スポンサーサイト
怜「見えへん…一巡先も…」
準決勝先鋒戦オーラス2本場
怜「ここから先は皆がくれた一巡先や…」
怜「皆ごめん、もうい一回だけ無茶するわ…」
照「……」
怜「トリプルっ…!三巡先や……!」
怜「━━━━っ!」
二巡後宮永が四筒切りリーチ━━━━
その巡で私が白を切って新道寺が鳴いて一発消し━━━━
・
・
・
怜(見えたっ……!))
怜(クッ……もう顔も上げられへん…)
怜(視覚はもう未来視だけが頼りや…)
照「……」
照「リーチ」
怜(キタっ…!)
怜(もう一度 三巡先へっ……!)
・
・
・
怜「ここで来るんか…阿知賀、松見玄……!」
2巡後聴牌━━━━(それをサポートするために危険牌を切らなあかん)
二索切り━━━━(それをもう一度新道寺が鳴いて宮永のツモ番を飛ばす)
聴牌━━━━(道を作る…!そのために真ん中の5萬を…!)
阿知賀はドラ切りのリーチ━━━━(このままやと阿知賀の当たり牌をウチがつかむ…)
が、宮永がツモ切るその牌は八萬━━━━(ウチが鳴ける牌…)
即ち宮永はツモ切るしかない 阿知賀の倍満の当たり牌をっ……!
怜(20万点も持ってる宮永にとっては焼け石に水やろうけど…)
怜(それでもっ…!)打:五索
玄(五索…危そうな所…)
玄(聴牌できた…でもそれだとドラを切らないと…うっ…)打:二索
煌「ポンッ…!」
玄「ひっ…!」(ロンじゃなかった…)
怜「……」打:五萬
玄「また危そうなところ…ひょっとして助けてくれてるのかな」
・
・
・
怜「なんや、色々考えてるようやけど阿知賀がドラ切りリーチをするのは予見済み」
怜「事情は知らんが阿知賀にはドラを切れない事情…トラウマ諸々があったんやろう」
怜「それをこのたった1巡で乗り越えてくるんやろうな……」
怜「頑張ったな そろそろその泣き顔やめてもええ頃やで」
怜「後はウチが宮永の八萬を鳴いて改変完了や…」
怜「気早いけどホッとしたせいか体がなんか楽に…」
━━━━ッ!
照「……」
怜「何で」
怜「何で 宮永 八筒切りリーチしとるん?」
怜「すり替え? いや、このカメラ有りの衆人環視の中それはありえへん」
怜「……確かにウチは宮永のリーチ牌を直接見たわけやあらへん リーチ宣言を聞いただけ」
怜「けど未来視は絶対… あれのビジョンが崩れるなんてない」
怜「何や… 何が起きとるんやっ……!」
千里山女子高校 控え室
竜華「…♪」
セーラ「何や竜華嬉しそうやな このまま負けるかもしれへんのに」
竜華「…え、スマン いやだってな」
竜華「怜の顔色が今までより よっぽどええ色しとるやさかい」
セーラ「…?」
竜華「まるで 事故に合う前の怜みたいに」
準決勝試合室
怜「体に重さを感じへん、改変したせいでまだ未来視は戻って来ーへんが」
怜「今なら何巡先でも…って今はそんなことより宮永をっ……!」
怜「あれ……鏡…? とうとう幻覚まで視えるようになったん…」
怜「そんで、何やあのけったいな灯篭は…?」
照「……」
怜「7、8つ程あって 2つ明かりが灯っとる」
怜「ハハ…もうわけわからんわ」
白糸台高校選手控え室
菫「終わったな」
淡「そーですね、あの技デメリットも引き受けるんで結構危険ですけど」
菫「照の嗅覚がそうさせたんだ アレをやらなきゃ少々マズいことになると」
淡「多分あの千里山の子が頑張って振り込ませられるあたりですかねぇ」
菫「……照魔鏡の役割それは相手の本質…能力を【映す】ことだが」
菫「それは本来の力の一端に過ぎない」
菫「照魔鏡の真の力とは……」
淡「……」ニヤッ
菫「相手の能力を【移す】ことだ」
準決勝試合会場
怜「…ッアカン! 真相はともかく宮永が八筒切りリーチをしたということは…!」
怜「逆に、阿知賀の あのリーチ牌は……!」
玄(そうだった…どうしても別れなきゃいけない人)
玄(前に向かうために別れを選ぶ人…見送る人…)
玄(私はいつも待つほうだったけど……)
怜(やめっ…!だめやっ…!)
玄(穏乃ちゃんや赤土先生、憧ちゃんや灼ちゃんは戻ってきてくれた…)
玄(お姉ちゃんとは前よりもっと遊ぶようになった…!)
玄(和ちゃんは戻ってきてくれる変わらないけど)
玄(今一緒のお祭りに参加してるっ……!)
玄(別れることはよくあることで私は慣れてるはずだったんだ……!)
玄(今まで自分から別れを決めたことはなかったけど前に向かうために!)
怜(お願いやっ…!それだけは…!阿知賀しかドラをツモれないなら
ドラさえ切らなければ宮永の待ちは実質枯れ…!それで流局…
打点制限の性質上この連荘を止められる筈なんや…!)
玄(一端お別れっ……!)
実況解説席
こーこ「またしても和了ってしまったぁああ!7連続和了!」
こーこ「しかも今回の和了は和了り牌の六筒と北が切れて
残る牌がドラの三筒のみという悪形待ちをなんなく和了!」
健夜「まるで千里山の園城寺選手のような和了りでしたね」
こーこ「しかしこれは松見選手を責められない!リーチをかければ倍満の手!
例えドラとはいえ勝負しないわけにはいかなかったぁぁあ!」
健夜「……松見玄選手は今大会初めてのドラ切りですね」
こーこ「えっそーなんですか」
健夜「はい、恐らく自身の能力の誓約にも似た理由で」
こーこ「能力?誓約?」
健夜「あっ…いえゴホン それはともかくとして今回はもっとすごい和了りですよ」
こーこ「へっ?」
健夜「阿知賀がドラを切ったということは…… 裏ドラが」
準決勝試合室
照「リーチ混一中三暗刻ドラ1に 裏が3つ 36000の2本場は36600」
玄「…ひっ……あ…あ……」
怜「倍満…宮永に喰らわせるはずの倍満が……
逆に和了られてしもた どころか3倍満…!?」
怜「何の悪夢やこれは…」
白糸台:212800→246400
千里山:80900
新道寺:48200
阿知賀:58100→24500
実況解説席
こーこ「裏ドラがモロ乗りぃぃい!流石だチャンピオン!!」
健夜「松実玄選手の能力…あれはかなり高位の常時支配系の能力です」
こーこ「えっ…あっ…はいぃ?」
健夜「いかに鳴こうと未来を読もうとどのような手段を用いても阿知賀以外に
ドラがいくことはありません」
健夜「さらに注目すべきは裏ドラの支配」
健夜「この試合リーチが何度かありましたがその全てに裏ドラはつきませんでした」
健夜「恐らく、ドラ、カンドラ、裏ドラ、赤ドラ、その全てを松実選手は文字通り支配しています」
健夜「しかしあのドラ切りリーチ それが支配を雲散霧消に帰した…」
こーこ「えーっと、ちょっと待ってくださいね 色々とチンプンカンプンなんですがね」
こーこ「松実選手が裏ドラを占領するのは分かりました」
こーこ「でも、松実選手がドラを切るまで裏ドラは松実選手のものだったんでしょう」
こーこ「けどそれがドラを切った瞬間になくなるなんて物理的にありえないでしょう」
健夜「ありえます 観測されていない以上 どのような配置もありえるんです」
こーこ「そんなアホな」
健夜「そうですね…逆説的にこの局、松実選手がドラを切ることは
“あらかじめ”決まっていたんです」
健夜「だから裏ドラがほかの選手にも乗るような配置に”あらかじめ”なっていた
そう考えたほうが分かりやすいかもしれませんね」
こーこ「……」
白糸台高校選手控え室
淡「今更ですけどこの解説の人すごいですね」
菫「小鍛治プロは本物だよ もっとも偽物がプロになれるわけないがな」
淡「それにしても いつ宮永先輩は千里山の未来視を【移した】んでしょうかねぇ」
菫「恐らく、照がリーチをかけるその直前でだろう」
菫「鳴きでツモ番をズラしても照に和了られたのに仰天していたからな
奴は常時未来視ができない。未来視に逆らうと何巡か未来視ができなくなるんだろう」
菫「その隙を狙った」
菫「未来視発動不可状態で奪い、利用しすぐさま返せばそうそう気づかれない」
菫「そして、もし気づかれたとしても後の祭り」
菫「その後未来視が発動可になった千里山だが、恐らくその未来は間違った未来だ」
淡「どーしてです?」
菫「私は照魔鏡を持ってないので詳しいことは分からないが
あの未来視は、どれだけ1巡に時間がかかろうと
そのままの1巡先が視えるという代物なんだろう」
菫「それはつまり未来視を持たぬ者以外はどんなに思考をこらしても
未来を変えることはできないということだ」
菫「ここで小鍛治プロのさっきの言葉を借りよう“あらかじめ決まっている”」
菫「千里山のにとって一局はゲームの様なものだ」
菫「ゲームというのは多大な選択肢によって様々なパターンを見せるが
所詮そのパターンというのは完全に不確定なのではなく“あらかじめ決まっている”
麻雀もあらかじめ積まれている為同じだ」
菫「リーチ、鳴きによって選択肢を変更し和了というEDを目指す」
菫「そしてこの選択肢を選べるのは千里山だけであるが」
中二発言を全国ネットで流してしまったな。これは結婚できない
菫「照が未来視を使えるようになったため、存在しない選択肢が発生
つまりは“ゲームそのもの”が変わってしまった」
菫「千里山の未来視には“あらかじめ決まっているゲーム”の選択肢しか見えない
が、実際は照の変更したものになっている」
菫「未来視の能力者が2人以上の場合後から変更した未来の方が現実は優先される
照魔鏡によって能力を【映した】ときに照はそこまで見切っていたんだ」
淡「白糸台に来て色々と慣れてきましたが、流石にオカルトだと吐き捨てたくなりますね」
菫「まぁ何にせよこれでうちの勝ちは決まった」
淡「いやぁ~まだわかりませんよ~ あれですよ奇跡ってのがおこるかもしれませんよ~(笑)」
菫「そうか、淡は1年だからまだ見たことないのか」
淡「へ?」
菫「勘違いしているやつが多いが、厳密には照の連続和了に打点制限など存在しない」
淡「へ?」
菫「あれの本質は前局に和了ったのよりも高めの役が和了れるように牌を支配することだ」
菫「つまり通常通りことが進めば誰も連続和了を止められない」
菫「それを今までの対戦者は未来視や他の支配によって強引に食い止めてきた」
淡「それって結局打点制限とどう違うんですか?」
菫「淡……」
菫「3倍満より上の役は何だ?」
淡「……」
菫「…ん? どうやら照は千里山からもう一度未来視を自分に【移した】らしいな」
淡「優しいですね、宮永先輩」
菫「よく見ておけ あれが宮永照だ」
準決勝試合室
怜「クッ…何や…おかしい…」
怜「未来視が戻るのが遅すぎる…この配牌は早い」
怜「未来視さえできれば恐らく3巡もあれば和了れる手やのにっ…!」
照「……」カチャッカチャ
煌「……?」
玄「?」
怜「理牌?いつも一打後にやってたのに…何で」
照「ツモ 16300オール」
白糸台:246400→295300
千里山:80900→64600
新道寺:48200→31900
阿知賀:24500→8200
実況解説席
こーこ「てっ……天和ぉおおだああああ!!!」
こーこ「何ということでしょうか!これこそ正真正銘誰も止めることはできません!」
こーこ「これがチャンピオンの器がなせる天命なのかぁ!?」
健夜「……宮永選手に3倍満を和了らせた以上仕方ありませんね」
こーこ「ではでは?まさか次はダブルが来るのか!?」
健夜「いえ、この大会にダブルはありませんから次に来るのはまた一五〇〇点からだと」
こーこ「おぉ、それは他の選手にも一筋の光明か!?」
健夜「残念ながらこの一五〇〇点と最初に和了った一五〇〇点は比べものになりません」
健夜「次の1500点はダブル役満クラスの支配 最早誰も止めることはできません」
こーこ「……?」
準決勝試合室
オーラス四本場
照「ロン 一五〇〇は二七〇〇」
オーラス五本場
照「ロン 七七〇〇は九二〇〇」
オーラス六本場
照「ロン 一一六〇〇は一三四〇〇」
白糸台:294300→319600
千里山:64600
新道寺:31900→6600
阿知賀:8200
実況解説席
こーこ「宮永選手これで十一連続和了!」
こーこ「天和以降は新道寺から直撃を与え続けています」
健夜「宮永照の下家はモロに支配を受けますから回避することは難しいでしょう」
こーこ「えーっと どういうこと?」
健夜「宮永選手の連続和了には前局よりも高く和了ることができるよう支配をかけています」
健夜「それはイコール他家よりも早く和了れる支配でもあります
他家の和了はそのまま打点が0になる意味でもありますから」
健夜「遅くても三巡 早ければ一巡目 そんな和了りが続いています」
健夜「即ち 最も早く和了れるような支配である以上 宮永選手の下家は
自身から最も早い巡目の打牌であるために支配の影響を受けやすいんです」
こーこ「分かったような、分からないような…」
南四局7本場
照「リーチ」
煌(ダブルリーチ……!)
実況解説席
こーこ「アァーっとこれは新道寺絶体絶命かぁ!?」
健夜「いえこれはむしろ千里山の方が……」
準決勝試合会場
煌「おりゃっ!」打:二萬
照「……」
煌(通りましたか…… 当たり前と言えばそうですがね)
怜「…ハァ…ック…ハァ……」
煌(……千里山?)
怜「見えへん…一巡先も…」打:九萬
照「ロン 36000は38100」
白糸台:319600→357700
千里山:64600→26500
新道寺:6600
阿知賀:8200
実況解説席
こーこ「チャンピオンの12連続和了!ダブリー一発混一三暗刻ドラ3が炸裂ぅ!」
健夜「ドラの縛りがなくなり広い手で早く和了れるようになりましたね」
こーこ「そしてそしてぇ!ハネ満だった手が一発と裏ドラがついたことにより!」
こーこ「和了らせてしまった三倍満!!」
こーこ「最早次の山は触れたくすらありません!」
健夜「いえ、次の局 天和はきません」
こーこ「あれ?そうなんですか」
健夜「名門新道寺の先鋒…だというのにあの打ち筋から察するに花田煌は…」
こーこ「ん?」
健夜「いえ、それより千里山はもう…」
こーこ「えっ? 千里山はまだ3万近くありますよ
他の高校は宮永選手が役満をツモるだけで飛ぶので
むしろ千里山の2位出場は決まったようなものじゃ…」
健夜「ええ、飛んじゃうんですよ 宮永選手が役満をツモると」
健夜「新道寺の 花田煌が」
準決勝試合会場
オーラス八本場
怜「…なぁ 返して」
照「……」
玄「?」
煌「?」
怜「うちの“未来”返してぇな……」
照「……試合が終われば返すつもりだった もうすぐ終わる」
怜「ええから!」
照「…そう」
ゴシャァァァアアア
怜(また鏡が出てきよった…! そんで灯篭の光が…消えた)
怜(━━━━ッ!)
怜(アッ…!アァアアアア)
ポタ… ポタタ…
玄(えっ……!?)
煌(千里山の…エース…?)
玄(泣いて…る…?)
照「……」
実況解説席
こーこ「千里山の園城寺選手いきなり立ち上がったと思ったら
放心しております」
健夜「……」
こーこ「園城寺選手は病弱という報告を聞いていますが、やはり
この試合の心労で体力に限界が!?」
健夜「……オーラス8本場ですね」
こーこ「えっ……いやそうですけど……ってあぁ!?なんと園城寺選手
倒れて山に突っ込んだぁ!?やはり体に無理が?」
健夜「……」
準決勝試合会場
玄「園城寺さん!? 大丈夫ですか?」
怜「すまんな…うち病弱やし」
怜「チョンボしてしもたな満貫払いやな」
照「……」
白糸台:357700→363800
千里山:26500→18500
新道寺:6600→8600
阿知賀:8200→10200
実況解説席
こーこ「倒れた時にはどうなるものかと思いましたが、試合は続行されるようです」
こーこ「しかし今後体調の不振による行為がなされた場合すぐさま代わりの選手を
千里山は用意しないといけません」
健夜「……園城寺選手が宮永照の対面、松実選手が上家
この席順がもたらした不運ですね」
こーこ「…っとぉ、風水か何かですか?」
健夜「……」
準決勝試合会場
怜(これでさっきのと変わらんかったらもう…ウチは…千里山は終わりや)
煌(千里山のエース…先ほどのは失礼ながらワザとに見えましたがまさか……)
照「……」打:三索
煌(今回は天和はなしですか、まぁそれだと私が飛びますしね)
煌(今、宮永照が役満を貼っているのなら私は今絶対安全圏にいる)
煌(なら、今私がすべきことは危険牌を切ることで他の選手に安全を促し)
煌(この連荘地獄から抜け出すこと 無論私自身も和了りを全力で狙っていきますがね)
煌(とはいえ、千里山のほうに関しては心配は無用でしょう)
煌(いかに役満手とはいえ、事実上出和了りしかできない)
煌(未来を読める千里山なら振込はありえないハズ)打:八索
怜(……確かに変わったけどな、そうか宮永…アンタは…)
怜「……九種九牌」パラッ
東南西北北白撥中一九19⑨⑨
煌「なっ…!」
照「……」
実況解説席
こーこ「何と…千里山…役満手を放棄しました…」
健夜「……」
こーこ「……ハハ」
準決勝試合会場
オーラス9本場
玄(園城寺さん…さっきのって…)
照「……」打:北
煌(先ほどの九種九牌……そういうことですか)打:三萬
怜(……チョンボする前のと同じ手やな)
怜(宮永……アンタは……)打:五筒
照「ロン 48000は50700」
白糸台:363800→414500
千里山:18500→-32200
新道寺:8600
阿知賀:10200
実況解説席
こーこ「…………決まったぁ!これにて準決勝は何と先鋒戦で終了!!」
こーこ「け、決勝進出は白糸台高校と阿知賀女子学園にぃ、決まりましたぁ……」
健夜「……無理してテンション上げなくてもいいと思うよ 引いてるよね、明らかに」
こーこ「い、いえ すいません…ではっ!」
こーこ「何と宮永選手!この試合だけで稼いだ点棒は三十万以上!!」
こーこ「強い!強すぎる!!?最早麻雀で扱う数量ではありません!」
こーこ「果たしてこのチャンピオンを討ち果たす選手は今後現れるのかぁ!?」
健夜「宮永選手の手は純正九蓮宝燈9面待ち…」
健夜「対して園城寺選手の配牌は全て筒子 即ち回避不可」
健夜「園城寺選手が未来を読める能力の持ち主であると言われていましたが」
健夜「それが確かなら彼女は配牌が配られる前から、河に捨てるまで」
健夜「自分が役満に振り込む姿が見えていたんでしょう」
健夜「彼女の不運は宮永照の対面だったこと上家であれば回避はできたでしょう
その場合は他の誰かが犠牲になるでしょうけど」
すいませんスルーしてくれるとありがたいです
準決勝試合会場
照「……」スタッ
煌「……」
怜「……」
玄「……」
玄「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
怜「何で、アンタが謝ってんの」
玄「だって私がドラを切ったから…」
怜「関係あらへん 元々そうするようにこっちでも仕組んどったんや」
玄「でも、この試合一番頑張ってたのは園城寺さんなのに 私が…」
怜「これ以上喋らんといて」
玄「……」
怜「勝ってくれ…」
玄「え……」
怜「ウチはもう戦えられへん 色んな意味でな だからせめて勝ってくれ」
玄「…………………はい」
全日本高校生麻雀大会会場 外
咲「終わったかな…」
咲「多分飛ばしたのかな お姉ちゃん」
咲「……ちょっとだけ覗いてみよう」
廊下
照「……」スタスタ
淡「せんぱ~い」見てましたよ~かっこよかったぁ!
照「そうか お前は打てなくて退屈だったろう」
淡「まぁ 確かにそうですけど でもでも先輩の勇姿を見れたからいいです」
淡「あぁでも 何で最後 千里山に未来視を【移し】ちゃったんですか?」
照「一度使ってみたが あれは相当体力を消耗する」
照「試しに3巡先とやらに潜ってみたが、その後数秒は意識を失っていた」
淡「ゲ まじ」
照「使ったのは一度だけでそれ以降はストックに保管しておいたが」
照「どうやらあの能力は持ってるだけで所有者の体力をかなり蝕む」
照「私に病弱設定はいらない」
淡「ハハそうですね 要するにあれは呪われた装備的なものだと」
照「…?」
淡「あぁいや さっき菫先輩と話してるときにゲームの例えが
でてきたもんですから…ってあの娘」
咲「…!」タタ
淡「あれ?逃げちゃった 先輩のサインとか欲しかったんじゃないですか?」
照「……照魔鏡のストックは全部で8つある」
淡「…?」
照「能力の器がでかいほどストックを消費する 未来視は2つだ」
淡「ハァ それで?」
照「……そのストック全てを使っても喰いきれなかった能力の使い手がいた」
淡「えっ!?」
照「先ほどの、清澄の大将……」
淡「じゃあ、まさか……」
照「ああ お前の倒すべき相手だよ」
反対側廊下
玄「うぅ… どうしよう お姉ちゃん達に合わせる顔が無いよ…」
玄「皆はやさしいけど…けど…」
ドンッ!
玄「アイタタ す、すいません!」
咲「いえ、こちらも前を見ずに走ってて…」
玄「ひっ!」
咲「……?」
玄(この人この前廊下ですれ違った怖い人だよ…どうしよう)
咲「あの大丈夫ですか 手貸しましょうか?」
玄「えっ…あ、いえ大丈夫です」
玄(あれ?なんかイメージと違う ていうかさっきまで会っていたような…)
咲「?」
玄「……」
玄「あ! あの! もしかして宮永照の親族の方ですか?」
咲「! え 何で」
玄「えっとあの さっきまで戦っててすごく似ててあの…えと」
咲「お姉ちゃんと戦ったんですか!?」
玄「あ、はい そのぉ そうですけど 全然歯が立たなかったっていうか」
咲「飛び終了ですよね?どこの高校が勝ち残ったか知ってます」
玄「えと……一応私のところの…」
咲「…!すいません準決勝の試合の話聞かせてもらえませんか」
・
・
・
玄「それで、最後は園城寺さんが役満を振り込んで終了しました……」
咲「……」
玄「でも最後のだけじゃなく途中から園城寺さんは振り込むようになって…」
咲「照魔鏡…」
玄「え?」
咲「途中でその園城寺さんて人の未来視を【移し】たんだと思う」
玄「…そんなことできるんですか」
咲「できるよ私もそうさせてもらったから」
玄「え?」
咲「私は元々本当になんの取り柄もない娘だったの
お姉ちゃんは連続和了と照魔鏡でもう最初っから無双だったけどね」
玄「……」
咲「そんなある日私がお姉ちゃんにねだったの 一つだけでいいから私にも能力頂戴って」
咲「照魔鏡の【移す】対象は自分だけじゃない 他の人にもできるから」
咲「私はこうして能力を貰った」
咲「それが嶺上開花の力」
玄「……」
咲「お姉ちゃんが言うには そもそもカン材が中々できないから
ストックの邪魔にしかならなかったんだって」
玄「へー…」
咲「けど私には それが最高の相性だった」
玄「え」
咲「勝つことも負けることもしないようプラスマイナスゼロになる力が欲しかった」
玄「な、なんでですか?」
咲「理由は下らないよ 勝つと怒られて負けたら損するから」
玄「……」
咲「でもそんな風に打つためには どうしても符の調整が必要だった」
咲「それで毎日、毎日プラスマイナスゼロを目指し、こなし続けた」
玄「……!」
咲「すると次第にカン材が集まってきて 自由に点数の調整ができてきたの」
玄(私もドラを大切にするようにしてたらドラが集まるようになったけど
宮永さんのは…何というか別次元だなぁ)
咲「でもそんな打ち方をしていたら段々周りから変な目で見られるようになっちゃて」
咲「結構ヤなことも言われたりして」
玄「……」
咲「だからお姉ちゃんに頼んだの もうこの能力はいらない【移し】て欲しいって」
咲「けど、お姉ちゃんは私の願いを聞いてくれなかった 何だかすごい冷めた目をして
どこか遠くに行っちゃった」
玄「何でお姉さんは【移し】てくれなかったんでしょう」
咲「わかんない 多分勝手なこという私に呆れたんじゃないかなって
でも会って話してみたらきっと分かる!」
玄「が、頑張ってください!」
咲「頑張るのは松実ちゃんのほうだよ~」
玄「え?」
咲「だって決勝戦で戦うんでしょ お姉ちゃんと」
玄「あ!そうだったぁ…」
咲「アハハ」
咲「だって最初ぶつかったとき本当に深刻そうな顔してたのに
そのことをスッカリ忘れてるんだもん」
玄「うぅ…でも次やったら今度こそ飛ばされちゃうかも」
咲「……飛ばされる」
咲「……そっか松実ちゃんが飛ばされちゃったら私のとこも負け」
玄「咲ちゃん?」
咲「そしたら お姉ちゃんは話してくれないかもしれないな…」
玄「…?」
咲「松実ちゃん!特訓しよう!」
玄「はい!?」
咲「もしあなたが もしくは他の誰かが飛ばされちゃったら私は
お姉ちゃんと話すことができなくなるかもしれない」
咲「だからそのドラ収集体質を特訓させてうまく飛ばないようにするの!」
玄「そ、そんなの」
咲「できる!私の意見だけど松実ちゃんのドラ支配のカギはカンドラにあるの」
玄「……?」
咲「そう…だから鍛えればあなたは勝てる」
玄「えっ…えぇ~ あのすごく嬉しいんですけど自分のとこの高校はいいんですか?」
咲「そりゃあ優希ちゃんは大事だよ!でも一番大切なことは誰も飛ばないこと」
咲「あなたぐらいの支配力があれば それがかなうの!」
玄「し、支配力ぅ?」
咲「それじゃ行こう!」
玄「ちょ、ちょっと待ってぇ~」
・
・
・
照(私はかつて咲に重い荷を背負わせてしまった)
照(自分で与えときながら回収することができなかった
あの力は既に10倍もの器になっていた)
照(私は姉失格だ 咲、お前は私の妹なんかじゃない)
照(妹を救えぬ姉なんかいるはずがないだろう)
照(が、今なら…照魔鏡の強化もできた)
照(ストックも常に空にしておくよう心掛けている)
照(待っていろ この大会が終わったらもう一度家族で麻雀をしよう)
照(だから私は強くなり続ける…!)
終わり
途中ミスがあったけど許してくれ
もう出かけるます お疲れさまでした
麻雀SSはミスがどうしてもでるから気にしないで!
Entry ⇒ 2012.07.19 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (2) | Trackbacks (0)
照「私に妹はいない」
照「麻雀の役の名前だよ」
照「『山の上で花が咲く』って意味なんだ」
咲「咲く?」
咲「おんなじだ!!私の名前と!!」
照「そうだね、咲」
照「森林限界を超えた高い山の上」
照「そこに花が咲くこともある」
おまえもその花のように――
強く――
照「さっきから大丈夫だっていってるじゃん」
照「そんな子供扱いしないで」
母「あんたなんてまだまだ子供よ」
母「…それに」
母「あんたがいくつになったって私の子供であることに変わりないんだから」
照「そういうこと言ってるんじゃないでしょ」
母「大人ぶっちゃって」
照「……ふん」
母「ちゃんとさよならはしたの?」
照「したってば」
照「お父さんったらほんとにめそめそして泣きそうになっちゃってるんだもん」
照「私なんかよりよっぽど子供みたい」
母「子供と別れるのが親にとってどれだけ辛いことか」
母「私だってあの子を置いていくのが……」
照「……」
母「本当にいいの?」
母「あの子、あんなに泣いてあんたと話したがってたわよ」
照「……いいの」
照「私にはもうあいつのことが理解らない」
母「……そう」
照(……)
照(……咲)
母「咲も中学生になったことだし」
母「これからはお金を賭けて打ちましょうか?」
父「おいおい」
父「たかが家族麻雀でお金を賭けることなんてないじゃないか?」
母「だめだめ!」
母「負けたときに何か代償がないと真剣になれないじゃない」
母「別に振り込んでもいいやなんて癖がついちゃうと高校生やプロになったときに困るわよ」
父「気の早い奴だなぁ…」
照「私は構わない」
照「むしろその方が燃える」
咲「そもそも私お金なんて持ってないよ…」
母「あの変なペンギンの貯金箱にお年玉とか貯めてたでしょ?」
母「そんな心配しなくても安いレートにするからさ」
母「負けられないっていう気持ちが大事なのよ気持ちが」
父「おまえは言い出したら聞かないからなぁ…」
母「分かってるじゃない」
母「ルールは今まで通り25000点持ちの30000点返しのウマはなし」
母「レートはそうねぇ…最初だし※点1でいいでしょ」 (※1000点=10円)
母「そうと決まればさっそく始めるわよ」
ジャラジャラ
母「ツモ!」
母「私のトップで終了ね」
母:+27 咲:+3 照:-8 父:-22
照「ふぅ」
父「かぁ~」
父「相変わらず強いな」
父「そもそも元プロ雀士のおまえに俺やこいつらが勝てるわけないだろ」
母「あなたはどうせ無理でしょうけど照も咲もすっごく才能あるもの」
母「いつ追い越されるか分からないわ」
父「……俺にはどうせ無理かよ」
咲「お父さんとお母さんは東京で出会ったんだよね」
母「そうよ」
母「私は東京でプロとして活動していて、お父さんは小さい出版社で麻雀雑誌の記者をしていた」
父「小さいは余計だ」
母「ある大会前のインタビューで知り合ってすぐに意気投合しちゃってね」
母「お父さんったら弱いくせに麻雀のこと大好きなんだもん」
父「いいんだよ俺は楽しく打てりゃそれで」
母「お父さんが結婚したら空気のおいしい所でゆっくり暮らしたいって言い出してね」
父「あの東京の人の多さはいつまでたっても慣れなくてね」
母「結婚後もしばらくは東京に居たんだけどね、プロとして東京で活動することに未練もあったし」
母「でも」
母「あなたが生まれた、照」
照「……」
母「生まれた照の顔を見てたら思ったの」
母「あぁ、これからはこの子の、家族のために生きようって」
照「……」フイ
母「プロとして元々ぱっとした成績も残せてなかったしここらが潮時かなってね」
咲「へぇ~」
咲「なんだかロマンチックだね」
父&母「そうかな」テレテレ
照「そんな昔話する暇あったら寝る前にもう一半荘打つよ」
父「つれないなぁ~」
父「おまえ恋愛小説とか大好きじゃないか?」
照「…ぅぐ」
照「それとこれとは関係ないでしょ」
照「それより私はもっと麻雀が強くなりたいの」
母「頼もしいこと言ってくれるじゃない」
母「ま、次も私が勝たせてもらうけどね」
母(あなたの向上心はほんとにすばらしいわ、照)
母(そして咲にも照に負けないくらいの才能がある)
母(ほんと将来が楽しみだわ、二人とも)
咲「おかえり!お姉ちゃん」
照「お母さんは?」
咲「今買い物に行ってるよ」
照「そう。咲はまた本読んでるの?」
咲「うん!『ハリーポッター』っていうの」
咲「知ってるでしょ?今世界中ですっごい売れてるんだよ!」
照「聞いたことはある。魔法使いの話だっけ?」
咲「そうだよ!終わったらお姉ちゃんに貸してあげよっか?」
照「いいや。あんまりファンタジーは好きじゃないもの」
咲「えぇ~面白いのに」
照「お子様の咲にはまだ早いかもね」
咲「何それ!お姉ちゃんだって彼氏もできたこともないくせに」ツン
照「なっ…!」
照「ク、クラスの男子なんてみんな子供だもん」
照「それに、今は麻雀が恋人だからいいの」
咲「女子中学生がそのセリフは悲し過ぎるよ…お姉ちゃん…」
照「うるさい」
咲「それにさ、ハリーポッターにだってちゃんと恋愛の要素はあるんだよ」
照「どうせお子様同士の恋愛ごっこみたいなもんでしょ?」
咲「違うよ!」
咲「ずっと暗くて陰湿な奴だと思ってた人が、実は初恋の相手を死んだ後も何年も想い続けてたっていう素敵な話なんだから」
照「何それこわい」
咲「もお!ほんとにお姉ちゃんは夢がないんだから」
照「いや、今の説明でそんなこと言われても……」
咲「そういえば、もう少ししたら京ちゃんの家に行かなきゃならないから留守番よろしくね」
照「!!」
照「き、京ちゃんってあの須賀っていう男の子だっけ?」
咲「そうだよ」
照「そ、その、二人っきりで遊ぶ約束でもしているのか?」
咲「?本を貸しに行くだけだよ。京ちゃんってば全然本とか読まないからさ」
咲「私のおすすめの本を貸してあげるの」
照「そ、そうか……」
照(こんなうぶな妹に先を越されては姉としての威厳が…)
咲「そういえば今日お父さん帰りが早いって言ってたね」
照「そうだな」
照(男はみんな飢えた魔物だ。油断してたら何があるか分かったもんじゃない)
照(私より先にボーイフレンドつくるなんて許さんからな)
照「夕食の後は麻雀するだろうし一刻も早く帰ってこいよ」
咲「う~ん」
照「どうした?」
照「いいじゃないか。お母さんの次に咲が勝ってるんだし」
照「それに、私も咲もだんだんお母さんに勝てるようになってきたじゃないか」
咲「それはそうだけど……」
照「お父さんの心配をしているのか?確かにあのラス率は驚異的だな」
照「だが、お父さんはああいう性格だしあのレートならいくら負けても子供が気にするようなことじゃないぞ」
咲「そうじゃないけど」
咲「うぅん…何でもないよ」
照「?」
照「ツモ」
父「最後は照のトップで終了か」
父「強くなったなぁ」
照「まぁこれだけ打ってればね」
照「トータルでは相変わらずお母さんのトップだけど」
母「そう簡単に追い越されるわけにはいかないわよ」
父「咲はほぼトントンか」
父「最近の咲はずっとこんな調子だな」
咲「う、うん……」
母(……)
母「いいじゃない。あんたたちから巻き上げたお金はおかずを豪華にしたりしてちゃんと還元してるのよ」
父「分かってるさ」
父「しかし、そんな下手な打ち方してるわけでもないのに何でこんな勝てないかね」
母「あなたはセオリー通りに打ってるだけだからね」
母「手牌も読みやすいし何よりもっと流れを感じなきゃ」
父「さすが元プロは言うことが違うなぁ」
父「俺には流れなんて全くもって見えないよ」
母「それはあなたに才能にないって証拠よ」
父「はは、返す言葉もないよ」
母「それじゃ私はシャワー浴びてくるから」
母「夜も遅いしあんたたちは早く寝なさいよ」
照&咲「うん」
照(流れ……か)
ジャー
母(……最近の咲)
母(明らかに萎縮してあまり勝たないような打ち方をしてる……)
母(それは恐らく私のせいね……)
母(なんて情けないのかしら)
母(必死に殺してるつもりでもどうしても胸がざわつくのを抑えられない)
母(プロとして私が積み上げてきた麻雀がまだ高校生にもならない我が子に追い抜かれようとしている)
母(……照にはもうすぐ)
母(……そして、咲にはもう)
咲「何?お母さん」
母「最近麻雀打ってるときあまり楽しそうじゃないね?」
咲「そ、そんなことないよ…麻雀大好きだよ?」
母「いいの。子供が親に隠し事したって無駄なんだから」
咲「……うぅ」
母「ごめんね。気なんて遣ったりせずあんたは伸び伸び打てばいいんだから」
咲「……」
咲「分かったよ、お母さん」
母「……」
照「……」
父「…い、いやぁ最近の咲はめちゃくちゃ強いなぁ」
父「ここ数週間ずっとトップじゃないか」
咲「そんな、たまたまだよ」
ガシャッ!!
咲「!!」ビクッ
母「先に寝かせてもらうわ」
母「悪いけど片づけよろしくね」スタスタ
父「はぁ…」
咲(……うぅ)
照「……」
母「……」ボフッ
母(何て弱いんだ私は)
母(自分で自分が嫌になる)
母(咲にあんな言葉掛けといてこんな姿を見せちゃうなんて)
母(……誓ったはずなのに)
母(照が生まれたとき)
母(麻雀への未練を捨てこれからは家族のために生きるって……)
母(プロとして戦ってきた誇りが)
母(麻雀を大好きだって気持ちが)
母(あの日の誓いの邪魔をする)
母(子供に負けて本気で悔しがるなんて母親失格だ、私)
母(私の夢を子供に託すなんてエゴが)
母(そもそも最初から間違いだったんだ……)
父「落ち着いたかい?」
母「うん。本当にごめんなさい」
父「ほんとは怒らないといけないところなんだろうけどさ」
父「おまえの麻雀に対する気持ちを否定することはできないよ」
母「……」
父「もう家族で麻雀をするのはやめよう」
母「……」
父「このまま続けても咲もおまえも苦しいだけだ」
母「そうね」
母「咲の性格なら、何を言ってもあの子はもう本気で打とうとしないでしょうね」
父「ああ」
父「どうして!?」
母「照がいる」
父「……」
母「あの子は私の意志なんて関係なしに純粋に麻雀が好きで、本気で強くなりたいと願ってる」
母「咲や私と打つことは必ずあの子にとって大きな財産になる」
母「今あの子から麻雀を遠ざけるなんて、そんな残酷なマネ私にはできないわ」
父「じゃあ咲はどうなるんだ」
母「咲が将来麻雀を続けるかどうかはもう私から何も言えない」
母「でも、いっしょに暮らしてるうちは姉妹仲良く麻雀を打っていてもらいたい」
母「いつ離れ離れになるか分からないし」
母「照を東京の高校に進学させようかと思ってるの」
母「知ってるでしょ。白糸台高校の監督が私の友達で、照をうちに預けてみないかって誘われてるの」
父「そんな話聞いてないぞ!」
母「もう少ししたら言うつもりだったわ」
母「そのときはあなたを説得して、家族みんなで東京に引っ越すつもりだった」
父「……」
母「でも、それももう難しそうね」
母「叶うなら咲も白糸台へ行って二人手を繋いで麻雀を続けてほしかったけど」
母「今の咲はきっとそんなこと望まない」
母「東京の激しい競争の中で好きでもない麻雀を続けるより」
母「長野で穏やかに暮らしたいとあの子は思うでしょうね」
母「まだよ」
母「でも照はこの話を聞いたら東京に行きたいって言うんじゃないかな」
母「咲はあなたに似て、照は私に似てるもの」
父「……そうだな」
母「とにかく」
母「さすがに私も吹っ切れたわ」
母「もう子供たちに自分の夢を重ねたりしない」
母「後はただ、あの子たちが望むように……」
照(あの日以来ずっとプラマイゼロか)
照(おまえには一体何が見えてるんだ)
照(お母さんには勝ち越せるようになってきたが、おまえの強さに届く気がしない)
照(私のほうがずっと麻雀が好きで、強くなりたいと思ってるはずなのに)
照(お母さんも同じ気持ちだったんだろう)
照(私よりずっと麻雀を打ってきたから、私よりよっぽど悔しかったんだ)
照(どうすれば、咲のように強くなれる……)
照「ああ、ちょっと考え事をな」
咲「窓開けるよ。それに扇風機ぐらいつけようよ」ポチ
照「悪いね」
ブオオオオオオン
咲「ふぃ~涼しい」
照(普段はほんと無邪気なやつだな)
咲「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
照「……」
照「中学生にもなって何をやってるんだ」
咲「え~やりたくならない?」
照「ならん。だから咲は子供っぽいと言ってるんだ」
咲「ふん。お姉ちゃんはすぐ大人ぶるんだもん」
照(風……扇風機……空気の流れ……)
照(『流れ』か……いつかお母さんが言ってたな)
照(お父さんは場の流れが読めてないから弱いって)
照(麻雀が強いか弱いかの差は流れを感じ取れるかどうかにある)
照(それじゃあ強者と更にその上の領域にいる者とを隔てるものは何だ……?)
照(それは、お母さんがトッププロになれなかった理由……私と咲とを分けるもの……)
照(……)
照(流れに乗るだけじゃだめなんだ)
照(咲は樌一つで場の流れを自分のものにし、自らの点数をプラマイゼロに収束させる)
照(場の流れを自ら作り出す力……すなわち……)
咲「どうしたのお姉ちゃん、またぼぉーっとして?」
咲「お姉ちゃん……?」
照(場の支配……!)
母「ロン」
母「今日はこれでおしまいにしましょうか」
母:+23 父:+3 咲:±0 照:-26
父「久しぶりに浮いたなぁ」
母「ほんと、あなたがプラスなんていつ以来かしら」
咲「うーん、今日も勝てなかったよー」
父「……」
母「……」
照「……」
照「ちょっと試したいことがあってね」
父「ふーん?」
照「それじゃ私寝るから」
咲「あっ、待ってよお姉ちゃん」トテトテ
咲(今日は何だかいつもより手間取っちゃったな)
父「どう思う?」
母「何か変わろうとしてるのは間違いないわね」
母(やっぱり、あの子のために麻雀を続けて正解だった)
照(自分の名前というアイデンティティーとも深く結びついたあの子だけの能力)
照(牌を4枚揃えるだけでいつでも発動できるという強み)
照(大明樌もあるから他家への縛りにもなる)
照(我が妹ながら本当に恐ろしい力だなまったく)
照(私にはそんな天性のものはない)
照(だから、自分の打ち筋に誓約を課し、自らのリズムを場に刻むことで流れを作り出す)
照(相手の打ち筋や調子、場に生じる僅かな流れをまず感じ取る)
照(次局は流れを読んでとにかく和了り、次第に打点を上昇させるという制限を課す)
照(そうして牌の流れを私自身が作り上げることで場を支配するんだ)
照(イメージはそう…空気の流れを生みだす扇風機といったところか…)
照(……ふふ)
照(我ながら愚直でオリジナリティーのない発想だな)
照(だが、生まれ持った才能がない私でもやれるってことを証明してみせる)
照(お母さんに……そして、咲に……!)
照「ツモ」ギュルルル
照:+38 咲:-3 母:-10 父:-25
咲(……うぅ)
父「ひゃぁー何にもできなかったよ」
父「それにしても最近の照は面白い打ち方するな。何か理由でもあるのか?」
照「説明するのめんどくさい。言ってもどうせお父さんには分かんないし」
父「……おぉ」
照「それじゃ私寝るね」
母「ちょっと待って、照。あなたに二人きりで話があるの」
照「?」
照「麻雀部があるとこならどこでもいいよ」
照「最初は風越にしようかと思ってたけど、強いところを倒して全国に行くってのも面白そうだし」
母「実はね、あなたを東京の高校へ行かせようかと思ってるの」
照「え?」
母「白糸台っていう私の友達が監督してる高校なんだけどね、名前ぐらいは聞いたことあるでしょ」
照「そりゃあ……でも何で?」
母「最初は照により整った環境で麻雀を磨いてもらいたいって気持ちだった」
母「でも、今はちょっと違うかな」
母「こんな田舎の高校じゃあなたはきっと満足できない」
母「曲りなりにも元プロだった私の目から言わせてもらえば、あなたに勝てる高校生なんてそうそういない」
照「……」
母「かつて私が辿りつけなかった場所が、単に才能の有無によるものだけじゃなかったんだってことが少し嬉しくもあるんだ」
照「……」
母「私が麻雀で照に教えてあげられることなんてもう何もない」
母「だからこそ、せめてあなたを広い世界へ連れて行ってあげることが私ができる精一杯のことだと思う」
照「そうなれば家族で東京に引っ越すってこと?」
母「それはまだ分からないわ。お父さんはここが好きだし」
母「でも、あなたが東京に行くなら私は付いていくつもりよ」
母「もちろん今すぐ答えを出せなんて言わない。まだ時間はあるし」
照「お母さん……私……」
照「東京に行きたい」
母「当たり前じゃない、あの子は私に似てるもの」
父「どうして嘘をついたんだ?」
母「何のこと?」
父「引越しのことだよ!俺は照のためなら東京に住むことになっても構わないって言っただろ!」
母「ごめんなさい。でもああ言うしかできなかった」
父「どういう意味だ?」
母「……」
母「照にとって、咲は側にいないほうがいいんじゃないかと思うの……」
父「お、おまえ……!」
父「滅多なことを口にするもんじゃない!あの子たちはたった二人きりの姉妹だぞ!」
母「でも、あの子の存在…いいえ…あの子の麻雀は、照にとってきっと重荷になる」
父「そんな……最近は咲だってプラマイゼロにするのに苦労してるみたいじゃないか」
母「それは照が急激に強くなったからよ。しばらくして慣れれば恐らくまた……」
父「でもおまえも言ってたじゃないか。咲は麻雀を続けないだろうって」
母「多分ね。でもあんな麻雀を忘れられるわけがない」
母「それに、咲が麻雀を続けることがあれば今度こそ二人は潰し合いかねない」
母「いえ、今の力では潰されるのは照の方でしょうね……」
母「そんな未来だけはどうしても……どうしても見たくない……」
父「……」
父「少し落ち着け。それじゃあ咲がかわいそ…」
母「そんな言い方はやめて!!」
母「愛してるわよ、咲のことだって照と同じくらい」
母「でも、私はあの子の……照のひたむきな夢を全力で応援してあげたい……」
父「……悪い」
母「ちょっと意外ね」
母「今度こそ『たかが麻雀で』って怒られるかと思ってたんだけど」
父「……言えないよ、その言葉だけは」
父「麻雀を愛するおまえを好きになったのは俺だ」
母「さっきはあんな意地悪なこと言ったのに」
父「……それでもだよ」
照「何?」
咲「お父さんとお母さん、何か言い争いしてるみたいだね」
照「……」
咲「さっきお姉ちゃんが呼ばれたことと何か関係があるの?」
照「……咲」
咲「ん?」
照「私、東京の高校に行くことにしたんだ」
咲「えっ!」
咲「そんな…じゃあ皆で東京に引っ越すってこと?」
照「それはまだ分からないって。私とお母さんだけ行くことになるかも」
咲「そんなの嫌だよ!お姉ちゃんとお母さんと離れ離れになるなんて」
照「……」
照「私は眠いからもう寝るね」
照「おやすみ、咲」
咲「……うぅ、おやすみなさい」
照「ロン」
照:+35 咲:±0 母:-10 父:-25
母「……」
父「……」
照(……っく)
咲「あのさ、お姉ちゃんに聞いたんだけど」
咲「お姉ちゃんとお母さんだけ東京に行くかもしれないってほんとなの?」
母「……本当よ」
咲「私も長野を離れるのはちょっと寂しいけど、そんなの全然平気だよ」
父「すまない、咲。でもお父さんはここに残ることに決めたんだ」
咲「お父さんは寂しくないの!?」
父「もちろん寂しいさ。でも離れるったって一生会えなくなるわけじゃない」
父「それに、今の世の中そう簡単に仕事なんて見つかるものじゃない」
父「お父さんが家族を養えなくなったら皆困るだろ。分かってくれ、咲」
咲「……そんな」シュン
咲「何、お姉ちゃん?」
照「もうすぐ家族で麻雀することもできなくなる。だから」
照「これからは手を抜くのなんてやめて本気で打て」
咲「……私は手なんて抜いて」
照「そんな見え透いたごまかしはいらない。私は本気のおまえの力が見たいんだ」
咲「……うぅ」
咲(家族はギスギスするし…お姉ちゃんとお母さんは遠くに行っちゃうし…)
咲(……麻雀なんて)
ジャラジャラ
父「明日の朝には二人とも東京に出発か」
父「家族で麻雀するのもこれで最後だな」
照「咲、最後にもう一度言っておく」
照「本気で打て」
咲「……私はいつも真剣に打ってるよ」
照「……」ギロ
咲「……うぅ」
咲:+22 照:+10 母:-7 父:-25
照「……」ギリ
咲「最後でようやくトップとれたよ。やっぱお姉ちゃんは強いね」
照「そうだな。これで私のトータルトップ、咲は毎度の如くトータルプラマイゼロか」
咲「……そ、そんなの偶然だよ」
照「前に私が忠告してからずっとこうなのに何が偶然だ!」
照「どうして本気で勝とうとしない!」
咲「……」
照「おまえ!まだそんなことを!」
母「そうじゃない…そうじゃないのよ、咲」
咲「……お母さん」
母「前に私がとった態度は本当にごめんなさい。咲には悪いことしたと思ってる」
母「でもね、あれは怒ってるんじゃないの。悔しかったのよ」
母「麻雀が好きだから、本気で打って負けたら悔しい」
母「でもね、今のあなたの打ち方じゃ相手は本気で悔しがることもできない」
母「悔しさよりもっとみじめで暗い感情が残るだけ」
咲「そんなの分からないよ!怒ってるのも悔しがってるのもいっしょじゃない!」
照「そんなことも分からないから、おまえは子供だって言ってるんだ!」
咲「知らないよそんなの!私は麻雀好きじゃないもん!」
照「……おまえ!」ギリ
咲「おかしいよこんなの!家族で喧嘩して、お姉ちゃんとお母さんは東京に行っちゃって……!」
咲「たかが麻雀なんかのために…!」
パシィィン!
ドサッ
咲「……お、お姉ちゃん」ヒリヒリ
咲「……ぅぐ」ダダッ
照「……」ジワ
照「私とお母さんが大好きな麻雀を……あんな言い方…ヒグッ…許せない…」
母「……」
父「分かったから……今日はお母さんの部屋で寝なさい」
照「……」コク
父「おまえの位置なら照を止められたんじゃないのか」
母「……そうかもしれない……わね」
父「照と同じ気持ちだったのか?」
母「……」
父「咲はまだ中学1年生なんだぞ」
父「たまたま強い才能を持って生まれてきただけで、勝負事が嫌いな優しい子なんだ」
父「勝負ってのがどんなものか分かってないだけで、あの子は本当におまえや照に勝って喜んでほしいと思ってただけなんだよ」
母「……分かってたつもりだった」
母「あの子の成長を見てたら、どうしても照に感情移入してしまう」
母「本当に咲と一緒にいないほうがよかったのは、照より私の方だったのかな」
父「……そんなことは」
母「たった二人きりの姉妹なのに……これが最後の夜なのに……こんな別れ方をさせてしまうなんて」
母「やっぱり母親失格だ、私」
父「……俺もだよ」
母「咲、昨日はごめんね」
咲「……お母さん」
母「でもね、離れ離れになってもずっと咲のこと想ってるから」
母「愛してるから」
母「だから、いつでも東京に遊びにおいで」
咲「でも、お姉ちゃん……一言も口を聞いてくれない」ウルウル
咲「私の顔なんて…ウグ…見たくないに決まってる…」
咲「……謝らなきゃいけないのに」
母「……でもね、咲」
母「これだけは覚えておいて」
咲「……ヒッグ……?」
母「あなたが何かを本当に大好きだと思えたとき……」
母(それが麻雀であればいいと願っていたけれど……)
母「照の気持ちがきっと分かるはず、あなたは優しい子だから」
咲「……うん」グス
母「お父さんをよろしくね」
咲「……」コク
照「お母さんがいるから大丈夫だって。それより自分の心配しなよ」
父「こっちは平気さ。長野は良いところだし、咲は家事が上手いからな」
照「……」
照「ごめんね、お父さん」
父「何がだ?」
照「私の麻雀のために、家族が離れ離れになっちゃって……」
ワロタ
照「分かるよそれくらい。家族だもん」
父「優しい子だね、照は。ちょっとぶっきらぼうだけど」
照「……ふん」
父「やっぱり姉妹だよ、おまえと咲は」
照「……」
照「それじゃあ私もう行くから」
父「ああ、元気でな」
父「おまえの活躍、見守ってるよ」
照「……うん」
照「さっきから大丈夫だっていってるじゃん」
照「そんな子供扱いしないで」
母「あんたなんてまだまだ子供よ」
母「…それに」
母「あんたがいくつになったって私の子供であることに変わりないんだから」
照「そういうこと言ってるんじゃないでしょ」
母「大人ぶっちゃって」
照「……ふん」
母「ちゃんとさよならはしたの?」
照「したってば」
照「お父さんったらほんとにめそめそして泣きそうになっちゃってるんだもん」
照「私なんかよりよっぽど子供みたい」
母「子供と別れるのが親にとってどれだけ辛いことか」
母「私だってあの子を置いていくのが……」
照「……」
母「……本当にいいの?」
母「あの子、あんなに泣いてあんたと話したがってたわよ」
照「……いいの」
照「私にはもうあいつのことが理解らない」
母「……そう」
照(……)
照(……咲)
顔や髪の毛のハネ具合、外で遊ぶより家で本を読むのが好きなところなんかはなるほど、
周りには良く似た姉妹に見えただろう。
でも、実のところ私と咲は全然似ていない。
私は恋愛小説が好きで、咲はファンタジーが好きだ。
どちらも人付き合いに積極的な方ではないけれど、
私はぶっきらぼうな人見知りで、咲は愛想がよく誰とでもすぐに仲良くなれる。
私は異性の友達はいないけれど、咲は仲の良いクラスメイトの男子がいる。
私はご飯が好きで、咲はパンの方が好きだ。
私は昔からよく大人っぽいと言われるけれど、咲は今でも子供っぽいとからかわれる。
私は勝負事が好きだけれど、咲は競争や賭けごとが嫌いだ。
ほら、私と咲って全然似ていない。
だからといって咲が私の妹だってことを疑問に感じたことは一度もない。
でも、あの夜
初めて咲のことが本気で分からなくなった。
咲が麻雀を楽しんで打てなくなってることはもちろん気付いていた。
あの子の性格を考えれば当然のことだと思う。
それでも、麻雀が私たち家族にとって特別なものだっていう気持ちはいっしょだと思ってた。
私が強くなれば、咲もそれを嬉しがってまた本気で打ってくれるとどこかで信じていた。
でも、そんな身勝手な私の想いは咲には全然届かなかった。
私が必死に強くなっても、咲はプラマイゼロにすることをやめなかった。
私とお母さんが愛した麻雀は、咲にとっては忌み嫌うべきものにすぎなかった。
そのことがどうしようもなく悔しくて、みじめで、腹が立って、そして、咲のことが理解らなくなった。
私は麻雀が好きで、咲は麻雀が好きじゃない。
照「うん」
咲はもう麻雀をしないだろう。
でも、もし再びあの子が牌を握ることがあれば、
勝ちたいと願い、本気で麻雀を打つようになれば、
そのとき私は姉としてどう応えればいい?
いや、やめよう。
そんな可能性の低い話、考えたって無駄なだけだ。
咲のおかげで、咲がいたから私はここまで強くなれた。
でも、もうあの子の麻雀に囚われてる暇はない。
東京で私は誰よりも強くなるんだ。
忘れよう、咲のことは―――
照「私に妹は、いない」
~完~
原作やドラマCDで分かってる設定にできるだけ矛盾しないよう頑張りました
誰か一人が極端に悪者になってほしくないとあれこれ考えましたがやっぱり難しかったです
私の力不足ですね
今まで読んで下さった方はありがとうございました
おつおつ
シリアスな照咲SSは初めて見たけど面白かったよ
この照さん咲さんの2回戦みてどう思ったんだろうな
腹わた煮っころがし
咲さんの勝ちへの執着に思わずニッコリ
ああなんだろうねモヤモヤするよね
Entry ⇒ 2012.07.18 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「淡、お腹すいた」
淡「……」
照「ねえねえ、お腹すいた」グイグイ
淡「……」
照「おーなーかーすーいーたー」
淡「だああっ、鬱陶しい!お腹すいたなら自分の家に帰ればいいじゃないですか!」
照「今日は家に誰もいないから帰っても何もない」
淡「だからって私にたかりに来ないで下さいよ……」
淡「なんで私がそんな面倒なことを……」
照「淡の手料理が食べたい」グイグイ
淡「あーもう、分かりましたよ!作ればいいんでしょ作れば!」
照「わーい」
淡「こほん。では……大星淡の3分クッキングー」
照「おー」パチパチ
照「そんなテーマだったっけ?」
淡「うろ覚えなんです、放っといて下さい」
照「それで何を作るの?」
淡「まず取り出したるはこのカップラーメン。私の好みのシーフードです」
淡「蓋を開けて、お湯を入れて三分待ちます。すると、あっという間にラーメンの完成……」
照「却下。手抜き禁止」
淡「ちっ」
淡「そう言われても……そもそも私は料理とかあまりしませんし」
照「なんだ……淡って意外と使えない」
淡「」イラッ
照「お腹すいた……」グー
淡「というか、宮永先輩が自分で作ればいいじゃないですか」
照「私が?」
淡「はい。料理が苦手な私としましても、ぜひ宮永先輩にご教授して頂きたいです」ニコッ
淡「……えっ!?宮永先輩って何か作れるんですか!?絶対そういうの無理だと思ってたのに」
照「淡、さすがにそれは失礼。私だって人並み程度には料理できる」
淡「す、すみません……」
照「じゃあ……オーソドックスにカレーを作ろうか」
淡「カレーですか、いいですね」
淡「せ、先輩が初めて先輩らしいことを……!はい、よろしくお願いします!」
照「じゃあまず淡は鍋にお湯を張って」
淡「はい!……え、お湯?」
照「その間に私はカレーを……」ゴソゴソ
照「……あれ?淡、ボンカレーはどこに置いてあるの?」
淡「…………」
照「ウチのお母さんは辛いのが好きだから銀座カリーとかをよく作るけど、私はボンカレー甘口派」ゴソゴソ
淡「先輩、ボンカレーは置いてないです。カレーは諦めましょう」
照「えー」
照「美味しいのに」
淡「はあ、なんかもう疲れましたよ……」
照「お腹すいた」グー
淡「もうカップ麺でいいじゃないですかー」
照「ふう……仕方ない、シェフを呼ぼう」ピッピッ
淡「シェフ?誰です?」
照「菫」
淡「えっ」
照「うん。何か作って」
菫「お前と淡が大変な目にあっているから急いで来てくれと呼び出されたんだが?」
照「お腹がすいて大変な目にあってる」グー
菫「……」ゴゴゴ…
淡「あわわわ……」ビクビク
淡「……え?お、怒らないんですか?」
菫「まあいつものことだからな。しかし今日は淡のとこに行っていたのか……一人の時は頻繁に私の家に食事をねだりに来るんだが」
淡「そ、そうなんですか。何というか、お疲れ様です」
照「菫、ごはんごはん」クイクイ
菫「分かった分かった、引っ張るな。淡、少し台所を借りるぞ」
淡「あっ、はい。冷蔵庫に入ってるものは使っちゃっていいですよ」
菫「すまん、助かる」
麻雀強くて私生活が完璧とか俺の嫁になってまうやん
菫「よし出来た。ほら照、これでテーブルを拭いて来い」
照「分かった」
菫「淡、皿とコップと出してくれないか?パスタを取り分けるから人数分な」
淡「はーい」
菫「ん?あっ、照!その拭き方じゃ端のほうが拭けてないだろ。いいか、こうやって……」フキフキ
淡(……なんか本格的にお母さんみたいになってるなあ、弘世先輩)
菫「ケチャップと鷹の爪で味付けしたパスタだ」
照「たかのつめって何?」
淡「唐辛子のことだと思っていいですよ」
照「う……辛いの苦手」
菫「それほど辛くはないさ、基本はケチャップだし。具は玉ねぎとキャベツ少々、あとベーコンだな」
照「……なんか貧相」
照「食べる食べる!」
淡「いや、でもすごいですよ弘世先輩。……冷蔵庫の中、ほとんど何もないと思ってたのに」
菫「まあこれくらいは出来ないとな。淡も女の子なんだから、料理の一つくらい覚えたほうがいいぞ」
照「そう。淡も麻雀ばっかりやってないで料理を勉強したほうがいい」ズルズル
淡「宮永先輩にだけは言われたくないです……っていうか何勝手に一人で食べはじめてるんですか!?」
照「美味しい」モグモグ
照「むー」
淡「……」
菫「どうした淡、じっとこっちを見て」
淡「いえ、先輩たちは同い年というより姉妹……いや親子というほうがしっくり来るなあと思って」
照「菫みたいに厳しいお母さんは嫌だな」ズルズル
菫「啜るな!私も照みたいな手のかかる子供は嫌だよ、まったく」
淡「ご馳走様でした。美味しかったです」
菫「お粗末さま。さて、後片付けしないとな」ガチャガチャ
淡「あっ、いいですよ先輩!それくらい私がやりますから座ってて下さい!」
菫「ん……そうか?」
照「そうそう、菫は料理作ってくれたんだし皿洗いくらいは淡がやるよ」ゴロゴロ
菫「おい」
淡「先輩もやるんですよ。ほらこっち」グイッ
照「えー……」ズルズル
淡『いいですか先輩。皿を洗ったらどんどん私に渡して下さいね』
照『了解』
菫「そういえば数学の宿題が出てたな。英語の予習もやっておかないと」
淡『なんでステンレスたわしで擦ろうとしてるんですか!?スポンジ使って下さいスポンジ!』
照『む……』
菫「……」
淡『ちょ、ちょっと先輩、もっと落ち着いて一枚ずつ……きゃあっ!?』
パリンッ
照『わ、割れた……どうしよう』
菫「ああもう、照!怪我するから割れた皿に触るな!」ガタッ
照「面目ない」
淡「私が言うのもあれですけど、家事くらいまともにこなせないと将来苦労しますよ?」
照「家事万能のお嫁さんを貰うから大丈夫」
菫「何をわけの分からないことを言ってるんだお前は」
照「淡こそカップ麺しか作れないようじゃ良いお嫁さんにはなれない」
淡「べ、別にカップ麺しか作れないわけじゃないです!それに私のカップ麺を喜ばないような人はいりません」
照「なんて男前な発言」
照「えー、もう?」
菫「もうって明日は平日だぞ」
照「仕方ない……じゃあ菫、また明日」フリフリ
淡「いやいや、宮永先輩も帰りましょうよ。いつまで居座る気ですか」
照「今日はここに泊まることにする」
淡「勘弁して下さい」
菫「照、わがままを言うな。先輩が後輩を困らせてどうする」
照「でも、家に帰ったら誰もいないから寂しい……」ウルウル
菫「うっ……」
菫「……す、すまん淡。今日はこいつを泊めてやってくれないか?」
淡「ええっ!?な、何でですか!」
菫「いや、ほら、あれだ。照を一人にすると何をしでかすか分からないし……」アセアセ
淡「……」ジーッ
菫「な、なんだその目は」
淡「弘世先輩って意外と泣き落としとかに弱いんですね。変な人に騙されないか心配ですよ」
菫「む、むう……」
淡「はあ~……。分かりましたよ、泊まって行って下さい」
照「よし」グッ
淡「ただし弘世先輩もです。私一人で宮永先輩のお守りはごめんですからね」
菫「わ、分かった」
照「まず何やる!?トランプ!?」ワクワク
照「三人一緒に?」
淡「残念ながらうちのお風呂はそんなに広くないですから」
菫「ほらほら、面倒だからお前から入れ」
照「む……分かった」
淡「はあ……。一晩中宮永先輩のお守りとか勘弁してほしいなあ、もう……」
照「今夜は寝かさない」
菫「うるさい」
照「はい」
終わり
だ・つ・い・と・ら・ん・ぷ・き・ぼ・う
脱衣トランプでボロ負けする菫ちゃんはよ
いい家族だった
Entry ⇒ 2012.07.18 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「センター試験大失敗した」
照「長野の咲の家に下宿して」
照「バラ色のキャンパスライフを送ろうと思ってたのに」
照「……」グスン
照「咲をれろれろちゅぱちゅぱできない」グスン
菫「もうすこし分かりやすく言ってください」
照「……センター試験失敗した」グスン
菫「……成功したなんて思ってる人なんていないと思うけど」
照「えっ……?」パァ
照「えっと……」
国語 78 数学 60/44 英語 98/20 世界史 48 日本史 44 生物 46
菫「……」
菫「……志望校は?」
照「信州大学」
菫「」
菫「……まあ大体わかるけど」
照「咲ちゃんと同棲したい」
菫「……わざわざ聞くまでもないね」
菫「そうねえ」
菫「……2年後、妹さんと一緒に大学生になるってのは?」
照「その発想はなかった」
菫「人の冗談にいちいち納得するな」
照「2年後、咲と一緒に信州大学に入学すれば」
照「4年間も一緒に大学生活が送れる」
照「いや、その前から一緒に受験勉強をしたり」
照「咲ちゃんにわからないところおしえてあげたいなあ」
照「『おねえちゃんありがとう!』なんて」
照「うふふふふ」
菫「聞いちゃねーし」
照「今まで信州大学に合格するために一生懸命頑張りました」
照「そして今日、この2年間の集大成が発揮される時がやってきました」
照「咲は……いえ、今は会わないほうがいいね、お互いのためにも」
照「では……頑張るのよ、宮永照!!」
照「番号番号……」
照「……あった!!」
照「やったーー!!これで咲と……咲と……!!!」
教授「……あなたが、宮永照さんですか?」
照「……はい?」
教授「入学試験……すべての教科で満点、もちろん首席合格です」
照「……」
照「……本当ですか?」
教授「本当です」
教授「あなたほどの人材が、どうしてこの大学に来てくださったのか……」
教授「あなたなら東大や京大、一橋なども余裕だっただろうに」
照「……いや、いいんです」
照「……この大学には、果たしたいことがあってやってきたのですから」
教授「……宮永さん……」
ピンポーン
父「……お前は……」
照「……」
父「……照か?」
照「……うん」
照「咲に、会いにきた」
父「……ごめんよ、咲は今東京にいるんだ」
照「……なぜ?」
照「……まさか」
父「東京外国語大学に、現役で通った」
照「……」
父「せっかく会いにきてくれたのに、申し訳ないね」
照「……」
父「……お姉ちゃんと一緒に東京で暮らすんだ、と言って一生懸命英語の勉強をしてたよ」
父「単語帳を片手に飯を食ったり」
父「麻雀とお姉ちゃんのことは春までお預け、とか言ってね」
父「……まったく、見上げた根性だよ」
照「……」
照「……」ダッ
父「お、おい、照!少しはゆっくりしていけよ!」
父「……行っちゃった」
照「……ハァハァ」
照「……ハァハァ」
照(惨めだ……どうしてこんなことに……)
照(咲は一生懸命頑張って……東工大、いや、東外大に現役で……)
照(私は……2浪して、信州大……)
照(クソ……クソッ……!!)グスン
咲「……お姉ちゃん?」
照「……!」
照(……あぁ……咲……)
照(まだ最後に会って2年ちょっとなのに……もう10年くらい会ってないような気がするよ……)
照(あぁ咲ぃ……かわいいよぅ……後ろから抱きしめて咲の香りに酔いしれたい……)
咲「……お姉ちゃん、だよね?」
照「……!?」
照「あ、ああ、私は宮永照だ」
咲「……どうしてここに?」
照「あ……いや、咲、合格おめでとう」
照「合格のお祝いにきたんだ」
照「いや、それにしてもすごいな東外大なんて」
咲「そ、それほどでも///」テレテレ
照(照れて赤面してる咲……ヤバい、ヤバいぞ!)
咲「それで、お姉ちゃんは、どこの大学に行ってるの?」
照「」
咲「……?」
照「あの、その」
照「……大学には、行ってない」
咲「……えっ?」
照「……じ、実は社会人の団体で麻雀をやってたんだ」
咲「それは知ってるよ……雑誌とかにも載ってたもんね」
咲「でも社会人の団体だなんて……てっきりどこかの大学に入ってるのかと」
照「……でも、咲」
咲「……?」
照「咲との、大学生活に憧れたんだ」
咲「……」
照「それで、信州大学を受験した」
照「咲は小っちゃいころから信州大学に行くと言ってたな」
咲「……うん」
照「だからてっきり咲も信州大学に行くと思ってた」
照「……」
照「……ドラマチックだと思ったんだ」
照「例えば合格発表のとき、張り紙の前で」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
照「あっ、私の番号だ!」
『あっ!あったー!!』
照「……、あの声は、咲?」
咲「……」
照「咲……」
咲「おねえちゃん……?」
照「さきぃぃぃぃぃぃぃ」
咲「おねぇちゃぁぁあぁぁぁん」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
照「……こんなことに、憧れたんだ」
照「……ごめん」
咲「……謝っても、許さない」
照「……」
咲「ばーかばーかばーか!!お姉ちゃんのばーーーーか!!!」
照「……言い返す言葉もない」
咲「ばーーーか!!ばーー……か……おねえちゃああああああん……」
咲「うわあああああああああああああん」
照「……」
咲「……なんで、私が英語を学ぼうと思ったと思う?」
照「……どうして?」
咲「麻雀の楽しさを、世界に伝えたいからだよ」
照「……」
咲「将来、海外に行きたいんだ」
照「……!」
照「そんなの、プロになって通訳をつければ、いくらだって世界中を飛び回れるだろう」
咲「たしかに、そうすることもできるけど」
咲「面と向かっての言葉でしか伝えられないようなことだってあると思うんだ」
照「……」
咲「それも、麻雀をたのしいって思えなかったり……」
咲「あと、うまく言えないけど、言葉が足りなかったからじゃないかな、って思うんだ」
咲「だからね、世界中のみんなと向き合って麻雀を伝えたい」
咲「そのためには、プロになるだけじゃダメだと思ったんだ」
照「……そんな事、考えたこともなかった」
照「楽しいと思ってたかはわからないけど……ただそれだけで満足してた」
照「人と楽しさを共有しようだなんて……」
照「いかにも咲らしい……」
照「咲は……本当に立派だな」
咲「ううん、そんなことないよ」
咲「お姉ちゃんのその、勝負に対する考え方はとても私には真似できない」
咲「お姉ちゃんも、私にはないものを持ってるよ」
咲「私もお姉ちゃんと一緒の大学に行きたかったけど……」
咲「間違っても、もう一浪して東外大を受験するなんて、そんな人生を棒に振るようなことなんか、してほしくないな」
照「……うん」
照「お前の話を聞いて、実にそう思った」
照「ただ咲と一緒の大学に行きたい、とか、そういうんじゃダメなんだって」
照「自分の道を歩まなきゃダメなんだって、気づかされたよ」
咲「……」
照「信州大は……蹴るかな」
咲「……」
咲「……うん」
照「咲は、私の自慢の妹だ」
照「私も、自慢の姉になれるように、日本一……」
照「いや、世界一のプロになる」
照「さらばだ、世界にはばたく我が妹よ」
咲「待ってお姉ちゃん!」
照「……」スタスタ
咲「……」スタスタ
照「……」ダッ
咲「ハァハァ……お姉ちゃん……ハァハァ……足が早いよぉ……」
咲「……これじゃあ、二度と会えないみたいじゃん……」
咲「……お姉ちゃん……うっ」グスッ
咲「言い忘れたことがあるのに……」グスン
照「何とか撒けたな……ハァハァ」
照「……」
照「大学なんか行くより……実業団で揉まれたほうが絶対に強くなる」
照「一日でも早く世界中で一番強くなって……咲に会いたい」
照「私は……咲が大好きだ」
照「咲のためなら死んでもいい」
照「だから、咲が世界で一番誇れる、強い姉になって……」
照「そのときに……咲を思いっきり抱きしめよう」
照「それまで咲には会わない」
照「何がなんでも、絶対だ」
照「会っただけで満足してしまいそうだから……」
照「あんなことやこんなこと……」
照「悪い部分も、弱い部分も……」
照「2年前のセンターのこと、信州大学を受けた本当の理由……」
照「本当はあまり言いたくはないけど……」
照「その時には笑って話せるようになってるのかな……」
照「…….そのときまで、咲」
照「さようなら……」
咲「……どこに行ったの?」
咲「あと一つだけ……一つだけ、でも一番肝心なことを伝えていないのに……」
咲「お姉ちゃん……会いたいよ……」
咲「……」
咲「私が世界中に麻雀のたのしさを広められたら……」
咲「会ってくれるのかな……」
咲「世界中の人々に麻雀が本当に楽しいんだって知ってもらいたい」
咲「そして、お姉ちゃんにも……」
咲「……」
咲「世界中の人々に、目と目で、言葉と言葉で笑いあって、麻雀を伝えたい」
咲「麻雀ももっと強くならないとね……」
咲「えへへ……大変だなっ」
咲「最後に、世界中で一番好きな人に、一番伝えたいことを伝えよう」
咲「大好きだよ、そして私も……」
咲「お姉ちゃんのことを世界で一番誇りに思ってます」
咲「また会う日まで……」
おわり
乙
Entry ⇒ 2012.07.18 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (2) | Trackbacks (0)
怜「焼肉っちゅーからきてみたけど」
照「きたか、千里山」
煌「いやぁー、焼肉誘ってもらえるだなんてすばらですっ!」
玄「え、えと……あの、私……」
怜「おい、明らかに乗り気やないのがおるやないか」
照「……親睦を深めるために連れてきた」
怜「……まぁええわ」
照「代金は私もち、だからいっぱい食べて欲しい」
怜「チャンピオンのおごりやなんて、むず痒いなぁ」
照「あの時のはほんとに申し訳ないと思っている、だから」
怜「あぁ、気にせんでもええのに」
煌「まぁ、とりあえずお店に入っちゃいましょう!」
みたいな感じで
照「ここは私の行きつけのお店」
怜「ほぉー」
玄「え、えと……」プルプル
煌「席はどこですかっ!?」
照「あっち」
煌「すばらですっ」
怜(阿知賀の……ええんやろか?)
照「よし、じゃあ早速食べよう」
照「まずは、タン」
煌「すばらっ」
怜「お、これ焼けとんな…もらうで」ヒョイッ
煌「すばらっ…狙っていたのが食べられてしまいました!」
怜「おー、すまんなぁ」モグモグ
ジュージュー
照「……」キラーン
煌「うおっ!?」
照「もぐもぐ」
怜(きたか…チャンピオンの横取り)
玄(こんなところくるのはじめてだから、どれ食べればいいのかわからないよー……)
煌「こ、今度は負けませんよぉー」
焼き鳥じゃないだろ!
最後に和了っただろ
怜「なっ!?」
怜(一気に二枚食いやと……)
煌(こりゃーとんでもないところにきちゃいましたねー)
玄(うそ……二枚もいっぺんに……?)
照「おいしいな」
怜「あ、あぁ……そうやな」
煌「すばらですっ」
玄「……」
照「三枚もらい」
怜(あかん……支配権はチャンピオンにあるで……)チラッ
煌(流石にこれは止めないとまずいですね)チラッ
煌(すばらっ……とうもろこしにピーマン、玉ねぎを投入しますよー!)
玄(あれ……みんな野菜を入れ始めた……焼肉なのに……)
怜(野菜で肉を隠すようにおいた……これでちょっとは食べにくくなるはずや!)
照「……」サッサッサッ
照「もぐもぐ」
怜(とまらへん!?)
煌(任せましたよっ……)
照「……」サササッ
怜(一気に五枚置きやと……くっ、連続食いなんてさせへんっ)
玄(野菜、おいしいなー……)
怜「なぁチャンピオン、カルビ頼んでくれへんか」
照「……?わかった」
煌(なるほど、気をそらす作戦ですねっ…すばらですよ)
怜(よし、あとはうちか新道寺が肉を取れれば連続食いは終わるはずや)
煌(今です!)
怜(今やで!)
照「む……」ヒュッ
カシィン
煌(取れました、すばらです!)
照「なんの真似」
怜「おっと、すまんなぁ……箸がぶつかるなんて思わんかった」
玄(え…?え……?)
怜「お、これ焼けてるしもらうで」
煌「もぐもぐ」
照「……」
玄(みんな野菜取らないから、こんなに野菜があるよぉ……)パリパリ
怜「よっしゃ、次はうちが焼いたるわ」
照「うん、お願い」
怜「ほな、いくでー」
ジュー
怜(これで主導権ゲットや……)
煌(すばらですね……園城寺さん……)
煌(私も頑張らないといけませんねっ)
怜(いくで……ダブルや!)
玄(園城寺さん……トングを二つ持って……)
怜(これで早さも二倍や……大阪パワー見せたるで)
怜(よし、あれが焼けそうやな)
煌(私が返してるうちに、はやくっ!)
怜(いくで、これが……)
怜(二枚同時取りや!)
玄(わ、かっこいい……)
照「あっ……」
怜(ふぅ……なんとかやらせてもろた感じやな)
煌(すばらです、ついでに一枚……)
玄(フリーなお肉があるけど、野菜片付けないと……)コリコリ
怜(チャンピオンが一枚口にしおったな……)
煌(あー、またですかぁ?)
照「もぐもぐ」
照「おいしい」
怜「こんな肉がただで食えるなんて、ほんま感謝せなあかんなぁ」
煌「すばらっ」
照「ほら、もっと焼こう」
怜「せやな」
怜(阿知賀の、さっきから野菜ばかりやけど、大丈夫なんやろか)
照「……早く」ウズウズ
怜「おっと、そやった……」
怜「いくでー」ジュワッ
煌「すばらっ」
怜(阿知賀に少しは回してやりたいんやけど……)チラッ
玄「……」モシャモシャ
怜(ベジタリアンなんか……?)
照「あ、焼けてる……」ヒョイパク
怜(あかん、二枚取りされてもうた)
煌「すばらっ」
煌(手がみえませんねー)
怜(とんでもないスピードや……)
照(もぐもぐ)
怜(次で、六枚か……)
怜(一気に焼けるな……)
煌(う、付け入る隙がありませんねー)
照「……」ガシッ
怜(机の端をつかんだ!?)
照「ふんっ」ゴオッ
照「うまい」モグモグ
怜(とんでもない取り方やな)
玄(やっと食べ終わったよー……さて、お肉お肉)
玄(ん……?)
