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久「惚れやすい体質?」 加治木「ああ、そうなんだ」

引用元: ・http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1341580966/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:22:46.38 ID:3oG+tuwC0

――合同合宿所


加治木「私は、その…恥ずかしながらそういう経験に乏しくてな」

加治木「惚れやすいとまではいかなくても、すぐ意識してしまうんだ」

久「へぇ…なんだか意外ね」

加治木「…そうかもしれないな。自分でも情けないとは思っているさ」

加治木「だからこのことはあまり人には話していないんだ」

久「……ふーん」スリスリ

加治木「なっ…久、なにを…!」

久「でも私には話してくれた」ギュ

加治木「そ、それは成り行きでだな…(む、胸が…!//)」カァ


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:23:47.86 ID:3oG+tuwC0

久「あら、じゃあ話したのは別に私だったからじゃないってこと?」スリスリ

加治木「べ、別にそうは言ってないだろ…!//」

久「ふふ、じゃあやっぱり私は特別ってことなのね…嬉しい」ギュッ

加治木「わわっ……ひ、久!からかうのはよしてくれ!」バッ

久「ああん」

加治木「まったく…お前という奴は。やはり話すべきことではなかったな」

久「そんな、私とても嬉しいのよ?ゆみの特別になれて」

加治木「なっ…そ、そこまでは言ってないだろ!//」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:25:33.48 ID:3oG+tuwC0

久「ふふ……あ、そろそろ戻らないと。明日も早いし、みんな心配しちゃうわ」

加治木「ああ、もうこんな時間か。そうだな、明日もまたよろしく頼む」

久「ホントはもっとゆみと二人っきりでいたいけど…」サスリサスリ

加治木「だ、だからからかうのはよせと言っているだろう!///」

久「私は本気よ?ふふ…それじゃあおやすみなさい」

加治木「あ、ああおやすみ」


加治木「まったくあいつは…」ドキドキ


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:27:44.75 ID:3oG+tuwC0

加治木「ふー遅くなってすまない。今戻った」

モモ「せんぱぁーい!!!どーこ行ってたんすかあ!!!」ギュウウウ

加治木「うわぁ!//モ、モモ。ああ…ちょっとな」

モモ「ちょっとってなんすかあ!!私寂しかったすよお!!」ギュウウ

加治木「す、すまない」

蒲原「ワハハーこらこらモモ、ユミちんだってプライベートな時間があるんだぞー」

モモ「えー私はプライベートな時間もずっと先輩といたいっす!」

加治木「な…//無茶言うんじゃないモモ」

佳織「はは…」

津山「うむ」

蒲原「ワハハー」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:29:37.05 ID:3oG+tuwC0

――翌朝


久「それじゃあ皆さん、今日もよろしくお願いねー」

ハーイ

久「今日の午前中はとりあえず好きな面子で打ってちょうだい…」チラ

加治木「!」

久「…それじゃあ開始ー!」

ワー


加治木「……」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:32:40.04 ID:3oG+tuwC0

加治木(くっ…バカか私は!言ったそばから意識してしまってるじゃないか!)

加治木(さっきのはただ偶然目があっただけだ。別に他意はない!断じてないんだからな!)

加治木(……ああ久…君はどうしてそう…)

加治木(同級生とは思えない大人の色気。いや、言うなればもはや魔性のオーラ)

加治木(穢れを知らない純粋無垢な少女ならものの数秒で落としてしまうだろう…)

「――木さん?」

加治木(いやまあ私もなにも知らないのだがな……)

「――加治木さん?」

加治木「ああ、私もその甘美な欲望に身を任せたい。めちゃくちゃにされてしまいたい…!」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:35:00.00 ID:3oG+tuwC0

「えっ…あの、加治木さん?」

加治木「ひぇっ!?な、なんだ!?」バッ

福路「あ…びっくりさせちゃったかしら。ごめんなさい」

加治木「福路か…いや、すまない。こっちが勝手に驚いただけだ。それで、なんだ?」

福路「はい。よかったら卓、一緒にどうですか?」

加治木「君とか…ああ、願ったりかなったりだ。お願いするよ」

福路「ありがとうございます。後の二人はもうついてるから、こっちです」

加治木「ああ…」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:41:50.86 ID:3oG+tuwC0

