スポンサーサイト
京子「幼馴染」櫻子「デート大作戦!」【ゆるゆり】
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333801317/
楓「おはよう、櫻子おねえちゃん」
櫻子「おはよう、向日葵は?」
楓「・・・まだ寝てると思うの」
櫻子「もうこんな時間だっていうのに!お邪魔するね」
楓「楓はもう少し寝るね」ふわぁぁ
向日葵「」Zzzz
櫻子「向日葵ー起きろー朝だぞー」ユサユサ
向日葵「」Zzzz
櫻子「起きろー!櫻子様が遊びに来たぞーーー!!」バシバシ
向日葵「・・・うーん」
櫻子「くっ・・・起きない・・・気持ちよさそうに寝てやがる」
向日葵「・・・・」
向日葵「・・・」
櫻子「向日葵ー!起きろー!」ユサユサ
向日葵「グー」
櫻子「はぁ~、布団気持ちよさそう・・・私も布団に入ろうっと」ボスッ
向日葵「・・・」
櫻子「・・・可愛い」ボソッ
向日葵「・・・//」
櫻子「可愛い可愛い可愛い可愛い!・・・ねえ?何で最近ちなつちゃんとばかり話をするの!?」
向日葵「・・・」
櫻子「さ、寂しくなんかないけど、向日葵は私の下僕なんだよ!」
向日葵「・・・」
向日葵「・・・」
櫻子「起きてよ、向日葵・・・一緒に考えてよ・・・昔みたいに・・・」
向日葵「・・・」
櫻子「・・・そうだ!こういう時は王子様の、き、き何とかで目覚めるんだ!」
櫻子「向日葵がいけないんだぞ!まったく起きないから!!」
向日葵「・・・」
櫻子「し、しちゃうよ?しちゃうよ?」
向日葵「・・・」
櫻子「ごめんね、ひまわり・・・」スッ
櫻子「ふぇ・・・//」
向日葵「さ、ささ、櫻子!?い、今何をしようと?」
櫻子「えっ?あ、いや、向日葵を起こそうとしただけなの!」
向日葵「起こそうって・・・え?い、いま朝の6時ですわよ!」
櫻子「ちげーし!ちげーし!・・・ちがうよ!信じて!!」
向日葵「な、何の話をしてますの!?あなたはただ起こしに来てくれただけなんでしょう?」
櫻子「!!」
櫻子「う、うん!向日葵がいつまでも寝ているのがいけないんだぞ!」
櫻子(なんだ、本当に寝ていたのか・・・良かった・・・)
櫻子「日曜日の朝に眠っている方が勿体ない!!」
向日葵「ぐぐぐぐ・・・まぁ、あんな事があった後で目も覚めましたし・・・」
櫻子「あんなこと?」
向日葵「な、なんでもありませんわよ//」
櫻子「よくわかんないけど、ジャーン!」
向日葵「チケット?」
櫻子「ほら、最近出来た『ゆるゆりランド』のチケット!ねーちゃんから貰ったんだー♪」
櫻子「うん、彼女と行く予定だったらしいんだけど、行けなくなったんだって」
向日葵「それで譲ってもらったんですわね」
櫻子「だから、行こ?」
向日葵「ありがたいですけど、ありがたいですけど・・・」
櫻子「?」
向日葵「できれば前日に誘いなさい!!」
櫻子「あ、あれ?言わなかったけ?」
櫻子「うっ・・・それより、早く行こうぜー」
向日葵「えーと、では・・・7時に迎えに来てくださらない?」
櫻子「む~、私を1時間も待たせるつもりか・・・」
向日葵「ほら、早く!部屋から出て!」
櫻子「はーい」
向日葵「それにしても、さっき・・・思わず起きてしまいましたが、どうすればよかったのかしら・・・」
櫻子「むー、誘うだけで何でこんなにドキドキしてるんだろう!」
櫻子「それにさっき、布団で私は何をしてたんだろう・・・考えるのはやめ!それより遊園地♪」
櫻子「じゃーん」
あかり「今日は楽しみだよぉ」
京子「ひまっちゃん達遅かったねー」
結衣「いや、お前のせいで私達も遅れていたから、ちょうどだろ」
京子「はははは、遅くまでミラクるんのブルーレイ見てたら寝坊しちゃって♪」
向日葵「・・・で?」
櫻子「あれ?言ってなかったけ?」
向日葵「聞いてませんわよーー!!」
向日葵「いえ、よくあることですから、慣れましたわ」
あかり「実はお姉ちゃんからチケットを貰って、櫻子ちゃんに先に声かけたら『向日葵には私が言っておくから!』って」
向日葵「え?これは赤座さんのお姉さんのチケット?・・・あれ?撫子さんのは?」
櫻子「ん?ちゃんと2枚あるよ?」ジャーン
向日葵「え?」
向日葵「このバカ娘!そんな訳ないでしょう!!」
櫻子「何だと!?
京子「相変わらず二人は仲が良いねー」
向日葵「良くないですわ!」
櫻子「良くないもん!」
櫻子「・・・またちなつちゃんかよ・・・」ボソッ
向日葵「え?」
櫻子「ちなつちゃんは置いてきた・・・この戦いに付いていけないからね」ドーン
向日葵「何を言っているのか意味がわかりませんわ」
結衣「ちなつちゃんは家の用事だってさ」
京子「ちなつちゃんー!一緒に行きたかったよー」
あかり「ちなつちゃんの分も楽しむよぉー」
櫻子「おぉー!人が多い!!」
向日葵「遊園地なんて何年ぶりかしら・・・」
あかり「私は毎年GWにお姉ちゃんと来るんだー」えへへへ
京子「おねぇさん?」ブルブル
結衣「まったく、そんな薄着で来るから寒いんだよ」
京子「え?いや、別にそんなわけじゃ」
結衣「強がるなって・・・ほらこれ貸してやるよ」ボサッ
京子「あ、ありがとう、結衣//」プシュー
向日葵「いいですわよ、中学生になって乗れる乗り物も増えましたし」
櫻子「泣いて謝っても遅いんだからな!!」
向日葵「ぐぬぬぬぬ」バチバチ
櫻子「ぐぬぬぬぬ」バチバチ
結衣「まぁ、京子に負ける気はしないかな」
あかり「えぇぇ!?あかりはあんな怖いの無理だよぉー」
京子「じゃあ、あかり不戦敗ねー」
あかり「そんなー」
結衣「ほら、あかりもせっかく中学生になったんだし、一回だけ一緒に乗ってみない?」
京子「案外面白いよー」
あかり「じゃあ、1回だけ」
向日葵「櫻子には絶対負けませんわよ!」
結衣「最初は、難易度が低そうなのに行こうか?」
京子「じゃあ、あれにしよう!!」キラキラ
あかり「ひぃ!?」
向日葵「さ、櫻子?顔色が悪い用ですわよ・・・」ガタガタ
櫻子「そういう向日葵さんこそ震えていますわよ?」
向日葵「武者震いですわ!初めてのジェットコースターですもの」
櫻子「そういえば、遊園地なんて小学生低学年以来だね~」
向日葵「そうですわね」
結衣「なぁ、なんで一番高い位置まで昇るジェットコースターを選んだんだよ」
京子「だって、面白そうじゃん」キラキラ
結衣「はぁ~・・・あかりー生きてるー?」
あかり「∵」
向日葵「お願い落ちませんように、落ちませんように」
櫻子「はは、向日葵、泣きそうだよ?」
向日葵「さ、櫻子なんて初めて見るくらい真っ青ですわよ?」
結衣「京子・・・何か喋ってよ」
京子「喋ったら死ぬ、舌噛みそうで死ぬかも・・・」ガタガタ
結衣「何、震えてんの・・・京子が選んだんだろ?」
京子「まさか、こんなにゆっくり、こんなに高い位置まで昇るなんて・・・ふえぇぇ・・・結衣~」
結衣「仕方ないなー京子は・・・」ナデナデ
京子「!」
結衣「落ち着いた?・・・それにさ、死ぬ時もずっと一緒だよ」
京子「くぅ・・・格好いい顔で、なんて怖いこと言うんだよ//」
結衣「ほら、いつもの調子に戻っただろ?」
京子「もう・・・結衣と一緒なら怖いものなんてないね//」
結衣「あっ頂上だ」
京子「結衣ー死ぬーーー」
あかり「∵」
向日葵「きゃーーーーーーーーーーーー」ギュ
櫻子「ひ、向日葵!?て、て、手握ってる//」
向日葵「きゃーーーーーーー回転するーーー」
櫻子「きゃーーーーー//」
結衣「・・・だな」
京子「はははは、結衣青ざめてるー」
結衣「・・・京子も青いぞ」
京子「あかりー?起きろー」
あかり「∵」
結衣「まだ気を失ってる・・・」
京子「仕方ない、そこで休憩しようか?」
結衣「そうだね・・・ところで大室さんと古谷さんは?」
京子「先頭にいたから、出るの遅いみたいだね・・・あっ出てきた」
櫻子「・・・」
結衣「さすがの二人も、あれはキツかったみたいだね」
京子「おーい、こっちこっちー」
結衣「二人共どうだった?あれはさすがに怖かったよね?」
向日葵「・・・いえ、あれは・・・」
櫻子「・・・いえ、あの・・・」
向日葵「最高に面白かったですわーーー」
櫻子「超超超楽しかったです!!!!」
向日葵「櫻子!次はあれ!あれ乗りましょ!」
櫻子「おぉー!あれも楽しそう!早く行こう!」
京子「あっ・・・行っちゃった・・・」
結衣「すごいね、あの2人は・・・」
あかね「あら~こんにちはー」
京子「ああああああああ、あかりのお姉さん!?」
結衣「ここここここ、こんにちは!」
京子「どうしてここに!?」
結衣「一緒にジェットコースターに乗ったら・・・」
京子「す、すいません、私達が一緒に誘ったせいなんです!」
結衣「何言ってるんだ、誘ったのは私だろ!?」
京子「私だって誘ったもん!!」
結衣「お姉さん本当にすいません!」
京子「そ、そうですよねー」
結衣「ははは」
あかね「まぁ、至った話はいいとして・・・」ゴゴゴゴ
京子・結衣「ひぃ!」
あかね「あかりは私が見ておくから、二人は遊んできなさいな」
京子・結衣「へ?」
あかね「せっかくの遊園地、2人とももっと遊びたいでしょ?あかりは私が見ておくから」
結衣「そんな悪いですよ、それにあかりとも一緒に遊びたいですし」
京子「そうそう、せっかくあかりも一緒に来たのに」
あかね「あら、あかりの事考えてくれているのね、あかりに聞いたとおりいい子達ね♪」
京子「いえ、そんな・・・」
京子「それなら・・・」
結衣「あかりのお姉さんは、いいんですか?」
あかね「もう、大人のいうことは聞くものよ、私はあかりの姉ですもの、任せなさい」
結衣「・・・」
京子「結衣、お姉さんもああ言ってることだしさー」
結衣「そうだね、よろしくおねがいします」
あかね「あらあら、ふふ・・・あかりの分も楽しんできてね♪」
京子「はい!行こう結衣!」
結衣「ありがとうございます!あかりのお姉さん!」
あかね「やーん、あかりの頭が私の膝の上に//」フリフリ
あかね「あかりを膝枕しているなんて・・・もう夢見たいだわ、ふふふふ//」
向日葵「きゃーーーーーー」ギュ
櫻子「きゃーーーーーー//」
向日葵「これも面白かったですわね♪」
櫻子「て、て、手ぇ//」
向日葵「あっ、ごめんなさい//」
櫻子「もう!向日葵は毎回!毎回握りすぎ!!」
向日葵「だって、手を握ると安心するんですもの・・・」ボソッ
櫻子「えぇ!?//」
向日葵「あっ、いえ別に、つ、次から気をつけますわ//」
櫻子「ま、まぁ、どうしてもってなら、また握ってくれてもいいけど、優しく握ってね//」プイ
向日葵「そ、その時はよろしくお願いしますわ//」プイ
向日葵「あっ、もうそんな時間ですわね」
櫻子「ペコイ!早くご飯食べよう!」
向日葵「はいはい・・・ってあら?船見先輩たちは?」
櫻子「あれ?はぐれたのかな?」
向日葵「ちょっと電話してみますわ」
結衣「ああ、定番だな」
京子「『怖いよー京子ー』って泣き叫ぶ結衣が見られるかなー?」にひひひ
結衣「こわいよーきょうこー」
京子「ほら、早く行こうぜ!!」
結衣「おいこら、無視するなよ!恥ずかしいだろ//」
結衣「うん、怖かった・・・」
京子「」ガタガタ
結衣「ああ、太陽がある所って素晴らしいな」
京子「結衣ぃー」ギュウ
結衣「まったく京子は・・・甘えん坊なんだから・・・」
京子「結衣だって『きゃーーー』って叫んでたくせにー」プー
結衣「まぁ、怖かったしね、お化け屋敷だし叫んだりぐらいするよ」
結衣「なななな!!」
京子「きゃーーー!京子ーーー」キリリッ
結衣「消せ!今すぐ消せ!!」
京子「はははは、もう家のPCにも送っちゃったもんねー」
prrrrrr
結衣「あっ、電話だ・・・もしもし?」
京子「・・・色気がない着信音だね~」
京子「だれからー?」
結衣「古谷さん、大室さんがお腹減ったーって鳴いてるんだってさ」
京子「あっ、もうこんな時間!結衣お手製のお弁当がいいーーー」
結衣「・・・作るわけないだろ?荷物になるし・・・というか今更言われても・・・」
京子「えぇ!?遊園地の定番なのにー」
結衣「私はアニメ・漫画以外では見たことないなー」
京子「結衣のお手製お弁当楽しみにしてたのになー」
結衣「仕方ないな京子は・・・今度公園にでも行った時作ってやるよ//」
京子「へへへ//ありがとう結衣」
向日葵「えーと、MENUは・・・」
櫻子「おぉー、うまそう!!」
結衣「へぇ~、結構普通だね」
店長「だろー、いやー保健所がうるさくてなー」
向日葵(この店員普通に話しかけてきましたわ!?)
櫻子(ジャムおじさんにそっくりだ!)
結衣「そ、そうなんですね・・・」
店長「俺としてはさー、もっとこう!アメリカン的なやつをやりたいんだけどなー、実を言うとさー」
京子「あっ、注文いいですか?」
店長「お?決まったか?いつでもいいぜ!」
結衣(このおっさんの話の途中で注文とは・・・京子さすがだな)
向日葵「この本場アメリカン!ナポリタンもお美味しいですわ」
結衣「この本場アメリカン!オムレツも中々・・・」
京子「この本場アメリカン!肉うどん、美味しい!」
向日葵「アメリカンは置いておいて、普通においしいですわね・・・って櫻子?」
櫻子「何?」むしゃむしゃ
櫻子「別にいいじゃん!って向日葵もピーマン避けてるじゃんか!」
向日葵「わ、私は別にいいですのよ」
櫻子「仕方ないな・・・ほら」あーん
向日葵「う・・・仕方ありませんわね」
櫻子「おぉー、ナポリタンもうめぇ!」もぐもぐ
向日葵「ほら、人参食べてあげますから」あーん
櫻子「ほい」
向日葵「外食の肉じゃがは初めてですが、中々いけますわね」もぐもぐ
京子「いやいや、『あーん』とか大胆だなーと思ってねー」
結衣「うん、びっくりしたよ」
櫻子「//」カァー
向日葵「//」カァー
櫻子「ひ、向日葵がピーマン食べられないのがいけないんだぞ!」
向日葵「櫻子だって人参食べられないでしょ!」
櫻子「何だとー!」バチバチバチ
向日葵「何ですってー!」バチバチバチ
結衣「はぁ?」
京子「ほら、あーん」
結衣「別に自分で食べるからいい」ズルズル
京子「もしかして、照れてるの?」
結衣「うん、うどんも美味しい」
京子「ちょっと、結衣相手してー」
京子「えぇ!?//」
結衣「食べないなら、私が食べよう」もぐもぐ
京子「ちょっと、不意打ち禁止!」
結衣「どうしたいんだよ・・・あーんしたいって言うから、してあげたのに」
京子「私がしたいの!・・・でも今度は結衣がして//」
結衣「あっ、もう食べちゃった、ほら京子も早く食べて、乗り物に乗ろう」
京子「ちょっと待ってよ結衣ー」
結衣「まったく、ドキドキして最後味がわからなかったな//」ボソッ
京子「え?」ズルズル
結衣「な、何でもない、それより早く食べろ」
京子「うん、ちょっと待ってて」ズルズル
京子「ごちそうさまでしたー」
櫻子「いやー、気の良い店長で良かったですねー」
結衣「まさか、タダにしてくれるなんてね」
向日葵「またこの遊園地に来た時は、是非寄りたいですわね」
櫻子「私はまだ乗ってないジェットコースターとかバイキングとか絶叫系がいいです!」
向日葵「私もせっかくなので、ジェットコースター類が・・・」
結衣「うーん、私はご飯食べたばかりだし、ゆったりしたいかな」
京子「ふむ、じゃあ・・・ダブルデートごっこー♪」
櫻子「デ//」
向日葵「デート!?//」
結衣「いや、それダブルデートじゃないだろ・・・」
京子「え?そうなの?」
結衣「だけど、2組に別れるのはいいかもね、私と京子はゆったりしてるよ」
京子「いやいや結衣さんや、もう少ししたらミラクるんショーがあるから、見に行こうぜ!!」
結衣「はいはい・・・えーと2人もそれでいい?」
櫻子「//」プシュー
向日葵「え、あ、はい//」
結衣「あっ待て京子、じゃあ2人とも何かあったら連絡してね」
向日葵「行ってしまいましたわ」
櫻子「行っちゃったね・・・」
向日葵「じゃあ、私達も行きましょうか//」
櫻子「そだね//」
向日葵「もう!本当に面白かったですわね♪」
櫻子「うん、ちょー楽しかった♪」
向日葵「あっ、喫茶店がありますわ、ちょっと休憩しません?」
櫻子「うん、ケーキ食べたい!」
向日葵「私のチーズケーキも美味しいですわ♪」
櫻子「・・・そのケーキも美味しそう」ジュルリ
向日葵「はいはい食べます?」
櫻子「うん食べる食べる」キラキラ
向日葵「はい、あーん」
櫻子「もぐし!うめぇ!」
櫻子「このショートケーキあげるね」
向日葵「あら?櫻子にしては気が聞きますのね?」
櫻子「せっかく人があげようってのに・・・ほら、あーん」
向日葵「あら?これも美味しいですわ♪」もぐもぐ
櫻子「でしょ?でしょ?」
櫻子「えぇ~、私は2個食べたいけどな~」
向日葵「・・・私のちょっとした感動を返してくださらない?」
\パンパカパーン/
店員「おまたせしました!ゆるゆり喫茶のメインイベント!カップルキャンペーン!」
店員「見事!選ばれたカップルには、ゆるゆりランド365回分の無料チケットをプレゼント!」
櫻子「おっ、何かすごいのやってるねー」もぐもぐ
向日葵「よく見たら、周りのお客さんは女性2人組ばかり・・・どうやらカップルばかりみたいですわねー」
櫻子「まぁ、私たちは関係ないけどね」ズズズ
向日葵「音がうるさいですわよ・・・せっかくのおいしい紅茶が台無しですわ」
櫻子「ケーキの後の紅茶はうめぇ!」
\パンパカパーン/
向日葵「え?」
櫻子「スポットライト!?」
店員A「はい♪あなた達が、ゆるゆりランド3回目のカップルに選ばれました!」
店員B「どうぞー、前にー」
店長「( ゚Д゚ノノ"☆パチパチパチパチ」
お姉さんB「あかりと私が負けるなんて!!」
お姉さんC「可愛らしいカップルねー」
向日葵「は、はひ!?//」
櫻子「えぇぇぇ//」
お姉さんD「照れてるかわいいー」
向日葵「え、あ//ど、どうすれば//」アワワワ
櫻子「も、もう!ほら行くよ!向日葵//」ギュ
向日葵「さ、櫻子//」
向日葵「そ、そうですわね・・・//」
櫻子「緊張禁止!私だって心臓バクバクなんだからね」
向日葵「ま、負けませんわよ!私だって//」ギュウウウ
櫻子「こ、こら//抱きつくな!」
向日葵「負けませんわよ、負けませんわよ//」ギュウ
櫻子「あぁぁぁ//」
お姉さんA「きゃー、あの子達嬉しくて抱き合ってるわー」
お姉さんC「キマシタワー」
櫻子「向日葵ーーお願いだから、おちついてーーーー//」
結衣「それは大変だったねー」
京子「チケット365回分なんでしょ?毎日来放題じゃん!スゲー」
結衣「まぁ、それで、古谷さんは・・・」
櫻子「はい・・・」
京子「あらら、完全に錯乱してるね」
櫻子「向日葵!私だって恥ずかしかったんだからね!一人だけって思うなよ!」
向日葵「ですけど、私は櫻子と違って繊細ですし・・・」
櫻子「むっ・・・あらあら、あの程度で緊張なさるなんて、向日葵さんには生徒会副会長は向かないんじゃありませんの?」
向日葵「き、聞き捨てなりませんわよ!!あなただって心臓バクバクしてたじゃない!」
櫻子「ぐぬぬぬぬ」バチバチバチバチ
向日葵「ぐぬぬぬぬ」バチバチバチバチ
京子「やっぱり、仲がいいねー」
向日葵「良くないですわ!」
櫻子「良くないもん!」
櫻子「おぉー」パチパチ
京子「うむ、ちっぱいちゃんはノリがいいから好きだよ」
櫻子「ふふ、当たり前です!向日葵には負けませんから」
向日葵「別にノリで勝ってもどうしようもありませんわ」
結衣「ほら、京子さっさと乗ろう、あかりも復活したみたいだし、迎えに行かなくちゃ」
京子「おっけー」
向日葵「行ってしまいましたわね」
櫻子「円環の理に導かれて」
向日葵「・・・?」
櫻子「そんな事より私達も乗ろう!」
向日葵「そうですわね、最後のしめですものね」
京子「今日は、楽しかったね♪結衣」
結衣「そうだね」
京子「それにしてもカップル大会かー」
結衣「古谷さん達が選ばれるなんてすごいな」
京子「私達が出たら優勝できたかな?」にへっ
結衣「・・・」
結衣「・・・まぁ、そこそこイケるんじゃないかな?」
京子「あっ、照れてる?照れてる?」
結衣「うるさいな//」カァー
結衣「お姉さんが見てたんだし、さっき『大丈夫』って電話もあったし大丈夫だろう」
京子「お姉さんだから余計に心配っていうか・・・」
結衣「?」
京子「う~ん、私が同人読みすぎなのかな?」
結衣「ああ、そういうこと・・・さすがに現実では、そういうのはないと思うよ」
結衣「そうだね」
京子「・・・・ねぇ、結衣は恋してる?」
結衣「・・・」
京子「・・・」
結衣「・・・・してるよ」
京子「そうなんだ」
結衣「なに?」
京子「ちなみにさ、・・・どんな恋をしてるの?」
結衣「・・・・かなわない恋かな?」
京子「・・・うん」
結衣「その人には好きな人がいて」
京子「・・・うん」
結衣「その人は色んな人からも好かれていて、キスも他の子と・・・」
京子「・・・うん」
結衣「うん・・・ライバルも多くて叶わない恋だよ・・・」
結衣「・・・ちなみに名前は3文字の子さ」
京子(3文字『ちなつ』ちゃん!?」
ハハッ結衣さん一文字足りてませんぜ!
え……?
京子「おっ!外を見てよ!結衣!高いよ!高いよ!!スゲーいい景色だね!」
結衣「最後まで聞いてくれ京子!」
京子「嫌に決まってるじゃん!」ポロポロ
結衣「京子!?」
京子「何でだよ!何でなの!結衣!」
京子「初恋は実らないって言うけど、何で!?」
京子「ずっとずっと小さい頃から一緒にいたのに!」
京子「今日だって、あかりには悪いけど2人きりで嬉しくて!」
京子「カップル大会だってもし出れば『そこそこイケる』ってまで言ってくれたのに!」
京子「私は・・・両想いって思ってたのに!違ったんだね」ポロポロ
京子「うぅぅぅ」グスグス
結衣「まだ、私の好きな人を知らないのに、勝手に勘違いして・・・」
結衣「違うよ、あれは・・・お礼だったから」
京子「じゃあ、誰なの!?結衣!!」
結衣「・・・京子・・・」
京子「え?何?」
結衣「あっえーと、だから『歳納京子』さんが好き//」カァー
京子「えぇーーーー!」
結衣「え?「きょ」「う」「こ」だろ?」
京子「ひらがなにしたら「き」「ょ」「う」「こ」の4文字!!」
結衣「あー、そう言われればそうかな?」
京子「え、あ、う、え、あ、えぇぇ//」
京子「結衣が私を好き!?え?嘘?」
京子「え?私?キスしてないよ?」
結衣「千歳としただろ?」
結衣「・・・いや、てっきり京子はちなつちゃんが好きかと・・・」
京子「え?でもでも」
結衣「」すぅー
結衣「私は京子が大好きーーーーだーーーー!!!」
京子「え、あ・・・・ふぇぇぇー結衣ぃーーーーー」ギュウ
京子「結衣が意地悪なのがいけないんだぞ」
結衣「まぁ、告白する事になるなんて思ってもいなかったしさ」
京子「えへへ//でも嬉しいな・・・夕方の遊園地で観覧車なんて・・・私憧れてたんだ」
結衣「あっ、もう観覧車終わっちゃうぞ、ほら涙拭いて」
京子「結衣ってば優しい~//」チュ
結衣「んっ//」
京子「//」
京子「観覧車でのファーストキスも憧れてたんだ//」
結衣「もう、今度から前もって言えよ//」
京子「・・・へへ、あっもうついちゃった、出よう結衣」ギュ
結衣「う、なんか思い出してきた//」
京子「結衣は恥ずかしがり屋だねー」にへへ
お姉さんA「キャ//あの子たちよ、観覧車で告白してたの」
お姉さんC「大きな声で『大好きだー』って聞こえてたしね」
お姉さんD「もう最近の若い娘たちは可愛いわねー♪」
京子「あれ?そういえば、窓が開いてたような・・・」
結衣「」
結衣「死ぬーーーー!!!!」
京子「わわわ、結衣!?」
結衣「私はもう死ぬーーー」
京子「はははは、結衣は恥ずかしがりだねー・・・でも大丈夫♪私がついてるからさー」
結衣「うぅぅ、京子ー」
結衣「なななな//」
お姉さん「キャーーー//」
京子「ね?これで今さっきのは恥ずかしく無くなったでしょ?」
結衣「あぁぁぁぁぁぁうぅ//」
結衣「い、今の方が恥ずかしいに決まってるだろ!!京子のバカーーー//」
向日葵「えぇ・・・船見先輩の告白//」
櫻子「意外と聞こえるもんだね・・・恥ずかしいから閉めておこう」カシャ
向日葵「そうですわね、それが懸命な判断ですわ」
向日葵「あっ、いつの間にか、だいぶ登ってますわね」
櫻子「おぉー、頂上!すげーいい眺めー」
向日葵「そうですわね・・・ちょうど夕日も落ちかけていて・・・本当にいい眺め」
櫻子「本当に今日は楽しかったね♪」
向日葵「えぇ、遊園地がこんなに楽しいものだとは思いませんでしたわ♪」
向日葵「そうですわね・・・チケットは1年分あるんですし、今度は吉川さんも誘いましょうか」
櫻子「・・・」ピクッ
向日葵「?」
櫻子「また、ちなつちゃんかよ」
向日葵「え?」
向日葵「ち、違いますわ!今日来れなかったから・・・ってなだけで・・・」
櫻子「最近、向日葵は『吉川さん』ってばっかり!元々ちなつちゃんは私の友達なんだよ!」
向日葵「な!?確かにそうだったかもしれませんが、『今は』私の友達でもあるんですのよ!」
櫻子「うるさい!うるさい!うるさい!向日葵の友達は私だけで充分なの!」
向日葵「っ//」
櫻子「何!?」
向日葵「あなた何で怒っているのか?わかってますの?」
櫻子「分かんないもん!」
向日葵「じゃあ、教えて差し上げますわ」
櫻子「何だよ!偉そうに!!」キィ!
向日葵「これは『恋の病』というやつですわ」
櫻子「・・・・え?」
櫻子「ち、ちげーし!!そんな訳ねーし!」
向日葵「あら?・・・でしたら、見ただけで怒るくらい私のこと嫌いなんですわね」
櫻子「あぅ・・・き、きらいじゃないもん!!」
向日葵「あら?だったら好きなんですのね?」
櫻子「きらいじゃないって今言っただろ!?」
櫻子「朝・・・・あぁぁ//」
櫻子「ひ、向日葵起きてたんだな!!」
向日葵「あら?起きてたら不都合なことでもあったのかしら」
櫻子「ぐぬぬぬぬ!」
向日葵「そうですわね、朝の続きを出来たら、考えてあげなくないこともないですわよ?」
向日葵「まぁ、櫻子には一生無理でしょうけど!」
向日葵「え?」
櫻子「」チュー
向日葵「//」チュー
櫻子「//」チュー
向日葵「//」ポロポロ
櫻子「ぷはぁ・・・・え?向日葵!?泣いてる?」
向日葵「・・・・あぁぁ」ポロポロ
向日葵「ほ、ほんとおうでしゅわよ」ポロポロ
向日葵「こ、こんにゃ、かんじの、ふぁーふと、キフを・・・私は望んでなかったのに!」
櫻子「だったら・・・どんなのが良い・・・の?」
向日葵「しっかり告白されて、夕日を背景に・・・アツいキスをしたかったですわ・・・」
櫻子「私は向日葵の事が・・・・・・・・好きーーーーーー//」
向日葵「ふぇ?」
向日葵「え?で、出てますわね・・・・って、顔が近いですわよ!んっ・・・」
櫻子「//」チュー
向日葵「//」チュー
向日葵「・・・え?なんで私が好きなの?櫻子・・・」
櫻子「・・・向日葵を泣かす奴は絶対に許さないから!」
向日葵「それが理由なら告白されても、・・・嬉しくないですわ!」
向日葵「ちゃんと言葉にしないと、わかるわけないでしょ!?」
櫻子「分かれよ!!私は向日葵といるのが楽しいんだよ!!」
櫻子「向日葵が他の人と遊んでいて、私の知らない所で向日葵が楽しむのは、・・・胸が痛いの!」
櫻子「今日、向日葵と遊園地すごく楽しかった!手を握ってもらった時、ドキドキした!!」
櫻子「やっぱり向日葵と一緒にいるのが一番楽しい!」
櫻子「でもでも、わからないの!これが理由でいいの?」
櫻子「だって、だって、向日葵と一緒にいるのが楽しい、もっと一緒にいて楽しい事がしたい!が理由でいいの・・・?」
櫻子「わからないよ・・・向日葵~」ポロポロ
櫻子「うわぁぁん」ポロポロ
向日葵「私嬉しい//」
櫻子「・・・ふぇ?」
向日葵「櫻子が私をそんなに思ってくれていたなんて・・・」
櫻子「え?だって楽しいだけだよ?」
向日葵「ねぇ?櫻子?私をもっと楽しい事に連れていってくれませんか?」
櫻子「え?いいの?向日葵ーーー!」
向日葵「ふふ//私って幸せものですわね//」
櫻子「私がもっと幸せにしてあげるからね//」
櫻子「向日葵//」
向日葵「櫻子・・・・」スッ
櫻子「はひっ//」
向日葵「ほら・・・キス・・・ね?」
櫻子「う・・・ドキドキしてきた・・・」
櫻子「い、いや、ほら、してたんだけどさ・・・」
向日葵「じゃあ、何なんですの!?」
櫻子「いや、その・・・向日葵が綺麗すぎて・・・って何言わせるの//」
向日葵「っ//」ボンッ
櫻子「ああぅぅ//」カァー
向日葵「わ、私は櫻子が可愛いって、とっくに気づいてましたわ//」
櫻子「か、かわいいって・・・えへへへ//」
向日葵「ちょっと!その照れ方は反則ですわよ//」
櫻子「・・・ねぇ?今度は・・・向日葵が・・・ね?」
向日葵「うぅ//・・・わ、わかりましたわ//」
櫻子「//」スゥ
向日葵「行きますわよ//」ギシッ
向日葵(か、体が石のように動きませんわ・・・何となく、らんま2分の1の乱馬の気持ちがわかりますわ)
向日葵「」
向日葵(櫻子かわいい櫻子かわいい//)
櫻子「」ウズウズ
向日葵「えぇーーい!櫻子行きますわよ!」チュ
ガチン
櫻子「いたっ!」
向日葵「あぅ・・・」
櫻子「歯が痛い!グラグラするーって向日葵!何やってるんだよ!」
向日葵「ご、ごめんなさい、勢い余ってやりすぎましたわ」
向日葵「んんっ!」チュー
櫻子「//」チュー
向日葵「//」チュー
櫻子「////」チュー
向日葵「////」チュー
向日葵「ちょっと、さすがに苦しい//」バッ
櫻子「////」ポー
櫻子「はっ!?あまりにも気持よすぎて//」
向日葵「確かに、これは中毒になりますわね//」
櫻子「・・・だね・・・多くても1日3回にしよう!」
向日葵「いえ、それは少ないのかしら・・・まぁいいですけど」
櫻子「朝、昼、夜にお願いね♪向日葵!」
向日葵「まったく・・・朝は弱いからちゃんと起こしてくださいね//」
櫻子「目覚めのキスなら一発でしょ?//」
向日葵「もう、櫻子ったら//」
櫻子「私はね?向日葵の事がとっても好きだよ?」
向日葵「ふふ//私は幸せものですわね//」
向日葵「はい?」
櫻子「むー・・・向日葵の『好き』を聞きたいんだけど・・・」
向日葵「もう散々あんなにキスしましたのに、今さら?」
櫻子「言葉が欲しいの!向日葵だって『言葉にしないと、わかるわけない』って言ってたじゃん!」
向日葵「ああー、そんなこともありましたわねー」
向日葵「う・・・」
櫻子「ほら、早く!ね?ひまちゃん//」
向日葵「あぁー//・・・もうわかりましたわ!」
櫻子「」ワクワク
向日葵「私は、大室櫻子の事が・・・この世で一番・・・・」
店員「開ますねー」
向日葵「大好きですわーーーーーーーーーーーーー!!!」
店員「え?」
櫻子「え?」
向日葵「きゃーーーーーーーー」
京子「1週目ではキスしてたかと思ったら、2週目ではケンカして、3週目ではまたキスしてて、4週目で」
櫻子「えぇ!?どういうことですか!?」
京子「あれ?気づかなかったの?もう5週してたんだよ?」
櫻子「そういえば、もうこんな時間!?」
京子「うん、店員さんに頼んで、ちょっと様子見てたんだ♪」
向日葵「はひっ//」
お姉さんC「いやー、可愛いわー、ここでずっと見てたんだけど、ファンになっちゃいそう」
お姉さんD「あんなアツいキスをして・・・私鼻血がでちゃった//」
お姉さんA「最後にあんな大きい声で『好き』なんて//」
向日葵「ああぁぁぁあああぁぁ//」
向日葵「ふ、ふふふ船見先輩?」
結衣「もう、いいんじゃないかな?私疲れちゃったよ」
向日葵「・・・そうですわね、もう思い残すこともありませんわ」
京子「こらー」
櫻子「先輩と向日葵ー!」
京子「何やってんのさ!せっかく」
櫻子「恋人になったのに・・・」
京子・櫻子「一人にしたら、私死んじゃうんだからね!!」
結衣「そうだね、これじゃ死ねないね//」
向日葵「ふふ//そうですわね」
京子「あっ、あかりー元気だったー?」
あかり「ごめんねー、途中で気絶しちゃってー」
結衣「私達だけ楽しんでごめんね、あかり」
あかり「うぅん、あかりもお姉ちゃんと乗り物に乗ってたから楽しめたよぉー」
櫻子「今度はあかりちゃんも絶対一緒に来ようね!チケットもあるし!」
あかり「うん!櫻子ちゃんありがとう!!」
櫻子「」ビクッ
向日葵「私にはあんなに『ちなつちゃんと遊ぶな!』的な事を言っておいて、あなたは平気で他の人と遊ぶんですわね?」
櫻子「ち、違うもん!向日葵ももちろん誘うもん!」
向日葵「じゃあ、吉川さんも呼んで大丈夫ですわね?」
櫻子「え?いや、それはその・・・」
向日葵「もう!知りません!一生ヤキモチでも焼いてなさい!」スタスタ
櫻子「向日葵ー!待ってよー!!」
向日葵「まったく・・・ふふ//」
終
prrrrr
「あら?吉川さん?」
「ゆるゆりランドに?いいわよ~、チケットは1年分あるし・・・今度はいつ行きましょうか?」
「ふふ、吉川さんは優しいのね。じゃあ・・・・に行きましょう、たまには妹達も連れて4人でね♪」
「えぇ、私もとっても楽しみにしてるわ、うん、また今度~」プチッ
「ふふふふふ、あかりとまた遊園地・・・本当に楽しみだわ~」
ホァタァ!!ドゥクシ!デュワッ
「電話だ」
「はいはい、うん、風邪でごめんね」
「大丈夫、もう治ったみたい」
「え?明日?」
「う~ん・・・学校があるんだけど・・・」
「わかったよ、学校はサボって一緒に行こうか」
「うん、チケットは1年分あるから・・・」
「え?まさか他の人と行くわけ無いでしょ」
「ただ、ちょっと妹とその彼女みたいなのに、譲っちゃったけどね」
「うん、・・・うん、じゃあ、また明日」プチッ
「・・・櫻子達、楽しめたかな・・・」
本当に終わり
全くゆるゆりは最高だぜ
Entry ⇒ 2012.04.20 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
さやか「恭介に振られちゃった…」杏子「」ガタッ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333282899/
さやか(実際は告白すらしてないヘタレなんだけど……)
ほむら「……そう。勇気を持って、告白したのね」
さやか「えっ?あ、ああ、うんまぁね」
まどか「さやかちゃん、落ち込まないでね?」
さやか「あ、ありがとうまどか」
マミ「つらくなったら、いつでもわたしの家に来ていいのよ?わたしたち、仲間でもあるし友達でもあるのだから」
さやか「ありがとうございます、マミさん」
さやか(うわっ……みんな信じきっちゃってるよ……どうしよう……今更ウソだなんて言えないし……)
杏子(ついに……ついに来たか!!)
まどか「………」
マミ「………」
さやか(すごい重苦しい雰囲気になっちゃったっ!?ど、どうしよう……今からでも空気を読まずに『嘘でした☆』って言った方が……)
杏子(さて、これで心置きなくさやかにアプローチを仕掛けられるようになったわけだけど……)
さやか「あ、あのさ!実は……」
ほむら「何も言わなくていい」ポンッ
さやか「え」
ほむら「今だけは、わたしたちはあなたに優しいわ。ね、みんな?」
まどか「当然だよっ!」
マミ「失恋の悲しみは、そう簡単に癒えることはないわ。時が解決してくれるのを待つしかないの」
さやか(うわ~……ますます言いづらくなってきた……)
さやか「ん、何杏子?」
杏子「元気、出せよな?ホラ、これやるよ」
さやか「え、マミさんが作ってくれたケーキ……それ、杏子の当たり分じゃん」
杏子「なに、気にすんな。さやかが落ち込んでるところなんて、あたしは見たくねえからさ。これでも食って少しでも元気出せ。な?」
さやか「うっ、あ、ありがとう……」
マミ「優しいわね、佐倉さん」ホロリ
ほむら「よかったら、わたしの分も食べる?」
さやか「い、いやいやさすがにそんなに食べたら太っちゃいますからっ!」
マミ「ヤケ食いもストレス解消になるのよ?」
まどか「うん、そうだよさやかちゃんっ!」
さやか(みんなの優しさが心に痛い)ズキズキ
まどか(なに、ほむらちゃん?)ヒソヒソ
マミ(暁美さんの言いたいことはわかるわ)ヒソヒソ
ほむら(ええ。でも、杏子はどうやら信じ切っているみたいね)ヒソヒソ
杏子「なんなら食べさせてやるぞ?ほら、あーん」
さやか「ちょっ、自分で食べられるってばっ!」アセアセ
ほむら(これでさやかの言っていたことが嘘だった、なんてことになったら……)ヒソヒソ
マミ(今度は佐倉さんが落ち込みそうね)ヒソヒソ
まどか(ど、どうしたらいいのかな?)ヒソヒソ
ほむら(方法がないわけではないわ)ヒソヒソ
さやか「えーい、もうヤケだ!いくらでも食べちゃいますからねっ!」
まどか(な、何かいい案があるのっ?)ヒソヒソ
ほむら(要は、さやかの口から「嘘だった」と言う言葉が出てこなければいい)ヒソヒソ
マミ(……なるほどね。美樹さん本人の口から出てこない限りは、嘘だと判明することもないものね)ヒソヒソ
ほむら(そういうことよ。だから、わたしたちも信じ切っているかのように振舞うの。まどかもいい?)ヒソヒソ
まどか(了解だよっ!杏子ちゃんの為だもんね!)ヒソヒソ
杏子「なかなかいい食いっぷりだな!」ニカッ
さやか「はっはっは!まだまだ行けますよ~!」
さやか「それじゃマミさん、また遊びに来ますね!」
ほむら「高校にあがっても、元気でやるのよ、マミ」
マミ「ええ、ありがとう。気をつけて帰るのよ、みんな」
まどか「さよならです、マミさん!」
分かれ道―――
ほむら「それじゃ、わたしはこっちだから。まどか、さやか、杏子。バイバイ」
まどか「うん、ほむらちゃんバイバイ!」
杏子「気ぃつけてなー」
さやか(結局言い出せなかった……ほむらとマミさんには後でちゃんと言わなきゃ。まどかと杏子には、今言っちゃおう)
さやか「あ、あのさ、まどか、杏子」
さやか「今日言った、恭介に振られたってことなんだけど……」
まどか「!」
杏子「さやか……」
さやか「あれさ、実は嘘だったんだよね!」
まどか(ああああ……言っちゃったよさやかちゃん……)
さやか「ごめんね、嘘付いちゃって!でもホラ、今日ってエイプリルフールじゃん?だから、ちょっとした出来心と言うかなんと言うか……」
杏子「さやか……」
まどか(杏子ちゃん、落ち込んでるよっ!ど、どうしたら……)オロオロ
杏子「いいんだよ、そんな嘘つかなくっても……」
まどか・さやか「!?」
さやか「え、いや、その……」
杏子「悪い、まどか。ちょっと、さやかと二人っきりにさせてくんねぇかな?」
まどか「えっ?」
杏子(頼む、まどか。さやか、すごい自分を追い込んでるっぽいんだ。あたしが慰めるからさ、な?)ヒソヒソ
まどか(あ、あぁ、うん……わかったよ)ヒソヒソ
まどか(杏子ちゃん、さやかちゃんの言ったこと信じきっちゃって、エイプリルフールだから嘘をついたって事が嘘だと思っちゃってるよ……)
まどか「そ、それじゃわたしは先に帰ってるね!」タッ
さやか「あ、まどかっ!」
杏子「さやか、お前はこっちだ」ガシッ
さやか(うぉぉいっ!なんだか話が変な方向にっ!?)
さやか「ちょっ、ちょっと杏子っ!?」///
杏子「あたしじゃ、さやかの心の傷は癒せないかもしれないけどさ……」
杏子「でもあたしは、さやかが立ち直るまで側にいるよ」ギュゥゥ
さやか(ど、どどどどうしようっ!?どうしたら嘘だって信じてくれるのかなっ!?)アセアセ
杏子「……いいんだぜ、泣いても?」
さやか「えっ」
杏子「こうしてれば、さやかの泣き顔、見えないからさ……」ギュッ
さやか「……杏子」
杏子「………」ギュゥゥ
さやか(うーん……でも、悪い気はしないかな。いや、嘘ついちゃってる時点で悪い気はしてるんだけどさ……)
杏子「………」ギュゥゥ
さやか(でも、杏子、優しいな。ホントに、あたしのこと心配してくれてるんだ……)
杏子「………」ギュゥゥ
さやか(………あれ、ちょっと泣きそうになってきた。い、いや落ち着けあたしっ!ここで泣いたら杏子はホントに信じきっちゃうってばっ!)
杏子「………」ギュゥゥ
さやか「……うぅっ……」ジワァ
杏子「………」ギュゥゥ
さやか「杏子ぉっ……グスッ」
杏子「………」ギュゥゥ
さやか「………」
杏子「どうだ?泣いたら、すっきりしただろ?」
さやか「……ん。そうだね」
杏子「あたしの胸でよければ、いつでも貸してやるからさ」
さやか「………ありがと、杏子。優しいね」
杏子「ば、バカだな、当然だろ?あたしとさやか、友達だもんな!」
さやか「そう、だね」
杏子(……こ、ここで思い切って行くべきか、あたし?)
杏子「な、なぁ、さやか」
さやか「なに?」
さやか「えっ?」
杏子「いや……今のさやか、一人にしておけねぇって思って……」
さやか(おぉう……杏子の中では、あたしはすっかり失恋ガールなんだね……)
杏子「今日一日は、さやかの側にいたいな、って思って……ダメか?」
さやか「う、うん、別に構わないけど……」
杏子「ホントかっ!?」
さやか「あ、でも、一応あたしの両親に確認取ってから!ねっ?」
杏子「ああ、そりゃ当然。そんじゃ行くか!」ニカッ
さやか(うーん……まぁ、なるようになるか)
さや母『はい、美樹です』
さやか「あ、お母さん!あたし、さやか」
さや母『さやか?もう夜も遅いんだから、早く帰ってきなさい』
さやか「うん、今家に向かってるところ。それでさ、今日これからあたしのウチに泊まりに行きたいって友達が言ってるんだけど、いい?」
さや母『お友達?さやかの好きにすればいいじゃない』
さやか「ホント?それじゃ、友達と一緒に帰るから」ピッ
杏子「な、なんだって?」
さやか「オッケーだって」
杏子(うっしっ!これでチャンスが出てきたぞ!)
杏子「お、お邪魔しますっ!」
さやか「杏子、あたしの部屋に行ってて。あたし、ちょっと居間に顔出すついでにお菓子とか持っていくから」
杏子「あ、あぁ」
さやかの部屋―――
杏子「さやかの部屋……」
杏子「今までも何回か来たことはあったけど、泊まりは初めてなんだよな……」
杏子「………」ソワソワ
杏子「ベッド……さやかは、いっつもここで寝てるんだよな……」
杏子「………ゴクリ」
杏子(………っ)スッ
杏子(……くっ!さすがにさやかの温もりは残ってねぇ!)
杏子(でも、顔うずめたらさやかの匂いはしそうだよな……)
杏子(い、いや待て!まだそれは早いぞあたしっ……)
杏子(……す、少しくらいなら……大丈夫、か……?)オソルオソル
杏子(……もう少し……もう少しで……)オソルオソル
さやか「お待たせーっ!」ガチャ
杏子「っそぉぉぉぉいっ!!!」ガバッ
さやか「!?」
さやか「いや、まぁ居間でお菓子とジュース持ってくるくらいだし」
杏子「い、いやいやそれにしても、さやかの部屋、なかなかいい内装だよなっ!」ドキドキ
さやか「あっはは、今日初めて来たってわけでもないのに、何言ってんのさ!」
杏子(ば、ばれてないよなっ?大丈夫だよなっ?あ、あたしはたださやかのベッドに腰掛けてるだけに見えてるよなっ?)
さやか「いつまでそこに座ってるのさ、杏子?」
杏子「えっ?」
さやか「ホラ、こっち来て一緒にお菓子食べようよ」
杏子「あ、あぁそうだなっ!」
杏子「だな~……いやホントに……」モグモグ
さやか「あー、お客さん用の布団出してこなきゃな~……」
杏子「そうだなー……あたしは別にさやかのベッドで一緒に寝てもいいんだけど……」
さやか「えっ」
杏子「どうかしたか、さやか?」
さやか「いや、今さらっととんでもないこと言わなかった?」
杏子「? あたしは何も変な事は言ってないと思うけど……」モグモグ
さやか(ナチュラルに出て来た言葉!?)
杏子「あー……ところでさ、さやかって可愛いよなー……」
さやか「!?」
さやか「ちょっ、何言ってんの杏子っ!?」
杏子「あれ……あたし、何言ってんだろ……」ウトウト
さやか「……もしかして、寝ぼけ半分?」
杏子「バカヤロー……まだまだ夜はこれからじゃねぇか……」ウトウト
さやか「……杏子、いつも何時に寝てる?」
杏子「あたしはいつも12時回る頃には床についてるぜー……?」ウトウト
さやか(今は夜の11時半……なるほどね、規則的な生活をしてるんだ、杏子)
杏子「んー……ちょっと眠くなってきたな……」ウトウト
さやか「寝る前にお風呂、入らなきゃね?」
杏子「入らなきゃなー……」ウトウト
杏子「あたしはそれでもいいぜー……」ウトウト
さやか「えっ」
杏子「んー……眠い……」ゴロン
さやか「あ、ちょっと杏子っ!?」
杏子「クカー……」
さやか「あらら……もしかして、結構限界だったのかな」
杏子「ムニャムニャ……さやかぁ……」
さやか「うーん……困ったね。このまま寝かせたら風邪引いちゃうんじゃないかな」
杏子「スー……ムニャ……」
さやか「全くもう、普段は魔女を蹴散らす鬼神みたいな魔法少女なのに、寝てる時は無防備なんだから……よっと」
杏子「ムニャ……クカー……」
さやか「とりあえず、あたしのベッドで寝かせとこう」
さやか「しやわせそうな顔しちゃって……ツンツン」
杏子「やめろよさやかぁ……」ノソノソ
さやか「なんかあたし、お姉さんにでもなった気分だね」
杏子「クカー……」
さやか「さて、と。あたしはお風呂に入ってこようかな」スタスタ ガチャ
杏子「ン……あれ、あたしいつの間にか寝入ってたのか……」ムク
杏子「……さやか?」
シーン
杏子「……あれ?ここ、さやかの部屋だよな?」
杏子「それに、今あたしが寝てたのは……」
杏子「………っっ!!?」
杏子「まさか、放置プレイ!?いきなり高難度な……」
ガチャ
杏子「っ!!」ガバッ
さやか「ふぅ……さっぱりした」
杏子(ふ、風呂に行ってただけか……)ホッ
杏子「」ピクッ
さやか「……?」
杏子(つ、つい寝たフリしちまったけど……どうしよう。起きてるってこと、伝えた方がいいかな?)
さやか「……寝てる?」
杏子「………」
さやか「……ん、寝てるね」
杏子(い、言い出せなかった……)
さやか「なら……ちょっとだけ、あたしの本音、ここでぶちまけるよ?」
杏子「……っ?」(本音……?)
杏子(………)
さやか「今日さ、恭介に振られた、って、あたし言ったよね。あれさ、ホントに嘘なんだ」
杏子(……)
さやか「第一、恭介にはもう仁美がいるし、さ……だから、あたしが恭介に告白なんて、するわけないの」
杏子(………)
さやか「今日、何の日かわかる?エイプリルフールだよ」
杏子(……)
さやか「だから、軽い気持ちで嘘をついちゃったつもりなんだけど……それが、ちょっとまずかったのかな」
さやか「杏子、すっかり信じきっちゃってて……。でもさ、あたしはもう、いいんだ」
杏子(………)
さやか「あたしのこの気持ちは……永遠に、心の中にしまいこむ、って、決めたんだから」
さやか「マミさんも言ってたよね。失恋の悲しみは、そう簡単には癒えない、って」
さやか「確かに、あたしはまだ完全に立ち直ったってわけじゃないけどさ」
さやか「でも、杏子やまどか、マミさん、それにほむらも一緒にいてくれて」
さやか「ああ、しばらくはこんな日常でもいいや、って思えるようになってきたよ?」
杏子(………)
さやか「まぁ、そういう意味で言うなら、恭介に振られた、って言うのは、あながち嘘ってわけでもないのかな?」
さやか「……杏子の気持ち、あたし、知ってるよ?」
杏子(……)
さやか「って、これじゃタダの自惚れ、だね。ゴメン、今の無し!」
杏子(………)
さやか「……もう、いつまで寝たフリしてるのさ、杏子?」
杏子「えっ……」
杏子「え、あ、いや、その……」
さやか「……まだ、日付は変わってないよ、杏子?」
杏子「……」
さやか「これが、今年のエイプリルフールにあたしがつく、最後の嘘」
杏子「………」
さやか「杏子が起きてたことは、あたしは知らなかった。そういうことにしておいて?」
杏子「…………さやか」
さやか「……ほら、杏子もお風呂に入ってきたら?」
杏子「あ、ああ……シャワー、借りるよ」
さやか「ん。着替えとかバスタオルとかは、あたしが用意しておいてあげるから」
杏子「……」ザァァァァ
杏子(はは……バカだな、あたし)ザァァァァ
杏子(さやかが振られたって思いこんで、一人で舞い上がって……)ザァァァァ
杏子(……結局、さやかの恋は報われないまま終わったってことなのか)ザァァァァ
杏子(………)ザァァァァ
さやか『杏子、着替えとバスタオル、ここに置いとくよ?』
杏子「ああ、サンキュー」ザァァァァ
さやか『あたしは先に部屋に戻ってるから。ゆっくりシャワー浴びなよ』
杏子「お言葉に甘えさせてもらうよ」ザァァァァ
ガチャ
杏子「ふぅ……サンキュ、さっぱりしたよ」
さやか「スゥ……スゥ……」
杏子「……なんだ、寝ちまってるよ……」
杏子「一応、あたしの為に布団は出してくれたんだな……」
さやか「スゥ……スゥ……」
杏子「時間は……12時を回ったところ、か」
杏子「もう、エイプリルフールは終わり、だな」
さやか「スゥ……スゥ……」
杏子「さやか……寝てる、よな?」
さやか「………スゥ……」
さやか「……………スゥ……」
杏子「さやかは自惚れだって言ってたけど……自惚れなんかじゃねぇ」
さやか「………」
杏子「あ、あた、あたしは……さやかの、こと……っ」
さやか「…………スゥ……スゥ……」
杏子「……好き、だっ……!」
さやか「っ……スゥ……」
杏子「寝てるんなら、そのまま起きないでくれよな、さやか。………」
さやか「………スゥ……スゥ……」
杏子「………っ……」
杏子「やっぱやめた!寝てる間にこんなことするのは、卑怯だよな!」
杏子「おやすみ、さやかっ!」
さやか「…………」
杏子「………クカー……」
さやか「…………………………………」
杏子「ムニャ……ンー……Zzz…」
さやか「…………バカ。あたしは、構わないのに……」
杏子「サヤカァ……Zzz…」
さやか「……おやすみ。ありがと、杏子……。いつか、面と向かって言ってくれたら……」
さやか「その時は、あたしも、杏子の気持ちに、ちゃんと答えるから」
さやか「だから、今は、これだけ」
チュッ
さやか「………さて、と。あたしも寝ようかな」
さやか「……ン」
杏子「おっ、起きたかさやか」
さやか「……杏子?」
杏子「さやかの寝顔、堪能させてもらったぜ♪」
さやか「………バカ」
杏子「起きて開口一番それかよ?」
さやか「………ふふっ、冗談だよ」
さやか「でも、あたしの寝顔ばっかり堪能されちゃ不公平だよね」
杏子「えっ?」
さやか「杏子、もう少しだけ寝てみない?」
杏子「い、いや、その……」
さやか「杏子の寝顔、あたしも堪能したいな♪」
さやか「ホントに?」
杏子「い、いやっ!こ、これは単にあたしがまだ眠いからってだけ!それだけだっ!」
さやか「そっかぁ~。眠いんなら仕方ないね。さ、寝なよ杏子」
杏子「お、おう……」ノソノソ
さやか「………」
杏子(気配でわかるぞ……さやか、あたしの顔ガン見してる……っ)
さやか「……………」
杏子(こ、こんな状況で寝れるわけないだろうがっ!!)
さやか「……寝た、杏子?」
杏子(……!)
杏子「……………スゥ……スゥ……」
杏子「クカー……」
さやか「……ホントのホントに?」
杏子「ムニャ……スー……」
さやか「……………」ジィッ
杏子(う、疑り深いっ……くそ、ヤケだ!あたしは寝てる、寝てるんだぞっ……!)
杏子「………クカー……Zzz…」
さやか「ん、寝てるねこれは。うんうん、寝てる寝てる」
杏子(絶対信じてない)
さやか「それじゃ、さやかちゃんの本音ぶっちゃけ、第二弾と行きますか」
杏子(……それが目的、か……?)
杏子「………」
さやか「杏子が、今のままの関係でもいいんなら……あたしも、それで構わない」
さやか「でも、気持ちを心の中にしまいこんでたら、さ。言うタイミング、ホントに逃しちゃうよ?」
杏子「………」
さやか「これは、あたしが身を持って体験したことだから。杏子に、あたしとおんなじ気持ち、味わってほしくないの」
さやか「距離が近すぎると、逆に伝わらないことって言うのも、あるの」
杏子「…………」
さやか「今のあたしと杏子、ちょっと距離が近すぎるんじゃないかな、って思うんだ」
さやか「もちろんそれが悪いってわけじゃないよ?あたしも、杏子と一緒にいて楽しいし」
さやか「……いざとなったら、あたしの方から……」
杏子「……っ」
さやか「なんてね。恭介への気持ちを忘れきれないうちに、そんなこと、出来るわけないよね」
さやか「だからさ、あたしは待つしか出来ない」
さやか「こんな複雑な気持ちのまま、杏子と、その、そういう関係になっちゃったら……きっと後悔することになっちゃう」
杏子「………」
さやか「……何、言ってるんだろうね、あたし。杏子は寝てるってのに」
杏子「さやか……」ムクッ
さやか「あっ、ちょっとっ!そこはそのまま寝てるってことにしておいてよっ!」
さやか「………」
杏子「………さやかは、待つことしか、出来ないんだな?」
さやか「……うん」
杏子「あたしが、気持ちを伝えられたら……さやかは、その気持ちにちゃんと答えてくれるんだな?」
さやか「……う、うんっ……」
杏子「なら……言うぞっ……?」
さやか「あ、ちょっと待って、やっぱ無理!」
杏子「えっ」
さやか「こ、心の準備がっ……」
さやか「ご、ゴメン!い、いざとなったら、恥ずかしくなってっ……」
杏子「さやかはただ黙って聞いてくれりゃいいんだよっ!」
さやか「それが出来ないからこうして止めてるんじゃんっ!」
杏子「あ~もうっ!さやかの事情なんて知るかっ!いいか、言うぞ、言うからなっ!?」
さやか「あああああああちょっと待ってってば杏子っ!」
杏子「あたしは、さやかのことがっ!!」
さやか「~~~~~~~っ!!」
杏子「…………す、す、す………すすす……」
さやか「……~~~……っ」
杏子「う、うぐっ……」
さやか「……杏子?」
杏子「好きだっ!!」
さやか「あ、今の卑怯っ!?」
さやか「ちょっ、今のは卑怯だってば!」
杏子「ええいこう言うことに関して卑怯もへったくれもあるかっ!」
さやか「うぅっ……」
杏子「さぁ、さやかっ!あたしは自分の気持ち、伝えたぞっ!あとはさやかが答えるだけだっ!」
さやか「……あ、あたしは……」
杏子「………っ」ゴクリ
さやか「~~~………あたし、まだ恭介への気持ち、捨てきること出来てないんだよ……?」
杏子「そ、それはさっきも言ってただろ……っ」
さやか「それでも、杏子の気持ちを受け入れたいって気持ちも確かにあって、その……」
杏子「………」
さやか「あ、あたし、最低だねっ!他の人への気持ちがあるってのに、告白されてその気持ちを受け入れたいなんて思うなんて…あ、あははっ……」
さやか「……あ、あはは……っ」
杏子「あたしは、それでも構わない。さやかが、忘れきれないって言うんなら……あたしが、忘れさせてやる」
さやか「………」
杏子「だから……そ、その、あたしと……」
杏子「つ、付き合って……くださいっ……!」
さやか「…………………ありがとう、杏子」ギュッ
杏子「……っ」
さやか「ん、わかった。杏子の気持ちに、答える」
さやか「こんなあたしを、好きになってくれてありがとう、杏子」
杏子「さやか……」
杏子「……」
さやか「もう、なんでそんなに暗い顔してるのさ?」
杏子「だってよ……」
さやか「あたしのことは、気にしなくっていいってば。杏子は、あたしと付き合うことになって、嬉しくないの?」
杏子「う、嬉しいに決まってるだろ!?」
さやか「だったら、そんなに暗い顔しない!明るく、元気に!」
杏子「………」
さやか「そうじゃなきゃ。でしょ?」
杏子「……ああ、そうだな!」ニカッ
杏子「み、みんなに?」
さやか「うん。報告」
杏子「そ、それはええと、何て言うか……」
さやか「いや?」
杏子「さ、さやかに任せるよ……」
さやか「任された!それじゃ、まずはみんなにメールを……っと。集合場所は、マミさんの家でいいかな?」
杏子「そ、そうだな、うん、いいと思うぞ」
さやか「んー……よし、完了!」
マミ「いらっしゃい、美樹さん、佐倉さん」
さやか「こんにちは、マミさん!」
杏子「ほむらたちはもう来てるのか?」
マミ「ええ。先に来て、既にお茶してるわ。あなたたちも上がって」
さやか「お邪魔しまーすっ!」
ほむら「来たわね、杏子、さや……」
まどか(ほ、ほむらちゃんっ!さやかちゃんと杏子ちゃん、手繋いでるよっ!)
ほむら(い、言われなくても見ればわかるわよ)
さやか「はい。実はこの度、あたしと杏子はめでたく付き合うこととなりましたっ!」
ほむら(一晩でそこまでっ……!?)
まどか「おめでとう、二人とも!」
マミ「祝福するわ」
杏子「あ、ありがとう……」
さやか「いやー、照れますなー」
マミ「昨日の時点ではどうなるかと思ったけれど、うまく行ったみたいでよかったわ」
さやか「あはは、なんだかんだで杏子もあたしもお互いにそういう気持ちがあったってことで!」
杏子(ん、なんだよほむら?)ヒソヒソ
ほむら(一体昨日の夜から今に至るまでに何があったと言うの?)ヒソヒソ
杏子(あー………まぁ、色々とな)ヒソヒソ
ほむら(その色々を聞きたいのよ、わたしはっ!)ヒソヒソ
杏子(そ、そりゃ……)ヒソヒソ
ほむら(………)
杏子(は、恥ずかしくて言えるわけねぇよ!)ヒソヒソ
ほむら「!?」
ほむら(は、恥ずかしくて言えないようなことをしたとでも言うのっ!?)ヒソヒソ
杏子(バッ、そういうことじゃねぇよ!)ヒソヒソ
ほむら「べ、別に気になんてなっていないわ」ファサッ
さやか「あらそう?」
ほむら「ぐっ……美樹さやかのくせに生意気ね……」
まどか「わたし、聞きたいかな。さやかちゃんと杏子ちゃんの慣れ染め」
ほむら(まどかっ……わたしは信じていたわよっ……!)
マミ「そうね、わたしも聞きたいわ」
さやか「もう、しょうがないなー。杏子、話してもいい?」
杏子「さやかが話したいんなら、任せるよ」
ほむら(う、羨ましい……っ!!)
まどか「なになに?」
さやか「寝てる相手には、割と色々とぶっちゃけられる!」
ほむら「!?」
さやか「つまりはそういうこと!ね、杏子?」
杏子「そう、だな。仮に狸寝入りだったとしても、こっちが寝てると決めつければ問題ないわけだし」
ほむら(……………なるほど)
まどか「確かに、独り言だって思ってたら、割となんでも言えそうだよね」
マミ「……深いわね」
杏子(ってなわけだ。ほむらも、頑張れよ?)ニヤニヤ
杏子「動揺隠し切れてねぇよ……」
ほむら「ところでまどか。今度、わたしの家に泊まりに来ない?」
まどか「え、いいの?うん、行く!」
ほむら(ありがとう、杏子、さやか。わたしも頑張らせてもらうわっ……!)
マミ「はぁ……後輩に先を越されるって、結構寂しいわね……」
さやか「マミさんだって、美人なんだからいい人見つかりますって!」
マミ「そうだといいのだけれど……はぁ」
杏子(マミが一番の苦労人……かもな)
終わり
エイプリルフールネタを何か使いたくて勢いで立てて書いた
やはり杏さやですなぁ
お前らもっと杏さや書けください
Entry ⇒ 2012.04.20 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「あぁ小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん」クンクン
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334313327/
P「小鳥さんあぁ小鳥さん小鳥さん小鳥さん美しい小鳥さん可愛い小鳥さん愛しい小鳥さん
小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん
小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん」ハフハフ
P「小鳥さんのデスク小鳥さんのチェアー小鳥さんのゴミ箱小鳥さんのペン」クンクン
P「あぁ小鳥さんどうしてあなたは美しいんだ小鳥さん小鳥さん」ペロペロ
小鳥「(どうしよう……物凄い現場に遭遇してしまったわ)」
P「小鳥さんのデスク小鳥さんのデスク開け開け開け開け開け開け開け
あけあけあけあけあけあけあけああけあけあけあけあけあけあけあけあけあけあけあけあけあけ
中身を中身中身中身中身中身中身中身」ガンガン
小鳥「プ、プロデューサーさん!」バッ
P「!」
P「え……?音無、さん……?」
小鳥「……私の持ち物をそんな風に……見損ないました……!」
P「……違う、違うんです音無さん」ヨロッ
小鳥「プロデューサーさんの事、男性として信じていたのに……」
P「違う……んです……」
小鳥「……最低です!」
P「!」
小鳥「素敵ー」
P「だから結婚しよう、小鳥!」
小鳥「はい!」
P「ちゅっちゅ!」
小鳥「あんあん!」
P「俺達の未来はこれからだ!」
ーーーーーーーーーーーーーーー
P「(こうなるはずだったのになんで小鳥さんこんなところにいるんですか俺の事を見てしまったんですか小鳥さんどうして????どうして???????ねぇ???????)」フラフラ
P「……」
小鳥「……私、帰ります。さようなら」ダッ
P「嫌だ待って行かないで!小鳥さん!小鳥さん小鳥さん!小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん小鳥さん!」ガシッ
小鳥「!?」ビクッ
P「好きです小鳥さん愛しているんですねぇ俺の気持ち受け止めてくださいよ小鳥さんお願いします小鳥さん!!!!!!!!!
大好きです死ぬ程好きです愛しすぎておかしくなりそうなんです小鳥さんねぇ小鳥さん分かって下さいよ小鳥さん!!!!!!!!!!」バンッ!
小鳥「ひっ!」ビクッ
P「小鳥さんは俺の事が嫌いなんですか???????俺はこんなにも貴方のことを愛しているのに???????
ねぇ???????おかしくないですか???????
小鳥さん???????小鳥???????」ギリギリ
小鳥「……っ、く、るし……ぃ」ギリギリ
俺の事を愛せよ!!!!!!!!!!不公平だろ!!!!!!!!
小鳥!!!!!!!!!!ふざけるなよ小鳥!!!!!!!!!!」ギリギリ
小鳥「……っ……か……はっ……」ピクピク
P「小鳥さん大好きです!!!!!愛してます!!!!!」ギュッ
小鳥「けほけほ!はぁ、はぁ……」
P「小鳥って俺の事どう思ってるの???????教えて???????」ジーッ
小鳥「(これ……本当にあのプロデューサーさんなの……?
怖いよ……)」ケホケホ
偉いよね??????????????
思いやってるよね?????????????????????」ジーッ
小鳥「……っ」ビクビク
P「どうして黙ってるの????????
おかしいよね??????????????
ねぇ??????????????
なんか言えよ!!!!!!!!!!」バンッ
小鳥「ひぃっ!ごめんなさい!」ビクッ
P「うぅん、良いんだよ。小鳥のペースで話して♪」ニコニコ
小鳥「(誰か……助けて……)」グスッ
P「……、……この本…………」ペラペラ
P「小鳥さんの……机から……」ペラペラ
小鳥「ふんふーん……♪ってきゃあっ!
ぷ、プロデューサーさん……手に持ってるそれって……」ガクガク
P「あっ……いや……落ちてたので……事務に関する事でも書いてあるのかなー……って……」ドンビキ
小鳥「いやぁっ!返してぇっ!」パシィッ
P「あっ……すいません……」
小鳥「違うんです!これはただの創作なんです!だから別にプロデューサーさんから死ぬ程愛されたいとかそんなのじゃあ!」アタフタ
P「わかりました仕事に行ってきます」ダッ
小鳥「ああっ!」
小鳥「(惹かれすぎた結果引かれたわ、なんて上手いこと言ってる場合じゃない……)」シクシク
小鳥「どうしようどうしよう」シクシク
小鳥「あっ、そうだ!メールで説明すれば良いのよ!」ポチポチ
小鳥「『さっきのはただのドッキリです!プロデューサーさんのリアクション最高でしたよ!』」ポチポチ
小鳥「『まさか本気で引いてませんよね?起こりますよ(笑)』」ポチポチポチポチ
小鳥「えぇと、それから……」ポチポチポチポチポチポチポチポチ
小鳥「それからそれからそれから」ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ホンバンハイリマース
P「美希、頑張れ!」ニコッ
美希「ハニーが居れば幾らでもなの!」スタタタ
P「こ、こら!人前でハニーはやめろって何度も……全く」ハァ
ヴーッ!ヴーッ!
P「ん?メール……小鳥さんからか」
P「……正直今は小鳥さんとは距離を置きたいんだけど……なになに?」ポチポチ
【from:音無 小鳥】
【件名:無題】
【本文】
さっきのはただのドッキリです!プロデューサーさんのリアクション最高でしたよ!
まさか本気で引いてませんよね?怒りますよ(笑)
全く、あんなのはただのフィクションなんですからね!めっ♪
プロデューサーさんったらいつもそうなんですから!いつもそうやってはやとちりして、一人で突っ走って……いつか大きなミスをする前に治さなくちゃだめですよ(笑)
それに……
P「……メールサイズの限界近くまで文字が……」ゾクッ
P「……た、ただいまー……」ガチャッ
小鳥「お帰りなさいプロデューサーさん……まったくもう、メールくらいちゃんと返信してくださいよ」プンプン
P「……すいません、メールに気付いたのがついさっきだったので」
小鳥「しっかりしてくださいね」ニコニコ
P「は、はい……」
小鳥「引いてますか」
P「え?」
小鳥「私の事気持ち悪いと思ってますか」ガタッ
P「え……急に何を」ジリッ
小鳥「どうなんですか」ジリッ
P「(怖い、恐い。音無さんが、こわい)」
P「っ! やだなぁ、そんなわけ無いじゃないですか!音無さんみたいな良い人を嫌うだなんてそんな」
小鳥「引いたんですか」
P「ひ、引いてませんよ!あはは……」
小鳥「私の事が好きですか」
P「そんなわけな……え?」
小鳥「……」ギリッ
P「あ、いや!音無さんは人として好きですよ!だからそんな風に睨んだり」
小鳥「女としては魅力が無いんですか」ジー
P「え、いや、そんな事……」
P「(! 音無さんの手、柔らか……)」ドキ
小鳥「どうなんですか」ジー
P「え?えと…………す、素敵な、人だと……」ドキドキ
小鳥「うふふ♪恥ずかしいですよプロデューサーさん♪」ニコニコ
P「い……いえ……あはは」ドキドキ
小鳥「じゃあ付き合いませんか」ジー
P「えっ!?」
P「え……い、いや」
小鳥「嫌なんですか!?」バンッ
P「そういうわけじゃあっ!」ビクッ
小鳥「じゃあ付き合いましょうよ」ジー
P「その……音無さんの気持ちは嬉しいんですけど、やっぱり社内恋愛は色々と支障が出るというか」
小鳥「内緒にすれば良いんです」
P「いや……それは流石に」
小鳥「それなら私が辞めます」
P「えっ!?」
P「いや、いくらなんでもそこまでするのは!」
小鳥「そうやって私の事を拒絶するんですね!?」バンッ
P「!」ビクッ
小鳥「やっぱり引いたから関わりたくないと思ってるんですね」ジー
P「い、いや」
小鳥「それなら私はもう」
P「分かりました!皆には内緒で付き合いましょう!」
小鳥「う……嬉しいです」カァッ
P「(どうしたら良いんだ……!)」ダラダラ
社長「さて、それでは私も帰る事にするよ。また明日」ガチャッ
P「はい、お疲れさまでした」
小鳥「お疲れさまです」ニコニコ
バタン
P「!」グッ
小鳥「ん、っ……」チュッ
P「っ……」チュッ
小鳥「……っ。はぁ、はぁ……」プチプチ
P「小鳥さん……やっぱりこういうことを事務所で……」タジタジ
小鳥「そうやって私の事を拒むんですか」ジー
P「んーっ!ちゅーっ!」ムニムニ
小鳥「あんっ……」ニコニコ
P「……」ムニムニ
P「……っ、はぁ、はぁ……」ペロペロ
小鳥「ひぁっ!ぷ、プロデューサーさん!刺激が強すぎて……」クチュクチュ
P「す、すいません……」ピタッ
小鳥「やめないで……」チュッ
P「……」チュッ
ーーーーーーーーーーーーーーー
P「小鳥さん……やっぱり今日はゴムが無いんだし、こんな」
小鳥「嫌なんですか」
P「くぁっ……凄い、気持ちいい……」ヌプッ
小鳥「あぁっ……!」ヌプヌプ
小鳥「あっ!ら、らめぇっ!」パンパン
P「っく、イく……!」ヌポッ
小鳥「どうして中を拒むんですか」
P「あぁっ!」ヌプッ ドピュッ
小鳥「あああっ!」ドクドク
P「はぁ、はぁ……」
小鳥「はぁ、はぁ……プロデューサーさんのが中に……」
P「……と、とりあえず掻きだした方が」
小鳥「どうして」ジー
P「帰りましょうか」
小鳥「はい」ニコニコ
小鳥「できちゃいました!」
P「結婚します」
アイドル一同『』
社長「いやぁ、素晴らしいものだね……うんうん!
うれしくて、涙が出てきたよ……!」ポロポロ
小鳥「社長……ありがとうございます」
社長「小鳥君……幸せになるのだよ!キミも、彼女を全力で幸せにしてあげてくれたまえ」ガシッ
P「えぇ、分かっています!」ガシッ
アイドル一同『』
子供「おんぎゃーおんぎゃー」
P「やったぁ男の子だ!」
小鳥「これからも素敵な家庭を築きましょうね!」
P「あぁ!」
キャッキャ……
ーーーーーーーーーーーーーーー
小鳥「……はっ」ガバッ
小鳥「なんだ、夢か……私ったら事務所で眠っちゃうなんて」
ブツブツ
小鳥「ん……?社長室から声が……」テクテク
ガチャッ
P「高木社長高木社長高木社長高木社長高木社長高木社長高木社長高木社長高木社長」クンクン
小鳥「」
END
とりあえず読んでくれた人に謝罪しながら次はちゃんとした話を作れるようになりたいなぁ
小鳥さん大好き!ピヨピヨ!
お前ーっ!
俺的にはよかった
小鳥さんSSもっと書いて!
Entry ⇒ 2012.04.20 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あやせ「い、一度したくらいでもう彼氏気取りですか!?このヘンタイ!
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334668429/
あやせ「ち、違います! わたしはそんな軽い女じゃありません! 死ね!」
京介「はぁ? 誘ってきたのはそっちだろ?」
あやせ「それは……桐乃に手を出さないようにするためです!」
京介「そっか……あやせは俺のことを何とも思ってなかったのか」
あやせ「えっ……そうは言ってません、ただわたしは……」
京介「いや、お前の気持ちは分かったよ。……悪かったな、もう会うのはやめよう」
あやせ「なっ……! ま、待ってください!」
京介「いいんだよ、俺はもうお前とは会わない。じゃあな」
あやせ「だ、ダメです! そんなの……そんなの……寂しいじゃないですか」
京介(あやせたんマジ可愛い)
あやせ「だから違うって言ってるじゃないですか! 通報しますよ!?」
京介「何でそうなるんだよ……素直になればいいのに」
あやせ「わたしはいつも素直です、お兄さんがおかしいだけです!」
京介「でも、俺と離れるのは嫌なんだろ」
あやせ「それは……そうですけど……」
京介「この前、ずっと一緒に居て欲しいって言ったよな」
あやせ「……はい、言いましたけど」
京介「それなら、俺が彼氏って認めてもいいんじゃねーの?」
あやせ「か、彼氏じゃありません! 変態!」
京介「何でそうなるんだよ……」
あやせ「……どうぞ」
京介「桐乃が俺に偶然抱き着いたのあやせがを目撃した」
あやせ「はい、お兄さんがいやらしい顔で桐乃を抱きしめていました」
京介「だからそれは……まあいい。で、その後俺はお前に呼び出された」
あやせ「ええ、桐乃の危険を感じたので一言言おうと呼び出しました」
京介「その後、お前は何て言った?」
あやせ「そ、それは……覚えていません」
京介「そうか、じゃあ俺が全部言うからどこか間違ってたら言えよ」
あやせ「……分かりました」
あやせ「お兄さん、桐乃に抱き着いていましたがどういうことですか?」
京介「だから偶然だって……お前の考えてるようなことは起きてないよ」
あやせ「嘘です! どうせ、桐乃を無理やり……変態! 死ね!」
京介「だからしてねえっつーの! 俺がそんなことをするように思うのか!?」
あやせ「はい、思います」
京介「即答かよ! ……はぁ、俺はそんなの考えてないってのに」
あやせ「お兄さんの今までの行動を考えれば信用できませんね」
京介「そーかい……じゃあ、どうすれば信用できるんだよ?」
あやせ「それは……や、やっぱりいいです!」
京介「何だよ、気になるから教えてくれよ、あやせ」
あやせ「あの…………わたしと、付き合うとか」
京介「……はい?」
あやせ「な、何でも無いです!」
京介「俺の耳にはあやせと付き合う、って聞こえたんだけど」
あやせ「聞き間違いです! 変なこと言わないでください、死ね!」
京介「そっか、残念だな……あやせと付き合えたら最高だったのに」
あやせ「えっ……? ほ、本当ですかお兄さん?」
京介「ああ、だってあやせだぞ? そうなったら一日中あやせのこと考えるだろうな」
あやせ「一日中、わたしのことを……へ、変態!」
京介「顔がにやけてるぞ、あやせ」
あやせ「そ、そんなこと…………お兄さんがわたしのことを……ふふ」
京介(やべえあやせたんマジかわええ)
あやせ「えっ……? どうしてですか!?」
京介「だって、お前俺のこと嫌いなんだろ? 桐乃に手を出す変態だって」
あやせ「それは……で、でも……恋人になれない訳では」
京介「ん? じゃあ、俺はあやせの恋人になれるってことか?」
あやせ「ま、まあ……可能性がゼロでは無いと思います」
京介「よっしゃああああ! あやせ、結婚しよう! 今すぐ!」
あやせ「ち、近寄るな変態! ……もう、お兄さんはそうやってすぐに」
京介「悪かったって。……だったらよ、真剣に告白したらどうなるんだ?」
あやせ「……真剣に、ですか? それは……その」
京介「どうなんだ、あやせ?」
あやせ「う、嬉しい……かもしれません」
京介(……あー、生きてて良かった)
あやせ「やめるって……どういうことですか?」
京介「だからさ、あやせに結婚しよう、とか愛してるとかノリで言うのはやめる」
あやせ「そうですか……ええ、それが普通だと思います」
京介「今まで悪かったな、あやせ……嫌な思いさせちまった」
あやせ「……でも、わたしもそこまで嫌という訳では」
京介「いやいや、無理すんなって。嫌なことは嫌って言えよ、なっ?」
あやせ「ち、違います! お兄さんに好きとか、結婚しようって言われるのは……その……」
あやせ「少し、嬉しかったというか……本気だったら良いのに、とか」
京介「……あやせって、やっぱり可愛いな」
あやせ「なっ! 何勘違いしてるんですか! ブチ○しますよ!?」
あやせ「……別に、嫌じゃないのに」
京介「その代わり、って訳でもねーんだけどさ」
あやせ「何ですか? くだらないこと言ったらどうなるか分かってますよね?」
京介「――あやせに、真剣に告白する」
あやせ「そうですか、わたしに告白を……やっぱりお兄さんは変た――ええっ!?」
京介「……嫌か? 嫌だったらやめとくか……」
あやせ「ま、待ってください! そこまで言ってどうしてやめるんですか!?」
京介「だって、俺に告白されても」
あやせ「さっき嬉しいって言ったばかりじゃないですか! 通報しますよ!?」
京介「あやせ、落ち着け。通報はさすがに意味が分からん」
京介「俺が、あやせに告白する」
あやせ「……桐乃じゃないんですか?」
京介「なんで桐乃に告白することをお前に言うんだよ」
あやせ「じゃ、じゃあ……お姉さんとか。お姉さんは素敵な方ですから……」
京介「あやせ、もう一度確認するぞ。……俺に告白されるのは、嫌か?」
あやせ「……嫌じゃないです、嬉しいです」
京介「分かった、聞いてくれ。あやせ、俺は――」
あやせ「……っ」
あやせ「お、お兄さん……」
京介「俺の妹や友達のことを真剣に考えて、力になろうとする女の子」
京介「そして、桐乃の趣味を少しずつ受け入れいてくれようとした優しい子」
京介「それがあやせだ、俺が好きになった相手だ」
あやせ「……そこまで、わたしのことを」
京介「あっ、あと、すっげー可愛い。あやせたんマジ天使」
あやせ「なっ……何言ってるんですか! 雰囲気ぶち壊しじゃないですか!?」
京介「いや、お前すっげー緊張してるからさ。こう言えばいつものあやせに戻ると思って」
あやせ「……ありがとうございます、おかげで少し力が抜けました」
あやせ「な、何がですか……?」
京介「何がって……返事だよ。俺がこっ恥ずかしい思いして言ったんだ、答えてくれるよな?」
あやせ「あの……突然だったので、まさか本当に告白されるとは思ってなかったから……」
京介「……嫌ならそう言ってくれ、下手に言われる方がショック受けるからさ」
あやせ「ううっ……だ、だから、その……」
京介「……そっか、迷惑だったよな。悪い、……俺、帰るよ」
あやせ「ま、待ってください! どうすれば……どう……あっ」
京介「……どうした、あやせ」
あやせ「そ、そうです、そうですよ! 桐乃です!」
京介「……はぁ?」
京介「きっと?」
あやせ「お兄さんはショックを受けて寝込んでしまいます、そうすると」
あやせ「桐乃がお兄さんを心配します。桐乃は優しい子ですから、お兄さんに付きっ切りなるでしょう」
京介「はぁ」
あやせ「すると……お兄さんは変態ですから、桐乃にその……いやらしいことをするはずです」
京介「しねーよ! つーか何だこの流れ!?」
あやせ「話は最後まで聞いてください! つ、つまり……わたしが告白を断ると桐乃が困ります」
京介(……とりあえず、最後まで聞いてみるか)
あやせ「桐乃がショックを受けたお兄さんの毒牙にかかる……それを防ぐには」
あやせ「……お兄さんの告白を、断らなければいいんです」
京介「あれ? それ、つまりは……」
あやせ「お兄さんの告白を……断りません。それがわたしの返事です」
京介「そ、それって……OKってことですかあやせさん!?」
あやせ「……そう、なりますね」
京介「あやせが、俺の……恋人…………」
あやせ「……お、お兄さん?」
京介「――いよっしゃああああああ!! しゃあっ! しゃあああ!」グッ
あやせ「ひいっ!? 急に大声出さないでください!」
京介「いやいや! だってあやせだぞ? あやせが俺の恋人だぞ!?」
あやせ「な、何度も言わないでください変態!」
京介「恋人にならいくら言われても構わねえよ! うっひゃあ! あっしゃああ!!」
あやせ「もう……変態」
あやせ「そこまで騒ぐことでは……でも、良いんですか?」
京介「はい、良いです! 最高です!」
あやせ「まだ何も言ってません! その……わたしの理由が」
京介「ああ、桐乃がどうたらってヤツか?」
あやせ「はい……だって、他の女の子のことを理由にして付き合うなんて、嫌じゃないですか?」
京介「いや、そうは思わねーよ。むしろ、あやせらしくて良いんじゃないか?」
あやせ「わたし、らしい?」
京介「結局、友達のことを思ってってことだろ。違うのか?」
あやせ「それは……でも」
京介(……あやせと付き合えるなら何でも良いってのが本音だけどな)
京介「言って欲しいです! 言ってくださいお願いします! 土下座すれば良いですか!?」ズイッ
あやせ「近寄るな変態! ……あっ、違うんです。でも……やっぱり」
京介「まっ、いつか俺のことを本当に好きになってくれた時に言ってくれよ」
あやせ「本当に、好きになった時……?」
京介「ああ、今は桐乃のためなんだろ?」
あやせ「は、はい……」
京介「だったら、無理して言わなくても良いって」
あやせ「……バカ」
京介「ん? どうした?」
あやせ「……馬鹿! お兄さんの馬鹿! 鈍感! 変態!」
京介「あ、あやせさん……?」
京介「あやせ……」
あやせ「わたしだって……お兄さんが好きです! 大好きです! 告白されて嬉しかったんです!」
京介「……そこまで、俺のことを」
あやせ「大好きな人に好きって言われて……断れるわけが無いじゃないですか」
京介「……悪かったよ。ごめんな、あやせ」ギュッ
あやせ「あっ……。……後で、通報します」
京介「後で、か。じゃあ、通報されるまではこうしてて良いのか?」
あやせ「……そんなこと聞かないでください、変態」
京介(……良い匂いするなあ)
あやせ「……何ですか」
京介「こうやって抱きしめあってると……そろそろ人の視線が」
あやせ「あっ……いつの間に」
京介「さ、さすがに恥ずかしいから放すぞ」
あやせ「あっ……」
京介(あやせの残念そうな顔……撮りてー)
京介「あー……そろそろ暗くなってきたな、帰ろうぜ」
あやせ「えっ……? 帰るって、お兄さんと離れ離れになるってことですか……?」
京介「まあ……そうなるな」
あやせ「……いや、嫌です! 帰らないでください!」
京介「おいおい……」
あやせ「……分かってます。でも……寂しいものは寂しいんです」
京介「そう言われてもな……んっ? 電話か……もしもし?」
大介『京介、今大丈夫か』
京介「親父か……何だよ、何かあったのか?」
大介『ああ、仕事で今日は帰れそうもない。家のことは任せたぞ』
京介「親父も居ねえのか。おふくろは友達と旅行で桐乃は……」
大介『合宿だったな、だから今日は家にお前だけだ。何かあったら電話しろ』プツッ
京介「今日は俺一人か……っ!? この視線は……」
あやせ「そっか、お兄さんは今日お家に一人なんですね……へー……」
京介(……フラグが立っちまった)
あやせ「お兄さん、ご飯は何にしましょうか?」
京介「ご飯?」
あやせ「はい、材料が無ければスーパーに行 京介「帰りなさい」
あやせ「なっ……! 何でですか! 今日はお兄さん一人なんでしょう!?」
京介「だからだよ! 桐乃が居るならまだしも、俺一人、しかもこの状況でそんなことできるか!」
あやせ「うう……意地悪! 通報しますよ!?」
京介「泊めたら通報されるだろうが!? 駄目なものは駄目だ!」
あやせ「だ、だって……寂しいじゃないですか……」
京介「寂しいって、お前……」
京介「な、何だよ急に……」
あやせ「もし、誰かに知られたら……他の人のところに」
京介「いや……さすがに心配し過ぎだろ」
あやせ「いいえ、お兄さんは分かっていません。……それに、不安なんです」
京介「だから他の人とかそういうのは」
あやせ「違います。……さっき、お兄さんから帰ろうって言ったじゃないですか」
京介「……それが不安にさせるのか?」
あやせ「……想いが伝わったら、離れたくないって思いませんか? ずっと一緒に居たい、って思いませんか?」
京介「それは……」
あやせ「……わたしは、お兄さんとずっと一緒に居たいです! 誰にも邪魔されたくありません!」
京介「あやせ……」
あやせ「…………」ピポパ
京介(相手は中学生だぞ? いや、そもそも別にそんなことをする訳じゃねーんだ……)
あやせ「もしもし、あのね、実は」
京介(だが……さすがに初日に連れ込むのは無いよな……流石に無い)
あやせ「うん、そうそう、高坂さん。だから今日はご飯いらないから」
京介(……よし! 断ろう! さすがにここは男としてしっかりするんだ!)
京介「あやせ! 今日は家に あやせ「あっ、今電話して桐乃の家に泊まるって言っちゃいました」
京介「……えっ?」
京介「あの、もしもーし? あやせさーん?」
あやせ「わたし、お兄さんのお家で何か食べないと夕ご飯抜きになってしまいます」
京介「はあ!? いや、だから駄目だって言ってんだろうが!」
あやせ「……仕方ありませんね、分かりました」
京介「そ、そうか……やっと分かってくれたか」
あやせ「お兄さん、こっち向いてください」
京介「ん? 何だよあやせ」
あやせ「……泊めて、くれませんか?」
京介(こ、これは……上目遣い+涙目という最強の組み合わせ……)
あやせ「お兄さん……大好きです。ダメ、ですか?」
京介「お、俺は……! 俺は――」
京介「……はい」
京介(うん、あれは無理。だってあやせたんマジ天使だもん)
京介(そして押し寄せる罪悪感の波……はあ)
あやせ「あっ、お兄さん、冷蔵庫に食材がありますよ」
京介「あー、まだ残ってたのか」
あやせ「牛肉、たまねぎ、ニンジン、じゃがいも……カレーでも作ったんですか?」
京介「ああ、もう全部食べちまったけどな」
あやせ「うーん……分かりました、肉じゃがでも作りましょう」
京介「えっ? 作ってくれんの?」
あやせ「はい、いけませんか?」
京介「お願いしまっす! 土下座するから作ってください!」
あやせ「お、大げさですよ……」
京介「いや……エプロン姿のあやせを網膜に焼き付けようと」
あやせ「へ、変態! 見ないでください!」
京介「はいはい、じゃあ俺は風呂掃除でもするか」
あやせ「……お風呂、ですか?」
京介「ああ、風呂……あっ、あのー、あやせ?」
あやせ「は、はい……」
京介「……風呂、入ってく?」
あやせ「……お兄さんのせいで汗をかいてしまったので、できれば」
京介「わ、分かった……じゃあ、料理は任せるよ……」
京介(いや、いやいや、別に一緒に入る訳じゃないぞ!? 客をもてなすのは当然だ……うん)
京介(……まあ、意識するなっつー方が無理だよな)
京介(あやせがこの風呂に……いかんいかん!)
京介(この水垢を落とせば俺の煩悩が……消えればいいのに)ゴシゴシ
京介(でも、あやせのエプロン姿……最高だったな……)
京介「……煩悩、消えねー」
あやせ(だ、だって、お兄さんが好きって言ってくれたから……だから)
あやせ(離れたくないから、一緒に居たかったから……)
あやせ(でも、やっぱりまだ……信用は、できないかも)
あやせ(桐乃のためにお兄さんは……恋人と)
あやせ(いつか、わたしがそうなるかもしれない……だから、だから……)
あやせ(少しくらい、背伸びしても……大丈夫なはず……)
あやせ「……ごめんね、桐乃。わたし――」
あやせ「あっ、お兄さん、お疲れ様です」
京介「あれ? もう準備終わったのか?」
あやせ「はい、圧力鍋って便利ですよね。もうそろそろできますよ」
京介「あやせの肉じゃがか……幸せすぎて、明日俺死ぬかもな」
あやせ「し、死にません! 座って待っていてください!」
京介「その前にあやせのエプロン姿をもう一度……!」
あやせ「なっ……ぶ、ブチ○しますよ!?」
京介「わ、悪かったって! じゃあ、頼んだぞ!」
京介(……駄目だ、こうでもしねーと意識しちまう)
盲腸がスゲー痛いけど
奇遇だな
おれは腰がいたい
マジかよ
俺は心が痛い
京介「手伝わなくても大丈夫か?」
あやせ「では、ご飯をよそってください。後はやりますから大丈夫です」
京介「ああ、分かったよ。……でも、こういうの良いよな」
あやせ「こういうの、ですか?」
京介「何だか、夫婦って感じがするというか」
あやせ「なっ……何言ってるんですか!?」
京介「お、落ち着けって……冗談、冗談だよ」
あやせ「冗談……なんですか?」
京介「お、おう、冗談に決まってるだろ? ……あやせ?」
あやせ「……今、持っていきますね」
京介(……雰囲気が、また変わったような)
京介「……天国って、地上にあったんだな」
あやせ「またそうやって……ほら、冷める前に食べてください!」
京介「そうだな、では」
京介・あやせ「いただきます」
京介「んっ……んんっ!?」
あやせ「……どうですか?」
京介「……一つ、言ってもいいか?」
あやせ「は、はい……」
京介「……あやせさん、アンタ最高だよ。美味い! これすっげえ美味いよ!」
あやせ「良かった……どんどん食べてくださいね」
京介「あやせの料理を残す訳が無いだろ? いやー、こんな美味いんだったらさ」
あやせ「な、何ですか?」
京介「あやせが毎日料理作ってくれたら最高だろうなー、って思ったんだよ」
あやせ「毎日……そ、それはさすがに無理だと思います」
京介「お、おいおい、冗談だって……本気で言ってねえから」
あやせ「……っ」
京介(……ん? またあやせの雰囲気が変わったような……)
あやせ「まだ食べられますよね? おかわり、いりますか?」
京介「あ、ああ、ありがとう(……気のせいか)」
あやせ「ええ、喜んでいただけたようで何よりです」
京介「洗い物は俺がやるからさ、あやせはゆっくり休んでてくれよ」
あやせ「分かりました、お願いしますね」
京介「あっ、今の内に風呂入っとくか?」
あやせ「……いえ、それは遠慮しておきます。先に家の方が入るべきですよ」
京介「んなこと気にしなくても良いんだけどな……まあ、そう言うならさっさと終わらせるか」
あやせ(だって、そうしないと……)
あやせ「……すぅ、すぅ」
京介(ソファーに座ったまま寝ちまったのか……こう見ると、まだ中学生だよなー)
京介(……毛布くらいかけとくか、風邪ひかれたら困るしな)
京介(……よし、これでいいだろ。あやせが寝てる間に風呂に入るか……)
京介「……あやせ、ゆっくり休んでろよ。後で起こすからな」
あやせ「……すぅ、すぅ」
京介(なんて言っても寝てるんだけどな。あやせたんの寝顔マジ最高!)
京介(……んなことやってねえで風呂入らねーとな)
あやせ(お兄さんは、行ったよね……)
あやせ「……だって、仕方ないよ。……不安なんだから」
京介(あんだけ念入りに掃除すりゃ、こうもなるか……)
京介(さっさと洗ってあやせに入ってもらわねーとな……)
京介(……あやせが風呂、か。……だからそれは考えるなって!)ワシャワシャ
京介(髪を洗っても何も変わんねー……体を洗ったら出るか、それがいいな)
「し、失礼します……」
京介「よう、あやせ。起きたの――なっ!? あ、あやせ!?」
あやせ「静かにしてください……近所迷惑になりますよ」
あやせ「……背中」
京介「はい……?」
あやせ「お背中……流します」
京介(あっ、これエロゲだ)
京介「って違う! ダメだ! それだけは絶対にダメだ!」
あやせ「で、でも……お兄さんにはお世話になっていますから」
京介「それとこれとは……はっ!」
あやせ「……ダメ、ですか?」
京介(だから上目遣い+涙目+弱々しい声は反則だって……)
あやせ「……わたしじゃ、ダメですか?」
京介「そ、それは――」
京介(……負けたよ、もう勝てる気がしねーよ……情けねー)
あやせ「よいしょ……お兄さんの背中、大きいですね」ゴシゴシ
京介「男だったらこんなもんだろ……なあ、あやせ」
あやせ「はい、何ですか?」
京介「やっぱりさ……こういうのは、駄目だろ」
あやせ「……別にいやらしいことをしてる訳ではありません。わたしだってタオルを巻いてますから」
京介「だけどよ、親に嘘ついて男の家泊まって……一緒に風呂だぞ? さすがに……」
あやせ「わたしは桐乃の家、つまり高坂家に泊まりに来ました。嘘は言ってませんよ」
京介「そういう問題じゃ……」
あやせ「……背中、洗い終わりましたよ」
京介「ありがとよ。じゃあ、ここでお前はあがって――お、おい!」
あやせ「ま、まだ洗い終わってません! 前が……」
京介「そこは自分で洗う! タオルを貸せ!」グイッ
あやせ「あっ……」
あやせ「……今あがったら、風邪をひいてしまいますから」
京介「いや、見られてたら洗いづらいんだけど……」
あやせ「……目を瞑っていますから、それで良いですよね?」
京介「駄目だって言ってんだろうが! ……頼む、出てってくれ!」
あやせ「……わたし、何もしません。それなのに……どうして追い出そうとするんですか?」
京介「分かってくれよ……お前もこれが駄目なことってのは理解してんだろ?」
あやせ「……はい」
京介「だったら、今は出てくれ……どうしても出ないんだったら、俺があがる」
あやせ「ま、待ってください……だって、お兄さんが……お兄さんが悪いんです」
京介「……あやせ?」
京介「あ、ああ……それが嫌だったのか?」
あやせ「……違います、とても嬉しかったです。でも、お兄さんはその後……」
あやせ「全部、冗談って言いました。わたしはそうなれば良いな、って思ったのに……お兄さんは」
京介「それは……そういう意味じゃ」
あやせ「分かってます、でも……それが冗談って言われると……全部、嘘なんじゃないかって」
京介「ち、違う! 今こうしてるのは嘘なんかじゃ……」
あやせ「……お兄さんがそんな人じゃないって信じています。でも、信じられない自分も居るんです……」
京介(……俺が深く考えないで言ったことで不安にさせてたのか)
京介(いや、今まで不安にさせるようなことばっかしちまってたんだ……)
京介(……だったら、不安を取り除いていくしかねーよな)
京介「待てよ、あやせ。……好きにしてくれ」
あやせ「……えっ?」
京介「俺のせいで不安にさせたんだ……謝る、悪かったな」
あやせ「お兄さん……」
京介「だから風呂に入るなりそこに居るなり、お前の好きにしてくれ……これでいいか?」
あやせ「は、はい……お兄さん、やっぱり優しいですね」
京介「……甘いだけかもしれねーけどな」
あやせ「ふふ……では、早速ですが」ハラッ
京介「……へっ? な、なぜタオルを……」
あやせ「わたしの背中……流してくれますか?」
京介(……俺、捕まるな)
あやせ「……さっき約束したばかりなのに、すぐに破ろうとする。やっぱりわたしのことは……」ブツブツ
京介(あやせの瞳から光彩が消えていく……これは、危険だ)
京介「わ、分かった! 背中は洗う……背中だけだぞ!?」
あやせ「では……お願いします」
京介「えーと、タオルにボディソープを……」
あやせ「待ってください。……わたしがモデルをやってるのは知っていますよね?」
京介「あ、ああ……それがどうかしたのか?」
あやせ「タオルで洗うと肌が傷つくらしいんです……だから、その」
京介「えっ? お、おい……まさか」
あやせ「……手で、優しく洗ってください」
あやせ「……さっき、何でもしてやるって言いましたよね?」
京介「いや、言ってねえぞ!? 俺が言ったのは好 あやせ「言いましたよね?」
京介(あやせの瞳が……もう知らねえ! とことん流されればいいんだろ!?)