(玄視点)
カカカッキィンッキィンッ
怜「それ以上はあかんで」グググ
照「食べないと、焦げる」グググ
煌「いっただきー」パクッ
玄(えっ……これが焼肉なの!?まるで戦争だよぉ……)ガクガク
照「隙あり」
怜「なっ!?」
怜「まだ肉を食べとらんやつもおるんやで」
照「あ……」
玄「え……いいんですか?」
照「食べてないんでしょ?」
玄「え、はい……まぁ……」
照「じゃあ、はい」
玄「あ、ありがとうございますっ」
照「気にしないでいい…アツくなってたのはこっちだし」
怜「せやな、誰か仲間外れになるのはあかん…ほれ、食べてみ?」
玄「わ、おいしいっ」
照「焼き加減も一番ベストな肉だ」
玄「わぁ……ありがとうございますっ!」
煌「仲良くなるのが目的なのですから、すばらなことですよ」
照「あぁ……目的、すっかり忘れてたな」
怜「ぷぷっ…せやな……ムキになって取り合いしてたわ」
煌「じゃんじゃん食べますよー!」
照「どんどん注文するから」
怜「まだまだいけるで」
玄「わくわく……」
怜「そや、阿知賀の…玄、あんた焼いてみる?」
玄「え、いいんですか?」
怜「ちょいとはしゃぎすぎたんで、休ませてや」
照「たしかにな、まかせたよ」
玄「わかりましたっ」
玄「お肉の管理はおまかせあれ!」
カン
ほのぼのでよかった
玄ちゃんきゃわわ
玄「ひぃぃ……忙しくて食べれない……」
怜「あはは、うちなら余裕やで」
煌「慌ててる玄さんもまた、すばらです」
怜「そや、照……」ニヤリ
照「……?」
怜「これや、これ」
煌(いわゆるあーんってやつですね……すばらっ)
照「あぁ……」
玄「……?」
照「はい、あーん」
玄「ふぇ!?」
照「箸を持つ余裕がないなら、直に口に入れればいい」
照「ほら、あーん」
玄「あ、あーん……」
玄「おいしいです」モグモグ
怜「微笑ましいなぁ……あーあついあつい」
玄「ひゃああ……」
煌「お肉焦げてしまいますよ」
玄「わぁぁ、ごめんなさい!」
照「ふふっ」
怜「ええなぁ、こういうのも」
照「また、機会があれば集まりたいな」
怜「せやなぁ」
煌「お呼ばれされたら、どこにいても駆けつけますよぉ~」
玄「あわわ……手が追いつかないー」
他のやるか
他のも期待しとるで
霞「あら、ありがとう」
霞(お急ぎかしら……)
豊音「最速ギアっぽいけど、生焼けがないか心配だよー」
恭子「なんやて?」
豊音「あ、ごめん」
恭子「うちは焼肉を研究し尽くした、所謂焼肉マイスターですから生焼けはめったにありません」
恭子「ほれ」
豊音「わ、ほんとだおいしい」
咲「あ、すみませんタンください」
恭子「ほれ」
咲「もいっこ、タン」
恭子「ほれ」
咲「わ、私の好みの焼き加減だ」
恭子「研究済みですんで」
霞「野菜も食べないとダメよー」
恭子「あぁ、野菜は置くんじゃなくて上で数秒炙れば大丈夫ですんで」
霞「あら、そうなの……」
豊音「ちょーおいしいよー」
咲「タン、タン、嶺上開花」
恭子「あんたも舌ばかり食っとったらあかんで」
咲「わわっ、ありがとうございます」
霞(私もお肉管理したいわー)
恭子「やめてください」
豊音「これ、焼けてるよねー」
恭子「あっ……それまだ焼けてへん……」
豊音「うええ…ちょーまずいー」
恭子「言わんごっちゃない…」
咲(タン以外の肉を食べちゃったから調整しないと)カリカリ
霞(あら……清澄の…咲ちゃん野菜食べてるわ)
豊音「きょーこー……焼いてー」
恭子「新しいの焼いてあげますから、口にいれたのは網のうえにおかんといてください!」
豊音「うん……」スンッ
ありがとうございます> <
霞「ちょっと私に焼かせてくれないかしら」
恭子「ええですけど」
豊音「おにくー……」
咲(まだまだ足りない…)カリカリ
恭子(霞にできるんやろか?あの胸とか邪魔しそうやけど……)
霞「ふふっ」
霞(祖母上様、あの力使わせてもらいますね)
咲「ーーッ!」ピクッ
豊音「にゃっ!?」
恭子「……?」
霞「ふふっ」
恭子「すごい、さっきまでとは手つきが全然違う!」
咲豊「「さっきとはまるで別人だよー……」」
恭子「回ってくるのは、タンだけ……」
咲(タンうまうま)モグモグ
霞「あら、ごめんなさい」
豊音「うう……」グスッ
恭子「あかん……まさに焼肉の舌一門……」
恭子(くっ……どうにかせんと)
豊音「カルビ食べたいよー……」
恭子(なんや?咲がなんかしとるな)
咲「ふふっ」スッスッ
恭子(肉を動かして…?そうか、やれるで!)
恭子(咲のアシストは考えてどうにかなるもんじゃない)
恭子(せやけど、動きやすくしてくれる…ほれみぃ咲のアシストは…)
恭子「よし、とった!」
恭子(この場の戦いやすさでのフォローや!!)
恭子「ほれ、これやるわ」
豊音「わぁー、ありがとー」
霞「あら……」
咲「……」ニコッ
霞「あらあら」ニコッ
恭子「なんや、あの二人……おっとこれもらうでー」
恭子「んー、うまいなー」
霞「そうねぇ」
豊音「うん、ちょーうまいー」
咲「あの、タンがないんですけど」ゴゴゴ
恭子「えっ!?」
霞「くすくす」
咲「タン……」ゴゴゴ
恭子「え……ぁ……」カタカタ
咲「あ、ありがとうございます」
霞「ふふっ、いいのよ」
恭子「し、死ぬかと思った……」
霞「やっぱり、独占はいけないわね」
豊音「ほどほどに食べるよー」
恭子「せやな…よし焼くでー」
豊音「はーい」
咲「カン」
セーラ「なんやちまちま食いやがって」
憧「ちゃんと順番が……」
セーラ「うちはな、箸で食べるより、トングで一気に食うほうが好きなんや」
尭深「ばかみたい」ズズッ
しんどーじの中堅、わからんな…。
尭深「うるさい」
セーラ「これ、もらうでー」
憧「あーもう!なんだこれはー!!」
憧「トングでバカ食いするのもいれば、お茶ばっか飲むのもいるし……こんなの、焼肉じゃなーい!」
?「あはは……」
次鋒もいいんだけど
漫「ま、まってください……それ火すら通って……」
優希「ぎゃー、生焼けだじょ!」
漫「いわんこっちゃない…」
白「うわ……だる……」
小蒔「……」
漫「あ、焼けましたよ…はい、小瀬川さん」
白「ん」モグモグ
白(巫女さん、寝てるんじゃないかなぁ……)
小蒔「……」ヒョイパク
白「……気のせい?」
漫「しりませんよそんなん!」
小蒔「……」ヒョイパクヒョイパク
漫「ちょっと、神代さんも食べ過ぎちゃうんか!?」
優希「そーだそーだ!」
小蒔「……はっ」
小蒔「え、えと……何枚ぐらい?」
白「10枚くらい」
小蒔「はわわ……ごめんなさいっ」
優希「ごめんで済むなら警察はいらないんだじぇ!」
漫「すごい勢いで食べてたやん」
小蒔「そ、そうでしたね……」
漫「あぁもう、はいはい」
白「ん」
漫「すこしは焼いてくださいよー小瀬さん……」
白「ダルいのはやだ……」
優希「おー、うめぇー!!」
優希「これこそ焼肉だじぇ!」
漫「あぁ、うちの肉がない!」
優希「ふっ、早いもの勝ちさ……」
小蒔「くすくす」
白「んー…はい」
小蒔「……?」
小蒔「えっと、私は……」
白「割りなんだし、食べないと損するよ」
小蒔「え、でも……さっき食べすぎちゃいましたし……」
白「はぁ……だる」
優希「こんどは渡さねーし!」
漫「なにをー、そっちが先にとったんやろ!」
優希「そっちが先だじぇ!」
ギャーギャー
白「うるさい……」
白「ん、あーん」
小蒔「おいしいです」
白「ん」
優希「漫ちゃん、見たかいあれ……」
漫「あつあつやなー」
小蒔「……」ボンッ
白「はぁ……だる」
漫「それは……のほうが……」ヒソヒソ
小蒔「……?」
優希「お姉さん、ちょっとええかい?」
漫「ちょっとこっちきてなー」
小蒔「え、え?」ズルズル
白「んー……あんなことしなきゃよかったかな……」
白「だる……」
白「……誰かにやってもらいたいなぁ」
白「まぁ焦げるよりはダルくないか」
白「……うん、おいしい」
優希「ふっふっふ、おまっとさん!」
漫「ほら、こっちですよ」
小蒔「んー!んんーー!!」
優希「なに逃げようとしてるんだーい!」
小蒔「だ、だってー!!」
白「……なに?」
漫「グッドタイミングやなぁ」
白「あ……それ、わたしの…」
小蒔「うー……」
優希「そのままいくじぇー!」
漫「がんばれー」
白「なにこれ?」
小蒔「あの……小瀬川さん……」
白「んー?」
小蒔「あーん、してください」カァァ
白(あーんする→食べさせてもらえる→ダルくない)
白(んー……まぁいいか、楽できるし)
白「ん」
小蒔「は、はい……どうぞ……」
白「うん、おいしい」
優希「んっふっふー」ニヤニヤ
漫「いやぁ、ごちそうさんですわ」
優希「まさに乙女だじぇーお姉さん……」グッ
漫「いいもんみれましたわー」
白「あ……もう一回食べさせて」
優漫「「!!!?」」
小蒔「はわわ……」
優希「ほら、早くしろー」
漫「ええカップリングやなぁ……」
白「……まだ?」
小蒔「は、はいぃ!」
小蒔「あ、あーん」
白「ん」
白「もぐもぐ」
小蒔(あ、あぅぅ……まるでこれではカップルみたいです……)
白(楽でいいなー)
白「んー」
小蒔「あーん」
優希「あー、肉がうまいじぇー」
漫「ええなぁ、こういうの」
小蒔「え、えと……それなら………いです」
白「……んん?もう一回言って」
小蒔「た、食べさせて……欲しいです」モジモジ
優希「きたじょ!」ガタッ
漫「ダブル役満や!」ガタッ
白(え、えー……)
小蒔「あーん……」
白「だ…」
白「はい、あーん」
優希「きゃぁぁ!!!」
漫「うはぁぁぁ!!」
胡桃「うるさいそこ!」
胡桃「シロ、いたんだ」
白「ん、焼肉に誘われて」
胡桃「そうなんだ、私も誘われたんだけどね」
白「へぇ」
胡桃「しっかし、おあついことで……嫉妬しちゃうよー」
白「……」
小蒔「にゃー……」ボフン
胡桃「じゃ、私も今から食べるところだから…じゃーねー」フリフリ
春「みんなに知らせとく」ニヤリ
小蒔「こ、このことは他言無用でお願いします!!」
春「ふふっ」
小蒔「あ、あーん」
優希「顔真っ赤だじぇー」
漫「キュンキュンするわー」
胡桃「おまたせー」
洋榎「よーやっときたんか」
春「いいもの見れた」
久「じゃあ、食べようかしら」
洋榎「よっしゃ、牛や、牛もってこーい!」
久「タン食べたいんだけど!?」
胡桃「まずは肉よりサラダ!わかった!?」
洋榎「……はい」
胡桃「はい、これ食べて!」
洋榎「せやからうちは牛が……」
胡桃「いいから食べて!」
洋榎「……」
久「あはは……」
春「タン、焼けてる」
久「はい、これも食べなさい洋榎」
洋榎「おぉ、おーきに」
春「……」ピシッ
胡桃(くっ…)
春「ロース、焼く」
久「ふふっ」
洋榎「牛を…牛をくれー!」
春「これがいいの?」ヒラヒラ
洋榎「それや、それがええんや!」
胡桃「サーラーダーくーえー!」
洋榎「むぐっ」
洋榎「パリパリ……まずい」
胡桃「肉ばっかじゃいけません!」
洋榎「肉、肉をくれー」
春「もぐもぐ」
洋榎「なんでや、食われとる~!」
久「大変ねえ、くすくす」
洋榎「くー、うまそうに食いおって……」
春「なに?」
久「黒糖は食べないの?」
春「焼肉には、合わない…」
久「あぁ、それもそうだったわね」
春「……」ジー
春「久、口開けて」
久「え?わかったわ」アー
春「はい」
洋榎「なん…やと…」
胡桃(なるほど……)
久「お、おいしいけど……恥ずかしいわ」
春「ふふ」ニコッ
洋榎「え、食べてええんか!?」
胡桃「まって」
洋榎「な、なんや…はよ食べさせて~な」
胡桃「ほら、あーん」
洋榎「えっ?人前やんここ…」
胡桃「あんなの見せつけられたんだから変わらないでしょ!」
洋榎「うう…あ、あーん…」
中堅メンバーはすでにデキてる気がする
胡桃「どうせろくでもないことでしょ」
洋榎「いう前から決めつけるなや!」
久「でも…あの洋榎だもんねぇ」
春「滑ってばっかだった」
洋榎「じゃあ、もういいわ」シュン
胡桃「あぁうそうそ、なになに?」
洋榎「シャッフルや!」
胡桃「は?」
洋榎「パートナーをシャッフルして新鮮な気分になるんや!」
胡桃「却下」
久「さすがにそれはねぇ…」
春「……やだ」
洋榎「味方がおらへん……」
洋榎「だ、ダメやないで!」
胡桃「だったらいいじゃん」
洋榎「……はい」
久「あっつあつだなぁー」
春「ほら久、あーん」
久「あーん」
久「こういうのいいわねー」
春「私なしじゃ生きられないくらいにしてあげる」ニコッ
久「やーねぇ、恐ろしい」
胡桃「ほら、これ食べる」
洋榎「ちょ、休ませてーな!」
胡桃「ふんっ」
由子「……」
巴「……」
エイ「……キマズイ」
巴「あ、集まる必要あったのかしら?」
まこ「まぁなんでもええじゃろ」
まこ「焼肉を食べるために集まったのじゃろ?」
由子「そうなのよー」
エイ「ニク、タベヨウ」
巴(あと少しまったほうがいいかな)
まこ「……」クルンッ
巴「え……そこでひっくり返すの!?」
由子「よく見てみるのよー」
巴「ちょうどいい感じ……」
まこ「ここで引っくり返さんと、なんだか焦げてしまう気がしたんじゃ」
エイ「マコ、スゴイ」
巴「直感で肉を焼くなんて……」
まこ「この直感、昔から外れたことはないんじゃ」
由子「すごいのよー」
由子「わー、お肉いっぱいなのよー」
巴「うん、焼け具合もバッチリ……」
エイ「オイシイ」
まこ「見直したじゃろ?」
巴「そうね、ビックリだわ」
由子「もっとやくのよー」
巴「ちょ、そんなにいれたら……」
エイ「ワー、スゴイ」
巴「言わんこっちゃない」
まこ「ありゃまぁ……」
巴「これ、どうすんの……」
エイ「ホウチ」
まこ「んー、しゃーないのぉ」チャッ
巴「メガネを外した!?」
由子「すごいのが見れそうなのよー」
巴「すごい、完璧に捌いてる……」
まこ「……ふぅ、全部焼けたわい」
由子「お見事なのよー」
巴「……」
巴「すごいわね……」
エイ「オイシイ」
まこ「まぁ、ざっとこんなもんじゃ」
まこ「肉管理はまかしんさい!」
巴(キンクリ厨が、わりとたくましく見えるわ)
エイ「ハヨ、オニク」
由子「それー、これが大阪流よー」
まこ「広島のほうが返し方は綺麗や」
由子「大阪のでいいのよー」
巴「……」チラッ
エイ「~♪」
巴(アウェイだわ……)
カン!
衣「これころもの肉だ♪」
咲「タン」
ゆみ「もぐもぐ」
池田「なんだよ、お前ら……かなちゃんのじゃますんなよ…」
ゆみ(すまんな風越の……わたしも余裕がないのだよ)
ゆみ(くっ、食べることに集中しないと…一瞬でペースが崩れてしまうぞ)
咲「タンタンターン♪」
衣「わぁーいころものお肉だぁー」
池田「隙ありだし!」
衣「あれ…ころものお肉……」ゴォッ!
池田「うにゃ!?」
ゆみ「ぐぅ!?」
ゆみ「く、なんだこのプレッシャーは……」
咲(タンおいしいよー)
衣「衣の食べるはずだったお肉を食べるなど……生かして帰さん」
池田「ひぃ!」
ゆみ(これは擁護できない)
池田「最初にかなちゃんの邪魔したのはあんただ!」
衣「そんなことはない!」
池田「いや、邪魔されたし!」
ゆみ(なんだ、この会話は……あまりの怖さにネジが飛んだか?)
衣「なにをー!」
池田「こんにゃろ!」
ドンッ
咲「……」ポロッ
衣「あ……」
池田「ふ、ふん……このチビが悪いんだからな!」
咲「……」
咲「おい、お前ら……」
咲「焼肉にされたいか?」
衣「ひっ……」
咲「?」ゴゴゴ
ゆみ「た、タンだったら…私がとって置いたものがある…これでここは収めてくれ」
咲「ありがと」ニコッ
咲「でも、次騒いだら……ね?」
ゆみ「あ、あぁ……」
池田「よ、よし…食うか、ころもー!」
衣「そ、そうだな…じゃんじゃん焼くぞ、かなー!」
カン、嶺上ツモ
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
久「新しい部員が4人も!?」
久「あなた達のおかげで大会の団体戦に出られるわ」
1人目>>5
2人目>>10
3人目>>15
4人目>>20
咲キャラじゃなかったり被りは下
そのキャラが元いた高校はモブか本来の清澄メンバーで適当に埋める
>>19
>>20
お前らそんなにまでして・・・
灼「鷺森灼。よろしく」
豊音「姉帯豊音ですよろしくねー!」
小走「にわかは相手にならんよ」
久「それじゃあ5人揃ったことだしさっそく打ちますか!!」
竜華「豊音あんためっちゃ強いやんか!久の悪待ちも厄介やわ」
久「あら、あなたトータル2位なのによく言うわね」
豊音「ちょーうれしいよ!みんなと麻雀やるの楽しいねー」
竜華「まあな全国でも大将やっとったんや。でもまさか負けるとはなー」
灼「みんな強い」
小走「にわかは相手にならんよ(最下位か・・・)」ショボーン
久「これなら全国も狙えるわねみんなで頑張りましょう!」
5人「おー」
久「さあこれが大会のオーダーよ」
先鋒>>40
次鋒>>45
中堅>>50
副将>>55
大将>>60
さっきみたいな感じで下で
っていうかやっぱり咲さんいないと厳しいな
久「先鋒 豊音、次鋒 竜華 中堅 私 副将 灼 大将 やえ」
豊音「私が先鋒かー。頑張るよー!」
竜華「なんやうちが大将じゃないんか。まあつなぎはまかしとき」
灼「私が副将か・・・」
やえ「私は小3から豆すらできない(キリリ」
久「今回の作戦としては強いものを先鋒におくというセオリー通りのオーダーにしてみたわ」
灼「なるほどたしかに順位通り」
竜華「あーだからうち次鋒なんや納得したわ」
豊音「わたしがエースの多い先鋒をやるのかー。負けたらどうしよう・・・」
久「大丈夫よあなたならできるはず。練習も他校の負けないくらいには頑張ったし自分を信じなさい」
竜華「せや。もし負けてもうちが取り返したるから大丈夫や」
灼「私も頑張る!」
やえ「なんだと・・・?」
清澄高校 姉帯豊音
東福寺高校 長森和子
今宮女子高校 門松葉子
千曲東高校 土屋有里
一回戦開始!
東1局 親 姉帯豊音
門松「最速と呼ばれた私のスピードについてこれるかしら・・?リーチ!!」
姉帯「おっかけるよー!通らばリーチ!」
門松「何・・・?」トン
姉帯「ロンリーチ一発清一色24000点」
門松「ちょっ・・・」
竜華「おつかれー、まあ地区予選1回戦だからこんなもんやな」
久「お疲れ様ーよく2校も飛ばしたわね」
豊音「竜華ちゃん、ちょー強いよー」
竜華「いやいや、豊音が他校をかなり削ってくれたからや」
灼「お疲れ様。この調子で全国目指そう」
やえ「わたしの出番もとっといてくれよ?」
久「まあまあ。全部最初で飛ばせるほど長野も甘くないわよ。天江衣とかもいるしね」
>>79
そうだったのかすまん
玄ちゃんみたいになるけど適当にリーチ一発ドラ6とかでごまかしといて
リーチ以外の役が複合してる場合もあるで
久「今日勝てば全国よ。ただ今回は、去年のインハイ出場高龍門渕やベストメンバーの風越、
うちと同じ初出場の鶴賀学園だから決して楽な戦いにはならないはず」
久「おそらく今までみたいに竜華までで相手をとばすということはできないでしょう。」
久「作戦としては序盤で大きく点数を稼いで後半守り切る作戦でいこうと思うの」
やえ「守り切る?わたしが有象無象に負けるとでも思ってるのか?王者の打ち筋を見せてやる!!!!!」
豊音「相手からたくさん削ってくるようにがんばるよー」
竜華「うちもや。今回ばかしは飛ばすのは無理かもしれんが確実にリードは作っといたる」
灼「私も攻めきって勝つとはいえないけど確実に点数をキープして大将につなげる」
久「それぞれやることはわかってるみたいね。(約一名不安だけど・・・)」
久「じゃあ豊音いってきなさい!」
豊音「うん!みんな待っててねー」
竜華「清澄の強さみせつけたれ!」
灼「がんばって」
美穂子「この感じ・・・」タン
睦月「リーチです」タン
豊音「ならおっかけリーチだよー」トン
純「ポン(牌譜見た限りおっかけリーチの時にリーチかけた奴から和了ってるみたいだからためしてみるか)」
豊音「ツモ。リー一発ツモドラ1」
純「はい(やはりツモるのか・・・どうするこいつ・・・・)」
ごめんとよねーの能力もっと調べてくる
にわかだから勘弁してくれ
いや、純くんがポンしたから麻雀のルール的に一発つかないよー
点数は考えるとほんと大変だから適当に補完しといて
続けて続けて
豊音「とおらばーリーチ」
美穂子「(これは厄介な相手ですね・・・なら・・・)」
美穂子「(こうすればどうなるのかしら?)」タン
純「チー(なるほどね・・・風越のキャプテンやるな)」
美穂子「(おそらくこれが当たり牌。さて清澄の大きな女の子さんはどうなるのかしら・・?)」
豊音「(私の当たり牌を持っていかれたー?)」
----流局------
睦月「テンパイ」
豊音「テンパイ」
純「ノーテン」
美穂子「ノーテン」
豊音「ポン」
豊音「チー」
豊音「ポン」
豊音「チー」
純「(なっ、裸単騎だと・・・?)」
睦月「むっ」
美穂子「この方は・・・・?」
豊音「ぼっちじゃないよーツモ!」
久「もうあれを出しちゃうのね。思ったより早いわ」
竜華「風越と龍門渕が鳴いて邪魔してるからなあ。」
灼「さすが名門校。一筋縄じゃいかない」
やえ「にわかじゃない奴が多くて困るな長野は。」
久「まあ豊音ならなんとかしてくれるでしょ。うちの稼ぎ頭だしね」
・・・
睦月「」タン
美穂子「(そろそろ私もいかないとね。二人を同時に止めるより攻めてしまいましょう)」カッ
美穂子「リーチ」
美穂子「ツモ。4000オールです」
豊音「(風越の部長さん。この人が一番危ないよー)」
・・・
実況「先鋒戦終了ー」
---清澄控え室----
久「おつかれー」
豊音「うー。ごめんねええーあんまり稼げなかったよー」グスン
灼「大丈夫。豊音にはいつも頑張ってもらってる」
やえ「大丈夫だ。私まで回してくれれば圧勝してみせる」
竜華「よー言うわ。まあ今回は相手が悪かったな。鳴かせてうまく流れを変えられてたし」
竜華「さあ次はうちの番や。削ったる」
豊音「う”んがんばっでねぇぇぇぇえぇええ」
久「いつもどおりいってきなさい」
実況「次鋒戦開始!」
竜華「(牌譜だとこの卓は理詰めでうつタイプが二人、鶴賀だけはわけのわからん打ち方をしよる。他2校からの出和了りは厳しいか?)」
竜華「(まあ攻めざるを得ない状況まで追い込んだる。)」
竜華「ツモ。8000や。」
智紀「」
未春「(この人強い・・・)」
佳織「はっはい」
佳織「えっと、リーチします!」
竜華「なんやリーチ棒はどうしたんや」
佳織「あっ」
数巡後
竜華「(捨て牌からはさっぱり読めへん・・・さては役満か?いや字牌とかは普通に切ってるしな・・・あ!)」
竜華「(さっきの3つずつとかぼやいてたな?まさか四暗刻?)」
竜華「(可能性はあるかもしれん。この長丁場や。一人だけ役満狙いのみできてもおかしない。ここか?)」トン
佳織「あっ・・・ロ・・・ロンです!リーチトイトイ三暗刻でしょうか?」
竜華「はい(やっぱりそうやったんか。親で役満被るよりはましや。他家は気づいてないみたいやしな)」
竜華「(やはりうちに流れがきてるようやな。ここらで攻めとくか)」
竜華「ツモ1000、2000」
竜華「ロン7700」
竜華「ツモ500,1000」
実況「清澄高校の清水谷選手怒涛のあがりをみせております」
佳織「(だめだ・・・決勝戦は強すぎるよ)」
智樹「(これはまずい)」
未春「(誰か清澄をとめてください)」
未春「ロン2000です・・・」
佳織「は、はい・・・」
実況「ここで次鋒戦終了!清澄の独走がとまらないー!!」
実況「ここまでで他校との差を10万点近くつけております。残りの3校はほぼ平らです」
竜華「お疲れさん!楽しかったで!」
3人「・・・」
竜華「いやー見とったかうちの実力を!!」
久「対戦相手3校とも意気消沈という感じだわ」
豊音「いやー竜華ちゃんすごかったよーかっこよかったよー」
竜華「せやろーさすがやろー(某姫松姉風に)」
灼「さすが先輩」
やえ「ま・・・まあまあじゃないか!」
久「この収支は正直予想より大きく上回ってるわ。私もやらなくちゃね!じゃいってくる!」
竜華「おうがんばりや」
灼「部長ならやれますよ!」
豊音「がんばってねー」
やえ「王者に恥じない対局をしてこい」
どうしよう・・・
おまかせる
実況「独走状態の清澄高校このままリードを広げることができるのか?はたまた他校の巻き返しはあるのか?中堅戦始まります!」
久「完全に裏目ったわ・・・いや。このツモに意味があると考えましょう」
数巡後
久「きたっ・・・リーチ!」
清澄控え室
豊音「きたよー久のリーチ!」
竜華「5門張を捨てての単騎待ちやからな・・・よくあれであがれるなー思うわ」
やえ「あれが王者になる者の打ち筋であるのならば、それを否定することは私にはできない」
灼「あれでいつもあがってるしね。部長なら大丈夫」
竜華「せやな。心配することはあらへん。あれがいつもの久や」
文堂「(場の状況から考えてあるとすればドラの一萬の地獄単騎)」
文堂「(だけどこの人の牌譜にはわざと悪い待ちにする局面が多かった・・・)」
文堂「(いつもの私ならいってる・・・でも今回は団体戦。ただでさえ少ない点数を減らすような真似だけはできない。)」
文堂「(でもここで点数を狙うべきなのだろうか・・・今の私にできること・・・)」
文堂「(攻めるところは攻めるけど守る所は守る。堅実に点を増やして後につなぐんだ!)」ッターン
実況「おーっと風越の文堂選手。降りましたねー。出してたら振り込んでました」
戦犯にならないとか
久「聴牌(うーん今回はだめだったか。地獄単騎だとメンツに使われてる可能性もあるから仕方ないわね)」
3人「ノーテン」
-----------------
ワハハ「ツモ2000、4000」
一「ツモ4000オール!」
文堂「ツモ3000、6000」
実況「清澄の中堅のみ未だ大きな上がりはないですね」
実況「点差も多少縮まっています」
実況「ここからの清澄の巻き返しはあるのでしょうか?」
久「(私だけ一人沈みか・・・リードを広げるとか偉そうなこと言っておきながら最悪の展開だわ・・)」
久「(なんとか聴牌できたわ・・これを上がれたらプラスで終わることができる・・・さあどれを切るかしら)」
久「(・・・これじゃないでしょう?私はいつも通りこの牌を切る!)リーチ!!!」
実況「ここで清澄の竹井選手リーチだ!!!」
文堂「(ここは確実におりる・・・)」タン
ワハハ「ワハハ(最後の最後でリーチかここで振り込むのは痛すぎる)」タン
一「(確実に逃げ切りたいけどこの手牌では厳しいね。私も降りだ)」タン
久 ピンッ ヒュッ
久「ツモ」バシィィィィ
久「3000,6000」
実況「これで清澄のリードは10万点を超えました!残るは副将戦と大将戦。どうなるか期待です」
久「お疲れ様でした。」
一「面白い人だなーまたやろうよみんなで」
久「そうね楽しみにしてるわ」
文堂「ありがとうございました!」
ワハハ「またやろう楽しかったよ」
灼「お疲れ様でした」
久「ごめんね。リードをぜんぜん広げることができなかった。」
竜華「しゃーないわ。他家も結構でかい手あがりよったしな。それにプラス収支やなんも問題あらへん」
やえ「勝ちは勝ちだ。気にするな」
豊音「そうだよー、誰だって毎回大勝できるわけじゃないし気にすることないよー」
久「みんな・・・ありがとう。次は灼よ、準備はできてる?」
灼「うん。大丈夫。確実にやえさんにつなげてみせる!」
竜華「飛ばせるところがあったら飛ばしていいんやでー?」
豊音「そんなに煽っちゃだめだよー」
竜華「ごめんごめん」
久「そうよ。」
やえ「灼は堅実だからな。確実に私にまわしてくれるはずだ、いつもどおりうってこい」
灼「・・うん!みんないってくるね!」
実況「県予選ももう副将戦です。清澄高校大きくリードをもらっています」
藤田プロ「だが、龍門渕には天江衣がいる。あいつを止められなければ清澄といえど勝てることはできないだろうな」
実況「やけに天江選手をおしますねえ。この前のプロアマ親善試合で負けたからです?」
藤田「なっ!そ・・・そんなことはない。あの大会では私と天江は直接対決をしていない」
藤田「それに直接やってれば私が勝っていたはずだ・・・」
実況「片腹大激痛。それでは副将戦開始です!」
実況「さきほどとは打って変わって地味な試合ですねー」
藤田「まあ堅実な打ち手が多いし、さきほどはツモがやたら多かったからな」
透華「聴牌ですわ」
3人「ノーテン」
実況「ここにきて未だに誰もあがっておりません。ツモってもおかしくはないですけどね」
藤田「まあな。そういうこともあるだろ」
藤田「そういうタイプの打ち手なんだろう。ただ集まりやすいというだけであって完璧ではないようだな」
実況「へえ、そんな打ち手もいるんですねー」
藤田「プロにもおかしな打ち筋の奴はたくさんいるからな。でも私からしてみればSOA!!!だがな。」
実況「あ、次の局が始まりました」
透華「(ここまできて未だに焼き鳥とは・・・)」
透華「(私が目立ってないとは何事ですの・・・?そんなのありえませんわ)」
透華「リーチですの!(ふふ・・・ここは敢えてリーチをかけて観客の歓声を独り占めしますの)」
透華「いらっしゃいまし!ツモ!8000オール!」
実況「おーっと龍門渕選手倍満を和了りました!!!」
実況「お、清澄の鷺森選手の手牌にピンズが続々と集まっております」
藤田「手牌すべてピンズになったな」
灼「リーチ!(バレバレだろうけど仕方ないよね。)」
深堀「(さすがにこの局面で面前の混一色や清一色には振り込めない)」
透華「(ここはオリですわね。)」
灼「(やはり出ないか・・・)」
数巡後
灼「(やっときてくれた・・・)ツモ!4000,8000」
実況「清澄の鷺森選手清一色をツモりましたー!」
藤田「これは厄介な選手なのかもしれないな。普段は堅実に見えるがいざとなったら比較的容易に大きな手を作れる。」
藤田「大将につなぐには最も向いているタイプだ」
実況「なるほど。清澄の采配がよいということですね」
透華「(それなら私はそれよりも派手な和了りで目立ってあげますの)リーチ!」
桃「ロンっす2600」
透華「なっ・・・!?」
実況「龍門渕選手、鶴賀の東横選手に振り込みました!ロン和了りは今回はじめてみたいですね」
藤田「ただ、気になるのが龍門渕、明らかに危険牌を切っているのにあの驚き様。鶴賀の副将なにかあるなこれは」
実況「たしかに。これから先の展開が気になります」
透華「リーチですの!」
桃「ロン3900」
透華「なっ・・・また・・・」
桃「ツモ2000オール」
桃「ロン8300」
実況「おーっと鶴賀の東横選手の和了りがとまらない!」
透華「(私がこんなにも観衆の目の前で醜態を晒すなんて・・)」
ステ桃「リーチっす」
深堀「ツモ1200,2200」
ステ桃「なっ!」
実況「風越の深堀選手鶴賀の東横選手のリーチをかいくぐり和了りました!」
灼「(なるほど。おそらく風越も鶴賀の選手は見えていない、それでも和了れた。)」
灼「(ということは・・・鶴賀の副将より先にツモるしかない!)」
透華「(そういうことでしたのね。早上がり合戦になりそうですわ。鶴賀が有利だということには代わりはありませんが)」
副将戦終了
ドムは原作でも意外に防御力高かった気がする。
藤田「鶴賀の気配をみんな感じてなかったような打ち方からの早上がり。気になる所ではあるな」
藤田「気配をけしているとかかな?」
実況「あの雰囲気を見るとそうかもしれないですね。」
藤田「おそらく風越のあの和了りを見て、他の2校も作戦を練り直したんだろう。うまくやった方だと思うぞ」
実況「なるほど。残すは大将戦になりました。全国大会にコマをすすめるのは果たしてどの高校になるのでしょうか?」
お見せしよう!王者のうちしゅじゅを!
灼「ごめん・・・ごめん・・・負けちゃった・・・」グスン
久「灼・・・あなたよくやったじゃない」ギュッ
灼「でも鶴賀との差が少し・・・」
竜華「大丈夫や。たったの-2やで?こんだけ点差があればやえが守りきってくれる」
豊音「そうだよー。灼ちゃんはよく頑張ってたよー」
やえ「うむ。この程度のマイナスならぜんぜん問題ない」
久「ほら。胸はりなさい。全国に出てる龍門渕、名門風越、そしてうちと同じ初出場でここまで来れる強さを持ってる鶴賀相手に2位だったんだから。」
久「それにあの鶴賀の子は異常だった。モニター越しでもわかったわ。とにかくよくやった。灼」
灼「みんな・・・ありがとう。今度は絶対に負けないようにしてみせるから!!!」
豊音「そうだよー。そのいきだよー」
竜華「せや。まあまずうちに勝てるように頑張ってみるところからやな!」
灼「うん・・・・うん!」
久「そうね。これで最後ね・・・あなたならできるわ。いってらっしゃい!」
豊音「勝ってみんなで全国へいくよー」
竜華「あんたを信じてるで!やえ。いってきーや!」
灼「がんばって」
やえ「うむ行ってくる!」
対局室
池田「よろしく!」
やえ「ああ。よろしく」
かじゅ「こちらこそよろしくな。」
衣「」チョコン
やえ「(これが天江衣か・・・)」
池田「(今年こそ絶対倒してやるし)」
やえ「ツモ2000オール」
やえ「ツモ4100オール」
---------------------
実況「清澄の小走選手更に他校との差を開いております」
藤田「調子がいいようだな。だがまだ天江が動いていない」
実況「ただ他校の選手はこの点差だと他校が飛ばされる可能性も考慮しないといけないですね」
藤田「大きな手で直撃狙いをするのがベストだが清澄は安い手で逃げ切りたいはず。一筋縄ではいかないかもしれない。ただそれを実行に移せるとしたら・・・」
---------------------
衣「清澄の大将・・・他校にこんだけの差をつけた高校の大将だからどんなものかとうきうきしてたけど・・・乏しいな。」
衣「そろそろ御戸開きといこうか」ゴッ
衣「ロン8600」
やえ「なっ!?」
衣「やはりこの程度か・・・」
衣「お前には恨みはないが、削らせてもらうぞ」
やえ「くっ・・・やってみるがいい!」
やえ「(この1索を切ってリーチをかければ満貫はある。取り戻すか)リーチ!」タン
衣「昏鐘鳴の音が聞こえるか?ロン48000」
やえ「役満だと・・・?」
衣「ロン48300」
やえ「2連続・・・」
衣「ロン48600」
衣「ロン48900」
衣「ロン49200」
やえ「」
実況「おーっと清澄高校小走選手、龍門渕高校の天江選手に5連続役満振込これは異常すぎる事態だー」
藤田「天江衣だからな。ありえないことはない。」
やえ「(みんなに合わせる顔がない・・・)」
やえ「(王者の打ち筋を魅せるつもりで・・・・・・にわかは相手にならんよ・・・と思ってたが・・・)」
やえ「(本当のにわかは・・・・・この私だったんだ・・・)」グスンエグッ
BAD END
やえちゃん戦犯にしちゃったけど普通に好きですアンチじゃないです
誰かトゥルー書いてくれ
長々と保守させておいてこんなつまらんオチでごめん
今でも信じてる
ちょっと休憩
頼むぜ。
かじゅは咲さんがテンパってくれたからこそ協力できた訳で
やえ「(さて・・・とは言ったものの一向聴から手がすすまない・・・)」
加治木「(天江衣・・・なにかしてるな・・・だが止める術が)」
池田「(やっぱりこうなるのか・・・でも・・・うちが勝つためにはなんとかするしかない・・・)」
衣「リーチ!」
やえ「(ん?あと1回しかつもれないのにリーチだと?こいつにわかか?)」
加治木「(すべてがおかしい・・)」
池田「(くっどうしようもないし・・・)」
衣「ツモ!2000,4000」
加治木「(こいつ・・・明らかに海底摸月を確信しているじゃないか)」
やえ「(海底摸月か・・・普段はそこまで見ないがなにかあるのだろうか?)」
池田「(どうにかしてこれを止めないといけないな・・・)」
衣「衣の親番だー!サイコロまーわれっ!」
---流局間際
加治木「(なんとか天江に海底を回さないようにしなければ・・・)」トン
やえ「(うーんなかなか聴牌できないな。おっ)チーだ」
池田「(清澄・・・それだと・・・)」
衣「ツモ!4000オール!」
やえ「(くっ私はミスを犯したのか・・?天江の海底には十分警戒することにしよう)」
やえ「(しかし海底摸月コースを脱出させる術はあるのだろうか・・・だが先程のように出和了りもある)」
やえ「(どうしようか・・・)」
池田「(これはまずい・・・また天江が海底コースだ・・・)」
やえ「(お、張ったぞ。)リーチだ!」
天江「ロン。12300」
やえ「なっ・・・」
天江「おまえたちが衣に叶うと思っているのか?」
実況「おーっと天江選手4連続和了りだー!清澄との差もどんどん縮んでおります。どうなるかわからなくなってきたぞー?」
竜華「あかんなーこれはまずいわ・・・やえ大丈夫やろか?」
豊音「心配だよー」
灼「天江衣が強すぎる・・・」
久「あなた達。やえを信じましょう。私があの娘を大将においた理由・・・・」
久「あの娘はいざという時の勝負強さは私達の中で一番だわ。例え天江衣が相手だろうとその強さを見せてくれるに決まってるわ。」
久「みんなでやえを応援しましょう!」
竜華「せやな。今はやえを信じるしかない」
豊音「やえーいっけー!天江に負けるなー!」
灼「がんばれー」
やえ「(ちくしょう・・・天江に勝つ手段はないのか・・・・?みんなで守ってきた点棒をここで私が失うわけにはいかない。)」
やえ「(不甲斐ない・・・・だがこんな所で私は負けるわけにはいかない!!!)」ゴッ
加治木「(なっ・・・清澄からも・・・)」ブルッ
衣「(清澄・・・この感じはまずい)」
やえ「(配牌は・・うん最高だ。体から力が溢れ出るようだ。今なら・・・)」
やえ「ダブルリーチ!」
池田「(なんとか安牌があったし)」
衣「(衣の手牌には現物がない・・・ならせめて?九牌を・・・)」
やえ「ロンだ。24600」
衣「・・・(衣の親番が・・・しかも清澄に取られてしまった)」
やえ「(だがその支配を上回る力で抑え込めばこの場を支配できる)」
やえ「(今なら誰にも負ける気がしない)」
やえ「(本当の王者の打ち筋を見せてやる!!)」ゴー
加治木「(まずい・・・先ほどの天江よりも強大な力を感じる・・・)」
衣「(清澄・・・)」
実況「清澄高校が風越高校と鶴賀学園を同時に飛ばして終了しました!」
実況「天江衣も序盤は健闘したのですが後半は清澄に抑えこまれました。」
実況「いやーすごかったですねー清澄」
藤田「あんな奴そうそういないぞ・・・とんでもない怪物だな・・・」
実況「プロの目でもそう見えるのですね。素晴らしい対局を見れてよかったです」
塞タイプの能力か?
池田「負けたけど清々しいし。でも次は私が勝つし。」
加治木「負けたか・・・本当に強かったよ。ありがとう」
衣「・・・清澄1つだけ聞きたいことがある。」
やえ「どうした?」
衣「途中から衣の支配を大きく上回る力を出したじゃないか。あれは隠していたのか?」
やえ「いや。少なくとも対局前の私にはあの力はなかった。だがみんなの声が聞こえた気がしてな・・」
衣「そうか・・・友達か・・・」
やえ「ああ。先ほどはすまなかったな。にわかなどと言って。この面子ににわかなど一人もいなかった。本当に強かったよ」
衣「気にするな。あの・・・衣とも友達になってくれるか?」
加治木「同じ卓を囲んだ仲だ。もう友達と呼んでもおかしくはない。また打とう。」
池田「そうだな。でも今度はみんな飛ばしてウチが勝つし」
衣「本当か?みんなありがとう!」パァァァ
やえ「ただいま帰った!」
豊音「やえーーーーー」ギュー
灼「優勝おめでとう」
久「やえ・・・よくやってくれたわ!」
竜華「お疲れさん!あんたもやるなあ。試合中に急に強くなってびっくりしたで!うちも負けてられへん」
やえ「ありがとう。あの時みんなの声が聞こえた気がした。あれがなかったら負けてたかもしれない」
竜華「なんや。テレパシーか!応援はしとったけどまさか届くとはなあ」
やえ「ふふ・・・ありがとう」
久「とりあえず・・・祝!!全国大会出場!!!!!」
ワーワー
やえ「今なら胸を張って言える・・・・」
やえ「にわかは相手にならんよ!」
true end
はじめて書いたけど難しいねSSって
見てくれた皆さん保守してくれた皆さん
ありがとうございました!
乙!!ところで全国編はしないのかな(チラ
正直今回のを考えるだけで死ぬほど頭使った気がする
また元気な日にやるかもしれん
ほーいいじゃないか こういうのでいいんだよこういうので
乙でした
清澄の戦いはこれからだ!!
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (3) | Trackbacks (0)
照「咲が変態すぎて怖い…」ブルブル
照「どこに行ったのかと思ったら咲の部屋で煮出されてティーカップに入ってた…」
照「咲がお昼に私のパンツをバターソテーにして食べてるのを見た…」
照「私が触った麻雀牌を飴代わりに舐めていた…」
照「怖くなって東京のお母さんのところに行った…」
照「そしたら一日で携帯のメールボックスがいっぱいになった…」
照「遊びに来たとき咲が淹れたコーヒーを飲んだら眠ってしまっていた…」
照「目覚めたら私は裸でベットの上に横たわっていた…お股が痛かった…」
照「だから頑張って全寮制の白糸台に入学した…」
照「2年間平和だった…」
照「でも…次の大会に咲が出るらしい…」
照「怖い」ブルブル
照「そうだ…逃げよう」
ガラッ
照「皆!私は学校をやめる!さよなら」
ドンッ
菫「…」
渋谷「…」
又野「…」
淡「………えっ?」
淡「なななな何言ってるんですか!!!!!」
菫「はっ!意識が飛んでた」
菫「何だか知らんが淡!照を追いかけろ!!」
淡「はははい!!」
照「ふぅ…これで一安心…次はどこに逃げよう」
ママママッテクダサイィィイイイイ!!!
照「ん?あれは淡…どうしたんだろう?」
淡「せせせ先輩!!いきなり辞めるって何の冗談ですか!!」
淡「いきなり何言ってるんですか!!もうすぐ全国大会ですよ!」
淡「インターハイチャンピオンが出なくてどうするんですか!!」
照「でも…咲怖い怖い怖い」ブルブル
淡「咲?…それって前に言ってた先輩の妹さんですよね」
照「そう。私の妹…怖い…ご主人様…怖い」ブルブル
淡「よく分かりませんが…妹さんでしょう?何が怖いんですか?」
照「淡には分からない…咲は恐ろしい…怖い」
淡「もしかして暴力を振るってくるんですか?」
照「違う…でも縛られて蝋燭を垂らされたことがある…」
淡「」
照「胸を舐められた…怖かった…」ブルブル
淡「そんな…誰かに相談しなかったのですか?」
照「…恥ずかしい」
淡「そんなこと言ってる場合じゃ…」
照「もうすぐ咲が来る…今の内に逃げる」
淡「それは…って駄目ですよ!!もうすぐ大会なんです」
照「淡は私を虐めるの?」
淡「そ、そんなつもりじゃ…」
照「だったら…」
淡「で、でも…今年が私と先輩が一緒に出れる最後の大会なんですよ…」ギュッ
淡「それに見つからないところで暮らせばいいじゃないですか!」
淡「先輩寮暮らしですよね。部外者は入れないでしょう?」
照「フルフル…咲なら来る」
淡「じゃ、じゃあ…ホテルはどうですか?いっぱいありますから見つかりませんよ」
照「ホテル…!!恐ろしい言葉…私の貞操が危ない」
淡「そ、そこまでですか…」
照「分かったでしょ…淡。咲の恐ろしさが」
照「だから行かせて…」トボトボ
淡(先輩が行っちゃう…もう一緒に打てなくなる)
淡(それは…絶対嫌だ!!)
照「えっ?…」
淡「そうですよ!!私と一緒に暮らせばいいんです!」
淡「私は一人暮らしですから問題ありませんし」
淡「いくら妹さんでも人の家に不法侵入するわけありません!」
照「淡…でも…もしかしたら」
淡「その時は私が先輩を守ってあげます!!」
照「う、うれしい…でも迷惑になるんじゃ…」
淡「迷惑なわけありませんよ!むしろこのままいなくなる方がうんと迷惑です!!」
照「そうなのかな…」
淡「そうです!!」
照「淡が…そ、そこまで言うなら…一緒に暮らさせて…//」
淡「はい//任せてください!!」
菫「い、いきなり急展開だな…」
淡「ですから学校への申請などを頼めますか?」
菫「ま、まあ…うちの部活のためにもなるし。何とかしよう」
淡「ありがとうございます!!」
淡「どうぞ!散らかっていますけど遠慮せずに」
照「お、お邪魔します…」チラチラ
淡「先輩…そんなに緊張しなくても。友達の家に来たとでも思ってくれればいいんですよ」
照「…向こうでは咲の許しがないと学校以外で家から出るのは許されなかったから…」
照「で、でもなんだかワクワクする」
淡「先輩…」
淡(ううん!これから先輩に喜んでもらえるように知ればいいんだ!よっし!!)
淡「先輩!!晩御飯何がいいですか!!私作りますよ!」
照「カレー…」
魔王は
ともだちもたべる
淡「少し待っていて…ってアレ?先輩?」
照「一人は怖い…咲が来る…」ギュッ
淡「先輩…じゃあ!一緒に行きましょう!」
照「うん…」
淡「えー先輩甘口がいいんですか!辛口の方がおいしいですよ!」
照「辛いのは嫌…」
淡「分かりましたよ!じゃあ甘口にしましょう」
照「あとリンゴと蜂蜜も入れる」
淡「ハハハ…それは先輩用に作りますね」
照「そうして」
プリンモホシイ フトリマスヨー ワタシハフトラナイタイシツ
キッーウラヤマシイデス アワイハフトッテナ
オトメトシテハキニナルンデス
淡「もうすぐできますよ。先輩お皿撮ってください」
照「わかった」トテトテ
淡「では!いただきます」パクッ
照「いただきます」パクッ
淡「先輩どうですか?」
照「すごくおいしい」
淡「よかった…失敗していたらどうしようかと」
照「淡はいいお嫁さんになる」
淡「////せ、せんぱい!!い、いきなり何言うんですか//」
照「?ホントのこと」
淡「まったく…先輩ったら…//」
淡「今日はまだ寝具がそろってないので先輩私のベットを使ってください」
淡「私はソファーで寝ますから」
照「駄目…淡がベットで寝るべき」
淡「でも先輩はお客さんですから」
照「この家は淡のもの」
淡「でも…」
照「じゃあ一緒に寝ればいい。淡のベットは大きいから大丈夫」
淡「なななな///そんなこと!!」
照「淡は私と一緒に寝るの嫌…?」
淡「そんなことないです!!…ムシロノゾンデマス」
照「なら一緒に寝る」
淡「わ、分かりました//」
淡「は、ははい!!」
照「じゃあお休み淡…スゥ…スゥスゥ」
淡(寝るの早!てか先輩近いです!!)
照「ウッ…ン」ゴロンッ
淡(ひぇぇええ!!先輩が抱き着いてきました!!)
淡(私を抱き枕か何かと思ってるんでしょうか//)
淡(ヤバい…ドキドキして眠れない)
照「ウンッ…」
淡(ここここんどは私のまじかに先輩の顔が!唇近いです!!)
淡(眠れませんーーーーー)
淡「お、おはようございます…」ドヨン
照「?淡…目が赤いよ?」
淡「だ、大丈夫ですよ!」
照「ホント?風邪とかじゃない?一応おでこ見せて」ピトッ
淡「シュゥゥゥウウ…」ドテッ
照「!!淡しっかり!」
淡「だ、大丈夫ですーーー」
淡「今日は先輩の日用品を買いに行きましょう」
照「おっー!」
淡「じゃあ最近近くにできた百合モールに行きましょうよ!」
照「そうする」
淡「こっちも可愛いです!!」
照「ハアハア…淡速い」
淡「先輩ってインドアですねー」
照「麻雀部だし」
淡「私もですよ?」
照「グヌヌ…じゃあ淡…手をつないでよ」
淡「//わ、分かりましたよ!!」グッ
照「次はあっちに行こう」ダッ
淡「きゃっ!先輩も速いじゃないですか!!」
淡「フウフウ…」
照「疲れてきた…」
淡「じゃああそこで休憩しましょうか」
照「そうする」
照「…リンゴジュースと苺のショートで」
オマタセシマシター
淡「うん!すっごくおいしいですね」
照「ホントおいしい」モグモグ
照「…淡のケーキもおいしそう」チラッ
淡「一口いりますか?」
照「いる。」パクッ
照「おいしい。お礼にこれ」アーン
淡「//アーンだなんて恥ずかしいですよ!」
照「大丈夫誰も見ていない」
淡「もう!そんなことじゃ…」
照「ほいっ」
淡「はむっ…おいしいです」
照「でしょ?」
照「淡また顔が赤くなってる…」
淡「大丈夫です!!」
照「そ、そう」
淡「さてもう少し見たら帰りましょうか」
照「そうする」
淡「この辺りはファンシー系の小物が多いんですね」
照「そうみたい」
淡(あ!あのクマのぬいぐるみ可愛いな!って1万5千円!!高すぎるよ!!)
淡「はぁ~」
照「淡?」
淡「な、何でもありません!さあそろそろ帰りますか!」
照「うん…でも少し待っていて」
淡「はい?」
淡「えっ…私にですか?ってこれさっき見ていたぬいぐるみ!」
淡「どうして?」
照「淡ずっと欲しそうに見ていた。それにいろいろお世話になっているからそのお礼」
淡「//あ、ありがとうございます!!一生大切にします!!」
照「そうしてくれるとうれしい」
淡(先輩とこんなに仲良くなれた…)
淡(すっごく!!うれしいよ)
淡「あっ…すいません先輩。少しお手洗いに行ってきますね」
照「うん。気を付けてね」
淡(はあ~楽しいな~このままこんな日が続けばいいのに)
淡(でも先輩はもう今年で…)
淡(ううん!!だからこそ思い出をいっぱい作るんだ!!)
???「ねぇ…あ な た …」
淡「えっ…?」ドンッ
照(でも今日は楽しかった…ありがとう淡)
???「うふふ…お姉ちゃん…楽しそうだね…」
照「……えっ」
咲「久しぶりだねーお ね え ち ゃ ん 」
照「さ、咲…何で…」
咲「なんで?妹がお姉ちゃんに会いに来るのに理由がいるの?」
照「そ、それは…」
咲「私お姉ちゃんがいなくなってjからずっとさびしかったんだー」
咲「でも我慢してたんだよ?お姉ちゃんも寂しいだろうしって…」
咲「そ れ な の に お姉ちゃん新しい女を囲うなんて…許せない」
照「はっ!!咲!淡をどうした!!」
咲「でも…もしお姉ちゃんが私と一緒に帰らないなら」
咲「ど う な っ ち ゃ う ん だ ろ う ね ー」
照「ヒッ!お、お願い!咲!何でもするだから淡だけは…」
咲「うんうん…それでいいんだよ…お姉ちゃん。じゃあ付いてきて」
照「ここは…?」
咲「廃業したラブホテルだよ。龍門渕さんに買い取ってもらったんだ」
咲「だから誰も来ないよ」
照「私に何をしろと…」
咲「服を脱いで」
咲「お姉ちゃん…とっても綺麗だよ…」ペロ
照「くぅ…舐めないで…」
照(淡…)
咲「とっても美味しいよ…お姉ちゃん…でも」
咲「ドブネズミの味までする!!!!」ガンッ
照「ヒィ!」
咲「許せない許せない許せないお姉ちゃんを汚したドブネズミ!!」
照「さ、咲…落ち着いて…」
咲「はっ!…ごめんねお姉ちゃん…すこし落ち着かないとね」
咲「でもまずはこの臭いを落とさないと…来て」
照「さ、咲…シャワーなら一人でできるよ…」
咲「遠慮しないでお姉ちゃん!」
照「い、痛いよ…咲…もう少し優しく」
咲「駄目だよ!ばい菌は綺麗にしないと」ゴシゴシゴシ
照「いいい痛い…淡…助けて…」
咲 ブチッ
咲「ふふふふふふ…やっぱり駄目だね…私がアイツのこと忘れさせてあげないと」
咲「お姉ちゃん…服を脱いでベットに寝て!早く!!!」
照「ヒッ…わ、分かった…」
咲「ふふふ…あんなドブネズミすぐに忘れさせてあげる」
照(淡…)
咲「さあ…イクよ…」
照(淡…ホントにごめん…私迷惑ばかりかけて)
照「ホントにごめんなさい…淡…」ポロポロ
ドンッ!
???「そんなことありません!!!!!」
淡「先輩!!!」
照「…あわい…」
淡「先輩!今助けますよ!」
咲「ぉぉこここぉぉおおおおのおおおおドブネズミがぁぁああああ!!!」
咲「邪魔をするなぁぁああああ!!!」
淡「それはこっちのセリフよ!」
咲「もう許さない…これで真っ二つにしてあげる!!」
淡「くっ…鉈なんてどこに隠してたんですか…」
咲「死ネェェエエエ!!」ブンッ ゴフッ
淡「っ…マジに当てる気ですか!」
咲「死ね死ね死ね死ね」ブン
淡「ヤバいです…」ツルッ
淡「しまった!空き缶が…」
咲「これで終わりですよぉぉおおおお!!!」
咲「きゃっ!」ドガン
淡「先輩…体当たりで…」
照「淡!!今の内に逃げるよ!」
淡「は、はい!!」
咲「クッ…ゴホ…に、がさない…」
照「!!咲ぃぃいい!!上だぁぁああ!!」
咲「えっ…」ドシャ
淡「弾き飛ばされた鉈のせいで…大きな銅像が…」
咲(あーあ…ここで私死んじゃうのか…何でこんなことになったんだろうなー)
咲(まだ小学校ぐらいの時は仲が良かったのに…ふふ…私が悪いに決まってるよね)
咲(死んだらどうなるのかなーやっぱり天国や地獄があるのかなー)
咲(まあ…私の行く先なんて決まってるか)
咲(さよなら…大好きなお姉ちゃん)
どういう場所なんだwww
センパイ センパイ シッカリシテクダサイ
咲(お姉ちゃん…?)
淡「先輩!!先輩!!!照!!!しっかりして!!」ポロポロ
咲「お、お姉ちゃん…どうして…どうして…どうして私なんか庇ったの!!!」
照「さ…咲は…グフッ…私の妹…だから」
咲「そ、そんな…お姉ちゃん…」
照「あ、淡…も…いろいろ迷惑…掛けた…」
淡「そんなことないです!!今救急車を呼びました!!だから!!」
照「あ、ありがとう…じゃあ…少し…安心…」カクッ
淡「先輩?センパイ?センパイ!!!照!!」
咲「お姉ちゃぁぁあああん!!ごめんなさい…私のせいで…」
淡「結局私は咲さんを訴えませんでした…」
淡「先輩はそんなこと望んでなさそうだったから…」
淡「センパイ…」
淡「先輩はすぐに病院に搬送され緊急手術を受けました…」
淡「先生からは助かる見込みは10%ほどだといわれました」
淡「菫先輩や又野先輩たちもワンワン泣いていたなぁ…」
淡「私は今あるところへ向かう途中です」
淡「こんにちはー」
照「淡ープリン買ってきてくれたーー?」
淡「もちろんですよ」
淡「もちろんですよ!朝の4時から並んで手に入れたんですよ」
照「モグモグ…美味しい」
淡「って!聞いてますか!!」
照「モグモグ…聞いてる」
淡「食べながらね…」
照「淡も食べて」ヒョイッ
淡「//関節キスなんかじゃ誤魔化されませんからね!!」
淡「で、でも//アーン」
アーーーーオネエチャンズルイーーー
淡「ゲッ…」
咲「私にもアーンしてよ!」
淡「おほほ!!いいところでお邪魔虫がやってきましたわ」
咲「ふふふ…泥棒猫何かにお姉ちゃんは渡さないよ」
淡・咲『ぐぬぬぬぬぬぬぬ!!!!』
淡「何ですか?せn」チュッ
照「んんっ…ふう…今までのお礼」
淡「////ああああああせせせんぱぱぱぱいいいキキキキスススス!!」
照「お礼、あと淡のこと大好きだよ」
淡「」プシュゥゥウウウ////
咲「おおおおねえちゃんんんん!!!わ、わたしにもももも!!!」
照「駄目。淡だけ」
淡「わわわたしだけえええ////」
終わり
あわあわまじあわあわ
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
灼「不覚にもアラタwwwwwwwww」
レジェンド「ハッ。さっそくスレッドがいくつか立っているな!」
レジェンド「ん? このスレッドは……」
【名前欄変更要請スレ】
1 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 16:30:43.90 ID:ako/cute0
ネクストレジェンドとか恥ずいから変更して欲しい
恥ずかしくなくない?
むしろかっこいい
3 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:06:19.75 ID:ako/cute0
>>2
ないない。一昔前のセンス
4 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:25:39.19 ID:dra.LOVE0
代案です!
『以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!!』
5 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:47:00.68 ID:ako/cute0
>>4
部外者でもアクセスできるページで個人名出すのはどうよ
6 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:59:12.97 ID:SizMonkyO
おなかすいたー
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!!:2012/07/12(木) 18:06:20.13 ID:dra.LOVE0
>>5
わああー書き込みの消し方を教えて下さい!!!
あ、あれ。名前が変わった
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:18:50.85 ID:SGMRlane0
管理人(ウチの顧問)が設定いじったのかもね
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:19:11.32 ID:hotmot++0
くろちゃんがいっぱぁーい
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:41:33.84 ID:dra.LOVE0
よよよ。。。
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:55:48.16 ID:SizMonkyO
おなかすいたよー
玄「おっとこうしてる暇じゃなかった! 今日は宿題がたくさん出たんだ!」
玄「さっそく取り掛かろうかな」
玄「……」
玄「……」
玄「うわー! ぜんぜん分かんないー!」
玄「気晴らしにもう一度さっきの掲示板を見てみようかなぁ……」
【愚痴スレ】
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 19:14:06.58 ID:SGMRlane0
某1年がタメ口でいらつく
お勉強難しい宿題多いー
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 19:49:42.40 ID:ako/cute0
>>1
嫌なら嫌と面と向かって言ってもらえない?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:11:03.89 ID:SGMRlane0
>>3
うっせ。んなことしたら部の雰囲気壊れるだろ
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:22:15.14 ID:ako/cute0
>>4
そしらぬ顔して爆弾抱えてる方が良くないっての
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:31:15.15 ID:hotmot++0
ここあったかぁい(意味深)
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:44:37.67 ID:SizMonkyO
おなかすいた!
はー。マジタメ口いらつくわ。はー
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:55:47.92 ID:ako/cute0
中身空っぽなまま年だけ重ねちゃったような奴に限って
年齢を引き合いに出してくるんだよねー。それしかないから
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:59:49.98 ID:SGMRlane0
>>10
あ?
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 21:01:08.40 ID:SGMRlane0
安価間違えた
>>9
あ?
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 21:07:11.48 ID:ako/cute0
>>10-11
うーわー。恥ずかしレジェンドwwwwwwww
恥ずかしレジェンドって、ハルちゃんを馬鹿にしないで!
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 21:45:50.36 ID:ako/cute0
ハルちゃんって、おい……
ID:SGMRlane0の正体はやっぱりアイツかな
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 22:02:06.74 ID:dra.LOVE0
宿題分かんないよ~
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 22:19:24.15 ID:SizMonkyO
おなかすいたー!!
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 23:39:44.62 ID:dra.LOVE0
宿題終わったよ!
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 23:42:02.02 ID:hotmot++0
お疲れ様ぁー
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 00:00:20.43 ID:SizMonkyO
おなかすいた……
灼「……」
灼「とはいえ掲示板で愚痴るのは、いくらなんでも陰湿だったかな……」
灼「……」
灼「……」
灼「憧に謝りにいこう」
灼「……あれ?」
灼「憧、今日は学校休みなの……?」
灼「風邪?」
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:07:27.60 ID:SGMRlane0
ちなみに後輩のお見舞い。風邪ひいたらしい
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:14:45.01 ID:SizMonkyO
ラーメン
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:21:52.17 ID:hotmot++0
体調悪くても食べやすいゼリーとかどうかなぁ?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:32:02.40 ID:SGMRlane0
>>2
それはさすがにどうかな
>>3
なるほどなるほど
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:38:08.80 ID:dra.LOVE0
今日お休みだった憧ちゃんのお見舞い?
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:40:27.21 ID:dra.LOVE0
ごめんなさい憧ちゃん。名前を出してしまいました
憧「センス古い」
憧「でも……」
憧「仲直りできてよかったな……」
憧「まさか部で1番気まずいと思ってた人がお見舞いに来てくれるなんてね」
憧「ふふ……。なんだ、このゼリー食べてみれば意外と美味しいじゃん」
憧「忘れずにお礼のメール入れなくちゃ」
憧「……」
憧「ああー。また暇になったー」
憧「携帯で暇つぶしすっかなぁ」
憧「うお。なんだこの宥姉が立てた感満載のスレは」
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:06:48.69 ID:hotmot++0
こたつぽかぽか~
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:09:49.72 ID:AKO.AKO.O
夏だっちゅーに!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:17:59.96 ID:SGMRlane0
もぐらぽかぽか~
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:38:20.43 ID:AKO.AKO.O
ゲーセンか!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:47:29.64 ID:dra.LOVE0
あったまてかてか~
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:55:29.66 ID:AKO.AKO.O
ドラえもん!
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:17:52.18 ID:SizMonkyO
太陽の戦士ポカポカ~
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:23:58.33 ID:AKO.AKO.O
黒歴史!
憧「こうなったら自分でスレ立てしよ」
【たまには恋バナしようよ】
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:30:04.48 ID:AKO.AKO.O
みんな好きな人いる?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:38:12.66 ID:SizMonkyO
ラーメン
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:54:29.04 ID:SGMRlane0
いるよ
>>1はいるん?
>>2
ラーメンマンとでも結婚しとけ
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:02:37.24 ID:dra.LOVE0
おねえちゃーん!!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:04:43.38 ID:hotmot++0
>>4
くろちゃーん?
この板行きてー
>>3
うん。ずっと片思いだけどね
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:10:14.08 ID:dra.LOVE0
>>5
そうだよお姉ちゃーん!!
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:11:34.54 ID:hotmot++0
>>7
くろちゃーん!
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:12:56.02 ID:SGMRlane0
>>6
うわー。シンパシー
俺の方も約10年ずっと片思い
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:15:15.47 ID:AKO.AKO.O
>>9
一緒にがんばろ!
相手は同学年?
好きな人けっこう年上だよ。そっちは?
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:26:48.95 ID:AKO.AKO.O
同い年の幼馴染
13 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:31:01.13 ID:SGMRlane0
そっか……。じゃ、お互い違うか
いっそ俺の好きな相手がお前で、お前の好きな相手が俺で、
晴れて両想い発覚だったらよかったのにな
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:40:26.49 ID:AKO.AKO.O
あはは。それいいねー
でもあたしの好きな奴はアホだかんなー
この掲示板にたどり着けてんのかも謎だわ
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:44:20.25 ID:SizMonkyO
おなかすいたー
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:49:33.44 ID:dra.LOVE0
ふぅーむ。なるほどなるほどなるほどー
これはなかなかになかなかのドキドキだねー
電子の海で迷子ですよー
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:59:59.81 ID:kasumin/0
>>17
はいはい。帰るわよ
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:02:24.16 ID:loriMIKO0
嫌ですー。私も恋バナとやらをしてみたいんですー
やーいやーい、年増おっぱーいおばーけー♪
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:03:53.57 ID:kasumin/0
>>19
あらそう。そういうこと言っちゃうの
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:05:44.29 ID:loriMIKO0
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:07:48.36 ID:AKO.AKO.O
>>17-21
なんだろうコレ?
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:23:28.93 ID:.NIWAKA.0
阿知賀女子しねしねしねしねしねいsね!!!!!!1
首吊って死ねニカワ喉につまらせて死ねマグレ上がりの雑魚チーム!!!!!”!
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:26:17.62 ID:dra.LOVE0
死んだら天国のお母さんに会えるのかなぁ
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:31:59.21 ID:.NIWAKA.0
えっ?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:32:39.78 ID:dra.LOVE0
お母さん・・・
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:34:23.40 ID:.NIWAKA.0
あの、本当に死んじゃ駄目です。
死んだらあなたの周りの人が悲しみます。
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:44:50.79 ID:AKO.AKO.O
あんたが死ねって言ったんじゃん……
お母さん・・・うえぇぇん・・・
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:49:46.59 ID:.NIWAKA.0
酷いことを言ってごめんなさい。
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:54:10.93 ID:SGMRlane0
謝れ! もっと謝れ!
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:02:30.21 ID:.NIWAKA.0
本当に申し訳ございませんでした。
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:11:14.85 ID:AKO.AKO.O
口だけでならなんとだって言える
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:13:30.06 ID:SGMRlane0
>>11
うんうん。本当に反省しているのか怪しいところ
心から反省しています。
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:19:04.55 ID:hotmot++0
>>1
あったかくない書き込み……
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:24:30.93 ID:SizMonkyO
おなかすいたー!
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:25:03.39 ID:SGMRlane0
>>13
反省の証としてID付きでおっぱいうp
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:27:52.08 ID:AKO.AKO.O
>>16
妥当な落とし所か
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:36:36.72 ID:.NIWAKA.0
え? え!?
O・P・P・A・I! O・P・P・A・I!
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:44:26.43 ID:RyuuHanaO
あ、そーれ! うp! うp!
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:45:10.05 ID:telltell0
うp! うp!
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:48:00.77 ID:HRMR+NDK0
うp! うp!
23 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:50:15.98 ID:AKO.AKO.O
学校掲示板なのに急に人増えた?
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:53:11.77 ID:toumeiMM0
おっぱいの吸引力は偉大なんすよ
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:56:29.02 ID:dra.LOVE0
やめるです僕たち!
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:58:34.09 ID:dra.LOVE0
私はもう大丈夫だから、>>1さんも元気だしてね
実は私は県大会で阿知賀麻雀部に敗退した校の者です。
むしゃくしゃした気持ちを紛らわすため、
偶然たどりついたこの掲示板に、乱暴なトピを立ててしまいました。
とても酷いことをしてしまったと反省しています。
本当にごめんなさい。
でもおっぱいは恥ずかしいので許してください。ごめんなさい。
あと、ID:dra.LOVE0さん。
こんな私をかばってくださってありがとうございました。
願わくばいつの日か、あなたと麻雀がしてみたいです。
28 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:07:59.30 ID:SGMRlane0
意訳:おっぱいうpなんかしねーよバーカ
29 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:10:41.90 ID:AKO.AKO.O
台無しwwwwwwww
まあ、反省してるみたいだしいいんじゃない
トピとかいう謎の語句はどうかと思うけど
そして、あたしも悪乗りが過ぎました
こちらこそごめんなさい
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:15:05.23 ID:SGMRlane0
そうだね。俺も、すまんかった
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:24:55.95 ID:AKO.AKO.O
可愛くね?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:27:42.61 ID:dra.LOVE0
元気いっぱいだよね~
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:33:32.32 ID:AKO.AKO.O
ジャージちゅっちゅー
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:35:22.03 ID:hotmot++0
ジャージだけで寒くないのかなぁ?
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:37:33.20 ID:AKO.AKO.O
寒くてもあたしが温める!
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:40:16.81 ID:SGMRlane0
>>5
きめぇwwwwwwwwwww
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:46:05.50 ID:AKO.AKO.O
キモくて結構! 所詮は匿名!
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/14(土) 00:01:35.94 ID:SizMonkyO
うちの学校にいつもジャージ着てる人なんかいたかなー?
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:25:31.72 ID:SizMonkyO
前からなんとなく皆とデザインが違うなー、とか不思議に思ってたんだけどさ
不安になってよくよく見たら、私の制服これジャージそのものじゃん!!!
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:29:55.05 ID:ako/cute0
ちょい待ち
まさかあんた、制服着てるつもりでジャージ着てたの?
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:30:49.82 ID:dra.LOVE0
あ。私もたまに間違えるよー
それで出かける前にお姉ちゃんに言われて気が付いたり!
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:40:42.57 ID:LEGEtumo0
これがゆとりか
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:51:36.33 ID:SizMonkyO
私の本物の制服はどこいったんだろう
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:53:47.48 ID:ako/cute0
>>5
ま、まあ、ジャージも似合ってるしそれでいいんじゃない?
余計な詮索なんかいらないって!
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:03:05.74 ID:SizMonkyO
でもなー
あ。そういえば制服の裏側のタグに、マジックで名前書いておいたっけ
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:17:42.11 ID:ako/cute0
へえー
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:24:18.62 ID:ako/cute0
って、シズ
今確認してみたら、あんた自分の名前の漢字間違ってるよー?
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:25:37.90 ID:SGMRlane0
は? 横からだけど、なんでお前がそんなことが分かるんだよ?
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:27:07.31 ID:ako/cute0
あ
13 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:27:58.02 ID:SizMonkyO
へ?
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:28:23.39 ID:ako/cute0
あんぎゃあああああああああああああああああああ
半分寝ぼけてて失言したああああああああああああああああああああああああ
≫10が私の制服持ってるの?
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:34:21.22 ID:SGMRlane0
制服盗むとかありえねー
時代はネクタイ
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:37:41.51 ID:ako/cute0
だ、だって、シズの可愛い匂いが染み付いてたからつい魔が差して、ごにょごにょごにょ
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:39:43.54 ID:SizMonkyO
えー。何それ変態っぽ
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:40:29.19 ID:ako/cute0
待ってシズ! 誤解なの!
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:41:40.36 ID:SGMRlane0
いや誤解も何も変態は事実でしょ
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:42:17.90 ID:ako/cute0
ぐぬぬぬぬ
制服返してね!?
23 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:46:56.45 ID:ako/cute0
はい……
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:49:13.69 ID:SizMonkyO
今からうちにこれる、憧?
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:50:39.05 ID:ako/cute0
あああああ、憧ちゃうわ!
な、なんでバレてんの!?
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:54:10.50 ID:SizMonkyO
幼馴染の勘
27 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:54:32.82 ID:ako/cute0
ドキッ。きゅんきゅん
制服持ってったことがバレたのに
キュンキュンとかキモいこと言ってる場合じゃないだろハゲ
29 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:58:21.51 ID:ako/cute0
うぐぐぐぐぐ
あーもー、どうせ嫌われんなら、やけっぱちよー
シズ好き好き好き好き好きー!!!!!!
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:03:51.93 ID:SizMonkyO
?? ありがとう
憧のこと嫌いになんてなってないよ?
31 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:04:46.70 ID:ako/cute0
え。ちょ。じゃ、早まった?
32 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:05:27.27 ID:ako/cute0
や、やだちょっと。やばい。本気で恥ずかしい
33 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:07:46.55 ID:ako/cute0
泣けてきた、もー
これは流石に見てらんない乱れぶり……
35 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:10:02.63 ID:SizMonkyO
というかさ、私も憧のこと好きだよ
36 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:11:20.89 ID:ako/cute0
え。ほ、ほんと……?
37 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:15:47.27 ID:SizMonkyO
うん
38 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:16:30.30 ID:ako/cute0
こんなにキモいこと書き込んだのに……?
39 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:27:27.10 ID:SizMonkyO
そりゃもう。だって私達親友じゃん
40 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:28:01.59 ID:ako/cute0
あー。好きってそういう
あはは……、だよね
41 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:36:45.20 ID:SizMonkyO
んー??
なんでもない
それよりシズ、今から家に行ってもいいの?
43 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:45:27.80 ID:SizMonkyO
おう! じゃないと明日の学校に制服間に合わないもん!
44 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:46:02.29 ID:ako/cute0
ごめん、そうだったね
あと、よかったら午後は一緒にあっそびましょー
45 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:50:24.61 ID:SGMRlane0
あそこから綺麗にまとまるとは
46 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:50:26.64 ID:SizMonkyO
オッケー! んじゃ、待ってるから!
47 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:54:52.00 ID:dra.LOVE0
たんたんたぬきの大合唱ー
48 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 13:01:27.50 ID:dra.LOVE0
ごめんなさい! 書くところを間違えました!
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:03:39.68 ID:dra.LOVE0
今日はみんなのお遊戯会~
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:11:54.89 ID:dra.LOVE0
森のみんなのお遊戯会~
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:17:25.31 ID:dra.LOVE0
トラさん、ウサギさん、たぬきさん~
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:28:21.10 ID:dra.LOVE0
みんな集まれ! わいわいわい!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:29:30.23 ID:dra.LOVE0
がおがおトラさんの大舞台ー
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:40:26.01 ID:dra.LOVE0
ぴょんぴょんウサギの大芸術ー
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:59:45.29 ID:dra.LOVE0
みんなそろって楽しいな~
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 13:04:05.58 ID:dra.LOVE0
>>6と>>7の間に「たんたんたぬきの大合唱ー」を入れてください
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 13:11:01.36 ID:hotmot++0
あったかぁーい歌詞だね
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:19:46.00 ID:AKO.AKO.O
今、意中の相手と2人でらぶらぶ……、じゃなかった、ぶらぶらしてる
なんとか自然な流れで手を繋ぎたい
でも今日は意識しちゃってるからか、妙に気恥ずかしくて
どうすればいい?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:20:29.62 ID:SGMRlane0
リア充死ねやぁあああ!!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:23:08.17 ID:dra.LOVE0
「手を繋ごう?」って言うとか!
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:24:04.98 ID:SGMRlane0
>>3
ストレートすぎて不覚にもアラタwwwwww
でも変に策を弄するより、それぐらいがちょうどいいのかもな
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:26:57.99 ID:AKO.AKO.O
コンマ00なら>>3実行
>>5
惜しい
つーかコンマ00のみ指定とか、お前やる気ないだろwwww
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:36:51.76 ID:AKO.AKO.O
>>6
だって緊張してー
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:37:42.48 ID:SGMRlane0
一応爪の先ほどは応援してんだからちったぁ頑張れよ
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:40:18.99 ID:hotmot++0
手をつなぐとあったかいよね
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:41:11.74 ID:dra.LOVE0
お姉ちゃんのおもちぽよよんよんよん!
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:45:42.17 ID:toumeiMM0
>>1と相手の性別を教えて下さいっす
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:49:24.77 ID:AKO.AKO.O
>>11
両方♀
13 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:50:43.02 ID:toumeiMM0
それなら全力で応援するっす
私も、元阿知賀民として応援します
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:53:09.39 ID:telltell0
私も協力しよう
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:53:13.44 ID:AKO.AKO.O
みんな……
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:56:33.73 ID:SGMRlane0
だからテメェらはどこから湧いてくるんだ!?
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:58:22.42 ID:dra.LOVE0
ちなみに今>>1さんはどこにいるの?
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:02:10.09 ID:AKO.AKO.O
えっと……、山
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:04:53.71 ID:SGMRlane0
山デート!?
なるほど。野外の開放感を利用するという手ですね
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:06:01.67 ID:toumeiMM0
変態っす! 変態っす!
23 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:06:34.13 ID:telltell0
いわゆる青姦
いや、ヤマカンか
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:08:24.84 ID:KusoTibi0
>>21-23
うるさいそこ!
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:11:53.24 ID:SGMRlane0
だから何故学校の部活掲示板にここまで人数が?
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:13:03.38 ID:LEGEtumo0
ごめ。私的なホームページと間違えて
ここを某検索エンジンに登録してたみたいで、たぶんそれが原因
27 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:14:30.77 ID:SGMRlane0
うおい!! 後でその私的なページ教えてよ!
そろそろ接吻でもしている頃でしょうか
29 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:20:27.58 ID:telltell0
>>28
いいないいなそれ!
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:21:49.89 ID:toumeiMM0
私も先輩とそういうことしてみたいっすー
31 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:23:50.91 ID:KusoTibi0
>>28-30
うるさいそこ!
32 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:24:58.01 ID:AKO.AKO.O
キスとかまだ早いよ……
でも素直に「手つなごう」って提案したら、ちゃんとつないでくれた
嬉しい。ありがとね、>>3
33 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:26:30.47 ID:telltell0
ならば次は素直に「セックスしよっ♪」て言ってみよう
何事も徐々に段階を踏みパワーアップさせていくのが上手くいく秘訣
♪←これに本物の気持ち悪さを感じる
35 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:28:22.20 ID:HRMR+NDK0
品がありません
36 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:29:03.79 ID:toumeiMM0
発想は悪くないっすけど、もっとオブラードに包むべきっす
37 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:31:53.50 ID:telltell0
みんながいじめるよー……
38 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:34:41.17 ID:LEGEtumo0
若いっていいねー
39 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:35:46.24 ID:SGMRlane0
まだ大丈夫だよ
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:43:29.86 ID:dra.LOVE0
リスさん!
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:53:20.57 ID:SGMRlane0
終了
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:56:37.81 ID:hotmot++0
再開
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:04:15.35 ID:dra.LOVE0
リップクリーム!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:08:37.67 ID:hotmot++0
無料サンプル
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:16:16.22 ID:dra.LOVE0
るんるんるん!
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:18:27.39 ID:SGMRlane0
終了
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:22:28.41 ID:dra.LOVE0
るんるんるんってなんだっけ?
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:28:30.44 ID:SGMRlane0
知るかボケクソカス!!
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:28:19.13 ID:LEGEtumo0
ノリでつくってはみたもののさ
実際どうよ?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:32:44.49 ID:dra.LOVE0
楽しいよ!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:43:40.27 ID:LEGEtumo0
じゃ、残すか?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:46:59.55 ID:SGMRlane0
うーん
この掲示板があったおかげでよかったこと思えることも、あるっちゃあるけど
あと1週間もしたらみんな飽きて閑散としそうな気も……
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:53:34.04 ID:LEGEtumo0
その光景が容易に想像できるのが悲しいな
まるで、そう
さんざん担ぎあげられた挙句、急に手のひらを返されたあの時のような
あったかぁーいまま終わりにするのが、
もしかしたら1番なのかもしれませんね
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:05:39.98 ID:ako/cute0
うおー。帰宅したと思ったら、こんなスレが
残念だけど、実際のところ>>4の言うとおりなのかもね
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:06:48.10 ID:LEGEtumo0
よし! そんじゃ00時になったらこの掲示板を閉鎖する!
