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エリー「私、怪盗になります!」
シャロ「エリーさん、どうしたんですかー?」
エリー「トイズが使えるように…なったかも…」
シャロ「ホントですか?!じゃあそこにあるかばんをとってくれますか?」
エリー「あ、うん…それじゃ…えいっ!」ドサァッ
シャロ「すごいです!ホントにトイズが復活してます!ネロとコーデリアさんにも報告しましょう!」
シャロ「二人とも聞いてくださーい!」
ネロ「どしたのシャロ?」
コーデリア「いったい何?」
シャロ「見て下さい!エリーさんがトイズを使えるようになったんですよ!」
ネロ「え~、ウソでしょ?」
コーデリア「じゃあエリー、そこの大きなカブを引き抜いてくれる?」
エリー「分かりました…」
エリー「えーい!」ズボォッ
ネロ「うわっ!ホントに復活してるよ…これは使えそう」
コーデリア「私たちの作業も俄然楽になるわね」
エリー「え…?」
エリー「いや、そうじゃなくて…私ができたのだから、みんなもトイズを復活できるんじゃないかって…」
ネロ「何それ?自分がトイズ使えるようになったからって僕たちにあてつけでもしてんの?」
エリー「ち、ちが…」
コーデリア「ネロ、言い過ぎよ。でもエリー、今の私たちは生活が大変だしそんな暇はないの」
ネロ「そーいうこと。ま、誰かさんのトイズがお金を作れる能力なら別だけどね」
エリー「…私…部屋に戻ってます…」
コーデリア「あ、エリー!」
エリー「シャロ、ごめんね…ちょっと一人にさせて…」
シャロ「どこ行くんですか?」
エリー「ちょっと校舎を回るだけ…すぐ戻るから」
エリー「なんで今、こんなことしてるんだろう…」ドンッ
エリー「痛っ…!」
アンリエット「あら、エルキュール・バートン。何故一人でこんなところに?」
エリー「か、会長…実は…私…」
エリー「はい…でも…」
アンリエット「三人のやる気は戻らない…そういうことですね」
エリー「…」
アンリエット「エルキュール・バートン。あなたはこれからわたくしの秘密を守れると誓えるかしら?」
エリー「秘密…?何を…ですか?」
アンリエット「誓えるかしら?」
エリー「…はい」
アンリエット「分かったわ。それじゃああなただけに明かしますわ。わたくしの正体を」バサッ
エリー「あなたは…!!」
アルセーヌ「そう。アンリエットは仮の姿、アルセーヌとはわたくしのこと」
エリー(憧れの会長が…アルセーヌ?!でも、どうして…)
アルセーヌ「あなたがミルキィホームズに失望しているならば」
エリー「…」
アルセーヌ「一緒に怪盗として新たな道を踏み出してみることを勧めますわ」
エリー「でも…わ、私は…」
アルセーヌ「ここで警察に通報するのもまた一興。あなたの好きにすればいい」
エリー(このままの生活を続けるくらいなら…会長、いえこの人と一緒に…)
エリー「いえ、会長…私、怪盗になります!」
アルセーヌ「良いお返事ですわね…ですが、これからは会長ではなく、アルセーヌ様とお呼びなさい」
エリー「はい、アルセーヌ様…」
ネロ「あ~疲れた…ただいま~」
シャロ「あ…ネロ、コーデリアさん…おかえりです~」
コーデリア「シャロ、ずっと机の上を見てどうしたの?」
シャロ「あ、トイズが使えるかどうか試してるんです!エリーさんみたいにいきなり使えるようになるかもしれないし」
ネロ「ふ~ん、ところでエリーは?」
シャロ「さっき校舎を回るって一人で出ていきましたよ」
コーデリア「それじゃあエリーが帰ってくるまでに私たちもトイズが復活するか試してみない?」
ネロ「さんせい!帰ってきたエリーをびっくりさせてやろう!」
シャロ「二人ともやる気になったんですね!」
ネロ「正直、さっきはちょっと言い過ぎちゃった気もしたしね」
コーデリア「考え直してみれば、トイズって探偵に不可欠なものだもの」
シャロ「それじゃ、誰が一番初めにトイズを使えるようになるか、競争です!」
ストーンリバー「先ほど、アルセーヌ様から新入りが入るとの連絡が入った」
トゥエンティ「なるほど。楽しみだね」
ラット「お、来たみたいだぜ」
エリー「あ、あの…よろしくお願いします…」トテトテ
ラット「おいおい…誰かと思えば探偵さんじゃん?来るとこ間違えたんじゃないの?」
トゥエンティ「まあそう言わずに…なかなか美味しそうじゃないか。僕と愛のハーモニーを奏でてみないかい?」バサッ
エリー「きゃああああ!」
ストーンリバー「やめろトゥエンティ。新入り、アルセーヌ様の許しでここに入ったのなら我々の仲間であることに変わりない」
エリー「はい…」
ストーンリバー「歓迎しよう…そして、ようこそ怪盗帝国へ」
エリー「あ、どうも…エルキュール・バートンです…いいいい以後、お見知りおきを…」
アルセーヌ「あら、思ったより早く打ち解けたみたいですわね」
4人「「「「アルセーヌ様!」」」」
アルセーヌ「ふふ…息もぴったりですわね。それじゃあ早速…今回の獲物は『ガリレオの秘宝』」
ストーンリバー「『ガリレオの秘宝』と言えば、あのヨコハマで最も厳重な金庫に保管されているという…」
ラット「聞いたことあるけどあらゆる爆発に耐えきる金属だったっけ?どうやってそん中から引っ張り出すんすか?」
アルセーヌ「ふふふ…エルキュールの力なら、造作もないことですわ」
エリー「わ、私?」
シャロ「エリーさん、遅いですね…」
コーデリア「どうしたのかしら…」
ネロ「探しに行ってこようか?」
シャロ「あ、電話ですー」
小衣「あ、シャロ?」
シャロ「ココロちゃん!」
小衣「ココロちゃん言うな!じゃなくて、そんな場合じゃない!こっちに『怪盗エルキュール』って書かれた予告状が来たんだけど…
まさかあんたらのとこのエロ女じゃないでしょうね!」
シャロ「そ、そんなエリーさんが?!そんな、そんなわけないですよ!」
小衣「落ち着け!今あいついるんでしょ?かわりなさいよ」
シャロ「エリーさんなら今、部屋を出たっきり見かけてないです…」
小衣「…!!」
シャロ「でもエリーさんはきっと、怪盗になんかならないです…」
小衣「…ともかく、三人とも現場に来てちょうだい。今から場所、教えるから」
シャロ「はい…」カキカキ
小衣「分かった?それじゃ、また後で」ガチャリ
ネロ「なんだって?」
シャロ「その…エリーさんが…」
咲「どーだって?」
小衣「音沙汰ないって」
咲「…ふ~ん」
小衣「何よ」
咲「いや、今の話でアリバイはバッチシなくなったけど、正直本人の性格的にそういうことできんのかなって感じ」
小衣「今回に関しては小衣もそう思う。でもだとしたら犯人は誰なわけよ?」
咲「さあね。ま、先に現場に着いてるお二人さんが頑張ってくれるっしょ。何事もなければ一番いいけど、
万が一なんか起こってもあの二人なら何とかなるんじゃないの?」
小衣「そうね」
咲「エラく素直だね、今日の小衣。なんか悪いもんでも食べたん?」
小衣「別に、ただ何となくやな予感するだけ」
咲「死フラっすか」
小衣「は?」
咲「なんでもない。忘れて」
エリー「えーい!」バカン
アルセーヌ「エルキュール、後は指示通りに」
エリー「はい…他の人はどこに?」
アルセーヌ「建物の外から監視に当たらせているわ。それじゃあ、後も抜かりなく」スッ
次子「今人がいたような…?」
平乃「ええ、私にも見えました」
エリー(G4の二人…!)
平乃「ミルキィホームズの方?どうされたのですか?」
エリー「いえ…怪盗が来るという情報を聞きまして…調査を…」
次子(平乃、小衣から聞いた通りだ。怪しいよ)ヒソヒソ
平乃(分かってます。何か変な行動をしたら合図します。その時には…)ヒソヒソ
エリー「あのぅ…」
次子「ん?ああ悪い悪い。何?」
エリー「えいっ!」ハラパン
次子「?!」ドサリ
平乃「次子さん、しっかり!やっぱりあなたは…!」
エリー「ごめんなさい…でも、手加減はしました…」
平乃「怪盗としての行為に飽き足らず公務執行妨害までも…!許しません!」ダッ
エリー(…!!)
平乃「遅いですよ!長谷川流奥義、兜割り!」
エリー「利きません!」バキィッ
平乃(木刀が折れた?!ミルキィホームズはトイズを失っているはずじゃ…!)
エリー「はっ!」ドコォ
平乃(私が…格闘術で…負けるなんて…)バタリ
エリー「はぁっ…はぁっ…ふぅ…ふぅ…」
小衣「遅かったわね、ミルキィホームズ…の三人」
シャロ「ごめんなさい、ココロちゃん。エリーさんをぎりぎりまで探したけど見つからなくて」
小衣「ココロちゃん言うな…」
咲「やっぱ小衣も二人が心配みたいだね」
小衣「そりゃそうよ。連絡、まだ取れない?」
咲「全然ダメ」
ネロ「どうしたの?」
咲「次子と平乃が中に入ったきり出てこないわけ」
小衣「あんたたち、行って確認してくれる?何かあったら連絡して」
コーデリア「ええ!行きましょう、三人とも」
ネロ「そうだね」
シャロ「もちろんです!」
ネロ「壁に穴が空いてる…これってやっぱりエリーが…」
シャロ「エリーさんは絶対犯人じゃありません!」
コーデリア「私もそう信じたいけど…」
エリー「みんな…来たんだね…」
ネロデリア「「エリー!」」
シャロ「エリーさん!エリーさんは怪盗なんかじゃないですよね!」
エリー「ごめんね、みんな…私、今日から怪盗になるって決めた。だから、今から『ガリレオの秘宝』を…」
ネロ「そうはさせないよ!」
コーデリア「ネロ?」
ネロ「勝手に怪盗になんかさせない。今ここでエリーを力づくで連れ戻す」
エリー「やめて…私を一人にさせて!私はもう、怪盗なんだよ?」
ネロ「怪盗だろうがなんだろうがエリーはエリーだ!」
エリー「防火装置が…動いた?きゃっ!」プシャァァァァ
ネロ「見たかエリー!トイズが復活したのはエリーだけじゃないんだ!」
シャロ「そうですよ!エリーさんがいない間にみんなで頑張ったんですから!」
エリー「あっ…ロープで…体がぐるぐる巻きに…」
ネロ「今だ!コーデリア!」
コーデリア「ええ!エリー、おとなしくおうちに帰りなさーい!」ダッ
エリー「まだまだ…」ブチン
シャロ「あっロープが!」
ネロ「コーデリア!危ない!」
コーデリア「大丈夫、見えているわ。エリー、これでおしまいよ」ガシッ
エリー「うぅ…」
コーデリア「あなたの動きは私のトイズで丸わかりよ。さあ、一緒に帰りましょう。エリー」
エリー「でも…」
次子「お疲れさん、三人とも。そこどきな」
平乃「おとなしくお縄についてください!」
ネロ「G4!」
平乃「分かりました。エルキュールさん、ちょっとおとなしくしててくださいね」
エリー「…」
次子「ほい、手錠かけたよ。最新式のトイズ無効化手錠。これで逃げも隠れもできないよ」ガチャリ
ネロ「おい、ちょっと待てよ!横から入ってきて何のつもりさ?」
シャロ「そうです!エリーさんはまだ犯罪者って決まったわけじゃありません!」
コーデリア「きっと何か理由があるはずよ!」
平乃「何にせよ、この場に居合わせたこと、そして私たちに暴行を加えたことは事実。
確かにここは金庫の強固さを信頼して監視カメラがありません。
ですが少なくともエルキュールさんが犯罪行為をしたことは私たちが証明できます」
次子「つーわけだ。こっちもあんましこういうことしたかないんだけど、今回ばかりは諦めな」
アルセーヌ「おーほっほっほ!」
一同「?!」
アルセーヌ「エルキュール・バートンに幻惑を見せて、ミルキィホームズと仲たがいをさせる作戦でしたが…。
見事に看破されてしまったようですわね」
次子「何だって?!」
アルセーヌ「ただ、こちらとしてもミルキィホームズ全員がトイズの力を取り戻すのは予想外でしたわ。
あなたたちの頑張りに敬意を表し、今回のところはこれで去るといたしましょう。それではごきげんよう…」バサッ
シャロ「あっ!」
ネロ「待て!…消えちゃった」
コーデリア「今の話、聞きました?エリーに罪はないわ」
平乃「まだ決まったわけでは…」
次子「平乃。今は離してやんな」
エリー「いいん…ですか?」
次子「今はね」
咲「平乃も次子もいるね」
シャロ「お~いココロちゃ~ん!」
小衣「ココロちゃん言うな!」コワン
シャロ「痛っ」
エリー「あの…G4の方々、やっぱり私を逮捕してください…」
コーデリア「エリー、いきなり何を?!」
エリー「幻を見せられてたとしても、裏切ったのは私の意志です…だから、私、犯罪者です…みんなと一緒になんかいちゃいけないんです…」グスッ
小衣「どういうことよ?」
平乃「それが…」
次子「かくかくしかじかでさ」
小衣「…どうする、咲?」
咲「ここは一応リーダーのあんたに任せるよ。エルキュールを逮捕してブタ箱にぶち込むか、
それとも今まで通りミルキィホームズとして生活させるか」
ネロ「そんなこと勝手に決めるな!僕たちがいなきゃ何にも出来なかったくせに!」
コーデリア「ネロ…!」
小衣「…分かったわ、このIQ1400の明智小衣が判断するわ」チラリ
エリー「…」
シャロ「エリーさん…」
小衣「エルキュールは無罪よ。ここであったことも全部なかったことにする」
平乃「そんなことできるはずが!」
小衣「今回のことは全部小衣が責任持つ。それで文句ないでしょ?」
次子「ま、リーダーがそう言うんなら従うしかないじゃん?」
咲「だね」
シャロ「うぅ…ありがとー!ゴゴロぢゃーん!」グズグズ
小衣「泣きながら引っ付くなー!服が汚れる!それと…ゴゴロぢゃん言うなー!」バカン
コーデリア「エリー…よかったわね」
エリー「コーデリアさん…!」
コーデリア「それじゃ一緒に…お花畑に行きましょー!」
エリー「あっ…そんないきなり…心の準備が…」
ネロ「ふぅ…今日のうんまい棒はしょっぱいや」
シャロ「みなさん!起きて!起きてくださーい!」
ネロ「なんだよ~」
コーデリア「むにゃ~…お花畑~」
エリー「どうしたの…?」
シャロ「アンリエットさんからお呼び出しが!」
ネロ「えぇっ?!もしかして、昨日の事件のことかな?」
エリー(会長…もしかして…)
シャロ「はい!」
コーデリア「もしかして会長、昨日のこともお聞きしているのですか?」
アンリエット「昨日のこと?いったいなんですの?」
ネロ「しっ!コーデリア、余計なこと言うなよな。知らないっぽいからそれでいいの」
アンリエット「まあいずれにしろ、あなたたちは努力を重ねて本来の力を取り戻しました。
その頑張りを認め、あなたたちの寮を一般生徒と同じ場所に戻しましょう」
エリー「本当ですか?!」
ネロ「やったー!極貧生活からもおさらばだよー!」
シャロ「ありがとうございますー!」
アンリエット「これで慢心せず以後も頑張るように。それでは行ってよいですよ」
四人「「「「はい!ありがとうございました!」」」」バタン
アンリエット「ふぅ…あら、エルキュール。何故一人残っておりますの?」
エリー「会長…会長って本当は怪盗アルセーヌ…なんですよね?」
アンリエット「何を言っているんですの?!失礼な!わたくしはアンリエット・ミステール。
それ以上でもそれ以下でもありませんわ!」
エリー「で、でも昨日…!」
アンリエット「昨日あなたと話した覚えなんてございませんわ!何かの勘違いではありませんか?」
エリー「す、すいません…」
アンリエット「まあ今日のところは大目に見ますわ。これからも頑張りなさいな」
エリー「はい、それじゃ失礼します!」バタン
シャロ「何話してたんですかー?」
エリー「みんな…待っててくれたんだ」
ネロ「そりゃまた置いてって一人で消えてもらっちゃあ困るからね」
コーデリア「もうネロったら素直じゃないんだから」
シャロ「へへへー、ネロは素直じゃないですー」
ネロ「おいこら、シャロまで何言ってんだよ!エリー助けてよ!」
エリー「えへへへ…」
エリー(やっぱり私、みんなと一緒が一番幸せ…!)
アンリエット「問題ありませんわ」
二十里「敵を強くするためにここまで回りくどい方法をとるとは…ですがそれもまた美しい作戦のひとつというもの」
アンリエット「余計なことを言ってないでさっさと持ち場に着きなさいな」
石流「わかりました、では。おい、いくぞ」
アンリエット(ライバルは強い方が張り合いがある…今の団結力とトイズを取り戻したミルキィホームズ…期待していますよ)
おしまい
初めてのSS速報でしたが読んでくれた方ありがとうございました。
凄い良かった
Entry ⇒ 2012.10.23 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シャロ「わっしょい!ヨコハマ夏祭り」
シャロ「明日は待ちに待った夏祭りです! 楽しみですねっ!」
シャロ「かき氷にりんごアメにたこ焼きに……」タラー
シャロ「わなげや金魚すくいも楽しみですー!」
ネロ「あのさ……シャロ」
シャロ「何ですか?」
ネロ「楽しみにしてるとこ悪いんだけどさ、明日、その、僕……ちょっと用事があって……」
シャロ「えー!? お祭り来られないんですかー!?」
ネロ「本当にゴメン! 多分終わりの方には来られるからっ!」
エリー「シャロ……私も、明日はアルバイトが入ってて……」
エリー「ネロと同じで、初めの方は一緒に居られない……ごめんなさい」
シャロ「いいんですよ。エリーさんが謝る事はありません」
シャロ「……あっ! コーデリアさんは!?」
コーデリア「ごめんシャロ! 私も明日は生徒会長のお手伝いをしないといけなくて……」
コーデリア「済ませたらすぐに駆けつけるから!」
シャロ「……そうですか。分かりました」
コーデリア「……」
シャロ「3人とも用事が入ってるなんて……とっても残念です」ショボーン
シャロ「みんなでお祭り、行きたかったなぁ……」ズーン
エリー「シャロの周りに、黒いオーラが出てます……」
ネロ「やばいよ……やばいよ……」
コーデリア「かといって、用事を断る訳にもいかないし……」
ネロ「うーん、何かいい案はないかなぁ」
エリー「……明智さんたちに、声をかけてみますか?」
コーデリア「そうね。私たちで行ってみましょう」
――――・・・
コーデリア「……という訳なんですけど」
平乃「すみません。私たちもその日は警備に駆り出されていて……」
咲「人手不足なう」
次子「ごめんなー」
エリー「そうですか……」
咲「あれっ? でも、小衣って明日非番じゃなかった?」
次子「そうだっけ? ……ホントだ。小衣、明日休みじゃん」
コーデリア「なら、明智さんを誘ってみましょう!」
ネロ「でも、肝心の明智はどこにいるのさ」
次子「さっき、行くところがあるとか言って出てったな、そういや」
エリー「どこに行ったんでしょうか……」
コーデリア「案外、もうシャロを誘いに行ってたりして」
ネロ「まっさかー」
――――・・・
シャロ「うぅ……さみしいです」ズーン
トントン
シャロ「誰ですかー?」
小衣「あたしよ! 小衣! ……中、入るわね」
シャロ「……どうぞ」
小衣「元気ないじゃない。……全く、調子狂うったらないわ」
小衣「まああんたみたいなアホ探偵がどうなろうと知ったこっちゃないけど……」
小衣「……何かあったの?」
シャロ「ココロちゃあん……」
小衣「まとわりついてくんなっ! 服がよだれでよごれるっ! 後ココロちゃんゆーなーっ!」
小衣「ふーん、そんな事が……」
小衣「なら、明日は小衣と二人っきりね」
シャロ「?」
小衣「明日の夜は、このハーバード(中略)明智小衣がそばにいてあげるわ、光栄に思いなさいよ!」
シャロ「えっ?」
小衣「だーかーらー! 明日はあたしと一緒にお祭りに行こうって言ってるのよ!」
小衣「何度も言わせるなっ!」
シャロ「ココロちゃん……」
小衣「偶然明日がお休みで、暇だったから。仕方なくよ、そう、仕方なく」
シャロ「ありがと――――っ!」
エリー「……ただいま」
ネロ「シャロ、長谷川が葛モチくれたんだ。冷えてるうちにみんなで食べようよ!」
コーデリア「って、明智さん!?」
小衣「お邪魔してるわ」
シャロ「聞いてくださいっ! なんとっ! ココロちゃんがデートに誘ってくれたんです!」
ネロ「は?」
エリー「詳しく、聞かせてください……」
小衣「多大な誤解を招くからその言い方はやめろ!」
ネロ「じゃあ、明日はシャロと明智の2人でお祭りに行くんだね」
シャロ「はいっ! 楽しみですー!」
エリー「明智さん……シャロの事、宜しくお願いします……」
コーデリア「私たちもすぐに向かいますから」
小衣「そ、それは別にいいからさ、ちょっといい?」
コーデリア「何かしら。協力は惜しまないわ!」
小衣「……浴衣、着付けられる? 平乃も次子も仕事だから、その……」
エリー「それくらいなら……お安い御用です」
コーデリア「明智さん、明日のお昼ごろに来てくださいね」
小衣「よ、宜しく頼むわ!」
シャロ「またねー! ココロちゃーん!」
小衣「だからココロちゃんゆーなっつってんだろがー!」
シャロ「ぎにゃあああああああああああ」
ネロ「何だかんだ、シャロが元に戻って良かったよ」
エリー「……うん」
――――・・・夜
シャロ「きーみーがいたなーつーはー♪」
シャロ「とおいゆーめーのなかーあー♪」
シャロ「どの浴衣にしようかー、迷いますー!」
ネロ「シャロってば、ウキウキだね」
エリー「こっちの落ち着いた色合いの方が、私は好き……」
コーデリア「でも、この鮮やかな浴衣も捨てがたいわね」
ネロ「……もうさ、目つむって選んでさ、終わりでいいんじゃない?」
シャロ「え、えっ?」
エリー「私、かんざし持ってます。……コーデリアさん」
コーデリア「浴衣向きのコーディネートやヘアースタイルってあるのよ。丁度、ほら」
ネロ「ん、何この雑誌」
コーデリア「夏の特別号よ。色々面白いことが書いてあったわ」
エリー「これは……新しいですね……」
コーデリア「……と、いうわけで」
コーデリア「エリー! ネロ! シャロを押さえて!」
シャロ「あ、ちょっ、そこはくすぐったいですー!」
コーデリア「ぬふふふふふふふふふふふふふふふ」キュピーン
ネロ「ごめん……シャロ……」
エリー「許して……」
コーデリア「これでっ! フィニッシュよ!」グサッ
シャロ「ぎにゃあああああああああああああああ!」
――――・・・翌日
小衣「来たわよ! アホ探偵共!」
コーデリア「いらっしゃい、明智さん。丁度良かった、今、シャロの着付けが終わった所なのよ」
シャロ「ココロちゃーん! 似合ってますかー!?」
コーデリア「昨日の夜からみんなで苦労して作り上げたファッションコーデよ! どうかしら?」
シャロ「後半はもうコーデリアさんの着せ替え人形でした……」
小衣「い、いいんじゃない……(可愛いし……)」
シャロ「わーいっ! ココロちゃんにほめられちゃいましたー!」
小衣「コ、ココロちゃんいうなっ!」
コーデリア「さ、次は明智さんの番よ。鏡の前に立って頂戴」
コーデリア「どう? 中々上手く出来たと思うんだけど……」
小衣「へ、へぇ、すごいじゃない」
コーデリア「花柄の浴衣って、やっぱり映えるわね。明智さんだからなおさら」
小衣「そ、そう?」
コーデリア「……今日は、シャーロックのこと、宜しく頼むわね」
コーデリア「用事が終わったら連絡するから、どこかで落ち合いましょう」
コーデリア「あ、でも……」
コーデリア「2人きりがいいなら、電話は無視してくれて構わないわ」
小衣「はぁ!?」
コーデリア「ふふっ、お花畑に虫は不要よねえ」
小衣「ちょっ、からかうのはやめなさいよ!」
小衣「別にあたしとシャーロックはそんなんじゃ!」
コーデリア「分かってる、分かってるわよ」ニヤニヤ
小衣「わかってないっ!」
シャロ「コーデリアさんにココロちゃん、なにを話しているんですかー?」
コーデリア「じゃっ、私も生徒会長の所に行かなきゃいけないから、後は頼んだわ」
小衣「……」コクリ
コーデリア「シャロ、ちゃんと明智さんのいう事を聞くのよ」
シャロ「はーいっ!」
――――・・・
小衣「いかにも、お祭りっていう空気ね……」
シャロ「わーっ! 屋台がたくさんありますー! どこから食べつくしましょうかー!」
小衣「いきなり食い気かいあんたは……」
シャロ「それにしてもすごい人ですー。はぐれないようにしましょう! ココロちゃん!」
小衣「むしろ小衣はあんたが心配。ちゃんとあたしの袖握ってなさいよ」
シャロ「わかりましたっ!」
小衣「あんた、どこか行きたいとこある?」
シャロ「まずは、うーんと……うーんと……」
シャロ「あっ、チョコバナナがあります! 行きましょうココロちゃん!」
小衣「(普通りんご飴とかだと思うんだけど……)」
シャロ「はやく! ココロちゃん! チョコバナナは待ってなんかくれませんよー!」
小衣「……まったく」
シャロ「店員さーん! チョコバナナ二つー!」
ネロ「へい、らっしゃい!」
小衣「……」
シャロ「ネロ!? どうしてここにいるんですかー!?」
小衣「あんた、用事なんじゃ無かったの?」
ネロ「ん? 用事だよ。いやー、急にお手伝い頼まれちゃって……」
ネロ「それで、お祭りの前半だけ店番、任されてるんだ」
小衣「ふぅん。ま、何でもいいわ。2本ちょうだい。あたしとシャーロックの分」
ネロ「はい。……そうだ、1本おまけしとくから、半分こして食べてよ」
シャロ「わーいっ!」
小衣「あ、ありがたく貰っておいてあげるわ!」
シャロ「チョコバナナおいしいですー!」モグモグ
小衣「悪くないわね。値段も安かったし」モグモグ
シャロ「おまけも、もう食べちゃっていいですかー?」
小衣「あんまりがっつかないの。このアホ。口元にチョコがついてるわ」
シャロ「えー?」
小衣「浴衣で拭っちゃダメ! 服に着いちゃうでしょ」
小衣「ハンカチあるから、ほら、顔こっち向けて」
シャロ「はーい」
小衣「こんなに汚しちゃってぇ……」
――――・・・
シャロ「ふぅ、腹ごしらえはこれくらいにしておきますー」
小衣「あんた、その小さい体のどこに入るのよ……」
小衣「フランクフルト、焼きそば、イカ焼き、フライドポテト……うぷっ、考えただけで胸焼けが」
シャロ「次はデザートに冷やしパインでも……」
小衣「まだ食うんかい! もうやめろ! お腹を壊すわ!」
シャロ「小衣ちゃんがそういうならやめときますー!」
小衣「……あ、金魚すくいだわ」
シャロ「やっぱりお祭りと言えば金魚すくいですよねー!」
シャロ「うぅ……救ってあげますからね、あたしがみんな、救ってあげますから……」
シャロ「だからあたしのポイ(金魚すくいで使う例のアレ)から逃げないで下さいぃ……」
シャロ「あぁっ! ……おじさんもう一回やらせてください!」
小衣「シャーロックってばバカね。ちゃんとコツってモンがあるのよ」
シャロ「コツ?」
小衣「そうよ。こうやって斜めから入れたら……ね?」
シャロ「わあっ! 1匹すくえましたー!」
小衣「あんたってホント不器用なんだから。結局あたしがすくった1匹だけじゃない」
シャロ「♪~」ニコニコ
小衣「……ま、いっか。満足そうだし」
シャロ「♪~……。そうだ! 名前を付けてあげないといけませんね」
小衣「名前? この金魚の?」
シャロ「そうですー」
小衣「かまぼこ、ごぼてんときて……はんぺん?」
シャロ「うーん、ちょっとしっくり来ませんねー」
小衣「うー、難しいわね」
シャロ「それなら、名前はまた今度一緒に決めましょう!」
小衣「しょうがないから、小衣も付き合ってあげるわ」
シャロ「かわいい名前にしてあげますからねー、きんぎょさーん」
シャロ「あっ! ねこみみくまさんのぬいぐるみです!」
小衣「そんな……ねこみみくまさんを撃たなきゃいけないなんて」
シャロ「仕方ないんです……生きるために……仕方ないんです……」
小衣「シャーロック、やめてぇ……小衣なら何発ぶち込まれても平気だから……お願い」
シャロ「……ココロちゃん、現実はひじょうなんです……えいっ!」
小衣「あっ!」
シャロ「やったー! ねこみみくまさん、ゲットですー!」
シャロ「ねこみみくまさん~、もふもふでかわいいです~」
小衣「……(いいなぁ、シャーロック)」
シャロ「はいっ! ココロちゃん! プレゼントです!」
小衣「えっ!?」
シャロ「もらって下さい!」
小衣「でも、あんたが当てたものだし……」
シャロ「いいんですよ! 今日、ココロちゃんが誘ってくれなかったら、あたしは一人ぼっちでした」
シャロ「そのお礼ってことでー……なんつってー」
小衣「……ありがと」
――――・・・
小衣「それにしても、結構遊んだわねー」
シャロ「金魚すくいに射的に、かたぬきもやりましたー!」
小衣「小衣なんてお面まで買っちゃったわ」
シャロ「どうしてココロちゃんは般若のお面なんて買っちゃったんですかー?」
小衣「こう……びびっ! ってきたのよ。インスピレーションってヤツね」
シャロ「いんしゅぴ……あう、噛んじゃいましたー」
小衣「ばーか」
小衣「あっ、すいませ――――あうっ」ドテッ
シャロ「ココロちゃん!」
K「はっはー、次どこ行く?」
B「ナンパでもいくべ?」
S「いいねー。その為の、右手? 後そのための、拳?」
小衣「いたた……ちょっとあんたら……ってシャーロック!?」
シャロ「そこのサングラスをかけた人、待ってください!」
K「あん、何?」
シャロ「謝ってください」
シャロ「……ココロちゃんに謝ってくださいっ!」
K「は?」
B「いや何言ってんのお前?」
S「ぶつかってきた向こうが悪いんだよね、それ一番言われてるから」
シャロ「ぶつかってきたのはお互いさまです! ココロちゃんは謝りました!」
K「あーうっぜぇ……」
B「お前マジ俺らなめてっと」
S「どうなるか教えてやろうか?」
シャロ「そんなの知りません! 教えてもらいたくもありませんー!」
小衣「(バカ……震えてるくせに)」
K「よし、じゃあ(拳を)ぶちこんでやるぜ」
石流「貴様ら、何をやっている」
シャロ「い、石流さん?」
K「あ? んだよお前よぉ!」
石流「ぬぅん!」
K「おぶぇ!」
石流「……他愛も無い」
B「おいK! しっかりしろって!」
S「ちっ、ずらかるぞ」
シャロ「……石流さん、ありがとうございます」
石流「ふん。ああいう卑怯な輩が嫌いなだけだ」
シャロ「それでも、ですよ」
石流「……そういえば、エルキュールは居ないのか」
シャロ「はい。今日はまだ……」
石流「そうか。……残念だ」ボソッ
シャロ「え? 今、なんて」
石流「いや、何でもない。私も、もう行かねばならんしな。さらばだ」スタスタスタスタ
――――・・・とあるベンチ
シャロ「ココロちゃん、だいじょうぶですかー?」
小衣「大丈夫よ。ちょっと膝すりむいちゃっただけだから」
小衣「それより、あんたは大丈夫なの?」
小衣「(あんな不良共にたった一人で立ち向かっていくなんて……)」
シャロ「もちろん、怖かったです」
シャロ「でも、ココロちゃんがあんなめにあわされて……」
シャロ「じっと、出来なかったんですよ」
小衣「……ココロちゃん言うなっての」
小衣「……でも、カッコよかった。あたしを守ってくれた時のシャーロック」
小衣「ダメダメの癖に……」
小衣「……って何とか言いなさいよ」
シャロ「……zzz」
小衣「って寝てるしいいいいいいいいいい!」
小衣「……はぁ。何か馬鹿らしくなってきちゃった。それに……」
小衣「何だか……小衣も、眠たく……」
――――・・・
コーデリア「電話しても出ないから、お花畑の世界に行ってしまったのかと思ったら……」
シャロ「……zzz」
小衣「……」スヤスヤ
コーデリア「二人とも、こんな所で寝ちゃってる」
コーデリア「……手なんか繋いじゃってまあ……まるで姉妹みたいね」
コーデリア「ふふっ、シャロも明智さんも笑ってるわ」
コーデリア「……二人とも、どんな夢を見ているのかしら」
シャロ「……zzz」
小衣「……」スヤスヤ
終わり
おまけをいくつか書こうと思ったけど眠たいから寝るんだよね、それ一番言われてるから
じゃあギャラ貰って帰るから
また書いてくれよなー頼むよー
シャロここ最高
Entry ⇒ 2012.08.09 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シャロ「特番制作決定!!安価でミルキィのSSを書きますー!!」
シャロ「ついに先生がアニメに登場するんでしょうか!?今から期待が高まります!!」
シャロ「これは、安価先のお題・キーワードで短いSSを書かないわけにはいきません!!」
シャロ「それじゃあ最初は>>5から行ってみましょー!!」
シャロ「ココロちゃーん、スカトロって何ですか?」
小衣「ココロちゃん言うな!IQ1300の天才美少女警察官明智小衣には楽勝すぎる問題ね!」
小衣「それは…!キューバの革命家のことよ!」
シャロ「さ、さすがココロちゃん…!!」
次子「小衣は頭いいなあ」
コーデリア「そのまま汚れなき明智さんのままでいて欲しいわね…」
ネロ「いたなぁそんなの」
シャロ「次は>>16でお願いします!!」
アルセーヌ「アニメの特番の制作が決定したそうです」
トゥエンティ「また美しい僕を電波に乗せてお届けできる!?」ガタッ
トゥエンティ「夏まで待ちきれない全国のトゥエンティストのみんな!もう少しの辛抱だッ!!」バッ
アルセーヌ(また脱ぐ…)
トゥエンティ「美しい画質!美しい音声!!地上デジタルより美しい僕!!」
アルセーヌ「…トゥエンティ」
トゥエンティ「お茶の間に届け僕の乳首!!ビューティフォートゥ……ん?なにか?」
アルセーヌ「もしかしたら、特番はゲーム版準拠かもしれないので…」
アルセーヌ「貴方は脱げないかもしれませんわ」
トゥエンティ「…………えっ?」
ネロ「ゲーム準拠だったら僕の帽子からケーキが出る!!」
シャロ「次は>>26ですー」
コーデリア「ネロ…ほら、チェリー画伯の絵よ…」
ネロ「なんていうか、すごいセンスだね…ふあ〜ぁ」
ネロ「…疲れたよコーデリア、なんだかとっても眠いんだ」ムニャムニャ
コーデリア「え?まだお昼よ?」
ネロ「朝っから美術館にこもりっきりの僕の気持ちにもなってよ…」
コーデリア「審美眼を磨くのも乙女の務めよ!」
ネロ「そういうのは僕に向いてないから…ぐー」Zzz
コーデリア「あぁ!もう、ネロったら!」ガシッ
コーデリア「仕方ないわね…よいしょ、っと」ヒョイ
ネロ「…………」Zzz
コーデリア「…重いわ、ネロ」
ネロ「重くないよ…」Zzz
シャロ「むにゃむにゃ…>>35……ぐー」Zzz
小衣「え?小衣のベッドの下?」
小衣「洋服とか仕舞ってあるけど…それがなにか?」
…
次子「あたしのベッドの下?」
次子「んー…猫がいるよ、いっぱい」
…
咲「ベッドの下?」
咲(……そろそろ掃除しなきゃかなー)
…
平乃「何もないですねー、うちお布団なんです」
平乃(布団の下には……ふふっ)ニヤリ
エリー「…………!」ビクッ
シャロ「ウィジャボードですー」
エリー「……ほっ」
シャロ「ホームズさん…ホームズさん…次は>>45ですか…?」
平乃「〜♪」カタカタ
次子「平乃がパソコンなんて珍しいじゃんか」
平乃「今日はネットアイドル咲りんのライブ生放送が配信されるんですよ」
小衣「仕事しなさいよ…」
次子「ネットアイドル?」
平乃「ネット上で活動するアイドルのことです」
次子「なるほど、分からん」
PC『咲りんライブスタートなうー』
小衣「あっ、始まった」
PC『今日はきてくれてありがとー』ワーワー
次子「…咲?」
平乃「はい、咲りんですよ」
小衣「いや、え?咲…」
PC『いぇーい、平乃見てるー?』
平乃「忘れてくださいよ…」
シャロ「次は>>53ですー」
シャロ「ったく…!いつまで待たせれば気が済むのよ…!」
アルセーヌ「ミルキィホームズ…ここであったが百年目!!」ザッ
シャロ「かっ、勘違いしないでよね!別にあんたを探してここで待ってたわけじゃないんだからね!」
アルセーヌ「ふっ…分かっていますわ、怪盗と探偵は惹かれあう運命なのだから…!」
シャロ「はぁ!?う、運命とか…ばばばばバッカじゃないの!?」
アルセーヌ「そうでなくとも、貴女と私の間には切れぬ因縁がある!」
シャロ「え、縁とか…そんなの信じてるわけ!?おかしいったらありゃしないわ!」
シャロ「で、でも…あんたとの縁だったら、その、あたし…」ドキドキ
アルセーヌ「隙アリですわ!はぁっ!!」ガッ!