京介「……手にボディソープをつけ、泡立てて」
あやせ「早く、してください……」
京介「……いくぞ、失礼します!」ヌルッ
あやせ(……あっ、お兄さんの手が、わたしの背中に)
京介(中学生の肌に触れてんのか……しかも風呂場で)
京介(……親父に捕まったりしねーよな)
あやせ「そうです……んんっ……」
京介「お、おい! そんな変な声出すなよ……」
あやせ「だって……お兄さんが変なところに手、を……はうっ……!」
京介「だ、だから変な声を出すなって!」
あやせ「……そんなこと言っても、手は止めないんですね」
京介「……いや、それはだな」
あやせ「わたしの肌……触ってて楽しいですか?」
京介「……まあ、悪い気はしないな」
あやせ「お兄さん、良かったら……前も、洗ってくれませんか?」
京介「ま、前って……お前」
京介「仕方ねーだろ!? 前って言われたら……その」
あやせ「……お兄さん、手をわたしの体の前まで出してください」
京介「えっ? こ、こうか……? でも、これだと後ろから抱きしめるみたいな形で何だか……」
あやせ「お兄さんが、想像したのは……」グイッ
京介「あ、あやせ……?」
あやせ「……ここ、ですか?」
京介「お、お前……何をしてんのか分かってんのか?」
あやせ「……はい、お兄さんの手を……わたしの胸に」
京介「ば、馬鹿! あやせ、俺は……」
京介「……分かってんだったら、もうやめようぜ」
あやせ「それでも、お兄さんは手を力づくで振りほどけるはずです……どうしてそうしないんですか?」
京介「……それは」
あやせ「……お兄さんだって、わたしの体に少しは興味あるはずです。手を離さないのがその証拠です」
京介「…………」
あやせ「正直になってください……わたしは、何をされても良いですから……」
京介「……俺が手を離さない理由か。言っても良いのか?」
あやせ「……言わなくても分かってます、わたしの体を好きにしてください」
京介「はあ……違うんだ、あやせ。……お前の体、さっきから震えてるんだよ」
あやせ「えっ……?」
あやせ「そ、そんな……」
京介「……本当は怖いんだろ? 無理すんなよ、なっ?」
あやせ「わたし……お兄さんが、他の誰かに……桐乃に……取られちゃうと思って」
京介「本当にそればっかだな……だからそんなこと無いって、信じてくれよ」
あやせ「何度聞いても不安は消えないんです……だから、わたしを求めてくれれば」
京介「だから風呂に突撃したり、背中や胸を触らせて誘うようなことをしたって訳か……」
あやせ「……ご、ごめんなさい……わたし、こんな嫌な女の子じゃ」
京介「……あやせ、こっち向いてくれるか?」
あやせ「今は……ダメです、お兄さんの顔……今はみたくありません」
京介(……こんなになっちまったのも俺のせいか、だったら)
あやせ「……嫌です、きっとこんなわたしに呆れてるでしょうから」
京介「呆れてないからさ、あやせの顔、見せてくれって」
あやせ「……怒りませんか?」
京介「怒らないし呆れもしない、安心しろ」
あやせ「……分かりました、こうです――んっ……!?」
京介「……んっ、はぁ……ほら、怒ってねーだろ?」
あやせ「い、今……わ、わたしに……き、ききき……」
京介「おう! あやせたんの唇に熱いキスを――ごはっ!?」
あやせ「へ、変態! 変態変態変態! 死ね! お兄さんの馬鹿!」
京介「な、何も殴らなくても……」
あやせ「……何ですか?」
京介「その……怒ってますよね?」
あやせ「ええ、怒っていますし呆れてもいますよ、急に中学生にキスした変態のお兄さん」
京介「なんかこう、ゾクッってくる言い方だな、それ……」
あやせ「なっ……! 喋るな変態! ……酷いです」
京介「わ、悪かったって! でも、ほら……キスしたいくらい好きって訳だから、もう心配しなくても」
あやせ「……桐乃にキスしたいって思いますか?」
京介「これっぽっちも思わねーよ」
あやせ「……他の女の人はどうですか?」
京介「あやせだけだって……こんなこと、何度も言わせるなよ」
あやせ「……分かりました、今回だけは特別に信じてあげます」
京介(……はあ、これで大丈夫か。一時はどうなるかと……)
あやせ「では、わたしを安心させるために――」
京介「……はい?」
あやせ「お兄さんが言ったんですよ……わたしの体が震えてるから、離したくないって」
京介「いや、言ったけど……後ろから抱きしめる形ってのは、なあ」
あやせ「……こうすれば、前は見られません」
京介(今更そこを気にすんのかよ……)
あやせ「はあ……気持ちいいですね」
京介「あ、ああ……(今はそれどころではないけどな……)」
京介(さっきから元気になっちまったマイサンが……あやせの尻に触れてしまえば)
京介(コークスクリューで一発KOは間違いない……それだけは避けるんだ)
あやせ「……お兄さん? どうして、さっきから少し離れようとしてるんですか?」
京介「ん? な、何のことだ?」
京介「き、気のせいだろ……」
あやせ「……やっぱり、わたしなんか……さっきまでのは全部、嘘で」
京介(……マズイ! このままではさっきの繰り返しに……どうする、どうすれば)
あやせ「お兄さん、正直に言ってください……迷惑、ですか?」
京介(……あやせのことを気遣って、また不安にさせたら意味ねーか)
京介「……分かったよ、正直に言おう。あやせ、もっとくっつけ」
あやせ「えっ? は、はい……こうです――っ!? お、お兄さん……?」
京介「……何だ、あやせ」
あやせ「あ、あの……お尻に、その……何か硬いものが……」
京介「……これが密着できなかった理由だ、分かったな?」
あやせ「へ、変態! お兄さんはやっぱり変態です!」
京介「……おい、あやせ。これだけは言わせてくれ」
あやせ「お、お兄さん……?」
京介「あやせ、お前は何も悪くないのか? そんな体を押し当てて来て、悪くないって言えんのか?」
京介「背中を素手で触らせ、そのまま胸まで触らせる……しかも甘い吐息付きだ」
京介「それでも、俺が悪いって言えるのか? 俺だけのせいって言えるのか!?」
あやせ「それは……」
京介「はっきり言おう……俺を興奮させたあやせが悪い! お前が可愛くてなおかつエロかったのが悪いんだ!」
あやせ「え、エロ……し、死ね! 変態!」
京介「……ん? 良く考えれば、俺が変態だって知っているのに付き合う……つまり、それを了承したも当然」
あやせ「えっ? な、何を……」
京介「そうか……あやせは変態な俺のことが好きってことか! だったら何も恥ずかしがらなくて良いじゃないか!」
京介「よーし、そうと分かったらあやせにもっと密着して――ぐほっ!?」
あやせ「はぁ、はぁ……落ち着きましたか?」
京介「……はい、落ち着きました」
京介「ち、違う! 俺は中学生じゃなくて、あやせに欲情したんだ!」
あやせ「……同じだと思いますけど」
京介「全然違うだろ! 桐乃や加奈子にはこんなこと思わねーって!」
あやせ「……分かりました。今回は許してあげます」
京介「ほ、本当か? はあ……嫌われたらどうしようかと」
あやせ「でも、不思議ですね……さっきまで不安ばっかりだったのに、今は全然」
あやせ「……お兄さんのそばに、ずっと居れば、ずっとこうやって過ごせるのかな」
京介「だったら、ずっと一緒に居てみるか? あやせがそれで良ければの話だけどな」
あやせ「……嘘、つかないでくださいね」
京介「ああ、通報されたくないからな。あやせのそばに居るよ」
あやせ「……意地悪」
あやせ「そうですね……お兄さん、着替えを貸してくれますか」
京介「ああ、そうだったな。じゃあ、桐乃の服を用意すれば……」
あやせ「ま、待ってください。それは駄目です!」
京介「えっ? 桐乃の服なら着られるだろ?」
あやせ「……わたしが着て、それを桐乃が勘付いたらどうするんですか」
京介「あっ……確かに」
あやせ「だからわたしには、お兄さんの服を貸してください」
京介「分かった、ちょっと待ってろよ」
あやせ(お兄さんが服を取りに行ってる間に、髪でも拭いておこうかな……あれ?)
あやせ(これは……お兄さんの、Yシャツ)
あやせ「…………」
あやせ「…………」スンスン
あやせ(……んっ、なんか……変な感じ)
あやせ(嫌とは思わない……どっちかって言うと……)スンスン
あやせ(……良い匂い、かも)
あやせ(なんか、こう……胸がきゅってなるような……不思議な)スンスン
あやせ(ちょ、ちょっと着てみようかな……よっ……わっ、大きい)
あやせ(やっぱり男の人って、全然体格が違う……それに、匂いも)スンスン
あやせ(……不思議と落ち着く、お兄さんに包まれているような)
あやせ(この匂い……もっと、もっと……欲し――)
京介「あやせ、とりあえずスウェット、を……えっ?」
あやせ「あっ」
あやせ「あ、あの……これは、その……」
京介「……今、嗅いでたよな?」
あやせ「き、気のせいです! 何でわたしがお兄さんのシャツを嗅がなきゃいけないんですか!?」
京介「じゃあ、もう一つ聞くけど……何で着てるんだ?」
あやせ「……っ! それは……」
京介「……それは?」
あやせ「……良い匂いが、したんです」
京介「はい?」
京介「わ、悪くは無いと思います……」
あやせ「じゃあこれ以上聞かないでください! 先に部屋に行ってます!」
京介「あ、あの……着替えは」
あやせ「このシャツでいいです、ダメですか!?」
京介「……もう好きにしてくれ」
あやせ(……お兄さんの、バカ)
京介(あやせが俺の部屋に入ってから数分、ずっと黙ったまま……そろそろ話しかけねーと)
京介「な、なあ、あやせ。お前はどこで寝るんだ?」
あやせ「……留守の部屋で寝る訳にはいきませんから……ここで、寝ます」
京介「そ、そっか……じゃあ、俺は」
あやせ「……待ってください」
京介「何だよ、あやせ(なんとなく予想はついてるけどな……)」
あやせ「……お兄さんと一緒に、この部屋で寝たいです」
京介「……やっぱりそうくるのか」
あやせ「だ、だって……せっかく一緒に居るために泊まりに来たんですよ……」
京介「分かったよ、恥ずかしいけど……一緒に寝るか」
あやせ「……ありがとう、ございます」
京介(……Yシャツから少し下着が、水色か)
あやせ「……お兄さん? どこ見てるんですか?」
京介「な、何でも無いって」
あやせ「それなら問題ないですよね」
京介「それでも……一緒のベッドで寝るってのは、さすがに」
あやせ「わたしはお兄さんを床に寝させたくはありません」
京介「その気持ちはすっげー嬉しいんだけどさ……今は迷惑というか」
あやせ「……お兄さん、わたしと一緒に寝てくれませんか?」
京介(……上目遣い+涙目+弱々しい声。しかし、これは耐えるんだ……耐えろ、耐えろ……!)
あやせ「そうですか……分かりました」
京介(おっ……諦めてくれたか)
あやせ「……わたしは、そんなに魅力ないんですね。うん、まだ中学生だし……やっぱりお兄さんには」
京介(あ、あれ……? 何だこの展開は……)
あやせ「……っ、わたしなんて……っ……やっぱり、お兄さんには……釣り合わ……っ」
京介「だー! 分かった、分かったから! ……一緒のベッドで良いんだな」
あやせ(……や、やったー……ごめんなさい、お兄さん)
あやせ「……はい。お兄さん、もう少しそっちに行っても良いですか?」
京介「ああ、狭くて悪いな。少しでも広く使ってくれよ」
あやせ「大丈夫です。……狭い方が、密着できるから嬉しいです」
京介「……しかし、不思議なもんだな」
あやせ「何がですか?」
京介「何って、あやせとこんな関係になってることがだよ」
あやせ「……そうですね、わたしもまだ少し疑ってます」
京介「俺の妹の友達がこんなにデレるわけがない、って感じだな」
あやせ「で、デレるって……そんな風に言わないでください」
あやせ「それ、今でも言ってますけど」
京介「でも、今は愛情表現みたいなもんだろ? 全然違うって」
あやせ「あ、愛情表現なんかじゃありません……」
京介「……それに、キスもしちまったしな」
あやせ「……そういえば、お兄さん」
京介「ん? どうした?」
あやせ「……お兄さんは今まで、他の女の人と……その、キスしたことあるんですか?」
京介「……それ、聞いてどうするんだ?」
あやせ「……どうもしません、ただ気になっただけです。……何だか、慣れてるような気がしたので」
京介「そ、そうか……まあ、そういうのは知らなくても良いんじゃねえか? 過去のことだし……」
あやせ「……その態度、何か隠していませんか?」
京介(す、鋭い……つーか目が怖いんだって)
京介「い、いや……どうなんだろうな?」
あやせ「……とぼけないでください! またそうやって、わたしを不安にさせるんですか……?」
京介「そんなこと知らなくても、別に問題は……」
あやせ「……知りたいんです、お兄さんが今まで何をしてきたのか、誰がすきだったのか……」
京介「あ、あやせさん?」
あやせ「全部、全部知りたい……わたしのことが本当に好きなのかも、桐乃のことをどう思ってるのかも……」
京介「もしもーし? ……あやせさん?」
あやせ「もしかしたら、他の誰かを……やっぱり、怖い……だから、だからだから 京介「あやせ!」
あやせ「……あっ、ご、ごめんなさい……わたし、何言ってんだろ」
京介「はあ……分かったよ、正直に言う。キスはしたっつーか……されたことはある」
あやせ「……っ!」
京介「話は最後まで聞け。……キスっつっても、あれだ、その……ほっぺたに」
あやせ「……へっ?」
京介「……だから、頬にチュッってされたんだよ。……あやせとする前はそれだけだ」
あやせ「あの……それって、キスって言うんですか?」
京介「……判断は勝手にしてくれ(……相手のことは黙っておこう)」
あやせ「……そっか、そうなんですね。じゃあ、初めては……わたし」
京介「……高三にもなって情けねーけど、そういうことだ」
あやせ「ふふ……いいじゃないですか、もう相手が居るんですから」
京介「……ったく、何でこんな話をしなきゃいけねーんだよ」
あやせ「お兄さん、……えいっ」ギュッ
京介「あ、あやせ?」
あやせ「……なんとなくです、自分に素直になってみました」
京介「仕方ねーな……ほら」ギュッ
あやせ「んっ……お兄さんの匂い、落ち着きます」
京介「……あやせって、匂いフェチだったんだな」
あやせ「ち、違います! わたしはお兄さんみたいな変態なんかじゃ……」
京介「じゃあ……俺も嗅いでいいよな、あやせの匂い」
あやせ「ひいっ!? ち、近寄らないでください! 変態!」
京介「……じゃあ、離れても良いのか?」
あやせ「それは……ダメ、です。……離れないでください、変態」
京介「あやせ……やっぱあやせたんは天使!」
あやせ「なっ……もう、知りません! おやすみなさい!」
京介「ああ、おやすみ。また明日な」
あやせ「……どこも、間違っていません」
京介「それなのに、どうして今日はそんなに冷たいんだよ?」
あやせ「……それは」
京介「それは?」
あやせ「……お兄さんが、あまり会ってくれなかったから」
京介「……たった二日会えなかったからってむくれてんのか? やべー……あやせ可愛いすぎんだろ」
あやせ「ふ、二日もです! ……最低、なんでこんな人と」
京介「悪かったよ、あやせ……今日からは彼女としてもっと大切にするから許してくれ!」
あやせ「い、一度(キス)したくらいでもう彼氏気取りですか!?このヘンタイ!」
京介「……ふっ」
あやせ「何ですか……何がそんなにおかしいんですか?」
あやせ「ど、どういうことですか!?」
京介「あの後俺は、あやせのいい香りに悶々として眠れなかった……だから――」
京介「寝てるお前にキスしまくってやったんだよ! 一度や二度じゃないぞ、十はしただろうな……」
あやせ「へ、変態! 死ね!」
京介「どうだ、一度じゃないんだぜ? これで彼氏を公言しても文句ねえよなあ?」
あやせ「……甘いですね、お兄さん」
京介「甘い……? 確かにあやせたんの香りは甘かったけど……」
あやせ「ち、違います! ……お兄さん、寝ている私にキスしたって言いましたよね」
京介「ああ、男としてはどうかと思うがその通りだ」
あやせ「……あの時、わたし……起きてました」
京介「……なっ」
あやせ(お兄さんが横に居る……どうしよう、寝られない……)
京介「はぁ……はぁ……あやせの香り、頭が……くらくらする」
あやせ(えっ? い、今……何を)
京介「寝てるよな……あやせ、すまん! ――んっ」
あやせ(え、ええっ!? 寝てるわたしに……キス……)
京介「……はあっ。全然収まんねー……もう一度――んっ」
あやせ(はうっ……お、お兄さん……そんな、口の周りまで……)
京介「……余計にムラムラしてきた。もう一度だけ……」
あやせ(ンっ……あっ、そんな……おにい、さん……)
京介「あやせ、あやせ……もっと……あやせが……」
あやせ(あ、あたま……ぼーっと、して……きた……)
京介「……うわっ、物凄く恥ずかしい……なんか、すいませんでした」
あやせ「……そ、それに、わたしも寝ているお兄さんに……キス、しましたから」
京介「あ、あやせ……?」
あやせ「本当ですよ。お兄さんが満足して寝た後、ずっと起きててキスし続けましたから」
京介「ずっとって……どんな感じなのか気になるんだが」
あやせ「知りたいですか? ……じゃあ、特別に教えてあげますね」
京介(あれ? なんか、あやせの表情……ちょっとエロいっつーか、妖艶というか)
あやせ「お兄さんが寝た後、わたしは――」
京介「……んんっ、すぅ……」
あやせ「よく寝てますね……では――んんっ」
京介「……んっ、すぅ……」
あやせ(はぁ……もっと、もっとしたい……今度は舌も……)
あやせ「えろっ……んちゅ……あむ……ずっ、ずずっ……」
京介「んー……んっ、……すぅ……」
あやせ(舌を吸われても起きないなんて……もっとやっても大丈夫かな)
あやせ「耳……かぷ……んっ……。首とか……ぺろ、んれろ……んちゅ……」
あやせ(汗の味……ちょっとしょっぱいけど、お兄さんの香りがする……)
あやせ(シャツを捲って、胸板に顔埋めてみたかったんだ……えいっ)
あやせ(……乳首、舐めてみたらどうなるんだろう)
あやせ「えろん……はむっ……れろれろ……あむ……」
京介「う、……んんっ……」
あやせ「お兄さん、敏感なのかな……ちょっと可愛いかも。んちゅ……んっ……」
京介「……あやせ、お前……変態だな」
あやせ「ち、違います! お兄さんの方こそ、ビクッってなって敏感だったじゃないですか!」
京介「知らねーよ!? 全部お前がやったことだろ! つーか起きてる時にやってくれよください!」
あやせ「い、嫌です! 変態! そんなことしません!」
京介「頼む! あやせ、土下座するから!」
あやせ「し、しません! ほら、今日は一緒に……お買いものに行くって約束じゃないですか」
京介「それも大事だけど、今は……」
あやせ「もう知りません! 置いていっちゃいますよ!」
京介「ま、待てよあやせ、待てってば!」
まあ、そのうちきっと、デレデレになるだろうから心配はしていないが。ただ――
「お兄さん、この服どうですか?」
「良いんじゃね? でも、もっとスカートは短い方が……これとかどうだ?」
「お兄さんが言うなら……着てみても」
「あやせがデレた……よっし! あやせ、次はこの服も」
「な、何ですかこの服! お兄さんの……変態」
変態、という言い方が変わったように感じるのは、きっと気のせいではないはずだ。
終わり
あやせたんはペロリストだった
Entry ⇒ 2012.04.19 | Category ⇒ 俺妹SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「小椋さんが胸パット入れて登校してきた…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334152864/
榊原「ん?どうしたの見崎」
見崎「聞きたいことがあるの」
榊原「何?」
見崎「榊原君は……」
榊原「うん」
見崎「胸は大きいか小さい、どっちが好き?」
女子「」ガタッ
見崎「いいから答えて」
榊原「いや、でも…恥ずかしいし…」
見崎「いいから」ジー
榊原「わ、分かったから見つめるのはやめてよ…」
見崎「どっち」
榊原「…うーん」
赤沢(大きい方って言って恒一君!)
小椋(小さい方…)
見崎「…」
赤沢(やったわ! これで恒一君は私のものに!)
小椋(…)
榊原「み、見崎? どうして黙ってるの?」
見崎「しらない」プイッ
榊原「何で起こってんだろ…」
榊原「おはよう」
勅使河原「おっす、サカキ! あれ? 見崎はどうしたんだ?」
榊原「いや、なんか知らないけど昨日からずっと無視されてるんだ…」
勅使河原「サカキ……それは流石に酷いぞ……」
榊原「はぁ……訳が分からないよ」
綾野「おはよーこういっちゃん♪」ムギュ
榊原「あ、綾野さん!?」
綾野「そんなこと言ってー、ホントは嬉しいんでしょ? ほれほれ♪」ムニュムニュ
榊原「う、うぅ」///
ガラッ
赤沢「おはよ…って何してるのよ、彩!」
綾野「こういっちゃんに抱きついてるだけだよー」ギュー
赤沢「離れなさいよ! ほら、恒一君も何とか言って!」
榊原「いや、言っても意味なかったから…」///
赤沢「…あっそ…そっちがそうくるならこっちだって!」ムギュ
榊原「!?」///
綾野「あ、泉美駄目だよー。こういっちゃんに抱きついていいのは私だけ!」ムニュ
赤沢「そ、そんなこと知らないわよ!私は恒一君のためにやってあげてるだけだから!」/// ムニュムニュ
榊原「」///
勅使河原「なんだこれ」
望月「両手に花だね」
ガラッ
見崎「おはy…」
見崎「…」ジー
榊原「み、見崎…」
見崎「…最低」
榊原「ち、違うんだ見崎! これは不可抗力というか、なんというか!」
赤沢「ちょっとそんな言い方しないでよ!」ムニュムニュ
綾野「そうだよー、こういっちゃんだって喜んでたくせに」ムニュ
榊原「うっ」///
バシッ
榊原「へぶっ!?」
見崎「もうしらない」プイッ
榊原「そ、そんな…」
赤沢「大丈夫、恒一君?」ムニュ
綾野「こういっちゃん痛くない?」ムニュ
榊原「う、うん大丈夫」///
見崎「」イラッ
ベシッ
赤沢「なんか、ごめんなさい…」
綾野「ごめんね、こういっちゃん…」
榊原「…いいよ、気にしてないから…」ヒリヒリ
ガラッ
小椋「お、おはよう!」タユン
榊原「あ、小椋さん、おはよう」
赤沢、綾野、見崎「!?」
勅使河原「あ、あれは…」
望月「ダウト」
小椋「う、ううん、別に!」タユン
赤沢「詰めてたわね」ヒソヒソ
綾野「詰めてたから遅れたんだよね」ヒソヒソ
榊原「そう? ならいいけど」
小椋「うん」
小椋(あ、あれ?)
赤沢「恒一君まさかのスルーね」ヒソヒソ
綾野「気づいてはいるよね?」ヒソヒソ
榊原「ん? どうしたの?」
小椋「な、なんか気づかない?」/// タユンタユン
赤沢「自分から言ったわよ」ヒソヒソ
綾野「恥ずかしがるならやめとけばいいのに…」ヒソヒソ
榊原「? あぁ、ははっ。面白いボケだね」
小椋「え?」
榊原「その胸、ウケ狙いでしょ? 」
小椋「」
小椋「うぅ…」グスッ
赤沢「恒一君、鬼過ぎない?」ボソボソ
綾野「ちょっと由美が可哀想に思えてきたよ…」ボソボソ
榊原「小椋さん?」
小椋「ひ、酷いよ…榊原君…」グスッ
榊原「え、え?」アセアセ
榊原「小椋さん…」
赤沢「あれ? 何か嫌な予感」ボソッ
榊原「…いいよ」ボソッ
小椋「…え?」グスッ
榊原「小椋さんはそんなこと気にしなくてもいいんだよ」
榊原「確かに僕は大きい方が好きだよ。でも胸だけで全て決めるわけないじゃないか」
榊原「そんなことして無理に頑張らなくても」
榊原「僕はそのままの小椋さんが一番好きだよ」ニコッ
赤沢、綾野「」
榊原「ははっ、なんか照れくさいな…」テレッ
小椋「嬉しい!」ダキッ
榊原「わ!? お、小椋さん?」
小椋「わ、私も榊原君が一番好きっ!」///
榊原「え…」
小椋「だ、だから付き合ってください!」///
榊原「…ご、ごめん。僕、見崎と付き合ってるから、それは無理だよ…」
小椋「」
勅使河原「あー、やっぱりかよ。もっと早く言えよ…」
望月「まぁ、順当だよね」
ガシッ
小椋「…」
榊原「お、小椋さん?」
榊原「ひっ!?」ゾクッ
ガラガラッ ピシャン!
勅使河原「お、おい。出て行ったぞ……大丈夫かよ、サカキ……」
榊原「う、うん…」
榊原(…小椋さん凄い目をしてた…あんな目を見たたの初めてだよ……)
望月「ていうか、もうすぐ先生来るのにどうするの、これ…」
赤沢、綾野「」
榊原「…」
榊原(結局、小椋さんはあのまま帰ってこなかった……ちょっと心配だな…)
勅使河原「おーい、サカキ! 一緒に帰ろうぜ!」
見崎「駄目、榊原君は私と帰るの」
勅使河原「別にいいじゃねーかよ、サカキとったりなんてしないからよ」
見崎「駄目」
見崎「榊原君、聞いてる?」
榊原「え!? な、何?」
見崎「……私と一緒に帰るの」ガシッ
榊原「あ、うん」
勅使河原「ちっ、仕方ねーな……またなサカキ!」
望月「またね、榊原君」
榊原「うん、また明日」ノシ
榊原「……ごめんね、見崎」
見崎「何のこと?」
榊原「朝のこと……だよ」
見崎「…」
榊原「勘違いしないでね、どんなことがあっても」
榊原「僕が恋愛対象として好きなのは見崎だけだから」///
見崎「…」/// コクリ
榊原「見崎…」///
見崎「榊原君…」///
チュッ
ガチャ
榊原「ふぅ、ただいまー」
榊原(今日は疲れたな……一時はどうなるかと思ったけど……)
榊原「良かった……」
榊原(見崎の機嫌が良くなったし、き、キスも出来たし……)///
小椋「……何が良かったの?」
小椋「ねぇ、何が良かったの?」
榊原「え、え!? な、なんで僕の家に小椋さんが!?」
小椋「榊原君?」ガシッ
榊原「ひっ!?」ビクッ
小椋「答えて」
榊原「……っ」ビクビク
榊原「お、小椋さんには関係ないよ!」
小椋「ふぅん……そんなこと言っちゃうんだ……」
榊原「…」
榊原「な、何」
小椋「見崎さんとキス、どうだったの?」
榊原「!?」
小椋「そんなに良かったの?」
榊原「な、何で、知って……」
小椋「もう、駄目だなぁ、榊原君は……私以外の女にキスしちゃ駄目でしょ?」ギュッ
榊原「ひっ」ビクッ
小椋「ほら、お詫びにキスは?」///
小椋「可愛いなぁ…榊原君は…」///
榊原「やめてよ…小椋さん…こんなの間違ってるよ……」
チュッ
榊原「!?」
小椋「榊原君に拒否権なんてないよ、黙って私に従ってればいいんだよ」
榊原「でも…こんなの…」
ガシッ
榊原「か、かはっ!?」
榊原(く、首が……)
小椋「もう、五月蠅いなぁ……黙ってよ」ギリギリ
榊原「お…ぐ……ら……さ…ん」
榊原「かはっ、うぅ…」ハァーハァー
小椋「わ、私、何を…」
榊原「…お、小椋さん…」
小椋「大丈夫? 榊原君?」
榊原「な、なんとか…」ガクガク
小椋「ごめんね……でも、これで分かったよね」
榊原「?」
小椋「私に逆らったらどうなるか、ね?」
榊原「」
学校
榊原「…おはよう」
勅使河原「おっす、サカキ。どうした、元気ないな?」
榊原「…うん…色々あって」
勅使河原「…大丈夫か?」
榊原「大丈夫だよ、心配してくれてありがとう」
勅使河原「気楽に相談しろよ?俺たちは友達なんだからさ!」
榊原「うん…ありがとう…」
榊原(ごめん……勅使河原……)
見崎「榊原君」
榊原「あ、おはよう見崎」
見崎「おはよう、じゃない。なんで先に学校行ったの?」
榊原「ご、ごめん…」
勅使河原「まぁまぁ、見崎。そんなに怒んなよ、サカキにだって1人になりたい時ぐらいあるんだろ」
見崎「勅使河原君には聞いてない」
勅使河原「ひでぇ…」
見崎「榊原君?」
ガラッ
小椋「お、おはよう、榊原君!」
榊原「」ビクッ
榊原「お、おはよう」
勅使河原「お、小椋、元気になってんじゃねぇか」
小椋「……」
勅使河原「無視はやめてくれ…」
小椋「さ、榊原君!」
榊原「な、何?」
榊原「うん……」
小椋「聞いてくれるかな…?」///
榊原「……」
小椋「わ、私は榊原君のことが誰よりも大好きです!」///
勅使河原「お、おい…またかよ……」
小椋「だから私と付き合ってくださいっ!」///
榊原「……」
見崎(また無駄なことを)
榊原「……」
見崎「榊原君?」
榊原「……こちらこそ、よろしく」
見崎「」
小椋「ふふっ」///
榊原「そういうことだから……ごめん、見崎」
小椋「えへっ、ごめんね見崎さん」///
前日
小椋「榊原君」
榊原「…なに?」
小椋「私、明日もう一回告白するから」
榊原「……」
小椋「返事は分かってるよね?」
小椋「もう次はないからね?」
榊原「……」
チュッ
小椋「ね?」///
榊原「……」コクリ
榊原「……うん」
勅使河原「おいおい、まじかよ…サカキ…」
見崎「……」
ガチャ
榊原「はぁ…ただいま…」
榊原(疲れた……見崎には悪いことしちゃったけど……)
榊原「これで良いんだよね…」
榊原(考えたって仕方ない…しっかり寝て疲れをとろう…)
見崎「何がこれで良いの?」
榊原「」
お
わ
り
ありがとう
書いてて楽しかった
乙
面白かった
乙
Entry ⇒ 2012.04.19 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
タダクニ「男子高校生と鏡の中の少女」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334756825/
男子高校生と春
~通学路~
ヒデノリ「最近、暖かくなったよなぁ。」
ヨシタケ「そうだな、やっと春がやってきた感じだよな。」
ヒデノリ「周りを見てみろ、桜満開で、入学したての初々しい学生達が溢れ返ってるだろ。俺らも
去年はあんな感じだったよな。」
ヨシタケ「去年…だっけ?何か入学してから5、6年は経ってる気が…。」
ヒデノリ「そこは気にしちゃダメだヨシタケ。ぐるぐる系の日常漫画のタブーだぞ。」
タダクニ「そういうメタな発言をするなよお前等!」
ヨシタケ「まあ、来てもうちは男子校だから、ヤローだろ。」
ヒデノリ「普通だったら新展開として、三周ぐらいは新キャラで話を引っ張るけどな」
ヨシタケ「入学式の時期じゃなくても、この漫画はいきなり新キャラ出したりするから関係ねーよ」
タダクニ「お前等さっきの俺の話聞いてないだろ!?」
ヨシタケ「…ん?どうしたいきなり立ち止まって?」
ヒデノリ「もし……さ、そこの曲がり角で女の子とぶつかったら……俺にも春がくるかな?」
タダクニ「いきなり何言ってんの!?もうお前の頭の中に春が来てるよ!」
ヨシタケ「遅刻遅刻ぅ~とか言いながら、パンを咥えた女の子とか?」
タダクニ「そんな漫画みたいなことあるわけ…」
ヒデノリ「え…?だってこれ、漫画じゃん」
タダクニ「だからメタ発言やめろって!」
ヨシタケ「違うだろ!これは二次創作SSだ!」
タダクニ「…もうツッコミいれるの辞めていい?」
ヨシタケ「だからタダクニの妹の兄って呼ばれるんだよ」
タダクニの妹の兄「いいよそれは…自覚あるし…。それに、今回は俺が主役だからいいの!」
ヨシタケ「自覚あるのかよ…しかもメタ発言してるし。」
ヒデノリ「とりあえず、ちょっとそこの角までダッシュしてみるわ。」
ヨシタケ「健闘を祈る!」b ビシッ
タダクニ「ちょ、辞めとけって!女子高生とも限らないし、男だったらどうすんだよ!」
ヒデノリ「その時は男と付き合う!」キリッ
ヨシタケ「腐女子歓喜!」
タダクニ「そういう事言うな!大事なファンなんだから!」
タダクニ「おい!車とかだったら冗談じゃすまないぞ!危ないって!」
ヨシタケ「大丈夫だ、問題ない。これはギャグ漫画だから。」
タダクニ「アホな事行ってる場合か!止めないと!」
ヒデノリ「うおりゃあぁーっ!ちこくちこくぅぅーッ!」ムタタタタタ
タダクニ「止まれって!しかもまだ遅刻するような時間帯じゃないし!」
ヨシタケ「さすが、こんな時でもツッコミを忘れない。必死だな」プッ
タダクニ「お前ぶっ飛ばすぞ!」
曲がり角まで後1m。
ヒデノリ「さぁ来い!俺の未来のお嫁さん!結婚してください!」
タダクニ「そこまで言っちゃうの!?」
?「えっ!?(結婚!?)」
ドン!
ヒデノリ「ぶべらっ!」
ヨシタケ「おいっ!マジであいつ女の子とぶつかったぞ!先越されたぜ!」
タダクニ「あのセーラー服は真田西高校の子だね。二人とも怪我してなければいいけど…。」
ヨシタケ「タダクニはセーラー服似合いそうだよな。腐女子歓喜!」
タダクニ(もう無視しよう…。)
?「う~ん………」
ヒデノリ(きっと可愛い子に違いない!)「…すみません、遅刻しそうだったもので…大丈夫ですか?可愛いお嬢さん?」
文学少女「…はいっ、大丈夫です!私こそ走っててすいま…せ……」
ヒデノリ「……。」
文学少女「…ん……。」
~♪(例のBGM)
ヒデノリ(いやあああぁぁーッ!)
文学少女(……けっこん……。)(*゚∀゚)=3ムッハー
タダクニ「二人とも、大丈…」
ヨシタケ「行くぞタダクニ、学校に悪い風が吹くまえに…。」
(風を読めよお前…!)ダダッ
タダクニ「え…?ちょ…ヨシタケ!」
(つうかあの子この前の暴力女…)
ヒデノリ(行くなお前等ー!戻ってこーい!頼むから!)
文学少女「………///。」(遠い目)
ヒデノリ(ちくしょう…もうどうにでもなーれ☆)
タダクニ「ちょっ、ヨシタケ!いつまで走るんだよ、もういいだろ!」ハァハァ
ヨシタケ「俺も!可愛い女の子と!ぶつかりてぇんだ!」ハァハァ
タダクニ「そんな偶然、起こるわけないだろ!もう歩いて行こうぜ!」ハァハァ
ヨシタケ「いやだ!ここで辞めたら!誰かさんみたいにチャンスを無駄にしてしまう気がするんだ!」
~グラウンド~
ミツオ君「…へぶしっ!」
ラグビー部員「どうした?風邪か?」
ミツオ君「いや…大丈夫だよ。…誰か噂でもしてるのかな?」
ラグビー部員「それならいいけど…大会も近いんだから、健康管理頼むぜ?」
タダクニ「まだスピードがあがる…だと…?…ハァハァ…ダメだもう限…」
?「…早くしないと遅刻して…」
ドスドス
第二の曲がり角まで1m
タダクニ「あ…」
?(ぶつかる…!)キキーッ!
ドカーン!
タダクニ「おうふっ!」
ちくしょおおぉっー!」ズババババ
※ ヨシタケは無事に時間通り学校に着きました。
?「ちょっとあなた…大丈夫?」ドタドタドタ
タダクニ「…………」死ーン
奈古さん「……タダクニ君…?」
タッビーダツユメヲカナデハジメ♪サイショノページヒライテ♪
タダクニ「……ん…。」パチリ
タダクニ(……あれ?…俺は寝てたのか?……確か朝はヨシタケ達と登校してて…)
奈古さん「……Zzz…。」
タダクニ(……今の状況を簡単に説明すると…俺は今、公園のベンチに寝そべっている…バイト仲間の
奈古さんに膝枕してもらいながら!!何で!?俺は確か朝……そうだ!ヨシタケを追いかけていたら
交差点で……たしか、車に跳ねられたんだ!!……って事はここは…天国か?でも何故奈古さん!?
とりあえず今言える事は……。)
タダクニ「…奈古さんの膝枕、スゲー気持ちいい……」スリスリ
タダクニ(どうせここは天国なんだろ?何で奈古さんがいるのか分からないけど……とりあえず、深く
考えるのがどうでもよくなるくらい奈古さんの太ももは柔らかくて…スゲーいい匂い…)スーハースーハー
奈古さん「……タダクニ君?気付いた?」
タダクニ「……!?奈古さん!?」ガバッ
ちなみに、奈古さんはタダクニをお姫様抱っこして公園まで運びました。
タダクニ「朝……あー!あれ奈古さんとぶつかったのか!てっきり車かと……。」
奈古さん「誰が車よ!相変わらずあんたはデリカシーがないわね!」ゴゥッ
タダクニ「なんでっ!?」バチン
タダクニ「俺も最初、死んだかと思ったし、ここが天国じゃなくて良かったよ。」
奈古さん「アンタねぇ……まぁ、私が見通しが悪いところを走っていたのに原因があるし…
ごめんなさい、悪かったわね。」
タダクニ「いやいや、俺も友達追いかけてたから…お互い様だよ!それに、奈古さんは俺の介抱してくれたし…ありがとう!」
奈古さん「……知り合いを放っておける訳ないでしょ。人として当たり前よ。」
タダクニ「それでも、だよ。」ニコ(膝枕気持ちよかったし…。)
奈古さん「……ふん…。」
奈古さん「そうね……私は病欠って事にして学校休むわ。アンタは?」
タダクニ「俺も学校休むって事で家に帰るよ。……あ、……」
奈古さん「何?」
タダクニ「…せっかくだしさ、どっかに遊びに行こうよ。」
奈古さん「……は?」
タダクニ「俺達さ、バイトでしか話したことないし…せっかくだから、学校サボって遊ぼうよ。」
奈古さん「そんな不良みたいな事……みっともないじゃない。それに私達制服だし、補導されたら…」
タダクニ「そん時はそん時。むしろ一回くらい補導されてみたいし。行こう行こう!」グイグイ
奈古さん「ちょ…コラ!分かった、分かったから!手を引っ張るな!」
ヒデノリ(…もうこの子に気を使うのもやめだ。風使いとしてでなく、人として普通に接すればいいんだ。)
文学少女「……。」ウズウズ
ヒデノリ「た、立てる?」スッ
文学少女(…手……。)「…ありがとう。」
ヒデノリ「……。」ジー
文学少女「……。」ジー
ヒデノリ&文学少女(き、気まずい…)
じゃなくて!何だこれ!?何でお互いに向き合って見つめ合ってるの!?しかも何故か、目線を外し
したくても本能的に目を離せない!……くそ、ここで照れたら余計変な空気に………)
文学少女(な、何か言わなきゃいけないんだろうけど、何も言葉が浮かんでこない…どうしよう…
向こうも真剣な顔をしてるし…何か緊張して…体が…熱い…。)カァ///
ヒデノリ(顔を赤らめるなぁーッ!こっちも恥ずかしくなってくるだろうがっ!何でこの子と絡むと必ず変な空気になるんだよ…!)カァ///
ヒデノリ(…もう駄目だ!このままだとまたこの子の世界に飲み込まれちまう!この状況を打破する
ために言うぞ!!ただ一言、『それじゃ学校あるんで失礼しますね。』とッ!!)
文学少女「……///。」ドキドキ
ヒデノリ(やべぇ、スゲー可愛いよマジで……じゃなくてッ!散々苦しめられたが、これで終わりだ!行くぜ!)
文学少女「は、はいっ!?」ビクッ
ヒデノリ「もしよければ、少しお茶でもしませんか?」キリリ
(なに言ってるんだ俺はーッ!?)
ヒデノリ(やった…!じゃなくて了承するんじゃねーよ!学校どうするんだよこらやべーちょーうれしー!)
ヒデノリ「じゃあ、行きましょうか。」スッ
(何手を差し出してんの俺?バカなの死ぬの?)
文学少女「はいッ!」ギュッ
(あ……つい…繋いじゃった…///)
ヒデノリ(うっひょー手ーやわらけーテンション上がってきたマジで!…もうどうにでもなーれ☆)
奈古さん「それで?繁華街に来たのはいいけど、どこに行く気なの?」
タダクニ「そうだなぁ…。とりあえずお腹空いたし、お昼を食べに行こうよ。マoクでいい?」
奈古さん「マoクって…あんたねぇ、仮にもデートなんだからもっとマシな選択肢はないの?」
タダクニ「え……で、デート?」
奈古さん「男女二人きりで遊んでるだから…デートでしょうが。///」
タダクニ(デートって……あのリア充がよくやる…マジか、俺今デートしてるのか…?奈古さんと!?)
奈古さん「どうしたの?顔赤いけど…?」
タダクニ「えっと…ごめん……デートだと思ったら……何をしたらいいか分からなくなっちゃった…」ガチガチ
とか…そんなんじゃ…///」
タダクニ「ごめん……その、遊びを誘ったのも友達感覚で…いつも仲のいい奴らと遊ぶのと同じノリで…///」
奈古さん「はぁ…どうりで積極的だと思ったら…。私も異性として意識するよりか、その方が楽でいいけど…」
タダクニ「さっき、手も繋いじゃったよね…?ごめん…///」モジモジ
奈古さん「言うな!私まで恥ずかしくなる!もうマoクでいいからさっさと行くわよ!///」
タダクニ「わ…分かったよ」オドオド
タダクニ「席は窓際にいこうか?」
奈古さん「別に、どこでもいい。」
タダクニ「…じゃあ、せっかく空いてるから窓際に行こうよ。」
奈古さん「…。」
タダクニ「どうぞ」ガタッ
奈古さん「…わざわざ椅子なんか引かなくていい。」
タダクニ「いや、まぁ…やっぱりデートだし、女性に気を使わなきゃなって思って…///。」
奈古さん「…じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ。ありがとう。」
タダクニ「……。」ジーッ
奈古さん「…何?どうしたの?」
タダクニ「いや、意外に奈古さんって食べないんだなって思って…」
奈古さん「私は一人前で充分なのよッ!」
タダクニ「ひっ…ごめんなさい…。」
奈古さん「あんたね…本当言葉に気をつけないと、彼女できた時にすぐフられるわよ。」
タダクニ「…すいませんでした。」
奈古さん「…もう気にしなくていいわよ。さ、食べましょうか。」
タダクニ「…う、うん。…じゃあ、気を取り直して、いただきまーす。」アーン
奈古さん「ご馳走様」ドン
タダクニ「えぇッ!?はやッ!」
~喫茶店~
ヒデノリ「…何を頼むか決めました?」
文学少女「えっと…はい。決まりました。」
ヒデノリ「じゃ、店員さん呼びますね…すいませーん。」
店員「何すか?」
ヒデノリ「ブレンドコーヒーと…」
文学少女「…チョコレートパフェをお願いします。」
店員「マジちょー良いチョイスじゃないスか。じゃ、お持ちしますね。ウィッシュ☆」
とりあえず、喫茶店に来たはいいが、緊張して何を話したらいいか全然分からん…
何か…何か話題をふらなきゃつまらない男と思われてしまう…)
文学少女「あ…あの!」
ヒデノリ「は、はい!?何でしょう!?」
文学少女「あの…その、敬語はやめませんか?」
ヒデノリ「…!…そうだね、じゃあお互い敬語はナシって事で。」
(気を使わせてしまったか…)
文学少女「うん!」
店員「おまたせしました~ブレンドコーヒーと~うふふ☆チョコレートパフェだよ~☆わぁ、おいしそー!」
ヒデノリ(チョコレートパフェか…また乙女なモノを…
はっ!?これは…まさか)
夢だったんだよね…)
ヒデノリ(…一緒にたべよう…って事なのか!?やっぱりこの子は漫画みたいな事に憧れを抱いてる子
なんだな…何かだんだんこの子の事が分かってきたぞ。)
文学少女(頑張れ私!ここは緊張せずに普通に言うのよ。キョどったら変な女と思われちゃう!)
文学少女「い…一緒に…食べよ?」キャッルーン☆
(何かぶりっ子みたいな感じになってしまった!)
ヒデノリ「好きです。」
文学少女「えぇっ!?」
(あぶねー!愛しすぎて、何か精神が一巡して変なこと言っちまったよ!)
文学少女「な、何だ、そうだったんだ!」
(勘違いするところだった…)
ヒデノリ「じゃ、じゃあ、遠慮なくいただきまーす!」
文学少女「い、いただきまーす。」
文学少女「…甘くて美味しいね」モグモグ
ヒデノリ「そうだね、二人で食べてるから余計にね。」
(マジ何言ってんの俺!?死にてー!)
文学少女「フーッ!フーッ!」カァッ///
ヒデノリ(何かすんごい興奮してるー!?)
タダクニ「さてと、ご飯も食べ終わったし、どこに行こうか?」
奈古さん「…今日はどこに行っても文句は言わないから、タダクニ君の行きたい所でいいわよ。」
タダクニ「そう?それじゃあ…」
~映画館~
タダクニ「どう?何かデートっぽいでしょ?」
奈古さん「別にデートって言葉にこだわらなくていいじゃない。まぁ、無難なところね。」
タダクニ「さてと、今は何がやってるのかな…」
(えーっと今からすぐ上映されるのは…恋愛モノとアニメ映画か…やっぱり女の子は恋愛モノ好きだよな…)
奈古さん「今やってる映画は全部見たことないから何でもいいわよ。」
タダクニ(デートでアニメも何か変な感じするし、恋愛モノで行くか…。)
「すみません、『恋するアークデーモン』を高校生二枚で。」
タダクニ「所詮、俺たちお客様だし、あまり関心はないんじゃないかな?」
奈古さん「そういうものかしら。
そういえば、今から見るのはどんな映画なの?」
タダクニ「えーっと…昔アークデーモンって呼ばれてたいじめっ子の女の子が、昔いじめていた
男の子に恋をする話…らしいよ。」
奈古さん「…何かどっかで聞いたことあるストーリーね…」
タダクニ「原作は人気ネットコミックらしいからね、多分面白いと思うよ。」
奈古さん「それじゃあ、期待させてもらおうかしら。タダクニ君のチョイスに。」ニヤ
タダクニ「そう言われるとすごいプレッシャーが…つまんなかったらごめんね。」
奈古さん「…せっかくデートしてるのに、文句を言うわけないでしょ。私はそんな女じゃないわ。」
タダクニ「奈古さん…。」
奈古さん「そろそろ始まりそうだし、静かにしましょうか。」
タダクニ「…うん。」
ヒデノリ「すいません、『文学少女と風使い』高校生二枚で。」
文学少女「~♪」
『う…オェぇぇっ!……すまん羽原、やはりトラウマのせいで…』
『いいの…それは私の責任だし…このまま、二人でゲロまみれでぐちゃぐちゃのめちゃくちゃになって…
いっぱい気持ちよく…なろ…?』
『は、羽原ぁッ!好きだおぇぇっ!』
『んはぁ!とひゆきのゲロおいひいよぉっ!わらひももらいゲロしちゃうよぉぉおオエぇぇっ!』
タダクニ(何だよこの映画!ベッドシーンが過激すぎないか!?これでR15指定なの!?)
奈古さん「……///。」
タダクニ「…何かすごい映画だったね…。」ハハハ
奈古さん「そうね…でもなかなか面白かった。」
タダクニ「マジで!?」
ヒデノリ「映画どうだった?」
文学少女「すごく面白かったけど、ヒデノリ君は?」
ヒデノリ「…まぁ、想像以上に面白かったかな」
文学少女「河原のシーンがやっぱり1番良かったかな。」
ヒデノリ「やっさんは本当に河原が好きだな。」
文学少女「ヒデノリ君は好きじゃないの?」
ヒデノリ「まぁ、嫌いでもないかな?」
文学少女「本当は好きな癖に。」
文学少女と風使い→アニメ、能力バトルもの
もしかしたら本当の彼女は、気さくで友達も多いのかもしれないな。)
文学少女「ヒデノリ君、次は本屋に行ってもいいかな?読みたい本があるの。」
ヒデノリ「いいよ、ついでに俺も新しい本を買おうかな。何かオススメとかある?」
文学少女「私が良く読むのは…」
ヒデノリ(なんだろう、今は別の意味で、人生が充実してる気がする…俺は今、幸せだ…。)
~ゲームセンター~
タダクニ「奈古さんってやっぱりあんまりゲームセンターって来ない?」
奈古さん「そうね…友達とたまに少し寄る…くらい。」
タダクニ「ここは2人用のゲームが多いんだ。俺がカバーするから奈古さんは楽しんでね。」
奈古さん「それじゃあよろしく頼むわ。」
タダクニ「まずはガンシューティングから!」
タダクニ「やべ!ゲームオーバーに…。」
奈古さん「……。」スドドドドド
ラスボス『ぬわーっ!』
スゲーアノポッチャリノコゼンクリシタゾ!
アレッテベリーハードダヨナ?
奈古さん「なかなかおもしろいわね。」フゥ
タダクニ「マジで…?」
奈古さん「…リズムに乗ればいいのね…。」
パーフェクト!
パーフェクト!
パーフェクトゥゥーッ!
奈古さん「ちょっと張り切りすぎちゃったわ
///。」
タダクニ「ぐ…次はレースゲーム!」
奈古さん「タダクニ君はやらないの?」ギュイーン
タダクニ「もうゲームオーバーになっちゃったの!」
奈古さん「別に欲しくないけど…」
タダクニ「あれ?おかしいな?今日はうまくいかない…」←1200円使ってる
奈古さん「…ちょっと私にやらせて。」
タダクニ「…え?」
スゲーイッパツデレンゾク2コ!
テンサイカアノコ!?
奈古さん「はい、タダクニ君の分」スッ ←200円使った
タダクニ「あ…ありがとう。」
奈古さん「あれは何?」
タダクニ「ん…あれ?アレはパンチングマシーンだけど…」ズーン
ズガンッ!!
ベストスコアダ!
イマノパンチミエナカッタ…
オトヲオキザリニシテタナ…
タダクニ「うわあぁ~ん!もうやだこの子ぉ!」
奈古さん「……いいわ。」
タダクニ「うおぉりゃああっ!!」ガチャガチャガチャガチャ
奈古さん「……。」
ユーウィン!
タダクニ「やったあぁーッ!勝った!勝ったよ奈古さーん!」ギュー
奈古さん「…良かったわね」ナデナデ
タダクニ「…。」
奈古さん「タダクニ君、どうしたの?」
タダクニ「えっと、やっぱりその、デートの定番だし、思い出になるから…プリクラとか…。」
奈古さん「……遠慮しとくわ。」
タダクニ「…!…そうだね!俺も何か小っ恥ずかしいし…。やめとこうか!」
奈古さん「……。」
タダクニ「…結局、補導もされずに遊び尽くしたね。」
奈古さん「柄にもなくはしゃぎ過ぎて、疲れたわ。」
タダクニ「あれで!?はしゃいでたの!?」
奈古さん「あんなに楽しかったは久しぶりだったからね」ニコ
タダクニ「…!…奈古さん、じゃあ今日のデートは…」
奈古さん「まだそんな事気にしてたの?…そうね…初めてにしては上出来なんじゃない?」
タダクニ「よっしゃあっ!やったぜ!」グッ
奈古さん「…そんなに嬉しい?」
タダクニ「え?…いや…まぁ…何か嬉しいんだよね。
また、予定が合ったら遊びに行こうよ。」
奈古さん「…いいわよ。…今日は…ありがとう///」
タダクニ「…え…?…あ……うん///」
奈古さん「なんで?」
タダクニ「今日行ったゲーセンは良くうちの学校の奴らが来るからね。はち合わせしなくて良かった
よ。」
奈古さん「…それは、私といたのを見られたくなかった……って事?」
タダクニ「うん、見つかると厄介なんだよな~この前なんか囲まれちゃってさ、ただの道案内だったのに…」
奈古さん「……。」
タダクニ「…奈古さん?」
奈古さん「…何でもない、気にしないで…」
タダクニ「……?」
文学少女「うん、楽しい時間が過ぎるのは早いからね。」
ヒデノリ「…ああ、そうだな…///。」
(無自覚で言ってるとしたら…なんて恐ろしい子なんだろう…。)
タダクニ「あ」
ヒデノリ「ん?」
タダ&ヒデ(うわああぁぁっ!出会っちまったぁー!知り合いと!)
タダクニ(しかし、幸運な事に、相手も女の子を連れている!)
ヒデノリ(無難に言い訳すれば、簡単に回避できる!)
奈古さん「……。」
文学少女「ひっ!」ビクッ
「…おーす、タダクニ。俺は今、知り合いの子とたまたま会って、途中まで一緒に帰ってるんだけど…
お前は?隣にいる人は…彼女?」
タダクニ(やられた!先制をとられた!しかも分かりやすい説明口調で若干の違和感も感じるが
状況が状況なだけに下手に言及すると自爆するおそれがある…しかし、これがお互いの幸せのための最善策…
テンプレ通りの言い訳をするのがベター…!)
「はは…何言ってんだよ、この人はバイト仲間、ヒデノリと一緒で、途中まで一緒に帰ってるんだよ。」
ヒデノリ「そっか…じゃあ、一応俺、彼女を送っていかなきわゃ行けないから、また明日な!」
タダクニ「うん、じゃあな~。」
(ふぅ、何とか危機は去ったな。)
奈古さん「…。」
タダクニ「…奈古さん、俺たちも帰ろうか…。」
奈古さん「…タダクニ君、私の家こっちだから。それじゃ、またバイトで。」ダッダッダ
タダクニ「あ、奈古さん!……
何か、俺…マズイこと言っちゃったかな……分からない…」
奈古さん(ごめんなさい…タダクニ君…。)ダッダッダ
タダクニ(……奈古さん…。)
文学少女「ありがとう、ヒデノリ君。今日はとても楽しかった。」
ヒデノリ「こちらこそ、俺も普段友達と遊ぶのと違う楽しさがあって…すごく楽しかったよ。」
文学少女「…わ、私も…。」
ヒデノリ「……あ、あのさ!最後に…番号とアドレス交換しよう…よ…。」
文学少女「…うん!いいよ!」
ヒデノリ(良かった~断られたら割腹自殺するところだったわ…)
「じゃあ、赤外線で受信して…」
文学少女「え?Bumpじゃなくて?」
ヒデノリ「スマホかよ!?」
ヒデノリ「……帰ったらまた連絡するよ。」
文学少女「うん。」
ヒデノリ「メールもいっぱいしよう!電話も!」
文学少女「…うん!…///」
ヒデノリ「そしてまた!一緒に出かけよう!俺と二人で!」
文学少女「うん!」
ヒデノリ「…じゃ、また!」ダダダ
文学少女「気を付けて帰ってねー!さようならーっ!」
ヒデノリ(…俺はもう、決意した。クサイ台詞を言いまくっても、全然恥ずかしくない。
いつか俺は…あの子に告白して…あの子の彼氏になる!)
~ピザ屋~
タダクニ「ちーっす。」
奈古さん「…ちーす。」
タダクニ「…あれ?ヤスノリは?」
奈古さん「まだ来てないわ。遅刻じゃない?」
タダクニ「…そ、そっか。」
奈古さん「……今日は結構忙しいから配達に行って。私が厨房をやるから。」サクッサクッ
タダクニ「……うん、準備するね。」
(いつも通りの…奈古さん…だよな?)
奈古さん「……。」トントントントン
奈古さん「……何?」
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに…」
奈古さん「ごめんなさい、両方予定が入ってるの。」
タダクニ「……じゃあ、来週は?」
奈古さん「……来週も。」
タダクニ「…再来週。」
奈古さん「無理ね。
タダクニ「…ねぇ、予定って何?そんなに忙しいの?」
奈古さん「…何であなたに私のプライベートを詮索されなきゃいけないの?そんなんだから彼女できないのよ。」
…怒ってるの?」
奈古さん「…別に怒ってない。」
タダクニ「俺、何か悪いことした?」
奈古さん「だから、怒ってないから。」
タダクニ「もし、俺が失礼な事したなら謝るよ。ごめん。」
奈古さん「…!…怒ってないから謝らないで…!」
タダクニ「怒ってるじゃないか!」
奈古さん「怒ってないって言ってるでしょっ!!」バンッ!
タダクニ「…分かった、それならもういい…。」
奈古さん「……ぁ…。」
タダクニ「……配達に行ってくる。」バタン
タダクニ(……くそっ…つい熱くなってしまった……。)
奈古さん「……悪いのは……全部私なのに……。」
タダクニ(……。)
奈古さん(…ごめんなさい……。)
タダクニ「次の日から突然、奈古さんはバイトを辞めた。」
奈古さん「……。」
―――――――
タダクニ「えっと、やっぱりその、デートの定番だし、思い出になるから…プリクラとか…。」
奈古さん「……遠慮しとくわ。」
タダクニ「…!…そうだね!俺も何か小っ恥ずかしいし…。やめとこうか!」
―――――――
プリクラを撮りたくなかったのは、自分に自信がなかったから。
タダクニ「…あ、そういえば今日は運が良かったな。」
奈古さん「なんで?」
タダクニ「今日行ったゲーセンは良くうちの学校の奴らが来るからね。はち合わせしなくて良かった
よ。」
奈古さん「…それは、私といたのを見られたくなかった……って事?」
タダクニ「うん、見つかると厄介なんだよな~この前なんか囲まれちゃってさ、ただの道案内だったのに…」
―――――――
彼が、私なんかと一緒にいたらバカにされる…という意味で言ったわけではないのは分かってる。
でも…彼が友人達にバカにされるのは…目に見えている。
奈古さん「……。」
文学少女「ひっ!」ビクッ
―――――――
彼の友人が連れていた女の子…
凄く可愛かった…。
私なんかよりも全然…!
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに…」
奈古さん「ごめんなさい、両方予定が入ってるの。」
タダクニ「……じゃあ、来週は?」
奈古さん「……来週も。」
タダクニ「…再来週。」
………
……
…
―――――――
せっかく彼が私を気にかけてくれたのに…
私は彼の気持ちを無下にしてしまった。
奈古さん「……私って…ぅ…本当に……最低だ…。」ポロポロ
タダクニ君…。
タダクニ「いやいや、俺も友達追いかけてたから…お互い様だよ!それに、奈古さんは俺の介抱してくれたし…ありがとう!」
タダクニ「…せっかくだしさ、どっかに遊びに行こうよ。」
タダクニ「さっき、手も繋いじゃったよね…?ごめん…///」モジモジ
―――――――
タダクニ君……!
タダクニ「いや、まぁ…やっぱりデートだし、女性に気を使わなきゃなって思って…///。」
タダクニ「奈古さん!あのぬいぐるみ欲しいでしょ!?とってあげるよ!デートだし!
俺UFOキャッチャー得意なんだ!」ダダッ
タダクニ「やったあぁーッ!勝った!勝ったよ奈古さーん!」ギュー
―――――――
謝りたい…!
奈古さん「…そんなに嬉しい?」
タダクニ「え?…いや…まぁ…何か嬉しいんだよね。
また、予定が合ったら遊びに行こうよ。」
奈古さん「…いいわよ。…今日は…ありがとう///」
タダクニ「…え…?…あ……うん///」
―――――――
会いたい!
タダクニ君に…会って謝りたい
タダクニ「俺が思うに…奈古さんはもっと自分を磨いた方がいいな。」
ヤスノリ「そうだな。せめてな。」
タダクニ「もっと努力しようぜ、奈古さん!」
ヤスノリ「努力が足りない。」
奈古さん(クソうぜー!こいつら!)
―――――――
奈古さん「……はっ…!」
ヤスノリ「なぁ、タダクニ。鏡の中のあの子に、もう一度会えねーかな…。」
タダクニ「…不可能だろ…だが…俺はあきらめないぜ…!」
奈古さん「さっさと行けぇーッ!」
―――――――
奈古さん「……もう泣いてる場合じゃない……。」ニヤ
奈古さんがバイトを辞めて半年後。
俺にとって奈古さんは過去の人となっていた。
ヨシタケ「はー!やっと授業が終わったぜ!」
タダクニ「今日は何か一日が長く感じたなぁ~。放課後、どっか遊びに行こうぜ。」
唐沢「今日は生徒会が休みなんだ、俺も付きあわせてくれ。」
モトハル「じゃ、俺も。」
ヒデノリ「…悪い、俺はパスな…。」
モトハル「どうせ彼女だろ?…行ってこいよ。」
唐沢「早く行け。彼女を待たせるな。」
ヒデノリ「ごめん皆!また次回誘ってくれ!」ダダ
タダクニ「ヒデノリと遊ぶ回数…結構減ったな…。」
モトハル「仕方ないだろ、彼女ができるってそういう事だ。俺達にだって、いつできるか分からないんだ、お互い様だろ。」
ヨシタケ「…過去に童貞力を高めろとか言ってた奴の台詞とは思えねーな。」
唐沢「確かに。」
モトハル「うるせーな…そういえば唐沢、お前、隣の家の女の子と仲いいんだろ?付き合わないのか?」
唐沢「…面白い冗談だな、モトハル。」
タダクニ「……あれは…!?」
モトハル「分析しろ…あれは中央高校の制服。細いフレームの眼鏡、髪を後ろで縛っているな。
身長は170cmくらい、体格はスレンダーだが、肩幅があるな。おそらく、スポーツをやっている子だろう。」
唐沢「あの頃と比べ、分析力が上がったな、モトハル。」
ヨシタケ「なんか的確過ぎて気持ち悪いな…。」
モトハル「いちいちうるせーなヨシタケ…どうした?タダクニ?」
タダクニ(…間違いない!)ダッ
ヨシタケ「あ、おい!タダクニ!」
タダクニ「…はっ…ハァ……ハァ…」
?「別に…そんなに走らなくても良かったのに。」
この低くて……やさぐれた感じの声…やっぱり……!
タダクニ「奈古さん!!」
…今日はタダクニ君にどうしても伝えたい事があるの。着いて来て。」
タダクニ「…うん、分かった。」
半年ぶりにあった奈古さんは…全体的にスリムになっていて…雰囲気は一緒なんだけど、なんとなく
…明るくなった様な気がした。
タダクニ「それで奈古さん…話って?」
奈古さん「……私がバイトをやめた前日の事…覚えてる?」
タダクニ「うん…覚えてる。」
は…ないと思っていた。」
タダクニ「……。」
奈古さん「タダクニ君が私の容姿なんか気にせず、遊んだり、優しく接してくれてたのは…分かってた。
でも、それが私には申し訳なく感じて…惨めな気持ちになって…貴方に当たってしまった。」
タダクニ「…うん。」
奈古さん「だから、どうしてもタダクニ君に謝りたくて…今日、会いに来たの…ごめんなさい。」
タダクニ「俺の方こそ…奈古さんの気持ち分かってなかった…俺も…怒鳴ったりしてごめん。」
奈古さん「いい…悪いのは全部私だから…ごめんなさい…。」
やば…つい抱きしめちゃったけど…いいよね…。
それにしても…奈古さんスリムになったけど…筋肉質だなぁ…
奈古さん「……ありがとう、タダクニ君のそういう所…私は好きよ。」
タダクニ「…えぇっ!?」
タダクニ「え?…もしかして、俺まだ何かやらかしてた!?」ビクゥ
奈古さん「ある意味ね…。」
そう言って奈古さんは、いつもの赤い三角巾を頭に巻き、縛っていた髪をほどいた。
奈古さん「…今からやる事は…目が疲れるから滅多にやらない。良く、目に刻み込みなさい。」
タダクニ「…奈古さん?一体何を…」
奈古さん「あの時…貴方がどうしても会いたいってって言うから…やって来たのよ。
鏡の中から……。」
俺は確かに見た。あの時、凸面鏡の中に見た…あの美少女を…現実で!!
タダクニ「間違いなく…あの時の子だったよ…。」
奈古さん「あの時、あんた達に自分を磨けって言われてかなり努力したのよ?」フフン
タダクニ「今の奈古さんも素敵だけど…俺は凸面鏡の奈古さんも、髪を縛っている奈古さん、三角巾を巻いてる奈古さん、バイトしてる時の奈古さん…」
タダクニ「後、怒ったり、笑ったり、恥ずかしがったり、泣いたり、はしゃいだりしている奈古さん…そして」
タダクニ「初めて会った時の仏頂面した奈古さんも、素敵だと思うよ。」
奈古さん「…最初から…悩む事なんてなかったか…。」
奈古さん「……何?」
タダクニ「…今度の土日…暇?また遊びに行こうよ。」
奈古さん「……またちゃんと、エスコートしなさいよ。
……デートなんだから。」
タダクニ「…もちろん。」
やっぱり奈古さんは最高です!
カナシイヨールッガ♪ボクラヲツッツーム♪
~♪
ハイ!ハイ!ハーイッ!
ジョシッコーオッセーハ!イジョッオーッ!フゥー☆
女子高生は異常 ~彼氏~
ヤナギン「名護おぉっ!ここで会ったが百年目!勝負だ!」
名護「……また貴女なの。」
羽原「もうやめておいた方が…。」
生島「止めたって無駄だよ、あいつは死なない限り、勝つまで何度でも挑み続ける…柳はそんな奴さ。」
羽原「ヤナギンはどうなってもいいけど…相手の人に迷惑じゃ…」
ヤナギン「コラァッ!聞こえてんぞフラットチェストがッ!!」
ヤナギン「は!彼氏だぁ!?あんたみたいな仏頂面の女に彼氏なんか…」
彼氏「ごめん、ナゴさん!遅れちゃって…。」
名護「全然待ってないわ。いきましょ。」ギュッ
生島「うわ…腕組んでる…。」
羽原(真田北高の男子か…いいなぁ……私もいつか…としゆきと……///。)
彼氏「ナゴさん、今日はどこに行きたい?」
名護「貴方が自由に決めていいわ。私は、せっかくデートしてるのに文句を言う様な女じゃないわ。」
彼氏「…前も似たような事言ってなかった?」
名護「さぁ?どうかしらね。」クスクス
羽原(あの二人を私と、としゆきにしたら…ふわぁぁ……///)
ヤナギン「ちくしょおぉっ!!名護のヤローッ!!」
生島「もうやめろって…惨めなだけだぞ…」
羽原「ん…んあ…///ダメだよとしゆき…私達まだ…高校生なんだよ……///」
ヤナギン「なー。どうやったら彼氏ってできるんだろうな?」
生島「…は?」
ヤナギン「なー、彼氏って…」
生島「みっともねぇ事言ってんじゃねえぇぇーッ!」バキッ!
ヤナギン「…グガァッ…!」ブッシャァアァァ
~終~
男子高校生の日常のSS、もっと増えたらいいな。
ここまでお付き合いありがとうございました。
Entry ⇒ 2012.04.19 | Category ⇒ 男子高校生の日常SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
セイバー「私のアホ毛を士郎のお尻にぶちこみたい…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334752402/
士郎「道場にいたのかセイバー」
セイバー「士郎」
セイバー「少々精神統一を」
士郎「さすがはセイバーだな。晩飯だぞ」
セイバー「ぜひ行かせていただきます」
士郎「さあ行こう」
セイバー(士郎……いい尻してはる……)
セイバー(でもばれたら士郎に嫌われてしまう…)
士郎「どうしたセイバー」
セイバー「いえっ何でも」
士郎「そっか」
セイバー「そうです」
セイバー(ああああああああああああ挑発的にお尻フリフリしおってからにいいい)
士郎「はいっ!?」
セイバー「あっいえっその……早く士郎の作ってくれた料理に箸をぶちこみたいなあと!」
士郎「はは、食いしん坊だなあセイバーは」
セイバー「いやあ」
士郎「いただきまーす」
桜「やっぱり先輩の作った料理はおいしいです」
凛「そうねー、一家に一台士郎だわ」
凛「しょうゆしょうゆっと」
セイバー「ひゃわっ!?」
凛「ああごめん頭に触れちゃった?」
セイバー「いえ大丈夫です」
セイバー(あああやばいやばいやばい)
桜「手伝います」
士郎「サンキュー」
桜「……先輩」
士郎「なに」
桜「今日、セイバーさんずっと先輩のこと見てましたよね」
士郎「そうか?」
桜「そうです」
凛「それは……アレかもしれないわね」
士郎「あれって?」
凛「ホラ……なんていうか……魔力供給足りてないんじゃない?」
士郎「あっ……」
士郎(そういえば最近ご無沙汰だった……)
凛「そうね。女の子に恥かかせるものじゃないわ」
士郎「ちょっとセイバーの部屋行ってくる」
凛「がんばってきんさい」
士郎「セイバー、ちょっといいかな」
セイバー「えっ!?あっちょっと待ってください」
ドタンバタン
セイバー「ど、どうぞ」
士郎「おじゃまします」
セイバー「ど、どうしたのですか」
士郎「セイバー……あのさ」
セイバー「はい」
士郎「今晩……セイバーの部屋にまた来てもいいかな?」
セイバー「えっ!?」
セイバー(ばれてたあああああああ!)
セイバー「すみませんすみませんそうじゃないんですあの」
士郎「いや!いいんだ……気付かなかった俺が悪いんだ」
セイバー「えっ?」
士郎「こういうのって言い出しにくいしさ……俺が配慮すべきだったよ」
セイバー「嫌じゃ……ないのですか?」
士郎「嫌なんかじゃないよ。俺の方こそセイバーとしたかったんだ」
セイバー(アナル準備おっけええええええ!?)
士郎「趣味っていうか……セイバーの前だけさ」
セイバー「魅せられていたのですね(私のアホ毛に)…」
士郎「うん…魅せられてたのかもしれない(セイバーに)」
士郎「思えばあの瞬間からかもな……」
士郎「セイバーが召喚された瞬間からそうだった」
セイバー「ええええええ!?そんなに前から!?」
士郎「ああ」
セイバー(士郎のお尻もムズムズしていたのですね……)
セイバー「はい…待っています」
セイバー(いっぱいアホ毛洗っておこう)
凛「どうだった?」
士郎「なんとか」
凛「なら安心ね。にしてもセイバーもそうならそうと言えばいいのに」
士郎「遠坂だったら言えるか?」
凛「さあどうかしら」
士郎「しかし落ち着かないな」
凛「お風呂までテレビでも見てなさいよ」
士郎「そうする」
セイバー「はい……どうぞ」
士郎「し、失礼します」
セイバー「ふふ、緊張しているのですか?」
士郎「そりゃあそうだよ。セイバーはしてないのか?」
セイバー「してます、私も」
士郎「セイバー……」
セイバー「士郎……」
ドサッ
セイバー「では士郎…お尻を出してください」
士郎「え?」
セイバー「え?」
士郎「いやいやいやいや!それはさすがに恥ずかしすぎるよ!」
セイバー「な、何をいまさら!今宵はそのための儀ではないですか!」
士郎「まじで!?セイバーちょっとそれはアブノーマルすぎるぞ!」
セイバー「士郎も了承してくれたではないですか!」
士郎「いや俺はもっとノーマルなやつを」
セイバー「ノーマルだろうがアブノーマルだろうが、まずはお尻を出さなければ始まらないではないですか!」
士郎「そうなの!?」
士郎(セイバー、いつの間に覚えたんだそんな事)
セイバー(やっと入れられる……入れられるうううううう)
セイバー「いいも悪いも、望むところです」
士郎「でもその……お尻って何ていうか不浄な所だろ?それを」
セイバー「構いません!この瞬間のために私は生まれてきたのかもしれない」
士郎「そんなに!?」
士郎(セイバーどんだけアナル舐めがしたいんだよ!)
士郎「じゃあ……頼む。やってくれ」
セイバー(きたあああああああああああああああ)
セイバー(とうとうこの時が……)
セイバー(まずはお尻の穴を広げよう…)
ググッ
士郎「うっ……」
士郎(やばい……スースーする)
セイバー(今から入れるんだ……ここに!)
士郎(ああやばい……セイバーの視線を感じる……)
セイバー(アホ毛の照準をあわせなければ……)
サワサワッ
士郎(くっセイバーの髪の毛がお尻にあたってくすぐったい)
士郎(何やってるんだよセイバー)
セイバー「はあはあ」
士郎(すげえ息が荒い!)
セイバー(よし!照準があった!いきます!)
セイバー「エクス……!」
士郎「……めだ」
セイバー「カリ……え?」
士郎「だめだやっぱり恥ずかしすぎるううううう!」
バッ
セイバー「あっ士郎!どこに行くのです!?」
セイバー(寸止めえええええええええええ!?)
士郎「すまん」
凛「その着崩れから見て、セイバーとことにおよんでいたんじゃないの?」
士郎「その通りなんだが……」
士郎「途中で逃げてきた」
凛「はっ?」
士郎「逃げてきちゃったんだよ…」
凛「……士郎、最低よそれ」
士郎「ああ、最低だな俺は」
凛「何があったのよ」
凛「セイバーが」
士郎「開始早々お尻を出せっていいだしたんだよ」
凛「…お尻?前じゃなくてお尻?」
士郎「この時点ですでに嫌な予感はしてたんだよ。普通最初はキスからだろ」
凛「士郎の前戯理論はどうでもいいのよ。で?」
士郎「しぶしぶお尻を出したんだけど……セイバーがそのお尻に顔を近づけてきたんだよ」
凛「ええ?ずいぶんとなんというか…AVのみすぎって感じね」
士郎「そうなんだよ……めっちゃはあはあしてたし」
凛「それでなんで逃げてくるのよ」
士郎「お尻を異性に舐められそうになったんだぞ?恥ずかしくて逃げてきたよ…」
凛「あー…。まあ士郎はAV男優じゃないしね」
士郎「もっとこう……普通に生きたかったんだよ俺は」
凛「まあ…気持ちはわかるわ」
凛「私だって相手にしょっぱなからお尻なめられたらちょっとひくわ」
士郎「だろ?セイバーの部屋はもうソープランドだよ」
凛「でもさ、逆に考えてみて。それくらいセイバーは士郎のことが好きってことじゃない」
士郎「え…」
凛「そういうことをいきなりできるくらい士郎のこと愛してるのよ…多分」
士郎「そうかな…」
凛「士郎だってやろうと思えばセイバーのお尻くらいなめられるでしょ」
士郎「まあ…な」
凛「そういうことよ」
士郎「そういうこと…か」
士郎「言われてみれば、俺はセイバーに清廉なイメージを勝手に押し付けていたのかもしれない」
士郎「受け止めてやらなきゃな」
凛「その調子よ」
士郎「それにしてもらったら案外気持ちいいかもしれないしな」
凛「ばか」
士郎「はは」
士郎「セイバーに謝ってくるよ」
凛「うん。がんばれ」
セイバー「寸止めなんて……あんまりです士郎…」
シコシコ
セイバー「もうこの際自分で自分のアナルにぶちこむしか…」
セイバー「よっ…と…」
セイバー「あれ……ちょっとできそう」
セイバー「はっ……!」
士郎「セイバーちょっといいか」ガチャッ
セイバー「」
士郎「」
セイバー「よ……ヨガです」
士郎「…そうか…ヨガは健康にいいもんな…」
セイバー「はい…」
士郎「…」
セイバー「…」
士郎「ちょっと一回ヨガやめてもらっていいかな」
セイバー「固まってしまって動けないんです」
士郎「…助けてもいいか?」
セイバー「ぜひ…お願いします」
士郎「なんの」
セイバー「…」
士郎「…」
士郎「さっきのことだけど」
セイバー「いえ…もういいのです」
士郎「セイバー」
セイバー「士郎のお尻をお借りしようとした私が厚かましかったのです」
セイバー「この欲望は……自分自身で発散することにします」
士郎「ちがう!」
セイバー「え…」
士郎「俺はセイバーが嫌いだから逃げたんじゃない」
士郎「俺の器の狭さゆえに…だ」
セイバー「……」
士郎「気付いたんだ。どんな性癖だろうとセイバーはセイバーだって」
セイバー「気を使わないでください」
士郎「待ってくれ。この際だから言うが」
士郎「俺持ってるんだ実は……金髪外人さんが出てくるエロ本を」
セイバー「えっ…」
士郎「セイバーに嫌われてくないからだまってたけどさ」
セイバー「そんなことで嫌いになるはずありません」
士郎「ああ、サンキュー。でも俺もそれと同じことなんだ」
士郎「そのままのセイバーが好きなんだよ俺は」
セイバー「士郎…」
セイバー「いいのですか……こんな私で」
士郎「そういう言い方はもうなしにしよう」
セイバー「士郎……ありがとうございます」
士郎「礼もいらないよ」
士郎「さっ始めよう!パンツぬぐぞセイバー」
セイバー「はい……はい」
士郎「きてくれ、セイバー」
セイバー「はい」
セイバー(照準セット)
セイバー(全魔力解放……!)
セイバー「エクス……」
士郎「ちょっと待った!」
セイバー「士郎おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおいい加減にしてください頼みますからいい加減にしてくださいこちらはもうとっくに限界なんで
すよ魔力がはちきれんばかりにほとばしっているのですよしたくてしたくてうずうずしてるんですよですから」
士郎「わかった!落ち着いてくれセイバー!提案があるだけだ」
士郎「エクスカリバーで掛け声はやめよう」
セイバー「はい?」
士郎「カリバーンにしよう。そっちの方が俺たち二人の作業って感じがする」
セイバー(その無駄な乙女ちっくっぷりはやめていただきたい)
セイバー「わかりました。では」
士郎「待った!」
セイバー「何ですか!!!!!!!!!!!!」
士郎「優しくたのむ」
セイバー「了解!!!!!!!」
士郎「来い!」
セイバー(照準セット。魔力全開放)
セイバー「カリ……」
セイバー「バァァァァァァ
アーチャー「ローゥ……アイアス!」
バシィィィィィィィィィン
士郎「!?」
セイバー「士郎のアナルが障壁によって防がれた!?」
アーチャー「危ないところだったな衛宮士郎」
セイバー「アーチャー!?」
士郎「なんだって?」
アーチャー「凛に何か嫌な予感がするから様子を見てくるよう言われたのだ」
アーチャー「私はセイバーのモノがお前の尻の穴に入って来ぬよう防いでやったのだ」
セイバー「くっアーチャー!」
士郎「お前には関係ないだろう!これはセイバーの愛情表現であって」
アーチャー「勘違いしているようだな衛宮士郎」
アーチャー「よもや貴様のアナルに入ってくるのがセイバーの舌だなどと思ってはいまいな」
士郎「えっ」
アーチャー「今セイバーが入れようとしていたのは…」
士郎「……え」
士郎「じゃあ…」
アーチャー「理解したか。貴様は今後ろの貞操を奪われかけていたのだ」
アーチャー「やれやれ……凛は貴様を焚きつけたことを後悔するだろうな」
士郎「セイバー…」
セイバー「士郎、何をいまさら驚いているのです」
セイバー「私を受け入れてくれるといったのではありませんかっ」
士郎「……」
セイバー「知らなかったのですか…私がアホ毛をあなたのアナルに入れたがっていたことを」
士郎「すまん…セイバー。俺はてっきり」
セイバー「…私は愚かな女です」
セイバー「一人で浮かれたり沈んだり…」
セイバー「士郎は全く気付いていなかったというのに」
士郎「セイバー聞いてくれ」
セイバー「聞きたくありません!」
ダッ
士郎「セイバー待ってくれ!」
アーチャー(深夜に騒ぎすぎだろうこいつら…)
アーチャー「君の嫌な予感は的中したよ。完全にこじれてしまった」
凛「やっぱり……うわー私のせいかな」
アーチャー「衛宮士郎をその気にさせてのは君の責任だな」
凛「どうなったの二人」
アーチャー「セイバーが飛び出していった。それを小僧が追いかけて行ったよ」
凛「やっちゃったわね」
アーチャー「やってしまったな」
凛「そうね……入れられるよりはマシよね」
アーチャー「ましだとも。ずっとな」
凛「そういえば、どうなってたのこの後」
アーチャー「何がかな」
凛「士郎とセイバーよ。あんた知ってるはずでしょ」
アーチャー「それを私に言わせるのか君は」
凛「いいじゃない。教えてよ」
アーチャー「さあな。私の未来と奴の未来では違うかもしれないからな」
アーチャー「しかし奴は衛宮士郎だ」
凛「うん」
アーチャー「とだけ言っておこう」
凛「何よそれ」
セイバー(士郎に嫌われてしまった)
セイバー(私の性癖を知った士郎のあの顔)
セイバー(思い出したくもない…)
セイバー(もういられない……士郎と一緒には)
士郎「見つけたぞ」
セイバー「士郎!?なぜわかったのです?」
士郎「さあな。好きだからかもな」
セイバー「もういいんです。士郎わかっています」
セイバー「士郎は優しいからそうやって言うのです」
セイバー「もはや私は士郎に抱きしめてもらう資格はないのです」
士郎「セイバー」
ギュッ
セイバー「!?」
士郎「資格なんていらなかったな」
セイバー「離してください!私はけがらわしい存在です」
士郎「なあ」
セイバー「離してください!」
士郎「入れてもいいよ俺の穴に」
セイバー「えっ……」
士郎「俺は鈍感だからな」
士郎「セイバーがどうしたいか悟ったりはできないみたいだ」
士郎「だから言ってくれ。その性癖を発散させてもいいし、セイバーが治したいんなら一緒に治してもいいし」
士郎「セイバーが望むことをしたいんだ」
セイバー「……」
セイバー「ほ、ほんとは…」
セイバー「あ、アホ毛なんかじゃなく…ふ、普通の…」
セイバー「普通の…愛の営みがしたかったんです…でも…」
セイバー「アホ毛が……言うことを聞いてくれなくて…」
士郎「そうか…」
セイバー「はい……ってええええええええ!?ムリムリムリ無理です!」
士郎「きくんだセイバー」
セイバー「やめてくださいゾッとします!」
士郎「いいかセイバー。髪の毛ってのは切っても生えるんだ」
セイバー「私のアホ毛は生えないんです!」
士郎「痛みを感じないほど超再生させる」
士郎「これを見てくれ」
セイバー「それは…発毛剤」
士郎「ああ。生前切嗣が使っていたモノだ」
士郎「アホ毛を切った瞬間にこの発毛剤を強化してふりかける」
士郎「新しいまともなアホ毛が生えてくるって寸法さ」
士郎「限る。実はこの発毛剤は性欲を抑える効能があるんだ」
セイバー「そうなのですか?」
士郎「ああ。切嗣が『生え際がやばくなってきたのは男性ホルモンのせいかもしれない』とか言って
性欲を抑える効能を液体に付与したらしいんだ』
士郎「これを強化して振りかければいけるさ」
セイバー「でも……痛いのは?」
士郎「多分アヴァロンがあれば大丈夫だろう。手をつないていよう」
士郎「ああわかってる。俺だってもし自分のあそこを切るなんてことになったらゾッとするさ」
士郎「でも今だけ、今だけ勇気を出してくれセイバー。王様だろ、セイバーは」
セイバー「…」
セイバー「はい…わかりました」
セイバー「しかし、王としてではなく、あなたを愛する一人の女性として勇気を出します」
士郎「その意気だ」
セイバー「お願いします」
士郎「トレース、オン」
フィィィィィィィィィィィン
士郎「頼むぞ、干将・莫耶」
士郎「体は、剣でできている――」
士郎「ふっ!」
セイバー「っ!」
ガキィィィィィィィィン!!
士郎「はじかれただと!?」
士郎「干将・莫耶が粉々だ…」
セイバー「申し訳ありません士郎」
士郎「いや、いいんだ。今のは俺のイメージが脆かっただけだ。次は本気で行く」
士郎「トレース、オン」
士郎(イメージするのは、常に最強の自分)
士郎(髪を切るとなれば……これだ)
士郎「投影、完了」
セイバー「士郎、それはただの鋏では」
士郎「ああこの間行った床屋のおっさんが使ってた鋏だ」
士郎「おそらくそのアホ毛の守りは概念武装と見た。髪を切るにはやはり鋏だ」
セイバー「わかりました。士郎にお任せします」
セイバー「はい」
士郎「ハアッ!」
ジョキッ……
セイバー「切れた!?」
士郎「ここからだ!発毛剤を強化開始!」
士郎(切嗣……力を貸してくれ!)
士郎(魔術回路が焼き切れてもいい……ありったけ強化だ!)
士郎「うおおおおおおおおおおお!」
バシャアッ……
セイバー「ううっ……」
士郎「セイバーどうした!成功したのか?」
セイバー「ううううああああああああ」
士郎「セイバー!」
セイバー「うううあああああああああああああ!」
士郎「どうなったんだ、セイバー!」
セイバー「あああああああああrarararararararai」
士郎「寒いから早くしろ」
士郎「セイバー、腕をどけてみてくれ」
セイバー「…はい……」
士郎「…」
セイバー「…」
士郎「アホ毛は……」
士郎「生えてる……な」
士郎(問題はこの先だ)
士郎「どうだ…セイバー」
士郎「入れたいのか…まだ」
セイバー「…」
セイバー「はい…早く入りたいです」
士郎「!」
士郎(失敗…)
セイバー「士郎の…腕の中に」
士郎「!」
いいのかこれは?
セイバー「士郎!」
士郎「良かった!よかったなあ」
セイバー「はい、一瞬黒い何かに意識を持って行かれそうになりましたが…」
士郎「がんばったな、セイバー」
セイバー「士郎も」
士郎「さ、帰ろう。俺たちの家に」
セイバー「はい!」
士郎「心配掛けたな」
凛「いいのよ。私の責任もあるし。昨日はどたばたしちゃったけど」
士郎「今夜、今度こそやり直そうってセイバーと約束したんだ」
凛「あれ、昨日したんじゃないんだ」
士郎「もう夜が明けてたからな…」
凛「なんだ。ま、雨降って地固まるってところかしらね」
士郎「もうカチカチの固い毛は勘弁だけどな」
凛「やだ」
士郎「はは」
セイバー「士郎。どうぞ」
士郎「おじゃまします」
セイバー「はい」
士郎「何度目だセイバーの部屋に出たり入ったりするの」
セイバー「本当ですね」
士郎「はは」
セイバー「ふふ」
セイバー「士郎…」
セイバー「ではさっそくお尻を出してください」
士郎「オッケー、セイバー」
士郎「ってうおいっ!アホ毛の呪縛はなくなったんじゃないのか!」
セイバー「大丈夫です、アホ毛の支配からは解き放たれています」
士郎「じゃあなんで!?」
セイバー「自分の意思で目覚めました」
士郎「うそだうそだうそだうそだあああもう一回鋏をトレースオン」
セイバー「ちゅっ」
士郎「え?」
セイバー「冗談です」ニコッ
おしまいや
紆余曲折があれど綺麗に終わったな
乙
Entry ⇒ 2012.04.19 | Category ⇒ FateSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「…あかりの寝息…」ジュルリ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334682264/
あかり「……すぅ……すぅ」
テンポの良い、健康的な寝息だと思う
あかり「……すぅ……すぅ」
そして……
結衣「…………」スッ
私は……
あかり「……すぅ……すぅ……んっ」プニッ
結衣「ふふっ」
頬を突ついて唸るあかりの反応を見るのが大好きなのだ
あかり「ん~っ…………すぅ……すぅ」
結衣「……ふふふふふ」
あかり「……ん……んぅ……」
強すぎず、弱すぎず
ムニッ
あかり「……んむぅ………」
時には鼻を押してみたり
そして……
結衣「クスクス……あっかりーん」ボソッ
あかり「……ん…………はぁ~ぃ……すぅ」
うん。やはりあかりは可愛い
この時ばかりは京子があかりを弄る気持ちがとてもよく分かる
あかり「ん……ゃん………」
普段京子の振る舞いを見ているのもあるが……
あかり「………んっ……はぁん……」
私は……
あかり「あっ、あっ、んぅっ……」
私のこの行為は……
あかり「んぅ~~~~~っ!!」
もしかして……私は……
あかり「……はぁ……はぁ……んぅ……」
変態なのであろうか
あかり「……んっ……はぁ……」
無論意見は様々であろう
あかり「……はぁ…………すぅ」
京子等は私をムッツリ扱いだ。誠に遺憾である
あかり「……すぅ……すぅ」
言わせて貰えば私がムッツリなのではない
あかり「……すぅ……すぅ」
この、無防備に私の前で寝ているあかりが可愛い過ぎるからいけないのだ
結衣「あかりー、出番だよー」ボソッ
あかり「……んー……やったー……」
これである
あかりが可愛くない訳がない
あかり「でばん……ふふふ……」
何をしていたか?
あかり「やったよぉ…………すぅ」
ナニをしていたのかって?
あかり「……すぅ……すぅ」
妄想力が逞し過ぎである
あかり「……すぅ……すぅ」
私はやった事はただ一つ
結衣「………ふぅっ」
あかり「………んっ……やぁん」
あかりの耳元に息を吹きかけていただけである
他ニハ、何モ、シテナイヨ?
本当ダヨ、結衣チャン、嘘ツカナイ
あかり「……すぅ……すぅ」
このあどけない無垢な寝顔
あかり「……すぅ……んぅ」
プニップニの頬
あかり「んぅ……ちゅ……ん」
そしてなによりも、私をフィーバーさせる
あかり「ちゅ……ちゅぱっ……」
ご覧あれ。指を近付けただけで吸い付く、この艶やかな唇を
あから「ちゅぱ……ちゅ……」
至福の瞬間であると私は断言したい
あかり「ちゅ……んっ……」
生暖かく弾力と柔軟性を合わせもつ唇に挟まれ
あかり「んんっ……ん、ちゅ……」
熱く、そして温かいな舌がゆるりと指先を這い回る
あかり「ちゅっ……んぁ…はむ……」
少しでも指を動かそうものなら、こうして甘く噛まれてしまう
あかり「ん……んぅ……」
そう、あかりは口だけでも私を魅了してやまない
結衣「……」ごくり
時折、息を飲み込むくらいにのめり込むのは御愛嬌というものだ
あかり「んんっ……ちゅぱっ……やぁん……」
名残惜しいが、あかりのお口を堪能するのは終わりにしよう
あかり「んん……ぁぅ……」
私が指を引き抜いてしばらくの間
あかり「ぅ……んぅ……」
あかりが突如無くなった私の指を求めて口を動かす
あかり「ゃぁ……んぅ……」
口が淋しいからか少し不満そうに寝言を漏らす
あかり「……ん……むぅ」
そして最後に頬を膨らませるのだ
やはりあかりは最高に可愛いと断言せざるを得ない
あかり「……ふぁ…………すぅ」
あかねさんは最初からシスコン?
あかり「……すぅ……すぅ」
甘い。あかりファンクラブ会長は誰を差し置こうとも私である
あかり「……すぅ……すぅ」
とは言え、最近は随分と姉である事を最大限に活用してあかりファンクラブポイントを上げている様子ではある
あかり「……すぅ……すぅ」
今になって私も気が付いた。家族と幼馴染との圧倒的な差を
あかり「……すぅ……すぅ」
よもや、家が隣でないという幼馴染がこうまで不利になるとは……私は不満のフを表明したい
あかり「……すぅ……すぅ」
だか、そんな事を考えていようと、このあかりのラブリーでエンジェルな寝顔を見ればあっという間にどうでもよくなってしまう
本当にどうでもよくなるくらいに、癒されるのだ
あかり「……すぅ……すぅ」
それよりなによりも、あかりの究極の対睡眠時効果は見る者への癒しである
結衣「あかり……可愛いよ」
あかり「……ん……ぇへへぇ……」
少し砕けたこの笑顔
今ならドミノを残り数枚の時に倒されても笑って許せる
あかり「んふふぅ…………やぁ……」
あかりさん、寝ながらとてもご機嫌である
以前、あかりから私の家に泊まると朝起きた時にとても気分がいいと言われた事がある
あかり「……ふふっ……んっ」
真相はこの通りである
あかり「……すぅ……すぅ」
確かに可愛い
あかり「……すぅ……すぅ」
疑問の余地すらなく可愛い
あかり「……すぅ……すぅ」
具体的に何が可愛い?
あかり「……すぅ……すぅ」
笑止!
あかり「……すぅ……すぅ」
例外なく可愛い。それ即ちあかりなのだ
結衣「ふっ」どやぁ
あかり「……ん……ぇへへ~……」
至福である
あかり「……すぅ……すぅ」
こう言った評価は、本人の預かり知らないところで広まって行く事が世の常だ
あかり「……すぅ……すぅ」
かつて発足したあかりファンクラブも、会長である、会長である私に、副会長のあかねさん
あかり「……すぅ……すぅ」
更に近日、新たに強力な同士が仲間に入った
あかり「……すぅ……すぅ」
なんと、りせ生徒会長その人である
あかり「……すぅ……すぅ」
本当にあかりは罪作りな天使だ
あかり「……すぅ……すぅ」
とはいえ考えても仕方のない事
あかり「……すぅ……すぅ」
むしろ校内の約1/3のあかりファンクラブ会員を纏め上げる期待の新人として喜ぶべき事である
あかり「……すぅ……すぅ」
そう言えば、往々にして勘違いされている事がある
あかり「……すぅ……すぅ」
あかりは存在感が薄いのではなく、空気なだけなのだ
あかり「……すぅ……すぅ」
この違い、実はかなり違う意味合いを持つ事を知っている者は少ない
あかり「……すぅ……すぅ」
まぁ、その違いを感じさせないキャラクターがあかりの持ち味だと言えるのだが
あかり「…………ぅ」
どうやらあかりが嫌な電波を受信したようだ
あかり「…………ぁぅぅ」
当初の一件であかりは誰にも忘れ難いインパクトを深々とクラス中に刻み込んだに違いない
あかり「…………~~~ッ」
だが、だがしかし!
あかり「……………うぅ」
確かにあの一撃はクラスに大寒波を呼び寄せた
あかり「…………うっ」
しかし同時に、あれはアッカリーン空間への重要な布石であったのだ!!
