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P「アイドル達の願い事を叶えてみせる」
P「いえ、たまには皆にご褒美をって事で」
小鳥「普段から割と色々してあげてる気がするんですが」
P「そんな小さい事じゃありません!何せ願い事ですからね」
小鳥「そんな大きい事叶えられるんですか?大体皆の望みをどうやって把握するんですか……」
P「ああ、みんなの願いは既に知ってますよ」
小鳥「なんと」
P「この願い事メーカーで」
小鳥「……中学生ですか。今時小学生でもやらないかも」
小鳥「はぁ……」
『みんなが希望を持てる世の中になりますように』
P「ほほぉ……」
小鳥「春香ちゃんらしいですね」
P「この年でこんな事考えてるのか……下手な大人よりよっぽど大人だ」
小鳥「誰の事ですか?」
P「さぁ」
春香「え?あの……えーっと……戦争や差別が無くなって……」
P「ふんふん」
春香「それで……その、それで皆が笑顔でいられるような世の中……だと思います……多分」
P「じゃあそのために春香は何が出来る?」
春香「え!?……えー……私が歌って踊ってそれで……みんなを元気にしてあげられたら……」
P「そうだ!だから春香はそのために今まで通り頑張ってくれ!」
春香「は、はい!」
P「良い返事だ」
P「いや、これで自分が何をすれば良いか考えるきっかけを作る事が出来たはずです」
小鳥「えー……」
P「どんどんいきましょう!次は水瀬伊織っと……」
『全世界の人たちが1円ずつくれますように』
小鳥「大きいけどちっちゃい願い!!」
P「あいつ金持ちの癖にまだお金欲しいのか」
小鳥「……まあ、金はいくらあっても損は無いですからね」
P「まあ、それもそうですね。じゃあいってきます」
伊織「……何これ」
P「1円」
伊織「見りゃ分かるわよ!」
P「だってお前お金欲しいんだろ?」
伊織「別に困って無い!!大体1円で何しろっての!?」
P「伊織、よく聞け。全世界の人か1円ずつ貰ったらどうなる?」
伊織「そりゃ莫大なお金になるわね」
P「つまりそういうことだ」
伊織「……なるほど」
P「そんじゃ、がんばれよ!じゃあな」ガチャッ
伊織「……って全然納得出来ない!!私にあげるぐらいならやよいにでも渡しなさいよ!」
P「えぇ!?俺は1円ちゃんとあげたじゃないですか」
小鳥「いきなり1円渡されたら私でも困りますってば」
P「あげませんよ」
小鳥「いりません」
P「じゃあ次はあずささんを」
『あの人と同じ朝を迎えることができますように』
小鳥「Oh」
P「これは……一体誰の事だ……」
小鳥「さあさあ、頑張ってください!あずささんが待ってますよ!」
あずさ「えっ!?あっ……その、どうして……ですか?」
P「いえ、ただ気になったもので……」
あずさ「……ふふっ、いますよ。ただその人すごく鈍感で困ってるんです」
P「うわっ!やっぱりいるんですか……くっ、その人が羨ましくて憎らしいです」
あずさ「えっ!?……それって冗談ですよね……?」
P「本気です。……でも俺はあずささんに幸せになってもらいたいです!だから俺に出来る事があれば何でも言ってください!」
あずさ「じゃあ……1つお願いしても良いですか?」
P「……はい」
あずさ「あの……その……これからも私の側に……いてください」
小鳥「ビンビンでしたね。逆に何で気付かないんですか……」
P「うわああああああああああ!!テンション上がってきたあああああああ!!」
小鳥「私も妄想が膨らみます」
P「このテンションのまま千早いってみよう!」
『特別な人になれますように』
小鳥「この特別ってどういう特別なんでしょうか」
P「うーん……歌とか胸とか?」
小鳥「殴られますよ」
千早「……はい?」
P「なぜならお前はみんなや俺にとって既に特別な人だからな!」
千早「はぁ……」
P「お前の願いはすでに叶っている。千早は今のままで良いんだ」
千早「そ、そうですか」
P「というわけで、じゃあな」
ガチャッ
千早「……何だったの」
千早「……」
千早「……私がプロデューサーにとって特別な人!?えっ?えっ?そ、そんな……急に……でも……」
P「そうですか?俺の想いは間違いなく伝わりましたよ」
小鳥「ああ……かもしれませんね」
P「次はやよい!」
『楽して痩せますように』
小鳥「死んじゃう!やよいちゃん死んじゃう!」
P「なんてことだ……なんてことだ……」
小鳥「これは叶えちゃダメ、ゼッタイ」
やよい「あ、プロデューサーどうしたんですかー?」
P「もう痩せちゃいけない!お前はこれ以上痩せちゃいけないんだ!!」
やよい「?」
P「どうしても痩せたいなら一度太ってからだ!というわけで行くぞ」ガシッ
やよい「え……あのーどこに行くんですかー?」
やよい「うっうー!とってもおいしいですー!」モグモグ
P「そうか、一杯食べろよー」
やよい「プロデューサー、本当に本当にありがとうございますー!」
P(仮に今日だけで10キロ増えてもまた自然に痩せていくんだろうな……)ホロリ
やよい「あれ?プロデューサー……泣いてます……?ど、どうしたんですか!?大丈夫ですか!?」アワアワ
P「違うんだよおおおおおおおおおお、やよいはかわいいなあ!」
P「はぁ……よりによってやよいであの願い事……」
小鳥「どうなってるんですかね……」
P「えー……じゃあ次は真ですね」
『ドラゴンボールが集まりますように』
小鳥「ドラゴンボールを集めるのが願い!?」
P「集めるだけで良いのか真!?」
小鳥「プロデューサーさんのパンティおくれー!とか無いんですかね」
P「ねーですよ」
真「え?何ですかこれ」
P「その名もドラゴンレーダー(バンダイ製:税込\3990)だ!これで頑張ってドラゴンボールを見つけてくれ」
真「ど、ドラゴンボールを……?あの話がよく分からないんですけど」
P「俺に出来るのはここまでだ。大丈夫、真なら全部集められる」
真「な、何ですか?番組の企画ですか?」
P「なーに、願い事はお前の望むようにすれば良い。可愛い女の子になる、お姫様になる、俺の嫁になる、色々あるぞ!」
真「えっ!?じゃ、じゃあボクはプロデューサーのお嫁さんで……」
P「そうか!頑張って集めろよ、じゃあな!」
ガチャッ
真「あ、あれ?これってもしかしたらドラゴンボール集めたらお嫁さんになってくれるの!?」
○真「あ、あれ?これってもしかしたらドラゴンボール集めたらお嫁さんになれるの!?」
わざとだろこらぁ
P「そうですよ。俺のお嫁さんとは全く可愛いやつだ!」
小鳥「真ちゃん、多分ゲーム内でドラゴンボール集めたら願い叶うと思ってますよ」
P「そりゃそうでしょう。まあゲーセンで狙うよりは安いと思いますよ」
小鳥「……あの、どうなっても知りませんよ」
P「じゃあ次は雪歩いってみましょー!」
『嘘をつかれませんように』
小鳥「何か怖い」
P「俺もです」
雪歩「はい?」
P「俺の事……信用してるか?」
雪歩「えっ?……その、もちろんしています。プロデューサーがいたから私ここまで来れたんです」
P「ありがとう。俺もお前の事信頼してる」
雪歩「プロデューサー……あの、私ちんちくりんでそれで……」
P「雪歩は俺の大事なパートナーだ。これからもずっと一緒だ」
雪歩「ほ、本当ですか!?私たち……これからもずっと……」
P「ああ、俺は嘘はつかない。絶対嘘つかない。私嘘つかない。だって俺嘘つかないひとだから」
雪歩「そ、その……あの、こんな私ですけどよろしくお願いします」
P「こちらこそ!」
雪歩「えへへ……嬉しいです……」
P「俺もなんかそんな気がします」
小鳥「……知りませんからね!私関係ないですから!」
P「ま、まあ何とかなりますよ。多分……えっと次は律子か」
『変な勧誘がやみますように』
小鳥「切実な願いですね」
P「律子なら簡単に撃退しそうですが」
小鳥「確かにバッサリ切られそうではあります」
律子「何ですか?今仕事中なので」
P「それよりさ、ここに良い物があるんだよ」
律子「はい?」
P「俺のブロマイドなんだけど……実は魔よけの効果があるんだ」
律子「へー……そうなんですか」
P「……今ならなんと5000円。どうだ?安いだろ?」
律子「馬鹿な事言ってないで仕事してください!他のアイドルにやらないようにこの写真も没収!」サッ
P「ふっ、やるな。やっぱりお前は変な勧誘が来ても大丈夫だ」
律子「はい?」
P「勧誘もその内お前にやっても無駄って事が分かって止むはずだ!じゃあな」
ガチャッ
律子「……何だったの?……この写真……どうしよう」
P「ちょっと何言ってるか分かんないです」
小鳥「技術向上のために模写する必要があるんです!だから、さあ早く!」
P「次は亜美ー」
『あんまり怒られませんように』
小鳥「……納得」
P「怒られるような事しなきゃ良いのに」
小鳥「まあ、そうなんですけど」
亜美「うひゃー、逃げろぉ!!」
P「元気なのは良い事だ」ニコニコ
亜美「え……?」
P「今のうちにそういう事はたくさんしとけよ。大人になったら出来ないから」ニコニコ
亜美「兄ちゃん……?」
P「俺で良かったらどんどんイタズラしてくれよ」ニコニコ
亜美「あ、あの……」
P「あー、次は何をされるか楽しみだなー!はははは!」
亜美「うわーん!!兄ちゃんがおかしくなったー!」
P「え?何を言ってるんだ?俺は何時も通りだろ?」ニコニコ
亜美「ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさい!!もうやらないから!」
P「えー、もっとやってほしいのに」
亜美「だから元に戻ってよおおおおお!!」グスッ
P「えぇ、せっかく起こらないようにしたのに」
小鳥「あれだと怒られる方がまだマシな気がします」
P「難しいな……まあ良いや。はい、真美!」
『爆発しませんように』
小鳥「何が!?」
P「つまりどういうことだってばよ」
小鳥「脈絡が無さ過ぎて意味が分かりませんね」
真美「兄ちゃん爆発するの……?そういう病気なの……?」
P「えっ、じゃあ真美が爆発するの?」
真美「何で真美が爆発するの!?」
P「じゃあ誰が爆発するんだ……」
真美「ちょ、ちょっと!何で人が爆発する事になってんの!?」
P「そりゃ誰か爆発しないと願い事叶える意味が無いからな」
真美「なにそれこわい」
P「えっ」
真美「えっ」
小鳥「いや、マジで何やってるんですか」
P「俺も分かりません」
小鳥「普通人が爆発すると言ったら妹じゃないですか!つまり亜美ちゃん!」
P「へー、あ!次は美希ですね」
『一か八かの勝負に勝てますように』
小鳥「勝負師ですねー!こういうの嫌いじゃないですよー」
P「一か八か……期限切れのおにぎりを食べても大丈夫かとか?」
小鳥「あ、そっちですか」
美希「どうしたのハニー?ミキそんなのしないけど」
P「じゃあ一か八かじゃ無くても良いや。何か勝負事ないか?」
美希「うーん、アイドルだと誰にも負ける気しないし……勉強は勝負とかしないし……」
P「あー、無いなら良いよ」
美希「あっ!でも一つだけあるかも……ミキが勝てるか怪しい勝負」
P「何だ?俺が勝てるように何とかするぞ!」
美希「……」ジー
P「?」
美希「じゃあギューッってして。それでミキまた頑張れるから!」
P「え?そんなことで良いなら」ギュウ
美希「あはっ、これでもう誰にも負ける気しないの!」
P「そっか良かった良かった。じゃあな」
ガチャッ
美希「みんなには悪いけど、ハニーはミキが貰っちゃうから」
P「いや、美希は前からでしょ」
小鳥「まあ、そうなんですけど……何か……ねえ」
P「もうそろそろ終わりか。次は響!」
『取り返しのつかない事になりませんように』
小鳥「だから何が!?」
P「もう何かしてしまったのか!?」
小鳥「響ちゃんだと何故か実際にありそうで……」
P「俺もそう思っちゃいました」
響「な、何……急に詩人!?」
P「だから過去を悔むより、今を生きるんだ!」
響「え、あ……うん」
P「たとえ胸を詐称して、それがバレて取り返しのつかない事になっても良いじゃないか」
響「な、何で今その話をするんだー!!」
P「今から頑張って揉めば、プロフィール通りになるかもしれない」
響「軽くセクハラだぞ……」
P「というわけで俺が協力しようじゃないか!」
響「えっ……あっ、じょ、冗談だよ……ね?」
P「俺は響の願い事を叶える」モミモミ
響「」
小鳥「通報して良いですか?」
P「いい胸だった、掛け値なしに」
小鳥「しかしプロデューサーさん、意外にも私をスルー」
P「次でラストか!俺も頑張った!貴音いくぞお!」
『背中に羽が生えてきますように』
小鳥「……まあ分からないでもないですけど」
P「鳥類ですからね」
小鳥「何か言いましたか?」
P「貴音らしい願いだと思います」
P「ちょっと羽を貼り付けてる」
貴音「……悪戯はやめて頂けないでしょうか」
P「何でだよ!?俺はお前のために……こんなに一生懸命に……!俺は本気で!」
貴音「え!?も、申し訳ありません……私あなた様の気持ちも知らずに……」
P「いや、良いんだ。よし完成。それじゃ飛んでみてくれ」
貴音「はい!?」
P「ほらほら、そこの窓から」
貴音「あ、あのそれは……冗談ではすまないかと……」
ドンッ
貴音「ぇ……ふぁぁああああああ!」ヒューン
P「大丈夫だ!お前なら飛べる!!」
貴音「……!!あ、あなた様!私、飛んでます!自分の意思で!」バサバサッ
P「流石貴音」
P「俺は貴音ならやってくれると信じてました」
小鳥「……」
P「いやぁ、全員終わった!良い事をした後は気持ち良いなぁ!」
あずさ「あの、プロデューサーさん……側にいてくれますよね」
千早「プロデューサーは私を特別な人だって言ってくれました」
真「ドラゴンボール集めました!お嫁さんですよ!」
雪歩「ずっと一緒ですよね?嘘じゃないですよね?私嘘はいやです」
美希「ハニーはミキの事応援してくれるんだよね!付き合えるように!」
響「自分なんか胸揉まれちゃったぞ……責任取って貰わないと……」
P「ま、まあ落ち着いてくれ。これは願い事メーカーのネタで……」
「「「「「「は?」」」」」」
小鳥(プロデューサーさんが修羅場ってる間に……)
小鳥(あーあ……私の願い事も叶えて欲しかったなぁ)
小鳥(なになに、音無小鳥の願い事は……)
『私の中に眠る魔物が目を覚ましませんように』
「小鳥さん、俺がえっちな小鳥さんを目覚めさせてあげますよ」
「え……だって願い事とちが……」
「ふふっ、良いじゃないですか……」ガバッ
「あぁん……らめぇっ……ふぁっ……プロデューサーさぁん……んっ」ビクビクッ
小鳥「悪くないわね……」ゴクリ
P「俺はずっとあずささんの側にいて」
P「千早の特別な人になって」
P「真のお嫁さんで」
P「雪歩とずっと一緒で」
P「美希と付き合いつつ」
P「響の責任を取る!それで良いだろ!?」
「「「「「「は?」」」」」」
P「こ、小鳥さん!助けt」
小鳥「……」ヘヴン
P「おーけー、じゃあこうしよう。俺の願い事をかなえてくれた人の願いを叶える!」
あずさ「あらあら、私と同じ願い事ですね~。ふふっ」
千早「あの人ってもちろん特別な私ですね」
真「お嫁さんのボクですよね。お嫁さんなんですから」
雪歩「ずっと一緒にいるんだから朝もいっしょ……ですよね?嘘じゃないですよね?」
美希「付き合ってるんだから朝もとーぜん一緒だよ」
響「胸揉んだら……その色々やって……朝を迎えるよね」
P「」
終われ
やっぱりホ(ry
でも健気かわいい
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「やよいの生まれたままの姿が見たい」
ガチャ
P「……」キョロキョロ
P「よし、誰も居ないな」
ガチャ
P「さっさと取り付けるか」
P「悪いな、やよい」
ゴソゴソ
P「えーっと、角度はこんな感じか」
P「やよいのロッカーはここだから」
P「よし、電源はこれで問題なし」
P「何度も深夜に更衣室に入って、シミュレーションしたからな」
P「やっとやよいの生まれた姿が拝める…」ゴクッ
P「明日が楽しみだ」
バタン
……
…
-翌日-
やよい「おはようございまーす!」
小鳥「おはよう、やよいちゃん」
P「おはよう、やよい」
やよい「あのー、今日のお仕事はお休みって聞いてたんですけど、事務所にこいってなにかありましたか?」
P「あー、そのことだが、次のグラビア撮影で使う水着を用意してたんだが…」
P「何故か、やよいだけ頼んだサイズより少し小さくてな。今から注文しても時間的に間に合わないし」
P「しょうがないから、既製品にしようかとも考えたんだが、皆、柄を揃えてたから、やよいだけ浮いちゃうなーと思ってな」
P「結局、皆の分を揃えて用意しようにも、予算がかかるしどうしようかと考えてたんだが…」
やよい「はわっ!それはもったいないです!」
やよい「わ、私着ます!」
やよい「わかりました!!」
P(やよいならこう言ってくれると思ってたよ)
P(撮影も、揃えた水着も全部本当だし。ただ、サイズは別に間違ってないが)
P(これで着替えシーンを撮れる…!)
やよい「それじゃあ、更衣室行ってきますね!」
P(すべて…計画通り)ニヤッ
春香「おはようございまーす」
やよい「? あ、春香さん!うっうー!おはようございますー!」
P(な、なぜ春香が…!)
春香「今日はお仕事なかったんですけど、千早ちゃんとどこかに遊びに行こうって約束してて」
春香「事務所で待ち合わせたんですけど、千早ちゃんはまだ来てないですか?」
P「あ、ああ、そうか。千早はまだだよ」
春香「あ、ほんとですか?じゃあ、ちょっと待たしてもらいますね」
P(…まあ、これぐらいで俺の計画が狂うわけはない…)ホッ
春香「? ねぇ、やよい。その可愛い水着どうしたの?」
やよい「これですか?来週の撮影で着ることになってた水着なんですけど…」カクカクシカジカ
春香「…なるほどー。あ、プロデューサーさん」
P「な、何だ春香?」
P「…。別にいいが、千早との約束は…」
ガチャ
千早「おはようございます。春香はいますか?」
春香「あっ!千早ちゃーん!あのね、来週の…」カクカクシカジカ
春香「…だからっ、千早ちゃんも一緒に着ようよ!可愛いよ!」
千早「私は別に…。高槻さんが着てみればいいだけで…」
千早(高槻さんがサイズの合っていない小さい水着を……)
春香「ほらっ!どうせ、来週には着るんだし…」
春香「あっ、ほら!やよいが外から見て大丈夫かとか見てあげようよ!」
やよい「ああ、そうですね。確認してもらいたいです」
千早(…高槻さんのピチピチ水着を……)
春香「そうなったらどうせ更衣室行くんだし、ついでだから、私達も一緒に先に着ちゃおうよー」
千早(…舐め回すように見ても怒られない…)
(ジーッ)
(うーん、どうでしょう…なんとか入りましたけど…)
(…高槻さん、ちょっとここら辺が窮屈そうね…モミッ)
(ち、千早さん!きゅ、急に胸を…っ!あっ…)
(あ、ごめんなさい、何故かビキニの紐が取れてしまったわ(棒))
(それにしても綺麗な……ピンク色…ニヤッ)
(ぅぅー…恥ずかしいです…)
千早「……」
千早「…着ます」
千早「着るんで早く水着を貸してください!プロデューサーっ!!」
P「……お、おう」
<ソレジャ サッソクキガエヨー
<ハイ!イキマショ-!!
<ハジラウカオ…ピンクニソマルホホ…ピンク…ピンク…
ワイワイ ガヤガヤ
ガチャ
P(むしろ、俺のやよいと同じフレームに入ってくるなよ)
P(ロッカーの場所は、確か…。よしっ、春香はカメラの真下だから入らない)
P(千早は…、やよいより奥のロッカーだからカメラの範囲に入るが、まあ仕方ない…)
P(壁だと思って諦めるか…)
<ソレニシテモ…
キャッ キャッ
<ハ、ハルカサンッ!!
P(ふふっ…なんにせよ、今夜が楽しみだ…)
……
…
ガチャ
やよい「プロデューサー。サイズ大丈夫でしたー!」
……
…
-深夜の事務所-
コンコン
ガチャ
P「…よし、いるわけないな…」
P「カメラカメラっと…」
ゴソゴソ
P「よし、任務完了」
P「ああ、楽しみだ…帰って早く見たい…」
ガタッ
P「痛っ!」
キョロキョロ
シーン
P「……ふぅ。そりゃこの時間に、誰もいるわけないよな…」
P「うーん、よく見えないから愛しのやよいのロッカーに当たってしまったか…あぁ、ごめんよぉ、やよい…」ナデナデ
P「…?あっ、開いた…」
P「……」
P「当たった拍子で扉が開いただけだから…決して意図的に開けたわけじゃないから…」
P「もし何かが無くなってたら大変だ…確認するためだから…」
キーッ
P「へぇ。ロッカーの中はこうなっていたのか」
P「結構、衣装でいっぱいなんだな。…ん?」チラッ
P「なっ、こっ、これは!」
P「次の撮影で使う水着じゃないか…!」
P「上下両方、置いていったのか…」
P「…さっきまで、やよいの一部だった水着…」
P「…やよい…やよいぃ……なんでこんなに柔らかいんだぁ……」
サスサス サスサス
P「はぁっ…やよいに顔を両方から包まれてる…気持ちいぃよぉ…」
P「朝持ってきてこっそり直せば…。いや、朝は社長や音無さんがいるから、更衣室に入れない」チラッ
カチッ カチッ
P「この時間じゃあ、一度帰って、ビデオを見てまた来るには間に合わない」
カチッ カチッ
P「くそっ!どうすればいいんだ!もう手放したくない…なぁ、ゃょぃ…どうすればいい…?答えてくれよぉ…」ナデナデ
P「……。…え?で、でも…わ、分かった…」
キョロキョロ
P「……」
P「……この時間誰も来ない」
P「今ここでしかない…」ゴクリ
…
P「会議室も人がいないと意外と広いな…」
P「さて、パソコンとプロジェクターを…」
ピッ ウィーン
P「はぁ…はぁ…」
P「…ゃょぃを抱きしめるだけでいってしまいそうだ」
P「いや…まだ早い…はやく、プロジェクター早く…っ」
ウィーーーン
P「よし…写った!あとはPC経由でカメラのケーブルを繋いで再生をっ…」
ピッ
------------------------------------------------------------------------------
やよい『それじゃあ、帰りましょう!』トコトコ
ガチャ
<プロデューサー サイズ ダイジョウブデシタヨー
------------------------------------------------------------------------------
P「はああああぁぁぁぁぁああああんん!!目の前いっぱいにやよいいいいいいぃぃぃぃいいいいいい!!!」
P「……」
P「あれ、頭から再生したはずなのに……」
P「…ん?あ、これ自動チャプター作るのか…?危うく生まれたままの姿を最初に見てしまうところだった」
P「やよいが服に手を掛けた瞬間から見るのが楽しいのに」
P「やよいは、トレーナーから脱ぐのかな…それとも、デニムスカートかな」
P「もしかして、全部脱がないと着替えられないとか…」ゴクッ
P「やよいは隠しながら着替えるのかな」
P「それとも、兄弟がいるからそんなこと気にしないのかな」
P「ああぁぁ!!気になるううううううううぅぅぅぅ!!!!」
P「……」
ピッ ピッ
P「えーっと、ココらへんかな」
シーン
<キルンデ ハヤク ミズギヲカシテクダサイ! プロデューサー!!
<オ、オウ…
ガチャ
春香『…にしてもこの水着可愛いねー』
やよい『はい!可愛いです!』
------------------------------------------------------------------------------
P「きたあああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
春香『それにしても、サイズ違いなんて…』
春香『…?』チラッ
やよい『どうかしました?春香さん?』
春香『ん?いや、なんでもないよ』ニコッ
------------------------------------------------------------------------------
P「……」ドキドキドキドキ
P「…お、おい…今、春香と目があったよな…」
P「いや、カメラを見つけたらすぐに言ってくるだろ、そうだろ!」
P「特に何もなかったし…そうだな…気のせいだ…気のせい…気のせい…」
やよい『それじゃあ、一回着てみますね』
やよい『えーっと、今の服はロッカーにでも…』ガチャ
やよい『……よいしょ…』スッ
------------------------------------------------------------------------------
P「ああっ!!ついに、やよいがオレンジのトレーナーに手をっ…」
------------------------------------------------------------------------------
春香『…ねぇ、やよい。ちょっといい?』
やよい『…? なんですか?』
------------------------------------------------------------------------------
P「なっ!は、春香!何近づいてるんだ!カメラと被って、お前の背中しか見えないじゃないか!!」
春香『服脱ぐのにその髪だと邪魔じゃない?良かったら、といてあげようか?』
やよい『うーん、そうですね。いいですか?』
春香『うん。じゃ、向こうに椅子があるから行こっ!』
春香『……』 ジーッ
ニヤッ
------------------------------------------------------------------------------
P「……」ビクッ
キョロキョロ
P「……やっぱりバレて…」
P「くそっ!俺の完璧な計画が!」
春香『はい、といてあげたよー』
やよい『うっうー!ありがとうございます!』
やよい『それじゃあ、着替えてきますね』
トコトコ
やよい『よいしょっと…』
------------------------------------------------------------------------------
P「やよいが自分でカメラの前にきたああああああああああああああああ」
P「しかも髪おろしverできたあああああああああああああああああああああああああああ」
P「……超かわええ」ゴクッ
P「…止めないということは、やっぱり春香は気のせいか」
やよい『うーん、それほど小さいようには見えないんだけどなぁ』
ピタッ
------------------------------------------------------------------------------
P「服の上から胸にゃょぃ(水着)あてるやよいかわええええええええ」
P「はぁはぁ…ゃょぃはどこだ…ゃょぃぃ…」ゴソゴソ
P「……あぁ、こんなところにいたのかょぉ…寂しくさしてごめんよぉ…」ナデナデ
P「あぁ…俺は今ゃょぃ越しにやよいの胸に触れているよぉぉ…」
やよい『とりあえず着てみて…』ヌギ
千早『ねぇ、高槻さん』
やよい『はい?』ピタッ
------------------------------------------------------------------------------
P「おいっっ!!」
P「なに壁が話しかけてるんだよっ!」
P「そのせいでやよいが服を捲ったままで止まったじゃねえぇか!!!」
P「……」
P「やよいのおへそかわいい…」
P「……」
P「………ファインプレー」ボソッ
千早『いや、ちょっと嫌な視線を感じて…』
やよい『視線ですか?』キョロキョロ
やよい『うーん、私には何も…』
千早『そう、ごめんなさい。着替えを続けて』
千早(気のせいかしら…)ジーッ
やよい『…あの』
千早「…? どうかした?高槻さん」
やよい『千早さんからの視線を感じるかなーって』
千早(着替え見られて恥ずかしがる高槻さん超かわええぇぇ)
千早『んっ…ゴホッ。ごめんなさい高槻さん。サイズが合うか思わず気になって、私も着替えるわ』
千早(軽く着替えながらなら、ばれないでしょ)
------------------------------------------------------------------------------
P「一応、服に手をかけてるみたいだが、どうみてもガン見だよな」
P「千早は目の前に起こってることしか見えてないのか。ちょっとは周りを警戒しろよ、バレバレだぞ」
P「……まあ、俺も同じ状況だったらそれどころじゃないと思うが…」
やよい『うん…しょっ』
ヌギッ
------------------------------------------------------------------------------
P「きたあああああああっっっっ!!!ついにやよいが上着を脱いd
------------------------------------------------------------------------------
春香『ねぇ、やよい。ちょっと紐結んでくれない?』
春香『自分じゃ手が届かなくって』
サッ
やよい『はい、いいですよ!』
------------------------------------------------------------------------------
P「見えねえええええええええええ!!!!!」
P「春香どけええぇぇぇええええええぇぇぇぇえ!!!お前の背中が見たいんじゃねえええぇぇぇぇええぇぇえぇえええ!!!!!」
やよい『じゃあ、後ろ向いてください』
春香『ありがとー、やよい』
やよい『あんまりチョウチョ結びは上手くないんですけど…』
春香『ん。じゃあ、水着から手を挙げて待ってるね』
やよい『うーん、ここで、こうなって…あっ』
ペラッ
春香『きゃぁっ!!』
やよい『ご、ごめんなさい、春香さん!水着落としちゃいました!』 アワワ
春香『別にいいよー、やよい。誰かが見てるわけでもないし』 チラッ
------------------------------------------------------------------------------
P「……」
P「…ピ…ピンク…」
P「…………」
P「違う違う違う!!!」
P「あ、危ない…危うく騙されるところだった……」
P「俺の天使はやよいだけだ!!!!」
P「うん、あんな裏で何考えているかわからないような奴に反応してしまうなんて…」
P「…でも、白い肌にピンクのちく…」
P「いやいやいや!!!!なかった!何も見なかった!!!!」
P「…ごめんなぁ…ゃょぃ…お前を裏切りかけちゃったよ……」
P「……」
P「…ん?なにか…」
やよい『これで、でき…あっ、縦に結んじゃった…』
春香『 』ニコッ
春香『 、 !!』パクパク
やよい『ごめんなさい春香さん。はい!今度こそ…。できました!!』
春香『ありがとう、やよい』ナデナデ
やよい『えへへー』
------------------------------------------------------------------------------
P「な、なんだ…口をパクパクして…」
P「…チャプター1個戻して…」
ピッ
P「えーと、『ぷ』、『ろ』、『でゅー』、『さ』?ああ、『プロデューサーさん』か」
P「あとは、えー『さー』、『ビス』…?『ですよ』あれ、後の口の動きは同じ・・・って」
P「ああ、なるほど。春香『プロデューサーさん』『サービスですよ、サービス!!』か」
P「…………」
P「やっぱりでバレてる…」ブルブル
やよい『えへへー』
やよい『それじゃあ、着替えますね』
春香『ねぇ、やよい。こっちでさ…』
やよい『? どうしたんですか』トコトコ
------------------------------------------------------------------------------
P「…じゃあ、なんで何も言わずに帰ったんだ…?」
P「そもそも最初に入った時点で気付いてるなら、着替えなんてしなければいいのに…」
P「……」
P「ってえええぇ!!考えてる間に、俺のやよいがフレームアウトしてるううううううっっ!!!!」
春香『ここで私が着替えさせてあげるよー』
やよい『えっ、い、いいですよ。自分で出来ますから』 アタフタ
春香『そんな事言わずに、お姉ちゃんができたと思って…。はい、やよいばんざーい!』
やよい『? ばんざー…』
バサッ
やよい『あわわ、服をとっちゃ…』
春香『もし妹ができたら、着せ替えしたかったのよねー』ニコッ
やよい『うぅー…。…もうお姉ちゃんなのに恥ずかしいです……』
春香『まぁまぁ、そんな事言わずに。…あれ』 モミッ
やよい『っっ!!』
やよい『はっ、春香さん!!そ、そこは…っ!』
春香『そっかー。もうやよいもお姉ちゃんだもんねー』モミッモミッ
やよい『いやっ…やっ、やめてくだ……、……あ…っ!』
------------------------------------------------------------------------------
P「うおおおおおおおおおぉぉぉぉおおおおぉぉぉっぅぅっっっ!!!!」
P「カメラの下でするなあぁぁあああっぁぁっっ!!!!!」
P「声だけじゃねえええぇぇかああああぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!」
P「おい春香あぁあっぁあああ!!!この高ぶった気持ちをどうしろというんだああぁぁあぁ!!」
P「っっっ!!」
P「絶対前のチャプターに戻さないからなっ!!」
P「お前のサービスシーンなんかに屈するかっっ!!!」
P「はぁ…はぁ…」
P「…というか…」
------------------------------------------------------------------------------
千早『……』ジーッ
やよい『はわっ!は、春香さん!そんなとこ揉んじゃだめですっ!!』
春香『えーじゃあ…。これは?』キュッ
やよい『っっ!つ、摘んでもだめですっ!!』
千早『……』 ゴクッ
------------------------------------------------------------------------------
P「千早…」
P「喉鳴らす音がここまで…」
P「でも分かるよ…その気持ち……目の前でそんな事が起こってたら…」
千早(…はぁっ…はぁっ…高槻さんのっ…)
春香『…ねぇ、千早ちゃん?』
千早『っっ!!!ピン…ッッ!!』
千早『…ゴホッ ゴホッ……。 な、何かしら?春香…』ドキドキ
------------------------------------------------------------------------------
P「…って!俺は声だけなのに、お前は全部見えてるじゃねーか!!!」
P「なんで俺はやよい見て興奮するお前をずっと見なきゃいけないんだよおおおぉぉぉ!!」
P「ちょっと同調しちゃったじゃねーかああぁぁぁあ!」
春香『千早ちゃんはまだ着替えないの?』ニコッ
千早『えっ?あ、あぁ、そうだったわね。今から着替えるわ』
ヌギッ
------------------------------------------------------------------------------
P「絶対許さないからなぁぁっ!!」
P「くそっ!!こうなったら、もう千早でもいい!」
P「今の俺は72も全て74に見えるんだああああぁぁああぁっっ!!!」
プツン
P「……」
P「…えっ真っ暗に…」
プツン
P「あぁ、良かった。明るくなっ…」
やよい『それじゃあ、帰りましょう!』トコトコ
ガチャ
<プロデューサー サイズダイジョウブデシタヨー
------------------------------------------------------------------------------
P「…へ?」
P「おい、俺はチャプター飛ばしてないぞ!どこにいっ…」
ゴソゴソ
ピッ
ピッ
P「な、ないっ!どうしてっ?!」
P「なあ、おい、ゃょぃ!これはいったいどう言うことなんだっっ!!」
??「……サイテーね、あんた」
??「…はぁ。新しいプロデューサー探さないと…」
??「うぅー、プロデューサー、その水着…」
??「…私の高槻さんを性的な目で見るなんて…しかも、私で…くっ」
P「お、お前たち…」
??「プロデューサーがそんな…。ついこの間、一緒に誕生日を祝ってくれたのに…」
??「プロデューサーは穴掘って埋まってるのがお似合いですぅ!!」
??「うわぁ。雪歩!ここは掘っちゃダメだぞ!」
??「…しかし、戯れが過ぎたようですね」
??「あらあら~。私なら良かったのに…」
??「兄ちゃん…やよいっちがかわいそうだよ…」
??「真美じゃ…真美じゃ…ダメだったの…かな……」
??「……もう会いたくないの、ハ…そこの人」
??「流石に盗撮はドン引きピヨ」
??「音無くんみたいに、妄想で済んでいたらよかったものの…。こうなっては、私でもフォローのしようがないね…」
……
…
小鳥「あれから、今までの余罪がなかったこと、また、アイドル達のこと考えて警察沙汰にはしませんでしたが…」
小鳥「それ以来、プロデューサーさんが事務所に来ることはなくなりました」
律子「そういえば、あの後、映像ってどうなったの?」
伊織「え?知らないわよ」
響「春香が最後にビデオ触ってるのを見たぞ」
真「水着から何から全部、春香が用意してくれてたし…」
雪歩「プロデューサーが見てた映像もカットして用意してたよね…?」
律子「ふーん。じゃあ、春香が全部消したのかしらね」
美希「…あふぅ」
??「ふふっ。千早ちゃんの生着替え映像…」
P「おい…春香?この拘束を解いてくれないか…?そのトイレに…」
??「? 何言ってるんですか?プロデューサーさん、そこにあるじゃないですか。あ、あと…『春香』って言いましたよね?」ニコッ
P「ひぃっ!は、春香様、もう許してくださいっ……。だからトイレにっ…!!」
??「えー、どーしよーかなー。私って『裏で何考えているかわからないような奴』だしなー」
P「ごっ、ごめんなさいっ…!だから、その、トイレに…っ!……・あっ…ぁぁっ…」ジョロジョロ
??「…あーあ、漏らしちゃった。折角おまる用意してたのに。後は自分で舐めて掃除してくださいね」
P「……ヒクッ。…グスッ…」
??「? あれー?泣いてるんですか?お漏らししながら?」
P「……ひぐっ…えぐっ……」
??「もしかして、プロデューサーさんっておこちゃまだったんですかー?」
??「あ、そういえば、一人でトイレもできなかったでちゅもんねー」
??「しょーがないなーもー。はるかおねーちゃんが、おきがえしてあげまちゅよー。ほーら、手を上げてー」
??「ふふっ。もし弟ができたら、着せ替えしたかったのよねー」ニヤッ
-おしまい
水着で致した後にやよいが水着持って帰ったりした映像見て千早のだと気付いて、
しかも、それを全て春香達に撮られて、良いようにされるっていう展開で考えてたんですけどね…
盗撮、窃盗は犯罪なんで、いい子のプロデューサーさんは真似しちゃダメですよ!
おやすみなさい
えっ!?
乙
Entry ⇒ 2012.09.03 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
きらり「うきゃー!杏ちゃん大好きだにぃ☆」
杏「うげっ、なんだって……?」
きらり「おにゃーしゃー☆」
杏「……」
諸星きらり(17) 身長:186cm
きらり「杏ちゃんどしたー?」
杏「いや、いいよ別に……めんどくさい……帰りたい……」
きらり「杏ちゃーん?」
杏「なに?」
きらり「だいじょぶー? 元気ない?」
杏「いつものことだよ。めんどくさいだけ……」
きらり「きらりんパワー☆ ちゅーにゅーすぅ?」
杏「いらない」
きらり「うきゃー……」
杏「なんだかコンビとして扱われてるみたいで癪だなぁ……」
きらり「んにぃ?」
杏「なんでもない。ほら、収録始まるよ……動くのはきらりにまかせるからね」
きらり「りょーかいっ☆ まかせて杏ちゃん!」
杏「よーし、出発だ……あ、ちょっと待ってきらり」
きらり「うきゃ? 杏ちゃんどしたー?」
杏「歩くのめんどくさい。乗せてよ」
きらり「りょーかい! 杏ちゃんしっかりつかまっててね☆」ダダダダダダッ!
杏「え、ゆっくりでいぃっぁああああああ……」
きらり「杏ちゃんだいじょぶー?」
杏「ちっとも大丈夫じゃないよ……はぁ、疲れた……帰りたい……」
きらり「でももう少しお仕事ってPちゃんいってたにぃ……」
杏「知ってるよ……あぁ憂鬱だなぁ……」
きらり「えーっと、あった! 杏ちゃん。飴食べぅー?」
杏「え、いいの? ありがと。気がきくね」
きらり「うぇへへへ……」
杏「……うん、美味しい」
きらり「杏ちゃんだいじょぶ?」
杏「大丈夫にみえる……?」
きらり「んーん……えーっと、どうしよう……うー」
杏「……帰りたい……仕事が……」
きらり「あっ、杏ちゃん!」
杏「なに……?」
きらり「きらりね、いいこと思いついちゃった!」
杏「へぇ、どんなの……?」
きらり「きらりが杏ちゃんのふりをすればいいんだにぃ☆」
杏「はっ?」
杏「いやいやいやいや無理があるよ! 無理だよ!」
きらり「うきゃー……だめ?」
杏「ダメとかじゃなくて、無理だからさ」
きらり「そーかにぃ……」
杏「絶対そう。……まったく、まぁ気持ちは嬉しかったから」
きらり「うきゃ?」
杏「さっさと最後の仕事終わらせよう。家に帰るために!」
きらり「うん! わかったにぃ!」
きらり「おつぁーしゃー!」
杏「ふぅ……んーと」
きらり「あ、杏ちゃん!」
杏「うん? どうしたの?」
きらり「あのね、えーっと……」
杏「きらりらしくもないなぁ。なにかあるの?」
きらり「うん……きらりね、杏ちゃんのおうちに遊びにいきたいんだにぃ……」
杏「……杏の家に?」
きらり「……だめ?」
きらり「杏ちゃーん……」
杏「いいよ。勝手にすれば?」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんありがとー☆ ハピハピすぅ?」
杏「しないっ、抱きつかないで!」
きらり「はっぷっぷー。つんでれさーん」
杏「素直な気持ちだってば、もう」
きらり「でもおっけーなんだよねー?」
杏「……ま、まぁ。ちょうどいいしね」
きらり「ちょうどいいってなにがかにぃ?」
杏「気にしなくていいから……いくよ?」
きらり「……うぇへへー☆ 杏ちゃんかーわいいー☆」ギュッ
杏「うぐっ、くるしっ……やめろぉっ!」
きらり「あ、しっぱいしっぱい☆」
きらり「えっと……そうかも。だいじょぶ?」
杏「そうかも、ってね……はぁ。いいよ、好きにしなよ」
きらり「杏ちゃんありがとー☆ ハピハピすぅ?」
杏「しない」
きらり「うきゃー……」
杏「はぁ……帰るよ」
きらり「あいあいさー☆ 杏ちゃんのるぅー?」
杏「ゆっくり歩いてね。杏はデリケートないきものなんだから」
きらり「りょーかいっ☆」
杏「うんうん、くるしゅうないぞー」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんのおうちひろーい! ヤバーい!」
杏「いや、このマンションの部屋だから。全部が杏の家ってわけじゃないからね?」
きらり「知ってるよ?」
杏「……こいつ……」
きらり「うぇへへへー☆」
杏「もう、まったく……さ、いくよ」
きらり「あいあいさー☆」
きらり「おじゃましまー☆ ……んにぃ?」
杏「……なに?」
きらり「きたなーい……」
杏「だから散らかってるっていったでしょ?」
きらり「杏ちゃん、おかたづけしなきゃめっ、だよ?」
杏「めんどくさいし、これで一応最適化された状態なんだけどなぁ」
きらり「だめだめ、きらりがおかたづけしてあげるにぃ☆」
杏「はい?」
きらり「えーっと、これとこれとー」ポイポイ
杏「あぁっ、それはまだ飲みかけ! それは……」
きらり「いらないものはポイしなきゃおかたづけできないよ?」
杏「やめろぉ、私には必要なものなんだぁー!」
きらり「ぱーぺき☆」
杏「ど、どうにか……必要なものは死守できた……」
きらり「杏ちゃんだいじょぶー?」
杏「おかげさまでちっとも……」
きらり「うきゃー……でも、きれいになったら気持ちいいよね?」
杏「……確かにこれだけ片付いた部屋を見るのはひさしぶりかなぁ」
きらり「うんうん、だっておかたづけしなきゃ明日は……」
杏「うん?」
きらり「あっ、なんでもないにぃ!」
杏「……そう? ま、いいかな」
杏「えぇー、めんどくさい……」
きらり「ダメ……?」ジッ
杏「ぐ、そんな目で見たって……」
きらり「杏ちゃーん……」
杏「……あーもうわかったわかった! いっしょに入ればいいんでしょ!」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんありがとー☆」ギュゥゥゥ…
杏「ぐぅぅっ!? ちょ、は、はなせぇ……」
きらり「あ、ごめんにぃ……」
杏「はぁ……死ぬかと思った……勘弁してよ、もう」
杏「……」
きらり「うきゃ? 杏ちゃんどしたー?」
杏「いや、別に杏は自分の体に不満とかはないけど……」ジッ
きらり「んにぃ?」バインバイーン
杏「……」ストーン
きらり「杏ちゃーん?」
杏「いや、なんでもない。お風呂入ろうか」
きらり「りょーかい☆」
杏「いや、結構快適だよ。くるしゅうないぞー」
きらり「よかったぁ、うぇへへへー☆」
杏「んー。きらりは人の身体を洗う才能があるね」
きらり「そうかな? じゃあきらりが毎日杏ちゃんのお体あらってあげちゃうにぃ!」
杏「……いや、それはいいや」
きらり「うきゃっ……」
杏「だいたいそれじゃきらりが杏の家にずーっといることになっちゃうでしょ?」
きらり「うーん、そだね……はんせー……」
杏「……ちょっと抱きつく頻度落としてくれればなぁ」
きらり「えっ?」
杏「……気にしなくていいよ、ほら。今度は杏がきらりのことを洗ってあげる」
きらり「い、いいの!? うきゃー! ありがと杏ちゃん!」
きらり「うきゃっ、あはははっ、杏ちゃんくすぐったーい☆」
杏「……この身体のどこからあんな力がでるのやら……」
きらり「んにぃ? 杏ちゃんどしたー?」
杏「なんでもない。肌ももちもちだし……すごいね、本当……」
きらり「うぇへへへ、ありがと杏ちゃん!」
杏「いや、割と本音だよ。たいしたもんだ……うん」
きらり「でも杏ちゃんはスベスベできもちーよ?」
杏「そう? 自分ではわかんないもんだけどなぁ」
きらり「ほらほらー☆」
杏「ちょ、どこさわっ、あっ、あはははっ! くすぐったぁい!」
きらり「すべすべー☆」
杏「も、もうっ! いいかげんにしろぉっ!」
きらり「うきゃー! さっぱりしたにぃ☆」
杏「ふぅ、飲み物飲み物~♪」
きらり「……」ソワソワ
杏「……なにやってるのさ、きらり。なに飲みたい?」
きらり「あ、えーっと……じゃあきらりはネクターがいいなー」
杏「ねくたぁ……っていやいや、うちにはないよ」
きらり「うきゃー、残念……」
杏「まぁとりあえずなっちゃんで我慢してよ。フルーツのジュースだしいいでしょ」
きらり「ありがと杏ちゃーん☆」
杏「ん、感謝してよね」
杏「ん、どうしたの?」
きらり「な、なんでもないにぃ!」
杏「ふーん……じゃあ……」
きらり「じゃあ……?」
杏「……」
きらり「杏ちゃんどしたー?」
杏「……テ、テレビでもつけよっか」
きらり「うん、わかったにぃ!」
杏「……どうしよ、早くしないと……もう……」コソッ
きらり「……」ドキドキ
杏(もう時間が無い……)ゴソゴソ
きらり「うきゃー! ヤバーい!」
杏「っ!?」ビクッ
きらり「ねぇねぇ杏ちゃん、この人……あれ? 杏ちゃーん? どこー?」
杏「な、なにー? ちょっとジュース出してるだけだよー?」
きらり「じゃあきらりもお手伝いすぅー! あれ、杏ちゃんどこ? お部屋ー?」
杏「い、いいから! ドア開けないで!」
きらり「うきゃっ……杏ちゃん……?」
杏「あ……」
杏「ちょ、ちょっと待って。そういう意味じゃなくて……」
きらり「……ごめんね。えーっと、お外いったほうがいい……?」
杏「そうじゃなくて……それに、もう深夜だよ。きらりは乙女なんでしょ、1人で歩く時間じゃないよ」
きらり「でもでも、杏ちゃん……」
杏「……もう、日付が変わりそうな時間、か……」チラッ
きらり「あ……だいじょぶだよ、杏ちゃん! きらりなら変な人が来たって……」
杏「虫すらダメなのになにいってるの……ねぇ、きらり」
きらり「な、なぁに?」
杏「……部屋、入ってもいいよ」
きらり「……いいの?」
杏「うん、早く」
パァン!
きらり「うきゃっ!? こ、これって……」
[きらり 誕生日 おめでとう!]
杏「……誕生日、おめでとう。ギリギリになっちゃったけど」
きらり「あ、杏ちゃん……きらりの誕生日、知ってたの……?」
杏「ラジオで自分でも言ってたでしょ、馬鹿だなぁ……」
きらり「え、えへへ……きらり、杏ちゃんにお祝いしてもらえるなんてハピハピすぅ……」
杏「……もっとサクっとお祝いする気だったんだけどね。きらりが家に来るなんていうからちょっと手間取った」
きらり「うれしいにぃ……グスッ……」
杏「あぁもう泣かないでよ! ほら、プレゼント」
杏「うん、どうぞ」
きらり「えーっと……」ガサガサ…
きらり「うきゃっ……え、これって……」
杏「……杏のお気に入りのぬいぐるみと同じデザインだよ」
きらり「杏ちゃん……いいの?」
杏「別に、いっつも振り回されてるけど……乗せてもらったりもしてるしおあいこ」
きらり「……」
杏「いらないならいいよ。サブとして持っておくから……」
きらり「杏ちゃん、ありがとー☆ 大好きだにぃ!」ギュッ
杏「ちょ、ばかっ……!」グラッ
ドンガラガッシャーン!
きらり「ご、ごめんね杏ちゃん」
杏「いや、大丈夫……まったく、気をつけてよね」
きらり「うん、はんせー……」
杏「……あと、どいてくれるかな?」
きらり「うん! ……あっ!」
杏「どうしたの?」
きらり「……ちょっと待って、えーっと」ガサガサ
杏「……?」
杏「は?」
きらり「ほら、時計みてー?」
杏「……あ。日付変わってる……」
きらり「きらり、実は杏ちゃんのお祝いが一番にしたくてお邪魔しちゃったんだにぃ☆」
杏「は、ははっ……なーんだ。杏の誕生日知ってたんだ?」
きらり「だってきらり、杏ちゃんのこと大好きだからにぃー☆」
杏「……ありがと」
きらり「杏ちゃんにおめでとー☆っていってもらえてハピハピ☆ いっしょにきゅんきゅんすぅー?」
杏「……ちょっとだけね?」
きらり「うきゃっ!?」
きらり「オッケーだにぃ☆ 気にいってくれるかな?」
杏「んー? ……これって……」ガサガサ
きらり「杏ちゃんに似合うと思って、買ってみたんだにぃ……どうかな?」
杏「……は、ははっ。フリフリの服、か……」
きらり「……ダメ?」
杏「いや、きらりらしくていいと思うよ。でもこれ、ステージ衣装より派手かも……」
きらり「きっと杏ちゃんにはとーっても似合うと思うにぃ☆」
杏「そうかなぁ……まぁ、ありがと」
杏「な、なにさ?」
きらり「杏ちゃん、着てくれないの?」
杏「着て、ってあの服?」
きらり「うんうん!」
杏「や、やだよ恥ずかしい!」
きらり「そっかー……」
杏「あ、恥ずかしいっていうのは服がじゃなくて、その、着るのがなんか……こう……」
きらり「じゃあきらりがお着替え手伝ってあげちゃうにぃ!」
杏「そういう問題じゃな、うわっ!?」
きらり「はーい、ぬぎぬぎすぅー?」
杏「やめ、やめろぉっ!」
きらり「うきゃー! 杏ちゃんばっちし☆」
杏「こんなの落ちつかないよ……」キャピルーン☆
きらり「でも、杏ちゃんかわいいからとーっても似合ってるにぃ!」
杏「そうかな……んー」
きらり「うぇへへへー☆」
杏「……ねぇきらり、抱きつかないの?」
きらり「うきゃっ!?」
杏「え?」
杏「……別にいやならいいんだけど」
きらり「んーん! 杏ちゃんがぎゅーってしてもいいっていうなんてびっくりしちゃっただけ!」
杏「たまには、ね。どっちにしろ勝手に抱きついてきただろうし」
きらり「今日は杏ちゃんのお誕生日だからガマンーって思ってたにぃ……」
杏「……藪蛇だったかなぁ。でも、まぁ……ほら」スッ
きらり「う、うん! いっくよー☆」
杏「はいはい、早くしてね」
杏「……きらりはさ、意外と乙女だよねー」
きらり「むー。きらりはずーっと乙女だよ?」
杏「はいはい……ねぇ」
きらり「なぁに?」
杏「……あー。あのさ」
きらり「うんうん!」
杏「……これからも、よろしくね」
きらり「もっちろん! きらり、杏ちゃんのこと大好きだにぃ!」
杏「ん、杏もきらりのこと……飴の次ぐらいに好きだよ」
きらり「にょわっ!?」
おわり
杏、ハッピーバースデー!
きらりは物理乙女かわいい
誕生日一日違いって本当?
きらりが9月1日(昨日)
杏が9月2日(今日)
ってわけでこういう内容
たぶん今日中にはPと杏のぐだぐだな話を書くのでまたよろしくお願いします
応援してるからこれからも頑張ってくれ
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
伊織「もう終わったことなのに」
伊織「だめね、わたし」
伊織「切り替えないと」
春香「プロデューサーさん、昨日お菓子作ったんです!良かったら食べてくださいーっ」
P「おお、ありがとう春香」
春香「……あれ、伊織も食べる?」
ガチャン
春香「羨ましそうな目をしてたけど欲しくなかったのかー」
P「……そんな雰囲気だったのか?」
春香「ええ、あっ、お菓子の作り方知りたかったのかな?」
P「かもな」
春香「んー冷たいですプロデューサーさん!」
P「や。わるい」
伊織(吹く風の冷たさがわたしを責めているみたい)
ガチャッ
亜美「いおり→ん!!」
あずさ「そろそろ収録の時間ですよー」
伊織「ん、わかったわ」
亜美「ねえいおりん」
伊織「なあに」
亜美「最近元気ないね→?」
亜美「何かあったの?心配だよ?」
伊織「……ありがとう」
亜美「相談なら乗るし、亜美に出来ることがあるならするよ?」
伊織「ありがと。でもわたしのプライベート事だから……」
亜美「そうなの? ……うーん、何かやれることが出来たらどんどん言ってよね?」
あずさ「私も相談くらいなら聞けるし、お手伝いもするわよー」
伊織「ええ。お願いするわ」
亜美「まあそんな時もあるさ明日は違うさだかんねー?」
伊織「何よそれ、脈絡ないじゃない」クスッ
亜美「ポジティブに行こうってことだよ、いおりん」
あずさ「そうね、前向きな気持ちは大事よね」
伊織(ポジティブになって状況は変わるのかしらね……)
春香「いおりー!」ドタバタ
伊織「……春香、どうしたの?」
春香「ちょうど、見掛けたからっ、走ってきちゃった」ゼーハー
伊織「大丈夫?息上がってるわよ。ちょっとそこのベンチに座りましょ」
春香「うん、ありがとう」
伊織「きょう?」
春香「伊織わたしのお菓子見てたでしょ?」
春香「レシピ書いといたから、これで作れるよ!」
伊織「ありがとう」
春香「作りたい時ってあるよね、お菓子」
伊織「そうね」
春香「あれ、お菓子じゃなかった?」
伊織「ありがとう、春香」
春香「う、うーん。ごめんね伊織勘違いしたみたいで」
伊織「気にしないで、わたしが悪いんだから」
伊織「気に掛けてくれて嬉しかったわ」
伊織「そろそろ時間だから、じゃあね」
伊織(……だめね、みんなに迷惑かけて)
伊織(明日からはしっかりしていかなきゃいけないわ)
伊織「おはよう、小鳥」
小鳥「あ、伊織ちゃん」
小鳥「今日のロケなんだけど、律子さんがちょっと他の仕事で忙しいみたいでPさんが代わりに車出してくれるわ」
伊織「……わかったわ」
小鳥「さっき来て下で待ってるみたいだから、いってらっしゃい」
伊織「いってくるわ」
P「おはよう、伊織。眠れたか?」
伊織「……おはよう」バタン
P「とりあえず高速乗るから適当に音楽流してくれ」
伊織「適当で良いわ」ピッ
~~ひーろい世界でーひーとり♪
伊織(……わたしのCD)
~~あなたが好きで良かった、それだぁけ♪
伊織(ムカつく歌い方ね)
伊織「……思い出をありがとう」ボソボソ
伊織「勇気まで、貰えた」ボソボソ
P「……」
伊織(……今のほうがこの歌詞、気持ちがわかって上手く歌えるわね)
P「なあ、伊織」
伊織「……何」
P「すまなかった」
P「今でもお前のことは」
伊織「うるさい」
P「う」
伊織「黙って」
伊織(……なら、別れなかったら良かっただけの話でしょう)
P「そうか」
伊織「……黙ってって言ったじゃないっ」
伊織「いきなり別れ話なんかされた方の身にもなりなさい」
伊織「恨まれて、当然よ」
P「すまない」
伊織「その上、今でもって、アンタわたしのことこれ以上馬鹿にするつもり?」
伊織「それとも考えもせずに言ったわけ?」
伊織(何でわたし、こんな奴の事好きだったんだろう)
~~この気持ちを、あえて言葉にするなら♪
~~ありがとう、かな?♪
伊織(ありがとう?……何でこんなに割り切れるのよっ)
伊織「アンタ、わたしのこと本当に好きだったの?」
伊織「答えてよ」
P「……当たり前だろ?」
伊織「じゃあ」
伊織「じゃあ何で」
伊織「あんだけ、好きって」
伊織「好きって言ってくれたじゃない……」グスッ
P「……」ポンッ
伊織「触らないで」
伊織「聞こえてる? 頭、触らないで」
伊織「でもわたしの事振っておいて!」
伊織「何?別れても彼氏面したいの?」
伊織「伊織を慰められるのは俺だけだ、とか思ってるんじゃないでしょうねっ?!」
伊織「そしてわたしが喜ぶとか?」
伊織「馬鹿にすんなっ!」
伊織「もういいわ」
伊織「着いたら起こして」
P「……これ」
P「拭いとかないと、涙の跡がつくぞ」
伊織「……」
伊織(最初からそうやって仕事と割り切れば、わたしも楽なのに)
小鳥「あら、伊織ちゃんお帰りなさい」
伊織「ただいま」
美希「デコちゃんおかえりなの」
美希「……ねえ、デコちゃん、今日泣いたの?目、腫れてるよ?大丈夫?」コソッ
伊織「……」
P「ただいま帰りました」
小鳥「おかえりなさいプロデューサーさん」
美希「ハニーっ!おかえりなのっ」
美希「やめないの。美希はハニーのことが好きだから仕方ないの」
伊織「……」
美希「あ、ねえハニーハニー、美希ね、今日新しいお仕事貰ったの。雑誌のモデルさん!」
P「ほー、偉いな」
美希「褒めて褒めて、なでなでしてー」
伊織「……っ」バタンッ
美希「目、赤かったよ?」
P「……ちょっとな」
美希「ふーん。デコちゃんが泣くって相当な事だと思うんだけど、大丈夫なのかな」
P「そうだな」
美希「ハニー、デコちゃんに冷たいの。ちょっと可哀相かも、って思うなー」
P「俺が言っても状況が悪くなるだけなんだ」
美希「……ふーん」
ガチャリ
響「おー伊織どうしたんだー?」
伊織「響、いたの。邪魔したわね」
響「別に何もしてないから大丈夫さー。伊織、どうかしたのかー、顔色悪いぞー?」
伊織「何でもないわ」
響「何でもないって言う時はたいてい何かあるんだ。自分に話みなよー」
伊織「あまり人に話したい事じゃないのよ」
響「そっかー」
響「最近伊織が元気ないって聞いてたけど本当だったんだ」
伊織「そうね」
響「みんな心配してるぞー」
響「まあ今日会って自分も心配になったから、なんかあったら言ってくれたら嬉しいさー」
響「じゃあ、伊織、自分仕事あるから行くね」パタパタ
伊織(Pがわたしのことを、心配ね)
伊織(自分のせいじゃないの)
伊織(考えても仕方ないわね、帰ろうかしら)
トコトコ
ガチャン
美希「あ、デコちゃん」
伊織「何よ」
美希「ねえデコちゃん。今日何かあったの?」
美希「ううん、最近ずっと浮かばない顔してるよね?美希ちょっと心配かな」
美希「んー、ますますいつものデコちゃんじゃない感じだね」
美希「ハ、……プロデューサーと何かあったんでしょ?」
美希「溜め込んでも良くないと思うな。美希に話してみなよ」
伊織「嫌よ。なんでアンタに」
美希「美希には嫌なの?」
伊織「誰にでもよ」
美希「ふーん」
伊織「何よ」
美希「ミキと恋バナしない?」
伊織「はあっ?」
美希「んーデコちゃんはまだお子ちゃまだから早かった?」
伊織「勝手にそう思っときなさいよ」
美希「たとえば、恋って人を成長させると思う?」
伊織「成長する人もいるし、ダメになる人もいる。そんな感じだと思うわ」
美希「ミキもそう思うの」
美希「デコちゃんの場合はどうだったのかな?」
伊織「……」
美希「ハ、プロデューサーとデコちゃん、最近お話してないよね」
美希「前はあんま話自体はしなかったけど、話す時は仲良さそうだったの」
伊織「そう」
美希「ミキね、デコちゃんの事けっこう好きだよ? あ、恋とかじゃないから誤解しないでね」
美希「アイドルとしてのオーラはミキの勝ちだとは思うけど」
美希「だからデコちゃんが悪いんじゃないと思うな」
伊織「……」
美希「引きずっても良いことないよ?」
美希「相性が悪かっだけなの」
美希「傷つく恋は良くないと思うな」
伊織「……アンタ」
美希「違うよ? というかデコちゃんやっぱりハニーのこと好きだったの!」
伊織「そうよっ」
伊織「悪い?」
美希「やっとデコちゃんが正直に話してくれたの」
美希「ミキは別に邪魔しようとかはぜーんぜん思ってないよ?」
美希「それってちょっと違うなって思うし」
伊織「じゃあ何でそんなこと言うのよ」
美希「ミキが言うのもなんだけど、人生恋愛だけじゃないって思うな」
伊織「……ンタ、ねえ」
伊織「人の彼氏に手出ししといて、それで別れさせて言うセリフ?」
美希「それってデコちゃんの魅力がミキ以下だったってことだと思うの」
美希「てか彼氏ってことは付き合ってたんだね?」
美希「それならそうと言って欲しかったの。さすがに友達の彼氏にはミキでも多少遠慮したよ?」
美希「デコちゃん、何で言わなかったの?」
伊織「それは……」
美希「ミキたちへの遠慮? ううん、それより独り占めしたって文句を言われるのが嫌だったと思うの」
美希「違う?」
美希「もし二人が付き合ってるって言ってくれたら、ミキだってショックだけどさすがに諦めたと思うな」
美希「好き合ってる二人の邪魔をするのは趣味じゃないし、何よりデコちゃんとは友達でいたいの」
伊織「……」
美希「ねえ、デコちゃん、プロデューサーと付き合ってた時、楽しかった?」
美希「ふーん」
美希「じゃあ、付き合ってる時に、事務所でみんなで話してる時は?」
伊織「……」
美希「あんま楽しくなかったみたいだよね。ミキたちへの後ろめたさとかあったと思うの」
美希「ねえ、それってデコちゃんだけかな?」
美希「プロデューサーはどうだったのかなーって。多分、デコちゃんと同じくらい、ううん、もっと後ろめたかったと思うな」
伊織「……」
美希「ま、ミキ、撮影だからもう行くね」
美希「行ってきますなの」
伊織「なぁんだ、わたしが悪いんじゃない」
伊織「プロデュースしているアイドルを一人だけ特別扱いさせて」
伊織「でもわたしがみんなには内緒って言うから、ずっと堪えさせちゃって」
伊織「我慢出来なくなったって言ってたわね、別れ話の時」
伊織「そういうことだったのね」
伊織「ばっかみたい」
伊織「メール…?」
『でこちゃんでこちゃん』
『難しく考えないで、簡単に考えたら良いと思うな』
伊織「……」
ポチポチ
『簡単とか難しいとか抽象的過ぎるわよ』
『……ありがとう』
響「久しぶりに全員集合だぞーっ」
千早「最近は全然オフが重ならなかったものね」
春香「うん、わたし今日興奮してケーキ焼いて来ちゃいました!」ドンッ
貴音「これは……重畳ですね」
………
美希「デコちゃん今日は明るい表情してるね?」
美希「お通じ良かった?」
伊織「まあでもそれに近いわ。アンタのお陰でつっかえてたものがなくなったもの」
伊織「となるとアンタ、下剤ね、下剤」
美希「……デコちゃんちょっと汚いの」
伊織「アンタが振ってきたんでしょうが! ……まあ、ありがと」
美希「どういたしましてなの」
一同「はーい」
P「じゃあ社長を呼んでくるから……」
伊織「待ちなさいっ」
P「どうした伊織」
伊織「前のこと、悪かったわ……反省してるわ……」
伊織「……でね」
伊織「わたし、アンタのことが好き。だから恋人になってくれないかしら」
一同「……」ザワザワ
伊織「……」
P「俺はお前の事が好きだ、でもな……」
美希「デコちゃん!おめでとうなのっ!」
春香「み、美希?」
P「……そうか。……伊織、俺の恋人になってくれ。頼む」
伊織「うんっ! ……ありがとう」
亜美「あーっ! いおりんが最近ちょ→し悪かったの、恋の病のせいか!」
あずさ「あらあら~」
響「てっきり……伊織、自分心配したんだぞ! まあでも良かったさー!」
貴音「そうですね。まことに、仲良きことは美しき哉、ですから」
小鳥「ぴよぴよー」
春香「でも、伊織がプロデューサーさんのことそんなに好きだなんて知らなかったよー」
千早「……でも美希、貴方、良かったの?」
美希「うーん。告白が失敗してたら美希も頑張ってたよ?」
美希「でもまあデコちゃんは友達だし応援してたからね、それはそれで良かったの」
真「へー、美希が応援ね。ライバル相手に恋のキューピッドだったのか」
伊織「美希聞こえてるわよ!変な事言わないで頂戴っ」
真美「おぉっと?いおりん、下剤とはどういうことだ→」
亜美「ほらほら、素直に言いなYO」
伊織「……まあでもその理屈で言えばアンタたち、全員が下剤よ」
伊織「でも、みんなに感謝しているのは本当よ」
伊織「……嫌われるかと思ったわ」
響真「なんでさぁ」
亜美真美「そうだそうだー」
美希「美希たちがデコちゃんのコト、嫌いになることなんてないと思うの」
伊織「……どうしてよ?」
春香「だって、みんな――」
fin.
本当はもうちょっとフラれた伊織の心理を書きたかったけど、上手に書けなかったから断念。無念。
乙でした。
Entry ⇒ 2012.09.02 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
モバマスP「ん?蘭子に似てるな。誰だこれ」
P「ちひろさん、お疲れ様です」
ガチャ
P「ん…?もうこんな時間か。俺もさっさとアイドル達のネットチェックだけして帰ろうかな」
P「えーっと、『神崎蘭子』っと…」カタカタ
P「よし、特に誹謗中傷はないな。あのキャラも受け入れられてるようだし。ああ見えて蘭子は結構ナイーブだからなあ…」
P「あれ、関連検索に…」
gaogle『神崎蘭子に関連する検索キーワード『神崎蘭子 八見野間麗子』』
P「ん?はっけん…のま…?うーん、名前だよなこれ。こんなアイドルと共演したか?」
P「えーっと、『八見野間麗子』コピペして…。検索、っと」カタカタ
P「へぇ。やみのま、れいこか。変わった名前だな。どれ写真は、っと…」カチカチ
P「へー、蘭子に似てるな。……というか」カチカチ
『ククク…我が下僕よ…ヘヴン状態を与えてやろう』
『今こそ早漏の時!(気持ち良くなってね♪』
『ククク…ヒダに飲まれよ!(中に出して♪)』
『我が下僕よ、戯れを与えよう(早く入れて)』
『煩わしいイボイボね(気持ち良くなって欲しい…)』
---
P「……」
P「やっぱりオナホじゃねーか!!」
P「おい、これは営業妨害で訴えてたら勝てるだろ。しかも他のアイドルもあるし、どこの会社だよ…」
P「……」
P「…ローター派オナニーマスター蘭子…」ボソッ
P「……」
P「……そうか…蘭子はローター派なのか…」
P「…」
P「はっ!!いやいや、それはない!!」
P「最近疲れてるのかな…。どうかしてたぜ」
P「さっさと先方に連絡して、回収してもらうか…」カチカチ
P「あ、そういえば、765プロの先輩プロデューサーも被害にあったって聞いたな」
P「売れっ子アイドルの…やよいちゃんだっけか。あの子も未成年だし、酷い大人がいるもんだ」
P「……」
P「えーっと、『amozon』…」カタカタ
P「『八見野間麗子』っと…」カタカタ
amozon『 "八 見 麗子" (唯一の結果を表示しています)』
P「いやいや、この漫画じゃないし」
P「検索ワードが長かったのか?『麗子』っと」カタカタ
amozon『ノーパン添乗員』
P「うーん。あ、さっきのサイトに直リンあった」カチカチ
P「うん、これだ。カスタマーレビュー2件もあるのか…」カチカチ
P「星4、コスパは良い方…、星5、いい仕事してる…」
P「…【初めは……良い点が多く悪い点は何とでもなるので…】」
P「……【これは自分が買ってきたホールの中で断トツ…】」
P「…っ!気が付いたら、事務所でがっつり読んじゃったじゃん!!」
P「大体、こういう商品に、わざわざレビュー書く奴は一体なんなんだよ…」
P「……」
P「……高評価なのか…」ボソッ
P「……」カチカチ
P「981マニー?安いな…。って!57%オフの420マニーになってるじゃないか」
P「これは…」
P「……420…、スタドリ4本…、たった1食抜けばいいのか…」
P「…あっ、そうだ」
P「回収してもらおうにも、どうせ他人の空似って言われてあれだよな…?」
P「それより、もっと、商品のクレームを付けたりした方が早いよな?」
P「その為には一回使用しないといけないよな。嘘はダメだもんな」
P「これは仕事だから。しょうがない。俺が悪いんじゃない」
P「アイドル達には嘘を付くような大人になるなって、常日頃から言ってる俺が裏切るわけにもいかないからな」
P「うん。しょうがない。しょうがないんだ。大人だから。それが大人だから」
P「……」
P「えーっとカートは…」
amozon『一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。』
※現在在庫あり
P「oh…」
P「…グスッ」
P「大人だから…ここで泣いてちゃいけないんだ…グスッ」
P「どんなに辛いことがあっても…グスッ……誰かに裏切られても…」
P「涙を拭いて…立ち上がるのが…」
P「……」
P「…いつものサイト見るか」カタカタ
P「お、あるじゃん。しかも、amozonより安いし」
P「えーっと、スケジュール開けれそうなのは3日後かぁ…。なんとかちひろさんにお願いするか」
P「よし、夜に受け取りでいいや」カチカチ
P「事務所のパソコンはうちの住所入ってないから面倒だなぁ」
P「東京都……マンション52…」カタカタ
P「箱折れちゃかわいそうだしな」
P「あ、〈生物のために、大切に扱ってください〉になってる」
P「なんかいきもの入ってるみたいだけど…。ま、いいか」
P「熱帯魚とか通販で頼むとこうなってたし、むしろ大事に扱ってくれるだろ、…注文っと」カチカチ
P「よしっ!できた。楽しみだなー」
P「…おっと、危ない。[観覧履歴データ全削除]っと…」
P「ふっ、完璧だ…。帰ろう」
…
-翌日-
P「あのーちひろさん?」
ちひろ「はい?何ですか?」
P「実は2日後、朝から現場行くんで、帰りは事務所寄らずに直帰したいんですけど…」
ちひろ「? 別にいいですけど…。何かあったんですか?」
P「何かあるというか…ナニがあるというか…」モゴモゴ
ちひろ「2日後…?あぁ!そういうことですね」
ちひろ「もー、プロデューサーさんったら、わざわざ隠さなくてもいいのに」
ちひろ「いいですよ。楽しんでくださいね」
P「ホ、ホントですか!ありがとうございます!」
ちひろ(ふふっ。2日後といえば、プロデューサーさんの誕生日よね。誰かアイドルとパーティーでもして過ごすのかしら)
P(よし、計画は完璧だ。待っていろよ!八見野間麗子!!)
…
-当日-
蘭子「フフ、ハハハ! それでは、以上で今週の祭儀は閉幕とする!」
蘭子「我が名は神崎蘭子!闇に飲まれよ!!」
監督「(はい、じゃあ、そっち。ミキサー下げてー)…、はーい、オッケー。お疲れ様ー」
P「お疲れ様です」
監督「おーP君。いや~、最近、蘭子ちゃんのラジオの聴取率、うなぎ登りなんだよねえ」
P「ホントですか?ありがとうございます!」
監督「最初は何言ってるのは全然わからなかったんだけど、段々分かってくるのが凄いわ」
ガチャ
蘭子「闇に飲まれよ!!(訳:お疲れ様です)」
P「おお、蘭子。お疲れ」
監督「それじゃあ、来週も頼んだよ。さて、後の編集は俺がやっとくから、解散」
スタッフ「お疲れ様でーす。この後どうする?飲みに行く…?」ガヤガヤ
ガチャ
P「…ふう。今日も良かったぞ、蘭子」
蘭子「ククク、我に不可能などない!(ありがとうございます♪)」
P「じゃあ、帰るか。ちょっと時間あるし、家まで送っていくわ(改めるともう1ヶ月はしてないな…。ここで麗子が…)」
蘭子「…あ………あの、あの……」
P「? どうした?」
蘭子「……今日…」
蘭子「………家にいっても…いいですか…?」
P「え?」
蘭子「そ、その…プレ…プレゼント…を……」
P(プレゼント…?なんかあったか?)
