!」シコシコ
真田「そのブーツで踏んでくれ!!!アッー!!」
真田「しゃぶって!しゃぶりつくしてくれぇええええええ」
真田「股間からジオがでちゃうぅううう!!!」ドピュドピュ
順平「ダメだ、五月蝿くて寝られねー。終わるまで下にいるかな」
順平「あれっ、ゆかりっち?それに風花も・・・」
ゆかり「あ、順平・・・」
風花「順平くんも・・・?///」
順平「もしかして3階にまで響いてるワケ?」
風花「う、うん・・・///」
ゆかり「最近毎晩だよね」
順平「マジかよ・・・」
ゆかり「アイギスは聴覚だけシャットダウンしてるみたい」
風花「美鶴先輩は最近、タルタロスがないとき以外はこの時間帯は出かけてるよ」
ゆかり「キタロー君と天田君は?」
順平「キタローは普段からイヤホンして寝てるっぽい。天田はうなされながら寝てるぜ」
ゆかり「天田君・・・不憫な子」
ゆかり「はぁ・・・」
順平「シャドウ退治でクタクタだってのに、これじゃあ全然疲れとれねーじゃんかよ」
風花「本当、どうにかしてほしいよね」
ゆかり「順平、あんた明日それとなく止めるようにいってよ」
順平「俺ぇ~!?勘弁してくれよ」
ゆかり「女の子に言わせる気?サイッテー」
順平「わーったよ!言えばいいんだろ、言えば!」
真田「絶対に止めないぞ」
順平「」
真田「止めないぞ、絶対に」
順平「いや、あの、倒置法で言われても」
真田「お前たちの言いたいことはわかった。だがな、どうしようもないんだ」
順平「ちょっと控えてくれればいいんですよ」
真田「無理だ。毎日オナってないといつか美鶴を押し倒しそうで怖い」
順平「」
真田「一日十回は基本だな」
順平「よくタルタロスで持ちますね・・・」
真田「それが最近散策メンバーに入ってなくてな。何故だかは分からんが・・・」
順平(地味に避けられてる・・・)
順平「確かにめっちゃいい身体してますけど」
真田「お前だってオナニーの一回や二回、したことあるだろ?」
順平「確かにしたことありますけど!」
真田「だったら俺の気持ちが分かるだろ!?」
順平「度が過ぎてんだよ!!」
順平「ああもう、じゃあ、声を出さないようにやってくださいよ。ね?それならできるでしょう」
真田「まあそれだったら・・・」
順平「じゃ、マジ頼んますよ」
真田「ああ、俺は約束は守る男だ」
順平「モラルも守ってくださいよ・・・」
真田「さて、オナるか」ヌギヌギ
真田「そういえば声を出さないようにするんだったな」シコシコ
真田「・・・・・・・・・」シコシコ
真田「・・・・・・おおふ」シコシコ
真田「・・おう・・・・・おう」シコシコ
真田「ああ・・・ああっ・・・美鶴!!!」
真田「おおうっっ!!おほおおおお!!みちゅる!みちゅりゅりゅりゅりゅりゅ」
順平『ちょっと!声でてますよ』
真田「えっ・・・!?」
真田「全然気づかなかった・・・!」
真田「どうするか・・・なにかで口を塞いでみるか」
真田「なにか、なにかいい感じのものは・・・・」
真田「いいのがないな・・・」
真田「しょうがない、真次の服を噛んでやるとしよう」
真田「・・・・・・・」シコシコ
真田「フゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・フゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」シコシコ
真田「ウグゥゥゥゥウウウウウウウウウウ!!!!!!!!」
真田「ひふふぅ!!!!ひふふぅ!!!!!!!!」
真田「うぐふぅぅぅぅぅうううううう!!!!!」
ガシャーン!
順平「ああもう!!」
順平「全然静かになってないじゃないッスか!」
真田「これでも善処したんだ」
順平「常軌を逸しているんですよ・・・」
真田「俺個人だとこの対処が限界だ」
真田「そうだ、ちょっと協力してくれよ」
順平「えっ」
真田「さあオナるぞ。協力してくれ」ヌギヌギ
順平「うわああああああああ!!!!帰るぅうう!!!」
真田「落ち着け。変なことはしないから」
順平「すでにこの状況が変ですよ!」
真田「ちょっと手伝ってもらうだけじゃないか」
順平「手伝うってなんスか?ケツはかしませんよ!?」
真田「誰が借りるか!!」
順平「はい」
真田「その後お前が俺の顔にクッションをあてがい、その上から袋を被せるだろ」
順平「はい?」
真田「そうすれば完全に声は出なくなる」
順平「え、大丈夫なんすかソレ・・・」
真田「人間やればなんとでもなる!」
順平「人間の発想とは思えないっすよ」
順平「・・・じゃ、被せますよ」
真田「」シコシコ
順平(大丈夫なのかな・・・)
真田「」ガタンバタン
順平「ちょちょちょ!暴れないでくださいよ!」
真田「」ビクンビクン
順平「も、もしかして酸欠!?やっぱり大丈夫じゃないじゃないッスか!」
順平「いまとります!」スポッ
真田「ひぐううううぅうううぅぅぅうううう」ドビュルルル
順平「ぎゃああああああああああああ服にいいいいいいぃぃぃぃぃいい」
順平「服にっ!服に精液ついたよ!?」
真田「落ち着け!」バキッ
順平「痛い!?」
真田「最初から息は止めている。ボクサーの肺活量をなめるなよ」
順平(化物かよ・・・)
真田「で、どうだった?」
順平「どうだったって・・・キモかったッス」
真田「・・・」バキッ
順平「痛い!」
真田「俺のオナニーはどうだったかと聞いてるんだ!」
順平「やっぱりキモいっすよ!!」
順平「メチャクチャ暴れてましたよ。すっげー五月蝿かったです」
真田「なにっ?・・・癖って怖いな」
順平「癖って言うよりも発作のレベルッスよ」
順平「もうやだ」
ゆかり「やっぱダメかぁ・・・」
順平「あれは一筋縄ではいかないぜ」
風花「どうすればいいんだろうね・・・」
真田「おっ、集まってるな」
風花「うわ・・・」
ゆかり「でた・・・」
順平「気持ちは分かるけどそういうのは口にださないほうがいいぜ」
順平「例の話ッスよ」
真田「女子がオナニーの話をしてるかと思うと胸が熱くなるな」
ゆかり「ドン引きです」
真田「俺の性欲は誰にも止められんぞ」
風花「ドン引きです」
真田「性欲強すぎて俺でも怖いくらいだ」
順平「去勢すりゃ解決するんだけどな」
風花「それだッ!!」
真田「やめろッ!!」
順平「声は昨日の方法でいいとして・・・暴れるのをどうにかしないとな」
風花「足切断したらいいんじゃないですか?」
真田「猟奇系はやめてくれ」
ゆかり「椅子に縛り付けるとかは?」
真田「それじゃあシこれないだろ」
風花「面倒くせぇなコイツ」
真田「あれ?俺一応先輩なんだけど」
順平「いや、それだと暴れるのを止められないだろ」
真田「美鶴と一発ヤれたらこの性欲はおさまるんだけどな」
風花「絶対させませんからね?」
順平「どうすっかなぁ・・・」
風花「アイアンメイデンのなかでするってのは?」
ゆかり「それだッ!!」
真田「さっきから発想が怖すぎるわ!!」
風花「それでいいんじゃない?」
ゆかり「じゃ、順平よろしく」
順平「また俺ぇ!?もう俺やりたくねえよ・・・」
ゆかり「スタッフを派遣するからさ」
順平「スタッフ・・・?」
アイギス「というわけでスタッフのアイギスであります」
順平「えええ・・・だ、大丈夫なのか?」
アイギス「といいますと?」
順平「いや、女の子だしさ・・・」
アイギス「気にしないでください。私は雇われ者。報酬さえ貰えればなんでもやるであります」
順平「報酬って?」
アイギス「キタローさんになでなでしてもらえる券です///」
順平「あいつらなに発券してやがるんだ・・・」
順平「俺なんでこんなことしてるんだろ・・・」
真田「・・・・・・さて、はむ」
順平「袋被せまーす」
真田「」シコシコ
アイギス「・・・キモっ」
順平「こらっ、聞こえるぞ」
アイギス「どうせクッションと袋に遮られて聞こえないでありますよ」
真田「」ギッタンバッコン
順平「あっ、暴れだしたぞ・・・でも痛みを与えるってどうすりゃ・・・」
アイギス「とりあえず蹴ってみますか」ドゴオォォォォ
順平「ダメだ、おさまんねー」
アイギス「じゃあ金属バット」バキィイイ
真田「」ガサゴソガサゴソ
順平「おさまらん・・・いったいどんな身体してんだ?」
アイギス「面倒くさい奴であります」
アイギス「そういえば昨日、キタローさんに武器を新調してもらったであります」
順平「ちょっ・・・!」
アイギス「万魔の銃の威力を思い知れ!」ズドドドドドドドドドド
順平「うわわわーーー!!!!」
順平「い、生きてるのか・・・?」
真田「」ドビュルルルルルルルルルル
順平「・・・」
アイギス「・・・」
真田「SMプレイも悪くない」
アイギス「もうダメだこいつ」
順平「打つ手なしかよ・・・」
真田「だから言ってるだろ。俺の性欲は美鶴じゃないと解消できないってな」フフッ
ゆかり「マジ殺そうかなコイツ」
真田「だめだ、美鶴のことを思い出したらムラムラしてきた!」バッ
順平「わーー!ここで始めないでくださいッ!!」
ゆかり「どしたの風花?」
風花「アイテムを使えばいいよ」
アイギス「アイテムでありますか」
順平「アイテムったって・・・何使うのさ」
風花「これです!」タッタラタッタータッタラタッタッター
風花「虚無の書~!」(ダミ声)
虚無の書
精神系状態異常を無効化するアイテム
ゆかり「似たようなものだし大丈夫じゃない?」
順平「いいのか?」
風花「今夜試してみてくださいよ」
真田「よしッ!!」ヌギッ
風花「今夜だっつってんだろ!!!」
真田「さて、抜くか」ヌギヌギ
真田「虚無の書を装備して・・・」
真田「おおっ!ムラムラしなくなった!」
真田「はずすと・・・」
真田「ムラムラする!」ムラムラ
真田「装備しておこう」
真田「これは凄い!!」
ゆかり「真田先輩がおとなしくなって一週間!」
順平「すげー!効果覿面じゃん」
風花「やっとゆっくり寝れるね~」
真田「いやあ、世話をかけたな。この虚無の書があればもうオナニーする必要はない」
