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貴音「わたしが、やよいで!」やよい「私が、貴音」
P「えっ?」
やよい(貴音)「言葉の通りでございます」
貴音(やよい)「わたしが、貴音さんになっちゃたんです!」
P「……」
P「…やよい?」
貴音(やよい)「なんですかぁ?」
P「……」
P「…はい」スッ…
貴音(やよい)「たーっち!」スッ…
P&貴音(やよい)「いぇい!」パァン…
P「……」
P「…面妖な」
やよい(貴音)「はい」
やよい(貴音)「なんでございましょう?」
やよい(貴音)「あなた様」
P「……」
P「…どっきり?」
やよい(貴音)「いえ…」
やよい(貴音)「誠に面妖ながら…」
やよい(貴音)「私とやよいの精神が…」
貴音(やよい)「入れ換わっちゃったんですよー!」
P「……」
P「…面妖ってレベルじゃないぞ」
ここまでは考えた
P「…貴音」
やよい(貴音)「はい」
P「……」
P「(なにこの落ち着きのあるやよい…)」
P「…やよい」
貴音「はぁい!」
P「……」
P「(ハイテンションな貴音…)」
P「(…こっちはちょっとアリだな)」
誰か頼む
俺からの最後の願いだ
やよい「それが・・・」
やよい「よく分からないのです」
P「いやいや、普通あるでしょ!」
P「頭をぶつけたとか、階段から一緒に落ちたとか・・・」
P「そういうベタなのが!」
貴音「でも本当に気づいたらこうなってたんですー!」
P「うーん・・・」
やよい「戻るときも案外自然と戻るのではないでしょうか?」
貴音「なんだか1日くらいはこのままって声が聞こえます!」
P「分かった! それ以上は言うなやよい! そういう設定なんだな!?」
やよい「決して理由を考えるのが面倒な訳ではない・・・とも」
P「シャラーーップ!!」
やよい「そうですね・・・」
貴音「うっうー! これからどうしましょう?」
P「・・・」
P「よし! 皆には黙っていよう」
やよい「その心は?」
P「面白そうだから」
やよい「・・・」ゴゴゴゴゴ…
P「ひっ!」
P「もしバレたりしたら亜美たちにからかわれたりして大変だぞ?」
P「1日くらいなら仕事もなんとかなるだろうしさ!」
やよい「はぁ・・・よくもまぁ口が回るものです」ジトー
P(オウフ・・・ジト目のやよいもいいわ)
貴音「でもプロデューサーの言ってること、合ってるかも・・・」
P「な? 楽しめばいいさ!」
やよい「わたくしは、本日の仕事は終了致しましたが・・・」
貴音「あっ! 私さしすせその収録がありました!」
P「そうか、なら貴音は収録に向かってくれるか?
やよいはなるべく俺と一緒に居てくれると助かるんだが・・・」
貴音「うっうー! 分かりました!」
P「二人共バレないように一応お互いの真似をしとくんだぞ?」
やよい「承知しました。やよいの真似をすればいいのですね」
貴音「月が・・・わたくしの封印されしまぞくの血を呼びさまします!」
P「うん、やよいは全然違うから無理しなくていいや」
やよい「分かりました。水瀬伊織」
伊織「えっ、今・・・」
やよい「参りましょうか」キリッ
伊織「は、はい」
スタスタ
P「本当に分かってんのかな、貴音のやつ・・・」
伊織「・・・」
伊織「ねぇ、やよい。何か怒ってる?」
やよい「ウッウー?」コクッ
伊織「なんだかさっきから全然喋んないし・・・もしかして私のこと嫌いになった・・・?」グスッ
やよい「・・・そんなことはありませんよ。伊織」
伊織「本当に?」
やよい「ええ。わたくしが伊織を嫌いになるはずがありません」ナデナデ
伊織「なっ・・・」カァァ
やよい「ふふ・・・」
伊織「わ、私もやよいのことは・・・ずっと、好きよ」モジモジ
やよい「それはそれは・・・」
やよい(後でやよいに伝えてあげなければいけませんね)クスッ
伊織「・・・///」
P「おーい! あんまり走り回るなよ」
貴音「あっ、ごめんなさい! 貴音さん身長高いから、面白くて・・・」
P(やよいが入った貴音って不思議な感じだけど、違和感はないんだよな・・・)
P(二人共天然っぽい所あるから似てるのかな?)
貴音「~~♪」ポヨンポヨン
P(しかしイイね)
ドサッ
P「ん?」
貴音「はぁ・・・はぁ・・・」
P「やよい!!」
貴音「なんか・・・急に頭がフラフラして・・・」
P(身体も震えてる・・・。やよいに一体なにが・・・)
P(いや、待て。これは貴音の身体なんだ)
P(クソッ! まさかあいつ、俺達に隠している病気が・・・?)
グゥゥゥ~~~~
P「って、ん?」
貴音「あぅぅ~///」
やよい「ウッウー。有難うございます」
D「早速なんだけど、打ち合わせに入ろっか・・・」
やよい「もし。そのことで一つお願いがございます」
D「うん?」
やよい「出来れば本日のめにゅーは、らぁめんにして頂きたいのですが・・・」
D「えっ、どうしたのよいきなり?」
やよい「らぁめん以外は、作り慣れていないもので・・・」
D「えぇ? いや、この前まで出来てたじゃない。あんな感じで大丈夫だからさ! ちゃっちゃと作っちゃってよ」
やよい「ちゃっちゃ・・・? 今ちゃっちゃと仰いましたか・・・?」
D「そ、そうだけど・・・」
やよい「日々の生活を支えている料理に対して、ちゃっちゃとは何事です!!」バン!
D「ひぃぃ!?」
やよい「はっ」ガバッ
やよい「ふっ!」ジャバッ!
カメラマン「おおっ! あの湯ぎりは・・・天空落とし!!」
やよい「せやっ!」ババッ!
やよい「まだです!」シュババッ!
スタッフ「今度は見たことない湯ぎりだ・・・! 決して天空落とし以外知らない訳ではないぞ!」
D「もうこれ子供向けの料理番組じやないよね・・・」シクシク
ゴトン
貴音「はわっ、これ全部食べてもいいんですかぁ?」キラキラ
P「ああ、好きなだけ食べなさい」
貴音「うぅうー! いただきますー」
P(ラーメン不足で禁断症状が出るって・・・どんだけだよ!!)
貴音「すごいですよプロデューサー! 食べても食べてもお腹一杯になりません!」
~~~~~
やよい「うぅ・・・出来上がったらぁめんが全然食べれません・・・」グスッ
貴音「ごちそうさまでした! プロデューサー!」ガルーン
貴音「もやしも沢山食べられて、大満足ですー!」
P「そっか、そりゃぁ良かった」
P「あれやっとくか?」スッ…
貴音「はい! たーっち」パァン…ポヨン
P(オウフ、貴音のボディにその無邪気さはアカン)
P「・・・」
P「・・・はい」スッ…
貴音「? たーっち」パァン…ポヨヨン
P「へへへ・・・」
貴音「うーん、えーっとぉ・・・」
貴音「そうだ!」
貴音「プロデューサー、私・・・」
貴音「大人しか出来ないことが、したいです・・・」
P「なんと」
ウィーン
貴音「わーい! もやしを大人買いしちゃいましたー!」
P(うん、俺は何もやましいことは考えてないですよ?)
貴音「こうするのがずっと夢だったんですー!」ルンルン
P「なぁ、やよい。大人買いはな・・・別に大人じゃないと出来ない訳じゃないぞ」
貴音「ええっ?! そうだったんですか!?」
貴音「私ずっと大人しかやっちゃいけないのかと思ってました・・・」カァァ
貴音「大丈夫です! 長介たちがいますから・・・ああっ!」
貴音「今の私・・・貴音さんでした!」
P「そうだ・・・家のこと全く考えてなかったな。貴音を呼ばないと」
やよい「その必要はありません・・・」
P「おお、貴音。なんでここに」
やよい「」ジワッ
貴音「貴音さん・・・? はわっ」ダキッ
やよい「やよい、今すぐ元に戻りましょう。らぁめんが! らぁめんがあぁ!!」ヒックヒック
P「何があった」
やよい「らぁめんを伸びきらせてしまうとは・・・わたくしは・・・」ドヨーン
貴音「よしよし」
P「貴音、今夜は皆でやよいの家に泊まらないか? やよいも貴音の家は分からないし、そっちの方が戻りやすいかもしれないぞ?」
やよい「・・・そうですね。わたくしがやよいの家にいなければご家族
が心配するでしょうし、一人では勝手も分かりません」
やよい「お願い出来ますか、やよい?」
貴音「はい、もちろんです!」ニコッ
やよい「ふふ、不思議なものですね・・・」
貴音「?」
やよい「自分の笑顔に、癒されるというのは」クスッ
長介「姉ちゃんおかえりー」
P「お邪魔します」
貴音「えと・・・お邪魔します」
長介「えっ、誰?」
やよい「この人は、四条貴音。765プロのアイドルの一人ですよ、長介」
貴音「よ、よろしくね?」ニコッ
長介「」キュン
長介「お、俺! やよい姉ちゃんの弟の、長介っていいます! よろしく!」
貴音「う、うん」
P(長介、気持ちは分かるが中身はお前の姉だ)
貴音「はい!」
スタスタ
長介「いってらっしゃーい。えへへ・・・」
P「長介、俺は兄弟の面倒見るのを手伝うよ」
長介「あれ、いたのプロデューサー」
P「こ、こいつ・・・」
貴音「はい! 秘伝のタレを使ってて、とっても美味しいんですよ!」
P「俺も久しぶりだからワクワクしてきたよ」
長介「姉ちゃん達、何ぶつぶつ言ってるのさ。早く食べようよー」カンカン
貴音「こらっ! 食器で音を立てちゃ駄目って言ったでしょ! めっ!」
長介「あ、う、うん・・・///」
P(長介、そこを変われ)
やよい「貴音」
貴音「あっ・・・ご、ごめんなさい。つい」カァァ
やよい「ごほん・・・それでは始めましょうか。もやし祭り、開催です!」
>やよい「貴音」
このたった一行から凄まじいものを感じる
貴音「たか・・・やよいさん、そんなに焦らなくてもまだ沢山ありますよ」
やよい「わたくしにはまだ食べれるものがあったのですね・・・こんなに嬉しいことはありません」ポタポタ
長介「・・・」ポーッ
P(なんだこのカオス)
P「ほら行くぞ、長介」
長介「うん・・・」ポーッ
P「ダメだこりゃ」ズルズル
やよい「はて、わたくし達はどうしましょう・・・」
貴音「あの、同じ布団で寝ませんか?」
やよい「夜伽を・・・同じ布団で?」
貴音「はい、プロデューサーも出来るだけ側にいた方がいいって言ってました。
・・・それに貴音さんと一緒にいたいなーって。見た目は私ですけど・・・」
やよい「・・・ええ。構いませんよ」
貴音「うっうー。嬉しいです」
ともかく何かと間違えた
忘れてくれ・・・
貴音「・・・」
やよい「そういえば、伊織がやよいを、ずっと好きだと言っていましたよ」
貴音「伊織ちゃんがですか・・・なんだか恥ずかしいです・・・///」
やよい「ぜひ伝えねばと思っていたものですから」
貴音「・・・」
やよい「・・・」
貴音「・・・私、貴音さんになったおかげで、大人買いが出来ました」
貴音「プロデューサーに、大人じゃなくても出来るんだよって、言われちゃったけど・・・えへへ」
やよい「やよいはかわいいですね」クスッ
貴音「そんな・・・貴音さんの方が全然美人ですー」
やよい「やよい、他人と自分を比べるのは無粋というものですよ」
やよい「今日入れ替わってわたくし達は親睦を深めることが出来た」
やよい「それで善いではありませんか」
やよい「それでは、眠りましょうか・・・」
貴音「あれ、急に眠気が・・・」ウトウト
やよい「きっと・・・夢が終わる時がきたのです」
やよい「可笑しなものですね。これから眠りにつこうという時に・・・」
やよい「ふふ・・・」ウトウト
―――――
――――
―――
やよい「あ・・・あー!!」
やよい「元に戻ってますー!」
貴音「起きましたか、やよい」
やよい「貴音さん! おはようございます!」ガルーン
貴音「御早う、やよい。戻って良かったですね」
やよい「はい! ・・・あ、私、朝食の支度をしなくちゃいけないんだった!
早速行ってきます!」タッタッタッ
貴音「やよい・・・いつもお疲れ様です。それではわたくしも・・・」
長介「「うおーー!? こ、子供になってる!?」」
P「「なんだよこれー?! 兄ちゃんどうなってんの!?」」
貴音「・・・はて?」
おわり
そんな妄想が捗りました
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
怜「焼肉っちゅーからきてみたけど」
照「きたか、千里山」
煌「いやぁー、焼肉誘ってもらえるだなんてすばらですっ!」
玄「え、えと……あの、私……」
怜「おい、明らかに乗り気やないのがおるやないか」
照「……親睦を深めるために連れてきた」
怜「……まぁええわ」
照「代金は私もち、だからいっぱい食べて欲しい」
怜「チャンピオンのおごりやなんて、むず痒いなぁ」
照「あの時のはほんとに申し訳ないと思っている、だから」
怜「あぁ、気にせんでもええのに」
煌「まぁ、とりあえずお店に入っちゃいましょう!」
みたいな感じで
照「ここは私の行きつけのお店」
怜「ほぉー」
玄「え、えと……」プルプル
煌「席はどこですかっ!?」
照「あっち」
煌「すばらですっ」
怜(阿知賀の……ええんやろか?)
照「よし、じゃあ早速食べよう」
照「まずは、タン」
煌「すばらっ」
怜「お、これ焼けとんな…もらうで」ヒョイッ
煌「すばらっ…狙っていたのが食べられてしまいました!」
怜「おー、すまんなぁ」モグモグ
ジュージュー
照「……」キラーン
煌「うおっ!?」
照「もぐもぐ」
怜(きたか…チャンピオンの横取り)
玄(こんなところくるのはじめてだから、どれ食べればいいのかわからないよー……)
煌「こ、今度は負けませんよぉー」
焼き鳥じゃないだろ!
最後に和了っただろ
怜「なっ!?」
怜(一気に二枚食いやと……)
煌(こりゃーとんでもないところにきちゃいましたねー)
玄(うそ……二枚もいっぺんに……?)
照「おいしいな」
怜「あ、あぁ……そうやな」
煌「すばらですっ」
玄「……」
照「三枚もらい」
怜(あかん……支配権はチャンピオンにあるで……)チラッ
煌(流石にこれは止めないとまずいですね)チラッ
煌(すばらっ……とうもろこしにピーマン、玉ねぎを投入しますよー!)
玄(あれ……みんな野菜を入れ始めた……焼肉なのに……)
怜(野菜で肉を隠すようにおいた……これでちょっとは食べにくくなるはずや!)
照「……」サッサッサッ
照「もぐもぐ」
怜(とまらへん!?)
煌(任せましたよっ……)
照「……」サササッ
怜(一気に五枚置きやと……くっ、連続食いなんてさせへんっ)
玄(野菜、おいしいなー……)
怜「なぁチャンピオン、カルビ頼んでくれへんか」
照「……?わかった」
煌(なるほど、気をそらす作戦ですねっ…すばらですよ)
怜(よし、あとはうちか新道寺が肉を取れれば連続食いは終わるはずや)
煌(今です!)
怜(今やで!)
照「む……」ヒュッ
カシィン
煌(取れました、すばらです!)
照「なんの真似」
怜「おっと、すまんなぁ……箸がぶつかるなんて思わんかった」
玄(え…?え……?)
怜「お、これ焼けてるしもらうで」
煌「もぐもぐ」
照「……」
玄(みんな野菜取らないから、こんなに野菜があるよぉ……)パリパリ
怜「よっしゃ、次はうちが焼いたるわ」
照「うん、お願い」
怜「ほな、いくでー」
ジュー
怜(これで主導権ゲットや……)
煌(すばらですね……園城寺さん……)
煌(私も頑張らないといけませんねっ)
怜(いくで……ダブルや!)
玄(園城寺さん……トングを二つ持って……)
怜(これで早さも二倍や……大阪パワー見せたるで)
怜(よし、あれが焼けそうやな)
煌(私が返してるうちに、はやくっ!)
怜(いくで、これが……)
怜(二枚同時取りや!)
玄(わ、かっこいい……)
照「あっ……」
怜(ふぅ……なんとかやらせてもろた感じやな)
煌(すばらです、ついでに一枚……)
玄(フリーなお肉があるけど、野菜片付けないと……)コリコリ
怜(チャンピオンが一枚口にしおったな……)
煌(あー、またですかぁ?)
照「もぐもぐ」
照「おいしい」
怜「こんな肉がただで食えるなんて、ほんま感謝せなあかんなぁ」
煌「すばらっ」
照「ほら、もっと焼こう」
怜「せやな」
怜(阿知賀の、さっきから野菜ばかりやけど、大丈夫なんやろか)
照「……早く」ウズウズ
怜「おっと、そやった……」
怜「いくでー」ジュワッ
煌「すばらっ」
怜(阿知賀に少しは回してやりたいんやけど……)チラッ
玄「……」モシャモシャ
怜(ベジタリアンなんか……?)
照「あ、焼けてる……」ヒョイパク
怜(あかん、二枚取りされてもうた)
煌「すばらっ」
煌(手がみえませんねー)
怜(とんでもないスピードや……)
照(もぐもぐ)
怜(次で、六枚か……)
怜(一気に焼けるな……)
煌(う、付け入る隙がありませんねー)
照「……」ガシッ
怜(机の端をつかんだ!?)
照「ふんっ」ゴオッ
照「うまい」モグモグ
怜(とんでもない取り方やな)
玄(やっと食べ終わったよー……さて、お肉お肉)
玄(ん……?)
(玄視点)
カカカッキィンッキィンッ
怜「それ以上はあかんで」グググ
照「食べないと、焦げる」グググ
煌「いっただきー」パクッ
玄(えっ……これが焼肉なの!?まるで戦争だよぉ……)ガクガク
照「隙あり」
怜「なっ!?」
怜「まだ肉を食べとらんやつもおるんやで」
照「あ……」
玄「え……いいんですか?」
照「食べてないんでしょ?」
玄「え、はい……まぁ……」
照「じゃあ、はい」
玄「あ、ありがとうございますっ」
照「気にしないでいい…アツくなってたのはこっちだし」
怜「せやな、誰か仲間外れになるのはあかん…ほれ、食べてみ?」
玄「わ、おいしいっ」
照「焼き加減も一番ベストな肉だ」
玄「わぁ……ありがとうございますっ!」
煌「仲良くなるのが目的なのですから、すばらなことですよ」
照「あぁ……目的、すっかり忘れてたな」
怜「ぷぷっ…せやな……ムキになって取り合いしてたわ」
煌「じゃんじゃん食べますよー!」
照「どんどん注文するから」
怜「まだまだいけるで」
玄「わくわく……」
怜「そや、阿知賀の…玄、あんた焼いてみる?」
玄「え、いいんですか?」
怜「ちょいとはしゃぎすぎたんで、休ませてや」
照「たしかにな、まかせたよ」
玄「わかりましたっ」
玄「お肉の管理はおまかせあれ!」
カン
ほのぼのでよかった
玄ちゃんきゃわわ
玄「ひぃぃ……忙しくて食べれない……」
怜「あはは、うちなら余裕やで」
煌「慌ててる玄さんもまた、すばらです」
怜「そや、照……」ニヤリ
照「……?」
怜「これや、これ」
煌(いわゆるあーんってやつですね……すばらっ)
照「あぁ……」
玄「……?」
照「はい、あーん」
玄「ふぇ!?」
照「箸を持つ余裕がないなら、直に口に入れればいい」
照「ほら、あーん」
玄「あ、あーん……」
玄「おいしいです」モグモグ
怜「微笑ましいなぁ……あーあついあつい」
玄「ひゃああ……」
煌「お肉焦げてしまいますよ」
玄「わぁぁ、ごめんなさい!」
照「ふふっ」
怜「ええなぁ、こういうのも」
照「また、機会があれば集まりたいな」
怜「せやなぁ」
煌「お呼ばれされたら、どこにいても駆けつけますよぉ~」
玄「あわわ……手が追いつかないー」
他のやるか
他のも期待しとるで
霞「あら、ありがとう」
霞(お急ぎかしら……)
豊音「最速ギアっぽいけど、生焼けがないか心配だよー」
恭子「なんやて?」
豊音「あ、ごめん」
恭子「うちは焼肉を研究し尽くした、所謂焼肉マイスターですから生焼けはめったにありません」
恭子「ほれ」
豊音「わ、ほんとだおいしい」
咲「あ、すみませんタンください」
恭子「ほれ」
咲「もいっこ、タン」
恭子「ほれ」
咲「わ、私の好みの焼き加減だ」
恭子「研究済みですんで」
霞「野菜も食べないとダメよー」
恭子「あぁ、野菜は置くんじゃなくて上で数秒炙れば大丈夫ですんで」
霞「あら、そうなの……」
豊音「ちょーおいしいよー」
咲「タン、タン、嶺上開花」
恭子「あんたも舌ばかり食っとったらあかんで」
咲「わわっ、ありがとうございます」
霞(私もお肉管理したいわー)
恭子「やめてください」
豊音「これ、焼けてるよねー」
恭子「あっ……それまだ焼けてへん……」
豊音「うええ…ちょーまずいー」
恭子「言わんごっちゃない…」
咲(タン以外の肉を食べちゃったから調整しないと)カリカリ
霞(あら……清澄の…咲ちゃん野菜食べてるわ)
豊音「きょーこー……焼いてー」
恭子「新しいの焼いてあげますから、口にいれたのは網のうえにおかんといてください!」
豊音「うん……」スンッ
ありがとうございます> <
霞「ちょっと私に焼かせてくれないかしら」
恭子「ええですけど」
豊音「おにくー……」
咲(まだまだ足りない…)カリカリ
恭子(霞にできるんやろか?あの胸とか邪魔しそうやけど……)
霞「ふふっ」
霞(祖母上様、あの力使わせてもらいますね)
咲「ーーッ!」ピクッ
豊音「にゃっ!?」
恭子「……?」
霞「ふふっ」
恭子「すごい、さっきまでとは手つきが全然違う!」
咲豊「「さっきとはまるで別人だよー……」」
恭子「回ってくるのは、タンだけ……」
咲(タンうまうま)モグモグ
霞「あら、ごめんなさい」
豊音「うう……」グスッ
恭子「あかん……まさに焼肉の舌一門……」
恭子(くっ……どうにかせんと)
豊音「カルビ食べたいよー……」
恭子(なんや?咲がなんかしとるな)
咲「ふふっ」スッスッ
恭子(肉を動かして…?そうか、やれるで!)
恭子(咲のアシストは考えてどうにかなるもんじゃない)
恭子(せやけど、動きやすくしてくれる…ほれみぃ咲のアシストは…)
恭子「よし、とった!」
恭子(この場の戦いやすさでのフォローや!!)
恭子「ほれ、これやるわ」
豊音「わぁー、ありがとー」
霞「あら……」
咲「……」ニコッ
霞「あらあら」ニコッ
恭子「なんや、あの二人……おっとこれもらうでー」
恭子「んー、うまいなー」
霞「そうねぇ」
豊音「うん、ちょーうまいー」
咲「あの、タンがないんですけど」ゴゴゴ
恭子「えっ!?」
霞「くすくす」
咲「タン……」ゴゴゴ
恭子「え……ぁ……」カタカタ
咲「あ、ありがとうございます」
霞「ふふっ、いいのよ」
恭子「し、死ぬかと思った……」
霞「やっぱり、独占はいけないわね」
豊音「ほどほどに食べるよー」
恭子「せやな…よし焼くでー」
豊音「はーい」
咲「カン」
セーラ「なんやちまちま食いやがって」
憧「ちゃんと順番が……」
セーラ「うちはな、箸で食べるより、トングで一気に食うほうが好きなんや」
尭深「ばかみたい」ズズッ
しんどーじの中堅、わからんな…。
尭深「うるさい」
セーラ「これ、もらうでー」
憧「あーもう!なんだこれはー!!」
憧「トングでバカ食いするのもいれば、お茶ばっか飲むのもいるし……こんなの、焼肉じゃなーい!」
?「あはは……」
次鋒もいいんだけど
漫「ま、まってください……それ火すら通って……」
優希「ぎゃー、生焼けだじょ!」
漫「いわんこっちゃない…」
白「うわ……だる……」
小蒔「……」
漫「あ、焼けましたよ…はい、小瀬川さん」
白「ん」モグモグ
白(巫女さん、寝てるんじゃないかなぁ……)
小蒔「……」ヒョイパク
白「……気のせい?」
漫「しりませんよそんなん!」
小蒔「……」ヒョイパクヒョイパク
漫「ちょっと、神代さんも食べ過ぎちゃうんか!?」
優希「そーだそーだ!」
小蒔「……はっ」
小蒔「え、えと……何枚ぐらい?」
白「10枚くらい」
小蒔「はわわ……ごめんなさいっ」
優希「ごめんで済むなら警察はいらないんだじぇ!」
漫「すごい勢いで食べてたやん」
小蒔「そ、そうでしたね……」
漫「あぁもう、はいはい」
白「ん」
漫「すこしは焼いてくださいよー小瀬さん……」
白「ダルいのはやだ……」
優希「おー、うめぇー!!」
優希「これこそ焼肉だじぇ!」
漫「あぁ、うちの肉がない!」
優希「ふっ、早いもの勝ちさ……」
小蒔「くすくす」
白「んー…はい」
小蒔「……?」
小蒔「えっと、私は……」
白「割りなんだし、食べないと損するよ」
小蒔「え、でも……さっき食べすぎちゃいましたし……」
白「はぁ……だる」
優希「こんどは渡さねーし!」
漫「なにをー、そっちが先にとったんやろ!」
優希「そっちが先だじぇ!」
ギャーギャー
白「うるさい……」
白「ん、あーん」
小蒔「おいしいです」
白「ん」
優希「漫ちゃん、見たかいあれ……」
漫「あつあつやなー」
小蒔「……」ボンッ
白「はぁ……だる」
漫「それは……のほうが……」ヒソヒソ
小蒔「……?」
優希「お姉さん、ちょっとええかい?」
漫「ちょっとこっちきてなー」
小蒔「え、え?」ズルズル
白「んー……あんなことしなきゃよかったかな……」
白「だる……」
白「……誰かにやってもらいたいなぁ」
白「まぁ焦げるよりはダルくないか」
白「……うん、おいしい」
優希「ふっふっふ、おまっとさん!」
漫「ほら、こっちですよ」
小蒔「んー!んんーー!!」
優希「なに逃げようとしてるんだーい!」
小蒔「だ、だってー!!」
白「……なに?」
漫「グッドタイミングやなぁ」
白「あ……それ、わたしの…」
小蒔「うー……」
優希「そのままいくじぇー!」
漫「がんばれー」
白「なにこれ?」
小蒔「あの……小瀬川さん……」
白「んー?」
小蒔「あーん、してください」カァァ
白(あーんする→食べさせてもらえる→ダルくない)
白(んー……まぁいいか、楽できるし)
白「ん」
小蒔「は、はい……どうぞ……」
白「うん、おいしい」
優希「んっふっふー」ニヤニヤ
漫「いやぁ、ごちそうさんですわ」
優希「まさに乙女だじぇーお姉さん……」グッ
漫「いいもんみれましたわー」
白「あ……もう一回食べさせて」
優漫「「!!!?」」
小蒔「はわわ……」
優希「ほら、早くしろー」
漫「ええカップリングやなぁ……」
白「……まだ?」
小蒔「は、はいぃ!」
小蒔「あ、あーん」
白「ん」
白「もぐもぐ」
小蒔(あ、あぅぅ……まるでこれではカップルみたいです……)
白(楽でいいなー)
白「んー」
小蒔「あーん」
優希「あー、肉がうまいじぇー」
漫「ええなぁ、こういうの」
小蒔「え、えと……それなら………いです」
白「……んん?もう一回言って」
小蒔「た、食べさせて……欲しいです」モジモジ
優希「きたじょ!」ガタッ
漫「ダブル役満や!」ガタッ
白(え、えー……)
小蒔「あーん……」
白「だ…」
白「はい、あーん」
優希「きゃぁぁ!!!」
漫「うはぁぁぁ!!」
胡桃「うるさいそこ!」
胡桃「シロ、いたんだ」
白「ん、焼肉に誘われて」
胡桃「そうなんだ、私も誘われたんだけどね」
白「へぇ」
胡桃「しっかし、おあついことで……嫉妬しちゃうよー」
白「……」
小蒔「にゃー……」ボフン
胡桃「じゃ、私も今から食べるところだから…じゃーねー」フリフリ
春「みんなに知らせとく」ニヤリ
小蒔「こ、このことは他言無用でお願いします!!」
春「ふふっ」
小蒔「あ、あーん」
優希「顔真っ赤だじぇー」
漫「キュンキュンするわー」
胡桃「おまたせー」
洋榎「よーやっときたんか」
春「いいもの見れた」
久「じゃあ、食べようかしら」
洋榎「よっしゃ、牛や、牛もってこーい!」
久「タン食べたいんだけど!?」
胡桃「まずは肉よりサラダ!わかった!?」
洋榎「……はい」
胡桃「はい、これ食べて!」
洋榎「せやからうちは牛が……」
胡桃「いいから食べて!」
洋榎「……」
久「あはは……」
春「タン、焼けてる」
久「はい、これも食べなさい洋榎」
洋榎「おぉ、おーきに」
春「……」ピシッ
胡桃(くっ…)
春「ロース、焼く」
久「ふふっ」
洋榎「牛を…牛をくれー!」
春「これがいいの?」ヒラヒラ
洋榎「それや、それがええんや!」
胡桃「サーラーダーくーえー!」
洋榎「むぐっ」
洋榎「パリパリ……まずい」
胡桃「肉ばっかじゃいけません!」
洋榎「肉、肉をくれー」
春「もぐもぐ」
洋榎「なんでや、食われとる~!」
久「大変ねえ、くすくす」
洋榎「くー、うまそうに食いおって……」
春「なに?」
久「黒糖は食べないの?」
春「焼肉には、合わない…」
久「あぁ、それもそうだったわね」
春「……」ジー
春「久、口開けて」
久「え?わかったわ」アー
春「はい」
洋榎「なん…やと…」
胡桃(なるほど……)
久「お、おいしいけど……恥ずかしいわ」
春「ふふ」ニコッ
洋榎「え、食べてええんか!?」
胡桃「まって」
洋榎「な、なんや…はよ食べさせて~な」
胡桃「ほら、あーん」
洋榎「えっ?人前やんここ…」
胡桃「あんなの見せつけられたんだから変わらないでしょ!」
洋榎「うう…あ、あーん…」
中堅メンバーはすでにデキてる気がする
胡桃「どうせろくでもないことでしょ」
洋榎「いう前から決めつけるなや!」
久「でも…あの洋榎だもんねぇ」
春「滑ってばっかだった」
洋榎「じゃあ、もういいわ」シュン
胡桃「あぁうそうそ、なになに?」
洋榎「シャッフルや!」
胡桃「は?」
洋榎「パートナーをシャッフルして新鮮な気分になるんや!」
胡桃「却下」
久「さすがにそれはねぇ…」
春「……やだ」
洋榎「味方がおらへん……」
洋榎「だ、ダメやないで!」
胡桃「だったらいいじゃん」
洋榎「……はい」
久「あっつあつだなぁー」
春「ほら久、あーん」
久「あーん」
久「こういうのいいわねー」
春「私なしじゃ生きられないくらいにしてあげる」ニコッ
久「やーねぇ、恐ろしい」
胡桃「ほら、これ食べる」
洋榎「ちょ、休ませてーな!」
胡桃「ふんっ」
由子「……」
巴「……」
エイ「……キマズイ」
巴「あ、集まる必要あったのかしら?」
まこ「まぁなんでもええじゃろ」
まこ「焼肉を食べるために集まったのじゃろ?」
由子「そうなのよー」
エイ「ニク、タベヨウ」
巴(あと少しまったほうがいいかな)
まこ「……」クルンッ
巴「え……そこでひっくり返すの!?」
由子「よく見てみるのよー」
巴「ちょうどいい感じ……」
まこ「ここで引っくり返さんと、なんだか焦げてしまう気がしたんじゃ」
エイ「マコ、スゴイ」
巴「直感で肉を焼くなんて……」
まこ「この直感、昔から外れたことはないんじゃ」
由子「すごいのよー」
由子「わー、お肉いっぱいなのよー」
巴「うん、焼け具合もバッチリ……」
エイ「オイシイ」
まこ「見直したじゃろ?」
巴「そうね、ビックリだわ」
由子「もっとやくのよー」
巴「ちょ、そんなにいれたら……」
エイ「ワー、スゴイ」
巴「言わんこっちゃない」
まこ「ありゃまぁ……」
巴「これ、どうすんの……」
エイ「ホウチ」
まこ「んー、しゃーないのぉ」チャッ
巴「メガネを外した!?」
由子「すごいのが見れそうなのよー」
巴「すごい、完璧に捌いてる……」
まこ「……ふぅ、全部焼けたわい」
由子「お見事なのよー」
巴「……」
巴「すごいわね……」
エイ「オイシイ」
まこ「まぁ、ざっとこんなもんじゃ」
まこ「肉管理はまかしんさい!」
巴(キンクリ厨が、わりとたくましく見えるわ)
エイ「ハヨ、オニク」
由子「それー、これが大阪流よー」
まこ「広島のほうが返し方は綺麗や」
由子「大阪のでいいのよー」
巴「……」チラッ
エイ「~♪」
巴(アウェイだわ……)
カン!