P(うーん…。あ、そうだ。今日俺の誕生日じゃん)
蘭子「………や…やっぱり…」
P「ああ!別にいいぞ!そんな悲しそうな顔するな。よし、行こう」
…
-車内-
蘭子「ククク、魂が猛るわ(誕生パーティー楽しみです!)」
P「(蘭子はすっかりいつもの調子に戻ったな)」
蘭子「闇が囁きかけるその前に、祝杯を始めよう!(暗くなったら帰るんで、それまでお祝いしましょう♪)」
P(今日、麗子が来るんだけどなあ…。まあ、蘭子が帰ってからでいいか)
蘭子「! その境界で翼を休めよ!(あっ、プロデューサー。そこのバス停でちょっと止まってください)」
キーッ
P「どした?忘れ物か」
蘭子「深淵を呼ぶ声!(ちょっと行ってきますね)」
P「あっ、蘭子が車を降りて店に入っていった。…あれは…ケーキ屋か?」
CDで馬鹿笑いとかしてますますパッションぽくなった蘭子ちゃん
…
ガチャ
P「悪いな。ちょっと散らかってて」
蘭子「フフ、我は翼を休めるのに止り木は選ばん(全然そんな事無いですよー)」
蘭子「…あっ、…?」トコトコ
P「よいしょっと。とりあえず、机の上と、座るところは確保したし、早速…」
P「…あれ?蘭子は?」
蘭子「…ふふっ…お魚可愛いな…」
P「ああ、見てたのか」
蘭子「わ、我の禁忌に触れるな(なっ、内緒です)」アタフタ
P「ははっ。別にいいぞ。餌やるか?」
蘭子「はっ…はい!」
…
P「こいつはミドリフグって言ってな。通販で買ったんだ」
蘭子「通販…?」
P「そうそう。あ、スポイトは口の前に持っていってな」
蘭子「ふふっ…食べてる…」クゥーッ
P「ん?」
蘭子「」
P「ははっ。蘭子も見てたらお腹が空いたのか」
P「じゃあ、俺達もケーキ食べようか?」
蘭子「……は、はい…」
…
P「ケーキ切る前に写メ撮っとくか。蘭子、皿とフォークあるか?」
蘭子「…あ…あのっ」
P「?」
蘭子「…あ………あの、あの……我が前に血が集う!(は、恥ずかしくて言えない…でも今日は言わないと……)」
蘭子「…ち、違って……あ、あの……その……い、いつも、ありがとう…」
蘭子「…そ、それから…おめでとう!!」
蘭子(…大声になっちゃった…は、恥ずかしい…)
P「…ありがとな。蘭子」ナデナデ
蘭子「~~っ!」
P「俺は蘭子から元気を貰ってるし、今日はケーキも貰ったし」
P「プロデューサー冥利に尽きるよ。蘭子をプロデュースできてよかった」ナデナデ
蘭子「///」カァッ
P「じゃあ、ローソクでも…あれ?」
蘭子「?」
P「参ったな、どこにもないぞ。お店の人が忘れたのか?」
P「うーん、流石にうちにローソクはないしなぁ…。どうしようか」
蘭子「……グスッ…」
P「え?」
蘭子「…ご、ごめんなさい…グスッ…」
P「あーほらほら泣くな、蘭子」ナデナデ
蘭子「……わ、私がちゃんと…グスッ…言わなかったから……」
P(もう、可愛いやつだなぁ)スッ
蘭子「…だから…っ!」ビクッ
蘭子(プ、プロデューサーに抱きしめられてる…っ…?!)
P「別に怒ってないから泣き止んでくれよ」サスサス
蘭子「ぅ、うぅ…(…ちょ、ちょっと嬉しい……)」カァッ
P「よく考えたらうちには酒しかないし、どうせ蘭子の飲み物買うつもりだったんだ。丁度いい」
蘭子「ご、ごめんなさい…」
P「いいからいいから。何飲みたい?」
蘭子「た…炭酸以外なら……」
P「ん。わかった。帰ってくるまでに泣き止んでおけよ」ポンポン
P「じゃあ、すぐ戻るから」
ガチャ
バタン
蘭子「プロデューサー。暖かかったなぁ…」
蘭子「……。これって、いつもプロデューサーが使ってるベッドだよね…」
蘭子「……」
キョロキョロ
蘭子「……まだ…帰ってこないよね?」
ジーッ
蘭子「…うぅー…」
ジーッ
蘭子「………もうっ!!」
ポフッ
ギューッ
ジタバタ ジタバタ
蘭子「…すぅー…はぁー」
蘭子「……はぁ…はぁ…」
蘭子「お、思わず飛び込んで、枕を抱き締めちゃった…」
蘭子「…わ、私…どうしたんだろ…」
ピンポーン
蘭子「!」ビクッ
蘭子「な、なにっ?!」
<すいませ~ん、SOGAWAですけど、お荷物お届けに参りました (コンコン
蘭子「宅配便…?で、出たほうがいいの…かな…?」
ガチャ
…
SOGAWA「ありがとうございましたー!」
ガチャ
蘭子「玄関に判子あったから受け取っちゃった…」
蘭子「大丈夫…だよね…。怒られるかな…。でも、また来てもらうのも悪いし…」
蘭子「…? 軽い…中身なんだろう」
<生物のために、大切に扱ってください〉
蘭子「……」
蘭子「…いきもの…? 」
蘭子「…あ、さっきプロデューサーが通販でお魚って言ってたもんね」
蘭子「……」
蘭子「出してあげたほうがいいのかなぁ…」
蘭子「うん。真っ暗なままじゃ、かわいそうだし…」
蘭子「えーっと、はさみは…」
…
ガチャ
P「ただいまー」
P「おーい蘭子、買ってきたぞー」
P「おーい?あ、こんなところにいたのか。どうした?返事もせずに後ろ向いて…」チラッ
P「」
P「…らっ、ららら、蘭子!!なっ、なななっっ!何持ってるんだ!!!」
蘭子「……」
P「そそそそそっっ、それは麗子と言ってだなっっ!!べ、別に蘭子とは…一切!全く!!関係ないやつで…っゲホッゲホッ…っ…あっ、違う!!違うんだ!蘭子!!」
蘭子「………」
P「……ら、蘭子…?おーい、蘭子さ~ん?蘭子様ー?」
蘭子[ 」
P「もしかして…」
蘭子「 」
P「……気絶してる?」
蘭子「 」
P「現役アイドルが」
P「自分がモチーフのオナホール持ったまま」
P「気絶している」
P「……」
P「なんだこれ」
ピピッ
カシャ
P「……」
P「なんだこれ」
…
P「うーん、参ったなあ…」
P「気が付けばもう夜だし…」
P「とりあえず、ケーキは冷蔵庫に入れて、…っと」
ピッ ピッ
プルルルルルル
P「あっ、もしもし。蘭子さんの親御さんですか?…実はちょっと…」
P「……ええ、すみません。収録が終わり次第、自分が送り届けますんで…はい。それじゃ、失礼します」
ピッ
P「ふう。連絡したし、後は起きるの待つか」
P「よい…しょっと…。おお、お姫様抱っこなんて初めてしたぞ」
P「蘭子、俺のベッドで寝かされるのは嫌かなぁ…。でも、床に寝かすわけにもいかないしな…」
P「…それにしても蘭子軽いな。ちゃんとご飯食べてるのか?」
P「……超いい匂い…」
P「……。はっ!いかんいかん。蘭子はアイドル。俺はプロデューサー」
P「アイドルに劣情を抱くなんてプロ失格だな」
P「…プロデューサーだけに」ボソッ
P「……」
P「これ楓さんに受けるかな…」
P「さて」
P「蘭子を寝かしたは良いが」
P「問題は…」
P「……」
P「闇の手に堕ちし其の力、我は取り戻さなければならない!」
P「(訳:蘭子が手に持ってる、オナホールとそのパッケージを取り戻すんだ!)」
P「はい」
P「器用に両手に持っちゃって…。さあ、手を離しましょう…ねっ……、…って!」
P「……」
P「全然離れない…」
P「いや、ないな」
P「思いっきり引っ張って起こしたら、バツが悪いしなあ」
P「そっと隠したいんだけど…」
P「……うんっ…しょ…このっ!…俺の、麗子をっ…離せぇええっ!!」
P「……」
P「…ぐぬぬ」
P「本体は、まあいい。引っ張っても形はどうとでもなる」
P「問題はパッケージだ。これが麗子の80%を占めてるからな、破るためにはいかない」
P「……」
P「破るしかないのか…」
P「…なんとか…それだけは…。どうすれば麗子を救えるんだっ…」
P「……」
P「くすぐって力を抜かすとか…?」
P「そーれ」コチョコチョコチョ
蘭子「……ん~?…、……っ…ふぇ…」
P「お、力が弱まった?よしいける!」コチョコチョコチョ
蘭子「…んっ。……ふぇっ…?なっ、なにっ…ぅっ…ちょ、ちょっと…っ」
蘭子「……い、いやっ!やっ…やめ…っ!!…っふぇっ!…く、くすぐっ…たいよぉっ!!」
P「あっ、起こしちゃった」
蘭子「……プ、プロデューサー…?」
キョロキョロ
場所←ベッドの上。プロデューサーと二人きり。
蘭子←さっきまで気絶。両手に自分に似せたオナホール。
P←くすぐるために覆い被さってる。何かに飢えたかのような性的な視線。
蘭子「……っっっ!!」
蘭子「きゃああぁああぁぁっっっ!!!」
---
P「よかった。シュミレーションしてよかった…」
P「これは諦めて破るか…」
P「……」
P「ちょっと現状を再確認として」
P「蘭子はまだ寝てるよな」
P「手にはオナホ」
P「謎の電波を…」
P「はぁっ…はぁっ…」ギシッ ギシッ
蘭子「…ぅう…んっ…」ゴロッ
P「ぅあぁっ!…ら、蘭子、そんな寝返りで角度が…ぁっ!」ギシッ ギシッ
蘭子「…ぅうーん…?」ニギッニギッ
P「はぁああっ!や、やめ、…。あっ…っ!ら、蘭子っそんな握っちゃ…。ぅっうぁ…あっ…」
P「…っっ!!」
P「………は。はぁっ…はぁ…はぁ…」ドサッ
P「…気持ち…よか…」
蘭子「……ん~ふぇ…ここ…?」
キョロキョロ
蘭子「……」
蘭子「……っっっ!!」
蘭子「きゃああぁああぁぁっっっ!!!」
---
P「さっさと、蘭子を起こさずに救出する方法を考えなければ…」
P「あ」
P「寝返りして手放した」
P「……」
P「うおっっしゃああぁぁああぁぁぁぁぁっっ!!」
蘭子「……ん……?…」
P「神はまだ俺を---」
P「…あ、やばい」
蘭子「…うぅん…。…ここ、どこ…?……。? プロデューサー?」
キョロキョロ
蘭子「……っっっ!!」
蘭子「きゃああぁああぁぁっっっ!!!」
…
P「本当にすまなかったと思ってる」ドゲザ
P「本当にやましいことは何一つなかったんだ」チラッ
蘭子「……」
蘭子「荷物勝手に開けて……気絶していたのは……ごめんなさい…」
P「…じゃあ」チラッチラッ
蘭子「別にそれは…怒ってない…けど…」
蘭子「……これは、なに…?」
P(oh…パッケージ麗子さんが、蘭子の手によって晒されてる…)
蘭子「こ、これって…わ、私…だよね……?」
蘭子「…『今こそ…そうろうの時』?…。そうろう?……」
蘭子「な、何にしても!えっ、絵が…えっちぃよ……」カァッ
蘭子「あ、あと…」
蘭子「……うーん…」ジーッ
P(ら、蘭子さん!それは麗子さんの本体です!そんなジロジロ見ないであげてっ!)
蘭子「これは…、あな?」
蘭子「…あっ…指が入る…」スッ
蘭子「……気持ちいい」シュッシュッ
P「」
P(ら、らめえぇええぇぇぇ!!指を入れ差ししないでええええ!!!!!!!!)
P「あっ、あの…」
蘭子「?」シュッシュッ
P(無邪気さが怖い…)
蘭子「……これ?」
P「…はい」
蘭子「……」
ジーッ
蘭子「…?……。…?」
P(蘭子がパッケージ麗子さんとその本体めっちゃ見てる…)
蘭子「……///」カアッ
P(あ、気付いた)
P(……そうか…蘭子も分かっちゃうお年頃なのか…)
P(なんか複雑だな…)
P(気付いちゃってアタフタする蘭子かわいいいぃぃぃっっ!!!!)
蘭子「……」オロオロ
P(この後どうすればいいか困ってる蘭子かわえええええぇぇ!!!)
P「……」
P(というか…そのオナホを持って、困った&赤面した顔で、腕を上下に震わすその動き…)
蘭子「……」ソワソワ
P(……)ゴクッ
P「……(どうしよう…)」
ピピピピピッ ピピピピピッ
蘭子・P「!」ビクッ
P「お、おれの電話か…」
P「…出ていいか?」
蘭子「……」コクッ
ピッ
P「はい、もしもし…」
ちひろ『あ、もしもし。プロデューサーさん?こんな時間にすみません』
P「あ、ちひろさんですか。ぜんぜん大丈夫ですよ。どうしたんですか?」
ちひろ『今日ってプロデューサーさんの誕生日ですよね?』
ちひろ『もしかしたら、アイドルの娘とパーティーでもしてるのかなと思って、電話するのちょっと迷ったんですけど…』
蘭子「!」
ちひろ『プレゼントは明日渡そうと思ってたんですけど、よく考えたらあと5分で0時周りそうなので日が変わる前に、と思って…。お誕生日おめでとうございます』
P「えっ、あ、ありがとうございます!ちひろさん!」
ちひろ『明日は事務所に来る予定ですよね?はい!プレゼントは期待しててくださいね。それじゃあ、おやすみなさい。』
ちひろ『あと、アイドルの娘に手を出しちゃいけませんよ!じゃあ、改めて失礼します』
ツー ツー
P「そういえば、誕生パーティーの途中だったな」
P「…続きやるか?」
蘭子「……」コクッ
…
P「…さて、仕切りなおして」
蘭子「煉獄の炎が身に染みる…(はい、ローソクに火を付けました。真っ暗だと綺麗ですね♪)」
ハッピバースデー トゥー プロデューサー
P「ふーっ」
蘭子「わー」パチパチパチ
P「よいしょっと…。えーっと、電気電気…」パチッ
P「よし、付いた」
蘭子「…あ、あのプロデューサー…これ…」スッ
P「おお、プレゼントか!ありがとう。開けていいか?」
蘭子「は、はい…」
P「お、この絵は俺か。ちょっと、かっこすぎて恥ずかしいが…。結構、力作だな。いつの間に描いたんだ?」
蘭子「…お仕事の待ち時間とか…お家とか…」
P「全然気付かなかった…。ありがとな蘭子」
P「…お、おう(帰ってきた麗子さん…)」
蘭子「…ご、ごめんなさい…指…入れちゃって…。で、でも、何も見てないから…」
蘭子「もし…プロデューサーが…その…それでもいいのなら…」
蘭子「…わ、私だと思って…使ってあげ…
P「?!うわあああぁぁあっっ!ら、蘭子!!アイドルがその先を言っちゃダメだっ!!!」
蘭子「……は、はい…///」カァッ
P(……)
P(…でも、まあ)
P(むしろありがとうございます!!)
…
P「それでな杏ったらっ…。 ん?あ、もう深夜だな」
P「よしじゃあ、送っていくわ」
蘭子「あっ、あの、もう少…」
ピピピッ ピピピッ
蘭子「!」ビクッ
P「蘭子の電話か?」
蘭子「…お母さんから…」
P「おお、出ていいぞ」
蘭子「……」ピッ
蘭子「もしもし、…うん、私。うん…。今から…そう…。じゃあ」ピッ
蘭子「もう仕事終わったかって…」
P「あっ、そうだったな。これ以上心配させても親御さんに悪いし、帰ろうか」
蘭子「…うん」
…
-車内-
<コンシュウノリクエストハ イマダイニンキアイドル カンザキランコチャンノ
P「おお、蘭子の曲が流れてるぞ、ほら」
P「~♪」
蘭子「……」
P「…ん?どうした蘭子?やけに静かだな…」チラッ
P(うーん、下向いてよく分からんが寝てるのか…?ま、いいや。着いたら起こそう)
P「~♪」
蘭子(今日、だよね…)
…
キーッ
P「おーい蘭子、家についた…」クルッ
P「って、起きてたのか」
蘭子「プ、プロデューサー!」
P「おお?どうした?降りないの…っ!」
チュッ
蘭子「……あの、これが本当の…プレゼント…です……」カァッ
蘭子「ずっと…恥ずかしくて……でも、ずっと伝えたくて……」
蘭子「あのっ…プロ…!」
蘭子「………デューサー?」
P「 」ボーゼン
…
ガチャ
P「ただいまー。って誰も居ないか」
P「はあ…。まさか蘭子があんなコトするなんてな…」
---
蘭子「…き、急にごめんなさい…」
蘭子「でも、本気だから…」
---
P「……」
P「うーん」
P「良かったのかなぁ…」
ソワソワ
P「…悩んでもしょうがない。部屋片付けるか…」
P「ケーキまだいけるよな。残りは明日食べよう」
P「えーっと…」
P「……」
P「蘭子なら許してくれるだろうけど…」
ゴソゴソ
P「よし、収納終わり。押入れにでも入れとくか」
ゴソゴソ
P「すみません、麗子様」
P「蘭子にみさおを捧げようとしてる身なんで」
P「もし、これから先上手く行かなくなったら慰めてください」
P「……」
P「えーっと」
ピッ ピッ
P「今日の画像フォルダは…あ、あった」
P「おやすみ、蘭子」
-おしまい
展開的に、>>94あたりで、オナホに全然ピンとこなくてプロデューサー尋ねたら、言われるがままに色々お手伝いしてしまうホワイト蘭子とか、
>>57あたりで自分がいるのに…って怒って、色々致しちゃうブラック蘭子もちょっと書いたんだけど、なんかピンとこなくて。
結果的に、一番、中途半端になってしまった…。
まあ、でもオナホ分かるぐらいにはませてるけど、そこは14歳だしってことでご勘弁を。
モバマス増えてきて大変満足です
ラジオも楽しみす
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
モバP「はぁああん! きらりかわいいよきらりぃぃいい!」
ガチャッ
P「みんな、おはよう!」
凛「あ、おはよ。プロデューサー」
P「準備はできてるか?」
凛「杏がまだ来てない、かな」
P「またか……」
凛「どうするの?」
P「いや、大丈夫だ……そろそろ……」
ガッチャーン!
きらり「おっすおっすバッチシ☆ おはよー☆」
杏「……千の風になって、あの空を吹きわたりたい……」
誕生日おめでとう
きらり「うぇへへへー☆ 昨日は杏ちゃんのおうちにお泊りしちゃったんだにぃ☆」
P「そうか、仲が良くていいなぁ」
杏「……帰りたい……」
P「仕事が終わってからならいくらでも帰らせてやるぞー」
杏「今! この瞬間に! 帰りたいの!」
P「それはできないな。よーし凛、準備はできてるよな?」
凛「……うん、いこっか」
P「あぁ! きらりはちょっと待っててくれ。後で話したいことがあるんだ」
きらり「りょーかい☆ 待ってるにぃ!」
P「よし、いってきます!」
杏「やだやだやだー! かーえーらーせーろー!」ズルズル…
凛「……」
凛「うん、いってきます」
……バタン
きらり「……」
きらり「にょわー! うきゃー!」
きらり「朝からPちゃんに会えちゃったー! ヤバーい! ドキドキすぅー!」
きらり「うきゃー!」ジタバタ
きらり「にょわー!」ドタバタ
きらり「あっ、大人しく待ってないとめっ、ってされちゃうかも……」
きらり「……」ストン
きらり「うー、Pちゃん早く帰ってこないかなー?」ソワソワ
杏「……zzZZ」
P「杏が寝たか……まぁまだ現場にはつかないしいいかな」
凛「そうだね。文句言いながらも始まればちゃんとやってはくれてるし」
P「……なぁ、凛」
凛「どうしたの?」
P「……」
凛「プロデューサー?」
P「今日もきらりはかわいかったなぁ……」
凛「……そうだね」
P「やっぱりそう思うか。あの身体の大きさであの乙女っぷり! 反則だろう! な!」
凛(また始まった……)
凛(……前も散々聞いた、っていうとすごく悲しそうな顔するし……)
P「いや、お前たちのことをないがしろにする意味じゃないんだぞ? 才能なら杏はすごいし、凛は努力家だし……」
凛(それに、プロデューサー……きらりのことを話してる時すごく楽しそうなんだよね……)
P「それでも、こう……かわいい! って思うのはやっぱりきらりなんだよなぁ、あぁもうなんであんなにかわいいんだ」
凛(……なんだか妬けるなぁ。思われてるきらりにも、そんなに強く思う人がいるプロデューサーにも)
P「あぁいかん、話に夢中になりすぎて道間違えた」
凛「何やってるの?」
P「こう、つい。な?」
凛「な、じゃないでしょ……もう。気をつけてよ」
P「うん……よし、それじゃあ今日の仕事内容についてなんだが……」
凛「杏は寝てるけどいいの?」
P「起こしても聞かないだろうしな。流れだけ後でざっくりいえば大丈夫だ」
凛「わかった。任せて」
杏「ふわぁ……あれ? 未央いたの?」
未央「ずっといたよ!?」
P「それじゃあ、俺は事務所に戻るよ! 後は任せた!」
杏「わかった、じゃあ杏も家に……」
凛「それはダメ」ガシッ
杏「……ですよねー」
未央「まぁまぁ、今日もいっちょがんばっちゃおーよ! ねっ?」
杏「えー。めんどくさい……」
凛「……飴いる?」
杏「よし、さっさと終わらせよう!」
ガチャッ!
P「ただいま!」
きらり「あ、Pちゃんおかえりー! 待ってたにぃ☆」
P「あぁ、お待たせ! ごめんな?」
きらり「んーん! きらりね、Pちゃんのこと待ってる時間もきゅんきゅんしてるから平気だにぃ☆」
P「かわいいこと言ってくれるじゃないか、くぅ……」
きらり「Pちゃん?」
P「あ、あぁ。そうだ、きらり。話があるって言ったよな?」
きらり「うんうん! なぁに?」
きらり「これ? んーと……お仕事?」
P「そうだな、メイドの仕事だ。これ……やってみないか?」
きらり「……きらりが、メイドさん?」
P「嫌ならいいんだが……」
きらり「……この服、とってもかわいい……これって、Pちゃんがデザインしたの?」
P「あ……まぁ、その。きらりのイメージにあうように考えてもらったんだが……」
きらり「……やりたい! きらり、この服着てみたいにぃ!」
P「そうか、やってくれるのか! ありがとうきらり!」ギュッ
きらり「うきゃっ、Pちゃん!?」
P「あ、すまん! つ、つい!」
P「きらり、その……」
きらり「うきゃっ!? な、なななな、なぁに?」
P「あ、いや。それから、これは個人的な誘いなんだが……」
きらり「お誘い?」
P「うん。メイドのお仕事をするにあたってお勉強というか……」
きらり「お勉強……うー、きらりむつかしいのは苦手だにぃ……」
P「あぁ、知ってる。だから、一度見てみないか?」
きらり「?」
P「メイドのお仕事をしてるところを、さ……ほら、この店なんだけど……」
きらり「うきゃー! このパフェ美味しそう!」
P「だろ? どう、かな」
きらり「いきたいいきたい! いっしょにパフェたべうー!」
P「よし、わかった! 今度のオフ、学校帰りにでも……」
P「どうした?」
きらり「今日ってお仕事おやすみだからひさしぶりにお友達に会える日なんだにぃ!」
P「あ……そ、そうか」
きらり「今度、ぜーったいいっしょにパフェ食べようにぃ☆ 学校いてきまー!」
P「お、おう! いってらっしゃい! 送らなくて大丈夫か?」
きらり「へーきへーき! 余裕だにぃ!」
P「そっか、気をつけろよ!」
きらり「うん!」
バタンッ! タッタッタッタッタ……
ちひろ「プロデューサーさん?」
P「あ、ちひろさん。おはようございます」
ちひろ「おはようございます。朝からお熱いですねー」
P「おあつっ……いやいや、そんな関係じゃないですよ! いつから見てたんですか!?」
ちひろ「私、朝からいましたよ?」
P「なん……だと……」
ちひろ「まぁ、ほどほどにしてくださいね?」
P「はい……」
ちひろ「でもきらりちゃんかわいいですねー」
P「やっぱりそう思いますか!?」ズイッ
ちひろ「……え、えぇまぁ」
P「パフェ好きなんですよ! というかかわいいものはなんでも好きらしいですけれど!」
P「その理屈でいくなら一番好きなのは自分自身じゃない? みたいに思っちゃいませんか?」
P「だってきらりはかわいいですもんね! ねぇ!」
ちひろ「そうですね、あはは……」
P「そう、パフェですよパフェ! 今度いっしょに食べる約束しちゃいましたよ!」
P「あー、緊張するなー。きらりといっしょにパフェだなんて……」
ちひろ「一緒にお仕事だったら何度もあるじゃないですか」
P「いやいや違いますよ! オフのきらりですよ、オフの! 普段プロデューサーとして干渉してない部分ですよ!?」
ちひろ「は、はぁ……」
P「そんな時間に踏み込めるなんて俺は幸せ者です! もう最高ですよ!」
ちひろ(……お仕事はすごいけど、こういうところはひどいのよね……)
友「あっれー、きらりどうしたの? いいことでもあった?」
きらり「うきゃっ!?」
友「おっす、おはよっ! ひさしぶり」
きらり「お、おっすおっす! おひさー☆」
友「んできらり、さっきなんかニヤニヤしてたのはどうしてかな~?」
きらり「ニ、ニヤニヤしちゃってた?」
友「うん、もうこう……にへらぁ~ってしてたよ。にへらぁ~って」
きらり「うきゃー……恥ずかしー……」
友「いやぁ、油断してるきらりはかわいいねぇ」
きらり「も、もーっ! からかう子にはきらりんビームしちゃうにぃ!」
友「新技だとぅ!? よかろう、こーい!」
きらり「え? えーっとね、新しいお仕事が決まったんだにぃ☆」
友「新しい仕事かぁ、今度はどんなの?」
きらり「メイドさん!」
友「メイド!?」
きらり「うん! それでね、もーフリフリーってしててちょーかわいい服でね!」
友「いいなぁ、きらりはスタイルもいいし……楽しみにしてるね?」
きらり「ありがとー! おにゃーしゃー☆」
友「ハッハッハ、あたしはきらりのファン1号だもんねー!」
きらり「ありがとー☆」
きらり「うきゃー……」シュゥゥ…
友「おーいきらりー。大丈夫?」
きらり「ばっちし……」
友「よし、手遅れか……」
きらり「にょわー……むつかしいにぃ……」
友「おーよしよし。がんばったがんばった」ナデナデ
きらり「ん……うぇへへへー☆ 元気出てきた……」
友「きらりの髪の毛ボリュームあるよねー。もふもふして気持ちいい」ナデナデ
きらり「照れうー……」
友「乙女さんだなぁ、こいつぅ!」ワシャワシャ
きらり「うきゃー!」
きらり「カラオケ……んーと……」
友「あ、なにか用事ある?」
きらり「あ、ないよ? だいじょぶ!」
友「……本当に?」
きらり「うんうん! だいじょぶだにぃ!」
友「……きらり」
きらり「にょ?」
友「嘘だね。なにかしたいことがある……そんな感じでしょ?」
きらり「うきゃっ!? ち、ちがうよー! きらりんみんなと遊びたいにぃ!」
友「ふっ……きらり、きらりが嘘をつく時は特徴があるんだよ」
きらり「にょわっ!?」
友「きらりは嘘をつく時……」
きらり「うんうん……」
友「鼻の頭に血管が浮き出る!」
きらり「うきゃっ!? う、うっそー!?」サッ
友「あぁ嘘だぜ……だが、まぬけは見つかったようだな!」
きらり「あ……」
友「なにかしたいことがあるんでしょ? そっち優先しなよ!」
きらり「うー、ご、ごめんね?」
友「いいのいいの! また今度いこうね!」
きらり「うん! ぜったい、お約束!」
きらり「おっすおっすー! Pちゃんいるーっ?」
杏「うわっ!? い、いや……プロデューサーなら今出かけてるけど……」
きらり「そっかぁ……」
杏「きらり、今日はオフでしょ? どうして事務所に……」
きらり「えーっとね、Pちゃんに会いたくて……」
杏「きらりも殊勝だね……わざわざ休みの日に会いたいなんて……」
きらり「……変かにぃ? あ、花瓶のお水変えるにぃー☆」
杏「変だね、変人だよ。わざわざ休みの日まで会いたいなんてまるでプロデューサーのことが好きみたいじゃん」
ガシャーン!
杏「……え?」
きらり「にょわわわわわわ」ガタガタ
きらり「う、うん……」
杏「……杏や、他の皆には好きー! ってよく言ってるよね。それとは別?」
きらり「……うん」
杏「えー……プロデューサーのどこがいいのさ?」
きらり「んーと……ぜんぶ! Pちゃん優しくて、かっこよくて、いっしょにいるとキュンキュンして……」
きらり「Pちゃんのこと考えると、むねがどきどきーってして、ハピハピして……」
杏「あーはいはい、ごちそうさま……そう。そんなに好きなんだ」
きらり「うん、杏ちゃんも凛ちゃんも、みんなみーんな大好きだけど、一番はPちゃんなんだにぃ……」
杏「……ふーん」
きらり「うきゃ?」
杏「プロデューサーと2人きりにしてあげる。どう?」
きらり「い、いいの!?」
杏「特別に飴3つでいいよー。さぁどうかな?」
きらり「うんうん! おにゃーしゃー!」
杏「それじゃあきらりの邪魔をしないために杏は家に……」
ちひろ「杏ちゃーん?」
杏「はっ!? ど、どこにいたんだ!?」
ちひろ「ずーっといましたよー?」
杏「そ、そんなバカな……」
ちひろ「きらりちゃん、応援してるからねー。 ちょっとお話してきます♪」
きらり「ちひろちゃんありがとー☆ いてらー!」
きらり「Pちゃん……」
きらり「……あっ、割っちゃった花瓶のおかたづけしなきゃ」
きらり「よいしょ、よいしょ」ザッザッ
きらり「あうっ!?」
きらり「あー……ゆび、切っちゃったにぃ……」ジワッ
きらり「あむっ」
きらり「……んー」チュゥチュゥ
ガチャッ
P「ただいま帰りま……きらり!?」
きらり「にょわわっ! P、Pちゃん!」
きらり「ち、ちがうよ! きらりが間違えて花瓶を割っちゃったんだにぃ!」
P「そ、そうか……ってきらり!」
きらり「うきゃ?」
P「指、怪我してるじゃないか! 大丈夫か!?」
きらり「だ、大丈夫だにぃ! へーきへーき……」
P「いかん! バイキンでも入ったらどうするんだ!」
きらり「でも……あっ」
P「とりあえず消毒……こういうときに切らしてるだっけか! あぁもう!」グイッ
きらり「うきゃっ……」
P「あむっ……ん?」
きらり「あ、あう、う……」
P(冷静に考えてみよう。俺が事務所に入ってきた時にきらりはどうしてた?)
きらり「Pちゃん、きらり、はずかし……」
P(そう、自分の口の中に入れてた)
きらり「う、うきゃ……は、はなしてほしぃにぃ……」
P(きらりの指はほんのりにじんだ血の味と、甘い不思議な味が……)
きらり「Pちゃん……?」
P「マーベラスッ!」ブシュッ
きらり「Pちゃーん!?」
P「きらり……絆創膏は逆効果らしい、ぞ……」ガクッ
きらり「Pちゃぁああん!」ユッサユッサ
P「お、おうっ! がくがく、ゆれっ、あうっ!?」ガクンッ
きらり「Pちゃん! Pちゃん!?」
P「……」シーン
きらり「うきゃー……ど、どうしよー……」
きらり「えーっと、ここだと危ないからソファーに乗せてあげなきゃかにぃ?」
きらり「……Pちゃん、おつかれもあったのかな?」
きらり「……」
きらり「ゆび……Pちゃんが舐めて、くすぐったかったけど……」
きらり「……ん」パクッ
きらり「うぇへへ……あまーい……」チュゥ…
きらり「Pちゃんをちゃんとおねむさせてあげなきゃ、えーっと、うーんと……」
きらり「うー……きらりんパワー! まっくす☆」グイッ!
きらり「うきゃー……Pちゃん重いー」
きらり「男の子ーって感じがするにぃ……えーいっ!」
トサッ
きらり「あとはー……」
きらり「……」ジッ
きらり「Pちゃん、起きてない?」
P「……」
きらり「……うー」
P(……目が覚めたらきらりに見つめられてた)
きらり「Pちゃん、寝てぅー?」
P(ん、起き上がったほうがよさそうだな……というか俺、アイドルと間接キスとか……)
きらり「……起きちゃだめだにぃ?」
P(お?)
きらり「ぎゅー……」トサッ
P(おぉぉ!? き、きらりが俺にのしかか、いや、胸がっ!?)
きらり「ヤバーい……どきどきすぅ……」
P(あかん、起きなきゃ、でも胸がぁ! というかなんでこの身体の大きさでこんなに軽いんだ!?)
きらり「きらり……Pちゃんのこと……」
P「う、ううっ……」
きらり「うきゃっ!? Pちゃん起きちゃった?」ザザザッ
P「お、おはよう、きらり……どうしてそんなに離れてるんだ?」
きらり「お、おはよー☆ ちょっとおみず入れようとしてたんだにぃ……Pちゃんこそ、おねむさんだったのー?」
P「う、うんそう、そうなんだよー。あはは、はは……」
きらり「も、もー。おねぼうさんはよくないにぃー?」
P「そうだな、はは、ははは……」
P(ダ、ダメだ。飛び起きたはいいが気まずい……!)
P(『きらり、Pちゃんのこと……』……まさか……)
きらり「あ、あのねPちゃん。ケガだいじょぶだから心配しなくてもオッケーだにぃ?」
P(いや、よそう。俺の予感だけで舞いあがるのはよくない)
きらり「Pちゃん?」
P「お、おうどうした!?」
きらり「どしたー? 元気ない……?」
P「だ、大丈夫。うん! きらりもケガ大丈夫か?」
きらり「えっ?」
P「あ……だ、大丈夫だって今言ったところだったなぁ、ははは、ごめんごめん」
P「そ、そうだきらり! 今度いく店の話なんだけどな!」
きらり「うん?」
P「なんとお菓子の家ケーキってのがあってな」
きらり「お菓子の家……?」
P「そう、さっき調べたんだよ! これ、すごいと思わないか?」
きらり「うきゃー! ヤバーい! すごーい!」
P「メイド服コレクションの仕事の時、こういうのできないか頼んでみようか?」
きらり「いいのー!? うきゃー! ハピハピすぅー☆」
P「あぁ、任せとけ!」
P「ん? あ……そうか、もうすぐ日が暮れちゃいそうだな」
きらり「ごめんねPちゃん、また来るにぃ……」
P「そうだな、明日は朝からぞ。大丈夫か?」
きらり「うん! Pちゃんはだいじょぶー?」
P「あぁ、大丈夫だ。ありがとう」
きらり「そかそかー! じゃあPちゃん、また明日ー!」
P「おう、また明日なー!」
ガチャッ バタンッ!
P「……」
P「ご、ごまかせたか」
P「はぁぁぁ、かわいかったなあぁああ」
P「あの身長であの軽さ。ほとんど余計な肉ついてないんじゃないか?」
P「なのにパワフルで、乙女……あぁもうかわいい……」
P「かわいいけど、俺が手をだしちゃ……」
P「出しちゃ……」
P「……きらりの指、甘かったなぁ」
P「はぁぁあああきらりかわいいなぁ……」
きらり「Pちゃんが、きらりの指をちゅーって……」
きらり「……あったかくて……どきどきしちゃって……」
きらり「あーん……んー……」チュゥ…
きらり「……Pちゃんの味……もうしないにぃ……」
きらり「あまくて、きゅんきゅんして……ハピハピーって……」
きらり「Pちゃんにぎゅーってして欲しいにぃ……Pちゃん、Pちゃん……」
きらり「うー、うー」ゴロゴロ
きらり「うきゃー! 寝れなーい!」
P「……」ソワソワ
ちひろ「落ちつきませんねぇ。どうしたんですか?」
P「え、いやいや、そんなことないですよ。余裕ですよ、うん」
ちひろ「そうですか? ひょっとして昨日なにか……」
P「なにか!? なにが!?」
ちひろ「え、えっ?」
P「はっ……す、すいません。気にしないでください」
ちひろ「……なにかあったんですね?」
P「その、えーっと、セクハラまがいのことをちょっと……」
ちひろ「なにやってるんですか!?」
P「なにやってるんでしょうね!?」
P「きらりが昨日、花瓶割っちゃったんですよ」
ちひろ「あぁ、あれ割ったのはきらりちゃんだったんですね……」
P「それできらりが指を切っちゃって……」
ちひろ「はいはい」
P「思わずきらりの指を舐めちゃいました」
ちひろ「はい?」
P「きらりがもう自分で舐めてたのだったから、ほんのり甘かったです」
ちひろ「いや、そういうことを聞いてるわけじゃないんですよ?」
P「……家に帰って冷静になってみたら俺なにやってるんだろうって思って……」
ちひろ「まったくですよ。嫌われちゃいますよ?」
ちひろ「……」
P「どうしましょう、やっぱり今日迎えに、むしろ菓子折り持ってお詫びに……」
ガッチャーン!
きらり「おっはよー☆」
P「きらりぃぃいいい!」
きらり「にょわっ!?」
P「よかった、よかったぁ……」ガクッ
きらり「P、Pちゃんどしたー?」
ちひろ「きらりちゃんにあえて嬉しいらしいですよ?」
きらり「うきゃっ……」
P「うん、もう……今日来てくれてよかった……」ギュッ
きらり「うきゃっ……!」
P「と、すまん……」
きらり「う、ううん……だ、だいじょぶ……」
P「改めて考えてみると俺、きらりに過剰にスキンシップしてる気がするよ……ごめんな?」
きらり「だいじょぶだにぃ? だって、Pちゃんに構ってもらえるのとってもハピハピで……」
P「……えっ?」
きらり「きらり……Pちゃんにぎゅってしてもらうのもすっごくきゅんきゅんしてね、ドキドキして……」
きらり「……昨日Pちゃんがちゅーってした指がきゅんきゅんして、眠れなくて……」
P「き、きらり……!」
ちひろ(……●REC、と)
P「……よし、わかった」
きらり「にょ?」
P「きらり。俺はこれからも今まで通り過剰スキンシップでいいんだな?」
きらり「うん!」
P「じゃあまず、一回でいいから……」
きらり「……?」
P「思いっきりハグさせてくれ!」
きらり「にょわっ!?」
ちひろ(このあと、熱烈なハグ中に凛ちゃんが来たり)
ちひろ(テンションがふりきれたプロデューサーさんがところ構わずきらりちゃんといちゃついたりしはじめたんですが)
ちひろ(それはきっと別のお話です)
おわり
今日中にまた別のきらりネタを書くんで勘弁してください
ドラマCDの確かにぃーが可愛い
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「アイドルの皆さんキャンプですよ!キャンプ!」
亜美「白い砂浜!」
真美「照りつける太陽!」
雪歩「い、いぇええええええい!!」
真「そんな無理して付き合わなくても」
伊織「大体ここ海じゃ無くて川じゃない」
美希「砂浜じゃなくて石がゴロゴロしてる河原なの」
律子「泊まる場所確保出来なかったんだから仕方ないじゃない」
P「水道、トイレ、シャワーとか最低限の施設はあるから我慢してくれ」
あずさ「それにしても随分と山奥まで来ましたね~」
小鳥「キャンプ場の割に私達の他に人もいませんね」
やよい「分かりましたー!こっちから何もしなければ大丈夫なんですね!」
春香「熊に出会ったらどうすれば良いのかな……やっぱり死んだふり?」
千早「死んだふりって意味無いみたいよ。注意を逸らしながらゆっくり離れるとか聞いたことが……」
貴音「今宵の晩餐まで、私たちは何をして過ごせば良いのでしょうか……」
響「え?遊んだりテント立てたり食事の準備したりやることなんかいくらでもあるぞ」
小鳥「私とあずささんで買い出しに行きますから、後はお願いしますね」
P「はい。そちらも事故がないように気を付けて」
あずさ「大丈夫ですよ~。私がついてますから!」
律子「あはは……そうですね。こっちの監視は任せて下さい」
律子「皆も馬鹿じゃないですからそこまで注意する必要も無いですしね」
P「……そういえば下に行ったところに魚がたくさん泳いでるのが車から見えたな」
律子「そうでしたっけ……全く気付きませんでしたよ」
P「ちょっと食材調達がてら行ってきて良い?そんなに時間かからないと思うし」
律子「釣り道具一式持ちながら言われても……」
P「久しぶりに……頼むよ!」
律子「はいはい、分かりました。たまには良いんじゃないですか」
P「ヒャッホー!ありがとう!」
P「ちょっと魚を釣りにな。晩飯のお供だ」
響「それなら自分も行くぞ!そういうの得意だから任せてよ」
P「まあ竿も余ってるし来たいなら俺は構わないよ」
雪歩「じゃ、じゃあ私も……」
P「そっか、それなら行くか。多分15分もあれば着くと思うから」
響「ん?誰か追いかけて来てる……?」
美希「待ってぇぇハニー!!ミキも行くの!」ダダッ
P「え?釣りだぞ、お前そういうの全く興味無いだろ?」
美希「ハニーと一緒なら何でもいいよ」
P「……まあ美希が良いなら良いけど」
響「おー、本当だ光ってる。自分達以外に誰もいないし釣り放題だぞ!」
美希「熱いよぉ……疲れたぁ……もうダメなの……」
P「言わんこっちゃない」
響「そういえばここって釣る時お金いらないの?」
P「ああ、この川は大丈夫なはずだ。ほれ、仕掛け」ゴソゴソ
響「ありがとー!やるぞ、雪歩ー」
雪歩「あ、私は見てるだけだから」
P「え?ここまで来たのに?」
雪歩「景色見ながらボーっとするのも良いかなって……」
P「確かにさっきの場所騒がしいもんな」
雪歩「そ、そういう訳じゃないんですが……」
P「おっ、はやいな。じゃあこれサビキ用のエサで釣った魚はこのビクに頼む」
響「了解!」
P「俺もちゃちゃっと準備して……」
美希「竿が余ってるならミキもやりたい!」
P「あ、復活したのか。結構面倒くさいぞ?」
美希「ふふふん、ミキにかかればこんなの朝飯前だから」
雪歩(風が気持ち良いし空気もおいしいなぁ)ボーッ
P「あああああ、強引にやったら……」
美希「あ゛ー!!もう、何でこうなるの!!」
P「だから準備は俺がやるって言ったのに……」
美希「だって、響の見てたら簡単そうだったんだもん」
響「……何か大変そうだけど、頑張ってね」
雪歩(水が綺麗……あ、あの青くてキラキラした鳥なんだろ……)ボーッ
美希「やったー!やっと完成したの!」
P「ははっ、良かったな……」
P「そのぐらいじゃないと魚が来ないんだよ。それをこのカゴにつめるんだ」
美希「ん」グイグイ
P「あー、固めないようにな。そうすると餌が流れないから」
美希「そういう事は先に言ってほしいの……」
P「……で、後は響がやってるみたいに上流の方に投げて流してく」
美希「はーい!じゃあ行ってくるね!」ダッ
P「……疲れた」
雪歩(あ、あんなところに……タヌキ……かな?……あ、行っちゃった)ボーッ
P「あー、無理にするな!色々な方向から引っ張って……」
響「やったー!塩焼きサイズが釣れたぞー!」
美希「ハニー、絡まったぁ!」
P「そういう時は落ち着いて、慌てずにゆっくりこうやって……」
響「……何か変わったのが釣れた。何だろ」
美希「ハニー、仕掛けおかしくなったぁ!」
P「あー、待ってろ!俺がやるから!」
響「お、あのポイントなんか良さそうだな」
美希「うわぁぁん!ハニー、針が刺さって痛いよぉ!」
P「だから針を持ちながら移動しろって……深くまでいってないから大丈夫だ」
響「あ、逃げられた……勿体ない事しちゃったなぁ」
P「……そりゃ餌がなくなってるからな」
美希「あ、ほんとだ」
P「……」
響「うぎゃー!何で自分と同じ場所で釣るんだよ!」
美希「だってまだミキ一匹も釣ってないもん!」
響「別に他の場所にもいるって……あ、そこは自分が今入れ……ああああ」
美希「あー!!ミキの仕掛けがぁぁ……」
雪歩(あ、カニだ。こんなところにいるんだぁ。そういえば真ちゃんカニ好きだったような……?)ボーッ
美希「はぁい……」
響「何とか直って良かったさー……」
P(あれ……まだ俺一匹も釣ってないぞ……)
ポチャッ
美希(上の方に投げて……ゆっくり流して……)ジー
ググッ ビクビクッ
美希「!!」スッ
美希「やったー!!ハニー、見て見て!二匹も一緒に釣れたよ!」
響「おお、すごいなー。自分も負けてられないぞー!」
P(……まあいっか、楽しそうだし)
美希「ねぇ、どうやって魚外すの?」
P「はいはい、今行く」
雪歩(あ、またやり直し……石積むのって難しいなぁ。次は30段ぐらい目指そうっと)カチャカチャッ
P「ゴミは……うん落ちてないな。雪歩ー、そろそろ戻るぞ」
雪歩「え?もうですか?」
P「なんだかんだで2時間ぐらいはいたと思うぞ。……てかお前どんだけ石の塔建ててるんだ」
雪歩「あ、これは……その……」
美希「雪歩見てー、響とミキで釣ったお魚だよ!」
雪歩「こ、こんなに……!?数えきれないよ」
響「へへーん、皆喜ぶぞー」
バシャーン
真「プハァ」
伊織「よくあそこから飛び込めるわね……」
真「伊織も一度やってみなよ。気持ち良いよ?スリルもあるから楽しいし」
伊織「断固拒否するわ」
真「ちぇー、面白いのに……それじゃもう一回行ってくるよ!」バシャバシャ
伊織「本当に怖いもの知らずね……」
亜美「じゃあ行くしかないっしょー!」
真美「いおりんも羽ばたこうぜ!」
伊織「あ、あんた達いつの間に!?」
真「あ、皆も来たんだ」
亜美「いやー、見てたら亜美達も我慢できなくなってねぇ」
真美「でも一番やる気があるのは……」チラッ
伊織「は、はぁ!?私は無理やり連れてこられただけで……」
真「どうって……こうやって普通に」ピョンッ
バシャーン
真「……って感じかなー」
亜美「ふむふむ……」
真美「なるほど、分からん」
真「まあ、とりあえず怪我しなかったら何でも良いんじゃない?」
伊織「分かってはいたけど全然参考にならないわね」
亜美「良いじゃん良いじゃん!一番やりたがってじゃん!」グイグイ
伊織「だから何捏造してんのよ!!」
真美「へいへい、男らしくないぜぇ」グイグイ
伊織「わ、分かった!私がいくから引っ張らないで!落ちたらどうすんのよ!」
亜美「ほい」パッ
伊織「キャッ……あ、ぉ……きゅ、急に離すなぁ!」
真美「注文が多いなー」
真「まだぁ?もう行って良い?」
伊織「ダメ!!万が一の時のためあんたには待機してもらわないと……」
亜美真美「「ウィ」」
伊織「言っとくけどふりじゃないから!本当にやめなさいよ!」
真「早くしてよ、伊織!」
伊織「わ、分かってるわよ」
伊織(……お、思ったより高いわね……もしかしたら5mぐらいあるんじゃない……?)
亜美「何ボーッと立ち尽くしてるの?」
真美「……まさかビビってるんじゃぁ……」
伊織「そ、そんなんじゃないんだから……ただ分析してるだけで……」
真「あー、もう!いつまで立ち泳ぎしとけば良いのさー」
亜美「いーおーりーんー」
真美「まーだーなーのー?」
伊織「も、もうシミュレーションは終わったわ!次はどうやって華麗に……」
亜美「チキンー」
真美「びびりー」
真「へたれー」
伊織「う、うっさいわね……行くわよ!行けばいいんでしょ!?」
伊織「……」ガタガタ
亜美「あのさぁ……」
伊織「だ、黙って見てなさい!今集中してr」
ドンッ
真「あ」
伊織「……ひゃあああああ」
ドボォォン
亜美「すんごいカッコ悪い落ち方したね→」
真美「真美達がスペシャルなポージングしてお手本になってあげようよ!」
真「もしもーし、大丈夫?」
伊織「……怪我したらどうしてくれんのよぉ!ばかぁ!!」グスッ
真「ボクに言われても……」
あずさ「しいたけ、エリンギ、とうもろこし~♪」
小鳥「あ、タマネギとナス安いですね!これは買いでしょう!」ポイポイ
小鳥「牛肉と、豚肉と……あと鶏肉も……あ、これ安い!」ヒョイヒョイ
あずさ「ウインナーとハムも入れておきましょう。お肉はやっぱりたくさんある方が」ポイポイッ
小鳥「そうですね。皆若くて育ち盛りだから……くぅぅ」
あずさ「大丈夫です、私たちもまだまだ大きくなりますよ~」
小鳥「あずささんはそれ以上大きくならない方が……」
あずさ「はい?」
あずさ「はい。調味料もちゃんとあります」
小鳥「よーし!お使い終了!」
あずさ「あの……飲み物が……」
小鳥「あ」
小鳥「んー、飲み物はお茶で良いですよね」
あずさ「そうですね。ジュースは食事中にはあまり……」
小鳥「これで大体揃い……!!あ、あれってCMでやってる新発売の……」ゴクリ
あずさ「ほ、本当ですね」ゴクリ
あずさ「そうですね~、でもこのウイスキーも捨て難いですよ」ヒョイッ
小鳥「あずささんは強烈なの飲みますね。前はほとんどお酒飲んで無かったと思うんですが」
あずさ「がんばりました!」フフン
小鳥「このチューハイも美味しそうです!あ、あのビールも魅力的!」ポイポイ
あずさ「ちょっと強めのもいくつか……お酒を割るためのジュースも一杯買っておきましょう♪」
小鳥「はい!おつまみも忘れずに!」
あずさ「夜が楽しみですね~」
あずさ「あ……」
小鳥「……」
あずさ「……」
小鳥「……ま、まあ何とかなりますよね!」
あずさ「は、はい。たまには良いと思います!自分へのご褒美を……」
小鳥「ですよね!大人も楽しまないと!」
あずさ「うふふ」
亜美「んー、しょうがないな→。じゃあこの網で晩ご飯のお供でも捕まえる?」
やよい「あっ、それ良いかも!お魚が泳いでるのも見えるし!」
真美「じゃあ一番たくさん捕まえた人が勝ちね!」
バシャバシャ
亜美「そりゃー!まてぇ!!」
真美「股下とは卑怯な……!大人しく網に入るのだ!」
やよい「あー、そっち逃げないでー!」
亜美「おかしい……全然捕まんなーい!」
真美「反応速度良すぎ……オリンピックで優勝出来るよ……」
やよい「うぅ……難しいね」
伊織「遅かったじゃない」
響「見てみて!大漁ー!!」
真「本当だ、これならこの人数でも全員食べられそうだね」
律子「どれどれ……あ、凄い。こんなにたくさん」
美希「律子、ずっと本読んでたの?泳げなくても色々遊べるのに」
律子「あら、私はこれでも結構楽しんでるわよ。あと"さん"を付けなさい!」
雪歩「ん……?やよいちゃん達何してるの?」
律子「さっきからずっと魚追っかけまわしてるみたいよ」
バシャバシャ
亜美「あ、真美そっちに逃げた!!」
真美「了解!!あっ、やよいっちー!」
やよい「はわわっ……あぅ……ごめんね、また逃げられちゃった……」
亜美「えー……だって結構近づけるんだよ?」
真美「そうそう、あと一歩って所でススーッってどっか行っちゃうんだってば……」
P「泳いでる魚じゃなくて隠れてる魚を狙った方が簡単だぞ」
やよい「隠れてる魚……ですか……?」
P「そうそう、あの草の陰とか良いんじゃないか?」
響「うん。こうやって下の方に網を置いて草を踏んずける!……あ、入ったぞ!」バシャバシャ
やよい「えっ!?……本当だー!響さんすごいですー!」
P「網の方に魚を逃げるように追い込むのがポイントだな。あと石の下に手を突っ込んで取ったり」
亜美「ほほぅ……なるほど」
真美「そんな技があったのか……」
真美「うん、じゃあ真美が下で網を構えてるからお願い!」
亜美「よっしゃー、やったるでー!」
やよい「この石の下は……あっ!何か今……」
亜美「兄ちゃん見て見て!捕れたよ!」
真美「エビも入ってるよーん!」
P「お、エビまでいたのか!」
やよい「プロデューサー、やりました!手づかみ出来ましたぁ!」ピチピチッ
P「もうそこまでマスターしたのか、やよいはかしこいなあ!」
響「やっぱり子供は飲み込みが早いよね」
P「ぶっちゃけ見た目はお前も大して変わらんけど」
響「!?」
千早「そろそろ休憩しない?ずっと泳ぎっぱなしだったから」
春香「そうだね。結構疲れたかも」
千早「それにしても相変わらず春香の犬かきのスピードには驚かされるわ」
春香「えへへ、そうかな?泳ぎはちょっとだけ自信あるんだ!」
千早「下手したら男の人のクロールよりも速いかもしれないわね」
春香「えぇ~、それは言いすぎじゃない?」
千早「そうでもないと思う……本当に」
春香「そろそろ戻らないとダメかな?」
真「多分まだ大丈夫だよ。あずささん達も戻ってきてないし」
千早「食材を買える場所まで結構距離があるのかしら」
真「かもね」
春香「呼び戻しに来たんじゃないって事は真も泳ぎに来たの?」
真「いや、もう十分泳いだよ。ただこのあたりなら広いから水きりしやすいかなって」
千早「確かにここならいくらでも出来そうね」
真「あ、この石なんか良さげ……それっ」シュパパパパパパパパパパパパ
春香「えっ……何回跳ねたか分かんなかったよ……」
千早「20回はこえてたと思うけれど……」
春香「ど、どうやって投げてるの?私いつも1回も跳ねないんだけど……」
千早「私も精々5回ぐらいかしら……」
真「どうやってって……普通にこうやって」シュパパパパパパパパパ
春香「ふ、普通に……えいっ!」ドボン
千早「春香……」
春香「な、何がダメなの!?何がいけないの!?」
真「いや、まずフォームがサイドじゃなくてオーバー寄りになってるし……」
真「千早は勢いが足りないのかな、あと入水角度ももう少し水平になるように変えてみて」
千早「勢いと角度……」
春香「……そんなに色々考えるんだ」
真「最初の内だけね、後は自然と身体が覚えるよ。春香はそれ以前の問題だけど」
春香「あぅぅ……」
真「あはは、ボクが教えてあげるから大丈夫だって」
真「違う!それじゃ跳ねないよ!もっと水平に!」
真「石を離すタイミングも考えて!あ、ちょっと早いよ!」
真「腕の重さも利用して、そう!後ちゃんと投げる場所に意識集中させて!」
春香「はいぃ!」
千早(スパルタ……)
千早「春香、やったじゃない!」
春香「もうダメ……腕が限界……」
真「うん、結構上達したね。後は今まで説明した事に加えて腕の力を出来るだけ利用すると良いよ」
真「それから着水地点も考えて……うん、大体岸から5m前後かな」
春香「頭パンクしそう……」
真「えっ、そんなに難しい事言ってないよ?」
千早「……つまり、とにかく練習すれば良いのよね?」
真「そうだね、体で覚えた方が早いかな。回数をこなしたら嫌でも身に付くよ」
春香(こんなことする機会そうそう無いような……)
春香「やっとついたぁ……ごーる……」
真「春香、ちょっと疲れすぎじゃない?」
千早(泳いだ後にあれだけ運動したらそうなるわよ)
P「お、戻ってきたのか。呼びに行こうかと思ってたところだ」
小鳥「食材買ってきましたよー!」
律子「ありがとうございます、結構時間がかかったみたいですけど、そんなに遠かったですか?」
あずさ「行きは何事も無く行けたんですが、帰りに私がナビを設定したら何故か迷ってしまいまして……」
律子「ナビを使っても……」
P「よーし、とにかく全員揃っ……」
P「あれ……?そういえば貴音は?」
響「貴音ー!どこ行ったんだー!?自分が悪かったー!」
伊織「あんたは何もしてないでしょ」
春香「貴音さーん!出てきてくださいー!美味しいご飯が待ってますよー!」
真「早くしないと全部食べちゃうよー!」
あずさ「貴音ちゃん迷子になっちゃったのかしら……」
真美「それは無いと思うけど……川が流れてるし……」
亜美「そうそう!多分まだどこかで遊んでるだけだって!」
美希「でも……森に行っちゃったかもしれないよ」
雪歩「も、もしかして帰り道が分かんなくなっちゃったのかな?」
やよい「そ、そんな……もしこのまま夜になったら……」
千早「……少なくとも戻って来るのは難しそうね」
律子「申し訳ありません、私がいながら……」
小鳥「だ、大丈夫ですよ!貴音ちゃんならひょっこり戻ってきますよ!」
P「……とにかく手分けして探しましょう」
P(山の中で迷子ならまだ良い)
P(もし川で溺れてしまっていたら……)
P(俺は……俺は……)
P「……貴音」ボソッ
貴音「お呼びでしょうか?」ガサッ
P「ヒッ!!……な、何で茂みの中から現れるんだ……?」
貴音「あなた様に呼ばれたので」
貴音「はて……亜美と真美に伝えていたはずですが」
P「え、聞いてないぞ」
貴音「ふむ、聞き流されてしまったのでしょうか。確かに森の中を散策すると」
P「……知らない場所で単独行動は危険だ。それもこんな山奥なら尚更だ」
貴音「……申し訳ありません」
P「ったく……もし迷ったまま夜になったらどうするつもりだったんだ?」
貴音「それは心配に及びません。太陽の位置さえ分かれば、元いた川の方向はおおよそ把握できます」
P「……それでもだ!とにかくこういった場所は危ない。絶対に複数で行動しないと駄目なんだ」
貴音「……承知しました、ご迷惑をおかけしました」ペコッ
P「分かってくれたならそれで良い。無事でよかったよ……で、気になってたんだがお前の袋の中に入っているのは?」
貴音「マツタケです」
P「ふーん……えっ!!?」
貴音「はい。風に乗って微かにマツタケの香りがしたため、私は森に」
P「どんな嗅覚してるんだよ……響でも分からないだろ」
貴音「なんと、てっきり皆も気付いてるものとばかり……」
P「いや、お前だけだって……マツタケってもっと手入れされた山にあるもんだと思ってた」
貴音「探してみるものですね」
P「しかしすごいな。相当貴重だぞ」
貴音「ふふっ、苦労した甲斐があるというものです」
P(……勝手に取って地主に怒られないかちょっと不安だ)
真美「WOW!ナチュラルマツターケー!」
やよい「初めて見ましたー!良い匂いですー」
P「まあそれは後でゆっくり見てくれ。シャワー浴びて着替えたら、テントの準備だ」
美希「ミキもう疲れたぁ……寝る前にテント作ろうよ」
P「暗くなってからじゃ作業しにくいだろ」
美希「じゃあ、もうテント作らなくて良いと思うの」
P「お前の寝る場所が無くなるぞ?」
美希「ハニーと一緒に寝るから大丈夫だよ?」
律子「馬鹿な事言ってないで、さっさと身体洗って来なさい!」
美希「えー、本気なのに」
P「杭を地面に埋め込んで……」ガンガン
春香「スリーブにポールを通して……」スルスル
千早「アウターテントをかぶせて……」
P「よしっ完成!」
小鳥「こっちも終わりましたよ」
律子「人数が多いとスムーズですね」
亜美「思ったより面倒だねー……これならロッジの方が良かったんじゃない?」
P「これだけで小屋代がタダになるんだ!そう考えたらこのぐらい」
伊織「でも、クーラーも無いし虫も入ってきそうよ」
P「山だし涼しいはずだ。それに蚊取り線香があるから大丈夫、多分」
貴音「ついにこの時が来ましたか……!」ガタッ
律子「じゃあ食材の下準備班と火起こし班に分かれてもらおうかしら」
春香「私は食材……ん?」
ザッ
冬馬「やっと着いたぜ……何でナビ使ってるのに迷うんだよ」
北斗「もしかしたら変なモノがいるのかもね。皆さんどうも、後から失礼し……あ」
冬馬「て、てめえら!何でこんな所に……」
P「そっちこそ何で……961プロがこんな辺鄙な場所に来るとは……」
翔太「今回はプライベートの遊びだからねー。北斗君の車で連れてきてもらったんだ」
P「そうだったのか。言っとくが食い物はやらんぞ」
冬馬「いらねえよ!!北斗、翔太あっちの方行こうぜ」
北斗「そんなに慌てなくても……それじゃあエンジェルちゃん達チャオ☆」
翔太「じゃあねー」
やよい「はい、分かりましたー!ちょっと待ってくださいー!」トントン
あずさ「鶏肉切り終わりました~」
律子「じゃあこの皿にお願いしますね」
貴音「皆、見事な手際の良さ。感心します」
千早(四条さん何もしてないような……)
小鳥「クゥゥ……やっぱり目に染みるわぁ」トントン
春香「千早ちゃん、ごめん!ちょっとどいて!」
千早「え……あ、ごめんなさい」
やよい「ピーマンオッケーです!ナスも一緒にやっておきました!」
律子「大きめの魚は塩焼きにでもしますか?」
小鳥「そうですねぇ……魚は」
千早(……あれ?私もいらない?)
響「着火剤を投入して、チャッカマンで点火!」ボォォ
真「後はひたすら扇いだら大丈夫かな?」
響「もう少し待った方が良いと思う。その内火が分散してくるから」
雪歩「あ、そうなんだぁ……」
響「……そろそろ良いかな」
雪歩「それじゃいくね」パタパタ
真「よーし!」ブンブンブンブン
響「うわぁぁぁ!風圧で炭が吹っ飛んじゃうぞ!もう少し優しく!」
真「はーい……」パタパタ
雪歩「……それにしてもこれ……熱いね」パタパタ
真美「皿のセット完了!」
美希「お箸の準備完了なの!」
伊織「コップもオッケーよ」
亜美「よし、仕事おーわり!」
真美「いやぁ疲れた疲れた」
美希「ミキ、かなり頑張ったって思うなー」
伊織「私たちだけ仕事量が少ないのは気のせいかしら……」
P「よし、お疲れ様!後は食べるだけだ!」
真「もう汗だくですよ……」
雪歩「ものすごく熱かったですぅ……」
P「じゃあ各自好きな飲み物をコップに入れて……」
「「「「カンパーイ!!」」」」
律子「……ちょっと飲料買いすぎじゃないですか?」
小鳥「ピヨッ!?」
あずさ「そ、そんなことないですよ~、夏ですから……」
律子「そうですね、大人しか飲めないですね」
小鳥・あずさ「「ごめんなさい……」」
亜美「へへっ、もーらい!」ヒョイッ
伊織「!!何すんのよ、それは私の!」
真美「おっと油断したな!いただき!」ヒョイッ
伊織「あ、また!自分で焼いたの食べなさいよ!」
亜美「普通目の前に食べれるのがあったらそっち優先するっしょ」
伊織「はぁ!?私が焼いたのよ!?苦労して育てたのに!」
真美「はぁ、大人げないなぁ……」
伊織「あんた達にだけは言われたくないんだけど」
やよい「喧嘩はやめようよー……楽しく食べた方が美味しいよ」
亜美「う、ごめんよぉ……」
真美「許しておくれ……」
伊織「……確かに、やよいの言う通りね。怒ってごめんなさい」
やよい「はい、仲直り!ご飯は笑顔で食べるのが一番!」
貴音「どうしました響。早く食べないと私が食べてしまいますよ」モグモグ
響「いや、いつもながら貴音の胃ってどこと繋がってるんだろって思ってさ。あとあげないぞ」
美希「確かに不思議だよね。貴音の体積越えてるんじゃないかって時まであるし」
貴音「ふむ、響と美希が釣りあげた魚。まこと美味です」モグモグ
響「そ、そう?喜んでもらえて良かったさー」
美希「ミキが釣れたのはハニーのおかげだけどね。いっぱい迷惑かけちゃった」
響「うん、あれは酷かった!怒らなかったプロデューサーもすごいぞ」
美希「でももう大丈夫だもんねー!次は響より釣っちゃうの!」
貴音「この塩加減がまた……身にも魚の旨みがあり至高の一品となっていますね」モグモグ
響「貴音は本当にぶれないなー!」
千早「星空の下で自然の風に包まれながら食事、普段経験出来ないわね」
雪歩「本当、すごく星が綺麗。いっぱいキラキラしてる……」
春香「雲が無くて良かったぁ、一面の星空ってやつだね!」
雪歩「……あ!流れ星!」
千早「私も見えたわ!ふふっ、願い事は無理だけど良いことありそうね」
真「えっ!?どこどこ!?ボク見えなかったよ……」
春香「私も……よーし、絶対に見つけるんだから!」ジー
雪歩「……って春香ちゃんの焼いてたお肉焦げてるよぉ!」
春香「うわぁ!……うん、このぐらいならいけるいける」モグモグ
千早「春香って思ったより逞しいのね」
律子「私は未成年です!あー、だから嫌だったのよ!」
小鳥「ぐへへ、プロデューサーさんもこっち来て下さいよぉ。グイッとやりましょうやぁ」
P「お、俺は明日運転しなきゃならないんで遠慮しときます!」
あずさ「2人ともノリ悪いですよー。のりわるこさんになっちゃいますよ~」
小鳥「へっ、お若いからってかわいこぶらないでくださいー。ブーブー」
P「そ、そういうわけじゃ……俺には理由が……あ!」
あずさ「プロデューサーさ~ん、メガネを返してほしかったら取ってみなさい~」
小鳥「ほほぉ、谷間に差し込むとはあずささんならではの芸当!お見事!」
あずさ「あらあら~、それほどでもぉ」
P「あかん、もう手がつけられん……」
律子「……私が取ります。はい、どうぞ」
あずさ「ああん、律子さんのいけずぅ!そこはプロデューサーさんが取る場面ですよ!ぷんぷん!」
P(俺も自分で取りたかった……なんて言ったら律子にしばかれそうだ)
P「そうだな。道具洗い、ゴミまとめ、その他作業を適当に分担してやってくれ」
伊織「そこの酔っぱらい2匹はどうすんの?」
律子「絡まれても無視すれば無害……なはずよ。多分、きっと、恐らく」
貴音「うっ……とてつもない酒の香り……」
響「自分……鼻がひん曲がりそうだ……」
春香「じゃ、じゃあ小鳥さんとあずささんの面倒は私が……」
P「……大丈夫か?」
春香「はい!えーっと、確かお酒を取り上げてお水を飲ませてあげたら良いんですよね?」
律子「ええ。聞くだけだと簡単そうな作業……ね」
小鳥「みんなもー、もっと飲みましょうよ~!二日酔いなんて何とかなりますってう゛ぁー!」
あずさ「もっとぱーりぃしないと人生損よぉ?はじけなきゃあ!」
春香「あ、はは……」
春香「こっちも……何とか……小鳥さんをテントに……」
美希「小鳥が吐き出した時は思わずもらっちゃいそうになったの……」
雪歩「や、やめて!!もう忘れさせてぇ!!」
律子「……あずささんは、そういうの無いだけまだマシですね」
あずさ「そうでしょ~?私ってばすごいかも~!な~んて、うふふ!」
P「で、時間的に花火か肝試し……どっちかしか出来そうに無いけど」
亜美「当然……肝試しだよね→」
真美「うんうん!花火は最悪事務所の近くでも出来るけど肝試しは無理っしょ」
P「じゃあ雰囲気だすために……怖い話やっとくか」
貴音「なんと……」
伊織「り、リアリティ無いわね」
P「ずっと女の子だと思ってたその子が……ギャオオオオオオオン!!!」
雪歩「はぅぅ……」
P「違和感があったんだよ……そう、その人は上半身だけで這っていたんだ」
やよい「も、もういいですー!やめましょうよー!」
P「そう……その話はまさに今の俺たちみたいな状況で……」
「……おい」
「「「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァ!!」」」
冬馬「うわああああああああああああああ!!!?」
貴音「」フラッ パタッ
冬馬「それはこっちの台詞だ!!変な儀式みてえな事しやがって」
響「あ、貴音が……あちゃー、ダメだ」
律子「で、何の用?生憎食べ物はもう無いわよ」
冬馬「だから何で俺達は食い物に困ってるイメージがついてんだよ!!」
美希「じゃあ何なの?他に思いつかないんだけど」
冬馬「……着火剤貸してくれ。全然火がつかねえ」
亜美「もしかしてあまとう……パシられてるの?」
冬馬「ちげえよ!じゃんけんで負けただけだ!」
P「着火剤なら確かあっちにあったと思う。来てくれ」
冬馬「悪いな」
春香「はぁ……本当に心臓止まるかと思った……」
千早「狙ってたんじゃないかってぐらい最高のタイミングだったわ……」
冬馬「馬鹿にすんなよ。俺一応趣味で結構料理作ったりしてんだぜ」
P「へぇ……意外だな。まあそれは置いといて何であんな時に来るんだよ」
冬馬「知らねえよ。まさかそんな話してるなんて思わねえし」
P「てかお前も結構ビビってたよな」
冬馬「あんなでかい悲鳴出されたら誰でも驚くだろうが!」
P「……そうだ、肝試しお前達も参加するか?」
冬馬「……ま、まだ飯すんでねえからな!!残念だけどやめとくぜ!!」
P「ふーん……まあ良いか。ほいっ、これ」
冬馬「サンキュー、恩に着るぜ」
P「あっ、代わりと言っちゃ何だが頼みがある」
冬馬「頼み?」
P「よっし!それじゃそろそろ肝試し始めるか!」
律子「じゃあ2人組作ってー」
亜美「恐怖で引きつる皆の顔を想像したら……」
真美「すっごく楽しいねー!んっふっふ~」
あずさ「うふふっ!皆の可愛い悲鳴を聞かせてもらうわね~」
美希「ミキはもう寝たいんだけど……」
律子「それじゃあ、それぞれ配置につきましょう」
春香「……千早ちゃん、生きて帰ってこようね」
千早「そうね。出来ればあんまり大きな声出さないでね」
やよい「伊織ちゃん……私怖いよ……」
伊織「大丈夫よ。私がついてるわ、心配しないで」
響「よーし、貴音やるぞー!割り箸持って帰るんだ!」
貴音「うぅ……もう先ほどのような目には遭いたくありません……」
雪歩「真ちゃん、本物のお化けとか……出ないよね……?」
真「えー……そういう事言わないでよ……」
春香「……あはは、何も起こらないね……」
千早「そうね……」
ガサッ
千早・春香「「!!」」ビクッ
千早「……な、何もいないじゃない」
春香「そ、そっちの方がよけい怖いんじゃ……」
ザッ ザッ
千早・春香「「!?」」ビクッ
春香(何か……近づいて……ヒト……?)
千早(……腕や身体が血だらけで……下半身が……無い……?)