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:10:07.38 ID:SGMRlane0
また急だねー
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:10:11.43 ID:LEGEtumo0
一度決めたらパパっと動きたいから
閉鎖までの最後の時間は自由に使ってね
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:12:23.61 ID:ako/cute0
おっしゃー。暴れるぞ―
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:16:46.94 ID:ako/cute0
どうせもうじきなくなる掲示板だし、本音であれこれ
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:17:41.71 ID:SizMonkyO
お腹すいたー!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:18:29.38 ID:ako/cute0
>>2
あんたは全くもう
今度手料理つくるから食べてくれるかな?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:20:16.04 ID:dra.LOVE0
ドラゴンロードってかっこいい呼び名だから実は気に入ってるんだよ
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:23:05.74 ID:hotmot++0
くろちゃんの身体が1番あったかぁーい
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:25:53.41 ID:SGMRlane0
↑さりげなく爆弾発言じゃね
本音告白! 私は阿知賀麻雀部のみんなが大好きです!
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:30:13.54 ID:SizMonkyO
私も!
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:31:22.67 ID:ako/cute0
皆は好き。シズは大好き
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:33:18.46 ID:LEGEtumo0
私だってお前たちと出会えたことは幸運だったと思っているよ
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:33:22.53 ID:hotmot++0
私も大好きだよー
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:34:52.95 ID:SGMRlane0
俺……、じゃなくて、私も……、皆のこと好きだよ
……
ああー。やば!
明日どんな顔して部室に出ればいいの!
こういう発言ガラじゃないガラじゃない! 恥ずかしい!
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:37:42.66 ID:ako/cute0
おんやぁー。随分ウブな子が紛れているようで
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:39:03.96 ID:SGMRlane0
うっさいうっさい!
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:41:42.51 ID:SizMonkyO
おなかすいたー!
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:42:17.73 ID:ako/cute0
>>16
シズったらどうしようもないんだから
この掲示板、いざなくなるとなると寂しいね
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:44:52.51 ID:LEGEtumo0
寂しがられる内が華さ
そう。本当にな
あれは思い返すこと何年前だったか、私は――
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:45:57.59 ID:SGMRlane0
憧とも仲良くなりたい
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:46:15.19 ID:ako/cute0
え?
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:46:55.34 ID:SGMRlane0
わあああ違うそうじゃない違う私はそうじゃなくて!!!
エンターキー押すつもりじゃなかったのにー!
あれだよあれだよ!
色々あったけど、だからこそあああああああああああ
あはは。案外可愛い人なんだね
少し前までは、何かと誤解してたかも
これからもよろしくお願いします!
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:50:13.44 ID:SGMRlane0
うん……。こちらこそよろしくね、憧
お見舞いの時にも言ったけど、初日の愚痴スレのことは本当にごめんなさい
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:51:31.70 ID:SizMonkyO
ひゅーひゅー。ラブラブー
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:52:15.31 ID:ako/cute0
ち、ちがっ! あたしの本命は別にいて!
27 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:52:15.46 ID:SGMRlane0
ち、ちがっ! 私の本命は別にいて!
28 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:53:47.92 ID:dra.LOVE0
2人は本当に仲良しだねー
ラスト5分の衝撃発言! 実は私はくろちゃんのお姉ちゃんです!
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:54:56.90 ID:ako/cute0
知ってた
31 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:54:59.59 ID:SGMRlane0
知ってた
32 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:55:04.66 ID:SizMonkyO
あ、やっぱり!
33 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:55:11.02 ID:LEGEtumo0
だと思った
34 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:55:11.22 ID:dra.LOVE0
そうだったのー!?
私だよお姉ちゃん! 玄だよー!
しかし夏だねー
36 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:56:29.61 ID:SGMRlane0
終わり間際にする書き込みがそれ!?
37 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:56:40.33 ID:dra.LOVE0
大会が終わったら、みんなで花火をしようよ!
38 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:09.48 ID:hotmot++0
くろちゃんに、さんせーい!
39 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:23.10 ID:ako/cute0
みんなで浴衣着よ、浴衣
ハルエもだよー
40 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:36.86 ID:SizMonkyO
スイカ割りもしよう!
41 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:44.50 ID:SGMRlane0
もはや匿名掲示板の体をなしていないような
あ、納涼・ボーリング大会も
42 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:58:09.14 ID:LEGEtumo0
引率は任せておけ!
43 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:58:20.57 ID:ako/cute0
>>41
ネーミングセンスがふっるーい
こりゃ、あたしが企画協力してあげなきゃだね
いよいよ終わっちゃうね……
45 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:58:49.38 ID:ako/cute0
うあー、なんだかんだ楽しかったー
46 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:00.82 ID:SGMRlane0
楽しかったね
47 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:13.32 ID:SizMonkyO
おなかすいたー
48 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:32.04 ID:dra.LOVE0
また明日、部室でもみんなでお話しようね
49 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:43.50 ID:hotmot++0
うん!
50 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:44.57 ID:LEGEtumo0
よし。そろそろ消すぞー!
>>47
あたしをお食べ、シズ
……なんちて
どうせ00時まであと一瞬だから、誰にもこの書き込みは見られないっしょ
ということでひそかに告白の練習
シズ、大好きー! ラブー! フォーエバー・ウィズ・ミー!
うひゃー
52 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:00:18.70 ID:LEGEtumo0
あれ。管理パスワードなんだっけ
53 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:00:25.47 ID:ako/cute0
ちょおおおおおおおおおおおおおおお!!!?
これはひどい
55 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:00:55.64 ID:dra.LOVE0
フォーエバー・ウィズ・ミーって何語かな?
56 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:17.74 ID:hotmot++0
>>56
英語で、ずっと一緒に、って意味だよ
57 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:21.28 ID:SizMonkyO
なんかよく分かんないけど
憧! フォーエバー・イズ・ミー!
58 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:42.09 ID:SGMRlane0
お前が永遠かよwwwwwww
59 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:46.65 ID:ako/cute0
もう駄目。シズにきゅんきゅんし過ぎて死にそう
60 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:02:00.19 ID:SGMRlane0
憧もたくましくなったよね
あ。思い出した
パスは小鍛治プロの年齢だった
62 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:02:44.12 ID:ako/cute0
ってことは38かな
63 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:02:59.79 ID:SGMRlane0
38だね
64 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:03:27.51 ID:dra.LOVE0
38
65 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:03:57.28 ID:SizMonkyO
3838
66 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:04:26.03 ID:hotmot++0
38ー
67 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:04:37.35 ID:LEGEtumo0
それじゃ、みんな。また明日部活で
「やほー! 花火花火ー!」
「こーら、シズ。はしゃぐと火傷する」
火薬の匂いがする闇の中で、火花に照らされてひらりひらり揺れるシズの青い浴衣
あたしは、自分で花火をすることも忘れて、ただただ彼女の姿に見とれていた
「憧は花より色香?」
からかうように声をかけられ、振り向くとそこには案の定、灼
表情まではよく見えないが、なんとなく空気で、
彼女が意地悪そうに笑っているのが分かってしまう
「そういう灼だって、ハルエに目がいってるようですけどー」
「ぐぬぬ」
「おーい、憧ちゃーん、灼ちゃーん!」
あたし達の睨み合いを遮ったのは、玄のそんな声
「吹き上げやるよー! ドラゴン花火!」
「だってさ、灼。近くへ見に行こう」
「うん。そうだね」
「って、同時に3つも点火するわけ!?」
つっこみの声虚しく、地面に設置された吹き上げ花火達が並んで火を噴く
ああ、勿体無いことを
「あったかぁーい……」
「宥。それ正しい花火の楽しみ方じゃないと思うぞ」
「まあ楽しみ方は人それぞれってことでいいんじゃないかな、ハルちゃん」
灼はそう言って、意味ありげに私の肩をポンと叩くと、ハルエの方へと小走りしていった
「楽しみ方は人それぞれ、ねえ」
「だったらあたしは、あたしなりの楽しみ方をしますか」
「そうだなー、憧」
さっきまで手持ち花火両手に暴れていたシズも、さすがに吹き上げ花火ばかりは大人しく眺めていた
あたしはシズの横に位置どると、
小さく深呼吸し、そして自分の片手をそっと彼女の手へと伸ばす
「夏ですなー」
「ですなー」
繋いだ手が汗ばんでやいないだろうか、などと、妙な不安も湧いてくるものの
そういった不安を差し引いてもシズと手をつないでいると、気持ちが落ち着いた
「……あれ、憧?」
シズが訝しげな声で首を傾げる
「今、私の首に何かした?」
「うお! 絶対なんかしたな! 柔らかい物が当たったような気がしたもん!」
“キスっていうんだよ、それ”
そんな言葉を赤面とともに飲み込みつつ
花火の残光を瞼に焼き付けながら、あたしの夏は、過ぎていく
おわり
とりあえずこのドラゴンロードは俺が保護していきますね
また書いてくれよな!
>>1000なら掲示板復活
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
【咲-saki-】久「安価で私がタラシじゃないことを証明するわ」
久「そんなにモテないわよ」
久「とりあえず>>5あたりの子にアプローチしてみようかしら」
久「そういえば大会の時にアドレス渡されたわね…」
久「メールでもしてみましょう」
文面>>12
久「なぜゴリラ?ま、送信」
・・・・・・
久「返事北」
愛宕洋榎
いきなりなんやあんたは
失礼なやつやなー
なんか用事か?
久「メールでも関西弁なんだ」
久「んー…>>17」
久「え…まじで行くの?」
・・・・・・
prrrrr
久「え?電話!?」
久「もしもし?」
洋榎『それほんまか!?』
久「え、まあ、そうね。それで、どう?」
洋榎『まー別に行ったらんことはないけどな!』
洋榎『それで?いつ来るんや?』
久「んー今週末とかどう?」
洋榎『今週末!?えーっと…髪切って服買って…ハッ!な、なんでもないで!』
久「?」
久「それでどうなの?ダメ?」
洋榎『まーええやろ!』
久「大阪とか遠すぎるわ…」
久「洋榎さんは…」キョロキョロ
洋榎「おーい!!竹井ー」
久「あら、お久しぶりね!」
洋榎「そういえばそうやな」
久「今日はわざわざありがとうね」
洋榎「かまわんよ。地元やし。それよりどういうとこ行きたいんや?」
久「そうね…>>25とか」
洋榎「おー、知っとるなあ」
久「ミナミの帝王観てね」
洋榎「あんなもん映画の話や。まじめに生きとったら一生縁ないで」
久「そうなの?残念」
洋榎「じゃあサラ金で金でも借りるか?」
久「やめておきましょう」
洋榎「まあミナミ行くか」
久「ええ」
洋榎「今梅田やから御堂筋線でいくで」
久「ついていくわ」
洋榎「ふふふ…ここが欲望の渦巻く街やでえ」
久「グリコは?」
洋榎「ほんま東京もんはこれやから…」
久「東京じゃないけど…」
洋榎「まーええわ。とりあえずそっち方面いこか」
久「ええ」スタスタ
久「わーすごいわね。お店がいっぱい…」
洋榎「ふふ。恐れ入ったか」
久「それにしてもすごい人ね」
洋榎「暇人の集合場所やからな」
洋榎「ほれ、あれがグリコや」
久「おー…」
久「ほいっ」ポーズ
洋榎「なにしてるんや?」
久「洋榎さんも早く」
洋榎「まあええか」シャキーン
久「あ、写真お願いしまーす」
洋榎「そないなやつに…」ハァ
チャラ男「うぃーすwwwハイポーズwwwwお、バッチリやん!鬼カワwwww」
久「ありがとうございまーす。次行きましょ洋榎さん」
チャラ男「お姉さん観光?」
久「え?まあ…」
チャラ男「マジで?じゃあ俺難波案内したるで!!」
久「いえ…けっこうです」
洋榎「あ?」
チャラ男「なんや怖いなあ…」
洋榎「写真おーきに!ほないこか竹井」
チャラ男「えー?ちょっと遊んでこーぜー?」
洋榎「はあ…あんたしつこいで」
チャラ男「ええやんええやん」グイ
洋榎「ちょ!なにすんねん!」
久「ちょっとあなたそこまでよ」
チャラ男「え?」
久「いい加減にしなさいね?これ以上は怒るわよ?」ニッコォ
チャラ男「ひぃ…す、すんまへん…ほなさいなら!」スタコラサッサ
洋榎「ほえー…あんたやるなあ」
久「あなたに触れてきたからついカッとなっちゃったわ」
洋榎「あ///そか///」
洋榎「あ…手…」
久「あ、ごめんなさい。嫌だった?」
洋榎「べ、別に///」
久「この後はどこに連れて行ってくれるの?」
洋榎「お腹すいてるか?」
久「んー…洋榎さんに任せるわ」
洋榎「ほな>>42でもいこか」
久「村があるの?」
洋榎「まあお好み焼き屋さんや」
洋榎「めっちゃうまいで!道頓堀にあんねん」
久「それは楽しみね」
お好み焼き屋
洋榎「これがほんもんのお好み焼きやで」
久「へー」
久「いただきます」
洋榎「うまいか?」
久「まだ食べてないわよ」
洋榎「せやろ」フフン
久「なんで洋榎が偉そうなのよ」クス
洋榎「ひろっ///呼び捨てか自分///」
久「ん?」
洋榎「何でもないわ///」
久「あら、洋榎も名前で呼んでくれていいのよ?」
洋榎「ま、まあどうしてもっていうんならええけど?」
久「くす…じゃあお願いします」
洋榎「しゃあないなー……久」ボソ
久「はい」
洋榎「な、なんや照れるわ!」
洋榎「ほら!くうで!冷めてまう」
久「もう食べれないわ…」
洋榎「とりあえず>>83で休憩しよか」
久「いいけど、こんなところに公園あるの?」
洋榎「ちょっと歩いたところに三角公園っていう公園があるで」
久「へえ」
洋榎「アメ村ってところなんやけど夜はあんま行かんほうがええで。怖いお兄ちゃんいっぱいやからな」(マジで)
久「洋榎がいるから平気よ」キュ
洋榎「調子ええやつめ」
公園
久「へー、ほんとに三角形なんだ」
洋榎「いやいまいちやろ」
洋榎「ななななにしてんねん///」←膝枕
久「いーでしょー別に。減るもんじゃなしー」スリスリ
洋榎「ふふふふざけるなアホ!!順序いうもんが…やなくて!こんなところで恥ずかしいやろ!」
久「まーまー」サワ
洋榎「ふあ…」
久「すべすべで気持ちいいー」スリスリ
洋榎「久…」
久「んー?」
洋榎「ええ加減にせえーーー!!」
久「うわ!いきなりなによ…」
洋榎「は、恥ずかしいやろ…」
洋榎「もう知らんわ」
久「もう…」
久「>>97するから許して?」
これは許されない
久「目、閉じて?」
洋榎「ふぇ!?」
久「すぐ終わるから、ね?」
洋榎「は、はい」ギュ
久「…」
洋榎「…」
久「えいやー!!」ビシッ
洋榎「あいたっ!!」
洋榎「なにすんねん久!!」
久「何って…空中元彌チョップだけど」
洋榎「おおおお乙女の純情を…」
洋榎「絶対に許さへんからな!!!!」
久「これは本気でへそを曲げたかしら?」
久(>>110ね)
洋榎「はいはい。もーええて」
久「つい…あんなことを…」
洋榎「アホ…アホぉ…ぐすっ…」ポロポロ
久「洋榎…泣かないで?」
洋榎「うぅ…うち一人盛り上がって…アホみたいや…」
久「洋榎…顔をあげて?」
洋榎「ふぇ…?」スッ
チュッ
洋榎「…え?」
久「ファーストキスよ。これで許してくれる?」
洋榎「あ…あ…」パクパク
洋榎「う、ウチかて初めてや!!」
久「あら、うれしい」
久「ふふ…」ナデナデ
洋榎「ひーさっ」
久「ふふ、なあに?」
洋榎「呼んだだけや!」
久「そう…」
久「あ、もう帰らないと…」
洋榎「ええ!?もっとええやろー?」
久「ごめんなさい…また会いましょう?」
洋榎「当たり前や!!だって…その…」
洋榎「…両想いやし」ボソッ
久「何か言った?」
洋榎「何でもないわ!」
久「そう?じゃあまたね」
洋榎「うん…待ってる」
久「ほらね」
久「どこがタラシなんだか」
久「まあ洋榎はさっぱりした性格だからこんなものと言えばこんなものね」
久「さわやかな別れだったわね」キリッ
久「さらに身の潔白を証明するために次は誰にしようかしら」
>>137
久「確かもらった黒糖に連絡先が…あった」
久「よし…」ピッ
prrrrr
春「…はい」
久「お久しぶりね。清澄の竹井です」
春「…うん」
久「いきなりだけど>>150」
春「え?」
久「滝見さんに会いたくて」
春「い、いきなり言われても…困る」
久「なんとかならない?」
春「長野は遠い」
久「会いに行くわ」
春「そんなの悪いし」
久「だめ?」
春「ダメってことはない」
春「でも、なぜ?」
久「それは>>157だから」
もアリ
春「本当?」
久「ええ、とても気に入ってるわ」
春「なかなかお目が高い」
久「それはどーも♪」
春「それでいつくるの?」
久「そうね…次の日曜日に行かせてもらってもいいかしら?」
春「かまわない」
久「ふふ…すごく楽しみよ」
春「私も楽しみ」
久「そうなんだ、それは良かった」
春「うん」
久「じゃあまた日曜日にね」
久「あら久しぶりじゃない滝見さん」
春「大会以来」
久「そうね」
久「へー…私服もかわいいのね」
春「べ、別にそんなことない」テレ
久「そんなことないわよ。よく似合ってる」
春「そ、そう?」
久「うんうん。あ、ちょっと背中に虫が止まってるわよ」
春「え?」
久「じっとしててね」ペリッ
春「とれた?」
久(ふふふ…値札ついてるわよ)クシャ
久「もう大丈夫」
久「あ、待ってその前に」
久「おみやげがあるの」
春「お土産?」
久「はいこれ」
春「あ」パァ
久「長野で買ったかりんとう。有名らしいわよ」
春「ありがとう」
久「いえいえ」
春「ちょっと食べてもいい?」
久「どうぞ」
久「どうかしら?」
春「…」ポリポリ
久「…」
春「おいしい…」
久「そう?」
春「ほどよい甘さがちょうどいい」
久「気に入ってもらえてよかった」
春「お礼に今度は私がかりんとうをプレゼントする。ついてきて」
久「ありがと」
春「これ10個ください」
おばちゃん「いつもありがとうねえ春ちゃん。一つおまけしといたよ」
春「いつもありがとうございます」ニコ
久「大会の時も思ったけど滝見さんって笑うとすごいかわいいのね」
春「かわ///」
春「こほん…そんなことはない」
久「照れない照れない」
春「照れてない」
久「照れてるところもかわいいわね」
春「いいから外いこう」
春「どうぞ」
久「ありがと…いただきます」
久「もぐ…」ポリポリ
春「…」
久「んー…やっぱり風味がいいわね」
春「うん」ニコ
久「滝見さんも食べて食べて。はいあーん」
春「う…///」
春「あ、あーん…」
久「うっそー!ぱく」
春「~~!!」ポカポカ
久「あはは!ごめんなさいって。はい」
春「もぐもぐ…」
春「ほ…」ニッコリ
春「そう?」
久「私たち相性いいのかも」
春「そ、そう///」
久「もっとあなたと仲良くなりたいわ」
久「そうだ!>>227でもしない?」
春「長野から呼ぶの?」
久「ううん…」
春「それに今日は麻雀とかいい」
久「それもそうか」
久「なら>>237で」
春「え?」
春「それってどういう意味?」
久「ごろごろしながらいちゃいちゃしたい」
春「?」
久「つまり…」
久「ごろごろしながらいちゃいちゃしたい」
春「?」
久「ええい!とにかくごろごろできるところってある?」
春「うちに来る?」
久「お願いできる?」
春「…」コク
春「どうぞ」
久「ほえー立派なおうちねえ」
春「そうかな」
久「うんうん」
春「寝室に案内する」
久「ほいほい」
ーーーーー
春「ここ。好きに使っていい」
久「じゃあ失礼して」ポフ
春「じゃあ私はこっちの部屋にいるから起きたら呼んで」
久「え?」
春「?」
久「春もおいでよ」
春「!!??」
春「いちゃいちゃって?」
久「んー」
久「具体的には>>247したり>>249したりかな」
春「ポッキーゲームって?」
久「実際にやってみましょう」
春「ん」
久「とりあえずかりんとう一つもらえるかしら?」
春「はい」
久「ありがと。じゃあ横に寝転んでくれる?」
春「え///」
久「だって私は起き上がるつもりないから春がこないとできないわよ?」
春「それなら…仕方ない」ゴソゴソ
久「このかりんとうの両端をお互いがくわえてポリポリと食べていく」
春「うん」
久「で、さきに口を離したほうが負け」
春「それだけ?」
久「え?」
春「どこにゲームの要素が?」
久(この子キスも知らないの!?)
久「やってみればわかるわよ」ハム
春「ん」ハム
久「ふはーほ!(スタート)」
春「…」ポリポリ
久(かりんとうみじかい…)
春「…」ポリポリ
チュッ
久「!?」
春「!!??///////」チュー←負けず嫌い
久「ぷはっ」
久「え?…え?」
春「私の…勝ち///」
久「え、ええ…」
久(なにこれ)
春「もうお嫁にいけない」ボソリ
久「そうなの?」
春「うん。すごくドキドキして気持ちいい」
春「竹井さん…じゃなくて、久、もう一回したい」
久「え?」
久「えっと…」
春「ん」ちゅ
久「んん!?」
春「えへへ」
久「あは、あはは…」
久「えっと…」
春「違う?」
久「もちろん初めてよ?」
春「あ…」パァ
久「ふふふ…」
久「ええ」
春「じゃあ始める」
久「ん…」
春「…」モクモク
久「あー…すごい気持ちいい」
春「…」ムム
久「ちょっと痛いかな?」
春「うそ…ごめん」
久「そんなに痛くないから平気、続けて?」
春「うん」ゴソゴソ
春「久の耳キレイ」
久「ふふ…ありがと」
春「ふぅー」
久「ひゃうっ!」
春「ん?」ニコニコ
久「はあ…そんな笑顔見せられたら何も言えないじゃない」
春「えへ」
久「なんていうか春って意外と表情豊かなのね」
春「こんなの久にだけ」
久「普段は違うの?」
春「ここまでじゃない」
久「私は特別だ」
春「うん///」
春「かりんとうより大好き///」
久「褒めてるんだか」アハハ
春「え…」
春「いや」フルフル
久「でもこればっかりは仕方ないわよ」
春「久の負担になるのはもっといや」
久「いい子ね」ナデナデ
春「ふぁ…」
久「じゃあそろそろ行くわね」
春「次はいつ会える?」
久「んー…今度連休があったらまた会いましょう」
春「メールする」
久「待ってるわ」
春「うん」
久「じゃあ…」
春「うん、さようなら」
久「ほらね」
久「全然モテない」
久「確かに春とはかなりいい友達にはなれたけどそれ以上はないわね」
久「誰がタラシよ!ふざけたデマだわ!」プンスカ
被害者たち→付き合ってるつもり
=修羅場
おやすみ
久「じゃあ次は誰がいいかしら」
>>357
人いんの?
久「ようやく近場ね」
久「それじゃしゅっぱーつ」
龍門渕高校 麻雀部
ガチャ
久「どうもー!」
透華「え!?どなた!?って清澄の…」
一「あなたは…」
純「清澄の部長さんが何の用だ?」
久「>>366」
透華「は?」
久「ふふふ…」
純「いや、ふふふじゃねえよ。何をだよ」
衣「お前は敵か?」
智紀「あやしい」
久「いやあねえ>>373に決まってるじゃない」
透華「は?」
一「ごめん、意味が分からない」
久「ほら、そのちっこい子が高いところに手が届くようにね?」
衣「ころもはちっさくない!!この中では一番お姉さんなんだ!」
久「そうだったの?ごめんなさいね」ナデ
一「むっ」
衣「ふあぁ…なでるなー…」
純「で、マジで何を略奪しに来たんだよ。場合によっちゃ…」
久「そんなにかまえないでよ。>>382をいただきにきただけよ」
純「ああ?もったいつけるなよ」
久「一ちゃんの…」
一「え?」ドキッ
久「一ちゃんの心と体を奪いにきたのよ」ギュウ
一「ふえ!?」
透華「ちょっとあなたなんですのいきなり!!」
久「一…目を閉じて…」
一「でも…とーか…」
久「私じゃいや?」
一「そんなこと…///」カァァ
久「じゃあいいじゃない」チュ
一同「!!!!!!!!!???????????」
久「あら、私はちゃんと確認をとったわよ?合意の上だと思ったけど?ね?」
一「それは…まあ…うん///」モジモジ
純「完全にメスの顔じゃねーか」
智紀「はれんち」
衣「奴らは何をしているのだ?」
久「かわいいわよはじめ…もっと欲しいわ…」
一「も、もうだめっ!と、とーかが見てる…」
久「あら、じゃあ見られてなければいいのね?」
一「それは…」
透華「はじめ!」
一「別に…いやじゃ…ない///」フイ
久「じゃあ>>393に行きましょう」
透華「なにを勝手なことを!!」
久「あなたの部屋、あるんでしょう?」
一「あるけど…」
久「私、はじめの部屋に行きたいな」
一「でも…」
久「何をうじうじしているの?」
一「はじめては…好きな人とがいいから…」ボソッ
久「なにか言った?」
一「ひ、久は…ボクのこと…好き?」
久「当り前じゃない。嫌いな人にこんなことしないでしょう?」ナデ
一「とーか…ごめん…ボク帰るね…いこっ」ギュ
透華「はじめ!!」
純「寝取られだな」ハハッ
ともき「やれやれ」
一「ま、まあ適当にくつろいでよ」
久「はーい」
一「それで…」
久「ん?」
一「ボクの部屋でなにをするつもりなの?」
久「理由がないと来ちゃダメ?」サワ
一「そ、そんなわけじゃないけど」ゾクッ
久「でもこれからすることは>>401よ」
気持良いこと
一「え?え?」
久「怖がらなくても大丈夫。天井のシミを数えてる間に終わるわ」シュルル
一「脱がしちゃ…やぁ…」
久「あら、あなたブラジャーつけてないの?」
一「だって…ち、ちっさいし…」
久「ダメね…こんなにかわいい胸なのに」サワ
一「ひゃっ!」
久「どうしたの?」クニクニ
一「んぁ…」
久「あら…乳首がピンとなってきたわよ?」
久「さわってほしいの?」
一「別に…///」
一「え?」
久「あー残念…はじめは嫌だったかー」
一「…」
久「じゃあ私帰るわね」バタン
一「…」ジワ
一「うえぇ…ひっく…」サワサワ
一「んっ…ひさぁ…あっ…」モミモミ
一「なんで帰っちゃうのさ…んっ」
久(おーやってるやってる…これは素晴らしい光景ね)
一「あっ…久…ボク…もう…」クリクリ
久「忘れ物忘れ物ー」ガチャ
一「えぇっ!!??」ガバッ
久「あら…あなたなにしてるのかしら?」
一「帰ったんじゃ…」
久「忘れ物したのよ」
一「何も忘れてないでしょ…」
一「出てってよ…」カァァ
久「嫌よ」
一「早く出てって!!」
久「はじめを気持ちよくしてあげることを忘れちゃったんだもの」サワ
一「あんっ…」
久「ふふ…かわいい声ね…下も…」クチュ
久「あら…もう濡れてる…」
一「いうなあ…」
一「あっ…あっ…ひさ…だめえ…」
久「ここがいいの?」グニグニ
一「んんんっっ!!」
久「これは」クリチャンツマミ
一「ふぁあああああああ!!」ビクンビクン
一「はあ…はあ…」
久「いまイった?」
一「///」プイ
久「イった?」クリクリ
一「ひゃっ…ああ…んっ…イったからやめて…今びんかんだから…あっ…」
久「そうなの?」グイグイ
一「やぁぁ…久のばかぁ…あんっ…」
一「汚いよ…」
久「はじめに汚いところなんてないわよ」チュルチュル
一「はぅっ…」
久「こんなのどう?」ペロペロ
一「もうやめて!ほっ…ほんとに変になっちゃうからぁ…」ビックンビックン
ーーーーー
一「はああ」グッタリ
久「ふふ…かわいかったわよはじめ」
一「やりすぎだよ久…」
久「いやだった?」
一「うれしかったけど///」
久「なら良かった」
一「初めての恋人だから緊張するなあ///」
久「?」
一「あ…うん…」シュン
久「そんな落ち込まないの」ギュ
一「うん…」ヒシッ
一「次のデートはいつにする?」
久「デートっておおげさね…また機会があれば会いましょう」
一「そんな他人行儀はやめてよ…久も照れてくれてるの?」ふふっ
久「え?まぁそうね」
一「じゃあ今度はボクから連絡するね///」
一(僕がリードするのもいいね///)
久「ええ。じゃあまたね」
一「うんっ!」
ショックで俺に泣きついてるんだけど
久「まさか私って本当は…」
久「ってないない!これだから童貞は…」
久「あーやだやだ」
yes多数ならさらに証明するために誰かを犠牲にするつもりだったけど、俺昼から日またいでずっと用事あるから書けない
ってことで
あなたたちは禁断の選択をしました
洋榎「ひーさっ!」
久「え?洋榎?」
洋榎「全然来てくれへんからきたで」
久「ああ…そう」
洋榎「なんや!彼女が会いに来たんやからもっと嬉しそうな顔せえや」
久「彼女…?」
洋榎「うん」
春「久…」
久「え…?春?」
春「来ちゃった///」
最高のシチュです、ありがとうございます
久「いやいやそんなことは」
春「さみしかった」ギュウ
久「ああ…そう?あはは…」
洋榎「なんなん自分」
春「あなただれ?」
洋榎「あ、自分あれか永水の…」
春「うるさかった人」
洋榎「失礼やな自分」
洋榎「やのうて、自分は久のなんやねん」
春「え?えーっと…」
久「お友達よね?はーるるっ♪」
春「恋人」
久「ああ…」ヒクッ
春「ねえ久、この人なんなの?」
春「二人っきりになりたい」
久「え、んー…あの…」
洋榎「うちは久の彼女や」
春「…」
春「え?」
久(記憶にねえええええええええええ)
春「どういうこと久」ユサユサ
久「え?記憶にn」
洋榎「ちなみに久のファーストキスはうちやで」
春「それ私」
春「久がそう言った」
久「oh…」
>>460に任せるわ
春「説明」ズイ
久「えー?それは…」
一「あっ!久ー!!」ダキッ
久「…」タラリ
一「ボクもょうど今久に会いに行くところだったんだー」
一「逃れられない運命…かな///」テレテレ
久「き、奇遇ねえ」
洋榎「誰やあんた、いきなりでてきて好き勝手言ってんちゃうぞ」
春「なにこの痴女」
久「ああこの子は龍門淵高校の麻雀部で私とは試合でいss
一「久とはお付き合いさせてもらってるよ。お二人は久の友達?」
洋榎「なん…やて?」
春「久?」
久「空青いなあ…」
春「久の恋人」
一「え?」
久「…」
一「どういうこと久!?」
一「ボクにあんなことしておいて浮気してたの!?」
久(浮気て…浮気て…なによ…)
洋榎「聞き捨てならんな」
春「あんなことって?」
一「それは///ボクの口からはとても///」
洋榎「久」
春「はやく」
久「ええ!?」
久「わすれt
一「わけないよね?」ニコォ
洋榎「なにしたんや?」
春「…」
~説明中~
洋榎「久…?」
春「不潔」
一「///」
洋榎「信じられへん…あんたが…」
春「そんなのウソ。私の久がそんなことするわけない」
洋榎「もう殺したる!!殺してウチも死んだらあああああああああああああ!!!」
福路「落ち着いてください!!何の騒ぎですか!?」ガシッ
洋榎「離せ!!久が…ウチの久が…」
福路「え…?」
久「やあ」ダラダラ
久「いやーちょっとね」
春「私が説明する」
久「余計なことを!!」
ーーーーー
福路「上埜さん」
久「はい…」
福路「それは…それは本当ですか?」ポロポロ
久「ごめん…」
福路「そんな…あんなに好きだって言ってくれたのに…」
久「…」
福路「あの日々も全部ウソだったんですかっ!」ボロボロ
久「それは嘘なんかじゃないわ!私が好きなのは美穂子だk…ハッ」
久「そうか…私は初めから美穂子のことが…」
久「ごめんなさい美穂子…もう二度とあなたを悲しませたりしないわ…」
福路「上埜さん…はい…」
久「だからもう一度私と…」
福路「今回だけ…ですよ?」
久「ほんとうにごめんなさい」
福路「じゃあ行きましょうか」
久「ええ」
END
洋榎「待てやコラ」
春「まだこっちは納得してない」
一「責任とってよね」
洋榎「自分ちょっと調子よすぎるんちゃうか?」
春「キスまでしたのに///」ポ
一「絶対離さないから」
久「でも私あなたたちと付き合うなんて一言も言った覚えがないんだけど…」
洋榎「は?」
春「え?」
一「さすがにそれはないんじゃない?」
久「でも」
洋榎「最低でも月に2回はうちに会いに来ること」
洋榎「もちろん恋人として」
久「…断ると言ったら?」
洋榎「自殺願望ありとみなす」
福路「久さん…」
春「私もその条件ならひとまず退いてもいい」
一「この際浮気は目をつむるけど。僕は近いから週一でね」
久「え…」
福路「だ、だめです!」
洋榎「あ?被害者一号になるか?」
春「容赦しない」
一「静かにしてくれないかな?」ギロ
久「わ、わかったわ…ひとまずそれでおさめて頂戴」
美穂子とは長い間会ってないが心はずっと彼女のものだ。
ーーーーー
ーーー
ー
洋榎「久、ウチのこと好きか?」
久「愛しているわ」チュ
・・・・・・
春「久…大好き」
久「私も世界で一番愛してる」ギュウ
・・・・・・
一「久はボクがいないとダメダメだね」
久「ほんとにはじめがいないと生きていけないわ」ナデナデ
・・・・・・
久「美穂子…あなたに会いたい…」
久「でも今の私にはそんな資格…ない」
一度も諦めることなく。
身よりのない久を探すにはあまりにも手がかりがなく、難航を極めた。
それでも美穂子はいつ久が帰ってきてもいいように夕食は多めに作っていた。
美穂子「久…」
美穂子「あなたに…会いたい…」
美穂子はいつものように久を探すために街へでていた。
最近では久を見つけるというより、自分自身を安心させるために探しているようなものだ。
しかしそんな時、彼女が突然姿をあらわした。
美穂子「うそ…久…」
久「あ…美穂子…」
久「っ!」ダッ
美穂子「逃げなくてもいいのよ」
久「!」ピタ
美穂子「私は大丈夫だから」スタスタ
久「…」
美穂子「あなたも、もう大丈夫…」ギュウ
久「美穂子…」
ふいに、久の目から涙が溢れた。
長い間忘れていたぬくもりだった。
皮肉にも私たちの唯一の味方は、久が闇麻雀で稼いだお金だけだった。
ーーーーー
ーーー
ー
そして数年の時が過ぎた
久「おはよう美穂子」
美穂子「久…おはようございます」
いつまでも逃げることはできないと考えた私たちは、二人で働いて、お金を稼いで、海外へ逃げる道を選んだ。
そして今、私と久の左手の薬指には、安物の指輪がキラリと光っている。
その光はまるで私たちのこれからを照らしてくれるキラキラ輝く未来の光のようだった。
久「美穂子、愛してる」
終わり
時間があればもっといろいろ書きたかった
ほんとすまん
保守やら支援やらありがとう
乙乙
乙
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (3) | Trackbacks (0)
照「私、病弱だし」菫「は?」
菫「……いきなりなんなんだお前は」
照「……ごほっごほっ。す、少し体調悪い。だから膝枕」
菫「体調が悪いなら帰れ。言うことはそれだけだ」
照「……」
菫「みんな?」
照「淡とかにも声かけたけどしてくれなかった」
菫「そりゃ、まぁそうだろうな」
照「咲にも電話でお願いしたけどだめだった」
菫「妹さん、まだ東京にいるんだっけ?」
照「大会終わったけど長野に帰るのは一週間後くらい。今は高校の人たちとホテル泊まってる」
菫「へぇ……で、なんてお願いしたんだ?」
照「太ももに頭載せさせてついでに舐めさせてくれる? って」
菫「……へぇ」
照「ふとも、まで言ったあたりで電話切られた」
菫「……へぇ」
菫「いやだ」
照「貸してほしい」
菫「いやだ」
照「……ああ、もうだめ。タオレソウ」
菫「保健室行け」
照「……私は今、現代女子高生の無情を感じている」
菫「お前も現代の女子高生だろうに」
照「……菫、膝枕」
菫「……ああもううるさいな……五分だけだぞ」
照「やたー!」
照「それじゃ、失礼して……」
菫「……これ楽しいか」
照「予想以上に気持ちいい」
菫「そうか。それは良かった」
照「……」ツンツン
菫「何やってるんだ?」
照「いや、なんとなく」ツンツン
菫「くすぐったいだろ。あまり太ももをつつくな」
照「分かった」プニプニ
菫「つまむな」
照「……細すぎず太すぎず、中々の太もも」
菫「お前はどこの太ももソムリエなんだ……」
照「まだ」
菫「まだじゃない。ほら立て」
照「……もう少し」プニプニ
菫「だからつまむな」
照「……じゃあ、えい」パイタッチ
菫「……」
照「菫、なかなか良い成長してる」モミモミ
菫「……出て行け」
照「え?」モミモミ
菫「……部室から、出て行け」
照「え、でもまだ部活終わってな」
菫「出て行け?」
照「……はい」
照「でも、もう一回誰かに膝枕してもらいたい……」
照「やっぱり淡か、それとも咲か……いや渋谷や亦野という手も……」
怜「……竜華ぁ、どこや?」
照「あれは、千里山の……」
照「」トントン
怜「竜華! ……み、宮永照! ど、どうしてこんなところに」
照「あなたにお願いがある」
怜「ああ、えっと……協力したいのは山々やけど、今、人探しとって時間が……」
照「余り時間はとらせない。それに協力してくれたら人探しも協力する」
怜「……分かりました。それで、うちに用って一体なんやろ?」
照「あなたの、太ももが欲しい」
怜「……は?」
照「膝枕、させてほしい」
怜「ひ、膝枕? 膝枕ってあの……」
照「そう、膝枕」
怜「えっと……まぁええけど、そんなんでええんか?」
照「ええねん」
怜「……まぁええけど。でもそんな時間はないで? できても五分か十分くらい」
照「それで構わない」
怜「まぁそれじゃ、そこのベンチに座ってやろか」
照「うん!」
照「膝枕するには少し細すぎる気がするけど、悪くない」
怜「そうか……膝枕するなんて初めてかもしれんなぁ。ずっと竜華にしてもらってばっかりやったし」
照「そう……あなたの太ももも、気持ちいい」
怜「うん、ありがとう」
照「……」ペロ
怜「ひゃっ! な、何すんねん!」
照「いや、ちょっと」
怜「ちょっとって……まぁええわ。もうしないでな?」
照「分かった」
怜「しかし、竜華はどこにいるんやろか……?」
照「そこにいる」
怜「へ?」
竜華「……」
怜「りゅ、竜華!?」
怜「りゅ、竜華? なんや、なんでそんな唖然とした表情を……」
照「」ペロペロ
竜華「怜。怜って、膝枕できたん!?」
怜「そら出来るわ!」ガタッ!
照「うわちょ!」
怜「あ、すまん」
照「……痛い」
怜「す、すまんな。大丈夫か?」
竜華「そ、そんなことより怜! どういうことやねん!」
怜「な、何が?」
竜華「何で、宮永さんを膝枕してんねん」
怜「いや、それは竜華探すの手伝ってくれる言うから」
竜華「いや相手が宮永さんとかそんなん誰でもええ。なんで膝枕できてんねん!」
怜「せ、せやから、それくらい私でも出来るわ!」
竜華「……ほ、ほんまに?」
怜「当たり前やろ! 竜華は今までうちが膝枕できん思うとったんか?」
竜華「そ、そうか……それは盲点やった。私が怜に膝枕してもらえることもできるんか?」
怜「……ま、まぁ」
照「私も?」
怜「あんたはもうしたやろ」
怜「別にええけど……」
照「私も!」
怜「だからあんたはもうしたやろ……」
竜華「じゃあ、三人でこう三角形に寝てそれぞれの太ももを使って膝枕すれば……」
怜「いや、それどういう……」
照「それ、採用」
怜「あんたは一体何なん?」
竜華「採用ややったー!」
怜「竜華、喜ぶとこちゃうで」
照「いぇーい!」ハイタッチ
竜華「いやっほう!」ハイタッチ
怜「なんであんたら、そんなに仲ええねん……」コホッ
怜「大丈夫やで……」コホッ
照「休んだ方がいい。ほら、ちょうどいいところにベンチが」
怜「ありがとう……でもちょうどいいって、そのベンチ今までうちらが使っとったやつやで」
竜華「な、何てタイミングでベンチが……これこそ神の思し召しやで!」
怜「なんでそんなオーバーリアクション……?」
照「しかし、私たちは三人」
竜華「なん、やて……!?」
怜「……いや最初からわかっとったやろ」コホッ
怜「普通にすわっとれば……」
照「一人が二人の膝枕になるか、もしくは余った一人が怜さんの足膝枕になればいい」
怜「いや、そんなんせんでも普通に座れば」
竜華「ええな! それ、採用や!」
照「やたー!」
竜華「イエス!」ハイタッチ
照「きゃっほう!」ハイタッチ
怜「……なんであんたら、そんなハイテンションなん?」コホッコホッ
怜「ありがとうな……」
照「……余った」
竜華「宮永さんもくるか? ……っていってもさすがに狭いな」
照「仕方ない。まぁ楽しめたからよしとする。それじゃ、また」
竜華「え? あ、もういくん?」
照「うん。それじゃ」
竜華「あ、またな」
怜「……あれは嵐やな」
淡「……はぁ、こんなことしても見つかるわけない」
淡「ていうか菫先輩。心配になるなら、出て行けなんて言わなきゃいいのに……」
淡「とにかく探さないと……宮永せんぱーいどこに……きゃっ!」
照「ふむふむ、なかなか良い」
淡「せ、先輩!」
照「なかなかいい太もも」プニプニ
淡「……先輩。スカートの中から出てきてくれますか?」
照「……」プニプニ
淡「いやですよ。何で私がしなくちゃいけないんですか」
照「膝枕してくれなきゃ、部室には帰らない」
淡「別に帰ってこなくても」
照「菫に色々ねつ造して報告する」
淡「やめてください! 私が怒られるじゃないですか!」
照「じゃ、膝枕」
淡「うっ……し、仕方ありません。今回だけですよ。終わったらちゃんと帰って来てくださいね?」
照「よし!」グッ
照「うん、気持ちいい」
淡「そうですか」
照「……」ツンツン
淡「……何やってるんですか?」
照「つついてる」
淡「それは分かりますけど……」
照「ふむ、なかなかの太もも」
淡「ありがとうございます、って言った方がいいんですかね?」
照「」チュウ
淡「す、吸いつかないでください!」
照「なかなかの弾力」ペロペロ
照「いやだ」ダッ!
淡「あ、ちょっと先輩! 約束が」
照「部室に帰るという約束を了承した覚えはない」
淡「ちょ、ちょっと! もう!」
咲「えっと……ここどこだろう。迷っちゃったよ」
照「あ」
咲「え?」
照「咲……」
咲「お姉ちゃん……」
咲「それじゃ、またね!」ダッ!
照「どうして逃げるの?」ガシッ
咲「……」
照「大丈夫。今日は痛くしない」
咲「私は痛い事なんてされたことないよ! やめて、お姉ちゃんが言うと色々誤解されそうだから」
照「膝枕、させて?」
咲「い、いやだよ。膝枕って言いながら太もも舐めたりするんでしょ?」
照「そんなことしない」
咲「お姉ちゃん、即答してるけど目がこっち見てないよ」
照「やましい事なんて何もない」
咲「本当?」
照「やらしいことなら考えてる」
咲「だ、誰か助けて!」
咲「何が分かったのか分からないよ……」
照「私が膝枕をしつつやらしいことをすれば問題ない」
咲「問題しかないよ。それじゃ何も解決されてないよお姉ちゃん」
照「咲の胸はどれだけ成長したか確かめてあげる」
咲「た、確かめなくていいから」
照「いや、確かめる……舌で」
咲「おかしい。その発想はおかしいよお姉ちゃん!」
照「咲、反発するんじゃない。すべてを受け入れるの。そうすればきっと世界は明るく見える」
咲「お姉ちゃんの全てを受け入れたら、世界が大変なことになっちゃうよ!」
咲「わ、分かったから。分かったよ……もう逃げないから」
照「本当?」
咲「うん……膝枕。膝枕だけすればいいんでしょ?」
照「それと咲の胸を」
咲「それはだめ」
照「だめ……なんで?」
咲「なんでも」
照「……分かったぬ」
咲「それは分かったの? 分かってないの?」
咲「分かったよ……」
照「……ここなら人目につかない」
咲「帰ろうかな」
照「大丈夫、変なことはしない」
咲「……本当に?」
照「うん。それに膝枕してくれたら、ちゃんとお小遣いあげる」
咲「いや、それは別にいらないけど……」
照「これぞ本当の膝枕営業」
咲「……絶対、変な事しようと思ってるよね?」
照「……気持ちいい」
咲「そう……」
照「……咲」
咲「何?」
照「このまま押し倒していい?」
咲「だめ」
照「……仕方ない。それはまた今度にする」
咲「今度も何も、だめだよ」
照「そう……それじゃ今度脱衣麻雀しようか」
咲「その話の流れはおかしいよ、お姉ちゃん」
照「……分かった」
咲「あれ、お姉ちゃんにしては潔いね」
照「さすがに外で妹を犯すようなことはしない」
咲「外じゃなかったら犯すんだ……」
照「それはまた今度」
咲「今度会うときは、また外で会おうね」
照「分かった。デートしてそれからホテルに」
咲「それじゃまたねお姉ちゃん」ダッ!
照「あ、咲……行ってしまった」
菫「おかえり……ってもう部活終わるぞ」
照「渋谷と亦野は?」
菫「とっくに帰った。迎えに行かせた淡にも、さっき電話を入れといたしな」
菫「一体何をしてきたんだ?」
照「太ももあさり」
菫「……何をしてきたんだ」
照「菫、もう一回膝枕して」
菫「は? ……仕方ないな。少しだけだぞ」
照「うん」
菫「何の話だ?」
照「こっちの話……少し、疲れた」
菫「そうか」
照「……」スースー
菫「……寝てるのか?」
照「……」スースー
菫「……またどこか行かれても面倒だし、寝かせてやるか」
照「……」スースー
終わり
乙
面白かった
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
竜華「一巡先が見えるようになった」
竜華「マジやで」
泉「すごいやないですか!」
浩子「いつの間に生死の境を彷徨ってたんで?」
竜華「えっ……いつやろ、寝てる間にかな」
浩子「はあ。つまりぐっすり眠って起きたら身についてたと」
竜華「うん」
怜「不思議なこともあるもんやなー」
泉「卓の準備できてますよー」
竜華「えっ、雀卓?」
浩子「他になにがあるんで」
怜「あー……」
竜華「誰が麻雀のことだと言った……?」
セーラ「は」
竜華「うちは確かに一巡先が見えるようになったと言った……しかし!
だーれもそれが麻雀のことだとは言ってないんやー!」
セーラ「えばるな!」
浩子「じゃ、なんの一巡先が見えるように?」
竜華「ババ抜き」
セーラ「ば、ばばぬき」
泉「えーと……それはあの、同じ数字が二枚になったら捨てれるトランプのゲームの」
竜華「そや」
泉「……なんで?」
竜華「さあ?」
怜「なんでやろなあ」
泉「えー……」
竜華「もちろんトランプ持ってきたで!」
セーラ「準備ええな」
竜華「カード切ってー、配ってー、よし!」
泉「雀卓を囲んでババ抜きをする麻雀部レギュラー……ああ、周りの部員たちの目線が冷たい」
怜「これってどう回るんやったっけ」
浩子「カード引いたら反対の人に取られる感じで」
竜華「順番決めや!じゃーんけーん、ほい!」
セーラ「さっきからテンション高いわ、竜華」
泉「早く能力使いたくて仕方ないんちゃいます」
竜華「はい一組目早速捨てれた!さあさあ、はよ取って!」
セーラ「あーもう、うるせー。……ほんとに一巡先見えとるんか?」
竜華「ふっふ、それは終わってみればわかることやな」
――――――
浩子「終わってまいましたな」
セーラ「竜華、何位?」
竜華「三位……」
怜「めちゃくちゃフツーやん」
泉「じゃ、これは部長のお茶目だったということで」
竜華「ちょ、ちょ、待って!」
竜華「ホントに一巡先は見えてたんやって!ただ、見えた通りにやってたらこうなって……」
怜「一巡先が見えたら、それを変えるように動かんと意味ないわ」
竜華「ど、どーやって?」
怜「……取るカードを変えるとか、取られる前にカードを入れ替えるとかいろいろあるやろ」
竜華「ああ、なるほど!」
泉「……じゃ、またやるんですか?」
竜華「あたりまえやろ!」
セーラ「えー……」
竜華「ぎゃー!裏目った!」
セーラ「ダメダメやん」
竜華「うううう……」
浩子「ところで、園城寺先輩はこれの一巡先は見えへんのですか?」
怜「あー、無理やわ。うちのは麻雀だけに限られとるみたい」
泉「それが正しいんやと思いますけど、麻雀部としては」
竜華「ええと、これ取られるとセーラが上がってまうから、ええと……」
セーラ「おーい、はよ引かせろや」
竜華「急かすなー!」
セーラ「えー?」
竜華「やった、二位!」
怜「まずまずやな」
泉「えー?一巡先が見えるのに二位ー?」
竜華「別に怜も毎度毎度一番ってわけでもないやろ!」
泉「はあ、まあ、確かに……」
セーラ「じゃーもうええやろ。ほら、トランプしまえや」
竜華「もう終わりー!?あ、あと一回!な!な!」
怜「こら部長」
浩子「そろそろ止めとかんと、監督来た時に怒られるで」
竜華「うううむむ……」
怜「明日の休み時間にでもクラスメイト誘ってやればええやん。な?」
竜華「うー……」
竜華「うう、トランプ……」
怜「あんまええとこ見せれんかったなあ」
竜華「一巡先が見えても、それを生かすのって難しいわ。何気に怜はすごいことやってたんやなあ」
怜「麻雀とババ抜きじゃできることも大分違うけどな。まあ、もっと褒めてくれていいで」
竜華「せやなー、もっと練習せんといかんわ」
怜「だから部長」
浩子「個人的にはその能力の生かし方よりも、なんでいきなりそんなもんを使えるようになったかが気になるんやけど」
竜華「えー?でもなあ、ほんまに心当たりないんやけどなあ。昨日なんかあったっけ?」
怜「いつも通りやったなあ」
竜華「あ、ババ抜きを馬鹿にしよったな!」
怜「竜華だって、今までも別にババ抜きに思い入れあったわけやないやん」
竜華「う……」
泉「せめてもっと広く、トランプゲームで使えるとかならすごいんですけどねえ」
竜華「あ、ジジ抜きでもいけるで!」
セーラ「もうそれはええやろ。麻雀やろうや」
怜「せやな」
竜華「ひ、ひどい……くっ、ババ抜きと麻雀に何か関係はないんか!?」
浩子「ないですわ」
竜華「…………」
竜華「おーい、みんな!なんとウチ、また新たな能力に目覚めてしまったで!」
怜「らしいで」
セーラ「お、おお。今度こそ麻雀なんか?」
竜華「いや、違うけど」
泉「じゃあもう座っててください。部活始まってるんで」
浩子「言うなあ一年」
竜華「そんなこと言わんで聞いてやー!」
怜「面目ないなあ部長」
浩子「あんまりくだらんと買い出し行かせますよ」
竜華「ふっふっ……聞いて驚けや、なんと!ジェンガの一巡先が見えるようになったんや!」
セーラ「俺コーラ」
浩子「うちオレンジ」
泉「カフェオレで」
怜「ウーロン茶」
竜華「な、なんでー!?凄うない?凄うない?」
セーラ「くだらなさなら、ババ抜きとどっこいどっこいやん……」
浩子「ついでにゲームの性質上、絶対に一番になれへん」
竜華「……!!!!!」
怜「今気付いたんか」
泉「メンバーの中で、一人だけ負けになるゲームですしね」
セーラ「それに、得意な奴なら一巡先なんて読めへんでも強いやろ」
怜「ついでに崩したらうるさいし、ここでやるんはまずいんちゃうかなあ」
竜華「せ、せっかく自慢してやろ思って持ってきたのに……」
浩子「わざわざ重いもんを御苦労です」
竜華「…………」
泉「麻雀部なのに全然関係ない能力に目覚めるほうが悪いですわ」
浩子「前はババ抜き、今度はジェンガ……一見何の関係もないように見えますが」
セーラ「見えますが?」
浩子「……データ不足や」
セーラ「なんやそれー」
怜「一巡先が見えるってことくらいやな、共通してるのは」
浩子「一巡先と言えば園城寺先輩やけど。ホンマに心当たりは?」
怜「うーん……」
竜華「あーあ、これなら世界狙える思ったんやけどなー……」
竜華「うー……」
怜「またババ抜きでもやろか?」
セーラ「こら怜、余計な事を!」
竜華「あ、それなんやけどな。ジェンガの一巡先が見えるようになってから、ババ抜きの方は見えんようになってしもうたんや」
怜「え、そやったんか」
浩子「新しい能力に目覚めたというより、上書きみたいなもんなんかな」
竜華「普通にババ抜きするんでも構わんけど?」
怜「だから部長が何言ってるんや」
竜華「じゃあジェンガ!」
怜「論外」
竜華「ううう……!」
竜華「おーい、みんな!なんとウチ、またも新たな能力に目覚めてしまったで!」
怜「らしいで」
セーラ「またかい、もうこれ何度目や?」
浩子「三度目やな」
泉「……で、それは麻雀とは?」
竜華「もちろん全く関係あらへん!」
セーラ「開き直るなや」
泉「で、今度はなんなんですか」
竜華「あ!聞いてくれるんか!?」
セーラ「聞かせるまでしつこいやろ、絶対……」
セーラ(うぜえ)
竜華「なんとっ!ジャンケンの一巡先や!」
泉「……グーチョキパーの、あれですか?」
竜華「せや!」
浩子「それ、ホンマならかなり凄いんやないですか」
セーラ「前のに比べればやる機会も多いやろうしな」
竜華「さあ、誰かこのウチに挑む命知らずはおらんかー!?」
怜「ほな私が」
浩子「元祖一巡先 対 ニワカ一巡先の対決やな」
竜華「ふふふ、いくら怜が麻雀に強い能力を持ってるとしても……このじゃんけん特化のウチには勝てへんで!」
セーラ「……自分で言ってむなしくならんのやろか?」
怜「こいや、竜華!」
「「じゃんけんぽん!じゃんけんぽん!じゃんけんぽん!」」
竜華「三戦全勝!」
怜「負けたー」
セーラ「おー。……竜華!じゃーんけーん」
竜華「ポン!……勝った!四勝!」
泉「じゃんけんっ」
竜華「ポン!……しゃあ、五勝!」
浩子「……さーいしょーは」
竜華「チョキ!へへ、六勝や!」
浩子「む。ひっかけにも対応してくるとは……」
竜華「すごいやろ!すごいやろ!」
竜華「せやろ!せやろ!」
泉「うん、すごいですわ。……で、麻雀とは何の関係が?」
竜華「え。……いや、すごいやろ?」
浩子「確かにすごい。で、麻雀とは何の関係が?」
竜華「……麻雀とは何の関係もあらへんけど、すごいやろ?」
怜「うんうん、竜華はホンマにすごいわ。麻雀とはなんの関係もないけど」
竜華「…………」
セーラ「さーて、麻雀しよか。麻雀部らしく」
浩子「せやな。麻雀部らしく麻雀せんとな」
泉「ここはジャンケン部じゃないですもんね」
怜「よーし、一巡先を読む力、見せたるでー」
竜華「…………」
怜「おじゃまします」
竜華「おー」
怜「喉乾いたわ。お茶飲んでもええ?」
竜華「んー」
怜「今日のセーラはえらい調子よかったなあ、ちょっと危なかったわ」
竜華「へー」
怜「……竜華は、今日はえらいこじんまりしてたな」
竜華「せやなー」
怜「……まーだ拗ねてるんか」
竜華「拗ねてへんわー!」
竜華「……例えば?」
怜「え。……えーっと、そやなー、あ!あっちむいてホイで一方的に攻撃できる!」
竜華「……他には?」
怜「皆で分けてあまったお菓子を絶対奪える!……あと、他にもなんとなくジャンケンで争うような細かい事には有利やし」
竜華「……そう、せいぜいそんなところやんな……」
怜「まあまあ、そう気を落とさんと……」
竜華「はあーあ。今度のはめちゃめちゃすごい能力やと思ったのになー。じゃんけん、じゃんけん、じゃんけんかー……あ」
怜「竜華?」
竜華「そ、そうや、ジャンケンといえばこれを忘れとった……野球拳!」
怜「や、やきゅーけん。……まさか」
竜華「ふ、ふふ、ふふふ、ふーふふふふふ……!」
竜華「まあまあ、まあまあまあ!大丈夫やって、パパっと終わらせるから!」
怜「いや、そーいう問題やないんで……」
竜華「まあまあまあまあ!ちょっと私が一方的な展開になるだけやから!」
怜「いや、そーいうアレはちょっと……」
竜華「やーきゅーうー、すーるならー♪」
怜「あ゛ー、聞いてないわこいつ」
竜華「こーいうー具合にしやしゃんせー♪アウト!セーフ!よっよいーのよい!……しゃーっ!」
怜「あー……」
竜華「ふふふ、もう後がないなあ、怜ィ……」
怜「流石にずるいやろ、これ……」
竜華「何を言うんや、正当な野球拳のルールに乗っ取ったまで!さーて残り一枚、さくっと剥いたるかー」
怜「……待ちいや、竜華」
竜華「へ」
怜「ここまでずっと竜華に有利やったんや、こっから先くらい私有利のゲームでもええよな?」
竜華「ふーん?まあ別にかまわへんよ、もう勝ちは頂いたようなもんやしなー」
怜「あ、そういうこと言うと……まあええわ」
竜華「それで、なにするつもりなん?パンツ一丁の怜さん」
怜「くっく、それはもちろん……脱衣麻雀に決まってるやろ」
竜華「うお……」
支援
竜華「ふ……そっちこそええんか、麻雀なんて勝負の長引きそうなん選んで。一思いに負けて素っ裸になった方がよかったんやないか」
怜「何言うとるんや、竜華。この脱衣麻雀、裸になった程度では終わらせんよ……」
竜華「え」
怜「点数を毟れるだけ毟って、それはもうものすごいことをするで。果たして明日、竜華は自分の足で歩いて学校行けんのか心配やな……!」
竜華「じょ、じょーとーやないか……!」
―――――
怜「ロン。ザンク」
竜華「早っ!……あれ、ひょっとして早さが命の二人打ちやと、一巡先見るんてものすごいずるい……」
怜「はよ脱げや、三千九百点分」
竜華「あの、怜さん……?」
怜「ま、別に何枚脱いでもえーよ。どうせ最後には丸裸やしな……」
竜華「ひ」
竜華「え」
怜「ロン。三千九百」
竜華「ちょ、」
怜「ロン。二千九百」
竜華「ま」
怜「ツモ。一万二千」
竜華「が」
怜「ロン。二千九百」
怜「ロン。千五百」
怜「ロン。二千」
怜「ツモ。九千六百」
竜華「………あー……・・・・・・・・・」
怜「はよー」
竜華「……よー」
泉「ちっす」
セーラ「おー。……なんや竜華、えらい疲れた顔しとるな」
竜華「え、そうかな?はは、ははは」
浩子「精も根も尽き果てたってカンジですわ」
怜「ま、大目に見たってや」
泉「へ?」
竜華「ははは、はは、は、あー……」
泉「そうそう、いつもの無駄な騒がしさを見せたってください」
竜華「え。うち、そこまで毎日うるさくしとる?」
浩子「うるさいってほどやないけど、ムードメーカーとして大事なんは確かです」
竜華「そ、そーか。じゃー今日も気合入れていかんとな!……そうや、また今日もテンション上がる話題があるんやった!」
泉「ま、まさか?」
竜華「そのまさかや!なんと今日もまた別の能力を開花させてしまったんやで!」
セーラ「昨日ジャンケンに変わったばっかりやん……」
浩子「二日連続とは。なかなか気まぐれな能力やな」
泉「それで、今度はどないなもんで?あ、麻雀関係じゃないのはわかってるんで言わなくていいです」
竜華「テトリス!」
セーラ「……まーた妙なんが来たな」
怜「ちょっとどころやないで、たぶん」
泉「ていうかテトリスって、元から次来るんがわかってるんやありません?」
浩子「あ、確かに」
竜華「そ……その上の表示を見なくても、パッと頭に浮かぶんやで!よそ見してミスする心配なし!」
セーラ「そのフォロー、さすがにキツうないか?」
竜華「うっ」
浩子「ま、ハズレ能力やな。たまにはこんなこともありますて」
泉「たまにというか、今までの全部そんなんですやん」
竜華「あ……あまりこの能力を舐めちゃイカンで!」
怜「無理せんほうがええよ」
竜華「無理しとらんわー!」
竜華「一巡先は無意味でも……二順先を見れば十分使える!」
泉「た、確かにそうかもしれませんけど……」
浩子「慣れへんことをするもんじゃあ」
竜華「えーい、証拠見せたるわ!」
泉「わ、今は懐かしきゲームボーイカラー」
怜「こんなもん学校に持ってきて、見つかったら怒られるやろうな」
竜華「あんまり怖いこと言わんといて!とにかくスイッチオン!」
セーラ「……なんも映らんけど」
泉「壊れてるんちゃいます?」
竜華「あれー?おかしいなあ……あ、きっと電池切れや!ちょっと買ってくる!」
泉「……行ってしまった」
怜「まーた部長のサボりかい」
セーラ「はや」
竜華「廊下は走るなーて怒られてしもうた。三度も」
怜「そりゃそうやろなあ」
竜華「とにかく新しい電池に入れ替えて、スイッチオーン!……ついた!」
泉「おー、なつかしい画面」
竜華「さっそく見せたるわ、新しい一巡先を見る力を!」
竜華「いくで……!ダブル、二巡先―――!!」
セーラ「ゲーム機に向かって大ゴマで啖呵切る麻雀部の部長がいるらしい」
怜「世も末やな」
怜「……それで、どないするん」
竜華「こーしてこーして……ほら、早速一ライン消えた!」
浩子「ふつーにやっててもそうなりますわ」
竜華「ま、まだまだこれから!ダブルは続けて……えい、ほ、とう、そりゃ!……ぎゃー!」
怜「あ、しくった」
泉「どう積もうか考えて、操作ミスしちゃ世話ないですやん」
竜華「うう……テトリスって、こんな難しいゲームやったっけ……」
セーラ「ただ竜華がヘタクソなだけやろ」
浩子「確かに、このソフトのハイスコアひどいもんやな」
泉「よくデータ生きてましたね。そっちのほうがすごいな」
竜華「…………」
泉「ひい、逆切れした」
怜「だから無理するな言うたのに」
竜華「下級生に八つ当たりしたる!特打ちやー!」
モ部員A「わー、なんか来た!」
モ部員B「カモにされるで、逃げろー!」
竜華「またんかー!」
セーラ「……なかなか斬新な教育方法やな。そういうことにしておこう」
泉「前から思ってたんですけど、なんであの人が部長なんです?」
セーラ「……一応、面倒見とかはええからな、信頼もあるし……あとそれ、竜華の前で言ったらアカンで」
浩子「部長はあれがええんですよ、きっと……ところで園城寺先輩」
怜「なんやフナQ」
浩子「これで部長の能力発現は合計四回、しかも昨日からは二日連続なわけですが……まだなんか思いつくことないですか?そのきっかけとかについて」
怜「あ、あー、あー……その、なくはないんやけど……」
浩子「え、ホンマですか。詳しく教えてください」
怜「えー。いや、でもなあ……」
浩子「そうもったいぶらずに、頼んますよ」
怜「んー……まあ、その、な……」
浩子「はい」
怜「そのー、アレをー、アレでー、アレしてー」
浩子「全然わかりませんわ。何をどうするんやって?」
怜「つまりやなー、アレというか、ナニをどうするていうか、そのやなー」
泉「どしたんです」
怜「なんのはなしというか、ナニのハナシというか」
浩子「部長に能力が目覚めたキッカケがわかったそうや」
セーラ「えー、ホンマに!?」
泉「で、で、それはどういう」
怜「どういう言われてもなあ、つまりやなー」
浩子「これ以上引っ張らんでくださいよ」
セーラ「はよせーやー」
怜「んー、つまりは、幸せのコウノトリさんが能力を授けてくださったんやろうなー。……これ以上は私の口からは言えへん」
泉「へ?……あ、ああ……」←察した
浩子「はあ、へえ……ほお……」←察した
セーラ「え?え?」←ちんぷんかんぷん
セーラ「お、おう?」
ゴニョゴニョゴニョゴニョ
セーラ「…………」←察した
怜「ま、まあ、そういうことやな、うん」
セーラ「い……いくらなんでもそれは、やりすぎちゃうんか……?」
怜「へ?ちょ、フナQ、何言うたん」
浩子「まあ、あることないことを」
怜「ないことは言わんでえーやろ!?」
浩子「いやあ、本当にないこととは限りませんので」
怜「く、何言うたかわからんのに否定できへん……」
泉「えーっ……」
怜「え、何が?」
泉「先輩方がただならぬ関係だったってことですか?」
浩子「それは前からわかってたやろ」
セーラ「能力は幸せのコウノトリが届けてくれるっちゅーことか?」
浩子「それ信じてたんかい。そうやなくて、部長に麻雀関係の能力を身につけさせる方法や」
怜「え。そんなんわかったんか」
浩子「あー、まあ。……つまり単刀直入に言いますと、園城寺先輩。部長としこたまアレコレやりまくってください」
怜「へ」
浩子「二度も言わせんでください」
怜「二度も聞きとうないわ。……ホンマに?」
浩子「名付けて『数撃ちゃそのうち引き当てるやろ作戦』!」
泉「ひえぇ……」
セーラ「うっわー」
浩子「園城寺先輩、これは大事なことなんです。打倒白糸台を掲げる我々千里山一同、戦力はあるにこしたことはない」
怜「あー、まあ」
浩子「そして、要の部長に強い能力を与える可能性があるなら試さんわけにはいかんのです」
怜「んー、ああ……」
浩子「さあ、愛の力で白糸台を倒しましょうや!」
怜「はあ……」
セーラ「うわー、すごい聞こえはいいこと言っとる」
泉「なんやコワイですね」
怜「でもウチ、病弱なんやけど。そない毎日がっつかれたら倒れてまうわ。竜華ってあー見えてあーやから」
浩子「そうなったら元も子もないですし、とにかく倒れんことを第一に頼んます。インターハイまでになんとかなればええわけやし」
怜「はあ、またえらい難しい注文やな……まあ、頑張ってみるわ」
セーラ「んーっと……あ、あそこの卓や。下級生相手に大人げない事やっとる」
怜「よっぽど悔しかったんかな、テトリス」
浩子「園城寺先輩、『その憤りを私の体にぶつけてもええんやで?』くらいのこと言ってきてくださいよ」
怜「死ぬわ」
セーラ「し、死ぬほどなんか」
浩子「腹上死とかやめてくださいよ、ホンマに」
泉「自分が焚きつけたくせに……」
怜「女同士でも腹上死ってありえるんやろか?」
浩子「さあ、なくはないんとちゃいます」
泉「……大丈夫なんかな、この部活……」
~~~数日後~~~
浩子「そんで、今日はどんな能力が」
竜華「神経衰弱や!」
泉「またトランプですか」
竜華「で、でもこれはババ抜きよりは強いで!一巡もカード先に見れるんやから」
セーラ「あー、確かになかなか便利やな。はい解散」
浩子「そんじゃ園城寺先輩、頑張ってください」
怜「おー」
竜華「うう、最近みんなが冷たい」
怜「しゃーないやろ、麻雀と関係ない能力見せられても反応に困るんやもん」
竜華「……怜ー、神経衰弱やらへん?」
怜「やらへん」
竜華「うう」
竜華「あー、結局一回も神経衰弱できへんかった」
怜「部活でやろうとすんのはまずいやろ。みんな麻雀やりにきてるんやから」
竜華「あーあ、次からはクラスのみんなでも誘ってやるかなー。部のみんなとやりたかったなー」
怜「そうそう、部活中じゃなければ私も付きあってやれるから」
竜華「……あ、えっと、怜?怜の家あっちやけど……今日もウチ来るん?」
怜「だめかな」
竜華「だ、駄目なんてことあらんよ、うちも怜が来てくれるんは嬉しいんやから。……でも、最近毎日あんな……」
怜「あんな?」
竜華「あんなこと……ごにょごにょ……してばっか……ちょ、こんなとこで抱きつかんで」
怜「……竜華は、私とするの、嫌?」
竜華「!!!!!!」
竜華(えぶりでぃはろう、煩悩……さようなら、理性!)
竜華「全然嫌やないです!大好きです!」
怜「そか、よかった」
竜華「今日はオセロの一巡先やー!」
―――
竜華「今日はぷよぷよ!」
―――
竜華「マインスイーパ!」
―――
竜華「ウノ!」
――――――
セーラ「なかなか出んなあ、麻雀」
泉「もう諦めたほうがええんじゃ?」
浩子「うーん……確かに、このままじゃ園城寺先輩の身が持たへん」
怜「私は大丈夫や。やめろ言われても個人的な欲望の為に続けさせてもらうで」
浩子「そ、そーですか」
泉「ひー」
竜華「……いくつかの高校の県予選のデータ、もろてきたでー」
怜「おかえり」
浩子「ども御苦労さんです。……あれ、部長。なんや顔色悪くないですか」
竜華「へ?そーかな」
セーラ「言われてみればそうかもしれん」
怜「今日、あんまり元気なかったような気もするなあ」
竜華「だいじょぶだいじょぶ、ヘーキやって!」
泉「代わりに園城寺先輩は調子ええみたいやし。部長の体力吸い取ってるんちゃいますかね、なーんちゃって」
怜「ふむ……?」
怜「なんと今日は、私が新たな能力に目覚めてしまいました」
セーラ「なんと」
浩子「それは」
泉「ホンマですか?」
怜「おお。名付けて『リューカブースト』!」
セーラ「またえらい直球できたな」
怜「その名の通りやな。竜華に力を分けてもらって、二巡先三巡先を見ても倒れんよーになったんや」
泉「……ひょっとして、部長が園城寺先輩の膝の上で息も絶え絶えなのは……」
竜華「……………………」
怜「ちょっとやりすぎてしもた」
泉「め、めちゃくちゃ危険な能力なんじゃ……」
怜「そやな、簡単に言うと竜華とアレをあーしてこーしてそーして」
浩子「あ、もういいです、なんとなくわかったんで……」
セーラ「えー?全然わからん」
浩子「江口先輩、ちょっとこっちに」
ゴニョゴニョゴニョゴニョ
セーラ「ひ、ひ、ひえぇ……」
怜「えらい恐ろしいものを見る目向けられてるんやけど。まーたフナQ変なこと吹き込んだんちゃうか」
浩子「さあ、うちも詳しく聞いたわけやないんで憶測妄想願望混じりですけど」
怜「……まあええわ、たぶんだいたいあってるから」
泉「え、ええええ……」
泉「使いものどころか、ふつーに死にそうに見えるんですけど……」
セーラ「ボロ雑巾やん」
怜「とりあえず、あっちに寝かせといてやろか」
竜華「と、ときー、うちを一人にしないでぇ……」
怜「大丈夫やって、すぐそこにいるから」
竜華「う、うう……がくり」
泉「し、死んだ」
怜「キゼツしただけや、大げさな」
浩子「まるで気絶するくらいは日常茶飯事とでも言いたげですやん」
怜「ははは」
浩子「否定せんのですか」
セーラ「……ど、どんな恐ろしいことやっとるんや、おまえら……」
セーラ「ひでえ」
怜「よーし、それじゃあお披露目させてもらうわ。最初から飛ばしてくで」
泉「おおっ」
浩子「一巡先を読まれるだけでも苦労すんのに、それ以上とか止められるんやろか」
セーラ「よ、よーし。燃えてきたわ」
怜「ダブル!二巡先――――!」
セーラ「うあー、止めれんかった」
泉「早さじゃかないっこないですわー」
浩子「半荘やってもまだ体力余ってるカンジですか」
怜「そうやな、何度か三巡先を見るか、二巡先見て東場やりきるくらいはできそうや」
セーラ「まーだこれ続けられるんかい。たまらんなあ」
浩子「ただ、一つ問題を上げるとすれば」
竜華「…………」
怜「この力の陰に、尊い犠牲があったことを忘れてはならんのやな……」
竜華「死んどらん、まだ死んどらんよー……がくっ」
セーラ「楽勝ってことはないやろうけど、いい線行けるんは確かになってきたな」
浩子「部長をパワーアップさせるつもりが思わぬ怪物を生んでしまった。ま、結果オーライやな」
怜「でも、これやともし大将戦までもつれたらマズいんちゃうかなあ」
セーラ「あ」
浩子「……確かに」
泉「あの状態じゃあ、とても卓にはつけないですよね」
セーラ「よーするに、大将戦までにどっか飛ばせばええんやろ?」
浩子「簡単に言うけどなあ」
怜「……先鋒で私が頑張って、一気に削り取れればええんやけど」
泉「そのためには?」
浩子「そのためには……」
竜華「…………」
セーラ「ほらほら、ペースが落ちてるでー!イッチニ!イッチニ!」
浩子「目標タイム越えんと、また一周追加ですよー」
竜華「ぜー、はー、ぜー、はー……な、なんで?なんでウチはこんなことしとるん……?」
セーラ「無駄口叩く暇があるなら走れー!」
竜華「ひー!」
泉「部長も災難ですねー、いくら体力つけるためだからって夏のグラウンド走る羽目になるとは」
怜「まあ、これもインハイのためやからな」
泉「……体力たっぷりもらって速攻片をつけるって作戦はええと思いますけど、どうせなら園城寺先輩の体力底上げしたほうが早いんじゃ……?」
怜「病弱やからな、私。代わりに竜華に頑張ってもらわんと」
泉「えー?」
浩子「残り一周!」
セーラ「ここでラストスパートや!」
竜華「む、無理、もうこれ以上は限界……」
セーラ「きばれー!」
竜華「むりやー!」
泉「あーあ、無茶しちゃって。先輩……先輩?」
怜「…………」
泉(……真剣な表情だ。園城寺先輩も必死に応援してくれてます。頑張ってください、部長!)