衣「これころもの肉だ♪」
咲「タン」
ゆみ「もぐもぐ」
池田「なんだよ、お前ら……かなちゃんのじゃますんなよ…」
ゆみ(すまんな風越の……わたしも余裕がないのだよ)
ゆみ(くっ、食べることに集中しないと…一瞬でペースが崩れてしまうぞ)
咲「タンタンターン♪」
衣「わぁーいころものお肉だぁー」
池田「隙ありだし!」
衣「あれ…ころものお肉……」ゴォッ!
池田「うにゃ!?」
ゆみ「ぐぅ!?」
ゆみ「く、なんだこのプレッシャーは……」
咲(タンおいしいよー)
衣「衣の食べるはずだったお肉を食べるなど……生かして帰さん」
池田「ひぃ!」
ゆみ(これは擁護できない)
池田「最初にかなちゃんの邪魔したのはあんただ!」
衣「そんなことはない!」
池田「いや、邪魔されたし!」
ゆみ(なんだ、この会話は……あまりの怖さにネジが飛んだか?)
衣「なにをー!」
池田「こんにゃろ!」
ドンッ
咲「……」ポロッ
衣「あ……」
池田「ふ、ふん……このチビが悪いんだからな!」
咲「……」
咲「おい、お前ら……」
咲「焼肉にされたいか?」
衣「ひっ……」
咲「?」ゴゴゴ
ゆみ「た、タンだったら…私がとって置いたものがある…これでここは収めてくれ」
咲「ありがと」ニコッ
咲「でも、次騒いだら……ね?」
ゆみ「あ、あぁ……」
池田「よ、よし…食うか、ころもー!」
衣「そ、そうだな…じゃんじゃん焼くぞ、かなー!」
カン、嶺上ツモ
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
理樹「あれ、鈴なにしてるの?」 鈴「!?」フカーッ
理樹「な、なんなのさ急に怒って…」
鈴「なんでもないっ! フカーッ!!」
理樹「いや、そんなあからさまな態度とられても」
理樹「…ん? 手紙?」
鈴「!!?」
鈴「ちっ…」
理樹「ち?」
鈴「違うわぼけー!!」
理樹「うっ脳天チョップが僕に炸裂…」
鈴「理樹のあほーっ!」ドタバタ
理樹「うーん…」
恭介「気づいたか、理樹」
理樹「あ…恭介。来てたんだ…」
恭介「虫の知らせを感じたからな」
理樹「あはは…ほんと超能力者みたいだね」
恭介「なにがあった? 部屋に来てみればお前が気絶していてびっくりしたぞ」
理樹「…」
理樹「…あれ?」
恭介「もしかして思い出せないのか?」
理樹「うん…そうみたいだ」
恭介「うーむ、よっぽどの衝撃を受けたのか…」
ガチャ
真人「筋肉筋肉ー♪」キンニクキンニク
謙吾「理樹、邪魔するぞ」
恭介「って、真人。お前今までどこほっつき歩いてたんだ。理樹が大変だったんだぞ」
真人「ん? ちょっと校舎の壁でロッククライミングにハマっちまってよ」
恭介「…」
謙吾「恭介、理樹がどうかしたのか?」
恭介「ああ。少し前に来てみれば理樹が白目ひん剥いて口を泡まみれにしててな」
理樹「僕そんなにひどい状態だったの!?」
理樹「嘘なら言わないでよ…」
真人「理樹はカニになったのか?」
理樹「ほら! 誤解する筋肉が出てくるじゃないか!」
謙吾「真人、そんなわけないだろう? 理樹の手を見てみろ、ハサミをもっていないじゃないか」
理樹「そこは区別のポイントじゃないからね!」
真人「確かに、赤色でもないな」
理樹「もういいから!」
真人「おい…もしかして、理樹が誰かに殴られたってことなのか?」
恭介「そうと決まったわけじゃない。が、理樹にそのときの記憶がない以上否定もできないな」
謙吾「別に部屋は荒らされてないな。強盗の線はないか」
理樹「まあ、ここは警備がしっかり行き届いてるし」
謙吾「貴重品は無事か?」
理樹「ああ、財布は僕の机に置いてあるし。強盗はないよ」
恭介「ふむ…」
…なんかものものしい雰囲気になってきたぞ。
真人「ばっかやろう! 理樹が危険な目に遭ったんだぞ! 真剣になるだろうが!!」
理樹「ま、真人…」
真人…変なところで必死になるんだから。全く、これだから真人は…。
真人「まっ、ノート見せてくれないと俺が困るしな」
理樹「僕の感動をむげにしないでよ!」
謙吾「まあ…単に理樹が転んで頭を打ったと考えられるのが相応か」
理樹「あーうん…僕もそんなところだと思うよ。僕には強盗に襲われたりする理由なんかないし」
恭介「…」
理樹「恭介も、そんなに考えることないって」
理樹「えっ?」
恭介「俺らが集まるとき、いつもあいつだってやって来るだろ」
理樹「それは…そうかもしれないけど」
謙吾「神北辺りとでも遊んでるんじゃないか? 鈴もいろいろ、女子との付き合いもあるだろう」
恭介「ああ。鈴も人見知りしなくなったしな。大分成長した」
真人「…の割には、納得してないみたいだな」
恭介「あいつを呼んでみるか」
恭介「…ふぅ」
理樹「不在みたいだね」
恭介「仕方のない妹だな。俺が捕まえに行ってくる」
理樹「え? いや、そこまでしなくても」
恭介「ダメだ。俺が許さん」
恭介は鈴が関わっていると確信しているようだ。
恭介「5分ほど待ってろ」
理樹「え、ああ…うん」
鈴「フカーッ!!」
真人「おいおい…5分きっかりかよ」
謙吾「さすが、恭介だな」
理樹「なんで二人とも時間なんて計ってるのさってツッコミはおいて…」
恭介「そら、鈴。理樹に言うことがあるんじゃないのか」
鈴「あ、あたしは知らんっ!」
恭介「…ったく」
恭介「おい、そこの大男共。しばらく席外すぞ」
真人「なにぃ?」
謙吾「どういうことだ?」
恭介「いいから、ほら。俺にジャンケンで勝ったらメシおごってやるから」
真人「お、おい! それ本当なんだろうな!?」
真人がメシに釣られている…。
恭介「…それじゃあな。理樹。頼むぞ」
恭介「ほら、謙吾いくぞ」
謙吾「俺はメシに釣られたわけじゃないぞ」
恭介「ああ、分かってるから」
…バタン
鈴「っ!!」
恭介「おっと、言い忘れていたが」ガチャ
鈴「!?」
恭介「お前が話つけるまで、この部屋から出るの禁止な」
さすが恭介…完全に鈴の行動を把握している…。
恭介「んじゃな」バタン
鈴「…」
理樹「…」
理樹「えーと…」
鈴「…」
理樹「鈴は僕が気絶してたの、知ってたの?」
鈴「きっ気絶したのか!?」
理樹「え?」
鈴「あっ…う」
理樹「ん?」
鈴「ーっ! ごめん、理樹!」
理樹「ちょ、ちょっとどうしたの? いきなり謝って…」
鈴「あたし…さっきまでこの部屋にいた…」
理樹「え?」
鈴「だけど、ちょっと恥ずかしかったからお前にチョップしたんだ」
理樹「ま、待って鈴。話が飛躍してるから」
鈴「そ、そうか…すまん」
理樹「ええと。僕の部屋に来てたんだね」
理樹「それで、恥ずかしいってことは…僕が、何かしたってこと?」
鈴「ーっ!」
みるみる顔が赤くなる。よほどハレンチな行為をしたのだろうか…僕は。
理樹「それだったら、謝るのは僕の方だよ。鈴に恥ずかしい思いをさせてごめん」
鈴「り、理樹は悪くないんだっ。あたしが、その…」
ゴニョゴニョと口ごもらせる。
理樹「言いたくないんだったら、もちろん言わなくても」
鈴「てっ…」
鈴「手紙…書いてた」
鈴「そう…手紙だっ」
理樹「…ここで?」
鈴「うんっ」
普通、手紙は自分の部屋で書くのでは…と思ったが鈴はそこでは集中できないタイプなのかな。
理樹「自分の部屋じゃダメだったんだね?」
鈴「あたしも手紙書き始めて思った。あたしの部屋で書いた方がよかったな」
理樹「あ、そう…」
理樹「…それじゃ、僕が手紙の内容でも見た、とか?」
鈴「備前だ」
そのギャグ、激しくデジャヴュを感じるがここはスルーしておこう。
理樹「そっか…。それなら、やっぱり僕が」
鈴「違う! 悪いのはっ…言い出せない、あたしだ…」
鈴「理樹っ!」
勢いよく差し出された両手。その小さくか細い指に、手紙が挟み込まれていた。
理樹「え…僕に?」
鈴「よッ読んで、くれ」
声が裏返るほど緊張しているなんて、鈴らしくない。一体何が書かれて…。
「理樹へ
いつもあたしと一緒にいてくれてありがとう。
お前は昔からあたしの味方でいてくれたな。うれしかった。
これからも、一緒にいてくれ。
鈴」
鈴「…」
耳まで真っ赤にさせて俯く鈴。一瞬、ただの感謝の手紙かと思ったけどそうじゃないみたいだ。
理樹「鈴…」
理樹「…ぷっ」
思わず笑いだす。だってあの時は、僕の方がドギマギしてたのに…。
理樹「…鈴」
鈴「理樹…」
理樹「ありがとう、鈴。すごくうれしい」
鈴「!!」
理樹「その、これからもよろしくね」
鈴「理樹、それはつまり…」
理樹「う、うん。もちろん…」
???「おい、馬鹿押すなよ!」
???「仕方ねーだろ! 聞こえないんだよ!」
???「ふええ、ケンカしないでえ~」
ドアの方から、なにやら聞きなれた声がする…。
鈴「…」
鈴が思いっきりドアを開けると、雪崩のように人が流れてきた。
真人「いってえな! ドア開けるなら言えよ先に!」
小毬「い、いたいですう~…」
謙吾「まったく、お前の暑苦しい筋肉が邪魔になってることに気付かないのか」
真人「んだとお!」
クド「こ、小毬さん…私からどいて下さると助かるのですが…きゅう」
小毬「く、クーちゃんごめ~ん」
恭介「…ったく、しょうがねーなお前ら」
恭介「悪いな理樹。密かに耳を欹てていたんだが、そこの筋肉が暴れだしてな」
恭介「…鈴」
鈴「…恭介」
恭介「ふ。さすがは、俺の妹だ」
理樹「え…恭介、やっぱり全部知ってたの?」
恭介「いいや。だが、最近の鈴の様子で容易に判断できた」
恭介「コイツ、お前と話すとき馬鹿みたいにテンパってたからな」
鈴「だっ…誰がテンパるか! このバカ兄貴!!」
恭介「まっ、ともあれハッピーエンドってやつだ」
恭介「そうだろ? きょーだい」
理樹「なっ…」
小毬「鈴ちゃん、おめでと~」
クド「リキも、おめでとうございますです! お幸せになって下さいねっ」
鈴「う…」
理樹「…」
二人とも急に黙ってしまう。だって、しょうがないよ。
真人「なんだ、鈴は理樹が好きだったのかよ」
謙吾「この期に及んで何を言ってるんだお前は」
真人「あれ? ちょっと待てよ…。理樹と鈴が結婚したら、俺がこの部屋から追い出されるじゃないか!!」
鈴「けっ…!?」
鈴「このっ…しねーーーっ!!」
真人「ぐわああああっ!?」
鈴「理樹、行くぞっ」
理樹「…うん!」
僕らの物語は、ここから始まるんだ。
理樹「あ、クド。おはよう」
クド「おはようございますです」
理樹「今朝はヴェルカとストレルカの散歩かあ」
クド「はいっ。もう、元気いっぱいで困りますよ」
佳奈多「…コホン」
理樹「あ、二木さん…おはよう」
佳奈多「あなた、今の今まで気づいていなかったでしょう」
理樹「そ、そんなことは…」
佳奈多「まあいいわ。行きましょう、クドリャフカ」
クド「あ、待ってくださーい」
クド「リキ、また教室でー!」
理樹「うーん!」
謙吾「やべっ、英語の辞書を忘れてしまった」
理樹「またなの謙吾…って、謙吾が!?」
謙吾「しようがない、二木から借りてくる」
理樹「い、いってらっしゃい」
模範生・宮沢謙吾は一体どこにいってしまったんだろうか…。
クド「リキー」
理樹「あ、クド。お疲れさま」
クド「はい!」
理樹「?」
クド「え…?」
クド「ちょっ…リキ…!?」
理樹「はい、糸くずついてたよ」
クド「あ、糸くず…。はい、糸くずですねっ…。これは、糸くずなのです」
なんか糸くずを連呼している。面白い。
理樹「あれ? 謙吾、辞書は?」
謙吾「今日は、英語の授業がないそうだ…」
理樹「…ざ、残念だったね」
謙吾「無念だ…」
理樹「まあ、他のクラスもあるし…」
謙吾「そうだな…」
二木「宮沢」
理樹「あれ、二木さんだ」
謙吾「お、おお! これだ! これがあれば生きていける!!」
二木「…あなた、そんな性格だったかしら…?」
理樹「あまり突っ込まないであげて」
二木「そ、そうするわ」
クド「佳奈多さんは義理堅いのです」
二木「そんなんじゃないわ。気が向いただけ。それじゃあね」
二木さんも初対面のときとは性格変わったような…。
恭介「あー、なんか最近つまんねえ」
理樹「どうしたのさ突然…」
鈴「また馬鹿が始まったのか?」
恭介「どーしたもこーしたもねーよ! あと、馬鹿はお前だ鈴!」
鈴「なにぃ!?」
謙吾「兄妹喧嘩はそこまでにしろ。で、恭介。何が言いたいんだ」
恭介「何か…燃える勝負がしたいんだよッ…!」
真人「野球があるじゃねーか」
恭介「野球だとぉ? ハッ!」
恭介「…ああ。いいな、野球」
理樹「鼻で笑ったの忘れてる!?」
恭介「もちろん、野球はいい。というか、バスターズはもはや野球チームだしな」
恭介「そうだろ、お前ら!」
理樹「うーん…」
鈴「お前一人でやってろ」
真人「ああー、味噌汁うまいな! おかわりしようっと」
恭介「てめーら、真面目に答えろ!」
謙吾「恭介…! お前ってやつは…!」
謙吾「俺も全く同じことを考えていたんだ! 今の生活には刺激が足りない!」
恭介「おお! そうだ謙吾! お前は分かってるな!」
謙吾「何をするんだ?」
恭介「そこは我がバスターズのリーダー、直枝理樹氏の出番だ」
理樹「って、僕!?」
恭介「頼むぞ理樹。お前が引っ張っていくんだ」
理樹「リーダーは恭介でしょ…全くもう」
恭介「くく、文句いいつつも案を捻り出す理樹か」
理樹「茶化さないでよ…えーと」
クド「リキー!」
理樹「あれ? クド」
葉留佳「私もいますヨー!」
理樹「葉留佳さんも?」
クド「お願いしますっリキ!」
葉留佳「ちょーっと付き合ってくれますかネ?」
理樹「何か用?」
葉留佳「まあまあ、来れば分かる、来れば分かりますよぉ」
理樹「嫌な予感しかしないんだけど」
クド「リキ…」
それでも、クドがいるならそんなに厄介なことでもないかな。
理樹「ごめん、みんな。ちょっと行ってくるよ」
恭介「おい! お前は友情より女を取るのかよ! そんな風に育てた覚えはないぞっ!」
理樹「すぐ戻るから、ね?」
鈴「よし、行ってこい理樹」
葉留佳「ふっふっふ。聞いて驚け見て笑え!」
クド「実はですね…」
来ヶ谷「こういうことなのだ少年」
理樹「うわ!?」
突然、段ボールから飛び出てきたのは来ヶ谷さんだった。
来ヶ谷「ふむ。理樹君は驚きすぎだな」
理樹「こんなところに人が潜んでるんて思わないって…」
葉留佳「理樹君ありがとー。それじゃ、もう帰っていいよ」
理樹「こ、これだけのために呼んだのっ!?」
呆れてものも言えない。
来ヶ谷「はっはっは。理樹君。最近は退屈していたのだろう?」
葉留佳「ていうか、私も退屈してますよ姉御ー」
僕を元気づけるために…って、美談にしようとしてる!
クド「リキ、ちょっといいですか」
理樹「何?」
クド「あのっ、放課後…予定ありますか?」
理樹「別にないけど…」
クド「それでしたら、私とその…あの、嫌でなければそのぅ」
理樹「ああ、うん。分かった。放課後に何か手伝ってほしいことがあるんだね」
クド「あ…そうなんです!」
理樹「オッケー。覚えておくね」
クド「あ、それと…なんか、ごめんなさい、なのです…」
理樹「いや、クドはそんな関係ないしねぇ…」
クドと放課後に付き合うことになった。
恭介「理樹ぃぃぃぃ」
理樹「うわ、恭介」
恭介「ひどいじゃないか、俺たちを置いて…結局戻ってこなかった」
理樹「ああ…忘れてた」
恭介「おい!」
理樹「ああ、それと今日は予定入ってるんだ。僕は遊べないからね」
恭介「なっ…なんだよ、それ…」
理樹「なんだと言われても…」
恭介「ハハ…理樹が…理樹が遠くに行っちまう…」
落ち込んでいるが、一過性のものだろうし放っておこう。
それよりもクドだ。
理樹「クド」
クド「あ、リキ! 覚えていて下さったのですね!」
理樹「そりゃ、まあ」
理樹「なるほど。荷物持ちね」
クド「あ、そんなに重いものではないのです! リキに選んでもらいたかったので…」
クド「お茶っ葉なのです」
理樹「お茶?」
クド「はい!」
理樹「分かった。僕はあまり詳しくないけど、それでよければ」
クド「あ、ありがとうございます!」
恭介「理樹…理樹…」
理樹「色んなお茶があるんだなぁ」
クド「リキはどれがお好みですか?」
理樹「そうだな。やっぱり飲みやすい…ほうじ茶とかかな」
クド「それならこちらのこぅなーですね」
クド「…はっ! 今の発音、ねいてぃぶっぽくなかったですか!?」
理樹「う、うん。ぽかったね」
クド「わふーっ! リキに褒められたのですー」
楽しそうだな、クド。
…しばらくしてほうじ茶と煎茶を買って店を出た。
理樹「うん?」
クド「まだお時間、よろしいでしょうか…?」
理樹「うーんと」
まだ夕方の5時前だ。僕も予定なんかないし、素直に応じよう。クドだし。
理樹「大丈夫だよ」
クド「それなら、これから行きたい場所があるのですが…」
理樹「部室?」
クド「あ…はい、そうです!」
買った茶葉をさっそくふるまいたいのだろうか。
理樹「うん。行こう」
クド「ハイ!」
理樹「へえ…そうなんだ」ズズ
クド「いかがでしょうか?」
理樹「うん、おいしいな。さすがクド」
クド「ありがとうございます」
理樹「さて、そろそろ門限かな」
クド「あ…もうですか」
理樹「それじゃあね、クド。今日はありがとう」
クド「あ…待ってくださいっ」
理樹「え?」
クド「あのっ…もしよろしければ…」
クド「これからも、お願いしてもよろしいでしょうか…?」
理樹「僕でいいならもちろんだよ」
クド「あ…リキ…」
クド「…ありがとうございます、です…」
理樹「?」
何故か、顔を伏せるクド。変なことは言ってないはず…。
理樹「また明日、学校でね」
クド「はいっ…また明日、です…」
クド「…リキ」
理樹「あ、クド。おはよう」
クド「! り、リキ…おはようございますです」
クド「そっそれでは失礼しますです、はい」
理樹「…」
パタパタと教室に入っていく。なんか避けられてるような…。
鈴「理樹っ」
理樹「え? あ、鈴か…」
鈴「どうした、最近元気がないぞ」
理樹「いや、そんなことないよ」
鈴「あるっ。あたしには分かる」
う…鋭い。幼馴染は分かるものなんだなぁ、やっぱり。
理樹「ありがとう、鈴。でも、大丈夫だから」
鈴「…あまり無理するな」
理樹「うん」
クド「…リキ」
理樹「遠慮しておくよ」
謙吾「理樹、最近学食で新しいメニューになった『激辛麻婆丼』、挑戦してみないか?」
理樹「いや、辛いものはそんなに…」
鈴「…理樹」
大丈夫とは言ってもやはり気にしている。その姿を見て、僕の仲間が心配している。
どうにかしなくちゃ。
理樹「…クドだ」
クドが見えた。そう、僕はクドと普段通りにいってないからわだかまりになっているんだ。
自覚はないけど…原因があるはずだ。
理樹「僕、ちょっと行ってくるねっ」
クド「え…?」
クド「リ…リキ…!」
理樹「クド…ちょっと、いいかな」
クド「えと、その、ええと…! …わふー…」
理樹「あのさ、…最近、なんというかいつもと違うというか」
クド「!」
理樹「たぶん、あの放課後の一件からだよね…」
クド「あの、それはっ…!」
クド「…わふ」
理樹「クド…」
クド「…ごめんなさいです、リキ。私が、私が…」
クド「…」
理樹「ただ、ちょっと避けられてるなって気がしてさ」
クド「わふっ!」
理樹「もしかして嫌われるようなことを」
クド「き、嫌いなんかじゃありませんっ!」
理樹「うわっ…クド?」
クド「私はっ…私は…っ!」
クド「リキのことが好きなんですっ!」
クド「リキ…リキ…ッ!!」
理樹「ク、クド…!」
クド「リキ!」
理樹「クド!」
美魚「こっ…これは一体…」
理樹「え!?」
クド「わふ!?」
僕らの目の先には西園さんがそびえ立っていた。
美魚「直枝さん…意外と大胆ですね…この衆人環視の中…」
衆人環視どころか、この廊下には3人以外ひとっこ一人いない。
美魚「見られるのが好き…ということなのでしょうか。その年で、そんなマニアックな…」
なんか誤解されまくってるぞ。
理樹「いや、違うからね何から何まで」
美魚「という冗談はさておいて」
美魚「直枝さん。彼女が心配そうに見詰めていますよ」
理樹「あ…」
クド「リ、リキ…」
心配というか、怯えているといった方が正しい。さっきの告白は勢いで言ったみたいだ。
美魚「さぁ、直枝さん。レディを待たせるものではないですよ」
理樹「分かってるよ…コホン」
理樹「クド」
クド「わふっ…」
理樹「クドとあまり話せなかったこの数日間、僕は傍目から見ても落ち込んでいたんだ」
理樹「クドといつも通りに過ごせない…今まで当たり前だったことが取り払われたとき、それは苦しいものなんだって分かっていたはずなのに」
理樹「いつの間にか、クドの存在は僕の中で膨らんで膨らんで…かけがえのないものになっていったんだと思う」
クド「っ…」
理樹「クド…僕も好きだったんだ」
クド「リキ…」
理樹「クドの方から言わせちゃって、ごめんね。…もっと早くに気づいていれば」
クド「…いいえ、リキ」
クド「私…とっても嬉しいです…!」
クド「リキ…大好きです」
理樹「僕も…好きだよ」
僕らは自然と顔を近づけ…クドの、小さて柔らかそうなくちびる目がけ…。
その先に、やはり西園さんがいた。
美魚「ひゅーひゅー」
理樹「からかわないでよっ!」
美魚「これは失礼。しかし、わたしも祝福するべきでしょう。おめでとうございます」
理樹「あ、うん…」
クド「…んーっ……?」
クドがさっきからくちびるを突き出しているものだから、ついおかしくて笑いがこぼれてしまう。
クド「え…?」
理樹「あはは、クド、いつまでやってるの」
クド「はっ! リ、リキっ!? ひどいですー!?」
キスは当分お預けかな。それでも僕は、最高の幸福を手に入れた。
続きはよ
>>110
理樹「え? 来ヶ谷さん?」
来ヶ谷「ちょうどよかった。今から私に付き合え。ちなみに、拒否権はない」
理樹「ちなみにもなにも、どうせいつものことだし…」
来ヶ谷「ん? 何か言ったか少年」
理樹「はいはい…分かりましたよ」
来ヶ谷「うむ。物わかりがいい子は好きだぞ」
理樹「…で、今日はなに?」
来ヶ谷「ああ。本日の議題は…コレだッ!」
理樹「…はい?」
来ヶ谷「書いてある通りだ。読んでみるといい、理解が早まるぞ」
理樹「…」
来ヶ谷「む…どうした、理樹君。何か不満か?」
理樹「不満しかないよ…」
奪還て。
理樹「…まず、なぜ小毬さん…?」
来ヶ谷「面白そうだからだ」
理樹「うん、まあそういうと思った…我ながら情けないことに」
来ヶ谷「ほう、私の考えが分かるのか。大したものだな」
理樹「…で。パンツって」
来ヶ谷「面白そうだからだ」
理樹「…」
うーん、今日はいつにもまして疲れる。
来ヶ谷「ふっふっふ。少年、こんな言葉を聞いたことはないだろうか」
うわあああ、次に来ヶ谷さんが言う言葉が分かってしまう!
来ヶ谷「お前のものはおれのもの」
来ヶ谷「おれのものもおれのもの」
理樹「…絶対言うと思ったよ」
来ヶ谷「ほう。これも分かったのか。なるほど…」
来ヶ谷「…私と理樹君は、とても相性がいいのかもしれないな」
理樹「なっ…」
来ヶ谷「ふっ。別に深い意味はないぞ?」
理樹「わ、分かってるよ!」
理樹「え? 珍しいね、やめてくれるんだ」
来ヶ谷「私一人でやってみせる」
理樹「絶対だめだよっ!」
来ヶ谷「全く…理樹君、最近ノリが悪くなっているだろう」
理樹「僕は悪乗りなんかするタイプじゃないよ…」
来ヶ谷「それなら別の案を出せ、理樹君」
理樹「そんな、いきなり言われたって」
来ヶ谷「早くしないと、小毬君の下へ向かっていくぞ」
理樹「やめなって! ああもう、それじゃ今日は僕と一日、付き合ってもらう!」
来ヶ谷「なっ…」
理樹「これなら文句ないでしょ…って、来ヶ谷さん?」
理樹「…あの。来ヶ谷さん?」
来ヶ谷「…分かった」
理樹「えっ」
来ヶ谷「今日は、理樹君と一緒だ」
理樹「え、あ…うん」
来ヶ谷「…」
理樹「…」
あれ、僕何かまずいこと言っちゃったんじゃ…。
来ヶ谷「理樹君。君が言い出したんだ。ちゃんとエスコートしてもらわないと困る」
理樹「う、うん。そうだけど」
来ヶ谷さんの雰囲気が突然変わったような…。
理樹「それじゃまずは外に出ようか…」
来ヶ谷「ああ」
理樹「…?」
おかしい。いつもの来ヶ谷さんとは明らかに違って見える。
こんなに大人しい来ヶ谷さんは初めて見た。
来ヶ谷「…で、それからどこに行くんだ?」
理樹「うーんと…」
行き先って言ってもこの辺だと商店街しかないしなぁ。
…仕方ない、行こう。
理樹「あはは…僕がもう少しお金もちだったら良かったんだけどね」
来ヶ谷「いや…これはこれで趣があっていい」
理樹「そう言ってくれると助かるよ」
さっきから来ヶ谷さんを見てるとどうも落ち着かない様子でいる。
いつも大胆不敵かつ冷静沈着な来ヶ谷さんとは想像もつかない。
そして、そんな来ヶ谷さんを見て僕はちょっと可愛いなって…って僕は何を考えてるんだっ。
来ヶ谷「…ん。そうだな」
理樹「じゃ、そこのファミレスに入ろう」
………………
店員「ごゆっくりどうぞ~」
理樹「…ふう」
来ヶ谷「…ふぅ」
理樹「来ヶ谷さん、何だか疲れてない?」
来ヶ谷「大丈夫だ」
理樹「そう? それにしてはいつもより元気が…」
来ヶ谷「大丈夫だ。それより理樹君の方は」
理樹「僕?」
来ヶ谷「…私といて、つまらないんじゃないのか?」
理樹「え? いや、そんなことないよ。むしろ楽しいよ」
来ヶ谷「!」
理樹「全然退屈しないからね、来ヶ谷さんと一緒だと」
来ヶ谷「…そうなのか」
理樹「まあ、いきなり小毬さんに突撃ー、とかされると困るけどね」
来ヶ谷「…ん」
…本当にどうしたのだろう。あまりにも普段と違いすぎる。
何か、温かいものでも頼もうかな。
来ヶ谷「り、理樹君。お腹が空いているだろう。おねーさんが特別におごって…」
理樹「え?」
その刹那、互いの手が触れ合った。思っていたよりずっと、来ヶ谷さんの手は温かい…。
いや、熱いくらいに火照っていた。
来ヶ谷「っ!?」
いきなりのことに驚いたのか、手を引っ込める来ヶ谷さん。
理樹「あ…ごめん」
来ヶ谷「い、いや…私の方こそ」
理樹「来ヶ谷さん、本当に大丈夫?」
来ヶ谷「り、理樹君…」
理樹「あ、うん」
来ヶ谷「私も…」
来ヶ谷「理樹君と一緒にいると、楽しいぞ…」
理樹「っ!」
ドキリとした。来ヶ谷さんがそんなことを言うとも思ってなかったし…
それに、こんなに顔を紅潮させるなんて。
…これじゃまるで、告白だ。
来ヶ谷「…い、言っておくがな」
来ヶ谷「きょ、今日に限ったことでもないからな…」
理樹「う、うん…ありがとう」
何だかとてもドキドキしてきた。
理樹「僕も、今日だけじゃなくてさ」
理樹「いつも、いつでも僕らを楽しませてさ」
あれ…なんだろう、僕。
理樹「破天荒だけど、やっぱり楽しさが溢れてて」
勝手に口が動いて…。
理樹「そんな来ヶ谷さんに憧れてて…」
言葉が紡がれる。
理樹「…ああ」
うん。確信した。
理樹「僕、来ヶ谷さんが好きなんだ」
理樹「…ごめん来ヶ谷さん。いきなりこんな…」
来ヶ谷「……」
理樹「…」
来ヶ谷「…全く、理樹君には敵わないなっ」
理樹「っぷ!?」
来ヶ谷さんは突然僕を抱きしめてきた!