春香「……い、いやあああああああああああああ!!」ダダッ
千早「きゃあああああああああああああああああ!!」ダダッ
亜美「あれ?ちょ、ちょっと!亜美のスーパー怖い演技はまだ……」
伊織「……落ち着きなさい……美希が無言でつっ立ってるだけよ」
美希「」
やよい「あ、……寝てるのかな……?」
伊織「そうみたいね……ある意味すごいわ」
真美「……うーん、どこにいったのかなぁ」
やよい「あれ?真美何かなくしちゃったの?」
真美「うん、困ったなー。無いとめちゃめちゃ困るんだけど」
伊織「全くドジね……何落としたのよ」
真美「それはね……」
クルッ
真美「真美の顔」
やよい「……はわあああああああああぁぁあああああ!!」ダダッ
伊織「いやあああああああああああああああああああああああ!!!!」ダダッ
真美「うんうん、流石の声量。感心感心」
響「ひぇぇ!?」
貴音「……み、見間違えましたぁ」ビクビク
響「お、おどかさないでよぉ……」ドキドキ
貴音「し、しかしこの状況では……ひ、響!?あれはぁ……!?」
響「……あー、人魂みたい……人魂!?」
貴音「は、ヒッ……、なな、ぬ、め、んよぉぉおおなぁ」ガシッ
響「な、なあプロデューサーだよね……?それとも、律子……?」
貴音「ふぇぁ……ひ、ひびきぃ……わ…たくし……もう、だめですぅ……」グスッ
響「ちょ、ちょっとたか」
オ゛イ゛デェ゛ オ゛イ゛デェ゛ オ゛イ゛デェ゛
貴音「ふぁぁぁぁああああああああああもういやああああああ!!」ダダッ
響「ちょ、ちょっと待ってよおおおおおおおおおおおお!!」ダダッ
あずさ「……?おかしいですね~」
P「ははっ、ちょっと気合入れすぎましたかね」
真「えっ?……ボクには何も……」
雪歩「しっ!」
カツーン カツーン
真「……!!」
雪歩「もう少し……あっちの方……」
真「えっ、いっ、行くの……?」
雪歩「白装束の人が……な、何か……?」
真「これってもしかして……見たらダメな……」
クルッ
雪歩・真「「ヒッ!」」
「……ミィィイタァァァナァァァァア!!!!!」 ダダダダッ
真「あ、あっ……」ペタッ
雪歩「真ちゃん!!こっち!!」ガシッ
真「……!!う、うん……!」ダダッ
春香「もうダメです……あんなの無理ですよ。即Uターンです……」
千早「いつの間に準備してたの……?」
亜美「こんなこともあろうかと、前日にねー」
真美「亜美はそれっぽいシャツと黒いズボン着て、真美はのっぺらぼうの仮面つけただけだけどね」
伊織「あんたは一体何のために行ったのよ」
美希「うぅん……よく覚えてないの」
やよい「でも、立ってるだけでもすっごく怖かったです……」
響「貴音ひどいぞ……自分にしがみついてたくせに先に逃げだすなんて……」
貴音「うぅ……言い訳のしようもありません……」
P「貴音があそこまで取り乱すとはなぁ。ボールにアルコールかけて火付けただけで」
あずさ「だけどすっごく可愛かったですよね」
真「律子も怖すぎるよ。頭にろうそく、右手に金づち持って……」
雪歩「もう……どこまで追いかけてくるんだろって思いました……」
律子「……え?……私そんなの知らないわよ?」
雪歩「う、うん……後の話聞いたら律子さんしか残って……」
律子「……私もおかしいと思ったのよ……誰も来ないから……」
真「えっ……?じゃあボク達が見たのは……」ガタガタ
雪歩「本当に……もしかしてまだどこかに……?」ガタガタ
P「……おい、ウソつくなよ」ヒソヒソ
律子「たまには……遊び心ってやつですよ」ヒソヒソ
P「あいつら絶対怖くて寝れなくなるぞ」ヒソヒソ
律子「ああ、寝る前にはネタばらしします」ヒソヒソ
P「悪いやっちゃ」ヒソヒソ
律子「さあ、シャワー入って。あとがつかえてるからさっさと洗う事!」
P(だが……これで)
P「おっ、もうきてたのか……悪いな」
冬馬「ったくこんな時間に呼び出しやがって」
P「だって辺りが暗くなった方が色々都合が良いだろ?」
冬馬「まあ、そうだな」
P「じゃあそろそろ……」
冬馬「ああ……心の準備は出来てるぜ」
P「ゲッ……響、お前起きてたのか?」
響「ちょっとトイレに……あれ?冬馬もいる?」
冬馬「……ま、まあな」
響「夜中に2人で何してるの……?」
P「ひ、秘密だ」
冬馬「そ、そうだぜ!男のロマンってやつだ!我那覇には縁の無い話だな!」
響「……もしかして……そっちの……」
冬馬「違え!何でそうなんだよ!!カブトムシ探しに行くんだって」
P「ついでにクワガタもな、1人じゃ危ないから冬馬を誘ったんだよ」
響「えっ!?面白そう、自分も行きたい!……やっぱりダメ?」
P「眠くないのか?大体女の子が虫捕りって……」
響「もう目が冴えちゃったから大丈夫さー、それにこういうのワクワクするし!」
冬馬「ふぅん、物好きなやつだな」
響「うんうん!冒険してるって感じ!」
P「確か昼間に下見に来た時はこのあたりに良さそうな木が……」
響「もう適当にライト当てて探そうよ」
P「んー、そうだな」
冬馬「うぉあああああああああああ!?」
響「な、何だあ!?」
冬馬「が、蛾が!!でっけえ蛾が!!」
P「んな事で一々大声出すなよ!!」ドキドキ
冬馬「だって……だってよぉ……」
冬馬「ああ!!?」
P「だから一々ビビるなよ!お前に驚くわ!」
冬馬「だって他に人もいないのにガサガサいってるんだぜ!?」
響「どうせタヌキとかネコだろ……」
冬馬「何でお前らそんなに冷静なんだよ……」
響「冬馬がビビリすぎなんだってば。やーい、へたれのあまとうー」
冬馬「へ、へたれでもあまとうでもねえ!」
P「……北斗か翔太誘った方が良かったな」
P「おかしいな……死体は落ちてたからいると踏んでたんだが」
響「うーん、一匹ぐらい見つけたいなぁ」
P「トラップでも仕掛けとくべきだったか……そろそろ戻らないと……」
ブゥゥゥゥン
冬馬「な、何だぁ!?」
P「……これは、虫の飛んでる音か」
響「それに結構大きそう……」
冬馬「うわっ!!何か俺の顔面に!?」
P「……おおおおおおお!!カブトムシだ!!」
響「冬馬のアホ毛にくっついてるぞ!!きっとおびき寄せられたんだ!」
冬馬「俺はチョウチンアンコウかよ!!」
響「自分も久しぶりに見たぞ!」
P「やっぱり自分達の手で捕まえると格別だなぁ!感動!」
冬馬「ちょっと触らせてくれよ!」
P「ほい」
冬馬「うおっ!これが自然のやつかあ!ははははは!」
響「ねえ、次自分も!」
冬馬「ちょっと待ってくれよ!もうちょっとだけ!」
響「うがー!だってまだ自分一回も触ってないぞ!」
P「お前ら小学生じゃないんだから……」
小学生の頃の夏休みキャンプ思い出して切なくなるな…
冬馬「翔太と北斗に自慢してやろう。きっと羨ましがるぜ」
響「こういう自然が残ってるってやっぱり良いなー」
P「そうだな、たまにはこういう場所に来るのも悪くない」
冬馬「結構楽しかったぜ。じゃあな」
P「俺もお前がいて助かってないけど助かったよ。おやすみ」
響「おやすみー!」
響「そういえばプロデューサーってどこで寝てるの?」
P「1人寂しく車でだ……」
響「寂しいね、一緒に寝てあげようか?」
P「ああ、ありがとう。でもバレたら色々怖いから気持ちだけ受け取っておくよ」
響「……そ、そうかー。ま、まあ無理にとは言わないぞ……おやすみ!」ダダッ
P「2日目も午前中ずっと遊んでたからな」
小鳥「うぅん……頭痛いぃ……」
P「何か……1人うなされてるけど」
律子「……とにかくプロデューサー、お疲れ様です」
P「律子こそお疲れ。疲れたなら寝てて良いぞ」
律子「そんな事は……ふぁ……あ……」
P「あはは、素直に寝てくれよ。俺は大丈夫だから」
律子「いえ、起きてます!助手席の人間が寝るだなんて」
律子「……」スースー
P「律子もまだまだ子供だなぁ……」
小鳥「私は食事の辺りから記憶が曖昧ですね……後はひたすら二日酔いとの戦いでしたし……」
律子「自業自得ですよ……」
あずさ「そういえば未だに分からないことがあるんですよ~」
P「何がですか?」
あずさ「これ、録音して流したじゃないですか」カチッ
オイデエ オイデエ
P「はい、まだこんなの残してたんですか……」
あずさ「あの時、確かに3回聞こえましたよね。オイデ、オイデ、オイデって」
終わり
モデルはS県西部 たまにはキャンプも良いよね
おもしろかった
Entry ⇒ 2012.09.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
冬馬「今日はついに961プロのオーディションか……」
冬馬「歌も踊りも自信あるが……ヴィジュアルっていまいちピンと……」
冬馬「……」
冬馬「これに合格したら……アイドルの道が切り拓ける」
冬馬「大丈夫だ!俺は今日この日のために必死に努力してきたんだ」
冬馬「これで落ちるわけがねえ!」
冬馬「……」
冬馬「いける、絶対いけるんだ。アイドルになるんだ……!」
冬馬(テレビで修正入ってるだけかと思ったけどマジで顔が真っ黒だな、オイ)
黒井「今日はこの私が直々にお前たちを評価してやる」
黒井「私は実力でのみ評価する。誤魔化しなど一切無意味だ」
冬馬(しゃ、社長が直接……)ゴクリ
黒井「……どうした、貴様。顔が青くなってるようだがお家に帰るか?」
冬馬「そ、そんなことねえy……あ!」
黒井「……」
冬馬「す、すいません!」
黒井「フン……それで芸能界を生きていくつもりか。底抜けの愚か者と見た」
冬馬「……」
冬馬(だが……思ったよりレベルの低い連中ばかりだ。本当にやる気あんのか?)
翔太「それじゃよろしくお願いしま~す!」
冬馬(何だ、あのチビの舐めた態度……)
冬馬(ウソだろ!?あの身のこなし……!次々とんでもねえ技を決めてやがる……)
翔太「それじゃ、お疲れさまでーす」
冬馬「……」
冬馬(あいつ……動きはカニみてえだが俺には無い何かを感じるぜ)
北斗「ふぅ……ありがとうございました」
黒井「何をボサッとしている。次は貴様の番だ」
冬馬「は、はい!!」
冬馬(後悔なんて絶対しないように……)
冬馬(俺の……俺の全てを今この瞬間に!!)
冬馬「ふぅ……」
「何あいつ……必死すぎねえ?」ヒソヒソ
「なんつーか暑苦しいよな。もっと落ち着いてやれよヒソヒソ
「てかあいつ社長に口応えしてたよな……ばっかじゃねぇの」ヒソヒソ
冬馬(何とでも言えよ。勝つのは俺だ!)
黒井「知っての通り我が961プロにはプロジェクト・フェアリーというユニットが存在した」
冬馬(あの星井美希、我那覇響、四条貴音の……)
黒井「しかし765プロの姑息で卑怯で下劣な手段で解散になり……」
黒井「揚句の果てに私の駒を奪われたのだ!!」
冬馬(765プロ……そんなに汚ねえ真似するのか)
黒井「忌々しい765プロを今度こそ完全に叩き潰すのだ!!」
黒井「そのための新ユニット、セカンド・フェアリーに相応しいかどうかの最終試験を行う!」
冬馬(へぇ……歌もダンスもかなりイケてるじゃねえか)
黒井「貴様らに今見たデビュー曲をこの場で歌ってもらう。もちろん振り付けもな」
冬馬(はぁ!?今一回映像見せただけじゃねえか!!)
黒井「まあ、私も鬼では無い。今から10分間この映像を流し続ける」
冬馬(その間にマスターしろってか!?)
黒井「それでは10分後にまた会おう。アデュー」
「ちょ、ちょっと無茶苦茶すぎねえ?」ヒソヒソ
「流石に無理だっての……」ヒソヒソ
冬馬(……やってやろうじゃねえか)
翔太「ねえ、お兄さん。そんなに見てたら疲れない?」
冬馬「んだよ……俺は今集中してるんだ」
翔太「ちぇっ、つまんないのー。あ、そっちのお兄さん!」
冬馬(えっとここで飛んで……音程は……腕を……)
冬馬(それから……ここを……最後にこのポーズか……時間的にあと一度しか全部見れねえな……)
冬馬(クソッ!絶対受かってやるぜ!そして俺の曲にしてやる!)
翔太「まあ当然かな!皆悪いね」
冬馬(くっ、やっぱりあいつか……だが実力は認めるぜ)
黒井「伊集院北斗」
北斗「はい、皆お疲れ☆」
冬馬(……まあ、何か良く分からねえが人を惹き付ける力ってのがあったからな)
黒井「天ヶ瀬冬馬」
冬馬「……え?」
黒井「聞こえなかったのか?どうやら耳が腐ってるようだな」
冬馬「す、すいません!」
黒井「合格者は以上だ」
冬馬(や、やった!!やったぞ!!ついに……ついに俺もアイドルに……なれるんだ……!!)
翔太「任せてよ。僕ならどんな相手でも楽勝だと想うし」
黒井「北斗、貴様はヴィジュアルだ」
北斗「分かりました。俺が全ての人を魅了してみせますよ」
黒井「冬馬、貴様は宣伝部長だ」
冬馬「はい!俺が宣伝しまくって……え?」
黒井「もちろん歌や踊りのレッスンに参加する権利など無い」
冬馬「……えっ」
「ははっ、そんな役になるんだったら落とされた方がマシだぜ」
冬馬「ウソ……だろ……?」ガクッ
「うわっ、人がこんなに綺麗に崩れ落ちるの初めて見た」
北斗「……えっと、今のは冗談なんですよね?」
黒井「私はジョークを言ったつもりはないが。そう聞こえたかね?」
翔太「だ、だってフェアリーって3人でやってたし、僕達も……」
黒井「何を呆けた事を。きっちり3人で役割が分かれているではないか」
翔太「ほ、本気?」
冬馬(俺は……この日のために……)
冬馬(一体……何だったんだよ……!!今まで俺がやってきたことは……)
冬馬(宣伝するためにアイドルになりたかったんじゃ……ねえんだよ!!)
北斗「君……冬馬って言ったっけ」
冬馬「ああ……」
翔太「多分、社長も本気じゃないと思うよ?」
冬馬「ははっ……だと良いけどよ」
北斗「俺たちは今から同じユニットの仲間だ。よろしく」
翔太「まあ、のんびり気楽にやってこうよ」
北斗「それじゃ俺はここで、チャオ☆」
翔太「あ、僕も!まったねー!」
冬馬「……じゃあな」
冬馬「ちくしょう……ちくしょう!!」
冬馬「ふざけんなよ……何が……宣伝部長だ……」
冬馬「人が死ぬ気で……必死にやってんのを嘲笑ってんのかよ……」
冬馬「死にたく……なるぜ。イヤ……いっそ殺せって感じだな」
冬馬「ばかみたいじゃねえか……」
冬馬「夢……俺の夢だったんだろ……?それがこれか……ははっ」
冬馬「この出来事が……夢であってほしいぜ……」
冬馬「俺の仕事は……新ユニットの宣伝」
冬馬「……これもアイドルにとって必要なことなんだ……!」
冬馬「全力でやるんだ……!」
冬馬「……徳島!?いきなり遠すぎねえか!?」
黒井「貴様は私の指示に従っていれば良いのだ」
冬馬「ぐっ……わかりました」
北斗「社長……冬馬がまだ来てないんですが」
黒井「フン、奴なら今頃必死に宣伝してるはずだが」
北斗「えっ……ほ、本当にやらせてるんですか?」
黒井「当然だ」
翔太「いい加減きずけよ!そんなことしちゃダメだって……!」」
黒井「黙れ。私の方針に口を出す事は許さん」
冬馬「マジかよ」
黒井「マジだ。セレブな私は貧乏人の諸経費ぐらいは出してやるがな。這いつくばって感謝する事だ」
冬馬「……ありがとうございます」
黒井「おぉっと、更に優しい私は貴様に良い物をやろう」
冬馬「……?」
黒井「デビュー曲の映像だ。精々移動中に眺めてどう宣伝すれば良いか考えるのだな」
冬馬「は、はい」
冬馬(ここで……こう動くのか)
冬馬(ここが良く分かんねえな……別の角度からも見ねえと……)
冬馬(あっ、この映像いろんなアングルから撮ってるんだな。へぇ……)
冬馬(曲も耳に馴染んできたぜ)
冬馬(到着まで……まだ時間があるな。もう一度最初から見てみるか)
冬馬「ふざけやがって……!どうすりゃいいんだよ!!」
冬馬「とりあえず、何かつぶやいて……」
冬馬「誰か……フォローしてくれよ!!」
冬馬「別に何かしろって言ってるわけじゃねえんだ!だから……」
冬馬「頼むよ……」
冬馬「……ははっ、これが……アイドルの仕事か」
冬馬「で、でも一応これだけの人数は……」
黒井「ノンノン、言い訳など負け犬の戯言。聞く価値など無い」
冬馬「……」
黒井「結果がすべて、貴様の力量はこの程度と言うわけだ」
冬馬「お、俺も踊りや歌なら……もっと上を……!」
黒井「黙れ、貴様には罰を用意している」
冬馬「……」
黒井「貴様のような使えんゴミの晩餐にピッタリな餌だと思ってな、フハハハハ」
冬馬「……」
冬馬「あはは、クリームソーダうまいわー」
冬馬「……」モグモグ
冬馬「やべっ、マジでうめえ」
冬馬「全然罰になってねえぞ、社長」
冬馬「……でも、やっぱり俺はアイドルとして勝負してえんだよ」
冬馬(何だよこの距離……冗談じゃねえぞ!!)ハァハァ
冬馬(もう……スタミナが……)ハァハァ
冬馬(クソッ……諦めねえぞ!!)ダダダ
冬馬「ハァハァ……間に合った……」
千早「……今から1分宣伝しても良いそうです」
冬馬「え!?今から!?それに1分!?」
冬馬「あ、え……961プロ新ユニットが近いうちデビューします!」ハァハァ
冬馬「それで、……あの」ハァハァ
千早「……ちょっと良いかしら」
冬馬(……765プロの如月千早)
千早「あなた……本当にアイドルなのよね」
冬馬「……そうだ」
千早「なら、何でいつも今日みたいなことばかりしてるの?」
冬馬「俺が宣伝部長だからだ。後の2人はレッスンで忙しいんだよ」
千早「あなたは……それで良いの?」
冬馬「……仕方ねえだろ」
冬馬「そうだよ、笑えよ」
千早「……最低、酷過ぎるわ。どうしてそんなことが出来るのかしら……」
冬馬「いつか、おっさんに俺もアイドルって事認めさせてやる。それまでの辛抱だ」
千早「……そう」
冬馬「ああ」
千早「……私も本当は歌の仕事だけがやりたかった。グラビアなんて本当に嫌だったわ」
冬馬「……」
千早「だけどプロデューサーは私の事を想ってやってくれた。無名の私が歌えるように」
冬馬「良いプロデューサーじゃねえか。……で、何でそんな話俺にするんだよ」
千早「……なんとなく、少しだけ似たような境遇だから。あなたの社長が何を考えてるかは分からないけど」
冬馬「俺も分かんねえ。けど俺も、お前みたいになれたら……」
冬馬「……」
千早「全力でやって、黒井社長が驚くぐらいに」
冬馬「言われなくても分かってるっつーの」
千早「そう……あなたならきっと大丈夫だと思う。根拠は無いけど」
冬馬「……そうか」
千早「お節介でごめんなさい、誰かの真似をしてみたんだけど迷惑だったかもしれないわ」
冬馬「いや、何か少し楽になった。ありがとよ」
冬馬(本当に765プロって……汚ねえ事務所なのか……?)
冬馬「おう、いつもいつも悪いな」
北斗「……それは俺達の台詞だよ。世話になりっぱなしだ」
冬馬「お前らは何も考えず必死にレッスンしとけば良いんだ。こっちの事は気にすんな」
北斗「冬馬……」
翔太「絶対、絶対僕達三人でステージに立つよ!」
冬馬「……当たり前だろ。トップアイドルになるんだからな」
北斗「社長、あなたは一体何を考えてるんですか?」
翔太「冬馬君は宣伝の合間にも必死に練習を……」
黒井「フン、その程度の事私が気付かないとでも?」
北斗「では何故……冬馬の能力を知っていながら」
黒井「……前にも言ったな。貴様らが私に意見するなど100年早いわ!」
翔太「くっ……」
北斗「はい」
翔太「いつも通りやれば大丈夫だよね」
黒井「貴様は何時も通り大声で宣伝しておけ。以上だ」
冬馬「……はい」
黒井「お前はもう帰って良い。残りの二人は明日の事についてまだ話がある」
冬馬「……分かった」スッ
翔太「冬馬君……」
北斗「……」
黒井「私が黒井です。以後お見知りおきを」
黒井「本日は我が961プロ所属の新ユニットをご紹介いたしましょう」
黒井「と……その前に皆さまにお見せしたいものがあります」
冬馬「……え?」
黒井「この映像をご覧に!この天ヶ瀬冬馬のオーディション風景です」カチッ
冬馬(い、いつの間に……全く気付かなかった……)
黒井「なんと愚かなのでしょう。所詮オーディションにも過ぎないのにこの形相。余裕が全く感じられない」
冬馬「……」ガクッ
冬馬「……」
黒井「しかし、ただいまを持って宣伝部長を引退してもらう事になります」
冬馬「は?」
黒井「それでは紹介しましょう!!961プロ新ユニット、ジュピター!!」
冬馬「……じゅぴたー?」
黒井「伊集院北斗!」
北斗「初めまして、お嬢さんたち。俺は伊集院北斗。俺達から一瞬たりとも目を離さないでね?」
黒井「御手洗翔太!!」
翔太「どうも、御手洗翔太です!がんばるから、皆よろしくねっ!」
冬馬「え?え?」
黒井「宣伝部長改めジュピターのリーダー、天ヶ瀬冬馬!」
冬馬「……はああああ!?」
北斗「俺達のリーダーだろ?しっかりしてくれよ」
冬馬「どういうこと……だ……?セカンド・フェアリーは?」
黒井「セカンド・フェアリー?そんなもの存在しない。ありもしないユニットのオーディションを受けてたのか?」
冬馬「!?」
黒井「いつまでも過去の遺産に縋っているはず無かろう。……おっと失礼しました」
黒井「あのオーディションをご覧の皆さまには……」
黒井「冬馬がジュピターのリーダーに相応しい事が十二分に理解していただけたと思います」
黒井「歌唱力、身体能力、ヴィジュアルその全てが一流。先ほどの映像のように少々熱くなりすぎる所もありますが」
冬馬「俺が……リーダー……?ゆ、夢じゃないのか?」
北斗「おっとリーダーはまだ寝ぼけてるみたいだね。今まで身体を張って頑張ってたから許してあげてほしいな」
翔太「信じられないなら僕がつねってあげるよ、冬馬君」ギュウゥ
冬馬「いてええええ!!!……はは、ははは……マジ……かよ……」グスッ
北斗「おっと、泣いてる暇は無いよ。今から歌うんだから」
冬馬「い、今から!?……へっ、上等じゃねえか!皆聞いてくれ!!」
北斗「ほんと、やりすぎですよ。いくら冬馬のしつけのためとはいえ」
黒井「何を言ってるか。この世界の厳しさを教育してやっただけだ」
翔太「たしかにいきなりため口で反抗したからね」
冬馬「お前も似たような態度だったじゃねえか!!」
北斗「でもジュピター発表の時無事に歌を披露出来て良かったよ」
翔太「本当、あの時は何も考えずにやったけどぶっつけ本番でよく息が合ったよね。正直僕達凄いんじゃない?」
黒井「フン、うぬぼれるな。あの程度の事もこなせんようではトップアイドルになる資格など無い」
翔太「だってさぁ、僕達はともかく冬馬君泣いちゃってたじゃん?歌えるかどうかも怪しかったし」
冬馬「うるせえ!!泣いてねえ!!目にまつ毛が入ってただけだ!」
北斗「はいはい」
翔太「あれ~?前、えーっと……そう!あずささんと共演した時ガチガチだったよね?」
黒井「何!?貴様765プロ相手に浮ついているとは……!」
冬馬「ち、違う!あれは別にそういうのじゃ……」
北斗「まともに目を見て話せて無かったじゃないか」
冬馬「ぐっ……」
翔太「冬馬君にはそっち方面もちゃんとしつけないといけないかもよ?黒ちゃん!」
黒井「ウィ」
冬馬「やめてくれよ……」
終われ
Entry ⇒ 2012.08.31 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
P「真美、ジェミーの最後のほう歌ってくれないか?」
P「そこじゃなくて一番最後のほう」
真美「きっみが手に取るの」
P「その次その次」
真美「みっ☆つっけたんっ♪」
P「んああああああああああ真美かわいいよおおおおお」
俺もあの部分で撃ちぬかれた
律子「はい?」
P「真美ってなんでかわいいのかな?」
律子「プロデューサーだからじゃないですか?」
P「うーんそうなのかなぁ」
律子「なんて言って欲しいんですか」
P「俺の嫁だから」
P「ああ、なるほど!」
律子「そろそろ仕事戻っていいですか?」
P「あ、待ってもういっこ聞いていい?」
律子「…なんですか?」
P「真美ってどうして俺をこんなにドキドキさせるのかな?」
律子「…プロデューサーの嫁だからじゃないですか?」
P「えーそうなのかなぁ」
P「俺の女神だから」
律子「プロデューサーの女神だからじゃないですか?」
P「ああ、なるほど!」
律子「…もういいですか」
P「うん満足した。ありがとう律子」
小鳥「はい、どうしました?」
P「ちょっと聞いてくださいよ!」
小鳥「はい」
P「昨日真美のやつが俺に何したと思います!?」
小鳥「さあ?」
P「なんと抱きついて離れなかったんですよ!」
小鳥「へえ」
P「しっかりくっつくもんだから暑いやら寝苦しいやらでもうっ!おかげで寝不足でもうっ!」
小鳥「じゃあ寝る部屋変えたらどうでしょう」
P「とんでもない!」
小鳥「じゃあ空調を効かせて寝るとか」
P「真美が風邪引いちゃうじゃないですか!」
小鳥「じゃあ手をつないで寝てあげたらどうですか?」
P「手から腕、腕から身体にシフトしていく真美が見える!」
小鳥「真美ちゃんが寝るまで一緒に居てあげて寝てから部屋を出るとか」
P「俺が真美から離れられる訳ないじゃないですか!」
小鳥「あらプロデューサーさん、だいぶ怒ってますけどどうしました?」
P「真美のやつ!今日の昼ご飯なにしたと思います!?」
小鳥「さあ?」
P「俺が楽しみにしてた唐揚げ弁当から摘んだんですよ!」
小鳥「あら大変ですね」
P「まあその弁当も真美が作った愛真美弁当なんですけどね、ふふふ」
小鳥「へえ」
P「あーくそ!もう許さねえ!帰ったらぺろぺろしてやる!嫌がったってあんよぺろぺろしてやる!」
春香「あっプロデューサーさんおはようございます」
P「真美見なかったか?」
春香「見てないですけど?」
P「クッ…どこ行っちまったんだ真美、こんな時間まで帰らないなんて…」
春香「そんなに長い時間居なくなってるんですか?」
P「ああ!誘拐かもしれない!!あんなにかわいい真美だったらあり得る!!」
春香「落ち着いてください!どれくらい帰ってきてないんですか!?」
P「三分だ!」
春香「」
P「クッ…2人で食べる予定だったカップ麺がそろそろできちまうぞ…」
春香「あっ真おはよーっ」
P「もう会えないのか真美…」
春香「えーっそうなんだあははっ」
P「もっと…もっと…お前の温もりを感じておけばよかった…」
春香「あっ雪歩ーおはよーっ!」
P「真美…真美…くうっ」
春香「今日はお菓子作ってきたんだ、みんなで食べよ♪」
響「あっプロデューサー」
P「髪を結ってる子って…魅力的だよなぁ」
響「い、いきなりなに言い出すんだプロデューサー!?」
P「こうさ…元気さの中にも乙女の可憐さがあって」
響「うぅ…は、恥ずかしいぞ…」
P「抱き締めたくなるよな…」
響「あっそんなに見つめられると…自分は…自分は…」
P「あー我慢できね真美をギューってしてこよ」
響「…」
響「あっプロデューサー」
P「うーんやっぱ猫…かな?」
響「どうしたんだプロデューサー?」
P「いや猫かなって思って」
響「意味わかんないぞ…」
P「いや気ままで甘えん坊でさ、そんで最高にかわいい」
響「えっ…?」
P「ぴったりだよな…こう、ゴロゴロってしたくなる」
響「ひゃっ…くすぐったいぞプロデューサーの変態!」
P「響…」
響「あっ…そんなに見つめられると…自分は…自分は…」
P「真美に猫コス似合うと思わないか…ンハァンハァ」
響「…」
あずさ「あらプロデューサーさん?」
P「浮気ですよ…」
あずさ「はい?」
P「信じてたのに…真美…」
あずさ「ええっ真美ちゃんが!?」
P「俺も嘘だと思いたいです…もう首つろうかな…」
あずさ「ま、待ってくださいプロデューサーさん!詳しく聞かせてください」
P「真美…あんなにあの男の前で楽しげに…」
真美『わおっかっこいいっしょ→!』
P「ちくしょう…ちくしょう…!」
真美『真美もこんなカッコいいの欲しいな→』
P「あの…あのハム蔵!!」
真美『よかったねハム蔵、その回し車イカしてるぜ☆』
真「えっ?なんですかこれ?」
P「プレゼントだよ」
真「うわぁー可愛い!ふりふりでキュートですね!!」
P「だろぉ?絶対似合うって!」
真「え?えへへ…そうかな」
P「あったり前だろもう宇宙一かわいいって!!」
真「い、言い過ぎですよっ」
P「いやいや言い過ぎとか無いから!切実に!マジだよマジ!」
真「えへへ…じゃ、じゃあ着てみようかなぁ」
P「えっ?」
真「えっ?」
高木「おやキミかね」
P「真美ですよ真美!」
高木「な、なんだいそんなに怒って」
P「なんですか!この破廉恥極まる衣装は!こんなの出せませんよ!!」
高木「いやでもほかの子はみんな水着だよ?これでも最大限キミに配慮したんだが」
P「こんなっ…こんなのっ世の男が見たら…ウッ」
高木「ああ、こらこら鼻血をふきまたえキミ」
P「とにかく撮り直しましょう!こんな…」
P「脇が丸見えの服!」
高木「ならこの写真は処分しよう」
P「待ってください!」
高木「ええっ!?まだ何かあるのかい?」
P「それを貸してください!!」
高木「あ、ああ」
P「ジョキジョキ」
P「ふう、真美回収完了」
P「あ、黒井社長こんにちは」
黒井「どうした、ひとりか?」
P「いや真美が着替え中なんで」
黒井「それで?更衣室のドアを見てても仕方ないだろう」
P「いや、ひょっとしたらドアがカラッと開いて真美がひょっこり顔出さないかなって」
黒井「そんなことは起こらんだろう、子供かお前のアイドルは」
P「わからないですよ」
黒井「なに?」
真美『…』ひょこっ
P「どうしたんだ真美?」
真美『ううん…』
真美『兄ちゃん…居るかなって』
P「とか言っちゃってさオホホゥオホホゥッ」
尾崎「ああ、765プロの…こちらこそ」
P「水谷さんも出るんですか?」
尾崎「ええ、今準備してるの」
P「そうなんですか、今真美も準備中だからきっと中で楽しくしてるんでしょうね」
尾崎「そうね」
P「きっと今頃真美は兄ちゃんスッゴくカッコいいんだよ→☆とか言ってますよきっとゲヘェゲヘェ」
尾崎「絵理だってきっと尾崎さんが好きすぎて生きるのがつらい…?って言ってると思うわハァハァ」
美希「どうしたのプロデューサー?」
P「きょ、きょ、今日バレンタインだよな?」
美希「プロデューサーはバレンタインになるとキョドーフシンになるの?」
P「ま、真美からチョコ貰っちゃうよな俺?」
美希「うん、そういえば作ってるって言ってたよ」
P「そうすると当然俺は萌えるよな?」
美希「えーっ!?プロデューサー燃えちゃうの!?」
P「ああ、絶対萌え死ぬよ!」
美希「ミキ、受け取るの辞めた方がいいって思うな…」
P「アアン『兄ちゃん!ハッピーバレンタイン☆』ってチューされたらどうしよう俺どうしよう!!」
美希「今から渡すの辞めるように言ってくるね?」
P「バレンタインキッス!?バレンタインキッスなの真美!!?」くねくね
P「どうしたんだ真美…こんな人気の無いところに呼び出して」そわそわ
真美「兄ちゃん、どういうこと?」
P「えっ?何が?」
真美「ミキミキから聞いたよ!兄ちゃん真美のチョコ死ぬほど食べたくないって!」
P「ええーっ何をばかな!?」
真美「兄ちゃん真美のチョコなんか要らないんだ…そうだよね、どうせ他の子のチョコでお腹いっぱいだもんねっ」
P「違う!」
真美「兄ちゃん?」
P「勘違いさせてごめん…真美のチョコが楽しみ過ぎて…それではしゃいじゃって…」
真美「兄ちゃん…」
小鳥「」
P「許してくれるか?」
小鳥「」
真美「うん…真美も怒鳴ったりしてごめんね」
小鳥「」
P「気にするもんか、むしろヤキモチ妬いてくれる真美がもっと好きになったよ」
小鳥「」
真美「えへへ…じゃあ、ハッピーバレンタイン☆」ちゅっ
P「んー?」
真美「明日真美実家帰るね→」
P「え」
真美「亜美と映画見てくるんだ☆」
P「へ、へえ…楽しみだな」ガクガク
真美「うん!あっ兄ちゃんはダメだよ?久しぶりに亜美孝行するんだ♪」
P「へえ…じゃあ明日は帰るの遅いのかな」ガクガク
真美「実家に泊まってくるよー?亜美と乙女トークだぜ→☆」
P「」ジョババババ
P「真美分が足らないなー」
P「あ、そうだメール送ろ」
P「真美分補給しなきゃ死んじまう」
P「真美のおぱんつ嗅いで待ってるよ、と」
ブーンブーン
P「おおっ返ってきた!」
『兄ちゃんお邪魔虫過ぎだYO(●`ε´●)』
P「怒られた…」キュン
春香「プロデューサーさん死んでますね?」
小鳥「真美ちゃんがオフ使って実家帰っちゃったんだって」
P「しかも…しかも2泊だなんて」ブクブク
春香「泡吹いてますけど大丈夫ですか?」
P「」コポォ
響「うわぁだぞ…」
響「空気と会話してるぞ…」
小鳥「真美ちゃん恋しさに幻覚を見ているのね」
P「アヘッアヘヘッ真美ぃ…」
響「…」
律子「そんな目で見ないであげなさい」
P「オホホゥ…オホホゥ真美ぃ…」ピクピク
真美「ちょ→楽しかったぁ♪」
P「真美…また幻覚か?」
真美「どうしたの兄ちゃん、頬痩けてるよ?」
P「へへ…いいんだ…俺は真美に会えないままここで孤独死するんだ…」
真美「うあっこりゃめっちゃ重傷ですなぁ」
P「…」ブツブツ
真美「兄ちゃん、お膝借りるね→」ぽふっ
P「この尻の感触…」
真美「ただいま兄ちゃん☆」
P「真美ぃ…」じわっ
真美「兄ちゃんは大げさ過ぎっしょ→」なでなで
P「同棲記念日」
真美「それ明日っしょ→」
P「えーっ何かなーっ」
真美「覚えてないとかカレシ失格っしょ→!!」
P「ヒントヒント」
真美「ヒントはね→5月!」
P「むずかしいなぁ~」
真美「兄ちゃん…ホントにわすれちゃったの?」
P「はい真美、誕生日プレゼント」
真美「兄ちゃん…えへへ」
P「13歳回って13歳おめでとう」
P「んー?」
真美「暑いねー」
P「んー」
真美「そとでたくないねー」
P「んー」
真美「でも洗濯物干さないとねー」
P「んー」
真美「じゃんけんしよっか」
P「確実俺が勝つけどいいのか?」
真美「ふたりで干すのが一番ですな」
P「素直でよろしい」
P「真美の好きなものがいいな」
真美「え→いいの?」
P「え?なんかまずいこと言ったか俺?」
真美「んじゃ兄ちゃんまな板に手置いて」
P「うん…っておい切れる切れる!?」
真美「んっふっふ~だって真美の好きなものって言えば兄ちゃんっしょ~」
P「わかった!チャーハン食いたいチャーハン!」
真美「おっけー☆これに懲りたらおまかせはナシだぜ兄ちゃん♪」
真美「…」ころんぎゅっ
P「うーん…」ごろん
真美「…」ころんぎゅっ
P「うう…」ごろん
真美「…」ころんぎゅっ
P「…真美」
真美「なに→?」
P「暑いからもう少し離れて眠ろう」
真美「そこはこうするんだよ→」
P「おおっ真美はやっぱりゲームうまいな!」
真美「んっふっふ~、亜美と毎日やってたからね~」
P「協力できるゲームは楽しいな」
真美「いいよね→兄ちゃんの膝に座ってゲーム、最高っしょ☆」
P「あ、真美ちょっと今動かれると尻がこすれて…オフッ」
P「…」ポリポリ
真美「…」サクサク
P「…」サクサク
真美「あ、最後の一個だ…」
P「よしじゃんけんだな」
真美「いやいやここは真美ちゃんに譲る場面でしょ→」
P「じゃんけんしよっじゃんけん」
真美「やだよ→兄ちゃん絶対真美の顔見て勝つもん」
P「わかった、こうしよう。俺が端っこを食べる、真美は反対側を食べる」
真美「おおっポッチーゲームですな♪」
P「沢山食べたければ早くポキポキしなきゃいかん」
真美「受けてたつぜ→☆」
真美「ふあ~おはよ兄ちゃん」
P「あ、やべえ寝坊した」
真美「兄ちゃん今日オフだよ?」
P「あれ?そうだっけ」
真美「うん」
P「うあっ昨日すごかったから体中ベトベトだな」
真美「お風呂はいろっか」
P「風呂まで行く元気もあるかどうか…」
真美「昨日ちょ→頑張ってたもんね→」
P「つい張り切ってしまってな」
真美「どったの~?」
P「お風呂いつも一緒に入ってるじゃん?」
真美「そだね→」
P「今日はなんでダメなのかな~って」
真美「兄ちゃんの目から野獣のオーラを感じたのさ…」
P「入れて入れて」カリカリ
真美「だめ~☆」
P「ヒツジだよ~オオカミじゃないよ~」カリカリ
真美「兄ちゃん曇りガラス越しからも全裸待機してるのわかるよ」
P「メェ…」
P「すまんな真美」
真美「いいよ、ほらパパたちからお薬もらってきたから」
P「ずびっ…俺もうダメかなぁ」
真美「弱気がいちばんダメなんだよ兄ちゃん」なでなで
P「風邪うつるぞ」
真美「へーきだよ」
P「おかゆ食べたい」
真美「うん、お昼はおかゆにしようね」
P「どうした真美?寝れないのか?」ぽんぽん
真美「ううん、なんかこう…スゴいよね、一緒に暮らすって」
P「ああ…そうだな」
真美「甘えたり、遊んだり、看病したり」
P「これからもっと騒がしくなるかもしれないぞ」
真美「どうして?」
P「『三人目』、増えるかもしんないだろ?」
真美「それは…」
真美「それは…兄ちゃん次第ですな☆」くすっ
あれは嘘だ
今度こそおしまい
Entry ⇒ 2012.08.31 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
千早「プロデューサーにセクハラされたわ…」
美希「千早さん、それ本当なの?」
千早「ええ。その…、胸を…」
真「胸を?」
千早「なでられたのよ」
真「セ、セクハラだ…」
千早「2人は、そういうことされてないの?」
美希「ミキはされてないなー、だって、ミキは揉まれるから」
千早「 」 ブワッ
美希「…ごめんなさいなの」
美希「ハニーがね、言ってたの」
美希「胸なんか飾りだって、小さくても問題ないって!」
美希「だから、大丈夫なの、千早さん!」
真「美希ー、何気に傷に塩塗ってるだけだよそれ」
千早「くっ」 プルプル
真「でも、プロデューサーの言うとおりだと思うな」
真「大きいとかそういうのじゃないとボクは思う」
千早「…そう?美希もそう思うかしら?」
美希「は、はいなの」
真「そればっかりはボクにはわからないなー」
美希「ミキも、男の人じゃないからわからないの」
千早「……どうしてこんなに差がでたのかしら」
真「やっぱり、身長と同じで普通に差はでると思うけどなあ」
千早「それにしても出すぎだと思うの」
美希「……でも、いまさら千早さんがばいーんとなってもミキ困るなーって思うの」
真「まあ、今の千早でなれちゃってるからね」
千早「つまり、今の状況で甘んじておけ…ということかしら」
真「で、でも、成長の余地はあるかもしれないし」
美希「千早さん、あきらめちゃだめなの!」
真「揉まれるんだっけ?」
千早「それはそれで、ちょっと問題よね」
美希「合意の上だから、問題ないかなってミキは思うな」
千早「…羨ましい」
真「揉まれるのが?」
千早「揉まれるほどあるのが」
真「……」
千早「ねえ、真。豊胸手術っていくらかかるのかしら」
真「千早、落ち着こう?」
美希「でもね、千早さん。胸が大きいとうつ伏せになると苦しいの」
千早「 」 ブワッ
美希「千早さん、本当にごめんなさいなの」
真「そんな事じゃないですよ」
P「ああ、悪い悪い…」
真「そもそも、何で胸なんか触ったんですか?」
P「それがさ…、おれ本当は胸じゃなくてお腹をなでようとしたんだ」
P「そうしたら、…何故か胸を触りたくなってさ」
真「つまり、セクハラ自体はする気だったんですね?」
P「おうよ」
P「でもまー、セクハラは日常茶飯事だからいいじゃないか」
真「よくないです」
P「くっ」
P「胸のことを気にする必要はないと思うよ」
真「本人にとっては、相当深刻な問題みたいですよ?」
P「うーん、まあそうなんだけど」
P「…真はさ、何で人の胸が膨らむか知ってる?まあ、個人差はあるけど」
真「え?…そういう身体の仕組みだから?」
P「いや、なんでそうなったかって話なんだけど」
P「サルいるだろ、サル」
P「サルっていうのは、オスがメスのお尻をみてそれで興奮するんだけどさ」
P「でも、それはサルが四足歩行するからだろ?」
真「あ、人間は立ってますから、あまり目線がお尻にむいたりはしませんね」
P「そうそう、それでかわりに胸が大きくなって、オスを興奮させるようになったらしい」
P「まあ、ただ単に直立二足歩行でお尻がでかすぎるのが不便っていうのもありそうだけど」
真「…つまり、どういうことです?」
P「つまり、千早は胸がなくても十分、魅力的な女性ってことだよ」
真「──それ、本人の前でいってあげたほうが」
P「言ったら言ったで「くっ」ってなりそうだけどな」
真「胸がないってワードがネックかあ…」
美希「つまり、ミキはお胸がないと魅力がないの?」
P「…美希、いつのまに?」
美希「ちょっと前からなの」
P「まあ、今のはあれだ、……千早用だから」
美希「むぅー」
P「大丈夫だよ、美希だって胸がなくても大丈夫さ」
美希「本当?」
真「でも、大きければ揉むんですよね?」
P「おうよ」
真(ダメだこりゃ)
P「女の価値は胸の大きさじゃない、形じゃない、柔らかさじゃない、感度じゃない」
P「正直、そんなものはどうだっていい」
P「大事なのはな、顔と性格なんだよ」
真「…ま、まあ。最終的にはそうなるんでしょうけど」
美希「ハニー的には、美希はどう?」
P「そりゃあ、アリだ。もう、可愛い」
真「ぼ、ボクは…?」
P「もちろん、アリ」
P「っていうか、765プロのメンバーには思い入れもあるしな」
P「全員いける!亜美だろうが真美だろうが、やよいだろうがお構いなしだ!」
P「そう、つまり…」
美希「765プロの女の子ならだれでもいいのハニー?」
P「だって、皆可愛い、いい子じゃねぇか…」
P「……みんな可愛い、俺のアイドルさ!」
P「…とはいえ、セクハラ以上のことはあずささんにもしないぞ?」
P「YESロリータNOタッチ、という言葉をしっているか?」
美希「ミキ、知らないの。真君は?」
真「ボクもわからないな…、あまりいい予感はしないけど」
P「つまり、ああいうのって、めでるもんなんだよ」
P「触っちゃいけないし、性の対象としてみちゃいけない」
P「アイドルにも同じことがいえるのさ」
真「いや、思い切り触ってるじゃないですか!」
P「まあね」
P「俺は、お前の胸を揉む以外のことをしたか?」
美希「…あ」
P「そう、していない」
P「アイドルと性交渉に及ぶなどという」
P「そういった夢のような行為」
P「この俺がするわけがない、夢は夢だからこそよいのだ」
真「な、なるほど…?」
P「お前らもさ、いわゆる〝偶像〟だからこそよいんだ」
P「アイドルが楽屋でタバコ吸ってる姿とか、考えたくないだろ?」
P「まあ。765プロのみんなはそういうのないけどな」
P「つまりな、千早は胸のことを気にする必要がない。俺が愛でる」
P「あずささんも、迷子になったら俺が見つけ出す」
P「やよいも、ヤバくなったら俺がご飯おごってやる」
P「貴音も、望むのなら横文字を徹底的に教えてやる」
P「真だって、お姫様扱いしてやる!」
P「そう…」
P「お前らの弱みなんざ、─俺にとっては何て事はない」
P「プロデュースするにあたって、そこまで支障もないからな!」
P(まあ、あずささんだけは見張ってないとだめだけど)
真「…でも、プロデューサーがそうでも、千早は…」
美希「そうなの、お胸が小さくて悩んでるのはハニーじゃなくて、千早さんなの」
P「まあ、そこなんだよな」
真「うーん、…気にすることないよっていうのも効果ないし」
美希「あ、詰め物すると、おっきくなれるの!」
P「根本的解決になってないし、何よりそれトドメさすことになるぞ」
美希「難しい問題なの…」
P「…とはいえ、自然に大きくなるのを待つのもな」
真「何年かかるんでしょうね」
P「来世まで待つしかないな」
美希「ハニー、それは言いすぎだと思うな」
P「そんなもん、あったらここら一帯のスーパーから千早が買い占めるだろ?」
P「まあ、鶏肉は大きくなるらしいけどな」
真「そうなんですか?」
P「それと、中国だかどっかでは…」
P「どこかが悪いときに、同じ部位の肉を食えばよくなるって言われてるんだ」
P「肝臓がわるいなら、レバーとかな」
美希「つまり、鶏のムネ肉を食べれば千早さんも…!」
P「まあ、鶏肉は確かに効果あるみたいだし、やってみるのもいいかもな」
真「…プロデューサー、肝臓が悪いときにフォアグラを食べるのはどうなんですか?」
美希「あ、余計に悪くなりそうなの!」
P「フォアグラとか都市伝説です」
真「へ?」
P「千早の胸」
美希「やっぱり、ちょっと小さいかなってミキは思うな」
P「そうじゃない、そうじゃない」
P「今のままでもいいだろって話」
真「それはまあ…」
美希「でも、大きくても小さくても、千早さんは千早さんなの」
P「しかし、俺はだな」
P「…………大きい千早はちょっといやだ!」
真「え?」
P「ほら、マジメだった女の子が」
P「夏休み明けにハデになるような…喪失感を感じる」
P「ああ、俺の知ってる彼女じゃなくなったんだなって」
P「胸の大きい千早」
真「ま、まあ…」
美希「いざ会ってみると、多分困るの」
P「……そうだろ」
P「だから、あれでいいんだ」
P「千早はB72でいい」
P「そういった趣旨のファンレターだってある」
真「あ、ほんとだ」
美希「これ、千早さんには見せちゃダメなの…」
真「会わないほうがいいんじゃないかなあ」
美希「今いっても、逆効果なの」
P「構わん、逆効果でもいいさ」
P「会って話すことに、意義がある」
美希「そうとは思えないの…」
P「任せろ、俺ならやれる」
真「くれぐれも、言葉選びには気をつけてくださいね?」
P「うむ」
千早「……」
P「なあ、千早ぁ」
P「……ちぃーは~や!」
千早「……」 プイ
P「セクハラしたのは悪かった」
P「そこは謝る」
千早「…そこは問題ではありません」
千早「いえ、セクハラ自体は少し困りますが」
P(やはり胸か)
P(……どうしよう、気の利いたセリフがでないな)
P(俺はお前の胸好きだぜ!…変態じゃないか)
P(女の価値は胸じゃない!…これか?)
P(いや、でもこれも千早にはだめかもな)
P(……くそ、俺は千早のプロデューサーだぞ)
P(こんな時に、支えてやれないでどうする?)
P(そうさ、こういう時こそ、ちゃんとしないとな!)
P「元気をだせよ」
千早「プロデューサー……」
P「まあ、俺は男だからさ、お前の悩みとかちゃんと理解してやれないし」
P「それが、どういう苦しみなのかもわからない」
P「けど、だからこそ。俺はお前にこう言ってやれる」
P「そんなことで、お前の価値は無くならない」
P「そんなことで、お前の価値は決まらない」
P「だから、ほら」
P「笑っとけ、笑っとけ」
P「笑わなきゃ、人生損するぞ」
P「やっと笑ってくれたな」
千早「だって、プロデューサー…。ガラにもないこと言うものだから…」
P「え、えぇッ!?」
千早「でも。おかげで色々ふっ切れました」
P「……そうか、よかった」
P(ガラにもないって。コイツの中の俺という人間はどうなってんだよ)
千早「プロデューサー、お手を煩わせてしまって、申し訳ありません」
P「違う違う。こういう時は…」
P「ありがとうっていうんだよ」
千早「……。」
千早「ありがとうございます」
P「真と美希が心配してたぞ?」
千早「そうですね…」
千早「2人にも謝らないと…」
P「そうだな、それがいいさ」
千早「あの…」
P「ん」
千早「プロデューサーのおかげで、色々、踏ん切りがついて…」
千早「なんだか、自信がもてました」
P「そりゃそうだ。俺は有能だからな」
Pェ・・・
美希「ううん、ミキもね、千早さんの事を考えないで…ごめんなさい」
真「すごいです、プロデューサー…。よく千早を宥められましたね」
P「ほら、二枚貝あるだろ?サザエとかみたいな巻貝じゃなくて。」
真「ホタテとかですか?」
P「そう。閉じてりゃ開けるのに苦労するけどさ」
P「BBQして、熱するとぱかぁって開くじゃん」
真「あー、そうですね」
P「北風と太陽も同じさ」
P「無理やり吹き飛ばすんじゃなくて暖かくしてやる」
P「つまり、ああいう時は」
P「カッコいい言葉で暖めてやればいいのさ」
真「そうなんですか…」
P「夏の栄螺は口ばかり、にならないようにしないとな」
真「…ことわざですか?」
P「口だけのヤツって意味だ」
美希「ミキ、前半部分いらないって思うな」
P「そういう事いうんじゃありません」
千早「ふふっ」
P「…しかし、これで一見落着だな」
美希「はいなの」
P「…………控えるべき?」
真「はい、そりゃあもう」
千早「あまり定期的にされるのも、こまってしまいます」
美希「ミキ、ハニーだったらいいかなって思うな」
真「美希がそんなこというから、プロデューサーが調子にのるんだよ?」
千早「そうよ。今はセクハラ以外はしてこないけど、いつエスカレートするか…」
P「安心しろ、それはないから。ボディタッチだけ」
P「基本的に上半身」
P「下半身はお尻だけしか触らない!」
真「ねえ、千早。社長に言っちゃおうか?」
千早「そうね、ちょっとお灸を据えないと」
P「ごめんなさい…」
P「どうした」
真「ボク、セクハラされてない」
P「してほしいのか?」
真「違います!…ただ、プロデューサーはその」
真「ボクを女の子としてみてくれてないのかな…って」
P「そんなことはない」
P「この前、転寝してる真の口から垂れている涎をこう…すくいとってだな」
千早「…うわ」
P「なめたい衝動に駆られただけだ!やってない!」
千早「…思いとどまったのなら、まあ」
真「よかった…、のかな?」
美希「真君のよだれ…」
P「実際やるとするだろ」
P「まこと、美味しゅうございます。真だけに。…って言うだろ?」
P「なんか、色々だめだろそれは」
千早「そもそも、セクハラ自体が…」
P「そこはほら」
P「役得?」
美希「手当たりしだいはどうかと思うな」
P「俺は差別はせん」
P「美希の胸を揉んだなら」
P「伊織のデコを撫で回す!」
P「伊織のデコを撫でたなら」
P「春香が転んだ時にパンツを覗く」
P「これぞ、平等」
千早「そういうことを平等にしなくても」
P「そうか?世間は平等を歌謳っているじゃないか」
P「まあ、万人に平等に降りかかるモノは不平等なんだけどな」
美希「ハニー、それっぽいこと言ってるけどよくわからないの」
真「だったらセクハラも不平等にしたっていいよね」
千早「そうよね、音無さんあたりにでも…」
P「あの人にして、本気にされたらどうすんだよ」
美希「それはミキが困るの」
P「だろ?」
P「しかし、……本気の恋愛はちょっと違う!」
P「彼女はそう」
P「観賞用だ」
P「YESオトナシNOタッチ」
P「それが、俺の矜持」
千早「仰ってることがよくわかりません」
P「つまり、彼女は見てるだけでなんか癒される」
P「子供は帰る時間だ」
美希「ミキ…今日お仕事してない気がするの」
P「いいんだよ」
千早「それでは、プロデューサー、お疲れ様です」
真「おやすみなさーいっ」
プロデューサー「おう、三人ともまた明日な」
ふにゅんっ
美希「ひゃっ」
さわさわ
真「わっ」
なでなで
千早「きゃっ」
P「じゃっ、おやすみ!」
P「きいてください、音無さん」
小鳥「はい、なんでしょう?」
P「……ったんです」
小鳥「はい?」
P「真のお尻の触り心地がよかったんです!」
小鳥「 」
P「前々から触りたかったんですが」
P「あれはいい」
P「貴音の胸もいいし」
P「伊織のデコもいい」
P「でも、あの尻もいい…」
小鳥「…そ、そうですか」
P「音無さんが引くってことは、俺相当ですかね」
小鳥「私をものさしにしないでください」
小鳥「それ、セクハラじゃないですか」
P「……」
P「まあ、そういう言葉に置き換えることもできますよね」
小鳥「セクハラ以外になんといえと」
P「……絆を確かめあう」
小鳥「絆ということばを汚さないでください」
P「ごめんなさい」
小鳥「謝るなら、アイドルの娘たちに…」
P「大丈夫ですよ、なんだかんだで彼女たちもまんざらじゃないですし」
小鳥「天罰がくだってもしりませんよ?」
P「ははは、大丈夫ですよ」
P「あれ?」
小鳥「どうかしましたか?」
P「…パソコンのデータが吹っ飛んでる」
小鳥「えぇ!?大変じゃないですか!」
P「…いえ、仕事のデータは残ってます。ただ」
P「…エロ画像がスッパリと…操作ミスでもしたのかな」
小鳥「……天罰、下りましたね」
P「うぉおおおおお!」
小鳥「元気出してください…、これを…」
スッ
P「こ、これは…!同人誌!」
小鳥「私には、もう必要のないものですから」
P「…ありがとうございます。これで、戦える」
P「ふぅ…」
P「さて、では仕事しますか」
小鳥「お役に立てて、よかったです」
P「なんでしたら、直接お役立ちしてくれたら」
P「俺もお役勃ちしたんですが」
小鳥「もう、プロデューサーさんったら」
P「はははは」
伊織「な、何よ」
P「ちょっと様があるんだ」
ナデナデ
伊織「ちょっと、出会い頭におでこ触るのやめなさいよ!」
P「…出会い頭じゃなくて、出会い額」
伊織「うまくない、うまくない」
P「…まあ、いいや」
P「それより、あのことなんだけど」
伊織「!」
P「…誰にもいってないよな」
伊織「あ、あったりまえじゃない。アンタが秘密にしろっていうから、秘密にしてるわよ」
P「よしよし。知られたらまずいからな…」
伊織「ねえ、アンタ…」
P「みなまでいうな、俺だってつらいんだ」
伊織「まあ、そうね…」
P「それまでは、このことは俺と伊織だけの秘密」
P「いわば、俺と伊織だけの秘密だ」
伊織(何で二回言うのよ)
P「わかったな?」
伊織「…にひひ♪しかたないわね」
P「ようし、えらいえらい」
伊織「…ほんとうにそう思ってるなら、態度でしめしなさいよね!」
P「よし」
なでなで
伊織「おでこじゃなくて頭でしょ!?」
P「貴音、なんかオススメないか?」
貴音「これなんかはどうでしょう?」
P「…塩か」
貴音「あまり辛いたいぷですと、食べるのに時間がかかってしまうでしょうし」
P「確かにな」
P「貴音の分も作ろうか、何がいい?」
貴音「では、あなた様と同じものを…」
P「りょーかい」
数分後
ズズズズズ…
P(あ、これうまいな)
貴音(これは、2分47秒で食べるのがべすとですね…)
P「今日のスケジュールも完全に消化できたな」
小鳥「お疲れ様です、プロデューサーさん」
P「それは、アイツらに言ってあげてください」
P「本当にがんばってるのは、あいつらですし」
P「俺なんか、たまに手助けして、セクハラするだけですから」
小鳥「そんなことないですよ」
小鳥「プロデューサーさんの力があるから、みんながんばれるんですよ」
P「…そうなのかな」
小鳥「はい、そうですよ」
P「俺、もう…恥ずかしくってさ」
真「でも、あながち間違ってないかもしれませんね」
P「そうなのか?」
真「はい、やっぱり。プロデューサーが色々やってくれるからこそ、がんばれるっていうか」
P「つっても、スケジュールの管理とか、営業探してきたりとかだぞ?」
真「でも、それがないと、ボクたちって成り立たないじゃないですか」
P「まあ、確かに」
真「だから。ボクたちはプロデューサーには感謝してるんですよ」
P「…な、なんだよ、いきなり」 カァァ
P「プロデューサー冥利につきる」
真「えへへ」
P「ま、でも」
P「いくら有能とは言っても。俺もまだまだだし」
P「お前たちと一緒に、成長していかないとな」
P「もっと、いいプロデューサーになるためにさ」
真「プロデューサー…」
P「あ、そうそう…」
P「誕生日おめでとう。真」
こいつ…出来る!
真「ボクの誕生日、覚えて…?」
P「あったりまえだろ。社長含めた全員の誕生日覚えてるよ」
P「俺を誰だとおもってんだよ?」
真「プロデューサー…」
P「へへへ、ま。ほら…こういうの祝うのも俺の仕事だしな」
P「…ま、仕事抜きでもお前らの誕生日は祝うけど」
真「え…」
伊織「まったく、皆に内緒でケーキ用意するの苦労したのよ?」
P「ありがとう、伊織」
P「他の皆も呼んであるし、みんな集まったらパーティしよう」
伊織「でも、いいの?パーティするって伝えてないのよ」
伊織「プレゼントとか用意してないんじゃ」
P「伊織はなんだかんだで子供だな」
P「プレゼントとかよりも」
P「…ハートだろう、ハート」
P「蝋燭に火をつけたい人いる?」
亜美「……うぅ」
真美「……う~」
春香「やっぱり…」
美希「ここはハニーがいいと思うの」
千早「そうですね、主催者でもありますし」
伊織「まあ、これ以上の適任は居ないわね」
あずさ「亜美ちゃん、真美ちゃん。よく我慢したね、偉いわ」
P「へ、じゃあ、俺がつけていいですか?」
P「へっへへ、ついでに真のハートにも着火しちゃうぞ~?」
社長「それじゃ、照明の方は任せたまえ」
P「あ、お願いします」
パチン
P「コホン、それでは皆さん」
P「真の誕生日を祝って」
P「例のアレをいきましょう!」
皆「ハッぴバースデーとゥユー」
皆「ハッピバーすデートゥユー」
皆「ハっピバースでーディア真~」
シーン
千早「ハッピバースデー…」
千早「トゥー……ユー……」
フッ
皆「お誕生日おめでとーっ!」
パァンッ パァンッ パァンッ
真「みんな、…ありがとう!」
P「いやあ、本当にめでたい。伊織、ケーキ用意してくれてありがとうな」
伊織「これくらい、お安い御用よ」
春香(…レシピきになるなあ)
貴音「まこと、よき日です…」
響「自分も、なんだかうれしくなってきたぞ」
雪歩「真ちゃん、本当におめでとう」
P(あ、このケーキうめえ)
真「これは…?」
響「ラフテーを、パンで挟んでみたぞ」
P「その名も「かなサンド」…俺たちの気持ちだ。ふっ」
美希「ハニー、かっこいいけどくさいの」
P「いいんだよ、別に。これくらいがちょうどいい」
響(正直いえば、自分の時にこれをプレゼントしてほしかったぞ)
春香(あ、このケーキ、クッキーが入ってるんだ…)
小鳥「とはいえ、ジュースしか用意してませんけどね」
P「いいじゃねーの、ジュースでも十分酔える」
P「この歓喜の時に酔いしれるのに、アルコールなど不必要さ」
千早「……」 プルプル
伊織「千早、我慢は身体に悪いわよ」
春香「千早ちゃん、おかしいときは笑っていいんだよ」
真美「そうだよ、芸人さんのギャグは笑わないとだめだって兄ちゃんいってたよ」
亜美「その兄ちゃんがギャグをやってくれたんだから、笑わないとダメっしょ」
P「おいこら」
P「あ、あれぇ?律子、それ遠まわしにバカにしてないか」
律子「あら、気のせいじゃ?」
P「ふぐう…」
P「でも、…ま」
P「とりあえず、今日はこの祝宴を愉しもう」
P「…な、真」
真「はいっ…、ありがとうございます」 グスッ
P「お、おいおい、泣くなよ?それほど感動的だっていうのはうれしいが」
P「笑え、笑っとけ。こういう時は」
P「笑わないと、人生大損するぞ」
真「……はいっ」
P「というわけだ、もっと盛り上がるぞー!」
皆「おーっ!」
P「…ふう、みんな騒ぎ疲れてねちゃったか」
社長「今日はお疲れさま、君のおかげで彼女もうれしそうだったよ」
P「いやいや、これくらいのこと。当然ですよ」
P「彼女たちは、俺の家族のようなものですから」
P「家族の誕生日祝うのは当然でしょう?」
社長「うむ、そうだね」
P「ちゃんと、妹たちをトップアイドルにしてみせますよ」
P「ね、お父さん」
社長「ああ、期待しているよ」
P「任せてくださいって、俺は有能ですから」
P「わかってますよ、この仕事は身体が資本ですから」
社長「それに、君が倒れてしまうとみんなが心配する」
P「──そう、ですね」
P「社長も、ご自愛してくださいよ?」
社長「ハハハハ、大丈夫。まだまだ現役でいけるよ!」
P「それをきいて、安心しました」
P「…あ、ちょっと夜風にあたってきますね」
P「とはいえ、まだ夏の暑さが残ってるな」
P「…今日はちょっと、夜風が気持ちいな」
P「ん~っ、秋もアイツらとがんばらないと」
P「さて、もうちょっとゆっくりしたら片付けするか」
P「とはいえ、音無さんは率先して疲れてねちゃったし」
P「社長にあまり屈んだりさせるのはしのびないから、俺一人になるか」
真「あの、プロデューサー」
P「真、起きてたのか?」
真「あの、ちょっといいですか?」
P「ああ、構わないぞ」
真「えへへ」
真「ボク、その、すごくうれしくて…」
P「それはよかった」
P「真のその言葉が、何よりのお返しだよ」
真「そんな…、ダメですよ。お返しはちゃんとします」
P「本当に?」
真「はい」
P「じゃあ、トップアイドルになってくれ」
P「で、その祝賀会をみんなでしよう。それが俺の望むお返し」
真「プロデューサー…」
P「出来ない、なんて言わせないぞ?」
真「はい!ボク、絶対にトップアイドルになってみせます!」
P「今日は真の誕生日なんだけどさ」
P「もし、真が生まれてなかったら。こうやってプロデュースすることも」
P「誕生日祝ってやることもできなかったんだよな」
P「だから。生まれてきてありがとう、真にあえてよかったよ」
真「プロデューサー…」
真「ボクも、プロデューサーにあえてよかったです」
P「俺だけじゃないだろ?」
真「はい、皆にあえて本当によかったです。生まれてきて、本当によかった」
P「ああ、そうだな。…さ、それじゃそろそろ片付けに戻ろうか?」
真「はい…♪」
P「こら、くっつくなよ、歩き辛いだろ…?」
真「いいじゃないですか、これも誕生日プレゼントですよ♪」
P「まったく、しょうがないな…」
真「えへへ♪」
宅配便「お届けモノでーす」
P「ん、真にだ」
P(…ファンから?…いや、名前書いてないな)
P「……うーん、カミソリとか、爆弾じゃなさそうだし」
真「プロデューサー、どうしたんですか?」
P「え、いや。真あてに…こづづみが」
P「多分、真へのプレゼントだと思うんだけど…」
真「本当ですか?あ、ボクあけてみますね」 ヒョイ
P「あ、差出人不明のモノを勝手にあけるな!」
真「わー、ぬいぐるみだ…」
P「不自然に重いとか、中に硬いものはいってるとかないか?」
真「?…大丈夫ですよ」
P「そうか、よかった」
ヒラ…
P「…メッセージカード?」
P「何々…?」
8/29が誕生日だって、何かの雑誌で読んだから
たまたま手元にあったぬいぐるみを送ってやる。
勘違いするなよ、ただぬいぐるの処理に困ってただけだからな!
P「……これは」
真「どうみても…」
P「律儀なやつ。気なんて使わなくてもいいのに」
P「やれやれ、一応お礼は言っておかないとな」
真「連絡先、知ってるんですか?」
P「一応…」
北斗「あれ、プロデューサーさん?」
P「ああ、北斗。今日うちに真へプレゼントが届いて…」
北斗「ああ、届きましたか。」
P「ありがとう、って伝えといてくれないか」
北斗「わかりました。俺からも真ちゃんにおめでとうって伝えておいてください」
P「うん、わかった。ありがとう…、それじゃあな」
北斗「チャオ☆」
ツーツーツー
真「…なんていってました?」
P「誕生日おめでとうだって、961プロが」
P(ふう、こういう事務所の垣根も飛び越えて祝福されるなんて)
P(やっぱり、誕生日っていいもんだ)
小鳥「プロデューサーさーん」
P「あ、音無さんがよんでる」
P「ちょっと行ってくるな」
真「あ、はい」
タッタッタ
真「……みんな、本当にありがとう」
真「……でも」
真(あの時、2人だけのとき。プロデューサーがおめでとうって言ってくれたのが、本当にうれしかった)
真(プロデューサー、お返し期待しててください)
真(その時に、あらためて。ありがとうって言います)
真(それ以上にも、伝えたい気持ちもありますし)
真(……とても素敵なプレゼントありがとうございます、プロデューサー)
真(誕生日、おめでとう。ボク)
終
誕生日おめでとう、真。
読んでくれた人は本当にありがとう。
祝ってくれた人も本当にありがとう、真は最高だと思うんだ。
改めて誕生日おめでとう真
ちーちゃん最初だけだったなw
というわけで、寝る。見てくれてありがとう
あともう一回、真本当に誕生日おめでとう
真誕生日おめでとう
真おめでとう
チャオ☆
Entry ⇒ 2012.08.29 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
真「アイドルとしてのボク」
時計の針は九時半を示している。いつものボクならもう現場まで出向いて、仕事をしている時間だけど、今日は事務所でファッション雑誌を読んでいた。
最近は暑いし、働きづめだったということで、久しぶりにプロデューサーが休みをくれたのだ。
せっかくの休日に事務所にいるのは、765プロのみんなと会うため。駆け出しのころから支え合ってきた仲間がいるこの場所は、ボクにとってもう一つの家のようなものだ。
そう言いながら、響がボクの横に座る。そしてボクの広げている雑誌を覗き込んだ。
「真、またフリフリの衣装見てるのか?」
「うん。……やっぱり、こういうの憧れちゃうなぁ……」
一度でいいから、かわいい服を着て、女の子扱いされてみたいものだと思う。いつも男のような扱いを受けているボクだって、れっきとした女の子だ。少しくらい夢見たって、罰は当たらないだろう。
いや、その「誰か」は、すでに頭の中では分かっている。デスクでスケジュールの整理をしているプロデューサーをちらと見る。
いつ抱いたともわからないこの想い。ボクの鈍感な王子様は、いつか気付いてくれるのだろうか。
「ん……あふぅ」
そんなことを考えていると、向かいのソファで寝ていた美希が起き上がった。響と全く同じように、雑誌を覗き込む。
「あ、これ、一昨日出たやつだよね? ミキ、いろんなファッション誌読んでるけど、この雑誌はセンスがいいって思うな」
そのまま雑誌を眺めていた美希の顔が、不意に訝しげなものに変わる。視線の先をたどってみると、さっきまでボクが見ていたかわいいブランドの紹介があった。
顔を上げ、何とも言えない表情でこちらを見つめてくる美希。
「な……何?」
「真くん、この服を見てたの?」
「えっと、そうだけど……」
「ミキ的には、真くんにはこーゆーの、似合わないって思うな」
……ボクが可愛い衣装が似合うタイプではないことは、いろんな人にさんざん言われてきたことだし、それのおかげで多少の自覚もある。あまり受け入れたくはないけど、それが事実というものだ。ただ、そんな似合わないものに憧れる自分が存在するのも、また事実だった。
「でもボクだって、いつかお姫様みたいな服を着て、素敵な王子様とのロマンスを……」
「真くん、面白いこと言うの。王子様は、真くんだよ?」
「そういうことじゃなくて……響はどう思う?」
「……自分、真にはもっとかっこいい服の方が似合うと思うぞ!」
「響まで……もう、プロデューサーはどう思います?」
話を振られるとは思っていなかったのだろう、プロデューサーは若干驚いた風にこちらを向いた。
「……そうですか」
プロデューサーの出した答えは、アイドルとしてのボクの評価だった。それがプロデューサーの仕事だから、イメージ前提の考えになるのはボクも理解できる。でも、こういう時くらいは一人の女の子として見てくれたっていいのになぁ……。
「あれ? どうしたんだ、真?」
「……もういいですよーだ」
もう一度雑誌に目を戻して、フリフリした衣装を着こなすモデルを眺める。
……ボクも、こんな風になれるかな?
その笑顔に心の中で問いかけるも、返答はなかった。
もうそろそろ、765プロ総出のライブがあるから、その告知や、各所への挨拶などで忙しいのだ。
ボクも、朝から公園でのゲリラライブの後、午後にはテレビ出演の予定が一本控えていた。
つまり、今日はプロデューサーを一人占めできるということになる。仕事上のものではあるけど、プロデューサーと一緒に過ごせる貴重な時間だ。プロデューサーのことが気になっている同僚は、枚挙に暇がない。
このような小さな機会ですら、なかなか得られるものではないのだ。
「よーし真、そろそろ行くぞ」
「はいっ」
「確認するぞ。今日やる曲は、『エージェント夜を往く』、『まっすぐ』、『迷走mind』の順に、三曲だ。
一曲挟まるとはいえ、ダンスの激しい曲が二つ入っている。今日はかなりハードなスケジュールだけど、今の真ならこなせると俺は思ってる。
今日が終わったら、明日はフリーだから、ゆっくり休んでくれ。それと……」
いつものように、プロデューサーが読み上げるスケジュールを記憶と照らし合わせていく。
たまに勘違いがあったりするから、こういう風にプロデューサーが送迎してくれるのは、仕事上、とても助かることだった。
「よし、今日のスケジュールはこんなもんだな。何か質問あるか?」
「はーい! プロデューサー、今日仕事が終わったら、ボクと一緒にご飯食べに行きませんか?」
「そういう質問か……って、今日か?」
「はい、ダメですか?」
「今日は、ちょっとな……真、本当に今日、食事に行きたいのか?」
「そうですけど……それがどうかしましたか?」
「いや、まあいいんだけどな……」
プロデューサーの言っていることがよく分からない。どうして今日誘うと、そんなに不思議がられるのだろうか。
車に乗っている間考え続けたけれど、その答えが出ることはなかった。
「ああ。なんたって真は、人気アイドルだからな」
会場に着くと、耳が早い百人ほどのファンが、既にたむろしていた。運営から情報が漏れたのだろうか。
詰め寄るファンをかわしつつ、素早く舞台裏に滑り込む。ボクの登場で、会場は熱気に包まれていた。
今日のゲリラライブは、オールスターライブの宣伝も兼ねた、ごく小規模なものの予定だから、当日の情報拡散以外の集客はしない。
にもかかわらず、集まったファンの数は、予想をはるかに超えるものだった。
視界いっぱいに広がったのは、たくさんの女の人の顔。
小学生くらいの子から、ボクと同じくらいの高校生らしき人、家では主婦でもしていそうな人など、年代問わずたくさんの女性で会場はいっぱいだった。
「……ほとんど、女の人かぁ」
思わずため息が漏れる。別に、女性のファンを軽視しているわけでも、男のファンばかりに好かれたいと思っているわけでもない。
ただ、一応ボクも女性アイドルだ。女性として、男の人にちやほやされる存在を夢見たことは、何度もある。
「あっ、いえ、何でもありません!」
「今日のライブの評判は、今度のライブの集客にも影響が出る。一曲一曲、気を引き締めて臨もう」
「はいっ! ……あっ、プロデューサー」
「ああ、分かってる」
「ダーン! へへっ、今日もひとつ、ガツンと決めてきますからね!」
拳を合わせる。ただそれだけの動作だけれども、それはボクの集中を高め、一気に仕事モードに切り替わらせる。
ボクのアイドルとしての形、『王子様』の菊地真へと。この形をボク自身が望んでいるわけではない。
それでも、プロデューサーに見てもらえているという歓びと、その期待に応えなければいけないという程良い緊張が、ボクの糧となっていた。
「気合十分だな。よし、行ってこい!」
プロデューサーがぐっと背中を押してくれる。ボクはその勢いのまま、ステージに飛びだした。
今この瞬間、ボクはみんなの王子様(アイドル)だ。煮え切らない自分も心のどこかにはいる。それでも、今はこのステージを成功させることに、全神経を集中させる。
「みんなー! 今日はボクのライブに来てくれて、ありがとう!
このライブのことは、誰にも言ってなかったんだけど、こんなにたくさんの人たちが集まってくれて、ボク、凄く嬉しいよ! ……じゃあ、早速一曲目、行きます!