福路「ここです」

はじめ「加治木さんかー」

和「よろしくお願いします」

加治木「国広一に原村和……それに君か」

加治木「なかなかやっかいな卓に誘われてしまったようだな」フッ

福路「ふふ…それじゃあ三人ともよろしくお願いします」

加治木「よろしく頼む」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:43:05.92 ID:3oG+tuwC0

福路「私加治木さんと打つのは初めてですね」カチャカチャ

加治木「ああ、そういえばそうだな」カチャカチャ

はじめ「昨日もかなりの時間打ってたし、結構当たってない人いなくなってるよね」カチャカチャ

福路「ええ…加治木さんとは是非とも打っておきたかったから」カチャカチャ

加治木「わ、私と?名門風越のキャプテンにそう言ってもらえるなら私も光栄だ」カチャカチャ

福路「いえいえ…」カチャカチャ

加治木「……いや、今のは少し違うな」

加治木「風越だとかそんなことじゃなく、私も一雀士福路美穂子と是が非でも打っておきたかった」キリ

福路「……はい!ありがとうございます」ニッコリ

加治木(!…なんだこの笑顔は天使か!?//)


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:46:09.77 ID:3oG+tuwC0

はじめ「あはは、加治木さんなんかセリフがくさいよ」

加治木「そ、そうか…?」

和「キザですね」

加治木「ぐぬぬ…」

福路「いえ…私はとっても嬉しかったですよ?」ニッコリ

加治木「あ、ありがとう福路…//」


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:49:09.63 ID:3oG+tuwC0

――――――


加治木「ツモ。4000、2000だ」

はじめ「うわーそこで引いちゃうかー」

福路「あらあら」

和「ありがとうございました。これでまた加治木さんがトップですね」

加治木「今日はツキが回っているようだな。うまくいきすぎている」

加治木(それに今は…)チラ

福路「……?うふふ」ニッコリ

加治木(勝利の女神がついているからな!//)


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:52:20.20 ID:3oG+tuwC0

加治木(ああ福路美穂子…今まではそんな風に思わなかったが…)

加治木(その身から溢れる母性!全てを包み込んでくれる優しさはもはや長野全一!)

加治木(久とは正に陰と陽。私の良いところ、悪いところ全てを受け入れまた愛してくれるその優しさ…)

加治木(時には母のように、また時には幼馴染のように見守ってくれるその美しいオッドアイ)

加治木(私と打ちたいと言っていたな…も、もしかして私に気があるのか!?)

加治木(まさか…す、好きなんてこと…///)カァ

加治木(美穂子…君となら私はどこまでへも…///)

福路「あ、あの加治木さん?顔が赤いけど…熱でもあるのかしら?」ピト

加治木「な――っ!!///」ボンッ


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:53:19.32 ID:3oG+tuwC0

――――――


加治木「はぁ…いったい私はなにをやっているんだ…」

加治木「この体質にもほとほと嫌気がさすな」

加治木「ただ優しくされたり、最近では話をしただけで意識してしまう」

加治木「向こうはなんとも思ってないのにな…」ハァ

加治木「中学生じゃあるまいし…私はしっかりしないといけないのに…キャラ的に」

加治木「だいたい…「だーれだ!」サッ

加治木「わっ…!ひ、久か!?」

久「せーいかーい」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:57:36.44 ID:3oG+tuwC0

加治木「きゅ、急になんだ。びっくりするじゃないか、子供じゃあるまいし」

久「あら、私たちだって高校三年生。まだまだ子供って言ってもいいんじゃない?」

加治木「それは…まあ…」

久「ふふ…でも私の声、わかってくれたわね」

加治木「い、いやまあ…そりゃあわかるというかなんというか…」

久「嬉しい」ギュ

加治木「ひ、久!?///ここではその…みんな来るだろ…!」

久「私は別に見られてもかまわないけど?」ギュッ

加治木「ひ、久…私もその……君となら///」ギュ

咲「あ、部長」

加治木「!!」バッ


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 22:59:39.66 ID:3oG+tuwC0

咲「あ、加治木さんといたんですね」

加治木「ああいやなんだ!宮永咲!なんだ!今日はいい天気だな!絶好のカン日和ってな!はは」

咲「え?あ、はい…?でも今日ちょっと曇ってますよ」

加治木「だな!だろーな!そういうと思ったさ!ははは」

咲「はぁ…」

久「なにか私にようかしら咲」

咲「あ、はいそうなんです。実はかけてる牌があって…」

咲「もう1セット牌があるか部長に聞こうかと…」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:03:00.54 ID:3oG+tuwC0