怜(竜華の胸が揺れている。ほどよいボリューム、感触抜群の胸が。……ああ、夏を感じる……)
泉「どしたんです」
怜「……ま、まずい!!」
泉「え、ちょ」
竜華「ぜー、ぜー、はー、はー」
浩子「はい、お疲れしたー」
セーラ「体力ないなー、竜華は」
竜華「こんの、野性児と、一緒に、すんなや……」
浩子「……あれ、向こうから来んの園城寺先輩やないか」
セーラ「どーしたんやろ」
怜「中止ー!竜華のスタミナ増強作戦中止やー!」
竜華「え」
セーラ「へ」
浩子「はい?」
竜華「と、怜。もしやうちのためを思って……」
怜「このまま竜華が走りこみを続けたら、せっかくの完璧なバランスが崩れてまうやろ!」
竜華「え」
セーラ「へ」
浩子「はい?」
怜「細すぎず太すぎずの弾力あるふともも!」
竜華「ひゃ」
怜「白さを保ちながらも血色のいい健康的な肌!」
竜華「きゃ」
怜「ハリと瑞々しさたっぷり、ふくよかなおっぱい!」
竜華「わー!」
怜「これを……これを捨てるんは、全人類!……もとい、私にとっての大きな損失や!」
竜華「え、えええ……」
浩子「でも、そしたら体力つける作戦はどないすんです」
怜「私がやる!」
竜華「えー!?」
怜「元々私の能力を高めるためのこと、自分で頑張るのがスジってもんやろ」
竜華「だ、だめだめ、絶対駄目!怜にそないな無理させられへん!」
怜「何言うとるんや、最近は調子もええし、ちょっと走るくらいヘーキやで」
竜華「そっちこそ何言うてんの、そーやって油断して怪我したりまた倒れたりしたら!」
怜「うー!」
竜華「がー!」
浩子「お互いを思いやる気持ちがそうさせるんやな。美しい友情です」
泉「ゆ、ゆうじょー……?今更なにを……?」
浩子「しっ、どんなに『あの二人って絶対デキてるよなー』思うてもあくまで友情ということにしておく、これがこの業界のお約束や。
あんまり露骨だと売れへんねん、悲しい事にな……」
泉「は、はあ……」
怜「私がやる!」
竜華「うちがやる!」
セーラ「このままやとなーんも進まんで」
浩子「妥協案を考えないかんな」
竜華「うちがー!」
浩子「はいはいお二人さん、ストーップ」
怜「……?」
浩子「園城寺先輩、あくまで体力つけるためのトレーニングなんや。筋トレとかせん限り、それほどガッチリ筋肉がつくゆーこともあらへん」
怜「そ、そーなんか」
浩子「室内でやるようにすれば日に焼ける心配もないやろ。どっかの部活がルームランナー持ってたはずやし、それを借りればええ」
怜「へー……」
浩子「んで部長。確かに園城寺先輩は病弱やけど、運動はしといたほうがええんちゃいます。幸い今調子よさそうやし、できる時にやっといたほうが」
竜華「う、うーん……」
浩子「逆にずっと籠りきりのが体に悪いですわ。部長と一緒に特訓するようにすれば無理させる心配もないやろ」
竜華「確かに……」
浩子「さあ、頑張って体力つけて、打倒白糸台達成しましょうや!」
「「おー!」」
泉「なんだかなー……」
浩子「ルームランナー二台借りてきました。早く走るんやなく、一定のペースで長く続けることを心がけるように」
竜華「ふー、はー」
怜「ぜー、はー」
竜華「ふー、はー」
怜「ぜー、はー」
竜華「……大丈夫か、怜?無理しとらんか?」
怜「はっ、はっ……別に、これくらい、なんでもないわ……」
竜華「そーか?心配やな……こんなん慣れてへんやろ?ほんまに無理せんほうがええでー」
怜「…………」
竜華「ふー、はー」
怜「……ひっひっふー、ひっひっふー」
竜華「ぶっ!?え、あ、と、た、ほっ、わ!ぎゃー!」ゴロゴロゴロ
怜「……勝った」
浩子「お二人ともあんま運動慣れてないやろうし、疲れ残さんようにするんが大事です」
竜華「怜ー、マッサージしたるからおいでー」
怜「えー?絶対マッサージにかこつけていかがわしいことするつもりやろ。騙されんよ」
竜華「す、するかー!」
怜「え、しないん?じゃ、こっちから」
竜華「わー!わー!……この、えーい、やりよったなー!」
怜「きゃ」
――――――
浩子「はー?筋肉痛が抜けんでトレーニングできない?二人揃ってなにしとるんですか」
竜華「は、はははは」
怜「うっうっ、竜華が嫌がる私を無理矢理……」
竜華「だー!?」
浩子「最終調整を兼ねた合宿の日取りが決まりましたで。ま、どちらかといえば休憩の意味が強いんかな」
竜華「って、なーんでうちと怜だけ別の部屋やねーん!?」
怜「廊下の奥の階段挟んだ角部屋、一組の布団に枕が二つ、これ見よがしに置かれたティッシュ……こんなコッテコテの始めて見たわ」
竜華「こ、こ、これは……いわゆる『据え膳』っちゅーものでは……」
怜「せ、せやろな……」
竜華「…………」
怜「…………」
泉「先輩ー、露天風呂めっちゃ景色えーですよ!あとでみんなで……あ、到着早々いきなりとは。失礼しました、ごゆっくり……」
竜華「…………」
怜「…………」
「いずみー、あいつらはー?」
「ほっときましょーやー。それより露天風呂すごい景色ですよー」
「ほー。江口先輩、もちろん浴衣は着てくれるんやろうな?」
竜華「いよいよやな」
怜「うん」
セーラ「ここまで来たら、あとはなるようになれや!」
浩子「まだ会場にも着いてへんのに、気ぃ早いんちゃいます」
セーラ「え、えーやろ、別に!」
竜華「特訓の成果、見せたろな!」
怜「おお!」
泉「特訓……?」
浩子「ただイチャついてただけのように見えるんは、きっと気のせいや」
泉「はあ……」
怜「うー、やっぱバス苦手やー」
竜華「大丈夫か、怜?次んとこで休憩のはずやから……」
怜「ひざまくらー」
竜華「車ん中で変な体勢で寝とったら、逆に疲れるんやない?」
怜「じゃー、肩かして……」
竜華「しゃあないなあ」
泉「……船久保先輩」
浩子「どした」
泉「部室とかならあんま気になりませんでしたけど……こういうとこでやられると、結構キツいっすね」
浩子「あー?ああ、あの二人な……」
泉「『頼むから余所でやれやー!』って言いとうなりません?」
浩子「甘いわ、一年……」
泉「へ」
泉「え……?こ、これは……!」
浩子「まるで気にしてへんやろ」
泉「そ……それどころか、生温かく見守ってニヤニヤしてる人までいる始末ですやん……」
浩子「他の一年もとっくに慣れた頃やで?レギュラーのくせに不甲斐ない」
泉「うう、すんません。あれ、なんで私謝ってんの……」
浩子「しかしどうやら水面下では、怜竜派と竜怜派の血で血を洗う争いが繰り広げられているそうや。レギュラー争いよりアツいとかなんとか」
泉「うわあ、すごいどうでもいいっすね」
浩子「気にするもんはすんごい気にするんや、他で言ったらアカンで。……ま、真実は本人のみぞ知るってとこやな」
泉「……今更、変なこと聞いていいっすか?全国大会の会場へ向かうって時に言うのも変な事なんですけど」
浩子「言ってみい」
泉「……なんでこの学校、全国二位になれたんでしょう」
浩子「……アレが特殊なだけで、ホントはもっとカッチリした学校なんや、きっと……」
セーラ「ぐー、ぐー」
竜華「きゅーけーやー。うちお手洗い行ってくるけど、怜は?」
怜「んー、ちょっと風に当たりたいわ」
竜華「そか、じゃあ後でな」
江セーラ「ぐー。ごー」
泉「いつまで寝とるんでしょ」
浩子「顔にラクガキしたろうかな」
泉「やめたげてくださいよ、会場まで消す場所ないですやん」
浩子「だからやってみたいんやろ」
泉「ひでえ」
セーラ「う、うーん?」
泉「あ、おはようございます」
浩子「ち、起きたか」
セーラ「……なんやー?」
怜(すずしい)
穏乃「あれ、制服の子がいる」
玄「私たちみたいだね!」
怜(あー、風が気持ちえー)
穏乃「な、なんかフラフラしてない?」
玄「大丈夫かな……」
怜(おー。あー……うわったったった)
穏乃「た、倒れた!」
竜華「怜ーっ!」
穏乃「へ」
怜「……あ、竜華。どしたん」
竜華「……へ」
竜華「…………」
怜「あれ、どちらさんで?」
穏乃「え。えーとお」
竜華「そうやなくて、今倒れたやろ?大丈夫?」
怜「ぼんやりしてたら、ついフラッとしただけやで」
竜華「えー……」
怜「……あ、うなぎパン」
穏乃「へ」
怜「竜華、酔いが治ってきたらお腹すいてきたわ」
竜華「はあ、じゃあ買ってきたるわ……」
怜「ありがとな」
憧(じ、自由な子だなー)
竜華「うん」
穏乃「それで、えーと、大丈夫なんですか?」
怜「なにが?」
竜華「あー、お騒がせしてごめんな」
怜「いつも騒がしいのは竜華のほうなのになあ」
竜華「こいつ、うなぎパンの恩をもう忘れたんか」
怜「忘れた」
憧「……なんか、大丈夫みたいね」
玄「ところで、なんで制服なんですか?」
竜華「これ?学校の部活で移動中やから……あれ、そろそろ行かんとまずいかも」
憧「部活……?」
怜「あ、セーラ」
竜華「もう行かんと。楽しかったで!」
怜「ほな」
穏乃「ばいばーい」
セーラ「おーい!おーい!」
竜華「うるさいわー、そんな叫ばんでも聞こえるって!」
セーラ「体がなまってしゃーないんやー!」
竜華「じゃー会場まで走れー!」
セーラ「そうする!」
竜華「アホかー!」
怜「元気やなー」
竜華「着いたー」
怜「つかれたー」
セーラ「えー、前とおんなじホテルかー。つまんねー」
浩子「そらしゃあないわ」
泉「おお、デカい……」
竜華「なあ、怜。一緒に東京観光とかせえへん?」
怜「えー。ええけど、疲れて動きとうないわ」
浩子「そもそも、今日はもうホテルから出られませんて」
竜華「じゃあ明日!明日な!」
怜「んー」
怜「おお」
浩子「うちが監督に進言しときました。できる後輩を持って幸せですな」
竜華「ううっ、この、余計なことを……ナイスやっ……!」
セーラ「どっちやねん」
怜「最近欲望に忠実になってきたな、竜華」
浩子「元からやないんですか」
怜「そうかも」
セーラ「今日はもう各自解散ってことでええんか?」
浩子「ええ、んで明日は自由行動やな。一回戦のビデオは見とくことになるやろうけど、それまでは」
泉「お疲れでしたー」
竜華「おー」
セーラ「東京見物やー!」
泉「おー!」
浩子「……で、あの二人は」
泉「『ちょっと今外出とか無理』だそうで」
セーラ「ま、予定通りやな」
浩子「なにしてはったんやろな」
泉「気にしてあげないでください」
セーラ「じゃ、三人でいこかー」
泉「楽しみだなあ、東京」
浩子「田舎モン丸出し」
泉「大阪モンと言って下さい!」
セーラ「あー、ホテルん中涼しい。エラい外暑かったなあ」
泉「園城寺先輩、外出なくて正解だったかもしれないすね」
浩子「むしろ部屋ん中の方が熱い事になってたり」
セーラ「……あ、ありうる」
浩子「よっしゃ、突撃や」
泉「ひー、野次馬根性!」
セーラ「みょーなとこ見えても知らんで!」
セーラ「まさかこんな真昼間から、なあ……?」
浩子「一年、先入って様子見てくるんや」
泉「こん中は戦場かなんかですか!?」
セーラ「油断は死を招く……かもしれん」
泉「あ、カギかかってるかも……開いてる」
浩子「突撃ー!」
泉「ぎゃー、押さんでください!」
「「「わーーっ!」」」
竜華「ちょ、なんやねん!怜が起きてまうやろ!」
怜「元々起きてたり」
竜華「あ、そうなん」
泉「……ふつーの膝枕ですね」
浩子「なんや、ガッカリ」
セーラ「俺は信じてたで!」
怜「……カギかけんわけないやろ」
浩子「あ、やっぱり」
竜華「なんのハナシー?」
セーラ「べっつにー」
泉「……あれ、先輩達、髪ちょっと濡れてません?シャワー浴びてたんですか」
竜華「ああ、さっき。やっぱあっついわー」
怜「なー」
浩子「ふーん」
セーラ「ふーん」
泉「ふーん」
竜華「な、なんやの、その変な反応」
浩子「いや、わかりやすいなあ、と」
竜華「は……」
浩子「そうそう、野次馬はもののついでです」
セーラ「うそつけ」
浩子「今日の一回戦の試合、動画と牌符見とかないかんのですわ」
泉「うちらシードでしたもんね」
竜華「じゃ、じゃあ残りの二日、試合までずーっとカンヅメ……」
浩子「そうなります」
竜華「そんなあ、怜と東京見物ー!」
泉「自業自得ですわ」
セーラ「こっちのブロック、どこが勝ったんやっけ?」
竜華「えー、待って!そういうの聞かんで見た方が楽しい!」
怜「何言うとんのや、この部長は……」
竜華「東京見物できんかったぶん、こういうとこで楽しまな損やろ!」
怜「何言うとんのや、この部長は……」
竜華「二度も言わんといて!」
『阿智賀女子学院先鋒・松実玄!』
竜華「あー!この子!」
怜「サービスエリアで会った子やな。出場校やったんか」
竜華「なんちゅー偶然……これって運命……?うちこの子応援するで!」
泉「へ」
竜華「がっんばーれがっんばーれク・ロ・ちゃん!負っけるーな負っけるーなア・チ・ガ!イエーッ!」
セーラ「あ゛ー、竜華の悪いクセが出たな」
泉「な、なんすかそれ」
セーラ「なんちゅーんやっけ……ミーハー?違うか?」
泉「はあ……」
怜「…………」
泉「ひ」
セーラ「知らんがな」
―――――
『大将戦終了!阿智賀女子学院、二回戦進出です!』
竜華「やったああーーー!おめでとーーー!」
セーラ「うるせー」
怜「……ま、今は思いっきりはしゃがせといてやろうや」
泉(どっちに言ってるんやろ。部長か、阿智賀か)
セーラ「とにかくこの阿智賀ってのは、うちらの敵やなさそうやしな」
浩子「それってフラグ……まあええか」
セーラ「おーい、起きとるかー?」
泉「もう出ますよお」
怜「おはよ」
セーラ「お、怜。調子はどうや」
怜「ふっふっふ、カンペキやな。もう誰にも負ける気せーへんわ」
泉「……この無駄にテンションの高い感じ、まさか……」
竜華「~~~---○×☆◆□@・・・・・・」
セーラ「あ、やっぱり竜華が死んどる」
怜「やりすぎてしもうた。てへ」
セーラ「てへやないわ」
セーラ「あ、フナQ!ちょ、こっちきて竜華運ぶの手伝ってや!」
泉「うう、背ぇ高いから重い」
怜「この胸が悪いんや、この胸がー!」
泉「ぶっ倒れた人相手にセクハラせんでください!」
浩子「恐ろしいワザやな、リューカブースト。ていうか今日はまだ二回戦なんやし、ほどほどにって言いませんでした?」
怜「竜華のほうから誘ってきたんやもーん」
浩子「やもーん、やないですよ」
セーラ「まあええんやないか?ここで大将戦まで持ってかれるようじゃ、この先思いやられるわ」
浩子「……ふむ、確かに」
怜「しゃーないな。よいしょ」
泉「うそお、んな軽々と」
怜「一度する側にまわってみたかったんや、お姫様ダッコってやつ」
浩子「うーん、アンバランス」
怜「……あ、駄目や、重い」ポロッ
竜華「おうっ」ドサッ
泉「ぶ、ぶちょおーー!」
セーラ「あー。誰か担架持ってこい、担架!」
竜華「”#$%&’()・・・・・・・・・・」
セーラ「いやー、まさか担架で人運びながら会場入りする羽目なるとはなあ」
泉「シード校ってのもあって、えらい目立ってましたね」
浩子「まあイロモノ揃いの全国や、担架くらい大したことない」
セーラ「さーて、中堅までに終わってくれるかなーっと」
浩子「そこまで制服嫌なんか」
泉「似合ってますのに、もったいない」
セーラ「うるせー!」
泉「あれ、どこいくんです」
セーラ「トイレや、トイレ」
セーラ「ただいまー」
怜「おかえりー」
セーラ「……へ、怜?試合は?」
怜「終わったでー」
セーラ「……うっそお」
泉「なんかよおわからんことやってました、実況ドン引きですよ」
浩子「解説のプロはなんやええこと言ってましたな」
竜華「う、うーん、怜のふとももの感触……」
セーラ「あ、起きた」
竜華「はっ!試合は!?」
怜「「終わったでー」
竜華「……うっそお」
泉「担架を運ぶだけの簡単なお仕事でした」
竜華「ま……まって、まだ指一本も動かせんのやー」
セーラ「金縛りみたいやな。こわっ」
浩子「あー、担架どこやったかな」
竜華「そういや、うちの他にはどこが残ったん?」
怜「阿智賀や」
竜華「へー」
泉「あれ、反応薄い」
浩子「もう飽きたんやない?」
泉「ミ、ミーハー……」
竜華「無茶言うなあ……」
怜「なーんか私、元気がありあまって仕方ないんやけど」
竜華「え」
セーラ「……これ以上無茶させんなや。後で四人で卓囲んで、二巡先でも三巡先でも好きなだけ見たらええやん」
怜「ちぇー」
竜華「ほ」
泉「じゃ、行きますか」
竜華「あれ、ひょっとしてうち、このカッコで外でるん?」
セーラ「歩けんのやからしゃーないやろ」
怜「私がお姫様ダッコしたろか」
竜華「なにそれ、めっちゃされてみたい」
浩子「そっちのが恥ずかしくないんか」
泉「……頭打っても知りませんよ」
竜華「はー、今日も疲れたっと……」
怜「テレビとにらめっこ、ってのが一番辛いな。こう、じーっと」
竜華「走ってたほうがまだええわ。……にしても、最近ホンマに調子よさそうやな、怜」
怜「ま、これも竜華のおかげやわ」
竜華「そう?怜も結構頑張ってるやん。それを見てご褒美くれたのかもしれんで」
怜「ご褒美なあ。誰がくれるんや、そんなもん」
竜華「え。えーと、カミサマ?」
怜「……知らない人から物貰っちゃいけません言われとるんや。どうせくれるなら、竜華からがええなあ」
竜華「そっか、ご褒美。うーん、何がええかな」
怜「優勝した時にでもくれればええから、考えといてや」
竜華「ん、じゃあとっておきの考えとく」
怜「期待してるで」
怜「何言うとんの、夜はこれからやで?」
竜華「うわー、その台詞似合わんなあ」
怜「……じゃ、竜華が言うてみい」
竜華「今夜は寝かさねーぜ、ふっへへ」
怜「ただのオッサンやん」
竜華「あー、こういうしんみりした雰囲気苦手やー」
怜「じゃ、脱衣麻雀でもやろか?それか野球拳」
竜華「こういうしんみりした空気は貴重やから大事にしたいんやー」
怜「ワガママやなー」
怜「ん」
竜華「勝とうな、明日」
怜「今更言われんでもわかっとるわ」
竜華「へへ、そうやな」
怜「それに、竜華の力を貰って戦うわけやから。無様な戦いはできんし」
竜華「えー、あんまり怜に気負うてほしくないんやけどなあ」
怜「なんやそれ。勝ってほしいんか負けてほしいんか、どっちなん?」
竜華「なんでもええよ。勝てば嬉しいし、負ければ悔しいけど、怜と一緒に戦えるんでもう嬉しいしな」
怜「どーせなら勝ちたいやろ」
竜華「うん。……白糸台かあ」
怜「あーあ、強敵やなー」
竜華「はあーあ……」
竜華「…………」
怜「考え始めると、どうしても暗くなるなあ」
竜華「こればっかりはどうしようもないわ……」
怜「よーし、とってもきもちいいことして、天国に連れてってやるわー」
竜華「あー、しんみりした雰囲気が、台無し!」
怜「似合わんよ、竜華にそういう雰囲気は」
竜華「え、そ、そーお?……ていうか、怜に似合いすぎてるんや」
怜「病弱っ子やからなあ」
竜華「……最近はそうでもないわな」
怜「じゃ、竜華がしんみりした雰囲気を吹き飛ばしてくれたんやな」
竜華「なんかうち、空気読めないやつみたい」
怜「それも間違ってはないなあ」
竜華「ひどい!」
竜華「そか。じゃ、もっとひっついてカンペキにどっか吹き飛ばしたらなあかんな」
怜「頼むわ」
竜華「……明日、頑張ろうな」
怜「……うん」
――――――――――
セーラ「よ」
泉「おはよーっす」
浩子「今日も調子よさそうやな」
怜「ん」
竜華「…………………」
セーラ「あらら、担架の用意できてるで」
泉「二回連続でこんな入場したら、何事や思われるでしょうね」
浩子「今更やわ、そんなん」
セーラ「……っしゃ、行くか!」
泉「はい!」
浩子「ほな」
怜「…………」
怜『…………』
玄『…………』
煌『…………』
照『…………』
――――――
泉「始まりましたね」
セーラ「おお」
浩子「これもまた、園城寺先輩の能力の弊害やな。一番応援してやりたいはずの部長が寝てるしかないんやから」
竜華「…………」
泉「部長……」
セーラ「へーきやろ。怜が言うてたで、『控室で見てもらわんでも、同じ席に座って戦ってるから大丈夫や』て」
泉「へー、いいこと言いますね」
浩子「珍しく?」
セーラ「一言余計や!」
浩子「ええ」
泉「……でも、相手はあの宮永照……いくら園城寺先輩に力があっても、この局でどっか飛ばすんは無理があるでしょうね」
セーラ「ま、そらしゃーないやろ。でも忘れたんか?これは団体戦や」
浩子「後ろにうちら三人が控えとる」
セーラ「そーいうこと!呑気に寝てる部長に勝ちをプレゼントするんは、一体だれになるやろーな」
泉「江口先輩は制服着とうないんでしょう?私が決めてきますよ」
浩子「はー、相変わらず言うなあ一年」
セーラ「おー、その意気や!」
――――――
『Aブロック準決勝先鋒戦、試合開始です……!』
竜華(う、うーん?ここどこやろ?)
竜華(うっかり寝過したような気が……はよ起きんと……)
竜華(あれ。い、いたたた。体中痛い……)
竜華(ついでに頭も痛い……どーなってんねん……ていうか、ていうか、)
竜華「……怜!」
怜「りゅ、竜華」
竜華「へ」
セーラ「あ、竜華!目ぇ覚めたんか」
泉「部長……」
竜華「は」
浩子「……すんませんでした、部長」
竜華「え?」
規定時間にはまだ少しの余裕があるとはいえ、どうしたのでしょうか!?』
竜華「……えー!」
怜「あ、急に立ち上がったりしたら、」
竜華「うわっ!わー!……あいたっ!」
怜「ほらみい……」
竜華「う、ううん……た、たいしょーせん……?」
セーラ「……すまん、削りきれんかった」
泉「なんとか二位につけてはいるんですけど……一位の白糸台との差は……」
浩子「……面目ない」
竜華「そ、そーか……あっ、ていうか、大将戦!このままじゃ失格やん!」
浩子「今、補欠の方を出すよう申請してるとこです」
竜華「ほ、補欠!?なんやそれ!うちがいるやろ!」
セーラ「何言うとんのや、そんな状態で」
竜華「うっ」
竜華「よーいしょっと」スクッ
セーラ「…………」
浩子「…………」
泉「…………」
怜「……えい」ツン
竜華「うわぁ!おっ!とっ!たあ!……あー……」
怜「ほら倒れた」
竜華「ちょっと立てたやろー!」
セーラ「ほんまにちょっとだけやん……」
泉「無理せんでくださいよ。これ、いつも部長が園城寺先輩に言ってる台詞ですけど」
竜華「そーいうこと言うと怜は無茶するやん。だからうちも無理する!」
怜「なんて失礼な」
セーラ「そんで体壊したら、それこそ元も子もないやろ!……これもいつもは怜に言ってる台詞やな」
浩子「まるでいつもとは真逆の立場やな。今も膝枕してんのは園城寺先輩のほうやし」
怜「最近多かった気がするわ、この体勢」
竜華「……いつもと逆の立場……」
怜「……竜華?」
竜華「ああ、そうや。行ってくる。大将の仕事、きっちりやってこなアカンからな」
セーラ「人の話聞いてたんか?もうこの状況、無理する必要なんて……」
竜華「勝てる見込みはある!」
怜「……竜華」
竜華「勝てる、絶対!それなのに諦めたら、同じ負けでも悔しさ段違いや!」
怜「…………」
怜「……心配やわ、竜華はアホやから」
竜華「えー!?」
泉「ま、そのとーりですけど」
浩子「アホというか、抜けてるというか」
セーラ「『信じて』って言葉、竜華が使っちゃいかんよなあ」
怜「確かにな」
竜華「ひどすぎる。ここはフツー応援してくれる場面やないの……」
セーラ「だって、なあ?」
浩子「まあ」
泉「うんうん」
竜華「死人に鞭打つなや……死んでへんけど」
浩子「なんだかんだで部長ですし。なんだかんだで」
泉「尊敬したくない部分の方が多いんですけどね!」
怜「やーい、竜華の阿呆」
竜華「ここはひっくり返してちょっといいこと言う場面やん……なんでまだ罵倒続けるんや……」
泉「人望やないですか?」
怜「そういう星の元に生まれてきたと思って」
竜華「ちぇっ、もうええわ……行ってくるわ……あーあ、なんやこれ……」
怜「竜華!」
竜華「あー?」
怜「……頑張って」
竜華「お……おー!任せときやー!」
浩子「一言でひっくり返った。相変わらずチョロい」
セーラ「怜におまかせやなー」
竜華「ほな、行ってくるわ」
怜「ん。……しっかりな」
竜華「怜にここまで心配かける日が来るとはなあ」
怜「だって心配なんやから、しょうがないやろ」
竜華「少しはうちの気持ちわかったか」
怜「……少しは」
竜華「はいはい、もうそれでええわ。……じゃ!」
怜「ん」
竜華「あー、そうそう」
怜「……まーだなんかあるんかい」
竜華「さっきええもん借りてしもうたからな。後で必ず返すからなー!」
『あーっと、千里山大将、清水谷竜華!ここでようやく登場しました!』
怜「……なんやろ、借りたもんて」
穏乃「…………」
淡「…………」
竜華「……すんません、えらい遅れてしもて」
竜華(あー。だるい。疲れた。死にたい……死にそう…………だーれが死ぬかー!うちは病弱ちゃうで!いや病弱だけど怜は死なんで!
……はーあ、 ……なーに考えてるんやろ)
竜華(ていうか、うち以外みんな一年二年やん。はー、すごいな、他の高校の人材。うちんとこは大丈夫かなー。
大丈夫やろー。うん、たぶん、大丈夫かなあ……)
竜華(あーあ、こんな卓でうち一人ぼっこぼこにされたらハズいなー。どないしよ。もう面上げて生きていけへんわ。
怜に養ってもらおーかなー。……ひえー、自分で思っといてなんやけどひっどいクズやなー。気をつけんといかんなー)
竜華(はー、怜は大丈夫かなー。控室帰るまでに倒れたりしてへんやろか。……そんな心配してどないするんや、そもそも今倒れそうなのはこっちやーって
なーんかこれも病弱アピールみたいで嫌やなー。倒れそうやわー、今にも倒れそうやわー)
竜華(あれー、んーと、今うちなにしてたんやっけ?)
《淡「ロン。五千八百」》
竜華(……これ切ったらアカン、と)
竜華(あー、これ、すっごい疲れるわ。怜はすごいなあ、こんなんずっと続けてたんやなあ)
《・・・・・・・・・》
竜華(ひえー、頭痛くなってきた。思い出すなあ、テトリス……)
《・・・・・・・・・》
竜華(今二巡先とか見よう思たら一発で倒れるやろうなー……)
《姫子「ツモ。千・二千」》
竜華(どないすればええんやったっけ?えーっと、こっち切ってみるか?)
穏乃「ポン!」
竜華(おー、運ええなあ。あー、でもどないしようかなあ……)
《・・・・・・・・・》
竜華「……リーチ」
浩子「お」
セーラ「あ、あれって」
『リーチ一発ツモ。裏一つ……二千・四千』
怜「……竜華」
――――――――
竜華(これ、気分ええなあ……ちょっと疲れるけど。ま、うまく決まれば疲れも吹っ飛ぶんかな……)
怜『それ大事なもんなんやから、後でちゃんと返してもらわな困るで!』
竜華(……怜の心の声が聞こえてきた気がする。うわあ、本格的にビョーキやな、うち……)
怜『竜華のビョーキは元からやないかな』
竜華(でも、どうやろ。怜の幻聴がいつも聞こえるゆーんは、実はかなり素敵なことやないやろか?)
怜『自分でもかなりヤバいこと言ってる自覚あるんか?』
竜華(……やめやめ。早く終わらせて、怜の生身の声聞きたいわ)
怜『そうそう、それでええよ』
竜華(あー、なんだか楽しくなってきた。怜と同じ、一巡先の世界かー。怜と同じ目線で、怜と同じことをして、怜といっしょに……そんで、怜と……)
心配なってくるな
竜華「な、あれ覚えてるか?」
怜「なんや、あれって」
竜華「約束したやろー。怜に頑張ったご褒美あげるて」
怜「ああ、全国大会のときの。……でも、それは……」
竜華「ええやん別に。頑張ったご褒美なんやから」
怜「んな適当な」
竜華「じゃーいらないんか、ご褒美」
怜「貰えるもんは貰っときたいわ」
竜華「が、がめつい。まあええわ、何が欲しい?」
怜「え、竜華がとっておきの考えとく言うてたやん」
竜華「……そやったっけ」
怜「自分で言って忘れんなや」
竜華「ご、ごめん……」
竜華「あ、あんまり高いもんは勘弁してほしいなあ……」
怜「竜華が欲しい」
竜華「へ」
怜「一番欲しいんて言うたら、やっぱ竜華や」
竜華「はあ。……そんなもんでええなら、あげるけど」
怜「軽っ」
竜華「え、なんで?」
怜「あんなあ……まあええわ。それじゃ今度は、私が竜華にご褒美あげるわ」
竜華「そらまたなんで」
怜「頑張ったご褒美なんやろ?竜華だって頑張ったやん」
竜華「……まっ、確かに自分で言うのもあれやけど、うん、すごい頑張ったな、うち!」
怜「また調子に乗って。そんで、何が欲しいん?」
竜華「怜!」
怜「お約束やな」
怜「ふーん、じゃああげるわ」
竜華「おお、貰ってしまった……」
怜「失くしたらアカンで?」
竜華「お、これでも貰った物を大事にするんはちょっと自慢なんやで。前に怜に貰ったちっさい髪留めあるやろ、あれな……」
怜「あっ、そういえば」
竜華「……まだ話の途中なんやけど」
怜「元々竜華は私のもんやったんやから、それをまた改めて貰うってのも変な話やんか」
竜華「えー?」
竜華「あー!んなこと言うなら、怜だって元々うちの……」
怜「今の今まで私は私のもんでしたー、残念やったなー」
竜華「ちょ、ずるいで!あ、待て、こら、怜!」
怜「言ったそばから手放してもうてどーすんねん」
竜華「だったらそっちこそ自分のもん手放してもうてるやろ!」
怜「……あ、確かに」
竜華「ふっふっふ、観念してこっちに来るんや」
怜「手つきがヤラシいから嫌やー」
竜華「あー!もう、こらー!」
怜「ふふ、あははは!」
おわり
>>452見る限りだと結局負けちゃったんだろうか
乙!
試合は負けちゃったのかな?
おもしろかった
またこの二人ので書いてね~
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
久「私とデートしない?」美穂子「でっ、でーと…ですか?」
― 宿泊所 ―
久「あ、福路さん。ちょうど良かったわ」
美穂子「上埜さん…私に何かご用ですか?」
久「あなたに話があってね、今時間あるかしら」
美穂子「ええ、大丈夫ですけど…どのようなお話ですか」
久「あまり大した話じゃないから、そんなに畏まらなくていいわよ」
美穂子「これが素なので…すみません」
久「そうなの? 素なら謝らなくていいわ。私が勝手に勘違いしただけだから」
美穂子「そう言っていただけると助かります。それで、お話というのは…」
久「お話っていうか、お誘い? なんだけどね」
美穂子「はい」
久「もし良かったら、明日の自由行動、私とデートしない?」
美穂子「でっ、でーと…ですか?」
美穂子「で、でも、私は女性で、上埜さんも…」
久「私も女性ね。それがどうかした?」
美穂子「あの、初めてのデートの相手が同性というのは、その…何と言いますか」
久「ん~、それは私が初めての相手じゃ嫌ってこと?」
美穂子「そんな、嫌じゃないですっ、むしろこちらからおねが…」
久「ごめんなさい。最後がよく聞き取れなかったから、もう一度言ってもらえないかしら」
美穂子「う、上埜さんと、その…デートしても嫌じゃないです」
久「それは良かった。でも、あの娘の相手しなくてもいいの? あなたに懐いてるみたいだけど」
美穂子「あの娘…?」
美穂子「華菜のことですか?」
久「そう、その娘! 池田さん! もう、自力で思い出せないなんて嫌ねぇ、歳かしら」
美穂子「歳って成人すらまだじゃないですか…」
久「私、実は二十歳だから」
美穂子「えっ」
久「言ってなかったかしら? 私、諸事情で二年間休学してたから、高三だけど二十歳なの」
美穂子「そんな…全然気づきませんでした…私、なんて失礼なことを…」
久「…ちょっと、本気にしないでよ。冗談よ?」
久「冗談だって。よく考えてみてよ、二十歳なら規定に引っかかってインハイ出られないでしょ?」
美穂子「そう…ですね。冗談を本気にしてしまって、お恥ずかしいです…」
久「あまり面白くない冗談言った私が悪かったわ。ごめんなさい」
美穂子「いえ、私も気のきいたことを言えなくて、ごめんなさい」
久「…元の話に戻るけど、池田さんは明日一人ぼっちにならないのかしら?」
美穂子「吉留さんもいますし、二人揃って他校の方々と一緒に遊びに行くと思います」
久「ということは、明日は私が福路さんを一人占めしても何も問題はないということね。一安心だわ」
美穂子「一人占めって、別に取り合う相手はいないと思いますが」
久「そうかもしれないけど、確実に二人っきりのほうが絶対いいじゃない? 折角のデートなんだから」
美穂子「本当にデートなんですね…」
久「何か気になることでもあるの?」
美穂子「いえ、何でもないですから、お話の続きを」
美穂子「早起きは苦手ではないので大丈夫です。ロビーに九時半、ですね?」
久「うん。楽しみに待ってるわ」
美穂子「はい、私もです」
久「それじゃ、また明日ね、福路さん」
美穂子「お誘いありがとうございました。お休みなさい、上埜さん」
久「ええ、お休み」
― ロビー ―
久「おはよう、福路さん」
美穂子「おはようございます」
久「誘った私が遅刻するわけにはいかないと思って十五分前に来たんだけど…」
美穂子「私が早く来すぎただけですから、お気になさらず」
久「でも、待たせたことには変わりないから。何かお詫びをしないといけないわね」
美穂子「約束の時間には間に合ってるんですから、何も問題はないかと…」
久「それでも、私が納得できないの。…そうだ、お詫びとしてお昼は私が奢るわ」
美穂子「いえ、上埜さんに金銭的な負担をしてもらうのは私が納得できません。何か損をしたわけではありませんし…」
久「うーん、昼食代くらいなら負担というほどでもないんだけど」
美穂子「上埜さんのお気持ちだけで、私は嬉しいんです。それ以上は逆に困ってしまいます」
久「金銭的負担以外で、私にしてほしいことってないかしら?」
美穂子「そうですね…特には…あっ」
美穂子「いえ、これは…やっぱり、お気持ちだけで十分です」
久「遠慮しないで。何か思いついたんでしょ? 言ってみてよ」
美穂子「でも、その…無理です」
久「言うだけ言ってよ。できるかできないかは私が判断するから」
美穂子「…言っても笑いませんか?」
久「そんな失礼なことしないわよ。言ってみて、ね?」
美穂子「…名前を」
久「名前を?」
美穂子「呼んでほしいな、って…」
美穂子「はい…あの、嫌なら別の、」
久「全然嫌じゃないわ、美穂子」
美穂子「えっ…」
久「あら、名前間違ったかしら。美穂子、よね?」
美穂子「は、はいっ」
久「良かった。驚いた顔するから間違ったかと思ったわ」
美穂子「上埜さんが急に呼び方を変えたから、少しびっくりしちゃいました…」
久「上埜さん、ね。それも悪くないんだけど、わがまま言ってもいいかしら」
美穂子「何でしょうか」
美穂子「友達…」
久「ごめん、馴れ馴れしいのは嫌だった?」
美穂子「嫌じゃありません…友達って言ってもらえて嬉しいんです…上埜さん」
久「だから、久だってば」
美穂子「ごめんなさい、久…さん」
久「さん付けもしないでいいから。同い年でしょ、私たち」
美穂子「はい…久」
久「うん、私のわがまま聞いてくれて、ありがとう。美穂子」
久「すぐ平然と呼べるようになるわよ。それくらい、今日のデートで仲を深める予定だから」
美穂子「それでも、呼び慣れるまで相当時間がかかりそうです…」
久「私を信じてよ、美穂子」
美穂子「…そうですね、久を信じます」
久「普通に言えたじゃない。それじゃ、出かけましょうか」
美穂子「はいっ」
久「あ、そうだ。言い忘れるところだった」
美穂子「まだ、何か?」
久「その私服、美穂子に良く似合ってる。とても可愛いわよ」
美穂子「…ありがとう、久」
久「大会序盤から豪遊してたら、お金がいくらあっても足りないし、お散歩デートかな」
美穂子「久は計画的なんですね」
久「そんな立派なものじゃないわ。少ない部費でやり繰りするうちにヘンな癖になっただけよ」
美穂子「ヘンなんかじゃ…浪費癖よりはいいと思いますよ」
久「ありがと。美穂子は良い彼女ね」
美穂子「私が…ですか?」
久「ええ。歩くことがメインの貧乏デートでも嫌な顔せず付き合ってくれるでしょ? 本当に良い娘」
美穂子「お世辞でも嬉しいです…」
美穂子「そんなにおだてて、何か企んでませんか?」
久「ん~、別に? ただ…」
美穂子「ただ、何ですか」
久「…やっぱり、言うのやめるわ」
美穂子「途中で止められると尚更気になります。最後まで言ってください」
久「だったら言うけど…」
美穂子「はい」
久「私のお嫁さんにならないかなーと思ってたりはする」
美穂子「お、お嫁さんなんて…私たちは同性ですし、その、法律とか、あの、」
久「そう? 同性なんて大した問題じゃないでしょ、美穂子…」
美穂子「ひ、久…?」
美穂子「うぅ…冗談でもドキッとしますから、止めてください…」
久「本気にしちゃう?」
美穂子「かもしれません…」
久「美穂子が本気になったら、私が責任とるから安心していいわよ」
美穂子「責任って…からかわないでください」
久「ごめん、ごめん。美穂子とのおしゃべりが楽しいから調子に乗っちゃったわ」
美穂子「私と話して楽しい、ですか?」
久「楽しいわよ。今まで会うことはあっても二人で話す機会は少なかったし。美穂子は?」
美穂子「私も…楽しいです」
久「楽しんでるなら良かった。私だけ盛り上がってもつまらないから。もっと色々話しましょうよ」
美穂子「はいっ」
美穂子「本当ですね。おしゃべりに夢中で気づきませんでした」
久「お腹空いたし、どこかでゴハンにしましょうか」
美穂子「でも、私、この辺り全然知らないんですが…どうしましょう」
久「ちょっと待ってて。近くの良いお店、ネットで探してみるから」
美穂子「お願いします。私、携帯とかパソコンに弱くて…」
久「誰にでも苦手なものはあるでしょうし、気にしないで。…近くにパスタ専門店があるみたい。そこでいいかしら」
美穂子「はい」
久「それじゃ、ランチタイムが終わる前に行きましょう。道は…こっちね」
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
久「私は、この『日替わりパスタ』を。美穂子は?」
美穂子「私もそれに…でも、こっちのカルボナーラも美味しそう…迷っちゃいます」
久「だったら、カルボナーラを頼んだら? 私の日替わりパスタと半分こすれば両方食べられるわよ」
美穂子「いいんですか?」
久「うん。私も食べ比べてみたいし」
美穂子「でしたら、私はカルボナーラにします」
店員「日替わりパスタとカルボナーラですね。ランチタイムは食後のお飲み物が一杯無料でございますが、何になさいますか?」
久「コーヒー、ブラックで」
美穂子「私は紅茶を」
店員「ブラック・コーヒーと紅茶ですね。…少々お待ち下さいませ」
久「はーい」
久「私は外食するときはその店のイチオシを頼むって決めてるのよ。迷いだすと決められなくなる質だから」
美穂子「それいいですね。次からは私もそうします」
久「いいかもしれないけど、私と一緒だと被っちゃうわよ?」
美穂子「そのときは私が久の分も時間をかけて迷って、別のにします」
久「気持ちは嬉しいけど、私の分も迷ってると日が暮れるから止めた方がいいわ」
美穂子「確かに日が暮れるまで迷うと困りますね…お店の人には迷惑でしょうし、どうしましょう?」
久「えっ、本気…なの?」
美穂子「冗談に決まってるじゃないですか」
久「そ、そうよね。冗談よね…」
美穂子「はい。日没まではかかりませんよ、数時間あれば決められます」
久「それでも十分迷惑な客だから! 私が店員だったら、お帰り願うわよ!?」
美穂子「落ち着いてください、久。冗談ですよ?」
美穂子「はい。冗談です」
久「はぁ…美穂子の冗談で取り乱すとは、私もまだまだね…」
美穂子「昨夜と今朝、久が言った冗談のお返しです。喜んでいただけましたか?」
久「喜びより驚きのほうが大きいわね…」
美穂子「一晩寝て忘れる私じゃないってことです」
久「今、私の中で美穂子に対する認識が変わったわ…」
美穂子「そうですか。仲が深まったみたいで何よりです」
久「…もしかして、根に持ってるの?」
美穂子「あ、パスタができたみたいですね。とても美味しそうです」
久「そして、まさかのスルー…」
美穂子「どうしました? 早く食べないと冷めてしまいますよ」
久「人は見かけによらないって言葉を痛感してるだけだから、気にしないでいいわ…」
美穂子「もう…半分こしますから、お皿借りますね」
久「ありがと」
美穂子「いただきます」
久「いただきます」
美穂子「…美味しいですね、これ」
久「ソースが麺にしっかり絡みながらも後味はサッパリした感じで全然くどくない…価格以上の美味しさね」
美穂子「…何か言いました?」
久「いえ、何も」
美穂子「そうですか」
久「………(食べ始めると集中して周りが見えなくなるタイプなのかしら)」
久「ごちそうさま。日替わりとカルボナーラ、どっちが好きだった?」
美穂子「両方美味しかったですけど、僅差で」
久「カルボナーラ、でしょ」
美穂子「…当たりです。よくわかりましたね」
久「二分の一だから大したことないわ。根拠は一応あるけど」
美穂子「根拠って…勘じゃないんですか?」
久「正確には根拠といえるか怪しいけど、食べるテンポが違ってたから」
美穂子「どういう意味でしょうか?」
久「そのままの意味よ。日替わりよりカルボナーラのほうが、口に運ぶテンポが少し速かったから気に入ったのかなと思って」
美穂子「…私、がっついてるように見えました?」
久「全然。食べる姿勢もマナーも良いし、とても行儀良く見えたわ」
美穂子「はい」
久「どうも」
店員「それでは、ごゆっくりどうぞ」
久「…コーヒーも合格。まさに完璧」
美穂子「紅茶も美味しいです。良いお店見つけました」
久「また来たいわね。今度は皆で」
美穂子「そう…ですね…」
久「ん、どうしたの?」
美穂子「いえ…」
久「えっ、ちょっと…泣いてるの? 私、何か嫌なこと言った?」
美穂子「違うんです…ぐすっ」
美穂子「はい…ご迷惑をおかけしました…」
久「いいわよ、謝らなくて。それ飲み終わったら出ましょうか」
美穂子「…優しいんですね」
久「三年にもなると想うことも多い…そういうことでしょう」
美穂子「よくわかりましたね…また何か根拠があるんでしょうか」
久「似たような境遇にある者の直感みたいなものよ。でも、一言いいかしら」
美穂子「はい」
久「後輩の前で泣いちゃダメよ。不安にさせるから」
美穂子「そうですね…気をつけます」
久「どうしても泣きたくなったら私を呼んで。あなたが落ち着くまで隣にいるから」
美穂子「久…うぅ…」
久「そろそろ出ないといけないけど…もう少しだけ、ゆっくりしていきましょうか」
久「結局、一杯飲み終わるのに一時間もかけちゃったわね」
美穂子「嫌な客と思われたかもしれません…主に私のせいで」
久「この大会が終わったら皆で行きましょう。客を大勢連れて行けば感謝されるわよ」
美穂子「そうですね。今度は皆と一緒に楽しみたいです」
久「そうそう。最後だからって暗くならずに前向きに行きましょう」
美穂子「はいっ」
久「あら?」
美穂子「どうしました?」
久「あれ、猫かしら」
美穂子「猫ですね。この辺りの野良猫でしょうか」
久「行ってみましょう」
美穂子「えっ…ま、待って!」
久「早く早く。のんびりしてたら逃げられちゃうわ」
久「猫が移動しそうだったから、つい」
美穂子「つい、じゃないです。試合前にケガしたらどうするんですか」
久「大丈夫よ。美穂子は心配性ね。…それにしても可愛いわ~」
美穂子「時間的にお昼寝中でしょうか」
久「モフモフしたいわね…撫でてあげるから近くにおいで~」
美穂子「寝てますし、野良猫に呼びかけても来るわけが…」
久「来てくれるみたいよ、ほら」
美穂子「本当ですね…でも、何だか機嫌が悪そう…」
久「すぐに私の手で気持ち良くしてあげるわよ、っと。よしよし、良いコ良い」
猫「フッ!」
久「痛っ」
美穂子「久!?」
美穂子「久、指先から血が…」
久「平気よ。これくらいの傷、舐めれば治るわ」
美穂子「ちゃんと治療しないとダメですっ! 化膿したらどうするんですか!」
久「猫に引っかかれたくらいで、大げさよ」
美穂子「確か、来る途中で公園の近くを通ったような…こっちです!」
久「えっ、ちょ、美穂子!?」
美穂子「黙って私に付いて来てください!」
久「はい…」
美穂子「まずは水道水で洗い流しましょう。応急処置です」
久「…んっ」
美穂子「染みますか?」
久「ちょっと…」
美穂子「指、見せてください」
久「…どう?」
美穂子「血は止まったみたいですね。傷も深くないし良かった…」
久「だから、平気って言ったじゃない」
美穂子「野良猫だったので、感染症の心配をしたんです」
久「そう…心配かけて、ごめんなさいね」
久「あなたに叱られたのは初めてね」
美穂子「その…久が麻雀の選手なのに指先を守ろうとしていなかったので…」
久「そうね…気が緩んでた。反省しないといけないわ」
美穂子「引っかき傷が化膿して出場できないなんて冗談にもなりませんよ」
久「確かに全然面白くないわね…笑えないわ」
美穂子「それに、久が出られなくなったら清澄高校麻雀部の皆さんに申し訳が立ちません」
久「この傷は私の不注意が原因なんだから、美穂子が気に病む必要は…」
美穂子「久が――デートの相手がケガするのを黙って見ていた私に責任がないとは言えないでしょう」
久「あなたの責任を追及するような娘はウチの部には絶対にいないから、そんなに重く考えないで、ね?」
美穂子「久が手を伸ばしたときに私が止めなきゃいけなかったんです。なのに…」
久「私の自己責任まで美穂子が負わなくていいの。それ以上は私を甘やかすことになるから、もう責任とか言わないで」
久「はい。気を引き締めるわ」
美穂子「念のため、これで約束してください」
久「これって…指きり?」
美穂子「はい、その通りです」
久「何年ぶりかしら。懐かしすぎるわ」
美穂子「それでは、小さい頃に戻ったつもりでしましょう。小指を出してください」
久「指を絡めて…何て言ってたかしら」
美穂子「私が言いますから、後に続けてください」
久「はーい」
久「指切りげんまん、嘘ついたら」
美穂子「牌千個呑ーます、指切った」
久「牌千個…って、牌? 針じゃなかった?」
美穂子「私たちの場合、針より牌のほうが相応しいと思ったのでアレンジしてみました」
久「確かにそうね。良いアレンジだわ」
美穂子「もう一度、最初から言い直しましょうか…せーの」
久&美穂子「指切りげんまん、嘘ついたら牌千個呑ーます、指切った」
久「それじゃ、帰りましょうか。暗くなる前に」
美穂子「また猫を見かけても触ったらダメですよ?」
久「…はい。ごめんなさい」
美穂子「今日はとても楽しかったです」
久「ええ、私も。…最後に失敗しちゃったけどね」
美穂子「本当に気をつけてください、久。部の皆さんを心配させたらダメですよ」
久「わかってる。叱ってくれて、ありがとう。美穂子」
美穂子「それと…」
久「ん?」
美穂子「次のデートはいつ頃になるんでしょうか…」
久「そうね…結構先になりそうなことは確かね」
美穂子「ですよね…」
美穂子「高校最後の大会で勝つ、ですね」
久「それ、私が言おうと思ってたのに…」
美穂子「お先に頂きました。…それでは、団体戦、ご活躍を願っています」
久「うん。美穂子も個人戦、悔いが残らないように全力でね」
美穂子「はい。次のデートで会う前に」
久「表彰式で会いましょう」
おしまい
― 風越高校 麻雀部部室 ―
貴子「またシクったな、池田ァァッ!」
華菜「ひっ、ごめんなさいっ!」
貴子「謝って済むかッ! 何回似たようなミスしてんだ!」パァンッ
華菜「うぅ…、ごめんなさい」
貴子「それしか言えないのか、池田ァァッ!」パンッ
美穂子「もう止めてください、コーチ! それ以上はっ」
貴子「お前は黙ってろ!」
美穂子「ッ!」ビクッ
美穂子「たとえコーチでも、これ以上の制裁は許されませんよ!?」
貴子「お前らは自主打ちしていろ。言っておくが、後で牌譜を見れば手を抜いたヤツは一発でわかるからな」ガチャ
華菜「泣かないでください、キャプテン。私なら心配無用だし…」バタン
美穂子「華菜っ…」
貴子「大丈夫か、池田」
華菜「私なら平気だし」
貴子「本当か? とても大きな音がしたが…」
華菜「音が派手なだけで、コーチの叩き方が上手いから痛くはないです」
貴子「いつも済まないな。私が舐められないためのサクラをさせてしまって」
華菜「だから大丈夫ですって。気にしないでください」
貴子「指導力不足を隠し、威厳を保つためにサクラを使う。…本当に私は指導者失格だよ」
華菜「コーチ…」
貴子「だから、もう辞めることにした」
華菜「えっ…」
華菜「そんなッ、そんなの嘘だしっ!」
貴子「悪いが本当だ。形式上は、二年連続で全国大会出場を逃して風越の看板に泥を塗った責任を取るかたちになるがな」
華菜「全国に行けなかったのは私がミスったせいだし! コーチのせいじゃないし!」
貴子「池田は本当にバカだな、部員のミスはコーチである私が責任を取るんだよ」
華菜「意味不明だしっ、私のミスは私が責任取るんだし! 私に責任取らせ」
貴子「黙れ、池田ァァッ!」
華菜「黙んないし!」
華菜「そんなの今の華菜ちゃんには効かないし!」
貴子「まだ言うか、池田ァァッ!」ブンッ
華菜「コーチと離れるくらいなら叩かれるほうがマシだし!」
貴子「ッ!?」
華菜「何度でも叩いていいからっ、怒ってもいいからっ、だから、だから辞めないで、コーチ…」グスッ
貴子「…わかってくれ、池田。もう無理なんだよ」
華菜「なにが…?」
貴子「私の指導力を疑問視する意見が出始めてる。校内外を問わず、特にOG連中からな」
華菜「OGが? 私に負けたくせに…」
貴子「だが、それは大した問題じゃないんだ。一番の問題は私にある」
貴子「いいから聞け。…正直言ってな、私自身がもう限界なんだよ」
貴子「私の乏しい指導力では部員全員をカバーできない。それどころか成長を妨げるかもしれない」
貴子「特に美穂子。あいつは本物の才能を持っている。私程度が下手に関わるとマイナスにしかならないだろう」
貴子「それと、池田、お前もだ。お前はまだ伸びる余地がかなりある。私の指導を受けるより、熟練の指導者に鍛えてもらうべきだ」
貴子「だいたい、私は最初から指導者には向いていなか」パンッ
華菜「目が死んでるぞ、久保ォォッ!」
貴子「なッ!?」
華菜「みんなコーチを信じてきたのに今さら裏切るようなこと言うなよっ」
華菜「私も、コーチに鍛えられたから決勝でも諦めなかったのにっ」
華菜「なのに、なのに、コーチが諦めんなよッ」
華菜「そんなの私の知ってるコーチじゃないんだしっ!」
華菜「そうすれば、コーチの指導力を証明したことにもなるし」
華菜「なにより来年は私がコーチを全国に連れていく予定だし!」
華菜「だから、私を、私たちを信じて、あと一年頑張ろうよ」
華菜「コーチにはまだなにも返せてないのに、勝手にいなくならないでよ」
華菜「そんなの私が絶対に許さないんだし…」
華菜「コーチっ、どこへ…」
貴子「どこって、部室に決まってるだろうが。…牌譜見ないといけないからな」
華菜「コーチ! 続けてくれるんですね、コーチ!」
貴子「お前は先に戻ってろ。私は後から行く」
華菜「本当に来る? そのままいなくならない?」
貴子「安心しろ。ただの野暮用だ」
華菜「野暮用…?」
華菜「えっ?」
貴子「お前のビンタのせいで化粧が崩れて、みっともないから直すんだよ。その間サボったら…」
華菜「制裁だし!」
貴子「わかってるなら、早く行けッ」
華菜「御指導ありがとうございました、失礼しますっ!」ダッ
貴子「あのバカが…池田のくせに生意気だし…」グスッ
おしまい
正当な部キャプはめずらしい
長さも適量
乙
感動したし…
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
淡「おはようございます宮永先輩。くちゃくちゃ」
淡「くちゃくちゃ」
照「淡、人前でガムを噛むのはマナー違反。やめなさい。」
淡「えー、くちゃくちゃ。いいじゃないですか。くちゃり」
淡「ガムは脳の、くっちゃくっちゃ、働きをよくするそうなんです。」
照「・・・淡、やめなさい。」
淡「あれー、もしかして・・・宮永先輩も欲しいんですか?」ゴソゴソ
淡「はい、どうぞ!おごりです。エヘヘ」
照「・・・」
昨日、クチャクチャと人前でガム噛んでる女の子がいたよ、クチャクチャ、結構かわいかったけど、クチャクチャ
全員から白い目で見られてたよ、クチャクチャ、別に本人の自由だけどだらしなく見えちゃうこともあるね
淡「はひぃ」
照「・・・マナー違反。」
淡「す、すみませんでした。」
淡「美味しいのにな・・・」
照「でも、目上の前ですることじゃない。」
照「はい、ティッシュあげる。」
淡「ありがとうございます、くちゅ、ペッ」
>>3
すみません、なぜかしらそうなりました、くちゃくちゃ
淡「えっ?」
淡「・・・何ですか?この手は。」
照「はい」
淡「・・・」
照「ちょうだい。」
淡「これですか?」
照「・・・ゴミ箱に近いし、私が捨ててあげる。」
淡「自分で捨てれます。」
照「人前でガム噛むような、非常識極まりない子なのに。」
照「ティッシュにちゃんと捨てた?」
淡「当たり前じゃないですか!」
照「じゃあティッシュの中を見せて。」
淡「・・・。」
淡「待ってください。ゴソゴソ、・・・ペッ。」
照「ホントに捨ててなかったの・・・。」
照「淡、中身を確認する必要があるよな。」
淡「・・・はい。」
照「これも淡のためだから。」
淡「どうぞ。」
照「ありがとう。」
照「困った子だけど素直でいい子・・・。淡、かわいい。なでなで」
照「菫、」
照「所用をかかえてる。」
照「用を済ませたら参加する。」
菫「ふーん、そう。」
菫「なるべく早く済ませてなさい。行くわよ、淡。」
淡「はい。」
照「うまい。」
照「くちゃくちゃ」
照「くちゃくちゃ」
照「美味しい・・・淡の味がする。」
照「くせになりそう・・・。」
照「こんなガムがあったなんて。」
照「・・・菫味もあればな。」
照「そうだ。いいことおもいついた。」
照「ガム買ってきて菫にあげないと。」
照「・・・閃いた。これだな。」
照「全員にガムを配ろう。」
照「これは良い考え。」
照「菫は特にうるさいから。」
照「マナー的には、対局中のみに限定して」
照「しかも脳トレになるとか何とか言えば。」
照「ごまかせるかな。」
照「問題は・・・回収作業。」
照「部室で確実にガムを捨てさせないと・・・」
照「あと、誰のガムなのかも分からないと・・・」
照「くちゃくちゃ」
菫「でもゴミ箱1つなら誰のガムかは限定できない。」
照「なるほど。1卓につきゴミ箱4つ必要ってことか。」
菫「でも、途中で席を移動したらどうする?」
照「どうしよう?」
淡「先輩が・・・」
照「私が?」
淡「回収すればいいと思います。」
照「どうして?」
淡「・・・私から回収したように。」
照「淡らしい意見だな。」
照「だけど、それはマナー違反。」
照「気にするな。淡は常識知らずなんだから。」
淡「・・・」
照「私も注意しつつ回収できる。」
照「でも、今回はそうはいかない。」
照「誰もマナー違反してないから」
照「指摘も出来ない。いちゃもんもつけられない・・・。」
淡「・・・」
照「分かった?ガムは欲しい・・・でも」
照「マナーは守る、これが大事。」
照「人前でガムは噛まない。これもマナー。」
淡「私の噛んでたガム噛んでたじゃないですか!」
照「ああ」
淡「あれはマナー違反です。しかも変態です。」
照「淡・・・ガムを噛むことはマナー違反じゃないぞ。」
淡「はぁ?」
照「問題なのは、人前でガムを噛むこと。」
淡(この人大丈夫かな?)
淡「あれはいいことなんですか!」
淡「菫先輩、やっぱりおかしいですよね。」
照「菫の言うとおりだ。よいことだな。」
淡「いやいや、絶対いけないことです!」
照「それより、淡の常識のなさはどうしようもないな。」
淡「何言ってるんですか。」
淡「そうだ、私のガム返してください!」
くちゃくちゃ返しか
照「・・・全国2連覇の大将が」
菫「・・・社会常識を」
照「・・・わきまえてないのは」
菫「・・・白糸台の恥。」
淡「・・・私がわるいの?」
菫「これは照を騙すための演技。淡、芝居できる?」ヒソヒソ
淡「・・・ぶ、部長!」ヒソヒソ
淡「できます、任せてください」ヒソヒソ
照「おい、二人で何をヒソヒソ話してる。」
照「マナー違反だ、私も仲間に入れるんだ!」
淡「なんでもないです。もう終わりましたし。」
菫「照、別になんでもない。」
照「そうなのか?」
淡「はい」
照「ん?・・・はい」
淡「はい!」
菫「本日付けをもって・・・」
菫「宮永照を大星淡の教育係に任命します。」
照「・・・はい!」
淡「はい!!・・・えっ!」
淡「えええええええ」ブルブル
菫「責任を持ってことに当たるように。」
照「今後ともよろしく。」
照「さっそくマナー違反だ。・・・いけない子。」ダダダ
照「淡、校内は走ってはいけない。」ガシッ
淡「ひぃいい!」
菫「それから、宮永照は、淡淡ガムを提出すること。」
照「なんですと・・・。」ピタッ
菫「ふふふ。」ニヤリ
淡「もう、いやだあああ!」
おわり
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
怜「何しに来たん?」煌「遊びにですよ、遊びに」
アラサー「ついに次鋒戦も前半が終わりましたね、前半を受けて後半ではどのように打ち筋を変えるか楽しみです」
煌「うーむ…」ソワソワ
姫子「流石の花田もこの状況は精神的にくるんとですかね」
哩「それはないとは思うけん、ただ」
姫子「ただ?」
哩「まあええ、ちょっと花田」
煌「は、はいっ!」
哩「行って来い、様子が見たいんだろ?」
哩「そうじゃなくて、千里山の見舞いにだ」
煌「えっ?」
哩「どうせお前のことだから救急車送りになったあの先鋒が気になって気になって仕方ないんだろ」
煌「確かにそれはそうですが…」
姫子「まー、少なくとも敵である他校の心配されると雰囲気わるーなるんだけど」
哩「姫子、その言い方はなかとね」
煌「そうですね、その意見は全くもって正論です」
煌「ただ、一人の雀士として共に卓を囲った友人が倒れて平気な人間であることはすばらくないと思います」
煌「私は捨て駒としての役割を果たしました、後は先輩方のすばらな闘牌に期待しています。では失礼します」ペコリ
姫子「でもあれくらいのほうが花田も行きやすいと思いまして」
哩「あのままだときっと断るだろうし、もしかして姫子…」
姫子「部長」
哩「ん?」
姫子「考えすぎは良くないですよー?」
煌「千里山の応援してる子に監督か指導者の居場所を尋ねる、そしてその人にエースさんの居場所を尋ねる」
煌「この計画、実にすばらです!…っと早速千里山の制服の人が」
煌「こんにちは、お尋ねしたことがあるのですが」
竜華「ん?どないした?って新堂寺の先鋒やないか」
煌「おっと、大将の方ですね、そちらの先鋒の方のことでお尋ねしたいことが」
竜華「どーぞ」
煌「えっと先鋒さんが運ばれた病院にお見舞いに行きたいのですが」
竜華「丁度ええですね、是非こちらからもお願いしますわ」
竜華「きっと怜もチームメイトであるウチらがいきなり様子見に行ったら怒ると思うんです。んなことより試合に集中せーやって」
竜華「ウチの部のコーチが付き添いで行ってるんですが、そんな大事やないって連絡があっただけで」
竜華「ウチとしてもウチらとしても怜の様子が細かく知りたいんですよ」
煌「そういう事情ですか、すばらな信頼関係ですね」
煌「私はあんなに点を失って、どうせ控え室にいたら戦犯扱いですし」
煌「様子見、任されましたっ!」
コンコン
煌「失礼します」
怜「な、なんで新堂寺が、ここ、に」
愛宕「ん、さっそくお見舞い第一号か、歓迎するでー」
煌「私個人の希望『も』ありましてお見舞いに参りました」
愛宕「へぇー」
煌「い、いえそこまでして頂かなくとも」
愛宕「そういう訳じゃなくて煙草が吸いたくなってな、病院じゃ吸えへんやろ?」
愛宕「それに携帯で他の部員に連絡せなあかんしそのついでに外で吸ってくるわ、ほなよろしく」
煌「行ってしまいましたね…」
怜「あの人はそういう人なんよ」
煌「冷静さを失わないビジネスマンって感じがしますね」
怜「せめてウーマン言ったってや、一応あの人子持ちなんやし」
怜「何しに来たん?」
煌「遊びにですよ、遊びに」
煌「仮病で病院送りにされるなんてすばらくないと思いまして」ニコッ
怜「凄い演技力やろ?役者でも目指してええかもな」
煌「本当に、元気そうで何よりで」
怜「わざわざ見舞いどうもありがとな、しんd…」
煌「申し送れました新堂寺2年、花田煌です。先程の試合は実にすばらでしたよ、園城寺怜さん」
怜「すまんな、ウチ対戦相手の名前覚えてのーて」
煌「いえいえ、私もそんなものですから謝らないで下さい」
怜「花田さんはあのチャンピオンとは二回目の対戦やったっけ?」
煌「はい二回目です、あと花田と呼び捨てにして頂くか、煌とフレンドリーに呼び捨てていただいても構いませんよ」
怜「すまんな、じゃあ煌、チャンピオンに前回やられてよく大丈夫やったね」
怜「アカンこと聞いてしまったみたいやな」
煌「でも、お教えしましょう」
怜「大丈夫なん?もし決勝に千里山と新堂寺が同時に上がったら戦略バレたらマズいんとちゃう?」
煌「いいってことですよ、だって新堂寺が一位抜けして二位はまあ妥当な所で白糸台になるでしょうし」
怜「さっきからナマなこという年下やなー、最多失点してるのによーゆうわ」
煌「まあ冗談ですよ、冗談。ただ私の呼びかけに応じてくれたすばらな園城寺さんへの感謝のしるし代わりです」
怜「ウチも下の名前で呼んどるし、怜さんでええで、こっちだけ下の名前呼びは恥ずかしいわ」
怜「えっと、どういう意味なん?」
煌「深い意味はありません、新堂寺は元より先鋒戦を捨てているというだけです」
煌「だから捨て駒の私が次鋒以降の4人にバトンを回せば私の仕事は成功ということですね」
怜「えっと…」
煌「おっと、同情はしないで下さい。私はこの役目を誇りに思っています、実にすばらな役目です」
煌「だから同情は不要です、ああやって早流ししようとしたのも私の役目を全うしただけです」
煌「そういうことになりますね、後一つあんな打ち方をしたのかと強いて言うなら怜さんと同じ理由ですよ」
怜「あぁ、煌も一巡先が見えるんか?仲間が出来て嬉しいわ」
煌「そんな訳ありません、ってやっぱり一巡先が見えるんですか」
怜「やっぱり気付かれたたかーまあでもこれでウチもネタばらしたし、おあいこやな」
煌「そのフェアプレー精神、すばらです。でもソレが原因で次は負けても文句言わないで下さいよ」
煌「お礼?」
怜「煌があんな安手で聴牌してるって伝えてくれんかったらずっとあの卓を二人のものにしてた」
怜「そしたら今回より酷い結果になったやろなぁ」
煌「そうですね、私だけ変なフーロし続けて変な子扱いですよ」
怜「話戻るけど私と同じ理由とやらって何?」
煌「私も仮病なんですよっ!」
怜「もうそういうのえーから」
煌「そうでもなければあのオーラスで私か阿智賀がトぶのを待ったほうが懸命です」
怜「おお、当たっとる。もうウチも倒れとーないしな、二度目は簡便や」
煌「あと私には個人的な理由があってですね、誰もトばしたくなかったのですよ」
怜「はぁ」
煌「誰かがをトばしで試合に勝つのは立派ですが、それじゃ納得いかない、大将までバトンを繋げて勝ちたいんです」
怜「知り合って間もないけどなんか煌らしいな」
怜(ひたする勝つことを貪欲に求めてきたけど、そういう考えもアリかな)
怜(でも、来るなとは言ったけど大将戦まで時間があるんやし竜華くらいきてくれてもええんとちゃうかな、泣きながら)
煌「どうかしました?」
怜「本当にここを逃したらもうあのチャンピオン止まらんやろなと思ってな」
怜「いやな、阿智賀がドラ置き場になって、煌が早流しを手伝ってくれて、ここまで恵まれた状況もなかったんやない?」
煌「そうですね、二回戦なんて私だけが必死に役牌のみで上がって止めるゲームでした」
煌「怜さんみたいに私の意図を読んでくれるすばらな方はいませんでした」
怜「多分、そこなんやろなぁ。ウチが仮病こじらせるまで必死になったんは」
怜「決勝でチャンピオンとその他の魔物相手するなんてウチには無理や、HP的に」
煌「そのセリフは決勝へ新堂寺と千里山とが上がるが決定してからでお願いします」
怜「それもそうやな、ところでなんでウチの病院とかわかったん?」
煌「会場で千里山の大将の方から伺いました、見た目も言動も実にすばらでした」
怜「竜華か!竜華のやつウチに何か言っとった?」
煌「いいえ、特には何も…」
怜「そうか…」
怜「病人やから、多少はね」
煌「でも本当に怜さんと大将さんとは信頼関係が強固ですね」
怜「えっ」
煌「大将さんが『ウチらは怜の帰りを信じとるから余計なことは言わない』って仰ってましたよ」
煌「直接的な言葉がなくても信頼関係は崩れませんからそんな病人みたいな暗い顔しないで下さい」
煌「多少はお顔に血の気が戻ったようで何より」
煌「ちなみに私は帰ったら大将さんにお礼を言いにいきますが、何か伝えたいことはありますか?」
怜「んーそうやな」
怜「何も伝えんでええわ」ニコッ
煌「すばらです」ニコッ
怜「そうか、試合中にわざわざ来てくれてホントありがとうな。楽しかった」
煌「こちらこそ、すばらな一時を過ごさせていただきました、では失礼します」
怜「待って、煌」
煌「はい?」
怜「決勝の卓でまた会おうな」
煌「はいっ!」
怜「帰りましたよ、試合中でしたし」
愛宕「えらい楽しかったって顔しとるな、怜」
怜「それより一つ質問いいですかコーチ」
愛宕「ええよ」
怜「コーチってタバコが死ぬほど大っ嫌いでしたよね、なのに連絡ついでにタバコを吸うってどういうことですか?」
煌「ただいま戻りましたっ!」
哩「おかえり」
姫子「せっかくの次鋒の頑張り見逃すなんて、すばらじゃないよー」
煌「ごめんなさい。でもその言葉遣い、かなりすばらです」
煌「あの、部長、姫子。少しお話が」
煌「私とある病気の少女に決勝まで進出すると約束してしまいました」
煌「そんな訳で、私の失点もありますがどうにか後はよろしくお願いいたします!!」ペッコリン
哩「言われなくとも、」
姫子「元からそのつもりだって!」
煌「…すばらっ!!」
おわり
いい友情エンドだった
Entry ⇒ 2012.07.12 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「プールに行こう」菫「行かない
菫「行かない。ひとりで行け」
照「行こう」
菫「行かないっていってるだろ。何なんだ急に」
照「夏だし、プール行きたい」
菫「本音は?」
照「咲が友達とプール行くって言うから、偶然を装って会って色々セクハラしたい」
菫「だめだな」
照「……」
菫「駄目だ」
照「……分かった仕方ない。そういうことなら仕方ない」
菫「……何が分かったんだ?」
照「菫、太って水着が入らなくなったということが分かった」
菫「は、はぁ!? ふざけるな、私は太ってなんか」
照「分かってる。分かってるから」
菫「いや、分かってないだろ!」
照「仕方ない。淡誘ってプール行く」
菫「この……分かった行く! 行ってやる! 私は太ってなんかない!」
照「そう……じゃ明日十時くらいから集合。淡たちも誘う」
菫「いいだろう。何人でも連れてくるがいい!」
照「……ちょろい」
照「おはよ」
淡「おはようございます」
菫「ああ、おはよう……何だ、結局この三人か」
照「渋谷と亦野にも声かけたけど、急用があるって断られた」
菫「そうか」
菫(逃げたな)
淡「それは残念ですね」
淡(逃げましたか)
照「本当に残念……」
菫「そうだな」
菫(あー面倒くさい……どうして止めなかったんだろう)
淡(本当ですよ。宮永先輩とプールだなんて。どうして止めなかったんですか?)
菫(いや、私も止めようと思ったんだが、口車に乗せられてしまって……)
淡(一体何て言われたんですか?)
菫(……聞かないでくれ)
照「~♪」ルンルン
菫「あ、ああ、先に行っててもいいぞ」
照「そう?」
淡「でも入口付近で待ってていくださいね。離れると見つけるの面倒なので」
照「分かった」ダッ!
菫「こらっ! 走るな……全く、なんであいつはああなんだ」
淡「普段はクールな人なんですけどね……咲さんが絡むと、まるで子供ですよ」
菫「子供はあそこまで性に貪欲じゃない」
淡「まぁそうですね……あれ? 先輩あれ」
菫「ん? ……あ、渋谷亦野、何でここに……おい渋谷、亦野」
渋谷「え? ……!? な、何でここに先輩が」
亦野「み、宮永先輩と海に行ったはずじゃ……」
淡「ああ、騙されたんですね。宮永先輩に」
菫「観念しろ。お前らは今日一日照の見張り役に任命してやる」
渋谷「そ、そんな……」
菫「そうか、じゃあ仕方ない。照に言って一緒に休憩室に行ってもらうか」
亦野「……」
渋谷「行ってらっしゃい」
淡「どうぞ行って来てください」
亦野「な、治りました!」
菫「そうか。それじゃ水着に着替えて照の世話な」
亦野「……」
渋谷「ドンマイ」
菫「渋谷もだぞ?」
渋谷「……」
淡「はい……菫先輩、競泳水着とかじゃないんですね。普通のビキニですか」
菫「は? 私は競泳はやらないが」
淡「いえ、似合うかなと」
亦野「着替え終わりました」
渋谷「……私も」
淡「あ、亦野先輩は競泳水着ですか」
亦野「泳ぐの好きだからね……今日は泳げそうにないけど」
渋谷「胃が重い」
菫「それはお茶の飲み過ぎだろう……さ、行くぞ」
菫先輩は競泳水着やないとアカンやろ
菫「……あいつ入口で待ってろって言ったのに」
亦野「……このまま見つからないといいなぁ」
淡「……あれ? 渋谷先輩は」
係員「だめですよ」
渋谷「……ど、どうしても?」
淡「……渋谷先輩、何やってるんですか」
渋谷「お、お茶と湯呑、持ち込み禁止だって」
淡「……当たり前ですよ。さぁ行きましょう」
渋谷「ま、待って! もう少し交渉を!」
淡「あとでペットボトルのやつ買ってあげますから! これ以上面倒増やさないでください」
渋谷「お茶……」
淡「あれじゃないですか?」
菫「うん? どこだ?」
淡「あそこで細身の女の子に襲いかかってる女性」
菫「……あれだ。行くぞ淡!」
淡「ラジャ!」
亦野「あ……行っちゃった……」
渋谷「お茶……」
亦野「尭深、向こうに行ってよっか。自販機もあるし、あそこでならお茶もいいみたいだよ」
渋谷「……分かった」
もうちょっとみんなの水着の詳細を丁寧に説明してほしいお
丁寧に描きだしたらそれぞれが好きな妄想出来ないだろ。
咲「な、何でここにお姉ちゃんが……うわ、だ、抱きつかないで溺れちゃう!」
照「溺れて、愛の海に!」
咲「お姉ちゃんここはプールだよ! 物理的に溺れちゃうよ!」
照「咲ぃ!」
菫「照、落ち着け! 淡、引き剥がすぞ!」
淡「はい! ……あ、手が滑って」バシャン
照「う、うわ、危な!? 何するの二人とも!」
菫「何するのはお前だ……」
照「……すみません」
淡「はぁ……大丈夫ですか?」
咲「は、はい。ありがとうございました」
淡「いえ、ちゃんと監視していなかったこちらの責任なので」
咲「いつもいつも姉がお世話になっています……」
菫「だからなぁ、お前は……」
照「もう、うるさ長い」エイッ
菫「……?」
淡「あ……」
咲「む、胸! 菫さん、胸!」
菫「……!?」
照「秘技水着取り」
菫「い、いやあああああ!」
咲「酷いのはお姉ちゃんだと思うよ……」
菫「……」
淡「先輩、似合いますねぇ。美しいですよ……でも、競泳水着なんてよく売ってましたね」
菫「……まぁな。これなら取られることはないだろう」
淡「そうですね。いざとなったら後ろに隠れさせてもらいます」
菫「……ああ、もう盾代わりでもなんでも使ってくれ」
照「……ふっ、甘い。私の秘技水着取りを競泳水着にすると、ところどころ破けてある意味全裸よりエロい状態にすることができる」
菫「くっ、秘技淡バリア!」
淡「せ、先輩!?」
菫「いざとなったら淡を盾代わりにしよう」
淡「や、やめてください!」
咲「い、いや、私は和ちゃんや優希ちゃんと一緒に来てるし……」
照「行こう!」ガシッ
咲「で、でも……」
照「……秘技水」
咲「行く! 行くよ! 一緒に行こうお姉ちゃん!」
照「うん」
咲「ううっ……」
淡「……私、本当に宮永先輩の妹じゃなくてよかったと思いますよ」
菫「……全くだな」
咲「た、助けてください!」
咲「あ、うん。滑るけど……そこまで抱きしめしなくても……」
照「レッツゴー」
咲「え? ま、まだ心の準備が……きゃああああ!」
淡「楽しそうですね」
菫「そうか?」
淡「行ってみただけです」
菫「そうか……さて、あの二人は」
淡「たぶん食事のスペースですよ。あそこならお茶とかも飲めますし」
菫「そうだな。とりあえずあの二人と合流しよう」
亦野「……それ何杯目?」
渋谷「分からない」
亦野「そう……あんまり飲んでお腹壊さないでね」
渋谷「分かってる」ズズ
菫「……やぁ、二人とも」
亦野「え? ……す、菫先輩!?」
渋谷「ぶっふっ!? お、お茶、鼻に入った……」ゴホゴホ
亦野「す、菫先輩……すみませんでした」
菫「別に謝罪してほしいわけじゃない。逃げたことに関しては怒ってないんだ」
亦野「ほ、本当ですか?」
菫「嘘だ。帰ったら手足縛って際どい水着着せたまま照の前に皿に載せて出してやるから覚悟しておけ」
亦野「す、すみませんでした!」
渋谷「ううっ……お茶が変なとこに入って……」ズズ
淡「あ、まだ飲むんですね」
咲「逃げてきちゃった……ま、まぁいいよね。みんな探さなきゃいけないし……どこだろう?」
優希「あ、咲ちゃん! やっと見つけたじぇ」
咲「あ、優希ちゃん! 良かったぁ。もう会えないかと……」
優希「みんな向こうで待って……咲ちゃん、その水着……」
咲「え? ……な、何で破れてるの!」
優希「むむ、これはなかなかのエロティックさだじぇ……やるなぁ咲ちゃん!」グッ!
咲「ううっ……み、見ないで」
照「折角滑ってる最中に秘技使ったのに……見れなかった」
淡「え? でも宮永先輩放っておいても大丈夫でしょうか?」
菫「大丈夫だろう。そう信じている」
淡「……その根拠は」
菫「妹が一緒だからな。他の客には手出しすまい」
淡「……咲さんは生贄ですか」
菫「さて、そういうことだから何か頼もう」
淡「そうですね……何にしましょう」
菫「色々売ってるな。海の家みたいだ……私は焼きそばにするか」
淡「私は……少し冷えたのでラーメン頼みますね」
淡「いただきます……うん、結構おいしいですね」モグモグ
菫「そうだな。こういう所にしてはちゃんと作っている……」モグモグ
照「……少し味見させて」
菫「いいぞ。ほら」
照「あーん……うん美味しい」モグモグ
菫「だろ……」ヘッドバッド
照「いっつぁ……な、何するの?」
菫「うるさい、私も結構痛い。ていうか、何でお前がここにいるんだ!」
照「咲に逃げられた……」
淡「それは残念でしたね」
淡(咲さんが無事でよかった)
亦野「ラジャ」
照「……ひどい」
菫「うるさい。そのままプールに放り込みたいくらいだ」
照「そうして私が溺れたところで救助して、人工呼吸というの名のキスを……」
菫「しない。黙れ」
照「じゃあ、私が今度咲に試してみよう」
菫「淡、何か口をふさぐもの持ってないか?」
淡「持ってます。先輩、失礼しますね」
照「んぐ……んーんー!」
菫淡の需要ってある?
菫「どうしましょうって、折角プール来たんだし泳ごう」
亦野「じゃ、じゃあ私たちも」
渋谷「泳ぎたい」
菫「照の見張り番がいる」
亦野「……え?」
渋谷「」ズズ!?
菫「一人でいいが……じゃんけんだな」
亦野「じゃ、じゃんけんって……二人でですか?」
菫「当然だ」
渋谷「……仕方ない」
亦野「そうだね……いくよ!」
渋谷「じゃん!」
亦野「けん!」
どっちが勝ったか>>105
渋谷「」チョキ
亦野「」チョキ
照「」グー
照「やったー! 勝ったー!」
菫「お前が勝ってどうする!」ヘッドバッド
照「いたっ!」
淡「ていうかどうやって縄抜けたんですか……」
照「まず咲の全裸を想像して」
淡「あ、縄抜けの解説はいいです」
菫「今のは縄抜けの解説なのか……?」
淡「そうですね」
亦野「じゃ、じゃあ……」
菫「仕方ない、全員で行こう。照もつれてって、ずっと監視するしかない」
渋谷「私たちも泳げる」
照「やった!」
淡「……大丈夫なんですか? いっそのことこのまま帰った方が」
菫「確かにこのまま帰った方が得策かもしれない。だがな淡、それよりもだ」
淡「はい」
菫「私はプールで遊びたいんだ。まだ来てから泳いですらいないしな」
淡「それは……私もです」
菫「異論はないな」
淡「はい」
でもなんだかんだでてるてるは菫淡のこと好きだからな
咲も弄りたいが菫や淡ちゃんともやり倒したいんだろう
照は欲張りさんだな
亦野「きゃあ! ま、待って……た、助け……!」
渋谷「誠子、あなたのことは忘れない……!」ダッ!
照「逃がさない!」
渋谷「い、いや……ま、きゃあ!」
菫「うん、実に平和だな」
淡「いや、どこからどうみても阿鼻叫喚……」
菫「私たちは、平和だな」
淡「……そうですねぇ」
渋谷「ううっ……お嫁に行けない」グスッ
照「……! 淡いいいい!」
淡「せ、先輩! こっちきました、先輩!」
菫「落ち着け淡。まだ距離がある。深呼吸しろ」
淡「は、はい」スーハースーハー
照「淡、菫。覚悟!」
淡「き、来た!」
菫「何の、淡バリア!」
淡「え。せ、先輩!?」
照「せいっ!」
淡「きゃあ!」
菫「淡、胸隠せ」
淡「え? あ、ああ」
照「淡……」
淡「な、何ですか?」
照「……可愛い!」ダッ
淡「あ、抱きつかないでください! お、おぼ、溺れる……」
菫「おい、照やりすぎだ。落ち着け!」
照「え? あ、足つった……わ、私も溺れ……」
菫「おい!」
菫「大丈夫か? 淡」
淡「は、はい……何とか」
菫「そうか」
淡「あ、あの……照先輩は」
菫「ああ、淡の胸を『生乳!』って叫びながら揉みまくった後、亦野と渋谷に連行されていった」
淡「そうですか……え?」
菫「しかしお前が無事でよかった」
淡「いや、そうじゃなくて、今何て……え?」
淡「聞いた限りでは全然無事じゃない気が……」
菫「ああ、でも人工呼吸が必要なくらいだったし、救急車は一応病院行こうな」
淡「はい……え? 人口呼吸ですか?」
菫「ああ、心臓は止まっていなかったが、何かのショックで止まったのか呼吸してなかったからな」
菫「私は何回か人工呼吸の指導受けたことあるし、やり方も覚えていたから」
淡「は、はぁ……てことは菫先輩が?」
菫「……何か問題があったか?」
淡「い、いえ……別に」
菫「? まぁいい。道が混んでいて遅いらしいが、さすがにもうそろそろ救急車がくるだろう」
菫「バッグとか取って来てやるから、ロッカーのカギ貸してくれ」
淡「は、はい……」
菫「それじゃ、行ってくる」
淡「は、はい……人工呼吸ってキスとは違うか。で、でも」
淡「……考えれば考えるほど顔熱くなってきた……少し、横になろう」
亦野「はいはい行きますよー」
渋谷「宮永先輩がやったら、人工呼吸じゃなくてただのキス」
照「仕方ない、今度咲を溺れさせてやろう」
照「待ってて咲」
咲「」ビクッ
終わり
淡ちゃん照さんにも菫さんにも愛されてて可愛い
そうなん?