順平「これにて一件落着!」
アイギス「・・・・」
風花「どうしたのアイギス?妙におとなしいけど」
アイギス「・・・そんなに簡単にいくのでしょうか」
風花「えっ?」
キタロー「今日のメンバーは順平、アイギス、真田先輩で」
真田「久々のタルタロス・・・腕がなるな」
真田「よし、じゃあ早速・・・」
キタロー「あ、ちょっとまってください」
真田「うん?」
順平「・・・・・なんか嫌な予感がする」
キタロー「装備の変更したいんですけどいいですか?」
真田「」
キタロー「僕が使いたいんだよ。じゃ、装備かえますよ」
真田「あ、いや、ちょ、待っt・・・・おほおおおぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお」ビュクルルルルルルルルルルルルルルルル
キタロー「」
真田「おほおおお!!らめらめらめぇぇええ」
真田「イグゥゥゥゥウウウウ!!!!!」ドピュピュピュピュ
真田「一週間分んんんんんん!!!一週間溜めてたものがでちゃうのおおおおおおおおおお」ドピュピュピュピュピュ
真田「これしゅごいひぃぃぃぃ!!!ジオダインンンンン!!!マハジオダインでちゃうううううう」
真田「アッ・・・あっ・・・あっ・・・ほああああああああああ!!!」
真田「ほあああああああああ!!!ほっほっほっほああああああああ!!!」ビュルルルルルルルル
キタロー「」
順平「ドン引きッスよ」
真田「・・・」
順平「ドン引きッスよ」
真田「二回も言うなッ!!!」
アイギス「思っていた通りのことが起きました」
順平「どうすりゃいーんだー・・・」
真田「だから、美鶴とヤれればいいんだ!ヤらせろ!!」
アイギス「黙ってろクソ虫」バギッ
真田「メメタァッ!!?」
順平「仕方ない・・・最後の切り札だ」
キタロー「へー、そんなことが」
順平「頼むよリーダー、どうにかしてくれ・・・・」
キタロー「正直どうでもいい」
順平「おいッ!!」
キタロー「・・・と言いたいところだけど、シャドウ討伐に支障がでるといけないからね。なんとかするよ」
順平「おおおッ!頼もしい」
キタロー「明日の朝、ロビーにみんなを集めておいて」
順平「言われた通りみんなを集めたぜ」
真田「いったいなんだって言うんだ・・・?」
キタロー「・・・美鶴先輩、こっちへ」
美鶴「うん?・・・ああ」
真田「・・・!」ムラッ
キタロー「真田先輩・・・最近美鶴先輩をオカズにオナってるらしいですね?」
順平(ちょっ・・率直!?)
美鶴「なッ!??///」
キタロー「そうなんですね?」
真田「・・・ああ、間違いない」
美鶴「・・・最低だな」
真田「・・・」ムラッ
順平「おい」
美鶴「ん?」
キタロー「ちゅっ」
美鶴「んむぅ!??///」
ゆかり風花アイギス「!!!!!???????」
順平「いきなりキス!?」
真田「」
キタロー「ふぅ・・・」
美鶴「キ、キタロー・・・こんな、みんなが見てるところで・・・///」
キタロー「まぁ今見てもらった通り、美鶴は僕の女なんで」
キタロー「変なことしないでくださいね?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
真田「」
キタロー「そーゆーことなんで。よろしくお願いしますね?」
順平「流石リーダー!俺たちにできないことを平然とやってのける!そこにシビれるッ、憧れるぅッ!!」
真田「」
キタロー「いきなりすいませんでした美鶴さん・・・」
美鶴「・・・すまない、続きを・・・///」
キタロー「じゃあ僕の部屋にいきましょうか」
真田「」
真田「」
真田「」
順平「あれ以来、真田さんおとなしくなったな~」
風花「うん、ちょっと怖いくらい・・・」
ゆかり「いいじゃない。一件落着」
順平「それよりもいいのか?ゆかりっちも風花もアイちゃんも、キタローのこときになってたんじゃないの?」
アイギス「問題ないです。美鶴さんもいれて四人とも平等に愛してもらっているであります」
順平「うえぇッ!?」
真田「!?」
ゆかり「あのあと三人でキタロー君の部屋に突撃してね・・・///」
風花「ちょうど二人が、その・・・エッチ・・してたから///」
アイギス「私たちも混ざって5Pしたであります」
順平「うひゃ~・・・俺もチドリとしたくなってきちゃったなー///」
真田「」
真田「リア充爆発しろ」
おわり
おやすみ~
美鶴は俺の嫁
アイギスは愛人
乙ww
最後までぶっとんでるなwww
新しく出来たSS深夜VIPのSSです
いろんなSSがあるので是非見てください!
SS深夜VIP
Entry ⇒ 2012.02.08 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
鳴上「バレンタインデーか……」
~朝~
陽介「うーっす」
鳴上「おはよう」
陽介「相変らずさみーな」
鳴上「ああ」
陽介「気がつきゃもう2月かぁ…」
鳴上「……」
陽介「今年こそは女の子と甘~い一時を過ごしたいぜ」ボソッ
>正月ボケがまだ続いてるのかもしれない
陽介「続いてねーよ!」
クソックソッ
鳴上「ああ、そういえば…」
陽介「そういえばって、男にとっては一大イベントじゃねーか」
完二「うーっス。何の話してるんスか?」
陽介「なぁ完二、2月つったらまず何が思い浮かべる?」
完二「2月っスか?あー、豆まきスかね」
鳴上「歳の数以上に豆食べるよな」
完二「大してうまくないのについつい食べちゃうんスよね~」
陽介「ちげーだろ!?何呑気に豆まきのあるある会話し始めてんの!?違うでしょ!?」
完二「ああ?バレンタイン?」
鳴上「チョコが欲しいなら俺が今度作ってやろうか?」
完二「マジっスか!?」
陽介「あ、完二君やっぱソッチ系?」
鳴上「……義理だから」
完二「か、勘違いしてんじゃねぇよ!?べ、別にそんなんじゃねーからな!!」
陽介「ホモは置いといて…」
完二「ホモじゃねーぞ、コラァ!!」
完二「お、俺は別に…」
陽介「俺はほしーんだよ!あまつ恋人になっちゃったりなんかしちゃったりしたい!」
>陽介は必死だ
陽介「つかおまえはどうなんだよ」
陽介「前の学校とかでさ、ぶっちゃけチョコいくつ貰った?正直に言え、怒らないから」
鳴上「5個しか貰ってない」
陽介「しかとか言ってんじゃねー!!」
完二「花村先輩朝からテンションたけーっスね」
鳴上「元気がいいのはいいコトだ」
陽介「…貰えたよ」
鳴上「よかったじゃないか」
陽介「ジュネスのパートのおばちゃんからな」
完二「…あー」
鳴上「……」
完二「あ?」
陽介「おまえは去年いくつ貰ったんだ?」
完二「……まぁ……一個?」
陽介「母親から貰ったのはノーカンだぞ」
完二「……」
鳴上「お母さんを大切にな」
完二「…っス」
完二「てめぇなんかパートのババァからじゃねーか!」
陽介「うるせー!母親からしか貰ってないヤツよりはマシだ!」
完二「んだとコラァ!」
鳴上「……」
>醜い争いは続く……
完二「ドーカンだぜ」
陽介「きたる2月14日!どちらがより多くチョコを貰えるか勝負だ!」
陽介「負けたやつが勝者に愛家のスペシャル肉丼奢りな」
完二「っしゃ!」
>面倒なコトになってきた…
陽介「悠、おまえは強制参加だから」
鳴上「俺も!?」
~お昼休み~
陽介「とりあえず、4個は手堅いと思うんだ」
>何処からその自信が湧いてくるのか
陽介「里中、天城、それとりせちーに直斗。まず間違いないだろ」
鳴上「そうか?」
陽介「特別捜査本部の仲間だぜ?本命とまではいかなくとも義理は絶対イケるって!」
鳴上「それなら俺と完二も貰えるんじゃないか?」
陽介「問題はそこなんだよなぁ」
鳴上「…たぶん」
陽介「そこでだ!悠お兄ちゃんにお願いがある」
鳴上「……」
陽介「陽介お兄ちゃんにもチョコをあげるよう、それとなく言っておいてくれないか?」
鳴上「…陽介に?」
陽介「頼む!この際チロルでもいいので!」
鳴上「…ハァ…分かったよ」
陽介「恩に着るぜ!相棒!!」
千枝「やっほー。なんか元気ないね、どったの?」
>廊下を歩いていると千枝に声をかけられた
鳴上「大したことじゃない」
千枝「ふーん、ならいいんだケド。あ、それより鳴上君」
鳴上「…?」
千枝「あ、甘いモノって好きかな?お菓子とか…チョコ、とか…?」
千枝「チョコとケーキだったらどっちが好き?」
鳴上「…ケーキかな」
千枝「ケーキかぁ。頑張って練習しないと…」ブツブツ
鳴上「…?」
千枝「こ、こっちのこと!あ、あはは!それじゃね~!」
>千枝は行ってしまった
雪子「鳴上君」
>今度は雪子に呼び止められた
雪子「あのね…うん…」
鳴上「……」
>雪子は俯いてモジモジしている
具合が悪いかもしれない
雪子「そ、そうじゃないの!実は聞きたいことがあって…」
鳴上「聞きたいこと?」
鳴上「特に予定はない」
雪子「ホント!?」
>雪子はとても嬉しそうだ
雪子「その、もしよかったらなんだけど…」
雪子「2月14日に私と……!」
>昼休みの終わりを告げるチャイムだ
早く教室に戻らないと…
雪子「……そう、だね」
>雪子と二人で教室に戻った
りせ「ん~!やっと授業終わったぁ」
直斗「この後はまた先輩を?」
りせ「そ!デートのお誘いに行くの!」
完二「毎回毎回オメーはよぉ。いい加減迷惑じゃねーか?」
りせ「だって先輩ってばチョーイケメンだから、早いとこゲットしないと盗られちゃうもの!」
直斗「…たしかに」
完二「あン?」
直斗「な、なんでもありません…」
直斗「忘れてた…」
完二「!」
りせ「完二は一個も貰えなそ~」
完二「っせぇな!!」
りせ「友達のよしみであげてもいいよ」
直斗「その言い方はどうかと。僕も完二君にはお世話になっているので」
完二「お、オレに!?チョコくれんの!!?マジでぇ!!!?」
りせ「え、あ、うん…」
直斗「ひょっとしてチョコは嫌いでしたか?」
直斗「そ、そうですか」
完二(っべ!レーセーに考えたらこれ初チョコじゃねーか!うぉおおお!!)