『エージェント夜を往く』!」
きらめくステージの上、ボクは出来る限りの力を出して、ボクを輝かせた。
「真、よくやったな! 大盛況だったぞ!」
激励してくれるプロデューサーに、満面の笑みで応える。ライブは大成功を収め、集まったファンの数は五百人を超えたという。
ボクとしては、会心の出来、の一言に尽きるものだった。この分なら、オールスターライブもきっと成功できるだろう。
「ほんとに、よくやったよ」
頭をくしゃくしゃっと撫でてくれるプロデューサー。その様子が何だか男らしくって、何故だか少し嬉しかった。
「これから三時間昼休みをとって、十五時から、ブーブーエスのスタジオで収録だから……。真、何か食べたいものはあるか?」
「じゃあ……一旦765プロに戻りませんか? お弁当でも買って。事務所でちょっと、ゆっくりしたいです」
「わかった、じゃあ事務所に戻ろう。どのみち、ブーブーエスに行くときに通る道だしな」
その後、少しの休憩をとって、ボクたちは公園を後にした。
「あ、おかえりなさーい」
事務所に戻ったボクたちを出迎えてくれたのは、二人で歌番組の収録に行っていた、春香と千早だった。
「たっだいまー! 聞いてよ二人とも! 今日のライブ、大成功だったよ!」
ライブを成功させた嬉しさそのままに、ボクは二人に報告をする。
「私はただ、いつも通りに歌っただけだから……」
楽しそうに千早の活躍を話す春香と、冷静に振る舞いながらも、どこかまんざらでもなさそうにする千早。
やっぱり、自分の能力が認められるというのは嬉しいことだ。それは、ボクについても同じことが言えるし、たぶんほかのみんなもそうだろう。
今回、心残りがあるとすれば、それは、来てくれたお客さんのほとんどが女性だったということだ。
もちろん男性だけを多めに集めるなんてできないし、それに意味なんてないけれど、こうも女性が多いと、ボクには男性のファンがいないのではないだろうか、とさえ思ってしまいそうになる。
そう考えると少し、寂しいような悲しいような気分になった。
「あれ? どうしたの、真?」
顔には出していないつもりだったのだけれど、春香が目ざとくボクの変化に気付いた。
春香はこういう他人の感情の機微に鋭いところがある。もっとも、ボクが単に分かりやすい反応をしていただけなのかもしれないけど。
「聞いてよ二人とも。ボクのライブに来てくれたお客さん、女の人ばっかりなんだよ!」
それを聞いて、何やら二人が、なんとなくわかったような顔をする。
「あー……真は、女の子に大人気だもんね」
「……きっと、真には女の子を惹きつける魅力があるんじゃないかしら。気にすることはないと思うわ」
確かに、ボクが二人の立場だったとしても、同じような反応をするだろう。
だって、これはボクのアイドルとしてのイメージで、言ってしまえばどうしようもないことなのだから。それでも、不満なものは不満なのだ。
「でもでも、真が女の子に人気なのは、私達には無い武器だよ? もっと、胸を張らないと!」
「……確かに、そうかもしれないね」
春香の言葉で、少し気持ちが楽になる。確かに、女の子らしいボクを見せられているかとは関係なく、女性に人気なのは、ボクの長所だろう。
「うん、ありがとう、春香。もうバッチリだよ! よーし、午後も頑張るぞぉ!」
立ち上がって、気合いを入れ直す。それが聞こえたのか、デスクからプロデューサーが顔を出してきた。
「お、真、昼食は食べ終わったみたいだな。そろそろ行くか?」
「分かった。……じゃあ、春香、千早、行ってくるな」
「行ってらっしゃい、二人とも」
「行ってらっしゃーい。頑張ってね、真」
二人の送り出す声を背に、事務所を出る。そして、ボクたちは次の収録があるブーブーエスへと向かった。
今日の出演内容は、番組内のコーナーで、ボクが自身の半生をドキュメンタリー形式で紹介する、というものだ。
ただ、ボクは人に語れるほど長く生きてきたわけでもないし、取り立てて立派なことをしてきたわけでもない。
正直なところ、このコーナーに、まだまだ人生経験の浅い自分が呼ばれることには、違和感があった。
それでも、せっかくプロデューサが選んできた仕事だし、そんなコーナーにこの歳でボクが呼ばれたこと自体に意味もあるのだろう。
そう考えると、この仕事一つを受ることにも誇りを持てるというものだ。
「あっ、はーい、今行きまーす!」
感慨に浸っていると、スタッフさんから声がかかる。再度気持ちを引き締め、ボクは楽屋を出た。
司会のタイトルコールで、ボクのコーナーが始まる。そして、ボクの軽い紹介がされた。
「……ということで、今回のゲストは、今を時めく人気アイドル、菊地真さんです!」
デモのVTRが終わり、ボクがセットに入る。
「はい、そうなんです! ゲリラライブだったんですけど、結構たくさんの人が来てくれて。ライブに来てくれたファンの皆さん、ありがとうございました!」
「まさに、今旬のアイドルといった感じの真ちゃん。では今日は、彼女がいかにして今の地位を手に入れたのか。
それを解き明かしていこうと思います。今日はよろしくお願いします」
「はい、よろしくお願いします!」
ボクがどの程度のものか、この番組で評価されるのかもしれない。少しでもよく見られようと思って、襟を正す。
「デビューしたのは……去年の今頃なのかな?」
「はい、まだ一年経つか経たないかです」
「それでもうこの人気だもんねー。今、乗りに乗ってるって感じだよね」
「ありがとうございます。でも、出来ればもっと上を目指していきたいと思ってます」
パネラーの人の言葉に続き、VTRが流れ出す。
制作には携わっているし、もちろんどんな内容になるかは知っているものの、実際に完成したものを見るのは初めてで、いざそういうものが流れると思うと、少し気恥ずかしい。
映像をはさんだトークによって、番組はつつがなく進行する。
VTRは、売れるまでの下積みの時や、プロデューサーとしてきた努力についての話とか、お父さんにアイドル活動を賛成してもらえなかった話が続き、
ボクがしてきた数少ない苦労を圧縮したような内容だった。
この程度で努力なんて言ったら、本当に努力してきた人達、まさに今この番組で司会やパネラーをしているような人達に怒られてしまうんじゃないかと、心配になる。
『辛い時や困ったときは、いつもプロデューサーが助けてくれました』
画面の中のボクが話すのを見ていると、色々な思い出が次々に浮かんでくる。
お父さんにアイドルをしていることがばれたとき、プロデューサーが直々に家に来て、お父さんを説得してくれたこと。
思うように踊れなかったときに、励ましてもらったこと。
ボクのこれまでのアイドル活動は、プロデューサーによって成り立っていると言っても、過言ではないと思う。
……全部、プロデューサーに支えられて、ここまで来てるんだ……。
そう考えると、改めてプロデューサーへの感謝の思いが湧いてきて、胸が熱くなるのを感じた。
「菊地真さん? 同じ番組に出るのは、初めてだったわよね。……あんた、ホントに男みたいな顔してるわね」
「は、はい……自分では、あまり男みたいな扱いを受けるのは、好きではないんですけどね……」
突然の物言いに少しむっとしたが、相手は年上。ちゃんとした礼節をもって接する。にもかかわらず、相手の反応は、少なくとも礼をわきまえたものではなかった。
長い髪を神経質そうに触ると、醜いものを嫌々見るような目でボクを見下ろしてくる。
「えっ……?」
言っている意味がよく分からず、そんな反応をしてしまう。すると、彼女は薄ら笑いを浮かべながら鼻を鳴らして、吐き捨てるように言った。
「あんたみたいなイロモノは、一発屋に終わるか、そうじゃなくてもブームが終われば、何か別の路線でもなきゃ、大した扱いはされなくなるものよ。
短い間だろうけど、せいぜい頑張ってみたら? ……まぁ、そんな男みたいな顔じゃ、他の路線目指そうとしても、無駄だろうけどね」
「…………」
ボクの隣を抜けていく彼女。言いたい放題言われたことよりも、何も言い返せなかった自分が悔しかった。
それは昼にも春香に言われたことだし、はっきりと自覚している。でも、その人気がなくなってしまったら? 今のボクには、どうしていいのかわからない。
結局のところ、ボクはイロモノの『王子様』でしかないのだろうか。お姫様になることを目指して入った芸能界。
それを諦めてまで演じる王子様がいずれ必要とされなくなるのなら、アイドルとしてのボクに、意味なんてあるのだろうか。
一旦ネガティブな方向に向かった思考は、加速するばかりだった。
ふと、ドアが開く音がする。ボクの楽屋にノック無しに入る人。そんな人は一人しかいない。
「お疲れ、真……真? どうしたんだ?」
「お疲れ様です、プロデューサー……実は、さっき、共演した人から……」
事の顛末を、プロデューサーに話す。ボクが話している間、プロデューサーは、何をするでもなく、ただ黙って聞いてきてくれた。
「あのな、真。確かに俺は、今、真が可愛い服を着ると、イメージに影響が出ると言った。だけどな、これからの真には、そういった可能性もあるんじゃないかと、俺は思ってる」
「これからの、ボクですか……?」
「ああ。真は、あんまりにも王子様扱いされすぎたんだな。……ごめんな、それはそういう路線で売り出してしまった俺の責任だ。
でもな、真は確かに凛々しいけど、それに負けないぐらい、可愛いところもあるんだ。俺が保証する」
「だから、誰に何を言われても、気にするな。俺はお前が可愛いって、分かってるから。これからいくらでも、時間はあるんだ。
いつか、真がなりたかったお姫様にも、絶対にしてみせる。それまで、少しの間、我慢してくれないか?」
プロデューサーに触れてもらうと、不思議と心が落ち着く。この人がそう言ってくれるなら、安心できる。
さっきまで心に沈着していた不安が、嘘のように消えていくのを感じた。この人が、信じてくれるなら……。
静かにプロデューサーから離れる。プロデューサーは歯を見せて笑うと、ボクの頭の上に手を置いた。
「よしっ、じゃあ帰るか、真! みんな待ってるぞ」
「はいっ! ……みんな?」
「なに、着けば分かるさ」
事務所に戻ったボクを出迎えたのは、たくさんの破裂音と、「おめでとう」の声。何が起こったのかわからず、周りを見回す。
春香たちや、小鳥さん、社長までもが、クラッカーを持って立っていた。
「驚いたか?」
隣で、やはりクラッカーを持ったプロデューサーが聞く。
「何でこんな……って、あっ」
そこでようやく気付く。プロデューサーが今日の夕食を断った理由。さっきの言葉の意味。こんな簡単なことに気付かなかった自分がおかしくて、ひとりでに笑みがこぼれる。
「真、誕生日おめでとう! もしかしたらばれちゃうかなーって思ってたけど、真ったら、気付かないどころか誕生日自体忘れてるんだもん。こっちがびっくりしちゃったよ」
「あはは……ありがとう、春香」
何日か前まで、覚えていたはずなんだけどな……ここ数日のハードスケジュールや、今日のいざこざですっかり頭から抜けていたらしい。
「社長はお酒飲みたいだけでしょ? 経費じゃ落ちませんからね」
「わ、分かっているとも、律子君」
「ほら真、今日は真が主役なんだから、みんなの前に出ないと」
「わっ……とと」
部屋の真ん中まで春香に押されて、みんなの前に出る。ボクをじっと見つめる沢山の嬉しそうな顔。
こんなにたくさんの人が、ボクの誕生日を祝ってくれていることに、少し涙が出そうになった。
「「「かんぱーいっ!」」」
乾杯して、ご飯を食べて。忙しいはずのみんなが作ってくれた時間は、何にも代えがたいものだった。
一通りテーブルの上が片付いてきたところで、プロデューサーが手を叩いて注目を集めた。
「当たり前っしょ→」
「兄ちゃんこそ、忘れてんじゃないの?」
「んっふっふ~。亜美たちからは、これだよ!」
「まこちん、あんまゲームとかやんないっしょ? だからこれでゲーム始めて、真美たちと一緒に、もっともっと遊ぼうぜー」
「コラあんたたち、自分のためにプレゼント買ってどうすんのよ!」
「うげっ、律っちゃん!」
いつも通りのやり取りに、思わず笑ってしまう。最近はプロデューサーも忙しいことが多いし、二人はもっといろんな人と遊んでいたいのだろう。
今度からは、もっと二人に付き合う時間を増やしてあげようと思った。
「あっ……へへっ」
「……さすがまこちん、かっこいいですなー」
頭に手をのせると、二人は少し照れたように笑った。
そう言って出てきたのは、いつも通り元気そうなやよいと、いつもと違って何やら気後れした様子の伊織だった。
「私たちからは、はい! ぬいぐるみです! 伊織ちゃんと、二人で作ったんですよー!」
やよいの手からクマのぬいぐるみを、伊織の手からウサギのぬいぐるみを、それぞれ渡される。
「何よ……変なら変ってはっきり言いなさいよ……」
伊織は、ちょっとほっとしたような表情をした後、その顔をすぐにこわばらせた。全く、もうちょっと素直になってもいいと思うんだけど。
「喜んでもらえて、嬉しいですー!」
「ふ、ふん、当然よね。なんたってこの伊織ちゃんが、私とおそろいのうさちゃんを、わざわざ作ってあげたんだから。感謝、しなさいよね……」
素直なやよいも、素直じゃない伊織も可愛くって、亜美や真美と同様に頭をなでる。
「はわっ!? ……えへへ、真さん、優しいです……」
「んなっ……ちょっと、やめなさいよ……」
「真ちゃん、次は、私たちのプレゼントを受け取って欲しいな」
「真。わたくしと雪歩の二人で、あくせさりぃしょっぷなる場所で購入したものです。気に召すとよいのですが……」
おずおずと雪歩に渡されたのは、小さな腕時計。
「四条さんと、何をプレゼントするか迷ってた時に見つけたんだ。それで、これを見たときに……」
「わたくしも雪歩も、これしかないと思ったのです。きっと、似合うと思いますよ」
早速腕時計を付けていると、貴音が頭を下げてこちらを見ているのに気が付いた。
「えっと……どうしたの、貴音?」
「? ……頭を撫でるのでは、ないのですか?」
中学生組――美希も中学生だけど――が可愛くて頭を撫でていたのを、プレゼントをくれたみんなの頭を撫でるものと勘違いしているらしい。
でも、今更訂正するのも気が引けたし、貴音の髪の毛も触ってみたかったから、黙っておくことにする。
「ふふ、ありがとうございます。……雪歩は、頭を撫でられられなくても、よろしいのですか?」
「えっ……私は、その……じゃ、じゃあ、よろしく、お願いします……」
「何で敬語なんだよ、雪歩……」
雪歩の頭も、なるべく優しく撫でる。自分と同じくらいの雪歩と、明らかに自分より大きい貴音を撫でるのは、何だか変な感じがした。
「まったく、これだから真は王子様なんて呼ばれるのよ……」
伊織がため息交じりにそんなことを言う。雪歩たちの頭は別に撫でようと思って撫でてるわけじゃないんだけどな……。
「次は、私たちね」
「何だかいつも通りな気がするんだけど、千早ちゃんと二人でケーキを作ってみましたっ!」
そう言いながら、春香が冷蔵庫から大きなケーキを取り出す。赤いイチゴの乗った、真っ白なショートケーキ。チョコレートを使った文字で、名前まで書いてある。
「私は、あまり力になれなかったと思うんだけど……」
「そんなことないって! 千早ちゃんがいてくれて、ほんとに助かったんだから!」
「ありがとう、二人とも。じゃあ、みんなで食べよっか」
ケーキにろうそくが立てられ、部屋のあかりが消される。こんな誕生日は、本当に久しぶりだ。
昔は、家族みんなに誕生日の歌を歌ってもらっていたけれど、いつの間にかそれもなくなってしまっていた。
それが今は、こんな風にみんなから歌を贈られ、プレゼントを贈られ、こんな嬉しいことが他にあるだろうか。
「真ちゃん、私たちからのプレゼントも、受け取ってもらえるかしら? 私と、律子さんと、音無さんと、社長さんからのプレゼントなの」
「オホン! 菊地君の我々からのプレゼントは、今外に置いてあるんだ。見に行ってくれるかね」
社長に促されて、事務所の下に行く。そこに置いてあったもの、いや、停めてあったものは、ボクの想像の遥かに上を行くものだった。
「……GIANTの、コンポジットSE」
今年発売された、まだ新しい自転車だ。欲しいと思ったけど、値段が高くて手が出なかった覚えがある。
「頑張ったのは、お財布ですけどね……」
何やら胸を張る小鳥さんと、ちょっと余裕のなさそうな律子。いくら四人で買ったとはいえ、安いものではないのに……。
「なに、君たちは私にとって家族のようなものだ。大切な家族へのプレゼント、受け取ってはくれないか」
「社長……分かりました……ありがとうございます」
社長は、真っ黒な顔をほころばせて笑った。
「そ、そうね、やよいは妹ってとこかしら」
「うっうー! よろしくね、伊織お姉ちゃん」
「わ、悪くないわね……」
ふと、背中を叩かれるのを感じて振り向く。美希と響が並んでいた。
「じゃあ今度は、ミキたちからのプレゼントを受け取ってほしいの。真お姉……ちゃん?」
そこは何で疑問形なのか。
「だから自分たち、真のために可愛い服を用意したんだぞ!」
渡されたのは、いかにも女の子といった感じの、白いワンピース。今までイメージしていた『可愛い』服とは違うけれど、少なくとも普段ボクが着るような服ではなかった。
「ミキ達のコーディネートだから、真くんに絶対似合うの! ミキ、真くんにはこういう可愛さが似合うって思うな」
確かに、フリフリの服を着たときの周りの意見は、総じて芳しいものではなかった。でも、このワンピースなら、そこまで今までのイメージの差がない気がする。
もしかしたら、フリフリの服を着るためには、ボクにはある程度の段階が必要なのかもしれない。
そう言うと、美希は花が咲いたように笑う。
「気に入ってもらえて、よかったさー」
天真爛漫な二人の様子を見ていると、さっきまで悩んでいたことが、バカみたいに思えてきた。
「この服着るからさ、今度どこかに行こうよ」
「じゃあ自分、真に負けないくらい可愛い服、着てくぞ!」
「一番可愛いのはミキで決まりなの。あはっ」
「俺だけ、プレゼントを渡しそびれちゃってたからな……。はい、おめでとう」
そう言って、ボクの手の上に小さな箱を置く。
「……開けても、いいですか?」
ゆっくりと頷くプロデューサー。恐る恐る箱を開けると、そこには銀のネックレスが慎ましやかに光っていた。
「これ……ほんとに貰っても、いいんですか?」
そのネックレスは、見るからに高価で、受け取るのをためらうほどだった。プロデューサーだって、そんなにお金を持っているわけではないだろうに……。
ボクなんかのために、無理をさせることは気が引けた。
「あっ……はい、ありがとうございます」
もちろん、他のプレゼントと比べようなどとは、微塵も思わない。それでも、プロデューサーからのプレゼントは、ボクの中で特別な意味を持つものだった。
「真、あれ、やらないか?」
「あれ? ……ああ、あれですね」
いつものように、拳を合わせる。これは、ボクとプロデューサーだけの特別な合図。拳を通して、二人の心は繋がっていた。
「美希!?」
「プ、プロデューサーさん! いいものって、真に何あげたんですか?」
「春香まで……」
「これはちょっと、詳しい話を聞かないといけないの」
最後は美希たちに見つかって、大変なことになってしまったけど、その日は間違いなく、今までで最高の日だった。
「では、真くん。今度のライブの、注目すべきところはどこですか?」
「はい! 今回のライブは、ファンの皆さんにとっても、ボクたちにとっても大事なライブになると思います。だから、ボクたちの新しい魅力に注目してくれたら、嬉しいです!」
「新しい魅力といいますと、具体的にはどんなものがあるのでしょう?」
ライブ当日、プロデューサーに無理を言って、ボクも一曲、可愛い衣装を着てステージに立つことが決まった。
もちろんリスクは高いけど、これからのボクの路線を変えていくためには、避けては通れない道だと思う。
実のところ、ボクはもしかしたら、プロデューサーにさえ可愛いと思ってもらえたらそれでいいと思っているのかもしれない。
自覚があるわけではないけど、そう思うことがたびたびある。もちろんお姫様扱いされてみたい、という望みは変わっていない。
ただ、それは結局は無い物ねだりにすぎないような気もしてきたのだ。でも、プロデューサーはあの時、ボクのことをお姫様にしてくれると言った。
王子様としてしか扱われてこなかった、このボクを。だからボクは、プロデューサーを信じる。そしていつか、お姫様になるんだ。だって……
だって、プロデューサーの願いは、ボクの願いだから。
手に持っている衣装は、今までのボクのイメージとはかけ離れた、いわゆる『可愛い』もの。
今まで、こんな服を着てステージに上がることはほとんどなかった。そして、こんなに緊張したことも……。
人は、手にしているものを失うことを極端に恐れるという。今のボクの震えは、そんな人間の本能に通じるものを感じさせていた。
「真ちゃん、大丈夫?」
いつからそこにいたのか、雪歩が隣にいて、ボクを気遣ってくれていた。
「真ちゃん……」
自分でも笑ってしまうほど、大丈夫ではない声。それは結果的に、雪歩の不安を助長するだけのものとなった。
ふと、てのひらに違和感を覚える。見ると、ボクの右手は、首から下がっているネックレスを握りこんでいた。
プロデューサーから貰ったネックレス。あの時の拳の感触。それらが鮮明に思い出される。
あの日、プロデューサーと誓った約束。もちろんそれを忘れたわけではない。でも、いざステージに出るとなると、どうにも足が震えて、止められなかった。
「真ちゃん。もう時間がないよ……」
どんなに足が震えていようと、ボクの出番は刻一刻と近づいてくる。今更、逃げようがなかった。
「……うん、分かった。行こうか」
震える足を叩き、強引に歩を前に進める。半ばやけくそになりながらも、走ってステージに飛びだした。
戸惑うファンたちの様子が、雰囲気で伝わってくる。何を言っているかははっきりと感じ取れなくとも、今のボクを異様なものとして認識していること。
それだけがひしひしと伝わってきた。
数秒の沈黙に、心が折れそうになる。このまま会場が盛り上がらなかったら、ボクは一体どうすればいいのか。
いっそこのまま逃げ出してしまいたい。そんな衝動が頭を支配しようとした、その時だった。
「真ーっ!! とっても似合ってるぞーっ!!」
「可愛いぞーっ!! 真ーっ!!」
今度は間違えようもない。正真正銘、プロデューサーの声だ。暗い会場の中、必死に目を凝らしてみると、ファンたちの中、最前列で揺れる紫のサイリウム。
そのサイリウムは一人、必死に叫んでいた。
「お前はかわいいんだ!! 真ーっ!!」
どんな言葉より、どんな声援より。プロデューサーが一番に声を張り上げてくれたこと。ボクのために最前列の席まで行ってくれたこと。それだけが嬉しかった。
そんな声が何度聞こえただろうか。にわかに会場がざわつき始め、少しずつ今までの喧騒を取り戻してゆく。
「真くん、可愛い!!」
「思ったより、可愛い格好もイケる!!」
そんな声が、聞こえたような気がした、次の瞬間。
「わぁ……」
一斉に光る、紫のサイリウム。それは、今までと全く異なる自分を見せたボクに、今までと全く変わらぬ声援を向けてくれた、何よりの証だった。
ふと、足の震えが止まっていることに気付く。今ならできる、いや、今しかできないと思った。だから、プロデューサーの声に応えるように、声を張り上げる。
「みんな、ありがとーっ!! ボクの新しい衣装、気に入ってもらえると嬉しいな。じゃあ、新曲行きます! 『THE IDOLM@STER』!!」
「ふぅ……」
ライブも終わり、人がいなくなったドーム。ボクは一人、ステージに座って息を吐いていた。
「大成功、だよね……」
恐らく今日のライブは、そう呼べる代物だっただろう。ボクは結局、予定されていたよりも一曲多く新しい衣装でこなすことになった。
「ああ、大成功、だな」
後ろからの声と、振り向くより先に手渡されるスポーツドリンク。ボクは座ったまま、体を反対側に向けた。
あの時、誰も声を出してくれなかったら。ボクは、恐らく何もできなかっただろう。下手をすれば、その後の進行にまで影響があったかもしれない。
「気にするな。言っただろ? 絶対真をお姫様にしてみせる、って」
「えへへ……そうですよね」
この人は、どんな無茶でもして、どんな時もボクを導いてくれる。そんなプロデューサーが嬉しくて、なにより愛しかった。
「プロデューサー。ちょっとだけ、動かないでいてくれます?」
ボクはプロデューサーを、必ずボクのものにしようと思う。
「なんだよ、いきなり……まあ、いいけど」
プロデューサーが動きを止めたのを確認すると、ボクは素早く立ち上がり、プロデューサーの唇にさっと口づけた。
「お、お前、バカ、何を……」
「えへへ。お姫様は、欲張りなんですよ。欲しいものは、手に入れなくっちゃ、ね?」
今は、これだけでもいい。でも、いつか必ず、プロデューサーの心を、手に入れてみせる。だってボクは、お姫様なのだから。
おわり
寝る前に良いまこりんSS読めましたありがとう。
真誕生日おめでとう!!
乙
そして、今日のまこりん誕生日おめでとう
誕生日おめでとう!
これからもよろしくね愛してるよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
イヤッッホォォォオオォオウ!
マッコマッコリイイイイイイイイイン!!!!!!!
Entry ⇒ 2012.08.29 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「伊織、どうしてここに?」
P「いや、それはないけどさ」
伊織「だったら別にいいじゃない」
P「でも、なんだってこんな時間に……もう結構な時間だぞ」
P「親御さんも心配するだろ。ほら、送ってやるから帰るぞ」
伊織「いや……」
P「いやって、伊織……」
伊織「あんな所、戻りたくない」
P「家出か……?」
伊織「……」
P「家出だな……」
Prrrr…Prrrr…
P「いつもお世話になっています。私、765プロのプロデューサー、Pと申します」
P「あっ、新堂さんですか? 実は……」
P「えぇ、そうなんです。俺の家にいるんですよ。はい、屋敷に帰りたくないと……」
P「えっ、俺が預かる? でも、それって色々と……」
P「出来ないなら、伊織を放っておくって、そんなこと出来るわけないじゃないですか!」
P「わかりました。伊織は今晩、俺が責任もって預からせてもらいます」
Pi……
P「頭を冷やせだってさ」
伊織「そんなのとっくに冷えているわよ! 頭どころか、身体中ね!」
P「こんな時期とはいえ、夜は冷えるからな」
伊織「誰のせいよ、誰の!」
P「伊織が家出しなければ」
伊織「あんたのせいよ! こんなに人を待たせて!」
P「勝手に来ておいて……」
伊織「なにか言った?」
P「いや、何も」
伊織「とにかく、入りましょう。ほら、開けなさいよ」
P「わかったよ……」
伊織「ポタージュ……」
P「わかった」
・
・
・
P「はい、どうぞ」
伊織「……」ズズッ
伊織「あまり美味しくないわ」
P「普段、伊織が家で食べているものと比べられてもな。インスタントだからしょうがない」
P「でも、少しは暖まっただろ?」
伊織「うん……」
伊織「うん……」
P「それじゃあ、伊織……どうして、家出を?」
伊織「……」
P「伊織、焦らなくてもいい、ゆっくりでもいい。でも、わけを話してくれ」
P「俺は伊織のプロデューサーとして、伊織のことをちゃんと知っておきたい」
伊織「……」
P「伊織のお父さんが?」
伊織「うん。もう十分に人気もでたし満足しただろって、だからもうアイドルは」
P「なるほどな。確かに最近の伊織の人気はすごいよな。テレビをつけて、チャンネルを回せば大抵はどっかで映っているし」
伊織「私、頭きちゃって飛び出したわ。なに、人気がでたからアイドルやめろ?」
伊織「ふざけるんじゃないわよ! 私は遊び感覚でアイドルをやっているわけじゃないのよ!」
伊織「ここに来るまで、どれだけ苦労したか」
P「色々あったからな……」
P「それなのに、そんな風に言われたら、今までの努力とか苦労とか全部否定されているみたいだな」
伊織「まったくよ……」
伊織「はぁ!? 子どもを応援するのが、親ってもんでしょ!」
P「でも、親は同時に子どもの将来を考えなきゃいけないと思うんだ。俺の親もうるさかったし」
伊織「……どういうことよ」
P「伊織、アイドルこのままずっと続けられると思うか?」
伊織「当然じゃない!」
P「10年、20年も先も? あずささんや音無さんより歳をくってもか?」
伊織「そ、それは……」
P「俺がズルい質問をしているのは、わかってる。そんな先のことなんて俺だって想像がつかない」
P「でも、これだけは分かっている。ピークを過ぎれば、後は落ちていくだけだ」
P「そうしている間に新しいアイドルが出てくる。そういった中には、とんでもないのがいるかもしれない」
伊織「……」
伊織「……」
P「俺は負けるとは言えない。でも、勝てるとも自信を持って言えない」
P「それこそ、惨めに負けるかもしれない」
伊織「まどろっこしいわね……つまり、あんたは何が言いたいわけ?」
P「だから、そういう風になってしまうより、今のいい時期でやめて、有終の美を飾る」
P「引き返せる内に、引き返す。それがお父さんの考えなんじゃないかな」
P「俺は伊織のお父さんじゃないから、これは俺の身勝手な予測でしかない」
P「世界有数の水瀬グループの頂点に立つ人だ。あまり考えなしで発言をすると思えないんだよ」
P「伊織自身も、今の考えに思う所はあっただろ?」
伊織「……」
伊織「でも、それって妥協じゃない!」
P「そうとも言うな……」
伊織「私、そんなの絶対にいや!」
P「なら、伊織はどうしたい?」
伊織「私、まだまだこんなもじゃない。もっと、今よりずっと上にいけるわよ」
P「本当か?」
伊織「あんた、私を誰だと思っているの。天下の美少女、伊織ちゃんよ!」
P「だったら、それをお父さんに言ってあげな」
伊織「えっ……」
P「遊びじゃないって言ってやればいい」
P「そうしたら、お父さんも考えが変わるかもしれない。伊織の言うように、子どもを応援するのが親なんだから」
伊織「……そうね。あんたの言う通り、ちゃんと私の考えや想いを言うべきだったわ」
伊織「不思議ね。さっきまでパパのこと憎くて仕方なかったのに、今はちゃんと話せそう」
伊織「これって、やっぱりあんたが……」
P「どうした、伊織?」
伊織「なっ、なんでもない……///」
伊織「はぁ!? 私の服に、あんたのベッドの匂いをしみつかせる気?」
P「いや、でもさ……」
伊織「方法は他にもあるでしょ」
伊織「その……あんたの服を着るとか」
P「……」
P「は?」
ろまん
まろん
ごろん
伊織「べ、別にやましいことじゃないでしょう?」
伊織「ほらほら、早く服を渡しなさい」
P「わかったよ……」
・
・
・
P「伊織、着替えおわったか……って、なんて恰好してるんだ!」
伊織「なにって、あんたが渡してくれたYシャツを着ているだけじゃない?」
P「ズボンはどうした? 短パンを渡しただろ?」
伊織「あれ、ウエストが違い過ぎて履いてもすぐにずり落ちちゃって、意味がないわよ」
P「……」
P「そんなこと言われったて……」
伊織「……!」
伊織「変態!」ギュッ
P「あっ、裾を引っ張るな! 伸びるだろ!」
伊織「だって、見えちゃいそうじゃない!」
P「だから、ズボンを履けっていってるだろ!」
伊織「それが意味がないって言ってるでしょ!」
伊織「最初から、そう言いなさいよね」
P「んじゃあ、俺はさきに寝るぞ。明日には、お前を送ってやらなきゃいけないんだから」
伊織「ちょっと待ちなさいよ!」
P「……」
伊織「んしょっと……」モゾモソ
P「……」
伊織「あったかいわ……」
P「ベッドってそういうものだからな」
P「んっ……」
伊織「なんで、背を向けて寝ているわけ?」
P「今の伊織は、刺激が強すぎるから」
伊織「掛け布団で私の体は見えないわよ」
P「見える見えないの大したことじゃないよ。見てしまったというのが問題なんだ」
伊織「そんなの、私には関係ないわ」
伊織「だから、こっちを向きなさいよ。んぎぃいいっ!」グィイイッ
P「……」
伊織「んぎぃいいっ!」グィイイッ
P「なんなんだよ……もう」クルッ
P「は、はぁ……」
伊織「あんたには、私の体を温める義務が、責任があるわけだ」
伊織「だから、もっとくっつきなさいよ」
P「……」
伊織「早く!」
P「俺って、甘いんだな」
P「このくらいでいいか?」
伊織「もっと……ぴったりくっつけるくらいに」
P「これくらいか?」
伊織「うん……そのくらい」
伊織「……」ギュッ
伊織「すぅ、すぅ……」
P「眠れない……」
P「だって、自分の担当アイドルと寝ているんだぞ?」
P「とても落ち着いてなんかいられない」
P「むしろ、なんで伊織はこんな安心しきった顔でねているんだ?」
伊織「うんっ……」
P「……っ!?」
P「伊織の足が……俺の足に」
伊織「んっ~」
P「抱き枕のつもりかよ」
P「よいしょっと……」
伊織「すぅ、すぅ……」
P「ええい、ままよ」
P「……」ギュッ
P「あっ、ちょうどいい大きさだ」
P「それに柔らかくて、いいにおいだ」
P「何か……急に眠くなってきたな」
P「……」
P「ぐぅ……」
伊織「うんっ……もうこんな時間」
伊織「……っ!」
伊織「な、なんでこいつがここにいるのよ!」
伊織「あれ……私のベッドじゃない」
伊織「あっ……そっか私、こいつの家に泊まったんだ」
P「……」
伊織「それにしても、見れば見るほど締まりのない間抜けな顔ね」
伊織「でも……私はこいつにたくさんほめてもらって、たくさん支えてもらっているのよね」
伊織「私とこいつで、美女と野獣かしら……にひひっ!」
P「……」
伊織「まだ起きてないわよね……つんつん」
P「う~ん……」
伊織「!?」
P「……」
伊織「……」ドキドキ
P「すぅ……」
伊織「ほっ……」
伊織「本当に眠っているみたいね」
伊織「……」
伊織「よしっ!」
伊織「ようやくお目覚め? いい御身分ね」
P「伊織……おはよう」
伊織「おはようじゃないわよ。さっさと着替えて準備しなさい」
伊織「朝ごはん、簡単だけど作っておいたから」
P「あぁ……ありがとう」
P「んっ?」
伊織「なに、どうかしたの?」
P「いや、唇がなんか濡れているから……どうしたのかと思って。それと、口の中がかすかに甘い香りが」
伊織「!」
P「なんでだろう?」
伊織「さっ、さぁ? 飴でも舐めて、寝たんじゃない」
P「何を焦ってるんだ?」
P「はいはい、わかってるよ」
伊織「ねぇ、プロデューサー……」
P「どうした?」
伊織「もし私が10年、20年経ってもアイドルやってたら、あんたは私のプロデューサーでいてくれるの?」
P「もちろんだ。伊織のそばが、俺の居場所だよ」
伊織「そ……そう、ならよかった。途中で嫌になって逃げられたら、たまらないしね」
伊織「だったら、これからもずっとずぅ~っと私の面倒を見なさい! 約束よ!」
fin
Entry ⇒ 2012.08.29 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
響「お弁当作ってきたぞ!」
響「みんなきっと喜んでくれるぞ!」
響「おにぎりもいっぱい作ってきちゃったさー!ハム蔵も手伝ってくれたんだぞ!」
ハム蔵「チュッッチュチュイ」
P「お、来たか。響で最後かな」
響「ごめん!自分お弁当気合入れすぎて作りすぎちゃったみたいだぞ」
春香「えっ・・・」
春香「私はいいかなー・・・自分で作ってきたし・・・」
響「そうなのかー・・・」
春香「うん!ごめんね!」
美希「・・・!」
響「美希おにぎり好きだよね!楽しみにしてるといいさー!」
美希「あはっ・・・美希は今ダイエット中だからおにぎり断ちしてるの!ごめんなの!」
春香(うまい逃げ方・・・流石美希っ・・・!)
やめなよ
美希「えっ・・・」
春香「それって衛生的に大丈夫なの・・・?」
響「もちろん大丈夫だぞ・・・!ハム蔵は毎日お風呂入ってるし・・・」
響「ひっ!自分は・・・自分は・・・みんなに喜んでもらおうと思って・・・」
律子「プロデューサー殿からもきつく言ってあげてくださいよ!響は意識が低すぎます!」
P「響・・・流石の俺でもそれは食べたくないわ・・・」
響「いやあああああああああああ!」
響「はぁはぁ・・・なんかとっても嫌な夢を見てた気がするぞ・・・」
響「そうだ!お弁当作らなきゃ!ハム蔵も手伝ってくれるよね?」
ハム蔵「ジュイッ」
P「お、来たか。響で最後かな」
響「ごめん!自分お弁当気合入れすぎて作りすぎちゃったみたいだぞ」
春香「えっ・・・」
春香「私も作ってきたんだ!響ちゃん!おかず交換しようね!」
響「うん!楽しみだぞ!」
春香「響ちゃん料理上手いから楽しみだなー!」
美希「・・・!」
響「美希おにぎり好きだよね!楽しみにしてるといいさー!」
美希「あはっ!美希のおにぎりの採点は厳しいから覚悟しとくの!」
美希「えっ・・・」
春香「それって衛生的に大丈夫なの・・・?」
響「もちろん大丈夫だぞ・・・!ハム蔵は毎日お風呂入ってるし・・・」
え?
響「ひっ!自分は・・・自分は・・・みんなに喜んでもらおうと思って・・・」
律子「プロデューサー殿からもきつく言ってあげてくださいよ!響は意識が低すぎます!」
P「響・・・流石の俺でもそれは食べたくないわ・・・」
響「いやあああああああああああ!」
響「はぁはぁ・・・なんかとっても嫌な夢を見てた気がするぞ・・・お弁当に関する夢・・・?」
響「そうだ!お弁当作らなきゃ!ハム蔵も手伝ってくれるよね?」
ハム蔵「ジュイッ」
ハム蔵「ジュイッ」
響「みんなに食べさせるものだからちゃんとしないとな!」
ハム蔵「ジュジュイッ!」
P「お、来たか。響で最後かな」
響「ごめん!自分お弁当気合入れすぎて作りすぎちゃったみたいだぞ」
春香「えっ・・・」
響「安心するさー!みんなの分もちゃんと作ってきたぞ!」
春香「私も作ってきたんだ!響ちゃん!おかず交換しようね!」
響「うん!楽しみだぞ!」
春香「響ちゃん料理上手いから楽しみだなー!」
響「おにぎりもいっぱいつくってきたぞ!」
美希「・・・!」
響「美希おにぎり好きだよね!楽しみにしてるといいさー!」
美希「あはっ!美希のおにぎりの採点は厳しいから覚悟しとくの!」
美希「あはっ!動物のつくるおにぎり食べるのは初めてだから楽しみなの!カモ先生にも食べさせてあげたいの!」
春香「でもそれって衛生的に大丈夫なの・・・?」
響「もちろん大丈夫だぞ!ハム蔵は毎日お風呂入ってるし、ちゃんとビニール手袋作って握ったしね!」
響「みんなのお腹を壊すわけにはいかないからな!」
美希「流石響なの!安全安心なの!」
響「自分完璧だからなっ!」
よかったね響ちゃん
律子「本当に大丈夫なの・・・?」
響「えっ・・・?」
律子「ネズミってゴキブリなんかよりずっと雑菌が多いのよ?ビニール手袋使ったくらいで大丈夫っていいきれるの?」
律子「確かにあなたは大丈夫かもしれないわね。でも他の娘達が絶対大丈夫って言い切れるの?」
響「ハム蔵は綺麗にしてるし・・・きっとだいじょうぶだぞ・・・」
律子「他のアイドル達をあなたみたいなムツゴロウさんと一緒にしないの!明日から仕事もあるんだしお腹壊したらどうするの!?」
律子「プロデューサー殿からもきつく言ってあげてくださいよ!響は意識が低すぎます!」
P「響・・・流石の俺でもそれは食べたくないわ・・・」
響「いやあああああああああああ!」
響「はぁはぁ・・・なんかとっても嫌な夢を見てた気がするぞ・・・お弁当に・・・ハム蔵に関する夢・・・?」
響「そうだ!お弁当作らなきゃ!ハム蔵はまだ寝てるといいぞ!」
ハム蔵「ジュイッ」
P「お、来たか。響で最後かな」
響「ごめん!自分お弁当気合入れすぎて作りすぎちゃったみたいだぞ」
春香「えっ・・・」
響「安心するさー!みんなの分もちゃんと作ってきたぞ!」
春香「私も作ってきたんだ!響ちゃん!おかず交換しようね!」
響「うん!楽しみだぞ!」
春香「響ちゃん料理上手いから楽しみだなー!」
響「おにぎりもいっぱいつくってきたぞ!」
美希「・・・!」
響「美希おにぎり好きだよね!楽しみにしてるといいさー!」
美希「あはっ!美希のおにぎりの採点は厳しいから覚悟しとくの!」
律子「衛生面は大丈夫なの・・・?」
響「えっ・・・?」
律子「響ってたくさん動物飼ってるじゃない?そんな部屋で作った弁当やおにぎりは安全なの?」
律子「動物って雑菌たくさんもってるのよね」
響「もちろん自分の家族達はお弁当に一切触ってないし大丈夫だぞ!」
律子「いや・・・動物をたくさん飼ってる響の部屋の空気に触れてる食べ物って大丈夫なの・・・?」
律子「確かにあなたは大丈夫かもしれないわね。でも他の娘達が絶対大丈夫って言い切れるの?」
響「自分の家族たちはちゃんと清潔にしてるし・・・きっとだいじょうぶだぞ・・・」
律子「他のアイドル達をあなたみたいなムツゴロウさんと一緒にしないの!明日から仕事もあるんだしお腹壊したらどうするの!?」
律子「プロデューサー殿からもきつく言ってあげてくださいよ!響は意識が低すぎます!」
P「いや!俺がきつく言うのは律子だ!」
響律子「!?」
よかった…
律子「でも・・・私が言ってることは正論ですし・・・」
P「確かに気にする人もいるかも知れないな。でも一般的に律子くらい気にするのは少数派だ!」
律子「私は・・・他のアイドル達の健康を考えて・・・」
律子「・・・」
P「響が一生懸命みんなを喜ばせようと作ってきたお弁当を貶すなんて律子はプロデューサーとして失格だっ!」
律子「でも・・・それはっ・・・」
P「アイドルの気持ちを考えられないプロデューサーなんて最低だろ!!」
美希「律子・・・さん・・・ひどいの!響がかわいそうなの!」
P「さぁ律子・・・響に謝るんだ・・・」
響「じ、自分は気にしてないから別にいいぞ!自分もちょっと無神経だったかもしれないし・・・」
響「えっ・・・」
P「響!!危ない!!」
プップー!!!ドカーン!!!
P「うわああああああああああああ!」
おい
響かわいい
響「はぁはぁ・・・なんかとっても嫌な夢を見てた気がするぞ・・・ピクニックに・・・お弁当に関する夢・・・?」
響「そうだ!お弁当作らなきゃ!」
響「うぎゃー!材料がないぞ!昨日買ったのに!」
pipopa♪プルルルル~
伊織『もしもし?』
響「はいさーい!伊織!助けて欲しいぞ!」
響「お弁当の・・・お弁当の材料がないんだぞ・・・」
伊織『え・・・?』
響「昨日買ったはずのお弁当の材料がなくなってて・・・こんな時間だとお店あいてないし・・・」
響「そんなことってひどいぞ!自分今日のピクニックお弁当作っていこうと思って楽しみにしてたのに・・・」
伊織『その程度のことならこのスーパーアイドル伊織ちゃんに任せなさいってことよ!今から迎えよこすから準備しときなさいよ!』
響「伊織ぃ・・・!ありがとう!」グスッ
伊織『にひひっ!うちにある食材にないものなんてないんだから!』
響「す、凄い食材だぞ・・・!」
伊織「まだ使っていいとは言ってないわよ?」
響「えっ・・・」
伊織「この食材を使うには条件が一つだけあるの」
響「条件・・・?」
響「・・・」ゴクリッ
伊織「この伊織ちゃんの分もおいしいお弁当を作りなさい!」
響「そ、そんなことでいいのか・・・?」
伊織「にひひっ!私の舌を満足させるものを作らないと許さないんだからね!」
伊織「今日のお弁当楽しみにしてるから頑張りなさいよ」
響「自分料理も完璧だからな!」
伊織「あと時間には気をつけなさいよ?熱中しすぎて遅刻なんてアイドルに許されないんだから」
響「まかせるさー!」
伊織「お疲れ様。車用意できてるし早く行きましょ」
響「うん!」
ブロロロロー
P「お、響と伊織早いな」
響「自分完璧だからな!」
伊織「お弁当づくりに熱中しすぎて私が声かけるまで時間なんて全く気にしてなかったのはだれかしら?」
響「伊織ぃ・・・」
響「じゃーん!自分お弁当作ってきたんだぞ!みんなの分もあるから食べてね!」
春香「わぁ~!美味しそう!」
美希「おにぎりもあるの!」ハムッハフッ
P「うん!上手いな!」
響「自分完璧だからな!」
響「自信作だぞ!どう!?」
伊織「文句なしに美味しいわね!」
響「自分完璧だからな!」
~そのころ響の家~
いぬ美「お弁当の材料全部食べるのは結構きつかったわね・・・」
ぶたた「でもこれで俺たちの見た夢が現実にならないなら苦でもねーよ・・・」
ハム蔵「ジュイッ」
おしり
いおりんは天使!
乙
Entry ⇒ 2012.08.28 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
響「ただいまー!」美希「おかえりなさいなの」
響「おっ。帰ってきてるのは美希だけなのか」
美希「お仕事が終わって、ずっと寝てたの。あふぅ」
小鳥「あら響ちゃん。おかえりなさい」
響「ただいま、ぴよ子」
小鳥「暑かったでしょ。すぐお茶を入れるわね」
響「にふぇーでーびる!」
美希「ことりー美希もお願いなのー」
小鳥「はいはい、待っててね」
美希「ハニーなら春香を迎えに行ったの」
響「えっ」
美希「? どうしたの? 響」
響「い、いや、なんでもないぞ……」
響(どうして自分は迎えに来てくれないのに……)
美希「あー春香は今日クランクアップなの。だから挨拶もかねて迎えに行ったんだって思うな」
響「ふ、ふーん、なるほどね。……って、べ、べつにそんなこと気にしてないぞ!」
美希「ことりーっこのプリン食べてもいいかな?」
響「それ伊織のじゃないのか?」
小鳥「いいんじゃないかしら」
響「い、いいのか!?」
美希「でこちゃんなら許してくれるの!」パタン
響「自分、知らないぞー……」
響「………」
美希「でこちゃんに感謝しなくちゃって思うな! あはっ☆」
響「………」
美希「響、こっちじーっと見て、どうしたの?」
響「へっ!? み、見てない、見てないぞ!」プイッ
美希「響、このプリンね、とーっても美味しいの!」
響「へ、へぇ~、そっかぁー」チラッ
美希「響はわかりやすすぎるの」
美希「しかたないの。一口あげるから、それでガマンするの」
美希「はい、あーんなの!」
響「じ、自分は……」ゴクリ
美希「はやくしないと美希が全部食べちゃうの。はい、あーん」
響「……っ、あーんっ!」パクッ
小鳥「キマシタワー!」
美希「ね? すっごく美味しいでしょ」
響「美味しい! 美味しいな! 美希!」
響「………」ジーッ
美希「はい、あーんなの!」
響「あーん!」パクッ
…
響「やっちゃったぞ……ひとの食べ物を食べるなんて、自分サイテーだ……」ズーン
美希「そんなに気にしなくてもいいって思うな」
響「うぎゃー! 伊織に怒られるぞ!」
美希「でこちゃんはそんなことで怒らないってば」
美希「あれはなんとゆーか、んーっと、でこちゃんなりの愛情表現なの」
響「そ、そうなのか……?」
美希「そうなの! 美希、でこちゃんのデザートとかいっぱい食べてるけど、怒られたことないよ?」
響「そ、そっかぁー、よかったぁ……」
美希「いつだったか、間違えて律子のを食べちゃったらすっごい怒られたの。ひどいって思うな!」
響「『さん』ってつけないとまた怒られるぞ」
美希「もーっ響まで律子…さんみたいなこと言うの!」
響「ご、ごめんってば」
美希「あ、コンディショナーの?」
響「そうそう。なんかこう、ぴかーってして、さらさら~って感じだったぞ!」
美希「ホント!? 美希も、きらきら、ふわふわしてて、とっても良いって思ってたの!」
小鳥(ぜんぜんわからないわ……これがジェネレーションギャップ……!?)プルプル
美希「響もせっかく長い髪なんだし、ちょっと気をつければもっともっときらきらできるって思うな!」
響「へっ? い、いやぁ自分はいいさー」
美希「どうして?」
響「え、えっとぉ……」
響「だって……なんか、恥ずかしぃ……」
美希「ど、どういうことなの!?」
響「じ、自分がそんな、きらきらなんて、似合わないし……」
美希「えっ?」
響「元気だね! って言われることはあるけど、可愛いねってあんまり言われないし」
響「似合わないのに力いれてたら恥ずかしいっていうか……」
美希「? 響は可愛いよ?」
響「え……?」
響「そ、そんなことないぞ……だってみんなそんなこと言わないし」グス
美希「それはね、響」
響「?」
美希「可愛いっていうのは、言わなくても可愛いからなの!」
美希「元気だねっていうのは、可愛くて、しかも元気だねってことなの!」
響「み、美希……」
美希「ミキがホショーしてあげるの! 響は可愛い!」
美希「う?」
響「うぎゃーっ! 恥ずかしいぞー!」ダダッ
美希「響!? ……行っちゃったの」
小鳥(美希ちゃんGJ)
…
響「………」コソコソ
P「響、なにしてるんだ?」
響「うわひゃぁっ!?」
春香「ただいま! 響ちゃん」
響「おっおかえり!」
P「やー暑い暑い。響、早く事務所に入ろう」
響「あ、ごめん!」ガチャ
美希「響やっと帰ってきたの」
美希「あ! ハニー!」ガバッ
P「おお、美希。ただいま」
春香「美希、ただいま」
春香「ただいまです!」
P「戻りました。なにかありました?」
小鳥「いえ、特には」
美希「ハニーハニーハニーハニー」
響「美希が壊れちゃったぞ……」
春香「美希? プロデューサーさんから離れなよ」
美希「さっきまでハニーとふたりっきりだった春香に言われたくないの!」
春香「ふ、ふたりっきりって……! そんなんじゃないから!」
P「どうした?」カチカチ
美希「ハニー……いい匂いなの……」クンクン
P「おいやめろ」
春香「美希はいつもどおりだねぇ」
響「いや、笑ってる場合じゃないレベルじゃないのか?」
P「よし、メールチェック終わり」ガタ
P「音無さん、またちょっと出てきます」
小鳥「はい、いってらっしゃい」
P「悪いな。春香、駅まで送るよ」
春香「はいっ!」
響「春香は帰るのか?」
春香「今日はちょっと用事があるんだ」
美希「また春香なの!? 美希もハニーとふたりっきりになりたいのーっ!」
P「はいはいまた今度な」
響「………」
P「それじゃ、いってくるな」ガチャ
美希「あぁっハニーに捨てられたの……!」
P「人聞きの悪いことを言うなって」
春香「また明日ね! ばいばい!」バタン
美希「ハニー、ミキ、ミキ、待ってるからね……!」
響「美希は楽しそうで良いな」
美希「フラれた女は不貞寝するの……」ポスン
美希「おーなーかーすいたのーっ!」ガバッ
響「おわっ! び、びっくりしたぞ」
美希「響! ごはん食べにいこっ」
響「え、今からか?」
美希「膳は急げ、っていうでしょ? 小鳥ーごはんいこーっ」
小鳥「ごめんね、私は電話番しなくちゃいけないから」
美希「そっかぁ。じゃ、お土産買ってくるね!」
小鳥「ありがとね、美希ちゃん」
響「わわっ、ちょっと待ってくれー!」バタバタ
-商店街-
響「たるき亭じゃないのか?」
美希「せっかくなんだから響とのデートを楽しむの!」
響「でっデートなのか!?」
美希「響ってば動揺しすぎなの! あはっ☆」
響「もぉ~っからかわないでほしいぞ!」
美希「ふふふ。甘いの、響。さっきのプリン並に甘いの」
美希「これから響を、ミキのとっておきのお店に連れて行ってあげるの!」
響「とっておき? それは楽しみだぞ!」
美希「響はお腹すいてる?」
響「いや、現場でお弁当もらったから、そんなには」
美希「むむぅ~それなら何個も食べられないかなぁ」
響「何個?」
美希「厳選する必要があるの……これは難しいの……」ムムム
響「『御握屋』……おにぎり専門店なのか?」
美希「そうなの! ここがミキの、えーっと、ゆ、ゆー、ゆーとくいなり? なの!」
響「ワケがわからないぞ……」
美希「細かいことはいいの! おばちゃーん!」ガラッ
おばちゃん「あら美希ちゃん今日も来てくれたの? 相変わらず可愛いわねぇ。今日はお友達も一緒なのね! いらっしゃい!」
響「はいさい! 自分、我那覇響だぞ!」
おばちゃん「まぁまぁ響ちゃんも可愛いわねぇ。おばちゃんの若いころに似てるわね! なんちゃってねオホホ!」
美希「響ーこっちこっち」
響「カウンターに座っておにぎりを食べるのか……」
おばちゃん「はいはいどれにしましょうかね! どれも美味しいよ!」
美希「響ははじめてだから、やっぱりスタンダードに梅干から始めるべきかなぁ……」
響「は、はじめてって、自分、おにぎりくらい食べたことあるぞ!」
美希「響」
響「は、はい! な、なんか美希が怖いさー……」
美希「ミキはね、おにぎり大好きなの」
響「し、しってる」
美希「おにぎりくらい、なんて言われると、悲しくなっちゃうな」
響「ご、ごめん。自分が悪かったぞ……」
響「す、すじこってなんだ?」
美希「簡単に言うとばらばらになってないイクラなの」
美希「っておばちゃんさらっと一番高いやつ薦めないでほしいの!」
響「一番……? うわっ高っ」
おばちゃん「あらら、ばれちゃった? でも美味しいんだから食べてほしいな~」クネクネ
美希「美味しいのは知ってるの。でもミキだって月に一回だって決めてるんだからね」
響「美希はおにぎりのことになるとすごいな……」
美希「よし! 響には高菜でいくの!」
美希「甘いの! さっき食べたプリン並みに甘いの!」
響「気に入ったのか? そのフレーズ」
美希「何事も段階を踏むべきだって思うな!」
響「それ、プロデューサーに抱きついたりほおずりしてる美希に言われたくないぞ」
美希「あれはアレなの、スキンシップなの」
美希「そんなことは今はいいの! ミキは塩辛おねがい!」
おばちゃん「はいよー!」
響「早いな! いや、おにぎりだから早くて当たり前なのか?」
美希「いただきまーす!」パクッ
響「いただきまーす!」パクッ
響「うわ、なんだこれ、すごい美味しいぞ!」
美希「ふふふ、響もおにぎりの魅力にめろめろなの」
響「ごはんが熱々ふっくらで、高菜の食感との相性がバツグンだぞ!」
美希「塩辛も相変わらず美味しーの!」
美希「おばちゃん、次はミキ、昆布が食べたいな!」
響「うぎゃーっどれも美味しそうで決められないぞ!」
美希「その気持ちはとーってもよくわかるの」
おばちゃん「すじこなんてどうだい? 響ちゃん」
美希「天丼なの!」
響「ん? きゃらぶき、って、なんだ?」
美希「フキの柄を甘辛く煮たものだよ」
響「ようし! きゃらぶきおねがいします!」
おばちゃん「はいよー!」
――
―
ガラッ
美希「美味しかったのー!」
響「た、食べ過ぎたぞ……」ヨロ
美希「でも美味しかったでしょ?」
響「それはもう、美希の言うとおりだったぞ! 肉味噌おにぎりとかすっごいボリューミーだったし」
響「あう、お腹一杯で動けないぞ……」
美希「あはっ☆ 響ってば食いしん坊さんなの!」
響「しょうがないだろー美味しいんだからー」
響「賛成さー」
美希「ふうっ! いい天気だね、響!」
響「そうだなー。沖縄は晴れてるかなー」
美希「沖縄! ミキも沖縄行ってみたいって思うな!」
響「沖縄はいいぞぉー! 海も空もきれいだし、ご飯もおいしいし!」
美希「飛行機でどれくらいかかるのかな?」
響「本島までなら2時間くらいだったと思うぞ」
美希「それくらいならぐっすり寝られてちょうどいいの!」
響「お、おにぎりかぁ、あるかなぁ?」
美希「なければ作ればいいの! ……?」
男A「うわぁー君、かっわいいねぇー!」
男B「マジマジ! やばいでしょこれマジで!」
響「う、うわ、ナンパってやつだぞ……」
美希「ミキが可愛いって? そんなこと知ってるの!」
男A「小悪魔系いいねー! ちょっと俺らとご飯でも行こうよー」
男B「美味しいところ、おごっちゃうぞー!」
男A「あれ、そうなの? そんじゃ腹ごなしにカラオケとかどうよー」
男B「いいねぇカラオケ、行こう行こう!」
響「ね、美希」
美希「? どうしたの? 響」
響「も、もう休憩はいいから、どっか行かないか? なんか怖いぞ……」
美希「あはっ☆ わかったの!」
男A「そっちの君も可愛いねぇ! なでなでしたいね!」
男B「ポニーテールいいねぇマジヤバイ」
美希「ミキの歌を聴くなら、ライブに来てほしいって思うな! それじゃね!」スタスタ
男A「あっちゃあフラれちゃったよ! 今度は遊びに行こうね!」
男B「後ろ姿もマジ可愛いねぇ」
…
響「追っては来なかったか、よかったぞ」
美希「響は気にしすぎなの。あっちも遊びなんだから、てきとーにあしらっとけばいいの」
響「なんか美希がやけにかっこよく見えるぞ……!」
美希「自分、完璧だからなっ! あはっ☆」
響「あーッ、それ、自分のセリフだぞーっ!」
美希「そうかな? ミキ的には、ひなたぼっこが気持ちよさそうだって思うな!」
響「自分、暑いのは苦手さー」
美希「沖縄生まれなのに、響ってばおもしろいね! もしかして、沖縄生まれってウソなの?」
響「うっウソじゃないぞ! 正真正銘のうちなーんちゅさ!」
美希「あははっジョーダンなの!」
美希「それじゃ、そこの喫茶店にでも入って涼もっ?」
響「そーするさー」
響「えっと、ジャスミンティーおねがいします」
美希「静かでいいところだね!」
響「こういう静かなお店に入ったこと、あんまりないから緊張するぞ……」
美希「? 何も気にすることないの」
響「美希はマイペースだなー」
美希「そうかな? よくわかんないの」
響「そういうとこ、ちょっと羨ましいなぁ」
美希「完璧な響にしては珍しいね! あはっ☆」
美希「ありがとうなの!」
響「ありがとうだぞ」
美希「んーっ美味しいの」
響「うん!」
美希「さてと」
響「? どうしたんだ? 美希」
美希「そろそろ本題に入るの」
響「何の話だ?」
響「っ!?」
美希「ね、ハニーのこと、どう思ってるの?」
響「ぷ、プロデューサーは、えっと、さ、最近頼りになるようになってきて、助かるさー!」
美希「美希はね、ハニーのこと大好きだよ? 響は違うの?」
響「み、美希……えぇっと、」
響「自分、自分は……プロデューサーが……」
美希「まぁ、ホントはわかってるの」
響「えっ!?」
響「そんなことないっ! と、思うぞ……」
美希「だって帰ってきてすぐハニー探したし、迎えに来てほしそうだったし」
美希「ミキがハニーに抱きついてたら羨ましそうにしてたし、ふたりっきりって話をしてたらずうっとハニーのこと見てたし」
響「うがっ!?」
美希「おにぎり屋さんでも、ミキのあとでハニーの分のお土産買ってたでしょ」
響「ば、バレてた!?」
美希「ホントに隠してたつもりだったの!?」
響「うぅっ……。そ、そうかもしれないぞ……」
美希「かも?」
響「わぁーっわかった! 自分、プロデューサーのことが大好きだぞー!」ガタッ
美希「ひっ響、落ち着いてなの!」
響「はっ! ご、ごめん」ストッ
響「って、自分ってば、何言ってるんだー恥ずかしいー」
美希「なにも恥ずかしいことじゃないの」
響「自分にはそうじゃないさー……」
美希「ごまかすのが遅いの、響」
響「うぅ……」
美希「それに、どうして謝るの?」
響「い、いや、それは、だって、美希が、えっと……」
美希「ミキ? 響がハニーのことを好きなのと、ミキは関係ないでしょ?」
響「えっ? そ、そうなのかな?」
美希「うん。関係ないって思うな」
響「そっかー」
美希「ミキをきらきらさせてくれるからなの!」
響「即答……!」
美希「それに先生も保証してくれたの」
響「先生?」
美希「カモ先生なの。それじゃ、響はハニーのどこが好きなの?」
響「自分は……、うーん、けっこう難しいな、それ」
響「むむむ……」
響「それはそうなんだけど、それだけじゃなくて、なんというか、な、なでなでしてほしい……っ」
美希「こ、これは! 涙目で見上げてくるなんて、破壊力高すぎなの、響!」
響「うぎゃーっ自分、さっきから恥ずかしいことばっかり言ってるぞー!」
美希「そういえば、響はハニーにどんなアピールしてるの?」
響「アピール?」
美希「だから、自分のことを好きになってもらうために、どんなことをしてるのかなって」
響「うが?」
響「プロデューサーに、好きに……プロデューサーが自分のことを好き……」ボッ
響「ふわあぁぁ」
美希「想像するだけで真っ赤になったの……」
響「ううぅ……」ゴクゴク
響「ちょっと、自分には早すぎるみたいだぞ……」
美希「響って年上だよね?」
響「それは言わないでほしいさー……」
響「でもそれで美希はプロデューサーに好きになってもらったのか?」
美希「グサッ、なの……。なかなか痛いところを突くの、響」
美希「たしかにまだミキはハニーの心を奪えているとは言いがたい状況なの」
響「そもそも、プロデューサーには好きな人がいるのかなぁ?」
美希「ミキなの!」
響「言ってることが真逆だぞ美希!」
美希「うーん、ハニーの好きな人……ハニーを好きな人ならたくさんいるんだけどなぁ」
響「えっ!?」
響「ほ、ホントなのか? たとえば誰が?」
美希「春香とか千早さんとかなの。あと最近、真美も意識しだしたみたいなの」
響「ぜんぜん知らなかったぞ……。どうやってわかるんだ?」
美希「見てればわかるの! 響はハニーばっかり見てて、ぜんぜん周りを見てないんだね。あはっ☆」
響「プロデューサーにべったりな美希にそんなことを言われるとは思わなかったぞ……」
響「って、べ、別にプロデューサーばっかり見てるわけじゃないぞ!」
美希「響。いまさらなの」
――
―
美希「それじゃ、事務所に帰ってさっそく実践なの!」
響「こ、こんなこと、恥ずかしすぎるぞ……」
美希「もう夕方だね! 夕陽がきれいなのー」
響「ぷ、ぷろ、プロデューサー、な、な、あうぅ……」ボソボソ
…
美希「ただいまなのー!」
響「た、ただいまだぞー!」
小鳥「おかえりなさい」
美希「小鳥! これお土産なのー!」
小鳥「わぁ、ありがとう美希ちゃん!」
美希「そんでもってハニー! ただいまのチューなのー!」ガバッ
P「はいはい、律子にやってやれな」
律子「どうしてそこで私に振りますかね」
伊織「ちょっと美希! あんた私のプリン食べたでしょ!」
美希「あ、でこちゃん! あれすっごく美味しかったのー」
美希「はい、これあげるの」
伊織「な、なによ。おにぎり?」
美希「うん! とっても美味しいから、でこちゃんにも食べてほしいの!」
伊織「そこまで言うなら、食べてあげるわよ……ってでこちゃんっていうなってば!」
P「はは、なんか一気ににぎやかになったなぁ。俺も仕事に戻るか……ん?」
響「……ぷ、プロデューサーっ!」
P「響? どうした?」
響「えっと、こ、これっ!」
響「そ、それで、えっと、お、お願いが、あるんだけどっ」
P「? なんだ?」
響「うぅー……」
P「響?」
響「じッ自分のことなでなでしてほしい!」
「「「!」」」
P「ん? あぁ。ありがとな、響」ナデナデ
響「! えへへ……」
伊織「わ、私もなでなでして、いいのよ? 今だけ特別なんだから!」
美希「じゃあミキはキスしてほしいって思うな!」
P「なんだよお前ら……。ほら仕事に戻るから散った散った」
美希「ぶーっ」
響「えへへ……」
響(やっぱり自分はプロデューサーのことが好きなんだ)
響(今は声に出していえないけど、いつか、きっと……)
響(プロデューサー、かなさんどー!)
おしまい
ありがとござましたー
乙
乙
Entry ⇒ 2012.08.27 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
小鳥「プロデューサーさん、か」
P「お、おはようございます……すみません、寝坊しちゃって」
小鳥「ふふ、寝癖立ってますよ?」
P「え、ああ!ちょ、ちょっと直してきます!」
小鳥「はい、まだアイドルのみんなも来てないので、ごゆっくり~」
P「は、はい!」
小鳥(……プロデューサーさんは、どこか抜けてる所があるのよねぇ)
小鳥(でも、そこが母性本能くすぐられるというか)
小鳥(いけないいけない……私も仕事しないと)
小鳥「お茶淹れよっと!」
亜美「おはよ→!ピヨちゃん!」
小鳥「おはよう、亜美ちゃん。今日は早いのね」
亜美「んふっふ→実は今日はゲームの発売日だから買ってそっこ→来たんだよ!」
小鳥「ゲームって……も、もしかして!?」
亜美「そう!!テイルズだよぉ!」
響「はいさーい……」
小鳥「おはよう、響ちゃん。あら?なんだか落ち込んでるみたいだけど」
響「ハム蔵と喧嘩したんだぞー……」
小鳥「また?」
響「そう、またなんだ」
小鳥「今度はどっちが悪いのかしら?」
響「自分は!!ハム蔵の好きな玩具を直してあげようとしたんだ!したら、余計壊れちゃって!!」
小鳥「それは響ちゃんが悪いわね」
響「でも、自分じゃどうにもならなかったんだぞー……」
小鳥「ふふ、じゃあ今日の帰り代わりのおもちゃ買っていってあげたらどうかしら?」
響「……そっか!」
小鳥「きっと機嫌なおしてくれると思うわ」
響「よーし!今日は帰りにお店寄って帰るぞー!」
亜美「ね→ね→!ピヨちゃんもやろ→よ→これ!」
亜美「大丈夫大丈夫、ピヨちゃんにも出来るよ!真美今日お仕事直で行ってるし→一人でやるのつまんな→い!」
小鳥「じゃ、じゃあちょっとだけ……って、こ、これは!!」
亜美「?」
小鳥「……こ、この女の子かわいいわね」
亜美「それは男だよ→?」
小鳥「なんですとー!」
響「ぴよ子が唸った……」
小鳥「こんなに可愛い子が……!?」
亜美「最近はそ→ゆ→のが狙いらしいね!」
小鳥「これ買うわ」
亜美「マジッ!?」
小鳥「帰りに買うわ!」
響「す、凄い衝動買いだぞー……」
小鳥「あら、やよいちゃん、お掃除お疲れ様」
やよい「えへへー、綺麗になりましたよ!」
亜美「おはようやよいっちー!」
響「はいさーい!やよいー!」
やよい「えへへー!あれ?プロデューサーは?」
亜美「そういや見ないネ」
響「ぴよ子知ってる?」
小鳥「ああ、さっき寝癖直しに行くって……」
P「す、すまんすまん。なんだ揃ってるな、亜美が遅刻しないなんて珍しいな」
亜美「当たり前じゃん!」
小鳥「ふふ……」
やよい「早起きは三文の得ですー!」
響「三文っていくらなんだ?」
やよい「え!?えっと……いくらなんですかぁ?」
やよい「えっ!?60円なんですかー!!!もやしが、1、2……」
亜美「しかし、やよいっちには高値だった!」
P「あはは……よし、今日は三人でオーディションだ!みんな頑張るぞ!」
やよい「オーディション……」
響「どんな番組のオーディションなんだ?」
P「今日は全国放送のオーディションだ!気合入れていけ!」
亜美「お→!」
やよい「は、はい!頑張りまーす!」
響「気合入れるぞー!!」
小鳥「みんな元気で可愛いわぁ……」
P「戻りましたー」
やよい「ただいまですー!」
亜美「帰ったぞ→!」
響「帰ったぞー!って亜美!自分の真似するなー!」
P「確か一週間後ですね」
亜美「今からゾクゾクするよ→!」
響「楽しみだぞー!」
P(よし!みんなのモチベーションもアップしたみたいだな!)
小鳥(ふふ、みんな嬉しそう……何よりプロデューサーさんが、凄い良い笑顔で……可愛いわ)
P「……?音無さん、どうしたんですか?」
小鳥「ハッ……!?な、なんでもないですよ!あ、そうだ……今から録画予約しておかないとっ!」
やよい「あ、私にもダイビング?っていうのしてもらえないでしょうかー」
響「やよい、それを言うならダビングだ!」
亜美「もぐっちゃ駄目だよ→」
やよい「あ!そうでした!えっと……HIVっていうのに……」
響「うが!それはまったくちがーう!!VHSだ!!」
亜美「やよいっち大胆!」
やよい「あ、そうでしたぁ!」
やよい「えっ!?うちはビデオしかないですー……」
亜美「あ!じゃあ、亜美のプレステ2あげるよ!」
やよい「え?いいの?」
亜美「うん、プレステ3でもプレステ2出来るし!」
小鳥「え……亜美ちゃんそれって凄い価値ある……」
亜美「んふふ~!」
やよい「わーい!それじゃあでぃーぶいでぃーでお願いしまーす!」
小鳥「わかったわ!」
P「あ、音無さん俺にも……」
小鳥「プロデューサーさんは自分でやってください」
P「ですよね……」
小鳥「はい♪」
響「プロデューサー!明日は何するんだ!?」
P「ああ、明日はレッスンだからな。みんな遅れないように。特に亜美」
P「よし、じゃあ今日はこれで解散」
やよい「お疲れ様でしたー!」
響「お疲れ様だぞー!」
亜美「お疲れちゃ→ん!」
P「しっかり休むんだぞー」
バタンッ
小鳥「プロデューサーさんもですね」
P「あはは、そうですね……でも、オーディション受かったからこそ、強みになって頑張ろうって思っちゃうんですよね」
小鳥「そうかもしれないですけど、身体がついていけなくなったら駄目ですから」
P「そ、それもそうですね」
小鳥「よーし……」
P「わっ!?」
小鳥「あら、結構肩こってますね」
P「あ、あぁ……気持ちいいですね……」
P「はい……実は休日出勤ばかりで、15連勤目で」
小鳥「え、ちょ、本当ですか!?駄目ですよ!お休み取らないと!」
P「今は休みよりも、ユニットの認知度が欲しいですから……安定したら、ゆっくり休みますよ」
小鳥「アイドルのみんなは大丈夫なんですか?」
P「はい、俺よりは休んでると思います」
小鳥「そうですか……よし」ポンッ
P「わっ!きゅ、急に押さないでくださいよ!」
小鳥「ふふ、お茶淹れますね」
P「は、はい……ありがとうございます」
小鳥「~♪」
P(変な音無さんだな……)
小鳥「……」
P「……」カタカタ……カタカタ……
小鳥「……」
P「……あの」
小鳥「はい?」
P「音無さん、もう11時ですけど、帰らないんですか?」
小鳥「え?帰って欲しいですか?」
P「い、いやそうじゃなくて……電車とか大丈夫なのかなぁって」
小鳥「ふふ、今日は月末処理があるので、もしかしたらお泊りかもしれませんね」
P「ま、マジですか?」
小鳥「はい!」
P「お、お互い、頑張りましょう!!」
小鳥「そうですね!ファイトです!あ、ポジティブとか流しますか?みんなの曲流したらリラックス出来ると思うんです」
P「ああ、いい考えですね。お願いします!」
P「……あーどうしよう」
小鳥「どうしたんですか?」
P「どうしても、オーディション前にレッスン日を3回入れたいんですけど、予定上入らなくて……」
小鳥「あら……営業とかでですか?」
P「そうなんです……あー、明日のレッスンをフルにするしかないか」
小鳥「そ、そんなことして大丈夫なんですか?」
P「はい……だ、大丈夫ですよ」
小鳥「もー……本当に倒れないでくださいね?」
P「が、頑張ります!」
小鳥「あ、そうだ。お夜食買ってきましょう、何がいいですか?」
P「そうですね……普通におにぎりとかでいいですよ」
小鳥「はーい、あとエナジードリンク買ってきますね」
P「是非お願いします!」
スタスタ
小鳥(今まで事務所でお泊りはあったけど、プロデューサーさんとは初めてかも……)
小鳥(しかも、二人きり、かぁ……)
小鳥(あ、危ない事が起きちゃったり!?あ、だめー!プロデューサーさーん!!)