あかり「……ん……すぅ」
どこぞのストロベリーなパニックならお姉様筆頭候補である
あかり「……すぅ……すぅ」
説得に説得を重ね髪を切って貰った甲斐はあったと言うものだ
あかり「……すぅ……すぅ」
あえて言おう
あかり「……すぅ……すぅ」
あかりロングヘアー=ゴッデス
そう、女神である
あかり「…………ん」
ほどよく柔らかで引き締まったあかりの足
あかり「………ぁん…」
実はあかりは足を触られるのが苦手である。本人いわく擽ったいそうだ
あかり「……やん……」
そう、それはつまり……
あかり「…………んんっ」
あかりの弱点である
こうして普段触らせてくれないようなところでも寝ていれば……
あかり「っ……んっ……」
最高である
それはつまり、私のテンションにそろそろターボがかかると言う事
あかり「………ぁん」
何、さしたる問題はない
あかり「ひゃ……ん……」
ただ、少々、ちょっと、微々たる事だが、フィーバーし過ぎる気来があるというだけだ
結衣「ふふふふふっ」
何の問題もない
ただ、あかりを可愛がるのに熱が入るというだけなのだから
結衣「………っ」
乱れたパジャマ、めくれた裾から覗く手足、布団に広がる髪、そして……
わすがに紅潮した頬
あかり「はぁ……んっ……」
少し荒くなった息使い
あかり「……ふぅっ……んんっ」
そう……
これこそまさに究極にして至高の……
結衣「…あかりの寝息…」ジュルリ
ボーナス確定上等である
自室で、公園で、教室で、駅で、道で、店で、電車で、お風呂で、布団で、量子化空間で、
この世のありとあらゆる場所で微笑むあかりが大好きだ。
笑顔が好きだ。ふとした瞬間に零れる微笑みを向けられた時など心が躍る。
怒った顔が好きだ。頬をふくらませ、怒りながらも最後にはジト目を向けて来た瞬間など胸がすくような気持ちだった。
呆れ顔が好きだ。どう言えばいいか迷いながらもしどろもどろに一生懸命フォローしようとする様など感動すら覚える。
混乱顔が好きだ。パニックを起こしながらも懸命に落ち着こうとする様など最高だ。
泣き顔が好きだ。あかりが本当に悲しそうな時は私まで悲しい気持ちになり、それはとてもとても悲しいものだ。
焦り顔が好きだ。手を差し延べようとした時にちなつちゃんに掻っ攫われるのは屈辱の極みだ。
諸君。私の中に内在するミニ結衣諸君。
君達は一体何を望んでいる?
更なるあかりを望むか?情け容赦の無い神の様なあかりを望むか?
萌えの限りを尽くし私達のライフを折る、無音のようなあかりを望むか?
『『『『アッカリーン!! アッカリーン!! アッカリーン!!』』』』
我々は満身の期待をこめて今まさに開かんとする萌えの蕾だ。
だがこの暗い胸の底で数年もの間耐え続けてきた我々に、ただのあかりではもはや足らない!!
アッカリーンを!! 一心不乱の大アッカリーンを!!
我らはただのミニ結衣。百人にも満たぬミニキャラにすぎない。
だが諸君は一騎当千の英傑だと私は信仰している。
ならば我らは諸君と私とで総萌力十万と一人の結衣連盟となる。
我々を胸の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう。
ズボンを掴んで引き摺り下ろし、服を開けさせ思い出させてやろう。
連中にあかりの素晴らしさを思い出させてやる。連中に我々の熱い想いを思い出させてやる。
あかりとアッカリーンの狭間には彼らの萌えでは思いもよらない萌えがあることを思い出させてやる。
数十名のミニキャラ結衣連盟で あかりを萌えつくしてやる。
結衣より全ミニ結衣たちへ。
目標 : すべての者たちへ
第三十四次アッカリーン最萌作戦 状況を開始せよ
今日も徹夜明けの朝日が眩しい
あかり「……っ……ッ」
眼下にはちょっとなまめかしい感じのあかりが息使いも荒く横たわっている
あかり「……ッ………っ」
息も絶え絶えに必死に呼吸を繰り返すあかり
あかり「……ぅ……っ…」
後一時間余裕があるなら、再度ダイブしかねない自身を全力で自重させる
あかり「……ぁ……」
涙やらなんやらで酷く被虐心をそそられるあかりの横顔に、軽くフレンチなキスを一つ
あかり「……ん…………すぅ」
あかりは何か気の抜けた様に安心仕切った顔で、また規則正しい寝息を奏で始めた。
この安らかな寝顔、プライスレス
結局一度も目覚めた様子もなく、気持ち良さそうに眠るあかり
あかり「すぅ……すぅ……」
そんなあかりを見てホッとしたやら気が抜けたやらで、私の肩の力が抜けて行くのを感じた。
あかり「……すぅ……すぅ」
さぁ、目覚ましが鳴るまでが最後の勝負。
温かいお湯とタオルを用意して、新しい着替えに着せ替えて、あかりが目覚めるのを待とう。
目覚めのホットミルクを準備して、角砂糖一つにハチミツを一垂らし
眩しい朝日に手を翳し、私は何気なく呟くのだった
結衣「全く……あかりは最高だね!!」
あかり「…………ふふっ」
終わり
\アッカリーン!!/
おつつ
Entry ⇒ 2012.04.19 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ロック「レヴィって実は処女?」レヴィ「しょ、処女じゃねーよ!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334479683/
ロック「……」ペラッ
レヴィ「ふわぁぁ……暇だなぁ。頭がバターみたいに溶けちまいそうだ」
ロック「いいことじゃないか」
レヴィ「よくねーよ。このままじゃあたしのカトラスが錆び付いて、弾が出なくなるだろ」
ロック「簡単な荷運びなら俺も大歓迎だね。戦場よろしく銃弾を掻い潜るのは避けたいしね」
レヴィ「けっ。そんなんだから、いつまでたってもそのホワイトカラーと童貞臭さがとれねーんだよ」
ロック「俺は童貞じゃないけどね」
レヴィ「ふーん」
ロック「……」ペラッ
レヴィ「え?」
レヴィ「お前、日本に嫁でもいんのか?」
ロック「いないよ?」
レヴィ「はぁ?」
ロック「何を言ってるんだ?」
レヴィ「お前こそ何言ってんだ?」
ロック「え?」
レヴィ「お前、したことあるんだよな?誰とだよ」
ロック「そんなの言う必要ないじゃないか」
レヴィ「おかしくねーか?だって、あれだろ、そういうことは結婚してからだろ」
ロック「……」
ロック「何を……?」
レヴィ「コンスタンチマンの絵みたいに、女を無理やり……」
ロック「学生時代に彼女がいたんだ。その子とだよ。無理やりじゃない」
レヴィ「で、その女はどうしたんだ?」
ロック「レヴィ。過去の詮索はしないんじゃなかったの?」
レヴィ「これは過去の詮索じゃねーよ、タコ。てめえに罪を告解させようとしてんだ」
ロック「いつからシスターになったんだ」
レヴィ「いいから。その女はどうしたんだ?」
ロック「一年ぐらいで別れたよ」
レヴィ「やったのにか?!」
ロック「……」
レヴィ「うわー、流石のあたしもひくぜー」
レヴィ「んだよ?ジゴロックさん?」
ロック「なぁ、レヴィってさ……したことあるのか?」
レヴィ「え?なにを?人殺しならずっとやってきたぜ……ずっとよ……」
ロック「違う違う」
レヴィ「じゃあ、なんだよ」
ロック「男と」
レヴィ「男と?」
ロック「寝たこと」
レヴィ「……」
ロック「……」
レヴィ「ある。すんげーある」
ロック「ふーん」
レヴィ「ほらあたしの唇はいつもふやけてるだろ?もう毎晩、やべーよ」
レヴィ「今日もいかつい男と朝までヘイルメリーだ」
ロック「レヴィって実は処女?」
レヴィ「しょ、処女じゃねーよ!!」
ロック「だって」
レヴィ「ばかやろう!!ふざけんな!!あたしが生まれ育った街じゃあ、女は体を売るか銃を振り回すことでした生きていけなかったんだぜ!!」
ロック「そう」
レヴィ「あんま調子こいてると殺すからな」
ロック「レヴィ、俺とできるかい?」
レヴィ「なにを?」
ロック「だから、セ◯クス」
レヴィ「……!!!」ガタッ
ロック「……」
レヴィ「あ、あたしはそんな軽い女じゃねえんだよ!!ふざけんな!!バーカ!!バーカ!!!」
レヴィ「こっちくんな!!」バッ!!
ロック「……」
レヴィ「てめぇ……この三角定規がカトラスだったら、今頃蜂の巣だからな」
ロック「ごめん、ごめん。もう言わないよ」
レヴィ「……」
ロック「ほら、コーヒーでもいれるから」
レヴィ「……おう」
ロック「でも、レヴィが男と遊んでるイメージなかったな」
レヴィ「遊びまくりだっつーの」
ロック「どんなことして?」
レヴィ「えーと……あれだ。エロいビデオ見まくってる」
ロック「……バラライカさんと?」
レヴィ「なんで知ってんだ?」
レヴィ「まてよ!!姉御のところには男がいっぱいいるだろ!!そーいうことだ!!」
ロック「乱交してるってこと?」
レヴィ「もうあたしのおっぱいに吸い付いてくる男が多いのなんのって」
ロック「へえ」
レヴィ「姉御はいつもケツを攻めてるしな。姉御はたまんないぜ」
ロック「バラライカさんが攻めるほうなんだ」
レヴィ「おう」
ロック「……はい。コーヒー」
レヴィ「さんきゅ」
ロック「なんでエッチなビデオみてるの?」
レヴィ「え?」
ロック「女同士で」
レヴィ「えーと……それは……あれだよ……なんというか……べんきょう?」
レヴィ「そう!!そうだ!!勉強だ!!」
ロック「意味がわからないけど。それってどういう勉強?」
レヴィ「かーっ!ほんとに鈍いな、ロック!んなもん、ヤるための勉強だろ!!」
ロック「すごいね」
レヴィ「まーな」
ロック「じゃあ、レヴィ先生。仕事も今日はないし、保健体育の授業でもしてほしいな」
レヴィ「ほけんたいいく?なんだそりゃ?」
ロック「俺は恥ずかしいことに経験したのは2回しかないんだ」
レヴィ「はっ!!こりゃ笑えるぜ!!てことはその股間に真っ赤なリンゴを隠してるのかよ?!」
ロック「そうそう」
レヴィ「あはははー!!」
ロック「だから、性に関すること俺に教えてよ」
レヴィ「……なんだと?」
レヴィ「ま、まあ別にいいけど」
ロック「よかった。じゃあ、質問なんだけど、子供はどうやって生まれるの?」
レヴィ「子ども?あたしはガキが嫌いだ」プイッ
ロック「そんなレヴィの好き嫌いはどうでもいいよ。子どもはどうやったら生まれるの?」
レヴィ「えっと……それは……あれだ……一晩、一緒に寝たらだろ?」
ロック「もっと具体的に」
レヴィ「具体的って……だからー、ヤればできるんだろ?」
ロック「え?」
レヴィ「え?」
ロック「じゃあ、レヴィって子持ちなのかい?」
レヴィ「……!?」
ロック「どうなの?」
レヴィ「えっと……」
レヴィ「誰が聖処女だこらぁ!!ぶっころすぞ!!この定規でてめえの背中を叩く!!」ブンブン
ロック「危ない!危ないってレヴィ!!」
レヴィ「ケロイドになるまでぶったたくからなぁ!!覚悟しろぉ!!」ペチペチ
ロック「いたっ!!これかなりいたい!!!」
ガチャ
ダッチ「よう、ご両人。バージンロードを歩くにしちゃあ、大声過ぎるな」
レヴィ「んだと!!ダッチ!!口には気をつけろ!!あんたの血でレッドカーペットにしてやろうかぁ?!」
ダッチ「おお、こわ」
ロック「おかえり、ダッチ。仕事はあったのかい?」
ダッチ「猿が喜びそうな仕事が一件だけ舞い込んだ」ドサッ
レヴィ「なんだよそれ」
ダッチ「非合法ビデオの検閲だ」
ロック「どういうこと?」
ダッチ「裏に出回ってるポルノビデオってことだよ、旦那」ニヤッ
ダッチ「文句を言ってたら明日のパンは食えねえんだよ、ロック」
ロック「そんなもんか」
ダッチ「じゃ、まかせた」
ロック「え?」
レヴィ「お、おい」
ダッチ「これから仕事を取りに行く。セールスマンも楽じゃあねえな」
ロック「いってらっしゃい」
レヴィ「おいダッチ!!これ、あたしとロックでやれってか!?」
ダッチ「やってもいいけど事務所を汚すんじゃないぞ?ちり紙にも経費はかかるんだからな」
レヴィ「なっ……!?」
ロック「……これ、結構あるな」
レヴィ「ぉぅ……」
ロック「レヴィ?どうかしたの?」
レヴィ「……べつに……」
レヴィ「なぁ!」
ロック「なに?」
レヴィ「こういうの見るとき、シャワー浴びたほうがよくないか?」
ロック「俺はいいよ」
レヴィ「あたしは浴びる」
ロック「ごゆっくり」
レヴィ「よ、よし……」
ロック「……」
ロック「さてと」ピッ
テレビ『―――アァン!!オー!!!シィィィ!!』
ロック「海外のは全く興奮できないんだよなぁ」
レヴィ「おいロック!!うるせえぞ!!音量さげろ!!!」
ロック「えぇ……?」
テレビ『……』ボソボソ
ロック「ま、確かに音声はあまりいらないかもしれないけど」
ロック「……」
ロック「レヴィー」
レヴィ「な、なんだよ!!?まだあらってんだよ!!」
ロック「いつまでやってるんだ?はやくこいよ」
レヴィ「ばっか!!おまえ!!もうちょっと待てよ!!せっかちは嫌われるんだぞ!!」
ロック「……」ピッ
テレビ『―――オォォォ!!!シィィィ!!!カモーン!!!』
レヴィ「ロック!!音量下げろ!!近所迷惑だろ!!」
ロック「銃を街中で撃っちゃうどこかのハッピートリガーに比べれば善良だよ」
レヴィ「あんま褒めんなよ!!ばぁーか」
ロック「……」
ロック「シャワーだけなのに長くないか?」
レヴィ「うっせえなぁ。こまかいことはいいんだよ」
ロック「はやく。今日中に終わらないぞ」
レヴィ「わ、わかってるって……」モジモジ
ロック「じゃ、いくぞ」
レヴィ「お、おぅ……」
ロック「……」
レヴィ「……」ジーッ
テレビ『オーーゥ!!アァァン!!オォォー!!シーィィ!!!』
ロック「これも普通のビデオだな。ローワンが買い取りそうなビデオじゃ……」
レヴィ「……な、なあ、ロック?これ、ケツにいれてんのか?」
ロック「うん」
レヴィ「へぇ……」ジーッ
レヴィ「おい!ロック!!日本人のやつだ!!」
ロック「そうだね」
レヴィ「なあ、足とか舐めてるけどこれ気持ちいいのか?」
ロック「さぁ、したことないから」
レヴィ「そっかぁ」ジーッ
ロック「レヴィ?」
レヴィ「なんだよ」
ロック「レヴィはやっぱり処女……」
レヴィ「処女じゃないっつってんだろ!!!」
ロック「……」
レヴィ「がるる……」
ロック「わかったよ。もう言わない」
レヴィ「ったく」
エダ「今日、暇だっていってたよねぇ。レヴィのやつ」
エダ「久々に一緒にのんでやるかぁー」
エダ「ロックもいるかねぇ……」
『アァ―――ン、アー』
エダ「……ん?」
エダ「なにさ……変な声が……」ソーッ
『アァン!!ァン!!もっと!!アァァ!!!』
エダ「……!?!」
エダ「え……ちょ……うそ……マジ……?」ドキドキ
エダ「……」ソーッ
『カモーン!!シィィィ!!!アァァン!!!』
エダ「レヴィのやつ……やることやってんのかよ……!!」
エダ「くそ……くそ……」
エダ「帰ろう……」
ロック「これで終わりだ」
レヴィ「……ロック!!!」
ロック「なに?」
レヴィ「便所いってくる」
ロック「んー」
レヴィ「……」コソコソ
ロック「はぁ……」
ロック「高く売れそうなのは、このキッズポルノぐらいだったかなぁ。俺には理解できないけど」
ロック「あとでローワンに電話しなきゃ」
ロック「あー、疲れたぁ」
ロック「……」
ロック「レヴィってやっぱり経験ないのかなぁ……」
ロック「あのレヴィが……?」
ロック「……」ニヤニヤ
エダ「はぁ……くそ……仕事ばっかりしてて、完全に行き遅れ……」
エダ「あのレヴィもしてんのに……なさけないねぇ……」トボトボ
ロベルタ「……」スタスタ
エダ「……」チラッ
ロベルタ「……」スタスタ
エダ「……」
エダ「……?!」バッ
エダ「な……!?」
ロベルタ「……なにか?」
エダ「あ、いや……なんでも……」
ロベルタ「もし?」
エダ「な、なにさ?」
ロベルタ「ラグーン商会の事務所はこの道でよろしかったでしょうか?」
ロック「レヴィ?トイレながいけど、大丈夫か?」
レヴィ「もうちょっっとなんだよ!!邪魔すんな!!」
ロック「じゃあ、買い物いくけど」
レヴィ「いってこい!!あとプリンもな!!」
ロック「はいはい」
―――ガチャ
レヴィ「―――はぁ、すっきりした」
レヴィ「ったく、ロックのやろう、あたしの体ばかり見て来やがって、いやらしいにも程があるだろ」
レヴィ「……」
コンコン
レヴィ「ん?ロックか?財布でも―――」ガチャ
ロベルタ「……」
レヴィ「……!?」バタン!!
ロベルタ「閉めないでくださいまし」
ロベルタ「いいえ。今日はある荷物を運んで欲しいと思いましてここまでやってまいりました」
レヴィ「ほ、ほんとうだろうな……?」
ロベルタ「だから、開けてくださいまし。でないと、無理やりにでも」
レヴィ「わかったよ……」ガチャッ
ロベルタ「どうも」
レヴィ「でも、残念だったな。今は社長が不在だ。勝手に仕事は受けられねえ」
ロベルタ「そうですか。では、待たせていただきます」
レヴィ「ちっ……」
ロベルタ「……」
レヴィ「……勝手にしろ」
ロベルタ「はい」
レヴィ「……」
ロベルタ「……」
レヴィ「……くっそ、おちつかねえ」
ロベルタ「そのように警戒しなくとも、襲ったりしませんわ」
レヴィ「……」
ロベルタ「……テレビでもみたらどうですか?」
レヴィ「うっせーな!そうしようと思ってたところだ!!てめえみたいなクソメイドと一緒だと肺に泥を詰められたみたいだぜ!!」
ピッ
テレビ『―――アァン!!アァン!!カモォォン!!』
ロベルタ「……!!!」
レヴィ「あ、ロックのやつビデオいれっぱじゃねーか」
ロベルタ「……なさい」プルプル
レヴィ「あ?」
ロベルタ「消しなさい!!!」
レヴィ「な、なんだよ?!」ビクッ
レヴィ「……あー?もしかして、お前……」
ロベルタ「な、なんですか……!!」
レヴィ「エッチなこと苦手かぁ……?」
ロベルタ「ふ、ふん。何を仰いますか。私はラブレス家のメイドとして清く健全な……!!」
レヴィ「おっぱい」
ロベルタ「……!!」ビクッ
レヴィ「キス」
ロベルタ「やめてぇ!!!」ドゴォ!!
レヴィ「ごっほ!?」
ロベルタ「……全ての不義に鉄槌を」
レヴィ「てめえ……いい度胸だ、こらぁ……」
ロベルタ「貴女に全ての非がありますわ」
ロベルタ「メス……!?」ギリッ
レヴィ「エッチなビデオも直視できないんじゃあ、夜の奉仕はどうしてるんでございますかぁ?」
ロベルタ「わ、若様はそのような淫らな行為はしません!!」
レヴィ「でも、お前は毎晩妄想に耽っては、便所で発散させたんだろ?」
ロベルタ「……っ!!!」カァァ
レヴィ「あはははは!!お前、絶対処女だろ!!」
ロベルタ「処女じゃない!!」
レヴィ「お前、キスしたこあるのかぁ?」
ロベルタ「あ、あります!!」
レヴィ「え……」
ロベルタ「キ、キスどころか胸をもまれたことだって……ありますわ」キリッ
レヴィ「強姦はノーカンだぜ?」
ロベルタ「合意の上です!!」
レヴィ「なんだとぉ!?ふざけんな!!!」
ガルシア『すぅ……すぅ……』
ロベルタ『若様……失礼いたします……』モゾモゾ
ガルシア『うぅん……ラザロ……』
ロベルタ『わ、わかさま……だめ……』
ガルシア『おいでぇ……ラザロぉ……』チュッ
ロベルタ『!?!!?』
ガルシア『ん……ラザロ……かわいい……よしよし』モミモミ
ロベルタ『若様……』
レヴィ「……」
ロベルタ「もう結婚したも同然ですが、若様は何も仰ってくれません。それだけが不安です」
レヴィ「それ、強姦じゃねーか」
ロベルカ「な……!?若様は女性を襲ったりしません!!訂正を!!!」
レヴィ「誰がどうみてもレイプだろ!!一人で女になったとかおもうんじゃねーよ、クソメイドがぁ!!」
レヴィ「黙れ!!男はウルフなんだよ!!」ポカポカ
ガチャ
ロック「うわぁ!!なにしてるんだ!?」
レヴィ「あ、ロック!!聞いてくれよ。こいつが自分は処女じゃないって言い張るんだ。どうにかしてくれ」
ロック「はい、プリン」
レヴィ「やっほー♪」
ロベルタ「処女ではありません。もう貫通していますわ」
ロック「で、何のようかな?」
ロベルタ「仕事のご依頼を」
ロック「そっか。でも、今はダッチがいないから……」
ロベルタ「それは聞きました。ですので待たせていただいてます。しかし、私を処女だと決め付けるこの処女をどうにかしてくださいまし」
レヴィ「処女じゃねっていってんだろ!!いい加減にしろ!!あたしは抱かれすぎて一週回って処女に戻っただけだ!!」
ロベルタ「ほう……?つまり処女だと?」
レヴィ「セカンドヴァージンだ!!てめえといっしょにすんな!!」
レヴィ「がるる……」
ロベルタ「ウゥゥゥ……」
ロック「えっと、何か飲む?」
レヴィ「ココア!!」
ロベルタ「オレンジペコ」
ロック「分かった。ちょっと待ってて」
レヴィ「ちっ……いい加減認めれば楽になんのにな」
ロベルタ「こちらのセリフです」
レヴィ「あぁ?!」
ロベルタ「この定規でペチペチといきますわよ」
レヴィ「この三角定規がビーム銃ならお前はとっくに灰になってるからな」
ロック「……二人とも。ちょっといいかな?」
レヴィ「んだよ?」
ロック「処女の定義を教えてくれない?」
ロック「どうもさ。二人はなんか勘違いしている気がするというか、していると断言できる」
レヴィ「はぁ?」
ロック「とにかく聞かせてほしい。二人にとって処女の定義を」
レヴィ「そんなもんヤったら処女じゃなくなるんだろ」
ロベルタ「ええ」
ロック「うん。じゃ、その処女を失う場合の例をいくつか教えてくれないか?」
レヴィ「え……それは……そのだな……うーん……」
ロベルタ「手を繋いだら?」
レヴィ「それだ!!」
ロック「ちょっとまって!!」
レヴィ「うるせえなぁ」
ロック「つまり、二人にとってヤるって手を繋ぐことなのか?」
レヴィ「ばっかにすんな!!ちゃんと夜のベッドの中で繋ぐんだ!!」
ロック「……」
レヴィ「す、するけど!!でも、まずは手を繋ぐとこからじゃねーのか?!」
ロック「ああ、なるほど。手を繋ぐって開始の合図ってこと」
レヴィ「そうそう」
ロベルタ「手を繋ぐのは重要ですわ」
ロック「キスは?」
ロベルタ「……!!」ビクッ
レヴィ「キスはあれだろ、手を繋いだあとでするんだろ」
ロック「胸とかを触られるのは?」
レヴィ「そのあとだ」
ロック「……裸になるのは?」
レヴィ「電気を消してからだな」
ロック「……」
ロベルタ「セクハラですわよ」
ロック「ごめん……そうだな……。もうやめるよ」
レヴィ「つーか、お前。何をどこまで運ばせようとしてんだ?」
ロベルタ「この資料をホテル・モスクワのバラライカまで」
レヴィ「自分でいけよ。犬だから自分のケツも満足に拭けないのか?」
ロベルタ「バラライカからラグーン商会を介すようにとのことでしたので」
レヴィ「資料だけか?」
ロベルタ「はい」
ロック「―――レヴィ。バラライカさんから仕事の依頼があるよ」
レヴィ「ダッチが言い忘れてたのか?ついに痴呆が始まったか」
ロック「バラライカさんが言い忘れてたみたいだ」
レヴィ「ふーん。んじゃ、さくっと終わらせるか」
ロック「ああ」
ロベルタ「では、お留守番をしています」
レヴィ「こいつ以上の番犬は思いつかねえなぁ」
レヴィ「あねごー」
バラライカ「悪いわね。わざわざこんなことで足を運ばせてしまって」
レヴィ「じゃ、これでおしまいな」
バラライカ「まちなさい」
ロック「まだ何か?」
バラライカ「あのフローレンシアの猟犬はどうしている?」
ロック「事務所にいますけど」
バラライカ「そうか……」
レヴィ「なにかあるのかよ?」
バラライカ「実は少し気になる情報を耳にしてね」
ロック「なんでしょうか?」
バラライカ「ロック?最近、この街にポルノビデオが大量に流れてきているのは知っている?」
ロック「え……?は、はい」
バラライカ「奴はここに来る前に貨物を爆破してる。中身は大量のポルノビデオだった」
バラライカ「それにしては硝煙の臭いが強烈すぎるわね」
ロック「そうなんですか」
バラライカ「またこの街で暴れるつもりならちょっと放っておけないでしょ?」
ロック「まぁ、そうですね」
レヴィ「どうするんだ?あいつを拘束するなんて無理だぜ、姉御」
バラライカ「仕方ないわね……」
ロック「ここまで連れてきましょうか?」
バラライカ「だめよ。ここを壊されたら嫌だもん」
レヴィ「あぁ、そうかい」
バラライカ「私が直接出向くわ。ダッチはいるかしら?」
レヴィ「生憎と営業回りだ」
バラライカ「そう。なら、ロック?」
ロック「はい?」
バラライカ「ハーブティーを用意しておいて。血の匂いが消えるぐらいに強烈なハーブで」
ロベルタ「暇ですわね……」
ロベルタ「お掃除でも……」
ロベルタ「……」ゴシゴシ
ガシャーン
ロベルタ「……壷が」
バリーン
ロベルタ「花瓶が……」
ベキィ
ロベルタ「キーボードが……」
ロベルタ「あぁ……」オロオロ
ロベルタ「……」
ガチャ
ロベルタ「?!」ビクッ
レヴィ「大人しくしてた―――かっ!?」
レヴィ「なんだよ!!なにしてんだ!?」
ロベルタ「こ、これは……」
ロック「あーあ……」
バラライカ「ロック、喉が渇いたわ」
ロック「分かりました」
レヴィ「説明しやがれ!!なんで荒らした?!あぁ!?」
ロベルタ「誤解ですわ」
レヴィ「誤解もなにもめちゃくちゃじゃねーか!!お前はグレムリンかよ!!!」
ロベルタ「がんばった結果です!!褒めてくださいまし!!」
レヴィ「うっせぇ!!どこを賞賛したらいいんだよ、くそったれ処女がぁ!!」
ロベルタ「処女じゃありませんっ!!!」
バラライカ「これはなにかしら?ねー、ロックー?これなーにー?」
ロック「それはダッチが持ってきたポルノビデオですよ」
バラライカ「あら。いいわねえ。犬と猿の喧嘩が終わるまで見ましょうか」
ロック「あ、バラライカさん!!」
ピッ
テレビ『あっ!あっ!んっ!!おっ!!んぁ!!』
レヴィ「!?」
ロベルタ「!?」
バラライカ「んー、いいわねえ」
レヴィ「姉御、いきなりはやめてくれよ!!」
ロベルタ「消してくださいまし!!」
バラライカ「おやおや?この程度の情事で動揺するとは、猟犬もまだ花散らす前の乙女ということかしらね?」
ロベルタ「処女ではありません」キリッ
レヴィ「姉御ー、やっぱりこいつ処女だよなぁ?」
バラライカ「そうねえ。処女よねえ。この反応は」
レヴィ「やーい、やーい、処女がー」
ロベルタ「……っ」プルプル
バラライカ「そう?」
ロベルタ「処女っていう人が処女ですわ!!」
レヴィ「はっ。いつにガキみてえな反論しかできなくなったか」
ロベルタ「くっ……!!」
バラライカ「しかし、処女はいいものだぞ?大事にしたほうがいい」
ロベルタ「え?」
バラライカ「処女は男を燃え上がらせる要素の一つだ。後生大事にしておけ」
ロック「……?」
レヴィ「やっぱそうなのか?」
バラライカ「処女なんていつでも捨てられるでしょ?本当に愛すべき男が現れるまでとっておいても問題はない」
レヴィ「さっすが、姉御!!わかってるぜ!!」
ロベルタ「ふ、ふん……。処女ではありませんが、その言葉には感銘も覚えます」
バラライカ「そうでしょう?ふふ……」
ロック「……」
ロベルタ「ええ、当然ですわね」
バラライカ「あははは」
ロック「バラライカさん?」
バラライカ「え?なに?」
ロック「あの……大変、失礼かもしれないんですけど」
バラライカ「うん?」
ロック「バラライカさんって実は処女ですか?」
バラライカ「しょ、処女じゃない!!!不敬だぞ!!ロック!!ロォォック!!」
ロック「あ、すいません」
レヴィ「おいおい、ロック。姉御の武勇伝をしらないのか?」
ロック「武勇伝?」
レヴィ「そうだ。姉御は、ロアナプラ中の男と寝たんだぜ?」
ロック「……へぇ。そうなんですか?」
バラライカ「そうよ?寝たわよ」
ロック「……」ジーッ
バラライカ「……」プイッ
レヴィ「当然、ロックも見てんだろ!?」
ロック「え?!」
バラライカ「……!?」ビクッ
レヴィ「この街にきた男はまず、姉御の裸をみるらしいからなぁ。な!姉御!?」
バラライカ「う、うん……そうね……」
レヴィ「でも、姉御はすげーよなぁ。わざわざ男に強姦されるなんて……」
バラライカ「この街を治めるためだからね」
レヴィ「で、ロック?この際だから聞くけどよ、姉御はどうだったんだ?」
ロック「それは……」
バラライカ「……」ウルウル
ロック「……すごく、がっちりしてた」
レヴィ「そっか!!」
バラライカ「ふ、ふん……!!処女の猟犬に何を言われても、遠吠えにしか聞こえぬなぁ!!な!ロック?!」
ロック「あー、そうですね」
ロベルタ「きぃぃ……!!」
バラライカ「さて、私がヤリマンであることが判明したところで、本題に入ろうか、ロザリタ・チスネロ―――」
ロベルタ「その名で呼ぶなぁ……!!」
バラライカ「怖いわねぇ。そんなのだから男に抱いてもらえないのよ」
ロベルタ「処女ない!!いい加減にしてくださいまし!!」ウルウル
レヴィ「処女だよ。処女膜だってまだあるんだろ?」
ロベルタ「きちんと破れてますわ!!」
ロック「処女膜ってさぁ……そういうことじゃ……」
バラライカ「レヴィ。いいのよ。女は処女を恥じるものだ。言わせて置けばいい。自らのハードルを上げ、首を絞めているだけ」
ロベルタ「どういうことですか?」
バラライカ「当然だ。経験していると公言していれば、男がベッドでお前に求めるものは自然と大きくなるだろうに」
ロベルタ「な……!?」
ロベルタ「で、できます……!!」
バラライカ「明るい場所で全てを曝け出せるのか?ん?」
ロベルタ「できますわ……きっと……」
バラライカ「あはははは!!!!文言だけで赤面しているお前がか!!?あはははは!!!」
ロベルタ「うぅ……」プルプル
レヴィ「元気出せよ」
ロベルタ「え……?」
レヴィ「処女がぁ」
ロベルタ「うっ……」ウルウル
バラライカ「そういうレヴィも、男性に抱かれた経験はないだろう?」
レヴィ「姉御、何回もいうけどあたしはあるからな。処女なんて12歳でバーストしてるから」
バラライカ「あら?そうだったの?いつもエッチなビデオをみてるとき、しきりに「これ、なにしてんの姉御?」って聞いてくるから、まだかと思っちゃった」
レヴィ「あねごぉ!!それいうなよぉ!!!ひっでぇ!!」
ロック「……」
ロック「え!?」
レヴィ「えっ……」
ロック「あ……あの」
レヴィ「エッチな目で胸をみるんじゃねえ!!ぶちころすぞ!!!」
ロック「ごめん」
バラライカ「あはははは!!!レヴィもまだまだだな。私のように砂漠を横断する気概なくてはだめかもな」
レヴィ「姉御と一緒にすんなよ」
ロック「……バラライカさん」
バラライカ「なぁに?」
ロック「俺ともう一回、寝てくれませんか?向こうにベッドもありますし」
バラライカ「愚か者!!一人一回だ!!」
ロック「……」
バラライカ「全く。男はスケベで困る……!!」
バラライカ「こほん。話がそれたな。おい、猟犬」
ロベルタ「処女じゃ……ないですのに……」メソメソ
バラライカ「泣くな」
ロベルタ「……っ」キッ
バラライカ「それでいい。―――何故、積荷を爆破した?」
ロベルタ「あのような卑猥なもの、この世に必要ありません。ポルノビデオなんて滅してしまえばいいのです」
バラライカ「それは違うな」
ロベルタ「え?」
バラライカ「あの手のビデオは必要悪なのだよ。まあ、処女の貴様には分からないだろうがね」
ロベルタ「必要悪……?」
バラライカ「この世にお前や私のような存在は本来なら必要ない。だが、世界を上手く回すためには糞を食らう人種もいる」
バラライカ「でないと、世界は肥溜めになってしまうからな」
レヴィ「姉御、よくわかんねえ」
バラライカ「ポルノビデオは女に愛してもらえない男がすがる最後の希望ということだ」
バラライカ「だが、捌け口がないと望まぬ性交を受ける女がいるのも確かだ」
ロベルタ「そのような輩は殺してしまえばいい」
バラライカ「世界の女は貴様のように狂犬ばかりではない。いい加減、認めろ」
ロベルタ「しかし……現にそこの男も私が来てからずっとセクハラを働いていますわ!!」
ロック「おれ!?」
ロベルタ「そのようなモノがあるなら、世界の男は若様のように清廉潔白でなければならない!!」
レヴィ「まぁまぁ、まてよ」
ロベルタ「なんですか!?」
レヴィ「男は下半身でモノを考えるんだぜ?いい女が目の前にいたら、襲いたくもなるだろう」
バラライカ「そう。これは人間の性だ。お前が暴れたところでなにも変わらない。受け入れろ」
ロベルタ「不潔な……!!」
レヴィ「処女が一度は陥るよな、そういう考えに」
バラライカ「全くだ」
ロベルタ「くそ……くそ……」ウルウル
バラライカ「どうしたの?」
ロック「もう見ていられない」
バラライカ「はぁ?」
レヴィ「どうしたんだよ?」
ロック「ロベルタ、安心していい」
ロベルタ「え……?」
ロック「レヴィもバラライカさんも処女だ」
レヴィ「ちがうっつてんだろ!!!」
バラライカ「処女じゃない!!ヴァージンは既にロストしている!!!」
ロック「レヴィ?じゃあ、訊ねるよ?」
レヴィ「な、なんだよ……?」
ロック「どうしたら妊娠すると思う?」
レヴィ「なんだよ、それ。同じ質問したじゃねーか」
ロック「あの時はうやむやになったからね。今度は本当に答えてもらう」
ロック「具体的には?」
レヴィ「えっと……だからぁ……」
ロック「バラライカさん。どうやったら妊娠すると思いますか?」
バラライカ「馬鹿にしているのか?」
ロック「答えてください」
バラライカ「……受精したらだ」
ロック「一般的にはそうでしょうね」
バラライカ「なに……?」
レヴィ「ちがうのかよ!?」
ロベルタ「……」ゴクッ
ロック「実は最近の調査結果では、10秒以上手を繋いだら妊娠する可能性があるらしい。性交したら100%妊娠します」
レヴィ・バラライカ・ロベルタ「「……!!!」」ガタッ
ロック「ベッドではまず手を繋ぐはずのレヴィに子どもがいない時点で嘘だ」
ロック「バラライカさんにも子どもがいるという話も聞いたことがないので嘘ということになります」
レヴィ「そ、そんなこと信じられるかよ!!」
バラライカ「そそ、そうだぞ!!ロック!!冗談も大概にしたほうがいい!!ホテル・モスクワの軍事力をあまくみるなぁ!!」
ロベルタ「……若様とはいつも……腕相撲を……あぁ!!!そんなぁ!!!この呪われた体に!!若様の息吹がぁ!!!」
レヴィ「おい!!ロック!!そんな嘘を信じるレヴィ様じゃねえぞ!!!こらぁ!!!」
ロック「じゃあ、レヴィ?」
レヴィ「な、なんだよぉ……?」
ロック「手を出してみろ。お前を孕ませてやるから」
レヴィ「おぉ……!?」
ロック「どうした?銃弾が飛び交う場所では軽快に踊るくせに、社交場では手を取ることもできないのか?海賊が聞いて呆れるな」
レヴィ「ふざけんな!!ふざけんなぁ!!」
ロック「おら、こいよ。レヴィ?嘘だと言い張るなら、自分の体で証明してみろよ?」
レヴィ「ぐっ……!!」
バラライカ「ど、どうするのよ、レヴィ?」
レヴィ「ど、どうするって……あんなのロックのハッタリだ!!手を繋いで妊娠とかわけわかんねえしよぉ!!」
ロック「ほら、レヴィ?手を」
レヴィ「……大丈夫……証明してやる……あたしは毎晩黒人のでっけえ手を握ってんだぞ、こらぁ」
バラライカ「レヴィ……がんばって……」
レヴィ「……」ジリジリ
ロック「……」
レヴィ「……」
ロック「まだか?」
レヴィ「ちょっと待てよ……深呼吸は大事だろ……」スーハー
ロック「早く」
レヴィ「いくぜ!!」
ロック「……」
レヴィ「……つまむだけじゃだめか?」
ロック「握って」
レヴィ「くそがぁ!!いくぞ!!!」
レヴィ「いくぞ!!にぎるからな!!ロック!!逃げんなよ!!おぅ!!」
ロック「もういい。―――はい」ギュッ
レヴィ「ばぁああああ?!?!?!?!?!」
ロック「いーち、にー、さーん……」
レヴィ「やめろ!!はなせ!!!やめろぉ!!!」ジタバタ
ロック「よーん、ごー、ろーく……」
レヴィ「ロック!!いい加減にしろ!!殺す!!マジで殺すぞ!!離しやがれ!!!」ジタバタ
バラライカ「あぁ……レヴィ……」ガタガタ
ロック「なーな、はーち……」
レヴィ「やめろって!!こわい!!こわい!!!」
ロック「きゅーう……」
レヴィ「ロック!!!まだそんなの考えられないんだよぉ!!!やめてくれぇ!!!」
ロック「じゅう。―――はい、終わり」
レヴィ「あぁ……そ、そんな……妊娠しちゃったのかよぉ……」
ロック「レヴィ?どうだ?」
レヴィ「さいってぇな気分だよ!!くそがぁ!!!」ウルウル
ロック「あ、いや、冗談、冗談だぞ?」
レヴィ「ふざけんなぁ!!!冗談で妊娠させたっていうのかよぉ!!!」
ロック「え?」
レヴィ「やめろよぉ……なんでこんなことするんだ……てめぇ……ぜってえゆるさねえ……!!」
ロック「お、おい……!!」
バラライカ「ロック、男としての責任をとれ」
ロック「え?!」
ロベルタ「そうですわ。狂犬だろうと化け物だろうと、私たちは女ですわ」
レヴィ「おい、ロック……」
ロック「な、なに?」
レヴィ「せ、せき、にん……とれよ……くそが……」
ロック「……」
ロック「あの、レヴィ?」
バラライカ「しかし、これはまずいわね。これからは同志たちとは距離をとったほうがいいかもしれないわねぇ」
ロック「あのー」
ロベルタ「私ももう銃は捨て、若様と私、そしてこのお腹の子と三人で静かに暮らそうと思います」スリスリ
ロック「ちょっと!!」
バラライカ「それではな、ロック。式の日取りが決まったら教えてくれ。できちゃった婚というのは公表しないほうがいい」
レヴィ「いっぱい包んでくれよ、あねごー♪」
バラライカ「任せなさい」グッ
ロベルタ「失礼します」
ロック「あぁ……!!」
レヴィ「なぁ、ロック?」モジモジ
ロック「な、なんだよ?」
レヴィ「あたし、こういう気持ち初めてで……よくわからねえけどよぉ……わるく、ねえな……なんて……」
ロック「……」
ボリス「大尉殿」
バラライカ「どうした、同志軍曹?」
ボリス「例の件の資料がまとまりましたので、お届けに」スタスタ
バラライカ「とまれ」
ボリス「え?」
バラライカ「資料は床に置け。あとで読む」
ボリス「いえ、直接手でわたしま―――」
バラライカ「おい!!!」
ボリス「は、はっ!!」
バラライカ「……わ、私を孕ませたいのか……?」
ボリス「……」
バラライカ「違うなら、その資料を床に置け」
ボリス「分かりました。床に置いておきます」
バラライカ「……置くのか……そうか……」
ダッチ「よっ、お二人さん。事務所内でのハネムーンは楽しんだ―――か?」
ベニー「ごめんよー、留守番をたのんで―――」
レヴィ「なぁ、ロック?やっぱよ、ハワイがいいと思うんだ」
ロック「何の話?」
レヴィ「し、し、んこ、りょ、こうに……決まってるだろ!!」
ロック「えぇ……?」
レヴィ「最高級のスイートルーム取ろうぜ?な?な?」
ロック「……」
ダッチ「ベニボーイ。今日はイエローフラッグで痛飲だ」
ベニー「そうだね」
ダッチ「今日の事務所は貸切だ」
ベニー「ああ、それがいい」
ダッチ「いくぞ」
ベニー「ダッチのおごりかい?」
ロック「レヴィ?えっとな、妊娠はしてな―――」
レヴィ「こんなに汚れちまったあたしでも、幸せになれんだな」ニコッ
ロック「……」
レヴィ「ガキが産まれるまで一年ぐらいだろ?色々、買い揃えないとだめだなぁー」
ロック「レヴィ……だからな……手を握っただけじゃ……」
レヴィ「ロック!」
ロック「え……?」
レヴィ「あたしを捨てたら、殺すからな?」
ロック「ちょ……」
レヴィ「バンっ」
ロック「……はぁ」
レヴィ「よーし!!今日からタバコも酒もやめるぜ!!プリンはやめねえけどな!!!」
ロック「……」
ロック「あぁ……どうしよう……」
パチパチ……
エダ「まさか……結婚まで……いや、そうか……やっちまってたんもなぁ、あの二人」
ヨランダ「いいねえ……こんなこと、してみたかったよ」ホロリ
レヴィ「ヘイ!エダ!!お先に失礼するぜ!!」
エダ「うっせえ!!さっさと幸せになっちまいな!!!」
ロック「……」
ダッチ「レヴィがまさかの寿退社とはなぁ。この穴はでかいぜ、まったく」
ベニー「また遊びにきてねー、レヴィー」
レヴィ「いつでもいってやるよー!!パートでな!!」
ロック「レヴィ……?」
レヴィ「幸せにしろよ!!いっぱい、手は繋いでやるからな!!」
ロック「……ああ」
レヴィ「これであたしも処女卒業だぜー♪」
おしまい。
初夜が酷いことになりそうだなww
ブラクラSSはあんまり無いけど素晴らしいのが多い
ニヤニヤが止まらなかった。
Entry ⇒ 2012.04.19 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (1)
みゆき「みんなで恋バナウルトラハッピー!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334660122/
みゆき「だって、せっかく休みの日にみんなで秘密基地に集まれたのにー!
ずーっとトランプじゃつまんないよー!はっぷっぷー!」
なお「うーん、だからってなんで恋バナなの?」
みゆき「よく分からないけど、華の女子中学生が集まった時にすることって言ったら
恋バナなのかなー、って!」
あかね「……ノリでなんでもかんでもゆうんちゃうで、もう」
やよい「そ、そうだよみゆきちゃん……それに、私たちにはまだ、早いというか」
れいか「そうですね……私、そういったことはよく存じませんし」
あかね「男子にモテモテのれいかが、なんかゆうとるで」
なお「わ、私!?そりゃぁ応援してくれる子はたくさんいるけどさぁ……」
みゆき「うんうん、そういうのだよー!どんどんいこー!」
あかね「……自分、さっきから大貧民抜け出せなくて、トランプやめたいだけちゃうんか」
みゆき「ギクッ!な、なんのことっかなー?」
キャンディ「みゆきは、いい札が来た時はスマイルになるから、わかりやすいクルー」
やよい「キャンディ強いよね、さっきルール覚えたばっかりなのに」
あかね「耳でカード持つの怖いからやめぇや、とは思うけどな」
みゆき「うぅー、キャンディがお金の亡者になっちゃったよぉー」
キャンディ「キャンディはそんなんじゃないクルー!妖精さんクルーーーー!!」
れいか「あぁ、そうですね。もう正午近くになっているんでした」
なお「ここにいると外のことが分からないから、時間が経つのを忘れちゃうよ」
みゆき「うーん、そういうわけじゃないけど、おなかは減ったねー」
あかね「せやろ、せやろ。よっしゃ、お好み焼きでも焼いたろかー!
材料はぎょーさん準備しとるさかいな。なお、れいか、手伝ってんか」
やよい「わー!あかねちゃんのお好み焼きが食べられるなんて!」
みゆき「ウルトラハッピーだね!やよいちゃぁん!」
キャンディ「キャンディも手伝うクルー」
あかね「せやな、自分、意外に力ありよるし」
みゆき「あ!それじゃぁわた」
なお「みゆきちゃんとやよいちゃんは、机を片付けておいてくれるかな?」
れいか「私達は調理で手一杯ですから、お願いできますか?お二人にしか、出来ない仕事です」
やよい「私達に、しか?……任せて!」
みゆき「あ、あれ?そう?うーん、料理もしたかったけどそれならこっちを頑張るよ私!」
れいか「やよいさんは、料理が出来ない、というわけではく、むしろ上手な方なのですが……」
なお「なんだかお好み焼きに関しては、独創的すぎるアイディアを出したがるんだよね」
あかね「みゆきはいわずもがなや。っさ、二人が掃除に飽いてまう前に、うちらだけで終わらせんでー」
キャンディ「クル~!」
あかね「ほんなら、最初は鉄板に油引きで油をまんべんなく広げましてー、っと」
キャンディ「そうクル~、このフサフサで、ってキャンディはハケじゃないクルーーー!!!」
やよい「そうだね。あとは三人が準備終わるまで、待ってようか」
みゆき「うん。あ、やよいちゃん!絵、描いてよ!久しぶりにやよいちゃんの描いた絵が見たいな」
やよい「いいよ。何を描こうかな……」
あかね「なおは手際えぇなぁ。でも、えぇか?キャベツはもやしよりは細く
かいわれよりは太く、や!ここんとこ大事やで、テストにも出んでーほんま!」
なお「わかんないよそのこだわり……いやテストには出ないでしょ」
れいか「家庭科なのでしょうか?それとも生物……」
なお「れいか、間に受けなくていいから。ところでキャンディ、耳どうなってるのそれ?」
キャンディ「包丁なんか使う必要ないクル~」
やよい「……」カキカキ
みゆき「あ、三人を描くの?どっちも完成が待ち遠しくてウズウズハッピーだよ!」
みゆき「キミと イェイ イェイ イェイ イェイ 笑って~♪ あ、うん?さっきって?」
やよい「えーっと、こ、恋バナがー、ってこと」カキカキ
みゆき「あー、あれね!えへへ、ごめんね、気にしないで。あかねちゃんの言うとおりだったから」
やよい「そ、そうなんだ……ちょっと意外だったから、びっくりしちゃった」
みゆき「うん、私に似合わない話題なら気を逸らせるかなー、って」
やよい「でも、ちょこっとだけ……み、みんなでそういう話も、してみたかったかな、なーんて」
みゆき「えっ!ほんと!?あ、ってことは!!やよいちゃんもしかして!!恋!恋しちゃってるの!?!?」
やよい「は、はわわわわ声!声大きいよみゆきちゃん!しーっ!しーっっ!!」
やよい「な、なんでみゆきちゃんがそんなに、嬉しそうなの?」
みゆき「嬉しいよー!人が人を好きになるのってウルトラハッピーだもん!」
やよい「そっか……さっきは、あぁ言ったんだけど。やっぱり私……みゆきちゃんになら、話、したいかも」
みゆき「ほんと?どーんと任せてよ!私、やよいちゃんのためならどんどん応援しちゃうよ!」
やよい「ほ、ほんとう?やっぱりみゆきちゃんは、頼りになるね……スーパーヒーローみたい」
みゆき「えへへ、ありがとう!それで、えっと、相手は誰なのかー、とか!聞いていい?」
やよい「うん……あの、あの、ね?」
みゆき「うん!」
やよい「……その」カキカキ
みゆき「うんうん!」
やよい「……あかねちゃんって、どう思う?」
みゆき「………………うん?」
やよい「日野あかねちゃん、だよ。うん」カキカキ
みゆき「で、ですよねぇ……えぇっと?うん?あれ?今、やよいちゃんの、好きな人のお話をしてるんだよね?」
やよい「うん……あかねちゃん、って……み、みゆきちゃんから見て、どうなのかな」
みゆき「え、えぇ?あー、そうだね。一生懸命で、とっても明るくて
私も転校してきた時に助けてもらってすっごく嬉しかったなぁー」
やよい「うん、うん。それにとっても面白くって、元気で、誰とでも仲良くしてくれて……」
みゆき「うん、そうだね」
やよい「私はちょこっとだけ、ツッコミされて泣いちゃったけど。でも、あれね?あんまりクラスに
馴染めてなかった時に、あかねちゃんに声かけられて、嬉しかったからなんだ」カキカキ
みゆき「そうだったんだ……えぇっと、やよいちゃん?あかねちゃんの良いところは分かって、
ウルトラハッピーなんだ、けど。あの、さっきのね?話と、どう関係があるのか……
私、いまいちその……」
やよい「あー……あのね。こういう、ことです」スッ
みゆき「あ、絵出来たんだ!ありがとう!え?こういうって、どういう…………」
『あかね「好っきゃで、やよい。うち、あんたとずっとお好み焼きを焼いてたいんや」やよい「あかねちゃん……」キュルルン』
みゆき「………………マジで」
やよい「うん」
やよい「応援してくれるんだよね!みゆきちゃん!」グッ
みゆき「え、あの、それはもちろん、あの、そのつもりではあったんだけど」
やよい「本当はね!ずっとずっと誰かに言いたかったの!でも引かれちゃうかな!って!怖くって!」
みゆき「そ、そうだろうね」
やよい「みゆきちゃんがいてくれて良かった!私、みゆきちゃんに応援してもらえるならこの恋、きっと頑張れちゃう!」
みゆき「……あの」
やよい「協力してね!みゆきちゃん!」
みゆき「……」
みゆき「ま、任せてよ!決めた!!やよいちゃんとあかねちゃんが、ウルトラハッピーになれるように、頑張るね、私!!!!」
やよい「美味しい~~~!やっぱりあかねちゃんのお好み焼きは、おうちで作るのとは一味もふた味も違うね!」
みゆき「(どうしたらいいんだろう……)
あかね「なんせ、うちの愛情たっぷりやさかいな!」
やよい「あ、あいじょうあっつぃ!うー、まださめてないところ食べちゃったよぉ……」
みゆき「(……まさか、あのドジっぷりが、あかねちゃんに構われたいがための演技だったとは。
聞いた時は驚きハッピーだったよ……)」
なお「ちょっとぉ?今日は私達も手伝ったんだけどなぁ?」
あかね「あぁ、せやなせやなぁ。なお番長のど根性も、とっておきの隠し味やで!」
なお「番長じゃないったら!あと、れいかの一工夫もね。今度家の料理でも参考にするよ」
れいか「美味しくできて良かったわ。キャンディもお疲れ様」
キャンディ「キャンディの耳に斬れないものはないクル!」
みゆき「えっ、あ、うん!おいしくってウルトラハッピーだよあかねちゃん!」
あかね「そか、そか。さってと、やよいがようやっと食べ終わったみたいやし、洗い物やな。
みゆき、手伝ってくれへん?」
やよい「あ、そ、それなら私も!」
あかね「やよいに任しとったら皿が何枚おしゃかになるかわからへんやろー」
やよい「そ、そんなことないもん!今週はおうちでも、二枚しか割ってないよ!」
あかね「それが問題やーゆうとるんじゃーい」ペシッ
やよい「あっ、え、えへへ」
みゆき「(嬉しそうな顔……)」
れいか「そうね、でも、本気をだすのは無しよ?やよいさんもどうですか?」
やよい「え、う、うん!今日は追いつくよ!」
キャンディ「キャンディもやるクルー!」
みゆき「(あかねちゃんと同じくらいスポーツが出来るようになりたいから、とか言ってたっけ……)」
みゆき「(形はどうあれ、けなげだよね、うん。応援しよう、よし!)」
あかね「みーゆーき、ボヤーっとしとらんと運んでやー」
みゆき「あ、ごっめんごめん!パパッと片付けてキラキラ輝かせなきゃね!」
みゆき「(あかねちゃんに、それとなく聞いちゃおう!やよいちゃんをどう思ってるか!)」
汚れ落とすだけで油までは引かんでえぇけど」
みゆき「さっすがお好み焼きや『あかね』の看板娘!」
あかね「やめやめー、照れるやろー」
みゆき「あかねちゃんと付き合う子は、その、美味しいお好み焼きがたっくさん食べられるから
ウルトラハッピーだねー!」
あかね「なんやなんやー、まぁださっきの話題ひきずっとるんか……子てなんや子て」
みゆき「あ、あっははー、言葉のあやです」
あかね「そか?ま、みゆきの唐突さは今に始まったことやあらへんけど、さっきのは急すぎやで自分」
みゆき「め、面目ない……私自信が一番今それを止めたく思ってるよ」
あかね「そないな落ち込まんども……そうやなぁ、すこーしだけ、のっかったろか?」
みゆき「のっかる?」
あかね「せーやーかーらー。こ、恋バナ、っちゅうの?なんやよう、わからへんけど!」
あかね「声が大きいやめーや!!!み、みゆきやからこないなこと話すんやで!?
みゆき「あ、あっぷぷ、ごめんね!?」
あかね「他のみんながおらんで良かったわ……こっから見えよるけど、窓の外」
なお「れいかー、いくよーー!」
れいか「やよいさん、ボールから目を離さないでくださいね!」
やよい「ふ、二人ともそれキャンディ!!!ボールじゃなくてキャンディだよぉ
二人こそボールちゃんと見てぇぇええ!」
みゆき「そ、そうだね……それで、あかねちゃん?」
あかね「ん?なんや?」
みゆき「だ、誰なのかなー、って、聞いていいの、かな?」
あかね「あぁ……聞いて、くれるか?うち、実はもう辛くてかなわんねん、これ」
みゆき「あかねちゃん……うん!もちろんだよ!お友達が悩んでるのに、ほうっておけないよ!!!」
みゆき「(やよいちゃんには、悪いけど……あかねちゃんの気持ちも、きちんと知ってあげて話せば、
分かってくれるよね)」
あかね「あん、な……?」
みゆき「うん!」
あかね「実は、な?」
みゆき「うん、うん!」
あかね「……なおのこと、みゆきはどう思う?」
みゆき「………………うん?」
みゆき「あ、あの、あかねちゃん?あかねちゃんさん?」
あかね「それでいて可愛いもの好きなとこやとか、虫が苦手なとことか……正直、たまらんわ」
みゆき「たま、たまらん?えっと、それは、あの?」
あかね「……最近まで、この感情がなんやったのか、うち、よぉ分からんかってん」
みゆき「あ、そ、そうなんだ。じゃぁまだ、そっちじゃない可能性も」
あかね「でも、気づいたんや。なおとお好み焼き作っとった、こないだのことで」
みゆき「あー……気づいちゃったかぁ」
あかね「なおとな?れいかが息の合うとこ見てると、なんやこの、このへんが、モヤモヤして」
みゆき「……食べすぎじゃない?」
あかね「茶化しなや。それにな?なおが手際よく調理しとんのを見て……あぁ、なおとならお店も
ずーっと続けられそやなー、とか、考えてん」
みゆき「そ、それはそれは……コアなお客さんがたくさん入りそう、だね」
あかね「……もう、ゆうてまうとな?うち……うち、な?なおが、好っきゃねん」
みゆき「…………ほんま?」
あかね「ほんまや」
なお「ふー、良い汗かいたー!あれ?みゆきちゃんは?」
あかね「なんや、片付け終わったら、テラスでたそがれとるわ」
みゆき「(というよりは、困り果ててるんだよ)」
れいか「キャンディの耳が絡まって、ほどけなくなってしまいました」
キャンディ「変な感じクルー!おしゃれじゃないクルー!!」
やよい「あんなに転がりまわるから……どうやってほどけばいいんだろう。あ、あかねちゃーん!
手伝ってぇー!」
あかね「お?まっかせときー!コテとかつこうてみたらどうやろー!?
なおは、みゆきの相手してたってくれへん?」
なお「うん、私もそうしようと思ってたからね。あぁいうのは得意じゃないよ」
あかね「そか、ほな……任せたで」
みゆき「(目線で、しっかりなおから聞いとってな、って言われた)」
みゆき「あ、なおちゃん……ううん、私はいつでもハッピーだよ」
なお「そう?ならいいけどさ。何かあったなら、相談してよね?友達なんだから」
みゆき「うん……(その危機に直面してるからこんなに悩んでるんだけど、ね)」
なお「あ、そうそう」
みゆき「うん?」
なお「私、れいかが好きなんだけどさ」
みゆき「!?!?はやいよなおちゃん!?!?前置きとかそういうの一切ないの!?!?」
なお「直球勝負!」
みゆき「えぇ…………」
なお「ううん、ばっちり恋愛感情として。そりゃもう、小さいときからね」
みゆき「えぇ……」
なお「しっかりもので、だけど天然で、やさしくて、可愛くて、可愛くて、可愛くて。
れいかってとっても可愛いんだよ?みゆきちゃん知ってる?」
みゆき「あー、それはもう……」
なお「そういうわけで、協力して欲しいんだ。ね!」
みゆき「……あー、あのー、あー…………」
なお「……どっち!?はっきりしてよ!筋が通ってないよ、筋が!」
みゆき「わ、分かった!分かったよ!私応援する!なおちゃんのウルトラハッピーのためだもん!
が、頑張るね!」
なお「うん、みゆきちゃんなら、そう言ってくれるって信じてたよ」
みゆき「ま、任せてよ!!(どうしよう、どうしよう……)」
れいか「みゆきさん?お紅茶はどうですか?」コトッ
みゆき「あ!れ、れいかちゃん!ありがとう!みんなは?」
れいか「なおとあかねさんは、解けたキャンディの耳を二人で結ってあげてます。
やよいさんはその画を書いてるみたい」
みゆき「そ、そうなんだ……愛憎うずまいてるなぁ」
れいか「?」
みゆき「あ、こ、こっちの話……れいかちゃんの淹れた紅茶は、美味しいね!
ウルトラハッピーだよ!」
れいか「ふふっ、ありがとうございます。私も、悩みがある時はこうやって、
お紅茶で一息いれるんです」
みゆき「へー……あ、え!?や、あのー、私別に、悩みなんて……」
れいか「それならそれでいいんです。では、私の独り言ということで」
みゆき「れいかちゃん……」
れいか「私も……やよいさんの事を想うあまり眠れないときは、こうやって」
みゆき「…………やっぱり」
みゆき「あー、うん。大丈夫だよれいかちゃん、誰にも言わないから……言えないけど、ね」
れいか「……おかしい、と、思いますよね?」
みゆき「……数十分前までは」
れいか「?」
みゆき「こっちの話。えっとね、私はそういうのが変だとか、思ったりしないよ、うん」
れいか「ありがとう……みゆきさんは、優しいのね」
みゆき「巻き込まれ体質なだけかもね、うん」
こういったことには、本当に疎くって」
みゆき「こういう、っていうのは……恋愛的なこと?」
れいか「はい。それで、やよいさんの可愛さ、健気さ、でも時に見せる芯の強さ、
それに気がついたとき……誰に相談すればいいのか、分からなかったんです」
みゆき「えーっと、なおちゃんは?れいかちゃんとなおちゃんは、幼馴染なんだよね?だから……」
れいか「なおは……昔から一緒にいすぎて、姉妹のように思えてしまって。
そういう話をするのは、恥ずかしくって」
みゆき「……(どんまい、なおちゃん)」
みゆき「……れいかちゃんは、今。そのことですっごく、悩んでるんだよね?」
れいか「はい……実を言えば、弓道での的中率が、深刻な下がり具合を見せるほどで」
みゆき「……」
れいか「弓は、心を映します……このままでは、私」
みゆき「任せてよ!れいかちゃん!」
みゆき「みんなのウルトラハッピーのために!私、頑張っちゃうんだから!!!」
みゆき「えーっと、まずはちょっと整理しようかなぁ」
やよいちゃん→あかねちゃん→なおちゃん→れいかちゃん→やよいちゃん
みゆき「……こういうこと、だよね?」
みゆき「……不毛だ」
みゆき「うーん、でも、四人だったのがまだラッキー!だったのかな?」
みゆき「ようは、うん!この中で二人を両想いにさせることが出来れば、
ウルトラハッピーなんだよ!」
みゆき「……って、言ってもなぁ~」
みゆき「話しを聞いた限りじゃ、皆自分が誰かから、っていう発想は全然無いみたい、だし」
みゆき「うーん……」
キャンディ「みゆきぃ~?さっきから何してるクル~?宿題なんてみゆきらしくないクル~」
みゆき「わ、私だってたまーには机に向かうよぉ!はっぷっぷーー!
……あ、っちょ、キャンディ見ちゃだめ……!」
キャンディ「クル?これなぁにクル?名前が書かれてるクル」
キャンディ「当番クル?」
みゆき「そ、そう!皆で行けないときにもその、不思議図書館で待機する人をー、みたいな!
日替わりで、って!」
キャンディ「?キャンディよくわかんないけど、頑張ってほしいクル~」
みゆき「ほっ」
キャンディ「……あ!みゆき!!こりダメくる!!」
みゆき「えっ!?!?な、なにがっ!?!?」
キャンディ「なんでみゆきの名前が無いクル!?!?おかしいクル!!
当番なら、みんな平等のはずクル!!」
みゆき「…………」
キャンディ「ズルはダメクル~!さっ、みゆきもここに名前をスマイルチャージ……」
みゆき「ごめん、キャンディ、私もう寝るね」
キャンディ「クル?こんなに早く寝ちゃうクル?」
みゆき「うん、出来ればもう起きたくないレベルのふて寝なはっぷっぷー、だよ」
キャンディ「クルっっ!?!?」
狼「ウルルル~、俺様ウルフルン~~♪」
魔女「うーん、難しいだわさぁ」カキカキ
狼「あぁん?マジョリーナ、お前なにしてんだ……んだよこの紙ッきれの山は」
魔女「踏むんじゃないだわさ!人間界の文字って奴を研究してるんだわさ!」
狼「ど、怒鳴んじゃねぇよ悪かったっての……文字だぁ?んなもんどうしてぇんだよ?
っつか、何書いて絵やがる……?」
『麻所 莉那』
狼「……なんだ、これは」
魔女「ふん!あの人間風情が、書類に名前がかけないと困るとか言うんだわさ!あいつめ!
マジョとリーナで別けおってだわさ!人間のくせに!」カキカキ
狼「……そんで、考えてやってんのか」
魔女「誤解すんじゃないだわさ!別にあの人間のためなんかじゃないんだわさぁ!」カキカキ
狼「悪の三幹部の名前がなくぞ」
あんたに言われたくないだわさ」
狼「あぁん!?それはてめぇだって一緒だろーが!」
魔女「ふんっ!私はこのあいだ、チイサクナールであと一歩のところまで追い込んだ、
それに比べてあんたはなんだい?」
狼「う、うっせぇ!この前は腹が減って本調子じゃなかったんだよ!」
魔女「プリキュアに飯まで貰っておいて、よく言うだわさ」
狼「うるせぇってんだろうが!くそ!コケにしやがって!みてろよー!」
魔女「待つんだわさ。一緒に取り寄せた人間界の資料に、こんなもんがあっただわさ」
狼「あぁん!?それがどーしたってんだ!?」
魔女「何やら物凄く人間が集まるもののことが書いてあるらしいだわさ。そこで事に及べば」
狼「大量のバッドエナジーが得られる、ってか?おもしれぇ……えっと?」
狼「ビックサイト?うん?同性……オンリー……?まったく意味はわからねぇが、
場所はなんとなーく分かったぜ!」
狼「あぁ?お前何か知ってるのかよ、アカオーニ」
鬼「詳しくは知らんオニ。だけど今日、そのビックなんとかでものすごく大きなイベントがある、っ
て、羽鳥アナが言ってたオニ」
狼「まぁた、そのわけのわからねぇ箱見てたのか」
鬼「いや、俺様は赤江アナ目的で見てるだけオニ、赤でお揃いオニー」
狼「どっちにしろだバカ、どいつもこいつも人間なんかになびきやがって」
魔女「誰が誰にだわさ!わたしゃ別にあんな人間のことなんか!!」
狼「吐き気するからやめろババァ」
みゆき「ですがどうしても、みんな自身が誰か他の女の子に想われてる、と
いう発想にならない事にはどうにもなりません」
みゆき「……そういった旨を、やよいちゃんと話し合いました」
みゆき「……その結果」
やよい「スマイルプリキュア!in東狂ビッ○サイトだよね!」
みゆき「どうしてこんなことに……」
あかね「なぁー、なんやよーわからへんままつれてこられてんけどー」
なお「ここで何があるの?れいかの書道展で一回付き添ったことはあるよね?」
れいか「なんだか、周りの方からの目線が……気のせいでしょうか」
みゆき「えぇ……私には絶賛わけわからんハッピー警報鳴りまくりだけど」
やよい「今日はね!なんと!同性愛オンリーイベントの日なの!」
みゆき「それってアウトじゃないのかな」
やよい「何があるのか知らない感じのまま!それとなーくそのブースの方に移動しちゃおうよ!
任せて!そういうのは得意だよ……ピピー?
あれなにかなあかねちゃん、漫画が売られてるみたいー」
あかね「おぉ?なんやなんや、よーわからへんけど行ってみよか?なぁみんな?」
なお「え、うん。漫画かぁ、弟達に買って行ったら喜ぶかもね」
れいか「やよいさん、前を向いて歩かないとこけてしまいますよ?」
みゆき「……(やよいちゃん、あなたをこんなにも頼もしく思ったのは初めてです)」
キャンディ「キャンディも、見たいクr」
みゆき「ダメッ!」
キャンディ「もがっ!な、なんで、ックルー!!!」
みゆき「いや、その、メルヘンランドの妖精さんなキャンディに、
ああいうのを見せたらどうなるのか……分かったもんじゃないから」
キャンディ「クルー?」
みゆき「こ、こっちの話。人目も多いし、とにかくキャンディは鞄の中で大人しくしててっ!」
あかね「お……おう?」
なお「あー……な、なんか思ってたのと、ちょっと違う、感じかな?はは……」
れいか「そう、ね……一冊一冊が、随分薄いみたい。それに、そ、その……」
「ひび×かなが正義よ!」「いいえかな×ひびよ!!!」
「せつながーーー!ラブがーーーーー!!」「いや寧ろイースがーーー!」
「初代に勝る百合っぷりはーー!」「こんな時にしかSSの二人はーーー!!」
みゆき「……(濃い)」
やよい「は、はわわわ、なんだか変わった本を扱ってるところ、みたいだね!
あかねちゃん、こういうの知ってる!?」
あかね「や、うちはあんま……で、でもまぁ……興味は、ないことも、とゆうか」
やよい「!ほんと!じゃぁ、ね!ちょっと……すいませーん、試し読みいいですかー?」
みゆき「……(慣れてる)」
あかね「ど、どうて……やー、こういうのもあるんやなー、って。
世間は広いもんやで、な、なー!なお!」
なお「え、えぇ!?そ、そうだね……私、漫画をあんまり読まないから何にしろ新鮮なんだけど、
お、女の子が可愛い、かな!ね、れいか!?」
れいか「そうですね……やよいさん?こういったものは、その、一般的なのでしょうか……?」
やよい「ううん、なんだか今日はそういう人たちがたまたま集まっただけ、みたいだけど……
でもこんなにたくさんいるんだもん!きっと別に特殊なことじゃないんだよ!」
あかね・なお・れいか「「「……そうなんだ」」」
みゆき「……若干上手く行ってるのが怖い」
狼「おぉー、本当に人間どもがわんさかいやがるぜぃ」
狼「それに、どいつもこいつもなんだか黒い服ばっかりじゃねーか!」
狼「お誂えむきだぜ!お前たちのバッド記念日にはなー!」
狼「世界よ!最悪の結末!バッドエンドに染まれ!!」
狼「白紙の未来を黒く塗りつぶすのだ!!!」
みゆき「!これって!?」
れいか「空が暗く……まさか」
やよい「あ、あぁ!回りの人たちが!!」
「本当はNLが書きたい……」
「恋愛がしたい」「リア充がにくい」
あかね「な、なんやよーわからんことぼやいとるけど!」
なお「……あ!あそこ!」
キャンディ「クル!?ウルフルンクル~~!」
狼「あぁん!?またお前らか、プリキュア!どこでも現れやがるな、お前たちはよぉ!」
あかね「それはこっちの台詞やアホー!なんであんたはうちらの行く先々に現れんねん!」
やよい「そうだよー!今日は大事な作戦の日なのにぃーー!!」
なお「筋が通ってないよ、筋が!うん?やよいちゃん、作戦って?」
れいか「細かいことは後にしましょう、なお。このままでは皆さんが」
みゆき「……形はどうあれ、ここにいる人たちは!今日のために一生懸命描いてきたはずなのに!
そんなハッピー、邪魔するなんて許せない!」
キャンディ「みんな!変身クルーー!!」
プリキュア!スマイルチャージ!!!
サニー「太陽サンサン、熱血ポワゥアー!キュアサニェー!」
ピース「ピカピカぴかりん☆じゃん、けん、ぽんっ!キュアピース!」
マーチ「勇気凛々、直球勝負!キュアマーチッッ!!」
ビューティ「深々と降り積もる、清き心。キュアビューティ!」
五つの光が導く未来!
輝け!スマイルプリキュア!!!
同人誌『』ギュワン!
アカンベェ「アッーーー!カンベェーーーーー!!!」
サニー「きよったnうぉわ!?!?なんや、あの、あの青いつなぎきたオッサンは!?!?!?
ピース「!?!?!?!?アッー!なのに阿部さん!?!?」
ハッピー「ごめんピースそれよくわかんない!」
マーチ「!くるよ!!」
アカンベェ「ところで俺の赤い鼻をみてくれ、こいつをどう思う?」
ビューティ「す、すごく大ききゃぁあ!」
マーチ「!ビューティ!」
サニー「くっ!あないなとこからミサイルだしよるなんて!!下衆いでこらぁああ!!」
狼「……いや俺も引くわ実際」
サニー「したらもっと選ばんかいボケェーー!!!」
だ……」
サニー「いらんとこキチッとしなや!なんや、一々出撃のたんびに報告書書くんかい
バッドエンド王国!」
マーチ「ビューティ、平気!?」
ビューティ「えぇ、それより、今は、敵から目を離さないで!」
アカンベェ「嬉しいこと言ってくれるじゃないの」ヌギッ
ピース「!?つなぎを脱いだよ!?」
ハッピー「わぁああ!?あ、よかった、その下はなんだかよくわからない人形みたいなのだ、
よかった、規制対象にはならないねウルトラハッピー!」
サニー「ゆうとる場合か!そのつなぎで……っ!!大風起こしてきよった!
器用なやっちゃでもーーー!!」
狼「うぉ!?んだちくしょう、顔になにか……邪魔だ!あぁ?これは、アカンベェにしたような本と
同じもん、か?どれどれ……」
狼「……な、中々に人間どもも、バッドな嗜好をしてやがるじゃねぇか」
狼「これは女と女の、か?んじゃぁアカンベェになったのは……ははぁん?」
狼「このイベントってぇのに集まったのは、雌が雌同士、雄が雄同士で恋愛をするのを好む、
っつぅ、ヘンテコな奴らってこったなぁ?」
ピース「っ!い、今なんて!?へ、ヘンテコなんかじゃ、ないもん!」
サニー「マーチの風で相殺したな、流石やでマーチ……そ、そーや!なにがおかしいねんこらぁ!」
マーチ「ビューティ、立てる?……そうだよ!なにがおかしいのか、言ってみなよ!」
ビューティ「平気です、ありがとうマーチ……ここにある本の、何が変なのでしょうか」
ハッピー「……あー、あの、ね?」
狼「あぁー?お前ら全員とち狂ってんのか?」
狼「こいつは、お前ら普通の人間にとっちゃ気持ち悪くて意味嫌われるもんのはず、だろうがぁ?」
ピース・サニー・マーチ・ビューティ「!?!?!?!?」
ハッピー「……(まさか狼さんに諭されるなんて)」
回りからどん引きだろうなぁ」
ピース「か、可愛い、って……」
狼「根暗で、卑屈な奴だろうよ、こんなもんを好むのは」
サニー「ね、根暗……」
狼「大手を振って堂々と、世間さまには面向けできねぇだろうなぁ」
マーチ「……」
狼「道を外れた嗜好なんてのは、俺様たち向けのさいっていなもんだからよぉ、
否定はしねーがなぁ」
ビューティ「み、ち……を……?」
ハッピー「……みんな?みんな!?」
ドサッ、ドサドサッドサッ
狼「……はぁ?」
キャンディ「!?ど、どういうことクル!?なんでみんな、バッドエナジーに囚われちゃったク
ルーーー!?!?」
の……?」
サニー「うち……なおに、なおにそないな思われて、もーたら」
マーチ「私は、それでも、それでもれいかを……でも、そしたら、弟たちまで、妹まで、周りか
ら……?」
ビューティ「私の、やよいさんを想う気持ちは……人の道から、外れてしまって……?」
ハッピー「みんな!しっかりして!!ダメだよ!!狼さんの言葉を、聞いちゃダメ!!」
狼「……」
狼「そうか、そういうことか。ふっは、ふっははははははは!!!うーーーーるっふふふははははは
は!!!」
狼「プリキュアぁ、お前ら全員、ここにいる奴らとおんなじみてぇだなぁ!!!……ん?したら、なんでそこのピンク頭は平気なんだ?」
ハッピー「……」
狼「……なんでちょっと泣きそうなんだよお前、お前はお前でなんか出してんなバッドな気配……
まぁ、いい」
ピース「うぅ……」
狼「まさかよぉ!てめぇらどうしで乳繰り合う仲だったなんてなぁ!!」
サニー「そ、そないな……そないな、こと」
狼「おんなじなんだよ、考えてるだけでもよぉ!むしろそっちのがよっぽど気持ちわりーぜ!隠して
コソコソとむっつりってかぁ!?」
マーチ「そんな、そんな……直球、直球、勝負」
狼「ど外道どもよぉ、お前らに俺様たちを退治る資格なんてあんのかぁ?あぁ?」
ビューティ「外道……あぁ、わたし、私、は」
狼「そうだ、お前らは外道どもだ」
狼「普通じゃねぇ、正常じゃねぇ、間違った感情を持った、異質なイキモンだ」
狼「俺様たち、バッドエンド王国の住人と、同じくらいのよぉおおおおお!!」
ハッピー「やめてっ!!!!!!!!」
狼「……んだよ、すっこんでろどピンク。俺様は今、バッドエンド王国講義で忙しいんだ」
ハッピー「何度ダメでも諦めない、あかねちゃんの強さを!キラキラ輝いてる姿
を!」
ハッピー「私は……ピースの、やよいちゃんの!良いところ!たくさん知ってる!」
ハッピー「少し泣いちゃうこともあるけど!一生懸命なキラキラ輝くところを!」
ハッピー「マーチの、なおちゃんの良いところだってたくさんたくさーん知ってる!」
ハッピー「家族をすっごく大事にしてて!やさしくて!キラキラした眼で優しく見守ってるところを!!」
ハッピー「ビューティの、れいかちゃんの良いところ、言い出したらキリがないよ!」
ハッピー「優しくって、頼りになって!!水の妖精さんみたいに、キラキラしてるもん!」
ハッピー「だから!!……だから!!!」
狼「……何がいいてぇんだよ」
ハッピー「私だって、皆、大好き!!」
ハッピー「大好きだから、友達になったんだもん!大好きだから!みんな一緒にいれるんだもん!
一緒に、プリキュアになれたんだもん!!」
ハッピー「この気持ちを、間違ってるなんて言わせない!!!」
ハッピー「人が、人を好きになる気持ちを!!!」
ハッピ「ウルトラハッピーなこの想いを!!!!!」
ハッピー「間違いだなんて!!絶対に、言わせないんだからぁ!!!!!」
ハッピー「はぁ、はぁ……うぇ!?な、なになに!?」
キャンディ「……クルっ!?」
狼「はっ、何を言い出すかとおもえばお前も……うぉ!?な、なんだこの光はぁ!?」
ピース「みゆき、ちゃん……スーパーヒーローよりカッコイイヒロインなんて、
みゆきちゃんくらい、だよ」
サニー「そうや、そうやったな……うちは、あんたの頑張る姿に、勇気付けられたんや、みゆき」
マーチ「みゆきちゃん……私たち、チーム、だもんね」
ビューティ「みゆきさん……あなたのキラキラした姿も、私達に届いてますよ」
狼「な、なんでお前ら、立てる!あんなにバッドエナジーに囚われてたくせに!それに!それになん
だってんだよぉ、その格好はよおおお!」
キャンディ「み、みんな、デコルもないのにパワーアップしたクルー!?!?!?」
ハッピー「わ、なにこのティアラとマント!かっわいー!ウルトラハッピー!」
人間どもの汚い想いから生まれたお前なら、そのくらい!!」
アカンベェ「男は度胸!何でもためしてみるのさ」
ハッピー「みんな、すっごく可愛いよ!」
サニー「あんたもな、ハッピー」
ピース「ハッピーのおかげだよ、ありがとう」
マーチ「まぁ、きっと今だけかもしれないけどね」
ビューティ「そうとなれば、ハッピー。私達の気持ち、この想いを、ぶつけてしまってください」
ハッピー「うん!よーーーし!!!気合だ、気合だ、気合だぁああああああああああああああ
あ!!!!」
キュアデコル「」ビカァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
キャンディ「ちょ、ちょまっ、段階すっとばしてるからキュアデコルが追いついてないクルー!?!?」
ハッピー「キャンディ!必殺技、名前は!?やっぱり変わるの!?!?」
キャンディ「えぇええ!?きゃ、キャンディよくわかんないクル……
じゃ、じゃぁプリキュア・ハッピーハリケーンってことでお願いしますクル」
ハッピー「おっけー!」
ハッピー「ハップィーーーーー!!」
ハッピー「ハリケーーーーーーーーーン!!!!」
チュドォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
アカンベェ「ア――――――」
狼「浄化どころの威力じゃねぇええええ!?!?って俺様もこのままjちっくしょう!覚えてやがれ
チートども!!」シュバッ!
「うぅ、わ、私達は何を……?」
「なんだかとってもキマシな気配が……」
みゆき「みんな、気がついたみたいだね」
キャンディ「あ、はい、そうです、前倒しで、はい。いえ、キャンディが進めたわけではその、
え?減俸?そんないいじゃないですクル、ちょ!?ちょっとーークルーーー!!」
あかね「キャンディはなんやおかしなことゆうとるけど……勝ったったな」
やよい「うん……全部、みゆきちゃんのおかげだね!」
みゆき「えっへへ、でも、みんなの気持ちがあったから、だよ!」
れいか「そう、ですね……ここにいる、全員の」
なお「うん」
なお「みゆきちゃんが大好きで大好きでたまらない、って気持ちの、ね!」
みゆき「えへへ、ありがと………………うん?れ、ちょっと待って、なんだかニュアンスが
おかし……あれ?」
みゆき「な、なおちゃん?手を握って、え?か、顔近いよ?え?気持ち?そ、それはその、
友達として大好きな」
なお「ううん!そんなもんじゃない!本気も本気で!みゆきちゃんのことが大好きってことに!!」
みゆき「……え」
あかね「ちょ、なお!抜け駆けしなや!!みゆきに一番に相談しとったんは、うちなんやで!?
うちのが好っきゃ!みゆき!!」
みゆき「え、あか、あかねちゃん?」
やよい「あかねちゃん全然ダメダメ!告白っていうのが分かってない!あのね、みゆきちゃん……
わたし!私みゆきちゃんのことがすきゅ、あ、あは、噛んじゃった」テヘペロッ
みゆき「やよいちゃん……ごめん、わざとだと分かってるとなんか、あの」
れいか「……みゆきさん」
みゆき「れ、れいかちゃん?静かに後ろから抱きしめるのまって、っちょ、みんな落ち着こう?
あの、あのね!?」
「キマシ「キm「キマシタワーーーーーーーーーーーーー!!!」
みゆき「回りからの!!!周りからの熱い視線がすごいから!!ちょっと!ね、ねぇってばぁあああ!!」
みゆき「ど、どないって、そんなあかねちゃんがどないやねん」
やよい「だれが一番好きなの!?みゆきちゃん!!」
みゆき「え、えぇえ!?そんな、一番なんて……」
なお「私は絶対絶対、この中で一番みゆきちゃんのことが好きだよ!」
みゆき「あ、あのね?嬉しいんだけど、私のは、その!」
れいか「みゆきさん……答えて、くださらないんですか?」
みゆき「あ……あぁ……」
あかね「そないなもんで」
やよい「納得しないんだからね!」
なお「筋を通そうよ!筋を!」
れいか「みゆきさん、真面目に」
みゆき「……おおかみさぁああああああああああああああああああんん!!!!!!!」
完
キャンディ「いえ、このハッピーさんの声はですね、これは敵側に情とかでなくですね、ほんっとあちらさんも意外に常識的っていうまた減俸!?監督腑行き届kうわぁあああんクルぅううううううう!!」
今度こそ 完
あと一昔前のハルヒssと前半かぶっとるのも、なんや見逃したってや!
みんなも日曜朝ははよぉ起き!じゃあの!
ABC朝日放送 日曜朝八時半
スマイルプリキュア!
大好評放送中!
関連グッズも続々発売中!!
Entry ⇒ 2012.04.18 | Category ⇒ プリキュアSS | Comments (0) | Trackbacks (1)
まどか「初めまして転校生の鹿目まどかです」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330347442/
ほむら(どういうこと?だってまどかは…)
ほむら(まどかは、もうこの世界にはいないはず…)
円環の理となり、魔法少女を導く存在になったまどか。
そのまどかが、目の前に現れたのだ。
まどか?「どうぞよろしくお願いします」
ほむら(あれは…いったい……誰なの?)
早乙女先生「じゃあ、志筑さんの隣が開いてるから、そこへ座って頂戴」
まどか?「はい。」テクテク
まどか?「……」チラッ
ほむら「!?」///
まどか「」ニコッ
ほむら(め、目があった……)///
まどか?「こ、こちらこそどうぞよろしく」///
おどおどとしながら、まどかは席についた。
ほむら(しおらしいわね……)
ほむら(どういうこと?)
ほむら(泣いていいの?笑っていいの?)
ほむら(本当にあなたなの? まどか……)
女子A「ねぇ、ねぇ、鹿目さんてどっから来たの?」
女子B「部活とかやってた?あたしバレー部なんだけどさ…」
ほむら(予想通り囲まれてるわね……)
ほむら(私もあんな感じでいつも迷惑していたわ)
あんな風に質問攻めにされてはどうしていいかわからない。
ほむら(とにかく、確かめなければ…)
生徒「わわわ……」
さやか「しっし、しっし……」
まどかに群がる生徒たちが散っていく。
ほむら(よくやったわ、美樹さやか!)
まどか「あ、あの……」
まどか「鹿目まどかです」
さやか「うん、まどか。これからよろしくね。」
さやか「私さやか。美樹さやか。呼ぶときはさやかでいいよ」
まどか「さやか……ちゃん」///
さやか「うんうん。いいよいいよ~まどか」エヘヘ
ほむら(どうやら、美樹さやかは完全にまどかのことを忘れているみたいね)
ほむら(まどかも彼女のことを忘れて……)
ほむら(つまり……)
ほむら(……まどか)
ほむら「ちょ、ちょっといいかしら?」ドキドキ
さやか「ん、転校生?アンタから声をかけてくるなんて珍しいじゃん?」
まどか「さやかちゃん転校生って…」
さやか「ああ、こいつは暁美ほむら。アンタのちょっと前に転校してきたのさ」
ほむら「……よろしく」
ほむら(あけ…み…さん……)
い、いや…期待なんてしていなかった。
この子が、私のことを覚えているかもなんて…
そんなことあるわけないのに…
ほむら「……それじゃ、また」サッ
まどか「あ……」
ほむら(何やってるの私?せっかくあの子に会えたかもしれないというのに…)トコトコ
さやか「気にしないでやってくれない?別に悪い奴じゃないんだ」
まどか「……」
ほむら「結局、あの子は誰なのかしら…」
ほむら(たまたままどかと似た子が入ってきたなんて、そんな偶然はない。)
ほむら(だとすると、あの子は…)
回想----------------------------------
まどか?「……」チラッ
ほむら「!?」///
まどか「えへへ」ニコッ
----------------------------------回想
ほむら「ふふ……」
私をみて、笑いかけてくれた。
ほむら(まどか……)
やっぱり私…
あなたに会えてうれしい。
……まどか。
この世界に何か異常が起こるのでは?
ほむら(念のマミぐらいには知らせた方がいいかしら)
世界に何か異変が起きたのではないかとも考えたが、今のところ何の影響もない。
まどかの登場とともに、魔女が現れるなんてことはなかった。
だとしたら、あの子はどうやって……
まどかなぜは私の前に現れたのか?
いや…そんなことより……
ほむら「はぁ…」
ほむら(まだあれから全然しゃべれてないわ…)
ほむら(今日も美樹さやかたちと一緒にご飯かしら…)
あの子のことが気になって仕方がない。
ほむら(これはそう…やっぱりあれかしら。 )
ほむら(ずっとまどかを守っていた時にあの子を見ていたせい)
ほむら(その癖がまだ抜けていないのね、きっと…)
まどか「あ、あの」
ほむら「えっ、まどか?」///
まどか「え、?」
ほむら(しまったいきなり話しかけられたせいで思わず名前で……)
まどか「まど??」
ほむら(ほらみたことか。驚いてるじゃない…)
ほむら「あ…えっと。鹿目さん……」///
鹿目さん……か。
メガほむ「鹿目さん、ありがとう」
まどか「てぃひひ、お安い御用だよ」
----------------------------------------回想
ほむら(なんだか初めて会ったころを思い出すわ…)
まどか「……」
まどか「ふふふ…」
笑った……?
まどか「しかもすごくクールに。」
まどか「なんで私と話して、そんなに慌ててるのかな?」
ほむら「なんでって……」
ほむら(そんなの自分でも……)
まどか「あ、もしかして…め、迷惑だったかな」
ほむら「……いえ」
ほむら「声をかけてくれて嬉しかったわ……」ボソッ
まどか「本当!? よかった!勇気だして声かけて」エヘヘ
なんだろ……
すごく新鮮な気持ちだ。
まどか「暁美さんともっとお話ししてみたいな」ニコッ
ほむら「ええ。鹿目さんがそう言ってくれるなら」
そういえば、まどかと出会う度、私素っ気ない態度をとっていたわ。
彼女が私の話を聞いてくれないのが、ずっと許せなかった。
どんなに前の世界で分かり合えても、同じことを繰り返すまどか。
私は彼女を守りたいだけだったのに……
今は彼女を守る必要などない。
何の気負いもなく、友達になれるんだ……
ほむら「素敵な名前の方が頭に残ってたから、そっちが咄嗟に出てしまったのよ」
まどか「あ、ありがとう///」
ほむら「よかったら、名前で呼ばせてもらっていいかしら?」
やり直せるのだろうか?
まどかとの出会いを……初めから?
ほむら(でも……まだ本物だって言い切れたわけじゃない)
ほむら(少し探りをいれてみる必要があるわね。)
ほむら「ちょっと、聞きたいことがあるんだけど…」
まどか「ほむらちゃんたら、私のことなんでも当てちゃうんだよ」
さやか「どういうこと?」
まどか「私の家族のこととか、好きな食べ物のこととか…」
さやか「気をつけな、もしかしたらこいつに後ろからつけられてるかもしんないよ」
ほむら「バカなこと言わないの。たまたま当たっただけよ」
ほむら(少し探りをいれたつもりだったけど、変に疑われてしまったわね)
でも、おかげでこのまどかのことがわかった。
趣味も、思考も、家族も、今までと同じ。
全てが同じ…
彼女は消えてしまったというのに。
まどか「ほむらちゃん?どうかしたの?」
ほむら「いえ、なんでもないの」
まどか「悩んでることがあったら、何でも相談してね」
まどか「って、今日お友達になったばかりなのに、馴れ馴れしいかな?」
夕日を背に微笑む少女。
その微笑みに目を奪われ、一瞬時間が止まったような錯覚を覚えた。
ほむら(まどか?)
あなたもしかして?
まどか「そんなわけないんだけどね。」
ほむら「………」
まどか「私も遠いところから来たし、ほむらちゃんも全然違うとこから来たんだもんね」
さやか「前世で生き別れになった、友達とか?」
まどか「そんな感じかもね」クスクス
このまどかと、過去のつながりを。
ほむら(まさかね……)
ほむら「まどかは、ずいぶん詩人なのね?」クスクス
まどか「もう~、笑うなんてひどいなぁ~」
ほむら「そういうの素敵だと思うけれど?」
まどか「でも全然信じてないでしょ、ほむらちゃん」
さやか「こいつは超現実志向型人間だからね。仕方ないよ」
ほむら「そんなこともないわよ」ボソ
さやか「おう、またね、まどか~」
ほむら「また明日」
まどか「ばいば~い」
ほむら「……」
さやか「かえろっか…」
ほむら「そうね…」
トコトコトコ……
さやか「円環の理がどうとかって…」
さやか「……あの子なんじゃないの?」
ほむら「そうよ」
さやか「普通の女の子に見えるけれど?」
ほむら「……そうね」
さやか「……」
さやか「私はアンタが無駄に嘘をつかないって信じてるから聞くけどさ、」
さやか「……なんでその子は神様になっちゃたのかな?」
さやか「神様なんて、すごく退屈そうだよ……」
ほむら「あの子が自分のために、願いをかけたことなんて一度もなかった」
ほむら「そうなる運命だったとしか言いようがないわね」
さやか「……すごい子だったんだね」
さやか「私の親友は」
ほむら「ええ…」
でももし、自分のために願いを使うとしたら、
まどかはいったいどんな望みを叶えたんだろう?
ほむら(想像もつかないわ。)
ほむら「勉強を教えて欲しい?」
まどか「……うん」
まどか「数学の進みが、前の学校より早くって…」
ほむら「そうなのね…」
ほむら(……前の学校……)
ほむら(そこを調べればなにかわかるのでは?)
まどか「え?いいの?」
ほむら「何もないけれど、それでよければ」
まどか「やったぁ!!ほむらちゃん、ありがとう」
学校の調査はいったんおいておこう。
この笑顔をもっとたくさん見たい。
それに、この子が私を頼ってくれたという事実がうれしかった。
今はその期待に応えたい。
まどか「えへへ、勉強に糖分は大事だもんね」
ほむら「ええ」
ようやく取り戻せるのだろうか……
まどかとの時間が。
ほむら「ここのケーキ屋が、私の知り合いのいきつけで…」
まどか「へぇ~、お洒落だね。知り合いって?」
もちろん、洋菓子に詳しいマミのことだ。
ほむら「学校の先輩よ。今度紹介するわ」
まどか「うん。」
ほむら「私はこのタルトにするけど、まどかは?」
まどか「う~~ん……あ…」
まどか「ご、ごめん、ちょっと…行ってくる……」
まどか「ほむらちゃんのおすすめを買っといて」
ほむら「すいません、これとこれいただけますか?」
店員「かしこまりました」
その時、後ろから肩をたたかれた。
詢子「よっ!」
ほむら「あ…どうも」
まどかのお母さんだ。
ほむら「いえ、今日は…」
女性「ちょっと、詢子さん!いきなりどこいっちゃうんですか?」ハァッ
息を切らせた女性がこちらへやってきた。
詢子「悪い。ちょっと知り合いが見えたもんだからさ」
女性「時間ないんですから…わかってるんですか?」
詢子「すまないね。こんな感じだから。今度会ったら、お茶でもおごるよ」
ほむら「あ…」
まどか「おまたせ~♪」
ほむら「まどか、今あなたの…」
ちょっと待って。
私がまどかのお母さんと知り合いだというのは、不自然じゃないだろうか?
転校してきたばかりで、まどかの家に一度も上がったこともない。
どうして知っているの?という話になるわね。
まどか「私がどうかしたの?」
ほむら「あなたのケーキも買ったから、うちに行きましょう。」
まどか「うん♪」
まどか「任意の3桁の整数の百の位、十の位、一の位をそれぞれ足して3の倍数であれば
その数は3で割り切れることを証明せよ……」
まどか「どういうこと?」
ほむら「たとえば、111だと全部の位を足したら3になるじゃない?」
ほむら「3,6,9とか3の倍数になれば、その数は3で割り切れるってことよ」
まどか「111を3で割ったら……あ、ほんとだ。37で割り切れるね」
まどか「すごい、なんでなんで?」
ほむら「それを証明するんでしょ?」
まどか「検討もつかないよ。」
ほむら「少しは考えなさいよ」
まどか「ほむらちゃん、冷たい~」ムクッ
まどか「数学なんて、私には難しすぎるよ。算数までじゃダメなのかな?」
ほむら「そうね。社会で必ず必要になる能力ではなさそうね」
ほむら「でもそんなこといったら義務教育のほとんどの科目が不要になるわよ」
ほむら「最後まで履修しても、先生か講師にならない限り、人の役に立たないもの」
まどか「みんなの役に立てる力…か」
まどか「私には何があるんだろうな」
ほむら「……」
まどか「……うん」
まどか「ありがとう、ほむらちゃん」
まどか「ゆっくり考えてみるよ」
ほむら「わかってくれてよかったわ」
だからもう、自分ができること以上の何も望まないで…
そんな風に思ってしまう私は、ダメなのかしら……まどか……
まどか「わ~い♪」
ほむら「……」
まどか「ん~~、おいしいっ!!」ニヤニヤ
ほむら「ふふふ、気に入ってもらえてよかったわ」
といっても、まどかの好みは把握済み。
一度マミたちと同じ店に行ったときまどかが頼んでいたものだ。
ほむら「あら。洋菓子なんてたまに食べるからこんなにおいしくいただけるのよ」
ほむら「それに毎日食べてたらカロリーが気になって、心から楽しめないわ」
まどか「うぅ……」
まどか「……」じ~っ
ほむら(え?そんな怒らせるようなこと言ったかしら)
ほむら(………)
ほむら(……まさか)
まどか「ほんとっ!?」キラッ
まどか「えへへ~、またお邪魔しちゃお~」ニコニコ
もしかしなくとも、私、まどかに好かれてる?
ほむら(うれしい……)///
2日、3日前には口もきかなかったのに……
やっぱり、謎が多いわね。
ほむら「何か二人で遊べるものがあるといいのだけどね」
まどか「でも、将棋とかチェスはほむらちゃんに勝てる気がしないな~」
まどか「ん~~~。……ん?昔?」
ほむら「……」
ほむら「そういえば、まどかは最近転校してきたのだったわね」
まどか「う、うん……」キョロ
ほむら(目を逸らした)
やっぱり、何かあるってことかしら……
まどか「なるほど。だから3で割り切れるんだ!」
まどか「すっごいね~。証明って面白~い」
さっきの問題をひたすら頑張ってまどかに考えさせていた。
なんとかヒントを与えながら、半分は自力で解くことができた。
まどか「え、ああ…もうこんな時間……」
ほむら「そろそろ帰らないと、ご飯に間に合わないのではなくて?」
まどか「……うん、そうだね」
まどか「じゃあ、今日はありがとうね、ほむらちゃん」
まどか「また遊びにくるから……」
ほむら「ええ、待ってるわ」
バタンッ
気のせいだろうか?
どうしよう。
私は全面的な調査に乗り出すべきなんだろうか。
ほむら(おそらくまどかが転校してくる前の学校へ行けば、何か手がかりがつかめるはず)
世界のバランスに大きな影響を与えかねない、鹿目まどかの存在を調査しておくことは私たちには必要なことだった。
魔法少女から魔女が生まれてしまうからだ。
だが今のところ魔女が生まれた気配はない。
まどかが仕事をサボっているわけではなさそうだ。
ではあの子は、いったい誰なのだ?
神まどかの現身……分身という説はどうだろう?
あれだけの力をもった魔法少女だ。
それを実現するだけの力があったとしても不思議ではない。
記憶を書き換えられた美樹さやかたちだけならともかく、
私はまどかのことをはっきりと覚えている。
それぐらい、まどか本人であれば知ってそうなものだが…
それに、彼女が神の化身であるなら、何らかの魔力を感じるはず。
そういう意味で、彼女は全く普通の人間なのだ。
ほむら(全然わからないわ……)
ほむら(無理に暴いていいものなのか、どうか…)
ほむら(どういうわけか知らないけど、まどかは私を頼ってくれているみたいだし…)
ほむら(もし秘密を暴いて、私の前から消えてしまうようなことがあれば……)
消える?