シャロ「ぎにゃああああああああ!!!」
アルセーヌ(殴ったらデレた…)
シャロ「つ、次は>>61なんだから!」
シャロ「ココロちゃーん、シャロですよー!」
小衣「ココロちゃん言うなーっ!!」ガッ
シャロ「あうぅ…!」
小衣「で?また捜査を邪魔にし来たわけ?」
シャロ「違いますー、あたしも探偵としてココロちゃんのお手伝いを…」
小衣「ダメダメに助けてもらうほど落ちぶれてないわ!帰れ!!」ギュムー
シャロ「こ、ココロちゃんー…!!」
ネロ「…あそこまで邪険にされてなんでへこたれないんだろう…」
コーデリア「むしろ殴られたがってる節もあるような…」
平乃「シャーロックさんは小衣さんにベタ惚れですからねー」
小衣「黄金仮面スマッーーシュ!!」ベキッ
シャロ「あふぅっ…!ココロちゃんっ…!」
小衣「殴っても殴っても!なんでついてくんのよ!!」
シャロ「次は>>71です−」
シャロ「祝!小林先生アニメ出演!!おめでとうございますー!!」パチパチ
小林「ありがとう、シャーロック…!」
小林「思えば…長かったなぁ…!」
小林「一期の最後に顔だけちょっと出たくらいで…そんな僕がいよいよアニメに!」
小林「そうだよ、アニメのせいで忘れてたけど僕が主人公なんだ!!」
小林「夏の特番でそれをみんなに改めて証明してみせる!!」
小林「さらにこれを足掛かりに第三幕は完全に僕が主人公に復帰し…!」フフフ
ネロ「…まだ小林出るって決まったわけじゃないけど」
エリー「もしかしたら…回想だけ、とか…?」
コーデリア「教官…」
小林「さらにミルキィ2でもかっこよく再登場を果たし、第四幕!ミルキィ3!劇場版…!」フフフフ
小林「えっ」オッペラーン
シャロ「次は>>81です!」
コーデリア「お花畑〜♪」ドドドドドド
シャロ「コーデリアさんの様子がおかしいッ!!」ドドドドド
ネロ「間違いないッ!コーデリアはスタンド攻撃を受けているッ!!」ゴゴゴゴゴゴ
エリー「この中に…敵スタンド使いが…!!」ゴゴゴゴゴ
シャロ「この中に!?いいや!違いますッ!!」
シャロ「コーデリアさんが、スタンド使いだァーーーッ!!」ドギューーーン
ネロ「何ィーーー!!!」
コーデリア「お花畑ェェ〜ッ!!」ドドドドドド
コーデリア「お花お花お花お花お花お花お花お花お花畑ェッ!!」ドゴドゴドゴドゴドゴ
ネロ「ううあっ!!」ズドオオオォ
コーデリア「私のスタンド…『お花畑』に触れたわね…?」ゴゴゴゴ
コーデリア「私のスタンド能力!『お花畑』に触れた者は、二十四時間以内にお花畑になるッ!!」
シャロ「何ィーーッ!!!」
To Be Continued…
小衣「ココロちゃん言うなココロちゃん言うなココロちゃん言うなココロちゃん言うなココロちゃん言うなーっ!!!」
小衣「勝ったッ!第>>90部完!!」
アンリエット「………ふぅ」カランッ
アンリエット「いつになったらミルキィホームズのトイズは…」
アンリエット「もしかして、このまま二度ともとに戻らないのでは…?」
アンリエット「もしそうなったら、私は…」
アンリエット「…………」
石流「アンリエット様…烏龍茶はそれくらいにしておいたほうが…」
アンリエット「…私の事は放っておいてください」
石流「は、はい…」
アンリエット「…ストーンリバー、私は何をしているのでしょう?」
石流「……分かりかねます」
アンリエット「ミルキィホームズ………」
アンリエット「………」
アンリエット「>>101までに取り戻しなさい!!」キィッ
神津「俺の好きなタイプか?」
小衣「こ、後学のために是非っ!!教えてくださいっ!」ドキドキ
神津(なにが後学なのか分からんが…)
小衣「………」ジーッ
神津「…そうだな」
神津「…正義感が強くて、頑張っている女性が好きだ」
小衣「なるほど…!小衣ももっと頑張ります!!」ビシッ
神津「…頑張れ、小衣」
小衣「はいっ!!」ビシッ
シャロ「ってわけでおしまいですー」
Entry ⇒ 2012.05.23 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ストーンリバー「安価で武士道を極める」
ストーンリバー「剣客として、怪盗として…究極の高みに登って見せるッ!!」
ストーンリバー「と言うわけでアルセーヌ様…しばらくの間、暇を頂きます」
アルセーヌ「…まぁ構いませんが」
ラット「ストーンリバー、どこ行くんだ?」
ストーンリバー「山だ、刀一本で山に籠り精神を研ぎ澄ます」
ストーンリバー「それでは失礼…」スタスタ
…
ストーンリバー「さて、山に来たが…まずは何から始めるべきか」
ストーンリバー「…そうだな、>>5でもしてみるか」
ストーンリバー「そのためには邪念と欲望を断ち切らねばならん」
ストーンリバー「欲…か…」
ストーンリバー「さっき起きたばかりだし…腹は空いてないし…」
ストーンリバー「と、なると」
ストーンリバー「…答えは一つだッ!!」
ストーンリバーはおもむろに自らの衣服に手をかけ、雄大な大自然のその中に自分を解放した。
緑の間を駆け抜けていく風がストーンリバーを撫ぜる。
ストーンリバーは心の内にいまだかつてない高揚を感じていた、初めて感じる気持ちだった。
その感情に逆らわずに心と体を任せ、ゆっくりと怒張したそれに手を省略されました、ストリバさんマジ侍と書いても書けません
ストーンリバー「…すがすがしい気持ちだ」
ストーンリバー「これで欲望は断ち切った!!修行開始だ!」
ストーンリバー「まずは>>13をしてみるか」
ストーンリバー「おのれ!欲一つ抑えきれん自分が情けない」
ストーンリバー「だが…ここは山だ」
ストーンリバー「エルキュールはおろか…人っ子一人いないのではないか?」
ストーンリバー「ちょっと歩いてみるか…」キョロキョロ
ストーンリバー「誰かいないか…」キョロキョロ
ストーンリバー「…ん?」ガサガサ
ストーンリバー「あれは…>>18か!」
エリー「……?」バッ
ストーンリバー(あ、危ない…隠れねば!)サッ
エリー「誰か、いたような…?」
エリー「気のせいかな…」
ストーンリバー(何故こんな山奥にエルキュールが…?)
ストーンリバー(まぁいい、エルキュールがいたのなら好都合だ!!)
ストーンリバー(これも己の煩悩を断ち切り、高みへ至るため…)
ストーンリバー(悪く思うなエルキュール…)
ストーンリバー「はっ!」バッ
エリー「っ!?」クルッ
ストーンリバー「ひゃっはぁー!!エリーたんかわいいおエリーたん!!」
エリー「いやぁーーっ!!」シャキィン!ドゴォッ!
ストーンリバー「ぎにゃああああああああああああ!!!」
ストーンリバー「がはっ…!トイズでみぞおちは…反則だ…!」ガクガク
エリー「あ、あれ…怪盗ストーンリバー…?」
ストーンリバー(ぐ…!バレた…!)
ストーンリバー(いや、まだだ!まだ私はエルキュールの体に指一本触れていない)
ストーンリバー(今ならまだ言い訳が出来る…はず!)
エリー「こんなところで…なにを…?」
ストーンリバー「それはこっちのセリフだ…!」
ストーンリバー「貴様、こんなところで一体何をしていた?」
エリー「あ、えっと…」
ストーンリバー「一人か?ミルキィホームズはどうした?」
ストーンリバー「迷子か?おなかは空いていないか?私がふもとまで送っていってやろうか?」
エリー「………?」
ストーンリバー「答えろ!」
エリー「>>26」
残念!!20ちゃんでした!!
ストーンリバー「何ィ!?」
トゥエンティ「さすが美しき僕のトイズだね!僕のこの美しささえ覆い隠してしまえるとは!」
ストーンリバー「………」
トゥエンティ「自分で自分のトイズが美しい!違った、恐ろしい!脱がずにはいられないな!」バッバッ
ストーンリバー「………」
トゥエンティ「さぁストーンリバーよ!少女から僕への華麗なるビフォー・アフターを見つめろォ!!」バッバッ
ストーンリバー「…トゥエンティよ」
トゥエンティ「なんだい?」
ストーンリバー「頭が晴れた…完全に無の心持ちだ…」
ストーンリバー「雑念が消え去っていく…これで修業に専念できそうだ、感謝する」
トゥエンティ「よく意味が分からないが僕の美しさへの讃辞と受け止めておこう!」
ストーンリバー「さらばだ…」フラフラ
ストーンリバー「エルキュール…エルキュール…」フラフラ
ストーンリバー「…いや違う、修行だ!!>>35をするぞ!」
ストーンリバー「料理の匂い、こんな山の中で…?」スタスタ
ストーンリバー「…定食屋があった」ガラッ
店主「へいらっしゃい!!」
ストーンリバー(よし…たまには怪盗らしいこともするか)
ストーンリバー(ここで飯を食い…金を払わずに逃げ切る!)
ストーンリバー(脚力の修行にもなるだろう!)
ストーンリバー(怪盗ではなくただの食い逃げ犯だと言う事は些事だ!目をつぶれ!)
店主「いやぁ客とは珍しいねえ」
ストーンリバー「こんなところで稼ぎはあるのか?」
店主「いやぁさっぱりよ、はっはっは」
店主「兄ちゃん、何にするんだい」
ストーンリバー「>>42をもらおうか」
店主「兄ちゃん、ここは子供の来るところじゃないんだぜ」
店主「帰ってママのおっぱいでも吸ってな!」
ストーンリバー「貴様!!」チャキッ
店主「刀…!?」ギョッ
ストーンリバー「客を愚弄したな…!切って捨てる!」
店主「へっ、山の男を舐めるんじゃないぜ!」
店主「こう見えても何十年とここで店をやってる男だぜ!」
店主「山の生き物を自分一人の力で狩り、お客様に提供してきた腕を見せてやるぜ!」
ストーンリバー「フン!獣相手でよくそこまで自信が持てるものだな」
店主「野性を舐めるな若造!」スッ
ストーンリバー「あの得物は…>>52か!」
店主「出でよ!青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)!!」バシュウウ
店主「フハハハハ!攻撃力3000(MAX)守備力2500(MAX)!!」
店主「この俺の切り札を超えることが出来るか!?」
ストーンリバー「墓地にライロ四体裁きssLP1000払ってぶっぱダイレクトありがとうございました」
店主「ぬぐあああああああああああ!!」LP0
ストーンリバー「如何に強力であろうとバニラでは話にならん!」
店主「そんな…ひどい」ガクッ
ストーンリバー「貴様のレアカードは貰…ってウルトラレアではないか…シクだと思ったのに…」
ストーンリバー「じじいー!私に負けた罰だー!」ビリビリビリ
店主「わ、わしの青眼の白龍が…!」
ストーンリバー「またつまらぬものを切ってしまった…」
ストーンリバー「だが…やはり戦いはいいな、己の成長を実感できる」
ストーンリバー「さて、次は>>62で鍛えるとするか」
ストーンリバー「本屋で男性同士の卑猥な本を買う…勿論一人で、四冊もだ」
ストーンリバー「この苦行に耐えることが出来れば鋼の心を得ることが出来るに違いない!」
ストーンリバー「さて山を下りるか…山に本屋はないからな」
ストーンリバー侍修行・山篇 〜完〜
ストーンリバー「本屋についた…」
ストーンリバー(む…かなりの緊張だ…!もし誰かに見られたら終わる…!)ドキドキ
ストーンリバー(だがこれを乗り切ってこそだ!)ウイーン
店員「しゃっせー」
ストーンリバー「聞きたいのだが」
店員「なんでしょう?」
ストーンリバー「BLコーナーはどこだ?」
店員「あぁそちらなら…え?……えっ?」
ストーンリバー「感謝する」
店員(なにこの人…刀持ってBLとか、こわい…)
ストーンリバー「ふむ…結構な種類があるのだな」
ストーンリバー「さっきから婦女子達からの視線を感じるが…」
ストーンリバー「これに耐えるのが修行…!」グッ
ストーンリバー「四冊…吟味するか」ガサゴソ
ストーンリバー「ん?この本は…」
ストーンリバー「>>75か」
ストーンリバー「フン、小林オペラ×神津玲か…買いだな」ニヤリ
ストーンリバー「あとはこれと…これと…」ガサゴソ
ストーンリバー「これください」
店員「は、はいっ…」ビクビク
…
ストーンリバー「よし…目標達成だ」
ストーンリバー「あの店員の態度…心を抉られるようだった…!」
ストーンリバー「だが逆境の渦中に身を置いてこそ人は強くなるのだ!」
ストーンリバー「また一つ強くなった…!」フッ
ストーンリバー「さて、次はどうやって鍛えるか…」
ストーンリバー「>>86でもしてみるか」
屋根裏部屋
ストーンリバー「邪魔するぞ!」ガチャッ
エリー「えっ!?」ビクッ
ストーンリバー「エルキュール一人か!都合がいい!」
エリー「え…怪盗ストーンリバー!?なんで…」オロオロ
ストーンリバー「『やめてくれ神津!僕はそんなつもりじゃ…!』」
ストーンリバー「『小林…お前がそんなつもりじゃなくても俺はそんなつもりなんだ』」
ストーンリバー「『ぼ、僕たち…友達じゃないか…』」
ストーンリバー「『…お前の中では、友達…なんだな』」
ストーンリバー「『あっ!?か、神津…!だめだ…!』」
ストーンリバー「『オペラ…好きだ』」
ストーンリバー「『俺の気持ちに気づいてくれ…』」
ストーンリバー「『かみ…つ…』」
ストーンリバー「以下略」
エリー「>>96」
残念!!二十里先生でした!!
ところでその本1冊ちょうだい
ストーンリバー「何ィ!?」
二十里「はっはっはっは!!二度も僕の変装のトイズに騙されるとはまだまだだなストーンリバー!」
二十里「いい加減変装の下から滲み出るエロスのような僕の美しさに気づいてくれたまへッ!」
ストーンリバー「何故だ…!何故だあぁぁあぁぁああ!!」ガシャアア ガクッ
二十里「気まぐれにミルキィホームズの部屋に潜んでいたら…とても面白いものが見れたよ…」
二十里「ところでその本一冊くれないかい」
ストーンリバー「…持って行け」スッ
二十里「ふむ…ふむ、ほう」ペラッペラッ
二十里「アンリエット様に報告してくる」ダッ
ストーンリバー「貴様ああああああああ!!!」
ストーンリバー侍修行・人の道的な意味で篇〜完〜
アンリエット「………」
ストーンリバー「………」
アンリエット「…人の趣味は自由ですからとやかく言いませんが」
アンリエット「学院の中では石流漱石の姿でいなさい」
ストーンリバー「………はい」
…
ストーンリバー「…終わった、色々と」
ストーンリバー「いや待て…むしろ好都合ではないか?」
ストーンリバー「今私は…何もかも失い零の状態になった!」
ストーンリバー「今の私に失うものは何もない…!あとは得るだけだ!」
ストーンリバー「今こそ!修行の時だ!」
ストーンリバー「>>113をやろう!!」
ストーンリバー「つまり、気配を断つ技術が必要だ!!」
ストーンリバー「そこでだ…気配を無にして何処かに忍び込み…」
ストーンリバー「潜入した証拠に写真を持ち帰ってみせる!」
ストーンリバー「ふふふ…良い修行になりそうだな」
ストーンリバー「この前買った一眼レフ!貴様の出番だ!!」
ストーンリバー「さぁ行くぞ!ははは!楽しくなってきたな!!」
ストーンリバー「>>121に潜入する!」
ストーンリバー「こちらストーンリバー…潜入に成功、ミッションを開始する」
ストーンリバー「それにしても警備が薄いな、簡単に忍び込めてしまった」コソコソ
ワイワイ ガヤガヤ
ストーンリバー「む?向こうから人の声が…」
小衣「ふぅ…見つからないわね」
次子「ヨコハマ警察の人員を総動員しての大事件だ…午後からも気を引き締めて行くぞ!」
ストーンリバー(何かがあったのか…?)コソコソ
ストーンリバー(ふむ、何か大きな事件があって…それの捜査のために人員が出払っているわけか)
平乃「白昼堂々…本屋さんでBL本を四冊も買って行った変態…絶対に捕まえてみせます!!」
咲「そうだねー、なんていうか変態は許せないよね」
ストーンリバー「…………」
ストーンリバー「…今のうちに、写真撮るか…」
ストーンリバー「>>135を隠し撮りだ!」
次子「誰だ!?」バッ
咲「…見つけた、怪盗ストーンリバー!!」
ストーンリバー「な、何故バレた!?」
平乃「カメラのシャッター音がしました!!」
小衣「何撮ってんのよこの変態!」
ストーンリバー「ぐっ、盲点だった…!」
ストーンリバー「だが待て!私はちゃんと金を払って本を買ったのだ!何故追われなければならない!」
咲「例の変態ってこいつか」
次子「逮捕しろー!」
ストーンリバー「墓穴を掘った…!」
平乃「変態かどうか以前に怪盗は逮捕です!」バッ
ストーンリバー「た、確かに…!だが私はここで捕まる訳にはいかない!」
ストーンリバー「>>147で対抗する!」
次子「な…なんだ!?」ゴゴゴゴ
ストーンリバー「私の力によりこの部屋を闇のゲーム・モードにモードチェンジした!貴様等はもう逃げられない!」
ストーンリバー「死のゲームに勝利した者のみがこの部屋から出る事を許される!」
咲「…ゲーム?」
小衣「よく分からないけどIQ1400の超天才美少女警察官明智小衣にゲーム勝負を挑むなんていい度胸してるじゃない!」
平乃「そうです!こっちには小衣さんがいるんです!」
次子「いけー!小衣ー!」
ストーンリバー「明智小衣か…相手にとって不足なし!」
ストーンリバー「>>156で勝負だ!」
小衣「限定じゃんけん?」
ストーンリバー「プレイヤーには三つの星と、各手三種四枚ずつ…十二枚のじゃんけんカードが配られる」
ストーンリバー「プレイヤーは星を賭けてじゃんけん勝負をし…使ったカードは破棄される」
ストーンリバー「全てのカードを使い切った時点で星の多いほうが勝ちだ!」
小衣「面白い!受けて立つわ!」
ストーンリバー「さて…行くぞ!セット!」
小衣「小衣はチョキを出すわ!!」
ストーンリバー「ん!?」
小衣、いきなり出す手を宣言っ…!
暴挙、暴走…勝負を捨てるか…!
が、これは小衣の作戦っ…!出す手を宣告し…ストーンリバーの動揺を誘うっ…!
ストーンリバー(チョキだと?普通なら私はグーを出せば勝てるが…嘘の可能性もある)
ストーンリバー(ここは…>>166を出す!)
小衣(口ではチョキと言い…>>168を出す!)
こころちゃんマジで根性曲がってるな
こいつIQ14000じゃね?
ストーンリバー(が、言っただけ!裏をかく、チョキの…裏をっ…!)
ストーンリバー(ここは…パー!グーに勝てる…パーをっ…!)
ストーンリバー「パー!」バッ
小衣「手錠」ガシャンッ
ストーンリバー「……え?」
次子「連行する!」グイッ
ストーンリバー「馬鹿なっ…そんな馬鹿な…!こんなことが…!」
ストーンリバー、策に溺れるっ…!
小衣の方が何枚も上手…認めざるを得ない…完全敗北をっ…!
小衣「いちいち小衣があんたなんかのゲームに乗るわけないじゃない!」
ストーンリバー「裏切ったな…私を裏切ったなあああああ!!!」
ストーンリバー「……なぜ、こんなことに」
ストーンリバー「いや待て…逆に好都合ではないか?」
ストーンリバー「ここは冷たい石に囲まれた監獄…邪魔するものは何もない!」
ストーンリバー「いい加減そろそろ本気で武士道を極める修業をする好機!」
ストーンリバー「ここで…>>185修行を!」
ストーンリバー「……………」
ストーンリバー(静寂…暗闇…無の世界…)
ストーンリバー(そして…その世界に佇む、可憐なる一輪の変態…)
ストーンリバー(…なっ!?何故エルキュールが!?)ビクッ
ストーンリバー(落ち着けストーンリバー、これは邪念だ)
ストーンリバー(心を閉じ、邪念を打ち払い…)
ストーンリバー(…消えない)
ストーンリバー(………むっ!?エルキュール、可憐な乙女がなんて格好を!)
ストーンリバー(なんだと!?そこから更に脱ぐのか!?)ハァハァ
ストーンリバー(おぉっ…!けしからん…!)ハァハァ
ストーンリバー(もう我慢できん!どうせここには私とエルキュールしか…)カチャカチャ
平乃「きゃーー!!」
次子「牢屋で何やってんだお前ーーー!!」バキューン
ストーンリバー「ぬあああっ!?」
次子「何考えてんだあの変態…!」
平乃「目が…目がぁっ…!」
小衣「みだらなこうい?」
咲「小衣はまだ知らなくて大丈夫なう」
小衣「?」
隔離懲罰房
ストーンリバー「またしても雑念が…!どこまで私は煩悩に塗れているんだ!!」ダンッ!
ストーンリバー「私に…武士道を極めることなど不可能なのか…?」
ストーンリバー「…………」
>>200「困っているのか?」
ストーンリバー「お前は…>>200!!」
ケイト「心は一つ!」
メアリー&ケイト「メアリー&ケイト!!」バーン
ストーンリバー「貴様らは…!前にアルセーヌ様の縄張りを荒らした怪盗!」
ストーンリバー「貴様らも捕まったのか」
メアリー「ちょっとドジってね…」
ケイト「まぁトイズを使えばすぐに逃げ出せるけどね」
ストーンリバー「なら何故そうしない?」
メアリー「逃げ出そうと思ったら腑抜けた顔の怪盗が来たものだから…」
ストーンリバー「…………」
ケイト「何か…あったのかい?」
ストーンリバー「…私は、私の意志の弱さに悩んでいる」
ストーンリバー「武士道を極めるなどと口にしながら、余計なことばかり…」
ストーンリバー「一体、どうしたらいいのだ…」
メアリー&ケイト「>>212」
メアリー「アナタ『エロい事考えて懲罰房に来た新入り』で有名よ」
ストーンリバー「なん…だと…!?」
ケイト「生まれ変わるしか方法はないね」
ストーンリバー「ぐぅっ…!」
メアリー「生まれ変わる…?それね!」
メアリー「キャラデザイナーにデザインを新しくしてもらって新たな自分に生まれ変わるのよ!」
ストーンリバー「そ、その手があったか…!」
ケイト「君のデザインの特徴は長髪、帯刀、高身長…」
メアリー「それを全部変えれば生まれ変われるはず!」
ストーンリバー「よし!やってみよう!」
ストーンリバー「私のデザインを…>>220 >>222 >>225に変える!」
戦犯
jpg
メアリー(メイド服に眼帯って、あなたは何ニッチホテルなの…?)
ストーンリバー「これが…新しい私か…」
ケイト(うっわあ声醜っ)
メアリー(喋ると顎のお肉が揺れるのね…)
ストーンリバー「すがすがしい気分だ…!これで私も新たな気持ちで武士道を極める事が出来そうだ!」
メアリー「よ、よかったですね…」
ケイト「じゃ、じゃあ脱出しようか…」
ケイト(同じ部屋にいたくない…)
ケイト「脚力強化のトイズ!!とぉーーっ!!」シャキィン!ドカーン
ストーンリバー「世話になったな…」
メアリー「これからどうするつもり?」
ストーンリバー「…>>242に向かう!」
トゥエンティ「最高の気分で一日を終える事が出来る…と言いたいところだが」
トゥエンティ「招かれざる客が来たようだ…」
ストーンリバー「………」
トゥエンティ「誰だ?君は?」
ストーンリバー「いつもにこにこあなたの隣に這いよる侍、ストーンリバーだ」
トゥエンティ「ホワッツ!?」
トゥエンティ「す、ストーンリバー…?その姿は…!?」
ストーンリバー「これが新しく生まれ変わった私の姿だ…」
トゥエンティ「オゥ…!」
ストーンリバー「どうだ?」
トゥエンティ「なんというか…変態的だ」
トゥエンティ「そんな美しくない姿に成り果てて…!君は一体何をしようとしている!?」
ストーンリバー「>>255」
トゥエンティ「………!」
ストーンリバー「たとえ姿形が変わったとしても、私の心は変わらない」
ストーンリバー「武士道を極め、そしてアルセーヌ様の忠実な牙となる!!」
ストーンリバー「それが私の全てだ」
トゥエンティ「ストーンリバー……」
トゥエンティ「なんて、美しい精神なんだっ…!」
トゥエンティ「君は、君ってやつぁ…!僕は敬意を表する!!」
ストーンリバー「貴様にも手伝って欲しい」
トゥエンティ「何をだい?」
ストーンリバー「私は今から武士道の極みに達する為に>>265をする」
ストーンリバー「それを手伝ってくれ」
トゥエンティ「分かった…手伝おう」
ヨコハマ市街
らめえん屋
店長(今日から新しく入ったバイト君です)
ストーンリバー「よろしくお願いします!!」
シャロ「後輩ができましたー!」
シャロ「なんでメイド服なんですか?王女様ですか?」
ストーンリバー「趣味です!!」
シャロ「なるほど…ってなんでですかー」
トゥエンティ「頑張れ…ストーンリバー!」コソコソ
シャロ「じゃあ一緒に頑張りましょー!」
ストーンリバー「はい!!」
ストーンリバー「仕事しなくていいんですか」
シャロ「お客さんいないから大丈夫ですー」
店長(ちくしょう)
ストーンリバー(誠心誠意働き、心を鍛えようと思ったが…)
ストーンリバー(場末では…ダメか)
…
トゥエンティ「どうだったんだいストーンリバー」
ストーンリバー「シャーロックと少し仲良くなったぞ」
トゥエンティ「君は何をしているんだ…?」
トゥエンティ「前から思っていたんだが武士道とはなんだい?」
トゥエンティ「何をすれば『武士道を極めた』と言えるんだ?」
ストーンリバー「ふむ…具体的にはだな」
ストーンリバー「>>273だろうか」
トゥエンティ「…さっさと行くがいい」
…
ストーンリバー「ふぅ…すっきりだ」ジャーゴボゴボ
ストーンリバー「この爽やかな気持ちだ!これこそが武士道の極みに達するに相応しい境地!」
ストーンリバー「さぁトゥエンティ!今こそ…」
ストーンリバー「…………」
ストーンリバー「…いない」
その後、彼は人知れず山に籠り剣術修行にその人生を捧げた。
時は流れ…いつしか彼はついに求めていた極みに達する…のだが、最後の時まで孤独であった。
剣聖の名を欲しいままにした一人の侍、ストーンリバーは仙人のごとく孤独と共にその生涯を閉じるのだ。
彼の抱えた孤独…これについて彼自身は「雑念が多すぎた」と書き残している。
雑念と仲間を無くし、刀に全てを費やした彼の行方を知る者は誰もいない。
おしまい
一応武士道極めさせてやった>>1マジイケメン
>>1乙
Entry ⇒ 2012.05.10 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シャロ「5月1日!!安価でココロちゃんの誕生日ですー!」
ネロ「へえ、そうなんだ」
コーデリア「おめでたいわね!」
シャロ「だから誕生日プレゼントをあげたいんですけどー…」
シャロ「ココロちゃん、何をあげたら喜んでくれるんでしょう?」
エリー「明智さんの喜びそうなもの…?」
コーデリア「明智さんが喜びそう、かつ、お金のかからない物…!!」
シャロ「うーん…」
ネロ「明智の馬鹿にプレゼント…>>5でいいよ>>5で」
シャロ「あたし…そうか!ココロちゃんが欲しかったのはあたしなんですね!」
シャロ「……ってなんでですかー」ビシィッ
ネロ「いや、お金もかからないし明智も喜ぶと思うんだけどなぁ」
シャロ「…え」
ネロ「『ココロちゃん!今年の誕生日プレゼントはあたしですー!あたしを貰ってくださーい!』」
ネロ「『へえ…じゃあありがたく貰っておくわ!今日からあんたの体は小衣のものよ!!』」
ネロ「『シャーロック、あんたは小衣の物なんだから…何されても逃げちゃだめなんだからね…』」
ネロ「『あぁっ…!ココロちゃんっ…!』」
ネロ「…みたいな?」
コーデリア「ちょ、ちょっとネロ!?」
エリー「はわわ…!!」
シャロ「…?ちょっと意味は分かりませんが、プレゼントにあたしをあげればいいんですね!?」
エリー「しゃ、シャロ…!?」
シャロ「早速ココロちゃんの所に行きますー!>>12にきっといるはずです!」
コーデリア「お家?」
シャロ「はい、ゴールデンウィークですから」
エリー「警察の人って大型連休あるのかな…?」
ネロ「さぁ…」
ヨコハマ市街
明智さんち
シャロ「ココロちゃんのおうち、久しぶりですー」
シャロ「ココロちゃーん!シャロですよー!!」ピンポンピンポーン
小衣ママ「はいはい…あら、シャーロックちゃん?」ガチャッ
小衣ママ「小衣に会いに来てくれたの?」
シャロ「はいですー!ココロちゃんにプレゼントを渡しにきました!」
シャロ「ココロちゃんいますか?」
小衣ママ「>>19」
後で私が小衣に渡しておくわね。
シャロ「そ、そうですか…お仕事じゃ仕方ないですよね…」
小衣ママ「シャーロックちゃんのプレゼント、後で私が小衣に渡しておくわ?」
シャロ「あっ、じゃあお願いしますー」
小衣ママ「まかせて!私が責任を持って…!」
シャロ「おじゃましまーす」スタスタ
小衣ママ「えっ?」
シャロ「今年のプレゼントはあたし自身なんです!」
シャロ「だから小衣ちゃんが帰ってくるまで責任もって、おもてなししてください!!」
小衣ママ「カレーでいいかしら」
シャロ「わーい!!」
ヨコハマ警察
G4執務室
小衣「はぁ…誕生日に出勤とか…」ドヨーン
小衣「しかも仕事が>>26とか…やる気でないわぁ…」
小衣「IQ1300で今日が誕生日の天才美少女警察官明智小衣の仕事じゃないっちゅーに…」ブツブツ
マープル「話を聞いているんですか警察の方っ!!」クワッ
小衣「はい聞いてます超聞いてます」ゲザァ…
マープル「一度ならず二度もクラリス王女の脱走を許すとは…!一体どんな警備を…!!」クドクド
咲「動画見てました」ゲザァ…
平乃「素振りしてました」ゲザァ…
次子「ねこ撫でてました」ゲザァ…
小衣「心ここにあらずでした」ゲザァ…
マープル「とにかくっ!クラリス王女を見つけるまで今日は絶対に帰さないのでそのつもりで!!」
小衣「ゲッ!?」
小衣「じょ、冗談じゃないわ!!G4出動!クラリス王女を全力で捜索よ!」
次子「でも、あの王女どこに行っちゃったんだろうな?」
咲「……>>37とかー?」
平乃「あぁ…あの刀凶ネズミー乱怒の隣にあるテーマパークですか…」
次子「王女は庶民の生活に憧れてたみたいだし、遊園地ってのはあるかもな!」
小衣「そうと分かればウラヤスに行くわよ!パトカー出して!!」
ネズミーリゾート
発狂ネズミー死ー
平乃「わぁー!咲さん見てください!マスコットキャラのミッ危ーですよ!」キャッキャッ
咲「すごー、耳から血吹いてるー」キャッキャッ
小衣「遊ぶなお前ら!」
小衣(…ったく、誕生日に遊園地とか…聞こえはいいけど仕事なのよね…)ブツブツ
小衣「さて、王女のいそうなアトラクションをしらみつぶしに当たるわよ!」
小衣「小衣は>>46に行ってみるわ!」
ヨコハマ米軍基地
小衣「本当は3時間待ちだったけど、警察手帳パワーですぐに入れたわ」スタスタ
小衣「ヨコハマにある米軍基地を忠実に再現したワイルド&デンジャーなアトラクション!」
小衣「一度も銃撃を受けずにゴールできたら限定タトゥーシールが貰えるらしいわ!」ワクワク
小衣「…仕事なんだけどね」ハァ
小衣「仕方ない、王女探すかー」
小衣「おーい!クラリス王女ー!!いないのー!?」スタスタ
小衣「王女ー!王女様ー!馬鹿王女ー!!」スタスタ
小衣(あ、あそこに誰かいる…!)
小衣「ねえちょっとそこのあんた…」
>>58「んっ?」
小衣「あーっ!シャーロック!!」
クラリス「っ!?」ビクッ
小衣「小衣が休日返上して仕事してんのに…!いいわね、探偵は遊んでばっかで!」
クラリス(…あっそうか!私の事を名探偵と勘違いしているのですね!)
クラリス(念のために庶民の服を着ていて助かりました!)ホッ
クラリス(きっと彼女は私を連れ戻しに来たのでしょう…!でもここでバレるわけにはいきません!)
小衣「小衣だってネズミー死ーで遊びたかったのに、王女がまた脱走するから…!」ブツブツ
クラリス(わ、私の事ですよね…?)ギクッ
小衣「あーもう悔しいー!!…さっきから黙ってないで何とか言いなさいよ!!」
クラリス「え、あ、えっと…!」アタフタ
クラリス(め、名探偵は警察の方の事をなんて呼ぶのでしょう!?)
クラリス「えっと、えっと…!」
クラリス「>>71!!」
小衣「っ!?」ビクッ
クラリス「国家の犬は犬らしく休日も働くのが普通なんですー!頑張って汗水流して働いてください!」
クラリス(探偵と警察は仲が悪いと聞きました!きっと警察の方と名探偵も常日頃、こういう会話をしているはず…!)
クラリス「じゃあ私は引き続き遊ぶので、国家の犬は頑張って王女探しを…」
小衣「…小衣IQ1300ドリル…!ブレイクゥゥゥゥゥゥアァァァ!!!」ズガシャアアアア
クラリス「ぎにゃあああああああああああああああ!!!」
…
小衣「王女を確保したわ」
クラリス「ぐふっ…!」ドサッ
マープル「おぉ王女!…王女!?王女ッー!?」
クラリス「あばよ…ダチ公…」ガクッ
小衣「さーて、これで休日出勤も終わり…やっと誕生日を満喫できるわ」フゥ
小衣「どうしよっかな…>>78に行ってみようかしら」
小衣「いっつもミルキィホームズどもに迷惑かけられてるんだから誕生日の時くらいわがまま言いに行ってもいいわよね!」
小衣「そうと決まれば早速…!」
平乃「小衣さんとミルキィホームズのみなさんって意外に仲がいいですよね」
小衣「黙れ小泉!!」
平乃「!?」
ホームズ探偵学院
屋根裏部屋
小衣「うーっす、邪魔するわよー」ガチャッ
ネロ「あ、明智だ」
コーデリア「明智さん!お誕生日おめでとう!!」
エリー「おめでとうございます…!」
小衣「……!そ、そうよ!誕生日って言ったら普通こうよね!!」パアァ
小衣「次子も咲も平乃も何も言わないし…!挙句の果てに休日出勤だし…!」
ネロ「どうでもいいよ」
ネロ「え?プレゼントならシャロが持って行ったんけど」
エリー「会ってませんか…?」
小衣「え?小衣は仕事で大使館にいたから…」
コーデリア「あらら、それじゃ会えないわよね…」
小衣「シャーロックはどこに行ったの?」
エリー「え、えっと…明智さんに会いに行くって言って…」
コーデリア「>>87に行くって言ってたわ!たしか」
ネロ「あぁ!行くって言ってたね、おそらく」
エリー「言ってました…きっと」
小衣「れ、例の…?どこよそれ…」
ネロ「さぁ?僕たちは『例の』としか聞いた気がしないし」
コーデリア「シャロが『例の』としか言わなかった気がするのよ」
エリー「明智さん…分かりませんか?」
小衣「え、えぇー…?」
小衣(例の温泉…?そもそも小衣は普段温泉なんて行かないんだけど…)
小衣(でもシャーロックはそこに行けば小衣に会えると思ってそこに行ったのよね?)
小衣(小衣がいつもいそうな…温泉…って?)
小衣「もしかして>>95の事…?」
おい
ネロ「血っ…!?」ビクッ
小衣「いや、この前シャーロックに話してやった怖い話のことよ」
小衣「実際にあった事件で…ID:fdqUEKdrOっていう、怪盗ストーンリバーのファンがいたのよ」
小衣「ID:fdqUEKdrOは熱狂的なファンで、ストーンリバーを追っかけまわしたりしてたんだけど…」
小衣「ある日とうとうストーンリバーの逆鱗に触れて、日本刀で滅多斬りにされて…」
小衣「その死体はID:fdqUEKdrOの自宅の風呂場に捨てられて、警察が発見した時は血の風呂になってたのよ…!」
エリー「ひいっ…!!」
コーデリア「それ、本当…!?」
小衣「いや、作り話に決まってるでしょ」
小衣「ただこれを…ヨコハマであった事件でG4が捜査したー、って話したらシャーロックが信じちゃってね」
ネロ「なんでそれが、シャロが血の風呂に行った話に繋がるんだよ?」
小衣「………よく考えたらまったく関係なかったか」
エリー「そうですね…」
小衣「仕方ないから自力で探すわ…きっとシャーロックの事だから>>104にでもいるでしょ」
明智さんち
小衣「ただいまー」ガチャッ
小衣ママ「あ、おかえりなさーい」パタパタ
シャロ「ココロちゃーん!!おかえりですー!!」
小衣「ココロちゃん言うなーっ!!」ドッガァ
シャロ「あうぅ…!」
小衣「ったく…シャーロックの事だから小衣の家に来てるかと思ったわ」
シャロ「あれ制服…?ココロちゃん、お仕事だったんですか」
小衣「公務員に休みなんてないのよ」
シャロ「でも今日のお仕事は終わったんですよね!?お祝いしましょうココロちゃん!!」
シャロ「プレゼントはあたしですー!あたしを貰ってくださーい!」バッ
小衣「はぁ!?」
小衣ママ「まぁ!」
シャロ「どうですかココロちゃん、喜んでもらえました?」
小衣「>>116」
シャロ「はい!」
小衣「だけ?」
シャロ「はい?」
小衣「あんた、次子たちからプレゼント代貰ったって聞いたけど、あれはどうしたの…?」ゴゴゴゴゴ
シャロ「え、えぇっ!?」ビクッ
小衣(そんな話聞いてないけど…一年に一回の誕生日だしちょっと遊んでやるわシャーロック!)
小衣ママ(誕生日まったく関係ないんじゃないかしら…)
小衣(ママ…直接心の中に…!?)ビクッ
シャロ(えぇー…!?そ、そんな話聞いてません…!)オロオロ
シャロ(あたしの知らないうちにみんなが貰ってたんでしょうか…?でもそんな風には見えなかったし…)
小衣「で?どうなのシャーロック、怒らないからいいなさい」ゴゴゴゴ
シャロ「うぅぅ…!ほ、本当に怒りませんか…!?」ビクビク
小衣「多分、きっと、おそらく、いいから言え?」ニッコリ
シャロ「>>129」
小衣「あぁ!?」
シャロ「き、記憶にございませんっ!」
小衣「……ふーん?」
シャロ「ほ、本当にないんですぅっ…!」グスッ
小衣「………ま、嘘だからいいけど」
シャロ「ごめんなさい…!でも本当に分から…えぇっ!?」ビクッ
小衣「あはははははー!やーい騙されたー!」
シャロ「こ、ココロちゃん!?ひどいですー!!」
小衣「ひどくなんてないわよ!小衣の誕生日プレゼントはあんたなんでしょ?」
小衣「貰ったプレゼントでどう遊ぼうが小衣の勝手よねー♪」
シャロ「そ、それは…そうかもしれませんけど…」
小衣ママ(うちの娘マジ外道)
小衣(あー…おかしい、次は>>136で遊んでやろうかしら)
シャロ「でもあたしDS持ってないですー」
小衣「大丈夫よ、小衣の二台目を貸してあげるわ!」
小衣「どっちのデータも小衣がちゃんと育ててあるからあんたは手持ちを選ぶだけ!簡単でしょ?」
シャロ「ココロちゃん…」
小衣「なによ」
シャロ「友達…いないんですか?」
小衣「………うるさい」
…
小衣「…………」カチカチ
シャロ「……あ、たおれちゃいました…」カチカチ
小衣「……小衣の6連勝目ね」カチカチ
シャロ(うぅ…!気まずすぎます…!!)カチカチ
シャロ(なんとかして場の空気を盛り上げないと…さみしい誕生日で終わっちゃいます!)
シャロ(よし、ここは>>145で空気を変えましょう)
シャロ「こ、ココロちゃんっ!!」ガバァッ
小衣「なによ?さっさと次の対戦の準…うわあ!?」ドサッ
小衣「な、何のつもりよ!?さっさとどいて…」
シャロ「…んーっ!!」チュー
小衣「!?」
小衣(ちょ…!?い、いきなり何をっ…!?)ジタバタ
シャロ「ん、むっ…」チュー
小衣「あ…やだぁっ…!」ビクッ
シャロ「大丈夫ですよ、ココロちゃん…体の力を抜いて…」
…
小衣「…………」
シャロ「え、えっとエリーさんに借りた本で、誕生日にはキスするものだって書いてあったんですー」アタフタ
シャロ「それで、だから…えっとー…」
小衣「>>158」
このダイソン扇風機
掃除機じゃねーのかwwwwww
羽のない扇風機でググれ
シャロ「あ、あのーココロちゃん、キャラ違いません…?」
シャロ「っていうかこれは羽なし扇風機じゃありません!こういう髪型で…」
小衣「あぁ!?二つも輪っかぶら下げといて風も出せねえのかこのダメダメ!!」ガシィッ!