完二(人生初チョコ!ビビるなオレ!ビビるんじゃねぇ!!)
りせ「アンタ、ひょっとして…」
完二「!」
完二「お、オレはビビッってねー!!」ダダ
直斗「…行ってしまいましたね」
りせ「……」
鳴上「ただいま」
菜々子「お兄ちゃんおかえりなさい!」
鳴上「お父さんは?」
菜々子「今日も遅くなるって」
鳴上「そっか」
菜々子「ねぇお兄ちゃん」
鳴髪「うん?」
鳴上「バレンタインデーか」
菜々子「うん!だからね、菜々子お兄ちゃんにチョコあげる!」
鳴上「楽しみにしてるよ」ナデナデ
菜々子「えへへ♪」
>そういえば陽介に頼み事をされていたような…
菜々子「お兄ちゃん大好き♪」ギュッ
>気のせいだろう
~朝~
直斗「お早うございます」
鳴上「おはよう」
直斗「今日はお一人なんですか?」
鳴上「ああ」
直斗「そうですか…」
鳴上「……」
>直斗はなにやら考えこんでいる…
鳴上「そうだな」
直斗「日頃の感謝の意味をこめて、先輩に差し上げようと思っているのですが…」
直斗「チョコは嫌いでしょうか?」
鳴上「好きだ」
直斗「!」
鳴上「…?」
直斗「あ、チョコのことですよね!」
>直斗の顔は赤い
熱でもあるのだろうか
直斗「平気ですから!本当になんでもないんです!」
鳴上「期待してる」
直斗「フフ、ならば期待を裏切るわけにはいきませんね」
>直斗と楽しく話しながら登校した
千枝「今月ってさ、バレンタインじゃない?」
雪子「そうだね」
千枝「雪子は誰かにチョコあげないの?」
雪子「鳴上君にあげようかなって思ってる」
千枝「雪子も!?」
雪子「千枝もなの?」
千枝「だ、だって日頃お世話になってるし?我らがリーダーじゃない?」
雪子「……」
千枝「感謝の気持ちをこめてドゾー!って感じでさ!」
雪子「うん。どうせなら手作りがいいかなって」
千枝「あたしはケーキにしようと思ってるんだ。チョコマフィン」
雪子「マハンマフィン?」
千枝「チョコマフィン!なんでそうなるの!?だいぶ無理ありますよ!?」
雪子「ご、ごめんね。今旅館の手伝いが忙しくて、疲れてるみたい」
千枝「…大丈夫?」
雪子「ありがと」
千枝「何かあったら言ってよ?」
雪子「うん。千枝もマハンマフィン作り頑張ってね」
千枝「ワザと言ってるよね!?」
>陽介は用事があると言って先に帰ってしまった
千枝や雪子も姿も見えない
>……
?「あら?まだ帰らないの?」
>!!
鳴上「あ、ああ…」
>大谷花子に声をかけられた
>心なしか彼女の顔は赤い
いや、きっと夕日のせいだそうに違いない
大谷「もしよかったら……」
鳴上「用事があるから。それじゃ!」
>教室を後にした
大谷「……」
大谷「…イケズ」
>大谷は追ってこない
なんとか逃げられたようだ
>このまま急いで帰ろう
?「だ~れだっ!」
>!?
りせ「せーかーい!」ギュッ
>りせが腕に抱きついてきた
鳴上「お、おい…」
りせ「正解した先輩には、りせと腕を繋ぐ権利を差し上げます!」
鳴上「……」
りせ「も~!もっと嬉しそうにしてよぉ」
>りせは頬膨らませて怒っている
フグのようでかわいい
りせ「フグみたいって…素直に喜べないよ…」
鳴上「…?」
りせ「今月の14日暇ですか?」
鳴上「とくに予定はない」
りせ「ほんと!?じゃあ放課後一緒にデートしたい!」
鳴上「遊ぶってことか?」
りせ「うん!ダメかな?」
鳴上「いいよ」
りせ「やった♪」
>りせはとても嬉しそうだ
鳴上「分かった」
りせ「~~♪」
>2月14日の放課後、りせと遊ぶ約束をした
忘れないようにしないと…
>りせと楽しく話しながら下校した
~朝・堂島宅~
>予定もないので暇だ
>久しぶりにベルベットルームに行ってみるのもいいかもしれない
>Pipipipipi!
鳴上「電話?誰からだ?」
>……エビだ
>一向に鳴り止まない
後が怖いので出ることにした
鳴上「も、もしもし?」
エビ「おっそーい!」
鳴上「!」
エビ「あたしが電話したら3コール以内に出なさいよね!」
エビ「まぁいいわ。で、アンタ今日暇?どうせ暇でしょ」
鳴上「は?」
エビ「また買い物に付き合ってよ」
鳴上「今日は都合が…」
エビ「じゃ駅前に10時でいいわね。こなかったら許さないから」
>そこで電話は切れてしまった
>……
鳴上「行くしかない、か…」
>エビと一緒に隣町まで買い物にやってきた
エビ「やっぱりこっちのが断然いいわ。ジュネスなんて田舎のショッピングモールって感じでダメダメよ」
鳴上「陽介が聞いたら泣くぞ」
エビ「陽介?あー、花村のこと?そういえばアイツって店長の息子なんだっけ」
エビ「もしあたしが花村と結婚したら、ゆくゆくは店長婦人?」
鳴上「いいんじゃないか」
エビ「金銭面では楽できそうね~」
鳴上「……」
鳴上「ノーコメント」
エビ「照れてんでしょ?かわいいとこあるじゃん!」
>エビはなぜか上機嫌だ
エビ「そうね、まずはあそこのお店に行くわよ」
鳴上「!」
>エビに手を引かれ、あちこちの店を見て回った
エビ「欲しい物もたくさん買えたし、今日はいい休日だったわ」
>荷物持ちでひどく疲れた
エビ「疲れた、じゃないわよ。ここは気をきかせて、最高に楽しかったよとか言うところでしょ?」
鳴上「……」
エビ「ほんと気がきかないんだから」
>……
エビ「はい」
>エビの手には缶コーヒーが握られている
エビ「きょ、今日付き合ってくれたお礼…」
>しかし、両手が荷物で塞がって受け取ることができない
エビ「しょうがないわね、アタシが飲ませてあげるわよ」
鳴上「!」
エビ「なに?」
鳴上「後で飲むから」
エビ「そしたら冷めちゃうでしょ。いいから大人しく飲まされなさい!」
エビ「いい?いくわよ…」
鳴上「ああ…」
エビ「…ん」
鳴上「ッ!」
エビ「ちょ、どうしたの!?」
鳴上「すごい熱い」
エビ「冷ませってこと?注文多いんだから…」
>文句を言いつつも、エビはコーヒーをフゥフゥしている
鳴上「…あ」
エビ「な、何よ?一口くらいいいじゃない」
エビ「それより、ほどよく冷ましてあげたわよ。感謝しなさい」
鳴上「どうも」
エビ「口開けなさいよ。また飲ませてあげるから」
>エビの言う通りコーヒーは丁度いい温度だ
冷えた体が温まる
エビ「…ど、どう?」
鳴上「おいしい」
エビ「あっそ♪」
鳴上「そうか」
エビ「……」
鳴上「…?」
エビ「今日は付き合ってくれてありがと。嬉しかった」
鳴上「誘うときは前日に言ってくれ」
エビ「いいじゃない!急にアンタと遊びたくなったのよ…」
>エビの顔は赤い
>エビだから……
エビ「ちょっと!何笑ってんのよ!?」
鳴上「ごめん」
エビ「…ねぇ、14日なんだけど暇?」
>14日はたしかりせと遊ぶ約束をしていた
エビ「どうせ暇なんでしょ?かわいそうだから、アタシが付き合ってあげるわ」
鳴上「!」
エビ「予定あってもアタシのためにあけなさい!いいわね!?」
>エビは帰ってしまった
>14日、エビに一方的に約束をされた
このままでは取り返しのつかないことになるかもしれない…
~???~
千枝「…て…起きてよ、鳴上君」
鳴上「う…」
雪子「やっと起きたね、寝ぼすけさん」
りせ「おはよ先輩♪」
直斗「…おはようございます」
鳴上「なっ!?どうしてここに!?」
エビ「アンタが呼んだんじゃない。忘れたの?」
鳴上「俺が……」
>そういえばそんな気もする…
エビ「アンタのために特性のチョコを作ってきてあげたわ」
りせ「絶対気に入ってくれるよ!」
直斗「恥ずかしいですが、先輩が喜んでくれるなら僕は…」
>しかし、肝心のチョコは見当たらない
雪子「目の前にあるじゃない」
鳴上「目の前?」
>気がつけば千枝たちはいつの間にか水着姿になっている
全員黒い水着を着ているが、もしかして…
直斗「これ、チョコで出来てるんです」
鳴上「!」
>生肉よりはマシかもしれない
エビ「はぁ?何ワケわかんないこと言ってんのよ。それより早く…しなさいよ…」
千枝「とけてビチョビチョになっちゃうよ」
直斗「僕は、あの、一番最後でもいいです…」
>チョコはドンドンとけてゆく
>このまま食べずに見ているのもいいかもしれない
雪子「お願い…早く…」
千枝「あたしの食べて…」
鳴上「!」
マガレ「あなたが食べたいのはそんなものじゃないでしょう?」
マガレ「大人のチョコ、食べてみたくはない?」
鳴上「……」ゴクリ
りせ「な、何よ!いきなり出てきて何様のつもり!?」
マガレ「子供には関係のない話よ」
千枝「そりゃあなたから見たら子供かもしれないけど」
雪子「鳴上君を思う気持ちは負けないもの!」
直斗「同感です!」
エビ「ま、一番はアタシだけどね」
りせ「私よ!!」
>喧嘩を始めてしまった
そっとしておこう……