私に笑顔を向けるあの子の姿が頭によぎった。
一抹の不安が胸を焦がし、ズキズキと音を立てて痛みで締め付けられる。
そんなの絶対に嫌……
……まどか。
せっかく、やり直せると思ったのに……
せっかく、また会えたのに……
また離れてしまう…
ダメ……
そんなのダメだ。
行かないで…まどか!
タッタッタッタッタ…
ほむら「まどかぁ~~~~~!!」
ベランダから身を乗り出して、力いっぱい叫んだ。
下に見える、小さな通行人たちがこちらを向く。
その中に、リボンをつけた少女の姿があった。
まどかだ。
ほむら(…まだいたんだ)サッ
心配そうにこちらを見つめている。
まどか「どうしたの、ほむらちゃん」
ほむら「……」
ほむら「夕飯食べていかないかしら?」
何言ってるんだ私、
まどかの家でご飯がもうできてるだろうに。
まどか「え? いいの?」
ほむら「え、ええ…」
まどか「うぇひひ、じゃあお言葉に甘えようかな」
まどか「それは……」
まどか「パパに連絡しておけば大丈夫だよ」エヘヘ
ほむら「そう……」
よかった。
胸を抑えながら、息をついた。
……
いずれこの子は……
胸の奥がまたじんじんと軋む。
まどか「でも、びっくりしたよ」
まどか「急に呼ばれるんだもん。何か大変なことがあったのかと思ったよ」
さっきまでの不安をかき消すように、笑うまどか。
ほむら「そうね……ごめんなさい」
ほむら(杞憂にすぎないのかしら……)
ほむら「そう。じゃあボウルの中にいれておいて頂戴」
まどか「なんだかこういうの楽しいね」エヘヘ
ほむら「楽しんでもらえてよかったわ」
ほむら「一人だと、適当になってしまうわね」
まどか「うん、わかるわかる」
ほむら「あら、あなたはご家族と食べているのでは?」
まどか「えと…。パパもママもいないことがあるから」
まどか「そういう時は、スーパーで惣菜買ってご飯食べちゃうの」
まどか「ママが、女の子は料理ができる方がモテるからって…」
なるほど、詢子さんが言いそうなことだ。
まどか「私はまだそういうのよくわからないけど」
ほむら「あなたのファンクラブだってあるかもしれないわよ」
まどか「………全然……そんなこと……」
……え?
ほむら「玉ねぎが目にしみたかしら?」
実際に玉ねぎを切ってるのは私なのだけれど…
まどか「ううん……なんかママとも同じようなやりとりしたなって」
まどか「ちょっと、懐かしくなっちゃって……」
ほむら(懐かしい?)
ほむら「それはいいのだけれど」
ほむら(詢子さんと喧嘩でもしたのかしら?)
ほむら(そういえば、まどかがケーキ屋でトイレに入ってる間に詢子さんと会ったわね)
ほむら(今はその話はしない方がいいのかしら……)
ほむら「何かしら」
まどか「そのリボンて、私のやつと同じものなんじゃないかな?」
ほむら「!?」
ほむら「い、言われてみれば確かによく似てるわね」
ほむら(なんてうっかりしていたのだろう…)
ほむら(まどかにもらったリボンを毎日つけるのが習慣になっていたせいだ)
ほむら「ええと……これは買ったのではなくてね」
この子の前で魔法少女の話題を出すことはできるだけ避けたかった。
できれば何も知らないでいて欲しい。
でもよく考えたら、同じリボンをしているぐらいでうろたえる必要はないのではないか。
ほむら「人からの貰い物よ」
ほむら「友達から貰ったの」
まどか「……そうなんだ」
まどか「そっか…そうだったんだ……」
ほむら「こ、恋人!?」///
まどか「うんうん。ほら、鏡、鏡」
台所にあった鏡の前に、二人並んだ。
同じリボンをつけた者がそこに映っている。
……姉妹のようだというのが正直なところだ。
ほむら(でも、お揃いのものを身に着けるだけで仲がよさそうに見えるのね)
ほむら「私が姉かしら?」
まどか「…同じこと考えてたんだね」
まどか「ほむらちゃんの妹か。うん。いいかも……」
ほむら「似てない姉妹ね」
まどか「どうせ私はほむらちゃんみたいに美人じゃないですよ」ムク
ほむら「あら、私はあなたの方が愛らしくて可愛いと思うけど」
まどか「か、可愛い…」///
ほむら「ええ。目にいれても痛くないぐらいに。」
まどか「そ、それは言い過ぎだよ」
ほむら「あら、そうかも」
まどか「もうっ、ほむらちゃん!?」
ほむら「冗談よ。可愛いと言ったのは本当だから許して頂戴」
まどか「///」
私にも家族がいた。
兄妹はいなかったけれど……それなりに幸せだったと思う。
二人で作ったシチューを口の中に入れる。
ほむら・まどか「あつつ……」
まどか「えへへ、ふぅふぅしないと熱いね…」
ほむら「もう、まどかにつられて、何も考えず食べてしまったわ」
まどか「え?私のせい?」
ほむら「そうね。一人ならこんなことしなかったわね」
まどか「つられるほむらちゃんが悪いんじゃないかな?」
ほむら「む…」
ほむら「味わうのも一緒がよかったのよ」ボソッ
なんだが自分で言っていて恥ずかしくなった。
まどか「ほむらちゃんてさぁ」
まどか「実は結構可愛いよね?」
ほむら「なっ…」///
ほむら「大きなお世話よっ!?」
美樹さやかとは、魔獣退治があるから必要があれば話はする。
同じ役目を持った者同士だから。
でも、彼女と必要以上に近づくつもりはない。
美樹さやかが嫌いなんじゃない。
過去にいろいろありすぎて、彼女にどうやって接していいかわからないのだ。
立場上敵対することが多かったから、友達になろうという発想がそもそもなかった。
今まで一度も私の話を信じてくれなかった美樹さやかだが、
彼女だけが、まどかが神になったという話を受け止めてくれたことだ。
私もどうして彼女にそんな話をする気になったのか……
ほむら「全く……あなたったらいつも人の気をしらないで…」ボソッ
まどか「でも、可愛いほむらちゃんを私だけが知ってるってのは嬉しいな」エヘヘ
ほむら(……全くもう)フフ
まどか「あ、ほむらちゃん笑った」
ほむら「別に普通よ」
まどか「なんだかすごく珍しい気がするよ」
まだ話して数日しか経ってないのに、ずいぶんなことを言ってくれるではないか。
まどか「も、もう!可愛いって言えばなんでも許されると思って!」
ほむら「あら、別にバカにしてるつもりはなかったのだけど…」
まどか「それ絶対、嘘だよ」
ほむら「ふふ…バレてるなら仕方ないわね」
まどか「もう~~、子供っぽいって結構気にしてるんだからね!」
私としては、そういう反応が一番可愛らしくていいと思うのだが、
これ以上は言わないでおいた。
あまりいじめすぎて、まどかに嫌われては困る。
ほむら「唐突ね。毎日それなりに忙しいから、さほど寂しいと感じることはないけど……」
あなたが来てからは……
まどか「そっか。すごいね」
ほむら「当初は今よりも心許なかったのだけどね。慣れたってのもあるわよ」
ほむら「そうね……しばらく会ってないわ」
正確な時間は全く覚えていない。
だが、顔を思い出せなくなるぐらいだから、相当な時間がたったのだと思う。
ほむら「いつ会えなくなるかわからないのだからね」
こんなこと、私が言えた義理ではないのだけれど。
まどか「うん……ホント。……その通りだね」
いい時間だし、食事を済ませたら、まどかが帰ってしまうだろう。
ほむら(………)
立ち上がり、冷蔵庫からリンゴを取り出した。
まどか「え?剥いてくれるの?」
ほむら「ええっ…」
リモコンでテレビをつけると動物特集がやっていたので、そこでチャンネルを止めた。
まどか「あ、わんちゃんだ!」ワクワク
ほむら「今りんご剥くわね」
まどか「うん♪」
たまたま安く売っていたのを買っておいてよかった。
……これでしばらく、まどかといられる。
背後から、テレビの音が聞こえてくる。
それを嬉しそうに見る、まどかの姿を横目で確認した。
ほむら(なんだか……すごく懐かしい気分だわ)
私にもあったと思う。
かけがえのない人と、時間を分かつこと。
その人といるだけで、こんなに安心するなんて。
ナイフでりんごの皮を剥きながら、昔を思い出した。
ギリ、ギリ、ギリ、ギリ、ポタ。
ギリ、ギリ、ギリ、ギリ、ポタ。
姉妹……か。
家族なんてもう私には縁のないものだと思っていたけれど……
まどか「わ~い♪」
まどか「すごい、うさぎだぁ!」
ウサギ型にカットしたリンゴを見て、目を輝かせている。
まどかが喜ぶと思って、ちょっと手間をかけてみた。
予想通りの反応が見れて満足だ。
ほむら「うん。」
まどか「いただきま~す♪」パクッ
ほむら「……」モグモグ
歯ごたえのある食感と、甘み、酸味が口の中に広がっていく。
ほむら「うん」
同じものを食べて、同じ時間を過ごす。
魔法少女になってから、その幸せをとうに忘れていた。
……そうか。これが幸せということなんだ。
気づくと10時近くになっていて、さすがに家の方が心配になってきた。
でも、まどかの方は時計を気にする様子はない。
……気づいていないのだろうか?
あんまり遅いと、家の人も心配するだろう。
ほむら(でも、そうしたらまどかが帰ってしまうわ…)
私が迷っていると、まどかの方がそれを察したように話を切り出した。
まどか「もうこんな時間だね」
ほむら「そ、そうね…」
まどか「そろそろ帰るね」
ほむら「………」
ほむら「送っていくわ」
まどか「でも、そうしたら帰りにほむらちゃんが一人になっちゃうよ」
ほむら(私は全然問題ないのだけれど…)
まどか「うん。今日はありがとう」
まどか「また遊びに来ていいかな?」
ほむら「ええ。待ってるわ」
部屋の中には、時計の音だけが無情に響いていた。
一人きりのいつもの空間がそこにあった。
戸棚の中から、Gランチャーを取り出し、机の上に置いた。
武器の手入れは、毎日の日課だった。
ただあてもなく、魔獣を狩ることが自分の役目。
それが私にできることだから。
自分の幸せなんて、考えたこともなかった。
魔法少女の真実を知った時からずっと……
ほむら(もう一度望んでいいのかしら?)
髪からリボンを解き、手に取った。
ほむら(あなたはどう思う? まどか……)
ゲームをしたり、一緒にご飯を作ったり、テレビをみたり
そんな他愛もないことばかりだけど、私にとっては幸せな時間だった。
あの子の正体を突き止めることを忘れていた。
いや、無意識に遠ざけていたのかもしれない。
全てがわかった時、まどかはいなくなってしまう。
そんな不安が現実になる気がして。
まどか「ほむらちゃん、次の土曜日暇かな?」
ほむら「そうね。特に予定はないけれど?」ホム?
まどか「じゃあ、二人でどっかお出かけしよっか?」ニコッ
ほむら「ええ。いいわよ」
ほむら「どこか行きたい場所があるのかしら?」
まどか「ううん。とりたてては……」
ほむら「なら適当に街をぶらぶらしてみましょうか?」
まどか「うん!」
初めてまどかとお出かけ。
次の土曜日が楽しみで仕方なかった。
初めてまどかとお出かけ。
次の土曜日が楽しみで仕方なかった。
マミ「暁美さん、そっちに行ったわよ」
ほむら「任せなさい」
時間を止めると一角獣の動きが止まった。
円盤から身体の半分近くある重装備を取り出す。
ほむら「これで終わり」
大きな爆音と共に、魔獣の悲鳴が響き渡った。
さやか「ちぇ、また転校生においしいところもってかれたか」
ほむら「別においしいところだけ狙ってるわけではないわよ」
マミ「まぁまぁ。私たちの目的は魔獣を倒すことなんだから、誰が倒しても同じでしょう?」
さやか「うん、わかってるよ。」
魔装を解除して、一息つく。
ほむら「なんで、あなたがそんなこと知ってるのよ?」///
さやか「ヒヒ、さやかちゃんの情報網をなめてもらっちゃ困るね」
大方、嬉々としたまどかから聞き出したのだろう。
ほむら「別に面白いことなんて何もないわよ」///
さやか「ほら、前話しませんでしたっけ?うちのクラスに来たもう一人の転校生」
マミ「ああ、あの暁美さんと同じリボンのあの子ね」
マミ「それで、調査の方はどうなっているのかしら?」
嫌なタイミングで、嫌なことを思い出させてくる。
マミ「あら、気にしてたの?」
マミ「そうね同じリボンをしていたから…」
マミ「そのリボン、神様からの貰い物だったわよね?」
マミ「名前も、姿も、リボンも同じと聞いてはね……」
マミ「それに人付き合いを好まないあなたが、ただの転校生にご執心とあっては、納得せざるをえないわ」
ほむら「話すんじゃなかったわ…」
ほむら「まだ何もしてないわ…」
マミ「あら、勤勉なあなたにしては珍しい」
マミ「世界の理に関わることなんでしょう?」
ほむら「……」
ほむら「……」
マミ「もしあなたが動かないのであれば、私が調べるけれど」
ほむら「……勝手にしなさい」
ほむら(やっぱり話すんじゃなかった……)
さやか「ホントのところ、アンタまどかがどうして現れたかわかってんの?」
ほむら「それがわかったら苦労しないわ」ムクッ
魔法少女の使命を半ば放棄している自分が許せないのだ。
まどかの守りたかった世界を守ることが、
あの子にできる唯一の友情の証を示すことだからだ。
まどかを裏切っているような気がして。
それでも私は怖かった。
まどかの正体に触れることで、まどかがいなくなってしまう気がしたから。
自分からはそこに近づかないようにしていた。
まどかのいない生活なんて考えたくない。
「こんな時間に何やってんだい?」
一台の車が路肩に停まり、中から見知った女性が現れた。
詢子「乗っていくかい?」
そこから近くのファミレスに停まった。
ほむら「あ、あの……私」
詢子「前にお茶をおごる約束だったろ?」
……律儀な人だな。
ほむら「カプチーノで」
店員「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
詢子「よろしく」
詢子「塾の帰りにしては、ずいぶん遅いね」
詢子「親さんは心配しないのかい?」
ほむら「私、一人暮らしですから」
塾の帰りというところは、面倒くさいので訂正しなかった。
ほむら「もう慣れましたから」
詢子「そうかい。私だったらこんな時間に娘が出歩いてたら心配でたまらないわ」
………最近まどかの帰りが遅いことを心配しているんだ。
ほむら「詢子さんはこんな時間までお仕事ですか?」
詢子「たまに帰れない日もあるぐらいだからね。できれば飯ぐらい家族で食いたいんだけど」
詢子「まあでも、もうすぐ正月だから、年末にはアンタも顔ぐらい見せるんだろ?」
ほむら「多分……」
多分、帰らない。
詢子「今はケータイとかパソコンがあるから、いろいろ連絡は取りやすくなってみたいだけど」
詢子「今となっては子供の元気な顔が見たいものだってよくわかったよ」
ほむら「わかる気がします……」
それでも、私は会えない。
あまりにも変わりすぎてしまった。
昔のままではいられない。
第一、親の顔も思い出せいないのだ。
家族よりも、一人の友だちを守ることを選んだからこそこうなってしまった。
今さらどんな顔をして会えばいいかわからない。
同じ魔法少女である佐倉杏子、巴マミ、美樹さやかさえ。
須らく私は一人きりだった。
一人で生きて、一人きりで死ぬ覚悟はとうにできていて…
それを当たり前だと受け止めていた。
惰性のように生きる毎日に、あの子はどういうわけか転校してきた。
ほむら「今はまどかと一緒に過ごす毎日が楽しくて」
お陰で、こうしてまた笑えるようになった。
詢子「なんだろ……すごく懐かしい響き」
ほむら(え……)
詢子「まるで、本当にそんな名前のヤツが私の傍にいたみたいだわ」
ほむら「何を……言ってるんですか?」
だって、まどかはあなたの娘で……
ほむら「詢子さんには娘がいますよね?」
詢子「え、いや? そんなこと私言ったっけ?」
馬鹿な……
だって、まどかは…
まどかは言っていた。
自分には家族がいるって。
弟もいるって、ちゃんと……
ほむら「すいません、私の勘違いでした」
詢子「いや、別にいいんだよ」
詢子「それに、あながち間違いってわけでもないし」ボソッ
詢子「そんな夢を何回か見たんだよね」
遠い昔を見るように、彼女は言った。
詢子「アンタと同じリボンをつけた、女の子が私の娘になってて…」
ほむら「わ、わたしじゃないっ!!…です」
詢子「わかってるって。」
何て皮肉なものだろう。
まどかの正体に近づきたくないと思っていたのに……
そういえば……
回想---------------------------------
ほむら「あなたは十分可愛いから、あなたのファンクラブだってあるかもしれないわよ」
まどか「………」
……え? 涙?
ほむら「玉ねぎが目にしみたかしら?」
まどか「ううん……なんかママとも同じようなやりとりしたなって」
まどか「ちょっと、懐かしくなっちゃって……」
---------------------------------回想
つまり、まどかはずっと家に帰っていなかったんだ。
何故気づかなかったんだろう。
この世界にまどかのことを覚えている人間は、私しかいなかったのに……
まどかが現れた瞬間、まどかの家族がまどかのことを思い出すなんて、そんなことあるわけない。
今、まどかはどこにいるのだろう?
……大丈夫だよね?
もう消えちゃったりしてないよね?
ちゃんと、また明日会えるんだよね、まどか……
結局昨日は眠れなかった。
そのまま学校へ行き、教室でまどかが現れるのをまった。
いつもより、30分も早くついてしまった。
何もすることがないから、私は机の上で眠りながらまどかが現れるのを待った。
とっくに朝のHRが終わっていたのには驚いた。
すかさず、後ろの席を確認した。
ほむら(お願い。いて。まどか)
美樹さやかが陰になって、よく見えない。
右にずれて、その後ろを確認する。
ほむら(……ほっ)
数学のせいか、なんだか憂鬱そうなまどかの顔が見れた。
ほむら(本当、よかった)
私はまどかに問いただすべきなのだろうか?
どうして私に家族がいるという嘘をついたのか?
今どこに住んでいるのか?
まどかが一体何者なのか?
でも、それを聞いたときにまどかはどんな反応をするのだろう。
少なくとも私に家族がいると嘘をついているのだ。
本人はそれに触れてほしくないのだろう。
それに全てを聞いたとき、まどかが居なくなるという不安がぬぐえなかった。
まどかが話してくれるまで、私は待つしかないのだろうか?
でも、せめてまどかの力になりたい。
私はあの子の友達なんだ。
私を頼ってくれたのだから、私だけは最後まで彼女のことを見捨てるわけにはいかない。
カチャカチャ…カチャカチャ…
ほむら「前投げから、オーバヘッドダイブまできちんと繋ぎきるとは、なかなかやるわね」
まどか「えへへ。でもバーストしないね。確定だと思ったんだけど」
ほむら「今のは内ずらしで軽減しているからよ」
まどか「でも、まだほむらちゃんのピンチなのは変わらないよ」
まどか「それ、Bナックル!」
ほむら「甘いわね。」
まどか「あ……」
まどか「い、今のは私勝てたのに…」
ほむら「大ジャンプなら、刺さってたわね。詰めが甘いわ」
まどか「そのキャラのドリルってあたっても上がっていけるイメージだったんだけど…」
ほむら「まどかのキャラが復帰に対して、上に攻撃判定ないからね」
まどか「いやいや、いまのはほむらちゃんの復帰阻止がうまかったからだよ…」
結構昔に出たゲームらしいが、まどかがそれをやったことがあるらしいとのこと。
私もたしなむ程度に…いや、結構やりこんで強くなったかもしれない。
いつも熱中して、気が付いたらいい時間になっているのだ。
そろそろ、切り出す頃合いか…
ほむら「まどか……」
まどか「なぁに、ほむらちゃん」
ほむら「今日、泊まっていかない?」
まどか「え……」
これが私が今日考えて出したまどかへの提案だ。
まどかが今どのような暮らしをしているのか、私は知らない。
でも、もしかしたらまどかはずっと一人でいるのかもしれない。
詢子さんの話を聞いた限りでは、まどかとは一緒に住んでいないみたいだし…
私はそれが耐えられない。
この子が、家族に忘れられてずっと一人でいるなんて、そんなの嫌だ。
せめて、せめて私が傍にいてあげられることでまどかが救われるのなら…
まどか「……どうしたの急に?」
ほむら「いや、もう少しまどかと遊んでいたいと思って…」
まどか「で、でも……それだとほむらちゃんに迷惑がかかるよ…」
ほむら「別に構わないわ」
まどか「………」
少し悩んでいるように見えた。
私の真意を探っているのだろう…
ほむら「私だって、一人で寂しくなる時があるわ」
ほむら「そんな時まどかが居てくれると、うれしいのだけれど」
まどか「う、うん……じゃあ」///
ほむら「ふふ。ありがとう。」
ほむら「じゃあ、お風呂沸かしてくるからその間に家に連絡しときなさい」
まどか「うん♪」
まどか「え、一緒に入らないのほむらちゃん、お背中流すよ?」
ほむら「ばっ……そそんなの結構よ」///
まどかに裸を見られるなんて恥ずかしい。
それに、この時間を使わなければ武器を手入れすることができない。
やはり魔獣に備えをしておかないと不安だった。
まどか「いつもはだいたい10分ぐらいかな…でも、もっと早くあがるけど?」
ほむら「ゆっくり入っていていいわよ。その間に布団の準備とかしておくから」
まどか「うん。わかったよ」
まどか「……」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「何かしら?」
まどか「ありがとね。いろいろ……」
ほむら「え…ええ……」
そう言って脱衣所に入っていった。
ほむら(いや、それこそ杞憂ね)
ほむら(今更だけど、お客用の敷布団なんてないものね)
ほむら(私が毛布を借りてソファーで寝れば問題ないかしら)
私はさっさとベッドメイキングを終わらせて、武器の手入れを急ぐ。
まどかに気づかれないよう、慎重に火器を取り出した。
5分もあれば手入れができるものだけを選んでいく。
さっきは咄嗟にまどかに、寂しいからいて欲しいと言ったが、
我ながらあれは本音だったように思えてくる。
こんな武器を扱っている時間でさえ、
まどかが家にいると思えば安らかな気分になれるのだから。
こんなにも違うんだ……
魔獣との戦いもまどかを守るためにやっているような気さえしてくる。
手入れの終わった武器を収納へしまっていく。
そろそろまどかがあがってくる時間だ。
まどか「お先に入っちゃってよかったのかな?」
ほむら「ええ。その髪型……」
まどか「ああ…いつもリボンしてるからね」
一瞬、あのリボンを受け取った時のまどかが現れたような気がした。
ほむら「結構長いのね……」
ほむら「じゃあ、入ってくるから」
まどか「うん。わかった」
湯船での中で、もう一度あの時のことを思い出した。
まどかが神になったあの日のことを。
ポツン…
水滴が、湯船に滴り響く。
私は……使命を果たす。
それが、私が決めたあなたとの誓いだから。
だけど、だけど……
彼女無しではもう…ダメなの。
お願い、こんな私を許して。
髪を乾かし終えて、寝巻に着替えた。
まどか「ねぇ、ほむらちゃん?」
ほむら「何かしら?」
まどか「ソファーの上に毛布が引いてあるんだけど…もしかしてこっちで」
ほむら「私が寝るわ」
まどか「だ、だめ! 風邪ひいちゃうよ」
ほむら「いくら12月とはいえ、エアコンかければ大丈夫よ」
まどか「それだと電気代かかるし、喉痛めちゃうよ」
まどか「それだと電気代かかるし、喉痛めちゃうよ」
ほむら「別に構わないわよ」
まどか「とにかく、ダメなものはダメ!」
まどか「ほむらちゃんは、わたしと一緒に寝るの!!」
ほむら「え…」
まどか「そ、そういうことだから……」///
ソファーの上にあった毛布をとりあげると、ベッドの上にそれをしき直した。
まどか「ほ、ほむらちゃんが嫌なら元に戻すよ」///
ほむら「別にいいわよ」
こうなることを予想していなかっただけで嫌なわけではない。
まどか「よかった。えへへ」
ほむら「じゃあ、部屋の電気消してもいいかしら?」
まどか「うん。お布団入ってるね……」
泊まりにいったことも、来たこともないから…
その『初めて』が、まどかだということが少しばかり嬉しかった。
まどかの方をちらりと見る。
布団からちょこっとだけ顔をだしている姿がなんとも可愛らしかった。
ほむら「切るわよ」
まどか「うん♪」
ポチッ
ほむら「ぬくぬくね」
まどか「えへへ、ほむらちゃんの匂いがするよ」
まどか「…いい匂い……」
ほむら(…恥ずかしいこと言わないでちょうだい)///
ほむら「何?」
まどか「私、ほむらちゃんにお世話になってばかりだね」
勉強をみたり、部屋に泊めたりしたことを言っているのだろう。
ほむら「ふふ、そうかもしれないわね」
まどか「いいのかな?」
まどか「このまま、ずっと、ほむらちゃんにお世話になりっぱなしで…」
まどか「私も何かしてあげたいのに、何も返せそうもないよ……」
ほむら「……そうね」
ほむら(あなたはそういう子よね、まどか)
ほむら(あなたといるだけで、私がどれだけ救われているか、わからないでしょ?)
ほむら(多分それを言って聞かせても、あなたはきっと納得してくれない)
ほむら(何か形を与えてあげられるといいのだけれど……)
ほむら「……そうだ」
ほむら「なら、私の妹になりなさい」
まどか「いもうと?」
ほむら「何か困ったことがあれば、必ず私があなたを守る」
ほむら「そのかわり、私が寂しくならないように、あなたは私の傍にいて」
ほむら「私はあなたが思っている以上に、寂しがり屋なの……」
ほむら「だから……」
ほむら「私の……家族になってほしい」
まどか「……家族」
まどか「家族の人は心配してないの?」
暦上はまだ、3ヶ月も経ってないからね…
ほむら「たまに連絡はいれるけど、その程度。今は会えない理由があって…」
まどか「……うん」
ほむら「それぐらいじゃへこたれないぐらい、強くなれたと思っていたのにね…」
ほむら「このリボンをくれた、あの子のように…」
まどか「……その人、ほむらちゃんの大切なお友達だったんだんだね」
ほむら「ええ……」
ほむら「それでも、やっぱり……私はダメみたい」
ほむら「ここ数日あなたと過ごしてみて、わかったの」
ほむら「一人でいきていくのはあまりに辛い…」
まどか「……その人、ほむらちゃんの大切なお友達だったんだんだね」
ほむら「ええ……」
ほむら「それでも、やっぱり……私はダメみたい」
ほむら「ここ数日あなたと過ごしてみて、わかったの」
ほむら「一人でいきていくのはあまりに辛い…」
まどか「……ほむらちゃん」
ほむら「だからどうかお願い。」
ほむら「私の側にいて…」
ほむら「私には、あなたが必要なの。まどか…」
ほむら「ダメかしら?」
まどか「うんう……」ウルッ
まどかは目に涙を溜めていた。
ほむら「まどか……」
まどか「違うの……」
まどか「私……わたし……うれしくって……」
まどか「うまく言えないけど……すごくうれしいんだよ。」
まどかの涙の理由を私は知っていた。
先日、レストランで詢子さんと会った時に知ってしまったのだ。
誰もまどかとつながりを持っていない。
それは、時間の移動を繰り返してきた私より、希薄な存在で…
いつ居なくなっても、誰も気づかない。
切ない…。
あれだけ家族や友達に愛されていたまどかのことを、だれも覚えていないなんて。
それがまどかだから、私は同情していることを。
巴マミのように選択肢もなく魔法少女になって
死んでも誰からも看取られない存在がいることを知っている。
それを特別ひどいなどと思いはしなかったのに…
ほむら「まどか…」ダキ
私は思わず、まどかを抱き寄せた。
まどか「どうしたの、ほむらちゃんまで泣いちゃって…」
ほむら「……」
ほむら「ずっと、一緒だから…」
まどか「……うん」
ほむら「ずっと、ずっと一緒にいるからね」
まどか「うん!
だからお願いします。
今目の前にいる女の子が、どうか終わりのない奇跡でありますように。
涙を拭うため、一旦まどかを開放した。
まどかも私もお互いが落ち着くまで、無言のままだった。
まどか「えへへ、それはお互い様だよ。」
まどか「ねえ、ほむらちゃん?」
ほむら「なに?」
まどか「お姉ちゃんて、呼んでもいい…かな?」
ほむら「ふ……二人きりの時だけなら」///
まどか「ウェヒヒ、お姉ちゃん」ニコッ
ほむら「…」///
せめてまどかと年が違えばよかったのに。
まどかから呼ばれると、すごい違和感がある。
まどか「えへへ、それはお互い様だよ。」
まどか「ねえ、ほむらちゃん?」
ほむら「なに?」
まどか「お姉ちゃんて、呼んでもいい…かな?」
ほむら「ふ……二人きりの時だけなら」///
まどか「ウェヒヒ、お姉ちゃん」ニコッ
ほむら「…」///
せめてまどかと年が違えばよかったのに。
まどかから呼ばれると、すごい違和感がある。
まあ、私の方がタイムトラベルをしてきた分長く生きているのだから、
実質的にはあっているのかもしれないけど…
まどか「私、弟がいるからずっとお姉ちゃんだったんだけど、上の兄妹が欲しいって思ってたんだ」
まどか「お姉さんだとしっかりしなくちゃいけないって思うから」
ほむら「今のままでも、まどかはいいお姉さんだと思うけどね」
まどか「うん…ありがと」
まどか「ねえ、お姉ちゃん?」
ほむら「う…」///
ほむら(か……可愛い)///
まどか「ふふ……ほむらちゃん、照れてる?」
ほむら「ま、まだ慣れてないから…」//
まどか「じゃあ、名前で呼んだ方がいいかな?」
ほむら「……お姉ちゃんでいいわよ」
まどか「うん。私も慣れてないから、そなへんは適当に呼ぶね。」
まどか「お姉ちゃん…」
本当に妹ができたみたいね。
なんだか、こそばゆい耳のあたりが。
まどか「もっかいぎゅってしてほしいな…」
ほむら(ぎゅっ?)
ほむら「え…えっ?」
いきなり何を言い出すの?
夜目に慣れてきたので、まどかの様子がしっかり見えた。
子犬が餌をねだるように、切なそうな目をしている。
まどかも、一人きりで心細かったということだろうか?
別に変な意味があって言っているようには見えないし…
何より…
ほむら(……反則的に可愛いわ…)
まどか「ダメ……かな?……わっ」///
ほむら「……これでいいかしら」///
まどか「う、うん」///
あまりにもまどかが愛らしくて、思わず抱き寄せてしまった。
勘違いされないように言っておくが、私にやましい気持ちがあったわけではない。
なんかこう、可愛い小動物を手にとって可愛がりたい、そんな衝動にかられたのである。
ほむら「息ぐるしくない?」
まどか「う、うん…」///
まどか「ちょっと、恥ずかしいね」///
まどかの鼻が胸のあたりにあたっている。
思わず抱きしめてしまったが、なんだかいけないことをしている気がしてきた。
私は兄妹がいないからわからないが、こうやって一緒に寝たりするものなのなんだろうか?
ほむら(でも、不思議と落ち着くわ…)
ほむら(いつもより近くにまどかを感じる。)
まどかは胸の中で、恥ずかしそうに顔を赤くしてた…
でも両手はしっかり、私のパジャマを握っている。
髪を撫でてみる。
まどか「えへへ」
まどか「お姉ちゃんの手やわらかくて気持ちいい」
まどか「もっと撫でてほしいな…」
どうやら気に入ってくれたみたいだ。
ほむら「思っていた以上に、まどかは妹っぽいわね」
まどか「どういうこと?」
ほむら「甘えん坊さんてこと」
まどか「うん…そうだね。自分でもちょっとびっくり」///
まどか「でもほむらちゃんだから…」
まどか「ほむらちゃんだからこんなに甘えたくなるんだよ」
ほむら「あら、どうしてかしら?」
まどか「えへへ、わかんない。」ニコッ
まどか「なんでだろうね?」
まどか「さやかちゃんや、仁美ちゃんとも、何か違ったんだ。」
もしかしたら……
まどかは、この世界で唯一繋がりのある存在を感じ取ったのかもしれない。
だれもまどかを知らないこの世界で、私だけがまどかを覚えていた。
それがまどかにとっては、ただ一つの希望だったんだろうか。
ほむら「大した嗅覚ね」ボソッ
まどか「んっ?何か言ったかな?」
ほむら「何でもないわ」
まどかがの手が、私の左手に絡んできた。
私の胸の中で丸くなったまどかが、笑いかける。
まどか「えへへ…続けて」
ほむら「うん」
背中をさするように優しく撫で下ろす。
まどか「ふふふ、なんだか猫になったみたい…」
ほむら「確かに」クスクス
まどか「ゴロゴロ♪」
ほっぺのあたりを、私のからだにすり寄せてくる。
ほむら「ふふ、くすぐったい…」
まどか「えへへ、ぬくぬくだね」
ほむら「ええ。あったかい…」
しばらく、まどかの髪を撫でていると、パジャマを握る手が緩んだ気がした。
ほむら(寝てしまったのかしら)
ほっぺをつんつんと指でおしてみる。
まどか「……むにゃむにゃ」
ほむら(安心して、眠れたみたいね)
私は眠くなるまで、ゆっくりとまどかの髪をなで続けた。
そして、繋いだ手を最後まで離さなかった。
ほむら(ん……)
ほむら(あったかい……)
ほむら(まどか……)
まどかを抱きしめていた手はいつの間にか離れていた。
代わりに、まどかの両手が私の背中に回っていたのだ……
寝てる間も、片時も離れなかったのね…
もう、12月の半ばだというのに、全然温かい。
胸の奥まで…
ほむら(こんな幸せな一日の始まりがあるのね…)
手のひらでそっと、まどかの顔をなぞってみた。
少しも反応しない。やはり寝ているのか。
そうだ。
今のうちに、朝の支度をしてまどかにおいしいご飯を食べさせてあげよう。
今日はせっかくだから朝食っぽく味噌汁と卵を焼いてみよう。
眠そうに食卓につくまどかの姿が浮かんで、思わず笑みがこぼれた。
そうと決まれば、早速布団から出よう。
まどかを起こさないように、まどかの両手を解こうと手を回した。
しかし、思いのほかしっかり握られていた。
仕方ないので、からだをねじらして抱擁から抜け出すことにしよう。
ギュッ
回転しようとすると、さらに強い力で抱きしめられて、まったく動けなかった。
ほむら「って、まどか、あなた起きてるんじゃないの!」
ほむら「起きるなら放してちょうだい?」
まどか「……」ブンブン
まどか「まだ寝るの…」
首を振るとまどかは私の胸に顔をうずめてしまった。
ほむら「私はご飯を用意するから」
まどか「……」
しかし、まどかは断固として手を離さない。
ほむら(仕方ない子ね……)
そこで、ひらめき。
ほむら(これでどうかしら?)
まどかのあごに指をあて、くすぐってみた。
まどか「ん~~~」ゴロゴロ
しかし、まどかはなんだか気持ちよさそうに
猫のように喉をならした。
ほむら「………」
ほむら(面白いから続けてみましょうか)
こしょこしょ…
まどか「ん~~~」ゴロゴロ
こしょこしょ…
まどか「ん~~~」ゴロゴロ
ほむら(かわいいわね……)
こしょこしょ
まどか「……」フルフル
こしょこしょ
まどか「……」フルフル
震えてる?
ほむら(どうやらくすぐったいみたいね)
サワッ…
まどか「!?」ビクッ
まどかの体が強張ったかと思うと、
まどかは抱きしめていた手を使って首の後ろをガードした。
私は今だ!とばかりに体を一回転させて、ベッドから飛び降りた。
するとまどかは、すかさず反応して、私の身体をつかみかかろうと身を乗り出す。
しかし、私の方が一歩早かったので、まどかの手は私に触れることすらできなかった。
まどか「ずるい!お姉ちゃんっ!!」
ほむら「あら、それは寝たフリしてる誰かさんのことではないかしら?」
まどか「む~~~」プク
まどか「お休みなんだから、もっと寝てればいいじゃん!」
ほむら「ダメよ。休みだからって、なまけていたら身体が動かせなくなるわ」
まどか「もっと、お姉ちゃんと寝てたいな…」///
ほむら「頬を染めても、ダメなものはダメ!」
少し心が揺らぎそうになった。
もう甘える術を身に着けたのか…侮れないわね。
ほむら「まあでもどうしても眠いのなら、あなたは寝てていわよ」
まどか「……ほむらちゃんのバカ…」
結局まどかはむくれながら、ベッドから降りてきた。
足取りがしっかりしているところをみると、睡眠が足りないわけではなさそうだった。
ほむら「起きたなら、着替えて顔洗ってきなさい」
まどか「…ほむらちゃん、ママみたいだよ」ムク
言葉遣いはいつもより厳しめだったが、まどかが甘えてるので内心嬉しくてたまらなかった。
料理も私一人で作るから寝てなさいと言っても、
自分も手伝うからと言ってまどかが聞かない。
私がいうのもなんだが、一秒でも離れたくないといった感じだ。
すごい。
二人分の温かい食事がある。
味噌汁とご飯から白い湯気が見え、いり卵とケチャップが鮮やかな色。
そして、目の前にはまどかがいる。
ほむら「私より早く起きてたみたいだしね…」
まどか「うん。5時には起きてたかな」
ほむら「1時間も早いじゃないの!?」
ほむら「言ってくれれば、もっと早くご飯作ったのに…」
まどか「そういうと思ったから起こさなかったんだよ」モグモグ
ほむら「……まったく」///
まどか「たまごおいしいね♪」
町をぶらぶらする予定だったが、
まどかの経済事情がわからなかったので、あまりお金を使わないような場所を回るよう提案した。
出来るだけば立ち入った質問をしないように心がける。
ほむら「まどかはお金は大丈夫なのかしら?それによってどこに行くか決めようと思うのだけど」
まどか「あんまり持ち合わせがないから、出来ればお金がかからない方がいいかな」
ほむら「わかったわ。じゃあ歩いていけるところがいいわね。」
今までは普通に生活していたみたいだけど、どうやって暮らしているのだろう。
とりあえずお金をかけないとなると、どこがいいかしら……
ショッピングをするにしても、まどかが生活に困るほどお金がないのであれば、楽しめないだろうし…
カラオケ…
映画…
ボーリング…
どれもお金がかかりそうなものばかりが浮かんでくる。
私がおごってあげればいいのだけど、まどかが拒否するだろう……
ほむら「まどかはどこか行きたいところはあるかしら?」
なるほど、ここならお金もあまりかけずに遊ぶことができるわね。
中学生は2時間200円で遊べるみたいだ
今日は卓球とバトミントンの日らしい。
まどか「ほむらちゃんはどっちがいい?」
ほむら「どちらでもまどかには負ける気がしないわね。」
まどか「そういえば、体育も得意だったね」
理由はバトミントンの方が得意だとまどかが言ったからだ。
受付を済ませてラケットを借り、2階のアリーナへ向かう。
休日でまだ早いせいか、中はガラガラだった。
奥で卓球をやっている高年のサークルが1組いる程度。
ほむら「ちゃんとあいててよかったわ」
荷物を端の方へ置き、早速まどかがラケットカバーから中身を取り出した。
まどか「えへへ、小学校ぶりだなぁ」
私に至ってはラケットを握ったことさえないが、まどかには黙っておいた。
一応、バトミントンのルールぐらいは知っている。
まどかがどれぐらいできるのかわからないが、適当に打ち返していればいいだろう。
グリップを握って、少し振ってみる。
ほむら(こんな感じかしら…)
ブン…ブン…
空気を切る音がした。
………楽しいかも。
ブン、ブン……
ほむら「いつでも来なさい」ワクワク
まどか「いくよ~」
まどかがシャトルを打ち上げる。
やや前方に転がったのでステップで前にラケットを伸ばす。
しかしシャトルは逃げるようにラケットの先をかするだけだった。
短いとは察するに、飛距離が足りてないということだろう。
ほむら(確かにいまのはまどかのサーブが弱かったわ)
ほむら(なら今度は少し前の方で立っていればいいかしら。)
私はシャトルを拾って、まどかに向けて打ち返した。
高く上がったシャトルをまどかが難なく打ち返す
まどか「えい!」
シャトルは予想通り、前の方へきた。
今度はよく狙って下から打ち上げる形でリターン。
シャトルはネットをこえて、まどかのコートへ飛んでいく。
ほむら(やった!)
今度はやや右の方へ返ってきたが、少し移動するだけで拾えた。
ほむら(なるほど、距離感がつかめてきたわ。)
ほむら(今度はまどかみたいに、オーバーショットで返してみるわ。)
ちょうど長めの玉が返ってきたのでテニスのサーブみたいに肩の後ろにテイクバックをして……
振りかぶった。
しかしシャトルはかすりもせず、床に落下した。
ほむら「」///
まさかスポーツをやってまどかに笑われるとは…
こうなったら意地でもギャフンと言わせてやる。
ほむら「次、行くわよ!!」
まどか「楽しかったね~~♪」
ほむら「ハァ、ハァ……」
ほむら(バトミントンなんて、二度とやらないわ)
まどかはバッグから白いナプキンと箱を取り出した。
まどか「ほむらちゃん、お弁当でも食べて元気出して」
ほむら「うう~~」
これじゃ、姉妹の力関係が逆転じゃないの!
まどかが取り出したお弁当箱から、おにぎりを取る。
こうなったら、ヤケ食いに走るか…
まどか「ふふふ。はい、お茶もあるよ」
ほむら「ありがとう」ホム…
まどか「ほむらちゃん、自信満々だったから、つい本気になっちゃったよ」
ほむら「あなた結構うまかったけど、正直意外だわ」
まどか「お母さんが昔バトミントンやってて、教えてもらったんだ」
ほむら(詢子さんが……)
どおりで上手いわけだ……
ん…あれは…?
ズキ…
ズキ…ズキ…
ほむら「そろそろ、行こうかしら?」ドキ…
まどか「え?もういいの?」
ほむら「ええ。十分休んだわ」
まどかからは遊具があって視覚になっていて見えないが、あれは…
まどかのお母さんと、弟。
ここにいてはまどかと鉢合わせをするはめになってしまう。
ほむら「さっ」ニギ
まどか「う、うん」
まどかの手をとって、できるだけ遊具に隠れながら進む。
ほむら(お願い、どうか私達に気づかないで…)
お願い……
後ろが気になってちらりと振り返ってみる。
ほむら(!?)
……詢子さんの目は、しっかり私達を認識していた。
いや、凝視していた。
私ではない。
私の隣にいるまどかのことを、はっきりと。
鹿目詢子は自分に娘などいないと言った。
当然だ。
まどかはこの世界のどこにも存在しない。
ただ魔女を滅ぼす概念として在るのだから。
ほむら(なのにどうして…)
まどか「ほ、ほむらちゃん?」
呼ばないで…
どうか私達を放っておいて…
私の……
新しい家族をとらないで…
背後から呂律の回らない、幼い声が公園中響いた。
終わった……
まどかの存在を忘れられなかったのは詢子さんだけじゃなかったんだ。
幼い子供だと思って油断していた。
まさか、本物の家族の絆がこれほどまでに強いとは……
まどか「たっくん……」
まどか「………ママ?」
まどかの視線と、詢子さんの視線がぴたりと合う。
私のまどかの手を握る力を弱めた。
もはや、私は彼女を縛る術はない。
しかし、まどかは私の手を離さなかった。
いやそれどころか、強く握っている。
そして、震えていた。
きっと、詢子さんに会うのを恐れているのだ。
この世で最も近しい存在からも、忘れ去られたという現実に打ちひしがれなければいけないから。
自分の行き場のなさを認識しなくてはならない。
そんな辛い経験を味合うことを、まどかは予感しているのだ。
タツヤ「まろか、まろか~~」
詢子「お、おい…タツヤ」
鹿目詢子が、息子に手を引かれてこちらへ向かってくる。
そして私に「行こう」と、目で促す。
でも、それは違う……
ほむら「大丈夫よ、まどか……」
まどかの手を握り返した。
まどか「ほむら……ちゃん?」
私は覚悟を決めた。
ほむら「そう簡単に人は何もかも忘れることなんてできないのだから…」
そう言うと、まどかからこちらへ向かって歩いてくる詢子さんたちに視線を移した。
ほむら「こんにちは、この前はコーヒーありがとうございました。」
詢子「お、おう…」
多分、私の言葉は届いていないような気がした。
タツヤ「まろか~~!」
弟が、まどかに向かって手を伸ばす。
まどか「……たっくん」
詢子「!?」
詢子「!?」
詢子さんはまどかを見つめ、黙ってしまった。
ほむら「これがこの前、話したまどかです。」
詢子「この子が…」
それ以上、私は何も言わないことにした。
それ以上の言葉は蛇足だという、確信があったのだ。
まどか「う…」
まどか「初めまして…」
詢子「あ、ああ…初めまして」
まどか「え、えと…その……」
詢子「多分、そっちの子と一緒に遊んでくれたんじゃないのか?」
まどか「そ、そんな感じです」
詢子「そう。ありがとな……」
詢子さんは、右手を額にあてながら頭を左右に振った。
詢子「いやいや、そうじゃないんだ、そうじゃ。」
まどか「え?」
詢子「アンタ、アタシとタツヤとアタシの旦那と……4人で……」
まどか「え、え?」
詢子「えと…、んと…」
詢子「苛々するぅうううう~~~!!!」
まどか「ぷ……」クスクス
緊張の糸が切れたように、まどかは笑った。
それに釣られるように、鹿目詢子も笑い出した。
詢子「なんだろうな。全然思い出せねぇけど、ゴメンな。」
まどか「ふふふ、いいよ。いいよ。私も同じだから……」クスクス
詢子「うそつけ、アンタ、私の顔見て、ギクッってなってたじゃんよ!」
まどか「えへへ、そうだったかな。」
詢子「まあでも、アンタが初めましてってんなら、そうなんだろうな。」
まどか「うん。間違いないよ。」ニコッ
詢子「そうかい…」
そう言うと、詢子さんはこちらに視線を向けてきた。
ほむら(!?)
その目はまるで、「娘をどうぞよろしく」と言っているような気がしてならなかった。
鳥肌が立つのを感じた。
ほむら(どうして……)
詢子「暇な時に、二人でうちに遊びに来な!最近は土曜なら休みが取れるから。」
まどか「わかったよ」
ほむら「ありがとうございます」
私はもちろん行ったことはない。
詢子「ふふふ、楽しみにしてるよ。じゃあ、またな」
詢子「あっそうそう、いい忘れてた。」
詢子「そのリボン、似合ってるよ。あげた奴は、超いいセンスしてるな」
まどか「………」
そう行って笑いながら、鹿目詢子は去っていった。
まどか「バカみたいだよね、ホント」ウル
涙が地面に滴る。
まどか「うう…」
私は何も言わず、まどかを抱きしめた。
まどか「覚えてて…」
まどか「覚えててくれたんだ…」
まどか「ママも……たっくんも……私のことを……」
ほむら「うん……」
まどか「もう、いないのに…」
まどか「本当の私は、もうどこにもいないのに…」
まどか「ううううう」
まどか「うううああああああああああああぁぁぁ」
まどかが泣き終えるまで、私はまどかのことを離さなかった。
この先も離しはしないだろう。
奇跡が終わるまでは、決して……
まどか「なんで教えてくれなかったの?」
ほむら「何を?」
まどかの手を握りながら、商店街のイルミネーションの下を歩く。
クリスマスが近いせいか、浮き足立った姿が目立つ。
まどか「お姉ちゃん、私の知らない所でママと会ってたんでしょ?」
ほむら「そうね」
まどか「しかも、私が家に帰ってないの知ってたみたいだし…」
ほむら「まどかが言い出さないから、知らないふりをするのがいいと思ったのよ」
まどか「む~~~。」ムク
どういう理由で、あなたが私の前に現れたのかはしらないけど
あなたはさっき、『本当の私はもういない』と言っていた。
それに詢子さんが自分の娘だと気づいていながら、正体を最後まで隠した。
きっともう長くいられないからだ。
夢はいつか覚めるものだものだから。
ほむら「私はもう二度と家族に会うつもりはなかったけれど」
ほむら「あなたを見ていたら、少し考えが変わったわ」
まどか「……」
ほむら(年末は一度顔を見せに帰ろう…)
そして、ありのままの私をみてもらうのだ。
変わらないものなんてない。
あの人達も、私を受け止めてくれると信じよう。
この子のお陰で、私は変われた。
だから、もう……いいんだ。
まどかは、今夜も迷いなく私の布団に入っていた。
ほむら「やっぱり、一緒に寝るのね。」
まどか「何を今さら」エヘッ
ほむら「ねぇ…」
ほむら「いいの?」
まどか「何が?」
ほむら「こんな時に過ごすのが、私なんかでいいの?」
ほむら「あなたは家族を選ぶこともできるのよ」
ほむら「私は……きっともう……大丈夫だから」
それは強がりだ。
まどかなしで、生きていくなんて考えられない。
ギュッ……
まどかが私のことを抱き寄せた。
まどか「家族を」
まどか「本当に、私を必要としてくれる人を…」
まどか「そのために私はここにいるんだもの…」
まどか「だから…」
まどか「ずっと一緒だよ、ほむらちゃん」
グスッ…
ほむら「嘘よ…だって、あなたは……」
まどか「約束したよね?ずっと一緒にいるって」
まどか「私を夢や幻にしないで…」
まどか「私はたしかにここにいて。それはこれからもずっと同じで…」
まどか「ほむらちゃんが寂しくならないように、隣にいつづけるんだ」
まどか「それが、私の居場所だから」
ほむら「なら、これは私の見ている夢ではないの?」
まどか「えへへ、違うよ」
ほむら「あなたの見ている夢でもないの?」
まどか「それはちょっと、近いかもしれないね」
まどか「でも…」
まどか「私はいなくなったりしないから……」
まどか「もうほむらちゃんを、置いて行ったりしないから…」
ほむら「うぁあああああああ」
ほむら「ああああああああああああああぁぁ」
まどか「……ずっと一緒だよ」
ほむら「まどか……あなたは一体何者なの?」
ほむら「どうして、私の前に現れたの?」
まどか「あれ?てっきりお見通しなのかと思ってたんだけど」
ほむら「何も知らないわ。それなら、こんなにに泣いたりしないわよ」
まどか「ふふふ…そっか……」
まどか「なら、もう少し内緒にしておくよ」
ほむら「何よそれ?」
まどか「お姉ちゃん、きっと泣いちゃうから…」
ほむら「……そう。」
世の中には知らないでいた方がいいこともある。
それを私は十分にわかっていた。
ほむら「まぁ、あなたが消えないのならそれでもいいわ」
ほむら「それはそうと、あなた生活の方は大丈夫なの?」
まどか「うん。それは問題ないよ」
まどか「ちゃんと、家もあるよ」
まどか「とりあえず高校を出るまでのお金は、なんとか」
どうやってなんとかしたのだろう?
ますます気になる。
まどか「そもそも私、魔法少女じゃないし」
ほむら「魔法少女のことは知ってるのね。」
まどか「あ……黙っておこうと思ってたのに…しまったなぁ」
ほむら「なら、隠れてコソコソ武器の手入れをする必要はなかったのね」
まどか「押入れとか机の引き出しに、いっぱいあってビックリしたよ」
見つかってたのか…
でも、魔法少女にならずにどうやってこのような奇跡を起こしたのか?
謎は深まるばかりだった。
ほむら「まどか。私はあなたよりずっと早く死ぬと思うわ」
ほむら「そうなった時、あなたは一人になってしまう」
まどか「あ…うん。」
ほむら「随分、軽い返事ね」
まどか「だって、私はほむらちゃんと同じだけしか生きられないんだもん」
まどか「一人になる心配はないよ」
ほむら「どういうこと?」
まどか「えへへ、それは秘密だよ」
ほむら「……なんとなく、あなたがどういう存在なのかわかってきたわ」
何が起きたのか、想像できないけど。
ほむら「私としては、あなたが世界に影響を及ぼす存在でなければ、なんでもいいわ」
まどか「それならなにも問題ないよ」
まどか「話はそれぐらいかな?」
ほむら「そ、そうだけど…」
嬉々としたまどかがの手が、頭の後ろに回る。
まどか「今日は、私の番だよね…」///
私はまどかに抱きしめられる形で、胸の中にいた。
そういえば、この体制昨日とは全く逆だった。
そして2,3回左右になぞる。
なんだか落ち着く…
肩の力が抜けていくような気がした。
まどか「ふふ、いい子いい子」
ほむら「……」///
顔を見らないように、まどかの中にうずめた。
まどかにいいように、されているのは、しゃくなはずなのに、
抗い難い、人をなだめてしまう力に圧され、反抗する気力も起きない。
私は子供のようにまどかのことをだきしめた。
ほむら(まどか……まどか……)
やっぱりダメ…
あなた無しでは、どうしてもダメ……
彼女は静かに、私の髪をただ撫で続けた。
うとうととした意識で気がついた。
ベッドの側に2本の赤いリボンが、強く結ばれているのに。
まどかが、最後の最後で、魔法少女になってしまう夢だ。
いつの日の出来事だろう。
最近のような気もするし、かなり昔だった気がする。
このままでは魔女になってしまうというのに、
まどかはとても安らかな顔をしていた。
私はいつもみたいに涙を浮かべ、懐から拳銃をとりだす。
その時うっすらと、まどかがつぶやいた。
「いつか、魔女が現れない……そんな日が来たら…」
「そしたら……私を思い出してね…ほむらちゃん」
おしまい。
支援、保守してくれた方ありがとうございました。
何かあれば、適当に書いて下さい。
過去からの願いか
出来れば軽い解説頼む
541ので大体あってるんですが、本編よんでるだけではよくわからないように書いたつもりです。
気が向いたらまどか視点で書こうと思ったからです。
まだ書くかどうかはわからないけど、
書いたらネタバレになるので、見たくない人は下は見ないほうがいいかも。
-----------------------------------------
過去にまどかが魔法少女になるときに
「魔女がいなくなった時にほむらちゃんといられますように」
という願いをしました。
このまどかは、原作で「全ての魔女を消したい」という願いをすることを思いついてて
未来の自分が、その願いを叶えてくれることを信じたという前提で願いをしました。
ほむらと一緒にいたいという気持ちと、全てを自分にかけてくれたほむらをひとりきりにしたくない
という思いで願いをしていたという設定です。
そろそろ自分もバイトなので、10時まで残ってたら、質問に答えます。
なるほど改めて乙
個人的にはまどかとさやか、マミさん、杏子の描写ももう少し欲しかった
まどかは詢子さんの所に戻るつもりは無いのか?
まどかには、きちんと家族の記憶があるという設定で書いています。
でも、家族と暮らすよりもほむらの側にいるということを選んだということで。
幻ではなく、限りなく人に近い存在であり、
「過去のまどかの願いによって生まれた鹿目まどか」
という感じです。
ほむほむを支えることと、側にいることを目的とした願いなので
それを叶える為に必要なのもの(お金や戸籍)はそのとき一緒に手にいれたという設定です。
まあ、ご都合主義ですよ。すいません。
Entry ⇒ 2012.04.18 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
赤沢「恒一君が、好きです」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333245762/
赤沢(夢を………夢を見ていたの………)
赤沢(私は…なんのこともない日常を享受していて)
赤沢(小説のような……突飛な出来事や、冒険もなくて)
赤沢(でも私は……それがどれだけ幸福なことなのか、気づいていない……)
赤沢(そんな………夢を…………)
赤沢「…ん…んん…?……ん」
赤沢「あ…あれ…?私……」
カチッ
赤沢「………朝………」
赤沢(なにか……夢を見てた気がする………とても………怖くて………悲しい……夢を………)
赤沢「………」
赤沢(………学校…行かなきゃ……)
和馬「よ。珍しく寝坊だな」
赤沢「えっ……おっお兄っ!?なんで……!?」
和馬「はっ?なんだ血相変えて?」
赤沢「えっ……あれ…」
赤沢(なんで今……私……)
赤沢「…なんでもないわ。行ってきます!」
和馬「おい朝飯」
赤沢「いらない!」ガチャ
和馬「なんだあいつ?」
赤沢「……」
赤沢(胸の中に…ずっと違和感がある……どうして?)
赤沢(いつもと変わらない…日常のはずなのに…)
小椋「おはよう」
赤沢「あ…おは……よ」
小椋「?どしたの?」
赤沢(また…違和感……)
赤沢「いえ…なんでもないわ」
ガララッ
赤沢「…」
勅使河原「お!おはよう!」
望月「おはよう」
赤沢「おはよう」
赤沢(二人は違和感ないのね)
杉浦「おはよ、泉美」
桜木「おはようございます」
赤沢「おは…よ…」
赤沢(また…)
杉浦「どうしたの?ぼーとして」
赤沢「あっ…ちょっと寝不足よ。多佳子」
杉浦「そ。そういえば今日は転校生が来るわね」
桜木「もしかして忘れちゃったんですか?」
赤沢「えっと…」
杉浦「本当に大丈夫?」
赤沢「…大丈夫よ。ちょっとド忘れしちゃっただけ。楽しみね。どんな人が来るのか」
杉浦「そうね」
キーンコーンカーンコーン
ガラララッ
久保寺「皆さん。おはようございます」
赤沢(…っ……?……)
久保寺「今日は三年二組の皆さんに新しい仲間を紹介します。どうぞ」
榊原「東京から来ました、榊原恒一です。よろしくお願いします」
赤沢「あれ…?」
綾野「はいはーい!こういっちゃんはどんな女の子が好みですかー?」
小椋「ちょっと彩っ」
榊原「ええっ」
勅使河原「おっ!俺も気になりまーす!」
桜木「こらっ。ごめんなさい、榊原君」
榊原「ははっ別にいいですよ。そうだね…静かでちょっとミステリアスな子が好みかな?」
綾野「ええっー?」
勅使河原「いいぞー転校生!」
赤沢「………」
流れからして恒一くんは皆の恨み買ってそうだけど
勅使河原「じゃあなーサカキ」
望月「さようなら」
榊原「さようなら。また明日」
赤沢「ねえ」
榊原「?あ…えっと…」
赤沢「泉美よ。赤沢泉美。ちょっといいかしら」
榊原「よろしく赤沢さん。なんだい?」
赤沢「ちょっと、二人で話したいの」
ガチャ
榊原「あっ」
鳴「……」
赤沢「…見崎さん」
鳴「…どうぞ」スタスタ
榊原「あ………」
赤沢「ああいう子なの。悪い子じゃないから、気にしないであげて」
榊原「うん、それでなにかな?」
赤沢「私たち、どこかで会ったことない?」
榊原「えっ?」
赤沢「失礼」
ニギッ
榊原「あっ赤沢さん…?」
赤沢「……やっぱり」
ニギニギッ
榊原「そう…?」
赤沢「恒一君は覚えてない」
榊原「うん…」
赤沢「そう…ごめんなさい。時間取らせて」パッ
榊原「いや、いいよ。そうだ、赤沢さんは部活とか入ってるの?」
赤沢「?演劇部だけど…どうして?」
榊原「部活を見て回りたくてさ。これから練習?」
赤沢「ええ」
榊原「じゃあ、案内してもらっていいかな?」
赤沢「まあ、構わないわ。行きましょうか」
小椋「あ…」
綾野「お」
千曳「こんにちは」
赤沢「こんにちは」
榊原「こんにちは、お邪魔します」
赤沢「演劇部の顧問の千曳先生。先生、こちらは今日転校してきた榊原恒一君です」
千曳「よろしく。演劇部の見学かな?」
榊原「はい。よろしいでしょうか?」
千曳「もちろん。ゆっくり見ていきなさい」
榊原「ありがとうございます。えっと…綾野さんと小椋さんも、いい?」
小椋「別に見てていいよ」
綾野「じっくり見てって!じゃ稽古始めよ」
赤沢「ん、待ってて」
綾野「そう…このクラスを守るために一年間徹底してもらうわ」
小椋「そんな…!ひどいよそんなの!」
綾野「じゃああなたが代わりにやる?」
小椋「そっそれは…」
赤沢「いいの。それで…クラスが助かるというのなら、やる」
小椋「うっ…そんな…」ウルッ
綾野「…………ごめんなさい」プイッ
千曳「はい。そこまで」
榊原「おー……」パチパチ
綾野「どうだったこういっちゃん?」
榊原「うん、凄いね綾野さん。いつもと全然雰囲気が違って、演技がどうにはいってる感じだった」
小椋「……」ウズッ…
綾野「あっ!こういっちゃん、由美にも感想言ったげて!」
小椋「あっ彩!」
榊原「うん…涙の演技とか、プロみたいだったよ…同い年とは思えないぐらい」
小椋「そっそう…ありがとう」プイッ
綾野「あっ!由美照れてるー!かっわいい!」
小椋「なっ!?彩!!」
綾野「きゃー」
赤沢「……」
赤沢「そう、ありがとう。でもまだまだよ。もっと練習しなくちゃ」
榊原「ストイックだね」
赤沢「当然よ」
綾野「こういっちゃーん!これ見て!昔の演劇のアルバム!」
榊原「どれどれ…」
綾野「私たちが一年の時なんだけどね、由美が途中で転んじゃって…」
小椋「ちょっやめろバカ彩!」
綾野「えーいいじゃーん」
榊原「ははっ」
赤沢「……」
赤沢(千曳先生、部活の後輩には、何も感じなかった…)
赤沢(どうして………?それに)
赤沢(恒一君での違和感は、他の人の違和感とは違う…………)
千曳「それじゃあ、今日の部活はこの辺にしておこうか」
「「「はーい」」」
千曳「気を付けて帰るんだよ、さようなら」
「「「「さようなら」」」」
榊原「うーんそうしよっかな?結構楽しそうだし」
綾野「是非そうしなよ!由美もこういっちゃんが入ったら嬉しいよね!」
小椋「えっ!?そっ…そう…ね…」
綾野「ふふふ…なーにまた照れてんの?」ニヤニヤ
小椋「照れてない!」
綾野「怒らない怒らない♪」
小椋「むー……」
榊原「赤沢さん」
榊原「綾野さん小椋さん。僕…演劇部に入るよ」
綾野「おお!やったあ!」
小椋「いっいいんじゃない……」
赤沢「そう…恒一くんなら主役やれそうだし、歓迎するわ」
綾野「よかったねー由美♪」
小椋「だからなんで…!」
榊原「これからよろしく」
赤沢「よろしく」
綾野「よっろしくー!」
小椋「よっ…よろしく」
三神「あらっ?」
綾野「先生もおかえりですかー?」
三神「ええ」
赤沢「…………!?」ドクン
小椋「ん…?」
赤沢(なっなに…!?この動悸は……!?)ドクンドクン
三神「あっそうだ恒一君」
榊原「?」
三神「今夜はハンバーグだから、楽しみにしててね♪」
榊原「はっはい!」
三神「じゃおさき~」
榊原「そっそんなんじゃないよ…」
小椋「…」
綾野「ふふん。じゃそのへんにしておきましょうか。由美がまた怒り出しちゃうし」
小椋「なっ!なんで私が!」
綾野「きゃ~助けてこういっちゃ~ん」
榊原「はははっ…あれ…赤沢さん?大丈夫?どこか…」
赤沢「あっ…大丈夫よ。気にしないで。私たちも帰りましょう」
綾野「そだね。じゃあまた明日!」
榊原・小椋「また明日」
赤沢「ええ、また明日」
赤沢(三神……先生…………)
赤沢(恒一君はすぐクラスに溶け込み、誰にも分け隔てなく接する恒一君の周りには
自然に人が集まるようになっていった)
赤沢(演劇部の活動にも積極的で、よく二人になることも多い…)
赤沢(……なぜか見崎さんと話しているのもよく見かけるけど)
赤沢(勉強して部活をして、クラスには笑顔があふれ、毎日が当たり前のように過ぎていく…)
赤沢(休みの日にはイノヤに恒一君を誘ったり、皆で夏に旅行に行くことを約束したり…)
赤沢(違和感は、決して消えはしなかったけど、考えてしまったら……なぜか…いけない気がしていた……)
赤沢「恒一君、大分演技上手くなったわね」
榊原「みんなや赤沢さんの指導のおかげだよ。今日もありがとう」
赤沢「どういたしまして。途中まで一緒に帰りましょ」
榊原「うん」
榊原「うん。あ…この河原」
赤沢「どうしたの?」
榊原「今やってる演劇の冒頭のシーンって、こういうところじゃない?」
赤沢「あ…そういえばそうね」
榊原「一回やってみない?」
赤沢「ふふっいいわよ」
赤沢「……」
榊原「今日は、風が騒がしいな……」
赤沢「……でも、このか」ズルッ「あっ!?」
榊原「えっ?」
赤沢「えっとっちょっきゃああああ!?」ドタドタゴロゴロゴロ
榊原「赤沢さん!!」
赤沢「いたっ!つう……!」
榊原「大丈夫!?どこが痛い!?」
赤沢「う…全部…」
榊原「待ってて…!」
榊原「怜子さんに持たされちゃってね。はいおしまい」
赤沢「ん…手かしてくれるかしら」
榊原「どうぞ」サシノベ
赤沢「ありがとう恒一君……」
ニギッ
………ドクン
赤沢「……………………?」
榊原「赤沢さん?」
ドクン…………ドクン…………
赤沢(あれ……私………こういうの………どこかで………)
ドクン……ドクン………
ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン
赤沢(……………………………………………………!!!!!!!!!!!!!!!)
おにいの、ばかああああ…………
コンッ…………
赤沢(……わた………し……………………………)
大丈夫?
それ、夜見北の制服だよね
赤沢(……わた…し………は…………)
ツウゥー…………
榊原「あっ赤沢さん!?泣いて…どこか痛いの!?」
赤沢「………ちが………………ちが…う………の」
榊原「赤沢さん……?」
ギュ
榊原「え…赤沢さん?///」
赤沢「ちが…………うの………わた…し………わたし……う…うう………」ギュウウ
榊原「あかざわ………さん?」
赤沢「う…ひぐっ…わたっ…うっ…わたっし…うぇ…ぅうああ…!」
榊原「…!!」ギュ
赤沢「うあ…うぅ………こうっ…いち…くん…ふぇ…ふぇええ………
うわああああああああああああああああん!!!!!!」
榊原「赤沢……さん……」
私は気づいてしまった
思い出してしまった
私に何があったのか
・・
三年三組に……なにが………あったのか…………
赤沢「多佳子こそ…なにやってんのよ」
杉浦「別に。好きにしてるわ」
赤沢「……私たち三年二組よね」
杉浦「そうだったかしら」
赤沢「多佳子は…三年三組でなにしてるの?」
杉浦「なにも」
赤沢「……そう」
赤沢(死者は、誰)
赤沢「…………」
杉浦「……恒一君のとこに行かなくていいの?」
赤沢「今は、それより大事なことがある」
杉浦「そう」
赤沢「…………多佳子」
杉浦「なに」
赤沢「この世界は、なんなの?」
赤沢「私は………私たちは!三年三組だった!!!」
赤沢「現象があって!私は対策係で!!いないものは見崎さんで!!!」
赤沢「クラスメイトが死んで!!先生が死んで!!いっぱい死んで!!!」
赤沢「多佳子も…死ん……で」
杉浦「………」
赤沢「それで……私も………私も………」
杉浦「…」ギュ
赤沢「私も………死んじゃった……………死んじゃった…………しんじゃたよお…たかこお…」
杉浦「泉美…」ナデッ…
赤沢「ひぐっ…ふぇぇ…なんで…………どうして……」
赤沢「…ぐずっ………」
杉浦「どっちが好き?」
赤沢「え………?」
杉浦「この……現象も対策係もなくて…みんなが普通に暮らしている世界と……
現実の…三年三組の世界」
赤沢「……そんなの…………決まってるじゃない……」
杉浦「…」
赤沢「みんながいて…お兄がいて……多佳子がいて……恒一君が、みんなっみんな笑顔でいて……」
赤沢「こっちの世界がいい……いいに…決まってるじゃない………!!」
杉浦「そう…そうよね…」
杉浦「そうね……泉美頑張ったもんね………」
赤沢「………たかこお」
杉浦「…泣き疲れたでしょ……膝貸してあげるから…今日はもう寝ちゃいなさい」
赤沢「あ………う……ん………」
杉浦「明日になったら…また一緒に学校生活送りましょ。この、優しい世界で」
赤沢「うん………」
杉浦「おやすみなさい………」
ピッ……ピッ………ピッ………ピッーーーーーー……………
………………………………………………
千曳「………」
千曳(叶わなかった…か………)
千曳(もう……線は引きたくなかったのだが……な……)
千曳(……)
千曳「…」ピッ
………………
ドカーン……ガラガラ……
勅使河原「くそ……!くそお!!」
望月「風見君…………」
有田「……もう…いや…」
千曳「…………」
勅使河原「………赤沢は?赤沢がいないじゃねえか!」
望月「榊原君もいない…!まさか……また中に!?」
勅使河原「くそっ!!」ダッ
千曳「待ちなさい」ガシッ
勅使河原「離せっ!離してくれ先生!!」
千曳「……私が探しに行こう。君たちはここで待っているんだ」
望月「先生…!」
勅使河原「くっ……お願いします!先生!」
千曳「…」ダッ
千曳(くっ…ガレキが……酷い惨状だ…これでは…)
千曳「誰か!誰かいないか!!」
千曳「あ……あれは……!!」
赤沢「…………」
千曳「大丈夫か!?しっかりしろ!!」
千曳(全身に刺し傷に火傷……出血がひどい……かろうじて息があるがこれでは……だが)
千曳「…頑張れ。こんなところで死んではダメだ…!」グッ
赤沢「……」
勅使河原「赤沢っ!!!」
鳴「…!!」
千曳「…無事だったのか…そっちは?」
勅使河原「サカキです!気は失っちまってるけど…先生っ!赤沢は!?」
千曳「非常に危険な状態だ。すぐに応急処置の準備をしてくれ」
望月「はっはいっ!」
勅使河原「ひ…ひでえ……くそっ…赤沢!頑張れよ!!死ぬな!!」
ガチャ
榊原「……あ」
鳴「…おはよう。起きたって聞いたから。あの後のこと、知ってる?」
榊原「……うん。千曳先生から」
鳴「そう」
榊原「千曳先生…怜子さんのこと、覚えてなかった」
鳴「ほかのみんなも、覚えてなかった」
榊原「やっぱり…そうか…」
榊原(僕は……………怜子さんを……………)
鳴「……他に何か、聞きたいことある?」
鳴「……とても、危険だって。命が助かっても……二度と目覚めることもできないかもって…………」
榊原「………そうか…見崎」
鳴「なに?」
榊原「赤沢さんのこと……恨まないであげて」
鳴「……」
榊原「あんな状況じゃ、まともにいられる方が難しかったと思うんだ。だから…」
鳴「大丈夫。それに…私にも責任の一端はあると思うから。私が、早く三神先生のことを…」
榊原「もうその話はやめようか…もう、終わったんだから」
鳴「うん…」
榊原「他の皆はどうしてる?」
鳴「ケガの治療が終わったあとは、あの夜のこと…みんな忘れちゃってるみたい。
断片的に覚えてる人もいるみたいだけど」
榊原「そっか…」
榊原「あっどうぞ」
ガチャ
勅使河原「おっすサカキ。意識戻ったんだってな」
望月「こんにちは。身体大丈夫?」
榊原「うん。もうすぐ退院できるって」
勅使河原「そいつぁよかった…て」
鳴「……」
望月「…お邪魔だった?」
榊原「いや大丈夫だよ」
勅使河原「おう、何かワリイな……なあサカキ」
榊原「赤沢さんのことかい?」
勅使河原「ああ………」
望月「大分……よくないみたい」
榊原「うん……聞いたよ」
勅使河原「……」
榊原「皆で、祈ろうよ」
鳴・勅使河原・望月「!」
榊原「赤沢さんは絶対に良くなるって。また一緒に…学校生活送れるって…」
勅使河原「…ああ!言われなくても!!」
望月「もちろん!」
鳴「私も…祈る」
勅使河原「お」
望月「うん」
榊原「見崎……」
榊原(必ず…戻ってきて…赤沢さん…)
赤沢(夢の中のこの世界は、誰かが理不尽な不幸に会うこともなく、笑顔で溢れて
毎日が輝いている世界)
赤沢(私の大切な兄がいて、大切な友達がいて、好きな人が…とても近くにいる世界)
赤沢「たか…こ……」
杉浦「ゆっくりおやすみ…泉美…」ナデナデ
赤沢(また…明日になったら……三年二組で………)
赤沢(うるさいなあ…)
"みんなと一緒に生きたい"
……モド…ッテ…
赤沢(もうほっといてよ……)
"あんな死に方ごめんよ"
赤沢(痛いのはもういや………)
"私はまだ"
…アカ……ザワ……サン!
赤沢(恒一君………)
"生きたりない"
勅使河原(帰ってこい!赤沢!)
望月(戻ってきて!)
鳴(お願い……!)
榊原(赤沢さん…赤沢さん……!)
"生きたいだけ、生きてない!"
赤沢「ごめん……多佳子」
赤沢「私……行かなくちゃ」
杉浦「そ」
赤沢「次会うのは、だいぶ先になりそうね」
杉浦「ええ。泉美はよぼよぼのお婆ちゃんになってるわね」
赤沢「言ってなさい。私はどんなに歳をとっても、赤沢泉美よ」
杉浦「ふふっ…そうね。きっと…とても綺麗なお婆ちゃんね」
赤沢「…ありがとう」
杉浦「いいえ」
杉浦「私も大好きよ。泉美」
和馬「早く行けよ」
赤沢「お兄…!」
和馬「皆待ってるぜ、さっさと行ってきな」
赤沢「うん…それじゃあ…」
和馬「ああ」
和馬・杉浦「いってらっしゃい」
赤沢「…いってきます!」
…………………………ピッ
千曳「……?」
…………ピッ……………………ピッ…………ピッ…
千曳「……!!!!」
……ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…
千曳「こっこれは…!!!!」
赤沢「あ…………う……………」モゾッ
千曳「医者…医者を…!だ…だれかっ!!」
赤沢「……」スヤスヤ
千曳「………」
勅使河原「赤沢ぁ!!」
望月「意識が戻ったって!?」
鳴「赤沢………さん…!!」
榊原「……赤沢さん!!!」
千曳「静かにしたまえ」
勅使河原「すっすいません…千曳先生!赤沢は!」
千曳「医者によると今は寝ている…が、意識がはっきりして、脈拍その他も安定している」
千曳「峠は…越えたそうだ」
望月「ううっ…よかった…!よかったよぉ……!!」
鳴「………良かった…………よかった………!」
榊原「赤沢さん……よかった…本当に…よかった……!!」
千曳(医者によれば…助かる見込みはほぼゼロに等しかった)
千曳(だが……)
鳴「また…一緒に…」
勅使河原「ぐずっ、おうよ!」
望月「うん…うん!」
榊原「また一緒に…学校に行こう!待ってるよ…赤沢さん」
赤沢(…みん…な……)スヤスヤ
千曳「奇跡………か」
バンッ
千曳「図書室では静か…ああ君か。卒業おめでとう」
赤沢「千曳先生!!」
千曳「!!なっなにかね……!?」
赤沢「この名簿…!どうして私に線が引いてあるんですか……!?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
千曳「こっこれは…!すまない…修正し忘れていたよ……すぐに直す」
赤沢「まったく。しっかりしてください。私は死者じゃありませんから」
千曳「大変失礼した……」
赤沢「………」
千曳「……どうした?」
赤沢「こんなに…犠牲になったんですね………」
千曳「……今自分たちがすることは」
赤沢「わかってますよ」
赤沢「笑って前を向いて歩いていかないと…天国にいるみんなに、怒られちゃう」
千曳「……その通りだ」
赤沢「それじゃあ千曳先生。三年間ありがとうございました」
千曳「ああ。お元気で」
赤沢「はい…先生も、お元気で」
鳴「!……覚えてるの…?」
赤沢「おぼろげ…だけどね」
鳴「そう…」
赤沢「謝って…許されることじゃないのはわかってる…私はあなたを」
鳴「許します」
赤沢「え!?」
鳴「許す、て言ったの。だから、この話はもうおしまい」
赤沢「み……見崎さん……」ウル
鳴「卒業、おめでとう」
赤沢「うん。そちらも…おめでとう」
鳴「うん…勅使河原君が呼んでたよ」
赤沢「知ってる…それじゃあ…また」
鳴「うん、またね」
勅使河原「おっおう!」
望月「じゃっ、じゃあねえ!」
勅使河原「じゃっ、じゃあなあ!」
赤沢「…?望月君?」
勅使河原「ああ!あいつは何かこれから用事があるみたいで」
赤沢「そう」
勅使河原「あっ赤沢!俺お前に、言いたいことがあるんだ!」
赤沢「…なに」
勅使河原「俺は………お前のことが好きだ!!赤沢!俺と…付き合ってくれ!」
赤沢「………」
赤沢「嬉しい…」
勅使河原「!」
勅使河原「そんなの関係ねえよ!」
赤沢「ありがとう…けど、それとこれとは話は別よ」
勅使河原「ぬ…」
赤沢「…考えてあげてもいいわ」
勅使河原「…そ…それじゃあ!」
赤沢「ただし!!」
勅使河原「!」
赤沢「私の……恋が破れたらね」
勅使河原「か…」
勅使河原「かあっ……やっぱりサカキか……」ガクッ
赤沢「あら?よくわかったわね」
赤沢「好きにすれば?」
勅使河原「うう…」orz
赤沢「……」
赤沢(あんたの声も…ちゃんと聞こえてたわよ)
勅使河原「ん?何か言ったか?」
赤沢「別に。卒業おめでとう」
勅使河原「おう、そっちもおめでとう」
赤沢「ありがとう。じゃあね。」
勅使河原「ああ」
勅使河原「……」
勅使河原(綺麗で、眩しすぎるぜ…たくよ)
赤沢「呼び出してごめんなさい。迷惑じゃなかったかしら?」
榊原「まさか。迷惑なんてあるわけないよ。どうしたの?」
赤沢「うん…」
杉浦(頑張って、泉美)
和馬(うちのを泣かしたら承知しねえぞ!)
赤沢(ふう…落ち着きなさい、赤沢泉美)
榊原「?」
赤沢「まずは……ごめんなさい。私は、あなたにとても非道いことをしてしまった。
本当に、ごめんなさい」
榊原「思い……出したの?」
赤沢「うん…少しだけど…」
榊原「……気にしてないよ。全ては現象のせいだったんだから。
赤沢さんが生きていてくれて、僕は本当に嬉しかった……」
赤沢「…!恒一君…!!」
赤沢「ええ、私も…恒一君と卒業できて………一年間、いろんなことがあったわね…」
榊原「…そうだね……」
赤沢「辛くて…悲しいことが…あったわ…」
榊原「うん…」
赤沢「私も…死にかけて…もうダメかな…死んじゃうなあって私自身思ってた」
榊原「……」
赤沢「けど…それでも…私は…生きたかった!楽しいこともあったから…三年三組になってからの
楽しいこと、恒一君と初めて出会ってからのこと、私は覚えてるから」
榊原「うん……僕も覚えてる。赤沢さんと川原で出会ったこと、思い出したよ」
赤沢「!………それと…もう一つ理由があったの…私の…生きたい理由……伝えたい…想いがあったから」
赤沢「私は…」
赤沢「私はずっと恒一くんのことを見てた…恒一君と話して…恒一君の側にいるととても安心して…
見崎さんには…嫉妬してた」
榊原「赤沢さん…!」
赤沢「私は…恒一君の隣にいたい。恒一君と一緒に歩いていきたい」
それに楽しいこともある どんなにくじけても 前に進んで 未来で楽しいことは 自分で作ることもできるから
赤沢「恒一君と、二人で手をつないで歩いていきたい」
赤沢「私は」
この世界で 私は生きていく
赤沢「恒一君が、好きです」
END
良かったわ
Entry ⇒ 2012.04.18 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
神父「僧侶の衣装は全身タイツとする!」女僧侶「えー……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334507167/
僧侶「いやいやいや、おかしいですって」
神父「どこが?」
僧侶「よーく考えてみて下さい? 例えば、神父様が街を歩いてて、全身タイツの女が
うろうろしてるの見たらどうします?」
神父「揉むわな。神の手<<ゴッドハンド>>で揉むわな」
僧侶「えー……」
神父「えー……」
僧侶「えーじゃねえよ。でですね、その時に全身タイツの人がいたらどうします?」
神父「揉むわな。雷の手<<ライデインハンド>>で揉むわな」
僧侶「死にますよねー。というか、普通なら変態だって思われますよねー」
神父「何の問題があるの」
僧侶「えー……」
僧侶「はあ」
神父「君は、女戦士の格好見たことはあるかね?」
僧侶「まあ……一応は」
神父「アレに比べればマシだとは思わないかね?」
僧侶「ビミョーですね。どっこいどっこいだと思います」
神父「いやいやいや、アレは浪漫がない。わかるかね? ルォマン?」
僧侶「全くわかんないっすね」
神父「ハァ……これだから……」
僧侶「むかつきますねー。師匠じゃなかったらザキっすよザキ」
触手を入れられ、卵を産み付けられて苗床にされるのが見たいわけではないのだ」
僧侶「うわぁ……」
神父「聞きなさい。いいかね? 青い帽子と前掛け、そしてそこから覗く黒タイツ。
これは神の与えたもうた財産なのだよ」
僧侶「じゃあ男僧侶さんでも」
神父「お前が女じゃなかったら殴ってるとこだわ。いやマジで」
僧侶「えー……」
神父「でだな、女戦士にはそういった色のギャップや見えそうで見えないチラリズム的なものが
無いのだよ。わかるかね?」
僧侶「師匠、なんで神父やってんスか?」
神父「全ての人に幸せを与えるために決まっているだろう」ニッコリ
僧侶「性癖以外は人格者って凄くめんどくさいなー……」
神父「悲しいことにな」
僧侶「話進まないんでスルーしますね。ですが、私はしばらくぼうけんしゃのふくとかぐらいしか
装備できないんで、足とか見えちゃうんですよ」
神父「素晴らしいことだな」ニッコリ
僧侶「でですね、私冷え性なんで、できればもっとこう温かいのがいいかなーとか」
神父「わかっているとも。だからほら、このタイツを見たまえ」
僧侶「わー……完全防寒だー……」
神父「さぁ」ざわざわ
僧侶「(考えろ……っ! ここが運命の分かれ目……っ! ひらめけ起死回生の一発……っ!!)」ざわざわ
そんなんじゃムレちゃって大変!」
神父「汗まみれになると」
僧侶「ですです! いやー、残念です! 着たかったなー! でもそういうことじゃ
無理ですよね!! と言うわけでこの普段着を」
神父「汗まみれ。実に素晴らしい」
僧侶「は?」
神父「長い砂漠の旅で汗をたっぷり吸収した黒タイツ。その姿を想像したまえ」
僧侶「気持ち悪そうです」
神父「ぴったりと肌に吸い付き、汗の水分によりいつもより黒さを増した黒タイツ。想像したまえ」
僧侶「気持ち悪いです」
神父「歩いている最中にほのかに香る汗の香り。恥ずかしげに染まる自分の頬。想像したまえ」
僧侶「近寄らないで下さい」
神父「えー……」
僧侶「もう寝ます。明日は酒場に行きますんで、早めに起きます。では」
神父「えー……」
翌日
僧侶「出てこいクソ神父!!」バンッ
神父「素晴らしい。実によく似合うよハニー」
僧侶「ハニーじゃねえですよクソ野郎。さっさと服返せコラ」
神父「知らんなぁ」
僧侶「セイッ!!」ズドォ
神父「んふぅっ!」ドサ
僧侶「よーし立て。もういっちょ行くぞオラ」
神父「ほんとかんべんしてくださいすんません」
神父「こちらが貴方様の服でございます」
僧侶「なんですかこの布の残骸」
神父「バギって便利だとは思わないかね? 脱衣プレイにも使える優れ物だ。
だが、力加減を誤ると皮膚を切りかねない諸刃の剣。素人にはおすすめできない」
僧侶「バギ」ゴォ
神父「ひぎぃっ!」ザクザクザク
僧侶「ホイミ」ペロリン
神父「ふえぇ……僧侶たんの癒しの力が全身を駆け巡るよぉ……」ツヤツヤ
僧侶「バギ」ゴォ
神父「らめえぇえええっ!!」ザクザクザク
神父「だからもう黒タイツでだね……おうふ、首から血が!! 血が!!」プシー
僧侶「ホイミ。せめて代わりの……そうだ! 神父様の服を貸して下さい!
いっつも着てるぞろっとしたやつ!」
神父「それは構わんが……」
しばらくして
僧侶「オラァ!!」ズドン
神父「ひどい!」ドサァ
僧侶「これはどういうことですか豚野郎」グリッ
神父「ああ……もっと罵って下さい……もっと!」
僧侶「なんで前掛けの下が素っ裸なんだって聞いてんですよコラァ!!」ゲシゲシゲシ
神父「もっと! もっと強く!! 情熱的にもっと!!」
神父「うむ」ペロンボロン
僧侶「見せんな!!」キン
神父「んふぅ!」ドサァ
僧侶「どうする……どうする私……っ!!」
神父「あ、諦めてこの黒タイツを……」ピクッ
僧侶「ちくしょう……ちくしょお……」ボロボロ
神父「涙キャッチ!! うっめえ!! なにこれ甘露? やっべうっめえ!!」
僧侶「うおおおおおおお!!」ズドズドズドズド
神父「ひぎぃいいいいいっ!!」
僧侶「はい」
魔法使い「あんたんとこも大変ねー」
僧侶「と言いますと、魔法使いさんも? ですが、そこまでおかしい格好ではないと思いますが」
魔法使い「……誰にも言わない?」
僧侶「は、はあ」
魔法使い「ちょい屈んで。うん、そのぐらい。誰も見てない? よし、じゃあ……ほら」チラッ
僧侶「なっ!?」
魔法使い「ね?」
僧侶「は、はんにゃのめんパンツ……」ゴクリ
魔法使い「外したら防御力が今以上にカスになるから外すに外せないという」
僧侶「oh……」
僧侶「あ、痴女」
魔法使い「よう痴女」
戦士「よーし、泣くぞ。もうわんわん泣くぞ」
僧侶「冗談です。で、やっぱり戦士さんも?」
戦士「ああ。このビキニアーマーかやくそう三枚か選べと言われてな」
僧侶「うわぁ……」
魔法使い「これはひどい」
戦士「少し迷った末、こちらにしたのだ」
僧侶「えっ」
魔法使い「えっ」
戦士「えっ」
魔法使い「旅に出てそれなりに強い装備手に入れて」
戦士「この格好を打開せねばな」
だが、彼女たちはまだ知らない。
魔法使い「いやぁああああっ!! みずのはごろもは嫌ああああああっ!!」
この先の冒険の過酷さを。
戦士「やいばのよろいを着ていたら寝れない。だが脱げば全裸。よし死のう」
先の見えぬ戦いを。
僧侶「拝啓お父様、お母様。私は魔法のビキニを着せられるよりメガンテを選びます。
先立つ不幸をお許し下さい」
おわり
しかし実際に他の装備を着せられるところも見たかった
乙乙
Entry ⇒ 2012.04.18 | Category ⇒ その他 | Comments (0) | Trackbacks (0)
ハルヒ「くらえーキョン、衝撃のファーストブリットぉー」ぺちん
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334657170/
ハルヒ「あはは、なんちてー」
キョン「………」
キョン「ぐおおおおおおおおおぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」バビューーン!!
ドギャァァァアアアアアアアアアアアアアン!!!!!
ドンガラグッシャアアアアアァアアアアア!!!!!
ハルヒ「な……!?」
キョン「ぐ……なんて力だ……!」
ハルヒ「……!?……!???」
キョン「すげえパワーだハルヒ……お前にゃかなわんな……」
キョン「ぐ……がくっ」
ハルヒ「なんてこと……私はアルター使いだったのね……」
キョン(やれやれ、とりあえず壮大にぶっ飛んでみせたが……)
キョン(まったく……ハルヒを楽しませるのにも苦労するぜ……)
キョン(げ……古泉……)
ハルヒ「あ、古泉くん! ちょうどいいところに!」
古泉「はい?」
ハルヒ「悪いけど、私のアルター能力を試させてもらうわ!」
古泉「はあ? あるたぁ?」
キョン(まずいぞ! 古泉はスクライドを知らない!!)
ハルヒ「いくわよー、撃滅のぉ……」
古泉「………」
ハルヒ「あ……あれ? 効かない?」
古泉「あ、あのーー……?」
古泉「ハッ!!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
古泉(な、なにやら殺気が……!)
キョン(古泉ぃぃいぃいいいいいいいいいいいいいい)
古泉「!?」
古泉(この殺気の正体は彼か……くっ!冷や汗が止まらない……!)
キョン(吹き飛ばンとぶっ殺すぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおお)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
古泉(ぐぅ……! 殺気の重圧でふ、ふ、)
古泉「吹き飛ぶぅううううぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!」バビューーーーーン!!!
グッシャアアアアアァアアアアア!!!!!!
バキバキバキ!!!!ゴシャアァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!パリーーーン!!!
ハルヒ「きゃあああああ!? 古泉くんが廊下の窓を突き抜けて吹っ飛んでった!!?」
キョン(ふう……やれやれだぜ……)
ハルヒ「でもすごい……私はこういう力を望んでいたのよ!!」
キョン(ふふ、ハルヒのやついい顔で笑ってやがる)
キョン(ハルヒを喜ばせるのにも一苦労だ。まったく世話のやけるやつだぜ……)
がちゃり
みくる「こんにちはー」
キョン(朝比奈さんが空気を読んで吹き飛ぶとは到底思えない!)
キョン(だからといって殺気を当てて吹き飛ばすわけにもいかん! どうする!?)
ハルヒ「ふふ、ちょうどいいところに来たわねみくるちゃん!!」
みくる「はい?」
ハルヒ「この私の力! 見せてあげるわ!!」
みくる「え?」
ハルヒ「抹殺のォォォおおおおおおお!」
みくる「あたっ」
ハルヒ「ふふふ……」
キョン(くそ! 万事休すか!?)
みくる「………」
みくる「おっぱいハンマァァアア」ぶるんっ
ハルヒ「ぶえっっ!?」べちん!
キョン(な、なんだと!?)
ハルヒ「く……! 私の攻撃が効かないなんて!?」
みくる「ハンマァァァアアアアアアア」
ぶるんっべちん! ぶるんっべちん! ぶるんっべちん!
ハルヒ「きゃっ! いたいいたい!」
キョン(なんて攻撃だ……)
みくる「ハンマァァァァアアアアアアアアア!」ぷるるんっ
ハルヒ「きゃあ!? どうして! 降参したのに!」
みくる「ハンマァァァァアアアアアアアアアアアアア!!」ぷるぷるぷるんっ
ハルヒ「くっ……! みくるちゃんが正気を失ってる!?」
キョン(ど、どういうことだ? これは一体……?)
みくる「ふふ……」
キョン(!? お、俺にウィンクをした……? まさか彼女は……!)
ハルヒ「私の最終奥義を見せてあげる!!」
みくる「ハンマァァァァ」
ハルヒ「いくわよ!! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ハルヒ「シェルブリットォオオオオオオオオオオオ!!!!」
みくる「ハ、ハンマァアァアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」バビューーーーーーーン!!!
ドッギャァァアアアアアアアアアアア!!!!!
ベキベキベキ!!! ゴッシャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!パリーーーーーーーーーン!!!!
キョン(朝比奈さんが部室の窓を突き破って吹き飛んでいった!!)
ハルヒ「ハァハァ……か、勝ったわ!!」
キョン(なるほどな、そういうことか……)
キョン(そう、彼女はスクライドを知っていたのだ。そしてなんと、朝比奈さんは敵役を演じ、熱い展開を広げてみせた!)
キョン(それだけでなく、最終的にハルヒのアルター能力をシェルブリットにまで進化させるとは……)
キョン(ただ吹き飛んだだけの俺とはレベルが違う……朝比奈さん、恐ろしい人だ……)
ハルヒ「フフフ……私は最強だわ! 最強の力を手にしてしまったわ!!」
キョン(いい笑顔だぞハルヒ……!!)
キョン(そしてこの流れからして……来るぞ!この展開をさらに熱くさせてくれる本命のあいつが!)
長門「………」
ハルヒ「ふふ、来たわね有希」
キョン(来た! 長門が来た! さあどう出る長門よ!)
ハルヒ「突然で悪いけれど、私と戦ってもらうわ」
長門「………」
キョン(さあ、見せてもらうぞ長門よ。お前は朝比奈さんを超えられるか?)
ハルヒ「いくわよぉ! 衝撃のぉ……!」
長門「絶影」シュンッッ!
ハルヒ「消えた!?」
キョン(な、なにぃいぃいいいいいいいいいいいいいいい!!!?)
ハルヒ「くっ! いったいどこに!」
長門「後ろ」
ハルヒ「ちぃっ! なんてスピードなの!」
長門「剛なる左拳、臥竜」シュバッッ!!
ハルヒ「右手で受ける!! ファーストブリットォオオオオオ!!!!」
ズドォオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!
キョン(すげえ! 本気でやりあってやがるぜ二人とも!)
キョン(それに長門が力を使っているせいか、やたらエフェクトが派手にかかっていやがる!! 面白くなってきやがったぜこいつァよォ!)
長門「………」
ハルヒ「けどまだまだこんなものじゃないわよね有希? もっと私を楽しませて頂戴!」
キョン(さすが長門だ……状況を把握して敵役を演じた上に、ハルヒの闘争心に火をつけやがった……!)
ハルヒ「いくわよぉ! 撃滅のぉ……!」
長門「剛なる右拳……」
ハルヒ「セカンドブリットォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」
長門「伏竜!」
ドギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!
ハルヒ「やった! 打ち勝ったわ!!」
キョン(いい演技だ長門! このままラストブリットを喰らって華麗に吹き飛んでやれ!)
ハルヒ「トドメをいくわよ有希ィ! 抹殺のォォォおおおおおおお!!!!」
ハルヒ「ラぁストブリットォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」
長門「……遅い」
すかっ
ハルヒ「あれっ、外れた……」
キョン(なに……?)
ハルヒ「えっ……?」
キョン(な……!? 長門の腕が……ハルヒの腹を貫通して……)
長門「……私の勝ち」
ハルヒ「ぐぁっ…!!」
キョン(刺しただとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!?)
ハルヒ「がはぁっ……!!」ビチャビチャッッ!!
ハルヒ「私…刺されたのね……」
長門「………」
キョン(ば、嘘だ……長門が……ハルヒを殺すだと……?)
キョン(こんなお遊びごときで……長門がハルヒを刺した……本気で……?)
ハルヒ「う……血が……止まら、ない……」
キョン(嘘だろ……死ぬなハルヒ、死ぬな……!)
キョン「死ぬなハルヒィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!」
キョン「ハルヒしっかりしろ! 死ぬんじゃない!!」
ハルヒ「あんた、起きて……たのね……」
キョン「しっかりしろぉ!! ハルヒ! ハルヒ!!!」
長門「……」
キョン「長門ぉ!! なにしてる! 早くハルヒの傷を治してくれ!!」
長門「それはできない」
キョン「なっ……!?」
キョン「な、何を言ってるんだ長門……今はそんな事言ってる場合じゃないだろう……!」
キョン「このままじゃハルヒが死んじまうんだぞぉおおおおお!!!!」
長門「………」
キョン「こんなお遊びで! ハルヒが死んじまうだなんて馬鹿げてるぜ!」
キョン「早くハルヒを助けてくれ! 頼む!!」
長門「……繰り返すが、私のアルターでは涼宮ハルヒの傷を癒すことは不可能」
キョン「長門、てめえ! まだそんなことを……ッ!!」
長門「しかし、私以外のアルターならば、彼女の傷を癒すことが可能かもしれない」
キョン「……!?」
長門「………」
ハルヒ「う…ぅ……キョン……キョ…ン」
キョン「ハ、ハルヒ!?」
ハルヒ「私……あんたに謝らなきゃ……」
キョン「ばか、しゃべらなくていい! 大人しくしてるんだ!」
キョン「ばか……! 今はそんな事言ってる場合じゃないだろ……!」
ハルヒ「それに、今までも……いっぱい殴って……いっぱい迷惑かけて……」
ハルヒ「ごめんねキョン……ごめん…ね……」
キョン「ばかやろう……謝るなハルヒ……」
ハルヒ「聞いてキョン……私、あなたに言いたいことが……」
ハルヒ「わた、し……あなたのこと……ずっと……」
キョン「やめろ……諦めるなハルヒ……諦めるんじゃない!」
キョン「お前を死なせるもんか、俺がなんとかしてやる……俺が……」
キョン(俺が……?)
長門「………」
キョン(そ、そういうことか……長門!!)
