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P「結婚してくれ、律子」 律子「ふぇっ?!」
P「冗談でこんなのこと言うと思うか?」
律子「っ……」
律子「でも……そんな急に言われても……ぷ、プロデュースはどうするつもりですか!」
P「正直続けたい。だがアイドルたちもいい顔はしないだろうしやめる覚悟もできているんだ」
律子「プロデューサー……」
律子「ドッキリならこの辺でばらしておいてもらわないと流石に怒りますよ?」
P「なっ!だ、だから本気だって言ってるじゃないか!」
律子「あーはいはい。どうせみんな陰に隠れてドッキリ大成功~とか言う準備してるんでしょ。もう出てきてもいいわよ」
P「……」
ってことで6+2+3=>>11今後の展開
1.結婚エンド
2.ドッキリエンド
3.保留エンド
その他律っちゃんが不幸にならない程度になら要望も可
即興だから保守ヨロ
P「いや、俺もまだまだ甘いし、比べるわけじゃないけどそれでもこんな子がってな」
律子「……はぁ」
P「で、いざ仕事が始まったらこれだよ。目を疑ったさ」
P「事務員みたいな仕事してるならまだしも、しっかりいっぱしのプロデューサーとして動いてるんだもんな」
P「その姿があまりにも輝いて見えたから、その頃は嫉妬してた」
P「でもなんていうんだろうなぁ、やっぱり才能って言うのか?がむしゃらに努力しても俺のプロデュースするアイドルは変わらず、竜宮だけが上り詰めた」
P「そこで気が付いたんだ、ただプロデュースするんじゃなくて、アイドルの目線でプロデュースすることの大切さを」
P「おかげで今ではうちのアイドルは全員名が知れた。もちろん俺のプロデュースなのは結果だが、きっかけは紛れもなく律子、お前だった」
P「だから……好きになってたっていうのかな」
律子「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。ドッキリ……じゃないんですか?」
P「……だから違うっていってるじゃないか。こんなに真剣に話というかプロポーズをしてるってのに」
律子「プロッ…!あーもうとにかく今はそういう気分じゃないんです!別の機会にしてください!」バタン
P「あ、律子っ………もっとうまくいくと思ったんだけどな……」
律子「…………結婚…?そんな…私なんかが……」
律子「……はぁ……」
(P「結婚してくれ、律子」)
律子「(結婚ってまだ付き合ってもいないじゃない……でも私だってプロデューサーのこと……?)」
律子「(いやダメ!私だけの問題じゃないもの。あの子たちだってプロデューサーのこと想ってる、それにまだ竜宮小町から手を放すわけにはいかない)」
律子「よし、まだまだ先は長いんだから焦らなくたっていいじゃない!」
プルルルル……
律子「あ、はい、秋月です。…………えぇっ!も、申し訳ございません!はい!すぐ向かいますので!」パタン
律子「う、嘘でしょ……。とにかく急いで行かなきゃ…!」
―――
――
―
P「えぇ!?亜美が倒れた!?」
小鳥「はい……今スタジオの控室で休んでいるみたいで…律子さんもすぐ駆けつけて向かったみたいですが…」
P「今日は……生放送の歌番組か!?」
小鳥「そうなんです……まさか歌ってる最中に倒れちゃうって…スタッフさんもてんてこまいですけど竜宮の3人が…」
P「マズイな……このままだと3人もそうだが律子も心配だ………小鳥さん、ちょっと俺行ってきます!」
バタバタバタ……ガチャン
律子「亜美っ!それに二人も!大丈夫!?」
亜美「あ……りっちゃんおはおは→……」
あずさ「おはようございます律子さん…亜美ちゃんしゃべらなくていいのよ……」
伊織「遅いじゃないのよ!……ごめんなさい……生放送だったのに…」グッ
律子「一体どうしたって言うの……」
あずさ「亜美ちゃん朝来た時から熱っぽくって、でも大丈夫大丈夫って言いながら無理しちゃったもんだから…」
亜美「ごめんねりっちゃん、あずさお姉ちゃん、いおりん……あの時亜美が自分で具合悪いって言ってたら……」
伊織「いいのよ……生放送の前に出られないなんて言ってたら私も何て言ったかわからないわ。それよりも気が付かなかった私もリーダー失格ね…」
律子「亜美……、あずささん……、伊織……」
律子「(今日はいつもの番組だから大丈夫と思って3人に任せたけど……これじゃあプロデューサー失格じゃない…!)」
スタッフ「あ、プロデューサーの方ですか?ちょっとすみません」
律子「は、はい……」
律子「申し訳ありませんでした…私が個々の体調管理に気を配れていなかったせいで…」
ディレクター「いやいや、別に終わったことだからいいんだけどね、今まで765さんにはよくやってもらってたけど来週からはもういいからさ」
律子「!!そ、そんな!来週からはこんなこともうおこしませんのでどうか!」
ディレクター「そんなこといわれてもねーうちの局がおたくのアイドルを酷使してるみたいに言われちゃったしもう厳しいのよ」
律子「それは………」ジワッ
律子「(せっかくここまで積み上げてきた竜宮小町が、私のミスで……嘘……)」
P「ま、待ってください!!」
律子「!? ぷ、プロデューサー…」
P「今回の件、本当に申し訳ありませんでした!先ほどこちらの公式の方でアイドルの不調を掲載してきましたのでどうか、切り捨てないでください!!」
ディレクター「き、切り捨てるってキミ……はぁ、そこまで言うなら私の方からも掛け合ってみるよ。765さんにはお世話になってるから」
P「!! ほ、本当ですか!ありがとうございます!ありがとうございます!」
律子「あ、ありがとうございます!」
―――
――
―
律子「…………あの…プロデューサー?」
P「ん?あぁ、気にすることはないよ、何も律子だけのせいじゃ…」
律子「私のせいです!!」
P「!!」
律子「あ、いや…すみません……。……私が今日に限ってそれぞれで行ってくれなんて言ったから…」
P「そ、そんなのは偶然が重なっただけで…」
律子「よく考えたら昨日の夜、真美が亜美と話しているときに、『亜美顔赤くない?』って言ってたんです……その段階で私が気が付いていたら…」
P「いくらなんでも思い込みすぎだって……」
律子「これじゃあプロデューサー失格ですよね……」
P「そんなことはないって、たまたまが重なるとこういうことも起きるさ。次に活かしていけばいいじゃないか」
律子「………プロデューサーが見てきた輝いた私ってこういう感じでしたか?」
P「えっ?あ、いや、それは……」
P「あ、いやそういう意味じゃないんだ……」
律子「グスッ……ちょ、ちょっと風に当たってきますね」
P「あっ律子…………くっ、なんて声をかければいいんだ…」
P「…とりあえず竜宮小町に声をかけていくか…」ガチャリ
亜美「あ、兄ちゃん!やっほ→!」
P「亜美……もう起きて平気なのか?」
亜美「うん、ちょっと熱があるだけで休んだらもう元気100倍!…っとっと…」
あずさ「ほら亜美ちゃん無理しちゃダメよ?プロデューサーさんおはようございます。それで…こんなところにいていいんですか?」
P「え?」
伊織「あんたホント鈍いわねぇ。さっきから丸聞こえなのよ!それに、あんたの思ってることに気が付いてないとでも思ったわけ?さっさと律子のところに行きなさい!」
P「伊織………すまん!行ってくる!!」ガチャ…ダダダ
伊織「全く……手間のかかる二人だこと……」
P「律子~!律子いるか~!」
律子「なんですか……大声で叫ばないでくださいよ、近所迷惑じゃないですか…」
P「おぉ、いたか、すまんすまん。…………」
律子「…………」
P「……俺の中の輝いてる律子っていうのはさ…別に失敗してる律子でもそうなんだよ」
律子「……え?」
P「失敗しても次に活かせばいい、それは律子に教えてもらったことだ」
律子「…………」
P「今日はなんか心ここに非ずって感じでいつもの律子の貫録がなかった気がするぞ?」
律子「貫録ってなんですか……」
律子「(確かに私、今日は落ち着きが無かった…。……まさか今朝の?)」
P「………」ダキッ
律子「わっ!」グラッ
ああ、ギュってしたな!!
律子「…………」
P「今日みたいにさ、いつもの調子がでないときだってある。そんな日はリラックスしなきゃ体がもたないだろ?」
律子「……誰のせいだと思ってるんですか…」ボソッ
P「ん?なんか言ったか?」
律子「なんでもないですよ……、それよりもう離してください、暑いです…」
P「あ、あぁ、すまんすまん」
律子「……私は、こんなだから常に走ってないとダメなんです」
P「……うん」
律子「走って走って…それで今までうまくいってたからよかったです。でも今日みたいなことが起こって転んじゃうこともあるって知りました」
P「……そうだな」
律子「…正直プロデューサーが来てくれてなかったら竜宮の3人に合わせる顔がありませんでした。ありがとうございます」
P「いや…それは別にいいんだが…」
律子「プロデューサー。今朝の話は本当なんですよね?」
P「え?……あ、あぁ確かに本気でそう思ってる」
P「え?……それって?」
律子「か、勘違いしないでくださいよ!まだ付き合うって段階ならわかりますけどけ、結婚なんて……もしあるとしても竜宮小町が落ち着いたらです」
P「そうか……うん、もちろん止めてやるさ。そんでもって走ってる時は一緒に走ってやる。それで文句なしに結婚してやるさ!」
律子「も、もう……どうなってもしりませんからね……」
P「あ、そうだ。結婚指輪も用意してあったんだけど………これ、誕生日プレゼントだ」
律子「誕生日…プレゼント……?」
P「ま、まああわよくばプロポーズがうまくいけば記念日になるわけだし!狙ったっていいだろ!」
律子「あ、ありがとうございます……でも多分……」
P「え?な、なんかまずかったか?誕生日今日だよな!?」
律子「きょ、今日といいますか……時計みてくださいよ…」
P「時計……?……あ~!日付過ぎてる!…でも誕生日は昨日だからセーフだよなセーフ!」
律子「はぁ…それでいいですよ全く……ふふっ」
P「…ははっ……これからよろしくな?律子」
律子「いいえ、これから"も"、ですよ?プロデューサー?」 End
ちゅーして照れるりっちゃんとか誕生日のこと言ったら感動で泣いちゃうりっちゃんとか考えたけどこれが一番王道かなって
保守&駄文お付き合いあいサンクス
日付変わったけどおめでとうりっちゃん
あとはみなさんでお祝いしてあげてくださいな
結婚式を書いてもいいのよ
・・・エピローグ書いてもええんやで?
確かにいちゃいちゃさせ足りないからちょっと考えてみるわ
その前に風呂
今はウェディングドレスもレンタルの時代でしたっけ?まあ確かに家にあっても困るか…
今日は同じ職場の人の結婚式なんです。それも年下だし相手は私も狙ってたんだけど…
い、いや!さすがに寝取るなんてことはしないですよ!そんな魅力もないだろうしなぁ…
亜美「ピヨちゃーん、早くしてよ→!」
小鳥「あ、ちょっと待って!今いくから!」
おっとついつい妄想が広がってしまった…
今日は竜宮小町と一緒に行くことになってます
伊織「遅いわよ小鳥。この私を待たせるとはいい度胸ね?まあ、今日に限ってはアンタに同情して許してあげるわ」
伊織ちゃん流石にそれは辛口すぎるわ…
この服で汗かきたくないのに…
あずさ「ちょ、ちょっと伊織ちゃん?すごく間接的だけど私にも刺さってくるんだけど……」
あずささんはまだいいですよ……
いやそんなことはない!私だってまだ!……まだ…
小鳥「あ、あはは~…それじゃあ行きましょうか!」
何はともあれ今日は私たちの事務所の元プロデューサーさんと律子さんの結婚式なんです!
P「や、やめろひっぱるな亜美!」
あずさ「ホントにかっこいいですよ、プロデューサーさん~ 私も結婚したくなっちゃったわ~」
伊織「それならいつも言ってるじゃなむぐぐ……」
P「伊織やめるんだ、それは言っちゃいけない言葉だきっと。」
伊織「…ぷはっ!な、何すんのよ急に!このロリコン!年下の律子と結婚だなんていつから狙ってたのよ全く!」
P「お、おいおい人聞きの悪いことを言うなって…、お前この前は気が付いてるとか言ってたじゃないか」
伊織「……それはまあなんとなくよ、なんで律子なのかとかは聞いてないじゃない」
P「なんだ?伊織もしかしてやきもち焼いてるのか?結婚式はまだ早いぞ~」
伊織「なっ、なっ!!ば、バカバカバカ!そんなわけあるわけないじゃないこの変態!あんたなんか律子と幸せに爆発してればいいのよ!」
P「ちょ伊織……はぁ…疲れる……あ、小鳥さんもありがとうございます」
小鳥「…………はっ!」
お、思わず見とれてしまった……このままでは修羅場が…ってプロデューサーさんに限ってそんなことはないか
いやしかしホントにかっこいいなぁプロデューサーさん……
小鳥「私も結婚したいです……」
P「はい?」
P「あ、ありがとうございます。小鳥さんも素敵ですよ!」
小鳥「えっ!そ、そんな…結婚式の日に……ダメですよ……」
P「えっ?」
小鳥「い、いや!なんでもないですははは~…あ、律子さんはどうです?」
P「そうですねぇ~やっぱり時間かかるみたいですけどそろそろじゃないですかね?」
小鳥「楽しみですねェ律子さんのウェディングドレス姿~」
P「えぇそりゃもう!……って、本人が言っちゃ変ですかね」
小鳥「い、いやそんなことはないと思いますよ~!」
さらっとのろけないでください
それ結構ダメージ大きいんですよ?
――花嫁の準備が整いました
小鳥「おぉ!ついにご対面ですね!」
律子「………ど、どうも」
P「」
P「き、き、綺麗だよ……律子……」
律子「あ、ありがとう…ございます」
……なんですかこれ?目に毒じゃないですか!でも不思議と祝福したくなる!
いやぁでもホント律子さん綺麗だなぁ……ホントにアイドル続けていればよかったんじゃないかって思います
小鳥「綺麗です律子さん!!」
律子「あ、小鳥さん。ありがとうございます。」
小鳥「淡々と返されるとなんか悲しいものがありますね……邪魔者は消えますんでお二人でごゆっくり…」
律子「いやいやそういう意味じゃ、というか別に私変なこといってないじゃないですか!」
小鳥「あはは冗談ですよ~、まあどっちにしても私も他のみんなのとこ行かなきゃいけませんから!」
律子「そ、そうですか。それじゃあまた後で」
ここは空気が薄いので長居はできません
……ほらすぐさま後ろから幸せオーラが……脱出!
P「ついに結婚か……」
律子「早かったですねェ」
P「でも意外だったよな~律子から結婚しましょうって切り出すなんて」
律子「(竜宮の3人からやたら冷やかされるから勢いで言ってしまったなんて言えない…)」
P「でも確かにそうだよな~竜宮ももうトップアイドルの仲間だろ?やっぱりすごいよ律子は」
律子「そ、そんなことはないですよ……でもよかったと思います。ちゃんと自分の目標は果たせましたから」
P「ははは、やっぱり真面目なんだよな律子は。そうやって今より好きになるところ増やされてもこまるんだけど」
律子「さ、さらっと何言っちゃってるんですかあなたは!もう…そういうことばっかり言ってると他の子にも声かけられちゃいますよ…?」
P「まあそりゃ声はかけられるだろうけど……あれ?もしかして律子もやきもち焼いちゃってる感じ?」ニヤニヤ
律子「ばっ!そんなわけないじゃないですかこの変態プロデューサー!!」
P「うぉぉ、冗談冗談。それよりその”プロデューサーっての久々に聞いたな。家じゃいつも……」
律子「だあああ~!今言わなくていいでしょ今!」
P「あはは悪い悪い。ウェディングドレスなのにそれだけ元気があるんだ、いじりたくもなる」
律子「全くもう……」
P「さてと、そろそろかな。じゃまた後でな」
律子「あ、そうですね。じゃ」
―――
――
―
伊織「そろそろ来るでしょ。ねぇ小鳥?」
小鳥「え?え、えぇ!」
なんで私に振るの伊織ちゃん!?そんなにも私結婚通に見えるの!?
よくわかってないってのがなおさら悲しい…まあそろそろ来るでしょう……
――花嫁の入場~
亜美「うっわ~!りっちゃん超綺麗じゃん!」
あずさ「ホントねぇ~…うわやましいわぁ~」
伊織「わ、私の次くらいに綺麗じゃない!……お似合いだし…」
小鳥「そうねぇ……」
伊織ちゃんの言うとおり、悔しいけどお似合いの二人なんです
ゆっくりとプロデューサーさんの元に歩いていく律子さんはまるでアイドルのようで…
――そなたたちは永遠の愛を誓いますか?
P&律子「はい、誓います」
――それでは…誓いのキスを
――
―
あずさ「うふふ、これで結婚できるかしら~」
伊織「さすがに安直すぎるんじゃないの?」
小鳥「あ、あはは、伊織ちゃん…」
取る気満々のブーケは予想外の方向に飛んでいき、なぜかそこにいたあずささんが見事キャッチ
そんな私においうちをかけるかのような伊織ちゃんの攻撃でそろそろ限界も近いかも…
小鳥「…プロデューサーさんと律子さん、幸せになるといいなぁ」
ううん、そんなこと私が言わなくてもきっとあの二人なら間違いないんです
―――
P「お疲れ律子」
律子「あ、はいお疲れ様です」
P「ははっ、なんか仕事終わりみたいだな」
律子「また昔の話ですか、昔話ばっかりしてるとおじさんっぽいですよ?」
P「おじさんはともかくもうしばらくしたら…パパにはなるだろうな」
律子「ちょ、ま、またそういうことを唐突に言う……」
P「え?そりゃ律子は欲しいだろ?子供」
P「いや、別に夫婦だったら自然なことだろ。そんな思春期みたいな反応せんでも」
律子「はぁ…もう驚くのが馬鹿らしくなってきましたよ…」
P「でも、これでしっかり夫婦なわけだ」
律子「そうですね。プロデュースできなくなるってのもさみしいですけど…」
P「やっぱりそうだよな。別にあれだったら共働きでそういう就職先みつけてもいいんだぞ?」
律子「いえ、いいんです。プロデュースに終わりはないと思いますし、どうせやるならあそこがいいんです」
P「そっ…か。やっぱりもうただの女の子じゃないってことだな」
律子「女の子ってそんな年じゃないですよ!」
P「そうだな、もう女の子じゃない……」グイッ
律子「わっ……んっ……ぷはぁ……だから急に…」
P「もうプロデューサーの女の子じゃなく、俺にプロデュースされる女だ」
律子「……かっこいい事言ったと思ってます?なんか古いです」
P「な!マジか…」
律子「ふふっ、冗談ですよ。これからのプロデュースお願いしますよ?あなた!」 End
蛇足だったらすまんね
保守再びサンクス
その後は脳内で好きなだけイチャイチャさせるがいいさ!
律っちゃんかわいいのう
律っちゃんかわいいよ律っちゃん
Entry ⇒ 2012.06.24 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「そういえば律子も二十歳になるんだよな」黒井「ほう」
北斗「冬馬とふたつ違いとは……」チラッ
冬馬「なんだよ?」
P「意外だろ」
北斗「ですね」
翔太「僕もっと大人かと思ってたよ」
冬馬「眼鏡でスーツだからな」
P「関係ない……とは言い切れない気がする」
黒井「なぜそんなことを私達に?」
P「えぇ。せっかく酒飲めるようになるんだし」
P「成人祝いに飲みに連れていきませんか?」
北斗「そういった感情を水に流すためにもいいんじゃないか?」
P「どうです?黒井社長」
黒井「問題ないとは思うが、秋月律子が了承するかだな」
P「その辺りは任せてください」
冬馬「妙に自信満々だな」
P「765プロの絆を甘くみないことだな」
北斗「期待してますよプロデューサーさん」
P「仕事あがりで直行って形になりますけど大丈夫ですか?」
黒井「ノンノン。961プロはどこかの矮小事務所違って、その程度問題ではないのだよ」
P「なんて口の悪さだ……」
翔太「僕は美味しいご飯があれば何でもいいよっ!」
黒井「ではセッティングのほうは貴様に任せるからな」
P「了解です。じゃあ続きやるか……ドベは冬馬だったよな?」
冬馬「なんで毎回俺が負けるんだよ……」
北斗「顔に出るからなお前は」
冬馬「つーか2枚交換ってきつすぎるぜ」
黒井「強者はより強者に。世の常だなはーっははは!」
翔太「世知辛い世の中だね……」
北斗「律子ちゃんってお酒飲めるんですかね」
P「どうだろうなぁ。イメージ的には強そうだが」
黒井「あんな女ほど飲めないものだ」
翔太「べろんべろんに酔った律子さんは想像できないなー」
北斗「小鳥さんもあずさちゃんも飲むから、律子ちゃんも飲めないと大変でしょうね」
P「俺や社長もそこそこ飲めるしな」
冬馬「誕生日なら無礼講だよな?俺も四捨五入したら20だし飲んでもいいだろ?」
P「ダメに決まってるだろ……ほれ翔太1枚くれ」
翔太「せっかくジョーカー引いたのに……」
P「あんまり大人数になるのもなぁ」
北斗「でも俺達と律子ちゃん入れても6人でしょう?」
P「飲み会と聞けば音無さんが黙ってないからな……」
北斗「あぁ……そうでしたね……」
P「一応手は打つが、7人想定もしておいたほうがいいぞ」
黒井「冬馬よ……本当にこれが最強のカードなのか……」
冬馬「文句あんのかよ」
P「なんだったんですか?」
黒井「2枚の数字を足して23だ」
翔太「嘘っ……冬馬君の手札弱すぎ……?」
冬馬「うるせーな!これくらいの手札なら楽勝、だぜ!」
北斗「お前1位抜けしてないんじゃないか?」
冬馬「だ、大富豪は俺のもっとも苦手なゲームだからな。ハンデやったんだよ」
冬馬「次はポーカーで勝負しようぜ!」
P「俺もう帰らないとまずいし、今日はここまでにしよう」
冬馬「おい勝ち逃げは卑怯だろ」
翔太「続きはまた今度でもいいんじゃない?」
P「最近マークが厳しくなってるんだよな……外回りに行くときの視線が刺々しいんだよ」
黒井「ほぼ毎日通っているからな。高木もこんな使えない男を引いてしまうとは」
P「きっちりと仕事はこなしてるんですけどね……」
P「そんな境遇だと俺も嬉しいんだけどな」
北斗「そんな境遇だと思いますがね……」
P「はは、まさか」
冬馬「どんだけフラグ立ててんだよ」
黒井「また旗の話か。ビーチフラッグにはまだ早いぞ」
冬馬「誰がするか!そんなことしても喜ぶのは一人だけだろ!」
P「最近は雪歩も喜びそうなんだよな」
北斗「そんな……冗談でしょう?」
P「音無さんに洗脳されて……」
冬馬「あの人百合専じゃなかったのかよ」
P「百合?男同士も美味しいみたいなことは言ってたけど」
冬馬「うおぉ……」
黒井「ウィ。こちらのスケジュールは以前渡した資料のままだ」
冬馬「資料?なんだそれ」
黒井「私とジュピターの今月の日程だ」
翔太「それってすごく大事なものなんじゃないの?」
北斗「というか犯罪な気がしますが」
黒井「見えないファウルはテクニックだ。961プロならそれくらい常識だぞ」
冬馬「それなら納得できるぜ」
北斗「冬馬はサッカー好きだもんな」
P「へぇ、初耳だな。フィギュア集めだけが趣味かと思ってたよ」
冬馬「一言多いんだよあんた!」
冬馬「男の手料理、だぜ!今度何か作りに行ってやろうか?」
P「そんなの週刊誌にすっぱ抜かれたら俺も冬馬も終わるぞ」
北斗「ちなみに俺の趣味はなんだと思います?デート以外で」
P「ナンパと自分磨きか?」
北斗「俺はどういう目で見られてるんですか……」
冬馬「チャラ男だよな」
黒井「違いない」
北斗「俺の趣味はヴァイオリンとピアノです」
P「ダウト」
北斗「本当ですって!」
冬馬「驚くのも無理ねーがマジなんだぜ」
P「そんなスキルは伊織あたりでいいんだ。お前のピアノなんて誰も得しないんだよ」
P「カトレア?」
冬馬「忘れてくれ……」
翔太「遠い目になって固まっちゃったね」
P「もしかして聞いちゃまずいことだったのか……?」
北斗「いつもの発作ですよ。気にしないでください」
黒井「外国の友人でもいるのか。さすがジュピターだな」
冬馬「いや、ハーフだし日本語しか話せないんだ」
P「いつもに増して目がイってるな」
翔太「ねぇプロデューサーさん」
P「ん、どうした?」
翔太「帰るって言ってから結構経つけど、まだ大丈夫なの?」
P「あっ」
北斗「社長が余計なこと言うからですよ」
黒井「元は私の行動に文句をつけたからだろう!」
P「これ以上遅くなると本格的に雷が落ちるんで帰ります!お疲れ様でした!」
翔太「律子さんによろしくねー!」
冬馬「おっさんが悪い!」
黒井「お前達の責任だ!」
冬馬「ならポーカーで勝ったほうが正しいってことにしようぜ」
黒井「いいだろう。くだらん妄言ごと叩き伏せてやる」
北斗「チャオ☆……もういないとは。本当に切迫してるんだな」
冬馬「北斗と翔太も混ざれよ。ジェットストリームアタック仕掛けるぜ」
翔太「そんな技初めて聞いたよ!?」
P「久々にあれ使うか……スーハースーハー」
ガチャ
P「た、ただいま戻りましたぁ……疲れた……」フラフラ
小鳥「あ、お帰りなさいプロデューサーさん」
律子「プロデューサー!あなたまた遊びに……」
P「ぜぇ……ぜぇ……すみませんちょっと、ソファ使わせて、ください……」
小鳥「ど、どうぞ」
律子「お疲れみたいですね……」
P「い、色々……営業してきたんで……ふぅ……はぁ」ドサッ
P「い、いや……少し休めば大丈夫だ……はぁ……はぁ……」
小鳥(これは……)チラッ
P(音無さん!)チラッ
小鳥「」グッ
P「」グッ
小鳥「毎日お仕事頑張ってますもんねぇ。疲れが一気にきたのかもしれません」
律子「……私ったら変な勘違いしちゃって……」
P「ゲホッ……プ、プロデューサーは……影で活躍する職業だからな……」
小鳥「プロデューサーさんは私が介抱しときますから、律子さんはもうあがってもいいですよ」
律子「でも……」
P「はぁ……はぁ……」チラッチラッ
小鳥「ほ、ほら!律子さん明日も早いんですし!」
P「な、なんだ?」
律子「無理しないでくださいね。仕事なら私に回してくれても構いませんから」
律子「それではお先です。お疲れ様でした」
パタン
P「……行きましたかね」
小鳥「みたいですね……」
P「っはぁー!久々に使いましたけど、これやっぱ効果ありますね!」
小鳥「私もよく使ってましたよ。怒られるのが確定してる時の切り札ですよね」
P「多用できないのが欠点ですが、初回だとほぼ間違いなく効きますから」
小鳥「どれどれ……心配してますねぇ」
P「帰りながらこの長文打ったのか……ちょっと罪悪感が……」
小鳥「真面目な律子さんですから、少し効きすぎたんでしょうね」
小鳥「で、本当は何してたんですか?」
P「敵情視察ということでひとつ……」
小鳥「……程ほどにしてくださいよ」
P「あ、誘うの忘れてた」
小鳥「誘う?夕食なら付き合いますよ?」
P「いや結構です」
小鳥「ぐぬぬ」
小鳥「少し前までプロデューサーさんを待ってたんですけど」
小鳥「もうっ!あの変態どこほっつき歩いてるのかしら!明日覚えてなさいよ!」プリプリ
小鳥「って言いながら帰っちゃいましたよ」
P「明日が怖いな……」
小鳥「さっきの手はもう使えませんからね」
P「なら他の手を使うまでです」
小鳥「ちなみにぷりぷり怒ってる伊織ちゃんの画像がここに……」
P「3千円」
小鳥「5千」
P「……」
小鳥「……」
P「……4千円で」
小鳥「毎度!」
P「今日はとっておきの新鮮なネタを提供しましょう」
小鳥「はよ!」
P「961プロの天ヶ瀬冬馬は料理が趣味らしいです」
P「毎日コンビニ弁当の俺を心配して手料理を振舞うことに」
小鳥「スーツ姿のプロデューサーさんが帰宅するとエプロンをつけた冬馬君がいて……!」
小鳥「風呂にする?飯にする?それとも?」
P「もちろんお前だよ!」キリッ
小鳥「」ゴソゴソ
小鳥「まぁまぁでしたね」
P「マスクしても目が笑ってますからね」
P「さて、それじゃ帰りますか」
小鳥「飲みに……」
P「行きませんよ」
小鳥「ピヨヨ」
P「仕込みはできた……頼みますよ」
ガチャ
P「おはようございまーす」
高木「おはよう。昨日も頑張ってたみたいだね」
P「今はアイドル達にとって大事な時期なので!」キリリ
高木「うんうん。若いのにやるじゃないか君ぃ」
春香「プロデューサーさん来たよ伊織」
真 「今日こそ真相を聞きださないと」
伊織「ねぇ」
P「ん?あぁおはよう伊織」
伊織「あんた最近帰り遅いけど何やってるのよ」
P「何って仕事だよ」
P「それは……」
コイヲーハジメヨーヨー
P「おっと電話だ。失礼」
P「もしもし……何!?音無さんの親戚が八尺様に魅入られた!?わかったすぐ行く!」
伊織「ちょ、ちょっと」
P「すまん伊織急用が入ったからまた後にしてくれ!」
P「貴音!美希!響!お前達も手伝ってくれ!」
貴音「は、八尺様……私少々頭痛が痛いので本日は……」
美希「そこお腹だよ」
貴音「嫌です!八尺様は嫌です!助けてください響!」
響 「楽器くらいなんくるないさー自分完璧だからリコーダーも吹けるんさー」
美希「それは尺八って思うな」
響 「ほらほらー行くぞー」グイグイ
貴音「い、嫌だと言って……!ちょ、ほんと無理」
ギャーギャー
雪歩「プロデューサーってお寺生まれだったのかな……」
真 「ハッシャクサマってなんだろ?」
春香「貴音さんが怖がってるし、お化けとか?」
小鳥「八尺様は怖いわよ~」
伊織「どこから沸いてきたのよ」
真美「ピヨちゃんどこ行ってたんだYO!」
小鳥「ちょっと外にね」
P「なんとか撒いたか……」
響 「それでどこまで行くの?」
P「今日は吹き替えの仕事入ってただろ。このまま現場まで行くぞ」
貴音「え、あ、あの……八尺様は……」
P「飽きたから帰ったらしい。もう大丈夫だよ」
響 「よくわかんないけど解決なら安心だな!」
貴音「まこと、良きことです……本当に……」ポロポロ
P「お、おい泣くなよ……」
美希「あふぅ」
P「仕掛けるなら今だな……よし」
P「携帯取り出しぽぱぴぷぺー」
prrrrr……
律子《プロデューサー?どうしたんですか?》
P「でぇとちてくれま・す・か?」
プツッ
P「……」ピピピ
律子《何ですか》
P「いきなり切るなんて酷いじゃないか」
律子《いきなり意味不明なこと言われたら切りたくもなりますよ……》
P「律子の誕生日って6月の23日だったよな」
律子《はい。それが何か?》
P「その日の夜空いてないか?」
律子《特に予定入ったりはありませんけど》
律子《ってええ!?そ、それってまさか……!》
P「二十歳記念に飲みに行こうと思ってさ」
律子《ふ、二人きりでですか!?》
P「いや、俺の連れもいるけど」
律子《……ですよねー。あはは、はは……》
P「なんだ?都合悪かったか?」
律子《いーえ!どうせ誕生日に予定入ってない寂しい女ですよ!》
P「何怒ってるんだよ……」
律子《別に怒ってませんけど!?》
律子《行ってもいいですけど……次の日休みですし》
P「よし!仕事終わったらそのまま行くから頼んだぞ!それじゃ」ピッ
P「これで面子は揃ったな。あとは余計な邪魔が入らなければ勝利条件達成だ」
響 「勝利条件?」
P「うわっ!?あ、いや、もう収録終わったのか?」
美希「その気になればNGなんて出さないの!」
響 「毎回そうならいいんだけどな……」
貴音「先ほど収録を終えましたので」
P「順調に済んで良かったよ。じゃあ帰るか」
響 「勝利条件ってなんだ?」
P「ゲームの話だよ」
響 「なんだゲームか」
冬馬「何だって?」
黒井「23日……秋月律子の誕生日当日の夜に決まった」
北斗「次の日がオフで良かったですね」
冬馬「酒の話してたし社長達は飲むんだよな?」
黒井「まぁ程々にな」
北斗「どうせなら酔った律子ちゃんを見てみたいからな」
冬馬「宅飲みにしねぇ?それなら見えないファウルで……」
黒井「法律は守れ冬馬よ」
冬馬「頭の固いおっさんめ……」
翔太「そういえば誕生日プレゼントとかは用意するの?」
冬馬「そんなもん食パンでも渡せばいいだろ」
黒井「そうだな」
トロケルーホドーワタシノーネムリニー
小鳥「私のものになってくれないと困る……あら?」
小鳥「もしもし?どうしたんですか律子さん?」
律子《あ、夜分にすみません。少し相談がありまして……》
小鳥「私にわかることならなんくるないですけど、何でしょう?」
律子《今度プロデューサーと飲みに行くんですけど、私お酒初めてで》
小鳥「詳しく」
律子《え、はい》
ガチャ
律子「おはようございます」
春香「律子さん!お誕生日おめでとうございます!」
律子「きゃっ!」
亜美「貴重なりっちゃんの驚くシーンです!」
真美「本邦初公開となります!」
亜美「ホンポウってなに?」
真美「ロシア連邦のことっしょー」
亜美「やるねぇ真美君!」
真美「んっふっふー」
律子「な、なんだかグダグダだけどありがと……」
あずさ「それ~」パーン
千早「今頃クラッカー……」
律子「今日は仕事詰まってますからね」
高木「うん。でもせっかくだから、仕事前に祝おうと皆で決めたんだよ」
伊織「竜宮小町でケーキ作ったのよ。帰ったら食べなさいよね」
美希「はいこれ」
律子「これは?」
美希「プレゼント買ってきたの。律子にはお世話に」
律子「……」
美希「律子さんにはお世話になってるし奮発したんだよ」
律子「あ、ありがとう……嬉しいわ」
亜美「ケーキ見た目はアレだけど味は美味しいと思うから安心してNE!」
伊織「アレって何よ!この伊織ちゃんがデコレーションしてあげたのに!」
亜美「別にアレって言っただけだもんね~。んっふっふー」
伊織「ムキー!」
真 「あぁ……」チラッ
小鳥「私も連れてってくださいよ!」
P「ダメですって!今日は律子だけって決めてるんですから!」
小鳥「あれだけ協力してあげたのに!」
P「それとこれとは話が別です!」
伊織「律子今夜プロデューサーと出かけるらしいじゃない」
真 「それでゴネてるんだよ」
律子「話したら不味かったのかしら……」
小鳥「嫌です嫌です!ぜぇっっっっ」
小鳥「っっっったいに!一緒に行きますから!」
P「何でそんなについて来たがるんですか!?」
小鳥「最近友達付き合いが減ってきて寂しいんです……」
千早「急に重くなってきたわよ」
春香「というかそろそろ出ないとダメなんじゃ……」
P「そんな泣きそうな顔したって……あ、律子誕生日おめでとう」
小鳥「おめです」
真 「軽い!?軽すぎだよ二人とも!」
響 「おはようと同じノリだったぞ!」
律子「そろそろ仕事行かないと時間的にまずいですよ」
P「ほら!仕事ですよ、仕事!さっさと諦めて仕事してください!」
小鳥「律子さん!」
律子「は、はい?」
小鳥「どうやって現地まで行くんですか!?」
律子「どうやってって、プロデューサーと事務所から一緒に……」
P「ば、馬鹿!」
小鳥「ピヨッシャア!ワンチャンありますね!」
律子「はぁ……私もう行きますからね。ほら皆も集まって!今日のスケジュール組むわよ!」
P「あの人と飲むと毎回えらい目にあうからな……」
やよい「プロデューサー。お仕事行かなくていいんですか?」
P「ん?あ、もうこんな時間か」
P「今日はCMの撮影だったな。よし、やよいと真美亜美は俺と来てくれ」
真美「真美達3人の水着でCMとか変態すぎるっしょー」
亜美「大きい兄ちゃん達はエッチだなぁ」
P「どうせならあずささんや貴音の水着姿のほうが見たいんだけどな」
真美「今の本人に言っちゃおっかなー」
P「お、おい」
やよい「あの、お仕事……」
P「そ、そうだったな!はいこの話はヤメヤメ!TV局まで車で行くから準備したら降りてきてくれ」
亜美「ちぇっ」
真美「お悩みのようですな兄ちゃん」
P「もし真美が友達と遊びにいく約束しててさ」
真美「うんうん」
P「音無さんがついてくるって言ったらどうやって止める?」
真美「一緒に行くに決まってんじゃん!」
P「断るのを前提としたら?」
真美「うーん……考えたことないや」
P「亜美は何かないか?」
亜美「気絶させれば?ドラマみたいにハンカチ使ってやっちゃいなYO!」
P「いいなそれ。それでいくか」
例え話が酷すぎだろww
P「真美には清く生きてほしいんだ……汚れ仕事は俺がやる」
真美「兄ちゃん……」
P「真美……」
亜美「なんか始まっちった」
やよい「それって危ないんじゃ……」
P「大丈夫だよ。音無さんは強い人だから」
やよい「で、でもぉ」
P「じゃあ峰打ちにするからさ」
やよい「それなら大丈夫なのかな……?」
小鳥「仕事あがりにプロデューサーさんと律子さんと一杯行きますから!」
高木「えっ」
小鳥「律子さんお酒飲めるようになりましたからね!」
高木「私は誘われてないんだが……」
小鳥「あ、ちょっと今忙しいんで後で聞きます!」
小鳥「それそれー!喉が鳴るわよー!」
高木「社長なのに……」
北斗「いつでもOKですよ」
冬馬「確かに食パンでも渡せばって言ったけどよ……」
翔太「あ、エプロン忘れちゃった」
黒井「予備を用意してあるからそれを着けろ」
冬馬「まさか作ることになるとは……」
翔太「こんな広いキッチンまであるなんて961プロすごいね!」
黒井「ウィ。私はパン作りなどよく知らんからな。お前が指示しろ」
冬馬「仕方ねぇな……家まで材料取ってくるよ」
北斗「全部社長が用意してくれてるじゃないか」
冬馬「こんな市販のドライイーストじゃダメだ。臭いパンが食いたいなら別だがよ」
冬馬「俺がネットで買った外国製のやつが余ってたはずだから持ってきてやる」
黒井「本格的だな」
冬馬「より完璧を目指すのがジュピターだろ?」
冬馬「生きてるパンをぅ作ろぉう」
北斗「テレレレン・テレレレン・テレンレレンレンテンレレン」
翔太「テレレレン・テレレレン・テンテンテテンテン」
黒井「赤ちゃんは裸で生まれてくる♪」
冬馬「ドジョウも裸でカエルも」
職員「社長!!こんな所にいらしたんですか!」
黒井「なんだ騒々しい。今まさにパンに命を吹き込んでいるところなのだ」
職員「パ、パン?何やら音楽権利団体の方が来て黒井社長をと……」
黒井「……」
北斗「黙ってろ冬馬。喋れば喋るほど不利になる」
職員「社長?」
黒井「居ないと伝えろ」
職員「えっ」
黒井「伝えろ」
職員「しかし……」
黒井「私とジュピターが焼いたパンを食べたくはないのか」
職員「社長は海外出張中でした。私としたことが失念していたとは……いやいや」
黒井「……行ったか」
北斗「色々と危険すぎましたね」
黒井「ウィ。我々も用心する必要があるな」
翔太「ねぇこのパンちょっと臭くない?」
冬馬「手作りだとこんなもんだ。ほら続けるぜ」
真美「兄ちゃん!見なさいこのセクシーな水着姿!」
亜美「間違い犯しちゃってもいいのよん?」
P「あと5年くらい成長してたら危なかったかもな」
真美「5年ってことは19?」
亜美「高校生でもないじゃん!うあうあー!」
P「あぁもう早く着替えてこいって。俺も挨拶してから行くから」
やよい「はい!」
P「さぁ最後の詰めだ。音無さんを突破しないとな」
真美「たっだいまー!」
亜美「あり?皆もう帰っちゃったの?」
伊織「私以外はもうあがったわよ」
やよい「伊織ちゃんごめんね、待っててもらって」
真美「奥さんしてますなー」
伊織「それじゃ私達は帰るから」
真美「あ、途中まで一緒に行こうYO!真美達も帰る!」
亜美「べろちょろ!」
小鳥「おかえりなさいプロデューサーさん」
P「きましたね……」
小鳥「残業はありませんよ!全部終わらせましたから!」
P「そうですか……なら仕方ない」
P「音無さん。いや、小鳥」
小鳥「こ、こと、小鳥!?」
P「話があるんだ。二人だけになりたい」
小鳥「はははははい!で、ではそこの別室で……」
高木「あ、君!今日は律子君達と」
P「すみません後にしてください」
高木「君ぃ……」
P「その前に目を瞑ってもらえますか?」
小鳥(キ、キ、キター!我が世の春がついにキター!)
小鳥「は、はい!いつでもどうぞ」
P「では……すみません!」
小鳥「むぐ!?むぐぐ!」
P「あれ?気絶しないな」
小鳥(プロデューサーさん!タップですよ、タップ!)ジタバタ
小鳥(あ、ちょっと気持ちよくなって……)ジタ…バタ…
小鳥「」
P「やっと効いたか……ハンカチは洗って返してくださいね」
律子「もう帰っちゃいましたよ」
P「なら都合がいいな。律子のほうは準備いいのか?」
律子「いいですけど、小鳥さんはどうしたんです?」
P「見たいアニメがあるからって帰ったよ」
律子「あの人社会人の意識あるんですかね……」
P「まぁまぁいいじゃないか。それじゃ戸締りして行こう」
律子「ところでプロデューサーの友達ってどんな人なんですか?」
P「音楽関係の仕事してる人だよ」
律子「い、いつの間にそんな人脈が……やりますね」
P「律子も知ってる人だから、きっと驚くぞ」
律子「……それって男性ですか?」
P「まぁそうだな」
律子「嫌な予感しかしないわ……」
P「えぇと……いたいた。お待たせしましたー!」
律子「やっぱり……」
北斗「チャオ☆律子ちゃん!」
翔太「こんばんは!」
冬馬「よう」
律子「961プロと食事する時が来るとは思ってなかったわ」
黒井「普段は敵同士だが、今日くらいは遺恨を忘れようではないか」
律子「よく言いますね」
P「せっかくの律子の誕生日なんだし、そうカリカリするなって」
律子「別にカリカリなんかしてませんけど……」
黒井「まずはビールだな」
P「律子ももちろんビールだよな」
律子「え、私はウーロン茶でいいですよ」
P「何言ってるんだ。飲める歳になったのに飲まないのは罪だぞ」
北斗「翔太はコーラで冬馬はメロンソーダでいいな」
冬馬「なぁ今日くらいいいだろ?」
北斗「あと3年経ったら好きなだけ飲めばいいさ」
冬馬「そんな機会一生ねーよ……」
律子「当たり前ですけど、私お酒飲んだことないんですよ?」
P「付き合いで飲むこともあるかもしれないだろ?丁度いい練習じゃないか」
北斗「じゃあ注文しますね」
P「それじゃいきますよ。律子!誕生日おめでとう!乾杯!」
北斗「おめでとう律子ちゃん!」
翔太「おめでとーう!」
冬馬「ん」
律子「これは?」
黒井「私とジュピターが作った食パンだ。ありがたく食うがいい」
律子「しょ、食パンですか?」
P「手作り食パンをプレゼントって何考えてるんだ……」
黒井「冬馬たっての希望でな」
冬馬「え、俺が作ろうって言ったんじゃ……」
P「そういえば料理が趣味って言ってたもんな」
律子「とりあえずありがとうございます……」
北斗「ほら、律子ちゃんも飲みなよ」
律子「じゃあ……うわ、苦い……」
P「ま、こんなもんか」
北斗「やっぱりリキュール系のほうが無難でしたかね?」
律子「これならコーラのほうがマシですよ……」
冬馬「じゃあそれ俺が貰って」
P「冬馬」
冬馬「わ、わかったよ……」
翔太「クロちゃん食べ物頼んでもいい?」
黒井「好きに頼め」
翔太「やった!」
北斗「今までも十分大人びてましたけどね」
律子「あずささんとひとつ違いになっちゃいましたね」
P「1ヶ月くらいでまた元に戻るけどな」
冬馬「三浦って21だったのかよ」
翔太「そう考えると小鳥さんって若く見えるよね」
P「今の本人の前では言うなよ」
黒井「誰だ!焼き鳥を串から外したのは!」
律子「食べやすいから取りましたけど何か?」
P「焼き鳥は串で食べるからいいんだろ」
律子「そんなの胃に入れば同じですよ」
P「ぐぬぬ」
P「見た見た。良かったよ」
黒井「私だけオファーがなかった……」
冬馬「だって俺達961プロ辞めてる設定だしな」
北斗「むしろ黒井さんがいたほうがおかしかったですよ」
黒井「黒井さんなどと呼ぶな!」
翔太「あはは!クロちゃん顔真っ赤!」
黒井「やかましい!」
P「ドラマの黒井社長は外道でしたからね」
律子「実際も酷かったじゃないですか」
翔太「ジュースみたいだね」
P「北斗もなんか頼むか?」
北斗「そうですね、生中お願いします」
冬馬「俺」
P「……」
冬馬「俺はメロンソーダで……」
律子「私どうもビールは好きになれません」
P「ならチューハイ頼んでみるか?ライチとかどうだ」
律子「ライチは嫌いじゃないですけど」
P「よし。店員さーん!」
律子「か、可愛いって」
冬馬「そうだ知ってるか?」
冬馬「しゃっくりって100回続いたら死ぬんだぜ」
律子「そんなの迷信だわ」
冬馬「マジだって!友達の爺ちゃんは100回目と同時に心臓発作で逝っちまったらしい」
律子「そもそも続く条件が曖昧よね」
翔太「条件?」
律子「100回続けるにしても、前のしゃっくりから何秒以内にとかは決まってないでしょ?」
P「夢のないこと言うなよ……」
黒井「これだから頭の固い765プロは困る」
律子「な、なんですか私が悪いって言うんですか!?」
P「なんだ?」
翔太「春香さん冬馬君が誘ったライブに来てないよね」
冬馬「……」
北斗「……」
翔太「あれ?」
P「翔太……需要と供給って知ってるか」
翔太「知らないけど」
律子「中学生で習わなかったかしら……あ、これ美味しい」
P「あそこで残り少ない尺を割いてまでジュピターのライブを見に行く価値があると思うか?」
翔太「それはあるでしょー!だって僕達最後の見せ場なんだよ?」
P「……聞き方を変えるが、お前達の見せ場に視聴者は」
黒井「そこまでだ。もうやめてやれ」
北斗「黒井さん……」
黒井「黒井さんはやめろ!本当に解雇されたいか!」
冬馬「男の顔より女の顔眺めてたほうが楽しいだろ?」
北斗「当然だな」
黒井「むしろ出演できただけ良かったと思え」
P「下手したらライバル枠は新幹少女に食われてましたからね」
律子「……」ゴクゴク
冬馬「あと特別編であのご尊顔がってあったけどよ」
P「あぁあったな」
冬馬「絶対社長が出ると思ってたのに、居酒屋の店員と765の社長だったな」
北斗「小川さんでしたっけ?快活そうな女性でしたね」
P「声が伊織そっくりでたまに驚くんだよ」
翔太「765プロの社長さんは普通のおじさんだったねー」
黒井「なぜだ?」
律子「ふぅ……とことん妨害工作したゲス社長ですよ?」
律子「きっと特殊メイクでその悪人面が更に強化されますよ」
黒井「あ、悪人面だと……」
P「服装がまずチンピラだったしなぁ」
冬馬「紫のスーツはねーよな」
黒井「貴様も初期は色々言われていたが最終的に認められたな」
P「真面目が信条ですから」
冬馬「俺達は最初から悪評しかなかったぜ」
翔太「冬馬君が春香さんにぶつかって悪態ついたりするからでしょ!」
P「その辺りは実際とそんな変わらないよな」
冬馬「うるせーな」
黒井「続編に向けて何かアクションを起こすべきか……」
P「アクション?」
冬馬「いきなり765のパクリじゃねーか!」
黒井「そうすれば961プロの日常のようなタイトルで出せるだろう」
P「そんなの放送したら視聴率だだ下がりですよ……」
北斗「それに俺達961プロ辞めた設定ですから」
律子「あ、なくなっちゃった」
P「おぉ意外といけそうだな。次何する?カクテルいってみるか?」
律子「えっと、お任せします」
P「ファジーネーブルあたりで慣らすか」
黒井「そうだな」ジー
北斗「あ、もう撮るんですね」
北斗「週刊誌に売り込んだら凄い値がつきそうですね」
律子「これも中々……」ゴクゴク
翔太「あの、律子さんそんなハイペースで飲んでも大丈夫なの?」
律子「結構お酒強いみたいだから平気よ」
P「カクテルに合うつまみってなんだろ」
北斗「さっぱり系ですかね」
黒井「野菜スティックあたりでも頼めばいいだろう」ジー
P「こんなシーン撮っても面白みないと思いますけど……」
黒井「そこは編集すれば問題ない。少しは頭を使えよ」
P「ぐぬぬ」
翔太「僕焼き鳥もう1回頼もうかな」
冬馬「俺も食いたいから盛り合わせ頼んでくれ」
P「そんなことあったか?」
律子「あ、すみません。このライムチューハイを……」
冬馬「マジでよく飲むなこいつ……」
北斗「今回は逆に好みの男性について語りません?」
翔太「うわっ」
P「俺急用思いついたから帰るよ」
黒井「私もセレブな急用ができた」
北斗「ちょ、ちょっと!違いますって!律子ちゃんに聞くんですよ!」
冬馬「北斗……」
北斗「冬馬!」
冬馬「友達としてやっていこうぜ?」
北斗「おい!!」
北斗「や、やめろよ翔太……それは洒落にならない」
翔太「もうメールしちゃった!」
P「というか音無さんのアドレス知ってるんだな」
律子「すみませーん!このいいちこっていうのください!」
冬馬「この前携帯取られて登録させられたんだよ」
P「へぇ……って律子?いいちこって焼酎だぞ?お前飲めるのか」
律子「イチゴみたいな名前ですし、なんとかなりますよ!」
冬馬「そういえば今日よく事務員から逃げ切ったな」
P「あぁ気絶させて事務所に寝かせてきたんだ」
黒井「暴力とは765プロは相変わらず野蛮だな」
P「峰打ちなんで大丈夫ですよ」
冬馬「峰打ちならセーフだな」
黒井「程々にしておかないと次の日が辛いぞ」
律子「961プロのじょげんなんて受けません!」
P「まぁせっかく北斗が提案したんだし聞いてみるか?」
北斗「え、あぁ、どうぞ……」
冬馬「そんな気にすんなよホモクト」
翔太「そうだよっ!僕達ずっと友達だよホモクト君!」
北斗「二人ともここぞとばかりに言ってくれるな……」
黒井「ビデオカメラを持ち続けるのは意外とこたえるな。翔太よ代われ」
翔太「えぇー?仕方ないなぁ」
翔太「よっと。もしもーし律子さん今どんな感じー?」
律子「……」ゴクゴク
律子「あ、あの」
律子「プロデューサー殿!」
P「な、なんだ?」
律子「芋って美味しいんですかね」
P「芋?」
律子「芋焼酎です」
P「あぁ酒か。麦よりは癖があって飲みにくいと思うぞ」
律子「じゃあそれ頼んでみますね」
P「じゃあって……どう見る北斗」
北斗「まわってきてるとは思いますが」
冬馬「なんだマジで酔い潰すのかよ」
P「堅物の律子が酔った姿なんて貴重だからな」
P「ち、近いって」
律子「うんうん。ところで皆さんあまり飲んでないですね」
P「俺達は自分のペースで飲むから気にするな」
北斗「律子ちゃんは好きに飲んでいいからさ」
律子「納得いかないわ」
冬馬「は?」
律子「黒井社長達の分も頼みますね」
黒井「ウィ?」
律子「私だけ飲んでたらなんだか申し訳ないじゃないですか」
北斗「そんなことは……」
律子「ほら、あんたも頼みなさい!」
北斗「は、はい」
北斗「」ガタッ
P「」ガタッ
黒井「翔太ァ!!」
冬馬「カメラ回せ!」
翔太「う、うん」
律子「ほら、プロデューサー達も飲んでくださいよ」
P「の、飲んだら律子ももっと飲むのか?」
律子「かもしれませんねぇ。お三方の努力次第?」
北斗「プロデューサーさん!」
P「あぁ!飲もう!店員さーん!」
冬馬「お前らだけにいい格好させられるかよ!」
黒井「ここは私の出番だな!」
翔太「冬馬君は僕と観戦してようね」
冬馬「くそっどさくさに紛れようとしたのに……」
小鳥「や、優しくしてください!」ガバッ
小鳥「ってあら?ここは事務所……?なんでこんなとこで寝てるの?」
小鳥「うぅ背中が痛い……今何時かしら」
小鳥「あ、メール」
sub:【速報】北斗君はホモだった!
本文:急に好みの男の話したいって言い出して怖いよ(i|!゜Д゚i|!)写真も貼っておくね!
小鳥「……ふふ、ふふふ。思い出したわ」
小鳥「神は見捨てなかった!ぬかったわね翔太君!」
小鳥「背景からどこの店か割り出しは可能ッ!」
小鳥「30分もあればいけるわよぉ!」
小鳥「あっという間だったように見えるけどタクシーフル活用して急いだのよ!」
小鳥「あ、すみません友人と夫が先に入ってまして」
小鳥「さぁどこかし……」
P「ウェイェイ!」
律子「ダ・ザラッタッタ!ザラッタタォ!」
北斗「ベイベベイベ☆」
P「ダ・ザラッタッタ、ザラッタッターウゥ!」
黒井「ウゥイェ!ダ・ザラッタッタ!ザラッタッタオゥ!」
北斗「ベイベベイベ☆」
律子「ダ・ザラッタッタッタートゥ!」
小鳥「な、何これ」
「「「「ベイベベイベベイベベイベベイベベイベ♪」」」」
りっちゃん誕生日おめでとう
BGMについて詳しく。
翔太「小鳥さん!」
小鳥「あ、二人とも」
冬馬「こいつら酒飲んでおかしくなっちまったんだ!どうにかしてくれ!」
小鳥「そ、そうね……!ここは大人の女性である私が一発ビシッと」
P「ズッタン!ズッズタン!」
律子「ピヨちゃーん!」ガバッ
小鳥「ピ、ピヨちゃん!?あの、律子さん?」
北斗「ズッタン!ズッズタン!」
黒井「音無君も来たのか!さぁさ飲むがいい!」
小鳥「え、あ、あの!?」
P「小鳥ァ!俺についてこい!」
小鳥「は、はい!」
冬馬「速攻で落とされてんじゃねーか!」
P「このままずっとー!ずっとー!死ぬまでハッピー!」
北斗「気分はdo-dai律子ちゃん!」
律子「なんだかフラフラしてきたわ!」
北斗「じゃあ脱ごう!」ヌギヌギ
冬馬「おい!こんな場所で脱ぐなよ!」
黒井「ウィーーーーー!!」
翔太「プロレスラーじゃないんだから……」
店員「こ、この人達です!」
警察「警察ですが店の通報で……」
P「んだオラァ!やろうってのか!」
翔太「ちょっ何言ってるの!?」
黒井「必要ないのだ!世界に貴様達は!」
律子「やれ!」ゴクゴク
P「ヒャア我慢できねぇ!」
北斗「ホォォォォォアァァァァ!」
警察「う、うわっ!やめろ!」
冬馬「逃げるぞ翔太!」
翔太「でも北斗君達が……」
冬馬「そんなもん切り捨てろ!行くぞ!」
翔太「う、うん!」ポイッ
高木「彼の携帯からだ!ついにきたか!私を呼ばないなんて酷いじゃないか!」
高木「もしもし?やっと誘ってくれたね!」
警察「○○交番ですが、高木順二郎さんですか?」
高木「え?」
警察「高木順二朗さんの携帯電話でしょうか?」
高木「は、はいそうですが……」
警察「そちらの職員を酔っ払いとして保護していますので交番まで来ていただけますか?」
高木「よ、酔っ払い!?」
警察「印鑑持参でよろしくお願いします」ガチャッ
高木「」
警察「もっと社会人ということを自覚させてくださいね」
高木「申し訳ないです……」
P「ウェーイ!あ、社長!こいつらなんとかしてくださいよ!」
黒井「高木ィイイイイ!!貴様こんな場所で何をしている!!」
高木「黒井まで……」
律子「むにゃむにゃ」
小鳥「ぐーぐー」
北斗「ん……あ、あれ?何で俺はジャージなんか履いてるんだ?ここは?え?」
警察「じゃあここに印鑑押して……はいこれで終わりです。早く連れて帰ってください」
高木「お手数おかけしました……伊集院君は一人で大丈夫だね?」
北斗「え、は、はい……あの、これは一体……?」
P「え?今から続きするんですか!?やったー!」
黒井「高木ィイイイ!」
北斗「お、お酒ですか……?うっ頭が……」
警察「君も帰りなさい。もう他の人に迷惑なんかかけるなよ」
北斗「……そういえばプロデューサーさん達と飲んで……」
北斗「あっ」
北斗「」ゴソゴソ
北斗「は、履いてない……!」
警察「はよ帰れ」
P「オロロロロ」
高木「ちょっ君!吐くなら先に言ってくれ!」
黒井「うっ」
高木「待て!待て黒井!今停めるからな!」
黒井「ウゥィ」
黒井「オロロロロロ」
高木「あぁ!」
律子「んん……臭い……あ」
P「げぇ……うぅ……」
律子「プロデューサー殿ぉ」ギュッ
P「きもちわる……」
高木「すまないが時間もないし、ここからは一人で帰ってくれ」
P「ぁい……」フラフラ
高木「明日がオフで良かったよ本当に。ではね」
P「うぅ……」ヨロヨロ
高木「次は律子君の家か……親御さんに怒られるんだろうな……私が」
高木「律子君そろそろ起きて……律子君?」
高木「い、いない!?」
高木「彼と一緒に降りてしまったのか……」
高木「……」
黒井「すやすや」
小鳥「ぐー……ぐー……」
高木「間違いは起こすなよ……」
P「翔太、じゃないトイレ……」ガチャ
律子「おじゃましまーす」
律子「ねむい……」キョロキョロ
律子「ふとんはっけん~」
律子「ぐぅ」
ジャー
P「おぇ……」
P「」ヌギヌギ
P「おやすみぃ」バタ
P「んあ?」パチリ
P「……何で俺は裸で寝てるんだ」
P「あぁそうか律子達と飲みに行ってそれで……それで帰ってそのまま寝ちゃったのか」
P「記憶が飛んでるけど楽しかった気がするしなんくる……」
律子「ぐぅ」
P「なんくる……ある……」ダラダラ
P(え?いや、え?なに?なんで律子がここにいるんだ?え?)
P(落ち着け……冷静になれ。そうだ!確かめればいいんだ!)
P「失礼」
律子「んぅ」コロン
P「ベ、ベージュ……!」
P(酒+朝+はだけた衣服=LMG!)
P「一度の火遊びをしてしまったのか……?鉄の心を貫いてきたこの俺が」
律子「んん……」モゾモゾ
P「ま、まずい……起きそうだ……」
律子「ん……?」パチ
P「や、やぁ律子」
律子「プロデューサー……?なんでここ……あれ?ここは?」
P「昨日は、なんだ、その……」
P「お、俺のマッチで燃え尽きてしまったんだな!」
律子「……」
P「なんちゃって……はは……は……」
律子「ぎやぁあああああああああああ!!」
P「うわぁああああああああああああ!?」
P「伊織の台詞をとるな!ってそんなことはいいから落ち着け!俺だって混乱してるんだ!」
律子「初めてのお酒の席で、そのまま襲われるとは思わなかったわ……!」
律子「責任とってくださいよ!」
P「仕方ないな……」
律子「え!?」
P「いくらだ」
バチーン!
P「じょ、冗談だよ……」ガクガクガク
律子「全っ然笑えません!」
P「と、とにかく!事実確認をはっきりさせるまでこの件は保留だ!」
律子「確認ってどうするんですか」
P「困ったときは961プロだろ」
律子「961……?そういえば一緒に飲んでましたね」
P「あぁ。行こう!」
P「え、なんでだ?」
冬馬「今日オフだし、俺はたまたまトレーニングしにきただけだからな」
P「電話も繋がらないし困ったな……」
律子「天ヶ瀬君。昨日のこと覚えてるかしら」
冬馬「まぁ大体は……つーか何?あんたら昨日のスーツのままじゃん」
P「それについて確認したいんだが、昨日ってどんな感じだった?」
冬馬「酒飲んで騒いで警察の世話になってた」
律子「は?」
P「逃げたのはともかくそんなに飲んでたのか……」
冬馬「あんたんとこの事務員なら何か知ってるんじゃないか?一緒に補導されてたし」
P「音無さんのことか?あの人はいなかっただろ」
冬馬「途中参加して一緒に騒いでたぜ」
P「ますます混乱してきた……」
律子「頭痛くなってきたわ……」
冬馬「じゃ、俺行くから」
P「あ、あぁ……」
P「……出ないな……」
小鳥《もしもし……》
P「あ、音無さんですか?こんにちは。ちょっと確認したいことがあるんですが」
小鳥《手短にお願いします……頭割れそうなので……》
P「その様子じゃ本当に俺達と合流したんですね……」
小鳥《はい……もういいですか?脳みそ爆発しそうなんですよ……》
P「俺の人生がかかってるんでもう少しだけ。帰りってどうしました?」
小鳥《社長に送ってもらいましたよ……それでは……》プツッ
P「切られてしまった……」
律子「どうでした?」
P「社長が送ってくれたらしいが、社長って高木社長だよな」
律子「黒井社長も確か飲んでましたしね」
P「行くか……多分事務所にいるだろ」
律子「どう転んでも嫌な予感しかしないですね……」
高木「あ、君。もう大丈夫なのかい?随分飲んでいたようだが」
P「やっぱりご存知なんですね……あの、俺って昨日社長の世話になったんでしょうか」
高木「う、うむ……」チラッ
律子「?」
高木「ひとつ確認したいんだが、君達今日どこから一緒に来たのかな?」
P「お……」
高木「お……?」
P「俺の家からです……」
高木「……そうか」
律子「な、なんですかその慈愛の眼差しは!」
高木「私が知る限りのことを話すよ」
冬馬の話に嘘偽りはなかった。
そして社長が身元引受人として呼び出され、ゲロを浴びながら俺達を車で送り届けてくれた。
律子は俺が降ろされたと同時に車内から姿を消していた……。
P「も、もうだめだ……完全に詰んでる……」
高木「そういえばビデオはもう確認したのかい?」
律子「ビデオ、ですか?」
高木「黒井が撮影していたらしい。それなら当時の状況もわかりそうだが」
高木「奴が持っていなかったから、てっきり君が預かっているのかと思ったんだけどね」
P「そんなのあったかな……」
律子「961プロも小鳥さんも持ってないのならプロデューサーでしょうね」
P「一度戻るか……失礼します社長」
律子「でもビデオなんてあったかしら……」
P「律子は記憶にないのか?」
律子「いえ全く……」
P「うーん……ビデオビデオ……ん、これか?」
律子「鞄の中に入ってたんですね」
P「警察の人がいれてくれたのかな……バッテリーはあるな」
P「じゃあ再生するぞ」
律子「は、はい!」
P(これでいい雰囲気になってたりしたら終わりだ……頼むぞ俺!)
…………
……………………
P「死んだ魚のような目をしてそのまま解散になったよ……」
黒井「そもそも貴様プレゼントを渡してないのか?」
P「何も考えてませんでした……」
翔太「食パンの僕達以下だよプロデューサーさん……」
北斗「まぁ疑いが晴れただけ十分と思いましょうよ」
P「ゲロまみれの状態で事に及ぶなんてありえないしな……」
P「でもどうしよう……これじゃ俺明日から律子に合わせる顔がないよ」
冬馬「……」
冬馬「……やるか」
北斗「そうだな」
P「な、何かいい案があるのか?」
黒井「ウィ。最初からこうすれば良かったのだ」
翔太「プレゼントはモノだけじゃないんだよプロデューサーさん!」
P「!! まさか……!」
冬馬「あぁ。俺達なりの方法で伝えようぜ!」
P「ついにこの時がきたのか……」
黒井「P.Kジュピターの復活だ!」
おいおい、フラグ立てるなよ…
1stシングルの『七彩ボタンEX』は、ライバルでもある765プロを感動の渦に巻き込んだ。
デビュー戦以降活動を休止していたP.Kジュピターだが、再び彼等は動き出す。
新たな伝説が今、生まれようとしている……。
P「でも俺達には時間がない。明日は仕事なんだぞ」
黒井「策は既に考えてある」
冬馬「マジかよ。どうするつもりなんだ?」
黒井「765プロ全員参加の番組があっただろう。なんと言ったか」
北斗「生っすかレボリューションですか?番組再編でリニューアルしたという」
黒井「ウィ。あれをジャックする」
黒井「961プロの力を使えばその程度容易いことだ」
P「確かに生っすかなら律子も見るでしょうけど……」
P「いや、むしろ全社員で現場まで行けば全員に見せることもできるのか」
冬馬「考えたな社長」
北斗「なるほど……」
翔太「踊る場所はどうするの?スタジオも乗っ取るの?」
黒井「うちの簡易スタジオを使う。証明でごまかせば雰囲気は出るだろう」
P「中継先をジャックするわけですか……」
P「あぁ。猶予は1日もない」
黒井「とりあえず貴様は交通事故だな」
P「え!?」
北斗「入院したことにして、休みの大義名分を得るんですよ」
黒井「私が懇意にしている病院なら1日の入院などすぐにねじ込める」
冬馬「で、治療という名の徹夜レッスンをするわけだな」
黒井「ウィ。お前もわかってきたではないか」
翔太「曲はどうするの?また七彩ボタン踊るの?」
黒井「貴様が決めろ。何かないか」
P「そうですね……今回はジェントルよりワイルドにいくか」
冬馬「ワイルドよりデンジャラスか?」
P「あぁ」
黒井「オーバーマスターだな。それなら準備も楽だろう」
高木「黒井からか……」
高木「嫌な予感がする。かつてない嫌な予感が」
高木「不幸……迫ってきてる着実に確実に私のほうに」ピッ
高木「……こんな遅くに何の用だ?」
黒井《高木!大変だ!貴様のところのプロデューサーが事故にあった!》
高木「な、なんだって!?それで彼の容態は……」
黒井《ということで検査入院することになった。なに、週明けには復帰できる》
高木「え?」
黒井《それまで奴の仕事は全て秋月律子に任せるんだなアデュー!》プツッ
ツーツー
高木「お、おい!……電源が切られてる……」
P「衣装はまた961プロにお任せしていいんですか?」
黒井「アレは元々私が考案した衣装だからな。任せるがいい」
翔太「じゃあ、やろっか!」
P「あぁ!」
冬馬「振り付け考えてる暇はねーし、フェアリーのやつ真似するんだよな」
P「最近クインテットに対応させたからな。七彩の時より5人で踊るのは楽なはずだ」
黒井「時間が惜しい。ダンススタジオまで行くぞ」
P「はい!」
北斗「また鬼プロデューサーさんを見ることになるとはね」
冬馬「あれはあれでいいもんだぜ」
春香「えぇ!?プロデューサーさんが入院!?」
千早「どこの病院なんですか?」
美希「ハニー……ハニー……」ポロポロ
高木「黒井記念病院で1日の検査入院らしいから、命に別状はなさそうだよ」
貴音「……それは安心しましたが……また961プロですか」
真 「ところで律子は?」
高木「昨日精神的なショックを受けたらしくて、少し遅れて来るそうだ」
伊織「あいつに襲われたとかだったりして」
高木「……」
伊織「ちょ、ちょっと!なんとか言いなさいよ!」
響 「じゃぁ今日の予定はどうするんだ?」
高木「今日は午後の生っすか収録だけだから、そこは安心しなさい」
あずさ「あ、律子さ……だ、大丈夫ですか?顔色よくないですけど……」
律子「だから961プロは嫌いなのよ……ぶつぶつ……」
亜美「さすがの亜美もスルーしちゃうこのテンションの低さ……」
千早「誕生日に何かあったのは間違いないみたいね」
真「あ、律子。プロデューサー今日休みなんだって」
律子「ぶつぶつ……え?そうなの?」
伊織「病院で検査受けてるそうよ。ついに頭のネジが飛んでいったのかしら」
律子「助かったわ……さすがに昨日の今日で合わせる顔がないもの……」
響 「何かあったの?」
律子「なかったわ」
春香「え?」
律子「何もなかった。何もなかったのよ」
伊織「ちょ、ちょっと律子?」
小鳥「え、えっと今日は午後から生っすかの収録だけです!」
律子「じゃあ時間になったら下で集合!いいわね!?」
真美「は、はひ」
春香「落ち込んだり怒ったり本当にどうしちゃったんだろ……」
あずさ「961プロが嫌いみたいなこと言ってたけど……」
雪歩「と、とりあえずお茶用意しますね」
律子「お願いするわ……どうにも頭が回らないみたいで」
やよい「プロデューサー心配だね……」
伊織「まぁ1日だけの入院なら、そんなに心配しなくてもいいんじゃないかしら」
スタッフA「5!4!3!……!」
春香「日曜午後の新発見!神出鬼没の生中継!生っすかサンデーレボリューション!」
千早「この番組は、BBS赤坂スタジオから全国のお茶の間の皆様へ毎週生放送でお届けしています」
貴音「さぁ今週もやってまいりました」
響 「テレビの前の皆ー!今日もよろしくねー!」
春香「ではでは、最初のコーナーはこちら!モニターをご覧ください!じゃじゃん!」
黒井《ウィ。私が今回最初のコーナーを務めさせて頂く黒井です。皆さん以後お見知りおきを》
春香「???」
千早「くっ黒井社長?」
黒井《さて……視聴者の皆さんには真の王者とはどういった存在か既におわかりでしょう》
律子「ちょ、ちょっと!スタッフさん!カメラ止めてください!」
スタッフA「身体が痺れて動けねぇ……」
スタッフB「俺達は……見ていることしかできないのか……!」
律子「はぁ!?」
黒井《ですが今回は彼等を更に上回るアイドルをお見せしましょう》
真美「こ、この感じは!」
あずさ「どうしましょう……」
黒井《皆さんは今日この瞬間!歴史の立会人となるのです!》
黒井《ただのアイドルではなく、本当のヒーロー!英雄を目撃するのですから!》
真「勝手なことべらべら喋って!早く姿を見せろ!」
黒井《それでは紹介いたしましょう!1726プロ所属!P.Kジュピター!!》
亜美「で、でたー!やっぱり兄ちゃんだYO!」
美希「ハニー!ハニーがいるの!」
雪歩「み、美希ちゃん!呼び方!」
千早「春香、カンペきてるわよ」
春香「え?あ!えぇっとそれではP.Kジュピターの皆さんに歌っていただきましょう!」
春香「オーバーマイスター!どうぞ~!」
春香「って何これ!?」
P(鈍感と呼ばれる俺には、律子が何を欲しがってるかなんてわからない)
P(だから今俺にできる全てをお前にぶつける!)