シャロ「ぎにゃー!?痛いですー!ひっぱらないでー!!」
小衣「乙女の純情を…よくも!よくもっ!!」グイグイ
シャロ「あああああああああ!!はげるううううううう!!」ギニャー
小衣「あ、あんなキスして…!どう責任とってくれるのよこの脳内ピンクダメダメ探偵!!」
シャロ「せ、責任…?あの続きですか…?」
小衣「え…っ」
シャロ「エリーさんに借りた小説では、あの続きもちゃんと書いてあったんです!」
シャロ「エリーさんは『大人になるまでやっちゃだめ』って言ってましたけど…ココロちゃんのためなら、あたし…!」
小衣(つ、続き…?続きがあるの?)
小衣「>>170」
シャロ「えぇっ…」
小衣「あんた…それがどういう意味か分かって言ってんの?」ドキドキ
小衣「小衣だって全部知ってるわけじゃないけど…どういう意味かくらい知ってるし…」ドキドキ
小衣「…本当に、分かってる?」ドキドキ
小衣「『知らなかったですー』じゃ、済まされないんだからっ…!」ドキドキ
シャロ「…………」
シャロ(えぇー…なんだか重い話になってますー…)
シャロ(エリーさんの小説じゃあ、この後一緒のお布団で寝て朝になったら鳥の声を聞くって予定なんですけど…)
シャロ(一緒に鳥の声を聞くってそんなに覚悟のいることなんでしょうか…?)
小衣「ど、どうなのよ」
小衣「……あんたが、ちゃんと分かってて言ってるんだったら」
小衣「こ、小衣は…その…!」カアァ
シャロ「>>183」
シャロ「その…そういう事をするのがどういう事かってことくらいは、あたしも知ってます」
シャロ「で、でも…それでもあたしはココロちゃんと…っ」
小衣「……シャーロック」
シャロ「ご、ごめんなさい…!気持ち悪いですよねっ、こんなの…!」グスッ
シャロ「帰ります…!お邪魔しまし…」
小衣「待って!」ガシッ
小衣「…どこ行こうってのよ、あんたは小衣の誕生日プレゼントなんだから!」
小衣「勝手にどこか行かないでよ!あんたはずっと小衣と一緒にいるの!」
シャロ「小衣ちゃん…!!」
シャロ「好きです…!大好きですっ!!」ギュッ
小衣「…ふふ、最高の誕生日プレゼント、貰っちゃった…」
…
シャロ「……はっ!?」パチンッ
シャロ「夢ですかー」
シャロ「あ、あれ…?うわわ、止まりません」ボタボタ
ネロ「なんか変な妄想して寝てたんじゃないのー?」
エリー「へ、変な…!?」ドキドキ
シャロ「うーん…あんまり覚えてないですー」ボタボタ
コーデリア「ほらシャロ、上向いて…」
…
シャロ「よし!鼻血も止まったしちょっと出かけてきます!」スクッ
エリー「今日はどこに行くの…?」
シャロ「今日はココロちゃんの誕生日なんです!」
ネロ「へえ、そうなんだ」
コーデリア「おめでたいわね!」
シャロ「この日の為にばっちりアルバイトして…プレゼントも買いました!」
シャロ「早速このプレゼント…>>200を持ってココロちゃんのところに行ってきまーす!」
明智さんち
シャロ「コっコロちゃーん♪シャーロでっすよー♪」ピンポンピンポンピンポーン
小衣「ココロちゃん言うなー!!」ガチャッ バタンッ!
シャロ「あうぅ…!」
小衣「で、なによ」
シャロ「…ココロちゃん!誕生日おめでとう!!」
シャロ「これプレゼントです!大切に使ってくださいね?」スッ
小衣「え…いいの?」
シャロ「もちろん!ココロちゃんのために買ってきたんですから!」
小衣「…開けていい?」
シャロ「どうぞどうぞー」
小衣「………」ワクワク ガサガサ
小衣「わ…綺麗な聖杯…!」
シャロ「ココロちゃん、こういうの好きかなぁって思って…」
シャロ「えへへ…」
小衣「それにしても、今日が小衣の誕生日だって今気づいたわ」
シャロ「えー?だめですよちゃんと覚えてないと!」
シャロ「今日はココロちゃんが13歳になった記念日なんですから!」
小衣「はいはい…で、あがってく?」
シャロ「え、いいんですか?」
小衣「家に誰もいないし…暇なのよね」
小衣「IQ1300で今日が誕生日の天才美少女警察官明智小衣が遊んでやるわ!」
シャロ「お、お手柔らかに…」
小衣「手加減はしないわよ、じゃあなにする?」
シャロ「じゃあ…>>215とか!」
小衣「は?」
シャロ「知らないんですかココロちゃん、中国ではなかよしな人同士は姉妹になる契約を結べるんですよ」
小衣「小衣の知ってる桃園の誓いと違う」
シャロ「いいからいいから!ちょうど杯もあるしー」
小衣「はいはい…ぶどうジュースでいい?」スタスタ
シャロ「いいですー」
小衣(聖杯にぶどうジュースで義姉妹の契りって…完全に三国志じゃないな…)
…
シャロ「我ら二人!生まれし日、時は違えども!!」
小衣「姉妹の契りを結びしからは、心を同じくして助け合い…」
シャロ「すこやかなる時も、病める時も!愛しあうことを誓いますか?」
小衣「ん!?それ違う!!」ギョッ
シャロ「誓いますかー?」
小衣「………>>223」
小衣「うぅっ…!」
シャロ「……誓ってくれないんですか?」
小衣「ち…ちか…!!」
ジリリリリーン ジリリリリーン
小衣「あ、電話だ!ちょっと出てくるから!」ダッ
シャロ「あっ…またいいところで邪魔が…!」
シャロ「……ん?また?」
…
小衣(で、電話が来て助かったっ…!)
小衣「は、はいもしもし明智ですっ」ガチャッ
???「明智さんのお宅ですか?」
小衣「そうだけど…あんた誰よ?」
>>231「>>235」
小衣「アンリエット生徒会長?小衣になにか用でも…」
アンリエット「シャーロックは渡しませんわ!!」
小衣「!!?」キィーン
アンリエット「誕生日だからって調子に乗らない事ですわ…明智さん」
アンリエット「さっきだって!シャーロックとベッドインだなんて…!」
アンリエット「私のトイズで夢オチにしたから事なきを得たものの…今度は桃園の誓いですって!?」
アンリエット「とにかく、シャーロックは絶対に渡しません…宣戦布告ですわ」
小衣「いや…勝手にシャーロックが言い出したことで…」
アンリエット「何もしてないのにシャーロックとフラグが!?主人公なんですか貴女は!?」
小衣(これ小衣悪くなくない…?)
アンリエット「ともかく…これ以上シャーロックにちょっかいかけるなら貴女をただではおきませんからそのつもりで」
アンリエット「お分かりになったかしら」
小衣「>>241」
アンリエット「!?」ギョッ
アンリエット「ちちちちちちち違いますわわわわわ私アルセーヌなんかじゃあああああああああああ」ガタガタ
小衣「前から怪しいと思ってたのよ…!異常なまでのシャーロックへの執着!あんた達二人は余りにも似すぎている!」
アンリエット「川西能勢口、絹延橋、滝山、鴬の森、皷滝、多田、平野、一の鳥居、畦野、山下笹部、光風台、ときわ台、妙見口…!」ブツブツ
小衣「そのうろたえよう、図星だったみたいね!!」
アンリエット「今すぐ電話の電源をお切りなさい!!」
小衣「言われなくたって切るわよばーか!!」ガチャンッ
シャロ「小衣ちゃーん、どうしたんですかー?」
小衣「人知れずあんたを変態の魔の手から救ったわ、感謝しなさいシャーロック」フッ
シャロ「…?よく分かりませんけどありがとうございますー」
…
アンリエット「く、屈辱ですわ…!!」プルプル
アンリエット「報復ですわ!このまま生かしておけませんわ…!!」
アンリエット「明智小衣を…!>>250!!」
アンリエット「社会的に抹殺ですわ!明智小衣おおおおお!!」カタカタカタ
アンリエット『G4明智小衣は職権乱用の常習者』…!『明智小衣はIQ13』…!」カタカタカタ
アンリエット「『明智小衣の住所は実はトーキョー』…!『アイドルKOKOROは口パク』…!」カタカタカタ
ラット「なぁ…アンリエット様何やってんだ…?」ヒソヒソ
ストーンリバー「狂気を感じる…」ヒソヒソ
…
シャロ「よーし次は折り紙を…!」
小衣「望むところよ!覚悟…ん?メール?」〜♪
小衣「ちょっと待って、なになに…?」カチカチ
From:咲
Subject:炎上なうー
小衣のブログが荒らされている件について
小衣「は!?」
小衣(絶対にアルセーヌね、なんて陰湿な…!)
小衣「いいわ…今度はこっちが攻める番よ!>>261で!!」
シャロ「アルセーヌ!?」ギョッ
小衣「シャーロック!写真撮るわよ!!」
シャロ「え…写真、ですか?」
小衣「せっかくの誕生日だし、友達と遊んでるところをブログに書きたいのよねー」
シャロ「と、友達…!撮りましょうココロちゃん!」
小衣(計画通り…)ニヤリ
小衣(ブログにシャーロックといちゃいちゃしてる写真をアップロードすれば、それは必然的にアルセーヌの目に入る…!)
小衣(それを見ればきっとアルセーヌの精神に大ダメージよ!)
小衣(これはネット回線を通した高度な心理戦!!)
小衣(IQ1300の力…見せてあげるわ!!)
シャロ「ココロちゃん、どんなふうに撮りますか?」
小衣「んー…>>271とかいいんじゃない?」
やりおるな
シャロ「えぇっ!?そ、それってちょっと恥ずかしいですー…」
小衣「……嫌なの?」
シャロ「い、嫌とかじゃないですけど…ブログってみんなが見るんですよね?」
シャロ「あたしとココロちゃんのそういうシーンをみんなに見られるのって恥ずかしいですー…」
小衣「いいじゃない、見せつけてやりましょうよ」ニヤリ
小衣「はいストロー、ブログに載せるんだからちゃんと笑ってよね!」
シャロ(うぅ…!ココロちゃんの顔が近いです…!)ドキドキ
小衣「はいっ、チーズ!!」カシャッ
…
アンリエット「『明智小衣の心臓を矢で刺すと死ぬ』…!……ん?新着記事?」カタカタ
5月1日 友達と誕生会!
今日は小衣の誕生日!友達が綺麗な聖杯をプレゼントに持ってきてくれたわ!
せっかくなのでその聖杯と友達と、小衣が写った写真をアップ♪
アンリエット「……………」ガシャアア ガクッ
ストーンリバー「アンリエット様!?アンリエット様あああああああ!!!!」
シャロ「き、緊張しましたー…」ドキドキ
TV『緊急速報です、怪盗アルセーヌが逮捕されました』パッ
シャロ「えっ!?」
小衣「はやっ」
TV『ジーニアス4リーダー明智小衣さんの指示の下、ホームズ探偵学院に突入した警官は…』
シャロ「え、あれ!?ココロちゃん!?」
小衣「…そうよ!小衣がここにいながらにして警察に指示を出し!アルセーヌを捕まえたのよ!!」
シャロ「すごいですー!ココロちゃん、ネロのおじいちゃんみたいですー!」
小衣「あっはっはー!IQ1300の天才美少女安楽椅子警察官明智小衣にかかればこんなもんよ!!」
小衣(誕生日プレゼントも貰えたし…)チラッ
シャロ「?」
小衣(こいつがいたから、アルセーヌを逮捕できたと言えなくもないわよね…)ジーッ
小衣「…ありがとねシャーロック」
シャロ「な、なんですか?突然…」
小衣「今日は、最高の誕生日だったわ」
小衣(主にアルセーヌを逮捕できた的な意味でね!)
シャロ「…なに言ってるんですかココロちゃん、まだ誕生日は終わってませんよ!騒ぎましょう!!」
小衣「……そうね!!」
5月1日 友達と誕生会!
今日は小衣の誕生日!友達が綺麗な聖杯をプレゼントに持ってきてくれたわ!
せっかくなのでその聖杯と友達と、小衣が写った写真をアップ♪
それに、今日はこの友達のおかげで大手柄もあげられたわ!(九割は小衣の実力だけど!)
来年の誕生日も、また一緒に過ごしてあげてもいいわよシャーロック!!
おしまい
乙!!
誕生日に遊びながら逮捕とかマジパネェ
Entry ⇒ 2012.05.02 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シャロ「安価であなたを導いてゆく」
アンリエット「ふふ、心配をかけましたわね」
シャロ「一体どこでなにをしてたんですか?」
アンリエット(憂さ晴らしに世界各地で手当たり次第盗みを働いていたなんて言えない…)
アンリエット「えっと、その、迷子になってました…」
シャロ「ま、迷子…?」
シャロ「…分かりました!アンリエットさんが迷子にならないようにあたしがあなたを導きます!」
アンリエット「えっ?」
シャロ「これからはあたしがアンリエットさんの道案内です!」
シャロ「さぁ、どこか行きたい場所はないですか?」
アンリエット「じゃあ、>>5に…」
シャロ「分かりました!『本ゲームお売りください』の看板でおなじみのブックオフですね!?」
アンリエット「えぇ、『本を売るならブックオフ』のキャッチコピーで有名なブックオフですわ」
シャロ「早速行きましょう!ブックオフはこっちですー!」トテトテ
アンリエット(シャーロックが私の前に立って…なんだか不思議な気持ちですわ)スタスタ
シャロ「アンリエットさんもブックオフに行くんですね!」
アンリエット「えぇ、たまにお宝がありますから」
シャロ「エリーさんもよく行くって言ってました」
シャロ「なんでも安く本が買えるから助かるみたいです!」
アンリエット「なるほど…」
シャロ「アンリエットさんは何を買いに行くんですか?」
アンリエット「>>11を買おうと思って…」
シャロ「アンリエットさんも漫画とか読むんですか!?」
アンリエット「私だってそれくらい読みますわ」
シャロ「ご、ごめんなさい…ちなみに何の漫画を買うんですか?」
アンリエット「ホーリーランド…格闘漫画ですわね」
アンリエット「なんでもプロの格闘家も愛読しているとか…」
シャロ「え…アンリエットさん、格闘家になるんですか!?」
アンリエット「いや、別にそういうわけでは…」
シャロ「だ、大丈夫です!あたしバリツ使えますから!」シュッシュッ
シャロ「アンリエットさんは私が守ります!だから…!」
アンリエット「……ふふっ、だからそういうわけではありませんわ」
シャロ「そ、そうですか…よかったー」
シャロ「でもでも…じゃあなんでですか?」
アンリエット「>>17」
アンリエット「お、おなかが空きましたわね!」アセアセ
シャロ「え?」
アンリエット「シャーロック、ご飯でも食べに行きましょう?」
シャロ「え…でも漫画は…」
アンリエット「漫画はいつでも買えますから!ね!?」
シャロ「…?まぁいいですけどー」
アンリエット(ふぅ…危うく私が格闘術を身に着けたい理由がばれてしまうところでした…)
シャロ「じゃああたしがアンリエットさんを導きます!」
シャロ「さぁアンリエットさん!何が食べたいですか!?」
アンリエット「シャーロックに任せますわ」
シャロ「えっ、いいんですか!?」
シャロ「じゃあ、>>23が食べたいですー!」
シャロ「とろけるチーズ…!真っ赤なトマト…!」ジュルリ
シャロ「あぁっ…!もう何か月も食べてません!」
シャロ「アンリエットさん!早く行きましょー!」グイッ
アンリエット「ちょ、ちょっと…?」スタスタ
シャロ「ピーザっ♪ピーザー♪」
アンリエット「シャーロック、ピザって…宅配で食べるものなんじゃ?」
シャロ「なに言ってるんですかアンリエットさん!」
シャロ「最近、とってもおいしいピザレストランができたってココロちゃんが言ってました!」
シャロ「一度行ってみたかったんですー…!」
アンリエット「そんなものが…それはどこにあるんですの?」
シャロ「>>29です!」
アンリエット「しゃ、シャーロック!?この場所って…!」
トーキョー
千代田区
シャロ「ここですー!」
アンリエット(日本武道館…)
シャロ「ちょっとした旅行みたいですね!えへへ…」
シャロ「あれ?ピザ屋さんすっごく混んでます」
アンリエット「これじゃすぐには入れませんわね」
シャロ「せ、せっかく来たのに…!」ガクッ
アンリエット(…なるほど、武道館でなにかイベントをやっている、だからこんなに混んで…)キョロキョロ
アンリエット(何のイベントなのかしら…?)キョロキョロ
看板「>>36」
看板「参加資格はカップルである事!歳や国籍は問いません」
看板「集まった参加カップルの中からベストお似合いカップルを決める祭典!」
看板「参加賞:ピザ(あつあつ)」
看板「優勝賞品:秘密」
アンリエット「なるほど…」
シャロ「……よし!出ましょう!!」
アンリエット「!?」
シャロ「出場すればおいしーいピザがただで食べられますー!」
アンリエット「シャーロック!?ピザなら私が買ってあげますから…」
シャロ「ピザ屋さんの行列は三時間待ちですぅ…待てません!」
シャロ「お願いしますアンリエットさん…!」
シャロ「……だめですか?」
アンリエット「>>43」
シャロ「アンリエットさん!」
アンリエット「その代り!出場するからには優勝しますわよ!!」
シャロ「はいですー!」
日本武道館内
出場者待合室
シャロ「ピザおいしいですー」モグモグ
アンリエット(ふむ、パンフレットによると…)
アンリエット(トーキョーで最もラブラブなカップルを決める大会)
アンリエット(出場カップルたちは与えられる試練を二人の力で突破していかなくてはならない)
アンリエット(戦って!戦って!戦い抜いて!最後まで勝ち残ったカップルが!)
アンリエット(『カップル・オブ・カップル』の称号を手にすることが出来る!)
アンリエット(予選競技は…>>52ですか)
シャロ「これはっ…!楽勝ですね」
シャロ「探偵二人がカップルなんです!勝ったも同然ですよ!アンリエットさん!!」
アンリエット「え、えぇ…」
アンリエット(く…これは、どうしたものでしょう…)
アンリエット(推理!今のシャーロックにはちょっと期待できませんわ…)
アンリエット(私だけでこの試練を乗り越えられるか…!)
シャロ「頑張りましょうアンリエットさん!」
アンリエット「よし…行くしかないですわ!!」
…
審判「さぁ始まりましたー!第一回カップルお似合いコンテスト!」
審判「予選第一試合!種目はズバリ!『推理』です」
審判「赤コーナー!名探偵シャーロック・シェリンフォードと探偵学院生徒会長アンリエット・ミステールのカップル!」
審判「名付けて、アンシャロコンビだーーッ!!」
審判「対する青コーナーは…>>63と>>66のカップルだッ!!」
審判「シャーロック選手と所属を同じくするミルキィホームズの名探偵!譲崎ネロと…」
審判「その実力は未知数!若き炎の怪盗、ら…ラフランスだーッ!!」
ラフランス「ラットだ!ラット!!」
シャロ「ね、ネロと…ラビットさん!?」
ラビット「だからラットだって…って!シャーロックと、アンリエット様!?」
ネロ「…様?」
ラグラージ「な、なんでもねえよ」ゴホン
シャロ「なんでネロが怪盗と手を組んでるんですかー!」
ネロ「ち、違うよ!こいつがどうしてもピザが食べたいって言うから…!」
ラクダ「俺だって!こいつがどうしても優勝賞品が欲しいって言うから仕方なくだ!」
アンリエット「…案外お似合いですわね」ニヤニヤ
ラッドウィンプス「え……」
ネロ「シャロだって!どうしてアンリエット会長と一緒にいるんだよ!?」
シャロ「それは…あたしがアンリエットさんの導き手だからです!」
ネロリエット「「!?」」
シャロ「これからは、あたしがアンリエットさんのことを引っ張って、歩いていくって決めたんです!」
シャロ「だからあたし達はこんなところで立ち止まってなんていられないんです!」
アンリエット「しゃ、シャーロック…!」
審判「おーっとぉ!素晴らしい愛だー!!加点1点!」
ラジオネーム「ハッ!そんな事はどうだっていいんだよ!」
ランドルト環「俺たちが予選を勝ち抜く…それだけだ!」
ラグランジュ(アルセーヌ様とシャーロックがくっつくなんて…認めねえ!)
ネロ「ラストリベリオン…」
ラッコ「ラットだって言ってんだろー!!!」
審判「さぁいきなり白熱した展開を見せる推理対決!」
審判「二つのカップルに解いてもらう試練…謎は、>>85事件だ!!」
審判「さぁこの事件を解決し、本戦へ足を進めるのはどちらのカップルか!?」
審判「それでは!カップルファイトォ!!」
ネロット「「レディー…!」」
アンシャロ「「ゴーーーッ!!」」
ランパート「ネロ!行くぞ!」
ネロ「おうっ!」
シャロ「行きましょう、アンリエットさん!」
アンリエット「…私はすでにこの事件の鍵を握っていますわ!」
ネロ「なにっ!?」
アンリエット「この事件の鍵となるキーワード!それは、>>100です!」
ライトエンドドラゴン「京…ちな…!?」
アンリエット「えぇ、ゆるゆりにおける…歳納京子×吉川ちなつのカップリング!」
アンリエット「普段はふざけてばかりの先輩、歳納京子と!そんな彼女を苦手に思う後輩、吉川ちなつ!」
アンリエット「あまり相性が良いとは言えず…仲も悪い二人ですが…!」
アンリエット「クリスマスデート回!キョッピーがチーナにねこくらげをプレゼントするエピソード!」
アンリエット「珍しく素直にやさしいキョッピー!デレるチーナ!手を繋ぐ二人!!」
アンリエット「行動だけでお互いの心の内を動きを描写した…素晴らしいストーリーですわ!」
アンリエット「このストーリーこそ京ちなにおける大事件!!」
アンリエット「決して深い恋愛描写ではないけれど…それこそがゆるい百合の真骨頂!」
アンリエット「詳しくは原作三巻をチェックなさい!」
ラウ・ル・クルーゼ「ぐわあああああああ!!」
ネロ「くっ…!よく分からないけどすごい百合パワーだ!」
シャロ「これは重要なファクターですー!」
アンリエット「その可能性の連続こそが大事件!!」
アンリエット「『ゆりゆららららゆるゆり大事件』とはそういうことですわ」
シャロ「アンリエットさん、すごいですー!」
アンリエット「アニメ放送後にブックオフに走ったかいがありましたわ」
ラップ音「新品で買え…!ぐふっ」ドサッ
ネロ「おいラル・グラド!?起きろよら抜き言葉ーー!!」
ラミレス「俺の名は…ラッ…」ガクッ
審判「勝者!アンシャロカップル!」
アンリエット「やりましたわ!」
シャロ「予選突破ですー!」
審判「さぁ続いて本戦第一試合に進ませてもらおう!」
シャロ「ごくり…!」
審判「次の君たちの相手は、>>118と>>121のカップルだ!」
お幸せに
お似合いだよとっても!!
審判「彼を表現するのに『俺』以外の言葉はいらない!俺選手だーッ!!」
ブー太「ラードを乗せたピザうまいブー」モッチャモッチャ
>>118「ふっ、お前らの愛が…俺とブー太の愛に勝てるかどうか、見せてもらうぜ!」
シャロ「石破ァ!!」
アンリエット「ラブラブゥ!!」
アンシャロ「「天・驚・拳ッ!!!!」」ズドーーーン
>>118「ぎにゃあああああああああああああああああ!!!!!」
シャロ「やったかッ!?」
>>118「う、生まれ変わっても…ブー太と…!」ガクッ
審判「勝者!アンシャロカップル!」
シャロ「>>118さん…!恐ろしい愛でした…!」
アンリエット「ブー太さんに向けられたその愛情の深さ…敵ながら素晴らしかったですわ」
シャロ「えぇ、>118さん…その名前、忘れません…!」
シャロ「次はいったいどんなカップルが相手なんでしょう」
審判「さあぁ!盛り上がってきた第二試合!!」
審判「赤コーナー!百合の知識と愛の力でここまでの勝利を掴んできた強豪!!アンシャロカップル!!」
審判「青コーナー…!同じく無傷で勝利を勝ち取ってきた覇者!!」
審判「>>143と>>146カップルだー!!」
シャロ「え、エリーさん!?」
エリー「そんな…シャロが、相手なの…?」
ストーンリバー「これは…!」
アンリエット(ストーンリバー!?あなた、そんな趣味が…!?)
シャロ「なんでエリーさんがストーンリバーと一緒にいるんですかー!!」
アンリエット「怪盗と探偵が手を組むなど…説明して欲しいですわね」
アンリエット(自分の事を棚に上げるのはあれですが、今はアンリエットだからセーフですわ)
シャロ「ネロとラルクアンシエルさんはいいんですか?」
アンリエット「ライドオンウィンドヘブンズドア?誰なのかしらそれは」
ストーンリバー「く…!こ、これはだな…!」
エリー「シャロ、これはね…」
エリー「>>166」
シャロ「えっ!?」
アンリエット「なんですって…」
エリー「ごめんなさい…!この人が『私とこの大会に出場しないとミルキィホームズの探偵服のスカートをあと10cm短くする』って…!」
シャロ「怪盗ストーンリバー!あなたを逮捕します!!」
アンリエット「……この変態」
シャロ「エリーさんこっちへ来てください!そんな変態の傍にいちゃだめです!!」
エリー「シャロぉっ…!」ダッ
シャロ「もう大丈夫ですよー」ナデナデ
ストーンリバー「…………!」
アンリエット(ストーンリバー…言い訳があるなら聞いてあげますわ)ヒソヒソ
ストーンリバー(あ、アルセーヌ様…!)ヒソヒソ
ストーンリバー「>>180」
アンリエット「?」
ストーンリバー「エルキュールのスカートを短くする事を約束しよう!!ただしこの妖刀でなァ!!」
エリー「ひいぃっ…!!」ビクゥッ
アンリエット「大声でなんて下品な事をっ…!」
シャロ「もう止めてください!エリーさんが泣いているじゃないですか!!」
エリー「ひっく…!ぐすっ…!」ボロボロ
ストーンリバー「黙れ!こうなったらエルキュールのスカートだけでも短くせねば…!」
ストーンリバー「かつて散って行った先人…!ミニスカ好きの紳士たちに示しがつかんのだ!!」
ストーンリバー「アンリエット・ミステール!邪魔するのなら貴様も…!」チャキッ
シャロ「あ、アンリエットさーーん!!」
アンリエット「>>190」
ストーンリバー「ぬぐあっ!!?」
審判「おーっと!アンリエット選手の鉄拳が飛んだー!ストーンリバー選手ダウーン!」
シャロ「アンリエットさん!」
アンリエット「シャーロック…大丈夫ですわ」
シャロ「トピ主っていったいなんですか?」
アンリエット「怪盗ストーンリバーは…『かつて散って行った先人』と言っていました」
アンリエット「…ネットの世界に存在する悍ましき掲示板のトピック『ミニスカ好きの集い』…恐らくそこの住人のことを指していたのでしょう」
アンリエット「その過激で犯罪的なまでのミニスカ崇拝…そのトピックの主はすぐに逮捕されました」
アンリエット「しかし、その度に『ミニスカ好きの集いは』主と名前を変え…今も存在しています」
アンリエット「ストーンリバーは現在のトピ主だったに違いありません…」
シャロ「そんなトピックが…!?」ゴクリ
エリー「怖いです…」
審判「勝者!アンシャロカップル!!」
審判「さぁさぁお待たせいたしました!第一回カップルお似合いコンテスト!!」
審判「様々な愛の形がぶつかり合い…いよいよ決勝戦を残すのみとなりました!」
審判「頂点の座を争う、二組のカップルを…紹介しましょう!!」
審判「赤コーナー!」バンッ
審判「小さいけれど愛は大きい!自称アンリエットの導き手、シャーローーーーック・シェリンフォーーード!!」
審判「今までの勝利は彼女が掴んだと言っても過言ではない!!アンリエーーーット・ミステーーーーールッ!!」
ワーワー キャー イェーイ
審判「さて…彼女たち、アンシャロカップルが挑むは優勝候補の一角と謳われた実力者!!」
審判「>>210と>>213のカップルだーーー!!」
審判「かつて数え切れないほどの事件を解決した…まさに名探偵!!」
審判「こぉばやしーーーーーっ!!オペラーーーーッ!!」
ワアァー キャーッ
シャロ「こ、小林先生!?」
小林「久しぶりだね…二人共」
小林「君達の愛の力は見せて貰った!でも僕たちもそれに負けないくらいの強い愛を持っている!」
シャロ「先生のパートナーって…?」
小林「紹介するよ…僕のパートナーを!」
審判「小林オペラのパートナーっ!!その名も…!!」
ストーンリバー「私だ!」
アンリエット「トピ主死ね!!」ガンッ
小林「あの人僕のパートナーじゃないんですけど…」
審判「すいません、呼ぶ選手間違えました」
小林「さぁ来てくれ…>>225!」
神津「俺の出番か…」
シャロ「か、か、か…神津さん!?」
神津「俺だが…」
小林「僕たちは幾度も同じ死線を潜り抜けて手に入れたんだ…友情を越えた感情を!!」
神津「この愛の強さを証明し、小林との絆を世に知らしめるまで負けるわけにはいかない…!」
小林「神津…!」
神津「小林…!」
シャロ「う…なんて強い結びつき!近寄りがたいです!」
シャロ「でもでも!愛の強さだったらあたし達も負けません!」
アンリエット「シャーロックと私の心の力を…見せてあげますわ!」
審判「さああぁああ!!テンション最高潮で始まった決勝戦!!」
審判「勝負方法は…>>236だ!!!」
うわぁ…
審判「見ているこっちが砂糖吐いてぶっ倒れてしまうようなラブラブデートを見せた方の勝ちだ!!」
神津「何回もこなしてきた事だ」
小林「よせよ、みんな見てるじゃないか」
アンリエット「…………!」
アンリエット(これはまずいですわ…私とシャーロックは本当の恋人ではない!デートなんて…!)
アンリエット(それに向こうは手馴れている様子!私たちに勝ち目なんて…!)
シャロ「…大丈夫です、アンリエットさん」
アンリエット「シャーロック…?」
シャロ「言ったじゃないですか!あたしはあなたを導いてゆくって!」
シャロ「行きましょう、アンリエットさん!」
審判「スタートッ!!」
シャロ「まずは>>245に向かいますー!!」
アンリエット「ここは…教会?」
シャロ「ふぅ、ちょっと疲れました…座りましょう!」
アンリエット「シャーロック、こんなところで何を…」
シャロ「今日はとっても楽しかったです!」
アンリエット「えっ?」
シャロ「アンリエットさんとブックオフにいったり、トーキョーまで来てピザを食べたり…」
シャロ「でも『あたしが導く』って言ったのに、カップルコンテストはアンリエットさんに頼りっぱなしですね、えへへ…」
シャロ「だから最後はちゃんとあたしが導きます!」
アンリエット「………」
シャロ「アンリエットさんと一緒にいれて本当に楽しかった…!」
シャロ「あたしにとっては今日一日全部が、アンリエットさんとのデートです!」
シャロ「えへへ…アンリエットさんも楽しかったですか?」
アンリエット「>>253」
アンリエット「ありがとうシャーロック」
シャロ「また一緒にデートしましょうね?」
アンリエット「えぇ…」
シャロ「…綺麗ですね、ステンドグラス」
アンリエット「そうですね…」
シャロ「アンリエットさん、神様の前で誓います!」
シャロ「すこやかなる時も、病める時も」
シャロ「喜びの時も、悲しみの時も」
シャロ「私はあなたを導いてゆく」
シャロ「ずっと一緒です、アンリエットさん…」
アンリエット「……はい」
…
審判「試合しゅーーーりょーーー!!」
審判「『今日一日の出来事全てが私達のデート』と言ってみせたアンシャロカップル!」
シャロ「ちょっと恥ずかしいですー!」
審判「『友情を越えた愛情のデート』を見せてくれた神ペラカップル!」
神津「年甲斐もなく張り切ってしまったよ」
小林「神津ったら…」
審判「決勝戦は観客のみなさんからの投票で勝敗を判断します!」
審判「観客の皆様!どちらのカップルのデートが、『ラブラブカップル』と言うにふさわしいでしょうか?」
…
審判「投票結果が出ました!」
審判「勝ったのは…!」
審判「>>260!!」
アンリエット「………!」
シャロ「や、やりましたーーー!!!」
審判「第一回カップルお似合いコンテスト!『カップル・オブ・カップル』の称号を手にしたのは…!」
審判「シャーロック・シェリンフォード&アンリエット・ミステールだーッ!!」
ワーワー ヒュー キェー
小林「くやしいけど…僕たちの負けだ」
シャロ「先生…」
神津「二人でいれば、それだけでデート…愛の深さを見せて貰った」
アンリエット「…私は何もしていません、シャーロックのおかげですわ」
シャロ「違います!二人で掴んだ勝利です!」
小林「まさに、愛の力だ…!」
審判「お二人共!優勝おめでとうございます!」
審判「さ、これが優勝賞品です」サッ
アンリエット「こ、これは…>>267…」
シャロ「やったーー!!白米ですー!!」
アンリエット「よ、よかったですわね…」
シャロ「みんなに思わぬお土産ができました!みんなの喜ぶ顔が見えます…!」
シャロ「さぁアンリエットさん!お米を買って帰りましょう!」
アンリエット「えぇ…」
…
シャロ「お、重いですー…!」フラフラ
シャロ「これを持ってトーキョーからヨコハマまで…ぐふっ!」フラフラ
アンリエット「いっぺんに買えるだけ買うからですわ…」
シャロ「だってこの券トーキョーでしか…!」
アンリエット「…半分持ちますわ」ヒョイッ
シャロ「あ…ありがとうございます!」
アンリエット(まったく、まだ当分は私が導いてあげないとだめみたいですわね、ふふっ…)
おしまい
よかった幻じゃなかった
毎度凄いなぁ
Entry ⇒ 2012.04.30 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
小衣「安価で怪盗帝国を逮捕するわ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333976529/
小衣「そしてタイトルを警察オペラ ジーニアス4にする!!」
次子「それが本音か」
咲「…まぁやる気はあるみたいだし、いいんじゃない」
平乃「小衣さん、なにか考えでもあるんですか?」
小衣「あったり前じゃない!小衣はIQ1400よ!?」
小衣「既に奴らを捕まえる為の策をいっぱい考えてるんだから!」
次子「こ、小衣が珍しく頼もしい…!」
小衣「さぁ行くわよ!最初の作戦は>>5!」
小衣「何度もアルセーヌと戦い、そして勝ってきたミルキィホームズならサポーターにうってつけよ!」
次子「お、おう」
咲「………」
平乃「小衣さんにプライドはないんですか?」
小衣「小衣達はアルセーヌを捕まえさえすればいいのよ!」
小衣「戦うのはミルキィホームズに任せて、弱ったアルセーヌを小衣が捕まえる!」
小衣「これでお手柄は小衣のものよ!あっはっはー!!」
次子「駄目だよ平乃、小衣の根性は曲がってるんだ」
平乃「最初からプライドなんて無かったんですね」
小衣「さぁミルキィホームズのところに行くわよ!」
小衣「多分>>12にいると思うわ!」
屋根裏部屋
小衣「おーい!邪魔するわよ!」ガチャッ
シャロ「ぐー…ぐー…」Zzz
ネロ「くかー…くかー」Zzz
エリー「すー…すー…」Zzz
コーデリア「…………」Zzz
次子「全員寝てるな…」
小衣「こっちは仕事してんのにお昼寝なんて呑気なもんよね」
小衣「起きろー!」バシバシ
シャロ「ぐふぅっ……ぐー」Zzz
小衣「…ダメだ、起きない」
咲「どうすんの?」
小衣「こうなったら夢の中までいってたたき起こしてやるわ!」
平乃「夢の中…?どうやっていくんですか?」
小衣「>>18よ!」
平乃「はぁ…」
小衣「ほら、早く横になりなさいよ」
咲「…あたし達も行くの?」
小衣「じゃあおやすみー」ゴロン
小衣「………」Zzz
…
小衣「…はっ」ガバッ
小衣「…ここがシャーロックの夢の中…」
小衣(うわ、空にかまぼこの形をした雲がいっぱい浮いてる…)
小衣「…ん、あれ?小衣一人?」キョロキョロ
小衣「とりあえず誰か探すしかないわね」
>>26「………」テクテク
小衣「あっ、あれは…>>26!」
黄色いリボン「………」スタスタ
小衣(なんでリボンが歩いて…いや、夢の中だからおかしくないか)
小衣(あれって、シャーロックのリボンよね)
小衣(あれについていけばシャーロックに会えるのかしら)
リボン「………」スタスタ
小衣(ついていってみよう)コソコソ
リボン「…………」スタスタ
小衣「ちっ…あいつ歩くの遅いわね」イライラ
小衣「さてどうしようか…っていうかなんで隠れてるんだろう…」
小衣「素直にあのリボンにシャーロックの居場所を聞けば済む話よね」
小衣「でももしリボンに逃げられたら手がかりゼロだし…うーん」
小衣「…よし!>>33だ!」
小衣「何かをリボンの目に入る場所に投げれば…」
小衣『あれー?小衣、落し物しちゃったー』
リボン『ココロちゃん!落し物ってこれですか!?』
小衣『あっ、それだ!感謝するわリボン!』
小衣『ついでにシャーロックの居場所しらない?』
リボン『シャロちゃんならあっちですー!』
小衣『感謝するわ!あとココロちゃん言うなー!』バシッ
リボン『あうぅ…』
小衣「…と、こういう風にいくに違いないわ」
小衣「さて、何を投げようか…」ゴソゴソ
小衣「ポケットに>>37が入ってたわ!よし、これで行こう!」
リボン「きしゃあああああ!!!がるるるるるる!!!」ドタバタ
小衣「ひぃっ!?」ビクッ
リボン「わんわんわんわん!!がうがう!!」ドタバタ
小衣(うわあ…シャーロックのリボンこわっ…)
リボン「がうがう!わうわう!」ムシャムシャ
小衣「よ、よし…!かまぼこを食べている隙に…」
小衣「いけー!モンスターボール!」シュッ
リボン「きゃいんきゃいん!?わふー!がるるる……!」バシュッ
小衣「…やったー!リボンをつかまえたぞ!」
小衣「あんたシャーロックのリボンでしょ!?シャーロックがどこにいるのか答えなさいよ!」
リボン「>>43」
小衣「……え?」
小衣「か…かまぼこの話はいいのよ、シャーロックの居場所を…」
リボン「だから、食べたと言うておる」
リボン「シャーロック・シェリンフォードは儂の胃の中じゃ、ぐるぐる動いておる」
リボン「頭からばりばり食ろうてやった、儂はあ奴の頭の上が定位置じゃからのう、ひっひっひ」
小衣「う、嘘……!」カタカタ
リボン「嘘偽り無い、お主も儂の食いっぷりの良さは見たであろう?」
リボン「お主が投げてよこしたかまぼこと同じように、牙を突き立てて…」
小衣「い、いやあああああああああああああああああ!!!!」
リボン「ひっひっひお主も胃に収めてやるわい、一人では腹の虫が鳴き止まんのじゃ」
リボン「ぐるるるる…!」
小衣「た、助けっ…!誰か、助けて…!!」ガタガタ
>>50「待てっ!!」
トゥエンティ「誰!?僕にそれを聞くとは愚問だなっ!」
トゥエンティ「常に美の最先端を走る美しき怪盗!トゥエンティとは僕のことだ!!」ババーン
小衣(か、怪盗トゥエンティ…!)
