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P「やよいが実はエロかったなんて…」
やよい「どうしたんですか、プロデューサー?」
P「ん、いや……なんでもない。気にしなくてもいいぞ」
やよい「そうなんですかー?」
P「……やよいはかわいいなぁ」
やよい「?」
P「いや、なにも言ってないから気にしないでくれ」
やよい「そうなんですかー? ……あっ、そういえば差し入れって」
P「ん、そういえばそんなのもあったな。見てみるか? フルーツ盛り合わせとかあるぞ」
やよい「ありがとうございますーっ! ……あっ! プロデューサー!」
P「どうした?」
やよい「みてくださいこれ、おっきいバナナですーっ!」デデン
やよい「どうしたんですかー?」
P「ん、あぁいや……なんでもない。食べたいのか?」
やよい「はい! もらってもいいですかー?」
P「あぁ、いいとも。食べなよ」
やよい「ありがとうございます……じゃあいただきまーす!」ススッ
P(手慣れた手つきで皮をむいている……おいしそう)
やよい「んあっ……んんっ……」ペロペロ
P「!?」ガタッ
やよい「んむっ……あまいれすぅ……」レロッ
P「や、ややや……やよい?」
やよい「んちゅっ……どうしたんですか、プロデューサー?」チュパッ
P「いや……その……」
P「その……なんでバナナを舐めてるんだ?」
やよい「あっ……その……ごめんなさい……」
P「いや、別にせめてるわけじゃなくてだな」
やよい「えーっと……齧っちゃうとすぐなくなっちゃうかなーって……」
P「そ、そうか……なるほどな?」
やよい「だ、だめですか……?」
P「いや、その……いい。いいんだけどな……うん……」
やよい「どうしたんですか?」
P「いや、なんでもない……うん」
P「お、おう? どうした」
やよい「かじったほうがいいんですか……?」ジッ
P(上目づかいでバナナを口元に……なんだこれは! やよいがかわいいのは知ってるがこれは……!)
P「い、いや。むしろそのままでいい。齧らないでもうゆったり舐めてやってくれ」
やよい「……? わかりました、じゃあゆっくりあじわっちゃいますーっ!」ニパッ
P(うん、そう……そうだよな。この笑顔が俺の知ってるやよいだ……でも)
やよい「うっうー! バナナなんてほんとうにひさしぶり……ごめんねみんな……」スッ
P(家族に内緒で自分だけ食べるっていうのに後ろめたさを感じてるのか……憂いを帯びた背徳的な表情が……)
やよい「んあっ……んちゅぅ……んっ……」
P(小さな口に……大きなバナナをほおばって一生懸命舐めている……!)
P(齧って減ってしまわないように……細心の注意を払ってるのがわかる……ベロを突き出してバナナを舐めてる)
やよい「んちゅっ……あっ、すじが……んっ……」
P(バナナの表面の繊維がはがれてきたのを舌で舐めとっただと!?)
やよい「んっ……やっぱりあまいです……おいひい……」ニコッ…
P(普段は太陽のように明るい笑顔が、どことなく淫靡な雰囲気をまとってる……!)
やよい「おいひぃ……んふっ……あっ……ん、ちょっとかじっちゃいました……」
P(残念そうな表情……普段ならすぐさまフォローにはいるがこの状況でのその表情はむしろ……)
やよい「……ん、もっとゆっくり舐めないと……なくなっちゃいそうです……」
P(アカン)
P(お……普通に、かじるのか? そうだよな。こういうのは……)
やよい「あー……んぐっ……ぢゅっ……んんっ……」
P(奥の方までくわえやがっただと!?)
やよい「んふぅ……んんんっ……んぷっ……」
P(何故だやよい! なぜそのままバナナを前後させてるんだ!)
やよい「ん……んぐっ……んぁっ……あっ……けほっ」ジュルッ
P(そしてなぜ自分の喉を突いてるんだ、やよい!?)
やよい「ぷはぁっ……口の中が……とっても甘くておいしい……」ニコォ…
P「」
バナナ舐めても美味しくねえだろ
やよい「はわっ……ど、どうしたんですかプロデューサー?」
P「やよいは、やよいだよな?」
やよい「え、えーっと……わ、私は高槻やよいですよ……?」
P「うん、そうだよな? そうなんだよな?」
やよい「は、はい……?」
P「いや……そのだな。バナナはいつもそうやって食べるのか?」
やよい「そ、そうです……変でしたか?」
P「いや、むしろ……じゃなくてだ。なんであんな……なぁ?」
やよい「えーっと、かじっちゃうとすぐなくなっちゃうかなーって……」
P「いや、まぁそれはわかる。わかるが……その、舐め方とかがだな……」
P「変というか……その……なぁ?」
やよい「……ダメ、ですか?」
P「いや、ダメじゃない。ダメじゃないんだけどな? その……」
やよい「えーっと……よくわかんないですー……プロデューサー」
P「なんていうかな……その……あー!」
やよい「じゃあ……プロデューサーがお手本をみせてください」スッ
P「え?」
やよい「あの……私がなめてるのが変ならお手本を見せてもらえばだいじょうぶかなーって……」
P(目の前に突き出されているのは、やよいのよだれでべとべとになっているバナナ)
やよい「あっ……私がなめちゃったのはいやですか……?」
P(若干不安そうにこちらを見つめるやよい)
P(アカン)
やよい「家族みんなでわけることもあるからだいじょうぶです。プロデューサー……」
P「おう……あ、あのな……やよい……」
P(やよいのよだれでぬらぬらと光を反射してるバナナ……これは……)
P「バ、バナナの正しい舐め方はだな……」
P(あとちょっとで……間接キス……!)
やよい「は、はい……」
P(担当アイドルに見つめられながら、直前までアイドルの舐めてたバナナを舐める……これは罰ゲームなどではない)
P(御褒美という言葉ですら足りない……そう、天恵……!)
P「こう……だな……」
ガチャッバターン
真美「ただいまー! あーもう! 超つかれた→!」
P「ふぁっ!?」
真美「あれあれ兄ちゃんとやよいっち、なにやってんの→?」
真美「……え?」
P「あ、いや……」
やよい「私の舐め方が変みたいだから教えてくれるって……真美?」
真美「兄ちゃん……なにやってんのさ」ジトー
P「ち、違う! そうこれは違うんだ!」
やよい「真美も舐める? 甘くておいしいんだよ?」
真美「バナナはかじるもんっしょー……やよいっち……」
P「い、いや違う! バナナは実は舐めたほうがおいしいんだ!」
真美「えっ、そうなの?」
やよい「はわっ、それははじめてきいたかも……」
P「唾液に含まれる酵素で分解されることで糖度が増してだな……」
真美「そうだったんだ……別にバッチくはないの?」
P「大丈夫だ、唾液には抗菌作用もあるからな。全く問題ないぞ」
P(真美にまで……その、これを教えてアレな感じになるのもなんだし……)
P(悪いがこの場をどうにか離脱しないと……そうだ)
P「……あぁ! やよい、大変だ!」
やよい「はわわっ!? どうしたんですかプロデューサー!」
P「大変な用事を思い出した、ついてきてくれ!」
やよい「わ、わかりましたーっ!」
P「あっ、バナナはもったままでも大丈夫だ」
やよい「は、はいっ!」
ガチャ バタン
真美「ちょ、ちょっと兄ちゃん……いっちゃった」
真美「バナナ……なめたほうがおいしいって……ホントかな……?」
真美「えっと……よだれで甘くなるっていってたし……全部をなめたほうがいいのかな?」
真美「んべ……ん。 ゼンゼン甘くないよ……なめてたら甘くなるかな? んー……」
やよい「あの……プロデューサー、それで用事って?」
P「あ、あぁ。さっき電話で確認したら勘違いだったよごめんな?」
やよい「えーっ! それじゃあ事務所にもどるんですかー?」
P「いや……まぁちょっと一息入れてもいいんじゃないかな」
やよい「……そうですか?」
P「うん。ほら……バナナの舐め方の話とかでもしよう」
やよい「わかりましたー! あの、プロデューサー」
P「ん、どうした?」
やよい「プロデューサー用のバナナも、実はさっきもってきちゃいました」スッ
P「あ、あぁ……なるほど、ありがとう。やよいはかしこいなぁ」ナデナデ
やよい「えへへ……」
P「……まぁ、こうゆっくり舐めてみたりだな」
やよい「こうれふか……?」レロッ
P「あ、あぁ……後は舌に力を入れて少しだけ削いじゃうとかもありか」
やよい「……んっ、おいひいれふ……ぁっ……でもこれだとすぐなくなっちゃいそうかなーって……」グイッ
P「まぁ、基本はこんな感じだろうな……おおむねのテクニックは身についたか?」
やよい「はいっ! ありがとうございますプロデューサー!」ニパッ
P(俺は……こんな天使のようなやよいをだましていったい何をしてるんだろうか……)
P「あぁ……やよいは筋がいいぞ。一流のペロリストにだってなれるさ」
P(俺は……)
P「……なぁやよい」
やよい「なんですか?」
P「バナナを舐めて食べるのはな……」
やよい「プロデューサーのおかげでおいしい食べ方がよくわかっちゃいました! ありがとうございますーっ!」
P「いや……やよい。あれだけバナナを舐めて食べる方法を教えておいていうのもなんだが」
やよい「……? どうしたんですか?」
P「普通バナナは舐めて食べたりしない!」
やよい「はわっ!?」
P「あれはなんとなく言ってみただけだ」
やよい「なめたほうがバナナはおいしいって……」
P「あれは嘘だ」
やよい「そ、そんなぁ……どうして……」
P「やよい……いいか、今のやよいの食べ方はな……」
やよい「お行儀が悪かったんですか……?」
P「いや、純粋にエロかった」
やよい「はわわっ!?」
やよい「……えっちにみえたんですか?」
P「あぁ、あんなの人前でやっちゃいけないってレベルにな」
やよい「いっぱいおしえてくれたのに……」
P「それは……まぁ、見てて楽しかったというか、よかったというかさ……」
やよい「……へぇー、プロデューサー」
P「……?」
やよい「プロデューサーも、ヘンタイさんなんですね……?」
P「ん……まぁ確かに……って、え? 『も』ってなんだ?」
やよい「こういうことです……!」
P「んんっ……!? あまっ……これって」
P(やよいが舐めてたバナナ……!)
やよい「わ、私だって……家族以外にたべかけをあげたりなんてしませんよ?」
P(やよいの唾液まみれでところどころ薄く歯形がついてるバナナまじうまい)
やよい「でも……プロデューサーにならいいかなーって……」
P(やよいのちっちゃな歯形がついてる部分を舌で舐めるとまるでキスしてる錯覚すら覚える)
やよい「だからバナナならちょっとわけるっていうだけで変じゃないと思って……」
P(乾きかけの部分からはやよいの身体の奥底のにおいがする。甘いようなすっぱいような)
やよい「だけど、バナナをなめるのは変だったなんて……私はずかしいですーっ……」
P(そして何よりやよいの唾液まじ甘い。メープルシロップとかはちみつとか比べ物にならない。ホットケーキにかけたい)
やよい「でもでも、プロデューサーもヘンタイさんなら私……その……」
P「……ん?」
P「!?」
P(鼻の頭を舐められただと!? こんなおじんを舐めてなんになるっていうんだ! 甘くはならんぞ、態度以外!)
やよい「わ、私は……変ですか? 好きだと……なめちゃいたくなってくるんです……」
P「……へ?」
P(好きだと舐めたい? なにが? 俺をなめた? おいしそうだからかな? カニバリズム?)
やよい「長介も、浩太郎も、浩次も、浩三も、かすみも……でも」
やよい「やっぱりプロデューサーをなめたいんです……」ギュッ
P「やよ……い……?」
やよい「ん……」ペロッ
P「うおっ!?」
やよい「プロデューサーの耳、おいしい……」
P(なんだこれ)
やよい「プロデューサーを……もっと、なめたいんです……もっともっと……」
やよい「ぷろでゅうさぁ……んっ……」ペロッ
P(キスはしてこないけど顔中唾液まみれだぞ!? いや、まぁご褒美だけど)
やよい「んん……んちゅっ……」
P(舌でおしてきたり、顔をなでたり……さっき教えた通りの……)
やよい「んー……ぷろでゅうさぁ……」
P(こんな……こんな……)
P「やよいが実はエロかったなんて……」
おわり
こっからじゃねーのか!!
P(さんざん舐められて、やよいが満足した風になったから家にまで送ったよ!)
ガチャッ
P「うーす、おはよう……ん? はやいな真美」
真美「うん、あのね兄ちゃん」
P「どうした? ……あ、昨日のことならだな」
真美「真美、バナナうまく舐めれるようになったんだよ……みてて……」スルッ
P(アカン)
本当におわり
これ以上書いてるとたぶんPがPを舐めたりするミスが大量に増えるので勘弁してください
ここからもりあがるぜー! って思っても頭が働かんのよ。おやすみ
Entry ⇒ 2012.06.07 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
凛「ヤッホウ皆!今日も元気かな!?」 P「 」
凛「どうしたのかなプロデューサー!もっと元気にあいさつしたまえ!わっはっは!」
P「おい……これどうなってんんだ!?」
ちひろ「さ……さっぱりです。私にもなにがなんだか」
杏「……おぉぅ」
凛「やっはっは!皆元気がないぞう!?」
P「お……おう」
ガチャ
P「おお、この状況を打破してくれる誰かか!?」
きらり「あ、にょ……どうも」
凛「はっはっは!どうしたきらり!元気がないな!!」
きらり「お、おにゃーしゃ……」
P「ええええええええええええええええええええええ!?」
杏「(やべぇ事になっちまったぜ……)」
渋谷凛
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org3053924.png
千川ちひろ
ttp://iup.2ch-library.com/i/i0652993-1338726505.jpg
双葉杏
杏「いやだー!私は絶対に働かないからな!」
P「いやいや働けー!むしろ何のために事務所来てると思ってるんだ!」
杏「クーラーの効いた部屋でだらだらするため……?」
P「真面目な表情で何言ってんの!?」
杏「とにかく落ち着いてよプロデューサー!働かないということは一種の杏の個性なんだよ!?個性を尊重するのもプロデューサーの務めじゃん!」
P「個性よりも仕事の方が大切だろうが!」
杏「よくよく考えてもみてよプロデューサー!たとえば凛が元気はつらつとして騒がしかったらどうするのさ!」
凛「……」ピク
P「……え?凛が?」
杏「そう!元気はつらつで、『おはよう!!皆元気かな!?』とか言っちゃうんだよ!?」
P「……いやアリだろ」
杏「ゑ!?」
P「えじゃねーよ。普通に可愛いだけじゃねーか。むしろ元気キャラで動物番組に出させたいわ!」
杏「あ、新たなファン層が……!?」
家に持って帰って新婚生活を送りたくなるわ!!」
凛「……!!」
杏「……くっ、確かに!」
P「これでわかっただろ。精力的に働くお前もアリだということがな……
杏「……くそっ!
――――――
きらり「にょっにょわ〜♪」テクテク
ガチャ
きらり「おにゃーしゃー!」
「……てんだろうが!」
「……もさー!」
きらり「にょわ?杏ちゃんミーティングちゅーかな?☆」
杏「じゃあたとえばきらりが控えめで大人しかったらどうなるのさ!!」
きらり「……にょわ?」
杏「もしもの話だよ!」
P「ええ?きらりが控えめでおとなしい……?」
P「……最高じゃねーか!!」
杏「本当だよ!!」
きらり「!」
P「お前自分で言ってて気づかなかったのか!」
杏「気づくわけないじゃん!」
P「そんな……控えめで大人しいきらりとかひたすらかまってやりたくなるわ!」
杏「一緒に日向ぼっこしたくなるよ!」
P「それ別のアイドルの趣味な!」
きらり「……にょ、にょわ」
杏「思わずセクハラしたくなるよね」
P「それJKの発言ちゃう」
杏「プロデューサーだって思ってる癖に〜」
P「仕方ないだろ!!アイツどれだけナイスバディだと思ってんだ!」
杏「ぶっちゃけ私も羨ましいよ!なんで杏はああじゃないの!?」
P「栄養の差だろ!!」
杏「ですよね!!」
きらり「……にょ、にょわー」
杏「……(間違いない、絶対あれのせいだ)」
凛「うちの犬は可愛くてな!はっはっは!」
きらり「……」チラ ←構ってほしそうにチラチラ見てる
P「ああ、おう……おう……」
ちひろ「すみません私スタミナドリンクの在庫が切れてたので発注してきますね!!」
P「待てい」
ちひろ「!?」
P「スタドリなら冷蔵庫にダースで残ってますよ……」
ちひろ「……え、エナドを」
P「……ここに」
ちひろ「……ケース!?」
杏「あ、杏はレッスンがあるから……」ソソクサ
P「まてい」
杏「!?」
杏「えーと……自主練」
P「お前が自主的に練習するわけないだろうがー!」
杏「きょ、今日はしようかなって思ったの!」
凛「自主練か?関心関心!」
きらり「……が、がんばれー」
ちひろ「……(あれ?このきらりちゃん可愛い)」
ガチャ
しまむら「おはようございまー……」
P「確保ぉぉおおおお!!!」
しまむら「えええええええええ!?」
凛「おはよう卯月!!今日もいい天気だな!!はっはっは!」
しまむら「!?」
きらり「お、おにゃー、しゃーす……」
しまむら「!?」
P「……」
杏「……」
ちひろ「……」
しまむら「……私、どこの世界に飛ばされたんですか!?」
P「気持ちはわかるが、ここはいつもの事務所だ」
凛「……」フンス
きらり「……」モジモジ
しまむら「んなバカな!」
P「お前が今日はふつうに見える」
杏「うんうん」
P「言いたいことはよくわかる」
ちひろ「とりあえずエナジードリンクどうぞ」
しまむら「あ、はい……」ゴクゴク
ちひろ「100モバコインになります」
しまむら「お金とるんですか!?」
凛「今日も元気だな!はっはっは!」
きらり「……」モジモジ ←会話に参加したい
杏「この現状をどうするかだよ」
しまむら「何かの謎の機械でも使用されたんですか?」
P「もしかしたらそうかもしれないな……」
杏「……いや、その」
P「どうした杏!何か知ってるのか!?」
杏「(でもなぁ……すっごい言いずらいよなぁ……これ地味に二人はプロデューサーの事が大好きですって言ってるようなもんだし)」
杏「……うん!!プロデューサーはコーラ買ってきて!!」
杏「この状況を打破するために必要なの!!全員分!!」
P「仕方ない……わかった!」ダッ
タッタッタ……ガチャン
杏「……二人とも、いったんもとにもどって」
凛「……い、いや別に私は普段から」
杏「いいから!」
凛「……むぅ。どうしたんだよ杏。イメチェンだよ」
きらり「にょわ?にょわ?」キョロキョロ
杏「きらりー、Pはいないよー」
きらり「こ……これでPちゃんハピハピ!?」
杏「確かに可愛かったけども」
きらり「本当!?杏ちゃーん!!」
ガバッドゴォ
杏「ぐふっ」
凛「……そんなに変だったかな」
しまむら「いやいやそんな事ないですよ!」
杏「……は、まだ生きてる」
きらり「にょわー!杏ちゃんおめざめ!」
ちひろ「これはいったいどういうことなんですか?」
杏「昨日のプロデューサーとの会話がきっかけでね……」
――――
杏「……ということだったのさ」
凛「……///」
きらり「うきゃー!杏ちゃん恥ずかしいにー!」ドスッ
杏「あおごふっ……」
しまむら「双葉さあああああああああん!!」
杏「家族に伝えてくれ……働きたく……なかった……と」
しまむら「はい!!」
ガチャン!
P「……はぁ、はぁ!買ってきたぞ!!」
杏「ごくろう」
ちひろ「(あ、生きてた)」
P「で……どうなんだ!?問題の方は!!」
しまむら「あぁ……そうですね」
ちひろ「えっと……」
凛「おかえりプロデューサー!お疲れさま!スタミナドリンクでも飲むか!?」
きらり「……にょ、にょわぁ」
P「……くそっ!!なんということだ!!」
杏「……(あれ?これ見てるぶんには結構面白いかも)」
しまむら「(確かに)」
P「な、なんですか?」
ちひろ「実は打開策が見つかったんです!!」
P「えっ……本当ですか!?」
ちひろ「はい!プロデューサーさんが二人きりでずっとお話をしつづければ戻ります!」
P「なんだって!なら今すぐ……」
ちひろ「ただしそれはプロデューサーさんの家で行わなければなりません!」
P「ええ!?いくらなんでもそんな」
ちひろ「ついでに泊まらせてあげないといけません!」
P「な、なんだって!?」
凛「……!!」
きらり「……!!」
P「しかし、アイドルを家に泊めるなんて……」
ちひろ「そうですか……」
P「えっ」
P「もちろんです!アイドルのためだったら……」
ちひろ「じゃあお泊りくらい軽いですよね!!」
P「えっ」
杏「(ちひろさんマジ極悪)」
しまむら「(ああやって数々の人を課金地獄に陥れてきたんですねー)」
凛「……」ドキドキ
きらり「……」ワクワク
P「……わかりました!二人を家に」
ちひろ「ストォーップ!!」
P「えっ」
ちひろ「一人ずつの方が、いいわよね?」
凛「……!」コクコク
きらり「……!」コクコク!
P「そんな……もし間違いが起きでもしたら」
P「そんなわけないじゃないですか!!」
ちひろ「じゃあオッケーですね!!」
P「しまったあああああああああ!!」
ちひろ「じゃあじゃんけんで順番を決めて……」
ジャーン、ケーン……
―――――
P「(どうしてこうなった……)」
凛「は、はっはっは!プロデューサー!元気がないな!」
P「いや、一刻も早く問題を解決しよう。頑張ろうな、凛」
ギュッ
凛「あっ……///」
P「……戻った!?」
凛「な、なんのことだ!?わ、私はいつもこうだ!!」
P「むむ……」
ガチャ バタン
P「まぁ、適当にくつろいでてくれ」
凛「お、おう……(こ、ここがプロデューサーの家……)」
P「どうした?まさか元に――」
凛「な、なんでもないぞ!!はっはは!」
P「はぁ……やはりか。それにしても一体どういうことなんだろうな?」
凛「わ、私に聞かれても、わからん!」
P「だろうな……さてと。飯つくるわ」
凛「あ、手伝うよ」
P「いや……あれ!?」
凛「どどどどうしたんだ!?」
P「いや、今一瞬、いつもの凛が……気のせいか」
凛「きっ、気のせいだろ!!」
P「だよなぁ……」
凛「(キッチンで料理を作るプロデューサー……)」
凛「(……なんか)」
凛「(新婚さんみた……)」
凛「〜〜〜ッ!!!」
P「どうした凛!」
凛「な、なんでもない気にするな!!」
P「そ、そうか……」
P「(だがまぁ、今晩語り合えばもとにもどる……それまでの辛抱だ)」
コトン
P「……さ、食べてくれ」
凛「ぷっ、プロデューサーはぁ!」
P「ど、どうした」
凛「りょ、料理がうまいのだな!」
P「……そうか?一人暮らしなら、大体こんなものだ」
凛「そ、そうか!」
P「……本当に大丈夫か?凛。性格を抜きにしても、何か変だぞ?」
凛「そ、そんなことはないといっておろーが!」
P「そ、それならいいんだがな……」
モクモク
モクモク
P「……(なんだこの空気は)」
凛「ぷ!プロデューサァー!」
P「ど、どうした!?」
凛「今日はいい天気だな!!」
P「いや、もうすっかり夜だぞ」
※お昼のお仕事はちゃんと済ませてきました
凛「しし、知ってるわ!」
P「お、おう……」
P「な、なんだ!?」
凛「……やっぱり、明るくて元気な女の子が好き?」
P「……へっ?」
凛「いやなんでも―――」
P「待った!!」
凛「はわっ」
P「(今一瞬……いつもの凛に戻った!)」
P「(おそらく間違いない事は……凛は、明るくて元気でない自分を……気にしている?)」
P「(ここでの俺の答えが……凛が元に戻るかどうかにかかっている!!)」
凛「ど、どうした……」
P「凛」
凛「は、はい!?」
P「確かに、俺は明るくて元気な女の子が大好きだ」
凛「……そっか」
凛「……」
P「いつもの凛の方が、もっと好きだ」
凛「……っ!?」
P「冷静で、知的で……面倒見が良くて」
P「意外と動物好きで、笑った笑顔が可愛い」
P「騒がしくない。自己主張もしないが、確かにそこにいる、安心感を感じさせてくれる」
P「こんなアイドルは他にいないと思っていた」
凛「……」
P「……もしお前が、自分の性格を気にしてそうなってしまったのなら、やめてくれ」
凛「……」
P「確かに明るくて元気な凛も魅力的だ。だがな」
P「俺は……知的でクールな凛に一目惚れして、プロデュースすることにしたんだ」
凛「……っ!?」
P「……顔が赤い、発熱か!?」
凛「ち、違うわ!!」
P「……今晩はじっくり話そうかと思ったが、もう寝るか。きっと疲れてるだろ」
凛「(確かに疲れたかもね……このキャラは)」
P「じゃあ風呂沸かすから……」
凛「プロデューサー……」
P「なんだ……はっ、そのテンション、まさか元に……」
凛「一緒に入ろう」
P「……」
P「……」
P「……」
P「……は?」
P「……は? ……は?」
凛「だから、お風呂に入ろう、一緒に」
P「なに!?何言ってんの!?自分が何言ってるかわかってる!?」
P「ああああここまで進行してたとは!?びょ、病院!?病院って961だっけ!?」
凛「てい」
ガシャン
P「ああ俺の携帯ーーーー!!!」
P「……良かった、アイドルは無事だ」ホ
凛「た……たまにはプロデューサーと……は、裸の付き合いをしておくのも悪くはないと思ってな!!」
P「えええ!?」
P「……はっ!!まさか!!」
P「(もしかして凛やきらりには謎の霊が憑りついていたのではないか)」
P「(だからあんなに性格が違ったのではないか)」
P「(……あれ?じゃあさっきの凛は)」
P「(……そうか!!今凛は霊と戦っているんだ!!俺の家に来たことで、凛の自我が出てくるようになったんだ!!)」
P「(ならば……霊を油断させて、凛の自我を……!!)」
凛「へ?」
P「一緒に入ろう。凛」
凛「……っ!?」
凛「(じ、自分で言っておいてなんだけど)」
凛「(ぷ、プロデューサーとお風呂なんて……ふ、普通に恥ずかしいよ)」
凛「(でもここまできて……あわてるのもおかしいよね)」
凛「(……いっか。入っちゃお)」
凛「ああ!!風呂は沸いたか!?」
ピロリロリン オフロガワキマシタ
P「今沸いた」
凛「そ、そうか!!」
凛「(こ、心の準備くらいさせてほしかったなぁ……)」
P「……平常心、平常心」
P「これもアイドルのため……ブライダルでトップを勝ち取るため」
P「落ち着け……俺の息子……フゥ……」(※イったわけではありません)
『入るよ』
P「はhっひいいいいりりり!!いどぞうおう!!」
凛「(焦りすぎだよ、プロデューサー)」クスッ
ガララ……
P「ォぅ……ォウ……」
凛「ば、バスタオルは邪魔だったかな?」
P「そんなことないです!!全然そんなことないです!!」
凛「そ、そっか」
P「(あれっ……凛がもとに戻りかけてる……!?)」
P「(そうか……!!霊の願望が取り除かれたから、これで……!)」
凛「は!?」
P「(しまった……!!まだだったか!!)」
凛「え、いや……なんで?」
P「いやだって、願望は取り除かれたから……あとは除霊して」
凛「いや……何言ってんの?」
P「(……しまった!!ダメだったのか!?でも凛は完全に元に戻っている!?どういうことだ!?)」
凛「ま、まだ背中も……流して……ないじゃん」
P「!?」
P「(そうか……この霊の願望は、背中を流す事だったんだな!?)」
P「ようし!!思う存分俺の背中を流せ!!」ザバァ
凛「……っ!」
P「……あ」
凛「(み、見ちゃった……け、けっこう、しっかりしてるんだなぁ)」
P「な、流そうか……」
凛「う、うん……」
スッ……
凛「(ぷ、プロデューサーの背中って、やっぱり大きいんだ……)」
凛「(流石男の人っていうか……ごつごつしてる)」
P「(……おさまれ、息子)」
P「(何故おさまらん……!!)」
P「(ま、まぁこの位置からだと!!凛には見えないけどな!!)」
凛「……(ちらちら見える)」
グチュ……チュプ
P「(泡立ててる音のはずなのにエロすぎる!!!)」
ムニッ……
P「ムニ!?」
凛「プロデューサー」
P「はいっ!?」
凛「後ろ向かないでね」
P「は、はいっ!!」
凛「しょ、んしょ……」
P「(おいこれは……おいこれは!?)」
P「(もしもし、もしやこれは……)」
凛「私はその……」
凛「及川さんみたいじゃないけどさ……」
P「(確定だああああああああああああああ!!)」
Dになってしまえ
イベ和久井さんは怖いレベル
P「(……凛は確か 80-56-81 C )」
P「(地味にある!!)」
ニュル…… ニュクッ
凛「んっ……」ピク
P「……(こ)」
P「(この突起は!!!)」
P「(もうアレだ!!あれしかない!)」
P「(完全に)ウッ」
ビュルッ ビクビクン
凛「……っしょ、あれ?どうしたの?」
P「……ふぅ。いや、なんでもない」
凛「そ、そっか」
P「よし、じゃあ、そろそろ上がろうか」
凛「えっ」
凛「いや、まだ……」
P「……てか、お前、バスタオル」
凛「……え?ああ、とったよ。邪魔だから」
P「いや……そん」ボッキィィィン!!
凛「わ」
P「……愚息や、お前はもうちょっと落ち着けないのかね」
凛「……じゃあさ」
凛「私を洗ってよ、プロデューサー」
P「……はい?」
P「……正面向いて言うセリフじゃないよ。丸見えだし」
凛「見せてるって言ったら?」
P「興奮する」
凛「あはは。そう言うと思った」
P「てかお前、もとに……」
凛「ほらさっさと洗う!」
ギュッ
P「ちょっおま!!どこつかんでんだ!」
凛「どこだろうね」
凛「プロデューサー」
P「な、なんだ……」
凛「私肌弱いから、素手でお願い」
P「ええっ!?」
凛「アイドルを傷物にするんだ。へーえ」
P「お前それ意味わかってんの!?」
凛「解ってたら、どうする?」
P「……ああもうわかった!素手で洗えばいいんだろ!?」
凛「……♪」
ムニッ……
ヌルッ…… ニリュ
凛「……プロデューサー」
P「言うな」
凛「言うよ。お腹以外も洗って」
凛「どうぞ」
モミュッ
凛「……―――ッ」ピクン
P「……綺麗にしてやるからな」
凛「……お願い♪」
―――――――で。
P「……」
凛「……」
P「……凛」
凛「……何?」
P「髪の毛……びっしゃびしゃだけど」
凛「……一応、拭いたよ」
P「……そうか」
P「……凛、元に戻ったのか?」
凛「……元からこうだよ」
P「……いや、違ったような」
凛「……プロデューサーが」
P「ん?」
凛「……いや、なんでもない」
凛「(一目惚れしたって、言ってたから)」
凛「……おはよ」
しまむら「おはようございます!!元に戻って良かったですね!」チラ
杏「いやぁよかったよかった」チラ
ちひろ「一時はどうなることかと」チラ
P「……何故俺の方を見るんですか」
ちひろ「いいやぁ……?別になにもありませんけど?」
P「(目線が痛い……)」
ちひろ「え……?凛ちゃん?プロデューサーと……、そんなことを!?」
P「おおおおおおおおおい!!!?」
ちひろ「この事実を黙ってほしかったらプラチナガチャ30回引いてください」
P「わ、わかりました!!」
杏「(あの人鬼やでぇ……)」
しまむら「(頑張ってSレアの私を出してくださいね)」
凛「(……何も言ってないのに)」
ちひろ「……え?」
杏「は?」
しまむら「え?」
凛「……」チラ
きらり「……」モジモジ
P「しまったああああああああああああああ!!!」
ちひろ「じゃあ今日のお仕事終わりは、きらりちゃんお泊り決定ですね」
きらり「……にょ(にょわー!!Pちゃんの家にお泊り!?は、ハピハピすぅぅ……!)」パタパタ
杏「(あれ……?無言で喜びを表現するきらりって可愛い……?)」
ちひろ「(ククク……明日はエナドリをケースで買わせよう)」
テクテク
P「……」
きらり「……」
テクテク
P「……」
きらり「……」
テクテク
P「(まさか……きらりと無言で歩くことになろうとは……)」
きらり「(んにぃ……何かいつもと違うけど……きゅんきゅんすぅ……?)」
テクテク
P「……(ダメだ!!きらりの顔みるとヤバイ!!なんか可愛い!違う元から可愛い!
いつもの奇行のせいでごまかされてるだけで、きらりは可愛いしナイスバディだったんだ!)」
きらり「……んにぃ?」
P「な、なななんでもないよ!!ないよ!!」
きらり「……そっかぁ☆」
P「わ、我が家です……狭いところですがどうぞごゆっくり」
きらり「……んに?何で敬語ぉ?」
P「あいや別に!」
P「(いかん、昨日のテンション高い凛よりもやっかいな気がする!は、話しづらい!!)」
きらり「(ここがPちゃんの家かぁ……んにぃ……いいにぉい……)」スゥ
P「ご、ご飯食べるか!」
きらり「……うん。たべう」
P「(うわあああああああああああ可愛いいいいいいいいいい!!)」
コトン
P「め、召し上がれ……」
きらり「いただきますぅ……」
モグモグ カチャカチャ
P「……(ふつうに食ってる―――!!)」
P「(……ってあれ?いつもきらり、メシ食う時はふつうだよな?)」
P「(いつもいつも……妙な言動ばかりに惑わされてきたけど)」
P「(きらりって、普通の女の子なのか……?)」
きらり「……んに?きらりんの顔に、何かついてぅ?」
P「い、いやその、可愛いなぁと思って!!」
P「(はっしまったつい本音が!!)」
きらり「……!」
P「え、いや、その!!」
きらり「……嬉し」
P「(なに!?何この破壊力!!)」
P「(きらりはきらりでいつもどおりではないだけで!)」
P「(凛ちゃんとは全く違う攻め方してきおるこの子!!)」
きらり「……うぇへへ。ニヤニヤしちゃうー」
P「お、ほふお風呂入って寝ようか!!」
きらり「んに……」
P「(しまったァ!!これは昨日と同じで、『一緒に入るー!』というパタ……)」
きらり「ん……Pちゃん、先どうぞぉ」
P「……えっ?」
きらり「……どうしたにぃ?」
P「……ああ!!いや!!なんでも!!うん入ってくるね!!」
ダッ バチャーン
シマッタ!!ミズダッタ!!!
きらり「(Pちゃんあわててぅ……。でもなんだろ?ハピハピすぅ……)」
P「……」ソワソワソワ
P「(あっれぇ!?大丈夫だよね!?今普通にきらりが入ってるだけだよね!!)」
P「(何でかな!?なんでこんなにおちつ)」
ガララ
P「ホヒィ!!」
きらり「Pちゃん……」
P「な、ななになかな……ってぇえ!?」
きらり「……どしたの?Pちゃん」
P「いや、おま、バス……バスタッ……」
きらり「このバスタオル、短いにぃ……」
P「(いやそれはバスタオルが短いんじゃなくてお前が大きいとかじゃなくてえーっとそもそもなんでバスタオル一枚なのかせめて下着はていうかどうなってるのか
てかまじまじと見ちゃだめだけどまじまじと見るとやっぱでけぇええ様々な意味ででけぇ本当に無駄な脂肪が一切ないこの子グラビアでも一生いけるよていうか
なんで俺がこんな子の担当やってるんだろうね!!)」
きらり「……Pちゃん?」
P「はい!!!生きてます大丈夫です!!」
P「え、その」
きらり「……///」
P「一緒に、寝ろと」
きらり「……」コクリ
P「(でえええええええきるうううかあああああああ)」
P「(襲ってまう!!襲ってまうわ!!昨日も耳から血が出るくらい我慢して何とかなったというのに!)」
P「(二日連続でこの仕打ちはない!!ちひろさんエナジードリンクプリーズ!!)」
P「(いや来るわけないけど!)」
ガコン
P「!?」
P「あれ!?サイフの中身が!!」
きらり「……Pちゃん?」
P「は、はいぃ!!」
きらり「きらりんと一緒に寝るの……嫌?」
きらり「にょわっ」
P「一緒に寝たい!寝たいけどな!!」
P「俺だって我慢の限界なんだ!お前に何するかわからないんだよ!」
きらり「……いいよぉ」
P「え」
きらり「それでPちゃんがハピハピすぅなら……きらりん、頑張るにぃ」
P「 」
P「 」
きらり「…・・Pちゃん?」
P「(っぶねぇ意識飛んでた!)」
P「(この状況を打開できる手は……!?)」
きらり「……?」
P「(そうだ!きらりをもとに……)」
P「(もとに……?)」
『Pちゃーん!一緒にねうー!!』
どーん!
『服を着ろー!』
――――ほんわほんわ
P「(……あれ、全裸添い寝を回避できる方法が見当たらない)」
P「そうだきらり!!何か服を着よう!!風邪ひくぞ!!」
きらり「でもぉ……」
P「ど、どうした!?」
きらり「Pちゃんの服…・・・ 小さくて、入らないにぃ?」
P「(そうだったあああああああああああ!!)」←174cm
きらり「……ごめんにぃ」←184cm
P「(いやでも……Lサイズのワイシャツくらいなら!!)」
―――――
きらり「(Pちゃんの臭いがすぅ……)」クンクン
にょわああああああああああああああ
P「(裸ワイシャツ……)」
P「何やってんだおれはああああああああああ!!!」
きらり「にょわっ!?」ビク
P「あ、ごめんな……なんでもないから」
きらり「……おやすみすぅ?」
P「うん、うん、寝ようか……」
きらり「にょわー♪」
ガサガサ
パサッ
パチン
スッ……
モゾモゾ
P「……(いつも広いと感じていたベッドが、やけに、狭い)」
P「(あと無駄にいい匂いが……)」
P「……ん?」
きらり「こっちむいて!」グイッ!
P「!?」
きらり「うぇへへぇー……ニヤけるにぃ☆」
P「お前、もとに……?」
きらり「Pちゃん」
P「お、おう」
きらり「……きらりん、めんどくさい?」
P「え?」
きらり「……んにぃ。きらりん、ちょっとヘンかもーってのは、知ってるにぃ?」
P「きらり……」
きらり「でもでも、Pちゃんはぁ……きらりんの事……うきゃーっ!」
P「な、なんだよ」
きらり「い、今のナシ!」
P「きらり、ちょっま……」
モニ
きらり「……んに?」
P「あっごめっ……」バッ
ガシッ
P「え」
きらり「……きらり、言ったよ?いいよ、って。うきゃ」
モニュッ……
P「……っ!!」
P「(で……でかい!)」
P「(しかもすべすべでもちもち……)」
P「(揉みしだきたい!!も、揉みシダ期待!!」
きらり「……Pちゃん」
P「……何だ」
P「えっ」
きらり「にゃはは―☆なんでもないょー!」
P「きらり……」
きらり「……Pちゃんが、きらりの事わかってくれる人で、良かったにぃ」
P「きらり……」
きらり「うきゃーっ!恥ずかしいにぃー!寝る!もう寝るにぃ!!」ガバッ
P「モムゴッ!?」
きらり「うきゃ……Pちゃん、あったかいにぃ」
P「おまっ……ちょ」
きらり「うるさいにぃ☆」
ギュ
P「むごぉぉ!!」
きらり「……(本当は)」
きらり「(でも、Pちゃんが……絶対にしないってことも、知ってるにぃ☆)」
きらり「(だから、せめて…)」
P「(む、胸におぼれる!)」
パ
P「ふはっ!?」
きらり「……んにぃー」
ギュッ
P「おうっ……(顔近いっ)」
きらり「Pちゃんのが当たってうー……」
P「オウフ!?これはそのな!」
きらり「……知ってるにぃ☆きらりこれでも17歳だよ?うきゃー!」
グリグリ
P「こ、腰を押し付けるな!」
きらり「(せめて……これくらいは、許してにぃ?)」
P「……(社会人にもなって、夢精するとはな)」
きらり「にょわー!!おっすおっす!!」
ちひろ「完全復活ですね」
しまむら「ですねー」
杏「やめろ!来るな!!」
ニョワー!
グワアアア!
ドスーン
凛「元気そうで、良かった」
P「本当だよ、一時はどうなることかと」
ちひろ「昨日はきらりちゃんとお楽しみだったそうで?」
P「ちょっ……えええ!?」
ちひろ「ここにスタドリエナドリ鍵クロケーキ各50個ずつの超お得なセットが……」
P「買います!!買わせてください!!」
P「何はともあれ、無事に元に戻ってよかった」
凛「……」
きらり「にょわ?」
P「やっぱり、元の二人が一番だわ」
凛「……///」
きらり「……うきゃー!!」ドグッ
P「おぶう!?」
ちひろ「ま、なにはともあれ、一見らくちゃ……」
ガチャ
蘭子「あ、おはようございます……」
P「!?」
輿水「……あ、ごめんなさい。僕ですみません」
P「な、なんでだああああああああああああああああ!?」
終わり。
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org3055255.png 神崎蘭子
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org3055275.jpg 輿水幸子
ホントはこの子らも書きたかったけどそれは無理だな。うん。
きっと速報でもっと濃くて長いのやる……つもり。
仕事中に各アイドルのスカウトからデビューまで考えてるんだぜ……20人くらい……何やってんだ俺
まぁ要はモバマスしろってことだ!!キズナ招待させてお願い!!支援さんくす!またどっかで!
次は蘭子ちゃん編とさっちゃん編ですねわかります
きらりの破壊力がやばいな
モバマスで可愛いのが見れて満足乙
Entry ⇒ 2012.06.06 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「冬馬が765プロに?」黒井「ウィ」
P「いいですねぇ俺も久々に一杯やろうかな」
小鳥「あぁプロデューサーさんいたんですか」
P「今さっき帰ってきたとこです」
小鳥「それはどうもお疲れ様です」
小鳥「そういえばさっき社長から連絡入ったんですけどね」
小鳥「天ヶ瀬冬馬君が来週からうちに来るらしいですよ」
小鳥「響ちゃん泣いて喜んでましたねぇ」
P「皆貴音に食われたと思ってましたからね…」
律子「ところでその天ヶ瀬冬馬なんですけど、どういった扱いになるんですか?」
P「おぉ律子もお疲れ」
律子「お疲れ様です。うちとしては竜宮とあまり関わらせたくないんですけど」
P「そうだなぁその辺りは社長が決めてくれるんじゃないか」
小鳥「プロデューサーさんは既に大所帯ですしねぇ」
P「IUもIAも終わったのに忙しいのは相変わらずですからね…定時が恋しくなりますよ」
小鳥「リリースした曲が全部ミリオンは凄いですねぇ」
P「フェアリーだって頑張ってるんだけどな…彼等はやっぱり規格外だよ」
小鳥「竜宮小町も七彩ボタン以降伸びてますしうちも安泰ですけどね」
P「でもそんな戦局で冬馬をこっちに寄こすなんて黒井社長は何を考えてるんだ」
小鳥「黒井社長とはあれからどうなんですか?」
P「なんか毎日嫌味を書いたメールが届くようになったよ」
律子「気持ち悪いですね」
P「気に入らないなら無視すればいいのにあの人も物好きだよな」
小鳥「敵情視察ですね」
P「確認しておきたいこともありますしね。律子もくるか?」
律子「頼まれたって961プロになんて行きませんよ。お一人でどうぞ」
P「そうか。じゃあ俺はあがりますね」
小鳥「えぇー飲んで帰らないんですか?」
P「朝から直接行く予定なんで今日は控えときますよ。社長達にはうまく言っておいてください」
小鳥「ピヨヨ…今日も一人で枝豆がうまい…」
P「それじゃ、お疲れ様です」
P「実際問題冬馬をどうしたものか…このまま行けば俺が担当になりそうだけど」
P「フェアリーと残りの子に加えてなんてやってたら体が持たないぞ」
P「黒井社長に相談してみるか…」
ヒーカーリーノーソトーヘー
P「なんだこんな時間に…貴音?」
sub:らぁめんなう 画像アリ
本文:財布を忘れて困っています。助けて頂けないでしょうか
P「何やってんだあいつは!」
貴音「申し訳ありません…」
P「入る前に財布くらい確認しような…通報される前に間に合ってよかったよ」
貴音「あまりに空腹でしたのでつい浮き足立ってしまいました」
P「アイドルが無銭飲食なんて洒落にならないんだから気をつけてくれ」
貴音「はい…」
P「わかってくれたならいいさ。明日も早いんだし帰ったらすぐ寝ろよ」
貴音「はい。あなた様…ありがとうございました。明日もよろしくお願いします」
P「あぁ明日なんだが、俺は朝イチで961プロに行くから貴音達は律子の指示に従ってくれ」
P「ほら、IUの後に冬馬がうちにくるって話あったろ」
貴音「豚肉を宅配してきた時ですね」
P「ブタ太な…で、来週からうちに来るそうなんだよ。それの確認だ」
P「俺が担当する可能性が高いからな、対策は早いうちに立てたほうがいい」
貴音「なるほど…そうですか、天ヶ瀬冬馬が」
P「そういえば冬馬は妙に貴音に怯えてたけど何かあったのか?」
貴音「特にないと思いますが」
P「ふむん」
P「まぁいいや。気をつけて帰れよ」
貴音「まこと、感謝の言葉もありません。おやすみなさいませ」
P「961プロにくるのも久しぶりだな…黒井社長にはメールしてあるけど受付まで話いってるんだろうか」
「辛気臭い声がすると思ったら貴様か」
P「その嫌味も聞き慣れましたよ。おはようございます黒井社長」
黒井「ウィ。相変わらず働きアリの如く動き回っているなちんちくりんプロデューサー」
P「というか俺が事務所に来るたびに入り口で迎えてくれてますけど暇なんですか?」
黒井「ノンノン。セレブな私のオーラに貴様が引っ張られているだけだろう。勘違いはするな」
P「は、はぁ…」
黒井「とりあえず突っ立ってないで入ったらどうだ。貧乏人にもそのくらいの権利はある」
P「貧乏貧乏って人が気にしてることを…まぁいいや、よろしくお願いします」
P「えぇ、来週からこちらに移ると話を聞きまして」
黒井「事実だ。予定としては一ヶ月間だ」
P「俺の時と比べると随分短期間ですね」
黒井「貴様如きと比べるなこのへっぽこプロデューサー!あいつの場合は少し特殊だからな」
P「特殊…?」
黒井「ウィ。あいつはな…チェリーボーイなのだ」
P「は?」
黒井「童貞だと言った」
P「黒井社長が!?」
黒井「冬馬だ馬鹿者!いや少し理由付けとしては正しくないな。あいつは女への免疫が無いのだ」
P「あんなモテオーラの塊のような男がですか?信じられませんね…」
黒井「あいつは幼い部分があってな。女遊びよりも男同士で騒ぐほうが好きなタイプだ」
P「そんな感じではありますね」
黒井「だから765プロに預ける」
P「なるほど」
P「いやいやいやいやいや」
P「うちのアイドルに傷でもつけられたらどうするんですか!訴えますよ!」
P「そんな話願い下げだ!」
黒井「ま、待ちたまえそんなに興奮するな」
P「これが落ち着いていられるか!第一…」
黒井「あいつはホモだ!」
P「えっ」
黒井「ホモなのだ」
P「……」
黒井「…」
P「お疲れ様でした」
黒井「待て」
黒井「まぁ聞け。ジュピターはこれから更に多忙を極めるだろう」
P「でしょうね…」
黒井「それでこのまま恋愛もしないまま10代を終えるのは嫌だと言い出してな」
P「やめてくださいっそれ以上聞きたくない!」
黒井「その手の店は行きたくないらしく、希望を聞いたら765プロを指名したのだ」
黒井「私としてはアイドルが恋愛など言語道断なんだが、事務所同士口裏を合わせれば大丈夫だろう」
P「無理…無理です…俺は女の子が好きなんですよ…」
黒井「説明できることは以上だ。あぁ担当だが勿論貴様だからな」
P「そんな…」
黒井「一ヶ月だけの辛抱だ。貴様を半年預かったうちと比べるとマシだろう」
P「IUとホモなんて話の重さが違いすぎですよ…」
黒井「とにかく!話は以上だ。さっさと忌々しい765プロに戻るんだ」
P「…」トボトボ
P「」チラッ
黒井「早く出て行け」
P「うわあああああああああああああ」
北斗「それより良かったんですか社長、冬馬怒りますよ」
黒井「北斗か…盗み聞きとは趣味の悪い男だな」
黒井「フン、やつを鎮めるにはこうする他なかったのだ」
北斗「女嫌いを治すために行くって素直に言えばよかったじゃないですか」
黒井「さっきの奴に言っても納得はせんだろう」
北斗「765プロのアイドル達はプロデューサーさんにお熱ですからね」
黒井「ウィ。あの中に今更冬馬一人放り込んでも玩具にされて終わりだろう。いい薬になる」
北斗「全く冬馬が羨ましいですよ」
黒井「お前達は一ヶ月地獄の特訓漬けだ。実力でも冬馬に追いつくのだ」
北斗「仲良しごっこはともかくスポ根は好きじゃないんですけどね…」
黒井「さぁくだらん話はここまでだ。今日はCM撮影の日だったろう」
北斗「社長もこられるんですか?」
黒井「私はセレブだからな。今からTV局に観光だ」
北斗「やれやれ…それじゃ、チャオ☆」
P「黒井社長に恩はあるがこれはちょっとぶっ飛びすぎだろ…」
P「アイドル達に手を出さないだけマシと考えるべきか…はぁ」
冬馬「おい」
P「ひっ!」
冬馬「な、なんだよ普通に呼んだだけでそんな驚くなよ」
冬馬「あんたらと違って体調管理は徹底してるんでな。問題ないぜ」
冬馬「ところで話は聞いてると思うが俺は来週から…」
P「あぁ!聞いてるぞ!じゃあ貧乏な俺は忙しいからこれで!」
冬馬「ちょっおい!…行っちまったよ…なんなんだ」
響 「美希はいつだってやる気ないだろー」
美希「そんなことないの。ハニーが見てくれてたら元気150倍なの」
響 「よくわかんないぞ…」
貴音「撮影も済みましたし帰りますよ」
美希「はーいなの」
響 「今日は貴音元気だなー」
貴音「プロデューサーに頼まれましたから」
響 「こっちも現金だったさ…」
P「ただいま戻りました…」
真美「遅いぞー!兄ちゃんはお腹も根性もたるんどる!」
小鳥「お帰りなさいプロデューサーさん」
春香「お疲れ様です!クッキーですよ、クッキー!」
雪歩「今お茶持って来ますぅ」
P「あぁありがとう…」
真 「どうしたんですか?頭なんか抱えちゃって」
やよい「どこか痛いとこあるんですかー?」
P「…ちょっと冬馬の件でな」
小鳥「そういえばどんなお話されたんです?」
P「皆に言っていいのかな…実は…」
真 「」
真美「」
雪歩「はぅ」パタン
やよい「はわっ!雪歩さーーん!」
小鳥「支援」
千早「ただい…何この空気」
P「よぉ千早…」
P「気が狂いそうだなーはは」
春香「なんですかそれっ!変態ですよ、変態!」
真 「漫画とかではよく見ますけど実物なんて初めてですよ…」
やよい「うっうー!雪歩さんが息してませんー!」
P「はは…千早も笑え」
千早「あの」
P「笑えよっ!俺はトップアイドルにケツ狙われてるんだよ!」
千早「まだプロデューサーと決まったわけではないのでは?」
P「なんでだよ…ホモなんじゃもう詰んでるだろ…」
小鳥「ま、まさか」
千早「社長がいるじゃないですか」
P「!」
小鳥「イケメンアイドルと芸能事務所の社長そういうのもあるのか!」
真 「その発言は洒落にならないですよ」
千早「そうですよ」
春香「で、でも担当にプロデューサーさんをむぐぐ」
千早「それ以上言わないで春香」
真 「冬馬と社長って親子ほどの差があるんじゃ…」
P「熟女好きだっているんだ!問題ない!」
P「よかった!本当によかった!」
\冬/
の三角関係か。。。
雪歩「あ、穴掘って…掘る…穴を…?あぁぁ」ガタガタ
真 「あーあーごめんやよい水持ってきてくれる?」
やよい「は、はいー!」
P「っはー何かほっとしたら腹減ったよ。クッキーもらうぞ春香」
春香「あ、はいどうぞ」
P「うーん相変わらず美味いな!嫁に欲しいくらいだ!」
春香「ほんとですか!」
千早「お昼行ってきます」
P「冗談だよ。それじゃ社長に報告してくる」
春香「プ、プロデューサーさんがよければすぐにでも引退して…ってあれ?いない」
社長「あぁ君か。朝から大変だったようだね」
P「はい。でも社長のほうがこれから大変なのでは?」
社長「ん?まぁそうかもしれないな。ところで来週からの話だが」
社長「天ヶ瀬君は君が担当してくれたまえ。他の子は律子君と分担することになるだろう」
P「わかりました。黒井社長からスケジュール頂いてるんで予定組んでおきます」
社長「期待してるよ君ぃ…ところで天ヶ瀬君の移籍の目的なんだがね」
社長「性癖…?まぁそうとも言うのかな」
社長「とにかく出来るだけ事務所内に居る時はアイドル達との会話に混ぜてやってくれ」
P「普段そっけない態度をとって…ってやつですね。社長もやるなぁ」
社長「?とにかく頼んだよ」
P「はい!社長もご武運を!失礼します!」
社長「…何か勘違いでもしてるんだろうか彼は」
美希「ハニー!ミキ今日も頑張ったの!なでなでしてほしいな!」
響 「嘘はよくないぞ!一番頑張ったのは自分だ!」
美希「響の頭なでたらハムスターが飛び出てきそうだからダメって思うな」
響 「そ、そんなことないぞ!ハム蔵達は留守番してるんだからな!」
美希響「ぐぬぬ」
P「お疲れ、お守りありがとな貴音」
貴音「この程度。問題ありません」
P「お前は一体何を言ってるんだ」
春香「え?だって…あ、冗談だったのかな?えへへ私ったら勘違い…しちゃって…」
P「お、おい」
雪歩「プロデューサーお茶淹れなおしましたぁ」
P「あぁそこに置いといてくれ…春香も変な冗談言って悪かったよ。な?」
春香「いいんです…私なんてそこらへんにいるダブルリボンなんで…」
美希「あー!ハニーに頭ぽんぽんしてもらうのはミキなの!」
響 「じ、自分だってたまには…」
P「あぁもう…今いるやつ昼奢ってやるから。それでいいだろ?」
雪歩「や、やったぁ」
美希響 「ギャーギャー」
P「だって貴音だけリクエストしてきたから…」
貴音「昼にらぁめんは社会人の嗜みですよ美希」
春香「とんこつですよ、とんこつ!」
やよい「うっうー!トッピングブタ太でお願いしますー!」
響 「もうそのネタはやめてくれっ!本当にトラウマなんだからな!」
真美「やよいっちはもやしトッピングすると思ったよー」
やよい「好きでもやし食べてるわけじゃないから…」
真美「ご、ごみん」
P「でもこれでお前達に冷たいのも納得がいくよな」
真 「プロデューサーに妙につっかかってたのも意識してたのかなぁ」
P「怖いこと言わないでくれ…」
P「あ、社長の指示で事務所内にいる時は冬馬とコミュニケーションをとってほしいそうだ」
美希「えぇーハニー以外の男なんて興味ないの」
真美「適当に遊んでやればいいのだよミキミキ」
雪歩「わ、私は…ちょっと…」
P「雪歩は無理のない範囲でいいよ。お茶くらいは頼む」
雪歩「わかりましたぁ」
P「よし、じゃあ午後は確か全員レッスン入れてたよな」
真 「確かそうでしたね」
P「終わったら直帰でいいからな。頑張ってこい!」
美希「頑張るからハニィあたまなでなでしてー」
P「ラーメンの匂いがする女の子はちょっと…」
美希「ハニーが連れて行ったのにあんまりなの!」
貴音「なんと…」
P「ほら時間は待ってくれないんだ。行った行った」
小鳥「相変わらずモテモテですねぇ男女問わず」
P「最後が余計ですって」
律子「竜宮小町も落ち着いたんで今回はフォロー回れますよ」
P「助かるよ」
小鳥「じゃあ今日こそ飲みに行きましょうか!」
P「帰ってスケジュールの調整したいので…また今度お願いします」
小鳥「ピヨ…」
社長「さて諸君。明日から天ヶ瀬君が来るわけだが」
美希「社長のために痔の薬買ってきたの」
社長「ん?ありがとう?まぁともかく一ヶ月だが仲良くしてやってくれ」
春香「あのっ私いいお医者さん知ってますから!何か不調を感じたらすぐ言ってください!」
P「がんばってくださいね!社長!」
社長「頑張るのは君だろう…それじゃあ今日はこれで解散だ。戸締りは私がするから皆帰りたまえ」
お疲れ様でしたー!
P「なんだこんな朝早く…社長?」
P「も、もしもし」
社長「あぁ朝早く済まないね君。悪いが今日は961プロに向かって天ヶ瀬君を迎えにいってやってくれ」
P「お、俺がですか…?社長のほうが喜ぶのでは?」
社長「君のほうが都合がいいに決まってるだろう。頼んだよ」
P「あっ社長!…切れてしまった」
P「嫌な予感がする。とても嫌な予感が」
黒井「遅いぞ。時間は有効に使え鈍足プロデューサー」
P「あぁ黒井社長…」
黒井「なんだ浮かない顔をして。冴えない顔が台無しだぞ」
冬馬「ようプロデューサー」
P「や、やぁ」
冬馬「これから一ヶ月世話になるぜ。よろしくな」
P「そ、そうだな…社長もきっと受け入れてくれるとおもうぞ」
冬馬「は?何の話だよ」
P「何の話って…」
黒井「ノンノン!無駄話はそれまでにしろ!さっさと行け!」
冬馬「あ、あぁ。じゃあ社長行ってくる」
冬馬「…」
冬馬(なんだよこの気まずい空間は)
冬馬「なぁ」
P「!な、なんだ…?」
冬馬「…いや、何でもねぇ…」
P「そうか…」
P「そ、そういえば冬馬は」
冬馬「おっなんだよ?」
P「年上派なのか…?」
冬馬「はぁ?」
P「い、いや…50台と20台の子だったらどっちのほうが好みだ?顔は考慮しないとして」
冬馬「なんでいきなり恋バナなんてしなきゃいけねーんだよ…」
P「そ、そうだよな…すまん…」
冬馬「…そりゃ20台だろ」
P「えっ!?」
冬馬「なんで好き好んでそんな親みたいな年齢を選ぶんだよ。変態じゃあるまいし」
P「だ、だって…千早が…」
冬馬「誰だよ」
P(はっ!そういえば…!)
社長『頑張るのは君だろう君ぃ』
P「あ、あ、あ、ああああ…」
冬馬「おい!運転中に余所見すんな!殺す気かよ!」
小鳥「あ、プロデューサーさんおはよう…ございます…?」
冬馬「この人急に震えだしたんだけど調子でも悪いの?」
千早(もうバレたのね)
春香(気づいちゃったんだね…)
美希(茶髪ロンゲには興味ないけどハニーをとられるのは勘弁してほしいの)
真 (さすがにホモと比べたらレズのほうがマシかなぁ)
雪歩(男好きの男の人なら少しは安心かも…)
やよい「うっうー!おはようございますー!」
真美「あまとうがきたよ…」
亜美「あまとうだね…」
冬馬(な、なんだよ歓迎されてねぇな…)
ブタ太「ブヒブヒ!」
冬馬「おっ!お前あん時のブタじゃねーか。元気でやってるか?」
響 「ブタ太ー!先に行ったら危ないぞ!ってお前は冬馬!」
貴音「…」
冬馬「フェアリーの連中か」
伊織「私達もいるんだけど?」
あずさ「あらあらおはようございます〜」
律子「挨拶も済んだし早速今日の予定を伝えるわよ!」
律子「プロデューサー殿は天ヶ瀬冬馬とTV局へ営業でしたね」
P「そ、そうだったな」
律子「他の子はレッスンよ!さぁ散った!」
美希「ハニー今日も頑張ってくるのー」
千早「先に出てますね」
P「がんばれよ美希…」
冬馬「それじゃ俺達も行こうぜプロデューサー」
P「よ、よし行くか!」
冬馬「はいっよろしくお願いします!」
P「一緒だなんて…そんな」
TV局の偉い人「なんだか君は今日元気ないねぇ。ビシっとしてくれよ?」
P「は、はい!すみません!」
冬馬「…」
P「な、なんだ」
冬馬「俺が気に入らねーのはいいけどよ。仕事にまで持ち込むのは無しにしようぜ」
P「べ、別に気に入らないわけじゃ…」
冬馬「あんた朝から俺に対して変じゃねーか。961にいた頃は普通だったのによ」
P「そ、それは…」
P(お前をノンケだと思ってたから…)
冬馬「とにかく仕事だけはきっちり頼むぜ?社長にどやされちまう」
P「そうだよな…すまん。気をつけるよ」
P(そうだこれは仕事なんだ…なら仕方ないじゃないか)
冬馬「慣れないことすると結構疲れるもんだな」
小鳥「お帰りなさい。二人とも」
雪歩「あ、あの…」
冬馬「あん?なんだよ」
雪歩「ひぃっお、お茶ですぅ…」
冬馬「お、おう。サンキュ」
雪歩「プロデューサーもどうぞですぅ」
P「ありがとな」
ブタ太「ブヒヒー!」
冬馬「おわっ茶持ってるときに来るんじゃねーよ!零れちまうだろ!」
P「動物に好かれる体質なのかもなぁ」
響 「なんだか複雑だぞ」
春香「冬馬君もクッキー食べる?」
冬馬「お、甘いものは結構好きだぜ」
真 「やっぱり趣味も女の子っぽくなるのかなぁ」
春香「どうなんだろ…」
冬馬「さっきからその生暖かい視線はなんなんだ…」
真美「んっふっふ〜そのクッキー貰い!」
冬馬「あっおい!勝手に取るんじゃねーよ!」
P「! あぁ、俺も覚悟を決める」
小鳥「ついにきたか」
春香「プロデューサーさん!ファイトですよ、ファイト!」
真 「ドーナツ座椅子って効果あるのかな」
雪歩「どうなんだろう…」
P「そうかもな…」
冬馬「ちょっとはマシな対応になったじゃねーか。最初からそうしろよな全く」
P「悪い、俺も踏ん切りがつかなくてな」
P「だけどもう迷わない。これもプロデューサー業の一環なんだ」
冬馬「迷う?何言って」
P「冬馬…俺はノーマルだが、お前が俺を求めるなら…いいぞ」
冬馬「は?」
冬馬「お、おい何言ってるんだあんた…」
P「俺は前も後ろも初めてだからリードは出来ないが…精一杯頑張るよ」
P「さぁホテルに行くぞ。夜の超ダンスレッスンだ」
冬馬「待てっ!さっきから何怖いこと言ってんだおかしいぞ!」
P「え、だってお前…ホモなんだろ?」
冬馬「…」
冬馬「」
黒井「うおっ!な、なんだ冬馬よ。961プロには期日まで戻るなと…」
冬馬「どういうことだよこれは!なんで俺がホモになってんだよ!?」
黒井「あ」
冬馬「おかしいと思ったんだ!プロデューサーは妙におどおどしてるし女共は妙に生暖かい視線だった!」
冬馬「外から帰ってきたらドーナツ型の座椅子を渡された気持ちがわかるか!」
冬馬「女嫌いを治す話なんて誰一人知らなかったぞ!」
冬馬「なんで納得させるために俺がホモになるんだよ!もう俺765プロに戻れねーよ!」
冬馬「結局俺に出来た友達はブタ一匹だった…女嫌いどころか人間不信になっちまうよ…」
P「そんなことないぞ!冬馬!」
冬馬「…なんで追いかけてきたんだよ…」
P「ノンケのお前となら俺は仲良くやっていけると思ってる!だから諦めるな!」
P「妙な噂なんて俺がかき消してやる!ブタ太もお前を待ってるぞ!」
P「だから…俺と来い!冬馬!お前が必要なんだ!(仕事のために)」
冬馬「プロデューサー…!」トクン
冬馬「へっそこまで言われちゃ仕方ないよな」
P「冬馬!」
黒井「冬馬!」
冬馬「俺は行くぜ社長。ジュピターに逃走は許されないんだからな」
黒井「そうだ…それでこそジュピターだ!765プロなど蹴散らしてやれハーハッハッハッ!」
堕ちたな
>冬馬「プロデューサー…!」トクン
まさか・・・
黒井「今回は素直に詫びてやろう。負け犬プロデューサーにしてはよくやってくれた」
冬馬「社長…」
黒井「ウィ。今のお前なら十分な成果を期待できるだろう」
P「よし、事務所に戻って残りの皆の誤解も解くぞ!」
冬馬「あぁ…俺とあんたなら楽勝、だぜ!」
翔太(うっわ…冬馬君なんかホモくさくなってる…)
小鳥「なんだ…がっかりです」
冬馬「そこは安心しとけよ…」
亜美「あまとうがホモじゃなかったってことは?」
真美「どうなるの?」
千早「私達でカウンセリングするのよ」
美希「ボラギノール無駄になっちゃったの」
冬馬「そんなもん捨てろ!」
ブタ太「ブヒブヒ!」
冬馬「はっお前だけは変わらねーな」
やよい「ムツゴロウさんみたいですー!」
P「貴音は朝から機嫌悪そうだけどどうしたんだ」
響 「禁ラーメン略して禁メンしてるらしいぞ」
P「なんでまた」
貴音「あなた様はいけずです…」
P「まぁ程々にな」
春香「鈍感は罪なんですよプロデューサーさん」
伊織「あれはもう病気よ、病気」
P「とにかく冬馬は俺達の仲間だ。よろしく頼むぞ」
はーい
亜美「HEYあまとう焼きそばパン買って来いYO!ダッシュな!」
冬馬「は?んなもん自分で買えよ」
真美「やめときな亜美君…このアホ毛はパンも自分で買えない養殖ホモなんだZE」
亜美「HAHAそりゃ仕方ないね真美君」
冬馬「誰がホモだ!パン買うくらい楽勝、だぜ!961プロをなめんなよ!」
真 「あ、ボクgokuriパインね」
律子「ジャイアントポークフランクお願い」
伊織「オランジーナ」
冬馬「いきなり会話に混ざるんじゃねーよ!ちっこれ以上増える前に行ってくる」
小鳥「はい冬馬君笑ってー!ふふ」
冬馬「なんで俺がこんなヒラヒラ着るんだよ!」
響 「宣材写真はインパクトが大事って社長が言ってたからな!」
冬馬「だからってお前らと同じ衣装とか完全に変態じゃねーか…」
雪歩「あ、合ってるんじゃ…」
冬馬「合ってねーよ!」
雪歩「ひぐっ!こ、こんな不正解で失敗作の私は穴掘って埋まっときますぅ…」
冬馬「穴なんか掘るか!いい加減にしろ!」
貴音「天ヶ瀬冬馬」
冬馬「な、なんだよ…」
貴音「もう少し協調性を持ちなさい」
冬馬「そ、そんな睨むなよ…わかったよくそっ」
P「ずっと気になってたんだが何で冬馬は貴音には腰が引けてるんだ?」
冬馬「別に…なんか威圧されてる感じがするだけだよ」
真美「よーするにビビッてるってことじゃん!」
亜美「あまとうは甘ちゃんのへたれってことじゃん!」
冬馬「びびってなんかねーよ!苦手なだけだ!」
春香「はいさーい!そろそろ休憩しませんか?クッキー持ってきましたよ!」
雪歩「お茶いれてきますぅ」
冬馬「はぁ…俺の心のオアシスはプロデューサーとお前だけだよ…」
ブタ太「ブ?」
貴音「…」
真美「お姫ちんが震えている」
あずさ「禁メンもそろそろ一週間だものね〜」
美希「ねぇねぇ茶髪ロンゲの人。ハニー落とす攻略法教えて欲しいな」
冬馬「俺は天ヶ瀬冬馬だ。プロデューサーなんて押せ押せでいけるんじゃねーのか」
美希「でもミキは夜の超ダンスレッスンなんて誘われたことないの…その点ロンゲは羨ましいって思うな」
冬馬「お前もロンゲだろうが…へっまぁお前なんかより俺のほうが魅力的なのかもな」
冬馬「なんせ俺は961プロのジュピ…ん?なんだよ」
真 (今のホモっぽかったなぁ)
千早「まぁ、なんでもいいですけれど」
小鳥「ピヨピヨ」
冬馬「お前ら変な勘違いすんなよ!」
P「ん、どうした?えらく気合入った顔してるな」
貴音「らぁめんを絶ってから10日が経ちました」
P「そ、そうか…カロリーを気にするのはアイドルの常だからな」
貴音「そろそろして頂きたいのですが」
P「何を?」
貴音「で…をです」
P「何だって?」
貴音「なでなでして欲しいのです」
P「それとラーメンに何の関係があるんだ…」
P「そんなこと言ったっけ?まぁ貴音の頼みなら断る理由もないな」
貴音「で、では…」
P「美希も見てないしほら、おいで」
貴音「あぁ…絶食していた甲斐があるというものです」
P「絶食!?別にラーメン食べてもなでなでくらいしてやるから!」
貴音「面妖な…あぁ面妖な…」
冬馬「はぁ〜あいつらといると疲れる…って、プロデューサー何やってやがる!」
P「何ってなでなでを…」
冬馬「お前らー!プロデューサーが浮気してるぜー!」
美希「茶髪ロンゲったら何適当なこと…ハニィイイイ!!」
P「すみませんでした」
貴音「10日分の価値はありましたよ。響」
響 「自慢しないで欲しいぞ…」
春香(10日間転ばなかったらなでなでしてくれるのかなぁ)
雪歩(お茶を10日間は辛いですぅ)
冬馬「これに懲りたら贔屓なんてしないことだな」
美希「アホゲロンゲにしてはよくやったの。ライバルに認定してやるの」
あずさ「あらあら〜」
冬馬「そーいうんじゃねーよ!」
P「…」
真美「兄ちゃん誰とメールしてんの?」
P「黒井社長だよ。最近頻繁にくるんだ」
亜美「なになに〜どんなのか見せて!」
sub:ウィ
本文:今日も暇をしてるのかね鉄腕プロデューサー
春香「やだ…なにこれ…」
雪歩「まるで友達ですぅ」
やよい「うっうー!社長さんと仲良しになるなんてプロデューサーすごいです!」
冬馬「ジュピターには業務連絡しかしねーくせに何やってんだ…」
亜美「嫉妬かね?」
冬馬「ち、ちげーよ」
高木「竜宮小町の歌姫フェス勝利を祝してー」
律子「皆ありがとう、乾杯!」
かんぱーい!
春香「プロデューサーさん!おしゃ」
冬馬「ほら、飲めよプロデューサー」
P「お、悪いな。お前も…って未成年だったな」
冬馬「俺はウーロン茶で十分。それより焼き鳥食おうぜ」
春香「…ホモ」
冬馬「!?誰か今ホモって言わなかったか!」
やよい「うっうー!から揚げ祭りですー!」
千早「高槻さん口についてるわよ、ほら」
春香「プロデューサーさん!はい、お料理とってあげますよ!」
P「いつもありがとな春香」
春香「えへへ…そんなことないですよぉ」
高木「今日で天ヶ瀬君は765プロを離れ961プロの下に帰ることになる」
高木「最初はいろいろ大変だったが皆仲良くなってほっとしているよ」
冬馬「俺はホモじゃないけど、今まで世話になった」
冬馬「この経験をジュピターに活かしていきたいと思う。ありがとよ」
春香「ということでお別れパーティin二十朗を開催します!いえーい!」
真美亜美「いえーい!」
冬馬「はぁ?俺はこれから961プロに…」
P「まぁいいじゃないか。最後くらいパーッと騒ごう」
美希「ライバルの門出なの。せっかくだから祝福してあげようって思うな」
ブタ太「ブヒヒ!」
冬馬「ブタ…お前も行けって言うんだな」
あずさ「このために朝昼抜いてきたのよ〜」
響 「今日の響チャレンジは大豚ダブル完食だぞ!」
貴音「ずいぶん緩いチャレンジですね」
やよい「伊織ちゃん!千早さん!手繋いでいきましょー!」
伊織「はいはい」
真美亜美「楽勝、だZE!」
美希「楽勝、なの!」
響 「なんくるないさー!」
貴音「…では勝負しますか」
冬馬「う、じょ、上等じゃねーか…今日で苦手意識を断ち切ってやる!」
小鳥「胃薬持ってーお財布持ってー戸締り確認準備完了です♪」
P「よーしせっかくだから歩いていこう!」
小鳥「それは帰りに一杯フラグですけどいいんですか!?」
P「余裕があれば行きますか」
小鳥「ピヨー!やったー!」
冬馬「戻ってきたぜ、社長」
黒井「冬馬か…プロデューサーから話は聞いているがどうだった」
冬馬「いい経験だったよ。仲良しごっこも悪くねぇ」
冬馬「女嫌いのほうも耐性はついたしな」
黒井「そうか…下がっていいぞ。今日は帰って休め」
…
黒井「…」
黒井「あいつは女嫌いではなく男好きなのかもしれん」
おわり
ならホモにするしかなかった。反省している
なんか和んだ
たまにはホモもいいよね!
アイドルのためなら仕方ない
Entry ⇒ 2012.06.05 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「俺が引き抜き!?」黒井「ウィ」
真 「あ、プロデューサー!」
律子「プロデューサー殿!これは一体どういうことなんですか!?」
P「うおおっ朝っぱらから皆集まってどうしたんだ?」
春香「プロデューサーさん!引き抜きですよ、引き抜き!」
P「へぁ?」
真 「プロデューサーが961プロに移籍するって本当なんですか!?」
P「ははっ何を言ってるんだ真、そんなアホは話が…」
「今日も情けない顔をしているな負け犬プロデューサー」
P「ぐ、その聞きなれた嫌味な発言は…」
真美亜美「961プロのおじさん!」
黒井「おじさんじゃない!流石高木のところのアイドルは教養も無いな」
P「黒井社長…こちらに出向いてくるなんてどうしたんです?」
黒井「フン。それはだな…」
伊織「ちょっとあんた!勝手に移籍なんて決めてどういうつもりよ!」
響 「うぎゃー!プロデューサーが辞めちゃったらハム蔵達のご飯代がなくなっちゃうぞ!」
雪歩「ひぃっ!ぷ、ぷろでゅーさぁ…」
P「このままじゃ埒が明かないし仕方が無い。俺も準備したらすぐに行くから案内してやってくれ」
雪歩「はいぃ…で、ではこちらへ…」
黒井「ウィ。丁重にもてなすことだ三流アイドル」
…
律子「で、プロデューサー殿?説明していただけますか」
P「そんなこと言っても俺にも何がなんだか…寝耳に水すぎて訳がわからん」
真 「プロデューサーのことなのに知らないんですか?」
P「そうなんだが…ん、そういえば音無さんと社長は?」
律子「社長は知りませんけど小鳥さんはそこで縮こまってますよ」
小鳥「ピヨ…」
春香「っていうか小鳥さんが言ってたんですよ。プロデューサーさんが移籍するって」
真美「こーいうの晴天の絶壁って言うんだよね?千早お姉ちゃん!」
千早「くっ」
P「それを言うなら晴天の霹靂な…まぁ黒井社長を待たすと何を言われるかわからないし、とりあえず行ってくる」
…
伊織「本人が知らないってどういうことよ小鳥!」
小鳥「ピィ…」
響 「これはなんくるなくないぞ…いやなんくるなくなくないのか?」
黒井「ご苦労。へたれプロデューサーはまだこないのか?全くセレブな私に無駄な時間をかけさせるとは」
雪歩「プ、プロデューサーはへたれなんかじゃ…」
黒井「この私に意見するのか?四流アイドル」
雪歩「ないですぅ…」
P「お待たせしました。雪歩もありがとう、あとは俺だけでいいから下がってくれ」
雪歩「はぃ…あの、失礼しますぅ」
黒井「セレブな私を待たせるとはいい度胸をしてるじゃないか貧乏暇無しプロデューサー」
P「はぁ…毎度の失礼な発言はいいんですけど、今日はどうされたんです?俺の妙な噂に関係してるんですか?」
黒井「ノンノン。噂とは間違った物言いだな。貴様の移籍は確定事項だ」
P「話が飛びすぎですよ…そもそも本人や社長の許可無しでそんなこと通ると思ってるんですか?」
黒井「高木となら話はついている」
雪歩「だ、大丈夫だよ真ちゃん…ちょっと怖かっただけだから」
律子「961プロが来たのはやっぱりプロデューサーの移籍関係なのかしら」
雪歩「私はすぐ退室したので何も…こ、こんな無能で四流な私は穴掘って…」
伊織「はいはい穴掘るなら公園に行ってね。とりあえず現状をまとめましょうか…小鳥!」
小鳥「ピェ!じゃ、じゃあこのボードにまとめるわね…」
・美人事務員小鳥ちゃんが出社したら見覚えの無い書類を見つけた
・内容はプロデューサーさんの961プロ移籍に関する内容だった
・社長は朝から姿を見せてない
・プロデューサーさん自身も事態を把握していない
小鳥「書類もあるけど見る?というかプロデューサーさんは移籍と言っても…」
伊織「見るに決まってるじゃない。さっさと貸しなさいよ!」
小鳥「ピヨヨ…」
律子「私も内部の書類はよくわからないけど…移籍の確認と…これ移籍って言っても期間を設けてある?」
小鳥「そ、そうなんですよ!別にプロデューサーさんが765プロを辞めるってわけじゃ」
伊織「ならさっさとそう言いなさいよ!このから揚げ!」
小鳥「ピヨピヨ…」
春香「つまりどういうことなんですか?」
真「プロデューサーが辞めるなんてボク納得できませんよ!」
ドサッ
美希「ハニーが辞める…?え?え?」
伊織「このタイミングで来るなんて狙いすぎよあんた…」
黒井「ウィ。高木のヤツからの申し出でな。貴様を我が961プロで働かせたいそうだ」
P「出向って765の社員のまま961へ行くということですよね?なんで社長はそんなことを…」
P「そもそも黒井社長は俺なんかを迎え入れる気なんですか?今度は何を企んでるんです?」
P「それに他のアイドル達はどうするんだ?律子一人で回るはずないじゃないか…一体なにを考えて…」
黒井「質問はひとつずつにしたまえ。考えることは後にしてとりあえず私の話を聞いたらどうだ」
P「は、はい…すみません取り乱して」
黒井「ではまず結論から言おうか。貴様と貴様のプロデュースするユニット3人は来週から961プロに所属する」
P「俺だけじゃなくてあいつらも!?」
黒井「所属と言っても出向扱いだ。期間は半年間、目標はIU…アイドルアルティメイトを獲ることだ」
黒井「IUのことは知っているな?」
P「アイドルアカデミー賞と同じくトップアイドルの第二の登竜門と呼ばれる賞…ですよね」
黒井「そうだ。貴様達は先日のフェスで我が事務所最強を誇るジュピターに敗北した」
P「…」
P「…はい」
黒井「こちら側の機材の故障にも関わらず敗北したのだ。心が折れるのも無理は無い。所詮貴様達の実力はその程度なのだ」
黒井「だがそれも現時点での話だ」
P「現時点…?」
黒井「貴様はプロデューサーをいう職業に就いてまだ半年足らずらしいな。その程度の経験では私達に負けるのも必然」
P「あの、言ってる意味がよく…」
黒井「あの日の夜高木から連絡があってな。アイツ何を血迷ったか貴様を961プロで鍛えてやってほしいと言い出した」
黒井「前々から思っていたのだが765プロにはプロ意識が足りない。芸能界は学生の部活動ではないのだ」
黒井「高木もそのことは気にしているらしくてな、このままではお前を伸ばせないと感じたらしい」
P「そこで961プロに行き学んでこいと?」
黒井「ウィ。敗戦プロデューサーにしては察しが良いな」
黒井「高木が成し得なかった貴様の教育を私がするのだ。成長したお前を見る度にアイツは悔しがるぞ」
黒井「それに忌々しいが高木の眼は確かだった。これだけの原石を磨かずに投げ出すのは惜しい」
P「確かにあいつらは優秀でまだまだ伸びると思いますが…」
黒井「私の言う原石とは貴様のことだ石ころプロデューサー」
P「え?」
黒井「貴様は根性無しの負け犬だが中々見所はある。あの鳴かず飛ばずのアイドルをここまで育てたのだからな」
黒井「今回最大の目的は貴様のレベルアップなのだよ。理解できたかね?ユニットはあくまでおまけだ」
P「俺の…レベルアップ…」
黒井「ジュピターを任せるのも考えたんだがな。全てが新しくなると貴様も戸惑うだろう」
黒井「それにあいつ等は私の最高傑作だ。今の貴様が手を入れてもデメリットしかない」
黒井「あとはその怠け癖の矯正だな」
P「は、はぁ」
響 「うぎゃー!どうしてこうなったさー!」
春香「だからまだ私達もよくわかってなくて…」
ガチャッ
伊織「出てきたわ!」
黒井「では荷物をまとめて備えておきたまえ」
P「はい…」
美希「ハニー!961プロに行くなんて嘘だよね?ハニーは美希のこと見捨てたりしないよね?」
真 「プロデューサー…」
黒井「フン。相変わらず仲良しごっこを続けているな」
真 「なんだとっ!」
黒井「質の低い事務所に所属しているアイドルもやはり相応ということだハーッハッハハ!」
亜美「おじさんさっきから何なのさ!」
黒井「お…まぁいい。これで私は失礼する。後はそこの低能プロデューサーに聞くがいい、アデュー!」
…
律子「まず確認します。今回の騒動は事実ですか?」
P「あぁ…俺の知らないところで話が進んでいた」
律子「わかりました。じゃあ皆に明日にでも説明してもらいます。いいですね?」
伊織「ちょっと律子!なんで今聞かないのよ!」
雪歩「い、伊織ちゃん…プロデューサーも疲れてるみたいだから…」
伊織「っ…わかったわよ…悪かったわね」
律子「とにかく今日は皆解散!他の子も現場から直帰してもらうから」
春香「プロデューサー…」
P「悪い…必ず話すからさ。俺自身混乱してるんだ」
千早「…行きましょう春香」
小鳥「ピヨ…」
P「二人には話しておかないとな。俺も整理するのに精一杯だが」
律子「ということはやっぱり…」
P「あぁ、俺…とユニット3人は来週から961プロに行くことになる」
律子「来週!?急展開すぎますよ!」
小鳥「プロデューサーさんも知らなかったということは社長が話を?」
P「そうです。俺を鍛えなおすのが目的で社長のほうから打診したらしい」
律子「社長のほうからって…一体あの人何を考えて」
高木「そこから先は私が話そう」
P「社長…」
高木「ついさっきまで961プロにね。そこでアイドル達とすれ違ったがまぁ酷い顔だったよ」
小鳥「そりゃそうですよ…」
高木「もう黒井から話は聞いていると思う。まず君達の了解を得ずに進めてしまったことを許して欲しい」
高木「まず反対されるだろうと思ったし、じっくり話を詰める時間もなさそうだったからね」
律子「時間…?どういうことですか?」
高木「彼とアイドル達は961プロに渡りIU受賞を目指してもらう」
小鳥「IUってあの、IAと同時期に開かれるあの?」
高木「そうだ。IAとは期日の関係上重複出場は現実的でないが、今すぐ行動を起こせば申請自体は間に合うと思ってね」
高木「残念ながらIAを獲るという目標は達成できなかった。だが君にはそこで終わってほしくないのだよ」
律子「…」
高木「君は原石だ。磨けばまだまだ光ることができる…残念ながら私では研磨までは上手く出来なかったがね」
高木「律子君に質問しよう。765プロにあって961プロにないものとは何かな?」
律子「…絆、でしょうか。私達とアイドル達の繋がり…それが961プロには欠けていると思います」
高木「そうだな。じゃあ反対に765プロにないものは何だと思う?」
律子「それは…」
P「プロ意識」
小鳥「え?」
P「黒井社長はそう言っていました」
高木「その通りだ」
小鳥(…)
高木「あくまで961プロと比べると、だよ。君達が遊び感覚で仕事をしているなんて思ってはいない」
高木「私が考えるに私達に足りないものはハングリー精神だと思っている」
高木「君達とアイドル達はよくやってるよ。だがそれは事務所内ではということだ」
高木「他の環境と比べるといささか温すぎるのだよ…ここは」
高木「やるだけやろう。ダメだったらそれでもいい最後まで頑張ろう」
高木「そんなものは遊びでしか通用しない。ここは社会の場なのだから」
律子「そんな…私達そんなつもりじゃ…」
高木「黒井なら仲良し倶楽部とでも皮肉るのだろうな」
P「っ…」
高木「だが君は別だ」
P「俺が…」
高木「私は君の資質は凄いものだと思っている。この私がティンときたんだから間違いない」
高木「君の才能をここで潰してしまうのは余りにも惜しいのだよ」
高木「黒井も君自身のことはいたく買っていたしな。流れるように話は進んだよ」
P「それで俺を961プロに?」
高木「あぁ。半年間みっちり鍛えてもらうよう頭を下げたよ」
高木「ジュピターとの対戦以降君はどうも腑抜けてしまっているようだからね。いい薬になるだろう」
高木「あとわかっているとは思うが、あくまで765プロの社員として961プロに行くのだから必ず戻ってきてくれたまえよ!」
小鳥「ピヨッ!?」
高木「皆に、特にユニットメンバーにはしっかり説明しないといけないしな。大変だよ君ぃ」
P「は、はぁ…」
高木「それでは、今日もランキングどっとっぷTVの時間だよ!」
律子「放送日今日じゃないです…」
高木「そ、そうか…」
小鳥「ピヨヨ…」
高木「とにかく君達も疲れただろう?戸締りは私がするからもう帰って休みたまえ」
P(移籍なんて考えたこともなかった。そんな余裕もなかった)
P(IAがダメでも皆とこれからも楽しくやっていこう程度に思っていたけど…)
P「俺は…」
…
美希「ハニー!」
P「美希は今日も元気だな。おはよう皆」
春香「プロデューサーさん!おはようございます!」
美希「ミキも961プロに行く!ハニーとお別れなんて絶対や!」
あずさ「美希ちゃん…」
美希「ミキも移籍するの許してくれないと離れないの!」
伊織「あんたはいい加減に…!」
P「いいよ。一緒に行こう」
千早「は?」
真 「え…」
律子「…」
美希「ハニー…!」
P「皆揃ってるしな。今のうちに言っておく」
P「俺と美希、響、貴音は来週から961プロに移籍するんだ」
やよい「えーーー!!!」
真美「そ、そんな…兄ぢゃん…」
貴音「なんと…一体どういうつもりなのですか。あなた様」
…
P「ということだ」
千早「スキルアップのために…良かった。ここを辞めるわけではないんですね?」
P「あぁ。半年経ったらちゃんと帰ってくるよ」
響 「なぁ貴音、IUってなんだ?」
貴音「IAと双璧をなす頂上へ至る道とでも言いましょうか」
響 「あぁ自分完璧だからわかるぞ。ラストダンジョンだな」
P「みたいなもんだ。なぁ、俺達はジュピターに負けてIAを諦めてしまったよな」
貴音「そうですね…」
響 「そんなことないぞ!自分いつだってダンスやってるからな!」
真 (そのネタもう飽きたよ)
やよい「うっうー!プロデューサーは毎日頑張ってると思いますー!」
あずさ「そうですよ〜私達の大好きなプロデューサーさんはいつでも一生懸命だったじゃないですか」
P「ありがとうございます…だけどあのフェス以来、俺はどうにも腑抜けていたらしい」
P「そこで社長が黒井社長に頼んでくれたんだ。俺達を鍛えてくれってな」
P「俺も正直どうかと思ったけどな、違う環境でプロデューサー業をしてみるのもいいかもと思ったんだ」
P「こんな機会二度と無いだろうし正直なところ俺はやってみたい」
貴音「共に頂上を目指す身なのです。私はどこまでも、あなた様について行きます」
春香「プロデューサーさん…」
伊織「…なによそれ…何なのよそれ!」
やよい「い、伊織ちゃん?」
P「伊織…」
伊織「あんたが出て行ったらやよい達はどうなるのよ!律子に全部任せる気?あんた765プロ潰すつもり!?」
伊織「昔はともかく今は皆それなりに売れてるのよ?あんたそれを律子に押し付けるっていうの?冗談じゃないわ!」
伊織「みんなも何か言ったらどうなのよ!」
響 「う…自分…」
千早「私は…」
千早「私はプロデューサーの移籍に賛成です」
伊織「千早…?」
千早「私達はプロなんだから。プロに求められるのは結果のみよ」
千早「それを追求するための努力なら否定はしないわ」
春香「千早ちゃん…」
千早「ファンの皆やスタッフの方々は過程なんて見てくれない」
千早「自己満足で終わるのならそれでもいいかもしれない。でも私達はそうじゃない」
雪歩「そ、それに…プロデューサーは半年でまた戻ってくれるんですよね?」
P「あぁ、それは間違いないよ。黒井社長も言っていた」
雪歩「だったら…だったら私も我慢できると思います。プ、プロデューサーのためなんですから」
伊織「雪歩まで何言ってんのよ…」
律子「さすがにずっと一人じゃ限界がきますけどね…崩壊しない程度には保てると思います」
P「すまないな、律子」
真美「兄ちゃんは真美達のこと嫌いになったんじゃないんだよね?」
亜美「アイソ→尽かしちゃったんじゃないよね?」
P「当たり前だろ。俺が帰ってきたらお前達もビシバシしごいてやる!」
真美「なら寂しいけど…クラス替えみたいなもんだよね!いまなまの別れってやつじゃないならいいや!」
P「今生な、その気になればいつでも会えるんだ。大丈夫だよ」
亜美「兄ちゃんは大人ですなー老けてますぜ」
伊織「…」
真 「伊織…うん。ボクも完全に辞めるんじゃないなら」
真 「これって強化合宿みたいなものだしね。へへっ一皮剥けたプロデューサーに会うのも楽しみかも」
あずさ「私はプロデューサーさんがそう決めたのならもう何も言いません」
伊織「やよい…」
やよい「わ、私はよくわからないけど、プロデューサーが行きたいならいいかなーって…」
伊織「なによそれ…私一人悪者みたいじゃないのよ…」
伊織「いいわよもう…私ちょっと出てくるから。用があったら電話して頂戴」
やよい「伊織ちゃん…」
春香(私だけ呼ばれてないんだけど…)
春香「あ、あの!私も」
美希「ミキはハニーと一緒に居られたらどこだっていいの!一生ついていくの!」
P「はは、美希は変わらないな」
春香「私もついていきますよ!」
P「よし、じゃあ湿っぽい話はやめだ!今日のスケジュールを決めるぞ!」
春香「はい!プロデューサーさん!レッスンですよ、レッスン!」
羅刹「あのプロデューサーが…フン、面白そうじゃねーか」
北斗「へぇ…楽しくなりそうじゃない。いつから来るんです?」
黒井「来週からだ。お前達に直接関わることだから前もって伝えておく」
翔太「あのプロデューサーさん、僕達見てプロデュースしたくなったりしてね!」
羅刹「そりゃねーだろ…それにうちは直接的なプロデュース業なんてないしな」
北斗「そうそう。他所は他所、うちはうちで程ほどに頑張ろう」
黒井「あとはプロジェクト・フェアリーのメンバーもこちらに来ることになっている」
羅刹「げっ!あいつらも来んのかよ…」
北斗「それは素敵ですね社長。ますます楽しみだ」
翔太「んん?なんで冬馬くんは嫌がってるの?」
羅刹「嫌がってるわけじゃねーよ!俺…あいつ苦手なんだよ…背の高い面妖なやつ…」
羅刹「なんか言ってることよくわかんねーし妙な威圧感あるし…」
翔太「ははっ!冬馬くんもしかしてびびってるの?面白ーい!」
羅刹「びびってなんかねーよ!苦手なだけだ!」
黒井「とにかく!お前達も舐められないようにな。以上だ」
羅刹「了解だ社長。どんなやつらが来ようが俺達は楽勝、だぜ!」
北斗「はいはい…スマートに行けばいいんだけどね。それじゃ社長、チャオ☆」
翔太「またねークロちゃん!」
黒井「まったく…あいつら実力は一流なんだがな…」
P「また負けた…なぜだ…本気でやってるのに」
貴音「此度も良いじゃんけんでした。ふふ、ふふふ」
響 「明日は自分と勝負だからな!プロデューサー!」
美希「明日はミキの番だって思うな。目を瞑っても勝っちゃうの!アハっ」
響 「なら明後日は自分とだぞ!とっておきのモノマネを用意しとくから覚悟しとくさー!」
P「楽しみにしてるよ…さ、今日もお疲れ様。帰ってゆっくり休んでくれ」
貴音「ではプロデューサー。お疲れ様でした」
響 「美希ー!二十朗まで競争さー!」
美希「ミキ的には喫茶店のほうがいいの…」
貴音「では参りましょうか」
P「ふぅー今日も一日お疲れ様俺…っと」
P「ん?まだ居たのか、どうした?」
美希「でこちゃんにもお話聞いてあげてね」
美希「あの後会えなかったしきっと落ち込んでると思うの」
美希「ハニーの力で、でこちゃんをハニーフラッシュ!なの。アハっ」
P「あぁ、心配してくれてありがとうな美希」
美希「ハニーのためならなどうってことないの!それじゃミキ行くね」
P(電話しても1回も出てくれなかったしなぁ…どうしたものか)
P「机周りの整理でもしながら考えるか」
…
P「今日はここまでかな」
律子「プロデューサー殿。こんな遅くまでお疲れ様です」
P「なんだ律子か…気づかなかったよ、お疲れ」
P「はは、申し訳ない…」
律子「移籍の話、問題なく進んでよかったですね」
P「そうだな。皆良い子でよかったと思うよ」
P「ただ…」
律子「伊織ですね」
P「あぁ。朝以来話せてないんだ、電話も繋がらない」
律子「あれだけ癇癪起こしたんだし恥ずかしいんでしょうね」
小鳥「ふふ、伊織ちゃんも可愛いとこありますねぇ」
P「あ、いたんですか音無さん」
小鳥「ピヨ…」
律子「そうしてください。後引きずったらアレですし」
小鳥「よ、よーしじゃあこれから3人で飲みにいきましょうか!飲み会ですよ、飲み会!」
P「いや、今日は疲れたし伊織のこともあるんで遠慮しときますよ」
律子「私まだ未成年です」
小鳥「ピィ…」
小鳥「と、ところで社長見かけませんね」
P「色々と調整してくれてるんでしょうね…ありがたいですよ」
律子「伊織のこと頼みましたよー」
小鳥「明日ならいけるかな…?ピヨピヨ…」
P「はは…じゃあ…」
…
伊織「随分遅かったじゃないの」
P「い、伊織?お前事務所の前で何やってんだ」
伊織「あんた待ってたに決まってんでしょ」
P「中に入ればよかったのに」
伊織「今日は顔合わせられないわよ…」
P「うーん…とりあえずどこか店入るか」
P「それなら電話出てくれても良かったじゃないか。心配だったんだぞ」
伊織「こういうのは直接言う主義なのよ。あの、プロデューサー…」
伊織「朝のことは悪かったわ。ごめんなさい」
P「伊織…あ、頭上げてくれよ別に怒ってないからさ」
伊織「本当?でも私は怒ってるわ。あんたは勿論社長にもね」
P「マジかよ…どうすればいいんだ?」
伊織「どうもしないでいいわよ。私の気が済むまで変わらないんだから」
伊織「これは私のけじめよ。決意表明とでもいうのかしら」
P「けじめ…?」
伊織「あんたはあんたの望む道を進むがいいわ。私はその結果の更に上に行くだけ」
P「伊織…」
伊織「それだけよ。今週まではよろしくね。将来有望なプロデューサーさん」
P「あぁ…俺も伊織に追いつけるように頑張るよ」
伊織「ふん、それじゃさよなら」
P「あ、送って…」
伊織「いいわよ、気持ち悪い」
P「うぐっそうか…」
伊織「じゃあね」
P(こうして伊織との話は終わってしまった)
P「ごめん美希…ハニーフラッシュできなかったよ」
社長「今日もお疲れ様諸君。知ってると思うが今日を最後にプロデューサー君はここを離れ961プロの元へ行く」
社長「なに、これでお別れというわけではないんだ。彼の成長を願って欲しい」
春香「ぶろでゅーざーざん…お別れでずよ…お別れ…」
P「春香、俺が帰ってくるまでに転ぶのは1日2回くらいにまでは減らしておいてくれよ」
春香「ヴぁい…ヴぁい…」グスグス
真 「プロデューサー!半年後より女の子らしくなったボク見ても驚かないでくださいね!」
P「ははっ真は今でも十分女の子らしいよ。無茶なトレーニングは控えるようにな?」
やよい「あの、プロデューサー!暑くても寝るときはタオルケットくらい使ってくださいね!扇風機はタイマーで…」
P「ありがとうな、やよい。風邪引かないように気をつけるよ」
千早「頑張ってくださいねプロデューサー。私にはまだ貴方という翼が必要なんです」
P「あぁ。必ず戻って今以上にサポートできるようにするよ」
P(それぞれ俺を快く送り出してくれた…伊織を除いて)
P「いいんだよ。伊織にも思うところがあるんだろう」
P「それより響達はお別れの挨拶とかないのか?随分あっさりしてるけど」
響 「自分達は昨日お別れカラオケパーティしたからな!問題ないさー!」
小鳥「昨日は盛り上がったわねぇ…途中から記憶ないけど」
あずさ「音無さんは酔ってましたもんね〜」
亜美「あずさお姉ちゃんも相当だったよ…」
あずさ「あらあら〜」
P「はは、それじゃ一安心だよ」
美希「ミキ、今日は帰りたくないなー?」
雪歩「だ、だめだよ美希ちゃん…」
P「はいはい。途中まで一緒に帰ろうな」
貴音「打ち上げらぁめんというのも有りではないでしょうか」
P「無しだな」
貴音「面妖な…」
P「それじゃ、皆律子の言うことよく聞くんだぞ!特に真美亜美!」
亜美「それが兄ちゃんの最後の言葉になるとは…」
真美「真美達はまだ…、ま、まだ知る…うぅ…」グス
響 「うぎゃー!自分のアイデンティティを奪うなよー!」
真美「兄ちゃん…」
P「うおっ抱きつくなって…恥ずかしいだろ?」
美希「あー!ずるいの!ミキも抱きつくの!」
亜美「ミキミキに続けー!」
あずさ「あらあら〜じゃあ私も〜」
P「ちゃかさないでください…ほら、歩けないだろ」
美希「このまま駅までレッツゴー!なの!アハっ!」
春香「めそめそしてたら出遅れた…」
雪歩「私も…穴掘っても掘りきれないよぉ…」
P(こうして最後まで騒がしく765プロとの生活は終わった)
黒井「ウィ。今日も貧相な顔つきだなへっぴりプロデューサー」
P「あ、黒井社長!えぇと今日からお世話になります!よろしくお願いします!」
黒井「ノンノン。先に言っておくが私は貴様達を歓迎などするつもりはない」
P「え…?」
黒井「高木の手前教育などと言ったがな。私はお前達を手助けすることはない」
黒井「必要と感じたことは教わるのではなく盗め。でないといつまでも負け犬根性が染み付いたままだぞ」
黒井「ま、不憫な貴様の顔に免じて業務マニュアルと研修、歓迎会くらいはしてやるがね。ではついてきたまえ」
P「あ、ありがとうございます…」
黒井「ではこれからの説明だが…まずIUとはどういうものか話しておこう」
P「よろしくお願いします!」
黒井「ウィ。まぁIUと言ってもやることは単純だ。アイドルを育てフェスで勝ち抜く。以上だ」
P「え?オーディションでランク上げたり思い出打ち放題とかじゃないんですか?」
黒井「私にもわかる言語で喋ってくれよ寝言プロデューサー」
黒井「IAの場合一定期間のランキングチャート上位がノミネートされそこから選考されるのは知っているな?」
P「はい」
黒井「私のジュピターは間違いなく運命のランキングでTOPを飾りそのまま大賞を取りに行くだろう」
P「…」
P「出たとこ勝負ですか」
黒井「ウィ。負ければそこで終わり、勝てば次のフェスまで一定の期間が設けられる仕組みだ」
黒井「恐らくだが最大で3回戦ほどの数になると思え」
P「…意外と少ないんですね」
黒井「IUに参戦するだけでも相当な力が必要だからな。ふるいは既にかけられているのだよ」
黒井「最後に、我がジュピターもIUを狙っている。せいぜい努力することだ」
P「ジュピターが!?でも彼らはIAを目指してますし、二冠なんて聞いたことないですよ!」
黒井「だからこそ達成する価値があるのだ。常に最上の結果を目指すのが私達だろう?」
P「た、確かにそうですが…」
黒井「話は以上だ。さっさとその疲れた顔でアイドル達に会いに行け」
黒井「あぁ忘れていたが。961プロにいる間は765プロ関係者とは一切連絡を取るな。これは高木も同意の上だ」
P「わかりました。失礼しました…」
羅刹「よう。765のプロデューサー」
P「ん?あ、君は…鬼ヶ島羅刹!」
羅刹「ヶしか合ってないじゃねーか!俺の名前は天ヶ瀬冬馬だ!」
P「そ、そうだ。天ヶ瀬冬馬!…でも君の名前羅刹になってるぞ」
羅刹「はぁ?何言って…うおっ!翔太のやつまたいじくりやがったな!」
冬馬「ふぅ、これでいい…おい」
P「あぁ、これから961プロで働くんだけど…話は聞いてるのか?」
冬馬「大体はな。なんだ仲良しごっこじゃ勝てないからってうちに泣きついてきたそうじゃねーか」
冬馬「何回でも言ってやる。力こそパワーなんだ。どんな相手でも圧倒的力で捻じ伏せる!これが俺達のやり方だ」
翔太「冬馬くん、それ言うなら力こそ正義なんじゃないの?」
冬馬「翔太も来たか…ってお前!また俺の名前かってにいじっただろ!やめろよな!」
翔太「ごめんごめんっ反省してまーす!」
北斗「俺もいるんだが…やれやれ。ご機嫌いかがかなプロデューサーさん」
P「思った以上に馴染めそうで安心してるとこだよ」
翔太「また僕達に負けて泣きべそかかないようにね!」
冬馬「それじゃ行くか。今日も楽勝、だぜ!」
北斗「待てよ冬馬。お嬢さん達に挨拶したいんだけど…行っちゃったよ。仕方ないな」
北斗「それじゃ、チャオ☆」
P「あぁ、またな」
P(ジュピターは俺の想像とはちょっと違ったユニットなのかもしれない)
P「さ、美希達に会いに行くか」
美希「あ、ハニーなの!ハニィィィイ!」
P「おごっ!タ、タックルはやめろ…朝飯が飛び出そうだ…皆来てるな」
貴音「おはようございます。プロデューサー」
響 「事務所が変わってもファイトだぞー!」
美希「ハニー!美希遅刻しないでちゃんと来たよ、偉い?」
P「当然かな…」
P「はぁ…こんなとこ黒井社長が見たらまた嫌味言われそうだ…」
黒井「見ているんだがな。萎びたプロデューサー」
P「はわっ!びっくりしましたー!」
響 「なんだそれ…」
黒井「まぁ今日くらいは見逃してやる。それよりも今日の予定を伝えに来た」
黒井「あいつらは勝手に営業に行き勝手に勝利をもぎ取ってくる。無能な貴様達と違ってなフーッハッハッハ!」
貴音「それで、予定とは?」
黒井「フン、つまらん奴だ…貴様達に聞くがIU出場に向けて何か準備を進めてあるのか?勝算はあるのか」
P「そんなの、決まってますよ!いくぞ!」
響 「友情!」
貴音「努力!」
美希「勝利なの!」
Pこれが、俺達プロジェクト・フェアリーです!」
4人(決まった…)
黒井「…」
P「え?」
黒井「ノンノンノンノン…」
美希「おじさん壊れちゃったの。アハっ」
黒井「おじさんじゃない!貴様達は一体なんのためにここに来たのだ!ここまできて今更精神論を持ち出すのか!」
P「何って…IUで勝つために…」
黒井「それがわかっていながら具体策も無く友情だの努力だの言ったのか!」
貴音「勝利は問題ないのですね」
黒井「ウィ。勝利こそ全て…過程や方法などってそんなこと今はいい!」
黒井「例えば現状を大きく変えたいなら新曲だ。貴様達次の曲をリリースする予定はあるのか」
響 「ないぞ!」
黒井「じゃあ衣装はどうだ。自身の気持ちの切り替えにも繋がる重要な要素だ」
美希「ないの!」
黒井「貴様達本当に何も考えずに来たのか…遠足じゃぁないんだぞこれは」
P「そ、そのへんも考えますよ…明日くらいから!」
黒井「明日では遅い!そんな腑抜けたことを抜かすから貴様達は万年負け犬なのだ!」
貴音「あの、そろそろお昼の時間ですが…一旦休憩を挟んでは?」
黒井「認めん!」
貴音「なんと手厳しい…」
P「え、新曲…?フェアリーにですか?」
黒井「そうだ…好きに使え…セレブな私はこれからTV局に観光に行ってくる…」
P「それって営業なんじゃ…」
黒井「いちいちうるさい奴だ!いいからさっさと準備をしろ!フェスは待ってはくれんのだ!」
P「は、はい!」
黒井「高木はなぜこうなるまで放っておいたのだ…理解できん…ぶつぶつ」
響 「なんか勝手に怒鳴って勝手に行っちゃったけどどうしたんだ?」
貴音「新曲が手に入ったのですよ。響」
響 「おぉ!これでまたヘビ香達に餌買ってやれるぞ!」
美希「ハニィお腹減ったのーおにぎり食べたいな」
P「し、新曲…衣装まで…ふふ、ふふふ」
美希「ハニーまで壊れちゃったの…あふぅ」
P「オーバーマスターか…今までにない曲調だなこれは!」
P「売り込むにはまずオーディションだが…いきなり全国にいくよりまず西あたりを攻めるか」
P「オーディションに行ってからは営業とレッスンを交互かな…曲に慣れきったら全国で出演させよう」
貴音「お待たせしました。あなた様」
P「貴音、仕事中はプロデューサーって呼べって…おぉ」
響 「自分この衣装すごく気に入ったぞ!」
美希「ミキ的にもオッケーなの!」
P「いいなこれは…うん、いい」
P「心なしか響のバストが増えてみるな」
響 「うぎゃー!この変態プロデューサー何言ってるさー!」
貴音「びよんどざすたーず。という名称とのことです」
P「曲とかけてるのかな…?黒井社長もなかなか粋なことしてくれるじゃないか」
美希「ミキもう歌詞覚えちゃったの。あふぅ」
響 「自分まだチェックしてないのに…」
P「とりあえず今週はレッスン漬けだ。その後各自で曲をマスターしてくれ。仕上がり次第売り込みに行くぞ」
P「俺は営業に行ってくるから顔を合わせる機会は少ないと思うけど」
美希「えぇー!ハニーと一緒じゃないとやる気でないのー!」
P「そんなこと言ってくれるなよ…リーダーなんだし、しっかり頼むぞ?」
美希「頑張ったらギュってしてくれる?」
P「IU獲れたらいくらでもしてやるさ」
美希「ならミキもがんばっちゃうの!」
TV曲の偉い人「なんだか君の顔見るのも久々だねーフェアリーには期待してたんだから頼むよ」
P「よろしくお願いします!!」
レコード会社の偉い人「相変わらず貴様のところの四条はいいな…やはり手を打つべきか」
P「よろしくお願いします!!!!」
映像会社の偉い人「うんうん、じゃあPVの撮影日時だけど…」
…
P「はぁーここ数週間すごい働いた気がする…誰にも頼れないってのは辛い…」
P(765プロの皆が恋しい…雪歩のお茶と春香のクッキーが食べたい…皆寂しがってないかな…)
真 「IUが始まってすらないんだからまだまだかかるだろうね」
春香「プロデューサーさんーウサギは寂しくなると死んじゃうんですよー」
千早「それは迷信よ」
真美「あぁ!ピヨちゃん2000なんだから先落ちしないでよー!」
小鳥「そ、そんなこと言ったって相手の攻撃がよ、避けっピイイイ」
真 「はぁ…律子は竜宮にかかりきりだし段々仕事は減ってるし」
真 「早く帰ってきてくださいよ…プロデューサー」
雪歩「皆お茶が入ったよ。春香ちゃんのクッキーもあるし一緒に食べよう?」
真美「いやっふ→!この瞬間を待っていたんだぁ!」
やよい「うっうー!このクッキー弟達に持って帰ってもいいですかー?」
春香「プロデューサーさんとクッキー食べたいなぁ…」
黒井「んん?マヌケな声が聞こえたと思ったらろくでなしのゾンビ顔プロデューサーじゃないか」
P「あ、黒井社長…今日も営業ですか?」
黒井「ノンノン。何度言えばわかるんだ貴様は。セレブな私は今日も繁華街で人物チェックのあと観光だ」
黒井「ところで貴様達のユニットの調子はどうだ。961プロが噛んでいるのだから相応の成長はしてるのだろうな」
P「えぇ、まだ最終調整とまではいきませんが大したものです。彼女達とあの曲すごくマッチしてますよ」
黒井「それはそうだろう。なんせこの宇宙一のスーパーセレブ黒井社長が用意したのだからなハーハッハッハ!」
P「ほんと凄いですよ…俺だけの力じゃ彼女達をあそこまで引き上げるのは無理でした」
P「社長やあなたは俺に目をかけてくれているみたいですけど、自分じゃとても…」
黒井「貴様の場合実力よりも、その腐った性根と怠け癖が一番の問題だな」
黒井「貴様が出払っているからだろう。何も問題は無い」
P「そうですか」
黒井「…IU初戦だが恐らく来週頭に発表がある。覚悟しておけ」
P「え…情報はギリギリまで伏せられているんじゃ?」
黒井「961プロを甘く見ないことだ。対戦相手までは教えん。初戦敗退するような貧弱なユニットを預かってはいないからな」
黒井「ではセレブな私は繁華街まで足を運ぶとしよう。人物観察はいい息抜きになるからな。アデュー!」
竜馬「おい」
P「とりあえず明日にでも一度4人で話を詰めるか…」
竜馬「おい!」
P「うわっ驚いた…って天ヶ崎竜馬じゃないか!」
竜馬「ちょっとずつ間違えてんじゃねえ!俺は天ヶ瀬冬馬だ!」
P「あ、そうだ冬馬…君またいじられてるぞ」
竜馬「なに!?くそっあいつらくだらないことしやがって!」
冬馬「ふぅ…こうして顔合わせるのも久々だな。営業か何か?」
P「あぁ、全国走り回るのは疲れるよ。冬馬は一人なのか?」
P「その様子じゃ上手くいってるみたいだな」
冬馬「当然!この程度の営業なんか楽勝、だぜ!」
P「はは、961に来てから冬馬達の印象も大分変わったよ」
冬馬「な、なんだよ…俺は裏で汚いことをする765プロが気に食わないだけだ。あんた自身に恨みはねぇ」
P「汚いこと?一体なんの話だ?」
冬馬「今のあんたに話しても意味ねーよ。じゃ、俺行くから」
P「あ、あぁ…気をつけてな」
P(汚い?765プロが…?一体なんの話だ)
P「皆おはよう!さっきも少し触れたが、IU初戦が来週にも始まるらしい」
貴音「ついにこの時がきたのですね。私高揚してきました」
響 「来週でも今日でも自分達はいつでも完璧さー!」
P「皆随分気合入ってるな。やっぱり961プロの力は大きいのかな」
貴音「それもありますが、私達のために骨を折っているプロデューサーを見ているとやる気も出るものです」
響 「自分完璧だけど、プロデューサーの姿見てたらもっと完璧になろうって思ったんだぞ!」
P「俺ってそんなに普段頑張ってなかったのか…ところで美希は?」
美希「あふぅ…あ!ハ、ハニー!おはようなの!」
貴音「ここ数日あなた様の姿を見かけないので美希も気が緩んでいたのですよ」
響 「ハニー分が足りないってうるさかったぞ」
P「燃費悪すぎだろ…本番までにはしっかり調整してくれよ?」
美希「合点承知なの!」
P「さて、今日はIU初戦だ!皆気合いれていくぞ!」
貴音「はい!」
響 「どんな強敵でもなんくるないさー!」
美希「普通に頑張って普通に勝っちゃうの!」
北斗「おや、これは朝から幸先がいい。フェアリーの皆じゃないか」
P「北斗か、他の二人も来ているのか?」
北斗「ええ。今日は俺達IU準決勝戦ですからね」
響 「ジュピターは今日勝てばあとは決勝かー自分もはやく勝ち進みたいぞ」
貴音「油断はいけませんよ響。大事な初戦を前に気の緩みは禁物です」
響 「わ、わかってるよ!」
P「ま、君達も油断なんてしないとは思うが頑張れよ」
冬馬「朝からご挨拶だな。765のプロデューサー」
冬馬「な、何だよまだ何も言ってねーだろ…睨むなよ…」
翔太「相変わらず貴音さんにはへっぴり腰なんだねー冬馬くん!」
P「二人とも、おはよう。今日は準決勝だってな」
冬馬「あぁ。どんな相手だろうと俺達は楽勝、だぜ!」
翔太「冬馬くんそればっかりだねー。プロデューサーさん達は今日が初めて?」
P「あぁ、しかし対戦相手がまだわからないのは不安だな…」
北斗「そろそろ発表されるみたいですよ。ホラ☆」
P「大層な電光掲示板だな…っと相手は新幹少女か。彼女たちも出てるとはな」
冬馬「はっなんだこりゃ!ふざけんじゃねーぞ!」
P「フェス前に揉め事はやめてくれよ…一応見に行くか」
冬馬「おいプロデューサー!見ろよあれを!」
P「あれって君達の対戦相手か…あれは…え?」
律子「あ、プロデューサー殿!」
亜美「兄ちゃーん!お久しぶりぶり→!」
P「おま、律子に亜美?もしかしてジュピターの相手は…」
伊織「そう。あいつらの相手は私達竜宮小町よ」
あずさ「お元気でしたか〜プロデューサーさん〜」
P「伊織…あずささんも」
伊織「暫くぶりね。まぁあんた達の顔なんて見たくなかったけど」
あずさ「伊織ちゃんったら〜ダメよ?そんなこと言っちゃ」
伊織「ふん…」
律子「プロデューサー殿も無事にIU参戦されたんですね」
P「あぁ、というか律子達がいることに驚いたよ」
律子「えぇ、話せば長くなるんですけど…」
伊織「律子。こいつらと話してる時間なんてあるのかしら」
律子「っとそうだった!それじゃプロデューサー殿お互い決勝で会いましょうね!」
あずさ「それではプロデューサーさん〜後ほど〜」
P「え、えぇ…」
響 「なんだなんだ?何で律子達がいるんだ?」
P「…本物だよ。彼女達竜宮小町もIUに出てるみたいだ」
貴音「なんと。それはまこと、よきことですね」
P(しかしなんで今更?竜宮小町は過去のフェスで冬馬一人に完敗してから活動は控えていたのに…)
P(いや、何を馬鹿なことを。俺達と同じじゃないか!復活したんだ、何か手を使って)
P「やっぱり新曲かな…」
美希「ハニー?どうしたの?」
P「悪い、まだ開始まで時間あるよな?ちょっと出てくるから!」
響 「ちょっとプロデューサー!何考えてんの!?」
P「すぐ戻るから待っててくれ!」
P(ここ数週間ランキングは確認してないがSMOKY THRILLは俺が765プロを離れた時点で50位を下回っていた)
P(もともと地力のあるユニットなんだ。何をきっかけに復活するかわからない)
P「竜宮小町とジュピターの会場はここか…」
ワアアアアーーーーーーー!!