久「ああ、そういう」

久「まだあるわよ。確かあっちの休憩室の上の棚に入れたと思うわ」

咲「あ、わかりました!じゃあ私取ってきますね」

加治木「それなら私が取ってこよう」キリ

咲「え、でも…」

加治木「なに、今君は卓についているのだろう?」

加治木「私は今フリーだし、宮永咲は戻って対局を続けていればいいさ」

咲「そうですか…じゃあお願いします加治木さん!ありがとうございます!」

加治木「なにいいんだ」


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:04:11.99 ID:3oG+tuwC0

久「優しいわね」

加治木「ふっ、可愛い後輩のためさ」

久「ふふ、よーし私ももういっちょ打つかー」

加治木「あ、ああ…行ってこい」

久「じゃねー」スタスタ


加治木「……」


加治木(久……私は君の考えていることがわからないぞ…)トコトコ

加治木(私は一体どうしたらいいんだ…誰かアンサーを教えてくれ!)ダッシュ


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:06:46.60 ID:3oG+tuwC0

ガララ

加治木「この部屋か…確か上の棚と言っていたな」

加治木「ん…思ったより高いぞ…」ガララ

加治木「あれか…よっ…」

加治木「む…あと少し…くっ…」ノビー


「よっと」グイ

加治木「!?」

純「よぉ、これでよかったか?」

加治木「君は…井上純」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:10:50.24 ID:3oG+tuwC0

純「あんまり無理すんなよ。頭に落ちたら怪我するぜ?」

加治木「あ、ああそうだな…すまない」

加治木「いや、ありがとう井上純」

純「いーっていーって気にすんな」

衣「衣もいるぞー」

加治木「やぁ、天江衣。君たちはなにを?」

純「いやちょっと疲れたから、一息付きにな」

加治木「そうか…ここは休憩室か。愚問だったな」


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:15:15.48 ID:3oG+tuwC0

衣「衣が疲れたと言ったらジュンが付いてきたくれたんだ」

加治木「そうなのか…君が麻雀で疲れるというのも珍しいな」

純「ああ、こいつ昨晩はしゃいで全然寝てねーからな。早く寝ろっつったのに」

衣「うー、でも強者たちとの対局は楽しいぞ!」

衣「それに昨日はジュンも一緒に起きていたではないか!衣だけ子供扱いするな!」

純「お前が無理に付き合わせたんだろ」

衣「むー」

加治木「ふふ…二人は仲が良いんだな」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:18:25.80 ID:3oG+tuwC0

衣「ああいいぞ!衣とジュンは友達なんだ!」

加治木「そうか…」

衣「まあ衣がお姉さんだからジュンと遊んであげているのだがな」

純「また言ってるよこいつ…」

加治木「天江衣は優しいんだな」

衣「そうだぞ!」

加治木「ふふふ」チラ

純「はは」チラ

衣「ふふん♪」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:20:30.41 ID:3oG+tuwC0

透華「な、なんなんですのこの空気は!」バーン

はじめ「いたいたー二人とも」

衣「トーカ!はじめ!」

はじめ「なんか親子を見てるようですごい和んだよー」

加治木「お、親子!?」

透華「私がお母さんのはずでしたのに、純の相手は加治木ゆみでしたのね」

純「またおかしなことを…おれは女だっつーのに」

加治木(私と井上純が…夫婦……!?)


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:25:25.47 ID:3oG+tuwC0

~~~~

純「帰ったぞー」

衣「わーいパパだー!」ダダダッ

純「おーう衣ー良い子にしてたかー」ダキッ

衣「うん!衣はいつも良い子だぞ!」

純「そっかー」ナデナデ

私「貴女、おかえりなさい」

純「ああ、ゆみ。ただいま…」チュッ

私「ええ!?な、なにを…///」

純「ゆみの顔を見たらつい、な」

私「な、なにを言ってるんだ…//」


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:26:24.16 ID:3oG+tuwC0

私「ご、ご飯もすぐ出来るが、先にお風呂にする?」

純「そうだな、そうしようかな」

衣「衣もパパと入るぞ!」

私「じゃあ二人で入ってきてくれ。あがる頃には夕飯が出来てるから」

純「ああ…ゆみ」

私「ん?」

純「いつもありがとうな」ナデナデ

私「ん……///」