理樹「…っ!?」
来ヶ谷「私もっ!」
来ヶ谷「君がっ! 理樹君が好きだっ!」
理樹「…!」
来ヶ谷「理樹君! 理樹君!」
理樹「ぎゅう…」
結局、僕たちは相思相愛だった。
その事実を確認できた僕は、来ヶ谷さんの胸に圧迫されるというご褒美のような苦しみで意識を失った。
…………
来ヶ谷「…理樹君」
理樹「…ん」
来ヶ谷「…! 気づいたか、理樹君」
来ヶ谷「すまない、理樹君…私としたことが、つい舞い上がって」
理樹「…来ヶ谷さん」
来ヶ谷「強く締め上げすぎた。もう少し加減をしなければ…」
理樹「…僕たちは、恋人同士でいいんだよね?」
来ヶ谷「なっ…!? なにを突然!!」
理樹「よかった…これが夢だったら、また気絶してたよ」
来ヶ谷「…っ! あ、あまり恥ずかしいことを言わせるなっ! 馬鹿っ!」
理樹「ふふ…さっきから思ってたけど焦ってる来ヶ谷さん、可愛い」
来ヶ谷「ーっ!」
いつも人のことは弄りまくるくせに…自分が攻められると結構脆いんだなぁ、来ヶ谷さん。
理樹「来ヶ谷さん」
来ヶ谷「な、なんだ!」
理樹「これからも、よろしくね」
来ヶ谷「……」
来ヶ谷「…ああ」
来ヶ谷「これからは、ずっと一緒だからな。覚悟しろ、理樹君」
理樹「…お手柔らかに」
どうするのこれ
真人「よっしゃ、今日は何食おうかなーっと」
謙吾「お前、そんなに昼飯が楽しみなのか」
真人「ったりめーよ! 謙吾っちは楽しみじゃねーのかよ」
謙吾「そんなもの…楽しみに決まってるだろうっ!」
理樹「二人とも、早く席に座ろうね。邪魔だからね」
鈴「謙吾も馬鹿がいたについてきたな」
馬鹿がいたにつくものとは思わなかったよ…。
恭介「よう、お前ら」
理樹「恭介」
恭介「授業お疲れさん。今日の放課後はバスターズの練習試合だからな、しっかり栄養補給しておけよ」
理樹「うん」
恭介「お前らは何食べるんだ?」
真人「『激辛麻婆丼』ってのがうまそうだな」
謙吾「やめておいた方がいいと思うぞ、それは」
真人「あ? 何でだよ」
謙吾「その『激辛麻婆丼』はあまりの辛さで、完食できる生徒は一人しかいないらしい」
真人「何だとぉ!?」
恭介「俺も挑戦してみたんだが…途中でタラコくちびるになってな。あえなくリタイアだ」
理樹「へぇ、恭介もダメだったんだ」
恭介「想像を絶する辛さだな、ありゃ」
鈴「どーせお前のことだから、その生徒にカツアゲでもしにいったんだろ」
恭介「誰がカツアゲなんてするか! 21世紀だぞ、今は!」
理樹「でも恭介…話は聞きに行ったんじゃないの?」
恭介「いーや、この件は手つかずだ。どうも、入っちゃいけない領域のような気がしてな」
理樹「ふーん…」
恭介「ま、パンドラの匣ってやつだな」
理樹「パンドラ、ね…」
真人「決めた! 『激辛麻婆丼』頼むぜ!」
理樹「話全く聞いてない!!」
恭介「いいよ。好きにさせておけ」
鈴「アホだな」
理樹「…それにしても恭介が全く動かないなんて珍しいね。そんな変な噂があったらすぐに飛びつくはずなのに」
恭介「さっきも言った通り、これは触れちゃいけない気がするのさ」
恭介「理樹、お前も深入りすると、大変なことになるかもしれないぞ?」
理樹「う…」
…まるで僕の心を見透かすように釘を刺す。でも恭介のこの言い方…引っかかるな。
まあ、保留にしておこう。
…真人は案の定、ヒィヒィ泣きながら極悪料理と格闘していた。
恭介「野球部相手に14-0、完封勝ちか。もはや敵なしだな」
理樹「なんていうか、ホントリトルバスターズってめちゃくちゃだよね…。野球部に申し訳ないよ」
恭介「なーに言ってやがる。6打数6安打、2ホーマーのお前が言うセリフじゃないな」
理樹「まぐれだよ、まぐれ」
理樹「それに、鈴の方がすごいよ。野球部に対して散発の2安打、2塁も踏ませない好投だったから」
鈴「ふにゃっ!」
恭介「おう、なんだこいつ。照れてやがるな。そんなに嬉しかったか? 理樹に褒められるのが」
鈴「うっさいわ、ぼけー!」
理樹「なんだかお腹減っちゃったな…恭介、ちょっと購買に寄っていい?」
恭介「おう。だが晩飯は俺らと一緒だからな。食いすぎるなよ」
理樹「うん」
適当に軽食を取るため、食堂に行く。
理樹「ん…?」
まだ夕食時のピークではないため、人はまばらだ。
だから、その小柄で白銀の長髪をなびかせた、異質な雰囲気を醸し出す生徒にすぐ目が留まった。
理樹「え…あのメニューってもしかして」
激辛麻婆丼…? あれは一人の生徒しか食べられないってお昼に…。
理樹「…あ」
もしかして、彼女がその生徒なのかな?
どうしよう、声をかけてみようかな。でも恭介はやめた方がいいって言ってたし。
理樹「…あれ?」
気が付くと、その生徒は消失していた。あわてて周りを見渡す。まだ生徒はあまり集まっていない。見つけるのは容易なはず…。
それなのに、完全に見失っていた。ほんのわずか、数秒間の出来事なのに。なぜ…?
思わず寒気が走る。謙吾は確か、手が変形するとか言ってた…そんなこと、あるわけないけど。
僕は、注文を受けたおばちゃんに話を聞きに行った。
理樹「え…? いや、だって今、確かに…」
オバ「いいや、麻婆丼はお昼に大きな生徒さんが一回頼んだきりだよ」
大きな生徒…真人のことだろう。それ以来、全く注文がないだって? それじゃ、僕が見たのは一体何だ?
オバ「そもそも、あの麻婆丼、全然売れないしねぇ。今日の注文も1週間ぶりのはずよ」
おばちゃんが嘘をついているとは思えない。というか、嘘なんてつく必要なんてないし。
理樹「…ありがとうございました」
…僕の見たものは、幻覚だったのだろうか。
いや、そんなわけない。人間を見間違うわけなんかない。でも、じゃあこの状況は…。
恭介が僕に注意した理由、なんとなく分かった気がする。
真人「ふっ…ふっ…!」
理樹「飽きないね、真人も」
真人「当たり前よ! 俺は怠けるのが嫌いだからな!」
少しでもその熱意を勉強に向ければいいのに。
…筋肉が満載されたテキストがあれば、あるいは…?
理樹「うっ…」
自分で想像しておいて気分が悪くなってしまった。
恭介「よう」
理樹「恭介、どうしたの」
恭介「どうしたのはお前の方だ。祝賀会だってのに、まるで敗残兵だっただろ、お前」
理樹「別にそんなんじゃ…」
恭介「…昼間のアレか」
理樹「…」
恭介「…」
理樹「ただ、ちょっと疲れてただけ」
恭介の力は、借りない。
これは、僕が解明するべきだ。
恭介「お前がそう言うなら、しょうがない」
理樹「ありがとう、恭介…」
真人「筋肉…筋肉…」
そうして僕の、探偵稼業は始まりを告げた。
―GRAND END―
麻婆生徒は影も形も現さない。朝・昼・夜と顔を出したが全く手がかりがつかめない。
理樹「幻覚だったのかな…やっぱり」
今日もまた、何も収穫を得られず引き揚げようとした。が。
理樹「…!」
いた。見つけた。小柄で銀髪、麻婆丼を運んでいる。今日はちょうど一週間。
あの子は、この時間帯に出没するのか。今度は、直接話しかけて…!
理樹「あ…あの!」
???「…え?」
反応してくれた!
???「…私が、見えるの?」
理樹「そりゃあ、見えるよ。幽霊でもないんだし」
???「そう…あなたが…」
あまり表情を崩さないが、驚いているようだ。そして、真面目な面持ちに変わる。
???「私は、立華かなで。手を貸してくれるかしら」
理樹「僕は、直枝理樹。力って…?」
理樹「…え?」
奏「どうしてかは分からない。だけどあたしは本来、ここにいるべきではない存在」
理樹「…」
奏「誰に話しかけても、あたしを認識できなかったけど…あなたは見えるのね」
理樹「…」
トンデモ話だけど…僕は、僕たちは同じくらい、不思議な経験がある。この子の話を信じよう。
理樹「それで、僕は…」
奏「こっちよ。ついてきて」
と、そこに立華さんの前方に生徒が歩み寄る。
理樹「あ、あぶな…!」
しかし、そこには信じられない光景があった。立華さんが、生徒を真正面からすり抜けたのだ。
理樹「…!」
奏「…一応、信用してくれる根拠になったかしら」
理樹「うん…」
何の変哲もない、普通の体育館だがただ一つ違ったのは。
理樹「おかしいな…誰もいないなんて」
放課後のこの時間はバスケ部が練習に明け暮れているはずなのに。
休みにしたって、一般生徒に解放されるから誰かいてもいいはず。
立華「毎週金曜日。午後5時30分から6時の間。この場所は他の時空と一線を画すの」
立華「本当は、生徒もいるのよ。見えないだけで」
理樹「…そ、そうなんだ」
信じるしかない。
理樹「僕は、何をすれば?」
立華「…もうすぐ、始まる」
理樹「始まる?」
ふと、時計を確認する。5時30分ちょうどだった。
そして、次の瞬間。
理樹「…!? な、なに、これ…」
立華「…始まったわ」
理樹「な…なに、この影は」
奏「『影』よ」
理樹「あ、うん…まぁ、それは分かるんだけど」
奏「気を付けて」
理樹「え?」
突然、立華さんに倒された。
理樹「! ど、どうしたの…」
奏「あの影に触れてはダメ」
奏「自我を失うわ」
理樹「え…」
あまりにも急展開過ぎて頭がおいつかない。必死に理解しようとする。
奏「また…!」
理樹「くっ!」
今度はとっさによけられた。あの影は一体何なんだろう。僕たちを狙っている?
理樹「でも…なんなの、これ…」
奏「…たぶん、あたしを追ってきた狩人のようなもの」
理樹「か、狩人?」
奏「あたしは無意識に、この世界へ飛ばされたわ。当初は影の反応なんてなかったけれど」
奏「気づいたら、そこに影がいた。…本当にあたしを追ってきたかどうかは分からないけど」
理樹「君の世界に、この影はいるの?」
奏「ええ。倒さなければならない、敵」
…す、すごい世界もあったものだなぁ。
奏「直枝くんは、あれを」
指の方向にはステージ。なぜか、カーテンが閉まっている。
奏「おそらく、あれが鍵。こっちとあたしの世界を繋ぐ、ワープポイントよ」
奏「あたしじゃ、影の相手をするだけで精いっぱい。直枝くん、あのカーテンをはがしてほしい」
奏「隙を見て、あたしは戻るわ。…お願い」
奏「…ありがとう。気を付けて」
その瞬間に、立華さんは体が変化した。腕が鋭いナイフのように変形。背中には翼が。
…噂は本当だったんだな。
立華さんが道を確保するように、影をなぎ倒していく。おかげで、負担なくカーテンまでたどり着く。
理樹「っく!?」
お、重い!? ただの布が、なぜこんなに…!
奏「!? 直枝くん、逃げてっ!!」
立華さんの声が聞こえた。僕の背後に黒い影が忍び寄っていたのだ。
慌てて逃げようとするが、タイミングが遅かった。
奏「直枝く…っ!!」
パン! パン!
銃声が鳴り響いた。
理樹「…」
僕は無事だ。自我もあるし、体も無傷。今の銃声は、立華さんが…?
理樹「立華さんっ、僕は大丈夫!」
急いで体勢を立て直し、再びカーテンへ。すると、さっきまでの重さがどこへやら、なんなく開けることができた。
銃弾の影響かな。
理樹「立華さん!」
完全にカーテンを開く。そこから、虹色にうねり渦巻く奇妙な空間が姿を現す。
奏「間違いないわ…ここよ」
理樹「早く! 立華さん!」
影はまだ発生している。もたついていると機を逃してしまう。
奏「ええ!」
ステージに乗り、僕に顔を向ける。
奏「ありがとう…あなたのことは忘れないわ!」
理樹「うん! さようなら、立華さん!」
…午後6時。全ての時空の歪みが消えた。
恭介「理樹!」
食堂にて。いつものように、みんなで食事をとっている。
恭介「…終わったようだな」
理樹「ああ、うん…いろいろ、大変だったけどね」
恭介「…ご苦労さん。やっぱり、お前はすげぇよ」
理樹「いやいや、そんな…」
あの出来事がつい昨日のことだったなんて信じられない。けど、それは確かにあったんだ。
真人「ん? …うわ、あいつあんなもん食うのかよ」
理樹「なに? 真人」
真人「ああ、『激辛麻婆丼』だ。あんなの、人間は食えねーよ」
真人の目線を追ったが、生徒は人混みに紛れてしまったようだ。
…ところで、あの事件で疑問に思う点が二つある。
一つは、僕を助けてくれた、銃声。立華さんかと思ったけど、手には剣だけしかなかったし。
そして、もう一つ。激辛麻婆丼を食べる生徒の噂だ。立華さんは僕以外に見える人はいないと言っていた。
…それなら一体、噂はどこから出たのだろう?
理樹「ちょっ、恭介」
おそらく、来週のあの時間帯になっても何も起こらないだろう。
これからは、またいつも通り、みんなで騒ぐ生活が待っている。
???「…まったく、世話が焼けるんだから、理樹くんは」
???「…いつも、見守ってるんだからね」
???「…さて、あの子が食べてたお気に入りはどんな味かなーっと…」
???「っ!!?? か、辛ッ!! な、なによ、コレ!!? こんなの食べられないじゃないの!!」
???「…メニューの名前、確か激辛とかなんとか…」
???「フ…なによ? 自業自得、おバカなあたしってわけ?」
???「あーはっは! そうよ! あたしはいつもこんなマヌケなのよ、あーーっはっはっはっ!!」
???「…うぅ、辛い」
END
葉留佳or小毬で
気が向いたらまた立てるからこれでおしまい
乙、保守ありがとう
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
久「新しい部員が4人も!?」
久「あなた達のおかげで大会の団体戦に出られるわ」
1人目>>5
2人目>>10
3人目>>15
4人目>>20
咲キャラじゃなかったり被りは下
そのキャラが元いた高校はモブか本来の清澄メンバーで適当に埋める
>>19
>>20
お前らそんなにまでして・・・
灼「鷺森灼。よろしく」
豊音「姉帯豊音ですよろしくねー!」
小走「にわかは相手にならんよ」
久「それじゃあ5人揃ったことだしさっそく打ちますか!!」
竜華「豊音あんためっちゃ強いやんか!久の悪待ちも厄介やわ」
久「あら、あなたトータル2位なのによく言うわね」
豊音「ちょーうれしいよ!みんなと麻雀やるの楽しいねー」
竜華「まあな全国でも大将やっとったんや。でもまさか負けるとはなー」
灼「みんな強い」
小走「にわかは相手にならんよ(最下位か・・・)」ショボーン
久「これなら全国も狙えるわねみんなで頑張りましょう!」
5人「おー」
久「さあこれが大会のオーダーよ」
先鋒>>40
次鋒>>45
中堅>>50
副将>>55
大将>>60
さっきみたいな感じで下で
っていうかやっぱり咲さんいないと厳しいな
久「先鋒 豊音、次鋒 竜華 中堅 私 副将 灼 大将 やえ」
豊音「私が先鋒かー。頑張るよー!」
竜華「なんやうちが大将じゃないんか。まあつなぎはまかしとき」
灼「私が副将か・・・」
やえ「私は小3から豆すらできない(キリリ」
久「今回の作戦としては強いものを先鋒におくというセオリー通りのオーダーにしてみたわ」
灼「なるほどたしかに順位通り」
竜華「あーだからうち次鋒なんや納得したわ」
豊音「わたしがエースの多い先鋒をやるのかー。負けたらどうしよう・・・」
久「大丈夫よあなたならできるはず。練習も他校の負けないくらいには頑張ったし自分を信じなさい」
竜華「せや。もし負けてもうちが取り返したるから大丈夫や」
灼「私も頑張る!」
やえ「なんだと・・・?」
清澄高校 姉帯豊音
東福寺高校 長森和子
今宮女子高校 門松葉子
千曲東高校 土屋有里
一回戦開始!
東1局 親 姉帯豊音
門松「最速と呼ばれた私のスピードについてこれるかしら・・?リーチ!!」
姉帯「おっかけるよー!通らばリーチ!」
門松「何・・・?」トン
姉帯「ロンリーチ一発清一色24000点」
門松「ちょっ・・・」
竜華「おつかれー、まあ地区予選1回戦だからこんなもんやな」
久「お疲れ様ーよく2校も飛ばしたわね」
豊音「竜華ちゃん、ちょー強いよー」
竜華「いやいや、豊音が他校をかなり削ってくれたからや」
灼「お疲れ様。この調子で全国目指そう」
やえ「わたしの出番もとっといてくれよ?」
久「まあまあ。全部最初で飛ばせるほど長野も甘くないわよ。天江衣とかもいるしね」
>>79
そうだったのかすまん
玄ちゃんみたいになるけど適当にリーチ一発ドラ6とかでごまかしといて
リーチ以外の役が複合してる場合もあるで
久「今日勝てば全国よ。ただ今回は、去年のインハイ出場高龍門渕やベストメンバーの風越、
うちと同じ初出場の鶴賀学園だから決して楽な戦いにはならないはず」
久「おそらく今までみたいに竜華までで相手をとばすということはできないでしょう。」
久「作戦としては序盤で大きく点数を稼いで後半守り切る作戦でいこうと思うの」
やえ「守り切る?わたしが有象無象に負けるとでも思ってるのか?王者の打ち筋を見せてやる!!!!!」
豊音「相手からたくさん削ってくるようにがんばるよー」
竜華「うちもや。今回ばかしは飛ばすのは無理かもしれんが確実にリードは作っといたる」
灼「私も攻めきって勝つとはいえないけど確実に点数をキープして大将につなげる」
久「それぞれやることはわかってるみたいね。(約一名不安だけど・・・)」
久「じゃあ豊音いってきなさい!」
豊音「うん!みんな待っててねー」
竜華「清澄の強さみせつけたれ!」
灼「がんばって」
美穂子「この感じ・・・」タン
睦月「リーチです」タン
豊音「ならおっかけリーチだよー」トン
純「ポン(牌譜見た限りおっかけリーチの時にリーチかけた奴から和了ってるみたいだからためしてみるか)」
豊音「ツモ。リー一発ツモドラ1」
純「はい(やはりツモるのか・・・どうするこいつ・・・・)」
ごめんとよねーの能力もっと調べてくる
にわかだから勘弁してくれ
いや、純くんがポンしたから麻雀のルール的に一発つかないよー
点数は考えるとほんと大変だから適当に補完しといて
続けて続けて
豊音「とおらばーリーチ」
美穂子「(これは厄介な相手ですね・・・なら・・・)」
美穂子「(こうすればどうなるのかしら?)」タン
純「チー(なるほどね・・・風越のキャプテンやるな)」
美穂子「(おそらくこれが当たり牌。さて清澄の大きな女の子さんはどうなるのかしら・・?)」
豊音「(私の当たり牌を持っていかれたー?)」
----流局------
睦月「テンパイ」
豊音「テンパイ」
純「ノーテン」
美穂子「ノーテン」
豊音「ポン」
豊音「チー」
豊音「ポン」
豊音「チー」
純「(なっ、裸単騎だと・・・?)」
睦月「むっ」
美穂子「この方は・・・・?」
豊音「ぼっちじゃないよーツモ!」
久「もうあれを出しちゃうのね。思ったより早いわ」
竜華「風越と龍門渕が鳴いて邪魔してるからなあ。」
灼「さすが名門校。一筋縄じゃいかない」
やえ「にわかじゃない奴が多くて困るな長野は。」
久「まあ豊音ならなんとかしてくれるでしょ。うちの稼ぎ頭だしね」
・・・
睦月「」タン
美穂子「(そろそろ私もいかないとね。二人を同時に止めるより攻めてしまいましょう)」カッ
美穂子「リーチ」
美穂子「ツモ。4000オールです」
豊音「(風越の部長さん。この人が一番危ないよー)」
・・・
実況「先鋒戦終了ー」
---清澄控え室----
久「おつかれー」
豊音「うー。ごめんねええーあんまり稼げなかったよー」グスン
灼「大丈夫。豊音にはいつも頑張ってもらってる」
やえ「大丈夫だ。私まで回してくれれば圧勝してみせる」
竜華「よー言うわ。まあ今回は相手が悪かったな。鳴かせてうまく流れを変えられてたし」
竜華「さあ次はうちの番や。削ったる」
豊音「う”んがんばっでねぇぇぇぇえぇええ」
久「いつもどおりいってきなさい」
実況「次鋒戦開始!」
竜華「(牌譜だとこの卓は理詰めでうつタイプが二人、鶴賀だけはわけのわからん打ち方をしよる。他2校からの出和了りは厳しいか?)」
竜華「(まあ攻めざるを得ない状況まで追い込んだる。)」
竜華「ツモ。8000や。」
智紀「」
未春「(この人強い・・・)」
佳織「はっはい」
佳織「えっと、リーチします!」
竜華「なんやリーチ棒はどうしたんや」
佳織「あっ」
数巡後
竜華「(捨て牌からはさっぱり読めへん・・・さては役満か?いや字牌とかは普通に切ってるしな・・・あ!)」
竜華「(さっきの3つずつとかぼやいてたな?まさか四暗刻?)」
竜華「(可能性はあるかもしれん。この長丁場や。一人だけ役満狙いのみできてもおかしない。ここか?)」トン
佳織「あっ・・・ロ・・・ロンです!リーチトイトイ三暗刻でしょうか?」
竜華「はい(やっぱりそうやったんか。親で役満被るよりはましや。他家は気づいてないみたいやしな)」
竜華「(やはりうちに流れがきてるようやな。ここらで攻めとくか)」
竜華「ツモ1000、2000」
竜華「ロン7700」
竜華「ツモ500,1000」
実況「清澄高校の清水谷選手怒涛のあがりをみせております」
佳織「(だめだ・・・決勝戦は強すぎるよ)」
智樹「(これはまずい)」
未春「(誰か清澄をとめてください)」
未春「ロン2000です・・・」
佳織「は、はい・・・」
実況「ここで次鋒戦終了!清澄の独走がとまらないー!!」
実況「ここまでで他校との差を10万点近くつけております。残りの3校はほぼ平らです」
竜華「お疲れさん!楽しかったで!」
3人「・・・」
竜華「いやー見とったかうちの実力を!!」
久「対戦相手3校とも意気消沈という感じだわ」
豊音「いやー竜華ちゃんすごかったよーかっこよかったよー」
竜華「せやろーさすがやろー(某姫松姉風に)」
灼「さすが先輩」
やえ「ま・・・まあまあじゃないか!」
久「この収支は正直予想より大きく上回ってるわ。私もやらなくちゃね!じゃいってくる!」
竜華「おうがんばりや」
灼「部長ならやれますよ!」
豊音「がんばってねー」
やえ「王者に恥じない対局をしてこい」
どうしよう・・・
おまかせる
実況「独走状態の清澄高校このままリードを広げることができるのか?はたまた他校の巻き返しはあるのか?中堅戦始まります!」
久「完全に裏目ったわ・・・いや。このツモに意味があると考えましょう」
数巡後
久「きたっ・・・リーチ!」
清澄控え室
豊音「きたよー久のリーチ!」
竜華「5門張を捨てての単騎待ちやからな・・・よくあれであがれるなー思うわ」
やえ「あれが王者になる者の打ち筋であるのならば、それを否定することは私にはできない」
灼「あれでいつもあがってるしね。部長なら大丈夫」
竜華「せやな。心配することはあらへん。あれがいつもの久や」
文堂「(場の状況から考えてあるとすればドラの一萬の地獄単騎)」
文堂「(だけどこの人の牌譜にはわざと悪い待ちにする局面が多かった・・・)」
文堂「(いつもの私ならいってる・・・でも今回は団体戦。ただでさえ少ない点数を減らすような真似だけはできない。)」
文堂「(でもここで点数を狙うべきなのだろうか・・・今の私にできること・・・)」
文堂「(攻めるところは攻めるけど守る所は守る。堅実に点を増やして後につなぐんだ!)」ッターン
実況「おーっと風越の文堂選手。降りましたねー。出してたら振り込んでました」
戦犯にならないとか
久「聴牌(うーん今回はだめだったか。地獄単騎だとメンツに使われてる可能性もあるから仕方ないわね)」
3人「ノーテン」
-----------------
ワハハ「ツモ2000、4000」
一「ツモ4000オール!」
文堂「ツモ3000、6000」
実況「清澄の中堅のみ未だ大きな上がりはないですね」
実況「点差も多少縮まっています」
実況「ここからの清澄の巻き返しはあるのでしょうか?」
久「(私だけ一人沈みか・・・リードを広げるとか偉そうなこと言っておきながら最悪の展開だわ・・)」
久「(なんとか聴牌できたわ・・これを上がれたらプラスで終わることができる・・・さあどれを切るかしら)」
久「(・・・これじゃないでしょう?私はいつも通りこの牌を切る!)リーチ!!!」
実況「ここで清澄の竹井選手リーチだ!!!」
文堂「(ここは確実におりる・・・)」タン
ワハハ「ワハハ(最後の最後でリーチかここで振り込むのは痛すぎる)」タン
一「(確実に逃げ切りたいけどこの手牌では厳しいね。私も降りだ)」タン
久 ピンッ ヒュッ
久「ツモ」バシィィィィ
久「3000,6000」
実況「これで清澄のリードは10万点を超えました!残るは副将戦と大将戦。どうなるか期待です」
久「お疲れ様でした。」
一「面白い人だなーまたやろうよみんなで」
久「そうね楽しみにしてるわ」
文堂「ありがとうございました!」
ワハハ「またやろう楽しかったよ」
灼「お疲れ様でした」
久「ごめんね。リードをぜんぜん広げることができなかった。」
竜華「しゃーないわ。他家も結構でかい手あがりよったしな。それにプラス収支やなんも問題あらへん」
やえ「勝ちは勝ちだ。気にするな」
豊音「そうだよー、誰だって毎回大勝できるわけじゃないし気にすることないよー」
久「みんな・・・ありがとう。次は灼よ、準備はできてる?」
灼「うん。大丈夫。確実にやえさんにつなげてみせる!」
竜華「飛ばせるところがあったら飛ばしていいんやでー?」
豊音「そんなに煽っちゃだめだよー」
竜華「ごめんごめん」
久「そうよ。」
やえ「灼は堅実だからな。確実に私にまわしてくれるはずだ、いつもどおりうってこい」
灼「・・うん!みんないってくるね!」
実況「県予選ももう副将戦です。清澄高校大きくリードをもらっています」
藤田プロ「だが、龍門渕には天江衣がいる。あいつを止められなければ清澄といえど勝てることはできないだろうな」
実況「やけに天江選手をおしますねえ。この前のプロアマ親善試合で負けたからです?」
藤田「なっ!そ・・・そんなことはない。あの大会では私と天江は直接対決をしていない」
藤田「それに直接やってれば私が勝っていたはずだ・・・」
実況「片腹大激痛。それでは副将戦開始です!」
実況「さきほどとは打って変わって地味な試合ですねー」
藤田「まあ堅実な打ち手が多いし、さきほどはツモがやたら多かったからな」
透華「聴牌ですわ」
3人「ノーテン」
実況「ここにきて未だに誰もあがっておりません。ツモってもおかしくはないですけどね」
藤田「まあな。そういうこともあるだろ」
藤田「そういうタイプの打ち手なんだろう。ただ集まりやすいというだけであって完璧ではないようだな」
実況「へえ、そんな打ち手もいるんですねー」
藤田「プロにもおかしな打ち筋の奴はたくさんいるからな。でも私からしてみればSOA!!!だがな。」
実況「あ、次の局が始まりました」
透華「(ここまできて未だに焼き鳥とは・・・)」
透華「(私が目立ってないとは何事ですの・・・?そんなのありえませんわ)」
透華「リーチですの!(ふふ・・・ここは敢えてリーチをかけて観客の歓声を独り占めしますの)」
透華「いらっしゃいまし!ツモ!8000オール!」
実況「おーっと龍門渕選手倍満を和了りました!!!」
実況「お、清澄の鷺森選手の手牌にピンズが続々と集まっております」
藤田「手牌すべてピンズになったな」
灼「リーチ!(バレバレだろうけど仕方ないよね。)」
深堀「(さすがにこの局面で面前の混一色や清一色には振り込めない)」
透華「(ここはオリですわね。)」
灼「(やはり出ないか・・・)」
数巡後
灼「(やっときてくれた・・・)ツモ!4000,8000」
実況「清澄の鷺森選手清一色をツモりましたー!」
藤田「これは厄介な選手なのかもしれないな。普段は堅実に見えるがいざとなったら比較的容易に大きな手を作れる。」
藤田「大将につなぐには最も向いているタイプだ」
実況「なるほど。清澄の采配がよいということですね」
透華「(それなら私はそれよりも派手な和了りで目立ってあげますの)リーチ!」
桃「ロンっす2600」
透華「なっ・・・!?」
実況「龍門渕選手、鶴賀の東横選手に振り込みました!ロン和了りは今回はじめてみたいですね」
藤田「ただ、気になるのが龍門渕、明らかに危険牌を切っているのにあの驚き様。鶴賀の副将なにかあるなこれは」
実況「たしかに。これから先の展開が気になります」
透華「リーチですの!」
桃「ロン3900」
透華「なっ・・・また・・・」
桃「ツモ2000オール」
桃「ロン8300」
実況「おーっと鶴賀の東横選手の和了りがとまらない!」
透華「(私がこんなにも観衆の目の前で醜態を晒すなんて・・)」
ステ桃「リーチっす」
深堀「ツモ1200,2200」
ステ桃「なっ!」
実況「風越の深堀選手鶴賀の東横選手のリーチをかいくぐり和了りました!」
灼「(なるほど。おそらく風越も鶴賀の選手は見えていない、それでも和了れた。)」
灼「(ということは・・・鶴賀の副将より先にツモるしかない!)」
透華「(そういうことでしたのね。早上がり合戦になりそうですわ。鶴賀が有利だということには代わりはありませんが)」
副将戦終了
ドムは原作でも意外に防御力高かった気がする。
藤田「鶴賀の気配をみんな感じてなかったような打ち方からの早上がり。気になる所ではあるな」
藤田「気配をけしているとかかな?」
実況「あの雰囲気を見るとそうかもしれないですね。」
藤田「おそらく風越のあの和了りを見て、他の2校も作戦を練り直したんだろう。うまくやった方だと思うぞ」
実況「なるほど。残すは大将戦になりました。全国大会にコマをすすめるのは果たしてどの高校になるのでしょうか?」
お見せしよう!王者のうちしゅじゅを!