P(竜宮小町のところには観客が詰め掛けている。震度10なんてものじゃない)
P「冬馬…」
P(ジュピターの前には女性ファンが数人いるだけで…後は…)
P「一体何が…?竜宮はどんな手品を使ったんだ」
P「くそっもう時間だ。フェアリーのところに行かないと」
…
冬馬「はは…ざまぁねえや…」
翔太「冬馬くん…」
北斗「…」
冬馬「あいつら、俺が叩き潰した時とは全く違ってやがった…何があったんだ」
北斗(妖精さん達を慰める予定が慰められることになりそうだな…残念)
響 「やっときたぞ!」
美希「ハニー遅いよーもうすぐ始まっちゃうの」
貴音「今回は間に合わせたので良しとしましょう」
P「ほんとすまない…さ、相手は懐かしの新幹少女だ。万が一ということもあるし気を抜くなよ」
「「「はいっ!」」」
美希「それじゃ気合入れていくのー!」
貴音「三!」
響 「2!」
美希「1!」
「「「えい!えい!おー!」」」
P「ターッチ!」
響 「空気読んでくれよな…」
P「す、すまん」
P「この程度の相手なら俺が指示しなくても勝ってくれるだろう」
P「彼女達を信じて俺は敵情視察だ!」
黒井「待てそこのひよっこプロデューサー」
P「く、黒井社長!来てたんですね」
黒井「あぁ。最低なものを見せられたよ。全くあいつらは」
P「そのジュピターですけど…あの、調子悪かったんですか?」
黒井「そんなことはない。ジュピターは常にベストコンディションだった」
P「じゃあ何で!竜宮小町はそんなに凄かったんですか?」
黒井「少なくとも今のジュピターよりはな。不愉快な連中だ」
黒井「たかがスーパーブレークの結果と侮っていたが中々手強いらしい」
P「そうだ、彼女達も新曲出してるはずなんだ。一体どんな曲なんです?」
黒井「どっとっぷTVに毎週のように出てるが…これがデモテープだ」
P「『七彩ボタン』…」
P「社長のですか」
P「そういえば、さっき見かけましたけど、衣装も変わってましたね」
黒井「条件は貴様達と同じ。今の知名度からするとフェアリーがやや不利といったところか」
黒井「しかしとんだ誤算だ。我が最強を誇るジュピターがまさか準決勝ごときで敗れるとはな!」
黒井「これでIUは失ったも当然。二冠の夢は潰えたわけだ」
黒井「全く使えんやつらだ。961プロが765プロに負けるなど許されん」
冬馬「そうだな。俺達は口先だけだった」
黒井「冬馬か…残りの二人はどうした」
冬馬「さぁな。俺の知ったことじゃない」
黒井「私は負け犬の面倒をこれ以上見る気はない。その意味がわかるな?」
P「と、冬馬!お前何言って…」
黒井「ノンノン。何を寝ぼけたことを言っているのだ冬馬よ」
冬馬「え?」
黒井「IUはお前達の力が足りなかったがIAノミネートにはまだ時間がある。弱音を吐く暇があったらさっさと鍛えなおして来い」
冬馬「社長…」
冬馬「すまねぇ。恩に着る」
黒井「つまらんことは言うな。結果だけ残せばそれでいい」
P「黒井社長…」
黒井「先に戻っている。アデュー!」
美希(ミキ達フェス終わったんだけど…ハニーったら何してるの)
貴音(何やら重要な話の様子。暫く様子を見ましょう)
美希(はぁいなの…)
P「あぁ、残念だったな…ジュピター」
冬馬「そんなこと今はどうでもいい。竜宮小町のことだ」
P「彼女達がどうしたんだ?」
冬馬「あいつら…とんでもないぜ。鬼気迫ってた」
P「穏やかじゃないな」
冬馬「あのでこっぱち…961プロよりうちが優れてることを証明するだの息巻いてたが」
P「伊織か…」
冬馬「名前なんてしらねーがな。負けた後だと痛感するぜ…」
北斗「俺達にはチームワークとやらが欠けてるらしいですよ」
P「北斗、それに翔太も」
翔太「今まで僕達好き勝手に動いてたからねーツケが回ってきたのかも」
翔太「そうそう。これから僕達も仲良くやっていこーよ!」
北斗「ま、俺も仲良しごっこはそんなに嫌じゃないけどね」
翔太「それほんと!?じゃあじゃあ今からさっそく次の作戦会議しよーよ!」
冬馬「そういうことだ、プロデューサー。俺達次はIA大賞を目指す。あんた達も気合入れろよ」
北斗「それじゃ俺達はこれで。チャオ☆」
翔太「待ってよー!クロちゃんも誘って4人で行こうよ!ねぇってばー!」
P「ジュピター…あの調子ならIAはきっといけるさ。頑張れよ」
P「おぉ?って美希か!あれ、フェスはどうしたんだ?」
響 「そんなのとっくに自分達の勝利終わっちゃったぞ…見てくれなかったんだな」
P「ご、ごめんな…ちょっと込み入った事情があって」
貴音「あなた様」
P「ん?」
貴音「皆の夕食代で手を打ちましょう」
P「はい…」
貴音「なんと。律子嬢達も新曲を携えて参戦していたのですね」ズルズル
P「あぁ、全くの計算外だったよ」
美希「っていうか竜宮小町の曲って七彩ボタンでしょ?ここ最近ずっとランクインしてるの」モグモグ
P「俺961に来てからは営業してるか寝てるかだったから全くチェックしてなかったよ…」
響 「プロデューサーとしてどうなんだそれ…」
貴音「あの、あなた様…替え玉をしても?」
P「好きなだけするといい」
貴音「恐らく伊織が言い出したのでしょう」ズルズル
響 「なんで伊織ってわかるんだ?」
貴音「とっぷしーくれっとです」
美希「ハニー!ミキのために毎日ラーメンを作ってほしいなっ」
P「めんどくさい」
美希「あふぅ」
P「祝勝会と考えたらこれくらい安いもんだよ。まだ2戦残ってるしな」
響 「じゃあ自分このまま帰るさー!皆お疲れ様!」
美希「ばいばいなの」
P「タクシー拾わなくていいのか?」
響 「なんくるないさー!じゃなー!」
P「貴音はどうする…ってもういない。相変わらず不思議な子だ」
美希「ねぇハニィミキ少し休みたいな?」
P「家に帰ったら好きなだけ休め。ほらタクシー拾ってやるから」
美希「そんなのってないの!」
P(竜宮小町は気になるけど765プロとの接触はNGなんだよなぁ)
P「とりあえず七彩ボタン聴きながら対策でも練るか」
…
P「なんだよこれ…箱にも収録しろよ…」
P「っといかんいかん疲れが溜まってるな」
P「曲は確かに凄いな。社長の隠し玉というのも頷ける」
P「だけどこれは…どうしたんだあいつら」
P「気づいてる子もいると思うんだが」
P「うーん…」
美希「ハニーさっきの対戦相手なんて名前だっけ?ミキ全然憶えてないの」
P「ん?なんだっけ…魔王ナンジャラスだったかな。まぁ負けた相手より決勝の相手を考えないとな」
響 「決勝で思い出したけど今日あずさに会ったぞ」
美希「えぇー羨ましいの!ミキも久しぶりに皆でお喋りしたいな」
響 「決勝で会おうなって言ったら微妙な顔されて行っちゃったんだ。自分何か悪いことしたのかな…」
美希「お腹でも痛かったのかなって思うな」
響 「それじゃ仕方ないさー」
貴音「…」
P「貴音は何か心当たりあるか?」
貴音「いえ…今日はどこのらぁめん屋へ行こうかと考えておりました」
美希「ミキ的にこれ以上ラーメン食べたらちょっとピンチなの…」
千早「そうね」
真 「あれ、あんまり興味なさそうだね」
千早「そうでもないけれど…」
春香「私はやっぱりプロデューサーさんに勝って欲しいなぁ。えへへ」
真美「真美はどっちにも勝ってほしいなー」
やよい「うっうー!どっちも応援できるように両手にうちわ持って行きますー!」
真 「てかさ、ボク達…最近一日中事務所にいない?」
雪歩「ホワイトボードが雪のように真っ白だね…」
千早「竜宮小町の大切な時期なんだから仕方ないわ」
真 「それにしたってレッスンすらしてないのはおかしいよね。自主トレのみって何だよ…」
小鳥「みんなー!今日のおやつはプリンよぉー!」
真美「Yahoo!!」
雪歩「お茶淹れてきますぅ」
真 「はぁ…」
TV曲の偉い人「IUにも出てるのに竜宮小町は凄いねぇ。これからもヨロシクね」
「「「ありがとうございましたー!」」」
律子「次は…や、やっと終わりだわ…ちょっと電話してくる…」
あずさ「さすがにヘトヘトね〜」
伊織「何言ってんのよ。事務所に戻ったらビデオ見ながら決勝にむけて勉強会するわよ」
亜美「うあうあー!もう亜美疲れちったよー!」
あずさ「ねぇ伊織ちゃん、ちょっとくらいなら休憩したってバチは当たらないと思うわよ〜?」
伊織「もう決勝まで時間がないのよ?あんた達ここで気を抜いて負けてもいいっていうの?」
亜美「…もう亜美は別にどっちでもいいかなーって思ったり…」
伊織「なんですって」
あずさ「まぁまぁ伊織ちゃん」
亜美「だ、だって勝っても負けても765プロの勝ちっしょ?なら別にこんな練習しなくても兄ちゃん達と」
伊織「全っ然違うわ!」
亜美「ひっ!」
伊織「あいつらが勝ったら今までの私達が否定されるのよ!」
伊織「そんなの認めない、765プロが間違ってるなんて思わない。それを証明するためにここまで来たのよ!」
伊織「仲間のことを疎かにするようなユニットに負けるなんてそんなの許されないわ!」
あずさ「で、でも伊織ちゃん、プロデューサーさん達だって頑張ってるのよ?」
伊織「…もういいわ。このまま話しても平行線よ。私先に戻るから」
亜美「いおりん…」
あずさ「あらあら〜亜美ちゃん大丈夫?可愛い顔が台無しよ〜ほら一緒に帰りましょ」
亜美「うん…ケーキ食べたい…」
あずさ(こんなにバラバラで仲間や絆を語る資格あるのかしら…)
あずさ「プロデューサーさん…私どうすればいいんでしょう…」
美希「すっごく疲れたのーもう動けないのーついでにお腹がパンパンなのー」
貴音「ちゃぁしゅう丼はまこと美味でしたね」
冬馬「よう。フェアリーとプロデューサー」
P「冬馬か。君も今戻ってきたのか?」
冬馬「いや今日はオフだから自主トレにな。もう一人は?」
貴音「響のことなら失踪した家族を捜索中です」
冬馬「そ、そうか…悪かった」
P(ブタ太のことなんだけどな)
冬馬「来週はIUの決勝だな」
P「あぁ、相手にとって不足無し。全力でぶつかるだけだよ」
冬馬「へっあの時のフェスとはえらい違いだぜ。こんなに根性あるとはな」
冬馬「今のあんた達は961プロの名前も背負ってるんだ。負けんなよ」
美希「そこの人頭打っちゃったのかな」
貴音「面妖な…」
冬馬「そこの人じゃねえ!俺は天ヶ瀬冬馬だ!」
冬馬「ちっじゃあ俺行くから」
P「気合入ったよ。ありがとうな」
P「純粋なんだよ彼は」
響 「お、皆待っててくれたのか!待たせてごめんなー!」
貴音「響、ちゃあしゅうは無事見つかったのですね」
響 「チャ、チャーシュー!?ブタ太のことを言ってるのか!?」
美希「ミキ的にはトンカツでもいいって思うな」
響 「ブタ太は家族なんだぞ!食べたりしないからな!」
ブタ太「こいつら目がマジだ…」
美希「これに勝てば念願の、なの!ハニー覚悟しててね!」
P「?あぁ頑張ってくれよ」
響 「やれることは全部やったんだし後は歌って踊るだけさー」
P「そのことなんだがな。皆に提案がある」
貴音「今になって、ですか?」
P「あぁ、無茶は承知なんだが…」
伊織「やっとあいつを見返すことができるのね。腕が鳴るわ」
亜美「…」
あずさ「あの、伊織ちゃん」
伊織「余計なことは言わないで頂戴。今は勝つことに集中したいの」
あずさ「ごめんなさい…」
律子「なんだかギクシャクしてるわねぇ。明日までになんとかしときなさいよ、じゃ今日は解散!」
亜美「バッドコミュニケーションってレベルじゃないよ…りっちゃん…」
あずさ「じゃあ皆で帰りましょうか〜あら伊織ちゃんは?」
亜美「さっさと帰っちゃった」
あずさ「あ、あらあら〜はぁ…」
響 「そんなの言われなくたって皆知ってるぞ!」
P「そ、そうだよな。とにかくチバリヨー!」
響 「おぉ!やるなプロデューサー!」
貴音「今日は美希も時間通りですね」
美希「さすがに最後くらいはビシっとしないと見捨てられちゃうの」
P「よし、じゃあ出発だ!」
…
P(皆は衣装合わせ中だ)
「プロデューサーさん!」
P「何奴っ」
春香「私ですよ、私!天海春香です!」
P「おぉー久しぶりだな!元気してたか?」
春香「プロデューサーさんがいないと元気カラッポですよぉえへへ」
春香「はい!今日は765プロ全員で観戦なんですよ!」
千早「お久しぶりです。プロデューサー」
P「千早か。相変わらずだな」
千早「ええ」
春香「千早ちゃん、他の皆は?」
千早「あっちで応援の準備してるわ…春香、そういえばあなた呼ばれてたわよ」
春香「え?なんだろ…ちょっと行ってくるね。プロデューサーさん、頑張ってくださいね!」
P「ありがとなー」
千早「まぁ、嘘なんですけど」
P「嘘!?千早がそんなこと言うなんてどうしたんだ」
千早「竜宮小町のことでお話があります」
P「…それを聞いてどうするんだ?」
千早「どうもしませんよ。プロデューサーとしての意見を聞きたいだけですから」
P「凄い力をつけてると思うよ。七彩ボタンを完全にモノにしてる」
P「PVの時点ではダンスも問題ない。息の合った完成度の高いユニットになったな」
P「ただ…」
千早「ただ?」
P「伝わってこないんだ」
P「アイドルはファンを笑顔にさせるのが仕事だろ?だけどあいつらの歌は、何ていうか」
千早「自身も観客も見ていない。別の何かに執着している」
P「そんなとこかな…」
千早「十分です。ありがとうございました」
千早「どうしても聞いておきたかったので」
千早「でも安心しました。プロデューサーはやはりプロデューサーだったんですね」
P「そう簡単に変わったりはしないさ」
千早「見違えましたよ、まるで初めて出会った時のようです」
P「…移籍前の俺ってそんなにダメだったのか?」
千早「ふふっ想像にお任せします」
千早「それでは私はこれで。伊織達の指導よろしくお願いします」
P「あぁ、その辺りも考えてるよ。皆によろしくな」
P「さ、そろそろ皆集まってるかな?」
美希「この衣装懐かしいの!ちょっと楽しみになってきたって感じ」
響 「うわっハム蔵そんなとこに入っちゃだめだぞ!」
貴音「それにしても決勝戦で曲を変えるとは思い切ったことをするのですね」
P「あぁ。俺も最初はオーバーマスターのままでいくつもりだったんだが」
P「どうも教育が必要なやつがいるようでさ」
P「貴音には迷惑かけるが二人をサポートしてやってくれ」
貴音「承知しました。あなた様」
P「今回の相手は知っての通り竜宮小町だ。ジュピターを破ってここまで勝ち抜いてきた」
P「実力という意味では俺達と五分だと思うが、今回もリラックスしていこう」
響 「リラックスって…竜宮小町相手にそんな調子でいいのか?」
美希「ハニーはミキ達が負けてもいいってこと?浮気なんて許せないの」
P「別に負けろとは言ってないさ。今回の目標はずばり、全力で楽しめ!」
響 「楽しむって、歌って踊って皆を喜ばせる?」
美希「キラキラすることって思うな」
P「それでいいよ。自分達の思うように動いてくれ」
響 「そんなのいつも通りだぞ!誰が相手でもなんくるないさー!」
美希「ハニー今日はちゃんと見てくれるんだよね?」
P「う、ごめんな。今日はしっかり美希達を見守るからな!」
美希「それならぴっかぴかに輝いちゃうの!でこちゃんなんかに負けたりしないの!」
伊織「久しぶりね」
P「あぁ。まさかIU決勝で当たるとは思わなかったよ」
伊織「あんたに見せてあげるわ。765プロは961プロに劣ってないってことをね」
律子「伊織!またかってに飛び出して…ちょっとは皆のことも考えなさいよ!」
伊織「はいはい、それじゃあプロデューサー。せいぜい健闘することね」
律子「ちょっと伊織…!はぁ〜なんでこうなっちゃったんだろう」
P「律子も大変そうだな」
律子「あぁプロデューサー殿…あなたがいない間にうちはもうガタガタですよ…早く戻ってきてもらわないと」
P「もう暫くの辛抱さ。IUが終わればすぐ元通りになるよ」
律子「そうだといいんですけどね。今からあずささんを探してこないと…それじゃプロデューサー殿!」
P「あぁ、そっちも頑張れな」
黒井「久々の仲間との再会はどうだった。へなちょこプロデューサー」
P「黒井社長…来てくれたんですね」
黒井「それにしても貴様…今回は楽曲と衣装を変更したらしいな」
P「えぇ。少し思うところがありまして…勝手な判断をしてすみません」
黒井「好きにしろと言ったはずだ、責任は全てお前が持て」
黒井「しかしオーバーマスターと比べると少々力不足だと思うが?」
P「そうかもしれません。ですが765プロとして竜宮小町と対するうえでこれがベストだと判断しました」
P「ある人が言っていました。観客やスタッフには過程は関係ない。結果が全てだと」
黒井「その通りだ」
P「だから俺は、黒井社長の言う仲良しごっこを続けて最高の結果を出そうと思います」
黒井「…それが961プロで学んだお前の答えなのか」
P「黒井社長には感謝してますよ。環境に甘えてた俺をここまで立て直してくれたんですから」
P「はい。お世話になりました。黒井社長」
黒井「さっさと行け!」
…
黒井「…結局あいつは骨の髄まで高木の765プロに侵食されていたようだ」
冬馬「何しょぼくれた顔してるんだよ社長」
黒井「ジュピターか…無能な社員が辞めて喜んでいたところだ」
北斗「その割には随分と世話を焼いていたようですが」
翔太「クロちゃんツンデレだからねー!」
黒井「やかましいぞ!フン、お前達も後学のために見ておくんだな。仲良しごっこの集大成らしい」
北斗「それはいい経験になりそうだ。後輩的な意味では見逃せない」
冬馬「そうだな…行こうぜ。社長」
黒井「私はもう引き上げる。お前達だけで見てこい」
北斗「あのプロデューサーに思うところでもあるんだろう。俺達には関係ないさ」
冬馬「じゃあ行くか。見せてもらうぜプロデューサーの答えってやつをな」
北斗「しかし冬馬はその私服なんとかならなかったのか?」
冬馬「あん?別に着れりゃ何だっていいだろ」
翔太「ちょっとアキバっぽいよね!ははっ冬馬くん臭ーい!」
冬馬「く、臭くねーよ!なんで距離取ってんだよ!」
ギャーギャー…
P「頼むぞ、皆!」
貴音「皆で頂点へと至るための大きな一歩です」
美希「律子、さん達が相手でもなんくるないさーなの!」
響 「あ、自分の台詞とるなよぉ!」
P「気合入れていくぞ!」
貴音「三!」
響 「2!」
美希「1!」
「「「「トップアイドル!」」」」
やったー!
春香「美希ー!頑張ってー!」
真美「お姫ちーん!気合いっぱつー!」
やよい「うっうー!響さんファイトですー!」
真 「そういえば千早さっきどこ行ってたの?」
千早「ちょっとね」
小鳥「竜宮小町の皆も出てきたわよ!」
真美「あずさお姉ちゃーん!亜美ー!がんば→!」
やよい「うっうー!伊織ちゃんがんばってー!ゲホッゲホ!」
雪歩「ああっやよいちゃん大丈夫?こ、これゆっくり飲んでね」
やよい「うー…ありがとうございますー」
春香「プロデューサーさーん!頑張ってくださいー!!」
真「プロデューサーはステージにいないよ…」
亜美「いおりん!始まるよ!」
伊織「え、ええ!わかってるわよ!」
君が触れたから七彩ボタン♪全てを恋で染めたよ…
美希「それじゃこっちもいくのー!READY!!」
真 「オーバーマスターじゃないんだ」
春香「プロデューサーさん!READY!!ですよ、READY!!!」
ARE YOU READY I'M LADY 始めよう♪
貴音「やれば出来るー!」
響 「きっとー!」
美希「ぜったーい!」
「「「私NO.1!」」」
あずさ(比べてこっちは…)
春香「お客さん、フェアリーのほうに流れてってるね」
千早「でしょうね」
真 「うーん…竜宮はなんか気合が空回りしてるのかなぁ」
千早「心のこもってない歌で観客を魅了できるわけないわ」
やよい「うぅー伊織ちゃん…」
真美「ゆきぴょん!どう責任とってくれるのかね!」
雪歩「え、え、こ…こんな無責任でひんそーでちんちくりんな私は穴掘って埋まっておきますぅ?」
真 「疑問文で聞かれても…」
小鳥「ピヨ…ビール切れちゃったピヨ…」
律子「あ、プロデューサー殿…はは、完敗ですよ」
P「それより今の曲が終わったらすぐアンコールが始まるよな!?」
律子「え、えぇ。普通はそうなるでしょうね…それが何か?」
P「竜宮小町貸してくれ!6人でアンコールだっスタッフには既に話してある!」
律子「は…6人って、セクステットライブですか!?そんな無茶な!」
P「無理を通して道理をぶっ壊すのが俺達765プロだろ!頼む律子!」
律子「そんなの聞いたこと無いんですけど…あぁもう!好きにしてください!」
P「ありがとう!3人が戻ってきたらこっちに寄こしてくれ!」
律子「3人が了解しなかたらどうするつもり…いえ、断るはずないか」
あずさ「伊織ちゃん…」
伊織「結局私達はジュピターと同じだったのね…相手に勝つために力をつけただけ」
伊織「そんなんじゃファンはついてきてくれないわ…ごめんなさい皆」
律子「そんなあなた達に朗報よ」
伊織「律子…」
律子「プロデューサー殿の計らいでアンコールに招待されてるんだけど、どうする?」
あずさ「あらあら〜プロデューサーさんったら…」
亜美「いおりん!」
伊織「死体に鞭打つとはこーいうのかしら…全く最低な男ね」
伊織「いいわよ、どうせなら私達の歌であいつら食っちゃうわ!行くわよあずさ、亜美!」
亜美「やったー!」
あずさ「うふふ、楽しくなりそうね〜」
響 「違うぞプロデューサー!自分達4人の結果だぞ!」
貴音「あなた様の力添えが無ければここまで来るのは到底不可能でした…まこと感謝いたします」
美希「ご褒美ゲットなの!これで春香達に一歩リードできるの!」
P「ご褒美なんて後でいくらでもやるさ!さぁ後はアンコールだぞ」
亜美「兄ちゃーーん!突撃→!!」
P「オウフッ!あ、亜美か…よく来てくれたな」
あずさ「今日はありがとうございました〜最後にもう一度お付き合いよろしくお願いしますね〜」
伊織「ふん」
P「あずささんに伊織…ありがとう。来てくれて嬉しいよ」
伊織「負けたんだから仕方が無いわ。その代わりゲストに主役を食われても文句言わないでよね!」
P「あぁ、お手柔らかに頼むよ」
美希「あーらほらさっさなの!それじゃ気合いれるのー!」
「「「「「「765プロ、ファイトー!」」」」」」
…
冬馬「うおっあいつら負けた竜宮と組んでアンコールやんのかよ…」
北斗「もしジュピターで同じことが起こったら冬馬はどうする?」
冬馬「アホらしい。そんな仲良しごっこやってられるかよ」
冬馬「って今までの俺なら言うんだがな。あいつら見てるとそれだけじゃダメなんだろうな…」
翔太「でもでも冬馬くんがフリフリ着てあんなの歌うのはちょーっと痛いよね!」
北斗「別のファン層は獲得できるかもしれないけどな」
冬馬「いちいち突っ込むんじゃねーよ!黙って聴いとけ!」
北斗「やれやれ…俺達はまだまだみたいですよ。プロデューサーさん」
高木「それではプロジェクトフェアリーの勝利と竜宮小町の健闘を称えて!」
かんぱーい!
春香「プロデューサーさん!お酌ですよ、お酌!」
P「あぁ、ありがとう…なぁ美希離れてくれないと飲めないよ」
美希「ハニー言ったの!IU獲れたら好きなだけギュってしていいって!」
P「ご褒美がどうとか言ってたのはそれだったのか…気づかなかった…」
美希「今日から一週間くらいはずっと離れないのー!んーなのー!」
春香「プロデューサーさん!なんこつですよ、なんこつ!」
律子「だから私は未成年…あぁもう亜美は髪いじるのやめなさい!」
やよい「うっうー!この枝豆長介達に持って帰ってもいいですかー?」
響 「ブタ太ー!出て来ーい!自分が悪かったさー!」
真美「ひびきんのブタはお姫ちんがさっき食べてたよー」
響 「嘘だよな!?チャーシューって言ってたのは本気でブタ太を狙ってたのか!?ブタ太ーー!!」
小鳥「ピェエエエエエエエイ!」
あずさ「あらあら〜テーブルが回って見えるわ〜」
真美「お腹ん中がパンパンだZE」
雪歩「うぅ…苦しいですぅ…」
春香「ゆ、雪歩大丈夫?無理に食べさせるから…」
亜美「めんごめんご」
響 「ブタ太…どこ行ったんだ…」
律子「後ろに3人乗ってねー」
あずさ「千早ちゃん〜隣失礼するわね〜」
貴音「千早はどうぞ真ん中へ」
千早「最悪の配置だわ」
小鳥「ピヨ…気持ち悪い…」
真 「小鳥さん吐くなら外出てくださいよ!」
社長「それじゃあ諸君明日は全員オフにしてあるからゆっくり休みたまえよ!音無君は出社だけどね」
小鳥「ピェ…ォップ…オロロロロロ」
真 「ひいいいいい!」
伊織「私とやよいはこのまま私の家まで行くわ。迎えもすぐくるから心配ないわよ」
やよい「うっうー!今日はお父さんがいるのでお泊り許してもらえましたー!」
P「はは、よかったな。…美希、そろそろ腕が痺れてるんだが」
美希「今日はテコでも動かないの。戦車持ってきてもダメなの二人で歩いて帰るの」
P「はぁ…仕方ないな。じゃあ伊織達は迎えくるまで店で待っとけよ。俺と美希はもう帰るから」
やよい「お疲れ様でしたプロデューサー!」
伊織「あの…」
P「そうそう伊織はフェスで負けた責任で一週間事務所のトイレ掃除な」
P「どうせ765プロ同士で争うなら何かあったほうが面白いだろ?ちなみに発案者は音無さんだ」
伊織「あの手羽先女…覚えときなさいよ」
P「悔しかったら今度の定例ライブで俺達に勝ってみるんだな」
伊織「…上等じゃない。今度こそあんたらをコテンパンにしてやるから!」
美希「ミキ今日は帰りたくないなー」
P「楽しみにしてるよ…ほら美希もアホなこと言ってないで行くぞ」
P「今日はオフなのに自然と足が事務所に向いてしまった」
P「961プロに預けてた荷物は全部こっちに送ってくれてるらしいが…」
P「音無さんと適当に話でもして暇つぶししようかな」
ガチャ
春香「プロデューサーさん、おはようございます!」
P「うおお春香!?今日はオフのはずだろ?」
真 「ボクもいますよー」
やよい「おはようございまーす!」
千早「毎日がオフみたいなものでしたから」
真美「事務所で時間潰すのが日課になっちゃったもんねー」
小鳥「ピヨピヨ…書類が減らない…」
真美「生気が無いトリガラのようだ」
響 「…」
雪歩「お茶ですぅ」
P「あ、あぁありがとう」
亜美「貴重なオフが…めっちゃ寝れると思ったのにー!」
あずさ「でも気楽に事務所に居られるのはいいわね〜」
春香「それよりプロデューサーさん!美希と一夜過ごしたってホントなんですか!?」
真美「え”っ」
美希「ふふん。なの」
雪歩「ええぇぇええ!?そ、そんな…」
美希「ミキは女の子から女にランクアップしたの。これでハニーはミキのものなの」
P「あぁゴネるから俺の家に泊めただけだ。俺もすぐ寝たし早朝すぐ帰したよ」
雪歩「ね、寝たなんて…うぅ〜」
春香「不潔ですよ、不潔!」
P「何を勘違いしてるんだこの子らは」
伊織「あら、あんたも来たのね」
千早「滅多に見られませんよこんな水瀬さんは」
伊織「同情するなら代わりなさいよ!宇宙一のスーパーアイドルがゴム手袋してトイレ掃除なんて!」
小鳥「はいはい敗残の将はなんとかかんとか〜ピヨヨ〜♪」
亜美「あ、いおりん臭いからソファーに来ちゃダメだよー」
伊織「むきーー!!」
…
冬馬「相変わらず仲良しごっこやってんのな」
亜美「うあうあー!あまとうがなぜここに!」
P「ん、冬馬じゃないか。どうしたんだこんなとこまで」
冬馬「送り忘れた荷物を持ってきてやったのと社長から、あんたんとこの社長へ伝言だ」
律子「なにそれ!横暴すぎるわ!」
雪歩「ひぃぃ…ぷろでゅーさぁ…」
冬馬「今日は荷物返しに来ただけだから、詳しい説明はまた社長達がするんじゃないの。それじゃ」
P「お、おい!…行っちゃったよ」
美希「ミキはハニーが居れば何だっていいって思うな」
真美「あまとうを我らの手下にするのはどうかね亜美君」
亜美「あまとうパン買って来いよ!ダッシュな!ってやってみたい!」
貴音「天ヶ瀬冬馬には一度焼きを入れねばなりませんね」
P「一息つけると思ったのにまだまだ忙しくなりそうだな…」
おわり
春香さん不憫すぎ泣いた
面白かったよ
ブタ太…
響のブタはどうなったんだろうか
Entry ⇒ 2012.06.04 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「お前らにはレッスン修了試験だけが足りない!」
亜美「何を修了すんのさ?」
P「このレッスンをだ」
響「ってコトは?」
千早「つまり?」
P「そう!これが最終回だ!!!」ババーン!!!
一同「な、なんだってー!!!」ワー! キャー!!
雪歩「あまり良い思い出が無いですぅ…」
真「…」
律子「それで?具体的には何をするんですか?」
P「前回と同じく、役柄を掘り下げるやり方でいこうと思う」
小鳥「あ」
P「愚問です小鳥さん!」
小鳥「知ってました…」
P「最初のときみたいに、苗字の五十音順でいいんじゃないかな?」
あずさ「律子さんで始まって、伊織ちゃんで終わるんですね?」
真「…」
P「異論が無ければ始めたいと思うが、みんなどうだ?」
貴音「わたくしは何もございません」
美希「ミキもオッケーなの」
P「よし。それじゃあ律子から」
真「あ、あの、プロデューサー!」ガタッ
真「えっと…お願いがあるんですけど…」
P「何だ?遠慮せずに言ってみな」
真「ボクを…ボクを最後にして貰えませんか!」
雪歩「真ちゃん…」
貴音「何やら、胸に期する物がある様子ですね」
律子「それはまぁ…いろいろあるでしょうね」
真「ダメ…ですか?」
春香「うわっ、軽っ!」
真「ホントですか?」
P「うん。みんなも異論無さそうだし」
伊織(真が言うなら仕方ないじゃない…)
響(異論なんて言えるわけないぞ…)
真「あ、ありがとうみんな!」
律子「前回と同じですね」
P「そういうこと。じゃあ律子、よろしく」
律子「はいはい」ガサガサ
あずさ「いい流れを作ってくださいね、律子さん」
律子「それはクジ次第です」ガサッ
P「何を引いた?」
律子「【あざとい】【同級生】です…」
春香「うわー、難しそうだなー」
P「…うん、とりあえず始めてみようか」
P「おはよう秋月」
律子「えへへ」チラッ
P「…何だよ」
律子「え?えっと…み、見てるだけ!えへへ」チラッ
P「そ、そうか」
春香「あー、いるよねーあんな子」
響「…うん」
P「いや、話が全く見えないんだけど…」
律子「え、えっとね…お弁当作り過ぎちゃったぁ!えへっ」
P「そ、そうなのか」
律子「あーあ。誰か食べてくれる人いないかなー」チララッ
小鳥「律子さんもタフになりましたよね…」
千早「それは音無さんもです…」
律子「えぇ!そ、そんなの悪いよぅ!」アタフタ
春香「うわーあの動きあざといなー」
伊織「いいからアンタは黙ってなさい…」
P「まぁ、そんなに大量じゃなさそうだし」
律子「あ、ありがとうp君!私…これから毎日作りすぎちゃおっかな!!」ニコッ※
P「き、期待しとくよ」
p=Pの下の名前と解釈して下さい
真美「ナイスファイトりっちゃん」
P「うん。実に良かったぞ。合格だ」
律子「これで最後だと思えばこれくらいは…」
P「じゃあ春香。クジ引いて」
春香「は、はい!」ガサガサ
伊織「もう甘酸っぱいのは止めてよね」ボソッ
春香「これにします!」サッ
P「読み上げてくれ」
春香「【泣き虫な】【メイド】です!」
千早「…もう何も言わないわ」
P「…よし。やってみよう」
P「ど、どうも」
春香「ご注文お決まりですかぁ?」キララッ
響「もう合格でいいと思うぞ…」ボソッ
亜美「まだ泣いてないんだけどね…」ボソッ
P「じゃ、じゃあこの"キラキラオムライス"を」
春香「はーい!少々お待ちくださいませぇ」クネッ
春香「お待たせいたしましたぁ!ピカピカハンバーグでございまーす!」
P「へ?いや、キラキラオムライスを頼んだんだけど…」
春香「えぇっ!ち、違ってましたかぁ!?」
P「ました」
春香「ふ、ふぇーん…私、オーダー間違えちゃいましたぁ…」チラッ
真「出たぞチラ見…」
律子「あれが本式なのね…」
春香「だって…だってぇ…」グスッ
P「このハンバーグも美味しいそうだし、これでいいよ」
春香「ホ、ホントですかぁ!」ウルウル
P「う、うん」
春香「私…私…」
P「な、なに?」
春香「ご主人さまがだーい好きでぇす!」ニッコォ!
やよい「春香さんプロですぅ」
雪歩「そ、そうだね…」
P「よ、よく頑張ったな春香。合格だ」
春香「ありがとうございまーす」
伊織「ある意味完成系じゃない…」
P「お次は…小鳥さんですね」
小鳥「は、はい!」ガサガサ
響「なんかイヤな流れだぞ…」
亜美「頼んだよぴよちゃん」
小鳥「えっと…【不思議ちゃんな】…【娘】?」
律子「あぁ…」
貴音「なんと…」
P「…やってみますか」
P「え?」
小鳥「パーパッ!」
P「な、なんだい小鳥?」
小鳥「…なんでもない」
春香「さすがに照れますよねこれは…」
P「ハッハッハ。言いたいことはちゃんと言わなきゃダメだぞ?」
小鳥「う、うん…」
P「小鳥ももう6歳なんだからな!」
小鳥「!?」ビヨッ
律子「またそうやってハードルを…」
美希「小鳥に6歳の子供がいても」
伊織「おだまりっ!」
美希「ぶー」
P「小鳥の将来の夢は何かな?」
小鳥「えっとねぇ…小鳥はねぇ…」
P「小鳥は?」
小鳥「えっと…」
真「考えてる考えてる…」
小鳥「マ、マルマイン!」
真美「まさかのポケモン!?」
高速だいばくはつで敵も味方も蹴散らしてやるんだって
小鳥「す、素早いから!」
P「…うん?」
小鳥「それに電気だもん!」
P「そ、そっか…でもポケモンならピカチュウとか」
小鳥「ミッキーの方が好きだもん!」
千早「危険な子供ね…」
律子「いろいろとね…」
何かとは言わないけど
P「か、可愛らしい6歳でしたよ!」
真「そ、そうですよ!すっごく可愛かったです!」
小鳥「マルマイン好きなんです…丸いし」
P「そうですよね!丸くて可愛いですもんね!」
亜美「フォロ→しまくってるよ…」
伊織「自業自得よ」
P「も、もちろん合格ですよ!何言ってるんですか!」
貴音「響もなかなか引きが強いようですね」
真美「良いのばっか引いてるよね」
響「これにするぞ!」サッ
P「さてさて今回は?」
響「んっとね…【怖がりな】【先輩】だぞ!」
P「お!今回も良さげだな!それじゃあやってみよう!」
P「どうしたんですか響先輩?」
響「じ、自分、肝試しとか苦手なんだよ…」
律子「なるほどね。そういう設定できたか」
P「大丈夫ですよ、何も出りゃしませんって」
響「だ、だけどさ…」キョロキョロ
春香「普段の響とギャップがあって可愛いかも」
貴音「たしかに」
P「先輩の大声の方が怖いと思いますけど」
響「あ、あのさp」
P「なんすか?」
響「シャ、シャツの裾を掴んでてもいい?」
P「えー」
響「うぅ…頼むよぅ…」グスッ
雪歩「響ちゃんだとあんまり…」
伊織「あざとくない?」
雪歩「う、うん…えへへ」
響「い、いいの?」
P「伸びるからあんま引っ張らないでくださいね?」
響「う、うん!じゃあ…」キュッ
P「さっさとゴールしちゃいますか」
響「ちょっとゆっくりでもいいぞ?」ボソッ
P「ん?何か言いました?」
響「な、何でもないぞ!…えへへ、何でもない」キュッ
貴音「なるほど…わたくしも伸びても構わないしゃつを用意しておかなければ…」
P「うん。響は安定してるな。合格だ」
響「わーい!合格だぞ!」
貴音「たかねぇね、しゃつの裾を掴んでも…などと」
春香「次は千早ちゃんだね」
千早「ええ。演じやすい役柄だといいのだけれど…」ガサガサ
律子「千早もずいぶん成長したわね」
亜美「…笑いズム」ボソッ
真「あ、あれ?背筋が寒い…」
千早「えっと…【元気な】【幼馴染み】」
P「面白そうだな!いってみよう!」
P「おお、千早。おはよ」
千早「今日もいい天気だねっ!」
P「千早は今日もいい元気だな」
伊織「何上手いこと言ってんのよ」
千早「げ、元気だけが私の取り得ですから!」
P「いやいや。他にもたくさんあると思うぞ?」
千早「た、例えば?」
お前ら…
千早「ななな何を言ってんのよまったく朝から止めてよねまったくホントに冗談もほどほどにして下さい!」
やよい「これ以上ないくらい慌ててますぅ」
P「いや、本気で言ってるんだけど」
千早「そそそんなこと…えっと…バ、バカァ!」
伊織(嬉しそうな顔してんじゃないわよ、まったく)
千早「け、結婚なんて考えたこともないわよ!」
小鳥「…」
P「まぁ、いざとなったら…」
千早「な、何よ」
P「やっぱやーめた」
千早「あっ、ズルい!ちゃんと最後まで言いなさいよ!」
P「そのうちなー」
千早「もう!pのバカ!!!…ふふ。バカ…」
千早「う、うん…」
P「何か嬉しそうな顔して演技してたな。千早もついに演技の楽しさに目覚めたか」
律子「…はいはい」
千早「そ、そうですね…」
P「うん。千早も合格だ。よく頑張ったな」
千早「…ありがとうございます」
貴音「お次はわたくしですね」ガサガサ
響「貴音は毎回スゴいからな」
雪歩「ま、毎回見入ってしまいます」
貴音「ふふ。今回は…【どえすな】【おねえさん】と記してあります」
あずさ「あら〜。前回の私と同じね〜」
律子「うーん…何というか…」
P「虐げて喜ぶ、みたいな?」
小鳥「虐げられて喜んでる顔を見て自分も興奮する、みたいな?」
貴音「なんとも面妖な性癖でございますね…」
P「まぁ、出来る限り俺がリードするからさ。とにかくやってみよう!」
P「は、はい!?」ビクッ
貴音「わたくしと同じ目線で話そうなどと、身分をわきまえなさい!」
P「ど、どうすれば…」
貴音「跪きなさい」ニコッ
P「は、はい!」サッ
貴音「ふふ…いい子ですね」ナデナデ
亜美「あれって演技?」ヒソヒソ
真美「そういうことにしとこうよ…」ヒソヒソ
伊織「言葉で虐げるタイプなのね…」
貴音「まったく汚らわしい!」
P「ありが…すいません!」
やよい「喜んじゃってますぅ」
P「ほ、ホントにやるの?」ボソッ
貴音「痴れ者!同じ言葉を何度も言わす気ですか!」
P「は、はい!」ゴツン
律子「あーあー、擦り付けてる擦り付けてる」
P「た、貴音様に命を捧げます!」
春香「大人の人の本気土下座、初めて見た…」
P「は、はい!」スッ
貴音「ホーホッホ!何と醜く腐った目なのでしょう!」
P「…」
貴音「わたくしは誉めているのですよ?お礼も言えないのですか?」
P「あ、ありがとうございます貴音様!」
美希「ミキ、ひょとして見る目が無かったの?」
伊織「お似合いだから安心しなさい」
P「…」
響「2人とも放心状態だぞ」
律子「新しい自分を見つけたみたいね」
あずさ「あら〜。それはおめでたいですね〜」
伊織「赤飯でも炊いてやりなさい」
真「次は…やよいだね」
やよい「はーい!頑張りますよぉ!」ガサガサ
千早「…」ソワソワ
亜美「この2人は相変わらずだねぇ」
響「もうツッコまないぞ」
やよい「はーい!【ドMな】【彼女】ですぅ!」
伊織「!!!!!」ガタッ!!!!!
千早「!!!!!」ガタッ!!!!!
響「!!!!!」ガタッ!!!!!
亜美「ひびきん…」
P「そ、それはだな…」
律子「さっき貴音がやった演技の逆をやればいいのよ」
真「虐げてられて喜ぶ…みたいな」
やよい「うぅ…難しいですぅ」
伊織「ちょっとアンタ!やよいに悪さしたら許さないわよ?」ヒソヒソ
P「お、俺だってそのつもりだよ」ヒソヒソ
やよい「とにかくやってみますぅ!」
P「そ、そうだな!やってみよう!」
やよい「?」
P「や、やよい」
やよい「どうしましたかぁ?」
真「やよいの笑顔が眩しい…」
小鳥「あの笑顔を虐げるなんて…」
やよい「はい!」
P「お、お前は今から俺の犬だ!」
やよい「へ?イヌ美のマネすればいいんですかぁ?」
P「い、いや、そうじゃなくて…ワンと鳴け!」
やよい「えっと…わん!」
春香「見てるだけなのにものスゴい罪悪感が…」
やよい「えへへー。頭撫でられちゃいましたぁ」
亜美「なぜか兄ちゃんを応援したくなってきた…」
P「じゃあ次は…えっと…」トクトク
千早「お皿に水を…」
雪歩「まさか…」
P「さぁ、やよい」コトッ
やよい「へ?なんで床に置くんですかぁ?」
P「い、犬のような格好でこの水を飲め!」
小鳥「あ、悪魔!」
それがやよい
P「え、演技だから!なっ?なっ?」ボソッ
やよい「…」フルフル
響「じ、自分、変わってやりたいぞ…」
P「は、早く飲めよ!この…やよい犬!」
律子「さすがにメス犬とは言えないみたいね…」
やよい「…飲めば…良いんですね?」グスッ
伊織「あぁ…泣かないでやよい…」
真美「やよいっちが…やよいっちがぁ…」
やよい「…」ゴクゴク
千早「頑張って…頑張って高槻さん!」
やよい「…」ゴクゴク
P「すまない…すまないやよい…」
やよい「…飲みましたぁ」
響「やよい…やよいぃ!」
やよい「へ?へ?」
P「もういいんだ!もうこんな真似しなくていいんだ!!」
やよい「あの…」
伊織「何も言わなくていいの!やよいは最高だったわ!そうでしょ?」
P「あ、あぁ!最高だった!合格だ!!」
やよい「ホントですかぁ!私、ドMでしたかぁ!」
雪歩「完璧なドMだったよぅ!」
やよい「うっうー!やりましたぁ!!!」
律子「やよいマジックね…」
真「それがやよいマジックさ…」
P「さて、お次は…」
雪歩「わ、私ですぅ!」ガサガサ
真美「いい流れに乗りたいところだね」
律子「さて、どうなることやら」
雪歩「はわわ…【ツンデレな】【妹】ですぅ…」
P「ツンデレの雪歩か!面白そうだな!やってみよう!!!」
雪歩「な、何よお兄ちゃん!学校では話かけてこないで!」
P「いいじゃん。兄弟なんだからさ」
雪歩「い、いやだよぅ!だって恥ずかしいもん!」
P「そう言うなって」
雪歩「そ、それで?何の用?
響「雪歩の妹役はハマるね」
貴音「ええ。連れ帰りたいほどに…」
雪歩「ある…けど」
P「貸して?」
雪歩「イヤっ!」
P「いいじゃん」
雪歩「イーヤっ!むきー!」
春香「ツンデレってむきーとか言っちゃうの?」
伊織「言ったこと…無いわよ、たぶん…」
雪歩「き、気持ち悪い呼び方しないで!」
P「ダメ?」
雪歩「し、仕方ないなぁ!ほらっ!」サッ
P「お!サンキュー!」
雪歩「ちゃんと洗って返してよねっ!」
P「もちろん。ありがと雪歩」
雪歩「よ、用がすんだら向こう行って!」
P「ハハハ。わかったわかった。じゃあな。帰ったら桃鉄の続きやろうぜ」
雪歩「う、うん!今日は負けないからねっ!えへへ…」
千早「良かったわよ萩原さん」
P「うん。こっちも演じ易かったしな。合格だ雪歩」
雪歩「は、はい!」
律子「次は…亜美が先でしたっけ?」
P「ああ、亜美からだな」
亜美「オッケ→!」ガサガサ
P「あんま悪ノリすんなよ?」
亜美「んっふっふ〜。それはどうかな?えっとねぇ…【寂しがり屋な】【友達】だよ→!」
P「よし、やってみよう!」
亜美「ええ→、まだいいじゃん!亜美、次はガイル使いたい!p君はまたザンギね」
P「やだよ!お前のガイル待ってるだけじゃん」
亜美「待ってないよ→!溜めてるだけだもん!」
P「もっとダメじゃん!」
千早「ゲームの話かしら?」
真「対戦型格闘ゲームだよ」
P「また明日な」
亜美「明日の何時何分何秒まで待てばいいのさ→?」
響「いつもの亜美だぞ」
P「明日の15時30分ちょうどに来るから」
亜美「亜美そんなに待てないよ→!寂しいよ→!!!」
真美「真美たちいつもこんな感じなの?」
真「だいたいね」
真美「ちょっとだけ反省…」
P「なんだよ?」
亜美「p君泊まってけばいいじゃんか!」
P「無理だろ!一応ほら…」
亜美「なにさ?」
P「男と女だし…」
小鳥「この流れは…」
律子「さて、と」
P「それはそれ!」
亜美「p君…」キュッ
P「なぜ袖口を掴む…」
亜美「亜美、寂しいな…」
P「だ、だからぁ…」
亜美「一緒に寝ようよ、兄ちゃん?」ボソッ
律子「はい終了ー!!!」
美希「意義なしなの!!!」
伊織「何を見せる気よ、まったく」
P「演技に関しては、まぁ合格かな」
亜美「余裕っしょ!」
真美「真美も余裕で合格しちゃうかんね!」ガサガサ
律子「まともなの引いてよね」
真美「えっとねぇ…おやおや→」
P「何だよ?」
真美「【甘えん坊な】【後輩】と書いてありますぜ!」
律子「ああ、また…」
P「…うん。やってみるか」
美希「さっそくなの」
P「お、おお、双海」
真美「えへへー。pセンパイ?」ボソッ
伊織「いつの間にそんな声出せるようになったのよ」
P「な、なに?」
真美「おひざ」
P「ひ、膝?」
真美「センパイのおひざにコロンってしたいな→」
千早「将来が不安ね…」
真美「うん」
P「ここで?」
真美「うん」
P「は、恥ずかしいよ」
真美「じゃあ真美がしてあげます」チョイチョイ
P「も、もっと恥ずかしいよ!」
P「す、する方かな」
真美「じゃあ、失礼しま→す」コロン
美希「律子!止めるの!早く!」
律子「呼び捨て?」
美希「…さん」
律子「もう少し様子を見ましょ」
美希「ハイなの…」
P「そ、そうだな」
真美「真美、眠くなってきちゃいました」
P「そうか…」
真美「あたま」ボソッ
P「へ?」
真美「いい子いい子してください」ボソッ
P「う、うん…」ナデナデ
真美「えへへー。ホントに好きになったら責任取ってね、兄ちゃん?」チラッ
P「しゅ、終了ー!!!」
P「あ、危ないところだった…」
律子「しばらく塀の中で暮らすのも悪くないんじゃないですか?」
真美「どうだった兄ちゃん?真美、合格かなぁ?」
P「うん、合格!…合格させとかないと危険な気がするから」
美希「よし!美希の番なの!チューするの!」ガサガサ
律子「その前に止めるから安心しなさい」
美希「えっと…【やる気のある】【アイドル】…えっ!?」
P「それは楽しみだな。やってみよう!」
美希「お、おはようございますなの、ハニー!」
P「今日もダルいな」グテー
美希「ハ、ハニー!ちゃんとやる気だしてくれなきゃ困るの!」
P「いいじゃんいいじゃん」グター
美希「ミキ、たくさんお仕事したいの!」
伊織「レアね」
響「レアだぞ」
真「レアだね」
やよい「雨が降りますぅ」
美希「い、いやなの!ミキ、ちゃんとレッスンしたい!」
P「ほうほう。例えば明日はどんなレッスンがしたい?」サッ
雪歩「手帳を取り出しましたぁ…」
美希「え、えっと…明日は1日中ダンス!」
P「了解」カキカキ
美希「ほ、ホントに書いちゃう必要は無いと思うな、ミキ」
P「いや、念のため。明後日は?」
美希「明後日は…営業にいくの!レコード会社を片っ端から回っちゃうんだから!」
P「営業(レコード会社総ざらい)と」カキカキ
P「ゴールデンウィークの予定は?」
美希「や、休み無し…なの…」
P「いやー、美希は働き者だなー、尊敬しちゃうなー」カキカキ
美希「り、律子…さん…」
律子「何よ?」
美希「終了ー、って…」
律子「異議あり」
P「明日からスケジュールパッツンパッツンだぜ!やったね美希ちゃん!」パチパチ
P「うん。演技に関してはアレだったけど、仕事への情熱を評価して合格にしよう!」
伊織「良かったじゃない」
春香「明日から頑張ってね」
あずさ「私の番ですね〜?」ガサガサ
律子「お待たせしました」
あずさ「いえいえ〜。えぇっとぉ…あらあら〜。うふふ」
亜美「どったの、あずさお姉ちゃん?」
あずさ「【ちょっとエッチな】【姉】です〜」
P「よろしくお願いします!!!!!」
P「なに、姉ちゃん?」
あずさ「お姉ちゃん、肩が凝っちゃったの〜」ニコニコ
P「う、うん」
あずさ「揉んでもらってもいいかしら〜」ニコニコ
小鳥「これは…」
律子「強烈ですね…」
あずさ「うふふ、ありがとう。お姉ちゃん、どっち向けばいいかしら?」ニコニコ
P「む、向こうむいて!」
あずさ「あら〜、残念だわ〜」ニコニコ
P「では、失礼します…」ゴクリ
あずさ「どうぞ〜」ニコニコ
P「こ、この辺り?」モミッ
あずさ「あっ…」
P「ご…ごめんなさい!!!」
P「す、すいません…」
あずさ「続けて?」ニコッ
P「は、はい」モミモミ
あずさ「ん…p君上手ね〜」ウットリ
P「す、すいません…」モミモミ
亜美「うわ→…」
真美「真美、勝てる気がしないや…」
美希「ミキもなの…」
伊織「肩揉んでるだけなのに…」
ぱねえ
P「は、はい…」モミッ
あずさ「ん…」
雪歩「は、はわわ…」
やよい「恥ずかしいですぅ…」
あずさ「ありがとうp君。だいぶラクになったわ〜」ニコニコ
P「そ、それは良かった…」
あずさ「それじゃあ、次は腰を」
P「しゅ、終了ー!しゅーりょー!!!」
P「こ、これはヤバい…何だかよくわからんがヤバい…」
律子「お察しします」
あずさ「私、合格できたでしょうか?」
P「も、もちろんです!大合格です!!!」
伊織「どんな合格よ」
春香「次は伊織だね」
小鳥「今日も可愛いのお願いね?」
伊織「ふんっ…」ガサガサ
響「伊織も安定してるからなー」
伊織「当然よ!えっと…【気弱な】…【若奥さま】」
P「(今日もニヤニヤできそうだな)よし、張り切っていってみよう!」
P「ただいま、伊織」
伊織「あ、あの…」モジモジ
小鳥「うふふ…」
律子「ふふ…」
P「ん?何だい伊織?」
伊織「えっと…その…」モジモジ
P「ハハハ。遠慮せずに言ってごらん?」
伊織「た、ただいまのチューは?」
春香「え?」
千早「え?」
美希「の?」
伊織「う、うん…嫌…かな?」
亜美「いおりんってば、役に入り込んでるね」
P「えっと…」
伊織「うん…」ウルウル
やよい「伊織ちゃん可愛い…」
P「お、オデコじゃダメかな?」
伊織「オデコでもいい…」ウルッ
響「えっ?えっ?」
真「ホントにしちゃうの?」
伊織「はい…」
美希「律子さん律子さん律子さん!!!」
小鳥「美希ちゃん!静かにしてて!!!」
真美「びよちゃん…」
P「で、では…」チュッ
春香「きゃー!!!」
亜美「きゃ→!!!」
あずさ「あらあら〜」
伊織「…うん」
P「えっと…」
伊織「おかえりなさい、あ・な・た…」ニコッ
P「た、ただいま!」
響「これは可愛いすぎるぞ…」
貴音「真に…」
春香「…」
千早「…」
美希「…」
律子「伊織らしいわね」
響「分かりやすい当てつけだね」
P「まぁ…合格ではあるけど」
亜美「罪な男だねぇ」
真美「どこが良いんだろうねぇ」
P「なんのことだ?」
律子「はいはい。もう何も言いませんよ」
真「さて…」スクッ
春香「い、一気に空気が張り詰めたね」
雪歩「真ちゃん…」
P「…真」
真「…プロデューサー」
P「心の準備は?」
真「バッチリです!」
律子「最後の最後よ」
小鳥「しっかりね、真ちゃん…」
真「ハイ!ガツーンと決めてやりますよ!!!」
真「はい…」スッ
亜美「…」ドキドキ
真美「…」ドキドキ
真「…」ガサガサ
春香「真…」
雪歩「真ちゃん…」
真「これに決めました!」バッ
真「はい」スッ
響「…」ドキドキ
貴音「…」ドキドキ
あずさ「…」ドキドキ
真「【可愛い】…」
美希「可愛い?」
伊織「や、役柄は?」
真「う…うぅ…グスッ…【可愛い】…【お姫さま】です!!!」
小鳥「…」
律子「…」
真「うぅ…ぐ…」グスグスッ
春香「…おめでとう」パチパチ
真「え?」グスッ
千早「おめでとう」パチパチ
貴音「おめでとうございます」パチパチ
響「おめでと」パチパチ
真「み、みんな!」
やよい「おめでとうございますぅ!」パチパチ
亜美「おめでと、まこちん」パチパチ
真美「おめでと→」パチパチ
真「ありがとう…ありがとうみんな…うぅ…」
伊織「おめでとう」パチパチ
あずさ「おめでとう」パチパチ
美希「おめでとなの」パチパチ
小鳥「おめでとう」パチパチ
雪歩「おめでとう…おめでとう真ちゃん…」パチパチ
P「おめでとう、真」パチパチ
真「プロデューサー…ボク…ボク…」グスッ
真「な、何ですか?」
律子「可愛いお姫さまは"ボク"なんて言わないでしょ?」
春香「そうそう」
真「そ、そっか…へへ…慣れてないから照れ臭いや」
伊織「そんな言葉使いもしないわよ?」
貴音「ふふ…」
雪歩「えへへ」
P「では真姫様、ステージへどうぞ。僭越ながらお手をお貸し致します」スッ
真「は、はい!」スッ
真「は、はい!得意です!ボク…じゃなかった、わ、私は!」
P「では、私めとワルツを一曲如何ですか?」
真「えっと…私、そういうダンスは踊ったことが無くて…」
P「リードするから大丈夫」ボソッ
真「え?そ、それでは…えっと…お願いいたします!」
伊織「ワルツとか踊れたのね、アイツ…」
律子「もい驚かないわよ、今更」
真「わっ!」
美希「むー。腰に手を」
春香「ダ、ダンスなんだから仕方ないよ」
千早「ええ…仕方ないわ…」
P「では、始めましょう。1.2.3.1.2.3」
真「わわわっ」アタフタ
P「力抜いて。あと、ストリート系のダンスみたいに重心を下げすぎないで」ボソッ
真「は、はい!」
伊織「形になってきたわね」
真「ありがとうございます…」
律子「あらあら。おしとやかになっちゃって」
雪歩「ふふ…やっぱり真ちゃんは可愛いよ」
真「私…幸せです」
真「ハハ。それは良かった」
真(いろんなことがあったけど…)
〜あなたの心に 笑いズム!ババーン!〜
真(あきらめずに頑張ってれば、いつかはきっと…)
〜ムーンラブレーザー!!!〜
真(プロデューサーがボクらに教えたかったのは、きっとそういうことなんだ!)
春香「幸せそうなお姫さまを止めるのは気の毒だし」
貴音「食事ですね?」スタッ
響「自分、何だかんだで楽しかったぞ」
雪歩「響ちゃんは良いのばっかり引いたから…」
亜美「東京都生まれの足立区育ち♪」
小鳥「亜美ちゃん、止めてあげて…」
真美「真美、お肉食べたい!」
やよい「私もですぅ!」
伊織「あら?焼き肉?」
あずさ「うふふ。支払いはもちろん?」
美希「ハニーなの!」
千早「賛成。ふふ…」
P「…終わり」
真「…魔法はもう解けちゃったんですね?」
P「そういう…ことかな?」
真「へへ…」
P「飯行くか?」
真「あの…」
P「何だ?」
P「ん?こうか?」
チュッ…
P「…へ?」
真「えへへ!ボク、先に行ってますね!」
P「…やれやれ。プロデューサーはツラい仕事だぜ!」
一同「お前が言うな!!!」
P「それでは皆さん、ご機嫌よう」
お し ま い
さすがにマンネリ化してきたので、この辺りで打ち止めでございます
良さげなキャラ設定(ヤンデレお姫ちんとかドSあずささんとか小悪魔やよいとか)をピックアップしてSS書けたらなーって
では読み返して参ります
このPはレベルが高すぎるな…
良設定ピックアップSS楽しみに待ってるぞ
今までの中なら、ヤンデレ亜美と律子やよいの漫才が面白かったな
Entry ⇒ 2012.06.03 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
P「かな子のふかふかボディに顔を埋めて深呼吸したい」
P「うーむ……」
P「ぬぬぬ……」
凛「……どうしたの」
P「いや実はだな」
凛「うん」
P「……やっぱいいや」
凛「そっか」
P「……うーん」
P「ごもも……」
P「むくく……」
凛「……素直に話したら?」
P「……そうする」
凛「そこまでの事を考えてたの?」
P「ああ、四六時中」
凛「……病院行く?」
P「いやそれは大丈夫だけど」
凛「……まぁ、話せないことなら無理に話さなくても良いよ」
P「話したくはないが、誰かに相談したいんだよな」
凛「矛盾を孕んでるね」
P「だな」
P「……うーむ。しぶりんなら大丈夫か」
凛「私、別に何言われてもプロデューサーへの態度変える気ないよ。あとしぶりんって呼ぶのやめて」
P「……かな子いるじゃん」
凛「うん」
P「あ、かな子知ってる?三村かな子」
凛「流石に一緒にCDデビューした人まで忘れるほどひどくないよ」
P「そうだったな。ごめんしぶりん」
凛「いいよ。でもしぶりんって呼ぶのやめて」
P「悩みというのが実はそのかな子に関することでな……」
凛「何かあったの?」
P「あったというか……」
凛「煮え切らないね。ゆっくりでいいよ」
P「ありがとうしぶりん。実はな……」
凛「うん。だからしぶりんって呼ぶのはやめて」
杏「……」カチカチカチ
かな子「むむむ……」
杏「……」カチカチカチ モグモグ
かな子「……ようし!決めた!私ダイエットします!」
杏「ええええっ!?」ガタンッ
かな子「ええっ!?どうしました!?」
杏「いやいや!どうしたのはこっちだよ!ダイエットするかな子なんて精力的に働く杏くらい異常だよ!」
かな子「わ、私どんなキャラだと思われてたんですか!?」
杏「お菓子製造器兼お菓子回収機」
かな子「(ひ、否定できない……!!)」
杏「そんなことよりどうしたのさ。普段の私なら絶対スルーしてたろうけど、ここまでの異常事態となったら……」
かな子「私がダイエットってそんなにおかしいんですかね……」
かな子「その……」
かな子「……えと」
杏「長い三行で」
かな子「三行ってどういうことですか!?」
杏「ちっ……プロデューサーならちゃんと三行で返してくれるのに」
かな子「……三行って、喋る時どうするんですか?」
杏「たとえば
こんな
かんじ」
かな子「……は、はぁ」
杏「やっぱいいや。それより事情kwsk」
かな子「事情というか、なんというか……」
かな子「や、やっぱり、男の人は、痩せてる女の子の方が好きなのかなって……」
杏「ほう」
杏「煮え切らないなぁ……ようは○クロスしたい男ができたってこと?」
かな子「!?!?」 プシュー!
杏「……本当に同い年か疑問に思えてくるよ」
かな子「私もですよ……」
杏「いいじゃん。おっぱいあるんだから」
かな子「む、胸ですか!?」
杏「うんおっぱい」
かな子「い、いちいち言いなおさないでください!」
杏「別に痩せなくとも、それ押し付けてたら勝手に落ちるよ。あっ衣装とられたクッソ……」
かな子「……何やってるんですか?」
杏「モバマス。パンピーにはわからないよ」
かな子「……もばます?」
杏「あ、携帯持ってるんだったら後で招待させてよ。モバコイン欲しい」
かな子「……は、はぁ」
凛「うん」
P「きっとふかふかじゃん」
凛「表現がよくわからないけど、多分そうだよね」
P「だから……」
凛「うん」
P「かな子のふかふかボディに顔を埋めて深呼吸したい」
P「呼吸困難に陥るまで!!」
凛「……そう」
P「おおっ!?その程度の反応!?」
凛「……んー、でも、私も一回抱きしめて寝てみたいし」
P「それはいいな……」
凛「よく眠れそう」
P「うんうん」
凛「犬みたいだし」
凛「なんとなく言うこと聞いてくれそうだし」
凛「うん、わかるよ。プロデューサーの気持ち」
P「(微妙にニュアンスが違うが、まあいいか)」」
P「ありがとうしぶりん、話せてすっきりしたよ」
凛「ううん。何でも話してくれていいよ。あとしぶりんって呼ばないでくれたらいいんだけど」
P「ははっ。やっぱりしぶりんには敵わないか!」
凛「しぶりんって呼ばないで」
prrrrr
P「オウ!?こんな時にだれからだ!?」
P「はいもしもし……ええっ!?マジですか!?今すぐ行きます!」
ピ
P「ごめんしぶりん!俺仕事の打ち合わせが入ったから行く!」
タッタッタ…… ガチャ バタン
凛「……(明日殴ろう)」
かな子「はい?」
杏「結局どうなの?その男が振り向いてくれさえするのならダイエットしなくていいの?」
かな子「そ、そのおと、男なんて!」
杏「いや隠さなくてもわかるしあとどうせここにいる人間だから100%プロデューサーだってことはわかるけど、どうなの?」
かな子「……!?!?!?」
杏「全くもう……くっそ!なんでSレアしまむらさん出ないんだよ!!」
ガチャ
しまむら「呼びました?」
杏「何で出ないんだよ!訴えるぞ!」
しまむら「何がですか!?」
かな子「(杏ちゃんもきっと大変なんだろうな……よくわからないけど)」
しまむら「ええ!?」
かな子「ちょっ!ちょ!」
杏「何?杏の貯金ならあげないよ」
しまむら「(これがオリコン4位の実力……)」ゴクリ
かな子「(もうわけわかんないことになってる……)」
杏「……あれ?つまり解決してる?」
しまむら「そうなんですか?」
かな子「ええっ!?」
杏「いやだってさ、かな子はプロデューサーに振り向いてほしくてダイエットしようとしてたわけでしょ?」
かな子「ええとその……はぁ」
しまむら「……」キラキラ
かな子「(しまむらさんの目が恋バナ聞くときの女子だ……)」
杏「で、プロデューサーはそんなの気にしないからいいじゃん。はい論破」
かな子「はい……あれ!?」
杏「そうだよ。尻村だって無事Sレアになれたんだし」
しまむら「今尻村って言いませんでした!?」
杏「気のせいじゃない?ほらここでイメージあげとかないとファンのみなさんがガチャ回してくれないよ」
しまむら「はっ……そうですね!」
かな子「……は、話についていけません」グスン モグモグ
杏「それでもお菓子は食べるんだね……」
島村「さすが三村さん……」
杏「で……いやかな子の特権だね」
かな子「いまデって言いかけませんでした!?」
杏「気のせいだよデな子」
かな子「デな子!?」
しまむら「そうですよ、幻聴ですデミ村さん」
かな子「デミ村さん!?」
http://blog-imgs-55.2nt.com/s/s/h/ssh123/s_simamura.jpg
http://blog-imgs-55.2nt.com/s/s/h/ssh123/s+_simamura.jpg
かな子「えっ……それは困ります」
しまむら「(なんでそんなピンポイントなんでしょうか)」
杏「……まぁアレだよ。とどのつまりさっさとPに『抱いてください!!』って言いに行けばいいんだよ。はい解決」
しまむら「わーぱちぱちー!」
かな子「そ、そんな急に……」
杏「……あ、いや別に杏はどうでもいいんだけどー」
かな子「……」
杏「プロデューサー……人気あるんだよなぁ……」ボソ
かな子「!!!」
杏「100人くらいから……好かれてるんだよなぁ」
尻村「そんなにですか!?」
杏「いやぶっちゃけ嘘は言ってない」
かな子「……!」ガタッ
杏「お」
かな子「……あの」
杏「……どしたの」
かな子「……プロデューサーさん今どこにいるんでしたっけ」
杏「……いや、知らないけど」
しまむら「私もです」
かな子「……ですよね」モグモグ
杏「……どれだけ持ってきてるんだよ」
しまむら「一個ください」
かな子「どうぞ」
杏「……飴ある?」
かな子「はい!」
タッタッタ
P「こんな事になるとは……微塵も思わなかったなぁ……」
タッタッタ……
――――――
P「……またか」
P「またかーっ!!」
P「くそっ!くそ!!俺が何社受けたと思ってんだよ!!」
P「俺が何したって言うんだよー!!」
P「……はぁ、これが就職氷河期か」
P「……本当に就職できなかったら、どうしよう」
『むむっ!?』
P「……ん?」
P「……は、俺ですか?」
「そうそう!そこの君!良い面構えだ!ティンと来た!」
P「……はぁ、どちら様でしょうか」
「むむっ、私としたことが名乗り遅れてしまったな……。
765プロという会社で代表をやらせてもらってる高木だ。よろしく頼むよ」
P「……765プロ!?あの大手プロダクションの!?」
社長「いや、そんなに大手という程大きい会社ではないのだが……」スッ
P「(本物の名刺!?いやわからんけど!)いやいや!今のテレビ界を席巻していると言っても過言じゃないじゃないですか!」
社長「はっはっは。そこまで褒められると照れるね。そこで君、頼みがあるんだが」
P「……はあ、俺でよければ」
社長「我が765プロはアイドルのプロデューサーを募集していてね、君にやってもらいたいのだが どうだね?」
P「……は?」
社長「おや?聞き取れなかったかね?」
P「いや、その……は?」
P「シンデレラガールズ……プロジェクト?」
社長「うむ。そのへんにいる女の子をアイドルにスカウトし、トップアイドルにするという企画だ」
P「ええ!?んなことできるわけないじゃないですか!」
社長「いやできるよ。私はそういう人材を探していたんだ」
P「……つまり、俺に」
P「そこらへんの女の子をスカウトして、トップアイドルにしろと?」
社長「うむ」
P「むっ……」
P「無理に決まってるじゃないですか!!オーディションを勝ち抜いてきた女の子だってどうかわからないっていうのにそこらへんにいる女の子なんて!」
社長「いいや、君にならできる!」
P「いや……」
社長「手取り20万……」
P「!?」
P「う、うわあああああああ!!」
社長「君、見たところまだ内定を貰っていないね?」
P「た、確かにそうですけど……」
社長「今は何月かな?」
P「じゅ、11月です……」
社長「見込みは」
P「……」
社長「どうだね君、わが社は君を歓迎するが」
P「やります……やらせてください!プロデューサーをッ!!」
社長「うむ!その心意気だ!さぁついてきたまえ!」
社長「以上で説明は終了だ」
社長「何か質問はあるかね?」
P「はい」
社長「何かね」
P「あの、僕が聞いた限りでは」
社長「うむ」
P「名刺やるからそこらへんの女の子連れてこい」
P「という風に聞こえたんですけど」
社長「崩した言い方ならその通りだな」
P「!?」
社長「何を言っているんだ。それこそがシンデレラガールズプロジェクトの醍醐味だろう」
P「……(むちゃくちゃだぁぁ!)」
社長「彼だって、何も知らないズブの素人から始めたんだ。一緒だろう」
P「(伝説のプロデューサーと同等に扱われてもなぁ……)」
『さぁ行ってこい!良い結果を期待しているよ!はっはっは!』
P「……無茶だ」
P「無茶すぎる……」
P「そんな都合よくアイドルになれるような女の子なんて……」
フワッ……
P「……ん?いい匂いだな」
『……ひ、ひとつください!』
『あいよー』
P「ああ、クレープ屋か……こんなところに来てたんだな」
P「……(可愛い子だなぁ)」
かな子「……はむっ!」パクッ
かな子「……」
かな子「……」
かな子「……おいしい〜!!」 パァァア
P「ッ!?」 キュン
P「(なんだこの胸の高鳴りは……!?)」
P「(もしやこれが……)」
P「(ティンときた、ってことなのかッ!?)」
P「きっ、き、そこの君!!」
かな子「は、ははい!?」ビクゥ
P「い、いや……アイドルになってみないか?」
かな子「……はい?」
P「(普通に売り出してもいけるルックスだが……やはりインパクトが弱い)」
P「(だが、この食事風景を前面に押し出せば……!!)」
かな子「あの……その……えっと……その」
P「パフェおごるから話だけでも聞いてくれるかな」
かな子「はい!!!喜んで!!!」
P「(ちょろ……)」
――――
P「(結局喫茶店で話すことになってしまった)」
かな子「ほ、本当になんでも頼んでいいんですか?」
P「ん?ああいいよ。でも流石に全部とかはやめてね」
かな子「い、いくらなんでもそんなことしませんよ!」
P「はは」
P「ああはい、クラブハウスサンドとアイスコーヒーを」
かな子「ロイラルグレートデラックスジャンボビッグイチゴパフェGを」
店員「かしこまりました」
P「(そんなメニュー存在したの!?)」
―――――
パク
かな子「ん〜♪おいしい……♪」パァァア
P「(出た!!この笑顔だ!!)」
P「(この笑顔の前だと胃もたれするだけであろう強大なパフェでもおいしそうに見える……)」
P「……」ゴクリ
かな子「あ、プロデューサーさんもひとくちいかがですか?」
P「え?いいの?」
かな子「はい、どうぞ」
スッ
P「(ってこれ予期せぬ形で『あーん』じゃん!!)」
P「(どうしよう……)」
かな子「……///」
P「(ああ自分の過ちに気付いてマジ照れてるー!!)」
P「ウォッホン!えー、えーとだね、君のデビューの件についてだが」
かな子「は、はい!」
P「まずはアイドル候補生という形に……あ、てかそもそもアイドルになるかどうかさえ聞いてなかったよね、ごめん」
かな子「い、いえ!」
P「ぶっちゃけどう?どうしても無理っていうんだったらあきらめるけど……」
かな子「……」
かな子「……あの」
P「おう」
かな子「……私なんて、何のとりえもないのに、本当にアイドルになれちゃうんですか?」
P「当たり前だ!というか取り柄がないなんて何を言ってるんだ!」
P「あっ、ごめんっ」
かな子「ふふっ……いえ」
P「だが、君はきっと一流のアイドルになれる。俺を信じてくれ」
かな子「……わかりました。ちょっと信じられないですけど、信じてみます」
P「……ってことは!?」
かな子「はい、私でよければ、アイドル……やらせてください!頑張ります!」
P「イヤッホオオオオオオオウ!!」ガタン
店員「お客様……他のお客様のご迷惑になりますので……」
P「大変申し訳ありません……」
P「ええはい……そうです。はい……」
P「すみません……失礼します」 ピッ
かな子「……お疲れ様です。クッキー、焼いてきたんで、どうぞ」
P「おお、ありがとう……悪いな、なかなか仕事がとれなくて」
かな子「いえいえ。私も正直……何していいかわからなくって」
P「待っててくれ、必ずお前の実力を発揮できる仕事を探してくるから!」
かな子「……はい」ニコ
―――――
P「……えっ!?その話、詳しく聞かせてください!」
P「……はい、はい、わかりました、構いません」
P「はい!ありがとうございます!」
ピッ
かな子「なにかいい事でもあったんですか……?」モグモグ
P「ああ……喜べ!初仕事だ!」
P「いやいきなりではないだろう」
かな子「え、まぁ、そうですけど……」
P「急で申し訳ないが明後日オーディションがあるんだ。オーディションというほどの規模ではないが……
偉い人がくるぞ」
かな子「は、はひっ!?」
P「大丈夫だって。かな子ならなんとかなる」
かな子「そ、そそそんなこと……」
P「はっはっは。俺に任せろ」
かな子「は、はぁい……」
P「(びびってんなぁ……というか俺仕事の探し方慣れたなぁ……)」
かな子「おっ、おははおはようございます!!」
P「おはよう。緊張しすぎだろ」
かな子「で、ですがすが……」
P「……」
ムニ
かな子「っっひゃぁっ!?どこつまんでるんですか!?」
P「お腹」
かな子「し、知ってます!もー!私がコンプレックスに感じてるの知ってますか!?」
P「いや知らん。というかコンプレックスじゃないだろ。これは立派な武器だ」
かな子「ぶ、武器……!?」
P「そうだ。芸能界を勝ち抜いていくための、強力な、武器だ……」
かな子「は、ほへぇ……」
P[(いい感じに緊張がとれてきてるな)」
P「お?どした、改まって」
かな子「プロデューサーさんと一緒なら……私、変われるかもって思えるんです」
P「……」
かな子「私、アイドルになってみせます!見ててくださいね!」
P「……あぁ」
P「(ま、今のままでも十分可愛いんだがな」
――――
宣伝部長「今回はわが社のお菓子を大々的にキャンペーンするということで……」
宣伝部長「わざわざお越しいただきすみません」
かな子「は、はいっ!」
P「確か、オーディションがあるんですよね?」
宣伝部長「ええ。すみません。何故か今回は応募が多くてですね」
P「いいえ、何も問題ありません」
宣伝部長「流石765プロさんですね。やはり急にでも参加していただいてよかったです」
かな子「……」ドキドキ
審査員「では一番の方どうぞー」
一番「はい!特技はダンスと歌です!!」
審査員「おお、ではよろしくおねがいします」
一番「はいっ!」
オォォォ……パチパチ
かな子「……は、はわわわ」
P「どうしたかな子」
かな子「む、無理です……私歌も踊りもできません。どうしようも……」
『二番の方―』
P「大丈夫だ。お前は他の誰にもできないことができる。俺が保証する」
かな子「わ、わかりました……」
かな子「私……プロデューサーさんを信じます!」
かな子「は、はい!!」
かな子「な、765プロダクション、三村かな子、17歳です!
しゅ、趣味はお菓子を作ることです!!」
クスクス……フツウノコジャナイ?
ダヨネー。ホントニ765プロ?
P「(甘いな……)」
P「かな子っ」
かな子「は、はいっ!?」
審査員「……お?(激励かな?)」
P「差し入れだ」
ポス
かな子「……ほえ?」
審査員「(あれは……今度宣伝する、お菓子?)」
P「食べていいぞ」
かな子「こ、ここでですか!?」
かな子「(そ、それはそうですけど……)」
審査員「どうぞ」
かな子「え?」
審査員「いや、それは何かのアピールですよね?構いません。どうぞ」
かな子「……」ゴクリ
かな子「(実は今朝……あんまり緊張しすぎちゃって、朝ごはん少な目なんだよね)」
かな子「(……いいよね!!)」
ピリリッ
パクッ
かな子「……」
かな子「……美味しい!!」パァァァ
審査員「!?」
宣伝部長「!?」
他アイドル「!?」
代表取締役「おい」
秘書「は、はい!?」
代表取締役「あれの在庫まだあったか」
秘書「は、そ、それはもちろん」
審査員「あ、私の分もお願いできますか」
宣伝部長「あ、私も……」
他アイドル「私たちも……」
かな子「……ほえ?」
P「……(これがかな子の、『キラースマイル』!)」
P「(あれを見てしまったが最後……かな子の食べてるものが食べたくてしょうがなくなるのだ!)」
P「……かな子、ちょっとくれ」
かな子「……あ、すみませんプロデューサー、全部食べちゃいました」
P「ええええええ!?」
P「……その後かな子はキャンペーンガールとして大成功」
P「その会社からCMのオファーが来て……」
P「後はもう、CDまでとんとん拍子だったな……」
P「ってと。今日の仕事はこれで終わりか」
P「……といっても書類まとめる仕事があるがな」
P「……はぁ、事務所帰るか」
〜♪ 〜♪
P「ん?この着信音は……」
『もしもし!プロデューサーさんですか!?』
P「あれ?卯月?これかな子の携帯じゃあ……」
『はいそうです!じゃあ三村さんに代わりますね!」
P「は?」
『 ガタンッ ガタ エーッ!? あ、 えと その』
P「かな子か。どうした急に」
P「なんだ、煮え切らないな」
『あの……や、やっぱりいいです!!』
ツー、ツー……
P「……意味が解らん」
ガチャ
P「お」
杏「お」
しまむら「あ」
かな子「え」
杏「ほら、私たちは還るよ」
しまむら「ええっ!?シャッターチャンスなのに!?」
杏「もっとSレアとしての風格を持ちなさい」
しまむら「は、はい先輩!!」
バタン……
P「どうしたんだかな子」
かな子「え、いやそのあのえっとその……」
P「何だ?俺たちの仲だろう?はっきり言ってくれ。たとえアイドル辞めたいと言われても俺は……」
かな子「そ、そんなことないです!!」
P「ええ!?ど、どうしたんだ!?」
かな子「いえ……違うんです」
P「な、何がだ……?」
かな子「私、幸せだなぁ、って……」
P「……へ」
かな子「何のとりえもない……私が」
P「そんなことは……」
かな子「いえ……なんのとりえも『なかった』私を」
P「……」
かな子「……キャンペーンガールにしてくれて」
かな子「CMにも出させてくれて……」
かな子「他にも、本当に、いっぱい……」ポロポロ
P「かな子……」
かな子「それも……全部、全部、プロデューサーさんのおかげです」
かな子「思えばあの時から、不思議な魔法をかけてくれてたんですよね」
かな子「こんな私を、素敵なアイドルにしてくれる、不思議な魔法……」
P「……」
かな子「プロデューサーさん、私、プロデューサーさんの理想のアイドルになれてます?」
P「……ああ、もちろん!」
かな子「……えへへ。プロデューサーさんと出会ったときから、魔法が続いてるんです。きっとこの先もずっとずっと……ですよね?」
P「当たり前だろ……まだまだ、もっともっとファンを増やして……Sランクになって……」
かな子「その後、どうします?」
P「え?」
かな子「だから、その後」
P「……えーと、引退?」
かな子「その後は」
P「……印税生活?」
かな子「杏ちゃんですか……」
P「……!?」
かな子「……私を変身させてくれた不思議な魔法」
かな子「もしかして今度は、『プロデューサーさんをもっと好きになる魔法』とか、使いました?」
P「……か、かな子?」
ギュッ
P「!?」
かな子「ドキドキしてます。すっごく」
P「……かな子、やめ」
かな子「嫌です♪」
プチン
かな子「……ぷちん?」
P「ウオワアアアアアアアアアアアアアア!!かな子オオオオオオオオ!!!」
かな子!?」
P「ずっと前からこうしたかった!!ああいい匂い!!やわらかい!!スーハークンカクンカ!モフモフ!!」
かな子「ぷっ、プロデューサーさん!?」
P「かな子……かな子かな子うわあああああああああ!!やわらかい!すっごいやわらかいよかな子ぉぉおお!!!」
モニモニ
かな子「あっ……ん、ふぁっ……!!」
P「最高だ!!かな子の肉に包まれ……ウッ……!!」ビュクンビュルル
P「……」
かな子「あ……ふぁ?」
P「……最低だ、俺って」
かな子「……プロデューサーさん?」
P「大切なアイドルを押し倒し……あまつさえ乱暴しその上……」
かな子「……プロデューサーさん」
P「なんだかな子今のお 「ていっ」 ドサッ
P「え、ちょ!?何すんの!?」
かな子「えへへ♪プロデューサーさんって、あったかいんですね」
P「ちょ、やめろ!また息子が元気になってしまう!」
かな子「いいじゃないですか!息子さんも一緒にケーキ食べましょう?」
P「いやムリだから!物理的に無理だから!」
かな子「やっぱり私、プロデューサーさんにプロデュースしてもらえて、本当に、よかったぁ……」
P「かな子……」
かな子「……これからも、ずーっと魔法かけ続けてくださいね?プロデューサーさん?」
P「わかった、わかったから降りろ!!」
かな子「嫌です♪」
P「なんでだあぁあああああああ!!!」
かな子「えへへ、私、今とーっても幸せですっ!!」
終わり。
モバマスSSが!!もっと増えればいいなと思いました!!
後モバゲーやってない人は招待させてください!!マジで!!1500コイン欲しい!!超欲しい!
やってる人はキズナ招待させ(ry
支援サンクスでしたー。またどこかで。
腹の肉をぷにぷにして嫌がってるのをニヤニヤしながらみたいよかなこおおおおおおおお!
乙! かな子かわいいよなぁ!
Nかな子やるから続きはよ
Entry ⇒ 2012.06.02 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
貴音「妙な発言をしてめんばぁの反応を見る、ですか」
貴音「ですから 不意に妙な発言をみなにぶつけ、どのような反応をするかを調べ愉しむ娯楽です」
P「それは娯楽ではないような気がするな…」
貴音「…妙な発言、ですよ では私がどのような発言をするか気になりませんか?」
P「ああ そこ1か所に絞ればかなり気になるな」
貴音「では、行って参ります故 撮影をお願いします」
P「うん 撮影必要なのね」
貴音「今宵の余興は完全に私次第となるもの ふふっ、愉しみです」
貴音「ちんこんか、ですか」
貴音「春海天香、ですか」
貴音「三つ巴の戦い、ですか」
貴音「土日と祝日の過ごし方、ですか」
貴音「めんばぁに不良のような態度を取る娯楽、ですか」
貴音「ぱそこん、ですか」
貴音「推理、ですか」
貴音「おや春香…おはよう 今日もいい具合に前髪が揃っていますね」
春香「はい! …はい!?」
貴音「ですから、いい具合に前髪が…」
春香「こ、こういう髪型なんですよ! というか貴音さんも揃ってるじゃないですか!」
貴音「…そうでした 私も気に入っています」サワサワ
春香「いいですよね! ぱっつんっていうんですよ って知ってますよね…」
貴音「ほう…ぱっつん 知りませんでした …面妖ですが可愛らしい名称ですね」
春香「ぱっつん仲間ですね!」
貴音「ええ…! ぱっつん、仲間ですか…♪」
春香「目的ですか?」
貴音「いいえ、なんでもありませんよ …それにしても春香、本日もまことに普通ですね」
春香「はい! …はい!? って2回目ですよ、2回目!」
貴音「失礼いたしました では春香は異常ですね」
春香「そういわれても… あはは…」
貴音「すみません 実はこれも余興なのです 本当は、春香は今日も可愛いですよ」ニコッ
春香「え、あ…ありがとうございます…」
貴音「微妙な空気になりました」
貴音「おはよう千早 今日は仕事までの時間、一緒に演歌でもいかがですか」
千早「おはようございます… え、演歌ですか」
貴音「嫌でしょうか…歌はお嫌いですか?いえ、そのようなわけがありませんね となると私とでゅえっとは嫌ですか?」
千早「…ま、待ってください そんなこと言ってませんから」
貴音「では共に歌いましょう "人生、谷ありゃ板あるさ"」
千早「…そんな歌しりません」ムスッ
貴音「怒らないでください 冗談ですよ」
千早「プロデューサーに、こう言え! とでも言われたんですか? パワハラです」
貴音「…ええ 実はそうなのです」シクシク
P(やばい)
千早「四条さん ホントに怒りますよ」
貴音「これもプロデューサーにためしにこの曲名を伝えろと言われました… 許してください、千早」ウルッ
千早「はっ… し、四条さんすみません そうですよね 四条さんがそんな意地の悪いこというはずない…」
貴音「いえ…事実、口に出してしまったのは私です 1回私を叩いてください、千早…」
千早「そんなことできません… プロデューサー、やっぱりそういうところばかり見てるんですね…」
P(おい貴音 やめてくれ)
貴音「…ふふっ」ニコッ
P(さすがは余興大好き 俺へのダメージ気にしてない 天使であり悪魔でもある)
貴音「おはよう美希 知っていますか? 普段、比較的眠くなりやすい体質は…」
美希「えっ、なになに?」
貴音「実は 死期の近さを… 知らせています」
美希「あははっ 貴音、真顔で言ってると本当みたいなの!」
貴音「…はぁ… 普通は…信じないものでしょうね」
美希「えっ…」
貴音「もう1つの特徴として その眠気が急になくなったとき その日のうちに、ほぼ命は消えます」
美希「……ほんと…?」
貴音「いつ言おうか悩んでいました …すみません 当日に言うなど…」
貴音「…残念ながら 近いでしょうね」
美希「………嘘じゃない?」
貴音「医学界の神 ソーナ・ウデノスが提唱した、実際に結果の出ていることです…」
美希「………」
貴音「美希 …気をしっかり持つのです」
美希「…は、ははは… 嘘だよ…」
貴音「ええ 嘘です」
美希「…えっ」
美希「えっ う、嘘? 嘘なの?」
貴音「ええ そのような医学界の神など存在しません "嘘なのです" を並び替えた名称ですから」ニコッ
美希「ちょ、ちょっと… そういう嘘はやめてほしいの…」ヘナヘナ
貴音「すみません しかし本当に寝すぎは身体に悪いのですよ 本当に死期が早まらぬよう、気を付けたほうがいいでしょう」
美希「わかったの… 安心したら眠くなってきたの」
貴音「…眠るのですか…」
美希「お、起きてるの!」
貴音「伊織、おはよう」ニコッ
伊織「おはよう… なによ いきなり笑顔なんて貴音らしくないわね」
貴音「伊織 なにか食べ物をください」
伊織「え…食べ物?」
貴音「食べ物を… 食べ物食べ物食べ物…!」クワッ
伊織「ひゃ! っ…わ、わかったわよ! 本当は15時に食べようと思ってたんだけど…」スッ
貴音「これは…! 高級感の溢れるぷりんですね!」
伊織「あんたそんなにひもじいの…? 給料は普通にもらってるはずよね…?」
伊織「う… ど、どうぞ」
貴音「…なんて 冗談ですよ まさか本当にいただけるとは思っていませんでした」
伊織「冗談? な、なによ また余興ってわけ?」
貴音「さすがは伊織ですね 余興です」
伊織「…ぷ、プリン返しなさいよ!」
貴音「ええ お返しします…」シュン
伊織「………」スッ
貴音「………」
伊織「ああもう! あげるわよ、食べていいからそんな目で見ないでよ」
貴音「ありがとうございます… 伊織殿、お慕いしております♪」
伊織「安い"お慕い"ね…」
貴音「ええおはよう 真美」
亜美「えっ、やだな→おひめちん! 亜美は亜美だよ?」
貴音「そうですね 真美は真美です」
亜美「…えっ!」
貴音「どうしました、真美?」
亜美「……お、お姫ちん? 亜美のことわかんないの…?」
貴音「いえ? 双海真美、765プロに所属する元気な双子の姉、でしょう」
亜美「それ…真美だよ…」
亜美「亜美は亜美だってば」
貴音「先ほどから何度もどうしたのです わかっていますよ…」
亜美「わかってないよ!」
貴音「亜美はどうしたのですか? 1人でとは珍しいです」
亜美「…っ……」ウル
貴音「はっ お…おいでなさい、亜美」
亜美「えっ」
貴音「度が過ぎましたね 冗談ですよ」
貴音「そうです すみません、まさか涙を浮かべるとは…」
亜美「亜美のこと忘れちゃったのかと思ったよ→」
貴音「そんなこと… 何十年もすれば保障できませんが、今はあり得ないことですよ」
亜美「…だよね! おひめちん、ゲームしよゲーム!」
貴音「かまいませんが、もう少し後にしましょう」
亜美「わかった! 頑張ってモンスター倒そうね!」
貴音「ええ… いい子です」
貴音「そうでしょうか 私には比較的緩やかに感じますが…」
あずさ「えっ… そ、そうね 緩やかかしら!」
あずさ(ま、まさか私の足腰が弱って… いやだわ)
貴音「しかし、私も疲れていると少し苦に感じますよ」
あずさ「…ど、どっち?」
貴音「ふふ どちらでしょうね」
あずさ「……貴音ちゃん、意地悪は嫌よ?」
貴音「…し、失礼しました 階段の勾配は変化していませんよ」
あずさ「…そ、そうよねぇ」
あずさ「………」
貴音「あ、あずさ 人間、何事にも"気のせい"というものはありますよ」
あずさ「そうね…」
貴音「…あずさ! きっと今日は身体の調子が悪いのです」
あずさ「そうかもしれないわね…」
貴音「う… あ、あずさ! 私も正装で行動していると、夫人と勘違いされることが!」
あずさ「え… あ、あるわよね! そうよね、貴音ちゃんもあるわよね!」パァ
貴音「ええ 実をいうと、頻繁にありますよ…」
貴音(よかったです)
貴音「真… なんだか今日は可愛いですね」
真「え… な、なに貴音? いきなりなに?」
貴音「今日の真は可愛いです まことに…」
真「や、やめてよ 照れるよー!」
貴音「つい、撫でたくなりますね 撫でても良いでしょうか」
真「なんだか変な貴音だなぁ… でも、撫でるのは別にかまわないよ!」
貴音「……」ナデナデ
貴音「ええ」ナデナデ
真「そ、そっかぁ 可愛いんだ…」
貴音「…敢えて言いますが…」
真「なに?」
貴音「真はいつも可愛いですよ」ニコッ
真「貴音… あ…ありがとう… …でも、お世辞はいいよ…」
貴音「ふふっ 私はお世辞は苦手なのです」
真「そっか…そっか! …へへ」ニコッ
貴音「…まこと、真はまこまこしいですね」
貴音「…そうですか」
雪歩「え… い、要らないですか?」
貴音「ええ 本日の私は、らぁめんなどに興味はありません」ウズウズ
雪歩「そ、そうですか… 他にラーメン好きな人っていたかなぁ…」
貴音「や、やよいに差し上げるとよいのでは 家族も多いですし…」ウズウズ
雪歩「あっそうですね し、四条さんはこんなお土産のラーメンになんか興味ないですよね… すみませんっ」
貴音「はい まったくもって…」ウズウズウズ
雪歩「……」シュン
貴音「………すみませんでした雪歩 今すぐに茹でてください 全責任は私が取ります」
雪歩「え…?」
貴音「そのお土産らぁめんを私に!ぜひください!」
雪歩「よ、よかったぁ! すぐに作ってきますね!」タタタッ
雪歩(全責任ってなんだろう)
貴音「雪歩、まことに優しい子ですね 私の好みを考え、わざわざ… うっ…」
貴音「む、無理をするものではありませんね… らぁめんに興味がないなどという意見… うっ、無理のし過ぎで若干の嘔吐感が…」
貴音「…? 何を言っているのです、それで問題ありませんよ」
雪歩「そ、そうですか… なるととほうれんそうしかなかったんですけど…どうぞ」
貴音「ありがとう 全身全霊で食しますよ」ニコッ
貴音「…いただきます」ズルルモグモグ
雪歩「お、おいしそうに食べてくれてうれしいですぅ」
貴音「ふふっ …っん おいしいですよ」モグモグ
雪歩「よかったぁ」
貴音「雪歩… 今度、良きお茶を持ちましょう… お礼はそのときにしますよ」
雪歩「そんな 気にしないでください!」
貴音「雪歩のような嫁が欲しいですね」
雪歩「…そ、そうですかぁ…」
貴音「律子嬢 お疲れ様です…」モミモミ
律子「おーっ? なんか悪いわね、肩揉んでもらうなんて」
貴音「いえ… …プロデューサーには聞いたことがないのですが…やはり仕事は大変ですか?」
律子「んーまぁね でも、やりがいがあるからこうやって頑張れるのよ 楽しいしね」
貴音「そうですか…それならば良いのです …律子嬢のような夫がいたら、幸せに暮らせそうですね…」
律子「…ん? なんか微妙に引っかかる言い方ね 夫って…」
貴音「そうですね 今の時代、妻が働く家庭もおかしくはありませんね」
律子「え、ええ… ところで何の話…?」
律子「うーん…? まだ全然よ 20中盤くらいに焦ればいいかなーって」
貴音「そうですか」
律子「う、うん だって今は仕事が楽しいし…ってなんでこの話になったのよ…?」
貴音「特に理由はありませんよ」ニコッ
律子「そ、そう 貴音は? 18ならもう結婚はできるけど」
貴音「ふふ とっぷしーくれっと、といいたいところですが」
律子「ですが?」
貴音「そのような相手はおりませぬ故…」
律子「あー ってそれいったら私もそうよ…」
律子「ん?」
貴音「いえ 律子嬢とは、何故か自然に話せますね」
律子「そういえばそうかも 歳が近いのもあるからじゃない?」
貴音「…はて、律子嬢の今の齢は…」
律子「19だけど…?」
貴音「なんと! …そうでしたね」
律子「そこで驚かないでよ」
貴音「おや… どうしたのですか真美」
真美「えっへへ この間のハグハグお姫ちんのお返しだよ」
貴音「ああ… あの余興の… っ!」
真美「ど、どしたの?おひめちん!」
貴音「あ、いえ 真美…」
真美「なに→?」
貴音「もう一度、貴音お姉ちゃんと呼んでいいのですよ」
真美「え?」
真美「ま、真美ちゃん!?」
貴音「ええ 何か変でしょうか 真美ちゃん」
真美「お姫ちんが"ちゃん"付けるのはちょっとヘンだよ→」
貴音「そうですか では真美ちん」
真美「ま、まみちん!?」
貴音「はい 私がお姫ちんならば真美は真美ちんでしょう」
真美「そしたら貴音ちんだよ…?」
貴音「ふふ 名前を呼びましたね では次にお姉ちゃんと」
真美「お姫ちんがこわいよ→!」
貴音「ええ 余興中ですよ」
響「ふぅん… 自分にはまだよく分かんないぞ… なっハム蔵?」
貴音「はむぞう… ああ…そういえば ワニの肉は珍味らしいですね」
響「あー 外国では食べるんだっけ…?」
貴音「不意に…少し食べてみたいのですが… どこかにいいワニを知りませんか?」
響「た、貴音…? ワニ子はダメだぞ!?」
貴音「ああ… いるではありませんか…」ユラリ
響「わーっ! ダメ、ダメー!」
響「たかねぇ… ね、ねえ! 貴音だって家族を食べられたらいやでしょ!?」
貴音「私の家族は食べられる対象ではありませんが」
響「あーそういうことじゃなくてぇー… わ、ワニ子ー」
貴音「ふふっ …なんて、冗談です 大丈夫…ワニ子をいただくはずがないですよ、響」
響「…そ、そっか… そうだよね、いくら貴音でも」
貴音「ワニ肉を食べてみたいのは本当ですが」
響「わーっ!」
貴音「響は可愛いですね 大丈夫ですよ ふふっ」
響「最後の"ふふっ"がなければ完璧に信じるぞ…」
貴音「おや… ふふっ」
貴音「やよい、ごきげんよう 今宵ももやしですか?」
やよい「そうですよぉ! よくわかりましたね!」
貴音「いえ やよいが事務所に入る瞬間の"すきっぷ感"でわかりましたから」
やよい「えーっ そんなにご機嫌でしたかぁ…?」
貴音「ええ …あぁそうです、やよい」
やよい「はい?」
貴音「先日の夜も、もやしですか?」
やよい「昨日は違いますねー」
貴音「では明日は…もやしですか…?」
やよい「ち、ちがいますー」
やよい「あ、ありがとうございますー」
貴音「これで、明日ももやしですね」
やよい「あの、貴音さん」
貴音「どうしました?」
やよい「べ、別にもやしが大好きってわけじゃなくて… 安いから… あ、おいしいですけど…」
貴音「…ふふっ わかっていますよ すみません、やよいを少しからかってみただけです」
やよい「貴音さん 意地悪です」シュン
やよい「えへへ 怒ってないですよー!」
貴音「優しく、強いやよいは…そう まるで母のようですね」
やよい「えーっ それ、あずささんが真さんに言われてましたよ? あずささんと私なんかじゃ、違いすぎて…」
貴音「やよい? あいどるは個性を生かして光るのですよ 評価してくれている方がいるのに"私なんか"と自分を過小評価してはいけません」
やよい「はい…!」
貴音「いい子です あの…今宵は、やよいの家で食を共にしても良いでしょうか?」
やよい「えっ…はい いいですよ! もやしパーティなので、モリモリ食べてくださいね!」
貴音「ありがとうやよい …なにか、良いものを用意して向かいます故…お楽しみに」
やよい「うっうー! 楽しみにしてます!」
鶏胸?