ハルヒ「キョ…ン……?」
キョン「この俺が救ってみせる!!!! 俺が! 俺のアルターで!! お前を救う!!!」
キョン「だから生きろハルヒィイイイイイイ!!!!!!!!! うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
キョン「エターナル・デボーテェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!」
ハルヒ「あ……え……? お腹の傷が……塞がっていく……?」
キョン「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!! これが俺のアルターだ!!! 傷を治す能力!!」
長門「………」
キョン(まあ、実際は長門が治してるわけだが)
キョン(まったく長門のやつビビらせやがって……しかし、なかなか粋なことするじゃねえか)
ハルヒ「すごい……! 傷が治るだけじゃないわ……力がみなぎってくる……!!」
キョン「俺の力をくれてやる! ハルヒ!! その力で長門を!!」
ハルヒ「イケる……これなら有希に勝てる……!」
長門「ば、ばかな。この力は私の想像以上」
ハルヒ「くらいなさい!!! 私と!!!キョンの二人の力!!!」
キョン「いけええええええ!! ハルヒィイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」
ハルヒ「シェェェルゥブリットォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」
ハルヒ「バァアァアアアアアアアアアストォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
長門「ぐわああああああああああああ」
ズッッドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!
バキバキメキャメキャメキャ!!!!!!! ズガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!
キョン「すげえ……天井を突き破って吹き飛んでいった……」
ハルヒ「私の……勝ちだ……!!」
ハルヒ「ええ、あんたのおかげよ、キョン」
キョン「なあに、俺はただお前にほんの少し力を貸しただけさ」
キョン「この勝利は、お前のもんさ。お前が手にしたんだ」
ハルヒ「私が手にした……勝利」
キョン「いい拳だったぜ、ハルヒ」
ハルヒ「ありがとう……キョン!」
キョン「え?」
ハルヒ「私が死にそうな時、大声で私の名前叫んでたでしょ」
ハルヒ「『死ぬなー!』って。なかなか面白いもの見れたわ」
キョン「ばっ……! お、俺は別に……泣きそうになんかなってねえよ!」
ハルヒ「ふぅうーん、どうだかねー?」
キョン「くっ……! お、お前だってあんなに弱気になってたくせに!」
キョン「『ごめんね』だなんて言ってよ! あんなにしおらしいお前は初めて見たぜ!」
ハルヒ「な、なんですってぇ!」
キョン「それにこうも言ってたな……『俺のことがずっと……』あれは何を言おうとしてたんだ?」
ハルヒ「なっ……! べ、別に……あれは……何でもないわよ!!」
キョン「へぇえええーー?」ニヤニヤ
キョン「おおっとぉ! こりゃいけねえ! シェルブリットのハルヒを怒らせちまった!」
ハルヒ「このお! 逃げるなあー!」
キョン「わははは!」
ハルヒ「まちなさーい!」
古泉「……やれやれ、お二人の世話をするのには苦労しますよ」
みくる「まったくです」
長門「同意」
おわり
乙
Entry ⇒ 2012.04.18 | Category ⇒ 涼宮ハルヒSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
幼馴染「おい、幼馴染料まだかよ」 男「体で支払います」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334012258/
男「だってもうお金ないし・・・」
幼馴染「だからって体で支払うって!て、てめえの体にそんな価値があるとでも!?///」
男「やっぱり駄目か・・・じゃああと一週間だけ待って」
幼馴染「駄目とは言ってねえだろうが!!このスカポンタン!!」
男「えぇー?」
みたいなね
男(なんか嬉しそうだな)
幼馴染「じゃ、じゃあそうだな~/// どうしようかなぁ~///」
男(やたらにやけてるな)
幼馴染「テッ、わっ、わ私とてて手を繋いで学校に登校しろオラァ!」
男「え?」
なんちゃってね
男「い、いや・・・」
男(体で支払うって、パシりをするとか荷物を持つとかそういう意味で言ったんだけどな)
男(まあこっちの方が楽だしいっか)
男「じゃあ一回500円ね」
幼馴染「あ、アァ!?」
男「え、高かった?じゃあ一回250円に・・・」
幼馴染「もうちょっと自分の体大切にしろよテメェ!!///」
男「えぇー」
幼馴染「・・・・・・///」テクテク
男「・・・・・・」テクテク
男(まさか本当に手を繋いで登校することになるとは)
男(小学生の頃以来かな・・・幼馴染の手を握ったの)
男(あの頃は幼馴染も素直でかわいかったのにな・・・)チラッ
幼馴染「・・・な、なんだコラ///」
男(今もかわいいけどね!!!!)
期待してんぞコラ!!
男「じゃあここまでだね」パッ
幼馴染「あっ・・・」
男「ん?」
幼馴染「・・・なんでも・・・ねぇよ」
男「ふーん。あ、俺2組だから」スタスタ
幼馴染「おい!!!」
男「な、何?」
幼馴染「・・・・・・かご・・・て・・・なげ・・・・」
男「何だって?」
幼馴染「放課後も私と手を繋いで帰れって言ってんだよ!!」
男「ちょっ」
エーキイター? ワタシイッショニキテルトコミタヨ ガヤガヤ ソウイウカンケイダッタンダー
男(恥ずかしすぎるぞこれは)
幼馴染「え?・・・あっ///」カァ
男(真っ赤になってしまわれている)
幼馴染「じゃ、じゃあ昼休みに屋上にこいよテメェ!!そこで話つけてやんよぉ!!」
男「わかりました」
幼馴染「じゃあな!!///」タッ
男(スキップしながら教室に向かったぞ)
男(俺から幼馴染料を回収できることが・・・)
男「はぁ・・・俺も教室行こう」
~教室~
友「おはよう」
男「ああ、おはよう」
友「聞いたんだけどさ、幼馴染さんと手を繋いで学校に来たって本当?」
男「本当だよ」
友「へぇ~とうとうやったかぁ~!おめでとう!」
友「ん?どういうこと?」
男「・・・この前、お前だけに話したろ」ヒソヒソ
友「えぇ!?まさか『幼馴染料』のこと!?」ヒソヒソ
男「そうだよ」
男「もう払えるお金が無くなったから、体で払ってたんだ」
友「ぶっ///」
男「とにかく、そういうことだから」
友「こ、こほん。でも・・・やめたほうがいいと思うよ?」
男「わかってるよ・・・わかってるんだけど・・・」
男「幼馴染に嫌われるのが怖いんだ・・・」
友「・・・・・・でも」
担任「HR始めるぞ~」ガラッ
男「じゃあ俺、席に戻るわ」
友(・・・手を繋ぐってことは幼馴染さんも『そういうこと』だと思うんだけどなぁ)
男「えーっと・・・あ、いたいた」
幼馴染「遅かったなテメェ・・・俺を待たせるたぁどういう了見だコラァ!」
男(まだ昼休みになって5分も経ってないんだけど)
男「何の話でしたっけ」
幼馴染「だっだからその放課後も手を繋いで帰るって話だ!!///」
男「じゃあまた500円でいいですか?」
幼馴染「う、うん///」
男(幼馴染料が月5000円だから5日で完済かぁ)
幼馴染「おい!」
男「何?」
幼馴染「その・・・手を繋ぐこと以外のこともやってくれんのか!?///」
男「え?あ、うん。別に何でも・・・」
幼馴染「何でもか!?」
男「痛いこと以外なら」
男「いてっ」
幼馴染「・・・た、確かに初めては血が出るっていうけどよぉ・・・///」モジモジ
男(なんだかよくわからないがうろたえているようだ)
男「それで、他に何か俺にやらせたいことがあるんですか?」
幼馴染「やっやら・・・てててめぇ!///」ポカッ
男「えぇー?」
男(なんか凄い楽しそうだ)
男(何を命令されるんだろう・・・)
幼馴染「お、何か腹が減ると思ったらお昼休みだったなぁ~!///」
男(お?これは『焼きそばパン買ってこい』的なあれかな?)
幼馴染「そういや弁当持ってきてたんだった!テメェと合うついでに屋上で食べようと思ってたんだった///」
男(そういや幼馴染は料理得意なんだっけ)
幼馴染「でもちょっと作りすぎちまったんだよなぁ~!!///」チラッ チラッ
幼馴染「おっと!調度いいやつがいるじゃねえか!///」
幼馴染「ほ、ほれ」スッ
男「え?」
幼馴染「食えよ!///」
男「あ・・・ありがとう・・・じゃなくて」
幼馴染「なんだコラ!俺の弁当は食えねえっていうのか!!」
幼馴染「なんだコラ!なんでもやるって言ったのはテメェだろうが!」
男「いやまあいいんだけど・・・学食にも飽きたし」
男「じゃあいただきま・・・」
幼馴染「あっ、アー!」
男「!?」
幼馴染「ハシ一膳しかモッテキテナカッタ!」
男(なんですごい棒読みなんだろう・・・)
幼馴染「時間がもったいねえだろうがゴラァ!!」
男(えぇー)
幼馴染「しかたねぇ・・・こりゃもう食べさせあいっこするッキャネエヨナ!」
男「え!?」
幼馴染「あぁん!?なんか文句でもあんのか!!?」
男「ナイデス」
幼馴染「おう///」
男「あーん」ヒョイ
幼馴染「あ、ああ、あーん・・・///」パク
幼馴染「・・・///」モグモグ
男「どう?」
幼馴染「うまい///」
男(自画自賛ってこういうことを言うのかな)
幼馴染「あー・・・///」
男「なんちゃって!」パクッ
幼馴染「あっ!!!」
男(うわ本当だ、すげー旨い。見た目ただの卵焼きなのに)モグモグ
幼馴染「あわわわわ」
男(幼馴染はやっぱりすごいなぁ)モグモグ
幼馴染「かかかっかんせつっかんせつきききキススッスウ!!!!?」ポカッ
男「いてっ!?」
男(そんなに卵焼き食べたかったのかな)
幼馴染「テメエが自分で食ってどうすんだ!食べさせあいって言っただろうがウジムシ!///」
男(ウジムシ!?)
幼馴染「箸貸せ!!」バッ
幼馴染「何が食いてえんだオラァ!唐揚げか!?ほうれん草の胡麻和えもあるぞコラ!」
男「じゃあ唐揚げで」
幼馴染「おう・・・///」
男「あーん」
幼馴染「!?/// あ、あっー・・・ああァン何見てんだコラァ!!?///」
男(えぇー!?)
幼馴染「食え!!」ズイッ
男「もがが」パクッ
男「・・・・・・」モグモグ
幼馴染「ど、どう?」
幼馴染「!!!///」パアァ
男「いや、本当においしいよ」
幼馴染「そうかそうか!もっと食べていいぞ!!」ヒョイッ ズイッ
男「んがぐぐ」パクッ
男(口の中に押しこむのやめてほしいなぁ・・・)モグモグ
幼馴染「ほ、ほら!まだまだあるぞ!一杯食べていいからな!///」
幼馴染「ったく、殆ど一人で食いやがって///」
男(殆ど食わされたみたいなもんだけど)
男「たいへんおいしゅうございました」
幼馴染「あ、あっそ///」
男(なぜか俺の好物ばっかりだったなー)
幼馴染「じゃあ・・・もしテメェさえよけりゃ・・・その・・・」
男「ん?」
男「えっ!?」
幼馴染「な、何だよ!?嫌か!?」
男「いや俺はいいんだけど・・・大変じゃないのか?」
幼馴染「毎朝自分の弁当作ってるから、ひっ一人分増えたところでどうってことはねえよ!!///」
幼馴染「料理の練習にもなるし・・・俺も他人の意見を聞きたいし・・・」
男「そうか・・・じゃあお願いしてもいいかな」
幼馴染「わ、わかった!!/// じゃあこれも500円でいいか?///」
男「えっお金取るの」
幼馴染「なっ何いってんだコラ!お前が幼馴染料を体で支払うって言ったろうが!!」
男「どういうこと?」
幼馴染「ま、毎日私の弁当食べて、テメェの感想を聞かせろ!!それで500円分だ!///」
男(えっとつまり・・・)
男(お弁当を作ってもらえて、なおかつ500円貰えるってこと?)
男「いやそれは・・・」
幼馴染「ななななっなんだコラ!今更怖気づいたのかこのやろう!!」
幼馴染「なら問題ないな!!も、もう昼休み終わるから俺は教室に帰るぞ!」
男「えっ、あー・・・うん」
幼馴染「じゃあな!放課後も忘れんなよ!!///」タタタッ
男(あ、そんなに走ると)
タタタタタッ ガッ ドテッ
男(やっぱり転んだ)
幼馴染「~!!///」パッ チラッ
男(見てなかったふりしてあげよう)サッ
幼馴染「~~~///」ホッ
男(怪我は・・・してないな、よかった)
男「待った?」
幼馴染「今来たところだ」
男「そう、じゃあ行こうか」
幼馴染「お、おい!!」
男「ん?」
幼馴染「手・・・手を繋ぐって言っただろうが!忘れたのかオタンコナス!///」
男「あーそうだった。ごめんごめん」ギュッ
幼馴染「今回だけは許してやる・・・///」
幼馴染「・・・・・・」テクテク
男(今日は楽しかったな・・・一緒に登下校したり、お昼ごはん食べたり)
男(昔に戻ったみたいだった)
男(それがなんで、今はこんな関係になってしまったのだろう・・・)
幼馴染「・・・・・・」テクテク
男(お金でお互いの行動を縛るような・・・)
男(友の言うとおりだ・・・こんなの、やっぱり間違ってる)
幼馴染「・・・な、何だよ・・・///」
男「もうやめにしないか」
幼馴染「・・・・・・えっ・・・?」
男「幼馴染料を俺はもう払わない」
幼馴染「・・・・・・」
男「体で支払うってのも、忘れてくれ」
幼馴染「・・・・・・やだ・・・」
男「それでもう俺と付き合えないってなら、仕方な・・・」
幼馴染「いやだよ!!!」
男(・・・泣いてるのか?)
幼馴染「・・・なんでっ・・・ヒック・・・今更ぁあ・・・グスッ」
幼馴染「やだよぉ・・・ッ・・・ふぇぇ・・・」ポロポロ
男「幼馴染・・・でも」
幼馴染「お金ッ・・・ならっ・・・グスッ・・・ぜんぶっ全部返すからっ・・・」ポロポロ
幼馴染「もうやめるだなんて・・・ヒック・・・言わないでよぉ・・・」
幼馴染「私のこと・・・グスッ・・・嫌いにならないで・・・」ポロポロ
男「・・・・・・」
幼馴染「・・・グスッ・・・ヒック・・・ほんと・・・?」
男「うん・・・とりあえず落ち着いて、このハンカチで涙拭いて」スッ
幼馴染「グスッ・・・・・・ちーん」
男(鼻かんだ・・・)
~~~~~~~~~
男「落ち着いた?」
幼馴染「うん・・・」
幼馴染「っ・・・!」ビクッ
男「やっぱり、やめよう」
幼馴染「・・・・・・」
男「・・・一つ、聞いてもいいか?なんで、幼馴染料なんか・・・」
幼馴染「男に・・・・・・」
男「俺に?」
幼馴染「嫌われようと・・・思って・・・」
男「え・・・」
幼馴染「だって・・・グスッ・・・男、言ったんだもん・・・『女となんて遊べるか』って・・・」
男「そんなこと俺がいつ・・・」
幼馴染「ちゅ、中学校の時・・・」
男(・・・!・・・・確かに、言ったような覚えが・・・)
男(友達に幼馴染との関係をからかわれて、とっさに・・・)
幼馴染「ヒック・・・だから・・・私、口調も振る舞いも男の子みたいにして・・・グスッ」
幼馴染「でも・・・男、私のこと避けはじめて・・・」
男(・・・・・・)
幼馴染「お金要求すれば、男も怒るだろうって・・・呆れて私のこと嫌いになるだろうって・・・」
幼馴染「でも男、お金持ってきて・・・私どうしたらいいかわかんなくなっちゃって・・・グスッ」ポロポロ
幼馴染「ごめんな・・ッ・・・ヒック・・・ごめんなさいっ・・・グスッ」
男(・・・・・・なんてこった)
男(俺が、悪かったんじゃないか・・・)
男(幼馴染をこんなに追い詰めてたなんて・・・)
幼馴染「全部返すからっ・・・グスッ・・・私がお金払ってもいいからぁ・・・」
幼馴染「今更・・・グスッ・・・男のこと諦められるわけないよ・・・ヒック・・・」ポロポロ
男「・・・幼馴染」
幼馴染「うっ・・・ふぇぇえ・・・」ポロポロ
男「あー、もう!ほら涙拭いて!」ゴシゴシ
幼馴染「ううっ・・・」
男「わかった。幼馴染料は廃止しない」
幼馴染「・・・!」
男「手をつなぐのは1万、弁当は2万」
幼馴染「・・・ううっ・・・ヒック・・・うっ・・・グスッ・・・」ポロポロ
男「・・・ところが!今ならなんとですね」
男「俺の恋人になることで、全部無料になります!」
幼馴染「・・・・・・」
幼馴染「・・・え?」
幼馴染「えっええっえええぇぇ!?///」
男「手をつなぐのも、弁当を一緒に食べるのも」
幼馴染「~~~!!///」
男「いまだけですよー?どうしますか?」
幼馴染「・・・なる!男の恋人になる!!///」
男「じゃあ恋人プランに加入ということで・・・」
男「・・・・・・・プッ」
幼馴染「・・・・・・ククッ・・・あははっ・・・///」
幼馴染「ほ、ほんとだぜ!まったく///」
男「しかしだな、多分俺のほうが先に幼馴染のことを好きなったんだぞ」
幼馴染「な、なんだと!俺の方がテメエより先に好きになったっての!///」
男「口調はそのままなんだな」
幼馴染「えっ・・・だ、駄目か?くせになっちまって///」
男「いや、いいよ。そんな幼馴染も好きだ」
幼馴染「~~~!!///」ポカッ
男「ん?」
幼馴染「そっそのさ・・・・・・ちゅ、ちゅーとかも恋人なら無料なのかな?」
男「なっ!///」
幼馴染「///」
男「えーっと・・・うん、そうだな、無料だ、な・・・///」
幼馴染「じゃ、じゃあ・・・」スッ
男「う、うん」
男(・・・こりゃ恋人料の支払いは、一生かかるかもしれないなぁ)
チュッ
~二人は幸せなキスをして終了~
おわり
面白かったよ!
乙
乙
Entry ⇒ 2012.04.18 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (2) | Trackbacks (0)
やよい「私ももう二十歳かぁ…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334326108/
私がアイドルを辞めて四年。
765プロのみんなはそれぞれの道を進んだ。
あの頃のアイドル仲間で、私が近況を知ってるのは春香さんと美希さんと伊織ちゃんくらいだ。
……場所があまりにも豪華すぎて、ちょっと気後れしてしまったのは内緒だ。
春香さんと美希さんは他のアイドルの皆さんがそれぞれの事情で惜しまれつつも辞めていく中、いまだに765プロの看板トップアイドルとして頑張っている。
そして私は今、会社の事務員として日々反省を重ねる日々だ。
美希さんには、似合わないと笑われてしまったけれど、私は今の自分は嫌いじゃない。
ある程度のお給料も貰えて、長介達も養っていけているし。
…しかし、今日は実家に帰る前に、"ある人"の家に寄り道だ。
そんなことを考えながら歩いて居れば、ほら。
彼の家が見えてきた。
ピンポーン
P「はーい…ってやよいか、待ってたよ」ニコッ
やよい「こんばんは、プロデューサー」
P「あぁ、度々すまないな。さぁ上がってくれ」
やよい「はい。おじゃましまーす」
この人は、私が現役だった頃のプロデューサーだ。
今も765プロで、小鳥さんと共に頑張っている。
そんな彼の家に、私は時々ご飯を作りに来ていた。
始まりは、私が18の時、街でたまたまプロデューサーと会ってから。
仕事が大変で毎日カップ麺生活だという話を聞いて、見かねた私が夕食を作りにいったのだった。
私が作った料理を、笑顔で美味しい、美味しいと食べてくれる彼を見て、私はとても嬉しかった。
……それから二年、今日もまた、私は彼の家の台所へお邪魔している。
やよい「今日はハンバーグですよ、プロデューサー」
P「おっ、いいなぁ。俺ハンバーグ大好きだよ」
やよい「それはよかったです。ふふっ」
キッチンで彼に背を向けながらの会話。
…聞こえて来た"大好き"の単語に、少しだけ顔が赤くなってしまっているのは秘密だ。
P「しっかしほんと、俺って幸せ者だよなー……」
やよい「何言ってるんですかーもう。そんなに褒めても何も出ないかなーって」
P「いやいや本心だよ。俺はもうやよいのプロデューサーじゃないのに、こうして今も世話になってる……あの頃とは立場が逆だな」
プロデューサーが苦笑混じりに言う。
…幸せ者なのは、私の方なのに。
ただの事務員とは言え、それなりに辛いこともある社会人としての生活。
そんな中で、私がどれだけこの時間を大事に、暖かく思っているか、彼は知らないのだ。
やよい「さ、そろそろ出来ますよー。プロデューサー、」
P「はいはい、食器の用意だな。よっ、と」
やよい「くすっ、ありがとうございます」
P「それは俺のセリフだよ」カチャカチャ
こんな風に息の合ったやりとりをしてくれる彼の事を、私がどれだけ心地良く思っているか、なんて。
P「……うん!美味い!やっぱり何度食べてもやよいの料理は最高だな!」ニコニコ
やよい「もう、何回目ですかー?、それ。…でも、ありがとうございますね」ニコニコ
P「…ところでやよい、仕事の方はどうだ?順調か?」
やよい「ただの事務員に順調も何も……楽しくやらせてもらってますよ?」
P「そっか、ならいいんだ」
やよい「プロデューサーの方はどうなんですか?春香さんと美希さん、元気ですか?」
P「もちろん元気さ。…まぁ美希は毎日、疲れたのーっ!て言っては俺に抱きついてくるけど」
やよい「美希さん…変わってませんねぇ」
言いつつも、私の心にはロウソクのように小さな嫉妬の炎が灯っていた。
筋違いだとは、分かっているけれど。
あれだけお世話になったプロデューサーに、今になってそんな感情を抱いたって…。
その度私の頭に浮かぶのは、皆が辞めていく中、堂々と『プロデューサーが残るなら私も残る』と言った春香さんと美希さんの顔だ。
あの二人は、恋をしていた。
だからってだけではないだろうけど、それもあって、事務所に残ることを決めたのだろう。
やよい「(それに比べて、私は何ー?)」
やよい「はぁーーーー」
P「や、やよいっ?どうしたんだいきなり?」
やよい「いえ、なんでもないですー…」
P「…そうか?ならいいんだけどさ。それでな、春香のやつがまたドジでーーー」
やよい「(うーーーー)」モヤモヤ
プロデューサーが春香さんの話をしている。
私はそれを、素直に聞くことができずにいた。
プロデューサー、やっぱり毎日大変なのかな…。
こんなにしょっちゅう私に付きまとわれたら、迷惑なのかな……。
ご飯作りに通うのも、もうやめたほうが…
P「ーーい! やよい! …聞いてるか?」
やよい「ーーは、はい!プロデューサー、聞いてますよ?」
P「ウソつけ。目が遠くを見てたぞー?」
やよい「なっ、そっ、そんなことないですよー!ちゃんと聞いてました!……たぶん」
P「ほら見ろー」
むぅー。だってプロデューサーが他の子の話ばっかりするから……
…今一緒に居るのはわたしなのに。
ーーダメだ。私、嫌な子になってる。
やよい「プロデューサー」
P「ーーん?どうした?」
やよい「…あの、私、迷惑ですか?」
P「……え?」
やよい「こんな、もう二年も、勝手にご飯作りに来て。忙しいのに、プロデューサーの手を煩わせて。お仕事大変なのは知ってるのに…」
やよい「…ほら、私の家って貧乏ですから、ウチでは誰かと一緒に居るのが当たり前だけど、プロデューサーは違うのかな、とか、それなら、グスッ、それなら私、もうこういうの、グスッ、やめたほうがいいのかな、とかーー」
何時の間にか涙が出ていた。
なんでだろう、駄目、止めなきゃいけないのに…
P「ーーーーやよいは、こういう生活、嫌か?」
やよい「グスッ…ーーえ?」
P「こんな風に時々俺の家へ来て、こんな風に一緒に飯を食べる。…こういうの、嫌か?」
やよい「私、私はーー」
やよい「嫌じゃ、ありません。むしろ安らぎになってました。こういう毎日が。ーーーープロデューサーとの、日々が」
P「そっか……」
P「俺もだよ」
やよい「えーー?」
P「俺もだ。やよいが来る日は、仕事中もにやけちゃうぐらいにな。よく春香にからかわれるよ」
やよい「ホント、ですか…?」
P「あぁもちろん。本当さ。だからやよい、もう泣くな。大丈夫だから、やよいが泣くような事なんて、最初から無かったんだよ」
ギュウッ
やよい「あ……」
プロデューサーの身体、あったかい…
私の全部、不安も何もかも、包み込んでくれる、あたたかさ。
やよい「ふえぇ……」
やよい「ごめんなさい、プロデューサー、私、ちょっと変でした」
P「んーまぁ、誰にでもあることだ。気にするな」
そう言って、プロデューサーは大きな手で、私の頭を撫でてくれる。
すごく嬉しかった。
やよい「えへへっ」
やよい「ごめんなさい、プロデューサー、もう二十歳になるのに、私ってばこんなので…」
P「いいんだよ、そんなの。俺からすれば充分いつもの可愛いやよいさ」
やよい「か、かわっーー!」
P「ん?」
やよい「ぷ、ぷぷプロデューサー」
P「お、おう、どうした…」
やよい「い、今の、もう一回言って欲しいなーって…」
P「俺からすればーー?」
やよい「は、はいっ、そこですっ!つ、つつ、続きをどうぞ…」
P「充分いつものーー」
やよい「………」ゴクリッ
P「かわいいやよい、だよ…」
やよい「」
P「……?」
やよい「はあぁううぅ………」テレテレ
やよい「う……」
P「う?」
やよい「うっうー!嬉しいですー!」
P「おわっ!?」
やよい「あ…いけない、私ってば取り乱しちゃって…!」アセアセ
P「クスッ(やよいも変わらないな…)」
やよい「そ、それじゃ!私、今日はそろそろおいとましますね!それでは!」
バビューン
P「あっ、ーーおい!やよい!」
P「行っちゃったよ……そんなに恥ずかしかったのか…?」
P「まぁ、でもーー最終的には元気になってくれたみたいで、良かったな。途中、少し恥ずかしかったが…」
P「まぁ、いいかーーー」
やよい「あううぅぅぅ!」
ガチャン!
やよい「ただいま!」ハァハァ
全速力で家へと帰った私は、全力で扉を開け、帰宅を知らせる。
長介「お、おう…お帰り姉ちゃん…ってどうしたんだよ、その汗?」
やよい「な…なんでも…ない……」ぜぇぜぇ
長介「いやなんでもなくねぇだろ…」
かすみ「お姉ちゃんおかえりー」
やよい「た、ただいまぁ」
長介「ーーほら、姉ちゃん水」
やよい「あー、ありがとぉー」ゴクゴクゴク
長介「…それでさ、姉ちゃん」
やよい「?どーしたの長介?」
長介「……い、伊織ねーちゃん、今度いつ来んの?」
やよい「あー…いつ来れるかなー…」
やよい「っていうか…」
やよい「長介の伊織ちゃん好きも長いねぇ」クスッ
長介「なっ…別にいいだろ!俺がどんなアイドル好きでも姉ちゃんにはーー!」
やよい「ホントにそれだけー?」
長介「……それだけ、だよ…それ以外なんて、無理だろ、実際」
やよい「んー、まぁねー」
話を聞くだけで忙しいのが伝わってきて、私なんかの相手をしてもらっちゃっていいのかなーとも思う。
伊織ちゃんにそう言ったら、『やよいと今でも友達で居られる事は、私の誇りよ』なんて、とても嬉しいことを逆に言われてしまった。
つまるところ、忙しい中でも、私達は変わらないのだと思う。
けどその忙しさで、私はともかく、長介やかすみ達とはもうしばらく会っていない。
どうやら長介は六年前、響さんと伊織ちゃんがウチに遊びに来て以来、伊織ちゃんのファンのようで。
長介「ま、まぁしょうがないよなっ忙しいのはわかってるし…」
やよい「長介は…」
長介「ん?」
やよい「高校で、彼女とか出来ないの?」
長介「…んーまぁ、彼女はいないよ。何度か告白されはしたけど」
やよい「えーっ?なんで断っちゃったのー?」
長介「いや、だって俺は……あぁもういいだろ!姉ちゃんはどうなんだよ?」
やよい「へっ?わたし?」
長介「そうだよ!姉ちゃんこそ、二十歳にもなって、未だに恋人の一人も居ないじゃんか!」
やよい「あ、あぅ……長介のばかー」
長介「だって、姉ちゃんが高校生の時なんて、それこそ毎日のように告白されまくってたのに…」
やよい「いや、あれはだって、私がアイドルだった頃の名残りというか…」
テレビに出てる女の子に、興味本位で声を掛けてみる、みたいな。
そんな感じ。
高校の友達には、も、もてもてでうらやましいとか言われたけど。
そんな事は決してないのだ。
長介「ふーん……まぁ確かに、俺も友達にめちゃくちゃ聞かれたけどさ。"あの"高槻やよいってお前の姉ちゃんなのか?って」
やよい「あはは……」
長介「じゃあ、今働いてる会社は?誰かいい人とかいないの?」
やよい「今の会社はー……若い女の人はたくさんいるけど、男の人は奥さんとかお子さんがいたりする人ばっかりだよー?」
長介「あー、そっか…」
やよい「まぁ、私はいいの!」
二十歳になって、恋人の一人もできた事ない、なんて。
そんなのいいんだもん。
やよい「ん?」
長介「Pさん」
やよい「っ!」
長介「今日もご飯作りに行ってあげてたんでしょ?」
その言葉に、先程あった一件を思い出してしまう。
プロデューサー、あたたかかったなぁ。
やよい「あぅ……」カアアァ
長介「(あー、これは…)」
長介「(…当たり引いたなぁー)」
やよい「ぷっ、ぷろでゅーさーわ!」
長介「お、おう…」
やよい「ちがうの!」
長介「………」
やよい「ほんとにちがうからね!?」
長介「………」
やよい「なんか言ってよぉ…」
長介「いや、なんていうか…」
かすみ「お姉ちゃん、どう見てもPさん本命じゃない」
長介・やよい「「かすみっ!?」」
あと、ゲスト出すので安価
>>170
やよい「そ、そそそそそんなことないよ!」
かすみ「お姉ちゃんもう二十歳だよ?そろそろ自分の気持ちに向き合ってもいいと思うな」
長介「女の意見こえぇな…容赦ねぇ」
やよい「あうぅ…」
やよい「あ、あれーもうこんな時間!」チラッチラッ
やよい「ほら、二人ともそろそろ寝ないと!」チラッチラッ
かすみ「もぉ、またそうやって」
長介「あーでも、俺明日部活の朝練あるから早いんだった」
やよい「ね?ほら、かすみもー」チラッチラッ
かすみ「………もぉ。とにかく、お姉ちゃん。明日にでもPさんに気持ちを伝えること!」
やよい「う、うっうー…」
そうして、今日の夜はふけていきました。
明日は日曜日。仕事はお休み。
ベッドの中、私はさっきのかすみの言葉を考えながら、眠りについたのでした。
時刻はお昼。
やよい「プロデューサーの家の前まで来ちゃった…」
自然と足が向いてしまったのは、プロデューサーの家。
でも今日は、特に行くって連絡もしてないし…
そんな事を考えながら、家の前で立ち止まっていたら。
雪歩「……あれ?…もしかして、やよい、ちゃん?」
やよい「……えっ?」
やよい「雪歩さん…ですか?」
雪歩「そうだよー!うわー、久しぶり、やよいちゃん!」
まさかの雪歩さんとばったり!
雪歩さん、すっごく綺麗になってる…
やよい「お久しぶりですー!えと、雪歩さんもプロデューサーのお家に?」
やよい「三人、って…?」
雪歩「あ、ほらあそこ!…真ちゃーん!美希ちゃーん!」
真「雪歩ー!うわー久しぶり!すっごく綺麗に…ってやよい!?」
やよい「真さん…!?」
美希「みんな久しぶりー!あれ、やよいも?」
雪歩「そうなんだよ!今そこでばったり!」
美希「それは奇遇なの!ね、ね、やよいもハニーの家でご飯食べようよ!」
突然の再開に驚きが追いつかない。
雪歩さんも真さんも美希さんもすっっっごく綺麗になってるし!
やよい「はわー、皆さん綺麗になってますー…」
真「あははっ、ありがと。やよいもすっごく可愛くなってるよ」
美希「ね!美希、ちょっとびっくりしたの!」
やよい「そんな…美希さんにはとても敵いませんよぉ…」テレテレ
美希「まぁ私は今もアイドルやってるからねー!でも、雪歩も真もやよいも、すっごくキラキラしてるって思うな!」
やよい「えへへ、ありがとうございます!」
雪歩「立ち話もなんだし、プロデューサーの家、お邪魔しない?」
真「そうしよっか」
やよい「あ、あの!じゃあ、私が皆さんの分のご飯作ってもいいですか…?」
真「えっ、やよい、いいの?」
やよい「はいっ!久しぶりに会えたんだし、ご馳走させてください!」
美希「やったーなの!早くいこ、みんな!」
雪歩「うんっ。じゃあ行こうか!」
ピンポーン
P「はーい……おぉ、雪歩!真!久しぶり!」
真「へへっ、お久しぶりです、プロデューサー!」
雪歩「お邪魔してもいいですか…?」
P「もちろん。待ってたよ」
美希「ぶぅー。ハニー、ミキはー?」ムスッ
P「はいはい、美希もな。いらっしゃい。……と、やよい…」
やよい「えっと、こんにちは、プロデューサー」
雪歩・真・美希「「「!!!!!」」」
真「(この雰囲気…これはもしかして…)」チラッ
雪歩「(うん、これは…)」コクリ
真・雪歩「「(この二人、デキかけてる!!!)」」ズバアアアアアン!!
雪歩「(ど、どうする…真ちゃん?)」
真「(と、とりあえず僕達は、部屋に入ってようか)」
雪歩「(う、うん…)」
美希「(やよい……)」
P「あー…昨日あの後は…大丈夫だったか?」
やよい「は、はいっ。もう全然。…突然帰っちゃってすいませんでした…」
やよい「あの……」
P「ん?どうした?」
かすみ『とにかく、お姉ちゃん。明日にでもPさんに気持ちを伝えること!』
やよい「う、うっうー…」
やよい「(この後…お時間…)……」
P「…?どうしたんだよ?やよい」
美希「…ハニー!」
P「!…お、おう美希…」
美希「なに話してるのー?ミキ、もうお腹すいたかも!」
P「…あぁ、すまないな。…悪いやよい、話は後ででもいいかな?」
やよい「あ…はいっ、全然大丈夫ですー…」
美希「やよいも、早く行こっ?」
やよい「う、うんっ」
美希「(やよい…ごめんなさいなの…)」
真「さて!それじゃ……」
真・雪歩・P「「「いただきまーーす!」」」
やよい「はーい召し上がれー」ニコニコ
真「…んんっ!やよい、美味しいよこれ!」モグモグ
美希「きくらげ炒飯、だっけ?すっごくすっごく美味しいって思うな!」パクパク
雪歩「やばいですぅ…手が止まらないですぅ…」ムシャムシャ
やよい「えへへ…美味しくできたみたいで、良かったですー」パクパク
P「いやー、それにしても、真と雪歩は本当に久しぶりだな!今、何やってるんだ?」
雪歩「真ちゃん今、夢の国で働いてるんですよ!」
美希「うっそ!真くん凄いの!」
雪歩「ジャングルク○ーズの船員さんなんだよねー♪」
やよい「あーでも、似合ってますねー」
美希「すごーい!ね、ね!アレって実際どうなの?台本とかあるの?」
真「あーあれはね、台本に数種類のパターンがあって、それを組み合わせて使ってマンネリを回避してるんだよ」(ガチです)
やよい「真さん…消されないでくださいね…」
真「あはは…まぁホントはダメなんですけど、プロデューサー達ならいいかな、と」
雪歩「真ちゃん…」キラキラ
P「…雪歩は今なにを?」
真「雪歩はあれだよね、任○堂のサポートセンターの対応係」
P「す、すすすすっげー!」
美希「ハニー驚きすぎなの…確かに凄いけど」
やよい「雪歩さんいい声ですもんねー…適任って気がします」
P「いやお前…○天堂ってちょっと半端ないぞ…」
P「(俺より安定してるんじゃないか…?)」
真「やよいは今なにを?」パクパク
やよい「私は全然…しがない事務員ですよー」モグモグ
雪歩「どこの事務所なの?」
やよい「えと、MAVERICK DC GROUP、ってところなんですけど…わかります?」
美希「わかる!わかるわかるの!」
P「美希興奮しすぎなの…」
美希「だってMAVERICK DC だよ!?そりゃ興奮もするってもんなの!」
雪歩「…そんなに凄いところなの?」
美希「そりゃもう!…って事はやよい、hydeさんとかに会ったことあるの?」
やよい「あー、あのすっごいカッコいい人ですよね?はい、事務所付き合いで何回か」
美希「うーらーやーまーしーいー!!!この話、貴音が聞いたらきっと卒倒するの!」
やよい「美希さんがロック好きなのはなんとなくわかりますけど、貴音さんですかー?」
真「あー、確かに。貴音のラルク好きはちょっとびっくりするぐらいだよね…」
P「っていうか三人とも凄いな…いや、この場合ウチの社長が凄いのか…?」
そして夜も更けて、片付けも終わった頃。
真「あ、ごめんね皆、ボク、そろそろ帰らなきゃ…」
雪歩「そっか、真くん明日早いんだっけ…」
真「そ。夢の国は遅刻には厳しいんだよねー」
美希「…ハニー、ミキ達はそろそろお暇するの!また明日ね!んんーっ!」
P「別れのキスをせがもうとするなっ!お前酒飲んだだろ!?」
美希「ちぇっ、なの」
やよい「………美希さんっ」
美希「んー?どうしたのやよい?」
やよい「帰る前に、ちょっとだけ、お話いいですか…?」
美希「……うん、いいよ。…えと、ごめんね真くん、雪歩。先に帰っててなの」
真「うん、わかったよ美希。じゃあ雪歩、行こっか」
雪歩「あ、はいっ。それじゃ、やよいちゃん、美希ちゃん、プロデューサー、また」
P「うん。たまには事務所にも遊びに来てくれ。いつでも歓迎する」
雪歩「クスッ。はい、必ずいつか」ニコッ
真「それじゃ、お疲れさまでした!プロデューサー!」
ガチャッ バタン…
美希「じゃあ、私達も行こっか」
やよい「あ、はいっ。それじゃプロデューサー、また…」
P「おう。またいつでも来てくれ」
美希「ハニー、また明日なの!」
P「明日も仕事が詰まってるからなー。頑張ってくれよ、美希」
美希「もちろんなの!それじゃあね!」
……そうして、私達はプロデューサーの家を後にする。
美希さんの、"また明日" という言葉に、少しの羨ましさを感じながら。
…何もしないでも会う理由があるって、いいなぁ。
…帰り道。
雪歩「真ちゃん、あの二人を置いて先に帰って、本当に大丈夫だったのかな…?」
隣を歩く雪歩が、僕にそう聞いてきた。
真「うーん、どうだろうねぇ…」
ケンカになって、仲違いして、このままもう会わなくなってしまう、とか。
そんな事を全く考えなかったわけではないけれど。
真「…でも、二人とも良い子だから。大丈夫じゃないかな」
雪歩「でも…うぅー、心配ですぅ…」
不安そうな顔をして、おろおろする雪歩。
真「あはは。雪歩は本当に心配性だなぁ」
そんな彼女の手を、僕はギュッと握る。
雪歩「…!真、ちゃん…」
少しだけ驚いて、けれど雪歩は僕の手を握り返す。
真「頑張ったね。雪歩」ニコッ
誰も彼女の本心に気づかないのなら、せめて僕だけは笑顔を向けてあげるのだ。
…やよいと美希を、辛いだろう、大変だろうと言うなら。
そんな彼女達をとても心配し、そして…
雪歩「…ありがとう」グスッ
静かに恋敗れた彼女もまた、大変に辛いことを僕は知っているから。
何もできない僕は、ただただ彼女の手を握る。
雪歩「…あはっ、バレバレだったかな?私の気持ち…」
真「…いや、多分誰も気付いてなかったと思うよ」
雪歩「そっか。…なら、いいんだ」
真「……雪歩」
雪歩「なに?真ちゃん」
真「今日は、ボクのウチに泊まる?」
雪歩「え、でも……いいの?」
真「もちろん。雪歩ならいつでも構わないよ?」
そう言うと、雪歩は立ち止まり、少しの間うつむいて。
雪歩「……うえぇーん!ありがとう真ちゃぁーん!!」バッ!
…感極まったように、僕の胸に飛び込んで来たのだった。
…帰り道。
タタッ クルッ
美希「…それで、話ってなにかな?やよい。…なーんて、大体分かるけどね」クスッ
しばらく無言で歩いた後、美希さんは私の数歩前に躍り出ると、立ち止まり、そう聞いた。
自然と私も立ち止まり、足音が消え、静寂が訪れる。
やよい「…あの、わたし…」
いくら年を重ねようと、こういう事にはいつまでも慣れないものなのだろうか。
もっとも、慣れるというほどこんな経験は無いのだけれど。
やよい「わたし、私…」
なかなか言葉が出ない。
言わなければいけない事が、悲しいから。
美希「……分かるよ、やよい。ハニー……ううん、違ったね、 "プロデューサー" の、事でしょ?」
やよい「……!」
"プロデューサー"。
そう言った瞬間の美希さんの切なそうな表情に、思わず私は息を呑む。
月明かりに照らされた彼女は、状況を忘れて見惚れかける程、美しかった。
美希「あはっ。やよい見てれば分かるの。だってやよい、しばらく見ないうちに、春香や雪歩と同じ目をするようになってた」
少しだけ下を向いて、乾いた笑いを零し、そう語る美希さんは、とても綺麗だった。
ずっとずっと、ひたすらに長い間、ただ一人を好きであり続けた、美希さんは。
誇張でも何でもなく、他の誰よりも美しく見えた。
やよい「(こんな、こんな綺麗な人に、私は……)」
それは、思わず私が、これから覚悟を持って言おうとしている事に疑問を感じてしまうくらいに。
私を、春香さんや雪歩さんと同じ、と言う美希さんは、うつむきながら話を続ける。
美希「…それはね、 "恋をしている女の子の目"。 ご飯を食べてるときも、食器の片付けを手伝ってもらってるときも。…やよいがプロデューサーを見る時はいつも。そんな…… キラキラして、凄く可愛い顔を、してたんだよ」
やよい「美希、さん……」
美希「私は…私と春香は、みんなが765プロを辞めてからもずっと、プロデューサーの事を見てきた。お仕事も頑張ってやった。でもね、でも…それ以上に……」
美希さんが顔を上げる。
やよい「………っ!」
その頬には、一筋の涙が、月明かりに照らされていて。
美希「それ以上に、私は…私達はっ! 」
それは、最高に美麗な化粧に見えた。
美希「"恋をしてた"っ!プロデューサーが、大好きだったっ!」
それは、テレビを付ければその姿を見ない日は無い、スーパーアイドル星井美希の、慟哭だった。
そして、美希さんは眉尻を下げ、真剣な顔をくしゃくしゃに歪めて、切なそうに、言った。
美希「…でもね、ダメみたい。私じゃあ……多分、春香でも。プロデューサーの一番には、なれないの」
美希「それでね、今日一日、やよいとプロデューサーと、みんなと過ごして思ったんだ」
やよい「………」
美希「"あ、ハニーの一番はこの子なんだな" って。それが、やよい。…貴女なの」
やよい「ですけど美希さん、私は…っ!」
いくら恋愛経験の無い私でも、それくらいは分かる。
こんなの、完全に後出しの横取りだ。
美希「……私の事は気にしないで。…たぶん春香も、おんなじ風に言うと思うな」
やよい「でも…でも……!」
やよい「…なら、美希さんの六年間の想いはどうなるんですか!ちゃんと決着も着けないで、私の事は気にするな、って…そんなの!」
私が言うと、美希さんは困った様な表情を浮かべ。
美希「……本当に本当に、やよいは良い子だなぁ、なの」
そう呟いて、吹っ切れた様に笑った。
そして。
美希「……よし!そんなに言うなら、決着、ここでつけちゃおうなの!」
突然、そんな事を言い出した。
やよい「えっ……?」
美希「とりあえず私が自分にケリを付ければ、やよいは前に進もうーっ!てなるんだよね?なら、やる事は一つなの!」
言うが早いか、美希さんはケータイを取り出して、耳に当てる。
やよい「ちょ、ちょっと美希さん、もしかしてそれ…!」
美希「…あ、もしもし、ハニー?」
やよい「えええぇぇぇぇ!?」
P『美希?どうした、何か忘れ物か?』
美希さんが携帯をスピーカーモードにしてくれているので、私にもお互いの声が聞こえてくる。
美希「ううん違うの。忘れたのは物じゃなくて、言葉。……それも、六年越しの、ね」
P『?お前、何言って、、、』
美希「…プロデューサー!」
P『……どうした?』
美希「美希の言葉…聞いてくれる?」
普段じゃ聞けない真剣な声色に、自然とプロデューサーも真剣になっていくのが伝わってきた。
P『…あぁ、わかった。状況はまだよく飲み込めていないけど、聞かせてもらうよ。美希の言葉』
美希「…そっか。ありがとうなの。…じゃあ、言うね」
雰囲気が、変わる。
美希「……ミキね、プロデューサーのこと、大好きなの!」
とびっきりの笑顔で、美希さんは受話器の向こうへと、想いを伝えた。
P『…………知ってたよ』
美希「…そうだよね。…でも、ちゃんと言葉にして伝えたのはこれがはじめてなの」
P『……うん』
美希「実は、誰かを好きになったのもはじめてだったんだ」
P『……うん』
美希「最初はわがまま言えてラクな人、ぐらいの印象だったけど」
P『……うん』
美希「いつのまにか、好きになってた」
P『……うん』
美希「なんだかライバルも多くてね?ミキ、正直ちょっと焦ったの」
P『……うん』
美希「……その間、色んな男の人にたくさん告白されたの」
P『……うん』
美希「でもね、ミキが好きなのは、いつでもプロデューサーだけだった」
P『……ははっ、……そりゃ、ありがたい話だな』
美希「でしょ?プロデューサーに振り向いて欲しくて、すっごく積極的になったの」
P『……うん』
美希「……プロデューサー」
いつのまにか、私は泣いていた。
P『………』
溢れる涙が、止まらなかった。
美希「好き」
P『……うん』
美希「…好きっ」
P『……うん』
美希さんも、泣いていた。
端正な顔を、くしゃくしゃにして。
美希「だい…すきぃっ」
P『……うん』
泣きながら、愛を語っていた。
P『……ありがとう』
美希「…グスッ、最後に、聞かせて?」
P『……何だ?』
そして、美希さんは最後の質問をする。
美希「…ずっと、これから、ミキの事だけを見ていてくれますか…?」
プロデューサーは今、どんな顔をしているのかが、気になった。
P『…っ!……すまない、美希。それは……それは、できない』
その言葉を聞いて、美希さんは静かに笑った。
美希「…………そっか。…あーあ!振られちゃったの!まぁ、分かってたけどね」
P『え……?』
美希「プロデューサーの一番は、もういる、ってこと。今日会って分かったの」
P『じゃあ、美希はなんでこの電話…』
美希「…もう!この鈍感プロデューサー!なの!」
美希「…けじめを、付けたかったからだよ。それだけ」
P『……そう、か…』
美希「…ふんっ!もうプロデューサーなんて知らないの!これで区切りは付いたんだし、さっさと新しい人見つけて、次の恋探すの!」
P『……そっか。それも少し…残念だな…』
美希「………っ!…プロデューサーのバカっ!!」
美希「……今日はもう、切るね…?」
P『あ、あぁ、また明日な。美希…』
美希「うん。また明日」
…最後に美希さんは携帯を耳から離し、顔の前に画面を持って来、笑顔で叫んだ。
美希「……さよならっ! "ハニー" っ!!」
満足気な顔で携帯をしまい、私へ向き直る美希さん。
美希「……ふぅっ。…終わったよ、やよい。長くなっちゃってゴメンね?」
やよい「あ、いえ、私こそ……聞いちゃってごめんなさい…」
美希「あはっ、いいのいいの。それより、これで私の気持ちにピリオドは打ったよ?…あとは、やよい次第なの」
やよい「はい…わかってます」
さすがの私も、ここまでされたら……こんなきれいなものを見せられたら、決心が着いた。
やよい「…今からプロデューサーの家、戻っても大丈夫ですよね」
美希「さっすがやよい!それでこそ765プロのアイドル、なの」ニコッ
やよい「あはは…"元"ですけどねー」
美希「それじゃ、行ってらっしゃい。お二人の幸せを、祈ってるの」
やよい「……はい。本当に、ありがとうございました、美希さん」
美希「…なんか、やよいももうすっかり大人だねぇ。感慨深いの」
やよい「むっ、なんですかそれー。私そんなに子供っぽかったですかぁ?」
美希「んー、まぁね。でも、あの時のやよいも可愛かったよ」
やよい「…あぅ。あ、ありがとうございます……」
美希「こんなに可愛ければ、プロデューサーなんて全然余裕、って思うな」
やよい「…だといいです」
美希「まぁ悩んでても仕方ないよ!ほら、早くいかないと!」
やよい「……はいっ。…それじゃ美希さん……また、一緒に遊んでくれますか…?」
美希「もっちろん!むしろ今日の事でミキ達、すっごく仲良くなれたって思うな!」
やよい「うぅ…ミキさん大好きですー!」バッ
ダキッ
美希「キャッ!…もうやよい、抱きつかないでなのー」
やよい「…美希さん、私行きますね…」ボソッ
美希「……うん。いってらっしゃい。やよい」
…抱きつきながら耳元で囁くように呟いた言葉は、ちゃんと美希さんに届いたみたいだ。
ギュッと私を抱きしめて、言葉を返してくれた。
やよい「私、最後までご迷惑を…」
美希「いいってことなの!ミキ、やよいには目の前の幸せだけを見てて欲しいって思うな!」
やよい「美希さん……」
…本当に、この人は。
どこまでかっこ良く、秀麗であれば気が済むのだろう。
そう言うと美希さんは、右手を挙げて、私を見た。
やよい「…あー、アレですか……」
それは、私が大人になるに連れて自然とやらなくなった、アレだ。
あの頃に戻って、目の前にいる素敵な人の "またね" を受け取ろう。
やよい「…わっかりましたっ!それじゃ、行っきますよ~っ!」
私も右手を挙げ、美希さんの目を見て息を合わせ、
美希「……はいっ!」
振りかぶった手の平を、小気味良く合わせる。
美希・やよい「「ターーーッチ!!」」パンッ!!
そして。
美希さんとの "またね" を終え、私は今。
やよい「…………ぅー…」
再び、プロデューサーの家の前まで来ていた。
やよい「(緊張がマッハでヤバいですぅ…)」
しかしだからと言って、逃げ帰るわけにはいかない。
美希さんから連絡もいってるだろうし……何より私自身が、それを絶対によしとしない。
やよい「(………よーし…!)」
緊張を振り切り、インターホンを押す。
ピンポーン
P「はい……あぁ、やよい。さっきぶりだな…」
やよい「は、い。こんばんは、プロデューサー」
P「……あぁ」
さっきの美希さんの一件が尾を引いて、上手く喋れない。
P「……あー、まぁとりあえず上がってくれ。さっきの今で、まだ少し散らかってるが」
やよい「あ、はいっ。お邪魔します…」
雰囲気が、どこか重い。
そりゃそうだろう。美希さんのあんな劇的な告白の後だ。
断ったとは言え……いや、断ったからこそ、なのか。
プロデューサーも、思うところがありそうな顔だった。
P「美希から連絡は受けてたが……どうしたんだ、やよい?」
けれどプロデューサーはそんな顔を隠して、私に用件を聞く。
…これからする "話" の内容を考えると、気が重い。
P「なんだかよくわからないが、大事な話見たいじゃないか?」
…けれど、そう、大事な話だ。
私が今ここに居れるのは、美希さんのお陰なんだから。
ここまで来て、当の私が、気後れしてるわけにはいかない。
やよい「はい。大事な、話です。…とっても」
P「ははっ、なんか怖いな…なんだ?」
…プロデューサー、真面目な顔してる。
"私" の大事な話を、始める前に。
やよい「えと、まず……さっきの美希さんとの電話、ごめんなさい、私も聞いてました」
聞かなくちゃいけない。
P「…なんだ、やよいもそこにいたのか……」
やよい「…はい。それで、プロデューサーに聞きたいことがあります」
プロデューサーが美希さんを、振った理由を。
やよい「どうして、プロデューサーは…美希さんを、振ったんですか?」
P「………!」
プロデューサーの顔に驚きが浮かぶ。
P「それが、お前の "大事な話" か?……いや、それより、やよいがそれを聞いてどうする…?」
やよい「私の大事な話に、必要なんです。お願いします、教えてください、プロデューサー…」
P「俺が…美希を振った理由…」
プロデューサーが迷ってるのが分かる。
でも、聞かなくちゃ。
美希さんのために。
私の、ために。
P「……俺と美希はプロデューサーとアイドルだ…それに」
プロデューサーが真剣な顔で、けれどどこか遠くを見て、言う。
P「好きな人…いるんだよ。俺」
……私だと、いいな。
美希さんの事は分かっているけれど、私は素直にそう思った。
思って、しまった。
やよい「…そう、ですか。…わかりました。ありがとうございます」
P「……俺の理由はこれだけだ。次は、やよいの "大事な話" だぞ?」
そして、この時が来た。
やよい「(緊張する…)」
心臓がバクバク言ってるのが分かる。
やよい「…はい、そうですね。私の、大事な話……」
やよい「えと、あの……」
ぷ、プロデューサーの顔が見れない…!
そして私今絶対顔赤い…!
プロデューサーの部屋が暑いとかじゃ、なくて…。
やよい「実は私、私は……」
緊張と恥ずかしさの極みの私がその時思い出したのは、さっきの美希さんの言葉。
美希『ミキ、やよいには目の前の幸せだけを見てて欲しいって思うな!』
そう、だよね。
…頑張らなくちゃっ。
やよい「私は…じゃないです。 "私も" 、プロデューサーが……好きなんです」
P「………っ!」
プロデューサーが見れない。
顔が熱い。
胸がドキドキしてる。
P「……それは…知らなかった、な」
やよい「それで、そのー……よ、よよ、よろしければ、わた、私と、お付き合いして、ほしいかなー、って……あぅ」
下を向きながら、必死に紡ぎ出した言葉、ものすごいカミカミだった。
P「………まじか」
やよい「ま……まじです」
やよい「こっ、これわですね!」
P「お、おう…」
やよい「プロデューサーの好きな人が!」
P「おう…」
やよい「わ、私だといいなーっ、と、いう可能性に賭けての告白ですので!」
P「おう…」
やよい「こ、断っていただいてもそれわ!」
やよい「か、賭けに負けた、というだけの、話、ですので…」
P「おう…」
やよい「わ、私は、一向に、かま…構わな……えぅ…えぐっ、グスッ……」
私、泣いてる……
告白って、こんなに胸が詰まることなんだ…
今、プロデューサーがどんな顔をしているのか、見れない。
困ったような顔だったらどうしようかな、とか。
でも、嬉しそうな顔かもしれないし…とか。
なんだか色々な気持ちが駆け巡って、涙が止まらなかった。
やよい「うぁぅ…ぷろでゅーさー……好きです…ぐすっ、ほんとに、ほんとに……好きですよぉ…」
P「やよい……」
あーもう、いつまで泣いてるのよ、私…
こんなの、二十歳の大人の態度じゃないのにぃ…
P「…やよいっ!」バッ!
ギュッ…
やよい「……え…?」
気がつけば、優しく包まれていた。
やよい「…ぷ、プロデューサー、これ、って……」
P「俺も、やよいが好きだ」
やよい「う……あぅ……ひぅー」
し、信じられない。
冷静に考えられない。
ほんとかな。
やよい「ま、まじですか…?」
P「……マジですっ!大マジです!」
やよい「うぅ…私、信じちゃいますよ?そしたら、撤回は、めっ、ですよ?」
P「構わないよ。…むしろ、信じてくれ」
やよい「じゃあ、信じます。…だから……」
P「…うん?」
やよい「もっと、ギュッ、て、してください…」
P「……あぁ」ギュウッ
やよい「ぁう……」
P「これでいいか…?」
やよい「ぷ、プロデューサー」
P「…なんだ?」
やよい「わたし、幸せです」
プロデューサーのぬくもりを身体いっぱいで感じながら、私は伝える。
やよい「すっごく、すっごく幸せです」
P「……やよい」
やよい「はい?」
P「俺で、いいのか…?」
やよい「ふふっ、もぉ…」
やよい「…プロデューサーじゃなきゃ、ダメなんです」
P「うん。俺もだ」
やよい「これからも、ずーっと一緒です」
P「もちろん。俺たちはずっと…だろ?」
やよい「…私、その曲好きです」クスッ
P「えと、やよい…」
やよい「はい?」
P「えと、そろそろ離しても、よろしいでしょうか…これ、結構体勢が…」
やよい「あっ、ごめんなさいっ」
やよい「でも、最後に一つだけ、いいですか…?」
P「?なんだ…?」
私は、少しだけ身体を離して、プロデューサーの目を正面から見据える。
…すっっっごい近くて緊張するけど。
…私の憧れ、この人に叶えてもらわなきゃ。
やよい「……んっ」
目を閉じて、少しだけ唇を上に向ける。
P「……っ!」
P「やよい……」
プロデューサーの顔が近づいてくるのを感じる。
………そして。
P「……」チュッ
プロデューサーと私の唇が、重なった。
やよい「んぅ……ちゅ…ぅん……」
私の、ファーストキス。
やよい「んん……ちぅ…」
って、あれ、これ、息が…続かな…
やよい「……ぷはっ!…あぅぅー」
P「……やよい、大丈夫か…?」
……かっこわるいぃ…
二十歳のくせに、キスもできない自分が、腹立たしかった。
やよい「あぅ、ごめんなさい…私こういうのはじめてで、やり方とかあんまりよくわからなくて……」
恥ずかしさと申し訳なさで、縮こまってしまう。
P「……いいんだよ。これから、二人で何回でもできるんだから。気にすることない」
やよい「……ぷろでゅーさぁ…!」
ギュッ
プロデューサーの優しい言葉が嬉しくて嬉しくて、思わず抱きついてしまった。
やよい「ね、プロデューサー……?」
P「…ん?なんだ?」
やよい「じゃあ、もぅいっかい、キス、して……?」
P「あぁ、やよいが望むなら、何度でもするよ…」
チュッ
やよい「んっ……んぅ…ちゅぅ……ぁぅ……」
やよい「ふ…んぁ……ちぅ……んんん!」
やよい「……ぷぁっ!……ぷ、ぷろでゅーさー…」ジトー
やよい「…べろ入れたー……」
やよい「いや、さすがにとぼけても無駄ですよっ!? 分かるに決まってるじゃないですか!」
P「うぅ…すまん、やよい」
やよい「い、いや、まぁ、私たちもう恋人同士ですから、ダメ、では無いんですけどぉ…」
やよい「とりあえず、き、今日は、普通のちゅーでお願いします……」
P「……わかった。ごめんな、やよい」
やよい「……うぅん。もういいの。許してあげます」
やよい「……だから、もう一回…」
……そんな感じで、今日の夜は更けていった。
…そして、一週間後。
やよい「…プロデューサーっ!」ダキッ
P「うぉわっ!」
あの夜から私たちは付き合う事になったけれど、お互いに次の日からの仕事が忙しくて以来会えずにいた。
なので、今日は丸々一週間振りの再開、というわけだ。
P「や、やよいっ…部屋に入るなり抱きついてくるとは思ってなかったよ…!」
やよい「だってだって、あれから一週間ずーっと会えなかったんですよ?私がどんなに今日をどれだけ楽しみにしてたかっ!」
P「ははは…まぁ、俺も楽しみだったけどさ」
やよい「ですよねっ!…プロデューサー大好きですーっ!!」 チュッ
P「んんっ!…やよい……お前はほんとに、なぁ…」
やよい「……?なんですか?」
P「可愛いやつだな、と思ってさ」
やよい「あぅ……」
P「そうやって照れるところも、な?」
やよい「……んもぅ」
P「ははっ。…それで、今日の晩ご飯は、やよいが作ってくれるんだっけ?」
やよい「あ、はいっ!…へへー、もう食材も買ってあります!」
プロデューサーの話によると、あれから美希さんは更に頑張って仕事をこなすようになったらしい。
今度会ったら、お礼を言いたいと思う。
美希さんだけじゃなくて、他のみんなにも、いつかちゃんと伝えなきゃ。
やよい「今日のメニューは…じゃかじゃん!」
でも、今は。
やよい「うっうー!もやし祭りですー!」
プロデューサーとの幸せを、噛み締めよう。
終わり
途中のラルクネタは完全趣味で、美希の電話でのPとのやり取りは、ハチクロの真山と山田のパクリです
保守と画像支援ありがとう
次はアフターってことで、長介と伊織の話を765プロ総出演で書きます
それじゃ、このスレは落としてやってください
乙
Entry ⇒ 2012.04.17 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
よつば「とーちゃん、一緒に風呂はいろう!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334284637/
とーちゃん「・・・・・・お前もう中学生だろ」
よつば「だから?」
とーちゃん「普通、家族風呂は小学生三年生ぐらいで卒業だろ? やめとけ」
よつば「? なんで、別によつば気にしないよ? 入っちゃいけないの?」
とーちゃん「恵那ちゃんとか風呂お父さんと入ってたって聞くか?」
よつば「知らない」
とーちゃん「・・・・・・なら聞いとけ」
よつば「とにかく入ろう! とーちゃん!」
よつば「なんでだよー。 ほらほら、とーちゃんは風呂入りたくなってくる、入りたくなってくるー」
とーちゃん「・・・・・・なら俺が先に入る。 よつばは後から入れ」
よつば「お、よつばの催眠効いたのか! わかった、用意してくる!」ダッ
とーちゃん「・・・・・・」
よつば「ん!? 開かない! とーちゃん閉じ込められてるのか!?」ガチャガチャ ドンドン
とーちゃん「ふっふっふ。 鍵を掛けたのだ! これでよつばは入れまい・・・・・・!」
よつば「くそー、その手があったか! なんの、負けるか!」ドゴッ ガンガン ガキンガキン
とーちゃん「お、おいおいおいおい!! やめろ! 壊れる壊れる!」
よつば「ふん! 壊されたくなかったらここを開けろ!!」ドンドン
とーちゃん「ちょ、わかったわかったから・・・・・・・」カキン
よつば「ふふふー。 よつば登場ーっ!」ガチャ
とーちゃん「ぶっ、お、お前、タオルぐらい巻けよ!」
よつば「はー? なんでー?」シャアアアアア
とーちゃん「・・・・・・いや、そりゃお前」
よつば「よつばは気にしないぞ! ほら、とーちゃん背中洗ってくれー」
とーちゃん「・・・・・・変なやつだなぁ、お前は」
よつば「ほらほらはやくー。 うわっ、とーちゃんでっけー」
とーちゃん「見るな見るな、めー瞑ってろ。 ・・・・・・はぁ」ゴシゴシ
よつば「あっ、そうそこいい。 とーちゃんのは相変わらずきもちーな」
とーちゃん「・・・・・・」ゴシゴシ
よつば「い、痛い痛い! な、なんだ急に力強いぞ、どーしたとーちゃん」
よつば「んっんっ・・・・・・ふー。 風呂上りの牛乳はさいこーだな」
とーちゃん「そうか」
よつば「さて・・・・・・寝よう!!」ダダダダ
とーちゃん「はぁ・・・・・・」スタスタ
とーちゃん「・・・・・・しんどー、はよ寝よ」ボスン
とーちゃん「・・・・・・ぐー」バタバタ
よつば「とーーちゃーーーん!!」バタァン
とーちゃん「んー・・・・・・なんだ・・・・・・」
よつば「一緒に寝よう!!」
とーちゃん「・・・・・・」
よつば「反論、無し! じゃ、寝る」ボスン
とーちゃん「おい・・・・・・あんまりくっつくな・・・・・・」
よつば「なんでだよー、まだちょっと寒いしいいじゃんか」ギュ
とーちゃん「それでもくっつき過ぎだ、な? 下で寝ろって」
よつば「やだー、とーちゃんと寝るんだ! おやすみ!!」ギュウウウ
とーちゃん「いたたたた、痛い痛い、締め付けるな」
よつば「寝るか? 一緒に寝るか?」
とーちゃん「わかった、わかったから。 寝るよ、一緒に寝るから」
よつば「ふー。 みっしょんこんぷりーと、だ!」
とーちゃん「・・・・・・おやすみ。 とーちゃんもう眠いから寝る・・・・・・」
よつば「うん・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・」
よつば「ぁー・・・・・・熱い、な」
とーちゃん「・・・・・・そうか」
よつば「うん、でも一人で寝るのはやだ・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・そうか。 ・・・・・・はぁ、じゃほんとにおやすみ」
よつば「・・・・・おやすみー・・・・・・」グリグリ
ピピピ
とーちゃん「ん、朝か・・・・・・ん、なんでよつばが・・・・・・あぁ、そうだったな」
よつば「・・・・・・」
とーちゃん「普通これぐらいの歳になったら、親離れの時期なんじゃないのか?」
とーちゃん「全く・・・・・・あ、飯作らなきゃ・・・・・・よっ、こいせ、と」
よつば「ぅ・・・・・」
とーちゃん「? 起きたか?」
よつば「・・・・・・」
とーちゃん「寝てるな、っと飯、飯」
よつば「はよー、とーちゃん・・・・・・」ペタペタ
とーちゃん「ん、飯の前に顔洗ってこい」
よつば「んー・・・・・・」グリグリ ゴシゴシ
とーちゃん「お、おいおい、今火使ってるから俺の背中に顔擦り付けるな」
よつば「顔洗ってる・・・・・・・」
とーちゃん「怒るぞ?」
よつば「ちぇ・・・・・・・」
よつば「美味い! やっぱりとーちゃんの朝飯はさいこーだ!」
とーちゃん「そうか、唯のベーコンと卵なんだけどな」
よつば「いや! この味はとーちゃんにしか出せない!」
とーちゃん「そ、そこまでか・・・・・・まぁ、お前の飯の方が美味いんだけどな」
よつば「え、あ、そ、そんな事ほどでも・・・・・・」
とーちゃん「よつばが朝起きれるようになったら俺が朝飯作らなくてもいいんだがなぁ・・・・・・」
よつば「怠惰だ! とーちゃんそれは怠惰の道へと通ずるぞ!」
とーちゃん「難しい言葉知ってんなぁー」
よつば「中学生だからな!」
よつば「じゃぁいってきまーす!!」
とーちゃん「うん、気つけてなー」
とーちゃん「・・・・・・」バタン
とーちゃん「さて、布団片付けて仕事すっかぁ・・・・・・」
とーちゃん「よいしょ・・・・・・ん?」
とーちゃん「随分湿ってるな・・・・・・汗か?」
とーちゃん「・・・・・・まぁ、密着してたし汗はかくか・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・よいしょ」
とーちゃん「・・・・・・ん、電話か」プルル カチャ
とーちゃん「はい、小岩井です」
とーちゃん「え・・・・・・? そ、それは本当ですか?」
とーちゃん「は、はい! 有難う御座います! で、では日程の方は・・・・・・」
とーちゃん「え・・・・・・いや、しかし・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・・いえ、分かりました」
とーちゃん「では、日程は・・・・・・はい・・・・・・・」
とーちゃん「はい・・・・・・・はい。 分かりました、宜しくお願いします、はい、では・・・・・・」ガチャ
とーちゃん「・・・・・・」
よつば「たっだいまーっ!!」バァン
とーちゃん「はい、おかえり」
よつば「今日も無駄なく帰った! 寄り道一つせずに!」
とーちゃん「なんでまた・・・・・・お前は部活動でもしたらいいのに」
よつば「んー、別に・・・・・・いい。 それに家事やらなきゃいけないからな!」
とーちゃん「それは助かるが・・・・・・」
よつば「んじゃ、洗濯やってくる!」バッ
とーちゃん「・・・・・・甘えてんなぁ、俺」
よつば「・・・・・・昨日のとーちゃんの、パジャマ・・・・・・」
よつば「・・・・・・」スンスン
よつば「はっ、み、見てない、よね・・・・・・?」バッ
よつば「・・・・・・ほっ・・・・・・! あ、はやく入れないと」パサ
よつば「たたむぞー、超たたむぞー、って・・・・・・」
よつば「・・・・・・ぱ、ぱんつまんのマスクが・・・・・・」
とーちゃん「お、よつば」
よつば「ぎゃっ!?」バサ
とーちゃん「うお、なんだよそんなに驚いて」
よつば「な、なんでもないよ? うん」
とーちゃん「そ、そうか。あ、とーちゃん、ちょっと仕事忙しいから夕飯作ったら一人で食べててくれ」
よつば「・・・・・・いいよ、待つ!」
とーちゃん「え、でも一段落終ってからじゃかなり遅くなるぞ?」
よつば「いい!」
とーちゃん「・・・・・・まぁ、我慢できなくなったら遠慮なく食べなさい」
よつば「ん! わかった」
よつば「おらおらおら! この料理、とーちゃんの為なら! とーちゃんの為ならぁあ!」ガタン
よつば「!? ・・・・・・え・・・・・・とーちゃん?」
よつば「・・・・・・誰も、いない・・・・・・あ」
よつば「なんだ、缶詰落ちただけか! はぁーよかったー・・・・・・」シュウウ
よつば「お!? あ!! 火が、ああ! うわぁ! ・・・・・・・ふぅー・・・・・・危なかったー」
よつば「はしゃぐ、むくな、こどもたち~あわてふためくおと~なをよこめに、ふんふん・・・・・・・」カチャカチャ
よつば「出来た・・・・・・新妻料理としてその名を轟かす・・・・・・その名も・・・・・・にくじゃが!!」
よつば「はぁー、恐ろしい、これほどの料理が出来上がるとは・・・・・・ふぅー」
よつば「・・・・・・とーちゃん、まだかな」
とーちゃん「ん、空腹も限界・・・・・よつばがなんか残しておいてくれりゃ良いんだが・・・・・・」
よつば「やっと来たか・・・・・・」ガタッ
とーちゃん「うお、よつば・・・・・・」
よつば「待ちくたびれたぞ、このやろう・・・・・・今温め直すから待ってるんだこのやろう」
とーちゃん「お前、こんな時間まで待ってたのか?」
よつば「そうだが?」
とーちゃん「う、怒ってるのか?」
よつば「ぜんぜん、怒ってないなー、全然だなー」
とーちゃん「悪かったよ、でもとーちゃん言っただろ? 先食べとけって」
よつば「だからよつば怒ってないもん、待っててよ」
とーちゃん「うおぉ、にくじゃがじゃねえか・・・・・・おお、出来立てのようだ!」
よつば「ふふん、温め直しなどこのよつばの手にかかればよゆーよゆー」
とーちゃん「待たせて悪かったな、食べよう」
よつば「ぁ、う、うん!」
とーちゃん「はぁー美味かった・・・・・・やっぱりよつばの料理は天下一品だな」
よつば「そうかそうか!」
とーちゃん「じゃ、もう遅いしよつばは寝とけ、明日も学校だろ」
よつば「え、とーちゃんは?」
とーちゃん「あー、俺は徹夜でしなきゃならん事があるから、今日は一人で寝ろ」
よつば「・・・・・・はい」
とーちゃん「さ、とーちゃんはよつばのお蔭で元気でたから、もう一頑張りだ」
よつば「・・・・・・」
とーちゃん「うぅ体が・・・・・・ちょっと夜食が欲しい気分・・・・・・」ポキ ポキ
とーちゃん「にくじゃがはおかわりでさっき食べきっちまったし・・・・・・」
とーちゃん「冷蔵庫になんかあるかな・・・・・・ん、これは・・・・・・」
よつばメモ(きっと途中でお腹が空くと思うのでサンドイッチ作ったよ、食べてね)
とーちゃん「見抜かれてやがる・・・・・・」モソモソ
とーちゃん「・・・・・・ぅ・・・・・・よつば・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・伝えなきゃな・・・・・・早い内に・・・・・・」
とーちゃん「はぁ~終ったぁ~・・・・・・時間は・・・・・・うぉ、朝ギリギリ」
とーちゃん「えっと、翻訳データを送って・・・・・・ん、よし」カタカタ
とーちゃん「あのサンドイッチのお礼もかねて、俺もよつばに朝飯作っとくか・・・・・・ん」
よつば「あ、おはよー! ご飯食べるならもう一個作るぞ?」
とーちゃん「よつば、随分今日は早いな・・・・・・」
よつば「え、そ、そうか?」
とーちゃん「俺と寝たときはいつも遅いのに・・・・・・」
よつば「そ、そんなことないぞ! 勘違い勘違い!」
よつば「あ、うん! 無くなってたからやっぱりと思った!」
とーちゃん「ああ、見抜かれたなあー・・・・・・お、朝飯悪いが俺の分も」
よつば「うん、いいよー」
とーちゃん「・・・・・・やっぱりよつばの飯は元気が出るなー」
よつば「褒めるぐらいなら金をくれ」
とーちゃん「そーいうこと何処で憶えてくるんだ?」
よつば「学校」
とーちゃん「そうか・・・・・・学校か・・・・・・」
とーちゃん「まぁ、いいよ。 お小遣い、はい」
よつば「い、いらない」
とーちゃん「え? でも金をって」
よつば「いらん! そんなモノ欲しくて家事してるんじゃない!」
とーちゃん「え、えぇー・・・・・・?」
よつば「とーちゃんは、お金よりもっとよつばにすることあるでしょ!」バンバン
とーちゃん「こらこら、叩くな叩くな・・・・・・えーと、うーん、よつばにする、こと?」
よつば「良く考えるんだなッ」ビシィ
とーちゃん「なんでそんなに高圧的なんだよ・・・・・・」
よつば「じゃあ行ってきます! 答え探しといてねー!」
とーちゃん「はいはい、いってらっしゃい」
とーちゃん「・・・・・・早く、言わなきゃな」
とーちゃん「しかし、答えって・・・・・・うーん」
とーちゃん「答えも分からず、こんな事言えば激怒必至だな・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・」
とーちゃん「そうだ、お隣さんにお願いしに行かないと・・・・・・」
隣母「あら、小岩井さんどうしたの?」
とーちゃん「ええ、まあ、ちょっとご相談が・・・・・・」
隣母「あ、じゃああがってく?」
とーちゃん「そう、ですね。 上がらせて貰います」
隣母「それで? 只事じゃないって顔してるけど・・・・・・もしかして?」
とーちゃん「はい。 えっと、実はですね・・・・・・」
隣母「そう・・・・・・後どれぐらいになるの?」
とーちゃん「一ヵ月後、ですかね」
隣母「よつばちゃんには?」
とーちゃん「・・・・・・まだ、伝えてないです」
隣母「だめよー、はやく伝えなくちゃ」
とーちゃん「はい・・・・・・それで、前々からお願いしてましたが・・・・・・」
とーちゃん「面倒、見て貰っていいですか、掛かったお金は払いますので」
隣母「それは、お父さんも納得してるから勿論だけど・・・・・・付いて行きたいって言うんじゃないかしら」
とーちゃん「いえ、それは、あいつも年頃ですし・・・・・・ここに居たほうが」
隣母「まぁ、その点に関しては心配しないで、毎日様子見に行って、ご飯も一緒に食べてあげるから」
とーちゃん「すいません、お礼は必ず」
隣母「ふふ、後、何か良いお土産でも頂戴ね。 それでいいわ」
とーちゃん「・・・・・・はい、どうもすいません」
隣母「いーのよ、それより、早く伝えてあげてね?」
とーちゃん「はい・・・・・・」
よつば「ただいまー!」
とーちゃん「よつばおかえり。 夕飯作ってるから食べてくれ」
よつば「え、もう、作っちゃたのか?」
とーちゃん「え、うん」
よつば「なんでだよー、夕飯はよつば担当だろー!」
とーちゃん「すまん、けど父ちゃん特製カレーだから許してくれ」
よつば「え! そ、それをはやく言え!」
よつば「はー、うまかったー・・・・・・やはりとーちゃんのカレーはうまい・・・・・・」
とーちゃん「あのな、よつば。 ちょっと話があるんだが」
よつば「ん、何だ?」
とーちゃん「・・・・・・え、と」
よつば「何だはきはきしないとーちゃんだな」
とーちゃん「・・・・・・よつば、真剣に聞いてくれよ?」
とーちゃん「とーちゃん、外国に行く事になった」
よつば「は?」
とーちゃん「ご贔屓にして貰ってる人にな、外国の仕事を紹介してもらったんだ」
とーちゃん「日本人の翻訳家の力を欲しがってるらしくて、とーちゃんが選ばれた」
よつば「そ、そんなの断れば・・・・・」
とーちゃん「俺の仕事に箔がつくチャンスでもあるって、言われたらな・・・・・・」
とーちゃん「実力を、認められたんだ。 だから、一ヵ月後、一年程外国に行く」
よつば「よ、よつばも行くんだよね?」
とーちゃん「・・・・・・連れて、行かない」
とーちゃん「よつばはこの町が好きだろ。 中学、一杯友達いるだろ?」
とーちゃん「義務教育は、ここで過ごしなさい。 一年たてば、戻ってくるし」
よつば「い、いやだ・・・・・・友達なんていい、と、とーちゃんと」
とーちゃん「我儘、言わないでくれ。 もう、よつば子供じゃないだろう?」
よつば「そ、そんな事ない!」
とーちゃん「隣の恵那ちゃん達が毎日顔出してくれるみたいだから、な? 頼む」
よつば「や、いやだ、やだ・・・・・・!」
とーちゃん「よつば・・・・・・」
よつば「いや! いやだぁあ! とーちゃんと一緒がいい! 行かないでよぉ、一人じゃ・・・・・・」ポロポロ
とーちゃん「一人じゃないだろう? 皆いるし、あ、ジャンボにも頻繁に来てやってくれって頼んでる」
とーちゃん「将来を考えてくれ、よつば。 一緒に来て、転校しなくたっていいだろう」
よつば「ぅうう、ふうううう! やだー・・・・・・やだよー・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・無理言ってるのはわかる。 でも、これだけのチャンスなんて中々無いんだ」
とーちゃん「お金も一杯貰えるし、そうすればよつばに楽一杯させてやれるし・・・・・・」
よつば「いらないぃ・・・・・・そ、そんなのいらないー・・・・・・!」
とーちゃん「・・・・・・・納得してくれ、よつば」
よつば「・・・・・・ぐす」
とーちゃん「・・・・・・ごめん、ごめんな。 でも、よつばはここで暮らして欲しい」
とーちゃん「それが、一番いいんだ。 家事だって出来るし、それに、一年だ一年」
とーちゃん「あっという間だ。 な?」
よつば「・・・・・・とーちゃんは、よつばが嫌いなんだ」
とーちゃん「な・・・・・・」
よつば「お風呂、はいる」
とーちゃん「ま、待てよつば。 話は」
よつば「来ないで! お風呂についてくるなんて気持ち悪いよ!」
とーちゃん「ぅえ・・・・・・?」
よつば「・・・・・・じゃ」バタン
とーちゃん「・・・・・・怒っちゃたか? ・・・・・・怒るよな、そりゃ」
とーちゃん「よつば・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・」
とーちゃん(それから、よつばは口を利いてくれなくなった)
とーちゃん(飯は作ってくれるが、俺とは食べようとしない)
とーちゃん(家事も全部してくれてるし、何もいう事は無い)
とーちゃん(でも急に年頃の女の子になった様に、俺に近づかなくなった)
とーちゃん「よつば、いってらっしゃい」
よつば「・・・・・・」バタン
とーちゃん「・・・・・・駄目か」
恵那「あ、聞いたよ、よつばちゃん、お父さん外国行くんだって?」
よつば「・・・・・・知らない」スタスタ
恵那「知らないって、よ、よつばちゃん!?」
よつば「つ、ついてこないで・・・・・・」
恵那「だって、よつばちゃん顔色悪いし・・・・・・」
よつば「恵那にはかんけーないでしょ、ほっといて」
恵那「よつばちゃん、心配なんだよ? 皆も、私も心配してるから、ね? 話して」
よつば「・・・・・・恵那」
恵那「・・・・・・そっか、お父さんが」
よつば「嫌いなんだ・・・・・・ひぐ、よ、よつばのこと、だからあんな事」
恵那「嫌いだったら、そんな事も言わないよ。 勝手にどっかいっちゃうよ」
恵那「よつばちゃん、お母さんが言ってたけど、後一週間で外国行っちゃうんだよ?」
よつば「・・・・・・」
恵那「よつばちゃん、後悔しないように、ちゃんと、話したほうがいいよ」
よつば「・・・・・・わかった」
恵那「うん、きっとよつばちゃんのお父さんも話したがってるよ」
よつば「・・・・・・」ガチャ
とーちゃん「おう、おかえり」
よつば「・・・・・・」じっ
とーちゃん「ど、どうした?」
よつば「・・・・・・ただいま」
とーちゃん「! あ、ああ、おかえり。 うん、おかえり」
よつば「・・・・・・話、しよ、とーちゃん」
よつば「なんで、もっと早く言ってくれなかったの」
とーちゃん「すまん・・・・・・」
よつば「よつばすっごい驚いたんだからな」
とーちゃん「ああ、そうだな・・・・・」
よつば「・・・・・・行く前に条件ある」
とーちゃん「? 条件?」
よつば「今までの家事の、お礼」
よつば「・・・・・・ちゅー」
とーちゃん「え、え・・・・・・?」
よつば「口に、して・・・・・・くれたら、よつば、我慢するから」ガタン タタタタ
とーちゃん「お、おい、よつば・・・・・・!」
とーちゃん「なんだよ、それは・・・・・・どうすりゃ・・・・・・・」
とーちゃん(あれからずるずるとしないまま六日過ぎた)
とーちゃん(だって、出来るわけ無いだろ・・・・・・年頃の娘だし)
とーちゃん(何で、キスして欲しいなんていうんだろうか)
とーちゃん(明日、早朝にはもう家を出なきゃいけない・・・・・・)
とーちゃん(チャンスは、今日だけ・・・・・・よつばは俺と話そうとしないし)
とーちゃん(秘密裏に荷造りまでしてるし・・・・・・)
とーちゃん(どうすりゃ・・・・・・)
よつば「とーちゃん」
よつば「明日、着いてくから」
とーちゃん「・・・・・・」
よつば「こんな約束も守ってくれないなら、とーちゃんを信じられない・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・よつば」
よつば「・・・・・・なんていったって、着いてくぞ」
とーちゃん「よつば」
よつば「なに」
とーちゃん「一緒に、寝るか」
よつば「!」
とーちゃん「・・・・・・・ほら、おいで」
よつば「・・・・・・うん」
とーちゃん「・・・・・・ん、どうした」
よつば「なんで、一緒に寝るの・・・・・・・?」
とーちゃん「・・・・・・あれから仕事も手につかなくてな」
とーちゃん「・・・・・・聞いていいか? なんで、して欲しいなんていったんだ?」
よつば「そ、それは・・・・・・」
とーちゃん「その行為で、お前が何を望んでいるかさっぱり分からなくてな・・・・・・」
よつば「いえないよ・・・・・・」
とーちゃん「なんで、いえないんだ?」
よつば「だって、今は、とーちゃんだもん・・・・・・」
とーちゃん「?」
よつば「・・・・・・よつばだって、なんでかなんてわかんないよ。 でも、して欲しいんだもん」
とーちゃん「・・・・・・」
よつば「今まで通りじゃ・・・・・・よつば、我慢できないから・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・わかった、するよ」
よつば「!!」
とーちゃん「でも・・・・・・悪い、これで、今は、我慢してくれ、な」
よつば「ぁ・・・・・・おでこ・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・今は、誰よりも、よつばと過ごした時間が長いからな」
とーちゃん「その悩みは、今一瞬のものかもしれない。 よつばが、勘違いしている場合だってあるんだ」
よつば「そ、そんなこと・・・・・・」
とーちゃん「聞け、よつば」
よつば「・・・・・・」
とーちゃん「親子なんだ、お前を拾った時から、よつばの父であるよう、努めてきた」
よつば「・・・・・・ぅ」
とーちゃん「・・・・・・明日から、とーちゃんは居なくなるから、確かめなさい」
よつば「な、なに、を・・・・・・?」
とーちゃん「よつばが悩んでいる感情の正体を。 それは、よつばも俺を父として好きなだけかもしれない」
とーちゃん「あるいは・・・・・・」
よつば「・・・・・・」
とーちゃん「まだまだ、あるよ、時間は。 ゆっくり確かめてくれ、その感情がいったいなんなのか」
よつば「・・・・・・難しい、な。 とーちゃんに、そんな難しい事言われたの初めてだ」
とーちゃん「そう、だな。 でも、父ちゃんわかんなかったから、な」
とーちゃん「急に父ちゃんになって、どう接すればいいかなんて・・・・・・」
よつば「後悔、してるの?」
とーちゃん「まさか。 俺には勿体無いぐらい可愛く素直に育ってくれて、今凄い幸せだ」
よつば「ぅ・・・・・・」
とーちゃん「だから、よつばも慌てないように・・・・・・ゆっくりでいい」
とーちゃん「とーちゃんはよつばが幸せになって欲しい。 だから、焦らずゆっくり考えなさい」
よつば「・・・・・・うん」
よつば「・・・・・・」
とーちゃん「その時は、もう一回、話をしようか」
よつば「怒る・・・・・・?」
とーちゃん「いいや、お前の幸せの為に、なんでもする」
よつば「・・・・・・わかった、ならこれで今は我慢する」ギュ
とーちゃん「お、おい・・・・・・」
よつば「親子なら、このぐらいは、するでしょ・・・・・・?」
よつば「もっと小さかった頃は、怖い時、抱きしめてもらったんだし・・・・・・」
とーちゃん「・・・・・・はぁ。 わかった・・・・・・」ギュ
よつば「・・・・・・ありがとう・・・・・・おやすみ」
とーちゃん「ん、おやすみ・・・・・・」
よつば「とーちゃん?」
とーちゃん「・・・・・・」
よつば「・・・・・・勘違いじゃ、ないよ」
よつば「・・・・・・娘じゃ、いや。 お嫁さんが、いい・・・・・・」
よつば「血が繋がってないから、こんな気持ちになるのかな・・・・・・」
よつば「好き、だよ・・・・・・とーちゃん」
隣母「いーのよ、頑張ってね」
あさぎ「小岩井さん、よつばちゃんの事は心配しないで良いですよ」
風香「うんうん、小岩井さんは早く帰ってきたらそれで良いです!」
恵那「・・・・・・気をつけてくださいね」
とーちゃん「ありがとね。 よつばの面倒、よろしくお願いします」
ジャンボ「コイ、車早く乗らないと遅れるぞ」
とーちゃん「おう」
ジャンボ「間に合ったな」
とーちゃん「ああ、助かったよ」
よつば「・・・・・・とーちゃん」
とーちゃん「・・・・・・そうだ忘れてた、よつば、これをやろう」
よつば「なんだ、これ?」
ジャンボ「防犯ブザーだな」
とーちゃん「ああ、ジャンボとやんだに襲われそうになったら使うんだ」
ジャンボ「しねーよ!」
よつば「分かった! ジャンボとやんだが家入ってきたら使う!」
ジャンボ「おいおい、様子見で不審者扱いかよ・・・・・・」
とーちゃん「まぁ・・・・・・頼んだぞ、ジャンボ」
ジャンボ「おう」
とーちゃん「お、やんだが来た」
やんだ「ちーっす」
ジャンボ「あれ、仕事じゃねぇのか?」
やんだ「まぁ、そうですけど、小岩井さんなんで」
とーちゃん「よつば、あれが・・・・・・・」
よつば「分かってる、やんだは危険生物だ」
やんだ「なんの話っすか?」
ジャンボ「防犯の話だよ」
やんだ「えーなんすかそれ」
よつば「そうだそうだ、この防犯ブザーで撃退してやる!」
やんだ「ちょ、それシャレにならんだろ!」
ジャンボ「お前は駄目だな」
やんだ「なんすか、もー」
とーちゃん「まあ、いじけるな。 見送りありがとな」
やんだ「うす、頑張ってください小岩井さん」
とーちゃん「じゃ、行ってくる」
よつば「とーちゃん」
とーちゃん「ん?」
よつば「お返しに、これあげる」
とーちゃん「ジュラルミン? お前大切にしてたんじゃないのか」
よつば「それよつばだと思って」
とーちゃん「・・・・・・わかった」
よつば「よつばはこのブザーを父ちゃんと思うから」
とーちゃん「いや、それはおかしい」
とーちゃん「うわ、時間が、いってくる」ダッ
よつば「とーちゃーん! よつばとーちゃんの事大好きだよーー!!」
ジャンボ・やんだ「「!?」」
とーちゃん「・・・・・・おう、とーちゃんもだよ。 じゃあな」
よつば「・・・・・・」
ジャンボ「ほうほう、よつばがね」
やんだ「大ニュースですね」
よつば「は? 親子だからだよ? 当たり前でしょ?」
やんだ「え、あ、そういうのなの?」
よつば「そうだぞ! 馬鹿かやんだは」
ジャンボ「ばーか」
やんだ「いや、あんたも真に受けてたでしょ!」
よつば「・・・・・・今は、だけど」
風香「なりたいものとかないの?」
よつば「ぇ、そ、それは・・・・・・ごにょごにょ」
風香「私はよつばちゃんのお母さんポジ狙ってるんだよねー」
よつば「は?」ゴゴゴ
風香「こ、怖い怖い、冗談だってよつばちゃん!」
恵那「淋しい? よつばちゃん」
よつば「ん? いや、最近全然電話来ないとか、全然苦じゃないなー」
恵那「・・・・・・そう」
よつば「恵那こそ寂しそうに見えるぞ?」
恵那「え!? いや、そ、そんな事ないよ? うん」
よつば「・・・・・・」
恵那「な、なに?」
よつば「とーちゃんは諦めろ」
恵那「!」
ジャンボ「よーう、よつば、元気してるか」
よつば「ジャンボか・・・・・・」
ジャンボ「おいおい、なんだその見飽きたみたいな顔は。 来てやってんのに」
よつば「前みたいにジャンボが昔のとーちゃん話をしてくれたら態度変えてあげてもいい」
ジャンボ「・・・・・・しゃーねぇな」
よつば「やった! じゃ、お礼にご飯作ってあげるぞ!」
やんだ「ちーっす」ガチャ
ブーーーーーーーーーーー!!!!
やんだ「おい!!」
よつば「ごめんなさい、でもやんだがよつばを襲おうと」
隣母「ほんとなの?」
ジャンボ「はい!!」
やんだ「いやいやいや!!」
隣母「もう・・・・・・本当に危ない時だけ鳴らしてね?」
よつば「うん」
よつば「いんがおーほーだ」
ジャンボ「うむ」
やんだ「飯ついでで見に来ただけでこの扱いかよ・・・・・・まぁ、いいや、ちょっと弁当食わせて貰う―――」
ブーーーーーーーーー!!!