小鳥(……なんで、起こるわけないか。仕事熱心なプロデューサーさんに限ってそれは無いかなー)
小鳥(それじゃあ……私が?)
小鳥(って、駄目駄目何を考えてるの!小鳥ー!!)
P「……音無さん?」
小鳥「ピヨッ!?」
P「お、おかえりなさい。喋りながら入ってきたってことは誰か居たんですか?」
小鳥「い、い、いませんよ!お、お化けとかじゃないですか!?」
P「あはは……音無さんも疲れてるんじゃないですか?」
小鳥「そ、そうかもしれませんね、おほほほ……」
P「あ、夜食貰っていいですか?」
P「?」
小鳥「サトウのごはんチンッしてきます!」
P「え?」
小鳥「はい!愛情おにぎりです!」
P「お、音無さんが握ったんですか?」
小鳥「ふふ、そうですよ、中身は梅です」
P「ありがとうございます!ああ、塩味が良い感じだ……コンビニに売ってるご飯とはまた違って良い感じです」
小鳥「コンビニのおにぎりはおにぎりで美味しいんですけどねー、飽きたらたまにこういう風にしちゃいます」
P「へぇー……流石ですね」
小鳥「ふふ、伊達に一人暮らししてませんから」
P「良いお嫁さんになりますね」
小鳥「ぶふっ!」
P「うわっ!?」
P「音無さん……汚いですよ」
小鳥「ご、ごめんなさい!ティッシュティッシュ……」
P「だ、大丈夫ですよ自分で拭けますよ!」
小鳥「ごめんなさい、本当に……」
P「大丈夫です、大丈夫です」
小鳥「ありがとうございます、あ!あとコンビーフもあるんですよ。食べます?」
P「あ、はい。頂きます!」
小鳥「コンビーフは、少し温めると美味しいんですよ?」
P「え、そうなんですか?俺いつもそのまま食べてました……」
小鳥「ふふ、じゃあ初温めコンビーフですね!」
P「そうですね」
小鳥「またレンジでチンッしてきますね!おにぎり食べててください!」
小鳥「ですよね~」
P「凄い、俺も温めよう、今度から……」
小鳥「是非是非!」
P「……」もぐもぐ
小鳥「ふふ……」
P「? どうしたんですか?」
小鳥「いや、今までお泊りは一人だったんですけど、こうやって誰かとお泊りは初めてなので。楽しいかな?って」
P「あ、そうなんですか……もしかして、月末っていつも?」
小鳥「そうですねー……運がいいと帰れるんですけど、律子さんが手伝ってくれたりすると、早く終わったり」
P「ええー……そ、それじゃあ俺も手伝いますよ!次から!」
小鳥「プロデューサーさんは、自分の仕事が安定してからにしてください!」
P「はい……」
小鳥「お気持ちだけでも嬉しいですけどね♪」
P「そ、そうですか……」
P「は、はい!!」
数時間後。
小鳥「ふぁあ……」
P「眠そうですね」
小鳥「そうですね……3時半辺りってピークな気がします」
P「本当に……ふぁあ……」
小鳥「あ、つられましたね」
P「あはは……」
小鳥「ガムでも限界が来ますよねー……」
P「そうですねー……ちょっと仮眠したほうが作業捗るのかなぁ……」
小鳥「そうかもしれないですね」
P「……ちょっと仮眠しようかな」
小鳥「それがいいと思いますよ?」
P「すみません……ちょっとソファで仮眠してきます……」
P「お願いします……おやすみなさい」
小鳥「はーい、おやすみなさい」
小鳥「……」
小鳥「…………」
小鳥「あ、仕事しないと……」
P「……スー……スー……」
小鳥「……」
小鳥「……い、いけないいけない、変な妄想が、駄目駄目……」
小鳥「…………」
小鳥「ちょ、ちょっとだけ」
―
――
―――
小鳥『寝顔案外可愛いのね……』
つんつん
P『う、ううん……』
小鳥『子供みたい……』
P『……』
小鳥『ちゅ、ちゅーしてみたり……』
P『……』
小鳥『ん……』
P『……小鳥さん』
小鳥『ピヨッ!?』
P『……小鳥さんがその気なら、俺……俺……』
小鳥『ああ!!だ、だめええええ!!』
―――
――
―
小鳥「……」
小鳥「さ、流石に無いわぁ、今のは……」
小鳥「プロデューサーさんが肉食なわけないもの……草食よね、確実に」
小鳥「いいからお仕事お仕事……」
小鳥「……」
小鳥「ひ、一人でやるほうが捗るなんて、思ってなかったわ」
小鳥「って、あれ!?もう4時!?い、急がないと徹夜しても終わらないは、洒落にならないわ……」
1時間後
小鳥「……」
小鳥「あ、あれ……何か忘れて……」
小鳥「あ!!そ、そうだ、プロデューサーさん起こさないと!!」
小鳥「ぷ、プロデューサーさん!!起きてください!!」ワサワサ
P「う、うーん……」
小鳥「ご、ごめんなさい、もう5時ですよー!」
小鳥「ごめんなさい、お仕事に夢中になっちゃって……」
P「い、いえ……起きれなかった俺も駄目なので……」
小鳥「すみません」
P「大丈夫ですって、んーんー!!よし!!!頑張るぞー!」
小鳥「はい!あ、目覚めのコーヒー淹れますか?」
P「お願いします!って音無さんは眠くないんですか?」
小鳥「私は大丈夫ですよ!怖いのは、肌くらいですけど……」
P「あはは……そうですよね」
小鳥「徹夜は女の天敵です」
P「しっかり手入れしないとですよね……大変ですね、女の人って」
小鳥「そうなんですよー?ふふ」
P「はい」
小鳥「じゃあ、淹れてきますね!」
P(あ、あれ……話題を変えられてしまった……音無さんは仮眠しなくていいのかな)
小鳥「おはよう、やよいちゃん」
やよい「二人共私達より遅く帰ったのに、早いんですねー!」
P「あ、ああ、そうなんだよ」
小鳥「実はてつ……」
P「お、音無さん!!こ、コーヒーお願いしてもいいですか!?」
小鳥「? は、はい」
P「やよいも早いんだな」
やよい「はい!朝お掃除したいなーって!お掃除すると気持ちよくお仕事出来るんですー!」
P「そうか、やよいは偉いな」
やよい「えへへー!」
P「やよいもコーヒー飲むか?」
やよい「あ、私は、コーヒー飲めないので……お掃除終わったら牛乳飲みますー!それじゃあ、お掃除行ってきまーす!」
P「ああ、頼んだぞ!」
小鳥「はい、でもなんでか聞いていいですか?」
P「はい……あんまり、アイドルのみんなには心配かけたくないっていうか……その、大切な時期ですから」
小鳥「ああ……そうですね、すみません」
P「いえ!音無さんは悪くないですよ!俺が早く安定すればいいんです……謝るのは俺のほうですから」
小鳥「ふふ、それじゃあ『頑張ってください』ですね」
P「はい!」
小鳥「コーヒー、ブラックがいいですか?」
P「そうですね!かなり目が覚めそうな奴で!」
亜美「おっはよ→ん!」
響「はいさーい!!」
P「おお、亜美、響。今日は一緒なんだな」
亜美「途中でひびきんとそこで会ったんだよ→ん!」
響「後ろからキックしてきて、大変だったんだぞー!」
響「でも痛かったんだ!!」
P「まぁまぁ……亜美も遅刻してこなかったんだし」
亜美「ほらほら、ね→?」
響「うぎゃー!もー!」
やよい「あ、二人共おはよーございますー!」
響「やよい!はいさーい!」
亜美「やよいっちは、また掃除?すごいね→!」
やよい「えへー!」
P「亜美も見習えよ?」
亜美「うが!兄ちゃん!それは言わない!」
小鳥「ふふ……」
P「あーそうだ、今日のレッスンはフルになったけど、午後予定入れてる人は居ないか?」
P「それは俺が買ってやる」
響「みんなの餌が……」
P「途中で抜け出せるようにするよ」
亜美「ゲームが……」
P「我慢しろ」
小鳥(なんだか学校の先生みたいね、プロデューサーさん……」
P「よし、じゃあフルでできそうだな。響だけは、途中で抜け出すしかないが」
響「あ!そうだ、ハム蔵!お願いしていいか?」
ハム蔵「任せろ、相棒」
響「それじゃあ頼んだぞー!」
P「……い、いいのか?」
響「なんくるないさー!」
亜美「ハム蔵やる~↑」
やよい「凄いです~……」
やよい「プロデューサー!?」
響「プロデューサー!」
亜美「兄ちゃん!!」
小鳥「ぷ、プロデューサーさん……大丈夫ですか?」
P「いたた、春香みたいな事しちゃったな……あはは……」
亜美「何も無い所で転ぶスキル!」
P「仕事に支障が出ないといいが」
やよい「プロデューサー大丈夫ですか?」
P「ああ、大丈夫だ!車出すから、先下で待っててくれ!」
「「「はーい!」」」
小鳥「プロデューサーさんっ」
P「は、はい?」
小鳥「……駄目ですよ、運転したら」
P「で、でも……」
P「あ……そ、そうですよね……」
小鳥「……タクシー使って行ってください!大丈夫ですから、しっかり領収書切れば」
P「すみません……」
小鳥「はい!それじゃあ、気をつけて行ってきてくださいね。ちゃんと休憩挟んでください!」
P「はい!!」
―――
――
―
――
―――
亜美「つ→か→れ→た→……↓」
響「流石に一日レッスンはこたえたぞ~……」
やよい「足がくがくですー……」
P「みんなお疲れさん、アイス買ってきたぞー!」
亜美「ほんと~↑」
響「シークァーサーアイスか!?」
P「響……そ、それは流石に売ってなかったが……やよいの言う通り、ガリガリ君だ」
亜美「んふふ~★なかなか気が利くじゃん!兄ちゃん!」
響「ひきかへふー……」
やよい「あ、頭がきーんって……」
P「ははは、アイス食べたら帰るからな」
「「「はーい」」」
P「戻りましたー」
亜美「ただいまだぞー!」
響「なま、ちゃん!」
やよい「ただ……え?なま、なんですかぁ?」
響「亜美が真似するから、方言使ってみたぞー!」
やよい「あ、方言なんですかぁー!凄いですー!」
響「す、凄いのかー?自分凄いのかー!?」
亜美「ひびきん、あんたは、凄い!」
小鳥「ふふ……」
響「うぎゃー!ぴよ子!何笑ってるんだぁ!」
小鳥「違うわよ、可愛いわぁ……って思っただけよ?」
響「ぐぬぬー……」
小鳥「あ、そうだ、可愛いはなんて言うのかしら?」
響「チュラカーギー……」
小鳥「それじゃあ、響ちゃんちゅらかーぎーね!」
響「納得いかないぞぉー!」
P「まぁまぁ、みんな今日はほんとうお疲れ様だな」
やよい「はい!プロデューサーもお疲れ様でした!」
P「え?」
亜美「あれ→?兄ちゃん、バレてないと思ってたの→?」
P「な、何がだ?」
響「プロデューサー、凄い目の下にクマできてるぞ?」
やよい「プロデューサー……徹夜してましたよね?」
P「あちゃー……」
響「今日はゆっくり休むんだぞ?」
亜美「そ→そ→、なんなら肩から腰からどこでもマッサージしちゃうよ~↑」
P「ああ、すまない……隠すつもりじゃなかったんだけど、みんなに心配かけたくなくてな……」
やよい「隠されるほうが心配しますー!」
響「やよいの言う通りだ!」
亜美「うんうん……兄ちゃんが倒れたら、亜美達プロデュースするのは誰なの~?」
P「うぐ……そ、そうだよな……すまん、でも……」
やよい「プロデューサー!めっ、ですよ!」
P「はい……」
小鳥「ふふ、アイドルのみんなには勝てませんね」
P「まったくですね、あはは……」
響「分かったぞー!お疲れ様だー!」
やよい「お疲れ様でしたー!」
亜美「お疲れちゃーん!!」
ガチャッ
P「ふー……」
小鳥「見事にやられちゃいましたね?」
P「はい……みんな勘が鋭くて……」
小鳥「まぁー気づかないのも仕方ないですよ、徹夜明けで判断力も違いますし……」
P「そうですよね……」
小鳥「それと今日のレッスンどうでしたか?」
P「え……普通のレッスンでしたけど」
小鳥「徹夜明けじゃなかったら、パーフェクトだったかも、ですよ?」
P「……そうですね」
小鳥「ふふ、別に責めてるわけじゃないんですけど、もうちょっと自分の身体を大切にしてくださいね」
小鳥「あ、でも、寝坊しないように、ですよ?」
P「はい!」
小鳥「……そういえば、プロデューサーさんって一人暮らしなんですよね?」
P「そ、そうですけど」
小鳥「じゃあーモーニングコールしてあげましょうか?」
P「え、でも……悪いですよ」
小鳥「ふふ、平気ですよ。ただ電話するだけですし、多分お昼休みの時間ですから!」
P「あ~……じゃあ、お願いしてもいいですか……絶対そのほうが起きるので……」
小鳥「それじゃあ、11時半くらいですか?」
P「はい、それくらいで!」
小鳥「了解です!……じゃあ、そろそろ帰りましょうか」
P「そうですね……二人共起きてる時間おかしいですからね」
小鳥「うふふ……そうですね」
小鳥「はい!お疲れ様でした~!」
ガチャッ
小鳥「……モーニングコール、か」
小鳥「ふふ、なんか楽しいわ」
小鳥「……」
小鳥「あ、でも早く帰ってネないと……」
小鳥「よーし!今度は忘れないようにするぞー!」
小鳥「そろそろね~……」
律子「何がですか?」
小鳥「あ、ちょっと電話しないといけない用事が入ってて」
小鳥(律子さん今日居たのすっかり忘れてたわ)
律子「そうなんですか、どこかのプロダクションとですか?お昼前なのに、珍しいですね」
小鳥「そうなのよー……どうやら、あっちのプロダクションさんはお昼が遅いみたいで」
律子「普通は正午からですよね」
小鳥「いいともも正午からだし」
律子「そこは関係あるんですか……」
小鳥「あ、でも最近はヒルナンデス!のほうが」
律子「わーわー!もう、ほら、半になりますよ!」
小鳥「ああ!本当!電話してきますねー!」
律子「ちょっと、小鳥さん!電話ここ……ああ、行っちゃった……うんん?会社の電話使わないのかしら……」
小鳥(セーフ……)
prrrrrrrrr
prrrrrrr
prr……ガチャッ
P『も、もし、もし……』
小鳥「ふふ、おはようございます、プロデューサーさん」
P『あ、ああ……音無さん……お、はようございます……』
小鳥「寝ぼけてますね?ほら、午後からお仕事ですよー!」
P『……!!ああ、そうだった!!急いで支度だ!!お、音無さん!!ありがとうございました!今日絶対ちゃんとお礼します!』
小鳥「はい!頑張ってくださいね!」
P『はい!』
ツーツーツー
小鳥「ふふ……」
律子「ははーん、なるほど……」
真美「ピヨちゃんが?」
やよい「付き合ってる、ですかぁ?」
律子「このメガネごしに見ちゃったのよー」
春香「でもありえますよね……十分」
響「というか、プロデューサーとぴよ子はどこ行ったんだー?」
伊織「さっき買い出し行くって行ったわよ」
亜美「あ~これは確実ですなぁ!」
千早「だったら素直に祝福しないと」
貴音「真良きことだと思います……」
律子「社内結婚かぁ……まぁ悪くはないし、無い話しじゃないわね」
春香「素敵!憧れちゃうな~社内結婚……」
真「って、春香はアイドルなんだから……」
亜美「いやいや!はるるんの担当のプロデューサーとはるるんが結婚すれば!!」
真美「でもでも、アイドルは恋愛禁止!」
あずさ「あらあら……よしよし」
春香「って!私の話しで進めないでよー!」
律子「と、も、か、く!!二人は悟られたくないみたいだから、みんな気づいてないフリするのよー!」
「「「「はーーーーい」」」」
小鳥「ックシュンッ……」
P「へっくしょん!」
小鳥「か、風邪ですか?」
P「お、音無さんこそ……あはは」
小鳥「ただいまー」
亜美「おかえり兄ちゃん!!」
真美「おかえりピヨちゃん!」
亜美真美「「二人一緒に仲良くおかえりー!!」」
ゴンッ
亜美「痛っ!」
真美「あだっ!」
律子「あ・ん・た・た・ちー!!」
亜美「うわぁああああ、りっちゃんが鬼の顔してる!!」
真美「に→げろ→!」
律子「あ、こら!待ちなさい!!まったく……」
P「どうしたんだ?律子、そんなに怒って」
律子「あ、いや、えっと、き、気にしないでください!」
P「?」
小鳥「?」
真美「やろやろ→!」
P「あ、昼終わったら仕事だからな。ちゃんと終わらせてくれよ?」
亜美「は→い」
やよい「あ、あのプロデューサー!」
P「ん?なんだ?」
やよい「あの、結婚したときって、お祝い金あげないといけないじゃないですか。その、うち貧乏なので……」
響「こ、こら!やよい!!そういうのは自分に相談するんだ!」
やよい「え、でも……」
響「いいからいいから!」
やよい「はわわ~……」
P「?? 一体どうしたんだ、みんな」
「……」シーン
P「おいおい……」
小鳥「不思議ねぇ……」
小鳥「? はい?」
P「なんだ、律子、プロデュースでの相談なら、俺も……」
律子「プロデューサー殿はそこで待機!」
P「お、おう……」
律子「実はですね……」
小鳥「ええ!?やっぱりさっきの聞いてたんですか……」
律子「そうなんです、って、もしかして……」
小鳥「付き合ってません!というか、付き合ってたら律子さんには言ってます!」
律子「あちゃー……私の早とちりか、ごめんなさい!」
小鳥「……まぁ大丈夫です、このほうが面白いと思いますから!むしろ律子さんグッジョブです!」
律子「え、ええ……小鳥さんがそういうなら……」
P「何話してたんですか?」
小鳥「秘密です!」
亜美「え→もうちょっと待って!こいつ倒してから→!」
P「だからやめられるようにって言っただろう!ほら、行くぞ!」
亜美「仕方ない!あとは任せたぞー!ぴよちゃん!」
小鳥「ぴよ!?で、出来ないわよ!」
P「お願いします!音無さん!!」
小鳥「ぐむむ……」
亜美「ニヤニヤ」
やよい「営業がんばりましょー!」
響「おー!」
P「今車出すからな、先行っててくれ!」
「「「はーい!!」」」
――
―
P「戻りましたー」
響「ナマチャーン!」
やよい「なまちゃーんですー!」
亜美「なまちゃんちゃんこー!!」
響「うが!二人に真似されたぞー!」
やよい「えへへー沖縄の方言面白いなーって!」
響「そうか!興味持ってくれたなら嬉しいぞ!」
亜美「なかなかユニークですな、ふむふむ」
響「もっともーっと知りたかったら教えるからな!」
小鳥「おかえりなさい、みんな」
P「今日の営業、ファンの人数がいつもより多く感じて凄かったんですよ」
小鳥「ふふ、徐々に認知度も上がってきましたね」
P「はい!」
やよい「亜美、何してるの?」
亜美「後半へ~続く!」
響「ちびまる子ちゃんかっ!」
P「ほらほら、今日は目に見えた結果が見れてみんな!よかったな!」
やよい「はい!」
響「嬉しかったからなー!」
P「この調子でどんどん大きくなって、頑張るぞ!」
「「「おー!」」」
小鳥「おー!ふふ……」
亜美「ピヨちゃんも頑張るの?」
小鳥「そうね、みんなの応援頑張るわ」
亜美「じゃー亜美もピヨちゃんの応援しちゃおうかな→!」
小鳥「あら?本当?嬉しいわ」
亜美「んふふ~♪」
「「「お疲れ様でしたー!!」」」
ガチャッ
P「ふー……今日は良い一日だったな……」
小鳥「ふふ、ちゃんと起きれましたものね」
P「あ、そうだ!!ちゃんとお礼言ってなかった、本当助かりました……ありがとうございます!」
小鳥「いえいえ、そんなことならどんどんお願いしてくださいね!」
P「はい……俺もどうしても朝弱くて……亜美のことあんまり言えないんですよね」
小鳥「早起きだけは、亜美ちゃんのお手本にならないと」
P「すみません……」
小鳥「でも、亜美ちゃんも遅刻減ってきてますから。大丈夫ですよ!」
P「は、はい……」
小鳥「さてと……私達もそろそろ帰りますか?」
P「あ、音無さん、このあと時間空いてますか?」
小鳥「ピヨ?」
小鳥「ピヨ!本当ですかー?嬉しいー!最近あんまり飲んでなかったので!」
P「ならよかった!じゃあ、下のたるき亭でいいですか?」
小鳥「もちろんです!」
P「じゃあ、さっさと片付けちゃいましょう!!」
小鳥「はい!!」
小鳥「ふふ、プロデューサーさんすっかり出来上がってますね」
P「そういえば、音無さん、付き合ってる人とか居るんですか?」
小鳥「ぶふっ!!」
P「うわっ!?」
小鳥「ゲホゲホ……きゅ、急に何を聞くんですピヨ!?」
P「い、いや、あはは……」
小鳥「居るように見えますか?」
P「ええ、音無さん綺麗ですし」
小鳥「むむむ……」
P「な、なんですか?」
小鳥「ちなみに居ません!」
P「えぇ~……」
小鳥「えぇ~ってなんですかー!もう!失礼ですよ!プロデューサーさん!」
P「いやいや……あはは……」
P「最近仕事が順調ですから……ついつい」
小鳥「……」
P「……小鳥さん」
小鳥「ピヨッ!?」
P「いや、なんか苗字で呼ぶのってなって思って。俺亜美もやよいも響も名前で呼んでましたから」
小鳥「あ、ああ……そうですね、じゃあ小鳥って呼んでください!」
P「いやぁ、でもさん付けしますよ。あはは」
小鳥「ピヨ―……まったく」
P「いや、今日嬉しかったんですよ……モーニングコール」
小鳥「……?そうなんですか?」
P「あんな風に起こされたの初めてですから」
小鳥「ふふ、さっきもいいましたけど、いつでもやりますよ?あれでいいなら」
P「あはは、それじゃあまたお願いしますよ……」
小鳥「喜んでっ!」
小鳥「あ、そうだ」
P「はい?」
小鳥「土曜日って確か午後フリーでしたよね?」
P「そうですよ」
小鳥「んー……じゃあ、ちょっと有る所に来て欲しいんですけど」
P「有る所?」
小鳥「はい!えっと……スマートフォンで出せるかも」
P「??」
小鳥「あ、出た!ここです!メモってください!」
P「は、はい!!」
小鳥「ふふ……」
P「??」
P「こ、ここかな……」
社長「ん?んん?君は」
P「わっ、しゃ、社長!?」
社長「なんだい?君も音無くんの歌を聞きに来たのかい?」
P「こ、小鳥さんの……歌?」
社長「何も聞いていないのかね?」
P「は、はい……」
社長「なら、入ってみるといい。なーに、今日は私の奢りだ。はっはっは!」
P「は、はぁ……」
カランカラン
P「あ、あれ……小鳥さんは?」
社長「んん、まぁそう焦ることはない、とりあえずウォッカでいいかね?」
P「あ、はい。お願いします!ありがとうございます!」
社長「うむ」
社長「最近君のユニットはどうなのかね?」
P「はい、徐々にファンも増えてきてます、あとアイドルのみんなも確実に成長をしています。響も、やよいも、亜美も、それぞれテレビ出演する際にはキャラも固まってきてますし」
社長「うむ……順調なら良いんだよ、君を信じているからね。私の目に狂いは無かったようだ」
P「は、はい……」
社長「そろそろだな」
P「……!?」
コツコツコツコツ
小鳥「……」ペコッ
小鳥「ひとつ~生まれた~種……」
P「……」
社長「どうだい?驚いたかい?」
P「小鳥さん……とても綺麗ですね」
社長「そうだろう?はっはっは」
P「歌も凄い上手くて……」
P「……そうですね、この歌唱力なら確実にトップクラスのアイドルになれます……それに、本当綺麗ですから」
社長「だがね、彼女にもいろいろあるのだよ」
P「俺、まだ小鳥さんの何も知らないですね」
社長「なーに、少しずつ知っていけばいいさ。君は、彼女のことが好きなんだろう?」
P「え、え、そ、そうなんでしょうか……」
社長「?? 事務所ではすっかり、噂になっているはずだがー……はて?」
P「え?」
社長「私が聞いた限りだと、君と音無くんが付き合っている、とかなんとか」
P「そ、それは噂ですよ……そんなことありません、自分に小鳥さんは―――もったいないです」
社長「ううむ、そうだったのかい。残念だねぇ……」
P「そ、そうなんですか?」
社長「彼女も、君のことを思っているものだとばかり思っていたからね」
P「あはは……それは……分かりませんね」
――
―
小鳥「ふふ、プロデューサーさん、どうでしたか?」
P「はい、凄い綺麗ですたよ、小鳥さん」
小鳥「社長と一緒に飲んでましたね、まさか今日社長来るなんて思ってなくて」
P「それは大丈夫ですよ!社長とも……砕けた話し出来ましたから」
小鳥「そうですか、ならよかったです!」
P「はい、え、えっと……あの、凄い噂を聞いたんですけど……」
小鳥「え?」
P「じ、事務所で俺と小鳥さんが付き合ってるって噂が流れてるみたいで……」
小鳥「ええ!?だ、誰から聞いたんですか?」
P「……社長からです」
小鳥「あちゃー……」
P「あ、あちゃー?」
小鳥「ピヨッ!?いや、なんでもないですよー!」
P「小鳥さーん?」
P「まったく……駄目ですよ、一応そういうのはー!」
小鳥「ごめんなさいピヨ~!」
P「……俺に小鳥さんはもったいないです」
小鳥「……ピヨ?」
P「俺なんてまだまだ新米プロデューサーで、自分の体調管理も出来ない奴ですから」
小鳥「……」
P「だから、もったいないですよ、あはは」
小鳥「プロデューサーさん!!」
P「は、はい!」
小鳥「今日なんで、私がここに誘ったか分かりますか?」
P「え、えっと……分かりません」
小鳥「もー……」
P「す、すみません……」
小鳥「私を知って貰いたいなって思ったからなんです」
小鳥「はい……まだ、過去のことは、ちょっと……言えません、でも少しだけ今日は言ったんです。私が歌を歌っていること、とか」
P「……はい」
小鳥「知ってるの、社長とプロデューサーさんだけなんですよ?」
P「え、ええ!?」
小鳥「まったく、ふふ……プロデューサーさんは鈍感ですね」
P「え、えっと……」
小鳥「そーゆーヘタれた所とか、アイドルのみんなに見せちゃ駄目ですよ?」
P「は、はい……」
小鳥「ふふ……」
P「……」
小鳥「プロデューサーさん、か」
P「?」
小鳥「……もったいないなんて、ことありませんよ?」
P「……!?」
P「……えっと」
小鳥「嫌いな人にモーニングコールなんてしませんっ!」
P「そ、その……」
小鳥「……私の口から言わせるんですか?」
P「……小鳥、さん」
小鳥「はい」
P「……俺、あなたのことが、好きになってしまったみたいです」
小鳥「……はい」
P「その、噂とか!じゃなく、正式に……これからお互いを知っていくということで!お付き合い、してくれませんか?」
小鳥「……ふふ、喜んで」
P「……ゆ、夢みたいだ」
小鳥「夢じゃないですよー?現実ですよー?」
P「あ、あはは……」
小鳥「じゃあ、社長にも感謝ですねー……気持ちを気づかせたのは社長ですよね?」
小鳥「あとは……噂広げてくれた、みんなか」
P「そうですね」
小鳥「と言うことは、765プロのみんなね!」
P「はい!」
小鳥「まぁ、その、しばらくは隠しませんか?付き合うことを」
P「そ、そうですね……それがいいと思います」
小鳥「そのほうが、ちょっと楽しかったり?」
P「楽しいかどうかは分かりませんけど……」
小鳥「きっと楽しいですよ、アイドルのみんな……楽しいですから」
P「……はい」
小鳥「それじゃあ、帰りましょうか!」
P「お、送りますよ!」
小鳥「ふふ、おうちに来るのはアウトですよ?それは、もーちょっとしてから、ね?」
P「は、はい……」
P「おはようございます!」
小鳥「おはようございます、プロデューサーさん」
P「ふーなんとか寝坊しないで来れました……」
小鳥「ふふ、でも寝ぐせは治す暇無かったんですか?」
P「あ!」
小鳥「じゃー、まだ誰も来てませんから。直してあげます」
P「え、い、いいんですか?」
小鳥「もちろん!しゃがんでください!」
P「は、はい……」
亜美「おっはよ→ん!」
P「あ」
小鳥「あ」
亜美「あ゛……お、お邪魔しました~↓」
小鳥「あ、亜美ちゃん!?違うのよ!!」
亜美「えーだって!久々に超早起きしたから一番乗りしようとしたら、ピヨちゃんとプロデューサーがイチャラブ1000%なんだもん!!そりゃ逃げる!!」
小鳥「だから、ただ寝癖を治そうと……」
亜美「え→?」
小鳥「……まぁ、思ってるがいいわ」
亜美「??」
P「??」
やよい「おはようございまーす!」
P「お、やよいおはよう」
小鳥「おはよう、やよいちゃん」
亜美「おはよう、やよいっち→!」
やよい「あれ?亜美が居る!珍しいね~!」
亜美「ぬぬ、それは失礼ってもんだぁぜぇ?やよいっち~?」
やよい「ご、ごめんね、それじゃあお掃除してきまーす!」
亜美「あ!亜美もやるー!それじゃあ、あとは若いの二人で、ごゆっくり~↑」
社長「うおっほん!!諸君おはよう」
P「社長!おはようございます!」
社長「今日は皆に報告がある……皆聞いてくれ」
P(な、なんだろう……重大発表かな)
社長「プロデューサーと音無くんの熱愛は噂、なんだね?」
小鳥「はい♪」
P(それかー!?)
亜美「え→?でも、朝イチャラブしてたよ→?」
やよい「え、そうなの?」
亜美「うんうん」
社長「何?そうなのかね?」
小鳥「だから、違いますぅ!」
社長「コホン……こういう噂は控えたまえ?」
律子「すみません、広げたのは私ですから……」
P「律子だったのか……」
律子「すみません……」
真美「まぁでもいいじゃん!本当になるかもだし!」
小鳥「ギクッ」
P「ギクッ」
「「「「ギク……?」」」」
小鳥「あ、えっと、これは違うのよ!」
P「そ、そうだ、今のギクは違うんだ」
社長「本当に君たちは付き合っていないのかね?」
小鳥「もう!社長それ以上はセクハラですよ!」
社長「むむぅ……しかし、社員間関係はだな……」
亜美「も→認めちゃえYO!」
真美「そ→だ!そ→だ!」
やよい「仲良しなのは良いことですー!」
真「うんうん、お似合いだと思うな」
春香「そうそう!お似合いですよー!」
亜美「チューしろ!チュー!!」
真美「そうだ!チューしろ!!」
律子「調子に乗らないの!!」ゴンッ
やよい「あ、でも結婚式の時のお金が……」
貴音「やよい、心配無用……これから売れればいいのですよ」
やよい「そ、そうですよね!」
小鳥「……これはもう、何言っても駄目ね」
P「そうですね……」
社長「じゃあ認める、ということかね?」
小鳥「はい……認めます……昨日プロデューサーさんに告白されちゃいました★」
P「ちょ!こ、小鳥さん!?ここでそれを言うんですか!?」
亜美「ひゅーひゅー!!!!!にくいねぇ!!」
律子「あーもう!ま、まさか噂が本当になるなんて……」
千早「でも素敵ですよね」
あずさ「本当、このままゴールインしそうよねぇ~」
雪歩「結婚ですかぁ……」
響「社内結婚かー!結婚式は盛大にするぞー!」
小鳥「け、結婚……」
P「……」
社長「う、うおっほん!!そろそろ、時間じゃないのかな?」
小鳥「にょわ!そうでした、みんな!そろそろお仕事よー!」
P「そ、そうだ!亜美!響!やよい、行くぞ!」
亜美「え→!行くとき詳しく聞かせてね!」
真美「ずる→い!メールで報告よろ~★」
亜美「了解!」
P「はい?」
小鳥「……行ってらっしゃい!」
P「はい!」
おしまい
やっぱり事務員さんは可愛いピヨ
数年後。
P「……亜美、やよい、響。お前達は、もう……トップアイドルだ」
亜美「うん……!」
やよい「はい!」
響「うん!」
P「だから……お前達はきっと一人ひとりでもやっていける、俺が保証する」
亜美「えっ!?」
やよい「そ、そんな……プロデューサー、これからもプロデュースしてくれないんですかぁ!?」
響「そんなの嫌だぞー!」
P「……ごめんな、俺には次の新人アイドルをプロデュースするって仕事があるんだ」
亜美「そんな……兄ちゃんじゃないとやだ!」
P「亜美……」
やよい「私も嫌です!」
P「やよい……」
P「響……分かってはいる、だけど、俺から離れないと、さらに上は目指せ無い!」
亜美「上なんていらない!兄ちゃんがいるの!」
P「分かってくれ!頼む!!」
響「……亜美、やよい…………プロデューサーの言う通りにしよう」
亜美「ひびきん!!」
響「今までだってそうして、成功してきたぞ!」
やよい「響さん……」
P「ああ、響の言う通りだ……」
亜美「じゃあ……じゃあ!!!条件が一つある!!!」
P「……なんだ?」
亜美「……ピヨちゃんにプロポーズしろ!!」
P「……な、なんでそこで小鳥さんの名前が出るんだよ……」
響「あ、それは賛成だぞ!」
P「あーもう……お前たちは……というか!最初からそのつもりだよ……」
亜美「ほほう?」
響「す、すごい!」
やよい「凄いですー!」
P「ある程度お金も溜まったしな……みんなも呼ぶつもりだ」
亜美「な→んだ、じゃあ安心して、兄ちゃんから離れられるかな!」
P「な、なんだ、それが心配だったのか」
亜美「そ→だよ→!」
P「やれやれ……」
やよい「それじゃあ、絶対ぜーーったい!プロデューサーと小鳥さんの結婚式のステージは私達に歌わせてくださいね!」
響「そうだぞ!じゃなかったら酷いからなー!」
P「も、もちろんだとも」
亜美「んふふ~それじゃあ楽しみになってきましたな!!」
響「これからしてくるのか?」
やよい「素敵ですー……」
亜美「やよいっち!そこの影から見よう!」
P「コラ!お前たちは家に帰るんだ!」
響「えー!自分たちも見たいぞー!」
P「見世物じゃないって!もー……」
やよい「ほら、二人共行かないと。邪魔しちゃ駄目だよ?」
P「そうそう」
亜美「しゃ→ない!兄ちゃんガンバ!」
響「頑張れー!プロデューサー!」
やよい「頑張ってください!プロデューサー!」
P「ああ!お前たちも、俺から離れても頑張るんだぞ!」
「「「はい!!」」」
――
―
小鳥「……」
P「お、おまたせしました!!」
小鳥「ああ、プロデューサーさん」
P「け、結構待ちました?」
小鳥「ふふ、今来た所ですよ」
P「そ、そうですか」
小鳥「……みんなにお別れは言ってきたんですか?」
P「はい……みんな、分かってくれました」
小鳥「そう、やっぱりプロデューサーさんのプロデュースしたアイドル達ね」
P「そう、でしょうか……」
小鳥「ふふ……」
P「……」
小鳥「……」
小鳥「はい」
P「……お話って言うのは」
小鳥「はい」
P「プロデューサーとしても、1つのユニット、3人のアイドルを無事に旅立たせることが出来たんです」
小鳥「そうですね……」
P「そして、これから、また新たな新人アイドルを育てていきます」
小鳥「はい」
P「……小鳥さんは、うちの事務所の事務員です。俺には必要不可欠な存在なんです」
小鳥「……」
P「だから、えっと……」
小鳥「プロデューサーさん、しっかり」
P「は、はい!……新米プロデューサーから抜けだした俺と、結婚してくれませんか?」
小鳥「はい……幸せに、してくださいね?」
P「もちろんです!!」
P「……」
小鳥「……」
P「」
小鳥「ん……」
――――
―――
――
―
社長「では、音無くん……じゃなかったね、もう。小鳥くん、と呼んだほうがいいかな?」
小鳥「はい♪プロデューサーとかぶりますから!」
社長「うおっほん……寿退社は無しということでいいのかね?」
小鳥「そうですね」
P「まだまだお互いこの事務所からは、抜けだせませんから……支えあってこれからもがんばろうと思います!」
社長「そうかそうか、いやー私としても嬉しい限りだね……で、式はいつなんだい?」
P「6月に予定しています」
亜美「ジューンブライド!?」
律子「こら!亜美!!」
P「な、なんだ、みんな聞いてたのか……」
やよい「えへへー」
響「気になっちゃってついつい」
小鳥「みんなもしっかり呼ぶから、来てほしいわ……あ、でもそうなったらみんなフリーの日……ぶ、物理的に無理かしら!?」
P「あー……そうですね」
小鳥「社長!」
P「社長!」
「「「「社長!!!」」」」
社長「祝い事は、765プロ、臨時休業だからね!!」
――――
――
―
そして、月日がたって。
結婚式が、やってきました。
小鳥さんは、ウェディングドレス姿で。
プロデューサーは、タキシード姿で。
結婚式が、始まります。
千早「如月千早でお送りします」
「「「わーーーーー」」」
P「適任ですよね……」
小鳥「生っすか!?でもやってるし……」
春香「それではまず!新郎新婦の入場です!」
千早「大きな拍手でお出迎えください」
パパパパーン パパパパーン
パチパチパチパチパチ
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
春香「大きな拍手!幸せの証ですね!」
千早「ええ、音無さんもとても綺麗で」
春香「だから、もう音無さんじゃないってば!」
千早「あ、そうだったわ」
\わはははは!!/
千早「春香、それだと完全に生っすか!サンデーよ……」
春香「そうだった、じゃなくて!こちらから!どうぞ!」
やよい「GoMyWay~」
響「GoMyWay~」
亜美「がんばぁってゆっきまっしょー!」
「「「いちーばんー大好きーなー!!わーたーしーにーなりーーーたーーーいいーーー!!!」」」
そうして、大きなステージも終わり
社長の緊張した声で行われたスピーチも終わり
いろんなものが終わって……
最後に……
小鳥「じゃあ、投げまーす!!」
律子「……むむむ」
あずさ「……」
亜美「もらった~!!!」
亜美「!?」
亜美(な、なんだ、この異様な……プレッシャー……だ、駄目だ、亜美じゃ、と、とれない……)
あずさ「あらあら?」
律子「あずささん、そこまでして……」
あずさ「私は何もしてないわよ~?」
真美「もらったー!!」
あずさ「」
真美「駄目だ!!」
あずさ「あらあら、私の手の中に……」
小鳥「ふふ、それじゃあ次はあずささんですね」
あずさ「あらま~運命の人がどこかに居るのね~……」
―――
――
―
P「ええ、結婚式は終わりました。でも、結婚生活はこれからですよ」
小鳥「その通りですね」
P「というか、どうしても敬語は抜けませんね……」
小鳥「そうなの……癖よね~……」
P「あはは……」
小鳥「……プロデューサーさん」
P「あ、あえてそう呼びますか。はい!」
小鳥「私、今最高に幸せです。これからも、ずーっと、私のこと、幸せにしてください、ね?」
P「……はい!!」
ほんとに、おしまい
小鳥さんと結婚したいです。
乙
Entry ⇒ 2012.08.26 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
冬馬「ライブのチケット渡したけど来なかったよな」 春香「あ」
春香「いや……ね?あはは」
冬馬「まあ、別にお前が来ても来なくてもどっちでも良かったけどな」
春香「あ、そうなんだ……良かった」
冬馬「全く気にしてないぜ。俺らの小さな箱でやるライブなんて興味無えよな」
春香「いや……そういうのじゃなくって」
冬馬「俺らのライブに来るぐらいなら家で寝てる方がマシだもんな!」
春香(すごく怒ってる)
春香「違うよ!私売れっ子アイドルなんかじゃないもん……」
冬馬「……ははは、じゃあ俺たちは何だろうな」
春香「え?」
冬馬「あんたが売れっ子アイドルじゃなかったら俺らは一般人ABCか?」
春香「そ、そんなこと……」
冬馬「そうだよな!俺たちは駅前で歌ってる素人にしか見えねえよな!」
春香(すごくめんどくさい)
冬馬「前は……?」
春香「う、うん!私たちよりも人気があったと思うよ!」
冬馬「そうだよなぁ!ま!え!は!そうだったかもしれねえな!」
春香「ぇ」
冬馬「961プロじゃねえと俺たちは一般人ABCだよ!ギルティ!」
春香(どうしたらいいの)
冬馬「ああ、そうだ。あんたらの100分の1にも満たねえ人数がな!」
春香「そ、それは会場の問題じゃ……」
冬馬「だがな覚えとけよ!俺は皆と作り上げるステージが好きなんだ!今の方が俺は好きだ!」
春香「う、うん!皆と一体になるって良いよね!」
冬馬「お前らなんてどうせ流行りに便乗した連中しか来ねえんだろ!」
春香「な、何でそうなるの!?」
春香「わ、私たちだってそうだもん!」
冬馬「……」
春香「……」
冬馬「そうか、本当のファンの数も俺らとはレベルが違うって言いたいんだな」
春香「だ、だから今のジュピターは会場の広さが……」
冬馬「ちくしょう!やっぱり馬鹿にしてるんだろ!」
春香「してないって!!」
冬馬「じゃあ何で来てくれなかったんだよ!」
春香「だから……それはごめんなさい」
冬馬「落ち込んでるから励まそうと思ったらこれかよ!」
春香「あ、そうだったんだ」
冬馬「そうだったんだじゃねえよ!」
冬馬「大体あの時もほとんど俺が一方的に話してただけだよな!返事するのもダルイってか!?」
春香「だから落ち込んでたんだって」
春香「一回落ち着こうか」
冬馬「落ち着いてる」
春香「じゃあ状況を整理しましょう」
冬馬「おう」
春香「冬馬君は私があまり返事しなかった事とライブに来なかった事に怒ってるんだよね?」
冬馬「別に怒ってねえし。ぜんっぜん気にしてねえって言っただろ」
冬馬「そんなこと知ってるっつーの。だからチケット渡したんだよ」
春香「……で、ライブに来れなかったのはね」
冬馬「来れなかったのは?」
春香「それは……」
冬馬「それは?」
春香「……」
冬馬「……」
春香(忘れてたなんて言えない空気)
春香「う、うん……実はね」
冬馬「……」
春香「……」
冬馬「どうせ忘れてたとか言うんだろ!?そうなんだろ!?」
春香「ち、違うもん!」
冬馬「あんたらがゾウなら俺らなんてアリみたいなもんだから、仕方ねえよな!」
冬馬「何とか言えよ!」
春香「あー、もう率直に言います」
冬馬「あ?」
春香「完全に忘れてました。すいませんでした」
冬馬「な、何だと……」
春香「あの後のライブで舞い上がって、今日冬馬君に会うまで忘れてました」
冬馬「おおい!」
春香「反省してます。もう、なんというか本当にごめんなさい」
冬馬「ぎ、ギルティだぜ!ギルティ!ギルティ!ギルティ!」
冬馬「いいや、来ないね!大体別に来てほしくねえし!もう誘わねえし!」
春香「そうだよね……」
冬馬「あ、当たり前だろ!」
春香「ほとんど話した事も無いし、むしろ敵対関係に近かったし、というより一方的に迷惑かけられたし……」
冬馬「ぅ」
春香「響ちゃんや貴音さんも961プロのせいで危なかったし、千早ちゃんなんて声も出なくなったし」
冬馬「……」
春香「何とか声が戻ったから良かったけど、アイドル引退、下手したら自殺してたかもしれないんだ」
冬馬「……」
春香「まあ、その事にジュピターは関係ないけど。冬馬君が一々私たちに喧嘩ふっかけるぐらいで」
冬馬「……」
春香(全く関係ない話しだけどあっさり大人しくなっちゃった)
春香「うん、反省してるなら許してあげる。私も反省してるから許してね」
冬馬「ああ……」
春香「じゃあね、またライブ誘ってね」
冬馬「あ、待ってくれよ!」
春香「ん?」
冬馬「たまたまチケットが1枚だけ余ってるからよ……」
冬馬「俺たちが一番迷惑かけた如月千早に渡しといてくれ、詫びの意味を込めてな……」
春香「うん、ちゃんと渡しておくね」
春香「というわけで、はい」
千早「ジュピターのライブねぇ……」
冬馬「ライブのチケット渡されてるはずだけど来てくれなかったよな」
千早「あ」
千早『明日……何かあったような……』
春香『気のせいだよ!このメンバーで集まれるなんてそうそうないんだよ?』
雪歩『本当に久しぶりだねぇ』
真『また千早が100点出してくれるのかな?』
千早(あの時の違和感の正体はこれだったのね……!)
冬馬「あってなんだよ」
千早「ありがとう、あなたのおかげで謎が解けたわ」
冬馬「は?」
千早「え、じゃあ何で私にチケットを?」
冬馬「だから……おっさんが色々迷惑かけちまったから……」
千早「あー……春香が言ってたわね」
冬馬「でも、俺らのライブなんかとじゃ釣り合わないよな!765プロの歌姫様が来るような場所じゃございませんよな!」
千早「きゅ、急に何なの……」
千早「馬鹿になんかしてないけれど……」
冬馬「俺達のライブ会場みたいな小さな箱に来るだなんて耐えられない屈辱だろ?」
千早「……私は誰かが望むなら、公園だろうと道端だろうと歌うわ」
冬馬「……そうか、つまり俺らが下手くそだから聞きたくねえのか」
千早「一言もそんなこと……」
冬馬「どうせ『君を見失う……Alice……』でいっつも笑ってるんだろ!」
千早「……」
冬馬「マジかよ」
千早「いいえ、そうじゃないの……」ブフォッ
冬馬「吹き出してんじゃねえ!」
千早「ち、違うのよ。うちの双子アイドルがあなた達の真似をしてるのを思い出し……」ブフォッ
冬馬「笑いすぎだろ!何がそんなにおかしかったんだよ!」
千早「ふぅ……いい?私はあなた達じゃなくて物まねを思い出してわら……」プルプル
冬馬「クソッ!ちょっと気になってきたじゃねえか!」
冬馬「今更そんな事言われても何の説得力もねえよ!」
千早「言うまでも無く個々の歌唱力やダンスは見事。努力の賜物ね」
冬馬「ん、んなことねえよ……俺達はまだまだだっつーの」
千早「そして何より3人の内に秘めた熱さ、それを肌で感じる事が出来る」
冬馬「よ、よせよ。恥ずかしい」
千早「あら、私は素直に評価しているだけよ」
冬馬「……じゃあ何で来てくれなかったんだよ」
千早「……」
冬馬「お前もかよ!信じらんねえ!」
千早「うーん、多分そんなに重要な事だと思ってなかったのね。だから予定表にも書いてなかったんだわ」
冬馬「あれだけべた褒めした後にそれかよ!傷つく!」
千早「本当にごめんなさい」
冬馬「ギルティだろ!ギルティ!ギルティ!ギルティ!ギルティ!」
千早「そう言われても……今更どうしようも無いじゃない」
千早「まともに話した事もないのにそんな事言われても困るわ」
冬馬「せっかく勇気を出して謝罪の印を渡したのに!」
千早「……そんなに謝りたいなら、今ここで謝ったらどう?」
冬馬「あ、それもそうだな……おっさんが迷惑を掛けた」
冬馬「今までの事本当に悪かった。ごめんなさい」
千早「いいえ、もう大丈夫よ。私は二度と過去に囚われない」
冬馬「如月……」
千早(話しが摩り替ってる気がするけど気のせいね)
冬馬「あ、待ってくれ!」
千早「?」
冬馬「おっさんが迷惑を掛けた相手って他に誰がいる?」
千早「そうね……我那覇さんは結構大変な事になってたみたい」
冬馬「たまたまチケットが1枚だけ余ってるからよ……」
冬馬「我那覇に渡しといてくれ、詫びの意味を込めてな……」
千早「分かったわ」
千早「というわけで、はい」
響「ふーん……ジュピターかぁ」
冬馬「ライブのチケット渡されてるはずだけど来てくれなかったよな」
響「あ」
冬馬「そんなのどうでも良いんだよ!」
響「あの時はハム蔵が迷惑かけてごめん!あの時はつい怒っちゃったけど……」
冬馬「ああ、ペットはちゃんと見とけよ。特に飲食店だと店にも大迷惑だぜ」
響「うん、自分反省してる」
冬馬「なら良いけどよ。まあ俺も悪かったな、食いそうになって」
響「あははは、じゃあお互い様って事で」
冬馬「ははは」
響「あー、ライブかぁ……」
冬馬「別に我那覇が来なかった事を気にしてる訳じゃねえからな!」
響「じゃあ何で怒ってるんだ?」
冬馬「おっさんが迷惑かけたから……詫びだよ。でもお前が来なけりゃ筋も通らねえだろ!」
響「うぅ……ごめん」
冬馬「何でお前が謝るんだよ!先に迷惑かけたのは俺達だっつーの!」
響「え?自分どうしたら良いのか分かんなくなってきたぞ」
響「えぇ……?じゃあ、どうぞ……」
冬馬「毎度毎度無謀な事にチャレンジさせてすまねえ」
響(あれ?何かおかしいような……)
響「で、何で冬馬は怒ってるんだ?」
冬馬「別に怒ってねえよ!ただ、お前がどうしてライブに来なかったかって思ってるだけだ!」
響「ああ、何でだっけ……?」
冬馬「理由すら覚えてないのかよ!」
美希『響ー、そっちはどんな感じ?』
響『寒いぞぉ……』ガタガタ
千早『我那覇さん大丈夫かしら』
美希『響ならきっとやってくれるの!』
響「……」ガタガタ
冬馬「な、何だよ……いきなり震えて」
響「その日は生放送があったから……スケジュールの都合で行けなかったんだ」
冬馬「あ、そうだったのか」
響「いや、冬馬の連絡先とか知らないし……」
冬馬「……それもそうだな、悪い」
響「でも行けなくてごめんよ。また誘ってほしいぞ!」
冬馬「いやあ、てっきり俺らのこと……」
冬馬「お笑いユニットで売れなくなった芸人の集まりだって見下してるから来ないのかと思ったぜ」
響「な、そんなはずないだろー!一応ジュピターの事結構すごいと思ってるんだぞ!」
冬馬「あ、待てよ」
響「何だー?」
冬馬「おっさんが迷惑を掛けた相手って他に誰がいる?」
響「んー……千早と貴音は自分より大事になってたぞ」
冬馬「如月にはもう謝ったから四条にこれ渡しといてくれ」
響「ジュピターのライブチケット……?」
冬馬「たまたま1枚だけ余ってたからよ、詫びの印だ」
響「分かったー、貴音に会ったらちゃんと渡しとくぞ」
響「というわけで、はい」
貴音「ジュピター……ですか」
冬馬「ライブのチケット渡されてるはずだけど来てくれなかったよな」
貴音「あ」
貴音「な、何のことでしょうか?」
冬馬「お前ら、4回も誘ってるのに1人も来ねえってどういうことだよ!」バンバン
貴音「な、なんと……それは存じませんでした……」
冬馬「なんだってんだよー!また生放送なのか!?」
貴音「お、落ち着きなさい天ヶ瀬冬馬。そのように取り乱しても何も解決しません」
冬馬「誰のせいだよ、こんちくしょう!!」
プワーン
貴音『こ、この香りは……!今までのらぁめんとは違う……!』
貴音『……』グウゥ~
ガラガラ
貴音『なんと!新メニュー30種、制限時間内に食べればタダ!』
貴音『なんということでしょう』
貴音「仕方なかったのです……」
冬馬「どうせ忘れてたんだろ!!もー!!」
貴音「ああ、そのような事もありましたね……」
冬馬「何ちょっと思い出に浸った顔してんだよ」
貴音「ライブの一件、寿司屋の一件申し訳ありませんでした」
冬馬「へっ、俺らのライブなんて銀髪の女王様にとっちゃ見るに値しないってか!」
貴音「はて、そのような事は……」
冬馬「ウソつけ!どうせ北斗がバク転出来ない事馬鹿にしてやがるんだろ!?」
貴音「は、はぁ……?」
冬馬「言っとくがな、あいつは地獄の特訓の末習得したからな!いつまでも昔の俺らだと思うなよ!」
貴音「そ、それはおめでとうございます」
貴音「そういうつもりでは……」
冬馬「北斗のダンスがちょっと遅れてモタモタしてるからってなぁ……」
貴音「……」
冬馬「それをどうこう言うのは良くないと思うぜ。あいつだって気にしてるんだからな!」
貴音「ですから、私は何も……」
冬馬「チャオ☆チャオ☆言ってるだけの芸人だと思ってるんじゃねえぞ!」
貴音(……)
冬馬「あーん?」
貴音「天ヶ瀬冬馬は私がライブに行かなかった事に腹立てている、そうですね?」
冬馬「全然怒ってねえよ!ただ仏の顔も三度までって事だっつーの!」
貴音「つまり怒っているのですね」
冬馬「だから怒ってねぇって!!勘違いすんな!!」
貴音「怒ってます」
冬馬「どうせ俺たちみたいな落ち武者ユニットに興味無いから来てくれなかっただなんて思ってねえよ!」
冬馬「お前ら765プロが招待しても全然来ねえからだろうが!」
貴音「それは偶然が重なっただけです」
冬馬「4回も重なってたまるか!女王様よぉ!」
貴音「運命とは不思議なものですね」
冬馬「何ちょっと素敵な言い方にしてんだコラ!ライブ欠席しただけじゃねえか!」
貴音「ですから……私にも事情が」
冬馬「じゃあ話せよ!どうせ俺らの存在忘れてたんだろ!?」
冬馬「は?らーめん?」
貴音「ライブがある事は覚えていました。ですが私の前にらぁめんの誘惑が……」
貴音「どうしようも無かったのです……」
冬馬「忘れてるより性質悪いじゃねえか!俺らのライブはラーメン以下かよ!」
貴音「あなたは砂漠で歩いてる時に水があれば手にしませんか?それを無視して突き進むのですか?」
冬馬「何でんな極限状態に例えてるんだよ!ラーメンとかいつでも食えるだろうが!」
貴音「分かっていませんね……」
冬馬「俺を馬鹿にした顔でその台詞やめろ!何故か説得力あるんだよ!」
冬馬「どこが複雑なんだよ!単純明快じゃねえか!」
貴音「……今一度謝罪します。申し訳ありませんでした」
冬馬「別に俺は謝って欲しいわけじゃない。おっさんが迷惑をかけた事について詫びを入れたかっただけだ」
貴音「……なら初めからあなたが謝罪をすれば良かったのではないですか?」
冬馬「ん、言われてみればそうなんだが……あれ?」
貴音「……」
冬馬「あー、えっと……色々迷惑かけました。深く反省してます」
貴音「何故ここまで遠回りに」
冬馬「俺にも分かんねえ」
冬馬「あ、待ってくれ!」
貴音「何か?」
冬馬「たまたまチケットが1枚だけ余ってるからよ……」
冬馬「俺たち765プロに迷惑かけたから……詫び入れた天海、如月、我那覇以外の誰かに渡してくれ」
貴音「はい、分かりました」
冬馬(あれ?謝りたいだけなら会った時に謝ったらいいんじゃねえか?)
貴音「――に渡しておきます」
冬馬「お、おう……」
貴音「というわけで、確かにお渡しました」
誰かライブ行ってあげて
俺が行こう
Entry ⇒ 2012.08.25 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
蘭子「煩わしい太陽ね(おはよう! )」モバマスP「おはよう蘭子」
P「はい、分かりました。アイドルにもそう伝えておきます。はい、よろしくお願いします、失礼します」(ピッ
(ガチャ
蘭子「煩わしい太陽ね(おはよう! )」
P「あぁ、蘭子来てたのか、おはよう」
蘭子「その姿…何かを背負っているように見える…(お仕事の電話ですか?)」
蘭子「クク、造作もない!どれ、戯れに付き合ってやろう(はい!なんでも頑張っちゃいます!それでどんな企画なんですか?)」
P「それがアイドルには企画を知らせずに当日驚いてもらおうかと。ま、悪くはしないから許してくれ」
蘭子「ククク、魂が猛るわ(わかりました!楽しみだなー♪)」
……
…
P「今日の仕事は…、ついに来てしまったか。蘭子大丈夫かな」
(ガチャ
蘭子「煩わしい太陽ね(おはよう! )」
P「おはよう蘭子」
蘭子「厄介な太陽よ、我が生命の雫を奪いからん(おはようございますプロデューサー。今日もいい天気ですね♪)」
P「早速来てもらったところで悪いが…」
蘭子「何かしら?(どうしました?プロデューサー。近づいてきて…)」
蘭子「フッ、懐かしき漆黒の闇(ん…、プロデューサー。目隠しで真っ暗です…)」
P「この間行ってた企画でちょっとな。足元見えないけど、俺の両手に捕まってくれ、ほら」
蘭子「其方の願い聞き届けよう!(は、はい。危ないですもんね)ドキドキ」(プロデューサーの手暖かい…
P「じゃあ、外に車停めてるから」
蘭子「いざ約束の地へ!(行きましょう!仕事仕事~)」
…
P「さぁ、着いたぞ」
蘭子「ククク、魂が響鳴する!(見えないからわからない…)」
P「じゃあちょっと誘導するから、また俺の手に捕まってくれ、ほい」
蘭子「我が魂の赴くままに(はい、行きましょー)」
蘭子「其方の手を煩わすまでもない(え、えーっと、これかな。はい!座れました!)」
蘭子「我が力、開放はまだか(目隠しとってもいいですか?)」
P「あぁ、それは今日一日我慢しててくれ。ちょっとごめんな」
蘭子「ククク、これはなんの儀式だ(はい?…って、どうして後ろ手に縛るんですか?)」
P「はい、できた。痛くないか?」
蘭子「これ程の痛み、シェイドと牙を交えた事に比べれば造作も無いわ!(動けないですけど、痛くは無いです。それよりも、企画ってなんでs…)」
P「じゃあ、先に帰るわ」(スタスタ
(バタン
(シーン
蘭子「え…あの…プロ…デューサー?」
(シーン
蘭子「」
P(うん、まぁ、部屋の中にまだいるんだけどな)
P(真っ暗にしたうえ拘束して驚かしながら、神崎蘭子の素の表情を見る企画って…。こんなんいいのか…キャラ的にも倫理的にも…)
P(あ、戻った。意外と順応性高いな)
蘭子「フッ、このままではまどろみに躯を蝕まれてしまう…(暇だなー。眠いなー)」
P(もうちょっと待ってみるか)
…
蘭子「我の力、いざ解放せねば(プロデューサーまだかな…、もう1時間以上経ってるかも)」
P(蘭子がそわそわし始めた。真っ暗の中でこれだけ待たされたらそうなるか)
蘭子「ぁ…あ、あの…誰か…?」(ソワソワ
P(ここだな…足音でも鳴らすか…)
(コツン
蘭子「」(ビクッ
蘭子「な、何奴っ!(…だ、誰ですかっ?プロデューサーですか?)」
(シーン
蘭子「我だけに届き、闇よりの戯れか…(気のせいかな…)」
蘭子「…あ、あの…、誰がいませんかー」(ソワソワ
P(もしかして横においてある釣竿ってこの時のためか…原始的な…まぁ、いいや。やってみるか)(ゴソゴソ
蘭子(後ろから気配がする…)
P(できたけど…ここは王道に首筋かな。ツインテだから後ろから狙いやすいし、ほれっ)
蘭子「やっぱりプロデューサーが…
(ペタッ
蘭子「っっっ!!!ひゃっうっ…っっっ!!?!」
P(蘭子、声に出てるぞ)
蘭子「いやぁっ、やぁ、あ、あぁん!」
蘭子「やめっ…やあぁあん、…やめてはぃょぉ…」(グスッ
P(やばっ、やりすぎたか!?)(サッ
蘭子「グスッ…プロ、プロ…デューサー…、グスッ…どこにいるのぉ…」
蘭子「グスッ…(あぁ、そうだ…きっとドッキリなんだよね…。じゃあ、泣いてちゃだめ…もっと…もっと)」
蘭子「グスッ… フッ、フフフ、このようなこと他愛な、ないわっ(こ、こんな感じかな)」
P(恐るべきプロ根性…)
P(じゃあ続けないとな)(ニヤリ
…
蘭子「この闇の静粛心地が良い(しばらく何もない…)」
P(待つのも疲れるな…)
P(さて、次の小道具は…ボイスレコーダー?あ、メモがある。この字は小梅か?)
P(「本物の霊の声」って…俺が怖いんだけど…、まぁ、やってみるか)
蘭子「ええいっ、終焉の時はまだか!(いつ終わるんだろう)」
P(じゃあ…)
(ピッ
P(ん?何も聞こえないぞ、壊れてるのか)
蘭子「な、なにっ…何の声っ!!」
P(ん?え、おいおい、どういうことだ?!)
蘭子「はっ、いや、と、とっ止めて、もうやだぁ…やだよぉ…聞きたくない、やぁああぁあぁっっ!!!」
P(ふぅ、これでひとあんし…)
蘭子「やぁああぁん、来ないでよぉ…グスッ、グスッ…どうして…グスッ…止めてくれ…っ…くれなぃんですかぁ…」
P()
蘭子「やだぁ、やだょぉ…やだぁぁ、おっ、おかあさん、たっ、助けて…助けてはぃよ…」
小梅(だ…大丈夫ですか…?)
P(っっっ!!!)
P(なんで後ろにいるんだよ!!!)
小梅(…プ、プロデューサーさんが困ってるって…ゆ、夢で見て…!)
P(そ、そうか…、とりあえず何とかしてくれ…蘭子がちょっと放送の域を超えそうだ…)
蘭子「やぁんっ、あっ、あぁあっ、あぁぁん!」(ビクンビクン
P(そ、それで)(チラッ
蘭子「はっ…ん!んんっ!はぁ、はぁぁ!!いやっ、へっ、へんなぁあん、ん、ち、力がっあぁああん!!」
小梅「(ビクッ」(ピッ
小梅(…こ、これで…)」
蘭子「はぁっ、あ、はぁ…んっ、はぁっ、はぁ…な、何が…ハァ…ハァ…お…おこ、おこったの…」
P(助かった…というかもっと軽いの持ってきてくれ…)
小梅(…ご、ごめんなさい…、連れて帰ります…)
P(お、おぉ…頼む…)
(ガチャ (バタン
P(…あれ、どうやって入ってきたんだ…)
P(そろそろ可哀想だな…)
蘭子「…ハァ…ふ、フハハ、こ、このようなこと、たっ、たわっ、他愛もない!」
P(頭回らなさ過ぎて、さっきと同じ事言ってる…)
P(じゃあ、やるしかないか)(ニヤリ
…
蘭子(次は何だろ…怖くないといいな…)
P(さて、さっきからずっと肩肘張ってるからリラックスさせてやるか)
P(無言じゃテレビ的に面白くないしな)
(ガチャ (スタスタ
蘭子「きた…っ」(ビクッ
P「おーい、蘭子」
蘭子「プ…プロデューサー…?」
蘭子「プロデューサーですか?!早く開放してくださいっ!」
P「どうした、何かあったのか?」
蘭子「え、いや、だって…」
P「俺が部屋を出てから1分と経ってないんだけど…」
蘭子「えっ?!」
P「後、この部屋に持ち込みカメラがあってドッキリだから、リアクション頼むな」(ボソッ
P「2,30分したら終わるから、いけるか?」(ボソボソッ
蘭子「わ、我に不可能などない(分かりました…)」
蘭子「ククク、我への貢物か!心の底から味わってしんぜよう!(ありがとうございます!なんですか?)」
P「さっき下の自販機でコーヒーを、な。あ、ストローあるから近付けるぞ」
蘭子「ククク、この味、血が滾るわ(に、苦い…)」
P「一応、微糖だったんだが…、まぁ今ぐらいしか水分取れないし、熱中症になったら大変だから我慢してくれ」
蘭子「フフッ、我に命令とは…其方も翼を持ったか(はい…我慢します…。に、苦ぃよぉ…)」
P「お、じゃあ、ちょっと出てるな。頑張れよ」
蘭子「我が真の力を見よ!(超やる気!)」
(ガチャ (バタン
蘭子「我友も飛び立つ時か…(プロデューサー行っちゃった)」
蘭子「どれ、次に覚醒する我が翼、磨いておこうか(30分待つぐらいならへいきー♪)」
…
蘭子「あれから刻が止まったかのようだ(もう30分過ぎたんじゃ…)」
P(正確にはもう1時間、か。目隠しで時間間隔がなくなったのか?)
蘭子「そろそろ黄昏も恋しいものだ(目隠しとってくれないかなー)」
P(さっきから饒舌だな)
蘭子「やはり我が身、縛られるなど論外(ちょっと…危ないかも…)」(ソワソワ
P(蘭子がそわそわし始めた)
P(やっときたか!)
……
…
P(また、あれから1時間)
蘭子「………」(ソワソワ
蘭子「は…早くドッキリを…!(我の心を揺さぶる者はまだか!)」(ソワソワサスサス
P(逆だ、蘭子)
P(もはや足の動きを抑えきれていない)
蘭子「…ッ…フフフッ、わ、我…我には…」(ブルブル
P(そろそろいいか)
P「おい、大丈夫か?蘭子?」(肩ポン
蘭子「っっっ!!!~~~~~~~~んん!っっっっっんんん!!!」
蘭子「ううぅぅうっ…くぅっ…ん…!ふっぅぅっ…ふあぁ…あぁ…あっ…あっ」
蘭子「んううううううううううううううううううっ!?ああっ…あふっ…ふあぁっ…あぁ…あっ…あっ」
蘭子「ふぁぁぁぁっ…あぁっ…はぁっ…あ、あふぅっ……ぁはぁぁぁ…」
蘭子「………グスッ……グスッ……」
P「あっ」
蘭子「……ふぇっ…ふわああああぁぁぁあぁあああぁぁぁああんん!」
P「」
なーかしたー
……
…
ちひろ「……この映像はお蔵入りです」
P「…はい」
ちひろ「大体持ち込みカメラだったからいいものの、何をしてるんですか」
P「…ごめんなさい…」
ちひろ「いい大人が…」
P「…上げる頭もございません……」
蘭子「煩わしい太陽ね(おはよう! )」
ちひろ「おはよう、蘭子ちゃん」
P「おは…」
蘭子「なっ…そのビデオ……」
蘭子「~~~~~~っっっ!!!」
蘭子「我が下僕!恐怖の意味を知りなさい!!」
-おしまい
ドッキリに驚いて、素の熊本弁であたふたする蘭子ちゃんが見たかったんだ…
Entry ⇒ 2012.08.25 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「伊織に"大好き"と言わせたい」
伊織「まあ、好きね」
P「うさちゃんは?」
伊織「好きよ」
P「やよいは?」
伊織「大好きよ」
P「よっしゃ! 言ったよ!」
P「って……違う違う!」
P「俺に言って欲しいんだよ!」
伊織「す………!」
伊織「ふん!」
プイ
P「おぉう……」
伊織「好きよ」
P「やよいは?」
伊織「大好きよ」
P「俺は?」
伊織「だいす………け!!」
P「だいすけ?」
伊織「ふんっ!」
伊織「……」
ふにふに
P「ほっぺ柔らかいな~」ツンツン
伊織「指、折るわよ?」
P「すいませんでした」
伊織「ふんっ」
伊織「いすきだいすきだいすきだ」
伊織「いすきだいすき」
伊織「だいす………け!」
P「ちぇっ」
伊織「ふん!」
伊織「嫌いだったら、こうして話したりしないわよ」
P「えへへへへ」
伊織「……」
P「そこはやるパターンだろ!」
伊織「ふふんっ」
P「素直になれない伊織なんか嫌……い?」
伊織「………っ」グスッ
P「ああああゴメン! 嘘だって!」
伊織「ふん!」
なでなで
伊織「……なによ」
P「ああ、嫌だったか?」
伊織「もう少し、撫でなさい」
P「はいはい」
なでなで
伊織「ふん」
伊織「いただくわ」
伊織「……へぇ、なかなか美味しいわね」
P「雪歩に習ったんだ」
伊織「………」
P「なぜそこで不機嫌に」
伊織「ふん!」
P「もうそんなに長くは生きられない」
伊織「うそ…でしょ?」
P「治す方法はただ一つ」
伊織「なんなの?」
P「伊織に"大好きっ"って言われることだ」
伊織「……本当に死んでみる?」
P「悪かったって!! ごめん!」
伊織「ふぅん?」
P「アタフタしてて可愛いかったよ」
伊織「それは良かったわね………きゃ!?」
ヒョイ
P「軽いなぁ、伊織は」
伊織「うぁ……あの…」キュッ
P(その仕草がたまりません)
伊織「ふんっ!」
ぐるぐる
伊織「ちょっと…危な…!!」
どさっ
伊織「いたた……この!」
P「」
伊織「……え?」
ゆさゆさ
伊織「ねぇ、起きてよ」
P「」
伊織「"いえーい! 死んだフリ!"なんて言って…私をからかいなさいよ」
P「」
伊織「ぐすっ……お願い、だからぁ…」
P「えっ、もう一度!」
伊織「だいす………死ね!!」
げしっ
P「ぎゃぁ!?」
伊織「馬鹿っ!バカバカバカっ!!」
P「ごめんて」
P「ごめん」
伊織「だめ、許さない」
むぎゅ
P「わっほい!?」
伊織「ずーっと、許してあげない」
伊織「にひひっ、困りなさい」
P「意地悪め!」
伊織「ふふんっ」
P「俺のこと、どう思う?」
伊織「大好き」
おわり
>>31
綺麗な時間だな
Entry ⇒ 2012.08.24 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
しんのすけ「ひびきちゃーん!」響「お?」
しんのすけ「はくさーい!」
響「それを言うなら、はいさいだぞ!」
しんのすけ「何語?」
響「日本語だよー!」
シロ「わんっ!」
響「おー!シロ!」
響「元気かー?」ナデナデ
シロ「わふっ」
響「ん?どした?」
しんのすけ「今日はいぬ美ちゃんは一緒じゃないの?」
響「あぁ、自分は今から事務所に行く途中なんだ」
響「だからいぬ美はお家でお留守番だよ!」
しんのすけ「ほーほー」
しんのすけ「やっぱり、事務所にも組長っているの?」
響「組長…はいないなぁ…」
響「って、事務所「にも」ってなんだ?」
響「それ、園長じゃないのか?」
しんのすけ「ううん。組長」
響「どんだけ見た目怖いんだよ、その人…」
しんのすけ「うーん。組長の怖さかぁー…」
しんのすけ「やよいちゃんなら、わかると思うぞ?」
響「あぁ、やよいが番組で遊びにいったことあるって言ってたな」
響「でも、「優しい人でしたー」だったぞ?」
しんのすけ「任侠ってそういうもんだぞ」
響「時々思うんだけど、しんのすけはそういう言葉はどこで覚えてくるんだ?」
しんのすけ「でも、やっぱり見た目って大切よ?」
響「うーん…」
響「確かに犬は平気なのにヘビやワニが怖いって奴は多いからなぁー」
しんのすけ「ひびきちゃんもワニを散歩させてるあたり、ちょっと普通の女の子じゃないよね…」
響「えー!?ワニ、可愛いだろぉ!?」
しんのすけ「ええー…」
響「なぁ、シロもそう思うよな?」
シロ「くぅーん…」
響「えぇー!?なんでそんなこと言うんだよー!?」
しんのすけ「でも、オラそんなズれてるひびきちゃんのことが結構スキ…///」
響「そ、そうか!?しんのすけは自分のこと好きか!?」
しんのすけ「結構ほどほどに好きよ」
響「どっちだよ…」
響「でも、そっか!嬉しいぞ!」
響「やっぱり完璧なアイドルには子どもに好かれないとだもんな!」
響「ちなみにそんな自分もしんのすけのことは結構気に入って…」
しんのすけ「あぁ、でも。やよいちゃんの方がスキかも」
響「おい!?」
響「…自分のことは何番目ぐらいに好きなんだ?」
しんのすけ「んとねー」
しんのすけ「あずさおねーさん、たかねおねーさん…」
しんのすけ「ちはやちゃんは…おっぱい無いからビミョーなラインだな…」
響「…自分は結構あるぞ?」ポヨン
しんのすけ「うーん…確かにオラ好みのサイズなんだけどー」
しんのすけ「けど、ひびきちゃんってなんだか子どもっぽいよね?」
響「うがっ!?」
響「自分は高校生!立派なおねーさんだぞー!?」
しんのすけ「やよいちゃんは子どもっぽいけど、おねーさんっぽくて、なんかスキ」
響「ちょ、ちょっとー!?」
響「なんで、やよいがおねーさんで自分はおねーさんじゃないんだよー!?」
しんのすけ「えぇー?口で言わなきゃわかんないのー?」
響「わかんない!わかんない!」
しんのすけ「もぉーホントにひびきちゃんはしょうがないんだからー」
しんのすけ「あのね、ひびきちゃんがおねーさんじゃないわけはー」
響「うんうん!」
しんのすけ「…なんていうか」
しんのすけ「会話のノリが完全に子ども…」
響「……」
響「ええっ!?」
しんのすけ「たとえばやよいちゃんは」
しんのすけ「オラみたいないたいけな幼稚園児達と同じ目線になってお話してくれるけど」
響「じ、自分だって動物達と同じ目線で会話をしたりするぞ!?」
しんのすけ「…ひびきちゃんは最初から目が合ってる」
響「ええっ!?」
響「そ、それはあれか!?」
響「じ、自分の背がちっこいからか!?」
しんのすけ「ほら、もうそういうとことか」
しんのすけ「大丈夫。理解しないままの方がアンタは子どもから人気出るよ」
響「ほ、ホントか!?」
しんのすけ「オラ、ひびきちゃんにはそのままずっと変わらずにいてほしいよ…」
響「だ、大丈夫か!?自分、このままでも平気か!?」
しんのすけ「うん。幼稚園児を代表してオラが保障する」
響「そ、そうか…!」
しんのすけ「でも、とーちゃんはやよいちゃんを娘にしたいって言ってた」
響「じ、自分は…!?」
しんのすけ「会うなら浜辺とかで会いたいって」
響「なんだそれ!?」
響「浜辺で追いかけっこしたい娘って意味か!?」
しんのすけ「ううん」
しんのすけ「ただ、会うなら浜辺で会いたいってだけ言ってたよ?」
響「だから、それどういう意味なんだ!?」
しんのすけ「オラに聞かれてもなー」
響「ううっ…!」
響「し、しんのすけ!」
しんのすけ「なに?ついにアイドルまでオラに惚れちゃった…?///」
響「今日はしんのすけのパパはお家にいるのか!?」
しんのすけ「えっ?」
響「じゃあ、ママは!?」
しんのすけ「かーちゃんは…寝てるかな」
響「そうか!」
しんのすけ「ってか、どったの急にひびきちゃん?」
しんのすけ「オラをくださいってのいうのは、さすがにまだ気がはや…」
響「今から、しんのすけの家に遊びに行っても良いか!?」
しんのすけ「……」
しんのすけ「…なに言ってんのアンタ?」
響「自分のこと娘に欲しくないか!?って!」
しんのすけ「ありゃま…マジでプロポーズじゃないの…」
しんのすけ「ひびきちゃん、かわいいけど…でも、やっぱりオラの好みじゃ…」
しんのすけ「ていうか、お仕事行かなくていいの、ひびきちゃん?」
響「なんくるない!まだ時間あるぞ!」
しんのすけ「……」
しんのすけ「えっ?マジで言ってんの?」
しんのすけ「いや…うん…わかるんだけどさ…」
しんのすけ「ホントにウチくんの?」
響「うんっ!」
しんのすけ「かーちゃんとお話しに?」
響「うんっ!」
しんのすけ「……」
しんのすけ「やれやれ…」
しんのすけ「やっぱりひびきちゃんはオラと同じ目線だぞ…」
みさえ「ん…んんっ…?」
みさえ「だれよー…?せっかくのお昼寝タイムに…」
ひまわり「たーい…?」
ピンポーン
みさえ「はいはーい…いま、でますよー…」
トテトテトテ…
ガチャ…!