小鳥「…え、今日は特に関わってないけど…?」
貴音「そうではありません 帰りは、やよいの家に寄るために仕事場から直帰したいのですが」
小鳥「ああ、わかったわ 仕事終わりの時間にここを出た、ってことにしておくね」
貴音「ええ よろしくお願い致します」
小鳥「ところで、いい絵はとれたの?」
貴音「それはプロデューサーのみぞ知ること…」
P「うん 今コピーしてるとこだ」
小鳥「くださいね」
P「1分100円ですからね」
貴音「もし…? これは商用ではありませんよ」
小鳥「あまり変わらないじゃないですか…さてはやっぱり1人じめ…」
P「こ、小鳥さんにもあげますから」
小鳥「ふふん 当然です!」
貴音「…こう、やり取りを見ていると まるで夫婦のようですね」
P「なっ、た、貴音 小鳥さんに失礼だろ」
小鳥「夫婦… っていえいえ!別に失礼じゃないですよ!」
P「えっ…」
小鳥「えっ…」
貴音「ふふっ 余興ながら、高みを目指し いずれはお二方のきゅぴーっとになるのが私のあいどるの次の夢です」
貴音「…なんて、冗談ですよ」
おわり
読んでくれてる人ありがとう
Entry ⇒ 2012.06.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「推理、ですか」
律子「最近暇そうだからいいこと考えてきてあげたわよー」
貴音「ほう 律子嬢は非常に頭脳派…これは楽しみです」
律子「まぁ、前もって言っておくと簡単よ 私が言う問題に答えるだけ」
貴音「なるほど 推理げーむですか 良いでしょう 受けて立ちます」
律子「まずはルールとして… 援軍は2人まで呼んでOK つまり迷ったら貴音を含んで3人で考えていいわよ」
貴音「さぁびす精神満載ですね しかしその決まりを用いるつもりはありません 勝負は1:1です」
律子「言ったわね? じゃあ1人で答えてもらおうじゃない」
貴音「今日の余興は、愉しめそうですね」
余興が始まったか
律子「最初は貴音の能力を調べるために簡単な算数レベルからいくわよ」
貴音「いざ!」
律子「では問題です 今事務所には私、貴音、小鳥さん、真、雪歩がいます」
貴音「ええ まさに現在の状況ですね」
律子「今後メンバー全員とプロデューサー殿が来ると仮定した場合、千早が最初に部屋に入ってくる確率は?」
貴音「律子嬢、これは私を挑発していると見受けますが…」
律子「だから能力を調べるって言ったでしょう? 確率の問題よ、2ケタ以下の%で答えて もしくは分数でもいいわ」
貴音「……じゅ、10%くらいでしょうか」
律子「…いや、あってるけど 怒ってたわりには自信なさげじゃない?」
貴音「いえ 計算は分かっているのです」
律子「じゃあなんで…?」
貴音「人数を間違えたら、忘れためんばぁに申し訳が立たないと」
律子「間違えるって…仲間でしょう?」
貴音「それでも忘れることはあります…」
律子「分からなくもないけど… まぁいいわ 次の問題ね」
律子「じゃあ私がこれから適当な数字4ケタを考えます 15回まで答えていいから、それを当てて」
律子「ちなみに、桁と数値があってるときはヒット 数字はあってるけど桁が違うときはボールっていうから」
律子「たとえば答えが1234で、1243って答えた時は2ヒット2ボールね」
律子「はい、書いたわ スタート」カキカキ
貴音「…むぅ どこかのどらまで見たような気がしますが…」
律子「ギクッ ま、まぁいいから さぁ答えて」
貴音「確か…嘘のゴサンパチ 人間が適当な数値を思い浮かべるときは5と3と8が入る可能性が高い でしたね」
律子「……」アセ
貴音「5384…」
律子「…4ヒット あたりよ まさか貴音が見てたとはね…」
貴音「面妖な… 見ていたとしても、そのまま答えに使うとは律子嬢らしくもないですよ」
律子「ふ、ふん まだ序の口だから!」
律子とお姫ちん推理モノ似合いそう
気合いはあるけどちょっと抜けてる探偵律子に、所々謎の助言を与える助手貴音。これはいける。
律子「じゃあ次 …あずささんか千早、どちらかが貴音が大事にとっておいたラーメンを食べてしまった、とするわ」
貴音「それは許しがたいですね」
律子「どちらが食べたのか1回で見極める方法があります なんでしょうか? 回答は1回のみ」
律子「あ、ただしお腹をさするとか臭いを嗅ぐとか直接的な方法はダメだから」
貴音「…ふむ 少し時間を…」
貴音「直接的な方法は不可 つまり、自分ではなく相手の五感を用いて…相手に何らかの反応を取らせるしかありません…」
律子「鋭いわね」
貴音「…千早とあずさ、ですか…」
律子「そこが結構ミソかもね」
貴音「…千早に失礼なほうですか? あずさに失礼なほうですか?」
律子「今回はあずささんかな」
貴音「もはや推理ではないのですが…」
貴音「これはあくまで例文です… 答えますよ、律子嬢」
律子「ええ もうわかってるだろうけど 果たしてそれを口に出せるかしら」ニヤ
貴音「なるほど… それを踏まえた上での問題…しかし、私は引きません 今は幸いあずさは居ません故、問題はないはずです」
ガチャ
貴音「あずさ!気のせいか朝よりも太ったようですね!」
あずさ「」ビクッ
律子「正解、それでオドオドしたらあずささんが犯人ね えーそうかしらーみたいな反応したら千早ね」
貴音「そもそもその2人では、恐らく千早はらぁめんは食さないと思いますが」
律子「それもそうね ちょっと甘かった?」
貴音「ですから、もはや推理ではないと…」
あずさ「ふ、太っちゃった…? 食べるの減らしてたんだけど…」シュン
貴音「あ、あずさ! 今のは冗談です 冗談ですよ! 律子嬢が言えと」
律子「違うでしょう! ん…ある意味そうだけど…」
あずさ「律子さん ごめんなさい…竜宮小町として失格ですね…」シュン
貴音「律子嬢、落ち込ませましたね」
律子「言ったのは貴音でしょう」
あずささんいじめんな
律子「さーて、次の問題いくわよー」
「うゎぁーっ!」
貴音「…む? 今のは…真の悲鳴では?」
律子「真が悲鳴をあげるなんて相当だわ どうしたの!真!?」
貴音「真、どこにいるのです!?」
響「大変だぞ!真が階段の下で倒れてる!」
律子「ほ、本当なの? 真!」
貴音「とにかく救急車を…小鳥嬢!」
小鳥「えっ あ、あぁ そうだった! 今呼ぶから待ってね!」ピポパ
貴音「何を悠長な…! …? 雪歩、どこにいるのです! それにあずさも!」
律子「あぁもう… いきなりなんなのよ…」
小鳥「繋がらない… 電話、つながらないわ!」
律子「ええ!? し、仕方ない じゃあ私の携帯で… ってバッテリ切れてる!朝充電したのに!」
貴音「今日は携帯電話を持っていません… 響?」
響「じ、自分は えーと 今月は止まっちゃってるぞ…」
貴音「なんと面妖な…! あずさ、雪歩!?」
雪歩「どうしたんですかー? 四条さん、怖いです…」
貴音「真が倒れているのです! 救急車を呼んでください!」
雪歩「ええっ…無理ですぅ 今、ちょうど修理に出してて…」
貴音「ありえません… しかしこの状況で素人が勝手に触るのは逆効果…どうすれば…」
あずさ「…とりあえず血は出てないみたいよ 息もしてるし、心臓も動いてる…」
律子「…あ、あずささん 年長者はこういう時に落ち着いてくれますね…」
小鳥「えっ」
雪歩「でも、頭打ってたら 動かすと危ないんだよね…?」
響「でもこのままにしておくわけにもいかないぞ…」
P「おっ、どうしたみんな入り口に集まって… って真!どうしたんだ?」
貴音「いいところに! あなた様、真を病院へ! 階段から落ちたようで意識がないのです!」
P「なんだって? そ、それはまずい… とにかくあまり動かさないように、車に乗せるぞ あずささん、律子、小鳥さん 手伝って!」
3人「はい!」
雪歩「ま、真ちゃん…」ウルウル
貴音「大丈夫ですよ、雪歩 外傷は一見ないのです …きっと大事には至りません」
律子「任せましたよ、プロデューサー殿…」
響「だ、大丈夫だよね 真…」
あずさ「きっと大丈夫よ…」
貴音「…少し疑問に思う点があります」
雪歩「…ど、どうしたの 四条さん…」
貴音「何故あれほどの運動神経の真が階段から落ちたのでしょうか」
小鳥「踏み外したりしたら、運動神経良くても落ちちゃうんじゃないかな…?」
貴音「そもそも、ここには手すりもあるのですよ 真なら仮に踏み外してもつかまれるはずです」
律子「貴音、何が言いたいの?」
貴音「私は… 誰かが、故意に真を落としたと考えます」
響「ええっ!? い、今いる自分たちの誰かがってこと!?」
貴音「はい それを今…少し考えてみましょう」
あずさ「ゲームだったのに、本当の推理になっちゃいそうね…」
貴音「状況を整理します…」
貴音「私、律子嬢、小鳥嬢は…ほぼ容疑者から外れるのです」
響「ええっ!自分たちは!?」
貴音「なぜなら私たち3人は、同じ空間にいたためです この事務所の席でお互いの姿が見えていました」
律子「そうね 私なんて、貴音の目の前で話してたし」
小鳥「あたしもデスクで資料を整理してましたから… 2人は確かにそこで推理ゲームやってました」
あずさ「ということは、私が響ちゃんか雪歩ちゃんがやったってことになるわね…」
響「じ、自分やってないぞ! ていうか来た時は真、そこに寝てたし…」
貴音「雪歩、真の悲鳴が聞こえた時に姿を見かけませんでしたが」
雪歩「四条さんっ!? わ、私やってません!」
貴音「大丈夫 ただの参考ですよ 疑ってはいません… まだ、ですが」
雪歩「私はお茶を淹れてました… ほら、あそこに置いてありますぅ」
貴音「…確かに 湯気もたっています 淹れたての証拠ですね」ズズッ
響「こ、こんなときに飲むなよ貴音…」
貴音「ふむ ではあずさは? 真が階段から落ちた、と騒いでいる間にいつの間にか真に近づいていたようですが」
あずさ「言いにくいんだけど… お手洗いにいたわ…?」
貴音「なるほど つまり、真が落ちた時に、真の付近には誰もいなかった…」
律子の仕掛けじゃないのか
貴音「…ふむ、解せません」
響「やっぱり真が踏み外して落ちたんじゃないかな…? 自分でもたまに転びそうになるときあるぞ」
貴音「いいえ では、これでどうです? 真は落ちる瞬間に「うわぁ」と悲鳴をあげているのです」
貴音「…普通、階段から落ちるときは「うわぁ」などと言っている余裕はありません」
貴音「つまり誰かに押され…落ちそうになりつつも耐えた、しかし更に何らかの方法で押された… その時に悲鳴をあげた、と推測できます」
律子「確かに納得はできるわね…」
小鳥「でもそうなると、ほかに誰かいたとしか…」
雪歩「プロ―デューサー… では、ないですよね…」
あずさ「プロデューサーさんはさっき帰ってきたばかりだもの それはないわ?」
貴音「…そうとは言い切れません たいみんぐがおかしいとも思えます 営業に出て、昼前に戻ってくるときなど数えられるほどしか…」
貴音「む…… …悲鳴をあげた…? …真が?」
響「な、なにか思いついたのか!?」
貴音「いいえ、まだ言い切るには早いです これは温めておきます…」
響「なんだよー 気になるぞっ」
貴音「そうですね… たとえば、というとキリがありませんが他の可能性をあたってみましょう…」
雪歩「他のメンバーが実は来てる場合、とか…」
貴音「千早は午後一杯レッスン、つまり事務所には来ません 真美と亜美、やよいと伊織は学校です…」
あずさ「残りは春香ちゃん、美希ちゃんくらいね…」
小鳥「あの2人はあんなことしないと思うわ」
貴音「それは、全員に言えることですよ…」
律子「…貴音、ある程度考えがあるんじゃないの?」
貴音「いいえ まだ… そう 全員が「やる」と仮定したときの動機を考えてみましょう」
響「じ、自分は 運動好きで、活発なタイプで被るから…かな」
貴音「ふむ、確かに響がやるとすればその理由でしょうね あずさ、雪歩は?」
あずさ「…うーん、ないのよねぇ…」
雪歩「私も… 真ちゃんとは、本当に仲いいし…」
貴音「そうでしょうね 普通はありません…」
小鳥「私も全然… 765プロのメンバーはみんないい子だし 増してや真ちゃん1人を狙うなんて…」
律子「そうね…誰もが売れてほしいって思ってるわ」
貴音「ふむ 響しか答えられませんか」
響「なっ!ひ、酷いぞ貴音!自分じゃない!」
貴音「分かっています この質問はただの部品集め、ですよ」
律子「貴音…? もしかしてもう答えに近づいてるの?」
貴音「ええ…まぁ しかし何か… 見落としているような…」
貴音「…確認、なのですが 全員絶対に答えてください」
貴音「今回の手段は 真に害を与えるための方法として適格だったと思いますか?」
小鳥「あたしには思えません… 真ちゃん運動神経いいから失敗する可能性もあるし…」
あずさ「うーん… 私も同じ理由で適格ではないと思うわねぇ」
雪歩「たとえば毒とか… もっと確実な方法はあるのかも…」
響「雪歩、怖いぞ… 自分も、自分だったらこの方法は取らないと思うぞ」
律子「そうね 今回の手段は向いてないと思うわ」
貴音「…そうですか 結構… 協力感謝します」
貴音(わかりましたよ 犯人が)
貴音(…落ちた 真は階段から落ちた…?)
貴音(…違いますね 落ちていません……)
貴音("げーむだったのに、本当の推理になる")
貴音(私の出した無理な意見に、何故か誰もが"反論しない")
貴音(真の"うゎぁー"…)
貴音("響だけ"が動機を持ち、まるで響が犯人だと思わせるような発言)
貴音(真は悲鳴を上げて階段から落ちた …しかし"落下音"がありません)
貴音(そして真は"寝ていた")
貴音(妙なたいみんぐで"帰ってくるプロデューサー")
貴音(…なぜか使えない "全員の携帯")
貴音(そして誰もが適格だと思わない、"今回の手段")
貴音「みな、聞いてください 犯人が分かりました」
小鳥「あたしにはさっぱりです… それで、誰なの? 犯人は!」
貴音「まあ落ち着いてください まず私が気になった点を挙げます」
響「貴音、探偵みたいだぞ…」
雪歩「私全然わからないよぉ…」
あずさ「そうねぇ ヒントが少なすぎるわ…?」
貴音「まずはあずさ… あずさは私と律子嬢が推理ゲームをやっている"最中"は事務所にいませんでしたね?」
あずさ「ええ…ちょうど私が太っているって話をしてるところから…」
貴音「では何故… "げーむだったのに本当の推理になる" という発言ができたのです?」
あずさ「…あっ…」
貴音「あずさはげーむ中にこの場にいなかった それなのに私と律子嬢が遊んでいたことを知っていた そうですね」
あずさ「…え、ええ ごめんなさい… 知っていたわ…」
響「じゃ、じゃああずさが…!」
貴音「最後まで聞くのです 響」
貴音「次に響、あなたについてですよ」
響「ええっ!自分!?」
貴音「響は"来た時に真はそこで寝ていた"と言いましたね」
響「い、言ったぞ…?」
貴音「寝ていた、とは? 普通階段の目の前で人が転がっていたら…寝ている、と表現しますか?」
響「う… しないぞ…」
貴音「つまり 響は真が気絶しているのではない、と知っていた あっていますね」
響「うぐぐ… し、知ってたぞ… ごめん…」
貴音「いえ…」
貴音「この時点で既に犯人らしき人物は2名なのですが 聞いてください」
律子「ええ 聞こうじゃない…?」
貴音「これは全員に言いましょう …何故"今回の手段"という言い方に反応しなかったのです?」
雪歩「ど、どういうこと…?」
あずさ「ええ わからないわ…?」
貴音「"今回の手段" まるで、その手段を使った人物が言っているように聞こえませんか?」
小鳥「あっ…」
律子「そっか…」
貴音「更に全員の携帯が使えない事態… たいみんぐよく帰ってくるプロデューサー」
貴音「…救急車を使うわけにはいかなかった 違いますか?」
律子「誰に聞いてるの?」
貴音「もう、お分かりでしょう…?」
貴音「真、あなた様 そこにいるのは分かっています」
…ガチャ
真「あはは… すごいな、貴音…」
P「言われたとおりにやっただけなんだけどなぁ…?」
貴音「敢えて改めて言いましょう 犯人は私以外の全員… そしてこの事件は推理ゲームの一つ そうですね、律子嬢」
律子「…正解よ すごいわー…これが最後の問題だったんだけど」
貴音「ふふっ 少し難しかったですよ」
律子「響を犯人って言い切ったところでネタ晴らししようと思ったんだけどねー…」
響「ご、ごめん… 自分が余計なこと言ったせいでバレたぞ…」
あずさ「ううん、私も余計なこと言っちゃったわ…」
貴音「それもあるのですが… 真、あなたにも原因が」
真「ぼ、僕!? 寝てただけなのに?」
貴音「"うゎぁー"という悲鳴の後ですが 落下音が聞こえませんでした」
真「あ、そっか… そういえば"うゎぁー"って言いながら寝たよ…」
貴音「それに考えてもみてください 最初からおかしいのです」
貴音「人間、普通は"うわあ"なんて言葉そうは使いません そう思いませんか?」
真「それもそうだね…」
律子「考えた段階で無理があったのね… もうちょっと自然な台詞じゃないと」
貴音「ええ 落下音があり、悲鳴がもっと現実的なものならばもう少し時間がかかったやもしれません」
響「す、すごいぞ貴音… サスペンスドラマの主役とか合うんじゃない…?」
あずさ「本当にすごいわねぇ 探偵さんみたいだわ!」
雪歩「確かにいろいろなところから嘘の事件だってわかりますぅ…」
これ最初に貴音があやしいって言い出さなかったらどうなってたんだ
律子「まったく、大体と言えば… まだ問題あったのに真が先走っていきなり始めちゃうから…」
真「ぼ、僕のせい!? 考えたの律子じゃないか!」
律子「確かに解かれたのは私が甘かったんだけど…」
貴音「ふふっ いずれにしても、愉しめましたよ 律子嬢 ありがとうございます」
律子「あ、いえいえ それならよかったわ」
貴音「久しぶりに頭を使う余興でした…」
貴音「あなた様 頭を使う前と使った後は、甘いものがいいそうです」
P「わかったよ… 簡単に解いたご褒美になんか買ってきてやるから」
貴音「しゅーくりぃむが良いです ふふっ」
貴音「四条貴音でした」
おわり
お姫ちんやるなぁ
お姫ちんマジ食いタン 乙
乙!
いい余興だった
Entry ⇒ 2012.05.31 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
千早「行けーマキバオー!」
P「今日は一日オフのハズだったのに、社長から朝電話が掛かって来た時はどうなるかと思ったが、どうにか出来てホント良かった…」
響「何を一人でブツブツ言ってるんだ?プロデューサー」
伊織「仕事が終わったなら私の買い物の荷物持ちに付き合ってくれない?どうせ暇でしょアンタ」
春香「あ、ズルいよ伊織ー。プロデューサーさん、私美味しいパスタ屋さん見つけたんですけど一緒に…」
P「るっせえ!今日はお前達みたいなアバズレに構ってる暇は無えんだよ!」
P「有馬記念が俺を待ってるんだからな!」
春香「…担当アイドルにとんでも無い暴言吐いたのは流しますけど、何ですか?有馬記念?」
伊織「この伊織ちゃんのオフに同行出来る僥倖より、それが大事だって言うの?」
響「あばずれってどういう意味なんだ?」
P「何だお前達、有馬記念も知らないのか。日本最大のドリームレースだぞ?」
春香「レース…?」
伊織「あぁ、何か聞いた事あるわ。たしか競馬の大きなレースだったかしら?」
響「数少ないオフの日に競馬〜?プロデューサー寂しい大人だなぁ」
響「何で今自分、女子供にカテゴライズされなかったんだ!?」
伊織「まぁ響に寂しいって言われるのは心外ってのは分かるわね」
響「どういう意味さー!」ぷんすか
P「そういう訳で今日はお前達に付き合ってる暇は無い。俺はダッシュで中山に向かうからじゃあなっ!」ダッ!
春香「待って下さいよ〜」アシヒッカケ
P「おぅっ!?」ズテッ!
春香「私も連れて行ってもらえませんか?一度競馬場って行ってみたかったんですよ」ニコッ
P「…何?」
春香「なかなか女子高生の身では入って行きにくい場所ですからね。プロデューサーさんに色々と教えて貰えたらなって」ウワメヅカイ
響(またそんな心にも無い事言って…)
伊織(魂胆見え見えね、まぁ乗るけど)
伊織「私も一緒に行ってあげるわ。上に立つ者として、庶民の娯楽がどんなものか知っておくのも有意義そうだしね。にひひっ」
響「自分も行ってみたいぞ!馬を間近で見る機会なんて早々ないしな!」
春香(やった!チョロイッ!)
響(前に麻雀教えてくれっていった時も、何だかんだすっごく乗り気だったもんな)
伊織(にひひっ。人は趣味を分かち合える人を常に求めてるものだからね)
P「よし、そうと決まれば急いで準備を…
ガチャッ
千早「お疲れ様です。あら?プロデューサー居らしてたんですね。今日はオフだと聞いてましたけど…」
やよい「うっうー!お疲れ様です。皆さんどこにお出掛けするんですか?」
春香「丁度良かった!千早ちゃんもやよいも一緒に行こっ!」グイッ
千早「えっ?わ、私は荷物を置きに来ただけでこれから高槻さんと映画に…は、春香引っ張らないでって!」
千早「…で、どうしてこんな事に………」ずーん
伊織「流れってやつよ。あの場に帰って来た自分を恨みなさい」
春香「あはは、遊びは大勢の方が楽しいよ。ね、やよい?」
やよい「うっうー!遊園地に遊びに来たのは久しぶりです!嬉しいです!」
響「…遊園地?」
やよい「はいっ昔お父さんがよく連れて来てくれました。ここはお馬さんの遊園地だよ」
やよい「まぁ遊びはメリーゴーランドしかないけどな(笑)って言ってました」
やよい「いつも帰りは歩きなので大変でしたけど、お父さんとの楽しい思い出です!」ぺかー
5人「………………」
P「…強く生きろよ、やよい」ポンッ
やよい「?はいっありがとうございますっ」
P「いや、流石にここまで入るのは有馬の時位だろうな。そこら中から溢れるギラギラした雰囲気がたまんねぇなぁ」
千早「真冬だというのに凄い熱気…高槻さん、大丈夫?」
やよい「はい。むしろこの雰囲気が懐かしいなーって思って、ちょっと楽しくなってました」
伊織「ダメ人間の巣窟って感じね。ていうかやけに唇が厚い人多いのは何なのかしら…」
響「プロデューサー、どこに行けば馬が見られるんだ?」
P「んーじゃあとりあえずパドック行ってみるか」
P「だーっ!ミナセプリンセス全然来ねえじゃねえかっ!金返せ伊織っ!」
伊織「私に言われても知らないわよ!ていうか私の方が多く賭けてたんだから、アンタこそ責任取りなさいよね!」
春香「うーん、3番が思ったより直線で伸びなかったな。展開は悪く無かったけど…」
やよい「うっうー!やりました、今回も的中です!」
響「おぉ、単複とはいえ凄いじゃないか。これで元手の100円が260円に増えたな」
千早「…物凄い速さで順応したわね貴方達…本当に初めてなの?」
春香「まぁ要はギャンブルだからね。ルールさえ分かれば、後は勝負勘に身を任せるだけだよ」
春香「うわっホントだ!」
響「パドックを制する者が競馬を制すだったよな?プロデューサー」
P「あぁ!行くぞ皆!」
千早「え?今から新幹少女のミニライブがあるのに見ないんですか?」
5人「そんなのどーでも良い(です)!」 ダダダッ!
千早「…そうえば、さっきやってたジュピターのトークショーもガラガラだったわね…」
響意味無いよな
千早「はぁ、ここもまた人が多いですね…」
春香「プロデューサーさん、出て来る馬の紹介して下さいよ」
P「いいぞ。まず1枠?番がビリーバロニー。牡馬の6歳で春先に結構した馬だが、休養明けはイマイチだな」
P「こないだの天皇賞も14着だったし。オッズも単勝で718倍と今日出る中じゃ最低だ」
伊織「でもその分当たれば大きいって事よね?」
やよい「お父さんがとりあえず一番の大穴にはいくらか賭けとけって言ってました!」
響「なんかカッコ良いキャッチコピーが付いてるんだな」
伊織「『沖縄の爆弾小娘』我那覇響。意外と悪く無いんじゃない?」
P「重馬場に強いパワータイプの馬だな。この間あのフランスのカントナを倒してJCも奪ったし」
P「ポテンシャルはかなりのもの秘めてると俺は思う」
千早「あのカントナと言われても…」
P「気性が荒いトコがあるのが難点だが、上手くハマればそれも長所だろう」
春香「ふむふむ、チェック入れておきますね」
伊織「長距離に滅法強く、自ら乱ペースを作りだしそれを操る曲者だ」
春香「おぉ、何か凄い風格を感じる馬ですね。渋いなぁ」
P「お、分かるか春香。ワクチンのカッコ良さが」
伊織「鼻に付けてるあれは何なの?」
P「シャドーロールだ。何の意味があるかは俺も知らんが、兄ピーター?も付けてたし伝統じゃないか?」
P「よく知ってるな、やよい」ナデナデ
響「へーそれで弟が代わりに菊花賞を取って、兄弟で三冠を達成したのか。何か浪漫があるな」
P「最近の三戦でG?G?G?と三連勝して今一番ノってる馬と言って良いだろうな」
P「今日もこのスター揃いの中で堂々の三番人気。間違い無く馬券に絡んで来るだろう」
伊織(偉大な兄を越えんとする弟…ちょっと応援したくなるわね)
P「調子の差が大きい馬だが、ニトロに勝った事もあるからな…穴狙いの候補としては面白いだろう」
響「上に乗ってる人の顔怖いな」
P「三枠?番は牝馬4歳のアンカルジア。今年の秋華賞馬だ」
P「桜花賞・オークスが共に2着でシルバーコレクターなんて言われてたが、秋華賞を奪ってそれを払拭したな」
春香「女の子なんですね。可愛いし応援してあげたいけど、馬券は買えないかな〜」
千早「シビアな目で見てるわね…」
春香「怖い顔の馬ですね」
P「調整が遅れ、皐月とダービーには間に合わなかったが、出ていればピーター?を脅かしたとも言われる実力馬だ」
P「JCを見送ってまで、この有馬に万全で仕上げて来た。当然優勝候補だろうな」
伊織「オッズも今2番…あ、今抜いて一番人気になったわね。3.2倍…」
やよい「宝塚記念・天皇賞(秋)と中長距離のビッグタイトルを制して来てるもんね。安定感は凄いよ」
やよいどうしたwww
P「一昨年のエリザベス女王杯馬だが、流石に厳しいだろうな。680倍だ」
春香「オールスターとはいえ、結構人気はバラけるものなんですね」
P「どの馬も他のレースなら上位に来るだろうけどな」
P「続いて、五枠?番の牡馬5歳ペインキラー」
P「オールカマーではあのトゥーカッターを破っている。今日も同じ中山だからその利を活かせるか…って感じだな」
やよい「逃げ馬はそういう一発があるのが怖いですよね」
P「続いて…おっ出て来たな」
たれ蔵「んあー皆気合い入ってるのねー」
春香「!?な、何ですかアレ!ロバ!?」
P「5枠?番『白い奇跡』ミドリマキバオー。牡馬4歳だ」
P「『3強』の一角であり、今年のダービー馬だぞ?皐月2着、菊4着と安定した成績も残している」
響「ほ、ホントに馬なのか?骨格とか見るとそう言えなくも無いけど…」
伊織「仮に馬だとしても、本当にそんな成績を残してるの?全っ然速そうには見えないけど」
P「俺も最初はそんな反応だったよ。だが、事実だ」
P「あの小さな体で強敵を何度も倒していく姿に、俺も熱くさせられたものだよ。菊で20万スらせた事は許さんが」
春香「何かやけに落ち込んでる時あったのは、それが理由だったんですかw」
千早(何故だろう…あの馬に親近感を感じるのは)
響「な、何だ!?」
春香「何かその筋っぽい人が太鼓鳴らしてるね…あんな事して良いんですか?」
P「いや駄目だろ。あ、警備員が来てつまみ出されたな」
伊織「ミドリマキバオーって書いた横断幕持ってたわね」
P「ま、まぁ幅広いファンが居るって事なんだろう」
P「気を取り直して、6枠?番のヘビーダイアリーア牡馬6歳」
P「前走で重賞を勝ったらしいが、この相手では下位必至だろうな」
ザッザッ
カスケード「…………」
P「カスケードっ…!!!」わくわく
伊織「どうしたのよ、そんなにテンション上げて」
P「ばっかお前カスケードを生で見れたんだぜ?これでテンション上げなきゃ競馬ファンじゃねーよ」
春香「たしかにカッコ良い馬ですね。凄い雰囲気を持ってるっていうか…」
響「…………?」
P「『3強』の一角にして、世界十傑にも残った文句無しの最強王者。戦績は8戦7勝で内G?が4つ。そして国内では未だ無敗を誇っている」
伊織「国内?」
P「カスケードは秋に凱旋門賞っていうフランスのレースに出たんだよ」
P「ちなみに凱旋門は世界最高峰のレースの一つだと言われている。結果は力及ばず6着だったけどな」
千早「海外にも競馬があるんですね」
P「むしろ海外の方が盛んだぞ。まだまだ欧州やドバイと比べれば日本は競馬後進国だ」
P「それだけにカスケードには期待していたんだが…」
やよい「海外の競馬は色々と慣れない面もあるから仕方無いですよ」
やよい「私は皐月とダービーを奪りながら三冠を捨てて、海外挑戦した事を凄いなーって思います」
だから貧乏なのか……
春香「本当に好きなんですね。プロデューサーさん」
P「日程がなーJRAも菊の時期ズらしてくれれば良いのに…」ぶつぶつ
響「ていうかやよいが凄いな。詳し過ぎてびっくりだぞ」
やよい「あはは、新聞を読んでたら覚えちゃいました。他に見る物もあまり無いので…」
千早「今度一緒に本屋に行きましょう、高槻さん」
P「7枠?番は牝馬5歳のペティコート。エリザベス女王杯を勝って牝馬No1という呼び声もある」
P「個人的にはスーパースナッズが牝馬じゃ一番だと思ってるから、出て来て欲しかったけどな」
伊織「やっぱり女の馬が男に勝つのは難しいの?」
P「勝った例が全く無い訳じゃ無いが、厳しいな。ダービーももう何十年も牝馬が勝った例は無いし」
P「もしそんな馬が出てくれば盛り上がるとは思うけどな」
P「地味な印象だが、長距離のレースでは安定して好成績を出している」
P「8枠?番は牡馬5歳ビッグモスキート。逃げ馬だ」
P「そしてラスト8枠?番は牡馬5歳ブロッケイド。前走後に軽い熱発を発症したらしく、調整不足は否めないな」
春香「え?ラストですか?」
P「?あぁ、今年の有馬記念に出走するのは今言った15頭だぞ?」
春香「じゃあ…アレは何なんです?」
カッカッ
ベア(ふっふっふ。皆ワシの勇姿に注目しとるな…)ブラブラ
千早「手書きのゼッケン付けてますけど、あの馬も出走馬なんですか?」
響「な、何か腫れて無いか?あの馬…」
春香「ん?響、何が腫れてるって?」ニヤニヤ
響「い、いやだから……な、何を言わせようとしてるんだ!///」うがー
P「…多分、勝手に来ただけだろう。今つまみだされてるし」
係員「こら!てめえどっから入った!」
ベア「な…何やねん!なんやっちゅうねん!」
ペア「スター抜きでどこがオールスターやねん!!勝っても賞金いらんから!大外の枠でええから出してくれ!!」ずるずる
やよい「引っ張られて行っちゃいましたね」
P「…あの貪欲さだけはお前達に見習って欲しいと…いや、やっぱいいや」
P「『史上最強の駄馬』ベアナックル。無名だった時代に、青葉賞でマキバオーを破るという金星を挙げて」
P「一流馬の仲間入りをしたんだが…あまり一流とは言いたくない馬だな」
P「ダービーではスタート時に顔をぶつけて鼻血を出しながら、最後の直線では一時トップに立つ等」
P「力があるのは間違い無い…ていうかめちゃくちゃあるんだが、それを帳消しにする絶望的にアホという稀有な馬だ」
響「たしかに筋肉を見ても、何かワケ分かんない感じだったぞ…」
P「…俺としては青葉賞の時に大損こかされた馬という苦い思い出もある。ガチガチだと思ってたのに…」
春香「プロデューサーさん向いてないんじゃないんですかw?」
P「ふぅ、どうにか席を取れたな」
春香「雪が降って来たのは驚きましたね」
響「自分、雪って初めて見たから感激だぞ!」
伊織「席探してる時に社長と黒井が一緒に居たのは驚いたわね」
P「あのおっさん人に仕事押し付けて自分は競馬場に遊びに来てるとか…」
千早「ウチの事務所大丈夫なのかしら…」
やよい「黒井社長、カスケードに1000万円つぎ込むって言ってましたね」
P「…まぁ、好きだろうからなぁあの人は」
観客「ウオオオオオーーーーッ!」
千早「す、凄い歓声…地面が揺れてますね」
P「数万人の競馬ファンの声だな。待ちに待った有馬だし、気合いが入るのは分かるよ」
P「この体の芯に響く感じ…これを味わえただけでも来た甲斐があったんじゃないか?」
千早「…そうですね。いつか私の歌で、これ以上の熱気を産んでみたいです」
春香「今だってそんなに負けてるつもりは無いですけどねっ」
ワクチン「ケリをつけようぜ…」
カスケード「ああ…俺達のな」
マキバオー「んあ〜〜絶対絶対負けないのね!」
管助(次なんかいらない)
響「ピリピリした空気が伝わって来るぞ…」
P「何か俺達がパドックを離れる時にいざこざがあったみたいだが、心配なさそうだな」
実況「そして最後にトゥーカッターが入りまして…係員がゲートを離れます」
実況「1996年。今年の中央競馬の総決算。第41回有馬記念」
実況「スタートしました!!!」
ガシャコン
P「うおおおおーーっ!」
伊織「始まったばかりで何叫んでんのよ。アンタはこのレースどうなると思ってんの」
P「勝つのは4歳の3強にニトロニクス、トゥーカッターの5頭の誰かになるだろうな」
P「4歳世代ファンとしてはアマゾンにも出て欲しかったが…」
響「アマゾン?」
やよい「サトミアマゾン。船橋の英雄ですよ。地方馬でありながらクラシック三冠全てで掲示板に載った凄い馬です」
千早「色々種類があるのね…」
春香「スタートはヘビーダイアリーアがやや出遅れましたけど、他はまずまずですね」
P「マキバオーはたまにやらかすから、そこは安心したよ」
伊織「やっぱりペインキラーが前に出たわね。追うのは2、4、14…」
やよい「ワクチンが逃げに出るかと思いましたけど、今回は自重してますね」
やよい「代わりにニトロが飛ばしている…少し掛かり気味かも」
ニトロ「…………」ググッ!
P「…確かにな。天才・滝川が抑えている。何が天才なのかはよく分からんけど」
春香「ペインキラーに対して熱くなってるんだとすれば、さっきのパドックの事が影響したのかもしれませんね」
P「むぅ最近の中山は重馬場だから、パワーのあるニトロは要注意だと思っていたが…」
伊織「ここでスタミナを浪費してる様じゃ期待ハズレね」
響「それぞれ得意な位置に付けたって事だよね?」
P「あぁ、厳しいレースになりそうだな」
春香「カスケードはいつも最後の直線の末脚で勝負してるんですよね?」
P「あぁ黒い旋風のごぼう抜きはもはや代名詞だな。ダービーの時なんて最高にカッコ良かったぞ」
やよい「マキバオーも末脚タイプですから、このまま静かな流れになるかもしれませんね」
伊織「ワクチン・トゥカッター辺りが黙って見てるとは思えないけどね」
千早(どうしよう、話についていけない)
マキバオー(んあ?トゥカッターが出た!あの狭い所へ?)
ドガッ!!!
P「!」
春香「ペティコートがよろけた!そのあおりでブロッケイドが下がる!そしてその後ろには…」
千早「ま、マキバオーが!」
千早「よ、良かった…」ほっ
春香「あれ、知らない間に千早ちゃんも好きな馬が出来てたんだ?」
千早「そういう訳では無いのだけど…なんとなく、ね」
P「にしても危なかったな。運良く移動してて良かったが…」
響「…今のは運じゃ無いと思うぞ。マキバオーは見切ったのさ。トゥカッターが動いた後の流れを」
伊織「よく分かるわねんな事…」
オオオオオオオ ワーワー!! ワーワー!!
高木「いくのだあああああっ!!!!!」
黒井「うおおおおおおおっ!くううううううろおおおおおっ!!黒い旋風を見せてやれカスケードぉぉぉっ!」
石川「オラオラオラーーー!チンタラ走ってんじゃないわよーっ!」
実況「物凄い歓声だ!」
P「たしかに、凄い歓声だな」
伊織「…何となくこの業界の末路が心配的な胸騒ぎがしてるんだけど、何なのかしら…」
伊織「ワクチンも罠を張ってる様子は無いし…各々が万全の位置をキープしてるって感じね」
響「誰かが動いた時、その流れを上手く掴む事が大事になりそうだぞ」
春香「このまま最後までいくはずないもんね」
P「だが、状況は誰にとっても悪くない、全員にチャンスがある状況だけに」
P「3コーナーから4コーナーあたりまでは膠着状態で行くかもしれないな」
春香「…もしあえてその状況を崩しに行く馬が現れるとすれば」
やよい「その馬が一番厳しい馬でしょうね」
千早(マキバオー頑張れー)
実況「先頭のペインキラーは更に差を広げ5馬身差。このまま逃げ切りを狙いたいところ」
P「たしかにこの面子にしては随分平凡なタイムだな」
やよい「どの馬も相手の出方を伺っている以上当然ですけど、このままだと…」
伊織「ペインキラーに逃げ切られる事にもなりかねないわね。ワクチンそろそろ行きなさいよ!」
春香「一応オールカマーでトゥーカッターを破った馬だもんね。たしかに楽させるのは良く無いかも」
P「とはいえ先に仕掛けると後に控えるカスケードが怖い。難しい所だが…な!?」
ブオッ!
カスケード「…………」ドドドドドッ
実況「な…何と…カスケードだあ!!!」
実況「黒い馬体が外から上がって来ます!」
ウオオオオオーーーッ!
実況「スタンドからは大きなどよめき」
高木「ま、まさかここでカスケードが上がって来るとは…」
黒井「ハハハハッ!そうだ行けぇカスケード!その圧倒的な力で蹴散らしてしまぇっ!!!」
やよい父「ペインキラー気をつけろよ!!俺はお前に娘の給料預けてんだからな!!」
響「一人の馬が上がっただけだぞ?どうしてこんなに…」
P「…それだけカスケードが存在感のある馬だって事だよ。実際俺も驚きだ、カスケードがこんなに早く仕掛けるなんて…」
P「半蔵の事だから何か考えがあるのかもしれないが」
千早「…たしかに、驚いたわね」
春香(千早ちゃん?)
管助「…よし。僕らも行こう」
マキバオー「んあっ」ダッ!
春香「!マキバオーも合わせる様に、外に出して上がって行きましたね」
P「…明らかにまだ早い、とは思うが。カスケードが出た以上…」
響「そんなに一人の馬に振り回されて良いのか?」
伊織「そうよね。自分のペースを守った方が…」
実況「後方13番手から7番手まで差を縮めます!」
トゥカッター「四歳馬は奇策に出るヤツが多い様だな。だが…それに引っ掛かるのもまた同じ四歳場…好きにしな」
春香「トゥーカッターは付き合いませんね」
P「古馬だからな。カスケードの事を特別意識もして無いんだろう。だが…」
実況「まだ上がって行く!アマゴワクチンもかわしてまだ上がって行く!!」
ワクチン「3コーナーあたりからの勝負になると思っていたが…とんでも無いレースになりそうだぜ!!」ドドドドッ!
伊織「ワクチンも上がったわ!」
P「そうなるよな。このレース、予想が付かねえ…!」
実況「4歳3強と呼ばれる馬達がつられる様にして先頭集団に襲いかかります!」
やよい「…先頭のペインキラー、それを追うカスケードら四歳勢、そしてトゥーカッターを含む後方集団の3つに分かれましたね」ギラリ
響(や、やよいが勝負師の顔をしてる…)
P「いや、もう2番手集団はペインキラーを捉えるぞ」
春香「静かなレースが突然動きだしましたね」ごくり
ペインキラー「何だってんだ!」
実況「遂にその激流はペインキラーまでも飲み込んだ!」
ペインキラー「お前ら頭へんなんじゃねえのか!?まともじゃねえ!!」
ニトロ「気付くのが遅過ぎたな。とっとと下がって泣いてな」
P「ペインキラーが落ちたか…」
伊織「何かどこかから悲鳴が聞こえた様な気がしたんだけど…」
響「カスケードっていう馬はただの15頭の中の1頭じゃなくて、特別な…」
P「あぁ、特に4歳のライバル達にとっては、全員の越えるべき目標だからな」
P「お前達で言う所の……ジュ…新か…まぁいいや」
千早「…マキバオーがこだわる訳ね」
やよい「1600メートルが…1分33秒!速過ぎますね…本当にとんでも無いレースになってますよ」
伊織「14番ビックモスキートと4番ドラゴも後退…これで」
実況「つ…遂に3コーナー手前で先頭は」
実況「4歳3…いや4歳4強の争いになりました!!」
P「4歳3強にニトロも付いていってるからな」
響「プロデューサー、なんでニトロも他の3人に負けない位実績あるのに、3強なんて呼ばれてたんだ?」
P「さぁ…何かかませっぽいからじゃないか。キャラが。後外国産だし」
響「…自分、ニトロを応援する事にするぞ」
春香「じゃあ私はトゥカッターさん応援するね。頑張れー将軍ー!」
P(閣下と将軍ってどっちが偉いんだろう)
ペインキラー「バカ言ってんじゃねえよ。あのままいける訳ねえじゃねえか」
トゥーカッター「そうでもなさそうだぜ…」 ブオッ!!
ペイン「!?」
春香「きたぁーーーっ!トゥカッターですよ!トゥカッター!」
実況「さあ来たぞ!来た来た!!遂に『将軍』トゥカッターが討伐にやって来た!!」
響「レースはもう完全に5頭に絞られたな」
春香「カスケード、マキバオー、アマゴワクチン、ニトロニクスそしてトゥーカッターだね!」
千早「春香トゥカッターって言いたいだけじゃないの?」
伊織「後ろはもう見えない。遥か後方ね」
やよい「うっうー物凄いレースです」ニヤッ
ドドドドドドドドッ!
カスケード「…………」
半蔵「くっ!」ガクッ
本多社長「半蔵ーーー〜〜〜!!」
カスケード「ぐぅっ………」ガクッ
マキバオー「んあ!?」
P「な!?」
黒井「カスケード!?」
ウワアアアアアアー!
実況「故障発生か!?」
マキバオー「んあっ!!」
やよい「…いや大丈夫、少し下げただけ。競走中止は無さそうです」
P「そ、そうだな…。少し前が詰まってたから後退したのか?」
響「いや…そういう訳でも無さそうだぞ」
P「響?」
響「あの苦しそうな顔はただごとじゃない。パドックで見た時から気になってたんだ」
響「間違い無い。カスケードは…故障してる!!」
P「なにぃっ!?」
千早「!!!」
実況「やはり早仕掛けがここに来てこたえたか!!」
半蔵「こんなレース耐えられんな…やはりあの時やめさせるべきだった。…無敗のうちに」
カスケード「ふざけるな…無敗で止めてそれが何だって言うんだ…」
カスケード「オレが残したいのはそんな記録じゃねえ」
P「ど、どういう事だ!カスケードは怪我してるのにレースに出たっていうのか!」
響「く、詳しい事は分からないけど、そういう事だと思うぞ…。あの様子、本人に兆候が無かったハズないのに…」
P「バカな…そんな状態で走ったら、命にかかわるぞ…!」
P「馬は脚を一本折っただけで、文字通り致命傷なんだよ。そうなったら大体の場合は安楽死を選ぶ事になる…予後不良って聞いた事無いか?」
P「カスケード程の馬。種牡馬価値も考えればその損失は莫大だぞ。本多リッチファームは何考えてんだ…」
実況「さあ第4コーナー。先頭争いはニトロ ワクチン トゥカッター」
実況「ミドリマキバオーはダッシュがつかないのか少し遅れました」
千早「くっ……」ヨロッ
春香「ど、どうしたの千早ちゃん!?胸を抑えて…」
千早「マキバオーを見ていたら…どうしてかは分からないけど、伝わって来るの。あの子の気持ちが……」
管助「後ろを見るな!!前を見ろ!!」
マキバオー「で…でもカ…カ…カスケードが…」
管助「…あいつは…体を悪くしてるんだ…も…もう引退なんだよ!!」
マキバオー「!!!」
P「マキバオーがまた失速した!」
伊織「どうしてマキバオーまで…」
千早「あの子は…これまでに二度、大事な人との別れを経験してる」
千早「そしてその一つは…永遠の別れ。その時にあの子の心は深く傷ついた」
千早「だからあの子は恐れてるのよ…ここでまた大事な人を亡くしてしまう事を」じわっ
春香「ち、千早ちゃん…」
マキバオー「来年でも…再来年でもいい。レースのグレードだってどうでもいい」
管助「いいかげんにしろ!!たれ蔵くん!!」
マキバオー「ぼくはもう…もういやだ…あんな想いをするのは…もういやなのねーーー!!」
カスケード「ミドリマキバオー」
マキバオー「んあ!」
カスケード「俺はきさまをかいかぶっていたようだ…きさまは最低の競走馬だ…」
実況「さあ最後の直線!!!」
半蔵「!!!」
カスケード「―――っ!」 ドッ!!!!!
P「なっ!?」
響「あ、あの脚で……!?」
伊織「し、信じられない…何なのあの馬!?」
実況「やはり来た!カスケードが外から一気!!」
実況「ミドリマキバオーは伸びない!!残り300メートル4頭の大激戦だ!!」
実況「今年最後も黒い疾風が吹き抜ける!!」
ワクチン「!!」
ニトロ「速い!!」
伊織「アマゴワクチンを…」
響「ニトロニクスを…」
春香「そしてトゥーカッターをも…一瞬で抜き去った!」
P「カスケード……」
千早「プロデューサー。さっき何故そんな脚でレースに出たのかって言ってましたよね」
千早「きっとカスケードにとってはあるんですよこのターフに…命を懸ける意味が」
ワクチン「オレが一年間追い続けてきたのは、お前だあ!!!!」ドドドドドッ!
ニトロ「うおおおおおっ!」ドドドドドッ!
実況「しかしそう簡単には行かせない!!アマゴワクチンがいる!!ニトロニクスがいる!!」
伊織「そうよ!カスケードの居ない秋のクラシックを盛り上げたのはワクチンなんだから!」
響「外国馬から日本競馬を守ったのはニトロだ!黙っちゃいないぞ!」
実況「更に…トゥカッターだ!トゥカッターがその二人の間を突く」
春香「4歳最強世代が何だ!やっちゃえトゥカッター!」
やよい「あぁ…どんどん離されていっちゃってます。後続馬にまで追いつかれて…」
P「さすがにもうマキバオーは無理…か?」
やよい「…普通に考えたら厳しいでしょうね。でも…」
千早「そう、マキバオーは奇跡の馬。これ位の逆境は勝負根性で何度も跳ね返して来た」
春香「千早ちゃん?」
千早「今あの子は悩んでいるのよ。何でこんな事に命を懸けなきゃいけないんだって」
千早「そんな相手に勝とうだなんて思えない」
千早「確かにそれが普通の、一般的な考え。でも…あの世界はそうじゃないのよ」
管助「たれ蔵…カスケードの言った通り。お前は最低だ」
マキバオー「……んあ!?」
千早「あの子は知らなければならない。ライバルの想いをそれがどんなに辛く、重い事でも」
千早「カスケードが命を賭してこのレースに参加した理由を…!」
千早(それを『夢』で終わらせては駄目。カスケードはその役目を渡しに来た)
千早(それを受け取らなくちゃいけないのは、ワクチンでもニトロでもトゥーカッターでも無い!)
千早(あなたが受け取らなくちゃいけないのよ!ミドリマキバオー!)
管助「これ以上あいつの顔を苦痛でゆがめさせるな!!」
管助「お前はあいつに唯一引き分けた馬なんだ!!ケリをつけるのはお前の役目だ!!」
千早「行けーーーーっ!!!マキバオー!!!」
マキバオー「…ん……んん」
マキバオー「んあーーーーーーーーーーーっ!!!!」ドッ!!!!!
千早「んあーーーーーーーーーーっ!!!!」
千早「いやあああああああ!!!んあああああああ!!」
春香「千早ちゃんどうしたの!?大丈夫!?」
やよい「マスタングスペシャルです!一気に追いつきました!」
響「凄い…あの小さな体で何て切れ味だ」
伊織「伊達にダービー馬じゃ無いって事ね。にひひっ面白いじゃない」
P「頑張れカスケード!!頑張れマキバオーッ!!」
トゥカッター(完全に脱落したってのに…どこにそんな力があるんだ…)
ニトロ「来ると思ってたぜ…マキバオー!」
実況「あっという間に3頭に並んだ!!これが奇跡のダービー馬!!カスケードの宿敵!!」
実況「ミドリマキバオーーーだ!!」
千早「んあーーー!!!」
春香「だから大丈夫なの千早ちゃん!意識ある!?」
伊織「カスケードの前にまずそいつからよ!やっちゃいなさいワクチン!」
響「負けるなニトローッ!」
やよい「トゥカッターも頑張れーっ!」
春香「なんで皆は流してるの!?私がおかしいの!?」
実況「カスケードに挑むのはどの馬だ!!」
P「残るは…200メートル」
やよい「中山の坂ですね。心臓破りの坂…!」
伊織「もうどの馬も限界ギリギリだってのにキッツイのが残ってるわねぇ…!」
P「!カスケードが内に寄れた!」
響「…ぐすっ…涙が出てくるぞ。あの体で…後ろの4頭に並ばせないなんて!」
P「これが…カスケードの帝王たる所以なのかもな。王者としての何よりも高い誇りを持っているから」
P「ニトロもワクチンもマキバオーも、あぁやって必死に追っている。追わせているんだ」
やよい「王者との対戦機会に恵まれず、折角勝っても次点扱いをされ続けた馬です」
やよい「それだけに卑怯者呼ばわりされてまで、万全に仕上げて来た、この有馬記念(王者との対戦機会)」
やよい「劣等感を払拭せんと懸ける想いは、決して他の馬に劣ってません!」
春香(あぁっ!私が言おうと思ってたのに!)
実況「まだ横一線!!まだ挑戦者は決まらない!!4頭並んだまま一歩も引かない!!一歩も譲らない!!」
実況「天才滝川のムチが唸る!山中が気迫で追う!ベテラン後藤ももの凄い形相!山本も必死で押している!」
実況「4人と一頭が目指すは…服部政人とカスケード!!!」
春香「千早ちゃん意識が戻って…無いねコレは!」
マキバオー「ぼくはこれまで…何度も何度もカスケードと走って来たんだ」
マキバオー「だからカスケードが…走れない体なのだったら…」
マキバオー「ボクが…絶対負けずに走り続けて…カスケードの強さをみんなに教えてやるのね」
P「…そうだ、千早。それもお前の役目だ。そこまで分かって、こんな所でグズグズしてるのか?」
春香「Pさん何言ってるんですか!?それは完全に悪ノリですよね!」
P「こんな坂…お前が今迄歩んできた道に比べれば何でもないだろ!」
春香「いや言ってる相手が千早ちゃんだけに何かそれっぽいですけど!千早ちゃん今アレな目して叫んでるだけですからね!?」
管助「登れ〜〜〜〜っ!!たれ蔵っ!!」バッ!!
実況「山本管助が立ち上がった!キツツキ戦法からマキバオーを引っ張り上げる様な体勢」
実況「もの凄い気迫だ!!マキバオーと共に自らも坂をかけ上がる!!」
P「千早!!!」
千早「いやあああやああああんああああああ!!!」
春香「もうこっち見とけばマキバオー見なくていいから便利ですね!」
実況「ミドリマキバオーが抜けた!!!」
実況「『白い奇跡』ミドリマキバオーだーーー!!!」
ワアアアアアアアアアーーーーッ!!
高木「いくのだマキバオー君っ!!!我が事務所の未来は君に預けてるのだよ!!!」
黒井「くうううううううろおおおおおおっ!漆黒の帝王を舐めるな!カスケードに勝てる馬など存在しないっ!!!」
やよい父「諦めるなペインキラアアアアッ!」
ベア「ワシより弱いおのれが勝てば…実質的な日本一はこのワシって事になる」ふふふ
オオオオオオオオーッ!ピヨッ
実況「スタンドは総立ち!!誰もこの一騎打ちに文句は無い!!」
実況「世紀の一戦だ!皐月賞ダービー」
実況「そしてこれが今年3度目の激突!!この世紀の一戦を目に焼き付けろ!!」
実況「『漆黒の帝王』カスケードと『白い奇跡』ミドリマキバオー!!!」
カスケード「…おせえんだよ…」
マキバオー「カ…カスケード。ぼ…僕は今日こそ」
千早「お前を超える!!」
響「残り100メートル…い、いよいよだな」ドキドキ
伊織「ふん、ワクチンを倒すなんてやるじゃない。どうせなら王者も越えちゃいなさい」
やよい「…言っても仕方が無い事ですけど、どっちも勝たせてあげたいですね」
P「違うな、やよい。このレースは勝つべき者は決まっている」
やよい「!…そう、かもです」
P(後はそれを…どんな形で示すか)
実況「さぁ並んだ並んだ内にカスケード外にマキバオー!!」
実況「マキバオーだマキバオーだ!!」
実況「カスケードが苦しい!!カスケードが苦しい!!」
実況「ミドリマキバオーだ!!」
千早(2歳で初めて会った時からーー)
千早(朝日杯3歳ステークス、皐月賞、そして日本ダービー)
千早(何度も何度もカスケードに挑んできたんだ…そしてその度に泣いて来た…)
マキバオー「お前は世界最強の競走馬なんだ!!誰にも負けちゃいけない馬なんだ!!」ドドドドッ!
カスケード「そうさ!だからまだ貴様にも負けるわけにはいかねえんだよ!!!」ドドドドドッ!
ウオオオオオオオッ!
高木「ま、まだ伸びるのか…」
黒井「フハハハハハッ!これがカスケードの恐ろしい所だ!!いけええええっ!!!」
実況「漆黒の帝王と白い奇跡!!さぁどっちだ!!どっちだ!!!」
P「今日こそ完全決着!白黒はっきり付ける時だろ!」
千早「んあ〜〜〜っ!!!今日は僕が絶対勝つ!!!」
千早「お前のその体ではもうこれ以上走り続けるのは無理だ!!」
千早「今日を限りに引退するんだ!!安心して引退しろ!!」
春香「頑張れマキバオー!」(千早の方を向いて)
―――伝説は僕が引き継ぐんだ………
マキバオー「あのカスケードのライバルはこんなにも凄い奴なのかって」
マキバオー「そう世界中の競馬ファンに見せてやるんだ!!!」ドドドドドドッ!!!
カスケード「……………」フッ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!
実況「ミドリマキバオーだー!!!!!」
オオオオオオオオッ! バカナアアアア! イクノダアアアアッ! ペインキラアアアッ!
P「…決まったな」
やよい「そうですね。またマスタングきつつき戦法に戻して、2馬身、マキバオー計算で3馬身…」
響「まだ50メートルあるのに、どんどん差が開いてるぞ」
伊織「独走態勢って奴ね。…大したもんだわ」
実況「4度目の挑戦でミドリマキバオーがついに!ついに宿敵カスケードを超えた!!」
千早「…何を、言ってるのよ」ヨロッ
春香「千早ちゃん!?やっと意識が戻ったんだね!」
実況「カスケード時代の終焉か!!カスケードの時代が終わろうとしている!!」
実況「黒い伝説もここまでか!!」
P「カスケード…」
響「…凄い馬だったな」
千早「だから…何を言ってるのよ!」
千早「朝日杯を…皐月賞を…ダービーを見て無かったの!?もう忘れたの!?」
春香(…千早ちゃんも見てないでしょ。って言ったら駄目なんだろうなぁ…言いたいけど)うずうず
千早「カスケードはこんなに簡単に独走を許したりしないわ!!」
千早「見えないの!?感じないの!?」
千早「伝説はここにある!!黒い風は吹いてる!!」
千早「んああああああ!!!」
P「……幻影、か?マキバオーの前を走るカスケードの姿が見えるのは…」ごしごし
やよい「どうでしょう…それ、私にも見えてますから…」
うわあああああああっ!!! オオオオオオオッ!!!
実況「完全にミドリマキバオーだ!!文句無し!これは強い!!」
実況「まだ伸びる!!!まだ突き放す!!これは圧勝だ!!!」
P「何を言ってるのか…」
響「大接戦だぞ…残り10メートル無いっ!」
伊織「かわせる…!?」
千早「まだよ…まだあの子の前にはカスケードが居る。それを越えなければ勝った事にはならないわ!」
マキバオー「さあ決着を付けようぜカスケード!!!」
マキバオー「んあああああっ!!!」
マキバオー「カスケーーーーードーーーー!!」
千早「これで…終わり。これで…」
マキバオー「終わりだああああ!!!!!」
ドンッ!!!
実況「ミドリマキバオー今1着でゴーーーーール!!!!!!」
実況「第41回グランプリ制したのはミドリマキバオーーーー!!!!!」
千早「…おめでとう、マキバオー」ポロポロ
高木「だがとりあえずは私には関係無い事だ。残念だったな黒井。1000万がフイになって」
黒井「フン……カスケードの最後の…最高のレースを見せて貰ったのだ」
黒井「その程度、見物料としては安過ぎる」クルッスタスタスタ
高木「…やれやれ、カッコつけおって」
やよい父「…俺もまた、やり直してみるかな。あの2頭の様に命懸けで取り組めば…」
やよい父「出来ない事なんて、そうは無い」
千早「…決して圧勝では無かったですけどね」
P「まぁな。本当に良い…熱いレースだったよ。文句なしでマキバオーが日本一だ」
響「あ、マキバオーの騎手がガッツポーズして落馬したぞ!」
伊織「…そして号泣してるわね」
P「全く、あいつは泣き虫だな…」
伊織「アンタも目、潤んでんじゃないの」
やよい「伊織ちゃんもだよ?」
伊織「う、うっるさいわねぇ///!」
P「ハズレだよ。カスケード-マキバオーの連単に20万つぎ込んでたからな」
春香「あちゃーやっちゃいましたね」
P「ま、悔いは無えよ。こんなに熱い勝負を見させて貰ったんだからさ」
P「見物料としては妥当なトコだろ」
春香「おぉっ何かカッコ良い台詞ですね!…何か同時に台無し感も感じるのが気になる所ですけど」
P「あん?」
響「手堅いなぁやよいは。今度の時に参考にさせて貰うぞ」
春香「そうえば千早ちゃんも1000円だけ買ってたよね。どうだったの?」
千早「マキバオーの単勝?だから、8倍になるのかしら」
やよい「うわー凄いです千早さんっ初馬券で単勝をズバリ当てるなんて!」
春香「ねぇねぇ千早ちゃん。そのお金で美味しい物食べに行こうよ〜」すりすり
千早「駄目よ。これはあの子が頑張った事で得たお金だもの」
千早「そんな事には使えない…というか、換金するつもりも無いのよ。記念に持っておくわ」
やよい「えーっ!勿体無いですよ千早さんっ」
P「…ま、良いんじゃないか。そういうのも」
千早「ふふふっ宝物にしようと思います」
P「よ〜しじゃあすっからかんになったし、引き上げるぞ。伊織様、タクシー代貸して下さい」
伊織「そん位残しときなさいよ!はぁ、仕方ないわねぇ」
春香「千早ちゃん、帰るよ〜」
千早「待って、もう少しだけマキバオーのウイニングランを…!」
マキバオー「…………」じっ
管助「どうしたんだい?たれ蔵君」
千早「んあー」
マキバオー「んあー」
千早(今日は貴方にとても大きな力を分けて貰えた様な気がするわ)
千早(ありがとう、マキバオー)
千早(私もいつか、貴方に負けない位観客を沸かせる事の出来るアイドルに、なってみせるわね!)
千早「今行くわ、春香」タッタッタ
ベア「…よくここまで来たな…次は…いよいよ俺の番だ!」
マキバオー「……………」
ベア「……………」
ベア「痛い痛いちょっとっ!!何でやねん!!」(つまみ出されながら)
千早「行けー!マキバオー!」END
このSSは昨今の安易に千早にんあーんあー言わせる風潮への警鐘であったり
最高に熱い少年漫画であるマキバオー布教活動であったり
たいようのマキバオー早くアニメ化しろよ活動の一環であったり(ファムちゃんの声は誰が良いか談義含む)
という事は無く、昨日読み返してる時に思いついたノリで、書いてみようと思いました。
全部行きあたりばったりでやってたので、おかしな所は山ほどあると思いますが
少しでもマキバオーの魅力を伝えられたのなら嬉しいです。
面白かったぜぃ
久しぶりに読みたくなった
Entry ⇒ 2012.05.30 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「ぱそこん、ですか」
千早「へぇ…いいですね よく買ってくれましたね…?」
貴音「ええ ぱそこんを持っていないと言ったら「安いけどこれあげるから」とくれました」
千早「そうなんですか… パソコン、私も少し触ってみたかったんです」
貴音「…しかし、この面妖な箱 どのように使えば…」
貴音「よいしょ… まずは電源ですね」ポチ
貴音「つ、つきません!これは不良品をつかまされました!」ガーン
千早「それ音量ボタンですよ、四条さん」
貴音「なんと! 千早は博識です… どれが電源なのでしょうか」
千早「この、りんごみたいなマークのだと思います…」ポチ
貴音「…つかないようですが…」
千早「へ、変ですね… 本当に故障かしら」
貴音「なるほど これが本日の余興ですか」
千早「…うーん、特にパッと見ではヒビとか入ってないわね…」
千早「ええ、こういうマークを春香が押していた気がします…」
貴音「ではそれを信じましょう… あとは…何が原因でしょうか」
千早「えーと 充電されてないんじゃないですか?」
貴音「なるほど! …しかしどう充電すれば…?」
千早「わかりません… あ、電池かも…?」
貴音「おや、ここに電池用らしき蓋が!」バキッ
千早「なんだか鈍い音がしましたね」
貴音「非常に硬かったです」ジンジン
千早「端っこ、折れてますね」
貴音「なるほど 間違えたようです」
貴音「元通りですね …しかし、どうすれば…」
千早「マニュアルとかついてないんですか?」
貴音「ええ プロデューサーはこの箱と画面を渡してきました」
千早「ふむ… じゃあ、これだけで動くはずですよね」
貴音「…おや 画面の裏にコードが結んでありました!」
千早「あっ これコンセントですね あたりみたいですよ、四条さん」
貴音「ふふ ではこれを差せば電源が入るはずですね」
千早「楽しみですね」
千早「…それだけですね… ていうか、春香のパソコンは「ウィンウィン」となっていた気がします」
貴音「つまりぱそこんの電源は入りきっていないのですね」
千早「少し待てば入るかもしれませんね 待ってみますか?」
貴音「それがよいでしょう 果報は寝て待て、です」
千早「ええ その間、お茶でも飲みますか?」
貴音「千早が淹れてくれるのですか お願いします」
千早「はい 少し待っててください」
貴音「いいえ、ありがとう いただきますよ」ズズズ
千早「…電源入らないですね 調子悪いんでしょうか…」
貴音「人間と同じよう、機械にも日によって調子が悪い日があるやもしれませんね」
千早「そういえば、コンセントって画面にだけでいいんでしょうか…?」
貴音「というと…?」
千早「画面と箱は繋がってますけど、電気が画面にしかいってないのはおかしくないですか?」
貴音「…確かに おや、箱の裏には気が遠くなりそうな数の溝がありますね」
千早「…これは面倒くさそうですね…」
貴音「はっ… 千早、すみません もう1本こーどがありました」
千早「それですよ それで動きます!」
千早「し、四条さん あまり雑に扱うと壊れますよ…」
貴音「おっと、私としたことがつい興奮して… ここは至って冷静に」カチャ、カチャ、カチャ
千早「コードの先見れば大体わかりますよ…? ほら、この太さってここしかないです」カチッ
貴音「さすがは千早ですね 博識です これでりんごまーくを押せば…?」ポチ
ウィーン! ウィンウィン
千早「やった! つきましたよ四条さん!」
貴音「私たちの勝利です…!」
千早「これで音楽とか聞けますね」
貴音「ええ 安いものを買ったといっていましたから 何故わかったのです?」
千早「ほら、パソコンに名前がついてます… あどみに…?」
貴音「あどみにですか なるほど よろしくお願いします、あどみに」
千早「さて… 背景が真っ青ですね… 感じは悪くないですけど」
貴音「ふむ それより、まずはいんたぁねっとなるものを!」
千早「このアルファベットの e がシートベルトしてるようなのを押せばよかったはずです」
貴音「これですね」ギュッ
千早「いえ、画面を押すんじゃなく… あれ? ほかに何かありませんでした? こう、手のひらサイズの丸いの…」
貴音「…ふむ、先ほどのこーどで最後だと思いますが…」
貴音「ふむ なんのことを言っているのかわかりません」
千早「って四条さん、あのポチポチする板もないわ」
貴音「ぽちぽちする板…!?」
千早「あれですよ、あの… ボード?」
貴音「ぼーど …板ですね」
千早「そうでした…」
千早「お、おうえんですか!?」
貴音「頑張って、あどみに!」
千早「ええ…?」
貴音「ほら千早も、がんばれあどみにー!」
千早「が、がんばれあどみに…」
ウィーン
貴音「変わりませんね…」
千早「生き物じゃないですから…」
貴音「なのに乗ってくれたのですね 優しいです」
千早「四条さんがあまりにも本気の顔つきだったからですよ…」
,.-''"~ ~"'''".-'' ̄`!,!
/ ,,....-,=‐ \. '
/ ,-'" ,,-',...-―-...、 ヽ,
,'-'" ,-'' ,.'" `., 'i,
.,/ └ー――――┘ .'i
,/. __________i
,i' ! r――┐
,i' ,'i, ヽ、 ,./ ,i'
i i. '! ~'''――'''" .,/
'! '!, \ /
`'.,`--,.'`''-....,,,,,__,,,,....-'"
これか!
千早「なんだかここまでやりきってプロデューサーを呼ぶのも、少し悔しくないですか?」
貴音「確かにそれもそうですか… せっかく電源が入ったのに、ここで呼んでは負けを認めるも同然!」
千早「ええ…! 頑張ってインターネットしましょう!」
貴音「さて、まずは…かちかちする丸いのと、ぽちぽちする板を探さねば…」
千早「春香が持ってたから…くれないかしら…」
貴音「それだけのために春香を呼ぶのも悪いですよ 自力でどうにかしましょう」
千早「…そうですね そうですよね」
貴音「事務所内になにかあるやもしれません 探索を!」
千早「ええ… では私はプロデューサーの席付近を!」
貴音「私は小鳥嬢の席を…」
貴音「いいえ、それらしきものは…」
千早「あっ! かちかちする丸いの…ってこれは違うわね…」
貴音「それは万歩計ですよ」
千早「わ、わかってます!」
貴音「おや これは…! ぽちぽちする板では!?」
千早「それ、ゲームですよ…」
貴音「ふふ ただの突っ込み待ち、ですよ」
千早「そうですか… 真面目に探しましょう」
貴音「真面目な千早はいけずです」
貴音「プロデューサーとしては完璧な気がしますが…仕方ありません」
千早「音無さんの席は?」
貴音「いいえ、これといって… なにやら妙な書物が出てきましたが ここはぷらいべぇとを尊重しました」
千早「プライバシーですよね …プライベートでもあってるかもしれませんけど」
貴音「…ないですね 如何いたしましょう…」
千早「たぶん、今ってご飯が目の前にあるのに箸がない感じだと思うんです」
貴音「それは一大事! 千早、全力で捜索を!」
千早「してますよ…」
あずさ「あらー 千早ちゃんに貴音ちゃん 真ん中でボーッとどうしたの?」
貴音「あずさ いいところに 少し助言をいただけますか?」
あずさ「あらあら… なにかしらー?」
千早「今、パソコンを動かしたいんですけど 道具が足りないみたいなんです」
あずさ「それは大変ね あまり触ったことないけど、私も手伝うわ!?」
千早「は、はい よろしくお願いします」
貴音「あずさがいれば100人力ですね!」
あずさ「どこに動かせばいいのー? 思ったより軽いわよー?」ヒョイ ブツン
千早「その動かす、じゃないです…」
貴音「あずさ とりあえず置いてください」
あずさ「そ、そうなの…お役にたてなくて ごめんなさいね」
千早「いえ どちらにしてもわかりませんでしたから」
貴音「ち、ちはや! 画面が消えました!消えましたよ!」
千早「ええっ! あ…あずささん、いったい何を…!?」
千早「くっ あどみに…」
あずさ「あ、あどみにちゃんって言うの…? ごめんなさいね、乱暴にして…」
貴音「いいえ… どちらにしても動かせなかったのです これで、よかったのやもしれません」
千早「…そ、そうですね パソコンなんてハイテクなもの… 私たちには無理だったんですよ」
貴音「あどみに… 短い、命でした…」
千早「あどみに……」
あずさ「あらあら ただコンセントが抜けただけだったみたい」カチッ ウィーン
千早「い、生き返った!?」
貴音「あずさは、ねくろまんさぁだったのですね!」
あずさ「あらあら…大変ね…」
あずさ「ああ! マウスとキーボードのことね?」
千早「あ、あずささん…知っているんですか?」
あずさ「ええ …というより、プロデューサーさんがさっき買いに…」
ガチャ
P「ただいまー この辺あまりいい機器売ってないな…」
貴音「あ、あなた様! もしやその右手に持つものは!」
P「ん? あぁ悪い悪い、マウスとキーボードだ 俺が少しいじって動くようにした奴だからさ 入力機器を用意してなかったんだよ」
貴音「なんと…! 中途半端な状態で下さるとは あなた様はいけずです」
P「さっき待ってろって言っただろ…」
貴音「…そういえば言っていたような」
千早「四条さん… 勘弁してください…」
貴音「さすがはあなた様です 博識ですね」
あずさ「マウスって刺すだけで使えたわよね…?」
P「あ、最近のはそうですよね というか貴音…今時小学生でもできる奴はできるぞ… っと、できた」
千早「し、四条さん! シートベルトeを早く!」ワクワク
貴音「ええ、もちろんです しーとべるといー!」カチ
P(シートベルトeってなんだ…?)
貴音「なるほど、これがまうすの力ですか…! この小さき身体にぱそこんを動かすえねるぎぃが! まさに縁の下の力持ち!」
千早「か、貸してください 待ってられません」
貴音「あっ 千早、落ち着きなさい! まずは765プロのほーむぺいじを…」カチカチ
あずさ「あらあら…」
P「あずささんはパソコン持ってましたっけ?」
あずさ「いいえ? でも、お店で何度か触ったし…授業でも少しやったから分かるんです」
P「ああ… ていうかこの2人、中学でパソコンの授業くらいあったはずだよな…俺でもあったんだから」
貴音「…ひ、表示できません…とは…?」
P「そりゃそうだ まだLANつないでない というか事務所、線ないからインターネットできないぞ」
貴音「!」ガーン
千早「!」ガーン
あずさ「あ、あらあら インターネットが使いたかったみたいですね…?」
P「そ、それは悪いことしたな…」
貴音「いんたぁねっとができないとは…! こ、こんなもの、こんなもの!」パシンパシン
P「って貴音! パソコンにあたるな! ていうかビンタしても自分が痛いぞ」
千早「…つまらないです インターネットが使えないなんて…ただのうるさい箱ですよ」
P「そ、そうか… 機械が苦手な人にはそうだよな…」
貴音「私はいんたぁねっとが使いたかったのです げーむなどで気をひこうなど…」
P「結構面白いんだぞ ほら、インストールするからな」ウィーンガチャ
あずさ「あらあら… ゲームのパッケージですか… まぁ、全100種類のゲーム!」
貴音「100種類のげーむを… いんすとーる、ですか…」
千早「なんでしょうね… プロデューサー、専門用語使ってドヤ顔やめてください」
P「ドヤ顔してないだろ… インストールってのはパソコンにCDの内容を覚えさせる感じだ」
貴音「ぱそこんもれっすんをするのですね 感心しました」
千早「このフォルムだと、ビジュアルが高いのかしら… ダンス?」
P「もうそういうことでいい」
P「ああ あれは無線だよ ほら あの機械で電波がその辺に飛んでるんだ」
千早「す、すごいんですね その無線って使えないんですか?」
P「デスクトップじゃなぁ… まぁ、受信機的なものあれば行けるだろうけど USBの」
千早「また専門用語を… くっ」
P「悪かった」
あずさ「貴音ちゃん、まぁ機嫌を直して… ゲームやってみたら? ほら、面白いわ」カチカチ
貴音「…そんなもので、私の気を…」チラ
貴音「め、面妖な…」ポチポチ
貴音「面白いです! …面妖な!」
千早「結局満足してるじゃないですか…」
P「あとで受信機も買ってきてやるからな… 悪かったよホントに」
おわり
どうでもいいよね 短くてごめん
かわいいなぁおひめちん
// ̄~`i ゝ `l |
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| | ___ // ̄ヽヽ // ̄ヽヽ (( ̄)) | | // ̄_>>
\ヽ、 |l | | | | | | | | ``( (. .| | | | ~~
`、二===-' ` ===' ' ` ===' ' // ̄ヽヽ |__ゝ ヽ二=''
ヽヽ___// 日本
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Entry ⇒ 2012.05.30 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「土日と祝日の過ごし方、ですか」
貴音「そういう春香こそ、なぜ?」
春香「私はちょっと忘れ物しちゃって… 通帳置きっぱなしだったんですよー」
貴音「それは危険です… 信頼のできるめんばぁと言えど、用心に越したことはありません」
春香「そうですね… あ、それで 貴音さんは何をしてたんですか?」
貴音「ふむ たまには少し、変わった土曜日の使い方をしてみようかと思いまして」
春香「変わった土曜日の使い方ですか… ちょっと興味ありますね!」
貴音「春香は普段、どのように休日は過ごしているのです? 聞きたいところです」
春香「い、いいですけど貴音さんみたいに優雅な感じとかないと思いますよー えへへ…」
貴音「構いませんよ… なぜならこれは…」
春香「…?」
貴音「ただの余興ですから」
春香「なるほど…」
春香「そうですねぇ… 大体は友達とカラオケにいったり…あと千早ちゃんと電話したりですよ!」
貴音「ふむ つまり、1人よりも友人らと過ごす休日ですか 実に春香らしいですね」
春香「えへへ… あ、そうそう あとはお菓子を作ったり」
貴音「月曜日にくっきぃを持ってくる確率が高いのはそのせいでしたか」
春香「あれー… 覚えられちゃうほどって持ってきすぎですかね…」
貴音「いいえ 楽しみにしていますよ 少しばりえぃしょんを増やしてほしいとは感じますが…」
春香「うーん…そうですよね、いろんな味考えてみますね!」
貴音「ええ 期待していますよ」
春香「貴音さんははっきり言ってくれるからやりがいあるなぁー」
貴音「ふふ、誠春香は素直で良い子です」
春香「貴音さんにそういわれると照れちゃうな… えへへ」
貴音「私ですか… 特に定まってはいないのですが 少し遠出をしてみたり、食べ歩きの旅をしたり、文を書いたり…」
春香「貴音さん結構外出してるんですね」
貴音「まるで私がいんどあ派のような物言いです…」
春香「あわわ、すみません!そういうことじゃなくって…」
貴音「ふふ わかっています… 誠、素直で良い子です」
春香「もう…」
貴音「あとは舞台を見に行ったり… 夜は天体観測などもしますよ」
春香「へぇ…大きい望遠鏡とかありそうですよね」
貴音「いいえ、まぁ肉眼なのですが」
春香「あ、そうですか…」
春香「しますよー 月に2回は土曜日のお昼使い切っちゃったり…」
貴音「それは長電話の極ですね… 私は爺やとでも数分で足りてしまいます」
春香「思い返すと結構どうでもいいこととか話してるんですけどね 楽しいですよ!」
貴音「なるほど いつか、マネてみるとしましょう」
春香「はいっ!」
貴音「そう、それと千早についてですが」
春香「千早ちゃんがどうかしたんですか?」
貴音「千早はどのような休日を送っているのでしょう …電話以外で」
春香「あっ電話は私が巻き込んでるだけで千早ちゃんの趣味ってわけじゃないですよー」
貴音「わかっています 春香は誠、素直で」
春香「も、もういいですってば!」
貴音「秘密に包まれているのですね」
春香「貴音さんほどじゃないと思いますよ えへへ…」
貴音「ふむ…」
春香(あっ 何か言わないと…)
春香「そ、そうですね! 音楽とか聞いてるのかもしれませんよ!」
貴音「…なるほど 確かに移動中も常にいやほんをしていますね」
春香「歌がすべて、みたいなところが人を遠ざけちゃってるのかもですね… いい子なんですよ、千早ちゃん!」
貴音「わかっていますよ もう長く一緒に過ごしているではありませんか」
春香「そうですよね…」
貴音「…しかし友人を庇おうとする心、春香は誠…」
春香「わ、わざと言ってません…?」
貴音「…ふむ 秘密です」
春香「あっ ミステリアスな銀色の王女、ですもんね! すみませんっ…」シュン
貴音「…春香が可愛いので特別に教えましょう 稀に響と出かける時がありますよ あとは雪歩、やよいとも」
春香「どこでも結構1人で行っちゃいそうなイメージがあるから、ちょっと意外かも…」
貴音「ふふ どこへ行くにも月が導いてくれますから」
春香「なんだか神秘的ですね」
貴音「本当は地図で調べてから行動しているのですが」
春香「わかってますよ!」
貴音「そうですか」シュン
春香「あ…すみません」
貴音「こちらこそすみません、ノリにくい「ぼけ」をしてしまいました」
貴音「は、はい」ゴクリ
春香「貴音さんって事務所の誰と一番仲がいいですか?」
貴音「むっ… 気になりますか?」
春香「はい 私は千早ちゃんだって自信を持って言えます! あっ、もちろん皆と仲がいいと思いますけどっ」
貴音「…私は、春香と仲が良いと思っていなくても?」
春香「……え…?」
貴音「………」
春香「え、貴音さん… そ、そうですよね…すみません…勝手に仲がいいなんて」
貴音「冗談ですよ 大切な友人にして、仲間です 春香は誠かわいいですね」
春香「もう…/// 貴音さんって結構いたずらとか好きなんですね」
貴音「ええ 真顔で冗談を言うと、誰もが信じてしまうのがキズなのですが」
春香「それは仕方ないですよ…」
春香「はい!」
貴音「一概に誰だとは言えません 誰とも平等に相対しているつもりですから」
春香「なるほど… そうですよね、誰と一番仲がいいとか あんまり言わないほうがいいですよね」
貴音「しかしどうしてもと言うのなら そうですね、響でしょうか」
春香「そうなんですか? あんまり事務所だと話してるイメージないですけど…」
貴音「ふふ 響も可愛いのですよ ここだけの話、私は甘えられると弱いのです」
春香「へぇ… た、貴音さぁーん… メインヒロインなのに目立てませーん…」
貴音「なんと! こちらに来なさい春香、まずは膝枕からです」
春香「あ…冗談ですよ…?」
貴音「いたずら返しとは 春香はいけずです」
春香「あれ、響ちゃん語りですか…?」
貴音「いつも自分は完璧と自信ありげに行動していますが 実は心の中は不安だらけなのです 1人で出演する番組の本番前など、非常にそわそわしているのですよ」
春香「うわぁ 確かに想像すると可愛いですね」
貴音「ええ 「うう…失敗したとき誰も助けてくれそうにないぞ…どうしよう…」と舞台裏で呟いていたときは思わず心から抱きしめました」
春香「って抱きしめたんですか!?」
貴音「心からですよ」
春香「木星帰りの方…?」
貴音「…?」
春香「なんでもないです」
春香「家族っていぬ美ちゃんとか…?」
貴音「ええ 響は家事全般を難なくこなしますから ぺっどの世話をしていることを考えても、いい奥方になるでしょうね」
春香「でも響ちゃんが結婚するって考えにくいですね あ…失礼だった」
貴音「確かに考えにくいですから、良いでしょう いざとなれば私が」
春香「え…?」
貴音「失言でした」
貴音「あの美希のこと、おそらく半日は寝ているのではありませんか?」
春香「どこでも寝られるってだけで、寝ることが趣味ってわけじゃないみたいですよ…?」
貴音「そ、そうですか とんだ知ったかぶりを失礼しました…」シュン
春香「いえいえ…そんなに気にしないでください! 美希は、公園に鳥を見に行くみたいですよ」
貴音「それはまた 美希らしからぬ風流ですね」
春香「確かに美希らしくはないですよね」
貴音「……それだけですか? ま…まさか…土日は毎日…鳥を観察に…? 今度から、鳥博士と呼ぶべきでしょうか」ワナワナ
春香「あっ! 私がそれしか知らないだけですよ!?」
貴音「これは私としたことが…盛大な早とちりでした…」
春香「早とちり… 貴音さんも可愛いですね♪」
貴音「えっ…」
春香「冗談ですよ!」ニコ
貴音「いけずです」
春香「やよい大変そうだから土日くらいは休んでるのかな…?」
貴音「家庭菜園… あとは平日にできない掃除と洗濯の残り 食材や不足している雑貨の買い出しに、宿題で終わるそうですよ」
春香「…や、やよい… なにか手伝ってあげたいかも…」ウルッ
貴音「…憐みから言っているのならばやめるのです」
春香「え、そ、そういうわけじゃ…」ビクッ
貴音「失礼しました… やよいも、好きでやっていることです 私たちは余計なことをしない方がよいのですよ」
春香「そうですよね 本当に困っているときに静かに助けてあげるのが…仲間ですよね!」
貴音「ええ、その通りです …少し良い話になってしまいましたね」ニコッ
春香「いい話ダメなんですか?」
貴音「いえ、そういうわけでは… それと春香? やよいの手伝いたさならば、私のほうが上です」
春香「そこで競われても困りますよ…」
貴音「春香は2時間かけて通っているのでしたね 大変です」
春香「いえ 好きなことですし 慣れれば2時間くらい、って感じです」
貴音「2時間だと… 朝は何時頃に起床するのです?」
春香「お仕事が早い日だと… 5時とかかな…?」
貴音「…私にはとても踏み込めぬ世界ですよ」
春香「このくらい早いと、もうどんなに早くてもあんまり変わらないですよ?」
貴音「寝不足にはならないのですか? 私は6時間半は眠りたいです」
春香「…えっと、早い日の前日は10時…いえ、22時に寝てますね」
貴音「誠早寝ですね 健気に仕事と学校を両立させる春香 やはり可愛いです」
春香「真顔で言われると、何度目でも照れちゃいますよ…」
貴音「真面目に言っていますから」ニコッ
春香「そうですね あんまり遅いと太っちゃうし…」
貴音「春香はちょうど良いすたいるですよ 気にしなくても大丈夫です」
春香「そんなこと言ったら貴音さんだって… 1歳差とは… 思えないというか考えたくないです」
貴音「…そんなことを考えずとも春香は可愛いです さぁ、らぁめんを戴きに参りましょう」
春香「ら、ラーメンですか…」
貴音「嫌いですか…?」
春香「ラーメン嫌いって人はあまりいないですよ! でも貴音さんとラーメンってことは…あそこですよね」
貴音「ええ 夜はがっつり行かないといけませんから」キリッ
春香「…う…あの、私がラーメン作りますから、それじゃダメですか?」
貴音「春香のらぁめんですか! 構いません、むしろ食べたいです!」キラキラ
春香「あ、あはは…さすがに麺から打つとかはできないですけど… スープくらいなら簡単なの作れますから!」
春香「買ってきました! 待っててくださいね、超大盛りでいきますよー!」
貴音「誠楽しみです」
貴音「さて、では待つ間に私は独り言を…」
貴音「先日書店に入る手前、出入り口を塞ぐ典型的な「不良」の姿がありました」
貴音「しかしふぁっしょん雑誌は読むよう言われているため、外せません 私は真ん中を突っ切り入店しました」
貴音「すると、どうでしょう…! 春香は可愛いですね」
春香「なんですかそれ!聞こえてますよー!」
貴音「むっ 調理しつつこちらの発言に対応する春香、可愛いですね」
春香「手元が狂ってほうれん草に血が混ざりますよー」
貴音「じ、地味に恐ろしいことをいいますね…」
貴音「しかしすーぷを作るとは 出汁はどうしているのでしょう」
貴音「ああ…そうでした 不良の間を突っ切り、書店に入店すると…」
貴音「なんと、その不良はじゅぴたぁの3名でした」
貴音「結果から言うと…不良ではないのですが どうやら何か書物を買うか買わないかで、入り口でもめていたのです」
貴音「そのあまりの声量に、不良が蜷局を巻いているのかと思いました」
貴音「特に天ヶ瀬冬馬の「あの見た目、765プロのよくコケるやつに似すぎだろ!そんなもの買えるか!」と…」
貴音「御手洗翔太の「僕なんて年齢的にもっと無理だから…」」
貴音「伊集院北斗の「だからって関係ない俺が買うのはもっとおかしいと思わない?」」
貴音「気になります」
貴音「以上、早とちり貴音でした」
春香「ジュピターですか… 何を買うつもりだったんでしょうね…?」
貴音「さぁ 殿方には様々、ありますから」
貴音「雪歩と真がでーと、なるものをしていました」
春香「えっ!ホントですか!?」
貴音「え、ええ…どうしました急に?」
春香「あの2人は似合ってますよね なんか、バランス的にも」
貴音「そうですね 真は誠まこまこしいですから」
春香「まこまこしい…?」
貴音「新語ですよ らぁめんの進度はいかがです?」
春香「もうできますよー」
春香「できましたよ! ラーメン春香スペシャルです!」
貴音「すぺしゃるなものほど、名前が普通になってしまうのは仕方のないことです 私は攻めませんよ」ニコ
春香「い、一番の攻め言葉です…」
貴音「なるほど 透き通ったすーぷですね、これは美味だと予想できます」
貴音「ではいざ…いただきます」
春香「ど、どうぞー」
春香(貴音さんに食べてもらうんだ… なんか急に緊張してきちゃった)
貴音「……」ズルズル…ズッ
貴音「……」モキュモキュ
貴音「……」ハフハフ
貴音「……」モキュモキュ
春香(無言すぎるよぉ、貴音さん!)
本当にって意味だろうし
こまけぇこた(ry
菊地真と区別するために分けてた
そっちにするとすごい分かりづらくなるぜ…
春香「感想は…って も、もう食べたんですか?」
貴音「私が美味なものを食しているときは、止めようとしても止まらないのですよ」
春香「それじゃあ…おいしかったですか!?」
貴音「ええ、今まで食べたらぁめんでも限りなくとっぷに近いでしょう…」
春香「そんなに好評価なんだぁ… よかった! あ、よかったら私の分もどうぞ?」
貴音「なんと! 遠慮なくいただきますよ」
春香「えへへ…」
貴音(本当に美味です 一体何を…?)
春香「そんなに美味しかったですか? 特別なものは使ってないんですけど…」
貴音「一体出汁はなんなのでしょうか? 今まで食したことのない味でした」
春香「普通に売ってる出汁ですよ? あ、お味噌汁とかに使うあの出汁ではないですけど」
貴音「そうですか …わかりました、おそらく私は知った時に一度の感動を受け、そこで終わるでしょう ならば知らずに秘密を求めるほうが一興というものです」
春香「さて、どうします? 私そろそろ帰ろうかなって思ってたんですけど…」
貴音「私はもう少しここに… 実は、プロデューサーが営業に出ているのです 私はたまたま来たので留守番をしていたのですよ」
春香「そうだったんですか? うーん、でも私は待つわけにいかないかな… 明日少し用事あるし」
貴音「ふふ 無理せずに自分のぺーすで行動すべきです」
春香「そうですよね… はい、私帰りますね!」
貴音「結局、変わった土曜日の過ごし方… 思いつきませんでした」
貴音「休日など そのようなものなのかもしれませんね…」
貴音「あなた様 今も私たちのために走り回り、礼をしているのでしょうか」
貴音「…今日は少し時間もあります なにか、あなた様のために作ってみますか…」
貴音「春香、本日はいい時間が過ごせましたよ」
貴音「…普通ではありましたが まことに楽しかったです 普通なりに…」
春香「はっくしょん!」
おわり
よく俺の嫁の事知ってるなぁ
まこと、って言葉は使いやすいのに使いづらいよな
こういうのもいいと思った
乙
Entry ⇒ 2012.05.29 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「三つ巴の戦い、ですか」
貴音「食事も終わったので、休んでいるだけですよ」
響「ふーん ねー、暇だったら少し話さないか?」
貴音「構いませんよ …どうかしましたか?」
響「話したいのは友達について だぞ」
貴音「深みのある話題ですね …良いでしょう」
美希「あふぅ 貴音、ソファー貸してほしいの…」
貴音「おや しかし今は退くわけにはいきません どうぞ私の膝枕で」
美希「いいの? わーいなの!」
響「ぐぬぬ…(美希ィ…)」
響「え、えっとね 自分に友達がいないって噂が流れててさ…」
美希「うわさ?」
響「美希には言ってないぞっ!」
貴音「ふむ… 友人がいない、ですか 響は孤高な存在なのですね」
美希「貴音に孤高って言われてもむなしいだけだと思うの…」
響「ぐぬぬ… 2人とも真面目に聞いてよ!」
美希「2人ともってことは美希も聞いてていいんだ 寝ながら聞いてるね」
貴音「美希、あまり揚げ足を取るのは良くありませんよ」
美希「貴音、最近よくここで話してるよね 決まりかなにか?」
貴音「いいえ…もちろん」
美希「?」
貴音「余興ですよ」
響「た、貴音!酷いぞっ!」
響「う…」
響(これで貴音と美希に友達じゃないって言われたらきっと立ち直れないぞ…)
美希「美希は友達だと思ってるよー? 765プロのメンバーはみんな友達なの」
響「み、美希ぃ… よかった…良かったぞぉ…」ウルウル
美希「ええ… これで泣いちゃうって結構参ってたんだ… からかってごめんね」
響「う、ううん!いいんだぞ!」
貴音「ふむ…」
響「…貴音は…? ね、ねえ!貴音は!?貴音はどうなの!ねえ!」
貴音「ふむ…」
響「たかねぇ…」ウルウル
貴音「……ふむ…」
美希(タメすぎなの)
響「…?」ウルウル
貴音「響は 私を友人だと思っていなかったのですか?」
響「た、貴音は…友達だぞ! ううん、親友だ!」
貴音「そうですか… 私も親しい友人だと思っていますよ」ニコッ
響「たかねぇ!!」ブワッ
貴音「鼻水を拭きなさい、可愛い顔が台無しです」
美希「スキル・王女の笑顔なの」
貴音「?」
美希「ねー、ほかのみんなはどう思ってるか気にならない?」
響「え… そ、それは…なるけど…」
美希「得意分野…なの…?」
貴音「まずは雪歩、ですか」
響「えっ?」
貴音「「響ちゃん? わ、私は友達だと思ってるよ…?」」
響「おぉ!雪歩みたいだぞ! そして嬉しいぞ!」
美希「えっ… すごいの… 貴音ってこんなに演技力あったんだ…」
貴音「「ご、ごめんね 私なんかに友達だと思われたら迷惑だよね!」」
響「そ、そんなことないぞ雪歩! 自分うれしいから!」
貴音「と、雪歩の返答はこんなところでしょうね」
美希「いつも昼休みにハニーとこんなことしてたんだ… いってくれればモノマネくらい美希もできるのに!」
貴音「いいえ、そんなに何度もやってはいませんよ」
響「へへ… 雪歩も友達かぁ、えへへ」
貴音「その気持ち わかります」
響「目立ってないけど、ファンは多そうだぞ」
貴音「響、雪歩とて目立つときはあるのですよ …あの演劇を見ずに評価するのは浅はかです」キッ
響「ご、ごめん…」
美希「あっ 友達なのかどうかって話だよね?」
貴音「忘れていました 響、どなたからの気持ちを聞きたいですか?」
響「うーん 全員聞きたいけど… 2人以外で一緒によく行動するのは真だから、真かな」
美希「…」ドキドキ
貴音「「え、友達…? 何言ってるの響」」
響「えっ」ビクッ
貴音「「あれだけ一緒に行動しといて、友達じゃないなんて言われたら僕が泣けてきちゃうよ なんてね!」」ニコッ
響「ま、まことぉー!」ブワッ
美希「真くんの顔が脳裏に浮かぶの ていうか響さっきから泣きすぎ!」
響「だってぇ… 今のところ4人中4人友達だって言ってくれたよぉ…」
美希(そのうち半分は貴音の演技なの…)
響「ま、真は誠まこまこしい!?」
貴音「ええ あの爽やかさ、しなやかさ、そして格好の良さ どう考えても…誠まこまこしいですよ」
美希「真くんは誠まこまこしい! それ面白いの! 流行らせるね!」
貴音「ありがとうございます」
美希「でも真くんって本当に美しいイケメンだよね」
響「ま、まぁ 自分でもたまにかっこいいって思うときはあるさ…」
貴音「天性のものですからね 真本人は嫌がっていますが 勿体ないまこまこしさです」
美希「貴音が一番気に入ってるの…」
美希「千早さんのモノマネ! 超見たいの!」
貴音「「…えっ、友達ですか…? その…我那覇さんと?」」
響「ち、千早は自分のこと嫌いなのかぁ…?」
貴音「「いえ、別に嫌だってわけじゃないですけど… なんか恥ずかしいです 友達って言いあうのは…」」
美希(なかなか言わない感じも似てるの)
貴音「「でも、えっと 仲間だとは思っていますよ 仕事場でお互いを助け合える、いい仲間だと」」
響「ちはやぁー!」ブワッ
美希「仲間でもいいんだ? 友達とは違う気がするけど…」
貴音「立場的には友人よりも仲間のほうが上でしょう …おそらく」
貴音「美希 人のぷらいぺいとを詮索するのはよくありませんよ」
美希「わ、悪気はなかったの… たまたま開いてて… そのページがね」
響「ちょっと気になるぞ 千早の手帳…」
美希「千早さんがメンバー全員にあだ名つけてた… しかも小さく「こう呼びたい」って」
貴音「なんというぎゃっぷでしょう! そこに惹かれるものがあります」
響「そ、それで? 自分たちのあだ名ってどうだった?」
美希「うーん… ううん、それはノーコメントにしておくの…」
貴音「よほど酷かったのでしょうね」
美希「はっきり言っちゃダメ、なの」
響「きになるぞ…」
>美希「千早さんがメンバー全員にあだ名つけてた… しかも小さく「こう呼びたい」って」
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 ̄ ̄ ̄二二ニ=-
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ヽi ┃ ┃ヽ| | | ヽハ ┃ ┃ヽ|\L .~ハ ┃ ┃ヽ|八:〉
八 ヮ ,6)/ | (( _ノ{''' ゚〜( ''' ,6) く 八 ヮ 6)::::〈
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|八0□と_) /´ ム ( ∪ く ヽ:¢\_ と_)∧/
し─、_|V´ Vし─、_|V´ ̄` し─、_|'"
琉球アニ丸 ねるねる寝るね 月麺着陸
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元ネタ:千早「私、みんなにニックネームを付けたいのだけれど」
美希「春香は普通に友達っていいそうなの いい子だし」
響「春香のは安心して聞いてられそうだぞっ」
貴音「結果が出ているようなので飛ばしますか」
響「あーっ!ちゃんと聞きたいぞ!」
貴音「「そんなの決まってるよ!友達、だよ!?」」
響「はるかぁ」ブワッ
貴音「「何でもできる響ちゃんに、私結構憧れてたんだぁ それで今は友達にもなってる こんなにうれしいことってないよ?」」
響「春香いい子すぎて本気で泣けるぞぉ」ブワァッ
美希「うん、予想通りの返事なの」
貴音「そう普通だといわれると、演じていても悲しいものがあるのですが…」
美希「ごめんなさいなの…」
響「あれ…春香の話はしないの…?」
貴音「美希 それは春香が気の毒ですよ」
美希「ううん 響のあだ名だけ教えてあげようと思って… 聞けば千早さんがどれだけ響と仲良くしたいかわかるの」
響「…た、たしかに そういう意味では気になるぞ」
美希「1回しか言わないの、ちゃんと聞いてね」
響「……」ゴクリ
美希「ガナパッピー」
響「…!」
貴音「…次に参りましょう 春香、申し訳ありません」
響「やよいはあまり話したりしないから不安になってきたぞ…」
貴音「「えぇーっ、響さんですかぁー?そうですねぇ…」」
響「うわーっ やだ聞きたくない!」
貴音「「友達っていうより、お姉ちゃんって感じかなーって…」」
響「構わないぞぉ! ねえねになってあげるよぉ、やよいぃー!」ブワッ
美希「もうなんでも泣いちゃう感じなの」
貴音「そうですね… 敢えて少しずつズラし始めてみているのですが 気づかないようです」
美希「そこまで計算してたんだ… ほんとはどこかで録画してるとか」キョロキョロ
貴音「…美希? 言ったはずですよ…」
美希「えっ…」
貴音「ただの余興だと」
美希「さすが貴音のお昼休みなの」
美希「あーうん 小さいもんね」
貴音「こう、衝突する限界まで顔を近づけ… ぎりぎりのところであの髪をもふもふしつつ… 抱きしめるのです!」ガシッ
響「のわっ じ、自分を抱きしめてどうするの貴音!///」
貴音「おや つい想像と同時に体が動いていました…」
響「まったく、自分やよいと7cmくらいしか変わらないんだから小さいって言われると少し落ち込むぞっ」
貴音「響 許してください」シュン
響「あ、あっ!そんなに落ち込んでないぞ!」アタフタ
美希「さっきの…獲物の前で急加速する深海魚みたいだったの」
貴音「…もう少し良い喩だと、心から喜べたのですが」
響「両方やるの…?」
貴音「「いえ→い!ひびきん、どしたのー?」」
貴音「「な→んか、暗いよぉ?」」
美希「さすがにどっちがどっちかわからないの」
響「フッ… 甘いんだぞ美希 先が真美 後が亜美だ!」ドヤッ
貴音「「逆だよひびきん!しっかりしてよ→」」
貴音「「ひびきん… 覚えてくれてると思ってたのに…」」
響「わぁっ!ご、ごめんよぉ 許してほしいぞ…」
貴音「まぁ……とくにどちらが真美、亜美とは決めていなかったのですが」
美希「意地悪なの」
貴音「「うんうん! 亜美たちは友達にしかあだ名とかつけないよ!」」
響「ま、まみ あみぃ…」ブワッ
美希「なかなか耐性がつかないの…」
貴音「可愛いので良しとしましょう」
美希「貴音、さっきから誰でも可愛い可愛いって言ってるの」
貴音「…? …あぁ 美希も可愛いですよ」ニコッ
美希「そ、そういう意味じゃないの…」アセアセ
響「うぐぐ あずささんは…友達って思ってくれてるのかな…」
貴音「「あらー、どうしたの響ちゃん? なんだかすごく落ち込んでるみたいだけど…」」
響「ほっとする…あんまーみたいだぞ…」
貴音「「友達? あらあら、私でよければー」」ニコニコ
響「あずささぁん」ブワッ
貴音「ふむ あんまぁとは…?」
響「あ、えっと お母さんのことだぞ」
美希「なんか怪しい物に聞こえたの」
貴音「あんまぁ、ですか…」
貴音「91…? はて、なんの数値でしょうか」
響「あ、胸だぞ…」
美希「響あたりー」
貴音「ふむ 確かに、あずさはぐらまぁですね」
美希「貴音もそんなに変わらないと思うの…」
貴音「ふふ ふぇありぃは、平均値が高いと耳にしますよ」
響「自分が平均さげちゃってるのかな…」
美希「美希、86なの」ドヤッ
響「自分たしか、こないだ調べて83だったぞ…」
美希「あれ…? あんまり変わんないの」シュン
貴音「確か私は… 90と言われたような あまり覚えていませんが」
美希「ドヤ顔はずかしいの 次いこうなの」
響「貴音すごいぞー」
美希「でこちゃんと響もあんまり話す組み合わせじゃないね」
響「うん…また不安だぞ…」
貴音「「友達…? な、なにいってるのよあんた 面と向かって友達なんて恥ずかしくないの?」」
響「友達…全然恥ずかしくない あれはいいものだぞ」
美希(響が冷静…ていうか何か悟った感じなの)
貴音「「ふ、ふんだ 別に響がどうしてもって言うならこの伊織ちゃんと友達ってことにしてあげるわ」」
響「許可とらなくちゃいけないのか…? そんな友達いらないぞ!」
貴音「おや、なにか悪かったでしょうか…?」
美希「ううん 普通に似てたよ 響が気に入らなかっただけだと思うな?」
響「た、貴音!そこでマネやめちゃったら友達じゃないまま終わりだぞ!」アセアセ
貴音「まだ続いていたのですか これは失礼しました」
響「うん 仲良くしような」
美希「気のせいかな… 台詞が棒なの」
響「えっ だって途中で止められちゃったからドッとくるものがなくなったぞ…」
貴音「すみません」
美希「ううん、でこちゃんは素直じゃないのが可愛いの うまく再現してたと思うな?」
貴音「そうですか ありがとうございます」
響「…あ、なーんだ! 自分みんなと友達だったぞ! 心配して損したかな えへへ」
美希「まだ律子…さんやってないの」
貴音「そうでしたね」
響「あんまり歳変わらないけど なんか友達とは言いにくいぞ…」
貴音「「響ー? 一応私今はプロデューサーなんだから…友達とかやめなさい」」
響「それでも律子も友達がいいぞ 仲良くしたいぞ」
貴音「「…まったく いいわよ、友達っぽいこととかあんまりできないと思うけど」」
美希「律子…さんっぽいかったの 貴音すごいの 全員のマネできるなんて…」
貴音「「貴音、やればできるの 頑張りたくないから頑張らないだけ、なの」」
響「す、すごいぞ…」
美希「それはわかるかも アイドル衣装も可愛いけど、スーツでこそ律子…さんの良さって出てるよね」
響「うん スーツじゃない律子は律子じゃないぞ」
美希「そ、そこまで言わないの…」
貴音「おや 小鳥嬢 また聞き耳を立てていましたか」
小鳥「ぎくっ」
美希「ぎくっ って言う人久しぶりに見たの」
響「何人か見てきたような言い方だぞ…」
小鳥「えっ あたしもやるの…?」
美希「友達っていうには無理がある気がするの…」
小鳥「…」ニコ
美希「ごめんなさいなの」
貴音「「響ちゃーん!仲良くしようよ キャピ」」
小鳥「ってストップ! あたしそんなこと言いませんから!」
美希「ぷっ…あはは! いきなり似てないのズルい!あははははは!」
小鳥「もう、ちょっと期待して損した気分… 貴音ちゃん 今度はちゃんとやってね」ニコ
貴音「し、失礼しました なんという気迫」
小鳥「それは言わなくていいから」
響「小鳥は毎回ネタにされてかわいそうだぞ… 自分が友達になってあげるから…」
小鳥「立場逆転してません…?」
貴音「…面妖な昼休みでした」
おわり
響「ぴよ子は毎回ネタにされてかわいそうだぞ… 自分が友達になってあげるから…」
です
た!か!ね!
た!か!ね!