~~~~


加治木(なにこれめちゃくちゃいい//)ハナヂダラダラ


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:29:50.31 ID:3oG+tuwC0

透華「ちょ、ちょっと貴女!鼻血が出てますわよ!」

はじめ「どうしたの急に!?ティ、ティッシュは…」

加治木「ぐっ…これはぞの…ずばない…」

純「おいおいどうした?ん…これ使えよ」つハンカチ

加治木「え?」


加治木(ハ、ハンケチーフだとおおぉ!!?)キュン


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:32:49.11 ID:3oG+tuwC0

はじめ「純くんがハンカチってなんか似合わないね~」

透華「はじめの言うとおりですわ!豚に真珠ぐらい違和感ありまくりでしてよ」

純「お前ら…あとでぶっ飛ばす」

衣「さすがだぞジュン!」

加治木「あ、ありがと…あの…その……//」カァ


加治木(やばい恥ずかしい顔が見れない////)


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:37:41.77 ID:3oG+tuwC0

純「おう、鼻血出た時はあんまり上向かない方がいいぞ?」

純「血が喉に詰まったりすることがあるからなー」

純「鼻押さえて、ある程度止まったら氷で鼻冷やしときな」

加治木「うん…///」コクリ


はじめ「純くんが鼻血の対処に詳しいなんて納得だね~」

透華「はじめの言うとおりですわ!きっと昔喧嘩に明け暮れていたんですわね」

純「お前ら…マジで覚えとけよ」

衣「さすがだぞジュン!」


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:43:37.19 ID:3oG+tuwC0

――――――


加治木「……」


加治木「ぐ……」

加治木「ぐわああああああああ」

加治木(まさか井上純があんな……!)

加治木(わ、私を…お…お…女の子として扱ってくれるなんて…!)

加治木(このハンケチ…)ギュ

加治木(…えへ)ニヘラ

加治木(いやいやいやにやけるな!)

加治木(別にこれはその…ただの優しさであってだな…)


加治木(ただの優しさ……)


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:47:22.06 ID:3oG+tuwC0

――――――


久「ゆみ」

加治木「ん?久か……」

久「鼻血出したらしいけど、大丈夫?」

加治木「あ、ああ…恥ずかしい話だが、すっかり止まったみたいだ」

久「そう、良かったわ。心配したのよ?」

加治木「すまないな…」

久「じゃあもう打てるのね?」

加治木「ああ、もちろんだ。私達はそのために呼ばれたのだろう?」フッ

久「ふふ…じゃあ、こっちこっち」

加治木「ああ…」


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:48:05.89 ID:3oG+tuwC0

久「おまたっせー」

福路「うふふ、よろしくね」

純「よぉ、さっきぶり」


加治木「な、なんだと……!」


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:52:55.49 ID:3oG+tuwC0

――――――


久「井上さんっていっつもなにか食べてるわよね。大食漢?」タン

純「あのさぁ…それって女にでも言うのか?まあよく食べる方だけどさ」タン

福路「うふふ」タン

加治木「……」タン

久「あら、言うんじゃない?でもまあ女の大食いって珍しいわよね」タン

純「んーまあ普通は男のイメージだよな」タン

福路「でも、よく食べる人って素敵だと思うわ。男の人でも女の人でも」タン

加治木「……」タン


加治木(麻雀を始めて以来初めてだな…)

加治木(対局中に逃げ出したいと思っているのは…)



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:56:20.29 ID:3oG+tuwC0

加治木(まさかこんなユートピア、じゃなくて卓に遭遇してしまうとは…)

加治木(久…まさかわかっててやってるんじゃないだろうな…)