灼「ごめん・・・ごめん・・・負けちゃった・・・」グスン
久「灼・・・あなたよくやったじゃない」ギュッ
灼「でも鶴賀との差が少し・・・」
竜華「大丈夫や。たったの-2やで?こんだけ点差があればやえが守りきってくれる」
豊音「そうだよー。灼ちゃんはよく頑張ってたよー」
やえ「うむ。この程度のマイナスならぜんぜん問題ない」
久「ほら。胸はりなさい。全国に出てる龍門渕、名門風越、そしてうちと同じ初出場でここまで来れる強さを持ってる鶴賀相手に2位だったんだから。」
久「それにあの鶴賀の子は異常だった。モニター越しでもわかったわ。とにかくよくやった。灼」
灼「みんな・・・ありがとう。今度は絶対に負けないようにしてみせるから!!!」
豊音「そうだよー。そのいきだよー」
竜華「せや。まあまずうちに勝てるように頑張ってみるところからやな!」
灼「うん・・・・うん!」
久「そうね。これで最後ね・・・あなたならできるわ。いってらっしゃい!」
豊音「勝ってみんなで全国へいくよー」
竜華「あんたを信じてるで!やえ。いってきーや!」
灼「がんばって」
やえ「うむ行ってくる!」
対局室
池田「よろしく!」
やえ「ああ。よろしく」
かじゅ「こちらこそよろしくな。」
衣「」チョコン
やえ「(これが天江衣か・・・)」
池田「(今年こそ絶対倒してやるし)」
やえ「ツモ2000オール」
やえ「ツモ4100オール」
---------------------
実況「清澄の小走選手更に他校との差を開いております」
藤田「調子がいいようだな。だがまだ天江が動いていない」
実況「ただ他校の選手はこの点差だと他校が飛ばされる可能性も考慮しないといけないですね」
藤田「大きな手で直撃狙いをするのがベストだが清澄は安い手で逃げ切りたいはず。一筋縄ではいかないかもしれない。ただそれを実行に移せるとしたら・・・」
---------------------
衣「清澄の大将・・・他校にこんだけの差をつけた高校の大将だからどんなものかとうきうきしてたけど・・・乏しいな。」
衣「そろそろ御戸開きといこうか」ゴッ
衣「ロン8600」
やえ「なっ!?」
衣「やはりこの程度か・・・」
衣「お前には恨みはないが、削らせてもらうぞ」
やえ「くっ・・・やってみるがいい!」
やえ「(この1索を切ってリーチをかければ満貫はある。取り戻すか)リーチ!」タン
衣「昏鐘鳴の音が聞こえるか?ロン48000」
やえ「役満だと・・・?」
衣「ロン48300」
やえ「2連続・・・」
衣「ロン48600」
衣「ロン48900」
衣「ロン49200」
やえ「」
実況「おーっと清澄高校小走選手、龍門渕高校の天江選手に5連続役満振込これは異常すぎる事態だー」
藤田「天江衣だからな。ありえないことはない。」
やえ「(みんなに合わせる顔がない・・・)」
やえ「(王者の打ち筋を魅せるつもりで・・・・・・にわかは相手にならんよ・・・と思ってたが・・・)」
やえ「(本当のにわかは・・・・・この私だったんだ・・・)」グスンエグッ
BAD END
やえちゃん戦犯にしちゃったけど普通に好きですアンチじゃないです
誰かトゥルー書いてくれ
長々と保守させておいてこんなつまらんオチでごめん
今でも信じてる
ちょっと休憩
頼むぜ。
かじゅは咲さんがテンパってくれたからこそ協力できた訳で
やえ「(さて・・・とは言ったものの一向聴から手がすすまない・・・)」
加治木「(天江衣・・・なにかしてるな・・・だが止める術が)」
池田「(やっぱりこうなるのか・・・でも・・・うちが勝つためにはなんとかするしかない・・・)」
衣「リーチ!」
やえ「(ん?あと1回しかつもれないのにリーチだと?こいつにわかか?)」
加治木「(すべてがおかしい・・)」
池田「(くっどうしようもないし・・・)」
衣「ツモ!2000,4000」
加治木「(こいつ・・・明らかに海底摸月を確信しているじゃないか)」
やえ「(海底摸月か・・・普段はそこまで見ないがなにかあるのだろうか?)」
池田「(どうにかしてこれを止めないといけないな・・・)」
衣「衣の親番だー!サイコロまーわれっ!」
---流局間際
加治木「(なんとか天江に海底を回さないようにしなければ・・・)」トン
やえ「(うーんなかなか聴牌できないな。おっ)チーだ」
池田「(清澄・・・それだと・・・)」
衣「ツモ!4000オール!」
やえ「(くっ私はミスを犯したのか・・?天江の海底には十分警戒することにしよう)」
やえ「(しかし海底摸月コースを脱出させる術はあるのだろうか・・・だが先程のように出和了りもある)」
やえ「(どうしようか・・・)」
池田「(これはまずい・・・また天江が海底コースだ・・・)」
やえ「(お、張ったぞ。)リーチだ!」
天江「ロン。12300」
やえ「なっ・・・」
天江「おまえたちが衣に叶うと思っているのか?」
実況「おーっと天江選手4連続和了りだー!清澄との差もどんどん縮んでおります。どうなるかわからなくなってきたぞー?」
竜華「あかんなーこれはまずいわ・・・やえ大丈夫やろか?」
豊音「心配だよー」
灼「天江衣が強すぎる・・・」
久「あなた達。やえを信じましょう。私があの娘を大将においた理由・・・・」
久「あの娘はいざという時の勝負強さは私達の中で一番だわ。例え天江衣が相手だろうとその強さを見せてくれるに決まってるわ。」
久「みんなでやえを応援しましょう!」
竜華「せやな。今はやえを信じるしかない」
豊音「やえーいっけー!天江に負けるなー!」
灼「がんばれー」
やえ「(ちくしょう・・・天江に勝つ手段はないのか・・・・?みんなで守ってきた点棒をここで私が失うわけにはいかない。)」
やえ「(不甲斐ない・・・・だがこんな所で私は負けるわけにはいかない!!!)」ゴッ
加治木「(なっ・・・清澄からも・・・)」ブルッ
衣「(清澄・・・この感じはまずい)」
やえ「(配牌は・・うん最高だ。体から力が溢れ出るようだ。今なら・・・)」
やえ「ダブルリーチ!」
池田「(なんとか安牌があったし)」
衣「(衣の手牌には現物がない・・・ならせめて?九牌を・・・)」
やえ「ロンだ。24600」
衣「・・・(衣の親番が・・・しかも清澄に取られてしまった)」
やえ「(だがその支配を上回る力で抑え込めばこの場を支配できる)」
やえ「(今なら誰にも負ける気がしない)」
やえ「(本当の王者の打ち筋を見せてやる!!)」ゴー
加治木「(まずい・・・先ほどの天江よりも強大な力を感じる・・・)」
衣「(清澄・・・)」
実況「清澄高校が風越高校と鶴賀学園を同時に飛ばして終了しました!」
実況「天江衣も序盤は健闘したのですが後半は清澄に抑えこまれました。」
実況「いやーすごかったですねー清澄」
藤田「あんな奴そうそういないぞ・・・とんでもない怪物だな・・・」
実況「プロの目でもそう見えるのですね。素晴らしい対局を見れてよかったです」
塞タイプの能力か?
池田「負けたけど清々しいし。でも次は私が勝つし。」
加治木「負けたか・・・本当に強かったよ。ありがとう」
衣「・・・清澄1つだけ聞きたいことがある。」
やえ「どうした?」
衣「途中から衣の支配を大きく上回る力を出したじゃないか。あれは隠していたのか?」
やえ「いや。少なくとも対局前の私にはあの力はなかった。だがみんなの声が聞こえた気がしてな・・」
衣「そうか・・・友達か・・・」
やえ「ああ。先ほどはすまなかったな。にわかなどと言って。この面子ににわかなど一人もいなかった。本当に強かったよ」
衣「気にするな。あの・・・衣とも友達になってくれるか?」
加治木「同じ卓を囲んだ仲だ。もう友達と呼んでもおかしくはない。また打とう。」
池田「そうだな。でも今度はみんな飛ばしてウチが勝つし」
衣「本当か?みんなありがとう!」パァァァ
やえ「ただいま帰った!」
豊音「やえーーーーー」ギュー
灼「優勝おめでとう」
久「やえ・・・よくやってくれたわ!」
竜華「お疲れさん!あんたもやるなあ。試合中に急に強くなってびっくりしたで!うちも負けてられへん」
やえ「ありがとう。あの時みんなの声が聞こえた気がした。あれがなかったら負けてたかもしれない」
竜華「なんや。テレパシーか!応援はしとったけどまさか届くとはなあ」
やえ「ふふ・・・ありがとう」
久「とりあえず・・・祝!!全国大会出場!!!!!」
ワーワー
やえ「今なら胸を張って言える・・・・」
やえ「にわかは相手にならんよ!」
true end
はじめて書いたけど難しいねSSって
見てくれた皆さん保守してくれた皆さん
ありがとうございました!
乙!!ところで全国編はしないのかな(チラ
正直今回のを考えるだけで死ぬほど頭使った気がする
また元気な日にやるかもしれん
ほーいいじゃないか こういうのでいいんだよこういうので
乙でした
清澄の戦いはこれからだ!!
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (3) | Trackbacks (0)
貴音「らぁめんこわい」
貴音「ですから、らぁめんがこわいと申しました」
真(オーケー、落ち着こう)
春香「きゃん!」ドガラガッシャーン!
真(春香はいつも通りコケてるし・・・)
美希「Zzz・・・あふぅ・・・」
真(美希が覚醒したりってこともなければ・・・)
小鳥「ぼけーっ」
真(小鳥さんも相変わらず仕事していない・・・)
真(大丈夫。天変地異が起こるってワケじゃなさそうだ)キリッ
貴音「実は先日、落語の寄席を観覧したところ、『まんじゅうこわい』なる噺を知りました」
真「なるほど。はい読めたよ、読めました」
貴音「その時にふと思ったのです」
貴音「らぁめんこわいと申せば、皆がらぁめんを恵んでくれるのではないかと」キラキラ
真「うん。そんなことだろうと思った」
そもそもあの噺って周りの人が怖がらせようとするから成立すると思うんだ?」
真「765プロの誰かが貴音にいじわるするとは思えないから成り立たない気が・・・」
貴音「いえ、そんなことはありません! らぁめんの美味しさを知る者ならば、その美味しさを他人に伝えずにはいられないはず!
わたくしがらぁめん嫌いと知れば必ずや、その魅力を説く者が現れることでしょう!」フフンッ
貴音「また、元の噺通り悪戯として出されるパターンも双海姉妹で想定しております」ドヤッ
真「貴音なりに色々考えたんだね・・・」
真(ただ根本的に抜けてるのが、貴音のラーメン好きが既に知れ渡ってるっていう点なんだけど・・・・・・)
貴音「さて、先ずは誰からにしましょうか・・・」ワクワク
真(流石にストレートすぎて言えない・・・)
真「はぁ・・・」
春香「まーこーと!」ヒョコ
真「ん? あぁ、春香・・・」
春香「大丈夫? 元気ないよ? ほら、クッキー焼いて来たんだけど、真もどう?」
真「・・・うん、それじゃあ一つ貰おうかな。へへっ」
貴音「・・・・・・ふむ」ジーッ
春香「良かった。貴音さんもお一ついかがですk「春香」・・・は、はい?」
貴音「実はわたくし、今まで隠していた秘密があるのです。聞いて頂けますか?」
真「む、ごふっ?!」
春香「秘密、ですか・・・?」
貴音「はい。何を隠そうわたくしは・・・」
春香「わ、わたくしは・・・?」ゴクリ
貴音「らぁめん恐怖症だったのです!!」ドン!
春香「へ・・・? えっ? は?」ポカーン
貴音「ふふふ・・・」ニヤニヤ
春香(真・・・何これ!? なんて返すのが正解なの?!)ボソボソ
真(ぼ、ボクに聞かないでよ・・・)
貴音「どうでしょう? この哀れなわたくしに何か言うことはありませんか?」チラッ
のワの「え、ええっと・・・」
貴音「あ~つれー。実質麺類食せないからつれーわー。
実質麺類全般食せないからなー」チララッ
春香「そ、そそそそうだ! 実質麺類全般が食べれない貴音さんには、こ、このキャラメルもお付けします!」ススッ
貴音「・・・ほう。キャラメル、ですか」
真(765プロ随一のコミュ力を持つ春香が、為すすべもなく撤退した・・・)
貴音「キャラメルを手にいれました」
貴音「これはさながら、ぱーふぇくとこみゅにけーしょん、といった所でしょうか」フフン!
バッドコミュニケーション!
真「よ、良かったね・・・」
貴音「しかしこれではっきりしました。わたくしのぷらんに狂いはないと!」
真(どうしよう妙な自信がついちゃったみたい)
貴音「さぁ、次なる使者よ! うぇるかむです!」
貴音「プロデューサーですか・・・。これは早くも本命ですね」ワクワク
真「そうなの?」
貴音「はい。世話好きなあの方ならばおそらく・・・」
P『何っ!? ラーメンが食べられないだとっ!?』
P『それは一大事だ! 貴音、俺と一緒に特訓しよう。もちろん俺の奢りだからな!』
貴音『はい、あなた様とならば・・・』
P『いざ、二十郎へ!』
貴音「となること請け合いです!」
真「それはないんじゃないかな」
真「うん、もう貴音に何言っても無駄なんだね」シクシク
貴音「あなた様っ!」バーン
P「お、おう貴音・・・どうした?」
貴音「わたくし・・・あなた様に秘密にしていたことがあるのです」ダキッ
P「えっ・・・ひ、秘密?」ドキッ
貴音「今日まで黙っておりましたが・・・」
P「おいおい、それは流石にイカンて・・・」ドキドキ
貴音「わたくし、らぁめんがこわいのです」
P「ああ、俺もだよ・・・って、は?」
貴音「らぁめんこわい」キリッ
P「え、なにいってんの?」
P「いやいや、今まであんなに・・・どういうことこれ?」チラッ
真「え、えーっと・・・」
貴音「」ソワソワ
真(ら・く・ご!)パクパク
P「あ、あぁあ~・・・なるほど、把握したわ・・・」
貴音「分かって頂けましたか?」
P「・・・そうかそうか。こりゃあ大変なことだ。なんとかしなくっちゃな」
貴音「はい! 是非とも」パァァ
貴音「はい!」テカテカ
P「亜美隊員ー! 亜美隊員ー!」
亜美「アイアイサー!」シュタッ
P「いいか亜美、ゴニョゴニョ・・・」
亜美「ほうほう・・・」
貴音(これは・・・双海姉妹を使った特訓に違いありません! やりましたよ真!)
真(え~? 本当かなぁ・・・)
亜美「ラジャ→!!」バッ
貴音「あなた様・・・今のは一体・・・?」オズオズ
P「ああ、亜美に頼んだんだ」
P「給湯室にあるラーメンの買い置きをすべて捨てるようにな」
真「えっ」
貴音「なん・・・だと・・・?」ガクガク
P「そんなことないさ。貴音がラーメン怖いって言うならこれくらいはしないとな」
P「それにこの事務所で即席めんを食べるのは俺だけだ。捨てても問題ないだろ?」
貴音「わ、わたわたくしの・・・秘蔵これくしょんが・・・」ガタガタ
P「ん~~? 聞こえんなァー?」
貴音「はっ・・・がっ、ぐはっ・・・!」ワナワナ
真「ちょっと! プロデューサー!」グイグイ
P「なんだよ真?」
P(うむ、効いてるか・・・)ニヤニヤ
真(やり過ぎじゃないですか? 嘘だって分かってるんでしょ?)
P(いや、貴音のやついくら太らないからってラーメン食べすぎだったからな。以前から不摂生だと注意してたんだ)
P(それを聞かないばかりかこんな事をするとはな。ま、良い薬だよ)
真(そうかもしれないですけど・・・)
P「フフフ・・・」
真(絶対楽しんでるだろこの人)
真「あ、待ってくださいよー!」
真「はぁ・・・任せるってどうすりゃいいんですか・・・。あ、そういえば貴音h」チラッ
貴音「ひぃー・・・ひぃー・・・」ゼェゼェ
真「か・・・過呼吸になっとる」
貴音「ひっ、ひっ、ふー! ひっ、ひっ、ふー!」
真「いやそれじゃラマーズ法だから」
―――――
―――
真「少しは落ち着いた?」
貴音「はい、見苦しいところを見せてしまいました・・・」
真「もう諦めた方がいいんじゃないかな・・・」
貴音「いえ・・・これも未来のらぁめん食べ放題への試練と受け取りました」
貴音「わたくしは必ずらぁめんを得てみせます! 散っていったこれくしょんの為にも!」ゴゴゴゴゴ…
真「なんかもうボクは貴音の執念が怖いよ」
真「そんなお経みたいに唱えていても効果ないって」
ドサッ…
真「ん?」
響「あ・・・あ・・・」プルプル
響「たかねー!」ダキッ
貴音「ひ、響・・・?」
真(効果ありそうなのが一人いた)
響「どうしちゃったんさー? 貴音!? らぁめんこわいなんて言い出して!」
貴音「響・・・心配してくれるのですね。わたくしがらぁめん恐怖症ということを」
響「そんな・・・前はあんなに美味しそうに食べてたのに!!」
貴音「はっ! い、いえ・・・それは・・・」アセアセ
響「うわーん! 貴音がおかしくなっちゃったぞー!」
響「ラーメンが無理ならまずは沖縄そばからにしよう! 自分いい店知ってるんだ!」
貴音「響・・・」ホロリ
真(響・・・なんという良い子・・・)
P「ストーップ! 駄目じゃないか響! 勝手なことをしちゃあ」
響「えっ、でもプロデューサー・・・」
P「貴音が怖いって言ってるんだ。無理に食べさせるのは良くない。今は出来るだけラーメンから離れさせてあげるべきだ」
貴音「い、いえわたくしは・・・」
響「・・・うん、そうかもしれないぞ。また突っ走っちゃったな自分・・・」
響「ごめん貴音。こっちの気持ちを押し付けたりして」
貴音「なっ・・・あ、あっ・・・」ガクガク
真(響・・・なんという怒られ損・・・)
響「うん、連れてってあげるぞ。美味し過ぎてびっくりしても知らないからね!」
P「そりゃ楽しみだ。今度一緒に行こう。二人だけで」ニヤニヤ
キャッキャッ
真(プロデューサーがかつてないほど輝いてる気がするんだけど)
貴音「ひっ、ひっ、ふー! ひっ、ひっ、ふー!」ゼェゼェ
真「って貴音はまた!? さっきから一体何産もうとしてるのさ!?」
真「あ、あのさ貴音・・・やっぱり最初から無理があったt」
貴音「・・・月は出ていますか」
真「はい?」
貴音「月は出ているかと聞いています!!」バン!
真「はわぁっ!?」
真「そ、そんなこと聞いてどうするのさ・・・?」
貴音「かくなる上は」
貴音「さてらいときゃのんをぶち込みます」
真(ナンテコッタイ。貴音が壊れちゃった)
真(わっ! 貴音の銀髪がX字に割れて輝きだした・・・!?)
真「・・・」
真「・・・あの、盛り上がってるとこ悪いんだけどさ」
貴音「何でしょうか?」クワッ
真「月が出るとか出ないとか以前に・・・」
真「今昼なんだけど」
貴音「なんとっ」
雪歩「あ・・・四条さん・・・」
雪歩(椅子に座って窓の外を眺めてるだけなのに、かっこいいなぁ・・・)
雪歩「あの、何を見てらっしゃるんですか・・・?」
貴音「・・・雪歩ですか。わたくしは何も見てはおりません」
雪歩「え?」
貴音「しいて言うならば」
貴音「燃え尽きたのです。真っ白な灰に・・・」ルルルー
雪歩「ほぇぇ・・・」
の時は昼です。
雪歩「それって、プロデューサーと喧嘩しちゃったってこと?」
真「まぁ、喧嘩ってほどでもな「それです!」 っ!?」ビクッ
雪歩「ひっ?!」ビクッ
貴音「たった今、プロデューサーへの攻撃方法を思いつきました!」
雪歩「攻撃ですかぁ・・・?」ビクビク
貴音「そう、こーどねーむは・・・名付けて、『プロデューサーこわい』作戦!」バーン!
真「いやコードネームになってないから。内容バレバレだから」
本当に貴音が怖いんだけどナー(チラッチラッ
P「うん、どうした?」
P(そろそろ音を上げたかな)
貴音「わたくし・・・わたくし・・・」
貴音「あなた様が嫌いです」
P「」グサッパリーン!
真(プロデューサーの眼鏡が吹き飛んだ)
P(貴音に嫌われた? うそーん!)
P「ま、待ってくれ貴音・・・」アセアセ
貴音「むっ」ツーン
P「いや違うんだよ! あれは貴音の為を思って・・・」
貴音「もう知りません」プイッ
P「あばばばばば」
真「ははは、見てる分には面白いね」
雪歩「ま、真ちゃん、いくら振り回されたからって・・・」アワワ
貴音「」ピクッ
P「軽い気持ちだったんだ! ほら、良くあるじゃないか・・・」
P「好きな子にはイタズラしたくなるって!!」
貴音「!」
雪歩「はわわっ」
P「あっ、いいい今のはっ」
貴音「あなた様の・・・まことの気持ち、ですか?」
P「・・・・・・ああ、そうだ」
真「えっ、何。結局こういう結末?」
響「イヌ美も食わないとはこのことだぞ」
貴音「それも・・・こわくなるくらいに・・・」
P「貴音・・・」ギュ
貴音「・・・ふふ」
P「どうしたんだ?」
貴音「わたくし、また一つこわいものが出来てしまいました」
P「おいおい、次はなんなんだ?」
貴音「そうですね、次はわたくし」
貴音「接吻がこわい、です」クスッ
真「ちゃんちゃん」
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「咲が変態すぎて怖い…」ブルブル
照「どこに行ったのかと思ったら咲の部屋で煮出されてティーカップに入ってた…」
照「咲がお昼に私のパンツをバターソテーにして食べてるのを見た…」
照「私が触った麻雀牌を飴代わりに舐めていた…」
照「怖くなって東京のお母さんのところに行った…」
照「そしたら一日で携帯のメールボックスがいっぱいになった…」
照「遊びに来たとき咲が淹れたコーヒーを飲んだら眠ってしまっていた…」
照「目覚めたら私は裸でベットの上に横たわっていた…お股が痛かった…」
照「だから頑張って全寮制の白糸台に入学した…」
照「2年間平和だった…」
照「でも…次の大会に咲が出るらしい…」
照「怖い」ブルブル
照「そうだ…逃げよう」
ガラッ
照「皆!私は学校をやめる!さよなら」
ドンッ
菫「…」
渋谷「…」
又野「…」
淡「………えっ?」
淡「なななな何言ってるんですか!!!!!」
菫「はっ!意識が飛んでた」
菫「何だか知らんが淡!照を追いかけろ!!」
淡「はははい!!」
照「ふぅ…これで一安心…次はどこに逃げよう」
ママママッテクダサイィィイイイイ!!!
照「ん?あれは淡…どうしたんだろう?」
淡「せせせ先輩!!いきなり辞めるって何の冗談ですか!!」
淡「いきなり何言ってるんですか!!もうすぐ全国大会ですよ!」
淡「インターハイチャンピオンが出なくてどうするんですか!!」
照「でも…咲怖い怖い怖い」ブルブル
淡「咲?…それって前に言ってた先輩の妹さんですよね」
照「そう。私の妹…怖い…ご主人様…怖い」ブルブル
淡「よく分かりませんが…妹さんでしょう?何が怖いんですか?」
照「淡には分からない…咲は恐ろしい…怖い」
淡「もしかして暴力を振るってくるんですか?」
照「違う…でも縛られて蝋燭を垂らされたことがある…」
淡「」
照「胸を舐められた…怖かった…」ブルブル
淡「そんな…誰かに相談しなかったのですか?」
照「…恥ずかしい」
淡「そんなこと言ってる場合じゃ…」
照「もうすぐ咲が来る…今の内に逃げる」
淡「それは…って駄目ですよ!!もうすぐ大会なんです」
照「淡は私を虐めるの?」
淡「そ、そんなつもりじゃ…」
照「だったら…」
淡「で、でも…今年が私と先輩が一緒に出れる最後の大会なんですよ…」ギュッ
淡「それに見つからないところで暮らせばいいじゃないですか!」
淡「先輩寮暮らしですよね。部外者は入れないでしょう?」
照「フルフル…咲なら来る」
淡「じゃ、じゃあ…ホテルはどうですか?いっぱいありますから見つかりませんよ」
照「ホテル…!!恐ろしい言葉…私の貞操が危ない」
淡「そ、そこまでですか…」
照「分かったでしょ…淡。咲の恐ろしさが」
照「だから行かせて…」トボトボ
淡(先輩が行っちゃう…もう一緒に打てなくなる)
淡(それは…絶対嫌だ!!)
照「えっ?…」
淡「そうですよ!!私と一緒に暮らせばいいんです!」
淡「私は一人暮らしですから問題ありませんし」
淡「いくら妹さんでも人の家に不法侵入するわけありません!」
照「淡…でも…もしかしたら」
淡「その時は私が先輩を守ってあげます!!」
照「う、うれしい…でも迷惑になるんじゃ…」
淡「迷惑なわけありませんよ!むしろこのままいなくなる方がうんと迷惑です!!」
照「そうなのかな…」
淡「そうです!!」
照「淡が…そ、そこまで言うなら…一緒に暮らさせて…//」
淡「はい//任せてください!!」
菫「い、いきなり急展開だな…」
淡「ですから学校への申請などを頼めますか?」
菫「ま、まあ…うちの部活のためにもなるし。何とかしよう」
淡「ありがとうございます!!」
淡「どうぞ!散らかっていますけど遠慮せずに」
照「お、お邪魔します…」チラチラ
淡「先輩…そんなに緊張しなくても。友達の家に来たとでも思ってくれればいいんですよ」
照「…向こうでは咲の許しがないと学校以外で家から出るのは許されなかったから…」
照「で、でもなんだかワクワクする」
淡「先輩…」
淡(ううん!これから先輩に喜んでもらえるように知ればいいんだ!よっし!!)
淡「先輩!!晩御飯何がいいですか!!私作りますよ!」
照「カレー…」
魔王は
ともだちもたべる
淡「少し待っていて…ってアレ?先輩?」
照「一人は怖い…咲が来る…」ギュッ
淡「先輩…じゃあ!一緒に行きましょう!」
照「うん…」
淡「えー先輩甘口がいいんですか!辛口の方がおいしいですよ!」
照「辛いのは嫌…」
淡「分かりましたよ!じゃあ甘口にしましょう」
照「あとリンゴと蜂蜜も入れる」
淡「ハハハ…それは先輩用に作りますね」
照「そうして」
プリンモホシイ フトリマスヨー ワタシハフトラナイタイシツ
キッーウラヤマシイデス アワイハフトッテナ
オトメトシテハキニナルンデス
淡「もうすぐできますよ。先輩お皿撮ってください」
照「わかった」トテトテ
淡「では!いただきます」パクッ
照「いただきます」パクッ
淡「先輩どうですか?」
照「すごくおいしい」
淡「よかった…失敗していたらどうしようかと」
照「淡はいいお嫁さんになる」
淡「////せ、せんぱい!!い、いきなり何言うんですか//」
照「?ホントのこと」
淡「まったく…先輩ったら…//」
淡「今日はまだ寝具がそろってないので先輩私のベットを使ってください」
淡「私はソファーで寝ますから」
照「駄目…淡がベットで寝るべき」
淡「でも先輩はお客さんですから」
照「この家は淡のもの」
淡「でも…」
照「じゃあ一緒に寝ればいい。淡のベットは大きいから大丈夫」
淡「なななな///そんなこと!!」
照「淡は私と一緒に寝るの嫌…?」
淡「そんなことないです!!…ムシロノゾンデマス」
照「なら一緒に寝る」
淡「わ、分かりました//」
淡「は、ははい!!」
照「じゃあお休み淡…スゥ…スゥスゥ」
淡(寝るの早!てか先輩近いです!!)
照「ウッ…ン」ゴロンッ
淡(ひぇぇええ!!先輩が抱き着いてきました!!)
淡(私を抱き枕か何かと思ってるんでしょうか//)
淡(ヤバい…ドキドキして眠れない)
照「ウンッ…」
淡(ここここんどは私のまじかに先輩の顔が!唇近いです!!)
淡(眠れませんーーーーー)
淡「お、おはようございます…」ドヨン
照「?淡…目が赤いよ?」
淡「だ、大丈夫ですよ!」
照「ホント?風邪とかじゃない?一応おでこ見せて」ピトッ
淡「シュゥゥゥウウ…」ドテッ
照「!!淡しっかり!」
淡「だ、大丈夫ですーーー」
淡「今日は先輩の日用品を買いに行きましょう」
照「おっー!」
淡「じゃあ最近近くにできた百合モールに行きましょうよ!」
照「そうする」
淡「こっちも可愛いです!!」
照「ハアハア…淡速い」
淡「先輩ってインドアですねー」
照「麻雀部だし」
淡「私もですよ?」
照「グヌヌ…じゃあ淡…手をつないでよ」
淡「//わ、分かりましたよ!!」グッ
照「次はあっちに行こう」ダッ
淡「きゃっ!先輩も速いじゃないですか!!」
淡「フウフウ…」
照「疲れてきた…」
淡「じゃああそこで休憩しましょうか」
照「そうする」
照「…リンゴジュースと苺のショートで」
オマタセシマシター
淡「うん!すっごくおいしいですね」
照「ホントおいしい」モグモグ
照「…淡のケーキもおいしそう」チラッ
淡「一口いりますか?」
照「いる。」パクッ
照「おいしい。お礼にこれ」アーン
淡「//アーンだなんて恥ずかしいですよ!」
照「大丈夫誰も見ていない」
淡「もう!そんなことじゃ…」
照「ほいっ」
淡「はむっ…おいしいです」
照「でしょ?」
照「淡また顔が赤くなってる…」
淡「大丈夫です!!」
照「そ、そう」
淡「さてもう少し見たら帰りましょうか」
照「そうする」
淡「この辺りはファンシー系の小物が多いんですね」
照「そうみたい」
淡(あ!あのクマのぬいぐるみ可愛いな!って1万5千円!!高すぎるよ!!)
淡「はぁ~」
照「淡?」
淡「な、何でもありません!さあそろそろ帰りますか!」
照「うん…でも少し待っていて」
淡「はい?」
淡「えっ…私にですか?ってこれさっき見ていたぬいぐるみ!」
淡「どうして?」
照「淡ずっと欲しそうに見ていた。それにいろいろお世話になっているからそのお礼」
淡「//あ、ありがとうございます!!一生大切にします!!」
照「そうしてくれるとうれしい」
淡(先輩とこんなに仲良くなれた…)
淡(すっごく!!うれしいよ)
淡「あっ…すいません先輩。少しお手洗いに行ってきますね」
照「うん。気を付けてね」
淡(はあ~楽しいな~このままこんな日が続けばいいのに)
淡(でも先輩はもう今年で…)
淡(ううん!!だからこそ思い出をいっぱい作るんだ!!)
???「ねぇ…あ な た …」
淡「えっ…?」ドンッ
照(でも今日は楽しかった…ありがとう淡)
???「うふふ…お姉ちゃん…楽しそうだね…」
照「……えっ」
咲「久しぶりだねーお ね え ち ゃ ん 」
照「さ、咲…何で…」
咲「なんで?妹がお姉ちゃんに会いに来るのに理由がいるの?」
照「そ、それは…」
咲「私お姉ちゃんがいなくなってjからずっとさびしかったんだー」
咲「でも我慢してたんだよ?お姉ちゃんも寂しいだろうしって…」
咲「そ れ な の に お姉ちゃん新しい女を囲うなんて…許せない」
照「はっ!!咲!淡をどうした!!」
咲「でも…もしお姉ちゃんが私と一緒に帰らないなら」
咲「ど う な っ ち ゃ う ん だ ろ う ね ー」
照「ヒッ!お、お願い!咲!何でもするだから淡だけは…」
咲「うんうん…それでいいんだよ…お姉ちゃん。じゃあ付いてきて」
照「ここは…?」
咲「廃業したラブホテルだよ。龍門渕さんに買い取ってもらったんだ」
咲「だから誰も来ないよ」
照「私に何をしろと…」
咲「服を脱いで」
咲「お姉ちゃん…とっても綺麗だよ…」ペロ
照「くぅ…舐めないで…」
照(淡…)
咲「とっても美味しいよ…お姉ちゃん…でも」
咲「ドブネズミの味までする!!!!」ガンッ
照「ヒィ!」
咲「許せない許せない許せないお姉ちゃんを汚したドブネズミ!!」
照「さ、咲…落ち着いて…」
咲「はっ!…ごめんねお姉ちゃん…すこし落ち着かないとね」
咲「でもまずはこの臭いを落とさないと…来て」
照「さ、咲…シャワーなら一人でできるよ…」
咲「遠慮しないでお姉ちゃん!」
照「い、痛いよ…咲…もう少し優しく」
咲「駄目だよ!ばい菌は綺麗にしないと」ゴシゴシゴシ
照「いいい痛い…淡…助けて…」
咲 ブチッ
咲「ふふふふふふ…やっぱり駄目だね…私がアイツのこと忘れさせてあげないと」
咲「お姉ちゃん…服を脱いでベットに寝て!早く!!!」
照「ヒッ…わ、分かった…」
咲「ふふふ…あんなドブネズミすぐに忘れさせてあげる」
照(淡…)
咲「さあ…イクよ…」
照(淡…ホントにごめん…私迷惑ばかりかけて)
照「ホントにごめんなさい…淡…」ポロポロ
ドンッ!
???「そんなことありません!!!!!」
淡「先輩!!!」
照「…あわい…」
淡「先輩!今助けますよ!」
咲「ぉぉこここぉぉおおおおのおおおおドブネズミがぁぁああああ!!!」
咲「邪魔をするなぁぁああああ!!!」
淡「それはこっちのセリフよ!」
咲「もう許さない…これで真っ二つにしてあげる!!」
淡「くっ…鉈なんてどこに隠してたんですか…」
咲「死ネェェエエエ!!」ブンッ ゴフッ
淡「っ…マジに当てる気ですか!」
咲「死ね死ね死ね死ね」ブン
淡「ヤバいです…」ツルッ
淡「しまった!空き缶が…」
咲「これで終わりですよぉぉおおおお!!!」
咲「きゃっ!」ドガン
淡「先輩…体当たりで…」
照「淡!!今の内に逃げるよ!」
淡「は、はい!!」
咲「クッ…ゴホ…に、がさない…」
照「!!咲ぃぃいい!!上だぁぁああ!!」
咲「えっ…」ドシャ
淡「弾き飛ばされた鉈のせいで…大きな銅像が…」
咲(あーあ…ここで私死んじゃうのか…何でこんなことになったんだろうなー)
咲(まだ小学校ぐらいの時は仲が良かったのに…ふふ…私が悪いに決まってるよね)
咲(死んだらどうなるのかなーやっぱり天国や地獄があるのかなー)
咲(まあ…私の行く先なんて決まってるか)
咲(さよなら…大好きなお姉ちゃん)
どういう場所なんだwww
センパイ センパイ シッカリシテクダサイ
咲(お姉ちゃん…?)