確か人工呼吸用のビニールみたいのあった気がするけど
それないときは直接じゃなかった?
唇を覆うように口を塞ぐ必要があるから、唇そのものと接触はしないのが正解
なるほど
Entry ⇒ 2012.07.12 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
怜「仮面ライダーゼ玄ス?」
怜「ってなんやのん?新しいライダーなん?」
竜華「えーーー!!怜知らんの!?今奈良で大人気のご当地雀士ライダーやで!?」
怜「いや知らんがな・・・てかその・・・これなんて読むん?」
竜華「ゼ玄スと書いてゼ○ロスや。」
怜「えらいまたギリギリなん持ってきたなぁ・・・。」
怜「なんかもうそれ以上はホンマあかん気ぃするからやめとき。」
竜華「電撃稲妻熱風!電撃稲妻熱風!ドラゴンロードをとばっせ~♪ドラゴンロードをとばっせ~♪」
怜「竜華ーーーーー!!!アカン!それ以上はホンマあかんて!」
怜「なんでご当地ライダーにOPがあってしかもVHSまででてんねん・・・、つか古いなVHS!」
怜「てか今更やけど雀士ライダーってなんやねん!仮にもヒーローが賭博すんなや!」
怜「う~・・・、まあとりあえず見てみよか・・・。」
その総指揮者レジェンゴ大使は、(シライトダイ)のアラフォー大使の親戚であり、全ての卓相手を飛ばす最終兵器、「亜空カン装置」を開発し、麻雀界消滅を企んだ。
配牌の自由の為に戦う10人の雀士ライダー達は、今宮永峠で、アチガの再生雀士達と最後の決戦に挑んでいた!
デーデーデーデッデッデデ♪デーデーデーデッデッデデ♪
デーデーデーデッデッデデ♪デーデーデーデッデッデデ♪
(以下略
ごめんねZX知らないと全く内容わからないねごめんね
竜華「ど、どうしたん怜!?さっきからなんかおかしいで?」
怜「これモロやん!モロパクリやん!竜華はゼク○ス知らんの!?」
竜華「え?ゼ玄スってこれのことちゃうん?」
怜「」
怜「いやだから・・・もうええわ、うん、はいはいゼ玄スゼ玄ス。」
~~~~~~~~~~~~
そして、10人目の雀士ライダー、ゼ玄スとは一体・・・
その時、突如現れたリンシャンマシーンの強烈なカンにより、対音波と光の激痛で気を失った。
意識を取り戻した二人は、電撃リーチ棒の処刑にかけられ、アチガの秘密をしった姉は、玄の目の前で殺された。
その後、なんやかんやで記憶を取り戻しなんやかんやでアチガに復讐することにしたのだ。
~~~~~~~~~~~~~
竜華「まあ所詮ご当地モンやしなぁ~、そんな真剣に怒らんでも。」
怜「いやこれはファンに失礼すぎるやろ・・・ある意味馬鹿にしてるといっても過言ちゃうんやないかこれ。」
竜華「もう!さっきからなにゆってるかよーわからんわぁ、あ!ほら!次は秘密結社アチガの紹介やで!」
~~~~~~~~~
使用されれば、次元を超越し山との牌を交換することで、一瞬にして自牌を全てカンすることが出来る。
この亜空カンシステムの完成は、麻雀界の壊滅を意味するのだ!
悪の秘密結社アチガのレジェンゴ大使は、完成を控えこのシステムの威力をためすため、実験を開始しようとしていた!
レジェンゴ「アラタ博士、今から実験をみせてもらうぞ。」
アラタ「で、でもはるt・・・レジェンゴ大使!そんなことをしたら!」
レジェンゴ「かまわん、スイッチを入れろ。」
シズノ「はっ。」
ポチッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
カン!カン!カン!マージャンッテタノシイヨネ!イッショニタノシモウヨ!
カン!カン!モイッコカン!
レジェンゴ「ご苦労だった、世は満足じゃ。」
レジェンゴ「システムの1万分の1でこの威力!」
レジェンゴ「完成が楽しみじゃ。」
シズノ「後はシステムの仕上げに使う、タコスニウム84を運ぶだけです。」
レジェンゴ「急げよ!」
シズノ「はっ!」
アラタ「なんとかここを脱出して、早く誰かに知らせないと!」
~~~~~~~~~~~~
怜「いや、これフィクションやから・・・しかしお粗末な出来やなー、実験のとこなんかダンボールで作ったやつに牌を合成してるだけやし。」
怜「おまけに擬音全部人の声やったで・・・それくらいSE使えや・・・。」
怜「いや、頑張ってるというかめっちゃ手ぇぬいとるっちゅーか・・・。」
怜「なぁ、もう帰ってええ?ツッコミいれるの疲れてきたわ・・・。」
竜華「えー!!これからおもろくなるとこやのに!」
怜「いや、ウチこれの元ネタ知ってるし・・・オチも分かってるから・・・。」
怜「えー・・・おもろなかったらどうしてくれるん?」
竜華「そんときは膝枕でも腕枕でも胸枕でもなんでもしたるわ!」
怜「(絶対おもろないって言ったろ。)」
~~~~~~~~~~~
玄はタコスニウム84を守るため、先輩雀士達のいる宮永峠へと向かっていた。
しかし!そこに一人の少女が立ちはだかるのであった!
それはアチガでの唯一の友でありライバル、高鴨穏乃ことシズノである!
玄「・・・シズノちゃん。」
シズノ「久しぶりだね、玄さん。」
玄「うん・・・、元気だった?」
シズノ「私は、アチガにこの命を捧げた。」
シズノ「アチガに歯向かう奴は、たとえ大事な先輩でも許せない!」
玄「シズノちゃん!」
シズノ「こい!玄さん!」
玄「お願い!行かせてシズノちゃん!私はあなたと戦いたくない!」
シズノ「行きたかったら・・・私をトバしてからいくんだね!」
シズノ「ウウウゥゥゥゥゥゥゥ!!ウキィィーーーーーーッッッ!!」
なんと!玄のかつての友人シズノは再生雀士、モンキーロイドへと姿を変えたのだ!
モンキー「ウッキー!ポン!ポン!チー!ロン!喰いタンのみ!」
モンキーロイドの容赦ない喰いタン攻撃になすすべもない玄!
玄「うぅ・・・このままではやられてしまう、やるしかないのね。」
デーデーデーデッデッデデ♪デーデーデーデッデッデデ♪
デーデーデーデッデッデデ♪デーデーデーデッデッデデ♪
玄「ゼーーーほにゃららーーーーーほんにゃらーーーーースーーーーーー!」(一部不適切な擬音が入っております。)
玄「ゼ玄ス!」
チャキーン!チャキーン!チャキーン!(効果音
ゼ玄ス「待って!モンキーロイド!目を覚まして!」
ゼ玄ス「あなたは悪の秘密結社アチガに忠誠を尽くすことはない!」
モンキー「能力に頼りきったこの麻雀界に善も悪もない!」
モンキー「強いものこそ勝ち残る!勝ち残ったものが善なのだぁ!」
ゼ玄ス「くっ!このわからずやーーーーー!!」
モンキー「ポン!」バシュウゥゥゥ
モンキー「ポン!」ブッシャァァァ
モンキー「ポン!」ドゴォォォ
モンキー「ポン!どうだ!トイトイ確定の裸単騎だぞ!この速さでは読めまい!」
ゼ玄ス「くっ!速い・・・!」
ゼ玄ス「(モンキーロイドの鳴き速度は0.7秒、なら0.7秒の隙を突くしかない!)」
ゼ玄ス「ドラ爆集中爆弾!!ロン!!三暗刻ドラ6」
バコォォォォォォン!!!
モンキー「グウワァァァァァ!!!!」
モンキー「うぅ、おのれぇぇぇ!!」
スッ
ゼ玄ス「モミアゲチェーン!!」
ガチィッ!
モンキー「グゥ!手が痺れて理牌が・・・!?」
ゼ玄ス「とどめよ!シズノちゃん・・・いえ!モンキーロイド!」
ゼ玄ス「とおっ!!」
ゼ玄スが高く飛び上がると同時にゼ玄スの体が真っ赤に輝く!
その姿はそう!天に高く昇る龍の様に!
松実 玄は今ゼ玄スとして!龍となりドラゴンロードを駆け昇る!
そしてそのまま右足を軸に、モンキーロイドめがけて勢いよく降下する!
その名は!!
ゼ玄ス「ゼ玄ーーーーーース!!!!キィィィィィィック!!!!」
バキィィィィッ!!
モンキー「ギャアアアアアアアアアアアア!!!」
ガッゴッザラザラザラザラ!!(岩肌から転げ落ちる音
バタッ
ゼ玄ス「・・・シズノちゃん。」
シズノ「玄さん・・・わた・・・しの、ま・・・け・・・ガクッ」
ゼ玄ス「シズノちゃん・・・ごめんね・・・。」
~~~~~~~~~~~~~~~~
怜「ちょっ!ウチの制服でかまんといて!あぁ~もう洗濯せなあかんやんか・・・。」
竜華「で、どうやった?面白かったやろ?」
怜「・・・・・・・・・」
竜華「ん?どうしたん怜?」
怜「いや、なにから突っ込んでいこうなって思ったら思わず考えてもーてな・・・。」
怜「次に最後のシーン!なんで最初麻雀ぽい戦いしてんのに最後物理攻撃やねん!今までの麻雀の設定とか戦闘意味ないがな!」
竜華「お、おお・・・、怒涛のツッコミやな、とても病弱アピしてるいつもの怜とは思われへん。」
怜「これどう考えても阿知賀の人らやん!レジェンゴって監督のあの人やしアラタってオカッパの子やろ!」
怜「途中はるって本名ちょっと言うてるし!そこはそのまま流すなや!」
怜「ていうか玄って完全にウチが戦ったドラの子やんけ!なんでこれにでててしかも主役はってんねん!」
怜「え?どこどこ?んん~~・・・?」
雀士ライダーゼ玄ス 特別出演:阿知賀女子学院麻雀部の皆様 SE:松実 玄(肉声)
怜「特別出演ってレベルじゃねええええええええええ!!!!」バシィィッ!
怜「ていうかSEまであんたかぁぁぁぁい!!!」
怜「ご、ゴメン・・・思わず勢い余って投げてしもーたわ。」
竜華「もう!これ借りもんなんやから大事にしてや!」
怜「え”、借りもんやったんか?そらホンマごめん。」
竜華「まあ別に傷も付いてないし、玄さんも優しいから怒れへんやろ。」
怜「本人に借りたんかい!!!」
おわり
SSはじめてだけどめちゃめちゃ短いねゴメンね。
それとZXマイナーすぎだよね、こんどから仮面ライダー玄(BLACK)にするね。
ゼクロス初めて知ったわ
Entry ⇒ 2012.07.11 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
怜「……うちヤンデレやし」
怜「うち竜華のこと大好きや。友達やなく、違う意味で好きやねん」
竜華「……え?」
はい
怜「ずっとだまっとったけど、もう我慢できへん。うち竜華のこと大好きや」
怜「友達やなく、特別な意味で好きや。せやから、竜華にもセーラや他のみんなと違う」
怜「特別な意味で好き言うて欲しいねん」
竜華「と、怜……」
ほい
怜「竜華……」チュー
竜華「と、怜……ごめん、私やっぱり無理や」ダッ!
怜「竜華……」
へい
怜「やっぱり、竜華は他のみんなと同じにしか、私をみとらんかったんや……」
怜「……そんなら、やっぱり私以外排除するしかあらへん」
怜「竜華には、私がいれば十分なんや……セーラも、泉も、フナQもみんないらへんのや」
怜「私一人で十分や……竜華はわかっとらんだけなんや……」
怜「それなら、分からせなきゃあかんねん……すまんなぁ、みんな……」
怜「でも、竜華のためやから、かんにんやで、みんな……」
こっからオナシャス
はよ書けや
怜「……おはよう」
セーラ「うわっ! ……びっくりしたぁ。音消して忍び寄ってくるのやめぇや」
セーラ「ま、おはようさん」
竜華「……」
怜「おはよう、竜華?」
竜華「お、おはよう……」
怜「さ、はよいこ」
竜華「う、うん。そうやね……」
ここから先は誰かどうぞ
こっから笑える展開に持っていくことが俺にはどうしてもできません。
ということでどなたかよろしくお願いします。
セーラ「……でなぁ、泉がな」
竜華「へぇそうなんや」
怜「」
セーラ「ん? 怜、元気ないやん。どないしたん?」
怜「……なんでもない」
セーラ「? 具合でも悪いんかな。竜華何か聞いとらへん?」
竜華「……き、聞いてないなぁ」
セーラ「そうか……まぁ具合悪くなったら、また竜華が膝枕すればええか。それでなぁ」
怜(私の竜華とそない親しく話すなや……!)
竜華「……」
1、まっとうなヤンデレ展開
2、笑いありのヤンデレ展開
どっちに行けばいい?
じゃあ2で
セーラ「二人とも、はよ部活いこうや!」
竜華「ちょっと待って、今行くから……ほら怜、いこ」
怜「……気持ち悪い」
竜華「え? だ、大丈夫か? 保健室行くか?
セーラ「なんや保健室行くんか? そんならカバン部室に持っていっとくか?」
竜華「う、うん。ちょっと頼むわ」
怜「……セーラ」
セーラ「ん? なんや?」
怜「セーラ、保健室連れてって……いつもいつも竜華ばかりにたよっとったら」
怜「竜華が練習できん。私が言うのも失礼やけど、セーラがたまには連れてってくれんか?」
セーラ「なんや、そんなことか。ええで。竜華、これカバン持ってってくれるか?」
竜華「……あ、ああ。ええで」
セーラ「そんならいくで、怜」
怜「……すまんなぁ」
セーラ「それじゃ、とりあえず寝るか?」
怜「う、うん。そのベッドまで頼むわ」
セーラ「はいはい。っと。よし、これでええか」
怜「うん、ありがと……すまんなぁ」
セーラ「ええて。怜は自分の体だけ心配しとき」
怜「本当、すまんなぁ……」
セーラ「なんや、そない何回も謝るなや友達やん」
怜「……友達なのに、こないなことして、すまんなぁ」
セーラ「え? ……うっ! な、なんやこれ……スタンガン……?」
怜「……そや。友達やから、いきなり殺すんはなしや」
怜「せやけど、次からは殺すかもしれへん。ちゃんと包丁も持ってきとるしな」キラン
セーラ「な、なんで……こないなこと……」
セーラ「な、なんやて?」
怜「竜華のためや! 竜華にはうち以外いらんねん!」
怜「それやのに、みんなみんな竜華に近づきすぎや! 竜華はうちのもんや!」
怜「これ以上竜華に近づくなや! あほ!」
セーラ「と、怜……」
怜「それでも、セーラは友達や。今回はこれだけで許したる」
怜「でも、次必要以上に竜華と親しくしたら……わかっとるな?」キラン
セーラ「……」
怜「そんなら、うちは麻雀部行ってくるで。セーラは今日は部活休みや」
怜「ほんなら、さいならや。セーラ」
セーラ「……怜」
セーラ「……」
怜「おっと目眩が……」フラフラ
セーラ「……あ」
ドンガラガッシャーン!
怜「い、痛い……!」
セーラ「……ぷっ」
怜「!? ……わ、笑うなや!」
セーラ「い、いや、すまん。せやけど怜、お前竜華がおらんと、本当に何もできひんな~」
怜「わ、笑うなや!」ダッ
セーラ「あ、怜! 待って……行ってしもうた……」
セーラ「……どないしよ」
怜(これじゃあ締まらんし、セーラもうちのこと気にせず、また竜華に近づくかもしれん)
怜(その時は……殺すしかない)
怜(ううっさっきぶつけた頭痛いし、心も痛いわ……でも我慢や、全部竜華のためやし)
怜「おっと、部室通り過ぎるとこやった……竜華はいるかな……?」
竜華『そうかぁ……分かったわ。うん、そんなら私も考えてみるな……うん』
怜「電話? 誰からやろ……」
竜華「と、怜! ……な、なんや具合はもう大丈夫なんか?」
怜「大丈夫やで。あ、でも今度はセーラが体調崩したみたいで。今日は休むいうてたわ」ギュッ
竜華「そ、そうか……そんなら仕方ないなぁ」
怜「……竜華」
竜華「何?」
怜「膝枕して?」
竜華「……う、うん。ええよ」
竜華「……怜。大丈夫か? また具合悪くなってないか?」
怜「大丈夫やで」
怜(……他のみんなはまだみたいやし、誰もいない部室で二人っきり)
怜(最高や。竜華の膝枕も気持ちええし、太ももに顔うずめても竜華黙って見ててくれるし)
怜(こ、このまま永遠に二人で……)
泉「遅くなりましたー」
浩子「すみません」
竜華「あ、こんにちはー」
怜「……こんにちは」
怜(最悪や……)
泉「そうですね……あれ? 先輩は……」
怜「セーラなら、今日休みやで」
泉「そうですか……それじゃ、四人でやりましょ」
怜「……ああ」
怜(……しゃーない。あとで二人ともやっておくか)
怜「ロン。12000や」
泉「あー、やられましたわ……」
竜華「泉、それは危険牌やろ。ちゃんと考えなきゃあかんで」
泉「すみません」
竜華「昨日も同じミスしてたやん。駄目やでそんなんじゃ」
泉「ううっ、気をつけます……」
竜華「うん、次から気を付けや」
泉「はい」
怜「……」
泉「じゃ私片付けときます」
浩子「私も手伝うわ」
竜華「お、そうか。じゃあ、よろしく頼むな」
泉「はい」
竜華「ほな、怜いこ」
怜「……うん」
竜華「ん? どうした怜」
怜「ちょっと忘れ物した。取ってくるな」
竜華「そうか。それじゃ私も」
怜「ああ、ええよ。こんなことまで付き添ってもらわんでも、大丈夫やから」
竜華「そうか。それじゃ、先言って待ってるな」
怜「うん、じゃあとで」
浩子「これで終わりやな」
泉「ええ。それじゃ、私たちも帰りましょ」
怜「二人とも……」
泉「あれ? 園城寺先輩、なんですか?」
浩子「忘れ物ですか?」
怜「そやな、忘れ物や……二人にちょっと忘れてたことがあんねん」
泉「?」
怜「これやで」
泉「……!? す、スタンガン?」
浩子「な、なぜ……」
怜「これ以上、竜華に近づくな」
怜「もう一度言うで、竜華に近づくな。もし近づいたら、次はこれや」キラン
浩子「ほ、包丁……」
怜「そや。うちは後輩を失いとうないねん。麻雀部はみんなで続けてきたものやしな」
怜「せやから、もう二度と竜華に近づくな。親しくするな」
怜「じゃなきゃ、これを使わなあかん……分かってくれるな?」
泉「……」
怜「それじゃ、明日からは最低限のこと以外は、話すなや。約束やで」
怜「おっと、また目眩が……」フラ
浩子「……あ」
怜「!?」ゴッ
怜「っつー……か、角に肘をぶつけてしもうた……」
泉「……ぷっ。……くくっ」
怜「!? わ、笑うな!」
浩子「竜華先輩がいないと、本当……ぷっ」
怜「……ううっ。わ、笑うなやー」ダッ!
泉「あ、先輩……行ってしもうた」
浩子「……」
怜(ううっ……またドジ踏んでもうた……)
怜(あの二人にも舐められたらどないしよ。もしかして、これ目的全然果たされてないんとちゃうん?)
怜(……まぁその時はそのときやな)
怜「はぁはぁ……えっと、竜華は……」ゴホゴホ
竜華『そうか……それは悪いことしたな、うん……そやな、また今度考えよ』
怜「? また電話か……一体誰やろ?」
竜華「あ、怜。待ってたで……って、怜顔色悪いで。もしかして、走ってきたん?」
怜「あ、いや、えっと……待たせたら悪う思って……」
竜華「そんなんええのに……ちょっと休んでこ、こっちおいで」ギュッ
怜「あ……」
怜(りゅ、竜華の胸が顔に……やわらかい……最高や!)
怜「~♪」
竜華「ん? どないしたん怜。そんな上機嫌で」
怜「な、なんでもないよ」
怜「……ん、大丈夫や。でも、もう少し」
竜華「そうか。ならもう少し休んでこ」
怜(うう、最高やで……竜華の太もも、いつも以上に近くにあるような気がする」
怜(……ちょっと舐めてみようかな)
怜「」ペロ
竜華「ひゃっ! な、何なん怜!」
怜「あ、すまん。つい」
竜華「……まぁええけど。それじゃ、もういこか」
怜「……そやな」
怜(竜華の太ももから離れたくない……けど我慢やな)
怜(あれから、誰も竜華に近づかんようになったな)
怜(よしよし、全部うちの計画通りや……これで毎日竜華と二人っきりやで♪)
竜華「……なぁ竜華」
怜「なんや?」ギュッ
竜華「なんか最近、セーラと一緒に登校できへんな。なんか私寂しいわ……」
怜「……で、でもしょうがないやろ? セーラにも事情はあんねん」
竜華「そうか……まぁ、そやな」
怜「……」
怜(な、なんでそんな悲しそうな顔するんや竜華……)
セーラ「あ、おはようやで竜華……怜」
怜「……おはよう」
竜華「セーラ、今日の部活」
セーラ「ああ、今日は行くで」
竜華「そ、そうか。来てくれるか! ありがとうな」
セーラ「なんや、寂しかったんか? 嬉しい事言ってくれるな」
竜華「あ、当たり前やん……セーラはうちの友達やで」
怜「……っ」ギリッ
セーラ「竜華、一緒に部室いこ」
竜華「あ、すまんな。私ちょっと遅れてから行くわ」
セーラ「なんや、そうなんか。久しぶりに一緒に打てる思うたのに」
竜華「すぐ行くから待ってて」
セーラ「分かったわ」
泉「あ、先輩。一緒に部室行きませんか? 竜華先輩も」
セーラ「おお、泉に浩子。なんやお迎えか?」
泉「いえ、そういうわけでもないんですけど」
浩子「ちょっと通りかかったので」
セーラ「そうか。でも竜華ならあとからくるらしいで、先にいっとこ」
泉「そうですか。じゃ、園城寺先輩も」
竜華「そやな。怜、先に行っててくれるか?」
怜「……分かったわ」
泉「今日は負けませんよー」
浩子「それはこっちのセリフやで」
怜「……」
セーラ「どないしたん? 怜」
怜「……竜華に近づくな言うたよな?」
怜「警告したはずやで、三人とも。竜華には近づくなって」
怜「それなのに、なんやねん。なんで近づくねん。ええかげんにせーや!」
竜華「怜、それはこっちのセリフやで……」
怜「!? 竜華……」
怜「……りゅ、竜華私は」
竜華「怜、もうそんなことやめや。みんな同じ部活の仲間やんか」
竜華「それじゃあかんの? 怜」
怜「……」
泉「そ、そうですよ。また一緒に麻雀しましょ」
浩子「みんなで優勝めざしましょ」
怜「……」
竜華「なぁ、怜。みんなと一緒に、またやりなおそ。な?」
怜「……ふふっ」
竜華「と、怜?」
竜華「ど、どないしたんや、怜? 大丈夫か?」
怜「はぁ……全く、竜華は、まだ気づいてくれへんのか……竜華には私一人で十分やって」
竜華「と、怜?」
怜「あー言わなくても分かるで。そっか、そいつらのせいか……そいつらが竜華を惑わすんか」
怜「全く、あれほど注意したのに、また近づいて……もう許さへん」キラン
セーラ「ほ、包丁……!?」
怜「うちは落ち着いとるで? 落ち着いてないんはそっちやろ」
セーラ「ま、待てや怜……そんなことせんでも」
泉「そ、そうですよ、先輩」
怜「だめや、もうみんな殺すしかないんや。なぁ!」
泉「ひっ」
セーラ「危ない!」グサ
竜華「セーラ!」
泉「せ、先輩……」
セーラ「うっ……ううっ……」ガクリ
怜「さて、次は……」
浩子「……!?」
浩子「か、かんにんしてください」
怜「うるさい!」グサッ
浩子「うっ……」
怜「どいつもこいつも……竜華に近づきよって……何様や! あほ!」
怜「竜華は私のもんや! 竜華は私のもんや!」
竜華「と……怜、もうやめ」
怜「お前で最後やで、さっさとしねや!」
泉「ううっ……」
竜華「と、怜……」
怜「……ふぅ。これで綺麗になったわ。さぁ、いこ竜華」
竜華「う、ううっ……」ガクリ
怜「……なんや気絶したんか。仕方ないなぁ、うちが引っ張ってやろ」
竜華「ううっ……と、き、やめて、怜……」
怜「大丈夫やで、竜華。ここならだれにも見つからんから」
怜「一生ここで暮らそうな? もう二度とはなさへんで。竜華」チュ
竜華「と……き……」
怜「ふふっ……」
怜「」ムクリッ
怜「……ううっと。なんや、朝か」
怜「……なんやろ、嫌な夢みたような気がするわ」
怜「まぁええ、さて起きるか」
竜華「……」スースー
怜「あっと、おはようのキスがまだやったな、竜華……」チュッ
終わり
乙乙
おつ
とりあえずGJ
Entry ⇒ 2012.07.11 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
久「いいかげん美穂子に私を名前で呼ばせてみせるわ!」
咲「え!?」
和「何が決まったんですか!?」
久「そんなわけで来たわね風越麻雀部」
咲「意外と近いんですねー」
和「そうですね」
池田「お前らがなんでいるし!」
咲「うん、部長が突然…」
池田「清澄の、なんできたか説明するし!」
久「美穂子に会いに来たんだけどいないわね」
池田「キャプテンに何のようだし!」
久「まぁその内来るわよね、よーし咲、和、せっかくだから池田さんとうちましょう」
池田「え?」
久「リーチ一発ツモ!」
和「ロン、タンピンドラ2」
池田「リーチだし!」
久「通らないな、ロン!」
キャプテン「遅くなりました…あれ?どうして」
池田「キャプテン…グス」
久「あ、やっときたわね美穂子」
咲「あ、どうも…」
和「おじゃましています…」
久「なんでってあなたにいい加減名前で呼んでもらおうと思ったからに決まってるじゃない」
キャプテン「え、えぇ!?」
久「せっかく再開して仲良くなったのにあなたは私を名前で呼んでくれないのよね」
キャプテン「え?だ、だって恥ずかしいじゃないですか//」
キャプテン「え?そ、それは//」
久「美穂子」
キャプテン「っ//」
久「みーほーこ」
キャプテン「や、やめてください//」
久「ふふっかわいいわね」
華菜「キャプテン…」
キャプテン「そ、そんな//」
久「恥ずかしがらずに呼んでよ久って」
キャプテン「や、やっぱり無理です//」
咲「和ちゃん、どうしよう……お手洗いってどこかな?」
和「え?咲さんまだ我慢できそうですか?池田さんに案内してもらいましょう」
キャプテン「そ、そうやって簡単にいいますけど//」
久「うーん、そうねぇ…じゃあ麻雀部らしく麻雀で勝負しましょう」
キャプテン「え?」
久「私が勝ったら美穂子は私を名前で呼ぶこと、いいわね?」
キャプテン「え?え?」
久「美穂子はどうしたら良いか何か意見はある?」
キャプテン「え?と、特には」
久「あ、あともしあなたが勝った場合は何か私にお願いしてもいいわよ」
キャプテン(お、お願いってあんなことやこんな事とか//わ、私は何を考えて//)
久「和も咲も池田さんもいないわね」
久「あ、あなたは私と打ったことがあるし面子に決定ね」
文堂「えぇ!?」
久「それと…あ、ついでにあなたでいいわ」
みはる「ついでってなんですか!?」
久「勝負は単純にあなたと私の最終的な点数で勝負ね」
キャプテン「は、はい!」
キャプテン(ま、負けてしまってもいい気もしますが風越のキャプテンとして負けるわけには)
文堂(残りたったの2300点だなんて…)
みはる(6300しかない…)
久(この勝負は単純に二人の点数の差…ということはこっちの二人としては美穂子に振り込んでもいいのよね)
久(そんな選択を取るような人たちではないと思うけど…一応警告しておこうかしら)
久「通らばリーチ!」
勝つのはどっち>>32
久「あら?」
風越モブ「キャプテンが勝った!」
キャプテン「これで私の勝ちですね」
久「最後の最後でうらめったかー残念」
キャプテン「そ、それで、その…お、お願いなのですが//」
久「あ、そうだったわね」
キャプテン「あの…」
キャプテンのお願い>>37
久「え?」
キャプテン「だ、だから制服をください!」
久「私の今着ている?」
キャプテン「そ、そうです!」
久「や、やぁねぇ美穂子にそんな冗談は似合わないわよ?」
キャプテン「冗談じゃありません!」
久「本気なのね、なら卒業後じゃダメかしら?予備を考えると減ると困っちゃうのよね…」
久「卒業後なら全然いいんだけど」
>>40 ダメ?OK?
久「あら、脱ぎたてじゃないとダメって言われるかと思ってたけど…」
キャプテン「え、あ、そういうつもりはなくて…」
久「あら、じゃあどういうつもりで制服を欲しがったのかしら?」
久「まぁいいわ、制服が余り汚れないようにこれからは気をつけるようにするわね」クス
キャプテン(勝ったのにどうして私が振り回されているのでしょう//)
久(それにしてもこのままじゃ美穂子が名前で呼んでくれないわね…どうしたら…)
>>46 久はどうする?
キャプテン「?」
久「もう一勝負よー!」
キャプテン「えぇ!?」
久「あら、私が負けたら終わりなんていっていないじゃない」
キャプテン「だ、だからって勝つまでなんて」
久「それだけあなたに名前で呼んでもらいたいのよ」
キャプテン「っ////」
久「普通の麻雀はしたから次は脱衣麻雀よー!」
キャプテン「な、何を言ってるんですか//」
池田「どうすればあんなところで迷子になるし」
和「咲さんの方向音痴は筋金入りですね」
久「あら、遅かったわね」
咲「あ、もう帰るところですか?」
久「いいえ、今から脱衣麻雀をするのよ」
和「な、何言ってるんですか部長!」
久「面子はどうしようかしら」
面子 久、キャプ、>>51、53
咲「えっと、部長…私も脱いだりするんでしょうか?」
久「そうねぇ」チラッ
和「…」ジィー
久「当然咲も脱ぐわよ」
咲「えぇ!?」
和「!」グッ
美穂子「どういうことでしょうか?」
久「そっちは池田さんと美穂子、こっちは私と咲でチームってこと」
久「脱衣の基準はどうしようかしら」
久「翻数や振込んだら、点数といろいろとあるけど…」
和「あまり長引くと風邪をひくかもしれませんし和了ったらでいいんじゃないでしょうか」
久「それもそうね、それじゃあ咲か私があなた達から和了るかツモったらそっちは一枚ぬぐってことでいいかしら?」
久「そっちが和了ったらこっちも脱いでいくから」
キャプ(いやといいたいのですが風越の皆の前で逃げるわけには…)
キャプ「わ、わかりました」
キャプ(上埜さんの裸//な、何を私は想像して////)
華菜(とばっちりだし…)
咲(早く終わらせないと…)
池田(キャプテンの足を引っ張らないようにしないと…)
キャプ(もしもまた勝ったら上埜さんにまた何かお願いできるのでしょうか///)
文堂「キャプテンはなんで呼んであげないんでしょう」
みはる「キャプテンに限って人を嫌うことはないと思うけど」
久 制服上 制服下 ニーソ ブラ パンツ
咲 制服上 制服下 ニーソ ブラ パンツ
池田 制服上 制服下 ニーソ ブラ パンツ
キャプ 制服上 制服下 ニーソ ブラ パンツ
>>68
脱ぐのは清澄?風越?
????????
安価下
久「早速脱いでもらいましょうか」
キャプ(上埜さんや皆の前でだなんて…でも受けてしまった以上は…)
池田(中張牌の暗槓じゃあとめようがないし…)
久「じゃあまずはブラからね」
キャプ「な、なんでですか!?」
久「だってそのほうがおもしろいじゃない、ほら美穂子」
キャプ「わ、わかりました////」
池田(キャプテンが清澄にのせられてるし!)
池田「か、華菜ちゃんはブラしてないし!」
咲「してないんですか!?」
池田「わ、悪かったな!」
久「あ、こら美穂子、脱いだのなら確認のためにみせてもらわないと」
キャプ「み、見せないとダメですか?」
久「もっちろん、美穂子の下着を見てみたいし」
キャプ「わ、わかりました////」
久「へぇ、かわいいのをつけてるじゃない」
キャプ「////」カァァ
和(池田さんと代わりたいですね…)
久 制服上 制服下 ニーソ ブラ パンツ
咲 制服上 制服下 ニーソ ブラ パンツ
池田 制服上 制服下 ニーソ パンツ
キャプ 制服上 制服下 ニーソ パンツ
>>73
次に脱ぐのは清澄?風越?
久「あらら」
咲「うぅ…」
池田「さすがキャプテンだし!」
久「まずはブラって言ったし…ブラを」
キャプ「待ってください、上埜さんと宮永さんはパンツから脱いでください」
咲「えぇ!?」
和(!!)グッ
キャプ「先程は私達がそちらの言うとおりにブラを脱いだんですからこちらの言うことをも聞いていただけますよね?」
久「うーん、一理あるか」
咲「ぶ、部長!?」
咲「ほ、本当に脱ぐんですか!?」
久「和了られたんだからしょうがないわ」
咲「うぅ…」
和「…」ジィー
久「はい、これでいいかしら?」
キャプ「ど、どうしてそんなに堂々とパンツを見せつけるんですか////」
久「え?脱いだって証拠としてみせただけよ?」
久(こういうのは変に恥ずかしがったほうがドツボにはまるのよね)
和「…」ジィー
咲「ぬ、脱ぎました///」
和「咲さん、恥ずかしがることありませんよ、可愛い下着です」
咲「な、何言ってるの和ちゃん////」
久「なんだかスースーする感じがするわね」
キャプ(今の上埜さんは////)
久 制服上 制服下 ニーソ ブラ
咲 制服上 制服下 ニーソ ブラ
池田 制服上 制服下 ニーソ パンツ
キャプ 制服上 制服下 ニーソ パンツ
>>82
次に脱ぐのは清澄?風越?
池田(現物がない…こいつは悪待ちをするから逆にど真ん中だし!)トン
久「ロン」
池田「な!?普通の三面張」
久「さーて今度はパンツを脱いでもらうのもいいかもしれないわね」
キャプ「そ、そんな」
久「制服を脱いでもらって上半身裸っていうのもいいかもしれないわ」
和(なぜあそこであれを捨てるんですか!そうじゃなければ咲さんが脱いでいたかもしれないのに…)
久「そうねぇ、やっぱりパンツにしましょう、下着がない状態の美穂子をみるチャンスだもの」
キャプ「////」
久「ブラとセットで可愛いわね」
キャプ「っ////」
池田「なんだか変な感じがするし…」
咲(早く終わって欲しいよ…)
清澄 制服上 制服下 ニーソ ブラ
風越 制服上 制服下 ニーソ
>>88
脱ぐのは清澄?風越?
久「ツモ」
キャプ「っ!」
咲(よかったぁ、部長ならこのまま一気に終わらせてくれそう)
池田(もういやだし…)
久「次はどこにしようかしら」ジロジロ
キャプ「あ、余り見ないで///」
久「決めたわ、スカートをぬいでもらえるかしら?下半身全裸で制服とニーソだけってよさそうだし」
キャプ「ど、どういう基準ですか///」
ササッ
久「あら、そんなに恥ずかしそうに隠さなくても」
キャプ「は、恥ずかしいに決まってるじゃないですか///」
久「綺麗な肌だしシミもない、誇れると思うわよ」
キャプ「や、やめてください、そんな事言わないでください////」
久「ふふっ体育座りしながら麻雀なんてやりにくいわよ」
キャプ「そ、そういうことも言わないでください////」
清澄 制服上 制服下 ニーソ ブラ
風越 制服上 ニーソ
>>95
そろそろ眠いし脱衣麻雀の勝敗は?
―――
池田「ロンだし!」
咲「うぅ…」
和(宮永さんが脱いだことで集中できなくなって振込ましたね)
和(でもこれで!)
キャプ「これで私達の勝ちですよね」
久「うーん、靴下だけ残すのはかわいそうかと思って先に靴下を脱いでもらったのが間違いだったわね…」
キャプ「じゃ、じゃあ早速脱いでもらえますか上埜さん」
久「最後に残ったのはスカートね…」
キャプ「どうしました上埜さん、もしかして恥ずかしいんですか?」
久「そ、そりゃあ美穂子の前だし////」
キャプ「上埜さん///」
久「いいの?」
キャプ「はい」
久「こっちから言い出したのになんだか悪いわね」
咲「よかったぁ」ホッ
和(後少しだったのに…)
キャプ「そのかわり…お願いを2ついいでしょうか?」
久「内容を聞いてから考えてもいいかしら?」
キャプ「はい!」
池田(勝負を決めたのは私なのに蚊帳の外だし…)
久「あーそれは…うーん、やっぱりいつまでも前の苗字で呼ばれるのもあれかなーって」
キャプ「そのためだけにわざわざここまで?」
久「それに好きな相手にはやっぱり名前で呼んで欲しいじゃない////」
キャプ「なにをいって////」
久「で、思い立ったら吉日って来ちゃったってわけよ」
キャプ「そ、そうですか////」
久「えぇ」
キャプ「ひ、久って呼んでもいいでしょうか?」
久「え?」
キャプ「だ、ダメでしょうか?」
久「いいに決まってるじゃない!」
キャプ「じゃ、じゃあ…ひ、久////」
久「こうして呼ばれるとやっぱり恥ずかしくなるわね////」
キャプ「な、何ですか?ひ、ひさ」
久「呼んでみただけよ」
キャプ「そ、そうですか////」
咲「あ、あれ?私の服はどこ?」
和「さっきまでそこにあったと思ったんですけどどこにいったんでしょう」
池田(いま原村和が持っていったのを見たし…)
終われ
画像も増えロー
おやすみなさい
素晴らしかった
Entry ⇒ 2012.07.10 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
福路「上埜さん」久「久でいいよ」
家庭の事情で私立に行けなくなり、仕方なく麻雀部もない清澄に通うことになり
失意のまま入学して一ヶ月経とうとした時に清澄にも麻雀部が出来たことを知り
冷やかし程度の心意気で麻雀部を見に行ったら上埜さんと偶然再会してそのまま二人で麻雀部と既成事実を作ろうと頑張るキャプテンのSSください
ワカメ涙目だな
はよ
はよはよはよ
清澄高校
福路(清澄に入学して一ヶ月…)
福路(麻雀部はもちろんありませんでした…)
福路「…帰ろうかな…」
福路「……はぁ……」
福路「上埜さん……」
福路「……っ」ブルッ
福路(ト、トイレに寄ってからにしましょう)すたすた
トイレ前
福路(うぅ…)すっ
『クラスの福路さんってなんかウザくない!?』
福路「!」ビクッ
『そーそー』
福路「・・・」
『しかもクラスの男子にも人気あるみたいだし・・・』
『信じらんないよねー』
福路「あ、あはは・・・」じわ
福路「家まで我慢しようかしら」クル
福路「・・・」とぼとぼ
?「先生!麻雀部の顧問になってください!!」
福路「・・・?」
先生「いやしかし・・・部員が君一人じゃあねえ・・・」
?「部員は集めます」
福路(麻雀部?)
?「お願いします先生!どうしても麻雀部を作りたいんです」
福路(麻雀部があれば・・・風越の上埜さんとまた会えるかもしれない・・・)
先生「うーん・・・」
福路「あの!」
先生「ん?どうしたね」
?「先生!」
福路「私からもお願いします!麻雀部の顧問になってください!」
先生「ええ!?どういうこと!?」
福路「これで部員は二人です!いいですよね?」
?「あなた・・・」
先生「・・・」
?「先生!」
先生「あーもう!わかったから落ち着きなさい」
先生「負けたよ、麻雀部の顧問になろうじゃないか」
?・福路「ありがとうございます!」
先生「ったく・・・強引な奴らだ・・・とりあえず麻雀部の手続きに関してはこっちでやっておくから君たちはもう帰りなさい」
?「わかりました」
福路「はい」
先生「じゃあな」スタスタ
?・福路「さようなら」
?「で?」
福路「え?」
?「あなたは?というか、どこかで会ったことあるかしら・・・」
福路「福路です。福路美穂子。三組です」
?「福路さん・・・うーん・・・気のせいかなぁ・・・」
福路「あなたもしかして・・・」
久「私?私はうえ・・・竹井久よ。よろしく」
久「?」
福路「気のせいかしら・・・」
久「どうかした?」
福路「あの!」
久「なに?」
福路「もしかして・・・!?」ブルッ
福路「も、もれちゃう・・・」
久「ええ!?どうしたの!?」
福路「おトイレ・・・」
久「こ、こっちにトイレがあるわ!」
福路「ええ・・・」ひょこひょこ
-----
---
-
久「もう大丈夫?」
福路「はい///」
久「いつまで恥ずかしがってるのよ・・・くす・・・」
福路「うぅ・・・///」
久「・・・」
福路「///」
久「ありがとう」
福路「え?」
久「さっき・・・先生を説得してるとき」
福路「そ、そんな!私も麻雀部に入れてうれしいです!」
久「麻雀好きなの?」
福路「それもあるんですけど・・・」
久「?」
福路「どうしてももう一度会いたい人がいるんです」
福路「はい」
久「その人も麻雀を?」
福路「きっとしているはずです」
久「そうなの・・・素敵な話ね」
久「今のあなた、恋する乙女そのものよ?」
福路「そっ、そんなんじゃなありませんよ」
久「くすくす」
福路「からかわないでくださいよぅ!」
久「ごめんごめん!あんまりかわいかったからつい」
福路「かっ///」
久「?」
福路「そんなことありません///」
福路「ふふ・・・そうですね」
久「じゃあ今日は解散しましょうか」
福路「はい」
久「じゃあさよなら」
福路「はい、さようなら」
福路「ふふ・・・」
福路「麻雀部・・・これでまた上埜さんと・・・」
久「おはよう福路さん」
福路「おはようございます。竹井さん」
久「先生が空き教室を部室にしてもいいって言ってたわ。放課後また教室に来るわね」
福路「わかりました。じゃあまた放課後に」
-----
---
-
教師「であるからして・・・」
キーンコンーンカーンコーン
教師「っと時間か。では各自復習しておくように」
ガラガラ
モブ「お昼だねー」
モブ2「学食いこー」
福路「・・・」がさごそ
福路「・・・いただきます」
モブ3「ぷっ、一人でいただきますだってー」
モブ「えー笑えるー」
久「何がおかしいのかしら?」
福路「え?」
久「なにがおかしいのって聞いてるんだけど?」
モブ「いや・・・」
モブ3「そーよそーよ」
モブ1「う、うん」
タッタッタッタ
久「全く・・・何やってるんだか」
福路「竹井さん・・・どうして?」
久「お昼食べましょう?」
福路「あ・・・」ぱぁ
久「あ!お弁当なの?」
福路「ええ、昨日の残りものばかりですけど」
久「へー・・・ぱく」
福路「!」
久「ふーん・・・もぐもぐ」
福路「あの・・・」もじもじ
久「うん!おいしい。福路さん料理上手なのね」
福路「///」
久「私は売店でも行こうかな・・・」
福路「それなら・・・私のお弁当を半分・・・」
久「そんなの悪いわよ」
福路「さっきのお礼に・・・」
久「お礼って?なんのこと?」
福路「え?」
福路「あの・・・さっきの人たち・・・」
久「あんなの気にしないでよー。友達でしょう?」
福路「!」
久「あれ?違った?」
福路「・・・ありがとうございます・・・」
福路「友達なので気にせず食べてください」ニコ
久「ん・・・じゃあいただきます」
福路「そんなこと///」
久「もう昼休み終わっちゃうわね・・・」
福路「・・・」
久「そんな顔しないの!」なでなで
福路「う///」
久「また放課後ね?」スッ
福路「あ・・・」しょぼん
久「ふふ・・・あとでね?」
福路「はい!」ぱあ
福路(やっと終わりました・・・)
福路「まだかしら・・・」
福路「竹井さん・・・」
久「なあに?」
福路「ひぅ!!???」ガタン
久「おおっと!」ガシッ
バターン
福路「うぅ・・・」
久「いたた・・・」
二人「!?」お約束の格好
福路「ごごごごめんなさいい///////」
久「こ、こちらこそ///」
福路「竹井さん?/////」
久「あっ、ごめんなさい」バッ
福路「いえ・・・いいんですだいじょうぶです///」
久「と、とりあえず部室に行きましょうか?」
福路「そ、そうですね」
-----
---
-
ガラガラ
福路「何もないですね・・・」
久「まあ使われてなかった教室だからね」
福路「それで今日はどうするんですか?」
久「うーん・・・一応家から簡易の麻雀セットは持ってきてるんだけどね・・・」
福路「二人ですからね・・・」
久「どうしよう」
福路「掃除でもしましょうか?」
久「え?」
福路「そうですよ。これからお世話になる教室なんだからお掃除しましょう!」
久「え、ええ・・・」
久「・・・」ふきふき
福路「ふんふーん♪」
久「ねえ・・・福路さん」
福路「なんですか?竹井さん」
久「あなたがもう一度会いたいって人は・・・どんな人なのかしら?」
福路「え・・・」
久「あ、話しにくいことならいいんだけどね!」
福路「あ、いえ、そういうわけじゃないんですけど・・・」
久「?」
福路「実は私もよくは知らないんです・・・」
久「そうなの?」
福路「ただあの対局以来あの人のことが忘れられないんです・・・」
久「へえ・・・」
久(なんだろ・・・なんだか楽しくない・・・)
福路「え!?」
久「なんだかそんな感じがしたから・・・」
福路「・・・そうなんでしょうか・・・」
久「!」
福路「そうかもしれませんね・・・」ニコ
久「そうなの・・・会えるといいわね」
福路「はい!」
久(はあ・・・なんだろこの気持ち・・・もやもやする)
福路「さ、きれいになりましたね!竹井さん」
久「え、ええ、そうね」
福路「どうかしたんですか?」
久「いや!なんでもないわ」
福路「そうですか?」
久「ほんとになんでもないから!」
ガラガラ
先生「おーす」
福路「あ、こんにちは」
久「こんにちわ」
先生「お?掃除したのか?関心関心」
久「あの、どうしたんですか?」
先生「ん?顧問が部活に顔を出したら変か?」
久「なるほど」
先生「お?麻雀セット持ってきたのか!」
久「はい、一応」
先生「どうだ?一局やるか?」
福路「でも先生、面子が足りませんよ?」
先生「あー・・・んー・・・」
先生「・・・」ピッピッピ
久「先生?」
先生「あーもしもし?今いけるか?」
先生「・・・お前麻雀打てる?」
先生「うん・・・うん・・・そうか」
先生「なら三階の空き教室に来てくれるか?」
先生「はーい」ピ
先生「よし!面子はそろった」
久保「お待たせしました」
先生「悪いな!いきなり呼びつけて」
久保「いえいえ大丈夫です」
久「・・・あの・・・・」
先生「ん?」
久「これはいかがなものでしょう・・・」
先生「部活動の一環だ」キリッ
福路「ああ・・・なんてことでしょう・・・」
先生「さっそくやろうか」
久「ま、こうなったら望むところよ」
久保「お手並み拝見と行くか」
久(・・・この女の人・・・なんなのよ・・・)パチ
福路(強すぎます)パチ
先生(こいつら強すぎ)パチ
久保「ロン、なんたらかんたら8000です」
先生「うう・・・」パラパラ
-----
---
-
福路(まさか・・・竹井さん・・・)パチ
先生(まだ終わらないの?)パチ
久保(この子ら・・・なかなかいい打ち手じゃないか・・・)パチ
久「・・・」スッ
久「!」
久「リーチ」
福路「!?」
福路(この打牌は・・・)パチ
先生(はあ・・・振り込みたくないでござる)パチ
久保(先生はオリたか・・・これは通る)パチ
久「・・・」スッ
ピンッ バチコーン!←久がよくやるツモった牌をたたきつけるやつ
久「ツモ、リーチ一発なんたらかんたら6000点オール」
先生「おおおお落ち着きたまえ!福路君!」
久保「なんだこの待ちは・・・」
久「私はこれのほうがよく和了れるんです」
福路「あ、あの!」
久「ん?どうしたの?」
福路「た、竹井さん・・・ってもしかして・・・」
久「え?」
先生「なんだ?」
久保「帰りましょう先生」
先生「なんで?」
久保「池田ァ!!」
先生「はい!」
ガラガラ バタン
福路「もしかして・・・上埜さんですか?」
久「!!」
久「ど、どうしてそれを?」
福路「やっぱり・・・上埜さんだったんですね・・・」
久「どういうことなのかしら?」
福路「私・・・実は昔上埜さんに会っているんです」
久「え?」
久「福路さん・・・福路さん・・・あっ!もしかして!!」
福路「!」
久「去年のインターミドルの・・・?」
福路「!!」ぱあ
福路「はいっ!!」
久「へー・・・すごい偶然もあるものね」
久「どおりで福路さんの打ち筋に見覚えがあるわけだわ」
福路「上埜さんっ!!」ぎゅううー
久「ちょっ・・・福路さん」
福路「ずっと会いたかった・・・」
久「福路さん・・・」ぎゅ
福路「上埜さん上埜さん・・・」ぎゅー
久「全くもう・・・ってことは・・・福路さんが探してた人って」
福路「はい!上埜さんです!」
久「そうだったのね」
久「ん?」
久「もう一度会いたい人は私でしょ?」
福路「はい」
久「福路さんその人のこと好きって・・・」
福路「は・・・」
久「言って・・・た・・・わよね?」
福路「えと・・・あの・・・」
久「ねえ?」
福路「うぅ・・・はい・・・」
久「つまり?」
福路「//////」
久「福路さんは私のことが好き?ってこと?」
久「どうなの?」
福路「・・・・・・・」
福路「・・・はい・・・」ボソ
久「え?なんて言ったの?」
福路「ええ!?」
久「ごめん聞こえなかった!」
福路「えっと・・・その・・・はい・・・」
久「なにが『はい』なの?」
福路「えっ!?わ、わかるでしょ?////」
久「えー・・・どういうことかしら・・・」
福路「うぅぅ/////////」
福路「!!」ドキッ
福路「あの・・・その・・・」
久「ん、ゆっくりでいいからね」
福路「えっと・・・」
福路(顔・・・見れない・・・///)
久「ふふ・・・これなら恥ずかしくない?」ぎゅう
福路「ふぁ・・・」
久「さ、聞かせて?」
福路「・・・」コクン
福路「わ、私・・・ひs・・・上埜さんのこと・・・」
久「久でいいのよ?」
福路「ひ、久のこと・・・」ぎゅうう
久「・・・」ぽんぽん
福路「好き」
・・・・・まぁ元気出せよ
久「・・・」
福路「あの・・・」
久「でも美穂子が好きなのは私じゃないんでしょ?」
福路「え?」
久「あなたが好きなのは上埜久でしょ?私は竹井久よ、違う?」
福路「あ、あの・・・でも私は竹井さんが上埜さんだと考えてた時もあったんです!竹井さんが上埜さんならよかったって・・・」
福路「なんでそんなひどいこと言うんですか・・・うぅ・・・」じわぁ
久「あわわ・・・泣かないでよ・・・ちょっといじわるしただけじゃない・・・」
福路「そんなこと言う人知りません・・・」
久「ちょっと・・・」
福路「ふい!」
久「美穂子・・・ごめんって・・・」
久「これで許して?」
ちゅ
美穂子「ななななにを・・・するんですか・・・」
久「え?嫌だった?」
美穂子「嫌なわけありません!」
美穂子「ではなくて・・・その・・・こんな大切なことを・・・」
美穂子「久さんは謝罪のためだけにキスするんですか?」
久「・・・はあ・・・」
美穂子「なんであきれてるんですか?私初めてだったのに・・・」
久「そんなの私も初めてよ?」
久「私がキスなんて美穂子以外にするわけないでしょ?」
美穂子「久・・・」キュン
久「私も好きよ?美穂子、もう美穂子のことしか考えられない」
美穂子「私も久のこと好き・・・」
久「ねえ、もう一回キスしてもいい?」
美穂子「きっ、聞かなくてもいつでもしてもいいです」
美穂子「久なrんむっ・・・」
久「ん・・・」
美穂子「強引なんだから・・・」
久「だってかわいいんだもの」
美穂子「もう・・・久ったら・・・」
久「ねえ美穂子?」
美穂子「なんですか?」
久「私と一緒に麻雀で全国目指しましょう?あなたとならどんなチームにも負ける気がしないわ
美穂子「どこまでも久についていきます。恋人として、ライバルとして、チームメイトとして」
久「いい答えよ美穂子」
久「これからもよろしくね!」
おわり
12時30分からずっと書き手待ってたのに結局自分で書くとか
やっぱり部長イケメンやな
池田ゴメンな・・・
Entry ⇒ 2012.07.10 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
久「あれ?昨日の夜の記憶がない…」
久「あれ?それからどうなったんだけっけ…?」
久「っていうか、なんで私は裸になってるわけ」
???「う~ん…」
久「誰か隣で寝てるし…」
靖子「Zzz…」←全裸
久「」
久「ええっと…」
靖子「ま、まあなんだ。きっと酒の勢いの一夜の過ちってやつだ」
久「そ、そうね…」
久(何があったか全く覚えてないけど…)
靖子「とりあえず、昨日のことは忘れよう。そのほうがお互いのためだ///」
久「わかってるわよ」
久(何で顔赤らめて言ってんのよー!!)
靖子「あ、ああ…」
久(何でそんな残念そうな顔するのよ!!)
久「ええっと、それじゃあまたね!」
靖子「…」
久「まこも昨日一緒にいたはずよね…うん、少し思い出してきたわ」
久「確か最初はホテルの広間を借りて、そこでいったんお開きになったのよね」
久「で、各々自由に別れて、私は靖子とまこ、それにゆみと美穂子がいたはず…」
久「それから途中で国広さんが来て、男っ気がほしいとか靖子が言い出して須賀君を無理やり呼び出して…」
久「それで悪酔いした靖子がみんなにアルコール飲料を無理やり飲ませて…」
久「駄目ね、そのあたりからなんか曖昧だわ」
久「まこに聞けば多分、わかるわよね」
まこ「おかえり///」
久「え…?」
まこ「どうした?///」
久「何で朝から顔赤いのよ?熱でもあるの?」
まこ「そ、そりゃ、あんたが昨日の夜…その…あんなことするからじゃ…///」
久(私のせい!?)
久(え、なにこれ…靖子だけじゃなくて…何で一晩で対子作ってんの私…)
久「ま、待って!私昨日のことよく覚えてなくて…」
まこ「なんじゃい、いけずじゃのう…///」
まこ「初めてじゃゆーとるのに…恥ずかしくて死ぬかと思ったわ…///」
まこ「そ、そのなんじゃ…不束者じゃがこれからよろしく頼む///」
久(なんか取り返しのつかないことになってるーーー!!)
久「とりあえず、ちょっと用事思い出したから出かけてくるわね!」
まこ「あ、久…」
久「またあとでね!」
久「靖子だけならまだしも、まこにまで…!」
久「何が一番まずいって、私の記憶がないことが問題なのよ!!」
久「思い出せ!思い出すのよ私!!」
久「兎に角、情報を集めないとどうしようもないわね」
美穂子「久さん、おはようございます」
久「美穂子!いいところに来てくれたわね!!」
久「昨日の夜のことなんだけどね…」
美穂子「///」
久(何で顔を赤らめるのよーーーー!!)
久(あれ、もしかしてこれって…)
美穂子「久さんがあんなに私のことを思ってくれていたなんて///」
美穂子「それだけじゃなく、あんなことまで///」
久(またかーーーー!!)
久「あの…昨日の夜のことは…」
美穂子「はい、お互い人生の中で忘れられない夜になりましたね///」
久(言えない!覚えてないなんて言えない!!)
美穂子「あの、顔色が悪いみたいだけど大丈夫ですか?」
久「ウン、ワタシハダイジョウブダヨー」
久(嫌な汗が止まらない…)
美穂子「あ、華菜…ちょっと待っててー」
美穂子「あの、久さんまたあとでその…お話しできれば…///」
久「ソウデスネー、アトデマタハナシマショー」
美穂子「それじゃ、失礼します」
久「マタネー」
久「落ち着け私!まだあわてるような時間じゃないわ!!」
久「そう暗刻よ!明刻でなかった分まだ何とかなる…はず!」
久「そうよ、いくらなんでも一晩に3人なんて!」
久「そんなオカルトありえません!って和なら言ってくれるところよね!」
久「きっとこれには深ーい事情があるはずよ!」
久「兎に角!まず第一に昨日何があったのかを把握することが必要よ!」
久「…ゆみなら!ゆみならきっとなんとかしてくれるはず!」
モモ「…」
久「あ、ちょうどよかったわ。東横さん、ゆみは…」
モモ「何しに来たっすか」
久「へ…?」
モモ「あんたのせいで先輩が…加治木先輩が!!」
モモ「一体昨日の晩、先輩に何したんスか!!」
久「な、何したって…」
久(それは私が知りたいところよ!!)
モモ「加治木先輩…」
久「お、お早うゆみ」
ゆみ「や、やあお早う久」
ゆみ「こんな朝早くからどうしたんだ?」
久「ええっと、昨日のことについてなんだけど…」
ゆみ「あ、ああそのことか…それなら場所を変えようか…」
モモ「わ、私もついていくっす!」
ゆみ「すまない、モモ。久と二人で話し合いたいんだ…」
モモ「先輩…わかったっす…」
久(すでに嫌な予感しかしない)
ゆみ「わかっている。久の気持ちは十分にわかっているさ」
久「え…?」
ゆみ「昨日のことはモモにも話した」
久(何を!?)
ゆみ「モモの気持ちもわかってはいるが…やっぱり、私は…」
ゆみ「それにモモもわかってくれた様子だったし」
久(いやいやいや!さっきの様子じゃ絶対わかってないし!)
久(っていうか何がわかったいうのよ!私はまだ何もわかってないっていうのに!!)
ゆみ「わかっている、あまり人に言えるような話ではない」
ゆみ「だがそれでも私は構わない!」
久(そこは構ってちょうだい!)
ゆみ「だから、私が言いたいのはその…」
ゆみ「こんな私だがこれからもよろしく頼む///」
久「え、ええこちらこそ…」
久(としか言えない…)
久「これも東横さんの消える効果かしら…」
久「もう…何やってるのよ私…大チョンボにもほどがあるわ…」
久「どう考えても一晩で四人とか人として終わってるわ…」
久「というか、何でそれだけやらかしてて何も覚えてないのよ!!」
久「…いや、まだよ!あきらめちゃダメ!!」
久「昔一人だったころに比べればこのくらいは!」
久「って一人じゃないから駄目なのよね…はぁ…」
一「…そんなところでどうしたの?何か悩み事?」
久(確か国広さんも昨日一緒にいたのよね…)
久「あのね、実は…」
一「もしかして、昨日のこと気にしてる?」
久「そ、そう!そうなのよ!!」
久(やった!国広さんは何があったか知ってるみたいね!)
一「そっか…久は気にしてるんだ…」
久(あるぇ?私って国広さんから久って呼ばれてたっけ?)
一「そうだよね…僕なんかじゃ…」
久「いや、別に国広さんがどうってわけじゃなくて!」
一「やっぱり一って呼んでくれないってことは気にしてるんだ…」
久(この流れはもしかして…)
一「昨日の夜はその…僕は嬉しかったよ///」
咲『ツモ!嶺上開花です!』
京太郎「何がというわけでかわかりませんけど…」
久「いいから!」
京太郎「何があったかって言われても…俺が知ってるのはですね」
京太郎「藤田プロが悪酔いしてみんなにアルコール飲料を飲ませたところまでは覚えてるんですよね」
久「ええ。私が知りたいのはその後のことなのよ」
京太郎「ええっと、部長はまず気分が悪くなった様子の風越のキャプテンを付き添いで部屋まで送ってましたね」
久「ふんふん」
京太郎「それからしばらくして笑顔で部屋に帰ってきました」
久「ほ、ほお…」
京太郎「で、またちょっと時間がたってから生き生きした顔で戻ってきました」
久「…」
京太郎「あの、部長顔色がおかしいですよ」
久「気にしないで続けて」
久「で、私は戻ってきたのね…」
京太郎「はい、なんかすごい嬉しそうな顔して」
久(本当に何やってたんだ私…)
京太郎「それで、藤田プロの絡まれてた俺を尻目に染谷先輩と部屋に戻っていきました」
京太郎「いや~、悪酔い藤田プロと二人っきりとか気まずくてしょうがなかったですよ」
京太郎「向こうはそんな気まずさはお構いなしでしたし」
久「ちょっと待って!私はその時点で部屋に帰ったのよね?」
京太郎「ええ。でも、しばらくしてまた戻ってきましたよ」
久「戻ってきた…?」
京太郎「はい。何か思い出してるようなニヤニヤ笑いを浮かべながら」
久「そう…」
京太郎「そのあとはさすがに俺も知らないです」
京太郎「俺の話せるのはこんなところです」
京太郎「何か思い出せましたか?」
久「まっっったく、覚えがないわ」
京太郎「っていうか、もしかして俺の知らないところでなにかあったんですか?」
久(どうしよう…話すべきかしら…?)
久(須賀君はあの昨日あの場にいたわけだし…)
久(もはや一人でどうこうできるような問題ではなくなってるし…)
久「…その、ここだけの話しといてほしいんだけどね」
京太郎「昨日の一晩の間にそんなことになってたんですか!?」
久「しっーーー!!声が大きい!」
京太郎「あ、すみません…」
久「まあ、その展開の内容を一切覚えてないから問題なわけなのよね」
京太郎「一晩で連荘五本場やっといて覚えてないとか…」
京太郎「ってか、なんで俺も含めた六本場にしてくれなかったんですか!?」
久「そんなオカルトありえません」
京太郎「(´・ω・`)」
久「必要なことはこれからどうするかってことよ!」
久「さ、須賀君も一緒に考えて」
京太郎「何で俺が!?」
久「部長命令よ」
京太郎「わかりましたよ…」
京太郎「とりあえず、現状の五人って最悪の状況ですよね」
久「そうね…」
京太郎「とりあえず、一晩経ったわけですし冷静に話し合いましょう」
京太郎「その上で酒の勢いとかその場の勢いとかを言えばまだ間に合うかもしれません」
久「あとあと問題にならないかしら…?」
京太郎「一晩で五回も違う人に振り込んだ人間がいまさら何言ってるんですか」
京太郎「何も全員が一気に片付くなんて思ってませんよ」
京太郎「兎に角一人でも踏み止まってくれればいいんですから」
久「そうね…五人と四人じゃだいぶ違うはずだものね…」
久「わかったわ!そうと決まればさっそく行動開始ね!!」
まこ「おかえり~」
久「それで昨日のことを話したいんだけど」
まこ「おう…」
久「昨日はお酒が入ってたりしてて、冷静じゃない部分もあったと思うのよ」
まこ「まあ、確かにの」
久「一晩経ったことだしその、ちゃんと考えてみてあなたはどう思ってるのかなって」
久「やっぱり、後悔してたりしてないかしら…?」
まこ「そんなことあるわけなかろう!」
まこ「でも、わしの気持ちは昨日とかわっとりゃせん!」
久「まこ…」
まこ「それに今朝はその家にも連絡したしの…」
久「へ?」
まこ「わしはあんたのこと好きじゃけど、やっぱり一筋縄じゃないんと思うし…」
まこ「向こうも最初は戸惑っとたけどちゃんと話したら認めてくれたわ」
久(ちょ!何を認めてるのよーーーー!!)
まこ「これでわしの親も公認じゃけ。あんたが気にすることなんかなんもないんよ」
久「寛容な親御さんで私も嬉しいわ…」
久「は、ははは…」
久「ううん、こっちこそ急に呼び出してごめんなさい」
美穂子「いえ、久さんのほうから呼んでもらって私は嬉しいです///」
久(うう…胸が痛い…)
美穂子「それで、話っていうのはなんですか?」
久「その、昨日のことなんだけどさ…」
久「色々とその昨日は普通じゃなかったっていうか」
美穂子「え…?」
久「だからね、やっぱりああいうのじゃまずいって言うか…」
久「美穂子は優しいからその、流されるままこうなっちゃったんじゃないかな~って…」
久(泣かれたーー!!!)
久「ちょっと、その泣かなくても…!」
美穂子「ごめんなさい…本当にごめんなさい…」
久「いやいや!こっちこそ急にこんなこと言ってごめんなさい!」
久(ホント色んな意味でごめんなさい!!)
美穂子「違うんです…久さんがそこまで私のことを考えてくれてたなんて…嬉しくて」
久(罪悪感で死にそう…)
美穂子「初めは流されてたのかもしれませんが私は後悔してません」
美穂子「私、昨日は本当に嬉しかったんです…ですから、久さんもそんなに気にしないでください」
久「…はい」
久「ごめんなさいね、呼び出したりして」
ゆみ「いや、気にしないでくれ」
ゆみ「…昨日のことで話があるんだろう?」
久「ええ…その…」
モモ「ちょっと待つっす!!」
ゆみ「モモ…」
モモ「あなたなんかに先輩は渡さないっす!私は…私の方が先輩のこと大好きっす!!」
久「東横さん…」
久(いよっしゃあ!これは予想外だけどいい展開ね!!)
久(ここで私が身を引けばゆみに関しては丸く収まる…はず!)
ゆみ「…そこまでモモが私のことを思ってくれているのは嬉しい」
モモ「先輩!それなら!!」
ゆみ「でも、今は…今私は久を…」
久(雲行きが怪しくなってまいりました…)
モモ「っ…」
久(がんばって!東横さん!!)
ゆみ「頼む、わかってくれモモ…」
モモ「わかったっす…先輩がそこまでいうんだったら…」
久「ちょっと待っ…」
モモ「先輩のことはあなたに任せるっす!」
久「東横さん…」
モモ「でも!もし先輩を悲しませるようなことしたら…」
久(ごめんなさい、もうしちゃってます…)
久「したら…?」
モモ「アサシンモモの出番っすよ…」
久(これ…ばれたら命がない…)
久「いえ、こっちが急に呼び出したんだから気にしないで」
久「龍門淵さんたちといっしょだったんでしょ?急に抜け出してきて大丈夫かしら…?」
一「…」
久「国じゃない…一?」
一「透華にさ、お願いしてメイドをやめさせてもらったんだ」
久「え…?」
久(まずい!何か重大なことが起こる気がする!!)
一「僕、清澄に転校しようと思うんだ」
久「えええええ!!!?」
久「そこまでしなくても…」
一「ううん、いいんだ。これはいいきっかけだって思ったから」
一「前々から思ってたんだけど透華の好意に甘え過ぎてた気がするんだ」
一「だからさ、お父さんとも相談してちゃんと決めたんだ」
久「で、でも!龍門淵のみんなは家族みたいなものでしょ!?」
久「そんなみんなと離れてまで…」
一「大丈夫だよ。透華たちとの絆はそんなものじゃないから」
一「それに僕は久とも家族になりたいんだ」
久(…あれ、これって実質プロポーズじゃないの?)
一「…久?その、駄目だったかな?」
久「え、ううん!そんなことない、そんなことない」
一「よかった…これからもよろしくね、久」
久(ヤスコに関しては念を押して何もなかったことにすればクリアね)
久「昨日のことなんだけどな…」
靖子「…そうだな、私も今朝はああ言ったがちゃんと話そうと思っていたところだ」
久「え…?」
靖子「私も大人だしな、こういったことはちゃんとしないとな」
靖子「きっかけは成り行きだったかもしれないがちゃんと責任を取らせてほしい」
久(なんでこんなところでちゃんとした大人になるのよ!?)
久「い、いや私はそこまで気にしないでもらえればいいんだけど…」
靖子「正直にいってその…私はお前のことは嫌いじゃない」
久(こんな状況じゃなけりゃ結構、嬉しいんだけどね)
靖子「兎に角だ!お前が何と言おうと私は責任を取らせてもらうぞ!」
久「ヤスコ、落ち着いてよ!」
靖子「…もしお前がどうしても嫌だいうのなら私は二度とお前には近づかない」
久「そんな…」
靖子「お前からだったとはいえ…やっぱり大人である私の責任だ」
久(あ、やっぱり私からだったんだ)
靖子「返事を聞かせてくれないか?」
京太郎「ものすごい勢いで状況が悪化してますね」
京太郎「というか、心を鬼にして何人か断っちゃえばよかったじゃないですか」
久「あの状況でそんなことできるわけないでしょ」
京太郎「しかし、まずいですね…これはもうどうしようもないと思います」
久「見捨てないでよ!」
久「こうなったら、咲達にも正直に話して協力を…」
京太郎「咲たちなら咲のお姉さんに会いに行くって言ってもういませんよ」
久「うう…」
京太郎「こうなったらがんばって5人と付き合って徐々に切っていくしかないんじゃ…」
久「長期戦ってわけね…」
久「ん?メールが五件…」
久「…無視しちゃダメかしら」
京太郎「…気持ちはわかりますが内容は確認しましょう」
久「…わかったわよ」
京太郎「どんな内容ですか?」
久「ふふ…五通とも同じ内容だったわ」
京太郎「へえ…」
久「差出人は全部別人だけどね、はは…」
京太郎「笑えないです、部長」
京太郎「で、肝心の内容はどんな感じだったんですか?」
久「…要約すると今日デートしないかって」
京太郎「それが五通ですか?」
久「それが五通よ」
久「待て」
京太郎「こんなの無理でしょ!?」
久「そんなこと私だってわかってるわよ!でも切り抜けなきゃ命に係わりかねないのよ!!」
京太郎「部長が蒔いた種じゃないですか!?もう、蒔いた種が嶺上開花してるじゃないですか!?」
久「あ~もうどうすりゃいいのかしら!?」
京太郎「全員の時間と場所をずらしてなんとかごまかす以外ないでしょ」
久「…そうね、やってみるわ」
京太郎「俺も、なんとかフォローしますから」
久「本当、須賀君は頼りになるわね」
京太郎「見直しましたか?」
久「ええ、今後もタコスとか買い出しとかでの活躍を期待しておくわ」
京太郎「せめて麻雀でとかにしてくださいよ!!」
久「今後のことは置いておいて今日を乗り切るわよ!!」
ゆみ「まだ、約束の時間前だっていうのに早いな」
久「うん、待たせたら悪いかなって思って」
ゆみ「しかし、プラネタリウムとはちょっと意外だったな」
久「そ、そうかしら…」
ゆみ「まあ、いいさ。今日は楽しもう」
久「ええ!」
久(そうよ!私自身が楽しめなきゃ始まらないわ…!!)
久「ええ」
久(よし!これだけ混んでいれば多少ニアミスしても簡単にばれるはずはない!)
ゆみ「嬉しそうだな」
久「そうね、あなたと一緒だからかしらね」
ゆみ「ふふ。それは光栄だな」
ゆみ「実はちょっとわくわくしてるんだ」
久「あ、やっぱりプラネタリウムは初めてだったのね。私も初体験で(別の意味で)ドキドキしてるわ」
久(こんなドキドキは経験したくなかったけどね)
ゆみ「そうか、一緒に来ることができてよかったよ」
久「うん」
久「うん、そうね…っと、ちょっと待ってね電話だわ」
京太郎『部長、大変です!まずいことになりました!!』
久「まだ何か起こるような状況じゃないでしょ?」
京太郎『風越のキャプテンが待ち合わせ場所に現れました!』
久「え…?」
京太郎『ええ、そのはずだったんですけど…お弁当らしきものをもってソワソワしながら待ってます』
京太郎『正直、めっちゃかわいいです』
久「仕方ないわ…美穂子には悪いけど待たせるしかないわね…」
京太郎『いえ、このままだと染谷先輩と鉢合わせしそうです』
久「それはまずいわね…」
京太郎『もうこうなったら作戦変更です。先に風越のキャプテンと合流しましょう』
久「それしかないわね」
ゆみ「電話。終わったのか?」
久「え、ええ…その、それと少しトイレに行ってきたいんだけどいいかしら」
ゆみ「ああ、場所はわかるか?」
久「大丈夫よ」
久「あ、あれ美穂子早いわね~」
久(まこは…よかった、まだ来てないみたい)
美穂子「久さん!それはお互い様じゃないでしょうか」
久「はぁ…はぁ…」
美穂子「息を切らして大丈夫ですか?まだ時間はありましたしそんなに急がなくても…」
久「い、いやね美穂子の姿が見えたからつい走っちゃったのよ」
美穂子「久さん…ありがというございます」
久(ごめんなさい、いや本当にごめんなさい)
久「さ、時間がもったいないし入りましょうか」
美穂子「はい!」
久「私もよ。長野じゃすぐに星空なんて見れるしね」
美穂子「そうですね。でも、プラネタリウムも新鮮でとっても楽しみです」
久「まだ、始まるまでには時間があるみたいね」
久(っと…そろそろまことの待ち合わせの時間ね)
久「ねえ、美穂子。私ちょっとトイレに行っときたいんだけど…」
美穂子「はい、じゃあ私は待っていますね」
まこ「おお、やっと来たか」
久「え、もしかして待たせちゃった?」
まこ「大丈夫じゃ、わしも今来たところじゃけ」
まこ「けど何でまた待ち合わせにしたん?一緒に来ればよかったじゃろうに」
久「そ、それはほらそっちの方が雰囲気出るかなって…」
まこ「ほほう、なかなか考えてくれとったんじゃな」
久「当然でしょ!」
久(考えとかないと取り返しがつかなくなるもの…すでに手遅れな気もするけど)
まこ「ほいじゃ、さっさと行くかのぉ」
久「夏休みだしね。やっぱりこういうところは人が集まるわよ」
まこ「それもそうじゃな…わしら、去年と違って今年の夏は充実しとったからのぉ」
久「そうね…これも咲たちが入部してくれたからね」
まこ「あいつらには感謝してもしきれんわ」
久「私は一番あんたに感謝したいわよ」
久「あんたがいなかったら、私は団体戦出場を去年あきらめていたかもしれないわ」
久「あらためて言わせてもらうわ。麻雀部に入ってくれてありがとう、まこ」
まこ「そ、そんな風に言われると照れるのぉ…」
久「ま、来年もちゃんとみんなをインターハイに連れてきてあげなさいよ」
まこ「う…精進するわい…」
久「みたいね…あ、電話みたい」
まこ「誰からじゃ?」
久「ええっと…須賀君からね」
久(これは国広さんが待ち合わせ場所にに来た合図ね…)
まこ「京太郎から…?何かあったんか?」
久「わからないけど、まこは席で待ってて」
一「あれ…?今中の方から出てこなかった?」
久(やばっ!見られてたの!?)
久「き、気のせいよ!気のせい!」
一「それにしてもプラネタリウムか…僕は初めてだな」
久「へえ、そうなんだ。って言っても私もだけどね」
久「く…一はてっきり龍門淵さんたちと一緒だからこのくらいは来たことあるのかと思ってたわ」
一「僕らの住んでいるあたりじゃあんまりプラネタリウムなんか必要ないしね」
久「去年のインターハイはどこに行ったのかしら?」
一「去年は前日にみんなで東京観光に出かけたよ。衣も楽しそうにしてたし」
一「みんなで夏は東京に来ようって約束してたんだけどね」
久「それって…」
一「さ、あんまり入り口にいるのもなんだし、中に入ろうよ」
一「だね」
久(他の娘たちは…おとなしく席についていてくれてるみたいね…)
一「…さっきの話なんだけどさ」
久「うん…」
一「僕ら龍門淵は清澄に負けてインターハイ出場はできなかったけど、こうやってまた東京に来ることができた」
一「それに今年は清澄に風越、敦賀…去年よりももっとたくさんのみんなで来ることができて僕は嬉しいんだ」
久「一…それは私もよ。一人でやってた麻雀部が部員も増えて、他校とも合宿したり応援に来てもらったりして」
久「こんなに楽しい夏は想像できなかったわ」
久(この狂った人間関係さえなければ…)
一「うん、来年は僕も清澄の一員としてがんばるよ。だから、必ず応援に来てね」
久(そうだった!それもあとで考えなきゃ!)
久「さて、始まる前にちょっとトイレに行ってくるわね」
久「須賀君、みんなの様子はどうかしら」
京太郎「とりあえず、部長の代わりにこれを置いてきました」
久「…なにこれ?私そっくりの人形…?こんなの絶対ばれるでしょ!?」
京太郎「いや、今のところばれてません」
久「…」
京太郎「どうかしましたか?」
久「…いや、ばれてないんだったらいいんだけどね、いいんだけどね」
久(そっくりとはいえ人形と見分けがつかないって…)
久「っていうか、こんなのどうやって用意したの?」
京太郎「さっき、知り合いの方に事情を話したら用意してくれました」
久「知り合い?」
京太郎「タコスの師匠です。あの人なんでもできる人ですし…」
京太郎「それにこれもともとそっくりなラブ…」
久「やめて、それ以上聞きたくない!」
久「これは…?」
京太郎「俺がある程度他の席の状況を報告しますんで小型の通信機です」
京太郎「で、人形には集音マイクとスピーカーがついているのでチャンネルを切り替えていけば多少会話できるはずです」
久「いや、さすがにバレるんじゃないかしら…」
京太郎「いやもう五門張の時点でありえないですから。このくらいの無茶はしていかないと」
久(なりふり構ってられないのは確かだけど…どう考えてもバレるでしょ…)
京太郎「それに触感も結構人間に近いですし」サワサワ
久「今すぐ人形を触るその手を離せ」
京太郎「…はい」
靖子「お、いたいた」
久「いい大人が時間ギリギリってどういうことよ」
靖子「いや、悪いな。少し用事があってな」
久「まあ、いいけどね…」
靖子「じゃあ、さっそく入るか」
久「もう、始まる時間だしね」
靖子「う…すまん」
久「それなりの付き合いなんだし、いまさらこのくらい気にしないから大丈夫よ」
靖子「そう言ってもらえると助かる」
靖子「だな…」
久「すぐに始まるみたいだし、おとなしくしててよ」
靖子「人を落ち着きのない子供みたいに言うな」
久「わかってるわよ。こう見えてもヤスコのにはちゃんと感謝してるわよ」
靖子「…そうは思えないけどね」
久「そんなことないわ。きっかけはどうあれヤスコが四校合同合宿を企画してくれたおかげで他校と交流のなかったうちもいい繋がりが出来たしね」
久「ほんと、あなたのおかげで高校最後の夏をすっごく楽しめたわ」
靖子「お前は本当にいい子だなぁ」ギュウ
久「ちょ!抱きしめるのはやめてよ!」
アナウンス『ただ今より天体ショーを始めます』
久「ほら、始まる!始まるから離して!」
靖子「はいはい」
靖子「Zzzzz…」
久(まあ、こっちとしてはありがたいんだけどね)
久(さて、他はどうなってるかしら)
久(っと、まこのチャンネルに切り替えてと…)
まこ『綺麗じゃのぉ…』
久(マイクでしゃべればいいのよね)
久「ええ、本当にね」
まこ『県予選の初日、一緒に帰った時もこんな感じじゃったなぁ』
久(まこはプラネタリウムに見入っているようね)
美穂子『すごい…』
久(こっちも大丈夫みたい)
久(国広さんはこっちのチャンネルね)
一『あのさ…手、つないでもいいかな?』
久(やばっ!さすがに手をつながれたらばれるでしょ!?)