乙
Entry ⇒ 2012.05.28 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
やよい「私のあしながプロデューサー」
春香「やよい…いままでお疲れ様」
亜美「やよいっち〜…」グスッ
真美「辞めちゃやだよ〜……」グスッ
律子「…よしなさい、二人とも」
やよい「ごめんね。でももう決めたことだから」
あずさ「やよいちゃんがいなくなっちゃうと……寂しいわ…」
真「寂しいけど…仕方ないよ」
雪歩「…元気でね……うぅ…」グスッ
P「……………」
伊織「………やよい、あんたに会えてよかったわ。…またね」
小鳥「……っ………」グスッ
響「メールしてね……やよい…」グスッ
貴音「お体には気をつけて下さい」
やよい「…はい。皆さんもお元気で!」
バタン
やよい「プロデューサー…」
P「………ごめんな」
やよい「……プロデューサーのせいじゃありません」
やよい「今まで…私のこと、プロデュースしてくれて………」
やよい「………グスッ……ぁりがとうございましたっ………!」
P「………こちらこそありがとう」
小鳥「プロデューサーさん、お茶が入りました。……それ、何ですか?」
P「どうも。……いえ、ちょっと興味がありまして」
小鳥「……親のいない子供に、奨学金を……」
P「あはは…なんと言いますか……ほら、俺ってもう20代後半なのに、まだ身を固められてないじゃないですか」
小鳥「ぎくっ」
P「それに、給料はそこそこ良くなった割に相変わらず暇は少ないんで、お金が余っちゃってしょうがないんですよ……だから」
P「ちょっと、人の役に立つことでもしてみようかなって」
小鳥「……へ、へぇ〜。い、いい心がけですね」
P「昔、親父もこれをやってたみたいで……ちょっと思い出して、調べてみたんです」
小鳥「そうだったんですかぁー……頑張ってくださいねぇ………」スタスタ
P「え?は、はい……どうしたんだろう」
役員「ようこそいらっしゃいました」
P「こんにちは」
役員「あなたのような心優しいお方に来ていただいて、大変光栄です」
P「いえ、そんな」
役員「我々は震災やその他交通事故、自死などにより親御さんを失ってしまった子供たちに対し──」
役員「一定額無利子で支援を行うことを目的としています」
P「なるほど」
役員「なので、受け取る子供たちには申し訳ありませんが、それ相応の審査を要するのです」
P「条件を満たしていても支援を受け取れない子がいると?」
役員「……たまにあります。最近だとこんな子から申請が」ペラッ
役員「17歳の高校生、姉弟が全部で6人、両親が行方不明……」
P「だめなんですか?随分大変そうですけど」
P「へぇ…」
役員「……お?"元アイドル"なんて書いてますね」
P「……アイドル?」
役員「……んー、こんな名前の子は知らないけど…昔はそこそこ有名だったようですね」
役員「まあ、これはウチの誰かが書き足したものでしょうが」
P「………アイドル……17歳……高3………6人姉弟………」
役員「………どうかなさいました?」
P「あの…その子の名前、教えてもらえますか」
P「まさか………こんな偶然があるとは思わなかった」
P「ここがやよいの高校か………見たところは普通の公立高校って感じだな」
P「…今年大学受験、か」
P「………もしかして、ウチをやめたあと…色々困っていたのかもしれないな」
P「……………」
P「…会うのは何だか気が引けるな…こっそり覗く程度にしておこう」
やよい「じゃあ、また明日ねー」
P「………おっと、出てきた………隠れないと」ソソクサ
やよい「えーと、このあとは…いつもどおりスーパーで買い物」
やよい「あと、そうだ!申請の結果がそろそろ届くはず……」
やよい「………なんとかなればいいけど………」ハァ
P「……やべっ、こっちくる……!」ダダッ
やよい「……?誰かいるんですかー?」
やよい「……もう行っちゃったのかな」
やよい「影しか見えなかったから、誰だったのか分からないけど」
やよい「……………」
やよい「この時間だし、なんだかとっても足の長い影だったなぁ。えへへ」
P「ふぅ……あぶなかった」ハァハァ
役員「残念ながら……あの子は支援の対象外です」
P「そんな……あの子は姉弟が多くて、どれだけ苦労してることか………!」
役員「そうおっしゃられましても………これは我々全体で決定したことなので」
役員「……お知り合いの方ということで、そういうお気持ちも分かりますが………」
P「…………くそっ…!」
役員「………申し訳ありません」
P「……………」
役員「……………あの」
P「……はい?」
役員「本来なら、こういう形はめったに取らないんですが………」
役員「………特例として」
P「…え?」
役員「上のものに相談を持ちかけることが出来ます」
役員「そのためには、貴方には通常以上のご協力をお願いすることになりますよ」
P「………教えてください」
役員「ええ。まずは……………」
P「………分かりました。やらせていただきます」
『これは公には明かせない援助形式です』
『われわれは子供と貴方の仲介だけを執り行い』
『その後は、完全に貴方の個人援助となります』
『条件はたった2つ。月に1度、その子から学業の状況に関する手紙を受け取ること』
『そしてもう一つは……決して正体を明かしてはならないこと』
『それさえ守っていただければ、我々は貴方を『あしながおじさん』として歓迎いたします』
P「………やってやろうじゃないか」
P「決して……これで罪滅ぼしになるとは思わないけど」
P「『元』だろうが何だろうが、ウチの仲間であることに変わりはない」
P「困ってるなら、助けるのが当然です!」
P「……って、春香あたりが言いそうな台詞だな。ははっ」
あしながおじさんへ
はじめまして、高槻やよいといいます。
本当なら申請が通らなかったはずなんですが、特例で認められることになったと言われました。
おじさんのおかげだっていうことも聞きました。本当にありがとうございます。
えっと、学業の状況を報告しないといけないんでしたよね。
私は今年高校3年生になりました。
この前までは受験も諦めてましたけど、先生が私の成績なら問題ないから頑張ってみろと言ってくれたので
まだ実際に受けるかは分かりませんが、とりあえず受験勉強を始めてみようと思います。
…こんな感じでいいんでしょうか?
これからよろしくお願いします。
よかったらお返事くださいね。
高槻やよい
──────
P「……………やよいから手紙が……きた……」
P「やばい嬉しい泣きそう……」グスッ
P「何とか元気でやってるみたいでよかった……」
P「………返事ください、か」
P「何て返してやろうかな……」
P「!…おぉ、真おはよう」コソコソ
真「?…プロデューサー、どうかしたんですか?」
P「いや、何でもない」
真「…?」
P「…いよっし!真ぉ!!」
真「はっ!?はい!!」
P「今日はお前と響のオーディションだろ!俺がついていってやる!」
真「…おお!プロデューサー、今日は元気一杯じゃないですか!!」
P「当たり前だ!さあ響が来たら準備を始めよう!!」
真「了解です!!」
律子「プロデューサー、もう少し静かに」
あしながおじさんへ
おじさんのこと、もっと知りたくてちょっと早くお返事書いちゃいました。
これを書いている今はゴールデンウィーク中です。おじさんはどこかに出かけたりしましたか?
私はせっかくなんで、兄弟みんなでお散歩に出かけました。
お弁当をいつもよりたくさん作らないといけなかったんですけど、皆美味しそうに食べてくれてよかったです。
ホントならもっと楽しいところに連れて行ってあげたかったけれど………仕方ないですね。
学校も、新しいお友達がたくさん出来ました。
昔の私のことを気にせず接してくれる、いい人たちばかりでよかったです。
受験の話なんですけど、実は1つ下の弟も高校受験なんです。
今は私が何とか教えられるんですけど…やっぱり塾に生かせてあげたほうがいいんでしょうか?
お返事待ってますね。
高槻やよい
──────
P「雪歩ー。……雪歩ー!」
雪歩「プロデューサー…どうかしましたか?」
P「新しい仕事なんだけどな……ちょっと確認しておきたいことが」
雪歩「はぃ…何でしょう?」
P「バラエティ番組なんだが……男芸人ばっかり集まってる」
雪歩「……!」
雪歩「……いぇ、頑張ります……せっかくプロデューサーが取ってきてくれた仕事なんですもん」
P「……そうか。よかった」
貴音「雪歩、成長しましたね」
雪歩「あ、四条さん……」
貴音「初めて貴女と会ったときは、今よりも自分に自信がなかったようですが」
貴音「私、貴女と共に活動できてまこと嬉しく思います」
雪歩「…ぁ、ありがとうございますぅ……えへへ」
P「よかったな」
あしながおじさんへ
お元気ですか?いつもありがとうございます。
もうすっかり梅雨で、毎日じめじめしてますけど元気でやっていきましょう!
この前クラスにいる運動部の男の子が、部活動引退第一号になったんですけど、
後輩と泣きながらお別れをしている様子をたまたま見かけて、なんだか羨ましくなっちゃいました。
私も部活動とかやってたら、可愛い後輩とか出来てたのかな?
それと、友達もそろそろ受験勉強始めないといけないって話をしてました。
私もそうなんですけれど、何から始めればいいのかなーって。
とりあえず、今度先生に相談してみます。
昔の私っていうのは、つまり……何を隠そう、私は元アイドルだったんです!
もしかして知ってましたか?
一応、テレビにも結構出たことあるんで、無名ではないと思うんですけど……
あ、でも、インターネットとかで調べちゃめっ、ですよ!
何だか恥ずかしいんで……
ではまた。
高槻やよい
──────
P「お疲れ、千早………話がある」
千早「お疲れ様です。なんでしょう?」
P「……お前に、ある事務所から移籍のオファーが来てるんだ」
千早「移籍?……引き抜き、ってことですか」
P「来てくれれば歌手としての活動に専念させてやる、とのことだ」
千早「…………」
P「………お前を止める権利は俺にはない」
P「……夢だったんだろ?」
千早「ですが………そんな急に、確かに嬉しいです、でも……」
P「………不満か?」
千早「………つまり、ここを去れということ…ですよね」
P「……まあ、そうなるな」
千早「………!」
P「俺は……お前が向こうへ行ったとして」
P「そこで輝いてるお前を、ここから眺めることが…」
P「プロデューサーとしての最大の喜びだと信じてる」
千早「…………」
P「迷ってるのか?」
P「………なら、行くんだ」
千早「……………」
千早「………ぁりがとう、ございます………」
P「…………それでいい」
あしながおじさんへ
暑くなってきましたね。体調には気をつけましょう!
ちょっとずつですが、勉強も頑張ってます。
家では弟の勉強ばっかり見てる気がしますけど……
んー、なんだか今月は平和に過ぎたような気がします。
勉強ばっかりしてたからかな?
短くてごめんなさい。お返事待ってますね。
高槻やよい
──────
千早「……お世話になりました」
律子「千早、向こうでも頑張ってね。…応援してる」
美希「千早さん…ホントはいっちゃヤだけど、千早さんにはもっとキラキラしてて欲しいから、我慢するの」
千早「ありがとう。美希も頑張って」
亜美「千早お姉ちゃん、これ……」
千早「…これは?」
真美「みんなで書いた寄せ書きだよ」
千早「………ありがとう。大事にするわ」
千早「ええ。今までありがとう、春香」
響「元気でな…千早…」
貴音「私も、影ながら応援いたします」
伊織「あんたならなんとかやっていけるわよ、きっと」
千早「ありがとう」
あずさ「たまには遊びに来てね〜」
千早「ええ。機会があれば是非」
P「……まだまだ大勢いるのに、急に事務所が広く感じるなぁ」
小鳥「……ですね」
あしながおじさんへ
すっかり秋ですね。気持ちいい天気になってきました。
学校は楽しいです。楽しいんですけど…
最近、なんだか何人かの視線が気になります。
怒らせるようなことをした覚えはないんですけど……なんだか、会うたびに睨まれてるような気がして………
気のせいでしょうか?
勉強のほうは順調です。模試の成績も伸びてます。
私より弟のほうがちょっぴり心配です……気にしすぎなんですかね。
お返事待ってます
高槻やよい
──────
P「………?どういうことだ?」
P「やよいは人を怒らせるようなことはしない子なのに………」
P「………くそぅ、月に一通しか来ないのがもどかしい………」
あしながおじさんへ
いつもありがとうございます。
勉強はいつもどおり頑張っています。
弟も成績を伸ばしているみたいで、
この間の面談では「志望校も夢ではない」と中学の先生に言われたようです。
一安心しました。
そろそろ紅葉が始まりますね。
楽しみです。
またお返事ください。
高槻やよい
──────
P「……あれ?学校の話は無しなのか……」
ガチャリ
P「お、響と真か。お疲れ」
真「お疲れ様です!」
響「プロデューサー!自分と真、今日のオーディションバッチリだったぞ!」
P「聞いたよ。おめでとう」
響「なんで見に来てくれなかったのって言ってるんさー!」
P「ごめんな、忙しくて」
真「手紙を読んでて忙しかったんですか?」
P「いや、そうじゃなくて…」
響「誰からのか知らないけど、自分たちのこともちゃんと面倒見て欲しいんだよーっ!」
P「わかったわかった。次は見に行くよ」
真「…響、言いたいことは終わった?」
響「今日はこのくらいにしといてあげる。約束破ったら承知しないからな!」
P「分かったよ。お疲れ」
バタン
あしながおじさんへ
お返事が遅くなってごめんなさい
ちょっと最近、辛いことがあって……
でももう大丈夫です
この時期に落ち込んでられませんから
学校じゃなくても勉強できるところ、ありませんかね?
ごめんなさい……暗い話はおじさんにしたくなかったけれど
どうしても……
またお手紙送ります
高槻やよい
──────
P「やっぱり………!」
P「学校で何かあったんだ………!」
P「……………」ソワソワ
P「……………」ソワソワ
春香「最近プロデューサーさん、ずっとあんな調子だね」
真美「なんかあったのかな→?」
亜美「兄ちゃん、どうかした?」
P「……え?」
亜美「なんかずっと貧乏ゆすりばっか」
P「………あぁ、そうか……」
春香「プロデューサーさん、何か悩み事ですか?」
P「……いや、なんでもない。心配かけてすまん」
真美「しっかり頼むよー?兄ちゃんがそんな顔してちゃ事務所の空気もズーンだよー」
P「……気をつけるよ」
P「…………よし」
P「高校に何度も侵入して、つかまったらただ事じゃないな……」コソコソ
P「部活中だからか、人が少なくて助かる」
P「えっと、3年のフロアは………ん……」
やよい「…………」グスッ
P「………やよい……一人で何を…………」
P「…………紙くずを集めてる」
やよい「………おじさん…ごめんなさい…」
P「!」
やよい「手紙………破られちゃいました…………」
P「……………」
やよい「………学校に持ってきたからダメだったのかな……でも」
やよい「いつもお返事くれるのが嬉しくて………いつでも読んでたいから……」
やよい「………ばかだなぁ……私」
やよい「奨学金のこともばれて……」
やよい「お家が貧乏だから、こんな嫌がらせされるのかな…………」グスッ
P「……………!!」
やよい「…………」グスッ
P「……手紙ならまた書いてやる!」
やよい「!?」
やよい「……だ、誰ですか?……」
P「君のおじさんだ」
やよい「えっ………!?ど、どこにいるんですかっ!?」
P「………わけあって姿は見せられないが」
P「そこにいたまま聞いてくれ」
やよい「………は、はい………」
P「やよいちゃんが望むなら、手紙なんていつでも書いてあげよう」
P「一通なくなってしまったからといって僕は怒らないよ」
P「僕の手紙を君が読んでくれるだけで十分幸せなんだ」
P「……そうだ」
P「(やばい、これちょっとやりすぎたかな)」
やよい「わ、私!おじさんからもらう手紙、毎日毎日読み返して………!」
やよい「読むたびに、すっごく幸せな気分になるんですっ!」
やよい「だ、だから………つ、つい…学校に持ってきちゃって……」
P「………ありがとう。嬉しいよ」
P「じゃあこれからは、もっとたくさん手紙を交換しよう」
やよい「えっ……でも、一ヶ月に一通って」
P「多すぎて悪いことはないさ」
P「君からの手紙が来たら、僕はすぐに返事を書く。やよいちゃんもたくさん返事をくれたら嬉しいな」
やよい「…………はい…!」
P「………楽しみにしてるよ」
やよい「………あの、ところで、おじさんの声はなんだか聞き覚えが」
P「…え?そ、そうなのかい?(裏声)」
P「心無い人間がなんと言おうと、頑張ってるやよいちゃんはとっても立派だ」
P「僕が保証する」
やよい「………ありがとうございます」
P「…………不満なら、君にひどいことをした人たちをどうにかしてあげることも出来るけど」
やよい「………そうなんですか?」
P「………ああ」
P「(やばいなついハッタリかましてしまった)」
やよい「…………それはして欲しくありません」
P「………そうかい?」
やよい「あの人たちも、きっと受験勉強で疲れてるんです。以前はとっても優しい人たちだったんですよ」
やよい「お手紙を破られてしまったことは悲しいですけれど………あの人たちのせいじゃありません」
P「……やよいちゃんは優しいね」
やよい「……えへへ……そんなことないですよ」
P「アイドルをやってたときみたいな元気なやよいちゃんが、一番ステキだよ」
やよい「えっ………!?も、もしかして見たんですかっ!?」
P「あ、いや、うん」
やよい「もう!ダメっていったじゃないですかぁっ!///」
P「ははは……またお手紙で会おう!キラメキラリっ!」ダッ
やよい「ちょっ!ちょっと待ってください!」
やよい「まだお礼が………」
やよい「………いない………」
やよい「………影しか見えなかった………」
P「………………バレてないよな………?」
P「………あれはアウトなのかなぁ………」
──────
あしながおじさんへ
この前はありがとうございます。
あの後、お手紙を破いちゃった人たちとお話しました。
やっぱりストレスがたまってたみたいで、なんだか能天気に見えるらしい私にイライラしちゃってたみたいです。
もちろん私も頑張ってるんですけど、そういう風に見えちゃうなら、私にも悪いところはあったかなーって。
きちんと謝ってくれましたし、仲直りも出来ました!
あのときおじさんがお話してくれなかったら、きっとずっとあのままだったと思います。
本当にありがとうございました!
お返事、すぐ 下さいね!
高槻やよい
──────
P「………よかった」ホッ
伊織「はぁ!?解散!?」
亜美「急すぎるよ律っちゃーん」
律子「ごめんなさい。これは社長と話し合って決めたことなの」
律子「あなたたちはこれまでの4年間、ユニットとして最大限成長してくれたし」
律子「私自身、プロデューサーを務められて本当に良かったと思ってる」
あずさ「だったら、どうして………」
律子「3人が今以上にステップアップするなら、今このタイミングで竜宮小町から離れて」
律子「新しい活動を始めるべきなんです」
P「急な話ですまないな」
律子「………勿論、ここで引退の道を選んでも構わないわ」
律子「あなたたちがこれからどうするかは、自分自身の選択よ」
律子「………よく考えておいてちょうだい」
亜美「いおりん、大丈夫?あんまりカッカしちゃダメだよ」
伊織「だって………私達、あんなに頑張って……ユニットのランクもAまでいったのよっ………!」
伊織「簡単に解散なんて、言うんじゃないわよっ……!!」グスッ
亜美「いおりん………」
伊織「あんた嫌じゃないの!?」
亜美「………そりゃ亜美だってさみしいよ………」
亜美「竜宮小町は最高のグループなのにっ……グスッ……!」
亜美「………いやだよぅ………!」
伊織「………ヒック…………なんなのよ、もう………グスッ…!」
あずさ「伊織ちゃん、亜美ちゃん。こっちにきてくれる?」
あずさ「はいはい、二人とも泣き止んで。ね?」
伊織「………な、何よ………あずさはなんとも思ってないっていうの…!?」
あずさ「寂しいに決まってるわ………でもね、いつかこんな日がくるのは分かってたの」
あずさ「覚悟していただけ。それだけよ」
亜美「…………グスッ………」
あずさ「………私ね」
あずさ「いつか竜宮小町が解散するとき、自分もアイドルを引退しようと思ってたの」
伊織「……!?」
亜美「え……!?」
あずさ「しっかり者の伊織ちゃんに、元気な亜美ちゃん」
あずさ「私はちょっと抜けてて、おっとりしてて」
あずさ「私たち、みんなバラバラなのに…今まで上手くやってこれたんですものね」
あずさ「きっと、二人ならこれからも心配要らないわ」
伊織「何言ってるのよっ!!」
亜美「そんなのもっと嫌だよ!!」
あずさ「……引き止めてくれるなんて、嬉しいわ」
あずさ「確かに、アイドルになった目的はまだ果たせてないけれど………」
あずさ「もういいの。今までありがとうね、二人とも」
伊織「………ぃゃょぉ……っ!!」
亜美「ぁずさぉねぇぢゃぁん………っ!!」
あしながおじさんへ
合格しました!!受かっちゃいました!!
無事に第一志望の大学に行けることになりました!!
もう嬉しくて……発表から帰ってきて真っ先にこのお手紙を書いてます。
いままで色々助けていただいて本当にありがとうございました!!
あと……これからもよろしくお願いしますね。
お返事待ってます
高槻やよい
──────
P「ぃよっしゃあっっっ!!!!!」グッ
雪歩「ふぇっ!?」ビクッ
P「…あ、すまない」
美希「何!?びっくりしたの………」
P「何でもないんだ、ごめんな」
小鳥「どうかしたんですか?急に大きな声を出して………」
P「…いや、ホントなんでも無いんです。すみません」
あしながおじさんへ
今度は弟が!
弟が第一志望の高校に合格しました!
私もこの間合格したばっかりだっていうのに…
まるで自分のことのように嬉しいです。
4月からはまた新しい生活が始まるんだって考えると、心がワクワクしてきます!…うっうー!
…久しぶりに使うと、書くだけでも恥ずかしいですね…えへへ
お返事待ってます
高槻やよい
──────
P「………なんて人の多さだ」
律子「当然です。Aランクユニット竜宮小町の解散ライブですよ?」
春香「私たち、舞台袖に来て良かったんでしょうか……?」
律子「気にしなくていいわよ。あの子達の晴れ舞台、見届けてやって」
美希「頑張ってね、律子、さん!」
律子「当然よ。一番頑張るのは3人だけどね」
『最高の夜にしちゃうYO→!』
『うふふ。楽しいわねー。最初の曲は"SMOKY THRILL"ですよー』
真「さすが、ライブ慣れしてるなぁ…」
貴音「素晴らしいですね」
響「自分もあんなステージで踊りたいぞ…」
雪歩「綺麗ですぅ…」
P「………律子」
律子「………ぇ?」
律子「………!い、いえ別に………」ゴシゴシ
P「無理すんなよ。感慨深くなるのは当たり前だ。俺だって感動してるんだから」
律子「………あの……」
P「ん?」
律子「私……あの子達にとって、いいプロデューサーでしたか………?」
P「勿論」
律子「……よかった………」
あしながおじさんへ
こんにちは。
たった今、大学の入学式を終えて帰ってきました。
スーツなんて着るの初めてだったから、なんだか緊張したかも………
でも、これからがとっても楽しみです。
おじさんも昔大学に言ってたんですか?
どんな大学生だったんでしょうか……気になります。
なんだか最近、おじさんの事ばかり考えてるような気がします。
馬鹿みたいだと思われちゃいますかね?
でも、それだけ今の私にとって大事な人ですから…
本当に、ありがとうございます。
またお返事ください
高槻やよい
──────
P「大事な人……か。ありがたいな」
亜美「兄ちゃん」
P「ん?どうした?…双子揃って」
真美「真美たち、今年…大学受験の歳なんだけどさ」
亜美「うん。一応医学部目指すんだけど、それでね、パパが…」
真美「大学入ったらアイドル辞めろって…」
P「………そうか……」
真美「ほ、ホントは辞めたくないんだよ!?今メッチャ楽しいし」
亜美「でも、ここに来る前からそう言われてたの」
P「………何となく予想はしてたよ」
P「千早が移籍して、あずささんがここを辞めて………次はお前達か」
亜美「ごめんなさい……」
真美「…………」
P「そんな風に言ってるんじゃない」
P「残り1年、楽しくやっていこう」
亜真美「「………うん!」」
P「まず社長に報告しないとな」
──────
あしながおじさんへ
気づいたら、おじさんとお手紙をはじめてもう1年になるんですね………
この1年、とってもあっという間でした。
弟は部活に入って、楽しくやっているみたいです。
他の兄弟も、新しい学年で頑張っています。
気になったんですけど、おじさんはお仕事されてるんですか?
お手紙だけの関係ってなんだか不思議な感じなので、
おじさんも本当は普通の人なのかなっていうのをよく忘れちゃいます。
お返事待ってます
高槻やよい
──────
P「俺、ニートだと思われてるのか……?」
P「…ひどい話だ、全く」
あしながおじさんへ
こんにちは。今日も暑いです。
おじさんは何だか、暑さなんてへっちゃらなイメージなんですけど、
本当はそんなこと無いんでしょうか?
大学って、夏休みがすっごく長いんですね。びっくりしました。
せっかくなんでアルバイトをしてみたいんですけど、何かオススメはありますか?
お返事待ってます
高槻やよい
──────
真「プロデューサー………お話が」
響「…………」
P「どうした?二人とも………神妙な面持ちで」
P「…………あぁ………そういうことか」
真「…………今まで、ありがとうございました」
響「………ありがとうございました……」
P「お疲れ様」
律子「皆そろそろ、自分の生き方を考える歳ですからね………寂しいですけど」
律子「夢を追う邪魔はしちゃいけませんから」
小鳥「いつか皆旅立っていくのは分かってても……グスッ」
律子「小鳥さん、最近涙もろいですね」
小鳥「…律子さんこそ………」
春香「…………」
春香「何しみったれた顔してるんですか!プロデューサーさん」
P「………春香」
春香「確かに皆どんどん引退していって………私だって寂しいですよ」
春香「でも、765プロにはまだたくさんアイドルがいるんですよ!…私だってその一人です」
春香「いなくなったメンバーを懐かしむより先に、やることがあるんじゃないですかっ!?」
春香「私は………いつも元気な765プロが好きなのに………こんな空気嫌ですよ………っ…」ポロ
律子「…………」
小鳥「…………」
P「…そうだったな。すまん春香」
P「………気持ちを切り替えよう」
あしながおじさんへ
メリークリスマス!…といっても、これを書いてるときはまだ1週間前なんですけど。
おじさんはなにか予定ありますか?
私は家族と過ごします。友達はみんな彼氏が出来たりしてて、デートするらしいんですけど。
ちょっと羨ましいです。私、そういうの全然縁が無いですから。
大学の授業、おじさんが言ってた通りとっても楽しいです!
きちんと勉強しないと大変ですけど…おじさんのおかげで充実した毎日です。
今回は特別に、お手紙とは別でクリスマスカードを送っておきますね。
よいお年を
高槻やよい
──────
律子「新年度デビューへ向けた新規候補生募集………?」
P「この事務所はいま、アイドルの世代交代の最中にある」
P「今はまだ活動中でも、残りの初期メンバーだって直にアイドルを引退してしまうはずだ」
P「…現に、最近ここはどこか暗い雰囲気が漂ってる。このままじゃいけない」
P「………いくつかは俺のせいでもあるんだが………でもそのせいで、ウチが寂れた事務所に戻ってしまうのは嫌だ」
小鳥「…そうですね。これは必要なことだと思います」
P「でしょう。律子、賛成してくれるか?」
P「ありがとう。お前なら新しい才能に花を咲かせてやれると信じてるぞ」
律子「あなたもですよ、プロデューサー」
春香「………あの、これって」
P「!…春香」
伊織「そんな話してたのね」
律子「伊織…?」
雪歩「………」
小鳥「雪歩ちゃん……」
亜美「兄ちゃん」
真美「ごめん。こっそり聞いてた」
貴音「無礼をお詫びいたします」
美希「ミキもいるの」
P「………なんだ。みんないたのか」
P「………そうだ。新生765プロの第一歩ってやつだよ」
春香「……………いいじゃないですか!」
P「…………そう言ってくれるか」
春香「プロデューサーさんならやってくれるって思ってました!」
春香「皆でもっともっと事務所を盛り上げていきましょう!みんなも協力してくれるはずです!」
律子「………そうね」
伊織「当たり前よ。わざわざ竜宮を解散させといて、今の有様は何?あずさや真たちが聞いたら悲しむわ」
P「伊織…本当にすまなかった」
伊織「今までのことは大目に見てあげる。一言ガツンと言おうかと思ったけど、どうやらその必要もなさそうだしね」
伊織「これ以上ウチを空気を悪くしたら、引っ叩いてやるから」
P「……その必要は無いよ」
亜美「亜美たちはあんまり時間ないけど」
真美「最後まで兄ちゃんのこと手伝うよ!」
P「……ありがとう」
貴音「私も、微力ではありますが」
美希「みんな美希みたいにキラキラしてたら、きっと新人さんもたくさん来るって思うな」
律子「…ふふ。そうね」
春香「頑張りましょうね!プロデューサーさん!」
P「おう!」
小鳥「私だって気合入れるわよ!」
律子「やってやりましょう!」
P「よし、景気づけに一発決めるか!春香、頼む」
春香「任せてください!」
春香「いつも心は繋がってる。いつまでもみんな仲間だって!」
春香「今ここに居ない仲間の為に…私たちはこの事務所を守っていかないといけない」
春香「力を合わせて、盛り上げていこうっ!いくよ!」
春香「………新生765プロ───ファイトっ!!!」
「「「「「おうっ!!!!」」」」」
あしながおじさんへ
こんにちは!また春がやって来ました……なんだかあっという間です。
成長すると時間が過ぎるのが早いって言いますけど、だんだん実感してきました。
昔より、明らかに1年があっという間に過ぎちゃいますね。
また1年間、よろしくお願いします!
高槻やよい
──────
春香「すごぉい………こんなに一杯」
律子「そりゃ、765プロといえば曲がりなりにもトップアイドルの集まりですもの。応募者数もこんなものよ」
美希「これ、オーディションとかしなきゃダメなんじゃないの?」
小鳥「そうねぇ…受け入れるにも人数には限界があるし………」
貴音「面妖な光景ですね」
雪歩「うぅ……あんなにたくさん……ナメられたりしないかなぁ……」
伊織「シャキッとしなさいよ、もう」
雪歩「ご、ごめんね伊織ちゃん…」
P「ああ。これから一緒に頑張っていこう」
春香「元気一杯ですねー」
律子「春香たちがここに初めて来たときのことを思い出すわ」
美希「初々しいってやつなの」
伊織「せいぜい私たちの足を引っ張らないように頑張ってちょうだい♪にひひっ」
雪歩「よ、よろしくね………」
貴音「高みを目指して奮起するのですよ」
小鳥「みんな、もう立派な先輩なのね………グスッ」
P「小鳥さん、最近涙もろくないですか?」
あしながおじさんへ
こんにちは。梅雨ですね。
雨ってじめじめして嫌だなーって昔は思ってたんですけど、
何だか最近、雨の日も好きになってきちゃいました。何ででしょう?
ところでおじさんは、忘れられない恩人っていますか?
小さいときにすっごくお世話になって、あの人がいなかったら今の自分は無いなって思えるような人です。
私には二人います。一人は勿論おじさんです。…ちょっと照れますね
もう一人はアイドルだった頃にとってもお世話になった人なんですけど……辞めて以来会ってません。
元気でやっているんでしょうか?
風の便りで聞いたんですけど、いま私のいた事務所は私の知ってる人がどんどん辞めちゃってるみたいなんです。
なんだか寂しいです。
でも、いつまでも一緒にはいられないですもんね…
ふと思い出して、プロデューサーに会いたくなっちゃいました。
よかったらおじさんの話も聞かせてくださいね
高槻やよい
──────
P「美希を876にですか?」
高木「一応は短期間のレンタル移籍だよ。美希君にも、そろそろ違う場所で新鮮な空気を吸わせてやりたいと思ってね」
高木「このままでは後輩達に示しがつかんのでな」
P「はぁ、確かに…ですが、本人はきっと納得しないかと」
高木「美希君を説得するなら、君のほうが長けているはずだろうと思ってな、ひとつ頼むよ」
P「…………」
美希「イヤなの」
P「言うと思ったよ………」
美希「ハニーと離れ離れになるくらいなら、ミキアイドル辞めるもん」
P「美希、これはお前のためなんだ………もし上手くいけば、お前は今よりもっとキラキラできるんだぞ?」
美希「………これ以上?」
P「Sランクも夢じゃないってことだよ」
美希「…………」
P「美希、分かってくれ」
美希「もしミキがSランクになれたら、ハニーはミキのこともっと見てくれる?」
P「………ああ」
美希「付き合ってくれる?」
P「…あのな………」
美希「…………約束してくれないと行かないの」
P「……………」
P「分かった、分かったよ。お前が今年度中にSランクに上がれたら、迎えに行ってやる」
美希「……絶対忘れないでね」
──────
春香「美希ともお別れかぁ…」
美希「Sランクになってすぐ帰ってくるの!」
律子「簡単にいうもんじゃないわよ」
律子「………あんた、」
美希「とりあえず、今までありがとうなの」ペコリ
律子「っ…………はぁ」
律子「…行ってらっしゃい」
美希「はいなの!」
伊織「音を上げて帰ってくるんじゃないわよ」
美希「デコちゃん、元気でね」
伊織「…もう」
美希「雪歩も、またね」
雪歩「頑張ってね」
P「…行って来い、美希」
あしながおじさんへ
お元気ですか?
私はいつもどおり、楽しく大学に通っています。
紅葉がきれいですね。毎年同じ話をしてるかも知れませんけど。
ふと、あのときの事を思い出しました。
高校のとき、おじさんからもらったお手紙を破り捨てられちゃったとき………
あのときのおじさんの声、どこかで聞いたことあるなーと思ったんですけど、
よく考えると、わたしがお世話になったプロデューサーの声にそっくりだったんです!
って、おじさんはプロデューサーのこと何も知らないと思いますから、言ってもしょうがないですね。
ごめんなさい。
でも、考えれば考えるほど…なんだかあのときおじさんとプロデューサー、二人ともいたような気がして…
懐かしいなぁ。
またお手紙書きます
高槻やよい
──────
P「…………バレテナイヨナ…」
律子「プロデューサー。伊織たちのことでお話が」
P「ん?どうした」
伊織「私も、そろそろ家のことを考えないといけなくなっちゃったの。ごめんなさいね」
雪歩「わ、私も…家の会社に就職するんです」
貴音「私は…最高のらぁめんを探す旅に出ます」
P「貴音がなんだか心配なんだけど………」
貴音「心配は無用です。ひとときではありましたが、あいどるの頂にたつことが出来、まこと光栄に思っております」
P「……みんな、今までお疲れ様。お前達と一緒に仕事が出来て、本当に良かったよ」
伊織「何言ってんのよ、まだ引退ライブがあるでしょ」
P「…そうだったな」
貴音「同じく」
伊織「こちらこそ礼を言うわ。…律子にも」
律子「………」
伊織「アンタには竜宮時代からさんざん世話になったものね」
伊織「………ぁりがとぅ………」
律子「…………ええ」
あしながおじさんへ
あけましておめでとうございます!
今年もおじさんにとって言い一年になりますように!
今回は年賀状で送りました!
またお返事くださいね!!
高槻やよい
──────
春香「……ライブ、大成功でしたね」
伊織「当然じゃない!この私がいるんだから」
雪歩「…グスッ、……ふぇぇ………ぃぉりちゃぁん……ヒクッ」
雪歩「ぃままで……本当に…ありがとう………エグッ」
伊織「……もう、泣くのやめなさいよ!あんた何歳なの!?」
雪歩「……にじゅうに………」
伊織「答えなくていいのよっ!!!」
P「貴音…お疲れ」
貴音「……申し訳ありません…私、少々気が高ぶっておりまして………」
律子「…貴音、ハンカチいる?」
貴音「……ありがとうございます…律子嬢」
春香「みんな……最高だったよ………」グスッ
小鳥「〜〜〜〜っ……!!」ズビッ
P「………小鳥さん、気持ちは分かりますが………」
小鳥「ざんにんどぼぉ…よがったぁ……う゛れじぃわぁ……」ズビッ
律子「…………まあ、許してあげましょう」
貴音「小鳥嬢、これを………」
小鳥「…ぁ゛りがど」チーン
春香「…………」
P「春香、どうした?こんな遅い時間に事務所に残って」
春香「………プロデューサーさん………ぅぅ………っ…」
P「…春香、お前………」
春香「………ごめんなさい………みんな、自分の夢をかなえるために…」
春香「勇気を出して…ここから離れていったんですよね………?」
P「………そうだな」
春香「………ホントは、喜ばないといけないのに………」
春香「やっぱり…つらいですよっ……!…グスッ…」
P「…………」
春香「後輩がたくさん出来て…嬉しいです、でも……」
春香「私にとって、最初の765プロが………無くなるのは、やっぱり……ぃゃです………!」
春香「うぅ……ヒック……うゎぁぁあぁん…………」
P「………………」
P「……俺も寂しいよ」
あしながおじさんへ
お元気ですか?いつもありがとうございます
私はこの春から大学3年生になります
弟が大学受験で、大変な一年になりそうですが
元気でやっていきたいと思います
お返事待ってますね
高槻やよい
──────
P「………この辺りからだな、みんながちょくちょく事務所に遊びに来るようになって………」
P「……あんなことがあって」
P「今考えれば、とんでもない話だったな」
P「………今まで、色々あったなぁ」
P「……………いけない」
P「書類の整理をしようと思ってたのに、こんなもの見つけてしまったせいで…」
P「つい始めから読み返してしまった……もうこんな時間か」
春香「プロデューサーさん!」
P「春香。どうした?今日は直帰じゃなかったか?」
春香「そのはずだったんですけど、後輩達が遅くまでレッスンしてるって小鳥さんから聞いて」
春香「ちょっと見に行こうかなと思ったんです」
P「そうだったのか。みんな喜ぶぞ、行ってやってくれ」
春香「はい!お疲れ様でした!………あの、それと」
P「?」
春香「プロデューサーさん!スペシャルゲストですよ、スペシャルゲスト!」
バタン
P「………?」
ガチャリ
やよい「えへへ…こんばんは、プロデューサー…」
P「やよい!?」
P「お、おう、いらっしゃい…今日はどうしたんだ?」
やよい「決まってますよ…プロデューサーに会いたくなって………///」
P「お、おお…そうだったのか…」
やよい「ずっとお仕事してたんですか?机ぐちゃぐちゃですよ」
P「…!あ、いやこれは」
やよい「?何ですかこれ…封筒がたくさん」
P「……ああ……いや…」
やよい「………………」
P「………あ、あのそれはあれだよほら…」
やよい「…プロデューサー」
やよい「私からのお手紙、ずっと大事に取っておいてくれてたんですか………?」
やよい「………ぅうっ………プロデューサー!」ダキッ
P「うわっ」
やよい「私……私……うれしいです………!」
P「そ、それは良かった…分かったからはなれっ…!?」
やよい「……ん……むっ…………」
P「…………んんっ………!?」
やよい「…………ぷはっ」
P「………や、やよい」
やよい「………えへへ、ごめんなさい……嬉しくってつい…///」
P「(ゃょぃっょぃゎ…)」
やよい「長介とかすみがいるから大丈夫ですよ。それに、今日は社長に呼ばれて来たんです」
P「社長に?何で」
やよい「どんなお話かは分かりませんけど……なんだか、みんな集めるって言ってました」
P「みんな?」
やよい「はい!みーんなです!」
P「…俺、何も聞いてないぞ」
やよい「そうなんですか?何でなんでしょう」
P「……まあいい。話ってのは今から?」
やよい「言われた時間は1時間後です」
P「そうか…俺も参加するよ。わざわざみんな集めるってことは事務所がらみで何かあるってことだろ」
P「そうだよな。……しかし、1時間後だろ?来るの早すぎじゃないか」
やよい「……だから言ったじゃないですか」ギュゥッ
やよい「プロデューサー…忙しいし、こういう時しか二人でいられないんですもん」
P「………」
やよい「久しぶりに……甘えさせてくださいね」
春香「765プロ10周年記念ライブ?」
律子「2部構成のステージで…」
小鳥「前半は現役生」
P「後半に…初期メンバーによるオールスターで復活ライブ?なんて無茶な企画だ」
高木「どうだね。面白そうだろう?」
真「確かに…いい話ですけど」
響「みんな仕事してるのに、練習時間取れるのか?」
あずさ「簡単にお休みもとれませんし……」
亜美「亜美たちも授業でいっぱいいっぱいだYO」
真美「ただでさえ真美たち赤点ギリギリなのに…」
律子「それはあんた達の責任でしょ」
美希「ミキも営業でかなり忙しいの」
伊織「ウチも今は忙しいんだけれど?」
貴音「明日の仕込みが…」
やよい「……楽しそう…」
高木「その辺は心配要らない。私と彼が全員分交渉に行くのでな」
P「…………え?」
P「………俺ですか…?」
高木「ファンによる強い要望がね」
高木「わが765プロの黄金世代が、たった3年の間にでほとんど引退してしまったことに強いショックを受けていたらしいのだよ」
高木「君達のかつてのファン達に、もう一度夢を見せてやってはくれんか…頼む」
春香「ちょっと、社長…」
春香「…あれ?そういえば私は現役組か」
小鳥「春香ちゃんは両方に出演って書いてあるわ」
春香「うっわー…ハードそう」
P「俺もやってみたい」
真「プロデューサー」
P「………みんな…お前らがどんどんウチをやめていったあの3年間」
P「俺はダメなプロデューサーだったかも知れない」
響「…………」
P「………ある1つのことにかまけて、それまでよりお前達のことをしっかり見てやれてなかった…」
やよい「………?」
P「………いまさら許してもらえるはずは無いが………本当にすまなかった」
伊織「ちょっと、何?やめなさいよ」
真「…プロデューサー、顔を上げてください……」
響「…そうだぞ…大体、プロデューサーのせいなんかじゃないさ」
あずさ「みんな、自分の意志で引退を決めたんですよ?」
P「………俺がダメだったのは事実です」
真「プロデューサー、一時期誰かからの手紙ばっかり読んでましたよね」
やよい「………!」
P「…………すまない」
真「いや、違いますよ!?ボクたちがやめたのは、それとは関係ないですし」
響「真とスクールを開くってのは、ずっと前から決めてたんだぞ。だから……謝らないでよ」
P「…………ありがとう。でも………」
P「最後に…一度だけでいい」
P「お前ら全員が輝く瞬間を、この目に焼き付けておきたい」
P「それを全力でサポートすることで、お前達に対する5年越しの償いにしたいんだ」
P「身勝手なのは分かってるが……協力してくれないか…?」
春香「………」
伊織「しょうがないわね」
雪歩「伊織ちゃん…」
伊織「別に、もともとあんたを恨んだ覚えなんて無いしね。確かにだらしない時期があったのは認めるけど」
伊織「レッスンするんでしょ?いつからどのくらい?本番はいつ?」
高木「本番は3ヵ月後だよ」
伊織「問題ないわ」
P「伊織…ありがとう!」
真「………ボクたちも、なんとか」
響「生徒のみんなには悪いけど、しばらくお休みにして自分達も参加するさー」
P「本当か…!」
P「………美希……」
美希「その代わり、プロデューサーにはずっと言いたかったことがあるの。全部おわったら聞いてもらうからね」
P「………わかった。ありがとう」
真美「………話って何だろうね」
亜美「さあ?」
小鳥「亜美ちゃん真美ちゃんはどうかしら?」
亜美「………やるよ!」
真美「……だよね!」
あずさ「私も頑張っちゃおうかしら?うふふ」
雪歩「プロデューサー…私もやらせてください!」
P「みんな………ありがとう!」
春香「社長、千早ちゃんにも連絡したんですか?」
律子「千早には一度メールを送ってるから大丈夫。詳細が決まり次第また話をしておくわ」
高木「決まりだな。君、忙しくなるぞ!今日のうちに準備に取り掛かろう」
P「…はい!」
高木「諸君、わざわざ集まってもらってすまなかったね。今日のところはこれで終わりだ」
高木「久しぶりに会って、積もる話もあるだろう…事務所は空けておくから、よければゆっくりしていってほしい」
高木「では、解散!」
やよい「……………プロデューサー」
P「ん?」
やよい「その………さっきの話なんですけど」
P「だから、何回も言ってるだろう…」
やよい「違いますっ………私が、私がプロデューサーに何年もお世話になってたから……」
やよい「だからみんなやめちゃったって………どうしてそう言ってくれなかったんですかっ!?」
P「そんなこと誰も言ってなかっただろう!?」
やよい「………グスッ…私、やっぱり…アイドル辞めた後も、たくさん迷惑かけてたんですね……」
P「そんなこと無いんだって……」
やよい「ごめんなさい………ごめんなさい……!」
P「…やよい…お前なんだかおかしいぞ………?」
やよい「………車のことも…おじさんでいてくれたことも……助けてもらったことも………今、こうやって…一緒にいることも…」
やよい「私……プロデューサーの負担になりたくなかったのに………」
P「………やよい、どうしちゃったんだよ……」
P「やよい………」
やよい「………ひぐっ………わたし…もう帰ります………!」ダッ
P「やよい!待てよ!おい!」
P「………なんでだよっ…くそっ!」
高木「こうして無事にレッスン初日を迎えることが出来たのも、君の協力があったからだよ。ありがとう」
P「…いえ………」
高木「どうしたのかね?シャキッとしてくれたまえよ、久しぶりに彼女らが歌う姿を見ることができるのだから」
P「………そうですね……」
P「………よし…!」
P「みんな集まってるか?」
春香「プロデューサーさん!おはようございます!」
P「おはよう。調子はどうだ?」
亜美「いやー久しぶりのレッスンってことで」
真美「みんなちょっぴり緊張してるっぽいね→」
雪歩「久しぶりにこのジャージ着たよぅ…」
真「懐かしい光景だね!」
響「自分達はずっと踊ってたからきついレッスンでもなんくるないさー」
貴音「響、でしたら私にご指導よろしく頼みますよ」
響「任せてよ!」
千早「プロデューサー、おはようございます」
P「千早………おはよう。あのとき以来だな、久しぶり」
千早「お久しぶりです。懐かしいですね…ふふっ」
小鳥「先ほどあずささんから電話があって、道に迷ったから遅れるとのことです」
P「相変わらずだな…」
律子「そういえばやよいは?まだいないわよ」
美希「珍しいの、やよいが遅刻なんて」
P「…………」
伊織「誰か連絡したの?」
P「………俺からしてみる」
P「………はぁ…この前のことなんだろうな……」
P「………すまないが、先に今いるメンバーで始めておいてくれ。律子、後は頼む」
律子「えっ…プロデューサー、どこに?」
P「やよいの家に行ってみる」
小鳥「〜〜〜♪」
春香「……小鳥さん、何とってるんですか?」
小鳥「メイキング映像よ」
春香「………さっきから、ストレッチしあってる真と雪歩しか映ってませんけど」
小鳥「気のせいよ〜」
P「ごめんくださーい」ピンポン
P「………」
P「…やよいー!いるか!?」
P「………………」
P「…………いないのか…?」
ガラガラ
やよい「…………ぷろでゅーさー」
P「……おはよう、やよい。忘れたか?今日レッスン初日だぞ」
やよい「………」
やよい「………そうでした…」
P「…い、今から……来れるか?」
やよい「…また、迷惑かけちゃいましたね」
P「……………」
やよい「………」
P「みんなお前が来ないの心配してたぞ」
やよい「…私、あれからずっと考えてました」
やよい「私って、いつでもプロデューサーに色々してもらってるばっかりだなーって」
やよい「私がプロデューサーにしてあげたこと、何かありましたか?」
P「そんなこと………」
やよい「……無いんです」
やよい「私………今まで、ぷろでゅーさーにしてあげたこと…」ポロ
やよい「なんにも…何にもありませんでしたっ…」ポロポロ
やよい「私、自分が嫌になって……」ポロポロ
やよい「プロデューサーのこと…大好きなのに………!」ポロポロ
やよい「…」コクリ
P「そんなこと無いぞ」
やよい「………プロデューサーは優しいですから、そういうことを言えるんです」
P「え?だって、お弁当とかいつも作ってくれたじゃないか」
やよい「そんなの…」
P「やよいにとっては大したこと無くても、少なくとも俺はめちゃくちゃ有り難かったんだがな」
やよい「…そうですか?」
P「それに、あの時だって」
P「……やよいの返事、毎日も楽しみにしてたもんだ」
やよい「………私もです」
P「俺が正体をばらしたとき…やよいは嬉しくて泣きながら俺に飛びついてきたっけ」
やよい「えっ…そ、そんな昔の話……」
P「その後、最後の手紙の内容が…」
やよい「ちょ、ちょっと、プロデューサー!何で今そんな話するんですかっ!!」
P「俺だってやよいに色々助けてもらってるって言いたかったんだが…伝わらなかったか?うーん…」
やよい「………」
やよい「………はぁ」
やよい「……………そうだったんですか」
やよい「………なんだか、変に悩んで馬鹿みたいですね」
P「…お、俺の説得が効いたか」
やよい「いえ…なんだかプロデューサーの話聞いてると馬鹿馬鹿しくなってきました」
P「あれ?まじめな話だったのに」
やよい「…ありがとうございます」
やよい「それと、レッスンサボってごめんなさい」
P「まだ間に合うよ。行こうか」
やよい「はい。…プロデューサー」
P「ん?」
やよい「ライブ終わったら、私の話聞いてください」
P「話?今じゃダメなのか?」
やよい「もう一度全部終わってから言いたいんです」
P「そっか。待つよ…というか、俺も話がある」
やよい「……なんのお話ですか?」
P「ライブが成功したら話すよ」
真「プロデューサー!ライブの第一部、どうでした!?」
P「かなりの出来だったよ!会場も大盛り上がりだ」
春香「ふぅ、ふぅ……なんとか半分おわったぁ」
P「お疲れ。春香のこの後の出番はだいぶ先だ、休憩しろ」
春香「はい!」
伊織「最初は私達でいいの?」
P「……似合ってるじゃないか。懐かしい衣装だな」
伊織「ふん、当然じゃない♪」
律子「竜宮小町、一夜限りの復活ライブよ!みんな気合い入れて」
亜美「なんかワクワクしてくるNE→」
あずさ「………」
P「あずささん?…緊張してます?」
あずさ「あ、プロデューサーさん…」
P「緊張するのは当然ですよ。俺だって心臓吐き出しそうです」
あずさ「…そうなんですか?」
P「ええ。…冷静になれとは言いません」
P「今の緊張を受け入れてください」
あずさ「………」
P「あずささんは優しい笑顔が一番素敵ですよ」
あずさ「…まぁ、お上手ですね」
あずさ「ありがとうございます。なんとか行けそうです」
P「よぉし!行ってこいっ!」
小鳥「…………夢みたいですね」
律子「夢じゃないんですよ」
美希「プロデューサー、ちゃんと見ててね。ミキ、前よりもっともっとキラキラしてみせるから」
雪歩「美希ちゃん、頑張って…」
貴音「ご武運を」
P「行ってこい。楽しみにしてるよ」
小鳥「さすが現役Sランクはステージひとつ余裕ですね」
律子「美希も成長したんですね…」
P「……律子、ずいぶん嬉しそうだな」
律子「……そ、そうですか?別に変わりませんよ」
貴音「行ってまいります、貴方様」
雪歩「頑張りますぅ…!」
伊織「2回目だし、私は問題ないわ。二人ともしっかりやりなさいよ?」
真「雪歩、頑張って!」
響「貴音、しっかりな!」
小鳥「あの3人組は、なんだか安心して見られますね」
律子「竜宮に負けないバランスが出来上がってますからね」
P「いい感じだな、うん」
──────
真「響、準備はいい?」
響「もちろん!」
P「あぁ、言い忘れてたけど」
真「?」
P「お前ら全員分の長期休暇の交渉に行ったとき、関係者全員にライブのチケットを配布してるんだ」
響「えっ」
P「お前らの生徒が見に来てるってこと」
真「えぇっ!?」
響「き、聞いてないぞ!!」
P「今言ったからな」
真「うわぁあぁっ!?な、なんかめちゃくちゃ緊張してきたよ……!!」
響「これはミスできないぞ………」
春香「二人とも、頑張ってね!」
やよい「響さん、ファイトです!」
小鳥「今言う必要はあったんでしょうか、プロデューサーさん」
P「まあ見ててください。あいつらは追い詰められたときの本気が一番凄いんです」
律子「とかいって、結構リアクションを楽しんでましたよね」
春香「じゃあ行ってきますね、プロデューサーさん!」
P「おう」
やよい「頑張ってくださいね!」
亜美「はるるんファイト→」
真美「こけちゃだめだよ→」
春香「はは、気をつけるよ…」
小鳥「春香ちゃんはさすが、安心できますね」
律子「なんだかんだでもうベテランですから」
P「だな」
亜美「行ってくるね、兄ちゃん!」
真美「ちゃんと見ててNE!」
やよい「頑張ってー!」
P「双子デュオ…現役時代にやってみたかったですね」
小鳥「亜美ちゃんが竜宮小町に行っちゃいましたから」
律子「……見てくださいよ、あの二人。あんなに楽しそうなの、はじめて見たかも」
P「………いつまでも仲良くやっていってほしいな」
やよい「」
P「………やよい、どうした?」
やよい「」
P「………ガッチガチやん…」
小鳥「やっぱり緊張するもんですよね………」
律子「これが普通ですよ。なんていうか、他のみんなが凄すぎたというか…」
P「全員で歌う前のトリだからな……仕方ない」
P「律子、まだ時間あるだろ。5分だけ外に行ってくる」
P「さて…どうかしたか」
やよい「す、すいません」
やよい「………プロデューサー」
P「ん?」
やよい「ライブ、成功したら話があるって言いましたよね………?」
P「…そうだったな」
やよい「……あの、絶対にちゃんとお話しますから…」
やよい「成功できるように……おまじない、してください」
P「…?おまじないとな」
やよい「その………」
やよい「………い、いただきます!」チュッ
P「」
やよい「………これで頑張れるって、亜美と真美が」
P「あいつらの言うことは鵜呑みにするな」
P「え?ならいいんだけど………」
やよい「じゃあ、いってきます!」
律子「ええ。頑張ってね」
千早「高槻さん、落ち着いてね」
やよい「はい!」
P「(そうだった、やよいの後に千早がいたじゃないか、トリじゃなかった)」
P「(忘れてた、ごめんねちーちゃん)」
小鳥「やよいちゃん、あんなに元気になって…プロデューサーさん、何したんですか」
P「いえ、何も……」
千早「プロデューサー…私の歌、ちゃんと聞いててくださいね」
P「頑張って来い」
春香「行ってらっしゃい!」
美希「ファイトなの!」
律子「千早も、歌手として成長できてるんでしょうかね」
小鳥「この1曲ですべて分かるはずですよ」
P「蒼い鳥……………English ver.だと………!?」
──────
律子「いよいよ最後ね」
小鳥「みんな、頑張ってね……ぅっ…」
P「小鳥さんは涙もろいなあ」
亜美「カンペキに決めてやんよ!」
真美「やんよ!」
千早「なんだか柄にも無くワクワクしてくるわ…」
雪歩「こ、これで最後なんですね…」
美希「ちょっと寂しいね」
真「そんなこと言ってる場合じゃないよ」
貴音「我々はこの最後の1曲に全力を注ぐのみ」
響「やってやるさー!」
あずさ「私、いまとっても幸せだわー」
伊織「気を抜くんじゃないわよ?」
春香「…さ、みんな!行くよ!」
変わる世界輝け
CHANGIN' MY WORLD!!
私の世界私のモノCHANGE!!
きらめくSTAGE
イベント・グラビア・CM
TVでSHOW TIME♪
始まり続くSTORY
何度NGでも
どんなライバルだって
負けないでTRY AGAIN
立ち上がるSTREET
ENCOREはないLIFE
一度のLIVE
進め!!どこまでも
SHOW MUST GO ON☆
3・2・1
変わらない夢描いて
CHANGIN' 今を!!
好きに自由に変えるREADY!!
CHANGIN' 前を!!
新しい未来追いかけながら
私らしい私でもっともっと
DREAM COMES TRUE
P「………………」
小鳥「……………」
律子「……………」
ガチャリ
P「ん?………美希じゃないか」
美希「こんにちは、プロデューサー」
春香「あれ?美希」
美希「春香、久しぶりなの」
P「…ライブ、成功してよかったな」
美希「……うん。それでね、ミキ言ってたでしょ?話したいことがあるって」
P「……そうだったな」
春香「………あの、私いないほうが」
P「すまんな、春香。そうしてくれ」
バタン
P「…………」
美希「あのね…………ミキ、プロデューサーのこと、好きだったよ」
美希「もう知ってるの。やよいと付き合ってるんだよね?」
P「…………」
美希「……やよいったら、あんなに美人になっちゃって」
美希「料理も上手だし、優しいし……可愛いし」
美希「さすがのミキもお手上げなの。絶対勝てないって思うな」
P「……………すまんな」
美希「仕方ないの。ミキがSランクにあがる約束、期限までに守れなかったし」
美希「プロデューサーは、ミキの初恋の相手。それだけ」
P「………光栄だよ」
美希「でもね、ミキ、もういいの。今はハニーがいるから」
P「ハニー…?」
美希「今外で待ってもらってるの。紹介していい?」
P「…ああ、構わんが」
| / _/ //
| /\ _/ ̄
| / \ / ̄ ヤ ッ
| ノノノノ -__
|∴`; (゚∈゚* ) ─_____ ___
.;':;;':__从て (ミ_(⌒\ ヽ _ ___
;;':(≡て ̄ ̄ ̄三\ ⌒ノ ノ)
;:;;':。:W つ  ̄\ ⌒彡) ノ =_
|\ \ \,__,ノ ノ
| しーJ / / ≡=
| ↑ / ノ ____
| >>290 /ノ _─ (´⌒(´
| ミ/= (´⌒(´⌒;;
赤羽根P「……はじめまして」
P「……あなたは、876の」
赤羽根P「噂は色々と伺っています」
P「そ、それはどうも………」
美希「プロデューサーにフラれて、アイドル続ける気もなくなってたミキを助けてくれた、大事なヒトだよ」
P「……そうだったんですか……」
赤羽根P「美希は素晴らしい才能の持ち主でした。この1年間で見事Sランクに昇格できなのは紛れも無く彼女の実力です」
赤羽根P「そしてその土台を作った貴方も」
P「いえ、そんな……ちょっと待ってください」
P「素晴らしい才能の持ち主でした…?」
美希「ミキ、引退するって決めたの」
赤羽根P「………正直、貴方に嫉妬していますよ」
赤羽根P「俺よりも遥かに美希と過ごした時間が長い貴方に」
P「………」
美希「そういうわけなの、プロデューサー!」
美希「ミキきっと、世界で一番綺麗な花嫁さんになって、プロデューサーがミキを選ばなかったことを後悔させてあげるね!」
美希「あと、やよいのこと悲しませたら絶対許さないの!分かった?」
P「…………そうか……そうか」
P「…………よかった………」
P「………おめでとう………美希」
P「赤羽根さん…美希をよろしくお願いします」
ガチャ
やよい「こんにちはー」
美希「あ、やよい!」
やよい「美希さん、お久しぶりです!プロデューサーもこんにちは!」
P「おう」
やよい「そちらの方は…?」
赤羽根P「はじめまして」
やよい「876プロのプロデューサーさんだったんですかー」
赤羽根P「高槻やよいさん、ですよね」
やよい「え?知ってるんですか?」
赤羽根P「学生時代、テレビでよく見ましたよ」
やよい「えへへ…ありがとうございます」
やよい「はーい!」
赤羽根P「失礼します」
バタン
P「…それで、やよいはどうしてまたここに?」
やよい「……この間の約束ですよ」
P「………聞かせてもらおうか」
やよい「プロデューサー……私、考えたんです」
やよい「今まで色々お世話になったプロデューサーに…どんなお返しをすればいいのかなーって」
P「…そんなのいいのに」
やよい「私が納得できませんから!」
やよい「だ、だから…つ、つまりですね…その」
やよい「プロデューサー!私にしてほしいこと、何でも言ってください!」
P「…………」
P「え?」
やよい「……あ、でも、やっぱり何でもは…いや、良いんですけど…」
やよい「な、何でもいいんですけど、何でもはだめです……!」
P「落ち着け」
やよい「…が、頑張って出来るだけ期待にこたえるようにします…!」
P「やよい?…おーい?」
やよい「…………ど、どうですか……」
P「……………」
P「うーん…そうだなぁ」
P「その前にまず、俺の話を聞いてもらおうか」
やよい「は、はい…」
やよい「………!!」
P「大事な話だから……よく聞いて」
やよい「…ぃ、ぃゃです…!」
P「………」
やよい「そ…そんな話聞きたくないですっ…!」
P「やよい?」
やよい「私……もっと頑張りますから……今までの分、きちんとプロデューサーにお返ししますからぁ……!」
P「………やよい、なんか勘違いしてないか?」
やよい「…………」
P「…………」
P「やよいちゃん」
やよい「!!」
P「プロデューサーがダメなら、代わりに僕と話をしようか」
やよい「………おじさんですか?」
P「そうだよ。久しぶりだね」
やよい「お、お久しぶりですっ!!」
P「やよいちゃんは、僕とお手紙をしてたあの時、楽しかったかい?」
やよい「も、もちろんでふ!」
P「僕もとっても楽しかったよ…懐かしいなぁ、同じ手紙を何度も何度も読んだっけ」
やよい「わっ、私もです!おじさんの手紙、すっごく楽しくて………」
P「それは良かったよ」
P「(何だこれ恥ずかしいぞ?)」
やよい「…そ、そうだったんですか?」
P「残念ながらね………だから、君とお話をするのはこれで最後だ」
やよい「そんなっ…せっかくまた会えたのに……」
P「仕方ないんだ。ごめんね」
やよい「そんなの嫌ですっ…!」
P「……君とこうやって直接お話するのは、2回目だったな」
やよい「……そうですね…」
P「あれは君の高校で……そう、君は敗れた手紙を拾っていたところだった」
やよい「あ…あの手紙、頑張ってテープで直したんですけど…しわくちゃになっちゃいました…ごめんなさい」
P「いいんだ。手紙なんて形でしかない」
やよい「…いいえ…むしろ嬉しいです」
P「そうだろう。大事なのは気持ちだよ…僕が手紙にこめた気持ちと、手紙を大事にしてくれていたやよいちゃんの気持ち」
P「……僕たちの縁にも、同じことが言えるんだ」
やよい「………?」
P「何をあげたかじゃない。お互いがお互いをどう思いやるかだよ」
P「僕は、やよいちゃんを愛している」
P「僕はやよいちゃんのために、今まで出来ることを精一杯やってきた」
P「お返しをもらうためじゃない。ただ僕がやよいちゃんを好きだったから」
やよい「……おじさん…」
P「君は……?」
やよい「……私も………おじさんのこと、大好きでした」
P「だった……とはつまり?」
やよい「……おじさんだと思っていた、私の大好きな人は………」
やよい「プロデューサーだったんです……」
P「それでいいんだ」
やよい「………寂しいです……」
P「寂しくないよ。君の前に現れなくても」
P「これからはもっと近くで、君を守ってくれる人がいるんだから」
やよい「…………」
P「………あとは任せたよ、プロデューサー」
P「………と、いうわけだ。やよい」
やよい「………プロデューサー?」
P「(アホやらかしたな俺)」
P「…えー、やよい」
やよい「………」
P「改めて、俺の言いたいことをここで言おうと思う。よく聞いておいてくれ」
P「……いや、その前に…渡すものがあるんだった」
やよい「……?」
P「……これを、受け取ってくれ」
やよい「………箱……」
パカッ
やよい「…………!」
P「やよい、」
P「結婚してほしい」
P「色々あったけど」
やよい「ぐしゅっ………うぇっく………!」
P「お前を危険な目に合わせたこともあったけど」
やよい「…………うっぐ……ひくっ……………!!」
P「俺が愛してるのはお前一人だけだ」
やよい「………っくっ………ぅぁぁぁん……!!」
P「……受けてくれるか?」
やよい「……ぁぃ…!わらひも…………ぁぃしゅきれしゅっ…………!!」
P「ははは…何言ってるか分からないじゃないか」
P「………よかった………」
やよい「…プロデューサー」
P「どうした?」
やよい「私…おじさんに、今度こそ最後のお手紙を書きたくて。感謝のお手紙を」
P「そうか…いいんじゃないか」
やよい「はい…読んでくれますかね?」
P「きっと読んでくれるよ」
やよい「…あと、お返事も来たらもっとうれしいかなーって」
P「…きっと書いてくれるよ」
やよい「………じゃ、今から書きます!」
やよい「プロデューサー、絶対に見ちゃめっ、ですよ!」
P「……わかったよ」
P「ほう……どうして?」
やよい「もし………おじさんと出会えてなかったら」
やよい「私、プロデューサーともう一度会う事も無かったかもしれないからです」
P「………そうだな」
やよい「……不思議ですね」
やよい「ホントは同じ人のはずなのに…プロデューサーとは別の人のような気がして」
P「………間違ってないよ」
P「おれはあの時、おじさんとしてしかやよいを守ってやれなかった」
P「俺も、おじさんに感謝しないとな」
やよい「はい。…あの、プロデューサー」
P「ん?」
やよい「私のこと、幸せにして下さいね」
あしながおじさんへ
今までありがとうございました
おじさんのこと、絶対に忘れません
大好きでした
高槻やよい
──────
──────
やよいちゃんへ
今までありがとう
やよいちゃんのこと、絶対忘れないよ
お幸せに
あしながおじさん
──────
END
gdgdになっちゃいました
いいたかったことはつまり
「Pはおじさんの名を借りなくてもやよいちゃんを守ってあげるべきなんだ」ってことです
付き合ってくれてありがとう
ええ話やな
やよいに対しては「紳士」だけじゃなくて「おじさん」でもありたいね
Entry ⇒ 2012.05.27 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「春海天香、ですか」
貴音「はるみ あまか…ですか」
P「何だそれ… あぁ、天海春香の字を入れ替えたのか」
貴音「はい しかしあまりしっくり来ませんね」
P「普通しっくりこないだろ… たとえば山田太郎なんて太田山郎(ただ やまろう)だぞ」
貴音「ただ やまろうはわりと悪くないよう感じます」
P「…確かに 例が悪かった」
貴音「ちんこんか、ですか」
P「…え?」
貴音「ちぎ きさらはや… ですか」
P「ああ…「きさら」と「ぎ」に分けたのか 無理があるな」
貴音「しかし「きさ」と「らぎ」に分けると更に言いづらくなりますよ」
P「考えるの面倒だからそれでいいよ」
貴音「はい では、ちぎ きさらはや」
P「なぁ、それなんの意味があるんだ?」
貴音「ただの余興ですが…」
P「そうか そうだよな」
P「むぅ…」
貴音「ゆきわら はぎほ… ですか」
P「漢字だけ考えると、一見では(せつげん はぎほ)だな」
貴音「はぎほ ふっ ふふっ」
P「あぁそっちにツボったのか」
貴音「あなた様、はぎほですよ はぎほ」
P「春香みたいな言い方するなよ…」
貴音「ふふっ はぎほ はぎほ」
P「…ちなみに今日は全員来てるからあまり笑うと、周りが気にするぞ」
貴音「…なんと! 雪歩、あなたを悪く言っているわけではありませんよ!」
P「まぁ、さっき出たからいないけどな」
貴音「いけずです」
P「何とも不思議な感じになったな まさに面妖な」
貴音「それは私の台詞です」
P「悪かった 書いてみるととんでもなく語呂というか、リズムが悪いな」
貴音「はい 名前がひらがななので尚更です」
P「やよつきたかい…か なにそれこわい、みたいな感じだな」
貴音「…はい?」
P「すまん、知らないか」
P「ははは、なんかリス好きアキ子に聞こえた」
貴音「なんと、あなた様は言葉遊びが巧みです!」
P「関心してないでウケてほしかったかな」
貴音「失礼しました」
P「……」
貴音「リスが好きなアキ子嬢!ふふ!ふふっ!」
P「みじめだからやめてくれ…」
貴音「はい」
P「どんなに語呂悪くても漢字の読みで貫くあたりは評価しよう でも無茶だな」
貴音「そうですね」
P「いじられない伊織は悲しいだろうな…」
貴音「…いせえび!」
P「無理するな…」
貴音「はい」
貴音「…ところで、なぜ私の独り言に付き合ってくださるのです?」
P「ん? 貴音が楽しそうなのあまり見ないからなんとなくだよ」
貴音「そうですか!」
P「やよいと似たようなのになったな…」
貴音「ふむ… あずうら」
P「みさは名前としてはありな分、もったいないな」
貴音「何がもったいないのです?」
P「えっ、字を入れ替えても名前になりそうで勿体ないってさ」
貴音「そういう企画ではありません…」シュン
P「そんなに落ち込まれると困るんだけどな…」
P「…って違うならどういう企画なんだ」
貴音「ただの余興と言ったはずです」
P「そうだったな」
P「…聞いただけだと、ただ苗字と名前が入れ替わっただけだな」
貴音「まいねいむいず まみ、ふたみー」
P「ん? ああ… 英語風か」
貴音「英語はあまり…」
P「だろうな My name isじゃ自己紹介だぞ」
貴音「それくらいはわかります…」シュン
P「悪かった」
P「英語風気に入ったのか」
貴音「あっ あみふたみ ですか」
P「言い直さなくていいよ…」
貴音「……」
P「……」
貴音「いじり用がないです」
P「真美とまとめて言えばよかったのに…」
P「菊さんっておばあさんっぽい名前だな」
貴音「あなたは昔から…まことちきくですね」
P「ぶふっ 誠に菊ですねってことか」
貴音「さすがあなた様です」
P「貴音は「まこと」ってよく使うからな たまに真が反応してるんだぞ」
貴音「なんと! それは… かわいいですね」
P「ああ ピクッとなって少しチラ見して、ああ違ったって表情をよくしてる」
貴音「是非、びでおに」
P「わかった」
P「一番名前っぽくなくなったな」
貴音「はい」
P「Me 欲しき」
貴音「みーほ式」
P「なんだそれ…」
貴音「あなた様のも分かりません…」
P「漢字で書くと一見、自然なんだけどなぁ」
貴音「…飽きてきました」
P「だろうと思ったよ」
P「が…? 名前「が」って悲しいな」
貴音「ひびきなは、もなかなかに強烈です」
P「…この企画は名前が1文字の人には弱いな」
貴音「はい、どうしようもなく…」
P「これで全員か?」
貴音「まだ私の名前があります」
P「なるほど…」
P「ん…? ちょ、ちょっと待て」
P「あー…」
貴音「貴嬢、死ねと…」
P「お、おいおい!余興だろ? 気にするなよ!」
貴音「うぅっ…ぐすっ… あんまりです…」
P「うわっ 自分で始めておいて! た、頼むから泣かないでくれよ…」
貴音「…なんて、わかっていました」
P「あれ、そ、そうか… 泣きマネうまいな…」
貴音「ふふっ 覚悟の上で始めましたから」
P「余興にも覚悟を決めるあたり貴音は常に本気だな」
貴音「もちろんです」
P「これで全員か」
貴音「あっ まだいました」
P「うん…?」
P「20代後半で… 子無し… お独り…?」
貴音「……言っていません」
P「内緒な」
貴音「聞こえていると思いますが…」
小鳥「はい、聞いてましたよ」ニコッ
P「」
おわり
乙
Entry ⇒ 2012.05.27 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
やよい「うっうー!お金くれるおじさん大好きですーっ!」
小鳥「あしながおじさん、ってやつですか?」
P「ええ。育英会に仲介してもらって、個人的に援助してるんです」
P「もうすぐ3年くらいになるかな?手紙のやり取りもしてるんですよ」
小鳥「へぇ…やよいちゃんもいつの間にか成人したんですよね。兄弟多いみたいだし、学費とか大変そう」
P「アイドルを始める前よりはマシみたいですが、引退した今はやっぱり生活もちょっと苦しいみたいですよ」
あしながおじさんへ
お元気ですか?いつもありがとうございます
私はこの春から大学3年生になります
弟が大学受験で、大変な一年になりそうですが
元気でやっていきたいと思います
お返事待ってますね
高槻やよい
──────
P「そうか、長介もそんな歳か」
P「文体から、大人な雰囲気が伝わってくるな。立派に成長してくれて嬉しいよ」
P「何年も顔を合わせてないけど、元気でやってるようでよかった」
小鳥「あら?それ…」
P「あ」
小鳥「お手紙…やよいちゃんから?」
P「あはは、お恥ずかしい」
小鳥「いいことじゃありませんか。あー、久しぶりにやよいちゃんに会いたくなっちゃったなー」
P「俺も、あいつがここを辞めて以来会ってないです」
小鳥「20歳のやよいちゃんか……どんな感じなんだろう」
P「あれからずいぶん経ちましたもんね。俺ももうすぐ30ですよ。アラサーですよ」
P「…あれ、小鳥さん?いつの間にかいなくなってる」
やよいちゃんへ
お手紙ありがとう。僕はいつもどおり、元気でやってます。
弟さんが大学受験ということで、いろいろ大変になるかと思いますが
一緒にがんばっていきましょうね
ところで、やよいちゃんが受験生だったころはどんな感じだったんでしょうか?
よかったらおじさんに教えてくれると嬉しいな
お返事待ってます
おしながおじさんより
──────
P「よし」
ガチャリ
春香「プロデューサーさん、こんにちは!」
P「おお春香、今日も元気だな」
春香「はい!今から新宿のEDAYAでCD発売イベントがあるんで、行って来ますね!」
P「頑張ってな」
P「…やよいのいたころとはずいぶん変わったもんだ」
律子「久しぶりですね、その名前を聞くの」
P「律子…」
律子「やよいがどうかしました?」
P「いや、もう長いこと顔を見てないなーと思って」
律子「引退したの、もう4年もまえですよ」
P「そんなになったのか…まだまだ若かったのに、もったいなかったな」
P「悪い悪い。つい」
律子「…年をとると感傷的になるってのは、本当なんですね」
P「おい。お前だって人のこといえないだろ、何歳差だよ」
律子「今や私にそんなこといえるのも、事務所じゃ貴方くらいですよ」
P「………」
律子「…もう、だからこういう空気やめてっていってるでしょう!」
P「ははは」
律子「アイドルの数自体は増えたけれども、なんだかんだ寂しいもんですから」
P「そうだなぁ」
律子「で、どうしてやよいの話が?」
P「なんでもないんだ。ただなんとなく思い出してな」
律子「ふーん」
律子「…元気にやってると良いですけどね」
P「うん」
春香「お疲れ様でしたー!」
D「おつかれさまです、天海さん」
春香「あ、これ差し入れ作ってきたんで、後でスタッフの皆さんでどうぞ」
D「うわぁ、おいしそう!いただきますね」
春香「それじゃ、失礼します!」
春香「お客さんいっぱいでイベントも大成功!うふふ」
春香「事務所に寄って帰ろーっと……あれ」
春香「あそこにいるのは…まさか」
やよい「……ふぇ?」
春香「やよい、私だよ!覚えてる?765プロの」
やよい「はわっ、春香さん!お久しぶりです!すっごく大人っぽくなってるから分かりませんでしたー!」
春香「久しぶりだよーっ!やよいもこんなに美人になっちゃって……!」ギュゥゥ
やよい「あう、く、苦しいれふ…」
春香「あ、ごめん」
春香「そうだよ。近所のEDAYAでイベントやってたの」
やよい「えぇっ!?すぐ近くじゃないですか!言ってくれれば見に行ったのに」
春香「あら、ごめんごめん」
やよい「次はちゃんと教えてくださいね?…今から帰りですか?」
春香「うん、その前に事務所に寄ってから…そうだ!やよいもおいでよ、久しぶりに!」
やよい「い、いいんでしょうか?」
春香「もちろんだよ!プロデューサーさんもいるよ」
やよい「プロデューサーも?」
春香「きっとみんな歓迎してくれるよ!ささ、こっち!」
ガチャリ
春香「ただいまー!」
小鳥「春香ちゃん、おかえりなさ………あーっ!!!」
やよい「えへへ、小鳥さん…お久しぶりです」
小鳥「キャ─────ッ!!やよいちゃんじゃないのよーっ!!」
春香「小鳥さん、喜びすぎですよ」
小鳥「だって!だって!もう何年も会ってなかったのに……うわー、背も伸びてすっかり美人になっちゃったわね!」
やよい「あ、ありがとうございます」
春香「ですよね?すっごく美人になりましたよね、やよい!やよい美人!」
やよい「そんな、平安美人みたいに…えへへ」
律子「何なんですか小鳥さん、としがいも……」
やよい「律子さん、お久しぶりです!」
律子「キャ──────ッ!!やよいじゃないのよーっ!!」
春香「律子さん、喜びすぎですよ」
律子「だって!だって!もう何年も会ってなかったのに……うわー背も伸びてすっかり美人になったわね!」
やよい「あ、ありがとうございます」
春香「(デジャヴだ)」
小鳥「待っててね、今お茶入れるわ」スタスタ
律子「残念だったわね、ついさっき別の子の営業の迎えにいったところよ」
やよい「あ、そうだったんですか…」
春香「残念だね」
律子「しばらくしたら戻ってくると思うけど。待ってる?」
やよい「……いえ、ご飯作りに帰らないとダメなんで今日は帰ります!」
春香「えー?ゆっくりしていきなよせっかくなんだし」
やよい「そうしたいんですけど、みんな待ってるから…また遊びに来ても良いですか」
律子「もちろんよ、いつでもいらっしゃい。プロデューサーにも、来てたこと伝えておくわ」
やよい「はい!では失礼します」
春香「やよい、またね!」
バタン
小鳥「お茶どうぞー…あら」
律子「あ、ごめんなさい…もう帰っちゃった」
小鳥「えー?もっと話したかったんだけどなぁ…残念」
──────
おじさんへ
今日、とってもいいことがありました!
私が昔アイドルをやってたときの(このことはもう話しましたっけ?)
事務所の先輩の春香さんと、町で偶然あったんです!
春香さんは昔も優しくて美人な人だったんですけど、それよりもずーっと大人っぽくなってて…
思わず見とれちゃいました
そのあと春香さんにつれられて久しぶりに事務所に遊びにいったんですけど、
律子さんや小鳥さんとも会えてとっても嬉しかったです!
律子さんも春香さんと同じくらい、大人っぽく美人になってました!
小鳥さんは変わらず若いままでした
おじさんは最近嬉しかったことありましたか?
お返事待ってます
高槻やよい
──────
P「俺も会いたかったなぁ」
律子「行けば良いじゃないですか、家に会いに」
P「おまえ、それじゃなんか俺がやよいにすっげー執着持ってるみたいじゃないか」
律子「ボランティアで奨学金援助してるくせにいまさら何を」
P「ぐぬぬ」
律子「まあいいことなんで咎めはしないですけど。でもなぜこんなことを?」
P「………いろいろあるんだよ」
律子「……そうですか」
律子「私、営業に行ってきますね」
P「行ってらっしゃい」
ガラガラ
やよい「ただいまー」
長介「お帰り。飯作っといたよ」
やよい「え?ありがとう…でも、今日は私が作るって言ってたのに」
長介「姉ちゃんはバイトで忙しいんだから、このくらい任せろよ。俺らだってたいていの家事はこなせるんだから」
やよい「でも、長介は受験なんだから勉強しないと」
長介「飯作ったくらいで受からなくなる大学なんて、始めから受からねぇよ。もうすぐ部活も引退だし、そしたら正式に飯係を引き継いでやるよ」
やよい「…ありがとう。助かる」
かすみ「ただいまー」
やよい「おかえり、かすみ」
かすみ「あれ?お姉ちゃん、今日はバイト終わるの早いんだね」
やよい「ご飯作るつもりで帰ってきたから。でも長介が作ってくれてた」
かすみ「長介が作ったの?お姉ちゃんのほうがおいしいから好きなんだけどなー」
長介「うっせ」
やよい「じゃ、洗濯物取り込まないと…」
かすみ「あ、私がやるよ」
やよい「そ、そう?」
かすみ「お姉ちゃんバイトで疲れてるんだから、休んでていいよ」
やよい「あ、ありがとう…」
長介「飯出来たぞー。今日はもやしチャーハン祭だ!」
P「おはようー……なんだ、俺が一番のりかよ」
P「まあいい。メールチェックと……あ、やよいに返事書いてやらんとな」
──────
やよいちゃんへ
君がアイドルだった話は昔聞いたと思うよ
僕はテレビには詳しくないけど、大人気だったんだろう?
やよいちゃんは元気いっぱいだから、きっとファンもたくさんいたんだろうね
事務所の先輩も、いい人そうでとってもうらやましいよ
僕の最近のいいことといえば、いつも散歩するかわらで綺麗なタンポポが咲いていたことかな
もうすぐ春なんだって思うと、心がうきうきして来るんだ
やよいちゃんはどの季節が一番好きなのかな?
お返事待ってます
あしながおじさん
──────
P「タンポポのくだりは完全にフィクションだがな」
P「…こうやってやよいと文通してるときが一番嬉しい」
P「なんて恥ずかしいしキモい。30手前のおっさんが何言ってるんだよ」
P「あしながおじさんは、多少ファンシーな路線で無いとダメなんだ」
P「……早く出しに行こう」
ガチャリ
春香「おはようございまーす!」
P「うぉっ!?」
春香「わっ、プロデューサーさん。早いですね」
P「お、おう。おはよう」
春香「それ、手紙ですか?」
P「(そういえば、春香にはやよいとのこと何も言ってなかったっけな)」
P「ああ、ちょっと昔の友達にな」
春香「へぇ。メールとかじゃないんですね」
P「メールを簡単に送れる時代だからこそ、手紙のよさが引き立つんだよ」
春香「なるほどー…どんなお友達なんですか?」
P「う、うーんと…元気な奴だよ。ちょっと年下だけど、昔はよく一緒にいた」
春香「そうなんですかー。私も久しぶりに高校の友達とお話してみよっかな」
P「いいんじゃないか?積もる話もあるだろう」
春香「ですね、今度遊びに誘ってみます。私今日はレッスンなんで、早めに行ってきます」
P「おう、頑張れよ」
バタン
P「………ふぅ」
P「いや、まあバレても問題は無いんだけどな…多分」
P「……出しに行こう」
やよい「ふーっ、バイト終わりっ」
やよい「まだ夕方か…ちょっと早いけど、帰ってゆっくりしようかな…」
『またいつでもいらっしゃい』
やよい「………」
やよい「いきなり行ったら、迷惑かな?」
響「だーかーらー、あの子はそういうんじゃ伸びないんだって!もっと厳しく行かないとダメさー!」
真「違うよ、あの子はほめて伸ばすタイプ!今日の見た?響に怒られて萎縮してたじゃないか!」
響「あの程度でやる気なくされても困るんだけどなー」
真「ちょっと、そんな言い方は無いだろ!?」
やよい「あれ?あの二人…」
響「あるよ!あのぐらい厳しいのに耐えてもらわないと意味無いぞ!」
真「…はぁ、難しいなぁ………って」
響「…ん?」
やよい「真さん?響さん?」
真「やよいーっ!!」
響「うそっ!?ホントにやよいかっ!?」
やよい「はいっ!お久しぶりです!」
真「うわー……やよい、メチャクチャ美人じゃないか…」
響「自分の身長抜かしたんだな、やよい……」
やよい「えへへ」
響「もしかして、今20歳?」
やよい「はい、大学3年生です!」
真「若いなー」
やよい「真さんもまだまだ若いですよー」
響「気にしなくていいぞ。真はこういうことよく言う年頃だから」
真「ちょっと!」
やよい「二人は今も仲良いんですね」
真「あぁ、そうなんだよ。ボクたちも去年そろってアイドル引退してさ」
響「今はダンススクールのコーチやってるんだ!」
やよい「そうだったんですかー」
響「そうそう。『元トップアイドルの二人が一生懸命指導します!』ってさ」
真「よかったらやよいも今度遊びにおいでよ!」
やよい「行きたいけど、ダンスなんてもう何年もやってないですよ?」
響「そんなの気にしなくていいさー!体動かすと楽しいよ!」
やよい「…じゃ、時間が出来たら」
真「いつでも歓迎だよ!」
響「それで、やよいはこれから帰るところか?」
やよい「はい!あ、でも事務所に寄ってみようかなーって」
真「765プロに?」
響「ホントか!?自分も久しぶりに遊びに行きたいぞ!」
真「うわー、この階段も懐かしいなー」
響「なんかちょっと緊張してきたぞ…」
やよい「プロデューサー、いるかな?」
ガチャリ
やよい「こんばんはー…」
小鳥「あら、やよいちゃん。また来てくれたの?いらっしゃい」
やよい「小鳥さんこんばんは!あの、それとあと二人」
響「ピーヨちゃん!」
真「お久しぶりです!」
小鳥「キャ───────ッ」
いや何でも無いです
小鳥「だって、だって!」
真「まあ久しぶりだし、いいじゃないか」
やよい「さっき偶然会ったんで、一緒に行きませんか?って」
小鳥「やよいちゃんGJよ!!」
やよい「じーじぇい?」
小鳥「律子さん!律子さん!」
律子「なんですか小鳥さん、騒々し…」
響「久しぶり!」
真「元気だった?」
律子「キャ──────ッ」
真「これは予想外」
律子「あんたたち久しぶりじゃない!元気だった!?」
やよい「さっき偶然会ったから」
律子「グッジョブよやよい!」
やよい「ぐっじょぶ?」
小鳥「今お茶入れるわね」スタスタ
やよい「春香さんやプロデューサーはいますか?」
律子「春香ならもうすぐ帰ってくると思うけど…プロデューサーはどうかしら」
律子「電話してみるわ」prrrrrr
真「いやー、懐かしいなー。ここは全然変わらないね」
響「真の奴、さっきから懐かしいばっかりだぞ」
やよい「久しぶりですもんねー」
真「や、やめろよ響…別にいいじゃないか」
やよい「真さんはまだまだ若くて綺麗ですよー」
律子「小鳥さん、お茶こぼしてますよ」
真「やよいぃ」ギュゥゥ
やよい「あうっ、苦しいれふ」
ガチャリ
春香「ただいまー!」
響「あ、お帰り春香」
真「お帰りー」
春香「ただいまー」
やよい「春香さん、お疲れ様です!」
春香「お疲れー、やよい」
春香「キャ───────ッ」
真「いやー、さっきやよいと偶然」
響「町で会っちゃって」
やよい「一緒に遊びに来ようってなったんです」
春香「よくやったわやよいっ!」
やよい「はい!」
律子「はい……はい。そうですか…ところで今、事務所に誰が来てると思います?」
律子「響と真もですよ!早く帰ってきてください。きっと喜びます」
律子「……え?どのくらいですか?」
律子「………わかりました…仕方ないですよ。では後ほど」ピッ
真「プロデューサーはいつ帰ってくるの?」
律子「渋滞に引っかかったそうよ。かなり時間かかるって」
響「そっかー、残念」
律子「時間大丈夫なら、来るまで待っててくれてもいいのよ」
小鳥「遠慮なんて要らないのに」
響「また遊びに来るさー」
やよい「私も、帰ってやらなきゃいけないことが」
律子「…そう。やよい、何度もごめんなさいね」
やよい「いいんです。また遊びに来てもいいですか?」
小鳥「もちろんよ」
真「じゃ、また!」
響「元気でなー!」
やよい「失礼しまーす」
バタン
春香「…いやー、久しぶりに会うと嬉しいですねっ!」
律子「元気にやってるようで何よりだわ」
小鳥「プロデューサーさんにも会わせてあげたかったわねー」
おじさんへ
今日、また事務所の先輩と偶然会いました!
真さんと響きさんって言うんですけど、アイドルを引退したあとはダンススクールをやってるそうです
私はアイドル時代もダンスはあんまり得意じゃなかったから、二人はすごいなーっていつも尊敬してました
その後事務所へ行って、またみんなでおしゃべりしたんです
とっても楽しかったんですけど、プロデューサーは忙しくて会えませんでした
次はお話できたらいいなって思います
そろそろ花粉の季節ですね
おじさんも体調には気をつけてください
高槻やよい
──────
P「そうそう、この間真たちのダンススクール見に行ってきたんだ」
律子「え、そんな暇あったんですか?」
P「30分ほどな。すごい大盛況だったよ」
律子「そりゃ、元トップアイドルが二人もコーチしてるんですから話題にならないわけありません」
P「元気そうで何よりだよ」
やよいちゃんへ
ダンスが得意で、スクールを開いたっていう先輩、かっこいいね
僕は運動神経はあまり無いから、学校で昔やったダンスもあんまり上手に出来なかった記憶があるよ
プロデューサーっていうのは、君がアイドルだったころにお世話になった人なのかな?
会えなくて残念だったね、きっと次はお話できるよ
僕は花粉症にはならない体質だから平気だよ
やよいちゃんも体に気をつけて
あしながおじさん
──────
ガラガラ
やよい「ただいまー」
長介「お、お帰り…姉ちゃん」
やよい「今日も長介がご飯作ってくれたの?ありがとう」
長介「あ、ああ、それはいいんだけどさ、実は……」
父「あ?やよい帰ってきたのか?」
やよい「!」
P「春香、お前に演劇の話が出てる」
春香「えっ、ホントですか!?」
P「決して大きな規模ではないけどな。有名な俳優さんが何人か出るらしいし、お前も学べることがあるだろう」
春香「で、私はどんな役で?」
P「まだ詳しくは決まってないみたいだが…あ、ヒロイン役はすでに決まってるから助演に限られるそうだ…どうする?」
春香「やります!いい経験が出来そうですし」
P「そうか。ならディレクターに電話しよう…そうだ」
P「ヒロインの女優、誰か聞きたいか?びっくりするぞ」
春香「え…だれです」
P「星井美希だよ」
春香「美希!元気だった?」
美希「すっごく久しぶりなの。春香、美人になったね」
春香「いやいや、美希こそ……すごいスタイル良いんだね」
美希「そう?ありがと」
P「よう、美希」
美希「ハニー!」
P「バカ、その呼び方はやめろって…」
美希「もうずっと会いたくて会いたくて震えてたの」
P「先週会ったばっかりだろ…まったく」
春香「はは…変わらないね、美希。……ん?」
P「あ…いや、別に」
美希「教えてあげる。ハニーはね」
春香「まさか……!」
P「違う違う!そういうのじゃない!」
P「コイツが毎週毎週メールよこしてきて…先週ってのはたまたまだ!」
美希「えー、そんな言い方ないの」
P「お前も876に移籍して何年になるんだ?いい加減俺から離れろ」
美希「それは無理なよーきゅーだって思うな」
春香「…プロデューサーさん……それはちょっと…」
P「だからちょっとあって話しただけだ。何もしてないって」
美希「だって、ミキにはハニーしか考えられないの。ねえ、もうミキ21だよ?」
美希「結婚できる歳になってもう5年だよ?待たせすぎなの」
P「……とにかく、今はそういう話をしに来たんじゃない」
P「俺は春香のサポートをしに来た。美希は自分のプロデューサーのところに戻れ」
美希「プロデューサーもミキのこういうトコは黙認してるよ?」
P「元Pにここまで執着もたれてちゃ、プロデューサーさん泣くぞ」
美希「女のプロデューサーだから大丈夫」
P「…春香、楽屋行くぞ」
春香「はい…美希、またね」
美希「ハニー!今日の夜もちゃんとメールしてよね!」
P「こらっ!」
やよい「ふーっ、今日のバイトも終わり…っと」
やよい「………」
やよい「……だいじょうぶかな…」
真「……おーい…おーい!やよい!」
やよい「あれっ?真さん、こんばんは」
真「バイト?お疲れ!ねえねぇ、さっきあっちで雪歩に会ったんだ!」
やよい「雪歩さんですか?」
真「響が今捕まえてる。良かったら一緒に会いに行こうよ!」
やよい「…はい!」
響「おっ、やよいが来たぞ!」
雪歩「やよいちゃん、お久しぶりだね」
やよい「雪歩さん、お久しぶりです!」
雪歩「ホントだね。大人っぽくなったよ」
やよい「ありがとうございます」
響「ね、ね。せっかくだし今度は雪歩も連れて事務所に遊びに行こうよ!」
真「良いね!雪歩は大丈夫?」
雪歩「う、うん。私は平気だよ」
響「やよいは?」
やよい「…ごめんなさい。今日はちょっと早く帰らないとダメなんで」
真「…そっかぁ。残念」
響「また今度一緒に行くさー!」
雪歩「やよいちゃん、またね」
やよい「はい!」
やよい「雪歩さんも、とっても綺麗だったなー」
ガチャリ
真「こんばんはー!」
響「また遊びに来たぞ!」
雪歩「おじゃましますぅ」
小鳥「あら、いらっしゃ……まぁ!」
小鳥「雪歩ちゃんじゃない!久しぶりね!」
雪歩「はい、お久しぶりです…えへへ」
小鳥「律子さん!律子さーん!」
律子「何ですか小鳥さん……まぁ!」
律子「雪歩じゃない!久しぶりね!」
雪歩「はい、お久しぶりです…えへへ」
雪歩「あの、会社の受付嬢を…」
真「いいなー、かわいらしい仕事で。雪歩にぴったりじゃないか」
雪歩「そ、そんなことないよ」
小鳥「男の人は大丈夫なの?」
雪歩「なんとか、普通に話せるくらいには…でないと仕事になりませんから」
響「ここにいたころには『プロデューサー以外の男の人には触れられたくない』見たいなこと言ってたのにな!」
雪歩「ちょっ、響ちゃん…昔の話だよぅ」
律子「確かに、昔の雪歩からは想像つかない職業かもね。成長したじゃない」
雪歩「あ、ありがとうございます」
ガチャリ
P「ただいまー」
真「あっ、プロデューサー!」
響「帰ってくるの遅いぞ!」
律子「お帰りなさい。雪歩もいますよ」
P「えっ、雪歩?」
雪歩「あ、どうも…ご無沙汰してますぅ」
P「雪歩!ひさしぶりだなぁ!元気だったか!?」
雪歩「は、はい…プロデューサーもお元気でしたか?」
P「元気だよ元気だよ!いやぁわざわざ来てくれるなんて嬉しいなぁ」
春香「ただいまー」
美希「遊びに来たの!」
真「美希!?」
美希「…あ!?真クンなのー!!」
響「なんで美希が!?876に移籍したんだろ!?」
美希「響、知ってたの?プロデューサーが今日だけ遊びに行ってもいいって言ってくれたの」
美希「その今日に限ってみんなと会えるなんて、運がいいの!」
美希「雪歩も綺麗になったって思うな!」
春香「…こうやってみんなでお喋りするのって、なんだか懐かしくてワクワクしちゃうね」
P「…今日はやよいは来てないのか」
響「誘ったけど、忙しかったみたいだぞ」
真「次も一緒に遊びに来ますよ!」
律子「そんなことばっか言ってられないでしょ。みんな仕事や学校があるんだから」
響「うぅー、そうだぞ…例のあの子の教育方針で、まだ真と揉めてるんだった」
真「そうなんだよなぁ…なかなか響と折り合いがつかなくて」
雪歩「仕事で対立してる割には、二人とも仲良いんだね」
真「まあ、それはそれ」
響「これはこれだからな」
美希「さすが真クンは男らしいの」
真「えっ」
長介「かすみ…姉ちゃんとお父さん、どんな感じ?」
かすみ「…あんまりいい雰囲気じゃないみたい。たぶんお金の話してる」
長介「……姉ちゃん……」
やよい「……いままでどこ行ってたの?お母さんは」
父「あーいや、帰ってきたわけじゃないんだ。母さんは実家に帰ってる」
やよい「………じゃあ何しにきたの」
父「ひどい言い方だなぁ父親に向かって。なに、たまたま近くを通ったからお前らが元気にやってるか見に来たんだよ」
父「ついでに1泊させてもらっただけじゃねえか」
やよい「……もう用事は済んだ?」
父「歓迎されてないなぁ…しゃあねぇか」
父「帰る前に、ひとつだけ頼みごとがあるんだ。ちょっとサインしてほしい書類があってな」
やよい「……これって」
父「あ?大丈夫大丈夫、心配するな。ただの形式上のもんだよ」
やよい「連帯保証人なんて、私ならないよ」
父「だから、心配いらねぇって。お前らに迷惑はかけねぇよ、父親を信じられねぇのか?」
やよい「………」
父「な。ちゃんと返せば何もない。お前たちには何の害も無い。ただサインだけしてくれればいい」
やよい「…………」
父「さっさと書けよ」
やよい「……………」
父「お前が書かないんなら、長介に頼むしかないなぁ…それがダメならかすみだな」
やよい「やめてっ!長介は受験なの…そんな心配させられない!」
父「なら分かってるな?」
やよい「……………」
父「ほら」
やよい「………………」
父「さっすが、おれの自慢の娘だぜ」
P「ふぅ………」
P「ひまだ」
P「(春香は演劇の稽古、律子は営業、小鳥さんと社長は出張…)」
P「(他のアイドルも余り手がかからなくなったし)」
P「(なにより…最近、やよいからの返事が来ない)」
P「…ま、ずっと続くわけは無いんだが…分かっててもちょっと寂しいなぁ」
P「…おっさんがなに感傷に浸ってるんだよ…」
P「事務所は空けといていいって言われたし…どっか出かけるかな」グゥー
P「そういや飯食ってなかったな…」
P「ラーメンでも食いに行くか」
ガラガラ
「いらっしゃいまし」
P「ども」
P「(客俺しかいねぇじゃん)」
「かうんたぁ席へどうぞ」
P「はいよ、かうんたぁね」
「ご注文は?」
P「うーん、どれにしようかな…」
「迷ったときは、当店オリジナルメニュー『麺妖な』がおすすめですよ」
P「…なるほど、んじゃそれで……」
「承知いたしました」
P「いただきます」ズズズズズ
P「……うん。上手い」
「それはまこと善き事」
P「うん、とくにこの細長ーい白ネギ…まるで髪の毛みたいに細いな」
P「いい食感だ」
「ありがとうございます」
P「…………それで」
P「なんでこんなところで働いてるんだ?」
貴音「何故と申されましても……ここで働いているのは、いわゆるあるばいとというものですよ」
P「店長は?」
貴音「私です」
P「」
P「バイトが店の命運背負いすぎじゃないか?……替え玉を頼む」
貴音「ええ。ですが、むしろこれで都合がよいのです」ユガキユガキ
貴音「私の夢…それは至高のらぁめんを追求すること」ユガキユガキ
貴音「そのためには、自ら店を持ち提供する側に立つことが近道だと気づかされました」ユガキユガキ
P「…そうか。忙しいんだな」
貴音「このくらい、安いものです」スチャッ
P「…でも、たまには事務所に遊びに来てもいいんだぞ。こんなに近くでやってるんだし」
貴音「お心遣い感謝いたします」スチャッ
P「(…キレのある湯切りだ。ダンス経験が活かされてるな)」
貴音「ですが、私は偶像という肩書きをすでに捨てた身」スチャッ
貴音「私のようなものが邪魔してしまうと、後進の方々に迷惑がかかるやも」スチャッ
P「そんなことはないさ。事実、最近はみんないろいろ遊びに来てるぞ」
P「やよい、真、響、雪歩…美希も」
P「当たり前じゃないか。で、事務所で上手いラーメンを作ってくれ」
貴音「では、いずれ是非」
P「おう」
貴音「替え玉です」チャポン
P「ありがとう」
P「それにしても、何でここはこんなに客が少ないんだ?」
P「こんなに旨いのに、しかも元アイドルがやってるラーメン屋だぞ」
貴音「それには訳があるのです」
P「どんな?」
貴音「この店に来てくださった方だけが知る、とっぷしぃくれっとです」
P「?」
貴音「それに、お客様が多すぎても、自らのらぁめんを追及する時間が少なくなってゆくばかりです」
貴音「ですから、これでちょうど良いということですよ」
P「…ふぅん」
P「なんだかよく分からんが…ごちそうさま」
貴音「ありがとうございました」
ガラガラ
P「貴音のやつ…相変わらずよく分からんな」
律子「どうしました?」
P「帰ってたのか。いやなに、すぐそこに新しく二十郎が出来てるだろう?」
律子「はい?何言ってるんですか。二十郎は隣町の商店街にしかないですけど」
P「は?だって駅前の角のあの店の向かいに…」
律子「駅前の角の…その場所はずっと空き家ですよ?何年も前から」
P「……………」
律子「何言ってるんですか、まったく」
P「」
やよい「(……書類にサインしたら、お父さんは逃げるように家を出て行った)」
やよい「どうすればいいんだろう…」
やよい「おじさんに相談してみようかな……」
やよい「!…だ、ダメだよ…!」ブンブン
やよい「ただでさえ、たくさん助けてもらってるのに…頼ってばかりじゃダメ……」
やよい「……そういえば、お手紙…返事まだ書いてなかったな」
やよい「………」
やよい「…また今度にしよう」
ピンポーン
やよい「?誰だろう」
業者「ども。高槻やよいさんのお宅でしょうかネェ?」
業者「あんたの親御さんがネ、うちから借りたお金返さずに消えちまったんですわ」
業者「んで、保証人になってるあんたのとこへ来たってわけです」
業者「利息分含めて961万と427円。今すぐにとは言いませんが」
業者「ご準備のほど、お願いしますぜ」
業者「今日はそれだけでさぁ。では」
ガラガラ
ピシャン
やよい「………………」
P「やよいから返事が来ない…」
小鳥「おじさん宛のですか?」
P「そうなんです。もう一月も…何かあったのかな」
小鳥「そんなに心配なら、直接会えばいいじゃないですか」
小鳥「実際に何回か事務所に遊びに来てるんですから」
P「いや、それは…」
小鳥「どうして嫌がるんです?」
P「別に嫌がってるわけじゃないんですが…」
小鳥「じゃあどうして?」
小鳥「他の皆は顔を合わせられるのに、自分だけ間が悪いなって言ってました」
P「………やよいがアイドルを辞めた理由、知ってますか?」
小鳥「え?確か、家族を優先させたいとかって」
P「それは表向きの理由です」
小鳥「?」
P「………俺のせいでもあるんです」
P「今じゃ相当昔ですね…やよいのラストコンサートの後の話なんですが」
P『え?車?俺に?』
やよい『今までお世話になったプロデューサーに、感謝の印です!』
P「あの車、400万もしたそうです。俺が喜びそうなのを選んだら、どうしても高いのになっちゃったって」
小鳥「それは聞きましたよ」
P「その直後ですよ。やよいの父親が400万の借金を残して消えました」
小鳥「……えっ?」
P「これは事務所じゃ、俺とやよい以外知らないんですが……全部話します」
P「当然、やよいの家には取立てが来る」
P「そして家族は、やよいの収入から充てようと考えた。考えればひどい話ですが、それしか頼る当てが無かったんです」
P「でも、やよいが1年間で稼いだギャラは500万」
P「そのほとんどを……俺へのお礼なんて馬鹿なことに使うのを、俺は止められなかった」
P「好意は受け取らなきゃという建前で、おいしい思いをしたのは俺なんです………」
P「……拒否されましたよ。せっかくお礼が出来たのに無駄になっちゃ、俺に悪いだなんて」
P「でも、どう考えても優先させるべきはやよいの方でした。400万全部は取り返せませんでしたが、なんとか売り手を見つけて200万」
P「残りの100万は俺の貯金から」
P「それで何とか返しきったってワケです」
P「俺が借金を肩代わりしたこと…俺へのお礼が最悪の形で消えてなくなったこと」
P「その2つにひどいショックを受けて、『必ず返します』と言い残してやよいは引退を表明しました」
小鳥「そんなことが……」
P「結果的に、俺はその金すらもやよいに返してしまってるんですよ」
P「そのことが本当に正しいことなのか、分からなくて」
小鳥「それで合わせる顔がないと」
P「何があしながおじさんですか」
小鳥「嫌なことはおいておいて、久しぶりにお話するだけでも何か変わると思いますよ」
P「……もう少し気持ちの整理がついてからにしたいんです」
ガチャリ
春香「プロデューサーさん!うわっ」dngr
P「ちょっ、春香!?大丈夫か」
春香「いててて…聞きましたか!?やよいの弟の長介が…」
春香「暴行を受けて入院したって」
P「……長介が?」
小鳥「暴行って…一体何があったの?」
春香「それが…やよい、話してくれなくて。何か知ってるみたいでしたけど」
P「……………」
春香「プロデューサーさん。私この後暇ですから、お見舞い行きましょう」
P「…………」
春香「……プロデューサーさん?」
小鳥「春香ちゃん。プロデューサーさんはちょっと今忙しいみたいだから、私と行きましょう」
春香「?…はい」
長介「…………ん、ぁぃてて…………」
「あれ、目覚めたっぽい?」
「ほらほら!動いちゃダメだYO→」
長介「………ここは…」
「病院だよ」
「ずいぶんとひどい怪我して運ばれてきたもんね、キミ」
長介「………姉ちゃんは……?」
亜美「やよいっちのことかい?」
真美「心配しなさんな、さっき帰ってったけど怪我ひとつしてないからさ」
亜美「悪者から勇敢に姉を守る弟…んっふっふ〜」
真美「長介、やるじゃん。かっこいいNE!」
長介「………なんで俺の名前、知ってるの……?」
亜美「こりゃまたひどいですな真美君、もしかすると頭を打ってるのかも」
真美「なるほど……亜美君!CTの準備を」
長介「……え?…え?もしかして姉ちゃんの友達の……」
亜美「よーやく思い出した?」
真美「元美少女アイドルの双海姉妹だよーん」
長介「………なんで看護師さんなんかやってるの?」
真美「真美たち、大学の実習中だよ」
亜美「親が医者やってると、どーしてもこういう道に進まなくちゃいけないんだよね→」
長介「………」
真美「そういうわけで、今日は大事な友達のやよいっちを守ってくれたお礼として…」
亜美「亜美たちがつきっきりでや・さ・し・く看病してあげるかんね!」
亜真美「「んっふっふ〜」」
しかもつきっきりで看護だろ……ちょっと入院してくるっ
亜美「おやおや?長介殿〜」
真美「照れる必要は無いのだよ〜?」
長介「いや、へんな注射とか打たれそう」
真美「何っ!?失礼な!」
亜美「こー見えてもまじめにナースやってるんだYO!」
先生「こら、双海姉妹!まじめに実習せんかっ!!」
亜美「うげっ」
真美「ごめんなさーい」
長介「………ははっ」
春香「失礼しまーす…長介?」
小鳥「高槻長介君いますか?」
亜美「あ、はい。こちらに………」
春香「………」
真美「………はるるん?」
春香「亜美?真美?」
小鳥「……なんてこと」ブバッ
春香「!?」
亜美「うぎゃっ!?ピヨちゃんが鼻血出してぶっ倒れたっ!!」
真美「亜美、ティッシュティッシュ!あとナースコール!」
亜美「どうしよう!?亜美たちナースだよ!?」
真美「えぇっ!?どうすりゃいいの!?」
長介「………ははははっ!!はははっ!」
春香「………長介、怪我は平気?」
真美「CHO→久しぶりじゃん!!」
春香「あはは、二人とも久しぶり。でも、今は長介の看病を」
亜美「あぁ、そうだった」
先生「双海ィ!!」
真美「ヒェッ!?」
亜美「やってますよぅ!!」
長介「……春香、さん?」
春香「覚えててくれたんだね!久しぶり」
小鳥「」ドクドク
春香「そう。良かった」
亜美「長介〜、うらやましいねぇ」
真美「いまや押しも押されぬトップアイドルが、じきじきに見舞いに来てくれたんだから!」
亜美「それに美人双子ナースもね☆」
長介「…自分で言うなよ」
真美「それとそれと→、超絶……」
真美「………美熟女」ボソッ
真美「のピヨちゃんも!!」
亜美「亜美が男だったら、もうビンビンだね!」
春香「ちょっと亜美///」
長介「下ネタかよ……」
小鳥「ウーン、ビン…ビン…デスッテ…?」
春香「あ、小鳥さんが起きそう」
長介「ちょっ…///」
春香「!」
亜美「!」
真美「!」
小鳥「あれ?私は何を…きゃぁっ!?」
小鳥「亜美ちゃん!真美ちゃん!なんてかわいいコスプレなのっ!?」
真美「コスプレじゃないYO」
春香「小鳥さん、大丈夫ですか?」
小鳥「うーん、平気……あ、そうだ」
小鳥「長介君、怪我の具合はどう?」
長介「は、はい…大丈夫です」
小鳥「そう、良かったわ」
長介「…わ、わざわざありがとうございます…」
小鳥「いいのよ。こんなおばさんに見舞われても嬉しくないと思うけど。…はぁ」
長介「い、いぇ、そんなこと…」
亜美「」
真美「」
小鳥「ん?皆どうしたの?」
小鳥「亜美ちゃんたち、ナース服とっても似合ってたわ〜」
春香「実習ってやっぱり忙しいんでしょうか?」
小鳥「頑張ってるわね」
長介「相変わらずですよね。良くも悪くも」
春香「…それで、あのね長介…」
春香「やよいは、長介がどうしてこんな怪我をしたのか、理由を知ってるみたいだったんだけど」
春香「…なにかあったの?」
春香「うそだよ。長介はそんなことする子じゃないはずだよ」
長介「何が分かるんですか…」
小鳥「長介君、これはもしかするとやよいちゃんのためになることかもしれないの」
小鳥「言いづらいのは分かるけど、黙ってちゃ何の解決にもならないわ」
長介「…………」
長介「借金取りが」
小鳥「!」
春香「!」
長介「金を払えないなら、別のやり方しかないって言って…姉ちゃんをさらおうとしたんだ」
長介「だから止めようとしたら、逆にボコボコにされた」
長介「………かっこ悪いから言いたくなかっただけだよ………」
いい締りだ・・・
偽物め!
俺が長介だ!