淡「先輩!!先輩!!!照!!!しっかりして!!」ポロポロ
咲「お、お姉ちゃん…どうして…どうして…どうして私なんか庇ったの!!!」
照「さ…咲は…グフッ…私の妹…だから」
咲「そ、そんな…お姉ちゃん…」
照「あ、淡…も…いろいろ迷惑…掛けた…」
淡「そんなことないです!!今救急車を呼びました!!だから!!」
照「あ、ありがとう…じゃあ…少し…安心…」カクッ
淡「先輩?センパイ?センパイ!!!照!!」
咲「お姉ちゃぁぁあああん!!ごめんなさい…私のせいで…」
淡「結局私は咲さんを訴えませんでした…」
淡「先輩はそんなこと望んでなさそうだったから…」
淡「センパイ…」
淡「先輩はすぐに病院に搬送され緊急手術を受けました…」
淡「先生からは助かる見込みは10%ほどだといわれました」
淡「菫先輩や又野先輩たちもワンワン泣いていたなぁ…」
淡「私は今あるところへ向かう途中です」
淡「こんにちはー」
照「淡ープリン買ってきてくれたーー?」
淡「もちろんですよ」
淡「もちろんですよ!朝の4時から並んで手に入れたんですよ」
照「モグモグ…美味しい」
淡「って!聞いてますか!!」
照「モグモグ…聞いてる」
淡「食べながらね…」
照「淡も食べて」ヒョイッ
淡「//関節キスなんかじゃ誤魔化されませんからね!!」
淡「で、でも//アーン」
アーーーーオネエチャンズルイーーー
淡「ゲッ…」
咲「私にもアーンしてよ!」
淡「おほほ!!いいところでお邪魔虫がやってきましたわ」
咲「ふふふ…泥棒猫何かにお姉ちゃんは渡さないよ」
淡・咲『ぐぬぬぬぬぬぬぬ!!!!』
淡「何ですか?せn」チュッ
照「んんっ…ふう…今までのお礼」
淡「////ああああああせせせんぱぱぱぱいいいキキキキスススス!!」
照「お礼、あと淡のこと大好きだよ」
淡「」プシュゥゥウウウ////
咲「おおおおねえちゃんんんん!!!わ、わたしにもももも!!!」
照「駄目。淡だけ」
淡「わわわたしだけえええ////」
終わり
あわあわまじあわあわ
Entry ⇒ 2012.07.16 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
真尋「最近ニャル子が可愛くてしょうがない」
ニャル子「ねー真尋さんってばー」
ニャル子「呼んでみただけですよぅ」
ニャル子「えへへ……まひろ……さん……///」
ガバッ
真尋(夢、か……)
真尋(またニャル子の夢だ)
真尋(最近こんな夢ばかり見るな……)
ニャル子「真尋さ~ん!朝ですよ~!」
真尋(まだ早いだろ……寝たふりでやり過ごすか)
ニャル子「真尋さ~ん?」
真尋「……」
ニャル子「むむっ……これは嫁として直接起こすしかないようですね……いざ参らん!!」ガチャ
真尋「すぅ……すぅ……」zZZ
ニャル子「はうぅ……寝顔も可愛いですぅ……///」
真尋(なんだよさっさと出ていけよ……)
真尋「……」
ニャル子「んー……起きてくれませんねぇ……余程お疲れのご様子」
真尋(そうだ、だからそのまま放置してくれ……)
ニャル子「ここはお目覚めのキスしかありません!」
真尋(なんでだよ!しょうがない、起きるか……)
ニャル子「では早速……真尋さ──」
真尋「ん……ニャル子?」
ニャル子「……だからなんでここで起きちゃうんですか……」シクシク
ニャル子「妻として夫を起こすために這い寄ったまでですが」
真尋「……まだ結婚は早いだろ」ボソッ
ニャル子「ん?聞き取れなかったのですが」
真尋「なら何度でも言ってやるよ、勝手に部屋に入んなよ鍵の意味考えろよ」
ニャル子「いいじゃありませんか別に」
真尋「お前が良くても僕は良くない」
ニャル子「嫌……ですか……?」ウルウル
真尋(そ……そんな顔すんなバカ)
真尋「嫌とかそういう問題じゃなくてだな……」
ニャル子「嫌じゃないならOKですね!」
真尋「まったくお前は……」
真尋「そんなん……だから……」ボソッ
真尋「ん?」
ニャル子「今日の朝ごはんはニャル子が作って差し上げたのですよ」
真尋「そうか、で?」
ニャル子「で?」
真尋「産地はちゃんと地球だろうな?」
ニャル子「もちろんですよプロですから」
真尋「ん、そうか」
ニャル子「それに……」
真尋「それに?」
ニャル子「真尋さん、地球産じゃないと喜んでくれないので……」
真尋「当たり前だバカ」
真尋(結構……気を使ってくれてるんだな……)
真尋「いただきます……って朝にしては妙に豪華だな」
ニャル子「それは真尋さんに美味しいって言ってもらいたいですから!」
真尋「ったくそんな理由かよ……」
真尋(お前が作ったってだけで十分……って何考えてるんだろうな……)
ニャル子「私にとっては重要課題です!どうですか味は!?」
真尋「ん……まあ普通だな」
ニャル子「普通ですか……」
真尋「可もなく不可もなし」
ニャル子「真尋さんはもっと素直になってよろしいかと」
真尋「うるさいな」
真尋(素直になれなくて……ごめんな)
真尋「いったい何がそんなに楽しいんだよ」
ニャル子「だって愛しの真尋さんとお食事ですよ~」
真尋「いつも食ってんだろ」
ニャル子「きゃっ……夫婦みたいだなんて……」
真尋「誰も言ってねえだろ」
ニャル子「でも真尋さんも満更だもないご様子でしたが」
真尋「そんなことあるわけないだろ」
真尋(と思う……)
ニャル子「そんなこと言っちゃって~このこのぅ」ふにっ
真尋「くっつくなバカ!」
真尋(む、胸が……胸が……)
真尋「な……なんだよ」
ニャル子「ちょっと顔が赤くなってますね」
真尋「なってねえよ!」
ニャル子「うふふ~ニャル子のおっぱいがいいんですか~?」ふにふに
真尋「やめっ……やめろバカ!」フォーク
ニャル子「にゃふぅ!?」ビクッ
真尋「……」
ニャル子「うぅ……」ウルウル
真尋「……ったく」
ニャル子「さ、刺さないのですか……命拾いしました……」
真尋「どうせ刺しても学習しないからなお前」
真尋「それに……まぁ言っても判らないか」
ニャル子「し、失礼な!」
真尋(それに……そんな顔されたら刺せないだろ……)
真尋「ん……そうだな」
ニャル子「では久しぶりに二人きりですので」
真尋「なんであいつらが居ないんだ」
ニャル子「幻夢郷の仕事とお父さんのお手伝いですが」
真尋「……またそれか」
ニャル子「はい、非常にご都合的ですが」
真尋「……まぁいいか、お前ら宇宙人は都合よく動いてるんだろう」
ニャル子「それはつまり……真尋さんにとっても二人きりは都合がよいと?」
真尋「んな事は一言も言っとらん」
真尋「しても僕にメリットがないだろ」
ニャル子「私も真尋さんに優しくしてあげます」
真尋「っ!……け、結局僕には利点がないじゃないか」
ニャル子「うぅ……最近の真尋さん……冷たいです……」ウルウル
真尋「ほ、ほら!遅刻するだろ!さっさと行くぞ!」
ニャル子「あぁ~ん引っ張らないでくださいよぅ……あっ!でも手繋いじゃってますね!」
真尋「っ!」パッ
ニャル子「なんで離しちゃうんですか……」
ニャル子「はいです……」シュン
真尋「……そんな顔してもなにもないからな」
真尋(だからそんな顔するなよ……)
ニャル子「真尋さんが優しくしてくれれば解決しますが」
真尋「ったく……分かったよ……ほら、手繋げばいいんだろ」
ニャル子「おぉ?真尋さんがデレましたね」
真尋「嫌ならいいけど」
ニャル子「嫌ではないですよ!でもどうせなら……えいっ♪」
真尋「ばっ……バカ!腕を組むな!」
ニャル子「いいじゃありませんか♪」
真尋「……まったく」
ニャル子「あぁ珠緒さん、おはようございます」
珠緒「見たよ見たよ!今日腕組んじゃって登校してたね!見せつけてくれちゃって!」
ニャル子「いや~自慢の彼ですからね、見せびらかしたくもなりますよ」
真尋「誰が彼氏だ」
ニャル子「じゃあ夫?」
真尋「さらに遠くなったな」
珠緒「でも八坂くんも嬉しそうだったよ?」
ニャル子「そっ……そうだったので!?」
真尋「んな訳あるか」
ニャル子「っと……忌々しい授業が始まってしまいましたね」
真尋「忌々しいのかよ、お前確か高学歴だっただろ」
ニャル子「だからですよ、大学も出てますから今さら未開惑星の高校の授業ですか」
真尋「そういうもんなのか」
ニャル子「ではお休みなさい……」
真尋「お前は何しに学校きてんだよ……」
真尋(寝付くの早すぎるだろ……)
ニャル子「ん……すぅ……すぅ……」zZZ
真尋(黙ってれば可愛いのにな、なんて本人に言えたらな……)
ニャル子「まひろ……さん……だいしゅき……でしゅ……」寝言
真尋(お前も僕の夢ばっか見てるよな……)
ニャル子「待避……ちょい……ごーへい……ごーへい……」寝言
真尋(ごめん、何の夢だか分からない)
真尋(ホントに気持ち良さそうに寝るよなお前……)
ニャル子「じぎり……よし……」寝言
真尋(なに言ってんだこいつ)ツンカン
ニャル子「ゃぁ……」ムニャムニャ
真尋(可愛い……って何やってんだ僕は!?)キョロキョロ
珠緒「……♪」ニタァ
真尋(うわ……めんどくさいのに見つかった……)
真尋「ほら授業終わったぞ」ツンツン
ニャル子「んぁ……あぁ……もう昼休みですか」
真尋「まだ1限目が終わっただけだ」
ニャル子「……くかー」zZZ
真尋「お前は何しに学校きてんだよ……」
珠緒「八坂くん八坂くん!」
真尋「……忘れてた」
真尋「さっきのって何だよ」
珠緒「惚けちゃって~ニャル子ちゃんの寝顔に見とれてたでしょ~」
ニャル子「にゃんですと!?」
真尋「お前さっきまで寝てただろ……」
ニャル子「そんな事は今どうでもいいんです!そんな事は今どうでもいいんです!」
真尋「いやよくな──」
ニャル子「珠緒さん!どういう事で!?」
珠緒「さっき授業中にね──」
ニャル子「ほほぅ……真尋さん?」
真尋「……なんだよ」
ニャル子「私に……見とれちゃった……んですか……?///」
真尋「あれ?ポケットにフォークが入ってるぞ?」
ニャル子「すんませんもう言いません……」
珠緒「……フォーク?」
真尋「ほら、次の授業が始まっちゃうな!」
ニャル子「逃げないでくださいよぅ……」
真尋「逃げるも何も学生の本分は勉学だろ」
ニャル子「そりゃあそうですが……」
真尋「まぁ仕事しない社会人に言ってもしょうがないか」
ニャル子「今だって仕事してるじゃないですかー!真尋さんをお守りする事も──」
真尋「……なら仕事じゃなかったら守ってくれないのか」
ニャル子「そ、そんな訳無いじゃないですか!護衛を止めろと言われたら仕事辞めますよ!」
真尋「……そっか」
ニャル子「当たり前田のニャルラトホテプですよ!」
真尋「語呂悪すぎだろ……」
真尋「……何かがおかしい、今2限目が始まったばかりだったよな?」
ニャル子「こまけぇこたぁいいんですよ……」
真尋「全然細かくねえよ」
ニャル子「そんな事よりも二人きりのランチタイムを楽しみましょうよ!」
真尋「……まぁそうだな……」
ニャル子「ん?何か言いましたか?」
真尋「いや、別に」
ニャル子「はい?」
真尋「なんで屋上なんだ」
ニャル子「だって、人目を気にせず二人きりになるにはここしかないので」
真尋「人目を気にしていたのか、お前」
ニャル子「いえ、私は見せびらかしたい派ですが……真尋さんは気にするようですので」
真尋「妙な所に気を使うなお前」
ニャル子「旦那様に心配りするのも妻の勤めですから」
真尋「だからまだ旦那でも夫でもない!」
ニャル子「うぅ……いいじゃないですか……ひとつ屋根の下なんですから……」
真尋(……まだ、な)
真尋「今日は唐揚げ弁当か」
ニャル子「真尋さんの好みのようでしたので」
真尋「よくそんなもん覚えてたな」
ニャル子「だって……真尋さんが美味しいって……言って下さいましたから……」
真尋「そ、そっか」
ニャル子「さぁさぁ食べてください食べてください!」
真尋「そう急かすな」
真尋「いいよ」
ニャル子「いいのですね!?よいのですね!?」
真尋「僕は否定の意味で言ったんだが……」
ニャル子「そんなの知りません……はい、あーん?」
真尋「だからやらない……」
ニャル子「あーん?」
真尋「だから……」
ニャル子「あーん?」
真尋「……」
ニャル子「あーん!?」
真尋(まあ……少しくらい……)
ニャル子「ぁ……」
真尋「……」モグモグ
ニャル子「ど……どうですか?」
真尋「うん、悪くない」
ニャル子「美味しいですか!?」
真尋「お、美味しい……と思う」
真尋(……とっても)
ニャル子「良かったです……お口に合って……」
真尋「お前が不味いもん作った事なんて無いんだから自信持てよ」
ニャル子「そう言っていただけると……嬉しいです……」ポロポロ
真尋「な……なんで泣いてんだよ」
ニャル子「真尋さんに誉めてもらえて……幸せなんです……」
ニャル子「うぅ……だってぇ……あんまり優しくしてくれないんですもん……」ウルウル
真尋「……ったくしょうがないな」なでなで
ニャル子「ふえっ……?」
真尋「今回限りだからな?」なでなで
ニャル子「えへへ……まひろさん……」ギュー
真尋「だからってだきつくな」
ニャル子「いいじゃないですか……」
真尋「まあ……いいか」なでなで
ニャル子「えへへ……」
ニャル子「はい……?なんですか」
真尋「そうくっつかれると食べずらい」
ニャル子「あ……なら私が全部食べさせてあげますので」
真尋「それなら……このままでも食べれるな……」
ニャル子「では……あーん?」
真尋「あーん…」
ニャル子「美味しいですか?」
真尋「うん、美味しい」
ニャル子「えへへ……もっともっと食べて下さいね……はい、あーん──」
ニャル子「幸せいっぱいです……///」
真尋「そっか……まあニャル子が良いなら……いっか」
ニャル子「ふふっ……なんですかそれ」
真尋「なんでもないよ……ふぁぁぁ……」
ニャル子「お腹いっぱい食べたら眠くなっちゃいましたか?」
真尋「まぁそんなところ……」
ニャル子「ならお休みになってください」
真尋「ここで?でも……」
ニャル子「膝枕してあげますから……」
ニャル子「嫌……ですか……?」
真尋「嫌じゃない!嫌じゃないけど……その」
ニャル子「人目なら気にせずとも平気ですよ?」
真尋「なら……いいか……」
ニャル子「今日の真尋さんは甘えん坊さんですね……」
真尋「……なんでだろうな」
ニャル子「私が可愛いからですか?」
真尋「……そうかもな」
ニャル子「ぇ……?」
真尋「お、おやすみっ!」
真尋「……///」
ニャル子「……照れる暇があったら告白してくださいよ」なでなで
真尋(できたら今まで苦労しなかったよ……)
ニャル子「照れてる真尋さんも素敵ですが……」なでなで
真尋(だんだん気持ちよくなってきた……)
ニャル子「真尋さん、顔が赤いですよー」なでなで
真尋「すぅ……すぅ……」zZZ
ニャル子「……寝ちゃいましたか」なでなで
真尋「すぅ……すぅ……」zZZ
ニャル子「えへへ…」ツンツン
真尋「にゃる……こ……」zZZ
ニャル子「ニャル子はここですよー」なでなで
真尋「んふぅ……すぅ……すぅ……」zZZ
ニャル子「私も眠くなってきちゃいましたね……」
ニャル子「今寝たら……きっと真尋さんとイチャイチャする夢ですね……えへへ」
ニャル子「素敵な夢が見られそうです……」
ニャル子「では……お休みなさい……真尋さん……」チュ
真尋「すぅ……すぅ……」zZZ
ニャル子「真尋さんは……まだお休み中ですか……」
真尋「にゃるこ……ってばぁ……」zZZ
ニャル子「えへへ……私の夢を見てくださってるんですね……もう……」なでなで
真尋「だい……しゅき……」zZZ
ニャル子「っ!///ま、真尋さん……///」
ニャル子「そういうのはちゃんと起きてる時に言ってくださいよ……///」
真尋「すぅ……すぅ……」zZZ
ニャル子「……もう時間ですし……起こしちゃいましょう」
ニャル子「こういう時は……お目覚めのキスに限りますね……」チュ
ニャル子「お目覚めですか真尋さん」
真尋「ん……ここ……どこ……?」
ニャル子「学校の屋上です」
真尋「……昼休みからずっと寝てたのか」
ニャル子「そうなりますね」
真尋「まあ……いいか……」
ニャル子「おや、学生の本分は勉強では?」
真尋「まあそうだけどさ……色々と良い夢見れたし」
ニャル子「ふふっ……私の夢ですか?」
真尋「まあ……うん」
真尋「……なんか余計なこと言ってた?」
ニャル子「いえ、『余計な』事はなにも」
真尋「そ、そうか……あのさ」
ニャル子「はい?」
真尋「最近、なんかお前の夢ばっかり見るんだよ……」
ニャル子「最近……ずっと?」
真尋「うん、最初はお前の仕業かと思ってた……」
真尋「僕がそうさせているんだって……何となく思う」
ニャル子「真尋さん……?」
真尋「夢って、記憶の整理なんだってな」
真尋「僕の記憶には……ニャル子ばっかりだ」
真尋「むしろ……最近、ニャル子の事ばっかり考えてて……ニャル子で頭がいっぱいで」
ニャル子「ま、真尋さん……」
真尋「その……何言ってるのか僕にもよく分かんないんだけど……」
ニャル子「……私には分かりますよ」
ニャル子「四六時中真尋さんの事ばっかり考えてます」
ニャル子「……それは、真尋さんの事が大好きだからです」
ニャル子「真尋さんの事が……大好きだから……」
ニャル子「真尋さんは……ニャル子の事、どう思ってるんですか」
真尋「ぼ、僕は……」
真尋「あのニャルラトホテプだし、宇宙人だし、一目惚れとかいう理由で付きまとってきて」
真尋「でもお前は……原典に登場するような嫌な奴じゃないし……」
真尋「地球人とか宇宙人とか関係なくお前は普通の女の子で……」
真尋「今は僕の色んな所を好きになってくれている……」
真尋「だから今は……」
真尋「なら……そういうのもアリかなぁと……ってなんだよ」
ニャル子「いえいえ、随分と話が長いなぁと……」
真尋「そ、そんな言い方ないだろ!かなり恥ずかしかったんだぞ!?」
ニャル子「そういう意味ではなく……もっとハッキリ言って下さい」
真尋「ハッキリ……?」
ニャル子「真尋さんがニャル子の事を想ってくれている……確かにそれで満足ですが」
ニャル子「この際、もうちょっと踏み込んでもよいかと」
ニャル子「もっと分かりやすく簡潔に、かつ大胆に」
真尋「それは……その」
ニャル子「しょうがないですね……私がお手本を見せてあげますから……おほん」
ニャル子「真尋さん……私は、真尋さんの事が大好きです……愛しているんです……だから」
真尋「……」
ニャル子「だから……私と赤ちゃん作りましょう!!」
真尋「お前ってさ……」
ニャル子「はい?」
真尋「空気読めないっていうかなんというか……ホント台無しだな……」
真尋「これは悪化したというんだ……まあいいや」
ニャル子「わくわく」
真尋「あの……その、ニャル子」
ニャル子「はいなんでしょう」
真尋「えっと……その……僕はだな……」
ニャル子「僕は?僕はなんなんですか!?」
真尋「急かすなバカ!……っあ~もう!ニャル子!」
ニャル子「は、はい!」
真尋「お、おお、お前が好きだ!!愛してる……と思う!だから……その」
ニャル子「……」
真尋「赤ちゃん……いっぱい作ろうな………」
ニャル子「はい♪」
おわり
最近残業と休日出勤のオンパレードでSS書くの久し振りだったよ……
では寝る
真尋になりたい
面白かったです、
Entry ⇒ 2012.07.15 | Category ⇒ ニャル子さんSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
オダギリジョー「クウガのベルト……?」
スタッフA「オダギリさん、お疲れさまーっす!」
オダギリ「ああ……」
スタッフB「お疲れさまっす、オダギリさん。これどーぞ」
オダギリ「……あ?」
オダギリ「おい、俺はコーヒー飲まねえつっただろうが」
スタッフB「っ!?」
スタッフC「き、君っ、オダギリさんはミルクだミルク!」
スタッフB「す、すいませんっ!」
オダギリ「ったく……」
オダギリ「俺が出てんだから最高でしょ」
レポーター「は、はいっ! そうですよね!」
オダギリ(ふぅ……)
オダギリ(大スターなんて、なっちまえば呆気ないもんだな……)
???「見ツケタゾ……奴ガ……コノ世界ノ“クウガ”」
スタッフA「まったく、大スター様の横暴ぶりにも困ったもんだなあ」
スタッフB「あの、さっきはすいませんでしたっ」
スタッフC「次から気を付けろよ。俺らの仕事は大スター様のご機嫌取りなんだからよ」
ゴオマ「リント……」バサバサッ
スタッフA「あ? なんか聞こえなかったか?」
ゴオマ「リント、ボソグ」バサバサ!
スタッフB「う、うわあ! 何だあれ!」
マネージャー「あはは、そんなこと言ってないでオダギリさん、みんなオダギリさんを待ってるんですから」
オダギリ「ツライねえ、大スターは……」
オダギリ「おーい、スター様の御帰りだ……ぞ……」
マネージャー「ひ、ひいっ!」
オダギリ「おい……何だよ、これ……」
ゴオマ「ゴゾバッタバ、クウガ」
ゴオマ「ズギザゴラエザ。ザジャグ、ヘンギンギソ」
オダギリ「な……なな何だお前、ふ、ふざけてんのかっ!?」
ゴオマ「……?」
オダギリ「く、くだらねえ着ぐるみなんか着やがって! 何なんだお前っ!」
マネージャー「お、おおおオダギリさん、けけけ警察を呼んだ方がっ」
オダギリ「呼べよさっさと!」
バサバサッ!
オダギリ「!?」
ギュオオォッ!
ゴオマ「ギベ!」
オダギリ「う、うわっ!?」
オダギリ「あ、危なかった……何なんだこいつ、ど、どうやって空を……!」
マネージャー「も、もしもし警察ですかっ!?」
オダギリ「あ、ああ、ってか早く逃げるぞ!」
マネージャー「は、はいっ、オダg
オダギリ「……おい、マネージャー」
マネージャー「か、は……」ズル……
ゴオマ「モソギバ。バラザンリント」
オダギリ「ひ、ひいぃぃっ!?」
ゴオマ「カハハッ!」バサバサ!
オダギリ「う、うわあっ!?」
オダギリ(駄目だ、追いつかれ――)
【アタックライド――ブラァストッ!】
ダギュウン!!
ゴオマ「グアッ!」
オダギリ「……?」
オダギリ「は? は……!?」
ディケイド「早く!」
【アタックライド――イリュージョォン!】
ゴオマ「ビゲスンバ、クウガ!」
ディケイド「……間に合ってよかった。オダギリさん」
オダギリ「何なんだ、お前……何だよそのダッサイ着ぐるみ」
ディケイド「……」
ジャキーン!
井上正大「仮面ライダーディケイド……みたいです」
オダギリ「仮面ライダー……?」
井上「おちょくってなんかいませんよ。僕にも、何が何だか分からないんです」
オダギリ「……誰の悪戯だ? 知ってんだろ、俺にとってアレが黒歴史なのは」
オダギリ「さっきのふざけたコウモリ野郎といい、何なんだ、ったく。どこのドッキリカメラだ!?」
鳴滝「ああ、嘆かわしいな、仮面ライダークウガ!」
オダギリ「あ?」
鳴滝「一年間……生死を賭して戦った者どもの事すら、忘れてしまうとは」
オダギリ「何だお前」
鳴滝「奥田? そんなものは知らんな。私は鳴滝。ディケイド、貴様を恨む者だぁっ!」
井上「ああ、やっぱり……」
オダギリ「おい、お前ら、揃いも揃って人をおちょくってんじゃねえだろうな!」
鳴滝「貴様の格好こそ人をおちょくっているようだな、クウガ。それではどっちがグロンギの人間体か分からん」
オダギリ「あんだと!?」
オダギリ「……待てよ。グロ、ンギ……?」
オダギリ「ひょっとして、さっきの奴、クウガの敵の着ぐるみか……?」
オダギリ「はあ?」
井上「オダギリさんもご覧になったじゃないですか。奴に人が殺されるところを」
オダギリ「……ば、ばか言うなよ、あんなのドッキリカメラか何かに……」
ファンファンファン……
パァン! パァン!
オダギリ「……何だ?」
井上「また犠牲者が出ようとしているみたいです。止めないと!」
ゴオマ「カハハ……ゴソババリント」
警官「う、撃てえ!」
パン! パン!
ゴオマ「……ゾンデギゾバ、ブキザンリント」
警官「う、うわぁぁっ!?」
オダギリ「オイ……どうなってんだよ、あれ」
井上「ですから……本物なんですよ、あの怪人。グロンギは」
鳴滝「夢ではないぞクウガ。お前は戦わねばならない。このベルトで」
オダギリ「あ……?」
オダギリ「クウガのベルト……?」
オダギリ「だから、やめろってそういうの! あんなジャリ番に出たのは黒歴史だっつってんだろが!」
井上「オダギリさん。僕も、自分がこんな事になるなんて思っていませんでした……」
井上「でも、どうやら僕は、ディケイドになって戦わなきゃいけないようなんです。そして、あなたも」
オダギリ「……!」
井上「変身っ!」
【カメンライド――ディケーイッ!】
ゴオマ「グッ!」
バシィン!
鳴滝「どうしたクウガ……早く、このアークルで変身を」
オダギリ「……るっせぇ! それより、あいつ……あのコウモリ野郎は、確か……」
ゴオマ「ボレザゾグザ、ディケイド」
バサバサッ!
ディケイド「っ! ま、また空に!」
【アタックライド――ブラァストッ!】
ダギュン! ダギュン!
ディケイド「くっ、当たらない……!」
ゴオマ「カカカッ! ゴパシザ、ディケイド!」
バサバサバサッ!
ディケイド「ぐわぁっ!」
オダギリ「――光だっ!」
ディケイド「!?」
オダギリ「そいつは光に弱いんだ、確かっ!」
ディケイド「……!」
【カメンライド――ブラァック!】
【アタックライド――キングストーン・フラッシュ!】
ピカァァァァッ!!
ゴオマ「グ、ギ!?」
【ファイナルアタックライド――ブブブブラァック!】
ディケイド(ええと、昭和ライダーだから技名を叫ぶんだったか……?)
ディケイド「ライダァーッ、キィーック!!」
ゴオマ「グガァァァッ!!」
ドオオオオン!!
オダギリ「……」
井上「オダギリさん! あ、ありがとうございました!」
オダギリ「い、いや……」
オダギリ(ちっ……つい思い出しちまったから……これじゃ俺がヒーローごっこに加わってるみてえだ)
鳴滝「おのれディケイド! 貴様が出しゃばるせいでクウガが変身しなかった!」
井上「鳴滝さんちょっと黙ってて下さいよ」
井上「詳しくはわかりませんが、ライダーを演じた人間がライダーの力を得てしまった……そういうことだと思います」
オダギリ「ん? お前もライダーやってたの」
井上「あ、はい。仮面ライダーディケイドって、あの、三年くらい前にやらせて頂いてたんですけど」
オダギリ「ふうん……」
井上(知らなかったのか……ちょっとショックだな……)
鳴滝「ディケイドの存在こそが全ての元凶……すべては貴様のせいだ、ディケイド!」
オダギリ「どういうことだ?」
井上「ああ、この人は放っておきましょう、そういうキャラなので」
佐藤健「皆さん、ご声援ありがとうございまーす! 剣心役の佐藤健です!」
キャーキャー!ワーワー!
佐藤「ええと、原作のコミックはですね、僕も昔から読ませて頂いていて……」
バァン!
モモタロス「おい、良太郎、こんなとこで何してやがる!?」
ざわっ……
モモタロス「うるせえ! オイ、早く来いよ良太郎、外でイマジンが暴れてやがる」
ザワザワ……ガヤガヤ……
佐藤「は、はい……?」
佐藤(えっ何これ? 急に電王の仕事とか聞いてないんですけど? 何、リアクションした方がいいの?)
ファン「キャー! 健クン変身してー!」
モモタロス「ほら、行くぞ良太郎っ」ぐいっ!
佐藤「え、え……?!」
佐藤(き、聞いてないけどファンが喜んでるし、とりあえず――)
佐藤「み、皆さーん! 僕は仮面ライダーなので、正義のために行ってきまーす!」
ファン「キャーッ! 健クンかっこいいーっ!!」
ファン「逆刃刀で俺の必殺技決めるんですかー!?」
佐藤(うるせえよオタクども……)
佐藤「で?」ツカツカ
モモタロス「ん? 何が“で”なんだよ」
佐藤「モモタロスの声真似とかいいですから。聞いてないですよ、何のマネです」
モモタロス「俺もわかんねーけどよ。突然またイマジンが暴れ出したって、オーナーのおっさんがよ」
佐藤「電王の仕事はもう受けない取り決めの筈でしたよ。誰の差し金ですかこれ」
モモタロス「? 良太郎、お前なんか、おかしくなったんじゃないのか?」
モモタロス「ほら、見てみろよ外」
佐藤「!」
モールイマジン「ケケケケ! 殺しちゃうよ殺しちゃうよー!」
キャー!ワー!
佐藤「何……これ……?」
佐藤「……僕は良太郎じゃない! いい加減にしてくれ!」
モモタロス「??」
佐藤「もうウンザリなんだよ、電王のイメージばかりで語られるのは!」
モールイマジン「ヒャヒャヒャ!!」
キャーワー! タスケテー!
佐藤「いつだって……どんなに自分の演技で頑張ったって、僕はいつも“電王の人”扱いだった」
佐藤「もう、そんな人生は嫌なんだよ!」
水嶋ヒロ「……そのクチか。お前も」
佐藤「! 水嶋さん!」
佐藤「み、水嶋さん……何を言って……?」
水嶋「その役を卒業し、どんな道に羽ばたいても……」
水嶋「再び時代が求め、人が求めるなら――」
カブトゼクター「ブゥゥゥゥン」
佐藤「!」
水嶋「役者は再び、その役に舞い戻る」バシッ!
水嶋「――おばあちゃんが、そう言っていた」
佐藤(な、何なんだこの人……キメキメだ……!)