久「ねぇ、ゆみもそう思うわよね?」

加治木「えぇ!?あ、いや…すまん聞いてなかった……」

純「ははは、麻雀に集中しすぎてたか?」

福路「あらあら」

加治木「くっ……//」


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:59:42.62 ID:3oG+tuwC0

久「だからー駅前のアイス屋さんよ。最近できた」

久「美味しそうだと思わない?」

加治木「ああ…モモも言っていたな」

加治木「なにやら変わった味も多いとかいうあの…」

久「そうそう!タコス味とかわかめ味とかあるらしいわよ?」

純「うえーやっぱり絶対美味しくねえ」

福路「わ、私も…普通の味がいいかしら」

久「えー普通の味じゃつまんないじゃない!悪待ちしてこそ新たな発見もあるのよ!」

加治木「君らしい考え方だな…」フッ

加治木「ただ私達は地元から遠いからな。なかなか行く機会もないんだ」


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:05:12.13 ID:O/Xvfyi40

久「まあそれもそうよねー…そうだ!じゃあ今度行かない?この四人で」

加治木「なっ!?」

福路「あら、素敵ですね」

純「オ、オレも行くのか?」

久「当たり前でしょ!むしろ私は貴女に一番食べさせたいんだけど、わかめ味」

純「なんでわかめ…」

純「ま、まあ別に行ってもいいけどさ…」

久「ふふ、素直じゃないわね。食べたいっていいなさい、わかめ味」

純「いやだからなんでオレはわかめ推しなんだよ!」


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:11:13.14 ID:O/Xvfyi40

久「ゆみももちろん行くわよね?」

加治木「私は…その……」


純「ん?」

福路「うふふ」

久「ん~?」


加治木「行かさせていただきます…」


63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:15:13.33 ID:O/Xvfyi40

――――――
――――
――


加治木「それじゃあそろそろ行くよ」

久「お疲れ様。本当にありがとう、ゆみ」

加治木「なに、君達のためとはわかっていたが、私も十二分に楽しんでしまっていた」

加治木「……頑張ってくれ久」

久「ええ」

加治木「美穂子もお弁当ありがとう。みんな喜ぶよ」

福路「いえいえ。お気をつけて」

久「私もおべんとーほしー」ギュウ

福路「きゃっ…う、上埜さん……//」


66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:17:41.50 ID:O/Xvfyi40

加治木「お、おほん……!//」

加治木「それじゃあ、またどこかで」

久「どこかで、じゃないでしょ?約束、忘れないでね?」

加治木「あ、ああ…それじゃあ」


ガチャ

加治木「ふー」ドサッ

モモ「先輩!やけにお別れが長かったっすね…」

加治木「ああ…まあ、色々とな…」

蒲原「ワハハーそれじゃあいくぞー」ブロロロ

モモ「むー……」


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:23:53.14 ID:O/Xvfyi40

――――――


蒲原「ワハハーこれであとはユミちんだけだなー」ブロロロー

加治木「ああ…行きも帰りもすまないな蒲原。疲れるだろうに」

蒲原「なに、今さらきにすんなー」


蒲原「しかしユミちんも相変わらずあの体質は変わってないんだなー」

加治木「なっ…蒲原…気付いていたのか…」

蒲原「ワハハーあんなに取り乱すユミちんが見れるのはあれが出た時ぐらいだからなー」

蒲原「伊達に一番長くユミちんを見てきてないぞー?」

加治木「そう、だな…また恥をさらしてしまったよ」


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:26:49.01 ID:O/Xvfyi40

蒲原「いやいや、全然恥なんかじゃないと思うぞー?」

蒲原「私も最初聞いた時は驚いたけどなー」

蒲原「ユミちんのキャラがあるからなー」

加治木「……」

蒲原「でも、人をすぐ好きになれるのはとっても素晴らしいことなんだー」

蒲原「それだけユミちんが優しいってことでもあるんだぞー?」

加治木「…まさか。言いすぎだ蒲原」

蒲原「ワハハー」


77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:29:16.22 ID:O/Xvfyi40

蒲原「なあユミちん」

加治木「……なんだ?」

蒲原「ちょっと遠回りしてもいいかー?」

加治木「別にかまわないが…疲れてないのか?」

蒲原「気にすんなってーそれじゃあ行くぞー」


ブロロロロー


80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:34:15.41 ID:O/Xvfyi40

蒲原「ワハハーついたぞー」キキィ

加治木「ここは……?」

蒲原「まあ、ちょっと降りようやー」ガチャ


加治木「……すごいな」

蒲原「ワハハー私のとっておきだー。ちょうど夕日が落ちてきてるなー」

加治木「ああ……こんな綺麗な景色始めてみたよ…」

蒲原「ワハハーユミちんにも見せたくてなー」

加治木「……」


82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:40:02.29 ID:O/Xvfyi40

蒲原「……」

加治木「……」



蒲原「ユミちん」

加治木「……ん」

蒲原「終わったんだなー…私達の、麻雀部の夏がー」

加治木「……」