やんだ「おい!!」
ジャンボ「もう、帰ったほうが良いぞやんだ」
よつば「帰れ! 帰れ!」
やんだ「泣くぞ、もー」
よつば「うん」
ジャンボ「よく、頑張ったな。 よつばが無理してるってコイ言ってたぞ」
よつば「え?」
ジャンボ「電話の声で、お前が元気じゃないの知ってたみたいだ、さすがとーちゃんだな」
よつば「・・・・・・」
ジャンボ「いつも通りに見えたが、やっぱり無理してたのか? 一年」
よつば「うん、そうかもしれない・・・・・・」
よつば「ジャンボにするわけ無いでしょ、悩みは恵那とかに聞いたんだ」
ジャンボ「はは、そうか。 直ぐ悩みを話して、直ぐ解決するお前らしくないとは思ってたが」
ジャンボ「今度の悩みは、無敵のお前でもちょっと難しいかったか?」
よつば「うん、そうだけど・・・・・・でも、もう答えでたもん」
ジャンボ「ほー、どうするんだ」
よつば「秘密」
ジャンボ「そうかー、まぁ、また聞かせてくれよ、何で悩んでたか」
やんだ「ちーっす、小岩井さんまだっすか?」
ジャンボ「おう、来たのか」
よつば「・・・・・・」スッ
やんだ「うっわ、そ、それはもうやめろ!!」
ジャンボ「お、きたきた」
とーちゃん「・・・・・・おう、お出迎えさんきゅーな」
よつば「とーちゃん・・・・・・」
やんだ「そうっすね、それ気になります」
とーちゃん「全くお前らは・・・・・・」
よつば「・・・・・・」
とーちゃん「よつば・・・・・・ただいま。 答え、見つかったか?」
よつば「うん・・・・・よつばが楽しいことをやるよ」
とーちゃん「? それは、どういう・・・・・・」
よつば「よつばは無敵! とーちゃんが言ってくれたんだ。 逆境なんてなんのその!」
よつば「なんだ、わかんないのか? もー、とーちゃんは駄目駄目だな」
よつば「長旅、疲れたでしょ? だから・・・・・・帰ったら・・・・・・・」
よつば「とーちゃん、一緒に風呂はいろう!」
END
乙乙
Entry ⇒ 2012.04.17 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
櫻子「百合同人誌?」千歳「ええよー」【ゆるゆり】
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333714351/
千歳「読んでみる?ええ本ばかりやでー」
櫻子「・・・?なんか薄いですね?じゃあ表紙が可愛いんでこれで」
千歳「ええよー」
千歳「ええやろー♪」
櫻子「え?だってこれってエロ本じゃ・・・」
千歳「違う!!!エロ本やない!これは百合本!素晴らしい本なんやで!」
櫻子「」ビクッ
千歳「これはな・・・歳納さんに教えてもらった素晴らしい本なんやで!」
櫻子「・・・はぁ、そうなんですね」
櫻子「え!?」
千歳「綾乃ちゃんもゆりゆり中やし!そや!これとこれ・・・えーとこれも!」
櫻子「これを知っていれば向日葵に勝てるんですか!?」
千歳「楽勝や!」
櫻子「やったー」
千歳「これを貸してあげるわ。約100冊・・・来週の月曜日までに読むんよ?」
櫻子「おぉー!・・・重い・・・がんばります!ありがとうございます!」
千歳「じゃあ、月曜日に感想を聞かせてな?ほななー」
櫻子「持って帰るの大変だった・・・あっジャンル分けされてる・・・」
櫻子「ここからここまでが『京綾』、こっちが『結京』・・・」
櫻子「えーと、他には・・・『楓花』、『撫彼』、『結ちな』、『京ちな』、『西りせ』」
櫻子「『あかちな』、『京あか』、『結あか」・・・」
櫻子「・・・はて?どういう意味だろ?とりあえず読んでみるか」
櫻子「えっ、あ・・・はい//」
千歳「んー?」
櫻子「あっいえ、面白かったです//」
千歳「顔が真っ赤になっとるよ~、大室さんには刺激が強すぎたんかな?」
櫻子「そ、そんな事ありません!ただ・・・」
櫻子「だけど船見先輩はちなつちゃんと不倫していて、実はちなつちゃんは歳納先輩が好きで・・・」
櫻子「でもでもあかりちゃんはちなつちゃんが好きで・・・」
櫻子「みんなこんなに恋愛しているなんて知りませんでした//」
千歳「これが百合や!ええやろー?」
櫻子「そ、そうですね・・・」
千歳「大室さんは誰かとゆりゆりせえへんの?」
櫻子「えぇ!?向日葵とはそんな//」
向日葵「櫻子!」バーン
櫻子「ひゃい!//」
櫻子「えぇ!?着替えるって・・・私達まだそういうのは早いと思うの!//」
向日葵「はぁ?早いって・・・すぐ体操服に着替えないと体育に間に合いませんわよ!」
櫻子「あっ、体操服って・・・あぁぁ//」
向日葵「櫻子?どうしましたの?」
千歳「古谷さん、大室さん居眠りしとったから寝ぼけてるんよ」
向日葵「ああ、そういうことですわね、ほら行きますよ」ギュ
櫻子「手、てぇーー//」カァー
向日葵「っ//」カァー
向日葵「な、何赤くなってますの!ほら行きますわよ//」
櫻子「う、うん//」
千歳「ええなー」ドクドク
向日葵「櫻子!目が冷めました?ほら早く着替えますわよ!」
櫻子「う、うん//まかせろし!」
向日葵「??」
あかり「ちなつちゃん、向日葵ちゃん先に行ってるねー」
ちなつ「ごめんね、私達先生に頼まれて、跳び箱の準備しないといけないから・・・」
向日葵「はい、気にしないで下さい」
ちなつ「うん、じゃあねー」
妄想中♪----------------------
あかり「ちなつちゃん、久々に2人きりだね♪」
ちなつ「うん?早く準備をしようあかりちゃん!」
あかり「うん、準備をしよう♪ちなつちゃん」スルスルスル
ちなつ「え?あかりちゃん何で脱ぐの!?」
あかり「だって脱がないとできないでしょ?」
ちなつ「着たままもいいのに・・・アーーー」
向日葵「櫻子!?涎垂らしてどうしましたの!?」
櫻子「え?よだれ?出てないよ」だばー
向日葵「まだ給食の時間じゃないですわよ!」フキフキ
櫻子「え?//勝手にふくな//」
向日葵「ほら、早く着替えますわよ」
櫻子「ぐぬぬぬぬ!」
櫻子「っ//」
向日葵「・・・櫻子?」
櫻子「ふぁい!?//」
向日葵「あまり見ないでくださる?//」
櫻子「み、見てなんかいねーし!自意識過剰っぱいめ!」
向日葵「何ですの?それ・・・」
櫻子「わかったから、向日葵は先に行って!」
向日葵「・・・」ジー
櫻子「な、なんだよ!」
向日葵「珍しくというか私の記憶では初めて、土日遊びませんでしたし、今日の朝からの態度・・・」
櫻子「なんでもないもん!//」
向日葵「ふーん、・・・実は風邪でも引いてるの?今日はやたら顔が赤いですが・・・」ジー
櫻子「ち、ちげーし!着替え見られるの恥ずかしいからさっさと行って欲しいの!!」
向日葵「へ?//」
櫻子「あぅ・・・//」
櫻子「・・・//」
向日葵「それではごゆっくりと・・・//」
櫻子「うん//」
櫻子「向日葵行ったね・・・早く着替えないと!」
向日葵「きゃぁぁぁぁ、櫻子ーーーーー//」
向日葵「なんなんですの!?なんなんですの!?あの表情!可愛すぎですわよ!!」ゴロゴロゴロゴロ
綾乃「ふ、古谷さん!?もう授業が始まるわよ!何やってるの!?」
あかり「ちなつちゃん一緒にやろう?」
ちなつ「うん、一緒にしよう♪」
妄想中♪----------------------
ちなつ「あかりちゃん体柔らかい~」
あかり「えへへ、お姉ちゃんと特訓したんだー」
ちなつ「お姉ちゃんと・・・そうなんだ」シュン
あかり「ちなつちゃんは体硬いね」
ちなつ「私苦手なんだ」
あかり「じゃあ、あかりが特訓して、あ・げ・る」
ちなつ「やめて!あかりちゃんまだ1限目よー」
あかり「あれー?よく触ってみたら柔らかいね?ちなつちゃん」
ちなつ「ダメ!そこは・・・」
あかり「あれれー?おかしいなーだんだん硬くなってきちゃったよ?ちなつちゃん?」コリコリ
ちなつ「アーーー」
向日葵「櫻子!?涎垂らしてどうしましたの!?」
櫻子「え?よだれ?出てないよ」だばー
向日葵「ハンカチはないですし、仕方ありませんわね、私のタオルで・・・」フキフキ
櫻子「むぐっ!・・・//」
向日葵「ほら、早く一緒に体操しますわよ!」
櫻子「向日葵の匂い//」カァー
向日葵「な、何言ってますの!?//」
櫻子「ち、ちげーし//それより早くやろう!!」
向日葵「そ、そうですわね」
櫻子「じゃあ私が先にやるから背中押してね」
向日葵「わかりましたわ」グッ
向日葵「」ビクッ
向日葵「ど、どうしましたの!?強すぎました!?」
櫻子「ううん、だ、大丈夫」
向日葵「じゃあこのまま行きますわよ・・・」
櫻子(ひ、向日葵の手の感触が背中に//背中に//)
櫻子「う、うん//」プシュー
向日葵「行きますわよ!」
櫻子(向日葵の背中//うぅぅ・・・もっと触りたい//)ナデナデ
向日葵「きゃん//」
櫻子「」ビクッ
向日葵「どこを撫でてますの!背中をちゃんと押して!!」
櫻子「わかってる!わかってるの!」モミモミ
向日葵「何を・・・って胸を触らないで!!」
向日葵「今日の体育の授業はさんざんでしたわ・・・」グテー
あかり「はははは・・・」
ちなつ「あっ、結衣先輩~」
結衣「ちなつちゃん」
妄想中♪----------------------
ちなつ「結衣先輩、私の体操服姿そそります?」
結衣「うっ・・・」
ちなつ「結衣先輩!?」
結衣「ふぅ・・・ちなつの体操服姿が可愛すぎて危うく失神する所だったよ」キラキラ
ちなつ「もう!結衣先輩ったら~」
結衣「ふふふ、ちなつの体育後の汗のニオイも素敵だよ」キラキラ
ちなつ「いやーん、結衣先輩ったら♪本当に私フェチなんだからー」
結衣「ハハハ、私はちなつに会うために、生まれてきたんだから当たり前だろ?」キラキラ
ちなつ「もう、冗談はやめてください!照れるじゃ無いですか//」
結衣「ふふふ、良かったら生まれたままの姿で、お風呂にでも入ってすっきりしない?色んな意味で」キラキラ
ちなつ「いやーん、結衣先輩のエッチ~」
結衣「ほら、ごらく部特性!!五右衛門風呂」
ちなつ「アーーー」
向日葵「櫻子!?鼻血!?」
櫻子「え?鼻血?誰が?」ドクドク
向日葵「ほら、ティッシュ!鼻に詰めなさい!」
櫻子「あ、私か・・・・装着完了!!」
あかり「櫻子ちゃんは元気だねー」
向日葵「・・・うーん、やっぱりどこかおかしいですわね・・・」
京子「ちなちゅー♪」ダキッ
ちなつ「ギャアァァァァーー」
結衣「おいこら」
妄想中♪----------------------
京子「ちなつちゃんー」ダキッ
ちなつ「もう!やめてください//京子先輩」
結衣「おいこら、彼女の前で浮気か?」
京子「妬くなよー結衣ー」ダキッ
ちなつ「あ・・・」
結衣「え?ちなつちゃん・・?」
ちなつ「実は京子先輩が好きでした!もうこの気持抑えられません!」
京子「えぇぇ!?」
結衣「ちなつちゃん!ダメだ!実は私は京子以上にちなつちゃんの事が好きになってたんだー!」
京子「・・・え」
ちなつ「京子先輩抱いてーーー」ヌギヌギ
結衣「ちなつちゃんーーーー」ヌギヌギ
京子「アーーー」
向日葵「櫻子!?え?息してない!?え?櫻子ーーーーーーーーー」
向日葵「櫻子!!目が覚めましたの!?」グスグス
櫻子「・・・泣いてるの?向日葵・・・」
向日葵「な、何を寝ぼけてますの!!」
櫻子「向日葵を泣かせたのは誰だ!許さないぞ!!」
向日葵「さ、櫻子//」
京子「ちっぱいちゃん大丈夫ー?」
櫻子「もしかして!先輩方が!?先輩でも向日葵を泣かせると許しませんよ!」
向日葵「な、何を寝ぼけてますの!違いますわよ!泣いてなんかいません!」
京子「泣かせたのはちっぱいちゃんだよー」
櫻子「え?」
京子「廊下でイキナリ倒れて、息してなくてさー、大急ぎで保健室のベッドに運んだんだよ」
京子「その時のひまっちゃんがさー」ニヤニヤ
向日葵「きゃーーー!!//」
綾乃「ちょっと歳納京子!?うちの1年生たちを虐めたら、罰金バッキンガムなんだからね!」
向日葵「ま、まぁ、腐れ縁ですからちょっと心配しただけですよ!ちょっとだけ!」
櫻子「えへへへ//」
京子「でも良かったよー、鼻にティッシュを詰めたせいで、息ができてないだけでさー」
綾乃「まったく、大室さん?そんな事じゃ生徒会副会長になれないわよ」
京子「おぉー、綾乃、生徒会の人みたい!」
綾乃「当たり前でしょ!?生徒会副会長なんだから!」
妄想中♪----------------------
京子「綾乃可愛すぎ笑っちゃったよ//」
綾乃「当たり前でしょ・・・生徒会副会長なんだから//」
京子「ちがう、副会長は関係ないよ」
綾乃「え?」
京子「綾乃は綾乃だから最高に可愛いんだよ//」
綾乃「京子ーーーー!!」ヌギヌギ
京子「アーーー」
向日葵「櫻子!鼻血が飛び散って!?」
京子「スゲー噴水みたい」キラキラ
綾乃「歳納京子ー!そんな事言っている場合じゃないでしょう!!」
綾乃「まぁ、大丈夫、生徒会にはもう一人鼻血がどばドバイのがいるから、対処と道具の準備はバッチリよ」
結衣「失礼します。あっ、大室さんもう大丈夫なの?」
向日葵「えぇ、少し鼻血が出ただけで・・・心配おかけしましたわ」
京子「結衣~?お昼のごらく部はどんな感じ?私がいなくて寂しい?」
結衣「そんなわけないだろ?ごらく部はいつもどおり、まったりやってるよ」
京子「ちぇ~、ちなつちゃんが寂しがってるかな~って期待してたのに・・・」
結衣「まぁ、私は少し寂しかったかな・・・」ボソッ
京子「え//」
結衣「ちょ、ちょっとだけだからな!じゃあ私は先に行くから//」
京子「結衣ーちょっと待って~!あっ、じゃあみんなバイバイ」
綾乃「今日はありがとうね~」
向日葵「お世話になりました」
向日葵「また涎!?」フキフキ
櫻子「よだれ?出てないよ!」
向日葵「ええ、もうふきましたし・・・」
綾乃「やっぱり病気なんじゃないのかしら?明日も同じ調子だったら病院に行った方がいいわよ」
向日葵「そうですわね、頭の病気かもしれませんし、頭の病気かもしれませんし」
櫻子「2回も言うな!バカみたいじゃん!」
向日葵「・・・しかし、あなたはバカですし・・・」
櫻子「んだとー!!私バカじゃないもんね!向日葵のバカ!」
向日葵「なんですって!?」
向日葵「あなたのバカなところなんて10個でも100個でも言えますわよ!」
櫻子「んぎぎぎぎぎ!!」
向日葵「そうですわね、今日は体育の授業しか出ていませんし」
櫻子「え?今、昼休み!?給食は!?」
向日葵「もうとっくに終わってますわ、正直それどころではなかったですし」
櫻子「ああぁぁぁぁ・・・」
綾乃「大室さん、我慢しなさい!古谷さんなんか何も食べずに、あなたの看病をしていたんだから」
櫻子「そういえば、体操服のまま・・・」
向日葵「え?あっ、いや、それは!その・・・」
櫻子「心配かけてごめんね、その・・・ありがとう//」
向日葵「え?いえ・・・はい//」
櫻子「今日はありがとうございました!」
綾乃「今日は2人とも生徒会は来なくていいから、しっかり休みなさいね」
櫻子「はい!」
向日葵「・・・いい先輩方ばかりで良かったですわね」
櫻子「そうだね!向日葵!教室に戻ろう!」
向日葵「そうですわね、あなたもだいぶ調子が戻ってきたみたいですし」
向日葵「と言っても半日は保健室でしたけどね」
櫻子「お腹ペコイー向日葵、帰りにケーキ食べて帰ろう?」
向日葵「ケーキ・・・たまにはいいですわね♪」
ちなつ「向日葵ちゃんちょっといい?」
向日葵「なんですか?」
ちなつ「ケーキの作り方に関してなんだけど・・・」
向日葵「でしたら、これはこれで・・・」
妄想中♪----------------------
ちなつ「向日葵ちゃんいつもありがとう!」
向日葵「完璧すぎる私がいけませんもの」キリッ
ちなつ「じゃあ、お礼にキスの仕方おしえて、あ・げ・る」
向日葵「え?いや、それはその・・・」
ちなつ「ほら好きな子が出来た時に役に立つわよ」
向日葵「よ、吉川さん!顔が近い!顔が近いですわ!!」
ちなつ「向日葵ちゃんって結衣先輩と同じくらいの背だし、ちょうどいいわ♪」
向日葵「櫻子ーーーーー!」
向日葵「え?櫻子!?なんで泣いてますの!?」
櫻子「ふ、ふ、ふぇぇぇん」ポロポロ
あかり「櫻子ちゃん!?どうしたの!?」
櫻子「ひ、向日葵のバカー」ダダダダ
向日葵「櫻子ちょっと待ちなさい!」
ちなつ「櫻子ちゃんどうしたんだろう・・・」
あかり「風邪でも引いたのかな?」
向日葵「櫻子のカバンさえなければ、追いつけますのに!」ハァハァ
向日葵「もう無理・・・」ハァハァ
向日葵「どうせ追いつけませんし・・・それにこの方向は家ですから、歩きましょう」
向日葵「それにしても櫻子・・・いったいどうしたのかしら?」
向日葵「いつもわからない子ですけど、今日は余計わけわかりませんわ」
向日葵「う~ん・・・ケーキを食べようと言った後、吉川さんと話したから・・・」
向日葵「いくら食い意地を張っていても、泣くほどではないでしょう」
向日葵「選択肢②・・・もしかして、過剰なやきもちとか・・・?」
向日葵「だったら、どうしましょう//」
向日葵「泣くほど私のこと思ってるなんて//」
向日葵「きゃーーーーー//」ゴロゴロゴロゴロ
幼女「お母さんーあの人、お外でゴロゴロしてるー」
妻「こら、見ちゃいけません!」
向日葵「櫻子は部屋かしら?とにかくお邪魔しましょう」
撫子「あっ、ひま子、いらっしゃい・・・って汚れてるね・・・」
向日葵「撫子さん!櫻子います?」
撫子「ああ、今さっき帰ってきて『ねーちゃんには絶対に譲らないんだから!』って言ってたよ」
撫子「何なんだろうね?心当たりある?」
向日葵「いえ、まったく・・・あの、今日の櫻子の様子がおかしいんですが、何か知ってます?」
撫子「う~ん、うちの妹の事は私達より、ひま子の方が詳しいくらいだからねー」
向日葵「え?いやそんなことはありませんわ」アセアセ
撫子「まぁ、上がって櫻子の相手してやってよ」
向日葵「はい、お邪魔します」
櫻子「あっ、今はダメ!!」
向日葵「入りますわよ!」バーン
櫻子「あっ・・・」
向日葵「・・・本?」
櫻子「ちょっと待ってて片付けるから」
向日葵「はぁ~、何なんですの?この本の山は・・・」
櫻子「いや、池田先輩から借りてさ・・・」
向日葵「まったく、泣いているかと思ったら、漫画読んでて・・・人騒がせな・・・」パラパラパラ
櫻子「って読むな!!」
櫻子「あ・・・えーと・・・」
向日葵「あっ、わ、私・・・楓にご飯作らないと・・・な、何も見てませんわよ、帰りますね//」
櫻子「え、あのー向日葵さん?」
向日葵「もう中学生ですし、まぁいいんじゃないんですの?こういう本を持っていても・・・では、ごきげんよう」スタコラサッサ
櫻子「顔真っ赤にされて、棒読みされても・・・」
櫻子「ってこの漫画・・・一番刺激が強いやつだ//」
櫻子「うぅぅぅ//」
向日葵「おやすみなさい、楓」
向日葵「櫻子もああいう漫画を読むのですのね・・・私はまだなのに・・・」
向日葵「はぁ~・・・それより宿題しないと・・・」
櫻子「向日葵ー!」バーン
向日葵「まぁ、足音が聞こえてましたから、そろそろと思ってましたが、ノックくらいしてくれません?」
櫻子「向日葵!あのね!あれは誤解なの!!」
向日葵「その話ですか・・・べ、別にいいんじゃありませんの?中学生ですし」
櫻子「あれは、池田先輩に生徒会副会長になる秘訣って聞いて!!」
向日葵「あなた・・・さすがにそれには騙されちゃいけないでしょ・・・」
向日葵「あの・・・別に読んだからと言って、有利になるわけでは」
櫻子「一緒に読もうよ!それならフェア!?」
向日葵「はぁ!?いやですわよ・・・あんな本は・・・」
櫻子「さっきのは刺激が強すぎるの!私のオススメはこの結京の純愛物!」
向日葵「・・・」
櫻子「ね!面白いから、一緒に読んでみよう!」
向日葵「う・・・」
向日葵「あなたが、宿題と食べ物以外で初めて『一生のお願い』を言ったの聞きましたわ」
櫻子「ね?読もうよ・・・」ションボリ
向日葵「わかりましたわ、読みますから」
櫻子「えへへへ、やったー//」
向日葵「っ!!//」カァ~
櫻子「じゃあ、これとこれとこれを・・・」
向日葵「じゃあ、その3冊だけですわよ・・・」
櫻子「うん♪」
櫻子「いいよねーこういう恋愛憧れるな~」
向日葵「ええ、何か恋愛物映画を見た後みたいな心境ですわ」
櫻子「他にもこれとかこれとかあれとか面白いよ!」
向日葵「・・・もしかして、週末顔を見せませんでしたが・・・」
櫻子「うん、これ全部読んでた!」テレッテー
向日葵「そうだったんですのね・・・心配して損しましたわ」
櫻子「え?」
向日葵「な、何でもありませんわよ!」
櫻子「?」
櫻子「でしょ!でしょ!だから、あの2人見ちゃうと、つい妄想しちゃうの!」
向日葵「・・・へぇ~」
櫻子「やっぱり、あの2人って付き合ってるのかな?って、それとも、船見先輩はちなつちゃんが好きなの?」
櫻子「だけど、あかりちゃんもちなつちゃんが好きみたいだし・・・それにそれに」
櫻子「ちなつちゃんは歳納先輩に興味があるみたいだし・・・ツンデレってやつ?ほかにはほかには」
櫻子「え?」
向日葵「そこまででいいですわ・・・あなたもしかして、今日様子が変だったのは」
櫻子「あっ・・・そのー・・・妄想してました。えへへ//」
向日葵「あ、あ、あなたって人は!!」
櫻子「ごめんね♪」
櫻子「それを聞くか?」
向日葵「ほら、ついでに言いなさいよ」
櫻子「まぁいいか・・・えーと、あかりちゃんとちなつちゃん、船見先輩とちなつちゃん、歳納先輩と船見先輩とちなつちゃん、歳納先輩と杉浦先輩」
向日葵「・・・」
櫻子「あと・・・歳納先輩と杉浦先輩・・・・・・・・かな?」
櫻子「え?最後?・・・」
向日葵「あなたが泣いた時と、撫子さんに文句を言った時・・・」
櫻子「あぅ・・・」
向日葵「・・・」
櫻子「その・・・・ちなつちゃんと・・・・・向日葵」
向日葵「へ?//」
向日葵「ああああ、あなた何を勝手に人で妄想を//」
櫻子「だって、向日葵が言えって言ったんだろう!」
向日葵「だからといって、していい妄想と悪い妄想がありますわ!」
櫻子「ごめん・・・でも、向日葵はいつも『櫻子ー』って言って嫌がってるよ?」
向日葵「そう・・・」
向日葵「は、は、は、は、はぁ!?//」カァ~
櫻子「この前、ねーちゃんに護身術習ったからね」チョップチョップ
向日葵「まぁ、その時は頼りにしてますわ・・・・//」プシュー
櫻子「うん、任せて!」
櫻子「それにしても、なんで向日葵だけ妄想がうまく行かないんだろう?」ハテ?
向日葵「はぁ~・・・・・」
櫻子「え、ええええぇ!?//」
櫻子「あ・・・うぅぅ//」プシュー
櫻子「あうぅぅぅ//」
向日葵「今度は、その妄想を現実にする努力でもしてみなさいな//」
櫻子「はひぃ!?ひ、向日葵!?そんなの恥ずかしすぎるよ//」
向日葵「ふふふ//・・・迷惑ばかり掛けたお返しですわよ//」
櫻子「ひ、向日葵のいじわるーーーーー//」
終
また、機会があったらよろしく!
「姉さんの部屋を掃除していたら、秘蔵の薄い本を見つけた・・・」
「まさか、『あやちと』本とは・・・」だぱー
「っ!よく見たら、他にもあるな・・・あとは『ひまさく』本か」
「確か、ほかにも色々本を持っていた気がしたんだけど、どこに隠してるんだろう?」キョロキョロ
「まったく・・・口にいっぱいご飯が付いてますわよ」ペロペロッ
「ははは、向日葵、犬みたい~♪」
「そうですわよ・・・私は、あなたに魅了された犬ですもの」キリリッ
「ちょっと、そんな所まで舐めるのは・・むぐっ」
「だって、唇にもたくさんご飯をつけてる櫻子が悪いんですのよ?」あむ
「アーーー」
「櫻子ちゃん!涎でてるよ!」
「えへ//えへへへへ//」
「もぅ!櫻子ちゃん!最近出しすぎだよぉ!」
「あれから、妄想がひどくなってしまいましたわ・・・まったく//」
本当に終
楽しかったぜ
Entry ⇒ 2012.04.17 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
まどか「ベイスターズを優勝させて!」QB「……え?」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1334036310/
このSSはSS深夜VIPのSSです
QB「そっ、そんな願いが叶うとしたら、それはもう、ただの八百長なんてレベルじゃ……」
まどか「叶えてよ!」
QB「この願いはプロ野球の歴史に対する反逆だよ! 君は本当に独裁者にでもなるつもりなのか!?」
まどか「独裁者でもなんでもいい。ベイスターズが優勝しさえすればどうでもいい……」
QB「…………」
まどか「邪魔するルールなんて……。壊してやる! 変えてやる! それが私の願い!」
QB「…………」
まどか「さあ! 叶えてよ! インキュベーター!!!」
………………………
……………
……
まどか「……たぶん」
マミ「あなたは、数多くのプロ野球ファンを敵にまわしたのよ」
まどか「……」
マミ「広島ファンもロッテファンも、絶対にすごく怒ってるわよ」
まどか「……はい」
マミ「今あなたは、きっと横暴な独裁者と認識されているわよ……」
まどか「……いいんです。そのつもりです」
マミ「……そう……」
マミ「…………」
まどか「何度でも言い返せます。いつまでも、言い張れます」
マミ「…………」
まどか「…………」
マミ「…………」
ダルビッシュが4人現れるのか?
マミ「…………」
杏子「もう始めちまったんだし。後はとことん突っ走ればさ……」
まどか「うん。ありがとう、杏子ちゃん」
杏子「まぁ、頑張れ」
まどか「うん」
まどか「はい」
杏子「で、とりあえず、最初は何をするんだ?」
まどか「えーと……。とりあえず……」
マミ「とりあえず?」
まどか「……ダルビッシュかな?」
マミ「…………」
杏子「…………」
──横浜スタジアム──
ダルビッシュ「…………」(……俺は何故ここにいるんだ?)
中畑「よぉ。ダルビッシュ好調か?」
ダルビッシュ「……好調ですが……」
──レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントン──
牛田成樹「…………」(……俺は何故ここにいるんだ?)
観客(女)「あの人誰?」
観客(男)「知らん……」
観客(子供)「ダルビッシュどこに行ったの?」
牛田成樹「…………」(泣いてもいいかな……)
さやか「牛田さんが、いつの間にメジャーリーガに……」
マミ「えーと。ダルビッシュさんの年棒は?」
まどか「6年総額で6000万だよ」
さやか「えっ、6000万? もしかして、ドルで払うの?」
まどか「円だよ。ここは日本だもん」
マミ「ダルビッシュさんが、1年で1000万円……」
杏子「ひでぇ……」
田中「あれ? なんで俺が横浜に……」
まどか「球児さんも欲しいよね」
藤川「……え? トレード?」
まどか「おかわり君も♪」
マミ「鹿目さん。やりすぎよ……」
杏子「2位に20ゲーム差つけて独走だろ? そろそろ手加減しろよ……」
まどか「うぇひひっ。楽しいなぁ?・」
…………………………
………………
……
ほむら「あなたは、どこまで愚かなの?」
まどか「ごめんなさい……」
ほむら「そんな理由で、もうQBと契約してたなんて……」
まどか「だって知らなかったんだもん。魔法少女が魔女になるなんて……」
マミ(……魔女になる……魔女になる……みんな魔女になる……)
ほむら「…………」
まどか「……ごめんなさい」
杏子「昨日もまた勝ったな。ベイスターズ……」
さやか「たぶん……。マジで優勝しちゃうね……」
ほむら「あら? 意外と落ち着いてるわね」
杏子「……半分は現実逃避だよ」
さやか「……ゾンビちゃんかぁ。……嫌だ。……残念すぎる……アハハ……ハハッ……」
マミ(魔女になっちゃう……魔女に……魔女に……あなたも私も……魔女に……魔女に……)
マミ「うふふっ……うふふっ……ウフフフフッ…………」
杏子「やべぇ。発作だ……」
マミ「みんな死ぬしかないじゃない!!!」
さやか「マミさん!」
杏子「ほむら! 足押さえろ!」
マミ「……何も怖くないわよ……アハハッ……アハハハッ……」
ほむら「暴れないで。……このまま縛ろうかしら?」
まどか「あぁっ、マミさんが……」
さやか「……はぁ」
マミ「うふふっ……ウフフッ……ウフフフッ……」
杏子「……ふぅっ。メンタルが弱いんだよ。マミ」
マミ「……ごめんなさい」
杏子「気にすんな」
ほむら「落ち着いたかしら?」
マミ「えぇ。少し落ち着いついたわ」
さやか「……よかった」
まどか「うん」
マミ「……///」
まどか「なあに? ほむらちゃん」
ほむら「あなた、まだ人間よね? まどか」
さやか「え?」
杏子「……人間?」
まどか「…………」
ほむら「QBと契約したらしいけど、あなたは、まだ人間よね?」
まどか「……うん。たぶん、そうだと思う……」
マミ「……鹿目さん?」
杏子「どう言う事だ? 説明しろよ」
さやか「えっ? でも……」
杏子「まどかは、もうQBと契約したはずだろ?」
ほむら「ええ。契約したみたいね」
まどか「……でも……」
マミ「もしかして、まだ契約条件が……」
ほむら「えぇ。私も、おそらくそれが理由だと思うわ」
杏子「……じゃあ、まどかにはまだ……」
ほむら「そうよ。まどかには、まだチャンスが残ってる」
まどか「……ほむらちゃん」
さやか「え? どゆこと?」
マミ「えぇ。もちろんよ」
杏子「別にかまわないぜ」
ほむら「ありがとう。巴マミ。佐倉杏子……」
まどか「……ありがとう。マミさん。杏子ちゃん……」
さやか「あのね。……さやかちゃんもいるんだよ?」
ほむら「あら? いたのね」
さやか「ひどっ……。まぁいいけど……」
まどか「さやかちゃん。ごめん……」
ほむら「ベイスターズの優勝を妨害するのよ」
さやか「え? 妨害?」
ほむら「そうよ。妨害よ」
まどか「…………」
さやか「なんで?」
マミ「鹿目さんの契約条件は、ベイスターズの優勝でしょ」
杏子「つまり、ベイスターズが優勝しなけりゃ、今回の契約は無効なんだよ」
さやか「あっ……。なるほど……」
ほむら「理解出来たみたいね」
ほむら「いいわね。まどか」
まどか「……えっ?」
ほむら「ベイスターズファンのあなたには、辛い現実でしょうけど……」
マミ「このままベイスターズを優勝させるわけにはいかないわね」
まどか「うっ……うん……」
さやか「まぁ、ゾンビになるよりは、ずっとマシだよね」
杏子「そうだな。せっかく首位を独走してるのに悪いけどな」
まどか「…………」(はぁ……。見たかったな。ベイスターズの優勝……)
杏子「うーん……。このままだと、たぶんベイスターズが優勝しちまうからな……」
マミ「……どうしましょう?」
杏子「主力選手を暗殺でもするか?」
さやか「……え?」
まどか「……暗殺……するの?」
ほむら「確かに、試合中のベンチにミサイル一発撃ち込めば……わりと簡単に……」
さやか「…………」
………………
……
──横浜スタジアム──
中畑清「絶好調♪」
三浦大輔「今日も勝つぞ!」
主力選手達「「おーっ!」」
ラミレス「ンッ? アレナニ?」
金城 龍彦「……何か飛んで来る?」
てぽどん『びゅーん・どっかーん!!!』
主力選出達「「わーっ!!!」」
…………………………
………………
……
──レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントン──
牛田成樹「三浦さんも、金城さんも死んじゃった……」
………………
……
マミ「えっと……もっと、穏便に……」
ほむら「まぁ、最後の手段として、一応ミサイルは用意しておくわ」
さやか「いや、用意しなくていいから……」
まどか「このルートだけは、絶対に回避したいよ……」
杏子「じゃあ、他の計画も考えるか?」
マミ「なるべく、平和的なプランの方が……」
まどか「…………?」
ほむら「とりあえず、他球団から強引に引き抜いた選手を、元の球団に返しましょう」
さやか「あっ、それいいかも」
杏子「そうだな。一昔前の金満球団みたいで、評判悪かったしな」
まどか「えっ? せっかく集めたのに……」
ほむら「まどか……」
マミ「鹿目さん?」
まどか「あっ、ごめんなさい……」
………………
……
ダルビッシュ「……え? 牛田さんとトレード?」
田中「はい。楽天に復帰ですね」
藤川「俺は阪神ですよね?」
中村剛也 「なんでこの時期に?」
鳥谷「はい」
長野「はい」
前田健太「はい」
浅尾「はい」
「はい」「はい」「はい」「はい」「はい」「はい」「ハーイ」
…………………………
………………
……
牛田成樹「……はい……」
さやか「この後は?」
杏子「もう十分じゃねえか?」
まどか「……うん」
さやか「……え? え?」
マミ「これでおそらく、ベイスターズは順調に失速してくれるわ」
さやか「でも、まだメンバーを元に戻しただけだよ?」
まどか「……うん」
さやか「これだけでいいの? 2位に20ゲーム差つけて独走してるんでしょ?」
杏子「……あぁ。分かるだろ? これだけでいいんだよ……」
まどか「…………」クスン…
ダル4人とイチロー5人とか、もう少しはっちゃけても
良かったと思う。外人枠撤廃でカージナルス(2011終わり)や
レンジャース(2012)を持ってくるとかw
Entry ⇒ 2012.04.17 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (5) | Trackbacks (0)
少女「うっ・・・男が・・・動かない・・・動かないよぉ・・・」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334416189/
男(寝てるだけなんだけど・・・低体温なだけなんだけど・・・)
少女「・・・!・・・・///・・・っ・・・・・///・・・!!!」
男(なんだ・・・?)
少女 チュウウウウウウ
男(!?)
男(!???)
男(なっ・・・!?)
少女「・・・っ・・・えぐ・・・うぇ・・・生き返らない・・・」
少女「っ・・・うぅ・・・・」
少女「ひっ!!」
少女「男ぉ・・・男ぉ助けてよぉ・・・」ガクガク
スライム プルプル
スライム「キピー!!」
少女「うわぁあああ!!」
スライム
デューン
少女「はぁ・・はぁ・・・」ペタン
少女「男、ごめんね・・・私、大事なことはいつも・・・っ・・・いつも取り返しがつかなくなってから・・・っ・・・・うぅ・・・っ」
少女「あなたが生きてるうちに・・・好きって・・・伝えたかった・・・っ・・・」
男「はぁ・・・周囲300歩にはモンスター無し・・俺ももう一眠りするかな」
少女「うぅ、・・・・・・・ん・・・男ぉ・・・」スヤスヤ
男「おはよう、どうした俺の寝坊グセが移ったか?」
少女「」
少女「」ホッペムニ
男「なにやってんだ」
少女「夢じゃない・・・・?」
男「あほ、俺が死ぬか、面倒ごとには首を突っ込まないで大事にしてきた命だ」
(お前のせいで考えも変わってきたけどな・・・ますます死ねないな)
少女「男っ」ギュウウウ
男「どうしたんだ・・・?」
少女「怖い夢をみたの・・・とっても怖い夢・・・」
少女「頭を撫でたりはしてくれないのね・・・」
男「柄じゃねぇよ。それに俺の両腕は、お前を守るのに手一杯だ」
少女「ねぇ、いつか・・・いつか私が強くなったら、もしくは世界が平和になったら、あなたの腕で私を抱きしめてくれる?」
男「・・・・お前は俺にとっては亡くなった恩師の娘、それだけだ」
少女「・・・そぅ
男「ただな、俺は気まぐれだから・・・この旅の末には、どうなるかな。まぁ生き残ってみないことにはな」
少女「えぇ、ねぇ男、私も男を守れるようになりたいわ」
男「お前にならできるかもな・・・」
(こいつの眼を見てると本当にそう思えるよ・・・何処かに勇者とやらがいるらしいが・・俺だけの勇者はここにいる。
この旅の先、本物の勇者に出会う時がくる。その先でも俺が守る勇者はいつもここに・・・)
少女「向こうに街が見えますよ!男~」
少女(あれ、なんか足が筋肉痛・・・もしかして・・・
「まぁいっか♩」
勇敢な少女の話
寝る前の拙い妄想
Entry ⇒ 2012.04.17 | Category ⇒ 男女「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
キャスター「あーッ!龍之介ェ!駄菓子屋さんに着きましたよぉ!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333976164/
龍之介「旦那ぁー!今日はどこへ連れて行ってくれるのさー!?」
キャスター「ふふ……龍之介ェ、今日はとっておきの場所に龍之介を導きますよ」
龍之介「クゥ~~~~、楽しみだぜ旦那ぁ!!」
キャスター「ほらほら、解けてる靴紐を縛って……さぁ行きますよ!龍之介ェ!!」
龍之介「しゅっぱーつ!!」
―――――
―――
――
龍之介「旦那、ここが旦那のとっておきの場所か?」
キャスター「そうですよ龍之介ェ……ではさっそく……」
龍之介「?」
キャスター「ゴホン……」
ガララッ
キャスター「おばぢゃーん゙!!このジル・ド・レェ、再びやって参りましたァー!!」
お婆さん「……おやおや、いらっしゃい」
キャスター「お久しぶりです、駄菓子屋のおばちゃん…龍之介、挨拶を」
龍之介「あ、どうも……雨生龍之介っていいますー」
お婆さん「そうかい、若いねぇ」
キャスター「…では龍之介、早速ショッピングを開始しましょう」
龍之介「ショッピングゥ~?」
キャスター「えぇ……この100円玉で好きなだけ買いなさい」
龍之介「たったの100円!?そりゃ無いぜ旦那ぁ~……」
キャスター「お黙りなさい龍之介ぇ!!……龍之介、幼き頃を思い出してみなさい」
龍之介「うっ……そりゃあ小学校とかの遠足のおやつは100円までだったけどさぁ……」
キャスター「では龍之介、このワンコインを……」
龍之介「はいはい……さーてと、どれを買っおうっかなー♪」
お婆さん「ゆっくりしていってね……」
キャスター「ふふ、私は既に買う物を決めていますからね」
サッサッサッサッ!!
龍之介「……す、すげぇよ旦那ぁ!!駄菓子を取る手際の良さ…COOOOOL!超COOLだぜ!!」
キャスター「あーッ!駄菓子が私に食せと告げているのですよ龍之介ェ!!」
お婆さん「若い時を思い出すねぇ……」
キャスター「……ではおばちゃん、私のお会計を」
お婆さん「はいはい……あなたはほんとに練り飴が好きだねぇ」
キャスター「このジル・ド・レェは練り飴を気に入りました」
龍之介「んー、俺はどれにしようかなぁ……」
キャスター「悩む事は良い事です龍之介……存分に苦悩しなさい」
龍之介「100円だとこれじゃオーバーしちゃうし……」
龍之介「……よしっ!これで決めたぜ旦那ぁ!」
キャスター「あーッ!たらたらしてんじゃねえよですかァー!!」
龍之介「おばちゃーん、俺のも頼みまーす」
お婆さん「はいはい……」
― 帰り道 ―
キャスター「ふふふ、食べるのが楽しみですねぇ、龍之介ェ」
龍之介「たまにはこういう買い物も良いよなぁー」
「おぉー!キャスター組ではないか!」
キャスター「あなたは……ライダーですか」
イスカンダル「どうだ?これから話し合いと酒を飲みに行くんだが、キャスター組も来ないか?」
キャスター「どうします?龍之介」
龍之介「んー、俺はどっちでもいいぜ?」
キャスター「……では、付き合いましょう」
イスカンダル「んふふ、そうこなくっちゃな!!」
――――
――
―
ウェイバー「おい!どうしてこいつらも呼んだんだよ!!」
イスカンダル「どうしてって…人数が多い方が良かろうが」
キャスター「あーッ!聖処女もいらしたのですねェ!!」
セイバー「黙れ下郎!何回も言うが、私を聖処女と呼ぶな」
ギルガメッシュ「それで、王の格付けだったか?それなら…」
キャスター「……」ネリネリネリネリ
龍之介「……」クチャクチャクチャ
ギルガメッシュ「……道化師共、王の前で何を食している?」
キャスター「アーチャーよ……これは駄菓子という食べ物ですよ」ネリネリ
ギルガメッシュ「駄菓子だと…?ハッ、雑種共がそれを食べ喜ぶ姿が目に浮かぶぞ」
キャスター「ふふふ、一つ食べてみてはどうでしょう……」ガサガサ
キャスター「これをどうぞ」
ウェイバー「え?え?こんなキャラだっけ?」
アイリ「……さぁ、私も状況がいまいち掴めないわ」
龍之介「……くぅ~~~!!5円チョコうめえよ旦那ぁ!!」
セイバー「……」ゴクリ
イスカンダル「ほほう……実に興味深いな」
ギルガメッシュ「酢ダコさん……だと?」
なんかわからんがツボったwwww
あとなんだっけ?
キャスター「正式名は『酢ダコさん太朗』ですが……まぁ許容しましょう」ネリネリネリネリ
ギルガメッシュ「……」
ギルガメッシュ「こんな貧相な食べ物を、王であるこの我に食せと言うのか?」
キャスター「いかにも……ライダーにはこれを」ゴソゴソゴソ
キャスター「さぁ、これをお持ちなさい」
イスカンダル「んん?これは……?」
キャスター「蒲焼きさんです太朗です」ネリネリネリネリネリ
セイバー「あ、あの……私のは」
キャスター「あーッ!聖処女にはこれを差し上げましょお!!」
キャスター「私の二番目のお気に入り、にんじんポンです!」
イスカンダル「どれ、味見を……ん!こりゃあうまい!!」
セイバー「……」モグモグ
セイバー「……おいしい」モグモグ
キャスター「ふふ、そろそろ私の練り飴も食べ頃でしょう……」
キャスター「……」ペロッ
キャスター「あーッ!!これこそが私の求めていた練り飴です!!じぃつに素晴らしいィ!!」
ギルガメッシュ「……」ペリッ…
ギルガメッシュ「……」パクッ、モグモグ
ギルガメッシュ「……」
ギルガメッシュ「ク、―――――――クハハハハハ!!気に入ったぞ、酢だこさん!!」
キャスター「あーッ!!だから酢だこさん太朗って言ってるじゃないですかァ!!」
龍之介「……」モグモグ
アイリ「……」
ウェイバー「……」
龍之介「ん、アンタらも食べる?」
アイリ「え……?いいの?」
龍之介「それが青髭の旦那がさぁ、駄菓子屋に戻って結構買っちゃったんだよね」
龍之介「『駄菓子屋の素晴らしさを伝えたい』とか言ってさ」ゴソゴソ
龍之介「ほら、こっち来て座りなよ」
ウェイバー「ぐっ……もう聖杯戦争は始まっているんだぞ……」
ライダー「堅い事を言ってないで、お前さんも行って来い」
バシッ
ウェイバー「うわぁああ!!」ドテッ
ウェイバー「うまい……これはなんて食べ物なんだ?」
龍之介「ん?あぁ、それはキャベツ太朗って言うんだ」
ウェイバー「へぇー……」モグモグ
アイリ「おいしい!こっちはなんて言う食べ物なの?」
龍之介「あぁ、それはうまい棒って言って…」
アサシン達「……」シュウン
ザワ ザワ ザワ ザワ
ウェイバー「あ、あれは……アサシン!!」
ギルガメッシュ「時臣め……下衆なマネを」
イスカンダル「んん?あやつら全員、手に袋を持っているぞ……?」
アサシンA「……自分達も、寄っちゃったんです///」
アサシンB「あー!!こいつ110円お菓子を買って来てるぞ!!」
アサシンD「ま、待て!仕方ないだろ!?ひもあめの魅力に耐えきれなかったんだ!」
アサシンC「いーけないんだ、いけないんだ!!マースターにー言ーつけよ!!」
キャスター「あーッ!!どうですこの刺激!!」
ギルガメッシュ「フハハハハッ!わさびのり太朗と言ったか!?鼻にツーンと来るが実に美味だ!!」
セイバー「……」ネルネルネルネルネル
バサァ
セイバー「あぁ!!2番の粉が……!」
イスカンダル「騎士王……」
「苦戦しているようだな、セイバー」
セイバー「ラ、ランサー!!」
ディルムッド「はぁ……仕方ない、俺のねるねるの2番の粉をやろう」
セイバー「ら、ランサー……」ウルウル
ディルムッド「俺にねるねるを作らせてくれ、セイバーだと心配だ」
セイバー「た、食べられるなら是非!!」
ディルムッド「……2番の粉を取り出し」ビリリッ
ディルムッド「……」ペリッ
ディルムッド「このゲイ・ジャルグで掻き混ぜる――――――ッ!!!」
ネーリネリネリネリネリネリネリネリ!!!!
イスカンダル「ほぉ!器用な奴じゃのう……」
セイバー「これは……ネル・ネルネ……!」
つれてあるいてるもんな
ディルムッド「ふっ……どうだセイバー」
セイバー「か、完敗です……」
イスカンダル「なぁセイバーよ、わしにも一口くれんか?」
セイバー「あげませんっ!!」
ギルガメッシュ「……道化師よ、明日は暇か?」ペロペロ
キャスター「暇ですが……はて、なにか用でしょうか?」
ギルガメッシュ「この駄菓子という食べ物を売っている場所に案内しろ」
キャスター「えぇ、いいでしょう……」
ギルガメッシュ「我の財で駄菓子を買い尽くしてやろう、感謝するんだな!!」
キャスター「……アーチャーよ、いけませんよ…そんな事をしては」
ギルガメッシュ「なに……?」
キャスター「次に来る、駄菓子を楽しみにしている子供達が可哀想ではありませんか」
少ない予算で厳選するからいいんだよ
ギルガメッシュ「―――――貴様、我が雑種共の為に引けという事か?」
キャスター「違います……アーチャーよ」
キャスター「駄菓子屋さんというのは、言わば子供たちのコミュニケーションの場です」
キャスター「なにを買い、どれを我慢し、そして何を食べたかを友達同士で話し合う……」
キャスター「……ですが、アーチャー…あなたは今、その場所を壊そうとしているんですよ?」
ギルガメッシュ「……」
キャスター「もう一度良くお考えを……」
ギルガメッシュ「……ふん、王であるこの我に指図するなど100年早い」ペロペロ
キャスター「ご理解されたようですね」ニコッ
ライダー「では、明日1時にまたここに集合だ!!また会おう!!」
ウェイバー「おい!聖杯戦争はどうするんだよ!?」
ギルガメッシュ「許される富は100円までだ!わかったか、雑種共!!」
ランサー「明日は我が主も連れてこよう……ではな」
セイバー(ゲイ・ボウで食べてたら舌切ったなんて言えません……お願いだから直ってください…!)
アイリ「私達も戻りましょう?セイバー」
セイバー「はい゙……では」
アサシン「あ、自分達は庭のゴミ掃除したら帰りますんで後は任せてください」
キャスター「そうですか……では龍之介、行きますよ」
龍之介「ん、それじゃー帰ろうぜ、旦那!!」
キャスター「今日は皆さんに駄菓子の良さを理解してもらえて、良き日でしたね」
龍之介「COOOOOL!!食べ方を教える旦那、超COOLだったぜ!!」
キャスター「あーッ!!龍之介ぇ!言ってくれますねぇ!!」
龍之介「旦那、今日の晩飯はなににする?」
キャスター「そうですねぇ……今日は……」
― その頃 ―
ランスロット「■■■、■■■――――――!」
(自分も行きたかったぁ!!いいなぁあいつら!!)
雁夜「やめろバーサーカー……ゴフッ!」
おわり
駄菓子が物凄い食べたくなる話だった
駄菓子食べたくなったわ
乙
乙 面白かった
Entry ⇒ 2012.04.16 | Category ⇒ FateSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
櫻子&向日葵「大人エレベーター?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333376393/
それは、大人を旅する不思議なエレベーター。
~
向日葵「これもよさそうですわ。」
櫻子「こっちも似合うんじゃない??」
良く晴れた日曜日。
二人は休日を利用して、隣町までショッピングに来ていた。
寒かった冬もあけはじめ、今日は春物で何か良いものはないかと探しにきていたのだ。
しかし、それは表向きの理由。
本当の理由は他にもある。
櫻子(向日葵に……)
向日葵(櫻子に……)
櫻子&向日葵(何かサプライズでプレゼントしてあげること!!)
支援
向日葵(どうしましょう、プレゼントとは言ったものの……何をあげたらいいか……)
向日葵はまだ迷っている段階だった。
なんとか、帰るまでには必ず買っておかなければならないのだが。
対して、
櫻子(もう目はつけてある! この建物のことはあらかじめ調べまくったんだから!)
櫻子は、この計画を向日葵よりも先に思いついていたらしく、いつにない計画性を持って臨んでいた。
櫻子(大人だったらネックレスだとか指輪だとかいろいろあるんだろうけど、まだそんなのにはとても手が出ない……)
櫻子(でも、高価なものじゃなくていい。大切なのは、頑張って良いと思うものを選ぶこと。)
櫻子(というわけで私が選ぶのは……カチューシャ!)
櫻子はプレゼントのなんたるかを先輩である姉に教えてもらい、カチューシャのある階層まで調べあげていたので、後は選ぶ作業をするだけのところまで来ていた。
櫻子(もうそろそろいいかな……)
向日葵「これなんか櫻子に合うんじゃありません?」
櫻子「あのさー向日葵! 私ちょっと他に見たいとこあるから、こっから少し別行動ね!」
向日葵「ええっ!?」
櫻子「んじゃーねー」
向日葵「ちょ、ちょっと!」がしっ
向日葵「いやいや、それじゃなんの為に一緒に来たかわかりませんわよ!」(ここで行かれたらまずいですわ……!)
櫻子「いや、でもさ……」
向日葵「じゃあ、そこに私も一緒にいきますわ。」
櫻子「いやいやそれはダメ! 私ひとりでいきたいの!」
向日葵「そんな……ま、迷子になりますわよ!」
櫻子「な、なるわけないじゃん! じゃあ行くからねっ。」
向日葵「ちょっと!」
たったったった……
向日葵「ひとりで行きたい場所って何……? と、とりあえず櫻子を追いかけませんとっ」
~
櫻子「確かエレベーターは……あ、ここだここだ。」
櫻子「上の……5階!」
ウィーン
櫻子「えーっと……え!?」
櫻子「なにこれ……0階から、100階まである……」
明らかにおかしい。そもそもこんなに階層があるエレベーターはおかしいけど、この建物は確か7階までのはずなのだ。
???「申し訳ありません」
櫻子「ひゃっ!!」
いつからそこに居たのか、自分よりも背の高めな女性が後ろに立っていた。
櫻子「あ、えーと、エレベーターガールさん……?」
EG「まぁ、そんなような者です。」
櫻子「ん、いや、あのー……」
ツッコミどころが多すぎて何から質問すればいいかよくわからない……けど。
櫻子「このエレベーターはなんなんですか!?」
向日葵「はあっ……もうっ」たったったっ
あっという間に引き離され、櫻子の姿を見失ってしまった。
向日葵「いったいどこに……」
櫻子はどうやらこの建物に詳しいらしい。自分は過去にほんの数回、親に連れられて訪れたことがあるらしいが、ほとんど覚えていないので建物の構造については知らないも同然であった。
どうやらこの階にはいないらしいが……
向日葵「えーっとエレベーターは……」
向日葵「!?」
向日葵「な、なにこれ……」
洋のテイストが強いというか、古めかしいというか、外装にやけに凝ってるなぁというか……
チーン
向日葵「わっ……!」
別にボタンを押したわけではないのに、扉は開いた。
中に乗っていたのは……小さな女の子が二人??
少女1「こっち。」
少女2「乗って?」
向日葵「…………」
ハットを深く被っているので、顔はうまく確認できない。
ここで引き返すのが普通の人なのかもしれない。光景としては少し怖いくらいだし、何より怪しすぎる……
けど、
向日葵「し、失礼します……」
何故か身体は思うようには動いてくれないのであった。
少女1「ようこそ。」
少女2「大人のエレベーターへ。」
向日葵「お、おとなのエレベーター……??」
EG「大人を旅する不思議なエレベーターです。」
櫻子「いや、あの、全然わかりません……」
EG「あなたにはこれから少し旅をして頂きます。」
櫻子「た、旅!? あの私、行きたい所があるんですけど……」
EG「ご安心を。お時間は取らせません。このエレベーターに乗ったときから、あなたの居た本来の世界の時間は停止しております。」
櫻子「どういうこと??」
EG「そうですね……」
EG「貴方はちょっとだけ夢を見るのです。」
少女1「これから貴方には何人かの人に会ってもらいます。」
少女2「それにあたって、ルールがあります。」
向日葵「ルール?」
少女1「ひとつ、貴方には必ず “人“ に会って頂きます。」
少女2「ひとつ、貴方はその “人“ に質問をしなければなりません。」
少女1「ひとつ、貴方は “人“ が帰ってもいいと言うまで、このエレベーターに戻ることはできません。」
少女2「こんな感じです。」
少女1「まあ、いけばわかります。」
少女2「そういうものです。」
向日葵「は、はあ………」
チーン
<23F>
『それでは、いってらっしゃい』
櫻子「う、うおお!」
エレベーターを抜けた先は、……カフェ??
櫻子「なにこれ、全然場所がそぐわないというか……ってあれ!? エレベーター無いし!」
振り返るとエレベーターは消えていた。どこからどう見ても普通の喫茶店のようだ。
櫻子「ど、どうすればいいの……??」
「おーい、こっちこっち!」
櫻子「??」
「懐かしいね、大室さん。」
奥の方から近づいてくる二人の女の人。
見たことない……いや、ある!!
櫻子「あ、えぇ……??」
京子「やっほー! 京子だよん?」
結衣「ここの席にしようか。」
櫻子「歳納先輩!? 船見先輩!?」
向日葵「さ、さむ…………」
エレベーターから降りた向日葵の前に広がる景色は……どこかの旅館のような場所だった。
向日葵「雪が凄いですわね……」
自分は今廊下の真ん中にいるらしく、外の景色は一面真っ白であった。しんしんと降り積もるその景色には日本の良き冬を感じる……
向日葵「そ、そんなこと言ってる場合じゃありませんわ! ここの所は晴れ続きで、もう今は雪も溶けているはずなのに……」
「おー、おったおった。」
「あら、本当に古谷さんだわ!」
後ろの一室、すーっと開いた扉から近づいてくる浴衣姿の女性が二人。
わかる、この人たちは……
千歳「懐かしいなぁ古谷さん♪」
綾乃「いらっしゃい。部屋に入っちゃって?」
向日葵「す、杉浦先輩と……池田先輩……??」
結衣「そうだよ。驚いた?」
京子「証拠もあるよ? ……じゃーん!」
京子が出したのは免許証。……けれど明らかにおかしい部分がある……
櫻子「あのー、そのー……何歳なんですか??」
京子「歳納京子、23歳ですっ!」
結衣「船見結衣、23歳。」
結衣「それは、ここが23階だからさ。」
櫻子「え……?」
結衣「……あれ? エレベーターガールさんが説明してくれてたと思うんだけど……」
櫻子「あれ……? そんなこと言ってたっけ……」
京子「おおすごい! このカフェ、ラムレーズンあるよ!?」
結衣「大室さんも、何か頼んじゃおうか。」
櫻子「あ、はいっ……///」
向日葵「え、えーっと、つまり……」
綾乃「ここに来るのは初めてなのね。状況の整理をするわ。」
千歳「お茶とお団子きたで~」
向日葵「あ、ありがとうございます。」
綾乃「まず、私は杉浦綾乃。23歳。こっちは千歳。同じく23歳。」
千歳「えへへへ……」
向日葵「は、はあ……」
千歳「エレベーターの中で、ルールの説明とかされへんかった?」
向日葵「あ、ああ、されました! ……人に会って質問をするとかなんとか……」
綾乃「そう、それ! 古谷さんは、私たちに質問をしなければならないの。」
千歳「古谷さんはまだ中学生や……わからないこともいっぱいあるはずなんや。 そういう質問をぶつけてきてもらって構わへんから、有意義な時間にしよう。そういうことや。」
向日葵「質問と言われましても……えーと……」
綾乃「なんでもいいのよ? 例えば……」
千歳「大室さんとのこととかな!」
向日葵「ええっ!?」
「お待たせしました。抹茶ケーキ、ホワイトシフォン、極上ラムレーズンになります。」
京子「うぉーきたぁ……!」
結衣「はい、大室さん。」
櫻子「あっ、ありがとうございます。」
京子「ほぁぁ、うめー///」
結衣「ちょっと京子、ちゃんと大室さんと話しないとなんだぞ?」
京子「うん、大丈夫わかってるよ。」
結衣「さて……質問、思い浮かんだかな?」
櫻子「え~、えぇっと……」
結衣「ちなみに質問しないと帰れないかも……」
櫻子「ええっ!? それは困ります!」
京子「そうだ、今日は何してたの?」
櫻子「あっ、今日は向日葵と買い物に……」
結衣「おっ、それでいいんだよ。」
櫻子「えっ?」
結衣「古谷さんとの関係で、何か悩む事とかあるでしょ?」
櫻子「そ、そうですね……いっぱいあります……」
京子「ふっふっふ、そっから話を拡げていこうか。」
向日葵「じゃあ、ついさっきのことなんですけど……」
千歳「うんうん。」
向日葵「今日は櫻子と一緒にショッピングに来てて、何かプレゼントでもしてあげたいなーって思ってたんですけど……こういう時は何がいいんでしょうか……?」
綾乃「あープレゼントねぇ……まあちゃんと頑張って選べば基本はどんなものでもいいんだけど……」
千歳「やっぱり、よく使うものとかがええんとちゃう?」
向日葵「よく使うもの……?」
向日葵「?」
綾乃「このピアス……これは千歳が私の誕生日にプレゼントしてくれたの。」
千歳「あはっ……ちょっと恥ずかしいわぁ」
綾乃の耳には、控えめではあるがその存在を優しく強調する小さなピアスがつけられていた。
向日葵「杉浦先輩、綺麗です……」
綾乃「そう? ふふ、ありがとね。」
向日葵「な、なるほど。」
櫻子がいつでも身につけられるようなもので、貰って嬉しいもので、櫻子に気に入ってもらえそうなものは……
向日葵「ヘアピン……とかどうでしょう?」
綾乃「そうね。 私も良いと思うわ!」
千歳「よかったなぁ。見つかったやん! ……こんな感じで質問していけばええんよ?」
向日葵「な、なるほど……! ありがとうございます!」
綾乃「じゃあ、二つ目行ってみましょうか。」
櫻子「その……向日葵はいつも凄い私にいろいろしてくれるんです。 遊ぶときはいつも一緒だし、勉強もみてもらってるし、お菓子を作ってくれたりとか……」
櫻子「でも、私は……向日葵に何もしてあげられてないような気がするんです……。何をするにも向日葵の方が凄くて、上手で……なんか申し訳なくなってくるぐらいで……」
結衣「……なるほどねぇ。」
京子「…………」
結衣「さて、ここにいる京子さんが、きっと大室さんの今の気持ちを一番わかってくれていると思いますので、お話を聞いてみましょうか。」
京子「ふふふ、照れるねぇ」
結衣「褒めてないけどね。」
京子「中学生の頃は、よく結衣の家に遊びに行って、泊まって……平日にだよ? ちょっと流石に泊まりすぎてたような気がしなくもないかな。」
結衣「まあ中学生の頃っていうか、それ以降もあんまり変わらなかったけどね。」
京子「あはははは……まあそっか」
櫻子「へえ……」
京子「こほん……話を戻すと、私はとても結衣に迷惑をかけまくっていたのです。」
京子「私も流石に思ったね。 これは悪いなー!ってさ。」
京子「一回、結衣に思ってることを全部打ち明けたこともあった。今までごめん!とかね。」
京子「そこで結衣は、私にこう言ってくれた。」
「別に迷惑だなんて思ったこと、一度もないよ。むしろ……いつも来てくれて嬉しいんだからさ。」
櫻子「えっ……?」
結衣「私は本当のことを言っただけだよ。京子が来ない日は私もつまんないって思ってたし、毎日でも来て欲しかったんだ。」
京子「だから私は、私にできることを少しずつやっていくようにしたんだ。家事とかを、結衣にならってなるべく手伝うようにしたり……」
結衣「そして今では……」
京子「えへへへへ……///」
櫻子「??」
櫻子「え……ええー!! 凄い!!」
京子「中学の頃からズルズル続けてるって言えば聞こえは悪いけど……私はちゃんと結衣と一緒にいれるようになりたかったんだ。」
櫻子「す、凄い……!! そういうのもアリなんだぁ……!」
京子「それと一緒なんじゃないかな。」
結衣「古谷さんが、大室さんのことを悪い風に思うなんてことはないと思うよ。これはいつもの二人を見てれば誰でもわかる。」
櫻子「そ、そうですかね……」
京子「だから、たまには自分から何かしてあげられることを探してみればいいんじゃない?」
櫻子「あっ……私、今日向日葵にプレゼント渡す予定だったんです!」
京子「おお! いいじゃん!」
振り返ると、さっきまでなかったはずの場所にエレベーターがあった。
櫻子「あっ……ありがとうござました!」
京子「へへへ……そっちの私たちにもよろしくね~」
結衣「あ……大事なことを聞き忘れてた。」
櫻子「??」
結衣「古谷さんのこと、好き?」
櫻子「!!」
そんなこと、人前で言ったことない。
でも……これは夢だから。
櫻子「はい……大好きです。」
向日葵「これもさっきのことなんですけど……今日は一緒に買い物に来ていて、櫻子が急に一人でどこかへ行ってしまったんです。迷子にならないといいけど……私、櫻子が一人で行きたい場所っていうのがわからなくて……」
綾乃「ん、ん~ちょっと難しいわね……」
千歳「一人で行きたい場所……」
向日葵「それに、私に隠し事をしてるような感じで……」
千歳(!)
千歳「綾乃ちゃん……」ゴニョゴニョ
綾乃「あっ あ~ なるほど……」
向日葵「えっ! 本当ですか!?」
綾乃「でも、それがどこかはまだ言えないかな。」
千歳「心配せんでもええ。大室さんは必ず戻ってくると思うんよ?」
向日葵「そ、そうですかね……」
綾乃「ふふ……二人はいつも一緒だから、少しでも離れると心配になっちゃうのね。」
向日葵「う……///」
千歳「さて……こんなもんかなぁ?」
綾乃「そうね。たぶんまた次の階に行かなきゃいけないと思うわ。」
千歳「ええんよええんよ。これはそういう時間なんやから。」
綾乃「それより……大室さんのこと、しっかりね。大室さんが一番頼れるのは古谷さんなんだから。」
向日葵「はい……!」
チーン
向日葵「あっ……」
綾乃「じゃあね、古谷さん!」
千歳「そっちのウチらにもよろしくな~?」
向日葵「はいっ……ありがとうございました!」
EG「おかえりなさい。」
櫻子「あ、あー……なんかちょっとずつわかってきたような気がします。」
EG「それはよかった。」
~
向日葵「この夢は……どれくらいあるんですの?」
少女1「そんなにないかも。」
少女2「でも少しあるかも。」
向日葵「はぁ……」
『さて、お次は』
チーン
<18F>
『いってらっしゃい』
櫻子「ここは……」
櫻子「公園だ!」
いつしか来たことがあるような気がする。確かあのときは……
???「だーれだっ」がばっ
櫻子「うわっ!?」
突然後ろから目を覆われた……その手はあったかくて……女の人の手のようで……
???「あははっ、櫻子ちゃん!」ぱっ
櫻子「あっ……」
そこにあったのは見知った顔。制服を着ているあたり学生と見ていいだろう。というか、なんといっても特徴的なそのお団子ヘアーは……
櫻子「あ、あかりちゃん!?」
あかり「そうだよっ♪」
向日葵「えーと……ここは??」
あれ、ここ来たことある……って、
向日葵「ごらく部の……いや、茶道部の茶室……」
???「あっ、きたかな?」
ガラッ
向日葵「あっ……!」
扉を開いたのは……まだその面影を大きく残した友人。
向日葵「よ、吉川さん!?」
吉川「こっち、入って入って♪」
櫻子「ほぁーほんとにあかりちゃんだ……!」
あかり「えへへ……また会えて嬉しいよぉ
。」
櫻子「…………」
櫻子「また、って……もう高校生になった私はあかりちゃんと会ってないの??」
あかり「あっ、そ、そういうことじゃないよっ? ちゃんと今でも櫻子ちゃんと会ったりはしてるの。 中学生のときの櫻子ちゃんにまた会えて、ってことだよぉ。」
櫻子「あっ……なんだ、よかったあ。」
あかり「うん……お友達とはなればなれになっちゃうのは嫌だもんねぇ。」
櫻子「うん………」
櫻子「んー、ちょっとだけ。」
あかり「じゃあなんか買ってくるよぉ♪」
櫻子「あ、私もいくー」
自販機の前で小銭を確かめるあかり。……そうだ、思い出した。
櫻子「ここ、学校の裏の公園だっけ。」
あかり「そうそう。櫻子ちゃんと向日葵ちゃん、一回ここで迷子になってたよねぇ。」
櫻子「わー恥ずかしい……ん?」
櫻子「というか、六年前のことでしょ? よく覚えてるね。」
あかり「あ……そのあたりのことは、ちょっとノーコメントなんだ。 その……これは夢だから、私もちゃんと覚えてるっていうか。」
櫻子「へ、へぇ……」
なにか聞いてはいけない事情があるのだろうか。
あかり「はい、 コーンスープ♪」
櫻子「わーいありがとー♪」
あかり「じゃ、ここに座って?」
ベンチの上に座る。まだ記憶に新しい光景。
……ここは向日葵と一緒に座った場所だ。
あかり「はい、質問たーいむ♪ 櫻子ちゃん、質問をどうぞ?」
櫻子「あーそっか、考えてなかった。えーっと……」
ちなつ「向日葵ちゃん久しぶりだねー♪」
向日葵「えっ……久しぶりって、今の吉川さんと私は連絡とか取り合ってないんですの??」
ちなつ「んーん。ちゃんと取ってるよ? 中学生の頃の向日葵ちゃんに会うのが久しぶり、ってこと。」
向日葵「あっ……よかった。」
ちなつ「あははは……」
向日葵「えっと……吉川さんは18歳なんですの?」
ちなつ「そ。 ここは18階だから。」
向日葵「その……とても綺麗です」
ちなつ「ふふ、ありがと♪ ちょっと待っててね?」
……そういえばごらく部にいるのも、最初は茶道部に入ろうとしてたからだとかって話だったっけ。
ちなつ「………」カッカッカッカッ
向日葵(す、すごい……!)
こっちのちなつ……中学生のちなつを見ているときから思っていたことだが、ちなつはかわいい。
茶を点てる姿は真剣そのものだが、どこかその辺りのモデルと比べてもちなつの方が断然かわいいだろう。
18歳なったら、私はどうなるのだろうか……
ちなつ「はい。」
向日葵「あっ……ありがとうございます。」
抹茶を飲むのは初めてだ。でも既に香りから美味しそうである。
ちなつ「えへへ、お粗末さまです。」
向日葵「すごい……」
自分も少し茶道に興味が出てきた……ここまでされて圧倒されてしまった。今のちなつはとてもかっこよく見える。
向日葵「ところでここってうちの中学ですよね……どうやって入ったんですの?」
ちなつ「あはは、細かいことは気にしないで? ここは夢の世界だからさ。」
向日葵「はぁ……なるほど。」
ちなつ「はい、じゃあ質問をどうぞ。」
向日葵「あっ、えーと……」
櫻子「私、そっちの私って今何をしてるの??」
あかり「あーっ……そういうのは言えない決まりなの。未来が大きく変わっちゃうから。」
櫻子「そ、そうなんだ……」
櫻子「じゃあ……あのね、私…これからもずっと一緒にいたい友達がいるんだけど……」
あかり「うふふ、そんな遠回しな言い方しなくてもいいよぉ。 向日葵ちゃんでしょ?」
櫻子「あっ……///」
あかり「大丈夫、恥ずかしがらないで? ここは櫻子ちゃんの夢の中なんだから。」
櫻子「う、うん……。」
櫻子「受験とかさ……私、正直向日葵と一緒のところに行ける気がしない……」
あかり「!」
櫻子「それでも、離れたくはないの……向日葵がいなくなったら私、つまんなすぎて爆発しちゃうよ。……どうすればいいのかなぁ」
あかり「ダメだよ、やる前から諦めちゃ!」
櫻子「えっ……」ビクッ
櫻子「そっ、そうなの?」
あかり「だって、向日葵ちゃんと一緒にいたいんでしょ? その気持ちがあれば頑張れるはずでしょ?」
櫻子「うん……」
あかり「……簡単に諦められるなんて、向日葵ちゃんのことを軽く思ってるってことだよ。」
櫻子「そ、そんな!」
あかり「……いいよ。じゃあ、ルール違反しちゃう。櫻子ちゃん、向日葵ちゃんと別の高校行くから。」
櫻子「えっ……えええええっ!!?」
櫻子「い、いや……そんなの……! 嫌だ!」
あかり「……でも言っておくけど、未来は変えられるからね? 今から櫻子ちゃんが頑張れば、向日葵ちゃんと一緒の学校いけるよ!」
櫻子「…………」
あかり「ごっ、ごめんね?? 強く言っちゃったけど……そっちのあかりも、もちろん向日葵ちゃんも、櫻子ちゃんのお勉強手伝うから!」
櫻子「そ、そうなんだ……」
あかり「は、はい! この話題はここでおしまい! 次の質問をどうぞ?」ぱんっ
ちなつ「なんでもいいんだよ?」
向日葵「あっ……///」かあああっ
顔を覗き込まれるとドキドキしてしまう。
向日葵「あ、あの……」
ちなつ「ん?」
向日葵「どうやったら綺麗になりますか!?」
ちなつ「えっ?」
向日葵「私、まだまだオシャレとかに疎くて……吉川さんみたいに可愛くなりたいんです!」
ちなつ「え、えーっと……向日葵ちゃんも充分可愛いと思うんだけど。」アハハ
向日葵「そんなことないですわ……今の吉川さんはとても可愛いです。私こんな可愛い人初めて見ました。」
ちなつ「あ、ありがとう……///」
向日葵「えっ……?///」
ちなつ「だって凄いスタイルいいじゃん……大人っぽいしさ。」
向日葵「そ、そんなこと……/// 私なんて地味ですし……」
ちなつ「これは櫻子ちゃんの代わりに応えるけど、向日葵ちゃんは今のままで凄い可愛いから、あんまり大きく変わろうとしないで、って言いたいかな。」
向日葵「えっ……??」
ちなつ「まあ、そっちと今じゃやっぱりオシャレの違いとか流行の違いとかあるけど……向日葵ちゃんがそういうのに動かされて染まっちゃうの、嫌だよ。」
ちなつ「向日葵ちゃんの良さを活かす、っていうか、そういうのを意識してもらいたいかな。」
向日葵「そっ……それは遠慮します……なんとしてでも阻止したいですわ。」
ちなつ「うん、それと同じかな。流石にそこまではいかないけど、向日葵ちゃんが変わって欲しくないって思ってる人もいるってこと。櫻子ちゃんは特にね。」
向日葵「わかりました……気をつけますわ。」
ちなつ「大丈夫だよ♪ 向日葵ちゃん、すっごく可愛くなるから。」
向日葵「あっ、ありがとうございます……///」
ちなつ「自分のことを可愛い!って思うことも大事なんだよ? 自分は可愛くないって思ってると、いつまでたっても可愛くなんてなれっこないもの。」
向日葵「そうですわね。 ……ちょっと恥ずかしいですけれど、やってみますわ。」ウフフ
櫻子「私、あかりちゃんみたいに、周りのことに気を配れる人になりたいかな。」
あかり「えっ……///」
櫻子「あかりちゃんみたいな優しさ、っていうか……もっと周りから頼られる人になりたいの。」
あかり「そっ、そんな……あかり頼られることなんて全然ないよぉ?」
櫻子「そんなことないよ! あかりちゃんと一緒にいるだけで安心するもん!」
あかり「ありがとう……あかりもみんなと一緒にいれていつも嬉しかったよぉ。」
櫻子「…………」
櫻子「えっ?」
あかり「目をつむってね?」
「櫻子ちゃんが、素直になれるおまじない。」
あかりが手を取る。……温かい。
「大室櫻子ちゃんは、とっても優しい子です。」
「古谷向日葵ちゃんの、一番のお友達です。」
「いつも周りを明るくしてくれて、一緒にいるだけで元気をもらえます。」
「がんばりやさんで、一生懸命になれる子です。」
「向日葵ちゃんのことが大好きです。」
櫻子「っ……///」
あかり「静かに。」
「ふたりはこれからいろいろな壁に出会います。」
「ふたりはときどきケンカをします。」
「それでも、ふたりはいつも一緒にいたいと思い合っています。」
「ひとりで乗り越えられない壁は、ふたりなら乗り越えられます。」
「ふたりが離れることはないでしょう。」
「ふたりは、いつまでも一緒です……。」
櫻子「…………」
閉じた目蓋の裏には、向日葵の笑顔が思い浮かんでいた。
向日葵「あ、あの…………」タジタジ
ちなつ「ん? なーに?」
向日葵「っ///」
向日葵「確認なんですけど……これって夢なんですよね?」
ちなつ「……うん。そうだけど?」
向日葵「わ、私、今日はぶっちゃけてしまいます!」バッ
ちなつ「お、おおー! ぶっちゃけちゃえー!」
向日葵「女の子同士の恋愛とかって、どう思いますか!?」
ちなつ「ほいきたぁ!」
ちなつ「うんうん! わかるわかる!」
向日葵「あっ……わかって頂けるんですか!?」
ちなつ「そりゃそうだよ! 私だって同じ悩みを抱えまくったもん!」
向日葵「で、その……どうなんでしょうか……普通の人からしたら、気持ち悪いとか思われちゃうんでしょうか……」
ちなつ「んー……そのあたりはやっぱり難しいよねぇ。」
向日葵「先手必勝……?」
ちなつ「向日葵ちゃんって、小さい頃からずーーっと櫻子ちゃんと一緒なんでしょ?」
向日葵「はい、まあ……」
ちなつ「それなら簡単だよ! 男がよりつく前に向日葵ちゃんが猛アタックするしかない!」
向日葵「な、なるほど!」
ちなつ「女子校だから、そういうのもアリなんだ!って思わせることは以外と難しくないはずだよ。迷ってないで、早めに想いを伝えちゃえ!」
向日葵「それで気持ち悪いって思われてしまったら……もう一生元には戻らなくなってしまうかもしれない……」
ちなつ「うーん……」(この二人はその点大丈夫だと思うけどね……)
ちなつ「櫻子ちゃんって、向日葵ちゃんのことが嫌いになることはまず無いと思うよ。言い切ってもいい。」
向日葵「そ、そうなんですの??」
ちなつ「まあその辺は、自分の胸に聞いてみるのが一番なんじゃないかな。」
「櫻子ちゃんのことを一番知ってるのは、向日葵ちゃんなんだからさ。」
向日葵「!」
向日葵「わっ、わかりました……////」
「…………ちゃん、櫻子ちゃん……」
櫻子「はっ!」
あかり「あ、目が覚めた?」
櫻子「あっ、ご、ごめん! なんかぼーっとしちゃって……///」
あかり「ふふ、いいのいいの。それより、もうそろそろ時間かな。」
櫻子「そ、そっか。」
チーン
あかり「ほら、エレベーターきたよ?」
後ろにはいつのまにか、この場に似つかわしくないあの古めかしいエレベーターがあった。
あかり「ふふ……また会えるかな?」
櫻子「また……会いたいね。」
あかり「ありがとう。そっちの私にもよろしくね?」
あかり「ああっ、待って!」
櫻子「??」
あかり「言い忘れてたっ。あのね、櫻子ちゃんが向日葵ちゃんと別の高校行っちゃうって話、あれウソなの!」
櫻子「えっ……」
あかり「二人は高校行っても一緒だから!!」ニコッ
櫻子「ほっ……ほんとにー!?」
あかり「うん! でもちゃんとお勉強頑張らないと、本当に別々になっちゃうから、頑張ってね!!」
櫻子「うん……ありがとうっ!!」ぱあっ
チーン
ちなつ「あ、来たね。それじゃ、今日はここまでかな。」
向日葵「あっ……ありがとうございました……いろいろお話聞いてもらっちゃって。お抹茶もおいしかったです。」
ちなつ「いいのいいの。ここは夢だから。」
向日葵「……また、会えますか??」
ちなつ「ふふ……それはわからないよ。もしかしたら、今度は私がそっちにいくかもね。」
向日葵「私……吉川さんとお友達になれて良かったです。これからもよろしくお願いします。」ニコッ
ちなつ「!」(わ、わお……///)
ちなつ「よ、よろしく! そっちの私にも言ってあげてね♪」
向日葵「はい。それでは。」
ちなつ(櫻子ちゃんにその笑顔が見せられたら一発なのにね……まあいつかできるか。)
EG『はい……はい、了解しました。』
櫻子「?」
EG「あ、戻ってきましたね。今回はここまでです。」
櫻子「えっ!?」
~
少女1「連絡がありまして。もう元の世界に戻ってもらうことになりました。」
少女2「夢からは覚めなければなりません。」
向日葵「そんな……」
EG「それでは、ここまでの夢の内容を振り返ってみてください。」
EG「あなたはこれから先の人生のヒントをいっぱいもらえたはずです。」
~
少女1「忘れないように、復習です。」
少女2「まだ覚えてる?」
向日葵「えーっと最初の質問が……」
~
『別に迷惑だなんて思ったこと、一度もないよ。むしろ……いつも来てくれて嬉しいんだからさ。』
櫻子(向日葵は私にとても良くしてくれるけど……私はそれに応えられるようにできることからやっていくんだ。家事も炊事も、向日葵より上手になれるかな?)
『古谷さんが、大室さんのことを悪い風に思うなんてことはないと思うよ。これはいつもの二人を見てれば誰でもわかる。』
櫻子(船見先輩の言葉……すごい嬉しかった。)
櫻子(歳納先輩も船見先輩ももう働いてて、立派に社会人として同棲してるんだっけ……私と向日葵も将来あんな風になりたいかなぁ……)
EG「顔が赤いけど大丈夫ですか。」
櫻子「あっ!だ、大丈夫です……///」
『やっぱり、よく使うものとかがええんとちゃう?』
向日葵(そう、プレゼント! この後プレゼントを買わなきゃいけないんでしたわ。)
向日葵(櫻子に似合う良いピンが見つかるといいですわね……)
『……古谷さん、たぶん大室さんの行きたいって言ってる所はだいたいわかったわ。』
向日葵(櫻子が行きたい場所……? やっぱりまだ思い浮かびませんわ。おもちゃ売り場とかしか思いつかないんですけど、流石にそれはないですわよね……)
『心配せんでもええ。大室さんは必ず戻ってくると思うんよ?』
向日葵(でも先輩がそういってくれるなら、安心ですわね。)
『……いいよ、じゃあ、ルール違反しちゃう。櫻子ちゃん、向日葵ちゃんと別の高校行くから。』
櫻子(あのときのあかりちゃん……少し怖かった。あんな表情のあかりちゃん見たことなかったもん。)
櫻子(でもそれは、私が弱気になってたからなんだ。あかりちゃんは、18歳になってそういう厳しさも身につけたってことなのかな。)
櫻子(最後に、あれは嘘だっていってくれた。でも、油断したら本当に叶わないかもしれない。……でも私は、これからも向日葵と一緒にいたいから。)
櫻子「今日は帰ったら、宿題やってみようかな。」
EG「宿題は毎日やりましょう。」
櫻子「す、すみません……」
~
『私、あかりちゃんみたいに、周りのことに気を配れる人になりたいかな。』
櫻子(あれは本心だよ? あかりちゃん。)
櫻子(私にも、その優しさが身につくかな。)
『大室櫻子ちゃんは、とっても優しい子です。』
『ふたりは、いつまでも一緒です……。』
櫻子(心がふわふわした。なぜか、ちょっと泣いちゃいそうだった。)
櫻子(女神様というか……天使? みたいな感じだった。胸の奥から、あったまってく感じ。)
櫻子(まるで魔法。)
櫻子(私と向日葵は、これからもいっぱいケンカしちゃうかもしれない。でもその度に、あかりちゃんの言葉を思い出せば、仲直りできる気がするんだ。)
櫻子(優しい言葉……忘れない。)
『これは櫻子ちゃんの代わりに応えるけど、向日葵ちゃんは今のままで凄い可愛いから、あんまり大きく変わろうとしないで、って言いたいかな。』
向日葵(18歳になった吉川さんは本当に綺麗で。)
向日葵(お茶を点てる姿には圧倒された。)
向日葵(私もそんな可愛さが欲しい。美しさが欲しい。)
向日葵(……櫻子の隣で、綺麗に笑っていたい。)
向日葵(櫻子は……女性同士の恋愛をどう思っているのでしょう……)
向日葵(……いえ、どう思ってようと関係ない。)
向日葵(私が櫻子に新しい世界を見せてあげますわ!)グッ
向日葵(でも先手って……いつやれば? ま、まさかこの後すぐにやったほうがいいとか……///)
少女1「真っ赤ですね。」
少女2「何考えてるの?」
向日葵「わひゃっ!? な、なんでもありませんのよ……??///」
~
『櫻子ちゃんって、向日葵ちゃんのことが嫌いになることはまず無いと思うよ。言い切ってもいい。』
向日葵(吉川さんが言ってくれた言葉、忘れませんわ。)
向日葵(そこまで言ってもらえて、私も勇気が出ましたもの。)
『櫻子ちゃんのことを一番知ってるのは、向日葵ちゃんだからさ。』
向日葵(櫻子を一番良く知っているのは、私……)
向日葵(それでも私は、私の知らない櫻子をいつまでも探していたいですわ。)
向日葵(櫻子の……全部を知りたい。)
向日葵(元に戻ったら、もっと吉川さんともいろいろお話してみたいですわね。)
向日葵(いろいろ……そっちの方も詳しいみたいですし……///)
少女1「さてと。」
少女2「そろそろですかね。」
EG「夢は終わりです。これから元の世界に戻ります。」
櫻子「あ、終わり……」
EG「夢とは覚めるものです。そしてこの夢は特に……」
~
少女1「本来の世界で役にたてていただくための夢ですから。」
少女2「ここからが本番なのです。」
向日葵「なるほど……」
~
EG「今後に役立ちそうですか。」
櫻子「はい、まあ……」
EG「それはなにより。」
EG「一階でございます。」
開いたドアの先は、ちゃんとした元の世界だった。
いかなければいけない。戻らなければならない。
~
向日葵「また………」
少女1「?」
向日葵「また、ここに戻ってくることはできないんでしょうか……?」
少女2「気に入っちゃった?」
櫻子「はい、もっといろんな人とお話してみたいです!」
EG「……何度もいいますが、これは夢です。見たいと思って見れるものでもなければ、唐突に見るときもあるのです。」
櫻子「…………」
櫻子「わかり……ました……。ありがとう。」
とぼとぼ
「……ま、頑張んなよ?」ウィーン
櫻子「!!」
振り返ると、そこにあるのは普通にこのビルに最初からあるエレベーター。
けれど、扉が閉まるときに、エレベーターガールの人と目がしっかり合ったような気がした。
そして、あの声。
櫻子「ね、ねーちゃん……!?」
少女1「さあさあ」
少女2「元の世界につきました。」
向日葵「えっと……今日はありがとうございました。」
少女1「礼など入りません。」
少女2「これからあなたに頑張ってもらうためですから。」
向日葵「はあ……。それでは。」
とぼとぼ
「……ふう、あー疲れたし」
「お疲れさまなの。帰って紅茶淹れてあげるの。」
向日葵「えっ!?」
聞き覚えのある声に振り返る。閉まる扉の向こう、見えたのは……
向日葵「は、花子ちゃん、と……楓!?」
櫻子「え、えーっと……」
携帯電話を開いて時間を見る。……向日葵と別れてから全然たっていない。
『ご安心を。お時間は取らせません。このエレベーターに乗ったときから、あなたの居た本来の世界の時間は停止しております。』
櫻子「ほ、本当だったんだ……まあこのくらい普通に思えてきちゃったけど。」
この短い間に、確かに色々なことがおこった。未来の人と会った。よくわからない場所に行った。
時間が止まるくらい、変だとは思わなくなってしまった。
櫻子「にしてもさっきの……絶対ねーちゃんだよねぇ……??」
乗っている最中は気づかなかった。格好がそもそもおかしいし……顔が上手く確認できなかったのが一番の理由だが。
声も違ったような気がした。喋り方も少しおかしかったような……
櫻子「…………」
目的のフロアはもっと上だ。……またこのエレベーターに乗らないといけないのだが……
櫻子「…………」ぽちっ
ウィーン
櫻子「あっ……」
開いた先は、さっきとは全然違う……どう見ても普通のエレベーターだった。大量の階層表示もなければ、エレベーターガールの姿もない。
櫻子「………ま、いっか。」
密かに期待はしていたが、今はカチューシャだ。
向日葵「まだこんな時間……」
向日葵「そう、櫻子を探してたんですわ!」
向日葵「とりあえずこの階にはいなそうでしたわね……上がってみましょう。」
――――――
櫻子「んーと……えーっと……」
櫻子「どれが似合うかなぁ……いっぱいありすぎて困る……」
櫻子「まあ時間はあるし、焦らないようにしなきゃ。絶対良いのを見つけてあげるんだから。」
櫻子「とりあえず、今付けてるやつと似たようなのじゃダメだよね。少し変えて……」
櫻子「!!」
櫻子(やっ、やば! なんでここに向日葵がいんの!?)
櫻子(……探してるとこが見つかっちゃったらサプライズにならない……)
櫻子「か、隠れなきゃっ」
~
向日葵「あら……?」
櫻子(何やってんだ……??)
向日葵(ヘアピン……)
向日葵(そう、今日のプレゼントをヘアピンにするって……さっき杉浦先輩達と話してたんですわ。)
向日葵「ちょうどいいですわね。選んで行きましょうか。
向日葵「あ、ええ。ヘアピンを……」
店員「ヘアピンですと……ご自分でお使いになられますか?」
向日葵「いえ。プレゼントにしようと思いまして……何か似合うものはないかと。」
店員「そうしますと……相手の方の特徴とかはどんな感じですかね?」
向日葵「そうですね……前髪はぱっつんに近い感じで……髪は肩に乗るくらいで、こう、この辺りからウェーブが……」
櫻子(なんか選んでるな……普通に買い物してるだけか)
櫻子「何を買うんだろ? こっからじゃよく見えないな……」
向日葵「ありがとうございました。おかげさまで良いピンが見つかりましたわ♪」
店員「いえいえ。きっと気に入ってもらえると思いますよ。またお越し下さい。」
櫻子「お、やっと行ったか……早いとこカチューシャ探さなくっちゃっ」
櫻子「えーと、んー……」
店員「何かお探しですか?」
櫻子「わっ!? えっ、いや、あの……」
店員「カチューシャですか? ご自分でお使いになられます?」
店員(プレゼント……って、あ。)
店員(ぱっつんに近くて、肩に乗る髪で、ウェーブで……)
店員「あの、失礼ですが先ほどここにいらした方のお知り合いですか?」
櫻子「えっ!? え、ええまぁ……あはは……」
店員「そうでしたか。それで……プレゼントの相手の方というのは……?」
櫻子「……さ、さっ……」
櫻子「さっきここにいた子です……///」
店員「………うふふ♪ なるほど。それでしたら……この辺りに……」
櫻子(ちょ、超恥ずかしい……!!)
店員「これなんていかがでしょう?」
櫻子「……あ、いいかも……」
櫻子「よし、これにします! ラッピングお願いできますか?」
店員「はい♪ 少々お待ちください……」
櫻子(よかった……結構良いのが見つかったかも。)
櫻子「あ、あの……さっきここにいた子、何を買ってったんですか?」
店員「………えーっと……それは、ちょっと私の口からは何とも……」
櫻子「??」
店員「……はい、できました。頑張って下さいね♪」
櫻子「あっ、はい。ありがとうございました!」
櫻子「あ、いた! おーい向日葵ー!」
向日葵「え? あっ……櫻子。」
「心配せんでもええ。大室さんは必ず戻ってくると思うんよ?」
向日葵(ほんとに……戻ってきた。)
向日葵(でも、なんか久しぶりに会ったような感じ。そんなに時間としては経っていませんのに。)
櫻子「ごめんごめん。」
向日葵「……待ちましたわよ。どこに行ってたんですの?」
櫻子「え? あー、いや、ちょっといろいろ見て来ただけだよ。」(かなり寄り道したけど……時間は経ってないんだよね。)
向日葵「まったく……ま、私もいろいろ落ち着いて見れましたし、いいですけどね。」
櫻子「あ、この服かわいい!」
向日葵(…………ふふ。)
櫻子「わっ、エプロンとかもあるんだ……おっしゃれー」
向日葵「これは可愛いですわね……もしかしたら櫻子にも似合うんじゃなくて?」
櫻子「もしかしたらってどういうことだよ!」
櫻子(でも、エプロンか……)
「京子は今、私と同棲してるんだ。二人とも働いてるから、生活費とかの心配はもう無いしね。」
櫻子(先輩たちは……同棲してるって言ってた。すごいよ……そんなのできたら……どれだけ毎日楽しいかな。)
櫻子(もっと……料理とか上手くなりたい。)
向日葵「ちょ……櫻子そのエプロン欲しいんですの??」
櫻子「えっ!? いや、いらないよ……どうせ使わないし……料理なんてできないし……」
向日葵「そうじゃなくて、値段が……!」
向日葵「なんかこういうのって無駄に高いものが多いですわよね……」
櫻子「こんなの買う人いるのかなぁ……」
向日葵「……ま、エプロンが欲しいんだったら私が作ってあげますわよ。意外と簡単ですし。」
櫻子「ほんと?」
向日葵「え? ほんとにエプロン欲しいんですの?」
櫻子「っ……」
櫻子(…………なんでだろう。今、向日葵が作ってくれたエプロンだったら、毎日でも料理の練習ができそうな気がした。)
櫻子「…………まあ、欲しいかな。持ってないし……」
向日葵「…………くすっ。」
櫻子「なっ、なんだよ……///」
向日葵「今度、作ってきますわ。」
櫻子「うん……ありがとう。」
ぷしゅー
櫻子「ふーっ、セーフ!」
向日葵「なんとか電車間に合いましたわね……」
櫻子「これ逃すと40分待ちだからね……まあ田舎なら普通だけどさ。」
向日葵「えーと……夕飯にも間に合いますわね。」
櫻子(今日はすごいいろいろあったなぁ……結局あのエレベーターはなんだったんだろ……)
23歳の先輩たち。大人びた先輩。
ホワイトシフォンの味。
櫻子(人前であんなに向日葵のこと話したことないよ……)
櫻子(向日葵には秘密にしたいけど……いつか、話せるときが来たら、聞かせてあげたいな。今日の話。)
櫻子(あかりちゃんにも、18歳のあかりちゃんを聞かせてあげたい。)
櫻子(ふふふ……っ)
向日葵(……何ニヤニヤしてるのかしら、櫻子。)
櫻子「あっ」
向日葵「? どうしましたの?」
櫻子「あ、いや、なんでも。」
櫻子(プレゼント忘れてた!! どうしよう、いつ渡そう……)
櫻子(だ、大丈夫。まだ家まではちょっとある。……別れる時にでも渡せば大丈夫。)
ぷしゅー
櫻子「今日はいろいろ見れたねー」
向日葵「ええ……ねぇ櫻子。」
櫻子「なに?」
向日葵「……これ。」ごそごそ
櫻子「!!!」
向日葵「櫻子に……」
櫻子「ま、待って! 言わないで!!」
向日葵「え……??」
櫻子(うそっ!? これじゃ私が後から渡したら……サプライズにならない!!)
櫻子(というか向日葵も同じこと考えてたの!? しかもこれ、たぶんあの時買った奴だよね……なんで気づかなかったんだろ私……)
櫻子「あっ、あー、あの……」
向日葵「??」
櫻子「ずっ、ずるいよ!!」
向日葵「ええっ?」
櫻子「私だって、私の方が先に……っ!」
「でも、私は……向日葵に何もしてあげられてないような気がするんです……。何をするにも向日葵の方が凄くて、上手で……なんか申し訳なくなってくるぐらいで……」
―――
櫻子(私はっ……私が向日葵にできることは全然ないからっ、せめて、このプレゼントくらいはって思ってたのに……!)
櫻子「たまには……私にも何かさせてよ……!」ふるふる
向日葵「ど、どうしたんですの櫻子……?」オロオロ
櫻子「ぅぅっ……う……」
やっちゃった。
なんでだろう。
櫻子を泣かせてしまった。
この子はいつもそう。急に思いつめて、泣いたりすることがある。
理由は話さない。
でもひとつだけわかるのは、原因は自分にあること。
向日葵「櫻子…………」
向日葵「ごめんなさいね。」
何をやってるんだ。自分は。
なんで謝らせてるんだ。
そっちは何も悪くないのに。
私はただ、プレゼントをあげたかったってだけ。
そっちも、同じことを考えてたら、それは快く受け取ってあげるのが一番なのに。
先に渡せなかったってだけで、いらない言葉をかけちゃって。
ずるい? 一体なにがずるいの?
私が先に渡したかったって、そんなのただの自分勝手、わがままじゃん。
何かしてあげたいって気持ちはあるけど……
受け入れることもちゃんとできないのに、何かをしてあげられるわけないよ……
櫻子「ううぅっ……ふっ……っ」ぽろぽろ
向日葵「…………」
向日葵(吉川さんは言ってくれた。櫻子のことを一番よくわかってるのは、私。)
向日葵(私がわからなくても、私の中の無意識は答えを知っているかもしれない。)
向日葵(私は思い通りに動けばいい。)
櫻子「……!?」
向日葵「……何か、いいたいことがあるんでしょう?」
櫻子「…………」
向日葵「私はここにいますから……聞かせてくださいな。」
ああ、
何故この子は、こんなにも優しい。
べつに、なんにもないの。
なんにもないわけないじゃない。ないてるんだから。
よくかんがえたら、なにもなかったの。
そう。
むしろ、ごめん。
なにが?
こんなことさせちゃって。
わたくしがしたくてしているだけだから、べつにかまいませんのよ。
なにもかもがぶきようで、うまくいかないとき。
それでまたあなたにめいわくかけて。
もっともっといやになるのに。
それをいつもたすけてくれるのも、あなたなの。
あなたがいないと、だめなんだね。
櫻子「…………」
向日葵「……落ち着きました?」
櫻子「…………ん。」
櫻子「私も、向日葵に渡すものがあるの。」
向日葵「……そう。」
櫻子「一緒に渡そう?」
向日葵「ええ。」
はい、これ。
いつも、ありがとう。
これからも、よろしくね。
「ふたりはこれからもいろいろな壁に出会います。」
「ふたりはときどきケンカもします。」
「それでも、ふたりはいつも一緒にいたいと思い合っています。」
「ひとりで乗り越えられない壁は、ふたりなら乗り越えられます。」
「ふたりが離れることはないでしょう。」
「ふたりは、いつまでも一緒です……。」
櫻子「よく……似合ってるよ。」
向日葵「ええ……櫻子も。」
~fin~
長時間よくやった!
そして素晴らしい!
乙!
Entry ⇒ 2012.04.16 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
一夏「俺がホモだという風潮」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334459983/
一夏「でもホモじゃないなんてどうやって証明したらいいんだ?」
一夏「>>25に相談してみるか……」
――
―
ラウラ「どうした嫁よ、急に呼び出したりして」
一夏「折り入って相談したいことがあるんだ」
ラウラ「そ、そうか。一夏に頼ってもらえるとは夫して鼻が高いな」
ラウラ「それで、相談とは何のことだ?」
一夏「実はな……」
ラウラ「むう……なかなか難しい相談だな」
ラウラ「>>32をすればいいんじゃないか?」
一夏「なん……だと……?」
ラウラ「嫁はまだホモではないからホモの烙印を押されるのが嫌なのだろう?」
ラウラ「ならば、ホモになってみて実際にどう感じたかを経験するのは悪くないと思うのだ」
一夏「食わず嫌いはいけないってことか……」
一夏「言われてみればそうかもしれないな。参考にするよ」
ラウラ「うむ。またいつでも私を頼ると良いぞ」
――
―
一夏「とは言っても、これで解決ってわけにはいかないよなぁ」
一夏「もう少し意見が欲しいな」
一夏「>>41にも相談してみよう」
――
―
一夏「あ、千冬姉。探してたんだ」
千冬「一夏か。私に用事か?」
一夏「用事っていうか相談事があるんだけど」
千冬「ほう、言ってみろ」
一夏「実は……」
千冬「何かと思ったらそんなことか、下らん」
一夏「俺にとっては大事なことなんだよ!」
千冬(この学園にいて気にする必要があるのか?)
千冬「わかったわかった、答えてやろう。>>49だ」
一夏「……え?」
千冬「わからんのか? いつでも受け入れ態勢を作っておけということだ」
一夏「」
千冬「お前は鈍いの一言では尽くせないほど鈍感だからな、突然襲いかかられることもあるだろう」
千冬「そんな時、心に傷を負わないように身構えておけと言っているんだ」
一夏「で、でもそれホモと何も関係ないんじゃ……」
千冬「馬鹿を言うな。ここをどこだと思っている?」
一夏「IS学園、だけど」
千冬「つまりお前がここにいる間、お前を襲うような不貞の輩は女しかいないということだ」
一夏「!!」
一夏「そうか……ここで誰かに襲われてしまえば、俺のホモ疑惑もなくなるんだな!」
千冬「まあ、お前に万が一そんなことをしでかす奴がいたら」
千冬「この学園にいられなくしてやるがな」
一夏「」
千冬「ではな。あまり下らないことで悩むんじゃないぞ」
――
―
一夏「よく考えればホモ疑惑がなくなってもM疑惑が浮上しそうだなこれ……」
一夏「もっと建設的な意見が欲しい」
一夏「>>59にも聞いてみよう」
trrrrrrrrrrr pi
弾『もしもし、一夏か?』
一夏「突然悪いな。弾に相談したい事があるんだ」
弾『おう、珍しいな。女の悩みじゃねーだろうな?』
一夏「ばーか違うよ、実はな……」
弾『え、お前ホモだったの?』
一夏「違う! 人の話はちゃんと聞けよ!」
弾『冗談だよ、冗談。とはいっても、お前にしてはナイーブな悩みだな』
一夏「まあな。……なぁ、何か良い方法教えてくれよ」
弾『そうだな……>>66』
一夏「」
弾『俺さ、お前が女に対して異常なまでに鈍感な理由がようやくわかったんだよ』
弾『お前ほんとは男にしか興味がなくて、わざとやってるんだろ?』
一夏「」
弾『だったらさ、いっそ俺とくっ付いちまえば平和に――』
pi
一夏「あいつに聞いたのが間違いだった……」
一夏「千冬姉の言う通り、身構えておく必要があるのかもしれない」
一夏「……」
一夏「>>75に相談してみよう」
――――
おっすおっす弓弦です。
最近は桜が咲き始めましたね。
でもまた明日から気温がぐーんとさがるらしいですね。
さてと、仕事ですがいくつか順番に片付けていっています。
仕事あきらかにいれすぎたので反省しよう。
これとか全部片付いたら、またいろいろやらないといけないんですけどね……
今年もすでに超忙しいけど、来年はさらに忙しくなるので、
今年のうちにできるだけ書きだめしておかないといけないけど、
そのためには今年の仕事を早く終わらせないといけないわけで……うーん。
忙しい!
今はただただそんな感じです。
それじゃーまたねー。
――――
一夏「……」
一夏「何の仕事で忙しいんだろう。IS続刊出るのかなぁ」
一夏「ってホモと関係ないな、>>82に相談だ」
あのさぁ…
trrrrrrrrrrr pi
バナージ『……もしもし』
一夏「突然すまない。俺は織斑一夏って言うんだけど」
バナージ『どうして君は俺の番号を』
一夏「そんなことより相談に乗ってくれないか? 他人の意見も聞いてみたいんだ」
バナージ『俺に聞かれてもな……』
一夏「頼むよ、声が似てるよしみでさ」
バナージ『しかたないな。>>88』
一夏「そうなのか? わかったぜ。突然知りもしない相手の相談に乗ってくれてありがとな」
バナージ『別にいいさ。それじゃ切るぞ』
一夏「おう。じゃあな」 pi
一夏「さて、>>94だったな……」
一夏「のほほんさんちょうどいいところに!」
本音「どうしたのー? わたしに何か用事ー?」
一夏「実は相談したい事があって……」
本音「んーー、おりむーも大変なんだねぇ。いいこいいこー」ナデナデ
一夏「難しい問題なのは承知で、頼む! バナージのお墨付きなんだ!」
本音「バーナビー? まあいいやぁ、えっとねー>>105」
胸の無い千冬の完成だな
一夏「はい?」
本音「だからねぇ、おりむーが女の子になればぁ、男の子からアプローチされてもおかしくないでしょー?」
一夏「女装しても中身は男のままだよ!」
本音「んー? でもおりむーなら女の子の服似合うと思うなぁ」
一夏(話が通じてない……!)