残念だが本物はわたしだ
小鳥「それで、やよいちゃんは?」
長介「騒ぎが大きくなってきたから、近所の人が様子を見に来たんだ」
長介「そしたら……急いで帰っていった」
長介「だから姉ちゃんは無事」
春香「ひどい……」
小鳥「その人たちが来たのは、初めて?」
長介「2回目です…」
小鳥「……これはただ事じゃないわ」
小鳥「長介君、いつ退院出来るか分かる?」
長介「先生は明後日って…骨折ったりはしてないから、しばらく安静にすればいいらしいです」
小鳥「退院したら、家族みんなで事務所にいらっしゃい」
春香「えっ?」
長介「…何言ってるんですか?」
小鳥「プロデューサーさんや社長たちも、事情を話せば受け入れてくれるわ」
春香「匿うってことですか…?」
長介「ダメですよ…!取立てが事務所にも来ますよ!?」
小鳥「なんとかするわ」
長介「…迷惑かけられません。姉ちゃんはもう、アイドルじゃないのに」
春香「……関係ないよ、長介」
長介「…?」
春香「今はもうアイドルじゃないとしても」
春香「やよいは私にとって、ずっと765プロの仲間だもん」
春香「困ってるときは助け合わなくちゃ!」
長介「………」
長介「ありがとう…ございます…………」
小鳥「決まりね」
小鳥「春香ちゃん、もう少しここに居てあげて。私は事務所に電話してくるわ」
真美「やよいっち、そんなことがあったんだ…」
亜美「…………どうする?」
真美「……………どうするかって?」
真美「………決まってんじゃん」
先生「双海姉妹!お前たちはまたサボって…」
亜美「先生、ごめんなさい」
真美「真美たち急用が出来たんで抜けます!」
先生「はぁ!?おい、何言ってる!!」
亜真美「「補修はちゃんと受けま〜すっ!!」」
先生「おいっ!!!」
律子「やよい…そんなことになってたなんて」
春香「長介が頑張って助けてくれたおかげで、今は無事だそうです」
小鳥「他の兄弟も、みんなここに連れてくるつもりなんですが」
律子「このままじゃやよいや家族の身が危ないのは確かね。すぐに連絡してください」
小鳥「了解です!」
律子「よし。それはそうとして…」
律子「どうして亜美と真美がここに居るの?」
亜美「律っちゃ〜ん、ひさしぶりだNE!」
真美「まぁまぁお堅いことは言いっこなしですYO」
律子「……それにその格好」
春香「あはは…実習の途中だったらしいんですけど…止められなくて」
律子「実習って…もしかして病院の実習?」
真美「実習なんて二の次だよっ!」
律子「バカ言ってんじゃないの!!」
亜美「うわっ!?」
真美「おそろしあ〜…」
律子「…まったく……ま、私も同じ立場ならそうしただろうし」
律子「この話はあとでするわ」
春香「…………」
律子「春香。誰にメールしてるの?」
春香「……みんな、ですよ」
律子「みんな?」
※緊急事態※
やよいとその家族が大変なことになっています!
このままではやよいがとんでもない目にあっちゃうかも…(><)
そんなの絶対許さない!
765プロ各員、至急事務所に来られたし!
繰り返す、至急事務所に来られたし!
(どうしても無理な人は電話してね)
──────
真「響、これ見た!?メール」
響「見たぞ……皆、ごめん!今日のレッスンはここで中止!」
真「ボクたち急用が出来たから、戸締りよろしく!!」
響「真、急ぐぞ!」
真「うん!」
雪歩「…これ……!」
雪歩「やよいちゃんに何があったの……!?」
上司「萩原君、そろそろ休憩時間終わっちゃうよー」
雪歩「…すみません。急用が出来たんで帰ります!」
上司「えぇっ!?困るよ急に!何があったの!?」
雪歩「お願いします!友達が……グスッ、大変なんです…!」
上司「………」
上司「わかった。後でちゃんと事情を話してくれよ」
雪歩「ありがとうございますっ!」ダッ
上司「………まずいことしたかなぁ」
美希「なに、これ……?」
愛「美希さん!!!自主トレ一緒に行きましょう!!!」
美希「…ごめんね愛。ちょっと無理そうなの」
愛「えぇっ!!!どうしてですかっ!!!」
女P「美希、何かあったの?」
美希「ミキのお友達が大変っぽいの!」
女P「ぽい?」
美希「とにかく行かなきゃなの!また明日!」ダッ
女P「ちょっと…!」
愛「美希さんどうしたんでしょう!!?あんなに急いで!!?」
貴音「なんと…やよいが…!」
貴音「これはなりません、すぐに事務所へ向かわねば」
黒井「おィおィ貴音ちゃん。一体どうしたというのかね?」
貴音「申し訳ありません黒井殿。本日は閉店です」
黒井「おィ、待ちたまえ!まだ替え玉を頼んでいないんだぞ!」
ガラガラ
黒井「…………」
黒井「おやァ?いつの間にか事務所の自室に戻ってしまっているではないか」
黒井「これは一体どういうことだ」
どういうことなの?
あずさ「あらー?何かしら、このメール」
あずさ「まぁ!やよいちゃんが!?」
あずさ「早く事務所に行かないと……」
あずさ「すみません〜、事務所はどちらか分かりますか〜?」
白人「huh? what's tha problem lady?」
あずさ「困ったわ〜」
千早「あずささん!何やってるんですかこんな所で」
あずさ「あら?千早ちゃんじゃない〜」
白人「what tha fuck are you?」
千早「I'm sorry, she's just a friend of mine」
白人「ain't no problem then don' let her go away again」
千早「なんでこんな所にいるんですか…ここシカゴですよ?」
千早「……あずささん、幼稚園の先生やってるんですか」
あずさ「えぇ、でもいつも遅刻しちゃって迷惑かけちゃってるの〜」
あずさ「千早ちゃんはこんな所で何をしてるの?」
千早「私はアメリカで歌の修行を…といっても小さなステージでしか歌えてませんけど」
あずさ「立派に頑張ってるのね〜」
千早「…それほどでも」
あずさ「ところで、このめーる見たかしら?さっき届いたんだけど」
千早「…高槻さんが?」
あずさ「千早ちゃんのところには、まだきてないのかしら?」
千早「アメリカにいるのに、どうして日本からのメールが届くんですか?」
あずさ「よく分からないわ〜」
あずさ「なんだか、やよいちゃんが大変らしいから事務所に行きたいんだけど〜」
あずさ「千早ちゃん、事務所はどっちか分かるかしら〜?」
千早「………」
千早「空港へ行きましょう」
千早「国際電話って、1分いくらだったかしら」
あずさ「早く行かなくちゃ〜」
春香「うん、うん、……あずささんもいっしょなの?どうして……」
春香「…わかった。その間にこっちで何とかしておくね」ガチャン
美希「誰から?」
春香「千早ちゃん。シカゴにいるらしいから、こっちに来るのに半日はかかるって」
真「へぇー、千早すごいなー」
美希「さすがなの」
雪歩「あとは…伊織ちゃん?」
響「何か返事あったのか?」
春香「それが…連絡がつかないの」
春香「それに…肝心のやよいも連絡が取れない」
浩太郎「もしかしたら家に帰ってるかも…」
律子「…そうね、電話に出ないって事はいつも通りにしてるかもしれないわ
真「…どこ行ってるんだよ…」
P「……おれがやよいを迎えに行こう」
小鳥「プロデューサーさん…!」
かすみ「私も…」
P「君はダメだ。危険だから」
真「ボクも行きます!」
響「自分も…!」
美希「ミキも一緒に行くの」
貴音「私も…」
律子「ちょっと、待ちなさい。皆で行ったってしょうがないでしょ」
律子「プロデューサーが一人で行っても…向こうは取り立て屋でしょ?」
律子「その場で追い払っても、お金を返さないとどの道引き下がらないわ」
P「そのときはまた俺が肩代わりすればいい」
律子「そんなお金どこに……また?」
P「……ないが…何とかする」
律子「……何とかって」
春香「……お金ならあります。一応、貯金はそれなりにたまってるし」
真「ボ、ボクも…ちょっとだけなら」
響「あんまり足しにはなりそうに無いけど…」
美希「ミキもお金ならあるよ」
雪歩「わ…私も、ちょっとなら…」
貴音「………少しだけなら……」
P「何言ってるんだ、お前らから借りられるわけ無いだろう」
真美「まだまだビンボーな学生だもんね」
亜美「ごめんねにーちゃん」
P「だから良いんだって」
P「…俺一人で行く」
小鳥「プロデューサーさん!」
P「…嬉しいんだ」
P「やよい一人のために…お前らが自分たちの都合を無視してここの集まってきてくれたことが」
P「やよいの唯一のプロデューサーである俺は、あいつがアイドルをやってるときも…」
P「やめた後も、たくさん悲しませてしまった」
P「……おれがやよいを守ってやらないといけない」
P「…今度こそ……本当の意味で」
やよい「ただいまー」ガラガラ
やよい「……あれ?かすみ?浩太郎?」
やよい「浩司?浩三?」
やよい「………みんなどこ行ったの……?」
ドンドンドン
やよい「!!!」
ドンドン…ドンドンドンドン…
やよい「………うぅっ……怖い…」
ドンドンドンドンドンドンドンドンドン
やよい「助けて………長介…」
ドンドンドンドンドンドンドンドンドン
やよい「助けて………おじさん…………」
ドンドンドンドンドンドンドンドン
やよい「……助けて………プロデューサー…………」
ヤヨイ!アケテ!ワタシヨ!
ドンドンドンドン
ワタシ!ミナセイオリヨ!
ドンドンドンドン
やよい「……え?」
やよい「伊織…ちゃん?」
ヤヨイ!アケテ!
ドンドンドンドン
やよい「………………」
ガラッ
伊織「………………」
やよい「伊織ちゃん………よかったっ…!」
伊織「やよい。久しぶりね…」
やよい「うん…!うん…!」
伊織「…………」
やよい「私ね、今年から大学3年生なんだ!伊織ちゃんは大学行ってるの?」
伊織「…………」
やよい「伊織ちゃん、頭いいからきっと賢い大学に行ってるんだろうなー………」
伊織「……………」
やよい「…あのね、兄弟たちがみんな家にいなくて…最近、怖い人が家に来てたからどっかに逃げたのかなって…」
伊織「……………」
やよい「………伊織ちゃん………?」
黒服A「高槻やよいさんですね」
黒服B「…………一緒に来てもらいます」
黒服C「ご抵抗なさらないよう」
黒服D「…………」
やよい「……ひっ……!や、やめて…!」
伊織「やよい………ごめんなさい」
伊織「貴方のお父様の借金を回収するのは客観的に見て不可能と判断したわ」
やよい「…………」
伊織「……………あなた自身が、担保になったの」
伊織「………遊びに来たんじゃない」
伊織「……これは取り立てよ」
伊織「くれぐれも危害を加えないこと。いいわね」
黒服「はっ」
やよい「やめて!離して!伊織ちゃん!助けてっ!」
やよい「伊織ちゃんっ!いやぁっ……………!!」
バタン
ブロロロロロロロ……
伊織「………………やよい……」ポタ
伊織「……ごめんなさい…!ごめんなさい…!ごめんなさい……!」ポタポタ
伊織「ごめんなさい…!ごめんなさい…!ごめんなさい…!ごめんなさい…!」ポタポタ
律子「水瀬財閥が吸収合併されたですって?」
雪歩「はい…うちのお父さんは、そういう情報に詳しいから…」
春香「伊織のうち、何かあったの?」
雪歩「よく分からないけど、家同士で争いがあったらしくて……」
雪歩「より勢力のある組織が小さな組織を飲み込む、っていうのは良くあることらしいです」
律子「それで…吸収先は?」
雪歩「確か、井録財閥…?私もぜんぜん聞いたこと無い家ですぅ」
律子「井録……」
春香「いろく……」
真「いろく…」
響「変な名前だなぁ」
美希「ミキもそう思うの」
P「はぁ、はぁ、はぁ……着いた」
P「やよい!いるか!?返事をしろ!」ドンドンドン
P「……いないのか…?どこに居るんだ…」
ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…
P「…ん?何だこの声」
ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…
P「おいおい、なんなんだよ…シャレになんねぇぞ、ただでさえこのあたりは夜暗いのに」
P「…こっちから聞こえてくる…」
ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…
P「……そこにいるのは誰だ!?」
ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…
P「あんた、ここで何やって……ちょっと待て」
P「お前もしかして………伊織…?」
P「おい、どうしたんだよ…大丈夫か?ここで何があった?」
伊織「………グスッ、あんた…プロデューサー……?」
P「よかった、立てるか?」
伊織「……やよいぃ、ごべんなざい………!」ウワァァァアァン
P「おい!おい!?やよいがどうした!?何があったんだ!?」
伊織「やよいぃ……ごべんなさい………!!」ウワァァァアン
P「……何なんだよこれ……やよいはいないし」
P「伊織、しっかりしてくれ……!」
伊織「うわぁぁぁああぁん………」
P「……事務所に連れて行くしかなさそうだ…」
P「…伊織の様子は?」
律子「はじめよりは落ち着きましたが…すすり泣くばっかりで」
律子「何か話してくれるまでは、相当かかりそうね」
春香「伊織…やよいに何をしたの…?」
響「!もしかして…さっき雪歩が言ってた、水瀬財閥の合併が関係してるんじゃないか?」
雪歩「え…そうなのかなぁ…」
美希「雪歩。パパさんにそのこともっと聞けないの?」
雪歩「う、うん…話してみるね」
小鳥「伊織ちゃんも心配だけど…」
P「結局やよいは見つからずじまいでした……」
真「どこにいるんだよ……」
伊織「!!!」
春香「やめてよ響ちゃん…!そんなこと…」
伊織「……ごめんなさいっ…!やよいぃ…ごめんなさい……!!」ウワァァァアアン
律子「ちょ、ちょっと伊織!?どうしたの急に」
亜美「…いま、ひびきんが『もう誰かに』って言ったから」
真美「いおりんが反応したんじゃないの……?」
真「………ちょっと、やめろよ二人とも……」
P「……いや」
P「伊織は何か知っているはずだ」
律子「ええ……考えたくなかったけど……どうやら、覚悟しないといけないようね…」
律子「やよいは…きっと、私たちの知らない誰かと一緒にいる」
伊織「やよいっ……ごめんなさい………!!ごめんなさい………!!」
春香「…………」
美希「…………」
真「…………」
亜美「…………」
真美「…………」
響「……プロデューサー…どうするんさー…」
P「…………」
小鳥「け、警察に…」
P「ダメです」
小鳥「!」
P「下手に刺激すると、それこそ相手が何をするか分からないし…相手の正体が分からない限り、警察も何も出来ないでしょう」
P「それに……この伊織の様子と、さっきの合併の話…やよいのこととあわせて考えると」
P「おそらく…………」
雪歩「た、助け……?うん、あ、あの、最後の手段ってことで……うん。またね」ピッ
真「雪歩!どうだった!?」
雪歩「うん…お父さんから聞いたこと、全部話すね」
井録財閥の歴史は浅く、財界に名が知れ渡るようになったのはほんの15年ほど前。
水瀬財閥の成立が大正時代だけど、古いものや江戸や明治からすでに存在していました。
ところが井録財閥はそうした古参の財閥を尻目に、通常では考えられないスピードで成長していったんです。
それは他の財閥が苦手とする違法取引を、各界で積極的に受け入れたため。
そのせいか世間の表舞台に立つことは決して無いそうです。お父さんが断言していました。
雪歩「そして水瀬財閥がその傘下に入ってしまった…ということは」
律子「……ちょとまって。そのことと、この伊織の様子を考えると…」
P「やよいをさらったのは水瀬グループの誰かだ。もしくは伊織の指示で…そう考えて差し支えない」
春香「うそ…」
真「律子、何言って…」
律子「だって、その水瀬財閥の令嬢が味方としてここにいるのよ?」
律子「いくら親会社による命令だとしても、伊織の顔を使えば少なくとも水瀬の人間は引き止められるはず」
律子「こっちも、無理やりやよいを奪い返そうってわけじゃないの。やよいの安全を確保してから、お金を返す」
律子「…そういう団体だから、利息なんかも倍以上に膨れ上がってるかもしれないけど」
律子「……って、そんな簡単に行くかは不安だけど…望みは捨てちゃダメ」
P「律子の言うとおりだ。今はやよいの無事を祈ろう」
雪歩「最後にもうひとつ……」
P「何だ?」
律子「どういうこと?」
雪歩「こ、これは極秘中の極秘なんですが…喋って大丈夫かな……うぅ…」
P「雪歩、頼む。やよいのために…」
雪歩「………はぃ」
雪歩「井録のトップに立つ人間の名前は…その………」
雪歩「クロイ、だそうです」
春香「」
真「」
美希「」
響「」
亜美「」
真美「」
律子「」
小鳥「」
P「」
雪歩「」
貴音「何と…」
伊織「やよい…ごめんなさい……」
やよい「…………ん………」
やよい「………ここは………どこ……?」
黒服A「お目覚めですか」
やよい「………ひっ…助け……!」
黒服B「馬鹿、怖がらせるな」
黒服C「高槻様。大変失礼なまねをして申し訳ありませんでした」
黒服D「私たちは水瀬様に雇われたSPでございます」
やよい「水瀬……伊織ちゃんの…」
黒服A「さようでございます」
やよい「……伊織ちゃん……あ、あの」
やよい「伊織ちゃんは…どうしたんですか」
黒服B「……どうか」
黒服B「どうかご理解ください。お嬢様にとっても辛いご決断だったのです」
黒服C「私たちはあなたを決して悪いように扱うつもりはございません」
黒服D「……ですが、あなたがお父様の借金を肩代わりし、また現時点で返済不可能であることは事実」
やよい「…………」
黒服A「これから、何らかの対策を考えなければなりません。…それと」
黒服B「私たちの役目は、あなたの回収と保護。いずれ金融業者がここを訪れます」
黒服C「そこであなた様を引き渡すことになってしまえば…」
やよい「………」
黒服D「……私たちは、あなたをこれ以上お守りすることが出来ません」
黒服A「…約束の時間まで、6時間…といったところでしょうか」
やよい「……伊織ちゃん………」
やよい「……どうして…」グスッ
黒井「なぜ私がこんな薄汚い事務所にいるのかね!?朝から貴音ちゃん特製の麺妖なを味わっていたところなのに」
貴音「黒井殿……申し訳ありません」
黒井「あァいいんだいいんだ、貴音ちゃんが気にすることではない」
P「黒井社長、時間がありません。単刀直入にお話しします」
黒井「貴様らと話すことなど何もない!卑劣な765プロめが」
P「井録財閥について、何か知っていることはありますか」
黒井「いろくゥ…?」
黒井「ふん、その名を聞くのは何年ぶりだろうな。今でも反吐が出る」
律子「何かご存知なんですか?」
黒井「多少はな。……しかし、貴様らに話してやる義理など無い」
黒井「大体知ったところで何になる。あれは裏の勢力だ、貴様らには関係の無い話だろう」
P「そういうわけにも行かないんです」
黒井「やよいィ?……あァ、そういえば昔いたなそんな名前のちんちくりんなアイドル風情が」
P「……正直に言いましょう」
P「うちの元アイドルである高槻やよいが、親の借金の保証人を押し付けられて」
P「返済不可能と判断され、何者かに連れ去られました」
P「そこに、どうも井録財閥というのが一枚噛んでいるそうなんです」
P「……そして、その財閥を牛耳る人物の名がクロイだということも知っています」
黒井「…なぜそのことを……」
貴音「黒井殿、私からもお願いいたします」
黒井「…………」
真「お願いします」
響「お…お願いします!」
雪歩「お願いします…」
P「……お願いします」
黒井「…………はァ」
黒井「………あれは…私の息子が立ち上げた組織だ」
P「息子さんが?」
黒井「とうの昔に縁など切っているがな。あれを生んだのは私の人生最大の過ちだ」
黒井「もともとは961プロダクションの子会社としてそばに置いておいたんだが…」
黒井「あやつ、私への恩を忘れて勝手に会社を切り離してさまざまな業界へ手を伸ばすようになった」
黒井「特に麻薬と人身取引は金になるからな。金汚いあいつはそういった仕事も喜んで受け入れた」
黒井「財閥と名乗ってはいるが、実際はその体を成しておらん…中身は暴力団とさして変わらんのだ」
黒井「財界では鼻つまみ者だが…金だけは有り余っているらしい」
黒井「稼ぎすぎたせいで、自らが天下を取ったと勘違いしている…哀れな奴らの集まりに過ぎん」
P「……………」
春香「そうだったんだ………」
律子「恐ろしい……」
真「い、伊織!」
美希「でこちゃん、大丈夫なの?」
伊織「…その呼び方も久しぶりね……ごめんなさい、取り乱してしまっていたわ」
律子「伊織…もう落ち着いたの?」
伊織「……正直、ストレスで死にそうよ」
雪歩「伊織ちゃん…」
伊織「雪歩…いろいろ調べてくれて、ありがとう」
伊織「黒井社長。貴重な情報……ありがとうございました」
黒井「ふん。あの愚か者が気に入らんだけだ」
黒井「貴様、水瀬財閥の娘だったな。井録が吸収合併したという話を耳に挟んだが?」
伊織「………そうよ」
伊織「もともと私たちはあいつらを嫌っていたの。財界が汚されてるってね」
伊織「でも、向こうは有り余る大金と裏社会とのコネのせいで、うかつに手を出せない状況だったの」
伊織「でも…お父様は何とかしようと、他の財閥の人たちに打倒を呼びかけた」
伊織「……それで目をつけられるようになったってわけ」
雪歩「そんなことが………」
伊織「そのあとは、もうなし崩しよ。奴らは合併を受け入れない私たちに性質の悪い脅しをかけてきたわ」
伊織「何が悔しいって…………そんな下衆なやつらに、水瀬が屈したことよっ…………!」
小鳥「伊織ちゃん…」
伊織「私たちは井録の数ある業務の中で、金融業の末端を任されることになった…当然、闇よ。法外な利息をふっかけて…」
伊織「返済できない人間は売り飛ばす……最低の仕事」
律子「それで、やよいを………?」
伊織「…………」
伊織「そうよ。今回はやよいがターゲットだった………」
黒井「事情は分かったが…水瀬の娘よ」
黒井「それならば、貴様の部下が人身取引業者にその小娘を引き渡す前に」
黒井「助けに行くことが出来るのではないか?」
黒井「今のところ、まだ水瀬の保護下にあるのだろう」
伊織「……それはそうだけど…」
黒井「なら行けばいいではないか。差し当たっては小娘の安全を確保する必要がある」
律子「伊織……やよいの居場所、知ってるの?」
伊織「…ええ。でも」
春香「なら、助けに行こう!」
真「そうだよ!」
伊織「だめよ、危険すぎる!もし井録の人間に出くわしたら…」
伊織「あんたたちまで、何されるか分かったもんじゃないわ!」
響「まさか一人で行くつもりか!?」
美希「絶対ダメなの!ハニーに何かあったら…」
雪歩「……プロデューサー、本気なんですか?」
P「……ああ」
雪歩「………なら、行ってきてあげてください」
春香「雪歩!」
真「何言ってるのさ!?」
雪歩「…伊織ちゃん…」
伊織「な、何よ…ちょっ」ギュゥ
伊織「…ゆきほ……やめてよ……」
雪歩「私…今まで人に頼ってばかりの生き方で……いつも、家のことを気にせずアイドルがんばってた伊織ちゃんのこと、尊敬してたの」
春香「雪歩……」
真「いったい何を…」
雪歩「……あの、プロデューサー。ああいう輩は、ただお金を返しても難癖つけてまた利息を吹っかける場合が多いんです」
P「は?」
雪歩「もはや金を返してもらうことが目的じゃなくなって…金づるから絞れるだけ絞る」
雪歩「それが無理なら、売り飛ばす。闇金の常套手段ですぅ」
雪歩「だから、汚れは根元から洗わないといけない。そうですよね、黒井社長?」
黒井「何を言ってるんだ」
雪歩「………アイドル辞めて、これからは下手に頼らずにがんばって生きていくって約束してたけど…やっぱり今日で最後ってことにするね」
雪歩「最後の手段ってやつ、用意させてもらったよ」
┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……
P「な…なんだ、これ……」
春香「プロデューサーさん!地震ですよ、地震!」
真「かなり大きいね…!」
響「いや……これは、地震なんかじゃないぞ」
┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……
雪歩「皆さーん、来てくれてありがとうございますぅ!」
┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……
.∧_∧
.__.( ・∀・).. 。___ お嬢、おはようございます!!!
/ (ヽ _ ⊃¶/ /`0 、 _
/ /lヽ⊃¶.=/ / /)\_>)_//
∠∠ | ̄ ̄|__(_二./ ̄ ̄ ̄.\0\/||/´''|_
|__________\/|/ /
∠∠∠∠∠∠∠∠∠∠/)]]// /
(◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎)/(三| | /
∠∠\◎ ◎ ◎ ◎ ◎/  ̄ ,,ヽゞ/ ズゴゴゴゴ……
○ ∧_∧ ウリィィ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
[] /⌒ ( ´∀`) < お嬢!お久しぶりです!!
||__________ (_)∪ ∪ ̄ \_________
/ ̄:l: .―:l:――――:l:/___ヽ,―、_(_)
| :|:./ E:|: EEEEl :|:|: :  ̄ ̄||`l
/ ̄ ̄ヽ ̄ヽ EEEEl :|:|:__:___||._|
/ ,●、 | |777777|:| l, ―┴、┴――、 ドグオォォォン!!
| ●| |.● | |/////// .:|:| / ヽ ヽ
ヽ `●' .| |====:|:| |==?==l===|
ヽ / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~'ヽ / /
雪歩「はい!お元気でしたかぁ?」
P「」
/◎)))
/ / :
/ / :
/ / : 加勢に来やしたぜ!!!
/ / :,
/ / :,
/ / :,
/ / :,
.∧_∧ / / :,
.( ・∀・) / 、 ∩__
|/ つ¶__/ ヽヽ /;;;; ヽ
L ヽ /. | ヽ ニ三 |:;;;; |
_∪ |___| \;;;;_ノ
[____]_
/______ヽ_ヽ
|______|_|
/◎。◎。◎。◎ヽ= / ̄/
ヽ_◎_◎_◎_◎ノ=ノヽニヽ
雪歩「頼もしいですぅ!」
春香「」
真「」
響「」
黒井「」
雪歩「お父さん、本当にありがとう!」
組長「お前ェのためなら組の人間総出でカチコミいったるわい!!」
P「雪歩、これはどういう……」
組長「あんたがプロデューサーの兄ちゃんかい!?」
P「え、えぇ…」
組長「雪歩の父でさぁ。昔は娘が世話になったのォ」
P「…いえいえ……」
亜美「」
真美「」
組長「分かってらァ。おめェら!!出発だ!!!」
「「「「「ウス!!!!!」」」」」
雪歩「プロデューサー、行きましょう」
P「こ…このブルドーザーに乗るのか?」
雪歩「大丈夫ですよ、私免許持ってますから」
P「マジで」
まあやよいが売られるくらいなら多少超展開でもいいにきまってる
P「黒井社長!?」
黒井「勘違いしてくれるなよ。もとより私の目的は馬鹿息子を懲らしめることだ」
黒井「貴様らのお仲間の小娘などどうでもいい。利害が一致したから協力するまでだ」
雪歩「では黒井社長は後ろのトラックに乗ってください」
黒井「よかろう」
真「響」
響「分かってるさ」
亜美「真美」
真美「了解」
春香「プロデューサーさん、気をつけてくださいね…」
P「任せろ」
律子「絶対の絶対に、無事に帰ってきてくださいね」
P「問題ない」
雪歩「いいよ」
P「雪歩」
P「その代わり、最低限自分のみは守ってほしいんだ」
伊織「……覚悟は出来てるわ。このままやよいを見捨てるくらいなら死んだほうがマシ」
雪歩「出発してくださーい!」
┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……
春香「行っちゃいましたね」
美希「ミキ、ついていけないの」
小鳥「びっくりしたわね……って、あら?」
小鳥「なんか、人少なくない?」
律子「!」
──────
やよい「」スゥー…スゥー…
黒服C「…疲れて寝てしまったようだな」
黒服B「…無理も無い」
黒服A「……どうにかして助けてやりたいが……」
黒服D「……心が痛むな」
「ご苦労様でした」
黒服「「「!」」」
黒井息「彼女は無事ですか?」
黒服A「そんな…約束の時間より早い…」
黒服B「そもそも、何故あなたがここに」
黒井息「商売は先手が基本です。そして、よりよい取引を行うには自ら出向いて確かめることも必要というわけですよ」
黒井息「で、彼女はどこに?」
黒服B「……」
黒服C「……」
黒服D「……」
黒井息「……ほほう」
黒井息「どうやら、情でもわいてしまったようですね」
黒井息「…下らん」
黒井息「どうやら水瀬の人間にはまだまだ教育が必要みたいだなぁ?」
黒井息「我々に手も足も出なかった癖に、プライドだけは一丁前だ」
黒井息「女を渡せ!」
黒服A「………なりません」
黒服D「あの女性はお嬢様のご友人……お守りいたします」
黒井息「言うではないか………おまえら」
893A「へい」
黒井息「殺しまではしなくていいぞ」
893B「うーぃ」ポキポキ
黒服C「くっ……」
黒井息「…………やれ」
P「待ってください!」
P「…高槻やよいの、代理です」
P「お金を返しに来ました」
黒服A「……!」
893C「ぁん?にいちゃん、こんなトコに一人で来るたぁいい度胸だ」
黒井息「待て。…いくら持ってきたんだ?」
P「やよいの借金…合計で961万427円」
黒井息「…………」
黒服B「……これは……」
やよい「……んぁ?」パチ
黒井息「……ふっ……ははっ……はははっ……」
黒井息「ふわっっはっはっはっ!!!!!足りねえなぁ!全然足りねえよぉ!!!」
黒井息「トイチだよトイチ!あんたが言ったそれは1月前の額だ」
黒井息「当然複利計算だ、だから現時点での返済額は……」
黒井息「1279万1478円だよ!全然足りねぇんだよぉ!!!!」
P「くっ…なんてひどい」
黒井息「ひどい!?これは契約だ!返せない時点でひどいのはお前らなんだよ!!」
黒井息「オラっ!分かったらさっさと女を渡せ!さもないとそこの兄ちゃんも容赦しないぜ!?はっははははっ!!!!」
やよい「(……だ、誰だろう…私の借金の話してる……)」
黒井「やはりこういうことか」
P「!」
黒井息「!?」
黒井息「あい変わらずアイドル事務所なんていうくだらないお仕事を?」
黒井「下らんとはご挨拶だな。貴様には全うな仕事の尊さが分かるまい」
P「……」
P「(こんなタイミングでなんだけど、あんたには全うと言われたくない)」
黒井「貴様がうちの子会社を離れてから、ずいぶんと経ったが」
黒井「相変わらずこんな汚れ仕事をやっているのだな」
黒井息「なんとでも。現に私は力をつけた」
黒井息「父上が足元に及ばないほど、私は金と権力を手にしたのだ!!」
黒井「……口の利き方がなっとらんな。やはりお前を生み育てたのは間違いだったようだ」
黒井息「私の仕事の邪魔をするようでしたら、父上といえども許しませんよ」
黒井「…………一度だけ言っておく」
黒井「お前はまだやり直すことが出来る。しばらく貴様のいるべき場所で反省するんだ」
黒井息「この期に及んで説教ですか?……父親面すんじゃねぇよ!!!!」
黒井息「あんたは俺のことを息子扱いしたことがあるのかよ!!??」
黒井「………仕事にかまけて、お前を大事にしてやれなかったことが」
黒井「私の人生最大の過ちだ」
黒井息「殺せェ!!!!!!!」
黒井息「!?」
┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……
ズガァァァアアアン
雪歩「突入──!!!」
ウワァァァアア
黒井息「な……なんなんだ一体!?」
組長「ゴルァおめェら!!!気合いれねえとやられちまうぜ!!!」
ウワァァァアア
真「いっけぇーっ!」
響「突撃さー!」
亜真美「「お→っ!!」」
やよい「ど、ど、どうなってるんですかこれっ!」
P「真!?響!?亜美真美!?お前らなんでここに」
真「プロデューサー!僕たちならたいていの奴らとは渡り合えます!!」
響「いいから見ててよ!!」
亜美「にーちゃん、亜美たちなめちゃいかんYO!」
真美「レッツゴ→!!」
893D「なんだぁ!?女が相手だぁふざけんじゃねえよ!!」
真「女といってくれたことは感謝するよ」ドゴッ
893D「ふぐっ…」ドサッ
893E「なんだこいつ!?」
響「ハぁっ!!!」ドカバキボコ
響「やのつく人ってあんまり強くないんだな。にぃにのが喧嘩しがいあるよ」フゥ
893F「ガキが調子乗ってると○すぞコラァ!!!」
亜美「……」シュッ
893F「うわっ!?」ステーン
プスッ
893F「おぃ、なんだよ首に…注射!?」
真美「ねぇねぇにいちゃん、今から何を注射すると思う?」
真美「ただの空気だよ」
893F「!!??」
亜美「酸素に触れると固まっちゃうんだよNE→」
893F「な…何言ってんだよ……!?」
真美「んでもって首のところにはぶっとい血管が通ってるんだー」
真美「意味、分かるかな?」ボソッ
893「や……やめてくれぇぇぇ!!!!!」
亜美「あー。にいちゃん漏らしちゃった」
真美「こりゃオシメ換えてあげないといけませんな」
亜真美「「な→んてね!んっふっふ〜」」
893G「…そうだ、あそこの弱っちそうなアマを人質に…」
893G「おい!お前こっちこい!」
雪歩「えぇっ!?私ですかっ!?」
893G「いいから来いっつってんだよっ!!!」
雪歩「いやっ…やめてくださいぃ!!!」
P「雪歩っ!!!」
パカァン
893G「」ドサッ
雪歩「…あ、あれ?どうしました?」
雪歩「……あぁ、やっちゃった…スコップに鼻血がついちゃったよ」
P「……」
真「せぇいっ!!」バキィ
真「とぉっ!!」ブン
893H「」
893I「」
893J「」
真「……ふぅ…数が多いから大変だよ」
893K「……なめやがって…!この鉄パイプで……!」
響「真!後ろ!!」
真「!?」
ゴッ
893K「」
真「………え?」
千早「真、大丈夫?」
真「千早!!」
千早「遅くなってごめんなさい。加勢するわ」
響「だ、ダメだぞ!千早には危険すぎる!」
893L「ボディーががら空きだぜ姉ちゃんよォ!」
ドンッ
千早「くっ…」
真「千早!」
千早「…これだけ?日本のやくざって所詮この程度なのね」
893L「!?」
893L「う、うわ」
千早「喧嘩を生業としてる人がこんなんじゃ…」スゥー
893L「お、おいなにをするやめ」
千早「シカゴのスラム街では5分と持たないわよ」ゴリュ
893「あぁああああぁぁあ腕がああああぁぁあああ」
真「千早、すごいね…」
千早「…歌声に幅をつけるには、もっと全身の筋力が必要かと思って」
千早「半年ほど陸軍士官訓練をね」
響「マジかよ」
千早「護身術も身についたし、一石二鳥だわ」
いいぞ、もっとやれ
伊織「やよい…やよい!どこ!?」
やよい「え、この声…伊織ちゃん!?」
やよい「伊織ちゃん、こっちだよ!!」
伊織「良かった!無事だったのね!!」
伊織「安心して。助けに来たわ」
やよい「伊織ちゃん…ありがとう…!」
あずさ「あらあら〜ここはどこかしら?」
伊織「あずさ!?」
やよい「あずささん!?」
あずさ「どうやら千早ちゃんも道に迷っちゃったみたいで…気づいたらこんな所に」
あずさ「やよいちゃん、事務所はどっちか分かるかしら〜?」
やよい「…いぇ、分からないれふ」
あずさ「そう〜、困ったわね〜」
伊織「…とにかく、やよいをここから逃がさないと!プロデューサー!」
P「伊織…やよいを見つけたか、ってあずささん!?」
あずさ「あらプロデューサーさん、お久しぶりです〜」
P「え、ええ…お久しぶりです」
P「さっき律子に電話して車を出してもらってる。お前らは外に逃げろ!」
伊織「わかった、行くわよ二人とも!」ダッ
P「え…ですが」
黒井「女4人でどうやって身を守るというんだ?ここは私たちに任せろ」
P「………」
P「分かりました。ありがとうございます」ダッ
黒井「………」
黒井「さて」
黒井「話をしようじゃないか。息子よ」
黒井息「……………」
伊織「何!?どうしたの」
あずさ「さっきの場所に、忘れ物してきちゃったわ〜」
やよい「何を忘れたんですか?」
伊織「言ってる場合!?そんなのほっときなさい!」
あずさ「通りすがりの人にもらったんだけど…何なのか良くわからなくて〜」
あずさ「赤い棒がたくさんくっついて、何本か線があったと思うの」
伊織「何それ!?そんなんどうでもいいわよ!」
キキーッ
律子「乗って!早く!」
P「待て!俺も行くぞ!」
黒井「……」
黒井息「いい加減にしろ………俺は、俺は…」
黒井「………」
黒井息「お前なんか……大っ嫌いなんだよ…っ…!」
黒井「…………」
黒井「………………すまなかったな」
黒井息「………うるせぇよ…………!!」
893B「ったく、何だよあのアマ……ありえねぇ……ん?」
チッ チッ チッ チッ
893B「」
893B「おめぇら逃げろ!爆弾だ!吹っ飛ぶぞぉぉっっ!!!!」
亜美「YABE→!」
響「雪歩!逃げるぞ!」
真美「うわぁぁぁっ!!!!」
組長「おめぇら退散だ!!」
ヽ`
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´.
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ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´
真「皆大丈夫?」
雪歩「お父さん!」
組長「あぁ…組のモンは心配ねぇ」
響「亜美!真美!大丈夫!?」
亜美「うーん…なんとか」
真美「CHO→怖かったよ」
真「………待って」
真「黒井社長が居ない」
雪歩「探しに行かないと…」
真「だめだよっ!あそこはもう火の海だよ!?」
組長「………おめぇら。騒ぎになる前に帰れ」
組長「あとは俺たちで何とかする」
雪歩「でも、お父さん……」
組長「行け!パンダが来たらおめぇらも厄介なことになる」
真「…おじさん、ありがとうございます」
響「……いこう」
雪歩「……うん」
ウーーーウーーーー
ピーポーピーポー
黒井息「……………」
黒井「……おい、どこにいる!?返事をしろ」
黒井息「……ぉ、ゃじ……」
黒井「大丈夫かっ!?」
黒井息「………」
黒井「しっかりしろっ!!」
黒井息「………死、にゃぁしねぇよ…馬鹿……」
黒井「……………」
黒井息「…………」
「ここに誰か居るぞっ!」
「大丈夫ですかっ!?」
P「『砂糖工場で爆発、原因調査中』…か」
小鳥「びっくりしましたよ。生中継でニュースやってましたもん」
P「俺だってまさか、あんな大騒ぎになるとは思いもしなかったんですから」
律子「それにしても、みんな無事でよかったですよ。あんな危ない目に首を突っ込んで…」
P「帰ってきたときの律子のキレっぷりったらなかったな」
律子「当たり前です!」
『次のニュースです。井録財閥と騙る大型暴力団の代表である黒井氏が、今朝未明麻薬取締法違反の疑いで書類送検され……』
『警察は今日にも家宅捜索を行う予定です……』
律子「…捕まったんですね」
小鳥「よかった。これで一安心ですね」
コンコン
ガチャリ
黒井「相変わらずしけた事務所だ」
P「黒井社長!」
黒井「そろいもそろって辛気臭い顔をしおって。移されてはたまらんな」
律子「……息子さん、逮捕されたんですか」
黒井「あれだけのことをしていたのだから当然だ。しばらくは外の空気も吸えないだろう」
小鳥「…今日は、どんなご用件で」
黒井「高木の奴が愚かにも私に話したいことがあるらしいのでな。自ら出向いて来いという話だ、全く」
P「あ、黒井社長!」
黒井「なんだ?」
P「……ありがとうございました。やよいを助けていただいて」
黒井「別に貴様らのためにやったのではない、勘違いするな」
黒井「そして貴様ら765プロの味方になってやった覚えもない」
黒井「お前たちはいつか必ず業界から追放してやる!せいぜい再就職の準備をしておくことだな!」
バタン
律子「………ベタですね」
P「あれがジャイアン現象という奴か」
あしながおじさんへ
しばらくお手紙のお返事をかけなくて、本当にごめんなさい
ここで話すにはあまりにたくさんの出来事が起こりすぎて、書ききることができません
怖い思いもしたけど、今はもう平気です
心配事もなくなったし、何より…
765プロのみんなともう一度集まることが出来て、本当に嬉しかったです
ところで、最近大学である男の人から告白されちゃいました
とってもいい人なんですけど、私が貧乏なお家の子だってばれたらと思うと
なかなかお話できません
どうしたらいいでしょうか?
お返事待ってます
高槻やよい
──────
P「」ガタッ
P「やややややよいに春がきそうかもーっ」
P「どうしたらいいかなーって」
律子「……どうかしたんですか?」
P「……………そういえば」
P「あの時も、結局ほとんど話せてなかったな」
P「……………」
P「…なんて返事をしよう」
俺のこと勝手に手紙に書くなよ
千早「それじゃ、行ってくるわね」
春香「千早ちゃん、ホントにもう行っちゃうの?せっかくまた会えたのに」
千早「ごめんなさいね。向こうのボスに何も言わずこっちへ来てしまったから、急いで謝らないと」
やよい「千早さん、ホントにありがとうございましたっ」
千早「いいのよ。…高槻さん、とっても大人っぽくなっていて驚いたわ」
やよい「そうですか?えへへー」
P「俺からもお礼を言うよ。ありがとう」
千早「いえ。プロデューサー、よかったらシカゴに遊びに来てください。昔よりも、歌に自信がつきました」
P「そうか。いずれ是非な」
真美「やよいっちが見てなかったのが残念だったねー」
亜美「『シカゴのスラム街じゃ5分と持たないわよ』」キリッ
千早「ちょっと、やめてちょうだい…あの時は気持ちが高ぶってて」
律子「千早…たまには連絡ちょうだいね。パソコンのメールなら、日本からでも届くと思うから」
千早「機械には自信ないんだけど…がんばるわ。ありがとう律子」
『16時30分シカゴ行き、搭乗時間となりました。ご搭乗の方は21番ゲートまで……』
千早「あら、もう行かなくちゃ」
美希「千早さん、たまには日本に帰ってきてね!」
千早「ええ。今度の夏に長い休みが取れそうだから、そのときには」
真「千早…元気でねっ」
千早「真もね」
千早「さよなら、我那覇さん」
小鳥「さみしいわー…」
伊織「千早…ありがとう。またね」
千早「水瀬さんも、元気でね」
千早「…また連絡しますから、泣かないでください音無さん」
あずさ「千早ちゃん。またどこかで会ったときはよろしくね〜」
千早「…ええ。出来ればその形では会いたくないですけれど」
貴音「からだにはくれぐれも気をつけてください」
千早「ありがとう。四条さんもね」
春香「……なんだか寂しいですね」
P「すぐ会えるよ」
P「お疲れ、二人とも。初日はどうだった?」
春香「すっごく緊張しましたけど、なんとか上手くいきました!」
やよい「美希さん、とってもかわいかったです!」
美希「ありがと!ハニー、ミキキラキラしてた?」
P「…あぁ。文句なしだ」
あずさ「感動したわ〜」
伊織「やるじゃない」
亜美「CHO→よかったよ!」
真美「さいこーだったよ!」
貴音「まこと善き舞台でした」
真「いいなぁ美希、ボクもああいう役をやりたかったなー…」
響「真には主役のほうが似合うと思うぞ」
真「えぇっ!?」
律子「こらこらやめなさい」
小鳥「千秋楽までがんばってね、二人とも」
春香「はい!」
美希「はいなの!」
貴音「『麺妖な』、お待ちどうさまです」
春香「うわーっ、おいしそう!」
やよい「いただきますー!」
亜美「うわっ、お姫ちんこれ…」
真美「ベリウマだよー!」
貴音「ありがとうございます」
真「すごい…」
響「こんなの初めて食べたぞ!貴音すごい!」
伊織「ホント、うちのシェフに負けてないわ」
貴音「それは善きこと」
P「あ、黒井社長」
高木「おや、君たち…」
律子「社長?」
貴音「ごきげんよう、黒井殿に高木殿」
律子「…お二人は仲直りしたんですね」
小鳥「よかったですねー」
黒井「誰がこんなやつと仲直りなどするか!貴様らほとんど765プロを引退した身だからといって、あまり私になれなれしくするんじゃない!」
黒井「貴音ちゃん、『麺妖な』大盛りで頼むよ」
貴音「かしこまりました」
春香「長介、調子はどう?」
長介「どうもこうも、すっかり直って跡も残ってないのに…どうして通院する必要があるんですか?」
亜美「まあまあ長介〜」
真美「病院来なくなったら、真美たちに会えなくなっちゃうじゃん?」
長介「別にしょうがないよ」
亜美「亜美たちには冷たいですなー長介殿は」
真美「泣いちゃうかも〜」
先生「双海姉妹…勝手に抜けたと思ったらのこのこ戻ってきおって……!!」
亜美「げっ」
真美「先生、これにはふかーいいふかーいい訳が……」
先生「単位はやらんぞっ!!!」
亜美「ちょっ!勘弁してくださいよ〜」
真美「お願いしますよ〜」
律子「だから言わんこっちゃ無い」
小鳥「二人とも、大人になっても元気ね」
やよい「そうですね!」
伊織「ナースにしちゃ騒がしいくらいよ」
真「亜美も真美もかわいいなぁ」
あずさ「とっても似合ってるわね〜」
響「真には似合わないよ」
真「そんなことないよ!」
P「おまえら静かにしろー」
春香「大盛況だねー」
やよい「真さんと響さんがダンス教えてくれるなんて、きっとすぐ上達するなーって!」
伊織「まあ、あの二人ダンス得意だったものね」
真「みんな、いらっしゃい!」
響「一緒にレッスン受けていくか!?」
あずさ「楽しそう〜」
律子「当然、春香はちゃんとついていけるわよね?」
のヮの「えっ、ど、どうかなー…あはは」
小鳥「真ちゃんも響ちゃんも、きちんと先生やっていて立派だわ」
P「これからもコーチがんばれよ」
真「もちろんです!」
響「だぞ!」
春香「かーわいぃ〜…!!」
あずさ「みんなー、そろそろお昼寝の時間よ〜」
園児「「「はーい!」」」
伊織「確かに、あずさのおっとりした空気は幼稚園の先生にぴったりね」
やよい「あずささん、とってもすてきですー!」
律子「でも…心配なのが」
小鳥「ちゃんと毎日出勤できてるのかしらね…」
P「……どうでしょうね」
──────
伊織「やよい……わたし、ずっと言えなくて…」
伊織「本当に…本当に、ごめんなさいっ…!」
やよい「伊織ちゃん……いいんだよ。仕方なかったんだよね。律子さんから聞いたよ」
やよい「それに、伊織ちゃんが助けてくれて、私すっごくうれしかったもん!」
伊織「……やよぃっ…」
やよい「伊織ちゃん。これからもお友達でいてくれますか?」
伊織「……当たり前じゃないっ………!グスッ」
やよい「……よかった…グスッ」
律子「……私、こういうの弱いのよ…」ズビビッ
小鳥「〜〜〜〜っ」ボロボロ
小鳥「がんどうずるわっ……」ボロボロ
P「………小鳥さん、ハンカチ」
小鳥「…どうぼ」チーン
律子「………」
P「どうした律子、ボーっとして」
律子「あ、プロデューサー…」
律子「いや、久しぶりに昔の仲間と会って」
律子「みんな、いろんな道に進んでるんだなーって考えると、ちょっと感慨深いというか」
P「…そうだな」
小鳥「みんな、元気にやってますかね」
春香「当然ですよ!それに、どんなに離れてても…」
春香「私たちみんな、765プロの仲間です!」
春香「いつかきっとまた会えます!」
律子「ええ」
春香「だから、ここに残ってる私たちのすることは」
春香「みんなが帰ってこられる居場所をこれからも守ることです!」
P「いいこと言うじゃないか」
やよいちゃんへ
お返事ありがとう
たくさんの出来事があったんだね
僕も最近はいろいろな出来事が起こって、ちょっと大変だったかもしれない
でも、やよいちゃんがもう大丈夫といってくれたから、僕も安心だよ
君の事務所の仲間たちは本当にいい子達ばかりだね
きみのことを好きな男の子がいるんだね
やよいちゃんは優しくて元気な子だから、無理も無いよ
この話は手紙でするには難しすぎるから、よかったら直接あってお話しないかい?
3日後、君のいた765プロの事務所で待ってるよ
あしながおじさん
──────
やよい「緊張するなー…おじさんと会うのはじめてだもん」
やよい「どんな人なんだろう…」
やよい「それにしても……どうして765プロで待ち合わせするんだろう?」
ガチャリ
やよい「小鳥さん、こんにちは」
小鳥「今日はどうかしたの?」
やよい「あの、ここで待ち合わせしてる人がいて……」
小鳥「…あぁ、『おじさん』のこと?」
やよい「知ってるんですか?」
小鳥「面会室で待ってるわよ。早く顔を見せてあげて」
やよい「は、はい…」
やよい「うぅ〜、ドキドキする……」
やよい「…………」
やよい「………よし!」
コンコン
ガチャ
やよい「失礼します……」
やよい「……えっ?プロデューサー……?」
P「元気か?」
やよい「はい、元気です…けど…」
やよい「…あの、私を待ってる人がいるって、小鳥さんが」
P「そうだ。ここで待ち合わせしたよな」
やよい「……………」
やよい「おじさんは……プロデューサー…だったんですか………!?」
やよい「………っ……!」
ダキッ
やよい「プロデューサーっ!」
P「うわっ」
やよい「どうして今まで内緒にしてたんですかっ!!ひどいですっ!!」
P「…ごめんな。言い出す勇気が無くて」ナデナデ
やよい「……いつも、私のこと見守ってくれて」
やよい「やさしいお返事、いっぱい書いてくれて」
やよい「ずっと、私と家族のことを支えててくれた…………」
やよい「私の大好きな………」
やよい「大好きなあしながおじさんは、プロデューサーだったんですねっ………!」グスッ
P「落ち着いたか?」
やよい「何がですか?」ギュゥー
P「いや…そろそろ離れてもらわないと」
やよい「いやです」ギュゥー
P「えぇ…?」
やよい「今までお手紙でしか甘えられなかった分、いっぱい甘えます」ギュゥー
P「………」
P「……で、本題なんだが」
P「例の男の子はどうするんだ……」
やよい「…プロデューサーは、こんなときにそういうこと聞いちゃうんですね」
P「ごめん」
P「そ、そうか」
やよい「でも、私は直接言うのなんだか恥ずかしいんで、お手紙で渡そうと思います」
P「そ、そうなのか?」
やよい「はい」
P「そうか、それは良かった」
やよい「じゃ、かえって早速お返事書きます!」
P「お、おう…もう帰るのか?もう少しゆっくりしていっても」
やよい「だって……これ以上一緒にいると、帰りたくなくなっちゃうんですもん」
P「お…おうふ…」
やよい「失礼します!」
バタン
P「………」
P「…………話しても、良かったんだな」
さて、残るはクソ親父を海に沈めるだけか。コンクリとドラム缶の用意をはよ
その仕事は萩原組の親父さんたちがやってくれるだろう
あしながおじさんへ
この前言ってた男の子への返事、やっぱりやめました
代わりに、お返事の手紙をおじさんに送るんで、読んでもらえますか?
あと、これがきっと最後のお手紙になると思います
いつも素敵なお返事を書いてくれたおじさんが、大好きです
私のことをずっと助けてくれていたおじさんが、大好きです
たまに空気が読めないけど、いつもやさしいおじさんが、大好きです
私をトップアイドルにしてくれたおじさんが、大好きです
大変な目にあった私を何度も助けてくれたおじさんが、大好きです
ずっとだまっていた意地悪なおじさんが、大好きです
それと、よかったら…これからもずっと守ってもらえますか?
私を一番近くにおいて、ずっと離れないでくださいね、プロデューサー!
──────
途中ハチャメチャなノリになっちゃったけど
やよいを幸せにしたかっただけなので
終わりよければすべてよい
乙!!
やよ父がどうなったか知りたい
ホントは更正させたかったけど
そのくだり書くの面めんどいんで蒸発したってことで
分かった
乙!
やよいいいいいいいいいいいいいいい
楽しかった
例のやよい画像をはよ
Entry ⇒ 2012.05.26 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「ちんこんか、ですか」
貴音「いいえ、なんとなくですが」
P「カタカナ苦手だもんな」
貴音「はい、苦手です」
P「なんで…って最初からひらがなだったな」
貴音「はい」
P「食べたいのか?」
貴音「あるのならば是非」
P「すまん、ない」
貴音「そうですか…」
P「食べるならオフの日にするんだぞ…?」
貴音「いいえ、決して食べたいわけでは」
P「そうか」
貴音「えろい、でしょうか」
P「意外とそうでもないな」
貴音「そうですか…」
P「ああ、一時期そこそこ流行ったよな」
貴音「食べたいです」
P「今度は食べたいのか」
貴音「ありませんか?」
P「さすがにないな ペペロンチーノくらいならどうにか作れるぞ」
貴音「いいえ、まんごーの気分です」
P「そうか…」
貴音「はい」
P「ぴ、ピスタチオが食べたいのか?」
貴音「あれを単体で食べるという方はそういないと思います」
P「そうだよな」
貴音「はい」
P「じゃあどうしたんだ?」
貴音「いってみただけですよ、ふふっ」
P「そうか」
貴音「……」ジーッ
P「別にエロくないぞ」
貴音「そうですか…」
P「随分と直接的に来たな」
貴音「?」
P「えっ」
貴音「単純に、もんぶらんなどが食べたいと感じました」
P「あ、そうか、そうだよな 買ってくるか?」
貴音「いいえ ここからだと少し距離がありますから 帰りに自分で買います」
P「そうか ちょうど俺も食べたかったんだけど」
貴音「では、一緒に買いに行きますか?」
P「貴音が我慢できるなら帰りでいいんじゃないか」
貴音「そうですね…」
P「ああ たまに食べるとうまいよな」
貴音「何層にも重なる生地の触感、そしてしんぷるながら裏切らないちょこれーと…」
P「本当に貴音は何でも食べてそうだよな」
貴音「拾い食いなどしません」
P「そうじゃなくてだな どんな食べ物を挙げても食べたことあるって答えそうだって意味だ」
貴音「いいえ、さすがにそれはないと思いますよ」
P「…そうだよな」
貴音「はい」
P「昨日社長が買ってきてくれたのがあるぞ そういや貴音まだ食べてなかったな」サッ
貴音「なんと… 是非いただきます」ヒョイパクヒョイパクヒョイパク
P「うん、まぁやると思ったけどな 春香と千早も食べてないから最悪でも2つは取っておいてくれよ」
貴音「ぷろでゅーさー殿はいただいたのですか?」モグモグ
P「ああいや でも貴音がうまそうに食べてくれた方が俺もうれしいからな」
貴音「そうですか では遠慮なく」ヒョイパク
P「少し遠慮しような」
貴音「はい」
P「貴音 それはもう聞こえというよりルックスの話になってるぞ やめろ」
貴音「…少し行きすぎましたか 失礼しました」
P「いや、まぁいいけどな バナナとかゴーヤとかもだめだぞ」
貴音「何故ごーやが…?」
P「すまん 忘れてくれ」
貴音「はい」
P「ああ… えっ、なめこ?」
貴音「はい なめこです」
P「うん 味噌汁とかに合うよな」
貴音「えろいですか?」
P「そうでもないな…」
貴音「そうですか…」
P「あれはあまり飲めないな… なんというか、飲むと喉と鼻の間あたりが痛くなる」
貴音「濃いですから」
P「そうだな…」
貴音「濃いですから」
P「わかったよ」
貴音「はい」
P「もはや食べたいものを言ってるようにしか聞こえなくなってきたぞ」
貴音「申し訳ありません… すぐに浮かぶものが食べ物しかないのです」
P「別に誤ることじゃないけどな 最初のレクイエムはどうした?」
貴音「ちんこんか、ですよ」
P「そうだったか …って一緒だよ」
貴音「そうですね」
P「…ほっき貝だっけ」
貴音「それはもういいです」
P「おいおい上級者だな… どこで知ったんだ…」
貴音「ふふっ 秘密です」
P「うん、どの親子丼だ?」
貴音「えっ 卵と鶏肉かと…」
P「…そうだよな」
貴音「何故落ち込まれたのです」
P「すまん、なんでもないから気にしないでくれ」
貴音「そうですか…」
Pもなんかエロいこと言わせようとし始めたな
P「あ、それちょっとエロいな」
貴音「本当ですか!?」パァ
P「なかなかナイスな発音だと思った」
貴音「ちゅっぱちゃっぷす」
P「うんうん 貴音にチュッパチャップスのCMやってほしいな」
貴音「こまーしゃるを取るには大きすぎると思いますが…」
P「そうだな 自分でハードルあげてたわ… 忘れてくれ」
貴音「ふふっ わかりました」
P「ポプラおばさんのーってやつか」
貴音「それは同社内の他作品ですよ」
P「冗談だよ ピーチパイはちょっと語呂としては可愛い側だろう」
貴音「か、かわいいですか…?」
P「ああ かわいい」
貴音「そうですか」パァ
P「そろそろうまい季節だな…」
貴音「年間を通して美味だと思います」
P「それはそうなんだけどな」
貴音「かるぴす」ドヤ
P「ドヤられても… あまりエロくない」
貴音「そうですか…」
P「まぁ、あきらめるな」
貴音「はい!」
P「ああ… えっ、バーベキュー!?」
貴音「はい、ばーべきゅーです」
P「ばーべきゅーか… また海でやりたいな!」
貴音「ええ…是非とも」
P「……」
貴音「……」
P「な、なぁ バーベキューのどこにエロさを感じた?」
貴音「しーくれっと、ですよ」
P「そうか なら聞かないよ」
貴音「えっ、あ… そうですか…」
P「もうわからなくなってきたよ 貴音」
貴音「そうですか… 私の勝ちのようですね」
P「勝負だったのか… ん、まぁ俺の負けでいいよ…」
貴音「ふふっ」
P「…ふぅ …貴音は何もしてなくてもエロいぞ」
貴音「そうですか…」
P「ああ じゃあ、そろそろ休みも終わりだ 仕事に戻るぞ」スタスタ
貴音「えっ なにもしなくてもえろい…ですか…?」
貴音「どういうことなのです!あなたさま!」
おわり
お姫ちんはかわいいなぁ
あ、親子丼ならサーモンといくらが食いたいです
貴音はえろいなぁ
Entry ⇒ 2012.05.26 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「神崎蘭子と同棲を初めてから他のアイドルが中二病パンデミック」
「この手の趣味はよくわからんが、他へ越す時に影響が無いようにな……つまりあまり汚さないように」
先日、765プロに新人アイドルが加入した。
名前を『神崎蘭子』という少女だ。
九州から上京してきた彼女の下宿先は、事務所が充てがった寮やアパートではなく――…職員の家。
つまり我が自宅なのだが、幸い部屋はいくつか空いていたので生活スペースに関してはなんら影響が無い。
音無さんが一人暮らしをしているマンションに住ませても良かったのだが、普段から彼女には世話になっているのでこれ以上は迷惑をかける事が出来なかった。婚活に身を入れてほしいしね。
ともかく、新しい住人はその……ゴスロリ? 知識は無いが中世のヨーロッパ貴族でも着用を渋るような、漆黒のドレスにその身を包んでいる。
「クッ……私とした事が、生命の奔流を……(あぁ、エアコンの前にカーテンかけちゃった……orz)」
「ん? ああ、あれじゃエアコン使えないな」
蘭子は、やけに回りくどい台詞を好む。それが意図的なものなのか、教育されて身に付いたものなのかは定かではないが……会話のキャッチボールというより、彼女が壁にぶつけてどこぞに跳ね返ったボールを俺が試行錯誤をして捕球する。作業に近いものになっていた。
「我が友 P。今こそ旅立ちの時よ!(一緒に仕事いこ?)」
「……あー、わかった。先に駐車場へ向かってくれ」
蘭子にとって、アイドル人生は始まったばかり。
俺はプロデューサーとして、この子をトップアイドルにさせてあげる。言葉の壁なんて、問題ではない。……相手は同じ日本人なのだが。
P「おはようございます」
音無「あっ、おはようございますプロデューサーさん」ニコッ
蘭子「煩わしい太陽ね(おはよう!)」
音無「はい、おはようございます蘭子ちゃん」ニコッ
P「……お前さ、俺はそろそろ脳内に自動翻訳機能が付いてきたからなにを話してるのかはわかってきたけどさ」
P「他人が聞けばチンプンカンプンだと思うぞ」
蘭子「人の世……というものは。(気をつけます!)」
P「現場では注意してくれよ……」ハァ
蘭子「ククク、夜の始まりね(頑張ろ〜♪)」
ガチャッ
春香『あっ、プロデューサーさんに蘭子ちゃん』
P「ああ春…」
春香「煩わしい太陽ですねっ」ニコ
P「あ、ああ……」
春香「?」キョトン
P「遊ぶにしても事務所内だけで……な?」
春香「わかってますよ」クス
P「そ、そうか」ホッ
春香「あっ、蘭子ちゃん」
蘭子「何かしら?(ご用ですか?)」
春香「この前蘭子ちゃんが描いてたイラストなんだけど」
蘭子「え、絵……見た、の?」カァ
春香「うん……? 後ろからチラっとだけど」
春香「上手だねっ」ニコ
蘭子「わ、我が下僕 P。旅立ちの準備をしなさい(は、はやく行きましょう!)」
P「なにを急いでるんだ?」
P「あと、イラスト描くのか。今度よかったら見せてくれ」ニコ
蘭子「ぁ……」カアァ
蘭子「く……クッ、心の臓が…(は、はずかしいよ〜)」
P「?」
陶器といえば表面がザラザラしたものを真っ先に想像するが、なるほど。確かに血が通ってないように見えるほど白く、絹のような……という比喩も似合いそうなほど、神崎蘭子の御腕は綺麗である。
身体全体を覆う服装で、露出している部分は少ないが……髪型のせいか、見える白いうなじが醸し出すのは色気より妖艶な美しさだ。
切れ長の目も相まって、掛け値なしの美少女なのだが――…
「さぁ狩りの時間よ(仕事いこ?)」
この口調がひどく、勿体無いと感じる。
これも彼女の魅力の一つだと割り切って、伸び伸びとさせるのが正しいのならプロデューサーとして、俺は好きにさせたいと思う。
ドレスの色と同じ、漆黒の日傘を咲かせながら蘭子は歩く。
「プロデューサー……今日も、その、よろしく…」
彼女の歩む道の先に、トップアイドルという終着地点が待っていることを……強く望んだ。
P「蘭子、突然だが俺は他の現場に向かう」
蘭子「ぇ?」
P「戻ってくるまで事務所に待機してくれないか?」
蘭子「ぁ……プロデュー…」
P「そういうことだから」グッ
ガチャンッ
蘭子「あ……」
蘭子「……」
蘭子「いっちゃった」
『らーんこっ!』
蘭子「っ!」ビク
蘭子「……」チラ
響「はいさい! ……じゃなかった、闇のまだぞ蘭子!」
蘭子「(あ、我那覇さん)」
蘭子「や、闇に飲まれよ」キリッ
響「お〜っやっぱり本物はちがうゾ!」
蘭子「光の住人よ……。(元気な子、苦手だよー)」タラ
蘭子「……ふ。(そうですね♪)」
――…
小鳥「……」チラ
響「それでさー貴音のやつが……」
蘭子「……クク。(我那覇さん面白い〜)」
響「……蘭子? 怒ってるのか??」シュン
蘭子「我が身体は愉悦に震えている。(お腹いたい……)」クス
響「難しい言葉を使わないでほしいさー…」
響「……じぶん、完璧だけどその、普通の言葉で喋ってほしいゾ!」
蘭子「ぇ、ええと……(どうしよー……)」
蘭子「……」チラ
響「……」ムム
蘭子「……」
蘭子「……」
蘭子「………………うん」コク
響「やった! ありがとうだぞ蘭子〜っ!」ワーイ
蘭子「他愛もない……(な、仲良くなれたかな……)」ドキドキ
小鳥「……ふふ」クス
響「あっ、貴音! いま行くぞ!」
蘭子「(四条さん……上品でカッコいい)」
貴音「蘭子。お疲れさまです」フフ
蘭子「ぁっ」
蘭子「(お、お疲れさまって言わなきゃ……っ)」
蘭子「お…………や、闇に…飲まれよ……(あぁ…orz)」
貴音「?」
貴音「まこと……蘭子は愉快な子ですね」クス
蘭子「闇が……泣いている。(わーっ褒められた♪)」
貴音「では……失礼します」
貴音「響……」
響「じゃあ蘭子、またな!」ニッ
タッタッタ…
蘭子「ぁ……」
蘭子「ま……また…」フリ…
小鳥「……」フフ
小鳥「蘭子ちゃん、もうそろそろプロデューサーさん戻ってくるって言ってましたよ」ニコ
蘭子「……夜が近い。(プロデューサー、はやく戻ってきてっ)」
前に、蘭子の部屋のドアが開いていた時に中を覗いたら画用紙に色々と描いていた。
蘭子に似た少女が格好の良い……と本人は思って描いているのかは謎だが、黒い天使を彷彿とさせる衣装を着たキャラクターが生き生きと描かれていた。
その時、絵の感想を蘭子に告げたら酷く狼狽し……その日は夕飯の時間になってもリビングに姿を現さなかった。
しかし、少しだけ吹っ切れたのか『描いているイラストを見ない』という約束をした後、今では料理を作っている俺をよそに、いそいそとテーブルの上で絵を仕上げている。
『なにを描いているのだけ教えてくれないか』と聞いたところ、
『わ、私の…………なんでもない……』とだけ恥ずかしそうに返された。やはりあの時見た絵は、蘭子自身で正解だったようだ。
そして今は、夕飯の支度中。ということは蘭子はといえば……
「料理、持っていくまでにテーブルの上片しておいてくれよ」
「クク……夕餉の直前まで我が進撃は止まぬ…」
なるほど。少し急いで持っていこう。
どう反応するだろうか。画用紙を濡らしても悪いだろうから、ご飯をよそった茶碗を先に持っていってやろう。
最近は、この同居人の反応が逐一楽しみなのだ。
P「まだ機嫌、治らないのか」
蘭子「……」ツン
P「すまない……その」
P「でも変だとは思わないぞ? 日傘をさした少女の横に、どうして白馬に乗った王子様がいるのとか」
蘭子「……」フイ
P「王子様、馬に少女を乗せてあげないのかな。とか、王子様なんでネクタイしてるのかとか……見知ったネクタイだったとかは些細な事だ」
蘭子「…………」カァ
P「ほら、お食べ」
蘭子「……」パク
P「よしよし」
P「それでさ…」
P「……周りに男がいないのはわかるけど、俺をモデルに使うなら肖像権が発生するんだけど」
蘭子「!」カァ
蘭子「じ、地獄の業火を受けよっ!(もープロデューサーのばかーっ!)」カアァ
P「冷たっ、コップの水を指で弾くなっ!」アセ
やよい「えへへー、闇に飲まれよ! ですっ」ニパァ
真「プロデューサー、闇飲まですっ!」ニコッ
雪歩「や、闇に飲まれよですぅ……」カァ
亜美「兄ちゃ〜んっ」
真美「やみのま〜っ!」ニッ
あずさ「あらあら……」ニコ
千早「…………や、闇飲まです」
伊織「なによ、皆してバカみたい…………闇のま。プロデューサー」ボソ
P「はは……ご苦労様」ハァ
蘭子「……?」カキカキ
P「今さらだけど…」
P「……その、話し方どうにかならないのか?」
蘭子「っ」
蘭子「……ククク、私の翼を折るなど… P「それそれっ」
蘭子「……」キョトン
P「それが悪いとは言わないけどな」
P「その口調が無くなれば、もっと……普通に話せたりさ」
P「明るくなれたりするんじゃないか」
蘭子「!」
蘭子「…………そんなに、暗い……かな…」
P「そう気を落とすな。蘭子のファンの中には、確かに蘭子のそういう部分を愛してくれている人たちがいるのも知っている」
P「けど、トップアイドルを目指すんだろう」
蘭子「…………笑止(う、うん!)」
P「じゃあ……意地張ったり、変なプライドに固執するのはやめて。前に進むべきじゃないのか?」
蘭子「…………」シュン
P「……夕飯の準備、出来たぞ」
蘭子「……」ショボン
P「そうしょげるなって」
P「まず、食べるところから。な? お食べ」
コトッ
蘭子「…………いただきます」ボソ
P「……」モグ
蘭子「……」パク
P「……」モグモグ
蘭子「……」パクリ
P「……」
蘭子「……」
P「……なあ、蘭子。元気だしてくれよ」
蘭子「……」チラ
P「いつもなら『クク、今宵の贄は格別。(オカズに大好物がある! やったー♪)』くらいの饒舌ぶりじゃないか」
蘭子「…………」
P「(俺が間違えているのかな…)」
P「(……いや、これも蘭子のためを想ってなんだ)」
蘭子「…………」パク、リ。
MC『あれ、蘭子ちゃん今日は大人しいねえ』
蘭子「…………は、はは」
MC「う〜ん、いつもみたいに『スタジオの照明は身体に障る……バサァッ!!』って感じで日傘広げないの?」
蘭子「ぁの…………」
蘭子「……その…」
MC「……」
MC「まあいいや次のコーナーいっちゃおうっ!」
ワー ワー!! パチパチ
P「……蘭子」
蘭子「…………」
――…
スタッフ『一旦休憩でーすっ!』
P「蘭子、ちょっといいか」
スタッフ『すみません』
P「あっ、はい」
スタッフ「今日、蘭子ちゃん身体の調子でも悪いんですか?」
P「あ……ええと…」チラ
蘭子「……」
P「……」
スタッフ「……今回の出演もMCさん直々のお願いで実現したんですから」
P「はい……大変恐縮です」
P「すみません。少し話し合いをしますので」
スタッフ「」ペコ
タッタッタ…
P「蘭子、聞いていただろう」
蘭子「……」シュン
P「気落ちしている場合じゃないと思うが」
蘭子「……クク、奇をてらう必要など…」
P「いつもが奇をてらってるようなもので。ちゃんとしてる方が普通だろう」ハァ
蘭子「……いつもが、私らしさなんですっ!(皮肉なものだ。光が強くなれば、闇がより濃くその輪郭を顕す)」
P「……もしやとは思うが本音と建前、逆に言ってないか?」
蘭子「っ」ハッ
蘭子「……」カァ
P「うーん、どうしたものか……」
MC「それでは、抜き打ちの楽屋訪問と参ります〜っ! 現場にはスタッフが…」
蘭子「!」
蘭子「ぇっ?」キョロ
P「(出演者には内緒だが、鞄の中は見ないって打ち合わせでしてあるから安心し…)」
P「(……あっ)」
蘭子「画用紙……」
P「(画用紙は鞄に入りきらないんだった……)」
P「……マズい…」
MC「現場のスタッフゥーっ!」
スタッフ『はい、只今人気急上昇中の新人アイドル。神崎蘭子ちゃんの楽屋前に来てますー』
蘭子「……っ」ガタッ
P「(蘭子! ダメだその場からは動けないぞっ)」
蘭子「……」キッ
P「す、すまない……」
スタッフ『さあ中に入りましょう〜』
ガチャッ
ワーワー!! ガヤガヤ!!
蘭子「……」ドキドキ
『あれ? なにか画用紙がありますよ』
蘭子「!」チラ
P「(今からじゃ……回収に行けないっ)」
MC「蘭子ちゃん、あの画用紙は?」ニコ
蘭子「ぁ……えぇと…」
スタッフ『じゃあ、少し中を拝見させてもらいまーす』
パラッ
蘭子「ぁっ」
MC「これは……蘭子ちゃんのイラスト? みたいだね」
蘭子「ぁ……その…」カアァ
MC「どうなの?」
蘭子「わ、わた……」
蘭子「わ……」
蘭子『我が下僕 Pよっ!』
P「!」
蘭子「今すぐに禁断の書をこの世から抹消せよっ!(お願いっ、あの子を……)」
P「ら、蘭子」
P「(! わかった!!)」ダダッ
―――
P「すみません!」
スタッフ「え?」
MC『あ〜スタッフさん? いま蘭子ちゃんの配下の人が禁断の書を抹消しに行きましたから!』
スタッフ「あっ、はい」
スタッフ「ええと……」
P「それを、渡してください!」
スタッフ「は、はい」スッ
P「どうも!」
ガシッ
P「そぉい!!!」バシュッ!!
キラーンッ!
MC「あ、ありゃー空の彼方に飛んでっちゃった」
MC「ど、どうなの? 蘭子ちゃん」
蘭子「ククク……アレは今朝拾った封印の書…………我が魂を封印するための恐ろしい魔術書。それを葬らせただけのこと」クツクツ
MC「な、なんだかよくわからないけどいつもの蘭子ちゃんだね!」
MC「よぅし! この調子で次のコーナーいこうか!! 蘭子ちゃんCM入りのコメントお願いっ!」
蘭子『CM? CMの後で何人が息をしていられるのかしら』クス
『はいカットーッ!!』
P「これで、良かったのか……?」
P「収録、ご苦労様」
蘭子「……」
P「あと、画用紙回収してきたんだ」
P「車に何度か轢かれて、ボロボロになっていたけど……」
蘭子「ククク、所詮我が創造物の一つ。何度でも創る事は可能」クス
P「そうか……すまないっ! 俺の配慮が足りなかった」ペコッ
蘭子「プ、プロ……デューサー。平気、だから」
P「……お前が一生懸命描いていたものをこんなにしてしまって…
蘭子「……本当…気にしてないから……」ニコ
P「蘭子……」
P「……じゃあ、車。エンジンかけてくるから少し待っていてくれ」
蘭子「……」コク
――…
蘭子「…………ごめんね……こんなに汚しちゃって…」グス
――
P「……」
P「蘭子ー、夕飯そろそろ出来るぞ〜」
蘭子「ククク、いま白の世界を私色に染めているところ……(新品の画用紙。今度はたくさん描くからね♪)」カキカキ
P「……そうだな。お前はそれが一番蘭子らしいのかもしれない」
(『この口調がひどく、勿体無いと感じる。
これも彼女の魅力の一つだと割り切って、伸び伸びとさせるのが正しいのならプロデューサーとして、俺は好きにさせたいと思う。』)
P「前にこんな事を決心しておいて……結局、自分の考えを押し付けただけになってしまった」
P「蘭子に口調の事を注意した時も……」
(蘭子「……ククク、私の翼を折るなど…)
P「……確かに、蘭子自身がそう言っていたじゃないか」
P「アレは、蘭子の個性であり翼なのかもしれない……なんとも表現し難い形をしているが」タラ
P「……そろそろいいかー?」
蘭子「プ……プロ…プロヴァンスの風…」
蘭子「……」ブンブン
P「?」
蘭子「……」ギュ
蘭子「その……わ、私。絶対、あなたの期待に答えてみせるから……!」
P「」キョトン
蘭子「そ、それだけ……言いたかったの…」モジ
P「……ああ」ニコ
……やっぱり、素の蘭子も可愛いと思うんだけどなぁ。
「天界が……近い。(おはようございます! いい天気ですねっ)」
東京に越して来てから、幾月か経つ。
福岡ほどではないにせよ、熊本も九州では都会。そう思って暮らしていた……しかし、やはり東京はすごい。
まず人が多い。ゴスロリを着ている人をたまに見かけてはテンションが上がる毎日だ。でも、他の通行人達はソレを見ても驚きもせず……無視して歩いていく。
地元でピンク色の集団が歩いていたら、誰もが一様に振り返るだろう。東京すごい。
東京に来てから私も色々と変わってきた、と思いたい。
まず、少し明るくなった……ような気がするし。人前に出ても堂々と出来るようになった……と信じたい。自分が好きなものを曲げたくないから。
そして……
「おう、またイラスト描いていたのか」
「きゃっ……」
……最近、プロデューサーを見るとアガってしまって上手く話せなくなる。
もう子供でもない。この気持ちがなんなのかくらい自覚している……けど、
「真・地獄の業火で燃え尽きるがいい!」
「それは勘弁してほしいな」
……こういう時にだけ、"いつも通り"が顔を出す。
もっと、素直になれないものだろうか――…
……むずかしいなー。
その辺の裏話はいつか聞きたいって思うな
真美「太陽、煩わしいっスねー!」ニッ
蘭子「……。(そ、そうだね)」
蘭子「蘭姉ちゃん……?」
亜美「よくぞ聞いてくれました!」
真美「ここにおわすはかの有名な敗戦探偵双海亜美様であらされるぞっ!」
亜美「ほらー、名探偵には"蘭姉ちゃん"が付き物じゃん?」ニシシ
蘭子「……是。(そ、そう…)」
千早『おはよう、神崎さん』
蘭子「(ぁ……如月さん)」
蘭子「おは……」チラ
亜美「」キラキラ
真美「」ワクワク
蘭子「……」タラ
蘭子「わ、煩わしい太陽ね……歌姫」
亜美「でたー!!」
真美「本家はちがうね〜やっぱっ!」ウンウン
千早「じゃ、じゃあ私はこれで……」
蘭子「ククク……視える。衆人共が平伏す姿が。(頑張ってきてくださいねっ!)」
――…
蘭子「……」ガク
蘭子「(どうして上手くいかないんだろう……)」ハァ
私はたぶん……特別な力を持っている。それが前世からの繋がりなのか、隔世遺伝ならぬ覚醒遺伝なのかは定かではない。
吸血鬼の血が薄れたのか、幼少の頃に天から降り注いだシャインシャワーをこの身に浴びたからか。地獄の悪魔に見定められ、『力』を供給されているのかもしれない。
『瞳』の眷属として恥ずかしくないように生きる。それが、先祖だか天界や地底の番人だかわからない使い魔へのせめてもの礼儀だろう。
そんな『人ならざる』私が恋をしたと定義しよう。
……常識の範疇では収まりきらないものであるのは確かだ。だって『人ならざる者』なんだもん。人とは違う存在なのだから。
そう、きっと特別な魔方陣や悪魔の契約書があって初めて、恋人の契りが可能になるのだ。口約束や、言葉のみの告白では足りない…………はず。
世の中からすれば、私のような『気付いた』側の存在は……『中二病』などという低俗な存在として周知されているらしい。なんたる羞恥、なんたる仕打ちだろう。
もし、仮の仮に……地球の自転が逆になるくらいの確率で、私に『特別な力』が無かったとしよう。その時は…
……その時は、努めて、人として生きようと思う。甘んじて。絶対ないけど。
だから、人を好きになったらどうすればいいのだろうか。
ごちゃごちゃ思考を巡らせたが、結局なにも解決していない。
「あ〜……悩み、ほうらつかね。」
とりあえず。プロデューサーがくるまで、一眠り……しよう…。
スピー。
(『――…恋愛は、キチンと火を通してキチンと皿に盛り付けるもの。』)
恋愛を料理に例えるなんて……現世の女はなんて粗野なのだろう。要約すると『段階をふんで、告白をする。そして晴れて恋人同士になれる』だったか、
『キチンと盛り付ける』の方は、恋人同士になった後もまともな身の振り方をしろという意味でもあったような……どちらにせよ私には理解が難しい。
血の契約書があれば一発で主従関係が結べるし、サモンであれば身体の契りで結びつけられる。うだうだ小難しい言葉を並べるだけ、無駄なこと。
と、また別の同期に言うと……その子は『血の契約書ww あんず的には恋愛自体、面倒くさいけど〜』だと。『あとなに? 身体の契り(笑)って。エロ……最近の若い子こわいわぁー』だって。ははん。
「愛想無しもニートも、わかったような口を聞いて……」
愚痴を溢したが、愛想無しは私よりは愛想があるし。ニートはなんだかんだで働いている。努力せずとも、やたらキュートなアイドルの原石だ。
そもそも『ただの人』に相談した私が悪かった。そんな私にも一目置く先輩アイドルがいるのだが……
「蘭子。どうしました? 難しい顔をして」
銀髪の……正体が一切不明なかぐや姫(私独断認定)四条貴音。
貴音「蘭子。いつもの"ゆにーく"な話し方はやめたのですか?」
蘭子「……ええと」
蘭子「今は、四条さんと……二人きりの時だけは、キャストオフと言いますか…力を封印しているといいますか……」
貴音「……」
貴音「なるほど。わかりました」クス
貴音「では、少しだけお話をしましょうか」
蘭子「話……ですか」
貴音「都合が悪いのなら無理にとは言いませんが……」
蘭子「い、いえ……喜んで…」
貴音「そうですか……」クス
貴音「では、紅茶を煎れますので少々お待ちになってくださるよう」
――…
蘭子「(し、四条さんと二人きりで会話……)」
貴音「?」
貴音「……秘匿情報ですから」
蘭子「あえてミステリアスを演出しているとか?」
貴音「"みすてりあす"……さあ、よくわかりません」
蘭子「……」
貴音「蘭子には……」
貴音「真実の姿。もしくは"第二段階"があると聞き及んでいました」
蘭子「そ……そう」
蘭子「ククク……この身体はただの借宿…真の姿を知るものは存在しない…」
蘭子「……知ったとしても、気付いた時にはこの世の住人では無くなっているだろう…」
貴音「……驚きました」
蘭子「……?」
貴音「貴女も……そう、ですか」
蘭子「はあ……」
貴音「では、今日はこの変にしておきましょう」
蘭子「あ、あの……」
貴音「お互い、帰るべき故郷があります。それがどれだけ離れていようとも、夜……水面に映るソレであろうとも…」クス
蘭子「……く、クク…ペテルギウス…懐かしい名よ……(四条さん。わかりやすくお願いします!)」
貴音「それでは……」ニコ
蘭子「や、闇に飲まれよ……(お、お疲れさまです……)」ハァ
かぐや姫クラスまでいくと、話のキャッチボールがうまくいかないみたいだ。
私が壁に球をぶつけ、話し相手に捕球させるとすれば。四条さんは壁の上を飛び越える投球で捕球者のやる気ではどうしようもない……球広いすら難しい。むしろ我那覇さんがスゴいのではないかと勘繰ってしまうくらい。
悩めば悩むほど、絵を描くのが捗る。それはもう……初代スケブを超える勢いで白が漆黒に染まっていく。
「この衣装、格好よく描けたなぁ」
最新作は上出来だ。いつか、こんな素敵な装束に身を包み、ステージの上に立ちたいと夢見るのは……人ならざる私でも、女なら仕方のない事だろう。
『格好良いな……被服のデザインでも食っていけるんじゃないか?』
「ふぇ?」
「ん?」
「っ、ぷ、プロデューサー……っ!」
この雄は……我が聖域探査範囲を乗り越え、いとも容易く最重要機密書類を盗み見る。北だったら即死刑だ。
P「たまたま視界に入っただけだ。現場に向かうぞ」
蘭子「天と地、どちらの裁きがご所望かしら(どちらにせよ正拳突き!)」
P「ええと……天国? まだ優しそうだs…ぐぇっ!?」
P「物理攻撃かよ……お得意のスピリチュアルなアレはどうした?」イテテ
蘭子「人は脆い……。(べ〜っだ!)」
P「……まあそれより仕事だ。速やかに移動しろ」
P「ああ、画用紙は責任を持って預かっておくから」
蘭子「……」スッ
P「たしかに、受け取った」
蘭子「……」
P「……どうした?」
蘭子「……ぁの」
P「?」
蘭子「ぁ……」カァ
蘭子「や、闇に飲まれよ!」カアァ
ドスッ!
P「ぐぇっ、言葉の使い方が違うっ!?」
P「痛た……なんだよ…闇飲まってそんな時に使う言葉じゃないだろう……」
蘭子「サクリファイスは深淵に……。(は、はずかしいよー)」
蘭子「……」ハァ
確信した。
嫌いの逆……賛成の反対なのだ〜と、捻りハチマキのキャラクターが言うように。
『嫌悪の反対なのだ〜!』と、同じく捻りハチマキをした小さい私が……デフォルメされたそのナリで、何人も両手を上げて騒いでいる。
早い話が『大好きなのだ〜!』ということ。否定はしない。事実なのだから、受け入れよう。
気持ちを再確認したところで、脳内では捻りハチマキを巻いた私の前に二つの立て看板が立っている。二択らしい。
目を凝らして見る。左には、『YES』。右には『NO』。これでは答えようが無い。
視点を上に向けていくと、案の定、大きめの釣り看板が下がっていた。内容は、『この恋を成就させたいか』――…なるほど。
さて、悩む。
『NO』を選んだ場合に起こりうること。
?関係は維持される。?日々、悶々としてしまう。?余計、引っ込み思案が強くなる。
しかし、今『NO』を選んでも。後々、『YES』を選択することが可能だ。急がずとも、賢い者はこちらを選ぶ。
して、『YES』を選択した場合。《失敗》
?微妙な空気になる。?悶々としてしまう。?引っ込み思案がマッハ。
……良いことが無い。しかし、リスクがあるならメリットも存在する。
『YES』《成就》
?恋人同士になる。?日々、悶々とする。?少しは、前向きになれる。?天空の光よ!(訳:毎日楽しい!)?ちゅ、チュー…とか……
『保留』が一番、楽なのだが……。
脳内の私は、頭の捻りハチマキを脱いで――…
……『NO』の看板を覆い隠した。そして、『YES』をタッチ。
瞬間、強い光に世界は包まれる。
「………………よし!」
不運(ハードラック)とダンスっちまう未来しか浮かばないが、決断したのだ。私は……好きだから、成就…させたいと思う。
相談出来る相手……親は、近くにいないし、電話越しでこんな話…出来ない。
「はぁ……」
『蘭子。晴れないようですね』
……この声は。
「四条さん?」
「恋について悩んでいるようでしたので。"すけっと"を呼んできました」
恋愛要素皆無のあの会話から、どう読み取ったのかは聞けないけど…………四条さん△です。素敵!
「それで、スケットというのは……」
『蘭子ー、闇のまちゃんなの〜!』
……おおルシファーよ、我を見放したか。
それに『闇のまちゃん』ってなんだ。名前ではない。『お疲れちゃ〜ん』的なアレなのだろうか。全く――…
――…私は、星井 美希が…苦手だ。
美希「その"さん"付け、ミキが律子にしているのと同じ感じかも……」
蘭子「(つまりは嫌々、というわけですか)」
蘭子「……」チラ
貴音「?」
貴音「恋に関しては、美希の隣に並ぶものはいないと思ったのですが……」
美希「ミキねぇ、恋のキューピッドなの。よろしくね、蘭子」ニコッ
蘭子「(天使なら地獄の業火を司る私の敵なのだが……)」
蘭子「(けど……『YES』を選んだのは、私だ)」
蘭子「……よろしく、お願い、します」ペコ
美希「蘭子のまともなトコ、初めて見たの。普通なの」
美希「それで、相手は誰なの? なの」ニコ
蘭子「えっと……」
蘭子「(言っていいのだろうか。……星井美希に)」
蘭子「(とどのつまり。『貴女のハニーが好きなんです』と言うのと同義……)」
蘭子「……ええと…」
蘭子「…………歳上の、男性……なのですが」チョン、チョン
蘭子「(ああ、ヘタレ……)」ハァ
蘭子「……うん…」
美希「…………そう」
蘭子「……」チラ
美希「…………」ジィ
蘭子「…………?」
美希「……わかったの」ニコ
蘭子「……」ホッ
美希「じゃ〜あ、うーんと…」
美希「……ハニー、最近新しいネクタイが欲しいって言っていたの」ニコッ
蘭子「そうなんだ……新しいネクタイ…そう」フム
蘭子「って、え?」
美希「……」ニコ
蘭子「ぇ、ええと……」
蘭子「ええと……」
蘭子「ど、どうしてプロデューサーの名前が……はは」
美希「ちがった? ミキ、こういう時の勘は良いの」
美希「それに、今の蘭子。普通なの…」
美希「……普通の女の子じゃ、ミキには勝てないよ?」ニコ
蘭子「ぇ……と」
美希「……」
蘭子「…………」ギュッ
蘭子「金色の毛虫よ……」
美希「? こんじきの…なに……なの??」
蘭子「神の座席はベルフェゴールのために!(わたし……まけません!)」
美希「……さっぱりなの」タラ
美希「でもぉ、その蘭子の方が可愛いって。ミキは思うな」ニコ
蘭子「(余裕そうですね……)」ハァ
貴音「……?」モグモグ
蘭子「ぇ……良いんですか?」
美希「だって、ミキと同じ事をして。ハニーが蘭子を選んだら、蘭子の方が魅力的だったってことだよね?」
美希「それならミキも仕方ないなぁって…」
美希「……諦めはしないと思うけど」クス
蘭子「な、なるほど」
蘭子「例えば……」
美希「じゃあ、教えるから。メモをとるの」ニコ
蘭子「スケブ…スケブ……」メモメモ
貴音「まこと、友情とは素晴らしいもの…」
貴音「……そして、"かすてえら"も素晴らしいものです」パクリ。
――…夜【P宅】
蘭子「(ぷ、プライドはひとまず置いておく。勝つためには必要だってベルゼバブが言っていたもん)」カァ
P「……どうした、力んで…?」
P「……なんだ美希みたいなこと言って」
蘭子「……」
ギュッ
蘭子「は、ハニーの腕、あ……暖かいの…なの」カァ
P「……だ、大丈夫か? 蘭子」タラ
蘭子「(ええと……)」チラ
メモ:【腕にくっついたら後は胸を押しつけるの!】
蘭子「ひゃ……」
蘭子「……あ、あの…」カアァ
ムギュー
蘭子「わ、私……プロデューサーのこと…」ボッ
P「お前……華奢なのに、胸はあるんだな…」
P「いや、セクハラとかじゃなくてな。単純な感想として……」アセ
蘭子「ふぇ……っ」カアァッ
ボンッ
P「あーっ、今にも湯気が出そうだぞ……」
蘭子「………………や、闇に飲まれよ……」カアァ
P「お、お疲れさま……」
P「本当か? 助かるよ」
P「今日は『もう一人の私』が出てこないみたいだし……普通に話せてるじゃないか」
蘭子「い、今だけ……」
蘭子「ええと、冷蔵庫の中……」
ガチャッ
――…
P「こ、これは……」
蘭子「…………」ジィ…
P「(……すごい見られてる…)」
P「(まさか、カレールーを入れてカレー以外の料理が出来るとは思わなかったし……)」ゴク
パクッ
蘭子「……」ジ…
P「…………」サアァ
P「う、……美味いっ…なぁ…!」タラタラ
蘭子「!」
蘭子「ほ、本当……?」パアァ
蘭子「や……やたっ…えへへ」ニコ
P「…………可愛いけど、コレはどう処理するか……」タラ
蘭子「〜♪」
P「……」
蘭子「〜〜♪」
キュッキュ
P「……蘭子ー」
蘭子「?」
フキフキ
P「お前……エプロン似合うな」
蘭子「そ……そう、かな」
P「ああ。可愛い」
P「良い嫁さんになるんじゃないか?(料理スキルさえなんとかすれば)」
蘭子「!」
蘭子「…………」カァ
蘭子「(料理が大丈夫なら……簿記、とか勉強しようかな…)」テレ
キュッキュ
P「おーい、そろそろ寝るぞ〜」
蘭子「っ」コクッ
チラ
メモ:【ミキがハニーと一緒に住んでたらぁ〜、迷わずベッドに潜り込むの♪】
蘭子「べ、ベッド……は…」ウーン
スタスタ…
P「……」
テトテト…
蘭子「……」
P「……どうして付いて来るんだ?」
蘭子「えっ、あの」
P「それに、なぜ俺のYシャツを着ている」
蘭子「ええと……(美希メモに書いてあったから…)」カァ
P「パジャマ洗ってしまって着る物が無いとか……」
P「……とにかく、話があるなら明日聞くから」
P「お休みー……」フワァ
蘭子「……深淵の彼方に。(おやすみなさい……)」
――…1時間後
スピー
P「……んっ」パチ
蘭子「ぁっ」
P「…………え?」
……最近、ご無沙汰だったからな…。こんな幻想まで見るのかもしれない。
「……」
「……」
男物のYシャツを羽織った蘭子は、いつものツインテールをほどいた髪型で……少しだけ大人びていた。顔が真っ赤だから、歳相応にしか見えないのが残念だ。
さて、幻想だろうか夢だろうか。どちらにせよ選択肢は一つしかない。
「……蘭子」
「ぷ、プロ…プロデューサー…」
「…………好き…………です…」
こんな美少女に、赤面しながら上目遣いでなにやら告白らしきものをされた日には――…
……寝よう。
明日、時間をつくって……コンビニで本でも買って。20分もあれば、こんな幻想を見ずに済むようになる。賢者の域に達すれば仕事も捗るだろう……。
「……おやすみ、蘭子」
そう言って、頭を撫でる。
「ん……」
「………………………………おやすみなさい。P……さん」
ん? いま本名で呼ばれたか。そう悪いものでもないな……今度、蘭子に言って呼ばせてみようか…………きっと……可愛…い…………い……。
「……………………まだ、子供……にしか…見られないよね」
P「……ふわぁ〜あ、おはよう」
蘭子「煩わしい太陽ね(おはよう!)」
P「お……戻ったか」フワァ
P「……蘭子」
蘭子「?」
P「目指すは頂点。これからもよろしくな」ニコッ
蘭子「…………我が友 P、さぁ終焉を初めましょう(トップめざそー!)」
蘭子「……」
蘭子「ぁ……」
P「ん?」
蘭子「…………」スゥ…ハァ
蘭子「……っ」
ギュッ
蘭子「あの、Pさん。私、今よりもっと頑張って……あ、あなたのことを助けられるくらいのアイドルになるから……!」
P「!」
P「……ああ、楽しみにしているよ。俺も、お前と一緒にてっぺん。目指したいと思う」ナデ
蘭子「ん……」カァ
蘭子「アカシックレコードのさえずりが聞こえる……(ありがとうの気持ち、伝わったかな…?)」
P「……よし、まずは朝食からだ」
P「…………ちなみに、俺が作るな」
蘭子「?」
『ククク、ようやく我が城が真実の姿を発現したわ』(訳:部屋の模様替え、終〜わり♪)
「お……エアコンの前 片したのか。バッチリだな」
蘭子は、あれから少し変わってきたと思う。……妙な言葉遣いはそのままだが。
最近は掃除に洗濯……家計簿までつける具合だ。所帯染みて良いのかはわかないけど……。
「蘭子、この前……お前のイラストを見てしまった時に、画用紙借りただろう?」
「? ……あっ」
「あのイラストを元に、衣装を作って貰ったんだけどさ」
「ぇ…………わぁ!」
こうやって、跳び跳ねて喜ぶ姿を見れば……まだまだ少女なんだなって思う。
「ありがとうプロデューサー! ……あっ」
「こほん……我が友 P、深淵の……………………いや、やっぱり……」
「…………ありがとうっ」
子どもの内は、子どもらしくしていれば良い。取り繕うのはもう少し大人になってからだ。
「あとな蘭子……いっかい、名前で呼んでみてもらえないか?」
「ふぇ?」
「P…………P……さん…?」
赤面と上目遣いの組み合わせは素晴らしいと改めて実感する。
またいつか、呼んでもらおう。
……今度は、トップアイドルになった蘭子に…その時はまた、赤面するだろうか――…。
<了>
千早、凛に続いての蘭子ですがいかがでしたか。距離感的には蘭子くらいが付かず離れずで、もどかしいです。
続きを投下しても良さそうですが、GWも最終日なのでここで一度〆とします。
次は続編か、他のキャラクターでいきたいですがご要望があれば。
乙です。
もっといちゃらぶしてくれても良かったんだよ?
いやむしろして下さい
やみのま!
良いものを見せて貰った。蘭子ちゃんかわいいよ蘭子ちゃん
凛編の全員ちょっと妙な感じがよかったな。続編が見たい
別キャラだと城ヶ崎姉妹とかどうっすか
Entry ⇒ 2012.05.25 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
涼「愛プラス?」
絵理「ラブプラスって知ってる?」
涼「うん、名前だけなら。やったことはないけどね」
絵理「その愛ちゃん版。と言っても名前を借りただけの、別物?」
涼「いや、もともとのを知らないから、愛ちゃん版って言われてもピンとこないんだけど……」
絵理「そこから説明しなきゃダメ?」
涼「やるって言ってないんだけどな」
絵理「せっかく作ったんだから、感想が欲しい? 私と仲がいい男の人って涼さんだけ」
涼「少しだけだよ?」
絵理「うん」
涼「え? 恋人になって終わりじゃないの?」
絵理「ラブプラスはその常識を覆したの。でも3DSのはバグが多くて少しがっかり?」
涼「バグって言われても何のことやら……」
絵理「涼さんは知らなくて、良い? 説明続けるね」
涼「うん」
絵理「でもまだ試作段階だから、本家ほどのクオリティは期待しないでね」
涼「気にはしないけど……。あれ? ラブプラスってたしか3人彼女候補がいるんじゃなかったっけ?」
絵理「意外に詳しい?」
涼「いや、冬馬君が言ってたんだ。寧々さんがどうって言ってたけど、大塚寧々さんがどうしたの?」
絵理「その寧々さんじゃないよ。姉ヶ崎寧々さん」
絵理「うん、でも愛ちゃんだけじゃ物足りないから、いくつか愛ちゃんの別設定を作った?」
涼「どういうこと?」
絵理「年下属性の愛ちゃんはそのままに、年上属性の愛ちゃん、ダウナーな同級生愛ちゃんを作った。本家とは違うよ」
涼「と、年上属性愛ちゃん? 想像できないかな……」
絵理「あくまで私の想像する大人愛ちゃんだから、現実とはかけ離れてる?」
涼「絵理ちゃんの想像する大人愛ちゃん……、尾崎さんみたいな?」
絵理「まるで駄目な尾崎さんは関係ないよ」
涼「マダオ!?」
絵理「でもそこがいい?」
涼「はいはい、良かったね」
涼「うん、えっとボタンはこれだね」
愛『愛プラス!!!!』
涼「うわぁ!」
絵理「ごめんなさい、ボリュームが最大になってた」
涼「悪意しか感じないよ〜!」
絵理「これでちょうどいいくらい?」
愛『愛プラス!!!』
涼「いつもの愛ちゃんの声量だね。ってこれもしかして……」
絵理「うん、愛ちゃんにも協力してもらった」
絵理「1200円上げたらやってくれたよ?」
涼「安! パチンコ店の時給!?」
絵理「コストパフォーマンスは……最高?」
涼「そんな風に仲間を使いたくないかな、うん」
絵理「まずは名前を入れてみて。涼さんは、ギャルゲーを自分の名前でする派? デフォルトにする派?」
涼「いや、ギャルゲー自体したことないんだけど。デフォルトの名前ってどんなの?」
絵理「秋月涼?」
涼「すでにデフォルト名!? どっちにしても一緒じゃん!!」
絵理「そこは好きに変えてね」
涼「本名で良いよ……」
涼「なにが!?」
絵理「なんでもない? じゃあ進めて行って」
涼「何でもないなら疑問形つけないでよ……」
絵理「癖みたいなもの。涼さんのぎゃおおおおん! と同じ?」
涼「そこまで頻繁に使わないよ!!」
絵理「そんなことない? 着ボイス3週連続2位おめでとう?」
涼「嬉しくないのは何でだろ……。しかも一位はやよいさんのうっうー! ボイスなんだよね」
絵理「まずは口調を決めてね」
絵理「うん、一人称で変わってくる」
涼「そうなんだ。どんなのがあるんだろ? イケメンなのがあればいいな?」
・僕
・俺
・おいどん
涼「三つ目なに!?」
絵理「鹿児島の方にも、対応?」
涼「いやいや、なんで鹿児島狙い撃ちなの!? 西郷さんでも出てくるの!?」
絵理「幅広いニーズにこたえた結果?」
涼「局所的だよ! もういいよ、ゲームの中ぐらいは俺で……」
涼「どういうこと? あっ、ゲームが始まった」
涼『ククク……、新たなる地獄、ニューオーダーの始まりだ……。血が騒ぐぜ。けっ、禁断の果実の味が身に染みるぜ』
涼「厨二病!? リンゴ食べながら何言ってるの!?」
絵理「俺を選んだ場合、こんな主人公」
涼「上級者向けすぎるよ! 愛ちゃんとの恋愛を目指してたはずなのに、いきなりこんな痛いのが出てきたらやだよー!」
絵理「涼さん、わがままばかり?」
涼「言いたくもなるよ! やっぱり僕で……」
絵理「それはいつもの涼さんと同じ?」
涼「こっちが聞きたいんだけど、それ」
絵理「一応口調が違うだけで、内容は同じ?」
涼「さっきの僕は何があったの!?」
絵理「虐められていた設定」
涼「そこは疑問形にしてほしかったかなぁ! 断定されちゃったよ!」
絵理「大丈夫、こっちの涼さんは真紀子に虐められてないから」
涼「真紀子って誰!?」
絵理「世界で一番死んでほしい人? 私の下駄箱に、蛇の死体を入れた」
涼「ヘビーだよ! そもそも絵理ちゃんの都合なんか知らないよ!」
・和室
・洋室
涼「これは関係あるの?」
絵理「部屋の内装が変わるぐらいだから、大きく変わらない?」
涼「そうなんだ。じゃあ和室で……」
絵理「お手洗いも、もちろん和風?」
涼「洋室にしまーす!!」
絵理「賢明な判断?」
涼「って和式トイレの部屋って……。愛ちゃんが出る前から突っ込みどころ満載だよ……」
涼「あれー!? 和室になってるよ!?」
絵理「あっ、バグ発見。たぶん部屋自体は洋室、なはず?」
涼「ならいいけどさ……」
涼『うん、綺麗な洋室だ』
涼「良かった、内装は洋室だった」
絵理「お手洗いだけ、和式?」
涼「いつまでそれ引っ張るの!?」
涼『おっと、遅刻しちゃうや。急がなきゃ』
涼「そろそろ愛ちゃんが来るのかな?」
涼「あれ、まさかこれは……」
涼『わっ!』
?『きゃあああああ!!!!』
涼「古典的すぎるよ! でもこの殺人ボイスは……」
武田『そう、僕だ』
涼「なんで!?」
涼『なんてことはなく、頭をぶつけた相手は……』
涼「絶対今のカットイン不要だよね」
絵理「匠の遊び心?」
涼「誰が匠!?」
絵理「教えて、あげない?」
涼「ひぅう! 耳元で囁かないで!」
涼『う、うん……。君こそ大丈夫?』
?「はい! 私丈夫なのが取り柄ですから! じゃあ急ぎますね!!」
涼『今の子、可愛かったなぁ。パンツは不幸にも見れなかったけど』
絵理「涼さんの、エッチ?」
涼「僕じゃないよ! 同姓同名同一人称の0と1の偶像!!」
絵理「普通に突っ込めばいいのに」
涼「素で返されちゃった……。でもこういう時って、パンチラが定番だよね」
絵理「愛プラスは全年齢対象? そもそもパンチラは頻繁に行うべきじゃない。たまにあるから嬉しいサービス、毎回毎回見せられても不快なだけ?」
涼「なにパンチラ議論してるの!?」
涼「姉ちゃん? ってことは」
律子『こらっ! 涼、何遅刻してるのよ!!』
涼『り、律子姉ちゃん!?』
絵理「うん、株の裏情報を教えたら、引き受けてくれた?」
涼「マジですか……」
絵理「ちなみに人件費削減のため、愛ちゃん以外のモブ女性とは律子さんの声?」
涼「良く引き受けたね、律子姉ちゃん」
絵理「涼で遊ぶ口実が出来たってノリノリだった? 歌も歌ってる?」
涼「そこは愛ちゃんに譲ってあげようよ!! 愛プラスでしょ、これ!!」
絵理「大丈夫、バッドエンドのみかかる、聖母たちのララバイ」
涼「サスペンスじゃん!! バッドエンドって何が起こるの!?」
涼『気を付けるよー』
律子『それと、あんたのクラスだけど、担任私だから』
涼「律子姉ちゃんは何の担当なの?」
絵理「化学」
涼「なんかそれっぽいかも」
律子『今それっぽいとか思ったやつ、お仕置きね』
涼「ゲームに読まれてる!?」
絵理「それだけ律子さんのイメージは、根暗?」
涼「せめて理知的とか理系って言ってあげて!!」
涼「は組っていつの時代!?」
絵理「忍たま見ながらやってたから、つい」
涼「落第忍者!?」
涼『うう、自己紹介は緊張するなぁ』
律子『別にそこまで深刻にならなくていいじゃない。こういうのは、気軽に行きなさい』
涼『うん、僕頑張るよ!! めざせ、友達100人!』
律子『子供みたいなこと言うのね』
涼『ううん、フレンドの前に、SE』
涼「絵理ちゃん!!!」
絵理「セックスアンドシティ見てたからつい……」
涼「金曜ロードSHOW見てたの!?」
絵理「清史郎君には、がっかり?」
涼「まだ小学生なんだよ!?」
涼『律子姉ちゃんが記念すべき1人でも良いんだぜぇ?』
涼「この僕のキャラがいまいち分からないです……」
絵理「私の思う、涼さんを多角的に表現した?」
涼「そんなこと思ってないよ!!」
律子『馬鹿言ってないで、行くわよ! 私が合図したら入ってくれるかしら?』
涼『うん』
涼「ようやく話が進むね」
絵理「うん、ここまでどうだった?」
涼「どこから突っ込んでいいか分からなかったよ……」
絵理「下半身?」
涼「違うよ! 何でそう息を吸うように下ネタが言えるの!?」
涼『秋月涼です! よろしくお願いしマッスル!!』
クラスメイト「」
???「筋肉がたんねーぞ!!」
涼「何この自己紹介!! ダダ滑りじゃん!」
絵理「これはとある人の体験談? 真紀子に虐められる前の話?」
涼「絵理ちゃんの実話!?」
絵理「ち、違うよ??? そんな寒いギャグ知らない????」
涼「いつもより多めに疑問形がついてるよ、うん」
涼「バンドメンバーみたいに紹介しないでよ!!」
?『さっむ……』
涼『き、君はさっきの!?』
?『は? なにその原始的なナンパ。どこまでも寒いよ、あんた』
律子『気にしないで、あの子いつもあんなのだから』
クラスメイトA『まーた始まったぜ、日高愛のダウナータイム……』
クラスメイトB『ほんと、ああやってクールぶって、格好いいと思ってるのかしら?』
愛『チッ』
涼「あれ、さっきの愛ちゃんと雰囲気違うね。夢子ちゃんがぐれたみたい」
涼「その凜子ってのがピンと来ないんだよね」
絵理「でもデレたらすっごく可愛いかも」
涼「これも愛ちゃんの声なんだよね」
絵理「うん、この世界の日高愛はみんな、愛ちゃんが1200円で引き受けてくれたの」
涼「元気な愛ちゃんか、落ち込んだ愛ちゃんしか見たことなかったから、少し新鮮だね。にしても愛ちゃんアフレコ上手いね」
絵理「声のモデルは安城鳴子、通称あなR」
涼「こらっ!!」
涼『ええ!?』
愛『チッ』
涼「やけにガラが悪いね……」
絵理「きっと不器用なだけ。それが攻略のヒント。でもこれは試作段階だから、愛ちゃんの顔見せぐらいの長さ。完成版が出来たら、データは引き継いであげるね」
涼「じゃあデートとかできないの?」
絵理「続きは、本編で? でも体験版使用で、ノーマル愛ちゃんとだけデートできる?」
涼「それってゲームで改めてする意味ないよね」
絵理「ぶっちゃけ愛プラスってゴロが良かったから作った、それだけ?」
涼「ですよねー」
涼「もうとってるなら、使わなきゃ勿体ないよね」
絵理「うん、だから完成したら遊んでね。私は見てるから」
涼「良いけど、出来れば友達百人の下りは変更してほしいかな……」
絵理「それは涼さんが思ってると思って」
涼「思ってないよ! そんな不純な動機でアイドルしてないよー!」
絵理「分かってる、冗談? あっ、でも」
涼「でも?」
絵理「涼さんなら、私良いよ?」
涼「うひゃあ! 耳元で囁かないでぇ!」
絵理「涼さんは耳が弱い……。新発見?」
絵理「ごめんなさい、涼さんが可愛くて、つい?」
涼「か、可愛いって……。嬉しくない……」
絵理「ゲームを進めるね」
涼『えっと、日高さん、よろしくね?』
愛『よろしく。もう話しかけないで』
涼『そんなぁ!』
愛『鬱陶しいだけよ』
律子『じゃあ授業始めるわよ! 教科書を……』
涼『前の学校と同じで良かったなぁ』
愛『あ、あれ?』
愛『わ、忘れた……』
律子『はぁ、涼。見せてあげなさい』
涼『ええ!? でも話しかけないでって言われたし……』
律子『真ん中において授業聞いたらいいでしょ? って授業中は私語厳禁! 私語したら、実験台にするわよ』
涼『えっと、日高さん。真ん中に、置いとくね……』
愛『……がと』
涼『え?』
愛『な、何でもない! こっちみんな!』
絵理「可愛くない女の子は、この世にいない?」
涼「これで好感度上がるの?」
絵理「ラブプラスは、選択肢と言うよりも、パラメーターが攻略のカギだった? だから一日の初めに、予定を入れれる。それで自分を磨くと良いことある?」
涼「ふーん、奥が深いなぁ」
絵理「ダウナー系愛ちゃんはこんな感じ。次、少し飛ぶね」
愛『ワープするよー!!!』
涼「セーブみたいに言わなくても!!」
涼『1人暮らしだし、アルバイト始めようかな?』
律子『殊勝な考えね。うちの学校は届け出さえすればバイトはオッケーよ。もちろん、公序良俗に反しない程度でね』
涼『じゃあマダムの紐になるのはやめるよ』
律子『それがいいわね』
涼「どんな学園生活送る気なの!?」
絵理「少年じゃなくて、娼年?」
涼「石田衣良!?」
涼『ファミレスかぁ』
絵理「原作だと、デキシーズってお店で、寧々さんに会える。でもこれは愛プラスだから、ちょっぴり違う?」
涼「ちょっとどころじゃない気がするな」
涼『無銭飲食できるかな?』
涼「こらあああ! 不純すぎるよもう一人の僕!」
絵理「サイネリアが言ってたけど、ファミレスで働いてる人ってこっそりつまみ食いしてる時もあるんだって」
涼「バレたら大変なことになるよね、それ」
絵理「そのスリルも一興?」
涼「理解に苦しむよ……」
絵理「ネを入れるか、ゼを煎れるかは涼さんしだい?」
涼「ゼで」
涼『えっと、店長さんはどこかな……』
?『あら? 何か用でしょうか?』
涼『えっと、アルバイト募集してると聞いたんですけど……』
?『あっ、アルバイトの面接ですね。少し待ってください』
涼(日高愛、さんか)
涼「見た目は舞さんだね」
絵理「大人になった愛ちゃんをイメージ?」
涼『あっ、はい!!』
涼「この愛ちゃんも静かだね」
絵理「落ち着いてきた愛ちゃん、って感じ?」
涼「でも舞さんみたいに傍若無人ではなさそうかな?」
絵理「身近に反面教師がいれば、良成長を迎える?」
涼「愛ちゃんの将来が楽しみになったかな」
涼『ふぅ、面接に受かったぞ』
愛『ふふっ、おめでとうございます。一緒に仕事できますね』
涼『はい!』
涼「これはこれで……」
絵理「あり?」
涼『えっと、折角だしクラブに入ろうかな。セクシーコマンドー部? はやめておこうか、うん』
愛『あー! あなたはこの前の人!』
涼『ああ! 君はあの時の』
愛『はい! 1年2組の日高愛です!!』
涼「1年は数字のクラスなんだね」
絵理「あっ、本当だ。ろ組にしなきゃ」
涼「普通にしなよ!!」
愛『えっと、クラブをお探しですか?』
絵理「ラブプラスでは、愛花がテニス部なの」
涼『クラブ? うん、転校してきたばっかでどこか入ろうかなって』
愛『だったら水泳部はどうですか? すっごく気持ちいですよ!!』
涼「水泳部なんだ」
絵理「水着が好きな皆様へのニーズに応えた?」
涼『ふーん、水泳部か。大変そうだね』
愛『でも私マネージャーですから……。恥ずかしい話、泳げないんです』
涼「愛ちゃんって金槌だっけ?」
絵理「ううん、泳げるよ? でもこれはあくまで、愛プラスだから」
絵理「……」
涼「黙った!? これじゃニーズに応えてないよ! 詐欺だよ!!」
絵理「うーん、これは完成版のネタバレになるから、あまり言いたくないけど、話が進むと環境も変わってくる?」
涼「え? 愛ちゃんも泳ぐようになるの?」
絵理「教えて、あげない? はむ」
涼「ぎゃおおおおん! 耳を噛まないでぇえん」
絵理「涼さん、女の子みたい」
涼「僕は男だよおおおお!!」
涼『涼だよ、秋月涼。2年い組』
愛『あっ、先輩だったんですね! じゃあ涼さんって呼びます! 気が向いたら水泳部の部室を見に来てくださいね!』
涼『あっ、愛ちゃん』
愛『はい! 何でしょうか?』
涼『買い出しだけど、僕も着いて言っていいかな?』
愛『え? どうしてですか?』
涼『この町に来たばっかりだし、買い出しがてら案内してくれたら嬉しいかな?』
愛『いいですよー! じゃあ涼さん、行きましょう!!』
涼『わっ! 速いよ愛ちゃん!』
絵理「デートに行くのが少し強引? 嫌われちゃう?」
涼「プログラミングしたの絵理ちゃんでしょうが!!」
デバッグー!涼のクラス変わってんぞ!