トゥエンティ「むしろ僕の存在が美の最先端!さぁ目を凝らして僕の乳首の先を見ろォ!!」バッ
リボン「きゃ…!やめてください、恥ずかしいですぅ…!」
トゥエンティ「恥ずかしがるな!見ぬは一時の恥、見るは一時の僕だ!!」
リボン「そんな風に言われたら私、私…!」チラッ
トゥエンティ「さあぁ!!一時と言わず何時間でも僕を見つめろおぉぉおぉお!!!」
…
小衣「…うわああああああああ!!!」ガバッ
シャロ「あ、ココロちゃんが起きましたー」
次子「遅いよー、先にシャーロックが起きちゃったよ」
平乃「小衣さん大丈夫ですか?すごい寝汗…」
小衣「え…あ、うん大丈夫…多分」ゼェゼェ
咲「小衣が寝てる間に話つけといたから」
ネロ「ま、遠山に頼まれちゃ仕方ないよねー、僕たちが協力してあげるよ!」
エリー「一緒に怪盗を…捕まえましょう…」
コーデリア「私達と~G4の~合同~捜査~♪」
小衣「…よろしく頼むわ!!」
シャロ「ココロちゃん!指示をお願いします!!」
小衣「よし…人数は揃った!次の作戦は>>58よ!」
小衣「あとココロちゃん言うなー!」バシィッ
シャロ「あうぅ…!」
シャロ「分かりました!」
ネロ「おー、熱いねお二人さん」
次子「ひゅーひゅー!」
シャロ「ちゃ、茶化さないでください!そういうのじゃないですー!」カアァ
シャロ「こ、小衣ちゃんもネロたちに何か言ってあげてくださいー」
小衣「え?そういう意味だけど?」
シャロ「……え?」
小衣「シャーロック…ずっと小衣のこと愛して、小衣のことサポートして…?」
小衣「それとも、小衣じゃ嫌?」
シャロ「い、嫌じゃ…!ないですけどぉ…!」ドキドキ
小衣「決まりね!二人揃えば最強よ!」
シャロ「あうぅ…!」ドキドキ
咲「…エルキュールが開いた口がふさがらないって顔してるんだけど」
平乃「コーデリアさんの頭の花が増え始めました!!」
小衣(上手くいった…これでシャーロックの傍にいる口実が出来たわ)
小衣(アルセーヌはシャーロックを付け狙っている…つまり)
小衣(シャーロックの傍にいればすぐにアルセーヌを逮捕できる!)
小衣(最もミルキィホームズの手柄を横取りしやすい位置がここなのよ!)
小衣(べ、別にシャーロックのそばにずっといたいわけじゃないんだからね!?勘違いしないでよ!!)
小衣「さぁ!シャーロックと小衣の連携力がアップしたところで次行くわよ!」
ネロ「次はどうすんの?」
咲「小衣はなんかいっぱい作戦を考えてるらしいよ」
小衣「次の作戦は…>>67!」
小衣「衣装を変えて怪盗の目を欺くわよ!」
コーデリア「確かに、この格好じゃ警戒されるわよね…」
平乃「あ、私の家にみなさんが着れる服があり」
ネロ「でも着替えるったってどうするのさ、私服でいいの?」
平乃「あ、あのですね!私、ゴスロ」
咲「まぁそうだよね、欺くだけならそれでいいし」
平乃「きっとみなさんに似合うと思」
小衣「いや、衣装は小衣が用意したわ!」
小衣「怪盗どもの警戒の目をかわしつつ…いざと言う時は動きやすい戦闘服!!」
平乃「意外とゴスロリ服も動きやす」
小衣「その服は…>>74よ!!」
エリー「ひ、平乃さん…?」
平乃「…いじけてなんてないです」
エリー「こ、これって…」
次子「…スクール水着じゃん!」
小衣「これを着ればどこからどう見てもこれからプールに行く人たち!」
小衣「絶対に怪しまれないわ!」
平乃「こ、こんなの着て怪しまれないのは小衣さんだけです!」
小衣「シャーロックだって怪しまれないわよ!!」
シャロ「そ、それって幼児体型ってことですか…?」ガーン
咲「…あんたも結構似合うんじゃない?」
ネロ「あぁ!?遠山だってそんなに僕と変わんないだろー!!」ムカッ
咲「あたしはちょっとは胸あるし、足も長いしー」
ネロ「ぐぬぬ」
次子「……着るしかないのかねぇ」
コーデリア「何年ぶりかしら…」
エリー「恥ずかしい、です…!」
シャロ「わーい!すずしいですー!」
ネロ「今日暑いもんね」
次子「うおぉっ…!む、むねが、苦し…!」
咲「…はちきれそうだよ、次子」
エリー「…………すごい」
平乃「これだったら絶対にゴスロリの方がいいと思うんですけどねぇ」ハァ
コーデリア「っていうかこれで外歩いたら逆に怪しくないかしら…?」
小衣「つべこべ言わない!動きやすくていいでしょうーが!」
小衣「さて、人数もそろって準備も整ったところで…」
小衣「いよいよ…怪盗帝国をおびき出すわ!」
みんな「…………!」
小衣「戦いに持ち込めさえすればこっちのものよ、数で圧倒的に有利だわ」
小衣「肝心なのは…この、おびき出すための作戦!」
小衣「>>85よ!」
平乃「え?水着の上から着るんですか?」
咲「今度は何を…って、この服は」
エリー「あれ、これって…アルセーヌの…」
次子「こっちはストーンリバーだ」
シャロ「こっちはラビットさんの服ですー」
小衣「そう…怪盗帝国のコスプレよ!!」
小衣「この二段構え…!あいつらをおびき出すのに十分だわ!」
みんな「…………」
小衣「あ、あれ?」
シャロ「ごめんなさいココロちゃん…あたし、ココロちゃんの考えてることがよく分かりません…」
次子「小衣、お前疲れてんだよ…」
小衣「え、ちょ…!?ちゃんとした作戦だってば!小衣をそんな憐れむ視線で見るなー!!」
小衣「まずはスク水で私たちの立場を隠すとともに…ヘンな格好で人の目を引く」
ネロ「自覚あったんだ」
平乃「ヘンって分かってるなら最初から着せないでください!!」
小衣「作戦はここからなのよ!周りの人が小衣たちを変な目で見始めたら…怪盗帝国のコスプレをする!」
小衣「すると…どうなると思う?」
シャロ「どうなるんですか?」
小衣「周りの人は…怪盗帝国の奴らがヘンな格好をしていたと思う!!」
小衣「この話は瞬く間にヨコハマ中に広がり…!怪盗帝国のやつらの耳にも届く!」
小衣「ニセモノの話を聞いた怪盗帝国は真相を暴くべく、小衣たちの前に現れるって寸法よ!」
シャロ「そうか…!怪盗帝国をおびき出すために…!」
次子「さすが小衣だぜ!」
ネロ「凄ェ!!」
通行人「ボンテージの下にスク水って…どんな重ね着だよ…」ガヤガヤ
小衣「ふふふ…作戦通り…!」
エリー「は、恥ずかしい…!!」カアァ
…
石流「アンリエット様、少しお耳にいれたいお話が…」
アンリエット「…なんですか?」
石流「ヨコハマ市街に、我々のニセモノが出没している模様です」
二十里「なんでもセンスのない変な格好で人の目を引いているとか…」
根津「ムカつくぜ!」
アンリエット「…そうですわね、私達の名を騙るなんて…」
アンリエット「本当の私達の力を思い知らせる必要がありますわ!」
アルセーヌ「行きますわよ!スリーカード!!」シュバッ
スリーカード「はっ!!」
コーデリア「まだ怪盗帝国は来ないの…?」
シャロ「おっぱいかゆいですぅ…」
咲「…!みんな、あれは…!」
アルセーヌ「どこの誰だか存じませんが…随分と私たちの庭で好き勝手してくれてるようですわね」ザン!
トゥエンティ「なんだその格好は!美しい僕をまねるならもっと美しい格好をしろぉ!!」
ストーンリバー「面妖な…斬る!」
ラット「ふざけた真似しやがって…!ぶっ潰す!!」
平乃「怪盗帝国!!」バッ
エリー「囲まれてます…!」ザッ
小衣「大丈夫!戦うための作戦も考えてあるわ!」
小衣「行くわよ…作戦は>>103!」
シャロ「…えっ」
咲「は?」
小衣「こんな街中で!しかも取り囲まれて!勝てる訳ないでしょ!?」
小衣「三十六計逃げるに如かず!さっさと散らばれー!!」ダッ
ネロ「…明智のバカを信じた僕がバカだったよ」ダッ
平乃「…私達、なにしてるんでしょう」ダッ
ストーンリバー「むっ…逃げるか!?」
ラット「待ちやがれ!!」
アルセーヌ「落ち着きなさい、ラット」
アルセーヌ「相手はあの人数、一度に全員を追おうとしても無理ですわ」
アルセーヌ「ここは各個撃破で…一人づつ捻り潰しますわよ」
トゥエンティ「流石はアルセーヌ様!美しい洞察力でいらっしゃる!」
アルセーヌ「…そこの角に>>111が逃げましたわ、追いますわよ」
平乃「くっ…!見つかった…!!」
ストーンリバー「貴様は…!」
トゥエンティ「………えぇっと!」
ラット「小泉!」
平乃「誰!?」
アルセーヌ「ふふ…誰だと思えば、G4の長谷川平乃さん」
アルセーヌ「とすると…さっきの集団はG4とミルキィホームズですわね」
平乃(敵に名前を呼ばれて嬉しいのって複雑ですね…)
アルセーヌ「道理で、シャーロックの気配を感じると思いましたわ」
アルセーヌ「貴女を倒してから…ミルキィホームズを狩る…!」ゴゴゴゴ
平乃「ぐ…よ、四対一…!」
平乃「でも、やるしかありません!」
平乃「私の武道段位五十段の中の一つ!>>117で!」
トゥエンティ「美しく切り刻んであげよう!!」
ラット「行くぜ、この影薄野郎!!」
平乃「野郎じゃありませんし、影だって薄くありません!!」ムカッ
平乃「舐めないでください、私だって!!」バッ
平乃「ゴスロリ検定6段の使い手なんですっ!!」バサアァッ
アルセーヌ(ゴスロリ服に着替えた…?)
ラット「ごちゃごちゃうるせえんだよ!おらあっ!!」バッ
インフィニットテネブラリスディザスター
平乃「ゴスロリ神拳奥義!『舞い降りし堕黒天使の翼』!!」ズバンッ!
ラット「ぐわああああああああああああああああああああ!!!!」
トゥエンティ「ラットーーー!!」
アルセーヌ「な、なんて厨二…」
ストーンリバー(かっこいい…!)
平乃「ゴスロリを舐めないでください…」フッ
ストーンリバー「ならば私も行くぞ…!奥義、>>125!」バッ
平乃「なっ…!服の下に、ふんどし!」
ストーンリバー「ふんどし…すなわち憤怒士!」
ストーンリバー「憤怒の焔を心に宿せし侍の一撃を喰らうがいい!!」ズギャンッ
平乃「ゴスロリに秘められし暗黒の力…舐めないで欲しいですね!!」ドギュンッ
ストーンリバー「超連秘剣!灼皇双覇鬼凛閃!!」ズバアァァ
ネオテネブラリス ジエンドオブスターゲイザー
平乃「真黒・紡がれし時の終焉天!!」ドッガアアア
ストーンリバー「ぬうおおおおおお!!!」
平乃「てやあああああああああ!!!」
…
アルセーヌ「…という幻惑を見せている間に次に行きますわよ」
ストーンリバー「はっ」
平乃「ふふふ…私はまだ第三解放までしか力を…」Zzz
アルセーヌ「確か…あっちの道に>>135が逃げましたわね」
アルセーヌ「ん?」
次子「あ、暑くねー?今日暑くねー?」
咲「暑いなうー、っていうか超暑いなうー」
次子「暑くねー?ってーかプール行きたくね?」
咲「あたしー、チョープール行きたいかんじー」
次子「っていうかあまりにも暑くてプール行きたいから…スク水で外出しちゃったー」
咲「うけるー」
アルセーヌ「…………」ジー
次子(うおぉ…!超こっち見てる…!)ドキドキ
咲(気づかずに…通り過ぎろ…!)ドキドキ
トゥエンティ「アルセーヌ様、どうかしましたか?」
アルセーヌ「………>>144」
次子「マジプール行こうぜプール」スタスタ
咲「まじ水浴び気分ー」スタスタ
次子(よし…これで怪しまれずにこの場を離れられる…!)スタスタ
次子「……ここまでくれば大丈夫だろ」フゥ
咲「ひ、冷や汗が…」
アルセーヌ「…やっぱり、G4のお二人でしたか」
次子「なっ…!?」
アルセーヌ「後をつけてきて正解でしたわ」
咲「い、いつの間に…!」
アルセーヌ「幻惑のトイズ…ロープ!!」シャキィン!
つぎさく「「うわあああああああ!!」」
…
>>151「ふ、二人が捕まって…!」コソコソ
>>151「ど、どうしよう…!」
エリー「助けなきゃ…!」グッ
アルセーヌ「さて、次は…」
エリー「待って…ください…!」バッ
トゥエンティ「ん?」
ストーンリバー「貴様はエルキュール!」
エリー「ここから先には…行かせません…!」
エリー「二人も、放してください…!」
アルセーヌ「…その先に誰かいるんですのね」
エリー「……!」ギクッ
エリー(相手は…三人…!)ドキドキ
エリー(ここは>>160で…いくしか!)
アルセーヌ「……?」
ストーンリバー「なんだ?あの構えは」
トゥエンティ「分からない…だがあの立ち姿、少しだけ美しいな…」
アルセーヌ(一体何を…?うかつに踏み込まないほうが得策ですわね)
アルセーヌ「………」ジリ…
エリー「………」ドドドドドド
エリー(……これは)ドドドドドド
エリー(モデルのバイトで見に付けた…『長時間立ってても疲れないポーズ』…)ドドドド
エリー(お互いに、動かない…持久戦!)ドドドドド
エリー(ここで時間を稼いで…みんなを逃がせれば…)ドドドドドド
トゥエンティ「……埒があかないな」スッ
エリー「……っ!」ビクッ
トゥエンティ「何の構えか知らないが…僕が美しく終わらせてあげよう、>>165で!」
ストーンリバー「なるほど…!伸縮可能な乳首で間合いの外から攻撃を!」
アルセーヌ「しかも素早い事に定評のあるトゥエンティの乳首は咄嗟の攻撃をかわす事もできる…!」
トゥエンティ「ほおぉぉぉら!!美しいことに定評のある僕の乳首をくらええええ!!」ピシッピシッ
エリー「あぁっ…!地味に、痛い…!」
アルセーヌ「ふん、さっきの構えはブラフ…見かけ倒しですわね」
アルセーヌ「ここはトゥエンティに任せて行きますわよ!ストーンリバー!」ザッ
エリー(あっ…!こ、この先には>>172が隠れて…!)
トゥエンティ「と言うわけで!僕と美しすぎる乳首ゲームで時間を潰して行こうじゃないか!エルキュール・バートン!」
エリー「うぅっ…!」
エリー(>>172は守りきれなかった…でも…!)ガシッ
トゥエンティ「あはぁ…?乳首を掴んじゃダメだよハニー…」ビクンビクン
エリー「あなただけでも…私がここで…!」シャキィン!
エリー「トイズ…発動…っ!!」ブチィッ!!
トゥエンティ「ぎにゃあああああああああああああああああああ!!!!!」
シャロ「他のみなさんは大丈夫でしょうか…」
小衣「四人いっぺんに来るなんて考えてないわよ、反則よ反則…」ブツブツ
シャロ「ココロちゃん、頑張って作戦を考えてください!」
シャロ「そして、早くアルセーヌたちをやっつけに行きましょう!」
小衣「はぁ!?さっさと逃げるに決まってるでしょ!?」
小衣「勝てるわけないし…今日のところはなんとか逃げて…」
シャロ「大丈夫です!ココロちゃんなら勝てますよ!」
小衣「な、なにを根拠に…」
シャロ「ココロちゃんは天才ですから!それに…」
シャロ「……恋人の事は…信じるのが普通じゃないですか?」
小衣「………!」ドキッ
小衣「こ、ココロちゃんって言うな」ピシッ
小衣「仕方ない、考えるわよ…勝つ方法を」
シャロ「…はい!」
シャロ「…アルセーヌ!」
小衣「うわ、来た!?」ビクッ
シャロ「ココロちゃん!ここはあたしが戦います!」
シャロ「ココロちゃんは作戦を考えてください!」
小衣「わ、分かったわ!」
小衣(考えろ小衣…アルセーヌに勝つ方法を!)
小衣(今ここにいるのは…シャーロックと小衣…)
小衣(相手はアルセーヌとストーンリバー…)
小衣「勝つには、勝つには…!」
小衣「……>>179!」
シャロ「えっ、ええぇぇっ!?」
小衣「ほらシャーロック!ちんたらしてないで走れーっ!!」ダッ
シャロ「ってなんでですかー!!」
ストーンリバー「この期に及んで…無様だな」
アルセーヌ「追いますわよ!」ダッ
シャロ「こっ、ココロちゃん!なんで逃げるんですかー!!」ダダダダ
小衣「口じゃなくて足を動かせー!」ダダダダ
シャロ「ココロちゃん…勝つって言ってくれたじゃないですか!!」
小衣「………」
シャロ「勝つための作戦を…考えるって…!」
小衣「…勝つわよ」
シャロ「え?」
小衣「小衣たちが逃げている道…この先には!」バッ
ネロ「あ、シャロ!」
コーデリア「明智さんも!」
シャロ「あっ…!」
小衣「…仲間がいる!」
アルセーヌ「こ、これは…」
ストーンリバー「なんと…!」
アルセーヌ「逃げたのは…ミルキィホームズと合流するため!?」
コーデリア「形勢逆転よ!怪盗帝国!」
ネロ「僕たちが相手だ!覚悟しろっ!」
シャロ「私達が相手です!」
小衣「アルセーヌ…あなたを逮捕するわ!」
小衣「すでにこの先の作戦も考えてある…!>>186よ!」
ここシャロ「「フォークォーターズサラウンドアターーーック!!」」ボカスカボカスカ
ストーンリバー「ぬあああああああ!!」
シャロ「四方を囲んで四人で殴る!」ボカスカボカスカ
小衣「四人そろった時にのみ使える必殺技よ!!」ボカスカボカスカ
ストーンリバー「ちょ、待っ…!ぎにゃあああああああ!!!」
ネロデリア「「おらおらおらー!」」ボカスカボカスカ
ストーンリバー「あああああああああ!!!」
…
アルセーヌ「…ストーンリバーを倒すとは、やりますわね」
小衣「天才に出来ない事はないのよ!」
シャロ「つ、疲れましたー…」ゼェゼェ
アルセーヌ「出来ない事はない…?一つだけ出来ない事があるようですけど?」
アルセーヌ「この私を逮捕する事は…天才の貴女でもできない…!」
小衣「出来るわ!>>193作戦なら!」
小衣「でもね、頭一つあれば怪盗逮捕なんて楽勝なのよ!」
アルセーヌ「戯言ですわ、幻惑の…!」
小衣「シャーロック!!」ガシッ
シャロ「ふぇっ!?」
アルセーヌ「っ!?何を…!」
小衣「んー……」チュー
シャロ「…!?」ドキーン
ネロ「!?」
コーデリア「!?」
アルセーヌ「……!?」
小衣「ぷは…シャーロックの唇、やわらかい…」チュッチュ
シャロ「こ、ココロちゃんのキスは…甘いですぅっ」チュッチュ
アルセーヌ「しゃ、シャーロックに…何を…!!」ゴゴゴゴゴ
小衣「いいじゃない、見せつけてやりましょうよ」イチャイチャ
小衣(これぞ!天才にしかできない攻め方、精神攻撃!)
小衣(アルセーヌの心にダメージを負わせるにはこれが一番!)
小衣(べ、別にシャーロックとキスがしたかったわけじゃないんだからね!勘違いしないでよ!)
小衣「ほら、シャーロック…べろ出して…」
シャロ「ココロちゃん…ここから先は省略されました、続きを読むには小衣ちゃんマジIQ1400と書き込んでも書けません
アルセーヌ「幻惑のトイズ!メテオ!!」シャキィン!
アルセーヌ(く…!駄目、これではシャーロックにも当たってしまう…!)
アルセーヌ「きぃぃぃぃぃ!!シャーロックとそんな、そんなああああ!」ムキー
小衣(効いてる効いてる)
シャロ「ココロちゃぁん…」トローン
小衣「次でトドメよアルセーヌ!最後の…>>202作戦で!」
シャロ「ええええええ!?」
小衣「さぁ早く!あんたらも!」
コーデリア「明智さん!アルセーヌを倒すチャンスじゃない!?」
小衣「いいからほら!急げー!」ダダダダ
シャロ「意味が分かりませんー!!」ダダダダダ
…シーン
アルセーヌ「…………」
アルセーヌ「…シャーロック」ポソッ
アルセーヌ「明智さんと…そんな、そんなぁ…」グスッ
アルセーヌ「うぅっ…!シャーロック、うわあああああん!」
…
小衣「見てあれ、アルセーヌマジ泣き」
シャロ「…これを見るためだけに逃げたんですか?」
ネロ「やっぱ根性ねじ曲がってるよこいつ」
小衣(ついに怪盗帝国を壊滅させることに成功したのよ!)
小衣「あっはっはー!やっぱIQ140000の天才美少女明智小衣にはアルセーヌでも勝てないってことよねー!」
次子「流石にひっでえ…」
平乃「ちょっと…引きます」
小衣「…でもね」
咲「?」
小衣「アルセーヌに勝ってから、シャーロックが…口きいてくれないのよ」
小衣「どうしたらいいと思う…?」
次子「知らん」
平乃「分かりません」
咲「天才なんだから自分で考えなよ」
小衣(名声の代わりに…なにか大切なものを失った気がする…)
おしまい
乙ですー
乙なばたけ
Entry ⇒ 2012.04.13 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シャロ「横浜デートですか」エリー「頑張って」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332773801/
アンリエット「遅れないように気をつけてください」
コーデリア「どんな服を来て行こうかしら~♪」
エリー(あの…どうしてコーデリアさんが…?)
シャロ「同時に3人とデートなんて私人気者です」
続かない
シャロ「うわぁ! エリーさんですか。びっくりしましたぁ~」
エリー「あの、その……さっきのは、どういう、ことなの」
シャロ「さっきのというと、なんです?」
エリー「…………」
シャロ「エリーさん?」
エリー「……他の人、とも、デートの約束してた」
エリー「浮気……してたんだ。2又……3又?」
シャロ「つい、出来心で!」
エリー「3又も」
シャロ「はいー」
エリー「シャロなんて、大嫌い……」
シャロ「エリーさん! エリーさーん!」
シャロ「でも、しょうがないじゃないですか」
シャロ「ココロちゃんも、アンリエットさんも、私から告白したんじゃない」
シャロ「あっちから好きだって言ってきたんですー。断れませんー」
シャロ「私って人気者ですねー。あっははははー」
※黒シャロ
エリー「確かに……私の気持ちを、ぶつけるばかりで、」
エリー「シャロの気持ちを、ちゃんと、確認してなかったけど……」
エリー「ぐすっ、ぐすっ……」
ネロ「エリー?」
エリー「ね、ネロ……」
ネロ「どうしたんだよ、エリー。顔真っ赤じゃん。ていうか泣いてるの?」
エリー「う……うぇぇえーん」
ザワザワ……ヒソヒソ
ネロ「まるでボクが泣かせたみたいじゃんか!」
エリー「うぇぇえぇーん」
ネロ「泣き止んで! 泣き止んでよ、エリー!」
ネロ「お願いだから泣き止んでよ! これ以上泣くならお金取るよ!」
エリー「うぇえええーん」
ネロ「もう、困ったなぁ……」
エリー「ぐすっ、ぐすっ」
ネロ「少しは落ち着いた」
エリー「う、うん……」
ネロ「泣虫のお守り、それもタダ働きなんて、もう御免こうむりたいよ」
エリー「ごめん、な…ぐすっ、ぐすっ」
ネロ「はいはい、また泣かない」
ネロ「まったく今日は特別だよ? この店のお代も、後で2倍で返してよね」
エリー「そ、それは……」
エリー「…………」
ネロ「あー、もう黙るなよ! 話して楽になっちゃえばいいじゃん」
エリー「あのあのっ、そのっ……シャロが浮気、してたの」
ネロ「浮気だぁ? 恋愛とか、ボク興味ないんですけどー」
エリー「シャロのこと、好きだから、とても悲しい」
ネロ「それは、単にシャロが暇なだけじゃん」
エリー「困っているときは、真っ先に駆けつけてくれて、一緒に悩んでもくれた」
ネロ(確かに1番に駆けつけるね。でも悩みを増やして悩ませるのもシャロだ)
エリー「私のご飯がなくなったときも、自分のを半分こしてくれたの」
ネロ(たぶん、ご飯(芋)はシャロが間違って食べたんだと思う)
エリー「そんな元気で、天真爛漫で、天使のようなシャロを見てたら、」
エリー「いつの間にか好きになってて」
エリー「そんなシャロに、思い切って、告白してみたの」
ネロ「まだ続くのー」
エリー「答えは「いいですよー」だった。とてもとても、嬉しかった」
エリー「なのに……」
エリー「どうして…………」
ネロ(正直すごく帰りたい、けど)
エリー「ぐすっ、ぐすっ」
ネロ「……うーん」
エリー「えっ……?」
ネロ「これ、ヨコハマ遊園地のチケット」
エリー「どうしたの、そのチケット……」
ネロ「ネットオークションで落としたんだ。高値で売りさばこうと思ったんだけど、価値が下落してねー」
ネロ「不良在庫を抱えるのもなんだから、ボクたちで使っちゃおうってこと」
ネロ「別に、エリーのためじゃなくて、ここまま紙が腐るのも、もったいないと思うからっ」
エリー「……ふふ」
ネロ「わ、笑うなよ…………よかった」ボソッ
シャロ「大変です、大変なことになりました」
シャロ「ココロちゃん、アンリエットさんとのデートの時間が重なってました」
シャロ「今気づきました、今まさに! これがダブルドッキングというヤツですね」
シャロ「どうしましょう。困りました」
シャロ「うーん、分かりました。分身してみましょう! って、なんでですかー」
エリー「……シャロ」
エリー「……本当に? 心配して、くれたの……」
シャロ「本当ですよ。探偵はウソをつきません!」
エリー「信じて、いい……」
シャロ「はいっ!」
シャロ「あっ、エリーさん。相談があるんです! ココロちゃんとアンリエットさんとのデートの時間が重なっちゃって」
エリー「そう……なんだ……」
シャロ「どうすればいいですか、ってエリーさん、エリーさーん!」
エリー「シャロの馬鹿……」
ネロ「ほらほら見てよエリー! あの観覧車、とっても大きいよ!」
ネロ「あっちのグルグル回ってるのも楽しそうだよねー。あっちも」
エリー「ふふ……ネロってば子供みたい」
ネロ「いいじゃん、まだ子供なんだし」
エリー「そうね……キャッ」ドンッ
ネロ「おっとっと。エリー、ちゃんと前見ないとぶつかるよ」
エリー「えっ、あっ、その……」
ネロ「ボクがついてないとダメだねー。ほら、手つないであげようか?」
エリー「…………」カーッ
小衣「もうシャーロックのヤツいつまでトイレなのよぉ!」
小衣「おそいおそい、遅すぎる――!」
シャロ「ココロちゃーん! ごめんなさーい」
小衣「シャーロック、遅いわよ。それと、ココロちゃん言うなー!」カコーン
シャロ「あうっ……ううう、すびばせん。おトイレ混んでたんです」
小衣「まぁ、いいわ。このアトラクションもけっこう並ぶみたいだし」
小衣「でも、せっかくデートなんだから……もっと一緒に」
シャロ「あはは、ココロちゃん可愛いですー」
小衣「こ、ココロちゃん言うな」ボソッ
アンリ「まさか迷子かしら……迷子センターに行った方がいいのかしら」
アンリ「シャーロック、シャーロック!」
シャロ「あ、アンリエットさーん!」
アンリ「しゃ、シャーロック。どこに行っていたのですか」
シャロ「ちょ、ちょっと道に迷っちゃって」
アンリ「まったく、しょうがないですわね」
シャロ「あははー」
シャロ「あっ、ホントですー。」
アンリ「はい、これでよし。探偵たるもの、服装には気を着けなさい」
シャロ「ごめんなさいですー。なんかアンリエットさん、お姉さんみたいですね」
アンリ「おおお、お姉さんなんて、柄じゃないですわ」
シャロ「照れてるです?」
アンリ「照れてなど……」カーッ
シャロ「アンリエットさん“も”可愛いですー」
シャロ「遊園地のアトラクションとかはとっても行列ができます。テレビでやってました」
シャロ(その待ち時間に、ココロちゃんとアンリエットさんを行き来する)
シャロ(我ながら名案です。これで2人ともハッピーです)
シャロ「でも、ぜぇぜぇ……すごく疲れます」
シャロ「あれ、何か忘れているよーな」
デリア「お花畑が1本、お花畑が2本……シャロはどこかしら~♪」
ネロ「エリーに絶叫系はキツかったかー」
エリー「だから、ネロ一人でも、って言ったのに……」
ネロ「せっかく来たのに、ボク一人じゃつまらないじゃん!」
エリー「そ、そうね……うう」
ネロ「そろそろお昼時だし、なにか食べようよ。エリー持ちでね」
シャロ「あーん、忙しい忙しい忙しいですー」ダダダダダー
ネロ「ん?」
エリー「どうしたの、ネロ」
ネロ「ん、なんでもない。……気のせいかな」
エリー「ありがとう……って!?」
ネロ「どうしたの、エリー」
エリー「それ、カップル用の、ジュース……」
ネロ「あぁ、これ? これが一番安かったんだよ。2人分あるんだって」
ネロ「ストローが変な形だね、ははっ」
エリー「…………」カーッ
ネロ「飲まないの? 僕が全部飲んじゃうよ~」チュー
エリー「えっ、あの……飲みます」プシュー
小衣「ちょっとシャーロック、何回目のトイレよ! 便秘!」
シャロ「ココロちゃん、便秘とか大声で言わないでくださいー」
小衣「あー、もう楽しくないわ。シャーロックも心ここにあらず、って感じだし」
シャロ「そ、それは……」
小衣「小衣、帰るわ。じゃあね、バカシャーロック」
シャロ「こ、ココロちゃん!」
小衣「ココロちゃん言うなーっ、2回分!」ドカーン、バカーン
シャロ「あふっ、ぐへぇ」
シャロ「大丈夫です。きっといつか分かり合えます。今はアンリエットさんの方を」
シャロ「アンリエットさーん、アンリエットさーん」
係員「きみ、シャーロックさん?」
シャロ「えっ? あっ、はいー。シャーロックですー」
係員「アンリエットという人が探していたよ。止めたんだけど、誘拐されたかもしれないって、園外に走って行ったんだ」
シャロ「えぇぇ~、そんなぁ……」
エリー「キレイ……」
ネロ「あんなに並んだ甲斐があったよ。これでショボイ眺めだったら、チケット代請求してやったのに」
エリー「もう、ネロはお金のことばかり……」
ネロ「世の中、お金だよ、マネーだよ。いつか、このヨコハマも手に入れてみせるさ」フフン
エリー「ふふ……探偵じゃなくて、まるで怪盗みたい」
ネロ「ぼ、ボクはこれでも探偵だってば! 怪盗じゃない!」
エリー「ふふ……そうね」
エリー「そう、だね……また」
ネロ「まぁ、あんなに安価でチケット手に入ることもないから、二度と来れないかもしれないけど」
エリー「えっ……」
ネロ「なんで悲しそうな顔するのさ」
エリー「その、あの……楽しかったから」
ネロ「なら、バイトをがんばることだねー。それを僕が20倍にしてあげるよ」
エリー「う、うん」
シャロ「あぁー! エリーさんに、ネロ!」
シャロ「エリーさん、助けてくださいー。アンリエットさんに本当のこと話したら、鬼のようにプンプン怒ってしまって」
シャロ「こっ、これでは怖くて探偵学園に帰れません」
エリー「…………。ふふっ、シャロ」
シャロ「えっ、エリーさん。不自然な笑みです」
エリー「……頑張って」
ネロ「まぁ、ご愁傷様~」
シャロ「えっ、何を頑張るんですか。というか助けてくれないんですか。ネロ、エリーさーん!」
デリア「お姉さんに話して御覧なさい~♪」
シャロ「私は、ココロちゃんもアンリエットさんも幸せにできませんでした」
デリア「無視かしら~♪」
シャロ「でも、大丈夫。私には明日という希望があります!」
アンリ「えぇ、そうですね。明日のお日様を見れるといいですね」
シャロ・デリア「えっ?」
エリー「特別、補修……?」
ネロ「トイズが戻るまで、滝で水に打たれる修行だって」
エリー「それで、戻らなかったら……」
ネロ「さぁねー。しばらく二人とも、帰ってこないってさ」
エリー「えっ……」カーッ
ネロ「なんで、そこで赤くなるのさ」
ネロ「ボクも隅に置けないねぇ~」
エリー「…………」カーッ
ネロ「そ、そこで否定してくれないと、ボクとしても反応に困るんだけど」
エリー「…………」カーッ
ネロ「あぁ、もう、いつもいつもまどろっこしい! 言いたいことあるなら、はっきりと!」
エリー「分か、らない……」
ネロ「けど?」
エリー「もっと、ネロのことを、知りたいと思う……」
ネロ「そうかい」
エリー「迷惑、じゃない?」
ネロ「迷惑? あぁ、迷惑さ。グズでノロマではっきりしないエリー」
エリー「……うぅ」
ネロ「そんなエリーには、誰かそばにいないとね。……たとえばボクとかさっ!」
エリー「……ネロ」カーッ
ネロ「僕は高くつくけど、それでもいいならね」
―END―
シャロ「つべたいです、さむいです、ひもじいです」
アンリ「反省しなさい、シャーロック。あなたは悪いことをしました」
シャロ「えぇぇ……よく分からないですー」
アンリ「シャラップ!」
アンリ(それにしても、シャーロックは恋愛のことを全く知らないんですね。今回のことも、罪悪感なしにやっていたとは……)
デリア「お花畑が、近づいてくる~」
アンリ「それにしても、なぜコーデリアさんはいるのかしら」
Entry ⇒ 2012.03.28 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
石流「一番可愛いのはエルキュール!」 根津「は?」
平乃「こういった人に評価を付けるようなことはあまり得意ではないんですけど…」
咲「んー人気は結構バラけてるらしいよー」カタカタ
小衣「……シャーロックじゃないの…?」
一同「えっ」
ただし森てめーはダメだ
きゃは☆
次子「悪いんだけどなんでそんなに力説してるのかあたしにゃ分かんないわ」
小衣「あーもうなんで分かんないのよ!」
咲「小衣必死」
平乃「えーと 恐らく小衣さん以外はそういったことをあまり意識していないみたいですよ」
次子「そういうことだよなぁ まあ話題振っといて悪いんだけど」
咲「小衣、釣られたクマー」
小衣「ぐぬぬ」
小衣「今度はもう引っかからないわよ!」
咲「言わなくてもいいけど、最初から録音してたから覚悟しといてねー」
小衣「…まさかシャーロックにその録音を聞かせる気じゃないでしょうね!?」
咲「あ、その方が面白いか ホントは適当にうpしまくるつもりだったけどそうするよ」
次子「あれ…? あたし置いてけぼりか…?」
小衣「わーっ!ストップストップ!誰か咲をとめて」
平乃「さっ 早く話さないと送信しちゃいますよ」
小衣「しゃ、シャーロックは… その 小衣に毎回構ってくれるから嬉しいだけ!そんだけ!」
咲「録音おk」
次子「へえ やるもんだな…」
小衣「あーっ!まただましたわね!!」
咲「そもそもミルキィホームズのメールアドレスとか知らないし というかないんじゃない?」
次子「警察が騙されてちゃ世話ないわ… そういやあたしらって小衣にあまり構ってやってなかったかもな」
平乃「そうですね… そういえば、最近はスルーしすぎていた気がします」
咲「小衣に構う時間なう」
小衣「なっ べっ別にいいってば…」
平乃『小衣さん以外は 意識していない ですよ』
小衣『……シャーロックじゃないの…?』
小衣『シャーロックでしょ普通に考えて!』
小衣『シャーロックは…小衣に 構ってくれるから 嬉しい 嬉しい』
咲「ほい、やっつけ編集しといた」
次子「うわぁ 小衣がすげー勢いでシャーロック褒めてるように聞こえる」
平乃「途中で不自然なくらいに切れてますね…」
咲「シャーロックならこれでも一連の会話だと思う …はず」
小衣「あわわ… け、消しなさいよ!早くけしてー」
次子「相変わらず小衣からかうのは面白いな」
次子「あっやばい 泣きそうになってるぞ!」
平乃「咲さん 消してあげましょう」
咲「仕方ない デリートなう」カチカチ
咲(と見せかけてコピー)
平乃(何かさした…?)
次子「ほ、ほらぁ 消したってよ小衣!大丈夫だぞー」
小衣「…ふんっ それでいいのよ!」
平乃「次子さん、お母さんみたいです」
咲「さーてと 小衣いじりも終わったし業務に戻った方がよくない?」
小衣「…今日は出動命令があるまで特にやることないから 溜まってた仕事とか各自で片付るのよ」
咲「ふーん 特にないからちょっと出てくる 次子、車だしてー」
次子「ん? なんでだよ…? まぁあたしも仕事ないからいいけど」
小衣「ちょっとぉ!なに勝手にどこか行こうとしてるのよ!」
咲「ホームズ探偵学園… 跡地?」
次子「つまりミルキィホームズんとこね 了解」
咲「安全運転おなしゃす」
次子「はいよ!」
次子「…さっきコピーしてたよな そんぐらい分かるぞ」
咲「さすが」
次子「やめろとは言わないけど 平乃と何か計画してたのか?」
咲「次子は純粋でいた方がいい それが次子」キリッ
次子「な、なんだよ照れくさいな… まぁ誤魔化されといてやるよ」
次子「とうちゃーく」
咲「さんくす …探すまでもなくて助かった」
次子「あー やっぱり渡すのか、それ」
咲「反応が見たい」
次子「いい趣味してるよまったく…面白そうだけど」
シャロ「あれっ? G4の… おふたりですー!」
次子「名前忘れたならそう言っていいんだよ」
咲「シャーロック これ、小衣からプレゼント」
シャロ「えっココロちゃんから!?」
咲「ついでに感想聞いていきたいからすぐに聞いて」
シャロ「聞くって何をですか?」
咲「そのメモリの中のMP3」
シャロ「めもりのなかのえむぴーすりー?」
咲「くっ 仕方ない、このノートで聴かせる」
次子「大変だなデータのやり取りって… あたしもあんまり詳しかないけど」
平乃『小衣さん以外は 意識していない ですよ』
小衣『……シャーロックじゃないの…?』
小衣『シャーロックでしょ普通に考えて!』
小衣『シャーロックは…小衣に 構ってくれるから 嬉しい 嬉しい』
咲「以上 どう思う?」
シャロ「ココロちゃんは本当はあたしに構ってほしかったんですね…!」
咲「そうきたか」
次子「そりゃあそうだろ… シャーロックがこれ聞いて「もしかしてココロちゃんってあたしのこと好き!?」とか言いだした方が驚くな」
咲「…はげどー」
次子「シャーロック 小衣はシャーロックがミルキィホームズで一番可愛いって思ってるんだぞ?」
シャロ「そんな、ココロちゃんの方がかわいいですよ」
咲「これはこれで、そーしそーあい」
次子「ちょっと違うだろ」
咲「とりま録音したからおk」
次子「ぬかりないねぇ」
次子「戻ったぞー」
平乃「お帰りなさい」
小衣「ちょっとぉ!無視してどこ行ってたのよ!?」
咲「野暮用 次子はあたしの付き添いだから悪くない」
小衣「じゃあ咲に何か罰が必要ね!ふふん…」
咲「どんとこい けど、先にこれきいて」
シャロ『ココロちゃんの方がかわいいですよ』
シャロ『ココロちゃんの方がかわいいですよ』
シャロ『ココロちゃんの方がかわいいですよ』
小衣「な、なに同じ音声再生しまくってるのよ!!」
咲「それで 罰って?」
小衣「ふんっ 特別に許すわ! 早く仕事に戻って」
咲「ありありー」
小衣「あとでその音声よこしなさい」
咲「1まんえん」
平乃「お互いに可愛いと思ってるんですねぇ 若いってうらやましいです」
次子「平乃、今回存在感なかったな」
平乃「喋れただけよかったですよ」
次子「わるかった」
おわり
かわいいこころちゃんが見れて良かった
なかなかいいものを見れた
そして当然のようにスレタイの二人出番なし
Entry ⇒ 2012.03.18 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
エリー「あ、安価で人見知りを…克服、します…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330608404/
エリー「安価で、いろんな人に会いに…行きます」
ネロ「頑張れー」
エリー「>>5さんのところへ…行きます」
ネロ「いきなりハードル高いと思うなぁー…止めた方がいいと思うよ」
エリー「でも…一番インパクトあるし…」
エリー「あの人に耐えきれれば…かなり自信がつくと、思う…」
ネロ「まー頑張ってねー、僕は魚釣ってくるからさー」スタスタ
エリー「ありがとう…ネロ」バイバイ
エリー(でも怪盗は…どこに行けば会えるのかな…)
エリー(とてもよく似ている…二十里先生は学校にいる…けど)
エリー(とりあえず…>>14に行ってみようかな…)
エリー「とりあえず…学院から出てみたけど」
エリー「人が…多い」ガヤガヤ
エリー「こんなにぎやかな、場所には…いないかな?」
トゥエンティ「母なる海ィ!水を湛える港ォ!!いつだって美しい僕トゥエンティィーーー↑!!!」ヌギッ
エリー「あ…いた…」
トゥエンティ「さぁ!僕を見ろォ!!この今世紀最大の美しさという衝撃を受け止めろォォーーー!!!」ヌギヌギ
エリー(…話しかけたくない)
エリー「でも…行かなくちゃ…!」グッ
トゥエンティ「んん!?ミルキィホームズじゃないかっ!!僕を逮捕しに来たのかぁい!?」
トゥエンティ「美しさを閉じ込めておける檻があるならっ!捕まえるがいい!捕らえるがいいッ!!保存するがいいッー!!」
エリー「勘弁してくださいぃ…」
トゥエンティ「冗談はさておき…何か用?」
エリー「あ、あの…」
エリー「私…人見知りを克服しようと、思うんです…」
トゥエンティ「で?」
エリー「えっと、その…あの…」
エリー「私と…>>24してくれませんか…?」ビクビク
トゥエンティ「なん…だと…」
エリー「公園にいる人達から…より多く声援をもらえた方の、勝ち…です」
トゥエンティ「その勝負!乗ったッ!」
トゥエンティ「愚かだね!僕を前に美しさを競う勝負を仕掛けるなんて!」
トゥエンティ「さぁ道を行く人々よ見るがいい!!ダンスと言う型にハマった美しい僕の姿をッ!!」バッ
エリー(い、勢いで…へんな勝負を、仕掛けちゃった…)
エリー(人が…いっぱい、集まってる…!)