一夏「ま、まあ参考にはしてみるよ。ありがとな」
本音「えへへー♪ おりむーが困った時はぁ、いつでも呼んでねー?」
――
―
一夏「これじゃ女装癖を疑われちまう……ホモじゃなくて変態扱いされるんだろうな」
一夏「結構相談に乗ってもらえたし、一旦部屋に戻って整理してみるか」
一夏(本末転倒な気もしなくはないけど、未知の世界に足を踏み入れることも大事……なのか?)
一夏(千冬姉からは尻穴をほぐしておけって言われたっけ)
一夏(解決策にはなってないけど、なんだか凄くためになったな。まさか弾がホモだったとは……)
一夏(弓弦イズルは仕事してくれ。ああ、仕事はしてるんだっけ)
一夏(バナージには悪いことしちまったな、でもおかげでのほほんさんから意見を貰えた)
一夏(にしても女装か、最悪ホモで女装好きって思われるんじゃないか?)
一夏(くそっ、俺はどうしたらいいんだ!) >>116
1、ラウラの意見を取り入れてみる
2、千冬姉の助言を心に刻む
3、のほほんさんに女装を手伝ってもらう
4、自分で意見を出してみる(その場合は>>121)
一夏「うわっ! なんだお前、どこから出てきやがった!」
モッピー「モッピー知ってるよ。一夏がホモって思われてて悩んでること」
一夏「どうしてそれを……」
モッピー「モッピー知ってるよ。一夏はもうモッピーにメロメロだって」
モッピー「モッピーも、一夏のことが大好きだよ」
一夏「モッピー……」
モッピー「モッピー知ってるよ。次に一夏は俺と付き合ってくれって言うって」
一夏「俺と付き合ってくれ! ……はッ!」
モッピー「一夏のことは何でも知ってるよ。モッピーのことも一夏に何でも知ってほしいよ」
一夏「ああ、俺もお前のことを知りたい。これからよろしくなモッピー!」
エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
モッピーエンド 終
一夏「何か悪い夢を見ていた気がする……なんだあの生き物」
一夏「それより誰かに相談してみよう>>147」
安価ならラウラ
一夏「お、いたいた。ラウラー、ちょっと待ってくれー」
ラウラ「嫁の声? む、どうした一夏」
一夏「お前に相談したい事があるんだよ」
ラウラ「私にか。いいぞ、力になろう」
一夏「実はな……」
一夏「そうなんだよ。だから見返してやりたいんだ」
ラウラ(嫁は誰と戦っているんだ?)
ラウラ「ふむ、ならば>>154」
一夏「え?」
ラウラ「何度も言わせるな! だから、私と……ゴニョゴニョ」///
一夏「悪い、はっきり言ってくれ。何だって?」
ラウラ「わ、私と付き合えと言っている!」
一夏「」ポカーン
ラウラ「だから、その……えっと、つまり……そういうことだ」
ラウラ「私としても、一夏と付き合えるなら本望というか……」
ラウラ「一夏のことが……す、好きだから……っ」
ラウラ「そういうことなのだ!」
――シーン..――
一夏「……そっか」
ラウラ「……」
一夏「ごめんな、お前の気持ちに気付いてやれなくて。俺もラウラのこと――」
ラウラ「私のこと……?」
一夏「好きだよ」
エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
ラウラエンド 終
一夏「さすがに何度も夢落ちするのはきついだろ……」
一夏「>>165に相談するか」
鈴「何寝ぼけてんのよ、ほら起きた起きた!」ツネー
一夏「いでで、もう起きてるよ」
鈴「それより人の名前呼んでおいて何よ? 用事でもあるんじゃないの?」
一夏「まあな。ちょっとお前に相談したい事が――」
一夏「ちげーよ! ったく、相談相手間違ったぜ」
鈴「冗談よ冗談、なにムキになってんのよ!」
鈴(昔から唐変木のくせに……)
鈴「それで、ホモと思われたくないんだっけ? じゃあ>>178」
一夏「弾か。たしかに……あれっ、一瞬寒気がしたぞ」
鈴「風邪でも引いたんじゃない、いつまでも寝ぼけてるからよ」
一夏「だから寝ぼけてないって。じゃあ俺弾に電話してみるから」
鈴「はいはい、またあとでねー」ヒラヒラ
――
―
一夏「さて弾に電話しよう」
trr pi
弾『よう、一夏か。どうした?』
一夏(出るの早すぎないか?)
弾『ちょ、ボケる前にそういうこと言うなよ!』
一夏「ボケとか求めてないんだよ、なあ良いアイデアないか?」
弾『まあそう焦るなって……そうだな、>>186でどうだ』
一夏「切るぞ」
弾『まてまてまて、話は最後まで聞けっつの!』
弾『お前のことをどう思ってるのか知らねーけどよ、お前がホモだって言いふらしてる奴がいるんだろ?』
一夏「そういうことになるのか? なんかショックだ……」
弾『だから、そういう奴は現場を押さえようとするだろ、理由はどうあれな』
一夏「……かもな」
弾『だからそいつをおびき寄せて、ホモだなんて言わせないようにとっちめるんだよ』
弾『だろ? キスはするけどな』
一夏「何でだよ! その作戦でいけば振りだけで十分じゃねーか!」
弾『お前とキスすれば、お前とキスした俺の唇を蘭がだな』
一夏「ん? 最後よく聞こえなかった、何だって?」
弾『いや、なんでもねぇ! それよりお前のことホモって言いふらしてる奴に心当たりあるか?』
一夏「心当たりか……」
一夏(>>196、かな?)
弾『なにぃ! 鈴ってあの鈴だろ?』
一夏「ああ。お前に相談する前に鈴に相談したんだけど」
一夏「お前と同じボケしてた……。いや、あれは本気で言ってたのかもしれない」
弾『なんてこった……』
一夏「まだ決まったわけじゃないけどな、今のところ一番怪しいのが鈴ってだけで」
弾『それで、どうする? 他に心当たりがいなければ鈴をおびき寄せてみようぜ』
一夏(他に心当たりは――)
>>203
1、いる〈キャラ名〉
2、いない
弾『シャル?』
一夏「ああ、シャルロット・デュノアっていうんだけど」
一夏「ここだけの話だが、あいつ最初は男としてIS学園にやってきたんだよ」
弾『でも男でIS使えるのってお前だけだろ?』
一夏「そうなんだけど……」
一夏(本当のことは黙ってよう)
一夏「わけあって男として入学させられたんだ。でも結構さまになっててさ。全然気付かなかったぜ」
弾『女だけど男前ってことか?』
一夏「そういうわけじゃないけど、先生達すら誤魔化せるほど男っぽく振るまってたんだ」
弾『あー、たしかにそんなこと普通の奴にはできねーよなぁ』
一夏「今となっては女の子にしか見えないけどな。たまに大胆すぎてよくわからないけど」
弾『ふーん。で、他に心当たりはいるのか?』
一夏(>>214)
1、いる(キャラ名)
2、もういない
弾『ぶはっ!!』
一夏「だってキスさせろとかどう考えてもおかしいだろ!」
弾『それを言われちゃ何も言い返せねーけど、俺とお前の仲だろ?』
一夏「そんな仲になるつもりはねーよ!」
弾『まあそう怒るなよ、それでもう他にはいないんだな?』
一夏(流されちまった……)
一夏(>>221)
1、いる(キャラ名)
2、さすがにもういない
一夏「一番怪しいのはお前だけど」
弾『何でだよ! って言えた口じゃあねーわな』
一夏「自覚してるのかよ! で、さっきの作戦だけど本当にやるのか?」
弾『当たり前だろ。今度どこか人気のないところにでも行く素振りを見せて待ち合わせようぜ』
一夏「気が乗らないな……でもしかたない。どこで待ち合わせするんだ?」
弾『>>228でどうだ?』
弾『そうだ。どうせ大した作戦でもないし、怪しいのがお前の同級生ならおびき寄せやすいだろ?』
一夏「たしかにな。……お前ちゃんと考えてるんだな、ホモなのに」
弾『お前今ホモを馬鹿にしたか? まあいい、善は急げだ。作戦は今夜決行な』
一夏「わかった。また夜にかけ直すよ」
弾『おう、じゃあな』 pi
一夏「今夜か……」
一夏「ラウラに初めてを奪われておいて良かったのかもしれないな……」
一夏(みんなの前でさりげなく話題にするか。鈴もシャルもいるし)ソワソワ
シャル「? どうしたの一夏、何か落ち着きがないね」
セシリア「お腹でも痛いのですか?」
鈴「ヘンなものでも食べてきたんじゃないのー?」
ラウラ「そうなのか?」
モッピー「モッピー知ってるよ。一夏は――」
一夏「いや、ちょっとな。きょ、今日は弾と遊びに行く用事ができて」
一夏(自然を装え、自然を……!)
一夏「IS学園の前で待ち合わせしてることになっててさ。男友達と遊ぶのって久し振りだから、つい」
シャル「あー、抜け駆けはずるいよ! 僕も一夏と2人っきりで遊びに行きたいな」
鈴「勝手に話進めないでよ! ……ねぇ、弾に会うならあたしもついてっいっちゃだめ?」
ラウラ「貴様も勝手に話を進めるな! こいつがついてくなら私も行くぞ」
一夏「きょ、今日は男同士水入らずな気分なんだ! 悪いな鈴」
鈴「えー? ま、まあ一夏がそういうんなら仕方ないわね……」
モッピー「モッピー知ってるよ。一夏は弾と――」
一夏「そういうわけだからさ! あーもう夜の7時が待ち遠しいぜ!」
一夏(こんなとこか……?)
弾「待たせたな一夏」
一夏「ああ。こんなに嬉しくない再会は初めてだ」
弾「そう言うなよ、で? どうだ? 怪しい視線とか感じるのか?」ゴニョゴニョ
一夏「それなんだけど……>>244」ゴニョゴニョ
弾「ん? 誰だそれ」ゴニョゴニョ
一夏「とにかくのほほんさんがいる、気がする」ゴニョニョ
一夏(のほほんさんは知らないはずなんだけどな……)
弾「それで、他には?」ゴニョゴニョニョ
一夏「他? ああ、>>250」ゴニョゴーニョ
弾「どういうことだ?」
一夏「俺はシャルと鈴、そしてお前が怪しいと思っていた」
一夏「ところが箒もセシリアもラウラも、そしてのほほんさんまで」
一夏「俺達を監視している――気がするんだ」
弾「男にとっちゃ羨ましいような、羨ましくないような状況だな」
一夏「他人事だと思いやがって。とにかく、この中に犯人がいるのかもしれない」
弾「だな。それじゃあもう少し人気の無さそうなところに移動するか」
一夏「ああ」
ガサガサ
一夏「どうだかな……。それで、本当にするのか?」
弾「キスのことか? 言わせんな恥ずかしい」
一夏「気持ち悪いこと言うな! ま、まずは少しお互いの距離を縮めてみるぞ」
弾「おう……」
??(>>258)「…………」
黛(あれって織斑君だよね? こんな時間にこんな場所で男同士で密会だなんてー!)
黛(……あれ、でもなんで私ここにいるんだっけ?)
黛(えっとー、>>267)
黛(このバレそうでバレない距離感、たまらないね!)
黛(織斑君に気付かれちゃうかなぁ、声が出なければ大丈夫だよね?)
黛(まずは胸から……んっ)
一夏「なあ、誰か近くにいるんじゃないか?」
弾「そうか?」キョロキョロ
弾「暗くてよく見えないし、尻尾を掴むにはまだ早いだろー」
一夏「じゃあ今度は抱きつく素振りだ。いいか、素振りだぞ?」
弾「へいへい」
??(>>275)「…………」
千冬(それも……あれはうちの生徒ではなさそうだ。しかも男だと)
千冬(一夏には厳しく接してしまったからな……私を恐れたが故男に走っても不思議ではないか)
千冬(保護者として見過ごすわけにはいかないが、さてどうしたものか)
千冬(>>283)
千冬(多少無理があるかもしれないが、男装した上で一夏と熱い夜を過ごしてやるか)
千冬(そうすれば私も満足……じゃなかった、一夏も満足するだろう)
千冬(そうとなれば段取りを考えねばな――)ブツブツ
一夏「!?」キュッ
弾「どうした?」
一夏「よくわからないけど、尻が引き締まった……なんだこの殺気にも似た感覚は」
弾「なんだかんだ俺のこと意識してるんじゃねーの?」
一夏「してねーよ! ったく、じゃあ、そろそろ腹を決めるか……」
弾「キス、だな?」
一夏「できれば振りでお願いしたい、ってうわなにするやm」 chu
??(>>301)「…………」
シャル(やっぱり一夏は男の子にしか興味なかったんだね。そりゃ朴念仁にもなるよ……)
シャル(でも、これで僕が男装すればみんなより一夏に近付けるよね?)
シャル(……明日から制服を前のに戻そうかなぁ)ショボーン
シャル(あ、そうだ。証拠をとっておかないとね。これでみんな一夏がホモだって分かってくれるはず)
一夏「」
弾「ふっ、青春の味がしたぜ……」
一夏「」
弾「これで蘭にこのことを話せば……っておい、一夏。あそこ見ろ」ゴニョゴニョ
一夏「お嫁にいけない……」
弾「馬鹿なこと言ってんじゃねぇ、誰だかわからねーけどあいつが犯人っぽいぞ」
一夏「もうどうにでもなーれ」
弾「いっせーのでいくぞ……いっせーの!」
??(>>317)「!?」
弾「鈴じゃねーか!」
鈴「いや、これは、そのー……あはは」
弾「やっぱりお前だったのか! しらばっくれてももう遅いぞ」
鈴「ちょ、やっぱりってなによ! 私はたまたまここを通りすがっただけよ」
一夏「こんな時間にこんなとこまで、何の用でここに来るんだ?」
鈴「そ、それは……>>324」
一夏「怪しい」
弾「怪しいな」
鈴「嘘じゃないってば! た、例えばほら、あそこ見てみなさいよ」
鈴「来る途中に変な音がすると思って覗いてみたら――」
黛「んっ、あっ、はぁっ……ぁ、んんっ//」ビクンビクン
鈴「ね? 今来なきゃあんなのに気付かないわ」
一夏「oh...」
弾「」
一夏「いや、まだだ。お前の話が本当ならここにシャルがいるはずだ」
弾「ふぅ……」
鈴「ほ、ほんとだってば! あ、ほらそこに人影が!」
一夏「ほんとか? あれは――」
一夏「>>337」
鈴「」
弾「往生際が悪いぜ、鈴。観念するんだな」
一夏「さて、このことは千冬姉に相談してみるとするか」
鈴「い、いやあああああああああああああああ!!!!!!!」
こうして俺は、俺がホモだと言いふらしていた真犯人を捕まえることに成功した。
先輩の淫らな性癖を知ってしまったり男友達とのキスといった、尊い犠牲のもとに掴み取った勝利だ。
あの後なぜかすぐ近くにいた千冬姉に鈴を引き取られ、この件は片付いた。
弾との別れのキスさえなければ、何事もなく俺のホモ疑惑は晴らされたんだ。
悩みも解消され、俺は久し振りに気持ちよく朝を迎えることができた……はずだった。
――翌朝
一夏「ん……なんだ、メールが来てる。千冬姉からだ。なぜだか男装してる写メもついてる」
一夏「メールの内容は――」
『今晩ホテルでや ら な い か』
エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアイアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
シャルはなんだったんだ
>>345 さすがに全部は回収できなかった。すまぬ……すまぬ……
安価で書くのって大変なんだな、日付ももう変わりかけてるし
おもしろかった
何か書きためて投下していくスタイルのほうが楽そうだけど
Entry ⇒ 2012.04.16 | Category ⇒ インフィニット・ストラトスSS | Comments (0) | Trackbacks (1)
幼「男くん!恋人ごっこしよ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334441826/
幼「え」
女「いいよ!」
男「んじゃ……女!今日も可愛いな!」ナデナデ
幼「………」スタスタ
女「えへへー!ありがとう男!」チュッ
幼「………」スタスタ チラッ
男「やめろよー!人が見てるだろー!」
男、女「えー?」
幼「女ちゃん私と交代!はい!」
女「わかったよー……」スタスタ
幼「男くん!今日もかっこいいね!」ギュッ
男「おー……[ドン]うわっ」女「きゃっ」
男、女「あっ……///」
男「……幼、ごめん!俺この人と一緒になる!」
女「…お願いします///」
幼「えー!なんでぇ!!なんでそうなるのぉ!女ちゃんの時とちがうぅ!」
男「えー?さっき普通のやったから違うのやりたかったのにー」
幼「私は普通のやりたかったのにぃ!!うわぁぁぁぁん!!!」
幼「男くん!また恋人ごっこしよ!」
男「えー?まぁいいよ」
幼「やったぁ!今度はちゃんと私達が恋人で男はちゃんと私を愛してる役ね!」
男「わかったー」
幼「男くんお待たせ!」
男「ううん!待ってないよ!わぁ…今日も幼は可愛いね!」ナデナデ
幼「えへへー」デレデレ
男「うん!」
友「なんだー?なにしてんだー?俺もまぜてー?」
幼「えー?今日はだめー!」
友「なんだよーけち!」スタタ
幼「えへへー!男くん続きやろ?」
男「……今の奴だれだよ……」
男「俺以外の奴とそんな関係だったのかよ!!」
幼「え?なんで怒ってるの?…男くん?なんで三角定規向けるの?」
男「……幼は…幼は俺の物だぁー!!」ダダダダ
ドンッ
幼「きゃっ……」コテン
幼「ふぇ……うわぁぁぁぁん!!また勝手に違う話にしたぁぁぁ!!わぁぁぁぁ!!!」
とりあえず可愛いので支援
男「えー?またぁ?」
幼「今日は普通のじゃなくていいからやろ!女ちゃんが恋人役でいいから!私愛人ね!」
男「じゃあいいよ!」
女「いいよー」
幼「……なんかちょっと悔しいけど…じゃあはじめ!」
男「んーよしよし…幼はえっちだなぁ」ナデナデ
幼「いや~ん!男のえっちぃ!」ギュッ
女「ちょっと!その女だれよぉ!」バーン
男「あっ!女!これは違うんだ!!」
幼「なぁにぃ?この女だれぇ?」
幼「あうっ」ポコッ
男「ごめんな女!俺が愛してるのはお前だけだぜ?今夜は寝かさないぞー!」
女「男くぅん……///」ダキ
男「さっ!こんな奴ほっといて俺達の家にいこうぜ!」ナデナデ スタスタ
女「男くん大好き!」チュッ
幼「……ちがうぅ!またちがうぅ!!なんでいつも私のやる役はダメな役なのぉー!!わぁぁぁぁ!!」
男「暇だからいいよー」
幼「今日は私がツンデレな恋人ね!」
男「ん?んー……ごめーん!お待たせー!」
幼「ちょっと!いつまで待たせる気よ!ノロマ!」
男「え?ごっごめんなー?」
幼「ダメね!罰として腕組みなさい!!///」
幼「罰なんだからね!離れちゃ駄目なんだから!!///」ギュッ
男「んー…そういえば今日も可愛いな幼」
幼「そっそんな事あんたに言われたって嬉しくないんだから!!//」
男「えー?じゃあ別れようぜー?恋人に言われても嬉しくないなら潮時だもん」
男「なんか今日の奴うざいしむかつくからやだ!あっちで友とサッカーやる」スタタタッ
幼「………うわぁぁぁぁん!!!また失敗したぁぁぁ!!!わぁぁぁぁ!!」
幼「えっ……いっいいよ!!やろう!!すぐやろう!!」
男「待って!友も誘うから…おーい!友ー!」
幼「えー…友くんはいいよぉ」
友「呼んだかー?」
男「恋人ごっこやろうぜ!」
幼「……男くん!付き合って下さい!!」
男「……ごめん幼さん」
幼「えっ……(付き合ってくれるんじゃないの?)」
男「俺……他に好きな人がいるんだ……」
幼「……どんな人なんですか?」
友子「だっだーりーん……はっはずかしいよこれ///」
幼「友くんじゃん!男同士でおかしいよ!!」
男「こいつは今男の娘だからいいんだよ!なっ!友子!」グイッ
友子「ちょ……だれかにみられる前におわらせてよぉ……///」
幼「頬染めるなぁー!!うわぁぁぁぁん!!男に負けたぁぁぁぁ!!わぁぁぁぁ!!!」
男「今日は恋人ごっこやらないのかー?」
幼「やらないもん」プイッ
男「そっかー、じゃあ女ちゃん恋人ごっこやろうぜ!」
女「いいよー」
女「男も最高だよぉ?」イチャイチャ
幼「………」
男「へへ!ここじゃ人目につくからな…隣の教室でいいことしようぜぇ?」イチャイチャ スタスタ
女「いいよぉ…いいことしてぇ…沢山してぇ……」イチャイチャ スタスタ
幼「………」 スタスタ
幼「…ビクッ……いかないもん」
男「へへぇ…いいことしようぜ?」ガラガラ
女「沢山しよぉ…?」ピシャリ
幼「………」
アーオトコクンスゴーイ!スゴーイ!モットー!
幼「………だめぇー!」バーン
幼「……なにしてるの?」
男「何って…肩もみだよ?」
女「男くんの肩もみ上手だよー!」
幼「………わぁぁぁぁ!!私のばかぁぁぁ!!スケベェぇぇぇ!!わぁぁぁぁ!!!」
幼「いっつも終わる時には私泣いてたなぁーあはは」
男「毎回毎回泣くのに懲りずに良くやったわお前も」
幼「そうだね~(笑)………久々にやる?恋人ごっこ」
男「ははは!マジか!よし!久々だからいいよ!」
幼「そうだねぇ……2人は幼なじみで学校帰り…」
男「…?恋人ごっこなのにか?というか今と状況同じじゃん?まぁいいけど」
幼「いいのいいの!じゃーはじめ」
男「お、おう…そうだな…(あっあれ…?ごっこだよな?……)」
幼「中学高校と…私も男も部活でずっと一緒に帰れなかったもんね…」
男「終わる時間ちがうしなー仕方ないよな」
幼「ふふ…そうだねーでも今日は一緒で私嬉しいな……」ギュッ
幼「いいじゃん?ごっこの一環だよ……ごっこの……」ギュゥ
男「そっそうか……(むっ昔は何とも無かったのに…)」ドキドキ
幼「ん…………」
男(なんで何も言わないんだ……)ドキドキ
幼「………ねぇ男?…私達……今恋人だよね?」
幼「だよね……でも…………今だけ?」
男「…………えっ…」
幼「…………私…結構我慢したと思うんだ……」
男「がっ我慢?」
幼「……うん……男への想い」
男「…おっ想いって?(えっ?聞いちゃうのそれ?聞いちゃうの?)」
男「まて!!すまない!!!…フゥ……フゥ………」
幼「うん……」
男「…………おっ俺も我慢してたと言うか………かっ隠してたと思う…………幼への気持ち……」
幼「えっ?」
幼「うっ……うん…」
男「………だがその前に!!」
幼「…?」
男「ごっこをやめる」
幼「ん……じゃ私もやめる…ね?…」スッ
男「ああ……」
幼「………」
男「俺の気持ち………それは」
幼「待って!」
幼「なんか……胸が……苦しい………」
男「おっ俺も大分ヤバい……でも…続き良いか?」
幼「…ハァハァ………いっいいよ…」
男「…俺は………俺の気持ちは………!!幼!!」
幼「はっはい!!」ビシッ
男「お……お前が好きだ!!!!」
幼「ふぇ………男ぉ……男ぉ……」ポロポロ
男「……だっだから……お前の!!お前の想いも聞きだい!!」
幼「私の……私の想いも男と……男と一緒だよ!!男が大好き!!大好きだよ!!」ギュッ
幼「男ぉ……男ぉ…うぇぇぇぇん…」ポロポロ
男「………今までも一緒だったけど…これかも…これからもずっと俺と一緒に居てくれ!!!」
幼「う゛ん!!」
友「えんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ガササ
女「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ガササ
男、幼「!!?」ビクッ
女「まさかこんな所でこんなお熱いラブロマンスが繰り広げられてるなんてびっくりだよー!!」
男、幼「」パクパク
友「いやぁ!邪魔はしない!邪魔はしないぞ!ただこれが言いたかった!……おめでとう、二人共」
女「……うん、おめでとうございます…お二人共」
友、女「じゃあそういう事で(笑)」スタスタ
幼「みっみられてた?どこから?ぜんぶ?………」
男「あの様子だと……あり得る……な…」
幼「あわわわわわわ!!!!…あぁ……」バタ
男「おっ幼!?」
幼「うっ……うぅん?あれ?ベンチ?」
男「おっ?気が付いたか」
幼「私……あっ!恥ずかしくて気絶しちゃった…の…?」
男「みたいだな(笑)」
幼「わっ笑いごとじゃないよ!もう!」
男「ははは!」
男「落ち着いたか」
幼「うん…………私ね?」
男「ん?」
幼「ずっとチャレンジしてる事があったの」
男「ほう?」
幼「小学校の頃からずっとね」
幼「色々試したの……遊び誘ったりお弁当作ったりバレンタインチョコもあげたり」
男「うん……」
幼「でも今一効果無かったみたいなの」
男「そうか……いや、そんな事は無かったんじゃないかな?」
幼「そうだったのかな?なら良かった……でも私が望んでる事にはならなかったの」
男「ああ……」
幼「……男から私に告白させるチャレンジ……やっと成功したの……」
男「そうだな」
幼「やっどなの゛…大変だっだんだがら……」
男「鈍くてごめんな……」ギュッ
男「うん…ごめん…」
幼「………でもね……さっきの聞いたら全部吹っ飛んじゃった!!」
男「そうか…良かったのかな?」
幼「良かったんだよ!」
男「なら良かった」
男「はい」
幼「これからは本当の恋人です」
男「はい」
幼「卒業証書として男からキスが贈呈されます」
男「はい……え?」
男「ちょっ!いきなり?!心の準備が!…」
幼「………早く………唇だからね………」
男「…………行くぞ」
幼「ん…………」
チュゥッ………
男、幼「!?」ビクッ
…………
男「さっ流石に二回はないよな……はは」
幼「うっうん…多分?」
友(なんで止めんだよ!)
女(今のは空気読みなさいよ!バカ!!)
男「ん?……ンッ」チュゥバ
幼「えへへ~!私からも贈呈!」カァァァ
男「あっありがとうございます」カァァァ
幼「………」
男「………」
男、幼「………かっかえろっか……!あははは!」
男「ああ……!」
幼「……これからもよろしくね!男!!」ギュッ
男「ああ!これからもずっとずっとよろしくな!!幼!!」
幼「うん!!」
終わり
乙
Entry ⇒ 2012.04.16 | Category ⇒ 兄弟姉妹「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「真夏の夜の淫夢」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334151862/
僕は榊原恒一、夜見山北中学に転校してきた中学三年生だ。今日はクラスメイトの見崎鳴の家に招かれた。
鳴「こ↑こ↓」
恒一「はぇ~すごく大きい……」
『夜見のたそがれの、うつろなる青き瞳の。』
恒一(なんだこれ……)
ガコガッ、ゴギン!
鳴「入って、どうぞ」
恒一「おじゃまします」キョロキョロ
ブゥ~ガッチャン!
鳴「いいよ、上がって」
恒一「うわ、暗いね、店とかやってるの?」
天根「おや若い男の子とは珍しいねえ、お客さんかい? 中学生かい? だったら半額で(ry」
恒一(なんだこのお婆さん)
鳴「ね、本当にいない者って大変」
鳴「まあクラスの皆が死んじゃうからには、しょうがないよね」
恒一「そうだね」
鳴「夜見山はどう、慣れた? 慣れない?」
恒一「うーん……」
鳴「学校じゃろくなことがない以上は町に慣れるしかないから、自分を失わないようにね」
恒一「そうだよね」
鳴「頑張ろう」
恒一「うん」
恒一「うん……うん?(まずうち、ってなんだ? しかも日焼け……)」
鳴「榊原君ってちょっと肌白すぎる気がするんだよね、もっと浅黒いほうがいいと思うよ」
恒一「あぁ、入院もしてたしね」
鳴「それに私も少し日焼けしてみようかと思ってるの。私、見ての通り肌白いでしょ?」
鳴「昔から外で遊ばなかったし、でも小麦色の肌って少し憧れがあって今年は日焼けしてみようかなって思うの」
恒一(だからってなんで僕を巻き込む必要があるんだ……? うーん、でもまあいいか)
恒一「日に当たると体内の良いホルモンがよく分泌されるって聞くしね、いいよ」
鳴「じゃあ今日プールあったし水着持ってきてるよね。そこの部屋で着替えてきて。私先に行ってるから」
恒一(見崎の水着姿かぁ……まあ得といえば得だしいいか)
ミーンミンミンミンミーンミンミンミン
恒一「見られないかな……」
鳴「大丈夫でしょ。ま、多少は見られても……」
鳴「榊原君、オイル塗ろっか」
恒一「う、うん、ありがとう」
恒一(なんでビキニなんだろう……胸は小さいけれど、肌は露出されてるから……うう……)
鳴「……」ヌリヌリ
恒一(わ、下半身に……)
鳴「硬くなってるよ? 溜まってるんだね、ふふっ」
恒一「そ、そんなことないよっ」
鳴「なにが溜まってるとは言ってないんだけど……」ニヤッ
恒一「うぅ……」
恒一「な、なにが?」
鳴「とぼけちゃって、オナニーだよ、オナニー」
恒一「あぅ……2ヶ月くらい」
鳴「2ヶ月? 大分溜まってるんじゃない、それじゃ」
恒一「入院もしてたし、家に住んだら住んだでおじいちゃんとおばあちゃんもいるし……」
鳴「ふーん」
鳴「……」ヌリヌリ
恒一「……(なんだか今日の見崎、変だな)」
鳴「……」ギロリッ
鳴「んっ……ふぅ……」
恒一(触るたび吐息が漏れて……)
鳴「榊原君、あんまり上手いから気持ちよくなってきちゃった」
恒一「えっ……」
鳴「濡れてきちゃったかも……」スリスリ
恒一「あ、あんまりそう言うこと言わないでよ……」ヌリヌリ
鳴「ぁっ……んっ……」ニンマリ
鳴「これ以上やると気持ちよくなっちゃう、もういいよ、やばいやばい」
鳴「あぁ、今日はほんといい天気」クタァ
恒一(そんなしどけない体勢……)フイッ
鳴「喉乾いた……喉乾かない?」
恒一「あぁ、喉乾いたね」
鳴「何か飲み物持ってくる。ちょっと待ってて」
キッチン
チョロロロロロロ……
鳴「……」カタッ ゴトッ
サッー!
鳴「おまたせ、缶の紅茶しかなかったけどいいかな?」
恒一「うん、いただきます」
鳴「どうぞ」
恒一「ごくっ、ごくっ……」
鳴「……」ニヤリ
鳴「焼けたかな、ちょっと」スルッ
恒一(む、胸のビキニをズラしてっ)
鳴「これもうわかんないな、恒一君は?」スルッ
恒一(今度は僕の水着を……)
鳴「いいね、きれい。すごく白くなってる、はっきり分かるんだね」サワサワ
恒一(気のせいか手つきがじらすみたいな……)
鳴「この辺りがセクシーだね、エロい」
恒一「うん……(あれ、なんだか目が……)」
鳴「そろそろ中入ろうか」
恒一「そう、だね……(眠気、なのかな)」
鳴「よいしょ」
恒一「よっ、わっ」フラッ
鳴「ちょっと、大丈夫? 大丈夫?」ダキッ
恒一「大丈夫、だよ……(見崎の身体が、でも眠気が……)」
鳴「……ふふっ」
恒一(ん、眠っちゃってたのか、ここは……)
鳴「チュッ、チュパッ、チュゥゥッ! はぁっ……チュウッ、はぁ、ちゅっ」ピチャピチャ
恒一(見崎……?)
鳴「チュッ、ぱッチュ、ぷぢゅっ、はぁぁ……れろ、れろれろ、レロッ」
恒一(なんだか薄暗いところだな……僕、見崎に……えっ!?)
恒一「見崎っ、何やってるんだよ、やめてよ本当に」
鳴「ちゅぶっ、暴れないでよ、暴れないでよ、いいでしょ榊原君っ」
恒一「見崎っ、ちょっとまずいよ、やめてよっ……」
鳴「暴れないでって!」
恒一「ちょっ! とっ!」
革のソファに仰向けた身体も、見崎にのしかかられているためまるで身動きできない。
摩擦を許さない革の素材が不自由さをさらに感じさせた。僕のパンツは脱がされ、見崎も胸のビキニを脱いでいる。
鳴「はぁ、はぁっ……」トントントン
恒一「何するんだよ、ちょっと本当に……ドイツッ」
見崎が白いハンカチかタオルのようなものに小さなビンを押しあて何かを塗りつけている。
ビンを離し塗り終えたかと思いきや、それを僕の口元に押しあててきた。
恒一「う、うもう」
鳴「はぁ、はぁ、はぁぁっ、榊原君、気持ちいい? 気持ちいいでしょ?」ペロペロ
恒一「むぐっ、ふむっ」
鳴「榊原君のことが好きだったんだよっ!」
恒一「!」
見崎はその舌で僕を舐めまわした後、目を見据えてきて、真に迫った声で想いを告げてきた。
その後も彼女の愛撫は止むことはない。暖かい舌は懸命に肌を這い、ねばついた音を立てる。
僕は口をふさがれながら、うっとりとでもいえそうな淡い意識の中で、
だんだん身体の奥まで染み入ってくる感触に耐えることしかできなかった。
見崎の目当てが上半身から離れ、下半身へと移っていく。彼女の意図が伝わってきて、
ペニスが露わになっていることが今更恥ずかしくなってきた。小麦色の顔と右手が直立したピンクの亀頭へと寄せられる。
上から下へ、下から上へ撫でられる。首が少しかしげられると指がペニスを包んだ。また上下の往復が為されたかと思うと、
見崎の赤い右目が腰から胸へ、胸から首へ、なぞるように動き、顔へとたどりついた。
鳴「榊原、くん……」ハァハァ
赤い瞳はしばらく僕の瞳のもとにとどまっていたらしいが、うつろな感覚では何を訴えかけているのか読みとれず、
むしろその間も動き続ける小さな手のほうにしか注意が向かなかった。
鳴「はぁっ、ふ、ぁっ」シュッシュッ
恒一「うっ、むぅっ」フゥー フゥー
小さな手は普段僕がさわっている感触と比べてどこか物足りなさを覚え、上下に擦る手際もぎこちなく、
握る力も弱かった。けれど、擦られるたびに尿道はうずき、時折亀頭の縁に触れられれば腹筋が脈打った。
恒一「んあっ、ふぅーっ、フーッ……」
降りてきていた瞼が、さらに細められた。左手でペニスが支えられ右手の指が割れ目をなぞっている。
微笑みが僕の顔に向けられる。だが僕はなにが起こっているのかさえも理解出来ず、
頭を休めるために程なく天井を見上げ、断続的にやってくる感触に刺激されつつも、
ひたすら天井の黄色い光を見つめてることしかできなかった。
鳴「……ふふっ、ぢゅるっぢゅっ、ぴちゃぴちゃ、ふぅ……ちゅっ、ぱっ……」
ペニスの根元に添えられている手と共に、何か違う感触が加わってきた。唇を寄せられているようだ。
鳴「はむ、れろれろっぴちゃちゅっ……ふぅ、ちゅっ、ちゅ、れろっ、ちゅぅっ、ちゅぷっちゅぷ」
恒一「むぅっ、あう、ううぅっ」フーッフーッ
何回かなめられると乾いてきて摩擦が気になったが、まもなく最初のものに近い粘りが感じ取れた。
鳴「ぢゅるっぢゅるっぢゅるっぢゅるっ、ぢゅっぢゅっぢゅっ!」
恒一「ううぅぁっ、ふむぅ、ぐぅっ!」フーッフーッ
擦れる度に湿り、擦れる度に湿り……やがて痛みも飽和して感覚がマヒした頃には、
ペニスの底からこみ上げて来るものがあった。
鳴「ちゅぱっ、はぁ、はぁ、いいの?」
恒一「ふぅ、ふぅ……」
鳴「よいしょっ、と」ガタッ
見崎が下半身から離れ、唾液で濡れた唇を手の甲で拭った後、下のビキニを脱いだ。
白い肌があらわになり、小麦色に焼けた太股やヘソと明らかな対照を作っている。見崎は僕をまたいで顔に乗りかかってきた。
太股の付け根から弧を描くように象られた股の中心に割れ目が見え、足を広げたことで少し開いて桃色の内部が見えた。
恒一「はあぁぁぁ、はぁぁっ、ふぅっ……」
鳴「恒一君、これ、舐めて」
柔らかい肉が弱い重みを伴って僕の口元に押し付けられた。小麦色の手が白い股に伸び、桃色の内部を明確に示してくれる。
滴りが天井の光を反射して、幼さを感じさせるピンクをより鮮やかにしている。
恒一「れろっ、れろっ……」
鳴「あぁっ、気持ちいいっ」
汗なのか何なのか、すこし苦みのある塩辛さとツンとくる匂いを感じながら見崎のヴァギナを舐めた。
はじめは入口を、だんだんと中へと割り込んでいく。はじめは拒むように両側の肉がすぼんでいったのが、
やがて波打つように動くほどになっていった。
恒一「れろっ、ちゅちゅっ」
鳴「気持ちいいよっ、はぁっ、自分で動かしてっ」
漏れる息が多くなり、喘ぐ声が次第に高まっていく。ふと見上げてみると、見崎は左目の眼帯を外していた。
事故に遭った後母親に作ってもらったという人形の目。緑の瞳が赤い右目と共に喜びを浮かべて僕を見下ろしていた。
鳴「あぁ、それ、いいよっ、んんっ……んっ!」ビクッ ビクッ
ピンクの内部から漏れてくる液体の勢いが増した。それにつれて細い身体が震え、あるいは跳ねて、
そして口へともたれかかる。口元にねばついたものがにじみ、次いで息苦しさが襲い、
その後腰を引いてくれたことで和らいだ。
恒一「れろっ、れろっ」
鳴「あっ、っ、あくっ」ビクッビクッ
余韻に浸る見崎にこみ上げて来るものを覚え、舌をさらに這わせてみると、彼女の身体はまた軽く震えた。
見崎が再び僕の股へと移り、硬さを保ったペニスを持ち上げてヴァギナへと寄せた。
一度僕の顔を見たが、なにも返すことはできず、焦点の合わない目を向けることしかできなかった。
鳴「んっ、くぅっ……つぅ、ううぅ」
本来押し分けられるはずのないものを無理に貫いていくのか、僕のペニスが圧迫される。そこで意識がようやく引き戻された。
見崎も左目を閉じて痛みを耐えているのがうかがえた。それが僕の痛みを改めて感じさせる。
鳴「はぁ、はぁ、っ……ううぅああぁっ!」
何かが切れるような感触の後、柔らかい重みが腰へと降りてきた。涙がこぼれる左目に皺をよせ、唇をつよくかみしめ、
握りしめた拳を口元に寄せ……そんな見崎の姿を見ると、僕は胸の奥がきつくなるのを感じた。
気胸ではない。僕の体に掛った本来の重みなど忘れるくらいの激しい重みが伝わってきた。
鳴「うあぁっ、くあっ、はぁ、はっ、はぁぁ、ふぅ、ふぅーっ」
深い呼吸の起伏が身体に伝わり、思わず自分の息を合わせてしまう。そこで視界が広くなり、周りのことに注意が及ぶと、
汗の匂いに混じって鈍い臭いが嗅ぎ取れ、ヴァギナの当たりに赤い物が垂れているのがわかった。
見崎が再び僕の股へと移り、硬さを保ったペニスを持ち上げてヴァギナへと寄せた。
一度僕の顔を見たが、なにも返すことはできず、焦点の合わない目を向けることしかできなかった。
鳴「んっ、くぅっ……つぅ、ううぅ」
本来押し分けられるはずのないものを無理に貫いていくのか、僕のペニスが圧迫される。そこで意識がようやく引き戻された。
見崎も左目を閉じて痛みを耐えているのがうかがえた。それが僕の痛みを改めて感じさせる。
鳴「はぁ、はぁ、っ……ううぅああぁっ!」
何かが切れるような感触の後、柔らかい重みが腰へと降りてきた。涙がこぼれる左目に皺をよせ、唇をつよくかみしめ、
握りしめた拳を口元に寄せ……そんな見崎の姿を見ると、僕は胸の奥がきつくなるのを感じた。
気胸ではない。僕の体に掛った本来の重みなど忘れるくらいの激しい重みが伝わってきた。
鳴「うあぁっ、くあっ、はぁ、はっ、はぁぁ、ふぅ、ふぅーっ」
深い呼吸の起伏が身体に伝わり、思わず自分の息を合わせてしまう。そこで視界が広くなり、周りのことに注意が及ぶと、
汗の匂いに混じって鈍い臭いが嗅ぎ取れ、ヴァギナの当たりに赤い物が垂れているのがわかった。
不意に見崎が腰を上下に揺らした。僕のペニスを絞っては緩めて、絞っては緩めて、そんな具合にヴァギナが収縮した。
血のものなのか、それとも愛液なのか、水気のある感触が伝わってきた。
見崎は未だに痛みに耐えているはずだったが、それどころではなくなっていた。
恒一「うあっ、はっ、あっ、あぁっ!」
鳴「あっはぁ、あっ、ふぁっ、あぁっ!」
お互いの声と、肉を叩き合う音が薄暗い部屋にこだまする。どちらが相手に合わせているものやら、
あえぐ声も揃ってきた。相手の声を合図とするように動きも揃い、最後には性器の脈打ちまで。
鳴「気持ちいい、さかき、ばら、くんっ、気持ちいいっ?」
恒一「気持ちいい、みさきっ!」
鳴「ふぁ、ぁっ、あぁっ!」
耐えきれなくなったか、見崎が身体を倒し僕にもたれかかってくる。熱い感覚と、
汗のまじったほのかな香りが一気にのしかかり、それを受け止めすぎると溶けてしまいそうで、
せめて感覚だけの逃げ場を探すと、胸のあたりを擦ってくるものがあった。
恒一「ふぁっ、れろっ、ちゅぷっふむっ」
キスをかわしながら見崎は再び動いた。舌を奥まで求めても、なにか足りない気がする。
見崎も同様らしく、向こうが深く差し入れて来ることで求める余地が生まれこちらの欲求はさらに深まっていく。
唇を這い寄ってくる暖かさと、上半身を覆う熱と、下半身を放さない圧迫感と……僕はいずれに集中を傾けていいものかわからず、
あえなく自らの意識の手綱を放した。
恒一「あぁっ、あぁっ! ちゅぱっ、ふっ、ふっ」
鳴「ふっ、やぁっ、気持ちいい?」
恒一「んっ、気持ちいい、気持ちいいっ! あぁっあぁんっあぁっあぁっ↑」
鳴「私も気持ちいいよ、あぁっ!」
腰はとまってくれず、意識は快感しか思い浮かぶものがなく、すべては一直線に見崎に向かうしかなかった。
恒一「あぁ、はぁっ、あぁ、あぁっ」
鳴「あぁっ、ふぁっ、つぁっ、あぁっ」
突くたびに見崎が声を上げ、引きぬくと僕が声を上げる。そんな助けにも支えられペニスは見崎の膣内をしごき続けた。
時折見崎の小さな胸をつまむと身体が跳ね上がった。うなじにくちびるを寄せても、ヴァギナに指を寄せても、
お腹を撫でても、彼女は声を上げて身体を震わせた。
いつしか彼女の快感は自分の快感と一致しているのだと錯覚するようになった。
鳴「あっ、やっ、きゃっ、んああっ!」
恒一「あぁんっ、あぁんあぁんっ↑あぁんっ↑」
こみ上げて来るものが声を高くするのか、声が高くなるからこみ上げてくるのか……
見崎の身体も痙攣に似た震えを始め、汗をしたたかに垂らしていた。
鳴「榊原君っ! 榊原君っ!」
恒一「見崎っ、あぁっ↑ あぁーっ↑」ピチュン!
ペニスが下半身の周辺をあまねく巻き込んで強く脈打った。勢いのままに小麦色の背中に白い精液を吐きだした。
細い体が熱さを感じているのが軽く痙攣する。そこで二人の体は別々のものなのだと今更のように気付いた。
力尽きた体が胸からソファへと崩れていく。吐息がソファに埋もれて音がこもっていく。生臭い臭いが部屋にあふれていく。
ペニスにまとわりつく鈍い痛みに耐えかねて深呼吸をした。痛みは治まらない。
しかもどうやら、精力も収まっていないらしい。ソファがきしみ、見崎が仰向けになった。
見崎も、わかってくれているみたいだ。脚を開きヴァギナをこれ見よがしにつきつけ、あまつさえ手まで添えている。
目を閉じ、やや指を動かして、快楽を待っている。
恒一「くっ、はっ」ニチニチッ
鳴「うぅん、あぁんっ」キュンキュン
先程の挿入に比べれば大分圧迫は弱まってきた。
鳴「ん、きもちいいよぉ……はぁ、はぁっ」
見崎が色の違う二つの目を僕に向けてくる。すこし顎を引いて、上向くようにして、僕を見ている。
赤と緑が混ざり合い、軽く開けた口のピンクも加わる。それぞれの色を見分けることができなくなっていく。
真っ暗なんだかまっさらなんだか、混乱を極める認識の中で、僕は見崎に溺れているのだということだけはわかった。
鳴「ぴちゃぴちゅっ、はぁっはっ」
二回目だというのに飽きる様子はない。口づけながら、愛撫しながら、腰を振る。
そのうち見崎の喘ぐ声は僕の喘ぎと再び重なった。
鳴「あんっ、はぁん、おんっおぉんっあぁんっ!」
恒一「んあっ、はぁっ、ああっああんっあぁんっ!」
まるで蒸気機関車を温めながら走らせるように、吐息と脈動が交互に繰り返される。
一度冷めてからだというのに温度はあっという間にピークに達する。
鳴「あぁーっ! はぁはぁ、イキすぎぃっ、イクゥ、イクイクゥ……ぁっ、んあーっ!」
鳴「あぁん、あぁ、はぁっ、はぁ、ふあっ、あぁ、あぁ、ぁっ……」クタァ
何度も震えながら、膣内で激しく脈打ちしながら、つよく瞼を引き締めながら、見崎は臨界点に達した。
唾液が情けないほどに口から垂れている。もうまともに上げられないであろう瞼の隙間から、焦点の合わなそうな瞳が見えた。
息が全身を通ってふくらみ、しぼんでいく。ふと、甘い香りがただよってきた。
腰を休めて彼女の回復を待つ間、緊張を維持するにはそうした様子を見るだけで十分だった。
もうまともに喘ぎ声さえ上げられず、ソファにしがみつくことさえできない見崎は、僕の体をゆるく抱き
ひたすらペニスを受け止めるだけだった。それでも僕は理性の歯止めの利かない段階まで来ていた。
恒一「あぁ、あぁっふっ、いきそっ」
鳴「あぁはぁっいいよっきてよっ胸にかけて胸にっ!」
見崎が両腕を放し顔の横に投げ出した。僕はその手をつないで身体を支える。そして耐えきれなくなった時、
腕もペニスも身体も全てを切り離して見崎に全てをぶちまけた。
鳴「胸にかけて、はぁっ、あぁっ、……ふぁっ!?」
小ぶりな胸にかけるはずだった精液は、抑えの利かない勢いのせいで顔にまでかかってしまった。
恒一「ご、ごめん(あれっ、何か忘れてるような……)」
鳴「キスしてくれたら、ゆるします……」
恒一「う、うん。それくらいならこっちだって……(まぁ、いいか……)」
鳴「じゃ、いったん顔を洗って……」
鳴・恒一「ちゅっ、ちゅうっちゅっぱっ、れろぉ、ちゅっ」
二人は幸せなキスをして終了
――――
――
三神家
恒一「ん……朝か(あれ、なんか下半身に違和感が……)」
恒一「うわっ!? やっちゃった……」ドロォ
恒一(いったいどんな夢をみたんだろう……覚えてるにしても覚えてないにしても、ほんとタチが悪いよなあ)
恒一(まだ5時か、それだけは救いだな、これならみんなに隠れて……)
プルルルル!プルルル!
恒一「! な、なんだ、電話か……」
父親『おう、暑いぞインドは!』
恒一「日本も暑いよ」ガチャッ
恒一「はぁやれやれ……」
鳴「榊原君、どうしたの?」
恒一「ん? い、いや、なんでもないよ、大したことじゃないし」
鳴「ふうん、まあいいや。それよりね、実は霧果に榊原君をうちにつれてきてほしいって言われたの」
恒一「へえ、珍しいね。どうして?」
鳴「なんだか力の要る仕事みたいで。うちに男手はいないからってことで」
恒一「ふうん、じゃあ勅使河原とかも呼んでこようか?」
鳴「ううん、榊原君一人だけで十分だし」
恒一「そう……うん?」
鳴「それに榊原君くらいしか、家に呼びたくないし」
恒一「! そ、そっか……」
鳴「男子も女子も、ひっくるめてね」
恒一「う、うん……(そこまで言われるとなあ……)」
鳴「まあ三十分くらいで終わる仕事みたいだよ、だからそんなに呼ばなくてもいい。それにお礼にお金もくれるみたいだし」
恒一「えっ、お金?」
鳴「うん、五万円だって」
恒一「三十分で、五万!? そ、それはさすがに気が引けるよ」
鳴(さ、さすがにハッタリきかせすぎたかな……)
鳴「……まぁ、お金なら大分余ってるらしいし、あの人金銭感覚もすこしおかしいし、話半分に聞いててもいいかもね」
鳴「じゃ、パパパッとやって終わりにしようか」
恒一「うん」
鳴「あ、前もって電話しておくね」
鳴「あ、おばあちゃん? うん。朝に言ってた話、連れて来れるから。うん、はい、すごくいい人だよ」
鳴「しばらく留守にってことで……それじゃよろしくね、うん頑張るから。はい、じゃあね」
鳴「ごめんごめん、待たせて」
恒一「うん、それじゃ行こうか」
鳴「……」ニヤリ
END
大好きな純愛ビデオを下敷きに書いてみました。元ネタを知ってる人が見たら微笑ましく見てやってください
夜遅くまで付き合ってくれた皆は人間の鑑
エロ描写が生々しかった
乙素晴らしい
Entry ⇒ 2012.04.16 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
ローラ「ここが雛見沢かー!ひろーい☆」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334327576/
ローラ「ウフフ、そうなのー☆えっとねー今すっごく緊張してるんだけどーでもだいじょうぶ!おっけー☆」
ローラ「うそー!ほんとにー?」
レナ「髪もキラキラしててかぁいいよ~☆はう~」
ローラ「うれしい~ありがとー。ウフフ☆」
梨花「圭一の代わりに外国人が転校してくるなんて…こ、この世界はいったい…」
沙都子「なにブツブツ独り言言ってますの?梨花」
沙都子「負けませんわよ!をーほほほほ!」
ローラ「わー☆なんだかとっても楽しそー!」
レナ「はう~!とってもとっても楽しいんだよ?ローラちゃんにもいっしょに部活やろ?」
ローラ「ほんとにー?うれしいー!ありがとー☆」
梨花「かあいそかあいそなのですよ」
ローラ「ウフフー!負けちゃった!とっても悲しいー☆」
沙都子「なんだか全然悲しそうじゃありませんわねぇ…」
ローラ「そんなことないよー!プリプリしてるよ!」
魅音「とにかく敗者には罰ゲームってのがうちの部活の鉄則だからねぇ…ウシシ」
ローラ「わぁー!こわーい☆」
魅音「うんうん、よく似合ってるよ~w」
ローラ「ほんとにー?ありがとー☆」
沙都子「そんなにずっと笑顔でいられますとなんだか張り合いがないですわねぇ…」
梨花「きっとローラはいっつも笑っているのですよ!にぱー☆」
ローラ「うそー!そんなことないよー!ウフフ☆」
魅音「やれやれ、見てるこっちまで楽しくなってきちゃうね!」
沙都子「そうですわね、暗くなる前に帰らないと危ないですわ」
レナ「ローラちゃん、帰る方角同じだよね?レナ達といっしょに帰ろ?」
ローラ「いいよー!」
ローラ「そうなの!実はこれは染めててねー元は違う色なんだよー」
レナ「はう、全然わかんなかったよ~。でもきっとどっちも似合ってるんだろうなぁ~☆」
ローラ「ほんとー?ありがとー☆」
魅音「…あ、じゃあおじさんはここからはこっちの方だから!」
ローラ「そうなんだーとってもザンネン!」
レナ「魅ぃちゃんまた明日ね~」
ローラ「ばいばーい☆」
ローラ「おっけー☆だいじょうぶー!」
レナ「じゃあレナの宝探しに付き合ってほしいの!はう~」
ローラ「ほんとー?なんだかとっても楽しそうー!」
レナ「うん!とっても楽しいよ!」
ローラ「ウフフ☆」
ローラ「うそー!ほんとにー?とっても悲しいー☆」
レナ「どうしたらいいかな?かな?」
ローラ「んっとねー、そうだねーこういう時はね!」
レナ「うん!」
ローラ「この石とかゴミをどかせばいいと思うよー☆」
レナ「そっか!瓦礫を壊せそうな物持ってくるね!」
ローラ「おっけー☆」
パシャ
富竹「やあ、驚かせちゃったかい?ごめんごめん」
ローラ「いいよー☆」
富竹「可愛らしいお嬢さんがいたから、ついシャッターを切ってしまったよ」
ローラ「そんなことないよー!」
富竹「いやいや!まるで人形みたいだよ!」
ローラ「うそー☆ほんとにー?うれしー!」
富竹「ああ、申し遅れたね。僕は富竹、フリーのカメラマンさ」
ローラ「すごーい☆」
ローラ「えっとねー?わかんなーい!ウフフ☆」
富竹「ハハハ!」
ローラ「あっ!思い出したー!あのねー人形を掘り出すためにがんばってるのー☆」
富竹「そうなのかい?僕はてっきりバラバラ死体でも捜してるのかと思ったよ」
ローラ「うそー☆それってとってもこわーい!」
富竹「冗談だよ、ハハハ」
ローラ「ウフフ☆」
ローラ「ありがとー☆」
レナ「ローラちゃーん!待たせてごめんねー!」
ローラ「わー!なにそれ!とってもこわーい☆」
レナ「えへへ、鉈持ってきちゃった。これならケンタくん取り出せるかな?かな?」
ローラ「だいじょうぶだよー!」
ガシャン ガシャン ボキッ
ローラ「あ!首とれちゃったー!」
レナ「はう~!強く叩きすぎちゃったみたいだね…」
ローラ「ごめんねー☆」
レナ「ううん、くっつければ平気だよ。ありがとう!」
レナ「はう?なにをかな?かな?」
ローラ「あのねーレナちゃん、バラバラ死体って知ってるー?」
レナ「知らない」
ローラ「そっかー☆知らないんだー!とってもザンネンー☆」
レナ「うん、じゃあそろそろ帰ろっか」
ローラ「おっけー☆」
レナ「おはよ~魅ぃちゃん!」
ローラ「私の家から学校まですっごく遠いんだねー!今おどろいちゃった!ウフフ☆」
魅音「って昨日もこの道通ったんじゃないの?」
ローラ「あ!ほんとだー!間違えちゃったー!」
ローラ「そうだー☆魅音ちゃんはバラバラ死体のこと知ってるー?」
魅音「なかった」
ローラ「うそー☆ほんとにー!」
魅音「ほんとだよ、おじさんは嘘なんてついちゃいないよ」
ローラ「体の部分が一つ見つかってないんだって!とってもこわーい!」
ローラ「えっとねー。忘れちゃった!ウフフ☆」
魅音「そっか…じゃあその話は忘れて。あたしたち、ローラを怖がらせたくないだけだから」
ローラ「おっけー☆」
沙都子「をーほほほ!おはようございますですわ!」
梨花「おはようなのですよ、ローラ、レナ、魅ぃ」
ローラ「おはよー☆」
レナ「おはよう!はぅ、そういえばもうすぐ綿流しだね~!はう~!」
魅音「おじさんは今から腕が鳴るよ!」
ローラ「それってとっても楽しそー☆」
レナ「綿流しっていうのはね、雛見沢のみんなでやるお祭りなんだよ~」
レナ「はう~!ヘンじゃないよぅ」
ローラ「ウフフ☆ごめんねー」
魅音「まあ確かに変わった風習かもしれないけどね。でもあんまり他の人にそういうことは言わない方がいいよ」
ローラ「ほんとにー?おっけー☆わかったー!」
梨花「実は綿流しは明日なのですよ」
ローラ「うそー☆はやーい!」
梨花「本当に早い……こんなに時間がない上に、圭一もいない。絶望的だわ」
ローラ「うーん、えっとねー。よくわかんなーい☆」
梨花「そうよね、急にこんなこと言われても理解出来る筈がないわ…」
レナ「ローラちゃん、明日はお祭りの前におうちに迎えに行くね!」
ローラ「ありがとー!うれしー☆」
レナ「ローラちゃん、迎えに来たよー!」
ローラ「ありがとー☆」
レナ「わぁ!ローラちゃん、おめかししててかぁいいよ~☆」
ローラ「うそー☆ほんとにー?とってもうれしー」
レナ「モデルさんみたいだよ、はう~!」
魅音「おーい!こっちこっちー!」
沙都子「二人とも遅いですわよ!」
ローラ「ウフフ☆ごめんねー」
梨花「それじゃあぼくは準備をしてきますです、みんなあんまりはしゃぎすぎちゃだめなのですよ~にぱー☆」
魅音「アッハッハ、それは約束できないねぇ」
ローラ「おっけー☆」
沙都子「約束しちゃダメですわ!」
ローラ「あ!ごめんねー☆」
レナ「はぅ、りんご飴売ってるよ?」
ローラ「ほんとー?うれしー☆ウフフ」
魅音「焼きそばもあるけど、どっちにする?」
ローラ「どうしようかなー。こまっちゃったーウフフ☆」
沙都子「どっちも買えばよろしいんじゃありませんの?」
ローラ「ほんとー?えっとねーじゃあそうしよっと☆」
鷹野「あら……あなた、もしかしてローラちゃん?」
ローラ「ローラだよー☆」
レナ「あ、鷹野さん!」
鷹野「こんにちは。噂は聞いてるわよ、可愛い転校生が来たって…クスクス」
ローラ「そんなことないよー☆ウフフ」
富竹「やぁ、ローラちゃん。先日はどうも!おかげで可愛らしい写真が撮れたよ」
ローラ「いいよー!」
レナ「はう~!楽しみ楽しみ☆」
沙都子「をーほほ!早く行きますわよ!」
ローラ「あ!おいてかれちゃったー!とっても悲しいー☆」
鷹野「あらあら、じゃあ私達が連れていってあげるわ。クスクス」
ローラ「ほんとにー?ありがとー☆」
富竹「え。鷹野さん、でも僕達はこれから……」
鷹野「あら、いいじゃない。この子にも見せてあげましょうよ。雛見沢の真実の姿を……」
ローラ「えっとねー?わかんなーい☆ウフフ」
富竹「鷹野さん、やっぱりローラちゃんにはちょっと刺激が強すぎるんじゃないかい…?」
鷹野「あらぁ、いいじゃないの。この年頃の子は世の中には怖い物がたぁ~くさんあるってことを知っておくべきよ?クスクス」
富竹「うーん……」
鷹野「クスクス…。……?誰かそこにいるの?」
詩音「…あちゃ。バレちゃいました」
富竹「し、詩音ちゃんじゃないか。ど、どうしたんだい?こんなとこで」
詩音「いえいえ、大人二人が女の子連れてこそこそしてたもんですから」
鷹野「あらあらぁ…」
ローラ「魅音ちゃんそこにいたんだー!」
詩音「あっ、私魅音じゃなくて双子の妹の詩音といいます。初めまして」
ローラ「うそー☆そうなんだー!わかんなかったー☆」
鷹野「そのつもりよ、詩音ちゃんも一緒にどう?」
ローラ「きっととっても楽しいよー☆ウフフ」
鷹野「楽しいわよ、クスクス」
詩音「ん~、まあ私を気にならないわけじゃないんで……見張りとしてご一緒します」
鷹野「クス、決まりね」
ガチャ ギギギギ…………
鷹野「鍵が開いたわね、ありがとうジロウさん」
富竹「じゃあ僕はここで外を見張っているよ」
ローラ「ありがとー☆」
詩音「うわ…中真っ暗」
ローラ「ほんとだー!とってもこわーい!」
詩音「そ、それって…まさか」
ローラ「えっとねー。うーん、わかんなーい☆ごめんねー」
鷹野「……そう、拷問器具よ。ローラちゃん、少し静かにしてもらえるかしら?」
ローラ「おっけー☆」
ローラ「聞いたよー!綿を流すんだよね?とってもヘンなのー☆ウフフ!」
鷹野「そう、お布団の綿ね。……けど、昔は違ったの。何を流してたのか知りたい?」
ローラ「そうなんだー!とっても知りたーい☆」
鷹野「……人間の、"わた"。そう、つまり腸を流していたのよ」
ローラ「うそー!それってとってもこわーい☆痛そー!」
詩音「…えっと、ローラさん。怖くないんですか?」
ローラ「ううん!とってもこわーい☆みてみて、トリハダ!ウフフ☆」
鷹野「…ま、まあいいわ。とにかく雛見沢には、"暗部"……隠された部分があるの。私はそれを探ってるの」
ローラ「ほんとにー!すごーい!がんばってー☆」
詩音「そ、そうですね」
ローラ「おっけー☆」
詩音「……!?い、今……」
ローラ「なにー?」
詩音「足音が一つ……多かった……」
ローラ「うそー☆とってもこわーい!ウフフ☆」
詩音「じ、冗談じゃなくて本気で言ってるんですけど!?」
ローラ「あ!でもねー私もさっき思ったの!足音一つ多いなーって!」
詩音「ですよね!って、えぇ!?なんでその時に言ってくれないんですか!」
ローラ「うーん、まいっかー☆って思っちゃったの!ウフフ!」
詩音「よくないですよ…!ずっとひたひた付いてきて…私、怖くて…!」
ローラ「ほんとにー!ごめんねー☆」
ローラ「うそー!いないよ誰もー☆」
詩音「なんで普通に振り向いちゃってるんですか!?ちょっとは怖がって下さいよッ!!」
ローラ「怖がってるよー☆ほんとほんとー!」
詩音「……なんか、私だけ怖がっててバカみたいじゃないですか」
ローラ「そんなことないよー!」
詩音「バカですよ、あー私ただのバカです!」
ローラ「ダメだよ、自分のことバカって言ったら」
詩音「え……あ、ごめんなさい」
ローラ「おっけー☆」
ローラ「ほんとにー?よかったー!また怖くなったら電話してねー!」
詩音「はい、それじゃ私は帰りますね。お姉達と早く合流した方がいいですよ!」
ローラ「あ!そうだねー☆」
魅音「あ~!あんなとこにいた!お~い!」
レナ「ローラちゃ~ん!」
沙都子「捜しましたわよ~っ!」
ローラ「魅音ちゃんだー!あ!レナちゃんとかみんなもいるー!」
鷹野「……ローラちゃん、私達がアソコに入ったことは絶対に秘密よ?」
ローラ「そうなんだー!どうしてー☆」
鷹野「雛見沢の禁忌を犯したなんて知られたら、私消されちゃうかもしれないもの。クスクス」
ローラ「それってとってもこわーい!ウフフ☆わかったー!おっけー☆」
鷹野「ねえ、本当に分かった?」
ローラ「ぜったいナイショねー!ウフフ☆」
ローラ「いいよー☆」
魅音「……そういえばさ、ローラ、あんなとこで鷹野さん達と何してたの」
ローラ「えっとねー!あ!ごめんねーナイショだったー!ウフフ☆」
魅音「へえ……内緒にするようなこと、してたって意味?」
ローラ「そんなことないよー☆」
魅音「……まあいいや。どうせおじさんにはお見通しだからね」
ローラ「ほんとー?すごーい☆」
レナ「もう遅いから気をつけてね~!」
ローラ「ばいばーい☆」
梨花「さよならなのです。……なるほど、今回は詩音が狂う世界なのね。ということは、ローラは詩音に……」
魅音「じゃあ、おじさんはこっち。二人共明日ねー!」
レナ「うん、魅ぃちゃんまた明日ね~」
ローラ「ばいばーい☆」
レナ「はう~。そ、そんなこと…あるかな、かなぁ…」
ローラ「私もねーちょっと疲れちゃったー!」
沙都子「おはようございますですわ~!そしてローラさん、これをお喰らいあそばせ~ッ!!」
レナ「粉いっぱいの黒板消し!?ロ、ローラちゃん避けて~!」
ローラ「あ!いたーい☆ひどーい!ウフフ!」
沙都子「をーほほほほ!見事命中ですわ~!!」
ローラ「人に向かって物を投げたら危ないよ」
沙都子「……え…あっ…」
魅音「ロ、ローラ?」
沙都子「ご……ごめんなさいですわ」
ローラ「おっけー☆」
レナ「か、片付けよっか!先生きちゃうよ、はう~!」
魅音「そ、そうだね!ほら沙都子っ!」
沙都子「え…えぇ、そうですわね」
梨花「今のは……?」
ざわ……ざわ……
ローラ「うそー!とっても悲しいー!」
知恵「皆さん静かに。ローラさんはもっと静かに」
ローラ「あ!ごめんねー☆あのねーとってもびっくりしちゃったの!ウフフ!」
知恵「…それでは授業を始めます。ほら、静かに!授業に集中なさい!」
ローラ「おっけー☆」
魅音「終わった終わった~…!」
少女A「……あ、ローラちゃん」
ローラ「なにー?」
少女A「あのね、ローラちゃんを呼んできてって言われたんだけど。校庭に車がとまってて…」
ローラ「よくわかんないけどわかったー!おっけー☆行ってくるねー!」
魅音「ゆっくりブリブリしておいでー!」
ローラ「女の子がそういうこと言ったらだめだよ」
魅音「あ…ごめん…」
ローラ「いいよー☆」
ローラ「すごーい!刑事さんなんだー!」
大石「ええ、ええ。まあ立ち話もなんですから車の中にどうぞ」
ローラ「ほんとー☆ありがとー!」
大石「寒くないですか~?私クーラーガンガンかけちゃいますから」
ローラ「えっとねー、とってもさむーい!」
大石「おやおや、温度上げますか?」
ローラ「こんなにサムイと思わなくってびっくりしちゃったー☆ウフフ!」
大石「そうですか、ハハハ。で、温度上げます?」
ローラ「ウフフ☆え?」
大石「いや、もういいですよ」
ローラ「あ!えっとね、今よく聞こえなかったのー!ウフフ!ごめんねー☆」
ローラ「おっけー☆」
大石「ローラさん。あなた昨日富竹ジロウさんとお会いしてますよね?」
ローラ「えっとねー。あ!会ってるよー☆」
大石「何か変わったこととかありませんでしたかねぇ…?」
ローラ「あったんだけどー、ウフフ☆ナイショだから話せないのー!ごめんねー!」
ローラ「そうなのー☆ごめんねー!」
大石「それじゃあ次は鷹野三四さんについてお聞きしましょうか。あなた、この人とも昨晩一緒にいましたねえ…?」
ローラ「いたよー!」
大石「それじゃあ鷹野三四さんについては、何か変わったことありませんでしたかあ~?」
ローラ「あったんだけどー、ウフフ☆ナイショだから話せないのー!ごめんねー!」」
大石「あのねえ、お嬢ちゃん警察舐めちゃいけねえよ」
ローラ「なめてないよー!そんなのとってもきたなーい☆」
大石「アンタが富竹ジロウと鷹野三四、そして園崎詩音と四人でいたことぐらいこっちは掴んでんだよ!」
ローラ「うそー!すごーい☆」
大石「どうしようじゃないんだよなあ、おじさんは警察なんだよ。吐いてもらわないと困っちゃうんだよなあ~」
ローラ「おっけー☆それじゃあぜったいナイショにしてねー!」
大石「ふむ、その蔵に四人で入った…と」
ローラ「そうなのー!中はねーとっても暗くて危なかったんだよー!」
大石「…なるほど。ローラさん、他にもう隠してることありませんねえ?んっふっふ」
ローラ「ないよー☆」
大石「それじゃあもういいですよ、どうぞ教室に戻って下さい。ご協力感謝します」
ローラ「いいよー!ばいばーい☆」
ローラ「あ!詩音ちゃんから電話があったこと言うの忘れちゃったー!まいっかー☆ウフフ!」
レナ「あ、ローラちゃん、おかえり~」
沙都子「なんだったんですの?」
ローラ「えっとねー!刑事さんといろいろお話してたの!ウフフ☆」
レナ「えっ…それってローラちゃんが疑われてる…ってことかな?」
ローラ「そうなのかなー?うーんよくわかんなーい☆」
魅音「大石の野郎…余計なことしやがって」
ローラ「あ!それとねー!昨日詩音ちゃんから電話があったんだけどー」
梨花「詩ぃから、なのですか?」
ローラ「そうなのー!富竹さんと鷹野さんがいなくなった、って言われてびっくりしちゃったー!」
沙都子「今朝先生から聞かされて驚きましたわよね。まさか二人が…」
ローラ「とっても悲しいー!」
レナ「大丈夫だよ、ローラちゃんは消えたりしない。転校なんて……しない」
ローラ「ほんとー☆ありがとー!」
魅音「……………」
沙都子「魅音さん?どうかなさいましたの?」
魅音「え?あ、いや…なんでもないよ」
梨花「……………」
詩音「なんであの子、昨日のことみんなに話しちゃうの!?しかもちっとも気にしてないッ!!鬼婆も死んでお姉も閉じ込めた今、後には引けないし…!」
ローラ「あ!帰ったら詩音ちゃんに電話してみよーっと☆」
レナ「まだ怖がってるかもしれないよね、ローラちゃんが元気づけてあげて」
ローラ「おっけー☆」
沙都子「ローラさんと話していると自然と元気が湧いてきますものね!をほほほ!」
ローラ「ほんとー?うれしー☆」
梨花(……今夜、一升瓶と注射器持って攻め込むとしようかしら。どうせこのままじゃ何も変わらない世界だわ)
ローラ「そうだねー☆とっても悲しいー!」
レナ「……ローラちゃん、誰かに聞かされる前にレナから話しておきたいことがあるの」
ローラ「ほんとー?聞きたーい!」
レナ「今回富竹さんと鷹野さんがいなくなったのはね、……"オヤシロさまの祟り"なの」
ローラ「そうなんだー☆それってとっても怖い話だねー!」
レナ「オヤシロさまはね、信じてる人だけは助けてくれる…。だからローラちゃんも、絶対にオヤシロさまを信じて…ね?」
ローラ「おっけー☆わかったー!」
レナ「おはよ~。今日もいい天気だね~はう!」
ローラ「私もとってもうれしー☆」
詩音(あんた昨日電話するって言ったくせになんでしてこないの!?わざわざ電話の前でスタンバってたのに!!)
ローラ「あ!詩音ちゃんに電話するの忘れてたー☆」
レナ「はう~。ローラちゃんったらうっかりさんだよぅ」
ローラ「ごめんねー!ウフフ☆」
詩音(そしてなんで今思い出すの!?イライラする…!イライラして喉が痒い…ッ!!)
知恵「皆さん、授業の前に大事なお話があります。……実は、古手さんと北条さんが昨夜からお家に戻っていないそうなんです」
ローラ「うそー!とってもびっくりしちゃったー!」
知恵「静かに。皆さん、二人を見かけたという方がいたら、すぐ先生に教えて下さいね」
ローラ「おっけー☆」
魅音「心配だね…」
ローラ「私もとっても心配ー☆二人に会えないなんてそんなの悲しいー!」
魅音「今夜みんなで二人を捜さない?少年団の方にも声掛けしとくからさ」
レナ「そうだね、そうするべきだよ」
ローラ「おっけー☆」
魅音「家の中にはいないみたいだね…」
ローラ「えっとねー!それならね、一応開けて入ってみようよー!」
レナ「そうだね、じゃあ私家の鍵借りてくるから」
ローラ「おっけー☆」
魅音「やっぱりもぬけの殻…だね。って、レナ?冷蔵庫の中に二人はいないよ」
レナ「うん…分かってる。……そっか、なるほど」
魅音「…とにかく、今夜のところは解散だね。仕方ないけどさ」
レナ「……うん」
魅音「へ?な、なにさ、唐突に」
ローラ「ウフフ☆えっとねー!こういう寂しい時は一人になったら暗くなっちゃうんだよ」
レナ「みんなでいた方が、悪いように考えないでいい…って意味かな?かな?」
ローラ「そうなの!それでねー、私魅音ちゃんのおうちがとってもとっても見たくなっちゃったー☆」
魅音「ってことは、今からうちに?いや、それはちょっと無理だよ。ばっちゃも怒るだろうしさ」
ローラ「うそー!とってもザンネン!」
魅音「それに私もお泊まりって気分じゃないんだよ…。悪いね」
ローラ「おっけー☆」
レナ「じゃあ今日は帰ろっか。……みんなまた明日ね」
魅音「じゃあね」
ローラ「ばいばーい☆」
ピンポーン
詩音「…!?こんな時間に、誰…?」
魅音「えっと、どうしたの?なんか忘れ物?」
ローラ「そうだよー☆魅音ちゃんにお話するの忘れてたのー!ウフフ☆」
ローラ「ほんとにー☆ありがとー!うれしー☆」
魅音「ちょうど今みんな寝てるからさ」
魅音「で、話って何?」
ローラ「えっとねー、どこから話せばいいのかなー?ウフフ☆わかんなくなっちゃったー!」
魅音「アハハ。いいよ、ゆっくり話してくれれば、さ」
ローラ「ありがとー☆あのねー!」
魅音「うん?」
ローラ「沙都子ちゃんと梨花ちゃんはこのおうちのどこにいるのー?」
魅音「……は?」
魅音「いや、……聞こえたよ。ただ意味が分かんないだけどさ。なんで沙都子と梨花ちゃんがウチにいると思うの?」
ローラ「えっとねー☆わかんないのー!考えたんだけどよくわかんなくなっちゃったー!」
魅音「あははは、じゃあ完璧に勘違いだね。ここにはいないよ、以上。話ってそれだけ?」
ローラ「違うよー☆まだあるよー!あのねー」
魅音「おじさんも疲れたからそろそろ眠いんだけどなぁ~…」
ローラ「電話するの忘れちゃって、とってもごめんねー☆」
魅音「それは……詩音に言ったげなよ。おじさんは」
ローラ「言ってるよー」
魅音「…いや、だから」
ローラ「詩音ちゃん、ほんとにごめんねー!うっかりしてたのー☆」
魅音「……ローラ、あんたまさか……私が……」
ローラ「えっとねー!さっき何となく思ったのー!ウフフ☆当たっちゃったー!」
ローラ「うそー!ひどーい☆ずっと正直に言ってるよー!」
詩音「どこからどこまで気づいてるの?」
ローラ「えっとねー。よくわかんない☆」
詩音「じゃあアンタが今考えてること、全部話しなよ」
ローラ「おっけー☆」
ローラ「沙都子ちゃんと梨花ちゃんのおうちの冷蔵庫の中に、とってもおいしそうな冷や奴が入ってたのー」
詩音「ああ、レナが開けて確認してたっけ?」
ローラ「冷や奴にはお醤油とかかけてパクッと食べたらとってもおいしー☆」
詩音「だろうね」
ローラ「でもねーなかったの、あのおうちの中にお醤油」
詩音「……………」
ローラ「それで私思い出しちゃったのー!おうちにきた回覧板に、」
詩音「…『醤油、お裾分けします。』ってうちの名前と住所が書いてあったんでしょ」
ローラ「そうなのー☆私とってもびっくりしちゃったー!あ、わかったー!って☆ウフフ☆」
詩音「だから、二人がウチにきた。そして、その後姿を消した。そう言いたいわけ?」
ローラ「そうだよー!当たっちゃったー☆すごーい!」
ローラ「ウフフ☆」
詩音「アッハッハッハ!とんだ名探偵がいたもんだっ!参った参った、降参だよ!アハハハ……」
ローラ「ありがとー☆でもなんだかとっても悲しいー」
詩音「……そうだよ。私が、二人を殺した」
ローラ「あのねー!なんでそんなことしちゃったのかとっても気になるのー☆」
詩音「言ってもアンタにはわかんないよ」
ローラ「でも、どんな理由があっても人に酷いことをしちゃだめなんだよ」
詩音「っ………」
詩音「…行くってどこに?」
ローラ「きてー!おいでおいでー☆」
詩音「……外?」
大石「んっふっふ。ど~もぉ。ローラさん、ご無事で何よりです」
ローラ「おまたせー!ごめんねー☆」
レナ「ローラちゃん!……それと詩ぃちゃん、だよね?」
詩音「レナ……大石、これってどういうこと?」
大石「ローラさんから連絡を受けたんですよぉ。詩音さんと話をするから大石さんにも来てほしい、ってね」
レナ「私は明日お話しに行こうと思ってたの。でも、ローラちゃんが…」
ローラ「早くお話したいなーって思って、そしたら大石さんにもえいって電話しちゃったのー!ウフフ☆」
詩音「…なるほど。私が逃げ出さないように、根回しは完璧ってわけか」
ローラ「えっとーよくわかんないけどー、うーん、そうかもね☆」
詩音「……待って」
レナ「詩ぃちゃん…?」
詩音「ローラ、一つ聞き忘れたことがあったね」
ローラ「なにー?」
詩音「なんで、私が詩音だって気づいたの?」
ローラ「えっとねー!うーん、なんだっけー?あ、わかったー☆」
詩音「……………」
ローラ「魅音ちゃんは沙都子ちゃんと梨花ちゃんの友達だからだよー!」
詩音「……?どういう意味?」
ローラ「あのねー!友達はねー、なにがあってもぜったい友達にひどいことはしないんだよー!ウフフ☆」
レナ「…ローラちゃんは、ただ魅ぃちゃんを信じたんだよ。推理なんかじゃなくて、純粋に心から」
ローラ「そうかなー☆」
詩音「……そう、だね」
ローラ「ほんとー?ウフフ☆ありがとー!」
ローラ「おっけー☆」
詩音「……ごめんね、魅音を汚して……。私なんて、生まれてこなければ……」
ローラ「詩音ちゃん、そんなこと言ったらだめだよ」
詩音「…ローラ…」
ローラ「またお話しようねー!今度はちゃんと忘れないで電話しなきゃって思ったのー☆」
詩音「……ありがとう。待ってる」
ローラ「待っててねー☆」
ローラ「よしよし、よしよーし!」
レナ「……っ、う…沙都子ちゃん…梨花ちゃん……こんな結末、悲しすぎるよ……っ」
ローラ「ねー!私もとっても悲しいー☆」
レナ「もしも……もしもやり直せるなら、次はきっと……」
詩音「……次はきっと、間違えないよ……」
ローラ「おっけー☆私もがんばろっと☆」
だからねー!うーんと今日はもう寝ちゃおっかなー!
おやすみー☆明日また会えたらいいねー!
あ!でも落ちてたら会えないかもね!ウフフ☆
みんな夜更かしばかりしたらだめだよ。
これは続きが気になるな
ローラ「おっけー☆」
ほんとにおやすみー!
ローラ「なにそれー☆すごーい!聞きたーい☆」
ローラ「おっけー☆」
沙都子「あらあら私に勝てるとお思いですの?をーほほほ!」
梨花「みー☆ぼくだって負けないのですよ~」
レナ「あっ、ごめんね。今日おうちの手伝いがあって、すぐ帰らないといけないの」
ローラ「うそー!そうなんだ☆それってとっても悲しいー☆」
レナ「みんなまた明日ね、はぅ」
梨花「こんどはレナの番なのね…。……でもローラ、貴方ならもしかしたらこの惨劇を……?」
沙都子「仕方ありませんわよ、おうちの都合なんですもの」
ローラ「あのねー私もたまーにパパとママのお手伝いすることあるからすごいわかるよー!」
魅音「とにかく今日の部活はどうしよっかな~…。う~ん…。……おっ!おじさん閃いたよ!」
ローラ「うそー!ほんとにー☆聞きたーい」
沙都子「あらあら~なんだか面白そうじゃありませんこと?」
梨花「あそこにはオバケが出ますですよ、行かない方がいいのです」
ローラ「うそー☆それってとってもこわーい!じゃあやめとこっと☆」
魅音「ぶーぶー。いいじゃん行こうよ~。このままじゃ不完全燃焼でおじさん夜も眠れないよ!」
ローラ「夜眠れないのはだめだねー!じゃあ、うーん、そうだねー。おっけー☆」
沙都子「お、オバケなんて怖くないですわよね、ローラさん!」
ローラ「そんなことないよー!とってもこわーい☆」
沙都子「こっ、怖くなんかないですわよっ!」
梨花「……………」
沙都子「おー!」
梨花「……ローラ」
ローラ「なにー?」
梨花「少し二人でお話がしたいのですよ」
ローラ「おっけー☆」
梨花「ローラ。貴方は……友達を大事にしているのね」
ローラ「ウフフ☆そうかなー?ありがとー」
梨花「その気持ちがあったから、前の世界では最悪の結末だけは防ぐことが出来た」
ローラ「よくわかんないけど、うーん、だったらうれしー☆」
梨花「詩音が狂ってしまったら、魅音は殺される。その結末を防ぐなんて、あの世界ではありえないことだったから」
ローラ「ほんとー!やったね!ウフフ☆」
ローラ「そうなんだー!よーし、がんばろっと☆」
梨花「私も……貴方みたいにいつも笑っていられたら、一人でも運命に勇敢に立ち迎えるのに」
ローラ「そんなことないよー☆みんないっしょだから楽しくなっちゃうだけだよー!ウフフ☆」
梨花「ふふっ…そうね、多分貴方はそういう人間だわ。……さぁ、そろそろ行きましょうです。二人が待ちくたびれてぶーぶー☆なのですよ」
ローラ「おっけー☆」
レナ「――これで、お話はおしまい。後はこの死体を隠せば、全部終わるはずだったのに」
沙都子「レ、レナ…さん…」
梨花「……………」
ローラ「うーん!どうしよーどうすればいいのかな?ウフフ☆わかんなーい!」
レナ「分からなくていいよ。どうせ、もう"楽しい毎日"には戻れないんだから」
沙都子「レ、レナさん!」
魅音「待っ……!?」
梨花「……ローラ」
ローラ「レナちゃん、一人でどっか行ったらだめだよー!」
レナ「…っ!は、離してよ!私は、私は人殺しなんだよ!?私の手は…汚れてるの…!」
ローラ「あのねー!よくわかんないだけど、私今とってもとってもうーんってたくさん考えたのね☆」
魅音「か、考えるって何を…?」
ローラ「わかんなーい!なんだっけー忘れちゃったー!ウフフ☆」
ローラ「あ!そーだわかったー☆あのねーレナちゃん!」
レナ「ほっといてよ、私は……」
ローラ「悪いことした時はねー、ごめんなさいって言うんだよー!」
レナ「…………あ」
ローラ「レナちゃんはとってもわるいことしちゃったから、たくさんごめんなさいって言わなきゃいけないよ」
沙都子「ローラさん……」
ローラ「そしたらねーそのあとはみんなでまた部活するのー!ウフフ☆たのしー!」
魅音「…そうだよ。レナは罪を償わなきゃいけない。でも、それが終わったらさ、」
レナ「魅ぃちゃん…」
沙都子「…私達のところに、また戻ってきて下さいませね」
レナ「沙都子ちゃん…」
梨花「レナ、ぼくたちはいつまでもここにいるのですよ」
レナ「梨花ちゃん…」
ローラ「あのねー、とってもつらいときはね、友達に相談していいんだよー☆」
レナ「っ…そうだよね……、そうなんだよね…っ!」
ローラ「そうだよー!おっけー☆」
レナ「う…っ、…っ…ぅわああぁぁん…!!」
沙都子「大石さんも、レナさんの事情についてはなんだか分かってらっしゃるようでしたわね」
梨花「警察もそこまでおバカじゃないですよ。きっとレナに目星を付けていたと思いますです」
ローラ「うそー!それってとってもすごーい☆」
魅音「……あ、でもローラがいてくれて助かったよ」
ローラ「ほんとー☆ありがとー!どうしてー?」
魅音「もしローラがいなかったら、おじさんは『みんなで死体を隠そう』なんて言っちゃったかもしれない」
沙都子「そうですわね。私もそれに賛同していたと思いますわ」
ローラ「あ!それはね、とってもわるいことだからだめなんだよー!」
魅音「うん、分かってる。でも、そんなことしても結局何も変わらないのにね」
沙都子「そうですわね…」
ローラ「ほんとー!よかったーうれしー☆」
梨花「正直私も驚いているわ…。まさかこの段階でレナを救うことが出来るだなんて」
ローラ「そうなんだー!すごーい!ウフフ☆」
梨花「でも、この世界はきっとすぐに終わりを告げる。私が死ぬことで」
ローラ「しぬとか簡単に言ったらダメだよ」
梨花「ご…ごめんなさい。でも、これはもう決まっていることなのよ」
ローラ「決まっちゃってるんだー!それってとってもかなしー☆」
梨花「…私は、死にたくない。ローラ、貴方なら私の運命を変えられるかもしれない」
ローラ「ほんとー!よーし、それじゃあがんばろっと☆」
梨花「…ありがとう。次の世界でも、また仲良くしてちょうだい。貴方に会えるのを楽しみにしているわ」
ローラ「えっとねー!よくわかんないけど、うーん、おっけー☆」
梨花「う……、ん…ここは…」
羽入「梨花!あうあう…!起きて下さいです!」
梨花「…羽入、おはよう。私、やっぱりまた死んだのね」
羽入「…はい。今はみんなで裏山に遊びにきているところなのです」
梨花「私は……なんで倒れているのかしら」
羽入「あそこから落ちてしまいましたのです…あうあう」
梨花「ああ、そう。頭がズキズキする理由はソレね」
レナ「あっ!梨花ちゃーん!みんなー、梨花ちゃん見つけたよーっ!」
ローラ「ほんとー!よかったうれしー☆」
魅音「いやー捜したよ梨花ちゃん、大丈夫?」
沙都子「もぉ!梨花ったら、心配させますわね…!私心臓が止まりそうになりましたわ!」
梨花「みー…ごめんなさいなのですよ」
梨花「ええ。しかもそれが今のところ、この世界で三回目」
羽入「でも、梨花……他の人が来ても、きっと今回も無理なのですよ……」
梨花「いいえ、私はもう諦めないわ。これまでのローラのように、運命なんて軽く打ち破ってみせる」
羽入「…あうあう…あうあうあうっ」
梨花「ローラ、少し二人でお話がしたいのですよ」
ローラ「そうなんだー!おっけー☆」
ローラ「そうなんだー!よくわかんないけどそれってとってもすごいことだね☆」
梨花「今回も、何もしなければ私は誰かに殺されて終わる。……でも、私は諦めない。無限の六月を越える為、その為に貴方の力を貸して欲しい」
ローラ「おっけー☆わかったー!」
ローラ「うそー!それってなんだかとっても大変ー!」
梨花「途方もない苦労でしょうね。でも、お願い……私は、みんなと一緒にこの六月を越えたいの」
ローラ「そっかー!うーん、どうしよっかなー!じゃあおっけー☆」
梨花「ローラ、ありがとう…」
ローラ「いいよー☆」
羽入「あうあう、圭一は今都会で幸せに暮らしていますです」
梨花「そう…寂しいけど、良かったわ。次に、詩音が私達を殺す世界、この可能性は……無いとは言えないわね、残念ながら」
ローラ「そっかー!それってとってもかなしー☆」
梨花「そして、レナが間宮リナと北条鉄平を殺す世界。残念だけど、二人が殺されるとそれで全てが終わる。誰かが罪を犯してしまったら手遅れなのよ」
ローラ「えっとねーそれならみんながわるいことしないように、よーしって気をつければいいと思うよー!ウフフ☆」
ローラ「おっけー☆」
梨花「まずは惨劇の発生を未然に防ぐことが重要なの。私のことは、その後でも間に合うはずよ」
ローラ「わかったー!よーしがんばろっと☆」
レナ「ローラちゃん、あのね、レナもローラちゃんと二人でお話したいんだけど…いいかな?かな?」
ローラ「いいよー☆」
ローラ「えっとねー、うーん、そうだねー!パパとちゃんとお話したらいいと思うよー☆」
レナ「あっ……そっか、ちゃんと話せばきっと分かってくれる、かな?」
ローラ「だいじょうぶだよー!おっけー☆」
レナ「えへへ…そ、そうだよね。なぁんだ、簡単なことだったんだよね」
ローラ「ウフフ☆」
レナ「私ね、あんまり思い詰めすぎちゃって、…もうその女の人を殺すしかないかも…って考えちゃってたの」
ローラ「それはぜったいにダメだよ」
ローラ「おっけー☆ファイトファイトだよー!」
魅音「話は聞かせてもらったよ!」
レナ「あ、魅ぃちゃん!」
魅音「そういうことなら、この園崎家も一肌脱ごうじゃない!くっくっく!」
ローラ「ほんとー!すごーい☆」
魅音「その女がどういうヤツか、おじさんの方で調べてみるよ。レナはとにかくお父さんを説得しといて」
レナ「うん、ありがとう。魅ぃちゃん…」
ローラ「よかったねー!やったーウフフ☆」
レナ「ローラちゃんも本当にありがとう。困った時やつらい時は、友達に相談しなきゃだめだよね」
ローラ「そうだよー☆」
梨花「やっぱり……彼女なら運命を変えられる、間違いないわ」
羽入「あっ…で、でも期待しちゃだめですよ」
梨花「羽入、アンタまだそんなこと言ってるの?」
羽入「…あうあう」
梨花「分かってるのよ、アンタも感じてるんでしょう。これまでとは何かが違う、そう実感させてくれる不思議な高揚感を」
羽入「ぁ、あうあう!そ、そんなの感じてないのです!ないのですよ!あうあうあうあう!」
梨花「ふふ…素直じゃないわね。いいわ、直に嫌でも分かるでしょうから」
ローラ「うそー!ほんとにー?」
梨花「ええ。これで少なくとも一つ心配が減ったわ。後は詩音のことだけど…。あぁ、そういえば貴方はこの世界では詩音とはまだ……」
ローラ「あ!あのねー詩音ちゃん知ってるの!さっき言い忘れちゃったー!ウフフ☆ごめんねー!」
梨花「…?もしかして、前の世界の記憶が?」
ローラ「えっとー、うーん!よくわかんないけど、そうかもね☆」
梨花「やっぱり…これまでの世界とは確実に違う…!違っている…!」
ローラ「あ!思い出したー!あのねー最近お友達になったのー☆」
梨花「え。そ、そうなの…?」
ローラ「そうなのー!すごいいい子で楽しいよー☆ウフフ!」
梨花「そ、そう…。う、うん、まあいいわ」
羽入「圭一がいた世界では『人形』が鍵になっていましたですよ?」
梨花「けど、この世界ではそれがない。……そういえば、前の世界では何故詩音は……」
羽入「……梨花、それが分からないとぼくたちにはどうしようもないのですよ」
梨花「じゃあそれを調べればいいだけでしょう?いつまでもウジウジしてないで、彼女を見習ったらどうなのよ」
ローラ「なにー?ウフフ☆」
羽入「あうあう…そんな言い方酷いのですよ~…」
ローラ「おっけー☆わかった!まかせてー!」
詩音「わざわざお店に来てもらってすみません、今日突然シフト変更入っちゃって」
ローラ「いいよー!エンジェルモートのケーキとってもおいしー☆」
詩音「って、まだ食べてないじゃないですか!」
ローラ「あ!ほんとだー!間違えちゃったー!あのねーおいしいって思ったら、つい言っちゃったのー!ウフフ☆」
ローラ「うーうん、ちがうの!えっとねー詩音ちゃんって毎日楽しいー?私はとっても楽しいよー☆」
詩音「ふふふ、なんです?それ。妙な質問ですねぇ」
ローラ「うそー☆そんなことないよー!」
詩音「ん~……そう、ですね。いろんなことありましたけど、今は…うん、元気いっぱいで楽しい毎日ですよ」
ローラ「ほんとー!よかったー!うれしー☆」
詩音「あっ、そうそう、この前話したじゃないですか?私がいた学校のこと、それに私とお姉のこと」
ローラ「えっとねーうん、聞いたよー!とってもかなしくって私泣いちゃったー☆」
詩音「悟史くんのこととかも、結構洗いざらい話しちゃいましたよね。…でも、ローラさんなら話して良いかなって」
ローラ「ほんとにー!うれしー☆」
詩音「どうしてでしょうね?不思議と初対面な気がしなくて、ついつい話が弾んじゃって」
ローラ「あ!そうなのー!私もお話はじめちゃったらとまらないのー!ウフフ☆」
詩音「あぁ、分かります!それで、一人で抱えこむのを止めたら……少しだけスッキリしたんですよ」
ローラ「ほんとー!それってとってもいいことだよー☆」
詩音「そうですね。……もしかしたら私、こういう同年代の女友達が欲しかったのかもしれません」
不良A「おんだらあああああ!!!ごるあああ!!うぼああああああ!!!」
不良B「しゃあしたあああ!さあああ!!ほんじゃらああああ!!」
不良C「けえええええええいっ!!!」
詩音「ちょ…うるさ、ウザッ」
不良A「あああああああっっ!?テメエエェのされてえええんかああい!?」
ローラ「そういうことしたらダメだよ」
詩音「……え?」
ローラ「ほんとー!ウフフ☆あ!でもねーとってもこわかったのー!」
詩音「あの時、助けてもらって……『そっか、私は一人じゃないんだ』って不思議と思ったんです」
ローラ「ほんとー!うれしー☆」
詩音「ふふ、すみません。初対面でそんなこと考えちゃうなんてなんか変ですよねぇ」
ローラ「そんなことないよー!あ!でもねー、うーん、そうだね!ウフフ☆」
店員A「園崎さーん、レジおねがーい!」
詩音「あっ、は~い!今行きます!すみません、私そろそろ仕事に戻らないと」
ローラ「そうなんだー!とってもザンネンー」
詩音「私もです。今度はじっくりガールズトークしましょうね?」
ローラ「おっけー☆」
詩音「それじゃあごゆっくり!」
ローラ「うーん、よくわかんないけどそうかもね☆」
梨花「……フ、フフフ…。あはははっ!」
羽入「り、梨花…!?」
梨花「っ…すごい!すごいわ…!ねえ、羽入!運命ってこんなに簡単な物だったかしら!あはは……っ!」
羽入「り、梨花……でも、」
梨花「良いわ、分かってる。でも止めて、今とっても良い気分だから水を差さないでちょうだい?」
羽入「……………」
梨花「さあ、ほら!次は何!?どんな困難な運命だってかかってくるがいいわ!あははははっ!」
ローラ「ウフフ☆私もがんばろっと!」
羽入「あうあう…売り切れてしまっていて、遠くのお店まで買いに行ったのかもしれないのですよ」
梨花「そう……ね。そうよね、私の考えすぎよね」
レナ「梨花ちゃん…それ、本当なの?」
梨花「…はい…。昨日、沙都子は買い物に出たまま、ちっとも帰ってきませんでした。…それで、気になって北条家に行ってみましたです」
魅音「そしたらヤツがいた…ってわけだね」
レナ「……沙都子ちゃん、心配だね」
ローラ「うーん、どうしよっかなー☆」
梨花「…………沙都子が鉄平に捕まったら、おしまいよ」
レナ「梨花ちゃん、『おしまい』なんてそんな言い方間違ってるよ?」
魅音「そうだよ、私達で沙都子の為に何が出来るか考えよう」
梨花「無理よッ!無理なのよ!!沙都子は鉄平に身も心もズタズタにされてそれで終わり!!この世界じゃ、何度試しても沙都子は絶対に救えないッッ!!」
魅音「り……梨花ちゃん…?」
梨花「…油断してた、舞い上がってた、今度こそ越えられるって愉悦に浸ってた…ッ!!……何をッ…なにをやってるのよわたしは……ッ」
梨花「……ローラ……」
ローラ「よーし!沙都子ちゃんのためにみんなといっしょにがんばろっと☆」
梨花「だからッ…何をしても無理なのよ、北条鉄平を殺さない限りは…」
ローラ「なんでも無理って言ってあきらめるのはよくないよ」
梨花「…………」
レナ「ローラちゃんの言う通りだよ。私達の力で、かけがえのない友達を守ろう?」
魅音「梨花ちゃんが私達の知らない何かを背負ってるのは分かったよ…。でも、だからって私達が沙都子を救えないってことにはならないでしょ?」
梨花「……みんな……」
ローラ「そうだよー!みんなでいっぱいいーっぱい考えよー☆」
梨花「…うん……ありがとう…」
ローラ「おっけー☆」
レナ「沙都子ちゃんをおうちから連れ出すことは出来ないかな?少しでもどこかに匿えれば…」
魅音「いや、一応あっちは親の立場ってもんがあるからねぇ。誘拐騒ぎにでもされたらアウト、それこそ本当におしまいだよ」
ローラ「ほんとー!だめだねー☆こまっちゃったー!ウフフ!」
梨花「……確か鉄平は、間宮リナが失踪したら雛見沢に戻ってくるようになっているのです」
レナ「間宮リナ…って、もしかしてリナさん?」
魅音「あぁ、レナの親父さんに言い寄ってたタチの悪いヤツでしょ?」
ローラ「あ!それって確かとってもわるい人だねー☆」
レナ「ついでに沙都子ちゃんに家事をやらせれば自分は楽が出来るもんね。卑劣なヤツ…」
魅音「ったく…どうにか警察を動かすことが出来れば、鉄平にその罪をなすりつけてやんのにね!」
ローラ「そういうことするのはだめだよ」
梨花「冤罪なのですか…?」
レナ「ううん、そっちじゃなくて警察。私達は、結局何をしても子供だよね?大した力はないよ」
魅音「そう…だね。悔しいけど」
レナ「だから、大人の力を借りるって考えは間違ってないんじゃないかな、ってそういう意味」
ローラ「そっかー!それじゃあえらい人におねがいしてみよっと☆」
魅音「って言っても……そんなツテある?」
レナ「うん……そう、なんだよね……」
ローラ「あるよー☆」
魅音「えぇっ!?あ、あるの!?」
ローラ「えっとねー☆警察の人でいいのかなー?」
梨花「…?まさか……大石なのですか!?」
ローラ「そうだよー!なんとお友達なのー!ウフフ☆びっくりしちゃったー!」
ローラ「えっとねー!わるい人からたすけてもらったの!ウフフ☆」
レナ「はぅ?悪い人?」
ローラ「そーなの!髪の毛がミサイルみたいになってる人たちなんだよ!びっくりしちゃったー☆」
魅音「あれ…?そういえば詩音もそういう変な髪の不良に絡まれたって言ってたような」
ローラ「あ!そうなのー!じゃあよくわかんないけど、たぶんおんなじ人だね!」
魅音「え?じゃあ不良から詩音を守ったのってローラだったの!?」
ローラ「あ!ほんとだー!そうかもね!ウフフ☆」
梨花「その時に大石に助けられたのですか?」
ローラ「そうなのー!ぐーぜん通りかかったんだってー!すごーい☆」
羽入「過去の二つ、どちらの世界でもローラは事件解決の為に一役買っていますです」
梨花「つまり、大石が記憶継承まではしていなくても、」
羽入「無意識の内にローラに対して信頼を置いていても、おかしくはないことなのです」
梨花「やっぱりそうとしか思えないわよね…。彼女の可能性に関しては、私達には計り知れない物があるみたいだし」
羽入「梨花、だからといってあまり期待するのは…」
梨花「分かってるわよ。今回のことは、バカみたいに舞い上がっていた私にも責任がある。……でも、諦めるつもりはないわよ」
ローラ「おっけー☆だいじょうぶー!」
魅音「梨花ちゃん?何か良い策でも思いついたの?」
梨花「良い策とまでは言えませんが、警察が味方につくなら、これが一番手っ取り早い方法なのですよ」
レナ「…自信はあるんだね、梨花ちゃん」
梨花「ありますですよ、ぼくにお任せなのです。にぱー☆」
鉄平「なんべん同じこと言わすんじゃ!このダラズ!!」
沙都子「きゃあぁぁ!!…ごっ…、ごめんなさい…ごめんなさいっ、ごめんなさい……っ!」
鉄平「沙都子ぉ、お前がそういう態度ならあの部屋メッチャクチャにして二度と悟史が帰ってこれんように……」
沙都子「に…っ、にーにーのお部屋には手出しは無用ですわ…!」
鉄平「………ケッ!その臭い頭でも洗ってこんかい!」
沙都子「っ…は、はい…」
ピンポーン
鉄平「あ?ったく、どこのどいつじゃ!こんな時間に…」
ローラ「ハーイ☆ローラだよー!」
鉄平「………なんね、お前。ガイジンさんかい」
ローラ「あのねー!私は沙都子ちゃんのお友達なのー!ウフフ☆」
鉄平「…沙都子は風邪で寝込んどる」
ローラ「あ!うそー!ほんとー☆そうなんだー!」
鉄平「分かったらとっとと帰r」
ローラ「そっかー☆うーん、そうだねー。じゃあどうしよっかなー」
鉄平「だかr」
ローラ「ウフフ☆こまっちゃったー!あ!じゃあねー私が」
鉄平「ァァアアア!!じゃかあしい!!ピーピー騒がんねえッ!!」
ローラ「あー!いきなり大声でびっくりしちゃったー!ウフフ☆だめだよーそんなことしたらー!」
鉄平「チッ!……ガイジンさんよぉ、そのイラつく口……いっぺん塞いだらああああ!!」
ドガッ
梨花「つ…っ!」
鉄平「…あ?なんじゃい、このガキゃあ。いきなり前出てきよって」
大石「はいはいストップストップー。警察ですよー」
鉄平「なっ…!?」
鉄平「ち、ちが…こいつらが人ん家に押し入ろうとしてピーピー騒いでッ…」
魅音「あれれ~?私達は沙都子ちゃんが心配で来ただけなんだけど~」
レナ「それに北条さん、貴方今どこに立ってますか?」
鉄平「ど…どこって外に」
レナ「へぇ、それじゃあわざわざ外に出てまでして殴り掛かってきたってことですよね?」
鉄平「ッッ……!!」
魅音「つまり、私達は一歩も北条家に押し入ったりしてないってことさ。ローラ、O.K?」
ローラ「おっけー☆」
大石「さぁて、詳しいことは署でじっくりと」
鉄平「ちょ、まっ…!!待たんかいッ!!」
大石「皆さんもご協力感謝しますよぉ。私が"たまたま"通りかかって良かったですねぇ~。んっふっふ」
ローラ「ほんとー!びっくりしちゃったー☆ウフフ!」
魅音「あっはっは!二人共、とんだタヌキだねえ!」
ローラ「ひどーい!タヌキじゃないよー!あ、でもいっかー☆」
梨花「みー…一番にぼくを助け起こしてほしかったのですよ」
レナ「はう~…ご、ごめんね梨花ちゃん」
梨花「…冗談なのですよ、にぱー☆それに、ローラには怖い思いをさせてしまいました。ごめんなさいなのです」
ローラ「そうだねー☆とっても怖かったよー!でもねー、まあいいやー!おっけー☆」
レナ「ローラちゃん、これは冤罪じゃないからいいよね?」
魅音「だね。アイツが殴り掛かってきたりしなけりゃ、しょっぴかれることもなかっただろうしさ!」
梨花「一番悪いのは鉄平なのですよ、にぱー☆」
ローラ「よくわかんないけど、うーん、そうだね☆」
梨花「つまり、沙都子は……」
レナ「もう苦しまなくていい、ってことだね」
ローラ「うそー☆ほんとー!やったねー」
沙都子「…っ!?み、皆さん…どうしてここにいらっしゃるんですの…?」
梨花「沙都子……みんなが助けてくれましたです。もう鉄平に怯える必要はないのですよ」
沙都子「な、何言ってるんですの?わ…私は別におじさんのことを…」
魅音「もう、いいんだよ。沙都子、全部終わったんだ」
レナ「もう沙都子ちゃんをいじめる人は、この家にはいないんだよ」
沙都子「で…でも私はにーにーの為に頑張らなきゃ、しっかりしなくちゃって…思ってますの…!だから…っ」
ローラ「あ!そうだったんだー!沙都子ちゃんすごーい、がんばったよー!ウフフ☆」
沙都子「…だから…っ、わたくしは……」
ローラ「えらいよー沙都子ちゃん!私も負けないようにがんばろっと☆」
沙都子「…っ……ふ、ふわあああん…!!えっ、えらくなんか…っ、えらくなんかないですわあぁっ……っ」
ローラ「うそー☆そんなことないよー!ウフフ☆」
魅音「もし辛いなら、もう二~三日は学校休んでも…」
沙都子「いいえ、明日はぜったいぜぇーったい登校しますわよ!皆さん私がいなくて寂しいでございましょう?をーほほほほ!」
ローラ「そうなのー!とってもさみしー!あ、でもうれしー☆」
梨花「ひとまずはこれで一息つける…ってことでいいのかしらね」
羽入「あうあう……惨劇が起こる可能性は、多分少ないと思います」
梨花「少ないというか、ゼロよ…ゼロ。……後は私が、殺されなければ……」
羽入「……………」
梨花「…今度こそこの六月を越えられる…。いけるわ、今の私達ならきっと」
たこ焼き食べようかな!あ!買ってなかったー!かなしー☆
またねー!