鳴上「俺!?」
千枝「そうだよ!いつもいつも思わせぶりな態度とってさぁ!」
雪子「鳴上君は誰が一番好きなの?」
直斗「先輩……」
りせ「私でしょ!?ね、ね!?」
マガレ「答えは分かっているけど、もし万が一に私が期待しているものと違ったら…ふ、ふふ…」
>ただならぬ殺気を感じる…
「「「誰が好きなの!?」」」
~朝・堂島宅~
鳴上「うわぁあ!!」
>目が覚めるとあたりには誰もいない
どうやら夢を見ていたようだ…
>バレンタインデーまで後一週間
慎重に行動しなくては…
>菜々子が自室にやってきた
鳴上「おはよう」
菜々子「叫び声が聞こえたけど、大丈夫?」
鳴上「平気だよ」
菜々子「何かあったのかと思って心配しちゃった」
>菜々子の純真な優しさが伝わってくる…
鳴上「菜々子は優しいな」
菜々子「そ、そお?嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいな」モジモジ
>そしてかわいいな……
>陽介はそそくさと帰ってしまった
聞くところによるとジュネスのバイトに精を出しているらしい
千枝「……」
雪子「……」
>二人から意味ありげな視線を感じる
>……
そっとしておこう…
菅直人じゃツライわな・・・
鳴上「!」
雪子「…ちっ」
千枝「あのさ、ちょっといいかな?」
鳴上「なに?」
千枝「じ、実はね、今マフィン作りにハマってるの!それでね、よかったら味見してもらいたいなー、なんて…」
鳴上「俺でよかったら」
千枝「ほんと!?ありがとう!」
千枝「雪子?」
雪子「チョコレート作ってきたんだけど、うまく出来たか味見してほしいの」
>なぜ自分で味見をしないのか
雪子「あなたに食べてほしくって…」
千枝「あ、あたしも!」
鳴上「……」
雪子「私は自信あります」
千枝「なっ!?」
雪子「自分でもうまくできたと思うの」
>……
>千枝のマフィンはなぜか紫色をしている
千枝「色々隠し味いれたから。あ、愛は大さじ3杯は入ってるよ!」
>色々ってなんだ…
謎のカレー臭がすること意外はフツーのチョコに見える
雪子「いっぱいそれっぽいの入れたから」
>それっぽいのってなんだ
千枝「肝心なのは味だよ!」
雪子「千枝、いいこと言った!」
千枝「さぁグイグイっといっちゃって!」
雪子「遠慮しなくていいよ」
主に胃が…
>……
鳴上「うっ!」
千枝「ど、どうしたの?」
鳴上「急にお腹の具合が…」
雪子「…痔?」
鳴上「違う!」
千枝「大丈夫?」
鳴上「また明日!!」
雪子「…あ」
千枝「逃げられちゃった」
雪子「千枝のマフィン、すごい色だもんね…」
千枝「雪子のだってカレーの臭いがすごいじゃん」
雪子「だってカレーチョコだし」
千枝「そ、そうなんだ…」
雪子「これ、どうしよっか」
千枝「…二人で味見してみる?」
雪子「そうだね」
千枝「召し上がれ」
雪子「……」モグモグ
千枝「ど、どう?」
雪子「ぷ!くくく!あははは!!」
千枝「なぜツボに!?」
雪子「み、見た目変なのに、あ、味はフツー!あははは!」
千枝「うぅ…」
雪子「あははは!」
千枝「もういいよ。次はあたしが食べる番だからね」
雪子「うん」
千枝「ほいじゃ、いただきまーす」モグモグ
雪子「どう?どう?」
千枝「チョコの甘さとカレー臭が口いっぱいに広がって…」
雪子「うん…」
千枝「混ぜるな危険って感じ、かな…」
雪子「おいしい?」
千枝「まずいっつってんの!!」
千枝「……」
雪子「料理って難しいね」
千枝「うん」
雪子「……」
千枝「…バレンタインまでに間に合うかなぁ」
雪子「……ぷっ!」
千枝「…………」
~朝・堂島宅~
>ついにこの日を迎えてしまった
放課後、りせとエビと遊ぶ約束をしている
>このままではまずい…
菜々子「お兄ちゃん!」
菜々子「これ!」
>かわいらしくラッピングされた箱にチョコが入っている
菜々子「バレンタインだから。大好きなお兄ちゃんにあげるね!」
>一口食べてみる
>素直においしい
菜々子の一途な思いが伝わってくる
菜々子「おいしい?」
鳴上「今まで食べた中で一番おいしいチョコだよ」
菜々子「ほんと!?やったぁ!」
>菜々子はピョンピョン飛び跳ねて喜んでいる
鳴上「……よし」
こんな妹がほしかった
千枝「いた?」
雪子「ううん、何処にもいない」
千枝「せっかくうまくマフィン作れたのに…」
りせ「先輩!」
千枝「りせちゃん…」
雪子「どうしたの?」
りせ「さっき先輩から今日は用事があるからってメールきて。放課後約束してたのに」
千枝(いつの間にそんな約束を…)
雪子「直斗君も鳴上君と約束したの?」
直斗「ええ、まぁ」
りせ「でも、どうして半径5km以内にはいないって分かるのよ?」
直斗「先輩の制服に仕込んだ発信機の反応がないからです」
雪子(発信機ってほんとにあるんだぁ…)
直斗「こないだお家にお邪魔したときに…」
りせ「先輩のうちにあがったの!?」
直斗「こないだ雨が降った日にちょっとありまして…」
千枝「ちょっとって…お家に上がっただけだよね…?」
直斗「……///」
りせ「あ、赤くなってんじゃないわよ!!」
雪子「海老原さん?」
エビ「あいつ知らない?」
雪子「あいつって、もしかして鳴上君のこと?」
エビ「そうよ。今日約束してたのに、急に用事ができたってメールきて」
りせ「私と同じ…」
エビ「あんたたちなら何か知ってると思ったんだけど、知らないみたいね」
直斗「僕たちも今先輩を探しているんです」
エビ「ふーん」
りせ「な、なによそれ!私だって先輩と遊ぶ約束したんだもん!」
エビ「あんたの勘違いじゃない?いるのよねー、勝手に約束した気になって浮かれるオンナ」
りせ「な、な、なんですってー!?」
直斗「久慈川さん、落ち着いて…」
りせ「勘違いしてんのはあんたじゃないの!?」
エビ「はぁ!?あ、アタシはちゃんと約束したわよ!絶対行くって言われたし!」
りせ「大方夢でも見たんでしょ」
エビ「あんた後輩のクセに生意気なのよ!」
りせ「恋に後輩も先輩も関係ないんだから!」
マガレ「ようこそ、ベルベットルームへ。主は只今席を外しております」
マガレ「それとも、私に会いにきてくれたのかしら?」
>そんなところだ
マガレ「ふふ、嬉しいわ」
>ここにいれば今日一日はひとまず安全だろう
鳴上「よく知ってるな」
マガレ「そうね、以前の私だったら外のことなんて気にもとめなかったのだけれど…」
マガレ「あなたの影響かしら、ふふ」
鳴上「……」
マガレ「これ、なんだか分かる?」
>チョコレートだ…
マガレ「あなたが来るんじゃないかと思って特別に用意しておいたの」
マガレ「さ、こっちにいらっしゃいな」
鳴上「おいしい」
マガレ「気にもらえて嬉しいわ」
マガレ「それから、もう一つとっておきのモノを用意してあるの」
鳴上「…?」
マガレ「きっと喜んでくれると思うわ」
マガレ「チョコのように、甘く切ない時間を過ごしましょう…」
>……
>マーガレットと長い時間一緒に過ごした
~朝~
陽介「うーっす」
鳴上「おはよう」
陽介「昨日何処行ってたんだ?みんな探してたぞ」
鳴上「ちょっと」
陽介「まぁいいけどよ。それよりチョコだ。おまえいくつ?」
>菜々子とマーガレットから貰ったから二つだ
陽介「マジかよ!?おまえなら10個以上貰ってると思ったんだけどな」
陽介「俺は4個」
鳴上「パートのおばちゃんから?」
陽介「ちげーよ。里中や天城たち。パートのおばちゃんはクマにゾッコン」
陽介「もらえる様に点数稼ぎにバイトやりまくったけど、あのマダムキラーには勝てねぇわ」
鳴上「そうか…」
陽介「そういや里中たちは完二にもチョコあげてたな」
鳴上「そうなのか?」
陽介「つーわけで、完二と俺は引き分け。まさかのまさかの悠の一人負けだ」
鳴上「……」
陽介「とにかく、スペシャル肉丼ゴチんなります」
鳴上「しょうがない」
完二「うーっす」
陽介「よう!」
鳴上「おはよう」
完二「花村先輩機嫌いいっスね。なんかあったんスか?」
陽介「今こいつの負けが決定したとこなんだ」
完二「あー、チョコの?」
鳴上「完二はいくつもらえたんだ?」
完二「オレは6個っス」
陽介「6だぁ!?」
陽介「お母さんとおばあちゃん?」
完二「ばっ!ち、ちげーよ!」
陽介「じゃあ誰から貰ったんだよ?」
完二「アミぐるみ作ったガキから…お礼だっつって…」
陽介「なんだ、子供か」
完二「チョコはチョコだろーがよ!」
陽介「まさか完二に負けるとは思わなかったぜ」
鳴上「ああ」
完二「先輩までひどいっスよー」
完二「なんか意外っスね」
陽介「逆の順位のがまだ納得がいくな」
完二「オレはビリ前提かよ」
鳴上「勝負は勝負だ。今度スペシャル肉丼奢るよ」