エリー「~~~~!」バッ
圧倒的なまでのナルシズムを基調に、『美』を前面に押し出した軽やかな動き、
見たもの目に強烈な衝撃を残していくその舞踊は、一種の芸術と言っても過言では無かった…。
ただ…乳首が物凄く伸びていることが、彼を観客の目から背けさせていた。
トゥエンティ「見ろ!もっと美しい僕のTI☆KU☆BIをみろぉぉぉぉ」バッバッ
人「もしもし警察ですか?」
…
続いて後手、エルキュールのダンス。
勿論踊りなど今まで踊った事は無く、彼女自身得意なものという訳でもない。
不安と技量不足、そして大きな羞恥心が彼女の足に枷をハメていた。
しかし…一生懸命さと、そこはかとないエロスを醸し出すステップは、
少ないながらも、確かに、観客の心をとらえていた…。
地の文疲れた…。
エリー「や、やりました…!」ハァハァ
トゥエンティ「さぁ!勝ったのはどっちだ!!」バッ
勝者>>35
エリー「これは…?」
トゥエンティ「どうやら…引き分けのようだね」
トゥエンティ「認めざるを得ない、君の美しさが僕に匹敵した…と言う事を!」
トゥエンティ「また雌雄を決しよう…!僕の美しいライバルよ!」
エリー「は、はいっ…!」
小衣「見つけた!怪盗トゥエンティ!逮捕するっ!!」バッ
トゥエンティ「さらばだっ!!」バッ
エリー「…………」
エリー(なんだか…思っていたほど、悪い人じゃない…みたい)
エリー「次は、誰のところに行こうかな…」
エリー「……>>45さんのところに」
知らなかったらハッケイ島シープりズンの獄長さんとこ
悪い、二期まだ見てないんだわ
再安価>>50
エリー「でも…今はこの街には…」
エリー「どうしよう…」
エリー(でも…もしかしたら都合よく帰ってきてるかも、しれないし…)
エリー「小林さんの、いそうなところ…」
エリー「…>>56かな?」
エリー(何も考えずに歩いてたら…いつの間に、こんなところまで)
エリー「確か…シャロのアルバイト先の…近く?」
エリー「ちょっと…寄ってみようかな…」スタスタ
エリー「…………」ガラッ
シャロ「へいらっしゃい!」
小林「シャーロック、僕のタンメンまだ?」
シャロ「まだですー」ベリベリ
エリー「!?」
小林「といっても、またすぐに発たなくちゃいけないんだけど…」
エリー「そ、そうだったんですか…」ドキドキ
シャロ「私もびっくりしました!」ベリベリ
小林「久しぶりだね、エルキュール」ニコッ
小林「元気でいるみたいで…本当に嬉しいよ」
エリー「小林さんも…」
エリー「………」オドオド
小林「…なにか困った事でもあるのかい?」
小林「僕が力になれることなら…」
シャロ「初耳です!」
エリー「だから…小林さんに協力してもらっても…?」
小林「もちろんだよ!」
シャロ「私も協力しますー!」ベリベリ
エリー「ありがとう…ございます」
エリー「じゃあ…>>67してもらっても、いいですか…?」
小林「!?」
エリー「さっきも…怪盗トゥエンティと激しいバトルを、繰り広げてきたんです…」
エリー「人見知りを克服するための…武者修行の旅…」
エリー「小林さん、お手合わせ願います…!」
小林「え、エルキュール…なんだか変わったね」
シャロ「エリーさん!私も協力します!」
エリー「シャロ、ありがとう…」
小林(なんだ…これ)
シャロ「本気で行きますよ!エリーさん!」
エリー「うん…本気できて…!」
小林(僕がいない間、この子たちに何があったんだろう)
小林「えっと、じゃあ…東、シャーロック山~!西、エルキュール海~!」
シャロ「……………!」ギンッ
エリー「………………」ザンッ
小林「はっけよい…残った!」
小林オペラの手から軍配が降ろされた…!
しかし、互いは睨みあったまま牽制、動かず!
二人は全身を研ぎ澄まして場の流れ、空気を感じ取り…
動く、その時を待っていた…!
小林(相撲ってこんなのだっけ…)
エリー「…………」
小林(……いや、見た目は確かにおかしな様子に見えるかもしれない)
小林(でも僕は感じる…!二人の間に流れる、真剣勝負の空気を!)
小林(二人の体を通して出る力…!そのぶつかり合う様を感じるぞ!)
永遠無限に感じる…睨みあいの時。
しかし、沈黙は一陣の風によって断ち切られた!
二人の背中を押すように吹き抜けた風が、エルキュールの鼻孔を突き抜けたのだ!
エリー「はぅ…!?へっ、へっ…へっくちゅ!」クシュン
シャロ「スキありですッ!!」バッ
エリー(しまった…!)
エリー「きゃっ…!」
小林(エルキュールが一気に土俵際まで追いつめられた!)
シャロ「エリーさんが相手でも…!手加減はしません!」
シャロ「このまま…!押し切りますぅ…!」グググ…
エリー「んっ…!しゃ、シャロ…だ、だめぇ…!」ググググ
エリー「こ、このままじゃっ、(土俵から)出ちゃうぅ…!出ちゃうからぁ…!」
シャロ「んぐっ…!は、早くっ!早く(土俵の向こう側に)イってくださぃ…!」ギギギギ
エリー「あんっ!やだぁっ…!(土俵の向こう側にイっちゃう…!」ハァハァ
シャロ「エリーさんっ…!(土俵の向こう側に)イって!イってください…っ!!」ゼェゼェ
シャロ「先生は黙っててくださいっ…!これはっ…!」グギギギギ
エリー「女と…!女のっ…真剣勝負…!!」グギギギギ
シャロ「(土俵の向こう側に)イっちゃってくださいエリーさーーーん!!!」
エリー「い、イっちゃう…!もう(土俵の向こう側に)イっちゃうぅーーーっ!!!」
小林「あわわ…!」ガタガタ
エリー(このままじゃ…負けちゃうっ…!)
エリー(でもトイズは…トイズは、だめ…!)
エリー(対等な…条件で、フェアに勝たないと…!)
エリー(人見知りを克服なんて…できない…!)
エリー「うぅ…」
小林「…よく頑張ったね、エルキュール」ポンッ
シャロ「エリーさん…とっても強かったです!」
小林「うん、すごいよあそこまで追いつめられて耐えるなんて」
エリー「で、でも…勝てなかった…です」
シャロ「勝ち負けなんて関係ありません!」
シャロ「どれだけ頑張って、戦い抜いたかが…!それが勝負に大切なことなんです!」
小林「うん、そうだね、お疲れ様二人共」
シャロ「さぁ次は先生とエリーさんの勝負です!」
小林「うん、そうだね……えぇっ!?」
小林「ちょ、ちょっと待ってシャーロック…!?本当に!?」
シャロ「にぃしぃ~、えるきゅ~るうみぃ~!」
小林「きょ、協力するとは言ったけど…!」
シャロ「みあって~みあって~」
小林「エルキュールも何とか言って…!」
シャロ「はっけよぉ~い…」
エルキュール「お願いします…!」キッ
シャロ「のこったぁ~!!」
小林「えぇーーーっ!?」
小林「くっ…!」ガッ
エリー「よいしょ…!よいしょ…!」グイグイ
小林(エルキュール…本気だ…!)
小林(トイズなしでは非力な彼女が…本気で、男の僕と戦っている…)
小林(そうだ…シャーロックだって、言ったじゃないか)
小林(『どれだけ頑張って、戦い抜いたかが…!それが勝負に大切なこと』だって!)
小林(僕の全力で!エルキュールと相撲をとる!)
小林(それが…彼女に協力するって事なんだ!)
小林(そうなんだよね…シャーロック!)キリッ
シャロ(あの雲、かまぼこみたいですー)ボケーッ
エリー「くぅっ…!ん…!」プルプル
小林「エルキュール…!(本気で)イくよっ…!」
エリー「はいっ…!(本気で)きて…くださいっ!!」
小林「うおぉぉーーっ!!」ガッ
エリー「あっ…!」
エリー(小林さんの腕…!太くて、がっしりしてて…私とは違う)
エリー(こうして体を{スポーツ的な意味で}重ねていると…)
エリー(小林さんを近くに感じる…香りを、鼓動を、存在を…)
エリー(私、今…小林さんと一つになってる…!?)ドキドキ
小林「い?」
シャロ「胃?」
エリー「いやああああああああああああああーーーーっ!!」シャキィン!!
小林「えっ!?ちょっ待っエルキュール!トイズはなsグボァ!!」
エリー「いやあああああああああああん!!!」ドッガァバキィグシャアメキョメキョ
小林「ぎにゃああああああああああああああ」
エリー「ごっ…ごめんなさあああああああああああい」ブンッブンッ
小林「ぎにゃあああああああああああああああああ」
シャロ「先生ええええええええええええええええええ」
小林「ぎにゃあああああああああああああああああああああ」
小林「ははは…」ボロッ
エリー「お、男の人があんなに近くにいるって…思ったら…!」グスグス
エリー「ごめんなさい…!ごめんなさい…!」ベソベソ
小林「いいよ、エルキュール」
小林「最初から全てうまくいくわけないさ」
小林「今回はうまくいかなかったかもしれないけれど…」
小林「少しずつ、少しずつでいいから前に進んでいこう?」ニコッ
小林「そうすればきっといつか、人見知りも克服できるよ」
エリー「小林…さぁん…!」グスッ
シャロ「そうですよエリーさん!ファイトです!」
エリー「…行って…しまうんですか?」
小林「うん…ちょっとの間、またさよなら…だね」
シャロ「先生…!」
小林「でも、絶対に僕はまたみんなのところに帰ってくるから、ね?」
エリー「……小林さん」グスッ
エリー「私、約束します…次に会う時までに、きっともっと成長してるって…!」
シャロ「私もです!絶対に名探偵になって、先生のところに…!」
小林「…楽しみにしてるよ」
エリー「ありがとう…ございます、小林さん…!」ペコッ
小林「……ところで僕のタンメンまだ?」
シャロ「まだですー」
でも、きっとまた会える、その時までにもっと成長していることが、
小林さんの生徒としての…私の、彼との約束。
エリー「そのためには…もっといろんな人と、触れ合わなきゃ…」
エリー「次は…>>106さんのところに…」
エリー「アドバイスを…もらえたら…」トテトテ
ヨコハマ警察
G4執務室
エリー「お、おじゃまします…」ドキドキ
小衣「あーっ!エルキュール!!」
エリー「は、はいっ!?」ビクッ
小衣「アンタ何悠長に怪盗とダンスなんか踊ってんのよ!?」
エリー「ご…ごめんなさいっ…!?」
小衣「あんたが捕まえとけば逃がさなかったかもしれないのにぃー!!」ムキー
次子「はいはい、人にやつあたりしなーい」
エリー「あ…銭形さん…」
エリー「え、えっとぉ…そのぉ」ビクビク
エリー「私…今、人見知りを克服しようと思って、いろんな人の所に…お伺いしてるんです」
次子「それでここに?」
エリー「はい…銭形さんから、なにかアドバイスをもらえたら…って」
次子「ふーん…なるほど!」
次子「それじゃ、私と>>116してみるってのはどう?」
次子「女同士なら普通じゃない?」
エリー(た、確かにシャロとネロは、一緒におトイレ行ったりしてるけど…)
エリー「わ、私にはハードルが、高いですっ…!」ドキドキ
咲「トイレトークは女子の基本だしー」カタカタ
平乃「確かに女の子は連れだってトイレに行くものですよね?」
エリー「うぅぅ~…!」
次子「さぁ私についてこーい!レッツゴートイレー!」ズルズル
小衣「トイレトイレうっさいのよ!行くならさっさと行って来ーい!!」
エリー「私…普段は一人でトイレに行くので…分かりません」
次子「んー…?なにしてるっていってもなー?」
次子「…世間話?」
エリー「せ、世間話…ですか?」
次子「あはは、別に用を足すのに連れ立っていくわけじゃないし」
次子「化粧を直す間に世間話とか…ちょっと人前ではできない話とかする時に、結構便利じゃん?」
エリー「はあぁ…!」
次子「そこまで感心されても…」
エリー「そ、そうやってみんな、親睦を深めていくんですね…!」
次子「うーん…?そうなのか…?いや、そうでいいや」
次子(友達いるの?)
エリー「勉強になりました…それじゃあ…」
次子「待った!」ガシッ
エリー「ひゃああ!?」
次子「せっかくトイレまで来たんだしさぁ…ちょっとガールズトークしていかない?」
エリー「が、がーるず、とーく?ですか…?」
次子「あんまりエルキュールと喋ったことないからさぁ…結構気になってるんだよね」
平乃「その辺りは私も興味あります!」
咲「同じくー」
エリー(どこから!?)
平乃「是非聞かせて頂きたい話題ですね!」ズズイッ
咲「エルキュールかわいいしー」ズズズイッ
エリー「え、え、えぇ…!?」カアァ
咲「好きな人とかいるのー?」
平乃「あ、もう付き合ってる人とかいます?」
エリー「あ、安価全然関係なくないですかぁ…!?」
次子「あれは正直無理!細かい事は気にするな!!」
エリー「うぅ…!す、好きな人…なんて…!」
咲「いるの?いないの?」
エリー「…>>137」
次子「えっ、本当に!?」
平乃「だ、誰ですかっ!?」
咲「吐けー」
エリー「……こ」
エリー「小林…さん…ですっ」カアァ
平乃「小林さん!」
次子「ほぅー…なるほど…!」
咲「kwsk」
エリー「あうぅ…!」
エリー「私が普通にお話できた…初めての男の人で…」
エリー「こんな私でも、めんどくさがらずに接してくれる…」
エリー「そして…」
エリー「………」
エリー「今は、遠い所で」
エリー「私の成長を待ってくれている…」
エリー「大切な、人…です」
平乃「なるほどなるほどー!」
咲「わっふるわっふる!!」
次子「で、で!?二人はどこまでいってんの!?」
エリー「え、えぇっ!?」カアァ
小衣「いつまでサボってんだーーーー!!!!」ガァッ
エリー「でも、正直助かったかも…」
エリー「次は…誰のところにいこうかな…」
エリー「……>>162さん、とか?」
エリー「目立ちたがり屋な先生なら…人前でも、普通に振る舞う方法を…」
エリー「学院に戻らなきゃ…」トテトテ
ホームズ探偵学院
美術室「小美神の黄昏」
エリー「失礼します…」ガラッ
二十里「美しき芸術に囲まれる美しき僕ッ!!もはやこれは擬態だっ!」
二十里「さあぁ美しき僕を真似ろ!!僕をすみずみまで模倣しろおぉぉぉぉ!!!」
エリー「うわぁ…」
二十里「ん…?エルキュール・バートン?」
エリー「し、失礼しま…!」ガラガラ
二十里「待ちたまへっ!!」ガッ!
エリー「ひぃっ!!」ビクッ
エリー「し、失礼…しますぅぅ…」ガックリ
二十里「っで!何用かな!?」バンッ
エリー「その…あのぉ…!」オドオド
二十里「さぁさぁ遠慮はノー・センキュー!美しい僕に美しい質問をするがいい」バンバンバン
エリー(な、なんでこんなに…親切なんだろう…)
エリー「えっと…実は」
二十里「O.K!!人見知りを克服したいだって!?」
エリー「ま、まだ何も言ってな…」
二十里「美しい生徒の為に美しい教師が美しく協力するなんて美しく当然!!僕に任せろッ!!」
エリー「え、えっと…!」
二十里「ずばりッ!人見知りを治すには>>172だ!!」
不思議!
二十里「昔は僕も、ひどい人見知りだった…!」
エリー「……!?」
二十里「自分の殻に籠っていた僕は…自分の美しさを世界に広めることができないのがたまらなく悔しかった!」
エリー「………」
二十里「この二律背反に、僕の心はひどく傷み…そして美しくなくなっていった…!」
エリー「………」コソコソ
二十里「そこで僕は…自らの殻を突き破った!!」
エリー「………」ソーッ
二十里「そして、僕は蛹から蝶へ進化した…!美しさを世界に、刻み付ける事が出来た…!」
エリー「………」ソロソロ
二十里「さぁ君も美しく羽ばたくんだ!!エルキュール・バートンッ!!」ガッシィ
エリー「いやああああああああああ」
エリー「見せないで…ください…!」
二十里「何故だ!?美しい君なら美しい僕のTI☆KU☆BIの美しさが分かるだろう!?」ヒュンヒュン
エリー「近づかないで…」
二十里「恥ずかしがるなっ!!今こそあの蒼空に舞い上がれエルキューーーーーーール!!」ビュンビュン
エリー「乳首…回さないでくださぁいぃ…!」プルプル
二十里「さあ!さぁさぁ!!」
エリー「ほ、ほんとに…人見知りが治るんですか…」
二十里「無論だ!!」
エリー「………」ドキドキ
二十里「男は美しく後ろを向いていよう!!」クルッ
エリー「…………」ドキドキ
エリー(ここには…私と、二十里先生しか、いない…)
エリー(それに、部屋の中だし…恥ずかしくない…よね?)
エリー(先生も…後ろを向いているし…)
エリー「…………」スルッ
エリー「…………っ!」パサッ
エリー(う、上着…!脱いじゃっ…た…)ドキドキ
エリー「ど、どうしよう…?」ドキドキ
エリー(その下は…下着、だけ…!)
エリー(恥ずかしい…!)プルプル
エリー(で、でも…ここで勇気を出せたら…)
エリー(人と話す事なんて…大したことじゃ…ない、かも)
エリー(大丈夫…大丈夫…!)グッ
エリー(一度だけ、勇気をだそう)
エリー(誰も、見ていない…一度だけ…)シュルッ
エリー(一度…だけ…!)パサッ
根津「二十里せんせー、アンリエット様がお呼びで…」ガラッ
エリー「ひっ」
根津「あぁ?」
根津「…………」
エリー「…………」シャキィン
エリー「………ッ!!」ガッ
根津「ああぁ!!?」
エリー「見ないで…ください…!!」ガッゴッドガッメシャアァッゴキンッ
根津「あぁああぁぁぁぁぁあああぁぁぁあぁぁあぁああぁぁあああああ!!!」
エリー「恥ずかしい…です…!」ボキボキメリッドスッブチブチィドッズァ
根津「あぁぁぁぁあぁぁぁぁぁああぁぁぁああぁぁあぁああああぁぁああぁぁああああ!!!!」
二十里「美しい連続攻撃だ!!」グッ
エリー「もう…二度と、したくない…です」カアァ
エリー「でも…これくらいで、あきらめちゃ…だめ」
エリー「次は…>>198さんに話を聞きに…」
エリー「確か、さっき二十里先生に保健室に運ばれてた…」スタスタ
エリー「失礼…します」ガラッ
根津「ひぃっ!?エルキュールっ!?」ビクッ
エリー「ご、ごめんなさいっ…!」ペコッ
根津「え…」
エリー「その…私、恥ずかしくて…!」
エリー「つい…トイズを…ごめんなさい…」ペコッ
根津「……ま、まぁいいよ、別に大したことねーし!」フンッ
エリー「………」
根津「こんなの全然痛くねーし?別に気にすることないっていうか…!」ゴニョゴニョ
エリー「…ありがとう」
根津「だ、だから大した事ないって…!」
エリー「…………」ジーッ
根津「…背中、湿布貼ってもらおっかな」ボソ
エリー「はい…」
根津「…お前さぁ」
エリー「はい…?」ペタペタ
根津「…なんで、あんなところで脱いでたんだ?」
エリー「………!!」シャキィン
根津「と、トイズは止めろよ!?」
エリー「はっ…!」ビクッ
根津「ったく…!」
エリー「人前でちく…胸を晒したら人見知りを克服できる、って聞いて…」
根津「はぁ!?馬鹿かお前はっ!!」
エリー「…!」ビクッ
根津「そんなの…二十里先生にしか許されないだろ…」
エリー「その言い方も…どうなんでしょう」ペタペタ
根津「…どっちかと言うと、それ目立つ方法だし…」
エリー「そ、そういえばそうですね…」ペタペタ
根津「……あのさぁ」
エリー「はい?」ペタペタ
根津「その…お前が、焦る気持ちも分からなくはないけど」
根津「……ちょっと落ち着けよ」
根津「…もういいよっ」ガタン
エリー「あ…」
根津「アンリエット様に呼ばれてんだ」スタスタ
エリー「………」
根津「…………」
根津「……エルキュール!」
エリー「は、はいっ」
根津「~~~~!」
根津「が、頑張れよ!じゃあな!」ガラッ
エリー「……根津君」
エリー「さて…誰の所に行こば…」
エリー「じゃあ…>>209さんのところに、行きます」
エリー「普段からたくさんの人と接している石流さんなら…」
エリー「食堂にいけば…会えるかな?」
食堂「多すぎる料理長」
石流「…………」
石流(夕食の下ごしらえもすんだ…さて…)
エリー「……あのぉ」
石流「…ん、エルキュール・バートンか」
石流「言っておくが貴様らに出す夕食は芋しかないぞ」
エリー「ち、違います…」
石流「私に何か用か?」
エリー「…はい」
エリー「…はい」
石流(確かに…エルキュールの人見知りは異常だ)
石流(だが…私がどうにかしてやる義理もあるまい)
エリー「…………」
石流「…………」
エリー「……………」
石流「……………」
石流「…私に、どうしろというのだ…!」
エリー「え、えっと…」
エリー「その…少し、手伝っていただけたら…と」
石流「…………」
石流(人と会う仕事…と言っても)
石流(朝…敷地を掃除しながら生徒にあいさつし…)
石流(昼はひたすら一人で掃除&厨房に籠り…)
石流(夜に配膳するくらいか)
石流(果たして…人見知りを治すきっかけになど…?)
石流(いや…確かに不特定多数の目に触れると言う意味では間違っていないか…)
石流「ふむ…」
エリー「は、はい…」
石流「明日一日…私の仕事を手伝ってみるというのは…」
石流「ミニスカートで」
エリー「あ、はい…それなら」
エリー「………えぇっ!?」
石流「…聞くところによると、お前は人目に肌を晒す事に羞恥を感じるらしいな」
エリー「はい…」
石流「自らの柔肌を晒しつつ、数多の視線を掻い潜れば」
石流「人見知りなんて気にならなくなるのではないか?」
エリー「た、確かに…!」
石流「明朝、寮の前に集合だ!」ガタンッ
エリー「え、えぇ…!?」
石流「返事は『はい!』だ!!」
エリー「は、はいぃ!?」
エリー(な、なんでこんな…事に…!?)
石流「解散」
エリー「はいぃ…」
石流「返事は『はい!』!!」
エリー「は、はい!!」
寮「奇巌城」前
エリー「おはようございます…石流さん」
石流「うむ、お早う」
石流「早速だがこれに着替えてこい」パサッ
エリー「……これ、は?」
石流「それで今日一日、私の仕事を手伝って貰う」
エリー「はぁ…」
エリー「………」ピラッ
エリー「この服は…!>>225!」
石流「当たり前だろう、私をなんだと思っているんだ」
エリー「いえ…石流さんも、男の人…ですから」
石流「貴様ッ!?」
エリー「き、着替えて…!きます…!」
…
エリー「ふぅ…」ゴソゴソ
エリー「…こんな、感じかな」
コーデリア「あら?エリーどうしたの?」
エリー「コーデリアさん…」ハッ
エリー「今日は、石流さんのお手伝いで…」
コーデリア「ふーん…なんだか短いわね…」
エリー「………!!」ハッ
エリー「お待たせ、しました…」
石流「遅い!!」
エリー「うぅ…」カクシカクシ
石流「…………!」
エリー「…あの?」
石流「何故…ニーソックスを履いている…!?」
エリー「え…」
石流「その白い肌を人目に晒すと言ったはずだ!わざわざ覆い隠してどうする!?」
エリー「は、恥ずかしい…ので…」
石流「それを克服する練習だろう!!さぁ脱げ!今すぐ脱ぎ捨てろ!」
エリー「え、あうぅ…!」
石流「さぁ早くそれを脱いで白い珠肌を眼前に晒し…!」
エリー「石流さん…変態みたい…」
石流「貴様アァァァ!!」
石流「まずは通学路の掃除だ、隅から箒で掃いてごみを集めてこい」
石流「登校する生徒にあいさつを忘れるなよ」
エリー「はい…」
石流「………ふぅ」サッサッ
生徒「石流さん、おはようございまーす」
石流「はい、お早う」
根津「石流さんうーっす」
石流「うむ」
エリー「………」サッサッ
ネロ「エリー!おっはよー!!」
エリー「お、おはようございます…」ペコリ
エリー「おはようございます…シャロ」ペコリ
ネロ「コーデリアから聞いたよ、今日一日お手伝いだって?」
エリー「うん…」
生徒「エルキュールさんうーっす」
エリー「おはよう…ございますっ」ペコッ
ネロ「よくやるねぇ、エリーに出来るの?」
シャロ「でもでもエリーさん!なんだかちょっとずつ人見知り治ってきてる気がします!」
エリー「そ、そう…?」テレテレ
生徒「エルキュールさんおはよー」
エリー「おはようございます…」ペコ
ネロ「ほんとだ…なんかすごい」
エリー「え、えへへ…」
石流(確かに…なかなかよくできている)チラッ
ネロ「でもさー?スカートちょっと短いんじゃなーい?」チラッ
エリー「こ、これは…石流さんが」
ネロ「えー…石流さんの趣味?なんだか普通過ぎて逆に怪しく見えるなー、ちょっと悪意を感じるよ」
石流「おいっ!!」クルッ
ネロ「こんだけ短いと…やるしかないよね!えいやー!」メクリッ
エリー「きゃっ!!」
シャロ「おー!もーれつぅ!!」
石流「!!?」
エリー「え…?」
石流「………!」
シャロ「あぁー…」
ネロ「…ごめん」
エリー「見ました…か?」プルプル
石流「薄緑では無い!!断じて薄緑では無い!!!」
ネロ「うっわ…」
シャロ「…………かける言葉が見つからないですぅ」
石流「じ、実行したのは貴様だろう!何故私が悪いかのようになっている!?」
エリー「…もう、お嫁にいけません」グスッ
石流「さて…次は厨房での仕事だ」
エリー「は、はいっ」
石流「…と言ってもここでは人の目はないな…」
石流「普通に食事の仕込みをしていてくれ、ともかく量が半端ではないからな」
エリー「分かりました…」
石流(このまま夜までは手伝いをさせておけばいいだろう…)
エリー(簡単なお仕事で、よかった…)
エリー(お料理は得意なほう…)
エリー「…………」グツグツ
エリー「…………?」ピクッ
エリー(な、なんだか感じる…視線を…)
エリー(ねっとりと…絡みつく、ような…)
エリー(見られている…?誰かに…)モジモジ
エリー(でも…ここには、石流さんしか…)チラッ
石流「……………」モクモク
エリー(違う…?でも、誰かが私を…見ている?)
エリー(熱い視線…なんだか、おかしくなりそうな…)
エリー(誰…?誰が私を見ているの…?)ドキドキ
エリー「うぅ…!」
二十里「ふふ…!美しい僕が美しい君を見てるよ…!」ジーッ
石流「貴様は授業に行け!!」
エリー「はっ…!」ビクッ
石流「夜の仕事はこれだ、生徒に夕食を配膳する」
石流「簡単に見えるが難関だぞ、ここには全校生徒が集まっている」
石流「全ての視線を一身に浴びながら…の仕事だ」
石流「できるな?」
エリー「は、はいっ…」
エリー「頑張ります…!」
根津「おーい、パンくれー」
エリー「はいっ…ただいまー」スタスタ
ネロ「エリー!!僕にもパンくれー!」
コーデリア「ケーキがなければ~私にパンを~食べさせて~♪」
石流「貴様らは芋だ」
ナンデエルキュールサンガハイゼンシテンノー?
エリー(うぅ…注目されて…る)ガヤガヤ
生徒「こっちにもパンー、はやくー」
エリー「は、はーい…!」トテトテ
エリー(見られてると…思うと)
エリー(緊張して…頭のなかが、真っ白に…!)ドキドキ
二十里「美しい僕の活力の源っ!!さぁはやくパンを寄越したまえ!!」
エリー「分かりましたぁ…!」トテトテ
エリー「~~~っ…!」カアァ
ガッ
エリー「あっ…!?」フラッ
石流(エルキュール…!?躓いてっ…!)ハッ
エリー「…………っ!!」
エリー「…………?」
アンリエット「…大丈夫ですか?」
エリー「あ、ありがとう…ございます」
アンリエット「自らを高めるのも結構ですが…ちょっと落ち着いた方がいいですね」
エリー「ご、ごめんなさい…」
アンリエット「謝る事はありませんよ?」
アンリエット「誰も貴女を責めたりはしていません…」
アンリエット「自分に圧し掛かる大きな壁…乗り越えられるといいですね」スッ
エリー「……はいっ」
二十里「ベリーサンキュー!美しい君に感謝だっ!!」
根津「だーから!落ち着けって言ったろー?」
石流「…だが、仕事はこなせている…文句はあるまい」ホッ
エリー「石流…さん」
石流「うむ…今日一日、よく頑張った」
石流「…ご苦労だったな、と言っておいてやる」
エリー「…ありがとう、ございました!」
シャロ「エリーさーん!」ダキッ
ネロ「転びそうになってたけど…大丈夫だった!?」
コーデリア「だめよ!足元には気をつけないと!」
シャロ「そんなことより!エリーさんすごいです!」
エリー「え…?」
ネロ「そういえば…」
エリー「………あ」
コーデリア「人見知り…ちょっとは治ったんじゃない?」
エリー(…そういえば)
エリー(前よりは、恥ずかしくなかった…かも)
エリー(前の私なら…きっと人前に出る事だって、出来なかった…)
エリー「………えへへ」
シャロ「大成長です!」
エリー「ありがとうございます、みんな…」ペコッ
石流「……ふん、精々精進するがいい」
根津「べ、別に?俺は何もしてねーって…」
二十里「君の美しさがそうさせたのさ☆」
エリー(ちょっとずつ…ちょっとずつ前に進んで、いこう)
エリー(まだ、道は長いかも知れないけど)
エリー(焦らず、落ち着いて…)
エリー「…頑張ります」
石流「…でエルキュール、その作業着を返却して欲しいのだが…」
エリー「…………え?」
ネロ「えー?石流さん、エリーの着た服どうするつもりだよー?」
コーデリア「エリーのはいた~ミニスカ~石流さんが~♪」
シャロ「犯罪のにおいがしますっ!」
石流「きっさまらああああああああ!!!!」
ゲーム未プレイだから先生のキャラ分からんかった
いい感じに締まったな!乙!
Entry ⇒ 2012.03.16 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シャロ「アンリエットさんに部屋に一人で来てって言われましたー」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330186994/
シャロ「代わりにベッドで一緒に寝ましょうって言われましたー」
シャロ「でもベッドで眠ることはないそうですー」
シャロ「百合がどうって言ってましたけどエリーさん、どういうことかわかりますか?」
エリー「え、えっと///」
頼んだ
エリー「あ…あの、シャロ…?」
シャロ「約束の時間なので行ってきます!」ビシッ
エリー「ま、待って…」
シャロ「収穫だ!収穫だー!!」ガチャ バタン
エリー「あうぅ…」カアァ
ネロ「あれ、エリーどうしたの?シャロはー?」
エリー「大人の…階段を…昇っちゃう…!」
ネロ「はぁ?」
アンリエット「…シャーロック・シェリンフォード」
アンリエット「…ここに来たということは…その」
アンリエット「…いい、と言う事なのかしら?」
シャロ「(胃袋の)準備はいつでもOK!ばっちこーいです!」
アンリエット「うふふ…ついにこの日がきましたわ…!」
シャロ「はうぅ~!おなかいっぱいご飯を食べれるなんて久しぶりですー!」
アンリエット(シャーロック…こどもだと思ってましたけど、積極的…!)ゴクリ
アンリエット「で、では…私のベッドに…」ドキドキ
シャロ「早くしないと食堂がしまっちゃいますー!!」
アンリエット「……へ?」
シャロ「は~や~く~!」
アンリエット(そ、そっち…!?くっ、ご飯で釣ったのが仇になりましたわ)
アンリエット(…まぁいいですわ、お楽しみは後にとっておくもの…!)
アンリエット「えぇ、行きましょうかシャーロック」ギュ
アンリエット「いや…その、ほら夜の廊下は危ないですから…」
シャロ「あかり、ついてますよ?」
アンリエット「……………」パッ
アンリエット「行きますわよ…シャーロック……」スタスタ
シャロ「あぁん、待ってくださいー」
シャロ「アンリエットさん、歩くの早いですー」モタモタ
アンリエット「仕方がないですわね…私と手を繋いで歩きましょう」ギュ
シャロ「ありがとうございます!」
アンリエット(よし)
アンリエット「好きなものを頼みなさい…」
石流(なぜ、アンリエット様はシャーロックに塩を送るような事を…)
石流(…いや、深き慈悲の御心がそうさせるのだろう、あまりに食うに困るシャーロックを見かねて…)
石流(素晴らしい、なんと崇高な…!)ゾクゾク
シャロ「かまぼこくださーい!!」
石流「了解した」
石流「…アンリエット様もなにかお食べになられますか」
アンリエット「…シャーロック」
石流「は?」
シャロ「とってもおいしいですー!!」モギュモギュ
アンリエット「ふふ、そう」ニコッ
シャロ「ネロと、エリーさんと、コーデリアさんにも食べさせて…」
アンリエット「駄目よ」ギラッ
アンリエット「この事は、私と貴女だけの秘密…」
アンリエット「今夜は、貴方は私と二人きり…そうでしょう?」
シャロ「そ、そうでした…!」アセアセ
石流(私もいるのだが…)
アンリエット(エルキュール・バートン…まぁ彼女なら口外はしないでしょうし、大丈夫でしょう)
アンリエット(…でも)
アンリエット「イケない子ね…シャーロック…」
シャロ「ごめんなさい!アンリエットさん!」ビクッ
アンリエット「イケない子には…おしおきしなくちゃ…ね?」グイッ
シャロ「あっ」
アンリエット「来なさい」
シャロ「ま、待っ…!あぁう~…!」ズルズル
アンリエット「……」ポイッ
シャロ「わぶっ!?」ドサッ
シャロ「ひ、ひどいです…まだかまぼこ残ってたのに…!」
アンリエット「そんなもの、またいくらでも食べさせてあげますわ」ギシッ
シャロ「あ、アンリエット…さん?」ドキッ
アンリエット「シャーロック…ひどい子ですわ」
アンリエット「焦らしに焦らして…そのうえ、私達の蜜月を他人に漏らすなんて…」
シャロ「み、みつげ…?よく分かりませんけどごめんなさい!」
アンリエット「それこそ一日千秋…ですのよ」
アンリエット「ね…?だから、もういいでしょう?」ドキドキ
シャロ(わ、わたしと?待ってた?なにを?)
シャロ(あっ!?私とかまぼこを食べるのをずっと待ってたってことですね!?)バチコーン
シャロ「そ、それなら!言ってくれればよかったのに!」
アンリエット「え!?」
シャロ「私なら、(かまぼこなら)いつだって大歓迎ですよー!」
アンリエット「しゃ、シャーロックぅ…!」ジーン
シャロ「あっ!?」
アンリエット「シャーロック…!シャーロックっ…!!」スリスリ
シャロ「んっ…!あ、アンリエットさん、くすぐったいです…!」
シャロ「そ、それに…!」
アンリエット「?」
シャロ「おっぱいが…あたって…!」カアァ
アンリエット「あぁ…あててますの」
シャロ「えぇ!?」
アンリエット「別に…初めてさわったわけでもないでしょう?」ポヨンポヨン
アンリエット「緊張してますの…?かわいいわね」
アンリエット「いつもと違ってしおらしい、困った顔…!そそりますわぁ…!」ゾクッ
シャロ「アンリエットさん…なんだか、おかしいですよぉ…」
アンリエット「貴女もおかしくなりましょう?」スッ
アンリエット「ん……」チュー
シャロ「むぐっ!?」ビクッ
シャロ(なっ!?あ、アンリエットさん!?)