キンキンキンデーレレーデレレーデレレレレレー
デーレレーデレレーデレレレレレレレ
P「カッコ悪いわよぉー!」
北斗「アタシを落とすのー☆」
冬馬「バーレてるのぉ!」
響 「今度は自分達のパクリじゃないか!」
「「「「「カッコつけたところでぇ!」」」」」
「「「「「次に出る台詞プランPね!」」」」」
美希「ハニー!かっこいいのー!」
あずさ「プランPってなんなのかしら~」
北斗「やっぱアンタにはたっかねの!花ね☆」
冬馬「心に響ぃー!渡らな・く・ちゃ!」
「「「「「意味がなーいのよぉう!!」」」」」
千早「すごい……以前よりさらに歌唱力が上がってるわ」
伊織「あ、頭のネジどころか脳みそが飛んでいってたのね……」
「「「「「Thrillのない愛なんて!興味あるわけないじゃ・な・い!」
P「わっかんなーいかぁなぁーん!」クネクネ
美希「ハニー!」
黒井「かまげぇぇいいん!」
高木「」
小鳥「社長!しっかりしてください!」
千早「春香」
春香「あ、P.Kジュピターの皆さんでした!なんとジュピターも参加してるんですね!」
春香「ってだからなんでカンペなんて用意されてるの!?」
北斗《チャオ☆社長がこれ以上ないメンバーを呼んでくれたんですよ!》
翔太《さっきも歌ってたけど、僕達961プロの社長さんでもあるクロちゃんと……》
黒井《765プロのプロデューサーなのです!さぁ挨拶をしたまえ!》
P《初めまして皆さん!765プロのプロデューサー兼P.Kジュピターのメインボーカルを担当してます!》
春香「プロデューサーさん……」
美希「キャアアアなのおお!」
P《今日この場をお借りしたのは、俺の個人的事情が含まれていたんですが……》
小鳥「社長!社長!プロデューサーさんが何か言ってますよ!」
高木「も、もう帰らせてくれ……」
P《もう十分ハートは伝わったと思う!だから改めてこれだけ言わせてくれ!》
P《律子!誕生日おめでとう!これが俺にできる最高のプレゼントだ!》
春香「い、以上中継でした~!」
千早「続いてのコーナーは……」
律子「」
冬馬「また作っちまったな……『レジェンド』をよ?」
北斗「この達成感はジュピターの頃には無かったものですね!」
翔太「僕なんだかすっごくドキドキしてるよっ!」
黒井「いい団結だった。掛け値なしに」
北斗「真面目な律子ちゃんだし、このプレゼントはきっと喜んでくれますよ」
冬馬「双子の時は繊細な時期に急展開なことしちまったからな」
黒井「ウィ。大人になった秋月律子なら伝わったはずだ」
黒井「私達の熱い魂(ソウル)をな……!」
P「うん、うん……それじゃ俺行ってくるよ!」
冬馬「へっまた美味しいトコ取りかよ」
北斗「ハメ外しすぎないでくださいね!」
黒井「報告楽しみにしているぞ」
翔太「ファイト!プロデューサーさん!」
P「あぁ!」
千早「……」フリフリ
美希「またなのー!」
春香「……」ニコニコ
スタッフA「お疲れ様でしたー!」
春香「はぁ……つ、疲れた……精神的に……」
P「皆!お疲れ!」
真 「プロデューサー……」
P「今日もばっちりだったな!もうトップアイドルの貫禄あるじゃないか!」
あずさ「あ、あはは……」
P「ところで律子は?」
小鳥「体調が悪くなったそうで、先に事務所に戻ってますよ」
P「じゃあ俺も行ってきます!音無さん後は頼みます!」
小鳥「は、はい……」
P「律子!」
律子「……」
P「律子!聞いてくれたか?俺達の歌!」
律子「プロデューサー……」
P「あぁ皆まで言うな!わかってる、伝わったよ!お前の気持ち!」
P「俺の考えられる最高のプレゼントをしたつもりだ。もちろん他に何かあれば言ってくれ!」
律子「じゃあひとつだけ……」
P「どんとこい!真美達みたいに合鍵でもいいぞ!」
律子「今すぐユニット解散してください」
P「は?」
律子「今すぐにです」
P「ユニットってフェアリーか?」
律子「P.Kジュピターとかいうふざけたユニットです」
P「」
リーダーの天ヶ瀬冬馬はインタビューで解散理由を音楽性の違いと主張していたが
裏で某芸能プロによる工作があったのではないかと囁かれている。
なお、765プロの高木順二朗社長は関与を否定している。
黒井「日本のロックは既に死んでいたようだ……」
冬馬「俺、間違ってたのかな」
北斗「冬馬……」
翔太「プロデューサーさんは961プロへの出入り禁止にされちゃったしね……」
「「「「……」」」」
バンッ!
P「諦めるな!皆!」
北斗「出入り禁止になってる筈じゃ……」
P「諦めるにはまだ早い!」
P「無理を通して道理を蹴っ飛ばすのが俺達P.Kジュピターだろ!」
冬馬「……」
P「日本は確かに俺達を受け入れてはくれなかった」
P「なら別の場所で活動しよう!」
翔太「別の場所って?」
黒井「……世界か」ニヤリ
りっちゃん誕生日SSを見ていたはずなのにどうしてこうなった
P「まずはネットの動画サイトで俺達の歌を投稿するんだ」
翔太「それならきっと僕達の良さを理解してくれる人がいるよね!」
冬馬「でも俺達はもう……」
P「冬馬!たった一度や二度の挫折がなんだ?お前の情熱はその程度のものだったのか?」
黒井「やるぞ!冬馬!」
北斗「冬馬!」
冬馬「皆……」
冬馬「へっ……ここまで期待されちゃ羅刹の名が泣くよな」
翔太「冬馬君!」
冬馬「やってやる!世界だろうが宇宙だろうが俺達が正しいってことを認めさせてやろうぜ!」
P「行こう!俺達の新しいステージへ!」
翌日秋月律子に計画を知られ、三度目の解散に追い込まれるP.Kジュピターの姿があった。
がんばれP.Kジュピター負けるなP.Kジュピター。明日はどっちだ。
おわり
明日はライブ楽しもう。俺は映画館組だけど……お疲れ様でした
とりあえずPは大人として後日ちゃんとしたプレゼント渡せよ!
次も期待してる
次はあずささんか…期待してるよ
Entry ⇒ 2012.06.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
伊織「スキスキ、だーい好き!」
亜美・真美「あっづ~い……」ヘター
春香「ほんとに、夏はつらいよね~」パタパタ
亜美「壊れたエアコン!」
真美「オンボロのエアコン!」
亜美&真美「役立たずのエアコン!」
あずさ「そうねえ~……。ちょっと、胸元が蒸れちゃうわ~」ヒラヒラ
ハム蔵「ktkr」ガタッ
響「こらハム蔵~。見ちゃダメだぞ~」ヘタリ
あずさ「あらあら。ハム蔵ちゃんはエッチなのね~」
千早「くっ……」ググッ
伊織「ふか~い崖の、向こうだったの」
雪歩「ひぃっ」
真「……」ゴクッ
伊織「その時……耳元で……」
伊織「落ちればよかったのに……」ボソッ
雪歩&真「いやああああ!」ビクビクッ
伊織「にひひっ! どう? 涼しくなったでしょ?」
真「こ、怖すぎるよ伊織ぃ!」ガタガタ
伊織「まったく、感謝しなさいよね? それよりも……」
伊織「…………」
伊織(本当に暑いわね……)
伊織(スケジュールも真っ白。こんなんで良いのかしら……)
雪歩「……伊織ちゃん? どうしたの?」キョトン
伊織「へっ? な、なんでもないわよ」
P「みんなー、アイス買ってきたぞ~!」
亜美「やったー! 兄(C)愛してる~!」パアア
真美「さっすが真美の見込んだオトコだねっ!」タタタ
春香「プロデューサーさん、お疲れ様です~」
響「真~! アイス食べるぞー!」
真「わかった! 行こ、雪歩」ガシッ
雪歩「うん! 伊織ちゃんも」
伊織「…………」
雪歩「伊織ちゃん?」ハテナ
伊織「そ、そうね。行きましょ」ガタッ
P「ん? 伊織、食べないのか?」
伊織「しょ、食欲ないのよっ」
P「そっか。しかし、こう暑いと……捗らないよなあ」
伊織「はかどるも何も、仕事全然ないじゃない」ハア
P「うう、耳が痛い」
伊織「ね、ねえ……あんた」
P「なんだー?」ペロペロ
伊織「……ちょっと、話があるんだけど」
P「悩み事か? それじゃ、ちょっと場所移そう」
…………
……
P「何もわざわざこんな場所に来なくても……」
伊織「い、いいのよ。ほら、ちゃんと日陰もあるでしょ?」
P「まあ、そうだな。座ろう、伊織」
伊織「ええ……」チョコン
P「…………」
伊織「…………」
P「……って、何か話せよっ!」バシッ
伊織「…………」
伊織「ねえ、私たち……もっと出来る事があるんじゃないかしら」
P「……仕事が少ないことを言ってるのか?」
伊織「何ていうか、その……」
P「不安なのか? この先」
伊織「ま、まあ……そんなところよ」シュン
P「確かに、今の状況を見れば、焦る気持ちも分かるよ」
伊織「どうすれば、いいんだろ……」
P「でもさ。ちょっとずつ頑張っていくしか無いと俺は思うよ。皆と一緒にさ」
伊織「そんなの……わかってるわよ」プイ
P「…………」
伊織「…………」
伊織「なによ」
P「どっか、行きたいところ無いか?」クルリ
伊織「!? な、なんでそんな事……」アセアセ
P「どこか連れてってやろうと思って。あ、流石に海外とかは無理だぞ?」ニコッ
伊織「……ふ、2人で?」
P「伊織が嫌じゃなければ、それでも良いよ」
伊織「…………あんた、へ、ヘンな事考えてるんじゃないでしょうね」ジトッ
P「はは。そんなわけないだろ」
伊織「…………」
伊織「……そうね」
P「……ん?」
P「よし。それじゃ、今度の休みに行こうか」
伊織「ねえ、これって……その」
伊織「で、デート……ってやつ?」カアア
P「2人で行くんなら、そうなるんじゃないか?」
伊織「……ま、まあ? 本来なら伊織ちゃんがアンタなんかと、で、デートするはずないんだけど? どうしてもって言うのなら付き合ってあげるわ」フンッ
P「おっ! 何だかいつもの調子に戻ってきたみたいだな」
伊織「う、うるさいわね。それより……」クルリ
伊織「いいこと? この事は、ゼッタイに秘密よ?」ビシッ
P「何でだ? 別にプライベートで海に行くことくらい……」
伊織「そ、そうじゃなくって! その……」
伊織(は、恥ずかしいなんて、言えない。それに、喋ったら春香たちも着いてくるかも……)
P「……わかった。この事は、二人だけの秘密な」
伊織「わ、わかればいいのよっ」フイッ
P「はいはい。それじゃ、そろそろ戻ろう」
…………
……
電話『ぷるるる』
執事『はい……水瀬でございます』
執事『これはこれは……。少々、お待ちくださいませ』
扉「トントン」
執事「お嬢様。菊池真様からお電話です」
伊織「ちょっと今手が離せないの。そう伝えてくれるかしら?」
執事「……明日は、海水浴へ行くのでしたね」
伊織「え、ええ。だから、お願いね」
執事「はい。お身体に気を付けて、楽しんで下さいませ」
執事『お待たせいたしました。生憎、お嬢様はお忙しいようで……』
執事『ええ。その件でしたら、既にお嬢様は……はい。とても楽しみにしておられる様です……』
伊織「…………」ウロウロ
伊織「…………」ウロウロウロウロ
伊織「ど、ど、どうしよ……」
伊織「何となく海に行きたいなんて言っちゃったけど……」
伊織「…………」
伊織「ていうかそもそも、どうしてプロデューサーなんかとこの伊織ちゃんがデートすることに……?」カアア
伊織「ま、まずは落ち着きましょ。そう、ただの慰安旅行みたいなものよ。リフレッシュ目的なんだから」
伊織「あ、明日の水着選ばなきゃ。プロデューサーはどんなのが好みなのかしら……?」
伊織「…………って」
ベッド「ばふん」
伊織「…………」
伊織「どうしちゃったんだろ……私」
伊織「ねえ、うさちゃん。分かる?」
うさちゃん「…………」
伊織「わかるわけ……ないよね」ハア
伊織「…………」
伊織「……準備済ませて、早く寝なきゃ」
…………
……
伊織「…………」
春香「あっ! 伊織おはよー」ノシ
美希「もう、でこちゃん遅いよ~」
真「はは。美希もさっき来たばかりじゃないか」
伊織「な、何でアンタたちが居るのよ!?」
亜美「いやあ、絶好の海水浴びよりですなあ」
真美「いよ→っし! 今日は遊びまくるよ~!」
あずさ「やよいちゃんは、海が好きなの~?」
やよい「はいっ! しっかり体操しなきゃですねっ!」
雪歩「響ちゃん。ハム蔵って泳げるの?」ハテナ
響「もちろん泳げるぞ! なっ! ハム蔵♪」
ハム蔵「おう」
貴音「潮の香りが待ち遠しいですね……」
千早「プロデューサー。荷物、全員載せ終わりました」
P「ああ。ありがとな。千早」
伊織「…………」ジトーッ
伊織「……」ツカツカ
伊織「ちょっと……こっち来なさいよっ」
P「わわっ! 引っ張るなよ伊織」
伊織「アンタ、皆に話したの?」コソコソ
P「誤解しないでくれよ。俺は何も……」コソコソ
伊織「じゃあ、何でこうなってるのよっ!」
P「いやあ、実は昨日の夜……」
…………
……
P「ふう……やっと終わった」
P「もう遅くなっちゃったし。さっさと帰ろう」
携帯「ブルルル……。ブルルル」
P「誰からだ? ……わっ! 社長からだ!」
P『お疲れ様です。社長」
社長『いやあ、突然済まない。今どこに居るのかね?』
P『事務所ですが……、これから帰るところですよ』
社長『遅くまで悪いね。それより君、明日の予定はどうなっているんだね?』
P『明日ですか? 実は……海に行く予定がありまして……』
社長『もしや……〇×△浜かね?』
社長『いやね、私の古い友人が旅館を経営していてね。事務所のアイドルも連れて遊びに来ないかと、誘われてしまったんだよ』
P『ええ!? って言っても……、もう21時ですよ?』
社長『今日になって、突然部屋が空いたらしくてねえ。既に、アイドル諸君には連絡網で伝えてもらっているんだが……』
P『そ、そうだったんですか……急な話ですね』
社長『そこで、君にアイドル諸君の引率を任せたいんだよ。いや、安心してくれたまえ。律子君も、音無君も来てくれるそうだ』
P『は、はあ……了解しました』
社長『すまないね。それでは、明日は楽しもうじゃないか。はっはっは』
携帯『ブチッ。ツー、ツー』
P『伊織……。すまん』
…………
……
亜美「兄ちゃ~ん、早く出発しようよ~」ヤンヤ
真美「海が真美達を呼んでるよ~」ヤンヤ
伊織「……それなら、昨日のうちに電話くらい寄越しなさいよね」プイッ
P「すまん! 俺に連絡が来たのが遅かったから、迷惑かなと思ったし、準備とかで忙しくって」
伊織「……浮かれてた私がバカみたいじゃない……」ボソッ
P「ほんとにすまん!」
春香「プロデューサーさん! 準備おっけーですよ~」
P「わ、わかったー! 伊織。機嫌直してくれよ。せっかくの海なんだしさ」
伊織「……仕方ないわね。もう」
…………
……
春香「わあー! ウェミダー!」キラキラ
美希「ミキがいっちばんなのー!」タタタ
真「あっ! ずるいよ美希! ボクも!」タタタ
亜美「浮き輪よしっ!」
真美「水鉄砲よしっ!」
亜美&真美「いざ、突撃ぃ~!」タタタ
P「おーい! ちゃんと体操しろ~、怪我するぞ~」
律子「みんな、楽しそうですね」
P「そうだな。急な話だったのに、まさか全員で来れるなんて」
小鳥「みんな、どれだけ暇なんですかね~」
小鳥「放っといてください」ズウーン
P「そ、それじゃ、ちょっと社長に会って来ます」タッタッタ
律子「お疲れ様です。それじゃ小鳥さん、私たちも泳ぎましょう」
小鳥「そ、そうですね~。あ、律子さんは先にどうぞ~」
律子「そうですか? じゃあお先に」テクテク
小鳥「…………」
小鳥(水着になんてなれないわよ。常識的に考えて)ハア
小鳥「…………ぐすん」
…………
……
春香「ちーはーやーちゃん」テクテク
千早「春香。どうしたの?」
春香「千早ちゃんこそ。泳がないの?」
千早「わ、私は……」
春香「ほらTシャツ脱いで! 皆で遊ぼうよ!」
千早「ちょ、春香ぁ、自分で脱げるから……」バタバタ
春香「千早ちゃんの水着、とっても可愛いよ?」
あずさ「ええ。千早ちゃんらしくて良いと思うわよ~」
貴音「このような日陰でくすぶっているのは、勿体ないと思いますよ、千早」
春香「あずささんに貴音さん……い、いつの間に」
千早「…………」ジーッ
あずさ「……? どおしたの?」キョトン
貴音「なにやら胸に視線を感じるのですが……」
千早「な、なんでもありません……」
千早「…………」
千早「くっ」
…………
……
P(やっぱり伊織には悪いことしたな)
P(お詫びにはならないだろうけど、昼飯でもご馳走してあげよう)
P(えーと、伊織はどこだ?)キョロキョロ
伊織「…………」
P「よ。みんなと遊ばないのか?」
伊織「別にアンタには関係ないでしょ。それに、今はこうして海を眺めていたいの」ツーン
P「そっか。なあ、伊織」
伊織「……何よ」
伊織「……う、うそよ//」
P「いや、本当に」
伊織「……ほんとにホント?」
P「ああ。可愛いと思うよ」
伊織「……そ、そう! まあ、このスーパーアイドル伊織ちゃんの水着姿なんだから、見蕩れて当然よねっ!」パアア
P「自分で言うなよ。それと、ごめんな。こんな事になっちゃって」
伊織「……べ、別に気にしてないわよ」フンッ
P「本当か?」
伊織「いいのよ。社長の頼みだし、アンタは断れる立場じゃないのもわかってる」
伊織「もういいわ。それより、伊織ちゃんお腹空いちゃった」
P「ああ。何が食べたい?」
伊織「なんでもいいわよ。アンタが決めなさいっ」ビシッ
P「ええ? 俺伊織の好みなんてわからないぞ?」
伊織「プロデューサーなんだから、アイドルの好き嫌いくらい把握しときなさいよねっ?」
P「はあ……わかったよ。とりあえず、行こう」
伊織「…………」
伊織(水着……か、かわいいって……///)
P「伊織~。早く来~い」
伊織「わ、わかってるわよ~」タタタ
…………
……
P「結構混んでるなー」
伊織「まったく、なんで伊織ちゃんが、こんな人混みの中で食事しなきゃいけないのよ」
P「はは。仕方ないだろ。むしろ、そういう騒がしさを楽しまないと」
伊織「そういうものかしら?」
P「そういうもんさ。それじゃ、何頼もうかな」ペラ
伊織「とりあえず、オレンジジュースね♪」
P「え? オレンジジュース?」キョトン
伊織「な、何よその顔。なんか文句あるわけ!?」
P「いや、子供っぽいなと……痛っ!」ゲシッ
伊織「悪かったわね……子供で」
P「あ、足を蹴るなよ……。でも」
伊織「でも……なによ?」ジト
伊織「か、かわいい?」
P「まあ、なんとなくだけど」
伊織「……そっか。可愛い、ね。ふ~ん」
P「伊織? どうしたー?」
伊織「な、なんでもないわよっ! それより、オレンジジュースは身体に良いんだから。アンタも飲みなさいよね?」ビシッ
P「はいはい。わかったよ。他には何頼もうか?」
伊織「やっぱり海に来たんだから、普段とは違う料理が食べたいわね」
P「そうは言っても、伊織は一般人の俺とは違って、舌が肥えてるだろうしなあ。眼鏡に適うものがあるか……」
伊織「……あんた、間違ってるわよ」
P「え?」
P「誰かと一緒に食べることが重要ってことか?」
伊織「以前、やよいの家の夕食に招かれた時に、そう思ったの」
P「へえ……そんな事があったのか。それで、どうだった?」
伊織「それがね、やよいったらスーパーで、もやしばかり大量に買うから何を作るのかなって思ったら」
P「思ったら?」
伊織「炒めたもやしをそのまま」
P「やよい……。慎ましく、頑張っているんだなあ」ホロリ
伊織「でもね? とっても美味しかったのよ。やよいの兄妹と、テーブルを囲んで、『もやし祭り』開催だーっ! ってね」
P「そっか。俺も一度参加してみたいな」
伊織「きっと快く招待してくれるわよ」ニヒッ
P「そうだといいな。それじゃあ、シーフードカレーでも食べるか?」
伊織「いいわね。あまり長居するのもお店に悪いし、さっさと注文しちゃいましょ」
…………
……
伊織「あれ? 雪歩じゃない?」
P「ほんとだ。……あ、あいつ何をしてるんだ?」
雪歩「トンネルを~抜けたらそこは~♪」
伊織「雪歩……。アンタ余程暇なのね……」
雪歩「わっ! い、伊織ちゃん? それに、プロデューサーも……」
P「すごいなこれ。砂の城?」
雪歩「は、はい! もう少しで完成なんですよ~」キラキラ
伊織「もうこれは遊びというより芸術レベルね」ハア
P「雪歩は器用なんだなあ」
雪歩「そ、そんなに褒めないで下さい~///」
伊織「はいはい。せいぜい頑張って掘りなさい」
P「完成したら、呼んでくれよー」
雪歩「はいっ! 頑張ります~」グッ
春香「プロデューサーさん! ビーチバレー、やりませんか?」トテテ
美希「ちょうど、でこちゃんも居るから2対2で勝負なの!」
P「春香と美希か。どうだろ? 伊織」
伊織「アンタが良いなら、参加してあげてもいいわよ」フンッ
P「それじゃ決まりな。よし、やろう!」グッ
春香「乗り気ですね~。じゃあ、負けた方は、勝った方の言うことを何でも聞くってコトで!」
美希「それじゃあ、美希たちが勝ったら……」
P「勝ったら?」
伊織「なっ!」
春香「ええ~? そ、それはずるいよ~」アセアセ
P「って、おい。俺は誰かの所有物になる気はないぞ……」
美希「いいでしょ~? だって、負けなきゃイイんだよ?」
P「ま、まあそうだけどさ」
伊織「そ、そんなのこの伊織ちゃんが許さないわ!」ムムッ
P「い、伊織?」
春香「いきなりどうしたのよ伊織~」
美希「へえ……なら、ミキも本気だすの!」ムムムッ
P「ただの遊びに大袈裟な……」
伊織&美希「アンタ(ハニー)は黙ってて!」
P「」
P「ま、まだ続けるのか~?」ヘタリ
春香「美希ぃ……もう私動けないよ~」ペタリ
伊織「まだまだ!」バシッ
美希「全然っ、余裕、なのっ!」ドシッ
P「ほんとに、元気だなあ……」
伊織「そろそろ……本気出していいかしら……?」
美希「望むところなの……。じゃあミキも、全力出すねっ!」
バン、バシッ、ドシッ、ピシッ……。
『グシャ』
伊織「あ……」
美希「へ……?」
P「ぐしゃ? 何の音だ?」
雪歩「…………」ウルウル
P「ゆ、雪歩? 大丈夫か?」
雪歩「あ、後もう少しで完成だったのに……」ウルウル
伊織「つ、つい夢中になっちゃって……ごめんなさい」
美希「あわわ。ご、ごめんなさい……なの」ペコリ
雪歩「いえ……いいんです……」ズウーン
春香「ゆ、雪歩? 元気だして? 私も手伝うから」トテテ
美希「み、ミキも手伝おっかな!」
伊織「わ、私も!」
P「じゃあ俺も……」スッ
雪歩「が、頑張りましょう……!」ペタペタ
…………
……
P「結構時間たったなあ」
伊織「涼しくなってきたわね」
風がそよそよ、そよそよと流れてゆく。
穏やかに打ち寄せる波のそばを、わたしはプロデューサーと並んで歩いていた。
P「偶には、こういうのも良いもんだな」
伊織「そうね……。気分がよくなるわ」
P「はは。もう許してくれたか?」
伊織「そ、それとこれとは話が別……と言いたいところだけど。もう気にしてないわよっ」
水着の上から羽織った、半袖の薄いパーカーが暖かい。
海で泳いだせいで髪が生乾きだったけれど、今はそれさえも心地よく思える。
伊織「ねえ、もう少し向こう側まで行ってみない?」クルリ
P「いいけど、あまり皆と離れちゃまずくないかな?」
伊織「一応、集合まで1時間はあるし……いいでしょ?」
P「……ま、今日は伊織に従うよ」ハア
伊織「トクベツに、あんたを伊織ちゃんのしもべにしたげるわ」クスクス
P「はいはい。お姫様」
…………
……
P「うーん、洞穴? 洞窟?」
浜辺の端まで歩いたところで、少し入り組んだところに洞穴の様なものを見つけた。
大きな石を重ねて造られているようで、神秘的だなあという印象を受ける。
伊織「ちょっとだけ入ってみない?」
P「危なくないかな?」
伊織「少し中を見てみるだけよ」トテテ
P「わ、わかったから走るなよ」
伊織「はやく来なさいよね~」
十メートルほど歩くと、開けた場所に出る。
と、同時に頭上を見て思わず感嘆の声が漏れてしまった。
伊織「すごい……ここ、中から空が見えるんだ」
P「へえ……。なんか秘密基地みたいだな」
伊織「なによそれ、子供っぽい感想ね」
P「う、うるさいな。男はそういうの好きなんだよ」
伊織「でも……分からなくはないわ」クルリ
徐々に空が赤みがかってゆく。
普段、なにげなく目にしている光景が、この場所からは不思議と特別な様に感じられた。
P「お、伊織、法螺貝だ」ヒョイ
伊織「わっ。大きいわね」
P「貝を耳に当てると、波の音が聞こえるって言わないか?」スッ
伊織「それって、耳を塞ぐと聞こえる血流の音っていうオチじゃなかったかしら?」
P「伊織……ロマンがないなあ」ハア
伊織「うるさいわねっ。それに、波の音ならここからでも聴こえるじゃない」
P「……まあ、そうだな」
伊織「……ねえ」
P「んー?」
伊織「わたし、トップアイドルになんてなれるのかしら」
P「どうしたんだよ。自信満々な伊織はどこ行ったんだ」
伊織「わたしだって……。不安になる事くらいあるわよ」シュン
P「……何か、あったのか?」
伊織「そうじゃないの」
伊織「何もないから、怖いのよ」
P「…………」
P「聞いたよ。自分の手で何かやってみたい、ってヤツだろ?」
伊織「そう……。ずっと、与えられてばかり居た」
伊織「それはそれで、幸せなのかもしれない。もしかしたら、贅沢を言っているだけかもしれない」
伊織「それでも、私でも何か成し遂げられるんじゃないかって」
伊織「お兄様たちと比較されても、誇れる私になりたかったの」
P「それは……大した志だと思うよ」
伊織「……そうかしら?」
P「……なあ伊織」
伊織「なーに?」
P「俺には、見える気がするんだよ」
P「伊織が、たくさんのファンの前で、歌って踊って、笑顔を届ける姿がさ」
伊織「…………」
P「伊織なら、前に進めると思うんだよ。お前は強いよ。自信持っていいんだ」
伊織「…………」
伊織「…………ぷっ」
P「……い、伊織?」
伊織「な、なに真顔で恥ずかしいこと言ってるのよっ!」バシッ
P「お、俺なりに励まそうとだな……」アセアセ
伊織「笑っちゃったじゃない。もう、柄にも無い事、言わないでよねっ?」クスクス
P「悪かったな……。もう言ってやらないぞ」
伊織「でも……、その……」モジモジ
P「ん……?」
伊織「あ、ありがと」カアア
P「…………うん」
…………
……
P「それじゃ、そろそろ戻るか?」クルッ
伊織「わたしはもう少し、ここに残るわ」
P「そっか。集合までには間に合うようにな」タタタ
伊織「いちいち言われなくても、わかってるわよっ」
伊織「…………」
伊織「…………」グスン
伊織「……やだ。どうして?」
頬をつたう涙に気づくまで、数秒はかかった。
自分はこんなにも涙脆かったのかと思い、少し乱暴に目をこする。
伊織「何で、止まらないのよ」
悲しいわけじゃない。むしろ、嬉しかったはずなのに。
まるで今まで我慢していたものが、心の底から溢れ出るように、とめどなく涙が流れた。
伊織「アイツが……、あんなこと言うから……」
伊織なら前に進めると思う。
そう言われて、やっと気付いた。
私は、ただ安堵したかったのだろう。変に思い詰めていただけなのだ。
トップアイドルに成らなければ、という目標の大きさに、ひたすら近道を探していたのかもしれない。
伊織「何で……私に優しくしてくれるのよ……」
先程まで話をしていた、プロデューサーの顔を思い浮かべる。
少し頼りないけど、柔和で優しげな瞳。
別に、私だけが特別、というわけではない。
事務所の抱えたアイドルだから。きっと、それだけ。
伊織「そんなこと、分かりきってるのに」
この気持ちは、何だろう。
そもそも、どうして私は二人で出かけたかった?
どうして、美希に対抗心を燃やした?
散々、水着を選ぶのに時間をかけたのは何故?
そして、それを褒められた時に感じた幸福感は、何から生まれたの?
ああ。悟ってしまった。私は、プロデューサーに……
伊織「恋してるんだ……」
洞穴の地面の砂浜にしゃがみこみ、人差し指を立てると、曲線を描くように滑らせる。
自分の名前と、プロデューサーの名前を書いて、その周りをハートマークで囲んでみた。
えらく字が不格好になってしまい、思わず苦笑してしまう。
伊織「何やってるんだろ? 私」
急に恥ずかしくなってきて、慌てて手のひらで砂を均す。
これは、許されない恋なのだ。決して成就することのない、儚い感情だ。
伊織「もう……戻らなきゃ」
ぱん、ぱんと手を叩き、砂埃を落とすと、わたしは立ち上がり出口へと歩きだした。
外に出て、夕日に照らされた海を眺める。
いっその事、気持ちごとあの波に攫われてしまえば良いのに。
そう思ったけれど。
居場所を見つけた恋心は、ただただ深く、募るばかりだった。
17:40/旅館「ナツノハナ」
春香「うわー! すごい部屋だね、千早ちゃん!」キラキラ
千早「そうね……。海が綺麗だわ」
美希「ふかふかベッドが気持ち良いの~」スリスリ
伊織「…………」
春香「伊織? どしたの? ボーッとしちゃって」
伊織「へっ? な、なんでもないわよ」アセアセ
春香「そう? あ、見てよ千早ちゃん。有線があるよ」
千早「ジャズとか聴けるのかしら?」
春香「ちょっといじってみよっか」
美希「…………」スヤスヤ
扉「ガチャ」
真「春香ー! 夕食は6時半だって」スタスタ
春香「ありがと~。ね、真たちの部屋はどんな感じなの?」
真「う~ん、この部屋とほとんど変わらないと思うよ。まあ、あっちはハム蔵もいるから4人と1匹だけどね」
春香「そっかあ。プロデューサーさんは、どこの部屋だっけ?」ハテナ
真「プロデューサーは二人部屋だから……。一つ上の階かな。何か用事?」
春香「一応、部屋割りの紙作っておいたから、プロデューサーさんに渡しておこうと思って」
千早「春香は気が利くわね」
真「まあ、よく転ぶけどね」ハハハ
春香「ちょ、ちょっと真~。それは関係ないでしょー!」プンプン
伊織「…………」
伊織(プロデューサー……)ポーッ
…………
……
18:30/食堂
P「みんな、揃ったかー」
春香「大丈夫でーす!」ビシッ
美希「ハニー、早く食べたいの~」バタバタ
P「はいはい。それじゃ、いただきまーす」
『いただきまーす!』
P「あれ? 伊織、隣だったのか」
伊織「そ、そうよ? わたしが隣にいちゃいけないわけ?」ドギマギ
P「また捻くれた捉え方をする」
伊織「ふ、ふんっ」プイッ
P「…………美味い!」パクッ
伊織「……確かに……美味しいわね」
P「いやあ、本当に来れて良かったな。伊織」ニコッ
伊織「…………そう、ね」ドキドキ
伊織(もう、どうして話しかけて来るのよ……! 緊張して箸が進まないじゃない……///)
P「ホント、社長には感謝しないとな」
伊織「そ、そういえば、社長は何処に居るのよ?」
P「ああ。さっき古い友人と飲みに出掛けて行ったよ。多分帰るのは夜中じゃないか?」
伊織「ふ、ふ~ん」
伊織「じゃあ、アンタは部屋に一人なわけね」
P「まあな。俺以外女の子ばかりだから、しゃーないよ」
伊織「…………」
P「……どした? 伊織。顔赤いぞ?」
伊織「な、なんでもないわよっ!」カアア
P「そうか……。それより、食べ終わったら風呂だぞ。楽しみだよな」
伊織「そうかしら? 人と一緒に入るのは落ち着かないわね」
P「何でだよ。そんなの気にする必要ないだろ」
伊織「お、女の子にはいろんな事情があるのよっ!」プイッ
伊織(例えば……む、胸とか……)
P「よくわからないな……」パクパク
伊織「放っといてよ……って……」ジーッ
伊織(Pのほっぺたにご飯粒がついてる……)
P「ん? どうしたんだよ伊織。人の顔じろじろ見て」
伊織「ちょ、ちょっと……じっとしてなさいよねっ?」ソーッ
伊織「…………」パクッ
伊織(わ、私ってばなんてことを……///)
亜美「あ~! いおりんが兄(C)とらぶらぶしてる~!」
真美「ひゅーひゅー、お熱いねえお二人さんっ!」パフパフ
美希「で、でこちゃん! ハニーはミキのハニーなの!」
真「い、伊織って意外と可愛いところ……あるんだね」
伊織「……ちょ、ちょっと亜美、真美!」カアア
亜美「い、いおりんが怒った~!」
真美「怖いから逃げろ~! ごちそうさま!」タタタ
伊織「あ、ちょっと……なんなのよ。もうっ」
P「……い、伊織……」
伊織「み、みっともなかったから、取ってあげただけよ! 感謝しなさいよねっ?」ツン
P「あ、ああ。ありがとう……」
伊織(わ、わたしどうしちゃったのよ~~~///)バタバタ
…………
……
19:00/大浴場
春香「ああ~。生き返るね~」ホワーン
真「あはは。お婆ちゃんみたいだね、春香」
春香「そ、それはひどいよ~」><
千早「……っ、……」プククク←爆笑
春香「ちょ、ちょっと千早ちゃんも笑い過ぎ!」
あずさ「でも、本当に良いお湯ね~」
貴音「ええ……。身体の芯から暖まるようです」
響「ハム蔵も、喜んでるみたいだぞ~」
ハム蔵「パイオツデカイデー」
雪歩「ほわ~んとしますね~」
やよい「こんなに広いお風呂、初めてです~」キラキラ
亜美「やはり日本の伝統ですなあ~」
真美「よきかな、よきかな」
伊織「…………///」ブクブク
美希「あっ。そういえばミキね? 皆に聞きたいことあったの」
春香「え? 何なに?」
美希「みんな、ハニーの事どう思ってるの?」ハテナ
伊織「!?」ビクッ
春香「へっ……?」キョトン
真「ど、どうって言われても……」
美希「ミキみたいに、好きなのかなーって」
真「は、春香はどうなの?」
春香「わ、私? うーん……好きは好きだけど、信頼してるって言ったほうが良いかな。千早ちゃんは?」
千早「親切だし、面倒見の良い人ね」
真「ボクも……。良い人って印象が強いかな。雪歩は?」
雪歩「へっ!? わ、わたしはそもそも男の人が苦手なので……」アセアセ
真「そうだよね。それじゃ、響は?」
響「自分は、友達って感覚が近いぞー」ウンウン
真「それじゃ貴音は?」
貴音「聡明な殿方と記憶しています」
あずさ「わたしも好きと言えば、好きだと思うわ~。少し抜けたところも、可愛いじゃない?」
やよい「わたしも、皆のために頑張ってくれるプロデューサーのこと好きです~!」ニパッ
亜美「ほんとに、お兄ちゃんってカンジだよねっ! 真美」ポンッ
真美「そだねっ! あんな兄ちゃんが居たら楽しいよねっ!」
伊織「…………」
真「あれ……? 伊織は?」ハテナ
伊織「わ、わたしは……その……///」
春香「伊織? のぼせちゃった?」
亜美「んっふっふ~。さては……いおりん、兄(C)に恋してますな?」キラーン
伊織「……!? そ、そんなわけないじゃない! 何言ってるのよ亜美!」バシャッ
真美「んっふっふ~。この慌てっぷり……クロですな」ギラリ
伊織「いーい!? ゼッタイにわ、わたしが……プロデューサーのこと、すき、とか……、ないんだからね!」ザバッ
伊織「…………」スタスタ
扉「パシン」
亜美「あ、行っちゃった」
真美「ちょっとからかっただけなのに~」
春香「ていうか、あの反応……」
真「ま、まさか。伊織に限ってそれは無いんじゃない?」
……………………
全員(ない……よねえ?)
…………
……
21:30/Pの部屋
P「ていうか……お前たちいつまでここに居るつもりなんだ」
亜美「だあって~。皆一緒の方が楽しいっしょ~?」ピコピコ
真美「そうだよ~! いっけ~7連鎖!」
春香「パネポン懐かしいな~」
真「うわっ。またやよいが大富豪!? 強いなあ~」
響「ま、まったく勝てないぞ……」ヘタリ
雪歩「あ、新しいお茶淹れてきますね~」タタ
やよい「わあい! トランプではお金持ちになれました~」エヘヘ
真「やよいいい……」ホロリ
P「それよりも、あずささん、飲みすぎですよ」
あずさ「そうですか~? ほら、プロデューサーさんももっと飲んで飲んで♪」
P「いやあのですね……。もうチューハイ何本目ですか」
あずさ「う~ん……わたし、わかりませぇ~ん」ポワーン
P「…………」
あずさ「ほらほらっ乾杯しましょ? せーの」
あずさ「じゅーしーぽーりいえぇ~~い」カンッ
P「……い、いえ~い」カン
あずさ「そ~れ~よ~り、プロデューサーさん、伊織ちゃんと、何かあったんですかあ~?」トローン
P「え……? どうしてですか?」キョトン
あずさ「何だかあ~、伊織ちゃん、プロデューサーさんのことが、す、すうき~みたいですよ~?」
P「スキー? 今夏ですよ?」
あずさ「だあからあ……す、き……むにゃむにゃ」
P「あ~あ。春香、千早、ちょっと頼まれてくれるか?」
春香「はいっ! あずささんを、小鳥さんのトコに連れていけば良いんですね?」ビシッ
千早「だ、大丈夫ですか? あずささん……」
あずさ「わ、わたしだって……恋のひとつやふたつ~……」
春香「ささ、行きましょ」ズルズル
扉「ガチャ」
P(そういえば、伊織の姿が見えないな)
P「なあ、伊織がどこに居るか知ってるか?」
真「伊織なら、さっき出ていきましたよ」ハイッ
雪歩「確か……浜辺に行くって言ってたような……」
P「そうか。ありがと。もう遅いし、ちょっと呼んでくるよ」
亜美「いってらっしゃ~い」ピコピコ
真美「しゃ~い」ピコピコ
P「お前たちも、そろそろゲームやめて、部屋にもどるんだぞ~」
…………
……
22:00/浜辺
伊織「どうすればいいのよ……」
プロデューサーの事が、頭から離れない。
穏やかに揺れる海を眺めていても、ふとした拍子に思い浮かべてしまう。
伊織「こんな気持ち……わかんないわよ」
この歳になって、ようやく異性を好きになることを知った。
思い描いていたよりも、辛くて、とても苦しい。
こんな思いをするなら、恋なんてしなければ良かった。
伊織「好き……って、言っちゃ、ダメよね」
気持ちを伝えてしまえば、今の関係は確実に崩れてしまう。
それが何よりも怖かった。いつも強がってばかりいたはずなのに、わたしはとんだ臆病者だ。
P「伊織。なに、してるんだ?」
突然、背後から声をかけられて、びくりと肩が震えてしまう。
鼓動が速くなって、時計が刻む音とは程遠い不安定な心音が、直接頭の中で響くようだった。
伊織「……見てわからない? 海を眺めてるの」ツン
P「いや、そうじゃなくてだな。そろそろ戻ろう? 風邪でも引いたら大変だ」
伊織「……心配、してくれてるわけ?」チラッ
P「そんなの当然だろ? 俺はプロデューサーなんだから」
伊織「……そう」
プロデューサーだから。
その言葉を聞いて、チクリと胸が痛む。
理解していたつもりだったのに、いざ言葉にされると辛くて、私は自嘲気味に小さく笑った。
P「何か……まだ悩んでるのか?」
伊織「べ、別に悩んでなんか……」
P「嘘つけ。それぐらい俺にだってわかるよ」
伊織「…………バカ」
もう、いっその事すべて打ち明けてしまおうか。
そうすれば、この胸に抱えたモノは消えるのだろうか?
わからないけれど……。
伊織「ねえ……ちょっと話があるの。着いてきて?」
P「え……? いいけど、あまり遅くはなれないぞ?」
伊織「大丈夫……。すぐ済むから」
月の浮かぶ夜空を見上げる。
月には兎が住んでいると言うが、月の兎には、願いを叶える力があるのだろうか……?
無くてもいい。それでも、わたしは洞穴へと向かう道中、ひたすら月に祈っていた。
どうか、私に勇気を下さい。
…………
……
22:10/洞穴
洞穴の内部は明るかった。
夜空から注ぐ星と月の光に照らされて、さながら異世界に迷い込んだかのようだ。
P「夜じゃ暗いかと思ったが……すごいな」
伊織「私も驚いたわ。どうしてこんなに明るいのかしら? それに……」
とても、綺麗と思いつつ、まばたきする間も惜しいほど美しい月光に、私は身を委ねた。
中心に立つと、スポットライトに照らされたような気がして、何だか気恥ずかしい。
それでも、私は意を決して、プロデューサーへと向き直った。
伊織「こうしていると、自分が特別な存在になれた気がするわね」
P「…………」
伊織「私ね、ずっと誰かのトクベツになりたかったんだと思う」
伊織「出来の良い兄たちに囲まれて、辛くて」
伊織「社長に無理を言って事務所に入れてもらって。皆に出会って。そして、アンタにも会えた」
P「……うん」
伊織「わたしね、すっごく感謝してるのよ。目標を持って生きるのって、楽しいからね」
伊織「でもね、今日の夕方、ここであんたに励まされた時に気づいちゃったの」
P「伊織?」
伊織「わたしね? 恋、してた」
伊織「皆のために頑張るあんたも、優しいあんたも、ドジなあんたも、ちょっと頑固なあんたも」
伊織「そして、私の背中を押してくれるあんたも、全部、好きになってたの」
P「…………」
これで、こんな気持ちともお別れだ。
こんなに苦しい思いは、これっきりにしたい。今にも泣き出しそうなくらいに、胸が痛くて仕方なかった。
伊織「…………っ」グスン
P「伊織? 泣いてるのか?」
伊織「…………」タタタ
P「……伊織」
気づけば、私はプロデューサーの胸に飛び込んでいた。
好きだと伝えた瞬間、消えると思っていた気持ちは、何倍にも膨れて弾けてしまった。
私は間違っていた。忘れることなんて、出来やしなかった。
伊織「ごめん……なさいっ! 迷惑だってわかってる!」
伊織「でも……でもっ! 辛いの、苦しいの。ねえ、助けてよ……」
P「…………」
伊織「ちょっとだけでいいから……甘えさせてよ」
柄にもない事を、口走っていたような気がする。
でも仕方がなかった。だって好きなのだから。
離れたくなくて、プロデューサーの体温を確かめるように、幼子みたいに頬ずりをする。
P「伊織……嬉しいよ。俺の事、そんな風に思ってくれていたなんて」
伊織「……私だって……、さっき気付いたばかりだもん」
P「そっか。でもさ、今は……駄目だよ」
伊織「…………」
P「これから、どんどん仕事も増えると思うんだ。俺も律子も社長も、皆のために走り回ってる」
P「それに、伊織たちだって努力してる。ダンスや歌のレッスンをしたり、オーディションをいくつも受けたり」
P「そういう姿を見てるとさ、こっちまで楽しくなるんだ。俺も頑張らなきゃって、元気が湧いてくる」
P「だからさ、今はプロデューサーの仕事に力を尽くしたいんだよ」
伊織「…………」
伊織「……それじゃ、いつか私と、その……」モジモジ
P「俺も、伊織の事は好きだし、可愛いと思ってるよ」
伊織「な、なな!? う、嘘よっ!」ドキマギ
P「いやホントに。何ていうか、放っておけない感じ?」
伊織「……それって、馬鹿にしてる?」
P「いや、褒めてるよ」
伊織「よくわからないけど……。うれしい」スリスリ
P「お、おい……。でも、その付き合うとか……そういうのは……」アセアセ
伊織「わかってるわよ。でも、今だけは許して欲しいの」
P「……伊織」ナデナデ
伊織「こ、子供扱いしないでよねっ?」プクー
P「……はいはい」
伊織「ね、ねえ……」
P「ん?」
伊織「わたしがトップアイドルになったら……恋人にしてくれる?」
P「なれたらな」
伊織「い、言ったわね? 約束。ずうっと、忘れちゃダメだからね?」パアア
P「わかった」
伊織「……わたし、頑張るから」
P「ああ。俺も応援するよ」
伊織「ね、もう一度言って?」
P「……何を?」
伊織「好きって、言って?」
P「……好き」
伊織「でも、残念! 私の方が、もーっと好きだもんっ///」
…………
……
翌日/10:00/旅館「ナツノハナ」前
春香「プロデューサーさーん! 皆準備おっけーです!」
P「わかったー。そろそろ出発しよう」
伊織「…………」
P「おい伊織。置いてくぞー」
伊織「よ、よく考えれば……。昨日の私、すっごく恥ずかしいコト言ってたような……」カアア
P「ああ。そうだなあ」
P「『もっと甘えさせて~』『好きで好きでしょうがないの~』『私の方が好きだもん~』だっけ?」
伊織「ば、バカあああ~~~///」ポカポカ
P「い、痛いって! 冗談だから……」
伊織「つ、次は許さないんだからね?」ツーン
P「わかった。ほら伊織、行こう?」
伊織「ね、約束。お、覚えてるわよね……?」モジモジ
P「ああ、勿論覚えてるよ。伊織がトップアイドルになったら……」
伊織「い、言わないでよもうっ! 皆にバレちゃったらどうするのよ!」
P「も、もうバレているような……」
亜美「真美隊員! いおりんが乙女の顔をしているでありますっ!」ビシッ
真美「こ、これは……間違いなくラヴの香りがするでありますっ!」
美希「も~、でこちゃん! ハニーは美希のなんだよ~?|」プンプン
伊織「亜美! 真美! ヘンなコト言わないでよね!?」カアア
P「ほら、さっさと乗るぞ。みんなが待ってる」
伊織「わかったわよ……」
伊織「ねえ……?」
P「んー?」
伊織『スキスキ、だーい好き!』
FIN
いおりん可愛かった
よかでした
乙乙
Entry ⇒ 2012.06.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
やよい「うっうー!新聞配達を始めることにしましたー!!」
やよい「あれー?みんなどうかしたの?」
P「や、やよい……たしかにウチの給料はそんなに多くないけど、そんなに苦しいのか?生活」
やよい「いえー、ただ近所の新聞屋さんが募集していたので行ってみたんです」
やよい「それで、家のことを話したら明日から来てくれって言われちゃいましたー!」
伊織「や、やよい……それ大丈夫なの……?」
やよい「ん?なにが大丈夫なの?伊織ちゃん」
伊織「やよいの体がよ!」
やよい「だ、大丈夫だよっ!わたし健康には自信あるから!」
伊織「絶対に無理しちゃだめよ、わかった?」
やよい「うんっ!ありがとう、伊織ちゃん!」
お父さんもお母さんも一生懸命働いていて、私もほんの少しだけお手伝いをしていますがまだ足りません。
でも貧乏でも、私は毎日が楽しいのでそんなに気になりません。
伊織ちゃんはお金持ちだけど、そんなこと気にもせずに私に親切にしてくれます。
時々申し訳なくなって、お返しをしたくなりますが
伊織「そんなこと気にしなくていいの!」
と、言われてしまいます。
そんな伊織ちゃんの為に私は何かお礼をしたいと思いました。
新聞配達を始めたのは実はそのためなのです。
私はお店に入ると元気よく挨拶をしました。
挨拶はとても大事で、『したほうもされたほうも良い気持ちになる魔法の言葉なんだよ』って、
お父さんが教えてくれました。
アイドルでも、学校でも、家でも、私はいつも大きな声で挨拶をします。
だけど
店長「お……おはよう、やよいちゃん……」
やよい「はい!よろしくお願いしまーっす!!」
店長「う、うん……。元気なのはいいけどもう少しだけ静かにお願いできるかな。ほらお隣さんは普段から迷惑かけてるし……」
怒られてしまいました。
やよい「ご、ごめんなさ……わわわわむぐっ……」
飛び出しそうになった声を両手で押さえます。
やよい「ご、ごめんなさい~っ……。わたしつい声が大きくなっちゃって……」
店長「はははは……いいよいいよ。やよいちゃんは元気なところが可愛いからね」
やよい「あり……がとうございます」
また大きな声を出しそうになってしまいました。あぶないあぶない。
朝刊に広告を入れたり
一度に乗せられない新聞を車で運んだり
雨が降ったら機械で新聞をビニールに入れたり
余った新聞を縛ったり……。
まだまだいーっぱいあります。
その中で私のお仕事は新聞を配ることです。
広告を入れられて綺麗に揃えられた新聞は、平たく詰まれた本のようにキチンと並んでいました。
わたしは力がそんなに有るほうではないので、手押し車を使います。
新聞配達用だそうで、昔おばあさんの配達員さんが使っていたそうです。
頑張って手押し車に乗せました
新聞は見た目よりもずっと重くて、中身がしっかりと詰まっています。
落とさないように気をつけないといけません。
店長「じゃあ、やよいちゃん。初日は俺が配るからしっかり覚えてね」
やよい「はいっ」
このくらいの声なら大丈夫なようです。
暗くても大丈夫。
貸してもらった懐中電灯があります。
普段は寝ている時間に、こうして歩いているのはとても変な感じがします。
一軒一軒、名前と、地図と、家の形と、ポストの場所を見て歩きました。
店長さんはすごいです。
地図を見ていないのに、全然間違えずに新聞を入れていきます。
手押し車はドンドン軽くなっていきました。
店長さんは急に立ち止まって振り返りました。
やよい「?」
次のお家を忘れてしまったのでしょうか?
店長「やよいちゃん……、次の家には注意してね」
店長さんがヒソヒソ声で話します
やよい「なんでですかー?」
私も出来るだけ小さな声で聞きます。
店長「次の家にはお爺さんが一人で住んでるんだけど、ちょっと変わってるって言うか……」
やよい「…………?」
よく分かりませんでした。
店長「まぁなんだ、普通にしてれば良いと思うよ。その家だけは絶対に間違えないようにしてくれれば」
やよい「はいっ、わかりましたー」
こんな時間だというのにお部屋の電気がついています。
私と店長さんは黙ったまま歩きます。
手押し車がキィキィと鳴りました。
玄関の前に着きましたが、ポストが見つかりません。
店長さんは新聞を一部取ると、庭に通じている門ををそっと開きました。
やよい「あわわっ……!」
びっくりしました。
門を開けるとおじいさんが一人、腕を組みながら立っていたのです。
店長「おはようございます、坂崎さん」
やよい「お……おはようございますっ」
坂崎さんと呼ばれたおじいさんは、黙ったまま頷くと新聞を受け取り、お家の中に入っていきました。
店長さんは溜息をつきます。
やよい「あの……」
店長「ん?」
やよい「あのおじいさんはどうして外で待ってたんですか?」
ポストは玄関の周りを見てもありません。
店長「さぁ……年寄りは朝が早いから、暇なんじゃないかなあ」
店長さんにもわからないようでした。
他の配達さんもパラパラと帰って来ます。
やよい「おつかれさまでしたーっ」
私は大きく頭を下げて家に帰ります。
家に着くと6時になっていました。
私は朝ごはんを作って、長介とかすみと浩太郎を起こしました。
最近は長介も自分で起きるようになりましたが、まだまだ子供なのでこうして起こすことがよくあります。
高槻家「「「「いただきまーっす!」」」」
家族で食べる朝ごはんはとても美味しいです。
やよい「んー?みんな良い人だったよ?」
長介「そうじゃなくてさ……、やっぱり辞めた方がいいんじゃないかな……。姉ちゃん倒れちゃうよ」
やよい「長介……」
長介「なんだったら俺が代わりに行くからさ、姉ちゃんはもっと……」
私は嬉しくなりました。
長介もいつの間にか少し大人になっていたようです。
でも
やよい「そういうのは自分で起きられるようになってから言おうね」
長介「うぐ……」
やよい「大丈夫!お姉ちゃんに任せなさい!」
弟達に心配はかけられません。
お父さんもお母さんもお仕事が忙しく中々帰ってこられないので、この家は私がしっかりしないといけません。
やよい「でもありがとうねっ!長介」
長介「……うん」
長介は照れてそっぽを向いてしまいました。
少しプロデューサーに似ていると思いました。
学校はアイドルの仕事が忙しいと中々行けませんが、仲のよい友達もいてみんなとても親切です。
教室に入って教科書とノートを机に入れていると、伊藤さんが机の横に立ちました。
伊藤「おはよう高槻さん」
やよい「「伊藤さんおはようございますっ!」
伊藤さんはとても良い人で、私が学校を休んでいる間はノートを取ってくれたりします。
学校では一番のお友達なのです。
伊藤「お仕事どうなの?大変じゃない?」
やよい「あははっ、大丈夫だよーっ」
どうも私は危なっかしく見えるようで、たくさんの人に心配されてしまいます。
だから私は元気良くしないといけません。
伊藤「そう……、頑張ってね。応援してるから」
やよい「ありがとうございまーすっ!」
机に頭がぶつかりそうなくらいお辞儀をしました。
応援してくれる人の為に、家族の為に、私はもっともっと頑張らないといけません。
今日はお母さんのお仕事がお休みなので、たくさん活動が出来るのです。
やよい「おはよーございまーすっ!」
P「お、やよい。おはよう。今日も元気だな」
やよい「はいっ!私は元気なのが取り柄ですから!」
P「うん、いい事だ。今日も頑張ろうな!」
やよい「はいっ!」
プロデューサーはいつも私たちのために、たくさんお仕事をしています。
だから早くトップアイドルになって恩返しがしたいです。
やよい「今日も頑張りまーすっ!」
コーチ「高槻さん、そこはもう少し溜めて」
やよい「は、はいっ!」
コーチ「それとブレスが大きすぎますよ。ここはもっと流れるように」
やよい「はいっ!」
コーチは厳しいけれど、とても良い人です。
根気良く丁寧に教えてくれるので、私はドンドン歌が上手くなっている……気がします。
コーチ「声量は問題ないですね。じゃあ最初から通してもう一度」
やよい「はいっ!よろしくお願いしますっ!」
頑張ります!
やよい「お疲れ様でした!お先に失礼しまーすっ!」
P「おう、気をつけてな」
プロデューサーに挨拶をして私は急いで家に帰りました。
お母さんは体があまり良くないので、出来るだけお手伝いをしたいからです。
いつもは歩くこの道を、私は思いっきり走って帰りました。
やよい「ただいまーっ!」
最初にすることはやっぱり挨拶です。
家族が相手でも挨拶は大事なのです。
だって
高槻家「「「「おかえりなさーいっ!」」」
こんなにも嬉しいのですから。
まだまだ敵わないなぁと、思いました。
座敷を見ると綺麗に畳まれた洗濯物があります。
更によく見れば部屋はピカピカで丁寧に掃除がしてありました。
…………心配です。
お仕事で疲れているのに、こんなに動いて大丈夫なのでしょうか?
やよい「お母さん……」
お母さんは私と入れ違いでお仕事に行ってしまいました。
いつも「平気なの?」と聞いても、「平気だよ」と笑ってくれるお母さんは私の自慢で、
私はもっともっと「頑張ろう!」って思います。
無理はして欲しくありません。
食器を洗って、みんなでお風呂に入り、寝かしつけたら宿題をします。
私はあまり頭が良くないのでウンウンうなりながら宿題と戦いました。
最後に学校の用意をしてからお布団に入ります。
目覚ましを3時にセットしたところまでは覚えていました。
初めて一人で配ったときは真っ暗な道が怖くて、泣きそうになってしまいましたが……。
歌を歌いながら歩けば大丈夫です。
今はもう地図を頻繁に見なくてもコースくらいならわかるようになりました。
やよい「おはようございまーす……」
でも坂崎のおじいさんだけはまだ慣れることが出来ません。
なぜかいつも怒ったような顔をしていて、ちょっとだけ苦手です。
今日もムスっとした顔のまま新聞を受け取ると、黙ってお家に入ってしまいました。
気を取り直して配り始めます。
まだ太陽も寝ているこの時間は、時折遠くを走る車の音だけが聞こえてきます。
少し湿った空気がひんやりとして、まだ眠気の残る頭をはっきりさせてくれました。
店長「やよいちゃん、ちょっといいかな?」
やよい「あ、店長。はいっ、どうかしましたか?」
店長「昨日さ、一軒苦情があってさ」
やよい「え……」
やってしまいました。
店長「誤配が合ったよ、三丁目の角のトコ。あそこはスポーツだけだから」
やよい「ご、ごめんなさいっ!」
大きな声が出てしまいました。
店長さんはそれについては何も言わずに
店長「はは……いいよいいよ。今度から気をつけてね」
やよい「はいっ……ごめんなさい」
配達のミスはたいてい次の二種類になります。
入れることを忘れる不配と、違う新聞を入れてしまう誤配です。
ミスをしない人はいませんが、それを言い訳にしてはいけません。
私は悪い意味で慣れてしまわないように、気を引き締めて出発しました。
失敗してもそれを引きずっていてはいけません。
元気に行きましょう。
やよい「ご、ごめんなさいっ……!」
またやってしまいました。
今度は間違えないように一軒一軒地図を見ながら入れてきたので、時間がかかってしまったのです。
おじいさんは門の外まで出て、私を待っていました。
頭を下げながら新聞を賞状のように渡しました。
おじいさんは何も言わないまま新聞を受け取って家に入ってしまいました。
やよい「やっちゃった……」
私は少し悲しくなって、また歌いながら配り始めました。
やよい「な~やんでも、し~かたな~い♪」
小さな声でしたが、元気が湧いてきます。
歌は凄いのです。
横を見ると伊織ちゃんがいつものウサギさんを抱いています。
やよい「あ、おかえり……」
伊織「…………」
どうしたのでしょうか。
伊織「やよい……本当に大丈夫なの?」
え?
やよい「大丈夫って何が?」
伊織「鏡見た?……顔色が悪いわよ……」
そうなのでしょうか。
やよい「えへへ……、ちょっと寝不足かも……」
伊織ちゃんは黙ってしまいました。
やよい「だ、大丈夫だよ!ほら、全然元気だもん!」
立ち上がってアピールをします。
やよい「えっ……、ど、どうして!?」
伊織「どうしてじゃないでしょ!このままじゃアンタ壊れちゃうわよ!」
やよい「し、心配しすぎじゃないかなーって……」
伊織「そんな訳ないでしょ!アンタいま自分がどんな顔してるかわかってるの!?」
伊織「真っ青で今にも倒れそうじゃない!なんでそこまでするのよ!」
それは……言えません。
言えばきっと伊織ちゃんは無理にでも止めてくるから
やよい「……………………」
伊織「どうして何も言わないのよ!」
やよい「ごめんね、伊織ちゃん……」
伊織「…………ぐっ…………」
悔しそうな顔で歯を食いしばる伊織ちゃんを見ていると申し訳なくてしょうがありません。
伊織「…………もういい……」
やよい「え……」
心臓がドクンと動いたのがわかりました。
伊織「私はっ、やよいのこと、親友……だと、思ってたけど」
伊織「でも、やよいにとって私はそうじゃなかったみたい。ごめんなさい、しつこく聞いて」
やよい「違うっ!!!!」
声が大きすぎて小鳥さんが慌ててのぞきに来ました。
やよい「わ、私だって伊織ちゃんは大事な、本当に本当に大事なお友達だよ!」
ウソじゃありません。
昔、私が生まれる前にお母さんが病気になったのです。
癌でした。
お父さんは一番いい病院で、一番いい先生に、一番いい治療をしてもらうために借金をしました。
お父さんはあちこちを走り回り、頭を下げて回りましたが、
まだ若く、信用もなかったお父さんに大金を貸してくれる人はいません。
お父さんもお母さんもほとんど親戚がいなくて、そうなったら借りられるところは一つしかありませんでした。
……とても怖い人たちから借りてしまいました。
お父さんもお母さんも一生懸命働いていますが、中々借金は減ってくれません。
私にはよく分かりませんが難しい法律があって、絶対に返さなければいけないそうです。
まだ小さいころ、どうしてこんなに貧乏なのかと聞いた私にお母さんが泣きながら話してくれました。
私はそれからワガママを言わないようにしました。
お手伝いをするようにしました。
苦手な勉強も頑張るようにしました。
いつも元気であろうとしました。
お父さんもお母さんも大好きだからです。
やよい「本当だから……信じてよぉ……」
伊織ちゃんも同じくらい大好きな人なのです。
ボロボロ涙が出て止まりません。
伊織ちゃんは呆然としていました。
伊織「うん……うん……、わかったから……泣かないで?やよい」
コクコクと頷いて返事をしました。
とてもじゃないですが大きな声は出せそうになかったからです。
だからプレゼントを買おうと思いました。
伊織ちゃんによく似合いそうなお洋服を見つけたのです。
お小遣いでは全然足りなくて、どうしようか困っていたときに配達員募集のチラシを見たのです。
だからまだ辞めるわけにはいきません。
なのに
店長「あのさ……やよいちゃん……悪いんだけど、今週いっぱいで辞めてもらえないかな……?」
やよい「…………え?」
一瞬なにを言っているのかわかりませんでした。
やよい「ど、どうして……」
店長「いや、やよいちゃんが悪いわけじゃないんだけどね?誰かが本部に通達したらしくてさ」
ホンブ?
上手く頭が動かなくて、意味がつかめません。
店長「治安の問題らしいんだ。本当にゴメンね、俺も一応説明はしたんだけど……」
店長さんはちょっと早口で説明してくれました。
きっと一生懸命わたしをかばってくれたのでしょう。
やよい「え、えへへ……。じゃ、じゃあしょうがないですよ!店長さんは悪くないです!」
落ち込んだところを見せたくないので元気に言いました。
店長「うん……ゴメンね……もっと長くいて欲しかったんだけど……」
やよい「ありがとうございますっ。最後まであとちょっとだけどよろしくおねがいしまーすっ!」
得意のお辞儀をしました。
『声が大き過ぎたかな?』と思いましたが、店長さんはニコニコして何も言いませんでした。
私の知り合いはいい人ばかりで、本当に幸せだと思いました。
この道をこの時間に歩くのもあと少しだと思うと、自然と足がゆっくりになりました。
新聞も一つずつ丁寧に取り出しやすいように気をつけて入れていきます。
お世話になりました。
声は出しませんでしたが、そういう気持ちをこめて。
坂崎さんのお家に着いたのは、普段より少し遅い時間でした。
怒られたらどうしよう……。
少し不安になりました。
でもこれは仕方がないことなのです。
遅れた私が悪いのですから。
私は坂崎さんとほとんどお話をしたことがありません。
最後だからキチンと挨拶をして、お別れをしたいと思いました。
前に春香さんたちが出ていた、寝起きのドッキリみたいな声で門を開けます。
坂崎さんはいませんでした。
やよい「あれ?」
珍しいこともあります。
毎日必ず坂崎さんは新聞を受け取りに門の前で立っているのに
今日は寝過ごしてしまったのでしょうか?
坂崎さんのお家にはポストがありません。
玄関の前に置くわけにもいかないので困ってしまいました。
私はちょっと失礼かな、と思いながらドアをそっと開けました。
坂崎さんが倒れていました。
坂崎さんはうつぶせに倒れていて、微かに痙攣していました。
苦しそうにおなかを押さえて小さなうめき声を上げています。
やよい「坂崎さん!!!」
私は新聞を放り投げて駆け寄りました。
坂崎「うぅ…………ぐぅ……」
坂崎さんは返事をしてくれません。
額にはいっぱい汗が浮かんでいます。
やよい「ど、どうしよう……」
わかりませんでした。
こんなとき伊織ちゃんならきっとテキパキとこなしていくのでしょう。
そう考えたとき、一瞬だけ
伊織ちゃんのプレゼントと、お世話になった店長さんたちの顔が浮かびました。
配達を半分も残して抜けてしまえば、間違いなく今日限りでクビでしょう。
新聞が来なくて困る人もいるでしょう。
それに伊織ちゃんにプレゼントをすることも出来ません。
そこまで考えて、私は恥ずかしくなりました。
心の中で、たくさんの人に謝りました。
坂崎さんと伊織ちゃんと店長さんとたくさんのお客さんにです。
……壊れているのか、何も聞こえません。
ドアを開け放したまま外に飛び出しました。
一番近い家まで力の限り走ります。
ドンドンドンドンドンドンッ!!!!!