涼「デートと言うよりかは、買い出しに付き合うってのが正しいよね」
愛『えっと、ここがウィニングバーガーですね。練習帰りに良く寄ってます!』
涼『ハンバーガーショップか。小腹すいたらちょうどいいかな?』
絵理「こうやってデートスポットも増えていく?」
涼「ふーん、良く出来てるね」
絵理「デートに誘うには、前準備も必要? 涼さんも私をデートに誘いたいなら、私の好きそうなところ選んでね?」
涼「え、絵理ちゃんとデート?!」
絵理「いや?」
涼「そ、そんなことないけど……、って何を言ってるんだ僕はああああ!!」
涼『愛ちゃんの手、小さくてかわいいなぁ……』
涼「あれ? なんかコマンドが出て来たよ?」
絵理「ムードが出来ていたら、手を繋げる?」
涼「ムードね……。そういうの苦手なんだよなぁ」
絵理「Hな雰囲気とか、そういうの」
涼「ガンパレ?」
絵理「いちいち反応してくれる、涼さん。嫌いじゃない?」
涼「律子姉ちゃんがやってたんだよね、あのゲーム」
絵理「誰かガンパレとのクロスを書いてほしい?」
涼「なんの話やねん」
涼「ホントだ。選択肢の一つが光ってる。ポチッとな」
涼『愛ちゃんとこうやって並んでたら、デートみたいに見えるのかな?』
愛『で、で、デートですか!? そ、そう見えるのでしょうか? 私小さいから、妹みたいに見えるんじゃ……』
涼『そんなことないよ、ほらっ!』
愛『あっ、手を握って……』
涼『こうやって絡めていれば、恋人みたいじゃない?』
愛『りょ、涼さぁん……』
絵理「この後2人がどうなるかは、本編で?」
涼「あっ、切っちゃった!」
涼「うん、前半は壊れてたけど、後半は割と普通だったかな。ゲームとしては面白いんじゃない?」
絵理「そう言ってくれると、嬉しい? でも……」
涼「でも?」
絵理「殆ど出来たけど、肝心のデートがうまく作れない?」
涼「デートが?」
絵理「だって私、男の人と2人で遊んだことないから。経験が足りない?」
涼「それでなんだ……」
絵理「うん、だから涼さん」
涼「絵理ちゃん?」
涼「え? また噛もうなんて思ってないよね?」
絵理「しないよ? 私を信じて」
涼「そこまでいうなら、なあに絵理ちゃん?」
絵理「……しい」
涼「え? いまいち聞こえないかな……」
絵理「私に、デートを教えて欲しい?」
涼「え?」
絵理「は、恥ずかしいから、二度も言わせないで?」
涼「え、絵理ちゃん……」
絵理「……ダメ?」
涼「え、えっとその……」
涼「こちらこそ、よろしく?」
絵理「なんで疑問形やねん?」
愛「終わりだよーー!!」
デート編はまた別の機会にでも。
876メインは珍しくて楽しかったよ、かわいいよ絵理ちゃん
Entry ⇒ 2012.05.24 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
小鳥「おもいでのアルバム」
9月6日/7:30/音無邸
小鳥「今日は天気がいいわね〜」ガラリ
小鳥「外の空気が気持ちいいわ」
小鳥「こんな日はのんびり過ごしたいけれど」
小鳥「でも私はOL。765プロの事務員として、頑張らなくっちゃ」
小鳥「さてと……そろそろ出ようかな」
小鳥「うん。お化粧もバッチリ。行ってきます」ガチャン
小鳥「……まあ、誰も居ないんだケドね」ハア
――――
――
10:00/765プロ事務所
電話「プルルルル」
小鳥『はい、765プロダクションです……』
小鳥『あ、はい。伝えておきます……』
電話「ガチャン」
小鳥「ふう。今日は朝から忙しいわね〜」
春香「小鳥さん。お疲れですか?」
小鳥「春香ちゃん。最近、みんなのお仕事も増えてきたからね〜」
春香「えへへ。もっともっと、頑張っちゃいますよ? わたし」テヘヘ
小鳥「喜ばしい事だけれど、事務員も大変だわ〜」
春香「実質、小鳥さん一人ですもんね〜」
小鳥「でも、人を雇うわけにもいかないのよね」
春香「大丈夫です! 私たちが有名になって、テレビとかバンバン出ちゃえば、余裕も出来ると思います!」
小鳥「ホント、お願いね、春香ちゃん」
春香「はい! あ、ところで、さっきから気になっていたんですけど」
小鳥「なあに?」
春香「机の上のカメラ、何に使っているんですか?」
小鳥「これでね、皆の写真を撮っているのよ」
春香「へ? どうしてですか?」
小鳥「うーん、特に理由は無いんだけれど。皆の成長記録? を残しておこうかなって。アルバムも作っているのよ」ニコッ
春香「それ、素敵ですね!」
小鳥「そうだわ。春香ちゃんも撮っておかなきゃ」
春香「えええ? 私もですか〜?」
小鳥「当たり前じゃない。ほらほら、ちょっとソコに立って?」
春香「うう、今日朝寝坊しちゃって寝癖が……」
小鳥「大丈夫♪ ほら、ポーズとって?」
春香「わ、わかりました〜」
のワの「い、いぇい!」キメ
小鳥(あざとい!)パシャ
小鳥「うん! バッチリ。現像したら見せてあげるわね」
春香「は、はい。それじゃ、ダンスレッスン行ってきますね」タタタ
小鳥「頑張ってねー」
小鳥「さて、私もお仕事、頑張らなくっちゃ!」オー
――――
――
21:00/音無邸
小鳥「やっぱり、お風呂上がりに飲む梅酒は美味しいわね〜」ゴクリ
小鳥「今日も一日、お疲れ様」
ベッド「ばふん」
小鳥「久しぶりに、ラジオでも聴こうかな」ポチ
DJ『最近、わたし……彼と美術館に行ったんです。やっぱり、こう歳を取ってくると……自然とデートの行き先も変わってくるものですよね〜』
小鳥「彼とデートかあ……」
DJ『28にもなると、もうオバサンです……。10代のピチピチお肌の娘たちが羨ましいっ! さ、続いての曲は話題沸騰中のアイドル……』
小鳥「私も、そろそろマズイわよね〜」
小鳥「このまま彼氏も出来なくて、結婚せずに独り身……」
小鳥「ちょっと、寂しいわよね……」ハアア
携帯「ピロピロリン」
小鳥「あ、メールだわ」パカ
小鳥「……? プロデューサーさんから? なんだろう」
P『こんばんは。今日もお疲れ様です、小鳥さん』
P『突然ですが、三日後のオフ、暇だったりしますか?』
P『実は、行きたいところがあるんですけど』
P『小鳥さんさえ良ければ、付き合ってくれませんか?』
小鳥「…………」
小鳥「……?」
小鳥「これ、送り先間違えて……、ないわよね」ハテナ
小鳥「……!?」
小鳥「こ、これって、デートのお誘いってこと!?」
小鳥「ぷ、プロデューサーさんと……? ど、どうしよう……」
小鳥「洋服とか、新しいの持ってないよ〜。あ、とりあえず返信しなきゃ」
小鳥「ええと……」ポチポチ
小鳥『大丈夫ですよ。ちなみに、プロデューサーさんが行きたい場所って、どこなんですか?』
小鳥「送信、っと……」
小鳥「何か可愛げのないメールよね……」
小鳥「で、でも私みたいなアラサーが絵文字たっぷりのメール送っても……」
小鳥「……自分で言ってて辛くなるわね」ハアア
携帯「ピロリン」
小鳥「あ、プロデューサーさん返信早いなあ」パカッ
P『良かった。えーと、美術館なんですが……小鳥さんが興味あればぜひ』
小鳥「美術館かあ〜。いつ以来かな……」
小鳥「でも、ちょっと楽しみかも」
小鳥「ええと……、好きです。それじゃあ……」ポチポチ
小鳥「……」ポチポチ
小鳥「ふう」
小鳥「……どうしよう。ドキドキしてきちゃった」
小鳥「そ、そうだわ。今からでも準備しとかなきゃ。どんな服で行こうかな」バタバタ
小鳥「今日は……徹夜ねッ」グッ
――――
――
前日/19:30/天海邸・春香の部屋
春香『あ、もしもし? 千早ちゃん?』
千早『こんばんわ。春香。どうしたの?』
春香『実は、明日のことなんだけど……』
千早『ええ。覚えているわ。皆に連絡はしてあるの?』
春香『うん。メールで知らせてあるよ。何人か遅れちゃうかもだけど』
千早『そう。それじゃあ、準備は午後からで大丈夫かしら?』
春香『うん! みんなで頑張ればすぐだよ』
千早『ふふっ。驚くわね、きっと』
春香『うん! じゃあ、オヤスミ。千早ちゃん』
千早『おやすみなさい。春香』
携帯「プーッ、プー」
春香「これで良しっと」
春香「……喜んで、くれるといいな」
――――
――
前日/20:30/音無邸
小鳥「一応、お洋服も決まったわね」ウン
携帯「ピロリン」
小鳥「あ、プロデューサーさんから電話だ♪」
小鳥「こんばんわ。プロデューサーさん」
P『お疲れ様です。ええと、明日のことなんですが、待ち合わせは何時ごろにしましょうか? 一応、美術館は18時まで開いているみたいなんで』
小鳥『私は、多少早い時間でも平気ですよ〜』
P『そうですか。それじゃあ、11時にしましょう。ランチでもどうですか?』
小鳥『了解です♪ プロデューサーさん、寝坊しちゃダメですよ〜?』
P『ははは。わかってますよ。それじゃ』
小鳥『はい。お休みなさい。プロデューサーさん』ポチッ
携帯『ツー、ツー』
小鳥「何だか、久しぶりだな。こういうの」
小鳥「ふふっ。楽しみだなあ」
小鳥「あ、そうだわ……」トコトコ
小鳥「せっかくだから、プロデューサーさんにも、アルバム見せてあげようかな」
小鳥「…………」ペラリ
小鳥「こうしてみると、皆変わっているのね〜」
小鳥「あ、この真ちゃんカッコイイなあ」
小鳥「亜美と真美は相変わらずね……」クスクス
小鳥「…………」ペラペラ
小鳥「そういえば、プロデューサーさんの写真、撮らせてもらってないなあ」
小鳥「明日、頼んでみようかな」
小鳥「カメラ、持っていかなきゃ」
――――
――
当日/9:30/音無邸
小鳥「この服で……大丈夫かなあ」クルリ
小鳥「……できるだけ、若く見えるよう意識してみたけれど」
小鳥「デートなんて初めてだし……」
小鳥「あ、そうだわ! 指輪とか、つけない方がいいわよね!」グッ
小鳥「まあ……自分で買ったものばかりだけど」ハアア
小鳥「ピアスくらいなら、つけて行ってもいいかな?」
小鳥「…………」
小鳥「バッグの中も確認しておかなきゃっ」トコトコ
小鳥「ええと……、お財布、ハンカチ、ティッシュ……」
小鳥「な、なんだか学生時代の遠足を思い出すわねっ……」
小鳥「だ、ダメよ小鳥! 今日の私は大人の女性。年下のプロデューサーさんをリードしなきゃだわ!」
小鳥「でも、こういう経験少ないし……」シュン
小鳥「って、もうこんな時間? 待ち合わせの30分前には着きたいし、そろそろ出なくちゃ」
小鳥「……そうそう、アルバムとカメラも忘れずに」ガサゴソ
小鳥「うん。大丈夫ね」
小鳥「ファイトよ! 小鳥!」グッ
小鳥「あ、靴どうしよう……ヒールとか履いた方がいいかな……」
――――
――
10:50/待ち合わせ場所
P「すみません。お待たせしてしまって」
小鳥「ピヨッ!? ぷ、プロデューサーさん」
P「あはは。そんなに驚かなくても。ずいぶん早かったですね」
小鳥「そ、その……遅刻するわけにもいかないですし……」アセアセ
P「俺も早めに来たつもりなんですが、それじゃ、行きましょうか」
小鳥「はい! えっと、こ、こういうの慣れてなくって……わたし」
P「大丈夫ですよ。いつも通りで。まずはお昼でも食べましょう」クルリ
小鳥「そ、そうですね〜」トテテ
小鳥(お、落ち着きなさい小鳥! シミュレーション(妄想)通りに……)
P「小鳥さん? どうしました?」ニコッ
小鳥「わあっ! な、何でもないですよ〜」ドギマギ
――――
――
11:30/レストラン
P「それにしても、晴れて良かったですね」
小鳥「はい。雨も嫌いじゃないんですけどね〜」
P「ええと、メニューは……」
小鳥「プロデューサーさんって、好きな食べ物とか、ありますか?」
P「そうですね。オムライス、とか?」
小鳥「ふふっ。何だかちょっと可愛いですね」
P「卵料理が好きなんですよ」ハハ
小鳥「そうなんですかあ……」ポワーン
小鳥(はっ……!)
小鳥(卵料理が好き?)
小鳥(たまご……。ひよこ……? ピヨピヨ……? 小鳥……?)
小鳥(もしかして、私、告白されてる!?)カアア
P「こ、小鳥さん? 大丈夫ですか? 顔赤いですよ」
小鳥「ピヨッ!? へ、平気です。はい」
P「…………?」
小鳥(な、何考えてるのわたし! 考え過ぎよ!)
P「それじゃ、俺はオムライスで。小鳥さんはどうしますか?」
小鳥「わ、私も……同じで……」
P「了解です。すみませーん」ピンポーン
小鳥(……ど、どうしちゃったのわたし……)
――――
――
12:10/レストラン
P「小鳥さん、セザンヌっていう画家、知ってます?」
小鳥「すみません。あまり詳しくなくって」
P「いえ。今日はその画家の展覧会みたいです」
小鳥「そうなんですか。プロデューサーさんって、芸術に興味があったんですね〜」
P「まあ……趣味ってわけじゃないんですが。たまたま駅で広告を見かけて……」
小鳥「なるほど。でも……」
小鳥(ど、どうしよう。何で私を誘ったんですかって、聞きたいけど……///)
小鳥(どうせ深い意味はないだろうし……)シュン
P「小鳥さん?」
小鳥「は、はひっ」
P「なんだか今日の小鳥さん、可愛いですね」
小鳥「……か、可愛い?」
P「ええ。仕事でしか顔を合せませんからね。新鮮ですし、私服も似合ってますよ」
小鳥「あ、ありがとうございます……」カアア
小鳥(やば……嬉しいかも……///)
P「さ、そろそろ行きましょうか」スッ
小鳥「は、はい……」
――――
――
12:30/街
P「小鳥さんって、休みの日はどう過ごしているんですか?」
小鳥「え、えーと……。まあ、ショッピングとか、でしょうか」
P「そうなんですか。流石ですね。俺なんか家でゴロゴロしてばかりですよ」ハハハ
小鳥(言えない……! 一日中テレビ見ながら3チャンネルに没頭しているなんて……)シクシク
P「小鳥さん、趣味とかあるんですか?」
小鳥「え!? そ、そうですね……。ありきたりですけど、音楽を聴いたりでしょうか」
P「いいですね。俺も昔楽器やっていたんで、好きです」
小鳥「わあ、カッコイイですね〜」
P「まあ、高校や大学時代の話ですけどね」
小鳥(うう……プロデューサーさんから滲み出るリア充っぽさが辛いわ……)シクシク
P「昔はバンドなんかもやっていました。でも、最近は仕事が忙しいですからね〜」
小鳥「やっぱり、社会人は自由な時間が少ないですよね」
P「でも、仕事が楽しいっていうのが、まだ救いですね」ニコッ
小鳥(ああ、プロデューサーさんの笑顔が眩しい……!)
P「そういえば、小鳥さんのCD聴きましたよ」
小鳥「ピヨッ!? な、なんで聴いちゃったんですかあ〜?」
P「だって気になるじゃないですか。春香やみんなが絶賛していたんで」
小鳥「は、恥ずかしいですよう……」カアア
P「小鳥さんって、歌が上手かったんですね。びっくりしましたよ、俺」
小鳥「そ、そんなことないです」ブンブン
P「はは。そんなに謙遜しなくても」
小鳥(もう……あれがまさか録音されていたなんて〜)
P「あ、小鳥さん。ハンカチ落としましたよ」スッ
小鳥「あ、いけない……」スッ
ピト……。
小鳥「!?!?」
P「あ、すみません」
小鳥「い、いえ……こちらこそ……」バッ
小鳥(て、手に触っちゃった……。男の人の手って、大きい///)
P「はい。気を付けて下さいね。小鳥さん」ニコッ
小鳥「あ、ありがとうございます……」
P「それじゃ。行きましょうか」クルリ
小鳥(2X年生きてきて……ようやく男性の手に……)
小鳥(私……今日で運を遣い果たしちゃうかも……)
――――
――
12:40/765プロ事務所
春香「それじゃあ、3チームに別れよ。食べ物の買出しと、グッズ買出し、事務所で準備の3つね」
亜美「はいはい! 亜美と真美はドン〇行きたい!」
真美「真美たちの得意分野だからねっ! やよいっちも強制参加!」
やよい「ええ〜? わたしもですかあ?」
亜美「あと、いおりんも来てね→」
伊織「な、何でこの伊織ちゃんがこの暑いなか外に出なきゃならないのよ!」フン
やよい「でも、伊織ちゃんはこういうの選ぶセンスが良いかなーって思いますよ?」
伊織「そ、そうかしら? まあ、どうしてもって言うなら着いて行ってあげるわ」
春香「じゃあ、グッズ買出しはその4人で決定ね」
千早「春香。私たちはどうしましょう?」
春香「うーん、一応私が言い出したコトだし、私も買出しに出るよ」
千早「そう。それなら私も手伝うわ」
春香「ありがとう、千早ちゃん」
真「じゃあ、ボクも行くよ。雪歩もどう?」
雪歩「あまり役に立たないかもですけど……。私で良ければ」
真「オッケー。じゃあ、ボクたち4人で食糧の買出しだね!」
響「それじゃあ、自分と貴音、美希とあずささんで、準備しておくぞ!」
貴音「春香。お昼にらあめんを頼みたいのですが……」
あずさ「そうね〜。近くのお店で、折り紙とか買ってこなくっちゃ」
美希「ミキ……今日はちょっと眠いかも、なの……」
春香「あ、あずささんは事務所から出ないほうが……。とりあえず、皆よろしくねっ」
――――
――
12:50/美術館
P「小鳥さん。見てください」
P「このポール・セザンヌっていう画家の個展なんですけど、パリとプロヴァンスの、二つの場所に注目して振り返るものらしいです」
小鳥「わあ……とっても綺麗ですね」
P「生まれ故郷であるプロヴァンスと、画家としての成功を夢見た場所であるパリ。フランスの二つの地で描かれた作品を並べて、楽しむみたいですね」
小鳥「こういう場所って、あまり来たことがないので……新鮮です」
P「俺も、よく来るわけじゃありませんよ。本当、何年振りかな」
小鳥「でも、たまには良いですよね」
P「ええ。絵画とか見てると、何だか考えさせるというか」
小鳥「それ……ちょっと分かります」
P「ですよね。それじゃ、ゆっくり見て廻りましょうか」クルリ
小鳥「はい」
小鳥(なんか……楽しいなあ)
――――
――
13:10/ドン〇ホーテ
伊織「なんなのよ。このごちゃごちゃした店は」
亜美「いおり〜ん。知らないの→? パーティーグッズ買うならここっしょ→」
真美「コスプレグッズもあるから、いおりんは買って着なきゃだねっ!」
やよい「うわあ〜。見たことないモノがいっぱいです〜」キラキラ
伊織「それで、何を買うつもりなのよ」
亜美「とりあえず、クラッカーは人数分用意しなきゃだよねっ」
真美「あとは……かつらとか、鼻メガネとか? それからそれから……」
やよい「あれー? 何だかあっちの方、ピンク色ですね〜」
伊織「ぴんくー? あ、あれは……//」
亜美「んっふふ。やよいっち〜、あの暖簾をくぐるとだなあ〜」
真美「真美たちの知らない、オ・ト・ナな世界が待っているのだよ→」
やよい「はえ? な、何だかよく分からないです……」
伊織「や、やよいにはまだ早いわ! 亜美と真美も、ふざけてないで急ぐわよっ!」ツン
亜美「ぷぷ。いおりんは清いですな」
真美「まったく、可愛いツンデレちゃんだねっ」
やよい「……???」キョトン
――――
――
13:20/美術館
小鳥「わあ、この風景画、綺麗ですね〜」
P「サント=ヴィクトワール山、ですね。外国の田舎って、こんな感じなんですかね」
小鳥「日本とはまた違った趣がありますよね」
P「はい。俺、海外と言えば中国くらいしか行ったことがないんで。一度行ってみたいです」
小鳥「へえ。中国ですか。旅行か何かですか?」ハテナ
P「大学時代に、親父が向こうで会社を任されていたんです。それで、夏休みに観光もかねて会いに行ったんですよ」
小鳥「すごいなあ。私、海外って一度も行ったことないんですよね〜」
P「そうなんですか。いつか、事務所の皆で海外へ慰安旅行! なんてどうでしょう?」
小鳥「南国とか、良いですよね!」パアア
P「まあ、当分先の事になりそうですけどね」
小鳥「それまで、私もサポート頑張りますね」
P「はい。俺ももっと、皆に仕事取ってこなきゃ」
小鳥「期待してます♪ プロデューサーさん」
――――
――
13:40/765プロ事務所
響「折り紙と糊買ってきたさー」ガチャリ
あずさ「おかえりなさい。響ちゃん」
貴音「はて、その折り紙は、何に使うのですか?」
あずさ「えーと、輪っかを作って、それを繋げて……ほら、こうするの」
貴音「これを……飾るのですか?」ジーッ
響「少しはパーティーっぽくなる気がするぞ」
あずさ「私たちに出来ることと言えば……後はテーブルを並べるくらいかしら?」
響「お、ハム蔵も一緒にやるのか?」
ハム蔵「うい」
貴音「それでは……わたくしもその、輪っかを作る作業に……」
あずさ「あらあら。それじゃあ、皆で頑張りましょう」
美希「……Zzz」スヤスヤ
――――
――
13:50/美術館
小鳥「これは……肖像画ですか」
P「ああ。えーと、これはセザンヌの奥さんを描いてるみたいですね」
小鳥「……綺麗な人だなあ」
P「何だか、素敵ですよね。こういうの」
小鳥「はい……。奥さんかあ」
P「小鳥さんは、結婚願望とかあるんですか?」
小鳥「ぴよっ!? な、何でですか?」アセアセ
P「ちょっと、気になって」
小鳥「そ、そうですね……。一応あります」
P「まあ、女性の方は持っているものですよね」
小鳥(でも……そんな相手、今までどこにも居なかったのよね……)シクシク
P「俺も、将来的には結婚、したいですね」
小鳥「プロデューサーさんって、その……彼女さんとか、居ないんですか?」
P「残念ながら。まあ、欲しいとは思いますけどね」
小鳥「そうですか。あ、あの……プロデューサーさんは、どんな女性が好みなんですか?」
P「え? そうですね……」
小鳥「…………」ゴクッ
P「どうだろう……」ウーン
小鳥「じゃ、じゃあ、例えば事務所の子なら、誰が良いですか?」
P「そうだなあ……」
小鳥(やっぱり……春香ちゃん? 美希ちゃんかなあ? 流石にやよいちゃんは……歳が離れすぎてるし……)
小鳥(あ、あずささんかな? 最年長だもんね)
小鳥(もしかして、同僚の律子さんなんて事も……)
P「事務所の中で彼女にするなら……」
小鳥「……するなら?」ゴクッ
P「……小鳥さんですね」
小鳥「……ぴ、ぴよ?」
P「だって、キレイですし。一番歳も近いですし……」
小鳥「…………」←石化中
P「歌も上手いですし。少し子供っぽいところもあって、可愛いと思いますよ」
小鳥「……わ、わたしですか?」
P「そうですね。まあ、俺なんかじゃ小鳥さんには釣り合いませんよ」ハハハ
小鳥「……///」
P「小鳥さん? どうしました?」
小鳥「ちょ、ちょっとお手洗いに行ってきます……」タタタ
P「わかりました。俺はここで待ってますね」
小鳥「…………」ドキドキ
小鳥「……わたしが、プロデューサーさんの好みの女性……?」
小鳥「ほ、本当かな? 嘘じゃないよね?」
小鳥「きっと、お世辞よね……うん。わたしにそんな魅力……」
小鳥「でも……」
小鳥「どうしてこんなに、嬉しいのかなぁ」カアア
――――
――
14:10/ケーキ屋
春香「ね、千早ちゃん。どんなのがいいかなあ?」クルリ
千早「そうね……。とりあえず、いくつ買えばいいのかしら?」
真「ええと……社長と律子、プロデューサーと小鳥さんも入れて16人だから……」ウーン
雪歩「ホールケーキを3つくらいかなあ?」
春香「やっぱり、いちごショートは欠かせないよね〜」パアア
千早「私はナンでもいいわ」
真「チョコレートケーキはどうかなあ?」
雪歩「わあ……紅茶のスイーツ美味しそう……」キラキラ
春香「皆の好みも考慮しないとだね」
千早「無難に選べば大丈夫じゃないかしら?」
真「だよねっ! じゃあ、いちごショートとチョコは確定で!」
雪歩「このレアチーズケーキなんてどうでしょうか?」
春香「あっ! いいかも! じゃあ、ロウソク立てるのは、このハート型のいちごショートで……」
千早「そういえば、ロウソクって何本買えば良いのかしら?」
真「う〜ん……そういえば、今日で何歳になるのかな?」
雪歩「にじゅうチョメチョメ歳としか情報がありませんし……」
春香「そんなにいっぱい立てたら穴だらけになっちゃうよ〜」
千早「そうよね。じゃあ、10本にしましょう」
真「だね。そうと決まれば、早く買って冷やしておかないと!」
雪歩「もう9月なのに、今日も暑いですね……」ヘタリ
春香「あはは。それじゃ、買っちゃおう♪」
――――
――
14:30/美術館
P「小鳥さん。ちょっと」
小鳥「……? 何ですか?」
P「見てください。晩年のセザンヌのアトリエを再現しているみたいです」
小鳥「なんだか、素敵ですね」
P「はい。芸術家って、本当にいろんな人がいますよね」
小鳥「この人……どんな気持ちで絵を描いていたんですかね〜」
P「どうでしょう。一度頭の中を覗いてみたいですよね」
小鳥「ですね。プロデューサーさんは絵も描いたりするんですか?」
P「いえ。俺、美術はからっきしダメだったんです」
小鳥「でも、音楽は得意だったんですよね」
P「まあ、子供の頃からピアノ習ってましたから」
小鳥「いいなあ。私も幼いころは憧れました」
P「これでも、夢はピアニストだったんですよ」ハハ
小鳥「プロデューサーさんって、結構何でも出来ますよね〜」
P「そんな事ないですよ。それより、今度教えましょうか? ピアノ」
小鳥「ええ? いいんですか?」
P「まあ一応、家に電子ピアノ置いてるんで」
小鳥「でも……迷惑になりませんか?」
P「大丈夫です。オフの日とか、暇だったら連絡下さい」
小鳥「わあ、ありがとうございます」パアア
P「そんな大げさですよ。じゃあ、一通り廻りましたし、そろそろ出ましょうか」
小鳥「そうですね。とっても楽しかったです」
P「俺もですよ。小鳥さんと来れてよかったです」ニコッ
小鳥(本当に、幸せだな)
――――
――
15:00/765プロ事務所
春香「ただいまー」
亜美「あ、はるるんお帰り〜」
真美「うわあ、すっごい荷物だね→」
真「準備の方は、どんな感じ?」
響「上出来さー。 自分、頑張ったぞ! な、ハム蔵♪」
貴音「輪っかを作り続け、時を忘れてしまいました」ボーッ
あずさ「後は、みんなでお掃除をすれば大丈夫じゃないかしら〜?」
やよい「うっうー! お掃除なら任せてくださいっ!」キラリン
伊織「グッズは、とりあえずテーブルの上にまとめておいたわ」
春香「ありがと伊織。千早ちゃん、ケーキ冷蔵庫に入れておいてくれるかな?」
千早「わかったわ。春香じゃ、転んで台無しにしてしまうから」
春香「もう、ひどいなあ千早ちゃんは」テヘヘ
雪歩「じゃあ、わたしはとりあえずお茶をいれてきますね〜」トテテ
美希「……ミキは、おにぎり作るね〜」トコトコ
春香「…………」
春香「なんだかいいな。こういうの」
――――
――
15:30/アクセサリーショップ
P「小鳥さんって、こういうの好きなんですか?」
小鳥「やっぱり、可愛いじゃないですか」
P「そうですね。今日のピアスも、似合ってますよ」
小鳥「ふふ、ありがとうございます」
P(やっぱり、指輪じゃ重すぎるし……)
小鳥「わあ、これ可愛いな〜」キラキラ
小鳥「ね、プロデューサーさん。どっちが良いと思いますか?」クルリ
P「そうですね。俺はこっちのが好きですね」
小鳥「実は、私もこっちかなーって思ってました」
P「趣味が合いますね」
小鳥「はい。どうしよう、これ買っちゃおうかなあ」
P(ピアスくらいなら、大丈夫かな)
P「小鳥さん。良かったら俺がプレゼントしますよ」
小鳥「え? プロデューサーさんが?」
P「はい。せっかく付き合ってもらいましたし。お礼がしたいです」
小鳥「そんな……。私も楽しませてもらったのに。悪いです」
P「いえ。俺がそうしたいんです。お願いしますよ」
小鳥「でも、これ結構高いし……」オロオロ
P「はは。大丈夫ですよ。一応、765プロの敏腕プロデューサーですから」
小鳥「自分で言うのはちょっとヘンですよ、プロデューサーさん」クスクス
P「まあ、とにかく。今日はトクベツって事で」ニコッ
小鳥「ほ、本当に……イイんですか?」
P「はい。それじゃあ、店員さん呼んできますよ」
小鳥「あっ……」
小鳥「…………」
小鳥「どうして、プレゼントなんか……」
小鳥「私、プロデューサーさんと居るだけで幸せなのにな」
――――
――
16:00/765プロ事務所
春香「これで、後は待つだけだね!」
千早「みんな、お疲れ様」
伊織「何だか準備だけで疲れちゃったわね」
亜美「きっと驚くよねっ! 真美」ニパッ
真美「そだねっ。もしかしたら泣いちゃうかも」
あずさ「ハム蔵ちゃんも、お疲れ様〜」ナデナデ
真「社長と律子は、何時ごろ着くのかな?」
響「17時には来れるって、さっき電話があったぞ」
貴音「美希……つまみ食いをしてはなりませんよ」
美希「お腹減ったの……。ハニーはいつ帰ってくるの〜?」バタバタ
やよい「プロデューサーが、連れてくるんですよね?」
雪歩「そうだったと思います……」
春香「プロデューサーさんが、その役目は俺に任せてほしいって。でも、どうしてなのかな?」
伊織「プロデューサーの事だから、小鳥とデートでもしているんじゃない?」
美希「そ、それは初耳なの! そうなの? 春香」
春香「言い出しっぺは私だけど、計画したのはプロデューサーさんだし……。私にもわからないよ〜」
千早「とりあえず、待っていましょう」
真「春香。プロデューサーに、準備できましたメール、送らなきゃ」
春香「そ、そうだね。じゃあ、みんなは休んでてね」
――――
――
16:30/公園
小鳥「今日は、とっても楽しかったです」
P「俺の方こそ。小鳥さんと過ごせて良かったですよ」
小鳥「あのう……本当にピアス、貰っちゃっていいんですか?」
P「はは。もう何回目ですか。受け取ってくださいよ」
小鳥「本当に、ありがとうございます。大切にしますね」
P「……はい。そう言っていただけると嬉しいです」
小鳥「あ、そうそう。プロデューサーさんに見てもらいたい物があったんです」
P「……? 何ですか?」
小鳥「ええと、これです」ガサゴソ
P「これは……アルバムですか?」
小鳥「はい。みんなの写真を残しておこうと思って」
P「すごく丁寧ですね。ぷっ、春香は相変わらず転んでばかりだなあ」
小鳥「後何枚か、転ぶ瞬間の写真がありますよ」クスクス
P「ていうか、美希も寝てばかりじゃないか」
小鳥「でも、最近はレッスンも頑張るようになりました」
P「千早……よく笑うようになりましたね」
小鳥「ええ。昔は、歌にしか興味がないみたいでした」
P「あ、真が髪伸ばし始めたのって、この頃かあ」
小鳥「女の子っぽく見られたい、って気持ちが出てますよね〜」
P「貴音……どんだけラーメンばかり食べているんだ」
小鳥「最近貴音ちゃんも、人気出てきましたね」
P「あずささんは……少しは迷子にならなくなったかな?」
小鳥「それでも、週一で事務所に辿りつきませんけどね」
P「響も頑張ってますよね。何事にも」
小鳥「響ちゃんを見ていると、元気が湧いてきますよね」
P「雪歩……。少しは俺に慣れてくれましたかね?」
小鳥「はい。雪歩ちゃんなりに、信頼していると思います」
P「伊織は何だかんだで、一番常識人ですよね。それに、仲間想い」
小鳥「素直じゃないですけど、とっても良い子ですね」
P「俺、実はやよいのこと尊敬してるんですよね」
小鳥「私もです。まだ中学生なのに、いつも楽しそうに笑って」
P「はい。亜美も真美も、一緒に居ると楽しい」
小鳥「ムードメーカーですから。二人が居ないと、さみしいです」
P「律子も、若いのにしっかりしてる」
小鳥「もう今の765プロは、プロデューサーさんだけじゃ仕事になりませんからね」
P「はい。それに社長も、小鳥さんも」
小鳥「そして、プロデューサーさんが居て、やっと765プロなんですよね」
P「…………」
小鳥「…………」
P「どうして、アルバムを?」
小鳥「何だか、寂しかったのかもしれません」
P「寂しい?」
小鳥「はい。皆、どんどん成長して、お仕事も増えて。もしかしたら、事務所の全員で集まれることも、少なくなるかもしれない」
小鳥「だから、みんなの想い出を、残しておきたいなと思ったんです。お仕事が辛い時や、泣きそうな時に、このアルバムを見て欲しいんです」
P「……いいですね。そうやって、皆で助け合えるのって」
小鳥「はい。それに、プロデューサーさんにも、私は感謝してます」
P「そんな。俺は何もしてないですよ」
小鳥「プロデューサーさんが来てから、毎日が楽しいです。写真の中で、みんなが笑っていられるのは、プロデューサーさんのおかげなんですから」
P「……小鳥さんだって、同じです」
P「春香が言ってましたよ」
小鳥「春香ちゃんが?」
P「はい。仕事で辛い事があって、ヘコんで事務所に戻った時に……小鳥さんが言ってくれた『おかえりなさい』に、何度救われたかわかりませんって」
小鳥「……本当なら、嬉しいな」
P「小鳥さんは、俺たちを支えてくれているんです。だから皆も、俺も感謝しているんですよ」
小鳥「……ありがとう、ございます」
P「いいえ。それに俺、小鳥さんのこと……」
小鳥「へ……? 私のこと?」
P「…………」
小鳥「…………」ドキドキ
携帯「ブルルルル」
P「うわあ! め、メールだ」
小鳥(び、びっくりした……)
P「……よし」パタン
小鳥「……?」キョトン
P「小鳥さん。突然ですけど、今から事務所いきませんか?」
小鳥「……何か忘れ物ですか?」
P「いえ……。どうしても、小鳥さんと行きたいんですよ」
小鳥「……? わかりました」
小鳥(なんだろ? お仕事かな?)
P「それじゃあ、行きましょうか。小鳥さん」スタ
――――
――
17:30/765プロ事務所
P「小鳥さん」
P「今からドアを開けます。その前にお願いがあります」
小鳥「何ですか?」
P「俺が良いって言うまで、目を瞑っていてください」
小鳥「……わかりました」
P「ありがとうございます」
ガチャ……。コツ、コツ……
小鳥「…………」
P「さ、もういいですよ。目を開けてください」
小鳥「…………!」
小鳥「こ、これは……?」クルリ
P「今日は……小鳥さんの誕生日、ですから」
――――
――
事務所の中はとても暗かった。カーテンも締め切っていて、外からの光も遮断している。
P「春香。頼む」
けれど、プロデューサーさんが口を開いた瞬間に、前方で小さなオレンジ色の光が灯った。
春香「小鳥さん! お誕生日、おめでとうございます!」
春香ちゃんの声に続いて、耳に届くのは、『Happy birthday to you……』というみんなの声。
その優しい歌声を聴いて私は初めて、今日が9月9日。私の誕生日だったことに気がついた。
小鳥「ぷ、プロデューサーさん。これは……?」
P「おめでとうございます。小鳥さん。 ほら、ケーキの火、消さないと」
プロデューサーさんが、私の背中をそっと押してくれる。
見れば、みんなが笑顔で、はやくはやく、と私を手招きしてくれる。
驚きと、嬉しさと気恥しさが胸の内で渦巻いていた。
ふわふわのケーキの上には、形の良い真っ赤なイチゴ。
その隙間に立てられた、カラフルなロウソクに向かって、私は息を吹きかけた。
全員「おめでと〜ございまーす!」
パーン、とクラッカーの弾ける音がところどころで鳴った。
誰かが照明を点けたのか、ようやくいつもの事務所の風景が目に入る。
小鳥「これ……私のために?」
春香「もちろんです! 社長に聞いたんですよ。小鳥さんの誕生日」パアア
小鳥「しゃ、社長!?」
社長「いやあ、小鳥くんも、765プロの一員だからね。皆で祝うべきだと思ったのだよ」
春香「発案は、私とプロデューサーさんですけどね」テヘヘ
小鳥「ぷ、プロデューサーさんも?」
P「はい。春香が、小鳥さんにもお礼がしたいって」
小鳥「…………」
春香「どうしたんですか? 小鳥さん」
小鳥「……ぐすん」
亜美「あー! ピヨちゃんが泣いちゃった!」
真美「ちょっと、いくらなんでも涙脆すぎっしょ→」ニヤニヤ
P「こ、小鳥さん? 大丈夫ですか?」
小鳥「うええん。こ、こんなのズルイですよ〜」シクシク
P「……黙っててすみません。サプライズだったんで」
小鳥「もう……私嬉しくって……。泣いちゃうに決まってます……」
P「泣かないでくださいよ。ほら、ケーキ食べましょう?」
小鳥「……ひっく。……くすん」
どうしてこんなにも嬉しいのに、涙が出るんだろう。
我ながらみっともないなあと思うけれど。
今だけは、泣いてもいいかな。
こんなに嬉しい誕生日は、生まれて初めてだったのだから。
――――
――
社長「キミ。例のもの、持ってきておいたよ」
律子「もう……。相変わらず、プロデューサーは無茶を言いますね」
P「ありがとうございます。社長。律子も、助かったよ」
律子「まあ、構わないですけど。何に使うんですか? 電子ピアノなんて」
P「まあ、二つ目のサプライズってとこかな」
律子「……?」
P「春香。部屋の照明、少し落としてくれるか」
春香「はい。ええと……これくらいでいいですか?」トテテ
P「おっけー。サンキューな」
美希「ハニー? 何を始めるの?」キョトン
伊織「あんた、またろくでもない事考えてるんじゃないでしょうね?」ツン
やよい「プロデューサー? どーしたんですかあ?」
P「小鳥さん。ちょっと、前に出てきてもらえますか?」
小鳥「……?」トコトコ
真「プロデューサー。そのピアノは?」
P「ああ。俺が使うんだよ」
亜美「え→!? 兄(C)ってピアノ弾けるの!?」
真美「な、なんかカッコイイかも!」
あずさ「あらあら。プロデューサーさんは芸達者ですね〜」
P「小鳥さん。今から俺が伴奏するんで、何か歌ってくれませんか?」ニコッ
小鳥「え、えええ!?」
千早「わ、小鳥さんの歌、ぜひ聴かせてください!」
響「自分も聴きたいぞ!」ニパッ
雪歩「小鳥さんって、すっごく上手なんですよね〜」ポワーン
貴音「これは……心して聴かねばいけませんね」
小鳥「ちょ、ちょっとプロデューサーさん! 何を言い出すんですか!?」アセアセ
P「まあパーティーの主賓ですし。何か歌いたい曲ありませんか?」
小鳥「歌いたい曲……?」
社長「……小鳥君の歌がまた聴けるとは……うう」
律子「社長、涙ぐむにはまだ早いですよ」ポン
小鳥「……何でも、弾けるんですか?」
P「まあ、コードをさらうだけですから。知っている曲で、よほど難しい曲じゃなければ」
小鳥「それじゃあ……『おもいでのアルバム』を」
P「……みんなのうた、ですか?」
小鳥「……はい」
P「懐かしいですね。わかりました」
小鳥「それでは、音無小鳥、歌います」
――――
――
いつのことだか 思い出してごらん
あんなこと こんなこと あったでしょう
嬉しかったこと 面白かったこと
いつになっても 忘れない
人前で歌うことは、好きではなかった。いや、得意ではなかったと言うべきかもしれない。
それでも、今はとても気持ちよく、自然と声が出る気がした。
もしかしたら、プロデューサーさんが奏でる優しい音色のおかげかもしれない。
これまで、本当に色々な事があった。
それこそ、春も、夏も、秋も、冬も。一年中が思い出でいっぱいだ。
時には、辛いこと、苦しいこともあったけれど。
こうして、皆で支えあって、私たちは過ごしてきた。
私は、本当に良い仲間に恵まれたと思う。
だって、こんなにも暖かい。
優しさに包まれるような、この場所と765プロのみんなは、私にとって、二つ目の家であり、家族みたいなもの。
これからも、たくさん写真を撮ろう。 例えアルバムが何冊増えたとしても。
みんなで振り返られる思い出になるなら。
それほど嬉しいことは、きっとないよね。
――――
――
P「小鳥さんの歌、ほんと素晴らしかったですよ」
小鳥「いえ。プロデューサーさんの伴奏も素敵でした」
P「無茶ぶりでスミマセン」
小鳥「ほんとですよ、もう。でも……」
P「…………?」
小鳥「今日は、ありがとうございました」
P「……はい」
小鳥「……今日は最初からこのために私を?」
P「ここまで連れて来るのは俺の役目でした」
小鳥「じゃあ……その、で、デートもこのパーティーのために……?」
P「あ、いや……。美術館は飽くまでも俺が小鳥さんを誘いたかったからで……」ドギマギ
小鳥「そ、そうですか……。嬉しいです///」カアア
P「いえ……///」
小鳥「そ、そうだわ。プロデューサーさん、一緒に、写真撮りませんか?」モジモジ
P「いいですね。じゃあ誰かにシャッターを……」
亜美「…………」
真美「……」
亜美「……なんか、仲いいね」ジーッ
真美「そだね。二人だけのセカイって感じだね」ジロジロ
P「うわっ! 亜美に真美! 驚かせるなよ」
美希「むう〜! 小鳥! ハニーはミキのなんだよ?」プクーッ
春香「わあ! 小鳥さん。そのピアス、綺麗ですね!」
小鳥「ぴ、ぴよっ!? このピアスは……その……」チラリ
伊織「も、もしかして……あんたが!?」
P「えーと……こ、これはだなあ……」
美希「ハニー! 説明するの〜!」
P「うわ美希っ! くっつくな〜」
律子「プロデューサー! 社内恋愛は禁止ですよっ!」
社長「キミ……まさか小鳥君に手を出したのかねっ!?」
わーわー、がやがや……。
小鳥「……くす」
小鳥「ずっと、これからも」
小鳥「幸せな思い出が、増えますように」
小鳥『おもいでのアルバム』―Happy Birthday―
お疲れ様!
Entry ⇒ 2012.05.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「めんばぁに不良のような態度を取る娯楽、ですか」
貴音「ふふ 普段おそらく比較的穏やかな私がとんでもない態度を取る…」
貴音「小鳥嬢がかめらを構えていますが 気にせずに始めましょう」
小鳥「あれっ、バレてた!?」
貴音「気にしない理由ですか…? なぜならこれは…」
小鳥「…い、一応いっておくわ ごくり!」
貴音「ただの余興だからですよ」
春香「あ、貴音さん!今日は早いですね?おはようございます!」
貴音「…ちっ! 朝からうるさい小娘ですね!」
春香「…はい?」
貴音「どうせ毎週のくっきぃやどーなっつは、人の気を引こうとしているだけ!」
春香「貴音さん…? どうしたんですか?」
貴音「ちっ! 春香はあざとい小娘ですよ!」
春香「貴音さん、舌打ちは「ちっ」ってしゃべるものじゃないです… こうやるんですよ? …チッ」
貴音「…ひっ」
春香「あ、すみません ちょっとやってみたかっただけです… はい、貴音さん 今日は抹茶味のクッキーです」サッ
貴音「…いただきます… ではなくて!」
貴音「あれが本物の…舌打ち…!」
貴音「いいでしょう ならば次は…おや 千早、ですか」
千早「四条さん おはようございます 最近いつもその席にいますね」
貴音「…ここは私の縄張りです 近寄るのではありません」
千早「はぁ、そうですか…すみません」
貴音(千早、驚いています!この調子…!)
貴音「まったく 歌がうまいだけで調子に乗るなど愚の骨頂!千早など、歌がただただうまいだけの歌バカでしょうに!」
千早「ありがとう… 私には歌しかありませんから そんな言い方でもうれしいです」
貴音「効果がない…? 面妖な…」
貴音「らぁ! ちょっとこんびにで…らぁめん買ってきなさい!」ガゴン
千早「え… どうしたんですか、四条さん そんなに興奮して…」
貴音「びびって声も出ませんか!」
千早「何言ってるんですか 喋ってるじゃないですか…」
貴音「禁じ手ですが やむを得ませんね この、あぶそりゅーとうぉーる!」
千早「………」
貴音「ふふ びびって声も…」
千早「…言っていいことと、いけないことってあると思います absolute wall 直訳で絶壁、ですよね」イラ
貴音「はっ! す、すみません千早 言いすぎました」
千早「知っていますか? 絶壁って本当はcriffっていうんです クリフハンガーとかあるじゃないですか」スーッ
貴音「く、くるのではありません千早! 私は不良ですよ!」
千早「結構」
貴音「おや…いいところに やよい、ですか」
やよい「貴音さぁん!こんにちはぁ」
貴音「どうしたお嬢ちゃん! 貧乏な子供が来るところじゃありませんよ!」
やよい「え…? なんか古いドラマみたいですぁ! 貴音さんさすがに演技力がありますねぇ!」キラキラ
貴音「うっ…まばゆい…しかし負けませんよ 焼きそばぱんを買ってきなさい!おつりはやりますよ!」 っミ 1000円
やよい「何個ですか?」
貴音「えっ… か、買えるだけに決まっているでしょう、この、ばかやろう!」
やよい「はい…すみません いってきますぅ!」スタタタタ
貴音「…や、やりすぎでしょうか…」
貴音「ご、ご苦労様です」
やよい「おつり、86円も残りましたぁ 本当にもらっていいんですかぁ!?」パァ
貴音「……すみません…」
やよい「えっ…?」
貴音「すみませんやよい!こんな可愛いやよいに私はなんということを…! ほら、おつりだけと言わず焼きそばぱんもいただきなさい!」サッ
やよい「え、でも 悪いです…」
貴音「いいのです! ほら、すべて食べなさい! 無理なら持ち帰り、家族に与えてよいのですよ!」
やよい「あ…ありがとうございます…貴音さんっ!」
貴音「いえいえ…」ニコニコ
貴音「…はっ! 私としたことが全然不良ではありません!」
響「お、貴音ー 最近その席すきだね 美希がよく寝てるからよだれ注意だぞ」
貴音「…よりによって響、ですか」
響「え?どしたの?」
貴音「この一人ぼっち沖縄娘やろう! "孤独"な響ごときが"孤高"な私に近寄るなど愚か者の極、直ちにこの場から失せなさい! さもないとしばきますよ!」
響「……」ジワッ
貴音「あっ」
響「う、うわぁぁぁぁん! 貴音が、たかねがおかしいぞぉ…!」
貴音「本気で泣いて…響、うそです、泣き止んで……」
響「貴音も結局自分のこと1人ボッチだと思ってたんだぁぁぁっ! もうやだぁ!」
貴音「あうあう… 響、冗談ですから…」
響「うっ、ぐすっ 貴音なんか…知らないぞ! もう知らないからなっ!」ダッ
貴音「あっ… ひ、響!」
小鳥「今のはやりすぎよ、貴音ちゃん…」ジーッ
貴音「…びでおを自重してから言ってほしいものです」
響「やだ!もうくるなよ!」
貴音「ひびき!」ガシッ
響「は、離してよ 1人ボッチの自分なんかと話すことなんてないはずだぞ」
貴音「1人ぼっちだから放っておけないのではありませんか… 先ほどの発言は冗談です 落ち着いて…」ナデナデ
響「……ほんと…?」
貴音「ええ すみません 今とある余興を愉しんでいるのです… 私が響を嫌うわけがないではありませんか」
響「……そ、そっか 信じていいんだよね…」
貴音「私が響を嫌うようなことを言った時は…そうですね 地球に月が衝突するときでしょう」
響「はは… び、微妙にあり得そうな例えで怖いぞ… 貴音」
貴音「笑顔が一番です 本当にすみませんでした」
貴音「これはいいところに…! 伊織、ですか」
伊織「貴音じゃない どうしたのよ、息切らせて…」
貴音「ふっ… 軽い運動をしただけのこと… だぜ」
伊織「…え… …だぜ…?」
貴音「そうだぜ 今日は竜宮小町の仕事はないのですか …だぜ」
伊織「え、ええ 今日はあずさが竜宮小町とは別の仕事があるから」
貴音「そうで…だぜ 伊織は予定がなくて寂しそうですだぜ」
伊織「ねえ さっきからなにそれ…罰ゲームかなにか…?」
貴音「不良だぜ…」
貴音(完璧です)
伊織「なんか時代劇の下っ端みたいになってるわよ…? やめたら?」
貴音「そんなわけないです…ぜ…だぜ」
伊織「………はぁ」
貴音「ふっ びびって声も出ないみたいだぜ」
伊織「…もういいわ、ブレないのが貴音だし やってなさい…」トコトコ
貴音「勝利ですね… さすが不良です」ドヤ
小鳥(明らかにスルーされてる… けどドヤ顔な貴音ちゃん)ジーッ
貴音「おや 真美と亜美、ですか」
真美「お姫ちん!おはよ→!」
亜美「今日もお姫ちんだね→!」
貴音「真美、亜美 ふっ よく来た…」
真美「え なんか口調変じゃない…?」
亜美「お姫ちん…?どったの?」
貴音「どうもしておらぬ… さ、突っ立っておらず肩を揉め」
真美「なんか本物のお姫ちんみたい!ちょっとわがままな!」
亜美「わがままお姫ちんのお→せのままに→!」
貴音(ふふ 舎弟…舎妹?に肩を揉ませる 完璧です)
真美「へい合点! どうですか→ お姫さま→」モミモミ
亜美「お姫ちんじゃないね 本物の貴音姫だ→」ギュー
貴音「…はぅ 効きました 肩もみがうまいですね2人とも」
真美「元のお姫ちんだ→」
亜美「戻ったね→」
貴音「はっ…! で、でかした 褒めて遣わす!」
小鳥(もう不良関係ないんだけど… 面白いからいっか)
貴音「おや… 真、ですか」
真「あっ貴音 聞いたよ この前、まこまこしいって言葉作ったんだって…?」
貴音「…あれかよ! つい浮かんで使っただけかよ!」
真「うーんまぁ別にいやじゃないんだけどさ… どんな意味なのかなって」
貴音「一見美男子な真は本当はピュアな心を持っている乙女で可愛い という意味かよ!」
真「うっ…/// な、ならいいや… ただ頻繁に使うのは恥ずかしいからやめて」
貴音(ふふ、真もタジタジです!)
貴音「参ったのかよ」
真「それ、どこかの夏'sのマネ…? まさか貴音がやるわけないよね…」
貴音「はっ 考えてみればそうです…」
真「うーん どうしたの? なんか変だよ貴音」
貴音「いいえ、これはただの余興なのです 気にしないでください」
真「そ、そっか… 最近よくやってるみたいだけど 貴音って別に暇じゃないよね…?」
貴音「実は帰宅後は暇なのです なのでぎりぎりまで事務所に残り余興を愉しんでいます」
真「そうなんだ なんか楽しそうだし、今度僕も巻き込んでね」キラ
貴音「ええ 是非とも 可愛らしさと格好の良さを含む魅力 ある意味真は完璧なのやもしれません」
貴音「…完全に主となる余興を忘れていました」
雪歩「あっ四条さん…呼びました?」
貴音「おいィ? 呼んでいませんよ」
雪歩「そ、そうですか」ビクッ
貴音「おいィ? そこは空いていますよ 自由に座りなさい」
雪歩「あっはい… 四条さんもどうですかぁ? この時期でもお茶は美味しいですー」
貴音「おいィ? ぜひいただきましょう」
貴音(ふふ 気が強いほうではない雪歩を脅すような話始め 究極です)
小鳥(もう何がしたいのかわからないわ、貴音ちゃん 撮るけど)ジーッ
雪歩「ぼちぼち、です… 前よりはダメダメな自分を少しは直せたかなって…」
貴音「おいィ? 雪歩はがんばっていますよ そのままいけば、もっと高みを目指せるでしょう」
雪歩「四条さん… ありがとうございますっ」
貴音「おいィ? 自分のぺーすで頑張ればよいのですよ…」
雪歩「そういってくれる人、あんまりいないから…うれしいかな…」ウルッ
貴音(ふふ、泣かせました 勝ち星も増えつつあります)
あずさ「ただいまぁ… やっぱり2件連続でモデルのお仕事は疲れるわねぇー」クタッ
貴音「…ふっ 歳では?」
あずさ「……」
貴音「…ふっ 固まりました」
あずさ「た、貴音ちゃん それね すっごーく気にしてるの」ニコッ
貴音「…ふ、ふっ 階段を上るときの「よっこいしょ」」
あずさ「…貴音ちゃん? 運命の人も見つからないし、こう見えて結構いろいろ溜まってるんだから」ニコッ
貴音「…参りました」
あずさ「あらー」
あずさ「さ、さっきのは全然不良には思えなかったわー…? ただのあんまりしゃべらない人みたいな…」
貴音「なんと!」ガーン
あずさ「本物の不良はこう、長いスカートでマスクをつけてね バットとか持ってるのよ 「おらぁ」とか言えばそれらしいわね」
貴音「なるほど! 参考になりますね、ありがとう あずさ」
あずさ「いえいえー」
小鳥(何年前の不良の話…? って簡単に姿が浮かぶあたしもあたしだけど…)
貴音「完璧です …いいところに律子嬢、ですか」
律子「うわっ!た、貴音 何やってるの…?」
貴音「おらぁ おらぁ」
律子「なにオラオラ言ってるの… ふざけてないで着替えなさい、午後から撮影でしょ?」
貴音「おらぁ」
律子「そんな私でもアニメとかでしか見たことないようなレベルの不良、今時いないから…」
貴音「おらぁ えっ」
律子「しかも、オラオラ言われるだけで怖い?」
貴音「ある意味、恐怖に値すると思いますが」
律子「それはそうだけど」
貴音「…あずさに一杯食わされたのですか… 今度罰としてらぁめんを一杯食わされましょう」
律子「いい? 本当の不良っていうのはね 誰も見てないようなところで気弱な子からお金を奪ったり」
貴音「なんと!」
律子「授業とか仕事に出ないでどっかで遊んで、妨害とかしたり」
貴音「…面妖な…!」
律子「親御さんに、それはもう大きな迷惑かけるようなことしたり…」
貴音「…っ…」
律子「まぁそんな感じだから わかった?」
貴音「不良はいけません!」
律子「えっ…ええ…まぁそうね そうだけど」
貴音「美希!不良はいけません!仕事にはちゃんと出るのです!」
美希「うわっどうしたの貴音 別に美希、サボるなんて言ってないの」
貴音「…そ、そうですか」
美希「なんか甘いもの食べたいの… ハニーにおごってもらっちゃおうかな」
貴音「美希! ですから、不良はダメだと!」
美希「えぇ…? 」
貴音「失礼しました 別に奪うわけではありませんね」
美希「もう… あ、すごいパトカーなの 何かあったのかな」
貴音「美希!!不良は」
美希「貴音うるさいの! パトカーって言っただけなの…」
貴音「す、すみません つい」
貴音「今回の余興…どうやら失敗のようですね… 次は努力いたします」
おわり
乙!
お姫ちんかわいい乙
Entry ⇒ 2012.05.22 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「無自覚な、初恋」
ですが、嫌な気はしません。むしろ、心地好く感じるのです。
己の部屋から見える月をベッドから見上げ、今はここにいない、あの方を思い浮かべる。
貴音「…あなた様」
結果は合格。二位の方とは、差があまりなく、ギリギリの合格だったそうです。ふふっ、あの時の、あの方の喜び様といったら…。ですが、
貴音「…わたくしも、他人の事は言えませんね」クスクス
あの時の番組を、ひとりで録画をしたのは、わたくしだけの、とっぷしーくれっと。
貴音「…ふふっ。あなた様?あなた様は、わたくしを変えてしまったのですよ?」
今も、あの方と食べた、初めての『らぁめん』は、トクベツ。
貴音「…ふふっ、」モグモグ
…ですが、トクベツでなくとも、らぁめんはまこと美味なものです。
貴音「…てれびどらまの、ひろいん」
それが、わたくしの、わたくしたちの、転機でした。
貴音「…」
あの方は、いつものようにわたくしを説き伏せ、てれびどらまの監督からの、おふぁーを受ける旨を伝えていました。
その内容も、見ぬまま。
貴音「…きす…しーん…」
そう。そのてれびどらまは、きすしーんがありました。あの方は、それを事前に聞いていなかった様で、少々その監督に怒りの電話をしようとしていました。
ですが、
貴音「…構いません。わたくしは、あいどる、なのです」
わたくしは、あの方を止めました。
それは、あの方とわたくしを繋げているもの。その時のわたくしは、その繋がりが消えてしまうのを恐れておりました。
貴音「…構いませんよ?ふふっ、安心してください」
その時のあの方の顔は…とても辛そうでした。
わたくしも
すまない
と。
わたくしは、その時の心情を思い出す事が出来ません。何故ならば、
あの方が、泣いていたから
わたくしはその日、初めてあの方の涙を見ました。すまない、と涙を流しながら、わたくしの瞳を見つめるあの方
貴音「…」クスッ
今でもあの方のその顔は、思い出すことが出来ます。
そして、
ろけが始まりました。主役の殿方を見るあの方の顔は、とても言葉では表せないような切なそうな顔をしておりました。
貴音「…行って参ります」
わたくしは、その一言。ただ一言を、あの方に伝え、あの方の見ている前で、演技を行いました。
大丈夫。わたくしは、大丈夫。
主役の殿方と、あと少しでくちびるが触れ合いそうになった時。
ポロ...ポロ...
何故でしょうか。わたくしは、涙が止まらなくなってしまったのです。
後から聞くと、それはその場に居た全員が、息を飲む程…美しかったそうです。
そして、それを見た監督が一言。
くらんくあっぷ
その一言は、その場に居た全員を驚かせました。
それもそうでしょう。
そのてれびどらまにとって、最も重要なしーんを飛ばしたのですから。
握り締めた拳が、震えていたのですから。
収録を終えたわたくしは、あの方の所へと戻りました。綺麗な、身体のまま。
その時のあの方の言葉。そのただ一言が、嬉しかったのを憶えております。わたくしの、今までのどのような言葉よりも、嬉しかった言葉。
『お帰り。貴音』
その顔は、また、泣き顔でした。ですが、わたくしは、その時に気付いてしまったのです。
自分の、気持ちに。
今まで、自覚が無かったある感情。恋心。
それを感じた時、つい、言葉に出してしまいました。
貴音「…無自覚な、初恋」
どうしてなのでしょうか。最近、あの方と共に居ると、ふと苦しくなる時がある。
ですが、嫌な気はしません。むしろ、心地好く感じるのです。
己の部屋から見える月をベッドから見上げ、今はここにいない、あの方を思い浮かべる。
ですが、今のわたくしは、自覚をしております。
これは、わたくしの『初恋』なのだ、と。
ふふっ。あなた様?わたくしは、自覚をしてしまいましたよ?
明日から、お覚悟を、してくださいませね?
四条貴音の、
無自覚な、初恋
おわり
地の文は難しいね
綺麗だった。すっきり読めたよ
貴音「…ふふっ、なんでしょう。あなた様」ギュー
P「…いや、な?これは、何だ?」クイックイッ
貴音「…はて。わたくしの、て、ですが」キュッ
P「それは分かるんだが…何で朝から離してくれないんだ?」
P「嫌じゃ、無いけどさ」
貴音「ふふっ。では、今しばらくはこのまま、という事で」クスクス
P「…」
貴音「…だって、わたくしはもうあなた様をお慕いしてしまったのですから♪」ギュー
四条貴音の、
自覚のある、初恋
おわり
貴音「…それと…わたくしのくちびるは、既にあなた様専用、ですよ?」
貴音「ちゅっ」チュッ
おわり?
寝ている横顔は、どこか子供っぽいあの人。私の大切なプロデューサーさん。
あずさ「…ふふっ。イタズラしちゃおうかしら」ツンツン、ツンツン
あずさ「ふふっ。かわいい」ツンツン、ツンツン
あずさ「…」キョロキョロ、
今、私とプロデューサーさんしかいないのよね?
あずさ「…横、失礼しますね?」スッ、
あずさ「うふふ。あったかい」ニコニコ
P「んん…ん?」パチッ
あら?起きちゃったかな?
うふふ。慌てるプロデューサーさんも可愛い。
あずさ「…はい。おはようございます。プロデューサーさん」ツンツン、ツンツン
あずさ「うふふ。子どもみたいで可愛いですよ?」ナデナデ、ナデナデ
ちょっとお姉さんぶって、なでなでしてみる。慌てるプロデューサーさんって、何か新鮮
でも、何だか少し寂しくなって、プロデューサーさんから離れる。
P「あずささん?どうしたんですか?」
…やだ。
P「あずささん?」
私は、あなたにそう呼ばれたくない。私が、あなたに呼んでほしいのは
あずさ「あずさ」
何だか寂しくなって、少し離れてみたけれど
それだと、さっきより寂しくなって、抱き着いてしまった
P「あずささん?ちょっ!近いですって!」アタフタ、アタフタ、
あずさ「…あずさ、です。そう呼んでくれるまで、離れません」
子どもみたいなワガママ。だけど、今はワガママもいいかな、って思う
だって、私たちしか、いないんですもの。
皆のお姉さん、じゃない
素の、三浦あずさでいてもいい。今だけ
だけど、今の私はちょっぴり勇気が足りないみたい。
あずさ「…うふふ。びっくりしました?」ニコニコ
P「…」
プロデューサーさんは何も言わない。もしかして、怒っちゃった?
あずさ「…あの…プロデューサーさん?怒って…ます?」
どうしよう。プロデューサーさんが怒っちゃった…。
あずさ「…あの、」チラッ
あれ?プロデューサーさんがいない。どこに行ったのかしら…
P「あずさ」スッ、
プロデューサーさんの私を呼ぶ声がして、後ろから抱き締められる
ふふっ。ホントに、子どもみたいなんですから
三浦あずさのいたずら篇〜
おわり
ありがとうございました
Entry ⇒ 2012.05.20 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
美希「自転車は味噌汁ですか?」 上田「パネェ!!」
―収録スタジオ―
有田「…いや参ったね」
上田「そうだな、今週は特に参るだろうね、お互いに。」
有田「そうですね…いや〜参った…」
上田「まあでも、罰ゲームだからね…そこはお互いにしっかりやらないと。」
有田「上田さんはまだいいじゃないですか。ただ美希ちゃんの質問に答えればいいだけなんだから…
僕なんて低周波マッサージ着けてラジオですよ?」
上田「いやあのな、質問は質問でも『パネェ質問』なんだよ。キツさはお前とさほど変わらんよ。」
上田「はあ?お前何言ってんの?!っていうかどんな切り口だよ!」
有田「くじ引きで、どっちが低周波マッサージを受けるかどうかを決めませんか?」
上田「いや、やらんよ!そもそも低周波はお前の罰ゲームなんだからお前が受けなきゃ駄目だろ?」
有田「あのね上田さん、以前も言ったかもしれませんけど、僕本当にビリビリ系の罰ゲームだけは駄目なんですよ。」
上田「いや、罰ゲームっていうのはそういうもんだろ。『僕罰ゲーム大好きなんですよ〜それでは罰ゲームお願いしま〜す!』っていうのは罰ゲームとして成立しないだろうが。」
有田「そうなんですけど…じゃあ、わかりました!こうしましょう。僕の名前が書いてあるくじは10枚、上田さんのは3枚っていうことでどうですか?」
上田「だから枚数云々の前に、くじ引きはやらねえって言ってんだろうが!!」
上田「いや、あのさ…まあ仮によ、くじ引きして俺がお前の罰ゲームを受けることになったとするわな。
その場合は俺の罰ゲーム、つまり『パネェ質問』はお前が受けてくれるのか?」
有田「いや、それは上田さんの罰ゲームなんですから上田さんが受けるに決まってるでしょ。」
上田「だからそこがおかしいんだよ!!まだな、『もし上田さんが俺の罰ゲームを受けてくれた時は
俺が代わりに上田さんの罰ゲームを受けます!』っていうなら俺も考えるわ。」
有田「はあ…」
上田「それをさ、お前聞いた?『上田さんの罰ゲームなんですから上田さんが受けるに決まってるでしょ』って
言ったよね?そんなこと言ってる奴とは交渉の余地がないよ。」
有田「なるほど…じゃあ、くじは上田さんの名前が書いてあるやつだけでいいですよね?」
上田「いいわけねえだろうが!!『じゃあ』ってなんじゃい?!お前俺の話聞いてなかったのかよ?!」
上田「これが落ち着いていられますかぁ!?」
有田「とりあえずくじ引きしましょう?」
上田「やらねえし!!それにそのくじ引きには俺の名前のくじしか入ってねえだろうが!!」
有田「…上田さん、クジ引きをしてもらうわけにはいかないか?」
上田「おお、わかった…ってそんな手に引っかかるかい!コーナーの募集ならまだしも罰ゲームに関しては
その手法は無駄だよ!!低周波マッサージはお前の罰ゲームで決まってってからな!!」
有田「…おい上田、お前の“漢気”見せてみろ。」
上田「…いや…『“漢気”見せろ』って言われちゃ敵わんよ…」
上田「いや、ちょっと待って…あのさ、納得いかねえけど百歩譲ってくじ引きはするわ。
でもさ、常識的に考えて俺のくじだけっておかしいじゃんか?せめてお前のくじも入れろよ。」
有田「じゃあ1枚だけ…」
上田「10枚だよ!!お前さっき自分で言ってたろうが!!お前のは10枚、俺のが3枚だよ!」
有田「分かりましたよ…じゃあ、ほら見てください。上田さんのクジが3枚、僕のが10枚きちんと有りますね?」
上田「おお。」
有田「それではクジを箱に入れてっと…よし、準備も出来たところで作家の石川に引いてもらいましょうか。」
石川「」ゴソゴソ
上田「頼むぞ石川!!」
有田「石川、上田引け!!」
石川 「」バッ
有田「うわ…怖い、『田』が見える…」
上田「いや、『田』はどっちの名前にも入ってるからな?」
石川 つ上田
有田「やった〜!!罰ゲームは上田さんに決定〜!!」
テッテレー!!
上田「おいふざけんなよ石川〜!!」
石川「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
有田「え〜それでは上田さん、早速こちらの低周波マッサージを着けてください。」
上田「…まあ、確かにくじ引きで決定はしたよ。したけど…あのさ、よく考えてみ?
なんで俺がお前の罰ゲームを受けなきゃならないわけ?今更だけど。」
上田「っていうかそもそもなんで俺のクジがあるんだ?」
有田「え〜まあ今回の罰ゲームにはルールがあるんですけど…簡単に説明すると
僕がマッサージのコントローラーを持っていて、本体を上田さんに着けてもらうと。」
上田「え〜?」
有田「ただ、乳首に着けて放送してもらおうと思ったんですけど、説明書に『NO!乳首!』って書いてあったんで
何て言うんですかね…掌と肘の間の部分に貼ってもらいます。」
上田「でも腕って言ってもかなり来るからな〜」
有田「じゃあ、とりあえず着けてもらっていいですか?」
上田「え?もう着けるの?」
有田「はい。お願いします。」
上田「いや、あと1時間半くらい経ったらでいいと思うよ俺は。うん、構わんよ。」
有田「いや、上田さん、今日はゲストが来てくれてるんだから…マジで早く着けて。」
有田「ああ、ありがとうございます。じゃあ早く…」
上田「おお、俺今ならお前のことを心から『ゴミ』って言えるよ?」
有田「早く着けろよ。」
上田「…お前今度罰ゲーム決まったら絶対ひどい目に遭わせるからな…」ソウチャク
有田「よし、じゃあ着けたところで一回テストしてみましょうか。」
上田「え、いや、マジでちょっと、ちょっと待って!心の準備が…」
有田「いや、本当に軽くだから。テストしないと強さがわからないのよ…え〜っと電源を入れてっと…」
スイッチオン
上田「ちょ、本当に軽目にしろよな!?」
レベル4
上田「ヤバイヤバいヤバいヤバイ!!!あああああああああああああ!!
ちょ、ちょっと!!ちょっとタイム!!痛い痛い痛い!!」ビリビリ
有田「wwwwwww上田さんwwwwwwwスタン・ハンセンみたいになってますよwwwwwwww手がwwwww
『ウィー!!』みたいにwwwwwwwwwww」
上田「マジマジマジ!!駄目だって!!痛ってー!!痛ってー!!!痛いよおおおおおおおおおおおおお!!!」ビリビリ
有田「wwwwwwwwwwえ〜とどうすれば戻るんだ…?ああ、レバーを逆に捻ればいいのか。」
レベル0
上田「はあ…はあ…はあ…今のレベル強くない?MAXだろ?」
有田「いや、これレベルが10段階ぐらいあるんですけど、今のでレベル4ですね。」
DAIGOの『ウィッシュ』みたいになっちゃうんだから!!レベル10とかやられたら死んじゃうって…
やるのはレベル3くらいでいいんじゃないか?」
有田「何?電流が流れるとどういう感じになるの?」
上田「何て言うかな…ほら、肘をぶつけると肘の出っ張りが痺れるじゃんか。」
有田「うん。」グイッ
レベル5
上田「まず骨のとこに来るんだああああああああああああああああああ!!!!
ひひひひひひひひひひひひひ!!!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!」ビリビリ
有田「ほら、ウィッシュって言わないと!」
上田「痛ウィッシュ!!痛ウィッシュ!!」ビリビリ
有田「wwwwwwwwwwwwww」
レベル0
上田「はあ…はあ…はあ…」
有田「っていうかこの放送本当にひどいなwwwwwwwwwwwww」
上田「はあ…はあ…ちょ、マジで一旦休憩ちょうだい…俺このままだとなんもできないわ…」
有田「わかりました。それじゃあ一回CM行った後に、今日のゲストの美希ちゃんに登場してもらいましょう。
じゃあ上田さん、曲紹介を…」
上田「はあ…はあ…一曲…星井美希…」
レベル5
上田「day of the futuああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」ビリビリ
有田「wwwwwwwwwwww」
上田「…というわけで本日のゲスト、星井美希ちゃんです…」
有田「いや、ちょっと待ってくださいよ上田さん。」
上田「…なんだよ?」
有田「いや…『なんだよ?』じゃないでしょ?せっかく今日は美希ちゃんがゲストで来てくれてるんだから
もっとテンション上げて紹介してくれなきゃ駄目でしょうが…このバカタレが…」
上田「あのさ…お前、今一度俺の置かれてる状況見てみ?こんなパネェ状況にさせられてテンション上がるかって話だろうが…」
有田「それは罰ゲームだから仕方ないでしょう。ほら、気持ち切り替えて!美希ちゃんだって待ってるんだから。」
有田「…」グイッ
レベル1
上田「あっ…す、すみません!わかりました!有田さんの言う通りにしますんでレバーをそれ以上捻らないでください!!」
レベル0
有田「じゃあ上田さん、改めてゲストの紹介をお願いします。」
上田「はい、喜んで!…え〜皆様大変お待たせいたしました!!
本日のゲストは、“第2回上田ファン王決定戦”優勝者の星井美希ちゃんで〜す!!」
有田「よっ!待ってました〜!」
美希「こんばんは〜!今日はよろしくお願いしますなの!」
有田「どう美希ちゃん、いつも聴いてるラジオのスタジオに来た感想は?」
美希「ミキね、今すっごいワクワクしてるの!!生でくりぃむしちゅーさんとお話できて
それにミキの大好きなコーナーもやらせてもらえるんだもん!」
有田「いや〜こんなにワクワクしてもらえるなんて嬉しいですね上田さん?」
上田「いや…嬉しいんだけどよ…この状況じゃ素直に喜べないんだよな〜」
有田「まあ、美希ちゃんと色々お話したいんだけど、今日は後がつっかえてるんで早速コーナーに参りましょうか。」
美希「はいなの!!」
有田「人は誰しも一人では解決できない疑問を持っているものである。」
美希「そしてそれは誰かに解決して欲しいものである。」
上田「それは俺じゃなくてもいいだろ…」
有田「今宵お送りするのは上田晋也がアイドルたちからのスポーツに関する質問に答えるというシンプルなコーナー」
美希「晋也上田のハンパねぇ質問!!」
デーン!!
上田「…いや、まあ罰ゲームだから甘んじて受けるけどよ〜マジでパネェ質問は勘弁してくれよ…俺今日はただでさえパネェ状況にさせられてんだからさ〜」
有田「え〜このコーナーは、なんでも知っている薀蓄王の上田さんに、純粋なリスナーから送られてくる、スポーツに関する素朴な疑問に答えていただいているコーナーです。」
有田「いやいやいやいや…上田さんはやっぱり頭が良すぎるんですよね。」
上田「いや、そんなことはないよ。あのさ、今日はお前も一回パネェ質問を受ける側に回ってみろよ。」
有田「いやいや…」
上田「『いやいや…』じゃなくてさ、お前マジで受けてみ?そしたら俺や千早ちゃんとか、雪歩ちゃんの気持ちが
わかるから…パネェ質問をぶつけられたときなぜ人はこんなに怒りがこみ上げてくるんだろうかって。」
上田「お前覚えてる?『千早ちゃんの胸はヘリポートですか?』とか『雪歩さんはマイナスドライバーですか?』とか…
そんなことを訊かれた時の気持ちを考えてみ?」
有田「あれは…まあ、ちょっとおちゃらけてた部分もあるかもしれないですね。」
上田「いや、こっちの方がふざけすぎてんだよ!」
上田「…何が?」
有田「『なんだよ。経済の話してんだから、ダウ平均の話をさせろよ。』って言ってるんだけど
こっちは“ダウ平均”とかよりも『そもそも“株”ってなんなの?』っていうところから聞きたいわけよ。」
上田「いや…わかるけどよ。」
有田「上田さんは物知りですから…野球、サッカー、ゴルフなどいろいろ知ってるかもしれないですけど
『あのね9番ホールが…』『いや、9番ホールの前に、なんですかゴルフって?』っていうところから
聞きたいんですから、その質問に答えて欲しいんですよ。」
上田「…違うよ。それよりもっともっと手前だろうが!」
美希「え〜っと、『ゴルフはもともとどこから始まったんですか?』とか?」
上田「いや、それぐらいだったらまだいいんだよ。それは、俺が知ってる範囲だったら教えられるし
わからなかったら、わからないって言えるんだけど…」
上田「こいつらが毎回訊いてくるのはそれ以前の常識レベルの話だろうが!」
有田「でもね、そういう意味だと今日は安心できると思いますよ。っていうのも、今日はリスナーからではなく
美希ちゃんからの質問ですから。」
上田「あん?そうなの?」
美希「そうだよ!まあ、ミキだけじゃなくて事務所のみんなからの質問だけど…」
上田「ふ〜ん…いや!!っていうか冷静に考えたら765プロの奴らってほとんどがリスナーだったじゃねえか?!
それだったらいつもと然程変わんねえよ!」
有田「いや、そうとは限りませんよ?」
上田「はあ?なんでよ?」
上田「ん〜まあ、確かにそういうイメージだわな。」
有田「でしょ?もしここで上田さんに質問をしてスポーツの知識を得ておけば
今後スポーツ関係の仕事に繋ぐことができると思うんですよね。」
上田「あ〜まあ、確かにそうかもしれないけど…」
有田「だから、アイドル達も仕事の幅を広げるために必死に勉強しようとしているわけですから
今日は真面目な質問しか来ないと思いますよ。」
上田「う〜ん、まあ理屈はわかるけどよ…どうなの美希ちゃん、事務所のみんなからの質問を見てみて?」
美希「ミキ的にはどれも、あ〜確かに気になる!っていう質問ばっかりだったの。」
上田「信用していいのかな…?」
美希「任せてなの!」
有田「まあ、とりあえずものは試しで読んでもらいましょうか…あ、それと上田さん
言い忘れてましたけど、カリカリしすぎだなと思ったら低周波ですからね?」
上田「はあ?!そんなの聞いてねえ…」
有田「…」
上田「…わかったよ、カリカリしねえように頑張ってみるわ。」
美希「じゃあ読むね。えっと…RN“部屋とYシャツと地蔵”」
上田「え、なんでRNなの?」
美希「こんな初歩的な質問してるのがバレたら恥ずかしいってみんなが言うから
実名じゃなくてRNで匿名性?を高めることにしたの!」
上田「ふ〜ん…まあええわ。」
『私はスポーツが苦手なので、スポーツについての知識があまりありません。そこで上田さんにお聞きしますが、“スポーツ”は“スコップ”ですか?』
美希「…っていう。」
上田「どこが真面目な質問だ!?こいつただの馬鹿じゃねえかよ!!」
有田「上田さん、初心者なんですから…」
上田「初心者とか関係ねえよ!!こんなもんちょっと考えればわかるだろうが!!」
有田「上田さん、“部屋とYシャツと地蔵”は初心者なんですから、まず一つずつ丁寧に説明していきましょう?」
上田「…わかったよ。」
有田「え〜っと、じゃあまず“スポーツ”とは?」
上田「“スポーツ”っていうのは色々あるだろうが。例えば水泳とか、陸上とか野球とか…テニスだってそうだよ。」
上田「“スコップ”はお前…穴を掘る時に使うものだろうが。」
有田「ん〜…今のでわかる?美希ちゃん?」
美希「ミキ的にはわかり辛いって思うな。もっと『“スポーツ”とは〜である。』みたいに一言でまとめてくれるとわかりやすいの。」
有田「ということなので、一言でまとめてもらってもいいですか?」
上田「…あのな、“スポーツ”っていうのはそんな一言でまとめられるもんじゃねえんだよ!」
美希「お願い上田…さん、“部屋とYシャツと地蔵”のために一言でまとめて欲しいの。」
上田「…わかったよ、やってみるわ。」
上田「え〜“スポーツ”とは…古来から人間が欲してきた、体を動かすことで得られる誇り高き運動である。」
有田「おお!!これは深いですよ!では一方?」
上田「“スコップ”とは…主に穴を掘るものである。」
有田「ん〜なんか“スコップ”の答えが雑なんだよなぁ…どう、美希ちゃん?」
美希「穴を掘るものが“スコップ”って言ったら、ショベルカーやドリルも“スコップ”になるの?」
上田「いや違うけど…そこら辺は少し考えればわかるだろうが…」
美希「ミキ、頭がこんがらがってきちゃったの…」
有田「あの〜上田さん、できればもう少し分かりやすく説明してもらえますか?」
先祖の知恵を終結した古代から伝わる由緒正しき道具である!」
有田「なるほど…では“スパッツ”とは?」
上田「今スパッツ関係ねえだろうが!!」
有田「いや、ちょっと頭をよぎったんで…なんでしたっけ?」
上田「“スパッツ”っていうのは…腰近辺に履くものだよ!」
有田「…だから、“スパッツ”の説明が雑なんだよなぁ…」
上田「だから今は“スパッツ”関係ねえっての!」
有田「どうですか、美希ちゃん?」
美希「う〜ん…まあ、“スパッツ”はともかく、“スコップ”の説明に関してはとっても分かりやすかったと思うな!」
有田「ですって、上田さん。確かに“スコップ”の説明はとってもわかりやすかったです。」
上田「…ああ、そうかい。そいつはよかったよ…」
上田「もういいよ…終わりにしようぜ?」
美希「え〜っと…じゃあ次はRN“これはアホ毛ですか?いいえ凶器です”」
上田「どんなRNだよ…?」
『セグウェイはスポーツですか?』
上田「…はあ?」
有田「いや、上田さん、『はあ?』じゃなくて答えてもらっていいですか?」
上田「馬鹿だろてめえよ!!おいてめえ二度と送ってくんじゃねえぞ!!メールとかハガキとか!」
美希「え〜っと…『当たり前だよ!!』ってこと?」
上田「いや、違うよ!!」
上田「そんなわけねえだろっていう意味だよ!」
有田「ああ、そっちか。『そんなわけがないだろ』の方ですね。」
上田「当たり前だろうが!セグウェイがスポーツなわけあるかい!!
あんなん社長がニコニコしながら乗ってるイメージしかねえし…なんだった質問?もう一回読んでみ?」
美希「え〜と『セグウェイはスポーツですか?』」
上田「んなわけねえだろうが!」
有田「あ、『セグウェイはスポーツじゃないよ』の方ですね?」
上田「確認いらねえだろうがって言ってんだよ!!」
上田「はあ?!少し考えればわかるだろうが!!このバカ面が!!調子乗ってるとその面ひっぱたくぞ!!」
有田「上田さん!!」グイッ
レベル6
上田「あがががががががががが!!!!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!!」ビリビリ
有田「アイドルに暴言はダメでしょうが、バカタレが〜」
上田「すみません!!!すみません!!!!!あががががが!!もうににに二度と言いませんから!!!!!!!ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッヒヒヒ!!!!!!!!」ビリビリ
美希「上田さんwwwwwwwwwwwww手が岡本太郎みたいになってるのwwwwwwwwww『芸術は爆発だ!』って言って!」
上田「ちょ…そんなこと言う余裕があああああああああああああああああ!!!!!!!」ビリビリ
レベル7
上田「がああああああああああああああああああああ!!!!!!げ、げげげ!!!!!!芸術は爆発だあああああああああああああ!!!!!!!!!!!いってえええええええええええええええ!!!!」ビリビリ
レベル0
上田「…はあ…はあ…」
有田「上田さんwwwwwwww何やってんですかwwwwwwwww」
上田「…俺…もう駄目だ…今日はもう喋れないわ…」
有田「いや、そこは頑張ってもらわないと!」
上田「無理…マジ無理…」
有田「上田さん?」
上田「わかった!わかったからレバーから手を離せ!な?」
有田「では改めて聞きましょう。セグウェイとは?」
『セグウェイはスポーツですか?』っていう質問だったろうが!『いいえ、違います』で終いだよ!!」
有田「上田さん。」
上田「…え〜セグウェイとは、なんて言うかな…あれだよ、よく社長とかがにこにこしながら立って乗ってるやつだよ。」
有田「だから説明が雑なんですよ!」
上田「俺もよく知らねえから説明の仕様がねえんだよ!」
美希「立って乗るのがセグウェイだったら、電車もセグウェイになるんじゃないの?」
有田「あ〜確かに…上田さん、電車はセグウェイなんですか?」
上田「違うよ!!なんて言ったらわかるかな…セグウェイっていうのは…そう!いわゆる電動立ち乗り二輪車のことだよ!な?これわかりやすいだろ!」
有田「ああ、それだったらわかりやすいですね。」
美希「ミキもわかったの!電撃ビビビッ!って感じ!」
上田「あ〜良かった、俺今心から嬉しいよ!自分の言いたいことがきちんと他人に伝わるのってこんなに嬉しいんだな。」
美希「はいなの!」
上田「いや、もういいって!!普通に楽しくトークしようや!」
美希「え〜っと…じゃあこれでいっか。RN“ローソンの回し者”」
『私はスポーツが嫌いです。どうしてですか?』
上田「いや、知らんよ!」
有田「いや、上田さんそんな答え方はないんじゃないですか?」
上田「だって俺そもそもこいつのこと知らねえもん。答えようがないだろうが。」
有田「それにしてももう少し言い方っていうものがあるでしょう。
さっきの感じだと『テメエのことなんかしらねえよ!!』って門前払いしてるじゃないですか。
そうじゃなくて、なんでスポーツが嫌いなのかって一緒に考えてあげて欲しいんですよ。」
上田「ちっ…なんで嫌いなのかねえ?…多分だけどよ、こいつは自分自身が心から面白いと思うスポーツに
まだ出会えてないだけなんだと思うよ。」
ちゃんと“ローソンの回し者”に向かって答えてあげてください。」
上田「…え〜“ローソンの回し者”さん、こんばんは、上田です。
なんであなたがスポーツが嫌いなのかは私は存じ上げていませんけども、それは恐らくあなたがまだ面白いと
思える競技に出会えてないからではないでしょうか?」
上田「面白いと思える競技に出会うことができれば、もしかしたらスポーツが嫌いなあなたもスポーツのことが
好きになるかもしれませんよ?…頑張れよ〜!!」
有田「いいですね。今ぐらい丁寧だと、質問する側としてもわかりやすいですよ。」
美希「今の上田…さんの答え方、とっても優しかったの!!」
上田「ああ、そうかい。そいつはよかったよ。」
上田「悲しいRNだな…」
『全裸でカポエラしてもいいですか?』
上田「がはっ!!!!!」
有田「上田さん、これはどうですか?」
上田「おお、好きにせえやwwwwwwww」
有田「あ、じゃあ全裸でカポエラをしてもいいということですか?」
上田「うん、やればいいんじゃないか。ただし、自宅に限るけどね。」
有田「え、なんでですか?」
上田「当たり前だろうが。自宅以外で全裸でカポエラやってたらそりゃ捕まるだろうよ。それに、え〜っとなんだっけこいつのRN?」
上田「ぶはは!!!なんだよ“便所飯”って悲しすぎるわ!!…まあ話戻すけど、“便所飯”はアイドルな訳だろ?
アイドルが全裸でカポエラやって捕まったってなったら、もうアイドルとしては終わりじゃんか。
だから自宅以外はやらないほうがいいんじゃない?」
有田「あ〜なるほど…じゃあ自宅限定でならやってもOK、自由だと?」
上田「うん。でも近所迷惑にならない程度にな〜」
有田「あ、じゃあ上田さんが認めてくれたから今後増えるかもしれないですね!自宅で全裸カポエラが。」
上田「いや、流行らないと思うよ。」
美希「じゃあ、上田さん、最後に一言言ってもらってもいい?『全裸でカポエラするのは自由だ!!』って。」
上田「いや、俺“犬井ヒロシ”じゃねえし!!そもそもそのネタ古いし!」
美希「お願いしますなの。」
有田「…ありがとうございました。」
上田「おお、なんか企画の趣旨変わってきてねえかな?大丈夫か?」
美希「え〜それでは次の質問…」
上田「いや、もうええって!!」
美希「RN“らぁめんという概念”」
上田「ラーメンは概念じゃねえよ、食い物だよ。」
有田「あ、上田さん、この方の字とっても綺麗ですよ。」
上田「ああ、そうかい…」
有田「ほら、入りかたも奥ゆかしいじゃないですか。ご丁寧に“様”まで付けて。」
上田「あ〜いいね。俺はこういう人の質問には全力で答えてあげたいよ。」
『私、つい先日てれびで“ほぉがん投げ”という陸上競技を視聴していて疑問に思ったことがございます。』
上田「あ〜”砲丸投げ”か。確かに女の子にはちょっと縁のないスポーツだな。」
『なぜ、“ほぉがん投げ”とう競技名にも関わらず、誰も“はるく・ほぉがん”を投げていないのでしょうか?』
上田「ガハッ!!!!!」
『私、気になって食事も鼻を通りません。どうかこの私めにもわかるよう、ご説明お願いいたします。』
上田「いいよ別に無理して鼻に通さなくたって!一時期のほっしゃんじゃねえんだからよ〜」
上田「当たり前だよ!”砲丸投げ”なんだからよ!」
美希「でも、同じ“ほーがん”だよ?」
上田「字が違うだろうが!!“砲丸”は球!“ハルク・ホーガン”は『アックス・ボンバー』とかが有名なプロレスラーだよ!!」
有田「なるほど…球と人の違いか〜」
上田「そうだよ!っていうかこんなん少し考えればわかるだろうが!!このバカ面が〜!!
おい、ちょっとそのメモよこせ。今度そいつに会ったとき顔面にクソぶっかけてやっから…!」
美希「あっ!上田…さん!ダメっ、手を離して…!!」
上田「いいだろうがちょっとぐらい…!!おら、さっさと手離せクソガキ…!!」
美希「いや〜!!有田さん…助けて…」
レベル8
上田「かかかかかかかかかかかかかかかかか!!!!!!!キキキキキキキキキキキキキキキ!!!!!!!!!!ココココココココココココ!!!!!!!!!!」ビリビリ
有田「上田さん、女の子に何してんですか?!さっき聴き始めた人は誤解しますよ?」
美希「う〜…手が痛いの…」
上田「あががががががががががが!!!!!!!!!!すすすすすすみません!!!!!も、も、もう二度とあんなことしないからああああああああああああああ!!!!!許してえええええええ!!!!!死ぬううううううううううう!!!!」ビリビリ
有田「こう言ってますけど、どうします美希ちゃん?」
美希「う〜ん…どうしよっかな〜」
上田「みみ美希ちゃん!!!!!俺が悪かったあああああああ!!!!な、なんでもする!!!!!だ、だから助けてええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」ビリビリ
レベル0
有田「全く…いくらカリカリしたからって、アイドルに手を上げるなんて大人として駄目でしょうが…
それに匿名希望の名前を読み上げようとするなんて、何年仕事してるんですか?!」
上田「」
有田「…上田さん?」
上田「」
美希「た、大変!!気絶してるの!!」
有田「え?嘘!?あ、やっべ!ちょ、一旦CM行って!!上田さん…!!!」
有田「大丈夫ですか、上田さん?」
上田「大丈夫なわけねえだろうが…」
有田「いや、僕もまさか気絶するとは思いませんでしたけど…まあ、でも罰ゲームなんでね。
それはそれとして最後まできちんとやってもらわないと…」
上田「あのさ…そもそもの話をするけど、なんで俺がお前の罰ゲーム受けなきゃならないわけ?」
有田「いや、それは上田さんのくじが当たっちゃったんで…」
上田「っていうかなんで俺のくじがあるんだよ?!そこからもう意味がわからねえんだよ!!」
美希「ねえ上田…さん、上田…さんは“棒高跳び”について詳しく知ってる?」
上田「いや、聞けよ!俺の話を!!」
美希「次のは”棒高跳び”についての質問なの。えっと…RN“常に太陽拳”」
上田「あ、駄目だこいつ、聞く耳持たねえわ…」
上田「ああ、こんばんは…」
『私はつい先日、テレビで陸上の大会を見て、“棒高跳び”という種目に興味を持ちました。そこで、私も“棒高跳び”を始めて活躍してみたいと思っております。』
上田「あ〜棒高跳びやってるアイドルっていうのは珍しいからね。いいんじゃないの?」
『ただ、私は自分以外の選手に負けるのは嫌いなので、ヘリコプターを使って競技に参加してもいいですか?』
上田「いいわけねえだろうが!」
有田「え?なんでですか?」
上田「あのさ…少し考えればわかるだろうが…“棒高跳び”っていうのは自分の体と競技用の棒の2つで
どこまで高く跳べるのかを競う競技なんだよ!」
美希「ヘリコプターを使うのは?」
上田「駄目に決まってんだろうが!!」
有田「いや、でも“常に太陽拳”は負けるのは嫌いなんですよ。」
美希「なんで?ミキも負けるのは嫌いだよ?」
上田「まあ、これはスポーツに限らないけど、負けた時って『くっそ〜!悔しい!次は絶対勝ってやる!』
って思うじゃんか。で、強くなる奴はその後どうするかっていうと、その悔しさをバネに大変な努力をして
勝利を掴もうとするわけ。」
美希「うん。」
上田「そいつが努力の結果勝利を掴んだとするわ。で、そこで終わりかっていうとちょっと違ってさ
今度は自分に負けた奴がさらに大変な努力をして、自分に勝とうとするんだよ。
そこには、お互いに自分の力を高めようと切磋琢磨をする背景があるわけよ。」
有田「なるほど。」
上田「だから、負けるのが嫌だからって楽な手段で勝とうとするのは
結果的に自分の成長自体を止めちゃってることになるわけ。で、そんな楽な方にいっちゃう奴は
スポーツだろうとアイドルだろうと大した結果を残せずに終わるんだよ。」
有田「は〜なるほど…さすが上田さん、妙に説得力がありますね〜」
上田「いやいや、こんなのは当たり前の意見ですよ。」
有田「でも上田さん、“常に太陽拳”さんはすでに色々と凄い結果を出してるアイドルなんで
『大した結果を残せずに終わる』っていうのは、ある意味失言だと思うんですよね。
なんで、その点に関して謝罪してもらってもいいですか?」
有田「上田さん。」
上田「…え〜“常に太陽拳”さん、上田です。私、決して悪気があったわけではないのですが先程あなたに対して
少し言い過ぎました。そんな俺、失敬ということで勘弁していただけないでしょうか…よろしくどうぞ。」
有田「ありがとうございます。じゃあ、続いていきましょうか。」
上田「もういいよ!!」
美希「じゃあ次は…RN“女装癖の自転車”」
『次のオリンピックの開催地に、765プロの事務所が立候補してもいいですか?』
上田「いいわけねえだろ!っていうかそもそも受け入れられねえよ!事務所は!」
美希「え?ダメなの?」
上田「あったりまえだろうが!!」
上田「そりゃそうだよ。それに次はもうリオデジャネイロで決まってんだからよ〜」
美希「ふ〜ん…じゃあ例えば“上田オリンピック”みたいなのも無理なの?」
上田「そりゃ無理だろうよ。だから“765プロオリンピック”は無理だよ。」
有田「では上田さんの実家で“上田プロパンの事務所オリンピック”をするのは?」
上田「無理だよ、あんな四畳半ぐらいの広さしかねえのによ〜一体何の競技が出来るんだ?言ってみ、お前。」
有田「まあ、心理戦が主になりますよね。」
上田「だから、なんのだ!?誰と何の心理戦だよ?!」
有田「どう来るんだろうな〜っていう…」
有田「いや、それはまあ“合気道”でも“柔道”でもいいですけど…動くとね、やっぱり備品とかが壊れますから
心理戦にしてくれってなりますよね。」
上田「いや、どっちが勝ったか見極められねえよ!」
美希「そっか〜それは問題だね…」
上田「っていうかあれは都市じゃないと駄目なんだよ。こういう設備が整ってますか?だとか、交通機関がどうだとか
宿泊施設がどうだとか…色々あるんだよ。クリアしなきゃいけない条件が!」
有田「確かに上田さんの事務所は交通手段が…」
上田「そういう問題じゃねえよ!!狭ぇよそもそも!!都市じゃねえし!!」
有田「ちょっとね。」
上田「いや、ちょっとどころじゃねえよ!!っていうか“熊本オリンピック”でも現段階じゃ無理だろうよ。」
上田「恐らくだけどな〜それも熊本の、まあ、俺ん家の事務所からすると熊本も相当広いわ。
その“熊本オリンピック”でも無理なのに、なんで“上田プロパンの事務所オリンピック”が開かれるんだ?!」
有田「あ〜」
上田「あんな事務所でできるのは『ハイパーオリンピック』くらいだよ!!」
有田・美希「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
上田「他できるかい!!」
有田「そうなんだ…あ、今のはわかりやすかったですね。」
美希「え〜っと、それじゃあこの質問の答えとしては
『“上田プロパンオリンピック”は“ハイパーオリンピック”』ってことでいいよね?」
上田「ん〜まあ、そうだよ。それぐらいしか出来ないよ、あそこでやろうと思ったら。」
上田「なんでいちいち言い直さなきゃいけねえんだ?!」
美希「“上田プロパンオリンピック”イコール…?」
上田「え〜…“上田プロパンオリンピック”=“ハイパーオリンピック”!!」
有田「…ありがとうございました。」
上田「あ〜本当このコーナーイライラするわ〜」
美希「じゃあ次の質問に行くね。RN”金髪毛虫野郎”」
『“拳闘”と“本当?”の区別がつきません。どう違うんですか?』
上田「お前馬鹿だろ?!」
上田「響きは似てるかもしれねえけど意味が全然違うだろうが!!」
美希「“拳闘”ってな〜に?」
上田「“拳闘”っていうのは、いわゆる“ボクシング”だよ!殴り合うことがルールで認められている世界的なスポーツ!!」
有田「じゃあ“本当?”っていうのは?」
上田「“本当?”は、自分の間違いに気づいた時に発する言葉だよ!!」
有田「いや、どっちかというと、意外な事実に気づいたときとかに使うんじゃないですか?」
上田「確かに…っていうかそこに気がつくってことは、やっぱりお前は常識人なんだよ!!
この質問がおかしいってことに気づいてんだから!」
有田「いやいや…とりあえず一回整理しましょう。“拳闘”は?」
美希「“本当?”は?」
上田「“本当?”は、意外な事実に気づいた時とかに発する言葉だよ!!」
有田「なるほど…ありがとうございます。」
上田「ったく、腹立つわ〜!俺今度765プロのアイドルに会ったら全員もれなく引っぱたくからな〜!!
お前ら俺にあったら命日だと思えよ!!」
美希「え〜…RN“売れてる方”」
上田「まだあんのかよ?!」
『なぜ車がサッカーや野球をするわけではないのに、“スポーツカー”というんですか?』
上田「いや、お前これ聞いて『あ〜確かに!』って思わねえだろ?」
上田「いや、だからと言って『すっげ〜気になる〜!』ってほどでもないだろうが?」
有田「いや、これずっと気になってたんですよ。」
上田「…なんていうか、ほら、例えば“競艇”とか…モータースポーツってのがあるだろ?」
有田「はいはい。」
上田「だからそういう競技に適したような車とかさ、まあ、あれは“モータースポーツ”っていう競技じゃんか?」
美希「でも…スポーツするの?」
上田「いや、だから“モータースポーツ”っていうスポーツをやるじゃんか?」
有田「でも、スポーツカーを買ってる人が全員スポーツの選手権に出てるとは…」
有田「ああ、ありましたね。」
上田「ね。じゃあお前4WDっていうオフロード用の車で、実際にオフロード行ったことなんて1回もねえだろ?」
有田「ああ、いえ、僕はオフロード買ったときは山道をバコバコ下りて仕事に行ってましたから。」
上田「嘘ばっかつくなや、このクソガキ!!」
有田「いや、本当ですよ!険しい山道、あ、アスファルトじゃないですよ?」
上田「じゃあ美希ちゃんでもええわ、君マウンテンバイク買ったことある?」
美希「うん。あるよ〜」
上田「マウンテンバイクで実際に山とか行ったことないでしょ?
そのへんのコンビニ行くときに乗ったくらいのもんでしょ?」
美希「もちろんコンビニにも行くけど、ミキは基本的にアマゾンの中を進んで…」
上田「お前ら本当にいい加減にせえよ!!」
上田「それもおかしいけどね?マウンテンバイクで『ちょっくら樹海行ってくるわ〜』っていうのも方法としてはおかしいよ。」
有田「まあ、僕もオフロードの車なんて樹海でブッ放すために買いましたし。」
上田「いや、なんでもあるだろ、ファションでもなんでもそうだけどさ〜」
美希「ん〜例えば?」
上田「じゃあ例えば“ジーンズ”あるわな。これも元は作業服よ。」
有田「そうですね。」
上田「お前ジーンズ着てるやつ見て、『今日は何の作業中ですか?』って訊かないだろ?」
有田「いや…言ってるけどね?」
上田「嘘ばっか言うな!!!てめえ何の作業もしてねえけどジーンズ履いてんじゃねえか!!」
上田「おお、何を?」
有田「あの、瓦貼りを…今日は家の瓦貼りをやってきたから、たまたまジーンズを履いて来てるんですよ。」
上田「うん、ちょっとその話聞かせてみろよ。なあ?」
有田「今日は朝から近所の人から頼まれて…『やってくれ』っていうから。」
上田「なに、瓦貼りはバイトでやってるの?」
有田「いえ、瓦貼りはボランティアですけど…だって僕、普段はスーツですよ?人前に出るときは…」
上田「嘘ばっかり言うな!お前がスーツをプライベートで着てるのなんて見たことねえわ!