蒲原「色んな事があったなー」

蒲原「部員もなかなか集まらなくてさー大会だって、ちゃんと出られないと思ってたんだけどなー」

加治木「……」

蒲原「でもさー出られるどころか、県大会の決勝まで行けたんだー」

蒲原「もちろんユミちんはそれじゃあ満足してないっていうのはわかってるぞー」

蒲原「私だってそうだ…でもなー私は本当に嬉しいんだー」

加治木「……」


83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:49:25.92 ID:O/Xvfyi40

加治木「蒲原、私は「ユミちん」

蒲原「…ちょっとの間だけ、なにも言わないで私に話させてくれないかー?」

加治木「……ああ」


蒲原「……私はなーユミちんに本当に感謝しているんだー」

蒲原「ワハハー私は部長の器じゃないからなーそれは自分でもよくわかってるんだー」

蒲原「ユミちんがいなかったら…鶴賀の麻雀部は0だったんだー」

蒲原「すごいなー一人で0から100にしちゃうなんて」

加治木「……」

蒲原「これを言ったら絶対にそんなことないって言うからな―ユミちんは」

蒲原「だから黙ってもらったんだーワハハー」

加治木(蒲原……)


86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:57:56.91 ID:O/Xvfyi40

蒲原「とにかくさーいつも遠慮するユミちんに感謝されてほしかったんだー」

蒲原「モモはもちろん…佳織やむっきーもだぞー」

蒲原「まあ私が一番感謝してる自信があるけどなーワハハー」

蒲原「ありがとなーユミちん」


加治木「……」

加治木「あえて言わせてくれ」

加治木「お前が私に感謝している以上に私はお前に感謝しているんだ」

蒲原「……」

加治木「思えば麻雀と出会わせてくれたのもお前だったな…蒲原」

加治木「部を立ち上げた時もやっと部員が五人揃った時も」

加治木「みんなを引っ張ってきたのは私じゃない、蒲原お前だ」

蒲原「……」

加治木「…私が鶴賀麻雀部の頭だとしたら…蒲原、お前は心だ」

加治木「両方ないと困るだろ?」

蒲原「…ワ、ワハハーユミちんはやっぱずるいなー」クル


87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:01:41.61 ID:O/Xvfyi40

蒲原「そ、そろそろ行こうやーも、もうすっかり暗くなったぞー」

加治木「ふふ…泣き顔を見られるのが嫌か?」

蒲原「な、なに言ってんだーユミちん私は泣いてなんかいないぞー」ゴシゴシ

加治木「ああ、そうだな」

蒲原「ったく…先車行ってるぞー」タッタッタ


加治木(蒲原私は……)


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:06:08.14 ID:O/Xvfyi40

蒲原「……」ブロロロ

加治木「……」


蒲原「……」

加治木「……」


蒲原「なあユミちん…私はなーホントは…」

加治木「……」

蒲原「ユミちんがさー」

加治木「……」

蒲原「ユミちん?」

加治木「……」スースー

蒲原「…ワハハーやっぱずるいなーユミちんは」


ブロロロロ


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:08:45.34 ID:T5u7/RSQ0

ゆみちんは罪な女だなー


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:11:40.15 ID:O/Xvfyi40

――――――


prrrrrr prrrrrr


蒲原「んー?誰だこんな早くに…」ピッ

『蒲原か!私だ』

蒲原「ユミちんー?どうしたんだこんな朝からー」

加治木『ああ、実はあの三人とデー、お出かけすることになってな』

加治木『三人が好きそうなファッションを全部取り入れたら異様な様になってしまったんだ!』

加治木『どんな格好していけばいいと思う!?』

蒲原「ワ、ワハハーそういうのは専門外だなー」

加治木『蒲原聞いてるのか!?』

蒲原「ワハハー」

加治木『蒲原!』

蒲原「ワハハー」

おしまい


93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:12:56.66 ID:O/Xvfyi40

おいなんだ最後のほうのやつは


95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:14:42.79 ID:T5u7/RSQ0

>>93
よくわからないけど続きを書けば良いんじゃないかな


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:17:54.96 ID:O/Xvfyi40

ワハハー疲れたから無理だなー
でもこのユミちんは好きだからいつかまた違う話書きたいなー
ワハユミは正義だと思うんだなー
微妙な感動話だったなー
それじゃあお疲れ様なんだな―


94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:13:26.79 ID:jYcmQqLC0

乙乙


92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:12:29.32 ID:Way2cAoL0


かじゅかわいいよかじゅ


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:19:06.52 ID:T5u7/RSQ0

無理強いは良くないかー
面白かったよおつおつ


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