【HEN-SHIN!】
水嶋(……あ、そうかマスクドフォームからなのか。めんどいなこれ)
水嶋「キャストオフ!」
【CAST-OFF!】
じゃきーん
【CHANGE BEETLE!】
モールイマジン「ヒャ? なーんだおまえ! なーんだおまえ!」
カブト「天の道を往き、総てを司る男……仮面ライダーカブトが相手だ」
佐藤(何なんだよもう……イギリスの道でも司ってろよ……)
佐藤「はい?」
モモタロス「変身するよな? 変身っ」
佐藤「……」
ザワザワ……ガヤガヤ……
レポーター「こちら都内○○区よりお伝えします! し、市街地に突然、怪人とヒーローの着ぐるみらしきものが現れ乱闘を――」
佐藤(いつの間にか報道のカメラまで回ってるし……どうすんだよこれ)
佐藤「え?」
幼児「ほんとだ! りょーたろーとモモタロスだ!」
幼児「モモタロスー!」
モモタロス「おうっ」
佐藤「き、君たちの年で僕の電王なんか知ってるの……?」
幼児「しってるよー! でぃーぶいでぃーでみたもん!」
幼児「ハナさんもおおきかったんだよね!」
佐藤「あ、ああ、そうだね……」
幼児「へんしんしてよー! へんしん! へんしん!」
幼児「でんおー! でんおー!」
モモタロス「お、やっとやる気になったか?」
佐藤「一度だけだからな! ほら、やるならさっさと――」
佐藤「……」
水嶋『役者とはそういうもの。一度演じた役に、いつでも自分を同化させられる位でなければ、真の役者とはいえない』
佐藤「……すぅっ」
佐藤「行くよ、モモタロス」ニコッ!
モモタロス「おうっ!」
佐藤「変身!」
【SWORD-FORM!】
鳴滝「私にはまだやるべき事が残っている……この世界の眠れるライダー達に、力を手渡すのだ」
井上「やっぱり、他の人達もライダーになる運命にある、ってことか……」
オダギリ「他の人達?」
井上「僕達がこうなってるんです。今までにライダーを演じた他の皆さんの身にも、同じことが起きてもおかしくありません」
オダギリ「……まあ、そういうことになる、のか……」
鳴滝「次は、響鬼……だな」
井上「響鬼。それは確か、細川茂樹さん」
鳴滝「この世界ではそう呼ばれているようだな」
井上「ぼ、僕達も付いていきますよ。いいでしょうね、鳴滝さん!」
オダギリ「僕“達”なのかよ……」
細川「皆さんこそお疲れさまー。あ、これで皆でジュースでも飲んでよ」
スタッフ「! ありがとうございます!」
細川「ふうー。さーて……一休み一休み、っと……」
鳴滝「ここにいたか。響鬼」
細川「? はい?」
鳴滝「この世界の仮面ライダー響鬼、だな?」
細川「ああ、どうも。ヒビキです。シュッ」
鳴滝「……」
鳴滝「こ、この世界に危機が迫っている……お前は再び、響鬼の力を得て戦うんだ」
細川「あ、音角。え、これ、くれるんですか? やー、ありがとありがとっ!」
鳴滝「……」
鳴滝「……ひ、響鬼、お前はこの世界のライダーの一人として……」
細川「その帽子よくお似合いですね。ははっ」
井上「……鳴滝が自然体で押されている……」
オダギリ「大人だな細川さん……」
スーパー童子「オニ……カ」
スーパー姫「オニヲミツケタ……」
スーパー童子「オニメ……」
スーパー姫「コンドコソ、コロス」
細川「あっれー、充と星ちゃんじゃない! ひっさしぶりー、なになに、二人とも童子と姫の衣装なんか着ちゃって」
スーパー姫「ユケ、ワガコ、“カシャ”よ!」
カシャ「ケーン!」
細川「魔化魍までお出ましですか。あれ、これ、ドッキリカメラか何か? 随分手が込んでるなあー」
鳴滝「い、いいから早く、その音角で変身するんだ!」
細川「あはは、やっぱそうですよね。じゃあ……やりますか」
チィーン……
ボォッ! アアァァァ……タァッ!
響鬼「……え?」
響鬼「……なんか、本当に変身できちゃったんだけど……」
響鬼「ええっ!? ほんとに炎飛ばすとかナシでしょ!」
ゴォォォッ!!
響鬼「うわぁっ! あ、あちちっ……あれ」
響鬼「熱く……ない?」
カシャ「ケーン!」
響鬼「そうか、そうか……」
響鬼「確か、俺も吹けるんだよな……?」
カシャ「ケーン!」バッ!
響鬼「はぁっ!」ゴオォォォォォッ!!
カシャ「ギャアァァァ!!」
バシッ!シュィィィィ!
カシャ「ッ!」
井上「さすが細川さん……初めてでよくあんなに戦えるなあ」
オダギリ「……」
オダギリ(チッ……悔しいが細川さん、あんたが本物だよ……!)
オダギリ(同じ高寺さんにお世話になりながら……俺はクウガのことなんて何一つ忘れちまってた!)
オダギリ(くそぉ……!)
響鬼「爆裂強打の型ァ!!」
ドドォンッ!!
カシャ「アアア!」
ドォォォォン!!
電王「俺の必殺技ッ! 飛天御剣バージョンッ!!」
ザ゙シィィィッ!!
イマジン「ギャアァァァッ!!」
ドォォォォオン!!
モモタロス「へー。お疲れさんっと」
佐藤「モモタロス、遊びすぎでしょ……技名」
水嶋「これで全ての敵は片付けた、か……」
水嶋「警察やマスコミが集まってきている。とりあえず身を隠そう」
佐藤「は、はいっ」
モモタロス「おいおい何でだ? ハデにTVに映ってアピールすりゃいいじゃねえか」
佐藤「モモタロスはちょっと黙ってて」
賀集利樹「お二人さん。俺も入れてもらっていいかな」
佐藤「! あなたは」
水嶋「賀集さん……」
賀集「さっきの戦い。君達もライダーの力を与えられたんだろ?」
賀集「俺、プレステのゲームやディケイドの映画にも出てたし、また声がかかっても何も不自然じゃないなって」
賀集「でも……既にライダーの仕事を経歴から消してる君達にも同じことが起こったってことは。単なるドッキリ企画じゃないんだよな」
水嶋「ええ。俺のもとには、鳴滝と名乗る男が現れ、ベルトを渡していきました」
佐藤「ぼ、僕なんてこのモモタロスにいきなり」
モモタロス「俺はお前らが役者だなんて知らねーぞ? ただ、イマジンが現れたから良太郎と一緒に戦え、って言われただけだ」
賀集「……」
賀集「何か、現実を超えた力が動いている……」
水嶋「そうみたいですね」
ブレイド「アアアア……ウェイッ!」
【ライトニングソニック】
ブレイド「ウェイィィィィーーーッ!!」
アンデッド「ギャアアァアァッ!」
ドォォォォン!!
椿隆之「ふぅ……これでいいのか……?」
北条隆博「そうですよ、僕にも変身させてくださいよー」
椿「だーかーらー、主役ライダーだけなんでしょ! そうに決まってる!」
天野浩成「なぜ俺には声が掛からない……」
森本「ずるいやんけ! 俺らも一緒に変身して戦った方が強いに決まっとるやろ!?」
北条「ちなみに最強のライダーは俺ですから」
椿「俺に言われても知らないよ! 鳴滝さん探して君らもベルト貰ってくれば!?」
天野「なぜ俺には声が掛からない……現役でフォーゼにも出てるのに何故……」
天野「他の人?」
椿「他作品の主演の人達だよ。オダギリさんとか」
北条「いやー、オダギリさんが今更ライダーに出るわけないでしょw」
椿「細川さんとか水嶋ヒロ君とか」
森本「あ、あとあの子や、何やったかな、佐藤……」
天野「佐藤健」
北条「あと誰がいましたっけねー。ああ、そうだ、賀集利樹さんとか!」
椿「あとは――」
須賀貴匡「須賀貴匡とか」
椿「ああ、そうそう。須賀貴匡……ッ!?」
椿「あはは、すいませんすいません、だって須賀さん影が薄っ」
須賀「なにを! お前もどっちもどっちのくせに!」
椿「でも俺ディケイドには出ましたから」
須賀「オレハケンジャキカズマ。マタノナヲ、カメンライダーブレード」モタモタ……
天野・森本・北条「wwwww」
椿「……で、須賀さんもライダーに?」
須賀「うん、なんかそれっぽい」
芳賀優里亜「なになに?」
半田「ファイズってさ、ベルトが色んな人の手を次々渡る話だったじゃん」
優里亜「うん」
半田「多分、そのへんを意識したんだと思うんだけどさ」
優里亜「?」
半田「なんか、浮浪者みたいなおっさんが、俺のとこに本当にベルト持ってきたのwww」
優里亜「ぷっ」
半田「『次にこれを使うのはお前だ……変身しろ……』とか言って」
優里亜「あははー、いるんだね、そういう面白いこと考える人ー」
半田「で、優里亜にも見せたげようと思って、今日持ってきてるんだけど」
半田「な? よく出来てるだろ?」
優里亜「ほんとだー」
優里亜「それにしても懐かしいね、ファイズかあ……」
半田「……? 何だ?」
優里亜「! は、半田君、あれ!」
オルフェノク「フゥゥゥ……」
半田「……ドッキリカメラ、かな……?」
優里亜「あ、そうだよ多分、そのベルトもきっとその企画のために!」
半田「で、何、変身すればいいの? カメラどこ?」
オルフェノク「ガアァァ!」
人々「ぐわあぁぁ!」
半田「い、いや、どう見ても本当に人殺されてるんですけど!?」
オルフェノク「フフフ……」
ファンファンファン!
警官「止まれ! 止まらないと撃つぞ!」
オルフェノク『馬鹿な人間め……』
ザシッ!
警官「ぐああぁぁ」
半田「ちょっとまって、無理無理無理、無理っ!!」
優里亜「に、逃げましょ!」
瀬戸康史「――待てっ!」
瀬戸「僕は、仮面ライダーキバっ! ……なんだと思う、今、多分……」
キバット「おいおい渡ぅ、決めるんならもっと格好良くビシっと決めようぜ!」
瀬戸「え……でも僕渡じゃないし……」
優里亜「瀬戸君っ!?」
瀬戸「深央さんっ! あ……いや、芳賀さんっ」
半田「何? キバのほう?」
優里亜「どうしたの瀬戸君、今日ってやっぱライダー関係のイベントか何か?」
瀬戸「いや、それが僕にも……」
オルフェノク『おい……来ないならこっちから行くぞ』
瀬戸「!」
瀬戸「と、とりあえず――行くよキバット!」
キバット「おっしゃぁ! キバって行くぜっ!」
瀬戸「変身ッ!!」
半田「え……いま本当に変身したように見えなかった? すごいなー、今のCG」
優里亜「CGじゃない、と思うけど……」
キバ「はあぁ!」
オルフェノク『どうした、その程度か!』
キバ(や、やっぱ無理でしょ、僕がライダーに入って戦うなんて……!)
半田「よくわかんないけど。後輩だけにカッコつけられてたまるかって」
優里亜「半田君っ」
半田「たーくーみ」
優里亜「巧っ……」
ピ、ピ、ピ……【STANDING BY】
半田「変身っ!!」
【COMPLETE!】
バキィッ!
キバ「うわあぁっ!」
キバ「くっ……!」
ファイズ「ヤアァッ!」
オルフェノク「グゥ!?」
キバ「あ、あなたは……!」
ファイズ「見てろよ後輩。こいつは――こうやって倒すんだ!」
【READY】 【EXCEED CHARGE!】
バッ!
ギュオオォォッ!
キバ「! 僕も……負けてられない!」
キバット「ウェイク・アァップ!」
キバ「ハッ!」
ファイズ「ヤアァァァッ!!」
オルフェノク「グアアアァァ!!」
ドォォォンッ!!
半田「いやいや。これでよかったのかな? 企画……」
謎の声『フハハハハハ!!』
半田「……?」
謎の声『遂に全員が目覚めたようだな……この世界の仮面ライダーども……』
優里亜「な、なに? 空から声が……」
水嶋「黒幕のお出まし……というやつか」
佐藤「何が起きてるんだ……」
謎の声『我が偉大なる大ショッカーの次元侵攻計画……その火蓋が切って落とされたのだ』
井上「! 大ショッカーだと!」
オダギリ「何だよそのチープな名前」
細川「まあまあ、黙って聞いてようぜ」
椿「ライダー世界の基盤、だって……?」
須賀「何なんだ、大ショッカーって……!」
謎の声『この世界に存在する、いわばライダーの“オリジナル”達を消し去り――』
謎の声『二度と、ライダーの物語が紡がれぬようにしてやるのだ……!』
井上「ライダーの物語……そうか、そういうことか!」
オダギリ「? どういうことだって?」
井上「確かに、この世界こそが、全てのライダー世界の根源!」
謎の声『今更止めようとしても無駄だ。全ての世界は我が大ショッカーの手に落ちる』
謎の声『決戦の場で待っているぞ、ライダーの諸君……ふははははは!!』
オダギリ「現実のテレビ番組からライダーの世界が生まれた……? 本気で言ってるのか……?」
須賀「ああ。俺達が戦えば、この世界を守れるんだよな!?」
佐藤「あんなとんでもないのが出て来るなんて。ただの役者の僕達に何ができる?」
モモタロス「おいおい良太郎。ここで弱気になってどうすんだよ」
賀集「そうだ。弱音なんて吐いてられない。俺達は、世界を守る『ライダー』の役者に選ばれたんだから!」
水嶋「俺達が望む限り、運命は俺達に味方するはず――そう、選ばれし者なのだから」
半田「優里亜、心配すんなって。知ってるだろ?」
瀬戸「君が見てきた『ライダー』が、どんなに強いのか」
優里亜「……うん」
優里亜「頑張って、巧、渡さん!」
井上「はい?」
オダギリ「流れ的に、俺も変身しなきゃいけない感じ?」
井上「そうしてくれると、ありがたいですが……」
オダギリ「……」
街頭テレビ『緊急ニュースです。突如現れた怪人と、テレビさながらの“仮面ライダー”――』
街頭テレビ『この世界はどうなってしまうのでしょうか!?』
オダギリ「……俺に、あるのかな……今またクウガになる資格なんか」
細川「オダギリ君」
細川「高寺さんはいつも君を誇りにしてたんだぜ。クウガはヒーロー番組じゃない、だけど」
細川「あいつほど、ヒーローらしい奴は居ない、って」
オダギリ「……!」
街の人々「オダギリさんですよね? あなたも変身するんですか!?」
オダギリ「……いや、俺は……」
街の人々「戦ってくれますよね!」
街の人々「俺、ずっとクウガのファンだったんです!」
オダギリ「……」
街の人々「ライアルなんかより五代雄介のクウガに期待してます!」
街の人々「仮面ライダークウガ、復活だあー!」
オダギリ「……はい。五代雄介、行ってきます!」
ワーッ!!
オダギリ「で……ライアルって何?」
井上「知らない方がいいと思います」
ショッカーの科学力は世界一なんだよ(迫真)
アポロガイスト「来たな、この世界のライダーども! 今日を貴様らの命日にしてやるのだ!」
ン・ガミオ・ゼダ「終わりだ……」
ビートルファンガイア「クックック……」
アビス「死刑の時だ」
パラドキサアンデッド「私が二人いることに突っ込んではならない……」
タイガーオルフェノク「愚かな人間どもめ」
バッファローロード「貴様らに居場所はない……」
アリゲーターイマジン「全て潰す!」
フィロキセラワーム「フフフ……」
牛鬼「えっ俺ただの魔化魍だけど力に飲まれた鬼が変化する設定って何それ美味しいの?」
井上「お出ましだな。……ディケイド最終回でも全員出せばよかったのに」
アポロガイスト「我が大ショッカーの前に、ひれ伏すがいい!」
椿「させるか! これ以上、誰も傷付けさせはしない!」
賀集「誰も人の未来を奪うことはできない!」
須賀「あんただけは……戦わなきゃいけないと思う!」
半田「今度はこっちの番だ!」
細川「ああ。一暴れするぜ?」
瀬戸「大切なものを守るために!」
M佐藤「こいつは俺達最後のクライマックスだ!」
水嶋「俺達の力を合わせれば、誰にも負けない!」
オダギリ「だから、見ていろ――俺の。俺達の」
「「「「「変身!!」」」」」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm17847566
龍騎「行くぞ、ブレイドっ!」
ブレイド「ああ!」
【ソードベント】
龍騎「はあぁぁぁっ!!」
ザシュッ!
戦闘員「イーッ!!」
【スラッシュ】
ブレイド「ウェェエイッ!」
ガキーン!
戦闘員「イ~ッ!」
【ファイナルベント】
【キック】【サンダー】【マッハ】
龍騎「はっ! はあぁぁぁっ……!!」
ブレイド「ほんとはこっちで初めてソニックを使う予定だったんだよ……! ウェイッ!」ガキィンッ!【ライトニングソニック】
龍騎「だあぁぁぁっ!!」
ブレイド「ウェイイイイイッ!!」
ドゴォォォォン!!
シャキィン!
戦闘員「イーッ! イーッ!」
ザシュッ!!
キバット「ガルル・セイバーッ!」
キバ「グルルルゥゥゥッ!!」
戦闘員「イーッ!」
バキィィィッ!!
アギト「次は――トリニティ!」
キバット「おい渡、こっちもアレやるぜ! バッシャーマグナム! ドッガハンマー!」
戦闘員「!?!?」
キバット「ウェイク・アップ!」
アギト「ライダーッ……シュートッ!!」
キバ「ハアァァァッ!」
ドカアァァァン!!
アギト「やるじゃない。ちなみにそのフォームは何て言うの」
キバ「ドガバk……えっとえっと、カ、カルテットフォームです! カルテットフォーム!」
戦闘員「イーッ! イーッ!」
カブト「ふん。ちょこまかと」
ファイズ「なら、これだ!」
ピピッ……【COMPLETE!】
【START UP!】
ファイズ「ハッ! ヤアァァァッ!!」
カブト「……ほう。面白いものを持ってるな。なら俺も」
【CLOCK UP!】
戦闘員「!?」
カブト「ハッ! タァッ!」
ファイズ「ヤアッ!」
【THREE...TWO...ONE】
【ONE】【TWO】【THREE】
ファイズ「やああぁぁぁっ!!」
カブト「ハッ!!」
ドォォォォンッ!!
【TIME OUT!】【CLOCK OVER!】
戦闘員「イーッ!?」
電王「オラアァァッ!!」
ザシュッ! ガシィン!
戦闘員「イーッ!」
電王「おかしな気分だなァ。桃太郎と鬼が一緒に戦うなんてよ」
響鬼「ま、こんなのもいいんじゃないの」
戦闘員「イーッ! イーッ!」
響鬼「よし。アアァァァァ……ハアッ! 響鬼・紅っ!!」
電王「うおっ、真っ赤っか!」
響鬼「夏だからなっ!」
戦闘員「イーッ! イーッ!」
響鬼「行くぜ、灼熱真紅の型ぁ!!」
電王「俺の必殺技……幻のパート4っ!!」
ズバババババババッ!!
ドガアァァァン!!
ディケイド「ハアァァァッ!」シュバァッ!
戦闘員「イーーッ!!」
クウガ「はあぁっ!!」
バキッ! ドガッ!
戦闘員「イーッ!」
ディケイド「オダギリさん!」
クウガ「ん?」
ディケイド「今から、ちょっとくすぐった――」
ディケイド「……いや」
ディケイド(この人のクウガに、それはしまい……)
クウガ「? 何だよ」
ディケイド「何でもないです。戦って下さい、2000の技で!」
クウガ「ふっ。よおし……!」
戦闘員「イーッ! イーッ!」
クウガ(走って跳んで宙返り。出来る出来る、俺なら出来る……)
ダッ!
クウガ「ハッ!」ビシッ!
クウガ「おりゃあぁぁぁーっ!!」
戦闘員「イ~ッ!!」
ドカアァァン!!
クウガ「……よっし! サムズアップ!」
ガミオ他「オオォォォッ!!」
ディケイド「! 皆さん、最強フォームを!」
【クウガ・アギト・リュウキ・ファイズ・ブレーイ・ヒビキ・カブト・デンオー・キバ!】
【ファイナルカメンライド――ディケーイッ!!】
シャキィィィィンl!!
アギト「俺達も最強の姿に……!」
カブト「使えるな……」
キバ「繋がっているからさ……僕らは」
ビートル「何っ!?」
キバ「僕は紅渡じゃない。だけど今、僕の力は――心は――渡と、彼の仲間と繋がっている!」
キバ「心の絆で繋がっている――僕が演じてきたのは、そういう物語だ!」バキィッ!
ビートル「ぐあぁっ!」
タツロット「ウェイクアップ・フィーバーッ!」
キバ「ハッ!」
ビートル「!」
キバ「はあああぁぁぁぁぁっ!!」
ビートル「ギャアアァァッ!!」
ドォォォォン!!
ウラタロス『やっと僕の出番だね。声だけだけど』
リュウタロス『わーい! また良太郎と変身できて嬉しいなー!』
キンタロス『シャドームーンの登場予定なんて無かったんや』
佐藤=電王「みんな……行くよ!」
アリゲーター「電王っ! 貴様は二度と……表舞台には出てこない筈だったが……!」
佐藤「どんなに時が経とうと……関係ない。この力が望まれる限り、僕は……僕達は、何度でも」
【CHARGE AND UP!】
佐藤「何度でも――電王は、ここに有る!」
モモタロス「俺達の必殺技っ! クライマックスバージョンッ!!」
ザシィィィィッ!!
アリゲーター「ぐわぁぁああ!」
ドカアァァァン!
使えないなぁ
薄汚いオルフェノクが・・・
砂になっちまえ
やる気ないならやめちまえ
カブト「天道総司……いや、水嶋ヒロ、だったか」
【ALL ZECTER CONBINE...】
カブト「どっちでもいい。名前が何であろうと、俺が最強……俺が、正義だ」
フィロキセラ「!?」
【MAXIMUM HYPER CYCLONE!】
カブト「消えろっ!!」
フィロキセラ「グアアァァア!!」
牛鬼「この世の全てを、邪気の闇で覆い尽くしてくれる!」
響鬼「あんまり舐めるんじゃないよ。この世界には、俺達がいるんだぜ?」
牛鬼「何……?」
響鬼「変身して戦ったりしなくてもさ。明日を夢見る子供達の前には、いつだって俺達がいる」
バキィッ!
牛鬼「グワア!」
響鬼「鬼神覚声! アアアァァア……」
シュイィィシュイィィシュイイィィ…… 『 鬼 』
響鬼「でやあぁぁあ!」
牛鬼「グギャアアアアアッ!」
ドォォォォン!!
響鬼(そうだ……この世界には。君達には、ヒーローがいる)
ブレイド「ハッ!」ガキィンッ!
ブレイド「お前らなんかに負けやしない! この役を受けた時から、そうだ、今でも俺は――」
【SPADE 10, JACK, QUEEN, KING, ACE!】
ブレイド「皆を守るヒーロー――仮面ライダー、なんだっ!!」
パラドキサ「!?」
【ROYAL STRAIGHT FLUSH!】
シュバアァァァァッ!!
パラドキサ「グワアアァァァッ!!」
タイガー「この世界は、我ら大ショッカーが支配するのだ……!」
ファイズ「そんなデケえ話はどうでもいいけどよ。ライダーの夢だけは、奪わせられねえな」
タイガー「ライダーの夢、だと……?」
ファイズ「ああ。夢を持たない役柄の俺でも、あの一年間、子供に夢を与えることはできたっ!」
【FAIZ BLASTER TAKE-OFF!】【EXCEED CHARGE!】
ファイズ「ライダーは、ヒーローは、世界の子供達の夢――」
タイガー「ッ!」
ファイズ「それを、お前らなんかに消させてたまるかぁっ!!」
ファイズ「ハアァァァアッ!!」
タイガー「ぐわあああぁぁっ!!」
龍騎「いいや、違うな! その弱き者を助けるために、ライダーはいるんだ!」
アビス「殺し合いの物語を宿命づけられた貴様が何を言う!」
龍騎「……龍騎の物語は……どんなにバカでも不器用でも、自分の信念を貫き通した男の物語だ!」
バキィッ!
アビス「ぐ……!」
【ファイナルベント】
ドラグランザー「グオオォォ!!」
龍騎「お前程度に否定されるほど、安っぽい思いじゃないんだよ!!」
ドン!ドン!ドン!ドン!バキィィィィイッ!!
アビス「ぐああぁぁあっ!!」
バッファロー「行き場をなくした者どもよ。裁きの時だ!」
アギト「行き場をなくした……か。確かに、最初は居場所なんて無かったのかもしれないな」
バッファロー「何……?」
アギト「異端でも何でも。一年かけて思いを伝えていけば、必ず世界の意識は変わる。新しい居場所ができる」
アギト「それが二年、三年と……少しずつ居場所を作り、皆に受け入れられていったのが今のライダーだ」
バッファロー「き、きさま一体――」
アギト「だから俺達が! 今度は皆の居場所を守る!」
バッ!!
バッファロー「!」
アギト「ハアアァァァァッ!! シャイニング・ライダーキィィィック!!」
バッファロー「があああぁぁっ!!」
ガミオ「ぐっ!? な、何だこの炎は!」
クウガ(雄介が……高寺さんが、最後の最後まで使わなかった力……)
クウガ「ハアッ! タアッ」ガシッ! バシッ!
ガミオ「がはっ! き、きさま……!」
クウガ「見たよな……今、俺の後輩達が……それぞれの想いをぶつけて、戦っている」
ガミオ「!」
クウガ「俺が、クウガが残してきたものは無じゃなかった! クウガは立派に、次の時代のヒーローを作っていたんだ!」
高寺『子供番組のイメージを無視した新しい番組を作りたい。一緒に壊そう』
クウガ(ああ……望むところだ!)
クウガ「はああぁ……っ!」
ガミオ「!」
クウガ「おりゃああぁぁぁっ!!」
ガミオ「グアアアアアッ!!」
ドカアァァァァァン!!
アポロガイスト「な……馬鹿な、馬鹿な! ライダーどものこの力は一体……!?」
ディケイド「……空っぽの星、ゼロから始まった歴史が……」
ディケイド「今では、見上げた空にそれぞれ、星座のように輝いている!」
ディケイド「ライダーの物語は終わらない。俺達はこれからも、世界を超えて物語を紡ぎ続ける!」
アポロガイスト「ディケイド……貴様、一体……一体何者だ!?」
ディケイド「知ってるはずだ。俺は――」
ディケイド「――通りすがりの仮面ライダーだ。これからも、覚えておけっ!!」
ディケイド「はっ!!」
アポロガイスト「くっ、大ショッカーに……」
ディケイド「終わりだ、アポロガイストッ!!」
アポロガイスト「大ショッカーに、栄光あれーっ!!」
【――ディディディディケーイッ!!】
ディケイド「ハアアァァァァッ!!」
アポロガイスト「があああぁぁぁぁっ!!!」
………。
水嶋「……終わったのか。全て」
賀集「そうみたいだな……」
オダギリ「……」
鳴滝「おのれ、ディケイドおっ!」
井上「!?」
鳴滝「貴様は……またしても……」
井上「いや、あの、無事に敵倒したんだからいいじゃないですか」
鳴滝「!」
鳴滝「まあ、それはそうなんだが……とにかく、おのれディケイドっ! 私はこれからも貴様を憎み続けるぞっ!」
しゅいぃん……
井上「……言うだけ言って消えた……」
椿「あーあ。やっぱり夢だったのかなあ」
天野「何だ、またその話か」
椿「だって、あの後すぐにベルトも消えちゃったし……」
森本「俺らまで同じ夢を見とった言うんか?」
椿「うーん……」
須賀「俺は、夢じゃなかったと思うけどな。夢とはちょっと違う、不思議な体験、みたいな」
椿「ですよねえ、やっぱり……」
須賀「ライダーを演じた俺達だけが体験した、不思議な出来事、ってところかなあ」
松田悟志「何やねんお前。なら何で俺は体験できんかったんや」
椿「うわ、出た、関西弁その2」
須賀「ああ、だから、“主役ライダーを”って意味でね」
松田「龍騎の主役は実質ナイトみたいなもんやろ!」
天野「そうだそうだ。ブレイドの主役はギャレンだよな」
一同「それはない」
マネージャー「はい?」
佐藤「電王の映画ってさ。もうやらないのかな」
マネージャー「? さあ…・・・」
佐藤「もしまたやるなら……ちょっとくらい、出てみてもいいかな、って」
マネージャー「駄目ですよそんなの。ただでさえ、こないだの事件で大騒ぎになったんですから」
佐藤「……そっか」
佐藤(他の皆さんはどう思ってるのかな……)
佐藤(ライダーの経歴を前面に出してる人、出せない人……)
佐藤(それでも、たぶん……変身して戦えてよかった、って思いは、皆一緒なんじゃないかな……)
スタッフ「オダギリさん、お疲れさまーっす!」
スタッフ「お疲れさまっす、オダギリさん。これどーぞ」
オダギリ「……コーヒー」
オダギリ「あのさ、俺はコーヒー飲まな……」
スタッフ「ああっ! どうもすみません、こいつ新人なもんで――」
オダギリ「……いや。まあいいよ」
オダギリ「せっかく買ってくれたものだからさ。ありがたくいただくよ」
スタッフ「へ……?」
オダギリ「……それってさ、ノーコメントじゃ駄目なの?」
レポーター「あ、ああっ、やっぱりそうですよね!」
オダギリ「……いや」
オダギリ「まあ、さ」
オダギリ「俺がその……なに? 仮面ライダーを演じることって、多分もう、ないと思うんだけど――」
オダギリ「それでもね。そういうものを演じた、っていうのは、俺のどこかで宝物としてあるんですよ」
レポーター「えっ?」
オダギリ「俺の演じたクウガが、テレビの前の子供達を笑顔にして……それに、今でも子供達を笑顔にし続けている」
オダギリ「そういう仕事に携われたことは、役者として誇りかなって」
レポーター「……!」
オダギリ「これで……いいんだよな? 五代雄介……。」
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
桐山漣「ダブルの」
菅田将暉「ベルト……?」
(おしまい)
思いつきで書き始めたSSでしたが、リアルタイムに多くの反響が得られとても楽しかったです。
って、気付けば6時間……!
俺も皆さんも早く寝るべきw
>>1乙
とても良かった
乙!
Entry ⇒ 2012.07.15 | Category ⇒ 仮面ライダーSS | Comments (6) | Trackbacks (0)
あかね「安価であかりを追いかけたい」
あかね「はぁ……。今日もあかりは可愛かったわぁ……」ホワ
あかね「晩御飯のときも、明日のお出かけが楽しみだって嬉しそうに話してたわね」
あかね「お出かけ……。ちょっと、いえかなり気になるわ」
あかね「あの期待に胸をふくらませた様子、今までに無い感じだったもの」
あかね「これまで、妹を尾行するだなんて、人としてどうかと思って踏みとどまってきたけれど」
あかね「明日はついに実行することになりそうね……」
あかね「そうと決まれば明日に備えてリラックスしなくちゃ」
あかね「あかりのパンツをかぶって、妹本を読む……。ふふ、至福のひと時……」ホワ
【翌日】
あかり「行ってきまーす」
あかね「気をつけるのよー?」 ハーイ
あかね「……」
あかね「帽子にサングラス、そしてマスクで顔を隠して、と……。よし、尾行開始ね」
【数十分後】
あかね(あっかりあっかり歩くあかり可愛い……)ホワ
あかね(立ち止まったわ。目的地に着いたのかしら……。あれは、>>5)
あかね(え!?ビックサイト!?え、ここは富山のはず……よね?)
あかね(!せいぜい数十分しか経過してないと思っていたけど……数時間経過してる)
あかね(あかりに夢中になりすぎて時間の経過も移動方法も忘れたっていうことなの?)
あかね(特急にでもいつの間にか乗ったのかしら……)
あかね(……)
あかね(だとしたら、一人で特急に乗れちゃうあかりすごいわ!)
あかね(後でほめてあげなくちゃ、ふふ)
あかね(それに……あかりが視界にいるっていう事実は確かに真実)
あかね(そう、経過なんてどうでもいいわ)
あかね(目的はあかりが今日なにをしようとしているのかなんだから)
あかね(!?……誰かあかりに近づいてくる。あれは>>10?)
あかね(京子ちゃん、結衣ちゃんと……、たしかちなつちゃん、吉川さんの妹さんね)
あかね(でも妙に顔が赤いように見えるけど……、
待ち合わせに遅刻しそうだから走ったのかしら?)
あかね(……こういう時のために読唇術をマスターしてはいるけど、
さすがに同時に4人は難しいわね)
あかね(リスクはあるけど、もうちょっと近づきましょうか)ササッ
あかね(この距離ならなんとか聞こえるわね……)
あかね(とりあえずこの場は京子ちゃんが仕切ってるようね。なんて言ってるのかしら)
京子「>>17」
あかね(?……目の前にいるのに何を言っているのかしら京子ちゃん)
ちなつ「こんなところに来てまでそのネタやるんですか?」ハァ
結衣「そうだぞ京子。……って、お前まさか、いつもの影薄いネタであかりを見なかったことにして
先に着いたフリして、遅刻をごまかすつもりじゃないだろうな?」
京子「ぎくっ。そ、そんなことあるわけないじゃないか結衣くん。あはははは」
あかり「もうっ、ひどいよ京子ちゃん!せっかく東京まで来たのに!」プンスカ
あかね(影薄い……え、誰が?……あかり?)