シャロ「むぐ、んぅ…!ん、ぁ…!やぁ…っ!」
シャロ(アンリエットさんのべろがっ、絡んでっ)
シャロ「あっ…!あ…」
シャロ「はじめて…だったのに」
アンリエット「あら、そうでしたの」
シャロ「ってなんで落ち着いてるんですかー!」
シャロ「ひどいですー!なんでこんな…」
アンリエット「今から細かい事でごたごた言ってると体が持ちませんよ?」
シャロ「……へ?」
シャロ「も、もしかして…まだやるんですか?」
アンリエット「ええ、もちろん」
シャロ「あぅ…!あし、さわっちゃだめですぅ…」ビクンッ
シャロ「な、なんでこんなことするんですか…?」
アンリエット「言ったじゃない…私と寝ましょうって」
シャロ「……?」
シャロ「……………」
シャロ「えええええええ!?寝るってそういう意味だったんですかあああああ!?」
アンリエット「え!?今気づいたの!?」
シャロ「だ、だって…ご飯食べることしか考えてませんでしたー!!」
アンリエット「な、なんてこと…!」ガクッ
アンリエット(何も気づいていないシャーロックをベッドに連れ込んで、心を掴んだ気になって…)
アンリエット(策士策に溺れる…ですわね)
シャロ「あのー…アンリエット、さん?」
アンリエット「…シャーロック」
シャロ「えっと…うーんと、その…」モジモジ
アンリエット「…もういいですわ、部屋にお帰りなさい…」ハァ
シャロ「い、嫌…です」
アンリエット「!?」
の別の意味を理解できているシャロに感動した
シャロ「その、私と…寝たいんですか?」
アンリエット「え…?」
シャロ「だ、だからぁ!私と…そういう事、したいですか?」
アンリエット「………!?」ゴクリ
シャロ「えっと…アンリエットさんが、そう思ってるんなら…」
シャロ「私…いいかな、って」
アンリエット「キマシタワーー!!!」ガタン
シャロ「ひぃっ」ビクッ
シャロ「ひゃああ!!」
アンリエット「い…いいんですのね?本当にいいんですのね!?」
シャロ「ちょ、ちょっと待ってくださーい!!」アセアセ
アンリエット「もう待てません!!」ガバッ
シャロ「ぎにゃああああああ」
アンリエット「あぁ…!シャーロックの肌、綺麗ね…」ウットリ
アンリエット「何度夢に見た事か…!私、寝る前のイメージトレーニングで毎日かかさず練習してましたのよ」
シャロ「うわぁ…」
アンリエット「……好き、なんですもの」
アンリエット「仕方ないでしょう?貴女のことを好きになってしまったのだから」
アンリエット「名探偵の名を欲しいままにした貴女が…!ダメダメになってしまったあとの貴女も…!」
アンリエット「貴女と言う存在が私の心を逮捕した!!」
アンリエット「全部、全部大好きでたまらないのよ!!」
シャロ「……アンリエットさん」ドキッ
アンリエット「枕もとには貴女のぬいぐるみ配備済みですわ」
シャロ「うわぁ…」
シャロ「は、はいっ!?」
アンリエット「私を捕まえた責任は取ってもらうわよ…?」
アンリエット「それとも私じゃ駄目かしら…?」
シャロ「だめじゃないです!!」
シャロ「わ、私も…かっこいいアンリエットさんのこと…!」ドキドキ
アンリエット「シャーロック…!」
シャロ「流石にさっきのはひきましたけどぉ!!」
アンリエット「口に出さないで…」
シャロ「ダメダメになっちゃった私たちに、優しくしてくれたアンリエットさん…」
シャロ「かまぼこをいっぱい食べさせてくれたアンリエットさん…」
シャロ「そんなアンリエットさんになら…私…!」
アンリエット「シャーロック!」ギュー
アンリエット「う、うれしいですわ…!私、ずっと…!」
シャロ「シャロ、って…呼んでください」
アンリエット「シャロ…」
シャロ「アンリエットさん…?泣いてるんですか…?」
アンリエット「いえ、これは鼻血です」
シャロ「なぜ!?」
アンリエット「だって、これから貴女の体を好きにできると思うと…」
シャロ「うぅ…優しくしてくださいね?」
アンリエット「保証はしかねますわね…」チュッ
シャロ「んー……」ギュー
シャロ(アンリエットさんのくちびる…あったかいです…)
シャロ(なんだか、安心します…)
シャロ「は、はいぃ…」ドキドキ
シャロ(こ、こんなことになるなら着替えてくればよかったです…!)
アンリエット「ふふ…シャロは自分の体を触った事はあるの…?」モミモミ
シャロ「んっ…!そ、そんなのないですぅ…!」
シャロ「お、おっぱいだってっ…!さわったことなんてぇ…」
アンリエット「本当に?」フニフニ
シャロ「全部、アンリエットさんがはじめて…です…」カアァ
アンリエット「でも、ミルキィホームズの方たちは放っておかなかったんじゃなくて?」
シャロ「それって、どういう…?」
アンリエット「譲崎ネロが、エルキュール・バートンが、コーデリア・グラウカが…」
アンリエット「あなたに手を出さないか…気が気でなかったですわ」モミモミ
シャロ「み、みんなはそんな事しないですぅ!」
アンリエット「そうかしら?本当に?」チュー
シャロ「んあぅっ!?す、吸っちゃだめぇ…!」ビクッ
アンリエット「ミルキィホームズ、明智小衣、小林オペラ…」
アンリエット「何故こうも、私の周りにはライバルが多いのかしら?」ペロペロ
シャロ「ん、あぁっ!うぁあっ…!」
アンリエット(なんとなく、子供だと思って侮ってましたけど)
アンリエット(物凄いイケないことをしてるみたい…背徳的ですわ)
シャロ「んっ…ぅ、あうぅ…!」ビクンッ
シャロ「あ…アンリ、エット、さんっ」
シャロ「そんな…おっぱいばっかり、だめですぅっ…!」
アンリエット「シャロは胸を触られるのは嫌い…?」
シャロ「きっ…嫌いじゃ、ないですけどっ…!」
シャロ「おっぱいばっかり触られると…」
シャロ「つらい、です…」
アンリエット「どこがどう辛いのか、言ってくれないと分かりませんわ」
シャロ「うぅ…今日のアンリエットさん、いじわるです…」
シャロ「え…えっーと…」モジモジ
アンリエット「ほら、早く…」グリッ
シャロ「い、言いますからっ…触らないでくださいぃ…!」
シャロ「……アンリエットさんに、おっぱい触られると」
シャロ「触られてるのはおっぱいなのに…なぜか」
シャロ「おなかの中が、きゅんっ…てしてぇ…」
シャロ「わ、わたし…おかしくなっちゃいそうです…!」プルプル
シャロ「で?って…!」
アンリエット「それで、貴女は私にどうして欲しいのかしら?」
シャロ「そんなぁ…!」
アンリエット「口に出してくれないとと分かりませんわ…」
シャロ(うぅ…アンリエットさん、絶対分かっててやってます…)
シャロ(でも…)
シャロ(なんででしょう…今はアンリエットさんに触られてないのに…)
シャロ(おなかの奥が、へんなかんじ…ですぅ…!)ゾクゾクッ
アンリエット「さ、早く」
アンリエット「はい?」
シャロ「私、もう我慢できません…」
シャロ「私の…ここも、触ってくださいぃ…」
シャロ「じゃないと…私、わたしっ」ダキッ
アンリエット「…よく言えました、いい子ですわね」ナデナデ
シャロ「ん…」
アンリエット「ご褒美にたくさんいじめてあげますわ…」スッ
シャロ「あ…アンリエットさん…」
シャロ「あんっ…!うぅっ、んぅ…!!」ギュゥ
シャロ「あんり、えっとさ…!んぁぅっ!」ビクンッ
アンリエット「ふふ、恥ずかしがらずに声を出しなさい?シャロ」
シャロ「やぁ…!そ、そんなのできませんっ…!」
アンリエット(顔真っ赤にして、息を荒げて…かわいいですわ)
アンリエット(普段のシャロからは、想像もつかない顔)
アンリエット(私だけが見れる…私だけの物…!シャロ…!)
アンリエット「ほらほら、ずっとこのままで…いいのかしら」スリスリ
シャロ「い、いじわる…やだぁっ…!」グスッ
シャロ「アンリエットさん…!」ギュー
アンリエット(少しいじめすぎたかしら)
アンリエット「じゃあ…いきますわよ?」
シャロ「はやくぅ…!」ドキドキ
アンリエット「…………」グッ
シャロ「あっ…!んっ、くぅ…!!」
シャロ「アンリエットさんのゆびぃ…きもちいいですぅ…!」ガクガク
アンリエット(シャロの中…熱くてとろとろですわ)グイッ
シャロ「あんっ…アンリエットさん、もっとぉ…!」
アンリエット(…また鼻血でそう)
アンリエット(シャロ…自分から腰をおしつけて)
アンリエット(細い腰…愛おしいですわ)
アンリエット(誰にも渡さない…私だけのもの…)
アンリエット「シャロ…愛してますわ」
シャロ「わ、わたしもっ…!アンリエットさんすきですぅ…!」ゼェゼェ
シャロ「キス…してくださいぃっ…」
アンリエット「…っ!シャロっ…!」ガバッ
シャロ「アンリエットさん、アンリエットさん!!」ギュー
アンリエット「シャロぉー!!」
シャロ「アンリエットさーん!!」
シャロ「………うぅ」グッタリ
アンリエット「大丈夫ですか…シャーロック」ツヤツヤ
シャロ「大丈夫ですぅ…」ヘロヘロ
アンリエット「体中よだれだらけ…」フキフキ
アンリエット「ちょっと無茶しすぎたかしら…」
シャロ「えへへ…でも私は好きですよー、よだれー」ニコッ
アンリエット「……?」
シャロ「おなか空きましたぁー…」グウゥゥゥ
アンリエット「そうね…かまぼこでも食べに行きましょうか」
アンリエット「なにか?」
シャロ「また、アンリエットさんのお部屋に来てもいいですか?」
アンリエット「……えぇ、いいですわ」
アンリエット「かまぼこ用意して待ってますから」
シャロ「えへへ…」
シャロ「また、シャロって呼んでくださいね」
…
石流「究極にして至高…美しさの頂、桃源郷はここにあったのか…」
根津「はぁ?俺にも分かるように説明しろよっ!」
二十里「一番美しいのはこの僕!!エキサイティング、マーベラス、ビューティフォートゥエンティー↑!!!!!」ヌギッ
おしまい
素晴らしかった
お疲れ
さぁつぎのインスピレーションを沸かせるんだ
Entry ⇒ 2012.03.09 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
古畑「IQ1300……?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329657826/
俺には八千人の部下がいるだとか。
韓流グルメフェスタに来場者20万人とか。
無駄を削れば10兆、20兆の埋蔵金が簡単に出てくるとか。
ただ、そういうことする人は決まってロクな目に合いません。ご注意を」
小衣「いいアンタらー! 今日は待ちに待った警察博の開催日よー!
本当に警察博が開かれるなんて、分かってるじゃないー!
でも、どうせなら小衣博を――」
次子「こらっ」ゴンッ
小衣「痛っ。
……と、とにかく、警察博の開催日だから心行くまで楽しみなさいー!
過去の事件の証拠品や、最新の捜査道具、
警察が怪盗から守った美術品なんかが展示されてるわよ!
以上!」
アイリーン「きゃーっ、こころーっ!」
今泉「小衣ちゃーんっ!!」
小衣「ようやく警察博の開催日になったわね。
本当は小衣博の方が良かったけど」
次子「まだ言ってるのかよ」
アイリーン「小衣ー、今日も可愛いかったわよー」
小衣「ひいっ、アイリーン!」
咲「あ、逃げた」
アイリーン「あははー、待ちなさーい小衣ー♪」
平乃「行っちゃいましたね」
次子「アタシも警備の持ち場に行ってくるわ」
咲「うぃ~す」
店員「はあ、そう言われましても……」
古畑「だって、写真ではこのクレープ、イチゴが6つ入ってるじゃない。
私が買ったのには5つしか入ってないんだよ。
よく見なさいよ、ほら」
店員「いや、だからですね」
古畑「勘違いしないで欲しいんだけど、
別にイチゴが欲しくて言ってるわけじゃないんだよ。
ただ、こういうことはちゃんとしときたいんだよ」
店員「でも規則で、一度お渡ししたものの交換は――」
ダダダダダ――ドンッ
古畑「あ、クレープが」
古畑「何言ってるの、ぶつかってきたのはそっち――あれ、もういない」
今泉「古畑さーん、何やってるんですか」
古畑「あ、今泉君。いや、なんか今、子供がぶつかってきたんだよ。
背の低い、金髪のツインテールの子」
今泉「あ、それきっと小衣ちゃんですよ。
G4の明智小衣。ハーバード大学を飛び級で首席卒業したIQ1300の天才美少女。
さっき、野外ステージに出てたんで、僕見に行ってたんですよ。
ほら、携帯で動画も撮ったりなんかしちゃって」
古畑「あー、そうだよこの子だよこの子!
へー、この子がG4の」
次子「あー、カステラうめーっ。
それにしても、こっちは展示もないからあんまり客こなくて暇だなー。
……お、小衣だ」
ダダダダダ――
次子「小衣ー、まだやってたのか」
小衣「そーよ、まだやってたのよ!
アイリーンが来たら小衣はそっちに逃げたって言っておいて!」
ダダダダダ――
次子「あーあー、アイツも大変だな」
小衣「はあっ……はあっ……」
キョロキョロ
小衣「よし、誰もいないわね」
ガチャ――
ガサゴソ……
小衣「……」
次子「こんどはアイリーンが来たよ」
ダダダダダ――
アイリーン「ねえ、小衣見なかった?」
次子「あー、小衣ならそっちへ行ったよ」
アイリーン「ありがとーっ」
ダダダダダ――
次子「やれやれ」
ガチャ――
アイリーン「小衣ー、どこでちゅかー?」
小衣(……)
アイリーン「あはは、小衣見ーつけた」
――カチャリ
小衣(……)
アイリーン「さ、小衣ー、お姉ちゃんと一緒に行きまちょうねー♪」
ぐいっ
アイリーン「え、小衣……?」
小衣(……)スッ
――――ドガッ!!
『ご来場の皆様。本日は、ヨコハマ警察博にお越しくださり
まことにありがとうございます。
ただいま、入場者数が10000人を突破しました』
次子「お、もうそんな人数が入ったのか。
まだ午後一時になったばっかだってのに盛況だねえー」
古畑「あのー、すみません」
次子「おわ、誰だ?」
古畑「警視庁の古畑と申します。
いやー、そのなんというか……
迷ってしまいまして」
次子「あははー、まあ混んでるしなー。
ちょっと待ってな、今地図を……あれ、ないな」
古畑「私も会場の地図がついたパンフレットを貰ったんですが、
一緒に来た部下に預けていたらその部下とはぐれちゃいまして。
部下は多分、展示を見に行っていると思うんですが」
次子「ふーん。展示見に行ってるなら東館だろーな。
あ、展示と言えば爆弾処理班が面白いぞ。
アタシが連中に勧めて爆弾処理用のロボットを展示させたんだよ」
次子「そうだ、そっちの部屋にパンフが保管してあるから、それを使ってくれよ。
ついてきな、案内するから」
古畑「いやー、すみません。
あれー? ところで貴女、もしかしてG4の……」
次子「お、アタシのこと知ってるのか?
そうだよ、G4の銭形次子だ。よろしくな」
古畑「こちらこそよろしくお願いしますー。
あ、この部屋ですか?」
次子「ああ。空き部屋だから物置みたいになってるんだけど、
確かパンフが置いてあったはず。ちょっと待ってな――」
――ガチャガチャ
次子「あれ?」
古畑「鍵がかかってますね。
んー、どなたか中にいらっしゃるんでしょうか」
まだ部屋の中にいたのか。
おーい、アイリーン。開けろー」ドンドン
古畑「……返事がありませんね」
次子「あれ、いないのか。いつの間に出て行ったんだ?」
古畑「いやー、中にいないってことはないと思いますよ」
次子「なんで?」
古畑「このドア、鍵穴がついてません。
ということは、鍵は内側からしかかけられないということになります」
次子「ああ、そうか。じゃあやっぱり中にいるのか。
アイリーン! 開けろー!」ドンドン
古畑「……んー、返事がない」
次子「お、小衣」
ダダダダダ――
小衣「はあっ、はあっ……アイリーンはこっちには来てない?」
次子「いや、来たぞ。今、この部屋の中」
小衣「ひいっ」
次子「あっと待て、逃げるな。
なんか変なんだよ」ガシッ
小衣「ちょっと、離しなさいよ次子!
あと何が変なのよ!?」
古畑「ドアに鍵がかかっていて開かないんです」
古畑「あ、申し遅れました。私、警視庁の古畑と申します」
小衣「そう。小衣はG4のリーダー明智小衣。
ハーバード大学を飛び級で首席卒業した天才美少女よ!」
古畑「ああ、知ってます。IQ1300の」
小衣「1400!」
古畑「はい?」
小衣「IQ1400よ、間違えるんじゃないわよ!」
古畑「あー、それは失礼しました。
IQ1400……それはすごい」
この前なんかハッケイ島からの脱獄犯達を全員捕まえてヨコハマの街を守ったわ!」
古畑「そうですか。ちなみに私はSMAPを逮捕しました」
小衣「他にも海賊の黒ひげやジャック・スパロウや
麦わらのルフィやゴーカイレッドも小衣が捕まえたのよ!」
古畑「そうそう、イチローを逮捕したのも私なんですー」
小衣「他にも、他にも、ヨコハマを恐怖に陥れた変質者を捕まえたのも――」
次子「張り合うな」ゴンッ
小衣「痛っ!
何よー、小衣は悪くないー!!」
古畑「えー、それで話を戻すとですね。
この部屋、鍵がかかっていてドアが開かないんですけど、
中に声をかけても反応がないんです」
それとも獄中?
>>25
出ない、G4のみ。
アイリーンの奴、ここに隠れて小衣を待ち伏せしてるんじゃないか?」
古畑「と、言いますと?」
次子「アイリーンは小衣の大ファンでなー。
いつも小衣のことを追いかけまわしてるんだ」
小衣「小衣は迷惑してんのよ!」
次子「さっきだって、
アイリーンが来たらこっちに逃げたように言えって
小衣に頼まれてさー。
実際に来たから言われた通りに言ってやったんだからな。
小衣ー、感謝しろよー?」
小衣「何よー! 小衣はリーダーなんだから言うこと聞くのは当然でしょ!」
古畑「なるほど、だいたい分かりましたー。
でも、待ち伏せをしているってことはないと思いますよー。
鍵をかけていたら誰も入ってこれません」
次子「ありゃりゃ、それもそうか」
小衣「……仕方ないわね。
外から回り込んで、窓から部屋の中を見てみましょう。
べ、別にアイリーンのことが心配なわけじゃないわよ!
ただ、何かあったらまずいから仕方なく――」
次子「お、ツンデレ発動ですかー?」
小衣「違う! ほら、次子が先に行きなさいよ。
アイリーンがなんともなかったら、小衣はダッシュで逃げるんだから」
次子「分かった分かったって、押すな押すな」
古畑「あ、私もご一緒しますー」
次子「小衣ー、そんなに離れてないでこっち来いー」
小衣「いいからさっさと部屋の中を確認しなさい!」
古畑「えー、この部屋ですね。どれどれ……
…………!」
次子「お、どーした? アイリーンはどうだ……
…………えっ、おいおいウソだろ!?」
小衣「ちょっとー、どうしたのよー?
アイリーンはいたのー? 小衣もう逃げた方がいいー?」
次子「逃げないでこっち来い!
アイリーンが頭から血を流して倒れてるんだ!」
小衣「はぁ? どういうこと」
次子「いいから、そこの窓から覗いてみろって」
小衣「……うわ! 何これどういうことよ!?」
なあ、もしかしてアイリーンの奴、死んでるのか?」
小衣「いや、まだ息があるかも知れないわ。
次子、中に入って確かめてきなさい」
次子「おう、了解!
――ん、あれ?」ガタガタッ
小衣「何やってるのよ?」
次子「いや、この窓、鍵がかかっていて開かないんだよ。
古畑の旦那、そっちの窓は開くかー?」
古畑「いやー、こっちも鍵がかかっています」
次子「あーもう、しょうがないな!
緊急事態だし、銃底でガラス割るか。
ちょっと泥棒みたいだけど、鍵のとこをパリンと」
古畑「あ、ちょっとお待ちください。
そちらの窓の鍵、少し見せてくださいますか?
……んー、確かに鍵かかってます」
次子「だからそう言ってるだろー。
それじゃガラス割るから、少し下がってな。
――せいっ」ガチャパリーン
次子「そんな急かすなってーの!
この窓、鍵だけじゃなくてロックも掛かってるんだよ。
――よし、開いた!」
ガラララ――ッ
次子「よっと。
おい、アイリーン、大丈夫か?
おーい!」
小衣「アイリーンはどうなの?」
次子「ダメだ。死んでる……。
すぐ横に血塗れのハンマーが転がってるから、
これで頭をガツンとやられたっぽいな」
小衣「ちょっと……それって、殺されたってこと?」
次子「……多分」
古畑「あのー、すみません。
ドアにも、鍵かかってます?」
次子「ん? ああ、掛かってるな。
……って、そもそもドアに鍵が掛かってたから、
アタシらこうやって窓側に回り込んできたんだろー」
となると……んー、これは一体どういうことなんでしょう」
小衣「そうね、変だわ。
ま、とりあえずはこの部屋をよく調べてみましょ。
咲たちと鑑識を呼ぶから少し待ってなさい」ピッピッピ
プルルル――
小衣「……」
プルルル――
小衣「……」
プルルル――
小衣「あーもーっ! なんで出ないのよ咲は!
じゃあ、平乃に……」ピッピッピ
プルルル――ガチャ
平乃『はい、長谷川です』
小衣「あ、平乃ー?
事件発生よ、至急、咲と鑑識を連れて現場まで来なさい!
場所は西館南端の――」
平乃「被害者はアイリーン・ドアラー。
死因は打撃による頭蓋骨骨折および脳挫傷。
凶器は死体の横に転がっていた鋼鉄製のハンマーと思われます」
小衣「……」
平乃「特筆すべきは、現場であるこの部屋の施錠状態ですね。
ドアには内側からサムターン錠がかけられていました。
部屋の南側と西側にある窓も全てクレセント錠がかけられ、
さらにロックもされていました」
小衣「他にこの部屋に出入りできるところは?」
平乃「ありません」
咲「密室~」
次子「おいおい、マジかよ」
次子「なんだこりゃ、青い布?」
咲「うえ、飛び散った血がついてる~」
平乃「被害者が倒れていた場所のすぐ側、
壁際のキャビネットの扉がほんの少しだけ開いていました。
そこから取り出したものと思われます。
何かのダイイング・メッセージなのでしょうか」
小衣「そのキャビネットの中には、他に何か入ってたわけ?」
平乃「被害者が握っていたものと同じ青い布がたくさん……
他に、赤い布や黄色い布、緑色の布も入っていました。
警察博の飾り付けに使用したものの余りみたいですね」
小衣「青い布……青……ブルー……
うーん、ピンと来ないわね」
小衣「何よ?」
古畑「被害者の……アイリーンさんでしたっけ?
彼女のつけている腕時計の、針が止まっているみたいですが」
平乃「あ、本当ですね。
倒れた時のショックで壊れたんでしょうか?
時計の針は12時59分で止まっています」
次子「おお、犯行時刻ってわけだな!」
小衣「それをそのまま信じるのはどうかしら。
世の中には信用できないものが5つあるわ。
年寄りの自慢話、通信販売の売り文句、
スポーツ新聞の見出し、ミルキィホームズの推理、
そして最後が――」
古畑「犯行現場の壊れた時計」
小衣「分かってるじゃない」
古畑「私も4つ目を今泉慎太郎の推理と言い換えてよく使ったりします。
しかしですね、今回の場合は信じてもいいと思いますよー」
小衣「何で。あと今泉って誰よ?」
実際にその頃に殺害が行われたと思われるからです。
我々が彼女を発見したのは1時5分頃でした。
えーと、銭形さん?」
次子「ん、アタシ?」
古畑「あなた、この部屋に入る直前の被害者のこと見てますよね?
ご自分でそうおっしゃっていました。
いつ頃のことだか覚えてらっしゃいますか?」
次子「ああー、えーといつだったかな。
一時よりは前だったけど……そんなに前でもなくて、
12時55分か、それよりちょっと後くらいかも」
古畑「では、12時55分としましょう。
被害者が部屋に入ったのが12時55分、我々が被害者を発見したのが1時5分。
この間10分です」
平乃「時計の指している時刻もその10分間に合致しますね」
古畑「はい、そうなんです。
時計が偽装だと考えた場合でも、犯行時刻とはせいぜい数分のズレしかないはずなんです。
犯人にとって、こんな偽装をする意味があるんでしょうか」
平乃「なるほど、確かにそうですね」
小衣「ふん、小衣だってそんなことは分かってたわ。
さっきのはちょっと言ってみただけよ!
それより今泉って誰よ?」
多分、展示を見てると思うんですが」
次子「あー、そう言えばさっきそんなこと言ってたな。
展示を見てるなら多分東館にいるだろ。館内放送で呼び出そうか?」
古畑「んー、まあ居ても役には立たない奴なんで結構です」
平乃「古畑さんも結構きついこと言いますね……」
小衣「まあ役に立たない奴ならどうでもいいわ。
そんなことよりも問題なのは密室状況よ」
古畑「ええ、これは大きな謎です」
小衣「ふふん、小衣には犯人がどうやってこの部屋から脱出したか、
もう大体の見当はついてるわ」
古畑「ええ、本当ですか?
さすがIQ1300だ……」
小衣「1400っ!」
古畑「あ、失礼しました。IQ1400でした。
で、一体どんな方法で?」
古畑「はい?」
小衣「テレポート」
古畑「……」
小衣「何よその小衣を憐れんだような顔は!
警視庁の刑事なんかには分かんないでしょうけどね、
ヨコハマ市警はトイズを使う怪盗の犯罪と日々戦ってるんだから!」
古畑「トイズ……トイズと言うと、そのー、超能力みたいな」
小衣「そうね、超能力と考えて問題ないわよ。
トイズには色々な種類があって、当然テレポートのトイズもあるわ。
他には壁抜けとか、また別のトイズの可能性もあるかも知れないけど」
古畑「うーん……」
小衣「とにかく、小衣は現場の状況からこの事件を怪盗事件と判断するわ。
よって、事件の指揮は対怪盗チームである小衣たちG4が執るわよ。
いいわね?」
古畑「うーん……」
咲「了解~」
小衣「それと、犯人は大柄な男の可能性が高いわ。
条件にあてはまる怪盗がいたらチェックしといて」
咲「おいす~」
古畑「あのー、なんで犯人は大柄な男なんでしょう」
小衣「凶器からのプロファイリングよ。
あのゴツいハンマーを女子供が振り回すのは難しいでしょう。
それなりの腕力がなければわざわざ凶器にはしないわ」
古畑「んー、なるほど」
小衣「平乃、市警本部に本件を怪盗事件として連絡して。
それが済んだら次子と一緒に周囲の聞き込みを」
平乃「わかりました」
次子「なあ、警察博にきている客は引き止めなくてもいいのか?」
小衣「本当ならそうしたいところだけど、
来場者が一万人を超えているのに全員引き止めておくのは無理だわ。
それに犯人がまだ会場内にいるかも怪しいし」
次子「まー、そりゃそうか」
小衣「ええ。アンタももう帰ってもいいわよ。
あとはG4に任せなさい」
古畑「…………」
小衣「ほら、帰った帰った。
怪盗事件なんだから、ただの刑事がいても邪魔なだけだわ」
次子「こら、小衣。そういう言い方はないだろ」ゴンッ
小衣「痛っ!」
次子「ごめんなー、こいつ口悪くてさー」
古畑「いえいえ、んーふふふ。
それよりもですねー、この事件、
本当にトイズを使った怪盗事件と考えて良いんでしょうか?」
小衣「何よ、小衣の判断にイチャモンつけようってわけ?
でも、この部屋はドアの鍵も窓の鍵も構造上内側からしかかけられないのよ。
ドアや窓の周りに隙間もなさそうだし、外から糸で操作するのも無理。
他に出入口もない以上、これはもうトイズを使ったと考えるのが自然でしょうが」
古畑「いやー、分かりませんよ。
私がこれまでに解決した事件の中にも、
トイズを持たない普通の犯人が密室殺人を行った例があります。
密室だから犯人がトイズを使ったとは限りません」
古畑「んー、それはまだ、何とも」
小衣「何それ、お話にならないじゃない」
古畑「ただですね、怪盗が犯人だったとして、
なんでアイリーンさんを殺したんでしょう?」
小衣「さあ、警察博に忍び込んでいるのを見つかったからじゃない?」
古畑「何も殺すことはないじゃないですか。
トイズでもなんでも使って逃げれば済む話なんです。
はい、そこのところがどうも腑に落ちないんです」
小衣「誰かに見られていると発動できないトイズだったとかね」
古畑「トイズにはそういう発動する条件みたいなものもあるんですか?」
小衣「トイズによってはね。何しろ色々な種類があるし」
古畑「んー、だとしても分からないなあ」
小衣「何がよ」
ただの空き部屋ですよ? 怪盗の気を引きそうなものなんか何もない」
小衣「単に通り道だったんじゃないのー。
壁抜けのトイズなら、部屋から部屋への移動中にアイリーンに見つかったとか。
テレポートにしても一回の移動距離に限界があって、
この部屋は単に中継点だったのかも知れないじゃない」
古畑「なるほど。んー、トイズの都合にすれば何とでも言えますね」
小衣「何よ? 小衣に何か文句あるの?」
古畑「いえいえ、別に」
小衣「だいたいねー、疑問って言うなら、
トイズを使わずに犯人が密室から脱出したって考えの方が
小衣にはよっぽど疑問だわ」
古畑「さっきから犯人が密室から脱出したって言い方されてますけど、
犯人が部屋の外に出た後、何らかの方法で施錠を行ったという考え方もあるのでは?」
小衣「ドアの鍵も窓の鍵も内側からしかかけられない構造だって言ったでしょーが!
それとも、何か外から鍵をかける方法でもあるってわけ?」
古畑「んーふふふ、今はまだ、なんとも」
それに百歩譲って犯人が何らかのトリックを使って外から施錠をしたとしてもさー、
なんで犯人はそんなことする必要があったわけ?」
古畑「さー、なんででしょう」
小衣「ドアの向こう側は一本道だし、ドア自体が次子の警備してた箇所から丸見えだったわ。
ってことは少なくとも、犯人はドアからは出ていないでしょ。
ドアから出れば次子が気付いているはずだし」
古畑「はい、それはそうだと思います」
小衣「アンタの言う通り、犯人がトイズを持たない普通の人間だった場合、
脱出ルートは窓以外には考えられないわ。
でも窓はクレセント錠とロックで二重に施錠されてたわけ。アンタも見てたわよね?」
古畑「はい」
小衣「仮に外から窓を施錠できたとしても、そんなに短時間でできるとは思えないわ。
外は人通りが全くないわけじゃないんだから、
犯人からすれば見られるリスクがあったってことになるわよね。
そこまでして密室を作る理由が、小衣には理解できないんだけど?」
古畑「常人には不可能な状況だったとなれば、ヨコハマでは怪盗事件ということになりますからねー。
トイズを持たない犯人が、容疑者圏内から抜けることができます」
小衣「ふん、何にせよ窓を外から施錠する方法が見つからない限り意味のない話ね。
悪いけど、小衣はあくまで怪盗事件として捜査するつもりだから」
小衣「ちょっと、捜査の指揮は小衣たちG4が執るっつーの!」
次子「まーまー、小衣。
アタシ達も殺人事件は専門じゃないんだからさー。
協力して貰えるなら協力して貰った方がいいだろー」
小衣「何よー、次子は黙ってなさムグっ!?」
次子「古畑の旦那は殺人が専門なんだろ?
SMAPやイチローの事件解決したっつってたもんな」
古畑「はい。捜査一課です」
小衣「ムグ――――ッ」ジタバタ
次子「じゃ、お互い別の線から調べてみるってことでよろしく頼むよ」
古畑「はい、よろしくお願いします。
えーと、それで早速なんですが
犯行時刻前後の関係者の動向を抑えておきたいので、そのー……」
次子「お、ひょっとしてアタシ達のアリバイを聞きたいって?
かーっ、徹底してるね旦那も」
古畑「んーふふふ、すみません。
あくまで形式的なものですので」
つってもアタシはずっとさっきのところで警備してたけどな。
旦那も知ってるだろ?」
古畑「はい」
次子「ほら、小衣はどうなんだー?
ずっとアイリーンから逃げてたのかー?」
小衣「ぷはっ……。
何よ何よ、小衣は話すことなんて何もないわ!」
次子「こらっ!」ゴンッ
小衣「痛っ! もー、分かったわよ。
次子のところに来たあとは、G4の控室に逃げ込んで隠れてたわ」
古畑「んー、誰かそれを証明できる方は?」
小衣「いないわよ。誰にも見つからないように隠れてたんだから。
ちょっと何、まさか小衣のこと疑ってるわけ?」
古畑「いえ、とんでもない。
お気を悪くされたならすみません」
で、しばらく隠れた後、また次子のところに戻ったらアンタと会ったってわけ」
古畑「なるほど、ありがとうございます。
あとえーと、他のお二人は」
小衣「本人に聞きなさいよ。
でも、二人の仕事の邪魔したらしょうちしないんだから」
古畑「んー、二人ともさっき出て行ってしまいました」
次子「待ってりゃすぐ戻ってくると思うぞー」
古畑「いえ、こちらから探しに行くことにしましょう。
それでは失礼します」
小衣「……」
古畑「あ、そうだ。最後にもう一つよろしいですか」
古畑「えーと、G4の控室というのはどちらにあるんですか?」
次子「ああ、それなら地図に印つけてやるよ。
って、そうだ、パンフ持ってないんだっけ」
小衣「……これ使いなさい」
次子「お、サンキュー小衣。
えーと、こっちの方のここ。
はいよ、印しつけといた」
古畑「どうも、ありがとうございます。
それでは、また」
小衣「……」
今泉「古畑さ~ん! どこ行ってたんですか、探しましたよ」
古畑「ああもう、うるさいのが。
ずっと見当違いのところ探してれば良かったのに」
今泉「展示面白かったですよ。携帯で動画摂ったんで見ます?」
古畑「いいよ別に」
今泉「そう言わないで。
これなんか凄いんですよ……ってどこ行くんですか?」
古畑「んー、ちょっとねー、殺人事件があってさー」
今泉「ええっ!?」
平乃「あ、古畑さん」
古畑「ああ、どうもー。探してました」
今泉「あ、G4の長谷川平乃だ。
え、古畑さんお知り合いなんですか?」
平乃「あの、こちらの方は……?」
今泉「あ、僕、今泉慎太郎って言います!」
今泉「え、古畑さん僕のことなんて言ってたんですか?」
平乃「えーと、その、部下と一緒に来ていると。
ところで、古畑さんは私に何かご用ですか?」
古畑「えー、私も事件について調べてまして。
で、一応事件前後の関係者の動向を抑えておこうと思いまして、
今G4の皆さんにも確認をとっているところです」
平乃「私もですか? 事件前後と言うと1時くらいですよね。
あ、皆さんに差し入れを配って回ってました」
古畑「差し入れ?」
平乃「ええ、ヨコハマ名物のカステラを。
次子さんはどこにいるか分かってましたから渡せたんですけど、
小衣さんと咲さんは見つからなくて……」
古畑「んー、よく探されました?」
平乃「思いつくところ一通りは」
古畑「G4の控室なんかは?」
平乃「もちろん。ちょうど一時ごろでしたね」
どうもありがとうございました。
あ、そう言えばG4のあの……ピンク色の髪をした方」
平乃「咲さん? 遠山咲」
古畑「そうです。どちらにいらっしゃるかご存知ですか?」
平乃「いえ……咲さん、マイペースですから」
古畑「そうですか。ありがとうございました。
それでは失礼します。行くよ、今泉君」
今泉「あ、待ってくださいよ古畑さん」
小衣「……」ガサゴソ
――コンコン
小衣「誰ー? 開いてるから入っていいわよ」
ガチャ
古畑「どうも、失礼しますー」
小衣「またアンタ? 何しにきたのよ」
今泉「うわー、小衣ちゃんだ! 感激だなあ」
小衣「ちょっ、誰よこいつ!? ココロちゃん言うなっ」
古畑「部下の今泉です。
ちょっと君、いきなり失礼だろ、この」ペシッ
今泉「痛っ」
小衣も叩いていい?」
古畑「どうぞどうぞ」
小衣「じゃ遠慮なく。ていっ」ゴンッ
今泉「痛っ! なんですかその仮面!?」
古畑「んー、面白いものお持ちですね。
ちょっとお借りしてもよろしいですか?」
小衣「どうぞどうぞ」
古畑「ありがとうございます。えいっ」ゴンッ
今泉「痛っ!! やめてくださいよ古畑さん!!」
古畑「んっふっふっふ」
小衣「あっはっは、面白ーい!
……で、何の用?」
ちょっとお知恵をお借りしたいことがありまして。
被害者の遺したダイイング・メッセージについてなんですけれども」
小衣「ダイイング・メッセージ……?
ああ、アイリーンが握ってたあの青い布のこと?」
古畑「はい。何しろ被害者が握っていたものです。
犯人を示す重要なヒントなのかも知れません。
私はえー、思いつかなかったんですけれども、
IQが1300もあれば何かしら思いつくんじゃないかと考えまして
小衣「1400!」
古畑「あ、そうでした。IQが1400もあれば何か思いつくんじゃないかと」
小衣「小衣も少し考えたけど、特に何も思いつかなかったわよ。
パッと分かるものじゃないんなら、
あんまりこだわってもしょうがないと思うけどー?」
古畑「そう言わずに何かありませんか。
例えば名前に青が入ってるとか……青井、青山、青島……
他には青い服を着ているとか……ああ、そう言えばあなたも青い服だ」
小衣「だから小衣が犯人? って、なわけないでしょーが!
ここは警察博の会場なのよ、警官だらけなの、わかる?
アンタみたいに全身真っ黒の方が珍しんだから!
……って、ちょっとそこ、何撮ってるのよ!」
今泉「え? せっかく小衣ちゃんに会えたから記念にと思って……ダメですか?」
あーもう、好きにしなさいよ。
とにかく、小衣は例の布については重要視していないわ。
大方、アイリーンが襲われた時にでも偶然掴んじゃったんじゃないの。
ダイイング・メッセージですらないのかも知れないわ」
古畑「んー、実を言うとですね。私もその意見に賛成なんです。
布が入っていたキャビネットの扉はほんの僅かに開いていました。
逆に言うとほとんど閉じていたんです。
布がダイイング・メッセージだとして、
被害者がそれを掴んだ後わざわざ扉を閉めたとは思えません。
もう死ぬ直前だっていうのに、そんな余裕ありませんからねー。んふふ。
あの布には、ダイイング・メッセージ以外の何か別の意味があるんですよ」
小衣「どんな?」
古畑「んーふふふ。それはまだ、何とも」
小衣「アンタそればっかりじゃない。
話はそれだけ? だったらもう出て行きなさいよ。
小衣はこれでも忙しいんだから」
えーと、1時ごろ何をしていたかなんですが。
確かこの控室にいらっしゃったんですよね」
小衣「そーよ、さっき言った通り」
古畑「その時、誰かこちらに来ませんでした?」
小衣「……」
古畑「いかがです? 覚えてらっしゃいませんか。
そんなわけないですよね、何しろついさっきのことだ。
本当にこの部屋にいたのなら答えられないはずがない。
どうでしょう?」
古畑「えー、どなたが?」
小衣「平乃」
古畑「……」
小衣「あらら? どうしたの意外そうな顔しちゃってー。
小衣が質問に答えられたのがそんなに予想外?」
古畑「んー、おかしいなあ。
長谷川さんは、この部屋に来た時誰もいなかったとおしゃってました」
小衣「あれ、ゴッメーン! 言ってなかった?
小衣はこの部屋に隠れてたの。
アイリーンに見つからないように、ロッカーの中にいたわけ」
古畑「……」
小衣「平乃? 確かに来たわよ。
入場者数10000人突破のアナウンスが流れるちょっと前だったかしら、
差し入れにヨコハマ名物のカステラを持ってきたって言ってたわ。
でも、小衣はロッカーに隠れてたんだから、平乃が小衣のこと見てなくても当然でしょ?」
古畑「……んーふふふ、はい」
残念でしたー。とんだ見当違いよ。
そりゃ確かに小衣はアイリーンに付きまとわれて迷惑してたし、
動機はあるかも知れないけどー?」
古畑「……」
小衣「ちょっと考えれば小衣が犯人なわけないってのは簡単にわかるでしょ。
わからない? 凶器のハンマー、あんな重そうな物、
か弱い小衣に扱えるわけないでしょーが。
そりゃ持ち上げることくらいできるだろーけど、
誰かを襲うなんて無理そうだって見ればわかるだろっつーの。
ほんと、これだからIQが3桁の奴は……」
古畑「……」
小衣「で、話はもう終わり?