陽介「おう!楽しみにしてるぜ!」
完二「ゴチんなりまっス!!」
千枝「あー!」
鳴上「!」
雪子「すごく心配したんだよ」
鳴上「あ、ああ…」
千枝「一日遅れちゃったけど、これ」
雪子「私からも」
鳴上「ありがとう」
りせ「せーんぱーい!」
鳴上「ご、ごめん」
直斗「一体何処で何をしていのたです?」
千枝(直斗君いつの間に…)
直斗「まさか僕たち意外の女性と一緒だった、なんてことはありませんよね?」
りせ「そうなの!?」
鳴上「えーっと…」
>エビまできた…
エビ「あ!アンタ昨日何処ほっつき歩いてたの!?アタシとデートの約束したじゃない!」
鳴上「…ごめん」
りせ「また妄想が始まった」
エビ「も、妄想じゃないわよ!ガキはすっこんでなさい!」
りせ「ガキって、一つしか離れてないじゃない!あんたなんか精神年齢がガキよ!」
エビ「なによ!」
りせ「そっちこそなんなの!?」
>喧嘩を始めてしまった
そっとしておこう…
鳴上「俺!?」
千枝「そうだよ!いつもいつも思わせぶりな態度とってさぁ!」
雪子「鳴上君は誰が一番好きなの?」
直斗「先輩……」
りせ「私でしょ!?ね、ね!?」
>ただならぬ殺気を感じる…
「「「誰が好きなの!?」」」
陽介「……」
完二「オレら、一応勝ったんスよね」
陽介「ああ」
完二「先輩が貰ってるチョコってオレらが貰ったものより、すげー手が込んでないっスか?」
陽介「……」
完二「義理とかそーゆーんじゃなくて、なんつーか…」
陽介「やめろ。それ以上言うな」
陽介「だな」
完二「……」
陽介「サボって愛家行くってのもいいかもな」
完二「晴れてっから、スペシャル肉丼ないっスよ」
陽介「俺の心ん中は今どしゃぶりなんだよ、ちくしょう」
完二「……行くなら…付き合うっス」
陽介「…サンキューな」
完二「…うっス」
保守と支援ありがサンキュークマ☆
番長マジパネェっす
Entry ⇒ 2012.01.16 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
番長「千枝、雪子、りせ、直斗の家にローターを送った」
陽介「…今なんとおっしゃいました?」
番長「四人の家にローターを送った」
陽介「クールな顔して何言ってんの!?」
番長「ついでに部屋にカメラを仕掛けた」
陽介「はあ!?犯罪だろそれ!!」
陽介「てかどうやってカメラなんて仕掛けたんだよ!?」
番長「影時間で象徴化してる時に侵入した」
陽介「ってその設定俺らの話じゃねーし!!」
陽介「何俺も巻き込もうとしてんだよ!!」
番長「見ないならいい」
陽介「…へ? …まだ見ないとは…」
番長「じゃまた明日学校で」
陽介「ちょっ!待てって!! ……お、俺も見るよ…」
番長「にやり」
陽介「ぜ、絶対ばれないんだろうな?」
番長「大丈夫」
陽介「お前が言うと妙に安心感があるから不思議だよ…」
番長「陽介なら一緒に見てくれると思ってた」
陽介「あ、相棒…」
我は汝、汝は我...
魔術師コミュがランクアップした
陽介「(変態だ!こいつ変態のサラブレッドだ!)」
番長「千枝はトレーニングが終わり、夕食を食べて一段落ついた午後八時ごろ」
番長「りせは豆腐の仕込みが終わる午後九時ごろ」
番長「雪子は旅館の手伝いを終える午後十時ごろ」
番長「直斗は勉強が終わり寝る前の午後十一時ごろ」
陽介「いつの間にそんな調査してたんだよ…俺よりも参謀向いてるかもな…ハハハ…」
番長「ジュネス」
陽介「嘘!?嘘つけー!!そんなもん売ってねえよ!!」
番長「時価ネットたなか」
陽介「それも嘘だろ!!あの番組うさんくさい商品ばっか扱ってるし」
番長「時価ネットたなかのテーマソング歌ってみて」
陽介「それと何の関係があるんだよ…。あなたの?テレビに?時価ネットたなか?♪ ってやつだろ?」
番長「その次」
陽介「み・ん・な・の 欲の友! …ってまさか!!!」
番長「性欲(にやり)」
陽介「おっと電話電話…」
くま『陽介ー!何やってるクマー!はらへったぞー!!』
陽介「あっワリィ 今日帰り遅くなるから先飯食べててくれ」
くま『何か用事くまか?』
陽介「あ、あぁ…まぁ…ちょっとな」
くま『ふふ?む…何か臭うクマね?』
陽介「な、何言ってんだよ…ハハハハ…」
くま『さては逆ナンクマね!!』
陽介「は!?違えーよ!!」
陽介「お前は犬か!!ったく、もう切るぞ」
くま『陽介…くまという存在がいるのに逆ナンなんて…しどいクマ…』
陽介「だぁーから違えーって言ってんだろ!!」
番長「くまもここ呼べば?」
陽介「は!?」
陽介「あ、ああ…まーな」
くま『も、、、もしかして先生から逆ナン!?』
陽介「そのくだりいい加減にしろ!」
陽介「"ほんとに呼んでいいのか?"」
番長「ああ」
くま『センセイと晩ごはんクマ!?行くクマ!!』
陽介「家わかるか?」
くま『大丈夫だクマ!』
陽介「じゃ、待ってるぞ(プツッ)」
陽介「はぁー…非常に不安なんだが…」
番長「落ち着け」
番長「いらっしゃい」
くま「陽介?さびしかったクマ?」
陽介「いちいちくっつくなっての! ってかもう七時まわってるのか」
くま「お腹すいたクマ?」
番長「うちで食べていきなよ 動画観る前に」
陽介「おう、わりいな」
くま「センセイの手料理楽しみクマ?!それよか動画ってなんぞ?」
陽介「あ、まあー…それは飯食べたら話すから」
くま「了解クマー」
一同「いただきまーす」
菜々子「みんなでご飯楽しいね!」
陽介「突然押しかけちゃってごめんな菜々子ちゃん」
菜々子「ううん、みんなで食べたほうがおいしいよ!」
くま「菜々子ちゃん、くま達ねえーご飯食べたあと動画観るクマよ」
陽介「バッカお前…!!」
菜々子「動画?」
くま「そうクマ。ねえーセンセイ?」
番長「そうだな」
陽介「お前も同意してんじゃねーよ!!」
陽介「ああー…えっと 映画…みたいなもんかな」
菜々子「菜々子も観るー!」
番長「いいよ」
陽介「いいわけねーだろ!!何簡単にOK出してんだよ!!」
菜々子「菜々子いると、邪魔?」
陽介「いや、そういうわけじゃないんだけど…菜々子ちゃんには難しい内容っていうか…」
菜々子「おべんきょうの映画?」
陽介「そ、そうそう!学校の勉強の映画!菜々子ちゃんにはちょっと難しいんじゃないかなー」
くま「エェー勉強の映画?つまんないクマー くま菜々子ちゃんと遊んでるクマー」
陽介「こいつめんどくせー!!!」
番長「(そっとしておこう)」
くま「おいしかったクマー」
陽介「ハァー…飯食べるのになんでこんな疲れなきゃいけないんだよ…」
番長「おつかれ」
陽介「お前もっと菜々子ちゃん大事にしろよ…」
番長「19時45分 そろそろ千枝の部屋のカメラにつなごう」
陽介「お、おう…どきどきしてきた…」
くま「チエチャン?」
番長「スイッチオン」
陽介「う、うわ…本当に映った…」
くま「これ、チエチャンの部屋クマか?」
番長「そうだよ」
くま「ま、まさかセンセイ……」
くま「マヨナカテレビの新しい使い方を見つけたクマ!?さっすがセンセイクマー!」
番長「まあね」
陽介「(なんか勝手に解釈してるし!!…まあ楽でいいか)」
千枝『ふうー食べた食べた♪やっぱり肉丼は血となり肉となるねえ♪』
千枝『今日もたくさんトレーニングしたし、いつでもシャドウと戦えるね!みんなを守らなきゃ!』
陽介「…なんだか罪悪感が…」
番長「だがそれがいい」
ゴロン
くま「ベッドに横になったクマ! おパンツ見えそうクマー!」
陽介「画面に近付きすぎだ!」
千枝『スゥ...スゥ...』
千枝母『千枝ーあんた宛に宅急便届いてるわよー』
千枝『…あ、うん 今行くー』
陽介「スッゲ、八時ジャスト」
番長「さすが生田目宅急便」
ガサガサ
千枝『…………』
千枝『……はあ!?』
千枝『な、な、なんでこんなものが私に…!!?』
千枝『これ宛先間違ってるんじゃあ…!』
千枝『里中…千枝…様…』
千枝『私宛…』
千枝『しかもすごい達筆だし…』
陽介「(どきどき)」
番長「(にやにや)」
くま「あれ何クマー」
千枝『気持ち悪!!!!』
ポイッ
千枝『まじありえない!!誰よこんなの送ったやつ!!!』
くま「あ、ゴミ箱に捨てたクマ」
陽介「…まあ…そりゃそうだよな…」
くま「チエチャンなんで怒ってるクマ?」
陽介「ちっげーし!!なんでそこで俺の名前が出てくるんだよ!!」
番長「ぶふっ」
陽介「笑うな! ってかどうすんのよ?計画失敗?」
番長「奥の手を使う」
番長「これ」
スッ
陽介「何そのスイッチ?」
番長「スイッチ・オン」
ピッ
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン....