京太郎『部長!国広さんのところへ移るべきです!』
久「わかってるわ!ヤスコのフォローお願いね!」
一「久…やっぱり駄目かな?」
久「ううん、いいわよ」
久(これでここから動けないわね…)
一「…久の手、温かいね」ギュッ
久「一の手も温かい…」
久(とりあえず、ゆみの方も確認しておかないと)
ゆみ『ふふ、夏に冬空をみるなんてなかなか面白い体験だな』
久(こっちも集中してる、これなら何とかなるかしら?)
久(それにしてもこれ片手じゃ操作しづらいわね)
久(…国広さんの手、柔らかくて気持ちいい)
グ?
久(ん…?何の音かしら、これ?)
まこ『なんじゃ?誰じゃい、鼾かいとるバカたれは?』
久(い、鼾?まさか…!?)カチッ
靖子『グ~』
久(やっぱりお前かーーー!!!)
京太郎『部長!大変です!加治木さんのチャンネルに!!』
久(ゆみ?)カチッ
ゆみ『全く、こんな場所で眠るだけならともかくこれだけ鼾をかかれるのは迷惑だな』
ゆみ『ちょっと注意してくる』ガタッ
久(最悪の状況きたー!!)
久(国広さんを振り切ってゆみのところに行くべきかしら!?)
一「…」ギュッ
久(無理無理無理無理絶対無理だって!!)
ゆみ『ん、久…?』
久(え、何!?須賀君、状況を!)
京太郎『えっと、なんか人形の指先が加治木さんの裾に引っかかったみたいです』
久(これはチャンスね!!)
久「ほっときましょう、きっと子供連れのお父さんが疲れてるんでしょ」
ゆみ『しかしだな、これだけ鼾が響くようでは…』
久「お願い、そばにいて」
ゆみ『久…わかったよ』
久(乗り切ったーーーー!!)
一「僕はやっぱり長野で見る星の方が綺麗だと思うな。久はどう思う」
久「そうね…私もやっぱり長野で見る星の方が」カチッ
美穂子『あの、こういったこと改めて聞くのは変なんですけど』
美穂子『久さんは私のことどう思いますか…?』
久「すごく綺麗だと思うわ」
美穂子『え、えええ!?あ、あのそういう意味じゃなくてですね!』
美穂子『いえ、あのそういってもらえるのは嬉しいんですが…』
美穂子『あう…///』
久(操作間違えたーーー!!)
久「うん、もちろんよ」
久(落ち着け!落ち着け私!返事を大きく間違えたわけじゃないわ!それにどうやら美穂子は再起不能みたいだし!)
久(そうよ!状況はむしろ良くなってるのよ!!)
京太郎『部長!』
久「今度は何?」
京太郎『藤田プロの席が大変なことになってます!!』
久(ま た ヤ ス コ か)
久「まだ寝てるじゃない。何が大変なのよ?」
京太郎『その、部長ラブド…』
久「人形」カチッ
京太郎『部長人形を抱きしめてます』
久「だ、抱きしめてッ…!?」
まこ『へ?』
久(声に出してしまったー!!)
久(国広さんには聞こえてないみたい!よかった!
久(いや、よくないよくない!まこの方をフォローしなくちゃ!!)
まこ『久…いま抱きしめてって…』
久「いやそのね、今のは聞かなかったことに…」
まこ『そうじゃな…いつもあんたに引っ張ってもらっとるし、たまには私の方から積極的にならにゃな…』
久(ならなくていい!ならなくていい!!)
まこ『久…』ギュウウウッ
京太郎『なんか染谷先輩まで人形抱きしめてるんですけど』
久(うわぁ…)
久「須賀君、報告をお願い」
京太郎『藤田プロは寝ながら人形を抱き枕に、染谷先輩は人形と抱き合ってます』
京太郎『加治木さんはおとなしく星を見ていて、風越のキャプテンは絶賛沸騰中です』
久(国広さんは私と手をつないでるし…まあ、とりあえず安定期に入ったわね…)
京太郎『けど、これまずいですよ…』
久「何が?」
京太郎『当初の計画じゃ上映終了間近で素早く人形を回収して逸れた体を装うはずだったのにこのままじゃ不可能です』
久(そうだった…どうしよう…)
京太郎『藤田プロは寝てるうちに何とか人形を引きはがすとして、染谷先輩は俺じゃどうしようもありません』
京太郎『そっちは部長の話術でなんとかしてください』
久「わかったわ、なんとかしてみる」
まこ『抱きしめるとるだけじゃけ、問題なかろう』
久「ほ、ほらせっかくの星を見ないともったいないと思うのよ」
まこ『それはそうじゃが…』
久「それにほら…まだ日が高いうちからそういうのはまずでしょ?」
久「ね?まこはいい子だらか…」
まこ『そんな子供に言うみたいな…』
まこ『あ~もう、わかった。今は我慢しとくわ』
久「ふふ、ありがとうまこ」
久(よっしゃあ!何とか乗り切れたわ!!)シャー
久(ん?なんか今滑っていった…?)
京太郎『…すいません部長、新たな問題が発生しました』
久「今度は何?」
京太郎『藤田プロの部長人形が座席の間を滑っていきました』
久「」
京太郎『それが…暗くて人形がどこに行ったかちょっと見えなんですよ』
京太郎『さらに悪いことに…藤田プロ起床です』
靖子『あれ…久は…?』
久(龍門淵の井上さんじゃないけどわかる…この流れは悪い流れ!!)シャー
京太郎『…部長、チャンネルを染谷先輩にしてください』
久「え?」カチッ
まこ「…久がおらん?どこ行ったんじゃ?」
久(まこの方までまずいことになったーーー!!)
美穂子(…うう、結局あまり話もできませんでした。このままじゃ駄目ですよね)
池田『キャプテン!ちょっと悔しいですけど…!がんばってきてください!!』
吉留『私たちはキャプテンのこと応援しますからね!』
美穂子(…あの二人も応援してくれてた。なら私も勇気を出さなきゃ!)
美穂子(手を繋ぐくらいなら私にもできるわ)ドキドキ
美穂子(よしっ!こういう時は勢いが大事よね…勢いが…)
ガッ
シャー
美穂子「ひ、久さーーーーん!!」
久「…ふう」
久(もう、これは無理ね…)
久「須賀君、何かこれを切り抜ける方法はあるかしら?」
京太郎『…あえて言うならその場から即刻離脱するべきです』
久「私もそう思っていたところよ」
一「まだ終わってないよ?」
久「ほら、もうお昼時だし早めに出れば混雑に巻き込まれないで済むじゃない」
一「…それもそうだね。じゃあ、ちょっともったいないけど行こうか」
久(これでなんとか打開を…!)
一「あっ…」ガッ
一「ごめんなさい、足に引っかかってしまって…」
ゆみ「いや、こっちこそ足を出し過ぎていたようだ。申し訳ない」
ゆみ「おや君は龍門淵の…?」
一「あ、敦賀の…」
ゆみ「それにそっちは………久?」
久(終わった…)
久(あ…電気が付いた…)
靖子「ああ、久こんなところにいたのか」
美穂子「久さん、よかった…怪我とかしてないですよね?」
まこ「久、やっと見つけたで。ん…なんじゃいこのメンツは?」
ゆみ「これは…なるほどそういうことか…」
一「ふうん、つまり僕たちは遊ばれてたってことだね」
久「いや、そんなつもりはなくてね!これには深ーいわけが…」
ゆみ「言い訳はしなくて結構」
靖子「まさか5人に手を出すなんてな」
美穂子「酷いです…私…信じてたのに…」ポロポロ
まこ「あんたの言葉を信じたわしがバカじゃったわ」
一「僕なんて…転校まで決めたのに…」
久「あ…ああああ…」
京太郎『部長…俺…部長のラブドールに囲まれるのが夢だったんだ』
久「須賀ァァァ!!」
靖子「久?」
美穂子「久さん…」ポロポロ
ゆみ「…久?」
まこ「久」
一「久…?」
久「その…あの…ごめんなさーーーーい!!」
久「…なんかすっごい夢をみたわね…」
久「ええと…確か昨日は…あれ?昨日の夜の記憶がない…」
久「っていうかなんで私は裸で寝てたのかしら…」
久「…え?」
クー
久「隣でだれか寝てる…?」
久「まさか…さっき夢の通り…!?」バッ
洋榎「Zzzz…」
久「」
『メール受信:9件』
終 局
かなり無理やりな終わり方になった…
9件って誰だ?
単に倍にしたかっただけだから
ちなみに銀魂オチを使った場合京太郎ルートに入る予定だった
こんな思いつきに付き合ってくれてありがとう
乙!今から京太郎ルート書いてもいいんだぜ?
久さん素敵だわ
Entry ⇒ 2012.07.09 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (4) | Trackbacks (0)
久「惚れやすい体質?」 加治木「ああ、そうなんだ」
加治木「私は、その…恥ずかしながらそういう経験に乏しくてな」
加治木「惚れやすいとまではいかなくても、すぐ意識してしまうんだ」
久「へぇ…なんだか意外ね」
加治木「…そうかもしれないな。自分でも情けないとは思っているさ」
加治木「だからこのことはあまり人には話していないんだ」
久「……ふーん」スリスリ
加治木「なっ…久、なにを…!」
久「でも私には話してくれた」ギュ
加治木「そ、それは成り行きでだな…(む、胸が…!//)」カァ
加治木「べ、別にそうは言ってないだろ…!//」
久「ふふ、じゃあやっぱり私は特別ってことなのね…嬉しい」ギュッ
加治木「わわっ……ひ、久!からかうのはよしてくれ!」バッ
久「ああん」
加治木「まったく…お前という奴は。やはり話すべきことではなかったな」
久「そんな、私とても嬉しいのよ?ゆみの特別になれて」
加治木「なっ…そ、そこまでは言ってないだろ!//」
加治木「ああ、もうこんな時間か。そうだな、明日もまたよろしく頼む」
久「ホントはもっとゆみと二人っきりでいたいけど…」サスリサスリ
加治木「だ、だからからかうのはよせと言っているだろう!///」
久「私は本気よ?ふふ…それじゃあおやすみなさい」
加治木「あ、ああおやすみ」
加治木「まったくあいつは…」ドキドキ
モモ「せんぱぁーい!!!どーこ行ってたんすかあ!!!」ギュウウウ
加治木「うわぁ!//モ、モモ。ああ…ちょっとな」
モモ「ちょっとってなんすかあ!!私寂しかったすよお!!」ギュウウ
加治木「す、すまない」
蒲原「ワハハーこらこらモモ、ユミちんだってプライベートな時間があるんだぞー」
モモ「えー私はプライベートな時間もずっと先輩といたいっす!」
加治木「な…//無茶言うんじゃないモモ」
佳織「はは…」
津山「うむ」
蒲原「ワハハー」
久「それじゃあ皆さん、今日もよろしくお願いねー」
ハーイ
久「今日の午前中はとりあえず好きな面子で打ってちょうだい…」チラ
加治木「!」
久「…それじゃあ開始ー!」
ワー
加治木「……」
加治木(さっきのはただ偶然目があっただけだ。別に他意はない!断じてないんだからな!)
加治木(……ああ久…君はどうしてそう…)
加治木(同級生とは思えない大人の色気。いや、言うなればもはや魔性のオーラ)
加治木(穢れを知らない純粋無垢な少女ならものの数秒で落としてしまうだろう…)
「――木さん?」
加治木(いやまあ私もなにも知らないのだがな……)
「――加治木さん?」
加治木「ああ、私もその甘美な欲望に身を任せたい。めちゃくちゃにされてしまいたい…!」
加治木「ひぇっ!?な、なんだ!?」バッ
福路「あ…びっくりさせちゃったかしら。ごめんなさい」
加治木「福路か…いや、すまない。こっちが勝手に驚いただけだ。それで、なんだ?」
福路「はい。よかったら卓、一緒にどうですか?」
加治木「君とか…ああ、願ったりかなったりだ。お願いするよ」
福路「ありがとうございます。後の二人はもうついてるから、こっちです」
加治木「ああ…」
はじめ「加治木さんかー」
和「よろしくお願いします」
加治木「国広一に原村和……それに君か」
加治木「なかなかやっかいな卓に誘われてしまったようだな」フッ
福路「ふふ…それじゃあ三人ともよろしくお願いします」
加治木「よろしく頼む」
加治木「ああ、そういえばそうだな」カチャカチャ
はじめ「昨日もかなりの時間打ってたし、結構当たってない人いなくなってるよね」カチャカチャ
福路「ええ…加治木さんとは是非とも打っておきたかったから」カチャカチャ
加治木「わ、私と?名門風越のキャプテンにそう言ってもらえるなら私も光栄だ」カチャカチャ
福路「いえいえ…」カチャカチャ
加治木「……いや、今のは少し違うな」
加治木「風越だとかそんなことじゃなく、私も一雀士福路美穂子と是が非でも打っておきたかった」キリ
福路「……はい!ありがとうございます」ニッコリ
加治木(!…なんだこの笑顔は天使か!?//)
加治木「そ、そうか…?」
和「キザですね」
加治木「ぐぬぬ…」
福路「いえ…私はとっても嬉しかったですよ?」ニッコリ
加治木「あ、ありがとう福路…//」
加治木「ツモ。4000、2000だ」
はじめ「うわーそこで引いちゃうかー」
福路「あらあら」
和「ありがとうございました。これでまた加治木さんがトップですね」
加治木「今日はツキが回っているようだな。うまくいきすぎている」
加治木(それに今は…)チラ
福路「……?うふふ」ニッコリ
加治木(勝利の女神がついているからな!//)
加治木(その身から溢れる母性!全てを包み込んでくれる優しさはもはや長野全一!)
加治木(久とは正に陰と陽。私の良いところ、悪いところ全てを受け入れまた愛してくれるその優しさ…)
加治木(時には母のように、また時には幼馴染のように見守ってくれるその美しいオッドアイ)
加治木(私と打ちたいと言っていたな…も、もしかして私に気があるのか!?)
加治木(まさか…す、好きなんてこと…///)カァ
加治木(美穂子…君となら私はどこまでへも…///)
福路「あ、あの加治木さん?顔が赤いけど…熱でもあるのかしら?」ピト
加治木「な――っ!!///」ボンッ
加治木「はぁ…いったい私はなにをやっているんだ…」
加治木「この体質にもほとほと嫌気がさすな」
加治木「ただ優しくされたり、最近では話をしただけで意識してしまう」
加治木「向こうはなんとも思ってないのにな…」ハァ
加治木「中学生じゃあるまいし…私はしっかりしないといけないのに…キャラ的に」
加治木「だいたい…「だーれだ!」サッ
加治木「わっ…!ひ、久か!?」
久「せーいかーい」
久「あら、私たちだって高校三年生。まだまだ子供って言ってもいいんじゃない?」
加治木「それは…まあ…」
久「ふふ…でも私の声、わかってくれたわね」
加治木「い、いやまあ…そりゃあわかるというかなんというか…」
久「嬉しい」ギュ
加治木「ひ、久!?///ここではその…みんな来るだろ…!」
久「私は別に見られてもかまわないけど?」ギュッ
加治木「ひ、久…私もその……君となら///」ギュ
咲「あ、部長」
加治木「!!」バッ
加治木「ああいやなんだ!宮永咲!なんだ!今日はいい天気だな!絶好のカン日和ってな!はは」
咲「え?あ、はい…?でも今日ちょっと曇ってますよ」
加治木「だな!だろーな!そういうと思ったさ!ははは」
咲「はぁ…」
久「なにか私にようかしら咲」
咲「あ、はいそうなんです。実はかけてる牌があって…」
咲「もう1セット牌があるか部長に聞こうかと…」
久「まだあるわよ。確かあっちの休憩室の上の棚に入れたと思うわ」
咲「あ、わかりました!じゃあ私取ってきますね」
加治木「それなら私が取ってこよう」キリ
咲「え、でも…」
加治木「なに、今君は卓についているのだろう?」
加治木「私は今フリーだし、宮永咲は戻って対局を続けていればいいさ」
咲「そうですか…じゃあお願いします加治木さん!ありがとうございます!」
加治木「なにいいんだ」
加治木「ふっ、可愛い後輩のためさ」
久「ふふ、よーし私ももういっちょ打つかー」
加治木「あ、ああ…行ってこい」
久「じゃねー」スタスタ
加治木「……」
加治木(久……私は君の考えていることがわからないぞ…)トコトコ
加治木(私は一体どうしたらいいんだ…誰かアンサーを教えてくれ!)ダッシュ
加治木「この部屋か…確か上の棚と言っていたな」
加治木「ん…思ったより高いぞ…」ガララ
加治木「あれか…よっ…」
加治木「む…あと少し…くっ…」ノビー
「よっと」グイ
加治木「!?」
純「よぉ、これでよかったか?」
加治木「君は…井上純」
加治木「あ、ああそうだな…すまない」
加治木「いや、ありがとう井上純」
純「いーっていーって気にすんな」
衣「衣もいるぞー」
加治木「やぁ、天江衣。君たちはなにを?」
純「いやちょっと疲れたから、一息付きにな」
加治木「そうか…ここは休憩室か。愚問だったな」
加治木「そうなのか…君が麻雀で疲れるというのも珍しいな」
純「ああ、こいつ昨晩はしゃいで全然寝てねーからな。早く寝ろっつったのに」
衣「うー、でも強者たちとの対局は楽しいぞ!」
衣「それに昨日はジュンも一緒に起きていたではないか!衣だけ子供扱いするな!」
純「お前が無理に付き合わせたんだろ」
衣「むー」
加治木「ふふ…二人は仲が良いんだな」
加治木「そうか…」
衣「まあ衣がお姉さんだからジュンと遊んであげているのだがな」
純「また言ってるよこいつ…」
加治木「天江衣は優しいんだな」
衣「そうだぞ!」
加治木「ふふふ」チラ
純「はは」チラ
衣「ふふん♪」
はじめ「いたいたー二人とも」
衣「トーカ!はじめ!」
はじめ「なんか親子を見てるようですごい和んだよー」
加治木「お、親子!?」
透華「私がお母さんのはずでしたのに、純の相手は加治木ゆみでしたのね」
純「またおかしなことを…おれは女だっつーのに」
加治木(私と井上純が…夫婦……!?)
純「帰ったぞー」
衣「わーいパパだー!」ダダダッ
純「おーう衣ー良い子にしてたかー」ダキッ
衣「うん!衣はいつも良い子だぞ!」
純「そっかー」ナデナデ
私「貴女、おかえりなさい」
純「ああ、ゆみ。ただいま…」チュッ
私「ええ!?な、なにを…///」
純「ゆみの顔を見たらつい、な」
私「な、なにを言ってるんだ…//」
純「そうだな、そうしようかな」
衣「衣もパパと入るぞ!」
私「じゃあ二人で入ってきてくれ。あがる頃には夕飯が出来てるから」
純「ああ…ゆみ」
私「ん?」
純「いつもありがとうな」ナデナデ
私「ん……///」
~~~~
加治木(なにこれめちゃくちゃいい//)ハナヂダラダラ
はじめ「どうしたの急に!?ティ、ティッシュは…」
加治木「ぐっ…これはぞの…ずばない…」
純「おいおいどうした?ん…これ使えよ」つハンカチ
加治木「え?」
加治木(ハ、ハンケチーフだとおおぉ!!?)キュン
透華「はじめの言うとおりですわ!豚に真珠ぐらい違和感ありまくりでしてよ」
純「お前ら…あとでぶっ飛ばす」
衣「さすがだぞジュン!」
加治木「あ、ありがと…あの…その……//」カァ
加治木(やばい恥ずかしい顔が見れない////)
純「血が喉に詰まったりすることがあるからなー」
純「鼻押さえて、ある程度止まったら氷で鼻冷やしときな」
加治木「うん…///」コクリ
はじめ「純くんが鼻血の対処に詳しいなんて納得だね~」
透華「はじめの言うとおりですわ!きっと昔喧嘩に明け暮れていたんですわね」
純「お前ら…マジで覚えとけよ」
衣「さすがだぞジュン!」
加治木「……」
加治木「ぐ……」
加治木「ぐわああああああああ」
加治木(まさか井上純があんな……!)
加治木(わ、私を…お…お…女の子として扱ってくれるなんて…!)
加治木(このハンケチ…)ギュ
加治木(…えへ)ニヘラ
加治木(いやいやいやにやけるな!)
加治木(別にこれはその…ただの優しさであってだな…)
加治木(ただの優しさ……)
久「ゆみ」
加治木「ん?久か……」
久「鼻血出したらしいけど、大丈夫?」
加治木「あ、ああ…恥ずかしい話だが、すっかり止まったみたいだ」
久「そう、良かったわ。心配したのよ?」
加治木「すまないな…」
久「じゃあもう打てるのね?」
加治木「ああ、もちろんだ。私達はそのために呼ばれたのだろう?」フッ
久「ふふ…じゃあ、こっちこっち」
加治木「ああ…」
福路「うふふ、よろしくね」
純「よぉ、さっきぶり」
加治木「な、なんだと……!」
久「井上さんっていっつもなにか食べてるわよね。大食漢?」タン
純「あのさぁ…それって女にでも言うのか?まあよく食べる方だけどさ」タン
福路「うふふ」タン
加治木「……」タン
久「あら、言うんじゃない?でもまあ女の大食いって珍しいわよね」タン
純「んーまあ普通は男のイメージだよな」タン
福路「でも、よく食べる人って素敵だと思うわ。男の人でも女の人でも」タン
加治木「……」タン
加治木(麻雀を始めて以来初めてだな…)
加治木(対局中に逃げ出したいと思っているのは…)
加治木(久…まさかわかっててやってるんじゃないだろうな…)
久「ねぇ、ゆみもそう思うわよね?」
加治木「えぇ!?あ、いや…すまん聞いてなかった……」
純「ははは、麻雀に集中しすぎてたか?」
福路「あらあら」
加治木「くっ……//」
久「美味しそうだと思わない?」
加治木「ああ…モモも言っていたな」
加治木「なにやら変わった味も多いとかいうあの…」
久「そうそう!タコス味とかわかめ味とかあるらしいわよ?」
純「うえーやっぱり絶対美味しくねえ」
福路「わ、私も…普通の味がいいかしら」
久「えー普通の味じゃつまんないじゃない!悪待ちしてこそ新たな発見もあるのよ!」
加治木「君らしい考え方だな…」フッ
加治木「ただ私達は地元から遠いからな。なかなか行く機会もないんだ」
加治木「なっ!?」
福路「あら、素敵ですね」
純「オ、オレも行くのか?」
久「当たり前でしょ!むしろ私は貴女に一番食べさせたいんだけど、わかめ味」
純「なんでわかめ…」
純「ま、まあ別に行ってもいいけどさ…」
久「ふふ、素直じゃないわね。食べたいっていいなさい、わかめ味」
純「いやだからなんでオレはわかめ推しなんだよ!」
加治木「私は…その……」
純「ん?」
福路「うふふ」
久「ん~?」
加治木「行かさせていただきます…」
――――
――
加治木「それじゃあそろそろ行くよ」
久「お疲れ様。本当にありがとう、ゆみ」
加治木「なに、君達のためとはわかっていたが、私も十二分に楽しんでしまっていた」
加治木「……頑張ってくれ久」
久「ええ」
加治木「美穂子もお弁当ありがとう。みんな喜ぶよ」
福路「いえいえ。お気をつけて」
久「私もおべんとーほしー」ギュウ
福路「きゃっ…う、上埜さん……//」
加治木「それじゃあ、またどこかで」
久「どこかで、じゃないでしょ?約束、忘れないでね?」
加治木「あ、ああ…それじゃあ」
ガチャ
加治木「ふー」ドサッ
モモ「先輩!やけにお別れが長かったっすね…」
加治木「ああ…まあ、色々とな…」
蒲原「ワハハーそれじゃあいくぞー」ブロロロ
モモ「むー……」
蒲原「ワハハーこれであとはユミちんだけだなー」ブロロロー
加治木「ああ…行きも帰りもすまないな蒲原。疲れるだろうに」
蒲原「なに、今さらきにすんなー」
蒲原「しかしユミちんも相変わらずあの体質は変わってないんだなー」
加治木「なっ…蒲原…気付いていたのか…」
蒲原「ワハハーあんなに取り乱すユミちんが見れるのはあれが出た時ぐらいだからなー」
蒲原「伊達に一番長くユミちんを見てきてないぞー?」
加治木「そう、だな…また恥をさらしてしまったよ」
蒲原「私も最初聞いた時は驚いたけどなー」
蒲原「ユミちんのキャラがあるからなー」
加治木「……」
蒲原「でも、人をすぐ好きになれるのはとっても素晴らしいことなんだー」
蒲原「それだけユミちんが優しいってことでもあるんだぞー?」
加治木「…まさか。言いすぎだ蒲原」
蒲原「ワハハー」
加治木「……なんだ?」
蒲原「ちょっと遠回りしてもいいかー?」
加治木「別にかまわないが…疲れてないのか?」
蒲原「気にすんなってーそれじゃあ行くぞー」
ブロロロロー
加治木「ここは……?」
蒲原「まあ、ちょっと降りようやー」ガチャ
加治木「……すごいな」
蒲原「ワハハー私のとっておきだー。ちょうど夕日が落ちてきてるなー」
加治木「ああ……こんな綺麗な景色始めてみたよ…」
蒲原「ワハハーユミちんにも見せたくてなー」
加治木「……」
加治木「……」
蒲原「ユミちん」
加治木「……ん」
蒲原「終わったんだなー…私達の、麻雀部の夏がー」
加治木「……」
蒲原「色んな事があったなー」
蒲原「部員もなかなか集まらなくてさー大会だって、ちゃんと出られないと思ってたんだけどなー」
加治木「……」
蒲原「でもさー出られるどころか、県大会の決勝まで行けたんだー」
蒲原「もちろんユミちんはそれじゃあ満足してないっていうのはわかってるぞー」
蒲原「私だってそうだ…でもなー私は本当に嬉しいんだー」
加治木「……」
蒲原「…ちょっとの間だけ、なにも言わないで私に話させてくれないかー?」
加治木「……ああ」
蒲原「……私はなーユミちんに本当に感謝しているんだー」
蒲原「ワハハー私は部長の器じゃないからなーそれは自分でもよくわかってるんだー」
蒲原「ユミちんがいなかったら…鶴賀の麻雀部は0だったんだー」
蒲原「すごいなー一人で0から100にしちゃうなんて」
加治木「……」
蒲原「これを言ったら絶対にそんなことないって言うからな―ユミちんは」
蒲原「だから黙ってもらったんだーワハハー」
加治木(蒲原……)
蒲原「モモはもちろん…佳織やむっきーもだぞー」
蒲原「まあ私が一番感謝してる自信があるけどなーワハハー」
蒲原「ありがとなーユミちん」
加治木「……」
加治木「あえて言わせてくれ」
加治木「お前が私に感謝している以上に私はお前に感謝しているんだ」
蒲原「……」
加治木「思えば麻雀と出会わせてくれたのもお前だったな…蒲原」
加治木「部を立ち上げた時もやっと部員が五人揃った時も」
加治木「みんなを引っ張ってきたのは私じゃない、蒲原お前だ」
蒲原「……」
加治木「…私が鶴賀麻雀部の頭だとしたら…蒲原、お前は心だ」
加治木「両方ないと困るだろ?」
蒲原「…ワ、ワハハーユミちんはやっぱずるいなー」クル
加治木「ふふ…泣き顔を見られるのが嫌か?」
蒲原「な、なに言ってんだーユミちん私は泣いてなんかいないぞー」ゴシゴシ
加治木「ああ、そうだな」
蒲原「ったく…先車行ってるぞー」タッタッタ
加治木(蒲原私は……)
加治木「……」
蒲原「……」
加治木「……」
蒲原「なあユミちん…私はなーホントは…」
加治木「……」
蒲原「ユミちんがさー」
加治木「……」
蒲原「ユミちん?」
加治木「……」スースー
蒲原「…ワハハーやっぱずるいなーユミちんは」
ブロロロロ
prrrrrr prrrrrr
蒲原「んー?誰だこんな早くに…」ピッ
『蒲原か!私だ』
蒲原「ユミちんー?どうしたんだこんな朝からー」
加治木『ああ、実はあの三人とデー、お出かけすることになってな』
加治木『三人が好きそうなファッションを全部取り入れたら異様な様になってしまったんだ!』
加治木『どんな格好していけばいいと思う!?』
蒲原「ワ、ワハハーそういうのは専門外だなー」
加治木『蒲原聞いてるのか!?』
蒲原「ワハハー」
加治木『蒲原!』
蒲原「ワハハー」
おしまい
よくわからないけど続きを書けば良いんじゃないかな
でもこのユミちんは好きだからいつかまた違う話書きたいなー
ワハユミは正義だと思うんだなー
微妙な感動話だったなー
それじゃあお疲れ様なんだな―
かじゅかわいいよかじゅ
面白かったよおつおつ
Entry ⇒ 2012.07.09 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「「咲-saki-育成ゲーム」……だと……?」
照「どれどれ、「このゲームは、幼い頃の咲を育成し、立派な雀士に育て上げるゲームです」か……」
照「なお、このゲームでは多数の選択肢が存在し……あぁ、めんどくさい」
照「つまり咲を育て上げることができるゲームなのか……面白そうだな、ふふっ」
照「早速インストールしよう」
…どうすか?(コトッ
照「最初から始める……しかないのか」
照「まぁ、そんなものか」カチッ
照「おお、なんか丘の絵が……ん?」
『嶺に咲く花のようになりなさい……』
照「こ、これ……ちょっと違うけど、私のセリフだ……」
照「ま、まぁ……こんなことはよくあるだろう」カチッ
(お姉ちゃん……私、頑張るよ!)
照「咲のボイスついてないの!?フルボイスじゃないの!?」
照「これで諭吉二枚とか、ぼった!?」
照「……落ち着け、私…まだゲームは始まったばかり」カチッ
照「ふむ……この設定、まるっきり私たちじゃないか?でも、姉……私が東京に行ってないんだな」カチカチ
照「日常的な話だな」カチカチ
『どうかな、新しい学校にはもう慣れた?』
『うん、お友達もできたよ、須賀っていう人』
『もうお友達ができたのね』
照「中学校入学式の場面か」
照「むう……咲に友達ができたのか」
『部活は入るのか?』
『うーん、部活はいいかなぁ……』
麻雀部に誘う
それもいいだろう
照「お、やっとか……ここはやはり誘うだろ」カチッ
『入るところがないなら、麻雀部なんてどうだ?小さい頃からやっているんだ』
『麻雀部か……うん、入ってみるよ』
照「よしっ……!」カチカチ
照「っと……一瞬で一週間が経った……こういうゲームなのか?」カチカチ
照「……!」ガタッ
照「一緒にお風呂に入ってるCGだとっ……!?」
照「くっ、ちゃんと隠されてる……私ですらみたことのない裸を……許されんぞこれは」
『調子はどう?』
『うん、みんな強くて麻雀打つのが楽しい。もっと打ちたいなぁ』
『そうか、じゃあ明日はお姉ちゃんと打とうか』
『ほんと!?うれしいよ!』
照「可愛いなぁ……」
翌日
『よし、早速打つぞ』
『お願いします!』
照「お、実際にNPCと打てるシステムなんだな」
照「配牌もツモもすごくいいな……」
『嶺上開花ツモ、500、1000です』
照「な……嶺上開花だと……だが私の一位か」
『すごいじゃないか、嶺上開花なんて』
『えへへ、お姉ちゃんに比べたらまだまだだよーもう一回やろう!』
照「もう一回か」
照「こんども私の一人勝ちか……ん?」
照「二連続プラマイ0?」
『ぐ、偶然だよ~』
ワザとじゃないのか?
そんなこともあるよな
照「ふむ、ここで選択肢か……咎めておいたほうがいいだろう」カチッ
『ワザとじゃないのか?』
『わ、ワザとじゃ……』
『ワザとじゃなくても、このままプラマイ0だけ出してたら試合にも勝てないのはわかっているだろう』
『で、でも……!』
『ふんっまぁいい』
照「咲がしょんぼりしてる……」
照「部活終了か……お、久しぶりの夜パート」
『おまえ、勝ちたくないのか?』
『あはは……だから偶然……』
『嘘をつくな、部に入ってからの対局は全部プラマイ0だそうじゃないか』
『う……』
『勝つのが怖いのか?それとも勝てなくていいと思っているのか?将来は接待雀士にでもなるのか?』
照「私、何もそこまで言わなくても」
『そうだな、今度の団体戦は咲もレギュラーに入れよう』
『え!?なんで……』
『お前のプラマイ0でチームが負けるだなんて、とても滑稽じゃないか』
『……わかった、もう二度とそんなことはしないよ』
照「喧嘩になりそうで怖いなぁ…」カチカチ
『おやすみなさい』
照「大丈夫だよ、咲…お姉ちゃんはどんな咲でも……」カチカチ
ーーーーーー
ーーー
『ツモ、1000、2000』
『ロン、7700』
『ロン、12000』
『ツモ、8000オール』
『すごいじゃないか、咲』
『お姉ちゃんほどじゃないよ』
『いや、ほとんどを東場でとばすんだから対したものだよ』
照「なん……だと……」
照「咲の眼にハイライトが入ってないよぉ……」
照「もっとこう、楽しく……楽しくイチャラブできるゲームだと思ってたのに……」
照「いや、まだ、まだ諦めんよ……」
照「せ、選択肢が全然なかった……」
照「そろそろ……そろそろあるはずだ……」
まもなく先鋒……
『咲、行ってこい』
『はい』
『咲ちゃん、ますます先輩に似てきてませんか?ただでさえ顔立ちとか似てたのに雰囲気まで……』
『ばかなことを言うな、まったく……』
照「私に似てきてる…だと……!?」
照「し、試合が始まるな……」
『先に行っておきますけど、あなたたちみたいな雑魚に東二局なんて見せません』
照「こ、この子咲じゃない……」プルプル
『ロン、1500』
『ロン、4200』
『ロン、6400』
『ロン、8600』
ーーーーーー
ーー
『ロン、34400』
照「一人だけずっと狙い撃ちして……ひどすぎる……」
照「う、うう……こんなの咲じゃないよぉ……」
『これが、私の証明だよ』
『ふふふっ』
END
照「えっ……え……」
照「最後、私の髪型した咲のCG……」
照「きっついわー……」
照「こんどこそ…今度こそ……」
照「なんもセーブしてなかったぁぁぁ!!」
照「ん……おーとせーぶ?」
照「助かった」
照「あったあった……やるなら麻雀部に誘うところからかな?それとも最初からか……」
どーする??
>>85
1.麻雀部に誘うところ
2.最初から始める
照(そうだな、最初からやってみようか)
透華「はぁ、一周クリアしましたのね」
一「さすがにこの終わり方はないよ、透華……」
照(!?)
一「あぁ、あれは所謂バッドエンドルートってやつなんだ」
透華「それをクリアしましたから、新しいルートが開放されましてよ」
照(……製作者?まぁいいや……)
一「じゃ、楽しんでください」
照(んー……これ、必要だったのかな)
「…!…きて、お姉ちゃん!」
>>100
1.起きる
2起きない
そんなオプションついてません!
照(ん……なんだ、ここ……)
「起きてお姉ちゃん!約束したでしょ!」
照(ん…あれ、咲の声?)
照「んー……なに?」
幼咲「景色の綺麗な丘に行くっていう約束!今日行くって!」
照(んー……?話が見えてこない)
幼咲「はやく行かないと陽が暮れちゃうよ!」
照「あー、ごめん…パス」
幼咲「ええ~~!?」
照「代わりに、プリン買いにいこう、それで許して……」
幼咲「ぶー……しょうがないなぁ、もう……」
照(あれ、私ゲームしてたんじゃ……)
幼咲「おはよう、お姉ちゃん」プクー
照「ちょっと気分が悪くていけそうにないんだ……ごめん」
幼咲「いいよ、プリンくれれば」
照「うん、後で買いに行こう」
幼咲「うん!」
照(一体何がどうなって……)
照(んんー?)
照「なぁ、咲は何歳だ?」
幼咲「ふぇ……?10歳だけど……」
照「そ、そうか……」
照(と、なると私は12歳の時の……あの場面と同じタイミング……あれ?)
照(あのゲームでも同じタイミングで始まっていた……)
照「まさか……」
照「ゲームの中に……?」
照(ははっ…ゲームだったら、エンディングを迎えて終わり……)
照(それで戻れるなら、このステージで踊ってみるのも面白いかもしれない)
照「よし、早速プリンを買いにいくか」
幼咲「わーい!」
照(そういえば、一緒に散歩することはあっても、買い物なんてすることはなかったな…)
照「ふふっ…咲、プリン何個ほしい?」
幼咲「いくつでもたべれるよ~♪」
照「あ、はは……そっか、じゃあたくさん買わないとねー」
幼咲「たくさんたべるよぅ~」
照「ふふっ」
照(さて、何個かって上げようか?)
>>125
1.一個
2.五個
3.十個
幼咲「んー……お姉ちゃん選んでー」
照「えーと、五個入りのでいい?これ」
幼咲「うん!」
照「はいはい…じゃ、これにするね」
幼咲「はーい」
照(天使だなぁ……まさに理想の……)
照「現実は……はぁ」
照(いまは忘れよう)
照「他にもほしいものある?」
幼咲「んーん」
照「そ…じゃ帰るか」
幼咲「はーい」
照「おかえり、プリン食べようか」
幼咲「うんー!」
照(ふふっ……咲との生活、こんなに楽しかったっけ……)
幼咲「お姉ちゃん、たべないの?」
照「わ、私はいいよ……」
幼咲「むー」プクー
幼咲「あーん!食べて!」
照「えっ……」
幼咲「あーん!」
照「あ、あーん」
幼咲「美味しい?」
照「ふふっ、美味しい」
幼咲「よかった」ニコニコ
照「えー、なんでさー?」
幼咲「だって、お姉ちゃん約束破った……」
照(あー、そういえば)
照「あはは…ごめんね」
照(私たちの人生に沿ったストーリーみたいだけれど、いきなり本筋のフラグを壊したから、ifって事になるんだよなぁ……)
照(これ、大丈夫かしら)
照(……いまは、考えないほうがいいか)
照「ぷっ……なにそれ」
幼咲「私はえらいのだー」
照「どれくらいー?」
幼咲「神様よりえらいよ!」
照「そりゃ敵わないなぁ」
幼咲「われにひれふせー」
照「ははーっ!」
照(うん、たまにはこういうのも楽しいや)
幼咲「わっはっは」
照「まさかほんとに全部食べちゃうなんて」
幼咲「残してもあげなかったもん」
照「ははは…咲はひどいなぁ」
幼咲「ひどくないよー!」
照「ふふっ」
幼咲「…ふぁ……」
照「眠い?」
幼咲「あう……おやつ食べたら眠くなってきた」
照(どうしようか?)
>>150
1.私も眠いからお昼寝しようか
2.麻雀すれば眠気も覚めるさ
幼咲「ふぁ~い……」
照「ふふっ、じゃあ一緒に寝よう」
幼咲「うん……」モフッ
照「おやすみ……」
幼咲「すぅ…すぅ……」
照「どうなるんだろうなぁ……私」
照(どうしてこうなったのかはまだ不明だが、何かが原因なのは確かだと思う……)
照(一番怖いのは、何週間も飛ばされることか……うーむ)
照(そういうのは、意識の切れ間に起こると予想できるな、つまり寝ること……)
照「むぅ……寝れない」
照「まぁ、しばらくは咲のようすでもながめ…て……?」
照(あれ、意識が……飲まれて……)
ーーーーーー
ーーー
照「ん……あ、寝てたのか……」
幼咲「あ、お姉ちゃんおはよう」
照(うわ、一週間経ってる……)
照「おはよう」
幼咲「うん、おはよー」
照(なにができる、なにが……)
照「そうだ、咲」
幼咲「んー、なにー?」
照「今日は街にでもいかないか?買いたいものがあるんだ」
照(……理由はなんでもいいんだがな)
幼咲「いくいく!」
照「よし、じゃあ準備できたらいくか……」
幼咲「準備してくるねー!」
照「急がなくてもいいんだぞ」
照(とりあえず、街に行って確認したいことは山ほどあるか)
照(まぁ、しょうがないか)
幼咲「準備できた」キラキラ
照「はやっ!?」
幼咲「だって、お姉ちゃんとお出かけだもんっ」
照「ははは、かわいいこと言っちゃってーうりうり」
幼咲「わ、わぁー……髪が……」
照「ふふふっ、いこうか」
幼咲「う、うん!」
照(ふー、随分と懐かしい景色だ)
照(いまは、都会化がまだ始まったばかりの時か)
照(ふぅ、感慨に耽るものでもないな)
幼咲「おっかいものー」
照(咲はいつもの調子みたいだし、まぁ大丈夫か)
照「お、あんなところにアイス屋なんてあるんだな」
幼咲「アイス!?」キラキラ
照(うわあ、眼がキラキラしてる)
照「んー、どうしようか」
>>175
1.買ってあげる
2.お金がないと嘘をつく
照「よし、買ってあげるよ」
幼咲「ほんと!?」
照「好きなの選んでいいからね」
幼咲「じゃあね~……これと、これとこれ!みっつ!!」
照「はいはい、これお代です」
「ありがとね~」
幼咲「わくわく」
照「ふふっ」
「はい、みっつ重なってるから落とさないようにね」
幼咲「ありがとー」
照「どっかで食べていく?」
幼咲「うん」
照「ふふっ、よかった」
照(ん、あれは……)
照(龍門渕の、たしか…透華……?しかしなんで17歳のときと同じ背丈なんだ……?)
照「ちょっとまっててくれ、お手洗いにいかせてくれ」
幼咲「うん、わかったー」
照(このご時世、金髪は目立つ……いた)
照「おい」
透華「あら、なんのようで?」
透華「ふふっ、私に問い詰めても無駄ですわよ」
照「……なに?」
透華「私はこのゲームを監視するためだけのプログラムでしてよ?」
照「製作者と瓜二つなんだな」
透華「ええ、その通りでしてよ?でも、私たちはなにも話せませんの……ゲームをたのしんでくださいな」
照「くっ、ハズレか……」
透華「さっ、もどったもどった」
照「一つだけ聞かせてくれ」
照「この世界に終わりはあるのか?」
透華「ありますわ」
照「そうか」
幼咲「少しの間だったから……」
照「よかった」
幼咲「これ、おいしい」
照「お姉ちゃんも一口もらっていい?」
幼咲「うん」
照「……」
照「おいしいよ」ニコッ
幼咲「よかったー」ニコニコ
照(おいしいんだが…なんだ、この味は……)
照(……わからないなぁ)
幼咲「~♪」
照(まぁ、問題はないだろう)
幼咲「ごちそうさまー」
照「もう食べ終わったのか、もう少し休んでいく?」
幼咲「ううん、お姉ちゃん買うものあるんでしょ?」
照「いや、いいんだ」
幼咲「ふーん?」
照「咲はなんかあるか?」
幼咲「このアイスでじゅーぶんっ」
照「そ、そうか……」
照「……帰るか?」
幼咲「うーん……疲れたし、帰りたいかも」
照「はいはい、んじゃ帰りますか」
幼咲「アイス、ありがとね!」
照(不思議だな……今の咲、なんか別の子に見えるんだけど……)
照「まぁ、気にしてても…仕方ないか」
照(あー、またか……ここ電車の中だけど、別の意識が動くのかな……)
照(おやすみ……)
ーーーーー
ーー
咲「起きてー、お姉ちゃん……」
照「ん…んー……ええ?」
照(もう中学生か、一気に飛んだな)
咲「……?」
照「……」シタミル
照「…」マエミル
照「え、なにこれ」
咲「え…と…その、どうかしましたか?お姉ちゃん……」
照(あれ?まんま神代じゃん……)
咲?「……あれ?調子悪いんですか?」
照「お前は咲か?」
咲「宮永咲だよ……」
照(とんでもねえ)
小咲「……?4月7日ですけど……」
照「……もうすぐ学校?」
小咲「明日に入学式が……」
照「そ、そうか……」
照(えーと、何がいけなかったんだ……?)
照(胸……胸!?まさか胸に栄養が行きすぎた!?)
照「生きるんて、つらいなぁ」
小咲「……?」アセアセ
照「いや、気にしないで」
小咲「は、はい」
照「咲は、麻雀部はいるか?」
小咲「は、入ろうとは思ってるんですけど…私、麻雀弱くて……」
照「そんなことはないと思う…」
小咲「そ、そうかな?」
照「うん……」
照「例えば、神頼みしてみると面白いことになるかも」
照(ほんとに神代に進化してるなら……ね)
小咲「神様…ですか……」
照「と、いうわけで、私の妹で新入部員の宮永咲だ」
咲「よ、よろしくお願いします……」
照「この麻雀部は10人しかいないが……優勝めざしてがんばろう」
一同「はい!」
咲「ええと、ええと……」
照「そうだな、早速咲に打ってもらうか」
咲「え…でも……」
照「大丈夫、リラックスして打ってみな」
咲「は、はい」
咲「ええと……ここは、これのほうがいいのかな……」トンッ
「それロン!7700!」
咲「は、はい……」チャリ
照「咲、落ち着いて」
咲「う、うん…」スーハー
咲「………」
ゴッ
照(やっぱ、降りてきた……)ハァ
照(配牌からチンイツの一向聴か……)
ーーーーー
ーー
咲「ツモ、6000、12000」
「ひっ……三倍満…!?」
照「想像以上だ」
照(我ながら化け物を育て上げてしまった)
咲「…」ゴッ
照「ん……?」
照「おまえ…それ……」
咲「ツモ、純正九連地和」
照(あかん……)
照「これはあかん」
咲「……」
咲「……ハッ!?」
照「おはよう……」
咲「あれ、寝てたの……私……」
照「うん……」
「はい……」
「ねえ、私死ぬのかな…」
照「…落ち着け」
照「これで近場の大会優勝もできるかもしれない、みんな頑張って行こう」
咲「……」ポカーン
咲「は、はい……」
照「よし、大会に向けて練習するぞ!」
ーーーーー
ーー
照「どうだ、部活は楽しいだろ?」
咲「うん、みんなで仲良くやれるから、楽しいです」
照「ふふっ、それを聞けてよかった」
咲「じゃあ、今日はおやすみなさい」
照「おやすみ」
照「ん…またこの感覚か」
照「……」
照「……うわ、もう夏か」
咲「おき……起きてました」ガックリ
照「なんだ……それならもうちょっと寝てたほうがよかったか?」
咲「い、いえいえ!」
照「で、今日はなんの日だ……」
咲「全中の決勝……ですけど」
照「マジか」
咲「大マジです」
照「春のはどうだったっけ…」
咲「予選決勝で敗退です……というか、こんな大事なこと忘れてたんですか」
照「最近物忘れが」
咲「えー」
照「わかった、わかったから…」
咲「ここで待ってます」フンス
照「えー」
照「まあいいか」
ーーーーー
ーーー
実況「期待の一年生、宮永咲ここまで落ち着いた闘牌を見せて二位を維持していますが、すでにトップと3万点差です!」
照「さすが決勝…先鋒戦だけで差か」
照「くっ……」
咲「……」スゥ…
咲「ッ」キッ
淡「へー」
照「……ふぅ」
咲「ロン、清一色一通平和ドラ3赤…32000」
淡「な……最後だけ別人みたいに……」
淡「うそでしょ?ありえない……ははは」
実況「先鋒戦、終了です!最後にトップに役満を直撃!!まくりました!!」
照「よくやった……後は休んでて」
咲「は、はいっ」
照「決勝先鋒を一位抜けできたんだ、誇っていい」
咲「はい……」
照「じゃあ、いってくる」
咲「いってらっしゃい」
ーー
ーーーーーー
照「ん……」パチッ
照「あ、戻ってきた……」
照「製作者に連絡しておくか」
照「……えっ、そんなシステムは積んでいない……?はい、すみません……」
照「……はて」
照「ふふっ…でもまぁ、また機会があったら、入りたいな」
幼咲「取扱説明書、このゲームはフィクションです。実際のアニメや原作の展開とは一切関係ありません。
なお、このゲームは、実際に脳と直結し擬似体験ができる使用となっております。
注意してほしいことは、今後一切再発売はありません。それでは、楽しい旅をお楽しみください。」
おわり
乙
次→照「育てて、ニューゲーム」
Entry ⇒ 2012.07.08 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「育てて、ニューゲーム」
菫「なんだいきなり」
照「私今日から部活休むね」
菫「……は?」
照「じゃ、伝えたからよろしく」
菫「………」
菫「はぁー?」
照「今度こそ、今度こそ咲を育て上げてみせる」ブツブツ
照「まってて、咲」ブツブツ
淡「……?なにつぶやいてるんだろ……」
前スレ
照「「咲-saki-育成ゲーム」……だと……?」
とりあえずおいておく
照「ふふ、まだ諦めない」
照「前回失敗したのはきっと、初めてだったから」
照「でも、今度こそは大丈夫……」
照「まってて、咲」
二週目:丘行く代わりにプリン×5、アイスで姫様化
とりあえず前回のあらすじ
照「この前はいきなり引きずりこまれたからびっくりしたけど……」
透華『二週目もクリアしたのですね』
一『どうだったかな?こうやってゲームの中に入る気分は』
照「どうにもこうにも、説明は欲しかったがな」
一『あははっ、たしかに説明不足だったかも知れないけど、説明書には書いてあるよ?』
照「えっ……」
照(あれ?なんで会話できてるの?ただのプログラムじゃ……)
一『細かいことは気にしないの』
照「は、はい……」
一『ボクからのヒントだよ。最初ので大きく分岐するから気をつけてね』
照「ふむ、じゃあ早速始めるか」
照「可愛いSDキャラが表示されていたけど、そのキャラと意思疎通ができるのか……」
照「文明開化ってすごい」
照「さて、早速どこから始めるかなやんでしまう」
どうする??
>>25
1.ニューゲーム
2.プリン買うところ
照「えーと……前回はいつ気を失ったんだっけ……」
照「……」
照「まずい、覚えてない」
照「……ええい、なんとでもなれ!」ッターン
幼咲「お姉ちゃん、起きて!お姉ちゃん!」
照(あぁ、もう既にアウトか……)
照(さて、どうしようか)
1.起きる
2.寝たふり
照(多分、次の言葉は……)
幼咲「今日は景色の綺麗な丘にいくんだよね!?」
照(やはり……)
照「あぁ、ここから距離もある、早く出ないとダメだな」
幼咲「準備オーケー!」フンス
照「あはは……私がまだできてないぞ」
幼咲「はやくー」
照「はいはい」
照(あーはずかし)イソイソ
照(でもまぁ、準備はし易くて助かるな)
照「よし、じゃあいこうか」
幼咲「はーい」
照「ここから結構あるからな、疲れたらいうんだぞ?」
幼咲「うん」
幼咲「お姉ちゃん」
照「ん、なんだい?」
幼咲「ううん、なんでもなーい」
照「なんだなんだ、このこのー」クリクリ
幼咲「ひゃー頭がー」
照「ふふっ」
照「この景色を、咲に見せておきたかったんだ」
幼咲「こんなにお花が沢山あるなんてすごい!」
照(こう見ると、咲もこの中で咲いている一輪のようだな……可愛い)
照「こうやって咲いている花のことを嶺上開花と呼ぶそうだ」
幼咲「リンシャンカイホー?」
照「麻雀の役の名前だよ」
照「こうやって山の頂上で咲くって意味なんだ」
幼咲「へぇぇ……咲く、かぁ」
照「ん?」
幼咲「咲くって、私の名前と同じだね!」
照「あぁ、そうだな……」
照「森林限界を超えた高い山の上、そこに花が咲くこともあるんだ……だからおまえもその花々のように……」
照「強く……なるんだ」
・・・フラグですやん
照(あれ…思った言葉が出てこなかった……)
照「空気も美味しいだろう?」
幼咲「うん、またここに来たいな……」
照「また、機会があればな」
幼咲「うんっ」
照(……場面が、切り替わって)
咲「お姉ちゃん、私頑張るよ」
ーーーーー
ーー
照「はっ……」
照「くぅ……この感覚には慣れないな……」
咲「あ、お姉ちゃんおはよう」
照「あぁ、おはよう」
照(いまは……もう中学生かもう一つのルートとえらい違いだな)
照(ここで入れとかないと、現実と同等のが出来上がる気がする……
いくら私が東京にいないといえども、捻くれたまま成長させるわけにはいかんな)
咲「うーん…まだ迷ってて……帰宅部でもいいんだよね」
照「ふむ……」
>>65
1.誘う
2.誘わない
咲「え、麻雀かぁ……」
照「いつも家族でやってるんだ、咲だってそれなりに強いと思う」
咲「お姉ちゃんが、そこまで言うなら……」
照「あぁ、入学式の日にも部活があるから、その時にきてくれ」
咲「はぁい」
照(あの時と同じ展開なら、咲はプラマイ0を完璧にこなしてくる……)
照(どうしたものか)
咲「半分くらい小学校でみてた顔だから新鮮味がないよぉ…」
咲「あ、でも須賀くんって人は今日初めて会ったよ…○○小学校だったんだってー」
照「へぇ、新しい友達もできたのか……」
照「さて、ここが部室」
咲「ドキドキ」
照「みんな、新入部員を紹介する」
照「私の妹で一年の、宮永咲だ」
咲「よろしくお願いします」
「よろしくねー」
照「部員は少ないけれど、なんとか頑張って大会上位は取りたいな」
「そうですねー……」
照「よし、聞きたいこととかあるだろうが、早速練習だ」
「はいー」
照「先が思いやられる……」
照「ん、そういえばこの後って……」グニャリ
照(あぁ…やっぱり、かぁ)
照「……ん、湯気…?」
照(これはッ!?)
照(いや、落ち着け私……)
照「調子はどう?」
咲「みんな強くて、麻雀打つのがたのしいよ…もっと打ちたいくらい」
照「そうか、なら明日はお姉ちゃんと打とうか」
咲「ほんと!?」
照「あぁ、私も咲と打ってみたい」
照(……はぁ)
照「よし、さっそく打つか」
咲「お願いします」
「お願いします!」
照(さてさて……この配牌は……ここは乱数ではなくて、きちんとレールが敷かれているんだな)
照(このレールから脱線できるのか、試してみる価値はあるか)
>>90
1.試す
2.試さない
照(ここで高い手に変えようとしたらどうなる?)トンッ
照「……」
照(よし…裏が乗れば倍満手、ツモでもラスを飛ばせるな)トンッ
咲「ロン、1000点」
照「……」チャリ
照(……やはり、そううまくはいかないか)
照:38700⇒35600
A:6400⇒18700
咲:30600⇒24500
b:24300⇒21200
照(ふむ……)
照(これで咲は5100~6000の得点を狙ってくるな、つまり40符3翻……)
照「……」
照(オーラス、私が和了できないような配牌かな…これは、だが)
照(できた……七対子聴牌……!)
照「リーチ!」
咲「……」ピクッ
照(この場にリーチ棒が出れば、4100~5000点、狙う手も変わってくるはず……)
咲「……」カチッ
咲「カン」
照「な…」
咲「ツモ、嶺上開花…1200、2300」
照「ふぅ……私が一位か」
照「すごいじゃないか、嶺上開花なんて」
咲「えへへ、お姉ちゃんに比べたらまだまだだよ」
照「だけど、嶺上開花は珍しい役なんだ」
咲「偶然だよぉ~」
照「……よし、もう一回やるか」
咲「うん!」
照(さてと……)
照(咎める必要があるのかはわからない……な)
照「咲は、二連続でプラマイ0なのか」
咲「偶然だよ~」
照(あぁ…めんどくさい)
>>107
1.咎める
2.気づいてはいるが、無視する
咲「……」ホッ
照「よし、もうこんな時間だし解散しようか」
一同「はい!」
ーーーーー
ーー
照「そういえば、そろそろ春季大会もあるんだ」
咲「麻雀にも大会ってあるんだ……」
照「有名な競技だからね」
咲「へぇー」
照「地区予選、全国大会と結構試合数もあるんだよ」
咲「そうなんだ……」
咲「ええっ…でも……先輩たちに悪いよう……」
照「お前の安定した打牌、みんな信用してるんだ」
照「だから……お前に大将を任せたい」
咲「えっ……」
照「頼んだぞ」
咲「う、うん……」
照「気張らずにいけばいいさ」
咲「う、うん……」
照(さて、これでどうなるか……)
照「じゃあ、もう時間がアレだし、寝ようか」
咲「うん」
咲「おやすみなさい」
照「おやすみ」
照(………)
照(……大会二週間前までとんだか)
照「おはよう」
咲「おはよう、最近早く起きるね」
照「さすがに大会前に怠けているわけにはいかない」
咲「あはは……」
照(カレンダーにオーダー発表とかでかでかと書いてあるし……)
咲「今日オーダー発表なんだよね?」
照「あぁ、お前はちゃんと大将だ」
咲「えー、ほんとにぃー?」
照「ほんとのほんと、変更はない」
咲「そんなー」
照「先鋒は、宮永照…私だ
次峰にA、中堅Bで副将にCだ」
照「そして、大将に……」
照(ほんとに、いいのだろうか?)
>>127
1.宮永咲、大将任せたぞ
2.D、お前が大将だ
咲「……!?」
D「はい、わかりました!」
照(これでいいんだ、これで……)
咲「……私、帰ります」ダッ
照「おい!……練習、始めるぞ」
「えと……いいんですか?」
照「気にしないでいい」
「は、はぁ……」
照「いいんだ、これで……」
ーーーーー
ーー
照「ただいま、咲」
シーン
照「……いるんだよな…?」
照「……」
照「おかしい……家にいないなんて」
部活の方は惜しくも春夏、どちらとも全国大会一回戦で敗退するという結末で、それからの三年間は心に穴が空いたような生活だった。
高校は清澄を選び部員も集まっていない麻雀部でただ、待っていた。
そして集まった
久「白糸台にとんでもない一年が入ったらしいわ」
照「へぇ…」
久「先鋒なんだけど地区予選はすべてどこかしらとばしてるらしいわ…名前は確か、咲、宮永咲……あなたの妹かしら?」
照「……」
照(あの時、なんで咲を裏切るようなことをしたんだろうな……あの時裏切らなければ咲はいなくならなかったかもしれない……
あの時にあんなこといった私には姉の資格などない…か……)
照「私には、妹などいない」
BADEND
照「……お前はどっちだ?」
透華「プログラムですわ」
照「そうか」
一「あの時まさかバッドルート選択しちゃうなんてねーびっくりだよ」
一「ちなみに、咎めるを選択すると一気にバッド直行なんだ」
照「あぁ、知ってる……」
透華「まぁ、一応やり直しはききますのよ、どうします?」
>>170
1.最後の選択肢に戻る
2.
透華「なんでしょうねぇ」
咲「もう、お姉ちゃんなんて信じられない……」
咲「こんなところにいたくない……もう顔もみたくない……」
咲「……そうだ」
咲「東京で暮らしてるお母さんのところにいこう」
咲「あ、お母さん?私、咲だよ……うん、元気だよ……あのね、お母さんのところに行ってもいいかな……うん、ありがとう」
咲「ここにはもう帰らない……」
咲「さようなら、宮永照」
咲「うん…久しぶりです」
母「あなたは私の娘なんだからそんな遠慮することはないわよ」
母「で、なにか用があるんでしょう?」
咲「私を、東京の学校に通わせてください」
母「あら……いいわよ」
母「ただし、条件があるわ」
咲「条件……?」
母「そう、中学、高校のインターで一回ずつ優勝できると約束できるなら……ね」
咲「そんな簡単なことでいいんですか?」
母「ええ」
咲「じゃあ、お願いします」
咲と照が入れ替わってるだけで
母親が白糸台の理事長なので、そのコネで白糸台中学に編入させてもらった。
咲(周りは雑魚ばかりで
最初のインターミドルは手加減なしでやってしまったので簡単に優勝してしまったし)
咲(これからの試合……参加は、控えよう)
咲(目立ちすぎちゃったなぁ…)
淡「そろそろ口聞いてくれてもいいじゃない」
咲「……」
淡「麻雀部にも顔だしてないしさ、私は同じクラスだからこうやって話しかけれるけど……」
咲「うざったい」
淡「……なっ!?」
咲「寄らないでよ、ハエ」
淡「誰がハエですって!?」
咲「ふん……」
咲「……」
淡「ぶー…まただんまりですかー……」
咲「なに、ハエ?」
淡「だーかーらー、私はハエじゃなくて淡!大星淡!覚えなさいよ」
咲「やだよ」
淡「よーべー!」
咲「…」プイッ
咲「……めんどくさい」
淡「……ごめん」
咲「じゃあどっかいって話しかけないで」
淡「それは無理」
咲「死ね」
淡「やだ」
咲(……三年経った今でもやってるんだけどね)
淡「はぁ…三年かけてやっとか……麻雀やっぱり強いじゃん咲」
咲「咲って呼ばないでくれる?次鋒さん」
淡「む、エースポジだからって調子に乗って」
咲「言っておくけど、次鋒のあんたに回ってこないから」
淡「え、回してよ!?」
咲「回さないよ、ヘマされて負けたらいやだもん」
淡「ええ……」
淡「あ、私の名前はあんたじゃなくてあわいだから、まちがえないでよ!」
咲「なにいってんの」
淡「三年も経ってるのに覚えないあんたが悪い!」
咲「知らないよそんなの」
淡「ムッカー」
全部飛ばして終わるだなんて、呆気ない
淡「咲、全国大会の特集」
咲「あっそ」
淡「宮永咲、激戦区の西東京で無双だってさー」
咲「ふーん」
淡「あれ、これ……脅威の和了率、清澄の宮永だってさ」
咲「へー」
淡「苗字おんなじだね」
咲「気持ち悪いなぁ」
淡「姉妹?」
咲「まさか」
淡「……嬉しそうだね」
咲「そんなことないけど?」
淡「むー……」
咲(ふふっ、復讐の時だよ……お姉ちゃん)
淡「あれ、今笑った」
咲「誰かさんの顔が無様にゆがんでたからね」
淡「なんだとー」
咲「ふふっ」
ということで、咲視点でした
透華「どうでした?」
照「泣いていい?」
透華「……」
一「自業自得だよ」
照「……だよなぁ……」
一「はいはい」
一「じゃ、いってらっしゃーい」
照「………」
照(はぁ……キツかったな…そして淡は後でシメトコウ)
照「大将は……宮永咲だ、頼んだぞ」
咲「……はい!」
照(プラマイ0の癖、まだ治ってないんだっけなぁ)
照「このメンバーで、インターミドルを目指すぞ」
一同「はい!」
照「どうだ、調子は?」
咲「最近は調子いいよ、レギュラーに選んでくれてありがとう」
照「みんな合意の上なんだ、誇っていいんだよ」
咲「うんっ」
照「ふふっ、楽しみだな…大会が」
咲「私も頑張るから!」
照「ふふっ、任せたぞ」
咲「任されました」
ーー
照「地区予選、大将戦、後半戦、オーラスか……」
照「トップとの差が一万あるか」
C「ご、ごめんなさい……私が稼げなくて……」
照「いや、しょうがないさ」
照(プラマイ0の壁を打ち破れないなら、二位止まりかな…しょうがない)
照(30000払いならすでにプラマイ0圏内だしな)
照「ふぅ……」
「ロン、7700」
照「トップが和了したか……だめだったな」
ABC「はい……」
照「あいつはよく戦った、一年であれだけやれれば今後が楽しみだ」
「わかってますよ」
咲「……」
咲「あの、私のせいで…負けちゃって……ごめんなさい……」
照「負けて、悔しい?」
咲「悔しい…最後に和了がれれば勝ってたのに、手が動かなかった…」
照「悔しいと感じれたなら、だして正解だったな」
咲「え……?」
照「これからは、悔しいと感じないような、後悔のないような試合をしてほしい」
照「全力を出し切るのが試合なんだからな」
咲「私……うん、ごめんねお姉ちゃん」
照「次の、インターミドルは取りにいくからな!」
咲「うん!」
照「さ、みんな…帰ろうか」
咲「はい!」
あれから咲は、部活の練習でも頭角を表していた
「はー…咲ちゃんに勝てる気しない……」
咲「え、えっと……」
「いや、今の方が打ってて楽しいから、いいんだけど」
咲「えへへ……」
照「これなら、大将は咲で決まりだな」
咲「え…でも……」
照「今ならやれるでしょ?」
咲「うん……」
ーーー
インターミドル、団体戦決勝戦…
全国の中学の王者が残りの半荘二回できまってしまいます!
チャンピオンの称号を手にするのはどの中学か……
咲「いってきます、お姉ちゃん」
照「全力を出すんだぞ」
咲「わかってる」
照(ふふっ、成長したな……咲は)
咲「4000、8000」
照「咲、成長したな……」
咲「やった…私、やったよ!」
照「あぁ、よく頑張った」
ーーーーー
ーー
咲「お姉ちゃんが卒業なんて……」
照「家にはいるんだ、そんな変わらないだろう」
咲「ううん……全然ちがうよ」
照「あはは……」
咲「お姉ちゃん、ぽっぺただして」
照「ん……?」
咲「今までありがとう」
ちゅっ
ーーーーー
ーー
照「ん…」パチッ
照「あぁ、これで終わりか……」
照「憎らしいフェードアウトの仕方だな…まったく」
照「ふふっ、ほっぺかぁ……」
カン
照「あ、大星?うん、ちょっと私の部屋にきてほしい…じゃ」
淡「なに、いきなり……」
淡「先輩、なんですかー」
照「よくきたな、とりあえず入れ」
淡「は、はぁ…お邪魔します」
照「よーし、じゃあちょっと付き合ってもらうかー」
淡「は、はいぃ…?なににですか」
照「ストレス発散に」
もいっこカン、嶺上開花!
他に何か見たいもんあるんですか
あとは栄養が足りなかったルートだな!
ところで松実姉妹編と愛宕姉妹編はいつですか
分岐画像見て思いついたネタだからねぇ
玄や絹ちゃんに分岐があれば?
Entry ⇒ 2012.07.08 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
モモ「須賀京太郎……大っ嫌いっす!」
まこ「合宿ならこの前も龍門渕や風越と一緒にやったのう」
久「ええ。でも全国を相手にすると考えたら、まだまだ練習を重ねたいと思ってね」
和「わかりました。楽しみにしています」
優希「京太郎、おとなしくご主人様の帰りを待っているんだじぇ!」
京太郎「誰がご主人様だ、誰が」
久「あぁ、それで須賀君のことなんだけど……今回は一緒に合宿に来てほしいの」
京太郎「へ?」
京太郎「そ、そりゃあ行きたいですけど……でもいいんですか? 何か問題でも起こったら……」
久「あら、須賀君は問題起こす気なのかしら?」
京太郎「い、いやいやいや! そんな気はめっそうもありません!」
咲「京ちゃん……(ジトー」
久「まぁ、須賀君なら大丈夫って判断よ。もちろん鶴賀にも了承済みだから、遠慮することはないわ」
京太郎「そ、そうですか! ならぜひ参加させていただきます!」
優希「私の可愛さのあまり、夜這いをかけるんじゃないじょ!」
京太郎「安心しろ、それだけは絶対ありえない」
優希「なにをー!」
まこ(なぁ、大丈夫なんじゃろか……?)
久(須賀君なら平気でしょ。それに雑用係がいないと色々不便だし)
まこ(鬼じゃ……)
蒲原「ワハハ、佳織も少し鍛えてもらうといいさ」
妹尾「う、うん。頑張るね」
加治木「あと、清澄からは以前の合同合宿には来なかった男子部員が一人来るそうだ」
妹尾「男子……ですか?」
津山「清澄に男子部員なんていたんですね」
蒲原「ワハハ、別に問題ないだろう?」
妹尾「まぁ、別にいいけど……」
津山「私も構いませんが」
モモ「……男子っすか……」
モモ「まぁ……女子の中に男子が一人ってのはちょっと危険じゃないっすか?」
蒲原「ワハハ、大丈夫さ。清澄の部長からも安全だってお墨付きだから」
モモ「でも、それはあくまで清澄内の話っす」
モモ「加治木先輩みたいな美人を見たら、理性を失うかもしれないっすよ!」
加治木「り、理性って……」
蒲原「ワハハ、もう了承しちゃったから今更どうこうできないけどな」
加治木「みんな、くれぐれも失礼のないようにな」
モモ「…………」
モモ(まずいっすね……男子なんてろくに喋ったこともないけど、みんなエッチだって聞くっす)
モモ(あの調子じゃ他の先輩たちや、清澄には期待できそうにない)
モモ(もしもの時は、私が先輩を守らなくちゃ……!)
加治木「それでは、三日間よろしく頼む」
久「こちらこそよろしく。須賀君は初対面だから簡単に挨拶して」
京太郎「は、はい。一年の須賀京太郎です。よ、よろしくお願いします!」
加治木「君が須賀君か。先の大会でも裏方としてずいぶん貢献したと話は聞いている」
蒲原「ワハハ、男子だからといって遠慮せず、気軽に接してきてくれ」
京太郎「は、はい! お世話になります!」
京太郎(いやー、加治木さんって近くで見るとホント綺麗だなー)
京太郎(胸もそれなりだし、やっぱりこの合宿来てよかったぜ!)デレデレ
モモ「……」ムッ
モモ「……東横桃子っす」スタスタ
妹尾「あ、ちょっと桃子さん!」
和「行っちゃいましたね……」
まこ「なんか、えらい睨んどったのう」
久「須賀君、もしかして彼女に何かした?」
京太郎「い、いえ、初対面のはずですけど……」
加治木「すまないな。男子だということでちょっと警戒してしまっているようだ」
加治木「普段はいい奴なんだ。気を悪くしないで仲良くしてやってほしい」
京太郎「は、はぁ……」
加治木「ふぅ……さすがだな。トップを取られてしまったか」
京太郎「た、ただいま……」
優希「おー、遅いじょ京太郎! タコス持ってきたか!」
和「須賀君、ありがとうございます」
久「買い出しお疲れ様、須賀君。早速だけど次は夕食の支度をよろしくね」
京太郎「は、はい……わかりました……」
咲「京ちゃん、頑張って」
加治木「久、彼にばかり雑用を押し付けるわけにはいかない。こちらからも人手を……」
京太郎「いや、大丈夫ですよ……」
モモ「いいんじゃないすか、本人が大丈夫って言ってるんだから」
加治木「モモ!」
モモ「実際そうっすよ。この合宿は、清澄が全国に向けて力をつけるためのもの」
モモ「だったら、私たちが卓を離れるわけにはいかないんじゃないっすか?」
加治木「う……それは……」
京太郎「……いえ、慣れっこだし問題ないですよ! それじゃ、麻雀頑張ってください!」
妹尾「ツ、ツモりました。えっと……トイトイ、純チャン……でしょうか?」
まこ「」
優希「」
津山「」
京太郎「ちょっとトイレっと」
モモ「……ん?」
京太郎「あ……」バッタリ
モモ「…………」
京太郎「よ、よぉ……」
モモ「……須賀さん。加治木先輩を見て、鼻の下伸ばしてたっすよね」
京太郎「な、何言ってんだ! 別にそんなこと……!」
モモ「私の目が黒いうちは、加治木先輩には手を出させないっすからね!」
モモ「一つ、忠告しておくっす。それじゃ、夕食頼むっすよ」
京太郎「て、手を出すって……」
和「やっぱり温泉はいいですね」
京太郎「お、みんなあがったか」
久「ええ。鶴賀も一緒にあがったから、須賀君も入っていいわよ」
まこ「今日はずいぶん働いてくれたからのう。ゆっくり休むといい」
京太郎「ありがとうございます。それじゃ、行ってきます」
妹尾「……あれ? 東横さんは?」
津山「そういえば、温泉でも見かけませんでしたけど」
加治木「いたけど、ステルスモードになってたからな。もうしばらく温泉でゆっくりしたいそうだ」
蒲原「ワハハ、ぴりぴりしてたからなぁ今日のモモは」
モモ「須賀京太郎……やっかいな奴っすね……」
モモ「でも、働いてくれてはいるんすよね……料理もおいしかったし……」
モモ「加治木先輩も仲良くしろって言ってたし、まぁ少しくらいなら甘く見てあげても……」
モモ「いやいや、でも……あーもう、よくわからないっす!」
モモ「とりあえず、のぼせかねないしそろそろ出るとするっすかね」ザバァ
京太郎「何だか知らないが、えらく嫌われてしまったな……」
京太郎「下手すりゃ追い出されかねないし、せめてこれ以上問題を起こさないようにしないと」
京太郎「それはそうと、温泉は楽しみだなー」
ガラッ
「「……へ?」」
加治木「お、落ち着けモモ……話を聞く限り、彼に罪はない」
久「ごめんなさい、東横さんのことを確認してなかった私が悪かったわ」
津山「いえ、こちらこそ一言告げておくべきでした」
モモ「うぅ……もう、お嫁に行けないっす……」
蒲原「ワハハ、ならいっそ彼に責任を取ってもらうかー?」
まこ「京太郎はなかなかの優良物件じゃけんのう」
久「あ、でも高校生らしい付き合いをしないとダメだからね。大会出場停止になったら大変だし」
「「「あっはっはっはっは!」」」
モモ「無理矢理お笑い方向に持ってって誤魔化してるっすよね!?」
咲「きょ、京ちゃん……大丈夫?」
京太郎「」
優希「全身の打撲が死因と見られるじぇ。なーむー」
和「優希、死んでませんから……」
むしろ見なかったふりをする京太郎と見られてないと勘違いしたモモの高度な心理戦だろ!
加治木「まぁ、こうなった以上はみんなで分担して……」
モモ「いいっすよ。私がやるっす」
久「いいの? かなり量あるけど」
モモ「あんなスケベ男一人で出来ることなんて、私でも余裕っすよ」
加治木「ま、まぁモモがそう言うなら私は止めないが……」
久「ふーん……いいわ、なら明日から須賀君の仕事任せたわよ、東横さん」
モモ「了解っす」
久「では、いただきます」
モモ「うぅ……眠いっす……」
蒲原「ワハハ、朝食の支度お疲れさん、モモ」
優希「京太郎はどうしたんだじぇ?」
咲「もうしばらくは安静だってさ」
モモ「それで、この後は何をすればいいんすか?」
久「そうね……まず朝食と布団の後片付け、それとみんなのシーツの洗濯、昼食の買い出し。街までかなり遠いけど頑張ってね」
久「あと部屋の掃除に夕食の準備と片付け、布団の用意……あ、もちろん牌譜の整理もね。後は……」
モモ「」
妹尾「でも、東横さん大丈夫なの?」
モモ「さ、さすがにちょっと……」
久「やっぱり無理よねぇ……須賀君なら一人で出来たんだけどね」
モモ「……! や、やるっす!」
加治木「お、おいモモ……」
モモ「大丈夫っす! あいつには負けてらんないっす!」
久「ありがとう。じゃあお願いするわ」
久「あらら。捲られちゃったわね」
モモ「か、買い出し戻ったっす……遠すぎ、重すぎっす……」
加治木「だ、大丈夫かモモ……」
モモ「ぜ、全然へーきっす……次の仕事、あるんで……」フラフラ
蒲原「ワハハ、何だかやつれたなモモは……」
加治木「……なぁ、やはり我々も手伝うべきじゃないか?」
和「でも……あの様子じゃ、素直に言うことを聞くとも思えません」
蒲原「だなぁ……元々は彼一人でやってた仕事だし……」
久「その通りね。でも、心配いらないわ」
加治木「?」
久「須賀君も東横さんも一年同士、長い付き合いになる。だったら多少無理してでも、仲良くなっておくべきじゃない?」
加治木「……何か、考えでもあるのか?」
久「ええ、きっとうまくいくわ。だから、ここは全部東横さんに任せてみましょう」
モモ(私はこんな遅くまで頑張っても、まだ仕事が終わってないのに……)
モモ(あいつは、これを全部一人でやってたんすか……)
モモ(なのに私は……自分にも出来るに決まってるなんて言って、この体たらく……)
モモ(これじゃあ、あいつをけなす資格なんて……)
モモ(ざまぁないっすね……)
モモ(部屋の掃除と……牌譜の整理も全然進んでない……)
モモ(はは……どう見ても今夜中に終わりそうにないっすね……)
モモ(私が、変な意地を張ったばっかりに……みんなに迷惑を……)
モモ(最低っす……)
京太郎「……東横さんか?」
モモ「す、須賀さん!?」
京太郎「あぁ。一日休んだらだいぶ楽になったからな」
モモ「……謝らないっすからね」
京太郎「そんな必要ないさ、俺も悪かったんだし。それより、今日一日俺の仕事代わってくれたそうじゃん。ありがとな」
モモ「別に……」
京太郎「まだ仕事残ってるんだろ? 後は俺がやるから、東横さんはもう休みなよ」
モモ「いいっすよ。私がやるっす」
京太郎「んじゃ、一緒にやろうか」
モモ「……勝手にするっす」
モモ「……須賀さんは、いつも一人で雑用全部やってるんすか?」
京太郎「んー、まぁ大体な」
モモ「……なんで、それで平気なんすか?」
京太郎「平気……って?」
モモ「他の人たちに本来やるべきことを全部押し付けられて……腹が立たないんすか?」
モモ「やめたいって思ったこと……ないんすか?」
京太郎「あー……なるほどな。それはちょっと違うぜ、東横さん」
京太郎「これは押し付けられてるわけじゃない。、完全にとは言わないが、俺が望んでやってる部分もあるんだよ」
モモ「望んで……っすか?」
京太郎「でも俺は咲たちに比べて全然強くないからさ、現段階じゃ麻雀では全く貢献できない」
京太郎「だったら雑用を俺がすることで、そのぶんみんなが強くなれればって思ってな」
モモ「でも……っ」
京太郎「それにな……俺は嬉しいんだよ、自分が役に立ってるのが」
モモ「嬉しい?」
京太郎「だって清澄の麻雀部なんて、最近まで人数不足で大会にも出られないって状況だったんだぜ」
京太郎「それが今や県大会を制して、全国制覇まで見据えてるくらいだ」
京太郎「俺も影ながら、その躍進を支えていられるんだって思うと、雑用も悪くないってさ」
京太郎「凄い? 俺が?」
モモ「自分が活躍できなくても、みんなをしっかり支えてる。今回だって、須賀さんにずいぶん助けられていたのに……」
モモ「私なんて、須賀さんを目の敵にしてばかりで、何一つできやしなかった……」
京太郎「……いいんじゃないか。俺だって最初は失敗続きで、優希にどやされたりしたもんだぜ」
京太郎「東横さんは加治木さんのために麻雀を打ってるって聞いたけど、その想いであれだけ活躍してるんだ」
京太郎「十分すぎるくらい部に貢献してると思うし……そういうのって、尊敬するよ」
モモ「…………」
京太郎「今日だって、俺が寝てる間一人で頑張ってたそうじゃないか。もっと自信を持っていいと思うぜ」
モモ「……ふふっ、ありがとっす」
京太郎「な、何か東横さんに素直にお礼言われると調子狂うな」
モモ「なんすかそれ! 私だって礼くらい言えるっすよ!」
京太郎「はは、ごめんごめん。さ、残りの仕事片付けちまおうぜ」
モモ「はいっす!」
モモ「ん……朝……」
モモ「あ、もしかしてあの後、途中で寝ちゃって……」
モモ「やばっ……って、ここ、どこっすか? 誰かの部屋……?」
モモ「と、とりあえず残りの牌譜の整理をやりに行かないと……」
京太郎「zzz」
モモ「須賀さん……完全にあのまま寝落ちしちゃったみたいっすね……」
モモ「あれ……全部、終わってる……?」
モモ「あ、清澄の部長さん……」
久「あなたが寝ていたのは須賀君の部屋よ。きっと、彼が運んであげたんでしょうね」
モモ「須賀さんが……」
久「ねぇ、一緒に仕事をしてみて何か分かったんじゃないかしら?」
モモ「…………」
久「その理由は彼が唯一の男手だからってだけじゃない。もちろん、ただの嫌がらせでもない」
久「確かに麻雀はまだまだ弱いけど……清澄になくてはならない人だし、みんな頼りにしてるのよ」
モモ「…………」
久「そのことを、あなたはもう気付いているんでしょう?」
モモ「……それでも……」
久「?」
モモ「それでも、あいつがエッチな奴だってことには変わりはないっす」
久「あははっ、まぁそれは否定はしないわ」
久「こちらこそ、いい特訓になったわ」
蒲原「ワハハ、特に須賀君にはずいぶん迷惑をかけてしまったな」
京太郎「いえ、お互い様ですから」
加治木「うむ。麻雀もあまり打てなかっただろうし、よければいつでもうちに遊びに来るといい」
京太郎「本当ですか!? ありがとうございます、加治木さん!」
加治木「かしこまることはない。君ならいつでも大歓迎だ」
京太郎「いやー、そう言ってもらえると嬉しいですよ!」
モモ「……」ムッ
モモ「……モモでいいっす。みんなそう呼んでるっすから」
京太郎「……ああ。今度は一緒に打てるといいな、モモ!」
モモ「ふん、私に勝とうなんて十年早いっすよ……京さん」
久「あらあら、予想以上に仲良くなったみたいね」
和「ふふ……青春ですね」
優希「のどちゃん、おばさんくさいじぇ」
和「えぇ!?」
蒲原「ワハハ、それじゃみんな乗った乗った。またなー、清澄の諸君!」
モモ(はぁ……)
モモ(何なんすかね……最後、先輩と京さんが親しく話してるのを見たら、ムカッとしたっす……)
モモ(これってまさか……いやいや、そんなわけないっす!)