やよい「お願いします!!助けてください!!!!!!」
私は唯一の取り柄である大きな声で助けを呼びました。
すぐに電気がつきました。
ドアを叩いた家だけではありません。
何軒もの家が一斉に明るくなりました。
ゴソゴソとしたかと思うと、「は、はい……どうかしましたか?」とパジャマ姿の女の人が出てきました。
やよい「きゅっ!救急車を!そこのお家の坂崎さんが倒れたんです!!!」
女の人はポカンとした顔をしていましたがすぐに「わかったわ」と言って家の中に入ってくれました。
坂崎さんはさっきと同じ姿勢のまま苦しそうにしています。
私はお母さんのことを思い出して泣きそうになりました。
やよい「しっかりしてください!もうすぐ救急車が来ますから!」
坂崎さんは苦しそうな顔をしながらも、ウンウンと頷いてくれました。
額の汗を袖でぬぐいながら、たくさん話しかけました。
救急車が来たときは本当にホッとして力が抜けました。
手際よく坂崎さんを担架に乗せて、運ばれていくのを見ながら壁にもたれかかります。
やよい「ごめんなさい……」
もう一度だけみんなに謝って
私は意識を失いました。
目が覚めるとそこは病院で、起きると伊織ちゃんが真っ赤な目をしていました。
伊織「だから……だから言ったのに……!」
言葉もありません。
やよい「う、うん……ごめんね、伊織ちゃん」
伊織ちゃんは私に抱きついたまま泣いてしまいました。
伊織「バカ……バカ……本当に……大したことがなくてよかった……」
看護婦さんが優しい目をして私たちを見ていました。
幸いにも経過は順調で、すぐにでも退院できるみたいです。
「こんな辛気臭いところにいつまでもいられるか!」と元気に言ってました。
なんでそんなことまで知ってるかというと
坂崎「………………」
やよい「だ、大丈夫ですか?」
坂崎「…………なにが」
やよい「だって……ずっと黙ってますし……どこか痛いんですか!?」
坂崎「……俺は若い女と話すのが苦手なんだ」
同じ病室だったからです。
昔、息子さんと喧嘩別れしたこと。
人づてに大きな街へ行ったと聞いたこと。
新聞で偶然名前を見かけたこと。
記者になっていたこと。
坂崎「だから……元気でいるんだな、と。……それだけだ。爺のつまらん繰言だよ」
やよい「ど、どうして会いに行かないんですか?」
ジロリと睨まれました。
でも以前ほど怖くありません。
軽く舌打ちをすると
坂崎「今更会いにいけるか……恥ずかしい……」
と、いいました。
私は伊織ちゃんと同じタイプなんだな、と思いました。
やよい「大丈夫ですよ!きっと息子さんも坂崎さんのこと気にしてると思います!」
坂崎「だといいんだけどな……」
呟きながらも坂崎さんは少し嬉しそうでした。
そんなに長い間休んでいるわけには行きません。
家に帰り溜まった家事を片付けようと、袖まくりをしていると
長介「あ、姉ちゃん。買い物ならもう行ってきたから」
かすみ「お洗濯はやっておいたよ。ゴハン作るときは呼んでね」
浩太郎「浩三は俺が見てるよーっ」
びっくりしました。
長介「とっくにやってあるよ」
かすみ「お姉ちゃん、他にすることある?お風呂はお兄ちゃんが洗ってくれたけど」
もう一回びっくりしました。
長介「父ちゃんも母ちゃんもすごく心配してたよ……俺たちもだけど……」
やよい「う……ごめん……」
かすみ「お姉ちゃんはもっとゆっくりしなくちゃ。私たちも頑張るからさ」
やよい「うん……ありがとう……」
長介たちが色々と手伝いをしてくれるのは、
きっと私がお父さんとお母さんを手伝いたい気持ちと、同じなのだと思います。
だから私は、もっと、もーっと頑張りたくなりました。
……無理をしない程度に。
もう心配はさせません、絶対に。
店長に謝ろうと思い、いつもの時間に新聞屋さんに行くとたくさんの人に囲まれました。
私は知りませんでしたが、坂崎さんを助けた件が地方版に載り、今度表彰されるそうです。
とても驚きました。
店長は「夕刊でよければいつでも空いてるからさ」と言ってくれました。
元気な声でお礼を言うと、私は最後のお仕事に行きます。
いつもより新聞は一つだけ減らしていきました。
坂崎さんの分です。
空っぽになった手押し車は、少しだけ寂しそうに鳴っていました。
お給料は思ってたよりもずっと多くて、私は何度も頭を下げました。
店長さんたちはお店の前で、ずっと手を振ってくれていました。
私も何度も後ろを見ながら、手を振り返しました。
お洋服はきっと伊織ちゃんにぴったりだと思いますが、やっぱり緊張してしまいました。
やよい「気に入ってくれるといいな……」
片手に紙袋を持ってドアを開けます。
やよい「おはよーございまーすっ!!」
元気に挨拶、とても大事です。
小鳥「おはよう、やよいちゃん。あら?その袋は何かしら?」
やよい「え、えと……。伊織ちゃんは?」
小鳥さんはそれ以上何も聞かずに、そっと給湯室を指差しました。
やよい「ありがとうございますっ!」
小鳥さんのクスクス笑いが背中越しに聞こえました。
やよい「伊織ちゃん、おはよーっ」
驚かさないように声を抑えました。
それでも伊織ちゃんは少しだけビクっとして、こっちを見ました。
伊織「お、おはよう。やよい……もう大丈夫なの?」
やよい「うん!一日休んだらすごく元気になったよ!」
伊織「そう……それなら良かったけど……」
伊織ちゃんは病室で泣いてしまったのが恥ずかしいみたいです。
私はプレゼントをあまりしたことがないので、どう切り出せばいいのかよく分からないまま
やよい「あ、あの。伊織ちゃん。これ……」
紙袋を渡しました。
伊織ちゃんはびっくりした顔をして受け取ります。
やよい「えへへ……プレゼントだよ!いつもお世話になってるから!」
伊織ちゃんは服を見つめたまま震えていました。
伊織「やよい……まさか新聞配達って……これのために……?」
やよい「う、うん。ごめんね、心配かけちゃって……」
着てもらえるといいのですが。
私は自分の服を買ったことがほとんどないので、正直気に入ってもらえるかどうか不安です。
伊織ちゃんは黙ったままです。
やよい「ご、ごめんね……私、服とかよく分かんなくて……気に入らなかったら……」
伊織「気に入らないわけ……ないじゃない……!」
伊織ちゃんはそういうと私に抱きついてきました。
やよい「あうう……ごめんね、伊織ちゃん……」
泣いている伊織ちゃんを見て、何がいけなかったのかわからないまま謝ってしまいました。
伊織「バカ……本当にバカ……」
やよい「うん……ごめんね……私バカだから……」
伊織ちゃんがどうして泣いているのかもわからないのです。
伊織「ウソよ……ごめんねやよい……大好きだから……」
不思議です。
悲しくなくても涙は出てしまうのです。
伊織ちゃんが、どうして泣いているのか、わかりました。
やよい「うん……ありがとう、伊織ちゃん……私も大好きだよ……」
二人で抱き合って泣いてしまいました。
なぜか小鳥さんもそれを見ながら泣いていました。
お家は貧乏ですが、家族はみんな仲がよく、私の周りには優しい人がたくさんいます。
色々と大変なことはありますが、毎日を楽しく過ごしています。
今日もまた、私は大好きな人たちと一緒に素晴らしい一日を過ごすのでした。
高槻やよいは今日も元気です。
やよい「おはよーございまーすっ!!!」
おしまい
やよいは本当にいいこですね
どこかで見たような話の寄せ集めですが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました
ゃょぃ,、ヵヮィィ
乙でした
Entry ⇒ 2012.06.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「アイドル候補生の採用面接、ですか?」
P「今までの候補生は社長がスカウトされてましたからね……いやぁ、光栄ですね」
高木「それで、だ。この会議室を面接に使おうと思うのだが……」
高木「すまないが、今回は君一人で応対してもらいたい」
P「お、俺だけでですか?」
高木「その日、どうしても外せない用事が出来てしまってね」
高木「君に押しつけてしまう形になってしまって、本当に申し訳ないのだが……」
P「……分かりました。俺に全部任せてください」ドン
高木「会議室までの案内は既に音無君に任せてある。君はここで待機しておいてくれ」
P「内容はどうしましょう?」
高木「一人ずつ入室しての個人面接になるが、その内容は君に一任する」
P「……俺の自由にしちゃっていいんですか?」
高木「まぁ、私はその場にいないからな。君のやる事にとやかくは言えんよ」
高木「だが、君に任せる仕事の本当の目的は……彼女達の、本質を見抜く事だ」
高木「それだけは、くれぐれも忘れないでくれたまえ」ニヤッ
P「はい!」
P「(765プロのプロデューサーになって、はや数ヶ月……)」
P「(社長にこういう仕事を任されるってのは、それだけ信頼されてるって事だよな)」
P「(個人面接か……そういや、入社以来だったな。今回は立場が逆だが)」
P「(……俺に上手く出来るだろうか……)」ソワソワ
P「(良く考えたら、その人の人生を左右する訳だからな……)」
P「(……考えるのはよそう。もう一度、履歴書を確認しておくか)」ペラッ
P「どうぞー」
ガチャッ
「失礼します」
P「はい」
「高森藍子、16歳です。今日はよろしくお願いします」ペコリ
P「はい、よろしくね。俺はこの765プロのプロデューサーです。どうぞ、座って」
藍子「失礼します」ストン
藍子「電車を何度か乗り換えて、徒歩でこちらに来ました」
P「ふーん……見つけるの大変だったでしょ、ここ」
藍子「はい、少し迷ってしまいましたけど……二階の文字を見て、ここかなって」
P「お、良く分かったね。あれに気づかない人、意外と多いんだよね」
藍子「そうなんですか」
P「……君、落ち着いてるね。緊張はしてない?」
藍子「あ、私普段からこんな感じなんです。周りからも良く言われます」
P「(結構大人びてるんだな……うちの16歳共にも見習ってほしいよ)」カキカキ
藍子「私、夢があるんです」
P「へぇ。どんな夢だい?」
藍子「皆が優しい気持ちになれるような、微笑んでくれるようなアイドルになる事です」
P「なるほどねぇ。その夢は立派だけど……うちの業界って、正直厳しいよ?」
藍子「………」
P「君と同じ夢を持ってる子は、たくさんいる。それに……」
P「一人だけが座れる席を巡って、その子達が互いに争う弱肉強食の世界なんだよ。簡単に言っちゃうとね」
P「そんな中で挫折しちゃう子も、珍しくないんだ……俺は、できれば君にそうなって欲しくは」
藍子「望むところですよ」
P「(ふむ……自信も十分。今のところ、文句のつけようはないな)」カキカキ
藍子「ありがとうございました」ペコリ
P「気をつけて帰ってね」
藍子「では、失礼します」
P「(……最近の16歳って、皆ああなのかな。礼儀から何まで完璧だったが)」
P「(一人目がこれだと、ハードル上げちまうかもしれんなー……いかんいかん)」キュポッ
ゴクゴク
P「麦茶うめぇー」プハー
P「はいどうぞー」
ガチャッ
「あら……そちらにおわすのは、お兄様でしょうか?」
P「……はい?」
「わたくし、榊原里美と申します」ペコリ
P「榊原さん、ね……(この子の履歴書は……あるな)」ペラッ
P「俺はこの765プロのプロデューサーです。今日はよろしくね」
里美「……それでは、お兄様ではない、と?」
P「いや、君とは初対面、のはずなんだけど」
里美「そうでしたか……わたくしは、なぜここに?」
P「えっ……いや、ここ、アイドル候補生の採用面接会場なんだけど」
里美「?……それではわたくし、あいどるになるのですか?」
P「(……何なんだこの子は……いや、うちじゃ珍しくないけども)」
里美「どなたに似ていらっしゃるのでしょうか」
P「いや、うちに四条貴音ってアイドルがいるんだけどね。その子にそっくりでさ」
里美「……他人の空似ではないでしょうか」
P「(……喋りとかそっくりなんだがな……)」
P「えーっと……それじゃ、好きな食べ物とか、教えてくれないかな」
里美「らぁめん」
P「えっ」
里美「ではなく、甘い紅茶や菓子などを嗜んでおります」
P「そ、そうか……」
里美「わたくし、あいどるになれるのでしょうか」
P「それは後日、こちらから通達させていただくので……」
里美「分かりました」スタスタ
クルッ
里美「ほぇぇ……」
ガチャッ バタン
P「……えっ」
P「何?ほぇぇって何?……帰りの挨拶なの?」
P「(やっぱ実際に会ってみないと、分からない事ばかりだな。面接って大事だ)」ウンウン
コンコン
P「どうぞー」
ガチャッ
「こ、こんにちはー!」
P「はい、こんにちは」
「は、はじめまして!小日向美穂、永遠の十七歳でぇーっす☆」キャピッ
美穂「身長155cm、体重42kg!趣味はひなたぼっこ!」
美穂「誕生日は12月16日で星座はいて座、血液型はO型で出身は熊本です!」ドヤァ
P「あ、あぁ、うん……そう、履歴書に書いてあるね」
美穂「はっ!?……す、すみませんプロデューサーさん、ちょっと緊張しちゃって!」テヘッ
P「?……確かに、俺はこの765プロのプロデューサーだけど。良く知ってたね」
P「ホントかい?仕事はしてくれないのに余計な事はするんだな、あの人……」
美穂「……悪かったですね」ボソッ
P「?……何か言ったかい?」
美穂「な、何でもないですよ?」アセッ
美穂「はい!」
P「アイドルになりたいと思ったきっかk」
美穂「モテカワスリムな恋愛体質の愛されガールになりたかったからです!」
P「………」
美穂「……どうかしました?」
P「す、すまない、もう一度お願いできるかな。良く聞こえなかったもんだから」
美穂「モテカワスリムな恋愛体質の愛されガールになりたいんですっ!!」クワッ
P「わ、わわ分かった!ち、ちゃんと聞こえました、はい!」
P「(……すごい気迫だ……)」
美穂「プロデューサーさんとお仕事できる日を、楽しみにしてますね☆」キャルルンッ
P「は、はぁ……気をつけて帰ってね」
ガチャッ バタン
P「………本当に17歳か、あの子?」
P「……いや、アイドルに憧れ過ぎたアイドルマニアなのかもしれんな……うーん」
P「どうぞー」
ガチャッ
「にゃっほーい!きらりだよー☆」
P「!?」
きらり「そうだよー☆」
P「お、俺は、この765プロのプロデューサーだ。今日は、よろしく……」
きらり「おっすおっす、ばっちし!」グッ
P「早速だけど……君、何歳?」
きらり「えっとぉ……17歳だよー☆」
P「(顔写真は、ウェーブのかかったセミロング?だっけ……本人、だと思うが……)」
P「……ちょっと聞いていいかな」
きらり「にゃは☆いいよー?」
P「履歴書には182cmって書いてあるんだけど……」
P「どう見ても君、150cm以下だよね」
P「いやいやいやダメでしょ、履歴書間違えちゃ」
P「つーかスリーサイズもこれ全部デタラメでしょ?何で君こういう事を……」
きらり「……きらりん☆」
P「いや、きらりんじゃなくてね……」
きらり「きらりん☆」ウルウル
P「………」
きらり「ありますよー☆」
きらり「きらりんのきゅんきゅんぱわーで、心も体もスッキリさせちゃいます!」
P「きゅんきゅんぱわーっすか……」
きらり「せーのっ、きらりん☆」ギュッ
P「………」
きらり「どうですかー?」ギュッ
P「……いいね」ホッコリ
きらり「ありがとうございましたー!」ペコリ
ガチャッ バタン
P「…………おかしい。何故かデジャヴを感じる」
P「……俺は、アイドル候補生の採用面接をやってる、はずだよな……」
P「大分こなした感じだが……社長も大変だったんだなー」
コンコン
P「どうぞー」キュポッ
P「(お茶飲んで仕切り直すか……)」ゴクゴク
ガチャッ
「ふぁぁ……おはようございます~」
P「ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
「やなせみゆき、14才です~」ニコッ
P「」
P「………あずささん?何やってんです?」
美由紀?「……やなせみゆき、14才です~」
P「………」ジー
美由紀?「と、都会は、まだよくわからなくて~……」
美由紀?「あたし、道覚えるの、にがてなんですよ~」
P「(言い表すならば、子供服を着たあずささん……!)」
P「(つーか合ってるのが顔写真しかねぇ……何これ?どういうことなの?)」
P「(……俺の目がおかしいの?俺がおかしくなっただけなのか?)」ゴシゴシ
美由紀?「……あの~」
P「……何でしょう」
美由紀?「……お兄ちゃんって、呼んでも……いいですか?」
P「」
P「(“お兄ちゃん”?え?……えっ?何で?)」
P「(……これは、試されているのか……?)」
P「え、えっと……柳瀬美由紀、ちゃん?」
P「今さっき会ったばかりの人に“お兄ちゃん”はちょっと……」
美由紀?「……だめ、ですか?」
P「だめじゃないよ」キリッ
美由紀?「やったぁ~!」ギュッ
P「」ティン
P「我が765プロは、いつでも君を待っているぞ」キリッ
ガチャッ バタン
P「………」ニヘラ
P「つってもな。履歴書はもう信じられ………ん?」ピラッ
P「スリーサイズ……105-64-92だと!?」ガタッ
P「………」
P「……も、もう一度だけ、信じてみるか……」ゴクリ
コンコン
P「どうぞー」
ガチャッ
「失礼します」
「及川雫、16歳です……よろしくお願いします」ユッサユッサ
P「………」
雫?「何でしょう」ユッサユッサ
P「少しは似せる努力をしろ」
雫?「……な、何のことです?」ギクッ
P「……人前で腕組みはやめてくれないか?礼儀だろ?」
雫?「………」
ボトッ ボトッ
テイン テイン テイン ……コロコロコロ
P「………」
雫?「……う、うわー大変だー。む、胸がもげてしまったー」
P「………千早」
雫?「………」グスッ
P「……キャスティング考えたのは誰だ」
雫?「……音無さんです」
ガチャッ
美穂「だ、駄目よ千早ちゃん!それは言わない約束……」
P「………」
高木「ドッキリ大☆成☆功!はっはっは」
高木「アイドル候補生に扮した、現役アイドル達の採用面接はどうだったかね?」
P「………」
小鳥「………」
千早「………」
高木「いやぁ、最後まで気づかず面接をやり抜くとは、思いもよらなかったよ」
高木「君はまさにプロデューサーの鑑だ!素晴らしい!!」パチパチパチ
P「なぁーんだドッキリだったんですかー、うわー、騙されちゃったなー」ポリポリ
P「……あ、そうだ。“小日向美穂”さん」
小鳥「…」ビクッ
P「“小日向美穂”さん」
小鳥「……も、もうやだなぁ~プロデューサーさん、あれはドッキr」
P「“小日向美穂”さん」
小鳥「………は、はひ」
P「明日からレッスン、一緒に頑張りましょう」ニコッ
小鳥「え゙っ」
小鳥「……15……16……も、もうらめぇ……」ヘナヘナ
P「永遠の17歳がこの程度の腹筋でへこたれてどうするんですか」
P「体力作りは基礎中の基礎ですよ、“小日向美穂”さん」
小鳥「わ、私が悪かったです……だ、だから、もぉ………」
P「俺と一緒に仕事できる日を楽しみにしてたんでしょう?」
P「俺より“若い”んだからもっとシャキッとしないと、シャキッと」
小鳥「……ひぎぎぎ……」
響「ぴよ子も大変だなー」
真「自業自得だと思うけど」
春香「ドッキリやるなら最後まで手を抜かないのは鉄則ですよ、鉄則!」
P「途中まで完っ全に騙されてたなぁ。最初の子とか、採用する気満々だったんだけど……」
P「……そういや誰だったんだ、この子……?」
律子「どうしました?プロデューサー殿。浮かない顔しちゃって」
P「ん?あぁ、いや……何でもないよ」
P「……最初っから理想のアイドルなんて、いないもんだなぁ」
律子「ふふっ……そうですね」
おわり
探すの面倒だったじゃねえか…次はねえからな
高森藍子(秋月律子)
榊原里美(四条貴音)
小日向美穂(音無小鳥)
やなせみゆき(三浦あずさ)
<
諸星きらり(高槻やよい)
及川雫(如月千早)
Entry ⇒ 2012.06.22 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
高木「いい面構えだ!ティンと来た!」平沢進「うむ?」
理由もわからないまま生返事をしていたら、雑居ビルの2階、何かしらの事務所に連れ込まれた。
はてこのような場所にお世話になるようなことをしでかした覚えはないのだが。
だがそこはいわゆるヤクザと呼ばれる連中のそれとは様子が違った。
なにやら若い女が複数人、戯れているようである。
なるほど最近のヤクザはこうやって人を油断させるのだなとぼんやり考えていると、
先ほどのやたら黒い男が彼女らに言った。
「紹介しよう。彼が待望の、我が765プロのプロデューサーだ!」
うん。一体どういうことだ。
しかし私を捕まえて、いきなりプロデューサーをやれというのは一体どういう了見だろうか。
しかし、考えようによってはこれはチャンスかもしれない。
バンドを解散して以降、食いぶちに困っていたのは事実である。
一体どのようなものな事務所か知らないが、ここでプロデューサーとして置かせてもらえるのならばありがたい話である。
丁度色々と行ってみたい実験もある。
うん、悪くない。
「それでは、765プロのアイドルを紹介しよう!」
「へっ」
今、アイドルと言ったか。
何かの聞き間違いではなかろうか。
かく言う私も、彼女たちの紹介をあまり熱心には聞いていなかったのだが。
その中でも一層おかしな目で私を見ていたのが、如月という娘だった。
「……よろしくお願いします、プロデューサー」
うむ。
なんというか、こう。
これからに期待、といった娘だ。
「プロデューサー殿、オーディションへの響と真の送迎よろしくお願いします!」
「プロデューサー、この美希のグラビアの仕事なんですけども……」
「ねーおっちゃん!真美たちにも仕事取ってきてよー!」
音楽プロデュースでとしてはなく、所謂マネジメントの業務がほとんどであった。
話が違う。いや、話などほとんど聞いていなかったのだけれども。
特に事務方の仕事など、小娘たちのちょっかいの中でやるものだからまるで教員にでもなった心地すらした。
「プロデューサー殿、千早と春香のレッスンに同行願えますか?」
「はい」
「…よろしくお願いします」
如月と言う娘は、未だ私を奇異の目で見る。
私もまた、彼女を奇異の目で見ている。
これでは人目につかないようなバイトを選んで楽曲制作に勤しんでいた方が幾分かましではなかろうか。
練習スタジオの横のソファーで、くたびれた体を休めながら考えた。
この仕事にやりがいを見つけたわけでもなし、プロダクションに愛着があるわけでもない。
辞めてしまえばよいという決断に至るまでそう時間はいらなかった。
思い立ったが吉日、今日にでも面構えのはっきりしない社長に申し出よう。
何気なく、スタジオから微かに聞こえる歌声に耳を傾けてみた。
そういえば、彼女らの歌をまともに聞いたことが無かった。
唯一、音楽に関わるような場面だというのにその気にすらならなかった心中を、どうか察してほしい。
スタジオの扉を開けたのは、その歌声の持ち主の顔を確かめるためである。
その歌声の主は、私を奇異の目で見つめるあの娘であった。
歌い終えた如月は、また私を奇異の目で見た。
その娘を私もまた奇異の目で見ていたので仕方のないことではある。
「キミは、何故アイドルを目指している」
「……私には、歌しかありませんから」
「成程、その通りのようだ」
娘の奇異の目は、いぶかしげな顔に変わった。
私はそれを合点のいった目で見た。
どうやら、どこぞの陽の当らない倉庫で荷物を運ぶよりかはいい選択だったのかもしれない。
未だいぶかしげな顔で私を見つめる如月の隣で、
なんとも言えない娘がなんとも言えない顔をしていた。
思い立ったが吉日である。
その日私は定時を待たずに退社した。
「うむ、何かあったのだろうか……。ここのところ心ここにあらずというような様子だったし」
(……それはいつもの事だと思いますけども)
「音無君、もう一度連絡をしてみてくれないか?」
「はい」
バタン
「社長、遅れて申し訳ない」
「お、おぉ平沢君!無事だったか!」
「無事とは?」
一体何を話していたのだろう。
事務所の中は何故か騒然としていたようだが、私がドアを開けたとたんにそれは静まったようだ。
年下だというのに、秋月女史の威圧感は迫るものがある。
一体何の心配をしたのだろうか。
「もーおっちゃん!今日はお姫ちんたちとオーディションに行く予定だったでしょう!?忘れちゃったの」
「ああ、そうだった」
失念していた。
そういえばマネージャー業務も兼任しているのだった。
「申し訳ない。ところで如月はいるか」
どこかで全く申し訳なさそうじゃない、という声が上がったが如月を探す。
休憩室のソファーに腰かけ、イヤフォンを付けて悠長に鼻歌を口ずさんでいた如月の正面に立つ。
イヤフォンを奪い取り、如月に声をかけた。
「なっ、何するんですかプロデューサー!」
「これを聞きなさい」
ついさっき焼き終えたCDを突き出すと、娘はまたいぶかしげな顔になった。
「曲だ、キミが歌うといい」
http://www.youtube.com/watch?v=UQKNnqOs_bc
如月に聞かせるために持ってきたというのに、いつの間にやら事務所内の人間全員が群がってきていた。
この事務所には仕事もせずなぜこのようにたむろしているのか。
おそらくろ、くに仕事ももらってこれていないのだろう。
私の音源を聞いていた如月は、いぶかしげな顔から異物を見るような目に変わった。
断わっておくがこの音源はまだデモの段階であり、昨晩の内に作り上げたデモの中で
唯一ようやく視聴のレベルにまで達したものを持ってきたものであり、クオリティとしてはそこまで高くないものである。
ここから更にあれやこれやとでっち上げていくのである。
曲が終ると、事務所の中は生きた人間のいないように静まり返った。
「……すごい。この曲、一体どこからもらって来たんですか?」
如月の第一声はそれであった。
もらってきた?見くびってほしくないものだ。これは断じて何かしらのオマージュ、パロディなどでなく
正真正銘私のオリジナルの楽曲である。
「えぇぇー!プロデューサー、曲つくれるんですかぁ~!?」
「うん、そもそも元々そのつもりで入社したんだが」
高槻といったか、素っ頓狂な娘だ。
だが周囲を見てみるとその他の娘たちも同じような反応であった。
「あれ、言ってなかったか」
娘らが騒ぐ中、肝心の如月はと言うと先ほど一言放って以降だんまりを決め込んでいる始末である。
あれ、気に入らなかったのか。
異物を見るような目が一息で鋭くなり、私を見据える。
「プロデューサー。是非歌わせて下さい」
なんだ、よかった。
「では音源の録音と並行して声録を行う。スタジオなどの手配は任せておけ、つてがある
それから、今はとりあえずこの一曲だけを渡しておくが、すでにフルアルバム程度の構想が出来上がっている。
デモが出来上がり次第それも録音を始めてゆくからそのつもりで」
「「「ふっ、フルアルバム!?」」」
「ちょ、ちょっと待って下さいプロデューサー殿!千早はまだデビューすらしてないんですよ!?
曲ができたからってそんなすぐデビューって訳には…」
「えっ、そうなの」
「そうなんです!だからCDを出すにしてもタイアップとかイメージ戦略とか……色々すっ飛ばし過ぎです!」
「あー」
まさしくそこは盲点であった。
自主制作でアルバムを作るのとは勝手が違うようである。面倒そうだ。
イメージ戦略はもう如月と言う娘の声と私の楽曲がマッチした方向で行くことは決めていた。
タイアップなどはマネージャーがもぎ取ってくればよいだろう。
そこで初めて、私がマネジメント業務も兼任していたことを思い出した。
「はあ、そういうことで」
影のようにそこにいた影のような社長が声をかける。
その後、君が作編曲出来るとは意外だったが、なかなかどうして私の勘は冴えていたようだとのたまった。
この男は何を思って私を事務所に引き入れたのだろう。
名乗りもしなかった私を誘うとは、おかしな男である。
しかしこんな男が立つ企業であれば、音楽もやりやすいのではないかとも思えた。
兎に角、私は如月のデビューのために奔走しなくてはならなくなった。
タイアップなどに関しては全く私の範囲外であったので、秋月女史の指導を仰ぎながらとなった。
しかしどこの企業も、上に立つ人間と言うのはいつまでも権威にしがみつきたがる人種ばかりである。
これはバンドであってもアイドルであっても、変わらず突き当たる障害であるらしい。
「いや、面目ない」
「まぁ、なんとかタイアップ取れましたから良かったですけども……」
「別に無くても良かったと思うんだけども」
「よくありません!さぁ、次はテレビ出演ですよ!」
タイアップの次はテレビか。弱小事務所であるということは承知していたけれども、
既存の音楽産業の中で音楽を売るということは骨である。
もっと直接的にリスナーに向けて音楽を売り出す機構があればよいのだが。
「ほら、プロデューサー!事務所戻りますよ!」
もう秋月女史がマネジメント業務を専属にやれば良いのではないだろうか。
「はい、ありがとうございます!」
「楽曲に関しても既に数曲歌録りを残すだけのものがいくつかある。
デビューシングルの手ごたえを見て楽曲を選ぶことになりそうだ」
うん、なんと権威的なものいいだろうか。
私も自分で言っていて息苦しさを感じた。
まさか私がこのような業界の人間らしい振る舞いをする日が来ようとは。
如月の声から得たインスピレーションで作り上げた楽曲を、すぐさま発表できないことに苛立ちさえ感じた。
「ではこれで」
「あの、プロデューサー!」
「うん」
「……ありがとうございます。素敵な曲を」
「あ、うん」
アイドルと会話してしまった、これは恥である。
「あ、ありがとう春香……」
「かっこいい曲もらえて良かったね!」
「うん、本当に。最初は良くわからない人だったけど、本当に凄い人だわ」
「……私は今でも良くわからないけどな」
「ミキもそう思うの。いつもムッとしてて何考えてるかわからないし」
「そうかしら?プロデューサー、たまに凄く機嫌のいい顔するじゃない」
「え?ウソ!私見たことないよそんなとこ!」
「まさか、千早ちゃんこと変な目で見てるの?」
「え、あ、ううん、そんなんじゃなくてね……」
「……面白い楽器を見つけた、っていうような、子どもみたいな顔」
私の短いキャリアからすると大したものだと思ったのだが、
アニメ主題歌のタイアップを付けた楽曲としては物足りないものであったという。
「私が、きっと私がいけないんです。テレビ出演の時にきっと」
「気にすることではない。売れるような曲ではなかったしね」
「……えっ?それはどういう……」
「でもいい曲だったろう」
「……はい!それはもちろん!」
「ならそれで良」
「良くありませんよ!千早の、大切なデビュー曲ですよ!」
秋月女史はやはり業界の人間であるのだ。
私のような心持ちで音楽に携わる人間とは相容れない部分があるのは致し方ないと言えよう。
だがしかし、その時の如月の顔つきはとても誇らしい顔をしていた。
……女は汚い。
秋月女史の依頼により制作した、竜宮小町なるユニットの曲である
「Waster Cabaret」が長くチャートに残ったおかげもあり、
弱小事務所であった765プロダクションが世間的に注目されることになった。
http://youtu.be/VRUDHEGHzm4
それに伴い、如月千早にやってくる仕事もデビュー当初に比べ多くなったと言えよう。
ただ、そのことを如月はあまり快く思っていないようにも感じた。
「歌うことに集中したいんです」
そう彼女から告げられたのはそんな最中だった。
「うん、その気持ちは私も痛いほどわかる」
私だって今すぐにでもマネージメント業務を投げうって楽曲制作に集中したい。
そうしたいというと秋月女史からとてつもなく怒られるので実現はしそうにないのだが。
「もう一度聞きたいんだが、キミは何故アイドルになろうとしたのだ。歌うだけならば家の風呂場でもできる」
「……それは、一人でも多くの人に」
「聞いてもらう為に、楽しんでもらうためには歌だけではいけない」
それは数ヶ月この業界に身を置いて痛感したことだ。
私が楽曲に情熱を傾けるように、世のアイドルと呼ばれる娘たちはショウを作り上げることに情熱を傾けている。
私とてその形態に納得をしたわけではない。だが、同じ土俵で勝負をするのならば避けて通れない部分である。
「うん、私もそう思う」
「えっ」
「そもそも、もっと違った理想的な音楽の売り出し方があると思う。
ネットで曲を売るってのも最近は多くなってきたし、それで生活できている人もいるんじゃないかな」
「あの……プロデューサー?」
「元々音楽は資本主義とは相容れない部分がある。
音楽を作る人間は製品を作るように曲を作っているわけではないのに、
お金を稼ぎたい人や権威的な物を守りたい人が間に入ることでおかしいことになっている
この産業構造の上で勝負する限りはそれらの言うことを聞かなければならないというのが現状だけれども」
「ぷ、プロデューサー!」
「うん」
「私、頑張ります!料理番組でも、バラエティ番組でも!」
「そう、じゃあ頑張って」
あまり良くわからないが、如月なりになにか思う事があったのだろう。
ところで今の会話を横で聞いていた高木社長は、ただでさえ薄暗い顔にさらに薄暗い影を作っていた。
大手の芸能事務所から悪質な嫌がらせを受けているらしい。
雑誌の表紙を奪われたり、仕事にちょくちょく邪魔をしてくるのだと
音無女史や社長がなにやら息まいていた。
そんな傍らで、私は如月のファーストアルバムの制作に取り掛かっていた。
惜しからむことに、テクノポップ色の強いファーストシングルである「mother」は収録しないことになりそうだ。
そのことについて、如月、秋月女史、社長を交えて話し合った。
デビュー曲である「mother」を収録しないのは何故かと問い詰められた、主に秋月女史に。
「うん、入れたら売れるだろうね。でも、一曲だけ色が違うんだ」
「そりゃアルバムとしての完成度も大切でしょうけども!」
「まぁまぁ律子君……で、如月君はどうしたい?」
「わ、私ですか」
まさか判断を委ねられるとは思ってもいなかったのだろう。
今まで以上に身を縮こませて、いずらそうにする。
確かに、私は私として楽曲を作ってきたが、これは「如月千早」の作品でもあるのだ。
「……私は、無くてもいいんじゃないか、と思います」
「じゃあmotherを収録しない方向でアルバムを作っていこう」
「…ありがとうございます」
「……ふむ」
普段からあまり表情の読めない社長だが、この時はより一層なんとも言えない表情をしていた。
その後間を置いて、私と如月はアルバム収録に重きを置いてスケジュールを組んだ。
楽器を声をとり終った段階で、ミキシングやらマスタリングやらは
信頼のおける物にある程度任せるよう秋月女史に釘を打たれてしまったので、あまり深くは関われなかった。
アルバムが出るということを前提としたテレビ出演なんかよりも、
私としてはもっと優先させるべきことがあろうと思っていたのだが
私の与り知らぬ所で私の与り知らぬ者から与り知らぬ影響を受けたのであろう如月は
以前よりも前向きにその仕事に取り組めているようであった。
そんな時である。
週刊誌に、如月の家族についての記事が載ったのは。
医師が言うには声帯や顎関節の問題ではなく、心の持ちようであるという。
私がミキシングのチェックに呼んでも応えず、秋月女史が撮影のため連絡をしても応答は無かったという。
天海が如月の家に見舞いに行ったが、門前払いを食らったと泣きついてきた。勿論秋月女史にだが。
ミキシングのチェックは私だけで済ませてしまってもいいとも思ったのだが、これは如月の作品である。
秋月女史の言葉を借りるならば「大切な処女作」なのであるというし、彼女抜きで判断を下してしまうのは
彼女の音楽に対して無礼であるような気がしてしまったのである。
「如月、いるか」
「……帰ってください」
「そうはいかないよ。ミキシングの最終チェックには立ち会ってもらわないといけないからね」
「……帰って!」
「君は、アルバムにmotherを入れたがらなかったね。どうしてだい」
「……」
「確かにあの曲は歌いづらいかもしれんし、君のイメージには合わないかもしれないが」
「……わかってるじゃないですか」
うん、ちょっと意味がわからない。確かにメロディは一般的なポップソングとは違い歌いにくいかもしれないが、
それを如月はきちんと歌いこなしているじゃないか。資格なんて大それた話ではない。
確かにアルバムに入れるにはキャラクターが違っているが、私が心血注いだ楽曲である事には変わりない。
それを「なんて」などと呼ばわるとは。
「キミは、あの歌に込められた意味をきちんと理解しているのか」
「それはっ……」
「単に母性愛というのではない、もっと崇高なものを歌っているんだ」
「……崇高な、もの?」
「君は、母の愛と言うものをもっと深く理解していると思っていたんだけども」
「……母の愛、……家族」
また何か意味のわからないことを言い始めた如月であった。
出て来てくれないのならば仕方がない。ミキシングの最終チェックは私だけで行おう。
そろそろ事務所の皆からの見舞いの品を置いて帰りたいのだけれども。
そう思った矢先、ドアの向こうから如月の声がした。
「プロデューサー……いえ、師匠!」
「うん?」
「私は、許されるんでしょうか!?また、歌ってもいいんでしょうか!?」
「うん、いいと思う。そして聞いてくれ。私は皆の想いも持ってきた」
「……!」
「そろそろ、荷物を降ろしてもいい頃合いだと思うのだけれども。一人じゃ重い」
腕がそろそろ疲れてきたので、この荷物を置きたいのだ。
今日出てこないのであれば、また日を改めて訪れよう。
「見舞いの品を、ここに置いておきますね。それでは」
歌えないと聞いていたのに、ステージでは堂々と歌えていたので驚いた。
そんなにミキシングチェックが嫌だったのだろうか。
彼女なら興味を持つのではないかと思ったんだが。
まあいい。ライブの途中で抜けると秋月女史に酷く怒られるので残っていよう。
終わったら、ミキシングのチェックを済ませてしまおう。
「……し、師匠!」
光源やスクリーンを用いた新しい演出について考えながらぼんやりとステージを眺めていると、
ソロを歌い終えた如月が私の元に駆け寄ってきた。
「…ありがとうございます!…そして、すみませんでした!」
「うん、頑張ってたと思う」
まさがステージをろくに見ていなかったなどと言ったらまた不機嫌になってしまいそうであったので、
とりあえず褒めておいた。
「私、ここにいたいです!…また、みんなと一緒に歌いたいです!」
「そう、わかった」
そういった如月はとてもいい笑顔であったので、私もそれにならっておいた。
ここにいたい、か。
やはりチェックは私とエンジニアで行おう。
そう思ってこっそりライブハウスから抜け出そうとしたら、秋月女史にみつかってこっぴどく怒られてしまった。
如月が休んでいた間にアルバム制作はほとんど進んでいて、
あとはプレスして物流にのせるだけだったのでタイミングとしてはこれがベストだろうと秋月女史は言う。
そして復帰後初となるライブが行われた。
まぁなんとかなるんじゃない?とは思っていたが、リハーサルでのPAの仕事が気に食わなかったので
暇な時にはPAブースをちらちら覗いて監視していた。
というのは単なる大義名分であって、私は少しでも早くあの娘らがたむろする空間から抜け出したかったのである。
そういえば先ほどから、うちの社長と同じように黒い男がこちらを睨んでくるのはなぜだろう。
ははぁ、さては音響会社の頭だな。
弱小プロダクションの人間が自分たちの仕事にケチをつけるのがそんなにたまらないのか。
しかし本当によくうちの社長に似ている。ひょっとして血縁者だろうか。
曲はアルバム収録の未発表曲。
私はせっかく大きなスクリーンがあるのだから「LOVE SONG」のPVを流しながら歌えば面白いのにと思ったが、
秋月女史に必死の形相で止められたので大人しく引き下がった。
PAブースにいることだし「急に変更になった」などと言って曲を変えることもできるのだけれども。
こうも音響会社の頭思しき黒い男に睨まれていてはそんなことがまかり通るとは思えなかった。
しようが無いので大人しくここで見ていよう。
「バンディリア旅行団」
彼女ののびのびとした歌声ならば、この曲はより一層映えるだろう。
http://youtu.be/6Kokx-qHI8A
ステージ袖に戻ってみたところなにやら娘らが騒いでいたので、
私はその端の方でぼうっとしていた。
良くわからないが、その直後皆蜘蛛の子を散らすように走り去って行ったので何かしらあったようである。
ここは秋月女史に任せておこう。
如月のステージは決して悪くないものであった。それだけは言えよう。
765プロダクションのステージが終って、次のグループのステージが始まろうというのに会場からはアンコールの声が上がっていた。
なんと無作法な輩であろうか。対バン形式のライブでは、アンコールはトリのバンドの特権であるというのに。
「帰れ!」と叫んでやりたくなったが、しかし私はロッカーではないのである。
「やれやれ、トップアイドルのライブじゃないんだから」
「いえ、もう、みんなトップアイドルですよ」
いつの間にか隣に来ていた秋月女史がいやに感慨深げに呟いた。
私はと言うと、ステージの袖から一杯に見える観客をずっと眺めていた。
かつて私がやっていたバンドがたどりつけなかった場所に、彼女らは立ったのだな。
「「「えぇぇぇぇぇっ!」」」
娘らはいやに大声で騒いだ。こうやかましいのはやはり慣れない。
やはり自分のバンドで自分で好きなように音楽を作ってステージに立つというのが性に合っているようである。
先のライブで思い知ったのである。
幸いにも、如月のレコーディングの際に知り合ったエンジニアの紹介で目ぼしいプレイヤーは見つかった。
そこでもう一度、自分が歌う自分の曲を作ってみようと思った次第である。
「し、師匠……本当にやめちゃうんですか?」
「うん」
そもそも私はこの事務所に来てから音楽に携わる仕事でしか貢献できていない。
それならば何もこの事務所に居ずとも出来ることである。
秋月女史ならば一人でもこの事務所を引っ張っていけるであろう。
「師匠の作ってくださった曲、大切にしますね」
「あれはもう君の曲だ」
「……師匠がいなかったら、私、ここまで来れなかったと思います」
「そう?」
「はい」
始めてこの事務所に来た時に見た奇異の目は、もうこの事務所には居なかった。
私を除いてだが。
「私も是非、貴方様から曲をいただけたらと思っています」
「そう?」
「あんたたちー!ボサっとしてないで動く!スケジュールの確認は済んだでしょー!」
「はぁーい」
辞めると言った途端からこれだ。現金な女は嫌いだ。
それらにすべからく生返事で返して、用務員としての仕事に戻った。
ようやく一息つけると思っていたら、私のデスクに如月がやってきた。
「……師匠は、移籍されても音楽を続けるんですよね?」
「うん、今とは形は違うけどね」
「それじゃあ」
如月は私に、今まで一度も見せたことが無い顔で言う。
「よかったら、これからも私に曲を書いて下さいませんか」
やはり女は汚い。汚い。
そんな顔をされては、素直に「はい」と言う他ないではないか。
おわり
正直思いつきの即興で私自身ここまで粘れるとは思いもしなかった。
もっとわかりやすくポップなミュージシャンでやればよかったものを、となんども考えた。
アンコールなんてしないからな。
面白かった
これは恥である
うむ、よくやったぞ馬の骨
即保存した
Entry ⇒ 2012.06.21 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
亜美「ぴよちゃんって彼氏いなさそうだよね~」
亜美「だってさぁ~、仕事中にずーっと妄想ばっかしてんだよ?」
亜美「亜美たちだってマジメなわけじゃないけど……あれは大人のオンナとしてナイっしょー」
真美「ん~、まぁねー。ぴよちゃんってけっこーフマジメだよねー」
亜美「うん、そーそー」
真美「そういや真美もこないださぁ……妄想のダシに使われちったよ」
亜美「どんなの?」
真美「シシュンキがどーのこーの言ってたけど……ちょっち手に負えないよね、やっぱり」
亜美「よーわからんかったかー」
真美「なんにしてもさぁー」
真美「ぴよちゃんの妄想もいいかげんにせいッって感じだよ~」
小鳥「……!」
小鳥(わ、私の話……?)
小鳥(二人とも気付いてないみたいだけど……)
真美「ほんともう、ありゃダメだわ。もーそー事務員わ」
亜美「ほんとだよね~!彼氏の一人でも作ってそういうのから卒業してほし……」
亜美「……!!」
小鳥「!」
小鳥(あ、アハハー……亜美ちゃんは気付いてくれたのねー……)
小鳥「」ペコリ
亜美「…………」
真美「亜美どったの?」
亜美「え!?……い、いやぁ~……」
真美「ぴよちゃんってば兄ちゃんとかはるるんとか、妄想見境ナシじゃん!」
真美「やっぱアレはどうかと思うんだけども」
亜美「は、はは……そ、そうだねぇ~……」
亜美「亜美的には~……そ、そこまで気にする必要もないかなぁ~って」
真美「急になに言ってるのさぁ、亜美ってばぁ」
亜美「…………は、はは……」
真美「前にさぁ、ぴよちゃんの机の中の本とか見たけど……」
真美「アレってばもう……男同士が抱き合ったりしてんだよ!?」
亜美「ま、真美……それ、く、くらいにしてさぁ……」
真美「だってアレまじで気持ち悪かったじゃん!」
小鳥(ううう……)ズーン
真美「理解フカノウな世界ってあるもんだなぁ~、ってそのとき思ったね」
真美「ぴよちゃんってば……オタクなだけじゃなくて変態さんだったんだよね」
真美「いくら真美たちの職場の事務員さんと言っても……アレはキモイっすよ~、亜美さん」
亜美「…………」
亜美「……………………フゥー」
亜美「そうだよねぇ~!超キモイよねー!」
小鳥「!!!???」
真美「ひょっとしてさぁ、ああいう本があったってことは……」
真美「ああいうお店にも行ってんじゃないのぉ~!?……よく知らんけども」
亜美「なんだっけ、『げいばー』だっけ?」
真美「そうそうそう」
亜美「ぴよちゃん『げいばー』通ってそうじゃーん!」
亜美「ドラマで見たけどぉ、男の人のパンツに、お金ツッコむんだってよぉ!」
真美「うきゃぁ~!信じらんないよー!」
亜美「本だけじゃ飽き足らず、パンツに手をツッコむ小鳥さんですよぉ!」
真美「うわー!亜美マジ止めて!マジ止めて!ぴよちゃんのことまともに見れなくなっちゃうじゃーん!」
亜美「あっはっはっはっはー!」
亜美「……よっしゃ!じゃそろそろ行きますか!」
真美「オッケー」クルッ
真美「!!!!!」ギョッ
小鳥「…………」
亜美「真美~はやくこっちき
小鳥「いやいやいやいやいやいやいや」
真美「…………」サァー
亜美「…………」
亜美「真美ってばはやく
小鳥「いやいやいやいやいやいや……」
亜美「…………」
小鳥「あ、亜美ちゃん……ちょ、……こ、こっちこっち、こっち来て」
真美「……ぴ、ぴよちゃん……?」
小鳥「……」
小鳥「………………ハァー」
小鳥「斬新すぎるわ」
小鳥「いや、ある、あるわよ?こういうシーンとか……よくドラマであるわよね」
亜美「…………」
小鳥「でも本人来たら普通止めるでしょ!?」
小鳥「最後まで聞けちゃうとか……斬新すぎるわよ!」
真美「き、きいて……た……の?」サァー
小鳥「まぁ、ね」
真美「ちょ……!い、いまそこ
小鳥「いやいや、いいの!真美ちゃんはいいの!まずは一旦置いといて、ね!」
真美「……」
亜美「…………」
小鳥「亜美ちゃんの方よ……」
亜美「……」
小鳥「目ぇ合ったわよね!?」
亜美「…………まぁ、……うん」
小鳥「あそこでしょう!」
小鳥「あそこで絶対止めるべきだよね!?」
真美「…………」
亜美「……ん、まぁ…………」
亜美「亜美もさぁ、あそこで最初止めるつもりだったんだけどぉ」
小鳥「そ、そう、そうだよね?」
小鳥「亜美ちゃんも最初の方はさ、なんか、……真美ちゃんにまぁまぁ、って感じだったわよね」
小鳥「その後!」
小鳥「その後!しばらくしてガーッて行ったわよね!ガーッて!」
小鳥「ガーッて!!」
小鳥「何アレ!?何あのターボ!」
小鳥「なに!?なんだったの!?」
亜美「…………」
亜美「………………」
亜美「もういっかぁー!って思って」
小鳥「……」
小鳥「………………いや、よくないでしょ……」
小鳥「絶対よくないでしょ……何、もういっかぁー!って」
真美「亜美……な、なんで教えてくれなかったのさぁ!?」
小鳥「……いや、そうよね」
小鳥「真美ちゃんは逆にもう……ある意味被害者よね」
真美「そ……そうだよぉ!」
小鳥「うん」
真美「な、なにそれぇ……信じらんないよぉ……」
亜美「……」
小鳥「あーあ、真美ちゃんが可哀想だわ」
小鳥「真美ちゃんが可哀想!!」
亜美「…………」
亜美「いや、でもさぁ……よくよく考えたらさぁ」
小鳥「うん」
亜美「途中で止めたところでぇ、まぁ最初に聞かれてるわけだから」
小鳥「はいはい」
亜美「……一緒かな!って」
小鳥「いやいやいやいやいやいや」
小鳥「一緒じゃない!一緒じゃないから!」
小鳥「あそこで止めとけば傷は浅く済んだわよ!?」
亜美「…………」
亜美「今、傷は深いの?
小鳥「深いわよぉおおおおお!?」
小鳥「ふっかいわよぉおおおおおおおお!?」
真美「深いのかぁ~~~~~~!!」ガックシ
真美「もう真美、言い逃れできないじゃんよぉお!!」
小鳥「深いわよぉおおおお真美ちゃん!?」
小鳥「『変態さん』は流石に傷つくわよぉおおおお!?」
真美「うわぁ~~~あ~~~~もーーーーーう!!」
小鳥「ハァ……行ってるしね、実際。ゲイバーも」
真美「……行ってんのかぁ~~~!ますます言い逃れできないじゃんよぉお!!」
亜美「…………ホントにパンツにお金ツッコむの?」
小鳥「うん、ツッコむ」
真美「もーだめだよぉ……真美たち絶対クビだよぉ~~~!」
小鳥「いや、クビは言いすぎだから……」
真美「もー……!……なんで!?」
真美「ぴよちゃんなんでゲイバーなんか行くの!?」
小鳥「いやぁソコは趣味だからぁ」
真美「もぉぉぉお……」
小鳥「そこは言わないでぇー?」
亜美「…………」
真美「もー、ダメ……絶対にダメ。真美たち絶対クビになるじゃん、こんなのぉ……」
小鳥「いや、クビにはしないから……ね?真美ちゃん」
小鳥「クビにはしなから、ね?」
真美「そんなこと言って絶対クビになるじゃーん……もうオシマイだよぉ……」
小鳥「いやいや、だいじょーぶ、大丈夫だからぁ」
真美「絶対クビだよぉ、こんなの……」
真美「もうダメだってぇ……」
亜美「……」
スタスタスタスタ
小鳥「真美ちゃん大丈夫だからぁ……ね、ほら」
小鳥「だいじょう
小鳥「!!!???」
小鳥「え、なんでなんでなんでなんで!?」
小鳥「」ガシッ
亜美「……」
小鳥「え、なんで!?何してるの!?え!?」
小鳥「なんで!?……なんで帰ろうとしたの今!?」
小鳥「いま私……自分の悪口言った相手を慰めてる最中なんですけどぉ!?」
亜美「…………」
小鳥「複雑な最中なんですけどぉ!?」
亜美「……ごめん」
小鳥「え、なんで!?どうして!?」
亜美「…………」
亜美「もういっかぁ!って
小鳥「また!?またそれなの!?……なんなの『もういっかぁ!』って」
小鳥「さっきからチョコチョコ挟んで来るけど……どういうこと!?」
亜美「…………」
小鳥「ていうか何でそんなに焦ってないの!?ねぇ」
小鳥「普通もうちょっと焦るでしょ!?」
亜美「いや、そりゃあ……ぴよちゃんと目ぇ合ったときはすっごい焦ったけどぉ」
小鳥「……いやいやいや……もうちょっと焦るでしょ!?」
小鳥「悪口、本人に聞かれてるのよ?目ぇ合ったのよ?」
小鳥「焦るでしょ『あーーーーー!』って……『あーーーーーーー!』ってさぁ!」
小鳥「『真美、止めていますぐ!』……ってなるでしょ!?」
亜美「……ん~……はぁ、まぁ……」
小鳥「ピンと来てよぉ!もぉ!」
小鳥「……わかるでしょ!?目が合って『あーーー!』だから」
亜美「……」
亜美「いや、亜美にはわかんないです」
小鳥「わかるってば、目が合って『あーーー!』だもの」
亜美「…………亜美にはわかりません!」
小鳥「……」
小鳥「なんでそんなとこだけ誠実なのよ、亜美ちゃん」
小鳥「……わからない!?」
亜美「……わかりません!!」
小鳥「亜美ちゃんの悪口言ってるから、そこに入ってきて!?」
小鳥「そこで『あーーー!』のタイミング教えるから!」
亜美「はぁ……」
小鳥「ほら、早く行って!早く!」
グイグイ
小鳥「フゥ……じゃあ真美ちゃん」
真美「」グデーン
小鳥「真美ちゃん!?真美ちゃん、大丈夫!?」
真美「……なんだよぉ……ぴよすけ……」
小鳥「お、落ち着いて……どうしたの、ね?」
真美「もうほっといてよぉ……どうせクビなんでしょお!?」
小鳥「いや、ならないならない!ならないから!」
真美「そんなの信用できないよぉ!……もうオシマイだよ……」
小鳥「と……とりあえずもうちょっと元気出そっか?」
小鳥「と、とりあえず……私と真美ちゃんで亜美ちゃんの悪口言うことになったから」
真美「亜美の悪口……?」
小鳥「そうそうそう……」
真美「なにそれぇ……どうせ真美をハメようとしてるんでしょお!?」
小鳥「ハメないハメない!ハメるってなーに?そんなのないわよぉ?」
小鳥「ホラ、私も言うから……だから大丈夫だからね?」
真美「もぉ……しょうがないなぁ……」
小鳥「よーしよし、いいこいいこ……大丈夫だから……」
真美「ぴよちゃん大丈夫大丈夫うるっさいよぉさっきから!」
小鳥「あーー!ごめんごめん!……ごめんなさい」
小鳥「だ、大丈夫かしらこの先……う、うまくやっていけるかしらねぇ……ほほほ」
小鳥「じゃ、じゃあやりましょうか……亜美ちゃん行くわよー!?」
小鳥「いやぁ~しっかし……亜美ちゃんはダメねー」
真美「……そうだね」
小鳥「イタズラばっかし!みんなの迷惑になるのにねー!」
真美「真美が止めた後もやってるもんね」
小鳥「そうよねー!?マジメさが足りないわよねー!?」
真美「りっちゃんたちも大変そうだよね」
小鳥「そうそう!律子さんの苦労といったら」
小鳥「…………」
小鳥「ちょ、ちょっと待っててね!」
ダダダダダダッ
小鳥「え、なんで!?なんで帰ろうとしてるの!?」
亜美「……」
小鳥「見える位置にいたから良かったけど……階段すごい速く降りたせいでコケたんだけど」
亜美「…………」
小鳥「ズゴーッて、ズゴーッてさぁ……。……なんで!?」
亜美「…………」
亜美「もう
小鳥「『もういっかぁ!』じゃないってば!」
小鳥「なに、なんなの!?本当にクビにしてもらうわよ!?」
真美「あああああああああ……」ガクガクガクガク
小鳥「!?ち、違う違う違う!真美ちゃんは違うわよ!?真美ちゃんはクビにならないわよぉ!?」
小鳥「だ、大丈夫だから……真美ちゃん大丈夫だから……」
小鳥「な……なに、なんなのこの板ばさみ!どうすればいいの!?」
亜美「…………」
亜美「……ぴよちゃん…………」
亜美「大変そうだね」
小鳥「誰のせいだと思ってるの!」
終了
↓が実際のコントね
http://www.youtube.com/watch?v=mycyXqG7EjY
笑い声とか、実際の演技とか入ると、
俺の駄文の何倍も面白くなります。とりあえず一度見てみてください。
個人的には03のコントの中で、「コンビニ強盗」「本当は?」と並んで好きな作品です。
最近カルーアスレで、
「面白いギャグSSを作るのが難しい」
という話題になってたんで、
「実際のコントをなぞってSS書いたら、どうなるのか」
を実験してみました。
まぁ面白くないとしたら、文章にした時の違いだけじゃなく、
自分の文才のせいが大部分でしょうけど。
とりあえず最後まで見てくれてありがとう
律子「いえいえ。どうしたんです?」
あずさ「それがぁ……親友の友美が、今度結婚することになったんです」
律子「へぇ~、おめでたいじゃないですか」
あずさ「それで……結婚式のスピーチを頼まれてしまって……」
律子「はいはい」
あずさ「とりあえず作ってきたんですけど……不安なので」
律子「あぁ、私に確認してほしい、と」
あずさ「はい~」
律子「わかりました。……じゃあ流れで確認したほうがよさそうですね、スピーチなら」
律子「最初の方から実際に読み上げてもらって」
律子「おかしい点があったら、その都度確認していきましょう」
あずさ「わかりました。ありがとうございます~」
律子「……じゃあ、お願いします」
律子「……」
あずさ「え~……こんなおめでたい日に、下着姿で失礼します」
あずさ「本日は
律子「い、いやいやいや!ちょっとちょっと!」
あずさ「……どうかしましたか?」
律子「いや、そりゃするでしょう!……なんで下着姿なんですか!」
あずさ「え!?……それはもう、サプライズのつもりで」
律子「そんなサプライズありません!」
あずさ「え、無いんですか!?」
律子「あるわけないでしょう!」
あずさ「あらあら~……」
律子「あずささん……冠婚葬祭を何だと思ってるんですか」
あずさ「わかりました~。上はちゃんと着ますね」
律子「下も穿いてくださいよ」
律子「パンツ丸見えじゃないですか。余計に変ですよ」
あずさ「……じゃ、じゃあ続けますね」
律子「フゥー……はい、お願いします」
あずさ「友美さん、直人さん。ご結婚おめでとうございます」
律子「フムフム」
あずさ「慣れない呼び方だとスピーチが上手くいきそうにないので、いつもの呼び方にしてもいいですか?」
律子「あー、そういうの良いですね。その方が実際楽でしょうし」
あずさ「友美、そしてプレデター」
律子「どんな顔してるんですか、新郎は」
あずさ「え?」
律子「プレデターって……え、口が大きいとかそういうことですか!?」
律子「そっち!?ていうかエイリアンと仲悪いって、そっちから来てるんですか!?」
律子「と、とりあえず続けてください……」
あずさ「はい……え、えーと……本日は晴天に恵まれ、足元の悪い中」
律子「どっちですか」
あずさ「え、というと?」
律子「晴天なのに足元悪いんですか?……前の日に降ったんですか?」
律子「……そ、そこは……当日考えたほうがいいんじゃないですか?」
あずさ「当日……ですか?」
律子「そうですね。その方が……」
あずさ「ヘェー……わっかりましたぁ!」
律子「なんで急にテンション上がってるんですか。このタイミングで」
あずさ「……続けますね」
律子「どうぞ」
律子「あたりまえでしょうが!」
律子「親友としてスピーチしてるんだから今日が初めてなわけないでしょう!」
あずさ「……今でも、いろいろなことを思い出します」
あずさ「小学生の頃、遠足のお弁当を忘れた私に、そっとエビフライをわけてくれたこと」
律子「へぇ~、エビフライねぇ」
あずさ「体育の時間、体操着を忘れた私に、そっとエビフライをわけてくれたこと」
律子「なにに使うんですかエビフライを」
律子「体育の時間どう使う気ですか。なに?穿いたの?衣を穿いたんですか?」
あずさ「…………」
律子「急にサラッと流さないで下さいよ」
あずさ「えー……そして中学に入り、私と友美は出会いました」
律子「出会ってなかった!?」
あずさ「え、えぇ」
律子「じゃあ今までの誰のエピソードなんですか!」
あずさ「それは加奈子ですよぉ」
律子「……加奈子さんだか何だか知らないけど、そこはカットしてください」
律子「友美さん1ミリも関係ないですから……カットで」
あずさ「わ、わかりました」
あずさ「えーと……これから二人は、人生のパートタイマーとして」
律子「『パートナー』でしょうが」
あずさ「あ、あれ?パートナーでしたっけ?」
律子「パートナー!……パートタイマーって」
律子「なんで二人一緒にいて時給が発生してるんですか」
あずさ「ぱ、パートナーとして」
律子「そうそう、パートナーとして」
律子「ほぉ」
あずさ「これはニーチェの言葉です」
律子「ああ、そういう格言みたいなのいいですよ」
あずさ「また、『夫婦とは、結婚している一組の男女』」
あずさ「これは金田一京助の言葉であり
律子「それ辞書でしょ!?」
あずさ「はい?」
律子「金田一京介って辞書作ってる人でしょうが!『夫婦』って調べたら出てくる言葉でしょ!?」
律子「それはその人の言葉とは言いません!」
あずさ「そ、そうだったんですかぁ……」
律子「そうですよ、もう!」
あずさ「えー……結婚には、大事な袋が108つあると言われていて
律子「多すぎる!多すぎます!」
あずさ「えぇと……大事な袋が3つあると言われていて」
律子「そう、そうです」
あずさ「まず給料袋、次に堪忍袋」
律子「はいはい」
あずさ「そしてコブクロ」
律子「違います」
あずさ「違いますか?」
律子「ぜんぜん違います。『お袋』です」
律子「コブクロは良い歌をうたう二人組です」
あずさ「えぇと……お袋、ですね」
あずさ「そうですねぇ……なんとなく、こう……二人で力を合わせて……結婚生活を乗り切って」
律子「急にザックリしすぎでしょ。いきなりボンヤリ応援されても」
律子「2人3脚ですよ!?」
あずさ「あ、2人3脚でした」
律子「あとの28人はどこから連れてきたんですか!?ムカデじゃないんだから」
あずさ「2人3脚で……えぇ、支えあっていって下さい」
律子「そうそう、そんな感じで」
あずさ「あ……!遅くなりましたが、ただいまご紹介いただきました三浦と申し
律子「遅すぎるでしょうが!」
あずさ「遅すぎますか?」
律子「もうスピーチもいいとこ終盤ですよね!?遅すぎますよ!」
あずさ「じゃ、じゃあいつ言えば……」
律子「そういうのは最初に言ってくださいよ!」
あずさ「あ、そうだったんですか……最初に言ってくださいよぉ、律子さんってば」
律子「最初に言え、はこっちのセリフですよ」
律子「やっぱり最後の方なんじゃないですか」
あずさ「人生の先輩として」
律子「同級生でしょ!?」
律子「いつから先輩になったんですか……ていうか友美さん結婚するんでしょ?」
あずさ「……まぁ」
律子「じゃあむしろちょっと、あっちの方が人生の先輩ですよ」
あずさ「えー……こんな言葉を贈ろうと思います」
律子「最後は綺麗に締めて下さいよ」
あずさ「結婚、それは君が見た光」
律子「はいはい、いいですよ」
あずさ「僕が見た希望」
律子「…………」
あずさ「幸せの、青い雲」
律子「そうですね、青雲です」
律子「途中から、アレなんかおかしいなーとは思いましたけど……『青雲』です」
あずさ「ダメだったでしょうか……」
律子「人の結婚式でお線香の話してどうするんですか」
律子「却下ですよ却下!」
律子「もう……とりあえず最後までお願いします」
あずさ「はい……えー、友美、直人さん、プレデター」
律子「3人になっちゃっいましたけど」
律子「……最終的に3人になっちゃいましたけど」
あずさ「結婚おめでとうございます!……以上、三浦あずさ……下着姿でお送りしました」
律子「何でもいいからせめて服は着て下さい」
終了
↓が実際のコント
http://www.youtube.com/watch?v=RTXOPIhVe4s&feature=related
伊達ちゃんのツッコミは演技力も含めて天才的なので、
文章で表すのはやはり苦しかったかもしれません。
とりあえず雰囲気だけでも伝わっていれば幸いです
Entry ⇒ 2012.06.21 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
春香「ディドゥーーン! 天海春香です」
佐藤「フフフ 小鳥さん……家に帰ったらお前を抱くっ!」
杉田「お前らハマりすぎだろー?」
杉田「本業にのめりこんで生活に支障きたしてんじゃねーよ」
ヨガッ
佐藤「でもほらっ 江川さんもお姫ちんにドハマリじゃないですかー?」
田中「そもそも俺らのSPって名前は スーパープロデューサーの略だったんですよ。ハマるのも当たり前っす」
杉田「ってゆ~か 招待が~ まじうまいんですよ~」(fan君声)
田中「あ メインヒロイン(笑)さんだ」
春香「あ゙? おいそこのハゲ」
田中「え? なにこの殺意の波動!?」
春香「いいから おいお前 そこに跪けっ!」
佐藤「は、はいぃ」
春香「お前には言ってねーよ! このドMがっ!」
佐藤「あっ あぅぅう//」
春香「あとそこのM字野郎!」
杉田「髪の毛のことは言うんじゃねーよ!」
杉田「あと最近はスカルプケアでフサフサだっつーの!」
春香「お前ぇ……今はなきコンプガチャの話題の時に私にあんまり興味ねーとか言ってたよなぁ? そんな態度とってんと、お前のウィジャ盤コンプしてやろーか あぁん?」
杉田「なんという二面性… ラジオでこの振る舞い… 春香 恐ろしい子っ!」
……・
…
・
春香「いやいや 私は別にそんな 恐ろしい子なんかじゃないですよ~♪ペロッ」
杉田 田中 佐藤 AGRS 男AGRS
「あざとい! さすが春香っ! あざといっ!」
田中「はい SP田中です」
佐藤「はい SP佐藤でーす」
セスセスセスセス
田中「www これ杉田さんが作ったやつじゃないですかww!」
杉田「えへへww いやあのさ、アニメータさんはやっぱり忙しいんだよ」
佐藤「あーデスマっていうんですかね…… なんかとても辛さ 分かる気がしますね」
杉田「あぁwwwお前が上司に地獄突きした前の会社か?」
佐藤「ちょw! いやまじ洒落になってないんで! 監査とか入るんでw!」
杉田「まー転職できて良かったね ってことで会社といえば765プロですよ! 765プロ!」
田中「また無理やりな…… あー……ブラック繋がりですか?」
杉田「イヤイヤwww まぁ社長はブラックだけれどもさww」
佐藤「バンナムさん敵に回すと大切り出ちゃうからね 梶田くん」
杉田「会社的にはビームサーベル出ちゃうかもね ラスパドゥーア ラスパドゥーアってwww」
田中「メインヒロイン?」
佐藤「メインヒロイン?」
杉田「そこに疑問感じてんじゃねーよww! この後すぐにゲスト様が登場でーす」
春香「プロデューサーさん! ディドゥーーンですよ! ディドゥーーン!! 天海春香です!」
杉田「本物だー!」
春香「そうですよー。本物ですよ」
田中「か……かわいい……」
佐藤「梶田くん 会う前に散々『メインヒロイン(笑)』って言ってたのにガチテンションじゃないですかwww!」
杉田「まぁねwそんな発情期を殺せなかった少年の梶田は放っておいて、まずフツオタ読みます。ディドゥーンネーム ガラスの剣」
春香(あ、本名かっこいい人だ)
~~ガラスの剣さんからのお便りを読んでいます~~
【さすがに実在のリスナーのお便り捏造は無理でした。すいません。】
杉田『杉田さん SP田中さん SP佐藤さん 男AGRSさん ゲストの春香 ディドゥーーン!!』
皆「「「ディドゥーーン!!」」
春香(呼び捨て!?)
杉田『私は女なのですが、はっきりいってスタイルが貧相です』
春香(これって・・・・・・)
杉田『なんでもいいですんけど気になります お願いします 教えてください』
皆 「…………」シーン
田中「はっ話は変わりますが、ゲストにミンゴスさん呼んで欲しいっていうの杉田さん 坂本さんにいってくれましたか?」
杉田「話代わってねーよwっw!!! はい次のお便りっ!」
春香(千早ちゃん……だよね……?)
杉田『杉田さん SP田中さん SP佐藤さん 男AGRSさん ゲストの春香ちゃん !! リリカル トカレフ キルゼムオール!』
皆「「「キルゼムオール!!」」
杉田『私は女なのですが、正直女性の人に対して恋愛感情を抱いてしまいます』
杉田『ですが、いわゆる女性らしいゲストの春香ちゃんのような娘よりも……』
杉田『765プロの真ちゃんのようなボーイッシュな女の子に強く惹かれます』
杉田『ギャルゲーマーの皆さん そんな私にオススメのギャルゲーを教えて下さい お願いします』
田中「着地点そこっ!?」
杉田「ギャルゲーか~」
田中「ギャルゲーといえば」
皆 ジロッ
佐藤「ぼっ僕ですか!?」
田中「ほら タケシお前さ ゆかなさんに性春スーツ脱がされる前は……マックブック片手にCGコンプしている凄腕ギャルゲーマーだったじゃないですか~」
春香(懐かしいな~ 今はなきアメリカ村TV……)
佐藤「タケシ言うなしっ!」
佐藤「そうですね~」
佐藤「祝祭のカンパネラとかオススメですね! 攻略キャラじゃないけど」
杉田「はい オススメが決まったところで次のお便り」
杉田『杉田さん SP田中さん SP佐藤さん 男AGRSさん ゲストの天海 春香ちゃん』
杉田『 ジ ー ク タ ケ シ ! ! 』
皆 「 「 「 ジ ー ク タ ケ シ ! ! ! 」 」 」
杉田『私はSP佐藤さんの不便なとこにシンパシーを感じています』
田中「おっw!?」
杉田『同僚というか……仕事仲間には常にムチャぶりをさせられ、いきなり踊らされたこともありました……』
杉田『スタジオのみなさん 私はどうすれば不便キャラを脱却できるんでしょうか?』
田中「バイク燃やして暖をとればいいんじゃないですかね?」
春香「小石並べて告白すればいいんですよ」
佐藤「天海さんもなんで知ってるんですかww? っていうかいい加減富山ディスやめてくださいよww!!」
田中「いやいやいやww でも真面目な話、不憫キャラもひとつのキャラでしょ」
杉田「お いまや売れっ子シナリオライター マフィア梶田さん語りますね~」
田中「ちょwww やめてくださいよ杉田さんwww くすぐったいですww」
佐藤「梶田君がまじめに相談に答えてる……」
杉田「で 本音は?」
田中「ヤラレっぱなしの女の子 おいしいですwwww!」
男AGRS「汚いっ! さすが田中汚いっ!」
杉田「はい じゃここでテンションのあがる一曲 聞いて頂きましょ」
↓テンションのあがる一曲
http://www.youtube.com/watch?v=Q7gQXgy-p7M
杉田「ゲストの天海さんはゲームとかはやりますか?」
春香「そうですね~移動中とかはDSとかはやりますけど あんまり家とかではやりませんね」
田中「あれ? 天海さんはきっとシムシティとかで住民に対して圧政を敷いているイメージだったんですけどね」
佐藤「ギレンの野望とかやってるイメージでしたよ 自分」
杉田「はい今日やるゲームはこちら アイドルマスター BD購入特典 グラビア フォー ユー!」
田中「きたーwww!」
佐藤「え!? 本人の前で撮影会するんですかww?」
春香「ちょっと! それにこれVOL.1じゃないですか!」
杉田「表紙の笑顔が眩しいですねーww 中身はもうPS3に入ってるんで早速はじめましょ!」
田中「はい ヤリますよ~ ヅンヅン ヤリますよ~」
(アイドル選択画面)
田中「誰を 撮影しますかね~杉田さん的にはやよいですかね?」
杉田「いや、あれはCMの台本だからさ…… かな子はいないの?」
佐藤「小鳥さんはいないの?」
春香「ちょっと ちょっと! なんで消去法で私なんですか! もっと積極的に選びましょうよ!」
田中「さてとゲームが始まりましたけど……」
春香「無視するし……」
田中「? これ操作方法FPSと似てないですか?」
男AGRS「AGRS 目標を駆逐する」
田中「見敵必殺(サーチ&デストロイ) 天海さんのキャッチコピー通りですね」
杉田「さっきからお前らの印象ひどくないかww!?」
佐藤「ほら梶田くん 撮って 撮って!」
田中「オレコマンダー持ってくればよかったかな」ポチポチポチ
春香「なんかちょっと… 照れくさいですね//」
杉田「ですよね 僕も完成したグラビアとか見るとこっ恥ずかしいですからね」
佐藤「僕もカレンダー見たときはこっ恥ずかしったですねw」
杉田「俺も含めてだけど、天下のアイドルにシンパシー感じてんじゃねーよwww!」
杉田「全然ちげーよ!」
春香「でも田中さんどこかで見たことあるなーって思ったら、雪歩の運転手さんにそっくりなんですよね?」
田中「 四 の 字 固 め ! 」
春香「 『横 四 方 固 め !』 」
佐藤「ちょっとwww! 天海さんまでっww!」
杉田「カタギじゃない♪ ホントの 『麺固め』さー♪ 」
佐藤「杉田さんもwww! 冗談なってないですよ!?」
杉田「それでは一曲お聞きいただきましょう 天海春香で START !!」
http://www.youtube.com/watch?v=sYESpEAvtJw
佐藤「もうこのコーナー嫌ですって~」
杉田「はい 一つ目のお題は」
杉田『アイドルマスター3が発売! 追加された新要素は?』
田中「二番目!? また中途半端ですね」
春香「ゆかなさんと同じ戦法で早く言いたいんですけど、一番だとハードル高いんで」
春香「リスナーさんが温まってきた二回目がいいかなーって」
杉田「うっせーよwww アイドルになんてこと言ってんだww はい 男AGRS」
男AGRS「えっ? ちょっとww」
杉田「はい 『アイドルマスター3が発売! 追加された新要素は?』」
男AGRS「ディ…… ディスクはタダで、ダウンロードコンテンツでアイドルをプロデュース可能になるっ!」
田中「ありそうだから困る」
天海「はいっ!」
杉田「威勢いいなw 『アイドルマスター3が発売! 追加された新要素は?』」
天海「『募金』っていうお金が引き落とされるだけのDLCがあって……」
天海「その額がオンラインでランキング表示!」
一同「……」
杉田「以上、HOME MADE裸族でした」
佐藤「え!? ちょっと僕しっかり考え(ry」
http://www.youtube.com/watch?v=4bKsKWhCry0
杉田「はい、杉田智和のアニゲラディドゥーーン 本日はここまででーす」
構成坂本「おつかれまでしたー!!」
皆「お疲れ様でしたー!」
杉田「そうですね 天海さん どうでしたか? ディドゥーーンに出た感想は?」
春香「とっても楽しかったです!」
佐藤「100点満点の回答ですよね 正統派アイドルとしては」
杉田「おい! お前ら 生アイドルはどうだったよ?」
佐藤「ちょっとちょっとちょっとwww そんな属性ないからwww」
春香「【脅迫済み他称カワイイ】天海春香って感じですか?」
杉田「ちょっとwww!!! 芸人としての100点満点の答えしてどうするんですかww」
春香「大丈夫です! ほら あそこに社長も居て OKサインしてますし!」
皆「「「「え? あれ! コナンの犯人じゃないの!?」」」」
↓BGM
http://www.youtube.com/watch?v=MDxTMG7qa7E
(フェードアウト)
〈終〉
レディオフォーゲイ ゲストに涼ちんなんて書けません><
以上 終わりです ありがとうございました。
他のアイドルでもやってくれwwww
杉田やSP達の脳内再生余裕でした!
千早のお便りはちと蛇足だったかもしれない
アニゲラでは僕は安元さんゲスト回とクリスマス回シリーズが特に好きです。
>>85
それ本当に思いました
反省してそれを生かして次回のSS(アニゲラネタとは限りませんが)に活かしたいと思います!
次回はサガン鳥栖にアイマスを上手く絡めたSSを書くんだ~い! ひゃっはー!
それでは皆さんジークタケシ!
おれはゆかな回かな
今回たけしが居なかったのが非常に残念
Entry ⇒ 2012.06.20 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
小鳥「しっぽりと」
P「なかなか良い感じの店を見つけたんです」
小鳥「いいですね、行きましょう!」
P「よし、そうと決まれば残った仕事を片付けましょうか」
小鳥「はい、頑張りましょー」
P「おー」
P「…俺も、終わりました」
小鳥「お疲れ様です」
P「小鳥さんも、お疲れ様です」
P「さ、行きましょうか」
小鳥「はい」
P「忘れ物も無し、と」
小鳥「戸締まりもオッケーです」
P「電車で二駅分離れた所ですね」
P「営業先の方に連れて行って貰ったんですよ」
小鳥「…今からだと、終電大丈夫ですかね?」
P「明日はオフなんですから、ゆったりしましょう」
小鳥「ふふっ、期待してもいいんですかね?」
P「任せて下さい」
P「……と、ここですよ」
小鳥「かなりお洒落ですね」
P「この落ち着いた雰囲気が気に入ったんですよ」
小鳥「ええ、本当に素敵…」
P「ただ、いささか遠いので滅多には来れませんけど」
小鳥「事務所の近くにあればいいんですけどね」
小鳥「とりあえず、梅酒サワーを」
P「俺は生ビールかな…」
P「では」
P「…何に乾杯するんだろうか?」
小鳥「私たちの幸せに、っていうのはどうです?」
小鳥「では、私たちの」
P「幸せに」
P•小鳥「「乾杯!」」
P「…うーん、美味い」
小鳥「何かおつまみでも頼みますか?」
P「ここの串焼きは美味しいですよ、オススメです」
小鳥「じゃあ、盛り合わせでも」
P「そうしましょう」
P「ここ最近は忙しかったですよね」
P「寂しい思いをさせてしまって、すいません」
小鳥「…寂しくなかった、と言えば嘘になりますけど」
小鳥「でも、信じていましたから」
P「……」
小鳥「あの時、私に言ってくれた事を」
P「でしたっけ?」
小鳥「もう、自分の言った事くらい覚えてて下さいよ」
P「面目ない」
小鳥「でも…ふふっ、また聞く事が出来て良かったです」
P「何度でも言いますよ?」
小鳥「…言い過ぎも良くないですからね」
P「はい…」
小鳥「なんだか目移りしちゃいますね」
P「つくねがオススメですよ」
小鳥「ほうほう、では一ついただきます」
小鳥「……本当だ、美味しい」
P「じゃあ俺は砂肝でも…」
小鳥「あっ、狙ってたのに!」
P「ふふふ、早い者勝ちです」
小鳥「…あーん」
P「はい、あーん」
小鳥「ん……美味しい!」
P「それは良かった」
小鳥「何か他に食べたい物ありますか?」
P「それじゃあ…焼きなすでも」
小鳥「シブいですね」
P「嫌いじゃないでしょう?」
小鳥「大好きですねー」
P「ええ、いいですよ」
P「次は何を飲みますか?」
小鳥「ジントニックを…」
P「了解です」
P「俺はまたビールでもいいかな」
P「いただきます」
小鳥「…はい、どうぞ」
P「取り分けるの、上手いですね」
P「いいお嫁さんになりそう」
小鳥「ふふっ、遠回しなプロポーズですか?」
P「想像にお任せしますよ」
小鳥「むぅ、いじわる…」
小鳥「むぅ」
小鳥「……本当だ」
P「ただ、手が汚れちゃいますね」
小鳥「だがそれがいい、ですよ」
P「ですね」
小鳥「なんだか日本酒が飲みたくなります」
小鳥「記憶が飛びかねないので、我慢します」
P「それは良くない」
小鳥「でしょう?」
小鳥「せっかくの、二人きりの夜なんですから」
P「ええ」
小鳥「しっかりと、心に残しておきたいんです」
小鳥「…飲み物も無くなりましたね」
P「何か注文しますか?」
小鳥「いえ、そろそろ出ましょう」
P「そうしますか」
小鳥「はい」
P「……なんで普通に財布を取り出してるんですか?」
小鳥「…?」
P「俺が誘ったんですから、ご馳走しますよ」
小鳥「…ご馳走でした」
P「小鳥さんと飲めるのなら、このくらい安いもんです」
小鳥「そう言われると、照れますね」
P「照れた顔も可愛いから問題ないですよ」
小鳥「大アリですよ、もう…」
小鳥「…ベタなセリフを言ってもいいですか?」
P「どうぞ」
小鳥「終電、無くなっちゃいましたね」
P「…そうですね、困ったなぁ」
小鳥「どこか泊まる所ありますか?」
P「あそこはどうでしょうか」
小鳥「…いいですね、行きましょうか」
P「ええ」
P「とりあえず、ソファに座りましょうか」
小鳥「はい…隣、失礼しますね」
小鳥「よっと」
P(肩に頭を乗せてる)
P(いい匂いだなぁ)
小鳥「ふぅ、何だか火照ってきちゃったな」
小鳥「…んっ……」
小鳥「その、今日は大丈夫な日ですから」
P「……」
小鳥「直に、あなたを感じさせて下さい」
P「わかりました」
P「もしもの事があっても、必ず責任取りますから…」
小鳥「はい……」
小鳥「私、今とってもしあわせです」
P「俺も、です」
小鳥「ごつごつしてて、暖かいです」
P「柔らかくて、暖かいですね」
小鳥「もう少しだけ、こうしててもいいですか?」
P「いいですよ」
小鳥「はい」
P「大丈夫って、嘘でしょう?」
小鳥「…いつ気付きました?」
P「すぐ気付きましたよ」
小鳥「ならどうして…」
P「きっと、同じ気持ちだったからです」
P「結婚して下さい」
P「必ず、必ず幸せにします」
小鳥「…っ……」
小鳥「はいっ……」
P「泣き虫さんですね」
小鳥「あなたの、せいですっ」
P「愛しています、小鳥さん」
小鳥「私も、愛してます…」
P「…さん……小鳥さん!」
小鳥「んう?」
P「起きて下さい」
小鳥「どうしました?プロデューサーさん?」
P「…!?」
小鳥「あぁ…夢、か」
小鳥「とっても、幸せな夢です」
P「"あの日"の夢でしょう?」
小鳥「…!」
小鳥「よく分かりましたね?」
P「だって、俺の事『プロデューサーさん』って」
小鳥「なるほど」
小鳥「ふふっ、ありがとうございます」
小鳥「お腹が大きくなる前に、着れて良かったです」
P「さ、そろそろ行きますよ」
P「みんなを待たせてますから」
小鳥「はい、アナタ…」
END
ラストの夢オチから考えたので、その他はグダグダでしたね
精進します!
乙乙
Entry ⇒ 2012.06.20 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「結婚したいなぁ…」
P「そりゃあしたいですよ。でも、相手がいなくて…」
小鳥「どんな子がタイプなんですかー?」
P「うーん…そういうのもなくて、ただ癒されたいというか」
小鳥「そうですかー…じゃあ、アイドルの中で誰が1番しっくりくるか、想像してみましょうよ!」
(元)アイドルじゃあかんのか?
------------------------------------------------
P「ふー、ただいまー」ガチャ
春香「あ!プロデューサーさん、おかえりなさい!」トトト
P「おー春香ー、走ると転ぶぞー」
春香「あうっ!?」コケッ
P「おっと」ガシッ
春香「あ…ありがとうございます///」
P「ハハハ、春香は昔から変わらないなぁ」
春香「はい、召し上がってください!