それこそ松尾の結婚式の時くらいのもんだよ!!」
有田「ああ、だからその日はたまたま何もなかったんですよ。午前中に。」
上田「はあ?」
上田「だから!そんな奴いねえだろって言ってんの!!」
有田「本当です本当です。」
上田「じゃあお前サッカーのジャージとか、ラガーシャツ着てた時期あるよな?」
有田「はい。」
上田「それで『あれ?今日は早明戦の帰りですか?』とか言われたことねえだろ?」
有田「いや、だからあれは、午前中にラグビーやってきて、時間ギリギリまでロスタイムで延長したんですよ。
だから、下だけは変えようってことで下だけ変えて、上はそのままで来たっていうだけなんですけどね。」
上田「いや、だからそんなわけねえし…じゃあお前はそれでいいわ。お前の場合な。」
有田「はい。」
『へ〜あの人サッカー選手なんだ〜』って思わねえだろ?サッカーしなくても着てるわな?」
美希「サポーターだったら着るよね?」
上田「いや、そうじゃなくてだよ!!じゃあいいわ、野球の帽子かぶっている奴いるだろ
いわゆる“ベースボールキャップ”をな。」
有田「はい。」
上田「例えばフィリーズならフィリーズのでもいいよ。メッツでもヤンキースでも…
それらの帽子かぶってる奴見て、『あれ?あんな人見たことないんですけど?』ってことならないよな?」
美希「上田…さん、ミキね、誤解を招いちゃうかもしれないけど…街でヤンキースの帽子かぶってる人いるでしょ?」
上田「おお。」
美希「ミキ、ヤンキースの選手しか見たことないの。みんなヤンキースの選手だったよ。」
上田「…」
美希「全員だよ?」
有田「ポロシャツね。あれは“ポロ”っていうスポーツのシャツですよね。」
上田「そうそう。じゃあいわゆるポロシャツ着てる人見て『あ、あの人“ポロ”の競技をやる人だ!』って思わないよな?誰も。」
有田「上田さん、それは…ちょっと誤解かもしれない。」
上田「何が…?」
有田「だって俺…ポロシャツ着てる時は大抵朝からポロやってきてるから…」
上田「…よし、もはやギブアップだよ。」
有田「ギブアップですか?」
上田「ここまで言って伝わらなければな〜」
上田「お〜そうかい…そうなりゃ仕方がないわ。『スポーツカーはスポーツをしろ!』って言うわ。」
有田「まあ僕もスポーツカーを持ってないんでね、ずっと疑問に思ってましたし…」
美希「じゃあ、この質問の答えは『ギブアップ』ってことでいいかな?」
上田「ここまで言って伝わらないのならな。」
美希「ギブアップ?」
上田「おお、もうしょうがないわ。ギブアップ!!」
カンカンカンカーン!!!
美希「じゃあ『パネェ質問』はこれで終了なの!」
有田「でも、どうします?まだ結構時間余ってますけど…」
上田「いや、あとはもう普通にトークして終わりでいいだろ?」
美希「上田…さん、ミキね、『パネェ質問』は終わりって言ったけど、まだ他にもやってほしいコーナーがあるの。」
上田「はあ?え、ちなみに何のコーナー?」
美希「『上田相談員の一単語人生相談』をやってほしいな〜って!」
上田「嫌だよ!また俺の嫌いなコーナーじゃんか?!」
美希「みんなからの相談がいっぱいあるから上田…さんに解決して欲しいの!!」
上田「そもそも美希ちゃんとの約束は、『パネェ質問』だけだったでしょうが。
だからこのお願いは聞けませんよ。はい、美希ちゃんの出番ここまで〜!」
上田「あ」
美希「だからミキ、上田…さんのこと助けてあげたのに…約束破るんだ…?」
上田「いや、でも結局俺は気絶しちゃった訳だしさ、実質的には助かってないじゃんか?」
美希「上田…さんって、漢気ないんだね?」
上田「よし、わかった。やってやるわ!どんな相談でもかかってこんかい!!」
美希「あはっ?やっぱり上田…さんって漢らしいの!!」
有田「(上田さんちょろいな〜)」
有田「わかりました〜それでは参りましょう!!みんなの兄貴『上田相談員の一単語人生相談』!!一言だけ、一言だけ言わせてください!」
上田「はあ…まさか久々にこのコーナーをやることになるとはな…」
有田「え〜このコーナーは、受験、恋愛、遺産相続など、ラジオの前の悩める思春期の人々に
人生経験豊富なみんなの兄貴、上田さんがたった一言、ひとつの単語でアドバイスをしてくれるコーナーです。」
上田「改めて聞いてみると遺産相続を一単語で終わらせるって相当失礼だよな…」
有田「それでは上田相談員、今日は芸能界という世界に悩める子羊達を一単語で正しい道に導いて欲しいと思います。よろしくお願いします。」
上田「よろしくお願いします。」
有田「え〜現在の人生相談の番組を色々と拝聴させていただいておりますけれども、回りくどくて何を言っているのかさっぱりわからないものが多いんですよね。」
美希「確かにそうなの。」
例えば受験の悩みだったら『自分の好きなようにやりなさい』とか『止めるのもいいでしょう』といったように
どうすればいいのかわからないことを言って煙に巻いている時代になっているようです。」
上田「いや…別にそういうわけじゃ…」
有田「しかし、上田さんにはポリシーがありまして、なんでも一単語だけで全てを分からせるというポリシーを持っているんですよね?」
上田「そうですね。」
有田「なるほど、それでは上田さん、今日も悩める子羊たちの悩みを真剣に聞いていただきたいと思います。」
上田「よろしくどうぞ。」
有田「それでは美希ちゃん、ハガキを読んでくれるかな?」
美希「分かりましたなの!じゃあ最初は…RN“今夜はもやしパーティー”改め“もう革靴は食えません”」
上田「いいよ食わなくて!っていうか『もう食えません』ってことは何足か食ったんだな?」
上田「お〜こんばんは。」
『私の家は貧乏で、父がギャンブルでこさえた借金がたんまりと残っています。その借金を母がパートで働いて返そうとしていますが、それで得られるお金は殆ど借金の利子の返済で消えてしまいます。』
上田「いきなり深刻な悩みだな…」
『私が仕事で稼いだお金は殆ど父のギャンブルに消えてしまいます。また、学校の給食費もろくに払えていないし、毎日同じ洋服のためか、学校のクラスではいじめの対象になっています。最近では家庭の空気が悪くなり、いつ家庭が崩壊してもおかしくありません』
上田「う〜ん…」
『まあ、そんなことはどうでもいいんですが…』
上田「ん?」
『今、家にあるはずの爪切りが無くなってしまい本当に困っています。上田相談員、どこにあるか知りませんか?どうか一単語で教えてください。』
美希「…だって。」
有田「なるほど…これは深刻な悩みですね…」
上田「…おい。」
有田「ん?どうかしましたか?」
上田「どうかしましたか?じゃねえよ!!なんだよその相談?!前半の深刻な悩みどこいったんだよ?!
なにが『爪切りがねえから教えてくれ』だよ!!そんなくだらねえこと訊く前にてめえでさっさと探せや!!
このクソガキが!!」
有田「いや…くだらないって言ってますけど、上田さん、どうですか実際?あるはずの爪切りが見当たらなかったら…イライラするでしょう?」
上田「まあ、イライラするだろうけどよ…」
有田「でしょ?“もう革靴は食えません”の場合は、家庭崩壊寸前の状況なんですよ?もし爪切りが見当たらないイライラで母親が錯乱してしまったらどうするんですか?」
そんな惨事を招くかもしれない問題を、『くだらない』の一言で済ませてしまっていいんでしょうか?」
上田「いや、まあそうかもしれn」
有田「いいえ、よくありません!こういった小さな問題が大きな問題の発生を防ぐことにつながるんです!」
上田「あの、有田さん…俺g」
有田「だから、“もう革靴は食えません”の相談には……あ、すみません。ここは司会である私が
くどくどと意見を言っても仕方がないですね…つい持ち前の、前へ前への精神が発揮されてしまいました…」
上田「だからなんなんだよ、前へ前への精神って?」
有田「やはりここは上田相談員に、一単語で答えていただきましょう!上田相談員、どうすれば爪切りが見つかりますか?」
上田「…整頓」
アリガタヤー アリガタヤー
有田「ありがとうございます。え〜っと…ちなみにこれはどういう…?」
美希「ふ〜ん…でも、“もう革靴は食えません”はどうすれば爪切りが見つかるかを訊いてるんだよ?」
美希「上田…さんの答えは、解決策じゃなくて予防策だよね。そこがミキ的には納得できないって思うな!だからミキ、上田…さんの意見には大反対なの!!」
有田「僕も大反対です。」
上田「お前らは俺をどうしたいんだ?!」
有田「いや〜反吐が出ますね。」
上田「じゃあてめえらがやれや!!納得できないんならよ〜!!」
有田「それでは次の子羊の悩みに行こうか?」
美希「りょーかいなの!!」
上田「いや、もうええ!!打ち止めにせえや!!」
『上田相談員、こんばんは。』
上田「おお、こんばんは。」
『いつも楽しくラジオ聴かせていただいてます。』
上田「ああ、そうかい。」
『さて、私の悩みなのですが…私、ぶっちゃけ個性がありません。』
上田「がはっ!!」
『周りの人には「没個性」と罵られ、ネットの某掲示板では「リボンが本体」などとバカにされています。』
上田「それは気にしすぎなんじゃ…」
『上田相談員、どうか、どうか私に、個性がないと馬鹿にされる現状を打開する方法を一単語で教えてください。よろしくお願いします。』
美希「…だって。」
上田「おい。」
有田「加えて“閣下天下”はアイドルですからね。今や様々な特技やキャラクターを武器としている跳梁跋扈の世界では、『没個性』というのは人々の目には留まらないかもしれません。」
上田「有田さん?俺の意見h」
有田「でもどうでしょうか?そんな色物の中に一人だけなにも染まっていない、一見どこにでもいるような『没個性』アイドルがいたら、逆に人々の目には映えて見えるのではないでしょうか!」
上田「だから俺の話を…」
有田「なんの変哲もない子がアイドルとして活躍している!それを見て、テレビの前の夢見る女の子達は、『私でもアイドルとして活躍できるかもしれない』と思うわけです!だから『没個性』というのは決して……あ…」
上田「おお、ようやく気づいたか。」
上田「本当だよ…」
有田「では、改めて上田相談員にお訊きしましょう!一単語でお答えください!」
上田「…変身」
アリガタヤー アリガタヤ-
有田「えっと…これはどういう…?」
上田「ん〜まあ“閣下天下”は今の『没個性』の自分に自信がないわけよ。」
上田「だから一回今までの自分とは正反対のキャラに変身することで、今の自分がどれほど素晴らしいのかっていうのがわかると思うんだよね〜」
美希「う〜ん、でも、実際急にキャラを変えるのは難しいって思うな。」
美希「無名だったらどうにかなるかもしれないけど、売れてるのに無理にキャラを変えたらお仕事なくなっちゃうかもしれないよ?だからミキは、上田…さんの意見には大反対なの!」
上田「またそれかい?!」
有田「いや〜なんて言うか本当、蹴り殺してやりたいですね。」
上田「なんで答えが気に入らないからって蹴り殺されにゃならんのだ!?
有田「まあ、次こそは最高の答えを出してくれるでしょう!」
美希「え〜っと、RN“売れない方”」
上田「…あのさ、こいつにしろ“便所飯”にしろもっといいRNつけようとは思わないもんかね?」
『上田相談員、こんばんは。』
上田「おお、こんばんは〜」
『今日は上田相談員に相談があります。』
上田「うん、まあそうだろうね。なかったら今読まれてないし。」
上田「ん〜まあ、芸能界っていうのはそういうもんだからな〜」
『私が焦っているのには他にも理由があります。それは、双子の妹の方が姉の私よりも先にブレイクしてしまったことです。』
上田「あ〜それは姉としては悔しいわな。」
『周りからは『姉なのに…』や『劣等遺伝子』など心にもないことを言われ、親には『出来損ない』と罵られています。』
上田「それはキツいな…」
『…という冗談はさておき…』
上田「…は?」
『私は今、とっても眠いのですがどうすればいいでしょうか?上田さん、どうか、どうか一単語で解決して下さい。』
美希「…だって。」
有田「上田さん、くれぐれも一単語でお願いします。」
上田「…睡眠」
アリガタヤー アリガタヤー
有田「えっと…ちなみにこれはどういう…?」
上田「漢字から意味わかるだろうが?!眠いんだったらさっさと寝ちまえってことだよ!!こんなこと一々説明させんなよボケェ!!」
有田「…でも、もしかしたら“売れない方”は寝たいのに眠れないのかもしれませんよね?ストレスとか、不眠症とかで。」
上田「…まあ、その可能性は捨てきれないけど…」
有田「どうなんですかね、そういう悩みを抱えている人に対してただ『うるせえ!寝ちまえよ!!』っていうのは…その上田さんみたいな人の心無い言葉で更に追い詰められてしまうのではないのでしょうか?」
美希「大反対なの!!」
上田「どんだけマイナス思考だ!!もういい!後はお前ら2人で勝手にやれや!!」
有田「まあ、次こそは正当を導いてくれることでしょう…」
美希「じゃあお次は…RN“リトルバード”」
『上田相談員、こんばんは。私、“リトルバード”です。』
上田「おお“リトルバード”か。っていうかお前もアイドルだったのね〜」
『今日は私の切実な悩みを聞いてください。』
上田「あ〜まあ、お前の頼みは断れんよ〜」
『実は私、今年で2X歳になります。』
上田「ぶはは!!おい、お前そんな歳いってたのか?!」
上田「ぶははははは!!!!ぶはははははは!!!!」
『そのせいで仕事にも身が入らず、仕事中はいつもネタを考えてたり妄想ばかりしています。』
上田「いや、働け!給料貰ってんだから、その分働け!!」
『上田相談員、私は一体どうすればこんなやさぐれた生活から抜け出せるのでしょうか?どうか、どうか一単語で解決してください!よろしくお願いします。』
美希「…っていう。」
上田「え、今ので終わり?!『という冗談は…』とかは?」
美希「ないよ〜」
上田「じゃあこれマジのやつじゃんか!?」
有田「そうみたいですね。」
上田「ぶははは!!!マジな質問勘弁勘弁!!」
上田「あれ?お前今回は、あの『前へ前への精神』の奴はやらないの?」
有田「やりたいんですけどね…僕もこの相談に対しては思うところがあるので、今回は美希ちゃんに任せようかと…」
上田「ぶはははは!!そうだな〜お前も婚期逃してるもんな〜!!いいじゃんか、お前“リトルバード”と結婚しろよ?」
有田「いや、僕には千早ちゃんというフィアンセがいますから…」
上田「だから望み薄だっての!!お前が千早ちゃんと結婚するなんて、韓国からキムチが無くなるくらいありえないからな!」
レベル7
上田「いいいいいいいいいいいいってえええええええええええええええ!!!!!なんでなんでなんで?????!!!!!」ビリビリ
有田「あ、すみません。ちょっと手が勝手に…」
有田「いや…僕がちょっとカリカリしちゃったんで…」グイッ
レベル8
上田「ひひひひひひひひひひひ!!!!!!す、すみません有田さん!!!!!!千早ちゃんにはあなたしかいませんんんんんんんんんんんん!!!!!!!!!!!!!」ビリビリ
美希「ね〜ね〜有田さん、このままだとまた上田…さん気絶しちゃうよ?」
有田「…それもそうだね。じゃあやめよっか。」
レベル0
上田「…はあ…はあ…お前…いい加減にせえよ…?なんで…お前のカリカリまで…俺が責任を取ることに…なってんだよ?」
上田「………有田」
アリガタヤー アリガタヤー
有田「…えっと、これはどういう…?」
上田「まあ、うちの有田をお勧めしますって意味よ。」
有田「…ほ〜」
上田「ちょ!最後まで聞けって!!」
有田「なんですか?」
上田「いいか?”リトルバード”は今年で2X歳って言ってただろ。まず法律的にも結婚は出来るわ。」
上田「それに、今回は765プロ、つまりアイドルからの相談でしょ。っていうことは、やらしい話になるけど容姿なんかも上等じゃないかと俺は踏んでるわけよ。」
美希「え?う〜ん…小と…“リトルバード”は結構胸おっきいよ〜スタイルもまあまあじゃないかな?」
上田「な?」
有田「う〜ん…でも実際会ってみないとな〜」
美希「じゃあ今度765プロに来てみれば?」
有田「え?!行っていいの?!」
美希「もちろんなの!!くりぃむしちゅーさんならいつでも大歓迎なの!!」
有田「よし!俺早速明日行ってくるわ!」
上田「お前は単純だな〜っていうかコーナー置き去りになってるし…」
美希「有田さんの意見なら大賛成なの!」
上田「そもそもは俺の答えだけどな〜」
有田「じゃあ解決したところで次の相談に行こうか。」
美希「はいなの!!…って言いたいところだけど、もうネタが尽きちゃったの…」
上田「え、マジ?」
美希「うん…」
上田「よっしゃ〜!!ようやく解放されたわ〜!!」
有田「よかったですね、上田さん。」
美希「え〜残念なの〜」
有田「いや〜本当に楽しい時間はあっというまですね〜」
上田「俺は12時間ぐらいに感じたけどな〜」
上田「どうでしたか、美希ちゃん。今日はこの番組に参加してみて?」
美希「すっごく楽しかったの!!憧れのくりぃむしちゅーさんと、こんなに近くで話せて、しかもミキが普段聴いてるコーナーをミキがやってるっていうのが凄い新鮮で面白かったの!!」
有田「ですって、こう言ってもらえて良かったですね上田さん。」
上田「…まあ、そうだな。振り返ってみると、なんだかんだで罰ゲームも楽し…かった…よね…」
有田「そうですね…2時間もやりましたからね。」
上田「さて、と言ったところで今週はお時間です。この後は、斎藤安弘さんのANNエバーグリーンです。」
レベル10
上田「今週は上田晋也ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!痛ってええええええええええ!!!!!死ぬ!!死ぬ!!!!!!!ががががががががががががが!!!!!!!!」ビリビリ
有田「私、有田哲平wwwwwwwwwwwwwwwそしてwwwwwwwwww」
美希「ほwwwww星井美希がwwwwww喋ってたのwwwwwwww」
上田「お前らああああああああああああああ!!!!!あったかくして寝ろよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!ああああああああああああ!!!!!」ビリビリ
有田「僕からは以上wwwwwwwwwwww」
美希「wwwwwwwwwww」
ピッポ ピッポ ピッポ ポーン
安弘「くりぃむしちゅーさん、今夜も2時間お疲れ様でした。マイクロフォンこちらでお預かりします。それでは参りましょう。ANNエバーグリーン…」
終わり
しゅうろくごー
美希「お疲れ様でしたー!!」
上田・有田「お疲れ〜」
美希「ねえ有田さん!明日本当に765プロに来てくれるの?」
有田「そうだね〜千早ちゃんに会うついでに“リトルバード”でも見に行こうかな〜」
美希「わかったの!!じゃあミキ、明日は千早さんと小鳥をきっちり揃えて待ってるの!!お先に失礼しますなの!」タッタッタ…
有田「…小鳥って誰だろう?」
有田「ああ、なるほどね…まあいっか。それじゃあ俺も先に帰るわ。お疲れ〜」
上田「お〜お疲れさん。」
上田「さて、それじゃあ俺もそろそろ…ん、なんか紙が落ちてるな…なんだこれ?メモ?美希ちゃんが落としていったのかな?」
上田「何なに?RN“如月千早”…って思いっきり本名じゃんか。やっぱり真面目だな〜千早ちゃんは…ちなみに千早ちゃんは何て質問する気だったんだろう…?」
『どうすれば胸囲を大きくできますか?』
上田「oh…」
しゅうろくごー 終わり
2ヵ月後 ―某テレビ局 楽屋―
有田「うぃ〜っす。」
上田「おお。」
有田「あ、上田さん、今ちょっとお時間もらえます?」
上田「ん?いいけど、何?」
有田「あの、実は上田さんに大事なお話しがありまして…」
上田「おお、何よ?まさかあれか?俺が総理大臣になった時にお前を書記にするって話か?」
有田「いや、違いますよ…まあ、それももちろんお願いしますけど。」
上田「え、じゃあ一体何よ?」
ガチャ
小鳥「ど、どうも…」
上田「あれ?この人って…確か765プロの…?」
有田「はい、こちら765プロで事務員をやっている、音無小鳥さんこと…」
小鳥「RN“リトルバード”です…」
上田「へ〜!あなたが“リトルバード”だったんですか〜!…ん?で、有田、お前の大事な話と“リトルバード”は一体どう関わってくるんだ?」
有田「え〜っとですね、まあそのへんについては色々と端折らしてもらいますが…実は僕たち。」
小鳥「私たち。」
有田・小鳥「結婚することになりましたけど、何か問題でも?」
上田「おぎやはぎか!!」
完
面白かった
なんかよくわかんないけど充実してたな内容が
Entry ⇒ 2012.05.20 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「貴音が質問厨になった」
貴音「あにゃたしゃま。なぜらぁめんとはこのように美味なのでしゅか?」 ズルズル
P「……」
貴音「あにゃたしゃま?」 ズルズル
P「あ、あぁすまん。なんと言ってもチャルメラみそはな……」
P「硬めで伸びにくい中太麺、ホタテを隠し味に使った味噌スープ、香りとコクのスパイスをブレンドした秘伝タレ……」
P「こういう要素が絶妙に混じりあってるから旨いのさ……でも、食べながらお喋りするのはやめような?」
貴音「承知しました。ですが、それはなぜですか?」
P「……」
P「どうしてこうなった」
律子「階段から落ちて頭打ってしまったらしくて……でも、命に別状はないらしいですよ」
P「なるほど、脳挫傷とかそういうアレではない……と。ただ少し記憶が曖昧になってしまっているだけで」
春香「ついでに、精神的にもちょっぴり幼くなってるって……」
響「でもしばらくすれば元に戻る、ってお医者さんは言ってたぞー」
P「ならいいんだが……治るまでどうしたもんかなぁ」
春香「心配ですね……」
貴音「……」 ズルズル
貴音「ちゃるめらみそ。大変おいしゅうございました」 ケプ
貴音「ですが、まだ足りないようですね。なぜでしょう?」 グゥウウウ
P「あんまり心配いらないかもしれないな……」
貴音「……」 バリバリ
P「こらこら、またチャルメラの袋を開けるな。ラーメンは一日一杯までだよ」
貴音「なんと……なぜそのようにおっしゃるのですか?」 キョトン
P「(可愛いけど質問攻めはちょっとめんどくさいな)」
P「それはな、貴音の体を想ってのことだよ。ラーメンばかり食べると栄養が偏るからさ」
貴音「まぁ……それは大変嬉しい心遣いでございます。なぜそのように言ってくださるのですか……?」 モジモジ
P「(うん、やっぱかわええ)」 キュン
P「……貴音、それはな。俺がお前のことを愛しているからだ。そして、貴音も俺のことを……」
貴音「なんと!」
春香「プロデューサーさん!?」
響「ちょっと、何いってんの!?」
貴音「で、ではわたくしとあなた様は……その、恋人同士と、いうことでしょうか?」
P「そうだよ」 ニコ
P「ずいまぜん嘘でした」 ボロ…
貴音「あなた様、なぜそのようにひどく顔が腫れているのですか?」
春香「そーだね! 不思議だね!」 プンプン
響「まったくだぞ!」 プンプン
貴音「あなた様。愛しているという言葉は……偽りのものだったのですか……?」 ウルウル
P「……」 ズキュン
貴音「どう……なのですか……」
P「嘘じゃない! 俺は本当に心から貴音のことを愛して……!」
春香「……プロデューサーさん? アイドルに手を出すんですかぁ……?」 ギロリ
P「……嘘ではないが、本当の意味は記憶が元に戻ってから言おう!」 キリッ
春香「〜〜!」 ポコポコ
貴音「春香。どうして涙目でぷろでゅーさーのことを叩いているのですか?」
春香「知らないもん! ぐぐれかす!」 ウルウル
貴音「はて……ぐぐれ、とはどういう意味ですか?」
春香「……」 グスグス
貴音「あなた様。先ほどから春香の様子がおかしいようですが、何かあったのでしょうか?」
春香「……ふーんだ。ちょっと四条さんがいつもと違うからって、特別扱いしちゃってさ……」 ボソボソ
P「おーい春香。どうしたんだよ?」
春香「……知りません」 ツーン
P「うーん、参ったな……俺なんかおかしなこと言ったか?」
春香「……」 ジー
P「な、なんだ? 俺の顔に何か……」
春香「……私のことだって」
P「ん?」
春香「私のことだって、四条さんみたいに……あ、愛してるって言ってくれても……いいのにな」 プイ
P「あぁ、そんなこと気にしてるのか。いや俺は、アイドルみんなを愛してるからそう言っただけであってな」
P「別にそんな、貴音にだって本気で言ったわけじゃ……特別ひいきしているわけじゃないんだぞ」
春香「……じゃあ本気じゃなくても、たまには……ちょっと褒めるくらい、してくれてもいいのにな」
P「いつもわりかし褒めてるだろう……」
春香「……私のことは、キライなのかなぁー」 イジイジ
P「ああ、もう……そんなわけないだろ、春香はそのかわいいし、優しいし……」
春香「……」 チラ
P「あ、あとなんだその……お菓子作りも上手だしさ! 他にもいろいろ……」
春香「……」
P「一生懸命な頑張り屋だし、春香がいるといないとじゃ空気がガラッと変わるというか……」
春香「……そ……」
春香「……そんなに、必死にならなくても……いいのにな♪ えへへ……」 ニコニコ
貴音「さっきまで泣いていたのに、春香はなぜあんなに笑顔なのでしょう?」
響「ハム蔵だってお腹がすいたらチューチュー鳴くからなー」
春香「えへへへ……」 ニンマリ
響「おーい、春香ー? 聞いちゃいないぞ……」
ガチャ
雪歩「おはようございますぅ」
貴音「なにやつ」 トコトコ
雪歩「え、し、四条さん? どうしたんですかぁ? か、顔が近いですぅ……」
貴音「貴女、お名前はなんと?」
雪歩「萩原雪歩ですぅ」
貴音「おぎわ……いえ、はぎわらゆきほ。まこと、良き名ですね」 ニコ
雪歩「えへへ、そんなぁ……。あ、ありがとうございますぅ……」 テレテレ
雪歩「……」
雪歩「って、え……えぇええ!? 四条さん、私のこと忘れちゃったんですかぁ……?」
P「あー雪歩、違うんだ。いいか……」
P「……ということがあって」
雪歩「なるほどですぅ……いつまでこのままなんでしょう?」
P「それがわからないんだよな、そんなに長引かないらしいが」
貴音「……」 ジー
雪歩「う、うぅ……そんなに見つめられると、なんだか怖いよぅ……」 プルプル
貴音「……」 ギュッ
雪歩「えっ」
貴音「あなた様。なぜ萩原雪歩はこのように可愛らしいのですか?」 ギュー
雪歩「あう、あうあうあう……」
P「ほう……これは」
雪歩「か、かかかわいいだなんて、そんなこと! わわ私なんてひんそーでちんちくりんで……」
貴音「貴女が可愛くないとすれば、可愛いとは一体どういう意味なのですか?」 ギュギュー
雪歩「はぅ! し、知りませぇん……もう、なにがなんだか……」 カァアア
春香「(雪歩かわいい。四条さんには早く元に戻って欲しいけど……)」
響「(貴音にギューされて羨ましい……でも、たまにはからかう側に回るのもちょっと面白そうだぞ!)」
春香「確かに雪歩はかわいいよね〜。女の子らしいし、守ってあげたくなるっていうか」 ニヤニヤ
響「うんうん、自分もそう思うぞ。なんでだろうね〜?」 ニヤニヤ
貴音「なぜなのでしょう……教えてくださいますか?」
雪歩「も、もぅ! ぷ、プロデューサーも、ふたりになんとか言ってくださいぃ……」
P「……」
P「貴音。それはな、雪歩にキスをすればわかるよ」
貴音「なんと」
響「うぉおおおおおおい!!!」
響「この、へ、変態プロデューサー! また何おかしなこと言ってんのさ!! ギュー以上はダメ!!」
春香「(ブーメラン)」 ニヤニヤ
P「ええいうるさい、ひびたかはもう色んなところでたくさん見たんだよ!」
貴音「接吻で理解できるとは……面妖な。ではさっそく……んー」
雪歩「えっ、えっ!?」
響「あ、あー!」
ほっぺにチュ!
雪歩「……ぁ、ぁぅぁぅぁ……」 ポシュン
貴音「真っ赤になってしまいました。ふふ、やはりとても可愛らしいですね」
響「うがー! は、はーなーせー!」 ジタバタ
P「ほーら響よく見とけ。あれがゆきたかだぞ〜」
春香「(プロデューサーさん! 鬼畜ですよ、鬼畜!)」 ニヤニヤ
貴音「萩原雪歩……あなたはとても手触りが良いですね。なぜですか?」
雪歩「て、ててて手触りですかぁ?」
貴音「ええ。髪も……」 サラッ
雪歩「ひゃんっ」
貴音「頬も……」 ツツー
雪歩「ん、んん……」
貴音「このように、強く抱きしめるとまた……」 ギュ‐
雪歩「あ、あ……」 ヘニャヘニャ
貴音「貴女はどこをとっても柔らかい。まこと、わたくし好みの肌触りです。なぜですか?」 スリスリ
雪歩「わ、わりませぇん……でも、ぇへ、えへへえへ」 プシュー
響「う、えぐ……なんで、なんでこんな……」 ポロポロ
春香「(おぉ、響ちゃんの涙いただきっ! く〜、かわいいなぁ)」 ニヤニヤ
ガチャ
伊織「お早う」
貴音「いつまでも抱きしめていたいですね。いいですか?」 ギュー
雪歩「えへ、えへへ……も、もちろん……」
響「……たか、たかねぇ……」 ポロポロ
春香「……」 ニヤニヤ
伊織「何よこの状況……」
P「●REC」 ジー
伊織「あんたが一番わからないわ……」
春香「実はこうこうこういうわけで……」
伊織「ふんふん……ちょっと貴音。つまり、あんたが離れればとりあえずそこのバカは泣き止むんでしょう」
響「たかねぇ……自分のことは、遊びだったのかぁ……ぐす、ぐす」 ←そこのバカ by いおりん
貴音「貴女は……」
伊織「何よ……見てて暑苦しいから、さっさと雪歩を離しなさいよ」
貴音「……」 チラ
伊織「?」 キラン
貴音「でこちゃん、ですね? この名、どこかで聞いたことがあります」
伊織「まるまる忘れられてたほうがまだマシだったわ……」
貴音「でこちゃん。貴女の額はなぜそのように光り輝いているのですか?」
伊織「大きなお世話よ……あとでこちゃんゆーな」
貴音「ですが、気になります」
伊織「(めんどくさいったらないわね)」
貴音「わたくしにはもう貴女がでこちゃんとしか思えません。なぜですか?」
伊織「あーもう! なんでもかんでもなぜ? って言えばいいもんじゃないのよ!」
貴音「……」
貴音「なんで?」 キョトン
伊織「(なによ、首かしげちゃって。可愛いじゃない)」 キュン
貴音「は! わたくしは今、頭ではなく心で理解しました。でこちゃん、貴女は……」
伊織「もうでこちゃんでもなんでもいいわよ……」
貴音「月、なのですね?」
伊織「……はぁ?」
貴音「貴女のおでこは太陽の光を浴びて煌々と光る月……」
伊織「ちょ」
貴音「普段は自ら輝き、皆を引っ張っていくわけではない」
貴音「ですが、貴女は確かにそこに存在しています」
貴音「そして暗闇の中道に迷ってしまうとき……優しい光で、皆を導いてくれるのです。間違っていますか?」
伊織「……し、知らないわよ」 プイ
伊織「(そんな風に言われたこと、一度もないから……わかんないわよ)」 キラン
貴音「わたくしは、そんな月を……貴女のおでこを、とても愛おしいとさえ思います。まるで故郷を思い出すような……」
伊織「ふ、ふん! 最後におでことか言ったら、台無しじゃない」
雪歩「伊織ちゃんったら……ふふ」 ギュー
伊織「あんたはいつまで貴音にくっついてんのよ……」
響「そーだそーだぁ……」 ウルウル
P「●REC」 ジー
春香「(プロデューサーさんは撮影に集中している……どさくさに紛れて、今なら!)」 タタタ
響「もう……貴音なんて……」 グスグス
貴音「……響」 バッ タタタ
雪歩「あ……四条さん、行っちゃった」
貴音「響。どうして泣いているのですか?」
響「(た、貴音がこっちに来てくれた! でも……)」
響「……知らないぞ。自分の胸に聞いてみたら?」 ツーン
貴音「胸ですか。ではさっそく……」
貴音「わたくしの胸よ……響が涙を流している理由を、教えていただけますか?」
たかぱい「……」 シーン
貴音「……あいにく、わたくしの胸部は言葉を話さないようです。どうしたらよいのでしょう?」
響「知らない知らない知らない!」
雪歩「(なんだろう、この気持ち)」 シュン
春香「プロデューサーさん! お願いがあるんですけど、聞いてくれますか?」
P「なんだ春香? 今新作のプロモーション撮影してるから、手短になー」
響「……」 ツーン
貴音「……響、そのように拗ねては……」
たかぱい「きゅん!」
貴音「……きゅん?」
響「(そ、そろそろ自分も限界だぞ。貴音にダイブしたい)」 ウズウズ
貴音「……」
響「……た、たか」 クルッ
貴音「響……なぜこのように、貴女は可愛らしいのですか?」
響「……ね?」
貴音「んー」 チュ
響「!!?」
雪歩「!?」
貴音「ちゅっぷ……んむ、む……れろ」
響「んむ……ん、ん……ぷはぁ!」
貴音「じゅるり……おや、唾液がまるで橋のように……」 ツー…
響「たたったた貴音!? な、なんでいきなり、キ、キキキスをするんさー!?」
貴音「先ほどぷろでゅーさーが、可愛らしさの理由は接吻により理解できる、とおっしゃいましたから」
雪歩「ぁ、ぁわわわあわ……ひ、響ちゃんと四条さんが……あわわわわ」
P「お、これはいい絵が撮れたなぁ! それで春香、お願いってなんだー?」
春香「私の頭を、撫でてくれますか?」
P「んあーいいぞー」 ワッシャワシャ
春香「〜〜! えへへ……」
春香「……って! そ、そんなぞんざいなのじゃダメです! もっと優しくですよ、優しく!」
貴音「ですが、今ひとつなぜ可愛いのかわかりませんね。響はどうでしたか?」
響「……べ、べつに!」 ツーン
貴音「わたくしは、なにやらこの胸が高鳴っています。響はそうではないのですか?」 ドキドキ
響「……」
響「じ、自分は」
貴音「はい」 ドキドキ
響「チャルメラみその味だなぁ、と思いました」 カァアア
貴音「なんと」
響「(うぎゃーーー!! 違う、違うぞ貴音!! そういうこと言いたいんじゃなくて!!!)」
P「仕方ないな……」 ナデナデ
春香「……ふへへ……これですよ、これ……♪」
貴音「(らぁめん=おいしい=たべたいくらいすき=貴音をたべちゃいたいぞー!)」
貴音「……!」 ティン
貴音「こ、困ります響……なぜこのような人前で、そんなことを……?」 モジモジ
響「えっ」
雪歩「……むむむぅ」
P「ほほう……これはまた」
伊織「春香……あんたも大概ね。あんな変態のどこがいいのかしら」
のヮの「なんのこと?」
伊織「もういいわよ……あっちへ行ってましょ」 スタスタ
春香「うん、そうだね! ところで伊織、お腹空いてない? クッキー焼いてきたんだけど」
雪歩「し、四条さん! さっきは、私にはほっぺたでした!」
貴音「なんと。貴女も、口と口による接吻のほうが良かったのですか?」
響「雪歩はぎゅーってしてもらっただろー! こ、ここ今度は自分の番だぞ!」
雪歩「う、うぅ……そんなぁ……響ちゃんばっかりずるいですぅ……! 私もぉ……!」
P「ひびたかゆき! そういうのもあるのか!」
黒井「ハーハッハッハ! 貴音ちゃんはなんにでも溶け合うのだよキミィ!」
伊織「あら、クッキー? いいわね、それなら有難くいただくわ」 ヒョイパク
春香「えへへー! 自信作なんだ! どう? 美味しい?」
ガチャ
真「おっはようございまーす!」
雪歩「ひ〜ん! 真ちゃ〜ん!!」 タタタ
真「えっ雪歩!? どうしたのさ?」
雪歩「ごめんね、浮気してごめんねぇ……やっぱり私には、真ちゃんしかぁ……」
真「ボクの方こそごめんね、わけがわからないよ」
伊織「うん、なかなかいけるじゃない。こればっかりは認めざるを得ないわね」 モグモグ
春香「よかったー。ねえねえ、どんな風に美味しい?」
伊織「どんな風にって……は、歯ごたえがあってそれでいてしっとりとして甘さがうんたらかんたら……」
春香「ふふふ……ありがと! ねえ、さっき私ね……プロデューサーさんに頭撫でてもらったんだぁ♪」
伊織「見てたから知ってるわよ……」
響「雪歩なんかより、本当は自分のほうがいいよね?」 ギュー
貴音「わたくしとしては、お二方とも甲乙つけがたいですね。ですが響とこうしていると安心します。なぜでしょう?」
響「それは、貴音は自分のことが一番だからさー!」
貴音「いちばん、とはどのような意味の一番なのですか?」
響「い、一番その……好き、っていうか……」 ゴニョゴニョ
春香「いいでしょ〜?」 ニマニマ
伊織「べ、別に羨ましくなんて……」
春香「ん〜? えへ、えへへへ」 ナデナデ
伊織「……ちょっと、なんで私の頭撫でてんのよ」
春香「なんで、って……素直になれない伊織に、幸せのお裾分けって感じかな! 気持ち良い?」
伊織「ぜ、全然、気持ちよくもなんとも思わないんだから!」
真「浮気ってどういうこと? ボクと雪歩って付き合ってたっけ? というか、ボクも雪歩も女の子だよ?」
雪歩「そ、そんな! 真ちゃんは、私のこと遊びだったの……?」
響「じ、自分もその、貴音のこと……一番だし……だから、ね、ね?」
貴音「わたくしと響が一番同士だと、どのようなことが起こるのですか?」
P「ここはひょっとしたら天国なのか……なぁ、律子はどう思う?」
律子「あ、私がいたこと覚えてたんですね。なんで今まで触れてこなかったんですか?」
春香「伊織ったら、またそんなこと言って〜。ねえねえ、どんな風に気持ちいい?」
伊織「……」
伊織「みんなが質問厨になった?」
おっわーれ
ゆきたかと拗ね春香はめっちゃかわいいということが言いたかったんです
もっと流行れ!
乙ー
Entry ⇒ 2012.05.19 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
小鳥「これより“第2回上田ファン王決定戦”を行います!」
某日 ―ライブ会場―
小鳥『皆様、本日は765プロ主催の定例ライブにご来場頂き誠にありがとうございました。本日のライブは終了いたしましたが、これより特別プログラムとして“第2回上田ファン王決定戦”を行います。』
観客「うおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
小鳥『それではここで本日のゲスト、くりぃむしちゅーさんにご入場していただきます。皆様、大きな拍手をお願いします。』
パチパチパチ!!
上田「どーも!くりぃむしちゅーです!」
有田「ど〜も〜!」
観客「うおおおおおおおおおお!!!!」
有田「そうですね。今日は僕らのラジオでやった企画を行うわけなんですけど、みんな僕たちのANNは聴いてくれてるんですかね?」
上田「どうだろうな〜聴いてるっていう人はどれくらいいるのかね〜?」
有田「おお、じゃあ訊いてみましょうか。」
上田「おお。」
有田「え〜この中に僕たちのラジオを聴いてる、または聴いていないっていう人は手を挙げて下さい。」
上田「みんな挙げるだろ!」
観客「おおおおおおおおおおおおお!!!!」
有田「いや〜実はこの間さ、新発売されたTENGAを使ってたのよ。」
上田「何の話だ?!なあ、触れろ触れろ!この間やったイベントに触れろ!」
有田「いや、もう終わったことですから…」
上田「いやいや、『終わったことですから…』じゃねえよ!今イベントのテープ流れてたんだから、それに触れろよ!」
有田「実は今日『シルシルミシル』で…」
上田「だからおかしいだろ?!いや〜この間765プロのイベント行ってきましたよ〜っていう話から入れ。なんだいきなりTENGAの話って?何の繋がりもないわ!」
上田「いろいろあるだろうが!イベント楽しかったね。だとかよ〜」
有田「上田さん、それは一番やっちゃいけないんです。」
上田「なんでだよ?」
有田「っていうのも、行ってない人が凄い羨ましがるから。」
上田「いや、だから行ってない人にもその時の臨場感を伝えるのが今回の役目じゃんか。」
有田「あのね、誕生会とかの気持ちをよ〜く思い出して?」
上田「なに?」
上田「うん。」
有田「誘われなかったとしよう、例えば…あ、別に例えばじゃないか。」
上田「いや、そこは例えにしとけ!」
有田「それで、土曜日に誕生会を開きましょうって言って集めるよ。それで休み明けの月曜日、学校でみんなが『誕生会超面白かったね!!』って言ってたらどれだけへこみます?」
上田「いや、でもそれとは状況が全然違うじゃんか。今回のは、今度の765プロのライブでイベントやるよって前々からリスナーには告知してたんだから。『行きたいな〜でも行けなかった。ねえどうだった?』って聞きたくなるのは当然だろ。」
有田「いや、ここだけの話ですけど、正直個人的に誘わなかったリスナーもいます。」
上田「そんなことは知ったこっちゃねえよ!それが誰かは知らんけど、誘ったのと誘われなかったのは違うからな。みんな聞きたいんだよ。」
上田「違うよ、お前は俺に理論で負けたんだよ。」
有田「いや〜しかし本当にありがたいイベントでしたね〜何千人っていう人が来て凄く盛り上がりましたし。」
上田「なあ、凄かったな〜まあ765プロのファンの方もたくさんいたからな〜でも盛り上がったね〜」
有田「まあ内容の方もね、後で音源を流しますから、それでどんな風だったかっていうのがわかると思いますよ。」
上田「うん、なるほど。じゃあ触れざるをえないじゃねえか!なにお前はそれを亡きものにしようとしてたんだ。」
有田「…参ったね」
上田「参るな参るな!」
上田「え〜実は先日この番組に765プロの三浦あずさちゃんが来た時にオファーをもらいして、なんと765プロのライブでこの番組の企画を是非ともやりたいとの声をいただきました。」
有田「そうなんです。で、その企画というのが…上田さん。」
上田「まあ、以前この番組でもやった“上田ファン王決定戦”を765プロのアイドル達と今一度開催することになりました。」
有田「え〜“上田ファン王決定戦”っていうのはその名の通り、上田さんのファンのトップを決める大会です。アーティストで言えば、長渕、ミスチル、なんでもいいですけど好きだったら、この曲なんでしょう?で、ぱっと答えられたり、歌えますよね。」
上田「うん、まあね。」
上田「うん、まあ今更言っても遅いけど俺許可出してないからね?」
有田「え〜ちなみに今回出場していただいた選手は、響ちゃん、真くん、美希ちゃん、春香ちゃん、伊織ちゃん、あずささん、そして匿名希望のRN“カリカリくん”の7名です。」
上田「へ〜”カリカリくん”も出たんだ。」
有田「そうなんですよ。え〜“カリカリくん”っていうのは、前回の大会で準優勝した正体不明の…あ、いいや、上田さんです。」
上田「おい、ばらすのかよ?!」
有田「ちょっと説明するのが面倒だったんで…」
上田「いや、そこをちゃんと説明してくれないとリスナーも意味がわからないだろうが!ん?なんで上田は“カリカリくん”で出てるんだ?ってなるだろ?!」
上田「ホントおかしな話だよな、自分で出した言葉を自分で答えるんだから…」
有田「ただ、前回もそうでしたけど、”上田晋也”で出るのは恥ずかしいということなので、名前を変えて出てます。あと、今回も優勝者には賞品があるんですよね?」
上田「そうだね。え〜優勝者には…好きな俺の例えツッコミをプリントしたTシャツ、こんなんいらないだろうが…え〜あと、この番組の出場権をあげました。まあ、出場権がないと出られないほどの番組じゃないんだけどな〜」
有田「まあ、気になる優勝者は来週この番組に来てくれるみたいですね。」
上田「え、そうなの?」
有田「はい、さっき僕のところに連絡が来ましたよ。上田さんの方にはこなかったんですか?」
有田「たぶんそうでしょうね。」
上田「いや、おかしくない?“上田ファン王決定戦”の優勝者なのに俺のこと嫌いってどういうことだよ?野菜嫌いの八百屋じゃねえんだからよ〜」
有田「うん…まあ、上田さんのブッコミは置いといて…」
上田「ガハッ!!!!!」
有田「え〜会場に来ていた方はその優勝者が誰かわかると思いますけど、来ていないという方は、音源を聴きながら、誰が優勝して今日出てくるのかっていうのを予想すると面白いかもしれませんね。」
上田「そうだね。まあ、時間も押してるしそろそろ流すか。」
有田「はい。それでは、どうぞ!」
有田「…はい、え〜上田さんはお腹が痛いということで席を外していますけど、あまり時間がないので早速始めたいと思います。それでは参加者を紹介していきましょうか。まずはエントリーNO.1出てこいや!!」
プシュー
響「はいさーい!自分、我那覇響だぞ!」
有田「響ちゃんね。響ちゃんはこの番組は聴いてくれてるの?」
響「もちろん!自分、沖縄に居た頃はあまり電波が入らなくて毎週むず痒い思いしてたからな。上京して聴けるようになってからは毎週聴いてるぞ!」
有田「おお、ありがたいですね〜ちなみに上田さんの例えツッコミのなかで好きなものはなんですか?」
響「『11月の“冷やし中華始めました”くらい遅いよ!』だぞ。」
有田「なるほど〜では最後に、答えがわかった時の上田フレーズを決めて欲しいんだけど何がいいかな?」
響「う〜ん…じゃあ、『ぺろ〜ん』でいいや。」
プシュー
真「こんばんはー!!菊池真です!!」
有田「おお、真くんね〜真くんは上田さんの例えツッコミのなかで好きなのはあるのかな?」
真「好きな例えつっこみは『伊勢丹の1階か!』ですね!よろしくお願いします!」
有田「なるほどね。じゃあ答えがわかった時のフレーズを決めて欲しいんだけど?」
真「『どっか〜ん!』でお願いします!」
有田「『どっか〜ん!』と…え〜では次ね。エントリーNO.3出てこいや!!」
プシュー
春香「こんばんは!天海春香です!!」
有田「春香ちゃんね…え〜それでは春香ちゃんの好きな例えツッコミを教えてください。」
春香「はい!好きな例えつっこみは『猪木対国際軍団じゃないんですから』です。今日は優勝できるように頑張ります!」
有田「また懐かしいのを選びましたね〜はい、ではエントリーNO.4出てこいや!!」
プシュー
美希「こんばんは、美希なの!」
有田「はい、こんばんは〜美希ちゃんは好きな例えツッコミは?」
美希「えっとね〜好きな例えつっこみは『浅草から雷おこしがなくなるぐらいあり得ないよ!』なの…あふぅ、ミキ眠いけどラジオに出るために頑張っちゃうの!」
有田「そっか〜頑張ってね。美希ちゃんは答えがわかった時のフレーズって決まってる?」
美希「うん、決まってるよ〜『今日まで〜』でいいの。」
有田「美希ちゃんは『今日まで〜』っと…さあ、残すところあと3人ですね。では、エントリーNO.5出てこいや!!」
プシュー
伊織「こんばんは〜水瀬伊織で〜す。」
有田「はい、こんばんは。それでは伊織ちゃんの、上田さんの例えツッコミのなかで好きなものを教えてください。」
伊織「好きな例えつっこみは『かぐや姫くらい身勝手だよ!』で〜す。今日は有田さんに会えて光栄です〜。よろしくお願いしますね〜。」
伊織「はい!『かまわんよ〜』でお願いしま〜す。」
有田「オッケーで〜す。それではラストスパート行きましょう。エントリーNO.6出てこいや!!」
プシュー
あずさ「こんばんは〜三浦あずさです〜」
有田「いや〜先日は我々の番組に来ていただいてありがとうございました。それに今日はこんなイベントに招待していただいて…」
あずさ「いえいえ、こちらこそ来ていただいてありがとうございます〜」
有田「え〜あずささんは上田さんの例えツッコミでは何が好きですか?」
あずさ「好きな例えツッコミは『両方に口内炎ができたぐらい気になるよ!』ですね〜うふ、今日はよろしくお願いしますね〜」
有田「はい、よろしくお願いします。ちなみにあずささんの答えがわかった時の上田フレーズっていうのは?」
あずさ「『あったかくして寝ろよ〜』にしようかしら〜」
有田「なるほど〜ありがとうございます。え〜それではいよいよ最後、エントリーNO.7出てこいや!!」
上田「あ、どうもこんばんは。」
有田「おお、“カリカリくん”久しぶり!」
上田「お久しぶりです。」
有田「今日は久々の出番だけど大丈夫?優勝できそう?」
上田「頑張ります!」
有田「じゃあ“カリカリくん”、上田さんの好きな例えツッコミはなに?」
上田「『幼稚園児が里見浩太朗に会った時ぐらいピンと来ないよ!』ですね。」
有田「おお、なるほどね〜じゃあ最後に答えがわかった時の上田フレーズを教えてもらいましょうか。」
上田「じゃあ『ゴミだゴミだ!』でお願いします。」
有田「わかりました〜さあ!それでは全員揃ったところで始めますよ〜!いいですか、早押しですからね?手を挙げるんじゃないんですよ。自分が決めた上田フレーズを叫んで下さいね。」
一同「「「「「「「はい!」」」」」」」
有田「それでは、第1問!『大忙しの状況や、激しく動き続けているものに対して…』」
\どっか〜ん!/
有田「『どっか〜ん!』ってことは真くん!」
真「大雨の時のワイパーか!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!え〜、『大忙しの状況や、激しく動き続けているものに対して上田さんがよく使う、車のある部分を用いた例えつっこみと言えば何?』答えは『大雨の時のワイパーか!』で御座います。先ずは真くんが一歩リード!」
真「へへ〜!やーりぃ!」
\ぺろ〜ん/
有田「『ぺろ〜ん』ってことは響!」
響「レベル200のテトリスか!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『速いというものに対して上田さんがよく使う、ある有名ゲームソフトを用いた例えつっこみと言えば何?』答えは『レベル200のテトリスか!』ですね。お見事!」
響「よ〜し、このまま一気に勝ち抜けるぞ!」
\先行ってっからな!/
有田「『先行ってっからな!』ってことは春香ちゃん!」
春香「マリアナ海溝よりも深いよ!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『あまりにも深い事情がある時などに上田さんが使う、地形を用いた例えつっこみと言えば何?』答えは『マリアナ海溝よりも深いよ』ですね。お見事です。」
\今日まで〜/
有田「『今日まで〜』ってことは、美希ちゃん!」
美希「一回表から大魔神佐々木投入か!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『本来最後に出るべきものが一番最初に出てくることに対して、野球選手を用いた例えツッコミといえば何?』答えは『一回表から大魔神佐々木投入か!』です。美希ちゃん今のでよくわかったね?」
美希「これくらい簡単なの!次の問題も正解して決勝戦に一番乗りなの!」
\今日まで〜/
有田「『今日まで~』ってことは、美希ちゃん!」
美希「1月3日の中央高速か!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『遅いことや少しずつしか進まないことに対して、ある時期の交通状況を用いた例えツッコミと言えば何?』正解は『1月3日の中央高速か!』ですね。え〜なんと美希ちゃんが2問正解したので、一番に決勝進出決定です!」
美希「やったー!」
あずさ「あらあら〜」
伊織「まずいわね…」
\かまわんよ〜/
\ぺろ〜ん/
有田「ん〜…今のはどっちかな…じゃあ、響ちゃん!」
響「韓国からキムチが無くなるくらいあり得ないよ!」
ブッブー
響「ええ?!」
\かまわんよ〜/
有田「はい、伊織ちゃん!」
伊織「やった!えっと、センターへのファールフライくらいありえないよ!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『絶対にあり得ないという状況に対する、野球を用いた例えツッコミは何?』答えは『センターへのファールフライくらいありえないよ』ですね。」
響「うがー!そっちかー!」
\あったかくして寝ろよ〜/
有田「『あったかくして寝ろよ〜』ってことは、あずささん!」
あずさ「うふふ、初めてのブラジャー装着か〜!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『何度も何度も振り返る人に対して、下着を用いた例えツッコミと言えば何?』という問題で、答えは『初めてのブラジャー装着か』です。さすがあずささん!」
あずさ「うふふ、ありがとうございます〜」
\どっか〜ん!/
有田「『どっか〜ん』ってことは真くん!さあ、正解を出して決勝進出なるか!」
真「台湾の料理か!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『心の狭い人間に対してや、器の小さい人間に対して、ある国の食文化を用いた例えツッコミは何?』答えは『台湾の料理か!』です。というわけで、真くんも決勝進出!」
真「へへっ!や〜りぃ!」
春香「残る枠はあと1つ…!」
響「ここは負けられないぞ…」
上田「(あれ?俺空気じゃね?)」
\先行ってっからな!/
\ぺろ〜ん/
\かまわんよ〜/
\あったかくして寝ろよ〜/
有田「…う〜ん、これは誰だろうな…?」
\先行ってっからな!先行ってっからな!先行ってっからな!先行ってっからな!/
有田「…じゃあ春香ちゃん!」
春香「やった!えっと、そば屋にビーフストロガノフがあるくらい意外だよ!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『予想に反して意外なものが出てきたときに対する、上田さんが比較的よく使うそば屋さんというフレーズを用いた例えツッコミは何?』答えは『そば屋にビーフストロガノフがあるくらい意外だよ!』ですね。ということで、春香ちゃん決勝進出!」
響「ず、ずるいぞ春香!」
伊織「そうよ!あんな上田フレーズをゴリ押しするなんて反則よ!」
春香「のワの」
有田「え〜まあ、色々と不満があるとは思いますが…決勝戦は、美希ちゃん、真くん、そして春香ちゃんの3名で行います!!」
観客「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
有田「いや〜改めて聴いても凄いですね〜」
上田「そうだな〜」
有田「まあ、今聴いてて思いましたけど、上田さん1問も答えてないじゃないですか。」
上田「そうなんだよな〜っていうかさ、あの子達がおかしいんだって。問題読んでる途中でもう答えが出てきてるんだもん。俺なんて答えを聞いてからようやくわかる程度なんだから。」
有田「う〜ん…それだったら上田さんの代わりに違う誰かを出したほうがよかったかもしれないですね。」
上田「そうだな〜じゃあこのまま決勝戦も聴くか。」
有田「決勝戦はさらに凄いですからね!!」
有田「さあ、それでは…お、上田さんがトイレから戻ってきましたね…上田さん何やってるんですか!もう予選は終わっちゃいましたよ!」
上田「あ、そうなの?いや悪い悪い、ここから近くの歩道橋までだいぶ距離あってさ〜」
有田「なんで野糞してるんですか?!会場にトイレあるでしょ?!」
上田「まあそうなんだけどさ、やっぱり俺といったら野糞だろ?」
有田「いや、知りませんよ!」
上田「まあ野糞は置いといてさ…で、誰が残ったのよ?」
有田「置いとけないですけど…まあいいか。決勝進出したのはこちらにいる、美希ちゃん、真くん、春香ちゃんの3人ですよ。」
上田「へ〜まああんまり頑張って欲しくはないけど頑張ってよ〜」
美希・真・春香「「「はい(なの)!」」」
上田「お、いいね〜」
有田「じゃあ…美希ちゃんから訊いていこうかな。美希ちゃんは上田さんのどんなところが好きなのかな?」
美希「そうだね〜ミキ的には、例えツッコミを言った後のしたり顔がとってもセクシーだって思うな!」
上田「おい!お前絶対馬鹿にしてるだろ?!」
有田「そんなことはないですよ!セクシーだって言ってるんですから!ねえ美希ちゃん?」
美希「うん!ねえ上田…さん、ミキ、生のしたり顔が見てみたいな〜!」
上田「そんなこと言われてもやるわけねえだろうが!」
美希「ねえ上田…さん、生のしたり顔を見せてもらうわけにはいかないか?」
美希「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
上田「お前やっぱりバカにしてるだろ!!」
有田「そんなことはないですよ!ファンなんですから!」
上田「いいや!どうせこいつは俺のこと馬鹿にしてんだよ!」
有田「上田さん、落ち着いてください。はい、深呼吸して〜」
上田「す〜は〜す〜は〜……」
有田「落ち着きましたか?」
上田「はい!」
有田「え〜それでは次は真くんに訊いてみましょう。真くんは上田さんのどんなところが好きなのかな?」
上田「おい!てめえも馬鹿にしてんだろ?!」
有田「馬鹿にしてませんよ!真くんは照れた上田さんの顔が好きなんですから!そうでしょ?」
真「はい!硬派の上田さんが照れた顔なんて滅多に見れませんからね!思わずキュンとしちゃいますよ!」
有田「ほら、こう言ってくれてるじゃないですか。」
上田「う〜ん…いや、嬉しいんだけどよ…なんだろう、なんか馬鹿にされてるようで純粋に喜べないんだよな…」
有田「真くんも上田さんの恥ずかしそうな顔を生で見てみたい?」
真「え?いいんですか?!お願いします!」
有田「それでは上田さん、お願いします!」
有田「いや、頼みますよファンがこう言ってるんだから…」
上田「嫌だよ!なんで俺がわざわざボケてさらに照れなきゃいけねえんだ?!もういいからさっさと決勝戦やろうぜ!」
真「上田さん…なんかキングコングバンディ対アントニオ猪木のボディスラム・マッチみたいになってっけどよ〜!」
上田「まずはユーミンのナンバーから〜1,2,3,4!ねえユーミン、ワオ!こっち向いて!ガハッ!!」
観客「…」シーン
上田「…///」
有田「…うん、じゃあ次春香ちゃんに聴いてみようか。」
上田「触れんかい!!!」バシッ
上田「ボケたんだから触れろや!こちとら大怪我してんだよ!!」
有田「はあ…どうだった真くん?」
真「は、はいwwwwww凄くwwwwwwカッコ良かったですwwwwwwwww」
上田「お前絶対バカにしてるだろ!!」
有田「そんなことありませんって…さあ、それでは最後の春香ちゃんに訊いてみましょう。春香ちゃんは上田さんのどんなところに魅力を感じるのかな?」
上田「だから!お前らやっぱりバカにしてんな!よし、俺はお前らがファンだとは一切信じないからな!!」
有田「いや〜誰も例えツッコミの上手さとか言わないんだねwwwwwwww」
上田「だからこいつら俺のファンじゃねえんだよ!俺のことバカにしてるだけなんだよ!」
有田「いやいや、そんなことないよね〜春香ちゃん?」
春香「はい!私、上田さんの大ファンですから!」
上田「嘘ばっかり言うんじゃねえよ!!このバカ面共が!!」
上田「いや、こいつら頭はいいかもしれねえけど面がバカなんだよ!ったくホントにクソみてえな面しやがってよ〜!!全員まとめて顔にクソぶっかけてやろうか?!」
有田「上田さん、落ち着いて!」
上田「これが落ち着いてられますかぁ!?」
有田「もう…カリカリしないでくださいよ…」
上田「ん〜まあ、カリカリしたのは悪かったよ…」
有田「まあ、みんなが上田さんのファンだってことがわかったところで、いよいよ決勝戦です!」
上田「俺は一切信じないけどな!」
美希「ミキ、絶対に負けないの!」
真「ANNに出るんだ…!!」
春香「夢のANN…!!」
有田「さあ、それでは決勝戦第1問!ANNからの問題です。『RN“オカズがご飯”と聞き、その二度手間っぷりに対して上田さんが言った…』」
\どっか〜ん!/
有田「『どっか〜ん!』ってことは、真くん!!」
真「ライス定食か!」
有田「正解!!『RN“オカズがご飯”と聞き、その二度手間っぷりに対して上田さんが言った例えツッコミは何?』正解は『ライス定食か!』です。」
上田「は〜凄いな〜」
真「よし!まず1つ!」
\先行ってっからな!/
上田「おお、速いな。」
有田「『先行ってっからな!』ってことは春香ちゃん!」
春香「ミルフィーユか!」
有田「正解!『同じものやことを何度も重ねることに対して上田さんがよく使う、デザートを用いた例えツッコミと言えば何?』答えは『ミルフィーユか!』ですね。ちなみに上田さん、これの使用例っていうのは?」
上田「う〜ん、そうだね…お前嘘つきすぎだろ!ミルフィーユか!って感じかな。」
観客「うおおおおおおおおおお!!!」
有田「いや〜やっぱり本家は違いますね。」
上田「うん、いや、あのさ〜小っ恥ずかしいから俺に振るの止めてくれない?」
上田「無視すんなよ。」
有田「ANNからの出題です。『“いや、参ったね”のコーナーで、テノール編とバス編の両方を募集したにも関わらず、有田がバス編ばかりを紹介したことに対して上田さんが言った…』」
\どっか〜ん!/
有田「『どっか〜ん!』てことは、真くん!」
真「バスバスバスって、新宿のロータリーか!」
有田「正解!『“いや、参ったね”のコーナーで、テノール編とバス編の両方を募集したにも関わらず、有田がバス編ばかりを紹介したことに対して上田さんが言った例えツッコミと言えば何?』答えは『バスバスバスって、新宿のロータリーか!』ですね。
有田「さあここで、真くんがリーチでございます!」
真「よし!勝てるぞ!」
美希「まずいの…」
春香「ちょっと厳しいかも…」
\先行ってっからな!/
有田「『先行ってっからな!』ってことは、春香ちゃん!」
春香「エイリアン2か!」
有田「正解!『あまりにしつこいことや人に対して上田さんが使う、ある有名な映画を用いた例えツッコミと言えば何?』正解は『エイリアン2か!』ですね。お見事!さあ、ここで春香ちゃんもリーチ!」
真「くそ〜やるな春香!」
春香「よ〜し、このまま勝っちゃうよ〜!」
有田「え〜今のところ真くんと春香ちゃんがリーチです!なんと予選で1抜けした美希ちゃんが未だ0点!ここからの逆転は厳しいか?!」
上田「ここまで追い込まれたらキツいでしょ〜2ストライクで出てきた代打よりも追い込まれちゃってるからね〜」
有田「あ、すみません上田さん。今そういうの募集してないんで…」
上田「あ、そうなの?」
上田「ん?なに美希ちゃん?」
美希「もしミキが今の状態から優勝したら、ラジオで上田…さんに、ハンパねえ質問いっぱいしてもいいかな?」
上田「ん〜…まあいいよ。」
真・春香「?!」
美希「ホント!?」
上田「美希ちゃんがもし優勝できたらね?(まあ、この状態から優勝なんてできないだろうしな。)」
美希「…ミキ、本気で頑張っちゃうの!!」カッ!!
上田「(あれ、なんか悪寒が…)」
\今日まで〜/
有田「『今日まで〜』ってことは美希ちゃん!!」
美希「カンボジアのニュースか!」
有田「正解!『何を言っているのかがわからない人に対して上田さんが使う、ある国を用いた例えツッコミと言えば何?』答えは『カンボジアのニュースか!』です。さあ、ここでようやく美希ちゃんが1点ゲット!」
真「くっ…!」
春香「でもまだ流れはこっち…!!」
美希「まだまだ行くの!!」
\今日まで〜/
有田「『今日まで〜』ってことは、美希ちゃん!!さあ、ここで正解すればリーチ!」
美希「やまびこ打線か!」
ピンポンピンポーン!!
有田「正解!『ある状況がよく続く時に上田さんが使う、野球を用いた例えツッコミと言えば何?』答えは『やまびこ打線か!』ですね。さあ、なんとここで3人ともリーチ!」
真「…大丈夫、絶対勝てる…!!」
春香「…ちょっとまずいかも…」
美希「次で決めてやるの!!」
上田「(あれ、これ美希ちゃん勝っちゃうんじゃね?)」
\今日まで〜/
真「えっ?!」
春香「嘘?!」
上田「速いな?!」
有田「『きょうまで〜』ってことは…美希ちゃん!!正解すれば優勝です!!」
美希「ベーコンレタスエッグつくねライスバーガーか!!」
有田「…正解!!」
ピンポンピンポーン!!
美希「やった〜!!」
有田「え〜『ややこしいものや複雑な状況に対して上田さんが使う、あるファーストフードを用いた例えツッコミといえば何?』正解は『ベーコンレタスエッグつくねライスバーガーか!』ですね。」
有田「と、いうわけで…“第2回上田ファン王決定戦”優勝者は、星井美希ちゃんです!!」
観客「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
有田「いや〜美希ちゃんの追い上げは今聴いても凄かったですね〜」
上田「そうだな〜俺正直言うとさ、真くんと春香ちゃんがリーチした時点でもう美希ちゃんに優勝の目はないなって思ってたのよ。」
有田「いや、あの場面だったらみんな思うでしょう。」
上田「でもさ、俺が美希ちゃんと約束したじゃんか。その時さ、美希ちゃんの雰囲気が一気に変わったんだよな〜で、その後の大逆転だろ?やっぱあの子は凄いわ。千早ちゃんが天才って評してただけあるよ。」
有田「うん。まあ、いろいろ褒めまくってますけど…上田さん、美希ちゃんとの約束は反故にしませんからね。来週美希ちゃんが来た時にはちゃんと『パネェ質問』やらせますから。」
上田「う〜ん…まあ、仕方ないわな。そういう約束しちゃったんだし…」
上田「いや、約束を破るのはなあ…漢気が無いって思われるのも嫌だしさ〜」
有田「おお、さすが上田さんですね〜じゃあ募集かけてもらってもいいですか。」
上田「嫌だよ!って言いたいところだけど…まあ、今回は読んでやるわ。え〜〒100‐8439 ニッポン放送、くりぃむしちゅーのANN。件名に『ハンパねぇ質問』と書いて送ってこい。ハガキが紹介された奴にはガネックをプレゼント!」
上田「じゃあここらで一曲行っちゃう〜なんつってさ…え〜それでは“第2回上田ファン王決定戦”を見事優勝した美希ちゃんの曲をかけようかな…星井美希、『relations』」
上田「よっしゃ!じゃあこのコーナー行こか〜!ツッコミ道場!!」
有田「あ、メールが…」
上田「いえ、あの有田さん…久しぶりにそれやるの止めてくれませんかね…恥ずかしくてたまらないんですけど…」
有田「いや、大事なメールが来たんですよ。」
上田「あぁ…そうなの?」
有田「え〜RN“売れてる方”」
『なあ有田、空って青いんだな。』
有田「という…」
上田「関係ねえだろうがよ!!どこに大事な要素があったよ?!」
有田「いや〜やっぱり空が青意外だと違和感が凄いですからね。そういうことを再確認できたっていう点で言うと、今のメールは大事ですよ。」
上田「別に今確認する事じゃねえだろうがよ!!」
上田「ったく、頼むぜ…ツッコミ道場!!」
有田「ん?あ、またメールですね…」
上田「おい!いい加減にしろよ、この豚顔面!!」
有田「いや、これは本当に緊急のメールですから。」
上田「…本当だろうな…?」
有田「え〜RN“売れない方”」
『ねえ哲平、長時間寝ないと眠くなるんだね』
有田「という…」
上田「だから今読むようなメールじゃねえだろうが!!どこが緊急なんだよ!?」
ギャー!!(BGM:Ram Jam 『Black Betty』)
上田「え〜このコーナーは毎回上田チームと有田チームに分かれて、テーマまつわる人や物に対して例えツッコミを入れ、出来を競い合うコーナーです。」
上田「勝負は5ラウンド制で3ラウンド取ったチームの勝利。1ラウンドごとに、ディレクターのプリンセスちんこう、AD生江、ミキサーの偽豚女の3人に勝敗を判定をしていただきます。」
有田「お、罰ゲーム決まったみたいですね。」
上田「へ〜、そいつはすげえや。」
有田「上田チームが5連敗した場合は、上田さんが新人童貞リスナー765人と童貞界のトップを目指してプロデュースする“童貞M@STER”」
上田「ガハッ!!なんだよ“童貞M@STER”ってwwwwwwww?っていうかなんで童貞じゃなきゃいけねえんだよwwwwww?」
上田「ツッコミ道場と言わせろ!!」
ギャー!!(BGM:Ram Jam 『Black Betty』)
上田「え〜このコーナーは毎回上田チームと有田チームに分かれて、テーマまつわる人や物に対して例えツッコミを入れ、出来を競い合うコーナーです。」
上田「勝負は5ラウンド制で3ラウンド取ったチームの勝利。1ラウンドごとに、ディレクターのプリンセスちんこう、AD生江、ミキサーの偽豚女の3人に勝敗を判定をしていただきます。」
有田「お、罰ゲーム決まったみたいですね。」
上田「へ〜、そいつはすげえや。」
有田「上田チームが5連敗した場合は、上田さんが新人童貞リスナー765人と童貞界のトップを目指してプロデュースする“童貞M@STER”」
上田「ガハッ!!なんだよ“童貞M@STER”ってwwwwwww?っていうかなんで童貞じゃなきゃいけねえんだよwwwwww?」
有田「お、罰ゲーム決まったみたいですね。」
上田「へ〜、そいつはすげえや。」
有田「上田チームが5連敗した場合は、上田さんが新人童貞リスナー765人と童貞界のトップを目指してプロデュースする“童貞M@STER”」
上田「ガハッ!!なんだよ“童貞M@STER”ってwwwwwww?っていうかなんで童貞じゃなきゃいけねえんだよwwwwww?」
上田「いや、だからお前のは罰ゲームでもなんでもないだろうが!」
有田「でも結婚式とかって費用が色々掛かりますからね…これはかなりキツイですよ。」
上田「キツい事あるか!キツいのは千早ちゃんただ一人だよ!!っていうかお前今週負けたら5連敗なんだから、いい加減ちゃんとした罰ゲーム決めないとな〜」
有田「いや、だから罰ゲームは“千早ちゃんと結婚”に決まりましたから。」
上田「認められるか!!…え〜まあ罰ゲームはさておき、今週のテーマが『アイドル事務所対決』ということで上田チームが、今最も勢いのある『765プロ』、一方の有田チームが、ジュピターが離れたことで今後が心配な『961プロ』です。」
有田「じゃあジャンケンしましょうか。」
有田・上田「ジャンケン!」
有田「チョキ!」
上田「グー!」
上田「よし!じゃあ俺後攻ね。有田チーム先攻で第一ラウンド!」
カーン!
有田「まあ最初はこれですかね…え〜っとRN“ガチホモ”」
上田「ガハッ!!!」
有田「ん…?ああ、“ガチホモ”」
上田「いいよ2回言わなくて!」
いい年のくせに「ジュピターの天ヶ瀬冬馬と結婚したい!」と言っている、僕の姉に一ツッコミ。
『そんなこと言ってるから婚期が遅れるんだよ!もっと現実を見ろよババア!!』
有田「という…」
上田「いや、だから1ラウンド目からおかしいじゃんか?“例えてガッテン”なんだからちゃんと例えろよ!なんだよ僕の姉に一ツッコミってよ!ただの日常のひとコマじゃねえか!」
有田「しょうがないじゃないですか、例えツッコミをしているハガキが無かったんですから…」
今や老若男女から絶大な人気を博し、バラエティからドラマ、はたまたミュージカルとザ・ワイドな幅の広さで活躍をしている765プロのアイドルたちに一ツッコミ。
『草野仁の胸板か!』
上田「ね。これが例えツッコミですよ。」
有田「あ〜、『幅の広さ』っていうから『マエケンのアナル』が出てくるかと思ったら、ちゃんとしたツッコミが出てきましたね〜」
上田「そりゃそうですよ、っていうか『マエケンのアナル』に関してはリスナーが言っているだけであって、例えツッコミではないからな?…それでは判定をどうぞ!」
プリンセスちんこう「有田」
偽豚女「有田」
生江「有田」
上田「いや、だからお前らおかしいだろ?!“例えてガッテン”だって言ってんだろうが!」
有田「まあまあ、これが大衆の意見ですから…」
カーン!
有田「RN“これはアホ毛ですか?いいえ、凶器です”」
上田「どんなRNだよ…」
私『はあ…やることなくて暇だし、ラジオでも聴こうかな。』ピッ
冬馬『…“ジュピターのANN”では、ラジオの前のお前らからのメール、ハガキを受付中だ!宛先は…翔太!』
翔太『任せて!…あ、そうだ冬馬くん、宛先を読む前にちょっと訊きたいことがあるんだけど。』
冬馬『今じゃなくてもいいだろ?早く宛先読んでくれよ。』
翔太『いや、読むよ。読むけどその前に冬馬くんが初めてセッ○スした時のシチュエーションを教えてよ。』
冬馬『なんでだよ?!宛先どうこうとか関係ないだろ?!』
翔太『いいじゃん減るもんじゃないんだし。ねえ、教えてよ〜』
冬馬『あ〜もういい!宛先はkuroi.shi-ne@allnightnippon.comだ。また、番組のHPでは俺たちの特製待受け画像がダウンロードできるぞ!それじゃあHPのURLを…北斗!』
冬馬『だから今聞かなくてもいいだろ!さっさとURLを言えって!』
北斗『言うよ。言うけどその前に、冬馬が初めてセック○した時の体位を教えてくれないか?』
冬馬『真顔で何言ってんだ?!』
北斗『いいだろ冬馬?俺たちの仲じゃないか。それとも冬馬お前…童貞なのか?』
冬馬『あ〜もううるせえ!HPはwww.allnight…』
翔太『言わないってことは…』
北斗『童貞なんだ…』
翔太・北斗『ギャーハハハハハハ!!!!ギャーハハハハハハ!!!!』
冬馬『童貞じゃねえって言ってんだろ!』
翔太『本当は?』
冬馬『…童貞だよ。』
こんな、アイドルの爆弾発言も飛び出す“ジュピターのANN”を聴いていた藤岡弘が一ツッコミ。
藤岡弘、『いや〜はっはっは…彼は童貞の鑑だね〜』
有田「上田さん、シャーラッパーでお願いします。」
上田「はい!…え〜後攻上田チーム、RN“ローソンの回し者”」
所属アイドルたちがテレビで見ない日は無いほど様々な分野で活躍しているのにも関わらず、未だにオンボロ事務所である765プロに一ツッコミ。
『石油王なのに六畳一間か!』
上田「いいか?これは“例えツッコミ”の上手さを競うんだからな!お前らそこんところをきちんと理解しろよ?それでは判定どうぞ!」
プリンセスちんこう「上田」
偽豚女「有田」
ゴミ眼鏡「上田」
上田「よし!」
有田「くっそ〜追いつかれたか〜」
カーン!
有田「じゃあどれにしようかな……RN“豆タンク”」
961プロから離れたジュピターは活動を続けるために新しい事務所を探していた。
冬馬『さて、どこの事務所で活動をするかな…765プロはライバルだし…こだまプロはなんかいけ好かないしな…どうしたもんかな…』
ポンポン
冬馬『ん?誰だ?』
黒瀬『ちょっとよかですか?』
上田「ガハッ!!!」
冬馬『え、おっさん誰だ?』
黒瀬『僕は黒瀬だもんね。ところで君は“ジュピター”の天ヶ瀬冬馬くんだね?』
冬馬『ああ、そうだけど…』
冬馬『え?おっさん事務所持ってるのか?!なんて事務所だ?』
黒瀬『7092(なおくに)プロだもんね。』
上田「7092プロwwwwwwwwくだらねえwwwwwwww」
冬馬『7092プロ…?聞いたことないな。』
黒瀬『最近できたんだもんね。良かったら見ていくかい?』
冬馬『…いや、遠慮しておくぜ。おっさんどこか胡散臭いk』
黒瀬『なんか?』
冬馬『…だからこの話はなかったk』
黒瀬『なんか?』
冬馬『いや、だから移籍は…』
黒瀬『なんか?!』
冬馬『…はい、わかりました…7092プロに移籍します…』
翌日、“ジュピター”が7092プロに移籍したというニュースを聞いた黒井社長が一ツッコミ。
黒井社長『ナンセンス!』
有田「そうみたいですね。」
上田「っていうか7092プロwwwwwwwwwwwいや〜くっだらね〜な…後攻上田チーム、RN“便所飯”悲しいなお前のRN…」
765プロにて
社長『いよいよ明日は我が765プロ始まって以来の大舞台でのライブだ!諸君、明日は今までの活動の集大成をファンたちに見せてくれたまえ!』
アイドルたち『はい!』
社長『それでは私からは以上だ。他に誰か話があれば…』
黒瀬『ちょっとよかですか?』
有田「あれ!?」
社長『おお、それでは黒瀬先生の方から一言お願いします。』
黒瀬『え〜、君たち、今日まで辛いレッスンや仕事をよく乗り越えて来たね。でも、見たところ君たちは学生だね。…うん、学生だ。学生だったらアイドルなんてやってないで帰って勉強しろ!』
黒瀬『なんか?』
千早『…いや、だから明日は大事なライブg』
黒瀬『なんか?』
千早『…いや、だからライb』
黒瀬『なんか?!』
千早『…わかりました、帰って勉強します…すみませんでした…』
黒瀬『え〜僕からは以上!』
こんな黒瀬と千早ちゃんのやり取りを見ていた上田が一ツッコミ。
上田『黒瀬も飛ばしてはくれてんのね〜』
上田「黒瀬はどこにでもいるのな〜っていうか今更だけど今聴いてるリスナーは、黒瀬とかそこら辺は知ってんのか?」
有田「どうなんですかね?まあ、知らない人のために少し説明すると、黒瀬っていうのは僕らの母校の済々黌高校で、ラグビー部の顧問だった先生のことです。」
上田「いや〜しかしほんと初めて聴く人に不親切なラジオだよな〜さあ、それでは判定をどうぞ!」
春香「上田」
偽豚女「上田」
生江「上田」
上田「よっしゃ!上田チームリーチ!」
有田「え!マジで?!うわ〜ここで勝たないとな…どうしよう…」
カーン!
有田「…よし、こっちだな…RN“サイバスター”」
私『…ふ〜ん、“ジュピター”違う事務所で復帰したんだ…まあどうでもいっか。勉強でもしようかなっと…ん?カバンの中に見慣れないノートが…なにこれ…「チン毛ノート」?いやいや、「デスノート」なら知ってるけど「チン毛ノート」って…』パラパラ…
私『え〜っとなになに…「このノートに名前を書かれたものはチン毛をむしり取られる」?なにこれ、バッカみたい。勉強する気も無くなっちゃったし、テレビでも見ようっと。』ピッ
タモリ『え〜それでは準備が出来たようなので歌っていただきましょう。今週見事売上1位を記録した“ジュピター”の「恋を始めよう」です。』
私『あ、“ジュピター”だ。…こいつで試してみるか。』
上田「ガハっ!!!」
私『天ヶ瀬冬馬…っと。どうかな…』
私『何も起きないな…やっぱり偽物か〜』
\ガタガタガタ…/
私『ん?』
スタッフ『ちょ、竹内アナ!ステージに上がるのは止めてください!!なんで冬馬君のズボンを下ろしてるんですか?!チン毛をむしり取らないでください!』
竹内アナ『わ、私だって好きでむしり取ってるんじゃないんです!手が勝手に…!!』
ブチブチッ!!
冬馬『て、てめえ何俺のチン毛抜いてんだ!!』
上田「ブハハハハハハハ!!!ブハハハハハハハ!!」
私『ち…チン毛ノート…本物だ…!!』
冬馬『止めろ!離しやがれ!!』
こんなパニック状態のステージを見ていた、司会のタモリが一ツッコミ。
タモリ『一旦CMで〜す。』
有田「さっきのネタもそうでしたけど、どうして冬馬君ばっかりこうネタにされるんですかね?」
上田「なんでだろうね〜なんかそういう独特の空気があるんじゃないか?」
有田「さっきのネタの中では童貞だって言われてましたけど…実際はどうなんですかね?」
上田「いや〜あれだけイケメンなんだから世の女性がほっとかないだろ〜まあ、もしあれで童貞だったら俺は冬馬君と飲みに行きたいね〜よし、じゃあ後攻上田チーム行こうか。もう5ラウンド目行く前にここで決めちゃうからね…RN“閣下天下”」
ピッポ ピッポ ピッポ ポーン
千早『…参ったわね。』
春香『高田文夫か?!』
千早『いや、本当に参ってるのよ…はあ…』
春香『あ、そうなの?珍しいね、千早ちゃんがそんなにへこむなんて。』
千早『あ〜参った…本当に参ったわ〜』
春香『うん、まあ、本当に参ってたらそんなに参った参った言わないと思うけど…一体どうしたの?』
春香「え、千早ちゃんのお母さんから?どんな内容だったの?」
千早「それが、この間のニューイヤーライブのDVDを視たっていう内容だったんだけどね…それで『お前の歌は人前で歌うような代物じゃない』って言われちゃって…」
春香「ええ?!我が親が?」
千早「ええ…それに『お前はダンスが下手くそだし、顔に至っても下の上なんだからアイドルなんて辞めてしまえ!』と…」
春香「アハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
千早「『そう春香に伝えとけ!』って…」
春香「って私のことかい!!」
こんな鉄板ネタも繰り出す『はるちはのANN』を聴いていた関根勤が一ツッコミ。
関根勤「いや〜彼女たちはプロ意識が高いね〜」
上田「まあ、そういう時代みたいね。」
有田「気になったんですけど、千早ちゃんはツッコミじゃなくてボケなんですね。」
上田「俺も千早ちゃんはツッコミだと思ったんだけどね〜ボケも結構いけるみたいよ。」
有田「いいですね〜今度ゲストに呼んで実際にやってもらいましょうよ。」
上田「あ〜それ面白いかもな〜『って私のことかい!!』って春香ちゃんがツッコむんだろ?見てみたいね〜」
有田「可能性としては十分ありますからね。」
上田「そうだな〜え〜それでは第4ラウンドの判定どうぞ!!」
プリンセスチンコー「有田」
偽豚女「有田」
生江「上田」
有田「よし!なんとかファイナルまで持って行けた!」
カーン!
有田「よし、最後はこれで勝負します!RN“常に太陽拳”」
私『最近のテレビは面白い番組がないな〜ジュピターの番組も終わっちゃったし…ん?なにこれ…“リキドラマスター”?ちょっと面白そうだから見てみようかな…』
司会者『素晴らしき長州の世界、クイズ!リキドラマ!今週はアイドル長州ドラマによくあるベタなシーンからの問題です。』
上田「いや、そもそも長州のドラマ自体がないんだけどな?」
デケデケデーレーレレーデレレレレレレダーン
リキポイント1.OPは必ず『パワーホール』
上田「いや、知らねえよwwwwwwwww」
―421(新日)プロ―
ガチャ
長州『おはようございます。今日もお仕事頑張りましょうね。』
リキポイント2.主人公の服装は黒パンツに白シューズ
上田「wwwwwwwwwww」
リキポイント3.プロデューサーはめちゃくちゃ熱血漢
長州『プロデューサーさん。今日は何をするんですか?』
猪木P『え〜今日はオーディションがあるから、そこに行って来い!』
長州『わかりました。じゃあ行ってきます。』
猪木P『出てけ!!』
上田「ガハッ!!!!」
長州『ふう…ようやくオーディション会場に着きましたよ…』
リキポイント4.オーディション会場はいつも後楽園ホール
上田「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
??『また会ったな、長州!!』
長州『あん?お前は…!!』
リキポイント5.ライバルは大抵藤波
上田「だからその大抵を知らねえよwwwwwwwwwwww」
長州『なにコラ!タココラ!いいか藤波、よく聞けよ!俺は今日はお前に負けないからな!いいか。今日はな、俺がお前の○▲☆〓▽だ!!』
リキポイント6.肝心なところが聞き取れない
上田「いや、そこは撮り直せよwwwwwwwwww」
こんなハチャメチャな展開で繰り広げられるリキドラマを見ていた長渕剛が一ツッコミ。
長渕剛『へへっ、こりゃ来週も楽しみだぜ!』
上田「いや長渕さんは言わねえよ!なんで楽しみにしてんだ?!」
有田「う〜ん、でも長州が主演のドラマ見てみたくないですか?」
ライブ後、控室にて
春香『お疲れ様です!プロデューサーさん!』
P『お疲れさまじゃねえよ、このゴミリボン!お前今日のライブでもこけやがったじゃねえか。周りのみんながサポートしてくれたからよかったもののお前一人だけだったらライブが失敗してたかもしれないんだぞ?プロとして失格だよ。アイドルなんて辞めちまえ!』
春香『うう…失敗したことについては謝ります…でも、アイドルを辞めることはできません!このままだと私、単なるなにもできないゴミリボンで終わっちゃいます…』
P『謝ったって許さねえよゴミリボン!お前みたいなゴミはアイドル辞めちまえ!』
春香『プロデューサーさん、もういい加減許して下さい!今度から私、自分の思った通りまっすぐに仕事しますから!』
P『あん?本気かい、ゴミリボン?』
P『だったらぶち破れよ!なんで俺にやらせんだ!お前!』
春香『じゃあデビューさせて下さいよ!私を…!ソロデビューさせて下さいよ!!』
P『俺は前から言ってる。誰にも遠慮することはねえって!アイドルはステージの上が闘いなんだからよ!先輩も後輩も、売れっ子だからとかも関係ねえ!!』
春香『でもこれが今の765プロの流れじゃないですか!竜宮小町を前面に売り出して他のアイドルは竜宮小町のおまけっていうのが…!!765プロの!!』
P『じゃあ力でやれよ!力で!!』
春香『やりますよ!』
P『やれんのかお前、本当に!』バシッ!!
春香『ヴぁい!!』バシッ!!
殴り合うプロデューサーと春香。その後いきなり春香が鋏を持ちだし、唯一の特徴と言える自分のリボンを切り始めた。
P『おい春香、待て!待て!!待て!!!お前なにリボン切ってんだ?!』
春香『す、すみません…私、人を殴ったのなんて初めてだったんでパニックになっちゃいました…私、これからもゴミリボンでいいです。さあ、事務所に戻っておやつでも食べましょう!』
こんな“飛龍革命”ならぬ、“はるプロ革命”を偶然隣で見ていた岡本夏生が一ツッコミ。
岡本夏生『ちょっとあんたたち、ガチンコすぎるわよ!!』
上田「…というね。」
有田「…いや、最初の1,2やり取りを聴いてただけで、あ〜猪木と藤波みたいだな〜って思ってたのよ。」
上田「ああ、そう。」
有田「だから途中で鳥肌がぶわ〜!!ってなっちゃって!!」
上田「なんでちょっと感動してんだ?」
有田「だからね…いや、これに負けるんだったら僕は本望ですよ。」
上田「さあ、それではいよいよ判定です!有田チームが罰ゲームとなってしまうのか?!それでは判定、どうぞ!!」
プリンセスちんこう「上田」
偽豚女「有田」
生江「上田」
有田「うわ〜負けた〜!!」
テッテレー!!
上田「というわけで有田チームが5連敗したので、罰ゲーム決定〜!!」
テッテレー!!
有田「くそ〜やっぱりこっちのネタにしておけば良かったかな…」
上田「おお、何?どんなネタよ?」
有田「あ、読んでいいですか?」
上田「こっちも最後に読むかどうかで悩んだネタがあるから、場外乱闘的にやろうや。」
有田「わかりました。え〜っとこの場合は僕が先攻になるんですか?」
上田「そうだな、じゃあ有田チーム先攻で場外乱闘!!」
カーン!
有田「RN“サイボーグじゃないクロちゃん”」
俺『あ〜あ、なんか面白いことないかな〜…ん?「ジュピター解散ライブ」…?なんだこれ?そこの公園でやってるみたいだからちょっと行ってみるか。』
―公園の舞台にて―
冬馬『…というわけで、本日をもって俺たち“ジュピター”は解散することになりました。みなさん、今まで応援していただき本当にありがとうございました!!』
ファン1『冬馬く〜ん!!辞めないで〜!!』
北斗『まあ、しんみりしてお別れするのは俺達のガラじゃないし、いつもみたいにワイワイやってお別れしようか。』
ファン2『北斗く〜ん!!ダブルピースして〜!!』
翔太『そうだね。思い返せば事務所移動したり…いろいろ大変なこともあったけど…まあ、でも…楽し…かったよね…』
ファン3『翔太く〜ん!!一人パイルドライバーやって〜!!』
冬馬『じゃあ最期はこの曲でお別れだ!!“Alice or Guilty”!!』
こうして最期のステージを終えた“ジュピター”は舞台を降りて帰ろうとする。しかし、諦めきれないファンたちは“ジュピター”の後をぞろぞろと群れをなしてついてくる。
その様子に気づいた冬馬が一ツッコミ。
冬馬『みんなぞろぞろ付いてきてっけどさ〜これロッキーの撮影じゃないのよ〜!』
上田「まさか冬馬君の口から“ロッキーの撮影”って単語が出るとはな〜」
有田「じゃあ、次は上田さんの方ですね。」
上田「おお、じゃあ行くぞ。え〜RN“リトルバード”」
ある日、765プロにて天海春香のリボンが盗まれるという事件が勃発した。
春香『誰が私のリボンを盗んだの?!』
千早『ちょっと春香、まだ盗まれたと決まったわけじゃ…』
春香『ううん、絶対盗まれたんだよ!だって私、レッスンに行くまでリボン付けてたもんげ!』
亜美『はるるん!事件ならこの美少女探偵、双海亜美と…』
真美『双海真美にお任せあれ!』
千早『またややこしいのが…』
亜美『恐らく犯人はリボンをつけている人だと思うYO!!』
春香『え?なんで?』
真美『きっとはるるんとリボンキャラが被ってたから、はるるんのリボンを盗むことでキャラを殺そうとしたんじゃないかな→』
響『ええ?!自分じゃないぞ!っていうかそもそもリボンキャラじゃないし…!』
春香『言い訳は見苦しいよ、響!さあ、早く私のリボンを返して!』
響『だから自分じゃないってば…』
今まさに犯人に仕立て上げられそうになっている響に、あの人が一ツッコミ。
な先『犯人はお前じゃないよお前じゃ、俺だよ俺!』
有田「wwwwwwwwな先が犯人だったんですね。』
上田「そうみたいね。まあ、恐らくここのスタッフも含めてみんな“な先”を知らないだろうと思ったから外したわけなんだけどさ。」
有田「なるほど、じゃあ負けは決まってますけど、一応判定してもらいましょうか。」
上田「そうだな。それでは判定どうぞ!!」
プリンセスちんこう「有田」
偽豚女「有田」
生江「上田」
上田「あっぶね〜!!ナイス俺!」
有田「くっそ〜」
上田「まあ、いくら悔やんでも負けは負けだからな。ちゃんと罰ゲームは受けてもらうぞ…とはいっても何やるかはまだ決まってないんだけどな。」
有田「いや、だから“千早ちゃんと結婚”ですってば。」
上田「だから認められねえっての!!」
有田「はあ…で、次回のお題はどうするんですか?」
上田「あ〜来週は美希ちゃんが来るからな。たぶんできないだろうけど…まあ、一応募集だけはしておくか。」
有田「そうしましょうか。」
有田「いやいや、ちょっと待ってくださいよ!なんですか『仏』って?お題と全然関係ないじゃないですか!」
上田「なんだようるさいな〜わかったよ、じゃあ有田チームのお題は『豆』!え〜お題にまつわる例え…」
有田「いや、だから違うでしょ?!ちゃんとやってくださいよ!」
上田「お前はわがままだな〜じゃあこうしよう、有田チームのお題は『おふくろさん』!」
有田「…上田さん、あれから何年経ってると思ってるんですか?もう2012年ですよ?!みんなもう『おふくろさん騒動』とか覚えてないですから!」
上田「ちっ…うるせえな〜わかったよ、『すっかり春ですね対決』有田チームのお題は『春の七草』!!」
有田「え?それ本当のやつですか?」
上田「うん。ほら見てみ、書いてあるだろ?」
有田「本当だ…あ、これだったら俺来週のテーマ『仏』の方がいいわ。」
上田「wwwwwwwwwえ〜じゃあ上田チームが『お花見』、有田チームが『仏』ね。勝ったチームにはガネックをプレゼント〜!!あと何かいい罰ゲームがあれば送ってきてくれ〜!!」
―BGM:銀杏BOYS 『夢で逢えたら』―
上田「え〜というわけで有田の罰ゲーム案がいろいろ届いてますよ。」
有田「そうなんですか?」
上田「え〜これはRN“女装癖の自転車”」
『来週は美希ちゃんがゲストとして来るということなので有田さんの罰ゲームは、昔上田さんがやっていたという、下半身を露出した状態でラジオをやるというのはいかがでしょうか?』
有田「いやいや、これはダメでしょう!いつもの放送ならまだ可能性はありますけど、アイドルの前ではできませんよ!最悪捕まりますからね!」
上田「いや、でも案外いけるんじゃないか?」
有田「いけるわけないでしょう?!上田さん、常識で考えてくださいよ?」
上田「あのな、言っとくけどお前が常識を語る資格は一切ないからな?…あ、これもいいかもしれないな。RN“ティン!コが勃った”、はい、お前今すぐRN変えろよ!」
『おい上田、有田の罰ゲームは以前上田がやったみたいに、低周波マッサージを着けた状態で二時間お送りするっていうのはどうだ?』
上田「あ〜これなんていいでしょう?」
有田「いや、以前も言ったと思いますけど、僕本当にビリビリ系の罰ゲームダメなんですよ…だからそれだけは勘弁してもらえないですかね?」
上田「ん〜でも以前俺もこの罰ゲーム受けたからね〜」
上田「駄目です。はい、罰ゲーム決定〜!!」
テッテレー
有田「…」
上田「というわけで有田の罰ゲームは、『低周波マッサージをつけた状態で2時間ラジオ』に決定しました。え〜まあ次回は星井美希ちゃんがゲストに来るということなので、そちらと合わせて豪華2本立てでお送りしたいと思います!!」
有田「…」
上田「さあ、といったところで今週はお別れです。有田さん、最後に何か言いたいことはありますか?」
有田「…いや、参ったね…」
上田「あ〜こりゃ本気のやつだな。え〜この後は斎藤安弘さんのANNエバーグリーンです。今週は上田晋也と…」
有田「実は私、有田哲平が喋ってたんです!」
上田「あったかくして寝ろよ〜」
有田「僕からは以上!」
ガチャ
千早「おはようございます。」
やよい「あ、千早さん!おはようございまーす!」
千早「おはよう、高槻さん。今日も可愛いわね。」
やよい「うっうー!ありがとうございますー!」ガルーン
千早「ふふ。(はぁ…はぁ…高槻さん可愛すぎる…持ち帰りたいわ…)」
やよい「あ、そう言えば千早さん。」
千早「ん、なあに?」
やよい「千早さんって、くりぃむしちゅーの有田さんと結婚するんですか?」
千早「…え?あの、高槻さん、それは一体誰が言ってたのかしら?」
やよい「さっきそこで亜美と真美が言ってたんですけど…」
亜美「うわ→!!ダメだよやよいっち→!!」
真美「い、いや…あのね千早お姉ちゃん、これは昨日のラj…」
千早「亜美、真美…」
亜美・真美「は、はい!!!」
千早「嘘をついたら駄目ってお母さんに言われなかった?」ニコッ
真美「ご、ごごごごめんなさい…」
亜美「す、すすすすみませんでした…命だけは…」
千早「高槻さん、悪いけれど少し事務所の外に行ってもらってもいいかしら?」
やよい「わ、わかりましたー!」バタン
千早「さて…じゃあ一体どうしてそんなくだらない嘘をついたのか、きちんと教えてもらえるかしら…?」ゴゴゴゴ…
亜美・真美「」
美希「おっはよーございま〜すなの〜」
真「あ、おはよう美希!」
美希「真クン、おはようなの!!…ねえ、千早さんどうしたの?」
千早「…!…!…!」
真「さあ?どうせまたあの2人が千早にイタズラしたんじゃないかな。」
美希「ふ〜ん…あ!そうだ、真クン!ミキね、来週用のパネェ質問を考えるの手伝って欲しいの!」
真「え、いいの!?や〜りぃ!…っていうかそれだったらみんなに手伝ってもらったほうがいっぱいできるんじゃないかな?」
美希「あ!それもそうだね!真クン凄いの!じゃあミキ、みんなにお願いしてくるの!千早さ〜ん…!!」タッタッタッ…
真「ああ?!美希!!今は…」
\ナノー!!!!/
真「……え〜っと…『スポーツをやっていれば偉いという風潮がありますが、それがなんぼのもんですか?』っと…」
終劇
今回も前回までと同じく、くりぃむANNを聴いていない方には全く面白くない内容でお送りしました。
また気が乗れば次も書きたいと思います。
僕からは以上!
ラジオの再現率マジぱねえよ、次は美希ということでさらなる期待と乙を>>1に
Entry ⇒ 2012.05.18 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
有田「如月千早ちゃんにパネェ質問することになった…」
―収録スタジオ―
有田「…いや、参りますね今日は…」
上田「だろうね。まあお前の心境になるとそうなると思うよ。」
有田「はあ…参ったな…」
上田「っていうか今回だけだろ?今まで散々参った参った言ってたけどよ〜」
上田「じゃあいつもはなんなんだよ?」
有田「いや、ちょっと待ってくださいよ…この番組放送以来いろいろやってきましたよ。なんですか、その時の旬なものの名前つけて…東MAX解散総選挙とか…童貞妄想選手権とか…」
上田「いや〜くっだらねえよな〜」
有田「今日は笑い事じゃないんですよ…今や日本の歌姫と言われている如月千早ちゃんがゲストとして来てるんですよ。」
有田「はい、今はちんこうさんが控え室で打ち合わせと称して完全防備で時間を稼いでくれています。聞かれちゃまずいから…」
上田「用意周到だね〜」
有田「まあ毎週聴いてる人はご存知だとは思いますが、今日千早ちゃんに何をするかって言うと…ご存知、パネェ質問をします。」
有田「もちろんパネェ質問のためとは言えませんから、来週発売のCDの告知ができるっていうのを理由に呼んでます。」
上田「っていうかさ、俺は『おしゃれイズム』で一度会ったことあるけど、お前はあったことないよな?」
有田「そうなんですよ…今日初対面でいきなりパネェ質問をするわけですから…下手するとかなり大変なことになるんですよ。」
有田「そう、だから今日はやばいんですよ。」
上田「まあ、お前の芸能生活をかけてもらうしかないよね〜」
有田「やっぱり罰ゲーム無しにしません?」
上田「いやダメだよ?!」
上田「まあね。」
有田「そしたら上田さんは、コンビを守るためにフォローしてくださいよ。」
上田「え〜?」
上田「いや〜それは困るね。」
有田「だから上田さんは『あれ、今日はどうしたんだろ有田?千早ちゃん大丈夫だった?』みたいなフォローをいれて欲しいんですよ。」
上田「いやでも、パネェ質問をぶつけられた千早ちゃんの反応をリスナーは期待してるわけでしょ?それが主眼なわけじゃんか?」
上田「だから、ボケみたいな感じにはしないよ。」
有田「ええ、それはもちろん。」
上田「『くだらねえ質問してんじゃねーよ!ガハハハハ!』みたいにはしないからね。だから『あ、あはは、あっはははは』みたいな感じでいくから。」
上田「おお、そうだな早く選んじゃおうぜ。」
有田「そういえば聞きましたか上田さん?」
上田「何を?」
上田「ブハハハハ!!おいそんなに来てんのかwww?!」
有田「メールに至っては3000通も来てたみたいですね。」
上田「リスナーはどんだけ有田に失礼こかせようと躍起になってんだよ?!」
有田「そこから厳選していかなきゃいけないんで急がなきゃいけないんですよ。」
上田「おう、そうだな。じゃあよさそうなやつを6つぐらい選ぶか…」
千早「(…流石に緊張するわね。歌番組とかならまだなんとかなるけど…せめて他に誰かが一緒に出てくれればいいのに…
上田さんは前に番組で会ったからどうにかなるけど、有田さんとは初めて会うからどう接していいかわからないわ…もし失礼なこと言ってしまったらどうしよう…)」
春香「千早ちゃん、くりぃむしちゅーさんはいまや未来の芸能界を担う大御所なんだから粗相をしたら駄目だよ?特に上田さんは芸能界のメディア王で、もの凄い権力を持っているんだからもし粗相なんてしたら一瞬で消されちゃうからね!」
千早「そ、そうなの?」
春香「そうなんだよ!だから、くれぐれも注意してね!あと、絶対に上田さんのサイン貰って来てね!」
千早「わ、わかったわ…」
千早「え、ええ…って、有田さんのサインはいいの?」
春香「う〜ん…有田さんのはいいや。」
千早「そ、そう…」
回想終わり
ちんこう「千早さん、そろそろお時間なんで準備お願いしますね。」
千早「あっ、はい。わかりました。」
千早「(そうだ!忘れずに上田さんにサイン貰わないと…)」
上田「…じゃあこの6つで決定な。」
有田「いや…キツイですって…」
上田「そりゃそうだろ、罰ゲームなんだから。」
有田「これは…より一層上田さんのフォローが重要になりますからね?」
1.千早さんは処女ですか?
2.ちんこがギンギンに勃起することはありますか?
3.千早さんは全裸で野球したことありますか?
5.千早さんの胸はヘリポートですか?
6.『アイドル』は『バイアグラ』ですか?
上田「これで間違い無いよな?」
上田「よし、じゃあ質問も決まったことだし千早ちゃんに登場してもらおうか。」
有田「本当に頼みますからね?!」
上田「ではCMの後、いよいよ有田が千早ちゃんにパネェ質問をぶつけます!お前ら楽しみに待ってろよ!」
有田「不安だ…」
上田「はい、というわけで本日のゲストはいまや日本の歌姫と呼び声高い765プロの如月千早ちゃんです!」
有田「よっ!待ってましたー!」
千早「この度は私なんかを呼んでいただきありがとうございます。よろしくお願いします。」
上田「いやいやこちらこそお願いしますよ。」
有田「若いのに礼儀正しいね〜」
千早「そうですね、今日が初めてです。」
有田「そうなんですよ。だから僕はもし千早ちゃんに一目惚れされたらどうしようかとドキドキしちゃってて…そのせいかちょっと今日はテンションがおかしいです。」
上田「お前みたいなやつに千早ちゃんが一目惚れするわけがあるか!」
千早「ぷっ…ふふ…」
上田「まあ有田の妄想はさて置き見てくださいよ、スタジオの外を。音楽業界やらいろんなところからたくさん花が届いてますよ。」
有田「これ『いいとも』より凄いんじゃないですか?」
上田「俺らがラジオ始めた時なんて花は一つもなかったのにな。いやさすが売れっ子ですね〜」
千早「いえいえ、とんでもないです…」
千早「はい、もちろん大丈夫です。」
上田「おお、ありがたいですね〜それではCMの後からトークをしていきたいと思います。それじゃあせっかく千早ちゃんが来てくれたんだし、ここらで一曲千早ちゃんの歌を流そうか。千早ちゃん、曲紹介してもらえるかな?」
千早「はい、わかりました。それではみなさん聴いてください。如月千早で『蒼い鳥』」
上田「…へえ〜、千早ちゃん復帰の裏側ではそんなことがあったんだね〜」
千早「ええ、その節は大変だったんですが、事務所のみんなが私を支えてくれたんです。みんなのおかげで私はまた歌えるようになったんです。」
有田「そっか〜じゃあ、千早ちゃんにとっては765プロのみんなは命の恩人みたいなものなんだね?」
千早「そうですね、私はみんなのことを大切な家族だと思ってますから…」
千早「はい、まだ大丈夫ですよ。」
上田「それじゃあせっかくなんだから、俺たちが千早ちゃんに訊いてみたいことを質問してみようか?」
有田「そうですね。テレビとかでは引き出せない、千早ちゃんの素の部分を引き出すためにね。」
千早「私…あまり面白く返せないと思いますけど大丈夫ですか?」
有田「おお、出ましたね〜上田さんお得意のしたり顔が。」
千早「ふふ…私に答えられる範囲でよければ、なんでもどうぞ。」
有田「(いよいよか…)」
学校にも行かなきゃならない。ましてや今みたいに番組にも呼ばれたりするし…プライベートなんてないでしょ?」
千早「そうですね…でも大変だからこそやりがいはありますよ。私はまだまだ未熟ですから、歌もダンスのレッスンも楽しいですし、今日の収録も楽しいですから…たしかにプライベートはありませんが…でも、それ以上に楽しい仕事だと思います。」
有田「いや〜そんなに忙しかったら恋人とかも作れないでしょ?」
有田「(今しかない!)えっ、もしかして千早ちゃんって処女なの?」
パネエ!!
千早「…はい?」
有田「ああ、すみません!急にこの質問が浮かんできちゃって…」
上田「ったく、一体何年やってるんですか…ごめんね千早ちゃん、相方がバカなこと訊いちゃって…」
千早「い、いえ…あの、答えたほうがよかったのでしょうか…?」
有田「はい!その話、是非お聞きたいですね!」
上田「お前は食いつくんじゃないよ!え〜と、じゃあそうですね…千早ちゃんの好きな男性のタイプなんかを教えてもらおうかな。」
千早「好きな男性のタイプですか…?う〜ん…先ほども言いましたが、歌以外のことに興味を持ったことがないのでちょっと難しいですね。」
千早「素敵だと思う人はたくさんいますけど、それが恋愛感情かと聞かれると少し違うような気がしますね。」
有田「(ここで2つ目を消化しておきたい…!)あ〜そうなんだ。え、じゃあ福山雅治さんとか見てギンギンにちんこ勃起したりしないの?」
パネエ!!
千早「…はい?な、何を言ってるんですか有田さん?!」
有田「そ、そうですよね、ごめんなさい!あれ、なんで俺こんなこと言ったんだろ…?」
上田「ごめんね〜千早ちゃん。相方バカだからさ〜常識ってものを知らないんだよ〜あとできっちり説教しておくから許してね?」
千早「い、いえ」
上田「え〜っとじゃあ、質問を変えようか。もし付き合うとしたら、俺と有田どっちと付き合いたい?」
上田「まあ、こんなおじさん二人並べられても迷惑だとは思うけどさ。これも仕事だと思って選んでちょうだいよ。」
有田「千早ちゃん、これは真剣に答えて。もうフリとか社交辞令とか関係なく、好きだと思う方を選んでね?」
千早「上田さんですね。」
上田「やったー!!っていうかそうだよな。お前の印象最悪だもんな、ガハッ!!!」
有田「…」
上田「まあ、聞く必要もないと思うけど一応聞いておこうか。なんで俺を選んだの?」
千早「え〜と…硬派な感じがしたので。」
有田「いやいや千早ちゃん、この人は全然硬派じゃないからね。今でこそこうしてメディア王として君臨してるけど、昔は見えないことをいいことに下半身露出してラジオをやってたんだからね?!」
千早「え、そうなんですか?!」
千早「幻滅しました…」
有田「(これは我ながらいい流れ!)あ、ちなみに千早ちゃんって全裸で野球したことある?」
パネエ!!