あのねーたこ焼き作ろうと粉をたーくさん練ってたのー!
そしたらねー!なんと、ホットケーキになっちゃったー!
とってもかなしー!あ、でもおいしー!ウフフ☆
沙都子「おはようございますですわ、をほほほ!」
梨花「おはようなのです、にぱー☆」
レナ「はう~!今日も二人共かぁいいよお~☆」
ローラ「ほんとだー!すっごくカワイイー私もがんばろっと☆」
魅音「おっと、そういえば明日は綿流しだね!」
レナ「あっ、そうだったね~!すっかり忘れてたよ、はう」
沙都子「あらぁ~私はバッチリ頭に焼きつけておりましたわよ?」
魅音「今年も部活メンバーが暴れ回るよー!」
レナ「おー!」
沙都子「おーですわ!」
梨花「おーなのです!」
ローラ「おっけー☆」
レナ「梨花ちゃんの演舞も楽しみ楽しみ~っ」
梨花「そうね……そして綿流しの夜に、鷹野と富竹が死ぬ」
羽入「こればかりは避けようがない運命なのです…」
梨花「…本当に、そうなのかしら」
羽入「ど、どういう意味なのですか?梨花」
梨花「私は、ただ私の大事な人達さえ救えればそれで良いと思っていたわ。……でも、」
羽入「……?梨花、まさか貴方は…」
梨花「ええ、そのまさかよ。……鷹野と富竹の死を、止める」
羽入「梨花、落ち着いて下さいっ!いくらなんでも、それは出来るはずがないのですよ!」
梨花「そんなのやってみないと分からないじゃない。そもそも二人の死から、私達の世界は歪み始めるのよ?」
羽入「そ…それは……でも…あう、あうあう」
梨花「だったら二人が死ななければ、惨劇そのものが始まらない…。そう考えても良いんじゃないかしら」
羽入「あうあう……あうあうあう。梨花、全てを求めるのはあまりに無謀過ぎますです」
梨花「分かってるわ。でも、救えるかもしれない命を見捨てて六月を越えても、なんだか夢見が悪いじゃない」
羽入「…梨花…ぼくは、ただ梨花が悲しむ姿はもう見たくないだけなのですよ…」
梨花「そう。じゃあアンタは黙って目を閉じてなさいよ、私は仲間達と一緒に考えるから」
沙都子「な…なんだか物騒な話ですわねぇ~…」
レナ「ほ、本当なの?梨花ちゃん」
梨花「説明をするのは難しいですが、これは間違いないのです」
ローラ「うそー☆それってとってもこわーい!」
魅音「…だけどさ、私達子供の言うことをおとなしく聞き入れてくれるかねぇ」
沙都子「それは確かに難しいですわね…」
魅音「四六時中張り付いて守るってわけにもいかないしね」
ローラ「あ!そうだねー☆うーん!とってもむずかしいー!」
レナ「それこそ聞き入れてもらえないんじゃないかな。沙都子ちゃんの時とは違って、状況証拠すらないからね」
魅音「…まあこうしてたってラチがあかない!とにかく明日の綿流しの日は、極力二人から目を離さないようにしよう」
ローラ「おっけー☆がんばろっと!」
梨花「みんな…ぼくを信じてくれてありがとうなのですよ」
魅音「なーに言ってんの、当然じゃん!」
レナ「私達はみんな大事な友達だもん」
沙都子「お互いを信じなくてどうしますの?をーほほほ!」
ローラ「そうだよー!よかったねー☆私もうれしー!ウフフ☆」
梨花「こんにちはなのです」
魅音「やぁ~悪い悪い、準備に手間取っちゃってさぁ」
レナ「はう~!遅れてごめん~」
ローラ「綿流しとっても楽しみだねー!ウフフ☆」
詩音「あら?ローラさんじゃないですか、はろろ~ん☆」
ローラ「ハーイ☆ローラだよー!」
魅音「げっ!し、詩音!」
詩音「げっ、ってなんですか?失礼な…。みんなで遊ぶなら私も誘ってくれたって良いじゃないですか~」
沙都子「あら、詩音さん!なんだかご無沙汰してましたわねぇ」
詩音「まっ、いろいろバイトとか忙しくって。その分今日は遊びますよ!私も仲間に入れて下さいねっ」
ローラ「おっけー☆」
レナ「はう~!詩ぃちゃんも一緒だね、だね♪」
魅音「ぶーぶー!イジワル詩音はあっちいけーっ!」
詩音「べーっだ!」
ローラ「そうなんだー!とってもザンネンー!でもたのしみー☆」
詩音「期待してますよ、梨花ちゃま~!」
魅音「…さて、そんじゃ鷹野さんと富竹さんを捜すとしようか」
詩音「え?お祭りに繰り出すんじゃないんですか?」
沙都子「それが少し事情がありまして、二人を監視しないといけないんですのよ」
詩音「あらあら~。なんだかお祭りより面白そうな話ですね、ふふふ♪」
ローラ「えっとーそれはどうかなー?あっ、でももしかしたらそうかもね☆」
ローラ「うそー!それってとってもたのしそー!」
レナ「二人で写真…。はう~ラブラブだねえ~…」
ローラ「なんだかちょっとやらしーね!ウフフ☆」
魅音「じゃあ全員で手分けして捜して、見つからなかった者はここに集合。そして戻ってきてない者のところに全員で向かって合流、ってことでいい?」
ローラ「おっけー☆バッチリー」
沙都子「ええ。では私は早速行きますわよ!」
レナ「レナはこっちの方を捜してみるね」
魅音「みんな、健闘を祈るよ!じゃー解散っ!!」
鷹野「…あら、ローラちゃん。一人ぼっちでどうしたの?」
ローラ「うそー!あ!見つけちゃったー☆」
鷹野「あら、もしかして私とジロウさんを捜してたのかしら?」
ローラ「そうだよー!みんなで捜してたのー」
鷹野「……ふぅん、そうなの」
ローラ「ほんとー!ありがとーとってもうれしー☆」
鷹野「いいのよ。……クスクス」
ローラ「あ、そうなんだー!それじゃおじゃましちゃおー☆」
富竹「…!?ローラちゃん、どうしてここに……す、すぐに逃げるんだ!」
ローラ「わー!すごーい!富竹さんたくさん手錠付いてるー!かわいそー☆」
鷹野「あらぁ、逃げる必要なんてないわよぉ……私達みんなで仲良くしましょ?」
鷹野「あら、嫌よぉ…。私は"この日の為"に今日まで生きてきたんだから…」
ローラ「そうなんだー!よくわかんないけどすごいねー☆」
鷹野「今日が雛見沢の終わりの始まり…!私達の死は引き金に過ぎない…!!」
ローラ「ウフフ☆え?あ、ごめんねー!よく聞こえなかったのー」
鷹野「古手梨花の死によってもたらされる雛見沢の死…。そして、私は全く新しい伝説の神となって生き続ける!そう…"オヤシロさま"としてッ!!」
ローラ「うそー!ほんとー?がんばってー☆」
鷹野「…………貴方、今の状況分かってるのよね?」
ローラ「わかってるよーとってもこわーい☆ウフフ!」
ローラ「えー!そんなのひどーい!だめだよそんなこと言ったらー!ウフフ☆」
鷹野「…………ジロウさんの前に貴方から片付けてあげようかしら。死体は二つあればいいけど、隠せば問題ないものねぇ」
ローラ「そういうことは言ったらだめだよ」
鷹野「っ…!あ…、あらあら、何よ。凄んだって無駄よ、こっちには銃があるんだから。クスクス…」
富竹「や…やめろ、その子は何も関係ないッ!!」
鷹野「関係ならあるわよぉ…?貴方なのよねぇ、私が蒔いた絶望の種をことごとく踏み潰して邪魔してくれたのは…」
ローラ「えっとねー!よくわかんないけどそうかもね!ウフフ☆」
鷹野「おかげで台無し…。いったいどんな手を使ったのかしらぁ、最期に教えてくれない?」
ローラ「そうだねー!どうしよっかなー、うーん、おっけー☆」
鷹野「ッ…この!私のことを馬鹿にして…ッ!!」
富竹「…!!や、やめ……」
魅音「そこまでだよ」
鷹野「…!?」
レナ「あっ、動かないで下さいね。私の鉈が鷹野さんの首を狙ってますから」
詩音「ちなみに私のスタンガンも、鷹野さんの大事なとこに当たってますからお忘れなくです☆」
沙都子「ローラさん!お怪我はありませんこと!?」
ローラ「うん!おっけー☆だいじょうぶー!」
富竹「き…君達っ…」
梨花「富竹が手錠プレイをされているのです、かあいそかあいそなのですよ。にぱー☆」
鷹野「どっ…どうしてここが…?や、山狗は何をしているのよ…っ!?」
魅音「はーい、傾注傾注ー!鷹野さーん、山狗ってのはこいつらのことー?」
詩音「車のまわりを固めてらしたんで、軽くのしておきました♪」
沙都子「よわよわのへぼへぼでしたわね~!をーほほほほ!」
山狗A「す…すんません、こいつらガキのくせになんか妙に強くって…っ」
ローラ「そんなことないよー!ウフフ☆あ、でもそうかもね!」
魅音「レナ、富竹さんの手錠を切ってあげて」
レナ「うん。……少しじっとしてて下さいね?」
富竹「あ、ああ…くれぐれも慎重に頼むよ」
鷹野「けど居場所を知らせる暇はなかったはず…。この子の後を追ってきたとでもいうの?」
沙都子「おあいにく様ですわね、それは鷹野さんの運が悪かっただけですのよ」
詩音「梨花ちゃまが突然駆けてきたんですよ、演舞の準備もほったらかして」
レナ「『ローラが鷹野に捕まったのです』、って梨花ちゃんが偶然見かけたみたいで、私達に教えに来たんです」
梨花「にぱー☆ぼくはオヤシロさまの巫女ですよ、ぼくの目はごまかせないのです」
梨花「ああもう、うるさいわね。あの場でそんな説明する時間なかったでしょう?」
羽入「あうあう!あうあうあう~!!」
梨花「ていうかさっきのアンタ、鷹野が犯人だって分かってたような口振りだったじゃないの」
羽入「そそっ、それは、えとあのその~…っ」
梨花「その辺は後でじっくり聞かせてもらうわよ、激辛キムチのおかずにね」
羽入「あう!?あうあうあう…!!」
梨花「……でも、ありがとう。羽入。あなたがいなかったら、多分ローラを助けられなかった」
羽入「……り、梨花…」
梨花「信じてくれたんでしょう?私達を。そして、誰よりもローラのことを。だから力を貸してくれたのよね?」
羽入「……そうかもしれないし、そうじゃないかもしれません」
梨花「何よ、煮え切らないわね?」
羽入「……確かに、ぼくも今回の世界に全てをかけてみたくなったのかもしれません」
梨花「そう、じゃあ私と一緒ね」
羽入「……いいえ、梨花。ぼくと貴方は違います」
梨花「はぁ…。アンタね、さっきから何が言いたいのよ?」
羽入「……直に分かりますですよ」
鷹野「…………ジロウ、さん」
富竹「さあ、もう行こう。…君はまだ何もしていない。今なら、やり直せるんだ」
鷹野「…………ジロウさん、そんな言葉はやめて。惨めなだけだわ…」
富竹「…………」
鷹野「一人で、歩けるから」
魅音「よっしゃ!部活メンバーの大勝利~っ!」
レナ「はう~…なんとかなったねぇ」
沙都子「はぁ…なんだか力が抜けましたわ…」
詩音「私もです…。実際かなーり危ないとこでしたよね、これって…」
ローラ「うそー!ほんとー?あ、でもね、私もとってもこわかったー!ウフフ☆」
魅音「でも、びっくりだね。鷹野さんがあんなことするなんて…」
レナ「梨花ちゃんを殺す…とか、そういう話もしていたんだよね?」
梨花「はいですよ、この耳でしっかり聞いたのです」
沙都子「でもそんなのどうやって聞いたんですの?」
梨花「にぱー☆」
ローラ「よくわかんないけどすごーい!あ、そういえば私もそういう話を聞いたかもしれなーい☆」
詩音「梨花ちゃまはともかく、ローラさんは絶対に嘘つきませんしね。ふふふっ」
ローラ「そうかなー!そんなことないよー☆」
梨花「みー、ぼくはいつも正直者なのですよ~?」
レナ「…?ローラちゃん、どうしたの?」
ローラ「鷹野さーん!富竹さーん!」
鷹野「……?何かしら。負け犬をあざ笑いに来たの?」
富竹「ローラちゃん…。今はそっとしておいてあげて欲しいんだ…」
ローラ「あのねー。さっき屋台で買ったのー!とってもおいしいから二人で食べてねー!ウフフ☆」
富竹「……た、」
鷹野「……たこ焼き?」
ローラ「そうなのー!たこ焼きって知ってるー?笑っちゃうくらいとってもおいしいんだよー☆すごーい!ウフフ!」
富竹「……えっと。一緒に食べるかい?」
鷹野「……そう、ね。冷めない内に」
鷹野「…おいしい」
富竹「うん、そうだね」
鷹野「……あら、ジロウさんったら口元にソースが付いてるわよ」
富竹「えぇ?ほ、本当かい?ははは」
鷹野「取ってあげるわ……じっとしていて。……クスクス」
ローラ最強www
梨花「そうね。村中の人間が全滅する雛見沢大災害が起こる日だったわね。21日は」
羽入「はい…」
梨花「でも、もうそんなことも起こったりしない。ふふふっ…今日はみんなで何をして過ごそうかしらね」
羽入「…梨花、今日は学校をお休みしてはどうですか?」
梨花「何言ってるのよ、這ってでも行くわよ!みんなが待ってる学校に」
沙都子「梨花ーっ?早く行かないと遅刻してしまいますわよー!」
梨花「みー!わかりましたのです~っ。…ほら、行くわよ、羽入!」
羽入「…梨花。"みんな"では、ないのですよ」
梨花「みー☆ちょっぴり遅刻してしまいましたのですー!」
沙都子「んもーっ!梨花のせいですわよ~!」
魅音「あっ、梨花ちゃん、沙都子おはよう!今日は遅かったじゃん」
レナ「はう~。危なかったねぇ。おはよう、二人共!」
梨花「にぱー☆おはようございます、なのですよー♪」
魅音「あれれ?梨花ちゃんってばなんかご機嫌じゃない?」
沙都子「全くもう…、そうですの、朝からずーっとニヤニヤしていましてよ。おかげで危うく大遅刻しそうに…」
レナ「あはは、そんな梨花ちゃんもかぁいいよ~☆」
魅音「こらこら、レナおちつきなってば~。そろそろ先生来るよ?」
魅音「あぁ、いや、それがさ…ねぇ?レナ」
レナ「うん、ローラちゃんね。今日待ち合わせ場所に来なかったの」
魅音「だから、二人でローラの家の方まで行ってみたんだよ。でも、いくら待っても誰も出てこなくて」
レナ「どうしちゃったのかな?かな?」
沙都子「あら…それはなんだか心配ですわね」
梨花「…き、きっと風邪でもひいてしまったのですよ!放課後に、みんなでお見舞いに行きましょうです!」
魅音「おっ、それいいね~!」
魅音「おっと。じゃ、お見舞いの話はまた後でねっ」
レナ「はう~!ローラちゃんのおうち、きっとかぁいいよ~☆」
沙都子「ご両親がどんな方なのかも見てみたいですわね、をほほほ」
梨花「……大丈夫よ。何も起こるはずがない、何も……」
魅音「…ん、なんだろ?」
梨花「…っ!?」
知恵「今日までこのクラスの一員として、みんなのお友達として一緒に過ごしたローラさんが……」
知恵「ご両親のお仕事の都合で、転校することになりました」
梨花「……え…っ」
レナ「ほ、本当なんですか?知恵先生」
知恵「…先生も驚きました、突然のお話でしたから。貴方達は何か聞いていませんでしたか?」
魅音「いや……私達も、な、何が何だか……」
沙都子「じ、じゃあ今日レナさんと魅音さんが、おうちに行っても誰もいなかったのは……」
知恵「…ええ。もうあの家には、ローラさんもご家族もいないんですよ」
ローラカッコ良すぎワロタ
羽入「……………」
梨花「……嘘でしょ、なんで。…そ、そうだわ!きっと山狗か何かが手を回してあの子を…」
羽入「梨花…」
梨花「は…羽入、今すぐ戻るわよ!今度はローラの運命を変えるために私は」
羽入「……梨花っ!!」
梨花「っ……!」
羽入「……これは、決まっていることなのですよ」
梨花「決まってる…?何よ、それ!!運命だなんて言わないでよ!?」
羽入「…あるいは、これこそが"運命"と呼ぶに相応しい物なのかもしれませんね」
梨花「…どうしてよ…。アンタ、なんでそんなことが分かるのよッ…!」
羽入「梨花……これまでのローラがいた世界を、ぼくは見ていたのですよ?」
梨花「……知ってた、ってこと?」
羽入「……はい。梨花は死んでしまっているから、知らなくても無理はないのです」
梨花「っ…!!なんで、さっさと言わないのよ…!なんでそうやって大事なこと…っ、すぐ言わないのよ!?」
羽入「言ったら、貴方はどうしましたか。笑顔で彼女に別れを告げられましたか?」
梨花「それは…っ、でも……」
羽入「貴方にとっては歴戦を駆け抜けたかけがえのない友でしょう。けど、彼女にとっては貴方は……」
梨花「……ローラにとっては、私はただの友達って言いたいの……?」
梨花「………う、っ……うぐっ、ぅぅ…っ」
羽入「…でも、ローラはこれまでの世界とは違う方法で、梨花達と別れました」
梨花「っ…、……?」
羽入「今日、ローラはみんなの前で、いつもと変わらない笑顔を見せて言ったのですよ」
ごめんねー!ばいばーい☆
梨花「っ、……ローラらしいわね…」
羽入「でも、この世界では何も言わずにみんなに内緒で去ってゆきました。その理由はぼくには分かりません」
羽入「…でも、もしかしたらローラは、こう思ったのかもしれません」
羽入「『みんなと笑顔でさよならができない、だからこっそり出て行こう』と」
梨花「……それは、ただのアンタの期待でしょ?」
羽入「ぼくはこれからの世界は、何事も期待をして生きていくことに決めましたですよ?あうっ♪」
梨花「そう、か。でも、そうね…。もしも、そうだったら…」
梨花「…私達はローラにとって、友達以上の関係と思ってもらえたってことになるわよね…?」
羽入「はい。なりますです」
梨花「……うん」
梨花「あっ」
羽入「…?どうしましたか、梨花」
梨花「…ふふ、今聞こえたわ」
羽入「何が聞こえたのですか??」
梨花「……………」
羽入「……………」
梨花「えっとねー、ナイショー」
羽入「あうあう!?ご、ごまかしましたです~っ!!」
梨花「ふふふ。私とローラだけの秘密よ」
いつか、みんなでローラに会いに行こう。
焦る必要なんかないわ。
私には、私達には、時間は有り余るほどあるんだから。
だから、その時が来たら、貴方は変わらない笑顔で私達を迎えてちょうだいね。
うれしいけどなんだかとってもさみしいー!ウフフ☆
乙☆
とてもよかったよー
おっつー☆
すごくよかったよ~!☆
ハーイ!おっつー☆
圭一「おわっ!?す、すいません、前見て歩いてなくて。大丈夫ですか?」
ローラ「あ!うん、ぜんぜんおっけー☆だいじょうぶー!」
圭一「…妙に明るいですね」
ローラ「そうかなー?でも、そうかもねー☆」
圭一「あ、はい、確かそういう名前の村だったかな…。家族でそこに引っ越しなんですよ」
ローラ「うそー!そうなんだー☆よかったねー!とってもいいとこだよー」
圭一「そうなんですか?」
ローラ「そうなの!楽しいー☆」
圭一「あっ、ってことはもしかしてあなたも雛見沢の……」
ローラ「あー!そろそろ時間だー!行かなきゃー☆」
圭一「え!?あ、はぁ。すいません、引き止めちゃって」
ローラ「おっけー☆じゃあねー、ばいばーい☆」
圭一「…雛見沢、か。あの人のおかげで、ちょっと楽しみになってきたな…」
とっても感動してちょっと泣いちゃった!ウフフ☆
ホントにおっつー☆
うーん、忘れちゃった☆
あ!思い出した!お疲れさまー☆オッケー☆たこやきー、ウフフっ☆
>>1乙ー!ウフフ☆
Entry ⇒ 2012.04.15 | Category ⇒ その他 | Comments (0) | Trackbacks (0)
徐倫「ストライクウィッチーズゥー?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334404650/
芳佳「そうですよ各国のエースウィッチが集まってるすごい部隊なんですから」
徐倫(あ、ありのままに起こったことを話すわ・・・)
(プッチ神父と戦っていたと思ったらここにいた・・・)
(エンポリオもいないようだし、やれやれだわ・・・)
芳佳「あなたは?みたところリベリオンの人みたいですけど・・・」
徐倫「私は空条徐倫 日系アメリカ人よ」
芳佳「日系?アメリカ?」
芳佳「まぁとにかくミーナ中佐に報告しましょう付いてきてください!」グィッ
徐倫「お、おい 引っ張るなよ」
徐倫「めんどくさいことになったわね・・・ やれやれだわ・・・」
いや徐倫のは特に見たくない
かくかくしかじか・・・
ミーナ「話は聞いたわ 行くあてが見つかるまでウチで面倒見るわ」
ミーナ「家族と思ってゆっくりしていいから よろしくね徐倫さん」
徐倫「あ、ありがとうございまーす」
坂本「はっはっは そう堅苦しくしなくてもいい」
坂本「それにしてもいい体をしてるな ぜひとも一緒に訓練したいものだ 」
芳佳「よろしくね空条さん!」
徐倫「徐倫でいいよォ」
芳佳「よ、よろしく徐倫さん!」
芳佳「そうだ!隊のみんなを紹介してあげるね!」グイッ
徐倫「またかよ」
徐倫「しかしよォなんでみんなパンツなのよ寒くないの?」
芳佳「何でっていわれてもはかなかったらもっと寒いじゃないですか」
徐倫「なるほどースゲーわかりやすい」
徐倫「人類の夜明けだわこりゃ」
―食堂
エーリカ「あれー?ミヤフジじゃんその子どしたの?」
芳佳「この人は徐倫さんっていって」
リーネ「芳佳ちゃんその子だぁれ?お友達?」
芳佳「基地の前に倒れてたの」
リーネ「へぇーそうなんだ リネットビショップです よろしくね徐倫さん」ニコッ
ドドドドドドドドドド
徐倫「よ、よろしく」(なにか恐ろしいものを感じたわ・・・)
芳佳「どうしたんですか?バルクホルンさん」
ゲルト「いやなんでもないんだよ芳佳ァ」
芳佳「名前で呼ばないでくださいよ」
ゲルト(・・・ふん 私はだまされんぞッ!)
(そうやってデカイ図体をしてるが この目は妹属性を持っている者の目ッ!)
(私のお姉ちゃんレーダーをやぶった者は一人としていないッ!)
「来たばかりでわからないだろから私が案内をしてやろう」
「何せカールスラントの姉は世界一ィィィィィだからな!」
徐倫「遠慮しとくわァ」
ゲルト「うううあんまりだ・・・HEEEYYY WHOOOOOHHHH!!」
エーリカ「怒るの?トゥルーデ!妹になってもらえないで怒り狂うのォ~?」
ゲルト「ハルトマンッ! 貴様というやつはッ!」
エイラ「はー新入りカ・・・なかなかいい胸をしてるナ・・・」
サーニャ「エイラ?人を胸で判断しちゃだめよ・・・」イラッ
エイラ「サ、サーニャッ!違うんだこれは~・・・!」
徐倫「あの人はァ? なんか修羅場ってるみたいだけどォー!」
芳佳「いつものことなんで気にしなくていいですよ」
徐倫(変な部隊だわ・・・)
ジリリリリリリリリリ
ミーナ「ネウロイよッ!」
「シャーリーさんとルッキーニさんが前衛宮藤さんとリーネさんが中衛」
「私と美緒が後衛 残りは待機よッ!」
美緒「コアが見当たらない・・・まさか陽動ッ!?」
リーネ「困ったわね・・・」
ゲルト「ハルトマンッ! 出撃だ!」
エーリカ「えー眠いよぅ」
ゲルト「眠いじゃない!寝とる場合かッ!」
ブウウウウウウウウウウウウン
ババババババババ
ゲルト「数がおおいな本体はどれだ?」
エイラ「大尉 アレ!」
ゲルト「基地のほうに向かっている 間に合わない・・・」
徐倫「ん? アレは芳佳たちが履いてた・・・」スポッ
ピュワァァァァァ ババババババ
ゲルト「あれは? ・・・徐倫~~?」
徐倫「う、うおっ! 飛んでる・・・」
「とりあえずアレを倒さないと! 銃は使えないし そうだ!」
「ストーンフリイイイイ! オラァ!」ドゴォ
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」パリパリパリーン
「もう一機ッ!オラァ!」パリーン
ゲルト「やったか?」バババババ
ゲルト「ディモールトベネ!すごいじゃないか徐倫!流石私の見込んだやつだ」
エーリカ「へーやるじゃん!」
芳佳「すごいよ徐倫さん!」
徐倫「ところで私は全力で部隊を守ります この闘いは生き抜く だから部隊に協力することを
お許しくださいこんなときになんだけど『許してくれる』だけでいいのよあなたが」
「なにも私は最初からウィッチーズに所属できるなんて思っちゃいない私はウィッチじゃないだが
父親から受け継いでいるみんなを守りたいという意思と心は・・・今の私には必要なのよッ
一言でいい『許す』と・・・」
坂本「・・・行っていることがわからない・・・イカれてるのか?・・・この状況で・・・」
ミーナ「いいわ 徐倫さん 申し込んで・・・ あなたの考えには希望がある
それはきっとうまくいく道 ただしあなたが向かうべき道を見つけるまでよ・・・
ようこそ『ストライクウィッチーズ』へ・・・」
―食堂
エイラ「なぁサーニャ、今歌を考えたんだゾ 作詞作曲エイライルマタルユーティライネンだゾ」
「タイトルは『チーズの歌』ダ オホン 歌うゾ」
「ピザ・モッツァレラ♪ ピザ・モッツァレラ♪ ~~ っつー歌なんダ どォよ?」
サーニャ「いいよエイラ気に入ったわ」
エイラ「実はひそかに私もそうおもってたんダァ~~~!!」
シャーリー「よくミーナ中佐が許したもんだなァ」
ゲルト「まあいいじゃないかリベリアン!ミーナが許したんだ実力もあるようだし」
(妹が増えることは構わんッ!隣が空いているではないか、来い)
芳佳・リーネ「みなさんお茶が入りましたよ」
リーネ「徐倫さんどうぞ」ジョロジョロジョロン
徐倫「ありがとうジャスミンティーね ンマァァァァイ」
シャーリー「ジャスミンティーとは珍しいな 」
シャーリー「しかしよォ~なんなんだあの固有魔法は?アタシにはぜんぜん見えなかったぞ?」
ルッキーニ「そう!こうオラオラオラァ!ってよォ」
徐倫「あれのこと?あれはストーンフリーって言ってスタンドなのよォ」
エーリカ「スタンドォ?」
徐倫「まァ固有魔法ってやつみたいなもんかな」
芳佳「へ~~~徐倫さん固有魔法使えるんですかァ?すごいじゃないですかァ!」
徐倫「それにしても軍隊って言うからもっと堅苦しいのかと思ってたら案外明るいのね」
芳佳「ミーナ中佐の方針であんまり厳しくしないようになってるんですよ」
徐倫「私がもといた場所とは大違いだわ」
芳佳「徐倫さんは前にどこかの軍隊に属してたんですか?」
徐倫「軍隊じゃないけど『水族館)』にいたのよ」
芳佳「水族館?」
徐倫「そこは牢獄のような所だったけど大切な人と出会えたわ・・・」
(エルメェス、FF、ウェザーリポート、アナスイ、エンポリオ、そして父さんッ・・・)
徐倫「悪いわね辛気臭い話して・・・」
シャーリー「おーいルッキーニィ~風呂いこうぜェ~~~っ」
ルッキーニ「行く行くゥ!」
芳佳「リーネちゃん徐倫さんッ私たちも行こうッ!」ダダダ
リーネ「うん!」ダダダ
徐倫「私も行くかなァー」
ゲルト「おい待てッ!二人ともッ!」
エーリカ「私もォー!!」
エイラ「私たちも行くカ」
サーニャ「そうね・・・」
・・・・・・・・・
数日後
リーネ「決着ゥゥ―――――ッ!ただいまの模擬戦は芳佳ちゃんの勝ちです」
坂本「空条もだいぶ訓練についてこれるようになったな」
「そろそろ実践にも出せるかもしれん」
エーリカ「銃の扱いはまだまだだけどねェ~」
芳佳「そんなことないですよーっ 徐倫さんすごくうまくなりましたねェー」
徐倫「そうかぁ~?そうやってまたおだててるワケェ~?」
芳佳「おだててないっスよォー ほんとのこといってるだけです」
エーリカ「最近あの二人仲いいなァ」
ゲルト「妹が二人・・・妹が二人・・・」
エーリカ「私の知ってるトゥルーデじゃない・・・」
リーネ「・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
エーリカ「(私の知ってるリーネじゃない・・・)」
ジリリリリリリリリリ
ミーナ「警報よッ!ネウロイ出現ッ!」
坂本「数が多いな・・・全員出撃だッ!」
エーリカ「28ィッ!」パリィィィン
ゲルト「29ゥッ! これで全部かッ!?」パリィィィン
ミーナ「いえッ!もう一機ッ!」
坂本「何だッ!?様子がおかしい!」
ネウロイ「・・・・・」ゴゴゴゴゴゴ
ドドドドドドドドドドドドドドド
芳佳「人型のネウロイッ!!」
ネウロイ「WRYYYYYYYYYY」ズキュウウウウウン
ゲルト「何だアレは!?何かがいる!」
徐倫「間違いないッ!アレはスタンド・・・ッ!」
シャーリー「スタンドォ~~~?お前の持ってるやつかァ?」
徐倫「ええ・・・そしてスタンドはスタンド使いにしか見えないッ!」
「とにかくッ!アイツに近づくのは危険だッ!」
坂本「コアははっきり見える・・・ッ ぼんやりだがスタンドというのも形だけならばッ」ギィィィィン
徐倫・坂本「来るぞッ!!」
バババババババババ
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYY!!!」バシバシバシバシッ
ゲルト「はじかれた?」
徐倫「人間の形をしたスタンドのビジョンッ そして弾をはじき返すパワーッ!」
「アイツは射程距離は短いが高いパワーを持つ『近距離パワー型』のスタンドッ!!」
「みんな下がれッ 下がればスタンド攻撃は受けずにすむッ!」
ネウロイ「WRYYYYYYYYY」ビューン
芳佳「距離をとればスタンド攻撃は受けないッ しかしッこのままではネウロイを倒せないッ!」
エーリカ「アイツには弾は効かないし・・・」
(やはりッ・・・相手のスタンド能力ッ!!)
(相手の能力がわからない以上迂闊な行動は取れないわね・・・)
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」ダッ
ゲルト「こっちに来るぞッ」
坂本「うぅ・・・受け止め切れんッ・・・!」
ネウロイ「WRRYYYYYYYYYYYY」ムダムダムダムダムダ
坂本「まずい・・・シールドがッ!」
ペリーヌ「少佐ッ!」ダッ
ネウロイ「WRRRRRYYYYYYYY」ムダァッ
ペリーヌ「うあああああああああぁぁぁぁぁ」
バリバリバリバリ
ペリーヌ「少・・・佐ァ・・・」ヒューン
ドボオン
坂本「ペリィィィィヌゥゥゥゥ!!!!!!!!!」
リーネ「そんなッ・・・!ペリーヌさんがッ!」
芳佳「ペリーヌさんッ!!」
徐倫(一体今何がおこった!?ペリーヌのストライカーユニットが黒くッ!)
(まさかッ!?)
ルッキーニ「ペリーヌの敵ィッ!」バビュン
徐倫「よせッ!ソイツに触れるなァッ!!」
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYYY」ムダァ
ルッキーニ「へ?」
ムダァッ!!
シャーリー(こ・・・こいつは・・・ ルッキーニのやつが・・・)
「ルッキーニィーッ ボケっとしてんじゃねーぞッ!」
シャーリー「どけェッ!」ボゴォォ
ルッキーニ「しゃっ シャーリーィッ!」
バリバリバリバリ
シャーリー「うおおおおおおあぉぉぉぉぉおぉぉぉ」ヒューン
ドボン
ルッキーニ「あっあっ! シャーリーィーッ!」
「こいつはメチャゆるさんよなァ~」
ゲルト「バ…バカな… か…簡単すぎる… あっけなさすぎる…」ガクガク
エーリカ「トゥルーデ、そのセリフはちがうぞ
あだを討つ時というのは『野郎』なんてセリフを吐くもんじゃあない」
「こう言うんだ『我が名はゲルトルートバルクホルン』『我が友人シャーリーの無念のために
左にいる友人エーリカと妹の魂のやすらぎのために』」
「『死をもってつぐなわせてやる』」
徐倫(やはりあのスタンドは・・・!)
ネウロイ「WRYYYYYYYY」
(せっかくシャーリーがわたしの『オーバースカイ』の正体を試験終了チャイム直前まで問題を
解いている受験生のような必死こいた気分で教えてくれたというのに…)
徐倫「オラァッ!」
ネウロイ「・・・」(ほう・・・向かってくるか)
徐倫「銃は苦手だがッ!」ババババ
ネウロイ「WRYYYYYY」ムダムダムダ
「コイツのスタンド能力は『ネウロイ化』ッ!」
ミーナ「『ネウロイ化』?」
芳佳「まさかッ!」
徐倫「そう!アイツの能力は拳で触れることで金属をネウロイ化させることができるッ!」
リーネ「だからシャーリーさんのストライカーユニットの色が変わっていたのかッ・・・」
坂本「しかしッ!弾も使えず、近づけないッ!!!」
エイラ「また来るゾッ!!」
ネウロイ「WRYYYYYYY」
「エイラさんッ!攻撃してくださいッ!」
エイラ「いいよOKダ・・・守りに行ってヤル・・・サーニャヲ 私が行くヨ・・・」
坂本「待てッ!エイラッ! 何をたくらんでいるッ!」
エイラ「たくらんでいる?言葉の通りダ サーニャを・・・みんなを・・・全力で守ってヤル」
「気に入ったんだよ彼女を初めてみたときカラ 何もカモ」
サーニャ「エイラ・・・」
エイラ「彼女を守りきったなら・・・ 私は彼女と結婚スル」
エイラ「祝福シロ 結婚にはそれが必要ダ」
サーニャ「危ないわッ エイラ・・・」
エイラ「大丈夫だサーニャ 私には『未来予知』の魔法がアル・・・」
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYYY」ムダムダムダァ
ヒョイヒョイ
エイラ「オラァ!」バババババ
ミーナ「駄目よッ!効いてないわッ!」
徐倫「私も行くッ!スタンド使いである私ならばッ!」
芳佳「私もッ!」
リーネ「芳佳ちゃん・・・」
ネウロイ「WRYYYYYYYYY(オーバースカイッ)」ムダムダムダムダァ
エイラ「宮藤ィ来るォッ!」
芳佳「はいッ!」ヒョイ
徐倫「オラオラオラオラオラオラァ!!」ドゴドゴドゴォ
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYYY」ムダムダムダァ
(突きの速さ比べか・・・)
徐倫(パワーもスピードもほぼ互角ッ・・・)
エイラ「次は・・・ッ」
(次の攻撃ガッ サーニャに当たル・・・このままでハッ!)
エイラ「サーニャよけろォ!!!」
サーニャ「え?」
エイラ「だめダッ! 間に合わないッ!」
「私が行かないトッ!!」
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYY」ムダァ
サーニャ「キャアアアアアアアアアアア」
バッ
サーニャ「エイラッ!!」
エイラ(痛いナ・・・ストライカーユニットもネウロイ化してル・・・)
(これはもう・・・ムリダナ・・・)
エイラ「サーニャ・・・幸せにナ・・・」
サーニャ「エイラアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
ゲルト「エイラッ!」
徐倫「どうするんだッ 相手の行動がわかるエイラがいない今ッ! 敵の行動がわからないッ」
芳佳「エイラさん・・・ッ」
徐倫「このままでは・・・ッ 全滅ッ!」
ゲルト「私も手伝おうッ!」
エーリカ「私も行くッ!!」
芳佳「徐倫さんッ! 徐倫さんのストーンフリーで隙を作ってくださいッ」
「そこへ私がコアに弾をぶち込みますッ!」
ゲルト「わかった」
「行くぞッ!!!」バッ
ババババババ
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYYY(無駄無駄無駄無駄無駄無駄)」ドゴゴゴゴ
ゲルト「効いてないな・・・ ハルトマンッ!」
エーリカ「シュトゥルムッ!」ゴォ
エーリカ「ビクともしないッ」
芳佳「徐倫さんッ!」
徐倫「オラオラオラオラオラオラ!」ドゴゴゴゴ
(相手の能力がある以上うかつには近づけないッ!)
(そうだッ!)
徐倫「ハルトマンッ!頼むッ!」
エーリカ「・・・わかったッ! シュトゥルムッ!」
徐倫「ストーンフリーィ!」シュッ
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYYY(ストーンフリーの糸をシュトゥルムで私に絡めようというのか)」
(だが、無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!) ブチィ
徐倫「ぐぁぁぁ」ブシュゥ
芳佳「徐倫さんッ!」
徐倫「構わんッ!もう一度よッ!」シュッ
エーリカ「シュトゥルムッ!!」ゴォ
・・・・・
坂本「あぁ・・・押されてるな・・・空条の消耗も激しいッ」
芳佳「徐倫さんッ!今治療しますッ!」
徐倫「ありがとう (これ以上の消耗はできないッ!一気に片をつけなければッ!)」
「またくるわッ!」
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYY!!」ムダムダムダァ
徐倫「オラオラオラオラオラオラオラオラァ!」ドゴォ
ネウロイ「WRYYYYYYYYYY」
(先ほどからストーンフリーの糸を撒き散らしているが・・・)
(私に絡みつくどころか味方に絡まっているではないか・・・ッ!)
徐倫「ストーンフリィ!」
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYY」ムダァ
徐倫「うわあああああああああ」
バリバリバリ
エーリカ「大丈夫ッ!?」
芳佳「徐倫さんッ!ストライカーユニットが・・・ッ」
「助けなくてはッ!」
徐倫「いやそんなことはしなくていいわ!」
「これが『いい』んじゃないか芳佳!」
ゲルト「これはッ!徐倫の糸ッ ロープとなって私に巻きついているッ!!」
バァァーーーン
徐倫「このシュトゥルムの能力 撒き散らすなんてとんでもない」
「私の糸は命綱となっていたッ!」
「そしてバルクホルン これがいいのよ!あなたがやってくれた その怪力が『いい』のよッ!」
「そして 射程距離内に・・・はいったわ・・・」
ドドドドドドドドドドドド
ネウロイ「WRYYYYYYYYYYYYYYY(空条・・・徐倫・・・)」
徐倫「出しな・・・アンタの・・・『オーバースカイ』・・・を・・・」
ドドドドドド
l、 ̄ ̄了〈_ノ<_/(^ーヵ L__」L/ ∧ /~7 /)
二コ ,| r三'_」 r--、 (/ /二~|/_/∠/
/__」 _,,,ニコ〈 〈〉 / ̄ 」 /^ヽ、 /〉
'´ (__,,,-ー'' ~~ ̄ ャー-、フ /´く//>
`ー-、__,| ''
ギャン ドヒャアーッ
ネウロイ「WRRRRRRRYYYYYYYYYYYYYYYY」ムダムダムダァ
(無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!)
徐倫「オラオラオラオラオラオラオラァッ!」ドガドガドガァ
徐倫「オラァーッ!」
ドグオオオオン
ビギビギビギビギ
リーネ「コアが見えた!」
エーリカ「人には向かうべき道が二つあるっていうが・・・」
「お前にはそんなに多い選択はありえないな」
「トゥルーデ すまないけど少し右に動いてくれる?」
すごいな・・・
ゲルト「あぁ ゆっくりと味わいな弾を!」
「行けェッ宮藤ィーッ!」
リーネ「芳佳ちゃァんッ」
ネウロイ「WRYYYYYYYYYY」ムダァ
ブシュゥゥゥゥ
坂本「宮藤ィッ!!」
芳佳「ひるむ・・・と! おもうのか・・・これしきのことでよォォォ」
「私たちはよォ・・・ このロマーニャで何事もなく・・・」
ドグォォォン
芳佳「ボラボラボラボラボラボラボラボラボラ」
芳佳「ボラーレ・ヴィーア(飛んでいきな)」
ネウロイ「WRRRRRRRRRRRRRRRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」
バアーーーーン
パリーーーン
リーネ「芳佳ちゃァァんッ!」
徐倫「やれやれ・・・だわ」
坂本「決着ゥーーーー」
・・・
ミーナ「終わったわね・・・」
坂本「あぁ・・・」
「失ったものは多かったがな・・・」
ルッキーニ「シャーリィーッ」グスッ
サーニャ「・・・」
わたし(宮藤芳佳)の所属する・・・私たちの部隊・・・「ストライクウィッチーズ」は深く傷ついた・・・
いや・・・正確に言えばスタンド使いのネウロイによって傷つけられた・・・
ルッキーニちゃんやバルクホルンさんはシャーリーさんの帰りをずっと待つのだろう・・・
サーニャちゃんはエイラさんが帰るのをずっと待つのだろう・・・
ネウロイに撃墜された戦友の帰りをずっと待つのだろう・・・
・・・
ミーナ「・・・そう わかったわ」
「じゃあフラウ・・・そういうことだからみんなに伝えておいてね・・・」
エーリカ「はーい」
・・・
数日後ペリーヌシャーリーエイラの葬式
シトシト シトシト シトシト
天にましますわれらの父よ 御名をあがめさせたまえ
シトシト シトシト
リーネ「坂本さん・・・サーニャちゃんも・・・冷えるといけないもう帰りましょう」
坂本「・・・」
サーニャ「・・・」
ルッキーニ「もう少し さようならシャーリー」
???「へへへへ だあ~~れだ?」
???「よぉみんな せっかく501についたってのに誰も迎えに来てくれないだろ」
「で聞いたら 葬式をやってるっていうだろ 探したよ」
「で 誰が死んだの? 誰の葬式?」
坂本「お前たちは・・・」
芳佳「まさか」
ゲルト「バカモノ!場所をわきまえろッ!」
シャーリー「堅物軍人ッ いま私のことバカモノっていったなァァ~~~?」
みんな「シャーリー!エイラ! うわぁ生きてるゥーーーッ!」
ペリーヌ「わたしもいますわ・・・」
エイラ「え?生きてる?なんで私を見てそんなに驚くんダ?まるでおばけデモ・・・」
「ギャにィィーッ なんで私たちの名前が刻んであるんダ? ま・・・まさかこの葬式ハ」
「はいカサ」
シャーリー「なんかみんなに話が通じない 私たちが攻撃されて海に落ちたとき」
「ネウロイ化したストライカーユニットをぬいで逃げて軍の船に保護されたことも」
「そのあとヴェネツィアで2週間軍の病院に入ってたことも
みんな知らねーみたいだぞ・・・どういうことだ?」
ミーナ「フラウ、ちゃんとシャーリーさんたちが生きていて今日退院ってこと伝えたのよねーッ?」
エーリカ「ごめんなさいー忘れちゃってたァーーッ」ダッ
ゲルト「オーノォー!信じらんねーッ なに考えてんだこのアマ!」
エイラ「サーニャ・・・」
サーニャ「エイラ・・・」ダキッ
ミーナ「・・・寂しくなるわね」
坂本「でも決めたんだろ?」
徐倫「えぇ・・・」
ミーナ「宮藤さんたち寂しがるでしょうね・・・」
―芳佳の部屋
リーネ「ねぇ・・・知ってた?芳佳ちゃん パリのルーブル美術館の平均入場者数は一日で4万人らしいよ・・・」
コンコン
芳佳「はァーい」ガチャ
徐倫「ちょっといい?」
徐倫「カクカクシカジカァッ」
芳佳「・・・そうですか扶桑に・・・」
「それを探しに行くのよ」
リーネ「さみしくなりますね・・・」
徐倫「それをうけとって・・・ 餞別の品よ 父さんからもらったの」
芳佳「なんですか?コレ?ペンダント・・・中に鏃みたいな石が入ってるけど」
徐倫「『お守り』よ きっと芳佳たちの力になるわ」
「あなたは気高い軍人になれだろう」
「あなたがどこにいても私はあなたにパワーを与えるわ」
芳佳「・・・・・・」
リーネ「それじゃあ お元気で!」
ゲルト「お前はいつでも私の妹だからなッ!」
エーリカ「部屋はちゃんとかたずけろよー?」
ゲルト「お前が言うなッ!」
徐倫「じゃあ・・・元気でね・・・」
芳佳「徐倫さんも・・・」
リーネ「徐倫さん・・・行っちゃったね」
芳佳「うん」
芳佳「それにしてもこのペンダントなんだろう・・・?」
「あ!男の人と女の人の写真が張ってある 徐倫さんのお父さんとお母さんかな?」
芳佳「痛ッァ!」
ボンボンボン
ブッシュゥゥゥゥ
芳佳「い痛でェェーッ!」
おわり
またストパンでss書こうかな
おまけ
スタンド名:オーバースカイ
パワーA スピードA 射程距離D 精密動作性B 持続力C 成長性C
こぶしで触れることにより金属をネウロイ化させることができるが有機物はネウロイ化できない
葬式のシーンよかった
Entry ⇒ 2012.04.15 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「女の子達に突然ビンタしたらどうなるか」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333791197/
恒一「でも突然ビンタされて呆気にとられてしまう表情も見てみたい…」
恒一「……」
恒一「とりあえず望月で試してみよう」
望月「ん?どうしたの榊原くん?」
恒一「うん。美術部のことについてちょっと聞きたいことがあるんだ」
望月「えっ!?もしかして榊原くん、入部してくれるの!?」
恒一「まだ入部するかどうかは決めてないんだけど、一度見学とか出来たら良いなって…」
望月「うん!大歓迎だよ!」
望月「良かったら今日の放課後にでも…」
パチン!
望月「へうっ…!?」
恒一「……」
恒一「……」
望月「さかき…ばら…くん…?」
恒一「……」
望月「あ…う…」ジワァ…
望月「い、痛いよぉ…」グスッ…
恒一「なるほど」
恒一「それに叩かれた痛みのせいで怒りよりも悲しみの方が先にくるんだ」
恒一「女の子みたいな顔してる望月がぐずるんだ」
恒一「きっと女の子にやったら大泣きとかされるかもしれないな」
望月「あ…あの…榊原くん…?」グスッ…
恒一「あぁ、望月、ありがとう」
恒一「もう大丈夫だよ」
望月「…え?」
恒一「おかげで良いデータが取れたよ。それじゃあね」
望月「えっ?えっ!?」
恒一「とりあえず望月は男友達だから気軽にビンタすることが出来たけど…」
恒一「いざ本物の女の子をビンタしようとなると、やっぱり気が引けちゃうな…」
恒一「……」
恒一「いや」
恒一「男友達感覚で付き合える綾野さんなら、きっと僕も躊躇わずビンタが出来るはずだ!」
恒一「綾野さんのところへ行こう」
綾野「ううん!全然大丈夫だよー♪」
綾野「それに私がこういっちゃんのお誘いを断るわけないじゃーん♪」
恒一「綾野さん…ありがとう」
綾野「それで私に用事って何かな、こういっちゃん?」
恒一「うん…僕、綾野さんにどうしても伝えたいことがあってさ…」
綾野「えっ…」
綾野「(そ、それって…もしかして…)」
綾野「(愛の告白…!?)」ドキドキ…
綾野「(二人っきりの屋上…)」
綾野「(もじもじしてるこういっちゃん…!)」
綾野「(これはもう!間違いなく愛の告白だ!!)」
綾野「(うわぁー///そっかぁ、そうなんだぁ///)」
綾野「(こういっちゃんも私のことを…///)」
恒一「…綾野さん!」
綾野「は、はいっ///」
パチン!
綾野「あうっ…!?」
恒一「……」
綾野「(い、今、私…こういっちゃんに…)」
綾野「(ビンタ…されたの…?)」
綾野「…こ」
綾野「…こういっちゃん…?」グスッ…
恒一「……」
恒一「(涙を堪えて、遠慮がちな上目遣い…)」
恒一「(なるほど…これが…)」
恒一「(女の子にビンタをする感覚なのか!)」
綾野「こ、こういっちゃん…」
綾野「わ、私、なにかこういっちゃんを怒らせるようなことしちゃったかなぁ…?」グスッ…
恒一「(涙を堪えながらも、僕に笑顔を向けてくれる綾野さん…)」
恒一「(なんて健気な子なんだろうか…)」
綾野「も、もしそうなら…私、こういっちゃんにちゃんと謝りた…」
恒一「…ごめん、綾野さん」
綾野「…えっ?」
恒一「僕、いつも元気で笑顔な綾野さんの泣き顔を一度見てみたくって…」
恒一「だから興味本位でこんなことをしちゃったんだ…」
恒一「ごめん…僕、最低だよね…」
綾野「……」
綾野「(そ、それって私はこういっちゃんを怒らせるようなことはしてないってこと…?)」
綾野さんかわいいぞ…?
綾野「な、なーんだ!そうだったんだぁ!」
綾野「こういっちゃんも人が悪いなぁ!」
恒一「綾野さん…?」
綾野「てっきり、私こういっちゃんを怒らせるようなことしちゃったのかなって不安になってたところだよぉ!」
恒一「綾野さん…怒って無いの…?」
綾野「ん?ぜーんぜん♪」
綾野「だって私の泣き顔が見てみたいってことは、それだけ私に興味を持ってくれてるってことっしょ?」
綾野「ビンタは痛かったけど…それはちょっと嬉しいかも///」
恒一「綾野さん…」
綾野「(うん!こうやって話してると、やっぱりいつもの優しいこういっちゃん!)」
綾野「(泣き顔が見てみたかったって聞いた時は驚いちゃったけど…)」
綾野「(男の子なら、そういうセーヘキがあっても、おかしくは…)」
パチン!
綾野「う、あ…!?」
綾野「…うぅっ」グスッ…
綾野「え、えっとね…こ、こういっちゃん…?」
綾野「わ、私、演劇部なんだよ…?」
綾野「だ、だからビンタなんてされなくても泣き顔を作ることぐらい朝飯ま…」
パチン!
綾野「えっ…!?」
恒一「……」
綾野「…うっ」
綾野「うわぁぁぁ…」
綾野「うわぁぁぁぁん…」トボトボ…
恒一「(完全に泣かせてしまった…)」
恒一「(僕はなんて酷いことを…)」
恒一「となると、次は大人しめな清楚な感じの女の子を…」
恒一「……」
恒一「よし」
恒一「多々良さんを呼びだそう」
恒一「多々良さん、わざわざ来てくれてありがとう」
多々良「いえ、そんな…」
多々良「他ならぬ榊原くんからのお誘いだもの…///」
恒一「多々良さん…」
多々良「そ、それで、私に用事ってなにかしら…?」
恒一「うん…」
恒一「ちょっとまどろこっしい言い方になっちゃうんだけどさ…」
多々良「…?」
恒一「多々良さんって…凄く美人だよね」
多々良「…!?」ドキーン
恒一「初めて多々良さんのことを見た時から、ずっとそう思ってたんだ…」
多々良「そ、そんな…」
多々良「私…なんて…///」
多々良「(え?えっ!?な、なにこれ!?)」
多々良「(あの榊原くんが私のことをいきなり褒めだして…!?)」
恒一『ちょっとまどろこっしい言い方になっちゃうんだけどさ…』
多々良「!!」
多々良「(も、もしかして…これって…)」
恒一「だから、今思えばさ、この気持ちは…」
恒一「一目惚れ…だったのかな」
多々良「(あ、愛の告白!?)」ドッキーン
多々良「わ、わたし…///」ドキドキ…
恒一「…多々良さんって肌も色白で綺麗だよね」
恒一「ほっぺた…触ってみても良いかな…?」
多々良「!?!?」
多々良「……」
多々良「は、はい…」
多々良「ど、どうぞ…///」プシュー
恒一「ありがとう…それじゃあ…」
多々良「(あ、憧れの榊原くんに、触れられちゃう…!)」ドキドキ…
多々良「(で、でも、私…榊原くんになら…!)」
多々良「(だって私も!榊原くんが!好…)」
パチン!
多々良「…きゃっ!?」
恒一「……」
多々良「……」スリスリ…
恒一「(多々良さんがビンタされた場所を手で撫でている…)」
恒一「(流石清楚で美人な多々良さん)」
恒一「(そんな姿も絵になるな)」
多々良「え、えっと…?」
多々良「さ、榊原…くん…?」
恒一「(それに流石は多々良さんの綺麗な肌)」
恒一「(叩かれた場所がリンゴにみたいに赤くなってるよ)」
多々良「(わ、私…なにか榊原くんを怒らせるようなこと…したかしら…?)」グスッ…
多々良「さかき…ばらくん…?」オズオズ…
恒一「ごめん…多々良さん…」
多々良「えっ…?」
恒一「僕、美人な人の泣き顔に凄く弱くてさ…」
恒一「だから多々良さんの泣き顔を是非一度見てみたくて…」
恒一「それで思いついたのが多々良さんのほっぺたを叩くことで…」
恒一「…ごめん」
恒一「自分の欲求を満たす為とはいえ、こんなの最低だよね…」
多々良「……」
多々良「(き、嫌われているわけじゃ…ない…?)」
多々良「…!!」ドッキーン
恒一「僕は…」
多々良「(そ、そっか…)」
多々良「(さ、榊原くんは私のことがす、好きで…)」
多々良「(私に興味を持ってくれてるからこそ、こんなことを…)」
多々良「(それなら、私は…)」
恒一「本当にごめん…」
多々良「…大丈夫よ。榊原くん」
恒一「…えっ」
多々良「そういう理由なら私は平気…ううん、むしろ嬉しいの」
多々良「だって、それって私に興味を持ってくれてるってことだもの」
多々良「それにね榊原くん…」
多々良「わ、私も…榊原くんのことが…///」
パチン!
恒一「……」
多々良「……」
多々良「そ、そのね!わ、私も榊原く…」
パチン!
多々良「あぐっ…!」
多々良「さ、榊原くんのことがぁ…好…」グスッ…
パチン!
多々良「ひうっ!!」
多々良「……」
恒一「……」
多々良「ひぐっ…ううっ…」
多々良「ううっ…!!」ダッ…
恒一「(ごめん…多々良さん…)」
恒一「心まで清楚な女の子だったな…」
恒一「正直、罪悪感が凄まじいよ…」
恒一「次は罪悪感をあまり感じないような女の子…」
恒一「強気な感じの女の子に声をかけてみよう…」
恒一「……」
恒一「小椋さんなんてどうだろう」
恒一「小椋さん、わざわざこんなところまで呼び出しちゃってごめんね」
小椋「別に気にしないで大丈夫だよ」
小椋「それで、私に用事ってなに?二人きりじゃないと言えないこと?」
恒一「(強気なタイプの小椋さん…)」
恒一「(先に仕掛けなければ…やられる!)」
恒一「小椋さん!」
小椋「ん?」
パチン!
小椋「…!」
恒一「……」
恒一「(少し驚いた表情を見せたけど、すぐにいつもの凛々しい顔つきに戻った…)」
恒一「(加減が弱かったかな)」
恒一「(次はもう少し強く…)」
パチン!
恒一「うぐっ…!?」
小椋「おっ、良い音が鳴ったわね」
恒一「(しまった…僕は強気タイプな女の子を侮っていた…!)」
恒一「(なら、次はカウンターも出来ないくらいの重い一撃を…!)」
ベチン!!
小椋「…っ!!」
恒一「(…!しまった!強く叩き過ぎた!)」
恒一「(小椋さんの唇が切れて血が…!)」
小椋「……」ペッ
小椋「おらぁ!!!」
ドコォッ!!!
恒一「ごふっ…!?」
恒一「ま、まだだ!!」ザッ…!
小椋「はぁぁっ!!」ザッ…!
ベチン!!
ドコォ!!
恒一&小椋「…っ!!」
恒一&小椋「……」ハァハァ…
小椋「…私が殴ってるんだから、榊原くんもビンタにこだわらなくたっていいのに…」
恒一「…流石に、女の子を殴るわけにはいかないよ…」
小椋「ふふっ…優しいんだ?」
恒一「そんなんじゃ…」
小椋「…男だね、榊原くん」
小椋「楽しかったよ。またやりましょ」スタスタ…
恒一「(正直、彼女の一撃で僕の膝はもうガクガクだ…)」
恒一「(完敗だよ、小椋さん…)」
恒一「とてもたくましい女の子だった…」
恒一「今の時代、女の子も強い方が安心だよね…」
恒一「……」
恒一「強気タイプな女の子にはもう手を出さないようにしよう…」
恒一「となると、赤沢さんは除外か…」
赤沢「えっ?」
恒一「あとビンタをしておくべき女の子のタイプは…」
恒一「……」
恒一「クールでミステリアス系…」
恒一「となると見崎か」
恒一「見崎を呼び出そう」
赤沢「……」
赤沢「えっ」
鳴「そうね」
鳴「それで?なんの用なの?」
鳴「わざわざこうやって呼び出すんだもの」
鳴「なにか特別な用事なんでしょ?」
恒一「うん…そうだね…」
恒一「二人っきりじゃないと頼みづらいっていうか…」
鳴「……」
恒一「……」
恒一「見崎!」
鳴「なに?」
恒一「見崎のほっぺたにビンタをさせてくれないか?」
鳴「……」
鳴「えっ?」
恒一「そう」
鳴「私に?どうして?」
恒一「見崎の反応が見てみたいんだ」
鳴「私にメリットは?」
恒一「僕が喜ぶ」
鳴「……」
恒一「だから、見崎…僕に一度そのほっぺたにビンタをさせてくれないかな?」
鳴「…暴力は嫌い」
恒一「……」
鳴「でも、今日は特別に…」
恒一「…!」
鳴「許すわけないでしょ?」
恒一「そんな…!!」
恒一「もちろんだよ。少し前に見せてもらったじゃないか」
鳴「ビンタの衝撃で義眼が飛んだりしちゃったらどうしてくれるの?」
恒一「あっ…」
鳴「義眼とは言え、お母さんが作ってくれた大切なモノなの」
鳴「私の身体から離れるようなことがあったりするのは、イヤ」
恒一「そ、そうだよね…」
恒一「ごめん…僕、そこまで気が回らなかった…」
鳴「……」
鳴「わかってくれればそれでいいの」
鳴「さぁ、ビンタを始めましょう?」
恒一「……」
恒一「…えっ?」
鳴「誰が私にビンタして良いって言ったの?」
恒一「で、でも…ビンタを始めようって…」
鳴「ええ。そうね」
鳴「もう、みんな揃っているわ」
恒一「えっ?」
望月「榊原くん…僕にビンタされるのと美術部入るのどっちがいい?」
綾野「やっぱ亭主関白なのは良くないよ、こういっちゃん!」
多々良「綺麗な顔にビンタしたい…今なら榊原くんの気持ちわかるわ!」
小椋「さぁ、リターンマッチよ!」
赤沢「せっかくなので私も参加」
恒一「!?」
恒一「ま、まさか…ビンタを始めるって…?」
鳴「榊原くんを…」
鳴&望月&綾野&多々良&小椋&赤沢「女の子達(僕)がビンタ(ぶん殴ったら)したらどうなるか!」
恒一「う、うわぁぁぁぁぁぁ!?」
勅使河原「…って!?どうしたんだよ、そのツラ!?」ギョッ…
恒一「あ、あはは…」
恒一「て、天罰…かな…」ヒリヒリ…
中尾「俺も赤沢にビンタしてもらいたい…」
かーちゃんが終われって
乙
Entry ⇒ 2012.04.15 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
妹「わー、お兄ちゃんそれはねー…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333379365/
妹「……何が違うの?それ、私のパンツ、でしょ?昨日履いてたやつ。」
兄「ゴメン!許してくれ!」
妹「嫌。絶対許さない。お母さんに言うから。」
兄「や、それは、頼む!なんでもするから!」
妹「なんでもするって言った?ほんとに?」
兄「あ、ああ。だから母さんに言うのは…」
妹「…じゃあ今日の夜私の部屋に来て。ちゃんと言う事聞いてくれたら黙っててあげる。」
コンコン
兄「入るぞ。」
妹「どうぞ、お兄ちゃん。」
ガチャ
兄「あのさ、あんまり突拍子も無いことは…」
妹「別にお金もかからないし大したことじゃないよ、お兄ちゃんには。そこ座って。正座。」
兄「う、うん。」
カチャカチャ、ピッ
妹「じゃあ録画しながら質問してくから。」
妹「何かダメなの?」
兄「いや、なんだよ、質問って。」
妹「じゃあ聞くね。お兄ちゃんは今日私のパンツで変な事してたよね?具体的に何してたの?」
兄「え、それは…」
妹「ふーん、母さんに言う?」
兄「ごめんなさい!えっと、妹のパンツ使ってオナニーしました…」
兄「被せて…」
妹「聞こえないなぁ。はっきり言って。」
兄「ちんこに被せて擦りました…」
妹「そっか。じゃあ再現してくれる?とりあえずズボンとパンツ脱いでよ。」
妹「そうだよ。早く。ん?」
兄「わかった…」
ヌギヌギ パサッ
兄「脱いだぞ…」
妹「じゃあズボンとパンツは預かるね。お兄ちゃんのこれを私のパンツが包んだんだね。よく撮っておかないと。」
兄「恥ずかしい…」
兄「な、これは…」
妹「早く擦ったら?ん?」
兄「さすがに…」
>>17に決めてもらおう。
妹「あはっ、おぱんちゅだって。じゃあ今脱ぐからよく見てろよこのクソ豚野郎。あ、間違えちゃった。私の脱ぎ脱ぎするとこよぉく見ててね、お兄ちゃん。」
ヌギヌギヌギヌギ
妹「はい、おぱんちゅ。」
パサ
妹「その顔に被せられたおぱんちゅ使ってどうするの?お兄ちゃん。」
妹「目がやばいよ。早くしごきなよ、お兄ちゃん。じーっと見ててあげるからさ。」
ガサガサ
兄「ハァハァ妹…妹…」シコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコ
兄「妹…妹…うっ!」ビュルビュル
妹「気持ち良さそうに…それで終わり?」
兄「う、うん…」ハァハァ
妹「じゃあパンツ返して。」
妹「うん、だって私ノーパンだよ?風邪ひいちゃうじゃん。早く返して。」
兄「あ、ああ。」
妹「お兄ちゃんの…」ペロッ
チュパチュパ
妹「苦いね。」
兄「!?お前!弱みを握ろうとして録画してたんじゃないのか?何で舐めながらデジカメに寄ってるんだよ…」
兄「え?」
妹「まだ終わらないよ。早く足開いて。お兄ちゃんが私の体で好きなところはどこ?じーっと見てる足?もう正直に喋れるでしょ?」
チョンチョン
兄「あ…うあ…。足です、今みたいに足でされるのが…」
妹「靴下は履いたままがいいの?」チョンチョン
兄「はい…」ハァハァ
兄「妹が好きだ…あ…」
妹「嬉しい。私もお兄ちゃん大好きだよ。妹に足でされてスカートの奥凝視して血走った目の変態が好き。」
コスコス
兄「で、でももう…」
妹「ダメだって、こんな風に靴下足裏で挟まれて加速してもイったらダメ。」コスコスコスコス
兄「あーー!」ビュルビュル
妹「あーあ、足べったり…」
兄「ハァハァ…」
妹「…大好き…」
ゴリィ!
兄「!!!」ガクガク カクッ
兄「…」ジョーー
妹「あむっ」パクッ
ゴクゴク
妹「ぷはぁ!おしっこ飲んじゃった…予定外…」
妹「起きて!お兄ちゃん!」ビンタビンタ
兄「あ…」パチ
妹「気付いた?はいどうぞ。」グリグリ
兄「むぐ…」
妹「顔踏まれたいでしょ?匂い嗅いで勃たせて。ってもう勃ってる…」
ヌギ
妹「靴下は片方だけが好きでしょ?ほら、足舐めてシコシコして。イったらダメだよ。」
兄「ハァハァ」ペロ チュパシコシコシコシコシコシコシコシコ
妹「あぁぁ…気持ちぃ…」
兄「…良いのか?」
妹「良いわけないじゃん。でも犯したいんでしょう変態。足舐めながらおちんちん突っ込んで妹犯して気持ち良くなりたいんでしょ。」
兄「い、いくぞ。」ヌチュヌチュ
妹「へぁ…」ビクビク
妹「あぁ…お兄ちゃん…お兄ちゃん!お兄ちゃん!気持ち良いよぉ…あぅ…あぅ…い…」ビクンビクン
兄「妹…いくぞ!うあ!」ドクドク
妹「ふぁ!…ら…らめ…」ガクガクガクガク クタ…
兄「は、ぁぁぁ…」ブルブル
妹「…」ビクンビクン
兄「妹…ハァハァ…あ、妹?妹?」ユサユサ
妹「…」ビクンビクン
妹「中出ししたね…」パチリ
兄「妹!あ、ごめん…」
妹「近親相姦で生足舐めながら靴下足の匂い嗅いで夢中で腰振って中出ししちゃうんだね。お兄ちゃんは。」
兄「ごめん!責任はちゃんと…」
妹「取ってくれるの?ほんとの妹だよ。どうやって責任取るのかな?」
>>51
意味不明なレスはオリジナルでいきます。
妹「そう。私は家を出るし結婚もするわ。」
兄「な!だってお前…」
妹「だって私はお兄ちゃんが好きだから。例え戸籍が変わっても、例え日本を離れる事になっても、家を出て兄ちゃんと結婚するわ。」
兄「妹…」
妹「お兄ちゃんは黙ってついてきて私の足でも舐めてればいいのよ。大好き。」
~fin~
Entry ⇒ 2012.04.15 | Category ⇒ 兄弟姉妹「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
さやか「杏子に猫耳がはえた……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333803194/
杏子「なんだよこれ……」
さやか「はーい杏子ちゃんこっち向いてねー」パシャッ
杏子「撮んなバカ!」
杏子「おいこら」
杏子「つうかなんなんだよホントこれ。取れないし」ギュム
杏子「いてえ」
さやか「ほら、杏子。にゃあんってやって、にゃあんって」
杏子「にゃ、にゃあん♪ ってやらせんな!」
さやか「いいよー次、上目遣いいってみようかー」
杏子「やらねえっつってんだろ!」
さやか「じゃあロッキー没収ね」パッ
杏子「ちょ、なんでそうなる!? 返せ!」
さやか「猫耳うごいてるーっ! かわいいかわいいかわいい!」
杏子「うっせえな!」
まどか「杏子ちゃん!」バタンッ
杏子「ま、まどか!? なんでここに」
さやか「さやかちゃんが呼んだのだー。ここあたしの部屋ですし?」
まどか「ネコミミ杏子ちゃん……可愛いっ」ハァハァ
ほむら「落ち着きなさいまどか。不用意に近づいてはだめよ。ひっかかれるわ」
杏子「ほむらもかよ!」
さやか「や、ほむらは呼んでないけど」
まどか「うわはぁふぁさふぁさしてるぅ~っ」
杏子「なくていいよ! 講習で忙しいんじゃねえのか!」
まどか「杏子ちゃん!」
杏子「な、なんだよまどか……」
まどか「しっぽは! しっぽはないの!?」ハァハア
杏子「ねえよ! ほらっ」クルッ
ほむら「はえてるじゃない」ギュムッ
杏子「はぎゃわぁっ!」
杏子「ほむら、てめえっ!」
まどか「しっぽも可愛いよう」スリスリ
まどか「えっ! くすぐったいの!?」
ほむら「これ切ったらどうなるのかしら」
まどか「じゃあもっと強くすればいいの? そのほうが気持ちいい?」ハァハァ
杏子「気持ちいいってなんだよ……」ゲンナリ
さやか「カメラ借りてきたーさぁさぁ撮影会のはじまりだよー」
杏子「バカやろう!」
まどか「さやかちゃん、レフ板もつよ」
ほむら「あのしっぽどこからはえてるのかしら」
さやか「バカ杏子!」
まどか「杏子ちゃんのばか!」
ほむら「それを けすなんて とんでもない!」
杏子「えっ」
QB「愛玩動物として代表的な猫の特徴を追加することで、杏子の魅力をさらに向上させることが可能というのが僕の仮説だ」
QB「もともと杏子は猫のような性質を持っていた。そのためにその効果は倍増となるようだね」
QB「そんな素晴らしいものを消すなんて、もったいないじゃないか」
QB「ボクと契約して、猫耳少女になっ――」バチュン
ほむら「くたばりなさい」
まどか「ひ、ひどいよほむらちゃん! なにも殺さなくても……」
杏子「か、可愛いとかいうのやめろよ……」
まどか「杏子ちゃんたら赤くなっちゃって!」ハァハァ
ほむら「まどか。鼻血が出ているわよ」
マミ「待たせたわね! 私よ!」
さやか「遅いですよマミさーん」
杏子「まっマミ! こ、これはだな……」
マミ「遅れてごめんなさいね。これを作ってたのよ」ファサ
まどか「メイド服! マミさんすごい!」
ほむら「なん……だと……?」
マミ「実はこれリボンなのよ」マミーン
ほむら「器用にもほどがあるわ。巴マミ」
杏子「おまえ勉強しろよ! 受験だろ!」
マミ「もういや……重積分と化学式に悩まされるのはいやぁっ」ブルブル
ほむら「謝りなさい佐倉杏子。さぁはやく」
杏子「え、な、なんかごめんな、マミ……」
マミ「……ゃない……」
杏子「え?」
マミ「これを着て女豹のポーズをするしかないじゃない!」
まどか「いい! すごくイイよ杏子ちゃん!」ダバダバ
ほむら「まどか。よだれがでているわ」
さやか「あ、しっぽ立ててね。そうそう!」パシャパシャ
マミ「素敵よ、佐倉さん……!」ムフー
杏子「な、なぁもういいだろ? これなんとかしようってば」
まどか「涙目上目遣いッはぁーッん!」ビクビク
さやか「最高のシャッターチャンスを逃さない魔法少女カメラ☆マギカさやかちゃん!」パシャパシャ
マミ「やはり……佐倉さんは原石……! 磨けばきっと、アレキサンドライトにも劣らない輝きを放つわ!」
杏子「いたた痛いってほむら」
まどか「…ふぅ。どうやったら元に戻るのかなぁ」
さやか「まどかまどか。ほれ、にゃーっていう杏子」チラ
まどか「きゃあーっ可愛い可愛い!」
杏子「それ消せさやかあっ!」
マミ「さすがね美樹さん。5000でどうかしら」ティロッ
さやか「マミさんにだったらタダでいいに決まってるじゃないですか!」
まどか「さ、さやかちゃん! わたしも、それが欲しいなって」
さやか「はいはい並んでねー。あ、ほむらは5000ね」
ほむら「いらないわ」
杏子「話きいてくれ……」グス
まどか「二人で寝てたんだよね? えへへっ」
ほむら「あなた達、そこまで関係が進んでいたのね」
マミ「え? どういうこと?」
杏子「一緒じゃねえから! こいつは机にこうやって寝てたの!」ツップシ
さやか「いやーごめん。寝付けなくてベッドいっちゃった」テヘッ
まどか「やぁん添い寝ってことだよね!」ハァハァ
ほむら「木間市の塔が高くなるわね……」
マミ「それで起きたら猫耳がはえていた、と」
さやか「そうなんですよ。あ、ちょっと買出しいってきます」
マミ「それなら私も同行するわ。美樹さん」
まどか「だいじょうぶだよ杏子ちゃん! わたしが撮ってあげるからね!」
まどか「んっと、これ、どうやって使うのかな?」
ほむら「ここを覗いて、ここを押せばいいのよ」
まどか「あはっ! 杏子ちゃんみーつけたっ!」
杏子「ち、近い近い! まどか近いって!」
ほむら「まどかが近づくことを嫌がるなんて、佐倉杏子、あなたはどれだけ愚かなの」ムンズ
杏子「だから耳を掴むなって!」
ほむら「いますぐ×××てあげるわ。佐倉杏子……!」フゥーッ
杏子「ひゃわっ! みみっ息! ふきかけんな! はひゃうっ!」ビクッビクッ
まどか「………」カシャカシャカシャカシャカシャカシャ
杏子「ふにゃあっ! やめろって!」
まどか「………」カシャカシャカシャカシャカシャ
QB「実に興味深いね。属性と呼ばれるある種の記号性が複合的に働きかけることで相手の感情を高ぶらせる」
QB「これは新しいエネルギー源の候補たり得るね。お手柄だよ佐倉杏子」
杏子「あうぅ……」
まどか「そんなことをいうなんて、やっぱりあなたはわたしたちの敵なんだね」カシャカシャカシャカシャ
QB「どういうことだい? まどか」
まどか「猫耳の素晴らしさっていうのは、エネルギーとして消費できるものじゃないってことだよ」カシャカシャカシャカシャカシャ
QB「たしかに猫耳は素晴らしいよ、まどか。たとえフェイクを装着しているだけでも、そのものの魅力を引き上げることができる」
QB「ボクが思うに、猫耳が果たす役割はいくつかに分類できる」
QB「次に、性質的な効果だ。一般的な猫の特徴と当該対象の性質的な特徴が一致ないし共通している場合、その魅力は飛躍的に増加する」
QB「そしてもっとも重視すべきなのがギャップとよばれるものだ」
QB「当該対象の心的特徴項目が、一般的な猫の特徴と乖離している場合、つまりギャップがある場合、その魅力は爆発的に向上する」
QB「可愛いなんていうのは控えめな表現さ。その魅力ならひと一人の一生を狂わせることすら可能だろう」
QB「いつもは強気で意地っ張りな杏子が、猫耳をつけることによってその心的特徴項目が反転し、大きなギャップによる魅力を作り出している」
QB「この考えから、特にギャップによる魅力の相転移が起き、感情エネルギーを励起すると結論できるんだ」
まどか「………」カシャカシャカシャカシャカシャ
QB「聞いているかい、まどか」
まどか「……はぁ」
QB「なんだって?」
まどか「難しい話なんていらないんだよ。必要なのはひとことでいいの」
まどか「猫耳カワイイ!」
ほむら「猫耳カワイイ!」
QB「わけがわからないよ」
ほむら「聞くだけの事は聞いたわ。消えなさい」
QB「やれやれ」ヌルリ
杏子「はぁ……はぁ……、もう、気が、はぁ、済んだか……?」クタリ
まどか「うん! 最高だよ杏子ちゃん!」
杏子「終わりな……約束だぞ……」
まどか「うん!」
マミ「ちょっと時間がかかっちゃったわね」
まどか「おかえりー」
ほむら「何を買ってきたのかしら」
さやか「お? 杏子ちゃんなにやらお疲れですなー」
杏子「へっ……。ヨユーだばーか……」
マミ「美樹さん美樹さん。アレの出番よ」
さやか「ああ! そうですね!」
まどか「アレ?」
さやか「じゃーん。ネコジャラシー」
マミ「途中でたくさん生えてるのを見つけてね」
杏子「!」ガバッ
さやか「ほれほれ」プラプラ
杏子「にゃあーっ!」ガバッ
さやか「うわあっちょちょっと杏子!」ジタバタ
ほむら「百合を越えて木間市の塔が天空に近づく……」
マミ「あらあら。佐倉さんったら完全に猫ちゃんじゃない」マミーン
まどか「………」パシャパシャパシャパシャパシャパシャ
杏子「にゃあっ! ふにゃあ!」ジタバタ
さやか「わあーっ誰か助けてよ!?」ジタバタ
杏子「にゃあ……」
杏子「!」
杏子「い、今のは違っ! 違うんだ!」
まどか「これのどこが違うの?」チラッ
杏子「~~~~っ! う、嘘ついたな、まどか! もう撮らないっていったじゃねーか!」
まどか「そんなこといってないよ? 前半戦が終わりって言ったの」
ほむら「なにそれこわい」
さやか「杏子……、はやくどいてくれない……?」グッタリ
マミ「佐倉さんのなかの獣が目を覚ます……!」
ほむら「妄言もほどほどにしなさい患者」
マミ「なっなによ! ほら美樹さん、最終兵器よ!」
さやか「えーあたしもうイヤ。ほれまどか。これをやろう」ポイッ
まどか「わっ、っと、ん? なにかな?」マドマド
マミ「獣を呼び起こす禁忌の薬品よ」
杏子「あー? なんだそれ。粉?」
ほむら「ああ、まどか。カメラを預かっておくわ」ヒョイ
まどか「んーと、袋、開けてみるね」パカッ
杏子「チョコレートの粉みたいだな」
杏子「!!!」
まどか「な、なにかな杏子ちゃん」
杏子「それ、それを、」ニジリ
まどか「こ、これ?」
杏子「それを、よこせえっ!」ガバッ
まどか「わあっ杏子ちゃん!」ボフッ
マミ「ああ……ついに召還されてしまったわ。心を惑わす獣《リ・ヴィニア・ハルケン》が……」マミマミ
ほむら「まどか! ちょっと杏子!」
杏子「にゃあーにゃあん」スリスリ
まどか「きょっ杏子ちゃん、くすぐったいよう!」
さやか「動画で撮っとこう」ジー
杏子「ふみゃあ。にゃるにゃる……」ペロペロ
まどか「んッ! な、舐めちゃだめだよ……!」
ほむら「このビッチ猫! なに発情しているの!?」ガシッ
杏子「にゃああああっ!?」
ほむら「ペロッ。これは……マタタビ!」バーロー
杏子「ふにゃあぁ……」ハァハァ
まどか「た、助かった……?」
さやか「いやーすごいねマタタビって。あんなんになるんだ」
マミ「恐るべき威力ね。これが裏の世界大戦の折に使用されていたというのね……」
ほむら「杏子?」グイッ
杏子「にゃはあぁぁぁんっ!」ビクビクッ
まどか「ほむらちゃん! 杏子ちゃんが苦しそうだよ!」ハァハァ
さやか「まどかや。なんであんたも苦しそうなのさ」
マミ「まさか……伝染するというの!?」マミーン
さやか「ええっ? もういいじゃん後でからかうにはじゅうぶんすぎるくらいだよ?」
まどか「なにいってるのさやかちゃん」
さやか「えっ?」
まどか「猫耳の可愛さは無限大! だからどれだけ撮っても撮りすぎるということはないんだよ!」キリッ
さやか「」
ほむら「これ面白いわね……」ギュムギュム
杏子「にゃあぁ……はぁん……」ゴロゴロ
ほむら「付け根のほうが反応がいいわね……」サワサワ
杏子「ふみゃ!? にゃ、にゃあん、にゃあああああああああんっ!」ビクビクビクッ
マミ「逝ってしまったわ、円環の理に導かれて……」
ほむら「大切なことなので二回言いました」
杏子「はぁ……はぁ……」
杏子「んぇ……?」
さやか「正気に戻ったみたいだね。よかったよかった」
まどか「だ、だいじょうぶ? 杏子ちゃん」
マミ「佐倉さん。誰しも己の心の中に獣を封印しているものよ。案ずることはないわ」
ほむら「なんか手が痒い」
杏子「………?」ボーッ
さやか「あ、思い出した?」
杏子「ぅ、」カァ
まどか「杏子ちゃん?」
杏子「うぎにゃああああああああっ!」バサッ ボスン
ほむら「ふとんにくるまって隠れてしまったわね」
マミ「恥じることはないわ佐倉さん。私たち、仲間でしょう!」
さやか「そうだよ杏子! 可愛かったよ!」
杏子「ううぅ、やめろバカぁ……っ!」
まどか「300枚強か……。100枚くらいまで厳選して……」
ほむら「もうこんな時間ね」ホム
マミ「それじゃあ私たちは帰りましょう」
ほむら「佐倉杏子の世話は任せたわ。美樹さやか」
さやか「えっ? これ放置?」
杏子「ブツブツ……」
マミ「放置じゃないわ、美樹さん。大切な使命をあなたに託すの。きっとあなたならやり遂げられると信じているから!」
ほむら「なんにせよここはあなたの家だわ」
まどか「さやかちゃんカメラ預かっていくね!」
さやか「えっ、ちょっとっ」
マミ「暁美さん、買い物して帰らない?」
ほむら「しかたないわね。そうしましょう」
マミ「予言するわ、美樹さん。今宵の選択があなたを大きく左右すると。それじゃあまた会いましょう」マミーン
QB「そうだね。この宇宙を救えるかどうかは君にかかっているといっていい」
ほむら「くたばりなさい」グチャ
さやか「部屋を汚さないで!」
QB「その反応は……理不尽だ……、ぐはっ」
杏子「………」
さやか「みんな帰っちゃった」
さやか「杏子ー? そろそろ出てきなよー」
さやか「はいはい」
杏子「ふ、服とって……」
さやか「え? メイド服着てるんでしょ?」
杏子「マミのやろう……、魔力が切れてリボンに戻っちまってんだよ!」
さやか「」
さやか「え……、じゃあなに、あんた今全裸なの?」
杏子「ぜっ全裸じゃねえっ! り、リボンがある、から……」
さやか(なんだこれ。なんだこの状況)
杏子「だっだから、アタシの服、取ってくれよ……」
さやか「ていうかあたし部屋の外に出てるからそのうちに着ちゃってよ。それでいいでしょ?」
杏子「あ、ああ。そうだな。悪いな」
さやか「じゃあ、えっと、終わったら呼んでね」ガチャ バタン
杏子「おう」
ゴソゴソ…
さやか「下着まで作っちゃうなんて、マミさんやりすぎだよ……」
マミ『甘いわね美樹さん。私は、満足していないのよ?』テレパシー
さやか『うわっ! びっくりした!』
マミ『ヘッドドレスをすっかり忘れていたわ! 私としたことが……』テヘペロマミン
さやか「はーい」
マミ『お邪魔したわね。あとは若い二人に任せて、っと』
さやか『マミさん、ほむらをほったらかしにしないであげてください』
ほむら『そんなことされていないわ。マミが買うのが遅いだけよ』
マミ『だって暁美さんお惣菜だけじゃない!』
ほむら『きんぴらごぼうは美味しいわ』
さやか『あーはいはいはい仲がよろしいことで。それじゃね!』
杏子「さやかー?」
さやか「ごめんごめん」ガチャリ
杏子「そ、そうだな……」ピコピコ
さやか(耳が動いてる……)
さやか「じゃ、ちょっと持ってくるよ。待ってて」ガチャ
杏子「あいよー」
杏子(………)
杏子(……むずむずする)ムズムズ
杏子(……まだあの粉のにおいが残ってんだな……)キュンキュン
杏子「………」ハァハァ
杏子(ちょ、ちょっとだけ……)モジ
まどか『杏子ちゃーん!』
杏子「!」ビクッ
杏子『な、なんだよ。早く帰れよ』
まどか『あのね、今日の写真のなかで杏子ちゃんのお気に入りがあったら聞いておこうかと思って』
まどか『ちなみに今は晩御飯食べてるんだよ』
杏子『ご飯に集中しろ!』
杏子『つーか写真は全部消せ! 頼むから!』
ほむら『うんそれムリ♪』
杏子『割り込んでくるんじゃねえっ!』
さやか「そのてーをつーかむからー♪」ガチャ
さやか「ヘイお待ちぃ!」
さやか「うん」
さやか(なんかさっきからやけに杏子が色っぽいんだけど)
さやか「いただきまーす」パン
杏子「主よ。今日も無事に一日を終えることができ、感謝します」
さやか「ぜんぜん無事じゃないとさやかちゃんは思うのでした」パクパク
杏子「茶々いれてんじゃねー」パクパク
杏子「あん?」ピコ
さやか「杏子はあたしのパジャマでだいじょうぶだよね?」
杏子「え。それは、泊まってっていいってことか?」
さやか「そりゃそうでしょ」ケラケラ
さやか「そんな耳としっぽで外出歩けないって」
杏子「あ、そ、そうか。なんか忘れてた」ピコピコ
さやか「ずいぶん馴染んでんね。もういっそそういうキャラってことにすれば?」モグモグ
杏子「阿呆。あぁこの麩の炒め物うまいな」
さやか「フーチャンプルーね。というかあんたタマネギは平気なの?」
杏子「食い物を粗末にするわけには……」グギギ
杏子「ご馳走様でした」
QB「ボクの分は残っていないのかい?」
杏子「さらっと出てくんなコイツ……」
さやか「ねぇキュウべぇ。杏子の耳がはえた原因ってわからないの?」
QB「有力な仮説としては、魔力の過充填だろうね」
杏子「かじゅうてん?」ピコ
QB「君たちの魔法少女としての生活は、最近じつに安定しているといっていい。魔獣との戦闘も少ないし、ソウルジェムが濁るようなこともない」
QB「だから、魔力が使われずに溜め込まれ続け、溢れたぶんが杏子のそれのように付属感覚器官として現出したんだろう」
QB「猫耳とは限らないね。武器や魔法少女服と同じで、それぞれの願いや心の形に応じて構成されるんじゃないかな」
QB「杏子の場合は、それが猫耳だったというだけさ」
さやか「ふうん」
QB「ちなみにさやかは自己治癒魔法が常駐してるから過充填にはならないと思うよ」
さやか「べ、べつにあたしはいいよ」
さやか「猫耳なら恭介もほにゃららとか思ってないし!」
杏子「なんだ? そんじゃ魔法を使えばこいつも消えるんだな?」
QB「前例がないから、ボクにできるのは仮説を提示することくらいだ。確証はないね」
杏子「相変わらず微妙に使い物にならねーな」
QB「シツレイな」
さやか「いやいやちょっと待ってよ。あたしの部屋でなんの魔法を使う気なのさ」
QB「杏子。君は固有魔法を使っていないから、基本的に魔力の消耗が少ないんだよ。だからゴブシャァ」
杏子「「使えばいーんだろ」」
マミ『必殺! ロッソ・ファンタズマ!』マミッ
杏子『やめろ!』
さやか「これが杏子の固有魔法なんだ。あれ、こっちには猫耳はえてないんだね」
杏子'「あたしは幻影だからな」シュン
杏子「まだダメなのか? もっと多くすればいいのか?」
さやか「知んないよ。キュウべぇ死んでるし」
杏子「ったく使えねーヤツだ」
ほむら『必殺! ロッソ・ファンタズマ! 地獄の劫火に焼かれて死ぬがいい!』
杏子『うっせえ! なんか付け足してんじゃねえよ!』
さやか「うわー杏子で部屋がいっぱいだ」
杏子''「もうちょっと広けりゃあと何人かはいけたんだけどな」
杏子'''「まぁそんなにいらねーだろ」
杏子「これでどうだ?」シュン
さやか「うん、まだあるね」
杏子「あーもーなんだよー」ガリガリ
まどか『ひ、必殺! ろ、ロッテ・ファンタオレンジ……? えっと、む、め、目の付け所が、シャープでしょ?』
杏子『まどかなにやってんだ』
さやか「あ、分身に猫耳がついてる」
杏子''「にゃあ」
杏子'''「さやかぁにゃあん」ゴロゴロ
さやか「わーお」
杏子「ちょ、ちょっと待て! どういうこと!?」シュン
QB「簡単に言えば、杏子。君が猫耳を、自分の一部だと認識し始めているということボグジュァ」
杏子「や、やばいじゃねーか……!」プルプル
さやか(あたしの部屋血まみれなんだけど)
さやか(しっぽを足の間に挟んでる……なんか可愛いな)
さやか「まぁじゃあ今日はとりあえず寝ちゃおっかー」
さやか「今日はもう遅いし、明日もっかい考えようよ」
杏子「そ、そうだな! そうしよう!」プルプル
さやか「ほら、ふとん入って」
杏子「おう……」ギュッ
さやか「? どうしたのさ」
杏子「う、うるさいな。ちょっとくらい、いいだろ」ギュウ
さやか「あーはいはい。じゃ、おやすみ、杏子」
杏子「うん。おやすみ、さやか」
さやか(どうしよう)
杏子「さやかぁ……にゃあん……」スリスリ
さやか(寝ている杏子に抱きしめられている上にすりすりされている……)
杏子「ふにゃあ……みゅう……」スリスリ
さやか(どうしようもないねこれは……二度寝するか)
杏子「ん……んあ? あれ? コーラから生まれたペンギンは?」
さやか「なにいってんのさ。おはよう」
杏子「あぁ、おはよう」
さやか「あのさ、放してもらっていいかな?」
杏子「? ……!? わひゃあっ」
さやか「いやいいけどさ。ってあれ?」
杏子「な、なんだよ」
さやか「杏子あんた! 猫耳なくなってんじゃん!」
杏子「マジか!?」サワサワ
杏子「な、ない! ないぞ! しっぽも、……ない! やった!」ピョンピョン
さやか「寝たら消えちゃったのかなぁ」
杏子(寝てる間に魔力を使ったのかな……?)
さやか「ま、なんにせよよかったね、杏子!」
杏子「ああ!」
まどか(たぬき……)
さやか(たぬきだ……)
ほむら(たぬきね……)
杏子(たぬきじゃねえか……)
おしまい
たぬきマミさんもきっとカワイイ
たぬきマミさんもまた書いてくれ
Entry ⇒ 2012.04.15 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)