」
P「うん…今日も美味いなぁ!」
春香「えへへ…なんたって愛がこもってますから!」
P「そういえば今日なー、仕事でテレビ局に行ったんだけどな、すっごい綺麗な女優さんがいたんだよ!」
春香「…へー」
春香「……」
P「春香?」
春香「だったらその人プロデュースすればいいじゃないですか!」バン
P「お、おぉ」
春香「私はプロデューサーのことずっと考えてたのに…」グスッ
P「…春香」ギュッ
春香「ふえっ?」
春香「プ、プロデューサーさん」
P「んー?」
春香「もう…私の前で他の女の子の話しまいでくださいね…?」ギュー
------------------------------------------------
小鳥「こんな感じですね!」
P「おぉ…これは普通にアリだな…!」
------------------------------------------------
P「ただいまー」
千早「おかえりなさい、プロデューサー」
P「おぅ千早、玄関で待っててくれたのか?」
千早「はい、夫の帰りを待つのが妻の役目ですから」
P「はは…ありがとな」ナデナデ
千早「///」
千早「召し上がってください」
P「うん…美味い!ホントに上達したよなー」
千早「はい…プロデューサーの為に練習しましたから///」
P「ありがとうな、千早」
P「そうそう、今日の仕事で会った女の子がな、すっごいスタイル良かったんだ!」
千早「…くっ!」
千早「プロデューサーは…」
P「ん?」
千早「プロデューサーは、やはり、む、胸の大きい女性の方が好みですか…?」
P「んー、無いよりはある方がいいけど…千早、お前、自分のスタイル気にしているのか?」
千早「……」
千早「…いえ、夫の望みを叶えるのが、妻の役目…」
千早「ですから…」
千早「プ、プロデューサーが、お、大きくしてくださいね…///」ニコッ
------------------------------------------------
小鳥「千早ちゃん…」ハァハァ
P「音無さん、鼻血!」
P「やよい!」
------------------------------------------------
P「ただいまー」ガチャ
やよい「うっうー!おかえりなさい!」タタタタ
P「はい」スッ
やよい「たーっち!」パン
P「お、いい匂いするなー」
やよい「はい!ご飯できてますよー!」
やよい「ごちそうさまでした!」
P「風呂って入ってるか?」
やよい「はい!準備できてますよ!」
P「よし、じゃあ入るか」
やよい「これ、パジャマです!」
P「おぉ、ありがとうな」ナデナデ
やよい「えへへー///」
P「…一緒に入るか?」
P「いや、もちろん嫌ならいいんだが、こういうのもいいかなーって」アセアセ
やよい「プ、プロデューサーはわたしと入りたいですか…?」
P「ま、まぁ当然」
やよい「うー…そ、それなら、少しはずかしいけど、一緒に入ります///」
やよい「うっうー!人にあたま洗ってもらうのって気持ちいいですね!」
P「そうだな。さぁ、寝ようか」
やよい「はい!」モゾモゾ
やよい「あ…あの、プロデューサー」
P「んー?」
やよい「寝る前に、ぎゅ、ぎゅーってして欲しいなーって///」
P「ははは、いいよ」ギュー
やよい「はわー。気持ちいいです…おやすみ…なさ…」
P「寝ちゃったか」ナデナデ
P「やよいはかわいいなぁ!」
小鳥「ですね!」
小鳥「うーん、次は…響ちゃんなんてどうでしょう!」
------------------------------------------------
P「ただいまー」ガチャ
響「おかえり、プロデューサー!」ダッ
P「おー響、早速で悪いが、ご飯できてるか?」
響「当然だぞ!今日はゴーヤチャンプルーだ!」
響「いただきまーす!」
P「今日も美味いなぁ」
響「当然だぞ!自分、完璧だから!」
P「はは…そうそう、今日は響にプレゼントがあるんだ」
響「プレゼント?」
P「なんと…遊園地のペアチケットだ!」ジャジャーン
響「おー!」
P「ちょうど明日は休みだし、2人で行こうか」
響「久しぶりのデートだな!」
響「明日はデート楽しみだなー♪」ゴシゴシ
ハイルゾー
響「ん?」
P「よっ」ガラガラ
響「ぎゃー!な、なにしてるんさ!」ワタワタ
P「いいじゃないかいいじゃないか」
響「い、いくない///セクハラプロデューサー!」
P「はっはっは!お?俺が体を洗ってやろう!」
響「ぎゃー!」
P「寝るぞー」
響「寝るぞー、じゃない!」
P「はっはっは、そんなに怒るなって」
響「もう!おやすみ!」ガバッ
P「響ー。そんなに怒るなー」ナデナデ
響「んむー。こ、こんなんで許すとでも//」
P「響ー」ギュー
響「こ…今回だけだからな!」
P「はは、ありがと」ギュー
響「あ、明日のデートでもやってくれないと許さないからな!///」
小鳥「響ちゃんもいいわー」
P「やー、結婚てすばらしいですね!」
------------------------------------------------
P「ただいまー」ガチャ
あずさ「おかえりなさい、プロデューサーさん♪ ご飯にします?お風呂にします?」
P「ただいまです、あずささん。ご飯でいいですか?」
あずさ「はい♪ もちろんですよ」
あずさ「ありがとうございます♪」
P「いやー、美味しいご飯に綺麗な奥さん、幸せだなー」
あずさ「あらあら/// あ、そうだ。プロデューサーさん、耳かきしてあげますね」
P「耳かきですか?」
あずさ「はい♪ こっちきてください」ポンポン
いいなぁ!!!!
P「はいー」
あずさ「気持ちいいですかー?」カリカリ
P「はいー」
あずさ「うふふ♪」
P(あずささんの柔らかい太もも。見上げればそこにある巨大なおっぱい。なにより、この雰囲気。全国の男共の夢がここに)
P「幸せだ…」
あずさ「終わりましたよー」
P「ZZZ…」
あずさ「あらあら♪ お疲れだったのね」ナデナデ
あずさ「おやすみなさい♪」ナデナデ
P「やっぱりあずささんはいいなぁ!」
小鳥「ですねー」
P「結婚したいなー…」
小鳥「そうですねー…」
P「…ん?」
P(音無さんって独身だよな…彼氏もいないし、アイドルじゃないから問題ない…)
------------------------------------------------
P「ただいまー」ガチャ
小鳥「おかえりなさい、プロデューサーさん」
P「ご飯で」
小鳥「ぷー。わかりましたー」
P「そうそう、いいお酒買ってきたんですよ。一緒に飲もうと思って」
小鳥「ホントですか?わーい!」パァ
P「だからご飯にしましょう」
小鳥「はーい!」
小鳥「えへへー。お酒ありがとうございますねー」
P「いえいえ」
小鳥「最近、春香ちゃんたちよくテレビで見ますねー」
P「はい。765プロのみんな、もうトップアイドルですからね」
小鳥「すごいですよねー」
P「はい。春香はバラエティ向けだし、千早は今では現代の歌姫。美希も知らない人がいないレベルのアイドルになったし、真も…」
小鳥「楽しそーですねー…」
小鳥「生き生きしてるなーって」
P「そりゃ、育ててきた子たちが成長するのは…」
小鳥「そうですけど、そうじゃなくてもー!」ガバッ
P「わっ!どうしたんですか!?」
小鳥「あんま楽しそうに他の女の子のこと話さないでくださいよー」ギュー
P「え?」
小鳥「私、アイドルみたいにかわいくないし、気が利く訳でもないし、2×歳だし…不安なんですよ」ギュー
P「小鳥さん…」
小鳥「小鳥って呼んで」
P「俺が1番好きなのは小鳥だし、俺にとって小鳥はアイドル以上にかわいいから」ナデナデ
小鳥「プロデューサーさん…」
P「だから心配しないで」ナデナデ
小鳥「はい!」スリスリ
P「ははっ」ナデナデ
小鳥「プロデューサーさん…絶対、裏切らないでくださいね…?」ギュー
P「もちろんですよ」ギュー
小鳥「ふふっ」チュッ
P「…」
P「音無さん」
小鳥「はい?」
P「僕と付き合ってください!」
小鳥「ピヨッ!?」
P「ていうか結婚してください!」
小鳥「え、えっと///」
P「いや、結婚しましょう!」
小鳥「は…はい!喜んで!」
~おしまい~
誰か貴音書いてよ
でも乙!
今度は他の子も見てみたいなーって!
Entry ⇒ 2012.06.19 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
冬馬「寿司食いに行かね?」P「いいな」
黒井「そうしたいが生憎今は金欠でな」
翔太「だから回るお寿司だよ!」
P「そうか……使えない人だな」
黒井社長「聞こえているぞ」
P「って冬馬が言ってましたよ」
冬馬「馬鹿なこと言ってんじゃねーよ……それより大食い対決しようぜ」
黒井「食い物で遊ぶのはやめておけ」
冬馬「遊ぶんじゃなくて勝負だぜ社長」
P「どうせなら貴音とラーメンで対決してくれ」
冬馬「わざわざ負けに行く馬鹿がいるかよ」
P「これで回らなかったら最高なんだが」チラッ
黒井「金が入ったら連れて行ってやるから今日は我慢しろ」
翔太「やった!約束だよクロちゃん!」
P「夢が膨らむな!」
冬馬「プロデューサーなら寿司なんて食い放題じゃねーの?」
北斗「あれだけのアイドルを管理してるんですから、それなりに貰ってるのでは?」
P「給料日過ぎると全員に奢らされるからな……」
黒井「その程度なら安いものだろう」
P「この前は亜美にゴチみたいなご飯食べたいって言われて……」
翔太「うっわ」
冬馬「きついな……全員連れて行ったのか?」
P「なぜか音無さんもいたな」
黒井「最後に問題発言をした気がするがスルーするぞ」
P「そ、そうですね……話し変えるが皆は何のネタが好きなんだ?」
北斗「俺はカニミソが好きなんですよね」
冬馬「やっぱサーモンだろ」
翔太「僕はいくらかなぁ」
黒井「私は茶碗蒸しだ」
P「それメインで食べるものじゃないでしょう」
黒井「何を食べるかなど自由だろう」
冬馬「まぁそんなわけだからよ、現地で合流な」
北斗「一旦765プロに戻るんですよね?」
P「そうだな。それじゃまた店で」
黒井「ウィ。迅速に行動しろよ」
P「戻りましたよーっと」
あずさ「お疲れ様です~プロデューサーさん~」
小鳥「お帰りなさい。なんだかご機嫌ですね?」
P「えぇ、ちょっと」
真美「兄ちゃーん!タックルー!」ダッ
P「甘いぞ!不意打ち以外で俺を倒せると思うな!」ギュッ
真美「むぐっ」
P「俺も日々進化してるからな」ギュー
真美「ぎゃー!痛い痛いギブギブ!兄ちゃんもうギブだってば!」
P「毎日忙しいプロデューサーに攻撃してきた罰だ」パッ
真美「ぐぇ……」ドテッ
P「え?ど、どこって仕事に……」
伊織「その割には楽しそうに戻ってくるわね」
P「し、仕事は楽しいからな!勤労最高!社畜万歳!」
小鳥「じゃぁたまには残って事務処理手伝ってくださいよ……」
P「おっともうこんな時間だ!それじゃアデュー!」
律子「ちょっと!……誘う暇すらなかったわね」
伊織「あの変態サボって遊んでるんじゃない?」
あずさ「それはないと思うけど……」
真美「りっちゃんまだー?」
亜美「亜美達も早く行こうよーうあうあー!」
律子「はいはい、それじゃ切り上げて行きますか」
貴音「小鳥嬢は?」
小鳥「私は事務処理残ってるから……しくしく」
黒井《合言葉を言え》
P「王者でなければ、生きている価値がない」
黒井《ウィ。へっぽこプロデューサーだな。どうしたのだ》
P「ちょっとお願いがありまして、どうせ寿司行くなら一人追加してもいいですか?」
黒井《ダメだ》
P「えっ」
P「あ、あの……」
黒井《今日は私達だけで食事だ。これはもう決定事項なのだ。ではな》プツッ
P「あっ黒井社長!」
P「切れちゃったよ……そんなに男だけのほうがいいのか……」
北斗「先に入っときますか?」
黒井「そうだな」
冬馬「寿司って何皿くらい食える?」
翔太「最低25皿くらいかなー」
冬馬「食いすぎだろ」
黒井「翔太は無駄によく食べるからな」
翔太「燃費悪いんだよね!へへっ」
冬馬「自分で言うことじゃねーな……」
北斗「俺は15皿くらいが平均かな」
冬馬「今日の目標は20超えだぜ!」
黒井「ここで騒いでも仕方ない。入るぞ」
翔太「ウィ」
黒井「真似をするな!」
黒井「回る寿司など久しく来てないからよくわからん」
冬馬「まず機械から整理券とらないとダメだぜ社長」
黒井「うむ……む?……おい北斗、お前がやれ」
北斗「はいはい。人数は6人でテーブル席ですね」
翔太「15分待ちだってさ」
黒井「それくらいならいいだろう。その間にプロデューサーも来るだろうしな」
冬馬「いっせーのーで!ってやろうぜ」
北斗「親指の本数当てるゲームか」
翔太「僕これ強いんだよ!」
黒井「くだらんが付きあってやる……行くぞ!いっせーのーで3!」
だった
北斗「お前ほんとに弱いな……」
冬馬「うるせーな!」
翔太「クロちゃんは全部1位抜けとかすごすぎでしょ」
黒井「私はセレブだからな」
冬馬「関係ないと思うぜ……」
北斗「じゃぁ罰ゲームだな」
冬馬「おい聞いてねーぞ」
翔太「今決めたんだもんっ」
黒井「他のお客様のご迷惑になるようなものは避けろよ」
モブA「やだ……あの集団イケメンすぎ?」
モブB「あれってジュピターじゃない?」
モブC「天下のジュピターが一皿100円の寿司なんか食わないだろ……」
モブB「それもそっか」
スシローかよ
冬馬「お、やっと俺達の番だな。はーい」
黒井「結局あの男は来なかったな……何をしているのだ」
翔太「道に迷ってたりしてねー」
北斗「あずさちゃんじゃあるまいし、それはないだろ」
黒井「何かあれば連絡がくるだろう」
冬馬「おい早く来いよ!店員さん困ってるだろうが!」
北斗「っとそうだな。行きましょう社長」
黒井「ウィ。案内するがいい」
翔太「一皿だけ食べてもいい?」
黒井「皆が揃うまで待つのだ翔太よ」
翔太「ちぇっ」
北斗「しかし遅いな……少し心配になってきますね」
黒井「うむ……む、本人からの電話だな。我が社の資本金は?」
P《9億6千100万》
黒井「ウィ。遅いではないか。こちらはもう席についているぞ」
P《あぁやっぱり。今着いたんですけど》
黒井「では……」
翔太「お腹減ったー!」
黒井「遅いぞ」
P「ちょっと道に迷っちゃいまして……」
冬馬「翔太当たってるじゃねーか」
北斗「今日は女の子連れて来れなくて残念でしたね」
P「全くだよ……まぁ次の機会だな」
冬馬「ほら、茶だ」
P「サンキュ」
翔太「ねぇもう食べてもいい?」
翔太「ペコペコだよっ!」
黒井「では始めるか。おい翔太、茶碗蒸しを頼むのだ」
翔太「ほんとに最初から食べるんだ…」
北斗「カニミソは……今日はないのか……」
冬馬「レギュラー商品じゃなくなっちまたんだよなあれ」
北斗「美味しいのにな……」
P「あれって偽者っぽい味するよな」
北斗「それがいいんですよ。仕方ない……冬馬、今流れてきたイカ頼むよ」
冬馬「おう」
翔太「僕何食べよっかなーいくら流れてこないかなー」
P「あ、冬馬鉄火巻き取ってくれ鉄火巻き」
翔太「ほらよ」
P「サンキュ」
翔太「へへっ似てたでしょ?」
冬馬「アホくさ……んじゃ頂きますっと」
黒井「冬馬よ。そこのセレブなオニオンサーモンを頼む」
冬馬「……俺まだ一口も食ってねーんだけど」
P「流れてくるほうに座ったのが運の尽きだったな」
冬馬「皆なかなか座らなかったのはこれが理由かよ……」
翔太「こんなの常識だよ冬馬君っ!」
北斗「冬馬、ウニ取ってくれ」
冬馬「ちっ……ほら」
北斗「悪いな☆」
冬馬「その笑顔がムカつくぜ」
P「基本寿司がメインだしなぁ」
翔太「でもパフェ美味しいよね」
黒井「ほう……後で頼んでみるか」
冬馬「おっさんがパフェ食べるのはきついもんがあるぜ」
P「絵的にはティンとこないな……」
北斗「まぁ俺達なんて誰も見てないし、いいんじゃないですか?」
P「それもそうだな」
北斗「ウニの味になるんだろ?」
翔太「ほんとに!?帰りにコンビニ寄ろうよ!」
P「いや、あれはダメだ」
黒井「試したのか?」
P「以前やよいがウニ食べてみたいって言うんで」
冬馬「なんでよりにもよって高槻なんだよ」
P「伊織のゴージャスセレブプリンに刺身醤油かけて目隠しして食わせたんだが」
北斗「それもう闇鍋じゃないですか……」
P「しょっぱいプリンじゃねーか!って心臓にきつい一発もらったよ。一瞬時間止まったと思った」
翔太「現実はプリンみたいに甘くないんだね」
P「その後伊織にバレて1日家畜にされたよ」
黒井「ほう……」
P「若い子が多いからな。茶いれてくれ」
北斗「俺も」
冬馬「くそっこれがなけりゃ楽しめるのによ……」
黒井「翔太、茶碗蒸しだ」
翔太「また食べるの?」
黒井「ウィ。王者の味だからな」
P「どんな味ですか……」
冬馬「おっ!サーモンきやがったな!」
冬馬「頂き、だぜ!」スカッ
冬馬「あ、あれ?消えた?」
貴音「あぁ申し訳ありません。この魚も気になってしまい……」
冬馬「あ、いいんすよ。また流れてくるん……で……」
貴音「……」
冬馬「……」
冬馬「……い、いや、何でもねぇ。ちょっと疲れてるみたいだ」
翔太「すごい汗かいてるよ冬馬君」
冬馬「茶が熱かったのかもな……はは」
北斗「冬馬、サーモン流れてるぞ」
冬馬「あ、あぁ」
黒井「翔太、もうひとつ追加だ」
翔太「卵って食べ過ぎたらコレステロールがアレなことになるらしいよ」
黒井「セレブな私には関係ないな」
亜美「どったのお姫ちん?」
真美「お化け見たみたいな顔してるYO!」
貴音「むしろ怪異の類のほうが良かったのかもしれません」
あずさ「お寿司屋さんにいるお化けなんて、お魚かしら?」
伊織「半漁人かもしれないわよ」
律子「何の話?」
貴音「後ろの席を」
亜美「後ろぉ?……あ、アホ毛が生えてる」
真美「我々はこのアホ毛を知っているッ!」
亜美「真美君!」
真美「GO!」
律子「ちょっ」
亜美「そぉい!」バブチィ!!
冬馬「ぎゃぁああああああ!!!」
冬馬「」
北斗「冬馬!……ダメだ、息をしてない」
冬馬「っっっ痛ぇええええええ!!」
翔太「あ、生き返ったね」
黒井「何が起こったのだ!」
P「お、お前……アンテナがなくなってるじゃないか!」
翔太「ほんとだ!冬馬君の本体が!」
冬馬「本体は俺だアホ!くそっこんなことするのはアイツらしかいねぇ……!」
黒井「あいつらだと?」
冬馬「横からくるぜ!気をつけろ!」
律子「すみません!うちの子がとんだ失礼を!」
P「あ」
律子「え?」
P「プロデューサー?そんな知的でティンときそうな人は知らないな」
P「僕の名前はぴゅう太。人違いですよ」
律子「あ、そうでしたか……これは失礼しました。知り合いによく似ていたので」
P「いえいえ。それじゃお食事楽しんでくださいね」
P「……ふぅ、間一髪だったな」
冬馬「いや、ダメだろ……いてぇ……」
北斗「プロデューサーさん、俺の後ろ見てください」
亜美「にやにや」
P「あ……」
黒井「また騒がしくなるのか……」
あずさ「こんばんは~プロデューサーさん~」
P「い、いや俺はパワプロって言いまして……」
真美「そんなんに引っかかるお馬鹿さんなんていないっしょー」
P「くっ」
律子「……」
亜美「隣失礼してよろしいかしらーん!」
P「わっ!おい、他のお客さんに迷惑だろ」
亜美「裏切り者の兄ちゃんにそんなこと言う権利あるのかな?」
P「う、裏切り者?俺は政治家くらい真っ白だぞ。今日だってたまたま黒井社長と……」
亜美「何も知らないとでも思ってるのかね?」
P「ぐぬぬ」
亜美(まぁ何も知らないんだけどNE!)
律子「あぁ黒井社長……あなた達も来てたんですね」
北斗「どうも、律子ちゃん☆」
律子「ちゃんはやめてください」
翔太「今日は人少ないんだね」
真美「竜宮小町と真美とお姫ちんだけなんだZE!」
伊織「男だけで回転寿司って寂しいことしてるわねー」
P「お前達も似たようなもんだろ」
黒井「静かにできんのかこいつらは……」
冬馬「さすがバカ食いの四条は回転寿司が似合うな」
貴音「……」チラッ
冬馬「なんだよ」
貴音「僅か10枚程度の男が何を言うのかと思えば……ふふ、ふふふ」
冬馬「へっ胃袋が火力発電所の妖怪はガリでも食って食費節約しとけよ」
貴音「ふふふ」
冬馬「ははは」
真美「何が可笑しい!!」
冬馬「決着つけるか」
貴音「いいでしょう」
真美「あれ?もしかして真美すべった?」
伊織「意味わかんないわよ」
冬馬「店員に声かけてくるぜ」
翔太「あれどうするの?」
P「もう放っておくしかないさ」
律子「というかこの通路に群がってる状況って不味くないかしら」
あずさ「私達は戻りましょうか」
伊織「あんたこっち来なさいよ。貴音のスペース空いたんだから」
P「今日は黒井社長達と来てるし遠慮しとくよ」
伊織「な、なによ!私より男がいいってわけ?」
P「物騒なこと言うな!あくまで先約を優先するだけだ!」
律子「やましいことは無いみたいですし、今回は見逃してあげましょう」
あずさ「伊織ちゃん、行きましょ~」
伊織「仕方ないわね……今度は私誘いなさいよ」
P「気が向いたらな」
伊織「向かなくても誘うのよ!」
冬馬「その間に食った皿の枚数で勝負だな」
冬馬「俺が勝ったらプロデューサーをもらうぜ」
貴音「面妖な……小鳥嬢の言うとおり、やはり男色家でしたか」
冬馬「ちげーよ!961プロでプロデューサーとして働いてもらう」
冬馬「961初のプロデューサー誕生だぜ!」
貴音「……いいでしょう」
冬馬「すんなり受けやがったな」
貴音「私が勝てばここの代金全員分を支払っていただきます」
冬馬「負けなんてありえねーしどうでもいいぜ。……じゃぁ始めるか」
冬馬「向こうのレーンに玉子が入ったら開始だ」
貴音「では……いざ!」
冬馬「尋常に!」
貴音「勝負!」
翔太「見て見てっ冬馬君のほうが食べてない?」
北斗「ほんとだ。貴音ちゃん調子悪いのかな」
P「あれは……いつもの貴音の戦い方だ」
P「ここ一番の勝負ではわざと先行させ勝負どころでぶち抜くんだ」
黒井「詳しいな」
P「まぁ……」
北斗「じゃぁ賭けますか?どっちが勝つか」
P「貴音に今月の給料全部」
北斗「結果は見えてそうだな……」
P「俺ちょっと見てきますね」
黒井「人様に迷惑はかけるなよ」
伊織「あら」
P「伊織もここにきたのか」
伊織「えぇ。食べ始めた時からここしかないと決めてたわ」
P「ま、素人はいかにもってところでギャラリーしたがるけどな」
伊織「そうそう。2人の後ろなんかじゃ勝負は見えないわ……」
伊織「2人が勝負を仕掛けるポイントを見るにはここしかない」
P「伊織もそう読んだか……流石と言っておくよ」
伊織「あんたもね……でも食べてるの見てるだけだと飽きてくるわねぇ」
P「盛り上がるわけでもないしなぁ、やっぱ戻るか」
伊織「そうね」
黒井「早かったな」
P「飽きちゃいまして……あっちすごいことになってましたよ」
北斗「ギャラリー沸いてますね」
黒井「食べ物で遊ぶとは愚かなやつらだ……翔太、茶碗蒸しだ」
翔太「またぁ?クロちゃんお寿司食べてないんじゃないの?」
黒井「しめにマグロを食べようかとは思っているぞ」
翔太「もうお寿司屋さんに来る意味ないよねそれ……」
真美「兄ちゃん兄ちゃん」
P「ん?また来たのか。なんだ?」
真美「帰りみんなでカラオケ行かない?」
P「カラオケ?俺はいいけど」
P「あれ?行かないんですか?」
黒井「帰ってからやることもあるのでな。セレブは多忙なのだ」
真美「ほくほくは?」
北斗「今日は喉使ったし俺もパスかな。ごめんね真美ちゃん」
翔太「じゃぁ僕もやめとこっかな」
真美「んじゃ兄ちゃんだけだNE!」
P「あぁ、そっち食べ終わったら声かけてくれ」
真美「了解!では報告に行ってきますであります!」
P「頼むぞ真美曹長」
真美「真美は少佐がいいであります!兄ちゃん殿!」
P「曲がTOP20入りしたら名乗ってもいいぞ」
真美「うあうあー!撤退だー!」
北斗「活発な子ですね」
P「毎日元気有り余ってるよ」
北斗「しかし冬馬もよく食べるな……」
P「あのペースで食い続けたら死ぬよな」
黒井「死にはしないが腹は壊すだろうな」
翔太「貴音さんは顔色変えずに食べてるね」
P「最初はそんな食うような子じゃないと思ってたんだけどなぁ……」
北斗「そうなんですか?ラーメン何杯も食べてたと思いますが」
P「いつの間にかよく食べるようになってたんだよな」
翔太「へぇー」
黒井「翔太」
翔太「はいはい……注文したよ」
律子「おかえり、どうだった?」
真美「兄ちゃんだけ来るって」
あずさ「あら?伊織ちゃんもう戻ってきたの?」
伊織「途中で飽きちゃった。貴音は余裕の顔して食べてたわよ」
亜美「そういえばお姫ちんは行くのかな」
律子「あれだけ食べた後はきついと思うわ」
伊織「まぁ出るときにメール入れときましょう」
亜美「そうだNE!」
伊織「小鳥は呼ばないの?まだ事務所にいるんじゃない?」
律子「さっき電話したら、今いいところなんで!って切られちゃったわ」
あずさ「どういう意味かしら?」
伊織「どうせろくでもないことよ」
北斗「俺ももうお腹一杯ですよ」
翔太「最後にいくらとウニとろっと」
黒井「翔太。マグロを注文してくれ」
翔太「やっと食べるんだね」
P「回転寿司で茶碗蒸ししか食べない人なんて初めて見ましたよ」
黒井「セレブだろう?」
P「まぁ普通ではないですね……」
北斗「冬馬達はどうなったかな」
P「無言で食べ続けてるな……あ、貴音がこっち見てる」
貴音「……」モグモグ
黒井「今私に向かってウィンクしたぞ」
翔太「いやどうみてもプロデューサーさんにでしょ」
P「待ってたら黒井社長が奢ってくれるぞきっと」
律子「敵の施しは受けませんよ」
P「それもそうか……金ここに置いときますね。次は回らない寿司お願いしますよ」
黒井「期待せずに待っておけ」
北斗「今度は俺達ともカラオケ行きましょうね」
P「あぁ」
翔太「事務所にカラオケ置こうよクロちゃん!」
黒井「そうだな……考えてみるか」
P「いいですね!それなら俺毎日……」
伊織「……」
律子「……」
P「毎日がエブリディ、だぜ!ということで行ってきますね!お疲れ様でした!」
黒井「あまり遅くまで遊ぶなよ。アデュー!」
翔太「またねー」
黒井「まったく女共は騒がしくていかんな」
翔太「あーあ、食べた後事務所で人生ゲームしたかったのに」
北斗「いつでも呼べばやってくれるさ」
黒井「私はモノポリーのほうが得意なんだがな」
翔太「クロちゃんとやるとすぐ破産に追い込まれるから嫌だよ」
北斗「社長はボードゲームも得意ですもんね」
黒井「一人チェスは楽しいぞ」
翔太「寂しいよそれ……」
黒井「さて、私達もそろそろ帰るか」
翔太「冬馬君どうするの?」
北斗「放っておくしかないな。どうせ止めても無駄だろう」
黒井「ウィ。おあいそボタンを押してくれ」
翔太「はーい」
貴音「……」モグモグ
冬馬「俺はここまでみてぇだな……」
冬馬「すまねぇ、プロデューサー」バタッ
店員A「倒れたわ!」
店員B「誰か救急車呼んで!」
店員C「もう呼んでる!大丈夫か君!うっわ超イケメンだ!」
店員A「写メとっとこ!」パシャパシャ
店員B「イケメンが倒れたなう。十円ハゲがなければ完璧だった……と」
貴音「天ヶ瀬冬馬……あなたもまさしく強敵(とも)でした」
貴音「さて、では私も帰ると……」
貴音「……」
貴音「天ヶ瀬冬馬がいない……!」
貴音「律子嬢達は!」チラッ
おっさん「美味い寿司だ……掛け値なしに」
貴音「あなた様!」チララッ
子供「お寿司だよーーーーー!!!」
貴音「面妖な……」ウルウル
貴音「……」ガサゴソ
貴音「四千円、ですか」
貴音「お願いします……!40枚未満であってください!」チラッ
90
貴音「あなた様……」ポロポロ
真美「えぇー!お腹一杯で動けないYO!」
亜美「兄ちゃんおんぶして!」
P「俺だって苦しいんだ。我慢してくれ」
あずさ「何歌おうかしら~」
伊織「あずさと行くと自信無くしちゃうのよね……」
P「凄まじく上手いもんな」
あずさ「そんなことないですよ~私なんてまだまだ……」
律子「あずささんでまだまだじゃ他の子はどうなるんですか……」
亜美「だれだれ?」
P「貴音からだ……写真だけ添付されて本文なしか」
伊織「ダイイングメッセージみたいね」
P「こ、これは……」
律子「どんな画像だったんですか?」
真美「表示された90の数字と4枚の千円札……!」
亜美「そしてお姫ちんの申し訳なさそうなピースサイン……!」
真美「これの意味するものはひとつ……!」
P「財布の限界を突破したのか……」
伊織「アイドルが何やってんのよ……」
律子「じゃぁ私達は先に行っときますね」
伊織「さっさと行って連れて来なさいよね」
P「はいはい……それじゃな」
亜美「りっちゃんおんぶー!」
律子「私と体重ほぼ一緒でしょうが……潰れちゃうわよ」
真美「じゃぁ真美はあずさお姉ちゃんに……あり?あずさお姉ちゃんは?」
伊織「え?」
律子「この短時間で迷子になったの!?」
伊織「まだ遠くに行ってないはずよ!手分けして探して見つけたらメール!」
亜美「お腹ん中がパンパンなのに困ったちゃんだYO!」
真美「見つけたらおっぱい枕の刑だNE!」
律子「バカ言ってないで探すわよ!」
店員A「あぁそこのカウンターのお客様ですね」
P「どうも……おい貴音!」
貴音「あなた様……」
P「待たせたな。迎えに来たぞ」
貴音「あ、あの」
P「とにかく出よう。伝票くれ」
貴音「それが……」
P「なんだ?何か問題でもあるのか?」
貴音「天ヶ瀬冬馬も会計をしていませんでしたので……」
P「……何皿食ったんだ」
貴音「47枚です……」
P「回転寿司でよかった……」
貴音「申し訳ありません……」
P「明日から暫くまた響の家で食わせてもらおう……」
貴音「あの、私が責任を持って……」
P「でも貴音の家はトップシークレットなんだろ?」
貴音「でしたら、あなた様のお部屋に」
P「貴音は目立つしな……できるだけ危険は避けたいんだ」
貴音「……そうですね」
貴音「お、お金は明日にでもお返ししますので」
P「いいよ。一度払った金を後で返してもらうのも恥ずかしいし」
P「俺だって大人なんだからな!」
貴音「響に頼っているようですが……」
P「それはそれだ。あいつの飯は美味いんだ」
貴音「豚肉やハム蔵殿の食事も作っていたと聞いています」
P「最近ドライフードに切り替えてブーイング食らったらしいけどな」
貴音「なんと」
貴音「今日は少々無理をしたので遠慮しておこうと思います」
P「まぁ合計100皿以上食ってるしな」
貴音「負けられない戦いでしたので」
P「一方の冬馬は病院送りか……体調管理もプロの仕事なのに何やってんだ」
貴音「天ヶ瀬冬馬も今日は粘りを見せていましたよ」
P「みたいだな。でも倒れるまで食い続けるとか尋常じゃないぞ」
貴音「彼にも思うところがあるようです」
P「明日もまだ入院してるようなら見舞いに行ってやるか……」
貴音「それでは私はこれで。ありがとうございました」
P「あ、駅までは送るよ。今日は俺もこのまま帰るからさ」
P「これくらいはいいだろ?」
貴音「……感謝の言葉もありません」
亜美「もう勝手に歩いたらダメだよあずさお姉ちゃん」
あずさ「ごめんなさいね~」
真美「あ、兄ちゃんからメールだ」
亜美「えぇーなんで亜美じゃないのさ!」
真美「姉よりすぐれた妹などいないのだよ亜美君」
律子「なんて書いてあるの?」
真美「えーっと……お姫ちん送るから今日はこのまま帰るって」
伊織「はぁ?そんなの認められるわけないじゃない!却下ってメール送りなさい」
真美「ほーい」
律子「じゃとりあえず私達は始めときましょうか」
亜美「送り狼になってたりしてNE!」
あずさ「あ、亜美ちゃん?どこでそんな言葉覚えたの?」
亜美「ぴよちゃんがくれた本に書いてたよ」
伊織「あんのから揚げ……中学生に何教えてんのよ!」
P「黒井社長にたかろうと思ってたら俺の財布が軽くなるとは」
P「まぁいいや寝よ……あ、メールきてたのか」
sub:(●`ε´●)
本文:勺〃乂T=〃∋兄(C)!来ゑッτ言ッT=ωT=〃ヵゝらちゃω`⊂来τ∋Йё!レヽぉレ)ωм○怒ッτT=∋!
P「やっべ……届いてから2時間以上経ってるぞ……謝っとかないと」
sub:( ̄◇ ̄;)
本文:悪レヽ今乂→儿見T=∋もぅ家レニ帰ッちゃッT=U、伊織K謝ッ`⊂レヽτ<れ
P「明日が怖いな……もう電源切っとこう」
P「おやすみー」
つか解読出来ん
悪い今メール見たよ もう家に帰っちゃったし、伊織に謝っといてくれ
伊織「裏切り者が出勤してきたわね」
P「な、なんだよ。メールで謝っただろ?」
亜美「送り狼はどうだった?兄ちゃん」
P「意味がわからん」
響 「自分も昨日暇だったのに……」
律子「元々竜宮小町の打ち上げに2人がついてきただけなのよ」
P「あ、響!悪いんだが今日お願いできるか?」
響 「え、もうお金なくなっちゃったの?」
P「すまん……予想外の出費があってさ」
貴音「申し訳ありません……」
P「あ、いいんだよ。俺の家にいきなりピザ10枚頼むやつよりはマシだよ」
真美「可愛げのあるイタズラじゃーん」
響 「し、仕方ないなぁ、プロデューサーがそんなに困ってるなら助けてやるぞ!」
P「恩に着るよ……お前がいなけりゃ毎日塩とご飯になるところだ」
P「ちょっとな」
響 「ペットの話だぞ」
伊織「ふーん。興味ないわね」
P「ペットて……まぁいいや、俺今日ちょっと病院行ってきますんで」
小鳥「え、仕事はどうするんです?」
P「律子なら……律子ならきっとなんとかしてくれる」
律子「え?」
P「見舞い終わったら戻るから、それまで頼んだ!それじゃ!」
律子「私も忙しいんですけど……」
美希「あふぅ」
響 「プロデューサーは自分がいないとダメだなぁ、ははっ!」
貴音「律子嬢今日の予定は」
律子「はぁ……」
小鳥「あ、あはは……ファイトですよ!ファイト!」
冬馬「まぁ昨日よりは楽かな」
黒井「病院に運ばれるまで食べるとは何を考えているんだお前は」
翔太「何皿食べたの?」
冬馬「40枚くらいまでは食ったと思うけど途中から記憶があやふやで……」
北斗「よく胃に入ったな……」
P「天ヶ瀬、天ヶ瀬……っとここか。あれ、北斗達も来てたのか」
北斗「あぁプロデューサーさん。昨日はどうも」
冬馬「あんたまで来てくれるとは驚きだぜ。気を使わせちまって悪いな」
P「こっちこそ貴音が迷惑かけたな」
翔太「貴音さんは平気なの?」
P「全く普通だったよ。腹も出てなかったし」
黒井「それに比べてお前は……」
冬馬「面目ねぇ……」
翔太「達成前にジュピターが解散しそうだね」
黒井「これからは無理をするなよ。体調管理は徹底するのだ」
冬馬「わかってるぜ。昼に診察してもらってOK出たら退院だからよ」
P「はぁ……たまにはのんびり飯食いながら話したかったんだけどな」
北斗「中々難しいですね」
黒井「今度は落ち着いた場所に行けば問題ないだろう」
翔太「回らないお寿司だね」
P「腹が鳴るな」
冬馬「じゃぁもう帰れよ。皆仕事あるんだろ?」
黒井「そうだな。ではまたなプロデューサー」
P「あ、冬馬。寿司代自分の分は払えよな。5千円いつもの口座に振り込んでくれ」
冬馬「げぇ……最後の最後でテンション下がるぜ」
ちなみにアホ毛は3日後しっかり復活しました
おわり
まずはこの画像を見て欲しい
この画像を見たとき、皆はきっと言葉では言い表せない
「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。
リアルに叫んだ後、気づいたらメモ帳にカタカタ打ち込んでいた。
後悔はしていない。26話楽しみだなぁ。保守ありがとうございました。お疲れ様でした
た!か!ね!
乙
ここからアホ毛なくなるのかぁ(棒
乙
Entry ⇒ 2012.06.18 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「今日真美と亜美の誕生日なんだよ」冬馬「へぇ」
P「だからさ、プレゼント選び手伝ってくれないか?」
冬馬「はぁ?なんで俺が悪ガキのために、そんなことしなきゃなんねーんだよ」
冬馬「朝早く呼び出したと思ったらこんなくだらねーこと……」
P「冬馬」
冬馬「う、し、仕方ねぇな……765プロにはそこそこ世話になってるし」
冬馬「たまには付き合ってやるよ」
P「よし!揃ったな!」
冬馬「揃った?まさか」
黒井「さっさと出かける準備をしないか冬馬よ」
翔太「冬馬君おそーい!」
冬馬「俺いらねーじゃん……」
P「多いほうが楽しいだろ、さぁ行こう」
P「あいつは現地集合だよ。先に下調べしておくらしい」
黒井「現金を直接渡すのはだめなのか」
P「中学生にそんな夢も希望もないプレゼント嫌ですよ……」
翔太「とりあえず行こうよっ北斗君待ちくたびれてるよきっと」
P「そうだな」
冬馬「しかし双海にプレゼントなぁ……翔太は歳近いだろ、なんかねーのかよ」
翔太「僕だったら食べ物がいいな!」
P「食べ物か……無難だな」
黒井「詳しいではないか」
冬馬「まぁな」
冬馬(ギャルゲの場合だけどな)
P「形に残るものと言えばやっぱアクセサリーとかか?」
冬馬「そうだな……」
北斗「装飾品はどうなんでしょうね」
黒井「おぉ北斗、待たせたな」
北斗「いえいえ。それよりアクセサリーはハードル高いですよ」
P「そうなのか?」
黒井「なければ……どうなるのだ」
北斗「質屋行きですね」
冬馬「怖ぇよ!」
P「さすがに真美達はそんなことしないだろ……」
北斗「まぁ極論ですけどね」
翔太「じゃあ何ならいいの?」
北斗「そうだな、プロデューサーさんは彼女達の好きなものとかわかります?」
冬馬「人の困った顔だろ」
黒井「違いない」
P「やめてくださいよ……」
黒井「全く使えんプロデューサーだ!」
冬馬「もう食パンとかでいいんじゃねーの」
P「うーん……あ、趣味なら知ってるぞ」
北斗「いいですね、なんです?」
P「メールとモノマネだよ」
黒井「プレゼントとしては難しいな」
北斗「そうですね……」
翔太「なんで?いけるんじゃない?」
P「メールをプレゼントするのか?直接言うものだろ普通は」
翔太「モノマネすればいいじゃん」
P「誰がなんの?」
翔太「プロデューサーさんとクロちゃんが真美ちゃん達のマネするんだよ!」
黒井「無理だ」
冬馬「気持ちわる……下手したら捕まっちまうよ」
P「いや、無理だろこれ……俺モノマネなんてしたことないんだぞ」
黒井「くだらん!さっさと他の案を考えるのだ!」
翔太「」チラッ
北斗「」チラッ
翔太「あれれークロちゃん怖いの?」
北斗「やめとけよ翔太、社長は演技力に自信がないらしい」
翔太「あははっそんなんでよく961プロやっていけてるね!」
黒井「……」プルプル
P「お、おい何を……」
黒井「いいだろう」
P「は?」
黒井「この宇宙一のスーパーセレブ黒井祟男を舐めるな!物真似のひとつやふたつ!軽くこなしてくれる!」
P「黒井社長が亜美の真似するなんて犯罪行為ですよ!」
黒井「あの馬鹿共に舐められたままでいいのか貴様は!」
P「生き恥を晒すくらいなら舐められたままでいいです!」
翔太「あ、クロちゃんもういいよ」
北斗「頼りなさそうだしな……普通に贈り物をしよう」
黒井「ふざけるな!今回のプレゼントは私達の渾身のパフォーマンスだ!」
P「わかってるなら止めてくれよ……」
冬馬「こうなった社長はもうダメだよ。諦めようぜ」
P「気軽に言ってくれるな……」
黒井「さぁプロデューサーとジュピターよ!早速練習だ!時間は限られているのだからな!」
北斗「は?」
翔太「え?」
冬馬「あ?」
翔太「そうだよ!僕たちは監督するからさ!」
黒井「何を言っている。丁度5人なのだ、この手を逃すはずなかろう」
翔太「5人?それがどうしたの?」
P「……ま、まさか!」
黒井「ウィ。察しがいいな」
冬馬「戦隊モンでもすんの?」
黒井「961プロと765プロの合同ライブを開催するぞ!」
黒井「ジュピター他二人によるクインテットライブだ!ハーッハッハッハ!」
北斗「ク、クインテットライブ?普通にモノマネじゃないんですか?」
黒井「愚か者が!やるなら徹底的にやるのが961プロだろう!」
黒井「お題は七彩ボタンだ!」
P「め、滅茶苦茶だ!」
黒井「嫌なら961プロを去るがいい。お前達の代わりなどいくらでもいるのだ」
冬馬「ぐぬぬ」
北斗「こんなはずじゃなかったのに……」
P「お前と翔太がいらんこと言うから……」
北斗「しかしこれは予想外すぎますよ……」
黒井「プロデューサーよ!」
P「は、はい!」
黒井「衣装と音源の調達はこちらがする」
冬馬「衣装!?あのピンクのタイツ履くのかよ!?」
黒井「貴様は765プロ全社員を指定した時間に召集しろ」
黒井「今から振り付けと歌詞を覚えるのだ。少し時間を食ってしまうだろうからな」
P「本気なんですか……?」
黒井「当たり前だ!ユニット名はP.Kジュピターだ!」
冬馬「かっけぇ!」
黒井「では貴様は欠席だ。準備が整い次第765プロを強襲する」
P「真美達俺のプレゼント楽しみにしてたのに……」
黒井「貴様が961プロを頼るからこうなったのだ!いい加減覚悟を決めろ!」
P「ギギギ……」
北斗「これって真ちゃんや、あずさちゃんもいるんだよな?」
冬馬「そりゃそうだろ」
北斗「……」
翔太「珍しく北斗君が頭抱えてる……」
黒井「さぁスタジオに行くぞ。技量以外の準備は全て我が社に任せるがいい」
P「じゃあ電話してきます……」
P「あ、あのな真美、プレゼントなんだが」
真美《んもう!プレゼントなんかより兄ちゃんが来てくんないと盛り上がらないYO!》
P「ちょっと特別なプレゼントを用意するのに手間取ってな。戻るの時間ギリギリになると思う」
真美《特別?なにそれ?》
P「ここで言うのはちょっと……」
真美《ちょっと?》
P「は、恥ずかしいというか」
真美《!!!》
P「あ、やっぱり今すぐ来て欲しいなら喜んで行くけど……」
真美《も、もぉー!兄ちゃんったら困ったちゃんなんだからっ!》
真美《できるだけ早くしてよね!》
P「え、あ、そうか?悪いな……」
亜美《兄ちゃーん!寂しいYO!早く来てよーうあうあー!》
P「ご、ごめんな。ちょっとプレゼントの準備に時間かかりそうでさ」
亜美《プレゼントぉ……?ほっほう。この亜美の想像を超えるようなプレゼントかね?》
P「超えるのは間違いないと思うが……」
亜美《んっふっふーじゃあ期待しておこうかなっもし期待外れだったら大変だよ?兄ちゃん♪》
P「期待通りに行くかは微妙だけど精一杯努力するよ……」
亜美《よろしい!んじゃ待ってるかんね!ばいばーい》ピッ
P「どうせもう引き返せないんだ、本気でやるか!」
黒井「連絡は取れたか?」
P「えぇ、これで後は」
黒井「私達のレッスンだけだな」
北斗「ちょっと腹痛が酷いんで早退してもいいですか」
黒井「認めん」
真美「……」
亜美「ねぇ真美?」
真美「……」
亜美「真美?真美ってば!」
真美「わっ!な、なな何?」
亜美「さっきから変だけどどったの?風邪?」
真美「ううん、なんでもない……」
亜美「うん」
真美「亜美にどんなプレゼントするって言ってた?特別とか言ってた?」
亜美「うーんとね、亜美の想像を超えるようなプレゼントらしいよ!」
真美「恥ずかしいとかは?」
亜美「言ってないと思うけど」
真美「そ、そっか……」
亜美「?へんな真美。亜美はるるんで遊んでくるね!」
真美「兄ちゃん……えへへ」
亜美「なんか亜美達にとっておきのプレゼント用意するから待っててくれだって」
響 「とっておき?なんだろな?」
あずさ「うふふ、指輪とかだったりして~」
亜美「えぇー?亜美困っちゃーう!」
春香「笑顔で言われても説得力ないよ……」
亜美「んま、そんなわけで兄ちゃん遅れるってさ」
響 「せっかく二人の誕生日なのに、ダメダメだぞプロデューサー」
春香「まぁまぁ、先に私達だけで楽しんじゃお!もうすぐお料理の準備できるからね!」
亜美「よろしく頼むよ君達ぃ」
響 「いい気なもんだなー」
亜美「だって主役だもーん」
北斗「仕方ない……やるからには徹底的に、だな」
P「北斗も覚悟決めたか」
北斗「下手なダンスを見せて幻滅させるのは最悪ですからね」
翔太「たまにはこんな悪ノリもいいかもねっ」
冬馬「振り付けとかはプロデューサーわかんの?」
P「だいたいはな。あとはデモテープ見ながら調整だ」
黒井「時間が惜しい。急ぐぞ」
北斗「了解です」
P「真美、亜美……忘れられない誕生日にしてやるからな!」
翔太「クロちゃんのジャージ姿とか初めて見るよ……」
冬馬「誰得だよこれ」
P「真美亜美得にするんだ!やるぞ!」
北斗「じゃあまず最初の動きから」
P「俺がセンターか……伊織、参考にさせてもらうぞ」
北斗「俺はあずさちゃんのポジションで」
黒井「双海亜美役は私に任せてもらおう」
翔太「僕と冬馬君は?」
黒井「両サイドだ」
冬馬「了解だ、さっさと始めようぜ」
黒井「なないーろボタン!」
冬馬「ストップだ!」
黒井「ど、どうしたのだ冬馬よ」
翔太「クロちゃん最初は右手だよ」
黒井「そ、そうだったか」
北斗「あと、手を寄せる時に膝が入ってませんでしたよ」
黒井「難しいな……」
P「多少の粗は仕方ないですけど、イントロとサビの部分はきっちり決めますんで」
黒井「どんなー!デキゴトも!超えてゆける強さ!」
P「一時停止だ!」
黒井「こ、こんどは何だ!?」
冬馬「北斗てめぇ動きすぎだろ」
北斗「そのへんは自由だろ?俺達はあくまでジュピターなんだ」
翔太「でもバク転はないでしょー……」
P「適度にアレンジしてもいいが基本は竜宮小町ベースだ!統率を乱すなよ!」
北斗「しょうがないな……」
P「じゃあ次はサビ前から!いっつーの間にか!」
黒井「少女じゃなーい!」
冬馬「そりゃそうだろ……」
P「無駄口を叩く暇があるなら脚を上げろ!ここのステップは重要なんだぞ!」
高木「うぉっほん!知っての通り今日5月22日は双海真美君と亜美君の誕生日だ!」
高木「思えば小学生のころから 小鳥「それじゃ皆準備いいかしらー!」
真「グラス準備して!」
高木「え……」
律子「それじゃ二人とも、誕生日おめでとう!」
春香「おめでとう!かんぱーい!」
雪歩「おめでとう二人ともっ」
やよい「おめでとうございますー!」
亜美「みんなありがとうYO!」
響 「今日は自分達が料理作ったんだぞ!」
あずさ「たくさん作ったから、いっぱい食べてね~」
千早「おめでとう二人とも」
真美「んっふっふーありがたき幸せ!」
貴音「まこと良き日ですね」
亜美「いやっほーぅ!」
真美「おぉ!?」
春香「プレゼント渡しちゃいまーす!」
亜美「きたきたー!」
春香「私はこれ!お揃いのリボンだよ!」
真美「ダブルリボン?」
春香「これで一緒にトップアイドル目指そうね!」
亜美「はるるんなりきりセットだね!」
春香「さっそくつけてみて!」
真美「合点!……こんにちは!皆のアイドル天美春香です!」
亜美「プロデューサーさん!遅刻ですよ、遅刻!」
小鳥「相変わらず上手ねぇ」
真美「ブタ太!」
亜美「亜美のはヘビ香!これ、ぬいぐるみ?」
響 「自分編み物得意だからな!挑戦してみたんだ!」
亜美「お姫ちーん!みてみてー!」
貴音「ひぃ!あ、亜美……やめてくださいぃ……」
亜美「ほれほれー!」
響 「こら!イタズラするためにプレゼントしたんじゃないんだぞ!」
亜美「ごみんごみん」
亜美「ひびきんありがとー!」
響 「大事にしてよね!」
伊織「そこそこ頑張ったんだから。感謝しなさいよね」
亜美「いおりんがデレた!」
真美「可愛い!」
伊織「こんな時まで馬鹿にすんじゃないわよ!」
真美「やよいっちもありがとね!後で皆で食べよ!」
亜美「おっきく切って亜美たちと食べようYO!」
やよい「うん!」
千早「ケーキ作らなかったのは、このためだったのね」
春香「事前に教えてもらってたからね」
真 「プロデューサーはどんなプレゼント用意してるんだろ」
亜美「楽しみだなー」
あずさ「じゃあ次は私の番ね~」
真美「どんとこい!」
黒井「ど、どうだ……!?」
北斗「ふぅ……これなら」
P「……いいでしょう」
冬馬「やっとOK出たぜ!」
翔太「疲れたーーーーもう立てないよ!」
黒井「七彩ボタンEXの完成だ!」
P「それじゃ765プロに急ぐぞ!もうギリギリだ!」
北斗「行きましょう!」
翔太「ひぃー!」
響 「あとはもうケーキだけで一杯一杯さー」
春香「それにしても遅いね、プロデューサーさん」
伊織「あの馬鹿どこほっつき歩いてるのかしら」
律子「電話しても出ないのよね」
雪歩「も、もしかして事故に……」
千早「それならすぐ事務所に連絡がくるわ」
真「これだけ時間をかけるプレゼントってなんだろ……」
小鳥「気になるわねぇ」
真美「……」ソワソワ
亜美「早く来ないとお開きっちゃうのに何やってるのかなー」
真美「兄ちゃん……」
P「皆リラックスしてる。突入するなら今だ」
黒井「お前達衣装に不備はないな」
翔太「ばっちり!」
北斗「歌詞も振り付けも完璧ですよ」
P「皆、今日はP.Kジュピターのデビューライブだ!」
P「961と765の集大成、ここで見せるぞ!」
黒井「この私が協力したのだ。無様な結果は許さんからな!」
P「行くぞ!5!」
翔太「よん!」
北斗「3☆」
冬馬「2!」
黒井「壱!」
「「「「「楽勝、だぜ!」」」」」
春香「えっ?」
響 「うぎゃー!どうしたんだ!?」
律子「停電かしら」
小鳥「みんなじっとしててねー」
パッ
真 「あれ、もう戻ったの?」
雪歩「なんだったんだろ……え?」
P「真美、亜美!誕生日おめでとう!」
冬馬「今日は特別だ!俺達も祝いにきてやったぜ!」
千早「な、なにあれ……」
律子「プロデューサー!?何ですかその格好!?」
響 「竜宮小町だ……!ショッキングピンクの男集団だぞ!」
亜美「え?え?なにこれ?」
P「待たせてごめんな二人とも、おかげで最高の状態にできた」
高木「く、黒井……」
黒井「私達に言葉は不要!」
北斗「お誕生日を迎える二人にこの曲とダンスを贈ります」
翔太「聞いてください!僕達P.Kジュピターのデビュー曲!}
P「七彩ボタンEX!」
冬馬「いくぜ!」
貴音「面妖な……」ブルブル
雪歩「」
真 「」
あずさ「」
スベテヲコイデーソメタヨー
やよい「怖いですー……」
美希「タイツ姿のハニーもイケてるってカンジ」
律子「つ、通報しますか?」
高木「それは困るよ律子君……」
ドンナデキゴトモ コエテユケル ツヨサ
P「君がボクに!く・れ・たー!」
小鳥「……」
千早「見た目は犯罪者でも、あの人たちの歌には魂を感じるわ」
キミノ ヨコガオヲネ ミテイルノヨーマダイマデモー
北斗「ほらね☆」
キヅイタラー
翔太「同じ☆」
テノターカーサー
伊織「」バタッ
春香「プロデューサーさん……」
黒井「いっつーの間にーか!少女じゃなーい!」
P「お驚く!でしょー!」
北斗「全てを虹に変えたよ☆」
翔太「どんなヨロコビもっキミと分かち合えるっ!」
冬馬「初めまして!ボクに!」
P「出会ってくれて!ありがとう!」
~~♪~~♪~~
冬馬「みんなー!ありがとーう!」
P「今日と言う日を忘れないでくれ!」
パフォーマンス終了後、事務所内には静まり返った765陣営と達成感に震えるP.Kジュピターがいた。
恐らく感動の余り身動きがとれないのだろう。俺達は空気を読みその場を後にした。
北斗「あぁ、辛く苦しい戦いだったけど楽しかったよ」
黒井「ウィ。この経験は必ずやジュピターの力となるだろう」
P「本当にありがとう。感謝してもしきれないよ」
翔太「みんなびっくりしてたもんね!」
冬馬「口あけてポカンとしてたぜ!」
北斗「真美ちゃんも顔真っ赤にして目を潤ませていたしな」
P「あぁ、文句なしのパーフェクトコミュニケーションだ!」
黒井「よし、では私達は撤収する。貴様は事務所に戻るがいい」
P「え?」
冬馬「俺達は敵役だ、こんな場所には相応しくねーよ」
北斗「あとはプロデューサーさんだけで楽しんできてください」
翔太「今度皆の感想教えてね!」
P「皆……あぁ!行ってくる!」
いつもイタズラをして手を焼かせる困った子だが、そんなお前達も俺の大切なアイドルなんだ。
我ながら素敵な誕生日にすることができたと思う。これからも一緒に頑張ろうな。
P「ただいま!改めて誕生日おめでとう、真美!亜美!」
真美「ぐす……えぐ……」
亜美「……」ナデナデ
あずさ「ほら真美ちゃん!ケーキ食べましょう?」
千早「伊織と真は?」
春香「まだ気絶してるよ……」
P「な、なんだこれは」
小鳥「あ、プロデューサーさん……」
P「音無さん!何があったんですか!?」
それは765事務所のみんなのセリフだ
やよい「プロデューサー……」
P「やよい!」
雪歩「うぅ……」
P「雪歩まで……くそっどうしたんだ」
真美「ひっく……うぇぇ……」ポロポロ
亜美「真美……」
高木「君、ちょっといいかね」
P「社長……わかりました」
律子「私も行ってくるわ」
春香「はい……」
P「社長、俺がいない間に何があったんですか」
高木「その前に聞きたいんだが、さっき事務所で歌ったのは君で間違いないんだな?」
P「はい。俺達が撤収するまでは何もなかったのに、あの短時間で……」
律子「いや、それが原因ですから」
P「え?」
高木「サプライズが過ぎるよ君ぃ……」
律子「もしプロデューサーの誕生日に社長と黒井社長がキラメキラリ歌いだしたらどう思います?」
P「そんなもん、ぶん殴って中止させるよ」
高木「それと同じことをしたんだよ君は」
P「……え?」
真美「……」
亜美「確かに想像は超えてたね……」
真美「……っ」ジワ
亜美「真美?」
真美「うぅー……」ポロポロ
小鳥「ちょっ真美ちゃん!?」
真美「兄ちゃん……酷いよ……」
真美「特別なのくれるって……いっだのに゛ぃー!」ポロポロ
律子「特別なプレゼントをするから待っててくれなんて言ったんですよね」
高木「君達が帰った後、真美君は座り込んで泣き出してしまってね」
P「俺……そんなつもりじゃ……ただ二人が喜んでくれるかと思って」
律子「考えすぎなんですよ……」
P「お、俺謝ってきます!」
律子「ちょっと!……行っちゃいましたね」
高木「彼ももう少し察しが良くなってくれるといいんだが……」
亜美「兄ちゃん……」
真美「……」
貴音「私達は席を外しましょう」
響 「え、なんで?」
春香「いいから!」
真 「伊織はボクが担いでいくよ」
千早「それではプロデューサー、ごゆっくり」
亜美「男の人がお尻回しながら歌うのは強烈だったよ兄ちゃん」
P「そんなにダメだったのか……」
亜美「いおりんなんて白目むいて泡吹いてたよ」
P(亜美の言葉に元気が無い……冗談じゃなく本気で不評なのか……)
P「本当にすまない……」
P「真美も、ごめんな?」
真美「……」
P「とびきりのプレゼントと思ったんだが外しちゃったよ」
P「はは、これじゃプロデューサー失格だな……」
亜美「いや、ほんとダメダメだよ」
P「それで機嫌直してくれないか?」
亜美「聞いたかね真美君!どうせなら超高額商品を頼もうじゃないか!」
P「せ、せめて数万以内で……」
真美「……何でもいいの?」
P「あ、あぁ!真美が欲しいものなら何とかしてやる!」
真美「兄ちゃん家の鍵欲しい」
亜美「指輪にしよかなーそれともネックレスかなーんっふ……ふ?」
P「か、鍵?俺の部屋の?」
真美「うん」
亜美「ちょちょちょ」
亜美「亜美も!亜美も同じのがいい!」
真美「これならお金もかかんないっしょ?」
P「でも俺の部屋なんか入ってどうするんだ」
真美「えっと、秘密基地にしたりするんだよ!」
P「変なイタズラとかしないって約束するか?」
真美「女装して踊りだすより変なことはしないかな」
P「うぐっ……わかったよ」
亜美「やった!ハーレムルート完!」
P「じゃあ出来たら渡すから、今日はほんとごめんな」ナデナデ
真美「えへへ……もういいよ兄ちゃん」
亜美「Hey兄ちゃん!亜美にもやってYO!」
P「よしきた。今日はなんでも命令してくれていいからな」
千早「意外と早かったですね」
響 「早くケーキが食べたいぞー」
伊織「行くわよ。一言文句言わないと気がすまないわ」
P「皆……今日は悪かったな」
真 「プ、プロデューサー……なんでブリッジなんかしてるんです?」
P「人間椅子になれって命令されてるからな」
亜美「ケーキ取ってきたよーん!とぉ!」
P「おごぉ!と、飛び乗るんじゃない!」
真美「んっふっふーはるるんにもう勝ち目はなくなったかもNE!」
春香「?」
伊織「じゃあ時間も押してるしケーキ食べましょ。この椅子座り心地悪いわねー」
P「伊織は対象外だぞ!これ以上座られると俺の背骨が……」
亜美「兄ちゃん君」
P「パ、パパラパーご主人様。どうぞご自由にお座りください」
伊織「ん」
高木「何はともあれ一安心だな」
小鳥「そうですねぇ」
P「よくよく考えれば誕生日プレゼントが女装ダンスとか頭おかしいよな」
P「翔太め……覚えてろよ」
P「よし、今日も一日がんばるぞ!おはようございます!」
伊織「今日は遅いのね」
春香「おはようございますプロデューサーさんっ」
P「用事があってな……真美と亜美はもう来てるか?」
真美「ドブリジェン!」
亜美「ボルシチ!」
P「おぉ二人とも待たせたな。例のモノ持ってきたぞ」
真美「やったー!」
小鳥「はーい」
真美「んふ、んふふふ……」
春香「それ鍵?」
亜美「ただの鍵じゃないんだZEはるるん」
貴音「……もしや」
やよい「それってお家の鍵?」
真美「んっふっふっふーこれはねー」
真美「兄ちゃん家の合鍵なのです!」
雪歩「合鍵!?」
真 「あ!」
真美「青ざめたな!勘のいいまこちんは悟ったようだな……」
亜美「犯罪行為のお詫びでプレゼントされちゃったんだー!」
真美「過程や方法など、どうでもいいのだよいおりん!」
亜美「勝てばよかろうなのだァー!」
伊織「ムキーーー!!」
P「何騒いでるんだ?」
春香「プロデューサーさん!ロリコンですよ、ロリコン!」
P「は?」
伊織「何中学生に部屋の合鍵渡してんのよ変態!」
P「だって欲しいもの聞いたら鍵だったんだから仕方ないだろ」
P「誕生日プレゼントでならいいぞ」
伊織「ちょっと前に過ぎちゃったわよ!」
律子「やった!」
響 「どうしたんだ律子?」
律子「あ、いや何でもないわ」
真美「あ、兄ちゃん今日終わったら兄ちゃん家行くかんね」
P「変装はしっかりしろよ」
亜美「了解であります!」
千早「誕生日2月なんだけど……」
春香「私なんて4月だよ……」
高木「頼むから週刊誌には載らないでくれよ君ぃ」
P「そのへんは徹底しますんで……」
あずさ「プロデューサーさん、私もプレゼントは同じのでお願いしますね~」
P「気が早いですね……もっと他のプレゼントのほうがいいんじゃないですか?」
真美「1ヶ月は兄ちゃん独占できるね亜美!」
亜美「このまま既成事実作っちゃおうYO!」
P「恐ろしいことを言うな!」
美希「おはようなのー」
P「またややこしいのが来た……もう営業行ってくるからな!」
美希「なになに?なんの話?」
真美「誕生日最高ってことだよミキミキ!」
亜美「まさにハッピーバースデイだね!」
おわり
あまりにも真美が可哀想だったので投下しながら続きを考えた
最初から考えておけばよかったと後悔している。お疲れ様でした
撤収エンドとか絶対に許されない
面白かった。亜美真美めでてぇのうめでてぇのう
PKジュピター帰って来いw
黒井「ご苦労だったな」
冬馬「お、主役がついに来たな」
北斗「お誕生日会どうでしたか?」
翔太「僕達も参加したかったよねー」
P「……」
黒井「……どうしたのだ?」
P「泣かれちゃいましたよ」
冬馬「そりゃ俺達のダンスはパーフェクトだったからな」
P「あぁ、パーフェクトすぎたんだ」
P「時代が俺達に追いついていなかった……としか言いようが無い」
黒井「つまり、受け入れられなかったのか」
冬馬「はぁ?ありえねーだろ。あの時の俺達はジュピターを確実に越えてたぜ」
翔太「そうだよっ最高の団結だったのに!」
P「俺だって間違ってないと思ってるさ」
P「だけど観客の反応が、この業界では真理なんだよ」
冬馬「嘘だろ……」
○ 時代が悪い
こいつぁ驚きだぜ
P「黒井社長」
黒井「765プロ風情に我々の、真のアイドルが何たるかを理解するのは難しいのだ」
冬馬「所詮あいつらもその程度なのかよ……ライバルだと思ってたのによ!」
P「でも、彼女達だってよくやってますよ」
北斗「このあたりはもう価値観の違いですね」
P「そうか……」
冬馬「……なら、認めさせるしかねーだろ」
黒井「冬馬?」
冬馬「だからあいつらに教えてやるんだ!」
冬馬「本当のアイドルってやつをな!」
P「冬馬……お前……」
北斗「そうだな。俺も真ちゃん達に勘違いされたままじゃ嫌だし」
北斗「乗ったよ冬馬」
翔太「プロデューサーさんも諦めないでよ!だって!」
黒井「私達!」
北斗「みんな!」
P「仲間!」
冬馬「なんだぜ!」
黒井「そうだ!P.Kジュピターは最強のアイドルユニットだ!」
北斗「これからはジュピターと二束のわらじか……大変そうだな」
翔太「だけどきっとできるよ!」
P「あぁ!できる!やるんだ!」
「「「「「目指せ、トップアイドル!」」」」」
即日解散したP.Kジュピターは翌日再結成を発表し、2ndシングル発表のために日々レッスンを続けている。
律子からスパイ容疑をかけられ事務所裁判にかけられるのは、また別のお話。
本当におわり
みんな幸せでよかったよ(棒
がんばれ野郎共
Entry ⇒ 2012.06.18 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
輿水「プロデューサーさん。僕とのエッチ最高だったでしょう?」
輿水「やだなぁプロデューサーさん。あんなに激しく愛してくれたのに」クスクス
P「え? あ?」
輿水「ボクを幸せにしてくれるって約束してくれましたよね?」
P(ここは……俺の部屋。衣服の乱れた幸子、昨晩酔っぱらったあたりからの記憶が……)
輿水「プロデューサーさん?」
P「幸子……」
輿水「責任……とってくれますよね?」
P「あ……あぁ……すまん! こうなったら」
輿水「……ふふ、なーんちゃって、実はドッキリで」
P「結婚しよう!」
輿水「えっ」
P「あっ?」
輿水「な、なんでもないですよ? それよりプロデューサーさん今なんて?」
P「結婚しよう、って……責任をとるってそういうことだろ?」
輿水「ちょ、ちょっと……ボクまだ14歳ですよ?」
P「あぁ、だから2年後だ……親御さんへは俺が頭を下げる。殺されたって仕方ないぐらいのことだしな」
輿水「あ、あの……?」
P「本当にすまなかった、幸子……さて、関係者や社長にはどう説明するか」
輿水(最近プロデューサーさんがボクのことをあまり構ってくれないからドッキリにかけようと思っただけなのに)
P「あっ……そうだ。今日の営業は大丈夫か? 初めてのあとってのは辛いものらしいけど」
輿水「え、えぇっと……大丈夫、です?」
P「そうか……無理はしないでくれよ。って俺がいえる義理じゃないんだけどな」ナデナデ
輿水(ど、どうしてこうなっちゃったのかな……!?)
輿水(すっごくよく寝てました。なにかしゃべるどころじゃないぐらいに……)
P「幸子のこと……大切にするからな。本当に好きなんだ」
輿水「ふぇっ……ま、まあボクはカワイイですからね! プロデューサーさんが我慢できなくなっても当然というか」
P「本当に、かわいいもんな……アイドルには手を出さないって決めてたのに」ナデナデ
輿水(あ、あぁぁ……プロデューサーさんの手あったかい……!)