しんのすけ「おかえり!」
響「はいさい!」
みさえ「……」
みさえ「えっ?」
響「娘にしてください!」ペコッ
みさえ「……」
みさえ「…しんのすけ?」
しんのすけ「お?」
みさえ「えっと…こちらのお嬢さんは…?」
しんのすけ「ひびきちゃんだぞ」
響「我那覇響だぞ!」
響「よろしくな!みさえ!」
みさえ「……」
みさえ「ええっ!?」
ひまわり「た?」
みさえ「響って…あのテレビに出てる響ちゃん…?」
しんのすけ「うん。やよいちゃんのお友達」
響「しんのすけとも友達だぞ!」
しんのすけ「あれ?友達どまりで良いの?」
みさえ「……」ポカーン
しんのすけ「あーうん。かんたんに言うとねー」
しんのすけ「シロのお散歩してたら、お知り合いになった」
響「ぞ!」
みさえ「いやいやいやいや!?」
みさえ「なにそんな子とナチュラルにお知り合いになってんの、アンタ!?」
ひまわり「たーい?」
響「しんのすけ!自分、有名だって!!」
しんのすけ「よかったねーひびきちゃん」
響「うんっ…!自分アイドルやってて良かった…!」グスッ…
しんのすけ「おーよしよし」ポンポン…
みさえ「……」
みさえ「でも、お互いに波長は合ってるわね…」
みさえ「え、えっと…何かケーキとか買ってきた方が…」
響「あぁ!そんなに気を遣わないでくれ!」
響「自分は親しみやすい、おねーさん系アイドル娘だからな!」
みさえ「は、はぁ…」
みさえ「(テレビで何度か観たことあるけど…)」
みさえ「(このキャラクターって、まんまなのね…)」
しんのすけ「ていうか、ひびきちゃん…自然体過ぎ…」
ひまわり「た!」
響「おっ?」
ひまわり「た?」
響「名前はなんて言うんだ?」
ひまわり「たたたの!」
響「おー!良い名前だなー!」
響「ひまわりかー!」
みさえ「しんのすけ、アンタひまのこと教えた?」
しんのすけ「ううん。ちっとも」
みさえ「……」
みさえ「(アイドルって腹黒そうに見えて実はみんな心がピュアなのかしら…?)」
風間くんはナチュラルボーンオタクだからな
アイドルどころか二次嫁以外の他のキャラには一切興味を示さなそう
というかこれくらいの歳の子って大抵そうだ
響「こ、こら!ピアスを引っ張るのはダメだぞ、ひま!」
みさえ「ひまがもう懐いてる…」
しんのすけ「目線が同じだからね」
みさえ「…そうなんだ」
しんのすけ「ていうか、ひびきちゃん?」
響「ん?どした?」
しんのすけ「本来の目的、忘れてない?」
響「……」
響「…あぁ!」
響「自分としたことがもっさり忘れたぞ!?」
しんのすけ「それを言うならこってりだぞ!」
響「そうとも言うな!」
みさえ「つっこまないわよ?」
みさえ「は、はいっ!?」ビクッ!
響「自分って娘にしたいって思うか!?」
みさえ「……」
みさえ「…はい?」
響「自分もやよいみたいに娘にしたいって思うか!?」
響「正直な意見を聞かせて欲しいんだ!」
みさえ「……」ポカーン
みさえ「…やよいちゃんって、高槻やよいちゃん?」
しんのすけ「うん」
みさえ「あの子は…うん…娘にいても良いかなー…」
響「やっぱり、みさえもそうなのか!?」
みさえ「うえっ!?」ビクゥッ!
みさえ「え、えーと…?」
みさえ「(えっ?なに?娘って?)」
みさえ「(この子、もしかしてしんのすけに惚れてるの?)」
みさえ「(いやいや響ちゃんって高校生でしょ?それはいくらなんでもー…)」
ひまわり「たーい?」
響「たいの!たいの!」
ひまわり「たー!」
みさえ「……」
みさえ「(…否定しきれない)」
みさえ「いや、動揺っていうか展開についていけてないっていうか…」
しんのすけ「さっき、やよいちゃんの名前噛んだでしょ?」
しんのすけ「やおいちゃんはあんまりだぞ…」
みさえ「えっ!?そんな酷い言い間違いしてた!?」
ひまわり「た!」チリン…
響「えっ?これはピアスって呼んじゃダメなのか?」
響「しまった!イヤリングとピアスの違いをひまに教えてもらってたら本題を忘れていた…!」
響「みさえ!」
みさえ「は、はいっ…?」
みさえ「(ていうか、ナチュラルに高校生に呼び捨てにされてるって私どーなの?)」
響「自分は娘としてダメなのか!?」
響「ママ視点から厳しい意見をくれ!」
みさえ「え、えーっと…」
みさえ「(まぁ…とりあえず元気よね…)」
みさえ「(明るくて人当たりも良く…)」
みさえ「(そういえば見かけによらず結構家庭的なのよね…)」
みさえ「お嫁さんとしては…中々…」
響「……」
響「えっ!?」
みさえ「うん…」
みさえ「(しんのすけとなら案外夫婦円満な…)」
響「お、お、お…」
しんのすけ「お?」
響「お、お嫁さんだって!しんのすけ!!」
しんのすけ「オラはあずさおねーさんの方が…」
響「うっきゃぁ///そっかぁ///そうなんだぁ///」
響「自分ってお嫁さん系アイドルだったんだー///」
みさえ「…喜んでるけど、これで良かったの?」
しんのすけ「うん。ひびきちゃん、頭の中がひまわり組だからへーき」
しんのすけ「お?」
みさえ「響ちゃんと将来を誓い合っても良いの?」
しんのすけ「え」
響「ねぇねぇ、しんのすけ!自分、ウエディングドレス似合うかな!?///」
しんのすけ「……」キュン…
しんのすけ「…オラが大人になった時のことを考えたら良いかもしんない」
しんのすけ「ひびきちゃん?」
響「自分、旦那様は自分の趣味や環境を理解してくれる人が…!」
しんのすけ「オラと将来結婚する?」
響「……」
響「えっ?」
しんのすけ「あずさおねーさんとかは憧れのおねーさんでー」
しんのすけ「身近で親しみやすいって意味じゃ…」
しんのすけ「オラ、ひびきちゃんのことが一番スキかも」
響「……」
響「ほ、ホントに…?」
しんのすけ「うん」
響「やよいよりも好き…?」
しんのすけ「うん」
響「…!!」
しんのすけ「うん」
響「これからも、たまには一緒にシロのお散歩してもいい…?」
しんのすけ「うん」
響「じゅ、十三年後も好きって言ってくれる…?」
しんのすけ「むしろ十三年後の方が今よりもひびきちゃんスキになってるかも」
響「……」
響「~!!!」
響「み、みさえ…さんっ!」
みさえ「は、はいっ!?」ビクッ!
響「い、いや…違うか…?先に…」
響「そうだ…先に…!」
みさえ「……」
響「し、しんのすけ!」
しんのすけ「ほい」
響「じ、自分も…」
響「自分もっ…!」
響「しんのすけのこと好きだぁー!!!」
しんのすけ「おおっ!?」
響「もしも十三年後もお互いの気持ちが変わらなかったら…その時は…!」
響「お、お嫁さんに…してくださいっ!!」
しんのすけ「いいよー」
みさえ「……」ポカーン
みさえ「(極上のプロポーズなんだけど…なんだこりゃ…)」
みさえ「あっ、は、はいっ!!」
響「しんのすけに自分をあげてくださーいっ!!!」ペコッ
しんのすけ「なんじゃそりゃ…」
みさえ「……」
みさえ「…ま、まぁ…十三年後の話だし…別に…うん…」
響「ホントか!?」
ひまわり「たー♪」
響「ありがとう、ひま!今日から自分は君のねぇねだぞ!」
ひまわり「たいっ♪」
みさえ「……」
みさえ「(正直、今の今まで疑ってた…)」
みさえ「(アイドルだし、そういうお芝居もあるかもって…)」
みさえ「(でも…)」
みさえ「(響ちゃん、これマジだわ…)」
響「お仕事なんて言ってる場合じゃないさー!」
響「十三年後を見越して今から電撃引退だー!!」
しんのすけ「おぉー!かっくいー♪」
響「惚れなおしたか?」
しんのすけ「ひびき、抱いて!」
響「おバカ!そこは抱っこしてだろ!」ダッコ
しんのすけ「あはーん♪」
みさえ「……」
みさえ「えっ!?ちょ、引退ってアンタ!?」ガビーン
しんのすけ「いってらー」
ひまわり「たー」
みさえ「……」
響「お邪魔しましたー♪」
ガチャ…バタン…
しんのすけ「野原響って中々良いと思わない?」
みさえ「…そうね」
みさえ「ホント全身に響いたわよ…」
みさえ「あの子のキャラクターの濃さには…」
しんのすけ「お?」
響「はいさーい!」
響「引退しにきたぞー!」
P「響!?お前、今まで何をやって…!?」
P「……」
P「えっ?」
響「プロデューサー?ちゃんと十三年後は明けといてくれよー?」
P「……」
P「わりとマジでなに言ってんだ、お前?」
響「…///」
しんのすけ「おぉー!?///」
しんのすけ「髪の毛おろした響ちゃん、すっごい可愛いぞー///」
響「えへへ…///」
響「これは生涯を共にすると決めた人の前でしか見せないんだからな?」
響「だから、自分や自分達の家族のこと…」
響「ずっと大切にしてね!しんちゃん///」
みさえ「すっげーよ…マジかよ…」
ひろし「なぁ、あの二人ってどういう経緯で…」
ひまわり「ねぇね、チョーかわいいー!」
P「……」
P「…えっ?」
P「お前、あの時何歳の子と結婚の約束したんだよ…?」
おわり
そりゃ 驚きもしますよ
嘘だろ…
でも、みさえも髪ストレートにしたらかわいいよね
アニメでそんなのあった気がする
Entry ⇒ 2012.08.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (5) | Trackbacks (0)
律子「徹夜7日目のプロデューサー殿」
律子「おはようございまーす」
P「……」カリカリカリカリカリカリカリカリ
律子「あ、プロデューサー殿、徹夜ですか? 体に悪いですよ?」
P「ああ、サラブレッドだ。旧体制に火をつけると騒ぎ出すからな」
律子「……はい?」
P「律子も右から来る電灯には愛情表現を忘れるなよ?」
P「それじゃ」
P「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ
律子「ぷ、プロデューサー、殿?」ガクガクブルブル
律子「こ、小鳥さぁん!」
小鳥「ピヨっ!?」
小鳥「そんなに慌ててどうしたんです?」
律子「プロデューサー殿が、プロデューサー殿がぁ……!」ウルウル
小鳥「プロデューサーさんが?」
P「小鳥さん」
小鳥「あ、おはようございます」
P「辞書の集団が根負けしてたので交通整備しておきましたよ」
P「キーボードの端まで歩いて行ったのであとで見てください」
小鳥「」
律子「プロデューサー殿は一体どうしちゃったんですか……?」
高木「むう、あれが噂に聞く『不眠不休』……」
律子「知っているんですか社長!」
不眠不休―― その源流は遥か古代に遡る。人類が誕生した古来より畏怖と尊敬の対象であった不老不死。その恐ろしさ美しさにあやかって多くの者が不眠不休という偉業に挑戦してきた。かの皇帝ナポレオンも不眠不休という説があるが、学者の間でも意見が別れている。
小鳥「つまりどういうことです!」
死ぬだろ
ブラック乙
高木「言ってしまえば彼の頑張りすぎだ! いいかげん休ませなければ!」
律子「いったい何日眠ってないんですかあの人は……」
小鳥「とにかく、さっさと休ませましょう……」
小鳥「ってあれ? プロデューサーさんがいない……」
高木「い、いかん! いまの彼はなにをしでかすか分からんぞ!」
P「春香?」
P「う、うわぁぁぁぁ!!!」
春香「ど、どうしたんですか?」
P「く、来るな! 鳥人間め! また俺を閉じ込めに来たのか!」
春香「え? え?」
P「赤信号は嫌だぁぁぁぁ!!」ペシッペシッ
春香「い、痛い! 痛いです! ネクタイで叩かないで!」
P「うわぁぁぁぁぁ!!」ダダダダダ
春香「ああっ! どこ行くんですか!」
律子「は、春香! プロデューサー殿を見なかった?」
春香「あ、あっちの方へ」
律子「ありがとう!」ダッ
春香「なにがどうしちゃったんですか……?」
ゆめにっきは関係ないんだ
千早「どうしたんです?」
P「鳥人間が見解を大きくしたんだ! このままじゃ柑橘類が!」
千早「??」
P「ああ千早! お前も背中が二つになってる!」
千早「おいコラ」ゴスッ
律子「プロデューサー殿ぉ!」
律子「ち、千早! プロデューサー殿をいじめないで! 彼はいま錯乱してるの!」
千早「そうだったんですか?」バキッ
律子「逃げる前に回収しないと……!」
P「うわあああああ!!」
千早「あ」
律子「ああ! 待ってくださいプロデューサー殿!」
P「あ、響……」
イヌ美「わんわんお」
P「イヌ美もいるのか……」
P「あ、ああ、実は……」
イヌ美『右目からイヤホンが凝固してるぞ』
P「ひっ!?」ビクゥ
響「?」
イヌ美『金属製の手袋が通報を隠したから、もうお前は手首を増やせないな』
P「あ、あああ、ああ……」
響「プロデューサー? なんだか様子が変じゃないか?」
イヌ美『方位磁石が風を作ってる内に四角を蒸発できるか?』
P「あああああ!! 電気カマキリの靴磨きにはなりたくなぁぁぁぁい!!」
P「ああ、ああああ、うあああああ!!!」
響「ひぃぃ!?」
律子「ああ、見失った!」
P「このままじゃ鉛筆がコンセントを枯らしてしまう……」
貴音「あなた様? なにを呟いているのです?」
P「た、貴音!」
P「頼む! 日の光を返してくれ!」
貴音「えっ///」
P「麦畑が実るまでには間に合わせるから!」
貴音「そ、そんな急に申されましても///」
P「このままじゃ俺はどうにかなってしまいそうだ……」
貴音「わ、わかりました」モジモジ
貴音「そこまでも申されるのであれば、わたくしも心を決めます」
貴音「あなた様の、伴侶となりましょう……///」ギュ
貴音「……あなた様」
律子「同時期に消えた貴音との噂を最近耳にするけど、いまとなっては真相はわからない……」
律子「それ以上に世間を騒がせているのは、もうひと月も形を変えない満月の方……」
律子「二人ともどこへいってしまったの?」
おわり
律子「……」ギュ
P「律子?」
律子「プロデューサーは、きっと疲れてるんですよ」
律子「お願いですから、休んで下さい」
P「でもなぁ、この企画書仕上げたいし……」
律子「……」ギュウウ
P「い、痛い! 分かった、分かったから!」
翌日
P「結局、休むことになってしまった」
P「うーん。アイドルのみんなが頑張ってるのに」
P「プロデューサーが休んだりしていいものなのだろうか」
P(……とりあえずみんなの予定だけでも確認しておこう)
P「あ、律子のやつ今日休みになってる」
P「プロデューサーが揃って休むのは不味いよなぁ……」
P「おはようございまーす」
春香「あれ? 今日は休みって聞いたんですけど……」
P「いやぁ、みんなの事を思ったらとても休んでなんかいられなくて」
春香「プロデュサーさん……」
P「春香……」
春香「ちゃんと休まないとダメですよ!」
P「えっ?」
春香「律子さんから聞きました! 変な夢を見たんですよね?」
P「夢くらいで大げさな」
春香「そんな事ありません! ほらソファーを使って」グイグイ
P「お、押すな押すな……」
春香「今日は私たちでなんとかしますから」
P「うーん……」
数時間後
P「んあ!」
あずさ「おはようございます。プロデューサー」
P「……おはよう? もしかして俺寝てました?」
あずさ「はい~」ナデナデ
P「あずささんの膝で?」
あずさ「はい~」ナデナデ
P「なんか、スイマセン……」
あずさ「良いんですよ」
あずさ「日頃から働きづめなんです」
あずさ「たまには、ゆっくり……」
P(あずささんの膝枕は素晴らしいな)
P(まるでこの世の物とは思えない心地よさだ)
雪歩「プロデューサー? お茶をどうぞ」
P「ありがとうな」
雪歩「隣、失礼しますね」ストン
P「お?」
雪歩「?」
P「雪歩とゆっくりお茶するのって、珍しい気がする」
雪歩「そうですか? でも、今日はゆっくりできますね」
P「そうだな、こういうのも悪くない」
雪歩「ずっとこうしていたいですね……」
雪歩「ずっと……このままで……」
P「休むように言われたとしても、これ以上仕事場でくつろぐのも問題だよな」
P「そろそろ書類をば……」
小鳥「あ、その書類ならもう終わりましたよ?」
P「ホントですか? いやぁなんだかすいません」
小鳥「プロデューサーさんはいつも頑張ってるんだから、たまには役に立たせてください」
P「ありがとうございます」
P「えーと、じゃあこっちの書類は」
小鳥「それも終わらせてありますよ」
P「え?」
P「じゃ、じゃあこれは……」
小鳥「それもです」
P「こ、これは」
小鳥「やっておきました」ニコ
P「……」
P(俺の案件なんだけど……)
P「い、伊織か。後ろから声を掛けないでくれ」
P「びっくりするだろ」
伊織「ねぇ、今日は休みだったんじゃないの?」
伊織「書類なんて持って、仕事でもする気なの……?」
P「伊織?」
伊織「ダメよ、仕事をしすぎると人は定規になってしまうの」
P「は、はあ?」
やよい「そうですよ、だからプロデューサーは仕事をしちゃダメなんです」
やよい「ずーっと休んでないとダメなんです」
P「やよいまで何を……」
美希「休んで」
亜美「休まないと」
響「休まないの?」
P「お、お前等までどうしてしまったんだ!?」
ガチャ
貴音「あなた様? どこへ行こうというのです?」
P「そりゃあ、休憩に……」
真「嘘はダメですよ? また外回りに行く気なんですね?」
真美「兄ちゃんは油断するとすぐ働こうとするんだから……」
律子「ほんと、ダメな人……」
P「り、律子!」
律子「ダメじゃないですかプロデューサー殿……」
律子「黙って出て行っちゃうようなプロデューサーはちゃぁんと繋いでおかないと」ジャラ……
P「俺を外に出してくれー!」
P「俺に仕事をさせてくれー!」
P「閉じこめられるのはいやだああああ!!!」
律子「……それが何か?」カリカリカリカリカリ
P「えっ?」
律子「そんな作り話したところで、休みなんてもらえませんよ?」カリカリカリカリカリ
P「別にそんなつもりで言ったつもりは……」
律子「心底どうでもいいです」カリカリカリカリカリ
律子「それよりほら、プロデューサー『殿』の仕事が遅い所為で」クイッ
P「?」チラッ
P「う、うわあ!? なんだこの書類の山は!」
律子「自業自得でしょう? これは徹夜必至ですね」カリカリカリカリカリ
律子「そうですね、軽くみても……」カリカリカリカリカリ
律子「7日は徹夜しないとダメですね」
おわり
拙くて申し訳ない
関係無いけどお前ゆめにっき好きだろwww
ゆめにっきもLSDも怖いからやってない
Entry ⇒ 2012.08.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
貴音「まんまるお月様」
765のテープが張られた事務所の窓も、例外なく雨に叩かれています。
夏が過ぎたばかりというのに気温は低く。
落ちる水は冷たく、人の体を震えさせるのには十分。
小鳥嬢とプロデューサー、そしてわたくしは控えめの暖房に吹かれながら事務所の外を見ているのでした。
「雪歩ちゃんもいませんし、私コーヒーのお湯、コンロにかけてきますね」
「お願いします、小鳥さん」
じとっとした空気を買えるためか、小鳥嬢が席を立しました。
傘を持っていなかったために、事務所の服掛には普段わたくしの使っているコートが水を滴らせています。
床が濡れないようにとバケツをコートの下に置いてあるため、一定時間でぴちょん、という音が聞こえてきます
。
「まぁこの時期の天気は変わりやすいみたいだし、仕方ない。天気予報も外すことだってある。ほら言うだろ、
女心と秋の空ってさ」
「今宵は十五夜でありますのに…。それまでには晴れますでしょうか?」
腰まで届く長い髪を丁寧にタオルで拭きながら尋ねました。
「それにしても、貴音は今日外で撮影だっただろ。まず月よりそっちの心配じゃないか?」
「まぁまぁプロデューサーさん、今日はせっかくの十五夜ですもの。日本人なら月のことも考えるでしょう、ね
、貴音ちゃん?」
小鳥嬢が給湯室から戻ってきたようですね。
わたくしに話しかけつつ席につき、ハンケチで手を拭いております。
「…変わり易い女心」
「あなた様!」
「プロデューサーさん、こういうときに茶々をいれたらダメですよ」
「はは、ごめんごめん」
あの日思いを伝えてから、あなた様と互いの気持を確かめ合ってから。
あなた様はわたくしに対し少々厳しいような気がします。
厳しい、というのは少し違いますね。
なんと言えばよいか。
子供のような揚げ足取りをしたり、おひゃらかしたりすること。
わたくしはまだこの行為を表す言葉を持ち合わせていないようですね…。
確かに窓から望む限り、雨は先ほどより幾分弱くなっているようで。
時折雲の切れ目から日差しが見えるようになりました。
「あら、本当ですね。これは今夜は765プロの皆でお月見ですかねぇ」
「お、小鳥さんにしてはいい考えですね」
「む、失礼ですよプロデューサーさん!」
「ははは」
765ぷろの皆で、ですか。
あいどるの仲間は皆好きです、しかし、それでもわたくしは…。
「ん?どうした貴音」
「本日は夕方より、わたくしもあなた様も予定がないと記憶しております」
「あぁ、そうだな」
「あなた様のお時間をわたくしにくださいませんか?」
「………」
「いや、構わないぞ。そうかぁ、貴音から誘われちゃったか」
「…それでは!」
「いやさ、ホントは俺も同じこと言うつもりだったんだ。俺から誘いたかったんだけどな、先に言われちゃった
なぁ」
「あらあら、ここには私もいるんですよ。ふふ」
プロデューサーが顔を赤らめ頭を掻く、その様子がとても可愛らしくて…。
給湯室のやかんがぴぃと音を立てました。
幸い仕事に向かう前に雨は止み、撮影は予定通り行われるみたいですね。
ただ、プロデューサーに聞いたところによると撮影場所に若干の変更があるようで。
助手席から街を覗くと半そでの人間はやはり少なく感じられました。
「しかし、先ほどは皆で月見と言っておりましたのに、よろしいのですか?」
「言ってみただけだよ、いや多分残った皆でするんだろうけど」
雨上がりの街は人がまばらで、いつもの喧騒はありません。
「あなた様」
「どうした?スタッフとの集合場所ならもうすぐ着くけど」
「いえ、そうではないのです。あなた様は今宵わたくしを誘ってくださるつもりだったのですよね?」
「…改まって確認されると何か恥ずかしいな」
赤信号、車が静かに止まり、プロデューサーが息をひとつ吐きました。
「どこへ連れて行って下さるおつもりだったのですか?」
「トップシークレットだ」
「…いけずです」
「逆に貴音は、俺を何処へ連れていってくれるんだ?」
「とっぷしぃくれっとですよ、あなた様」
「知ってた」
「やっぱりあなた様はいけずです…」
気になったものといえば湿度の高さくらいでしょうか。
湿気と相まってセットしにくい長い髪のせいで、スタイリストに迷惑をかけてしまったのは言うまでもありませ
ん。
真に申し訳なく思います…。
現在時刻は午後三時を少し回ったところ。
「そうだな、さっきクライアントから一本、番組の出演要請があったからそれのスケジュール調整のために一旦
事務所に帰ろうと思う。貴音も事務所に帰るだろ?」
「いえ、わたくしはここで一度自宅のほうへ帰らせて頂きたいのですが」
「ん、そうか。なら近くまで送るよ」
「ありがとうございます、あなた様」
高く上った太陽は地表をじりじりと照らし雨を蒸気へと変え。
不快な残暑に顔をしかめ、文句のひとつでも言いたくなります。
しかしながら、逆にそれが嬉しくもありました。
この調子なら夜にはからっとした空気の中、美しい月が見られそうですね。
あなた様と見る月を思い浮かべ、わたくしは笑ってしまうのでした。
夢を、見ていました。
夢の中でわたくしは船になっていました。
ただ広い海の中に浮かんでいるだけの一隻の船。
わたくしだけではどうすることもできません。
辺りは闇で覆われ、波の音が喧しく聞こえてくるのみです。
そこへ、何処からでしょうか、優しく、そして力強い風が吹いてきたのです。
わたくしはその風を帆に受けて少しずつ、少しずつではありましたが前へと進みだしました。
風は、明確な意思を持ってわたくしを導いてくれているようでした。
その心地よさに身を委ね、わたくしは導かれるべき方向へと舵を取りました。
どれほどそうしていたでしょうか。
やがてうっすらと彼方に地平線が見えてきました。
同時に、地平線を浮かび上がらせる太陽も顔を出し始めたようです。
風が勢いを増し、わたくしの速度もぐんぐんと速くなります。
波は黄金色に光り、闇はわたくしの後ろへ逃げ帰るよう。
ここまでくれば風がどなたかははっきりと分かりました。
海にたゆたうわたくしと、その思い。
それをここまで連れてくださったのは、あぁ…。
「…あなた様」
近くまでわたくしを迎えに来てくださったプロデューサーの車に乗り込みました。
「ゆっくり休めたか、貴音?」
「えぇ、すこし寝てしまいました」
「いいことだ、寝られるときは寝るに限る。とくに俺みたいな仕事してればなおさらさ」
「いつもありがとうございます、あなた様がいたからこそわたくしは…」
「あぁ、いや、いいんだいいんだ。別に今のは恩着せがましく言いたかったわけじゃない。ところで貴音」
「はい、なんでしょうか?」
「その荷物は?」
「これは…」
「またトップシークレットか?」
「ふふふ、着けば自ずとわかりましょう」
昼間の陽気のおかげでしょうか、空気は湿りすぎず渇き過ぎず。
かと言って気温は暑すぎず、涼し過ぎず。
月だけは爛々と美しすぎました。
「そういえば、貴音の向かいたい場所を聞くのを忘れてたな、何処に行きたいんだ?」
「あなた様は、わたくしが『風花』のぴぃぶいを撮影した場所を覚えていますでしょうか?」
「覚えてるけど…ここから車だと三時間ちょっとかかるぞ」
「そこへ連れて行って頂きたいのです」
「…よし、わかった。明日は幸い午後出勤だしいくらでも付き合ってやるさ」
そう言うとプロデューサーは今までよりも強く踏み込み、車を加速させました。
「あ、あなた様!急に速度を上げられては」
「悪いな、今夜の俺はアウトローなんだ」
あうとろぅ…ういろうのような食べ物でしょうか…?
「もう少しで着くからな、酔ったりしてないか?」
「わたくしは大丈夫です、それよりあなた様も運転でお疲れではないでしょうか?」
「なんのことはないよ、貴音が隣にいてくれるんだ。それだけで疲れなんて吹っ飛ぶ」
「…あ、あなた様は恥ずかしいことを平然と言ってのけるのですね」
「本音を言ってるだけさ」
傍から見ているだけでなんと幸せな気分になれましょうか。
あなた様はきっとこう答えるのでしょう。
わたくしが「月が綺麗ですね」と問えば「貴音のほうが綺麗だよ」と。
自惚れと言われればそうだと言えましょう。
けれどわたくしはあなた様からこそ、「月が綺麗だね」と言って欲しいのです。
これは過ぎた望みでしょうか。
車は小高い岡の斜面の下で停車しました。
辺りに街灯はなく、月の光だけがわたくし達を照らしています。
プロデューサーと手を取り、二人で歩幅を合わせ斜面を登ると『風花』の撮影場所へと辿りつきました。
以前のように花が咲き誇っているということはありませんが、代りに芒が生い茂っています。
「さて、貴音そろそろその荷の正体を教えてくれないか?」
「そこに腰を下ろしていただけますでしょうか、あなた様」
「ん?こうか?」
わたくしの言葉に従いプロデューサーが胡坐をかいて座りました。
「では、これを」
私が風呂敷から取り出したものは、そう、酒坏でした。
「おいおい、酒か。いくら明日が午後からとはいえ…」
とくとくとく……
わたくしはプロデューサーの言葉を流し、酒坏に日本酒を注ぎました。
「ま、いいか」
「貴音…今日だけだからな」
プロデューサーの言わんとすることは分かります、当然わたくしは未成年。
この国ではまだ飲酒することができません。
でも、今宵だけは…。
「…随分と可愛らしい」
「古来より日本の貴族は月を直接見ることをせず、このように杯や水面に写る月を愛でたと言います」
「貴族達は何を思い、この小さな月を見ていたのでしょうか」
「わたくしは…あなた様を思いつつこのたゆたう月を見ております」
「あなた様は一体何を思われているのでしょうね」
静かでした、この世の何処よりも。
「…月が綺麗だ」
「貴音、月が綺麗だなぁ…」
あぁ、あなた様。
ふと、目頭が熱くなるのを感じました。
「呑もう、貴音」
「…はい、あなた様」
銀の光が二人の影を落とす。
どうしようもなく、途方もなく美しい。
芒の葉がこそりと揺れた。
Entry ⇒ 2012.08.22 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
真「真美を子供扱いしてみよう」
真「そういえば今日発売日だったっけ…折角だし買って行こうかな…ちょうど最後の1枚だし」
真「これください」スッ
店員「○○円になります」
真「ええと…よし、足りるね」スッ
店員「ありがとうございました」
真「さて、早速家に帰って聞こうかな」
子供扱いしないでー♪すぐ上から目線ー♪
真「いい曲だよなあ…なんかいかにも女の子らしい感じの曲だし」
真「はあ…ボクも女の子らしい曲歌ってみたいなあ…」
真「子供扱いしないで…か、そういわれるとしたくなっちゃうんだよね」
真「よし、明日は真美を徹底的に子供扱いしてみよう」
真「おはようございまーす」
真美「あっおはよ→まこちん」
真「おはよう真美、真美はまだまだ子供だなあ」
真美「…急に何言ってんのまこちん?」
真「いや、真美はまだまだ子供だなあと思って」
真美「もう…真美は中学生になったから子供じゃないもん」
真「いやいや、ボクから見ればまだまだ子供だよ」
真美「むうー…じゃあまこちんは大人だって言うの?」
真「あはは、そりゃもちろん」
真美「…じゃあさ、さっき冷蔵庫見たら入ってたこのブラックコーヒー飲めるよね?」ニヤニヤ
真「えっ!?あああああ当たり前じゃないか」(まずい…普通のなら飲めるけどブラックは飲めないんだよなあ…)
真「…よし」ゴクッ
真「ブッ!?」(にがっ!?)
真美「うわあ!?ちょ、ちょっとまこちん!」
真「けほっ…けほっ…」
真美「ああもう…えっとタオルは…」ゴソゴソ
真(うわあ…やっちゃったよ…今のめちゃくちゃカッコ悪いじゃないか…)
真「う、うん…」
真美「ごめんね…まさか噴き出すとは思わなくて」フキフキ
真「いや、ボクが強がっちゃっただけだよ…」
真美「ほんとは真美、まこちんがブラック飲めないの知ってたんだ…」フキフキ
真「そっか…結構前に飲んだ時すごく苦かったからさ…それ以来飲めなくなっちゃったんだよね」
真美「そうだったんだ…よし、拭けたよ」
真「ありがとう…」
真美「それじゃ真美、そろそろお仕事の時間だから行くね」
真「うん、頑張ってね」
真美「ありがと、それじゃ行ってくるね→」
真「いってらっしゃい」
ガチャッバタンッ
響「真…」
真「うわあ!?ひ、響…いたんだ」
響「さっきの…真の方が子供っぽかったよな?」
真「…そんなことないと思うけどなあ」
響「コーヒー噴き出して真美に口の周り拭いてもらっといてか?」
真「……」
真「いや…何でもない」
響「そうか…それじゃ自分もそろそろ仕事行くな」
真「あっうん…いってらっしゃい」
ガチャッバタンッ
真「…子供扱いするはずが子供扱いされてたのか…くそっ次こそは子供扱いしてやるぞ!」
ガチャッ
真美「ただいま→」
真「おかえり」
真美「あっまこちん、朝はごめんね」
真「あれはボクが悪かったんだから気にしなくていいよ」
真美「うん…」
真「やっぱり真美は子供だなあ」
真美「…またそれ?」
真「うん、真美は子供だよ」
真美「…子供じゃないもん」
真「あはは、そうかな?それじゃあ…今から出す問題に答えられたら認めてあげてもいいよ?」
真美「ほんとに?」
真「うん、ほんとに」
真美「よーし、絶対答えてやるかんね!」
真美「いい国作ろう鎌倉幕府だから…1192年?」
真「ぶっぶーはずれでーす」
真美「違ったっけ?」
真「正解はいい肉作ろう鎌倉幕府の1129年でした!」
真美「えっ…」
真「やっぱりまだまだ子供じゃないか、真美」
真美「……」
春香「ただいまー」
真「あっおかえり春香」
真美「……」
春香「ただいま…真美、どうかしたの?」
真美「ねえ、はるるん…鎌倉幕府って1192年成立であってるよね?」
春香「うん…それがどうかした?」
真「何言ってるんだよ真美、1129年だろ?」
春香「…?」
真美「で、でも…はるるんだってこう言ってるんだし」
春香「ええと…なんで1129年?」
真「なんでって…いい肉作ろう鎌倉幕府だからでしょ?」
春香「…うん?」
律子「ただいま戻りました」
真「あっおかえり律子」
春香「おかえりなさい律子さん…あの、1つ聞きたいことが」
律子「何かしら?」
春香「鎌倉幕府って1192年成立でしたよね?」
律子「ええ、そうよ」
真「ええ!?律子まで何言ってるんだよ、1129年だろ?」
律子「…あんたこそ何言ってるの?」
真「いい肉作ろう鎌倉幕府で1129年でしょ?」
律子「真…いい国作ろう鎌倉幕府、1192年が鎌倉幕府成立よ、このくらい覚えときなさい…」
真美「じゃあやっぱり1192年であってたんだ!」
律子「ええ…このくらい一般常識でしょ?」
真「…あーボクちょっと用事思い出しちゃった…それじゃ皆またね!」ダッ
春香「ま、真?」
ガチャッバタンッ
真美「よかったー…真美、間違ってるのかと思っちゃったよ」
律子「それで…なんでそんな話してたの?」
春香「私もよくわかんないんですよ…真美が急に聞いてきて」
真美「なんかまこちんが真美のこと子供扱いするんだもん…それで問題出してきてさ」
律子「なるほどね…これは恥ずかしいわね」
春香「あはは…」
真「やっちゃったやっちゃったああああああああああああああ」
真「なんだよこれ…いい肉作ろう鎌倉幕府って…ドヤ顔で真美に言っちゃった…」
真「明日からどうしよう…どうせ今頃皆に広まってるんだろうな…」
真「…よし、過ぎたことは忘れよう!明日こそは真美を子供扱いするぞー!」
真「おはようございまーす」
真美「おはよ、まこちん」
真「真美は相変わらず子供っぽいなー」
真美「…昨日からなんなのまこちん」
真「いや、真美は子供っぽいなーって思ってさ」
真美「……」
真(あれ…怒っちゃったかな…)
真美「ねえ…どうすれば真美が子供じゃないって認めてくれる?」
真「あー…それじゃあじゃんけんで勝ったらいいよ」
真美「えっ…そんなことでいいの?」
真「うん…ただしボクが勝ったら罰ゲームを受けてもらうけどね」ニヤニヤ
真美「…わかった」
真美「……」チョキ
真「よし、ボクの勝ちだね」
真美「うう…まあ負けは負けだかんね、それで罰ゲームって何?」
真「それじゃ隣の部屋で」スタスタ
真美「わかった…」スタスタ
伊織「おはよう…あら、まだ誰も来てないのかしら」
マコチンソレデナニスンノ マアチョットマッテヨ
伊織「隣の部屋から誰かの声が聞こえるわね…」
―――――――――――――――――――――
真「それじゃあ早速だけど…靴下脱いで」
真美「えっ…うん」
真「さーて…それじゃ始めるよ」ギュッ
真美「痛っ!?」
真「こら、暴れちゃだめじゃないか…罰ゲームなんだからさあ」ニヤニヤ
真美「うう…」
伊織「え?な、何?脱ぐとかなんとかって…」
伊織「それにこの声…真と…もう1人は真美よね」
伊織「痛いとか暴れるなとかって…もしかして…」
伊織「どどどどうすればいいの?」
真「それにしても…真美の足ってプニプニでスベスベだね」ギュッ
真美「っ!?へ、変なこと言わないでよぉ」
真「あはは…そろそろ慣れてきちゃったかな?」
真美「うん…まだちょっと痛いけど」
真「そっか…それじゃあ本気でやるよ」ギュウウウ
真美「痛っ!?まこちん待って痛い!」
真「あはは、だめだめ…まだボクは満足できないんだよ」
伊織「…これって…その、あれよね///」
伊織「真…やっぱり男だったの?…でも慰安旅行の時はついてなかったわよね…」
伊織「それじゃあ取り外し式なのかしら…」
ガチャッ
雪歩「おはようございますぅ」
伊織「……」ドキドキ
雪歩「あれ…伊織ちゃん?」
伊織「!?ゆ、雪歩…」
雪歩「何してるの?ドアに耳近づけて」
伊織「ちょっとあんたもこっち来なさいよ」
雪歩「えっ…うん…」
真「…まあこんなもんかな」
真美「はあ…はあ…ひどいよまこちん…いきなりあんなことするなんて」
真「あはは、でも罰ゲームありでじゃんけんしてもいいって言ったのは真美だよ?」
真美「そ、そうだけど…」
真「はあ…それじゃ真美にはご褒美をあげようかな」
真美「えっご褒美?」
真「うん…ボクのカルピスあげるよ」
真美「えっいいの?」
真「うん、いいよ」
真美「ありがと…」
伊織「かかかかカルピスぅ?」
雪歩「ま、真ちゃん…そんな…」
伊織「ちょっと…どうすんのよこれ…」
雪歩「わ、私だってわかんないよぉ…」
伊織「あーもう…それじゃ一緒に開けましょ」
雪歩「うん…」
伊織「行くわよ…せーの」
ガチャッ
伊織「朝っぱらから何してんのよあんた達!」
雪歩「ふ、不純同性交遊はよくないと思いますぅ」
真「伊織!?雪歩!?」
伊織「それはこっちのセリフよ!」
真「ボク達は足つぼマッサージをしてただけだけど?」
雪歩「えっ…」
真美「いやーまこちん手加減なしに強く押してくるから痛くて痛くて」
伊織「…紛らわしいのよ!ばか!」
真「ええ!?」
雪歩「じゃ、じゃあ…カルピスっていうのは…」
真美「えっこれのこと?」
伊織「…普通のカルピスね」
真「朝コンビニで買ったんだけどご褒美として真美にあげたんだよ」
雪歩「そ、そうだったんだぁ…」
伊織「な、なななな何でもないわよ///」
雪歩「別にエッチなことなんて想像してないですぅ///」
真「はあ…そういうことか…」
真美「まあいおりんもゆきぴょんもそういうお年頃ですからなあ」
伊織「ふ、ふんっ…行くわよ雪歩」
雪歩「う、うん…」
真「まったく…ボク達がそういうことするわけないだろ…ねえ真美?」
真美「……」
真「…真美?」
真美「えっ!?ああ、うん…」
真「さて…それじゃボク達もレッスン場に向かおうか」
真美「うん…」
亜美「あれ、真美とまこちんじゃん」
真「亜美がいるってことは竜宮小町もここでレッスンなのかな?」
亜美「そだよ→りっちゃんがあずさお姉ちゃん探しに行ってて暇してたんだよ→」
真美「あれ、いおりんは?」
亜美「なんか遅れるって言ってた」
真美「そっか」
亜美「ねえ、まこちん」
真「何?」
亜美「いい肉作ろう?」
真「…勘弁してください」
亜美「えー違うっしょー?いい肉作ろう?」
真「…鎌倉幕府」
亜美「ブフッ…」
亜美「ううん?なんで真美はまこちんを庇うのかな?」
真美「べ、別になんだっていいっしょ!」
亜美「ふーん…」ニヤニヤ
真美「何?」
亜美「べっつにー?」
律子「はあ…あずささん、次からは迎えに行く時あまり移動しないでくださいね」
あずさ「すいません律子さん…」
亜美「あっおかえりりっちゃん、あずさお姉ちゃん」
律子「ただいま…伊織は遅れるって言ってたから一応揃ったのかしら」
亜美「そだね→」
真「それじゃボク達は向こうの方でしようか」
真美「うん」
律子「あら、真と真美もレッスンなの?」
真「うん、そうだけど」
律子「折角だから一緒にみてあげましょうか?」
真「ええっと…」
真美「ちょ、ちょっと亜美!?」
亜美「んっふっふー、真美とまこちんも鬼軍曹の指導を受けるがいい」
律子「誰が鬼軍曹ですって?」
亜美「うあうあーなんでもないよ→」
あずさ「あらあら~でも皆でレッスンするのってとても楽しそうね」
真「そうですね…」
真美「うん…」
律子「さあ、それじゃ早速始めるわよ、伊織は後からくるでしょうし…」
亜美「あーい」
真「はあ…はあ…結構疲れたかな」
真美「はあ…はあ…まこちんすごいね」
真「そんなことないって…真美は平気?」
真美「ちょっと…休憩してる」
真「わかった…それじゃはい、これ飲み物」スッ
真美「あ、ありがと…」
律子「お疲れ様2人とも…普段は竜宮小町しか見てないけど2人ともすごく上手にできてたわよ」
真「そっか、ありがと律子」
律子「特に真はやっぱりすごいわね、流石ダンスが得意ってだけはあるわ」
真「あはは…」
律子「真美も亜美と同じかそれ以上に良くできてたわよ」
真美「ありがとりっちゃん…」
真「えっ…何?」
律子「なんか今日あんた達にあまり近寄らない印象があったんだけど何かあったの?」
真「あー…ちょっとね…」
律子「そう…喧嘩なら早く仲直りしなさいね」
真「あはは…別に喧嘩じゃないから平気だよ」
律子「それならいいけど…あっいけない、そろそろ行かないと」
真「そっか、律子も頑張ってね」
真美「りっちゃんがんばー」
律子「ありがとう2人とも、それじゃあまたね」
ガチャッバタンッ
真美「うん…」
真「…もう少し休んでく?」
真美「ううん…大丈夫」
真「そっか…それじゃあ戻ろう」
真美「うん!」
真「ただいま戻りましたー」
真美「ただいま→」
小鳥「あらおかえりなさい真ちゃん、真美ちゃん」
真「小鳥さんだけしかいないんですか?」
小鳥「ええ、あっ真ちゃんと真美ちゃんはこの後はオフよね?」
真「はい、そうですけど…」
小鳥「ちょっとプロデューサーさんに届けものがあるから留守番お願いできる?」
真「そんなことですか、ぜんぜん構いませんよ」
小鳥「ありがとうね、それじゃちょっと行ってくるわね」
真「はい、いってらっしゃい」
真美「いってら→」
ガチャッバタンッ
真美「まこちんどうかした?」
真「いや、真美は子供だなあと…」
真美「もう…いい加減にしてよ…」
真「うーん…やっぱ子供だね、真美は」
真美「…子供じゃないよ」
真「へえー…それじゃ証明してみせてよ」ニヤニヤ
真美「……」スッ
真「えっ!?」ムニュ
真「えーと…」ドキドキ(あれ…どうしてこうなった…?)
真美「……」ドキドキ
真(…真美の鼓動が伝わってくる…すごいドクドクいってるなあ)
真美「ま、まこちん…これでも子供って言える?」ドキドキ
真「……」
真美「…な、なんとか言ってよ」ウルウル
千早「ただいま戻りました」
美希「ただいまなのー」
貴音「ただいま戻りました」
真「!?」
真美「……」ウルウル
千早「…あなた、何をしているの?」
真「えっ…ボク?」
美希「…真美、泣いてるの?」
貴音「真美、こちらへ」スッ
真美「あっ…」
真「いや、えーと…」(言いわけは…できないよね…)
千早「なぜ真美の胸を触っていたの?…なぜ真美は泣いていたの?」
真「その…ボクのせいです…」
美希「…でも真クンが何の理由もなくあんなことするなんて思えないの」
千早「そうね…だから理由を聞かないとなのよ」
真「…その、ボクが真美のことを面白半分に子供扱いして…後は成り行きでああなったんだ」
貴音「真美、それは本当ですか?」
真美「うん…子供じゃないって証明するために真美がああしたんだよ」
千早「なるほど…そういうことなら納得いくわ…真、さっきは失礼なこと言ってごめんなさい」
真「いや、気にしてないよ」
真「えーと…ジェミーを聞いてる時に子供扱いしないでってフレーズがあってさ…それで…」
貴音「子供扱いしてみたくなった…といったところでしょうか」
真「その通りだよ…真美、ごめん」
真美「ううん…それで…真美は子供なの?」
真「…いや、もう子供じゃないよ」
真美「ほんとに?」
真「ほんとだよ…」
真美「…よかった」
真「何?」
美希「さっき雪歩が真クンに借りてた漫画返したいって言ってたの」
真「そっか、それじゃちょっと雪歩のところに行ってくるよ」
美希「うん、行ってらっしゃいなの」
ガチャッバタンッ
美希「うん、そうだね…」
貴音「ふふっそうですね」
真美「えっ何の話?」
千早「いえ、何でもないわ…真美、さっき亜美が探していたわよ」
真美「えっほんとに!?それじゃちょっと亜美のとこ行ってくる」
美希「行ってらっしゃいなの」
ガチャッバタンッ
千早「これでいいのね…さっきは早とちりしてしまったわ」
美希「千早さんが急にあんなこと言うからミキも焦ったの…」
千早「ごめんなさい…」
貴音「そろそろ来るころでしょうか」
千早「そうね…」
伊織「おまたせ」
春香「おまたせー」
美希「遅いの2人とも…」
伊織「仕方ないでしょ、こっちも時間合わせてきたんだから」
春香「そうだよー」
千早「それで…私達は何をすればいいの?」
伊織「ちょっと話したいことがあってね…真美と真について…よ」
貴音「なるほど…」
伊織「もう気付いてると思うけど…あの2人はお互いを意識しているわよね?」
美希「そうだね…2人ともわかりやすすぎだし」
春香「そうだねーなんか恥ずかしいミスしちゃったみたいだけど」
千早「春香…それは言わないであげましょう」
伊織「なぜそうしたのか…わかる?」
美希「簡単なの、好きな子にはちょっかいだしちゃうみたいな感じでしょ?」
伊織「美希にしてはよくやるわね…その通りよ」
貴音「しかし先程は真美のジェミーを聞いて思いついたと言っておりましたよ?」
伊織「まあそれも1つの理由でしょ…根本的な理由は真美が気になるから…自分の気持ちが素直に言えないってことね」
春香「真って変なところで不器用だしね」
美希「素直になれないってでこちゃんと被ってるの…」
伊織「い、今はそれは関係ないでしょ!」
伊織「まあ…見ててむかむかするからさっさとけりつけようと思ってね」
貴音「では考えがあるのですね?」
伊織「ええ…真が気持ちを伝えざるを得ない状況を作ればいいのよ」
春香「なるほど…つまりどういうこと?」
伊織「まあ演技をするのよ…私達が真美をいじめる感じでね」
美希「いじめ絶対だめなのー」
伊織「だから演技って言ってるでしょ!」
千早「なるほど…それだけで真は気持ちを伝えるのかしら」
伊織「ふふっそこはまかせなさい…私があいつを煽ってなんとかするわよ」
伊織「亜美にこのことを伝えるよう言ってあるから平気よ」
春香「それなら完璧だね…あれ、真は戻ってくるの?」
伊織「雪歩に少し引きつけた後また事務所に戻らせてって言ってあるわ」
美希「さっすがでこちゃんなの」
伊織「でこちゃんゆーな!」
千早「そういうことなら…私も気になっていたしいいと思うわ」
貴音「私も賛成です」
春香「それじゃ私もー」
美希「美希もそれでいいよ」
伊織「じゃあ決まりね、あっ真美に暴力とか振るうのはだめよ、あくまで演技だからね?」
美希「わかってるの」
亜美「ただいま→」
真美「ただいま…」
春香「おかえり2人とも」
伊織「真美、先に謝っておくわね…演技とは言えひどいことを言ってしまうのは明白だから…」
真美「別にいいよ→まこちんの演技力を上げるためにやるんだよね?」
千早「ええ、そうよ…」(そういう設定にしたのね…亜美)
貴音「伊織、真はいつごろ帰ってくるのですか?」
伊織「ええと…30分後くらいには帰ってくるわね」
美希「それじゃさっさと準備するのー」
春香「そうだね」
雪歩「真ちゃん、事務所に1回戻ってくれないかな?」
真「えっ…いいけど、どうして?」
雪歩「伊織ちゃんが話があるって言ってたから」
真「わかった、それじゃまたね、雪歩」
雪歩「またね、真ちゃん」
雪歩(真ちゃん…頑張ってね)
真「ただいま戻りました」
伊織「あらおかえりなさい、真」
真美「ぐすっ…ひっく…」
真「真美!なんで泣いて…」
春香「……」
真「それにこれ…真美の衣装じゃないか…」ボロッ
千早「……」ニヤニヤ
真「…皆、正直に話してくれないかな…これはどういうこと?」
美希「どういうことって…見ればわかるの」
貴音「ふふっ…」
真「…何がおかしいんだよ…なんだよこれ」
亜美「まこちーん、さっきから何が言いたいの?」
真「亜美…亜美までそっち側なの?」
亜美「そっち側ってどっち?」
真「…このっ!」ガッ
貴音「暴力を振るうのですか?」
真「…くそっ」バッ
春香「仲間に暴力振るうなんてひどいよ…」
伊織「気に入らないから…簡単なことでしょ?」
真「気に入らないから?…たったそれだけの理由でこんなことしたって言うのかよ!」
千早「ええ、そうだけど」
真美「まこちん…もういいよ…」グスッ
真「よくない!…真美がよくても…ボクが許せないんだよ!」
伊織「1つ聞くけど…なんであんたはそこまでこいつのために怒れるの?」
真「ボクはこういうの…1番許せないんだよ!」
伊織「そう…でもこいつとあんたは赤の他人でしょ?」
真「赤の他人?…本気で言ってるの?」
伊織「ええ、ただの同じ事務所所属の赤の他人、違う?」
真「…たしかに戸籍上はそうなるかも知れない…でも…ボクは」
伊織「何?それ以上に何かあるの?」
真「…好き…だから」
真美「……」ビクビク
真「真美…こんなに震えて…」ギュウ
真美「あ…」
真「ごめん…気付けなくて…ごめん…辛い思いさせちゃって…守ってあげられなくて」
伊織「…ははっ情けないわね…こんなことにも気付けずに守る?笑わせないでくれない?」
真「…たしかに情けないよ…ボクは…でも…ボクは…」
伊織「何?言いわけでもするつもりかしら?」
真「ボクは…たとえ全世界が真美の敵になったとしても…この手で真美のことを守るって…ボクの魂に…誓ったんだ!!」
真美「!?」
真「…え?」
千早「ごめんなさい真…実はすべて演技だったのよ」
真「えん…ぎ…?」
美希「真クン…すごくかっこよかったの」
春香「これは誰でも惚れるんじゃない?」
亜美「まこちーん、かっこよすぎだよ→」
貴音「すみませんでした、演技とはいえこのようなことをしてしまって…」
真「は…はは…よかった」ポロポロ
真美「ま、まこちん…」ドキドキ
伊織「ごめんなさい、演技だとしてもあんたを不愉快にさせちゃったわね」
真「いや…いいよ…」
真「えっ!?ああ…本気だよ…」
真美「まこちん…」
真「真美…」
千早「…私達は帰りましょうか」
春香「そうだね…」
亜美「真美ー先帰ってるね→」
貴音「お先に失礼します」
美希「ばいばーい」
伊織「…折角演技までしたんだから…幸せになりなさいよね」
ガチャッバタンッ
真美「うん…」ドキドキ
真「真美…好きだ」
真美「ま、真美も…好きだよ…まこちん」
真「真美…」チュッ
真美「…まこちん」
真「あはは、なんかばかみたいだなあ…あんな周りくどいことしないでちゃんと言えてれば…」
真美「じゃ、じゃあ…子供扱いしたのって…」
真「うん…真美が気になってたから…その…気持ちを伝える勇気がなかったんだ」
真美「そうだったんだ…」
真美「まこちん///」
真「あはは、何言ってんだろボク…」
真美「あのね、真美がまこちんに子供扱いされるの嫌だったのってね…」
真「……」
真美「女の子として見てもらえないんじゃないかって思って…それですごく子供扱いされるのが嫌だったんだ…」
真「そうだったんだ…ごめん、そんなことにも気付けなくて…」
真美「ううん…今はこうやって気持ち伝えられたし…その…恋人になれたし///」
真「そうだね///」
真「おはようございまーす」
真美「おはよ→」
春香「おはよう真、真美」
伊織「おはよう」
真美「ねえまこちん、実は今日ね…まこちんのためにお弁当作ってきたんだー」
真「えっほんと!?嬉しいなあ…真美のお弁当が食べられるなんてボクは世界一の幸せものだ」
真美「もう…大げさすぎだよ///」
真「真美…愛してるよ」
真美「真美も…」
春香「…完全に私達がいること忘れてるよね…これ」
伊織「そ、そうね…まあいいんじゃないかしら…」
真「真美…なんで真美ってそんなに可愛いのかな?」
真美「な、何言ってんの///…その、まこちんも可愛いよ」
真「ありがとう…でも真美の可愛さには勝てそうにないな」
真美「まこちん…」
真「真美…」
春香「…本当にいいのかな?」
伊織「…ま、まあ少しすれば収まるんじゃないかしら」
美希「なんかドラマ見てる感じがするの…」
真美「まこちん///」
伊織「…だあー!あんたら少しは自重しなさいよ!ここは事務所なのよ」
真「えっ!?あ、ごめん…その、つい可愛い真美を見てたら」
真美「まこちん…そんな可愛いって言われたら…真美…」
真「ん、どうかしたの真美?大丈夫?」
春香「…自重する気ないよね、この2人」
美希「あふぅ…」Zzz
真「真美…ずっと一緒にいよう…好きだよ」
真美「うん…ずっと一緒にいて…真美のこと離さないで…まこちん」
伊織「はあ…もういいわ」
春香「そうだね…でも2人ともさ…幸せそうじゃない?」
伊織「そうね…私達の演技も無駄じゃなかったみたいだし」
春香「あはは…」
真美「ん、何?」
真「真美はやっぱり子供だなあ…」
真美「むうー…」
真「あはは、その反応だよ…すごく可愛い」
真美「もう…仕方ないから今は子供でいいや///」
真「そっか…後でさ…ボクが大人にしてあげるよ…真美」
真美「うん…お願いね、まこちん」
伊織「何堂々と変な宣言してんのよ!」
真「変な宣言って…ボクは別にそんなつもりは…」
伊織「じゃあ大人にしてあげるって何よ?」
真「それは…まあ想像にまかせるよ」
真「そ、そんなことは…あるかな」
春香「あるんだ…」
真「だ、だってさあ…子供扱いしてプリプリ怒ってる真美ってすごく可愛いじゃないか!」
真美「まこちん…そんな風に思ってたんだ…」
伊織「なんかきもいんだけど…」
真「べ、別にいいじゃないか!好きな人の新しい一面が見れるんだしさ」
真美「もう…そんなことしなくても後で全部の真美を見せてあげるのに…」
真「真美…ごめん、ボクが間違ってたみたいだ…」
伊織「もうほっときましょ…」
春香「うん…そうだね…あっそうだ、ドーナツ作ってきたから食べる?」
伊織「あら、それじゃ貰おうかしら」
真美「えっドーナツ!?食べる食べる→」
真「ありがとう春香、貰うね」
春香「どうぞ」スッ
真美「美味しい!流石はるるんだね!」
春香「あはは、ありがとう」
真「…やっぱり真美は子供だなあ」
END
Entry ⇒ 2012.08.22 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「さすらいはらぁめんの後で」
律子「一度食べたら病みつきになってしまうって評判ですね」
P「どうだ、行ってみないか?」
律子「いいですけど、貴音を誘ってあげた方が喜ぶんじゃ?」
P「それも考えたんだけどな。貴音のやつ、事務所に顔出さなくてさ」
律子「件のラーメン屋に夢中なのかも」
P「ははは、ありそうで怖いよ」
少年「いらっしゃいませ!」
少年「今すぐ食べるとなると、相席になってもらいますけどいいですか?」
P「ああ。構わないよ」
少年「こちらです」
律子「感心しちゃいますね」
貴音「親子で開いたこの店を全国ちぇーんまで大きくするのが夢だそうです」
P「へぇー。こんな時代に立派なもんだ」
律子「これだけ繁盛してるんです。近いうちに叶いますよ」
貴音「そうですね。わたくしもそう思います」ニコ
P「……貴音、事務所に顔を出さないと思ったら」
P「やっぱりここにいたのか」
貴音「はい。ここのらぁめんは格別ですから」
少年「はい。とんこつラーメン3つ」
律子「ありがとうね」
P「貴音も頼んでたのか?」
貴音「三杯目です」ニコニコ
律子「流石ね……」
律子「ほんと。これは繁盛するのも納得ね」
貴音「そうでしょうそうでしょう」
P「なんでお前が嬉しそうなんだよ」
律子「また来たいですねー、ここ」
律子「この前行ったラーメン屋、最近さらに人気になってきたみたいですね」
P「もう一回行ってみるか。貴音もいくだろ?」
貴音「ええ! 喜んで!」
客「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」
客「ショリショリ・トットット・パカッ、フワッwwwwwwww」
客「アチ、ハフ、ぷり、とろ、じゅわ、うま〜」
P「な、なんだ? 客の様子がおかしいぞ?」
律子「店の内装も様変わりしてますね……」
P「まぁ、繁盛はしてるみたいだし味は変わってないんだろう」
店員「ラーメン、3つです」
貴音「……あの少年は?」
店員「……ごゆっくりどうぞ」
貴音「……」
律子「新しい店員、雇ったんでしょうか」
P「これだけ繁盛してればなぁ。人手も必要だろ」
律子「うちの社長も、増やしてくれませんかね……」
P「言うな……」
貴音「……」
律子「……」ズズズッ
P「う、うまい! さらにうまくなっている!」ズルズル
律子「箸が止まらないわ!」ズズ-ッ
貴音「……」
P「貴音? 食べないんだったらくれないか?」
貴音「……ええ、どうぞ」
律子「あっ! ズルいですよプロデューサー殿!」
P「欲しかったら自分で頼むんだな!」ズズズッズッ
律子「あーっ!」
貴音「……」
・・
・
P「あー、美味かった。仕事がなければもっと食ってたのに!」
律子「私、明日も来ようかしら……」
貴音「……」タタタッ
律子「あ、貴音! どこへ行くの!?」
P「追おう!」
P「貴音、どうして急にこんなところに」
貴音「こちらから中の様子が伺えます」
律子「美味しさの秘密でも探るの? いい考えね」
P「どれどれ……」
うあ~……あ~……
律子「う、唸り声? なんで厨房から……」
P「それに料理してる人達、なんだか様子が変だ……」
貴音「すうぷの鍋をご覧ください」
P「なんだ? 大量の粉?」
律子「調味料じゃないの?」
貴音「あれは……おそらく麻薬のような物……」
P「ま、麻薬!?」
貴音「そして厨房で働かされているのは、その中毒者」
律子「た、食べたらやみつきになるって、もしかしてそういうことなの……?」
貴音「そしてこのような外道な行いを」
貴音「あの少年がいなくなった事にも関係がありそうですね……」
P「もう少しで俺たちもああなっていたのかと思うと恐ろしい話だ」ゾゾ…
律子「大変な事だわ……」
律子「早く警察に!」
シュ!
P「なんだ!? 律子の携帯が消えた!」
???「この鞭でな」
貴音「用心棒ですか……」
貴音「鞭使いの、てんがろん遅川……」
遅川「嬢ちゃん、俺を知っているのかい」
貴音「ええ。その筋では有名ですから」
貴音「ただし、その腕は日本で二番目……」
貴音「ふふっ」
貴音「ちっちっち……」
P(舌打ちできないのか……)
貴音「わたくしです」ビシッ
遅川「いいだろう。……なら勝負だ」
遅川「眼鏡のお嬢、二つ結びにして離れた所に立ってもらおうか」
律子「わ、私!?」
律子「……///」エビフリャ-
遅川「ルールは簡単だ。俺は右の結びを鞭で狙う」
遅川「俺の鞭を貸してやる。嬢ちゃんは左だ」
貴音「承知いたしました」
P「ま、待て! 律子に当たったらどうする! それに女の髪をこんなことで……!」
貴音「あなた様」
P「!」
貴音「わたくしめにお任せください」
P「くっ……。頼んだぞ、貴音」
遅川「話はまとまったようだな」
遅川「では彼女が両目を瞑ったら合図としようじゃないか」
遅川「……」
律子(もうどうにでもなーれ)
遅川「今だ!」
貴音「!」
ババッ!!
P「律子ぉ!」
貴音「いえ……」
貴音「この勝負、わたくしの勝ちですね」
遅川「何を言う。嬢ちゃんこそ外しているではないか」
貴音「ちっちっち……」
P「あ、あれは!」
P「用心棒のテンガロンハットが落ちている!」
P「そうか! 貴音のやつ、用心棒の鞭をはたき落としただけではなく、返しの勢いで用心棒の帽子だけに鞭を命中させたんだ!すごい!」
遅川「~♪」ピューイ
遅川「……キザな嬢ちゃんだ」フッ
遅川「今回の事件、黒幕は『ラーヌン団』なる組織の仕業だ」
貴音「『らぁぬん団』……」
遅川「せいぜい気をつけることだ」
遅川「さらばだ」
貴音「貴方はどこへ?」
遅川「さてね」
少年「」フラフラ
貴音「!」
貴音「少年! いったいどうしたのです!」ガッ
少年「お、お姉さん……」
貴音「はい。わたくしですよ。一体なにがあったのです?」
貴音「少年のらーめん屋は一体どうしてしまったのです?」
少年「実はあの店は、借金をして建てた物だったんだ……」
貴音「……」
少年「父さんは金を返すために頑張ったけど、間に合わなくて」
少年「どこかへ連れていかれてしまった……」
貴音「な、なんと……」
少年「なんとか店だけでも守りたかったけど……」
貴音「っ……!」ワナワナ
貴音「らぁぬん団……!」
小鳥「それで、この子を預かってればいいの?」
貴音「はい。ご迷惑をおかけします、小鳥嬢」
小鳥「気にしないの。迷子をあずかるだけなんだから」
貴音「……」
prrrrr
小鳥「電話?」
小鳥「はい765プロ。……ええ、四条貴音は確かにおりますが」
小鳥「……」
小鳥「貴音ちゃん。あなたによ」
貴音「わたくしに……?」
『765プロのプロデューサーの二人は預かった』
『二人の命が惜しければ○○ビルの×階まで来る事だ』
プツッ
貴音「……」
小鳥「貴音ちゃん?」
貴音「申し訳ありません」
貴音「少し、用事ができてしまいました」
○○ビル ×階 ラーヌン団事務所
ボス「本当に来るとは、見上げたものだ」
貴音「さあ、2人を開放してください」
ボス「そんな約束をした覚えはないのだが」
P「貴音! 罠だ!」
ボス「もうおそい! やれ!」
三下ども「ふへへ……」
貴音「ふふ……。これくらいは予想しておりました!」
貴音「はっ!」
バシバシィ!
三下ども「ぬわーーーーっ!!」
律子「い、一瞬……」
P「すごい鞭さばきだ……」
P「! 貴音、後ろだ!」
貴音「!?」
ガツン!
貴音「うぅっ!?」
三下ども「ふへへ……」
ボス「うちの用心棒を退けている時点でその展開は読んでいた!」
ボス「油断したなぁ?」
貴音「くっ……」
P「た、貴音……」
律子「手下の数がさっきよりも多いわ……。してやられたわね」
P「 くそ!」
ボス「そうだな、その男にはラーヌン屋で働いてもらおう」
P「……」
ボス「女は高く売れそうだ……」
ボス「ふふふ……」
ボス「これからラーヌンは世界に広まる! そして中毒者だらけの世界の中で私は頂点に立つのだ!」
ボス「その出鼻を挫こうとした小娘、貴様は殺してやる!」
ボス「やれ!」
三下ども「イッー!」
貴音(……無念!)
バシィィン!!
三下ども「ぬわーーーーっ!!」
ボス「だ、誰だ貴様!」
P(赤いヘルメット……)
律子(赤いスーツ……)
貴音(そしてあの鞭……)
「ズバッと参上、ズバッと解決!」
「人呼んでさすらいのヒーロー!」
「快傑ズバァット!!」
ズバット「親子の夢を踏みにじり、ラーメンの名を被った薬物で人々を惑わし、あまつさえ罪のない人々にまで手にかけようとしたラーヌン団ボス!」
ズバット「許さん!」
ボス「ぬうう……。行け三下ども!」
三下ども「うぇーい!」
ズバット「でぇぇぇい!!」
三下ども「ぬわーーーーーっ!!!」
ズバット「2月2日! 飛鳥五郎という男を殺したのはお前か!」
ボス「違う! 俺じゃない!」
ズバット「……」
ボス「その日はジンバブエに……」
ボス「信じてくれ!」
ズバット「ズバットアターック!」
『この者凶悪ラーヌン事件犯人!』
律子「そうですね……おや?」
男「あ、あんた達、息子をしらないか?」
貴音「息子? もしや、貴方はあのラーメン屋のご主人?」
男「あ、ああ。そうだが……」
貴音「無事だったのですか?」
男「早川とかいう男に助けられて……」
男「『潜入捜査の必要がなくなったから来れた』とか」
貴音「……そうですか」
貴音「少年は無事ですよ。わたくしの知り合いの元にいます」
男「ほ、本当か!?」
数日後
P「あれ? 貴音は?」
律子「さすらいの旅ですって」
P「ラーメンの食い歩き程度でおおげさだなぁ」
とあるラーメン屋
モブ「俺を知っているのか?」
貴音「ええ。らあめん早食いの達人……」
貴音「しかしその腕は日本では二番目……」
チッチッチ……
早川「いいや、三番目だ」
おわり
楽しかったよー
Entry ⇒ 2012.08.21 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
美希「『夏!恋人たちを大胆に』?」
美希「あついなぁ……」
美希「むしむしして気持ち悪いの……ハニー、まだかなぁ」
P「おーい、美希!」
美希「! ハニー、遅いよー」
P「すまんすまん。って、外で『ハニー』はホント勘弁してくれ……」
美希「ぶー、遅刻した人には何も言う権利は無いの!」
P「うぐ……と、とりあえず帰るか」
美希「車の中涼しいのー♪天国なの♪」
P「はい、飲み物。レッスン終わってのど渇いてるだろ?」
美希「わーい! さすが女心をわかってるの!」
P「女心ってそういうものじゃないと思うが」
美希「細かいことはいーの。いただきます」プシュッ
P「今日のレッスンはどうだった? 変わりないか?」
美希「んー、カモナクフカモナク……って感じだったの」
P「……絶対意味わからず使ってるだろその言葉」
美希「そんなことないの。ちゃんと律子から教えてもらったもん」
P「その割には発音が完全に呪文だったぞ」
美希「……ぷはぁ」
美希「今の、どうだった?」
P「…………ん、何が?」
美希「ええぇ……ちゃんと見てなきゃダメなの……炭酸ゴクゴク飲むの大変なんだから」
P「運転中だ。というか、何を見ればいいのかわからん」
美希「男の人って、女の子が飲み物飲むときののどのラインが好きなんでしょ? 汗かいてると特に」
P「どこ情報なんだそれは……」
美希「雑誌に書いてあったの」
P「すぐそういうのに影響される……別に良いが、俺で試すのは止してくれ」
美希「……試してるわけじゃないの」
美希(一応実践なんだけどなぁ……)
美希「確かに運転してるときのハニー、3割増しくらいでかっこいいの」
P「そうなのか? 嬉しいが、見られてると思うと緊張するな」
美希「あーあ、これがプライベートだったらなぁ」チラッ
P「……マイカーがあればな」
美希「じゃあ買おう!」
P「スナック菓子買うんじゃないんだぞ? 一サラリーマンにとっては一世一代の買い物なんだから」
美希「じゃあ美希がトップアイドルになって買ってあげるの!」
P「あはは。気持ちはありがたいけど、その情熱は自分のために燃やした方がいいと思うぞ」
美希「もー、つれないなぁ……」
P「雨、降ってきたな」
美希「朝から曇ってたもんね」
P「少しは涼しくなってくれるといいんだが……」グビッ
P「ん? 何かこの缶コーヒー桃の味が……」
美希「……間接キスだね、あはっ」
P「お前なぁ……」
美希「疲れてるからお小言は無しにして欲しいの」
P「そう思うならお小言を言われるような行動を控えてくれ」
P「ん、携帯が……なんだ、メールか」
美希「あれ? ハニー携帯変えた?」
P「いや? 仕事用とプライベート用、二台持ってるだけだよ。こっちはプライベート用 」
美希「ええぇぇ!?」
P「な、なんだどうした?」
美希「美希に教えてくれたの、お仕事用だったの?」
P「ああ、そうだけど……」
美希「ヤなのー! たった今ハニーとの距離が開いた気がするのー!」ジタバタ
美希「……」グビッ
P「おい、また俺のコーヒー……」
美希「この味は……嘘をついてる味なの」
P「何に影響されてるんだお前は……」
美希「……ハニーにとって、飲み会はお仕事?」
P「」ギクッ!