千早「いえ…ありませんけど…なんですかその質問?」
有田「(目が怖い…)いや、上田さんが昔全裸で野球してたことがあってさ。もしかしたら千早ちゃんもやるかな〜って思って…」
有田「う〜ん…あながち…」
上田「いや、アイドルがそんなことするわけないだろ!SODの企画モノじゃねえんだから…ああ、千早ちゃん、有田が言ってたことは忘れていいからね?特に俺が昔やってたってあたりは特に。」
千早「頑張って忘れてみます…あっ!そうだ…」
上田「なに?どうしたのいきなり?」
千早「あの…後でサインいただけますか?同じ事務所の天海春香に頼まれたので…」
千早「すみません…忘れないうちにと思って…」
有田「千早ちゃん、俺のサインは?」
千早「え〜と頼まれてないので大丈夫です。」
有田「…」
千早「わ、わかりました…あの、有田さんやっぱりサインもらってもいいですか?」
有田「いやいや、聞こえてたから。それ聞いた上で『うん!』とか言いませんよ?」
上田「面倒なやつだなあ〜えっと、天海春香ちゃんだっけ?」
千早「はい。」
上田「なに、その娘と千早ちゃんは仲いいの?」
上田「へ〜そうなんだ。やっぱり休日とかは事務所の仲間で遊んだりするの?」
千早「最近は休みが取れないのであまり遊んだりはしてないんですが…売れる前はみんなでよく遊びに行ったりはしましたね。」
上田「ちなみにどこで遊んだりするの?」
千早「え〜と…大体買い物とか、食事とかですね…あと、海にも行きましたね。」
上田「へ〜楽しそうだね〜」
千早「はい、カラオケにもよく行きましたよ。」
上田「いいな〜アイドルの生の歌声是非聴いてみたいな〜」
有田「ちなみに千早ちゃんはどういう歌を歌うの?」
千早「そうですね…私はアップテンポ調の曲はあまり得意ではないのでどっちかというとバラードなどが多いですね。」
上田「あ〜わかるわ〜千早ちゃんはそういうイメージがあるからね。」
千早「はい。」
有田「ただ僕金属アレルギーなんで、マイク持つことができないんですよ。」
千早「それは大変ですね…」
パネエ!!
千早「…好きにしたらいいんじゃないですか?」
上田「あのさ、大根持って歌ったところでマイクの代わりにはならないからな。大根の形したマイクとかならまだしも、お前の言ってるのは普通の大根だろ?」
有田「はい。スーパーとかで売ってる…」
上田「じゃあ意味ねえよ!それだったら手ぶらで歌ったほうがいいだろうよ!」
上田「本当だよ、なんだ今日は疲れてるのか?」
有田「いや、本当にすみません…千早ちゃんがあまりにも可愛すぎるから舞い上がっちゃって…俺人生でこんなに可愛い子見たの初めてだからさ…」
上田「(こいつ苦しい言い訳を…)いや、こちとら仕事でやってるんだから私情を挟んでもらっちゃ困るのよ〜ねえ千早ちゃん?」
千早「え、ええ…そうですね…///」
千早「ち、違います!別に嬉しいっていうわけじゃ…」
有田「(あ、これ褒めれば大抵のやついけるんじゃね?)」
上田「あれ、さっきまで何の話してたっけ?…ああ、そうそうカラオケの話だ。千早ちゃん以外の子はどういう曲歌うの?」
千早「みんなは大体アップテンポの曲を歌いますね。最近流行りの歌とかも歌いますよ。」
千早「そうですね…あの、アイドルでもいいですか?」
上田「うん、全然構わないよ。」
千早「私と同じ765プロにいる、星井美希ですね。」
有田「おお、それはどうして?」
千早「彼女はなんて言うか、天才なんです。普段はだらしなくて才能の片鱗も見えないんですけど…でも本気になると空気が一変するんです。その時の美希は、可能性の底が見えないんですよね…」
有田「へ〜そんなにすごいんだあの娘…」
千早「はい。有田さんは美希と合ったことがあるんですか?」
上田「そうそう、なんかぼけ〜っとしてる感じの子だなあとは思ってたけどそんな凄いんだ〜まあ、言われてみれば確かに客の笑いバンバン取ってたからな。あれも天才の所以なのかねえ?」
有田「あ〜確かに。そういえば上田さんその回の時って大好きなウケが美希ちゃんに全部取られてイライラしてましたもんね?」
上田「んなわけあるか!っていうかちょっと待て。なんだ?大好きなウケって?そんなもんはどうでもいいんだよ。」
千早「あ、あの、上田さん、美希はだらしなく見えるかもしれませんけど、根はいい子なので消さないでくださいね?」
千早「そ、そうなんですか?」
有田「いや、上田さんはメディア王だからタレント生命を自由に操れるんだよ。現に俺も権力によって芸能界の隅に追いやられてるんだから。」
千早「やっぱり?!」
上田「そんなわけあるか!…はあ、だいぶ質問からそれちゃったので、質問を変えましょうか…」
上田「いいですけど、さっきみたいな変な質問は止めてくださいよ。後で暴徒に襲われたら嫌なんで。」
有田「任せて下さいよ。」
上田「こう言ってるみたいだけど、質問していいかな?」
千早「………はい。」
有田「…ずいぶん溜めましたね…あの、千早ちゃんの今後の理想像ってなんですか?」
有田「まあ、理想像っていうか…今後の目標でもいいです。」
上田「おお、今日初めてまともな質問したな。」
千早「そうですね…私の歌を、世界中の人が口ずさんでもらえるようなものにしたいですね。もしそうなったらとても素敵なことですし、アイドル冥利に尽きると思います。」
上田「いや〜そんなザ・ワイドな目標を持ってるなんて素晴らしいですね〜ねえ有田さん?」
有田「う〜ん…」
有田「いや、素晴らしい目標だと思うんですけど…なんていうかな〜抽象的なんだよな〜」
千早「確かに…少しわかりにくいですね…」
上田「そうですか?私にはだいぶわかりやすかったですけど…」
有田「もっとさ、こう…芸能界のトップ目指したい!とかプロ野球選手と結婚したい!とか…そう、胸を大きくしたい!とかあるじゃない?」
千早「は、はあ…」
有田「(流石に強引すぎるか…?!)ん?胸…?あれ、そういえば千早ちゃんの胸ってヘリポートなの?」
パネエ!!
千早「…あの…おっしゃってることがよくわからないんですけど?」
上田「(今のは強引すぎだろ、常考…!)おい、いい加減にしろよ有田。お前体がヘリポートになっている人を一度でも見たことがあるか?」
有田「いえ、ないですね…」
有田「いや…それが僕にもわからないんですよ…なんでヘリポートなんて言ったのか…」
千早「…あの、有田さんは私の胸がヘリポートみたいに真っ平らだって言いたいんですか?」
有田「いやいやいや!決してそういうわけじゃ…」
千早「もういいです。サインが貰えないのは残念ですが、私失礼します…!」
有田「す、すみません!すみません!本当に魔が差したんです!ごめんなさい!だから帰らないでください!」
上田「千早ちゃん、気分悪くして本当にごめんね?俺もこの通り謝るからさ、このバカのこと今回だけ許してあげて、もう少しだけいてくれないかな?」
千早「そんな…上田さんが頭を下げること…わかりました。水に流しますからお二人とも顔を上げてください!」
有田・上田「(ほっ…)」
上田「それじゃあ、そろそろいい時間ですし、最後に一つ質問をさせてもらってお別れとしましょうか。」
有田「いや〜楽しい時間はあっというまですね〜!」
上田「まあ、お前のせいで千早ちゃんは楽しくないんだけどな…えっと、じゃあ最後の質問は、ズバリ!あなたにとっての『アイドル』とはなんですか?」
千早「私にとっての『アイドル』ですか…そうですね…少し前までの私だったら、『アイドル』は私が歌うための手段に過ぎませんでした。」
上田「手段ですか?」
千早「はい…でも、仲間たちと触れ合って少し変わって『アイドル』は私の目的になりました。『アイドル』であるために歌いたい、みんなと『アイドル』として活躍するために歌いたいんです。」
千早「すみません、また言葉が足りなくて伝わらないかもしれませんけど…」
上田「いやいや、千早ちゃんの『アイドル』に対する熱い気持ちが十分伝わりましたよ。素晴らしい仲間たちに恵まれたようですね。」
千早「はい!」
上田「で、さっきから有田さんはスティーブン・セガールかってぐらいだんまりを決め込んでますけど、千早ちゃんの言ったこと理解できてますか?」
千早「あ、そうです、その通りです。」
上田「おお、お前今人生で一番頭使ったんじゃないか?」
有田「なるほどね〜『アイドル』って奥が深いんだな〜」
千早「そうですね。人によって『アイドル』は異なりますからね。一概に、これだ!とは言えませんね。」
千早「は?」
有田「あれっ?!もしかして『アイドル』って『バイアグラ』ですか?!」
パネエ!!
上田「なんでそうなるんだよ?!共通点全くないだろ?あっても『アイ』と『バイ』が韻を踏んでるくらいだろうが!」
上田「『勃起するじゃないですか?』って俺に訊かれても困るわ!!」
有田「で、バイアグラ使ってもギンギンになるでしょう。だから『アイドル』と『バイアグラ』って同じかなって思ったんですけど…」
千早「…もう何も話すことはないですね。私失礼します。」ガタッ
有田「あ、千早ちゃん!ちょ、待って!!CM行って!千早ちゃん待って…!!」
千早「…はあ、まったく呆れました…」
有田「いや〜返す言葉もない…」
千早「だからあんなくだらない質問ばかりしてきたんですね?」
有田「そうなのよ。罰ゲームでさ…馬鹿なリスナーが訊けってうるさいんだよ〜」
上田「まあ、そういうわけだから、数々の無礼はどうか許してやってくれないかな?罰としてこいつが千早ちゃんのCD1000枚買うからさ。」
千早「え、1000枚もですか?!」
上田「当たり前だろ?今日これだけ失礼なことしたんだから。それくらい貢献しないとファンに殺されるぞ?」
有田「…殺されるのは嫌ですからね、わかりました。買いましょう!」
千早「…そこまでしてくれるなら仕方ないですね…じゃあ今回は特別に許します。」
千早「はい、くりぃむしちゅーさん、今日はありがとうございました…後でサインよろしくお願いしますね?」
上田「あいよぉ!」
有田「千早ちゃん、僕のサインは?」
千早「それでは最後に聴いてください。如月千早で『約束』」
有田「」
みんなに聞いてもらうってのが一番じゃないの?
一人の人間が1000枚買うよりも、1枚買って1000回聞いた方がいいんじゃないの?
アイドルってバイアグラなんですか?
春香「千早ちゃん、昨日のラジオすっごい面白かったよ!」
千早「そう…私はあまり面白くなかったけどね…」
春香「あ、上田さんのサイン貰って来てくれた?」
上田「ええ、ちゃんともらって来たわよ。」
春香「やった〜!ありがとう千早ちゃん!」
千早「ちょ、春香…抱きつかないで…///」
千早「随分ご機嫌ね。」
春香「うん!昨日今日といいことあったからね!」
千早「あら、なにがあったの?」
春香「実は…昨日私の書いたネタがくりぃむしちゅーさんに採用されたんだ〜!」
春香「うん!」
千早「………あれは春香が送ったの?」
春香「うん!そうだよ!」
千早「そう…ちなみにどのネタ?」
春香「『千早ちゃんの胸はヘリポートですか?』ってやつだよ!」
春香「どうしたの千早ちゃん、怖い顔して?あ、それ頼んでたサイン?ありがとう!楽しみにしてたんだ!!」スカッ
春香「あれ?」
千早「残念だけど、これは没収よ。」
春香「そ、そんな〜?!なんで〜?」
千早「自分の胸に聞いてみなさい!」
春香「千早ちゃ〜ん!!」
あずさ「そうね〜今の千早ちゃんは怖いから、話すのはまた今度にしようかしら〜うふ、『アイドル』と『バイアグラ』が読まれた時は嬉しくてジャンプしちゃったわ〜」
美希「でもミキ的には千早さんは喜んでくれるって思うな? ミキのこと天才って褒めてくれてたし、案外許してくれると思うの!」
響「うう〜自分この興奮を早く千早に伝えたいぞ〜」
伊織「あのネタハガキを送ったのが私達だって知ったら、千早はどんな顔をするのかしら…にひひっ。」
春香「千早ちゃ〜ん!!サインちょうだいよ〜!!」
千早「うるさい!土に埋まって死ね!」
終わり
面白かった
残りの質問3つもシモネタあるんだが誰が送ったんだwww
わろわせてもらた
くりぃむのANN復活してほしいわ
Entry ⇒ 2012.05.16 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
高木「ティンときた!」千種「はい?」
高木「今はP君やほかのアイドルたちが一生懸命如月君に呼びかけを続けているらしいが、果たして……」
高木「うん?おや、あれは……」
千種『このスケッチブックを云々……』
春香『お母さんが直接渡したほうが云々……』
高木(あそこにいるのは……たしか如月君の母親の、千種さんだったな)
高木(しかし、こうしてみると、本当に如月君とそっくりだねぇ……んん?)
高木「ティンときた!!」ティン
春香「あ、社長。どうしたんですかこんなところで……」
千種「あなたは……。いつも、娘がお世話になっております」
高木「やっぱり、千種さんでしたか」
高木「ちょっと、お願いがあるんですが……」
千種「……私に、ですか?」
春香「社長、一体何を……」
高木「如月君の代わりに、アイドルとしてデビューしてください!!」ドゲザー
千種「!?」
春香(えぇぇぇぇぇぇええええ!!?)
高木「そこをなんとか!そこをなんとかお願いします!ほら!この通りです!!」
高木(ほら!天海くんも!ほら!)チラッ
春香(え!?私もですか!?)
高木(来月、地方の撮影、P君と二人きり…どうかね?)チラッ
春香「私からも、お願いします!」ドゲザー
千種「そんな、天海さんまで……」
高木「お願いします!」ドゲザー
春香「お願いします!」ドゲザー
千種「二人とも、こんなところで土下座なんてやめてください……!」
千種「……」
P「……で、半ば無理やり連れ込んだんですか、社長」
高木「はっはっは。土下座は日本人の本質にして最終奥義だからね!」
P「春香もいっしょになってなにやってるんだよ……」
春香「いやぁ……ついつられちゃって……」
春香(さっきの話、ちゃんと通しておいてくださいね、社長)
高木(分かっているよ、天海君)
P「ん?二人とも、なにを話してるんです?」
春香「なんでも!なんでもないですよ!!」
千種「……」
千種(これが、あの子のアイドルとしての拠点、765プロなのね……)
小鳥「お飲物をお持ちしました」コトッ
千種「あ、すみません」
小鳥「いえいえ、お気になさらずに」
やよい「小鳥さん、あのひとはだれですかぁ?」
小鳥「千早ちゃんのお母さんよ、やよいちゃん」
やよい「千早さんにそっくりですね!」
千種「あ……」
千種(あのやよいって子、かわいいわね)
千種「ふふ、千種って書いて、ちぐさって読むのよ、やよいちゃん」
やよい「はわっ!どうもすみません……」ショボン
千種「やよいちゃんは、かわいいわねぇ」
その他一同(母子だ……)
高木「今は、とにかく話をするしかない」
P「話?一体何を……?」
高木「まぁ、私に任せておきたまえ。はっはっは」
P(心配だ……)
高木「千種さん、お待たせしました。どうぞこちらへ」
千種「あ、はい」
高木(君、一応ついてきてくれ)チョイチョイ
P(ええ!僕もですか!?)
千種(いったいどうなるのかしら……)
高木「ささ、どうぞ。こちらにかけてください」
千種「では、失礼します……」
P「……」
千種「それで、話とは一体……」
高木「ええ、あなたもご存じの通り、今如月君……おっと、あなたも如月でしたね。千早君は、とんでもない窮地に立たされています」
千種「……!」
高木「ゴシップ記事によってあることないことが噂され、世間では千早君の人気は急落、メディアの露出もできない状態です」
千種「……」
高木「そこで、先ほども言った通り、あなたにはアイドルとして活動していただきたい」
高木「千早君の影武者としてね」
千種「!?」
P「社長!一体何を言い出すんですか!」
高木「少し静かにしてくれたまえ、君」
P「……失礼しました」
高木「はい」
千種「……?」
高木「……」
P「……」
高木「……」
千種「……あの」
P「社長?どうしたんですか急に黙り込んで」
高木(あれ?)
P「ええ」
高木(おかしい……私の目論見では、ここで千種さんの母親魂が炸裂してOKをもらえるはずだったんだが……)ボソッ
P(そんなわけあるはずないじゃないですか!長いこと冷え込んだ家庭環境だったっていうのに)ボソッ
高木(へんだな……。この私がティンと来たのだから、上手くいくはずだったのだが……)
P(……社長、もしかして話ってこれだけじゃないですよね……?)
高木(……てへっ)
P「てへっじゃねえよ!」
千種「」ビクッ
P「あ、すみません。千種さん」
P(もうヤダ、この社長)
高木「うぉっほん!では、詳しい話は千早君の担当Pであるこの人から……」
P「丸投げしてんじゃねぇよ!」
高木「君ぃ!社長に向かってその口のきき方はなんだね!?」
P「なんだねじゃないですよ!本当にどうするんですかこの状況!」
千種「あのぅ……」
高木「はい、何でしょう?」
千種「これ以上話がないのなら、私は帰らせてもらいます」
高木「!!ちょ!ちょっと待ってください!!」
P(もういいじゃないですか、これ以上話はないんでしょう?)ボソッ
高木(ここで上手く丸めこむことができたなら、今月から給料は2倍に、いや、3倍にしよう!)ボソッ
P(!!……いや、それにしても……)ボソッ
高木(きっと如月君の復活への糸口にもつながるはずだ。なんとか頼むよ…)ボソッ
P(……まぁ、出来ないこともないですが……)ボソッ
高木(なら、よろしく頼む)ティン
P(もうやだこの社長)
P「待ってください千種さん!お願いです」ドゲザー
P「ほんの少し、千早が復帰するまでのわずかな間でもいいんです!メディアに出て、如月千早は健在だということを誇示していただければ!!」
千種「でも、私はこんな年ですし、それにいまさら娘のことなど……」
P「いまさらなんてことはありません!いえ、きっとこれはチャンスなんです!あなたが、千種さんと千早の、親子のきずなを取り戻す、絶好のチャンスなんですよ!!」
千種「!!」
P「長いこと冷え込んだ家庭環境で育った千早は、母親の愛に飢えているんです!今こそ、千種さんの力が必要なんですよ!」
P「もちろん、我々も全力でバックアップします!ですからどうか……」
千種「……できません」
P「なぜですか!?」
千種「あの子には……私は、母親らしいことなどしてやれませんでした。そんな私が」
P「千種さん!千早は、あなたの大切な、娘じゃないですか……!」
P「亡くなられた弟さんのために、一生懸命に歌ってきた娘さんを、ここでまた見捨てるんですか!!」
千種「……」
P「千種さん!!」
バンッ!
春香「話はきかせてもらいました!」
やよい「もらいましたぁ!」
千種「!!」
春香「わたしからもお願いします!!どうか千早ちゃんを助けてください!!」ドゲザー
やよい「お願いします!千早さん、このままじゃかわいそうです!!」ドゲザー
千種(やよいちゃん、土下座もかわいい……じゃないわ!)
千種「お願い、やよいちゃん。土下座なんてしないで」
春香(あ、私はどうでもいいんだ……)
高木「お願いします!」ドゲザー
春香「お願いします!」ドゲザー
やよい「お願いします!」ドゲザー
千種「……お願い、やめて!」
小鳥(なにこのカオス空間)
一同「!!」
千種「もし、本当に、わたしなんかが娘の助けになるのなら……引き受けます」
P「ありがとうございます!」
高木「どうだね君!私の思った通りだろう!」
春香(ここでうまくやらないと、さっきの社長との約束がご破算になっちゃうもんげ!)
やよい「ありがとうございますちだ…千種さん!」
千種(千早は……こんなところで活躍して大丈夫なのかしら?)
千種(さっきは、早く話を切り上げたかったのと、やよいちゃんの健気さに心を打たれて、つい引き受けるなんて言ってしまったけど…)
千種「影武者なんて、私に務まるはずなんてないわ……」
千種(千早、あなたはどうしてるの?私にはどうしてほしいの?)
千種「私は……いったい……」
高木「ふう。これで一安心だな!」
P「何が一安心ですか!千種さんおもいっきり困惑してたじゃないですか!」
春香「でも、一応引き受けるって言ってくれましたし」
やよい「そうです!きっとちだねさんは助けてくれます!」
小鳥「やよいちゃん、ちぐささんね」
やよい「あ!また間違えちゃいました」ショボン
P「はっはっは、やよいはかわいいなぁ……じゃない!こうしちゃいられない!春香!」
春香「はい!」
P「春香は引き続き、千早の懐柔作戦にあたってくれ。作戦名は『アマノイワト、ヒラク』だ」
春香「はい!分かりました!」
高木「君、その作戦名はダサい。なんとかならんのかね」
P「誰のせいでこうなったと思ってるんだよ!」
P「律子、話は聞いているな」
律子「ええ、一応は……」
律子(なんで私まで巻き込まれてるのよ)
律子「でも、なんでいきなりレッスンスタジオなんかに?千種さんって、ただ影武者として動いてもらうだけでしょう?」
P「それはそうだがな。見た目はスタイリストさんになんとかしてもらうが、もし歌唱力が千早と大きく差があれば、あっというまにボロが出る」
P「影武者作戦がばれてしまえば、かえって千早のイメージダウンにつながってしまう」
P「だから、一応レッスンはうけてもらう。なに、保険だよ保険」
律子「はぁ……」
P「それにしても、遅いなぁ千種さん」
律子(来るわけないわ、きっと。昨日の話を聞く限りではね)
P「来てくれた!」
律子(そんな!本当に来るなんて……!)
P「早速ですが、千種さんには、歌のレッスンを受けてもらいます。こちらへ」
千種「はい……」
律子(まぁ、確かに見た目は千早そっくりね。でも、歌唱力はどうかしら?)
千種「……」
千種「こちらこそ、お願いします」
P「じゃあ、先生。さっそくレッスンを始めましょう」
先生「ええ、わかりました……」
先生(これが……歌姫如月千早のお母さん……。どうしたものかしら)
P「まずは千早の持ち歌、青い鳥から行きましょう。千種さん、曲のほうは……」
千種「ええ、なんとか。いけると思います」
P「よかった。レッスンスタートと行きましょう!」
律子「……」
律子「!!」
律子(驚いたわ……千早にも引けを取らない、素人とは思えない歌唱力……)
P「……」
律子「プロデューサー?」
P(千早の歌唱力は、母親譲りだったか。少しタイプは違うが……)
P(千早のような透き通る高音はない代わりに、加齢による心地よい揺らぎと、温かみのある少し太めの声……)
律子「プロデューサー!」
P「ん?どうした律子」
律子「正直驚きました。蒼い鳥をここまで歌いきることができるなんて」
P「……まだだ。まだ足りないな」
律子「?」
千種「終わりました」
先生「……」
P「千種さん、あなたの歌唱力を、みさせてもらいました。十分合格点に達していると思います。ですが…先生?」
先生「まだ喉が開ききっていないようですね」
P「ええ、もう何曲か歌って、喉をならしてみましょうか」
千種「わかりました。……何を歌えばいいでしょう?」
P「何か……お気に入りの曲はありませんか」
千種「お気に入り、ですか……」
千種(お気に入り、お気に入り……。そうね。あの曲にしようかしら)
先生「ええ、大丈夫ですよ」
P「なら、お願いします」
先生「♪〜〜」
千種「♪お気に入りの歌、一人聴いてみるの」
P「!!」
律子「!!」
P「これは、驚いた……!」
律子「ですね」
P(やはり、いきなり千早の歌を歌わせるより、好きな歌を歌ってもらうほうがよかったか)
千種「ふう……」
千種(あの歌を歌うのは、もう何年ぶりかしらね……懐かしいわ)
律子「千種さん、これどうぞ」スッ
千種「ありがとう、ございます。……えっと、秋月さん?」
律子「律子で結構ですよ。それにしても、歌がお上手なんですね」
千種「そうですか?もう歌を歌うなんて、何年もしていなかったことなので……」
律子「そうですか……。でも、千早の持ち歌は、ちゃんと歌えるんですね」
千種「!!」
律子「ひとつ、お伺いしてもよろしいですか?」
千種「ええ、構いませんが。何でしょう?」
律子「今日は、どうして来る気になったんですか?別に断ったとしても、だれも責める人などいないのに」
千種「……」
千種「優が……」
律子「はい?」
千種「昨日、夢の中に出てきたんです。亡くなった息子の優が……」
律子「……」
千種(あの頃、まだ私たちの家庭が平和だったころの、幸せな思い出)
千種(すると、優がこちらに駆け寄ってくる。とても悲しそうな顔をして)
優(お母さん!おねぇちゃんを助けてあげて!僕、またおねぇちゃんの歌が聴きたいよ!)
優(お願い……お母さん……!)
律子「大丈夫ですか?」
千種「ええ、大丈夫。ちょっと昔のことを、思い出してしまいまして……」
律子「……そう、ですか」
P「千種さん、いいですか?もうそろそろ、レッスンを再開したいと思います」
千種「はい」
千種「本日は、ありがとうございました」
P「お疲れ様でした。千種さん、この話を引き受けてくれて、ありがとうございます」
千種「いえ、構いませんよ。流れとはいえ、私が決めたことなんですから」
P(こうしてみると、千種さんは綺麗な人だ)
P(千早も、将来はこんな感じになるんだろうか?)
千種「プロデューサーさん?私の顔に、なにか?」
P「い、いえ!何でもありません……それでは、また」
千種「ええ」
P「千早のほうは、どうなんだ、春香」
春香「今日も、あまり取り合ってはくれませんでした。でも、あのスケッチブックも新曲も、一応渡せましたし」
P「そうか……なら後は、千早自身に任せるしかないな」
P「千種さん、いいですか?」
千種「ええ」
P「これから、765プロ定例ライブの宣伝のために、ラジオ出演することは伝えてありましたよね」
千種「はい……なんでも、公開収録だとかで」
P「そうです。まぁ、無理にしゃべることはありません。ただ、その姿をみんなの前に見せてください」
千種「ですが……」
P「なんです?」
千種「なんでわたし、ツインテールになんかされたんでしょう?」
高木「私の、独断により決定した!」
P(ひっこんでろよ社長……)
高木「あえて、普段の格好とは違う格好にすることによって、違和感を少しでも軽減することが目的だ。けっして、私の趣味ではない」
P「……」
千種「でも、私もいい年ですし、この格好はちょっと……」
やよい「そんなことありません。ちだ…千種さんとっても似合ってますよ!」
千種「そう、かしら」
春香「そうですよ!千早ちゃんもきっとよろこんでくれます」
P「さ、さぁ!早いこと収録にいきますか!」
P(千種さんの決意が揺らぐ前に、なんとか済ませなければ……)
聴衆「おい、あれ、如月千早じゃないか?」
聴衆「あ!ほんとだ!ちーちゃんついんて!!」
聴衆「なんか雰囲気変わったな。スキャンダルのあとのせいかもしれないけど」
千種「///」
千種(は……恥ずかしい……。ただでさえこれだけの人前に出ているのに……)
P(よし!ファンも上手いことだませているな!)
P「それじゃあ収録、お願いします。春香、やよい、たのんだぞ!」
春香「はい!任せてください!」
やよい「うっうー!がんばりますよー!」
千種「やよいちゃん、おばさんのフォローお願いね……」
やよい「わかりましたちだねさん!」
千種「ふふ、やよいちゃんかわいいわぁ」
春香(あ、私やっぱりスルーなんだ……)
千種「///」
P「千種さん?大丈夫ですか」
千種「とても……恥ずかしかったです……///」
P(羞恥に震える熟女……これはたまらん……)
P「…じゃなかった!みんなお疲れさま!」
春香「お疲れ様です!ほんと、すごく疲れましたよ!」
やよい「ほんとですぅ……みんなでちだ…千種さんを質問攻めにしてましたよね」
P「なんにせよ、これで当初の目的は果たしたわけだ。如月千早は健在だってな」
ジー
?「畜生……。どうして如月千早が復帰してるんだ……!」
真「プロデューサー。千早は……」
P「今は、千早を信じるしかない」
春香「ねえ!いつもみたいに円陣組もうよ!ほら、千種さんも……」
千種「……」
真(なあ、雪歩。どうして千種さんまでここにいるんだ?)
雪歩(私にもわかんないよ……)
響(しかも、ちゃんとステージ衣装まで着てる……)
貴音(面妖な……)
美希(千早さんのお母さん……ふるえてるよ……)
千種(この年でミニスカートだなんて……恥ずかしい……)
タッタッタッタ
真「!……ちょっとまって!」
千早「はぁっ…はぁっ…すみません、遅くなりまし……た……?」
千種「……千早……」
一同「……千早……!!」
P「千早……よく来てくれたな!」
千早「プロデューサー。なんで、あの人がここに……」
春香「千早ちゃん、これはね……」
千早「分かりません……でも……わたしせめて……春香」
春香「千早ちゃん…」
あずさ「さあ、手を」
春香「それじゃあいくよ、765プロー……ファイトー!!」
一同「おー!」
千種「……」
千種(よかった……千早……。これで私は……)
春香「うわぁぁ!そういうのなし!なし!」
春香「それに私も、千早ちゃんのお母さんのことは、内緒にしてたし……」
千早「……わたしも驚いたわ。まさか、私の影武者をやっていたなんて」
春香「びっくりするよね。社長が急に言い出して……」
千早「……でも、私ももう一度歌いたいと思ったの。みんなの作ってくれた歌詞と、優の絵をみたとき」
千早「もう一度、やってみようと思えたの」
春香「……うん」
千早「ありがとう……」
P「千早、もうそろそろ出番だぞ。準備はいいか」
千早「はい!」
千早「ええ……」
ワアアアアアアアア
観客「おお!!」
観客「えぇ!!」
観客「千早ちゃんだ!!」
観客「大丈夫なのか……?」
千早「………」
♪チャラチャンチャンチャンチャン(伴奏)
律子「……」ゴクリ
真「……」
美希「……」
あずさ「……」
伊織「……」
亜美「……」
春香「……」ギュッ
千種「……千早……!」
千早(!)
(キキーッ!)
千早(優……)
千早「はぁっ…!くっ……うぁ……」
ザワザワザワ
律子「千早……あの子、やっぱり……」
律子「すみません、一度、中断を……」
千種「…千早!」
春香「行きましょう、千種さん!」
P「まってくれ!このまま……続けさせてください!!」
P(仕方ない……千種さんまで飛び出して行ってしまったが)
千早(やっぱりもう…私には……)
春香「♪ねぇ…いっまー……」
千種「♪見つめているよ…離れてても……」
観客「おい!あれ!!」
観客「千早ちゃんが……二人!?」
観客「おいおい、どうなってんだよ!」
観客「でも、後から出てきたほうの千早ちゃん、なんかエロいな……」
観客「ああ、まるで未亡人の醸し出す言いようのないエロス……」
観客「双子か…?」
雪歩・やよい「♪一人じゃない どんな時だって」
伊織・あずさ・亜美「♪夢見ることは生きること」
貴音・響・真美「♪悲しみを超える力」
千早「……みんな!?」
一同「♪歩こう 果てない道」
千早「!?」
千種「あなたには、見えるかしら。あそこで、あなたの歌を待ち望んでいる、優の姿が」
千早「……」
千種「きっと、悲しんでいるわ。あなたのうたが聴けなくて。小さいころのあなただって」
千種「千早、あなたならきっとできるわ」
千早「優……!」
優(お姉ちゃん、歌って!)
ロリ千早(ほらっ)
千早「………すぅー……」
テンテンテン(伴奏)
千種「!!」
P・律子「やった!」
一同「!!」
千早「♪想いが届くように 約束しよう 前を向くこと Thank you for smile」
ウワアアアアアアアアア!!!
千種「………」
千種(これで、よかったのよね、優、千早)
千種(もう、私は必要ないわね。これで……)
千早「あの……!」
千種「!!」
千早「……今日は、ありがとう」
千種「………」
千早「私が、ふがいないばっかりに、春香や、みんなにも心配かけてしまって……」
千早「そして……あなたにも。お母さん」
千種「!!」
千種「ごめん、なさいね……。わたし、悪い母親で……」
千早「ううん、もういいの。私、もう大丈夫だから」
千早「うぅぅ……」
千早「お母さん!」ダキッ
千種「千早、よく頑張ったわね、本当に、つらかったのよね……」ホロリ
千早「う…グスッ……ふあぁ……」
P「あ、千早、千種さ……!!」
P(今は、邪魔をしないほうがいいか……)
プルルルルルル
P「おっと、誰からだ……社長?」
P「はい、もしもし……えぇ!?」
善沢「本当に、いいんだね。千早ちゃんも、そしてお母さんも」
千種「ええ」
千早「プロデューサーと話し合って決めたことですから……!」
善沢「それじゃあ、取材を始めるよ。つらいかもしれないけど、頑張ってくれ」
千早・千種「はい」
P「どうやら、始まったようです」
高木「ああ。しかし、如月君や千種さんも、よく取材を受ける気になってくれたね」
P「ええ、これから、今までどおりに活動していくためには、必要ですから」
P「話題になっているんですよ。もう一人の如月千早の正体はいったい誰なのかって」
高木「まぁ、そのことを見越して、この前の話を持ちかけたんだがね」
P「本当に驚きましたよ。まさか、千種さんを影武者としてではなく、765プロの歌手としてデビューさせようだなんて」
高木「はっはっは。私の勘が言っているのだよ。千種さんには、才能があるとね」ティン
P(この人本当に勘だけは鋭いんだよなぁ。やってることはめちゃくちゃなのに)
千種『………』
千早『……』
P『もう、落ち着きましたか』
千早・千種『!!』
P『千早も、千種さんも、今日は本当にお疲れ様でした』
P『これで、もう千早も、完全に復活したのですが……』
千早・千種『?』
P『実は、千種さんに少しお話が……』
千種『何でしょう?』
千早『えっ?』
P『社長からの連絡で、ぜひ、千種さんに765プロで活躍していただきたいと』
千種『そんな……私は』
千早『それも、悪くないわね』
千種『千早……!?』
千早『私のふりして、本当はちょっと楽しかったんじゃない?』
千種『そんなことは……私は、恥ずかしくて恥ずかしくてとても……』
千早『そう?それにしても似合ってるわよ。そのミニスカートの衣装』
千種『!!』
千早『ふふ、いいじゃない。私たち親子の仲直りのしるしに、ね。きっと優も喜ぶわ』
千種『もう……優の名前を出されたら、私にはもう逆らえないじゃない……』
千早『ふふふふ…』
コンコン
善沢「取材、終わりました」
P「二人とも、大丈夫でしたか」
善沢「ああ。なんとか、取材を乗り切ってくれたよ」
高木「そうか……。善沢君も、大変だったろう」
善沢「なぁに。これが俺の仕事だよ。なんてことないさ」
善沢「それに、あんなゴシップを放ってはおけんよ」
P「あの記事を書いたのは確か……」
善沢「ああ、最近961プロで雇われていた、渋沢だ」
高木「なに?あの渋沢君が……一体どうして」
善沢「私にもわからんが……。きっと、やつなりの事情があるんだろう」
千早「うん。お母さんこそ、離婚してそんなにたっていないのに、こんなにつらい取材に巻き込んでしまって……」
千種「いいのよ。私は、千早の母親なんだから。私が、守ってあげなければいけなかったのよね」
千早「お母さん……」
千種「ふふ、なぁに、千早」
千早「!……なんでもない。ただちょっと呼んでみただけよ」
千種「あら、すっかり甘えん坊さんねぇ」
千早「もう!」
小鳥(親子のきずなって、いいわぁ……。私もあんなふうにできるようになるのかしら……)
千早「うん。わかった」
千種「失礼しま……」
高木『あの渋沢君が…一体どうして』
善沢『私にもわからんが……。きっと奴なりの事情があるんだろう』
千種(何か込み入った話でもしているのかしら……今は邪魔しないほうがよさそうね)スッ
善沢『私と渋沢は、かつて同期入社したライバル同士だったんだ』
千種「!!」
千種(渋沢……あのゴシップ記事を書いた記者ね…!)
高木「ああ、はいりたまえ」
千種「あの、失礼だとは思いますが……」
P「あ、打ち合わせの話ですか?それでしたら……」
千種「いえ、そうじゃないんです」
P「?」
千種「善沢さん、もしよかったら……渋沢という方のこと、もっと詳しく教えていただけませんか……?」
善沢「!!」
善沢「いや、この話はちょっと……」
千種「お願いします。娘を苦しめた張本人について、詳しく知りたいんです」
善沢「………本当に、いいんですか」
高木「?」
千早「お母さん、遅いわね」
小鳥「千早ちゃん、お母さんのことが心配?」
千早「別に私は…そんなんじゃありません」
小鳥「照れなくてもいいのに。甘えたいときには、精一杯甘えちゃえばいいのよ」
千早「音無さんまで……わたしって、そんなに甘えん坊に見えますか?」
小鳥「そんなことないわ。とってもかわいらしい女の子だなぁって」
千早「かわっ///」
小鳥「私にも、こんなふうにかわいらしかった時期があったのかしらねぇ……」
千種「失礼します」ガチャ
千早「……お母さん、大丈夫?顔色悪いわよ?」
千種「ええ、私は、大丈夫だから……」
千種(あんな話……絶対千早には伝えられないわ……)
千種「さ、今日はもう帰りましょうか。どこかに食べに行こうかしらねぇ」
千早「あ、それなら、行きたいところが一か所あるんだけれど」
千種「行きたいところ?」
千早「うん。四条さんに勧められてたラーメン屋さん。私まだ一回も行けてなくて……」
千種「じゃあ、そこにしようかしらね」
P「千種さんがデビューシングルを出して、今日はランキングの発表日か。緊張する」
春香「どうなってるんでしょうね、プロデューサーさん」
P「俺にもわからん……。一応、売り込みは全力を尽くしたつもりだが……はたしてどうなるものか」
美希「千早さんのお母さんなら、きっと大丈夫だよ。だって、あの千早さんのお母さんだよ?」
千早「美希は楽天的でいいわね……」
美希「私は千早さんを尊敬してるの。だから、きっと大丈夫だって信じられるよ」
千早「美希……」
P「それじゃあ、早速ランキングを確認しようか」
春香「うわぁ……」
千早「?」
美希「ハニー。美希にもよく見せてよ」
P「デビューシングルが……初登場3位だ!」
千早「!!」
美希「すごいね!やっぱり千早さんのお母さんはすごいの!」
春香「千種さんが今ここにいたら、今頃どうなってたのかなぁ?」
千早「間違いなく、倒れてたでしょうね」
P「しかし、こう言っちゃなんだが、遅咲きの歌手がこのランキング……奇跡だよ」
P「やっぱり、オリジナル曲じゃなくてカバー曲にしたのが正解だったのかなぁ」
千早「お母さんは、その歌が大好きでしたから……」
千早「私も、小さいころからお母さんの鼻歌を聴いては居たんですけど、こうしてみると……」
高木「鼻歌ですませなくてよかっただろう!」
P「あ、社長。お疲れ様です。社長の勘、あたりましたね」
高木「そうだろう。私の勘は、君たちの活躍ですでに実証済みだからね」
春香「社長ってすごいですねぇ」
春香(ところで社長、あの話、ちゃんと覚えてますか?)ボソッ
高木(うん?あの話とは?)ボソッ
春香(ほら、プロデューサーさんと二人っきりで撮影に行けるっていう、あの話ですよ)ボソッ
高木(ああ、あの話か。すまないねぇ。千種さんの営業のために、P君の予定に入れてしまってね。その話はなしだ)ボソッ
春香「そんなぁ……」ショボン
P(千早もアイドルジャムでの活躍により、世間に流れていた千早の暗いうわさは、徐々に消えていった)
P「まあ、善沢さんの書いた記事のおかげもあるんだが」
P(そういえば、千種さんはあの善沢さんの話を聞いてから、一体どう思っているのだろう)
P「特に変わったところは感じられないが、少し心配だな」
千種「はい?どうしたんです?」
千種「それなら、いいのですが……」
P「それより千種さん。それに千早も、これから、だいじょうぶですか」
千種「ええ、私は大丈夫です」
千早「私も大丈夫です」
P「なら、行きますよ。初の親子ライブ、張り切っていきましょう!」
P「いやぁ、今日のライブ、無事終了しましたね」
千早「まさか、私もこうしてお母さんと一緒にライブをやれるなんて思いもしませんでした」
千種「ふふ、いっしょにデュエット出来る日が来るなんてねぇ」
千早「ふふふふ」
P(千種さんも千早も、こんなに柔らかい笑顔を浮かべているなんて。出会ったころは想像もできなかったな)
P「それじゃあ、打ち上げまでまだ時間はありますから、少し待っていてください。いろいろと準備がありますので」
千早「わかりました、プロデューサー」
千種「ええ」
ジー
?「見つけたぞ……如月親子だな…へへ」
千早「お母さん?どうしたの?」
千種「ううん、何でもないわ……千早、ちょっとここで待っていてちょうだい」
千早「うん、別にいいけど……」
千種「絶対にここから動かないで。お願いね」
千早「?」
千種「……おかしいわね。さっきは変な視線を感じたのだけど……」
千種(気のせい……だったのかしら)
?「おい!お前!如月千早だな?」
千種「!!」クルッ
?「っと……。よく見たら違うな。母親のほうか」
千種「……あなたは……!」
?「お前ら親子のせいで俺の計画はめちゃくちゃだ!どうしてくれる!?」ガバッ
千種「くっ」グラリ
?「はっ!お前らのせいだ!お前らのせいで……!」グググッ
千種「あなた…渋沢って記者でしょう?」
渋沢「!!」
千種「やっぱり……。ずっと気になっていたのよ……」
渋沢「なに!?一体何の話だ!?」
千早「ええ、お母さんならさっきどこかへ……」
P「そうか……。ちょっと探してくる。千早も来るか?」
千早「ええ。そうですね。私も、付いていきます」
P「よし、行こう」
P(なんだか嫌な予感がする……まずいな)
渋沢「このぉ……」グググ
P「!!千種さん!」
渋沢「!!」
千早「お母さん!?このっ!」ダッ
渋沢「ぐおおっ」ドサッ
P「千早!そのままだ!今取り押さえる!!」
渋沢「畜生!お前らは……!お前らはいつも俺の邪魔をしやがって…!!」
P「千早!人を呼んで来い!このまま警察へ……」
千種「待って!」
P・千早「!?」
千種「いいんです。私は、ずっと渋沢さんと話をしたいと思ってました」
P「!!」
千早「お母さん……」
渋沢「俺に一体、何の話があるんだよ!?」
千種「……あなたが追っていた、大物政治家の話です」
渋沢「!?おまえ、どこでその話を!!」
P「いいんですか?千種さん。ここには千早が……」
千種「千早、ごめんなさいね。今まで黙っていて」
千早「お母さん…?一体何を……」
千種「これから、優が死んだときの話をしなければならないわ……」
渋沢「……それがなんだよ」
千種「優が死んだ事故の詳細、それに家庭崩壊までの流れ……妙にリアルに書かれていました」
渋沢「……」
千早「………」
千種「あなたは、事故現場にいた。そうですね」
渋沢「……!!どうしてそれを知ってるんだ」
千種「善沢さんから聞いたんです」
渋沢「善沢め……余計なことを……」
千種「本当にごめんなさいね、千早。すこし、話を聞いてほしいの……」
千早「……」
P「………」
善沢『俺も渋沢も、でかいスクープを追ってやっきになっていたよ……』
善沢『そんななか、ある大物政治家の汚職事件が世間をにぎわせるようになった』
善沢『正義感が人一倍強かった渋沢が、そのスクープをすっぱ抜いたんだよ』
千種『……そんな人が、なぜゴシップ記事の記者なんかに……』
善沢『奴は……渋沢はただ正義感が強すぎるのが欠点でなぁ。それからも、ひたすらその政治家のスクープを追い続けていた』
善沢『おかしな話だろう?真実を伝えるのが我々報道の仕事だと思っていたのに、そうじゃなかったんだ』
善沢『都合のいい情報を都合のいいように流す。それが、出版業界の常識になっていたんだよ』
善沢『脅迫文、怪文章を奴のもとだけでなく、家族や親せきにまで送りつけ、ついには奴の家は放火で燃え落ちてしまった』
善沢『幸い、その時点でまだ死人は誰も出ていなかった。だが、その脅迫に耐えかねて、渋沢家は完全に家庭崩壊の状態に追いやられてしまった』
高木『そんな……話が』
P『……』
千種『……』
善沢『あの車は、大物政治家が渋沢を始末するために手配した車だった』
善沢『交通事故に見せかけて渋沢を始末しようとしたとき、そこに運悪く優君が居合わせた』
善沢『本当に、不幸な事故だったと思う。当の目的だった渋沢は逃げ延び、そして優君は亡くなってしまったんだ……』
P「千早……!」
渋沢「………」
千種「あなたは……どうして、そんな目にあいながら、千早のゴシップ記事を書いたんですか?」
千種「私たちと同じ、家庭崩壊の目にあいながら、どうしてあんなひどい記事を……」
渋沢「金が、必要だったんだ……」
P「そんなことで……」
渋沢「そんなことだと!?何も事情を知らないお前が、何を言う!!」
渋沢「別れた女房から、手紙がきたんだよ……」
渋沢「俺の一人息子がな、病気になったんだとよ。その治療費が、どうしても払えないって言うんだ」
渋沢「途方にくれていた俺に、黒井社長が話を持ちかけてきたんだ。『765プロのゴシップを書け。金は好きなだけ払う』ってな」
渋沢「俺は必死になって書きあげてやったさ。黒井社長が満足するように」
千種「それで……あんな記事を……」
渋沢「それが!それがだよ!貴様ら親子のせいで、俺の書いた記事はパァになっちまった」
渋沢「黒井社長にも見捨てられ、もらえるはずだったギャラはびた一文手に入れられなかったぜ!」
渋沢「だから、お前ら親子を脅してなんとか金を手に入れようとしてたんだ……!」
千種「いくら、必要なんですか……」
渋沢「なに!?」
千種「今、私はこうして芸能界で活躍したおかげで、多少なりともお金を持っています」
千早「お母さん……」
千種「いくら……必要なんですか……」
渋沢「1000万円だよ…1000万円!」
千種「分かりました」
渋沢「!?」
渋沢「なんでだ……なんでそこまでする!?」
千種「あなたの家庭は……まだやり直すことができます。このことをきっかけにして」
渋沢「……そうか」
千種「ええ、私たち親子がやり直すことができたんです。きっとあなたもそうできるんじゃないでしょうか」
渋沢「すまねぇ。すまねぇな……」
P(なにこの状況……)
千種「いいんです。これで、渋沢家が、また一つになれるのなら……」
P(そう言って、千種さんは気にしていないようだった)
P(しかし、千早はどうやら混乱しているらしい。無理もない。優君の死に、そんな事実が隠されていたなんて)
P(でも、きっと大丈夫だろう。今の千早には、765プロのみんなも、千種さんもそばにいるのだから)
千種「はい、プロデューサーさん」
P(いまも、千種さんは細々と歌手活動を続けている。遅咲きの歌手だが、担当になった以上、きっちり責任を持たなければな)
P「それじゃあ社長、行ってきます」
高木「うん、頑張ってきたまえ」
バタン
高木「ふう。みんながしごとに出ていると、静かだなぁ。そうは思わんかね、音無君」
小鳥「そうですねぇ。ちょっとさみしくはありますけど、しかたないですよね」
高木「はっは、そうだなぁ」
コンコン
高木「うん?誰か来客かね?」
小鳥「はい、どちらさまでしょう……」
春香の母「わたくし、天海春香の母ですが……あの子、忘れ物をしてしまったようで……」
高木「あなたは……」ティン
高木「ティンと来た!お母さん!765プロでアイドルやりませんか!?」
おわれ
Entry ⇒ 2012.05.16 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (4) | Trackbacks (0)
響「貴音の……貴音の尻の淫夢……」
響「……言わなくちゃダメ?」
貴音「では、ハッキリと申してください。わたくしの目を見てハッキリと」
響「……」
響「自分、貴音が大好きだ」
貴音「……」
響「たかね?」
貴音「本当はこうして向かい合って話したくないのでしょう?」
響「な、何言ってるんだ! そんなわけ……!」
貴音「あなたが好きなのはわたくしでは無く……」クルッ
貴音の尻「わたくしでしょう。あなたさま……」
響「た、貴音の尻が……喋った……」
貴音の尻「あなた様……」
響「じ、自分は…自分は違う!!貴音のお尻だけじゃなくて、高値の全部が好きなんだよ!」
貴音「!?」
貴音の尻「私では…駄目なのですか…」
響「だ、ダメなんて言ってないでしょ?……ちょっとだけ…」
モミッ
貴音「…………」
貴音の尻「ああっ…あなた様……」
響「だ、だから違うってば!自分はただ、その…おっきいお尻の感触が気になって…」モミモミギュウゥゥ
貴音の尻(以下尻音)「んんっ…はぁ……あ、あなた様…もう少し優しく…」
響「ああっ!ご、ごめん!…って止まらない…?なんで!?」モミッ
貴音「…お話しましょう。私の臀部は確かに私の身体の一部ですが、私とは別に独立した意識を持っているのです」
響「いや、それはこうしてたらわかるけどさー……」モミモミ
尻音「は…ふぅっ…ん……」
尻音「あ…あなた様…!そのように噛むのはおやめください!」
貴音「それはとっぷしーくれっと…と言いたいところですが、どうやら響には知る権利があるようですね」
響「うん…教えてほしい。大好きな貴音のこと、もっと知りたいんだ」グニュグニュ
尻音「はあああぁぁぁぁぁんっ!!」
貴音「それでは…驚かぬよう……」
ぺろんっ
響「っ!?」
*<ん…ぁなた…様ぁ…
響「肛門から…声が!?」ズボッ
貴音「ヤーネフェルトの者は、皆こうなってしまうのです…」
響「やーねふぇると?」ヌププ…
貴音「いえ、こちらの話です」
尻音「あ…ひぃ……」ブルンブルン
響「うわ…貴音のお尻、すっごく揺れてる……」ゴクリ
響「あ、ご、ごめん!ずっとお尻ばっかり見てたら失礼だよね!」スポンッ
尻音「ん、ぁ…お、お預けなど…いけずです……」
響「あはは…つい夢中になっちゃって………た、貴音…毛…生えてな……」
貴音「私が無毛だということはどうでもいいでしょう!!!!」クワッ
貴音「はっ!?申し訳ありません…無毛症はこんぷれっくすなので…」
尻音「あなた様…あなた様ぁ……刺激をくださいましぃ…」プルプル
響「ねぇ貴音」
貴音「はい」
響「自分、貴音がどんなにヘンな身体してても、大好きなのは変わらないぞ!」
貴音「…響……」
尻音「私…我慢が……」ブルンブルン
貴音「はい…私が勘違いしていたようで……っ!?」
尻音「うりいいいぃぃぃぃ!!」グルンッ
響「ぶはっ!?た、貴音!いきなりヒップアタックなんてなに考えてるのさ!?」
貴音「いけません…『暴走』です!!」
響「暴走!?」
尻音「……」ヌトォ…
響「えっ!?…う、うん!わかったぞ!」ズボッ
尻音「……ッ!!」
響「ど、どう貴音?気持ちいい?」
貴音「…はいっ…私自身が受ける快感は、臀部自身の一割ほどですが…それでも…!」
尻音「ふぁ…あぁん…っ!」ブルブルブルン
響「えへへ…貴音が感じてくれて嬉しいぞ!」ズチュヌチュ
尻音「あなた…さまぁ…!」ヌルヌル
響「ふふふ…そっかぁ…ここが気持ちいいんだね?」クイッ
尻音「ひぅっ!?ゆ、指を曲げられてはぁっ!」ヌチャァ…
貴音「そ…そのまま攻め続けて…ぁあっ!」ビクンッ
響「…自分…なんかヘンな気分になってきちゃったかも…」クイックイッ
尻音「んあぁーっ!!」ブルンッ
貴音「だ…駄目です響!そこは汚っ…!」プルプル
響「ううん、貴音の身体に汚いところなんてないよ。だって、自分の大好きな貴音だもん…」クニュッ
尻音「あっ…あひいぃぃっ!!」ヌポゥ
貴音「ひび……きぃっ!!」ジュン…
尻音「ぁ、ぁぁ…ぁ……あなたしゃまあああぁぁぁああっ!!」ブルブルブルブルブルンッ
スポッ
響「…ん…た、貴音…どうだった?」
貴音「はい…最高、と言うべきでしょうか…」
響「よかった!大好きな貴音を気持ちよくしてあげられたんだね!」ニカッ
尻音「」
響「ん?貴音の尻圧が……消えた……?」
響「じゃあ…これでやっと貴音とホントに二人きりだね!」
貴音「はい、そのようです」
響「と、ところでさ…」
貴音「はい?」
響「貴音のそこ…すごいことになっちゃってるぞ…」
貴音「…あまり見ないでください……」カァッ
響「毛が無いからかな?すごく光って…キレイ…」ウットリ
貴音「無毛症のことは言わないようにと申したはずでしょう!?」クワッ
貴音「…響はいけずです……」
響「ほら、拗ねないでよ!お願い!なんでもするから!」
貴音「何でも…ですか?」
響「う、うん……」ゴクリ
貴音「それならば…濡れてしまった私の恥部も、綺麗にしてはもらえませんか?」
響「………わかった。自分、頑張るから…」
貴音「…それでは、お願いします」
くぱぁ
貴音「…………」
響「……ねぇ…なにこれ?」
(i)<おはようございます。あなた様
貴音「…どうやら私の身体が、新たなる覚醒を遂げたようですね……」
クリ音「あなた様ぁ…早くしてくださいましぃ……」トロォ
響・貴音「…面妖だぞ(な)……」
おわれ
なんだこれ
Entry ⇒ 2012.05.15 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「ん?誰の紙袋だ、これ・・・?」
P「見たところ普通の紙袋だな・・・」
P「・・・」
P「よ、よし!中を見てみよう!なにかヒントがあるかもしれないし」
P「どれどれ」ゴソゴソ
【Pのぬいぐるみ】
P「」
P「俺そっくりのぬいぐるみ・・・」
P「どこで買ったんだ・・・いや、これは手作りか」
P「!」
P「こ、これ」
P「なんで本物の髪の毛が使ってあるんだよ・・・!?」
P「い、いやでもこんな量・・・」
P「・・・」ブルブルッ
P「よく似た繊維だ。きっとそうだ。そうしよう」
P「・・・でも肝心の持ち主が」
ピリリリ ピリリリ
P「!」ビクッ
P「だ、誰だ」
P「・・・もしもし?」
???『もしもし?』
春香『ちょっと忘れ物しちゃって・・・』
P「!」
春香『紙袋なんですけど・・・』
P(まさか・・・持ち主は春香なのか?いやしかし春香は器用だしな・・・)
春香『アレがないと困るんです・・・』
P「ご、ごめん!今もう家なんだ」
春香『・・・そうですか。ありがとうございます』
ガチャ ツーツー
P「・・・すまん春香」
P「逃げよう」
P(結局昨日はそのまま帰り)
P(翌朝には紙袋はなくなっていた)
P(やはり春香が・・・)
春香「おはようございます、プロデューサーさん」
P「うおっ」ビクッ
春香「のヮの?」
春香「どうしたんですか?」
P「い、いや、なんでも。それより昨日の・・・」
春香「あ、紙袋ですか!見つかりましたよ!」
P「そ、そうかははははは」
ガチャ
やよい「うっうー!おはようございますー!」
P「おはようやよい」
春香「おはよう」
P「?」
春香「どうしたの、やよい?」
やよい「じゃーん!プロデューサーにプレゼントですぅー!」
春香「!」
P「おお、手袋か。ちょうど破れて困ってたんだ」
やよい「つけてみてくださーい!」
P「うん、あったかい。ありがとな、やよい」
やよい「うっうー!」
春香「・・・」
P「ふう、今日も疲れた・・・ん?」
P「昨日の紙袋・・・」
P「・・・」
P「まあ、違う可能性もあるし一応」ゴソゴソ
P「・・・やっぱり俺のぬいぐる」
P「!?」
P「な・・・」
P「手の部分に大量の針が刺さってる・・・!?」
P「なんでこんなこと・・・」
P「! まさか」
P「やよいに手袋をもらったからか・・・!?」
P「・・・あの場には春香もいたな」
P「ということは、やっぱり・・・」
あずさ「何が『やっぱり』なんですか?」
P「!?」ビクッ
あずさ「今ですよ〜?」
P(気付かなかった)
あずさ「あら?それはなんですか〜?」
P「! い、いえ!なんでも!」
あずさ「へえ・・・」
P(目がこわい)
あずさ「それ、私のなんです〜」
P「!?」
P「えっ」
あずさ「ふふふ。プロデューサーさんかわいい」
P「も、もうおどかさないでくださいよ」
あずさ「ごめんなさい〜」
P「は、ははははは」
あずさ「じゃあ私は帰りますね〜」
ガチャ バタン
P「・・・」
P「こえーよあの人」
P「・・・帰ろ」
P(しかし・・・)
P(ぬいぐるみの持ち主が春香だとしたら・・・俺はどうするのが正解なのだろうか)
P(うーむ)
春香「ぷ、プロデューサーさん!」
P「お、おう春香。どうした?」
春香「お菓子を作ったんで食べてください!それじゃ!」
タッタッタッ
P「春香のお菓子か・・・」
伊織「食べないの?」
P「ひっ、いたのか」ビクッ
伊織「失礼ね」
伊織「・・・食べるんだ」
P「」ビクッ
伊織「どうしたの?」ニコニコ
P「今一瞬・・・いやなんでもない」
P(この子もこえええ)
伊織「」ニコニコ
P「・・・クッキーか。いただきます」
伊織「・・・おいしい?」
P「うん、うまい」
伊織「・・・」
P「・・・またか」
P「わざとなのか春香」ゴソゴソ
P「俺のぬいぐるみ・・・」
P「!?」
P「今度は、口と腹に針山が・・・」
P「持ち主は春香じゃなかったのか・・・!?」
P「・・・」
P「わけがわからん・・・」
貴音「・・・貴方様」
P「ん?どうした貴音」
貴音「これを・・・」
P「!」
貴音「私からのぷれぜんとです」
P「へぇー。開けてもいいか?」
貴音「はい」
P「お、ベルトか」
貴音「この前『新しいのがほしい』とおっしゃっていましたので・・・」
P「よく覚えてたな。ありがとう」
あずさ「・・・」
P「はぁ・・・またか」
P「・・・」
P「どうせ今度は腰まわりが針山なんだろ?」
P「・・・」ゴソゴソ
P「ほら、やっぱ・・・り?」
P「釘かよ・・・」
P(犯人がわからん・・・)
P(いくらぬいぐるみとは言えいい気はしないぞ・・・)
美希「ハニー?どうしたの?」
P「いや、ちょっとな。ははは」
P(アイドルには相談できないよなぁ)
美希「ふーん・・・・・・ちょっとハニー」
P「ん?」
P「あ・・・そういや最近切ってないな」
美希「だらしないの。美希がここで切ってあげるの」
P「は、はあ?」
美希「いいからいいから」
P「お、おい」
雪歩「・・・」
P「普通に切るのうまいな・・・」
美希「でしょ?」
P「見直した」
美希「ふふっ」
雪歩「髪の毛片付けておきますね」
P「ああ、ありがとう」
雪歩「ふふっ」
響「ぷ、プロデューサー!」
響「あ、あの!これ!」
P「ん?何かくれるのか?」
響「て、手作りだから!大事にしてくれ!」
P「へえ・・・手編みのマフラーか。赤は好きだから大事にするよ」
響「ほ、本当か!」
美希「・・・」
なにそれこわい
ガチャ
P「ふう・・・げ」
P「またか・・・」
P「今日は・・・」ゴソゴソ
P「!?」ゾクッ
P「首がもがれてる・・・」
P「犯人は俺をどうしたいんだよ!?」
P「くそっ・・・」
P「・・・ん?」
P「待てよ・・・」
P「そういやあのとき・・・」
P「・・・よし。直接対決だ」
送信先???
本文
明日19:00に事務所に来てくれ
???「・・・」
???「はぁ、はぁ」タッタッタッ
???「一体なんの話なんだろ」
???「まさか・・・告白・・・」
???「・・・ふふ」
ガチャ
P「おお、よく来たな」
???「・・・」
P「雪歩」
雪歩「こんばんは」
P「いや・・・ちょっと雪歩に話たいことが」
雪歩「!!」
P「2人じゃないと言えないからな」
雪歩「ちょ、ちょっと待ってください!心の準備が」
P「その反応・・・やっぱりそうか」
雪歩「!?」
P「雪歩」
雪歩「ま、待っ」
P「昨日、俺の髪の毛を持って帰っただろ?」
雪歩「は、はい!こちらこ・・・・・・・・・はい?」
雪歩「たしかに持って帰りましたけど・・・なんでそんな話を?」
P「え?その髪を使って俺のぬいぐるみを」
雪歩「さすがにしませんよ、そんなこと・・・」
P(あれれー?)
雪歩「・・・話はそれだけですか?」
P「あ、うんそうなんだけどさ」
雪歩「・・・帰ります。お疲れ様でした」
ガチャ バタン
P「・・・違ったのか?」
P「じゃあ誰だ・・・?」
P「結局雪歩じゃないっぽいし」
P「一体誰なんだ・・・」
ピンポーン
P「!」
P「誰だ・・・?」
宅配業者「宅配便でーす」
P「はい」
ガチャ
P「・・・でかい箱ですね」
宅配業者「サインかハンコお願いしまーす」
P「はい」
宅配業者「まいどー。中まで運びましょうか?」
P「いや、いいです」
宅配業者「わかりましたー」
ガチャ バタン
P「・・・」
P「嫌な予感しかしない・・・」
ゴソゴソ
P「・・・なんだこれ」
P「ミニチュアの家・・・?」
P「・・・でかいなこれ」
P「まさかとは思うが・・・」
P「これも犯人の仕業か・・・?」
P「・・・ん?」
P「・・・」
P「さすがに人が入れる大きさじゃないよな・・・」
P「・・・」パカッ
P「!」
P「・・・」
P「そういえば、首が直ってるな・・・」
P「・・・ん?」
P「ぬいぐるみの首に何か・・・」
P「これは・・・」
P「赤い・・・マフ」
ガツンッ
「あのとき・・・」
「ぬいぐるみにマフラーをつけてる途中で帰ってきたから・・・」
「あんな状態になっちゃったんだぞ」
P「」
響「ぬいぐるみも男前だなー。本人には負けるけど」
響「あ」
響「忘れてた忘れてた」ゴソゴソ
響「・・・」
響「自分のぬいぐるみの手を縫い付けて・・・」チクチク
チクチク
響「はい完成!どう?プロデューサー?」
響「完璧だなんて、そんな///照れるぞ!」
響「で、2人をお家に入れれば・・・はい、完成!」
響「ふふふ」
響「これからは、こんなふうに暮らすんだよ。ずっと」
春香「響ちゃん!新しい家族が増えたんだって?」
響「そうだぞ!」
雪歩「か、かわいい?」
響「かわいいし、かっこいいぞ!」
雪歩「こ、こわそう・・・」
春香「ねえ!今度見に行ってもいい?」
響「あー。春香たちだと襲われちゃうかもなー」
ガチャ
P「・・・おはよう」
雪歩「おはようございますぅ」
春香「響ちゃんの新しいペットの話です」
P「」ビクッ
響「ペットじゃなくて家族さー」
春香「ごめんごめん」
P「・・・」
響「プロデューサーも、見に来る?」
雪歩「プロデューサーが一緒なら私も・・・」
P「ごめんな雪歩。俺はちょっと見れないんだ」
春香「残念」
響「ふふっ」
響「ペットだなんて、ひどいよなー」
P「響」
響「ん?」
P「俺はいつになったら帰してもらえるんだ」
響「帰す?プロデューサーの家はここだよ?」
P「だから」
響「・・・」
P「」ビクッ
響「へえーそんなこと言うんだー」
P「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」ガタガタ
響「このまま、ずっと」
響「あのぬいぐるみみたいにね」
HAPPY END
安心した
ハッピーエンドでよかったね……
乙、次回作も期待してる
Entry ⇒ 2012.05.15 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
P「ん?誰のファイルだ、これ・・・?」
P「・・・結構紙が挟んであるな」
P「・・・」
P「よ、よし!誰のか判断するために開いてみよう!学校のプリント用かもしれないし!」
P「これは決してやましくないぞー。どれどれ」ペラ
1枚目
タイトル:プロデューサー飼育レポート
P「」
P「・・・飼われてるの?俺」
P「・・・2枚目を見てみようか」ペラ
2枚目
◎本レポートの目的
このレポートは、私だけのあの人を、日頃から注意深く観察することで、
あの人の特性や取り巻く環境を把握し、より私好みに作り上げていくことを目的とする
P「わ、私だけの?私好み?」
P「・・・俺、誰とも付き合ってないんだけど」
尚、本レポートの成果物は、あの人との結婚である
P「」
P「・・・俺の意志はどこへ」
3枚目
◎研究方法
具体的な育成策を考えるために、普段のあの人を観察する。
主に仕事場での様子と休日の過ごし方に焦点を当て、様々な方法で調査した。
期間は△月1〜△月10の10日間。
P「おい、様々な方法ってなんだよ」
P「今日は△月・・・12日か」
P「・・・調査終わってるじゃないか」
P「一体何を観察されたんだ・・・」
3枚目続き
観察結果は次のページから
P「・・・」ゴクリ
△月1日
観察初日
今日もあの人はかっこいい
まさに王子様だと思う
この人がいずれ旦那様になると思うと・・・うふふ
私以外ともベタベタしていたけど、初日だからスルーしてあげた
P「おい初日じゃなかったらどうなってたんだ」
△月2日
駄目だ
悪い虫が 多すぎる
早急に対策がいると確信した
P「2日目で!?」
6枚目
△月3日
うぐうううううう
見れば見るほど耐えられない
やはり結婚したあとは主夫にすべきだろうか
P「寿退社!?」
ピリリリ ピリリリ
P「」ビクッ
P「・・・もしもし?」
???『あ、こんばんは』
P「・・・どうしたんです?あずささん」
あずさ『ちょ、ちょっとね〜』
P「!」
P(まさか・・・あずささんが!?)
P(いや、これだけ結婚結婚って・・・ない話でもないか?)
P(それにやよいや美希がこんなの書けると思えん)
P「・・・何を忘れたんですか?」
あずさ『ちょっと・・・ファイルを』
P「!!!」
あずさ『・・・そうですか〜』
P「は、はい」
あずさ『わかりました〜』
ガチャ ツーツー
P「・・・」
P「・・・帰ろ」
P(結局あのあと急いで事務所を出た)
P(で、朝出社したときにはファイルはなくなっていた)
P(あずささん・・・)
美希「おはようございますなの、ハニー!」
P「うおっ、おはよう・・・」ビクッ
美希「・・・声が小さいの」
P「おはよう美希!!」
美希「やかましいの」
P「あ、はい・・・」
P「い、いやなんでも」
美希「白状しろー!なのー!」キュッ
P「へ、ヘッドロックはやめろ」
美希「うー!」
雪歩「・・・」
美希「春香。おはようなの」パッ
P「」ガクガク
雪歩「大丈夫ですか、プロデューサー?」ユサユサ
P「な、なんとか」
美希「とにかく困ってたら美希に相談ぐらいしてほしいの。じゃっ」
ガチャ バタン
雪歩「・・・」
春香「・・・」
P「」ゼェゼェ
P「はあ・・・」
P「あんなレポート見たら気が気じゃないよ」
P「・・・ん?」
P「机の上に箱が・・・」
P「『手作りのお菓子です。食べてください』か」
P「どれどれ」パカッ
P「お、ドーナツか」
P「あーん」パクッ
P「・・・」モグモググニッ
P「・・・ん?」
P「なんか硬いのが・・・」
P「!?」
P「・・・」
P「・・・取り出してみよう」
P「・・・」ポロポロ
P「・・・やっぱり」
P「首輪・・・」
P「・・・誰のいたずらだ」
P「・・・帰ろう」
P「はぁ・・・」
P(昨日の首輪は何だったんだろうか)
P(捨てたらひどいめにあいそうだから持って帰ったけど)
P「一体誰が・・・」
P「!」
P「また、あのファイル・・・」
P「・・・」ペラ
P「用紙が増えてる・・・!?」
P「一番新しい紙は・・・」
◎具体策の実施と結果
P「・・・!?」
P「・・・まさか」
△月13日
私のものであることを改めて認識させるため、首輪をプレゼントした
ドーナツに入れてサプライズ演出をした結果、とてもうれしかったようだ
喜んで家に持って帰るあたり、私たちは相思相愛だと思う
P「な・・・」
P「喜んで、って・・・」
P「見られてたのか・・・」
P「・・・こええ」
P「!」
P「続きがある・・・なになに」
次の策は、ひ
???「・・・何をしているんですか?」
P「!?」ビクッ
P「い、いや!なんでも!」
貴音「今何をしていたのですか?」
P「い、いやなにも」
貴音「・・・その隠したものと関係あるのでしょう」
P「!」
貴音「・・・深くは聞きませんが、相談くらいならできます」
P「貴音・・・」
P「あんまり信じたくないけどな・・・」
貴音「・・・わかりました。では私も犯人探しに協力いたします」
P「! で、でももしものことが」
貴音「大丈夫です。私にとって、貴方様に危機が及ぶほうが苦しいことなのです」
P「貴音・・・」ジーン
貴音「ふふっ」
P(結局昨日は動きなし)
P(でもまあ)
P(貴音がいると心強いよな)
P「・・・」チラ
P「時間もあるし、事務所に戻ったら出前でもとるか」
P「ただいまー」
小鳥「あ、おかえりなさい」
P「お疲れ様です・・・ん?」
小鳥「どうしました?」
P「いえ、俺の机に弁当が・・・」
小鳥「ああ、それ朝からありましたよ。誰かが作ってくれたんでしょう」
P「だ、誰か?」
小鳥「? はい」
小鳥「はい。私が出社したときにはもうありました」
P「そ、そうですか」
貴音「・・・貴方様」ヒソヒソ
P「」ビクッ
貴音「もしや、これはかのすとーかーの仕業では・・・」ヒソヒソ
P「!」
貴音「何が入っているかわからないので、捨てたほうが・・・」ヒソヒソ
P「・・・」
P「・・・いや、食べる」
貴音「!?」
P「普通に捨てるより、これで何か手がかりが見つかれば御の字だ」ヒソヒソ
貴音「で、でも」
P「大丈夫。いくらなんでも危ないものは入れてないだろ」
貴音「・・・」
P「・・・」パカッ
貴音「・・・見た感じ、普通ですね」
P「・・・ああ」
雪歩「・・・」
春香「貴音さん、何してるんだろ」
貴音「・・・」
P「まずはコロッケ・・・」ヒョイ
貴音「・・・」
P「・・・」モグモグ
ガリッ
P「!?」
貴音「貴方様!?」
P「ゴホッゴホッ」
貴音「貴方様!しっかり!」サスサス
P「あ、ありがとうな」ペッ
貴音「一体何が・・・」
P「!?」
貴音「!?」
P「ま、まさか」
貴音「これは・・・」
P「爪・・・」
P「爪を食わすなんて・・・」
貴音「!」
P「ど、どうした」
貴音「お、おにぎりの昆布が」ガタガタ
P「昆布・・・?」
貴音「よく見てください・・・」
貴音「・・・細かく切った、髪の毛です」
P「!?」
P「お、俺もだ」
春香「あれ?プロデューサーさんまだ食べ終わってないんですか?」
P「! あ、ああ」
春香「久しぶりなんでゆっくり話そうと思ったのに」
P「う、うんわかった。ははは」
貴音「・・・」
P「昆布はタレがかかってるから何色の髪かわからないな・・・」
貴音「ええ・・・」
P「うーん・・・」
響「お。プロデューサー、弁当?」
P「」ビクッ
貴音「」ビクッ
響「?」
P「そ、それは」
貴音「私が作りました」
P「!?」
響「そうなのかー。自分にも今度作ってよー」マジマジ
貴音「はい」
P(お、おい)
貴音(下手に心配させるよりよいでしょう。それに、響まで犯人に目をつけられます)
P(だ、だけど)
響「ん?おーい」
P「どうした?」
響「貴音、作るとき失敗した?」
貴音「?」
P「失敗?」
響「いや、だってさ」
響「ハンバーグのソースから、血の臭いがするから」
貴音「た、たしかに指を怪我しました」
響「だろ?」
P(犯人は一体どうしたいんだよ!?)
響「貴音もちゃんと確認しなきゃいけないぞー」スタスタ
貴音「え、ええ・・・」
P「すまん、吐きそうだ・・・トイレ」ダッ
貴音「・・・」
P「はぁ・・・落ち着いた」ゼェゼェ
P「・・・」
P「犯人の意図がわからん・・・」
P「これが俺を虜にする策なら全部裏目だぞ・・・!?」
P「・・・出よ」ガチャ
真美「お→兄ちゃん!長いYO!」
P「す、すまん」
P「あ、ああ結構」
真美「じゃあ真美とゲームしようYO!」
春香「だめ!私が先!」
真美「え→。はるるんおとなげなーい」
春香「それでいいもん」
真美「ぶ→ぶ→」
P「ははは・・・」
P(・・・平和だなあ)
伊織「・・・」
貴音「また、あのふぁいる・・・」
P「・・・見るぞ」ペラ
△月15日
愛情たっぷりのお弁当を食べさせる
腕によりをかけて作った
のに
教育が足りないようだ
P「・・・」
貴音「」ガタガタ
貴音「・・・歪んでいます」
P「・・・こえーよ」
貴音「・・・私もです」
P「・・・貴音。お前はやっぱり外れてくれ」
貴音「!」
貴音「で、でも」
P「・・・」
貴音「あの」
P「大丈夫」
貴音「!」
P「きっと、なんとかする」
貴音「・・・お気をつけて」
ガチャ バタン
P「・・・さて」
P「・・・そろそろ出てこいよ」
P「伊織」
伊織「・・・」
P「まあな。で、こんな時間にどうした」
伊織「・・・あんたが心配だったから」
P「!」
伊織「何があるのかと思って隠れてたの・・・」
P「・・・」
伊織「ねえ、私も協力できない!?」
P「・・・伊織」
伊織「!!」
P「伊織まで危険にさらしたくはない」
伊織「っ!もう知らない!」ダッ
タッタッタッ
ガチャ バタン
P「・・・」
P「行ったか」
P「つまり・・・」
P「朝まで隠れていれば、自然と犯人にたどり着く」
P「直接対決だ!」
???「ふ、ふふふ・・・」
P「・・・3時」
P「5・・・」ウツラウツラ
P「はっ!」ガバッ
P「しまった・・・寝てた」
P「!」
P「ファイルは・・・」キョロキョロ
P「・・・ない」
P「・・・くそっ」
真美「兄ちゃん大丈夫?顔色悪いYO!」
P「大丈夫・・・」
律子「・・・プロデューサー殿。今日はもう早退してください」
P「で、でも」
律子「一日ぐらいなんとかしますから」
小鳥「そうですよ」
P「・・・そうします」
律子「こら!わがまま言わない」
真美「え→!でも昨日もできなかったし」
春香「我慢しよ?真美」
小鳥「春香ちゃん」
春香「真美の遊び道具じゃないんだよ?」
真美「こ、こわいよはるるん」
P「も、もういい。真美も明日遊んでやるから」
春香「・・・」
真美「絶対だかんね!」
ガチャ
P「ただいま・・・って誰もいないけど」
P「はあ・・・」
P「思えば気を張りっぱなしだな・・・」
P「・・・」
P「今日ぐらいさっさと寝るか」
P「歯磨き歯磨き・・・」
P「ふう・・・」
P「歯ブラシ・・・ん?」
P「!?」
P「なんで、歯ブラシが2本あるんだよ・・・!?」
P「だ、誰のなんだ」
P「・・・嫌な予感が」
タッタッタッ
P「・・・やっぱり」
P「知らない箸と、コップ・・・」
P「それに」チラ
P「知らない、ベッド・・・」
P「俺がいないうちに、侵入・・・」
P「」ブルルッ
P「とりあえず、カギを替えよう・・・業者に頼んで」
真美「いえーい!真美の勝ち!」
P「真美は強いなぁ」
真美「ちょっとトイレ」
ガチャ バタン
P「ふう・・・疲れる」
ガチャ
貴音「・・・」
P「貴音」
貴音「・・・貴方様。ちょっと」
P「?」
貴音「貴方様、これを・・・」
P「ファイル・・・」
P「ペラ」
△月16日
あの人の浮気癖があまりにも治らないので、
一緒に過ごして更正させようと思う
これが最後にして究極の策
P「最後・・・」
P「いや、もう遅い」
貴音「!」
P「俺の家に、犯人の生活用品が持ち込まれてた」
貴音「な・・・」
P「あとは犯人がくるのみ、だ」
貴音「そんな・・・」
P「ま、大丈夫だ。心配するなよ」
ガチャ バタン
貴音「・・・」
貴音「・・・ふふ」
貴音「貴方様は、やっぱりいけずですね」
真美「兄ちゃん!どこ行ってたの?」
P「ああ、ちょっと自販機に」
真美「え→。お土産は?」
P「・・・忘れた」
真美「ぶ→」
P「すまん」
真美「まあいいや。ゲームしようよ」
P「おう」
真美「兄ちゃん弱→い」ピコピコ
P「もう年なんだよ」ピコピコ
真美「兄ちゃんじゃなくておっちゃんって呼ばないとねぇ→ぬふふ」ピコピコ
P「勘弁してくれ」ピコピコ
真美「あ、そうだ兄ちゃん」ピコピコ
P「?」ピコピコ
真美「なんでカギ屋さんに電話しちゃったの?」
真美「真美、入れなくなっちゃうじゃん」ピコピコ
P「まさか・・・あのレポート」
真美「んっふっふ→。真美が書いたんだよ?」
P「で、でも文章が」
真美「・・・兄ちゃん」
P「」ビクッ
真美「真美は兄ちゃんと結婚するためならいろいろやるんだよ?」
真美「それこそ、亜美やりっちゃん以上に」
真美「夫の道を正すのは妻の役目だからね」
P「あ、あ・・・」
真美「さあ、もう帰ろ?」
P「い、いやだ・・・」
貴音「貴方様!」
P「貴音!」
真美「・・・邪魔しないでよお姫ちん」
貴音「・・・」カツカツ
真美「それに、あまたさまー、ってのもさぁ」
カツカツ
真美「頭にくるんだよね」
カツカツ
真美「ねえわかって」
ドゴッ
真美「・・・え。お、なか・・・」
貴音「・・・」ギリッ
貴音「あなたのような者に、貴方様は渡さない・・・!」
真美「うぐぅ・・・」ポロポロ
貴音「絶対に!!!」グワッ
P「やめろ貴音!!!」
貴音「!」ピタッ
P「お前が、ここまでしなくていい」
貴音「し、しかし」
貴音「で、でも、それでは私の気が」
P「じゃあ俺を殴ってくれ」
貴音「・・・それはできません」
P「真美を、許してやってくれ」
貴音「・・・貴方様がそう言うなら私は」
バチバチバチッ
P「!?」
貴音「かっ、は・・・!?」
ドサッ
真美「・・・」ポロポロ
P「スタンガン・・・」
貴音「・・・ぅぁ」
真美「やっぱり、お姫ちんみたいな大人がいいんだ」ポロポロ
P「お、おい何言って」
真美「兄ちゃんの馬鹿!!!」ダッ
P「真美!!」
ダッダッダッ
ガチャ バタン
P「・・・貴音。絶対戻ってくるからな」ダッ
貴音「ぁ・・・」
ガチャ バタン
貴音「だめ・・・あなた、さま・・・」
バタッ
P「真美!・・・くそっもう見えない」
ニーチャンノ バカァァァァァァァァ
P「若すぎるんだよくそっ!」
ガチャ バタン
オー マミ ドッタノ?
P「! 誰か来た」
ウルサイ! アミモ オヒメチント イッショダ!
ハ、ハァ?
P「亜美か!亜美!真美を捕まえてくれ!」
エ、エエ?
ウワァァァァァァン
ガチャ
マミ!?
P「・・・遅かったか」
タッタッタッ タッタッタッ タッタッタッ
ガチャ
P「はぁ、はぁ・・・」
亜美「兄ちゃん」
P「・・・真美は?」
亜美「出てすぐ右に・・・」
P「そうか・・・」
亜美「ねえ。何があったの?」
P「そ、それは」
亜美「いくら兄ちゃんでも、真美を泣かすなんて・・・理由によっちゃ許さないよ?」
P「・・・わかった、話す」
亜美「・・・そんなことが」
P「ああ・・・」
亜美「真美・・・お姫ちん・・・」
P「これから真美を引き戻さなきゃいけない。手伝ってくれるか?」
亜美「当たり前だよ!」
P「いない・・・」
亜美「・・・だね」
P「真美・・・」
亜美「うう・・・」グスッ
P「!」
亜美「ねえ、兄ちゃん。亜美、真美ともう会えないの?」ポロポロ
P「・・・大丈夫。なんとかする」
ピリリリ ピリリリ
P「!」
亜美「!」
P「・・・」ピッ
差出人 真美
本文
へえ
真美は嫌なのに亜美とは一緒にいるんだ
許さないよ兄ちゃん
P「!?」ゾクッ
亜美「?」
P「ち、近くにいるのか・・・」
P「い、いや・・・」
亜美「兄ちゃん!」
P「・・・」
P「・・・聞け、亜美。真美は無事だ」
亜美「!」
P「でも今は危ない」
亜美「じゃ、じゃあどうするの」
P「うーん・・・!」
P「とりあえず俺の部屋に行こう」
P「真美はまだ新しいカギを持ってないはずだ」
亜美「う、うん・・・」
亜美「・・・ベッドまで持ち込んでたんだ」
P「らしいな・・・」
亜美「・・・ねえ。真美に電話が繋がらない」
P「・・・電源を切ってるみたいだな」
P「だな・・・」
プルルル プルルル
P「!」
亜美「!」
P「もしもし!?」
???『もしもし?』
P「え・・・はぁ。何の用ですか。小鳥さん」
小鳥「失礼ピヨ!」
小鳥『ああ、そうそう。事務所の電気がつきっぱですよ』
P「あ」
小鳥『誰かいるんですか?』
P「貴音が寝てます」
小鳥『あらら・・・』
P「多分」
小鳥『貴音ちゃんも誘えばよかったかな』
P「へ?」
小鳥『今日は奮発して、何人かに焼肉をおごってあげたんです!』
P「は、はあ」
P「!」
小鳥『?』
P(真美が年長者の小鳥さんのところに行ってる可能性も)
P「誰々来たんですか?」
小鳥『えーっと』
P「ま、真美は」
小鳥『真美ちゃん?いないですよ』
P「そ、そうですか」
小鳥『はい』
P「はあ・・・」
小鳥『あ、でも』
P「?」
小鳥『亜美ちゃんなら来てますよ』
小鳥『だから亜美ちゃん。代わります?』
亜美『兄ちゃんも来ればよかったのに→!』
響『プロデューサー!』
小鳥『じゃあ貴音ちゃんを起こして帰りますね。おやすみなさい』
ガチャ
ツーツー ツーツー
P「あ・・・あ・・・」
真美「・・・」ニコォ…
P「く、来るな」
真美「ひどいよ。髪も切ったのに」
P「まさか、全部計算済みで・・・」
真美「だから言ったじゃん。なんでもできるって」
P「や、やめ」
真美「これで兄ちゃんは真美だけの王子様だよ」
P「う、う」
ウワァァァァァァァァァァァァ
P「おはよう」
春香「おはようございます、プロデューサーさん!」
雪歩「おはようございますぅ」
真美「兄ちゃん、これ・・・」
P「ん?弁当か!ありがとう真美!」
真美「へへっ」
伊織「ちっ!」ゴシカァン
P「ん?どうした?」
貴音「あのファイルの犯人は、わかったのですか」ヒソヒソ
P「んー、なんかピタッと止まったんだよな」ヒソヒソ
貴音「そうですか・・・。すみません。なぜか数日前の記憶があやふやで・・・」ヒソヒソ
P「いいよいいよ」ナデナデ
貴音「///」
真美「・・・」
P「」ビクッ
真美「兄ちゃん、減点ね」
P「スミマセンスミマセンスミマセン」ガタガタガタガタ
真美「・・・はい」
P「コレハ・・・」
真美「炊き込みご飯だよ?」
P「タキコミ・・・」
真美「材料は、この前のが余ってるし」
P「」ガタガタガタガタ
P「オイシイオイシイ」
真美「ふふっ」
P「ウマイウマイ」ポロポロ
真美「泣くほどおいしいんだね」
P「・・・」ポロポロ
様々な策を張り巡らせ、対象を飼い馴らすことに成功した
今後とも、外敵から守っていきたいと思う
私が16歳になる、その日まで
BAD END
真美が腹パンされて髪切ったからバッドエンド
以下、ゆきぽスレ
乙
これはhappyにはなれんわな
Entry ⇒ 2012.05.13 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「ん?誰のアドレスだ、これ・・・?」
P「初期設定みたいな文字の羅列のメルアド・・・」
P「・・・」
P「まあ開いてみるか」
差出人×××
本文
プロデューサー
アイタイアイタイアイタイアイタイアイタイ
アイタイアイタイアイタイアイタイアイタイ
アイタイアイタイアイタイアイタイアイタイ
アイタイアイタイアイタイアイタイアイタイ
アイタイアイタイアイタイアイタイアイタイ
P「」
P「プロデューサー・・・ってことは俺が知ってる人か・・・?」
P「しかし・・・」
P「カタカナなのが余計こわいな」
P「・・・なんて返事しよう」
P「とりあえず」
送信先×××
本文
ごめん、誰だ?
P「・・・送信」
P「早っ」
P「・・・」ピッ
差出人×××
本文
ヒドイ
P「・・・いやいや」
P「・・・」ポチポチ
P「・・・送信」ピッ
送信先×××
本文
そんなこと言われても
P「はえーよ」
P「・・・」ピッ
差出人×××
本文
ナンデソンナコトイウノ
P「こえーよ」
P「なんかこわいし、無視しよ」
P「ふぅ・・・」
P「それにしても誰が」
ピリリリ ピリリリ
P「!」
差出人×××
ナンデヘンジクレナイノ
ワタシトアナタノナカナノニ
P「な・・・」ピリリリ ピリリリ
P「!?」ピッ
差出人×××
本文
ヘンジヲシテ
オネガイ
P「なんなんだ」ピリリリ ピリリリ
差出人×××
本文
ネエコタエテヨ
オネガイオネガイオネガイオネガイオネガイ
オネガイオネガイオネガイオネガイオネガイ
オネガイオネガイオネガイオネガイオネガイ
ピリリリ ピリリリ
P「!」
ピリリリ ピリリリ
P「や、やめろ」
ピリリリ ピリリリ
P「やめろおおおおおおおおおおおお」
プルルル プルルル
P「」ビクッ
P「で、電話・・・」
P「誰からだ・・・」
P「! これは・・・」
P「・・・」
ピッ
P「・・・もしもし?」
???『あっ、やっと出た。もしもーし』
P「・・・どうしたんだ」
P「亜美」
亜美『んっふっふ〜』
P「あ、ああ」
亜美『じゃあ亜美とお話しようよ!』
P「構わないけど・・・」
亜美『ん?兄ちゃん元気なくない?』
P「!」
亜美『大丈夫?』
P「い、いや別に!問題ないぞ!」
亜美『ふ→ん』
亜美『なに?』
P「お前、アドレス変えたりしてないよな」
亜美『へ?どしたの?』
P「い、いやなんとなく」
亜美『変えてないけど・・・なんか変だよ兄ちゃん』
P「そ、そうか?俺は普通だけど」
亜美『・・・事件の臭い』
P「」ビクッ
亜美『なにかやましいことが』
P「じゃ、じゃあそろそろ寝るから!お休み亜美!」
亜美『あっ、ちょ』
ガチャ
ピリリリ ピリリリ
P「」ビクッ
P「まだメールが来てたのか・・・」
P「・・・」ピッ
P「!?」
新着メール 283件
P「」ゾクッ
P「内容は・・・」
差出人×××
本文
ハヤクハヤクハヤクハヤクハヤクハヤクハヤク
ハヤクハヤクハヤクハヤクハヤクハヤクハヤク
ハヤクハヤクハヤクハヤクハヤクハヤクハヤク
P「oh...」
P「誰なんだよ・・・」
P「!」
P「そういえばなんで亜美はこのタイミングで電話・・・?」
P「や、でもアドレス変えてないって・・・」
P「・・・! そうか!」
P「真美がいるじゃないか・・・!」
P「あいつらが2人でイタズラしてたのか!」
P「!」
差出人×××
本文
ワタシハドウスレバイイノ
P「・・・ふっ」
P「・・・」ポチポチ
P「よし、送信」
送信先×××
本文
君の好きにすればいいじゃないか
P(時間も遅かったし、寝てしまったんだろう)
P(しかし・・・)
P(この俺をビビらせた罪は重いぞ真美!亜美!)クワッ
春香「プロデューサーさん、目つきがこわいね」ヒソヒソ
雪歩「かっこいいですぅ・・・」
貴音「・・・」
千早「おはようございます、プロデューサー」
P「おはよう千早。早いな」
千早「ええ・・・ちょっと相談したいことが」
P「俺にか?」
千早「はい」
千早「はい」ヒソヒソ
P「でも、いきなりどうしたんだ?」ヒソヒソ
千早「私も、大人にならなきゃいけないと思って・・・」
P「!」
千早「いずれは避けられないことなので・・・頑張ろうかと・・・」
P「千早・・・」ジーン
P(千早もつらい家庭事情なのに、乗り越えようとしてるんだな)
P(成長したなぁ・・・)
千早「?」
千早「あ、ありがとうございます」
P「俺がすごくいいプレゼントを選んでやるからな!」
千早「プロデューサー・・・」ジーン
やよい「・・・おはようございます」
P「」ビクッ
千早「」ビクッ
千早「お、おはよう高槻さん」
やよい「楽しそうですね・・・混ぜてくださいー」
P「や、この話は」
やよい「あ、すみません・・・」
P「す、すまんやよい」
千早「高槻さん、顔色が悪いけど大丈夫?」
やよい「はい・・・うっうー・・・」
千早「明らかに元気じゃないですね」ヒソヒソ
P「・・・だな」ヒソヒソ
千早「高槻さん、私時間あるから一緒に」
やよい「いえ・・・いいです。ご迷惑かけられませんし」ニコッ
千早「高槻さん・・・」シュン
やよい「行ってきます・・・」
ガチャ バタン
P「・・・」
千早「・・・」
P「うーん・・・」
ガチャ
亜美「おっはよ→」
真美「おは→」
P「!」
P(きたか)
P「千早、悪いけどやっぱりやよいと一緒に行ってもらえるか?」
千早「は、はい」
亜美「ん?」
真美「ほえ?」
P「・・・昨日のことだけど」
亜美「!」
P「なんであんなことを?」
真美「?」
P「いや、それじゃなくてメールのほう」
真美「メール?」
亜美「兄ちゃん、なに言ってるかわかんないよ」
P「とぼけても無駄だ。お前たちがアドレスを変えて俺に大量にメールを送ったことはバレバレだ」
亜美「は?」
真美「・・・兄ちゃん」
P「なんだ」
P「・・・じゃあやってみるか」
P「真美に送信」
ピリリリ
P「!」
真美「ほら」
P「た、たしかに。じゃあ亜美は・・・送信」
ピリリリ ピリリリ
亜美「ね?」
P「あれれー?」
亜美「謝罪!謝罪!」
P「す、すまん」
真美「ケーキ!ケーキ!」
亜美「プリンも!」
P「わ、わかったわかった」
P(じゃあ送り主は一体・・・)
キャアァァァァァァァァ
P「!?」
真美「千早お姉ちゃんの声だった・・・」
P「!?」
P「・・・千早!」ダッ
ダッダッダッ ガチャ
千早「う、うう・・・」
P「大丈夫か千早!?」
千早「は、はいなんとか・・・」
亜美「千早お姉ちゃん、足・・・」
P「! すごい腫れてるじゃないか・・・」
千早「こ、これくらい」
P「駄目だ。病院に連れていく。亜美!律子と小鳥さんに連絡を!」
亜美「らじゃー!」
P「いやー、でも骨折してなくてよかったよ・・・」
千早「すみません・・・」
P「いいよいいよ」
千早「うう・・・」
P「でも2、3日は療養してもらうぞ。アイドルは足が命だからな」
千早「・・・わかりました」
P「じゃあちゃんと湿布を貼るんだぞ?捻挫も甘く見ると大変だからな」
千早「はい」
P「じゃあな」
ガチャ バタン
P「・・・ふぅ」
P「全治1週間か」
P「事務所に帰ろ」
P「春香ならまだしも、千早ぐらいしっかりした子が」テクテク
P「うーん・・・」テクテク
ピリリリ ピリリリ
P「!」
P「メール・・・」ピッ
P「!?」
差出人×××
件名:チュウコク
本文
ワタシイガイノオンナノコト
ナカヨクシナイデ
P「千早もこいつに・・・」
P「・・・許せん」
P「・・・」ポチポチ
送信先×××
本文
なんでそんなことをするんだ
ピリリリ
P「!」
P「・・・・・・・馬鹿にしやがって」
差出人×××
本文
アナタガスキダカラダヨ
P(結局あのあと返信はしなかった)
P(相手からも返信なし)
P(・・・)
P(・・・考えたくはないけど)
P(犯人がこの765プロの中にいるんだよなぁ・・・)
P(うーん)
伊織「・・・ねぇプロデューサー」
P「伊織?どうした?」
P「手紙・・・?」
P「!」
ミナセ伊織
プロデューサーから離レロ
サモナクバ後悔スルコトニナルゾ
伊織「ねえ、私どうすればいいの・・・?」ポロポロ
P「!」
伊織「こわい・・・」ポロポロ
P「・・・」
P「伊織」
伊織「?」グスグス
P「俺が絶対なんとかしてやるから」
伊織「!」
P「だから心配しなくていいから」
伊織「うん・・・!」グスッ
P(千早だけじゃなく伊織にまで)
P(絶対犯人を見つけてやる)
P(結局昨日は動きなし)
P(そして一応全員にメールをしてみたが)
P(りつことり社長含め誰もアドレスを変えていなかった)
P「畜生・・・」ダンッ
???「・・・」
ガチャ
千早「おはようございます」
P「千早!足はどうだ?」
千早「はい、ダンスは無理ですけど。歩くまでなら」
P「そうか。気をつけろよ」
千早「はい」
響「何を話してるんだろ」
貴音「・・・」
あずさ「・・・」
千早「はい」
ガチャ バタン
やよい「・・・」
雪歩「・・・やよいちゃん?」
やよい「は、はい!」
雪歩「大丈夫?顔色悪いけど」
やよい「い、いえ全然」
雪歩「そっか」
コソコソ
春香「・・・みんな帰ったかな」
春香「ふふ・・・」
春香「・・・」
春香「プロデューサーさん、最近なにかプロデュース業務以外で悩んでるみたいだし」
春香「何か力になりたいと思ってお菓子作ってきちゃった」
春香「・・・///」
春香「は、早く帰ってこないかなぁ・・・」
???「それは駄目」
ガシッ
春香「!?」
春香「んー!んー!」バタバタ
???「・・・」ググッ
春香「ん・・・ぐぅ」Zzz…
???「・・・眠った」
???「あとは布をかけて、ソファに寝かせておけばあの人は気づかない・・・」
???「ふふ・・・」
ガチャ バタン
バーロー
P「ただいまー・・・って誰もいないか」
P「ん?」クンクン
P「甘い匂い・・・」
P「ソファの方から?」テクテク
P「・・・ん」テクテク
P「布が盛り上がってる・・・?」
P「!!」
P「ま、まさか」
P「!!!」
P「春香!!!大丈夫か春香!!!」
春香「ん・・・むにゃ」
P「! よかった・・・」
春香「・・・あれ?寝ちゃった・・・・・・ぷぷぷぷぷぷプロデューサーさん!?///」
P「何があったんだ?」
春香「はわわわわわ」
P「落ち着け」
P(あのあと春香から事情を聞かされた)
P(もう3人目の被害者か・・・)
P「・・・くそっ」
真「ぷ、プロデューサー」モジモジ
P「ん?」
P「あ、ああ。ありがとう」
真「///」
パカッ
P「うまそうだな・・・いただきます」
真「どうぞ」
P「・・・」パクッ
P「!?」
P「かっ辛い!痛っ!!水!水!」バタバタ
真「え、え?」オロオロ
P「ありがど・・・ゴホッ」ゴクゴク
真「い、一体なにが」
P「・・・真。味付け間違えたか?」
真「は、はい?」
P「おかずがものすごく辛かったんだ」
真「え」
響「くんくん・・・これはタバスコの匂いだな」
雪歩「真ちゃん・・・」
真「ち、違うよ!僕ちゃんと味見したよ!」
真「ぷ、プロデューサー!」
P「おそらく誰かが真の弁当に辛いものを・・・」
響「!」
雪歩「!」
真「!」
P「予想だけどな・・・ん?」
やよい「プロデューサー。買い出しに行ってきます」
P「何かなくなってたのか?」
やよい「はい。この前買ったばかりのタバスコがなぜかなくなってて・・・」
P・真・響・雪歩「「「「!!!!」」」」
響「プロデューサー・・・」
P「・・・安心しろ。お前らには迷惑をかけないから、俺に全部任せてくれ」
真「でも」
P「頼む」
真「・・・わかりました」
P「ありがとう」
???「・・・」ギリッ
P「・・・とは言ったものの」
P「手がかりがないんだよなぁ・・・」
P「うーん・・・」
ピリリリ ピリリリ
P「!」
差出人×××
本文
スコシハ ハンセイシタ?
P「・・・こいつ」
P「こいつのせいで4人もひどい目・・・」
P「・・・ん?」
P「・・・そうか」
P「なんで気づかなかったんだ・・・!」
P「・・・直接対決だ。イタズラ用じゃなくて本アドに送ってやる」ポチポチ
P「送信!」
ピリリリ ピリリリ
???「?」
???「・・・」ピッ
???「!」
差出人プロデューサー
本文
明日の19:00に事務所に来てくれ
大事な話がある
???「これって・・・!」
ガチャ
???「・・・」
???「いない・・・」
???「!」
???「あの人の・・・スーツ・・・」
???「ち、ちょっとだけ・・・」
???「・・・」クンクン
P「・・・きたか」
???「!?」バッ
???「・・・」
P「今日まで4つ事件が起こった」
P「俺も被害に遭った」
P「でも」
P「あの事件だけは、被害者が誰もいなかったんだ。それはなぜか」
???「・・・」
P「答えは簡単」
P「犯人は、自分で自分を傷つけるのをためらったからだ」
P「そうだろ?」
P「伊織」
伊織「・・・」
http://blog-imgs-55.2nt.com/s/s/h/ssh123/ba-ro2.jpg
雪歩でも千早でもなかったか
2枚目クソワロタwww
おいこら
伊織「・・・」
P「どうしてこんなことを」
伊織「うるさい!!!」
P「!」
伊織「プロデューサーの気をひきたかったのよ!!」ポロポロ
P「伊織・・・」
伊織「だから・・・手紙を使って・・・」ポロポロ
P「伊織」グッ
ギュッ
伊織「!?///」
伊織「は、離して!」
P「伊織!!!」
伊織「」ビクッ
P「こんなことをしなくても、俺はいつもお前を心配してる」
伊織「!」ポロポロ
P「だからこんなバカなことしなくていい」
伊織「うぅ・・・ごめんなさい・・・」ポロポロ
P「他のアイドルを傷つけるなんて」
伊織「う・・・ん?ちょっと待ってよ」
P「?」
伊織「さっきから気になってたんだけど、他のアイドルって何の話?」
P「え?」
伊織「ちょちょちょっと!そんなことしないわよいくらなんでも」
P「え、さっき自分がって」
伊織「私がやったのは脅迫文を自作自演しただけよ?」
P「えっ」
伊織「事件はいつなの?スケジュールと照らし合わせればわかるはずよ」
P「お、おう」
P(結局伊織のスケジュールを確認したが)
P(見事に事件の時間は竜宮のスケジュールと被っていた)
P(つまり・・・)
P(伊織の事件以外は、別の人物の犯行・・・)
P(うーん)
貴音「あなた様。難しい顔をしていますよ」
律子「たまにはゆっくりしてください」
P「あ、ああ・・・」
春香「・・・」
P「あ、ありがとう」
千早「お菓子もありますよ」
P「いただくよ」
雪歩「・・・プロデューサー」
P「ん?」
雪歩「・・・ちょっと屋上に来て下さい」
P「あ、ああ」
ガチャ バタン
真美「・・・」
雪歩「プロデューサー」
P「どうした」
雪歩「・・・あまり無理しないでください」
P「!」
雪歩「千早ちゃんと春香ちゃんと真ちゃんを傷つけた犯人を探すのもいいですけど・・・」
P「・・・」
雪歩「自分のことも、大事にしてください」
P「・・・ああ」
ピリリリ ピリリリ
P「!」
本文
マダコリナイノ
P「・・・っ」
雪歩「プロデューサー?」
P「すまん雪歩。もうちょっとだけ頑張る」
雪歩「・・・はい」
ガチャ バタン
雪歩「・・・」
P(アイドルにまで心配かけて・・・俺は)
P(畜生)
P(次の被害者が出る前に・・・ん?)
P(そういえば)
P(最初の事件・・・)
P「・・・!」
P「それにあのときも」
P「・・・よし」ポチポチ
P「今度はあのアドレスに」ピッ
本文
本日19:00
事務所で待つ
P「よし」
ピリリリ ピリリリ
P「!」
差出人×××
本文
ワカリマシタ
P「・・・返信が早くて助かるよ」
???「はぁ、はぁ」タッタッタッ
???「遅れちゃった・・・」タッタッタッ
ガチャ
???「はぁ、はぁ」
P「ようこそ」
???「!」
P「やよい」
やよい「・・・」
P「・・・千早が転んだ日」
やよい「!」
P「やよいは千早のすぐ前に事務所を出ていた」
P「なのに」
P「あの悲鳴が聞こえなかったはずがないんだ」
やよい「!!!」
P「それに」
やよい「・・・」
P「タバスコだ」
やよい「!」
P「タバスコなんてあんまり使わないから、あまり気に留めない」
P「なのにやよいはすぐ気づいた。いや」
やよい「・・・」
P「タバスコの話をしてしまった」
やよい「・・・」
P「犯人は・・・やよい、君だ」
やよい「・・・何の話ですか?」ニコッ
やよい「」ビクッ
P「お前が・・・」
やよい「」ブルブル
P「・・・」
やよい「ち、違うんです」
やよい「あの日・・・私は確かに階段のところにいました」
やよい「で、でも私!」
P「言い訳するな!」
やよい「」ビクッ
やよい「う、う・・・」ジワッ
やよい「うわぁぁぁぁぁん!!ごめんなさいぃぃぃぃ!!!」ダッダッダッ
P「お、おい!逃げるな」
ガチャ バタン
プルルル プルルル
P「電話?こんなときに・・・もしもし?」
???『もしもし?』
???『いや、お礼を言おうと思って』
P「は?お礼?何の話だよ」
P「母さん」
P母『こっちが聞きたいよ』
P「うん」
P母『えらいかわいい子が、うちに挨拶に来たんだよ』
P「・・・・・・は?」
P母『お前と結婚を前提に付き合ってる、って』
P「な、何だって」
P母『テレビで見たことある子だから、こっちも喜んでもてなしたよ』
P「765のやつなのか?」
P母『? 当たり前でしょうがあんたの彼女なんだから』
P「待て待て」
P母『・・・何よさっきから』
P「い、いや」
P「!」
P「そ、そうだ。その子の名前は?」
P母『え?・・・うーん、物忘れが』
P「! 思い出した?」
P母『いや、名前じゃなくて見た目なんだけど』
P「うんうん」
P母『髪が長くて』
P「うん」
コツッ… コツッ…
P母『黒色の』
P「! まさか」
コツッ… コツッ…
P母『あ、そうそう!思い出した!』
ガチャ
P「!?」
P母『如月千早ちゃん!』
千早「ふふ・・・」ニコォ…
P「・・・あとでかけ直す」ピッ
千早「ふふ・・・遅れちゃった」
やよい「ぐぅ・・・」Zzz…
P「やよい・・・悪いことしたな」
千早「駄目ですよプロデューサー。高槻さんを泣かせたら」
P「・・・」
P「!」
千早「会えない2・3日の間に浮気しちゃうんじゃないか、って」
千早「だから忠告のメールも送ったのに・・・」
P「ちょ、ちょっと待て。じゃあ怪我したのは」
千早「はい。完全に私の注意不足です」
P「・・・!」
千早「まあ、悪い虫は取り除きましたけど」
P「!!」
千早「でも春香と真が人の旦那様に手を出すのが悪いんだけどね」
P「・・・」
千早「でもプロデューサーが言ったんですよ」
P「・・・?」
千早「『君の好きにすればいいじゃないか』って」
千早「あのとき、すごくうれしかった」
千早「プロデューサーが受け入れてくれて」
千早「結婚してくれるんだって」
P「ちょ」
千早「だから次の日に、お義父さんとお義母さんへの手土産のことを相談したのに・・・」
千早「プロデューサーは構ってくれないし・・・」
千早「だから、私だけで挨拶に言ったんですよ?」
P「お、おい」
千早「ねえすごいでしょう?ねえ褒めて!」
P「千早!」
千早「褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて
褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて
褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて」
P(なんでこんなこと・・・)
千早「・・・」
P「」ビクッ
千早「・・・何を言っているんですか?」
P「え」
P「!!」
千早「ふふ・・・」ニコォ…
P「そ、そんな」
千早「あ、あとテレビをつけてみてください」
P「テ、テレビ・・・?」ピッ
TV『速報です!765プロの如月千早さんが電撃結婚です!お相手は・・・』
P「あ、あ・・・」
千早「ふふふ・・・」
P「う、あ・・・」
千早「これからは、みんな公認ですね」
P「なんてことを・・・」
千早「ふふふ・・・これからもよろしくお願いしますね」
千早「旦那様・・・」ニコォ…
小鳥「・・・はぁ。また結婚の件の電話でした」
律子「まったく・・・」
小鳥「急でしたからねぇ」
律子「それに社長は『悪い虫がつくより全然いい』とか言ってますし」
小鳥「ふふっ」
律子「それより・・・」チラッ
小鳥「?」
貴音「・・・」ボー
春香「」グデー
伊織「・・・」グスッ
雪歩「・・・はぁ」ボー
真「うおおおおー!!煩悩退散ー!!!」イチッニッサンッ
響「静かに腹筋してよ、真」
律子「うーん・・・」
律子「私もよ。もちろん小鳥さんも」
小鳥「あ、バレてました?」
律子「はい」
美希「でも」
律子「美希」
美希「千早さんなら、諦められるの」
小鳥「美希ちゃん」
律子「・・・泣くぐらいなら、してもいいのよ」
美希「・・・そうするの、うっ・・・うぇぇ」ポロポロ
千早「てっきり言ってたと・・・」
千早「プロデューサー用に・・・いえ旦那様用に携帯を買ったんですけどアドレスの設定がわからなくて」
千早「本当は私たちがラブラブのアドレスがよかったんですけどね」
千早「変換もできないし・・・」
千早「でももう必要ないですよね。だって」
千早「これからは、ずっと一緒ですからね」
HAPPY END
やよいのごめんなさい=聞こえてたのに体調が悪いから見て見ぬふりしたこと
盛り込み忘れた
Entry ⇒ 2012.05.12 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)