P「……幸子?」
輿水「あっ、なんでもないです! えぇ。ボクがカワイイのがいけないんですから!」
P「幸子は優しいなぁ、やっぱりかわいいぞ」
輿水「うっ……普段、かまってくれないくせに……」
P「自分が抑えられなくなりそうでな……まぁ、御覧のあり様なんだけどさ」
P「幸子……俺、優しくできたのか?」
輿水「ええっと……ま、まぁまぁでしたね」
P「そうか……」
輿水(ほ、ほんの冗談のつもりだったのに……すごく真剣に考えてくれてる。さすがにネタばらししなきゃ)
輿水「あ、あの……」
P「ん?」
輿水「実は……その……」
P「……あっ、時間!」
輿水「えっ?」
P「話はあとだ。ごめん幸子……着替えとかはあるか?」
輿水「えぇっと、一応……」
P「着替えてくれ、事務所いこう!」
輿水「わ、わかりました……」
輿水「は、はい。その……プロデューサーさん」
P「うん、女の子を急かすなんてダメな男でごめんな?」
輿水「そうじゃなくて、その」
P「これから先もきっと迷惑かけちゃうだろうけど俺もがんばるからさ」
輿水「あの……」
P「おっと、俺が見てちゃ着替えづらいよな。すまんすまん」
ガチャッ バタン
輿水「話を、聞いてくださいよ……もう……」
P「もうか……早かったな。出るぞ?」
ガラララッ ガチャッ
輿水「……」
P「……幸子」
輿水「あの、ボクが朝いったことなんですけれど……」
P「あのさ。俺のことは……好き、なのか?」
輿水「えっ? ま、まぁ嫌いってほどじゃありませんね」
P「そうか……よく考えたら俺さっきから一方的に話してばかりだろ?」
輿水「まぁ、そうですけれど……その」
P「だから幸子自身が俺のことを嫌ってるならさ……贖罪のためになんだってするから」
P「だって俺みたいな奴に襲われたなんてヘタしたらトラウマものだろ? 勝手に好きだなんだって言ってさ」
輿水「……えっと」
P「だから幸子が俺のことを許せないのならなんでもする。顔を見たくないっていうなら会社だってやめる」
輿水「そ、そんな!? プロデューサーさんが辞めたらみんなが……」
P「あぁ。そこら辺は裏でなんとかしてみせる。俺一人のどうこうより幸子を失う方が痛いんだ」
輿水「……ま、まぁボクはカワイイですけれど。そういう意味じゃなくてですね」
P「あぁ、そのかわいい幸子を失うのは何よりも痛いんだよ。会社がじゃなく社会全体でな」
輿水「ず、るいですよ……プロデューサーさん……」
P「……ごめん。言い訳がましいかもしれないけど」
輿水「あ、あの……だから」
P「ごめんな、幸子……俺は最低だよ……」
輿水「……」
P「自分の欲望のままに傷つけておきながら舞い上がっていろいろいったけど忘れてくれていいからな」
輿水「……プロデューサーさん」
P「シたって聞いて喜んで同意だったと思いこんでたけどさ。ひょっとしたらかばってくれてるだけなんじゃないのか?」
輿水「プロデューサーさん」
P「だとしたら傷口をえぐるような真似をしてたわけだし本当に……」
輿水「プロデューサーさん!」
P「……どうした? もうどうしたらいいのか混乱してきてな。本当にすまん……このとおり」
輿水「あーもうっ! 頭なんてさげてないでボクの話を聞いてください!」
P「うっ……すまん」
輿水「さっきから黙ってたらどんどん自分を卑下して……楽しいんですか!?」
輿水「黙ってください。しゃべるのを許可した覚えはありませんよ?」
P「……すまん」
輿水「まったく……なんなんですか? ボクの話もろくにきかず! 勝手に舞い上がって勝手に落ち込む!」
輿水「挙句の果てがボクに嫌われてる? バカなんですか? 脳みそ入ってるんですか?」
輿水「嫌いな人にボクがプロデュースされてあげるはずがないでしょう!」
P「……幸子?」
輿水「だいたいなんなんですか。贖罪のためになんだってする?」
輿水「だったらなんで会社を辞める前提で話をすすめてるんですか? 自分が辞めて喜ぶ人がいるとでも?」
輿水「本当に救えないですね! プロデューサーさんはみんなにとって必要な人なんですよ?」
P「俺は……」
輿水「だからしゃべらないでくださいっていってるでしょう……そもそも」
輿水「なんで状況の不自然さに気がつかないんですか! 一緒に飲んでたのは柊さんでしょうが!」
輿水「楓さん達にも協力してもらってのドッキリなんですよ! ちょっと考えれば気づくでしょう!」
輿水「バカです、馬鹿です、大馬鹿野郎です! なにさらっと告白してるんですか、バカーっ!」
輿水「……ドッキリですよ、全部。エッチなんてしてません」
P「あっ……あぁ?」
輿水「どうしたんですか? 怒らないんですか? それとも残念なんですか? ボクとエッチできてなくて」
P「よ、よかった……」
輿水「そうですね。慰謝料も払わず済みますし会社も辞めなくていいんですもんね」
P「よかったぁ……」ギュッ
輿水「ひゃうっ!? ちょ、ちょっと! なに抱きついてるんですか、セクハラですよ! 慰謝料払いたいんですか!?」
P「俺、幸子のこと傷つけてなかったんだなぁ……」ギュゥゥ
輿水「……も、もう。なんでそこでボクの心配してるんですか」
輿水「……最近、プロデューサーさんがボクに構ってくれなかったでしょう?」
P「あ、あぁ……その……」
輿水「理由はさっき言っちゃいましたよね? ま、ボクがカワイイのがいけなかったとは思いませんでしたけど」
P「はは……めんぼくない」
輿水「仕方ないですね。ボクのかわいさに免じて許してあげます」
P「うん……幸子……」
輿水「なんですか?」
P「俺……プロデューサーのままでいいのか?」
輿水「はい?」
輿水「……」
P「今回はドッキリだったけど。これからも仕事を続けていく中で間違いがないとは言い切れないじゃないか」
輿水「はぁ……」
P「あぁ、もちろん別のプロデューサーを探してだな」
輿水「ボクがさっき言ったこと、もう忘れたんですか?」
P「さっき……?」
輿水「会社のみんなにとっても必要な人だって言ったでしょう?」
P「確かに、そうだが……幸子はこれからやりづらいだろうし」
輿水「会社のみんなっていうのはですね……当然、ボクも入ってるんですよ?」
輿水「本当にプロデューサーさんはどうしようもないですね。嫌いならプロデュースなんてされないって言ったでしょう?」
P「だが……」
輿水「ぐだぐだと言い訳ばかりで情けないですよ、プロデューサーさん?」
P「いいのか?」
輿水「いいんです」
P「そうか……よかった……」
輿水「ふぅ、そもそもプロデューサーさんがプロデューサーを辞めたらなんになるっていうんですか」
P「え?」
輿水「断言しますけれど、ろくなことになりませんよ。社内でいろいろトラブルを起こすに決まってます」
P「そうかな?」
輿水「えぇ。特に『人間関係』でね」
輿水「まぁいいです。今回のことは水に流してあげます」
P「あぁ……ありがとう」
輿水「ただ……プロデューサーさん」
P「ん?」
輿水「ボクのことが魅力的だって思ってるのは本当ですよね?」
P「まぁ、そうだな……本当にかわいい最高の女の子だと思ってるよ」
輿水「ふふっ……なら、いいんです」
P「なに、がっ……んんっ!?」
輿水「……ん、ぷはっ……えへへ、どうです? ボクの初めてのキスの味は」
P「幸子、お前っ……!」
輿水「今日のところはこれで勘弁してあげます。……2年後、楽しみにしてますね?」
P「ちょ、ちょっと待て!」
輿水「ほらほら何やってるんですか、会社に行くんでしょう? おいていっちゃいますよ?」
おわり
ぺろぺろしたい
一から了まで幸せに、で幸子って良い名前だよね
Entry ⇒ 2012.06.17 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
P「ただいまー」 美希「おかえりなさいなの!」
P「じゃあ、美希で」グイ
美希「ふあ」ポス
P「あー…落ち着く」グリグリ
美希「えへへ」
P「……」
美希「……」
P「…やっぱ、ご飯で」グゥー
美希「ミキも」グゥー
美希「秘密なの。もうすぐできるから、待っててほしいな」
P「はいはい、と」
美希「~♪」
P「……」
美希「? ハニー、どうしたの?」
P「いや、エプロン姿、やっぱいいなぁ、って」
美希「ハニーが好きなら、事務所でもエプロンつけよっか?」フリフリ
P「やめて。落ち着かない」
美希「だいじょうぶ。ハニーはゆっくりしててほしいな」
P「待ってても暇なんだよ」
美希「今日くらい、ゆっくりしててもいいのに」
P「慣れてないからな」
美希「うーん、じゃあお茶淹れて」
P「はいよ」コポコポ
P「どの辺が特製なんだ?」
美希「えっとね、ネギとツユとギョクとラブがダクダクなの!」
P「卵で肉が見えないんだが」
美希「ハニーへの思いがいっぱい溢れてるの。これは凄い逸品なの」
P「重すぎて胃がもたれそうだ」
美希「おにぎりは明日の朝だよ?ちゃーんと用意も出来てるの」
P「ほう、それは頼もしい」
美希「ハニーの為なら当然なの」
P「えらいえらい」ナデナデ
美希「あふぅ」
P「だから言ったのに」
美希「こぼれるの…」
P「明らかに盛り過ぎたな」
美希「…ごめんなさいなの、ハニー」
P「なんで謝るんだ」
美希「だって…お店の方が美味しそうだから」
P「まあ、見た目だけなら店の方が美味そうだよな」
美希「……」シュン
美希「…ホント?」
P「ああ」
美希「お汁も玉ねぎも、お店の方が美味しそうだよ?」
P「美希のラブが詰まっているからな」
美希「あ…」
P「ラブダクの特製牛丼なんだろ?それに勝るものなんてないさ」
美希「…うん!」
美希「あ、ミキなの」
P「お、本当だ。懐かしいな」
美希「今見てもまだまだなの。もっとできるのに」
P「これ、何年前だろうな?」
美希「まだ髪が長いから…3~5年くらい前のかも」
P「ぶれすぎだろ」
美希「些細な問題なの」
美希「ミキも結構思い切ったの。でも切って良かったな、って」
P「手のかかる子どもって印象だったなぁ、最初は」
美希「ミキなんか、最初そこの人だったの」
P「冷静に考えなくても酷いよな」
美希「あはっ!そこの人、ミキお茶欲しいな!」
P「やめて、傷つくから」コポコポ
美希「お粗末様でした」
P「美味かったよ。お世辞とか抜きに」
美希「まだまだ改善の余地あり、なの」
P「あ、下げるついでに洗っちゃうな」
美希「あー!!駄目なの、ミキがやる!」
P「何もそんな意地にならなくても」
美希「片付けるまでが料理なの。今日はミキに全部任せてほしいって思うな」
P「うーん、じゃあ、まかせた」
美希「まかせてなの!」
美希「ふぅ」ポスン
P「……」
美希「……」
P「……」グイ
美希「ふあ」
P「……」ギュー
美希「ハニー」
P「ん?」
美希「んーと…何でもない」
P「そっか」グリグリ
美希「あ、この子知ってるの」
P「会ったことあるのか?」
美希「うん。胸おっきいから、凄く目立ってた」
P「…確かにデカいなぁ」
美希「あれで16歳らしいの」
P「最初美希見た時も思ったが、ホント何食べてるんだろうな」
美希「少なくともミキのは勝手に大きくなったの」
P「そうだな…なるべく胸の露出は押さえていくかな」
美希「なんで?」
P「一部の人気は出るだろうけど、その後が難しそうだからな。他の強みを伸ばしたい」
美希「ミキもおっきいよ?」
P「必要以上に見せなくてもいいってことだよ」
美希「ふーん…じゃあ、今度の写真集は見せていこうかな」フニフニ
P「美希が良いならそれでいいけど」
美希「…やっぱり恥ずかしいからやめるの」
P「そっか」グリグリ
P「何が?」
美希「こうして…ハニーとご飯食べて、テレビ見て…隣で一緒にいるの」
P「そっか」
美希「ステージにでて、ライブで歌って…キラキラするのも、好きだけど」
美希「こうやってゆっくりするのも、すごく好き」
P「そっか」
美希「…『そっか』ばっかりなの」
P「そっか」
美希「またなの!もー」
美希「時間が過ぎるのは早いの」
P「先風呂入るか?」
美希「んー…折角だから一緒にはいろ?」
P「何が折角なんだよ」
美希「なんでだろ?」
P「俺に聞くなって」
美希「じゃあ、入る?」
P「まぁ、いいぞ」
P「はー…」
美希「あふぅ…」
P「湯船につかるの久々だ」
美希「そうなんだ?」
P「大体シャワーで済ませちゃうからなぁ」
美希「ゆっくりつかった方が良いと思うな。おふろは命の洗濯なの」
P「どこかで聞いたセリフだな。だが一理ある」
P「まあ、そうだな」
美希「お姉ちゃん言ってたよ。ぽーっとするのは、頭の整理に必要だって」
美希「あと、お風呂はアイデアの宝庫なんだって」
P「ぼーっとする時間かぁ…そういや最近なかった気がするな」
美希「じゃあ、今日は貴重な機会だね」
P「有難く満喫するとするか」
P「そうなのか?」
美希「うん。凄くしっかりしてるって感じ。」
P「人の髪なんて洗わないからわからん」
美希「あ、白髪見っけ」プチ
P「いてっ。…それホントに白髪か?」
美希「うん。ほら!」
P「ホントだった。てっきり泡かと」
美希「も、もうちょっと丁寧に洗ってほしいの…」
P「あ、悪い。これくらい?」ワシャワシャ
美希「ん、それくらい」
P「…前から思ってたけど、この毛どうなってるんだろうな」
美希「どれ?」
P「この、一本だけ立ってるやつ。すぐ元に戻るし」ペタ
美希「ずっと前からそんな感じなの」ピョコ
P「あー…ふやける」
美希「……」
P「……」
P「…なあ、美希」ピーン
美希「なぁに?」
P「風呂入ってると、書く物欲しくならないか?」
美希「たまに思うの」
美希「あ、ハニー。ちょっと待っててね」グイグイ
P「それにしても柔らかいなー」
美希「日々の鍛練のたまものなの」
P「難しい言葉を使うとハゲるぞ」
美希「ミキそこまでバカじゃないもん!」
P「いや、冗談だって!」
美希「もー…あ」
美希「ハニーすっごいかたいの!もうちょっと伸ばした方が良いって思うな」グググ
P「分かったから!分かったからいきなり伸ばすのはやめてぇぇぇぇ!!」
グキッ
美希「あ」
P「」
美希「だ、大丈夫?」
P「ああ…そこまで痛くないし、大丈夫」
美希「流石にやり過ぎたの」
P「高い授業料と思えばいいさ」
美希「後でミキがマッサージしてあげるの」
P「……まぁ期待しておく」
P「それじゃあ、明日のスケジュール確認、始めるぞ」
美希「―――はい!」
美希「任せてなの。ハニーの名前、バリバリ売ってくるの」
P「売るのは俺の名前じゃないだろうに」
美希「じゃあ、ミキのついでに、ね」
P「…明日は無理だけど明々後日なら、9時には事務所に居れると思う」
美希「必ず行くから待っててほしいな」
美希「」クシュクシュ
P「」ガラガラガラガラ
美希「」ブクブクブク
P「」ペッ
美希「」パシャ
P「ニカッ」
美希「にーっ」
P「お、ネギついてるぞ」
美希「えっ、ウソ?」
P「ウソ」
美希「もー、ハニーのいじわる」
美希「変な声出し過ぎなの…」グイグイ
P「効いてるんだよ…うぁ、そこっ」
美希「ふふん。ミキの力を思い知ったか、なの!」
P「ここまで上手くなってるとは予想以上だった」
美希「ハニーの為に勉強したの!」
P「いじらしくて涙が出そう」
P「変な声出すなって」
美希「だって、自然に…んぁっ」ピクン
P「柔らいのになぁ」
美希「ハニー上手過ぎなの…どこで勉強したの?」
P「さあ?」
美希「あはっ、ミキ知ってるの。事務所の本棚の上から三段目の」
P「おっと」グッ
美希「わきゃー!!痛い、痛いのー!!」
P「もうちょっとだけ待ってくれ。これだけ確認するから」
美希「それ、みんなのスケジュール?」
P「ああ」
美希「明日は雪歩とやよいと…高音と一緒なんだ」
P「ダンスマスターが近いからな。一度レッスン見ときたくて」
美希「3人とも大丈夫だと思うな。むしろ身内が敵になりそうなの」
P「贅沢な悩みだったら大歓迎だ」
美希「んー、やっぱり狭いの」モゾモゾ
P「もっと大きいサイズ買うべきかなぁ」
美希「ミキはこのままの方が良いな。落ち着くもん」
P「押し出しそうで怖いんだよ」
美希「えへへ、ハニーの匂い」スー
P「汗臭いだけだと思うけどな」
美希「ハニーはホント女心が解ってないの…」
P「よく言われた」
P「なんだ?」
美希「おやすみのキス、してほしいな」
P「Zzz」
美希「あからさまに寝ないでなのー!」
P「何も聞こえない、もう寝てる」
美希「ひどいの!せめてこっち向いてなの!」
P「はいはい、わかりました、よっと」グイ
美希「やった!ハ、むぅっ」
美希「お礼を言われるようなこと、何もしてないよ?」
P「それでも…ここ最近忙しかったから、さ」
P「晩飯作りたい、って言ってくれて、嬉しかった」
美希「うん…でも」
P「ん?」
美希「次はもっと、頑張るから。期待しててほしいの」
P「そっか…次か。そうだよな」コツン
美希「……ん」
P「ああ」
P「おやすみ、美希」
美希「おやすみ、ハニー」
おしまい
美希とPが可愛すぎる病にかかって思わず投下した。特に反省はしていない
ひとまずここで一度終わりにして、また抑えきれなくなったら投げます。
もっと覚醒美希の露出が増えてもいいと思うの。
やばいかわいすぎる
待ってる
Entry ⇒ 2012.06.16 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
幸子「プロデューサーさん、聞いてます?」 P「……」
P「あ、あぁ。ごめんごめん」
幸子「さっ、次いきますよ~」
P「………」
……
…
幸子「ふぅ、たくさん買いましたね……あれ、もう疲れたんですか?」
P「ん……いや」
幸子「ふふ、今日はありがとうございました。プロデューサーもこんなにカワイイボクの隣を歩けて幸せだったでしょう?」
P「……幸子」
P「明日からはプライベートであまり話しかけないでくれ」
幸子「………え?」
P「じゃあな。また明日」
幸子「そ、それって……どういう」
ガチャッ
凛「おはようございます」
P「おう凛、おはよう」
卯月「おはよーございます!」
P「おはよう!」
ガチャ
幸子「おはようございます……あっ、プロデューサー」
P「……ああ、おはよう」スッ
幸子「!」
凛&卯月「はい!」
幸子「な……なんで……」
幸子「(い、今、明らかに他の方との反応が違ったような……)」
P「……………」
………
……
…
卯月「はい!ありがとうございました!」
凛「ありがとうございました」
P「ん!じゃあな!」
幸子「あ、あの……プロデューサー。昨日の言葉の意味は……」
P「……すまん、ちょっと急いでるから」スッ
ガチャッ バタン!
幸子「えっ……?あの」
幸子「…………え……あ……」
これ
幸子「『話しかけないでくれ』って……確かに言ってたような」
幸子「な、何かの聞き間違いですよね!そうですよ、カワイイボクとの会話を拒否するなんて!」
幸子「……(それにしては、今日もすごい避けられてたような……)」
幸子「……とにかく、明日はボクとの仕事があるはず。聞いてみないと」
幸子「おはようございますプロデューサー。あの、以前の」
P「ああ幸子。すまんが時間が無いんだ。向こうのスタジオでちょっとやらなきゃいけないことがあって」
幸子「え、あ」
P「先に行ってるけど、幸子は時間通りで大丈夫だから。じゃあ後でな」タタッ
幸子「…………」
幸子「い、忙しいなら仕方ないですね!」
スタッフ「ハイOKでーす!お疲れさまです」
幸子「ふう……どうでしたか?ボクの美貌に酔いしれても良いんですよ!」ドヤッ
P「………ああ」
幸子「(こ、こっちを見てすらいない……)そ、それでプロデューサー。ちょっと聞きたいことが」
P「さあ次はCMの収録だ。近場だし先に行っててくれ」スッ
幸子「……あ、はい」
幸子「さあどうです?カンペキなボクの演技!見てくれましたか?」ドヤァ
スタッフ「すいませーん!ちょっといいですか?」
P「ああ、はい。こっちはOKです!」サッ
幸子「う……」
P「はい……はい。大丈夫です。それじゃあまた後で」
幸子「あの!」
P「ん?ああ……後でな」
幸子「うぐ………」
……
…
幸子「さ、さあプロデューサー、次のお仕事はなんですか?」
P「ん……ああ、今日の分はこれで終わりだな」
幸子「え……」
P「おつかれ。明日と明後日は休みだから」
P「じゃあ」
幸子「ちょ、ちょっと待ってください!あの、以前のは」
P「ん?」
幸子「この前の、もう話しかけないでっていうのは……」
P「……ああ」
P「言葉通りの意味だよ」ガチャッ
バタン
幸子「え……え……」
P「みんなおはよう。今日は新しいアイドルがうちのプロダクションにきてくれてたんだ」
P「さっ、自己紹介だ」
肇「みなさん、はじめまして……藤原肇です。この憧れの世界に来れてとても嬉しいです。
色々な経験を積んで、がんばります。ご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくおねがいします」
卯月「よろしくお願いします!」
凛「よろしく」
きらり「にゃっほーい!よろしくね☆にょわー!スゴい肌キレイ!!」
幸子「よ……よろしくおねがいします。ボクが色々教えてあげますよ」
P「肇はまだデビューしたばっかりだから、これから俺がしばらくつきっきりになると思うけど、みんなもよろしくな」
幸子「え………」
幸子「(最近のプロデューサー………やっぱり)」
P「そう、うまいぞ!」
肇「ありがとうございます」
凛「ねえプロデューサー、ここってどうするの?」
P「ああ、それはな……」
卯月「おつかれさまでーす!また明日!」
P「ああ、またな!」
幸子「(ボクのこと、無視……してる?)」
幸子「(それだけじゃなくて、仕事の時でもすごくそっけなくなってる)」
幸子「(一体、なんで……どうして)」
幸子「……う……」
P「よし、今日はこれぐらいにしとこう。みんなお疲れ様!」
「「「おつかれさまでーす」」」
幸子「(なん……で)」
幸子「(だけど、どう質問しても聞いてくれないし……あまりボクとも顔を合わせてくれない)」ブツブツ
スタッフ「輿水さん?あのー……」
幸子「あ、はい!」
スタッフ「大丈夫ですか?さっきの場面なんですが……」
幸子「あ、あ……ごめんなさい」
幸子「一体何が……はっ」
幸子「何か、ボクへのサプライズがあるのかも!きっと、何か準備してるのを悟られないようにしてるんですね!」
幸子「ふふ……そうですかそうですか、ならば許してあげないこともないですよ!」
幸子「おつかれさまでーす!」
P「えぇ……はい、じゃあそれで。はい。お願いします。では」プツッ
幸子「ふふ……プロデューサー、そろそろじゃないですか?」
P「……?」
幸子「ふふ、隠さなくてもいいですよ!ここ数日、ボクに冷たかったのは何か訳があるのだと!
そして、それはボクへ何かサプライズがあるからなのでしょう!?」
P「…………」
幸子「何かプレゼントですか?ボクの心の準備はバッチリですよ!さぁ!あ、でもバッチリだとサプライズの意味ないですかね、ふふ」
P「……何の話だ?もう行くからな」ガタッ
幸子「え」
バタム
幸子「………え………」
幸子「なんで……?じゃあ、一体、どうして………」
幸子「プロデューサー……ちょっと前は、普通に話しかけてくれてたのに」
幸子「うっ………ふ………う」ぐすっ
幸子「ボクが……ボクが何かしましたか……?」
幸子「(あ……謝らないと……心当たりは、無いけど……)」
幸子「おはようございま……あっ」ドンッ
P「………おはよう」スッ
幸子「う……プロデューサー、あの」
P「……」スッ
幸子「あ………」
・お仕事中
幸子「(最近、プロデューサーと一緒にやるお仕事が少ない気がします……)」
幸子「(そのせいで、話す機会も無くなって)」
卯月「あれ、輿水さん?」
幸子「あ……島村さん」
卯月「どうしたの?最近、元気無いような……」
幸子「あ……う」
幸子「お、お気持ちはありがたいですがほっといてください!ボクはまだまだ余裕です!」
タタタ……
卯月「……?」
P「うん、だいぶよくなってきたな……その調子だぞ、肇」
肇「ありがとうございます。ですがまだまだですよ」
肇「これからも、ご指導よろしくおねがいしますね……?」
P「ああ、もちろんだ」
幸子「……(最近のプロデューサー、藤原さんとずっと話してる)」
幸子「(仕事だけじゃなくて、プライベートな事だって……)」
幸子「うぐ……」
肇「それでは、今日は失礼します」
P「おう、また明日な」
幸子「ぷ、プロデューサー!今ちょっと良いですか!?」
P「……俺も今日はもう帰る」
幸子「わ、わかりました。ですが、謝らせてください!!」
P「……」
幸子「ここ最近、プロデューサーがボクに素っ気ない事についてずっと考えてました。
ボク、何か悪い事したんですか?でしたら、謝ります!ごめんなさい!」
幸子「仕事だって、ミスもしてないはずです!ですが、仕事以外の所で……ボクが何か、やったのでしょう!?」
幸子「ですから……ですから、前みたいに……」
P「……別に、何も謝られるような事はされてないぞ」
幸子「……!で、でしたら」
俺の方も不備は無いはずだ」
幸子「い……いえ、あの、そうではなくて」
P「じゃあな、この後用事あるから」
バタン
幸子「……うっ……ぐす」ガクッ
幸子「どうして……ですか……うぐっ……ふ、ぅ」グスッ
幸子「ふぇぇ……うう……うぇぇ……」
幸子「(プロデューサーは一向に会話してくれなくなり)」
幸子「(ボクはというと、ずっとプロデューサーのことばかり考えるようになりました……)」
スタッフ「それじゃあ、一旦休憩になりまーす」
幸子「………」
凛「………大丈夫?」
幸子「え、ああ……はい」
P「…………………」
P「いよっし、今日もこんなもんだな……」
きらり「にょわーっ!Pちゃんおつかれーっ!」ガバッ
P「おわぁ!ちょちょ、抱きつくんじゃない!」
きらり「一緒にハピハピすぅー!」ぐいぐい
幸子「(……!)」
幸子「(ぷ、プロデューサー……事務所で諸星さんと抱き合ってる)」
幸子「(な、なんで……?なんで……?)」
幸子「(え……ま、さか)」
幸子「っ!」ダダッ
P「ん?今何か音が……」
きらり「?」
幸子「うぐ……く、う……ふぇ……」
幸子「(もう……アイドルなんて……)」
「ねえ君、かわいいじゃん?」
「俺たちと遊ぼうぜ」
幸子「え……あ……」
「なあ、この子ってアイドルの輿水幸子じゃねえ?」
「うっそ、マジじゃねえか!」
幸子「え……え……?(な、何ですか……この人たち)」
「さっ、行こうぜ!」
幸子「いえ、あの……(こ、怖い!)」
「ん?どうしたの?とりあえずあっちにオレらの車あるからさ、行こうぜ!」ポンッ
幸子「い……いやっ、触らない、で……」
P「あのー……すいません」
「あ?誰?」
幸子「ぷ、プロデューサー!」
P「その子!うちの大事なアイドルなんで!」
幸子「!」
「は?なに?あんた、プロデューサーか何か?」
P「失礼します!」サッ
P「さぁ行くぞ幸子ぉぉおおおおお!!」抱きっ!
幸子「ちょ、ちょちょっとプロデューsきゃああああっ!」ガバァ
P「失敬!」ドヒューン
「は、はええ……」
「なんだったんだあいつ」
P「ふぅ……ここまでくれば大丈夫か」
幸子「……」ポカーン
P「ああ、悪かったな。大丈夫か、幸子?」スッ
幸子「あ……あ……」ジワッ
幸子「うぇ……ふぇ……ふぇええ……ぅぁぁぁ……」
P「お、おお?大丈夫か?あいつらに何かやられたか?ケガは?」
幸子「い、いえ……だ、ぐすっ だい、じょうぶ……うわぁぁぁぁん」
P「おお、おおいおい」
幸子「言うことっ、聞きますからぁ……もっと素直になります、から……えぐ」
P「わ、わわかったから、とりあえず泣き止んでくれー!」
幸子「うぐっ……う、う……」
P「てい」ぽんっ
幸子「う……、な、なんで頭に、手を……」
P「お前が泣き止むまでな」なでなで……
幸子「……!///」かぁぁぁ……
幸子「うぐっ……ぐすっ」
P「落ち着いたか?」
幸子「ぷ、ぷろでゅーさ、うぐっ……ごめ、ごめんなさいぃ……な、なんで……」
P「なんで?」
幸子「ふぇ、ぐすっ、だって、さいきん、冷たかったのは、ボクのこと、嫌いに、きらいになったんじゃないかって」
幸子「も、もうボクの事なんか、どうでもいいんだって思って」
幸子「だ、だから……さっき、、助けてもらって、うっ……すごく、うれしかったぁぁ……~~ぅ、うぁぁ……」
P「……ああ、その事な」
幸子「……ふぇ?」
P「ここ数日、お前に素っ気ない態度というか……あれにはまぁ、ちょっとした訳があってな」
…
……
………
杏「輿水幸子?まあ確かに調子に乗ってる感はあるよね」
P「んん、やっぱりそうか」
P「確かにここ最近は能力もあがったし、がんばってるとは思うんだけどなあ」
杏「プロデューサーが構い過ぎなんだと思う」
P「そ……そうか?」
P「キツい事いうな杏は……でも、今は本当にノってる時だからつまずいて欲しくないんだ」
杏「んじゃあ一回プロデューサーから距離を置いてみるとか」
P「距離?」
杏「必要以上に構うんじゃなくて、無視してみるとか」
杏「その方がおもしr……いや、輿水幸子のためになると思う!」
P「んん……そうだな。あいつがちょっと落ち着いてくれるためにも……」
杏「んじゃあついでにプロデューサー、杏のこともほっといてくれれば……」
P「お前はもっとダメになるだろ!さあLIVE行くぞ!」
杏「ぐえええええええ」
…
……
………
幸子「え……あ」
P「だから、お前の事を嫌いになったなんてもちろんあり得ないぞ。安心してくれ」
幸子「っ!ぅ……///」かぁぁ
P「さっき絡まれてた時なんて、いつものお前だったら軽くあしらってたと思ってたんだが、そうもいかなかったしな」
幸子「プロデューサー……あ、う」
幸子「ゆ、許して……許して、あげます。だから……」
幸子「ま、前みたいに……ボクと、お話、してください……おねがい、します」ビクビク
P「………はー」ポリポリ
P「そんなの当たり前だろ。こっちこそ本当に悪かったな。ごめん」
幸子「……!」
幸子「……うぐ、ふぇっ ふぇぇぇぇん……よかったぁ……よかっ、よかったぁ……」
P「ま、また泣くのか!?」
幸子「プロデューサー、もう絶対に離れないで、くださいね……えぐ。これからも、よ、よろしくです……」
P「ああ、こっちこそよろしくな!」
幸子「………////」
P「さっきからすごい顔が赤いけど、大丈夫なのか……?」スッ
幸子「あ、あああだいじょうぶです!ですから! それ以上近寄らないでください……///」ボソボソ
P「??」
幸子「ほらプロデューサー!おそいですよ!」
P「にしたって、この荷物の量は……」
幸子「今日もボクに一日付き合ってくれるんでしょう?このあいだのライブ、大成功でしたからね!」
P「ま、まあな……」
幸子「あ、お金の心配ならいりませんよ。ボク、こう見えてもけっこう持ってますので」
幸子「それに、プロデューサーはお金を貯めててくれていいんですよ?きたるべき時のために♪」
P「きたるべきって……?」
幸子「だ、だから こ、今度は、プロデューサーがこのボクに合うように魅力を身に付ける番です!
もっと楽しませてください!」
P「あ……ああ。んじゃあそろそろ、今後のためにも事務所に戻ろう!」
幸子「前、ボクの事を担いだ時、密かに胸を触りましたよね……?」ボソッ
P「うっ!あ、あの時は触ってしまったかもしれないけど、何より必死だったし……不可抗力というか」
幸子「いいです、許してあげます!その代わり……」
幸子「これからずっと、ボクとプロデューサーが世界一ってことを証明するの、手伝ってくださいね!」
おわり
挙げて落とす腹パンまだ?
そんな輿水ちゃんも良いと思いました
>>67
それは他の人に任せる!!!!
やっぱりハッピーエンドじゃないとな!!!!
最後の一行見えない
いちゃらぶはよ
乙! 闇に飲まれよ!
面白かった
Entry ⇒ 2012.06.15 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「決めぽぉず、ですか」
亜美「そうそう、アレみたいな!」
真美「はるるんと言えばあのポーズ、みたいなとこがあるっしょ?」
真美「真美たちに欠けてるのはキャラクターを象徴する決めポーズだと思うんだよね」
美希「だってそうでしょ? 春香って歌も踊りも顔も平凡なのにミキたちを差し置いてセンターなんだよ?」
亜美「つまりはるるんには歌と踊りと顔の平凡さを補って余りある何かがあるってことになるっしょ」
雪歩「なにげにひどいこと言ってるような……」
真美「そこで真美たちは調査に乗り出したわけ」
美希「そして長きにわたる研究の結果ついにひとつの結論が導き出されたの」
雪歩「でも私たちみんなライブであのポーズやってるし春香ちゃんの専売特許というわけじゃないよね?」
美希「雪歩は認識がヌルいの」
雪歩「ええー……」
真美「ライブでみんなでやってもそれは所詮はるるんの添え物、あるいはパチモノとしか見られない!」
雪歩「そうかなあ……」
亜美「ゆきぴょんは人がいいですなあ」
美希「そんなことではこの弱肉強食の芸能界で生き残れないの」
雪歩「なんで私がたしなめられる流れになってるんだろう……」
亜美「たしかにガチで決めポーズと呼べるのははるるんのアレだけだけど」
真美「ここにいないメンバーはみんなそれに近いものを持ってるんだよ、お姫ちん」
雪歩「この顔ぶれってそういう基準で集められてたんだ……」
美希「あんなのは律子のパクリなの。オリジナリティがないと今はよくてもこの先行き詰まるの」
雪歩「そんなつもりでやってるわけじゃないのに……うう」
美希「カビの生えた元アイドルの遺産に頼ってるようではハニーに教えてもらうまでもなく未来はドドメ色なの」
雪歩「そこまで言われるようなことだったの!?」
真美「まあまあ、ゆきぴょんも真美たちと一緒に新しい決めポーズを考えて生まれ変わろうよ」
亜美「んっふっふっふ~、よっくぞ聞いてくれました」
真美「では我ら三人の研究結果をここに披露して進ぜよう!」
美希「まずは千早さんから見ていくの」
亜美「そんな千早お姉ちゃんが好んで行う数少ない動作のひとつが」
真美「サビの盛り上がりに合わせて手のひらを上に向けた腕を前に出してスーッと持ち上げていくアレ」
雪歩「でもアレってわりとみんな歌ってるとき普通にやるものなんじゃ?」
貴音「そうですね。わたくしも振り付けになくても歌に身が入ると無意識に出てしまうことがあります」
美希「やれやれなの。これだから二人は甘いの」
美希「もはやあのポーズは千早さんの決めポーズと言ってしまっても過言ではないの」
雪歩「……オリジナリティがどうとかいう話はどこにいったの?」
美希「千早さんにケチをつけるのはいくら雪歩でもミキ許さないよ?」
雪歩「…………」
真美「やよいっちと言えばガルウィング! ガルウィングと言えばやよいっち! まさに代名詞!」
貴音「それは否定いたしませんが、しかしアレはそもそも決めぽぉずの類なのでしょうか」
美希「キマっているかどうかとかは問題ではないの」
雪歩「どういうこと?」
雪歩「んー……一生懸命さとか礼儀正しさとか飾らなさとか幼さの残るかわいらしさとかかな? ……あ」
真美「そう。いまゆきぴょんが挙げた要素がガルウィングには全部入ってる」
美希「ガルウィングを一発かますだけで自分のキャラクターを鮮やかに押し示せるの。これは強いの」
貴音「なるほど……百万言を連ねるよりも効果的というわけですね。まさかそれほどのものだったとは」
雪歩「真ちゃんにはこれという決まったポーズはないと思うんだけど?」
亜美「さすがまこちんを語らせたら765プロ一のゆきぴょんだね、にゅふふ」
美希「でもまだまだなの。しょせんアマチュアの観察眼なの」
雪歩「なんで何か言うたびにけなされる流れになるんだろう……」
美希「実は構成要素はごく限られていてその組み合わせやアクセントを変えているだけなの」
貴音「基本になるのは手を差し伸べる・拳を突き出す・上段蹴りといったあたりですか」
真美「お~、さすがお姫ちん。理解が早いね~」
亜美「まあまこちんは真王子というイメージ自体が決めポーズみたいなものでちょっち反則気味なんだけどね」
美希「響の場合はそれでは弱いの。いくらアクションをアピールしても真クンの二番煎じになってしまうの」
雪歩「でも響ちゃんには動物という武器があるじゃない?」
真美「いっつも動物頼みってわけにはいかないっしょ~。アイドルなんだし、自分の魅力で勝負しなくちゃ」
亜美「だがしかし! そんなひびきんにもナンバーワンなポーズがあることを亜美たちは見つけてしまった!」
貴音「はて? そのようなものがありましたでしょうか」
亜美「んっふっふっふ~。あるんだな、それが」
貴音「響の挨拶を? 面妖な。ですがそうおっしゃるのでしたらやってみましょう」
貴音「はいさい! 自分、我那覇響だぞ! ……まさかこの手を挙げるだけの仕草のことですか?」
亜美「そのとおりい~」
美希「ただ手を挙げて軽く振る、たったそれだけなの。でも765プロの他の誰がやっても響ほどハマらないの」
雪歩「…………」(←765プロのアイドルをひとりひとり当てはめて想像中)
雪歩「た、たしかに……。正直、侮ってたかも。響ちゃん、すごい」
雪歩「あずささんと言えば、手を頬に当てたり両手を合わせながら首を傾げてあらあら?」
美希「あんなのは決めポーズでもなんでもないの。ただの癖なの。それも悪い癖なの。オバサン臭いの」
雪歩「言いたい放題だね……」
雪歩「……ヘタレ?」
美希「雪歩にだけは言われたくないの。好きだけど怖いものは怖いの」
雪歩「……はっ。ひょっとして美希ちゃんがさっきから私にきつく当たってくるのって」
美希「雪歩は単にツッコミやすいだけなの」
雪歩「うう、ひどいよ美希ちゃん……」
貴音「美希の雪歩に対するあの態度もつんでれというものなのでしょうか」
亜美「ん~、違うっしょ。ミキミキは裏表がないからあれは本音で言ってると思う」
真美「まあ心を許してるから言いたいこと言えるんだけどね。だって真美たちはみんな765プロの」
亜美・真美「「仲間だもんげ!!!!」」
貴音「それは置いておいてあずさの話に戻りましょう」
亜美「さすがはお姫ちん。華麗にスルーしたね」
真美「真美たちにできないことを平然とやってのける。そこにしびれるあこがれるゥ!」
雪歩「あ、髪を敬礼するみたいにひょいって上げるアレじゃないんだ」
美希「脇を見せるところがあざといから認めたくないの。ここは譲れないの」
美希「で、手を広げるポーズに話を戻すけど誰にもあの大らかさは醸し出せないの。これは胸の大きさの問題ではないの」
貴音「わたくしではあずさのあの包容力には到底及びませんね」
美希「そういうことなの。母性と言い換えてもいいの」
美希「特に潜在的に胎内回帰願望を持ってるようなキモいマザコンには効果絶大なの。イチコロなの」
真美「ミキミキ絶口調だね~」
雪歩「伊織ちゃんもパフォーマンスが多彩すぎてこれはというポーズは思い浮かばないなあ」
雪歩「響ちゃんの動物と同様にウサちゃん使うのは無しだとすると……投げキッスとか?」
美希「違うの。正解は髪をかき上げて光を目標へと収束させる人間反射衛星砲のポーズなの」
雪歩・亜美・真美「「「…………」」」
美希「……冗談なの。ハズしたのはわかるし謝るからそんなジト目でミキを見ないでほしいな」
貴音「……いまのは冗談だったのですか」
美希「貴音はいいヤツなの」
真美「でもポーズじゃないけどそれと同じくらい必殺の効果を発揮する技があったというわけ」
美希「それがウインクなの。ミキたちもやるときはやるけど、でこちゃんのウインクの破壊力にはかなわないの」
貴音「言われてみれば、たしかに伊織のういんくの印象はわたくしどもの中でも群を抜いておりますね」
雪歩「コケティッシュな伊織ちゃんにはこれ以上ないくらい似合ってるものね」
貴音「……驚きました。まったく参考になりません」
亜美「でしょでしょ~?」
雪歩「結局みんな普段から自然にやってる動作がそのまま決めポーズになってるって感じだもんね」
貴音「そういう特定の動作がこれといって無いわたくしとしては厳しい現実です」
雪歩「お茶やラーメンすするのは決めポーズには向かないですしね……」
貴音「そんなものがありましたでしょうか?」
真美「お姫ちんなら人差し指を立ててとっぷしいくれっとです、ってやるアレだね」
美希「ただ、アレはアレでキャラ固有のポーズにはなってるんだけど」
美希「ぶっちゃけおとなしすぎてインパクト的にお話にならないの」
雪歩「小さく上げて大きく落とすんだね……」
貴音「要するに決めぽぉずという意味では何も無いも同然ということに変わりはないのですね」
美希「ハニー!」
雪歩「プロデューサー!」
亜美・真美「「兄ちゃん!」」
貴音「おられたのですか、あなた様。いつから聞いていらしたのですか」
P「真美たちに欠けてるのは決めポーズだと思う、とか言ってたあたりからだな」
真美「ほとんど最初からじゃんか→!」
亜美「それなのにずっと黙って聞き耳立ててるなんて兄ちゃんイケズだよう」
P「それにこんな簡素な仕切りで区切られてるだけの空間で聞き耳立てるもなにもあるもんか。まる聞こえだったぞ」
雪歩「そ、そうだったんですか」
美希「まあそれならそれで説明する手間が省けてちょうどいいの。ハニーの意見を聞きたいの」
P「いいだろう。そもそもそのつもりで口を挟んだんだしな」
P「間違っているのはその先だ。そこまでわかってるのになんで身についてない新しいポーズをつくろうとするんだ」
美希「? どういう意味かわからないの」
P「真の分析パートで言ってただろう」
P「形がかっちりと定まっているわけではないけどちゃんと決めは成立しているみたいなことを」
雪歩「……そういえばそんな話でしたね」
P「つまりこれという形が無いのがいまのおまえたちの自然体だというならそれがおまえたちの決めポーズだということだ」
P「たとえば、貴音なら何を考えているのか読み取れない神秘的なたたずまいだな」
P「真王子のイメージ自体が真の決めポーズだというあの解釈はそのまま貴音にも当てはめることができる」
P「下手な小細工なんて必要ない。それだけのオーラというか雰囲気が貴音にはあるんだ」
貴音「あなた様……」
P「作為的な型をつくるということは白地の上にそういう色をつけるということだ」
P「少なくとも今はまだ雪歩には雪歩でない色に染まってほしくはない。雪歩のファンもきっとそう思っているはずだ」
雪歩「……型にはまった私は私ではないということですか?」
P「その型が本当に雪歩がつくりあげたものならそれは雪歩自身だよ」
P「アイドルとして成長していけばいずれおのずから見い出せるだろうはずのものだ」
P「今はそのときのために白のままで進んでいけばいいと俺は思う」
雪歩「はい、わかりました。ありがとうございます、プロデューサー」
真美「真美は~?」
P「亜美と真美がアイドルとして示すものは無限の可能性だな」
P「同じ相手に同じイタズラを何度も仕掛けてもつまらないだろう?」
P「どうしたらもっと面白くなるか二人はいつも考えている。それと同じさ」
P「型にはまらないのがおまえたちのスタイルなんだ。特定のポーズはかえってその邪魔になる」
亜美「わかった、帝王の拳に構えはないってことだね!」
真美「敵はすべて下郎なんだね!」
P「誰が聖帝になれと言った」
美希「満を持して大トリを飾るの」
P「そうだな……はっきり言って美希は天才だ。アイドルになるべくして生まれてきたような申し子だ」
美希「えへへ、もっと褒めてほしいの」
P「精進を怠らなければ万能のスーパーアイドルとして本当に頂点を極めることも夢じゃない器なんだ」
P「今からひとつやふたつのポーズにこだわることはない」
美希「わかったの。制圧前進あるのみなの」
P「だからなんで南斗鳳凰拳にハマってるんだおまえたちは」
貴音「よくわかりました。良きあどばいすをいただけて幸いでした」
雪歩「これからもよろしく指導してくださいね、プロデューサー」
亜美「要するに決めポーズがなくて負け組だと思っていた亜美たちこそが」
真美「実は勝ち組だったってことだよね」
美希「決めポーズなんかに頼ってる春香たちはしょせん雑魚にすぎなかったの」
P「さっきも言ったがこの狭い事務所では社長室以外での会話はその気になれば全部聞き取れる」
美希「? それがどうしたのなの」
雪歩「…………まさか」
P「そう、そのまさかだ」
ジャーンジャーン
亜美・真美「「げえっ、律っちゃん!!」」
律子「ええ、ずっとね。話は全部聞かせてもらったわ」
春香「どうせ私は平凡な顔の雑魚ですよ、雑魚」
響「自分、アクション頑張ってるのに二番煎じとかひどいぞ」
律子「カビの生えた元アイドルについて詳しく聞かせてもらおうかしらね」
あずさ「オバサン臭いってどういうことかしら~」
伊織「誰が人間反射衛星砲よ、まったく」
亜美「全部ミキミキの発言だから!」
美希「裏切りツインズなの、自分たちだけ逃れようだなんて許されないの」
律子「安心しなさい、逃がす気なんてさらさらないから」
美希・亜美・真美 ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
春香「亜美~? 嘘はいけないなあ。亜美も私の顔のこと平凡って言ってたよね~?」
亜美「はるるん怖いよ~、ごめんなさいもう言いません許して~」
律子「雪歩、貴音。美希の尻馬に乗って言わなくてもいいようなことを口にしなくて命拾いしたわね」
春香・響・あずさ・伊織「「「「うんうん」」」」
雪歩「ゆ、許された」
貴音「まこと、口は災いのもとなのですね……」
真美「え~? ゆきぴょんたちだけずるいよ律っちゃ~ん」
律子「シャラップ! あんたたちは完全に人馬一体だったでしょうが!」
千早「だからといって喜んでいいような話でもないと思うわ」
やよい「うっうー、なんか申し訳ない気分ですぅ」
真「ボクの場合ボーイッシュな部分ばかりがピックアップされて微妙に複雑ではあるんだけどね」
小鳥「今日も765プロは元気いっぱいでにぎやかでした。最後はみんな笑いながら家路につきました」
小鳥「明日もまたみんなが楽しく仲良く過ごせる一日でありますように」
【おしまい】
拙文におつきあいいただきありがとうございました
いやあ、読むのと書くのとでは大違い
自分でやってみてSS職人の皆様を見る目が変わりました
アイデアがわけばまたチャレンジしてみたいと思います
乙!
雪歩かわいいよ雪歩
やっぱ皆最初は大変だよな!
SS書いたこと無いけど
Entry ⇒ 2012.06.15 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
小鳥「ちょっと!どうしたの、その包帯」やよい「…」
小鳥「え?」
やよい「もう、誰も傷つけたくはないんだよ!」
小鳥「よくわからないけど、そんな巻き方じゃ治る傷も治らないから、ほら見せて」
やよい「や、やめろ!私に触るなっ!」ジタバタ
小鳥「あ、こら!暴れないの!」
小鳥「伊織ちゃん!ちょっとやよいちゃんを抑えつけて!」
やよい「はーなーせえ!」
小鳥「みせなさいー!」
伊「ちょっと、小鳥!やよいが嫌がってるじゃないの!放しなさいよ!」
小鳥「え、ちがっ」
やよい「ふっ…」タタタ
小鳥「あ、待って!やよいちゃん!」
伊織「えーっと…つまり何?」
伊織「アンタはやよいの包帯を直してあげようとしただけで、別にやましい気持ちはなかったの?」
小鳥「その通りよ…というより、やましい気持ちって…」
伊織「そんなことはいいとして、どうしちゃったのよ、あの子」
小鳥「うーん…噂に聞く中二病ってやつかしら」
伊織「ちゅうにびょう…?」
小鳥「ええ、第二次性徴期の男の子が主な発症者で、そのレベルはSランクからFランクに分けられる病気よ」
伊織「つまりどういう病気なのよ」
伊織「痛い子…何、じゃあやよいは春香みたいになっちゃったってわけ?」
小鳥「春香ちゃんはそこまで痛い子じゃないと思うけど…」
伊織「で、直るのよね?」
小鳥「ええ、個人差はある見たいだけど、大体1年くらいで治るみたいよ」
伊織「1年…大丈夫なのよね、お仕事とか」
小鳥「それは…」
小鳥「お、落ち着いて!ね?」
伊織「あ…ごめん…」
小鳥「正直、定義自体が曖昧なところもある病気なの」
小鳥「だから、私には何とも…」
伊織「そう…私、ちょっとあの子と話してくるわ」
小鳥「ええ、そうしてあげて」
小鳥「多分屋上の方に逃げたと思うわ」
やよい「ふんっ、くららん…」
伊織「何がくだらないのよ」
やよい「!」ビクッ
伊織「アンタ、その腕大丈夫なの?小鳥も心配してたわよ」
やよい「怪我など…5秒もあれば治る」
伊織「じゃあなんで包帯なんてしてるのよ」
やよい「これは、みじゅ…自らの力を封じ込めるためだ」
やよい「じゅうろく」
伊織「みかん潰すのがやっとじゃないの」
やよい「あ、握力など関係ない!私の腕には…」
伊織「アンタの腕が何よ」
やよい「私の腕には…魔獣を封印した呪印がある」
伊織「…は?」
伊織「意味わかんないんだけど…」
伊織「百歩譲って事務所でならまあいいけど、お仕事ではとりなさいよ?」
やよい「ば、ばか!そんなことしたら一般人が…」
伊織「包帯なんて巻いてたら、ファンが心配するわよ」
やよい「くっ…」
伊織「(もしかして千早もちゅうにびょうってやつなのかしら)」
伊織「いっぴき何?」
やよい「わんちゃん」
伊織「かわいいわね…」
やよい「ふん、そんなことはどうでもいい」
やよい「お前も死にたくなければ私に近づかないことだな」
伊織「お前って誰よ…」
やよい「…え?」
やよい「え…えと…だから伊織……ちゃん…」
伊織「何?もしかして私のこと言ってたの?」
伊織「この私をお前呼ばわりするなんてアンタも偉くなったものね」
やよい「あ、あの…」
伊織「何で突然お前なのよ?一応私、アンタより歳上なのわかってる?」
やよい「で、でも!伊織ちゃんだって小鳥さんのこととか呼び捨て…だし」
伊織「今は小鳥の話はしてないでしょ?どうしてそうやって話を逸らそうとするのよ」
伊織「だから何よ、言ってみなさいよ」
やよい「私は……うぅ…」グスッ
伊織「何?泣いたら誤魔化せるとでも思ってるの?」
伊織「世の中そんなに甘くないんだから、わかってる?」
やよい「ごめん…なさい……」グスン
伊織「何にごめんなさいしてるのかわかって言ってるの?」
やよい「えと…えと……い、伊織ちゃんにごめんなさい…?」オロオロ
やよい「ぁ…ぅぅ…」
小鳥「い、伊織ちゃん!」
伊織「何よ、今二人で話してるんだから邪魔しないで!」
小鳥「なかなか戻ってこないから見に来てみたけど…案の定ってところかしらね」
小鳥「ちょっと取り乱しすぎよ、伊織ちゃんらしくもない…ほら、深呼吸して?」
伊織「え、ええ…」スーハー
伊織「…はぁ、ちょっと落ち着いたわ……確かに私もちょっと言い過ぎたかもしれないわね…」
伊織「ごめん…」
やよい「…え?」
伊織「私もちょっと熱くなり過ぎたわ」
やよい「あ…」
伊織「でも、勘違いはしないでちょうだい、私は別にアンタが嫌いだから怒ったわけじゃないの」
伊織「い、いつものアンタの方が私は好きだから…」
やよい「伊織ちゃん…」
伊織「で、でも!アンタが悪いのは事実よ!小鳥にだって心配かけて!」
伊織「ほら、小鳥にちゃんと謝りなさい?」
小鳥「いい友達を持ったわね、やよいちゃん」
やよい「…はい!それから、小鳥さん…迷惑かけてごめんなさい!」
小鳥「はい、よく言えました」
伊織「…じゃあ、もう包帯とっても大丈夫よね」
やよい「!」ビクゥ
小鳥「そうねそんな巻き方だと蒸れちゃうし、下手したら跡が残っちゃうから早めに取っちゃったほうがいいわね」
伊織「何よ、もしかして自分じゃとれないの?」
伊織「いいわ、私がとってあげるからじっとしてなさい」スルスル
やよい「わ!だ、だめ!やめて!伊織ちゃん!」
伊織「もうとれちゃったわよ?」
やよい「あ…うぅ…」
小鳥「えっと…腕に書かれているコレは何かしら…?」
伊織「…文字?」
みないで
いや
伊織「刺青…じゃないわよね」
小鳥「え、ええ、多分油性のマジックじゃないかしら」
伊織「で、何なの、これ?」
やよい「それは…暗黒龍の…」
小鳥「うっ…」プルプル
伊織「餡子くりゅう…?和菓子かなにかのこと?」
小鳥「暗黒…龍…」プルプル
やよい「」
伊織「あんこく、りゅう…?暗黒龍…何よ、その安いRPGにでも出てきそうなのは」
やよい「伊織ちゃん…」グスッ
伊織「な、何よ」
やよい「伊織ちゃんなんて大っ嫌い!うわあああああああん」タタタッ
伊織「あ!ちょっと!どこ行くのよ!!」
なーかしたー
伊織「アンタはいつまで笑ってるのよ…」
小鳥「だって…だって暗黒龍よ!」
小鳥「よりにもよって龍!しかも暗黒!」
伊織「はぁ?」
小鳥「すーはぁ…んぶっ」
伊織「ちょ!汚いじゃないの!いきなり噴出さないで!」
伊織「もうアンタは落ち着くまで休んでなさい…」
伊織「あの子、どこ行ったのかしら…」
-------女子トイレ
やよい「うぅ…とれないよぉ…」ゴシゴシゴシ
伊織「やっと見つけたわよ」
やよい「あ…伊織ちゃん……助けて…」
伊織「んな!真っ赤じゃないの!ずっと擦ってたわけ!?」
やよい「うぅ…ひりひりするよぉ……」
伊織「そりゃ油性じゃ早々とれないわよ」
やよい「私、このままずっと暗黒龍の呪いかかったままなの…?」
伊織「これアンタが書いたんでしょうが…」
やよい「そうだけど…」
やよい「伊織ちゃんちに…?」
伊織「ええ、うちにあるの使えば何とかなるでしょ、きっと」
やよい「そういうものなのかなぁ…」
伊織「そういうものよ、少なくともアンタの家よりは色々あるだろうし」
やよい「確かに今日はおうちに誰もいないから大丈夫だけど…」
伊織「じゃあ決まりね」
やよい「いつ来ても広いね、いおりちゃんち!」
伊織「まあそうね、広すぎるのもちょっと悩みものだけど」
やよい「それで…どうしよ、この呪印」
伊織「油性マジックには油っぽいものがいいって聞いたことあるけど…」
やよい「油…?サラダ油ならわたしのおうちにもあるけど…」
伊織「お肌荒れちゃわないかしら?」
やよい「うーん…わかんない」
伊織「…ということで、調理場からマーガリンを借りてきたわ」
やよい「マーガリン?」
伊織「ええ、何かコレがいいらしいわよ」
やよい「ふぅん」
伊織「で」
やよい「で?」
伊織「部屋でやるのもなんだから、お庭いきましょ」
やよい「え…」
やよい「そうじゃないんだけど…」
やよい「伊織ちゃんちのお庭、色んな人いるよね?」
伊織「え?ええ、まあそうね」
やよい「私の腕に呪印あるよね?」
伊織「そうね」
やよい「見られちゃうよね?」
伊織「そうかもしれないわね」
伊織「私は別にいいけど…」
やよい「私はやだよ!伊織ちゃん以外の人に呪印見られちゃうなんて!」
伊織「そ、そう」
やよい「そう!」
伊織「じゃあ、お風呂でやる?」
やよい「やる!」
伊織「ホントに?」
やよい「ホントに!」
伊織「伊織様最高です」
やよい「何言ってるの?」
伊織「何でもないわ…」
やよい「んしょっと」ヌギヌギ
伊織「何で下まで脱ごうとしてるのよ」
やよい「え?だってお風呂入るんだよね?」
伊織「マジックで書いた呪縛を消したいんでしょ?」
やよい「呪印!」
伊織「はいはい、なんでもいいから早めにやっちゃうわよ」
やよい「よろしくお願いしまーっす!」
やよい「はぅうん///伊織ちゃん!そこダメ!くすぐったい…」
伊織「何で脇まで書いてるのよ…」
やよい「だって…そうしないと呪印の効果が…」
伊織「はいはい、わかったから」
やよい「あう///」
伊織「にしても、マーガリンで意外ととれるものなのね」
やよい「え…?」
伊織「大体取れたわよ、薄く残ってはいるけど、あとは自然にとれるんじゃないかしら?」
やよい「そっか…」
伊織「何でちょっと悲しそうなのよ…」
やよい「そ、そんなことないよ!ありがと、伊織ちゃん!」
伊織「これに懲りて、もう変なマネはしないことね」
やよい「おっはようございまーっす!」
小鳥「はい、おはよう」
伊織「はぁ、昨日の疲れがまだ残ってるわ…」
小鳥「昨日は結局伊織ちゃんのおうちにお泊りしたの?」
やよい「はい!一緒にお風呂入ったりトランプしたりして楽しかったです!」
小鳥「そう、それはよかったわね」
伊織「よくないわよ、この子ったら夜中まで」
やよい「い、伊織ちゃん!その話は駄目だよ//」
伊織「やよいったら、暗いだの怖いだのさびしいだの言って夜泣きしちゃって」
伊織「全く、子供じゃないんだから」
やよい「も、もう!秘密って約束したのに!」
伊織「はいはい、ごめんごめん」
小鳥「そう…濃厚なイチャイチャはなかったのね…」ボソッ
やよい「?」
小鳥「何でもないわよ、なんでも!」
伊織「テレビ局から?」
小鳥「ええ、何でもスタジオの関係で、明日収録予定だった番組を今日にしてほしいって」
伊織「また突然ね…別に今日は特段お仕事ないからいいけど」
小鳥「じゃあ、お願いね」
伊織「ええ、わかったわ。で、いつ出ればいいの?」
小鳥「今」
伊織「ああそう…」
やよい「役員会ですか?」
小鳥「やよいちゃん、昨日あったことを事細かに教えてくれないかしら!」
やよい「こ、小鳥さん、鼻息が荒いです…」
小鳥「いいのよ!そんなことより…ね?お願い!」
小鳥「いくら奥手の伊織ちゃんだって、一夜を共に過ごして何もしないはずないもの」
やよい「昨日は…そうですね…」
小鳥「い、伊織ちゃんったら大胆ね…//」
小鳥「で、やよいちゃんは気持ちよかったの?」
やよい「えーっと、その…あんなことされたの初めてだったので…」
やよい「気持ちよくなかったって言うと嘘になっちゃうかもですけど…すっごくくすぐったかったです」
小鳥「優しくしてもらえたのね!」
やよい「はい?」
やよい「夜ですか?えっと、お風呂入ってトランプして、すぐ寝ちゃいました」
小鳥「寝るときはもちろん一緒だったのよね?」
やよい「私の為にお部屋も用意してくれたんですけど…寂しかったので…」
小鳥「やよいちゃんったら甘えんぼさんなのね」
やよい「えへへ//」
小鳥「それでそれで?」
やよい「ってこ、これ以上はだめです!」
小鳥「そんなに激しかったの!?」
やよい「え、えと…確かにたくさん泣いちゃいましたけど…」
小鳥「是非ともいろいろ聞きたいところだけれど…」
小鳥「確かにこれ以上聞くのは野暮ってやつね…」
やよい「?」
小鳥「ありがと、やよいちゃん、当分おかずには困りそうにないわ!」
やよい「え?私今日は予定だけ確認したら何もないですけど…」
小鳥「そうだったわね」
小鳥「…暇ね」
やよい「そうですねぇ」
小鳥「お茶でも飲む?」
やよい「あ、私淹れてきますよ」
やよい「温まりますぅ…」
小鳥「そうねぇ、やよいちゃんの淹れてくれるお茶って、毎回温度加減が絶妙なのよね」
やよい「えへへー!ありがとうございまーっす」
やよい「でも、やっぱり師匠には負けます」
小鳥「師匠って?」
やよい「雪歩さんです!知ってますか?雪歩さんって、お茶のことになると結構怖いんですよ」
小鳥「そうなの?」
やよい「はい、信じられないかもですけど、こう…なんていうのかな…とにかく怖いんです」
小鳥「見かけによらず、意外な一面もあるのね」
やよい「はい!」
小鳥「それにしても…やることないわね」
やよい「はい…」
小鳥「ひゃく?」
やよい「やっぱり何でもないです!」
小鳥「そういえば、やよいちゃん、どうして昨日はあんな口調だったの?」
やよい「えと…その話はもうやめてもらえると嬉しいです…」
小鳥「そ、そうね、誰にだって思い出したくない過去の1000や2000はあるものね」
やよい「小鳥さんにも忘れ去りたい過去ってあるんですか?」
小鳥「え?ええ、まあ…」
やよい「教えてくれませんよね?」
小鳥「ごめんね…」
やよい「暇ですね」
小鳥「そうねぇ…」
小鳥「やよいちゃんは、伊織ちゃんのこと好き?」
やよい「え?大好きですよ」
小鳥「そう…私のことは?」
やよい「好きですよ」
小鳥「じゃあ、春香ちゃんのことは?」
やよい「大好きです」
小鳥「えっと…じゃああずささんのことは?」
やよい「いっぱいお菓子とかくれるので大好きです」
小鳥「そう…」
小鳥「それにしても…」
やよい「暇ですねえ」
やよい「あ、伊織ちゃん、お帰りなさい」
小鳥「あら?もう終わったの?」
伊織「ええ、番組の一コーナーだけだからすぐ終わったわ」
やよい「ねえねえ、伊織ちゃん」
伊織「ん?なぁに?」
やよい「あのね…」
伊織「ええ」
やよい「暇」
伊織「は?」
伊織「暇ならレッスンにでも行きなさいよ…」
やよい「レッスンは疲れちゃうし…」
伊織「何よそれ…」
やよい「だからね、何か面白いことないかなーって」
小鳥「伊織ちゃん、今度は雑誌の取材だって」
伊織「…どこで?」
小鳥「今ここはちょっと散らかってるから…社長室でお願いできるかしら?」
小鳥「律子さん連れてってもいいから」
伊織「はぁ、わかったわ…」
やよい「どんなゲームですか?」
小鳥「やよいちゃんくらいの女の子が恋をするお話よ」
やよい「へえ、やってみてもいいですか?」
小鳥「ええ」
小鳥「エンターキーとクリックだけで読み進められるから、すぐになれると思うわ」
やよい「はい!ありがとうございます」
伊織「はぁ、随分かかったわ…」
小鳥「お疲れ様、お茶飲む?」
伊織「ええ、いただくわ」
やよい「い、伊織ちゃん!」
伊織「何よ」
やよい「か、勘違いしないでよね!伊織ちゃんのことなんか、これっぽっちも好きじゃないんだから!」
伊織「そうだったの?」
やよい「バカ…///」
やよい「わ、私は伊織ちゃんと違ってぜんっぜん暇じゃないんだからね!」
やよい「遊んで欲しいなんてこれっぽっちも思ってないんだから!」
伊織「そう、じゃあ私はテレビでも見ながらゆっくりさせてもらうわ」
やよい「バカ…///」
伊織「さっきから何なのよ、それは…」
小鳥「はい、お待たせ」コト
伊織「ん、ありがと」
伊織「ん?」
やよい「バカ…///」
伊織「さっきから人のこと馬鹿馬鹿って…」
伊織「アンタはそんなに私を怒らせたいわけ?」
小鳥「ち、違うの!これは、ゲームに影響されて…」
伊織「ゲーム?」
小鳥「ええ、ツンデレ美少女がメインヒロインのギャルゲ」
小鳥「昨日の中二病の件もあるし、もしかしたらと思って…」
伊織「前々から言おうと思ってたんだけど、やよいに変なこと吹き込まないでくれるかしら?」
やよい「ま、待って!伊織ちゃん!私がやりたいって言ったから小鳥さんが貸してくれたんだよ?」
伊織「そうなの?」
やよい「うん!」
伊織「でも、どうして?」
やよい「えと…伊織ちゃんにもっと好きになってもらいたかったから…かな」
伊織「バカ…///」
小鳥「いい?やよいちゃん、これがホンモノのツンデレってやつよ」
やよい「す、すごいです…今胸のあたりがキュンってしました」
小鳥「あ、その選択肢は気を付けてね、下の選ぶと即バッドエンドだから」
やよい「そうなんですか!?助かりました!」カチカチ
伊織「だから、変なこと吹き込むなってあれほど…」
春香「…」ガチャ
小鳥「ちょっと!どうしたの、その眼帯」
春香「お前らには関係のないことだ…」
伊織「今日も765プロは平和ね…」
おわる
それでも読んでくれた人ありがとう
何かあればしばらくは多分起きてます
おつ
Entry ⇒ 2012.06.14 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あずさ「プロデューサーさんは、どうして私に敬語なのかしら?」
P「さぁ、どうしてでしょうね。でも、気にするほどのことじゃないと思いますけど」
あずさ「そうでしょうか?」
P「社長や音無さんには敬語なわけですし。特別、あずささんだけのものじゃないですよ?」
あずさ「目上の人や年上の人なら敬語もわかりますけど……その」
P「はい……」
あずさ「私、まだ21でプロデューサーさんより年……下なんですよ?」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「あっ、いや、そういう意味じゃないんです。とても21の女の人には見えないっていうか」
あずさ「……」シュン
P「あぁっ! 違います、違います。今のは言葉のあやです」
P「俺が言いたいのは、あずささんは21歳に見えないくらい大人っぽいということです」
P「はい、とても」
あずさ「う~ん。自分では、あまりそうは思わないんですけど」
P「いえいえ、あずささんは大人っぽいですよ」
P「俺が21の時に周りにいた女の人は、うるさい人が多かったですよ。女子大生とか」
P「でも、あずささんはそういう人達に比べておっとりしてるからでしょうか。とても落ち着いているように見えるんですよ」
あずさ「だから、大人っぽく見えるんですか?」
P「少なくとも俺は」
P「さっきも言いましたけど、大人っぽいからですよ。言い方は悪いですが、大人っぽいっていう表現は実年齢より高く見えるってことです」
あずさ「うぅ……はっきり言われると少し辛いです」
P「す、すみません……」
P「えっと、つまり、俺の中であずささんは年下のようには扱えない。かといって、友達感覚っていうのも仕事の関係上、違う気もします」
P「それで、あずささんには敬語を使っているというわけです」
あずさ「そうだったんですか……」
P「なんですか?」
あずさ「だとしたら、私よりも大人っぽい子もいると思いますけど」
P「例えば?」
あずさ「う~んと、そうですね。貴音ちゃんかしら」
P「貴音ですか。そうですね……貴音は四条の家の教えで立ち振る舞いとか上品ですし、物腰も穏やかですよね。確かに大人っぽいですね」
P「でも、貴音は何か違うんですよ」
P「異質っていうか、掴みどころがないっていうか、とにかく不思議な子ですよね。あの喋り方もあって」
P「そういう部分が強いですから、あまり大人っぽさを感じないんですよ」
P「むしろ、美味しそうに何かを食べてる時の貴音には子供っぽさを感じますよ」
P「千早ですか? 確かに千早のストイックさと歌への盲目的なまでの姿勢は、他の子達とはかけ離れてますね。同年代とは思えないくらいに」
あずさ「プロデューサーさん、そんな言い方」
P「あぁ、別に貶してるわけじゃありませんよ。職人気質って言いたいだけです」
P「凄いですよね。あの歳で、自分の中に「歌」っていう絶対的な柱を持っていて、おまけに目標に向かって足を止めることもしないで走り続けている」
P「本当に16の高校生ですか?」
あずさ「プロデューサーさんは、千早ちゃんに敬語を使わないんですから」
P「そうですね。歳がそれなりに離れてますから、敬語に違和感が出てしまうのもありますけど……」
あずさ「けど?」
P「千早に敬語を使ったら、俺が媚びてる様に感じてしまう気がして。多分、千早はそれを凄く嫌がると思います」
P「千早は仕事上、対等な付き合いを望んでますから。なら、俺もそれに合わせるべきかと……」
P「はい、なんですか」
あずさ「千早ちゃんは、対等な付き合いを望んでいるから、プロデューサーさんはそれに合わせて敬語を使ってないんですよね?」
P「はい、あずささんの言う通りです」
あずさ「千早ちゃんの要望に合わせてるってことですよね?」
P「そうなりますね。まぁ、アイドルの要望を叶えるのもプロデューサーの仕事ですから。トップアイドルになりたいというなら、叶えてあげるわけですし」
あずさ「あの、それって私にも当てはまりますか?」
あずさ「プロデューサーさんは、私のプロデューサーではないですけど、私の要望を叶えてくれますかということです」
P「あぁ、そういうことですか。構いませんよ、別に」
あずさ「ほ、ほんとですか!」ガシッ
P「えっ、えぇ。俺は、765プロのプロデューサーですから。765プロ所属のアイドルである、あずささんの要望を叶えるのは当然だと考えています」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「あっ、でも伊織みたいにジュース買ってこいみたいなのは勘弁してくださいね」
あずさ「ふふ、わかってます」
P「それで、あずささんの要望って何なんですか?」
あずさ「そうですね。私のプロデューサーさんへの要望は……」
あずさ「私に敬語を使わないことです!」
P「はい?」
あずさ「そんなに難しく考えなくていいですよ。プロデューサーさんは、普段私以外の女の子に使っている言葉使いで私に接してくれればいいですよ」
P「な、なるほど。でも、それだとあずささんに失礼な気が……」
あずさ「プロデューサーさん!」
P「は、はい!」
あずさ「私のお・ね・が・い聞いてくれないんですか?」
P「うっ、うぅ……わかりました」
あずさ(美希ちゃんの言う通り、本当に押しに弱いのね)
あずさ「はい、お願いします」
P「……」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「すみません。いざ、やろうとすると緊張して」
P「スーハーッ」
P「よし、OK。いきますよ?」
あずさ「は、はい。よろしくお願いします~」ドキドキ
P「おはよう、あずささん。今日の調子はどうだ?」
あずさ「……」ムスッ
P「あれ、どうしたんですか。あずささん?」
P「えっ……」
あずさ「プロデューサーさん、それ全然違います」
P「だ、ダメ出しですか」
あずさ「また敬語に戻ってますよ」
あずさ「それに、なんであずさ「さん」なんですか?」
P「えっと、あずささんはあずささんでs……だから」
あずさ「プロデューサーさんは、他の子に「さん」づけで呼んでますか?」
P「いや、違いま……違うぞ」
あずさ「それじゃあ、どうするべきか解りますね?」
P「……」コクッ
P「おはよう……」
P「あ、あ、あず……」
あずさ(……大事な場面で中々決めてくれないのよね)
あずさ「プロデューサーさん」ギュッ
P「……!」
あずさ「おはようございます」ニコッ
P「……」
P「あぁ……おはよう、あずさ」
P「どうしたんだ、あずさ?」
あずさ「何でもありません。呼んでみただけです」
P「そうか……」
P「……」
あずさ「……」
P「あずさ……」
あずさ「はい、なんですか。プロデューサーさん」
P「呼んでみただけだよ……」
あずさ「ふふ……」
P「ははは…」
P「あずさ……」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「あずさ……」
P(なんでだろうな)
あずさ(ただお互いを呼び合っているだけなのに)
P(凄い恥ずかしいというか、こそばゆい)
P(でも……)
あずさ(不思議な感じ。暖かい何かが胸に流れ込んでくる)
P(目の前にいるこの人が)
あずさ(とても愛おしい……)
P「っ!」
P(顔を突き出して……えっ、これってあれか。つまり、そういうことなのか)
あずさ「……」
P(あずさの唇……凄く艶やかだ)
P(っていうか、近づいてきてないか)
あずさ「んっー……」
P(このままあずさとキスするのは簡単だ。あずさを受け止めるか、俺の方から重ねにいけばいい)
P(でも、それでいいのか? 運命の人を見つけるために、この世界に入った彼女の唇。それを俺が……)
あずさ「んっ~」
P(あぁ、無理だ。あずさの唇は、俺の葛藤をぶっ壊す位に魅力的だ)
P(かわせない……)
あずさ「きゃあああああっ!」バッ
P「うおおおっ!」バッ
千早「おはようございます。プロデューサー、あずささん」
P「あっ、あぁ、千早か。おはよう、調子はどうだ?」
千早「そうですね、特に問題はありません」
P「そ、そうか、それなら今日の仕事もバッチリだな」
千早「はい、本日もよろしくお願いします」
千早「ところで、さっきお二人の悲鳴が聞こえたのですが。何かあったんですか?」
P&あずさ「ギクッ……」
千早「あれ……ですか?」
P「そ、そうだ。こんなボロな事務所だからな。出たんだよ、茶色くてカサカサって動くあれ」
千早「あっ、な、なるほど……あれですか」
P「それを見て、驚いて声を上げたんだ。なっ、あずさ」
あずさ「えっ、えっと……そ、そうなのよ。私、怖くて思わず」
千早「そういうことだったんですね」
P(よし、上手くごまかせた。これぞ、パーフェクトコミュニケーション)
P「あぁ、なんだ。今日のスケジュールについてか、それなら今日は午前から」
千早「いえ、そうじゃありません」
千早「プロデューサー、さっきあずささんのことをあずさって呼び捨てで呼んでましたよね?」
P「えっ……そ、そうだったか。驚いてたから、あまり覚えて」
千早「言ってました。私、耳には自信があります」
P(うっ……今だけは千早の耳ざとさが辛い)
P「そ、それは……あれだよ、あれ。小学生の頃とかあったろ。先生のことをお母さんとか呼んじゃうやつ。あれと一緒だ」
千早「……」ジトッ
P(うわぁ、これ絶対に信じてないよなぁ)
あずさ「……えぇ、そうですね。プロデューサーさん」
P(そこで意味深に寂しそうな顔しないでください、あずささん)
千早「……」ジトッ
P(ほらぁ、こうなるから)
P「千早……」
千早「……真剣な顔。やっと話す気になったんですね」
P「あぁ、その通りだ。俺は、千早に伝えなきゃいけないことがある」
千早「……」
P「千早……」
千早「はい……」
P「……」
P「足元にいるぞ。茶色いあれ」
千早「えっ?」
P「ちょっ、千早!?」
千早「いや、いや、いやあああっ!」
P「ち、千早。落ち着いてくれ、もういないから」
千早「えっ……」
P「もういないよ。千早が驚いたおかげで直ぐに逃げたみたいだ」
千早「そ、そうですか……」
P「どうだ、千早。わかったろ?」
千早「な、何がですか?」
P「凄く驚いて余裕なかったろ。さっきの俺もそうだったんだ。だから、俺はあずささんのことをあずさって呼んじゃったんだよ」
千早「た、確かに自分で経験をするとどれだけ錯乱するか理解できました」
P「そうだ。つまり、そういうことだ」
千早「はい…」
千早「あっ、すみません///」
P(千早の体、細いけど柔らかかったなぁ。ごまかしの嘘で得するとは、ラッキーだな
あずさ「……」
P「……っ!」バッ
あずさ「……」
P「あっ、あずささん」
あずさ「あらあら~」
P「あれは、俺たちのことを誤魔化すためについた嘘が偶然……そう偶然起きたことなんです」
P「決して他意はないですよ?」
あずさ「……」
P「……参ったな。あの、どうしたら許してくれますか?」
P「うわぁ、食いついてきた。意外に現金なんですね」
あずさ「何か言いましたか、プロデューサーさん?」
P「いえ……なんでもありません」
P「そうですか。それで、何をして欲しいんですか?」
P(まぁ、あずささんなら常識の範囲で言ってくれるだろう)
あずさ「あの……プロデューサーさん」
P「はい……」
あずさ「プロデューサーさん、私にさっきの続きをしてくれませんか?」
P「……」
あずさ「……///」
あずさ「冗談でこんなこと言えません」
P「それもそうですね……」
あずさ「プロデューサーさん、私では嫌ですか」
P「……嫌なら、あの時に避けるなり突き放すなりしてますよ」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「いいんですか、俺で?」
あずさ「プロデューサーさんじゃなきゃ嫌です」
P「あずささん……」
あずさ「……」ドキドキ
P「……」スッ
あずさ「あっ……」
あずさ(私の頬にプロデューサーさんの手……暖かい)
P「目……閉じて下さい」
あずさ「は……はい」
あずさ「……」
チュッ……
あずさ「えっ……おでこ」
P「すいません、今の俺にはこれが精一杯みたいです」
あずさ「そんな酷いです、プロデューサーさん」
P「どこにキスするかは、言われませんでしたから」
あずさ「むぅ……」
あずさ「はい……」
P「すみません。本当のところ、俺自身もまだ気持ちが固まっていないんです。何せ突然のことですからね」
P「あずささんへの気持ちが、憧れなのか好きなのか。はっきりとは、わからないんです」
P「あずささんと一緒にいるときの心地よさが、他の子達にも同じ様に感じているんです」
あずさ「まぁ、プロデューサーさんって意外に節操がないんですね」
P「うぐっ……」グサッ
P「あっ、そういえばそうですね。やっぱり、あずささんにはこっちの方が良いですね」
あずさ「それじゃあ、最初と話が違います」
P「そう言わないで下さい。やっぱり自然に弾む会話が何より良いわけですから」
あずさ「それは、そうですけど……う~ん、何だか上手く誤魔化されただけのような気もします~」
P「そんなことありませんよ」
P「そうですね。俺が俺自身の意志であずささんを好きになって、あずささんを本当の意味で支えになれた時でしょうか」
P「俺の隣にあずささん。あずささんの隣に俺……そういう関係です」
あずさ「随分と先が長いんですね」
P「すみません。こういうのは、ちゃんと納得するまでやる性分なんです」
あずさ「ふふ、いいんです。私、待つのは得意ですから」
P「えっ?」
あずさ「私も頑張らないとプロデューサーさんをとられちゃいますから」
P「??」
あずさ「私も頑張って、プロデューサーさんに合ういい女の人にならなきゃいけない……ということです」
P「そうですか……」
P「約束ですか……」
あずさ「はい。もし、プロデューサーさんが私のことを好きになって、私の隣にいたいって心から感じた。その時は……」
P「その時は……」
あずさ「……」
あずさ「やっぱり、いいです」
P「えぇ、あっ、あずささん!」
あずさ「ふふ、この続きが聞きたかったら……私のこと、好きになって下さい」
P「そ、そんなぁ……」
あずさ「ふふふ……」
プロデューサーさん。もし、プロデューサーさんが私のことを好きになって、私の隣にいたいって心から感じたその時は……
私のこと「あずさ」って呼んで、ちゃんと唇にキスしてくださいね♪
fin
Entry ⇒ 2012.06.14 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
あずさ「プロデューサーさん、この時期って……」
あずさ「違いますよ、プロデューサーさん」
P「あれ、間違いでしたか?」
あずさ「プロデューサーさん、私の格好みて気づかないんですか?」
P「あずささんの格好……ですか? 綺麗な純白のウエディングドレス……あっ」
あずさ「わかったみたいですね」
P「はい、ジューンブライドですね」
あずさ「はい、その通りです~」
P「道理で最近は、ウエディングドレスのモデルや式場の広告写真の撮影の仕事のオファーが多かったわけだ」
あずさ「もしかしてプロデューサーさん、忘れていたんですか?」
P「そっかジューンブライド、6月の花嫁かぁ……」
あずさ「6月に結婚すると、幸せになるって言われていますよね」
P「どうしてでしょうね?」
あずさ「う~ん、どうしてでしょう?」
P「おまじないか何かみたいなものですかね」
あずさ「そうかもしれませんね」
あずさ「でも、素敵じゃないですか……」
P「内容が前向きですからね」
あずさ「プロデューサーさんは、おまじないとか占いとか、そういうのを信じていますか?」
P「そうですね、運の良いときだけ信じちゃいます」
あずさ「まぁ、プロデューサーさんたら……ふふっ」
あずさ「どうしたんですか?」
P「いや、何ていうか自分が結婚しているイメージがわかなくて」
あずさ「プロデューサーさんは、結婚願望がないんですか?」
P「そういうわけじゃありませんよ。ただ……」
あずさ「ただ?」
P「今は、仕事に忙殺されて相手を探すことも出来ませんから」
Prr……Prr……
P「ほらねっ。はい、Pです。あっ、社長、先日の件についてですが……」
あずさ「……」
Pi……
P「よし、これで問題はなさそうだな」
P「すみません。話の途中で抜けちゃって」
あずさ「あのプロデューサーさん……プロデューサーさんはお仕事で忙しいですよね。だから、相手の方を探すのは」
P「そうですね。これから、みんなの人気が上がっていけば仕事も今以上に忙しくなって、探す時間が益々なくりますね」
あずさ「はい」
P「そうなると、やっぱり職場結婚しかないのかな……」
あずさ「え……っ!」
あずさ「あう……」
P「そうなると消去法で……事務員の音無さんか、同じプロデューサーの律子か」
P「う~ん、悩むな」
あずさ「そ、そんな……ダメですよ!」
P「えっ……あれ、俺、声に出てましたか?」
P「いや、違いますよ」
あずさ「ほっ……」
P「ただ、現実を見た場合にそれが一番可能性として高いっていう話ですよ」
P「歳が離れすぎているというわけでもなく、付き合うのに支障がない。それでいて、俺と既に交友関係もある」
P「そうなると、この二人になりますよね」
あずさ「……」
P「はい」
あずさ「プロデューサーさんは、それでいいんですか?」
P「ん……どういうことですか?」
あずさ「結婚って、その相手と一生を歩んでいく約束をすることですよ」
あずさ「嬉しいときも、辛いときも全部を分かち合うんです」
あずさ「そんな大切なパートナーを、そんな風に決めてしまっていいんですか?」
P「……」
P「俺の運命の人ですか……」
あずさ「はい、きっとその人はプロデューサーさんのことを待っているんです。プロデューサーさんが、自分のことを見つけてくれるって信じて……」
あずさ「だから、結婚相手をそんな風に決めないで下さい。それじゃあ、選ばれた人も選ばれなかった人もあまりにもかわいそうですよ」
P「あずささん……」
P「俺はただ、音無さんと律子を値踏みしているだけでした。そんな気持ちで結婚したって上手くいくわけない」
P「大事なのは、俺が相手のことをどう思っているかってことですよね」
あずさ「はい……」
P「ありがとうございます、あずささん」
あずさ「いいんですよ」
あずさ(たとえ、プロデューサーさんの運命の人が私じゃなくても……)
あずさ(私はプロデューサーさんのことが好きだから)
あずさ「私はプロデューサーさんに幸せになって欲しいだけですから……」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「俺も、あずささんに幸せになって欲しいですよ」
P「あずささんにもいるんですか、運命の人?」
あずさ「はい。私、もう運命の人を見つけました」
P「へぇ……そうですか」ズキ
P(あれ、俺……いま)
あずさ「そうですね……その人はいつだって、私のために頑張ってくれる人で」
あずさ「私が道に迷って俯いてしまった時も、優しく手を差し伸べてくれたんです」
あずさ「手を握った時の、あの胸の高鳴りは今でもはっきりと覚えています」
あずさ「あぁ、この人が私の運命の人なんだなって感じました」
あずさ「悔しい……ですか?」
P「俺、自分で言うのもなんですがあずささんに一番近くにいる男だと思っていたんですよ」
P「でも、その人はあずささんにそれだけ思われているなんて……同じ男として悔しいですよ」
あずさ「プロデューサーさん……ふふっ」
P「な、なにが可笑しいんですか?」
あずさ「だって、プロデューサーさん……いえ、なんでもありません」
P「?」
あずさ「あら、時間みたいですね」
P「そうみたいですね。頑張ってきてください」
あずさ「はい、運命の人に気づいてもらえるように、はりきって行ってきます~」
P「あっ……」
P(行ってしまう、あずささんが……)
パシッ……
あずさ「えっ……」
P「あっ、すみません……」
あずさ「どうしたんですか?」
P「な、なんでもありません。それより、早く行ってあげてください……って、引き止めたのは俺でした」
あずさ「プロデューサーさん、大丈夫ですよ」
P「あずささん?」
あずさ「私、プロデューサーさんの元から離れていったりなんかしませんから」
羨ましすぎる
P(ホントに幸せそうだな……)
あずさ「……」
あずさ「……!」
P(あっ、こっちの視線に気づいた)
あずさ「……」ニコッ
P「……っ!」カァッ
あずさ「……」ニコニコ
P「運命の人……か」
P「もしかして、俺の運命の人って……」
P「……」ジッ
P「小指を見つめても赤い糸は見えないか……見えたらたどって、その人の元へ行くんだけどな」
あずさ「ホントですか。それなら、良かったです」
P「えぇ、見ているこっちも幸せになれそうな素敵な笑顔でしたよ」
あずさ「そんな……私……///」
P「ところで、あずささん」
あずさ「はい、なんでしょう?」
P「えっと……この後、お時間空いてますか?」
あずさ「えっ……それは」
P「い、いや……その一緒に夕飯なんてどうかなって」
P「ほ、ほら、俺達って仕事以外は基本的に関わりがないじゃないですか?」
P「だから、その……親睦を深めると言いますか、お互いにを知るというか」
P「あっ、いや、あずささんが嫌なら構いませんよ」
あずさ「ぷっ……」
P「あ、あずささん?」
あずさ「プロデューサーさん、慌てすぎです……くすっ」
あずさ「そうですね、ご一緒していいですか?」
P「もちろんですよ。誘ったのは俺なんですから」
あずさ「お店、期待していますね」
P「うっ……ハードルを上げないでくださいよ」
あずさ「大丈夫です。プロデューサーさんなら、きっと出来ますから」
P「そこまで期待されたなら、応えなきゃいけませんね」
P「どうですか?」
あずさ「とても素敵なお店です~。プロデューサーさん、ここにはよく来るんですか?」
P「いえ、たまに来る程度です。でも、お気に入りの店ですよ。料理も美味しいですから」
P「とりあえず、座りましょう……すみません、テーブル席で二人お願いします」
あずさ「何に乾杯しますか?」
P「そうですね……今日のあずさの仕事の出来に乾杯!」
あずさ「かんぱ~い……んっ」
あずさ「あっ、美味しい」
P「喜んでもらえて嬉しいですよ」
あずさ「プロデューサーさんは、プロデューサーをやる前もお仕事していたんですね」
P「あ、当たり前じゃないですか。働いて金を稼がないで、どう生活しろっていうんですか」
あずさ「主夫とかあるじゃないですか?」
P「養ってくれる相手がいませんよ……」
P「どういう意味ですか?」
あずさ「だって、プロデューサーさん、女の子の扱いがとっても上手ですから」
P「何か女好きって言われてるような気がするんですが」
あずさ「でも、事務所のみんなもプロデューサーさんのことを慕っていますよ」
あずさ「男の人に興味のなかった美希ちゃんまで慕っているくらいです」
あずさ「実際、どうなんですか? 今まで誰かとお付き合いしたことは……」
P「さて、どうだったかな……」
あずさ「むぅ……プロデューサーさん、はぐらかしちゃダメです」
P「そう言われてもですね……」
あずさ「私ですか」
P「そうですよ。あずささんだって、アイドル始める前があるんですから」
P「誰かと付き合いとかなかったんですか?」
あずさ「……ましたよ」
P「えっ……」
あずさ「お付き合いならありましたよ……」
あずさ「あっ、いや、付き合いって言っても1日だけの話なんです」
P「い、1日?」
あずさ「高校の頃に……先輩の方と一緒にデートへ行ったんです」
あずさ「その時の私、緊張して何も出来なかったんです……」
あずさ「でも、その日の終わりに別れようとって言われたんです」
P「……」
な!