モモ(私が好きなのは京さんじゃなくて加治木先輩! 間違いないっす!)
モモ(そう、京さんのことなんか何とも思ってないっすから!)
モモ(京さんなんか、好きなわけ……)
蒲原「……で、モモは好きなのか?」
モモ「はぁ!?」
モモ「す、好きなわけないっすよ! あんなエッチな奴!」
モモ「そうっす! 京さんのことなんか、ぜーんぜんこれっぽっちも好きじゃないっすからね!」
加治木「……モモ……」
津山「……あの、これからみんなで蕎麦でも食べにいこうかって話をしてて……」
妹尾「桃子さんは蕎麦好きかって聞いたんだけど」
モモ「……へ?」
モモ「なっ……なっ……」
加治木「しかし、実にわかりやすい反応だったな……」
妹尾「桃子さん、頑張って!」
津山「うむ」
モモ「~~~~~!」
モモ(あーもう、どうしてこうなるっすかぁ!)
モモ(こうなったのも全部、あいつのせいに違いないっす! そうに決まってるっす!)
モモ「須賀京太郎……やっぱり、大っ嫌いっす!」
END
Entry ⇒ 2012.07.08 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
咏「わかんねぇ……すべてがわかんねぇ……」
咏「ちょ、ちょっと待ってよ~、和服じゃ走れねーしー」
えり「もう、もっと裾をたくしあげて走ればいいでしょ」
咏「そんなはしたないマネ……ふぎゃっ!」ドテッ ゴツン
えり「み、三尋木プロ!? 大丈夫ですか!」
咏「う、うう……」
えり「大丈夫ですか……? 思いっきり頭打ってましたけど」
咏「ん、あれー……アンタ誰?」
えり「何をふざけてるんですか……なんともないなら、早く行きますよ」
咏「あれっ、ここってどこ?」キョロキョロ
えり「もう、いつまでやってるんですか……早く立って下さい三尋木プロ」
咏「みひろぎ……って、私のこと?」
えり「何をわかりきったことを」
咏「あれっ、そうだっけ……うーん、思いだせねー……」
えり「えっ……」
咏「うーん、わかんねー……すべてがわかんねー」
えり「も、もしかして本当に忘れちゃったんですか?」
咏「てゆーか、ここどこなんだよー、帰りたいよー」
えり「か、帰っちゃダメですよ……これから仕事あるんですから」
咏「仕事~? あんた私の仕事仲間なわけ?」
えり「まあ、そんな感じですね。
私がアナウンサーで、あなたがプロの雀士です」
咏「え、私が? プロ雀士? うっそだー」
えり「本当ですよ……もしかして麻雀のことも忘れたんですか?」
咏「忘れるも何も、麻雀なんてやったこともないよ」
えり「完全に忘れている……」
咏「んで? これから私たちは何の仕事すんの?」
えり「え、ああそれは……」
「あっ、針生さんに三尋木さん、こんなところにいたんですか!
早くしてくださいよ、もう始まっちゃいますよ!」
えり「あ、はいすぐに行きます! ほら、急ぎますよ!」
咏「ほえ?」
えり「ふう、なんとか間に合った……」
咏「ここで何すんの? てゆーかそもそもこれ何のイベントなの?」
えり「ああ、高校生麻雀部の全国大会をやってるんです……で、実況と解説をするんですよ」
咏「へえー、そーなんだ。頑張って~」ヒラヒラ
えり「ちょっと、三尋木プロもここで解説するんですよっ」
咏「えっ、いや無理無理! 私麻雀のことなんてわかんねーし」
えり「大丈夫です、いつもの調子でやってくれれば」
咏「いつもの調子ってのがわかんねーんだって」
えり「とりあえず私が話をふったら、はぐらかしてくれればそれで構いませんので」
咏「そんな適当でいいの……?」
えり「はい、いつもそんな感じなので」
咏「どんだけ適当なんだよ私は」
えり「あ、そろそろ始まりますよ」
咏「ええー、なんか緊張するなあ~……」
咏『うーん、わかんねー』
えり『点差はほとんど開いておりませんが、
この4校の中ならどこが一番強いんでしょうねえ』
咏『いや知らんし』
えり『ここで五萬切りですか……ということは、どうなるんでしょう』
咏『さっぱりわかんねー』
えり『おっと、振り込んでしまいましたね。どうでしょう三尋木プロ』
咏『うーん、知らん』
えり『前半戦は特に大きな動きもないまま終わりましたね』
咏『そうだねー、知らんけど』
えり『そろそろ終盤に入って来ましたが、どうでしょう、ここまで見てきて』
咏『全然まったく何一つとしてわかんねー!』
玄「今日の解説はいつにもまして適当だね……」
憧「いっつもこんな感じじゃない?」
咏「おっつかれー」
えり「三尋木プロもお疲れ様です……
記憶喪失になったのに駆り出しちゃって」
咏「てゆーか、ほんとにあんなんで良かったわけ?
『しらねー』と『わかんねー』しか言ってないけど」
えり「大丈夫です、いつもどおりなんで」
咏「いつもの私が心配になってきたよ……」
えり「で……まだ記憶は戻ってないんですよね」
咏「んー、全然思い出せないや」
えり「何を忘れて、何を覚えてるんですか?
自分の名前とか、住所とか、生年月日とか、電話番号とか……」
咏「住所とか生年月日……うーん、思いだせねー」
えり「ベネズエラの大統領の名前は? アルバニアの首都の名前は? ちょうりょうばっこを漢字で書くと?」
咏「ウゴ・チャベス。ティラナ。跳梁跋扈」
えり「なるほど、一般常識は覚えていると」
咏「常識かこれ」
綺麗サッパリ抜け落ちてしまってるみたいですね」
咏「なるほどねー。困っちゃうねえ」
えり「こういう時はやっぱり病院でしょうかね……何科かな、精神科?」
咏「いや、でももう夜だし……病院あいてなくね?」
えり「あー……そうかもしれませんね」
咏「病院は明日でいいよ。今日はとりあえず帰ろう、なんか疲れちゃったしー」
えり「帰るって言ったって……自分の家がどこか覚えてるんですか?」
咏「……わかんねー、はは」
えり「笑ってる場合じゃないでしょ……
住所がわかるものとか、持ってないんですか?」
咏「うーん……あ、免許証あった」ゴソゴソ
えり「ふむ、ここからそう遠くもないですね。
なんか心配なんで、家まで送っていきますよ」
咏「お、マジで? 助かるよ~、記憶ないまま歩きまわるのは不安だしさー。
いやー、私は優しい友達を持ってるみたいでよかったー」
えり「べ、別に友達とかでは……」
―――
―――――
えり「えーと……この辺ですよね、住所によると」
咏「マンション松岡……マンション松岡……うーん、どこだろ」
えり「あのーすみません、マンション松岡ってどこにあるかご存じですか」
通行人「ああ、それならすぐそこの、あのデカいマンションですよ」
えり「えっ、あ……あれが!?」
咏「うっわー、私あんなでっかいマンション住んでんの? マジで!?」
えり「す、すごい……」
咏「麻雀のプロって儲かるんだねー! 我ながらすげー」
えり「と、とりあえず……中入りますか」
咏「どんな部屋なんだろ~、楽しみ~」
えり「えーと、601号室ですね……」
咏「うっはー!しかも最上階じゃん!」
えり「まさかこんなすごいお宅にお住みとは……」
勝ち組っていいな
わかんねーのプロではない
咏「うわー、すっげー広いよー!」
えり「おお……こんな豪華なマンション初めてですよ」
咏「うっはー、シャンデリアとかある! テレビもでけー! 眺めいいー!」
えり「自分の部屋に感激しないでくださいよ」
咏「いやでもこれマジですごいよー?
ほら、このボタン押したらスクリーン降りてくるし!」ウィーン
えり「はあ……」
咏「なんか信じらんないな~、私がこんなすごいとこ住んでるなんて。
麻雀のプロってこんなに儲かるもんなの?」
えり「そりゃあプロの中でもトップの人はめちゃくちゃ稼いでらっしゃいますけど……
まさか三尋木プロがここまでとは……」
咏「わっはは、失礼だな~」
えり「あ、ちょっとお手洗い借りていいですか?」
咏「いいよー、場所わかんないから自分で探してね」
えり「はいはい」ガチャバタン
咏「……」
咏「あ、トイレの場所分かった? どこ?」
えり「このリビングを出て廊下を右に曲がったところの突き当りですよ」
咏「そっかー、なるほど」
えり「じゃあ、私そろそろおいとましますので」
咏「えっ、もう帰っちゃうの?」
えり「はい、いつまでもおじゃましてるわけにも……」
咏「明日も仕事?」
えり「いえ、明日はオフですけど……」
咏「ふーん……」
えり「? どうしたんですか?」
咏「いやあ……その、私、今記憶喪失中なわけじゃん?」
えり「はあ」
咏「さっきえりちゃんがトイレ行って一人きりになった時、初めて気づいたんだけどさ……
自分で自分のことがわからないのって……めっちゃくちゃ心細いんだよね」
えり「…………」
ちょっと不安っつーかなんつーか」
えり「…………」
咏「今現在、私のことを私よりよく知ってるのはえりちゃんだからさ、
一緒にいてくれると安心ってゆーか」
えり「…………」
咏「だからその……今日泊まってってくんないかなー、なんて……」
えり(うっ……こんなしおらしい三尋木プロを見るのは初めてだ……
いっつも飄々としてる分ギャップが……)
咏「だ、ダメかな……」
えり「……わ、わかりましたよ……
やっぱり一人にするのも不安なので……泊まらせてもらいます」
咏「マジで!? ありがとー、私はほんとにいい友達持ったよ~」
えり「だから友達とかじゃないですし……」
咏「いやー、えりちゃんがついててくれるならもう安心だ!
今夜は女二人でパーっと騒ぎますか!」
えり(さっきのしおらしさは何処へ……)
えり「あ、何か買ってきましょうか」
咏「あーいいよいいよ、出前とろう出前! 寿司とか!」
えり「す、寿司ですか」
咏「せっかくえりちゃんが泊まりに来てくれたんだから豪勢に行かないと~。
これ、新聞に挟まってた寿司屋のチラシ」
えり「また高そうな寿司屋ですね~。えっと、番号は……」ピッピッポッ
寿司屋『ハイ!小鍛治寿司です!』
えり「あ、出前をお願いしたいんですけど……松岡マンションの601号室」
咏「特上2人前ね!」
えり「えっ」
寿司屋『へい、特上2人前!すぐお持ちいたしやす!』
咏「あと日本酒もつけてね~」
えり「ちょっと三尋木プロ、特上なんて……」
咏「だーいじょうぶ、全部私のおごりだから! 遠慮なんかしなくていいって!」
えり「はあ……」
―――
―――――
咏「寿司うめー、久々に食べた気がするわー」モグモグ
えり「お寿司食べた記憶あるんですか?」
咏「いやないけど」
えり「そうですか……」
咏「しっかし、ここが私の部屋ってのは、
やっぱまだ信じらんないな~」キョロキョロ
えり「何か思い出したりしませんか?」
咏「うーん、さっぱりだねー。
てゆーかまず私がプロ雀士だったってとこから思い出せないわ。
ホントにプロだったの?」
えり「間違いなくプロ雀士ですよ。ほら、そこに雀卓もあるじゃないですか」
咏「はあー、これで私は麻雀打ってたわけか」
えり「そうですよ、本棚にだって麻雀の本がいっぱい並んでますし」
咏「へえ、なんか人んちの本棚観てる気分だわ」
えり「あっ、この雑誌……」
咏「うっわ、私が雑誌に載ってるよ! へえーマジすか~」ペラペラ
えり「結構雑誌のインタビューとか受けたりしてるんですよ。
たしか月刊麻雀ガイドの8月号でも……ほら」
咏「うはー、ホントだ~。
へえ、私ってほんとにプロの雀士だったんだねえー。
しかも結構強かったみたいだし」
えり「そうですよ、だから早く記憶を取り戻してもらわないと、……
あと週刊少年雀鬼の21号と、去年のNEW麻雀11月号にも記事があったような」
咏「ねー、もしかして」
えり「なんですか?」
咏「えりちゃんって私が雑誌に載ったのを全部チェックしてるわけ?」
えり「なっ……いや、別にそんなんじゃないですよ。
ただ仕事柄、常に新しい情報を入れておかないといけないので……」
咏「ふーん、私のファンってわけじゃないのかー」
えり「ち、違いますよ……それとその、えりちゃんっていう呼び方……」
咏「え、何?」
えり「いえ、なんでもないですっ」
まあ記憶戻るまではしかたがないのかも)
咏「私そろそろお風呂入ってくるよ」
えり「え、あ、はい……一人で大丈夫ですか?」
咏「別にお風呂の入り方まで忘れちゃったわけじゃないよ~。
もしかして一緒に入りたかった?」
えり「別にそういうんじゃないですから」
咏「なんだ、つれないな~。じゃあ入ってくるから~」
えり「はいはい……」
えり(さてと……他に三尋木プロが載ってた雑誌はなかったかな)
えり(というか三尋木プロ、麻雀雑誌片っ端から買ってるのか……?)
えり(ん、なんだろうこのノート)
えり(あっ、これ……全国大会に出る選手のデータじゃ……)
えり(すごい、自分が解説する対局の選手を一人一人研究してたのか)
えり(私も一応はざっとデータに目を通しはしたけど、ここまで細かくはやってなかった)
えり(三尋木プロ、水面下でこんな努力を……)
えり「早っ!」
咏「そうかな? てゆーか何見てたの?」
えり「あ、いやなんでも……って、なんて格好してるんですか!」
咏「あっいや、脱衣所に浴衣が置いてあったから着替えようと思ったんだけど
帯の締め方がわかんなくってさ~」
えり「はあ」
咏「えりちゃん分かる?ちょっとやってくんね?」
えり「いや、私もわかんないですよ、浴衣の着付けなんて」
咏「なーんだ……これだから現代っ子は困るね~」
えり「三尋木プロも分かってないじゃないですか……」
咏「いや、記憶があった時の私は分かってたんだよ。だから私の勝ちね」
えり「勝ち負けとかいう問題ですか」
咏「えりちゃん次お風呂入っていーよ。あ、お風呂もすんげーでかいからびっくりすんなよー」
えり「へえ、そんなに……じゃあお風呂お借りしますね」
咏「あ、そうだえりちゃん……」
咏「あのさー、記憶が戻ったらさ、
この『記憶がなかった時の記憶』は失われちゃうのかな?」
えり「えー……どうなんでしょうねえ」
咏「うーん、もし記憶が引き継がれなかったらまた混乱しちゃいそうだし、
記憶喪失中に何があったかメモに残しといたほうがいいかね」
えり「そうですね、万一のためにもそのほうがいいんじゃないでしょうか」
咏「だよねー。じゃあ早速書いとこっと」
えり「私お風呂お借りしますんで」
咏「あいあーい」
えり「記憶が戻ったら……か」
えり「もし今の記憶が失くなってしまうのだとしたら……」
咏『だからその……今日泊まってってくんないかなー、なんて……』
咏『ありがとー、私はほんとにいい友達持ったよ~』
咏『せっかくえりちゃんが泊まりに来てくれたんだから!』
えり「ちょっともったいない気がする……
って、何考えてるんだ私は……まったく」
咏「あっ、おっかえり~」
えり「何観てるんですか?」
咏「これ? レコーダーに録画されてたんだよね~、昨日の試合」
えり「昨日の……って」
咏「なんか見てて思い出せないかなーって思ってさ~」
えり『二回戦からは、上位2校の勝ち抜けになります』
咏『2校って……なんかヴァイオレンス感たりなくねー?』
えり『そうですか?これでも普通のトーナメントと同じく半分が敗退、
それもランダム性が強い競技でですよ? 頂きに至る道は狭く、遠く険しく……』
えり『彼女たちにとってチャンスの時期は短く限られている……
それが厳しくないだなんて、私には思えませんよ!』
咏「あっははは、えりちゃん何語っちゃってんのー?」
えり「いや……忘れて下さいこれは……
私もちょっと恥ずかしかったなって思ってるんですから」
咏「もう一回リピートしようっと!」
えり「やめい!」
アラフォーより若いとは思うけど
アラサーだよ!
えり「口で言ってもやめないからですよっ、まったく」
咏「てゆーかここでえりちゃんの黒歴史を止めたところで
全国規模で放送されちゃってるから意味ないと思うけどね~、ははっ」
えり「いいんですっ、とにかく私の前で見せつけられたくないので」
咏「しっかしえりちゃんがこんなポエマーだったとはねぇ~。
意外な一面ってやつ?」
えり「も、もういいじゃないですか! もう寝ますよ!」
咏「ええ~、まだ12時じゃーん。
これから二人で騒ごうと思ってたのに~」
えり「私は12時に寝るんですっ」
咏「仕方ないな~……ところでどこの部屋で寝るんだろ」
えり「さあ……」
咏「さっきえりちゃんがお風呂はいってる間に色々見て回ったけど、
ベッドのある部屋がなかったんだよね」
えり「うーん、じゃあそっちの和室を寝室に使ってるんでしょうか」
咏「まあ残るはそこしかないよね」
えり「あ、押入れに布団一式ありましたよ」
咏「お~、じゃやっぱりこの部屋が寝室なんだ」
えり「でも、布団一人分しかありませんよ」
咏「あら、ほんとだ……押入の奥とかにもない?」
えり「うーん……見当たんないですね……」
咏「そっか~、じゃあ仕方ないね~」
えり「そうですね、私はリビングのソファーで寝ますよ」
咏「え、なんで? 一緒の布団で寝ればいいじゃん」
えり「えっ、いやさすがにそれは……」
咏「いーじゃん、二人で寝よーよ、せっかくなんだしさあー」
えり「ええ、もう……分かりましたよ」
咏「やった~、ははっ」
えり「はあ、まさか三尋木プロと同じ布団で寝ることになるとは……」
咏「ははは、いい記念じゃーん」
咏「いいじゃん、その分くっつけて」
えり「枕も一つのを半分こだし……」
咏「いいじゃん、その分おたがいの顔が近くて」
えり「まったく……じゃあもう電気消しますよ」
咏「はーい」
プチッ
咏「…………」
えり「…………」
咏「はあー……一日が終わったね」
えり「……なんだか大変な一日でしたよ今日は」
咏「私も、未だに自分の状況を受け入れられてないよ~。
えりちゃんがいなかったらどうなってたか」
えり「お力になれたのなら、何よりですよ」
咏「ごめんねー、付きあわせちゃって」
えり「いえいえ……」
えり「なんですか?」
咏「こうやって家に誰かが泊まりに来るっていうのは
初めてな気がするよ」
えり「そういう記憶はあるんですか?」
咏「いや、記憶にあるわけじゃないけどさ……
なんか感覚的にそう感じるだけ」
えり「そういうもんですか」
咏「記憶が戻ったら、はっきりするんだろうけどさ」
えり「早く戻るといいですね……明日、病院行きましょう」
咏「うーん、でも……戻りたくない気もするんだよね」
えり「なんでですか?」
咏「この今の記憶が無い時の記憶が、なくなっちゃいそうでさ」
えり「あー……さっきも言ってましたね」
咏「そ。だから、こうやってえりちゃんと一緒に寝たり、
お寿司食べたりしたことも忘れちゃうのかなーって」
えり「…………」
仕事にも差し支えでるし、いろんな人に迷惑かけちゃうだろうしさ」
えり「…………」
咏「でも、今日の楽しかったことがなかったことになっちゃうのは、
ちょーっと寂しいよねえ」
えり「大丈夫ですよ」
咏「え?」
えり「もし記憶が元通りになって、記憶喪失中の記憶を忘れてしまったとしても」
咏「…………」
えり「私が、ちゃんと覚えてますから」
咏「えりちゃん……」
えり「今日という時間は、三尋木プロだけが過ごしたんじゃありません。
私も一緒にいたんです。同じ時間を、記憶を共有してるんですよ。
だから三尋木プロが忘れても、
私がまたいつでも今日のことを話して聞かせてあげますよ」
咏「……うん、ありがとう、えりちゃん」
えり「ですから三尋木プロは、安心して記憶を取り戻して下さい」
やっぱえりちゃんってポエマーの素質があるよねー」
えり「なっ……真面目に言ったのに、茶化さないで下さいよ」
咏「あはは、ごめんごめん。
でも本当に私はいい友達を持ったなって思うよ」
えり「ありがとうございます……
それにしても、三尋木プロに友達だなんて言われるの、今日が初ですよ」
咏「あれー、そうなの? 普段から仲いいんじゃないんだ~」
えり「まあ仲良くなくはないですけど……
えりちゃん、なんて呼ばれたのも初めてですし……」
咏「はっは、そっか。
じゃあまあ、今日をきっかけに、記憶が戻った私とも仲良くしてやってよ」
えり「それは……まあ、三尋木プロの記憶が戻ってから考えますよ」
咏「えー、きびしいな~」
えり「ふふふっ」
咏「あははっ」
えり「……」
咏「…」
―――
―――――
咏「うーん……あれ?」
咏「なんで家で寝てるんだ……」
咏「えっと、確か全国大会の会場にいたはずだけど……」
咏「そしてなんでこの人まで一緒の布団で……」
えり「Zzz......」
咏「わかんねぇ……すべてがわかんねぇ……」
咏「いったいどういう状況なんだよお……」
咏「ん……なんだこれ」カサッ
咏「メモ?」
『記憶が戻った私へ』
咏「私の字だこれ」
咏「なになに……『私はXX日の昼、記憶喪失になりました』……」
咏「うは、マジすか」
咏「どうやら記憶喪失っつーのはマジっぽいなー」
咏「昨日の昼から今朝までの記憶がすぽーんと抜けてるし……」
咏「そのあいだに何があったか私にも分かるように」
咏「記憶のなかった時の私はこうしてメモを残してくれたと」
咏「それから『最重要事項』……なんだこれ」
咏「『えりちゃんに多大な迷惑をかけたと同時に御恩をこうむったので
多大な感謝をするように』……か」
咏「はは、えりちゃんって……そんな呼び方したことねーし」
咏「ま、でもここで寝てるってことは」
咏「記憶のない私を面倒見てくれたってことだよね」
えり「Zzz......」
咏「まーったく、柄にも無いことしてくれちゃって」
咏「でもま、この人以外に頼れる人がいなかったのも事実か……」
咏「しゃーない……そのぶんは恩返しさせてもらいますか」
えり「…………」
えり「…………」
えり「…………」
えり「…………」
えり「…………」
えり「う、うーん…………」
えり「もう朝か……」
えり「あれっ、三尋木プロ……?」
えり「もう起きてるのかな……」
えり「あ、なんかいいにおいがする」
えり「台所から……」
えり「…………」
えり「……三尋木プロ?」
咏「おー、起きたんだ。おはよー」
咏「もうちょっと待ってねー、もうすぐお味噌汁できるから」
えり(割烹着……)
咏「それにしても昨日は迷惑かけちゃったみたいでゴメンねー」
えり「えっ……もしかして三尋木プロ、記憶戻ったんですか?」
咏「うん、もうバッチリ戻っちゃったよ~。
そのかわり、昨日記憶がなくなってからの記憶は忘れちゃったけど」
えり「あ、そうなんですか……でも良かったですよ、早いうちに戻ってくれて」
咏「私も自分でホッとしてるわ~。よし、お味噌汁できたっと」
えり「なにか手伝いましょうか?」
咏「いやーいいよいいよ。それより納豆食べられる?」
えり「はい、大丈夫です」
咏「生卵つけようか」
えり「ネギもお願いします」
咏「ネギ派か。私はちりめんじゃこ派だな」
えり「じゃこ派なんて初めて見ましたよ」
えり「いただきます……
まさか三尋木プロの手料理を食べる日が来るとは思いませんでしたよ」
咏「あっはは、結構自信あるんだけど。どうかな?」
えり「…………」ズズッ
えり「へえ、美味しいじゃないですか。意外」
咏「意外とは失礼だな~、これでも料理できるほうなんだぜー」
えり「はは、でも普段の三尋木プロからじゃ想像できないですよ。
なんか昨日からずっと、三尋木プロの意外な一面を見続けてる気がします」
咏「まーそうだね、今まで仕事での付き合いしかなかったし、
プライベートではやっぱり違う姿を見たり見せたりするもんだね」
えり「ですねえ」
咏「でもま、意外に思ったのは私も一緒だよ。
まさかえりちゃんが私に付きっきりで居てくれるなんてさ」
えり「ぶっ……記憶戻ったのに、なんでまだその呼び方なんですか」
咏「いーじゃん別に~。イヤなの?」
えり「恥ずかしいんで、やめてください」
えり「恥ずかしいものは恥ずかしいです」
咏「そんなツンツンしないでよ~えりちゃーん」
えり「うぐ……」
咏「ほら、いい機会だしもうちょっと仲良くなろうぜ~。
えりちゃんも私のこと咏ちゃんって呼んでいいからさ~」
えり「呼びませんっ」
咏「冷たいな~、一緒の布団で寝た仲じゃん」
えり「それは布団が一枚しかなかったからですよ……
ていうかそれ、人前で言うのやめてくださいよ」
咏「なんで?」
えり「あらぬ誤解を招きそうなんで」
咏「ふーん……じゃあ『えりちゃん』って呼ばせてくれたら言わないでおく」
えり「きょ、脅迫ですか?」
咏「人聞き悪いなあ。交換条件だよ」
えり「同義ですよ……」
えり「うう……分かりましたよ」
咏「うはっ、やった~! えりちゃ~ん!」
えり「そのかわり、二人でいる時だけですよ!
他に人目がある時はやめてくださいねっ」
咏「それでも断然OKだよ~。さ、次はえりちゃんの番」
えり「え、私?」
咏「私のことを、咏ちゃんって」
えり「嫌どす」
咏「えー、なんでー? ちゃん付けで呼び合う仲になろうよー」
えり「呼びませんよっ」
咏「なんでよー呼んでよーえりちゃーん」
えり「いーやーでーすー」
咏「咏ちゃんって呼んでくれるまで帰さねーからなー」
えり「はいはいうたちゃんうたちゃん、これでいいですか」
咏「心こもってねー!」
咏「一番大事なとこだろーよ。
人の名前ってゆーのはね、もっとちゃんと大切に呼ばないといけないの」
えり「分かりましたよ……まったく」
咏「おっ」ワクワク
えり「ゴホン、えー……咏ちゃん」
咏「おおー……おほほほ」
えり「なんですか、急にニヤニヤしだして……」
咏「いやあ、なんかいいなあと思って。おほほ」
えり「もう、変なことさせるからお味噌汁冷めちゃうじゃないですか」ズズッ
咏「んっふふふ。おかわりあるよ」
えり「はあ、じゃあ後でいただきます……」
咏「えりちゃんのためにいっぱい作ったからね~」
えり「そんなに食べませんよ、私」
咏「いいじゃんいいじゃん、今日くらいはもりもり食べてよ」
えり「え~、もう……今日だけですよ」
咏「おそまつさまでした」
えり「朝からごちそうになってしまって……」
咏「別に気にしなくていいって。
そうだ、また休みの日の前とかにはさ、泊まりに来てよ」
えり「え?」
咏「なんかさ、こう広い家に住むのは楽しいけど……
やっぱ一人暮らしだと寂しくなる時もあるからさ」
えり「彼氏でもお作りになったらどうですか」
咏「わかってないなー、男と女友達とじゃ違うんだって。
私はえりちゃんに泊まりに来て欲しいわけ、わかる?」
えり「はあ」
咏「朝だけじゃなくて、昼ご飯も晩ご飯も作ったげるしさ」
えり「そ、そうですね……じゃあまあ、暇な日はおじゃまさせてもらいます」
咏「やった~、えりちゃんが泊まりに来てくれる、あっはは」
えり「ふふっ、まったくこの人は……」
お わ り
>>24をやりたかっただけです
だと思ったぜw
乙乙
でも最後の行がちょっとよく見えない
Entry ⇒ 2012.07.07 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京太郎「何だかんだ1番ムラッとするのは部長なんだよなぁ」
京太郎「和は可愛いし清楚だし巨乳だしで文句は無いんだけど、部長のあのアダルトな余裕は和には出せないんだよな」
咲「原村さんは目玉焼きにハンバーグって感じで、部長は鯛だしのすまし汁って感じだよね」
京太郎「和で食傷気味になった後での、この、部長な。やっぱり部長に帰ってきたー!っていう」
咲「原村さんはちょっと色々重たすぎるんだよね」
京太郎「おっぱいも気持ちもヘビー級だからな」
咲「京ちゃんにフラグを立ててからかったりとちょっぴり小悪魔だよね」
京太郎「小悪魔なんだけど、なりきれて無いというか、幼いというかな。Sぶってみたい様にも感じられる」
咲「京ちゃんを犬扱いするもんね、仲が良さそうで何よりだよ」
京太郎「あぁいうタイプの子は、こう、いきなりブチ切れてみて反応を楽しみたいよな」
咲「突然大声で怒鳴られて泣いちゃう優希ちゃんはレイプ欲が格段に高まるなぁ」
京太郎「あー優希を全裸で謝るまでビンタしてぇ」
京ちゃん「・・・あれだ、あれ。まぁリビドーは湧かないかな」
咲「職場とかで、こっちはそんなつもり無いのに、ちょっとお尻に手をぶつけちゃっただけで、『ちょっと、もぅっ///』とか言っちゃうおばちゃんいるよね、あぁいうイメージ」
京太郎「とりあえずリビドーは湧かない」
咲「・・・」
京太郎「・・・」
咲「・・・ごめんね京ちゃん私が変な話振っちゃったせいで」
一応可愛いだろ、他が可愛すぎるだけで・・・
咲「あれはよく玄ちゃんのお姉ちゃんにレイプされてるシーンが取り沙汰されるけど、単体だとやっぱり力不足なんだよね。優希ちゃん程の破壊力がないね」
京太郎「身体の抱き心地は2人の方がむちむちで気持ち良さそうだけどな」
咲「あれは絆が深い姉妹だという点をもっとクローズアップするべきなんだよ、よくわかんないけどね。例えばお姉ちゃんを庇うために旅館の客に尻を舐めまわされる玄ちゃんとか。それを見て泣き叫ぶお姉ちゃんとかね。」
京太郎「勃起してきた。」
咲「ほらすぐにいやらしくなったでしょ」
咲「穏乃ちゃんとか、男の人の押しに免疫なさそうだもんね」
京太郎「そういうジェントルな感じも良いけど、俺はコンプレックスとか無知とかに付け入りたいな」
咲「例えばどんな?」
京太郎「『都会では貞操帯を付けるのが当たり前だよ』とか言って貞操帯を装着したり、『今時みんな中出しさせてくれるのになぁ』とか言って揺さぶったり」
咲「明るい子の女な面は興奮するからね、染谷先輩には無い興奮だよね」
咲「いいなぁ京ちゃんはおちんちんが付いてて。私もおちんちんで穏乃ちゃんをいじめたかったな」
咲「私もあの子には1回戦から目を付けてたよ、京ちゃん」
京太郎「デートの時間に40時間くらい遅刻してみたい。『もう日付変わってるよもー!』って言われたい」
咲「もし私におちんちんが付いてたら、中出しして『もー!』って怒られたいかな」
京太郎「こっちは愛情表現としてやってるのに向こうは真に受けるっていうね、かわいいよねほんっと」
咲「あの子とエッチする為だけに兵庫に行ってみたいなぁ」
咲「まぁ私自身、女の子が負けたり追い込まれたりする顔や表情が見たくて麻雀やってるようなものだよ」
京太郎「追い込まれてたのに何故か興奮しなかった部門No.1と言えば風越の池田だよな」
咲「あの子は、飴と鞭のどちらもが与えられる立場に立てば楽しめるよ。私は対戦したから分かる」
京太郎「と、いいますと?」
咲「コーチなんか相当気持ちよさに嵌ってると思うよ」
咲「いい成績で帰ってきて上機嫌な所をいきなり罵倒するコーチ。もうそこからコーチが睨んだだけでビクってなっちゃう華奈ちゃん。」
京太郎「まだなのね、飴はまだなのね」
咲「頑張って、頑張って試合して、負けて泣きながら帰ってきたときに、『次は打ちのめせよ』」
京太郎「飴!!!出たよ飴!!」
咲「もうその一言だけですんごい嬉しそうだし尊敬のまなざしで見てくれるのね、コーチを。私がコーチだったらあれで3日はオナニーできる」
京太郎「人為的なものって気づかずにどんどん調子に乗っちゃったからねあの後」
咲「手のひらで転がすのが一番良いってことだよ」
京太郎「おれはどっちかっていうと風越のキャプテンを転がしたいけどな」
咲「ああ、あの子も良いよね。母性の塊と言えるよ」
京太郎「何を頼んでも引き受けてくれそうだもん。おっぱいもそこそこだし可愛いし」
咲「こっちは内心『ぐえぇっっぐえぇっひっひひっひ』ってなってるのにね、いいひと過ぎるよあの人は」
京太郎「なんだかんだ男と縁が無いまま30位でそこそこの男と結婚しそう」
咲「それかものすっごい悪い男に人生終わらせられそう」
京太郎「また勃起してきた」
咲「元気なんだね」
宮永さん……
京太郎「ほんと言い出したらきりが無いからな」
咲「京ちゃん的には、私とかどうなの?」
京太郎「えっ・・・」
京太郎「素直じゃなくて、全然可愛くなくて、でも優しくて何だかんだ俺のこと見捨てないでくれてる、幼馴染、かな」
咲「ほかの子みたいな気持ちには私に対してはならないの?」
京太郎「咲は何なんだろうなぁ、嫌だな。他の男がお前にちょっかいとかかけてるのも凄い嫌だな」
咲「それって、どういう・・・意味・・・なのかな?」
京太郎「大事な幼馴染って事だよ」
咲「そっか。ありがとう京ちゃん」
咲「ずっとこうやって京ちゃんと話せたらいいのにな・・・」
京太郎「いきなり何だよ気持ち悪いな」
咲「京ちゃんは、本当に分からず屋さんだね」
おしまい!
おつおつ
Entry ⇒ 2012.07.06 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
照「一年の後輩が可愛すぎて辛い・・・っと」
菫「ん、照か、御疲れ」
照「御疲れ、今日も早いね」
菫「普通だろう?お前未だにここでさえ迷子になるとかないよな?」
照「・・・」
菫「お前それは・・・」
照「そんな事はどうでもいい、他の三人は?」
菫「二年二人はまだだな、淡は・・・」チラッ
照「?」
淡「・・・」スピー
一年にしてこの部屋に入る事を許された少女がいた
いたにはいたんだが、寝てしまっているようだ、可愛い
照「なんだ、寝ているのか?」
菫「私が来るより前からだな、確か一年は今日進路希望調査で早かった筈だ」
照「なるほどね」ピラッ
照「今日は空色か」クンクン
菫「お前、それ淡が起きてる時にしたら大変な事になるからな?」
照「夢の中だから問題ない」
淡「・・・ん・・あれ、私・・・」ポー
照「起きたか」サッ
淡「あ、おはようございます先輩方」ペコ
照「おはよう」
菫「おはよう、淡、だがここは部室だぞ?寝るなら仮眠室を使え」
昨日はピンク、今日は空色。眠り姫は明るい色が好きなのかな
意外なところで咲との共通点を見つけた
淡「あ、それはその、すみませんでした」ペコ
照「そこまで口を辛くして言う事でもないだろう」
菫「ふむ・・まあ照がそう言うのなら構わんが」
照「菫は少し厳しすぎるよ」クス
菫「誰の所為でこうまで厳しくなったと思っているんだ?」ニコニコ
照「~~~♪」ヒューフー
菫「できないならやるなまったく・・」
そういえば二年の二人が遅いな、このままでは練習が出来ない
照「二年の二人が遅いな」
淡「あ、そういえば」
淡「亦野先輩は旅に出るって言ってました、不人気がどうとか・・なんでしょうか?」
淡「渋谷先輩は茶葉が切れたと言って京都に行くと仰っていました」
照「・・・」フルフル
菫「・・やれやれ、今日は練習が出来そうにないな」ギシ
淡「それと」
照「なんだ?」
淡「お茶ばかりだと飽きるので、家から紅茶を持ってきたんです」スッ
淡「紅茶と言っても簡易なパック物ですけどね」
そうとだけ思っていたけれど、最近はこうして気の利いた行動も取ってくれる様になった
照「ありがとう、それは素直に礼を言いたいかな」
菫「そうだな。お茶ばかりだと流石に飽きる」
淡「それじゃ、淹れてきますね。少し待っていて下さい」スタスタ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
菫「ふむ・・・」
照「何?」
菫「いや、最近淡も部に馴染んできたと思ってな」
照「私も淡の下着の趣味はわかってきた」
菫「お前という奴は・・・」
砂糖と、ミルク、各々がお茶用に愛用している湯のみを持って
淡「お待たせしました、それじゃ、お砂糖とミルクはどうしますか?」
照「私はそのままでいい」
菫「私は・・そうだな、砂糖を一つだけ入れてくれないか」
淡「わかりました」
砂糖を五個入れた。甘すぎじゃないの・・という冷める言葉は控えておこう。
準備を終えて口元に紅茶を運ぶ彼女がとても幸せそうな顔をしているのだから
照「淡は紅茶が好きなの?」
淡「えっと、そうですね。珈琲、お茶よりは好き、という程度ですが」
菫「淡にはお茶も珈琲も似合わなそうだな」
淡「遠まわしに子供っぽいって言ってます?」プクー
菫「さて、どうだろうな」クス
照「菫はおばさんっぽいよ」
菫「ほう、パステルピンク、そしてブルースカイ」
照「菫ってとってもイケイケお姉さんだよね」
菫「・・・」
淡「??」
しかし紅茶も長い間飲んだ事がなかったな。久しぶりの味だ
あまり飲み慣れない物だけど、後輩が気を利かせて持ってきてくれた物だ
暖かい内に飲んでしまおう
淡「どうですか?・・といってもインスタント物ですから味は普通ですか」テヘヘ
照「そう?可愛い後輩が淹れてくれた物は何にしても先輩は美味しいものだよ」
菫「お前がそんな気の利いた事を言えるとはな、ふふ」
照「菫はどうなの?」
菫「いや、私も同感だよ」
淡「・・・//」
照「淡、ちょっと」チョイチョイ
淡「?なんですか?」トコトコ
ナデナデ
撫でられた彼女は頬を染めて恥ずかしそうにしている
けれど嫌がる素振りは見せない
照「美味しかったよ、ありがとう」ニコ
淡「あ、は、はい//」
菫「・・・」クス
菫「さて、今日は練習も出来ないし早めに切り上げるか」スッ
淡「あ、私は片付けてから帰りますので」カチャカチャ
照「そう、それじゃ・・・っ!」グイッ
菫「・・・(待ってやったらどうだ?)」ヒソヒソ
照「・・・(待つ?淡を?)」ヒソヒソ
帰り道は真逆だし、わざわざ待つ必要なんて・・・
菫「・・・(たまにはいいじゃないか、校門まででもいいから)」ヒソヒソ
照「・・・(まあ校門までならいいけど)」ヒソヒソ
菫「・・それじゃ、私は後輩達の練習を見てから帰るよ」
淡「はい、お疲れ様です」ペコ
照「じゃあ、また明日」
菫「ああ」ガチャ
バタン
淡「先輩はどうします?」
照「私は帰るよ。待ってる・・いや、手伝うから一緒に帰ろうか」
照「といっても、校門までだけど」
淡「!!」
口をパクパクさせたり、顔を赤くしたり、妙に急ぎ始めたり
照「ゆっくり片付けよう、割っても面倒だしね」カチャカチャ
淡「そ、そうですね」カチャカチャ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
淡「終わりましたね」
照「それじゃ、そろそろ帰ろうか」
淡「はい!」ニコニコ
照「??」ガチャ
バタン
こんな照淡の日常的な感じのお願いします!!おわり!!
何もこんな人の多い場所で待ち合わせをしなくてもいいと思うんだが
やれやれ、備品の買出しというだけなのに・・・
照「・・・」フゥ
淡「す、すみません!遅れてしまって!!」パタパタ
照「・・いいけど、携帯で連絡くらいはしてほしいな」
淡「は、はい・・すみません・・・」ショボン
淡「あの・・」チラ
照「ん?」
淡「いえ、な、なんでもないです、行きましょうか!」
照「??わかった」
照「はい」スッ
淡「えっ?」
照「手、繋ぎたいんでしょう?そんな風に見えた」フリフリ
淡「~~~////」
私としてはそれ以上の事がしたくて堪らないんだけど
照「さて、じゃあまずどこから行こうか」
淡「えっと・・とりあえずはドラッグストア的な場所に行ければ大丈夫です」
照「そう、じゃあ」スタスタ
淡「先輩、お店こっちです・・・」
照「・・・」
淡「あ、何か見たいものでもありましたか?」
照「う、うん、そう。だけど後でいい」
淡「そう・・ですか?」
照「うん」
淡「??」
淡「・・・(先輩の手、暖かい)」
照「・・・(だから都会は嫌なんだ!!)」
なんだろう、この姿。買い物慣れしているというか、なんというか
照「淡は買い物とか結構するの?」
淡「そうですね、といっても大体はお家のおつかいという感じですけど」タハハ
照「そう」
淡「先輩はあまりなさらないんですか?」
照「家で使う物は大体親が揃えてるし、まあ・・さすがに衣類関係は自分で買うけどね」
淡「お一人でですか?」
照「・・・」
照「菫と・・」
淡「なんとなくそんな気がしました」クス
淡「もし時間が出来たら」
淡「今日は私と一緒に行ってみませんか?」
照「」
やっぱり神様っているんだな、せっかくの休日を菫に無理矢理買出しに来させられたけど
今日はいい日になりそう、彼女にとっても忘れられない日に・・・
照「ふむ・・構わないが」
淡「?どうしました?」キョト
照「備品はどうする?少し嵩張らないか?」
淡「コインロッカーがありますから、それを利用します」
照「なるほどな、良く機転が利く」スッ
淡「?」
ナデナデ
淡「・・・・・・////」
淡「あ、あの・・・人目に・・つきますから・・・//」
照「ん?」ナデナデ
だが嫌がらないし、振り払おうともしない。可愛い
とりあえずは備品をロッカーとやらに預けてみたが、中々便利だな
照「中々便利だな、これで硬貨も返ってくるのならば、だが」
淡「ここはショッピングセンターの中にあるロッカーですから大丈夫ですよ」
淡「駅とかに設置してあるのだと、返って来ない場合が多いですが・・」
照「やはりJ○は嫌いだ」
淡「??」
照「まあ、いい。さて、まずはどこにいこうか」
淡「先輩が行きたい所に、着いていきますから」ニコニコ
照「そうか」
店員は何故か積極的に話しかけてくるし、勝手にお勧めと称して買わせようとしてくる
いつもは菫がカバーしてくれていたんだが・・
淡「先輩、先輩、ど、どうですかこれ」ヒラヒラ
照「そうだな、淡が着たら似合うんじゃないか?」
淡「どうしよ・・試着してみようかな・・」チラッ
照「待っているから行ってこい、ちゃんといるから」クス
淡「は、はい!」パタパタ
照「・・・(あぁ・・私服スカートの淡も可愛いな・・)」
照「・・(さて・・奇しくもぼっちになってしまったわけだが・・)」
照「・・(一人というのはつまらないな・・大人しく淡を待つか)」スタスタ
そんなに嬉しいのだろうか?表向き無愛想に接してる私といて楽しいのだろうか?
だからといって本心で接するのも・・・
照「・・・」
照「・・・」
シャー
淡「あ、あれ、先輩?」
照「ん、どう・・・・」
照「うん、似合ってるよ」ニコ
淡「!!」パァ
淡「か、買っちゃおう・・かな・・・//」
照「いいんじゃないかな、今の淡、とても可愛いと思うよ」ナデナデ
淡「あ・・ぅぅ・・・・///」
淡「か、買います・・・//」
照「店員さん、呼んでくるよ」クスクス
菫はそう言っていたがまさか実践するとは、しかも彼女を相手に
照「淡?準備できた?」
淡「え?先輩?」
シャー
照「・・・」
淡「・・・・・・・・・////」
照「・・・」ジー
淡「・・・・あの・・閉めて・・下さい・・」
照「・・・あ、ああ、ごめん」
シャー
淡「・・・・あわわわわわ/////」
照(・・・今日は黄色、と)
やはり先ほどのことが原因だろうか?いや、疑問ではなくそうなのだろう
ここは正直に謝っておこう
照「淡」
淡「は・・はい//」
照「下着も可愛いの着けてるんだね」
淡「~~~~////」
照(・・・あれ?)
照「黄色と青と桃色と、どれも可愛いよ、似合ってる」ニコ
淡「な、なななんで知って・・・!」
照(・・・あれれ?)
照「ん、学校で寝てる時に見せてもらった」
淡「え、ええ・・・」
照「匂いも良かったよ」ニコニコ
淡「・・・・・・・・・・」
照(・・・あれ、私謝った?)
まあいいよね、女の子同士だもんね、うん安牌安牌
淡「む・・むー!!むー!!」プクー
照「え、あれ、怒ってる?」
淡「お、怒ります・・よそりゃ・・・」
照「でも可愛かったよ?」
淡「そうじゃなくて!!」
照「うー・・・んー?」キョトン
淡「ね、寝てる間に勝手に見るなんて・・・!!」
淡「(み、見たいなら・・言ってくれれば・・・//)」ボソボソ
照「ん、何?」ナデナデ
淡「な、なんでもないです!もう!!」スタスタ
照「え、ま、待って淡」パタパタ
淡「まーちーまーせーん!!」パタパタ
おわり
照淡はいいなぁ・・・
もっと見たかったけどかわいかったから良し
淡ちゃんも仕返しにてるてるの下着をチェックすればいいんや
それはいい、明日はそれでいこう
期待してるぞ
次回も期待
Entry ⇒ 2012.07.05 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
久「演劇をすることになりました」 咲「え?」
まこ「何があったんじゃ」
久「いや~、ほら全国大会終了したじゃない」
久「演劇部の人が今度の文化祭で合同創作として私達5人と劇がしたいって言い出してきてね」
久「前々からTVには写ってたからその頃から考えてたみたいだけどね」
優希「5人ってことは…」
京「俺はハブりですか…」
咲「元気出して京ちゃん」
久「そうよ。あなたには…」
京「小道具係ですか」
久「あら分かってるじゃない」
京「いや、もう予想できますし」
まこ「どれどれ、勇者、姫、魔王、魔王手下(魔女)か」
優希「あれ?4つしか無いじぇ」
久「ああ、私はもう決まったのよ。後はどうぞ」
咲「なんの役なんですか?」
久「え?……いや、別にいいじゃない」
まこ「あやしいのぉ・・・優希!部長の持ってる紙を取るんじゃー!」
優希「おうだじぇー」
パシッ
和「いただいていきます」
久「ああー、和ー」
和「どれどれ」
木
京太郎「……木?」
優希「木だじょ」
まこ「ああー!セリフ覚えるの面倒じゃからって一人だけ楽しようとしたなー!」
久「うっ…」
咲「私も木がいいです」
和「わ…私も!」
久「ん~、あなたは出来たらメインになってほしいわね」
和「何故ですか?」
久「いや…実はね」
久「和を貸してほしい?」
演劇部部長「そうです。お願いします!!」
久「何故、和を?」
演部長「前々から原村さんを劇に出したいと案はあったのです」
演部長「ただ全国大会があるので言いだしづらくて」
演部長「大会が終わった今、姫役としてお願いします!!」
部員A「何言ってるんですか、巨乳勇者こそ正義だって賛同してくれたじゃないですか!?」
演部長「してねーし!だからお前だけの願望だそれは」
部員B「ここは魔王だろ!ほら見ろこのセクシー衣装を」
演部長「R-18にする気か」
部員C「勇者に助けを乞う村人がいいですって。質素な感じがもうっ」
演部長「モブじゃねーか。出番そこだけッ!」
ワーワーワー
久「まずは本人の意志を確認してから、ね」
久「和もそういうのはあまり気乗りしないと思うし…」
部員C「なら麻雀部のメンバーで劇に出ませんか?」
久「え?」
演部長「そうだ。そうしましょう!」
久「え?いや、ちょっと!?」
部員B「うぉぉぉぉ、燃えてきたー」
部員A「ドジっ娘勇者、ロリ勇者、メガネ勇者…」ブツブツ
久「あはは、参ったわね…」
久「とりあえず、配役に 木 頂戴」
演部長「はい?」
~~~
咲「そんなことが…」
京太郎「部長も大変だったんっすね…」
和「なら仕方ありませんね…」
まこ、久(セクハラ発言はいいのか…)
久「ん~、ならくじ引きで行きましょう」
久「配役の名前が書かれた棒をこの箱に入れて…」
和「王様ゲームの要領ですね」
久「そうそう」
京太郎(王様ゲーム!?)
京太郎「えへ・・・えへ・・・えへへへ~・・・」モワモワ-ン
優希「京太郎が変な顔してるじぇ」
まこ「いつものことじゃ。ほっときんしゃい」
久「さぁ、みんな。恨みっこなしの一発勝負よ~」
咲「はい!」
優希(お姫様は頂いたじぇ!)
まこ(なんでもええんじゃが、お姫様か~…一回なってみたいの~…)
久(分の悪い賭けはいつも勝ってきた。だから木は私に来るはず!)
和(咲さんが勇者で私が姫!でも咲さんが姫で私が勇者もいいですね~)
咲(うう…台詞覚えるの苦手だから木きてよ~)
久「せー…のっ!」
京太郎「お前の性格のことだ。その様子だと木を引いただろ」
優希「うえぇぇぇぇん。お姫様が良かったじぇぇぇぇぇ」
久「なら私と交換しない!」
京太郎「一発勝負って言ったじゃないですか」
久「う…」
京太郎「と言うことは部長はお姫様か~。期待してますよ」
久「おだてても何も出ないわよ…はぁ~」
京太郎「それで残りは…」
京太郎(魔女…)
まこ「お主、今凄い似合ってると思うたじゃろう?」
京太郎「え!?いやいやいやいや、全く!これっぽっちも!全然!」
まこ「お主はわかりやすいのぉ」
京太郎「あはは…で残った二人は…」
京太郎「…orzな和とボー然と立ち尽くす咲」
京太郎「と言うことで勇者おめでとう咲」
咲「そんなのいらないよぉ…あと何で分かるの?…」
京太郎「お前と優希は分かりやすいんだよ」
咲「うう…主役なんて無理だよぉ…」
久「あ~和?大丈夫?」
和「そんな…咲さんが勇者を引いたのに私が姫じゃないなんて…」
和「私は何のために今まで麻雀をやってきたの!!?」
まこ「ああ、これは重症じゃのう」
久「少なくともこのためじゃないわね」
京太郎「はーい」
咲「ほほほほ本当にやるんですか?」
まこ「もう決まったことじゃ、諦めんしゃい」
和「部長もカンペ用意できないかお願いしますし…ね」
咲「うう…」
そして咲達は芝居の稽古に明け暮れた
ハギヨシ「透華お嬢様。清澄高校の竹井様から招待状と招待券です」
透華「部長から…なにかしら?…まぁ」
純「何々?」
一「今度劇をやることになりましたので良かったらどうぞだって」
衣「おおーいつだー?その日は予定大丈夫かー?」
智紀「その日は特に予定はない」
衣「やたー、ならいけるな」
透華「配役はどうなってますの?」
ハギヨシ「パンフレットはこちらになります」
ハギヨシ「ですが写真はなく文字だけとなっております」
純「どれどれ、あいつは…木?」
智紀「染谷まこは魔女…」
一「部長さんは…お姫様か」
衣「嶺上使いは勇者かー」
透華「となりますと原村和は…」
一「魔王…だね」
純「どんな魔王になるとこやら」
透華「ふ…ふふふ…ふふふふふふ」
一「と、透華?」
透華「おーっほっほっほ」
衣「透華ー?こわれたー?」
ハギヨシ「はっ!」
透華「この情報をネットにばら撒きなさい」
ハギヨシ「かしこまりました」
透華「これで劇を見る人は急増」
透華「原村和が失敗すれば即恥さらし…まさに完璧ですわ」
衣「よかったな~。これで清澄は賑わうぞ~」
透華「べ、別に原村和を目立たせようと思ってやったわけじゃありませんからね」
純「へいへい。でも…」
一「嫌な予感がするね…」
―清澄高校―
ワイワイガヤガヤ
透華「おーっほっほっほ、大盛況ですわね」
純「ああ、たしかに賑わってるな……って多すぎだろどう見ても!!」
ギュウギュウ
一「き、きつい」
智紀「せまい…」
衣「」スーッ
純「お、おい。衣が流されてるぞ!」
透華「いやぁー、衣ォ!」
透華「ご…ゼェゼェ…ごめんなさいね、衣」
透華「珍しく早起き…して…人ごみにも…付き合いましたのに…」
衣「よ…よい、これも…一興だ…」
一「あれ?…」
純「ん?どうした?」
一「い、いや別に…」
一(あれは確か…宮永照…)
照「着いた…遅いわよあなた達」
菫「ゼェゼェ…し、死ぬかと思った…」
淡「な、なんで…こんなぎゅう詰め…なのに…スイスイ…行けるんですか…」
誠子「日頃の…鍛錬?…」
尭深「読書しか…ハァ…ハァ…見たこと無い…」
照「ではここからは自由行動だ。解散」
菫「え?解散って…」
照「」スイスイ
菫「あ、おい!」
淡「行っちゃった…」
淡「しかし凄い人ですね…」
菫「全てはネットのせいだろうな」
菫「原村和の知名度があったとはいえ全国大会で清澄は有名になった」
誠子「必見!エロかわいい魔王・和!」
尭深「清澄部長、当日限りの可憐なる姿…」
淡「妖艶なる魔女・染谷まこにも注目。そして…」
菫「百花繚乱、勇者・咲」
菫「…画像もないのによくこんなキャッチフレーズが出回ったものだ」
誠子「でも人の想像力を掻き立てるには持って来いですよ。原村さんのアレは」
菫「確かに」
淡「宮永先輩は妹に釣られたみたいですけどね」
菫「照には困ったものだ。招待状が来た途端、練習試合があったのに急遽変更して」
尭深「交通代も部費から…」
誠子「恐るべし宮永ァ照ッ!」
菫「言ってろ。だが息抜きにはいいな」
淡「ぎゅう詰めですけどね…」
尭深「あ…あそこの喫茶店空いたみたいです…」
菫「本当だ。あそこで休むか」
誠子「はーい」
桃子「色々あるっすねー」
加治木「ああ、そうだな」
「おい、何やってやがる」
「すみません、お待たせしましたー」
「おい、こっちだこっち」
「アレもってこい!」
「煮玉子トッピングチャーシューお待ち」
「はいはい、通りまーす」
蒲原「ワハハ、賑わってるな~」
桃子「しっちゃかめっちゃかっすね~」
加治木「清澄も想定してなかったんだろうな」
蒲原「ほら、モモ。清澄の人達にぶつからないよう」
蒲原「ユミちんにくっつくんだ」
桃子「了解っす」ギュッ
加治木「う…」
蒲原「しかし、こうなると家の事情で来れなかった佳織とむっきーはついてたな~」
加治木「二人共行きたがってたがこうなると正解かもな」
桃子「何かおみやげ買って行きたいっすけどこう混雑してちゃ…」
桃子「あ、先輩先輩ここ入ってみませんか?」
加治木「何だ?…お化け屋敷?」
桃子「そうっす」
蒲原「ワハハ、面白そうじゃないか」
加治木「………」
桃子「どうしたっすか?」
加治木「あ、ああいや…」
桃子「?」
加治木(嫌な予感がする…)
蒲原「でわ、行こうかー」
「きゃー!!」
「う、うわぁぁぁぁ!」
「ほ、本物ー!?」
清澄生徒「お疲れ様です。ありがとうございました~」
蒲原「ワ~ハハ、楽しかったな~」
加治木「…どこかだ!」
桃子「失礼なお化けの人達っすね」
桃子「先輩を見るたびに悲鳴をあげて逃げるなんて」
蒲原「驚かすほうが驚くなんて斬新なお化け屋敷だったな」
加治木「言っておくがつっこまんぞ」
蒲原「今日のユミちんは手厳しいな~」
加治木「ベタすぎて解説する気になれんだけだ」
桃子「あ、あの、何の話っすか?」
蒲原「モモは可愛いな~って話だよ」
桃子「え?えええー!?」
ざわ…ざわ…
加治木「ん?何だ?」
桃子「急に人の流れが」
「おい、聞いたか?」
「何がよ」
「劇だよ、劇。あまりに人が多いから人数制限するみたいだってよ」
「マジで!?」
蒲原「あ~、ユミちん」
加治木「私達は招待券があるから優先的に入れるが一般の人達はそうもいかない…」
加治木「暴動が起きなければいいが…」
京太郎「ああ、喉が…」
優希「お疲れ様だじぇ」
京太郎「ナレーターを務める子が風邪で欠席」
京太郎「代わりに俺って無茶ぶりもいいとこだろ…」
優希「でもちゃーんと引き受けるところが京太郎のいいところだじぇ」
京太郎「うるせっ、しかし優希…」
優希「ん?」
京太郎「似合ってげふっ!」
優希「それ以上言うと殴る!」
京太郎「もう殴ってるじゃねーか!」
まこ「なーに、コントやっとるんじゃ」
優希「ま、魔女が…魔女がいるじぇ」
まこ「クフフフ、活きの良い獲物がかかったわ」
まこ「魔王様への供物に…ってなにやらせるんじゃ」
優希「違和感ないじぇ…」
京太郎「ああ、100…いや200歳と言われても不思議じゃないな」
まこ「本当に供物にされたいみたいじゃの」
京太郎「じょ、冗談ですよ…で、他の3人は?」
優希「リハーサルでは制服だったから今日が初お披露目。楽しみだじぇ~」
咲「ふぅ…やっと終わったよぉ」
京太郎「お、咲。おかえ…おおおおお!」
優希「咲ちゃん、かっこいいじょ」
まこ「まさに勇者じゃの」
咲「そ、そんなこと無いよ。衣装が良いだけだよ」
京太郎「いや!そんなこと無いぞ!!」
京太郎「前々から思っていた…咲は…」
京太郎「男装の才能があると」
咲「殴るよ京ちゃん。あと女勇者だから」
京太郎「またまた、ご冗談を…」
まこ「咲、その剣は飾りか?」
咲「ああ、そうか。斬るね京ちゃん」
京太郎「咲様ごめんなさい。目が怖いです」
京太郎「へ?」
咲「ザクッ」
京太郎「ぎゃぁぁぁぁぁぁ」
まこ「げーむおーばー」
優希「おおゆうしゃよ しんでしまうとは なさけない」
京太郎「くそ、コンティニューだ」
咲「おきのどくですが」
京太郎「ぎゃぁぁぁぁぁぁ」
まこ「いつまでやっとるんじゃ」
咲「ん?」
京太郎「ほら観客席の最前列に居る…」
咲「………あ」
照「…」
照「…」ペラッ
照「…」
照「…」ペラッ
咲「…ええと」
まこ「3時間前からいたそうじゃ」
咲「嘘!?」
京太郎「それまでは外で本読みながら待機してたんだと」
咲「あはは…」
京太郎「会わなくていいのか?」
咲「会いたいけど今は…ちょっと台本読んでくるね」タタッ
優希「咲ちゃん、まだお姉さんとは…」
まこ「いや、全国大会が終わってお互いの誤解が解けて今は仲良し姉妹…なんじゃが」
京太郎「あいつにとって劇は未知の領域。しかも主役ときたもんだ」
まこ「お姉さんに構っていられるほどの余裕もないんじゃろ」
優希「咲ちゃん……ところで、部長とのどちゃんは?」
優希「ん?」
久「」彡サッ
まこ「何やっとるんじゃ?」
京太郎「部長?」
久「な、何かしら?」
優希「声が上ずってるじぇ」
京太郎「…もしかして部長」
まこ「照れとる?」
久「ッ!」ビクッ
三人「」ニヤリ
まこ「二人共、や~っておしまい!」
優希、京太郎「あらほらさっさー」
久「ちょ、ちょっと!?」
優希「ふっふっふ…観念して出てくるんだじぇ~」
京太郎「照れる部長なんて貴重ですからね~。ここは強引に行っても…」
久「わ…分かった。今…出るわよ…」
久「ど、どうよ…」
久「な、なんとか言いなさいよ!?」
優希「お姫様だじぇ」
まこ「お姫様じゃ」
久「う…」
京太郎「すっごい似合ってますよ部長!」
優希「本当に異国のお姫様だじょ!」
まこ「こりゃぁ、部長にして良かったの」
久「褒めすぎよ…でも、ありがと」
久「さぁ、あとは和よ」
和「うっ…」
京太郎「和も終わってたのか」
優希「さぁ、観念して出てくるんだじぇ」
京太郎「な、何でですか!?」
久「鼻血でせっかくの衣装、汚したらどうするのよ」
京太郎「どこの世界ですか。透明人間見つけるためでもないのに」
久「お色気の術を見たとか」
まこ「人魚の群れを見たとか」
優希「百合を妄想しすぎてとか」
京太郎「本当にどこの世界ですか…無いです」
久「あら、そう…ほら和、あなたも観念なさい」
京太郎「おお!」
まこ「これはこれは」
優希「まさにエロ可愛い~!」
和「は、恥ずかしいです…」
まこ「で…鼻血は出んか…」
京太郎「だから出ませんって…」
和「ふふっ…」
久「良かった」
和「え?」
久「リハーサルの時は落ち込んでたから気になっててね」
和「あ…すみません、あの時、親友から電話があって…」
和「…」
和「来れない?」
憧「ごめんね…和。しずが追試になっちゃって」
憧「で、その日が文化祭の日…」
和「穏乃は?」
憧「今も勉強中」
憧「ここを落とすと合宿にも影響しちゃうからみんなでね」
和「そうですか…」
憧「本当にごめ……ってしず!?あぶっ」
穏乃「ハァ…ハァ…和!」
和「穏乃!?」
穏乃「ごめん…本当ごめん!…私馬鹿だから!」
和「え?ああ、うん」
穏乃「否定しないんだ…」
穏乃「いや、いいよ。自業自得だからこれは」
和「穏乃…」
穏乃「来年は…あるの?」
和「分かりません…多分これっきりかと…」
穏乃「そうか…」
穏乃「本当…ごめんね…和…」
和「いえ、気にしないでください。試験頑張って」
穏乃「……おう!」
和「でわ…」
ガチャ
和「……仕方…ないですよね…」
~~~
和「!?…な、なんですか?」
久「ほんとうに大丈夫?」
和「大丈夫です。もう…切り替えてますから」
久「そう……ならあとは本番ね」
和「はい」
ざわ…ざわ…
久「ん?何かしら?」
久「何かあったの?」
部員B「ネットのせいか今日人多すぎなんで人数制限するみたいなんです」
部員B「部長とAはその事で今、外で説明中」
和「何とかならないのですか?2,3回公演するとか」
部員B「時間がと言うのもありますし何より衣装が…」
久「そういえば特注だったわねこれ」
和「お客さんは納得してくれればいいのですが…」
演劇部部長「申し訳…本当に申し訳ございません!」
部員A「想定の範囲外でして…」
「おい、ふざけんなよ」
「私たちは劇を楽しみにしてきたんですよ」
「何とかしろよ、おい! 劇をやるってレベルじゃねーぞ!」
ワーワーギャーギャー
透華「どうするって…」
一「僕たちは入れるけど」
衣「あの人達かわいそうなのだ…」
智紀「ネットでたきつけた透華の責任もある」
透華「うっ…わ、分かりましたわ」
透華「ハギヨシ」パチッ
ハギヨシ「かしこまりました」
バババ……バババ……
智紀「ヘリの音」
バババババババババババ
一「って軍事用ヘリ!?」
衣「おお、カッコイイのだ」
智紀「何か吊るしてる…」
純「何だぁ?エヴァ参号機でも持ってきたのか!?」
一「あっ、落っこちて……ってうわわわわわわ」
ズドォォォン
純「ケホッ…ケホッ…」
ハギヨシ「さぁ、皆さん出番です」
土木作業員「「「「おっしゃあ!」」」」
衣「おお」
一「い、いつの間に…」
ハギヨシ「It's showtime!」
バチバチギゴギゴシュゥゥババババキンキンキン
デデーン
智紀「…」
一「嘘…」
純「は、はは…」
ドドドドド
優希「観客席の後方に何かがくるじょ!?」
咲「何だろうアレ…」
まこ「TVで使うカメラじゃ。2…3台あるぞ!?」
和「どうしてそんなものが?」
京太郎「お、おい、みんな。そ、外覗いてみろ!」
久「何々…」
久「」
京太郎「言葉失ってる」
まこ「が、外部モニターじゃ!」
優希「大きい……あれ?なんかどこかで見たことあるじょ」
和「ああ!?アレ麻雀大会用のですよ」
まこ「なんちゅうもんを…」
久「たぶん、透華でしょうね」
優希「あれ?咲ちゃん?」
京太郎「なんだ?咲も言葉失って…」
咲「」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
京太郎(全身痙攣起こしてるー!?)
まこ「しかもレイプ目…」
和(レイプ目で震える咲さん…)ジュルリ
優希「咲ちゃん、大丈夫かじょ?」
咲「」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
まこ「こら、あかんわ」
久「」テクテク
京太郎「あ、部長」
久「宮永さん」
咲「」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
久「クスッ…さ~き」ダキッ
咲「あ…」
和「!?」ガタッ
まこ「はいはい、お主は騒がんようにな」
久「まずは目をつぶって自分の好きなものたちを思い浮かべて」
咲「え?…」
久「いいから…ね」
咲「は、はい…」スッ
咲(自分の好きなもの…)
久「そして自分の大好きな人を思い浮かべて」
咲(自分の大好きな人。それは…)
久「失敗を恐れるなとは言わないわ。誰だって怖いもの」
久「でもどうせ見せるならちゃんとした自分を見せたいじゃない」
咲「あ…」パチッ
久「大丈夫。ここにはあなたの失敗をも愛してくれる人達がいるわ」
久「大好きな人達と大好きな人のために」
久「頑張りましょう咲」
咲「部長……はい!」
優希(震えが止まったじぇ…)
京太郎(さすが部長)
和「」ワナワナ
まこ「はいはい、お主は映らんようにな」
菫「ふぅ…なんとか入れたな」
尭深「暴動にならなくてよかったです…」
誠子「それにしても凄い突貫工事だったな」
淡「あれが長野なんでしょうか」
菫「ん?あれは?」
照「」ペラッ
菫「早いな。いつからきたんだ」
照「3…いや、今だと4時間前か」
誠子「4時間!?」
淡「4時間前って解散した時ですよ!?」
照「?…そうだが?」
淡「いや、そんな可愛らしく首傾げられても…」
照「いや食べてないし必要…」グー
照「」
菫「はぁ…ほら、売店で買ってきたおにぎりだ」
照「む、すまない…」
淡「さすが弘世先輩、良い主婦になれますよ」
菫「な!?誰が照の嫁だ!」
尭深(そこまで言ってないような…)
誠子(意外とこの人もアレなんだよな…)
菫「むっ」
淡「あれは…」
透華「見ましたか。我が龍門渕の力は」
純「へいへい」
衣「凄かったなー。どかーんって」
智紀「観客は戸惑ってた…」
一「そりゃあ、あんなことが起きれば…あっ」
菫「…こんにちは」
純「こ、こんにちは」
純「お、おい。白糸台だよ白糸台」ヒソヒソ
一「わわ分かってるよ。おお落ち着いて純君」ヒソヒソ
透華「なな何をビビってますの。ほほほら行きますわよ」ヒソヒソ
誠子「お、おい痴女だ。痴女がいるぞ」ヒソヒソ
淡「何なんですかねあの服。見せたいんですかね」ヒソヒソ
尭深「さすが長野…未来に生きてる…」ヒソヒソ
菫(同じ仕草なのにこっちが低レベルに見えるのは気のせいだろうか…)
透華「衣?」
照「ん?」
衣「」ピリッ
照「」ピリッ
衣「」ピリピリッ
照「」ピリピリッ
衣「」バチバチバチバチッ
照「」バチバチバチバチッ
カッ!
衣「お主…なかなかやるな」
照「あなたこそ」
純「何がだ」
衣「む?」
淡「去年のMVPの天江衣さん……ですよね?」
衣「そうだぞ」
淡「わ、私、大星淡って言い…もうダメ!かわいい!」ダキッ
衣「むぁ!?」
一(自己紹介の途中で抱きついた!?)
尭深「独り占めは駄目です…」
衣「こらー、衣はおもちゃじゃ…ぅわぁっ」
淡「かわいいな~かわいいな~」ナデナデ
尭深「抱き心地良い…」ギュッ
誠子「肌触り最高~」スリスリ
純「何だこれ」
菫「すまない、うちの後輩馬鹿なんだ」
透華「おや、あなた方は」
菫「鶴賀学園…」
加治木「私達を知っているのか」
菫「ああ、清澄が決勝進出決定した時に全試合を見たからな」
加治木「お恥ずかしいところを…」
菫「謙遜するな。無名校でありながらあれほどの戦い…感服した」
加治木「いえ、そんな…」
菫「ああそうだ。紹介しよう。ここにいるのが私のこうは…」
淡「弘世先輩」ヒソヒソ
菫「どうした突然」
菫「はぁ?」
尭深「うっすらとですけど幽霊が…」ヒソヒソ
淡「どうしよう。こんな真昼間から幽霊見ちゃったよ…」ヒソヒソ
桃子「大丈夫ですか?顔色悪いっすよ?」
誠子「ぎゃぁぁぁ!喋ったぁぁぁぁ!」
淡「来るなー!呼びかけるなー!」
尭深「南無妙法蓮華経…」
桃子「あ、あのー」
加治木「こ、この場合どうすれば…」
菫「すまない。うちの後輩大馬鹿なんだ」
誠子「早く言ってくれればいいのに」
尭深「怖かった…」
菫「散々ビデオ見せただろうが…!」
蒲原「ワハハ、面白い人達だな」
加治木「あのモモをうっすらとはいえ見えるのはさすが白糸台といったところか」
菫「菫で構わん。なんだ?」
一「あ、じゃあ菫さん。宮永さん何かあったんですか?」
菫「え?」
一「ああ、いえ。あれから黙々と本を読んでて」
照「」ペラッ
菫「これがいつもの照だ。気にするな」
一「そうなんですか」
菫「TVのは…演技というのか素というのか天然というのか…」
菫「とにかくこの無愛想な方が照だと思ってくれ」
一「分かりました」
菫「お」
智紀「いよいよ始まる…」
誠子「ようやくか」
衣「わくわくするな~」
純「さて何が飛び出すか」
淡「必見ですね」
優希「そんなやつここにはいないじぇ!」
まこ「気合は充分じゃ」
和「やるだけの事はやりました」
咲「あとは全力で行くだけ!」
久「さぁ、行くわよ!」
一同「おー!!」
京太郎「これより清澄高校、演劇部麻雀部合同創作劇”勇者と魔王”…開演いたします!」
部員C「えっとこれは大丈夫…これもある…これは…痛っ」
部員C「あ、あれ?こんな大きいセットあったっけ?なんか黒い布で覆われて…」
カサ…
部員C「」ビクッ
カサ…カサ…カサ…
部員C「え?何?」ガタガタ
カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ
部員C「い、嫌ー!私は何も見てない聞いてないー!」
タタタタッ
?「さすがカナちゃん」
?「ふふん、あいつらの足音を真似るほど戦ってきたからにゃ~」
?「ごめんね、みんな。私のわがままに付きあわせちゃって」
?「気にしないでください。キャプテン」
?「これが私たちの恩返しです」
?「みんな……グスッ…ありがとう」
?「ああ、泣かないでキャプテン」
?(しかし今回はさすがに無茶な気がするにゃ…)
―舞台―
京太郎「ここは自然豊かな国…その名も清澄国」
演部長「よし、幕あげろ」
スッー
京太郎「日光に照らされ草木が輝くほど…」
優希「」デデーン
京太郎「」
演部長「なっー!?」
久「木は舞台端のはずだけど…」
和「おもいっきり最前線のど真ん中ですね…」
まこ「あやつは目立ちたがりじゃからの~」
咲「優希ちゃん凄い…」
「優希ちゃんかわいいー!」
優希(!?)
「いいぞー、片岡ー!」
「お前ならやると思ってたー!」
かったおか!かったおか!かったおか!かったおか!かったおか!かったおか!
優希(…)
まこ「…受けてるのぉ…」
演部長「結果オーライですね」
久「あら?…」
かったおか!かったおか!かったおか!かった……
「あれ?動かないぞ?」
「木なんだから当たり前でしょ」
「ああ、そっか…」
咲「なりきってる…」
和「さすがです!」
まこ「どう見ても固まってるようにしか見えんがのぉ」
久「呑まれたわね」
京太郎「え~、自然豊かさを象徴するかのように」
京太郎「街の真ん中には一本の大きな木がありました」
京太郎「その名も”優木”」
京太郎「この優木は古来より人々から崇められ…」
まこ「おお、ナイスアドリブ。さすが京太郎じゃ」
和「しかし、これほどの声援とは…」
久「劇…出来るかしらね…」
和「我が名は魔…」
「きゃー!原村さーん!」
「原村ーこっち向いてくれー!」
「けしからん!けしからんぞぉぉぉー!!」
和(ええと…)
まこ「新たなる王、お初にお目にかかります。妾は…」
シーン
まこ(何故じゃ、何故わしの声援がない!?)
久「お父様。お話とは…」
「きゃー竹井センパーイ!」
「竹井先輩、似合ってますよー!」
「可憐だ!可憐すぎる!」
久(はは…)
「竹井センパーイ!抱かせてー!」
「むしろ抱いてー!」
久(うわ…)
和「さすが部長ですね」
まこ「ええのぉ…部長はほんとにええのぉ…」ズーン
咲「染谷先輩が暗いですね…」ヒソヒソ
和「よっぽどこたえたのでしょうね。そっとしときましょう」ヒソヒソ
優希「了解だじぇ…」ヒソヒソ
?「」ガタンガタンガタンガタンガタンガタン
?「キャ、キャプテン落ち着くし」
久「あ~れ~」
京太郎「国の迎撃も虚しく姫は連れ去られてしまった」
暗転
久「ふぅ…疲れた…」
和「お疲れ様です。部長」
まこ「お疲れ…部長…」ズーン
久「ありが…うわっ!?」
まこ「どうしたんじゃ…」ズーン
久「い、いえ、何も」
久「何あれ、貞子になろうとして失敗した貞子もどきは」ヒソヒソ
和「部長。もの凄く合ってますけどそれは酷いです」ヒソヒソ
優希「次は咲ちゃんの番だじゃ」
咲「うん、みんな行ってきます!」
久「気負いせずにね」
和「声援は気にせずに」
まこ「ふふふ、声援は確定かの~」ズーン
久、和(やりずらい…)
咲「私の名は……」
ゴオオオオオオォォォッォォォ
京太郎(!?)
キィィィィィヤアァァァァァァァァ
久「え?何々!?」
「咲様ー!」
「咲様かっこいい!」
「咲様ー!こっち!こっち向いてー!!」
「俺だー結婚してくれー!」
「何言ってんだ!私とに決まってんだろ!」
和「うわ…」
優希「あの時の暴動並だじょ」
和「凄いですね…そして何故か腹がたってきましたね」
優希「のどちゃん、目が怖いじょ…」
久(咲に対してか観客に対してか…絶対後者なんでしょうけど)
衣「おおーすごいのだー」
加治木「全国決勝の大将戦は凄かったからな」
蒲原「わはは、臨海と阿知賀も頑張ったんだがな」
桃子「嶺上さんと大星さんの一騎打ち凄かったっすからね~」
智紀「そのせいで他2校が空気…」
淡「…」
菫「ん?どうした大星?」
淡「周りの人たちも何人かは私に気づいてくれたのに」
淡「何故声をかけてくれなかったんでしょうか…」
菫「魅力がない」
尭深「可愛さがない」
誠子「調子にのるな」
淡「うわぁぁぁぁぁん」
一「透華?」
透華「何故ですの!?何故、和よりも」
透華「あんなちんちくりんが目立ってますの!」
一「わわ、透華!?」
菫(まずい!?)チラッ
照「…」
菫(微動だにしない?)
照「スッーーーーーーー」
菫(息を思いっきり吸い込んだ?……ハッ)
菫「みんなぁー!耳塞げー!」
淡「え?」
照「すぅぅぅああああぁぁきいいぃぃっぃぃぃぃぐぅあああんばあぁぁぁれえええぇぇぇぇ」
加治木「くっ!?」
淡「耳がぁぁー」
照「さーきッ!さーきッ!さーきッ!さーきッ!さーきッ!さーきッ!」
菫「手が付けられん…」
淡「弘世先輩!渋谷先輩が…先輩が!」
菫「む」
誠子「しっかりしろ渋谷!」
尭深「みんな…今まで迷惑かけてごめんね…」
尭深「私の…分まで…生きて」
ドサッ
淡「いやー!!」
誠子「渋谷ぁー!」
菫「くっ、お前のことは忘れないっ…!」
純「まーた始まったよ」
純「え?」
一「衣!ねぇ…衣!」
智紀「衣…しっかり…」
衣「あれ?ここは?…」
純「良かった気がついたか」
衣「父君と母君…一緒に川遊びしてズルイのだ…」
衣「衣も今そっちに…」
純「行くなぁぁぁぁ~!」
一「衣!そっちはいっちゃいけない川なんだよ!」
蒲原「ワハハ、本当に面白い人達だな」
久「どうするのこれ?」
演部長「収まるまで待つしか…」
優希「あれ?咲ちゃん……笑ってる?」
和「え?」
咲様~
咲(大丈夫…ここには大好きな人達と…)
咲(大好きな人がいるから…)
咲「」チラッ
照「!?」
咲「」ニコッ
照「」ドキッ
咲(見ててね……お姉ちゃん!)