美希「そんなわけないよね? しっかりしたハニーのことだから、飲み会の話はプライベート用でするはずだよね?」
美希「あずさと小鳥には教えてるんでしょ?」ニコニコ
P「……わかった、俺の負けだ」
P「赤外線のことだろ? ああ、ついてるぞ」
美希「やーりぃ♪ ハニーの番号、ゲットだぜ!」
P「あのな、俺は美希にプライベートを大切にして欲しいからあえて教えずに……」
美希「ちょっと何言ってるかわからないの」
P「ああ、美希の将来が心配だ……」
美希「それとも、ハニーのプライベートに美希は邪魔? 」ウルウル
P「……そんなわけないだろ」
美希「へへー♪」
P「今までもちょくちょく電話してたろ?」
美希「今まで以上に!」
P「……まあ、節度は守ってくれ」
美希「はーいなの」
その夜ーー
美希『ーーでね、そしたらお姉ちゃんがーー』
P「待て。その話は明日にしよう、な? もう夜も遅いし」
美希『あれ、もうこんな時間かぁ。うーん、わかったの』
P「じゃあ、おやすみ美希」
美希『おやすみ、ハニー』
ピッ
P「はぁ……甘いなぁ、俺……」
美希「~♪」
伊織「? なんか楽しそうね。良いことでもあった?」
伊織(どうせプロデューサー絡みでしょうけど)
美希「ハニーにメールなの」
伊織(ま、そうよね)
伊織「はぁ……あんた最近プロデューサーにいれこみすぎじゃない? どんどん悪化してる気がするわ」
美希「そうかなぁ? セツドは守ってるよ?」
伊織「驚いた……美希から節度なんて言葉が出ると思わなかったわ」
美希(まあ、意味はよくわからないけど……)
伊織(意味わからず使ってそうだけど……)
美希「確かにハニーはかっこいいの」テレテレ
伊織「…… 男を見た目で決めると痛い目見るわよ?」
美希「待って欲しいの。見た目で好きになったわけじゃないの。でこちゃんだって、ハニーが良い人だって知ってるでしょ?」
伊織「ま、まあそりゃあ……」
美希「でこちゃんはハニーのこと、嫌い?」
伊織「……嫌いだったら一緒に仕事してないわよ」
美希「シタタカ?」
伊織「……精々がんばりなさい。スキャンダルにならない程度にね」
美希「がんばるの!」
伊織「脳天気ねぇ……」
伊織「……ま、もしそんなことになりそうだったら私が助けてあげる」
美希「? 何か言った?」
伊織「なんでもないわよ。じゃあね」
ーーいつも同じ夢を見る。
どこか、キラキラした世界で私と彼は笑っている。
そこは事務所でもスタジオでもなくてーーいつだってあの人と二人だけでーー
そこは、そう、私がずっと望んでいた場所だ。具体的にはわからないけど、そこがずっと夢見た場所なのだと、私にはわかる。
幸せな夢。そのはずなのに、私の心は満たされない。
夢だとわかっているからだろうか。
違う。
私が、彼との距離を感じているからだ。
夢の終わり、私と彼はいつも隣り合わせに腰掛ける。
すぐ側に置かれた彼の左手に、私は汗ばんだ右手を恐る恐る伸ばす。
触れようとするーーだけだ。いつだってそこでおしまい。
後一歩なのに。「この手を握って」と言うだけでもいいのに。
彼の顔は見えない。見れない。
膝の上に戻した右手の上に、涙がこぼれた。
美希「むにゃ……あふぅ……」
「美希、起きて美希」
美希「んん……ハニー……?」
菜緒「? ハチミツが何? どんな夢見てたのか知らないけど、もう朝だよ」
美希「なんだ……お姉ちゃんかぁ」ゴロン
菜緒「こら、二度寝しないの。今日もお仕事あるんでしょ?」
美希「今日はお仕事する気分じゃないのー」
菜緒「三日に一回は同じ事言ってるよ?」
美希「」ガバッ
菜緒「お、起きた」
美希「そ、そっか! 今日家に直接迎えに来てくれるんだっけ!」
菜緒「昨日自分で言ってたじゃない」
美希「わーいなの♪ なんか今日は調子がいいの」
菜緒「どっちなのよ……」
美希「ふわ……あふぅ」
P「悪いな、こんな朝早くの仕事取っちゃって。現場までけっこう時間かかるから、寝ててもいいぞ」
美希「昨日たっぷり寝たから大丈夫なの。あ、コンビニ寄ってもいいかな?」
P「ん、ああ、そうだな。俺もコーヒー買いたいし」
美希「……あはっ」
P「間接キスはもう禁止だからな」
美希「心を読まないで欲しいの……」
美希「~♪」
美希(飲み物と……雑誌でも買っておこうかな)
美希「ファッション誌……『夏!恋人たちを大胆に』かぁ……」
美希「ふーん…………」ペラリ
美希「……ま、たまにはこういうベタなのもありなの」
…………
美希「お待たせ、ハニー」
P「おう、じゃあ行くか。……ん? 何の雑誌買ったんだ?」
美希「ヒ・ミ・ツ」
P「?」
美希「んふふ~」
美希「ハニー、水瓶座だよね?」ペラリ
P「ああ」
美希「水瓶座……あちゃー、今週の運勢最悪なの」
P「金運は?」
美希「お金のことばっかり気にしてると出世できないよ?」
P「よ、余計なお世話だ」
美希「でも恋愛運はそこそこだよ? ……あ、見て見てハニー!」
P「ん、どうした?」
美希「水瓶座と相性の良い星座! 何座だと思う?」
P「射手座か?」
美希「ピンポーン」
P「己の苦難は己で振り払う」
美希「うわぁ……なんかあんまりかっこよくないの」
P「…………」
P「そうだ、占いといえばこの前春香がおみくじ入りのクッキーを作ってきたんだよ」
美希「ええー、良いなぁ。美希も食べたかったの」
P「今度頼んでみたらどうだ? おみくじは大吉しか入ってないけどな」
美希「あはは、春香らしいの」
美希「お菓子作りかぁ……」
美希「ねえ、やっぱり女の子は料理とかお菓子作りとかできた方がいいのかな?」
P「え? うーん、まあ……男としては嬉しいんじゃないかな。実際、春香は良いお嫁さんになりそうだし」
美希「へ、へぇ~」ピクリ
P「まあ、それも春香のキャラ込みなのかもしれないし、人によって似合う似合わないはあるんじゃないかな? ははは」
美希(ぐぬぬ……暗に『お前には似合わない』って言われた気がするの……)
美希「……」ポチポチ
伊織「おはよ、美希」
美希「おはよー、でこちゃん」
伊織「でこちゃん言うなって……」
美希「むむむ……」
伊織「何よ。今日はこの前と違って神妙な顔してるわね」
美希「今メールボックス整理中なの」
伊織「?」
美希「ハニーからのメール、全部保護するには多すぎるなーって……」
伊織「……いよいよもってストーカーじみてきたわね、あんた」
伊織「一途と盲目的は紙一重なのよ。例えばあんた、春香とプロデューサーがベタベタイチャイチャしてたらどうする?」
美希「んー? 別にどうもしないの」
伊織「いやいや、そんなわけないでしょ……」
美希「ホントだよ? だってーー」
美希「だって…………」
美希「…………」
伊織「? どしたの、美希?」
美希「……なんでもないの。美希、今日はもう帰るね……ごめんなの」
伊織「え、あ、ちょっと……」
ガチャリ パタン
伊織(わ、私なんか悪いこと言っちゃったかしら……)
美希「花火大会?」
P「ああ、ちょうど美希がオフの日なんだが……どうかな?」
美希「……うん、いいよ。他には誰が来るの?」
P「それが、みんなスケジュールが合わなそうでな……美希だけになるかもしれない」
美希「ふーん……美希は別にいいけど、ハニーはいいの? みんなに怒られちゃうんじゃない?」
P「……美希、最近元気ないだろ? みんな心配してるんだ」
美希「……ハニーは?」
P「?」
美希「ハニーも心配してくれてたの?」
P「何言ってるんだ。当たり前だろ」
美希「そっか、そうだよね……」
美希「うん。行こう、花火大会。久しぶりだから楽しみなの。えへへ」
P(美希……)
美希「うわぁー! すごいね! 屋台がいっぱいなの!」
P「そりゃこのあたりで随一の大花火大会だからな」
美希「ええと……やきそばとたこやきとわたがしとりんごあめとかき氷と……」
P「……それ、食べるものをラインナップしてるわけじゃないよな?」
美希「二人で分ければ食べきれるの。あ、もうこの際だから端から屋台回っていこうか?」
P「貴音かお前は。勘弁してくれ……俺を財布ごと消し飛ばす気か」
美希「今週は水瓶座の金運良かったよ?」
P「その占いは当てにならないって、たった今証明されたな」
P(結局全部一口ずつ食べて俺に押しつけてきた……)
美希「ねえ、そろそろ花火あがるんじゃないかな?」
P「あ……マズいな、もう座る場所がないかもしれん」
美希「んー、どうする?」
P「ちょっと離れるけど向こうの方に展望台があったから、そっちに行くか」
美希「はーいなの」
美希「よく見えそうだし人いないし、絶好のロケーションだね」
P「意外に穴場みたいだな。やっぱり離れてるからか?」
美希「とりあえず座ろ、ハニー」
P「ああ」
ドーン パラパラ
美希「わあ、ナイスタイミングなの」
P「ちゃんと見えるみたいだな。良かった」
P「……ああ、いいぞ」
美希「……意外なの。あんまりくっつくなー、とか言われるかと思ったのに」
P「今だけプロデューサーとアイドルはお休みだ。……っていうのは言い訳になるか」
ドーン パラパラ
美希「……ねえ、ハニー。良い機会だから聞いて欲しいの」
P「何だ?」
P「……ありがとう」
美希「でももしハニーが美希の気持ちに答えてくれちゃったら、美希、たぶん困っちゃうの」
P「……」
美希「美希は、アイドルも捨てたくないから」
ーー春香とプロデューサーがベタベタイチャイチャしてたらどうする?
ーーんー? 別にどうもしないの。
美希「美希ね、知ってるんだ」
ーーいやいや、そんなわけないでしょ……
ーーホントだよ? だってーー
美希「アイドルやってる限りハニーが振り向いてくれないこと、知ってるんだ」
ーーだって、そんなことありえないもん。
美希「でも、ハニーに振り向いてもらうためにはアイドルやめなくちゃいけなくて……アイドルやめたらキラキラできなくなっちゃって……ハニーに嫌われちゃうんじゃないかって、怖いの」
美希「だったら、いっそこのままの方がいいの……夢、見続けてたいの。側にいられなくなるのはもっと辛いから……」
美希「……ごめんね? めんどくさいよね? こんなこと言われても、困っちゃうよね?」
美希「おかしいの……ハニーを困らせないために話してるのに……」ポロポロ
美希「おかしいの……泣くつもりなんてなかったのに……」
美希「……ハニー……?」グスッ
P「ごめんな。そこまで追いつめちゃってたんだな」
美希「謝らないで欲しいの……全部、美希のせいなの」
P「美希は悪くない。俺は正直、美希は恋に恋してるだけなんだと思ってた。勝手に思いこんでた……最低だ、俺は」
美希「ハニー……」
P「だから、俺は美希の側にいる。ずっとだ。それでもし美希が大人になって、そのとき隣にいる俺をまだ好きでいてくれたなら……そのときにまた……」
美希「……わかったの。約束なの」
P「ああ、約束だ」
美希「でも今は……もう少しだけ、手を握ってて欲しいの。ずっと、夢見てたの……」
P「……頑張ろうな、美希」ギュッ
美希「うん……これからもよろしくね、ハニー」
伊織「砂吐きそうなくらい甘い話ね。まあアイツらしいっちゃアイツらしいけど」
美希「でこちゃんにも心配かけてごめんね? なんか心配しすぎて泣いちゃったって聞いたけど」
伊織「な、泣いてないわよ! っていうか誰よバラしたの!」
美希「なんにせよ、これで美希とハニーは将来を誓い合った仲なの……」キラキラ
伊織「…………ま、いつもの調子に戻ったみたいで安心したわ」
P「美希ー、伊織ー。そろそろ車出すから準備しといてくれー」
美希伊織「りょうかーい」
伊織「美希、この雑誌どうするの?」
美希「……捨てちゃっていいの」
伊織「ん、わかったわ」
バサッ
美希「……約束だから、待っててね。ハニー♪」
『夏!恋人たちを大胆に』
終われよ
よかったら聴いてみてね!
やっぱ美希はかわいい
Entry ⇒ 2012.08.21 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「難聴が治った」
P「早期発見だったから割とすぐに治ったのは不幸中の幸いだったな」
P「そして、クリアな聴覚を手に入れてから何だかんだあって」
春香「……」
千早「……」
雪歩「……」
やよい「……」
律子「……」
伊織「……」
あずさ「……」
亜美「……」
真美「……」
真「……」
美希「……」
響「……」
貴音「……」
P「事務所の空気が最悪です」
P「元々、アイドルたちと話していてたまに聞き漏らす事が続いていたんだ」
P「と言ってもぼそぼそっと、聞こえなくても良いみたいな言い方だったから気にしなくても良いかとも思っていた」
P「だが人間ドックでちょっとばかし聴力の項目がよろしくなかったので、再検査したら、難聴だったというわけだ」
P「そうして治療後、今までは聞き漏らしていたアイドルたちの言葉を聞いてみると」
P「あれ、これ俺に気があるんじゃね?」
P「と思ってしまったのだ」
P「いや流石にそれはないだろと」
P「アイドルが自分のことを好きかもしれないなんて中二男子でも考えないレベルの自意識過剰じゃないかと」
P「そう思っていた時期が僕にもありました」
P「でもそうじゃなかったから、そしてアイドルに好かれてるなんて思って調子に乗ってしまった結果が>>1というわけだ」
P「一例を挙げよう」
美希「おはようなのハニー!」
P「おはよう美希」
美希「ぎゅう~」
P「おいおい美希、朝っぱらから抱きついてくるなよ」
美希「夜なら良いの? いやん、ハニーのえっち♪」
P「そういう意味じゃないよ」
美希「でも、朝一番だからこそハニー分を補充しないといけないと思うな」
P「なんだそりゃ。はちみつでも食っとけ」
美希「ハニー分はハニー分なの! ミキはハニー分を摂取しないと生きていけないの!」
P「はいはい」
美希「もう!」
P「まったく、そういうのは彼氏にやることだぞ。いや、それもどうかと思うけどな」
美希「ミキの彼氏になるのはハニー以外ありえないからこれでいいの」
P「そんな無防備なこと言ってると襲われちまうぞ」
美希「ハニーならいくらでも襲ってくれていいのに……」ボソッ
P「え?」
美希「もう、何でもないの!」
P「と、いつもならこんな会話になるんだが」
P「……なら襲っちまうぞ」ガバッ
美希「え?」
P「え?」
美希「……」
P「……」
美希「……」
P「な、こういうことになるかr」
美希「……いいよ?」
P「……え」
美希「ミキ、ハニーなら何をされてもいいの」
P「ミキ……」
美希「ハニー……」
P「とまあこういう具合だ」
P「こうして、色々なアイドルたちとそれぞれちょっとした事件を経て、ちょっとずつ親密になっていったんだ」
P「そして気づいたら>>1だ」
P「補足すると、確かに空気は悪いがアイドル同士がいがみ合っているわけではない」
P「あくまでお互いをライバル視してるっぽいだけだ……と思う」
P「まさかうちのアイドルたちに限って、嫌がらせとかそういうことはしないと思うが……」
P「まあ、元々仲の良い友達同士なんだから大丈夫だろう」
P「それにしても」
P「どうしてこうなった……」
P「どうしてこうなった……!」
P「さて、本当にこれどうすればいいんだろう……」
P「どうすればいいですかね、小鳥さん」
小鳥「」
P「……」
小鳥「……それを私に聞きますか」
P「聞きます」
小鳥「聞いちゃいますか」
P「聞いちゃいます」
小鳥「はああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
P「あらら、重い溜息ですね……幸せが逃げますよ」
小鳥「誰のせいですか」
P「はて」
小鳥「あんたや」
P「おっとこいつは一本取られたZE。HAHAHA」
小鳥「…………」
P「……すみません」
小鳥「はい」
P「あのー、それで一体どうすればいいでしょうか」
小鳥「手を出したプロデューサーさんが悪いです。きっちり責任を取ってください」
P「いや、手は出してませんよ?」
小鳥「そうなんですか」
P「ええ、まあ」
小鳥「なんだてっきり最近の流行りみたいに『エッチだってしたのにふざけんな!』っていう流れかと」
P「まさか。というかうちの事務所ほとんど未成年じゃないですか」
小鳥「ええ」
P「ええって……」
小鳥「成人以上の男性が初めてなんて娘は山ほどいますよ」
P「それはそうかもしれませんけど……」
小鳥「まあ、うちの娘たちはみんな賢いですからね。わざわざ自分を安売りするようなことはしないと思いますけど」
P「俺も別に、未成年は性体験するなとは言いませんよ」
小鳥「ほう」
P「ちゃんと歳相応に恋愛をして、その過程でする分にはいい経験だと思います」
小鳥「青春ですね」
P「でも流石に十代の娘が二十歳以上の男とってなると、どうしても恋愛って感じがしないじゃないですか」
小鳥「まあ、場合によりけりでしょうけど。大体はそうかもしれませんね」
P「もしするにしても、個人的には最低でも16歳以上、そして自分で生計を立てている娘なら、まだいいと思います」
小鳥「その心は」
P「万一の事態があっても、あくまでも自己責任の範疇でしょう」
小鳥「ですね」
P「まあ、それにしたって正しいな判断が出来る年齢かと言われれば、微妙だと思いますよ」
小鳥「なるほど」
P「あ、別に女の子が処女なきゃいけないって意味じゃないですよ」
小鳥「わかってます。年上の男性側の問題ですね」
P「はい。まあその辺はいったん置いておきましょう」
小鳥「そうですね」
P「それで、俺は一体どうすればいいでしょうか」
小鳥「そうですね……まず、確認していいですか」
P「はいどうぞ」
小鳥「えっちはしてない」
P「はい」
小鳥「キスもしてない」
P「は……い」
小鳥「はい、詳しくどうぞ」
P「えー、あー」
小鳥「はよ」
P「はい。何というか両者同意の上で、という意味ではキスはしてないです」
小鳥「ひゃくとおばんはなんばんだっけ……」
P「待ってください、逆です」
小鳥「逆とは」
P「俺が無理やりやったわけではないです」
小鳥「ほう」
P「こう、ちょっと油断した隙にちゅっと……」
小鳥「なるほど」
P「まあ、女の子にそこまでさせてしまっている時点で、俺が悪いとも言えますけど」
小鳥「その辺は微妙なところですね」
P「はあ」
小鳥「ちなみに、それは誰のことですか?」
P「えーと」
小鳥「もう今さらですよ」
P「まあそうですね。雪歩と響です」
小鳥「あら、結構以外なところが」
P「ですよね。まあ、響はなんとなくわからないでもないようなって感じがするじゃないですか」
小鳥「うーん、私としては逆のつもりだったんですが」
P「え、雪歩ですよ?」
小鳥「雪歩ちゃんは、男性恐怖症でずっと男性と触れ合う機会がなかったから、反動で余計に大胆になることもあるかなって納得しちゃいました」
P「じゃあ響は?」
小鳥「響ちゃんは普段は誰とでも別け隔てなく接する分、男女の機微に関しては初心な部分があるんじゃないかなと」
P「なるほど。なかなかの観察眼ですね」
小鳥「それほどでも」
P「もう俺の代わりに小鳥さんがプロデューサーになったらいいんじゃないかな……」
小鳥「見える、アイドルたちの病む姿が……」
P「怖いこと言わないでくださいよ」
小鳥「怖いのは私ですよ。下手したら刺されます」
P「いや、流石にそれは……」
小鳥「人間、追い詰められると何をするかわかりませんからね」
P「うーん……」
小鳥「まあ、それはいいですね。では、キスをしたのは雪歩ちゃんと響ちゃんということでいいですね?」
P「はい……あ」
小鳥「はい、どうぞ」
P「えーと、ほっぺたなら他にも」
小鳥「誰ですか」
P「千早と亜美です」
小鳥「なるほど……」
P「意外ですか」
小鳥「わからないでもないような感じです」
P「ちなみに、亜美は冗談めかしてたくさんしてきます」
小鳥「それは何となく想像がつきます」
P「千早は、頑張ったご褒美にしてほしいと言ってきます」
小鳥「あ、する方ですか」
P「自分でも正直ギリギリのところだと思ってます」
小鳥「ギリギリアウトですね」
P「ですよねー」
小鳥「最初はなでなでだったのが、段々エスカレートしてって感じですか?」
P「貴様見ているな」
小鳥「大切なアイドルたちですからね。毎日見てますよ」
P「それでちゃんと事務仕事も出来てるのがすごいですね」
小鳥「ありがとうございます」
P「ちなみに亜美の方は、ちょっとそういう雰囲気になったのをごまかした翌日くらいにいたずらめかしてやってきました」
小鳥「それを許したらずるずると続いていると」
P「はい」
小鳥「なるほど」
P「というか、亜美がそういうことに興味を持つとは思わなかったんですよね」
小鳥「ああ。多分本人が一番戸惑ってると思いますよ。だからこそ冗談めかしてでもキスして発散してるんでしょうね」
P「ふむふむ」
小鳥「なんと言ってもうちの最年少ですからね」
P「ですね」
小鳥「はい、じゃあ次に行きましょう」
P「はい」
小鳥「えー、じゃあハグやそれに類することをしましたね?」
P「何か聞き方が変わってませんか」
小鳥「だってしたでしょう?」
P「はい……」
小鳥「どうぞ」
P「やよいと伊織と貴音です」
小鳥「アウトー」
P「やよいは亜美より年上ですよ」
小鳥「そう言ってる時点で自覚がありますよね?」
P「うっ」
小鳥「まあそれはそれとして、貴音ちゃんですか……」
P「俺もびっくりしました」
小鳥「是非はともかく、やよいちゃんと伊織ちゃんは何となく想像がつきますね」
P「ですかね」
小鳥「ええ、二人とも甘えたいけど甘えられないって感じですからね」
P「あー」
小鳥「やよいちゃんはご両親の忙しいお姉ちゃんとして」
P「伊織は家族へのコンプレックスから、とかですか」
小鳥「大体そんなところですよね」
P「ええ、まあそんな状況でした」
小鳥「お兄ちゃんとか呼ばれました?」
P「やよいには呼ばれました。あ、あと響も……」
小鳥「あー。にぃに、ですか?」
P「はい」
小鳥「あれは可愛いですね」
P「はい」
小鳥「で、伊織ちゃんは」
P「伊織は、プレッシャーとかがあったんじゃないかなと」
小鳥「なるほど」
P「家でも甘えられないし、職場でもリーダーだから。少しでも助けになればという思いでしたよ」
小鳥「やよいちゃんもそういう感じですか?」
P「まあ、近いですね。やよいの場合はいつも元気に振舞ってるので、少しは休めるようにと」
小鳥「そうですね」
P「まあ、抱き枕じゃないですけど、気分的にはそういう感じでした」
小鳥「把握しました」
P「で、貴音ですか」
小鳥「はい」
P「まず、月見に誘われたんですよ」
小鳥「ほうほう」
P「それで、俺が座ってるところに貴音も座って来ました」
小鳥「なんと、お膝ですか」
P「それでまあ、手持ち無沙汰というか何というか」
小鳥「お腹の辺りに手をまわしたと」
P「はい」
小鳥「貴音ちゃんから抱きつくイメージはなかったですけど、そういうことでしたか」
P「ええ。それから気に入ったのか、たまに俺の膝に座って来ましたけど、貴音から抱きつくということはありませんでした」
小鳥「それで?」
P「え」
小鳥「貴音ちゃんを後ろから抱きしめて、それだけですか?」
P「うっ、本当にどこから見てたんですか」
小鳥「とっぷしーくれっとです」
P「やかましいわ」
小鳥「失礼しました」
P「えー、まあ、あれですよ」
小鳥「はい」
P「こう、後ろから抱きしめるとですね」
小鳥「はい」
P「普段は髪に隠れがちな貴音の耳が目の前にあってですよ」
小鳥「はい」
P「するじゃないですか?」
小鳥「ふーっですか? ぺろっですか? はむっですか?」
P「一通り……」
小鳥「こやつめ」
P「ハハハ」
小鳥「で?」
P「で、反応が可愛いわけですよ」
小鳥「わかります。わかります」
P「やめてくださいましとか言いつつも、毎回俺の膝に座ってくるわけですから。ねえ?」
小鳥「ですね」
P「ですよね」
小鳥「わかりました。では次はどうしましょう」
P「次ですか」
小鳥「(安価)+3とか+6とか+9もしちゃったりしました?」
※安価内容によっては未登場キャラが出てくる場合もありますがご了承ください
小鳥「耳かき、とかされました?」
P「えっと、カメラはどこに設置してるんですかね……」
小鳥「まさかと思って聞いてみただけなんですが……」
P「ばっちりされちゃいましたよあはは」
小鳥「はあ」
P「本気で呆れた顔でため息つくのやめてもらえますか心が痛いです」
小鳥「それで、相手は誰ですか? あずささんとか?」
P「お、ハズレです。正解は真美ですよ」
小鳥「ドヤ顔で言わないでください通報しますよ?」
P「ヤメテ」
小鳥「それで?」
P「はい、あれはそう、ちょうどこんなのどかな昼下がりでした……」
小鳥「そういう語りも要らないです」
P「あ、はい」
小鳥「で?」
P「えー、まあ、こんな気持ち良い感じの事務所でですね」
小鳥「はい」
P「音無さんも出ててアイドルも誰も居なかったんです」
小鳥「ほうほう」
P「で、ちょっくら仮眠しようとソファに横になってたわけですよ」
小鳥「なるほど。みんなが働いてる間に空調の効いた部屋で仮眠と」
P「やめて、Pのライフはもう0よ!」
小鳥「……」
P「はい。でですね、気づいたら膝枕で耳掃除されてたんです」
小鳥「なるほどねえ……」
P「真美っていうのは意外でした?」
小鳥「うーん。状況を聞くと、意外でもないかなと思ったりしますねえ」
P「そうですか?」
小鳥「寝てる間に耳かきって、正直ちょっと危ないですよね」
P「ああ、まあそうですね」
小鳥「その辺りに気が回らないのは最年少の真美ちゃんならではかなと」
P「なるほど」
小鳥「あと、本当はそれ、耳かきじゃなくて膝枕をしてみたかったんだと思いますよ?」
P「え?」
小鳥「それを誤魔化すために、耳かきしただけじゃないかな……と、私は思いますね」
P「あー、そういう解釈も出来ますねえ」
小鳥「真実はわかりませんけどね。私の妄想エンジンはそういう答えを弾き出してます」
P「ほうほう。今までの見てきたかのような推察もその妄想エンジンがあればこそですか」
小鳥「そうだったら面白いなって思ったことを言ってただけですね」
P「捗りました?」
小鳥「ええ」
P「それは重畳」
小鳥「まだ名前が挙がってないのは……あずささん、律子さん、真ちゃんに春香ちゃん、ですね」
P「うーん、特別なことは……あ」
小鳥「はいいってみましょう」
P「はい」
P「ちょっと前に、竜宮小町がミリオン達成したじゃないですか」
小鳥「はい」
P「その時に、律子に何でも願いを叶えるって言ったんですよ」
小鳥「おっと、これはまた……」
P「正直、考えなしだったかなーと、今では思います」
小鳥「それで?」
P「はい。結婚してくださいって」
小鳥「え?」
P「プロポーズですよ、プロポーズ!」
小鳥「…………」
P「すみません」
小鳥「それで、どうしたんですか?」
P「ちょうど難聴が再発しました」
小鳥「は?」
P「ちょっと聞こえないなーって」
小鳥「……」
P「いやだってあれはしょうがないですよ」
小鳥「ひどい人ですね」
P「うっ」
小鳥「あーあ、律子さん可哀想」
P「代わりに高いレストラン連れて行きましたし……」
小鳥「…………」
P「ごめんなさい」
小鳥「私に言ってもしょうがないですよ」
P「はい」
小鳥「他には?」
P「そうですね……俺が直接何かしたってわけじゃないんですけど」
小鳥「はい」
P「あの××って番組のオーディションがあったじゃないですか」
小鳥「ええ、春香ちゃんがレギュラーになったやつですね」
P「あれの時に、春香と真がタイマン対決しようって言い出して」
小鳥「ほうほう」
P「勝った方にご褒美をくれって」
小鳥「罪作りな人ですね……」
P「で、まあ知っての通り結果は春香が勝ったんですけど」
小鳥「はい」
P「真が泣き出しちゃって」
小鳥「あらあら」
P「負けたのは女の子らしさが足りなかったからだって」
小鳥「なるほど」
P「それで、まあ、何というか勢いで……」
小鳥「はよ」
P「お姫様抱っこして」
小鳥「ほう」
P「『真の可愛さは、ちゃんとわかってるよ』って」
小鳥「もうそれは責任を取るべきではないですか?」
P「すみません、何とか慰めようと思ったら……」
小鳥「スケコマシ」
P「はい」
小鳥「天然ジゴロ」
P「はい……」
小鳥「変態クソメガnP「もうやめて!」
小鳥「それで、春香ちゃんへのご褒美はどうしたんですか?」
P「本人に何が良いかって聞いたら、新しいリボンが欲しいってことで、頑張って選びましたよ……」
小鳥「プロデューサーさんが選んだのが良いってことですか」
P「よくわかりますね」
小鳥「わからいでか」
P「で、まあ何とか春香に似合いそうなやつを買ってきて」
小鳥「はいはい」
P「髪を梳かして付けました」
小鳥「なんとそこまで……春香ちゃん、きっと大事にしてくれますよ」
P「そうだと嬉しいですね」
小鳥「はい。で、あとは?」
P「うーん……なでなで、とか」
小鳥「今さらですか?」
P「まあ、他の娘ならそうなんですけど、相手があずささんなんですよね」
小鳥「あー、なるほど」
P「珍しいですよね」
小鳥「それで、そこに至る過程は?」
P「それはですね、さっき言った竜宮小町のミリオンとも関係があるんです」
小鳥「ほうほう」
P「ミリオン達成したからって、亜美をなでてた時にあずささんが来て」
小鳥「あーわかります」
P「じゃあもう良いですか?」
小鳥「そんなわけないですよね?」
P「ですよねー」
P「で、まあ、何かじっとこっちを見ていたので、どうしたんですかって聞くじゃないですか?」
小鳥「はいはい」
P「そうしたら、『私も……』ってぼそっと言うわけですよ」
小鳥「なるほどなるほど」
P「正直もう、色々と麻痺していたので、ね?」
小鳥「なでたと」
P「はい」
小鳥「わしゃわしゃと?」
P「いえ、しっとりと……」
小鳥「愛のささやきのオプション付きですね」
P「愛ではないですけど、『よく頑張ったね、偉いよ』って」
小鳥「なるほど」
P「はい」
小鳥「それで、どうするんです?」
P「どうしましょう……」
小鳥「もういっそ誰かと付き合ってみたらどうですか?」
P「それも少し考えましたけど、やっぱりアイドルとプロデューサーが付き合うっていうのはどうかなと」
小鳥「なるほど。では律子さんはどうです。それこそ結婚しても」
P「それはなかなか魅力的ですけどね。お互いの仕事のこともわかるわけですし。業界人との付き合いでの飲み会だとか、可愛いアイドルとずっと一緒にいることとかにも理解がありますから」
小鳥「まあ、それでも嫉妬するのを止められない律子さんも可愛いと思いますけどね」
P「ああ、それは良いですね……」
小鳥「では?」
P「でも、律子も俺も仕事がしづらくなるかなって」
小鳥「あー、まあそうかもしれませんね」
P「ほんとどうしよう」
小鳥「もういっそ、男性にしか興味が無いことにしてみては」
P「いや、それはちょっと……」
小鳥「ですよね」
小鳥「どうしましょうねえ……」
P「……事務員とか」ボソッ
小鳥「え、なんですか?」
P「いや、ナンデモナイデス……」
小鳥「こうなったらあれですね」
P「なんです?」
小鳥「最初にSランクになった娘と付き合うってことにしたらどうですか?」
P「いや、だからアイドルとは……」
小鳥「Sランクアイドルなら、何しても許されますよ」
P「あぁ……前例がありますもんね」
小鳥「はい」
P「……余計なことを」ボソッ
小鳥「え、なんですか?」
P「いや、ナンデモナイデス……」
小鳥「そうですか」
P「うちの事務員が難聴すぎて困る」
早く小鳥さんとのいちゃラブを
美希とか出てるし、ところどころ会話引用しちゃったけどね。
難聴すぎると腹立つけど、難聴が治っちゃうとそれはそれで爆発しろってなる不思議。
小鳥さんはアイドル達が大人になるまでそういうことはしないんじゃないかな(遠い目)
とりあえず出かけるので、続きを書くとしても夜になるかな。
夜になったら書くってことじゃないぞ、勘違いするなよ!
全員分のルート書いてみたらどうなん(提案)
おまけ
P「事務員にガッとやってチュッと吸ってはーんしてみた」
P「あれから、結局先のことはひとまず考えないことにして飲みに行くことになった」
P「いつもは冷静にツッコミを入れてくれる音無さんだが、お酒には弱く、いつも俺が家まで送るハメになる」
P「それがわかっててなお一緒に飲みに行く理由は、推して知るべし、だ」
P「というわけで、既に見慣れた音無さんの部屋」
P「音無さんの服を緩め、ベッドに寝かせる」
P「こんな気持ちを抱きつつも今まで手を出さなかった俺は、紳士なのかヘタレなのか」
P「ともあれ、それも今日までのこと」
P「今夜の俺は、飢えた獣」
P「いや、ヴァンパイアボーイだ!」
P「…………最近は20~30でも男子とか女子とか言うから良いよな」
P「とにかく、今日の俺はいつもと違うんだ」
P「ここで行かねば男がすたr……」
小鳥「いつまで待たせるんですか、プロデューサーさん……?」
P「アルコールのせいで上気した頬」
P「期待に濡れた瞳」
P「口紅の塗られた艶めかしくも赤い唇」
P「その時の音無さんは、まさしくヴァンパイアガールだった」
P「ガッとやろうとしたらチュッと吸われてはーんってなった」
P「何を言ってるかry」
P「結論。音無さんは魔性可愛い」
終わり
というわけで、本当に終わり。
あっさりさらさら読める感じを目指したのでこんな具合に。
この後Pが修羅場るも音無さんは手出しせず静観の構えだったりするのかどうかは知りません。
みんな支援とかありがとう。
というわけで、また会う日までノシ
元スレ:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1345128337/
Entry ⇒ 2012.08.19 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
P「かな子の腹肉に顔を埋めたい」
P「なんだよあのわがままボディは」
P「世間一般で言う自称ポッチャリにアイツの体を見せ付けてやりたいね」
P「太すぎるわけでなくあるべき場所についた肉」
P「それでいてあの癒し系の性格、個性的なやつしかいない家の事務所ではマジ天使に見える」
P「一度でいいから腹とか腿とか好きにしたいなあ」
P「いかん、かな子にドン引きされるとか考えただけで落ち込んできた」
P「嫌われてはいないと思うから上手い事はこべばせめて二の腕くらい揉ませてくれるかも」
P「何か良い方法ないだろうか」
P「一人で考えてもしょうがないな、誰か適当な相手に相談してみよう」
>>8
事務所に誰か入ってくる
凛「おはようございます」
P「ん、おはよう凛」
P「(凛か…凛なら真面目に相談にのってくれるとは思うけど)」
凛「…?」
P「(流石に腹肉掴みたいとは言えない、直接的な事は伏せて仲良くしたいとかそんな感じに言ってみるか)」
凛「プロデューサーどうかした?私の顔に何か付いてる?」
P「ああ実はかな子と仲良くなるにはどうすればいいのかなって思って」
凛「………………」
P「(アレ?何でそんな怖い顔するの?」
P「は、はい」
凛「間違ってる、仮にもプロデューサー何だから」
P「ふぇぇ…(何でこんなに怒ってるんだ)」
凛「アイドルに手を出すとか何考えてるの?」
P「ちょっと待ってくれ!別に手を出すとかそんなつもりじゃ」
凛「そうじゃなかったらわざわざ仲良くしようなんて普通言わない」
P「あーそれは…その…理由があって」
凛「理由って?」
P「(適当に誤魔化す程度じゃ許してくれなさそうだ)」
>>16
知っての通りあいつの腹はヤバイからさ
知っての通りあいつの腹はヤバイからさ」
凛「…………」
P「(誤魔化せたかな)」
凛「嘘」
P「!?」
凛「かな子さんのセールスポイントはあの体でしょ?」
P「そ、それは、ほら!今のままじゃ健康的にも良くないだろ!」
凛「標準体重だよね確か」
P「」
凛「…それに、その」
P「(意識してないつもりだったのに)」
凛「まあ凄いもんね、私なんかとは比べ物にならないし」
P「あーちょっと待て、そういうのは良くない。凛にも凛の魅力がちゃんとあるからな?」
凛「…ありがと」
P「(話の流れというか何でこんな事に、そろそろ切り上げないとまずそう)」
凛「ねえプロデューサー」
P「すまん凛、悪いけどこの話はここでおしまいに」
凛「かな子さんの事が好きなの?」
P「」
凛「…………」
P「(参ったな、何故凛がこんなに真剣なんだ)」
P「(こういう事にはそっけないと思ってたけど、意外と熱いんだな)」
P「(いや落ち着いてるからこそこういう事にたいして真面目なのかもしれない)」
P「解ったよ凛、本当の事を話す」ポン
凛「あっ…ビクッ」
P「さっきは嘘ついて悪かったな、それだけ俺も真剣だったんだ」
凛…いいよもう、それより早く言って…覚悟決めたから」
P「(顔もやけに赤いし本当に真面目なだな)」
P「うん、俺はかな子の」
凛「っ!ギュッ」
P「腹を揉みたかったんだ」
P「お腹と言わず二の腕とか太ももとかを揉みしだきたいんだ」
凛「」
P「それで協力してほしかったんだ……凛?」
凛「プロデューサー」
P「「お、おう(なんだこの威圧感)」
凛「かな子さんが好きなんじゃなかったの?」
P「え?あ、そりゃ勿論好きだけど、そういう好きとは違うってば」
凛「………」
P「ちょっとスキンシップみたいなノリでアイツのお肉に触れ…たら…」
凛「ふふっ」
P「女の子の体とか気持ちとかもっと考えろって」
P「いいじゃねーか触りたいと思ったってさー!」
P「…でも説教してた時は珍しく笑ってた気がするんだよな、それ言ったらもう一度ビンタされたんだけど」
どうしよう
>>38
P「…………何でだ?」
P「思いつく人選で一番駄目な気がするのに」
杏「だったら相談しなきゃいいじゃん」
P「うおっ!?」
杏「あーあ来た直後にこんな事言われて杏は悲しいよ」
杏「せっかくやる気いっぱいだったのにプロデューサーのせいでもう駄目だー帰る」
P「はじめからやる気無かっただろ」
杏「いいから帰らせろー!」
P「(…まあとりあえず言ってみよう)」
P「>>44」
杏「は?」
P「肉付きのいい娘ってそそらない?」
杏「大事な事だから二回言ったの?」
P「うん」
P「肉付きのいい娘って(ry」
杏「もういいから」
P「…………」
杏「…………」
杏「(頭の中)大丈夫?」
P「杏に心配された!」
P「俺はいたって正常だって、ただ腹肉を揉みしだきたいだけなんだ」
杏「杏が付き添ってあげるから今日は仕事やめて帰ろうよ」
P「悪いが今日の俺は肉を掴むまで帰れない」
杏「いや本当にどうしたのさ、今更夏の暑さにやられたの?」
P「それで相談があるんだ、実は─」
杏「>>51」
P「え?」
杏「じゃね」
W・C
バタン
P「…………」
P「これもう(かな子を落とすスレだったのかどうか)わかんねえな」
どうしよう>>56
P「さっきから話が全く進んでない気がする」
P「相談するよりこうなったら本人に直接頼み込んだ方が意外と上手くいくかもしれない」
P「次で決めよう」
>>63
楓さんに相談しに行く
かな子に直接会いに行く
P「今日はかな子オフだし会いに行くぞ!」
ガチャ ドドドドド
ガチャ
楓「ふふっ、そろそろ私の出番ですね」
楓「プロデューサーの悩みをこのステッキで素敵に解決して…」
楓「あら?」
ジャー バタン
杏「すっきりしたー」
楓「」
P「とは言うものの、いきなり家に行くのはやっぱりまずいか」
P「まずは電話でもかけて」
プルルルル
かな子「もしもし」
P「お、かな子か?」
かな子「プ、プロデューサーさんですかっ?今日はお仕事お休みじゃ(もしかして私に用…?)」
P「うん実はさ」
P「>>72」
かな子「はい、揉ませてええええええぇぇ?!」
P「揉みしだきたいんだ」
かな子「いや、あの、プププ、プロデューサーさん?」
P「駄目か?」
かな子「駄目って言うか意味わかんないですぅ!」
P「(直球すぎたか、もう少し解りやすく)」
P「>>80」
かな子「ふぇ?」
P「………」
かな子「………」
P「ありのまんまんのお前を揉みたいんだ!」
P「今から家に行くから待ってろよ!」
かな子「いや、ちょっとプロデューサーさ」
かな子「切れちゃった」
かな子「……………と、とにかく掃除しなくちゃ!」
ピンポーン
P「かーな子ちゃん!あーそびーましょ!」
ガチャ
かな子「あ…どうも、こんにちわプロデューサーさん」ペコリ
P「(スルーか)うん、こんにちわ」
かな子「えっと…とりあえず中にどうぞ」
P「お邪魔します」
P「いきなりで悪かったな」
かな子「いえ特に用事もありませんでしたし」
P「…………」
かな子「…………あっ、お茶入れてきますね」
P「お、おう」
P「(よし…ここからが大事だ、上手く話を運ぼう」
かな子「お待たせしました」
P「ありがとう」ズズズ
かな子「(…もっと早く知らせてくれたらちゃんとしたお菓子作れたんだけどなあ)」
P「うん美味い」
かな子「良かったです」ニコニコ
P「(やっぱ天使だわ…)」
かな子「あの…それでプロデューサーさん一体今日はどうしてわざわざ家にまで?(もみたいって一体)」
P「ん、ああそれはだな」
P「>>95」
P「かな子の腹肉に顔を埋めたい」
かな子「」
P「……………」
かな子「」
P「……………」
手元のティーカップのきしんだ音が聞こえた気がした
かな子「………………」
P「(かな子の顔を見れない、今どんな表情をしてるんだろう)」
P「(駄目だったか、時間かけてもしょうがないと直球で行ったのが間違いだった)」
P「(いやそれともそれ以前の話か、凛も言ってたよな女の子気持ち考えろって)」
P「(誤ろう、今更許してもらえはしないだろうけど」
P「かな子、その」
かな子「─ですよ」
P「え?」
かな子「いいですよ、プロデューサーさんになら」
かな子「…こんな風に言われたのには驚きましたけど」
かな子「プロデューサーさん前からそういう目で私見てましたし…予想してたから」
P「(俺は普段本当にどんな目でアイドルを見てたんだろう)」
P「その、ごめん」
かな子「でも、嫌じゃありませんでした」
P「え?」
かな子「だって自分の体に自信が持てたのはプロデューサーさんのおかげですから」
かな子「私をスカウトしてくれた時の事は今でも忘れません」」
かな子「何のとりえもなく、体だってこんなだったのに」
「ア、アイドル!?冗談ですよね!」
「私こんなおでぶさんですし…とりえも何も…」
『何のとりえもない?何てことを!何てことを!その体こそが魅力なんだよ!』
「え、えええ///そんな事じゃ騙されないですよ!…あ、え?そのクレープもう一度食べてくれ?」
「モグクモグうんおいしいーって、だから…え?」
『そして何よりクレープを食べていた君の笑顔、そういう所が何より素敵で輝いてるっ!』
かな子「うふふ今思い出すと何だか笑っちゃいますね」
P「(好みド真ん中でテンション上がってたとはいえ俺んな事言ってたのかよ)」
かな子「ずっとコンプレックスだったけど、あれだけの事で気にならなくなったんですから」
かな子「今こうしてステージの上で踊れるようになったのもプロデューサーさんがいたからです」
かな子「えへへ///」
P「(天使すぎるじゃねえな、天使そのものだ)」
P「(それを俺は…自分の欲望のためだけに…)」
P「ごめん」
かな子「え?」
P「とにかくごめん、謝らないときがすまない」
かな子「はあ………それで、えっと、お腹さわりますか?」
P「ピクッ」
かな子「そのために来てくれたんですよね」
P「すまん、もう俺はそんな気にはなれな」
かな子「プロデューサーさんが触りたいなら…その…恥ずかしいですけど」
かな子「私も嬉しいから…さ、さわって欲しいかなって」
P「ブチン」
かな子「きゃあっ」
モミモミモミモミモミモミモミモミ
P「ああああ!!!!マーベラスッ!!!すげええええ!!」
かな子「ちょ、は、激しいですよプロデューサーさん!」
モフモフモフモフモフ
P「クンクンスンスン匂い甘いし肉は柔らかでああもおおおおお!!!!!」
かな子「嗅がないでくださいぃ…///」
モミィィィ
P「(やべえ止まれねえ!!!)ギュウウウ」
かな子「あっ…い、痛い、ですプロデューサーさん」
P「っ!?あっ、ごめん…つい夢中になって」
かな子「うう…駄目です、謝ったって許しません」
P「その、えっと」
かな子「…でも、もっと優しくしてくれたら許してあげます♪」
P「」
ガチャ
P「皆おはよう」
凛「おはようございますプロデューサー」
杏「帰っていいですか」
楓「お疲れ様ですプロデューサー」
かな子「おはようございます○○さん」
P「うん、おはようかな子」腹肉ムニィ
かな子「ふわぁ♪」
凛、楓『!?』
杏「(堂々とセクハラ…だと…撮っておけばゆすれるかな)」
P「ん?朝の挨拶だけど」モミモミ
かな子「んー♪」
凛「どう見てもセクハラですよ!」
P「なんだ大声出して凛らしくない、かな子にはちゃんと了承とってるよ」ナデナデ
杏「(ッチ…同意の上か)」
かな子「プロデューサーさんは甘えん坊ですからねー」
P「ああ、かな子のお肉…いや、かな子がいないと俺は駄目だからな!」
キャッキャウフフ
凛「私…体重増やそうかな」
楓「私も、ううっ!いやだめだわ!今の歳でそんな事をしたら…っ!」
杏「(しかし杏もかな子の肉つまみたくなってきたな、肉付きのいい子って良いね)」
P「ああ…幸せだ…モミモミ」
かな子「えへへ私だって負けないくらい幸せです♪大好きですよプロデューサーさん!」
おしまい
かな子は最高に可愛いね!腹もいいけど特に二の腕とか!
それと情事のシーンとか書けないので
良かったら誰か代わりにオナシャス
良いかな子だった
Entry ⇒ 2012.08.18 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「アイドルとスキンシップをとりすぎた!」
レコーディング終了後
千早「プロデューサー」
P「千早、今日はよかったみたいだな。スタッフの人達もみんな褒めてたぞ」ナデナデ
千早「んあ…/// って…! い、いきなりなにを!」
P「よーしよしよし」ワシワシ
千早「…するんですか……///」
P「ん。頑張ってる千早を見てたら無償に褒めてやりたくなってな」ナデナデ
千早「わ、わけがわかりません!///」
P「嫌だったか? …確かに女の子の髪の毛に触れるのは失礼だったな。ごめん」パッ
千早「あ……」シュン
P「?」
千早「な、なんでもありません」
千早「……」
千早(も、もう少し続けて欲しかった…なんて言えないわよね…)
あずさ「ごめんなさいプロデューサーさん…。迎えに来てもらっちゃって…。お仕事の邪魔だったでしょう?」
P「そんなことないですよ。あずささんは765プロのアイドルなんですから、迎えに行くのも俺の仕事です。それに…」
あずさ「それに?」
P「美人を助手席に乗せてドライブなんて中々できませんし」ハハハ
P「? なにがです?」
あずさ「あらあら…」
P「そうだ、あずささん。お昼はもう食べましたか?」
あずさ「え? まだですけど…」
P「でしたら、これからどうです? この辺に昼にちょうどいい店があるんですよ」
あずさ「でも…」
P「仕事の途中で呼び出されたんです。あずささんには罰として俺の昼飯に付き合ってもらいますよ」ニヤッ
あずさ「」
P「…あずささん?」
あずさ「い、いいえ〜。喜んでお付き合いしますよ」
P「本当ですか? やった!」
あずさ(プロデューサーさんったら積極的なんですから…///)
亜美「兄ちゃ〜ん!!」
真美「ボディプレスをくらえー!」
P「んほぉ! お、お前ら…寝てる人に飛び乗るやつがいるかよ…」
真美「仕事中に寝るなんて飛び乗ってくださいと言ってるようなものだZE!」
亜美「双海式整体術をくらえー!」コチョコチョ
P「あはははっ! やば、これはマジでやばいって!」
亜美真「URYYYYYYY!!!!」コチョコチョコチョコチョコチョコチョ
P「ははははは!!」
P「はははははむグッ…!?」
P「………」
P「幸せ」モガモガ
真美「ひゃん!?///」
真美「な、なんか変な感じするからやめてよ兄ちゃん…///」
P「」
PのP「ムクリ」
亜美「?」ツンツン
P「あんっ……///」
P(これ以上は犯罪か…。 かくなる上は強行突破だ!)
P「うおおお!!! 大・雪・山! おろしぃ!!!」ドワ-
真美「あ…、あ→脱出されちゃった…」
亜美「つまんないの→」
P「まったくお前らは…仮にもアイドルなんだから、変にはしゃぎすぎないでくれよ…?」
P「それに、あれだ…。年頃の女の子なんだから…その…///」
真美「え……? …あ、あぅ///」
亜美「?」
真美(こ、子供扱いじゃない…だと…///)
真「で、そのとき掘った雪歩の穴が何時の間にか観光名所になっててさ~」
春香「あはは、それ本当~?」
真「本当だよ! なんでも後ろ向きのままコインを投げ入れる事ができたら恋が叶うとか…」
春香「なんだか雪歩ちゃんが神格化されてそうでちょっと心pうわあ!?」ステ-ン
真「ああっ、春香! 階段で転ぶのは冗談じゃなく危ない!」
春香(走馬灯が見える…ああ…さようなら私のアイドルじんせ…)スロ-モ-ション
春香「い?」
P「だ、大丈夫か春香!」
真「おーっとォ! 颯爽と現れたプロデューサーが落ちて来た春香を見事にキャッチしたァー!」
真「自然と見つめ合う二人ィー!」
真「これは非常に羨ましいィー!」
P「春香、お前に怪我なんてされたら俺は…俺は…」ギュウウウ
春香「ぷ、プロデューサー…/// はうぅ…」プシ-
P「は、春香?」
P「…気絶してる」
P「……真」
真「あ、はい」
P「春香運ぶの手伝ってくれ」
真「あ、いいですよ」
P「あー…。今日も疲れたなぁ」
律子「ですねー。今日は残ってる仕事もありませんし、早く帰っちゃいましょう」
小鳥「あ、それならこれからみんなでご飯食べに行きましょうよ!」
P「いいですね。最近は忙しくてなかなかいけませんでしたし」
律子「悪酔いしないでくださいよ?」
小鳥「善処しまーす」
P「ははは。とりあえず戸締り確認しましょうか」
P「む、読みかけの雑誌がある…。誰だ片付けなかったのは…」
P「 『キモイ! スキンシップ系男子の典型5パターン』…」
『馴れ馴れしいしいのが凄く鬱陶しい』
『純粋にキモイ』
P「んん!?」
(P「頑張ってる千早を見てたら無償に褒めてやりたくなってな」ナデナデ)
P「むう…。まぁ女子向けの雑誌の内容なんて適当な事ばかり書いてるんだろうな…」
『その2、なにかにつけてデートとかこつけてくる』
『変に言いふらされて周りに勘違いされそうで嫌だ』
『必死すぎてキモイ』
(P「もう少し付き合ってくださいよ。でないと(ry」)
P「…な、なあに。気にすることないさ」
『ロリコンじみてて気味が悪い』
『犯罪キモイ』
(P「年頃の女の子なんだから…その…///」)
P「んあー!?」ズガ-ン
『その4、どさくさに紛れて抱きついてくる』
『さりげなさすぎて拒否するタイミングを失う』
『卑怯キモイ』
(P「春香、お前に怪我なんてされたら俺は…俺は…」ギュウウウ)
P「ふべらっ!」ズゴ-ン
小鳥「……なにしてるんです?」
P「こ、小鳥さあぁあああん!!」スガリツキ
小鳥「ピヨッ!? 一体どうしちゃったんですかプロデューサーさん///」
P「小鳥さん、俺は…俺はもうダメです…」
小鳥「だ、大丈夫ですよぉ! よくわかりませんがプロデューサーさんはダメなんかじゃないです!」
P「小鳥さん……」
P「小鳥さん…ありがとう…あなたはまるで女神だ…」
小鳥「い、いやあ/// なんだか照れちゃいます///」
パサッ
小鳥「あら? 雑誌? どれどれ……」
『正直すごい迷惑』
『女々しいキモイ』
P「アバダケダブラッ!」ズゴンビ-ン
小鳥「きゃああああ!?」
P「コヒュ-…コヒュ-…」
小鳥「ぷ、プロデューサー…さん…?」
律子「今の悲鳴は!? どうかしたんですか!」ガタッ
律子「ってうわ。プロデューサー殿、虫の息じゃないですか。血涙なんて流して気持ち悪いなぁ…」
『気持ち悪いなぁ…気持ち悪いなぁ…気持ち悪いなぁ…』(エコー)
P「」
春香『インベルより気持ち悪いです。プロデューサー』
千早『不快です』
真『うわあ、プロデューサーって気持ち悪いんですね』
美希『ミキ…どうかしてたのかな…こんなキモいのと…』
貴音『わたくし、里帰りをさせていただきます…ぷろでゅーさーが気持ち悪いゆえ……』
やよい『うっうー! 近寄らないでください!』
あずさ『あらあら〜気持ち悪〜い』
真美『私思春期だけどキモいプロデューサーって…』
亜美『私思春期じゃないけどキモいプロデューサーって…』
伊織『ごめんなさい。冗談じゃなく気持ち悪いです』
響『自分、完璧だから…』
雪歩『穴に埋まって空でも見てな』
全員『マジ気持ち悪い』
小鳥「発狂した!?」
律子「お、落ち着いてくださいプロデューサー! 作品が違います! 」
P「マジンガーが相手だあああああああああ!!!!」
「「落ち着いてええええええ!!!」」
P「…………」
律子「プロデューサー。なにがあったかは分かりませんが、元気だしてくださいね」
律子「この前の事なら私も小鳥さんも気にしてないですし…」
P「あぁ…ありがとうな。律子。俺ならもう大丈夫だから」
律子「つらいことがあったなら、なんでも相談にのりますから。…それじゃあ私はちょっと出かけますので」
P「おう。頑張ってな」
P「…………」
P(俺は知らないうちにみんなのストレスになっていたようだ…)
P(プロデューサーともあろうものが情けない……!)
P「よし!俺はみんなとの距離感を見直すぞ!」
高木「 急にどうしたのだね君ぃ…」
P「社長! 俺はやってみせますよ!」
高木「あ、ああ…。存分に頑張ってくれたまえ…」
・・・・
・・・
・・
・
P「あなた追って出雲崎ぃ~ 悲しみぃのぉ日本海ぃ~」
千早「愛を見失い岸壁のうえ~」
P「千早は演歌も上手いなあ!」
千早「ど、どうも…」
千早「ところでプロデューサー…あの…」
P「ん? どうした? なんでも言ってくれ」
千早「今日レコーディングがあったんですけど…」
P「…まさか、うまくいかなかった、とか?」
千早「逆です! 今日も調子が良くて一発OKをもらったので早く終わったんです。それで…あの…」
千早「ホ、ホメテホシイカナ-ッテ///」ボソボソ
千早「!」
雑誌「ナデナデはあかんやろ」
P(そうだった! ナデナデはあかんかった!)ピタッ
千早「?」ソワソワ
P「う、うん! 俺は嬉しいぞ千早! 次からもその調子で頼むぞ!」
P「それじゃあな!」
千早「え? あ、あの…」
千早「行ってしまったわね…」
千早「頑張ったのに……」ションボリ
P「お。なんか機嫌良さそうだな」
伊織「そんなことないわよ~」
P「ははは、笑ってるのが隠しきれてないぞ。そんなにうまくいったのか、ライブ」
伊織「ふふ、そうね。私は今機嫌が良いから、ちょっと変態的な褒め方しても許してあげるわ」
雑誌「調子に乗ったらあかんで」
P(御意)
P「まさか。そんなことしたら伊織が嫌がるだろ?」
伊織「え?」
伊織「いや、私は…」
P「あ、オレンジジュースにしておくべきだったか。そうだな、今から買ってくるよ!」
伊織「ちょっと待っt」
P「プリン食ってていいからな! それじゃ!」
伊織「…………」
伊織「なによ…なによぉ…」
伊織「あ、プリン美味しい…」
P「む! 美希か…」
雑誌「気を使ってるだけやで…」
P(そ、それは結構キツい事実だ…。しかし美希! 優しいお前も好きだが俺はありのままのお前が…!)
美希「ハニー!」
P「はい雪歩にどーん!」
雪歩「きゃあ!?」
美希「ハニー!?」
P(思えば、男性恐怖症の雪歩にも相当な無理をさせて来たんだよな…すまぬ…すまぬ…)
P「美希! お前はもう俺にひっつくなよ」
P「そして雪歩! お前ももうお茶汲みはしなくていいからな」
美希「えっ…」
雪歩「そ、そんな…」
美希「は、ハニー? ミキのなにが悪かったの? ねぇハニー?」オロオロ
雪歩「わ、私がいけないんですうぅ…。プロデューサーに迷惑ばかりかけるから…」ズ-ン…
P(なんか想定してたリアクションと違ったけど、まあ良いか)
P「じゃあ俺は営業に行って来るから!」
P「じゃあな!バイビー!」
美希「は、はにぃ……」
雪歩「プロデューサー…? 私の事、嫌いになっちゃったんですか……?」
P(やよいか…。可愛いからと言って構い過ぎたかもしれん…)
P(これからは一定の距離を守って接しないとな…。やよいのためだ)
P「おう。どうしたやよい? なんでも言ってくれ」ス-ッ…
やよい「プロデューサー?」テクテク
P「ん? 聞こえてるぞ?」ス-ッ…
やよい「なんで後ずさるんですかぁ?」
P「ハッハッハ、やよいはかわいいなあ。俺はそんな事しないよ」
P「もちのロンさ!」
やよい「うっうー! プロデューサーさーん!」テテテテ
P「オライッ!オライッ!」ス-ッ……
やよい「うっうー!」テテテテ
P「オライッ!オライッ!」ス-ッ……
やよい「う、うっ、うぅ…」グスッ
P「えっ」
やよい「う、うぅぅ…グスッグスッ……」トボトボ
P「えっ」
P「あれ?」
P「……あれ?」
P「ちょっと話が…」
真美「………行こっか、亜美」
亜美「え? でも兄ちゃんが」
真美「行こ?」
亜美「あ…う、うん…」
亜美「じゃね…兄ちゃん」
P「」
P「フン…俺自ら距離を計り直すまでもないということか…」
P「……ぐふっ」
響「プロデューサー!」
P「おう、お疲れ響」
P「今日も良かったぞ。さすがは響だ」
響「え? そ、そう?」
P「ああ、感心した」
響「そ、そうか? じゃあ、あの、プロデューサー…」
P「うん? どうした?」
響「今日のお昼はプロデューサーの奢りさー!」
P「おお。良いぞ、任せてくれ」
響「本当!? やったー!!」
P「ははは、どんだけ嬉しいんだよ」
響「こんくらい!」
P「元気だなぁ」
P「じゃあ、これで皆と好きなもの食って来い」ピラッ
響「え?」
P「営業に回る事になっててな。すまん」
P「それじゃ!」
響「プロデューサー…自分とご飯は嫌なのか…?」
響「……」グス
P「………」
貴音「…ズズズッ」
P「………」
P(食事というのは士気に大きく関わるっていうよな…)
P(…健康のためにラーメンは控えるようによく言っていたが)
貴音「……ズッズッ」
P(好きな物を好きなように食べるのが一番健康にいいのかもしれない…)
貴音(あの方からのお叱りがありませんね…)
貴音「!」
貴音(もしや、わたくしは既に見限られてしまったのでは……!)ガ-ン
貴音「…………ズズ-ッ」
貴音(何ということでしょう……)
貴音「ズズズズ………」
・・・・
・・・
・・
・
P(一週間が過ぎた)
P(アイドル達とのスキンシップを減らす作戦も順調)
P(だが、なにかがおかしい…)
P(なんでアイドル達の調子が下がってばかりなんだ…)
P「どういう事だ! 教えてくれ雑誌さん!」ペラペラ
雑誌「気合が足りてへんのや……」
P「なるほど…」
P「作戦は継続か…」
信用したら負け
この手の雑誌に踊らされる方が嫌われるとあれほど・・・
千早「プロデューサー!」
P「お疲れ。PVの撮影、どうだった?」
千早「はい。今回も滞りなく進みました」
P「そっか、じゃあ次もその調子で頼む」
千早「……」
P「それじゃあな」
千早「!」バッ!
P「!?」
P「ち、千早? 道を塞がないで欲しいんだが…」
千早「…………」
千早「………」ジリッ…
P「今だ!」
P「クロックアップ!」ススッ!!
千早「!!」バババッ!!!
P「ラディカルグッドスピード!!」スススッ!!!
千早「!!!」ババババッ!!!!
P「こっちにはオーバースキルだってあるんだー!」ススススッ!!!!
千早「!!!!」ババババッ!!!!!
千早「ハァ…ハァ…」
P「ど、どうしてそこまでして俺の邪魔を…」
千早「そ、それは…プロデューサーが……」
P「…?」
千早「プロデューサーが…褒めてくれないから…」
P「別にそんなことは…」
千早「じゃあどうしてナデナデしてくれないんですか!」
P「え?」
千早「あ」
千早「…///」
P「ち、千早……」
P(雑誌さん…?)
雑誌「」
P(雑誌さん!? 応答してください!)
千早「…///」チラッ
P「」
千早「……///」ソワソワ
P「」
P「こ、こうすれば良いのかな?」ナデナデ
千早「!!!!!!」ビクゥ
P「うわっ!?」
千早「つ、続けてください…」
P「お、おう…」
P「……」ナデナデ
千早「……♪」
P「あの、千早?」ナデナデ
千早「~♪ なんです?」
P「そろそろ、良いんじゃないかな…?」
千早「 ……もう少し、お願いします」
P「は、はい…」
千早「~♪」ギュ
P(一体なにが……) ナデナデ
P「はい?」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「はい。俺ですよ」
あずさ「あの…実は迷子になってしまって…」
P「本当ですか? えーと、じゃあ律子を向かわせるので」
あずさ「あ、あの!」
P「はい?」
あずさ「できればプロデューサーさんに迎えに来て欲しいです……」
P「え? それまたどうして…」
あずさ「と、とにかく来て下さいっ!」
プツッ
P(な、なんだ…?)
・・
・
P「あずささん。迎えに来ましたよ」
あずさ「ありがとうございます。プロデューサーさん」
P「いえいえこれくらいは…」
あずさ「あの…プロデューサーさん?」
P「はい」
あずさ「私、プロデューサーさんのお仕事を邪魔しましたよね」
P「ええっ? いやぁ、そんな事無いですよ」
あずさ「邪魔しましたよね?」ズイッ
P「は、はい。邪魔されました」
あずさ「……それじゃあ、私にはお仕置きが必要ですね?」
P「………ゴクリ」
あずさ「ねぇプロデューサーさん……」
P「はい!!!」
あずさ「お昼ご飯、食べに行きましょう?」
P「……はい?」
あずさ「プロデューサーさん言ってたじゃないですか、お仕事の邪魔をしたらお昼に付き合ってもらうって」
P(言ったような…言ってないような…)
あずさ「最近プロデューサーさんとお話し出来なくて寂しいから…私、わざと迷子になっちゃいました…///」
P「おおう…」
P(……おおう)
P「ん? 俺?」
伊織「そうよ鈍臭いわね!」
P「いきなり酷い…」
P「で、どうした?」
伊織「今日もライブが大成功だったわ!」
伊織「だ、だから…その…」
P「?」
伊織「わ、私を褒めなさい!!」
P「おう!任せろ!」
伊織「えっ?」パァァ…
伊織「…………」
P「…伊織?」
P「今回はオレンジジュースもちゃんとあるぞー…」
伊織「なによ…なによぉ…」グス
P「い、伊織!? なぜ泣く!」
伊織「知らないわよばかぁ…」
伊織「ううぅぅぅぅ……」
P「い、伊織、泣かないで…」オロオロ
伊織「ない、てなんか…ないっ…」グスグスッ
伊織「きゃ!!?」
伊織「ちょ、ちょっと!?」
P「よくやったな伊織ー! 俺は嬉しいぞー!」グルグル
伊織「わっ! や、やめてよ恥ずかしい!」
P「うーれーしーいーぞー!」ギュ-
伊織「な、なによ…」
伊織「なによぉ…/// この変態…///」
P(めちゃくちゃ笑顔じゃないですか)
P「雪歩…? お茶汲みはもう…」
雪歩「い、いいんです!」
雪歩「私がやりたいからやっているんです…」
雪歩(プロデューサーに嫌われたとしても…せめて…)
P「……」
P(雪歩のやつ…自ら男性恐怖症を乗り越えようと…)
P「雪歩……」
雪歩「は、はい…」
P「俺は嬉しいぞっ!」
雪歩「えっ」
P「お前の気持ち、よーくわかった!」
雪歩「えっ」
P「この前のことはすまなかった…」
P「今後もああいう事をしてしまうかもしれない…」
P「それでも、俺と一緒にやっていってくれるか?」
雪歩「は、はいぃっ!」
P「雪歩!」
雪歩「プロデューサー!」
P「雪歩ぉ!」ギュ
雪歩「きゅう…///」
雪歩(お父さん、お母さん…。私は幸せです…)
P「抱きつかれても我慢できるようになったのか…」
美希「ハニー!」
美希「ハニーハニーハニーハニー!」
美希「ハニィィィ!!!」ガ-!!
P「な、なんだ美希! 急に抱きつくな!」
亜美「あ→! ズルい!」
亜美「亜美も抱きつくもんね!」ダキッ
P「増えるなー! 収拾がつかない!」
P「こうなったら必殺の…」
P「大雪山おろs」
真美「ど→ん!」ダキッ
P「真美!?」
真美「阻止!阻止阻止!」
真美(そして自然にハグ!)
P「律子ー! 助けて!」
P「律っちゃん?」
律子「……」ギュ
P「なんで!?」
律子「た、たまには子どもの遊びに付き合ってあげるのが大人の対応ですっ!」
美希「遊びじゃないよ! ミキは本気なの!」
P「どうしたんだお前等!? 放してくれ!」
亜美「やーだねー! なんか兄ちゃん最近冷たいもん!」
P「それは真美が避けるかr」
真美「……うるさ→い!///」ギュゥゥゥ
P「んあー!」
P「春香? 俺の顔になにか…」
春香「…///」プイ
P「………」
P(この前のことまだ怒ってるのかな…)
P(まぁそりゃあそうか…)
P(思わずとはいえ春香の転倒にかこつけて抱きついたような物だし…)
P「なぁ春香」
春香「は、はい」
P「もしかして、怒ってる…?」
春香「い、いいえそんな…」
春香「・・・!」
P「?」
P「その…どうすれば許してくれるかな」
春香「じゃあ…一つだけお願いがあるんですけど…」
P「なんでも言ってくれ」
春香「わ、私を…」
春香「私を抱きしめてください!」
P「えっ」
春香「早くしてくれないともう口聞いてあげませんよ!」
P「えっと…じゃあ遠慮なく」ギュ…
春香「ああ……」
春香(なんだろう…プロデューサーさんに抱きつかれると…)
春香(なんだか……)
P「春香・・・?」
春香「・・・zzz」
P「寝てる・・・。まったく可愛いやつだなぁ・・・」ナデナデ
やよい「……」
貴音「やよい…もしやあなたも、ですか?」
やよい「貴音さんも?」
貴音「はい…実はわたくしも…あの方に見限られてしまったのです……」
やよい「うー…なにか怒らせることしちゃったのかも…」
貴音「そうかも知れません…わたくしも…あの方のお話をきちんと聞いていれば…」
やよい「…ごめんなさいしにいきましょう」
貴音「…!」
やよい「きっとごめんなさいすればプロデューサーなら許してくれます!」
貴音「…そうですね。謝りましょう…心から」
やよい「プロデューサー!」
貴音「あなた様!」
「「非常に申し訳ありませんでした!! 」」ガッ-
P「おいおい…二人してなにを」
やよい「だ、だってプロデューサーが避けるから…怒られてるのかなって…」
P「あれは…」
P「あれはむしろ俺がやよいに嫌われてるんじゃないかと思って…」
やよい「プロデューサーのこと嫌いになったりしません!」
P「やよい…」
やよい「だからもっと…仲良くして欲しい…です」
P「・・・・・・ああ、もちろんだよ」
P(やよいはかわいいなあ)
P「……貴音も顔を上げて」
貴音「わ、わたくしは…」
貴音「あなた様の忠告にも耳を貸さず己の好き勝手な振る舞いを……」
貴音「あなた様に見限られて当然です…」
貴音「恥をしのんでお願いがあります……」
貴音「どうか、どうかわたくしをもう一度……」
P「貴音」
貴音「・・・はい」
P「貴音…俺はもう怒ってない…。その言葉だけで俺は嬉しいよ…」
貴音「あ、あなた様ぁ…」
P(正直なんのことか分からないしな)
貴音「わたくしは…わたくしはぁ…」
P「おおよしよし…。良い子良い子」
P(…どうしたんだろう?)