先輩バカすぎるな
P「そうですね……確かに黙ったままの人と一緒にいても良い気分ではないですね」
あずさ「……っ!」
P「でも、それに関しては先輩が悪いと思いますけどね」
あずさ「えっ……」
P「だって、そうじゃないですか。あずささんが緊張しているんだったら、まずその緊張をほぐしてやらないと」
P「そう言ったケアもせずに、あずささんを振り回して……それでつまらないから別れようなんて身勝手な話ですよ」
P「別れてもらって正解ですよ。そういう人って、あずささんが好きなんじゃなくて、あずささんと付き合っている自分に酔っているだけですよ」
P「いるじゃないですか、他人に自分のものをひけらかして自慢したがる人。それと一緒ですよ」
P「俺なんて、あずささんと一緒にいるだけで嬉しいですよ」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん!」
P「何か無性に腹が立ってきた。すいませーん、注文いいですか!?」
あずさ「……」
P「どうしたんですか?」
あずさ「プロデューサーさんって優しいなって思っただけですよ」
P「優しいですか?」
あずさ「そうですよ。今だって私のために怒ってくれましたから」
P「勝手に怒ってるだけですよ」
あずさ「私にとっては違うんです」
P「いえいえ、こちらこそ」
あずさ「でも、いいんですか。お支払……」
P「気にしないでください。これも男の甲斐性って奴です。まぁ、奢るのが当然なんて思われたら、それはそれで癪ですが」
あずさ「わ、私は……」
P「分かってますよ。あずささんは、そんな人じゃないです」
あずさ「私に……なんでしょう?」
P「楽しかったですか?」
あずさ「……はい、とても」
P「そうですか、俺も楽しかったですよ。あずささんの事を色々と知ることが出来て」
あずさ「プロデューサーさん……」
ギュッ……
P「んっ?」
あずさ「あっ……これは」
P「……まぁ、気持ちはわかりますよ。俺もやりましたし」
あずさ「……」
P「心配しないでください、俺はいつまでもあずささんのプロデューサーですよ」
P「あずささんの元から離れていったりなんかしません」
あずさ「だったら……私を……」
あずさ「私を家まで送ってください」
あずさ「プロデューサーさんの言葉が嘘じゃないって教えてください……」
P「……そうですね。元々、あずささんをこんな時間まで付き合わせてしまったのは俺ですから」
あずさ「プロデューサーさん!」
P「それに、こう暗いと道もわかりづらいです。あずささんが迷子になったら俺の責任ですもんね」
あずさ「……」
ギュッ……
P「あ、あずささん?」
あずさ「それなら……私が迷子にならないようにしっかり握っていてください」
P「あずささん……」
あずさ「絶対に離しちゃダメですよ?」
P「はい……」
あずさ「……」
P(あずささん、顔が整っていて……やっぱり綺麗だよな)
あずさ「……!」
P(やばっ、気づかれた)
あずさ「……///」
P「……///」
あずさ「……」
あずさ(プロデューサーさんの手……大きくて暖かい)
あずさ(もう少し、強く握ってもいいかしら……)
ギュッ……
P「……っ!」
あずさ「……」ドキドキ
P「……」
ギュッ……
あずさ「……!」
あずさ「……///」
あずさ(も、もうちょっと近づいても大丈夫よね)
あずさ「……」
P「……!」
P(あずささんがこんな近くに……あと腕に)
ムニッ……
P(これが765プロ最大の、あずささんの……)
あずさ「……///」
あずさ「は、はい……」
P「そ……それじゃあ」
あずさ「はい……」
P「……」
あずさ「……」
P「あの、あずささん……」
あずさ「はい……」
P「手、離してくれませんか?」
あずさ「……!」
あずさ「あ、あら嫌だ。私ったら……」
P「あずささんが頼んだんですよ……」
あずさ「ふふっ、そうでした……」
あずさ「あの、プロデューサーさん」
P「はい、なんですか?」
あずさ「いつか、また今日みたいに私を家まで送ってくれませんか」
P「えぇ、いいですよ。俺は、あずささんのプロデューサーですから、しっかりと送らさせていただきます」
あずさ「プロデューサーさん……」
あずさ「はい」
P「今週、俺とデートしましょう」
あずさ「え、えぇええっ! で、デートですか」
P「はい、デートです」
あずさ「でも……私……」
P「デートに対して、嫌な思い出があるのに俺はこうしてデートに誘う……まぁ、良いとは言えないですね」
あずさ「だったら……」
P「だったら、俺があずささんのデートの思い出を塗り替えちゃいます」
あずさ「塗り替える?」
P「そうです。俺、デートであずささんを楽しませるだけの自信ありますよ」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「あずささんのデートに対する思い出を良いものにしましょう。だって……」
P「デートって本来は楽しいものでしょう?」
あずさ「はい……」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん……」
P「なんですか……」
あずさ「あの……その……」
P「安心してくださいよ。俺は約束を守る男です。何なら指切りでもしますか?」
あずさ「え……」
P「ほら、あずささん。指出してください」
あずさ「は、はい……」
あずさ「嘘ついたら針千本の~ます、指きった」
P「これで心配ありませんね」
あずさ「はい……」
P「じゃあ、あずささん。おやすみなさい」
あずさ「はい、プロデューサーさんも……」
P「……」
P「やっぱり、赤い糸は見えないか……でも」
P「繋がっていた気はしたかな……俺の運命の人に」
あずさ「プロデューサーさんとデート……」
あずさ「ふふっ……」
あずさ「顔、緩んでいるの自分でもわかるわ……」
あずさ「でも、誰もいないから良いわよね……」
あずさ「ふふっ……」
P「あずささんを待たせちゃ悪いから、早めに家を出たつもりだけど」
あずさ「……」
P「何で迷わず来れ……じゃなかった、もう来てるんだ」
P「時間まで、まだ結構あるぞ……」
P「あずささ~ん」
あずさ「あっ、プロデューサーさん」
P「随分と早いですね……」
あずさ「いえ、私もさっき来たばかりですから」
P「んっ……あずささん。その荷物は?」
あずさ「あっ……これは」
P「持ちましょうか?」
あずさ「いえ、大丈夫です。そんなに重いものでもないので」
P「中身は……っと、詮索は余計ですね」
あずさ「後でわかりますよ」
P「そうですね、一応はプランは立てていますけど」
P「あずささんの希望があるなら、そちらを優先しますよ」
あずさ「いえ、大丈夫です。今日はプロデューサーさんにお任せします」
P「なるほど……」
あずさ「よろしくお願いします~」
P「任せてください。では……」
P「あずささん、お手を……」
あずさ「……」
あずさ「はい……プロデューサーさん」
あずさ「ネクタイですか?」
P「えぇ、そうです……仕事が忙しいせいで禄にオシャレをする時間もないですから」
P「せめて、仕事着でつけるネクタイくらいはオシャレしたいなって……」
あずさ「いけない人ですね、プロデューサーさん」
P「そう言わないでください」
あずさ「う~ん、そうですね。これなんか、どうでしょう?」
P「う~ん、俺はこっちの方が良いと思いますけど」
あずさ「でも、プロデューサーさん。こういう色のネクタイ、多くないですか?」
P「あぁ~、確かに言われてみればそうかもしれません。ついつい、偏っちゃうんですよね」
P「っていうか、よく知ってましたね」
あずさ「た……たまたまですよ」
あずさ(チェックしていたなんて言えないわ……)
あずさ「きっと似合いますよ」
P「そこら辺のあずささんのセンスは信用していますよ。あずささんの服装はオシャレですから」
あずさ「ちゃんと着けてきてくださいね」
P「えぇ、わかってますよ……持ち腐れにしたら、選んでくれたあずささんに失礼ですから」
P「あずささん、お昼はどこで……」
あずさ「それなら大丈夫ですよ」
P「何がですか?」
あずさ「ちゃんと用意してあるんですよ」
P「あっ……その荷物って」
あずさ「はい、お弁当です~」
あずさ「はい、プロデューサーさんに食べてほしくて」
P「ありがとうございます」
あずさ「ふふっ……お礼の言葉は、食べてから言ってください」
あずさ「風が気持ちいいですね」
P「えぇ、お昼を食べるには絶好ですね」
あずさ「プロデューサーさん、座ってください」
P「シートまで、用意いいですね」
あずさ「プロデューサーさん、そんな所に立っていないで座ってください」
P「おぉ……これはスゴいですね」
P「色とりどりで、盛り付けも綺麗
食べるのがもったいないです」
あずさ「それじゃあ、作った意味がありませんよ」
あずさ「はい、プロデューサーさん……箸ですよ」
P「ありがとうございます。それじゃあ、早速いただきます」
P「美味しいですよ、これ……」
P「んぐ……んっ」ガツガツ
あずさ「ぷ、プロデューサーさん、そんなにかき込んだら!」
P「ん……っ!」
P「んん~、んんぅううん~っ!」
あずさ「プロデューサーさん、お茶、お茶をどうぞ!」
P「んぐ、んぐ……ぷはっ!」
あずさ「もう、プロデューサーさん!」
P「す、すみません……」
あずさ「もっとゆっくり食べてくださいね、お弁当は逃げたりしませんから」
P「そうでした。こんなに美味しい弁当を早く食べ終わらしちゃうなんてもったいないですもんね」
ゴロン……
あずさ「プロデューサーさん。食べてすぐに寝ると牛になりますよ」
P「平気ですよ……ふぁ」
あずさ「眠いんですか?」
P「えぇ、少し……」
P「はい……」
ポンポン……
あずさ「その……どうぞ」
P「……」
P「良いんですか、膝の上?」
あずさ「別にいいですよ」
P「結構、寝ちゃうと思いますよ」
あずさ「私、待つのは得意ですから……」
P「……っと」
あずさ「どうでしょうか?」
P「ん……柔らかく気持ちいいですよ」
P「……」
P「ぐぅ……」
あずさ「おやすみなさい、プロデューサーさん」ナデナデ
あずさ「プロデューサーさんの寝顔……可愛い」
あずさ「……」ナデナデ
あずさ(今なら、何かしても起きないかしら……)
あずさ「だ、だったら……」
P「……」
あずさ「……」
あずさ「……」
あずさ「しちゃった……」
あずさ「私、プロデューサーさんにキスしちゃった」
あずさ「んっ……」
あずさ「……」
あずさ「さっきより長くやっちゃった……」
あずさ「えへへ……」フニャ
あずさ「あっ……おはようございます、プロデューサーさん」
P「……」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「あっ、いや……目が覚めたら、あずささんの顔が目の前にありましたから」
P「見惚れていました……」
あずさ「プロデューサーさん……///」
P「あずささん、起こしてくれて良かったんですよ」
あずさ「起こすの悪いと思いましたから」
P「気にしなくていいんですよ」
あずさ「それなら、プロデューサーさんも気にしないでください」
P「それを言われたら何も言えませんね」
あずさ「ふふっ……」
P「……何か良いことあったんですか?」
あずさ「えぇ……とっても」
P「すみません、せっかくのデートだったのに。俺、寝てるだけでしたね」
あずさ「そんなことありませんよ~」
P「でも……」
あずさ「プロデューサーさんは、この間言ってくれましたね。私と一緒にいるだけで嬉しいって……」
P「はい」
あずさ「それは、私も同じ気持ちなんですよ……」
あずさ「私もプロデューサーさんと一緒にいる……それだけで」
あずさ「とても心が満たされていくんです……」
P「あずささん……」
P「あずささんも、俺に言ってくれましたね。俺に運命の人がいるって」
あずさ「はい……」
P「俺は……俺の運命の人、だいぶ待たせちゃっていたのかもしれません」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「近すぎて、気づけなかった……でも今なら言えます」
P「あずささん……」
あずさ「はい……」
P「俺は、あずささんが、運命の人だって信じています」
P「だから、あずささん……俺と一緒に歩いてください!」
あずさ「……」ポロポロ
P「あっ、あずささん!?」
あずさ「嬉しい……」
P「あずささん……」
あずさ「私、ずっとその言葉を待っていたんですよ」
あずさ「だから、待っていようって決めたんです」
P「……」
あずさ「でも、やっぱり待っているだけって辛くて……」
あずさ「そういう考え方なら、プロデューサーさんが私を見つけてくれなかった時に傷付かないですむから……」
P「……」
ギュッ……
あずさ「プロデューサーさん……」
P「もういい、もういいんですよ、あずささん。俺はこうしてあずささんを見つけたんです」
P「すみません……待たせてしまって」
P「泣かないでください……」
あずさ「あっ……涙」
P「あずささんには、笑っていて欲しいんです」
P「あずささんが笑顔だと、俺も元気になれますから」
あずさ「プロデューサーさん……」
あずさ「何ですか……」
P「キスしていいですか?」
あずさ「……」
P「あの……あずささん」
あずさ「聞かなきゃしてくれないんですか?」
P「……」
あずさ「んっ……」
P「やっぱり綺麗ですね、ウエディングドレス」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「今年もこの仕事が……というか去年より増えましたよね」
あずさ「嬉しいです~」
P「それだけ魅力的になったことですよ」
P「そうむくれないで下さいよ……」
P「一応、俺たちにも世間体ってやつがあるんです」
P「アイドルとプロデューサーっていうのは、本来は結ばれないんですから」
あずさ「プロデューサーさんなら、そんなこと」
P「気にします。そういうのって軽く見てると危険ですよ」
あずさ「はう……」
あずさ「えっ……」
P「あずささん、手を出してもらえますか?」
あずさ「はい」
P「あっ、右じゃないです。左手をお願いします」
あずさ「プロデューサーさん。これ……」
P「えぇ、給料3ヶ月分ってやつです」
あずさ「……」
P「宝石はその輝きは失うことがないって言います」
P「それと一緒で、俺のあずささんへの想いも変わらないものだと誓います」
あずさ「いえ、値段よりもプロデューサーさんの想いが込められているという所が嬉しいです」
あずさ「プロデューサーさん、私は幸せです」
P「俺も幸せです……」
P「だから、この幸せを守っていきたいです」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「でも、俺一人じゃ難しいと思います」
P「だから、これからも隣で支えてくれませんか?」
あずさ「……」
あずさ「……」
はい、いつまでも隣にいさせてくださいね……あなた
fin
とても良かった
Entry ⇒ 2012.06.13 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
春香「プロデューサーさん…勉強教えてください」
P「この時期だと確か河○塾のやつか?」
春香「はい…」
P「ああ、確かにあれは難しいよな~」
春香「プロデューサーさん、受けたことあるんですか?」
P「まあな」
春香「ど、どんな感じでした?」
P「どんなって言われても…う~ん、全国順位が6ってぐらいだったな」
春香「」アゼン
春香「」
P「おい…」
春香「」
P「おい…」
春香「プロデューサーさんなんて
科学者にでもなってればよかったじゃないですか!!うわ~~ん…」ダダダ
P「あっ、待て春香!」
春香「プロデューサーさんに勉強教えてもらおうと思ったけど…」
春香「あんなにできるんじゃどうせバカにされるだけだよ…」
P「そんなことないぞ」
春香「ぷ、プロデューサーさん!」
春香「ホントイヤミニシカキコエマセン」
P「うぐッ…まあいい…」
P「勉強できたってな才能を生かせなければ意味がないんだ」
P「現に俺は生かせなかった」
P「でもな春香お前は生かせる才能があるじゃないか、みんなを笑顔にする才能が!!」
P「それでもお前が勉強できるようになりたいならそれでいい…」
春香「わ、私は
>>19 ,1勉強なんかよりトップアイドルになりたいです
2勉強一筋で行きます!
3両立させてみせます」
P「そうか、じゃあ今日から特訓するか!」
春香「ととと、特訓!?」
P「ああ、そうだ」
P「確か春香は高2だよな?」
春香「そうですけど…」
P「よし、約2年もあれば十分だ。トップアイドルにさせてやるし、東大にも合格させてやる!」
春香「ととと、東大!?」
P「早速特訓しに行くぞ!ついて来い!」
春香「はわわ…、待ってくださいよプロデューサ~~さん!!」ガッ
ステーン
春香「イチチ…」
春香「ここって、プロデューサーさんの家の一室…。しかもトレーニング器具がいっぱい…」
春香「だからプロデューサーさん良い体つきしてるんですね!!」
P「そ、そうかな…///えへ、えへへ…///」
春香(か、かわええのう///)
P「そんなことはどうでもいい」キリッ
P「今日から春香にトレーニングをしてもらう」
春香「トレーニング??」
P「大ありじゃボケぇぇぇぇ!ホント、大ありだぞ!大あり!オオアリクイ」
春香(つまんね)
春香「そ、それで何をするんですか?」
P「先ずは左手を右手と同じ感覚になるまで鍛えてもらう」
春香「どうしてですか?」
P「左手を鍛えることによってダンスは左右均等になり綺麗になる
さらには勉強もできるようになる」
P「言っただろ、トップアイドルにさせてやるし、東大にも合格させてやる!って 」
春香(うぅ…)
>>35 1信じてついてく
2胡散臭いからやめとく
P「よしじゃあトレーニング開始だ!」
こうして私のトレーニングは始まった
く/!j´⌒ヾゝ
.ん'ィハハハj'〉
ゝノ゚ ヮ゚ノノ
_, ‐'´ \ / `ー、_
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ
ヽ、 ー / ー 〉
`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-く
千早「最近の春香ダンス上手いわね」
美希「ほんとなの、特に今まで左手がふらふらしてたのになんかシャキッとしてるの」
春香(よっしゃ!)ガッツポーズ
春香「はい!おかげさまで」エヘヘ
P「じゃあ、次のステップに入ろう」
春香「次のステップ?」
P「ああ、今度から春香にはこの鉛筆で左右の手別々に○×を書いてもらう」
春香「え~…そんなチマチマしたの嫌ですよ。それになんでそんな重そうに持ってるんですか」
P「ふっ、鉛でできてりゅからさ」キリッ
春香(あ、今噛んだ…キメ顔で噛んだ…ぷくく)
P「これをやることによって左右バラバラな動きもできるようになりダンスにキレが出る
更に勉強もできるようになる」
春香(なんか言ってることメチャクチャ…
>>50 1でもついてく
2もうやだ
P「つらいと思うが頑張れよ春香!」
こうして私のトレーニングはまだまだ続いた
千早「最近の春香、更にダンス上手くなったわね」
美希「ほんとなの、なんか今までよりキレがあるの」
春香(よっしゃ!)ガッツポーズ
春香「いえまだまだです」
春香「あ、そういえば明日テストあるんです!」
春香「前回のテストはお仕事でできなかったので今回で挽回したいんです」
春香「でも勉強しないでこんなことばっかりやってるので正直不安です…」
P「安心しろ今までこんなチマチマしたトレーニングで集中力がついたはずだ」
P「その集中力はきっと授業でも発揮されてるはずだぞ?」
春香「言われればそんな気が…」
P「だろ?それにお前には必殺技がある」
春香「必殺技?」
,。、_,。、 ,。、_,。、 はーッ!!
\ .く/!j´⌒ヾゝ く/!j´⌒ヾゝ
\ ∧,, ん'ィハハハj'〉 . ん'ィハハハj'〉 ..\ | / /
ゞ ⌒ヽ/ノ゚ ヮ゚ノノ ゝノ゚ ヮ゚ノノ ゞ ⌒ヾ∠_________-ニ ̄ ̄ ヽ
<( >> ⊂ ) '/^rォiつ⊃( =- )
//,, ノ\fくんi〉 fくんi〉 //_ く ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ --=____ ノ
/ ,/ | | し'ノ し'ノ / / ∨N \
なんじゃこりゃwww
春香「う~ん…」
P「ま、頑張れ」
P「あ、あとこれはお守りに持ってってくれ
俺が小学校から使ってる鉛筆だ」
春香「小学校から!?にしては長いですね…」
P「ふっ、何を隠そうこれは
書いても書いても擦り減らないというあの幻の四菱ハイユニ!!」
春香「???」
P(これがジェネレーションギャップというやつかああぁぁぁぁーーーーー!!!)
春香(やっぱ不安だなぁ…)
春香(最初は数学か…一番苦手なのに…)
先生「それじゃ配るぞ。裏面のまま後ろに回せ。問題用紙は3枚な。時間は60分だぞ」
春香(さ、3枚…)
キーンコーンカーンコーン
先生「はじめえええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
春香()ピラ
春香(量多すぎだ…)
春香(難しいけど解けてるぞ!まさかいつもより授業集中できてたから?)
20分後
春香(ふぅ…、やっと一枚終わった)
左手「」ピク
春香(そういえばさっきから左手が疼く…)
『P「お前には必殺技がある」』
『P「今までトレーニングしたことを思い出せ」』
春香(…)
春香(そういうことだったんですかプロデューサーさん…)
春香(ふふふ…あははははははは」
先生「うるさいぞ天海!!」
春香「すみません…」
春香(秘儀!!)
春香「答案二枚がえしぃぃぃ!!!」
先生「うるせ獲ええ得ええええェぇェぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!!!!!!!!」
P「よかったじゃないか」
P「あとセンターでは叫ばないようにな」
春香「///」
春香「プロデューサーさんテストが返ってきましたよ…」プルプル
春香「やりました…やりました…」
P「おお!!どれ見せてみろ」
数学全問○ 名前なし 0点 その他90点以上
春香「私はやりました…やってしまいました…」
P「センターでは記入漏れの無いようにな」
春香「はい…」
春香「はい…」
P「そう落ち込むなよ、それにな」
P「大体の高校はなその高校のレベルに合わせて平均点が40~60点になるように作ってるんだぞ」
P「それが全部90点以上!すごいじゃないか!!」
春香「そ、そうですか…///えへ、えへへ…///」
P(チョロくわいい///)
P「授業に集中し分からないことがあったらすぐに先生に聞く」
P「そして課題をやり、予習復習をやる」
P「これをキチンとこなせば誰だってできるようになる、春香も実感しただろ?」
春香「はい!私プロデューサーさんについてきてよかったです!信じてきてよかったです!」ポロポロ
P「おっと泣くのはまだ早いぞ!泣くのは目標を達成してからだ!」
春香「はい!!私これかずーっとずーっとプロデューサーさんについて行きます!!///」
P「任せろ!俺が一生春香を引っ張ってってやる!」
こうして春香のトレーニングが続くのであった
そして春香がトップアイドルに東大に受かるは神のみぞ知る
おわり
この安価違うのだったらどうなってたやら
センターで見事成功し東大の試験
P「頑張ってこいよ!」
春香「はい…」ガクブル
P「そう緊張すんな、やれるだけのことはやった」
春香「そ、そうですね!」
春香「それじゃ行ってきます!Pさん」
P「頑張れよ!」
春香(いけないいけない弱気になっちゃ…)
春香(やれるだけのことやったんだもん…トレーニングのあと勉強しっかりしたもん)
春香(今の私ならなんだってできる!!)
試験官「合図があったら始めてくれ」
シーン…
試験官「始めえ得ええええェぇェぇェぇ!!!!!!!」
春香(秘儀!答案二枚が…え…)
春香(何この現文の量の多さ二枚びっしり書かれてる…)
春香(こんなの答案二枚返しがあってもムリだよ…)
春香(…)
春香(いや今の私ならなんだってできる!!)
ググッ
試験官(なんだあのリボンの子は…)
試験官(眼が両端に寄った…!?)
試験官(まさか問題用紙を一度に両方見てるとでもいうのかあああぁぁぁぁぁぁ!!)
春香「やった…」プルプル
P「え?」
春香「やりましたよ…Pさん…ついにこの私がやってしまいましたよ…」プルプル
P「それってまさか…」
春香「Pさんの目で確認してください…」プルプル
P「やった…春香のやつやりやがった…!」
春香「プロデューサーさん…泣いても…泣いてもいいですか?」ウルウル
P「ああ、俺の胸で好きなだけ泣け!!」
春香「うわ~~~ん」ポロポロ
P「ふふっ」ナデナデ
おわり
Entry ⇒ 2012.06.13 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
伊織「アイドル全員でプロデューサーを全力で落とす」
P「真ー、悪いが今俺は仕事中d」カタカタ
真「大人しくして下さいね、っと!」ガシッ
P「ぐぇっ!?」
真「ふんっ」ギュウウウウ
P「……ぐ、が………!い、息がっ………!!」バタバタ
P「」チーン
真「やーりぃ!」グッ
伊織「やーりぃ、じゃないでしょ……ホントバカね、あんた」
雪歩「は、はい」スタスタ
P「今日はな、近くの――」
雪歩「……えいっ」ドンッ
P「うおっ……!?」グラッ
ガタンドスンバタンドンガラガッシャーン
伊織「……何?あんたらそんなにプロデューサー殺したいわけ?」
雪歩「ええっ!?だ、だって、伊織ちゃんが落とせって言うから……」アワワワ
伊織「誰が階段から落とせっつったのよ!」
P「ん?どうした、やよい?」
やよい「この五円玉をじっと見てください!」ビシッ
P「?」
やよい「あなたは眠くなーる、眠くなーる、眠くなーる………」
P「…」
やよい「あなたは眠くなーる、眠くなーる、眠くなーる………」
P「…」キリッ
P「…」パチクリ
やよい「あなたは眠くなーる、眠くなーる、眠くなーる………」
P「…」パチクリ
やよい「グスッ……あ、なたは、眠く、なるっ……なるんですっ………」
P「!…………ぐがー」
やよい「!……伊織ちゃん!ほら!」
伊織「ちゃんと眠りに落ちてるわね。よくやったわ、やよい」ナデナデ
P「み、美希……」
美希「もう、ガマンできないの……」スルスル
美希「……ミキはね、ハニーだけのアイドルになりたいから……」ヌギヌギ
美希「そのためだったら、何だってしちゃうの!」スッポンポン
P「美希……」
美希「だから、一緒に落ちて………ね?」
P「分かった……美希と一緒なら、どこまでだって堕ちてやるさ」キリッ
美希「やぁん………はにー、はげしぃ………」Zzz
伊織「ヨダレ垂らしまくって……一体どんな夢見てんのよ」
伊織「へぇ、それじゃ見せてもらおうじゃない」
prrrrr prrrrr ピッ
P「はい、こちら765プロ……あ!いつもお世話に……」
P「……はい、そうでしたか………いえいえ……ありがとうございました」ピッ
響「プロデューサー!どうしたんだ?」
P「響……こないだお前が受けたオーディションなんだが、不合格だった」
響「グスッ……ゔぅぅぅっ………み゙、見゙だが、い゙お゙り゙ー!」ポロポロ
伊織「あんたが落ちてどうすんのよ……」ナデナデ
亜美「んっふっふ、これは愚問ですね~……そう思わないかい?スティンガーくん」
真美「全くもってその通りだね~、コーウェンくん」
伊織「大した自信があるようね……じゃ、やってみなさいよ」
真美「そんじゃ早速、兄ちゃんの机をガサ入れ開始→!」ゴソゴソ
亜美「亜美は兄ちゃんのロッカーをガサ入れするぜぃ!」ゴソゴソ
P「あっ!こ、こら!お前たち何をやってるんだ!!」
亜美「ヒャッハ→!こっちはコミックLOなるものを発見しちまったぜぇ!」ゴソゴソ
P「!!!」
千早「勝手にプロデューサーの私物を漁ったりしたらいけません」ヒョイ
亜美「ああー!千早お姉ちゃんそれ返してよー!」
真美「それ真美達が見つけたものなんだよー!」
千早「へぇ……プロデューサーも、漫画読んだりするんですね」ペラッ
P「うわああああああやめろおおおおおおおおお!!!」
真美「………」
千早「……あの……こ、これ、返しますね」ササッ
P「……………」
亜美「……あの、いおりん」
真美「……判定、どうよ?」
伊織「……誰がプロデューサーの評判落とせって言ったのよ……」
伊織「いや、無理でしょあんたには」
春香「フフフ……今日の春香さんはちょ~っと違うんですよ~?」フフン
伊織「…」イラッ
春香「他の子とは一味も二味も違うところ、見せてあげましょう!」ビシィ
prrrrr prrrrr ピッ
P「はい、こちら765プロ……あ!いつもお世話に……」
P「……はい、そうでしたか………いえいえ……ありがとうございました」ピッ
P「春香……こないだお前が受けたオーディションなんだが、不合格だった」
春香「どう?」ドヤッ
伊織「は?」
春香「私がオーディションに不合格……それはつまり」
春香「プロデューサーさんの腕が落ちたって事なんですよ!」ドヤァ
伊織「………」
春香「…?」
伊織「………」
春香「(い、伊織……まるで養豚場のブタでも見るかのような目をしてる……!?)」
春香「(『可哀想だけど明日の朝にはお肉屋にならぶ運命なのね』って感じの……!)」
伊織「貴音、あんたもやってみる?」
貴音「そうですね……」
貴音「あなた様」
P「ん?どうした?」モグモグ
貴音「どうか、そのまま動かず――」
ペロッ
P「!!?」ガタタッ
P「あ、ああ………ありがとう、貴音」ポケー
貴音「どうでしょうか」
伊織「……あんた、大胆すぎるわよ」
貴音「?汚れを落として差し上げただけなのですが……」
伊織「えっ」
貴音「えっ」
P「なんだ、律子」
律子「あずささんの不採用のグラビア写真がいくつかあるんですけど~」ヒラヒラ
P「」ガタッ
律子「欲しいんですか?」
P「……い、いや?別に?」プルプル
律子「あら、こんな所に何故か電卓が」ピッピッピッ
P「ぐっ……す、少し高すぎやしないか」
律子「あらら、何だか突然、社長に用事ができちゃったかも」
P「……律子、黙ってこれを受け取ってほしい」ニギッ
伊織「……誰も金を落とせなんて言ってないんだけど」
律子「あ、いたいた!あずささーん、ちょっといいですかー」
伊織「!?」
P「あ、あずささん!?」ギクッ
あずさ「ちょっとお聞きしたいことがあるんですが~……」
P「な、何でしょう?」
あずさ「実は、雑誌に提出用の、私の写真が……紛失、しちゃったみたいなんです」
P「……何、だと……」
P「………」プルプル
あずさ「?……プロデューサーさん?」
P「い、いや、何でもありませんよ!?」
P「……あ、もしかして~……こ、この写真、じゃないかなぁ~?」ピラッ
あずさ「あ、これです!どうもありがとうございます~」
P「あははは……は、はは………はぁ」ガックリ
伊織「………罠に落とせとも言ってないんだけど」ヒソヒソ
律子「罠?『たまたま』、『うっかり』、『写真を落としちゃった』だけよ」ヒソヒソ
伊織「ド汚くできてんのね~、あんたって」ヒソヒソ
続きはよ
伊織「……あたしが何よ?」
律子「スーパーアイドルの伊織ちゃんに、あのプロデューサーを落とせるのかしらね?」
伊織「はぁ?何であたしがそんな事しなきゃなんないのよ……」
律子「ふーん……じゃあ、一番落とすのに自信がないのって、実は……?」ニヤニヤ
伊織「!……そ、そんなことある訳ないじゃない!」
伊織「あたしにかかれば、あんなプロデューサーなんてイチコロよ」フンス
律子「あらそう。じゃ、お手並み拝見させていただくわ」
伊織「うー……なんだかうまく乗せられたような……」
P「ん?」カタカタ
伊織「きょ、今日のあたしを見て……どう思う?」
P「どう思うって……今日も可愛いんじゃないか、伊織は」カタカタ
伊織「そ、そう……そうよね~、このあたしが可愛くないわけないわよね~」
P「もういいか?今忙しいんだ」カタカタ
伊織「…」イラッ
P「何だよ……今日はやけに突っかかってくるんだな」クルッ
伊織「わ、悪かったわね」
P「で?伊織は俺に何をしてほしいんだ?」
伊織「……あたしを見て、どうも思わない?」
P「はぁ?」
伊織「その……ムラムラする、とか……」
P「……あのなぁ、俺はプロデューサーだぞ?」
P「アイドルの身体眺めて一々欲情してたら仕事にならんでしょうが」
P「思わねーよ……大体お前まだ中学生だろ?それって犯罪じゃないのか?」
P「そういう事を思った時点でペドだぞ?ロリコンだぞ~?」ヘラヘラ
伊織「うっ……」
P「まぁ、確かに伊織はアイドルとして魅力的ではある……」
P「が!女として俺を誘惑しようなんざ、百年早い!」ビシッ
伊織「…」ムカッ
P「子供は子供らしく、オレンジジュースでも飲んでるこった、ハハハ」ポンポン
伊織「っ~~~!」ムカムカッ
P「……ん?」
伊織「もうあたしは立派な大人よ!」
伊織「だからちゃんとあたしを大人として扱いなさいよ!!」バンッ
P「ほう………じゃあ伊織を、大人として扱えばいいんだな?」
伊織「そ、そうよ……何か文句ある?」
P「いいんだな?」ガタッ
ガシッ
伊織「えっ……?」
P「何って、襲ってほしかったんだろ?」
伊織「そ、そうだけど!……で、でも、どうせあんたにそんな度胸なんて、あるはずn」
P「あると、言ったら?」グイッ
伊織「あっ……」
バターン
伊織「ちょっ………い、いいいきなり、押し倒すぅ!?」ドキドキ
P「大人として、扱ってほしいんだろう?」
伊織「ば、馬鹿ぁ!?あんなの……じょうだんに、きまっ……て………」ドキドキ
P「……もう一度聞こうか。伊織は、俺に、何をしてほしいんだ?」キリッ
伊織「うぅ……あ、あたしは……あたしは、その………」ドキドキドキドキ
P「ん~?聞こえんなぁ」
伊織「………き、キス………」
P「……聞こえんなぁ~?」
伊織「………お、おとなの……キス………///」プシュー
P「ふむ……舌を絡めるアレか?フレンチキス?」
伊織「………///」コクッ
伊織「(……ほ、ホントにやるの……!?)」ドックンドックンドックンドックン
P「…」ゴソゴソ
伊織「(……そ、そうよ、あたしはもうおとな、なんだから……これくらい………)」ドックンドックンドックンドックン
P「……舌を、出せ」
伊織「(………こ、これくりゃい……にゃんでも………)」ドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックン
伊織「…………ん…………///」プルプル
カシャ ピローン
P「小鳥さん!画像の確認を!!」シュバッ
律子「っ!」ガタッ
小鳥「ダメです律子さん!ただいま審議中、審議中ですっ!」ババッ
小鳥「………oh………」
伊織「……な、何……?」パチ
小鳥「ウィナァァァァッッ!プロデューサーさんッッッ!!」
P「っしゃあぁぁぁぁぁっ!!」グッ
律子「……そ、そんなバカなぁっ……!!」ガクッ
伊織「……へ……?」ポカーン
小鳥「前半のそっけない振りから、後半の強気な推し……あれは破壊力抜群すぎますよ」ジュルリ
P「律子ォ!約束通り、明日の昼食代!律子の奢りだかんな!!」ビシィ
律子「ぐぎぎぎ……く、悔しいぃぃ~……!!」
小鳥「それにしてもすごい演技でしたね、プロデューサーさん」
P「俺のPはプロフェッショナルのPでもあるんですよ、小鳥さん」キリッ
はよ
P「こちとらアイドルに四六時中接するのが仕事ですからね」キリッ
P「俺の自制心は鋼鉄製ですよっと」キリリッ
律子「(……あずささんのグラビア写真はあんなに欲しがってた癖に……!)」ギリッ
P「……まぁ、そういう訳だから。怖がらせて悪かったな、伊織……伊織?」
伊織「………人の気持ちを賭けの対象にして、そんなに楽しかった………?」グスッ
P「」
小鳥「」
律子「」
伊織「こうなるって知ってて、あたしをけしかけて……」
律子「うっ……!」
伊織「グスッ……そっか……あたしの気持ち、プロデューサーに弄ばれちゃったんだ………」ポロポロ
P「……そ、そそその、何だ……伊織には、本当に、悪いことをした……すまん」
小鳥「さ、最初に思いついた私が悪いんです!」
小鳥「伊織ちゃんに逆に迫ったらどうなるかなぁ、なんて……ご、ごめんなさい伊織ちゃん!」
律子「わ、私も悪かったわ……こんなんじゃ、あなたのプロデューサー失格よね……」
伊織「みんなして、あたしをからかって……ヒック………ひどいよ………」ポロポロ
小鳥「心の汚い大人ですんませんしたぁ!!」ドゲザァ
伊織「ヒック……グスッ……じゃあ、あたしの言うこと、何でも……聞いてくれる……?」
P「ああ、何でも聞いてやる!聞いてやりますとも!……なっ?」アセアセ
小鳥「は、はい!もちろん!」アセアセ
律子「………」
P「お、おい、律子……!」
律子「……………」
伊織「……グスッ……」ポロポロ
律子「…………ああもう、分かったわよ……好きにしたらいいわ」
伊織「それじゃ、律子は明日からあたしの荷物持ち、お願いね~」ケロッ
小鳥「(わ、私達は……あまりにも、浅はかだった……!)」ガタガタ
P「(雰囲気に呑まれ……!その無垢な泣き顔に、騙されてしまった……!)」ガタガタ
小鳥「(彼女の真に恐るるべきは、その表現力の高さ……!)」ブルブル
P「(俺達は、たかが中学生相手と思い、忘れていた……!)」ガタガタ
小鳥「(……忘れちゃ、いけなかったんだ……!)」ブルブル
P小鳥「「(水瀬伊織が、アイドルであるということを……!!)」」ガクガク
律子「……こんなこったろうと思ったのよ……」ハァ
なにそのごほうび
小鳥「さ、流石にそれはちょっと」
伊織「出来ないなんて、言わないわよねぇ~」ニコッ
小鳥「……ピヨ~……」シクシク
伊織「……で、プロデューサー♪」クルッ
P「な、なんだ……?」ビクビク
伊織「その携帯で撮った画像、今すぐ削除」
P「ええっ?い、いや、これは記念に」
伊織「え?」ニコッ
P「わ、分かった、すぐ消そう(……め、目が笑ってない……)」カチカチ
伊織「そぉ・れぇ・とぉ♪」
P「!?」
P「(真にはシメ落とされ、雪歩には階段から突き落とされ、やよいの催眠術にかかり……)」
P「(美希はレッスンをすっぽかし、響と春香はオーディションに落ち……)」
P「(真美達に私物を公開され、千早にはドン引きされ……)」ドヨーン
P「(貴音には汚れを取ってもらい、律子には金を取られ、あずささんに写真を持って行かれ……)」
P「(そして最後は伊織に泣き落しを食らった……振り返れば、壮絶な一日だった)」ガックリ
P「(そして、今日は――)」
伊織「だぁから、言ったじゃない?荷物持ち、お願いねって」
伊織「ほら、何チンタラしてんのプロデューサー!次行くわよ!」
P「ひぃぃぃ……お、お前どんだけ買う気なんだよぉ……」
伊織「そりゃもちろん……気の、済むまで♪」ニコォ
P「」ゾクッ
伊織「あんたは今日一日、この伊織ちゃんの財布なんだからね~」フフン
P「(………ふ、不幸だぁ………)」シクシク
伊織「こうなったら、意地でも落としてやるんだから……にひひっ♪」
小鳥「……画像の保存先は小鳥フォルダに、と……」カタカタ
小鳥「フフフフフ……まだまだね、伊織ちゃん……」カタカタ
小鳥「……え?私は落とさないのかって?」
小鳥「うーん……私は落とすより、落とされたいですね~、なんて」テヘッ
小鳥「………誰か落としてよぉ………」グスッ
おわり
乙であった
Entry ⇒ 2012.06.12 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
響「ケータイ取り出しポパピプペー」
響「なななな何を急に言ってるんだプロデューサー!?」
屋上いこうか
響「二回も言わなくても聞こえてるよ!そう言う意味で聞き直したんじゃないさー!」
P「じゃあ何が言いたいんだ」
響「いや、ほら……ぷ、プロデューサーがアイドルとデートなんておかしいだろ?それにデートするなら美希とかもっと可愛くて楽しそうな女の子の方が……」
P「俺はな響。お前とデートがしたいんだ。プロデューサーとアイドル?知らんわそんなもん。そんな訳でこの後暇か?」
P「わかってるけど響から聞きたいんだよ。この後暇か?デートしよう」
響「確かに暇だけど……プロデューサーは仕事あるんじゃないのか?」
P「響とデート行くために速攻で終わらせたに決まってるだろ」
響「プロデューサー頑張り過ぎさー……」
響「……変な所には連れていかないで欲しいさ……」
P「あたぼうよ!よし!行くか!」
響「あぁっ、ちょっと待ってよプロデューサー!自分まだ靴ちゃんと履いてないさー!」
P「とりあえずご飯にしよう。ちょっと早いけど晩御飯だ」
響「その後は?」
P「動物園」
響「はい?」
P「動物園」
P「まぁ……ちょっとくらい大丈夫だろ。それに昼間だとほら……響のファンがいたら面倒だろ?」
響「それはそうだけど……」
P「まぁまぁとりあえずご飯食べようや響さんや」
響(……何か誤魔化してないか?)
P「いやー美味かったな。久しぶりにちゃんと晩御飯食べたよ」
響「いつもは食べれてないのか?」
P「最近はお前らが売れてきて忙しいからなぁ……嬉しい悲鳴だよ」
響「プロデューサーが悲鳴をあげて倒れたら誰も嬉しくないぞ……本当に大丈夫なのか?」
響「……あっ!そうだ!」
P「どうしたんだ?」
P「えっ…それは凄く惹かれるものがあるけど、響に迷惑じゃないか?それこそお前だって忙しい訳だし。今日はたまたま時間があったが」
響「忙しいって…プロデューサー程じゃないさー。それにいっつも自炊してるし、プロデューサーの分が増えるくらいなんて事ないさー!」
P「うーん……じゃあお世話になろうかな」
響「本当か!?」
P「うん。だけど無理はするなよ?」
P「それもそうか……っと、動物園に到着だ」
響「な、なんか人多くないか?こんな時間に」
P「俺たちも人のことは言えんが……そうだな。予想外だ」
響「とりあえず中に入ろうよ!早くしないと動物達が寝ちゃうよ!」
響「?」
P「あーいや無理だな」
響「何がだ!?」
P「いや、背低いから子供料金でいけるかなーと思ったけど。無理だな」
響「へ?なん……ってどこ見てるんだプロデューサー!セクハラだぞ!」
P「いやこれは不可抗力だろ」
P「胸が?」
響「身長が!」
P「そうだなー。じゃあ早く動物園入るかー」
響「なんか納得いかないぞ……」
響「プロデューサー!毒ガエルですよ!毒ガエル!」
P「似てないからな。しかもなんで毒ガエルなんだよ」
響「綺麗じゃないか?赤とか青とか黄色とか。黒い体に色んな色が浮かんで、まるで花火みたいだ!」
P「……カエルはなぁ。いや苦手とかじゃないけど好んで触りたくはないな」
響「まぁ普通はそうなのかなぁ……」
P「だいたい見て回ったか?」
響「うん!自分満足だぞ!今日はありがとうなプロデューサー!」
P「満足してくれて嬉しいが今日はこれで終わりじゃないんだなぁ……」
響「へ?まだ何かあるのか?」
P「おう。ついて来い」
P「いんや。出口前の広場まで。今何時だ響」
響「えっ?えと……もう少しで8:30だ。2時間以上いたんだな。気付けは空も真っ暗だ」
P「OKOKいい感じだ」
響「これから何かあるのか?」
P「勿論。響、あれ見てみ?」
響「あれ?どこだー?なんも見えないぞプロデュー」ヒューーーーー
ドン!
響「サっ!?ななななななんだ!?」
P「あー低かったな」
響「何が!?」
P「ほらもう一個くるぞ響!」
響「え?」
響「……花火だ」
P「おう。本日のメンイディッシュだ。綺麗だろ?」
響「……うん。凄く綺麗」
P「…………えーと。なぁ響」
響「なんだプロデューサー」
響「……へ?」
P「いやだから…結婚しよう」
響「二回も言わなくてもわかってるさー!」
P「じゃあなんで聞き返したんだよ」
響「いや…急でびっくりしたっていうか……きっと誰でも聞き返すさー」
響「えと……自分もプロデューサーのことその……あぁもう!プロデューサー!ご飯作ってあげるって話したけど!自分しっかりお金取るからな!」
P「えっ?いや今このタイミングで急に言われても困るが…幾らだ?」
響「そうだな……最低でもプロデューサーの生涯賃金の半分は貰うさー」
おわり
これからはROMになろう
響好きには殺されても文句言えない
おやすみなさい
またチャレンジしてほしいさー
Entry ⇒ 2012.06.12 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
響「新作ゲームの東京ジャングルを買ってきたぞー!」
響「ん? 最初はポメラニアンかニホンジカしか選べないのか」
響「可愛いし、ポメラニアンでやってみるさー!」
響「おお! 周りが動物だらけだぞ!」
響「手近な所にうさぎがいるし、早速、狩ってみるさ! いけ! ポメ夫!」
響「……って、同じようにうさぎを狙ってたビーグルも来たさ!」
響「ああ! あー……死んだ」
響「ん? 最初はポメラニアンかニホンジカしか選べないのか」
響「可愛いし、ポメラニアンでやってみるさー!」
響「おお! 周りが動物だらけだぞ!」
響「手近な所にうさぎがいるし、早速、狩ってみるさ! いけ! ポメ夫!」
響「……って、同じようにうさぎを狙ってたビーグルも来たさ!」
響「ああ! あー……死んだ」
響「次は、ニホンジカでやってみるさ」
響「シカ太は草を食うんだったな、お花があるから食べてみるさー」
響「おっ、チャレンジってのが出た、草を食べろ?」
響「とりあえず、探してみてー……あった!」
響「ムシャ、ムシャ、ムシャと、完食さー!」
響「チャレンジ達成して、ステータスがあがった!」
響「次のチャレンジが出たから、早速やってみるさー!」
響「お次は、ベテランランクにあげろ?」
響「草を食べまくってたらランクがあがったさ!」
響「渋谷前駅を縄張り? 渋谷前駅ってどこさ」
響「スタートボタンでマップを見てっと……ああ、この開始地点のことか!」
響「マップのマーキングポイントを全部マーキングして、縄張りにしたさー!」
響「サゲメスしかいなかったぞ……まぁ、仕方がないさー」
響「パンパンタイムさ」
ry、
/ / }
_/ノ.. /、
/ < }
ry、 {k_ _/`;, ノノ パンパン
/ / } ;' `i、
_/ノ../、 _/ 入/ / `ヽ, ノノ
/ r;ァ }''i" ̄.  ̄r'_ノ"'ヽ.i ) ―☆
{k_ _/,,.' ;. :. l、 ノ
\ ` 、 ,i. .:, :, ' / / \
,;ゝr;,;_二∠r;,_ェ=-ー'" r,_,/ ☆
響「おっ、能力値がちょっとだけ高くなって、子鹿二匹になったさー!」
響「隣のマップにいるみたいだから、行ってみてーっと……」
響「って、途中にゴールデンレトリバーが!」
響「に、逃げっ……ああ!」
響「一瞬で殺された……」
響「ああ、そうだ、そういえば特典でパンダが使える奴が着いてたさ!」
響「早速、コードを入力してパンダを使ってみるさー!」
┌───────────────────────────────┐
│ /:::::::::::::\ ,, -──- 、 /:::::::::::::::::::\ TV画面 │
│ /::::::::::::::::::::::::>'´ \::::::::::::::::::::::::::ハ │
│ l:::::::::::::::::::::/ , -───- 、 \:::::::::::::::::::::::} │
│ |::::::::::::::::::/ ,ィ: : : : : : : : : : ::∧ ∨::::::::::::::::::l │
│ l::::::::::::::::/ /: : : : : l: :ll: : l: : : : ∧ ∨:::::::::::::/ │
│ \:::::::/ /:|: //l: ::|: :||: ::|:|:|::|: : ∧ ∨:::::::/ │
│  ̄| /: :|//|:||::」: :||: |:|:|:|::|\|:∧ ハ ̄ │
│ _|_|: : |/--一' ー-- |: :ハ |._ │
│ /:::::ヽ::ヽヽ>! === === |: : :|,ィ‐:/:::ヽ │
│ !:::`l::::|:::|:::|=ヽ xxx , xxx /::l´|::::|:::|::l/∧ │
│ _ノ:::::ムム:ムノ`∧ __ /: :|フ:l::::l::::ソ::::::∧ │
│ /:/:::::::::::::::_,イ: : :\ 丶__ノ /: :/: >マ:マ:マ::::::::::::::\ │
│ /:::::::::::::::::::/\\|\l\l -- '|/|/::///`l/::::::::::::::::::\ │
│ /::::::::::::::::::::::/::::::::>、` <__ \_/ /_ ∨:::::::::::::::::::∧ │
│ /::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::>─ァ-r-ニ,=彳 ̄::::::::::::::ヽ ∧::::::::::::::::::::∧ │
│ /::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::/ レ|||ヽ」::::::::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::∧ │
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│|::::::::::::::::::::::::::::::>'´ ̄`Y´ レ' |」 レ---<:::::::::::::::::::::::::::::::::::} │
│ヽ:::::___>''" | | ` -,,:::::::::::::::::::ノ │
│ / |  ̄ ̄ ̄ │
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::::::::::::::..
::::::::::::::::::. /⌒ヽ / ̄ヽ
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_::::::::::::/ハ、::´::::::::::::::::::::::`ー::::::―-、  ̄1i
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∧::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/ // |::/! j/ リ
、:::::::::::::::\:::::::::::::::_::人 { ! / { /
\::::::::::::::::::::::::从{ 、j ! 、__人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人
}´`、_イ-- ' ノ ) (
/ / ) なんか、思ってたのと全然違うのが出たさ!? (
__,/ ,.......____/ ) (
//∧ / ̄`ヽ、 ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
∨/∧ \/} ',
、///\ }/! /`ヽ
 ̄`ヽ///ヽ___,!/∨/r ノ\
r / - ヽ ̄ ___}r´{_+_/ \
響「パンダは……草の前で捕食ボタンが出てるし、草食動物扱いなのか」
響「チャレンジは……ああ、まず一年目を待たないとダメみたいさ」
響「……パンダ、HPも多いし、アーカイブ回収ってのをやってみてもいいかもしれないぞ?」
響「アーカイブを回収しないと、ストーリーモードができないって書いてたさー」
響「スタートボタンを押してっと……どうやら、右下のマップにアーカイブがあるみたいさ」
響「さぁさぁ、パン美どんどんいくさー!」
響「ふむふむ、動物園の動物たちが凶暴化したらしいさ」
響「怖い話さー、うちのハム蔵達はおとなしいから助かってるさ」
響「2個目のアーカイブも近くにあるからパパっと取りに行ってと……」
響「エサを変えてみても、おとなしくならなかったって書いてるさ」
響「こうやっていって、人間がいなくなった世界の謎を…………」
響「…………けど、こいつ明らかに着ぐるみだし、まだ人間が――」
┌───────────────────────────────────────┐
│ , ―‐ ュ 、 TV画面│
│ 〃///////ハ │
│ ///////////.ムz≠= ― ュ 、 ,. r≦三>、 │
│ 人 .{//////////>’ ¨:.<//////∧ 私 | │
│ 間 ∨//////// ヽ//////} | │
│ じ ゝ//// 〃 . -==≠=.ュ.、 丶 ////! パ | │
│ ゃ ≠- " 〃.:,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ V//ソ │
│ あ ,' ,'.:.:.,'.:.:/ :.: j .:.:.:.i.:.:.:.:∨.:.ヽ. ヾ'’ ン い │
│ り } l.:.:/.:./__.:./.! .:.:.:|:.:.:.:.:.',.:.:.:.l 」 │
│ ま { ム/ー―レ`メ.:.∧|」十廾.:.: | Y ダ .え │
│ せ j ,'.:.:|斧≧ュ、 ̄ .レ廴_ル /! .| 、 │
│ ん ,' ,:'.:.: | .r、::::::j ` ィ行示ァ/ ,! ,' で │
│ よ { ./:.:.:.: ',. ` ー ' l:::::/ イ_人_l! │
│ ? ∨ ',.:.:.:.:.:.l ' ` " /.:.`Y´j! す │
│ ヽ. \.:.:.ヘ ∠l イ.:.:.:./ ./ │
│ \ \ ヘ > _ ,. <l/ .:. / ./ よ │
│ __ j:、:. >ヘ Y∧∧| /.:.イ:// │
│ Y´///////>:、 \ュ!ー─./イ 〆 ? │
│ i///////.ヾ////二ニア ヾ r <///ヽ │
│ ∨///////ヘ///>"∠ 7レ'zゞ=、Y/∧ │
│ ∨/////// Y>入___ イ ヽヽー '< ム │
│ ∨//////Y / / l l \', │
│ Ⅳ//////{: . ー' ヽ> 丶 │
│ |////// 八:.:. . _ . . : : . . . _ . .: :! │
│ |////////ヘ : : : : : : : : : : : : : : : : : :/! │
└───────────────────────────────────────┘
響「もしかしたら、明らかに人間っぽいのって、何かの伏線なのか?」
響「っと、3つ目のアーカイブスも回収したら、ストーリーモードに挑戦できるようになったさ」
響「一端、最初のマップに戻って縄張りを作って、中断するさー」
響「開放されたストーリーは……」
┌──────────────────────────────────────────────┐
│ -=二ニニニ=-, _____ │
│ -ニニニニ- -=ニニニニニニニニニ_ノ ――――― │
│ ニニニニニニニニ ┏━━━━━━━━━┓  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ │
│ -= ニニニニニニニニ ┃Act1 ┃ _____ │
│ ´ ¨´ ̄ ̄ ̄`¨ ┃脱・Fランクアイドル ┃ . ――――― │
│ ′ ┗━━━━━━━━━┛ `ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ │
│ / ∨ニ/ -= -=- \ _____ │
│ ‘ _ =- 「fiK二}./ γニニニニ=-丶 ――――― │
│ _j_ -= : :rヽ  ̄L! Y { ノ二ニニニニニ=-  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ │
│ ィニニ /: ; j|rf芹ハヽト:、: :! /{ ノイ二ニニニニニニニム _____ │
│ ニニニニ 〃_/.」!込 ).ノ リ Y:|∠ ´ :仁二.ニニニニニニニニ二. ――――― │
│ ∨ニ ∧ / _,イ_ // /乂r」 .二ニニニニニニニニニニニニ}、  ̄ ̄ ̄ ̄ │
│ ∨ ニ∧ ./: :/ ィ芹ヌ // /⌒;/〈〉、=ニニ7 {二ニニニニニニニニニニニリ/\ _____ │
│ ‐=ニヘ ′\ `¨" ‘ー 'イ{|zz」 ‘ニニニニニニニニニニニニ/////\ ――――― │
│ ヽ {ト、: :ー―<-= イニヽ _ 丶 ニニニニニニニニニニ`ヽ ////丶  ̄ ̄ ̄ ̄ │
│ `'Ⅵ\ : : \一二ニニ=-" `ヽ ,ィ\ニニニニニニニニニニニY /////\ _____ │
│ 丶 _\ニニニニ- ゝ-=ニニニ > ニニニニニニニニノ.////////`ヽ ――――― │
│ |二ニニニニ- {ニニニニニ γ´<//////////)  ̄ ̄ │
│ |ニニニニニ- ゞニ乂ニノ `<//////リ _____ │
│ |二ニニニ- ゝ //ノ ――――― │
│ |ニニニニ- `¨´  ̄ ̄ ̄ │
│ r‐"二ニ=-、 │
│━━━━━━━━━ !ニニニニニ {━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ │
│ ゞー^ー^ー' │
└──────────────────────────────────────────────┘
, ‐‐ 、 -:─:-、 __
/. : : : : :\: : : : ト、 // ̄ \
/: : :_:_:_: ,r==ァ: : :/⌒ヽー : //´ \
/: : /: : , イ ノ´: : //: : : :⌒ヽV/: `ヽ、
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/: : : : :.:/: : :V⌒ヽ: : : :/|/ 、__ /∠/: : :/ノノ /: :/:./
/: : : : : /: : : :( ( ハ: :./ r =〒テ ィ彳メ :/ V
/: : : : : :/: : : : : \ V ヽ りソ りソ V
/: : : : : :/: : i: : : : : : : :`コ ` }
/: : :/: : /: : : l: : : : : : : (( ト、 ノ O O O O O O
/: : :/: : /: : : : l: : : : : : : : :)  ̄`ヽ ⊂二フ /
/::/: : :/: : : :.:.:.l: : : : : / ̄\ ) Y⌒Yフ´`ヽ
/:/ /: : : : : : :.:.:.:.l: : :/ / (( _二_`フ´ ト、
/:/ /: : : : : : : : : : :/ / i ハ ( i ヽ
/:/ /: : : : : : : : / ̄\/ // ヽ\ l }
/:/ /: : : : : : : : :/ / /\ // \\ l |
響「しかも、第一章からパンダって、たしかパンダってダウンロードコンテンツだけじゃなかったのか!?」
響「そもそも、こいつ絶対にパンダじゃねぇさーーーーー!!」
響「はぁ、はぁ……とりあえずはじめるさ」
我那覇「パンダって結構食べるのに、よく一年も持ったな」
ナレーション「パンダは、自立するために外の世界へと飛び出した!」
我那覇「おっ、操作できる画面に写ったさ」
我那覇「なになに? ウサギを狩れ……これくらいチュートリアルでもやったし、余裕さー!」
我那覇「忍び歩きをして近づいて……噛み付きマークがバッチリ出たら、R1!」
__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐― ―――― ==  ̄ ̄ ̄ ――_―― ̄___ ̄―
∨//////// ヽ//////}
ゝ//// 〃 . -==≠=.ュ.、 丶 ////!
≠- " 〃.:,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ V//ソ
,' ,'.:.:.,'.:.:/ :.: j .:.:.:.i.:.:.:.:∨.:.ヽ. ヾ'’
} l.:.:/.:./__.:./.! .:.:.:|:.:.:.:.:.',.:.:.:.l 」
{ ム/ー―レ`メ.:.∧|」十廾.:.: | Y
j ,'.:.:|斧≧ュ、 ̄ .レ廴_ル /! .|
,' ,:'.:.: | .r、::::::j ` ィ行示ァ/ ,! ,' n __ n.___◎ __
{ ./:.:.:.: ',. ` ー ' l:::::/ イ_人_l! ,⊆ ⊇、 コ L |┌‐┘ に二二l └┘/7
∨ ',.:.:.:.:.:.l ' ` " /.:.`Y´j!  ̄U ̄  ̄ ̄ L.二コ <ノ
ヽ. \.:.:.ヘ ∠l イ.:.:.:./ ./
\ \ ヘ > _ ,. <l/ .:. / ./
__ j:、:. >ヘ Y∧∧| /.:.イ://
Y´///////>:、 \ュ!ー─./イ 〆
__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐― ̄ ̄―‐―― ___ ̄ ̄――― ___―― ̄ ̄___ ̄―==
―― ̄ ̄___ ̄―===━___ ̄― ―――― ==  ̄―― ̄ ̄___ ̄―===━
__
_ .... -‐ '' ¨/:::__:ヽ
_... -‐ ''' ¨::::::::::::::::::::::_!:::{::::}:::|
/:::::::::::::::::::::::::::, -‐ '' ¨:.l:::::`´:/
z=、/:::::::::::::::::::::::::::::_/::::::::::::::::::l::__:::/
/:::::::::::::__- '' ¨::::::_ ... -‐:.:.',{_,'/
,>:::r‐ ''´ ヽ- '' ¨_.. -‐ '' ¨  ̄
l/ ヽ'':.¨ヽ }`!「
_ / 、 \L`'_// _,n_00 ∩
/:./ .r v' Y´!、 ̄ └l n | ,⊆.己 _,n___ ∪
,, -―- ,-‐ ':.:.:.:/ l l ', ヽヽ. U U `フ_厂 `l_ヤ′ ○
―― ̄ ̄___ ̄―===━___ ̄― ―――― ==  ̄―― ̄ ̄___ ̄―===━
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,\__ノし// \__ノし// 、 ___ __ _ __ __ / /
/ ..)/⌒ヽ(_ __)/⌒ヽ(_ ', 7 /ン ) / / /,イ | /,イ|./,イ.| / /
 ̄ ̄)ヽ__ノ( ̄ ̄  ̄)ヽ__ノ( ̄ ̄ ̄ . / /ン) / /_. //7| // | './ | | .L/
´ /⌒|「⌒\ /⌒|「⌒\ .  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄ ∠フ __
| / , | ___ __ _ __ __ / /
\__ノし//´ 7 /ン ) / / /,イ | /,イ|./,イ.| / /
| / ,, )/⌒ヽ(_ . / /ン) / /_. //7| // | './ | | . L/
\__ノし// ̄)ヽ__ノ( ̄ ̄ ̄ .  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄ ∠フ
)/⌒ヽ(_ /⌒|「⌒\
 ̄ ̄)ヽ__ノ( ̄ ̄ ̄
´ /⌒|「⌒\
響「…………うん、ウサギを狩れたさ!」
響「もう、狩り方だとか、パンダは草食動物扱いじゃなかったの? とか気にしない事にするさ!」
響「チュートリアルの続きみたいな感じみたいだな、結構簡単さー」
響「左に行ってー……ん? おお、ここってジャンプしたら登れるのか!」
響「結構いろんな所にいけるんだな、、これ」
響「さて、寝床についた……って、寝床の持ち主のネコが襲ってきたぞ!」
从ハ
/ \
/ \
//⌒~~~~⌒ヽヽ
H _ _ | |
Y(/ \)ヽ| 、__人_人_人_人_人_人_人_人_人
(| /・)/ (・ ヽ |) ) ニャーーーー! (
|  ̄( ) ̄ | ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
| /_二_ヽ |
` ヽ |亠亠|| ノ __
|」」」∩ ヽェェノ /∩LLL|
ヽ ノ \ _/ ヽ ノ
/ / 猫 魂 | |
響「……よし、何事もなく倒すことができたぞ」
響「寝床に行ってっと……よし、クリアーかな?」
響「うん、またアーカイブが出てるぞ、こうやってサバイバルモードとストーリーモードを交互にやらないと
なんで人間がいなくなったのかがわからないみたいだな」
響「おっ? チャレンジが出てきたぞ? 内容は、ランクをあげろ……」
響「まぁ、植物を食べまくってたらランクが上がるはずさー」
響「すぐに死ぬゲームだけあって、あっとうまにランクがあがったさ!」
響「アイドルランクってあったのは気にしない事にしておくさ」
響「ぱぱっと縄張りを作ってー、世代交代さ!」
響「次はアゲメスがいるといいなー」
響「マップ上のハートマークがある場所へ移動してーっと……」
___ | さぁ! 春香!
/| _`ヽ | 俺と一緒にレッツ子作りだ!
| | |_ヽ) | 乂______________ノ
| | __ノ
| |_|‐一'′
xr‐ト-允<
/ \V〈〉V_,>、
/ヽ ∧ハト、 \
. / ハ \∨ /_/│
/ } `{'´ l │
./ /| o〉 '| |
響「…………こいつは無視しとくさー」
ト、ノ`ー'⌒ー‐'´{__, ///
|ー' , -レ-ーz l .//
ト /´ ___ `l 〉 な
>/|イ´,.─‐-、 `l ヽ { に
Zl.|| l'´ / ./ V⌒ヽ ぃ
}|| | __// F / !
l |  ̄ / U r'
. l l 「 ̄ |_ ___
ヽl__| | `ヽ───-
\___ / ハ
/ | / |
/,、 ', />ァ--、 |
// \ヽ/く::/
響「まともなのは、最初のポメラニアンとニホンジカだけさ!?