千枝『わっ!!』
陽介「遠隔操作スイッチ!?」
くま「さすがセンセイ!!」
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン......
千枝『……』
千枝『そ、そういえば初めてみたなあこういうの…』
千枝『あ、止まっちゃった…』
ゴソゴソ
千枝『ピンク色で可愛いんだな…』
千枝『これがスイッチか…』
ピッ
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン
千枝『わっ!また動き出した…』
千枝『……』
千枝『…』
千枝『おかーさん!もう眠いから寝るね、部屋入ってこないでね!』
ヌギヌギ
陽介「里…中…」
番長「にやにや」
くま「チ、チエチャンのおっぱい!!!!」
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
千枝『あっ、わっ』
千枝『(声出しちゃった…!家族に聞こえてないよね…)』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
千枝『…ん……(くすぐったくて気持ちいい…)』
千枝『…んん…』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
くま「チエチャンおっぱいにあててるあれ何クマ!!!」
番長「黙って見てなさい」
千枝『うぅ…ん…』
千枝『(わ、私こんなので興奮して…疲れてるのかな…)』
千枝『(わっ すごい濡れてる…)』
千枝『(し、下にあてたら気持ちいいかな…)』
千枝『ひぁ!?』
千枝『…!(また声出しちゃった…!!)』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
千枝『…んっ…あっ…(嘘…これすごい気持ちいい…)』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
ヌギ
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
千枝『んっ…あっ…あ…』
陽介「…」
くま「…」
番長「千枝はクリ派か」
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
千枝『あっ…あっ、あっあっ…』
千枝『(手でするより全然気持ちいい…!)』
トントン
千枝『!?(ビクッ)』
千枝母『千枝ーどうしたの?騒いでるけど』
千枝『あ、ああちょっとブルース・リーの物まねの練習してた!アチョー!』
千枝母『さっき眠いって… あまり騒ぐんじゃないのよ』
千枝『わ、わかったー』
千枝『(あ、あぶなかった…)』
陽介「こういうハプニングがまた生々しいな…」
番長「興奮する」
千枝『…』
スッ
くま「枕で顔隠したクマ」
陽介「あっ ちくしょ…声漏れないためか…顔見れねーじゃん」
番長「逆に興奮する」
千枝『ンンッ…クゥッ…!!』
千枝『ふあっ あっ あっ…!』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥン...
千枝『あっ…あっ…!あっ!』
ギシギシ…
番長「腰が浮いてまいりました」
千枝『あっ!あっあっ!』
ギシギシギシ
番長「さらに倍プッシュ」
ピッ
ヴィィィィィィィィィィィイイイ!!!!
千枝『えっ!?あっ なっなんで!?あっあ!』
千枝『(頭の中真っ白になる…!)』
千枝『(イクッ…!)』
ジョワアアア......
千枝『…ッ! ッハァハァハァ…』
千枝『ハァ…ハァ…』
千枝『ハア・・・ハア・・・(漏らしちゃった…汚…どうしよ)』
くま「チエチャンがおしっこ漏らしたー!!」
陽介「相棒…」
番長「なんだ」
陽介「トイレ借りるっ!(ダッ)」
番長「ごゆっくり」
くま「……」
くま「センセイ…」
番長「どうした」
くま「なんかよくわからないけど…変な気分クマ…!」
番長「また一歩人間に近付いたね」
千枝『(ありえない…)』
千枝『(…でも誰かに見られてるわけじゃないし…いっか)』
千枝『…ふぅ』
フキフキ
ガチャ
くま「机の中にいちごさん閉まったクマー」
番長「(計画どおり!)」
番長「はい」
菜々子「お兄ちゃん?さっきから大きな声聞こえるけどどうしたの?」
番長「映画が面白くてね。菜々子も一緒に観るかい?」
菜々子「面白いの!?観るー♪」
陽介「だぁめぇだぁあああああああ!!!!!」
くま「トイレから乙クマー」
番長「心なしか大人びたな」
陽介「…まあな この世はくだらない」
くま「陽介が変になったクマ」
陽介「千枝はどうした?」
番長「眠ってるよ」
陽介「あーあー…シーツも変えないで…よっぽど良かったんだな」
番長「お前もな」
陽介「りせか…元準トップアイドルりせちいのあんな姿が見られんのかな…ハハッ 録画したら高く売れそうだな」
番長「実はもうしてある」
陽介「なんだって!!!??」
くま「リセチャンのおっぱいも見れるクマかー?」
番長「それではスイッチ・オン」
ブゥン
くま「映ったクマー リセチャンもう部屋にいるクマ」
陽介「毎日こんな時間まで家業の手伝いして偉いよな…」
番長「……」
陽介「あぁ、確かに片付いてるな ってか思ってたより荷物自体が少なくね?」
番長「…」
陽介「しかもカメラワークも里中ん時よりずっといいし!さすが相棒!」
番長「…」
ナマタメ タッキュウビンデース
陽介「九時ジャスト 生田目さんいい仕事してんな」
番長「改心したな」
りせ『またファンからの変なものだったら嫌だな…(ソロ~ッ)』
りせ『…わっ』
陽介「おい…!!あれどういうことだよ!!里中のと形が全然…!」
番長「りせはきっと非処女」
くま「うわーまるでチンコクマー」
番長「…」
りせ『…(ニコッ) うわーなにこれぇ』
りせ『こ、こんなの見ちゃうとドキドキするよ…』
陽介「あ、あれ…?」
番長「……」
陽介「な、なんかしらねえけどうまく行ったな!布団もいいカメラの撮影位置に敷いたし!!」
番長「……」
りせ『んっしょ…っと』
プルンッ
クマ「リセチャンのおっぱいキタクマー!」
陽介「お、大きさはそこそこだけど、きれいな形してるな…」
番長「……」
陽介「……ッ!!!!(ブシュー)」
くま「陽介の鼻から血が!!!」
りせ『…番長先輩のも…こんなに大きいのかな…(チラ)』
番長・陽介・くま『!!!!!!!』
くま「言ったクマ!聞いたクマ!」
番長「(こ、このアマやはり…!)」
番長「(カメラに気づいていやがった…!!!)」
りせ『♪(せーんぱい♪最初から知ってましたよ)』
りせ『♪(一週間前あたりから私のことつけてましたよね?)』
りせ『♪(そういう経験沢山してるから敏感なんですよねえ)』
りせ『♪(尾行が終わったと思ったら天井に小さな穴があいてるし♪)』
りせ『♪(ペルソナの能力もあってか、機械の動作とかにも敏感なんだよね♪)』
りせ『♪(そしてこのタイミングでバイブ…)』
りせ『♪(先輩、見てるんでしょ♪)』
ヌップヌップ
りせ『先輩…ああっ…(私も先輩のこと好きだからいいけど♪)』
くま「リセチャン…」
陽介「な…なんかすげえことになってんな、あいぼ…どっどうした!?」
番長「チクショウチクショウチクショウチクショウチクショウチクショウ」
番長「(部屋にも何も形跡は残していないはず…なぜだ!ちくしょう!)」
番長「(久慈川りせ…元アイドルをあなどっていた!!)」
番長「イザナギィ!!!」
くま「ク、クマァ!?」
陽介「お、落ち着け相棒!!こいつはシャドウじゃない、りせだ!!!」
くま「クマ!」
陽介「おっおい!!どうして消しちまうんだよ!!」
番長「そっとしておこう」
陽介「え!?」
りせ『あー 消しちゃった』
りせ『ふふっ…カメラは残しておくよっ』
りせ『いつでも待ってるよ 先輩♪』
久慈川りせ WIN !