響「プロデューサー!」
P「おお、びっくりした」
P「どうした響」
響「どうした、じゃないさー! また不健康な物を食べようとして!」
P「んー、でもなぁ。俺は料理とか出来ないし」
響「じゃあ自分が作ってあげるから! それは棚に戻して!」
P「えー…。なんか悪いよ…」
響「お金ならこの前もらった奴があるから心配ないよ」
P「ん? なんで使ってないんだ?」
響「…自分はプロデューサーとご飯が食べたかったのに…勝手に勘違いするから…」
響「だからあの日は結局、家で適当に食べたんさー」
響「ちゃんと二人で食べる時に使おうと思ってとって置いてたんだぞ」
P「そっか…」
P「じゃあ、お願いしようかな」
P「材料はスーパーで買える?」
響「うん! 一緒に行こう! 事務所で作ってみんなにも食べてもらうさー!」
P「それは良いな」
響「でしょー!」
・・・・
・・・
・・
・
P「・・・結局、いつも通りの感じで良かったみたいだ」
P「雑誌さんの言っていたことは間違いだったわけだけど…」
雑誌「」
P「俺は雑誌さんを責めたりはしない」
P「プロデューサーとアイドルが仲良くし過ぎるのは良くない。それを思い出させてくれたのは、他でもない雑誌さんだから…」
P「ただ…」
P「うんうん」ギュ
千早「あの! 今日の収録も上手くできました!」
P「よかったよかった」ナデナデ
あずさ「迷子になっちゃって…気がついたら映画館に…」
P「せっかくですし一本見ていきましょうか」
伊織「ね、ねぇ…あのさ…」
P「はーい、たかいたかーい」
亜美「兄ちゃーん!」
真美「こっち来てー!」
やよい「プロデューサー!」
春香「プロデューサーさん!」
響「プロデューサー!」
貴音「あなた様…」
雪歩「あ、あなた様ー……///」
P「…反動なのか、アイドル達との距離が余計に縮んだような気がする…」
律子「あーあ。モテモテですねぇプロデューサー殿」
小鳥「ううー…あんなに若い子に囲まれちゃったら付けいる隙なんてありませんよぉ…」
真「あっはは…大変ですねプロデューサーも」
律子「真、あんたは良いの? ボケっとしてると盗られちゃうわよ?」
真「ぼ、ボクは…その…」
小鳥「んんー…どうしちゃったんだねぇ君ぃ…」
律子「社長じゃないんですから」
小鳥「怪しいぜぇ…怪しいよなぁ…」
真「うひぃ…!」ゾクゥ
真「し、失礼します!」ガタッ
律子「あ、ちょっと…」
小鳥「んん? なんか落としていきましたね…」
小鳥「雑誌? どれどれ…」
『男にウザがれる! うっとおしいスキンシップ系女子の典型5パターン!』
おわり
代行ありがとうございました
支援保守してくれた人にも感謝
長々付き合わせてしまってごめんなさい
続編で逆パターンもみたいなあ(チラッ
Entry ⇒ 2012.08.18 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
真「手紙を書いてみよう」
真「って言っても手紙なんて書いたことないや……。うーん…最初はやっぱりこれかな」
─元気にしていますか?─
真「うん!つかみはOK!それから……えっと……」
ガチャッ
伊織「ただいまー…あら?真じゃない。何してるのよ」
真「あ、伊織。実はある人に手紙を送ろうって思ってさ」
伊織「手紙?今時古風ね。で、誰に送るのよ?」
真「それは……」
真「意外とは余計だよ!それでさ、『この人』らしいイメージって何かあるかな?」
伊織「そうね……いつも突っ走ってるイメージがあるわね」
真「…客観的に見るとそうなるんだね……。それじゃあこうして…っと……」
─相変わらず突っ走ってますか?─
伊織「ねぇ真」
真「うん?」
伊織「『この人』は変わってると思う?変わらないと思う?」
真「そうだね…ボクもそれが一番気になるよ。へへっ、夢を叶えられてるといいんだけどね」
伊織「そうね…ま、簡単じゃなさそうだけど。にひひっ♪
真「ちぇっ、ひどいなぁ……」
─もう月日だいぶ経つけど 変わったのかな? 変わらないかな?─
伊織「また何か詰まったら相談に乗ってあげるわ。脳筋なアンタだけじゃ難しいでしょ?」
真「誰が脳筋だって?まったく……あ、そうだ!スポーツ!」
─いい汗かいてますか?─
伊織「うん、真らしいフレーズじゃない。…あ、そろそろ時間ね。それじゃあ私は雑誌の取材があるから」
真「そっか……伊織!」
伊織「何よ?」
真「ありがとう。取材も頑張って!行ってらっしゃい!」
伊織「…そういう思いやり溢れる笑顔で見送られると、文句なんて言えないじゃないの…。ありがとう、真。行ってきます」
バタンッ
真「(時々素直になるところがまた可愛いなあ。さっきも付き合ってくれたし…伊織のそういう優しいところ、好きだよ)」
真「それにしても思いやりかあ……へへ…ちょっと恥ずかしいけど……」
─思いやり忘れてませんか? ちょっぴり照れちゃうけど この手紙を書いてみよう─
ガチャッ
あずさ「ただいま帰りました~」
真「あ、お帰りなさいあずささん!今日は伊織とは別ですか?」
あずさ「ええ。今日は映画のの撮影だったの」
真「『隣に…』でしたっけ?ボク、絶対初日に観に行きます!恋愛映画って好きなんですよ!」
あずさ「うふふ、ありがとう。ところで真ちゃん、それは?」
真「これですか?かくかくしかじかで手紙を書いてるんですけど、ちょっと行き詰まっちゃって……」
真「そうですね…ボクはボクなりに全力で、ベストを尽くします。力を発揮しないまま諦めるなんて嫌ですから!」
あずさ「じゃあそれを書いちゃえばいいのよ~。そのためのお手紙、でしょ?」
真「あ、そっか!さっすがあずささん!じゃあこうすれば……」
─もしも行き詰ったなら その時はベストを尽くせばいい 今できること考えよう─
あずさ「うふふ、いいお手紙になりそうね~」
真「はい!でもボク、ベストを尽くしてもずっと男扱いされてるんですけど……」
あずさ「真ちゃん。真ちゃんの魅力って、素直に頑張ってることだと思うの」
あずさ「ええっと…キャピキャピはわからないけれど、ありのままの真ちゃんであればいいと思うの」
あずさ「そうすれば、きっとみんなに届くはずだから……。だから悩まないでいきましょう?」
真「……あずささん……。ボク、感動しました!!」
あずさ「あ、あら?そこまでいいことを言ったかしら~?」
真「はいっ!!あの、今の言葉を頂いてもいいですか?きっと『この人』にとっても最高の励ましの言葉になると思いますから」
あずさ「ええ、もちろんよ。『この人』が私のことを覚えてくれてるといいわね~」
真「……忘れませんよ、絶対に。みんな大切な人ですから」
─素直な気持ちで ありのままやっていれば みんなに届くよ だから悩まないで─
あずさ「ええっと…キャピキャピはわからないけれど、ありのままの真ちゃんであればいいと思うの」
あずさ「そうすれば、きっとみんなに届くはずだから……。だから悩まないでいきましょう?」
真「……あずささん……。ボク、感動しました!!」
あずさ「あ、あら?そこまでいいことを言ったかしら~?」
真「はいっ!!あの、今の言葉を頂いてもいいですか?きっと『この人』にとっても最高の励ましの言葉になると思いますから」
あずさ「ええ、もちろんよ。『この人』が私のことを覚えてくれてるといいわね~」
真「……忘れませんよ、絶対に。みんな大切な人ですから」
─素直な気持ちで ありのままやっていれば みんなに届くよ だから悩まないで─
あずさ「何でも聞いてちょうだいね~」
真「大人って、どうやってなるんでしょうか?ボクもあと3年もしないうちに大人になっちゃうって考えたら、何か不安で……」
あずさ「……ごめんなさい、それは私にもわからないわ」
真「そうですか……」
あずさ「きっと、気付かないうちになってるものじゃないかしら?例えば『この人』なら、きっとかっこいい大人になってると思うの」
真「かっこいい大人に、ですか……。ボク自身、かっこいい大人になりたいって思ってます」
真「顔だけじゃなくて、もっとボク自身を…ダンスとか歌とか、ボクの全体を見てかっこいいって言われる、そんな大人に」
真「か、可愛いですか!?ボク可愛いですか!?」
あずさ「ええ、とっても」
真「やーりぃ!これで父さんを見返してやれるぞっ!」
あずさ「真ちゃん、今はお手紙でしょ?集中を切らすのは、めっ!」
真「は、はいっ!」
真「(……優しくて可愛い……あずささんって理想の女性だな……)」
真「(でもボクはあずささんにはなれない。だから精一杯、かっこいい女性を目指します!)」
─いつも夢見ていた かっこいい大人に 気付かないうちになっている貴方へ…─
真「……今のボクはアイドル活動に夢中だけど、その頃は何かに夢中になったりしてるかな?」
真「アイドル……は、流石に無理だよね。まだ芸能界にいるのかな……」
─何かに夢中ですか?─
真「それから……好きな人とか……」
─誰か好きな人はいますか?─
ガチャッ
P「ただいま帰りましたー!」
真「っわわわっきゃあああぁぁっ!?」
真「びっくりしたのはこっちですよ!もうっ!」
P「はぁ…よくわからんけどスマン…。ん?何か書いてるのか?」
真「ああっ!それは……」
P「……へぇ…いいこと書いてるじゃないか。歌詞か?」
真「いえ、手紙なんですけど……」
P「そりゃ珍しい。古風だと思うけど、俺はそういうの好きだよ」
真「すっ、すす好きですか!?へへっ…まいったなあ……」
P「……?」
真「はい。10年後のボクがどうなってるのかちょっとだけ気になって。まあタイムカプセル的なものですね。あ、これも忘れないように……」
─大人になった時 この手紙を開けてみよう─
P「…惜しいなあ。本当に惜しい」
真「何がですか?」
P「これを歌詞にしてしまえば、すごくいい歌が出来るんじゃないかって思ってさ」
真「…また仕事のことですか……」
P「し、仕方ないだろ?なんだかんだで好きなんだよ、今の仕事が!」
P「でも時々辛くなることもあるよな。そんな時、真はどうする?」
真「そうですねぇ……」
P「ちなみに俺なら……ちょっと夜の街までお楽しみに──」
バキッ
P「ぐあっ!!お、怒るなよ真!ちょっとした冗談じゃないか!」
真「冗談でも言っていいことと悪いことがありますよ!ボクだって乙女なんですからね!?」
P「……漢女(おとめ)の間違いじゃ──いたたた!つねるな!地味に痛い!!」
P「ならリフレッシュしてみようか。さあ、どうするんだ?」
真「…………」スゥ
P「おっ?」
真「プロデューサーのバカ──────ッ!!!!!」
P「おぉう!?」ビリビリ
真「……はいっ!スッキリしました!」
P「ナイスな大声だった…掛け値なしに。今度876プロの愛ちゃんと大声対決をしてみようか」
真「また仕事のことを……あっ!そうか、これだ!」
─もしも辛くなったなら 思いきり叫んじゃえばいい リフレッシュして また進もう─
真「はいっ!…でもフレーズって…なんか歌詞みたいじゃありません?」
P「俺は諦めない!諦めないぞ!!いつかこの手紙を菊地真の作詞として曲をつけてやる!」
真「そういうつもりは無いんですけど…。でもどうせだから歌詞っぽくしちゃいます?」
P「ああ、その方が音楽業界人っぽいしな!この少し前にいいフレーズがあるから……これを少し改変してみるとかはどうだ?」
真「あ、それいいですね!でもここは応援の言葉をしっかりしておきたいんです」
P「そうだな……これは未来の真に宛てた手紙なんだろ?」
真「はい!」
P「真の魅力は良くも悪くも一途でまっすぐなところだな」
P「だから怒るなって!ほら、応援するから迷わずに頑張れ!」
真「あ…今のいいかも!ちょっと借りますね!」
─一途な想いで 真っ直ぐ歩いていれば 応援してくれるよ だから迷わないで─
P「うん、いい感じになったな!」
真「プロデューサーは──」
P「ん?」
真「プロデューサーは、ボクを応援してくれますか?ボクがキャピキャピでフリフリな女の子になれる手伝いを、してくれますか?」
真「えーっ!?そこは手伝うって言ってくれるところじゃないんですか!?」
P「アイドルにも需要ってものがあってだな……」
真「うぅ…ひどいですよプロデューサー……」
P「でもな…真がこの手紙のように、一途に真っ直ぐに行くというのなら、俺はどこまでも応援してやる。迷惑だって言われても手伝ってやるぞ!」
P「プロデューサーってのはそういう仕事だよ。担当の子が道を踏み外さないように、夢へと続く道に向かう背中をそっと後押ししてやる──」
P「そういう誇らしい仕事だ。俺はこの仕事が好きで仕方ないし、誇りに思う」
真「プロデューサー…ちょっとかっこよく見えますよ!」
P「ははは、惚れてもいいんだぞ?スキャンダルは勘弁だけどな!」
真「それはありません」
P「うぐっ…流石に応えるぞそれは……。おっと、ここも考えないとな」
真「えーっと…それじゃあさっきのプロデューサーのアドバイスに習って、ボクのなりたいものを少しだけ変えてみます!」
─いつも夢見ていた 素晴らしいレディに 気付かないうちになっている貴方へ…─
真「そ、そうですか?もうっ、照れちゃいますよ~!」
P「(口が『ω』になってる…ああもう可愛いなあ!)」
P「うーん…やっぱりちょっと勿体無いな。歌詞に出来れば……」
真「それだとタイムカプセルになりませんよ……」
P「だよなあ……」
真「……あっ!こういうのはどうです?もし10年後にお互い芸能関係の仕事をしてたら、この手紙に曲を付けて歌にするってことで!」
P「おおっ!それはいいアイデアだな!よし、約束だ!」
真「はいっ!」
真「(プロデューサー……さっきも言ったように、ボクがプロデューサーに惚れることは絶対にありません)」
真「(だって……ボクはもう、プロデューサーのことを──)」
真「うぅ…どうしよう…このままじゃどことなく未完成っぽいし……」
ガチャッ
雪歩「ただいま帰りましたぁ」
真「雪歩おぉぉぉぉっ!!」ズザー
雪歩「ま、真ちゃん!?滑り込んできたりしてどうしたの?」
真「今ね、手紙を書いてるんだ。10年後のボクに宛てた手紙をさ」
雪歩「へぇ~。そういうのってロマンチックで素敵だね」
真「それであとちょっとだけ書いて完成にしたいんだけど、どうも浮かばなくて……雪歩、手伝ってくれる?」
雪歩「うん、私でよかったら手伝うよ!ゆっくり考えるためにお茶淹れてくるね?」
真「ありがとう、雪歩。…うん、やっぱり雪歩のお茶が一番おいしい!」
雪歩「えへへ…ありがとう、真ちゃん♪」
真「さーて、どうしようかなあ……」
雪歩「真ちゃん、10年後がどうなってるかは考えてみた?」
真「うん、いろいろ考えてみたよ。元気にやってるかとか、好きな人はいるかとか」
雪歩「10年後の765プロってどうなるのかな?」
真「どうなるんだろう……その頃にはボクたちも20代後半かあ。もういい大人だね」
雪歩「その頃の私は芸能界にいるのかな?…765プロにいるのかな…?」
真「あっ……」
真「お、落ち着いてよ雪歩!ネガティブな想像ばっかりしてもしょうがないって!」
雪歩「でも…みんなと離れ離れになったら……真ちゃんと離れ離れになったら……!」
雪歩「ひっく……そんなのイヤですぅ……真ちゃんと一緒に……ぐすっ……」ポロポロ
真「そんなのボクだって嫌だよ!でも10年も経ったら……ひっく……あれ…?」ポロポロ
真「くそっ…ボクまで泣けてきちゃったじゃないかあ…!雪歩ぉ……」ポロポロ
雪歩「真…ちゃん……ぐすっ…わあぁぁぁぁぁん!!」
真「ゆ、ゆき………うわあああぁぁぁん!!」
雪歩「うん…なんだか恥ずかしいね……えへへ……」
真「……雪歩、約束するよ」
雪歩「…………」
真「これから先、例え離れ離れになったってボクたちの絆は変わらない。どんなに離れたって絶対に連絡を取り合おう!」
雪歩「……うん。離れたって一緒だよ!」
真「みんなとずっと仲良しで…。それから未来のボクにはこの言葉を」
─涙の前に これを書いてた あの頃を思い出してごらん─
真「雪歩もそう思う?ボクも…ううん、みんなそうなんだろうね。今は、今が楽しいから頑張れてるけど、10年後はどうなるってるかわからないし……」
雪歩「きっと大丈夫だよ」
真「えっ?」
雪歩「真ちゃん……私たちは離れても一緒だって、さっき言ったばかりだよぉ」
真「あ…ごめんごめん!そうだったね!…よし、あと一息ってところかな?ここからはボク一人で何とかするよ。ありがとう、雪歩!」
雪歩「うん。何かあったら遠慮なく呼んでね?真ちゃんのためならいつでも駆けつけるから!」
真「ありがとう。それじゃ!」
真「(雪歩……ボクの大切な同性の親友。敬介とはいろいろあって疎遠になっちゃったけど、雪歩とならいつまでも……)」
真「(いつもありがとう、雪歩。ずっと親友でいよう)」
真「この部分、歌にするならサビの部分になるんだろうな……。ボク自身、ここのフレーズはすごく気に入ってるから」
真「10年後は不安だけど…今までどおりに頑張れば、きっと今までどおりに乗り越えていけるよね?」
真「……うん、ここはこうしよう」
─一途な想いで 真っ直ぐ歩いていれば 今までの様に乗り越えて行けるよ─
真「ここまではかっこいい大人、素晴らしいレディで来たから……うん、一緒にしてみよう」
─いつも夢見ていた かっこいいレディに─
真「かっこいいレディか…なれてるのかな?ううん、きっとなってるよね。自分で気付かないだけなんだ」
真「宛先の『貴方』はボク…いや、『自分』かな?大人になる頃には『ボク』を卒業しなきゃ!」
─気付かないうちになっている自分へ…─
P「お、完成したのか?」
真「うわあっ!?だから急に出てこないでくださいよ!!」
P「いや、うまく出来たのかチェックにな」
真「ダメです」
P「ケチだなあ。少しぐらいはいいだろ?」
真「ダメです。一番最初に読むのが10年後のボクじゃないと意味がありませんから!」
真「あはは!10年後までプロデューサーと一緒にいるかどうかわかりませんよ?」
P「いや、一緒だよ。俺にはわかる。って言うかそうしてみせる!」
真「…プロデューサー?それってどういう……」
P「秘密だよ。今はまだ、な」
「懐かしいなあ……こんな手紙があったなんて、今の今まですっかり忘れてたよ」
「忘れてたからこそ意味があるんだろ?お前だけじゃない、あの頃のみんなの思い出だよ」
「もう…私もそんなに若くないんだから、涙腺が緩むようなことを言わないでよ!」
「お前はまだ20代だろ……。しかも女優なんて仕事をやってるせいか若々しく見えるしな。俺なんて30代だぞ?今まさに涙腺が……」
「ああもう!ほら、ちーんして、ちーん!」
「ちーん!」
「ホントにしょうがないなあ…。あの頃の私……ううん、『ボク』はこの未来を予想できたのかな?」
「さあ?ただ俺の言った事は当たっただろ?10年後も一緒だって」
「……うん。嬉しかった。あの頃の『ボク』も、ずっと好きだったから」
「何が?」
「たとえ事務所のみんなとバラバラになったとしても、どこに居ても絆は繋がってるって」
「何だ、当たり前のことじゃないか。この空は繋がってるんだからな!」
「ふふっ、ちょっとクサいよ」
「なんだとぉ?」
「でもいい言葉。世界中の手をとり……だね」
「ああ、そうだな……」
「春香はまたひとつ雰囲気が優しくなったね。いい意味で変わってる。貴音は……」
「変わらない、だろ?」
「……本当に何なんだろうね。30近くになってくると羨ましくてしょうがないや」
「昔からそういうところがあったからな……」
「あ、今度一緒に飲みに行こうってさ」
「そうか…楽しみだけど心配だな、いろんな意味で」
「あははは……」
「でもさ、お前も素敵なレディになったよな」
「…お世辞を言っても何も出ないよ?」
「そんなつもりじゃないさ」
「えっ?こんなにいきなり?CDの収録とミュージカルは発生方法が違ってくるから、ちょっと慣れておかないと……。そもそも出す曲なんてあったっけ?」
「メロディはもう出来上がってる。歌詞も完成してるぞ、お前の作詞でな」
「歌詞なんて作った覚えは……あっ!!」
「…思い出してくれたか?俺との約束」
「……うん」
「それじゃあ曲名を決めてしまおうか。どんな曲名にする?」
「そうだなあ……励ましの手紙だから……『チアリングレター』で!」
「うん、いい名前だ。それじゃあ収録に向けて練習を始めようか!」
「へへっ!久しぶりのプロデュース、よろしくお願いします!プロデューサー!『ボク』、ジャンジャンバリバリ頑張っちゃいますからね!!」
おわり
真の誕生日用に書いたつもりですけれど、いつ規制に巻き込まれるかわからないので早めに投下しました
でも今日はきゅんパイアを聴いてから寝ます。おやすみなさい
Entry ⇒ 2012.08.17 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
真「朝起きたら真美が5人になってた…」
真美A「あっおはよ、まこちん」
真美B「……」
真美C「おはよ///」
真美D「おっはよ→」
真美E「おはよう、まこちん」
真「…なんだ夢か」
真「これは夢だ…これは夢…」
真美D「まこちーん、夢じゃないよ、現実見ようよ→」
真「いや、えっと…なんで真美が5人いるの?」
真美E「起きたら5人になってたんだよ」
真「そうですか…」
真美B「……」
真「…いやおかしいだろ!なんで5人になるんだよ!」
真美D「まこちん何か心あたりない?」
真「いやまったく…」
真美A「そっかー…」
真「…それより1つ聞きたいんだけど」
真美D「何→?」
真「ええと…なんで皆裸なのかな?」
真美E「何言ってんのまこちん…昨日あんなに激しかったのに///」
真「…はい?」
真美E「もー忘れちゃったの?それじゃ今から続きする?」
真「いや…ボクにはそんな記憶一切ないんだけど…」
真「…え?」
真美B「おかしいと思ってたんだ…起きたら裸になってるなんて…そういうことだったんだ」
真「いやいや、ちょっと待って」
真美B「うるさい!この変態!」
真「なっ!?そ、そこまで言うことないだろ!」
真美A「そうだよー、まこちんに謝んなよ」
真美B「じゃあなんで裸になってるのか説明してよ!」
真「だからわからないって言ってるじゃないか!」
真美B「…ふん」プイッ
真美A「謝れって言ってるの!」ガッ
真美B「何すんの!このっ」
真美C「ちょ、ちょっと…喧嘩はやめようよ」
真(真美同士が喧嘩してる…なんかシュールだなあ…)
真美D「……」パシャッ
真美E「ねえまこちーん、昨日の続きしようよー」
真「いやだからそんな記憶はないって…そこの真美、なんでボクの携帯いじってるの?」
真美D「ん?いやーおもしろそうだから写メ撮って皆に送ってみました」
真「え…冗談…だよね?」
真美D「…てへっ」
真「てへっじゃないよ!どうするんだよ!」
真「ごめんちょっと静かにして…」
真(とりあえず皆への誤解を解くのは後だ…まずはこの場をなんとかしないと)
真「あーとりあえずそこの真美、喧嘩はやめようよ」
真美A「だってこの真美が謝んないんだもん」
真美B「真美は悪くないもん!」
真「えっと…そっちの真美、さっきは怒鳴ってごめん」
真美B「えっ…」
真「混乱してるのはボクだけじゃなくて皆もなんだよね…ごめん」ギュウ
真美B「うう…」
真「だからさ…とりあえず服着ようか?」
真美B「っ~~」パシンッ
真「……」ヒリヒリ
真美D「まこちーん、そこはかっこいいセリフで締めるとこっしょ」
真美A「はーい…」
真美C「///」
真美B「……」スタスタ
真美D「りょーかい」
真美E「えーやだ」
真「いや、なんで?」
真美E「だってー…まだ昨日の続きしてないもん」
真「いやだからさ…そんなことした記憶は一切ないんだ」
真美E「でもでもー」
真「でもじゃない、我儘言わないで服を着なさい」
真「えっ…」
真美E「それなら服着てあげてもいーよ?」
真「…はあ、わかったよ」
真美E「やった→そんじゃはい、まずはブラからね」スッ
真「…じゃあ付けるよ」プチッ
真美E「ありがとまこちん!んじゃ次はパンツね」
真「待った!…パンツは勘弁してほしいかな」
真美E「えーじゃあ今日はノーパンでいいや」
真「…あーもうわかったよ!それじゃ貸して」スッ
真美E「あっもう…強引だなあまこちんは///」
真美E「うん///」
真「よし、それじゃもう片方も」
真美E「わかった…」
真「後は上にあげるだけと…」スッ
真美E「ねえ、まこちん…今真美のアソコ…まこちんから丸見えになっちゃってる?///」
真「ええっ!?いや…見てないから大丈夫だよ」
真美E「そっか…」
真「これでよし…もう後は自分で着てくれると助かるかな…」
真美E「もう…まあ下着付けてくれたから今回はいいよ///」
真「ありがとう…」
真美D「やーいまこちんのエッチ、スケッチ、乾電池ー」
真「っ!?」
真美C「大胆だね///」
真美B「気持ち悪っ」
真「いやこれは…頼まれてやったことで…」
真美E「まこちんがやりたいって言ったんじゃん///」
真「」
真美B「やっぱり…朝裸だったのも…」
真「いや待って!違うから、ほんとに頼まれてやっただけだから!」
真美B「うるさい!この痴漢!ロリコン!」
真美A「そこまで言うのはどうかと思うけど…」
真「はあ…もういいよ、とりあえずそこの真美はボクのことが嫌いだってことはわかった」
真美B「えっ!?別にそんなこと…」
真「でも実際すごく不愉快だよ…まあ別にいいけどさ」
真美B「うう…」
真「はあ…どうすればいいんだよこの状況」
プルルルルル
真「ん、携帯鳴って…!?」(まずい…さっき真美がボクの携帯で写メ撮って皆に送ったってことは…)
真美A「まこちん携帯鳴ってるけどでないの?」
真「え、いや…出るよ」(はあ…ちゃんと話せばわかってくれるよね…)
ピッ
真『もしもし』
律子『もしもし真?さっきのはどういうことかしら?』
真『ええと…成り行きでなってたっていうか…その…』
律子『はあ?それになんで真美が4人もいるのよ?』
真『いや…正確には5人で…』
律子『…とりあえず事務所にきなさい、今日はオフだったとしてもこれは見過ごせないわ』
真『わかったよ…』
ピッ
真美A「えー真美も行くー」
真美D「真美も真美も→」
真美E「真美ももちろん着いてくよ」
真美C「ま、真美も…」
真美B「……」
真「はあ…わかった、それじゃそこの真美以外全員行くってことでいいかな?」
真美A「うん!」
真美B「あっあの…」
真「何?」
真美B「その…真美も行く」
真「…わかった、それじゃ皆準備できたら行こうか」
真美A「はーい」
真「おはようございます…」
真美ABCDE「「おっはよ→」」
春香「!?」
千早「な、何…何が起こってるの!?」
律子「真…どういうことか説明してちょうだい」
真「えーと…朝起きたらこうなってました」
真美D「ねえはるるーん」
春香「えっ!?な、何?」
真美D「はるるんって普通だよね→」
千早「ブフッ…」
春香「…千早ちゃん?」プルプル
千早「あっごめんなさい春香…普通って…」ケラケラ
千早「…ん、今なんて?」
真美D「ツルペタって言ったんだよ→やーいツルペター」
千早「……」ワナワナ
春香「つ、ツルペタって…」ゲラゲラ
千早「…真美、覚悟はできてるのね?」
真美D「ん、何のこと?」
千早「こっちきなさい」ニコニコ
春香「ま、真美…そろそろやめといた方が…」
真美D「ねー年下とバスト6センチも違ってどんな気持ち?ねえねえどんな気持ち?」
千早「……」ガシッ
真美D「あっやばっ…」
千早「……」ズルズル
真美D「わーちょっと待って千早お姉ちゃん、引きずらないでよ→」
ガチャッバタンッ
真「いやさっきも言った通り…起きたらこうなってたんだよ」
律子「はあ…とりあえず整理しましょう…まずなんで真は真美の家にいたの?」
真「竜宮小町が遠征って聞いて真美が1人じゃ寂しいっていうから泊まったんだ」
律子「たしかに私達が帰ってきたのはついさっきね、伊織達は1度家に帰ったけど」
真「亜美とは入れ違いになったのかなあ…」
律子「そうみたいね…それで1番の問題はあの写真よ…」
真「あれは…真美の悪戯で」
律子「たとえ悪戯だったとしても真美ハーレムを作った事実は消えないわよ?」
真「真美ハーレムって…あっそうだ!」
律子「今度は何?」
真「なぜかわかんないけど皆ボクのことをその…好き?みたいな感じなんだ」
律子「なるほど…ますますわからないわね」
真美B「……」
律子「あの青いリボンの髪留めつけてる真美かしら?」
真「そうそう…なぜか嫌われてるんだよね」
律子「それで他の真美は…」
真美E「ねえまこちん、まだ話終わんないの?」
真「ああ、もうちょっと待っててね」
律子「…この黒いリボンの髪留めつけてる真美は真にべったりなのね」
真「あはは…」
真美C「……」チラッ
真「ん、どうしたの?」
真美C「な、なんでもない…」
律子「白いリボンの髪留めを付けた真美はおとなしめ…」
雪歩「ふふっ気にしなくていいよ」
律子「黄色いリボンの髪留めをつけた真美はいつもと変わらない感じ…」
真「あれ、そういえばもう1人はどこに…」
春香「あっそれなら千早ちゃんにどっか連れてかれたよ」
律子「はあ…一段と騒がしかった真美だったわよね?」
真「うん、写真撮ったのもあの真美だったよ…」
真美D「……」ビクビク
千早「真美、次言ったら…ね?」
真美D「も、もう絶対言いません…」ビクビク
千早「わかってくれればいいのよ、ふふっ」
春香「うわぁ…」
律子「すごい怯えようね…」
真「まあ自業自得じゃないかな」
真「何?雪歩」
雪歩「その…真ちゃんは真美ちゃんと…そういうことしたの?」
真「ええっ!?ななななな何言ってるんだよ、するわけないだろ」
真美E「えっ…昨日はあんなに激しく真美の体求めてきた癖に///」
律子「…真?」
真「無実だ!ボクは無実だよ!」
春香「わ、わかってるから平気だよ真…」
真美A「でもさーさっきそこの真美にブラ付けてパンツ穿かせてたよねー」
千早「真…あなた…」
真「それも頼まれたからだよ…」
真「ボクにもさっぱりわからないんだ…」
春香「ええと…真は真美の家に行ってから何してた?」
真「何って…一緒にご飯食べたりお風呂に入ったりゲームしたり…かな」
千早「至って普通のお泊まり会って感じね」
律子「そうね…それじゃあ他に原因があるのかしら」
亜美「真美ー」
真美A「あっ亜美ー」
真美D「亜美だー」
真美E「亜美ー」
真美B「……」
真美C「亜美、お仕事お疲れ様」
亜美「おおう!?真美が大繁殖してる…だと?」
亜美「んー…あっそいえば!」
真「何か心あたりがあるの?」
亜美「うん!たしか1週間くらい前に竜宮小町のライブの帰りにファンのおばあちゃんから飴貰ったんだよ→」
春香「飴?それが何か関係あるの?」
亜美「なんかそのおばあちゃんがこの飴を舐めると面白いことが起こるって言ってたんだ→」
千早「それじゃあ…亜美がその飴を真美にあげたと?」
亜美「うん!真美にはいつも感謝してるからそのお礼でね」
真美A「嬉しいこと言ってくれるじゃんか亜美→」
亜美「んっふっふー、いいってことよ」
春香「それで…本音は?」
亜美「いやー亜美が舐めてもよかったけど実験台として真美に舐めてもらうことにしたんだ→」
律子「そんなことだろうと思ったわ…」
亜美「んー…あったしか飴を舐めた後に寝て起きたら1番最初に見た人のことが好きになるって言ってた気がする…」
真「なるほど…それなら納得いくね」
律子「でもなぜ5人になったのかしら…」
亜美「それはわかんないなー…おばあちゃんが言ってたのはそんだけだったし」
春香「じゃあ真美は昨日飴を舐めたのかな?」
真美A「あっ!レッスンの後に舐めたよ」
千早「それじゃあそれが原因ってことでほぼ確定ね」
雪歩「真美ちゃん、さっきから静かだけどどうしたの?」
真美B「…なんでもない」
雪歩「そ、そっか…」
亜美「あれ、どったの真美?なんか暗いよ?」
真美B「…別に」
亜美「反応薄!?ほらもっと明るく行こーよ」
真美B「…うるさいなあ」
亜美「えっ…真美?」
真美B「ほっといてよ…」
真美B「何?真美の勝手じゃん」
真美A「このっ」
真「真美、いいから」
真美A「でも…」
真「ねえ、そっちの真美…亜美に謝るんだ」
真美B「……」
真「別にボクのことが嫌いなのは構わない…でも他の人にそういうことは言っちゃだめだ」
真美B「…なにかっこつけてんの」
真「別にかっこつけてるわけじゃない…悪いことをしたら謝るのは当然でしょ?」
真美B「……」
真「ごめん、後にして…」
真美C「あ、あの…喧嘩はよくないよ…」
律子「真美のいうとおりよ…でもそっちの真美、ちゃんと亜美に謝りなさい」
真美B「…なんだよ、結局真美だけ悪者?もういいよ」ダッ
真「あっちょっと真美!」
真美D「ねえ亜美ーゲームしよ?」
亜美「えっ…あ、うん」
春香「ねえ…さっきの亜美の話だと真美は真のことが好きになってるんだよね?」
真美E「うん、真美はまこちんの恋人だかんねー」
真美D「真美が恋人っしょ→」
真美A「真美もまこちんのこと好きだよ」
真美C「ま…真美も///」
亜美「まこちんも罪なおと…女ですなあ」
真「今男って言おうとしたよね?」
亜美「すいやせん…」
春香「さっき出てった真美もさ…真のことが好きなんじゃないかな?」
真「いやそれはないと思うけど…」
春香「たぶんだけどさ…あの真美って伊織と同じで素直になれないんだよ…それできつく当たっちゃうんじゃないかな?」
亜美「あーたしかにちょっといおりんっぽい雰囲気はしたね」
千早「でも水瀬さんでもあそこまでは言わないわよね…」
律子「…反抗期じゃないかしら」
真美A「反抗期?」
律子「ええ、私もそんな時期があったから…」
千早「私もわかるわ…」
真美E「えっ真美ならここにいるじゃん」
真「真美、今はふざけてる場合じゃないんだ」
真美E「で、でも…あんな真美より真美の方がまこちんのこと好きだもん!」
真「…ごめん」ダッ
真美E「ま、待って!」
亜美「真美、だめだよ…迷惑かけちゃうよ?」
真美E「うう…なんで、真美だけを見てほしいのに…」
律子「何かしら?」
真美D「メガネ!」
律子「……」イラッ
千早「ブフッ…」
春香「真美、クッキーあげるから静かにしてて」
真美D「えっクッキー!?やったーありがとはるるん!」
春香「どういたしまして…」
真美B(…ほんとはあんなこと言いたくないのに…なんで強がっちゃったんだろ)
真「あっいたいた、真美ー」タッタッタ
真美B(あっまこちん…きてくれたんだ…真美のために…)
真「真美、さっきはごめん」
真美B「…悪いのは真美だよ」
真「えっ…」(あれ、急に素直になった…?)
真美B「まこちん…ごめんなさい…真美、ほんとはあんなこと…」ポロポロ
真「いいよ、気にしてないから」
真美B「…ほんとに?真美のこと…嫌いじゃない?」グスッ
真「ボクが真美のことを嫌いになるわけないだろ」
真「えっ…うん、わかった」スッ
真美B「……」チュッ
真「!?」
真美B「えへへ、先事務所戻ってるね///」タッタッタ
真「……」ドキドキ
真「…あれ、今の…ファーストキス…だよね」
律子「はあ…大丈夫かしら」グリグリ
真美D「痛い痛いっりっちゃんもう許してよ→」
律子「だめよ、また同じこと繰り返すかもしれないでしょ?」
真美D「うあうあーごめんなさいー」
雪歩「真美ちゃん、お茶どうぞ」
真美C「あ、ありがと…ゆきぴょん」
雪歩「ふふっこの真美ちゃんはおとなしいんだね」
真美C「え、えっと…そうかな…」
雪歩「うん、それにさっき喧嘩止めようとして偉かったよ」ナデナデ
真美C「ありがと///」
春香「ほら真美、すぐ戻ってくるから泣かないの」ナデナデ
真美E「はるるん…」
春香「私は真じゃないけど真美の力になってあげたいんだよ」
真美E「…ありがと」
真美A「千早お姉ちゃん、暇だから遊ぼうよ→」
千早「ええ、いいわよ」
真美A「んじゃ何する?」
千早「真美がしたいことならなんでも」
真美A「わーいありがと千早お姉ちゃん!」
真美B「……」
春香「あっおかえり…真美」
真美B「……」スタスタ
亜美「ん、どうかしたの?真美」
真美B「…えっと…その…さっきはごめん」
亜美「なんだそんなこと?ぜんぜん気にしてないよん」
真美B「でも…真美、亜美にひどいこと言っちゃって…」
亜美「真美…もういいって言ってるじゃん」ギュッ
真美B「亜美…」
亜美「でももうああいうことは言わないで欲しいかな…やっぱちょっと傷ついたし」
真美B「うん…」
千早「まだ真美が元に戻ってないわよ…」
律子「あっそうだったわね…どうすればいいのかしら」
春香「あれ、そういえば真は?」
真美B「あっまこちんは…その…真美が先戻っちゃっただけだからすぐ来ると思う」
春香「そっか」
美希「ただいまなのー」
真美A「あっおかえりミキミキー」
真美E「ミキミキだー」
真美C「お疲れ様、ミキミキ…」
真美B「おかえり…ミキミキ」
真美D「おにぎりー」
美希「な、なんなのこれ?」
律子「まあ驚くのも無理はないわね…美希、真からのメール見てないの?」
美希「あー!そうだったの、真クンどういうことなの!」
春香(…普通に流してるけど1人おにぎりって言ったよね)
美希「真クンったらミキというものがありながら浮気なんてひどいの」
雪歩「ま、真ちゃんは美希ちゃんとそういう関係じゃないよね?」
美希「むうー…そうだけど納得いかないの」
真美E「いくらミキミキでもまこちんは渡さないよ!」
美希「いい度胸なの真美、でもミキの方が胸おっきいよ?」
真美E「ま、まこちんは真美くらいがちょうどいいって言ってくれたもん!」
美希「そ、そんな…真クンやっぱりロリコンさんだったんだ…」
真美E「は、はるるん…さっき力になってくれるって言ったのに…」
春香「でも嘘はだめだよ真美…」
美希「そうだよね、真クンがそんなこと言うわけないよね…」
律子「はあ…そういえば美希、プロデューサーはどうしたの?」
美希「えっプロデューサーならやよいの現場に行ったよ?」
律子「そう、ありがとう」
響「ただいまだぞー」
貴音「ただいま戻りました」
真美A「あっお姫ちんお帰り→」ダキッ
真美D「お姫ちんだお姫ちんだ→」ギュウ
真美C「お帰りお姫ちん…」ギュッ
真美B「お姫ちん…お帰り」
真美E「お姫ちーん」
貴音「こ、これは…なんと面妖な…いえ…しかしこれはこれで…」
響「……」
春香(ドンマイ響ちゃん…)
貴音「ああ…私、人生に一片の悔いもありません…」
雪歩「も、戻ってきてください四条さんー」
響「な、なんで真美が5人もいるんだ?」
律子「あーそれは…まあ増えちゃったみたいね」
響「そうか…」
千早「四条さん…とても幸せそうな顔をしているわね」
春香「あはは、そうだね…」
真美A「んーなんか知らないけど朝起きたら増えてた」
貴音「そうですか…あの1つお願いが…」
真美A「何ー?」
貴音「1人だけでいいので私とともに…」
亜美「それはだめだよお姫ちん」
貴音「な、なぜですか亜美!?」
亜美「だって真美はまこちんのことが大好きだもんねー?」
真美A「うう…そうだけど…」
真美B「…好きだよ」
真美C「ま、真美も…」
真美D「うんうん!」
真美E「まこちんは真美のお嫁さんになるんだって言ってたもんね→」
貴音「なるほど…」
響「真はモテモテだな!」
響「ん、なんだ真美?」
真美D「はいさい!」
響「どうしたんだ急に?」
真美D「はいさい!」
響「はいさーい!」
真美D「はいさーい!」
春香「…律子さん、止めなくていいんですか?」
律子「2人とも楽しそうだしいいんじゃない?」
春香「そうですか…」
真「……」
真美E「あっおかえりまこちーん」ダキッ
真美D「あっ真美も抱きつくー」ダキッ
真美A「あー乗り遅れた!真美も真美もー」ダキッ
真美C「ま、真美も…」ギュッ
真美B「……」ギュッ
真「あはは、ただいま…」
律子「見事な真美ハーレムね…」
春香「これは…」
美希「むうー…」
響「ほ、ほんとに真はモテモテだな…」
貴音「ふふっ私では真には勝てないようです」
真美E「えーやだやだー真美はまこちんとずっと一緒にいるのー」
真美D「真美も真美もー」
真美C「ご、ごめんねまこちん…」スッ
真美A「まこちんが困ってるから皆離れようよ…」スッ
真美B「……」ギュウ
真「うわあっ!?ちょっと…」
真美B「…真美はまこちんとキスしたもん」
真美D「な、何だとー!?それじゃ真美もするー」ブチュー
真「っ!?」
美希「ちょ、ちょっとやめるの!」
真美D「ぷはっ…おいしかったよまこちん」
真美E「あーずるいー真美もするー」チュウ
真「……」
雪歩「……」ポカーン
春香「ちょちょちょっとここは事務所なんだから自重して!」
真美E「えへへ…今は事務所だから続きは夜ね?」
真「は…ははは…」
千早「真…」
真美D「うあうあーりっちゃんが怒った→」
真美E「うう…まこちん怖いよぉ」ギュッ
真「り、律子…ボクは大丈夫だから…」
真美A「まこちん…」
亜美「すげー…」
響「ま、真…自分まだまだ子供だってことを今知ったぞ!」
貴音「め…面妖な…」
伊織「……」ズルズル
律子「あら伊織…それどうしたの?」
伊織「事務所の前で鼻血出して倒れてたのよ」
小鳥「ピヨ…ピヨ…」ダラダラ
律子「はあ…小鳥さん、しっかりしてください」トントン
小鳥「ピ、ピヨッ!?」
律子「小鳥さん、仕事中は自重してくださいっていつも言ってますよね?」
小鳥「ま、まみまこ!いや…真ちゃんによる真美ハーレム…いいわあ」ダラダラ
律子「ああもう鼻血出てますよ…」フキフキ
小鳥「ありがとうございましゅ律子さん」
真美A「あっいおりんじゃん」
真美E「いおりーん」
真美D「デコちゃーん」
伊織「最後に言ったやつ前に出なさい」
春香「あの赤いリボンの髪留め付けてる真美だよ」ボソッ
伊織「そう…こいつね」ガシッ
真美D「なっ裏切ったなリボン!」
春香「お返しだよー」
伊織「それじゃちょっとこれ借りるわね」
真美D「ちょっいおりんミキミキだって言ってるんだしいいじゃん」
伊織「あんたの言い方にむかついたのよ」ズルズル
真美D「亜美ー助けてー」
亜美「すまない、今の亜美では真美を助けるほどの力は…」
雪歩「…はっ!?な、なななな何してるの真美ちゃん!」
響「遅すぎだぞ雪歩…」
美希「真美…すごいの…」
春香「美希が感心してる…」
貴音「私…恥ずかしながら接吻するところをこんなにも近くで見たのは初めてです…」
千早「誰だってそうじゃないかしら…」
律子「とりあえず小鳥さんは仕事に戻ってくださいね」
小鳥「はい…」
律子「それでどうするのよ…とりあえず真と離すと面倒だから真は真美と一緒にいなさいね」
真「はい…」
春香(真…もう諦めたんだね)
伊織「それなら家のホテル貸してあげるわよ」
真美D「うーごめんなさいいおりん…」
律子「そう、それじゃとりあえず戻るまでそこに泊まってもらうって方向で」
真「はい…」
真美E「それじゃずっとまこちんと一緒にいれるの!?やったー」
真美C「ず、ずっと一緒だねまこちん///」
真美B「し、仕方ないからまこちんと一緒にいてあげる…」
真美A「まこちんこれからよろしくね!」
真「よろしくー…」
P「ただいま戻りました」
やよい「ただいまでーす」
あずさ「ただいま戻りました~」
律子「あっプロデューサー、やよいとあずささんもお疲れ様」
あずさ「いえ私はちょうどそこで会っただけですよ~」
伊織「まあ私達は遠征から帰ってきたばかりだしね」
P「それより…聞いたとおり真美が5人になってるな」
真美A「あっ兄ちゃんじゃん」
真美A「何?」
亜美「これ、お土産…渡すの忘れててさ」
真美A「おーサンキュー亜美!」
真美D「亜美ー真美にもお土産ー」
亜美「えっ…」
真美E「あー真美にも真美にもー」
亜美「ちょ…」
真美C「ちょっと…亜美が困ってるからそういうのやめようよ」
亜美「ありがとよ真美ー」ダキッ
真美C「えへへ///」
真美B「…何?」
やよい「いつものあれやろーよ」
真美B「…うん」
やよい「それじゃはいたーっち」パチン
真美B「…はいたーっち」パチン
やよい「いえい♪」
真美B「…いえい」
やよい「なんかいつもの真美とちょっと違うね…」
真美B「ごめん…」
真美B「別にいおりんには関係ないじゃん…」
伊織「はあ!?なんなのよあんた!」
春香「伊織落ち着いて…この真美はちょっと照れ屋さんなんだよ」
真美B「……」
伊織「はあ…まあいいわ」
真美B「…ごめんね」
伊織「別にいいわよ…」(なんかやりずらいわね…)
真「ああ…それは成り行きで…ははは…」
律子「プロデューサー、真も真で疲れてるみたいだしそっとしておいてあげましょう」
P「そうか、悪かったな真」
真「いえ、構いませんよ」
真美D「あずさお姉ちゃーん」ダキッ
あずさ「あらどうしたの真美ちゃん」
真美D「やっぱあずさお姉ちゃんのムネムネはふかふかですなあ」
あずさ「あらあら~真美ちゃんったら」
伊織「ああ、貸切にしておいたからいつでもいいわよ」
律子「そう、それじゃ費用は元凶の亜美に払ってもらうってことで」
亜美「うえ!?ちょちょちょちょっと冗談っしょ?」
伊織「いいわよ別に、このくらいタダで」
亜美「ありがとよいおりーん」
律子「悪いわね伊織、それじゃあ真と真美…達は少ししたら向かってちょうだい」
真「了解…」
真「えっああ…いいんだよ」
真美C「でも…」
真「ほら、そんな顔しないで…真美は笑ってる方が可愛いんだからさ」ナデナデ
真美C「ありがと…」ドキドキ
真美E「あー真美もナデナデしてよまこちーん」
真「はいはい…」ナデナデ
真美E「えへへー」
真美A「ラジャー」
P「ああ、真と真美は明日はレッスンだからな…ええと、真美は全員で来るのか?」
真美A「んー…後で誰か1人決めとくよ→」
P「わかった、明日の午後1時だから遅れずにくるんだぞ」
真「わかりました、それじゃお疲れ様でした」
真美A「おつかれちゃーん」
真美B「…お疲れ様」
真美C「お、お疲れ様でした」
真美D「おつかれーしょん」
真美E「おつかれー」
ガチャッバタンッ
春香「そうですね…」
亜美「まさか真美があんな大胆な行動に出るなんてねー…」
千早「でも1人1人性格が違ったんだし…」
雪歩「そうだよね…」
美希「むうー…あの黒いリボン付けてた真美はなんか気に入らないの」
響「あの真美はかなり積極的だったな…」
伊織「なによ、そんな楽しそうなことになってたの?」
春香「楽しそうな事って…」
貴音「しかし皆とても可愛らしかったですね」
あずさ「そうね、とてもいいものが見れた気がするわ~」
やよい「どの真美もとーっても可愛かったなーって」
P「あはは、そうだな…それじゃ明日も皆頑張って行こうな」
アイドル達「はい!」
真「はあ…今日は色々あったね…」
真美A「うん…まこちん…ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど…」
真「…わかった」
真美A「これから言うこと…信じてくれる?」
真「…うん」
真美A「あのね…真美達…今日で消えちゃうんだ」
真「…そっか」
真美A「また明日からはいつもの真美…1人の真美に戻るの」
真「……」
真美A「なんとなくだけどね…皆そんな気がするって…他の真美達も言ってる…」
真「うん…」
真美A「だから…今日はいっぱい迷惑掛けちゃってごめんね…」
真美A「…え?」
真「ボクが1回外に出てまた事務所に戻ってきた時…皆抱きついてきたでしょ?」
真美A「うん…」
真「その時…真美…震えてたよね…それで何かおかしいと思ったんだ」
真美A「……」
真「まだ確証は持てなかったけど…そういうことだったんだね」
真美A「うん…」
真「…他の真美達もいるんでしょ?」
真美E「まこちん…」
真美B「……」
真美D「もっちろんいるよーん」
真美C「……」
真美A「あ、謝らないでまこちん…まこちんは悪くないよ」
真「真美…それじゃせめて、ボクに何かできることがあったら言って欲しいな」
真美A「まこちん…さっきの話信じてくれるの?」
真「当たり前じゃないか…さあ、何でもいいよ…ボクにできる範囲なら」
真美A「そ、それじゃ1人づついいかな?」
真「うん…」
真「わかった…」
真美E「あのね…やっぱ真美…まこちんのことが大好き」
真「……」
真美E「だから…エッチなことじゃなくていい…ただ…抱きしめて、キスしてほしいんだ…」
真「……」ギュウ
真美E「あ……」
真「……」チュッ
真美E「……嬉しい」
真「真美…」
真美E「ごめんね…真美…嬉しくて…」ポロポロ
真「……」ギュッ
真美E「…まこちん?」
真「落ち着くまで…ずっとこのままでいるから…今のボクにはこのくらいしかできないんだ…ごめん」
真「あはは…いいよ、それにボクも…真美に好かれるのは嬉しかったよ」
真美E「えっ…」
真「まあ恋愛感情かといわれると違う気もするけど…率直な感想を言うと嬉しかった」
真美E「よかった…真美、迷惑じゃなかったんだ…」
真「当たり前だろ…こんな可愛い少女に好かれたら同性でも嬉しくなるよ」
真美E「まこちん…ありがとう…」スッ
真「あ……」
真美E「これ以上甘えちゃうと…真美、だめになっちゃうから…」
真「…わかった」
真「うん…」
真美D「んーと…まこちん、今日はなんかごめんね、いつも以上にはしゃいじゃってさ」
真「たしかにちょっとやり過ぎなところはあったね…」
真美D「うん…だからさ…真美は…」
真「……」
真美D「…やだよ…消えたくないよ…まこちん」
真「……」
真美D「なんで…こんな楽しくて…事務所の皆も優しかったのに…なんで消えなくちゃいけないのかな…」ポロポロ
真「真美…」
真美D「それに…真美、こんなに人を好きになったの…初めてなのに」
真「……」
真美D「まこちん…助けて…」
真「っ…」(くそっ…ボクには…どうすることもできない…)
真「…ごめん」ギュウ
真美D「…ありがと」
真「……」
真美D「なんかさ、まこちんに抱きしめてもらったら不安なんて吹き飛んじゃったよ」
真「…そっか」
真美D「まこちん…今日はありがとね」
真「どういたしまして…」
真「うん、いいんだよ」
真美C「えっと…真美は…その…」
真「いいよ、ゆっくりで」
真美C「ありがと…それじゃあ…真美もキスしてほしいな///」
真「……」チュッ
真美C「!?」
真「……」スッ
真美C「…ファーストキス…まこちんでよかった」
真「そっか…ボクもだよ…真美」
真「正直最初は抵抗あったけど…今はそうでもないかな…」
真美C「そっか…」
真「……」
真美C「ありがと…真美はもう満足だよ…」
真「…うん」
真「ん、何?」
真美B「今日は…色々ひどいこと言っちゃってごめん」
真「あはは、それ公園でも聞いたよ…別に気にしてないからさ」
真美B「…なんでさ、まこちんってそんな優しいの?」
真「…そんなことないよ…優しくなんかない」
真美B「優しいよ…普通あんなこと言ったら嫌われるに決まってるもん」
真「…たしかに不愉快になったこともあったよ…でもさ、真美はちゃんと謝ったじゃないか」
真美B「そだけど…」
真「謝らなかったらボクも真美のことを嫌いになってたかもしれない…でも真美はちゃんと謝ったんだよ」
真美B「うん…」
真美B「か、可愛いって…ほんとに?」
真「うん、真美は普段から可愛いと思うけどさ…その時はなんというか…すごく可愛かった」
真美B「うう///」
真「あはは、話が逸れたね…ごめん」
真美B「ううん…それじゃ真美は…その、まこちんの気持ちが知りたいな」
真「ボクの気持ち?」
真美B「うん…真美のことどう思ってるのか…聞かせて」
真「わかった…ボクは真美のこと…好きだけど…やっぱりまだ友達としてなんだ」
真美B「……」
真「でも…真美から公園でキスされた時はさ…嫌じゃなかった…むしろちょっと嬉しかったんだ」
真美B「うん…」
真「だから…曖昧な答えで悪いけど…まだわからない」
真「いいよ…このくらいで気が済むなら…」
真美B「…真美のこと…消えても忘れないでね」
真「…もちろん」
真美B「えへへ、約束だよ…」
真「うん…」
真「この真美で最後だったね…」
真美A「真美はね…最後にお願いを聞いてほしいの」
真「お願い?」
真美A「うん…真美達のこと…忘れないで…」
真「うん…」
真美A「真美達は消えちゃうかもしれないけど…まこちんの中で生き続けたいって思うんだ…我儘かな?」
真「…そんなことないよ、約束する」
真美A「ありがと…」
真美A「…やだな」
真「…真美?」
真美A「元に戻るのは嬉しいよ…でもさ…まこちんのことを好きだっていうこの気持ちは…消えちゃうんだよね…」
真「……」
真美A「やだ…真美…こんなにまこちんのこと好きなのに…やだよ…」ポロポロ
真「……」
真美A「まこちん…大好きだよ」
真「っ!?」(ああ…まずい…泣いちゃう…絶対に泣かないって決めたのに…)
真美A「えへへ…ずっと一緒に…いたかったな」
真美A「もう…何泣いてんのまこちん…真美は消えるけど…元の真美は戻ってくるんだよ?」ポロポロ
真「でも…ボクはここにいる真美を…失いたくない…なんでなんだよ…なんで消えちゃうんだよ…真美」ポロポロ
真美A「まこちん…嬉しい…その気持ちだけで真美は十分だよ…ありがとう」
真「真美…嫌だ…消えないでくれ…」
真美A「だめだよまこちん…真美達はほんとはここにいちゃいけないんだよ…元の真美のこと…よろしくね」
真「真美…わかった」
真「うん…」
真美A「一緒に寝て…最後までそばにいて…まこちん…」
真「わかった…」
真美E「まこちん…お休み…大好きだよ」
真美D「おやすみ→」
真美C「お休み…」
真美B「まこちん…今日はありがとう…お休み」
真「お休み…真美」
真美A「お休み…まこちん…さようなら」
真(ありがとう…真美…絶対に忘れないよ…今日のこと)
真「ううん…」
真「朝…か…」
真「思ったより早く目が覚めちゃったな…」
真「あっそうだ…真美は…」
真美B「まこちんのエッチー…」Zzz
真美C「えへへー…」Zzz
真美D「はるるんのリボンゲットー…」Zzz
真美E「まこちん…そんなとこっ…あっ…」Zzz
真美F「まこちーん…カレーが食べたい…」Zzz
真美G「まこちん…その娘誰?」Zzz
真美H「ゆきぴょんのお茶おいしー…」Zzz
真美I「亜美ー…」Zzz
真美J「まこちん…子供の名前どうする?」Zzz
真「ふ…増えてる…」
END
面白かったよ
ありがとう
Entry ⇒ 2012.08.16 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
やよい「今日は皆で遊園地にきました!」
美希「流石はデコちゃんなの!」
亜美「うんうん、いおりんの太っ腹ぶりときたら」
真美「天井知らずですなぁ~」
伊織「い、いいのよ別に、そんなの。単にこの遊園地がうちの系列ってだけのことじゃない」
美希「うんうん。ミキは懐の深い友達を持って幸せなの」
伊織「も、もう……わかったからそのへんにしときなさい。恥ずかしいじゃないの」
亜美「あれあれ、いおりんったら照れちゃって」
真美「かわゆいですなあ~」
伊織「も、もう! 年上をからかうんじゃないわよ! 亜美! 真美!」
響「…………」
美希「なんか浮かない顔してるの」
響「あ、いや……その……」
伊織「? 何なのよ? 響。もしかして、お腹でも痛いの?」
響「ち、ちがうぞ! えっと、その……伊織には、今日誘ってくれたこと、自分もすっごく感謝してるんだけどさ……」
伊織「?」
響「その……このメンバーって、どういう基準で選んだんだ?」
伊織「えっ?」
響「……と、いうと?」
伊織「遊園地に行って、喜んで遊びそうなメンバーよ!」
響「うぐっ……。や、やっぱりそうなのか……」
やよい「? 響さん? どうしたんですか?」
美希「響が何故かダメージを受けているの」
亜美「ふむ……これはどういうことですかな?」
真美「もしかして~。ひびきん、乗り物弱いとか?」
響「そ、そうじゃなくて……」
伊織「? 何なのよ?」
やよい「へ?」
美希「なんでなの?」
響「いいから!」
亜美「? よくわかんないけど、亜美達は中一だよ→」
やよい「私は中二ですー」
美希「ミキは中三なの」
伊織「私も中三よ。それがどうかしたの? 響」
響「うぅ……ほらぁ……」
伊織「?」
響「伊織ぃ……自分は、高二なんだぞ……」
伊織「? 知ってるわよ、そんなこと」
響「だからあ……」
伊織「?」
伊織「!?」
やよい「なっ……!」
美希「っ!?」
亜美「な……」
真美「なん……だと……」
伊織「あ、ああ、そ、そういう……こと……」
やよい「そう言われてみればそうでしたね……」
美希「ぜんっぜん気付いてなかったの……」
亜美「何の違和感も無かったよね」
真美「違和感仕事しろ→」
響「うぅ……皆ひどいぞ……自分、皆より、お姉さんなのに……」
伊織「ま、まあいいじゃない……響、遊園地好きでしょ?」
響「ぐすっ……お、沖縄には遊園地ってなかったからわかんないけど、楽しそうだなとは思うぞ……」
伊織「ほ、ほら! ならいいじゃない!」
響「で、でもでもぉ……なんかこう、自分、高校生なのに、中学生の皆と同じ扱いなのかなって思ったらなんか……」
亜美「あー、ひびきんが拗ね拗ねモードに入っちゃったねぇ」
真美「可愛いから許す」
中学生組に交じっても小さい響ちゃん
響「あー! 今……今子どもっぽいって言ったー! うわあああん!!」
美希「あーあ。デコちゃんったらいーけないの。いけないの」
亜美「いーやーや」
真美「こーやーや」
伊織「ちょ、ちょっと! 黙りなさいよあんた達! え、えっとね響、今のは、その、言葉のあやっていうか……」
響「うぅ……も、もういいんだぞ……」
伊織「響?」
響「じ、自分……本当は皆よりお姉さんだけど……でも、あんまりそういう風には思われてないって、なんとなく気付いてたし……ぐすっ」
伊織「い、いや、だからね響。えっと、その……」
というより律子が意外と小さいと言うべきか
響「!? やよい……?」
やよい「響さんはちゃんとお姉さんです!」
響「い、今更そんなこと言ったって……」
やよい「だって響さん、私より背、高いですもん!」
響「!?」
やよい「だから響さんは、立派なお姉さんです!」
響「や、やよい……!」
やよい「ね? 響さん?」
響「う、ううっ……や、やよい~~!!」
やよい「きゃっ、ひ、響さん……」
響「うぅ~、ありがとお~、やよい~!!」
やよい「ふふっ。いいんですよ、響さん。だからもう、泣かないでください」
響「うんっ……! ありがどお、やよいぃ……ぐずっ……」
やよい「ふふ。よしよし」
やよい「いえいえ。あ、響さん。お鼻が出てますよ。はい、ちーん」
響「ちーん」
亜美「…………」
真美「…………」
伊織「……えっ、と」
美希「……ミキ的には、もうそろそろ出発したいなーって思うな」
亜美「ミキに同じ!」
真美「それを言うなら右に同じ、でしょ→」
亜美「あ、間違えちゃったよ~てへぺろ!」
真美「あはははは」
亜美「あはははは」
響「? 亜美に真美、何笑ってるんだ? なんかバカっぽいぞ」
亜美「…………」
真美「…………」
美希「ミキ的には、やっぱりジェットコースターかな~」
亜美「うんうん、やっぱ最初からガンガンいかないとね☆」
真美「基本っしょ→」
響「……ねぇやよい、ジェットコースターって、あの、ゴーッていくやつだよね?」
やよい「はい、そうですよー! あっ! 響さん! あれじゃないですか?」
響「えっ」
ゴーッ キャー キャー シヌー フォカヌポォー
響「…………」
美希「よーっし! じゃあ速く走って並ぶのー!」
亜美「あー! ミキミキ待ってよ→」
真美「フライングはずるいよミキミキ→」
伊織「こらこら。急がなくたって、並ばずに乗れるわよ」
亜美「あ、そっか!」
真美「流石は水瀬家の力ですなあ」
伊織「う、うるさいわね……もう」
美希「でもでも、せっかくだから競争なの! ビリの人は後でジュースおごりなの!」
亜美「うぇっ!?」
真美「ちょ、おま」
美希「じゃ、そーゆーことで! よーい……スタートなの!」
亜美「あーっ!」
真美「待ってよミキミキー!」
伊織「もー! いきなりそういうこと言うのはやめなさいっての! こらー! 待ちなさーいっ!」
響「…………」
やよい「響さん?」
響「え? あ、ああ……ど、どうしたんだ? やよい」
やよい「どうしたんだって……皆、とっくに走って行っちゃいましたよ?」
響「え? あ、ああ……」
やよい「美希さんが、ビリの人はジュースおごりだーって。だから響さん、早く私達も行きましょー!」
響「い、行くって……あ、あの、ジェットコースターのとこに……か?」
やよい「? そうですよー? ほら、早くしないと、ビリに……」
響「ぐ……ぐわあああっっっ!!!」
やよい「!? ひ、響さん!?」
やよい「う゛ぅえ゛っ!? ど、どーしたんですかあ!?」
響「え、ええっと、その、自分、あ、足が……」
やよい「あ、足? 足が痛いんですか?」
響「そ、そうなんだ……だからやよい、ここは自分に任せて、先に……」
やよい「そんなことできません! 響さん、怪我なら救護室に行かなきゃ!」
響「えっ! い、いやいいんだやよい、そういうのは……」
やよい「めっですよ、響さん! 怪我はちゃんと治療しなきゃ、悪化しちゃいます!」
響「い、いや、えっと、自分のこれはその、古傷的なアレで……」
やよい「?」
響「だ、だからやよい、その、自分の事はいいから、先に……」
伊織「ちょっとあんた達。何やってんのよ」
響「あっ」
やよい「伊織ちゃん。どうしたの?」
伊織「どうしたのじゃないわよ。いつまで経っても来ないから、様子見に来たのよ。ほら、美希達が待ってるから早く……」
伊織「? 足?」
響「う……」
伊織「…………」
響「…………」
伊織「……なるほど、ね」
やよい「?」
伊織「ちょっと待ってなさい」
ポパピプペ
伊織「もしもし美希? うん、悪いんだけど先に乗ってて。うん。ええ、後で合流するから。うん。また連絡するわ。じゃあね」
ピッ
響「伊織……」
伊織「まったく、もう、手間掛けさせんじゃないわよ」
響「あ、ありがとう……伊織……」
やよい「?」
響「そ、そうだな」
やよい「でも響さんが足痛いから、あんまり激しくないのがいいんじゃないかなあ」
響「そ、そうだったな」
伊織「そうねぇ……じゃああれなんかどうかしら」
やよい「メリーゴーランド……」
伊織「あれなら、響“の足”も、大丈夫なんじゃない?」
響「お、おう! そうだな!」
やよい「うっうー! じゃああれに乗りましょー!」
響「あっははは! 楽しいなあ!! あっははは!!」
やよい「うっうー! 私も、すーっごく楽しいですー!」
伊織「もう、二人とも子どもみたいなんだから……ふふっ」
響「ふ~、楽しかったあ」
やよい「私もです! 初めて乗ったけど、こんなに楽しいなんて知りませんでしたー!」
響「えっ。やよいも初めてなのか? メリーゴーランド」
やよい「はい。私の家貧乏だから、今まで遊園地なんて来たことなくって……」
響「……そっか」
やよい「……はい」
伊織「ちょっとほら、何しんみりしてんのよ。次行くわよ、次!」
やよい「……ふふっ。伊織ちゃんも、なんだか楽しそうですー」
響「……だな」
やよい「ふふっ。なんでもないですー。ね、響さん」
響「うん、なんでもないぞー」
伊織「? 何なのよ、もう……ほら、着いたわよ」
響「お、次はなんだーって……え?」
やよい「あーっ! お化け屋敷ですー!」
響「…………」
伊織「ふっふっふ。このお化け屋敷はね、この遊園地で一番のウリなんだって。めっちゃくっちゃ怖いらしいわよ」
やよい「うえー!? そうなのー!?」
伊織「ま、パパから聞いた話だけどね。私も入るのは今日が初めてよ」
やよい「そーなんだー。大丈夫かなあ……」
響「…………」
伊織「まあそうは言っても、所詮は子供だましの作り物……って、響?」
響「……え? ど、どうしたんだ? 伊織?」
響「う……」
伊織「……これ“も”ダメなわけ……?」
響「う、うぐっ……」
やよい「……も?」
伊織「あっ」
やよい「も、って、どういう……」
響「なっ、ななななんでもないぞ、やよい! さー! 早く入ろうか!」
やよい「わっ! ひ、響さん、引っ張らないでくださいー!」
伊織「あ、ちょ、こらっ。待ちなさ……」
伊織「デコちゃん言うな! って、あら、あんた達も来たの?」
亜美「絶叫系三つ続けて乗ってきたとこだよ→」
真美「そろそろいおりん達と合流しようと思ったら、ちょうどいおりんが見えたってわけ」
美希「デコちゃんのおでこはよく光るから見つけやすかったの」
伊織「だからデコちゃん言うな! しかも何がよく光るよ! 失礼ね!」
亜美「……って、ひびきんとやよいっちは? いおりん」
伊織「えっ? 二人なら……あれ?」
真美「いないよ→?」
伊織(あ、あのまま入っちゃったのね……)
美希「もしかしてデコちゃん、迷子なの?」
伊織「違うわよ! 二人はここに入ったの! そこにあんた達が来たから……」
真美「うんうん! お化け屋敷とか、チョー久しぶりだし楽しそ→」
美希「ミキも早く入って涼みたいの」
伊織「えっ、あっ……(でも今入って、もし追いついたりしたら……)」
亜美「? どしたの? いおりん?」
真美「あれあれ~もしかしてぇ、いおりんてば怖くなっちゃったのかな? かな?」
伊織「ち、違うわよ! 何で私が!」
美希「じゃあ早く入ろうなの……ミキは暑くて溶けそうなの……」
伊織「い、言われなくても入るわよ、ほら」
亜美「わ→い」
真美「おー! すずしー」
伊織(まあ……大丈夫よね……。 やよいも一緒なんだし……うん……)
ベロベロバー
響「ぎゃああああああああ!!!!」
やよい「わあっ! ……なんだ、ちょうちんかあ。びっくりしたあ」
響「うぅぅぅ……やよいぃ、怖いよぉ……」
やよい「大丈夫ですよ、響さん。ほら、これただのちょうちんです」
響「うぅっ……もう帰りたいよぉ……」
やよい「響さん……」
響「ぐすっ、ご、ごめんねやよい……さっきから、こんなんばっかで……」
やよい「いえいえ。全然大丈夫ですよー」
響「じ、自分、お姉さんなのに、こんな……ぐずっ」
やよい「あ……(そういえばそうだった……)」
やよい「響さん……そんな、気にしないでください。誰だって苦手なもののひとつくらい、ありますから」
響「…………」フルフル
やよい「? 響さん?」
響「ひ、ひとつじゃないんだ……」
やよい「え?」
響「さ、さっき、ジェットコースター乗る前に、足痛いって言ったけど……あ、あれ、ウソなんだ……」
やよい「……えっ」
響「ホントはさ……怖かったんだ、ジェットコースター……」
やよい「……それならそうと言ってくれれば、別に……」
響「…………」フルフル
やよい「響さん……」
響「……自分、やよいよりお姉さんだから、その、そういうカッコ悪いとこ、やよいに見せたくなくて……」
やよい「…………」
やよい「……響さん」
ギュッ
響「! や、やよい……」
やよい「大丈夫ですよ」
響「やよい……」
やよい「心配しなくても……響さんは、元々カッコ悪いところもありましたから」
響「うんうん……って、ええっ!?」
やよい「……ふふっ。やっぱり、気付いてなかったんですね」
響「う、うん……。自分では、完ペキなつもりだったんだけど……」
響「うぐっ……」
やよい「それに、鼻ちーんしてもらったりとかも」
響「うぅ……」
やよい「でも」
響「?」
やよい「私は、そういう響さんの方が好きです」
やよい「完璧じゃなくても。カッコ悪くても」
響「…………」
やよい「もう高校二年生なのに、妙に子どもっぽくても。それで実際に子ども扱いされて、拗ねちゃったりしても」
響「う…………」
やよい「拗ねちゃった挙句、泣いちゃったりしても。さらに泣いちゃった挙句、年下の私に鼻ちーんしてもらったりしても」
響「う、うぐ……」
やよい「ジェットコースターが怖くても。しかもそれを隠すために、また子どもみたいなウソをついたりしても」
響「あ、あうぅ……」
やよい「さらにお化け屋敷も怖くて、そのうえまたそれを隠そうとして、無理やりそこに入ったりしても」
響「や、やよい……もうそのへんで……」
やよい「でもいざ入ってみたらやっぱり怖くて、私に泣きついたりしても」
響「や、やよい~……」
響「?」
やよい「……それでも最後は、そういう自分の弱いところを……カッコ悪いところを全部、私に見せてくれる。……さらけ出してくれる」
響「……やよい……」
やよい「だから私は、そういう響さんが好きなんです」
響「……………」
やよい「私は、何もかも完璧にこなしちゃう響さんよりも……自分のカッコ悪いところ、全部認めて、さらけ出して……こうやって泣いてる響さんの方が……ずっとずーっと、カッコイイって思います!」
響「ほ、本当……? やよい……」
やよい「はい!」
響「そ、そっか……ぐすっ」
やよい「だから響さん。もう無理に、お姉さんぶらなくてもいいんですよ」
響「……でもそこはお姉さんでいたい」
やよい「そ……そうですか」
やよい「……じゃあ化け屋敷の残りの順路、私の前に立って進んでくれますか?」
響「…………」フルフル
やよい「もう、困ったお姉さんですね」
響「……ごめんね、やよい……」
やよい「ふふっ。大丈夫です。今私、すっごく嬉しいですから!」
響「? そうなの?」
やよい「はい! ほら響さん、早く行きましょう! 伊織ちゃんが来ちゃいますよ」
響「あ、ああ、そうだな! 行こう! やよい!」
やよい「……って言いながら、しっかり私の背中に隠れるんですね……」
響「……だって怖いんだもん」
やよい「くすっ。はいはい。じゃ、行きましょー!」
響「あ、ま、待ってやよい。もうちょっとゆっくり……」
亜美「あ→! 出口だよ→」
真美「うお、まぶしっ」
美希「結構長かったの……もうお腹ペコペコなの」
伊織「パパが言うだけあって、なかなか迫力あったわね~(響は大丈夫だったのかしら……。結局追いつきはしなかったけど……)」
美希「あ、響とやよいなの!」
伊織「えっ」
響「あれー? 美希達も入ってたのかー?」
美希「うん。さっき、ここの入り口でデコちゃんと合流したの」
伊織「だからデコちゃん言うなっての!」
やよい「そーだったんだあ」
真美「ホントだ~。てっきり、泣き疲れてグロッキー状態だと思ったのに~」
響「だ、誰が泣くんだぞ! 失礼な!」
真美「んっふっふ~? 別に真美は、ひびきんが泣いてたなんて言ってないよ→?」
響「う、うぐっ……。そ、それならいいけど……」
伊織「はいはい、いつまでやってんの。もうそろそろお昼にするわよ」
やよい「わーい! お昼ごはん楽しみですー!」
美希「ミキはおにぎりが食べたいの!」
伊織「じゃあ皆、園内のレストランに移動するわよ」
亜美「ほ→い」
真美「もうお腹ぺこちゃんだよ→」
響「そうだな~。自分はやっぱり、ゴーヤチャンプルーとかかなあ」
やよい「あはは、響さんらしいですね!」
響「うん、自分、やっぱり好きなものが好きだからな!」
やよい「? どういうことですかあ?」
響「いや、なんていうか、好きなものは好き、苦手なものは苦手、って、なんか……それでいいのかなって」
やよい「響さん」
響「やよいのおかげで、なんか気付けたんだ。好きなものも苦手なものも、全部、思ったままに受け入れたらいいんじゃないかなって。それでどうするかは、それから考えたらいいんだって」
やよい「はい! 私も、そう思います!」
やよい「いえいえ、そんな、私なんて何もしてないです」
伊織「ちょっと響、やよいー? 何二人で話し込んでるのよ! 置いてっちゃうわよー?」
やよい「あ、待って-伊織ちゃん! ほら、響さんも早く!」
響「よーし! じゃあやよい、レストランまで競争だぞ! よーい、どん!」
やよい「あー! そんないきなりずるいですー! 待ってくださいー!」
響「待ったら競争にならないだろー!」
やよい「うっうー! そういうこと言うなら、さっきのこと皆に話しちゃいますよー?」
響「わーっ! そ、それはだめーっ! じ、自分のお姉さんとしての威厳があっ!」
やよい「じゃあそこで止まってくださーい! はいすとーっぷ!」
響「うぅ……やよいは結構強引だぞ……」
やよい「何か言いました?」
響「な、なんでもない……」
響「だってやよいが……」
伊織「やよいがどうしたの?」
やよい「…………」ジー
響「……なんでもないぞ」
やよい「くすくす」
伊織「?(……何があったか分からないけど、ま、取り越し苦労だったみたいね)」
亜美「も→、三人とも遅いよ→!」
真美「早く早く→!」
美希「ふふっ。早くしないと、ビリの人はジュースおごりなの。よーい、ドン!」
伊織「うえっ! また!?」
亜美「も→、相変わらず唐突すぎだよミキミキ→」
真美「汚いなさすが星井きたない」
響「よーし! 任せろやよい!」ギュッ
やよい「えっ?」
響「自分、足の速さには自信あるからなっ! それそれそれーっ!」
やよい「わー!? ひ、響さん、ちょ、まっ……」
亜美「うにゃーっ! ひびきんが凄まじい勢いで迫ってくるーっ!」
真美「しかもやよいっちを引っ張りながら……だと……」
美希「ふふふっ。流石は響。相手にとって不足はないの!」
伊織「……ったく、もう。皆子どもなんだからっ。こら、待ちなさーいっ!」
響「……自分、お姉さんだからなっ」
やよい「……え?」
響「……だから、その、やよいは……安心して、自分についてくればいいさー!」
やよい「…………」
響「……やよい?」
やよい「……はいっ!」
響「よーし! じゃあ一気にごぼう抜きだーっ! それそれそれーっ!」
了
乙!
いいね! 乙!
えがった
Entry ⇒ 2012.08.15 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)