後はパンダばっかりさ!?」
響「これ、本当に東京ジャングルなのか!?」
響「ん? 東京ジャングル……?」
響「……パッケージに書いてるタイトルも、ばっちり【東京ジャングル】」
響「………………」
、__人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人
) (
) これ、パチモンさーーーーーーー!? (
) (
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
:::::::::::l:::::::::::::::::::::::::ト、:::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::\
:::::::::::::,:::::::::::::::::::::::| \::::}\::::::::::::::::::::::::l\: \:::::::::::::::::::::、
::::::,l::::ハ::::ト、:::::::::::::| /\! `ヽ、 :::::::::::: |::::::`:::::\::::::::::::::::::\
::::/{:/ ヽ:! \::::::: !´ /⌒ヽ、\:::::::: !__:::::::::::}::::::::::::::、\:::::\_ ,
:::{ `ヽ、_l \:::| / (__) \::::!/ハ:::::::;':::::::::::::::::::\` ー― ┌──────────┐
:::| ___ \ Ⅵ/ }:::/::::::::::::::::::::::::::\ │正:TOKYO JUNGLE │
:ハ 〃´ ̄ ´ ,..---、 }) /::/ }-,::::::::::::::::::::::::::::\ │偽:東京ジャングル │
:::lハ(_。) / ∨ ヽ /-'/ / /:_:::::::::::::::::::::::::::::::\ └──────────┘
ヽ! ,ハ / ':, /´ } / /´/::::::::::::::::::::::::::::.::::::::\
_ { } ∨ ', ,.イ / / イ ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
Y ヽ叭 ヽ } /:::! { ! l {,.ィ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ヽ ヽ人 、 _ノ ,.イ::::::/ / /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
、 ', ',! l> . _ \_,...- ´ / !::::/ { /::::::_::::::::::::::::::::::::::::::::::
.ヽ ', ',l⌒! /:::::> _,... イ |::::{ {/ ̄ \::::::::::::::::::::::::::
_n_,、 . _ n_ n n
└i rヘ〉 l リ r┐| l」 l l
(才P_) └1」 L」 rリ
終わり方が強引なのは、もう寝てぇからだよ!
乙
Entry ⇒ 2012.06.11 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
律子「プロデューサーと子ども作りたいなぁ……」 P「」
( `・ω・) ようこそID腹筋スレへ!
/ ∽ |
しー-J
ここはsageずに書き込み、出たIDの数字の回数だけ腹筋をするという、
硬派なトレーニングスレです。
例1 ID:wwh7KM12 の場合 7×12=84 なので84回頑張りましょう。
例2 ID:bicycle. の場合 数字がないので今日は一休み。
さあ、存分に腹筋するがよい。↓
小鳥「はい、友人に赤ちゃんが生まれまして」
子供、ね…。私の友達にも結婚した人は何人もいるけれど、子供を生んだ人は、まだ見たことがない
小鳥「女の子だったんですけど。これがもうとても可愛くって、私も欲しくなっちゃいました」
小鳥「律子さんは、男の子と女の子、どっちがいいと思いますか?」
満面の笑みでこちらに問い掛ける小鳥さん。子供を作る算段について触れない辺り、軽く現実逃避しているのが分かる…
こんな感じでどうよ?
小鳥「うっ…。…律子さん、最近私の扱いが酷くなってません?」
律子「そりゃあね、仕事中に掲示板にスレを立てたり」
小鳥「うっ…!!」
律子「薄い本をデスクの中に隠し持ってたり」
小鳥「ううっ…!!」
律子「あまつさえアイドルの娘達にあることないこと吹き込んだりしてればねぇ…」
小鳥「うぐぅぅっ!!」
小鳥「り、律子さんの馬鹿ぁぁぁぁ!!」ドタドタ
と言って事務所を飛び出して行った…
…馬鹿ぁって、あの人ちょっとは自分の年を考えた方がいいんじゃないだろうか…
まぁ小鳥さんはそんな所が魅力的であり、年以上の虚勢を張ってきた自分にとっては、羨ましくもあるけれど…
きっと恋愛漫画の読みすぎで、現実の認識能力が落ちてるんだろう…だから周りの好意に気付かないのだ
小鳥さんについてそう評価を下すと、彼女が帰ってくるのを気長に待ちながら、私は書類を片付けることにした
―――――
――――
―――
律子「……」カリカリ
律子「あ…、また間違えた…」
…駄目だ。さっきから、全然集中出来ない…
『律子さんは、男の子と女の子、どっちがいいと思いますか?』
とっさに誤魔化してしまったけど、あの質問を受けたとき、正直、心を突かれたような気がした…。
だってそれは、あまりにも想像の上を行く質問だったから…
律子「結婚の、先…」
そんな選択肢があるなんて、思いもよらなかった
竜宮小町のプロデュースをして、765プロをもっと大きくして、アイドル達をもっともっと上のステージへと押し上げる
…それが秋月律子の目標であり仕事なのだと、胸を張って言えるし、それを邪魔する結婚なら、こっちからお断りだと思っていた
律子「でも、そっか…子供…」
律子「子供ね…、何だかんだ言って、私も欲しいのかも…」
これまでの恋愛では、自分と相手が居ればそれでよかったし、別れる時も2人の間で完結していた
けど、この年齢になってくれば、違う
律子「流石に、10年後もこのままってことはないわよね…?」
……出来る。どんどん仕事にのめり込んでいって、女を捨てて働く未来の自分の姿が…
一度でも子供を産むという、『あり得たかもしれない』未来を想像してしまったら、もし仕事を選んでも、ずっと迷いを抱えることになる…
律子「アイドルを辞める時、覚悟したつもりだったのにな…」
こうも早く、それも想像の外から、あっさりと決意を崩されるとは予想していなかった
……要するに、私はまだ子供だったのだ
かぶりを振って、気持ちを切り替える。これは、この業界で働く上で身につけたスキルの一つだ
今度は前向きに検討してみる。子供を作って、プロデュースもバリバリやる!ってのは無理にしても…、
幸せな家庭を作る!くらいは想像してみたっていいだろう
生まれたての我が子を抱える私と、それを見守る旦那…
……旦那?
律子「というか、私、誰の子供が欲しいんだろ…?」
その言葉のあまりの現実味のなさに、我ながら意味不明なことを口走る。
律子「結婚したい相手、相手…」
仕事で知り合った男性達が次々と頭へ浮かんでは消えていく…
……駄目だ、1人もいない。だってこんな業界の人達だからか、ビジネスの相手だからか、皆が皆、
律子「不誠実そうなのよね…」
はぁ、と本日で一番大きなため息をつく
所詮無駄な徒労だったかと、椅子の背もたれによりかかって伸びをした
ぼうっと事務所の天井を眺めていると、ふいにプロデューサーの横顔が浮かんできた
ちょっと頼りなさげで、だけど暖かみのある、そんな横顔……
……なんでそう思ったのかは分からない。けれど、いつも間近で見てきた彼の表情を幻視している内に、私は一生の不覚とも言える言葉を、口走っていた
律子「プロデューサーとなら、子供作りたいなぁ…」
アイドル達も出払って閑散としていた事務所に、突然積み木が倒れたかのような音が響き渡る
律子「えっ? 何っ?」
驚いて後ろを振り返る。そこには前のめりで固まるプロデューサーと、その足元で盛大にぶちまけられたアクセサリーのボックスがあった
……なんだプロデューサーか…。泥棒かと思ったじゃないですか、全く人騒がせなんだから…
条件反射的に小言の1つでも言おうと構えていると、驚きのあまり霧散していたさっきまでの思考が元に戻ってくる…
……プロデューサー? ウソでしょう?!
も、ももももしかして…!!
思考が一気にクリアになるのを感じながら、急いでプロデューサーの方に向き直る
…この時の私を傍から見たら、それはそれは人間離れをした動きに見えただろうし、その顔はとっておきのマヌケ面を晒していたに違いなかっただろう…
律子「ぷろ、デュ…サー」
アイドル時代も竜宮のライブに出た時も比ではないほどに、私の口の中は渇ききっている
その懇願を込めたような呼び掛けに、プロデューサーは気まずそうに目を向けた
ああ……聞いたんだ………
私は、目の前が真っ暗になるというのが、決してオーバーな表現ではないということを、この日学んだのだった……
今の状況をプロデューサーの立場から見てみれば…
1、同僚の色気皆無の眼鏡女が
2、誰もいない薄暗い事務所で1人
3、あろうことか自分の子供が欲しいと呟いていた
…………
うん、ドン引きするわね……。
そういえば最近って女にもセクハラとか適用されるんだったかしら? 最悪捕まるわね。ふふふ
……死ぬ……いっそ殺して……
>1、同僚の色気皆無の眼鏡女が
そんな筈あるか!
律子「ぴ、ひゃい!?」
ついに一言も発しなかったプロデューサーが口を開いた
…恥の上塗りをした気がするが、最早どうでもいい
P「営業から、ただいま帰りました」
律子「……」
そっか。流石プロデューサー殿です。『なかった』ことにするんですね。大人のやり方を心得ておられます。
それが一番いいですね
律子「はぃ、ぉ疲れ様です…」
プロデューサーの与えてくれた逃げ道の前に、私は、そう返事をするしかなかったのであった…
律子「っていいワケあるかぁーーー!!」
第一部・完
ちょっと飯悔いながら話考えてくる。残ってたら後半書きます
そう言ってドリンクを竜宮のメンバーに手渡すと、真っ先にそれを手にした伊織がつぶやく
伊織「当然よ。こんなローカル番組の収録くらい、こなせて当たり前なんだから!」
こんな、って…結構取ってくるの大変だったんだけど…
私の思いを知ってか知らずか、あずささんがそれを窘める
あずさ「伊織ちゃんダメよ~、そんな言い方しちゃ」
律子「そうそう。まぁ、自信を持ってるのが伊織の良いとこだけど」
1人会話に参加せずにいた亜美は真美との約束があるらしく、私達をせかし出した
律子「はーい。車ならすぐ乗れるよう下に用意してあるから、そんなに急がないの!」
亜美「流石はりっちゃん! 備えがいいですなぁ→!」
事務所に戻る用意があると分かると、途端にはしゃぎ始める亜美。まったく、子供は気楽でいいわよね…
律子「はぁ…」
伊織「……」
車を回して運転席から叫ぶ。私が免許を取ってからは、お馴染みの光景だ
伊織「ふぅ、よいしょっと」
ただ、その日だけは助手席に乗り込んでくる相手が違っていた
律子「伊織? ……珍しいわねあんたが助手席なんて」
伊織「別に? たまにはこっちからの眺めもいいと思ったのっ」
そう言って彼女はそっぽを向いた。
…今の会話のどこに拗ねる要素があったのかしら?伊織の性格は把握してるつもりだけど時々不安になる
彼女達を疑っている訳じゃないけれど、実際に仲良くやってるのを見ると安心する…やっぱりこのメンバーをユニットに選んだのは、間違いじゃなかったんだって
そうして半ば自己満足とも言える感慨に浸っていると、前の車の動きが鈍くなった
律子「あれ? なんか普段より道が混んでるような…」
あずさ「本当ですね~、イベントでもあったのかしら…」
律子「っ、そうね…。亜美達の約束に合わせるのは、厳しいかも…」
亜美「そんなぁ~~…」
よほど楽しみにしていたのか、亜美の声がみるみる内にしぼんでいく
しまいには半泣きになってしまった亜美に内心慌てるが、あずささんが何とかフォローしてくれた
…亜美も大分プロらしくなったとはいえ、またまだ中身はそこらの中学生と変わらないのだ
しかし今の私には、他にも気掛かりがあった
……今日は事務所にプロデューサーがいる……
『あの日』以来、私はなるべくプロデューサーと顔を合わせないようにしてきた。幸い竜宮小町に付きっきりな私は、朝の打ち合わせに会話をするだけで済んでしまうのだ
今日は週に一度、社員同士で情報をやりとりする場を設けている日なのである
…確実に二人きりになる……
その事実は朝からずっと私を憂鬱にさせてきたし、事務所へと少しずつ進んでいくこの道は、さながら一三階段にも思えていた
律子「……どうしよう」
律子「ん? どうかした伊織?」
伊織は窓の外に目を向けたまま続ける
伊織「アンタ最近、何か隠してるでしょ?」
律子「へ? 何のこと?」
伊織「こっちは分かってるんだから。事務所に行きたくないってことぐらい」
まさか、この子…。助手席に乗ったのは、最初からこの話をするため?
隠していたつもりの本心を言い当てられて、自然とハンドルを握る手に力が入る
伊織「当ててあげましょうか? プロデューサーのことでしょ?」
……うん、そうくると予想してたわ
私をあんまり舐めない方がいいわよ? 冷静を装えばこんなの……
律子「はぁ、何を根拠にそんなことを…」
伊織「あら違うの? プロデューサーにそう聞いたんだけど」
律子「ぶふっ!!?」
伊織「う~~ん、どこまでかしら?」
そう言って小首を傾げる伊織は、小悪魔系アイドルとして今すぐ売り出せる程充分な魅力を持っていた
……が、今はこの小娘を殴りたいわ……
というか、あれだけ何もなかったフリをしておいて、伊織に喋ったんですかプロデューサー!!!?
伊織「……にひひっ、その様子だと、私の予想は当たってたみたいね!」
律子「へ…、あ! まさかあんた!」
やられた…。こんな子供相手に、カマをかけられるなんて…
律子「この子ったらどこでそんなこと覚えて…!」
伊織「私は水瀬財閥の令嬢よ? この程度の駆け引き、朝飯前なんだから!」
律子「くぅぅぅ…」
してやったりという笑みを浮かべて、会心のポーズを決める伊織
……私決めたわ、この子は絶対この路線で売るって……
律子「い、いやその…」
伊織「安心しなさい。誰にも言ったりしないから」
……あんなこと伊織にだって言いたくないわよ!! あぁもう、こうなると知ってたから皆にも隠してたのに……
うっ、思い出したらまた顔が熱くなってきた…
律子「う、あぁ…」
伊織「律子……、アンタ本当に何されたのよ…」
伊織「な、何ですって…?」
亜美「何何→? なんの話→?」
……また厄介なのが増えたわ…。もうケロッとしてるみたいだし……
伊織「律子が…プロデューサーに、し、したって……」
亜美「え! もしかしてりっちゃん、兄(c)にイタズラでもしたの~?」
あずさ「…い、イタズラ……?」
亜美「ねぇねぇ、何したのさ!? どっきり? トラップ系?」
律子「い、イタズラとかじゃありません! やめてよ思い出すのも恥ずかしいんだから……」
あずさ「あ、あらあら…」
こうやって騒がれると、ますます後悔の念が襲ってくる
もう…本当になんであんなこと口にしたのかしら…
……本当になんで……
あずさ「………」
亜美「あ…うん、何でもない」
亜美「い、いおりんいおりん! あずさお姉ちゃんの様子が変になっちゃったYO→!!」
伊織「そんな……、律子が、積極的に……?」
亜美「ふ、2人ともどうしちゃったのさ→!?」
亜美「りっちゃんもりっちゃんで俯いたままだし…」
亜美「うわーん、助けてよ真美ぃ→!!」
第二部・完
結局あれからどうやって事務所までたどり着いたのか、よく覚えていない…
前の車に反応して車を動かし、ひたすらナンバープレートを見つめていたのを朧気に思い出す…
ただ居たたまれない車内と、遅々として進まない渋滞が、私にとって地獄だったのは確かである
……あらぬ誤解を受けたみたいだったけど、本当のことを言うよりマシよね……?
事務所の階段が遠く感じる…
律子「いるのよね…。あの先に」
扉の向こうを見据えて一歩を踏み出すと、不思議なことが起きているのに気付いた
……震えてる? なんで…?
恥ずかしさや緊張とも違う、恐怖という感情……
私は気付かない内に怖がっていたのだろうか? プロデューサーを…?
律子「ううん、そうじゃない…私は」
……プロデューサーに嫌われるのが、怖い……
…初めて出来た仕事仲間で、共にいくつものライブを成功させて来て、頼ったり、頼られたり…。
そして、プロデューサーとしての心構えを教えてくれた、尊敬する私の目標……
そんな人との関係が変わってしまうのが、怖い
……大丈夫! 落ち着けば言い訳の一つや二つは考えつくわよね。プロデューサーならきっと分かってくれる……
そうして私は、事務所の扉を開けたのだった
――――
―――
P「よし、これで定例会議は終了だな」
律子「はい、バッチリです」
…謝ると覚悟してしまえば後はなんのことはない、単純なものだった
プロデューサーとだって会話は普通に出来るし、しこりがあるようにも思えない
……だからこれからすることは、ほんのちょっぴり、不安の種を取り除くだけ……
P「そういえば律子、この後空いてるか?」
律子「はっ? え? ええ、まぁ…」
P「そっか。なら久しぶりに飯でも食いに行かないか?」
律子「それは…」
…もしかしてプロデューサーも、あの件のこと気にしていてくれたんだろうか?
私の為に、わざわざ誘って…?
律子「は、はい! ぜひお願いします」
P「なんだよ。そんなに意気込むことでもないってのに」
律子「ふふっ、そうですね。それじゃ支度して来ます」
更衣室で、身支度を整える。
……ここでは言えなかったけど、食事の席についたら最初に言ってしまおう。そしたらプロデューサーが笑って許してくれて、楽しく食事が出来る……よし!
私は幾分か軽くなった気持ちを抑えつつ、バックを取ってプロデューサーの下へと向かった……
―――――
――――
―――
律子「ここが、そのお店ですか?」
P「ああ。居酒屋はアレだし…そこまで高いとこでも窮屈だろ? リラックスした所がいいと思ってな」
そんな会話をしつつ入ると、中から店員が出て来て、奥へと通される
プロデューサーの言ったとおり、ゆったり出来る構造のようだ
……料亭というよりかは、食事処といった感じかしらね……?
P「あぁ、ゆっくり話も出来ると思う」
……やっぱり、プロデューサーも話をしに来たんですね……
案内された席に座りつつ、息を整える
P「律子は? 何にする?」
律子「は、はい。私は…」
店員「はい、畏まりました」
店員がパタパタと手際よく去っていくのを見送る
…よし言わなきゃ、言うなら今がチャンス…
……ってあれ? どうやって切り出せばいいんだろう……一週間前の話? それとも子供がどうとか…
……そんな直球っていうのもどうなのかしら……?
P「…律子」
律子「はいぃ! 何ですかプロデューサー!」
P「この前の子供がどうとかって話なんだけどさ……」
……さ、先を越された…。あぁもう! チンタラしてるから!
……ていうか、直球でよかったんだ……
P「あの時はさ、パニックになっててうやむやにしちゃったけど…」
P「律子…………俺となら、子供が出来てもいいって、言ってたよな……?」
律子「そっ、そうですね…」
……分かってたことだけど、改めて言われると恥ずかしすぎる……
プロデューサーの顔をまともに見れない…
P「それってさ、俺の自惚れじゃなければ……」
……あれ? この流れって……
P「律子は俺を好き、ってことで、いいのかな?」
P「……」
律子「私……」
…言わなきゃ、私の気持ちを…
律子「私……」
律子「……よく分からないんです……」
P「えっ」
P「………えっ?」
律子「違うんですプロデューサー!」
律子「私……プロデューサーになるって志してからずっと、仕事の為に生きてきて、それで幸せだったんです」
律子「だけど、先日小鳥さんから子供の話を聞いて、そういう幸せもあるのかなって…。でも、仕事を辞めるのも違う気がして…」
律子「けど、プロデューサーの顔が浮かんで来たら」
律子「プロデューサーとの子供なら、いいかなって思えたんです」
P「そうだったのか…」
手の甲を見続けながら、本心をぶちまける。プロデューサーの声からは若干の困惑の色が窺えるけれど、彼ならちゃんと聞いてくれるという安心感があった
律子「私も、そう思います…」
律子「けどそれに気付いたら、プロデューサーへの気持ちが、分からなくなってしまって…」
律子「わ、私、仕事をしてるプロデューサーが好きなんです!」
私は熱に浮かされながら、素面だったら赤面ものの台詞を、次から次へと口に出していた…
……なに喋ってるんだろ、私…声も上擦ってる……
……でも、あぁ、そっか……
律子「だけど、今のままの私じゃ、半人前で、プロデューサーの横に居れなくて」
これが私の、本当の気持ち、なんだ…
律子「だから、恋人になってしまったら、もうパートナーじゃなくなる気がして…」
…あ、いつもの声に戻ってる。優しくて、私のことを包んでくれるような……
知らぬ間に泣きべそをかいていた私の頭に、彼の手が触れた…
……撫でられるのって、こんなに気持ちがいいんだ……
P「だったらさ、俺は待つよ」
律子「え…?」
P「律子が一人前になるまで待つし、俺のことを好きになってくれるまで待つ」
律子「そんなの…プロデューサーが……」
P「いいや、俺はずっと律子の側にいる! プロデューサーとしても、男としても!」
P「だって、俺は律子のことが好きだから」
P「そうかな? 俺は悪い賭けじゃないと思うけど…」
P「だっていつか俺の子供を産んでくれるんだろ?」
律子「なっ、あ…、もう!」
P「ははは…」
……あれだけの告白をして、人前で泣き顔を晒して、それでもまだ顔が熱くなるなんて思わなかったわよ……でも
プロデューサーが笑って認めてくれたなら、この気持ちも大事に出来る気がする……
だから……
律子「私をずっと側に置いて下さいね? プロデューサー♪」
END
ちょっと待ってて
P「765プロも随分と大きくなったなぁ」
律子「そうですね、社長」
東京の一等地に建てられた巨大なビルの前で、感慨に浸る彼…
寄り添うようにその手を握ろうとすると、彼が高木社長から譲り受けた時計と私の指輪が、カチリと鳴った
P「アイドル達も皆大きく羽ばたいていった…」
律子「皆、社長が育てたからですよ」
P「いや、俺は律子のおかげだと思ってる」
P「いや、本当に律子には助けられたよ。律子は凄く気がきくし、経営の腕だってある」
P「会社を継ぐ時だって俺を支えてくれた。俺一人じゃこの会社を回せなかったさ」
P「それになにより、律子との約束を破らないように必死だったんだ」
律子「約束って…側にいるっていう?」
P「ああ、俺が諦めても律子は諦めなかったからな。側にいるのは大変だったよ」
自然と笑みが零れる。私は彼の気を引くように前にでた
律子「社長! 私、頑張れましたか?」
P「? …ああ、律子は本当によく頑張ったよ」
……ふふっ、頑張ったって、認めてもらえたよ……
私はまだお下げだったあの頃の自分にエールを贈るように、心の中で呟いた
律子「……社長。私、プロデュース業から降りようと思うんです」
P「え? 律子が?」
律子「別に全部の仕事を辞めようって訳じゃありませんよ」
律子「経営の方に回ろうかと思ってるだけです。プロデュース業は育ってきた若手に任せます」
律子「それに…」
…経営の仕事なら、座ったまま出来るしね
P「そっか、そういうことなら分かったよ。律子を信じる」
こう言うと彼はあの顔をするに違いない、…ほら
P「え? もう一つの夢? そんなのあったっけ…? アイドルは育てたし、会社もビッグにしたし…」
律子「もう! 忘れてるんですか?」
もうちょっとだけイジワルしてみる、彼の困った表情が見たくて…
律子「まったく、なら今言わせてもらいますからね!」
律子「社長の希望…ですか?」
P「そう! それだよそれ! 公私混同はしないって言ったけどさ…、2人っきりの時位社長って呼ぶの止めてくれ…」
律子「ああ、なるほど。分かりました」
…これは今からやろうとしていることに使えるかもしれない
彼の慌てようを考えると、今から少し笑ってしまいそうだ
……この言葉を聞いたら、彼はおそらく色んな表情をするだろう
だけど見る必要はないのだ
彼が最後に浮かべる表情は、きっと私が大好きなあの笑顔に違いないのだから……
律子「私に子供をください、あなた♪」
TRUE END
軽い気持ちで書くんじゃなかったな…
投下に半日近く掛かったり色々と不甲斐なくてすまん
保守、支援には本当感謝する
Entry ⇒ 2012.06.11 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
あずさ「コーヒー」貴音「こぉひぃ」
貴音「あずさ、あずさ」チョイチョイ
あずさ「うん?」
貴音「何ですか、それは」
あずさ「これ?コーヒーミルよ」ジャーン
貴音「こぉひぃ見るよ?」メンヨウナ
あずさ「コーヒー豆を挽く機械の事ね」
貴音「成る程」
貴音「ふむ」
あずさ「このハンドルを回すと」ゴリゴリ
貴音「おぉ!」
あずさ「豆を挽く事が出来るの」
貴音「あずさ、私に!」ソワソワ
あずさ「はい、どうぞ?」ハイ
貴音「おお~」ゴリゴリ
貴音「おおぉ~」ゴリゴリ
あずさ「ふふっ、お疲れ様です」
あずさ「そして、下の引き出しを開けると...」カパッ
あずさ「挽いた豆がここに溜まっているのです~」ジャジャーン
貴音「おおっ!」
あずさ「挽きたての豆はいい香りよ?」スッ
貴音「.....」スンスン
貴音「おぉふ....」ヨキカナー
貴音「おぉ」オー
あずさ「まずは、使う容器を軽くお湯で温めます」
貴音「ふむ」
あずさ「ドリッパーにフィルターを二重にしてセットします」
貴音「何ゆえ二重に?」ホワイ
貴音「風味豊かになる、と言う事ですか」
あずさ「そうよ」イエス
あずさ「そして、フィルターに豆を入れます」サラサラ
貴音「私の挽いた豆です」フンス
あずさ「そうですよー?」
貴音「ふむふむ」
あずさ「そして、お湯を少しづつ窪みに注ぎましょう」
貴音「少しづつ、ですね」
あずさ「ええ、一気にお湯を注いじゃダメですよ?」
貴音「ええ、肝に命じておきましょう」
あずさ「そうして、人数分コーヒーが落ちたら出来上がりです」
貴音「まだ落ち切って無いようですが」
あずさ「これは雑味が多いから、捨てちゃいましょう」
貴音「何やら勿体無い気もしますね」
貴音「おぉ!良い香りが!」
あずさ「さ、冷めないうちにどうぞ?」
貴音「では、早速....」
貴音「........にがいです」
あずさ「あらあら」
貴音「.....おぉ、まろやかになりました」
あずさ「苦味の強いコーヒーにはミルクはよく合うの」
あずさ「逆に酸味の強いコーヒーにはそんなに合わないみたいね」
貴音「ほう」
貴音「この時間に飲んでしまっては」
あずさ「焙煎の強い、つまり深煎りのコーヒーほどカフェインは少ないのよ」
あずさ「だから、平気だと思うわ」
貴音「苦いほど眠れなくなる、というのは間違いでしたか」
あずさ「ふふっ、喜んでもらって何よりだわ」
貴音「しかし、何ゆえ事務所にこぉひぃみるを持って来たのですか」
あずさ「家に帰るつもりが、何を間違えたのか事務所に来ちゃってて」
貴音「道を間違えたのですね」
貴音「では...これから度々使わせて頂きますか」
あずさ「ええ、好きにしていいわよ」
貴音「貴女にも美味しいこぉひぃを飲ませられるよう、精進しましょう」
あずさ「ふふっ、期待してるわね?」
貴音「あなた様、こぉひぃです」
P「ありがとう」
P「.....ん、美味しいな」
貴音「ふふっ、ある方に習った淹れ方です」
P「そうなのか、また飲みたくなったら頼むとしようかな」
貴音「ええ、お任せください」
end
Entry ⇒ 2012.06.10 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あずさ「きゃりーぱむぱむ」律子「言えてませんよ」
律子「言えてませんよ」
あずさ「……」
あずさ「きゃりーぱみゅぱむ」
あずさ「きゃりーぴゃみゅぴゃみゅ」
あずさ「…」
あずさ「かりー」
あずさ「……」
あずさ「…うぅ」ショボン
律子(かわええ)
あずさ「なんですか律子さん」
律子「2週間くらい前に、洋服を買ったんですよ」
あずさ「はい」
律子「それで昨日営業が早く終わったからブラブラして、別のお店に行ったんですよ」
あずさ「はい」
律子「そしたらまったく同じ商品が3割引きで売られてたんですよ」
あずさ「あらあら」
律子「どう思います?」
あずさ「このおせんべいおいしいですね」パリパリ
律子「話聞いて」
律子「なんですかあずささん」
あずさ「この前のオフに映画を観に行ったんですよ」
律子「なんてやつですか?」
あずさ「それは忘れたんですけど」
律子「忘れちゃったんだ」
あずさ「主演の方がとってもカッコよくてですね、外国の方なんですけど」
律子「なんて俳優さんですか?」
あずさ「それは知らないんですけど」
律子「どんな内容の映画ですか?」
あずさ「寝ちゃったからよく覚えてないんですけど」
律子「1000円払っちゃっただけなんだ」
律子「ふむ」
あずさ「プロデューサーさんに向かって『あなた様~』って」
律子「…ふむ」
あずさ「うらやましいですか?」
律子「別に」
あずさ「本当ですか?」
律子「ええ」
あずさ「……」ショボン
律子「嘘です、うらやましいです」
あずさ「あなた様」
律子「はきゅん」
初めて噛まずに言えたわ
すげぇ
それはただ単にゆっくり言っ…いや、なんでもない
律子「あんまり恥ずかしいのはパスで」
あずさ「アイドル時代にファンの皆さんに言ってた、『ダーリン』でお願いします」
律子「はぁ?」
あずさ「お願いします」
律子「……」
律子「…だ、だーりん……///」
あずさ「律子さん、これが何か分かりますか」スッ
律子「?」
あずさ「ボイスレコーダーです」
律子「わーっ!!!わーわーっ!!!!」
あずさ「律子さんごめんなさい」
律子「……」
あずさ「ごめんなさいってばぁ~」
律子「……」
あずさ「……」
あずさ「…律子さん」
律子「……?」
あずさ(ごめんなさい)
律子(こいつ、直接脳内に…!?)
律子「…!」
あずさ「律子さぁ~ん」
律子「…言いましたね」
あずさ「へ?」
律子「なんでもするって言いましたね」
あずさ「は、はい…」
律子「じゃあ…」
律子「その豊満なおっぱいで私の顔をビンタしてください」
あずさ「ド変態じゃないですか」
律子「どんとこいです」
あずさ「え、え~い」プルーン
律子「……」ペチン
あずさ「おりゃぁ~」ドタプーン
律子「……」ペチン
あずさ「ま、満足しましたか?」
律子「あずささん」
あずさ「はい?」
律子「メガネのフレームが曲がってしまいました」
あずさ「あらあら~」
いいぞいいぞ
あずさ「律子さんってそんなに視力悪かったですっけ?」
律子「見えないことないんですけど、外したらボンヤリする感じです」
あずさ「あらあら」
律子「今メガネを外さなかったのも…」
あずさ「?」
律子「あずささんのおっぱいを目に焼き付けたかったからです」キリッ
あずさ「ボイスレコーダーの録音ボタン押したままだったわ~」
律子「わー!!」
律子「驚かさないでくださいよ、まったく」
あずさ「この前ダイエット器具を買ったんですよ」
律子「唐突ぅ」
あずさ「あのー、なんでしたっけ?腹筋を鍛える…」
律子「アブトロニック?」
あずさ「そうそう!油トロトロ肉!」
律子「すっごい太りそうですね」
あずさ「それでその油トロトロ肉をさっそくお腹につけてですね」
律子「想像したらすさまじい光景だった」
律子「油トロトロ肉のね」
あずさ「だけど効果出ないんですよ~失礼しちゃう!」プンスカ
律子「…それどれくらい続けたんですか?」
あずさ「え?30分くらいですけど…」
律子「はぁ…そんなもんで効果出たら苦労しませんよ」
あずさ「そうなんですか~」
律子「そうです」
あずさ「あらあら~」ポリポリ
律子「痩せる気あるならおせんべいは6枚で我慢しましょうね」
あずさ「あら、珍しいですね」
律子「行きたいところどこでも連れてってあげるって言ったんですよ、お給料出たばっかだったし」
律子「そしたら千早、どこに行きたいって言ったと思います?」
あずさ「どこかしら」
律子「コンビニでいいわ、ですって」
あずさ「あらあら」
律子「しかもわざわざローソンですって」
あずさ「律子さん」
律子「?」
あずさ「『ローソン』と書いた紙を昨日から準備していました」スッ
律子「ちくしょう」
あずさ「まさか、今朝千早ちゃんから聞いたんですよ」
律子「ああ…千早はともかく、あずささんも今日早かったですもんね」
あずさ「千早ちゃんうれしそうに話してましたよ、うふふ」
律子「ところであずささんはなんで早かったんですか?いつも迷って遅刻ギリギリなのに」
あずさ「今日はいつもより早く起きたので、余裕を持って新聞をポストに取りに行こうとしたんですね」
律子「はい」
あずさ「そしたらいつの間にか事務所に着いてしまいました」
律子「だからパジャマなんですね」
あずさ「うふふ」
律子「よく一人で生きてこれましたね」
あずさ「ヘッドホンですか?」
律子「私、どうも耳に悪い気がして好きになれないんですよね」
あずさ「あー」
律子「イヤホンもそうですけど、曲の確認とかする度につけるじゃないですか」
あずさ「だいたいそうですねぇ」
律子「徐々に私の聴力が失われていると思うと気が気じゃなくて…」
あずさ「律子さん律子さん」
律子「?」
あずさ「そんなことないない」フリフリ
律子「あずささんがそう言うなら大丈夫だわ」
律子「それまた珍しい」
あずさ「沖縄料理のお店に行ったんですけど、お店の料理に響ちゃんが不満だったみたいで」
律子「あら」
あずさ「うんぐとぅぬうちなー料理じゃねーん! どぅーぬあんまーぬ方がもっと上手く料理できるぞ! くぅんどぅどぅーぬ家んかい遊びんかいちゅーんといいさー!」
あずさ「ですって!うふふ!」
律子「……」
あずさ「あら?」
律子「……」
あずさ「律子さん、今の笑うところですよ?」
律子「いや、そうじゃなくてですね」
あずさ「?」
律子「なにが?みたいな顔しないでください」
あずさ「律子さん、一回聞いただけで今の言葉を覚えられると思いますか?」
律子「響に何回も聞いたとか?」
あずさ「違います」
律子「たまたま聞き覚えのある言葉だったとか?」
あずさ「いいえ、これです」スッ
律子「!!」
あずさ「ボイスレコーダーです」
律子「なぜ録音ボタンを押したんですか」
律子「ホントだ」
あずさ「えっへん」
律子「すごいのはボイスレコーダーですけどね」
あずさ「そのあと二人でショッピングに行ったんですよ」
律子「どんなお店に?」
あずさ「なんかあの…」
あずさ「パワーストーンのお店に」
律子「なぜ」
あずさ「響ちゃんが『沖縄のにおいがするさー!』って」
律子「あぁ……」
律子「いくらですか?」
あずさ「1260円です」
律子「よかった妥当で」
あずさ「でも、もう外しちゃおうかなって」
律子「なんでですか?」
あずさ「だって運命の人が現れるって言ったのに、全然効果が無いんだもの!」プンスカ
律子「あずささん」
あずさ「はい」
律子「まだ2日、そんな早く効果出ない」
あずさ「うふふ」
律子「うふふじゃなくて」
あずさ「何のお仕事ですか?」
律子「老人ホームへの訪問です」
あずさ「あらあら」
律子「本当は春香と真で行くはずだったんですけど、他の撮影がズレこんじゃったみたいで」
あずさ「よーし、頑張っちゃうわよぉ」
律子「お願いします」
あずさ「やっぱりおじいちゃまおばあちゃまって運動不足の方が多いですよね?」
律子「まあそうでしょうね」
あずさ「じゃあ油トロトロ肉を貸してあげようかしら」
律子「胃もたれすごそうですね」
律子「わざとなのかどうかもあやしくなってきた」
あずさ「実は1個分の値段で、もう1つ同じ商品が付いてきたんですよ」
律子「油トロトロ肉がね」
あずさ「だから母に1つあげたんです」
律子「お母さんなんて言ってました?」
あずさ「早くいい人見つけなさいって」
律子「もはや遺伝ですね」
あずさ「うふふ」
律子「うふふ」
あずさ「…シッ!」
あずさ「……そこに隠れているのは分かってるわよ、真ちゃん」
真「バレちゃあ仕方ないですね、あずささん」
あずさ「バレるに決まってるでしょう?殺気がダダ漏れよ」
真「あはは、あずささんにはかなわないなあ」
あずさ「ふふ」
律子「…っ!!」
あずさ「という夢を見ました~」
律子「まあ夢でしょうね」
律子「へえ」
あずさ「飲んでくれます?」
律子「まあ雪歩に習ったんなら大丈夫でしょう」
あずさ「ティーバッグだけどおいしく仕上がるんですよ~」
律子「あずささんあずささん」
あずさ「はい?」
律子「それティーバッグじゃない」
律子「のりたまふりかけ」
あずさ「あらあら~」
律子「雪歩も想定外のミスだったと思いますよ」
あずさ「結局冷蔵庫のお茶になっちゃいましたね」
律子「いいんじゃないですか?おいしいし」
あずさ「律子さん律子さん」
律子「はい?」
あずさ「のりたまごはんおいしいですね」パクパク
律子「そうですね」モグモグ
律子「いえ、876プロに従弟が」
あずさ「あれ?弟さんじゃないんですか?」
律子「まあ弟みたいなもんですけどね、それがどうしたんですか?」
あずさ「女装してたっていうのを公表したあと、どうなったのかなぁと思って」
律子「なにも変わってませんよ、むしろ…」
あずさ「むしろ?」
律子「女装アイドルとして前よりも人気出てます」
あずさ「あらあら」
律子「楽しいからどうでもいいですけど」
あずさ「うふふ」
律子「うふふ」
あずさ「ごめんなさ…」
あずさ「!」
律子「だいたいこの業界は情報が第一なんですから、そのへんの自覚を持って…」
あずさ「律子さん律子さん」
律子「はい?」
あずさ「ごめんね☆」ペロッ
律子「ふざけないでくださいよ」
あずさ「あ…ごめんなさい」
律子「ちょっとトイレ行ってきます」
あずさ(んもう!春香ちゃんったら!)プンスカ
リツコ「オマタセシマシタアズササン」
あずさ「り、律子さんが小さくなってる!?」
リツコ「ホラオシゴトイキマショウ、ハヤクハヤク」
あずさ「いやんかわいい~」
あずさ「というところまで妄想しました」
律子「トイレ行ってる間に何を」
あずさ「そうですね」
ガチャ
律子「お、噂をすれば」
あずさ「伊織ちゃん、亜美ちゃんおはよう」
律子「…アンタらあずささんがいることに対して驚きすぎでしょ」
あずさ「たまたま私が早く来たから、二人でお話してたのよ」
律子「え?二人で何を話してたかって?」
あずさ「それは…ねえ?」
律子「大人の秘密、ですよね」
あずさ「うふふ」
おわり
というわけでおわりです
もっとあーささんSS増えていいのよ
年長者組はやっぱいいですね
ここに貴音か小鳥さんが入ったらまた違う感じになるんだと思います
それでは読んでくださってありがとうございました
こういうゆるーいの好きだわ
乙
もうちょっとみたかったな
Entry ⇒ 2012.06.09 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「響。歩いて帰りませんか?」
事務所に戻ると、響を見つけたので
散歩がてら、一緒に帰りませんかと誘いました
「いいぞー。自分も仕事終わったし、退屈してたところだったんだ」
浅葱色の瞳をきらきらと輝かせ
元気な返事を頂きました
「うんっ! じゃあ、ちょっと待っててね」
そう言うやいなや、脱兎のごとく駆け出す響
「転ばないように気をつけるのですよ」
「なんくるないさー!」
では、そふぁに座って待つとしましょうか
それにしても、今日の事務所は静かですね
ほわいとぼーどに目を向けると
びっしりとはいきませんが、かなりの予定が書かれています
少し前には考えられなかったことでしょう
これもプロデューサーと、皆の頑張りの成果
今では、あの方を中心に765プロが動いていると言っても過言ではありません
その周りには、笑顔の皆がいる
この忙しさを楽しむように、皆が良い顔をしています
おや、待ち人が来たようですね
「そんなに待っておりませんよ」
少し息が乱れています
それほど急いでくれたということでしょうか
「しゅっぱつだー! あ、ピヨコお疲れ様」
ふりふりと手を振る響を真似て、私も手を振ってみました
お先に失礼致します、小鳥嬢
「で、どうするの?」
「今日は良い天気ですし、公園でひなたぼっこでもしてみましょうか」
さぞ気持ち良いことでしょう
「よし、光合成してやるぞー」
「ふふっ、では私もしてみましょう」
頑張れば、何とかなるかもしれません
「人間は、未知の部分がたくさんあると聞きます。もしや……」
無理なのかどうか、やってみなければ
挑戦する気持ちが大事なのです
「そこで真剣な顔をしないでよ……」
呆れられてしまいました
「どういうこと!?」
こうしてからかうのも、実に面白い
心を許した相手との、何気ない会話
とても楽しく、とても大切なもの
ぽにぃてぇるを、ひょこひょこと揺らす響に尋ねます
「良い感じかな。それに、最近は仕事が面白いよ」
それは良きことです
喜ばしいことですが、すこし寂しい
悲しいかな、葛藤する自分がいます
「うん! 目指せトップアイドルだからねっ」
私たちの最終目標でもある、アイドルの頂点
数多のアイドルたちを押しのけて
一番に輝くために、皆が努力し、涙し、それでも前に進む
ですが、頂点にはそれほどの価値がある
「そうですね、いつかは頂点の座に……」
私は少し事情が違いますが
目指すことに違いはありません
いつの間にか、公園に到着していました
時間というものは、一定ではないような気がします
だって、楽しい時間は一瞬に感じてしまうから
「ええ、存分にひなたぼっこを楽しみましょう」
「おー!」
べんちで休んでいるご老人
なんとも平和な風景が広がっています
「この辺りで良いでしょうか?」
「うん、そうだね」
「暖かいですね。響、春はお好きですか?」
本当に日差しが暖かく、気持ちが良い
植物たちが光合成できる理由が、少し分かったような気がします
「好きだよ。暖かいし、なんか元気がでるさー」
「そうですね。私もそう思います」
春の暖かさは優しさでしょうか
この優しさは植物、動物を分け隔てなく
元気にしてくれる。そう思います
「でしょでしょ! さすが貴音」
そう言って、にこりと笑う響
私も貴方に元気を頂いているのですよ
まるで、私の太陽のようです
「ところでさ、さっきから甘い匂いが気になるんだけど」
言われてみると、確かに甘く香ばしい匂いが漂っています
鼻をひくつかせつつ、席を立った響を追うと
案外、簡単に匂いの原因を見つけることができました
「あ! 大判焼き屋さんだ。貴音、食べようよ」
昼食は頂きましたが、甘いものは別腹です
「そうですね。頂きましょうか」
強面の主人がこちらを見た瞬間
突然、びくりとしたのは驚きました
面妖な……
「粒あんとカスタードかぁ。じゃあ自分、粒あんで」
「では、私はかすたぁどを頂きましょう」
何故か、おまけを二つも頂いてしまいました
はて……?
「おっちゃん、ありがとー!」
「ご主人、ありがとうございます」
深くお辞儀をすると
少し赤面された主人が笑っておりました
「そうですね。感謝して、頂きましょう」
思いのほか重い紙袋を手に、先ほどのべんちへ
「あつあつだー。いっただきまーす」
ほかほかと湯気をあげる大判焼き
ふふっ、火傷に気をつけるのですよ
ああ、甘味は真に美味ですね
柔らかい甘みが、体に染みていくようです
「美味しいねー」
「ええ、そうですね」
響も喜んでくれているようで、なによりです
にこにことしている響を見ていると
こちらまで笑顔になってしまいます
「響。動かないでくださいね」
急いで食べすぎですよ
口元に餡が付いているのに、気づいていない様子
響の唇へ手を伸ばし
餡をすくって、自分の口へ
「この粒あんも美味ですね」
甘さ控えめで、美味です
「ありがとう貴音。でも、ちょっと恥ずかしい」
「ふふっ、それは失礼しました」
活発なのに、繊細で
守ってあげたくなるような
そう、まるで妹のように感じてしまいます
「あーっ! なにがそんなに面白いの!?」
どうやら、顔が緩んでしまっていたようです
「なんでもありませんよ。ただ、響は可愛いなと思っていただけです」
ふふっ、顔を真っ赤にして、照れてしまったのでしょうか
本当に色々な一面を見せてくれます
「もぅ……」
私は悪くありません
響がそのような反応をしてくれるから
ついつい……ね?
「なにやつっ!」
瞬間的に体が反応して
後ろを振り向くと
……にゃあ
可愛い襲撃者がおりました
にゃあ、と鳴く可愛い襲撃者は、響にひょいと抱きかかえられ
頬ずりをされています
「可愛いなー、お前はどこの子かな」
その手つきは慣れたもので
子猫も気持ちよさそうです
にゃあにゃあ
「んー、お母さんとはぐれちゃったのか」
にゃあにゃあ
「響。意思疎通ができるのですか?」
響は唇に人差し指を添えて
「それは、トップシークレットです」
と、うぃんくをしました
「あははっ! ごめんごめん」
逆にからかわれてしまうとは
精進せねばいけません
「貴音も抱っこしてみる? ふかふかで気持ち良いよ」
響からの提案
「私にできるでしょうか」
落としてしまったら、等と嫌な考えをしてしまいます
「大丈夫、優しくしてあげればさ。ほら」
なかば強引に子猫を渡されました
まだ心の準備が……
「……ふかふかですね」
柔らかく、さらさらとした毛並み
それに暖かくて、お日様の匂いがします
子猫と目が会うと
にゃあ、と一声
ふふっ、貴方の抱き心地はとても気持ちいいですよ
にゃあにゃあ
貴方も、私の胸の居心地が良いのですね
「存分にくつろいでくださいね」
おや、違う猫の声も聞こえます
子猫の耳にも聞こえたのでしょうか
私の手をすり抜けて、そちらの方へ行ってしまいました
「あ……待ってください」
名残惜しさに手を伸ばす
ぴたりと手を止めた
「お母さんみたいだね」
「ええ、そうみたいですね」
親子の再会に、水を差すなんて野暮はできません
「今度ははぐれぬよう、気をつけるのですよ」
にゃあ、と聞こえた気がしました
「可愛かったねー」
「はい。また出会えたら良いですね」
次は、お母さんも抱っこしてみたいものです
楽しみにしておきましょう
響が声を上げます
何か見つけたのでしょうか
「どうしたのですか?」
「あれって桜かな?」
響が指差す方には枝についた、赤みが強い桃色の花
よく間違われるので仕方ありませんが
「なんだ、桜じゃないのか」
梅も綺麗なのですよ
「はい。でも私は梅の花も好きですよ」
いち早く、春の訪れを知らせてくれる梅の花
けれど、堂々と咲く可憐な姿
言葉にできない色気がある
「言われてみれば……うん、綺麗だね」
「はい、桜の頃には散ってしまいますが、また来年、美しい花を咲かせるのです」
ああ……来年もこのように
響と共にいられたら良いのに
はっと、我にかえる
「あ……なんでもありませんよ?」
おっと、いけません
感傷にひたってしまうとは
「私、飲み物を買ってきます」
「……うん、わかった」
そして、響の笑顔を
台無しにしてしまのは避けなければ
逃げるように、その場を離れてしまいましたが
情けない顔を見られるのよりはずっといい
さて、早く飲み物を買って響のもとへ戻りましょう
冷たいか暖かいか、悩むところですが……
ここは暖かい方にしましょう
私も同じお茶を購入して響のもとへ
「響。お待たせしまし……」
慌てて口を閉ざします
暖かい日差しは眠気を誘います
忙しい毎日を送り、疲れが取れないのでしょう
こんな小さな体で、頑張っているのですから
「……少し、失礼します」
良き事を思いつきました
自分の太ももに、響の頭をそっと乗せる
こちらの方が寝やすいでしょう
「ふふっ、よく寝ていますね」
可愛い寝顔
時折、身じろいでは髪がさらりと靡く
ももに擦れて、少しこそばゆい
気持ち良いのでしょうか?
ねぇ、響
頬を軽くつつく
柔らかな弾力が、指を押し返してくる
この感触は癖になりそうです
あまり意地悪をすると、嫌われてしまいますね
「おやすみなさい、響」
今は、ゆっくりと寝てください
今だけは忙しさを忘れて
良き、夢を……
おしまい
ひびたかは可愛いなぁ
しかし、書き方で特定されるとは思わなかった
ひびたかは心の栄養やでぇ
乙!
乙!
Entry ⇒ 2012.06.09 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「冬馬はどんな女が好みなんだ?」冬馬「そうだな……」
翔太「うわっ冬馬君オタクくさーい」
北斗「となると、あずさちゃん辺りか?」
P「あずささんかぁ……あの人は母性的で大和撫子って感じだよな。方向音痴だけど」
冬馬「それがいいんじゃねーか!お淑やかでヌケてるのがいいんだよ」
黒井「冬馬は童貞だからな。女性に夢を見すぎているのだ」
北斗「なるほど」
冬馬「納得するんじゃねーよ!」
北斗「ええ、俺は全ての女性が好みですから」
冬馬「節操無しはこれだから困るぜ」
P「まぁわからなくもないけどな……」
北斗「意外だな、765のプロデューサーさんはもっと誠実な人と思ってましたが」
P「好みは別だろう?あずささんは確かに可愛いが、やよいも可愛いからな」
翔太「マザコンであり、ロリコンでもあるとか凄いねっプロデューサーさんは!」
P「アホ!滅多なことを言うんじゃない!」
冬馬「これにシスコンが加わったら最強だなおい」
黒井「双子に兄と呼ばせているしな、気質はありそうだ」
黒井「ノンノン。正しいことを言って何が悪いのだ」
翔太「そう言うクロちゃんはどんな女の子がタイプなの?」
北斗「いいですね、俺も気になりますよ」
P「セレブといえば伊織あたりですか?貴音もそんな感じはするけど」
黒井「成金小娘なんぞお断りだ。四条貴音は何を言ってるのかわからん」
冬馬「あ、すんません生中ください」
P「おい!未成年アイドル飲酒は洒落にならないぞ!」
冬馬「ちっ……じゃあ山ぶどうでいいっす」
翔太「僕はウーロン茶で!」
北斗「俺はまだあるんでいいですよ。で、社長の好みは誰なんです?」
P「あ、忘れてた」
黒井「セレブな私を忘れるとはいい度胸だな……」
黒井「ところでその好みとは765プロのアイドル限定なのか?」
北斗「?いえ、別に俺達の知ってる女性なら誰でもいいですよ」
冬馬「765プロなんて属性の宝庫なのに該当しない奴なんかいるか?」
P「属性って変わった言い回しするんだな」
冬馬「べ、別にいいじゃねーか!それより社長の好みは誰なんだよ」
黒井「……お」
翔太「お?」
黒井「音無君だな……」
P「音無さんか……」
北斗「ほら、事務所にいつもいる可愛い事務員さん」
翔太「あの緑の人!クロちゃんも変わった趣味してるねー」
P「いや、そうでもないぞ。音無さんは隠れた優良物件なんだ」
北斗「と言うと?」
P「結構気が利くし、一人暮らしなんだから炊事選択だってできるぞきっと」
P「そのうえ年齢イコールらしい」
冬馬「」ガタッ
黒井「うおっ!いきなり暴れるんじゃない!」
北斗「あの年齢でそれは大変そうだな……」
冬馬「それがいいんじゃねーか!」
P「と、冬馬……?」
黒井「お、落ち着くのだ冬馬よ……」
冬馬「最近の女共はそれがわかってねぇ、これだから三次元は嫌なんだ」
P「どうしたんだあいつ」
北斗「ただの発作ですよ、温かい目で見守ってやってください」
翔太「冬馬君ってば結構古い考え方なんだよねー」
冬馬「女は男に尽くすもんだ!これは古来からの鉄則だぜ!」
P「それはわかる気がする」
北斗「現代で該当する女性は文化遺産レベルですけどね」
黒井「尽くすなら星井美希はどうなのだ」
翔太「いつもべったりしてるよね美希ちゃんは」
P「美希ですか?そうだなぁ」
北斗「ハニー?初耳だな」
P「あ、言ってなかったか?仕事中以外はハニーって呼ぶんだよ」ドヤァ
黒井「そのドヤ顔はやめろ」
冬馬「すげぇ……」
翔太「まんざらでもなさそうだけど、付き合ったりはしないの?」
P「アイドルとプロデューサーが付き合うなんてダメだろ」
北斗「じゃあ美希ちゃんが引退したら?」
P「む……その発想はなかったな」
翔太「それでも犯罪だけどね」
北斗「可愛いとは思いますけどね、あそこまでプロデューサーにお熱だと」
翔太「早く結婚しなよって思っちゃうよねー」
冬馬「あれで意外と純情なのがいいよな……ただの金髪おにぎりじゃねーんだ」
北斗「社長はどうなんです?」
黒井「才能の塊だからな、うちに欲しいとは思っている」
黒井「星井美希だけにな」
P「……」
北斗「……」
冬馬「……」
翔太「それつまんないよクロちゃん」
黒井「やかましい!」
黒井「あてつけのように言うんじゃない!」
冬馬「そういえば、プロデューサーは今日よく来れたな」
冬馬「星井とか双海あたりが一緒かと思ったけど」
P「同業者の人と話してくるって言って撒いたよ」
黒井「間違ってはいないな」
P「貴音あたりは気づいてそうで怖いですけどね……」
翔太「貴音さんといえば冬馬君の天敵だよね」
冬馬「うっせーな……苦手なだけだ」
北斗「それを天敵って言うんじゃないのか?」
北斗「あの銀髪に触れてみたいですよね」
P「柔らかくて気持ちかったぞ」
冬馬「なんか睨まれると身体が硬直するんだよな……」
翔太「ヘビに睨まれたカエルってやつ?」
冬馬「そんなもんだ」
P「黒井社長も貴音は結構気に入ってましたよね」
黒井「ウィ。四条貴音は一度クール路線で売り出してみたいものだ」
黒井「高嶺の花のようなイメージだなハーッハッハッハ!」
北斗「貴音ちゃんは綺麗って印象だけど、可愛いとこもありそうだよな」
冬馬「趣味悪いぜ北斗……」
P「ラーメン好きだったり意外と苦手なのもあるんだぞ」
冬馬「ギャップ萌えってやつか」ガタタッ
翔太「ギャップモエってなに?」
冬馬「そうだな、社長って普段ツンケンしてるけど、意外と面倒見いいだろ?」
冬馬「その差を見て和んだりする気持ちがギャップ萌えだ」
黒井「私を妙なことに例えるな」
翔太「よくわかんないなー」
北斗「わからないならいいさ」
北斗「で、貴音ちゃんの苦手なものってなんなんです?」
P「あいつはな……お化け屋敷ダメなんだよ」
冬馬「だっせぇ!面妖面妖ってお前が面妖だぜ四条!」
北斗「いいですねそれは……」
P「だろ?一度遊園地に行ったことがあるんだけどな」
P「それはもう凄かった」
黒井「聞かせてみろ」
P「メンヨウナーメンヨウナーって呟きながら俺の服を離さないんだ」
P「きゃぁ!って叫んで俺にしがみつくリアクションは最高だったな」
冬馬「ちょっと可愛いじゃねーか」
黒井「あれだけ馬鹿にしておきながら……」
北斗「で、出た後の彼女の顔はやっぱり」
P「あぁ、目に涙を貯めて……」
P「あなた様は、いけずです……ぐすっ」
P「とか言っちゃうんだ!」
冬馬「いいじゃねえか!それ最高だぜ!」
黒井「たまらんな!そこのお前!梅酒ロックだ!」
北斗「あ、俺も同じので」
支援
P「他言無用でお願いしますよ本当に。殺されますんで」
冬馬「しっかしあの四条がねぇ、睨むだけでガキ泣かせそうなのに」
翔太「それは言いすぎでしょー、せいぜい逃げ出すくらいかな」
P「子供といえば真は子供に人気あるな」
北斗「お、真ちゃんか」
冬馬「北斗は菊地に熱心だよな」
北斗「いいだろ彼女」
翔太「そうかなぁ?なんかフルマラソンとかにつき合わされそう」
冬馬「まぁ遊んだら楽しそうだけどな」
黒井「菊地真はむしろ女性層のほうに人気なのではないか?」
北斗「俺は一目見た時からファンでしたけどね」
冬馬「目が逢う瞬間ってか」
黒井「ぶふっ……笑わせるな冬馬よ」
翔太「笑いの沸点低すぎだよクロちゃん。子供に人気なのはなんでなの?」
P「理由なぁ……俺個人としての意見だけど、優しそうだからとか」
黒井「それは三浦あずさも同じと思うが」
冬馬「四条にはねーよな!ははっ!」
翔太「今度事務所行ったときに教えてあげよっと」
冬馬「や、やめろよ……」
P「あずささんは何というか母親みたいな優しさだけど、真は姉っぽいんだよ」
北斗「なるほど。確かにあんな女の子が姉なら目覚めてしまいそうだ」
翔太「あずささんがお姉さんっていうのも十分アリだと思うけど」
P「ま、役割分担だよ」
北斗「あと真ちゃんは結構乙女なんだ」
P「そうそう、可愛いものとか集めるのが好きなんだよ」
冬馬「へぇー」
翔太「あれ、リアクション薄いね?」
冬馬「可愛いもん集めるのはいい趣味じゃねーか」
黒井「冬馬は美少女フィギュアを集めてるからな」
P「えっ……」
冬馬「んだよ!人の趣味に文句あんのかよ!」
翔太「この前部屋入ったときはすごかったね北斗君」
北斗「地震がきたら、俺の部屋より冬馬の部屋を心配しそうだよ」
冬馬「ミュージアムジェル使ってるから揺れには強いぜ」
P「なんだか難しい話になってきたな」
北斗「せっかく真ちゃんの話してるんだ、冬馬はちょっと黙ってろよ」
冬馬「なっ!フィギュア馬鹿にすんじゃねーよ!」
翔太「してないしてない!で、プロデューサーさん続きは?」
P「あ、あぁ……えぇと可愛いもの好きで後は少女漫画とかも集めてたな」
冬馬「俺も何冊か持ってるけどな」
北斗「そこまで乙女なのに一人称はボクだったり不思議な子だ」
P「まぁ家庭の事情ってやつだ。これ以上は言えないが」
北斗「そこまで突っ込むほど野暮じゃありませんよ」
P「あ、あと可愛いを勘違いしてるとこもあるな」
黒井「ほう」
P「まこまこりん♪って言い出したんだ」
冬馬「ブフォッ!」
黒井「汚いぞ!」
北斗「いい……それすごくいいですよプロデューサーさん」
翔太「冬馬君震えるほどツボったんだ……」
P「あの不器用さも可愛いよな」
冬馬「こ、今度あいつの前で言ってやろうぜ……ぶふっ」
翔太「殺されちゃうと思うよ」
P「うちが戦場になるからやめてくれ……」
黒井「961プロに泥は塗るなよ……そこのレディ、揚げだし豆腐を頼む」
P「焼き鳥の盛り合わせもお願いします」
翔太「僕なんこつ!」
北斗「あんまり食べ過ぎるなよ翔太。太ったジュピターなんて笑えないからな」
翔太「わかってるよっ」
冬馬「あぁーじゃあ次は翔太の好みでもいくか」
P「翔太か、この前やよいに絡んでたよな?」
翔太「うーん好きとか嫌いとかって感じじゃないんだけどねー」
北斗「まだ14歳だしな翔太は」
P「14!?」
冬馬「あんた知らなかったのかよ……」
黒井「お前のところは小学生を使っていただろうが!」
北斗「やよいちゃんは年少の割にはしっかりしてるよな」
冬馬「この前三浦を道案内してたの見たぜ」
P「相変わらずだな……」
翔太「なんか大家族のお姉ちゃんらしいよ」
P「6人兄弟姉妹の長女なんだよ、家事もやってるんだぞ」
黒井「セレブとは程遠いな」
P「もやし祭り見たら多分二度と言えなくなりますよそれ」
北斗「何です?それ」
P「高槻家がステージのフェスだ」
P「スポンサーになってあげれば喜びますよ」
冬馬「そういえば高槻には、お兄ちゃんって呼ばせないんだな」
P「いや、真美達のはあいつらが勝手に呼んでくるんだよ」
P「まぁ兄のような人が欲しいって告白されてからは、たまに兄妹ごっこくらいはするが」
翔太「兄のような人が星井美希」
黒井「ブファ!や、やめ!エフッエフッ!」
冬馬「親父ギャグすぎるぜ……」
北斗「冬馬は妹が欲しかったりするのか?」
冬馬「血が繋がってなかったら欲しいかもな」
P「えっ……」
冬馬「な、なんでもねぇ!やっぱりいらねぇよ!」
P「そ、そうか」
北斗「じゃあ次は冬馬の希望に応えて真美ちゃんと亜美ちゃんだな」
冬馬「俺はロリコンじゃねーぞ!」
黒井「あいつらはセレブな私を年寄り呼ばわりする輩だ」
翔太「よく961プロのおじさんって呼ばれてるね」
黒井「おじさんじゃない!」
P「ちなみに真美達はセレブですよ。親の職業は言えませんけど」
黒井「信じられんな」
P「多分俺の100倍くらいは凄いんじゃないかな」
冬馬「セレブってレベルじゃねーだろそれ」
黒井「どうせ宝くじでも当たった成金だろう」
P「今はな」
翔太「今?」
P「あと双子だから何でも一緒にされがちだけど、意外と二人は性格も違うんだぞ」
冬馬「どっちも悪ガキだろ」
P「それはそうだけどな、真美はあれで優しかったりするんだよ」
黒井「ほう」
P「以前あいつらにツープラトンドロップキック食らって吹っ飛んだことあるんだが」
北斗「恐ろしい事務所だな……」
P「気がついて目を開けたら、涙目の真美が抱きついてきて謝ってきたんだよ」
翔太「それ優しいっていうのかな……」
P「ごめんね兄ちゃんもうこんなことしないから死なないで!次は手加減するね!ってな」
黒井「その後何を仕掛けられたのだ」
P「キン肉バスター食らいましたよ。気づいたら病院にいました」
P「入院中に音無さんが見舞いに来てくれたんだが、あの優しさに惚れそうになったよ」
北斗「真美ちゃん達は来たんですか?」
P「モンハンに夢中で忘れてたらしい」
翔太「それ絶対優しくないよ!」
P「思い出したら首が痛くなってきた……すいません生中追加で」
冬馬「俺カルピス」
翔太「僕春巻き!」
黒井「姉妹と言えば、もう一人のプロデューサーも姉妹揃ってアイドルだな」
P「律子ですか、姉妹じゃなくて従妹らしいですけどね」
P「基本的にライバル会社だしな俺達は」
北斗「冬馬が突っかかるからじゃないか」
翔太「そうだよークロちゃんに嘘吹き込まれて信じてたんだよね」
黒井「う、そ、そうだったか……」
P「裏で汚いことしてるでしたっけ?そんなすぐバレる嘘よく使いましたね」
北斗「それでも引っかかった男がいるんですけどね」
冬馬「うっせーな!仕方ねーだろ!」
黒井「そ、そんなこと今はどうでもいい!それよりあの女のことだ!」
P「秋月律子ですよ。律子はそうだなぁ、あいつと言えば……」
冬馬「メガネっ子だよな」
翔太「パイナップルでしょ」
北斗「スーツ姿がいいですよね」
冬馬「努力なんて当たり前じゃねーか」
P「凄いときはアイドルとプロデュース業と学生の全てをこなしていたらしい」
翔太「うへぇ」
P「しかもまだ19歳なのに資格マニアだしな。あいつ簿記持ってるんだぞ」
冬馬「ボキ?」
黒井「家計簿を作るスキルのようなものだ」
冬馬「そんなの楽勝だろ」
北斗「資格の勉強なんて、いつしてるんでしょうね」
P「俺にもわからん……俺は帰宅して勉強なんてとても出来ないな」
北斗「あと俺の見立てでは律子ちゃんは中々のスタイルですよね」
冬馬「マジかよ」
P「そうそう。隠れ巨乳っていうのか?美希とそう変わらないんだ」
黒井「なんだと……」
北斗「スーツ姿だから気づきにくいんだろう」
P「でも律子は自分のこと寸胴って言うんだよ」
翔太「えぇー?それはないでしょ。そんなこと言ったら千早さんはどうなるの」
P「言葉に気をつけろ!」
翔太「ご、ごめんね」
P「まぁとにかくだ。前一緒に食事した時にそのスタイルについて言及してみたんだ」
黒井「チャレンジャーだな」
P「律子って魅力的なのになんでアイドルを続けないんだってな」
北斗「落としにかかってますね」
P「そしたら顔真っ赤にして……」
P「わ、私みたいな寸胴な女が魅力的なんておかしいんじゃないですか!?……で、でもありがと」
P「って言ったんだよ!プルプル震えてたんだぞ!」
黒井「もう完全に落ちてるではないか!」
冬馬「すげーよあんた!」
北斗「怖いこと言うなよ」
P「俺もそっちのほうが向いてる気がするって思うことあるよ」
黒井「夜のプロデューサーか……エロいな」
冬馬「エロすぎだぜ社長」
翔太「そういえばこの前コンビニで律子さんバイトしてたよ」
P「それ以上いけない」
翔太「え、なんで?」
北斗「じゃあ次は……そうだ、プロデューサーさんの好みを聞いてないじゃないか」
黒井「ほう……」
冬馬「へっ忘れてたぜ」
P「気づいてないフリしてたんだがな……」
北斗「あ、どうせなんで話に出てこなかった子限定で」
P「そんなのありなのか……それじゃあ」
北斗(今まで話した子の中にいるのか)
黒井(よくやったぞ北斗よ!)
P「雪歩かな」
冬馬「荻原か。まぁわからなくもないな」
北斗「萩原だぞ冬馬」
冬馬「わ、わざとだよ」
黒井「少々臆病が過ぎるが中々の器量良しだな」
翔太「この前雪歩さんに膝枕してもらってたよねプロデューサーさん」
P「な、なぜそれを」
翔太「公園のど真ん中でやってたらバレバレだよ……」
P「それでフラフラ歩いてたら雪歩と会って」
冬馬「なんで眠くて女にあったら膝枕イベントが発生するんだよ」
北斗「さすがに俺でもそこまでは無理だな……」
黒井「ええい続きを話せ!」
P「は、はぁ。それで、眠気覚ましにノダテをしてもらってる最中に寝ちゃったんだよ確か」
翔太「クロちゃんノダテって何?」
黒井「屋外で茶または抹茶をいれて楽しむ茶会のことだ」
P「そう、お茶だ。お茶いれてもらったんだ」
P「で、寝ちゃって起きたら柔らかい何かに頭を乗せられていた」
冬馬「なんて野郎だ……」
北斗「雪歩ちゃんの膝ですか」
黒井「うらやまけしからんな」
北斗「全くです」
P「あれ以降家の枕じゃよく眠れた気がしないんだよなぁ」
冬馬「つーかこれ好みじゃなくてノロケじゃねーの?」
P「おっと話戻すか、雪歩のどこが好みって聞かれるとやっぱり性格だな」
北斗「彼女は優しそうですからね」
P「正統派って感じだよな……まぁ傷つきやすいのが難点だが」
北斗「慰めるチャンスじゃないですか」
P「穴掘って埋まっちゃうから……」
北斗「あぁ……」
冬馬「そういやたまに埋まってんな」
翔太「下のお店よく無事だよねー」
P「穴掘って埋まっときますとうっうー!は似たようなレベルだったんだ」
翔太「へぇー」
P「でもいつのまにか掘れるようになって……今はコンクリでもサクサクだぞ」
冬馬「念だな」
黒井「念?」
冬馬「いや、何でもねぇ」
P「あと親が怖そう」
黒井「それ以上は危険な匂いがするな」
P「やめときますか」
北斗「そうしましょう」
冬馬「天海か、まぁあいつはな」
北斗「あの子にも好かれてますよね」
P「春香と美希はハッキリと意思表示してアタックしてくるからな」
黒井「しかしすぐ転ぶ癖はどうにかならんのか……以前セットを壊されて大変だったぞ」
P「そ、それは申し訳ない……」
翔太「春香ちゃんってよく転ぶけどパンツ見えたこと無いよね」
北斗「そういえばいつも絶妙な角度だな」
冬馬「お前ら変態かよ」
P「その辺りは死守してるらしい」
黒井「さすがアイドルだな」
翔太「春香ちゃんってやっぱり運動音痴なの?」
P「うーん、運動はできると思うけどドジが影響してなぁ」
P「あ、でも犬かきはめちゃくちゃ速かったぞ」
冬馬「不気味だな……」
北斗「可愛いじゃないか」
P「料理はそこそこ出来るし、お菓子作りも凄いんだぞ春香は」
冬馬「前事務所行ったらクッキーもらったぜ」
翔太「いいなー」
P「ケーキだって美味かったなぁ。嫁としては理想かもしれない」
北斗「本人に言ってあげれば喜ぶのに」
P「面と向かって言うと結婚しそうでな……」
北斗「あぁ……」
黒井「私はウーロン茶でいい」
北斗「同じく」
P「あれ、もう飲まないんですか?」
黒井「少しは肝臓を休めんとな」
冬馬「俺はまだ入ってるからいいよ」
翔太「僕ポテト!」
P「ほんとよく食べるな……」
P「さて、これで全員の好みが出たわけだが」
北斗「次のお題はどうします?」
P「うーん……残りの子達をどう思ってるか。でどうだ」
黒井「他に共通する話題があるわけでもないしな」
翔太「仕事の話じゃなかったら何でもいいよっ」
黒井「あいつは765プロの中ではかなりの実力だな」
北斗「性格も唯一961プロに来ても大丈夫そうですよね」
黒井「うむ」
P[千早は渡しませんよ……確かに最初は歌しか見てませんでしたけどね」
冬馬「歌しか見なかったからあんな身体になっちまったのかな」
北斗「ブーッ!」
冬馬「うわっ!汚ねぇな!」
P「千早だって生きてるんだぞ!そんなことを言うな!」
冬馬「な、なんだよ……そんな怒るなよ」
P「やよいにバストを抜かれた気持ちがお前にわかるのか!?」
黒井「なん…だと…」
冬馬「わ、悪かったよ……話の続きは?」
P「そ、そうだったな。千早は最初こそ歌しか見てなくて、俺をゴミのような目で見てたけど」
翔太「酷いね」
P「信頼されるようになると結構甘えて来るんだぞ」
冬馬「あのツンケンしたロボットみたいな女が?」
北斗「冬馬は詳しいんじゃないか?ツンデレってやつだろ」
冬馬「如月はツンというよりクーデレな感じだけどな」
翔太「なにそれ」
P「翔太は気にするな。頑張ったんで褒めてくださいって言い出したときは涙が出そうになったよ」
黒井「凄まじい破壊力だろうな」
冬馬「胸が?」
P「違うッ!話がだ!」
北斗「正直酔いも醒めちゃいましたしね」
黒井「では店でも変えてみるか」
P「お、いいですね」
翔太「なんて言うんだっけこれ」
北斗「はしごか?」
翔太「それそれ!大人って感じだねっ!」
P「というか中学生がこんな時間までいていいのか……?」
黒井「私が保護者だ。気にするな」
P「まぁ、なんでもいいですけれど」
翔太「クロちゃん太っ腹!」
P「毎度ご馳走様です」
黒井「ウィ。平民と同じ扱いをされては堪らんからな」
北斗「プロデューサーさんもうちに来れば食費が浮きますよ」
P「はは、遠慮しとくよ」
冬馬「ちょっとトイレ行ってくる」
P「そうだ、一人追加していいかな?」
北斗「俺達が知ってる人ならいいんじゃないですか?」
冬馬「そいつ男?」
P「女性だけど扱いは男みたいなもんだよ」
翔太「すごい言われようだね……」
P「じゃあメールしとこう」
黒井「待たせたな。では行くか」
P「おっと、次どこ行きます?」
黒井「未成年もいるしな、大衆的なところでいいだろう」
翔太「誰が来るのかな北斗君」
北斗「ま、予想はつくけどな……」
P「最初はビールでしょうやっぱり」
北斗「俺もそうしようかな」
黒井「今日くらいはいいか……では私も同じで」
冬馬「俺ウーロン茶」
翔太「コーラ!」
小鳥「私も生で!よろしくお願いします!」
黒井「!?」
冬馬「あ、あんただったのか……」
小鳥「音無小鳥!召喚に従い参上しました!」
北斗「やっぱり……どうせなら、あずさちゃんが良かったよな」
小鳥「あれ、皆さんもしかして出来上がってます?私も速く追いつかないと!」
黒井「呼んだのは貴様か……」
P「盛り上げてくれると思いまして……」
小鳥「もっと盛り上げましょうよ!」
P「テンション高いですねー音無さん」
小鳥「一人で格闘技見ながら飲もうと思ってた矢先ですからね、やむなしです!」
小鳥「それでは乾杯しますよー!今日の出会いを祝してー!」
P「か、かんぱーい」
黒井「フン」
冬馬「なんか話しに入りずれーな……」
北斗「じきに慣れるさ」
翔太「ねぇ食べ物頼んでいい?」
北斗「ほら、メニュー」
小鳥「私枝豆とから揚げで!」
北斗「うわっ!わ、わかりました……」
P「そ、そうですね」
小鳥「ところで、前の店ではどんな話してたんですか?」
黒井「そ、それは……」
北斗(この人に言っていいんだろうか)
翔太「好きな人の話だよ」
小鳥「!!」
P「お、おい!」
冬馬「なんで言うんだよ馬鹿!」
翔太「え、ダメだった?」
小鳥「グッドよ翔太君!グーーッドゥ!」
小鳥「じゃあ続きしましょう!」
冬馬「そ、そうだ!だから普通に食って普通に帰ろうぜ!」
小鳥「どの子達の話してたの?」
翔太「き、聞いてない……」
小鳥「黒井社長、何人話にあがったんですか?」
黒井「ウィ!?そ、そうだな、残りは水瀬伊織と我那覇響だったか」
小鳥「響ちゃんかぁ、あの子見てると元気になってきますよね!」
冬馬「俺あいつのペットと遊ぶの好きだぜ」
翔太「よく豚とか犬とじゃれてるよね」
北斗「そういえば、響ちゃんもスタイルいいですよね」
小鳥「そうきましたか……!」
小鳥「あ、そういえば私もスタイルには自身あるんですよ!」
北斗「響ちゃんもプロデューサーさんに懐いてますよね」
P「あぁ、たまに家行って飯食わせてもらったりしてるよ」
冬馬「どこのゲームだよ」
小鳥「それ初耳なんですけど!」
P「しょ、職場で言いふらすようなことでも無いでしょう……」
小鳥「私だって料理できるのに……」
翔太「そういえば小鳥さんのこと優良物件ってプロデューサーさんが言ってたよ」
小鳥「ピヨッ!?」
P「なんてこと言うんだ!このトイレ!」
翔太「ちょっと!人が気にしてること言わないでよ!」
P「え、ま、まぁ……」
小鳥「ハワイでもいいですか!?」
P「は?」
冬馬「俺てんぷら頼むけどどうする?」
北斗「出てきたのをつまむ程度でいいよ」
黒井「私はブリカマを」
翔太「僕そば飯!」
小鳥「生中と出汁まき!」
冬馬「は、はい」
小鳥「プロデューサーさん!結納ですよ、結納!」
P「あぁもう離してください!」
翔太「僕ヘビと散歩してるの見たよ」
北斗「ヘビを連れて歩く少女はちょっと怖いな……」
冬馬「この前事務所に遊びに行ったときはオウムとかモモンガまでいたぜ」
黒井「765動物園にでも改名するべきだな」
P「最近はハム蔵がメインなんですけどね。お客さんきた時にいぬ美とか居たら驚きますし」
小鳥「熊みたいなワンちゃんなんて普通いませんしねぇ」ギュー
冬馬「暑苦しいリア充はどっか行けよ」
P「俺だって被害者なんだぞ……」
北斗「で、プロデューサーさん。響ちゃんのお家に招待された話の続きは?」
P「えっと……」チラッ
小鳥「どうぞ続けてください」ギュー
北斗「真ちゃん呼ぶように頼まないか」
冬馬「無理だろ……」
北斗「帰り際に何か言われたりとかは?」
P「あぁそういえば何か言われたな……カナサンだったかな」
北斗「あっちの方言なんですかね」
小鳥「……」ピピピ
冬馬「何してんだ?」
小鳥「沖縄 方言 かなさん ……」
小鳥「!!!!」
翔太「クロちゃんカナサンってどういう意味?」
黒井「愛しているという意味だ」
冬馬「どんだけモテてんだよプロデューサー……」
小鳥「ま、まぁ正妻は私ですし?別に気にしませんけどぉー!?」ギュゥー
P「正妻でも側室もないですよって痛い酒臭い強く掴みすぎですってば!」
小鳥「もう冗談言っちゃって!あ、私録音してきますね」
北斗「録音?」
P「音を入れるんだよ」
黒井「ぷっくく……やるじゃないか音無君」
冬馬「しょーもな……」
翔太「そのてんぷら1個もらっていい?」
冬馬「全部やるよ」
北斗「じゃあ彼女がいない間に伊織ちゃんの話して〆ましょうか」
P「伊織かぁ強敵だな」
冬馬「ツンデレだよな」
北斗「そっち方面に敏腕なプロデューサーさんでもダメなんですか?」
P「嫌な言い方をするんじゃない……普段はジュースパシらされたり罵られたりしてるよ」
冬馬「罵るってどんな感じだよ」
P「変態!ド変態!変態大人!とか」
黒井「ご褒美ではないか」
P「最初は割と本気でショック受けたもんですよ。もう慣れましたけど」
北斗「普段は、と前置きしているのは、接し方が違う時も?」
P「違うというか何というか」
P「こっちが落ち込んでる時とかは、そんな態度とらないんだよな」
P「むしろ慰められてるのかもしれない」
冬馬「完全にデレてるじゃねーか」
冬馬「げっ!戻ってきちまった!」
小鳥「ん?何か言ったかしら?」
冬馬「な、なんでもないです」
北斗「まぁまぁ、プロデューサーさんの隣空けてますよ」
小鳥「ありがとう北斗君!戻りましたよプロデューサーさんっ」
P「はは……」
翔太「小鳥さん的には伊織ちゃんのことどう思うの?」
小鳥「伊織ちゃん?」
黒井「プロデューサーを好いているのかどうか議論していたのだ」
小鳥「そりゃもうベタ惚れですよ!」
冬馬「当然だろうな」
P「えぇー?」
小鳥「話かけようかしら……でも恥ずかしいし、あずさ達もいるしっあぁもう全部こいつが悪いのよ!」
小鳥「みたいな顔してますし」
黒井「どう見る北斗よ」
北斗「冬馬風に言うとリア充爆発しろってとこですね」
P「物騒なことを……」
小鳥「プロデューサーさんがいない時も大体プロデューサーさんの話してますよ」
P「そ、そうなんですか?」
小鳥「あの変態まだ帰ってこないのかしらっとか、クッキー作ったけど食べてくれるかしら……にひひ」
小鳥「みたいなこと言ってますよ」
P「あれ、伊織が作ったクッキーとかありましたっけ」
小鳥「恥ずかしがってプロデューサーさんの机に置いたのはいいんですけどね……」
小鳥「プロデューサーさん気づかずに、春香ちゃんにお礼言っちゃって……」
冬馬「まぁ誰が作ったかわからなけりゃ普通天海って思うよな」
小鳥「水瀬伊織作ってシール貼ってたんですけどねぇ」
P「今度埋め合わせしよう……」
冬馬「プロデューサーってなんでこんなモテんの?」
北斗「性格だろうさ」
黒井「負け犬のくせにな」
P「うぐぐ……好き勝手なこと言って……」
小鳥「あ、お姉さーん!私生中お願いします!」
P「え、まだ飲むんですか」
小鳥「だって私は一軒目ですもん」
黒井「しかし時間は大丈夫なのか?」
小鳥「ピヨ?」
翔太「僕明日学校だよ」
P「俺だって仕事だよ……ここらでお開きにしよう」
北斗「そうですね。久々に楽しめましたよプロデューサーさん」
P「俺も楽しめたよ」
冬馬「もう帰んのかよ……遊び足りねーな」
北斗「次の楽しみにすればいいじゃないか」
P「たまには男同士で飲むのもいいもんですね」
小鳥「えっ私もいるんですけど」
黒井「ウィ。では冬馬も渋っているようだし、次が決まればまた連絡する」
P「了解です」
小鳥「私!私も誘ってくださいね!」
翔太「さっすが!頼りになる!」
小鳥「ピヨー!ありがとうございます!」
黒井「ノンノン。これくらいセレブのたしなみだ」
北斗「ま、タダ酒は嬉しいですけどね」
冬馬「このままラーメン食いにいかね?」
P「もう腹一杯だよ……」
黒井「もう遅い、今日は解散しておけ」
北斗「俺達はジュピターなんだから体調管理は徹底しないとな」
冬馬「ちっ……わかってるよ」
冬馬「んじゃまた」
北斗「チャオ☆」
翔太「ばいばーい」
P「あぁ、皆も気をつけてな」
小鳥「お疲れ様でしたー!」
P「さて帰るか」
小鳥「途中でコンビニ寄ってくださいね」
P「……?」
小鳥「?」
P「音無さん帰らないんですか?」
小鳥「何言ってるんですか!まだ飲み足りないんですから!」
小鳥「これからプロデューサーさんの家で宅飲みですよ!」
P「えぇ…明日仕事なんですよ……?」
小鳥「女の子に恥かかせないでくださいよ!」
P「せっかくですけど遠慮しときます。明日も早いんで」
小鳥「さぁさぁ!お酒の調達にレッツゴー!」
P「ちょっ音無さん!……強引だなぁ」
ブーブーブー
P「メール?黒井社長からだ」
sub:ウィ
本文:今日は中々楽しめたぞ。体調を崩さずまた明日から頑張ることだ(* ̄▽ ̄)ノアデュー!