陽介「…」
くま「…」
陽介「…や、やっぱさ!りせは元アイドルだけあって抜群に可愛いな!」
くま「そ、そうクマね! くまメロメロ~クマ!」
番長「久慈川りせ...」
陽介「え?」
番長「ローマ字にすると KUJIKAWA RISE」
番長「こいつはアナグラムだ 並び替えると MASYO NO ONNA」
番長「魔性の女ァ...!!」
陽介「いや全っ然文字一致してないから!!」
ペルソナ4祝アニメ化、ということでアニメで全キャラが登場したタイミングを見計らって引っ張り出してきました
2,3年ほど前に書いたのですが、覚えててくれている方がいて驚きです
当時のトリップと同じトリップをつけていますのでご確認ください
このことは最後に書くつもりでしたが、先に書くことにしました
お騒がせして申し訳ありません
くま「何があったかようわからんけど、センセイ 気をもちなおすクマー」
番長「ああ」
陽介「次は…あ、天城の部屋か…」
番長「聞いた話だけど 昔雪子に告白して断られたとか」
陽介「だぁー!過去の話はイーンダヨ!! さっさと見ようぜ!!」
くま「なになにー?その話、クマにもきかせてー」
陽介「黙って見てなさい!!!」
くま「陽介のイヂワルークマ」
番長「それでは スイッチ・オン」
ヴォン
くま「ユキチャンすでに布団に横になってるクマー」
陽介「寝てはいないみたいだな…」
くま「ユキチャンの部屋もまたきれいクマ」
陽介「あぁ 和風チックでいかにも旅館の娘って感じだな」
雪子『(毎日遅くまでお家のお手伝い…)』
雪子『(いくら頑張っても上達しないし…)』
雪子『(お料理も…)』
雪子『(……)』
雪子『(次期女将になるって決意したけど…)』
雪子『(挫けそう…)』
雪子『ハア…』
クマ「なんだかユキチャン疲れてるクマ」
番長「雪子にもいろいろあるんだよ」
雪子『(いけない…私 疲れるとすぐあれをしたくなる…)』
スッ
陽介「おっ?」
くま「ユキチャンおっぱい撫で始めたクマ」
陽介「えっ これってまさか、宅急便が届く前に自分で…」
くま「ユキチャン淫乱ー!」
陽介「おまっどこでそんな言葉覚えたんだよ!!」
番長「雪子にもいろいろあるんだよ」
雪子『ん…(なんでだろう これをするとホッとする…)』
くま「ふーく脱げ!ちっち見っせろ!!」
陽介「うっせえ!! …けどまあ 服は脱いでほしいよな」
番長「お前達 着衣のエロスがわからんのか」
雪子『ん…』
雪子『(下も…)』
雪子『(だめ やめないと こんなの不潔…)』
雪子『(けど…しちゃダメって思えば思うほど したくなる…)』
雪子『(私ってとんだ変態…)』
スッ
雪子『んっ…』
雪子『(わっ すごい濡れてる…)』
くま「うおおおユキチャンパンツに手つっこんだー!」
陽介「あ、天城のこんな姿見れて…俺、今人生で一番興奮してる…!」
番長「それが若ささ」
雪子『ん…んぁ…あ…』
クチュクチュ
雪子『んっ…んん…』
雪子『(すごいいやらしい音…)』
クチュクチュクチュ
雪子『んん…』
雪子『(ビクッ) な、なあにお母さん?』
雪子母『何か雪子に宅配便届いてるわよ 開けるわよ?』
雪子『だっ駄目! ちょっと待って!』
陽介「相棒、今何時だ」
番長「言わずもがな」
陽介「生田目さん…尊敬するぜ」
雪子『い、今、お風呂に入ろうと思って着替えてるところだから…!』
雪子母『何よ今さら恥ずかしがっちゃって』
雪子『板前さんとか仲居さんとかいるかもしれないから…!』
雪子母『もうみんな部屋で休んでるわよ まあいいわ、ここ置いておくからねえ』
雪子『う、うんありがとう…』
生田目さんスゴすぎる
雪子『(なんだろ…宛名しか書いてないし)』
ゴソゴソ
バラバラ
雪子『!?』
雪子『(な、何よこれ…)』
陽介「お、おい、なんか多くないか?ローターに、ローションに…」
くま「あの棒、ビー玉がいっぱいついてるクマー」
番長「アナルビーズ」
ダッ
雪子『あ、あの荷物誰から?』
雪子母『さあ…差出人書いてなかったから、雪子がわかるのかと思って…』
雪子『…』
雪子母『どうかしたの?何か変なものでも入ってた?』
雪子『な、なんでもないっ!』
ダッ
ピシャッ
雪子母『変な子ねえ』
雪子『…(も…もしかして旅館の誰か…?)』
雪子『…(いつも…してる時…)』
雪子『…(声とか漏れてて…)』
カァッ
雪子『(どうしよう…!恥ずかしい…!!)』
番長「さあどうする雪子」
ジワァ...
雪子『…!(いけない…!誰かに聞かれてると思うと…)』
雪子『(私…興奮して…)』
番長「ここでアタックチャンス」
ピッ
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥン......
雪子『!!』
陽介「出た、遠隔操作スイッチ…」
くま「センセーステキー!」
雪子『(この音も…聞いてるの…?)』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥン......
雪子『ハァ…ハァ…(ごくり)』
雪子『(もう我慢できない!)』
スッ
くま「おっとユキチャン ローターを手に取り横になったー!」
番長「にやり」
雪子『んっ!(刺激すごい…)』
雪子『んっ…あっ!』
雪子『(すごく気持ちいい…!)』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥン......
雪子『んんー…あー…あっ…!』
雪子『(こ、声が出ちゃう…)』
雪子『(やっぱり恥ずかしい…!)』
ゴロンッ
雪子『んっうう…あっ…』
くま「ユキチャンうつぶせになってやりはじめたクマ!」
番長「これは趣がある」
くま「陽介 鼻息荒いクマー」
陽介「くっ…わりい!俺我慢できねえ!!トイレ!!」
ダッ
番長「早漏め」
くま「陽介はトイレに何をしに行ってるクマか?」
番長「便器と子づくり」
くま「便器と!?陽介そんなことできるクマか!?すごいクマ!!」
雪子『うんっ…んっ…んっ…』
雪子『あっ…あっ…』
ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥン......
雪子『んっ…!(こんなエッチなことで、現実逃避しようとしてる…)』
雪子『(番長君が知ったら、どう思うんだろう…?)』
番長「快楽に身を任せればいい」
くま「クマ?」
雪子『やっあっあっ…!』
くま「おしりがヒクヒクしてきたクマ」
雪子『あっあっ!』
雪子『(い…いきそう…!)』
雪子『あっ…!イクッ……!!』
くま「どこにクマ?」
雪子『ああ…あ…』
雪子『……』
くま「陽介…これ…少ないけどジュネスのバイトで貯めたクマ…」
陽介「は?突然どうした??」
くま「元気な子供産むクマよ…!」
陽介「いや意味わかんねーから!てか、もしかして終わっちゃった!?」
番長「これからが本番」
雪子『…』
雪子『(声…聞こえちゃったかな…)』
雪子『…』
雪子『(あれって…確か…)』
雪子『(おしりに…)』
雪子『(無理無理無理無理!絶対無理!)』
雪子『(ちょっとだけ使ってみようかな…)』
雪子『(どっちにしろ一個使っちゃったんだし)』
雪子『(痛かったらすぐやめればいいよね)』
くま「ユキチャン ビー玉とにらめっこしてるクマ」
陽介「考えてみれば…天城っていい尻してるもんな…」
番長「ふふ」
スッ
雪子『!痛っ…』
雪子『(や、やっぱりこんなの入らないって!)』
陽介「そのまま入るわけねーだろ!ローションつけろローション!」
番長「初々しくていい」
雪子『(あ…そういえばもう一つ液体みたいなの入ってたっけ…)』
雪子『(これをつけるのかな…)』
雪子『わっ(すごいとろとろ…)』
雪子『(これでもう一回…)』
ニュルルルルルルルルルル
雪子『ああっ!』
雪子『(嘘…簡単に入っちゃった…)』
雪子『(大きな声出しちゃったし…)』
キュポポポポポポポン
ニュルルルルルルルルルル
キュポポポポポポポン
雪子『ああっ…!!あっ!!!』
陽介「天城…すげえ気持よさそう…」
くま「おっとユキチャンがおもむろに立ち上がったー!」
陽介「壁に手をつき…」
くま「おしりを突き出し…」
陽介「これってまるで…」
番長「立ちバック」
キュポポポポポポポン
ニュルルルルルルルルルル
キュポポポポポポポン
雪子『ああ!ああっ!あっ!あっ!』
ニュルルルルルルルルルル
キュポポポポポポポン
雪子『くう…!!』
雪子『(もう立ってらんない…!)』
くま「腰がくだけたクマー!」
陽介「そ、そんなに気持ちいいのか…」
キュポポポポポポポン
雪子「ああっ!あっ!!」
陽介「うつ伏せになって尻だけ突き上げ…最っ高にエロい体制だな…」
クマ「まるで動物クマー」
雪子「ハァ…ハァ…」
雪子「ハァ…(二回も…しちゃった…)」
~上の部屋~
板前1「雪子お嬢さん今日は二回もしちゃったなあ!」
板前2「若いねぃ!てやんでい!青春でい!」
板前wwwwwwwwww
陽介「…」
くま「…」
番長「…」
陽介「最高…でした…」
くま「クマ…」
番長「それはよかった」
陽介「お…俺またトイレ!!」
くま「三人目クマか!!?」
番長「ごゆっくり」
番長「どうぞ」
菜々子「お兄ちゃん、今日はみんなお泊り?」
番長「ああ」
菜々子「わかったあ 菜々子そろそろ寝るね」
番長「ああ おやすみ」
菜々子「おやすみなさい」
ガチャ
クマ「センセイ 菜々子ちゃんにはローターあげないクマ?」
番長「それも考えた」
陽介「このド鬼畜があ!!!!!」
番長「おかえり」
番長「そりゃ三回もすればな」
くま「センセイあと5分で11時クマー」
番長「おっと」
陽介「最後は直斗か…もうここまで見ちまったら後戻りはできねーな」
くま「ユキチャン 服きないまま寝ちゃったクマー」
陽介「天城…激しかったから疲れたんかな…風呂も入ってねえし…風邪ひくぞ…」
番長「(明日雪子を起こしに来たおばさんの反応が楽しみだ)」
ヴォン
直斗『…』
カリカリカリ
くま「ナオチャン机に向かってるクマー」
陽介「うわっほんとに勉強してるし さすが探偵王子は真面目だな」
陽介「なーんか難しそうな本がいっぱいだな」
くま「意外と物も多いクマね」
直斗『…』
カリカリカリ
陽介「そういうの興味なさそうっつーか…何も言わずに捨てそうな気がするな…」
番長「直斗の郵便物には細工を施してある」
陽介「細工?」
くま「センセイは器用だなー」
秘書『直斗様 私です』
直斗『どうした?』
秘書『直斗様宛の郵便物を預かっております』
直斗『わかった』
陽介「あいb」
番長「11時ジャストだ」
くま「わーお…」
直斗『ああ ありがとう』
直斗『(差出人不明…)』
直斗『(B4サイズの封筒…)』
直斗『(中身は手紙の他に何か入ってる…)』
直斗『(うかつに開けるのは危険かな)』
くま「ナオチャン なかなか開けないクマね」
陽介「やっぱ怪しんでんのか?てかふつー怪しむよな」
ゴソゴソ
くま「ジュネスのレジにあるやつとそっくりなやつ取り出したクマ!ピッってやるやつ!!」
陽介「バーコードスキャナーな…しっかし何に使うんだあれ」
直斗『…』
直斗『(金属反応 火薬反応共になし…か)』
直斗『…』
直斗『(危険はなさそうだし、開けてみようかな)』
陽介「あ、あれで中身を調べたのか…?てかなんでそんなもん持ってんだ!」
くま「ワーオ ハイテククマね~」
番長「(機械っ子萌え)」
直斗『(一枚の封筒と…)』
直斗『(これって…)』
直斗『…』
直斗『(くだらないいたずらだ…)』
陽介「えーっと…?ローターと、手紙…?」
陽介「細工ってどこにしてあんのよ?」
番長「見てればわかる」
直斗『…』
直斗『(14752543122122ハン…?)』
ツーン
直斗『(そして何か甘い臭い…)』
直斗『…!』
直斗『ふふっ…』
直斗『(僕はもう元気ですよ)』
直斗『(やみくもに探偵に憧れるのはやめたし、大切な仲間も出来ました)』
直斗『(それに…)』
直斗『…』
お祖父さま『Zzz.........』
直斗『(何をお考えですか…?)』
直斗『…』
直斗『(これが最後ですよ お祖父さま)』
直斗『(この匂い…これはまた、炙り出しですね)』
カチャカチャ
くま「ライター取り出したクマよ」
陽介「あの引き出しは四次元ポケットかよ!て、てか、なにするつもりだ?」
番長「にやり」
ジュワワワアア.....