だったら、いい加減出て行って欲しいんだけど」
古畑「えー、はい。失礼します。
行くよ、今泉君」
今泉「はいっ。
またねー、小衣ちゃん」
小衣「小衣ちゃん言うな!」
小衣「へっへーんだ。
こんなこともあろうかと控室の様子を盗聴器で聞き取っておいて良かったわ。
IQ1400の天才美少女明智小衣があんな変な刑事に負けるわけないでしょーが!」
ガチャ――
古畑「ああ、いたいた。やっと見つけました」
咲「おいすー」
古畑「いやー、探しました。
なんですかこの部屋?」
咲「鑑識課の実験室~」
今泉「なんかここ、落ち着くなー」
古畑「そう言えば君、まだ桑原君のところに入り浸ってるんだって?
あんまり迷惑かけるんじゃないよ」
今泉「ほっといてくださいよ、あそこは僕の心のオアシスなんだから。
ここにも色々あるなあ……ビーカー、上皿天秤、コイル、三角フラスコ……
ああ、アルコールランプと石綿金網がありますよ。
あたりめがあったら焼いて食べるのにな」
咲「え~、アルコールランプであたりめ焼くとか趣味悪いっしょ~」
古畑「ちなみに、遠山さんはなんでこんなところに」
咲「携帯充電しててさー、
この部屋に置きっぱなしにしてたから取りに来たんだ~」
咲「あははー、ここ今日は誰もいないからさー、
午前中ここでサボってんだよね~。
で、そん時に充電器につなげたってわけ。
あ、サボってたこと、小衣には内緒ね~」
古畑「はい、わかりました」
咲「ところで、そっちの人は~?」
今泉「今泉慎太郎です!」
咲「そ~。アタシは遠山咲。よろしく~。
ねえねえ、なんでオデコに顔のあとみたいなのついてるの~?」
古畑「ああ、ほんとだ。なんだこの顔、不気味だなー。
君、呪われてるんじゃないの?」
今泉「古畑さんがさっき仮面で僕のこと叩いたからですよっ!」
咲「あはは、うけるー。ねえ、写メ撮っていい?」
古畑「ええ、どうぞどうぞ」
古畑「じゃあ、南側の壁の窓、全部カーテン閉めちゃいましょう。
今泉君、そっちのカーテン閉めて」
今泉「はい」
咲「んー、大分よくなったけどまだ日光が邪魔してる感じ」
古畑「もう午後ですからね。今泉君、西側の窓も全部カーテン閉めて」
今泉「はい」
咲「暗すぎー」
古畑「今泉君、電気つけて」
今泉「はい」
咲「お、バッチグー。激写なうー」パシャッ
古畑「しかし、こんな奴の写真なんか撮っても
しょうがないんじゃないですか」
咲ちゃんの面白写真コレクションに入れるんだから。
ん、あれ……」
古畑「どうしました?」
咲「携帯のフォトデータが壊れてる。
何これサイアク~」
古畑「あーあー、今泉の写真なんか撮るから呪われたのかも」
咲「お気に入りの写真もあったのにマジブルー。
充電する前は何ともなかったのに」
古畑「……」
今泉「あ、そうだ。携帯のデータで思い出したんですけど、
さっき面白い展示があったんで動画摂ってきたんですよ。
ほら、これ。爆弾処理ロボットなんですけど」
咲「お、ポポロMK-2じゃんー」
ガヤガヤ……
今泉『うわー、すごい人ごみだなー』
ガヤガヤ……
今泉『順番まだかなー』
ガヤガヤ……
今泉『ああ、やっと順番回ってきた。
へー、これが爆弾処理用のロボットか』
係員『はい。ポポロMk-2です。
爆弾処理だけでなく、ロボットダンスしたり、
底部のブースターで飛んだり、変形したりもできるんですよ。
誤作動が多いのが玉に瑕なんですが、それは仕様です』
じゃあポポロちゃんですね』
ポポロMK-2『ポポロチャンイウナ! ポポロチャンイウナ!』
今泉『うわーすごい、喋った!
ポポロちゃん凄いなー』
ポポロMK-2『ポポロチャンイウナ! ポポロチャンイウナ!』
今泉『うわ、叩いてきた! なんで!』
ポポロMK-2『ポポロチャンイウナ! ポポロチャンイウナ!』
今泉『やめて、助けてー!』
>>83
http://blog-imgs-49.2nt.com/s/s/h/ssh123/03_500.jpg
電子ロックではなく、画像右側の鍵の側面についてるつまみみたいな奴。
これでロックすると、クレセント錠部分が動かなくなる。
古畑「……」
咲「あはは、けっさく~」
古畑「撮影開始時刻が一時ちょうど……で動画が5分間」
咲「つか、列に並んでるところから撮らなくても良かったんじゃない?
そこだけでも結構長かったし~」
今泉「でも凄いでしょ古畑さん。このロボット。
自分で動いて、しかも喋るんですよ」
古畑「今泉君さー、ちょっと調べてきてほしいことがあるんだけど」
今泉「はい?」
古畑「パンフ持ってる? 持ってるよね、ちょっと開いて」
今泉「はあ」
確認してほしいのは――」
今泉「……わかりました」
古畑「早く。なるべく急いで」
今泉「はい!」
ダダダダダ――
古畑「あー、遠山さん、申し訳ないんですが
しばらく携帯を貸してもらえませんか」
咲「えー?」
古畑「夕方までには必ずお返しします」
咲「まあいいけどー。変なことに使わないでよー」
古畑「はい、ご安心ください」
今泉「古畑さーん! 調べてきました」
古畑「ご苦労様。どうだった?」
今泉「はい、古畑さんの言っていた通りでした。
で、なんでかっていうとこういう理由があったみたいで――」
古畑「……そう、ありがとう。
あー、あとさ、大至急
小衣ちゃんを呼んできてくれる?」
今泉「はい!」
古畑「えー、明智小衣は致命的なミスを犯しました。
彼女は、自分が犯行現場にいたという証拠を残してしまったんです。
今回の問題は二つ。
明智小衣はどのようにして密室殺人を行ったのか?
そして、彼女が犯したミスとは?
ヒントは……壊れた携帯と、今泉君の動画。
ま、考えてみてください。
古畑任三郎でした」
内側のサムターンのみのドア、窓の鍵。
ハンマー、爆弾処理ロボット、10000人超えの放送。
カステラ、ロッカーの中。
はてさて………
青い布で被せて殴ったとしたら
展示のない西館
どこかから何かを取り出した小衣
一時過ぎの放送
誘導するよう次子に指示した小衣
窓は南と西側
飾り付けの布
12:59でとまった時計
G4の控え室
仮面
小衣は青い服
控え室を盗聴
小衣ちゃん言うな!
携帯充電
南の窓からは日差しが強い
西日も強い
充電後壊れた画像データ
MKー2の誤動作
動画は1時→1時5分まで
自分で動いてしゃべるMKー2
>>115
ない。必要な位置関係は問題部分から特定できる。
ここからわかることは・・・・
控え室にいたら聞こえないはずの放送を聞いちゃってるね。
これがミスか
後はどうやって密室をしたのかだ
放送が西館にしか流れなかった説にはなんか根拠あるの?
あと密室もあるからな!
はやいよお!
平之は放送聞いてたっけ?
それよりも密室か
今泉ビデオに放送入ってない
展示場は東館、放送は一時過ぎ、動画は一時きっかり。うまく噛み合うね。
やっぱり方角はヒントか。西館二階の鑑識部屋にも南、西の窓があるから、この部屋は犯行現場の真上なのかな?
んじゃ45分まで待つ。
その間に「今泉慎太郎」でも書いてる。
ついでにヒント。
携帯の画像データが壊れたのは偶然で、犯人が意図したものではない。
で、事件現場は窓から入れたわけだから一階にあって、
平乃のセリフから、南と西に窓がある。
いやまあパッと思いついただけだから根拠とか無いが
「その窓から覗いてみろよ」って言ってるな
廊下に面した窓ってことか?
だの鍵も次子、窓の鍵も次子がチェックしてるもんなぁ・・・
アイリーンがドア開けたら青い布でごまかしてあったポポロがあって、その服をつかんじゃって・・・ってことだろ布は
全部回収してキャビネットに入れたけど手の仲間ではみる暇がなかったとか
まるはだかのロボが残ることになるよ。
データ破損と犯行現場が近いことは関係ありそう。もっと時間があればわかりそうなんだが………
今泉「小衣ちゃ~ん!」
小衣「小衣ちゃん言うなっ!
何なのよアンタはもー」
今泉「古畑さんがお呼びです」
小衣「はあ? 知らないわよそんなの」
今泉「……」
小衣「ちょっと、どきなさいよ!」
今泉「古畑さんがお呼びです!」
小衣「……あーそう、わかったわよ。
このIQ1400の天才美少女、明智小衣を呼び出すなんていい度胸じゃない。
で、小衣はどこにいけばいいの?」
今泉「はい、こちらです」
ガチャ――
小衣「来たわよ! 何の用ー?」
古畑「どうもー、お待ちしてました」
小衣「要件を言って。手短に。
小衣は事件の捜査で忙しんだから」
古畑「んーふふふ。無理ですよ、解決しません。
いもしない怪盗を追っていては」
小衣「アンタまだそんなこと言ってるの?
じゃあ現場が密室だったことをどう説明するわけ?
まーた、『今はまだ、なんとも』とか言うんじゃないでしょーね」
古畑「んー、ご安心ください。
今度はきちんと説明できると思いますよー」
小衣「へー、自信満々にそんなこと言って吠え面かかないと良いわねー。
じゃ、聞くわよ。犯人はどうやってあの部屋から脱出したの?
部屋の外から鍵をかけたりできるわけ?」
古畑「それを説明するためにですね、ちょっと道具を用意しました。
その床に置いてあるトランクを机の上で開けてもらえますか?」
小衣「これ? 小衣にそんなことさせるなんて小衣使いが荒いわね。
ま、つきあってあげるわよ……って何これ、重っ!!」
小衣「無理よこんなの! 小衣をプロレスラーだとでも思ってんの!?」
古畑「そんなに重いですか? では私が……ほら、重くない」ヒョイッ
小衣「え、片手で……アンタ見かけによらず力あるのね」
古畑「いやー、そんなことありませんよ。
一度床に置くので、もう一度持ってみます?」
小衣「貸しなさいよ。んー……やっぱ重いー!!
中に何入ってんのよこれ!」
古畑「まあ、机の上に置いて開けてみれば分かります」
小衣「だからー、持ち上がらないんだっつーの!」
古畑「もう一度、持ち上げてみてください」
小衣「何度やったって重さが変わるわけないでしょーが!
……って、あれ、持ち上がった」ヒョイッ
古畑「んー、ふっふっふ」
古畑「えー、はい。
このリモコンでオンオフを切り替えることができます」
小衣「ああそう。だから小衣が持ち上げようとしても床に吸着して
持ち上がらなかったわけね。
……で? こんな悪戯がしたくて小衣をわざわざ呼び出したわけ?」
古畑「いいえ。これが事件に関係大アリなんです!
犯人はこれを使って密室殺人を実行したんですよ」
小衣「分かった。犯人は現場から脱出後、
磁石を使って窓に鍵をかけたって言いたいんでしょ?
でも残念でしたー。あの窓の鍵はステンレス製、磁石では動かせませんー。
さらに窓にはロックもかかってたけど、そっちはプラスチック製だし」
古畑「んー、違います。犯人は外から窓を施錠したわけじゃないんです」
小衣「じゃあドアから? それはもっと無理だっつーの。
次子が部屋の外にいたんだから」
古畑「いいええ。ドアからでもありませんー。
ドアは被害者自身が施錠したんでしょう」
小衣「はあ? じゃあ犯人はどっから脱出したっての!?」
する必要が無かったんですよ。
だって、殺害時には部屋の中にはいなかったんですから」
小衣「何それ、じゃ、どうやって犯人はアイリーンを殴り殺したのよ?」
古畑「はい、そこで電磁石なんです。
あの部屋の中には磁力の影響を受けるものがあったじゃないですか。
鋼鉄製の……凶器のハンマーが」
小衣「あーっはっはっ、面白いこと考えるのねアンタって。
部屋の外から磁石でハンマーを動かして殴り殺したっての?
そんなことできるわけないでしょーが」
古畑「んーふふふ、それができるんです」
小衣「無理無理。
あんな重そうなハンマーを宙に浮かせるほどの磁力が発生していたら、
部屋の中無茶苦茶になるわよ。
それに人間を狙ってハンマーを動かすのだって、できっこないわ。
どんだけ大掛かりな装置が必要になると思ってるのよ」
古畑「いえー、別にハンマーを宙に浮かせる必要なんてありません。
と言うかむしろ逆なんです。浮かせたんじゃなくて落としたんです。
磁力で天井に張り付けておいて、
被害者が真下に来た時に電気を切ってハンマーを落下させた……
これならできると思いませんか?」
都合よくアイリーンがハンマーの真下に来るとは限らないじゃない」
古畑「ところが、犯人は彼女がハンマーの真下にくることが分かっていたんです。
これ、見覚えありますよね?」
小衣「アイリーンが握っていた、青い布」
古畑「彼女はアナタを探していました。
そしてあの部屋にアナタがいると言われて部屋の中に入った。
部屋の中には誰もいません。しかし、この布がキャビネットの扉からはみ出していた」
小衣「……」
古畑「それを見て彼女はこう考えたんです。
アナタがキャビネットの中に隠れている……と。
何しろアナタの服と同じ色ですからねー」
小衣「…………」
古畑「もちろん、この布は予め犯人がキャビネットの扉に挟んでおいたものですよ。
被害者の行動を誘導するために」
ハンマーの形状次第で落ち方なんてかわるんじゃね
ハンマーがどんな形状だろうと、激突の角度が違いすぎるお。
逆に考えたら、ハンマーが凶器だった場合でも「投げた」という可能性が無いわけじゃないしな
それもそうだな。ただ磁石のヒントはもう少し欲しかった……傷口の話をしてくれればと思ってぼやいたのだ。すまん。
古畑「犯人は電磁石を操作するため、現場の真上の部屋……つまり、この部屋にいたはずです。
場所はすぐ下なんですから床に耳をつけていれば物音で中の様子が分かるでしょう。
あるいは、小型のキャメラや盗聴器を窓から下の階の窓の外に垂らしてもいいかも知れません。
これらは密室の外にあっても用をなすので、回収も簡単でしょう」
小衣「……」
古畑「いかがでしょうか。説明はついていると思いますが」
小衣「……まー、一応説明はついてるみたいだから、そこは褒めてあげるわ。
でもちょっとその方法は穴が大きすぎるんじゃない?」
古畑「んー、どうして?」
小衣「だって、確実性に欠けるでしょーが。
アイリーンが天井のハンマーに気づくかもしれないし、
逆にキャビネットからはみ出た青い布に気づかないかも知れない。違う?」
古畑「その通りです。しかし、そうなったら殺害を中止すればいいだけの話なんです。
事件現場において、犯人は被害者と顔を合わせていません。
上手く行かなそうなら中止すれば、それでなんの問題もない」
でもさー、それは、その方法を使えばトイズを使わなくても
犯行が可能だと証明しただけよね。
小衣の推理した通り、怪盗による事件だって可能性も否定できないでしょーが」
古畑「いいえ、犯行はこの方法で行われたんです」
小衣「なんで言い切れるの」
古畑「んーふふふ、証拠があるんです。
はい、これですー」
小衣「それ……咲の携帯じゃない」
古畑「ちょっとお願いしてお借りしてるんです。
えー、この携帯なんですけどね、
午前中にこの部屋で充電器に繋がれた後、
つい先ほどまでここに放置されていたんです」
小衣「それで?」
古畑「重要なのはですね、充電中になぜか
この携帯に保存されていた画像データが
壊れてしまったということなんです」
小衣「携帯のデータが……?」
古畑「この部屋で使われた電磁石の、強力な磁気が悪影響を及ぼしたんですよ。
精密機器や磁気記憶媒体は外部からの磁力に弱いですからねー」
古畑「そう言えば被害者の腕時計も針が止まっていました。
あれ、最初は被害者が倒れた衝撃で止まったんだと思ってたんですが、
時計自体には損傷がありませんでした。
あれも、ハンマーが帯びた磁気のせいで故障したんでしょう」
小衣「……」
古畑「この部屋で強力な磁石が使われた証拠……
ひいては先ほどの方法で殺害が行われた証拠になると思いますが」
小衣「……そうね」
古畑「怪盗事件ではなく、普通の殺人事件だと考えても?」
小衣「……いいわ」
古畑「んーふふふ、ありがとうございます。
さて、さきほどの方法で犯行を行うにあたり、必要なことがあります。
被害者に事件現場の部屋に入ってもらうことです」
小衣「……」
古畑「被害者はアナタを探してあの部屋に行きました。
アナタがあの部屋にいると被害者に伝えたのは銭形さんですが、
その銭形さんに指示を出したのは――」
古畑「はい?」
小衣「小衣が犯人だって言いたいわけ?」
古畑「違うんですか?」
小衣「違うわよ! 密室殺人の方法については
アンタの推理を認めてあげるけど、
小衣が犯人なわけないでしょーが!!」
古畑「しかし、被害者をあの部屋に誘導したのはアナタです」
小衣「それが何? たまたまよ。
小衣が偶然言わなかったら、犯人がアイリーンに同じことを言ったんじゃない?」
古畑「んー、偶然で済ますのはどうでしょうか」
小衣「だって偶然なんだからしょうがないでしょ?
それともアンタは、小衣が殺意を持って
アイリーンをあの部屋におびき寄せたと証明できるわけ?」
古畑「……」
平乃が来たことだって覚えてたじゃないの」
古畑「いやー、しかし長谷川さんはアナタのことを控室で見たわけではありません。
控室にレコーダーを置いておいて
あとで犯行時間帯の部屋の様子を確認したとか、
あるいは盗聴器を使ってこの部屋から
リアルタイムで様子を聞いていたとか、色々考えられます」
小衣「はいはい、想像想像。
小衣が控室にいなかったって証明できるわけじゃないんでしょ」
古畑「んーふふふ」
小衣「何よ気持ち悪い笑い方しちゃって」
古畑「えー、証明できるんです。
と言うよりアナタ、ご自分で証明されてるんです。
犯行時刻、控室にはいなかったと」
小衣「はあ?」
古畑「えー、こちらは私の携帯です。
今日、今泉が撮った動画を移してあります」
小衣「あ、これ。あの爆弾処理班のクソロボット」
古畑「ま、とりあえず見てください」
ガヤガヤ……
今泉『うわー、すごい人ごみだなー』
ガヤガヤ……
今泉『順番まだかなー』
ガヤガヤ……
今泉『ああ、やっと順番回ってきた。
へー、これが爆弾処理用のロボットか』
係員『はい。ポポロMk-2です。
爆弾処理だけでなく、ロボットダンスしたり、
底部のブースターで飛んだり、変形したりもできるんですよ。
誤作動が多いのが玉に瑕なんですが、それは仕様です』
じゃあポポロちゃんですね』
ポポロMK-2『ポポロチャンイウナ! ポポロチャンイウナ!』
今泉『うわーすごい、喋った!
ポポロちゃん凄いなー』
ポポロMK-2『ポポロチャンイウナ! ポポロチャンイウナ!』
今泉『うわ、叩いてきた! なんで!』
ポポロMK-2『ポポロチャンイウナ! ポポロチャンイウナ!』
今泉『やめて、助けてー!』
古畑「いかがでしょう?」
小衣「いかがでしょうって言われても……」
古畑「何か感想は?」
小衣「アンタの部下アホそう」
古畑「他には?」
小衣「いつ見てもこのロボットむかつく」
古畑「他には?」
小衣「いい加減にしなさいよ。
このつまんない動画がなんだって言うの!」
で、動画の時間は五分間」
小衣「で?」
古畑「まだ分かりませんか?
アナタ、認めてます。自分が控室にはいなかったと」
小衣「小衣、IQが3桁の人の言うことってよくわかんなーい。
この動画がなんだって言うのよ! 別に何もないじゃない!」
古畑「では……これが最後の証拠です。
また、今泉の撮った動画です。
ご覧ください」
古畑『……』
小衣『あらら? どうしたの意外そうな顔しちゃってー。
小衣が質問に答えられたのがそんなに予想外?』
古畑『んー、おかしいなあ。
長谷川さんは、この部屋に来た時誰もいなかったとおしゃってました』
小衣『あれ、ゴッメーン! 言ってなかった?
小衣はこの部屋に隠れてたの。
アイリーンに見つからないように、ロッカーの中にいたわけ』
古畑『……』
小衣『平乃? 確かに来たわよ。
入場者数10000人突破のアナウンスが流れるちょっと前だったかしら、
差し入れにヨコハマ名物のカステラを持ってきたって言ってたわ。
でも、小衣はロッカーに隠れてたんだから、平乃が小衣のこと見てなくても当然でしょ?』
小衣「……」
古畑「んーふふ、どうされました。
顔色悪いですよ」
小衣「……何でもないわよ。これがなんだって言うの?」
古畑「はい、アナタはっきりおっしゃってます。
長谷川さんが来たのは、
『入場者数10000人突破のアナウンスが流れるちょっと前だった』と。
あのアナウンス、私も聞いていました。
一時ちょっと過ぎに流れたのを覚えています。
我々が被害者を発見したのが1時5分ですから、
1時ちょうどから5分間のどこかで流れたのは間違いありません」
小衣「……」
古畑「しかし……しかしですよ?
今泉がロボットを撮った動画も同じ時間帯なのに、
こっちにはアナウンスが入っていないんです。
なんでだか分かりますか? まあ考えても分からないでしょうね。
ですから私は、今泉を放送室に行かせて、調べさせました」
小衣「……」
やっぱ東館と西館の関係は重要やったんやな
実際は6000人くらいだったそうです。
放送室側の手違いであのアナウンスは流れてしまったんですよ。
ま、と言っても、大した問題はないんです。
なにしろ、あのアナウンスは、展示がなくて客もほとんどいない
西館だけにしか流れていないそうですからね。
間違いに気づいて東館には放送しなかったそうです」
小衣「……西館、だけ……?」
古畑「はい。んーふふふ……G4の控室は展示と同じく東館にありましたよね?
しかし、アナタははっきりとアナウンスを聞いていたんです。
つまり、犯行時刻にアナタがいたのは控室ではありえない!」
小衣「だからって、小衣がこの部屋にいたと証明したわけじゃないでしょ!」
古畑「ではどこにいたんですか?
西館にいたのは確かです。アナウンスを聞いていたんですからね。
しかし、隣の部屋には人がいました。
アナタが来たか今泉に調べさせましたが、来ていないとのことでした。
その隣の部屋も調べさせました。その隣も。上の階も!
この部屋以外全部調べましたが、どこにもアナタは来ていない」
小衣「…………」
小衣「……ないわ」
古畑「自供と受け取っても?」
小衣「…………いいわ」
古畑「んーふふふ、ありがとうございますー」
小衣「…………勝った気になるんじゃないわよ。
あくまで、偶然アナウンスのミスがあったおかげなんだから!」
古畑「ふふふふふ」
小衣「それに咲がこの部屋で携帯の充電なんかしてなければ……
平乃が差し入れなんて持ってこなければ……
そもそも次子がクソロボットを展示なんてさせなければ……
アンタは小衣のことを疑いすらしなかったわよ」
古畑「いやー、それでも私、アナタのこと疑ってましたよ」
ハーバード大学を首席で卒業した、
IQ1400の天才美少女明智小衣にミスがあるはずがないわ」
古畑「んーふふふ。アナタ現場で事件で怪盗事件だと判断した後
G4の皆さんに指示を出してましたよね。
遠山さんには怪盗のデータの洗い出し、長谷川さんには本部への連絡、
銭形さんには周囲への聞き込み」
小衣「それが?」
古畑「しかしですねー、この警察博では
過去に警察が怪盗から守った美術品も展示されてるそうじゃないですか。
怪盗が現れたのだと思ったなら、まず美術品が狙われると思うはずです。
ところがアナタ、美術品を守るようにと言う指示は一切出さなかった。
それで思ったんです。アナタは、怪盗なんか現れていないことを知ってるんだ、と」
小衣「……降参。アンタ、IQが2000はあるんじゃない?」
古畑「いやー、その十分の一くらいしかないと思いますよ。
それでは、行きましょうか」
小衣「ええ」
(おしまい)
次回作も期待
天井に張り付いた凶器というアイデア一本で十分納得のいく出来だった
完全にあのBGMが頭に流れてるわ
逆に考えたら、ハンマーが凶器だった場合でも「投げた」という可能性が無いわけじゃないしな
>>190
磁石のヒントは携帯以外にも、>>71で今泉がはっきり実験室にコイルがある旨を発言してる。
傷口の角度は解剖すりゃわかるだろうけど、パッと見じゃ区別つかないかなと思ってる。
で、怪盗事件と判断されてる限り捜査権は小衣ちゃんにあって、司法解剖に回すかどうかの判断も小衣ちゃんがするからセーフかな、と。
完全に一本取られた・・・これはすごい
さすがこころちゃんですね!!
身長が180センチあると思ったら、178センチしかなかったとか。
貯金が200万あると思ったら、20万しかなかったとか。
数えきれないほど事件を解決したと思ったら、実は一つも解決していなかったり。
そういう時はたいてい、僕は悲しい気持ちになります。ご注意を」
今泉「まったく、古畑の奴は人使いが荒いんだよ。
今日もあちこち走りまわされてさ」
桑原「まー、あの人、頭脳労働担当って感じだからねー。
自分で動き回ったりとか、あんまりしなさそう」
今泉「何が頭脳労働担当だよ。
僕だってね、頭脳にはちょっと自信があるんだから」
桑原「ええー、本当ー?」
今泉「本当だよ! おばあちゃんにだって、
慎ちゃんは天才だって言われてたんだから!」
桑原「身内の評価でしょー?
あ、そうだ、じゃあこれやって見てよ」
今泉「何これ? パソコン?」
桑原「ネットで見つけた知能テスト。どう?」
今泉「いいよー、やってやるよ」
今泉「よし、終わった!」
桑原「さー、じゃ結果見てみようか。
どれどれ……」ピッ
今泉「ほら、97点!!
ほぼパーフェクト!
やっぱ俺もやるじゃん!」
桑原「……今泉さん。
非常に言いにくいんだけど」
今泉「何?」
今泉「え、じゃあ97ってのは」
桑原「……平均以下」
今泉「…………」
桑原「…………」
今泉「うわあああああああん」ダキッ
桑原「…………」
(おしまい)
次は2~3週間後くらいに、スレを立てると思う。多分。
考える時間のなんとも言えない楽しさよ
Entry ⇒ 2012.02.23 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
古畑「ミルキィホームズ……?」
トイズには色々な種類があるそうです。
例えば五感強化のトイズ。んー、暗闇の中、美術品を盗むのに便利そうです。
怪力のトイズ。警察に囲まれても強行突破できるでしょう。
ダイレクトハック。どんなに強固なセキュリティもこれがあれば簡単に解除できます。
他には……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328625503/
古畑「ミルキィホームズ……?」
ネロ「僕の農場を……」
シャロ「わたし達の農場です!」
エリー「ひどい……」
コーデリア「許せないわ、怪盗帝国!」
四人「ミルキィホームズ、出動です!」
ストーンリバー「お前たち、何だそれは!?」
ラット「探偵服に着替えるんじゃないのかよ!?」
20「ぴぎゃあああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
――ドスバスゴスボスバキッ!
シャロ「わたし達の農場を荒らすなんて、怪盗だからってひどすぎます!」
コーデリア「お花~……私のお花……」
エリー「ナスさん……キュウリさん……」
シャロ「……あ」
ネロ「どうしたのさ」
シャロ「た、大変です……ラビットさんが息してません!」
エリー「あ……他の二人も……」
ネロ「ちょっとちょっと、じゃあひょっとして僕たち……」
エリー「怪盗帝国の三人を……」
シャロ「殺しちゃったってことですかぁ!?」
コーデリア「ひいぃっ!!」
夜が明けたら騒ぎになって警察が来て
私たちの手には冷たい手錠がかけられて
暗くて狭い牢獄に閉じ込められて
世間からは人殺しと後ろ指を指されて失意と悲しみの中
孤独に埋もれて眠るように死んで行くのよー♪」
シャロ「そんな……そこまでするつもりは無かったです……」
エリー「……ぅぅ」
ネロ「ねぇ……ちょっと待ってよ」
シャロ「?」
ネロ「これってさ、悪いのは怪盗帝国の奴らじゃない?」
エリー「ネロ……?」
シャロ「わたし達の農場ー」
エリー「それで……どうするの……?」
ネロ「僕たちは何も関係ない。そういうことにしちゃおうよ」
シャロ「ええー!? でもでも、それはー」
ネロ「じゃあシャロはこのままみんな逮捕されちゃってもいいの?」
シャロ「う、それは……」
エリー「でも……ここは私たちの農場だから……無関係って言っても……」
シャロ「そうですよ、信じてもらえないかも知れないですー」
ネロ「あーもう、だからそれどうにかする方法をこれから考えるんじゃないか!」
ネロ「コーデリアも歌ってないで真面目に考えてよ!
何かないの、僕たちが疑われずに済む方法ーっ」
コーデリア「そうだわ、死体を別の場所に運べばいいのよ!
そうすれば私たちが疑われることはないわ!」
ネロ「でももうすぐ明るくなるし、三人もどこかに運ぶのは難しいんじゃない?」
シャロ「あ、じゃあじゃあ、こうするのはどうでしょう」
ネロ「……うーん、いいかも知れないけど、それだけじゃあ……」
エリー「……ならアリバイを……朝になったら……」
ネロ「おっ! いいじゃん、それだよエリー! それで行こうっ!」
本当に・・・
コーデリア「おはようございます会長!」
会長「あら、今日は早いのですね」
エリー「……ぉ、おはようございます」
会長「おはようございます。他の二人は?」
コーデリア「あ、すぐに来ると思います」
会長「そうですか。何にせよ早起きはいいことです。これを機にあなた方も――」
ドオオォォ―――ンッ!!
会長「!! これは……爆発!?」
シャロ「すごい音がしたですー!!」
コーデリア「外からだわ、行ってみましょう!」
エリー「はい……っ」
シャロ「私たちも行くですー!」
会長「あ、お待ちなさいミルキィホームズ!」
会長「これは……!!」
コーデリア「私たちの農場が……」
ネロ「僕の農場ー……」
シャロ「わーっ! ごぼ天が燃えてるです!!」
エリー「あ……あれ……」
コーデリア「大変よ! 人が倒れてるわ!」
ネロ「それも三人も!」
会長「あの三人は……そんなまさか!」
警官「ご苦労様です」
今泉「あ、古畑さん! こっちです、こっち」
古畑「いやー、今日は日差しが強くて暑いねー。
で、ここの敷地内で爆発だって?」
今泉「はい、森の奥の農場が現場です」
古畑「ここ、探偵学院でしょ。なんで農場があるの」
今泉「さあ……お腹を空かせた生徒が勝手に作ったとか」
古畑「また君はも~、どこの世界にそんな学生がいるの」
今泉「あ痛、額をはたかないでくださいよ古畑さん」
古畑「それにしてもさ~、なんか我々、生徒から歓迎されてなくない?
周りにいる学生見ると、そんな空気感じるんだけど」
今泉「あ~、警察と探偵って仲悪いらしいですからね。
ほら、怪盗に対する捜査権限がどうとかで。
だから僕たちも嫌な目で見られるんじゃないですかね」
古畑「私が嫌われてるんじゃないよ、君が嫌われてるんだよきっと。
じゃ、現場案内して」
今泉「はい、こちらです」
古畑「あ~あ、こりゃひどい」
今泉「野菜が焼けるいい匂いがしますね」
古畑「私、お腹すいてきちゃったよ。帰り中華街によって行こうか」
今泉「いいですね、何食べます?
酢豚、回鍋肉……チンジャオロースもいいな」
古畑「今泉君、あれが?」
今泉「はい、ガイシャです。ご覧になりますか」
古畑「一応。三人もいるんだ……あー、こりゃひどい。
中華街はやっぱり無しにしよう。
ガイシャの身元は?」
今泉「えー、正式な確認がとれたわけではないんですけど、
第一発見者によると怪盗帝国に所属する怪盗ではないかと言うことです」
古畑「怪盗……ホトケさん怪盗なの?
なら私の出る幕ないよ私トイズ持ってないんだから。
探偵かG4に任せて、中華街で酢豚食べて帰ろう」
今回の事件はトイズとか関係なさそうですよ。
怪盗の一人が持ち歩いている爆弾が爆発したみたいで」
古畑「そうなの?」
今泉「ええ。状況から考えると、死んだ三人の怪盗はこの農場に侵入して、
そこでラットっていう怪盗の持っている爆弾が爆発したみたいです。
それで三人とも爆発に巻き込まれ、農場も爆風でメチャメチャになったんじゃないかと」
古畑「んー、なんで怪盗が農場に侵入するの。
怪盗って言うより野菜泥棒だよそれじゃあ」
今泉「さあ……」
古畑「あ、今泉君さ、足元のそれ何?」
今泉「え? これは……トマトですかね」
古畑「潰れてるね」
今泉「潰れてます。爆発のせいかな」
古畑「いやでもさ~、なんか足で踏みにじったような感じじゃない?
爆発でこんな風になるかなあ」
今泉「はい」
古畑「爆発に巻き込まれた怪盗の中に、剣とか刀とか使う怪盗いない?」
今泉「えーと……はい、いますね。ストーンリバーって言う怪盗がそうです。
え、古畑さん。なんで分かったんですか?」
古畑「ここ見て。何に見える?」
今泉「……トマトの木」
古畑「ここの枝のところさー、なんか変じゃない?
スパッと切れてるの。
爆発でこんな風になるかなあ」
今泉「確かに……どういうことなんでしょう」
古畑「んー……はい、どういうことなんでしょう。
そう言えばさ、ガイシャの死因は確定してるの?」
今泉「は、状況から見て爆発に巻き込まれたからと思われます」
古畑「解剖に回しておいて。
特に、爆発前に傷を負っていなかったか確認を」
今泉「は」
古畑「はい?じゃなくてさ。何か踏んづけてるよ」
今泉「え? あ、本当だ」
古畑「ちょっと足上げて。足」
今泉「はい!」
古畑「ん~……」
今泉「あ、これ。さすが探偵学院ですね」
古畑「何でこんなところに落ちてるのかなあ。
鑑識に調べるよう伝えておいて」
今泉「はい」
会長「……」
コンコン
会長「はい」
古畑「どうも、この度はとんだことで……
あ、私、古畑と申します。どうぞよろしく」
会長「古畑さんですか……私は当学院生徒会長のアンリエットです」
古畑「いや、そのー、アンリエットさん随分ショックを受けていらっしゃるようで。
まあ学院の敷地内に怪盗が侵入した上にこの騒ぎですからお気持ちは分かりますが、
もしかして爆発に巻き込まれた怪盗とは面識がおありで?」
会長「……はい、ありました。
彼らは怪盗と言っても独自の美学を持った、探偵たちの良きライバルでした。
それが、なんでこんなことに……」
古畑「お察しします」
このようなことになったみたいですが、
これは事故なのでしょうか……」
古畑「いえ~……今はまだ何とも。
それであの、辛いこと思い出させてしまうようで大変申し訳ないのですが。
現場を発見された時のことをお聞かせ願えませんでしょうか」
会長「分かりました……。
朝、寮でミルキィホームズと会った時に外から爆発音がして……
彼女たちと一緒に爆発音のした方に行ってみると、あの有様で……」
古畑「あれ、お待ちください。ミルキィホームズと言うのは?」
会長「当学院の探偵チームです。
数か月前にはヨコハマを救ったこともあるのですが、
ある日を境にトイズを失ってしまってからはダメダメで――」
古畑「んー、と言うことはアンリエットさんが現場に行ったとき一人で行ったわけではなかった?」
会長「ああ、私としたことが大事なことをお伝えしていませんでした。
申し訳ありません、気が動転していて。
確かに、私が農場に行ったとき、ミルキィホームズも一緒でした」
古畑「なるほど。
お手数ですが、ミルキィホームズについて詳しく教えて頂けますか?」
今泉「古畑さん、解剖の手配しておきました!
あと、さっき拾ったものも鑑識に」
古畑「ご苦労様。
次は学生寮に行こう。ミルキィホームズに会いに行くよ」
今泉「ミルキィホームズって、あのミルキィホームズですか?
うわぁ、感激だなぁ♪」
古畑「知ってるの?」
今泉「知ってるも何も、有名人じゃないですか。ヨコハマを救ったことだってあるんですよ!
え、古畑さん知らないんですか?」
古畑「いや、知らないわけじゃないよ。
君が知ってるかどうか確認しただけだよ。
で、どんなチームなの?」
今泉「ゴールデンハーフみたいな女の子四人組のチームです。
まあ何か今はダメダメらしいですけど」
古畑「ダメダメ同士お似合いじゃない。今泉君も入れてもらったら」
今泉「ちょ、古畑さ~ん!」
シャロ「今のところ私たちは疑われていなさそうですね(はぐはぐ)美味しいですぅ~」
ネロ「偽装工作が上手く行ったね(むしゃむしゃ)美味しいよぉ~」
エリー「……ええ……(はむはむ)美味しい……」
コーデリア「でも、まだ油断はできないわ!(がぶがぶ)美味しいわ~」
ネロ「そうだよ、警察が僕たちのところにも来るかも知れないんだからさ。
でも、僕たちは今回の件には何の関係もないんだからね。
昨日は早く寝て、今朝会長に会うまでこの部屋からは出なかった。いい?」
シャロ「はいです!」
エリー「それに……農場から回収できませんでした……」
ネロ「しょうがないだろ、見つからなかったんだからさ!
きっと、爆発で遠くに飛ばされちゃったんだよ」
――コンコン
コーデリア「ひぃ!」
シャロ「どうぞですー!」
ネロ「ちょっとシャロ、いきなり……」
古畑「あのー、お邪魔します。警察の古畑と申します。後ろのが今泉。
こちら、ミルキィホームズのお部屋で?」
コーデリア「はい、ミルキィホームズです!」
古畑「んふふふ、あ、皆さんお食事中でしたか。
んー、おいしそうなチキンだ」
シャロ「あ……、はい、古畑さんもどうぞ」
古畑「え、いや、そんなつもりで言ったんじゃ……
困ったな、悪いですよそんな……その……じゃ、おひとつ頂きます。
んー、美味しいですねこのチキン」
よろしくお願いします!」
エリー「……G4……」
ネロ「あいつらって刑事なの?」
シャロ「古畑さんは難事件を解決したすごい刑事さんなんですか?」
古畑「え、いや私なんてそんな。んふふ。
あ、SMAP逮捕したの私なんです」
シャロ「SMAP??」
ネロ「何それ、おいしいの??」
エリー「ぇ……」
シャロ「イチロー???」
ネロ「なんだか平凡そうな名前だけど」
エリー「ぇぇ……」
古畑「他には二葉鳳翆も私が逮捕しました」
コーデリア「ええ!? 由緒ある華道の流派、二葉流から独立して
踊りと華道を融合させた斬新なフラワーアレンジメントを始めた
あの二葉鳳翆をっ!!」
ネロ「コーデリア知ってるの?」
シャロ「じゃあ名刑事さんです! すごいすごい!」
エリー「――!?」
古畑「んふふふ」
古畑「ああ、そうでした。
えーと……、あ、皆さんお名前……」
シャロ「シャーロックです」
古畑「どうも、よろしくお願いします」
今泉「ゴールデンハーフで言うとマリアのポジションですね」
ネロ「僕はネロ。よろしく」
今泉「ゴールデンハーフで言うとエバのポジションです」
古畑「いいよ一々ゴールデンハーフで例えなくて。君ちょっと黙ってなさい」
エリー「ぁの……エルキュールです……」
古畑「あぁ、すいません、このタコがうるさくて」
コーデリア「そして私は~♪ ジャンヌ・ダルク!」
ネロ「コーデリアの言うことは気にしなくていいよ。
で、僕たちに何の用?」
皆さん、アンリエット生徒会長と一緒にあの現場まで行ったとか」
シャロ「はい、行ったですー」
古畑「ちなみに、あの農場は皆さんの農場と聞きましたが」
ネロ「うん、そうだよ」
シャロ「トマトを育ててるです」
エリー「ナスさんと、キュウリさんも……」
コーデリア「お花~♪ 私のきれいなお花~♪」
古畑「うーん、色々育てていらっしゃったみたいだ。
こんなことになってしまって、その、残念でした」
ネロ「まあね。せっかく野菜が実をつけるようになったのにさ」
シャロ「う~……トマトさん……」
古畑「ちなみに、爆発に巻き込まれた三人……怪盗帝国のことはご存知ですか?」
エリー「……」
エリー「でも……私たち、トイズを失くしたから……」
ネロ「そ、トイズが無くなっちゃってからはまともに対決もできなくなってさ」
古畑「そうですか。それは何だか悪いことを聞いてしまいました、申し訳ない。
ちなみに、個人的な興味からお聞きしたいんですが、皆さんどんなトイズを持ってらしたんですか?」
ネロ「あー……それは」
シャロ「私は……サイコキネシスが使えました。
と言っても軽いものしか動かせなくて、目に見える範囲限定なんですけど」
古畑「なるほど、サイコキネシス」
ネロ「僕はダイレクトハック。
触っただけで機械を操作できる」
エリー「私は……ぁの……」
ネロ「エリーはトライアセンド。平たく言えば怪力。ついでに硬化と重量増加」
コーデリア「ああ、見えるわ……私の周りのお花畑ーっ!」
ネロ「で、コーデリアがハイパーセンシティブ。五感強化」
古畑「なるほど。ありがとうございます。
いや、皆さん、探偵向きの良いトイズをお持ちだ」
古畑「まあでも、トイズが使えなくても皆さんは探偵なんですよね?