P「マメな人だな……俺はこれからもうひと踏ん張りですよっと」
小鳥「プロデューサーさーん!早く来てくださいー!」
P「はーい!今行きますー!」
小鳥「オロロロロロロ」
P「結局こうなるんだよな……はぁ」
P「ほら、うがいしてください」
小鳥「うぐぐ……ピェ……」
P「んじゃ水飲んで」
小鳥「ピヨ……」ゴクゴク
小鳥「オエ」
小鳥「オロロロロ」
P「もう朝だよ……どうしようこれ」
小鳥「プ、プロデューサーさんは私に構わず……」
P「あぁ口ゆすがないと……はい水含んで」
小鳥「ピィ……」
小鳥「ずびばぜん……」
P「もういいですって!とにかく急がないと!」
小鳥「頭が……頭が痛い……」
P「ほら早く!ハリーハリー!」
春香「うひゃぁっ!」
律子「プロデューサー体調でも悪かったんですか?」
P「い、いやそうじゃないんだが……」
小鳥「お、おはようございます……遅れて……申し訳ない、です……」フラフラ
やよい「はわっ!小鳥さん!?」
雪歩「す、すごい顔色……お茶いれてきますね!」
小鳥「ちょっとだけ……休ませて……ください……」
律子「と、とりあえずソファで横になってください」
小鳥「ピヨ……」
美希「プロデューサー」
P「はぁ……ふぅ……どうした美希?」
美希「なんで小鳥が一緒なの?」
P「……」
貴音「……」
P「た、たまたま一緒に会ったんだよ」
千早「たまたま一緒に遅刻して、ですか?」
P「そ、それは……」
小鳥「ふ、ふふふ……」
伊織「小鳥!」
小鳥「い、一夜を共に過ごして出社は……いいものですね……ぐふっ」
真 「一夜って」
真美「ぴよちゃん!……ダメだ、死んでる」
春香「いや、生きてるから」
P「お、俺も悲しいです……」
亜美「修羅場ってるね兄ちゃん」
P「亜美!助けてくれ!」
亜美「ゴートゥーヘル♪」
P「あぁああ……」
高木「君ぃ職場恋愛は自由だが分別をつけてくれたまえよ」
P「社長まで……俺は皆で酒飲んだだけで……」
あずさ「お酒の影響って凄いんですよ、プロデューサーさん」
P「猛省します……」
その後なんとか誤解を解き、二度と音無小鳥を誘うまいと心に誓ったプロデューサーであった。
おわり
水飲ませて吐かせれば大丈夫と思ってた……お酒って怖い改めてそう思った
乙
Entry ⇒ 2012.06.09 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
小鳥「アイドルマスターゼロ」
小鳥(お母さんは昔歌手だったらしい、その影響で私も歌が好きになったけど)
小鳥(やっぱりアイドルなんて夢のまた夢かな…うー…)
「それでは次の方、お入りください」
小鳥「は、はい!」
小鳥(えーい、ここまで来たらやるしかない!がんばるのよ小鳥!)
ガチャ
小鳥「お、音無小鳥15歳、高校1年生です!よろしくお願いします!」
社長「……ティンときた」
小鳥「へ?」
社長「合格!合格だよキミィ!!」
小鳥「……へ?」
小鳥「…初めての出社日、不思議とあまり緊張はしないわね」
小鳥(ていうかまだ合格が本当なのかどうかもよく分からない)
小鳥(面接でいきなり合格だよって言われてもねぇ…)
小鳥「……でも書類とかもいっぱい書かされたし、本当にアイドルになれたのよね」
小鳥「…多分」
小鳥「……うん、考えても仕方ない!とにかく中に入ろうっと!」
ガチャ
小鳥「おはようございまーす!」
社長「おお!おはよう小鳥くん!」
小鳥「あ、おはようございます社長」
小鳥「あはは…」
小鳥(むしろ快眠だったとは言いにくい)
社長「…さ、それでは今日からキミのアイドル人生が始まるわけだが」
社長「それに伴って、キミのサポートを行うプロデューサーを紹介しよう」
小鳥「プロデューサー?」
社長「入ってきたまえ!」
ガチャ
P「失礼します!」
小鳥(わ、男の人…)
社長「彼は信頼できる男だからね、なにかあったらすぐ相談するといい!」
小鳥「あ、はい…」
P「よろしくお願いしますね、音無さん」
小鳥「よ、よろしくお願いします!」
社長「さて、後のことはプロデューサーくんに任せているから私はここで去るとしよう」
小鳥「去るって…」
社長「ははは、外回りだよ!うちはまだまだ弱小事務所だからね!」
P「お疲れ様です」
社長「それでは行ってくる、後は二人でしっかり打ち合わせをするといい」
小鳥「行ってらっしゃい…」
ガチャ バタン シーン…
P「……」
小鳥「……」
P・小鳥「あの」
小鳥「あ」
P「…あはは、とりあえず座りましょうか」
小鳥「そ、そうですね!私お茶汲んできます!」
P「そんな、担当アイドルにお茶なんて」
小鳥「いいんです!私こういうの好きですし!」
P「はあ」
P「どうも…うん、うまい」
小鳥「えへへ、ありがとうございます」
P「それでは早速今後の打ち合わせなんですが…」
小鳥「…あの」
P「はい?」
小鳥「敬語じゃなくてもいいんですよ?私の方がだいぶ年下みたいですし」
P「……じゃあ、お言葉に甘えて」
小鳥「はい!そっちの方が私も気楽です!」
P「…面白い人だなあ、音無さんは」
小鳥「はい?」
P「いや、それじゃあ打ち合わせに入ろうか、俺が思うに音無さんは…」
P「違う!もっとそよ風をイメージしたダンスを!」
小鳥「は、はいぃ!」
P「そう!そして歌は真夏の思い出を頭に浮かべる感じで!」
小鳥「こ、この曲は四季を歌った曲なんですけどぉ!」
P「最後にしっかりスマイル!」
小鳥「ピヨー!」ニコッ
P「…うーん、笑顔はかわいくて完璧なんだけどなぁ…」
小鳥「か、かわっ…!」
P「え?どうかした?」
小鳥「な、なんでもないですっ!」
小鳥(…わざと、じゃないわよね?)
小鳥「え、エントリーナンバー2番!音無小鳥です!よろしくお願いします!」
審査員「はい、元気があっていいねえ」
小鳥「あ、ありがとうございますピヨ!」
審査員「ピヨ?」
小鳥「そ、それでは歌わせていただきますっ!」
~♪
審査員「ほぅ…」
審査員(うん、歌は文句なしにうまいんだけど)
審査員(今時ボックス踏みながら歌うってのはちょっと古い気がする)
審査員(…ま、顔もかわいいし合格にしておくか)
P「…はい、はい!ありがとうございます!失礼します!」ガチャ
P「……やったー!!」
小鳥「ど、どうしたんですかプロデューサーさん」
P「テレビだ!テレビ出演が決まったぞ!」
小鳥「そ、それってこの前の…?」
P「ああ!地方番組だけど大きな一歩だ!やったぞー!」
小鳥「…あは、あははっ!やりましたねプロデューサーさん!」
P「今日はお祝いだ!俺の行きつけのバーでなんでもおごっちゃおう!」
小鳥「わ、私まだ未成年ですよぉ!?」
小鳥(はしゃぐプロデューサーさん…なんだか子供みたい)
小鳥「……ふふっ」
P「うーん…むぅ…」
小鳥「お疲れ様です、プロデューサーさん」コトッ
P「ああ音無さん…悪いね、お茶持ってきてもらって」
小鳥「いえ、好きでやってますし……それ、今度のデビュー曲についてですよね?」
P「ん?ああ…わが事務所期待の新人だからな、戦略もしっかり練らないと」
小鳥「期待だなんて…照れちゃいますよぉ」
P「いや、俺はもちろん…社長や他の社員も音無さんには期待してるんだ」
小鳥「あはは、期待が重たいですね」
P「ま、サポートは全力でするから…まずは今度のデビュー曲だな」
小鳥「はい、頑張ります!」
P「あ、そうだ」ゴソゴソ
小鳥「?」
小鳥「なんですか、プレゼントですか?」
P「いいから開けてみて」
小鳥「…?」ガサガサ パカッ
小鳥「あ…」
P「なんかデビューに際して個性付けをって思って…考えた結果のカチューシャ」
小鳥「……」
P「…おかしいかな、やっぱり」
小鳥「…いえ、とってもステキです!」
P「そ、そう?良かったぁ…」
小鳥(黄色いカチューシャ…私の髪色に合うように選んでくれたのかな…)
P「まあ音無さんならなんでも似合うと思うんだけどさ…どうせなら似合うのを、って思って2時間くらい店で悩んで…」
P「あ!あはは…やっぱりツメが甘いなあ俺は」
小鳥「やっぱりって…誰かに言われたことがあるんですか?」
P「うん、以前友人にね…今はあまり関わりは無いんだけど」
小鳥「ツメは甘いかもしれないけど、プロデューサーさんの優しさはしっかり伝わってますよ!」
P「音無さんまで…ちょっとひどくない?」
小鳥「あ、いや今のはフォローしたつもりで…」
P「あはは、冗談だよ…とにかく今度のテレビ出演は…」
小鳥「プロデューサーさん」
P「うん?」
小鳥「このカチューシャ、大事にしますね」
P「…うん、そうしてもらえると俺も嬉しい」
司会者「続いては新人さんです!音無小鳥で『空』!張り切ってどうぞー!」
パチパチパチ…
小鳥「…」スゥ
小鳥「空になりたい 自由な空へ…♪」
客A「お、おい…あの子本当に新人かよ」
客B「歌も上手いし、顔も可愛いし…こりゃ大型新人だな」
客C「太ももハァハァ…」
番組D「うん、いいんじゃないの小鳥ちゃん」
P「…ええ、ありがとうございます」
番組D「…?」
ガチャ
P「お疲れ様、音無さん」
小鳥「あ、プロデューサーさん!お疲れ様です!」
P「…もう他の人は帰っちゃったみたいだね」
小鳥「そうですよぅ!他のアイドルの皆さんはそれぞれのプロデューサーさんがすぐに迎えに来て…」
P「いや、二人きりで話したいことがあったからちょうどいいんだ」
小鳥「ピヨっ!?」
小鳥(ふ、二人きりでって…まさか、プロデューサーさん…!?)
P「あのさ、音無さん」
小鳥「ひゃ、ひゃいっ!?」
P「……今日の出来、何点だった?」
P「俺しか聞いてないし、仕事のことに関して俺には正直に話してほしい」
小鳥「う……」
P「……」
小鳥「30点…くらいです…」
P「それはどうして?」
小鳥「…さ、最初の歌い出しの音間違えたし、ダンスもボックスしか踏めなかったし…」
P「いや、ダンスは期待してなかったけど」
小鳥「うー、ひどいですよぉ…」
P「…ま、それは冗談としてもさ」
小鳥「うぅ…」
小鳥「……」コクン
P「うん、まあそこには緊張とか偶然もあるんだろうけどさ」
P「100点の音無さんを見せられなかったのは、すごく残念なんだ」
小鳥「100点の、私…」
P「…今日は普段とは程遠い出来だったけど、観客やディレクターさんの反応は良かった」
P「多分、これからお仕事が増えてくると思う」
小鳥「……」
P「次は100点を見せられるように、頑張ろう?」
小鳥「……」コクン
小鳥「打ち上げ…」
P「そう、打ち上げ!音無さんの好きそうな店も見つけておいたからさ!」
小鳥「え!?本当ですか!?」
P「うん、駅前のラーメン屋」
小鳥「なんでそんなオヤジくさいお店なんですかぁ!!」
P「行かないの?」
小鳥「……行きますけど」
P「ははは、それじゃ早く行こう!」タッタッタ
小鳥「あ、プロデューサーさん…」
小鳥「…ふふっ」
『今話題の新人アイドル、音無小鳥ちゃんでーす!どうぞー!』
『は、はじめまして!音無小鳥ですピヨ!』
『ピヨ?』
『あ、い、いえ!えーっと!マンボウの顔真似しまーっす!』
『え、あ、ちょっと!?小鳥ちゃん!?』
『ぷくぅ~、ボクマンボウだマンボウ~』
『おい!CMいけCM!』
P「……」
P「ラジオで顔真似は無いよ音無さん…」
小鳥『は、はい!こちら音無小鳥です!』
小鳥『えーっと、明日の天気は…東京近辺は晴れ、大阪は…』
小鳥『あ、違う、先に北海道は季節外れの雪が降って…あ!これ昨日の原稿だピヨ!』
司会者(ピヨ?)
小鳥『す、すみません!ふ、福岡はカラッとした雨が…』
小鳥『あぁ!なによカラッとした雨って!このままじゃ時間内に伝わら』
プツッ ツヅイテハスポーツデース
P「……」
P「…うん、どんまいどんまい」
P「うーん…うまくいかないもんだなぁ」
小鳥「すみません…」
P「いや、音無さんは悪くないよ!体当たりな感じが好きだって人もいるし…」
小鳥「でも3か月くらい経っても、デビューの頃と人気もあまり変わらないし…」
P「…ま、そんな簡単にいったら誰も苦労しないからね」
小鳥「……うん、そうですよね!これからも二人で…」
ガチャ
社長「諸君おはよう!」
P「あ、おはようございます社長」
社長「おお、音無くん!どうだね調子は?」
小鳥「あ、あはは…ボチボチですぅ…」
社長「ああ、みんなに知らせなきゃいけないことがあるからね」
小鳥「お知らせ…?」
社長「二人とも、入ってきたまえ!」
ガチャ
「おっはようございまーっす!…って社員さんこれだけ?」
「ウィ…久しぶりだな」
P「…!!」
小鳥(背の高い男の人と…元気な女の子は私と同じ歳くらいかな?)
P「お前…黒井!」
黒井「ふん…相変わらず冴えない顔をしているな、高木」
高木「……っ!」
「そっちの人は高木さんっていうのね!よろしく!」
社長「ふむ…二人のことは置いといて、早くキミも自己紹介しなさい」
「あ、はーい!えーっと、今日からこちらの事務所でお世話になります…」
舞「日高舞15歳!高校1年生です!よろしくお願いします!」
小鳥(日高、舞ちゃん…)
黒井「…そして私が、黒井崇男だ」
黒井「今日からこの事務所でプロデューサーとして力を貸すことになった、まあよろしく頼む」
高木「プロっ…!?」
社長「黒井くんは大学院を卒業後アメリカに渡り、プロデュース業を学んだそうだ…まあうちの息子とは面識があるみたいだが」
小鳥「へえー、アメリカなんてすご……へ?」
社長「おや?今まで知らなかったのかね?」
高木「…社長と俺は親子だよ、名字も一緒だろう?」
小鳥「あ、そ、そういえばそうですね!あ、あはは…」
小鳥(今の今まで名字忘れてたなんて言えない!)
黒井「ふん…ぬるい環境で甘えていたお前と本場で実力を磨いた私…」
黒井「どちらが必要とされるかは一目瞭然だな」
高木「…黒井、お前」
社長「黒井くん、私としても息子を悪く言われるのは良い気分はしないねえ」
黒井「…申し訳ありません」
小鳥(アメリカで勉強…黒井さんってすごい人なのかな)
社長「おお、すまないね…それでは今後の展望について話そうと思う」
小鳥(…?)
社長「まず新しくわが事務所の一員となった舞くんだが、舞くんには新しいプロデューサーと共に頑張ってもらいたい」
舞「新しい?黒井さんのこと?」
社長「いや、黒井くんとは別にもう一人プロデューサーを雇うことにした…この業界ではそこそこ名の知れたホープだよ」
舞「…じゃあ黒井さんは?」
社長「黒井くんには…音無くん、キミのプロデュースを担当してもらう」
高木「…!」
小鳥「……」
小鳥「え?」
小鳥「…え、え?じゃ、じゃあプロデューサーさんは?」
社長「ふむ、プロデューサーくん…いや、順二朗には経営を学んでもらおうと思う」
高木「……跡継ぎ、ということですか」
社長「…私もそろそろ次代のことを考えなければいけない歳だ、お前にはこの事務所を継いでもらうつもりでいる」
小鳥「で、でも!まだ半年しか一緒に活動してないのに…!」
社長「小鳥くん、つらいことを言うようだがね」
社長「順二朗にはプロデューサーとしての才能は無い」
高木「っ……」
黒井(……ふん、私よりもひどいことを言っているじゃないか)
小鳥「そ、そんなこと…」
小鳥「そ、それはその…デビュー曲はそれなりに売れたし…」
社長「それはキミの歌が評価されたからだ、そこからさらに人気を伸ばせるかどうかがプロデューサーの力量だろう」
小鳥「……」
社長「…キミはこんなところで埋もれる才能じゃない、ならば優れたプロデューサーを…」
舞「…だーもう!まどろっこしいわね!」
小鳥「!」
舞「要はお互い新しいプロデューサーと頑張れってことでしょ!?何をそんなウジウジしてるのよ!」
小鳥「わ、私は…」
高木「……俺なら大丈夫だから、音無さん」
小鳥「プロデューサーさん…」
小鳥「…はい」
黒井「ふん…その様子で私の指導に耐えられるか?」
小鳥「……」
黒井「…まあいい、明日からは新体制で動くんだから準備はしておくように」スタスタ
社長「舞くんも明日にならないと新しいプロデューサーくんは来ないからね、今日は適当に事務所内を見学するといい」
舞「はーい!それじゃブラブラしてきまーす!」
ガチャ バタン
小鳥「……」
社長「……キミたちには急な連絡になってしまって申し訳ないが…とにかくこれが最終決定だ」
社長「それでは私は外回りをしてくるよ…あとは順二朗に任せる」
ガチャ バタン
小鳥「あ、あの…」
高木「…カッコ悪いところ見せちゃったね」
小鳥「か、カッコ悪いだなんて、そんな…!」
高木「……黒井とは、大学と大学院で一緒だったんだ」
小鳥「…」
高木「二人とも経営学を学んでいてね…自分で言うのもなんだが、お互いを高めあう良いライバルだったと思う」
高木「…卒業後、あいつは単身アメリカに渡って武者修行、俺は父の会社にすんなり就職」
高木「どっちがプロデューサーとして優れているかなんて、なんとなく分かるだろう?」
小鳥「そ、そんな…やってみなくちゃ分からないし…!」
高木「やってみて、ダメだった結果がこれじゃないのかな?」
小鳥「……っ!」
小鳥「……もういいですっ!」
高木「!」
小鳥「なんなんですか!?自分ばっかり弱音吐いて!」
小鳥「私が…っ、私が毎日どんな気持ちでレッスンして、オーディション受けて…!」
高木「…音無さん」
小鳥「いっそ、私がダメだからって言ってくれれば…」
高木「そんなこと言えるわけないだろうっ!!」
小鳥「…!」ビクッ
高木「……すまん」
小鳥「……私、今日は帰ります」
高木「…ああ、気をつけて」
小鳥「…今まで、ありがとうございました」ペコリ
ガチャ バタン
高木「……」
高木「…15歳の女の子に、あんな顔させて、涙を流させて……」
高木「最低のプロデューサーだな、俺は…」
高木「……」
高木「…くそっ……」
黒井「ボンジュール!音無くん!」
小鳥「…おはようございます」
黒井「…なんだ、私がせっかく元気なあいさつをしてやったというのに」
小鳥「……ごめんなさい」
黒井「…まあいい、私の考えるキミの今後だが」
黒井「やはりキミの魅力はその歌声だ」
小鳥「歌声…?」
黒井「ああ…それを全面に押し出していけば、ミリオンも夢ではないだろう」
小鳥「ミリオン…」
黒井「それに…明確な結果を出すことで、高木のやつを見返してやりたくはないか?」
小鳥「…!!」
小鳥「……ます」
黒井「んん?聞こえんなあ」
小鳥「…やります!」
小鳥「私、なんとしても売れて…高木さんを見返してやります!」
黒井「ふふふ、良い目をしている」
黒井「それではさっそく特訓だ!まずは歌声を安定させるための腹筋300回!」
小鳥「ピヨー!?」
小鳥(…絶対に人気者になってやるんだから)
小鳥(……高木さんを、見返してやるんだから!)
「ぴ、ピヨー!」
女子社員「あらあら、小鳥ちゃん忙しそうね」
舞「ま、仕事で忙しいわけじゃないからなんとも言えないけどー」
女子社員「あはは…でも、前よりも充実してるんじゃないのかしら」
舞「……そう?」
女子社員「だって順二朗さんがプロデューサーの頃はのんびりしすぎっていうか…」
女子社員「…おっと、こんなこと口に出しちゃまずいわね、くわばらくわばら…」
舞「……」
舞(充実、ね…)
小鳥「ありがとうございました!」
黒井「次もよろしくお願いします」
小鳥「…ふぅ」
黒井「ふむ、今日は特に良かったんじゃないか、音無くん」
小鳥「あ、ありがとうございます」
黒井「そうだなぁ…点数をつけるなら90点といったところかぁ?これでも厳しい方だがなぁ!」
小鳥「……うん、そうですね」
黒井「よし!それじゃ今日は私の行きつけのバーで…」
小鳥「…いえ、今日は帰ります…私未成年ですし」
黒井「お、おぉ…うむ、そうか…」
黒井「お、おう…気をつけて帰るんだぞ…」
黒井「……」
黒井(…私は嫌われているんだろうか)
-事務所-
小鳥(事務所戻ってきちゃった…こんな時間だし誰もいないかな…)
小鳥(…高木さんがいたらうれしいかも、なーんて)
ガチャ
小鳥「…ただいまー」
「おかえりー」
小鳥「!?」
舞「なんでって…一応この事務所のアイドルだし?」
小鳥「そ、それはそうだけど…こんな時間に日高さんみたいな若い子が…」
舞「同い年の人に言われたくありませーん」
小鳥「うう…」
舞「…それに、同い年なのに“さん付け”ってのもイヤなんですけど」
小鳥「あ…」
舞「ね?小鳥ちゃん?」
小鳥「…ふふ、そうだね舞ちゃん」
舞「うん、上出来」
小鳥「同い年なのに…」
舞「んー?小鳥ちゃんがテレビ初出演したときのビデオ」
小鳥「あはは…30点のときの…」
舞「30点?」
小鳥「ううん、こっちの話」
舞「ふーん…?ま、それはいいんだけどさ」
舞「このときの方が、小鳥ちゃんイキイキしてたよね」
小鳥「…それは、まだ芸能界の厳しさもよく知らなかったし……」
舞「ねえ」
小鳥「…?」
舞「何のために歌ってんの?」
舞「小鳥ちゃんがアイドルになったきっかけなんて知らないし、知ったところで関係ないけどさ」
舞「歌を聴いてくれてる人の気持ちとか考えたことあるの?」
小鳥「……わた、しは…」
舞「…ごめん、ちょっときつく言いすぎた」
舞「でも、私が言いたかったのはさ」
舞「自分のやりたいようにやらなきゃ後悔するよってこと」
小鳥「……」
舞「……そんじゃ私はそろそろ帰りまーす!明日早いしね!」
小鳥「あ…もうお仕事決まったんだ…」
舞「んー、私のプロデューサーが本当に敏腕らしくてさ…オーディション行ったらなんか出演も決まってた」
舞「まっかしときなさい!日高舞の鮮烈デビューをお見せするわよ!」
小鳥「あははっ、舞ちゃんなら大丈夫だよ」
舞「うん、私なら大丈夫」
小鳥「…うらやましいな」
舞「ま、私はホントに帰るから…小鳥も早く帰りなさいよ」
小鳥「あ、うん」
舞「そんじゃお疲れ様でしたー!」
ガチャ バタン!
小鳥「……」
小鳥「…もう呼び捨てになってるし」
社長「それでは今日はありがとうございました、また機会があればお食事でも」
偉い人「こちらこそありがとうございました…順二朗くんもこれからよろしく頼むよ」
高木「はい、よろしくお願いします」
偉い人「それでは私はこれで…」
高木「失礼します」
社長「ふぅ…私はこのまま帰るつもりだが、お前はどうする?」
高木「俺はちょっと買い物があるから、用事済ませてからいったん事務所に戻るよ」
社長「そうか…元々お前の経営の才能は認めてるんだ、勉強もほどほどにな」
高木「…ええ、それじゃお疲れ様でした」
高木(…さて、必要なのはビデオカメラと新しいテレビと…)
高木(音無さんも日高さんもすばらしい才能の持ち主だ、出来る限りのバックアップを…)
高木「……ん、これ音無さんが出演したっていう」
高木(黒井プロデュースでの初仕事か、ちょっと見ていこうかな…)
『ソレデハコトリチャン、ハリキッテドウゾー』
『…ヒトツウマレタタネ ヨワクチサイケレド…♪』
高木「……あはは」
高木(…)
高木(0点、かな)
高木(…ま、俺が言えたことじゃないけど)
小鳥「おはようございまーす」
女子社員「あ、小鳥ちゃん!舞ちゃんの番組見た!?」
小鳥「あ、昨日の夜ですよね…学校の宿題があったから録画だけしておいたんですけど…」
女子社員「んもー!とりあえず今見なさい!今!」グイグイ
小鳥「え?あ、ちょ…!」
小鳥「……」
女子社員「…どう?」
小鳥「…これ、アイドルなんて域じゃないですよね」
小鳥「これが…舞ちゃんの実力……」
女子社員「小鳥ちゃんもうかうかしてたらすぐに追い抜かれ…」
黒井「担当アイドルを脅すような真似はやめていただきたいな」
女子社員「ひっ!?く、黒井さん…おはようございます」
黒井「ウィ」
小鳥「…黒井さん」
黒井「……さあ、今すぐレッスンルームに行くぞ」
小鳥「え?でも今日はレッスンの予定は…」
黒井「時間が余っているのなら少しでも実力を伸ばすべきだ、さあ早く!」
小鳥「ぴ、ピヨー!」
女子社員「……ご愁傷様」
審査員(歌上手いしかわいいし、場慣れもしてるみたいだし合格っと)
審査員(しかしなんでボックスを踏みながら歌うのだろうか)
小鳥「はい!歌が大好きです!いつも歌のことばっかり考えてます!」
司会者「歌のために何かしてることとかあるんですか?」
小鳥「はい!毎日腹筋を300回してます!安定した歌声をうんぬんかんぬん…」
小鳥(…黒井さんが見てないところではサボってるなんて言えないピヨ!)
千種「あらあら、千早はまだ2歳なのにお歌の番組が好きねえ」
千早「ふっきん…ふっきん…」
黒井「…よし、今日のレッスンはここまでにしておこう」
小鳥「は、はいぃ…」
黒井「私は今後の戦略を練ってくる、ストレッチをしたらすぐに家に帰るように」
小鳥「お、お疲れ様でしたぁ…」
ガチャ バタン
黒井「……」スタスタスタスタ
黒井(…ええい、くそっ!なぜうまくいかんのだ!)
黒井(音無くんの歌唱力はこれでもかというくらいアピールしているはずだ!それなのに…!)
黒井(……やはりコネか、コネが足りんのか…?)
黒井(このような弱小事務所では戦略もへったくれも…)
黒井「…高木か」
高木「お疲れさん、苦労してるみたいだな」
黒井「……おい、ちょっと付き合え」
高木「へ?」
-バー-
高木「…で、いつものここか」
黒井「別にいいだろう、うるさい客もおらんことだし」
高木「…大学の頃かっこつけて初めて入ったときは、二人ともオロオロしてたけどな」
黒井「……ふん」
黒井「さっき苦労してるようだと言っておいてその質問か」
高木「はは、社交辞令ってやつさ」
黒井「…日高くんはまさに破竹の勢いで名をあげているな」
高木「あの子は…なんというか、格が違う」
黒井「あれなら誰がプロデュースしてもトップアイドルになる」
高木「アイドルの邪魔をしてないって点では、彼はかなり優れたプロデューサーだけどな」
黒井「……どういう意味だ」
高木「俺のことだよ」
黒井「…ふん」
黒井「お前はそれでいいのか?」
高木「…どういう意味だ」
黒井「そのままの意味だ」
高木「……俺は、別に」
黒井「…私はお前がプロデューサーに向いていないとは思わん」
高木「ありがとう、だけど社長の判断には逆らえないだろ」
黒井「…だったらお前が社長になればいいだろう」
高木「はは、何年後の話だよ」
黒井「…お前は」
高木「だからプロデューサーに向いてないのかもな」
黒井「そういうところが…」
高木「この話は終わり!…今日はとりあえず音無さんの近況を聞かせてくれよ」
黒井「…ふん、今の彼女は前よりも頑張っているぞ」
高木「へえ、なにか目標でも出来たのかな…日高さんに負けないようにとか」
黒井「……どの口がそれを言う」
高木「へ?」
黒井「なんでもない、早く飲め」
高木「お、おいおい…」
舞「うん、お疲れ様」
P「とか言ってみたけど、全然疲れてないんだろ?」
舞「まあね…周りの子、全然たいしたことなかったし」
P「お前がすごすぎるんだよ…少しは俺にも仕事させてくれ」
舞「プロデューサーは私が100%楽しめるように頑張ってくれればいいのよ」
P「楽しむって…ま、それが俺の役目だしな」
舞「ライバルが早く出てこないと、私アイドル辞めちゃうかも」
P「まだデビュー3か月でそれは困るな、他の事務所にも目をつけておかないと」
舞「他の事務所、ね…」
P「ん?」
P「んー、まあ仕事は終わったけどな」
舞「じゃあご飯行こうよご飯!」
P「はいはい、付き合いますよお姫様」
舞「あっはは、それじゃさっそくしゅっぱーつ!」
舞(…小鳥)
舞(私は、私のやりたいように楽しんでるよ)
舞(あなたは、どうなの…?)
P「おーい、置いてくぞー」
舞「今行くー!」
高木「…ふわぁ、もう朝か……」
高木「つっ…いてて、飲みすぎたかなぁ…」
高木「……黒井のやつは家に帰ったのか」
高木「えーっと…」
高木「…それもそうか、音無さん今日はオフみたいだし」
高木「しかしこの時間じゃさすがにまだ誰も…」
ガチャ!
小鳥「おはようございまピヨー!今日も一日元気だピヨー!」
高木「ピヨ?」
小鳥「!!!!!!!!!!」
小鳥「…うぅ~///なんでこんな朝早くにいるんですかぁ…///」
高木「それはこっちのセリフだよ、音無さんこそ今日オフなのに」
小鳥「……朝の事務所で歌うの、すごく気持ちいいんです」
高木「へえ、知らなかった」
小鳥「いつも誰もいないから油断してた…う~///」
高木「……ね、音無さん」
小鳥「なんですかぁ!?うう…///」
高木「いつも通り、歌ってくれないかな?」
小鳥「…え?」
高木「うん、音無小鳥ショーの始まりだ」
小鳥「もう…またからかって…」
高木「……」
小鳥「……」スゥ
~♪
高木「……」
高木(…ああ、やっぱり)
高木(……100点なんだよな、うん…)
高木(…うん)
小鳥「お粗末さまでした」
高木「相変わらず素晴らしい歌声だ」
小鳥「ふふ、お客さんがみんな高木さんみたいだったらもっと人気出るのに」
高木「ミリオン間違いなしだよ」
小鳥「うふふ」
高木「……」
小鳥「…私、お茶汲んできますね」
高木「音無さん」
小鳥「はい?」
高木「…アイドル、辞めたい?」
小鳥「…っ!」
高木「分からない、ただ…」
小鳥「ただ?」
高木「今の歌声を聴いたら、そう思った」
小鳥「……」
高木「…100点だったんだ、今の歌が」
小鳥「…私は」
小鳥「ただ歌うことが好きで、人に喜んでもらうのがうれしくて」
小鳥「……一番近いのが、アイドルかなって思って」
高木「……」
高木「……甘い世界じゃないからね」
小鳥「……」コクリ
小鳥「だけど、初めて高木さんと会って、一緒に活動して」
小鳥「このカチューシャもらって、デビューして、それで…」
高木「…音無さん」
小鳥「ごめんなさい、高木さん…いえ、プロデューサーさん」
高木「音無さん」
小鳥「私、プロデューサーさんのこと、好きなんです」
小鳥「…大切な人なんです」
小鳥「気付いちゃったんです、プロデューサーさんと離れてやっと分かりました」
小鳥「プロデューサーさんのために歌えない歌なんて、どうでもいいって」
高木「…それは、アイドルとして言っちゃいけないことだな」
小鳥「……こんなこと、考えた時点でアイドル失格かなって」
高木「音無さん、俺はさ」
小鳥「……」
高木「…俺も、音無さんのこと大切な人だって思ってるよ」
小鳥「!」
高木「プロデューサーとして初めての担当アイドルで、しかもそれが才能のある子で」
高木「…大切にしなきゃいけないと思った」
高木「大切にしなきゃって思ったんだ」
高木「…アイドルとして、大切にしなきゃって」
小鳥「……っ」
高木「…それに、俺と音無さんじゃあ年齢も離れすぎてるし、それに」
小鳥「年齢なんて関係無いじゃないですか!」
高木「…!」
小鳥「仕方ないでしょ!?好きになっちゃったんだから!年齢なんて言い訳じゃないですか!」
小鳥「いっそ、いっそ…!女として見れないって言ってくれれば…!」
小鳥「嫌いに、なれるのに…っ!う、ううっ……!」
高木「……」
小鳥「…すみません、もう大丈夫です」ズズッ
高木「ああ…ほら鼻水出ちゃってるし…」スッ
小鳥「むぅ…」ズビーム
高木「……ごめん」
小鳥「…今更謝られる私の気持ちにもなってくださいよ」
高木「…アイドルとしても、大切に出来なくて」
小鳥「……それも、今更です」
高木「…そうか」
小鳥「高木さん」
小鳥「私、アイドル辞めます」
小鳥「止めないんですか?」
高木「今止めたら…泣いちゃいそうだ」
小鳥「…ふふ」
小鳥「……そういうところが、好きなんですよ?」スッ
高木「…音無さん」
小鳥「……これだけ一緒にいて、“さん付け”もイヤなんですけど」
高木「う…」
小鳥「…お願いします」
高木「…こ、小鳥……くん」
小鳥「………ふふ、上出来です…高木さん」
舞「おっはようございまー…って、あれ?私お邪魔?」
小鳥「ち、ちが…!」
高木「あ、ああ!おはよう日高さん!今日はずいぶんとお日柄もよく…」
舞「ふーん…?あ、もしや元プロデューサーとアイドルの禁断の恋ってやつぅ!?」
小鳥「…っ!」
高木「…音無さん、そろそろ自主練に行ってきたらどうかな?」
舞(……あれ?)
小鳥「そ、そうですね!それじゃ行ってきまーす!」
ガチャ バタン パタパタパタ…
舞「…もしかして私ミスった?」
高木「……だいぶ」
高木「ああ、彼女なりに少し悩んでるみたいだ」
高木(…まだ辞めるとは伝えないでおこう)
舞「……ねえ、高木さん」
高木「ん?どうした?」
舞「私がなんでアイドル目指そうと思ったかって、話したことあるっけ?」
高木「いや…そういえば聞いたこと無いな」
舞「小鳥なんだよ、私のきっかけ」
高木「…音無さんが?」
舞「うん、小鳥が初めてテレビに出たとき…その番組たまたま見ててさ」
舞「この子すごいな、一緒に競争したいなって思ったの」
高木「…まったくあの親父は……」
舞「ふふ、それでね?」
舞「自分がアイドルやってみて思ったけど、やっぱ小鳥くらいしかライバルになりそうな人いないんだ」
高木「……」
舞「だから、小鳥にはもっともっと頑張ってもらわなきゃって、それで…」
ガチャ
P「おはようござ…あ、高木さんおはようございます」
高木「ああ、おはよう」
舞「あれ?いつもより早くない?」
P「今日は大御所がたくさん集まる番組だろうが…早め早めに行動するのは当然だ」
P「帰って来てから話させてもらえ…すみません高木さん、お時間とらせて」
高木「…いや、俺も楽しかったから大丈夫だよ」
舞「とにかく小鳥には頑張れって言っといてね、高木さん!」
P「お前、言葉遣い……!」
舞「そんじゃ行ってきまーす!」
P「はぁ…すみません、それじゃ失礼します」
高木「ああ、行ってらっしゃい」
ガチャ バタン! ヨーッシシュッパーツ! オイ、ウデニダキツクナッテ!
高木「……」
ピッ prrrr prrrr
高木「…ああ、黒井か?俺だ、高木だ」
高木「ちょっと話がある」
高木「まあいいじゃないか、なかなかいい雰囲気の喫茶店だろ?」
黒井「……ふん、ブラックコーヒーをひとつ」
高木「俺はオレンジジュースで」
黒井「…相変わらずだな、その味覚は」
高木「いいだろ別に、甘いもの好きなんだし」
黒井「ふん」
高木「お前こそ電話口で開口一番『ウィ、私だ』って言う癖やめろよ」
黒井「それこそお前に指図される筋合いは無い」
高木「社長からだったらどうするんだ」
黒井「……私が社長になれば問題無いだろう」
高木「何年後の話だよ」
高木「…音無さんのことだ」
黒井「…なんだ?まさかもう一回プロデュースしたいとかじゃないだろうな?」
高木「アイドルを辞めると、彼女がそう言った」
黒井「……ふむ、そうか」
高木「…あまり驚かないんだな」
黒井「辞めると言う人間に、辞めるなと言っても逆効果だろう」
高木「それはまた違う話のような気が…」
黒井「…で、報告だけをするために呼びつけたのか?」
高木「いや、相談がある」
高木「アイドルとしての彼女を、最後に大切にしてあげたいんだ」
黒井「…これが最後の仕事だな、音無くん」
小鳥「はい、今までお世話になりました」
黒井「どうだった、これまでの半年間」
小鳥「歌のお仕事以外せずに、レッスンも歌に関することしかしないで」
小鳥「…わがまま言ってしまって、申し訳ありませんでした」
黒井「……それは私と社長と、それから高木が判断したことだ…謝る必要は無い」
小鳥「…ありがとうございます」
黒井「後悔は無いのか?」
小鳥「アイドルに関しては」
黒井「他のことに関しては?」
小鳥「……」
小鳥「……」ペコ タッタッタ
黒井「…」
黒井「……彼女をトップアイドルに出来なかったのは」
黒井「誰の責任なんだろうなぁ…」
黒井「……」
黒井「…ふん、私らしくもない」
黒井「少なくとも今後は……」
黒井「…彼女のような者は、作っちゃいけないはずだ」
黒井「……そうだろう?高木…」
公式でやったら妄想が垂れ流せなくなる
かといって公式ではどういう設定なのかも気になる
難しい
小鳥「…!」タッタッ…
舞「おーっす」
小鳥「舞、ちゃん…」
舞「あはは、ライブ前に汗かいちゃってんじゃん」
小鳥「あの…お仕事は?」
舞「んー?今日は取材だけだったからキャンセルしちゃった!」
小鳥「ぷ、プロデューサーさんがまた大変になるんだね…」
舞「ま、あの人だからそういうこと任せられるってのもあるけどね」
小鳥「…そっか、いいね」
舞「ね、小鳥」
小鳥「う…ご、ごめん…」
舞「…まあ、それが小鳥のやりたいことだって言うなら応援するし、別に今更引きとめる気も無いけどさ」
舞「後悔だけは、しないようにね?」
小鳥「……うん!」
舞「よっし!それじゃ行ってらっしゃい!」
小鳥「ありがと舞ちゃん!」
タッタッタ…
舞「さーてと…」ピッ ピピッ prrrr prrrr
舞「やっほープロデューサー…え?忙しいから電話すんな?いいじゃんすぐ終わるし」
舞「うん、すぐ終わるすぐ終わる」
舞「あのさ、結婚しない?」
高木「音無さん…もうすぐライブ始まるのに…」
小鳥「いいんです!どうしても話したかったから!」
高木「…それに俺はプロデューサーじゃあ…」
小鳥「もう!そんなのどうでもいいですってば!」
高木「う、うん…ごめん…」
小鳥「……」
高木「……」
小鳥「…じゃ、じゃあしゃべりますよ?」
高木「ど、どうぞ…」
高木「……うん」
小鳥「100点の私を、見ていってください」
高木「…うん」
小鳥「…お客さんには申し訳ないけど」
小鳥「最後の曲は、あなたのためだけに歌います」
高木「……」
小鳥「…ずっと、ずっと好きでした!」クルッ
タッタッタ…
高木「……はは、ダメだ…泣くのこらえられなかった…」
高木「ツメが甘いなぁ…本当に……」
「えーやだー」「寂しいよ小鳥ちゃーん!」
小鳥「……ありがとうございます」
小鳥「私がこれまで頑張ってこれたのも、ファンの皆さんのおかげだと思っています」
小鳥「…でも、次の曲は…ある一人のために歌います」
小鳥「その人は、私がアイドル頑張ろうっていう…」
小鳥「きっかけを、作ってくれた人です」
舞「……」
小鳥「…皆さんには申し訳ないけど、そういうつもりで聞いてくださればうれしいです」
小鳥「……最後の曲です」
小鳥「『光』」
だけど今日もまた終わってゆく
ただ自分でいたいのに ただ笑っていたいのに
だけど成れなくてもう出来なくて落ちる涙
黒井『音無くん、引退ライブのことだが…』
小鳥『はい』
黒井『新曲を用意しようかと思っている』
小鳥『へ!?い、いいんですかそんなの!』
黒井『引退ライブなのにとは思うが…社長の判断だ、私にはどうしようもあるまい』
小鳥『そ、そうなんですか…』
小さくたって あの花のように
星は光を咲かせてく
舞『へ?小鳥の新曲のタイトル?』
高木『ああ…作詞家の先生が、せっかくだからそっちで付けろっておっしゃってね…』
舞『ふーん?珍しいこともあるもんね』
高木『はは…』
高木(引退だからって言って無理聞いてもらったのは秘密だな…)
舞『そうね…今までの曲が空、花、だから…』
舞『光、なんてどう?』
高木(俺は、まだまだこの業界に残る)
高木(それでいつか…キミと追いかけた夢を叶えたい)
高木(…もしかしたらそのときはプロデューサーじゃなくて、別の立場かもしれないけど)
高木(そのときは、応援してくれるとありがたい)
高木(……今まで、ありがとう)
どうか負けないで 自分を信じて大丈夫だから
どうかやめないで 夢が朝になっても覚めないなら
明日を迎えにいってらっしゃい
カランカラン
舞「あら、ステキなお店」
黒井「キミが来たいと言ったんだろうが」
舞「だってあの人は絶対連れてってくれないんだもん」
黒井「未成年をバーに連れていく方がどうかしている…酒は絶対に頼むなよ」
舞「わかりました!どうかしている黒井さん!」
黒井「……ふん」
舞「あはは、機嫌悪くなっちゃった」
黒井「…そりゃあ事務所のアイドルがこの3カ月で2人もいなくなればな」
舞「あら、それって嫌味?」
黒井「嫌味だ」
黒井「ある意味伝説だ…人気絶頂の中、わずか1年で引退するなど…」
舞「…だって、面白くないもん」
黒井「……キミも、そういう意味では恵まれなかったのかもしれないな」
舞「ふふ、後悔はしてないけどね」
黒井「…あんまり彼を泣かすんじゃないぞ?」
舞「いやいや、それって普通男の方に言うことでしょ?」
黒井「……お腹の子供も、ムリヤリ襲われたって彼が…」
舞「黒井さん、それプライベートだから秘密」
黒井(…やはりすごいな、この女は)
黒井「…プロデュースできないんじゃ意味が無いからな、他の会社に移って」
黒井「近いうちに自分の会社を立ち上げる」
舞「おお、シャチョーさん」
黒井「……気付いたのだ、キミのように才能溢れる素材ばかりではないということに」
舞「あっはは、照れるなあ」
黒井「だとしたら必要なのは、事務所のバックアップ、多少強引でも露出を増やす手段…」
黒井「そのためのコネ…いろいろなものを準備しなければならない」
舞「ふーん…ま、私は引退する身だからとやかく言えないけどさ」
舞「それってアイドルの子からしたらうれしいのかな?」
【速報】 舞さん引退 ★12 (932)
もう死にたい……お嬢様アイドル最後の砦が崩れた……
俺を踏んでくれるアイドルはどこに行けば会えるんですか……
舞「本人がそれでいいならもちろんいいよ?だけどさ」
舞「自分の知らないところでコソコソやられてたらさ、それこそ面白くないんじゃないの?」
黒井「…しかし、それですべてがうまくいくかと言えばそうではないのも現実だ」
舞「……まあいいや、10年後楽しみにしとく」
カランカラン
「おや?どうして二人が…」
「あ、高木さんだ!やっほー!」
「む、なぜお前が…」
「ねえねえ、小鳥とはまだ連絡とってるのー?」
「そ、それは…」
小鳥「…へえ、舞ちゃんの子供初めて見た」
舞「もう4歳よ?愛って言うの、かわいいでしょ」
愛「ことりーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
小鳥「う、うん…とっても元気でいいと思う」
舞「今から面接なんでしょ?頑張ってね」
小鳥「うん…まあ自分でも芸能事務所の事務なんてって思ったけど…会社の場所とかもいいしね」
舞「…芸能事務所?それなんて会社?」
小鳥「え?765プロだけど…」
舞「……へぇ~~~~」ニヤニヤ
小鳥「な、なんでニヤニヤしてるの舞ちゃぁん!」
舞「べっつに~~~、へぇ~~そうなんだぁ~~~~」ニヤニヤ
愛「あははははははははは!!!!!!!!!!」
小鳥「…あ、着いちゃった765プロ」
小鳥「うう、緊張するなあ…」
小鳥(アイドルを夢見る女の子たちのお手伝いができればいいなあって思ったけど…)
小鳥(私にそんな立派なことできるかなぁ…うー…)
小鳥(えーい、ここまで来たらやるしかない!がんばるのよ小鳥!)
トントン ガチャ!
小鳥「失礼します!本日入社面接を受けさせていただく音無小鳥です!」
高木「ああ、いらっしゃ…え?音無?」
小鳥「……え?」
高木・小鳥「……………え?」
黒井「今は961プロと名前を変えた…先代のバカ息子が会社を出ていったからな」
黒井「…まあラッキーと言えばラッキーだな、キミの残した資金を使えるのだから」
黒井「……ふむ、音無くんが?」
黒井「高木も前から社名は765プロと言っていたが…まあ音無くんが知らないのは無理もあるまい」
黒井「…別の会社になった以上、アイツは敵だ…叩きのめすつもりだよ」
黒井「…何?再デビューするときはよろしく?何を言ってるんだキミは…」
黒井「……お子さんもいるんだ、無理はしないように、ああ、ああそれじゃあ」
ガチャ ツーツー
黒井「………」
黒井(…彼女ならやりかねないから怖いな)
高木「うん……やはりバカだと思うかい?」
小鳥「そりゃあ……まあバカですよね」
高木「うぐ…」
小鳥「…社員さんもいないんでしょう?」
高木「…まだ私だけだね」
小鳥「じゃあ、私が入社してあげてもいいですよ?」
高木「むっ、こっちが社長なのに…」
小鳥「あはは」
高木「…ふふ、相変わらず面白いな音無さんは」
高木「うーん、社長と部下だからねえ…今度からは音無くんでいこうか」
小鳥「じゃあ私も社長って呼ばなきゃいけないですね」
高木「そうだね、音無くん」
小鳥「ええ、高木社長」
高木「…これから、頑張ろう」
小鳥「頑張りましょう」
高木「……」
小鳥「…ぷっ」
高木「あ、笑わないように我慢してたのに!」
小鳥「だ、だって…音無くんに高木社長って…!あは、あっはははは!」
高木「失礼だぞ音無くーん!」
春香「へえー、小鳥さんって元々アイドルだったんですね」
小鳥「そうよー、まさか社長がテレビ初出演のときのビデオをまだ持ってるとは思わなかったけど…」
真(なんだか不自然な年齢修正が入ったような…?)
やよい「でもとっても歌が上手でキレイですー!」
響「ピヨ助の意外な過去だなー!」
小鳥「もう…みんなに教えるつもりは少しも無かったのに…」
亜美「これも亜美たちが社長室を探検したおかげですな!」
真美「思わぬトレジャーでしたな!」
千早(なんだか当時の音無さんの映像に見覚えがある気が…?)
貴音「出迎える準備をしなければなりませんね…」
律子「はぁー…ようやくプロデューサーが増える…」
美希「あふぅ……まだ眠いの…」
雪歩「み、美希ちゃん…そろそろ起きないと…」
ワイワイ ガヤガヤ
小鳥「あはは…みんな元気ね…」
あずさ「音無さん、今度飲みに行きましょうね」
小鳥「へ?別にいいですけど…」
あずさ「今日は話さなかった、社長との思い出はそのときにお願いしますね」
小鳥「!!!??」
あずさ「うふふ」
高木「音無くん」
小鳥「あ、社長…おはようございます」
高木「うん、おはよう…今日は新しいプロデューサーくんが来る日だね」
小鳥「舞ちゃんの旦那さんみたいにアイドルを手籠めにしない人だといいですけど」
高木「いや、それは…うん、なんでもない」
小鳥「?」
高木「日高くんと言えば、娘の愛くんが876プロに入ったらしい」
小鳥「へえー、そっかもうそんな歳かぁ」
高木「…音無くんはどうなのかね、そろそろそういう相手とか…」
小鳥「……それセクハラです」
高木「うぐ…」
高木「それは、その…むむむ……」
小鳥「ま、別に責任取ってくれなんて言うつもりありませんけど」
高木「そう言われると何も言えないじゃないか…」
小鳥「あはは、冗談ですよ」
高木「そういう冗談はあまり…おっと、来たようだ」
ガチャ
「お、おはようございます!今日からこちらにお世話になります、よろしくお願いします!」
高木「うんよろしく、ここにいるのがわが765プロのアイドル諸君だ」
高木「それからまあ…知っているとは思うが、私が社長の高木順二朗…そして」
小鳥「はい」
小鳥「765プロ事務員、音無小鳥です!」
おわり
妄想に付き合ってくださりありがとうございました
小鳥さんの過去っていうのは想像しだしたら止まりませんね
公式でも宙ぶらりんな今の感じがたまらなく好きです
あと公式では舞さんは3年間活動したってことになってるみたいですが、今回はちょっと無視してます
気になった方もいるかもしれないので、一応補足しておきます
それでは読んでくださってありがとうございました
おつ
面白かったで
Entry ⇒ 2012.06.08 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「は、はるるん…」
春香「い、いきなりどうしたんですかプロデューサーさん」
P「すまん、なんでもないんだ」
春香「そうですか…」
春香(今プロデューサーさん、はるるんって言ったよね?)
千早「ただいまもどりました」
P「あ、おかえり千早」
春香「千早ちゃんおかえり!ちょっとこっち来て!」
千早「春香、どうかしたの?」
春香「あのね、何だか知らないけどプロデューサーさんに『はるるん』って言われちゃった!」ヒソヒソ
千早「まぁ、あの真面目なプロデューサーが…。驚きね」ヒソヒソ
春香「私も驚いちゃった!どうしちゃったんだろうね、プロデューサーさん」ヒソヒソ
千早「ふふ、なんにしても良かったわね春香」ヒソヒソ
春香「うん!」
P「ああ、行ってらっしゃい」
千早「行ってらっしゃい、春香」
P「うーむ……」
千早「プロデューサー?どうしたんですか難しい顔をして」
P「いやぁ、いまいち春香と仲良くなれてないなぁ…と」
千早「え?」
P「2人での移動の時とか、気まずそうにしてるし…」
P「前は普通に話せてたような気がするんだがな…」
千早「もしかしてプロデューサー、それで春香のこと『はるるん』って…」
P「げっ!?聞いちゃったのか!」
P「あ、あだ名で呼べばもっと仲良くなれるかなと思って…」
P「まぁ俺には無理だったが…」
千早「そうだったんですか」
千早(プロデューサー、少しかわいい)
千早「ふふ、そういうことなら私も考えておきますね」
P「本当か?助かるよ千早」
千早「はい。それでは次の仕事に向いますね」
P「おう、行ってらっしゃい」
春香「えへへ……」
千早「春香」
春香「あ、千早ちゃん。どうしてここに?」
千早「私、隣のスタジオだから。今、大丈夫かしら?」
春香「うん、休憩時間だから大丈夫だよ」
千早「プロデューサーのことなのだけれど…」
千早「本当なの、春香?」
春香「え!?プロデューサーさんが!?」
春香「確かに2人きりの時はあまり話とかできてないかも…」
千早「どうして?」
春香「だ、だって…緊張しちゃって…話せないんだもん…」
千早「そういうことなのね」
春香「りょ!?両想いだなんて…そんな…」
千早「違うの?」
春香「…違わないです…」
千早「なら早く実行に移した方がいいと思うわ」
千早「今の感じが長引くとその分仲良くなりずらくなると思う」
春香「そうかなぁ…そうだよね…」
春香「私いままで男の人と付き合ったりしたことないし…」
千早「初めては誰にでもくるものよ、春香」
千早「それにプロデューサー、最近になって急にモテ始めたそうよ」
春香「え!?そうなの!?」
千早「ええ。元々かっこいいし、今までは縁が無かっただけなんでしょうね」
千早「だから今のままだと他の人にとられちゃうわよ?」
千早(たとえば美希とか…)
春香「あわわわわ」
千早「落ち着いて春香。まずはちゃんと話せるようにしましょう」
春香「そ、そうだよね」
千早「あらかじめ話題を用意しておけばいいんじゃないかしら」
春香「あ、それよく聞く方法だね」
春香「あ、うん頑張ってね!」
千早「ありがとう、春香も仕事と恋、どっちも頑張ってね」
春香「うん!」
スタッフ「天海春香さんお願いしまーす!」
春香「はーい!」
春香(頑張らなくちゃ!急がばまっすぐ進んじゃお!)
春香(つ、ついに二人きり…千早ちゃん、頑張るよ!)
春香(えーっと、まずは…どうすればいいんだっけ?)
P「…今日は道路混んでるなぁ…」
春香「え!?そそそそうですね!略して道混ですね!」
P「え?まぁ、そうだな」
春香「あはは…」
春香(何言ってるんだろう私…)
P「……」
春香「……」
春香(あああ、そうだ携帯のメモ欄から話題を!)
春香「プロデューサーさんは好きな人とかいるんですか!?」
P「え?」
春香「」
P「いきなりなんだ?」
春香「いえ、なんでもないんです…忘れてください…」
P「好きな人ねぇ…」
春香「ソウデスヨネイナイデスヨネ…え?」
P「最近は仕事が楽しくてそういうのは無いな」
春香「じゃあ付き合ってる人とかも?」
P「もちろんいない」
春香「そうなんですか」ホッ
P「春香の方はどうなんだ?」
春香「私ですか!?」
P「年頃の女の子なんだし好きな子くらいいるんじゃないのか?」
春香「私は…」
春香「はい……います」
P「やっぱりいるんだな。相手はどんな奴なんだ?」
春香「えっとですね…とっても真面目で、優しい人なんです」
P「へぇ…格好いい奴なのか?」
春香「そうですね、かっこいいと思います。本人は気づいてないみたいですけど」
はるかさん....
あざと可愛いだろ!
春香「そうらしいです。私も最近気付いたんですけど」
P「何か好きになるきっかけとかあったのか?」
春香「きっかけ、ですか…」
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P「春香、迎えに来たぞ~」
春香「うっ、えぐっ……」
P「は、春香!?どうしたんだ!?」
スタッフ「あ、プロデューサーさんですね。春香ちゃん、今回の声のお仕事が上手くいかなくて」
スタッフ「監督に怒られちゃったんです。あの監督結構キツイ性格ですからね…」ヒソヒソ
春香「ひっ、ひぐっ…」
P「そうだったんですか……ご迷惑おかけして申し訳ありません」
スタッフ「いえいえ…こちらこそ」
三 ̄ ̄ ̄\
三 ⌒ ⌒ ヽ ,rっっ
三 ( ●)(●) | .i゙)' 'ィ´
三 (__人__) } { ) 丿 うーっす
三. ` ⌒´ ヽ/'ニ7
三"⌒ ヽ /
三 /
三 ィ二 ___|__ ___ _____
三::.:::三::三ンィ⌒ ̄" ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ニ≡─‐ー-,!
三::.::.三 三/ ≡''=三≡ ;;;;(( 三iiii_iiiiiii)))))i..-
三::::.三 三 _____=≒=ー────;‐‐ ̄  ̄  ̄" ̄`' >>監督
''三三 三、 ー ィ⌒/ ;;;;;;:: :゛;.・:゛∴;.゛;.
ヽ ̄ ̄ ̄;`∵: ;`;.: ;
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ヽ_| ┌──┐ |丿
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P「春香……」
P「しょうがないよ。声の仕事なんて滅多に来ない仕事だし…」
春香「えぐっ、でもっ…」
P「俺は知ってるぞ。たっくさん練習してたこと」
P「春香は頑張ったよ、頑張った」ヨシヨシ
春香「プロデューサーさん……」スンスン
P「落ち着いたか?」
春香「はい…すいません、泣いちゃったりして…」
P「泣くのは悪いことじゃない。泣ける時に泣いた方がいい」
春香「ありがとうございます…」
P「仕事がうまくいかないことはこの先もあるだろう。俺も何度も泣いた」
春香「プロデューサーさんがですか?」
P「ああ。落ち込んで立ち直っての繰り返しだよ」
P「落ち込んでどうしようもなくなった時は、遠慮なく電話でもしてこい」
P「おう、流石に仕事中は無理だろうがな」
P「時に春香、俺は仕事の鬱憤がたまった時はカラオケに行くことにしてるんだ」
春香「へ?」
P(あの監督……)
P「というわけで行くか」
春香「は、はぁ…」
春香「これぞっプロでしょっ~♪」
P「おおー」パチパチ
春香「えへへ、ありがとうございます」
春香「大声で歌うと気持ちいいですね」
P「そうだろうそうだろう」
春香「次はプロデューサーさんですよ」
P「ああ」
春香「プロデューサーさんの歌聞くの初めてですね、楽しみです」
P「全然上手くないぞ。それより今日はこの曲を春香に聞いて欲しくてな」
イントロ~♪
春香「あ、これ聞いたことあるかも…」
僕は知ってるよ~♪ ちゃんと見てるよ~♪
頑張ってる君のこと~♪ ずっと守ってあげるから~♪
君のために歌おう~♪
春香「……」ジーン
P「ははは、やっぱり下手だよな」
春香「そんなことないです!私、プロデューサーさんの歌大好きですよ!」
P「そ、そうか、ありがとう」
春香「だから、もう1回今の曲、歌ってください!」
P「え?同じ曲をか?」
春香「はい、お願いします!」
P「わかった…じゃあもう1回」
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春香(そのあたりから、プロデューサーさんとまともに喋れなくなっちゃったんだよね…)
P「春香?」
春香「あ…秘密です♪」
P「なんだよ気になるじゃないか」
春香「えへへ、私の恋が成就したら教えてあげます」
P「そうか」
P「応援はするけど、付き合う場合は絶対にバレないように頼むな」
春香「はい……あ」
春香(私、今プロデューサーさんと普通に話せてた…)
小鳥「あら、おかえり春香ちゃん」
千早「おかえりなさい春香」
春香「千早ちゃーん!」ガバッ
千早「は、春香!?一体どうしたの?」
春香「あのね、プロデューサーさんと普通に話せたの!」
千早「よかったわね、春香。何を話したの?」
春香「えっとね…」
春香「えへへへ~結果オーライでよかったよ~」
小鳥「春香ちゃん、もうすぐで近くの店で取材でしょう?」
春香「あ、そうでした、行ってきます!」
P「ただいま~」ガチャッ
春香「きゃっ!」ドンッ
P「おおっとっ」ガシッ
春香「え…」
小鳥「まぁ…」
春香「あわわわ」カアァ
春香「大丈夫です!それじゃあ行ってきます!」ダッ
P「あ……行ってしまった」
P(やはり少し嫌われて…)
千早「プロデューサー」
P「お、おう千早、ただいま」
千早「春香とはどうだったんですか?」
P「ああ、普通に話せたよ。ただ、今の感じを見るとあまり好かれてもいなさそうだな…」
千早(はぁ…)
P「そうかなぁ…」
千早「大丈夫ですよ。それより春香とプロデューサーの仲良し大作戦のことですけど」
P「まんまだな。それで?」
千早「どこか遊びに誘ってはどうでしょうか?」
P「遊びに、かぁ…来てくれるだろうか…」
千早「大丈夫です、さあどこへ誘うか決めましょうか」
P「はい」
P「待てよ、これよく考えなくてもデートでは…?」
P「……」
P「ええい、ままよ」ピッ
ピリリリリリリ♪
春香「電話?…あっ!?」
ケータイ『プロデューサーさん』
春香「ぷぷぷプロデューサーさん!」
春香「仕事の連絡は普段メールだけなのに…」
春香「落ち着いて、落ち着いて…」スーハースーハー
春香「よし…」ピッ
春香「も、もしもし…」
P『こんばんは、今大丈夫か?』
春香「はい、大丈夫です!」
P「えっとだな……」
春香「……」
春香「ぷ、プロデューサーさんと、…」
春香「っっっっ~~」ゴロゴロジタバタ
春香「わー!」
春香「……」
春香「千早ちゃんに報告しなくちゃ」ワキワキ
春香「はぁ……」
春香(緊張しちゃって今日まで事務所とかでもあまり喋れなかった…)
春香「でも、今日で挽回しなくっちゃ!」グッ
P「なにを挽回するんだ?」
春香「ヴぁい!プロデューサーさん!?」
P「悪い、待たせたか?」
春香「い、いえいえ!私も今来たところですから!」
P「そっか。じゃあ、早速行くか」
春香「はい!」
春香「プロデューサーさんはどれが見たいですか?」
P「俺はなんでも割と楽しめるから、春香が選んでくれて構わないぞ」
春香「いいんですか?じゃあ、やっぱり…これで」
P「恋愛ものだな、じゃあチケット勝手くるよ」
春香「あ、お金」
P「いいよ、今日は俺が誘ったんだし」タッタッタッ
春香「あ……」
春香(プロデューサーさん、どうして今日誘ってくれたのかな…?)
『春香はプロデューサーと両想いの関係になりたいのよね』
春香(両想い……)
春香「そんなわけ、ないよね…」
P「なかなかいい話だったな」
春香「はい、えぐっ、よがったです」
P「ははは、感動して泣いちゃったか」ヨシヨシ
春香「ぐすっ、すいません…」
P「そういえば、いつだったかこんな感じで春香が泣いた時があったな」ヨシヨシ
春香「はい、私も、思い出しました」
P「春香は意外と泣き虫なんだな~」ヨシヨシ
春香「そうなんでしょうか……それより、プロデューサーさん…」
P「ん?」ヨシヨシ
春香「ちょ、ちょっと恥ずかしいです…」モジモジ
P「あ、すまん」パッ
春香「あ、はいえっと、私…」
春香「あれに乗ってみたいです」
P「あれ?ああ、観覧車か。確か空調もついてるんだよな?」
春香「はい、私一度乗ってみたかったんです」
春香(ホントは千早ちゃんと乗ったことあるんですけどね)
P「よしきた、行こう」
春香「はい!」
P「ほーこれはすごいな」
春香「そ、そうですね」
P「都会の景色もなかなかいいもんだな」
春香「そうですね」
P「天気もいいし」
春香「そうですね」
P「……」
春香「……」
P(またこの感じか…)
春香(何か、何か話さなくちゃ!)
P「はい」
春香「えっとえっと…」
春香「今日は、どうして誘ってくれたんですか?」
P「あ~、それはだな…」
P「えーと…」
P「たまたま映画を見たい気分になったんだ」
P「一人で見に行くのも寂しいし」
春香「そう、だったんですか…」
P「あ、ああ…」
春香「……」
P「……」
春香「え?」
P「この際だから言っておくよ」
P「春香ともっと仲良くなりたかったんだ」
春香「え…?」
P「いまいち春香と仲良くなれてないと思って」
P「むしろ嫌われてるんじゃないかって…」
P「ほ、本当か?」
春香「本当です!」
P「そっか…安心したよ」ホッ
春香「あ、あの!」
春香「この際だから私も言っちゃいます!」
P「はい」ビクッ
春香「私がプロデューサーさんと2人きりだと黙っちゃうのは」
春香(千早ちゃん、私もう言っちゃうね!)
春香「緊張しちゃうからなんです!」
春香「はい…」
P「えーと、それって…」
春香「はい…」
春香「私……」
春香「プロデューサーさんのことが」
春香「好き、なんです…」カアァ
P「そう、だったのか」
春香「……」
P「……」
P「俺は…」
P「恋愛とかは、正直よくわからん…」
春香「……」
P「だが…」
P「春香のことを好きになりたい、って思ったよ」
P「もちろん今でも好きだけどな」
春香「プロデューサーさん…」
春香「…私、今はそれを聞けただけでも、すっごく嬉しいです」
P「そうか…」
P「いつか…ちゃんと返事をするな」
春香「はい。あ、いつのまにか下まで来ちゃいましたね」
P「さて、美味いもん食いに行くか」
春香「はい!」
P「ただいま帰りましたー!はるるーんただいま!」
春香「あ、おかえりなさい」
P「いやー最近めっきり暑くなったなー」
春香「ふふふ、そうですね。はい、おしぼりですよ」
P「おお、ありがとう春香」
春香「拭いてあげますね」フキフキ
P「ああ~気持ち~」
千早「ふふふ、プロデューサー、春香と一緒になってからすっかり変わっちゃいましたね」
小鳥「社長が春香ちゃんを事務員として、雇い直しなんてするから…」
P「ありがとう春香。春香のおかげで仕事も前以上に楽しいよ…」
春香「えへへ、私もですよ、あなた」
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おやすみ
はるるんよかったね
良かった
Entry ⇒ 2012.06.07 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)