直斗『(あれ…?何も浮かびあがってこない…)』
ツーン
直斗『(それにしてもすごい匂い…)』
グラッ
直斗『…!!?』
直斗『(な、なんだこれ…頭がぐらぐらする…!!)』
ツーン
陽介「あれ?直斗のやつどうしたんだ?急に頭おさえて」
直斗『(ど、毒…!?窓を…!)』
ガララッ
陽介「いや、なんでお前が匂いわかるんだよ!!」
くま「くまの嗅覚なめるなよお~」
陽介「画面越しだろーが!!!」
番長「媚薬」
陽介・くま「!!!」
直斗『(迂闊…だった…)』
直斗『(まだ頭がぐらぐらしてる…)』
直斗『(お祖父さま…!なぜこんなこ…)』
タラー...
直斗『え、えっ??』
番長「にやり」
直斗『(もしや利尿作用のある薬品!?)』
直斗『(ち、違…これは…)』
直斗『(膣分泌液…!)』
クマ「ナオチャンあたふたしてるけど、どうしたクマ?」
番長「もう濡れ濡れ」
陽介「おまっ…!!」
直斗『く…くそ…!』
直斗『(とまらない…!)』
直斗『(こんな…!)』
カリカリカリカリカリ.....
クマ「ナオチャン、また勉強始めたクマ」
番長「何分持つかな」
直斗『…っ』
タラー...
直斗『(とまらない…)』
直斗『…』
スッ...
直斗『ひゃあっ!!』
直斗『(少し触っただけなのに…)』
直斗『…』
クチュ..クチュ..
直斗『んっああっ…!!』
ビクビクッ
番長「果てた」
陽介「は!?」
直斗『…』
直斗『(くそっ…こんな…!)』
直斗『(こんな…)』
直斗『(こんな時に一番、自分が女なんだってこと実感させられる…)』
直斗『…』
くま「机につっぷちゃったクマー」
陽介「ハハ…みんな声隠そうとするのな」
番長「これは非常に趣がある」
チュクチュク
直斗『…あっ…』
チュクチュクチュク
直斗『ああっ…あ…!』
ビクビクン
テクテク
直斗『…』
ゴロン
くま「ベッド・イン!クマー」
陽介「ついに脱ぐか…?」
陽介「あっ!電気消しやがった!!」
くま「何も見えないクマー!!」
陽介「おい相棒!!ナイトモードとかないのかよ!?」
番長「無いと思うど」
陽介「こんなときにつッッッまんねえギャグ言ってねえで!!!!!」
番長「しばらくは音声のみでお楽しみください」
陽介「なんだってえー…ハァ…」
くま「クマの生殺しクマ~…」
陽介「ヘビの生殺しな…」
くぅ…ぅん…!
ああっ…!!
陽介「……」
くま「……」
番長「なかなかのエロス」
ギッシギッシ…
番長「さて」
番長「行動に出ますか」
陽介「え?」
番長「じゃん」
陽介「なんだ?そのバッチ…」
くま「かっこいいクマー」
番長「このバッチの裏のボタンを押すと」
チカッチカッ
くま「ナオチャンの部屋で何か光ったクマ!!」
陽介「な、なんだよそのバッチ!!」
番長「もらった」
直斗『ぅん…ん……え…?』
直斗『(あれは番長先輩にあげたバッチ…)』
直斗『(どうして…)』
カチッ
クマ「電気ついたクマよ!!」
陽介「…!!な、直斗…!!き、着やせするタイプなんだ…な…!!」
番長「静かにね」
陽介「お、おう…」
♪デデンデンデデン デデンデンデデン
直斗『(電話…番長先輩から…!)』
直斗『も、もしもし…』
番長「もしもし 夜分遅くにごめんね」
直斗『いえ、大丈夫です…どうしたんですか?』
番長「急に直斗の声が聞きたくなって」
直斗『えっ…え?』
陽介「(騒ぐな!!!)」
番長「いまね ちょっとした用事で直斗の家の近くにいるんだ」
直斗『えっ…そ、そうなんですか…?』
直斗『(前にあげた手作りの腕時計…)』
直斗『(…!ほ、ほんとだ…10m以内になってる…)』
番長「今から会えない?」
直斗『…ご、ごめんなさい…そろそろ寝ようと思ってて…』
直斗『(こ、こんな状態で会えない…)』
直斗『(会ったこと考えるだけで…僕は…)』
トロー...
番長「そっか、わかった じゃあまた明日ね」
直斗『あ、はい…おやすみなさい…』
ピッ
陽介「…お前に聞きたいことが何個もあるが、また今度にする…」
番長「ふふふ」
直斗『(せっかくの…番長先輩のお誘い…断っちゃった…)』
チラッ
直斗『(まだ先輩…10m以内にいる…)』
番長「ちなみにカメラを設置する時腕時計も置いてきた」
くま「クマ?」
クチュクチュ
直斗『んんっ…!』
直斗『(僕は…最低だ…)』
直斗『(先輩のことを…そういう対象で…)』
直斗『(でも先輩…僕の声聞きたいって…)』
直斗『(会いたいって…!)』
トロー..
直斗『ううんっ…』
クマ「出たクマー遠隔操作スイッチ!!」
陽介「大活躍だな…それ…」
ピッ
ヴゥゥゥゥゥゥゥン......
直斗『!!』
直斗『(これあること忘れてた…)』
ヴゥゥゥゥゥゥゥン......
直斗『…』
直斗『(このローターの色…先輩の髪の色と似てるな…)』
直斗『…』
スッ
陽介「…(ドキドキ)」
ヴゥゥゥゥゥゥゥン......
ピト
直斗『あっああっ…!!』
ヴゥゥゥゥゥゥゥン......
直斗『先輩…!!』
陽介「…ん?」
直斗『番長先輩…!!!』
陽介・くま「!!!!」
番長「直斗は俺にフォーリンラブ」
陽介「いや…俺はもうなんとなく理解してきた…」
番長「魅力を最初にMAXにしたからな」
直斗『先輩…!先輩…!』
ヴゥゥゥゥゥゥゥン......
直斗『番長先輩…!先輩…!!』
直斗『あっ…イクっ…!!!』
直斗『ふあ…ぁ…ぁぁ…』
グデン
陽介「イったか」
番長「イったな」
くま「イったくま」
ヴゥゥゥゥゥゥゥン......
直斗『…これ、どうやって消すんだろう…』
ヴゥゥゥゥゥゥゥン......
陽介「なあ、もういいんじゃね?止めてやれよ」
番長「いや、一晩つけておく」
陽介「なっ!?」
くま「ドSセンセイクマー!」
番長「今夜の直斗はそっとしておこう」
くま「今日はすごい経験したクマ! 逆ナンよりすごかったクマ!」
番長「そうだね」
陽介「このことは絶ッ対三人だけの秘密だかんな!!」
くま「了解クマ!漢の約束クマ!」
陽介「なあ相棒 一つ聞きたいんだがなんでりせの時途中で消」
番長「黙れ」
くま「えー陽介ぇー センセイの家に泊まっていこうよー」
陽介「お前今俺の話聞いてたか!?」
番長「実は」
番長「もう一人に、配達してある」
陽介・くま「!?」
番長「そろそろいい時間帯かな」
番長「スイッチ・オン」
ヴォン
完二『うおおおお!!!!直斗!!直斗!!!』
完二『しゅごいいいいい!!!TENGAしゅごいいいいい!!!直斗おおおおおお!!!!!』
番長・陽介・くま「…」
番長「そっとしておこう」
~END~
DEAD ENDェ…
最後まで読んで頂きありがとうございました
>>92でも書きましたが、過去に書いた作品をP4アニメ化記念として再び書かせていただきました
生田目の宅急便や、直斗のバッヂ、腕時計などアニメが初めての人にはわからない設定があり申し訳ありません
アニメの番長は事件を解決出来るのか!毎週楽しみに観ています
アニメ放映中に、またP4のSSを書く予定なのでその時は宜しくお願いします
ちなみに、直斗への暗号文の内容は
「14752543122122ハン」
これを二文字ずつ区切ると
「14/75/25/43/12/21/22/ハン」
これのひらがな50音で考えると、1行目4文字目…え 7行目5文字目…も
という風にやっていくと
「えもこついかき」
という言葉があらわれます
これをハン、反、つまり反対にすると
「きかいつこもえ」
機械っ子萌え…
なんと、番長から直斗に対するメッセージでした!
それでは、ありがとうございました
>>1乙
アニメがさらに楽しめそうだわ
Entry ⇒ 2012.01.12 | Category ⇒ ペルソナSS | Comments (1) | Trackbacks (0)