あかね(あのいつもキラキラしてて誰もが見惚れちゃうあかりのことじゃないわよね……)
あかり「あかり主人公なんだからね!影薄くなんてないよっ」プリプリ
あかね(……京子ちゃん。いつも私のあかりをそんないじりかたしてたのね)プルプル
あかね(お、おちつくのよあかね。おしおきは後にしないとバレちゃうわ)
京子「あはは、ごめんごめん!ジュースおごるから許して。な?」
あかり「わーい!じゃああかりプカリね」
あかり「それで、これからどうするの?」
京子「それはだなー。>>27」
あかり「え?///」
あかね(え?突然手を繋いで……あれって、恋人繋ぎ、よね?)
あかね(そ、そういうことなの!?あかりと京子ちゃんは、その、こ、恋人同士!?)
あかね(さっきの度を越した冗談も、深い仲である二人だからこそ許されてるってこと?)
あかね(そ、そんな……)ガーン
あかね(いつかは巣立ってしまう覚悟はしていたけれど、まだ中一よ?)
あかね(まだ数年は猶予があると思ってたのに……!)
あかね(……でも恋人に会うのなら昨日の嬉しそうな様子も納得が行くわね)
あかね(あ、移動を始めたわ。どこに行くのかしら)
あかね(もう帰ろうかしら……)
あかね(い、いいえ、諦めるのはまだ早いわ。帰るのは恋人の確証を得てからでも遅くない!)
あかね(……建物に入っていったようね)
あかね(なにかイベントをやってるみたい)
イベント内容>>35
よくやった
あかね(『あかりを愛でる会』……)
あかね「あかりを愛でる会!?」
あかね(い、いけない、つい大声を出しちゃったわ……)
あかね(え?この『あかり』っていうのは、私の『あかり』のことよね……?)
あかね(あかりは可愛すぎるから七森中でファンクラブくらい余裕で作られているかとは思っていたけど)
あかね(まさか全国規模になっていたとは……!)
あかね(あかり……我が妹ながら恐ろしい子。みんなあかりの虜なのね)
あかね(情報収集が疎かになっていたみたい。
身近にあかりがいる生活に満足しているからかしら)
あかね(……まだ恋人つなぎしてるわね。……あら?揉めてる様ね)
ちなつ「京子先輩ばっかりずるいですよ!」
結衣「今度は私の番だぞ!?」
京子「だってあかりが離してくれないんだも~ん。ね、あかり?」
あかり「>>42」
結衣「ほ、ほんと?聞いただろ?あかりが私のこと好きだって言ったぞ!」
ちなつ「いくら結衣先輩でもこれだけは譲れません!私を好きって言ったんですよ!」
京子「ささ、あの二人は仲良くしてるみたいだから私といっしょに行こ?」
あかね(……みんな自分勝手ね。あかりは誰も傷つけないようみんなが好きって言ったのに。
あかりの優しさを理解しないなんて、悲しいわね)
あかね(それに、あかりが一番好きなのはお姉ちゃんたる私なんだけどね、ふふ)
あかね(……そんなことしている間に会場に着いたようね)
あかね(これは……!)
会場内の様子 >>49
あかね(これは……、誰もいない!?)
あかね(ど、どういうことなの)
京子「ようこそ、あかりを愛でる会へ!」
あかり「え、誰もいないよ?あかりのその……ふぁ、ファンのみんながいるんじゃ」
京子「それはただの口実、あかりをぬか喜びさせたとしたら、ごめん」
結衣「そう。ここは私たちがあかりを愛でまくる会」
ちなつ「そして、あかりちゃんを一番愛でているのは誰なのかを決める会」
あかり「え?え?」
京子「つまりだ!いつも中途半端な態度を取っているあかりに
誰が一番好きなのかを決めてもらう会なんだよ!!」
あかり「ええええええええ!?」
あかね(な、なんですって!?)
京子「さあ、決めてもらうよ、あかり……」ユラーリ
あかり「>>58」
京子「あかり……。コムケの行われるこの聖地なら、と思ったんだけどやっぱり無理だったのか」
結衣「あかり、そうだよな。あかりは優しいから決められないよな?」ギュ
あかり「ゆ、結衣ちゃん?///」
結衣「だって一人を選ぶってことは、残り二人を拒むってことだもんな……」キラキラ
あかり「結衣ちゃん……///」ホワー
京子「おい!結衣お前なに理解してる振りして口説いてんだ!」
ちなつ「いつも以上にイケメンじゃないですかー!ずるいです!」
ちなつ「こうなったら……、>>68」
京子「私だって負けてられない!>>70」
結衣「受けて立つよ。>>72」
京子「完璧イケメンモードじゃないか!あんな結衣初めてみたぞ!?
本気ってことなのか……!」ゴクリ
ちなつ(妄想の中の結衣先輩に近い!?)ドキドキ
結衣「まあ今あかりは私の目の前なんだけどね。止められるかな?」
結衣「あかり……」ハムッ
あかり「……んっ!///」
ちなつ「きゃー!耳たぶ甘噛みって……う、羨ましい!するのもされるのも!!」
京子「やりやがったな結衣!うおおおおおお、とうっ!!」
結衣「あ、あれはルパンダイブ!?まずいっ、角度タイミングともにバッチリだ!!」
ちなつ「くっ、そうはさせませんよ!私の早着替えを見なさい!変身!!」
京子「!み、ミラクるん!?……し、しまった!!」
結衣「うわっ!こ、こっちに来るな!!」
ドガーン
あかり「……う、うぅ、いたたた。なんでこんなことに……」グスッ
あかね(あかりが泣いてる……!?>>80)
京子「……ってー。おい、結衣邪魔だどけよー!」
結衣「お前こそどけよ!」
ちなつ「今のうちよ!あかりちゃーん!」ダダッ
謎の声「待ちなさい!!」
3人「だ、誰!?」
シュタッ
謎の人「私よ」
京子「あかりの姉ちゃ、いやお姉さん!!」
結衣「え?帽子にサングラスかけた上マスクしてるのによくわかるな……」
ちなつ「えっ嘘っ!?」ガクガク
あかね「よくわかったわね、京 子 ちゃん?」ニッコリ
京子「ひっ」ゾクッ
京子「ど、どうしてここに……!?」
あかり「お姉ちゃーん!」グスグス
あかり「うう~、怖かったよう」ギュー
あかり「で、でもどうしてここに?」グス
あかね「ふふ」
あかね「お姉ちゃんはね、大好きなあかりがピンチの時にはどこにいようとすぐに駆けつけるのよ」
あかね「例え……富山から東京だろうと、ね」ニコ
あかり「……!お姉ちゃん!あかりもお姉ちゃん大好き!!」ギュー
あかね「ふふ。あかりったら」
あかね「さて、3人にはちゃーんと『お話』しないとね?」
3人「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」
あかり「待ってお姉ちゃん」
あかね「あかり?」
あかり「>>90」
あかね「え!?」
京子(うわー、すっごい爆弾投げたな)
あかね「う、嘘、よね?お姉ちゃん絶対入っちゃ駄目って言ったもの」アセアセ
あかり「ごめんね……、あかりどうしてもお姉ちゃんの部屋が見たくなってつい……」
あかり「あかり、悪い子だよね……」クスン
あかね「そ、そんなことないわよ!あかりが悪い子だなんて、絶対に無いわ」
あかり「よかったぁ!お姉ちゃんならそう言ってくれるって思ってた!」パァ
結衣「ど、どうなってんだこれ?」
ちなつ「よくわかりませんが、助かったってことでしょうか?」
京子「私たちを助けてくれた……のかも」
あかね(うう……、あかりを見てもその心が読めない。あの部屋に入ってどう思ったの?)
あかね(自分からじゃ怖くて聞けない……。
あかりが追求してこないならこのままでも)
あかね「そ、それじゃ帰りまsy」
あかり「あかりね。お姉ちゃんの部屋を見て思ったんだ。>>102」
あかね(……!こ、これ以上、言わないで……お願い、あかり)
あかり「お姉ちゃんはあかりのことが大好きなんだ、って」
あかね「え……?」
あかり「最初はね、すっごくびっくりしたんだぁ」
京子(そりゃそうだろうなぁ……)
あかり「でもね。お部屋にいっぱいあったあかりの写真には、
あかり自身が知らなかった表情がたくさんあって驚いたり」
あかり「あかりが描かれてる抱き枕もぼろぼろになってて
たくさんお姉ちゃんが抱っこしてくれたんだなぁって思ったり」
あかり「書きかけの日記にも、あかりのことばっかり書かれてて」
あかり「お姉ちゃんは、あかりよりあかりを知っててくれてるんだって思ったら」
あかり「胸の奥がキュってなって、嬉しい気持ちでいっぱいになっちゃって」
あかり「それからあかり、お姉ちゃんといると、ちょっとドキドキするようになっちゃったんだ……」
あかり「あかり、おかしくなっちゃったのかな?
お姉ちゃんを見て、ドキドキするなんておかしいよね?」
あかね「あかり……。>>112」
あかり「え?」
あかね「きっと、お姉ちゃんの部屋へ入った時の驚きがまだ少し、続いちゃってるだけよ」
あかり「そ、そんなこと、ないよ!このドキドキは、びっくりしたドキドキとは違うよ……」
あかね「あかり。お姉ちゃんはあかりのことが大好きよ」
あかり「あかりだって……!」
あかね「でもね。それは妹として、家族として、好きなの」
あかり「え……」
あかね「ごめんね、あかり。お姉ちゃんの部屋のせいであかりが勘違いしちゃって」
あかり「違うよ!あかり感じたもん!お姉ちゃんの部屋で、
お姉ちゃんがあかりに、こ、恋してくれてるって、感じたんだもん!」
あかり「それなのに……酷いよ!お姉ちゃんなんか……大っ嫌い!!」ダッ
あかね「……」
京子「……あかり」
京子「いいんですか?これで」
あかね「いいのよ、これで。……いいのよ」ニコ
京子「ここにいるみんなわかってた!あかりには、ずっと一番好きな誰かがいるってことを」
京子「私も、結衣も、ちなつちゃんも……!」
京子「それでも諦めきれなくて、こんな場所を用意してまであかりの一番になりたくて」
あかりを泣かせてまで競ったのに」
京子「その一番の人は……」
京子「かっこよく登場して、おいしいところを掻っ攫って、あのあかりに告白までされて」
京子「私たちも、この人ならって思えた瞬間、ごめんなさい、だって」
京子「笑えないよそんなの!!」
京子「こうやってかっこつけるのが大人だっていうなら、私は絶対にならない!」
京子「お姉さんがあかりを放っておくなら、いいよ!私が無理矢理にでも恋人にしてやる!」
京子「傷心のあかりにつけこめるなんて、こんなチャンス二度と無いもんね!」
京子「……。いいんですね?私、本気ですよ?」
結衣「京子……」
ちなつ「京子先輩……」グスッ
あかね「……>>140」
私はもうあの家にはいられないだろうから
おいぃぃぃぃぃ
うわあああああああああ
私はもうあの家にはいられないだろうから」
京子「自分をごまかした上にあかり自身からも逃げる……、そう言うんですね」
京子「……」
京子「お姉さんなら……お姉さんならいいかって少しでも思った自分が恥ずかしいよ!」
京子「もうこれ以上あかりを放っておけない!」
京子「あかりー!!」ダダッ
結衣「ちなつちゃん……私たちも行こう」ダッ
ちなつ「……はい!」
ちなつ「私のお姉ちゃんは、お姉さんのこと『自慢の友達』って言ってました」
ちなつ「でもきっと、今のお姉さんを見たら……悲しい気持ちになると、思います」
あかね「……」
ちなつ「……失礼します」ダダッ
あかね「……ふふ。独りぼっちになっちゃった」
あかね「だって……。だって仕方ないじゃない!」
あかね「私とあかりは……家族、なんだもの!!」ポロポロ
あかり「京子ちゃん……」
あかり「えへへ……、振られちゃった」
あかり「初恋が実らないって話、ほんとなんだねぇ」
京子「あかり……」ウルッ
京子「……」グシッ
京子「安心しろ、あかり!あかりの分までお姉さんに言いたいことぶちまけてやってきたから!」
あかり「あはは、京子ちゃんたら」
あかり「でも……お姉ちゃんのことは、悪く思わないでね」
あかり「きっとあかりのことを思って、ああ言ったんだろうから……」
京子「あかり……。お前、強いな」ナデ
京子「私だったら、相手のことなんて考えてる余裕なんて、きっと無いよ」
あかり「ううん、強くなんか無いよ。ただ……あかりは信じてるの」
京子「信じてるって……なにを?」
あかり「お姉ちゃんは、あかりの幸せを一番に考えてくれてる、ってこと」
あかり「あかりにとっての一番の幸せは、お姉ちゃんに本当の意味で、
『大好き』って言ってもらうことだって」
京子「はあ……、なんというか」
あかり「?」
京子「付け入る隙がないっつーの!」
京子「泣いてるあかりをなぐさめて、京子ちゃん好き好きー!
って状態にしてやろうと思ったのに」ハァ
あかり「あははっ、ごめんね京子ちゃん」
京子「でもあかりが笑ってくれててよかった」
京子「泣いてるあかりなんてやっぱり見たくないからなあ」
あかり「……」パチクリ
あかり「……ふふ、お姉ちゃんがいなかったら、惚れちゃってたかも」
京子「お、お前///そんな冗談言えるようになったのかよ!」
結衣「おーい」
ちなつ「あかりちゃーん」
あかね「……はぁ。帰りましょっか」
あかね「家を出るならバイト増やさないといけないわね」ハァ
オネエチャーン
あかね「あかり?」
あかり「お、お姉ちゃん……、
可愛い妹を放っておいて、一人で帰っちゃうの?」ハァハァ
あかね「え?……だ、だって私あかりに酷いこと」
あかり「あかり、大丈夫だよ!お姉ちゃんに振られて、
初恋は終わっちゃったけど、もう新しい恋見つけたから!」
あかね「……そう。よかったわね」ニコ
あかり「あかりね。いつもにこにこして、あかりを優しく見守っててくれるお姉ちゃんしか知らなかったけど」
あかり「でも今日は、かっこいいお姉ちゃん、怒ってるお姉ちゃん、慌ててるお姉ちゃん、
そして……悲しそうな、お姉ちゃん。いろんな新しいお姉ちゃんを見ることが出来たよ」
あかり「だからね。あかり、その新しいお姉ちゃんにまた恋しちゃった!」
あかね「え……!」
あかり「あかり、このくらいじゃ負けないんだから!」
あかり「行こっ、お姉ちゃん」グイッ
あかね「あっ、あかり、引っ張らないで」
あかり「早く早く!京子ちゃんたちが待ってるんだから~」グイグイッ
あかね「も、もう。仕方の無い子ね……。ふふふ」
あかりに引かれる腕を見ながら思った。
小さい頃、私についてまわっていた甘えん坊のあかりが、
もう一人でちゃんと歩いていっているんだと。
私を引っ張っていけるくらいの強さを、持っているんだと。
そして、このままあかりに引っ張られていたい、そんな甘えたような
気分を味わいながら、東京を後にした。
どんどん成長していくあかりに、嬉しさと、ほんの少しの寂しさを感じながら
帰りの電車の中、寝ているあかりの頬にキスをした。
さっき、自分が隠したはずの恋心を抑えきれずに。
おわり
付き合ってくれた人たちありがとう
安価スレにしては上手くまとまったな
こうなることを誰が予想しただろうか
ラスボスではなくヒロインのあかねさんも素敵です
乙
Entry ⇒ 2012.07.15 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「あれ?教卓の上に置いてあるのは・・・・・・」
恒一「……そのようだね」
――――――――――――
朝の教室
赤沢「どう?みんな短冊に願い事は書いた?」
勅使河原「おう!書いたぞ。ほれ」
赤沢「……ご丁寧に名前まで書かなくてもいいのに」
勅使河原「え?名前書かなくても良かったのか?……まあいいけどさ」
ガラッ
恒一(……教室の前でみんな何をしてるんだろう?あれは……笹?)
恒一(何が書かれてるのか気になるけど……今見ると迷惑になりそうだからやめておこう)
ガラッ
スタスタ
見崎(……おはよう、榊原君)ペコリ
恒一(おはよう、見崎)ペコリ
見崎(…………あれは?)
恒一「(今日は七夕だから……)」ボソッ
見崎「(なるほどね)」
恒一「(まあ、どうせ今見るのは無理だしあまりここに長居しても……)」
見崎「(今日はどうするつもりなの?)」
恒一「(図書室で二人で勉強しようか)」
恒一「(どうかした?)」
鳴(七夕にかこつけてどこか行こうかな、なんて思ったけど……)
鳴「(……なんでもない)」
ガラッ
久保寺「おはようございます。HRをはじめるので、みなさん席について下さい」
ザワザワ
恒一「(先生に僕たちのことは確認させたし、そろそろ行こうか)」
鳴 コクリ
スタスタスタ
ガラッ
勅使河原(行動パターンが完全にデートだろ、あれ)
赤沢(2人を『いないもの』にしようって言ったのは私だけど…………私だけど……)
中尾「赤沢さん、眉間に皺寄ってますけどどうかしたんですか?」
赤沢「え?あ、それは失礼」
――――――――――――
昼休み
勅使河原「なあ、望月」
望月「何?勅使河原君」
勅使河原「あの短冊、いちおう"全員分"あるんだよな?」
望月「そのようだけど…………まさか」
望月「そうらしいけど……」
勅使河原「だからとりあえず1枚はみんな同じことを書くってことになったわけだが……」
望月「でも、勅使河原君の考えてることをしたら……むしろ『いないもの』のおなじまいの効果は……」
勅使河原「でも、そうは言ってもなあ……」
望月「……う~ん……直接渡すわけにもいかないし…………そうだ」
勅使河原「なんか思いついたか?」
望月「放課後の教室に置き忘れたってことで教卓の上にでも置いとけば……」
勅使河原「それはよさそうだな!」
望月「でも、短冊を教室に飾ってある笹につけたりすると翌日面倒なことになりそう」
望月「忘れ物ってことだから黒板に『短冊を忘れた人は持ち帰ってください』とでも書くしかないか」
勅使河原「それなら大丈夫だろう。よし、赤沢に頼んで短冊をもらおう」
望月(実はそれが一番の難関だったりして……)
勅使河原「赤沢、短冊を2人分もらえないか?」
赤沢「え?どうしてよ、朝はあんた短冊持ってたでしょ」
勅使河原「それがどうやら昼休みになるまでになくしちまったみたいで……」
赤沢「あと1人分は誰の?」
勅使河原「望月が持ってくるのを忘れたらしい」
赤沢「そうなの?望月君」
望月「えっと……まあ……」
勅使河原「さすが赤沢。準備がいい!」
赤沢「わかっているわよね?私が渡すのはあくまで勅使河原と望月君のぶんよ」
勅使河原「もちろんさ」
赤沢「翌日面倒なことにならないようにしてよ」
勅使河原「それは望月が方法を考えてくれたぜ」
赤沢「教えて、望月君」
望月「かくかくしかじか」
勅使河原「何言ってんだ、赤沢。あくまでこれは短冊を忘れた人のための救済策だろ?」
赤沢「……そうだったわね。まあどのみち明日片付けたあとみんな持ち帰るのだし……」
勅使河原「じゃあ、頼む」
赤沢(本当はあまり渡したくないけど……でもここで拒むとかえって『いないもの』扱いできなくなるのか……)
赤沢「……しょうがないわね。はいこれ、2人分の短冊」
勅使河原「恩に着るぜ」
望月「ありがとう、赤沢さん」
赤沢「え、ええ……(ああ、あくまで忘れ物って体で話が進んでるから私はこれ以上どうしようも……)」
――――――――
――――――――――――
恒一「『短冊を忘れた人は必ず家に持ち帰ってください』か……」
鳴「私たちが笹に飾ったままにして、明日面倒なことにならないように考えてあるのね」
恒一「じゃあ飾った後に外さないと……短冊には今すぐ何か書くしかないのか……」
鳴「短冊は1人3枚あるようね」
恒一「笹を見ると……どうやら1枚はみんな同じことを書くみたいだ」
鳴「『災厄が早く止まりますように』……」
恒一「僕たちがこれを書いても……本当にいいんだろうか」
鳴「なぜ?」
恒一「い、いや……もし僕が見崎に話しかけたりしなかったら、こんなことには……」
恒一「そもそも?」
鳴「……ううん、なんでもない」
恒一「?」
鳴「いえ、ともかく……今は榊原君も早く災厄が止まってほしいと思っているなら、別にいいんじゃないかしら」
恒一「そうなのかな」
鳴「もう1枚はそれぞれ好きなことを書いているようね」
恒一「名前が書いてないから誰のかわからなく……そうとも限らないか」
鳴「そもそも願い事じゃない……誰が書いたのかしら」
恒一「……綾野さんだよ」
鳴「え?何故わかったの?」
恒一「いや……ありがとうって言われてるのはたぶん僕のことだから」
鳴「ふぅん?……具体的には何があったの?」
恒一「病院から歩いて帰る途中に、学校サボってた綾野さんと偶然会ったんだけど……」
恒一「少し立ち話してたら、急に風が吹いて車の荷台に立てかけられていたガラスが……」
鳴「それで榊原君が綾野さんを守ったのね」
恒一「守ったっていうと大げさだけど、まあ……」
鳴(直接お礼を言うのは恥ずかしいからこんなことしたのね……ちょっと可愛いかも)
恒一「いや?もしかしてこの先生っていうのは久保寺先生のことかもしれないよ?」
鳴「まさか。だいたい……」
恒一「冗談だよ。まあ筆跡を見れば……ね」
鳴「そうそう」
恒一「ん、これは隣同士で同じことが書いてある…『ずっと一緒にいられますように』か」
鳴「松井さんと金木さんね」
恒一「なるほど。ところであの二人ってただの友達っていうより……」
鳴「それ以上の関係にしか見えないわね」
恒一「ああ、やっぱりそうなんだ……」
鳴「『無病息災』とだけ書いてある…………なんだかちょっと怖いかも」
恒一「何か病気持ちなのかな……久保寺先生……」
鳴「そういえば最近顔色があまりよくないような……」
恒一「……他の人のを見ようか」
鳴「これは見るからに勅使河原君って感じね」
恒一「こんなデカデカと『モテたい』なんて書かなくても……」
鳴「誰が書いたのかわかるようじゃ、かえって逆効果になりそう」
恒一「ハハハ……」
恒一「『ゆかりは生きている』ってこれも願い事じゃないし…………誰が書いたんだろう」
鳴「それはたぶん……風見君よ」
恒一「え!?風見君が?ということは……」
鳴「……桜木さんの方はどう思っていたのかはわからないけど、たぶん風見君は……」
恒一「……そうだったのか…………風見君……」
鳴「…………他の人のを見よう」
鳴「それは……小椋さんね」
恒一「背が低いの、気にしてるのかな」
鳴「背だけじゃないと思うけど」
恒一「……というと?」
鳴「……それを女の子の口から言わせるの?榊原君」
恒一「それってどういう意味…………あ」
鳴「……別にいいけど」
恒一「やっぱりその……普通は気にするものなのかな?」
鳴「一般論としてはそうなるかも」
恒一「そっか……僕は別に気にしないけどね、そんなこと」
鳴「そう……(……よかった)」ボソッ
恒一「今何か言った?」
鳴「何でもないから、次の人のを見る……」
鳴「たぶん中尾君じゃないの」
恒一「え?どうして中尾君だと?」
鳴「まあまずこの下手な字は女子ではないし……それで片思いしてて思い当たりそうな人」
恒一「ふ~ん……中尾君は誰が好きなんだろう?」
鳴「それは……」
ガラッ
鳴&恒一「!」
恒一(笹は教室の前の窓際に飾ってあるから、赤沢さんがこっちに……)
赤沢「……」ガサゴソ
鳴(……机の中に忘れ物をしたから取りに来たのね……)
赤沢「……」ガタッ カチャリ
スタスタスタ
赤沢 クルリ
赤沢 ジロッ
鳴「……」
スタスタスタ
ガラッ
……
鳴&恒一「ふぅ~」
恒一「ああ、急に来られたからドキドキしちゃったよ」
鳴「おまけに短冊の内容について喋っていたから余計に、ね」
恒一「……たぶんこれなんじゃないかな」
鳴「『忘れていることを思い出せますように』って書いてある短冊が?」
恒一「うん」
鳴「確かに字はそれっぽいけど……何か書いてある内容に心当たりでもあるの?」
恒一「ん~……入院してた時、初めて赤沢さんたちと会ったけど……向こうはそうでもないような感じだったから」
鳴「榊原君が赤沢さんと以前に会っているってこと?」
恒一「まあ、僕の記憶にはないけどね」
鳴「ふ~ん…………とりあえず人の見るのはこの辺にしておかない?」
鳴「それに自分たちの短冊にも何か書かないといけないし」
恒一「見崎は何を書くの?」
鳴「……内緒」
恒一「どっちみちここに飾るんだから、わかるんじゃないの?」
鳴「それもそうね。でも、書いているところは見ないでね」
恒一「?……わかった」
恒一「どう?書けた?」
鳴「一応ね」
恒一「見せてもらってもいいかな?嫌だったら無理にとはいわないけど」
鳴「そういうこと頼む時はまず自分から見せるものじゃない?」
恒一「それもそうだね。はい」スッ
鳴「『現象について少しでも多くの事柄が解明されますように』か……」
恒一「一応1枚分はみんなと同じで災厄が止まるように、とは書いたんだけどね」
鳴「それとは別にこれは榊原君の個人的な願いってことね」
恒一「そう……とはいってもなかなか難しそうだけど」
鳴「個人的には、『いないもの』対策が効果があるならあえてそれ以上は求めない」
鳴「それよりも一度始まった現象を止める方法がないのかが気になる」
恒一「確かにそれもそうだね。でも、もし今の状態のままが続くのなら必要なくなるけど」
鳴「榊原君は『いないもの』を二人に増やしたら災厄は止まると思っているの?」
恒一「……どうだろうね」
恒一「止まるに越したことはないけど、今の状態が続くとなると現象について学校の人間に訊くのも難しそうだ」
鳴「逆に止まらなかったら……『いないもの』も解除かな?……」
恒一「……少し残念そうな顔してる?」
鳴「それは榊原君の気のせい、だと思う……(でも、あながちウソとも言えないか……)」
恒一「いいよ別に。僕は気にしてないから」
恒一「割と今の状態を気にいっているし、見崎にとっても良かったんじゃないかな」
鳴「どういう意味?」
恒一「少しは……いや、かなり学校に来る頻度が増えたから」
鳴「だ、だってそれは……1人の時は好きにしてていいかもしれないけど、榊原君が来るのに私が行かないわけにも……」
恒一「それは気を遣ってくれてありがとう。でも、そもそも学校行かないと勉強自体もほら……」
鳴「だから今は榊原君に教えてもらっているんじゃない」
鳴「どうにも榊原君から色々と何かされる方ばかりで……悪い気がする」
恒一「あ、いや、そういうつもりじゃ……」
恒一「こっちはこっちで見崎といると楽しいから……」
鳴「でも、私は榊原君に何もしていないような……」
恒一「今こうして喋っているだけでもいいんだよ」
鳴「そ、そう?……でもやっぱりつり合いが取れていない気がする……」
恒一「どうして?」
恒一「ちょ、言いかけてやめるのは……続きが余計気になるよ」
鳴「やっぱりそういうもの?」
恒一「そういうもの」
鳴「後で教えてあげる……たぶん今日か明日には……」
恒一「……わかった」
鳴「……はい、これ」スッ
恒一「『繋がり過ぎず、離れ過ぎず』……これ、どういう意味?」
鳴「言葉通りの意味でしかないよ」
恒一「……(自分のことだったらありがたいけど、見崎だし……ちょっと僕が自意識過剰になっているのかな)」
鳴「……どうしたの?黙り込んじゃって」
恒一「いや、なんでもないよ……すぐまた外しちゃうけど、一応飾ろうか」
鳴「そうね」
ガサガサ
鳴「……ここに飾られていないってことはみんな持ち帰ったんじゃない?」
恒一「他の人には見られたくない願いでも書くようにしたのかな?」
鳴「まあ、たぶんそんなところじゃないの」
恒一「なるほどね、じゃあまた後で書くか……」
鳴「……そうね」
恒一「ベタかもしれないけど、改めて見るといいものだね。こういう季節の風物詩っていうのも」
鳴「……そうね。でも、ただこの飾りを見るだけならそんなに楽しくは感じないかも」
恒一「……そうだね、僕も……」 スッ
恒一(!……見崎が僕の口に指を当てて……喋るなってこと?)
鳴「……その続きを言うのは……後にしてくれる?」
恒一「後って?」
鳴「とりあえず……ここから出た……後よ」
恒一「?…………わかった。じゃあ帰ることだし、また外そう」
鳴 コクリ
校門
鳴「今日は……いえ、いつも勉強とか教えてくれてありがとう」
恒一「いいよ、もうそのことはいちいち言わなくても」
鳴「そう?…………ところで、今日の夜は……晴れるのかな」
恒一「どうだろう……今はうすぐもりだけど……」
鳴「……晴れるといいな」
恒一「?……見崎は雨の方が好きなんじゃなかったっけ?」
鳴「7月7日は……いえ、今日は特別だから」
恒一「……そっか」
恒一「白紙のままにしろってこと?」
鳴「うん……あと、今日はわざわざ送らなくてもいいよ、それと……これを」スッ
恒一「さっきの短冊?(『繋がり過ぎず、離れ過ぎず』って書いてあるやつ……)」
鳴「これは榊原君にあげる。あと、この短冊は冷凍庫に入れておいてね」
恒一「えっ?冷凍庫?」
鳴「そう。それじゃあまた……」タッタッタッ
恒一(走っていっちゃった……)
恒一(冷凍庫ねえ……まあとりあえず言う通りにしておこう)
夕食後
恒一(そういえば、入れておいてとは言われたけど、いつ出せばいいんだろうか?)
ヴィーッ ヴィーッ
恒一(見崎から?)
恒一『もしもし、見崎?』
鳴『こんばんは、榊原君。あの短冊は冷凍庫に入れておいてくれた?』
恒一『まあ、一応ね』
鳴『良かった……じゃあ今からその短冊を見て、その通りにしてね』
恒一『?……それってどういう…………』
鳴『それじゃあまた後で』
恒一『うん…え?また後で……?』
プツリ
恒一(短冊のいう通りって言ったって、もう願い事書かれているんだけど……)
恒一(うん、『繋がり過ぎず、離れ過ぎず』って書いてあるだけだ)ペラッ
恒一(裏は何も書いてなくて…………!!!)
『今から20分後に、同類になった夜に行った公園にて待っています 見崎鳴』
『p.s.まだ白紙の短冊も持ってきてください』
恒一(こうしちゃいられない……仕掛けとかは後にしといてすぐ行かないと!)