んー、ふふふ、その、恥ずかしながらお知恵をお借りしたいのですが」
エリー「ぇ……」
古畑「いやその、事件現場は探偵学院の敷地内ですし、巻き込まれたのも怪盗ですから。
ここは一つ、探偵である皆さんの意見を伺いたいな、と。
率直に言って、今回の爆発事件……どうして起こったと思いますか?」
エリー「その……それは……」
ネロ「探偵として僕の推理を言うなら、これは単なる事故だね」
エリー「ネロ……」
ネロ「怪盗帝国にはラビットって怪盗がいてさ、そいつはいつも爆弾を持ち歩いてるんだよね。
その爆弾に間違って火がついて爆発。三人は巻き込まれたんじゃない?」
ネロ「間違いなく偶然だね。
だってさ、あそこは僕たちにとっては大切な農場だけど、他の奴から見ればただの畑だよ?
怪盗帝国があの農場に用があったとは思えないよ。
例えば、どこかに向こう途中たまたま通り道にあの農場があったとかじゃないかな。
ねえ、おじさんもそう思わない?」
古畑「いえ、思いません――」
ネロ「何でさ?」
古畑「あの農場では野菜が踏み荒らされた跡がありました。
他には木を刀で斬った跡も。両方とも爆発ではああいう風にはなりません。
つまり、あの農場では爆発が起こる前に争いがあったと言うことになります」
ネロ「……」
その痕跡を爆弾で吹き飛ばしたということになります。
つまり、農場で争いがあったことを知られると疑われるかも知れない人物。
あの農場の関係者という線が強い!」
エリー「……」
古畑「さらに犯人は――いや、犯人と言うよりは犯人たちと言うべきでしょう。
怪盗帝国は手練れの怪盗のグループと聞きました。
単独で勝てるとは思えない、きっと複数犯です。
探偵学院の敷地内で起きていることから、探偵のチームであるという可能性が極めて高い。
そう言えば、探偵と言うのは基本的に個人主義者で、
チームを組んでいる探偵と言うのは珍しいとアンリエット生徒会長から聞きました。
容疑者はかなり絞られるはずです」
シャロ「すごい推理です、名探偵みたいですー!」
ということはひょっとすると、犯人たちの中には
高い破壊力を誇るトイズを持っている者がいなかったのかも知れない。
あるいはトイズ自体全く使えないのかも知れません」
コーデリア「うふふふふー、お花、お花が見える~♪」
古畑「んーふふふふ。総合するとですね。
犯人はあの農場の関係者でチームを組んでいるトイズの使えない探偵たちと思われます。
皆さん、心当たりはありませんか?」
ネロ「あのさー、おじさん。もしかしなくても僕たちのこと疑ってるよね?」
古畑「いえいえ、とんでもない!
あ、参ったな。そんなつもりでは……
お気を悪くさせたならすみません」
ネロ「なんだよ、白々しい。
でもさ、僕たちが何かしたなんてありえないよ」
エリー「絶対に……不可能な理由があります……」
古畑「んー、伺いましょう」
ネロ「そもそもラビットが持ち歩いている爆弾はさ、アイツのトイズを使って着火するんだよね」
ネロ「そう、トイズを使って火を着けるの。
逆に言うと、爆弾自体は爆薬と導火線だけのシンプルなやつでさ、
着火装置も時限装置も着いてないんだ。
ラビットにとってはそれでも、好きな時に起爆できるからね」
嘘だと思うならアンリエット生徒会長に確認してもらってもいいよ」
エリー「私たちには……爆弾に火を着けることはできないです……」
ネロ「あの爆弾にラビット以外の奴が火を着けようとするならさ、
導火線に直接を火を着けるしかないんだ。
でもそれだとすぐ爆発しちゃうから、自分の近くでなきゃ爆破できないんだよね」
古畑「んーふふふ、随分お詳しいですね」
で、ここからが重要なファクターなんだけどさ」
エリー「爆発が起きた時、私たちはアンリエット生徒会長と一緒にいました……」
ネロ「いい、おじさん?
僕たちは四人ともアンリエット生徒会長と一緒にこの学生寮にいたんだ。
で、爆発は森の奥の農場で起きているの。
だから僕たちにはあの爆発を起こすことはできないってわけ。
わかる?」
古畑「はい、わかります。
んーふふふ、いや、だから私、皆さんのことを疑っているわけでは」
エリー「……」
皆さんにはアリバイがあるって」
ネロ「本当に分かってるの~? 怪しいなー」
古畑「いや、分かってますよ。
普段皆さんは部屋に籠って授業にも出ず誰とも顔を合わせないのに、
今日……それも爆発が起きた時間帯に限ってアリバイがあるんですよね?
いや、本当に皆さんラッキーでした。
これは重要なファクターだと思います」
ネロ「……っ」
古畑「そろそろ行こうか、今泉君。
それでは皆さん、長々とお邪魔しました。
ご協力ありがとうございます。
また後で、お会いしましょう」
今泉「ちょっと、古畑さん!
本気でミルキィホームズ疑ってるんですか?
だってミルキィホームズですよ、ミルキィホームズ。
あの子たちが犯人なわけないじゃないですか」
古畑「今泉君さ、解剖の結果ってまだ出ないかな。
ちょっと電話して確認してみてくれる?」
今泉「え、流石にまだ結果は出てないと思いますよ。
頼んだのさっきだし」
古畑「んー、爆発が直接の死因かどうかだけでもいいんだよ。
何とかならない?」
今泉「ちょ、そう言われても……
古畑さ~ん!」
ネロ「あの刑事さんさあ、完全に僕たちのこと疑ってたよね……」
シャロ「え、でも『そんなことはない』って言ってましたよ?」
ネロ「皮肉に決まってるだろ!
絶対の僕たちのこと疑ってたよ」
コーデリア「もうダメよ……おしまいよ……
私たちは逮捕されるんだわ……
そして裁判にかけられて火あぶりにされるのよ……」
ネロ「うるさいなもー! ネガティブなことばっかり言うなよ!
そんな簡単に捕まるもんか!」
エリー「……アリバイ……」
ネロ「そうだよ、僕らにはアリバイもあるんだしさ。
コーデリアは心配しすぎ!」
シャロ「そんなことよりお腹すきました!」
コーデリア「そうね! 腹が減ってはなんとやらだわ!
ご飯食べに行きましょう!」
――オハヨー♪ オハヨー♪ ここにいるよー♪
古畑「今泉君さあ、何なのこれ?」
今泉「ミルキィホームズのプロモーションビデオですよ。
これだけ人から愛されているミルキィホームズが犯人のわけないじゃないですか」
古畑「あ、G4も映ってる」
今泉「あ、小衣ちゃんだ。
小衣ちゃんってIQ1300もあるらしいですよ。
古畑さんより頭いいんじゃないですか」
古畑「えー? IQ1300とか言ってる時点で頭悪そうだよ」
会長「あの……」
古畑「あ、すまいせんテレビお借りして。
うちの今泉があのビデオをどうしても見せたいと言うもんですから」
それよりも、ミルキィホームズを疑ってらっしゃる?」
古畑「いえいえ、んーふふふ」
会長「確かにミルキィホームズは怪盗帝国と敵対関係にありましたが、
トイズを失ってダメダメダメな今の彼女たちがそんなことをできるとはとても思えません」
古畑「いやーどうでしょう。
私の部下にもダメダメダメダメな奴がいますが、そんな奴でも思いがけず役に立つことがあります。
逆に言うなら、普段ダメダメダメダメダメな人間であっても、思いもかけない犯罪を行うことが……」
会長「それは……」
古畑「んー、失礼しました。余計なことを。
ところで、アンリエット生徒会長にいくつかご確認したいことがあるのですが」
会長「……どうぞ。
私でお答えできることでしたら」
着火装置も時限装置もついていないという話を聞いたのですが、
これ、間違いありませんか?」
会長「はい。炎のトイズを使って起爆するので、そういうシンプルな構造のものだったと記憶しています」
古畑「なるほど、ありがとうございます。
それと、貴女が聞いた爆発音なんですが、
それ本当に農場で爆発が起きた音だったんでしょうか?」
会長「と言いますと?」
古畑「えー、例えばですね。
録音された爆発音をスピーカーで流したものだったとか、
別の場所で起きた爆発の音だったとか」
スピーカーで再生した音なら気づくと思いますし、
それに農場に駆け付けた時、辺りには熱気が漂っていました」
古畑「んー……そうですか。
あ、ご協力ありがとうございました」
会長「いえ……」
今泉「古畑さん! こっちきてビデオ見ましょうよ」
古畑「もういいよ、さっき見たよ」
今泉「今度は別のビデオなんですよ。ささ、古畑さんもどうぞ」
今泉「やっぱり小衣ちゃんはかわいいな~」
古畑「……!」
今泉「ねえ古畑さん、小衣ちゃんかわいいですよね」
古畑「今泉君! これもう一回最初から再生して」
今泉「え? はい」
古畑「……ありがと。そのまま見てていいよ。私はちょっと失礼」
古畑「えー、今回の事件の犯人がミルキィホームズであることは疑いありません。
今のところ具体的な証拠はないのですが、それはなんとかするとしましょう。
ここで私から問題です。
彼女たちはどうやって爆弾を爆発させたのか?
ヒントは、今泉君が見ているビデオ。
もうお分かりですね?
古畑任三郎でした」
,:='゙ `ヽ、_
,:'゙ ヽ,
ノ `:、
;′ ヽ.
} _.,... -ー- .._ `:、
ノ r''''"´ `ヽ, }
} { i. /^′
,} ,:彡 | /
{ ,.イ´ j: i_,,. -ーt′
} /~"ニフ {. /二ニニィ {フ=ニ、ト、
j | {// ,i' ,ヘツ_>'/ : ド=’イ | ヽ 古畑任三郎でした。
'; |`<''/ { 丶 ̄ ./ |、 ルリ
〉 \イ,.,.、冫 l.、 |
l、 \,,ハ. /` 丶 :},)|
ヽ、 ,ハ ヽ / ` ‐⌒ー ' , |‐- .._
>'i \ ヽ. , ‐--ー一 ''゙!丿 \
,/l ヽ \ 丶、 `"二´ ,' | ト、
ノ | ヽ. 丶、 `ヽ、 ___ノ |. | |
古畑「えー、マッチ、ライター、チャッカマン、虫眼鏡……こんなもんでいいかな」
ガチャ
シャロ「あ、古畑さん!」
ネロ「ちょっとちょっと、何でおじさんが僕たちの部屋にいるのさ?」
古畑「ん~ふふふ。申し訳ありません。
アンリエット生徒会長にお願いして入れて頂きました」
エリー「何の用……ですか?」
古畑「えー、皆さんにご報告したいことが。
死因だけ取り急ぎ調べてもらったんですが、
例の怪盗の三人組、やはり爆発で死亡したわけではありませんでした。
つまり、爆発が起きる前に死亡していたということになります」
ネロ「へー、それで?」
古畑「えー、実際の死亡推定時刻は日の出前から朝にかけてとなります。
ちなみに、皆さんその時間は何をしていらっしゃいました?」
シャロ「寝てましたー」
皆さんいつも早朝は農場で農作業をされていると聞きました。
今朝はどうして行かなかったんですか?」
ネロ「寝坊したんだよ。悪い?」
古畑「えー、先ほども言った通り、農場は爆発前に荒らされていました。
犯人は……犯人たちはですね、朝、農場に行ったら畑を荒らす怪盗たちと出くわしたんでしょう。
そこで争いになり、勢い余って殺してしまった」
コーデリア「想像だわ」
古畑「犯人は……皆さんですね?」
シャロ「って、なんでですかー」
古畑「死体には爆発で負ったもの以外の傷も複数確認されています。
凶器はおそらく農作業用具ですね?
調べれば殺害に使われた痕跡が見つかるはずです」
ネロ「はいはい。
じゃあ百歩譲ってそうだったとしてさ、
僕らがやったって言う証拠はあるの?」
指紋が出るでしょう」
ネロ「それが何? 僕らの農具に僕らの指紋が付いていたからって何がおかしいわけ?
それにさ、おじさん大切なこと忘れてるよね」
エリー「アリバイ……」
ネロ「さっきも言っただろ。
爆発が起きた時、僕ら四人は会長と一緒にいたんだ」
古畑「四人? いえ、二人でしょう。
アンリエット生徒会長に確認を取りました。
爆発が起きた時、一緒にいたのはエルキュールさんとコーデリアさんの二人だったと。
ネロさんとシャーロックさんは爆発が起きた後に会長の前に来たそうじゃないですか」
ネロ「もう、細かいなあ。
後から来たって言ってもすぐだよ、10秒も経ってなかった」
エリー「農場で爆発を起こして戻ってくるのは無理です……」
爆発が起きる直前、離れた場所から爆弾に火をつけたんですよ」
ネロ「そんなのどうやったって言うのさ」
古畑「はい。えー、窓を開けます。あちらをご覧いただけますか?
農場が見えます。皆さんにも見えますね?
どうですか、シャーロックさん」
シャロ「はい、見えますー」
古畑「はい、どうも。
ところで、シャーロックさんのトイズは念動力。
見える範囲にあるものを動かせる……そうでしたね?」
シャロ「はい……あ、でも動かせるのはほんの軽いものだけで」
古畑「えー、ほんの軽いものだけ。それで充分なんです。
重いものを動かす必要はありません。
農場に火を付けるための道具を置いておいて、ここから念動力で動かせばいいんです。
それを使ってここから爆弾に着火したんです」
爆弾に火を着けた道具が農場で発見されたんですよ!
はい、こちらです。
爆発のせいか少し土に埋もれていました。現場から回収できなかったのは致命的でしたね。
普通ならこんなものが農場に落ちているはずがない!
つまり、さきほど説明したトリックが実際に使われたということです。
いかがでしょうか?」
ネロ「あのさーおじさん、大事なこと忘れてない?」
古畑「はい?」
エリー「私たちは……トイズが……」
コーデリア「そうよ! 私たちはトイズが使えないのよ!」
古畑「え、何? トイズが使えない?」
ネロ「そうだよ。さっきの僕たちの話聞いてなかったの?」
シャーロックさんのトイズを使えば、遠くから爆弾に火を着けることができたんですよ?」
ネロ「だからさー、そんなもの何の証拠にもならないんだよ。わかる?
トイズが使えないんだからシャロがその虫眼鏡を動かすこともできないの。
僕らがトイズが使えないって言うのが嘘だと思うなら、会長に確認して貰っても――」
古畑「何? 何を動かせないですって?」
ネロ「だからその虫眼鏡を――」
エリー「……ネロ!」
古畑「はい、エルキュールさんは気付かれましたね。
もう結構です、ありがとうございました。
皆さんがトイズを使えないことはアンリエット生徒会長に確認済みです。
今さら確認する必要はありません。んーふふふ。
それよりもネロさん」
ネロ「……何」
古畑「今あなた虫眼鏡とおっしゃいましたね?
私は火をつける道具としか言っていないんですよ。
それなのになぜあなた、それが虫眼鏡だと思ったんですか?」
古畑「皆さんがトイズを使えないのは確かです。
ですからシャーロックさんが遠くから道具を動かすという手は使えません。
となると予め現場にセットしておけて、時間が経つと火がつくような道具を使う必要があります。
今日は日差しが強い。木の枝か何かに虫眼鏡を固定しておいて、
爆弾の導火線に焦点が合うようにしておけば、時間差で火をつけることができたでしょう。
実際、虫眼鏡も現場から発見されています。
しかしですね、私は現場から発見されたのは虫眼鏡だとは一言も口にしていないんですよ」
ネロ「ちょっと待ってよ、ペテンだよこんなの!
だって、これみよがしにそこに置いてあったじゃないか!」
古畑「はい、確かにここには虫眼鏡が置いてありました。
しかし、隣に置いてあるこれは何でしょうか?
そう、ライターです」
ネロ「……」
古畑「さらにその隣にはマッチもあります。反対側にはチャッカマンも。
私の言いたいことお分かりですか?
ここには火をつける道具がいくつも置いてあるのに、あなたは私が見つけた証拠品をはっきり虫眼鏡と言ったんです。
マッチやライターと違い、普通は虫眼鏡を火をつける道具とは言いません。
なぜ、虫眼鏡だと思ったのか――納得の行く説明をして頂けるとありがたいのですが」
ネロ「……それは」
ネロ「コーデリア!」
コーデリア「私たちも探偵でしょう。謎が暴かれたら、それで終わりにするべきよ」
エリー「……」
ネロ「でも……でも……」
コーデリア「大丈夫よ、例え逮捕されても、私たちはみんな仲良しミルキィホームズよ!」
シャロ「それに、刑務所の中なら食べるものには困りませんよ!」
ネロ「……そうだね。農場もなくなっちゃたし、ちょうどいいか……」
コーデリア「古畑さん、行きましょう」
古畑「はい」
――おしまい
乙
しかしあっさりしてるwww
皆さんは、トイズを持っていたらどんなことに使いますか?
炎のトイズ……煙草に火を着けるのに使えそうです。
変身のトイズ……髪をフサフサにできるなあ。
幻惑のトイズ……髪をフサフサにできるなあ。
他には……」
桑原「お疲れ様でした。
今日はヨコハマの探偵学院に行ってきたんだって?」
今泉「うん」
桑原「どうだった?」
今泉「可愛い女の子がたくさんいた。
俺も警察なんかやめて……探偵になろうかな。
それで古畑の奴、ぎゃふんと言わせてやるんだ」
桑原「ちょっとアンタねえ……
探偵になるって言っても、トイズがなきゃなれないよ。
持ってないでしょ、トイズ」
桑原「ん? どうしたの右手で左手の親指を握って……」
今泉「親指が外れるトイズ」
桑原「えー? 今どき小学生でもそれはないでしょ」
今泉「ダメかな?」
桑原「ダメダメ。なんでそんなドヤ顔ができるの」
今泉「本物の探偵じゃなくても良いんだよ!
せめて何かトイズっぽいことでもやりたいんだよ!」
あ、じゃあこんなのどう?」
今泉「何?」
桑原「これから貴方の過去を当てて見せます」
今泉「え?」
桑原「あなたの身近に、大きな影響を与えた人物がいますね」
今泉「ええ!? 当たってる!!」
桑原「その人は、かなり年配の人物です」
今泉「当たってるよ!! 俺、おばあちゃんの影響をすごく受けたもん!」
桑原「どう?」
今泉「え、何? どうやったの?」
桑原「これはね、誰でも当てはまることを言ってるのよ。
人間誰でも多少は他の人の影響を受けてるでしょ?
影響を与える人はたいてい年輩だしさ」
今泉「なるほど! えへへへ」
どこにかけるの?」
今泉「へへへ、古畑の奴をこれでぎゃふんと言わしてやるんだ」
桑原「え、古畑さん!?」
今泉「古畑の奴びびるだろうな~、えへへへへ」
桑原「あのー、今泉さん?」
今泉「何?」
桑原「あのさ、ヒジョーに言いにくいんだけど……
今のやつ、古畑さんに教えてもらったんだよね」
今泉「……!」
今泉「……」
桑原「……」
今泉「うわああああん!」
桑原「…………」
―――おしまい
良かった
そしてエリーペロペロ
アニメ版ミルキィに悲しい後日談など存在しない
Entry ⇒ 2012.02.19 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
平乃「プレゼントとか何がいいと思います?」
平乃「プレゼントするなら何がいいと思います?」
次子「プレゼント、って…誰にだ?」
平乃「例えばの話ですから、あまり気にしないでください」
次子「おお、そうか…ふーむ」
平乃「ちなみに私はお洋服とかいいと思うんですよね」
次子「まあ服なら無難でいいんじゃないかな」
平乃「あっ、これはあくまで例えばですからね。別に私が私服にゴスロリ新作とか欲しいわけじゃありませんよ、別に?」
次子「ほら、少なくなったとはいえまだ怪盗被害はあるだろ?いざって時に自分の身は自分で守れないと……」
平乃「次子さん、常識的に考えてください」
次子「…あっ、一般人は拳銃携行できなかったな!あっはっはっ」
平乃「もう…」
次子「んーと…そしたらこの激辛カップ麺とか?腹が減ったら動けないもんな!」
平乃「私は…じゃなくて、普通の人は激辛なんて好んで食べませんよ」
次子「なんだ、プレゼントって難しいなぁ……」
平乃「ですから、可愛い…それこそゴスロリのようなお洋服が一番いいと思うんですよね、無難だし喜ばれますよ?」
次子「おお、やっぱそれがいいかな!勉強になったな!」
平乃「いえ。…じゃあ私、行きますね」
次子「……突然プレゼントについて、だなんて。平乃は一体、何がしたかったんだ?」
咲「ん??」
平乃「誰かのお誕生日プレゼントにあげるとしたら、何が一番喜ばれるか聞いて回ってるんです」
咲「へー。…誰の?」
平乃「それはわた…たっ、例えば…です。それで、何かアイデアはありますか?」
咲「んー……QAなうで聞いてみるなうー」
平乃「こんな時でもSNSですか……」
咲「極めて便利ー」
平乃「そうなんですか。私も今度試してみたいかもしれません」
咲「それは楽しみだなー…お、アンサーが来たよー」
平乃「えっと、なになに……」
咲「『金』『愛』『時間』…みんな夢がないなあ」
平乃「と、匿名の世界なのにずいぶん現実的ですねえ…」
平乃「あまり参考になりませんね…」
咲「私に関して言えば、やっぱりオシャレな洋服とか?かなー」
平乃「そっ、そうですよね!やっぱりお洋服ですよね!」
咲「…うーん、でも好きでもない人に服を買ってプレゼントするほど余裕はないっつーかー」
咲「今月ド○クエとか出るしー」
平乃「好きでもない…」
咲「ん?平乃、どうしたのー?」
平乃「さっ、咲さんは…その…わたしの、こと……」
咲「平乃のこと…?」
咲「平乃の今年の目標を、私が決めてどうするのさー」
平乃「そっ、そうですよね!ふ、ふふふ!」
咲「ま、私が好きな人にあげるなら洋服か適当なお菓子あたりかなー」
平乃「そうですか!じゃあそれでよろしk…じゃなくって、それはいいですね!勉強になりました!」
咲「あっ、平乃……行っちゃった」
咲「平乃、熱でもあるのかなうー?」
平乃「はい。よろしければ小衣さんの知恵もお借りしたいなと思って…」
小衣「ふふん、このIQ1400の天才美少女明智小衣を頼ってくるとはなかなかいいセンスじゃない!さあドバーンと相談に乗ってあげるわぁ!」
平乃「はい。じゃあ単直に…小衣さんが誰かにプレゼントするなら、何をプレゼントしますか?」
小衣「そうねえ、小衣なら…うーん、ちょっと抽象的すぎるというか…もっと誰にあげるかとか説明してくれないと」
平乃「それはわた…こほん、じゃあミルキィホームズさんたちに、ってことでどうでしょうか?」
小衣「ダメダメミルキィホームズに?小衣がぁ?…ハッ、あんな奴らこないだみたいな冷凍桃缶で十分よっ!」
小衣「この寒い時期でも食い意地のはったあいつらなら小衣に心底感謝しながら氷を溶かそうと猿みたいに必死になっちゃうんだわ!」
平乃(…相変わらず性格悪いですね……)
小衣「……で、でも…」
平乃「…はい?」
平乃「ミルキィホームズさんたちのこと、心配してあげてるんですね」
小衣「そっ、そんなんじゃないわよっ!またアンリエット生徒会長に風邪をうつしでもしたら、バカシャーロックたちがまたうるさいじゃない!それだけなんだからぁ!」
平乃「ふふっ…素直じゃないんですね?」
小衣「ちっ、違うってばぁ!バカぁ!」
平乃(ギャップ萌え…これが私と小衣さんの人気格差の要因か…)
小衣「んで!話を戻すわよもう!」
平乃「はいはい」
小衣「なにニヤニヤしてんのよぉ!」
平乃「してませんよ?さ、小衣さんのお話聞かせてください?」
小衣「むぅー……小衣が、あげるとしたら…」
平乃「あげると、したら…?」
小衣「この押し付けられた不良在庫のCDよ!」
平乃「これは…トランス系アイドルKOKOROのファーストシングル……」
平乃「見にくいです、区切ってください小衣さん」
小衣「もっかい説明すんのめんどくさいからっ!サマスペ見ときなさいよぉっ!!」
平乃「あの時は大変でしたねえ」
小衣「小衣は現在進行形でストーキング被害で大変なのよぉ!」
平乃「まだアイリーンさんに?」
小衣「そうよ!油断も隙もあった――」
アイリーン「こっころーん♪」
小衣「もんじゃ…」
平乃・アイリーン「「もんじゃ?」」
小衣「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」
アイリーン「今日もかわいいわぁこころーん」
小衣「そうやって小衣に乱暴する気でしょぉ!エロ同人みたいにっ!」
アイリーン「私のポリシーはイエス小衣ノーアダルティーよこーころーん」
小衣「ちょ、平乃!悪いけど話は後でっ!ばいちゃ!!」
平乃(12歳でばいちゃ…この辺が人気のひけつなんでしょうか……?)
☆数時間後
小衣「ぜぇー、ぜぇー、ぜぇー…み、水……」
平乃「こちら新鮮なミミズですよ♪」
小衣「そういうボケは…いい……」
平乃「そう言うと思って、はいこちらに…」
小衣「…っ」
小衣「……んっ、はぁ!ぁっ…!」
小衣「んくっ、んくっ……」
平乃「ゴクリ…」
平乃「いえ…ッ!力水ってどうして販売中止したんでしょうねッ…!」
小衣「さあ?」
平乃「……さて。ブレイクタイムも終わりましたし、話の続きでも…」
小衣「小衣としても話すのにやぶさかではないわ」
平乃「ではお聞きします。…ズバリ、小衣さんが愛する人にプレゼントするなら…?」
小衣「あっ、愛する人ォ!?」
平乃「そうです、恋人<愛するヒト>ですっ」
小衣「そっ、そうねぇ…小衣なら…」
平乃「どうしましたかモジモジして」
小衣「し、してないわよ!警s…じゃなくて愛する人になら…」
平乃「さあさあさあ」
小衣「こっ、小衣の美しいカラダを…って、何言わせるのよぉもう///」
平乃「オエッ」
平乃「いいえ?私はいつも通りですよ小衣さん」
小衣「そうね、平乃はいつも通りね」
平乃「そうですよ小衣さん」
平乃・小衣「「あはははっ」」
平乃「マジメに話せよ」
小衣「えっ」
平乃「あら?私何か言いましたか?」
小衣「いや、さっきの何よ」
平乃「幻聴ですよ。アイリーンさんに追われて疲れていたんじゃないですか?」
小衣「幻聴って?」
平乃「ああ!…さ、脱線してますし話を戻しますよ」
小衣「そうね…小衣のぱーふぇくとぼでぃ以外なら…この黄金仮面のレプリカ、とか……?」
平乃「お、黄金仮面…?」
小衣「あっ、ポポロ君レプリカの方が良かったかしら?」
平乃(小衣さんのカラダを貰ってもどうしようもないですし…モノをもらえるだけありがたいと思わないといけませんね)
小衣「じゃあ小衣がプレゼントするならこの仮面に決定ね!さっそく発注してくるわ!」
平乃「……行ってしまいました」
平乃「それにしてもそれとなく聞いているというのにそっけない反応……もしかして、私の誕生日だってことみんな知らないんですかね……?」
ネロ「それっておいしい?」
コーデリア「冗談言わないでよネロ…」
平乃「はい。みなさんにもお聞きしておこうと思いまして」
エリー「……あっ。平乃さん、おたんj(ネロ「あー、プレゼントのこと?」)でしたよね…?」
コーデリア「もう、ネロ!いっつもエリーが話してるときに被ってるのよ!エリーの話が聞けないでしょう?」
ネロ「あっ、ゴメンエリー。…で、さっきは何て?」
エリー「いえ…その…」
シャロ「なになになにぃ?」
エリー「は、恥ずかしいです……」
コーデリア「…いいのよ、エリーはマイペースで……」
エリー「コーデリア、さん…///」
コーデリア「エリー……」
平乃「おっ、ほん!」
ネロ「あっ、長谷川!いたんだ」
シャロ「それで、お話ってなんでしたっけ?」
ネロ「えーっと確か、んーと…なんだっけ」
平乃「あげてうれしい、貰ってうれしい誕生日プレゼントのことです」
シャロ「そういえばそんなお話でしたね!」
コーデリア「でも、どうして私たちに?」
エリー「それは…長谷川さんがおたn(シャロ「あーあたしもプレゼントほしー!」)だから…」
ネロ「エリー、言い直す?」
エリー「…もう、いいです…うぅ」
平乃(エリーさん…不憫な子…!)
コーデリア「プレゼント…といっても、私たちお金持ってないから…」
ネロ「そうだね、むしろプレゼントとか言う前にこっちにお金をよこせ!」
シャロ「そういうわけですから、ジャンジャンお布施してくださいね!」
エリー「シャロ、どこに向かって……?」
ネロ「うーん……ボクとしてはやっぱりブタの丸焼きぃー!」
シャロ「あっ、いいですねお肉ー!あたしはかまぼこ一年分とか、かまぼこ一年分とかかまぼことか……いやーん多すぎて決められないーっ」
エリー「私は…無島武郎全集を……」
平乃(無島先生だなんて…相変わらずエロスですねエリーさん…)
コーデリア「私は薔薇のお花が欲しいわぁ~!」
ネロ「食べられないモノなんてあげてどうするのさ」
コーデリア「プレゼントなんて気持ちが伝わればいいのよぉ~」
平乃「……ふむん」
平乃「分かりました。若干欲しいものリストのような気がしますが、参考になりました」
コーデリア「いえ、私たちもお役に立てたかどうか…」
平乃「いいえ、気にしないでください?…あ、ちなみに私はお洋服とかあげても貰ってもうれしいと思うんですよね。あくまでもし、の話ですけどね?」
平乃「いえ、小衣さんに怒られちゃいますから」
ネロ「それじゃ、明智のバカにも一応よろしく言っといてよ」
コーデリア「ネロ!そんな言い方…」
平乃「それじゃあ、失礼しました。あっ、これ地元のもので申し訳ないんですが、ヨコハマ名物の繁華街のシウマイです。では」
平乃「……やっぱり」
平乃(予想は確信に変わった。私――長谷川平乃の誕生日だと気づいている人は、おそらく身内に一人もいないということ……)
平乃「いえっ。まだ時間はあります、なんとかそれとなく思い出してもらって――」
(ネロ「ぼっ、ボクのシウマイー!!」)
(シャロ「独り占め禁止ですーっ!!」)
(コーデリア「ちょっと、そう言いながら多めに持ってるじゃない!シャロぉ!」)
(エリー「コーデリアさんも、その箱を…こっちに……」)
平乃「……私はシウマイ以下ですか」
咲「わーわー」
ネロ「がやがや」
次子「おっ、なーんか雰囲気出てるじゃん」
シャロ「はいはいっ!小衣ちゃん、質問でーす!」
小衣「小衣ちゃん言うな!…まあいいわ、発言をゆるす!」
シャロ「ありがとうございまーす!じゃあ質問です!…どうして平乃さんがいないんですかー?」
ネロ「あっ、それボクも思った」
コーデリア「嘘おっしゃい」
小衣「シャーロックにしてはいい質問じゃない…いいわ教えてあげる。それは…」
次子「そ、それは…?」
小衣「この円卓会議の議題が平乃に関連してるからよぉ!」
シャロ「おっ…」
エリー「おぉ…っ…!」
咲「え、そこ驚くトコ…?」
次子「そっか、気分なら今のところいい感じだ!」
小衣「何を言ってるのかさっぱり分からないけどとっとと議題に入るわよ!議題その1!平乃が最近挙動不審なことについて!」
次子「あー、なんか最近ソワソワしてるよなうん」
小衣「そうよ!小衣たちG4は怪盗を捕まえる警察の代表だってのに、締まりがなくてだらしないわ!」
咲「この間怪盗帝国と戦ってる時も『むふっ』とか言ってて正直怖かったなー」
次子「あっ、そういや最近狂ったように日付を聞かれたよ」
シャロ「あたし達のところにも遊びに来ましたよー?しうまいおいしかったです!」
ネロ「奇数個だったのはちょっといただけないけどね」
コーデリア「じゃんけんで決めてる途中にかまぼこに食べられちゃうし…」
エリー「次からは…偶数個のを、お願いしましょう…」
小衣「そこうるさい!じゃあさっそくこの原因を考えるわよ!」
次子「咲は分かってないなあ。平乃はああ見えて抱え込んじゃうタイプなんだよ」
次子「今でこそ武道合計50段のG4の火力担当だけどさ、格闘技始める子の動機って弱気な自分にグッバイしたいからだろ?
多分平乃も昔から物事をはっきり言えるタイプじゃなかったんだようん」
次子「それでさ、そのまま大きくなってG4に引っ張ってこられて…
小衣みたいなきっつい奴と面と向かって仕事してみろよ。そりゃストレスの一つや二つたまっちゃうだろ?
それをさ、発散できずにいるんだよ」
次子「私服のゴスロリだってそうだよ。古来から鎧うのは己が身を守るためと言われただろ。
多分普通一般の人にはなかなか縁の薄いああいう服装を見にまとうことで社会からまるで丸まったハリネズミのように身を守るその様はまるで近寄りたくても近寄れないハリネズミのジレンマ」
小衣「いや、長い上にそれはない」
小衣「っていうかあんたそんな風に小衣のこと考えてたわけね」
咲「次子、妄想おつー」
次子「ありゃ、バレちゃったか。てへぺろー」
ネロ「これどこのコピペ?」
シャロ「って、なんでですかぁ~」
次子「その心は」
小衣「茶化すんじゃないわよぉ!」
☆数分後
小衣「……ってわけ!要するに平乃は疲れてんのよ!」
小衣「ためにためこんだストレスで爆発寸前なの!平乃の撃鉄はすでに起こされて発射寸前なのよぉ!」
ネロ「ボクも疲れたー…ねえもう帰っていい?」
咲「もうちょっとだけ続くんじゃよー」
シャロ「…つまり、平乃さんに休暇をあげましょうってことですね!」
コーデリア「そうね、水族館にでも誘ってあげたらいいんじゃないかしら」
次子「あたしもちょっと忙しいかなあ」
咲「今ちょっとやりこみRPGで忙しいってゆーかー」
シャロ「うわあ、全員スルーですね!」
エリー「これでも、同僚…?」
ネロ「社会ってのはせちがらいね」
小衣「そうね!じゃあもう考えるのめんどくさいし平乃は放っておくってことで、かいさーん!」
シャロ「わーい!小衣ちゃん、あっそびましょー!」
小衣「小衣ちゃんゆーなっつーのぉ!」
平乃「ただいま帰りましたー」
次子「…おっ、お疲れさん」
平乃「ふう、今日も見回り大変でした」
咲「平乃、あまり無理しないで」
小衣「そうよ?あなたひとりの体じゃないんだから」
平乃「えっ、みなさんどうしたんですか?」
咲「別にどうもしてないから、ゆっくり休んでいってね」
次子「そーだぞーあたしらはいつもどーりだぞー」
平乃「いえ、なんかみんな生暖かい目で……」
平乃「はい、小衣さんまでどうしました?」
小衣「いいのよ、私が悪かったわ…だから、今日くらいゆっくりして、ね?」
平乃「は、はあ…」
次子「よーしそれじゃあ平乃のために仕事を代わりに――あっ、でももう仕事終わりの時間だ」
咲「帰るかー」
小衣「そうね!じゃ、よく休みなさいよ平乃!」
平乃「ちょっ、どうしてそんないそいそと…残業しないア○リカ人ですか……」
平乃「……よく分かりませんけど…私も帰ってゆっくりしましょう」
平乃「それとなく言ったのに、誰も気づいてくれませんでした」
平乃「……結局今年もロンリーバースデーです」
平乃「……」
平乃「はっぴばーすでーひらのー」
平乃「平乃、これプレゼントよっ!(裏声)」
平乃「小衣さん!うれしいっ!開けてもいいですか?」
平乃「もちろんよ!みんなで買ったんだから!(裏声)」
平乃「楽しみです…あら?これは……」
平乃「そうよ!あんたが欲しがってた新作ゴスロリとラクロスクロスよ!(裏声)」
平乃「小衣さん、みなさん…ありがとうございます!」
平乃「わーわー!」
平乃「……なーんて。頑張ってる自分にプレゼント…はぁ」
平乃「今日も録画してた深夜アニメ見ながら晩餐です」
平乃「おいしいおいしい!……はぁ」
平乃「ご馳走様。もうお風呂入ってそのあと夢島やって寝ましょう」
平乃「……むむっ。この柱を崩せば…」
平乃「おおっ、咲さんの言った通りになりました!マップが変化して…」
平乃「あら?ピッコロ使いがまた…わっ、吹き飛ばされちゃいました」
平乃「うーん…明日咲さんに攻略法教えてもらいましょう」
平乃「ふーんふーんふーんふーん…わたーしのかのじょは、パラサイト――ってあら?電話ですか?」
平乃「もしもし?」
小衣《あっ、平乃?ううん大した用事じゃないの。ただ今日は冷えるから暖かくして早く寝たほうがいいわよって言おうと思って……》
平乃「や、やさしいんですね随分と…」
平乃(とてもあの小衣さんとは思えません…)
小衣《そりゃもしかしたら責任は小衣に…って、何でもないわ気にしないで。…ホントにそれだけだから、今日はグッスリ休んでリフレッシュしなさい!》
平乃「小衣さんに心配されるとは思いませんでしたよ」
小衣《何よっ。小衣にはあんたらのケンコーを管理する仕事だってあるんだから!それじゃ今度こそもう切るわよっ!》
小衣《ふん。じゃ、お休み平乃》
平乃「はい、お休みなさ――」
小衣《あっ、ちょっと待って!》
平乃「…はい?」
小衣《…は、ハッピーバースデー、平乃……じゃ、じゃあね》
平乃「……はいっ」
こうして平乃さんは今年も満ちたお誕生日を送りましたとさ、めでたしめでたし
ひらのさんはみるきいとじいふおのなかで8ばんめにすきです
Entry ⇒ 2012.01.14 | Category ⇒ ミルキィホームズSS | Comments (0) | Trackbacks (0)