咲「私の名は勇者!魔王を討ち滅ぼすものなり!」
シーン
(かっこいい…)
(まさに勇者だ…)
優希「声援の声が消えて観客が見とれてるじぇ…」
和「咲さん凄いです」ポー
久「クスッ……ほらまこ、いつまで落ち込んでるの」
久「後輩が頑張ってるのに先輩の私達が頑張らないでどうするのよ」
まこ「しょうがない、いつまでもうじうじしてるわけにいかんしの」
照「」パンパンパンパンパンパンパン
菫「痛っ痛っ、なんだ?」
照「見た!?今の見た!?」
照「私を見て微笑んだ!私を見て微笑んだ!!!」
菫「あ、ああ…」
照「はぁ~、咲かわいいよぉ~」
一「あ、あの~菫さん…」
菫「言いたいことは分かる。そして訂正しよう」
菫「 こ れ が 照 だ 」
一「わ、分かりました」
部員C「いよいよクライマックスですね」
部員A「勇者は魔王を見事倒し」
部員B「勇者は姫と一緒に帰路につく」
演部長「そして二人は結ばれる」
和「よくぞ参られた勇者」
まこ「さすがじゃの~」
久「勇者ー」
咲「姫!今助けます!」
咲「魔王ー、覚悟!」
和「待て、我の要求に答えれば姫を開放してやらんこともないぞ」
和「いや、世界の半分をお主にくれてやらんでもないぞ」
咲「………………………え?」
久(ちょ、和?)
部員C「ないですね、完璧にアドリブです…」
演部長「何を考えてるんだ…」
咲「ソ、ソンナコトイッテモマドワサレナイゾ」
久(惑わされてる惑わされてる)
京太郎(台本にないからな。当然と言ったら当然だ…)
和「惑わしなのではない!」
咲「う…よ、要求とは何だ」
和「それは…」
咲「ええ!?」
久(…こりゃまた…)
京太郎(大胆なことで…)
和「正直に言おう。我は世界に興味など無い」
和「いや、前まではあった…」
和「勇者!そなたに会うまでわな…」
和「今ならはっきりと言える…我はそなたが好きだ!」
部員B「あれじゃあ、変態魔王じゃねーか…」
部員C「あれ?でも勇者は女の設定ですから普通ですよね?」
部員B「お前馬鹿だろ」
部員A「魔王も女だぞ」
部員C「あれ?そうでしたっけ?」
演部長「どこの世界にあんなセクシー衣装着た男魔王がいるんだよ」
部員C「ああ、そっか……あれ?じゃあなんで言い換えたんだろう?」
優希「きっと、のどちゃんはそっち志望なんだじぇ!」
部員C「やーん、見た目に反して引っ張って行きたいタイプぅ?」
演部長「こらこら、話が脱線してる」
咲「…」
優希「咲ちゃん、困って………ない?」
まこ(吹っ切れた顔をしとる)
久(どうやら答えは決まったようね)
咲「ひとつ聞かせてくれ魔王」
咲「あなたの嫁になったら世界はどうなる」
和「それは我ら二人だけのものに…」
咲「なら返答は…ノーだ」
和「!?」
咲「そして私一人の人間を愛せるのなら全人類を愛してほしい」
咲「人間と魔物は愛し合えるのか今は分からない…」
咲「でも…共に生きていくことならできる」
咲「創っていこう…これから」
咲「人間と魔物が共存できる世界を…そして、いつかは」
咲「愛し合える世界を」
和「勇者…」
咲「…だ」
和「え?」
咲「咲だ」
咲「清澄国の勇者・咲。それが私の名だ」
優希「自分の名前つけちゃったじょ…」
部員C「でもロマンチックですね~」
和「我が名は和。魔王・和だ」
咲「和か…良い名だ」
久「一件落着かしらね」
咲「久姫…よくぞご無事で」
久(久姫!?…まぁいいか)
和「そなたには苦労をかけたな」
久「いいわよ。それに…」
久「共存の話面白いじゃない」
まこ「これから忙しくなりますな」
和「しかし出来るのだろうか…我は数多の人間を…」
咲「それなら私も数多の魔物を蹴散らしてきた。同罪だ…」
咲「同じ罪…共に背負っていこう」
和「咲…」
咲、和「!?」
久「人間と魔物が共存できる世界の創造に尽力しなさい」
咲、和「はっ!」
咲「和…」
和「咲…」
ギュッ
咲、和「共に生きていこう…このセカイで…」
オオー
パチパチパチパチパチパチパチパチ
演部長「な、なんとか着地…した…か?」
部員B「なんだかんだでアドリブのオンパレードでしたね…」
透華「最後ぎこちなかったような気がいたしますが…」
照「」ガタッ
誠子「ど、どうしたんですか急に立ち上がって」
照「」ガシッ
尭深「パイプ椅子掴んで…」
照「」グワッ
淡「持ち上げて…………ってうわわわわわわわ」
透華「じゅ、純!」
純「ああ!」ガタッ
淡「弘世先輩!」
菫「分かってる!」ガタッ
蒲原「いっけぇー!ユミちん!」
加治木「よっしゃぁ!!」ガタッ
加治木「って私はそんなキャラじゃない」
桃子「先輩の中が見えた気がするっす…」
純「これは劇、劇ですよ。宮永さん」
菫「そうだ。本当に告白したわけじゃない」
照「いいや、あれはアドリブだ!」
純「何を根拠に…」
照「匂いでわかる!」
菫「匂いかよ!?」
京太郎(間違ってないから怖ぇ~)
純「と、とにかく落ち着きましょう」
菫「そ、そうだ。こんな大衆の前で恥をかく気か」
照「ガルルルルルルルルルルル」
菫(いかん、猛獣と化している)
一「い、いや僕は…」
智紀「」カタカタ
純「おい智紀。のんきにネトゲしてるなら…」
智紀「大丈夫、今終わった」
純「え?」
智紀「」テクテク
純「あ、おい」
智紀「宮永照」
照「がうっ!」
智紀「宮永咲のアイコラ写真」スッ
照「きゃうん!?」
照「へっへっへっへっへっへ」
智紀「お手」
照「あんっ」
智紀「おかわり」
照「あんっ」
智紀「おすわり」
照「あんっ」
智紀「いいこいいこ」ナデナデ
照「きゃう~ん」
菫(猛獣が犬になった…)
淡、尭深、誠子(すげ~)
ハギヨシ「はっ」
淡、尭深、誠子「うわっ!」
智紀「この中にあるデータ全てプリントアウトお願いします…」
ハギヨシ「かしこまりました」
ハギヨシ「こちらに」
智紀「ありがとう」
淡、尭深、誠子(早っ!?)
智紀「はい、ご褒美」
照「あんっ!」パシッ
照「あぁ~、咲~咲~」スリスリ
菫 ビクッ「な、なんだ?」
智紀「これを…」
菫「これは…」
智紀「残りの写真。また暴走した時に使って…」
菫「君は……」
ギュッ
智紀「!?」
智紀「そこまで感謝されることはしていない…」
菫「いいや、した!誇ってもいいぐらいだ!」
菫「君…あなたは偉大な功績者!…いや女神だ!」
智紀「はぁ…」
尭深(弘世先輩が感激してる…)
誠子(ってか人がここまで人に感謝するところ初めて見た)
一(菫さん、よっぽど苦労してたんだな…)
菫「ふはははははははははははははは」
智紀「えと…」
淡「ああ、ごめんなさい。うちの先輩馬鹿なんです」
誠子(良識人なんだけど宮永先輩が絡むと本当にズレるなこの人は)
一(とりあえず前言撤回しておこう)
衣「お疲れなのだ智紀」
純「しかしおめーよく写真なんて持ってたな」
智紀「私のじゃない」
純「え?」
智紀「ネット友達の」
―――
船Q「ックシュン」
セーラ「うわっ」
泉「なんや、風邪ですか?」
竜華「大丈夫?」
船Q「いえ、誰かが噂しとんのでしょう」ズズッ
怜「zzz…」
京太郎「え~、かくして清澄国は…」
フッ
加治木「な、なんだ?」
桃子「急に暗くなったっす」
?「良い和解だったぜぇ、お二人さん」
一「今の声って」
純「男口調で声も若干変えてたが」
透華「風越の福路美穂子?」
?「今にゃ!」
「ふんにゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ」
和「咲、こっち」
咲「う、うん」
ゴオオオオオォォォォォ
ドゴォォォォォン
淡「何々!?今のSE!?」
菫「何かが衝突したような感じだが」
パッ
透華「んっ…明かりがつきまし…って船ー!?」
衣「おお、かっこいいのだ」
一「髑髏の旗が見える…」
純「って海賊船じゃねーか!?」
蒲原「ワハハ、これはまたゴーカイにきたな~」
優希「あ、船首に人が見えるじぇ」
文堂「せ、世界に宝ある限り大空と言う名の大海原を行く!」
深堀「その速度は風をも越える!」
吉留「そう、我らは!…」
一同「女海賊団”風越”!!」
池田「そして率いるは!…」
一同「キャプテン・福路!!」
福路「」デデーン
部員B「え、えええええー!?」
部員A「眼帯に海賊服…分かってる…あの人分かってますよ!!」
演部長「何がだ」
福路「勇者・咲、これがなにか分かるかな」
久「むぐー」
咲「久姫!」
福路「絶世の美女と謳われた…」
まこ(そんな設定じゃったかの?)
福路「清澄国の宝、久姫」
福路「このキャプテン・福路が頂いたー!」
福路「おめぇら!引き上げだ!」
風越一同「はい!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
咲「ま、まて!」
ビュウウゥゥゥゥゥゥ
和「い、いきなり風が…」
池田「巨大ファン攻撃にゃ」
部員B「もう時間も」
演部長「ええと…」
京太郎「なななななんんと!?」
優希(京太郎!?)
京太郎「清澄国の久姫があの悪名高き女海賊団風越にさらわれてしまったー!」
京太郎「この危機を乗り越えることは出来るのか!?」
京太郎「どうなる清澄国!どうする勇者・咲!」
京太郎「第2幕に続く!」
演部長「………………え?」
京太郎「」カクカク
優希「ん?ジェスチャー?」
京太郎(優希ー!幕下ろせ幕!)
優希「お、おうだじぇ」
スッー
咲「くっ…久姫…久姫ー!」
久「咲ー!」
福路「アディオス」
パタン
さすが雑用を全てこなしてタコスすら作れるようになった男
ハギヨシはいずれ京太郎を龍門渕の執事にしたいと考えているに違いない
久「これはどういうことかしら」
福路「ごめんなさい。上埜さんが姫と聞いてさらいたい欲に勝てず…」
久「いやそのりくつはおかしい」
部員B「勇者と魔王和解ENDで着地したのにどうしてこうなった」
部員A「何言ってるんですか!」
部員A「眼帯に海賊服は王道…ごふ」
演部長「お前は黙ってろ」
部員C「で、どうしますか?」
演部長「どうするったって…」
和「とりあえずカーテンコールでしょうか」
ワーワーワーワー
まこ「こりゃあ、応えんといかんの」
優希「幕上げるじょ」
京太郎「今日の劇を務めました。演劇部と麻雀部の面々です」
ワー
パチパチパチパチパチパチパチパチ
「いいぞー」
「面白かったー」
「第2幕楽しみに待ってるぞー」
久「一応、受けたみたいね」
まこ「本当に結果オーライじゃのう」
京太郎「そして今回のサプライズ?ゲスト」
京太郎「風越女子高校の方々です」
「きゃー福路センパーイ」
「海賊服似合ってるぞー」
「男演技良かったぞー」
福路「ははは…」
部員B「部長…」
演部長「第2幕…考えてみるか」
淡「終わりましたね」
菫「ああ、終わったな」
尭深「帰りはぎゅう詰めラッシュ…」
誠子「し、死ねる…」
菫「…泊まりに行ってもいいんだぞ」
照「明日は大事な練習試合だ。これ以上伸ばすことは出来ない」
菫「朝に帰ってくればいいじゃないか」
照「…」
菫「どうした?照?」
照「いえ、何も」
菫「そうか」
照(アレがありなら菫を大魔王に仕立て上げ)
照(咲のピンチに駆けつける勇者・照を演じておけばー!)
照(いや、待て。まだ第2幕があるじゃないか!そこで…)
照(勇者・宮永姉妹…いいな)
菫(まーた、良からぬことを企んでるな)
菫(まぁ、私にはコレがある。そう、この写真が…)
照「ふふふ…」
菫「ふふふ…」
尭深「二人を中心に邪念が渦巻いてる…」
誠子「…どっちが勝つと思う?」
淡「……考えたくないですね」
菫「ん?」
蒲原「ワハハ、駅までなら送ってくぞー」
照「いいのか?」
加治木「ぎゅう詰めのバスよりかはマシかと思いまして」
菫「すまない、助かる」
桃子「地元民しか知らない抜け道もあるから早く着くかもしれないっすよ」
誠子「おお、それは助かる」
桃子「ただ…しっかりつかまっててくださいね…」
尭深「え?…」
蒲原「ワハハ、いくぞー」
ブォォォォォォォォォ
淡「うわあああぁぁぁぁ」
ぁぁぁぁ…………………………
純「洒落にならんからやめい」
衣「でも一度は乗ってみたいぞ。ジェットコースターみたいで楽しそうだ」
一「僕は遠慮しとくよ…」
透華「さぁ帰ったらミーティングですわよ」
純「ミーティングって…どっかと試合組んでたっけ?」
透華「何言ってますの、劇のですわ」
一「え?」
透華「あれほどの劇でしたら龍門渕では造作も無いこと」
透華「清澄以上に目立って差し上げますわ」
透華「見てなさい原村和。真のアイドルが誰であるかを教えてあげますわ」
透華「おーっほっほっほ」
純「あー、国広くん。逃げちゃ駄目か?」
一「たぶん、無理だろうね…」
咲「疲れた…」
和「疲れました…」
優希「くたくただじぇー…」
京太郎「喉が…」
まこ「しかし二人には驚かされたの」
咲、和「え?」
まこ「まさかの告白」
優希「お熱いじぇ」
京太郎「優希には程遠い話だもんな」
優希「うるさい!」ドゴッ
京太郎「げふ」
咲、和「あ…」
咲(そうだった…和ちゃんなのに和って…)
和(そうでした…まだ咲さんでしたのに咲って…)
久(何故か思考の相違を感じる…)
久「で、第2幕どうしましょう」
和「来年ですかね…」
咲「でも部長はいないですよ」
久「留年はさすがにまずいでしょうし」
京太郎「いや意図的しちゃダメでしょ」
久「どうしたの?」
演部長「話を聞くとあのセット、風越の演劇部からかっぱらってきたみたいなんですよ」
久「」
優希「さすがキャプテン、凄いじぇ」
まこ「どうやって持ってきたんじゃ」
演部長「そこは企業機密だそうで…」
久「企業!?」
優希「さすがキャプテン、スケールが大きいじぇ」
演部長「第2幕そこでやらないかと…」
和「向こうの人達はなんて?」
演部長「ノリノリだそうです…」
久「あはは…それで時期は?」
演部長「1ヶ月後だそうです」
京太郎「1ヶ月後…」
久「やるしか…ないわね」
優希「燃えてきたじぇ」
咲「麻雀部なのに1ヶ月も牌に触らないなんて…」
まこ「そこはつっこんだらいけん…」
京太郎「はい?」
久「あなた小道具係よね」
京太郎「そうですけど」
久「なら後片付けお願いね」
京太郎「え?劇の片付けならあらかた…」
ポンッ
土木作業員「よう兄ちゃん」
京太郎「へ?」
京太郎「え?え?」
作業員「急遽呼ばれたからな。人出が足んなくて」
作業員「大丈夫。兄ちゃんの体ならいけるって」
京太郎「え?ちょ、ちょっと!?」
ハギヨシ「大丈夫です須賀様。私も微力ながら手伝いますので」
京太郎「はっはは…」
京太郎(俺…明日生きてるかな…)
久「でわ、解散」
咲「うん、またー」
和「でわ咲さん、行きましょうか」
咲「うん」
咲「…」テクテク
和「…」テクテク
咲「…」テクテク
和「…」テクテク
咲「…」テクテク
和「…」テクテク
和「はい?」
咲「第2幕がどんな話になるかわからないけど」
咲「勇者と魔王はあの後どうなったのかな…」
和「わかりません、けど…」
咲「けど?」
和「きっと素敵なセカイを創ったと思いますよ」
咲「そっか…そうだよね」
咲「あの!」
和「はい?」
咲「久しぶりに手をつないで帰ろう和」
和「!?」
和「はい、咲」
ギュッ
おわり
SS投稿するのもこんなにきついとは思わなかった…
第二幕待ってるで!
構想はあるけど書くのはこれからなので
仕事の忙しさもあっていつになることやら分かりませんが
忘れた頃に来ると思ってください…
おつおつ
第二幕まっとるぜ
おつつつつ
Entry ⇒ 2012.07.05 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
菫「合宿をしようと思うんだが」照「……長野」
照「……長野」
菫「いいと思う?」
照「長野」
照「長野」
亦野「えっと……去年と同じ所でいいじゃないでしょうか?」
照「長野」
菫「渋谷は?」
照「長野」
渋谷「……私もそれでいいと思います」
照「長野」
菫「そうか。やはり去年と同じ」
照「……ナガーノ」
照「ナッガノ」
菫「淡、ちょっときてくれるか?」
淡「はい、なんで……」
照「ナガーノナガーノナガナガナガーノ♪」
淡「……何なんですか?」
菫「ああ、それは気にしないでくれ」
照「……長野」
照「長野に合宿」
菫「合宿先をどうするかという話を」
照「……合宿咲」
菫「……うっうん。合宿先をどうするかという話をしていてだな」
菫「一年の意見も聞いておこうと」
照「長野のどこにする?」
淡「はぁ……私は合宿なんて参加したことがないので分からないんですけど」
照「じゃあ長野」
淡「……長野以外ならどこでも良いかと」
照「……」
菫「そうか。分かった一意見として検討しよう」
照「……長野」
照「……長野にするか。それとも長野か」
菫「例年通りというのもいいのだが、やはりたまには他の所も」
照「……となると、やっぱり長野」
菫「……とりあえず淡の意見を取り入れると長野は消えるな」
照「!?」ブンブン
菫「……さて、どうするか」
照「……い、一年生は合宿に行ったことないし意見を取り入れる必要はない」
菫「長野以外か……」
照「長野以外はだめか……」
照「長野にする? 長野にする? それともナ・ガ・ノ?」
菫「……亦野、他にどこか行きたいところはないか?」
照「な・が・の! な・が・の! な・が・な・が! な・が・の!」
亦野「そ、そうですね。それなら海の近くはどうですか?」
亦野「一日目と最終日のラストを自由時間にして、心をリフレッシュさせるということで」
照「……それなら山の方がいい」
菫「海か……いいかもなぁ」
照「……山はマイナスイオンがある」
亦野「そ、それは……」
照「……やはり長野がいい」
淡「それなら、温泉がある場所はどうですか?」
照「!? ……温泉……咲の裸……可愛い」
菫「温泉か……それならいいかもな」
照「それなら長野が……」
渋谷「……箱根温泉が」
菫「ああ、箱根か。いいかもなー」
照「……長野」
照「なーがーのー! なーがーのー! なーがーのー!」ユサユサ
菫「ああ、うるっさい! いい加減黙ってろお前わ」
照「嫌どす」
菫「合宿先、京都にする」
照「!? ……ごめんなさい。長野にしてください」
菫「うるさい。却下」
照「……なーがーのー!」ユサユサ
淡「合宿先が妹さんの家の近くとは限りませんよ?」
照「大丈夫。長野県内なら、走っていける」
淡「電車とかは使わないんですね……」
菫「さて、どうするかな」
照「……長野」
菫「おい、だれかガムテープ持ってきてくれ」
照「……」
菫「静かになったか」
照「ダッテ、ナガノイイヨネーナガノ」ヒソヒソ
菫(……うっざい)
菫「ここは思い切って」
照「長野?」
菫「箱根温泉行くか」
照「……」
亦野「ほ、本当ですか! やったー!」
渋谷「……温泉卵、食べたい」ズズ
淡「ああ、いいですね。温泉卵!」
菫「おいおい、遊びに行くんじゃないぞ。合宿だからな」
亦野「分かってますよ」
渋谷「……今年はいい合宿になる」
淡「温泉、早く入りたいですね」
照「……今年の合宿先。な、が、のっと」
菫「何勝手に書いてるんだお前は」
照「」ビクッ
菫「部費を使っていくのに、私情で行き先決めるんじゃない」
照「……長野にだって温泉はある」
菫「それはそうだろうが。しかし合宿はみんなで行くんだから、みんなで決めないと」
照「……私の意見も聞いてほしい」
菫「ああ、聞いている。聞いたうえで長野は駄目だと思った」
照「……なんで?」
菫「お前が暴走すると、おもりが大変になるからだ」
照「……」
菫「そんな年じゃなくてもおもりが必要な奴がいるだろうが」
照「……?」
菫「何、さっぱり分からないみたいな表情を作っているんだ。明白だろう」
照「……ああ、龍門渕の」
菫「いや違う違う! 天江衣は確かにそれっぽいが違う。うちの部活で、だ」
照「……淡はもうそんな年じゃない」
菫「お前だよ!」
照「……」
菫「……あーそうか。分かった。それじゃ、箱根でいいな」
照「……そ、そういう意味じゃなくて」
菫「うるさいなぁ、いい加減諦めろ」
照「……あきらめたーらおーわーりー♪」
菫「妹への、きもーちをリセットしてー♪」
照「……ぷっ、歌下手」
菫「……箱根でいいな」
照「……歌うまい。最高。菫ちゃんってば歌手」
照「長野?」
菫「プレゼンテーションしてみろ」
照「……プレイステーション?」
菫「プレゼンテーションだ。長野の良さ」
菫「というより長野を合宿先にするメリットだな、それを説明してみろ」
菫「ちゃんとできれば、検討しないでもない」
照「……分かった」
菫「ちょうど一年から三年まで揃ってるし」
照「菫だけじゃないの?」
菫「合宿先を決めるのに私の独断では決められないだろう」
菫「一軍メンバーは集まってくれ」
三人「はい」
菫「さぁ、どうぞ」
照「……分かった。でもその前に」
菫「その前に?」
照「……トイレ行ってくる」
菫「……行って来い」
四人「」パチパチ
照「まず、長野には咲がいます」
菫「まずそれなのか……」
淡「まぁ予想はしてましたよね……」
照「咲は可愛い。癒される、これがメリット」
菫「お前にとってはな……」
亦野「あの、宮永先輩はそれでいいとして、他の部員は……」
照「……山でも眺めてて」
淡「……てきとうですね」
菫「自分のことしか頭にないな」
淡「まぁ、そうですね」
亦野「今度はまともなプレゼンテーションですね」
渋谷「……白骨温泉は有名」
菫「戦国武将武田信玄の隠し湯もあるというしな」
照「そう、そしてそこに咲を呼べば、合法的に脱がせる」
淡「……妹さんにそれましたね」
菫「まぁそれも予想はしていたけどな」
淡「さっき聞きましたよ」
照「……あとは山がある」
菫「まぁ、長野は内陸だしな」
照「……景色がいい」
淡「そうですね。確かに海もいいですが、山も綺麗です」
照「……そんな綺麗な景色をバックに、気になるあの子を口説き落とせる」
淡「気になるあの子って……女子しかいかないんですけど」
照「? 問題ない私は咲を口説き落とす」
菫「お前はな」
亦野「それ、三回目ですね」
照「あとは、山があるので山登りができると思う」
淡「山登り、ですか?」
照「そう。麻雀は一人ひとりでやるものだからチームワークはあまり関係ないけど」
照「それでも仲間同士のきずなは大切」
菫「なるほど、一緒に山登りをすることで団結力を高めようということだな」
照「そう。それに……」
淡「それに?」
照「咲を連れて行って、山であんなことやこんなことしてみたい」
淡「……」
菫「どうあっても妹さんに結びつけるんだな」
照「……咲、可愛いよ咲」
四人「おおっ」パチパチ
照「ありがとう」
菫「それじゃあ、採決を取ろう。みんな、意見をどうぞ」
淡「却下ですね」
亦野「却下です」
渋谷「……私も却下」
菫「却下以外ないな」
照「!? ……な、なんで」
淡「姉にいやらしい目で見られて、温泉で合法的に脱がされて」
亦野「口説かれて、山の上でいやらしいことさせられる」
渋谷「……さすがに同情する」
照「……」
菫「喜ぶのはお前だけだ。さて、合宿先は箱根と決まったところで、今日の部活は解散するか」
淡「じゃあ、みんなに片付けるよう言ってきますね」
亦野「私も、片付け行ってきます」
渋谷「……お茶、切れた」
照「……長野」
菫「それでは、私は顧問の先生に合宿の許可と必要な書類を貰ってくるか」
照「……」
菫「照……」
照「何? 今プレステやってて忙しい」ピコピコ
菫「お前、昨日私より先に先生の所へ行って勝手に合宿の許可貰ったな……」
照「……なんのことだかさっぱり」
菫「……合宿先が長野になっている。これはどういうことだ?」
照「……菫ちゃんったらドジっ子可愛い」
菫「私は書類に一文字も書いていない!」
菫「うるさい! お前以上のオカルトがあるか!」
菫「どうするんだ! もう教頭と校長からの許可もおりてるから今更変更なんてできないんだぞ!」
照「……それは朗報」ウキウキ
菫「喜ぶな! 全く、部活を何だと思って……」
照「まぁまぁ、合宿なんだから。行き先がどこでも練習さえできればいい」
菫「それはそうだけどな……」
照「長野だっていいところ」
菫「……はぁ、仕方ない。長野行くしかないか」
菫「全く、もう二度とこんなことはするなよ」
照「イエスマム」
菫「本当に分かっているのか……全く、日程練り直さなきゃいけないじゃないか……」
照「」ウキウキ
前略
マイラブリーエンジェル咲たんへ
今度長野に行きます。
そしたら一緒に温泉入りましょう。一緒に背中流しっこしましょう。
あと胸なでっこもさせてください。頬ずりは許可がなくてもするのでそのつもりで。
それではまた、愛しています
敬具
あなたの恋人宮永照より』
照「よし、できた」
咲父「ん、手紙? これは……照からか……」
咲父「本当は咲に悪影響がでそうだから、あまり関わりは持たせたくないんだが」
咲父「まぁ姉妹なんだし、手紙くらいはいいか」
咲父「咲ー、お姉ちゃんから手紙が来てるぞー……って、今は部活の合宿でいないじゃないか」
咲父「……しょうがない、机の上にでも置いておこう」
咲父「うお、咲の部屋暑いな……窓を開けて換気しておくか……」
咲父「さて、昼飯食べるか」
手紙「」カゼヒュー
手紙「」インゴミバコ
照「咲……今行く」サキチャンニンギョウ
終わり
さあ続きを
第二部はよ
菫「これから日程を練って行こうと思う」
菫「一つ注意してほしいのは、私たちは合宿に行くのであって遊びに行くんじゃない」
菫「そこは十分注意してほしい」
亦野&渋谷&淡「はい」
菫「よし……それじゃあ、それ入れた上でみんなが楽しめる合宿にしよう」
菫「それじゃあ意見のある者はどんどん言ってくれ」
照「……じゃあまず咲ちゃんとのらぶらぶタイムを二十七時間ほど」
菫「却下。他」
照「……」
渋谷「……温泉にも沢山入りたい」ズズ
淡「そうですね。お土産とかも買ってきたいですし」
菫「そうだな。折角遠出するんだし、多少自由時間を増やしてもいいかもしれないな」
菫「しかし、練習時間は余り削りたくないし……」
照「咲ちゃん時間も必要……」
菫「淡、ガムテープ」
淡「どうぞ」
菫「ありがとう。ほれ」ビリペタ
照「んー。んー!」
菫「誰か、手も縛っとけ」
亦野「はい。先輩、失礼します」ビリペタ
照「……んー」アシバタバタ
菫「さて、続きだが……」
淡「そうですね。これでいいと思います」
亦野「入浴時間が余り取れませんでしたけど、三等分するとこんなものでしょうか」
渋谷「……うちは部員が多いから、グループ分けしなくちゃいけない」
照「……んー」
菫「照、何か意見か?」
照「」コクコク
菫「しょうがない。淡、ガムテープ取ってやれ」
淡「はい……失礼しますよ。ゆっくりはがしますねー」ペリペリ
照「……ぷはっ。あ、あの」
菫「なんだ?」
照「入浴時間の分け方。Aグループ、Bグループと照って……」
菫「何か問題が?」
菫「仕方がないだろう。お前と同じ風呂に入りたくないって人間しかうちにはいないんだ」
照「……いじめ?」
菫「逆だ。いじめられるって」
照「……」
菫「貞操の危機を感じると、みんなが言っている」
照「……ひどすぎる」
淡「ひどいのは先輩の行いですよ」
照「? 普通にお風呂に入っただけ」
菫「まぁ、風呂は普通に入っていたな。風呂は」
菫「でもお前、人のパンツ盗んでるだろうが!」
亦野「私のお気に入りのパンツ、気が付いたら無くなってましたからね」
渋谷「……私のも無くなっていた」
淡「あー知ってます知ってます。二年の先輩が、宮永先輩の部屋で大量の女性下着を見つけたって」
淡「それで去年問題になったんですよね」
照「……濡れ衣」
亦野「あー、酷かったですね菫先輩のは」
渋谷「……みるも無残な姿になっていた」
淡「……何をしたんでしょうね、一体」
照「ちょっと興奮して、口に入れちゃっただけ」
菫「うるさい! 私のお気に入りを台無しにして!」
菫「二度とお前を人と同じ風呂に入れるものか!」
菫「もう二度とあんなことできないと思え!」
照「……ふっ。私を舐めてもらっちゃ困る」
照「目的を果たすためなら、私はどんな困難でも乗り越えて見せる!」
菫「……いや、言ってることはかっこいいけどな」
淡「全く、反省してませんねー」
亦野「これはまたやりますよ」
渋谷「……安心して入れない」
菫「……信用できんな」
淡「何で、って聞いてもいいですか?」
照「去年はお風呂に入っているとき、小さいころ温泉旅行に行ってみた咲の裸を思い出して」
照「興奮が抑え切れずにやった。しかし、今回行先は長野。咲は手の届くところにいる」
淡「つまり……」
菫「興奮が抑えきれなくなったら、直接妹さんを襲うから私たちの下着は大丈夫と言いたいのか」
照「……そう」
照「分かってくれた?」
菫「今回の合宿、お前は置いていこう」
照「!?」
菫「最初からこうすればよかったんだ、これですべてが解決する」
淡「そうですね。そういえばそうです」
亦野「ああ、名案ですね」
渋谷「……なぜ今まで思いつかなかったのか」
照「……
菫「そうだな。お前はエースだ」
照「……そ、それなら」
菫「だが、お前は圧倒的なエースだけに、合宿なんかいかなくてもその地位は不動だろう」
淡「まぁ、合宿と言ってもたかが二、三日程度で宮永先輩に追い付くのはさすがに無理ですよね」
照「……」
菫「今回は大会に向けた合宿だ。これ以上、強くなる必要がない者は置いていってもかまわないだろう」
照「でも、もし私より強いダークホースがいたら……?」
菫「その時はその時だ。合宿で鍛えた私たちがカバーしてやろう」
菫「それに、そうならないよう。お前には合宿中ネット麻雀で腕を鍛えてもらえばいい」
照「……」
菫「私は置いていきたい」
淡「私もです」
亦野「私も」
渋谷「……右に同じ」
照「……」
菫「それはそうだろうな。今回行先は長野だし」
菫「お前なら這ってでも妹さんの所に行こうとするだろう。だから私たちの下着は大丈夫だ」
照「そ、それなら……」
菫「しかし、お前を妹さん一人に押し付けるのは妹さんが可哀そうすぎる」
菫「私としても、大会はフェアに行きたい。照のせいで妹さんが廃人化して大会に出れないのは」
菫「あんまりだろう」
照「……」
菫「お前、この前妹さんの写真を抱き枕にするって言って十枚くらい頼んでいたよな?」
菫「長野まで行く金があるのか?」
照「……残金、105円」
淡「良かったですね先輩。百円ショップでお買い物できますよ」
渋谷「……ちゃんと消費税込」
照「……嬉しくない」
菫「どれだけ距離があると思っているんだ……」
照「問題ない。愛さえあればどこにでも行ける」
淡「愛がなくても、道に迷えばどこにでも行けそうですけどね先輩」
菫「止めておけ、道に迷って択捉島あたりで見つかるのがオチだ」
淡「あー、それは勘弁してほしいですね。大会に間に合わなくなりそうです」
照「……そんなことない。私には咲ちゃんセンサーが付いてる」
照「……もう咲に会えればどうでもいい」
淡「会うだけですか?」
照「……ついでに処女もらってくる」
淡「そんなもののついでで処女貰わないで上げてくださいよ……」
照「じゃあ処女もらうために行く」
菫「そうか、やはり置いていくしかないな」
照「……ちょっと待ってほしい」
照「……菫」
菫「?」
照「バッグを一つ貸してほしい」
菫「……お前はエスパー伊東にでもなりたいのか?」
照「……べ、別にその中に入って行こうとは思っていない」アセアセ
菫「じゃあ何なんだ……」
照「べ、別にー」ヒューヒューヒュー
淡(あ、本当に入ろうとしてたんだ)
亦野(口笛、吹けてないなぁ)
菫「普通それが真っ先に出てくると思うんだがな……」
淡「お金の前にバッグに入るという発想が出てくるとは……」
亦野「変人なのか、変態なのか……」
菫「まぁ貸さないんだけどな」
照「……」
菫「他に何かあるか?」
照「……ちょっと顔の型を取らせてほしい」
淡「今度は特殊メイクですか……」
照「……ち、違う」ヒューヒュー
菫「……お前はもう少し考えて発言しろ」
菫「あー分かった分かった。さすがに連れて行かないっていうのは冗談だから」
菫「これ以上余計な知恵を絞ろうとするな」
照「……え? 本当?」
菫「まぁ、お前も部員だからな。部活として合宿に行くのに、ハブるわけにはいかないんだよ」
淡「それは、そうでしょうね……」
淡「宮永先輩に非があるとはいえ、そんな苛めとも取られる行為を公然と行うわけにはいきませんよね」
菫「ああ、不本意ながらな」
照「……や、やったー!」パアア
菫「ただし」
照「?」
菫「合宿中は練習と入浴時間以外お前をロープとガムテープで縛りつけておく」
菫「お前に自由時間はないと思え」
照「……ひどい」ショボーン
照「?」
菫「お前、私の荷物になりたいんだってな」
照「……」
菫「本当は合宿先に着いてから、縛りつけようと思ったが止めた」
菫「集合場所に着いたら、即縛って私の荷物と思い扱うことにする」
照「……」
菫「そういうわけだから、覚悟しておけ」
菫「何大丈夫だ。ばれない範囲なら問題ない」
淡「うちは部員多いですし、全員でひた隠せば一人くらい荷物扱いしても分かりませんよ」
照「……ひどいいじめをみた」
菫「今まではこっちがいじめられてきたからな。お返しだ」
照「……」
菫「これでもう決めることは無いな。よし解散」
淡「お疲れさまでしたー」
亦野「お疲れ」
渋谷「……お疲れ様。……お茶お茶」
照「……私も帰って準備する」
照「……これとこれ、あとは縄抜け用にこれ」
照「……それに咲の家に行くにはやっぱりお金が必要……仕方がない」
照「」プルルプルル
和『はい……どちらさまでしょう?』
照「……ロリ咲の写真を売りたい」
和『話を聞きましょう。取引場所はどちらに?』
照「場所はこちらで指定する。長野県内だけど、あなたの家からは結構遠くなるかもしれない」
和『問題ありません。とりあえず、十万円ほど用意していきます』
照「……交渉成立。では場所について後日もう一度電話を掛ける」
和『それでは、楽しみにしています』ピ
照「……これで万事解決」
照「……合宿が楽しみ。待ってて咲」ルンルン
終わり
乙乙
そして続き
照「私はこんなに綺麗な世界に生まれてきて幸せだと思っている」
照「可愛い咲、大きな山、深い海、可愛い咲、すみわたる空気、流れる川、そして可愛い咲」
照「そのどれをとっても、この世界の美しさを心から感じることができる。そんな世界が私は好き」
照「その世界をこの両手で抱いてみたいの。そのすべてを全身で感じてみたいの」
照「だから、ね。この縄をほどいて菫」
菫「ツモ。6000オール」
淡「あー、またですか先輩……調子いいですね」
菫「まぁね」
照「……」
菫「ん? 何か聞こえたか?」
淡「気のせいですよ。マグネット麻雀でほら続きやりましょう」
淡「列車の中でも麻雀できるって、いいですねー」
菫「そうだな。まぁ小さいし、マグネットだから混ぜるのが少し面倒だったりするけどな」
淡「まぁそれはしょうがありませんよ。そこまで贅沢言えません」
菫「それもそうだ。さて、次行くか」
淡「今度は負けませんよー」
照「……」
菫「ん? 今、何か荷物が喋ったか?」
淡「そんなオカルトありえません」
菫「だよな」
照「……」
淡「あ、きました! ツモです」
菫「あー、今度はやられたか」
淡「ふっふっふっ、私も負けてばかりではありませんよ」
照「……もういい。自分で抜ける」
菫「亦野、渋谷! この荷物抑えろ!」
亦野&渋谷「ラジャ!」ガッシリ
照「……」
淡「諦めが悪いですねー」
照「……あきらめたーらおーわーりー♪」
菫「もう一回縛っとけ、あと口もな」
照「……縛っちゃイヤん」
菫「がっちり縛っとけ」
照「……」
渋谷「……まぁ自業自得です」ズズ
照「……どうせ縛るなら、やってほしい事がある」
亦野「はい?」
照「そこの縄を、こっちに持ってきてこう縛って」
亦野「はぁ……こうですか?」
照「それで、これをこう。そこをこうして。そう、そんな感じ」
亦野「……何か、えっちな縛り方になってきましたね」
渋谷「……これ、亀甲縛り。米俵なんかを結ぶ時の縛り方」
照「……よく知ってる」
亦野「まぁ動けなければ別にいいですけど。それじゃ、最後に手首も結びますねー」
渋谷「……腕も巻き込んでがっちり結んでおいたから、絶対に抜けられない」ズズ
照「……」
淡「はい、やりましょう」
照「……あの」
淡「はい?」
照「私、寝るからそこにある膝かけ取ってほしい」
淡「ああ、はいはい。大人しく寝ててくださいねー」
照「ありがとう……」
菫「じゃあ、続けるか」
淡「はい」
照「」モゾモゾ
菫&淡「?」
照「照、照、照、テテッル♪」
菫「……なんのBGMだ?」
淡「あれですよ。あのハンドパワーで有名な」
菫「……ああ」
照「」モゾモゾ
菫「?」
照「テテー!」パンツカブリ
菫「!?」
淡「な、なぜパンツをかぶって……」
照「……パンツパワーです」
照「パンツパワーで抜けた」
淡「……亦野先輩、渋谷先輩急いで!」
亦野「へ、へ? 何が……」
淡「宮永先輩が縄抜けしました!」
渋谷「ぶーっ!」オチャフイタ
渋谷「ううっ……お茶、変なとこ入った」ケホケホ
菫「だからあれほど列車の中ではお茶を飲むなと……」
淡「先輩、そんなの気にしている場合じゃありません!」
菫「え?」
照「ちょっとそこまでー」ピュー
菫「あ、おい照! しまった。追うぞ!」
淡「はい!」
渋谷「お、お茶……」
亦野「本当に、大丈夫?」
渋谷「お茶、もう一杯……」
亦野「あ、まだ飲むんだね……」
淡「見失いましたね……」
菫「くそっ……どこに行った!」
照「……隙あり」
淡「う、うわ!」
菫「なっ! 隠れていたのか照!」
淡「た、助けて先輩……!」
菫「淡、待ってろ!」
照「……」ギュー
菫「くそっ、離れな……!」
照「」クンカクンカ
照「……!?」
照「こ、これ、シャンプーの匂い……咲と違う」
淡「へ? あ、はい。宮永先輩があまりにも抱きついてくるのでやめたんですよ」
照「……違う!」ダッ!
淡「あ、宮永先輩……」
菫「あ、また逃げた。追うぞ淡! ここら辺の車両はうちが貸し切っているからいいが」
菫「一般車両に逃がしたら大変なことになる!」
菫「……? どうした淡」
淡「いえ、シャンプー変えただけで抱きつかれなくなるのはさすがにショックかな、と」
淡「私の魅力はシャンプーだけなのか……と」
菫「……まぁ私も一年の時はお前みたいな感じだったから、その気持ちもわからんではないが」
菫「しかし、今は悩むよりもあいつを追うことが先だ。そのあとでいくらでも相談乗ってやる!」
淡「はい、そうですね!」
淡「一体どこに……」
きゃー!
菫「!? う、後ろからだと悲鳴!?」
淡「と、とにかく行ってみましょう!」
二軍A「て、照先輩が、いきなりここにあるいてきて……」
二軍A「それで、挨拶したら、いきなりクールな顔のまま胸をわしづかみされて……」
二軍A「私、何が何だかさっぱりで、叫んでしまって……」
淡「落ち着いてください。とりあえず深呼吸して」
淡「宮永先輩はどこへ行きましたか?」
二軍A「あ、あっちへ」
菫「私たちがきた方向……」
淡「で、でも途中先輩なんてみませんでしたよ?」
菫「通路は一本道、一体何が……」
きゃー
菫「ま、また悲鳴……!」
淡「な、なるほど。座席に座って私たちをやりすごしている可能性がありますね」
菫「ああ、速度は落ちるが。確実だ」
淡「では私は右を」
菫「ああ、私は左を見ながら行く」
淡「全然先輩が見当たりませんね」
淡「これはどういうことでしょう?」
菫「まさか、今度は一般車両にいったか……?」
淡「ま、まさか……あ、あの人。もしかしてさっきの悲鳴の人じゃないですか?」
菫「ああ、そうだな。とりあえず話を聞いてみよう」
菫「一体何があった?」
二軍B「つ、通路を、宮永先輩が歩いていたので、挨拶したら」
二軍B「い、いきなり無言でキスされて……わ、私気が動転してしまって……」
淡「それはまぁ、動転しますよね……」
菫「照はどこへいった?」
二軍B「あ、あっちへ……」
淡「また、私たちが来た方向……一体何が……」
菫「シリアスなところ申し訳ないが、一度突っ込ませてくれ」
菫「あいつは本当に麻雀部か!」
淡「かなり濃厚なキスされたらしいですね」
菫「周りも見てたら止めればいいものを……」
淡「まぁ宮永先輩が相手ですし……」
きゃー
淡「ま、また悲鳴! しかもまた三号車方面!」
菫「しかたない、三号車に……待てよ、三号車?」
淡「ど、どうしたんですか菫先輩、早く行きましょう」
菫「……ちょっと待て、私たちは二号車と三号車を行き来しているな」
淡「はい、そうですよ。全くもう疲れましたよ」
菫「……二号車と三号車の間には、何がある?」
淡「何がって……あ、トイレがあります」
菫「そこだ」
菫「うるさい。早くこっち来い。全く、トイレ何かに潜んでいやがって」
淡「宮永先輩は事あるごとにトイレにこもりたがるんですね」
照「私は何もしていない」
菫「黙ってろお前はもう」
淡「本当、勘弁してくださいよ先輩。変な知恵使って、人にセクハラしないでくださいよ」
照「長野行急行セクハラ事件」
菫「黙れ。世界で評価される推理小説の題を、そんな昔やってたエロドラマみたいな題に改題するな」
淡「ああ、オリエント急行ですか。一瞬分かりませんでしたよ……」
照「……」
亦野「あ、お疲れ様です」
渋谷「……お疲れ様です」ズズ
淡「またお茶飲んでるんですね……」
照「私は何もしていない」
淡「……本当ですか」
照「本当……胸もんでキスしてべろちゅーしただけ」
淡「やってるじゃないですか!」
菫「そいつは放っておけ。あ、ちゃんと縛りつけておけよ」
亦野「はい」
照「……」
菫「うーっと、やっとついたな」
淡「ええ、なんとか着きましたね……」
渋谷「……本当。なんとか着いた」
菫「照のおかげで大変な目にあったな」
淡「ええ、そうですね」
亦野「ところで」
菫「なんだ?」
亦野「その、宮永先輩はどちらへ……?」
菫「……あいつ!」
淡「あ、あそこ。こんなものが……」
置き手紙『私は少し用事があるので先に合宿所に行っていてほしい。
私もすぐに追いつく。
宮永照』
淡「まるで怪盗のような置き手紙ですね……」
菫「あいつは本当に何者なんだよ……」
和「お待たせしました。お姉さん」
照「……その呼び方。次使ったら殺る」
和「怖いですね。まぁそれはそれとして、ちゃんと例の物は持ってきましたか?」
照「ここに……全部で二十五枚」
和「……か、カワイ! ……いえ、すみません取りみだしました」
照「……確かに」
和「しかし、もう少し値段下げて貰いたいですね……」
照「次からは検討する。それじゃ、また」
和「はい……ところであなたはどうして長野に?」
照「……言う必要はない」
和「そうですか」
和(では私たちの合宿のことも言う必要はありませんね)
和「それではまた」
終わり
乙どす
入れ違いか
菫「ただいまってお前……今何時だと思って……」
淡「もうAグループの入浴時間ですよ」
照「……そう。それは良かった」
菫「おい」ガシ
照「何?」
菫「何スムーズな流れで、風呂場に行こうとしているんだ」
照「……アーソウダッタカ。コッチフロバダッタノカシラナカッター」
淡「驚くほど白々しいですね……」
照「……引っ張らないで」
菫「うるさい。全く、私は本当はAだったのに、お前がどこか行ったせいでBになったじゃないか」
照「……私の帰りを待っていてくれたの?」
菫「違う。犯罪者が現場に来るのを待っていた」
照「……ひどい」
~数分後~
菫「そろそろ、Aの入浴終わりか……」
淡「そうですね。次は私たちです」
照「じゃあ、私も。菫私の荷物どこ?」
菫「お前はここに待機だ。今亦野と渋谷が戻ってくるから、見張り番してもらう」
照「警備、厳重すぎだぜとっつぁん……」
菫「誰がとっつぁんだ。そしてお前は本当に何者なんだよ」
照「さぁ、何者でしょう?」
淡「いやに思わせぶりですね……あ、亦野先輩渋谷先輩よろしくおねがいします」
亦野「オッケイ。ゆっくり入ってくるといいよ」
渋谷「……入浴後のお茶は最高」ズズ
菫「淡、練習の時のあれだけどな。やっぱり私はイーピンよりも……おい、聞いてるか?」
淡「あ、はい。イーピンですよね。聞いてます」
菫「どうした? シャンプーなんか見て。もしかして、照に抱きつかれた時のこと気にしてるのか?」
淡「あ、いえ……はい」
淡「私、別に宮永先輩のこと好きとかそういうのはないんですけど」
淡「でもやっぱり、シャンプーの銘柄だけであんなに抱きつかれてたと思うと」
淡「少しショックです」
菫「そうか……」
淡「あ、そういえば列車の中でもそんなこと言ってましたね」
菫「ああ。一年の時は、照に対して私も耐性が付いていなかったし」
菫「その上照耐性のついている先輩はいなくて、それだけに大変な思いをした」
淡「ああ……それはよく貞操奪われませんでしたね」
菫「何回も押し倒されたからな、それは私も奇跡だと思っている」
菫「私たちを妹さんに見立てているせいか、抱きつき方が見た目ほど乱暴ではないんだ」
淡「ああ、それはわかります。いつも無理やりやられますけど」
淡「中々離れない割に、結構優しい感じですね」
菫「だろう?」
淡「ええ。何だか、お母さんが子供を抱いているというか。この場合は姉が妹を抱きしめている感じでしょうか?」
菫「いや、あいつの場合自分のお嫁さんを抱きしめてる感覚なんだろう」
淡「ああ、なるほど……」
菫「まぁそういうわけで、急に離れられるとハードランディングというかその逆というか」
菫「こっちが寂しくなってしまうんだ」
淡「なるほど……菫先輩の場合はどうやって離れたんですか?」
菫「ああ、私の場合亦野と渋谷をうまく使ってな」
淡「それで先輩方は一年の時に大変な苦労を……」
菫「まぁ、亦野と渋谷は二人で世話しているわけだし、そんなに依存性もなくて」
菫「急に離れられてもむしろせいせいするって感じみたいだったけどな」
淡「それは……良かったんですかね? 先輩と離れてせいせいするって」
菫「さぁな。まぁまだ完全に離れたわけじゃないしな」
淡「餌、ですか……」
菫「だから、まぁ来年までは抱きつきさせておいていいんじゃないか?」
菫「来年になれば、私たちは卒業していなくなるわけだし、嫌でも離れることになるだろう」
淡「あ……そうなんですね」
菫「ああ。だから今は好きなだけ抱きつきさせてやってもいいじゃないか」
菫「細かい事は大会やら何やらが全部終わってからでいい」
淡「はい。分かりました。じゃあ、シャンプーは元に戻しておきます」
菫「そうしておけ。それにあいつも別にシャンプーだけでお前に抱きついていたわけじゃないだろうしな」
菫「急にシャンプーの匂いが変わって驚いただけだろう。そんなに落ち込むなよ」
淡「お、落ち込んではいませんよ。ちょっと寂しくなっただけです」
菫「はは、そうかそうか。じゃあ、私たちも風呂入ってから出るか」
淡「はい! あ、先輩向こうに露天風呂ありますよ! 行きましょう」
菫「……」
淡「ど、どうしました。先輩?」
菫「私の……下着……」バッダッ!
淡「あ、あ、先輩! 浴衣一枚でどこに……」
菫「てぇぇぇぇるぅぅぅぅぅ!」
照「!? ……」アセアセ
菫「……今。制服のポケットに隠したもの。だせ」
照「な、何もない……」
菫「出せ」ギロッ
照「な、何も……あ、勝手にポケットに手入れちゃいや」
菫「……私のパンツ。どういうことだ?」
照「……オウ! イッツァマジック!」
菫「……殴るぞ?」
照「……ごめんなさい」
照「渋谷がお茶の飲みすぎでお腹壊したって言って、出ていった」
菫「あいつ……だから茶を飲みすぎるなと」
照「それじゃあ、私はお風呂に……」
菫「その前に、正座」
照「え? でも私の入浴時間」
菫「……正座」ニコ
照「……はい」
照「はい、すみません」
菫「人のパンツ盗んだり、ブラ盗んだり、お前は将来下着ドロにでもなるつもりか」
照「いいえ、咲の心を盗む回答に」
菫「だまれ?」
照「……はい」
菫「お前な、手癖の悪さ利用して大会とかでインチキとかして失格になるなよ? 本当頼むぞ?」
照「……はい。……?」
菫「いつも言っているがお前は……? どうした?」
菫「……まぁ誰かさんが下着盗んだせいで……!?」
照「菫ー、キス! キスしよう!」
菫「だ、抱きついてくるなバカ! 正座しろ!」
照「もう限界! 長野きたのに咲に会えないし、とりあえず菫でヤる!」
菫「とりあえずってなんだ! そんなのでいちいち相手にしてられるか!」
照「……自分から誘っておいてそれはない」
菫「誘っていない! お前のせいだ!」
菫「おま、ふざけるな……」
淡「せんぱーい、待ってくださいよー……」
ギャーギャー
淡「せんぱ……」
菫「た、たすけて淡……」
淡「……すみません間違いました」ダッ!
菫「淡! ちょっと待って淡! 淡いいいいいい!」
淡「……やっぱりシャンプー戻すの止めようかな」
終わり
とりあえず乙
付き合ってくれる方はお願いします。
菫「さて、夕食も終わり、温泉も終わり。後は寝るだけだが」
淡「部屋割は……私は202号室ですね」
照「私は……301」
照「一部屋だけ階が違う……」
菫「ああ、お前は危ないからな」
淡「いないじゃないですか?」
照「……それはひどい」
菫「いや、照は私と同じ部屋だ」
淡「え? 大丈夫ですか先輩、さっきもあんなことになっていたのに」
照「もしかして、誘ってる?」
菫「違う。お前を一人にすると色々危ないから、誰か見張り役が必要なだけだ」
菫「おかげで私はまともに寝れそうにないけどな……」
照「……そう、寝かせてあげない」
菫「まぁ、ボディチェック入れてからロープで縛りつければ、それも大丈夫か」
照「……」
淡「はい。脱走しないようよろしくお願いします」
菫「ああ、全力は尽くすよ」
照「……そんなに腕をひねらないでほしい」
菫「ちゃっちゃとあるけーい」
照「……いえすまむ」
照「ん、あ、だめ、菫……そんなこと///」
菫「うるさい。変な声を出すな。私は何もやっていないだろうが」
照「……切ない」
菫「そーですね。ほらいいから寝ろ。私は明日の予定確認してから寝るから」
照「……分かった」
菫「……」
菫「なんだ?」
照「こうして同じ部屋になるの、久しぶり」
菫「久しぶりって、去年も一昨年もそうだったろう」
照「そうだけど……なんだか久しぶり」
菫「まぁ、合宿なんて一年にそうないからな」
菫「……お前、私を油断させて脱走しようとしてないか?」
照「……そんなことはない」
照「……もう三回目だけど、久しぶり」
菫「私たちも、もう三年生だからな」
菫「……お前は大学のこととかは決めているのか?」
照「まだ、詳しい事は大会終わった後に決めようと思ってる」
菫「そうか……まぁ私もとりあえずは大会だな」
照「私たち、最後の大会……」
菫「ああ、そうだ。絶対やろうな、三連覇」
照「うん……」
菫「そうか、おやすみ」
照「おやすみ……菫」
菫「ん?」
照「それ、そのマスク取って」
菫「マスク?」
照「うん、最近寝た後のどの調子が悪いから、それして寝てるの」
菫「そうか。はい、それじゃおやすみ」
照「うん、おやすみ……菫」シュー
菫「……な、何を」
照「おやすみなさい」
菫「……急に、眠く」ガクッ
照「……これでよし」
照「……菫。一緒に三年間頑張ってきた。だから優勝はする」
照「でもその前に……妹を抱く!」
照「そういうわけだから、おやすみ菫」チュ
菫「……」スースー
照「……ぶちゅー」チュー
菫「うっうーん」
照「はっ! しまった」シュー
菫「うっ……」スースー
照「……危なかった。欲望に押しつぶされるところだった」
照「それじゃ、置き手紙を残して……と。じゃ、また」ダッ!
菫「……て、る。三連覇だ。やったな……」スースー
淡「せんぱーい、起きてください朝ですよー」ドンドン
淡「せんパーい。入りますよー……」
菫「う、うーん。なんだ朝か……。頭がぼーっとして……」
菫「照、起きろ朝だ……」
菫「」
菫「~~~~~~~~~!」←声にならない声
菫「て、照はどこだ! 照! 照! 出てこい照!」
淡「お、落ち着いてください先輩! そこに置き手紙が!」
菫「な、何! またか!」
宮永照』
菫「あいつ、あいつは……本当に……」
淡「どうしましょう、先輩」
菫「……恐らく妹さんのところだろうが、私たちは妹さんの家を知らないからどうにもならない」
菫「……仕方ないだろう。放っておくしか」
淡「帰って、きますかね?」
菫「……今すぐ二軍で照の代わりになりそうな人間を探してくれ」
淡「そんな人いませんよ」
菫「だよなぁ……仕方ない。とりあえずは通常通り練習だ」
菫「帰ってこなかったら、その時考える」
淡「それしか、ないですね」
菫「ああ……」
照「」ピコンピコンピコン
照「」ピコピコピコピーン
照「!? つ、強い反応が二つある……」
照「ま、まさか……咲が分裂した!?」
照「な、なんてこと……そんな……あんな可愛い咲が分裂するなんて……」
照「咲の処女を二回奪えるなんて、すばらっ!」
照「……うーんこれは、咲が外出した?」
照「一つは咲の普段生活している部屋から、一つは咲本人」
照「それぞれから強烈な咲エネルギーが放出されている……」
照「これは……どっちに行こう」
照「しかし、咲本人を襲うのも捨てがたい」
照「……どうしようか」
照「部屋はそのあとでもかまわないはず!」
照「よし、咲の方へ行こう!」
照「」ピコンピコン
照「こっちか……」
照「でもここに咲が……旅館? いやこれは合宿所」
照「咲も合宿に来てる……?」
照「……ここの合宿所、露天風呂あるかな」ヌキアシサシアシ
照「!? 隣にいるのは……あの淫乱ピンク」
照「あいつ……いつか殺る!」
照「でも今は、久しぶりに咲の裸を見たい……」コソコソ
照「……あ、湯気が消え。うわっまぶしっ! 何この謎の光」
照「ううっ、咲の裸……全然見れない」
照「……もう少し、近づいてみよう」ヌキアシサシアシ
咲「……でね、そこでお姉ちゃんがね……」
和「そうだったんですか、それは大変でしたねー」
照「……?」
和「そうなんですか。じゃあ、咲さんはお姉さんのこと嫌いなんですか?」ニコニコ
照(……あの女、絶対殺す)
咲「う、ううん。そんなことないよ……」
咲「確かにあんまり心開いてくれないし、無言で抱きついてくるし、お年玉取られたりするし」
咲「大変なお姉ちゃんだけど、でも優しいところもあるから」
咲「私が危ない時にはちゃんと、一緒に考えてくれたり助けてくれたりするから」
咲「だから、お姉ちゃんのことは好き」
照(……咲)
和「そうなんですか……それじゃあ、お姉さんに会うまで負けられませんね」
咲「うん……だから頑張る」
和「はい。私も微力ながらお手伝いします」
咲「ありがとう」
照「……」ササッ
照(……今は、まだ会わない。大会で会おう。咲)
照「……」
照「」ササッ
照「」パシャ
照(写真撮るの忘れてた……それじゃ咲。今度は大会で……)
照「」ササッ
和「どうしました……咲さん?」
咲「今お姉ちゃんが……ううん何でもない」
和「?」
照「ううっ……足痺れてきた……」
菫「……お前は一体何をしに合宿に来たんだ。いい加減にしろよ? もう一日しかないんだぞ?」
淡「本当に、勘弁してくださいよ。警察に届け出さなきゃいけない所でした」
照「……すみません」
菫「全くもう。お前は心配かけるなよ」
照「……はい」
菫「……妹に、会えたのか?」
照「……会えてはいない。裸体は見てきた」
淡「何やってきたんですか、一体……」
照「うっ……足がしびれてるけど頑張る」
淡「こういう場所で先輩が頑張るの珍しいですね……何かやるんですか?」
照「……淡、そこは何かあったんですか? と聞くところ」
淡「先輩の場合は何かしようとしてるとしか思えませんよ」
淡「まぁいいですけど、私の肩使いますか?」
照「うん、ありがとう……麻雀頑張る」
菫「ああ、頑張ってくれよ。三連覇がかかってるしな」
照「それも、もちろんあるけど……妹の為に」
淡「妹さんの?」
照「うん、トーナメント勝ち進んで、妹に会って、そして……」
照「処女を貰う為! 頑張る!」
菫「……いや、もうなんでもいい。頑張ってくれ」
終わり
見てくれた人、ありがとうございました。
おやすみなさい
乙乙
乙どす
Entry ⇒ 2012.07.04 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
咲「染谷先輩元気ないね最近……」久「そうね……」
優希「ローンっ!チンイツドラドラ倍満だじぇ!」
京太郎「えぇっ?!またかよ!」ガタンッ
咲「また京ちゃんか……」
和「須賀くんもなかなか成長しませんね……」
京太郎「き、今日はたまたま運が悪いだけだって!たまたまだよたまたま!」
優希「犬ぅっ!言い訳とは情けないぞ!いい加減に自分が弱いということを認めるんだじぇっ!!」
京太郎「犬って言うなよ!」
咲「まぁまぁまぁ落ち着いて」
和「ふふふ」
まこ「……」
咲「あれ?どうしたんですか染谷先輩、元気が無いみたいですね」
まこ「え?そうかのう」
咲「なんかさっきからため息ばかりですし……風邪でも引いたんですか?」
まこ「いや体調は悪くないから安心せい」
優希「もしかしてあの日か?」
まこ「なに馬鹿なこと言うとるんじゃ!」
和「新部長、もしかして悩み事でもあるんですか?」
京太郎「悩みがあるならなんでも俺たちに相談してください」
まこ「ホンマになんでも無いんじゃ、気にせんでどんどん打ってくれ」
和「そうですか……」
まこ(相談したところであんたらじゃワシの悩みは理解出来んじゃろ……)
優希「通らないじぇ!ローン!中ホンイツドラドラ!ハネ満だじょ!」ドシーン!
京太郎「またかよぉ~」ヘナヘナ
まこ「……」
優希「京太郎じゃ相手にならんじょ」タコスウマー
京太郎「くそおくそお……」
咲「京ちゃん家で練習してるの?そんなんじゃいつまでも上達なんかしないよ?」
和「新部長に怒られますよ」
京太郎「大丈夫、染谷先輩はそんなことで怒るような人じゃ……」
まこ「……」ガタッ!
京太郎「ひぃっっ!!すいませんすいませんすいません真面目にやりますからぁ!」
まこ「すまんのう、ワシちょっと先に帰るわ」
和「あ、そうなんですか」
まこ「ちょっと用事があるじゃのう、じゃあのう」
優希「先輩バイバーイ」
ガチャン
咲「……」
和「どうしたんでしょうね新部長」
優希「やっぱあの日なんだじぇ」
京太郎「あの日ってなんだ?」
優希「また咲ちゃんの必殺技がさく裂したじぇ!」
咲「また私がトップ」
和「さすが咲さんですね」
ガチャン
久「みんな元気にやってるー?」
優希「お、部長の登場だじぇ!
咲「あ、部長、お久しぶりですね」
久「なに言ってるのよ二人とも、今の部長はまこよ」
和「そうですよ優希に咲さん、それでは新部長に失礼です」
咲「ご、ごめんなさい……」シュン
久「そういえばまこいないわね?お手洗い?」
京太郎「用事があるみたいでさっき帰りましたよ」
久「へぇ、そうなの」
久「ふふーん、それはもちろん麻雀しにきたのよ!久々にみんなと打ちたくなっちゃってねぇ!」
優希「竹井先輩の本気は怖いじぇ……」
和「受験勉強はしなくて大丈夫なんですか?」
久「わたしは推薦だからねぇ、こう見えて頭は良いのよ」
咲「竹井先輩と打つのは久しぶりだから楽しみです」
久「私もよ、どうせならまことも打ちたかったけどねぇ」
咲「あ、染谷部長のことで相談したいことあるんですけど良いですか?」
久「ん?どうかしたの?」
久「まこが?なんで?」
和「それが分からないから竹井先輩に相談してるんです」
咲「なにか心当たりはありませんか?」
久「うーんちょっと分からないわねぇ、あの子が悩む姿なんて想像できないわ」
優希「たしかに悩み事なんて無さそうだじぇ」
京太郎「お前だってそうだろ」
久「多分広島カープが勝てなかったからじゃないかしら、今年も5位だったじゃない」
京太郎「でもサンフレッチェ広島が優勝したってこの前はしゃいでましたよ」
久「え?あの子サッカーなんて見るの?」
京太郎「ええ、野球で味わえない喜びをサッカーで補うとかで」
久「そうなの」
咲「たしかにそうかもしれませんね」
久「そろそろ冬の大会が始まるしそれでピリピリしてるのかもそれないわね」
和「わたしたちはどうすればいいでしょうか……」
久「そうね、なるべくまこの負担を軽くするようにすればいいんじゃないかしら、例えば…」
咲「例えば?」
久「須賀くんのお守を優希にまかせるとかね」
京太郎「えぇ?!」
久「だって須賀くん入部してけっこう経つのにいっこうに上達する気配が無いんだもの、この前まこがぼやいてたわ」
京太郎「そ、そんなぁ」
咲「とにかく染谷部長のために私たちが頑張ろうよ!」
和「そうですね」
優希「おーし行くじぇ!!」
一方そのころ染谷まこは……
まこ「……」
まこ「……」
まこ「……」ヒョイ
まこ「えいっ!」ビシュッ!
チャポン
まこ「……」
まこ「……」
まこ「えいっ!」ビシュッ!
チャポン
まこ「……」
まこ「ハァ……」
まこ「……」
まこ「ハァ……12月の長野は寒いのう……」
まこ「……」
まこ(部長じゃと言うんに部活をすっぽかしてしまったのう……ワシはなにをやっとるんじゃ……)
まこ「ハァ……」ビシュッ!
チャポン
まこ「……」
まこ(しょうがないじゃろ……ワシは今、自分の存在意義について悩んでるんじゃ……)
まこ「……」
まこ「えいっ!」ビシュッ!
チャポン
まこ「ワシってなんでこうも人気無いのかのう……」
まこ「全国大会を制したと言うのになしてワシがあんな叩かれないけないんじゃ!」ビシュッ!
チャポンチャポンチャポン!!!
まこ「ワシだって優勝に貢献したんじゃ!ただ少し出番が少なかっただけじゃろ!!」ビシュッ!
チャポンチャポンチャポン!!!
まこ「咲や和にはこの気持ちがわからんハズじゃ……虐げられし者の気持ちなんぞ……」
カラス「カーッ!カーッ!カーッ!」
まこ「……」
まこ「2回戦の次鋒のときは特に酷かったのう……あんなんワシの責任じゃないじゃろ……」ビシュッ
チャポン
まこ「勝っても負けても出番が多くても少なくても叩きよって!じゃあワシはどうしたらええんじゃ!!」
まこ「教えてくれんかいのう!」ビシュュュュッ!!
???「痛”い!!!」
まこ「あ!」
まこ「す、すまん!川に投げよう思ったんじゃがすっぽぬけてしもうたんじゃ!」
???「いえいえ気にしないでください、失敗は誰にだってあるものですからねぇ」
まこ「許してくれるんか、ココロが広いお方じゃのう」
???「わたしのココロは長野県のように広いんですよ、あれあなたはたしか?」
まこ「?」
???「あなたは清澄高校麻雀部次鋒の染谷まこさんでは無いですか!
あなたの闘牌の数々をテレビで拝見させてもらいましたよぉ!」
まこ「ほ、ほうか」
???「まさか長野県を代表する英雄にこうやってお目にかかれるなんて光栄です!
そう思うとさっきまこさんの投石が頭に当たったのは良い記念になったかもしれませんねぇ」
まこ(なんじゃこいつは……)
???「すばらですっ!」
まこ「よ、よろしゅう」
煌「しかしどうしたんですかぁ女子高生が真冬にこんな河原で一人で投石なんて」
まこ「べ、別になんでもないんじゃけぇ気にせんといてくれ」
煌「こういう場合、失恋で落ち込んでるというのが相場なんですよ、ズバリ言います!あなたあの部長さんに振られましたね!」
まこ「なに馬鹿なこと言うとるんじゃわりゃあ!!それにワシは女じゃ!」
煌「いえいえ、あなたからガチな匂いがぷんぷんするんですよ
わたしの中学の後輩にもガチな方がいましてね、その方とおんなじ匂いがするんです」
まこ「別に失恋なんかしとりゃせん!見当違いもいい加減にせい!」
煌「素直じゃないのはすばらくないですねぇ」
煌「それならぜひにその胸の内を吐きだしてくださいよ!わたくしだったらいくらでも相談に乗りますよぉ!」
まこ「なんでさっき会ったばかりのあんたにワシの悩みを打ち明けなきゃならんのじゃ」
煌「良いじゃないですか、逆にわたくしみたいな人間のほうが役に立つかもしれませんよぉ!」
まこ「ふん……」
煌「知り合いに相談しにくいからこうやって悩みを抱えこんでしまうのでしょう
それはすばらくないのでわたくしに相談してください!」
まこ「……」
煌「さぁ!さぁ!!さぁ!!!」
まこ「ああもうやかましいのう!あんたにワシの悩みが理解出来るんか!」
煌「それは話してくれないとなんとも言えないですねぇ、良いから吐くんです!吐けばすべて楽になりますよぉ!」
まこ「ワシは人気者になりたいんじゃ!もう不人気は嫌なんじゃ!」
煌「それは深刻な悩みですねぇ、すばらです!」
煌「いいえ馬鹿になんかしませんよ!我々にとって人気というものは、有る無しいかんでは死活問題ですからねぇ!」
まこ「人気が無いだけならまだええんじゃ、それだけ傷つかんですむ
ワシ場合は嫌われとるんじゃ!親の仇みたいに嫌われとるんじゃ!」
煌「それは大変ですねぇ」
まこ「なんでじゃ……なしてなんじゃ……」
煌「難しい話ですねぇ」
まこ「やっぱ緑髪でメガネで広島弁はダメなんかのう」
煌「たしかにそれもあります、しかし果たして全部が全部そうなんでしょうかねぇ」
まこ「どういうことじゃ」
煌「広島弁や緑髪、メガネの方でも人気者がいっぱいいるじゃないですか!
例えば広島県代表の佐々野いちごさん!いまや彼女は全国的なアイドルですよぉ!」
まこ「まぁあいつは見てくれがええから……」
煌「それに緑髪の滝見春さんやメガネッ子の愛宕の妹さんなんかも大人気ですねぇ」
まこ「わりゃなにが言いたいんじゃ!」
煌「ようは大事なのは華ですよ華!それが無けりゃ人気者にはなれないんですよ」
煌「すばら!なんにせよ華ですよ大事なのは」
まこ「ワ、ワシのどこが華が無いんじゃ!ワシかてなんとかすれば華が……」
煌「いいえダメです!華というものは生まれ持ったものなんですよぉ、そうですあなたの好きなカープで例えましょうか!」
まこ「カ、カープでか」
煌「高橋慶彦選手を御存じですよねもちろん、まさにカープのレジェンドと言える選手の一人です!」
まこ「いまはロッテじゃがのう」
煌「高橋選手といえば盗塁王を数回、連続試合安打の日本記録を持ってる言わずと知れた名選手です!
しかもその端正なルックスで、なんと村上龍氏が彼を題材にした小説を書くほどの全国的なスター選手ですよ!」
まこ「それがどうしたんじゃ」
煌「華があるからこうやって全国的に知名度の高い選手になれたのですよ!これは原村和やエイスリンさんみたいなもんです」
まこ「ワシだって慶彦みたいになれるハズじゃ」
煌「いいえなれませんねぇ、あなたはですねぇどっちかと言うとですねぇ」
まこ「どっちかというとなんじゃ?」
煌「ズバリ正田耕三ですね!すばらっ!」
まこ「なん・・・じゃと・・・」
まこ「ちょ、ちょっと待たんか!正田だって慶彦と遜色ない活躍しとるじゃろ!
盗塁王だって獲っとるし、慶彦が獲ってない首位打者だって2回も獲得しとるじゃろ!」
煌「それでも人々の記憶に残ってるのは高橋慶彦のほうなんですよぉ、残念っ!」
まこ「なしてじゃ!カープファンの間では慶彦も正田も同じぐらい人気じゃろ!」
煌「カープファンの間では……ね、しかし全国的な知名度ではどうですか?
野球詳しくない人で正田を知ってる人なんてほとんどいないハズですよぉ」
まこ「そんなハズは……!」
煌「それに当時の広島は今と違って華だらけですからねぇ!その中で華が無いのは逆にすごいことですよ!すばらです!」
まこ「ほうか……」
煌「まぁまこさんは正田耕三です、東出と言わないだけすばらだと思ってください」
まこ「ワシは正田耕三なんか……」
まこ「ハァ……」
煌「しかーし!だからと言って落ち込むことなんか無いですよぉ!華が無くたってすばらなんですよ!」
まこ「どういうことじゃ……」
煌「いいですか?華が無くたってチームにとってその選手はかけがいのない存在なんですよ!」
まこ「かけがいのない存在……?」
煌「すばらっ!正田がチームプレイに徹したおかげで何度チームが救われたことか!
山本浩二や衣笠、大野豊だけではチームは勝てないのです!」
まこ「た、たしかにそうじゃのう」
煌「全国大会で言うならばあなたがエイスリンさんや菫さん相手に
大勝せずともプラスだったおかげで清澄は優勝出来たんです!これはすばらなことですよ!」
まこ「あんま褒めんでくれんかのう」テレテレ
煌「だから正田耕三だからと言って恥じることなど無いのですっ!だってあなたはチームに不可欠な存在なのですからっ!」ドヤッ!
まこ「お、おう」
煌「ぶっちゃけますと人気なんてある程度だけあればすばらなんですよぉ!」
まこ「そんな乱暴な……」
煌「正田だって不人気だったわけじゃありません!固定ファンがいっぱいいたハズです!そうまこさんにようにっ!」
まこ「ワ、ワシのように?!」
煌「そうです!自分は人気が無いと嘆いておられますが決してそういうわけではございませんよぉ!
あなたにだって少数精鋭のファンがいるハズです!よおく目を凝らしてください!」
まこ「ワシのことを可愛いと思ってるファンなんておらんじゃろ……」
煌「いいえいますとも!茨城県民なのに鹿島アントラーズを応援しないで水戸ホーリーホックを好きになる変わった方もいるんですから、あなたを好きになる人がいてもおかしくないんですよ!すばらっ!」
まこ「水戸ちゃんに失礼じゃろ……」
煌「まだなにか悩むことがあるのですかぁ?それはすばらくないですねぇ」
まこ「あんたはワシの叩かれようを知らんからそういうことが言えるんじゃ……
ネットでワシの名前で検索してみ、ワシの悪口がいっぱい出てくるからのう」
煌「その気持ちはわかりますよまこさん!わたくしもネットではボロッカスに叩かれてますからねぇ!」
まこ「あ、あんたもなんか?!」
煌「ええそうです、ありがたいことに戦犯の称号を頂きましたよ、いやぁネットで叩かれるのは辛いことですねぇ」
まこ「そうじゃろ!ネットの輩のせいでワシのココロはボロボロじゃ!
はっきり言って賠償を請求したいくらいじゃけぇ話がわかってくれる人がいて良かったのう」
煌「しかーし!わたくしはそんなネットの声など全く気にしてないのです!すばらっ!」
まこ「なん・・・じゃと・・・・」
怜とあれだけ意思疎通してたのを見たら点取られても戦犯とは思えないな
まこ「じゃ、じゃけどネットの声が一番てっとり早く自分の評価を知ることができるじゃろ!じゃから……」
煌「良いですかまこさん、ネットのしょうもない書き込みで自分の価値を決めてしまうのは愚の骨頂なんですよ!」
まこ「お、おう……」
煌「わたくしも宮永照相手にまったく歯が立ちませんでしたがまったく後悔はしておりません!むしろ誇らしいぐらいです!」
まこ「そんなんか」
煌「ハコわれしないことがわたくしの役割でしたからねぇ!自分の仕事が全う出来てすばらですよ!」
まこ「……」
それにこんな寒いところにいると風邪をひきますよぉ!」
まこ「た、たしかにそうじゃのう」ブルブル
煌「そうですね、ここであったもなにかの縁、わたくしと麻雀を打ちましょうよ!」
まこ「お、ええのう、ワシも打ちたい気分じゃったんじゃ」
煌「すばらっ!全国レベルの選手に勝って、わたくしの名を全国に轟かせていただきますよぉ!」
まこ「かかってきんしゃい」
煌「まこさん元気が出てきたみたいですねぇ、そうですそれです、元気なまこさんが一番可愛いですよぉ!」
まこ「そ、そうかのう」
煌「そうですよ!元々わたくしはそういうまこさんが大好きだったんですからねぇ!」
まこ「な、なにを言うとるんじゃわりゃあ///」
煌「わ、わたくしみたいな少数精鋭のファンもいるんですからね///今日から人気とかそういうの気にしないでくださいよ///」
まこ「お、おう///」
煌「ここが清澄高校ですかっ!立派な校舎ですねぇ!すばらっ!」
まこ「しかしあんたが和や優希と知り合いとは知らんかったのう」
煌「中学校時代の後輩なんですよぉ、今でもわたくしのことを尊敬してるハズですよぉ!」
まこ「ほうか」
煌「久々の再会楽しみですねぇ!まぁまずはなんにせよまずはまこさんと麻雀ですよ」
まこ「……」
煌<元々わたくしはそういうまこさんが大好きだったんですからねぇ!すばらっ!>
まこ(すばらの言う通りじゃのう、いちいち人気なんか気にしてたさっきまでのワシが馬鹿みたいじゃ)
煌「この階段すばらっ!」
まこ(ここにワシの一番のファンがいるじゃないか、それだけでええんじゃ……)
煌「ここが麻雀部の部室ですか!すばらっ!」
まこ「ん?明かりが点いてる、みんなまだ残ってるんか?」
ガチャン
京太郎「痛い痛い!!」
咲「京ちゃんもっと真面目にやってよ!こんなんじゃ染谷部長に申し訳ないよ!!」
京太郎「なんだよぉ咲までぇ……」
和「須賀くん!休んでる時間はありませんよ!今日は徹底的に須賀くんを鍛えますからね!」バンッ!
京太郎「和ぁ……もっと優しくしてくれよぉ……」
優希「いいからさっさと牌を並べろだじょ!!」バシーン!
京太郎「痛ェ!!わかったからわかったからよぉ……」
まこ「あんたらなにをやっとるんじゃ……」
咲「どうしたんですか染谷部長!用事があるんじゃなかったんですか!」
まこ「いやそれよりあんたらなにしとるんじゃ……京太郎死にそうな顔しとるけど……」
和「私たちは新部長の負担を軽くするために須賀くんを鍛えることにしたんです」
咲「だから京ちゃんのことで悩まないでください!私たちがなんとかしますから!」
京太郎「別に俺が原因で悩んでるわけじゃないだろ!」
優希「いいから早くしろだじぇ!牌すらまともに並べられないのか!」
京太郎「わかったわかったわかったよ!」
咲「なにか悩みがあっても一人で抱え込まないでください染谷部長!」
和「そうです、わたしも困っているときは手助けしますから」
優希「そうだじょ!次期部長である私も染谷先輩のためだったらなんだってするじぇ!」
京太郎「お、俺もなんかあったらなんなりと」
優希「だからお前は練習してろだじぇ!」
京太郎「だ、だっていつも染谷先輩は俺のことを気にしてくれてるから……」
まこ「みんな……」
煌(おやおや、みなさんにだいぶ愛されてるようですねぇ、とてもすばらなことじゃないありませんか)
まこ「よおしワシも打つかのう!京太郎覚悟せい!」
京太郎「ちょっと待ってくださいよぉ!ひぃぃぃぃぃ……」
和「あれ、あなたはもしかして……!」
煌「すばらですっ!」
咲「染谷先輩元気ないね最近……」久「そうね……」 カン
読んでくれた人サンキュー
すばらでした
Entry ⇒ 2012.07.04 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (4) | Trackbacks (0)