怜子「あら、こんな時間にお出かけですか?」
恒一「あ、ちょっと突然友達に呼び出されちゃって……」
怜子「誰なの?その友達って」
恒一「えっとその………『いないもの』です……」
怜子「ああ……そういうことね。あまり帰るのが遅くなるようなら電話するのよ」
恒一「はい…」
恒一「……わかりました」
怜子「あと帰るときはちゃんと家まで送ってあげるのよ」
恒一「それもわかってますよ、怜子さん」
怜子「よろしい、じゃあ頑張ってね。織姫と彦星さん」
恒一「変なこと言わないで下さいよ……」
ガラッ
恒一(僕の家からだと20分って結構ギリギリなんだよなあ……見崎の家からは近いけど)
恒一(場所はあってるはずだけど……肝心の見崎がいない)
恒一(呼び出すだけっていうイタズラ?……まさかね)
恒一(まあともかく待っていよう……)
恒一(……)
…………
カンカランコロン…
鳴「ご、ごめんなさい榊原君……ほんとはもっと早く来れるはずだったんだけど……」
恒一「見崎、その格好……(紺色の浴衣……)」
鳴「あ、あの、これはその……榊原君に会うって言ったら霧果…お母さんが無理やり、というか……」
恒一「その浴衣……よく似合ってるよ」
鳴「あ、ありがとう」
恒一(…………可愛い」
鳴「え!?あ……うん」カァァ
恒一「ごめん、思わず…………えっと、その浴衣はお母さんが選んだの?」
鳴「…………そうよ」
鳴「どういうこと?」
恒一「ほら見て……柄が雪華とか水玉だし……」
鳴「ほんとだ……着せられるのに忙しかったからそこまで見ていなかった」
恒一「後でお母さんにありがとうって言っておかないとね」
鳴「え?でもこれは別に私が望んで……」
恒一「いや、そりゃ見崎もほんとは言うべきだけどさ……僕からの伝言ってこと」
鳴「なんだ、そういうことか……って……え?それはつまり……」
恒一「見崎の浴衣姿見れて良かったって意味だよ、もちろん」
鳴「そ、そう……」
恒一(また赤くなってる……)
鳴「あの人妙なところにこだわりがあるというか……線が出ないようにしたいとか言って……」
恒一「え?それってまさか……」
鳴「あ、いや今のは聞かなかったことにして……」
恒一「見崎、今…………穿いて……ない?」
鳴「………………えっち」
恒一「ご、ごめん……(……今この浴衣の下は……何も……)」
鳴「……あんまりジロジロ見ないで……///」
恒一「う、うん……」
鳴「うん、今日は七夕だから……その……榊原君と一緒に星でも見ようって……」
恒一「なるほどね。でも、なんでわざわざあんな短冊に書いて……」
鳴「星が見られるかどうかは夜にならないとわからないし……ちょっと驚かせようと思って」
恒一「ああ、そうか。じゃあもし天気が悪かったら電話しなかったってことか」
鳴「そう」
恒一「ところで、あの短冊にはどういうカラクリが?帰る時には裏には何も書いてなかったように見えたけど」
鳴「裏側は温度で消えたり現れたりするインクのペンで書いたから……」
恒一「それで冷凍庫に入れろって言ったのか……ふぅん、そんなペンがあるとは知らなかった」
鳴「私、文房具にはちょっとだけうるさいから」
恒一「……まあ、そのおかげでちょっと面白い体験ができて良かったよ」
鳴「そう言ってもらえると嬉しいけど……突然呼び出してもよかった?」
恒一「まあ自分も最初は知らなかったとはいえ、見崎の家に勝手に行ったりしてたし……」
鳴「それもそうかもね」
恒一「ハハハ……話を元に戻すけど、ここで星を見るの?」
鳴「ううん、もっとよく見える場所知ってるから……」
恒一「じゃあ早速行こうか」
鳴 コクリ
テクテク
カランコロン
恒一「そういえば、なんで君のお母さんはそんなに浴衣を着せることにこだわったの?」
恒一「別に今日じゃなくても夏祭りとかあるんじゃ……」
鳴「たぶん今年はもう着せるチャンスがないと思ったんじゃないかしら」
鳴「夜見山の夏祭り、というか七夕祭りは約1ヶ月後にあるんだけど……たぶんその時は夜見山にはいないから」
恒一「えっ?まさかそれって……お母さんは事情を知らないんじゃなかった?」
鳴「あ……別にここから逃げ出すってことじゃなくて……そのあたりの時期に家族で別荘に行くってだけ」
恒一「なんだそういうことか……それで半ば強引に今日……」
鳴「……まあ私はお人形だから仕方ないよね」
恒一(相変わらずひねくれてるなあ……親の心子知らずってやつ?)
鳴「見た目的にはさっきとあんまり違わない公園だけど………こっちは少し高い所にあるから……」
恒一「確かに……低いところの星もよく見えるね……あ」
鳴「どうしたの?」
恒一「そういえばこの時間帯はベガとアルタイルがどこに見えるのか知らないんだった」
鳴「大丈夫。私星座早見表持ってるから」
恒一「それは準備がいいね。見せてもらってもいい?」
鳴「いいよ」
恒一「……今は東よりに見えるはず……あれがデネブだから……あ、あれとあれか」
鳴「さすがに夏の大三角って言われるだけあってすぐに見つかるわね」
恒一「そうだね。当たり前といえば当たり前だけど、ほんとに天の川のちょうど両端にあるんだね」
鳴「……そうね」
鳴「どうって?星を見るのかってこと?」
恒一「そうそう」
鳴「まあ見ないこともないけど……榊原君に教えるほどの知識を持って見てはいないと思う」
恒一「いや、まあそこは気にしなくてもいいけどさ」
鳴「そう?」
恒一「そう」
鳴「……」
恒一「……まあ立ちっぱなしもなんだしベンチに座って見ようか」
鳴「うん……」
鳴(なんだか少しあつく感じるのは気温のせい?それとも……)
恒一「……」
鳴「……」
スーッ
恒一&鳴「!」
恒一「今流れたの、見た?」
鳴「見たよ」
恒一「……何かお願いごととかした?」
鳴「する前に消えちゃった」
恒一「僕もね」
恒一「確かにそうだね。星に願いをって曲もあるくらいだし……なんでだろう」
鳴「昔の人は太陽を神として崇めてたって話があるから、他の星も願いを叶える神様ってことなのかな?」
恒一「なるほど、そう考えるとしっくりくるかもね。そもそも星自体が人智を超えた存在だし」
鳴「織姫と彦星も、か……」
鳴「ここで見ている限りはそうは見えないけど……本当はずっと遠いんだよね、二つの星も」
恒一「そうだね。さすがに距離までは知らないけど、何光年も離れてる」
鳴「光が1年間に進む距離って言われてもピンと来ないかも」
恒一「確かkmに直すと9兆4600億kmだっけ」
鳴「1光年でもそんなに……」
鳴「何故?」
恒一「さっき二つの星が何光年も離れているって言ったけど、今のところ光より速い物質は見つかってないし」
鳴「光年は光が1年間で進む距離だから…………そういうことか」
恒一「…………なんだか夢を壊すような話だったかな」
鳴「そんなことない。私がロマンを感じるとしたら……もちろん星自体もそうだけど……」
恒一「?」
鳴「星を見てそういう物語を作った昔の人間に夢を感じるかもね」
恒一「ふぅん……なんかちょっと意外な気がした」
鳴「……どうして?」
恒一「それに、あまり人間に対して夢を見るって印象もないっていうか……」
鳴「榊原君の言っていることもまんざら間違ってもいないけど」
鳴「ただ、人間自体に対して夢を見ないわけじゃないよ。その対象が限られているってだけで」
恒一「それは相性のいい人とか好きな人とかにも通じる話?」
鳴「……そうね。大抵の周りの人は好きじゃないというか関心を持てないというか……」
恒一「……榊原恒一はどうなのかな、見崎にとって」
鳴「それはもちろん好きな方よ」
恒一「!……あ、ありがとう…………///」
鳴「!……(あ、あれ……そういう反応されると……まるで私が告白したみたい……)」
鳴「!」
恒一「(って思わず何を言ってるんだ自分は……)……ごめん、今のは自分でもちょっと……」
鳴「まあ、少しクサかったかも。でも、そう言ってもらえるのは悪い気はしなかった」
恒一「そ、そう……」ホッ
鳴「ただ、どっちにしても今の質問の答えはノーよ」
恒一「え?な……どうして……」
鳴「だって…………織姫と彦星は1年に一度しか会えないんでしょう?」
恒一「それはつまり……」
鳴「もっと榊原君の近くに………い、いたい…から……」
恒一「!」
鳴「…何?」
恒一「……抱きしめてもいい?」
鳴「…ダメ」
恒一 ガーン
鳴「あ、その……抱きしめること自体がダメってことじゃなくて……だ、段階というものを……」
恒一「段階?」
鳴「そういうことするのは普通は……恋人同士ででしょ?」
恒一「……雰囲気的にはもうそんな感じかな、と思ってた……ごめん」
鳴「それは否定しないけど……やっぱりこういうことはちゃんと口に出してほしい……」
恒一「……わかった」
鳴 コクリ
恒一「見崎さん、あなたのことが好きです。……僕と……お付き合いして下さい」
鳴「はい。私も榊原君のこと……好きだから……」
恒一「その……それで……さっき言ってたこと……」
鳴「……してもいいよ……」
恒一「うん…」
ギュッ
恒一(…見崎の匂いがする……)
鳴(こ、こんな近くで……私の鼓動が速くなってるの聴かれちゃいそう……)
鳴「……」
恒一「……ねえ」
鳴「何?」
恒一「これからは、その……名前で呼んでもいい?」
鳴「いいよ。というよりも……」
恒一「?」
鳴「今までも心の中では名前で呼んでいたんじゃない?」
恒一「!……な、なんでそんなことを……」
鳴「はじめて私の妹の人形を見た時、『鳴』って呟いてたし」
鳴「思わず心の声が口から洩れてしまったのね」
恒一「……もういいよ、そういうことで」
鳴「……あれ、なんか怒らせちゃった?」
恒一「は、恥ずかしいから……」
鳴「今私たちがしていることは…………恥ずかしくないの?」
恒一「それはそうだけど……今はお互い様だから」
鳴「……なるほどね」
恒一「わかった……」スッ
恒一「そ…それで……もし見崎が嫌じゃなかったら僕のことも名前で……」
鳴「それはちょっと……まだ……ムリかな」
恒一「ごめん……ちょっと急に色々お願いしちゃったから……」
鳴「ううん、そういうことじゃないの」
恒一「?」
鳴「これは私なりの……まあ……変なこだわりというか……」
恒一「こだわり?」
鳴「それで私はあえてその名字で呼ぶっていうちょっとした意地悪をしたわけ」
鳴「それは榊原君を遠ざけるのが目的だったけど……でも逆効果で……」
鳴「なんというかそれでこっちのこと気にしてくれるようになって、ちょっと嬉しかったというか」
鳴「そういう流れがあって、今も名字で……呼んでる感じ」
恒一「ただ……僕自身はもう……名字のことは気にしてないよ」
鳴「でも、他の同級生は違う……それは……」
鳴「……そう。まあ、今は2人とも『いないもの』だからそんなこと気にしなくてもいいのかもしれない」
鳴「でもやっぱり……他のみんながあなたの名字を気にしないで済むようになったら……そうなったら……」
恒一「……僕のことを名前で呼んでくれるようになるんだね」
鳴「うん……」
恒一「……わかった。じゃあもし、このまま1カ月過ぎたらその時は……」
鳴「そう……災厄が止まったと判断できた時には、ね」
鳴「?」
恒一「今日はまだ…………見てなかったね」
鳴「榊原君……そんなに見たいの?」
恒一「いや、こういうシチュエーションは同類になった時以来だし……」
鳴「……わかった。見せてあげる」スルッ
鳴「あ、ありがとう……」
恒一「少し……上を向いてくれる?」
鳴「?………向いたけど、何か……」
恒一「いや、こうすると月が映り込んでますますキレイに見えるから」
鳴「……や、やっぱり面と向かってそういうこと言われるのは照れる……」
恒一「照れてるところも可愛いよ、鳴」
鳴「もう……」
鳴「……」
恒一「……あ、あの」
鳴「は、はい」
恒一「……そろそろ戻ろうか……」
鳴 コクリ
恒一「あまり遅くなると電話かかってきちゃうし……」
鳴「……それもそうね」
カランコロン
恒一「ねえ、手……握ってもいい?」
鳴 フルフル
恒一「え?嫌?」
鳴「握手くらいならいいけど……」
恒一「もしかして……暑いから嫌ってこと?」
鳴「……半分は当たっているけど、半分は違う理由」
恒一「それはどういう……」
鳴「私、他の部分は全然なんだけど……手だけは汗かくから……ベタベタするの嫌かもって思って」
鳴「でも……」
恒一「……わかった。今はしなくていいよ。機会はいくらでもあると思うし」
鳴「また私の家に来たら、その時に……部屋の中は涼しいし」
恒一「……じゃあそうさせてもらうよ」
鳴「うん……」
……………………
見崎の家
鳴「……わざわざ家まで送ってもらわなくてもよかったのに」
恒一「僕の意思っていうのもあるけど、怜子さんにも言われたしね」
鳴「……私は大丈夫よ」
恒一「えてして大丈夫って言ってる人に限って危なかったりするものだよ」
鳴「……榊原君の意地悪」
鳴「私が最初に榊原君って呼んだこと……もし気にしていたのならごめんなさい」
恒一「それは気にしていたというか、少し驚いたというか……どっちにしろそんなこととっくに相殺されてるよ」
鳴「それならいいけど……」
恒一「特に今日は鳴の浴衣姿も見れたしね。おまけに…………!」
鳴「それ以上言ったら……」ジロリ
恒一「あ、えっと……"伝統的"な衣装も見れたしね」
鳴「何故そこを強調するの」
恒一「重要なところだし」
鳴「表面的なことなら私も何もいわないけど……」
恒一「ごめんごめん、ちょっとからかいたくなっただけ」
鳴「は、恥ずかしいからその話もちょっと……」
――――――――――――
テクテク
カラン…コロン…
恒一「ごめん、少し歩くの速かった?」
鳴「ううん、そうじゃないんだけど……」
恒一「あ、もしかして……」
鳴「うん、普段草履なんて履かないから……ちょっと痛くて……」
鳴「え!?い、いいよ……子供じゃないんだし、恥ずかしいし……」
恒一「この時間帯は人通りも少ないし誰も見てないよ」
恒一「それに、どのみち明日も学校に歩いていくんだから無理しちゃダメ」
鳴「私の方が呼び出したのに……そんなことまでさせてもいいの?榊原君」
恒一「僕が勝手に言ってることだから気にしなくていいよ」
恒一(そ、それに手をつなぐよりも鳴の感触を……)
恒一「ほらほら、」スッ
鳴「わ、わかった……」
恒一「よい、しょっと」スクッ
恒一「ううん、むしろ軽いよ」
鳴「それは良かった…」ホッ
恒一「ねえ、もっとちゃんと掴まって」
鳴「う、うん……」
テクテク
テクテク
恒一(これ背中にわずかに感じるのは……胸の感触?)
鳴(榊原君の頭がこんな近くに……なんか今日は浴衣着たせいで色々と恥ずかしい目に……)
恒一「……」
鳴「……」
――――――――
――――――――――――
鳴「なんか……申し訳なさやら恥ずかしさやらで……頭パンクしそう」
恒一「もともと呼びだしたのはそっちだけど……意外と余裕なかったり?」
鳴「だって急にこんな格好させられるとか……ただでさえ緊張していたのに……」
恒一「汗かくからって言ってたのも、緊張のせいもあったりする?」
鳴「それも……あるよ、確実に」
恒一「でも、これから……もっと緊張すること……やることになると思うよ」
鳴「そ、そうね……」
鳴「汗かくことって?…………!!!」カァァ
恒一「どうしたの、顔赤いけど」
鳴「……もう知りません、榊原君のことなんて」
恒一「あらら……見崎にまで『いないもの』扱いされるようになっちゃったか」
鳴「……分かってるくせに」
恒一「何を?」
鳴「私が……榊原君のこと無視なんてできないってことを」
恒一「さすがにそれを自ら言うつもりはないよ」
恒一「ハハハ……鳴と恋人になれて浮かれてるのかもしれないね」
鳴「……そんなに嬉しかったの?」
恒一「もちろん」
鳴「そ、それは……あ、ありがと……」
恒一「うん……」
恒一「どうしたの?」
鳴「3枚目の短冊のこと、忘れてた……」
恒一「あっ……そういえば」
鳴「今持ってる?榊原君は」
恒一「まあ一応ね。ほら……」スッ
鳴「私も一応持ってはいるけど……」
恒一「鳴はもともとこれ……どうするつもりだったの?」
鳴「ふたりで一緒の願い事でも書こうかなって思ってた……」
恒一「何か考えてあるの?」
鳴「そこまではちょっと……」
鳴「?…………なるほどね。でも、これは願い事というよりは……」
恒一「目標に近いかな?鳴が同意してくれればふたり一緒になるけど」
鳴「あまり神頼みっていうのもアレだしね……それに、これで榊原君がさっき言ったことも実現するのね」
恒一「織姫と彦星、か……」
鳴「……榊原君は、来年には東京に……戻るんだよね?」
恒一「いちおうそういう予定になっているよ」
鳴「そう…………わかった。それを私も書くことにする」
恒一「本当に良かった?これで……」
鳴「これはいわば……約束みたいなものでしょ?他力本願でもないし……良いと思う」
恒一「わかった……」
恒一「ああ、持ってくるってことね」
鳴「うん…………でも、本当にこんな約束して……大丈夫?」
恒一「まあ……なんとかするよ。それに今現在の危機に比べたらこんなの……」
鳴「……それもそうね」
恒一「今日はありがとう、鳴。たぶん一生忘れられない七夕になると思う」
鳴「私も……そして……次の七夕もそうなるように……したいと思う」
恒一「それにはまず……また、明日からの『いないもの』生活……」
鳴「……迷惑にならない程度に仲良く、ね」
恒一「そうだね」
鳴「私も……榊原君のこと……大好き」
こうして二人にとって忘れられない七夕が終わった……
そして、次の七夕もそうなるべく二人で交わした約束の短冊……
『来年もふたりで一緒に七夕に星を見よう 見崎鳴 榊原恒一』
おわり
良かったよ
Entry ⇒ 2012.07.15 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
カイト「君とイェイ……」ハルト「プリキュアな兄さんは嫌いだ」
カイト「いっつだってわーくわっく! ドッキドキ! プーリキュアっ☆」
カイト「ひとりじゃないよ。隣をみればっ、世界はきらめっく!」
カイト「空の太陽、語りかけるよ。あしたはハレル~ヤ♪」
カイト「何よりも大切なもの~。ウォウ、大切な~もーのっ」
カイト「信じる気持~ちがここにあるううううううっ!!」
カイト「い~っえええい!!」
ハルト「……」ジー
カイト「ハ、ハルト!?」
ハルト「……兄さん、今のはなに?」
カイト「ち、違うんだハルト! 今のは……!!」
ハルト「そんなフリフリの服を着て、さむくないの?」
カイト「だからこれはな、ハルト……」
ハルト「プリキュアだよね?」
カイト「プリキュアだ」
ハルト「……」
ハルト「……」
カイト「ハ、ハルト?」
ハルト「……18にもなってプリキュアを観る兄さんは嫌いだ」スタスタ
カイト「ま、待てハルト! 違うんだ! 俺はただ……」
カイト「ハルトぉおおおおおっ!!」
ドロワ「……」ジー
~ハルト部屋
カイト「ハルト! ハルト! 開けてくれー!!」ドンドン
カイト「クソ……、どうしてこんなことに」
オービタル「カイト様! どうされました?」
カイト「オービタル……。ハルトが部屋に篭って出てこないんだ」
オービタル「ハルト様が?」
カイト「……」シュン
オービタル(カイト様が落ち込んでいる! これはカイト様のハートをキャッチするチャンス!!)
オービタル「カイト様! ここは私にお任せください!!」
カイト「頼んだぞ、オービタル7!」
オービタル「カシコマリ!!」
オービタル「そもそも、何故ハルト様は篭ってしまわれたのですか?」
カイト「知らん、俺の管轄外だ……」
オービタル「それが分からないとなると、説得で解決は出来なさそうですね」
カイト「なら、強行突破だオービタル!!」
オービタル「なりません! 私がハートランド様に叱られてしまいますー!!」
カイト「この役立たずが……」
オービタル「ウウ……」
カイト「強行突破も無理なら、どうやってハルトを部屋から出すというんだ。ハルトぉ……」
オービタル「……。ところでカイト様。気になっていたのですが」
カイト「なんだ?」
オービタル「そのフリフリの服はなんでしょうか……?」
カイト「見て分からないのか? プリキュアだ」
オービタル(コレダーーーーーーーー!!)グルグル
オービタル「カイト様! それですよ!!」
カイト「何の話だ?」
オービタル「そのプリキュアが原因ですー!!」
カイト「はあ? 何を言っているんだ、貴様は」
オービタル「いいですか、カイト様! ハルト様が今スマイルプリキュア!に夢中なのは知っていますね?」
カイト「ああ。俺が勧めたからな」
オービタル「ハルト様はプリキュアが好きなんです! だから、カイト様のそのお姿を見てショックを受けたのです!!」
カイト「シ、ショックだと!?」
オービタル「はい。なぜならプリキュアは女の子しかなれないのですから」
カイト「じゃあ、……じゃあ!!」
カイト「俺はプリキュアじゃないと言いたいのか!?」ドン☆
オービタル(ダメだコイツ)
ドロワ(カイトはプリキュアが好き、と)メモメモ
カイト「嘘だ! 俺はプリキュアなんだ!! 俺だってプリキュアになれる!!」
オービタル「諦めください、カイト様。プリキュアは女の子にしかなれません……。そもそも女の子であるとしても、中学生という年齢制限があるかぎりカイト様は……」
カイト「貴様あああああああっ! ゆりさんディスってんのか!!」ガシイイッ
オービタル「お、お許しをー!!」バタバタ
カイト「プリキュアに性別も年齢も関係ない!! 清く誠実で、正義感あふれる心があれば誰でもプリキュアになれる!!」
カイト「俺だってプリキュアになれるんだ!!!」
オービタル「……いえ。ひとつ、大事なことが抜けていますよ」
カイト「なに……?」
オービタル「仲間を思いやる心! 友人を大切に思う心! それがプリキュアの絶対条件です!!」
カイト「…………ッッ!!!」
オービタル「カイト様にはその心が欠けています」
カイト「ば、かな……。なら、お、おお俺は?」ブルブル
オービタル「プリキュアにはなれません。悔しいでしょうねえ」
カイト「うわああああああああああああ!!」
カイト「嘘だ! 嘘だああああああ!!」
オービタル「カイト様……」
カイト「俺がプリキュアじゃない? そんなの、認めないぞ!!」タタッ
オービタル「カ、カイト様ー!?」
ドロワ「ヒラヒラ舞い散る魅惑の鱗紛、キュアパピヨン!!」キュパン
ゴーシュ「なにしてんだドロワ」
ドロワ「ゴーシュか。何の用だ」
ゴーシュ「その言い草はねえだろ。つうかその格好はなんだよ」
ドロワ「プリキュアだ」
ゴーシュ「プリ……? おいおい、ドロワ。お前もいい歳なんだ、そろそろ……」
ドロワ「黙れ、キュアノリノリ」
ゴーシュ「ノリノリ!?」
ドロワ「いや……アカノーリの方がお前の性に合うかもしれない」
ゴーシュ「まるで意味がわからんノリ!!」
ドロワ(これでカイトも振り向いてくれる……)
タタタ
カイト「クソ、クソ!!」
ドテッ
カイト「うわあっ!?」ドシャア
カイト「くっ……」
カイト(どうしてだ、ハルト……)
カイト(Mr.ハートランドのもとに行くまでは、一緒に楽しくプリキュアを観ていたのに……どうしてこんなことに!)
カイト「ハルトぉおおおおおっ!!!」
カイト(……いや手がないわけじゃない。ナンバーズを集めれば、ハルトを元に戻すことができる)
カイト「ハルト! お前と再び、日曜の朝にプリキュアを観るために! 俺は戦うんだ!!」
オービタル「カ、カイト様ー!」タタッ
カイト「行くぞ、オービタル7!!」
オービタル「えっ。あ、はい。カシコマリ!!」
~~
トロン「へえ~。これは美味しい記憶だよ」
カイト「何を言っている?」
トロン「こっちの話。君たち兄弟にこんなストーリーがあったとはね。泣けてくるよ」
カイト「貴様の戯れ言に付き合うつもりはない。さっさと決闘場につけ」
ハートランド「ハートバーニイイイイッング!! ついに始まったー! WDC準決勝戦!!」
ハートランド「カイトvsトロン! どんな白熱した戦いになるのでしょうか? それは君たちの目で確かめたまえ!! デュエル開始だー!!」
カイト「狩らせてもらおう、貴様の魂ごと!」
カイト・トロン「決闘(デュエル)!!」
遊馬「カイトー! トロンを倒せば、決勝で俺とデュエルだ!! かっとビングだぞー!!」
カイト「遊馬……」
凌牙「ふっ。遊馬、次は負けないぜ」
遊馬「へへ、シャークがナンバーズに取り込まれなくてよかったぜ!」
凌牙「カイト! 俺の代わりに、そいつを倒せ!!」
カイト「当たり前だ。お前たちに言われるまでもない! 俺は勝つ! ハルトに仇なす奴は誰だろうと、狩る!!」
カイト「先攻は俺がもらう! ドロー!!」
カイト「俺はフォトンクラッシャーを召喚! カードを二枚セットしてターンエンドだ!」
トロン「僕のターン、ドロー。あれれー? いいのかなー、そんな守りでさあ」
トロン「そんな守りじゃあ、紙より薄いよおっ!!」
トロン「僕は紋章獣・星空みゆきを召喚する!」
みゆき「……」【ATK0】
凌牙「! あのモンスターは!?」
カイト「俺のみゆき……!!」
トロン「ふふっ、面白いでしょう~? これスマイルプリキュアってアニメのキャラクターなんだ~」
カイト「何故貴様がプリキュアのカードを……」
トロン「ハルトの頭の中にあったプリキュアの記憶のおかげでね」
カイト「き、貴様!! ハルトの記憶を!?」
トロン「完全には奪えなかったけどねえ! でもハルトのおかげで、僕はプリキュアの力を手に入れることができた!!」
トロン「プリキュアの力を得た僕に、敵う者はいないよ!」
カイト「そのために、ハルトをさらったのか!!」
観客<プリキュアなんてカード、初めて見た!
トロン「僕は星空みゆきの効果を発動するよ」
トロン「このカードがフィールドに存在する時、手札から紋章獣を特殊召喚できるんだ! 僕は手札から紋章獣・日野あかねを特殊召喚!」
あかね「……」【ATK0】
カイト「また新たなプリキュア……!」
トロン「僕はカードを二枚セットしてターンエンドだ」
カイト「俺のターン、ドロー!! 俺はフォトンリードでデイブレーカーを特殊召喚する!」
デイブレーカー「……」【ATK1700】
カイト「デイブレーカーの効果により、もう一体のデイブレーカーを特殊召喚!」
遊馬「おお! カイトのフィールドにモンスターが三体も!?」
アストラル「レベル4のモンスターが三体……」
カイト「俺はフォトンクラッシャーとデイブレーカー二体でオーバーレイ!」
カイト「三体のレベル4モンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」
カイト「現れろ! No.10 白輝士イルミネーター!!」
イルミネーター「……」【ATK2400】
トロン「すごいなあ! もうエクシーズ召喚をするなんて!」
カイト「俺はイルミネーターで、日野あかねを攻撃だ!」
トロン「ふふ。速効魔法、プリキュアスマイルチャージを発動! デッキから紋章獣・黄瀬やよいを特殊召喚する!」
やよい「……」【ATK0】
カイト「そんなモンスターを召喚してどうなる!」
トロン「まだだよ。僕は永続罠、プリキュアガードを発動! フィールドに三体以上の紋章獣がいる場合、相手の攻撃を一度無効にできる!」
カイト「く……ターンエンドだ」
トロン「僕のターン、ドロー! ふふ。見せてあげるよ、プリキュアの力を!」
トロン「星空みゆきの効果で手札から、紋章獣・緑川なおを特殊召喚!」
なお「……」【ATK0】
トロン「緑川なおが特殊召喚された時、デッキから紋章獣・青木れいかを手札に加えることができる」
トロン「僕は紋章獣・青木れいかを召喚!」
れいか「……」【ATK0】
アストラル「プリキュアが五人揃った……!」
トロン「さらに僕は手札からフィールド魔法・バッドエンド空間を発動する!!」
グアアアッ……
遊馬「な、周りが闇に包まれていく……!?」
トロン「バッドエンド空間の効果で、紋章と名のついたモンスターの攻撃力は2000ポイントアップする!!」
カイト「なんだと!?」
みゆき「ヒヒヒヒ……」
カイト「! プリキュアの様子がおかしいぞ!」
トロン「あははは!! バッドエンド空間は攻撃力をあげる代わりに、モンスターの精神を食い尽くすのさ! もうプリキュアは黒く染まったんだ!!」
カイト「き、貴様!!」
トロン「くく、もっと苦しめ! もがけ! 闇に染まれ! もっと、もっとだああああああ!! あはははははははは!!!」
トロン「僕はこれでターンエンド!!」
カイト「トロン、よくもプリキュアを……!!」
トロン「モンスターをどうしようが、僕の自由じゃない。あははははははははははははは!!」
カイト「貴様は俺が倒す! ドロー!!」
カイト(出来ればプリキュアに攻撃はしたくない。だが!)
カイト「バッドエンドに染まるプリキュアなど見たくはない! 俺はイルミネーターの効果を発動する!!」
カイト「手札を一枚墓地に送り、デッキからカードを一枚ドローする!」
トロン「そんなに悪い手札だったのかなあ?」
カイト「違う。俺が墓地に送ったのはライトサーペント! こいつは手札から墓地に送られた時、墓地から特殊召喚できる!」
ライトサーペント「シャアアア」【ATK1200】
カイト「さらに俺は強欲な壷でカードを二枚ドローする!」
カイト「くくっ」ニヤリ
カイト「手札より、プラズマボールを通常召喚! プラズマボールとライトサーペントでオーバーレイ!!」
カイト「現れろ、No.30 アシッド・ゴーレム!!」
アシッド「コアアアッ」【ATK3000】
遊馬「すげえぜ、カイト! モンスターエクシーズが二体になった!」
カイト「バトルだ! アシッドゴーレムで黄瀬やよいを攻撃!!」
アシッド「コアアアッ」
やよい「アハッ……!!」
ドシャアアッ!!
アストラル(トロンはプリキュアガードを使わない……?)
カイト(すまない、やよたそ……)
トロン「ふふっ、ありがとう。攻撃してくれて!」
カイト「なに……?」
トロン「プリキュアには共通の効果があるんだ! 黄瀬やよいが相手モンスターと戦闘を行う時、このカードをリリースして、デッキから紋章天使・キュアピースを特殊召喚する!!」
ピース「ぴかぴかピカリン」【ATK1200】
トロン「バッドエンド空間の効果で攻撃力は2000アップするよ!」
ピース「ウヒヒ」【ATK3200】
カイト「攻撃力3200だと!?」
トロン「さあ、キュアピース! アシッドゴーレムを返り討ちにしてやりなあっ!!」
ピース「ピース・サンダー!!」
アシッド「ギャオオオ」
トロン「ナンバーズはナンバーズじゃないと倒せない。でも、ダメージは受けてもらうよ!」
カイト「ぐううっ……!?」【LP4000→3800】
遊馬「カイトー!!」
アストラル「先にライフを削ったのはトロン……」
凌牙「油断したらこのデュエル、負けるぜ!」
遊馬「カイト! 油断するなよ!!」
カイト「うるさい。貴様に心配される謂われはない!」
トロン「あははっ、どうするのカイト? イルミネーターで他のプリキュアに攻撃しないのかなあ?」
カイト「誰が……」
トロン「そう。つまらないなあ。でも賢明だと思うよ! だって他の四体を攻撃しても、同じ結果になるんだからね!」
カイト「せいぜい今のうちに勝ち誇っていろ。バッドエンドに黒く染まった貴様に、未来はない!」
カイト「見せてやる! 俺の切り札を!!」
カイト「俺はイルミネーターとアシッドゴーレムをリリースして、手札からこのモンスターを特殊召喚する!!」
トロン(やっとお出ましか……)
カイト「光の化身、今降臨! 現れよ、銀河眼の光子竜!!」
銀河眼「ビイアアア」【ATK3000】
遊馬「出たぜ、カイトの十八番!」
アストラル「アシッドゴーレムのデメリットもこれでなくなった」
カイト「どんなモンスターだろうと、俺の銀河眼の前では無力に等しい! ターンエンド!!」
トロン「ふふ。その自信、僕がかみ砕いてあげる」
むしろ本人がつけてる
トロン「僕のターン、ドロー!」
トロン「アハハッ! 僕の引いたカードは、永続魔法・ジョーカー襲来!!」
トロン「このカードが有る限り、相手モンスターは紋章と名のつくモンスターに攻撃しなければならない!」
カイト「なに……!?」
トロン(バッドエンド空間の効果で、僕のモンスターは一度しか攻撃できないからね。君に攻撃してもらうよ、プリキュアを)
トロン(君の大好きなプリキュアをね、ふふ)
トロン「バトルフェイズだ! 僕はキュアピースで銀河眼に攻撃だー!」
ピース「ピース・サンダー!」【ATK3200】
カイト「銀河眼の効果で、二体を除外! そして再びフィールドに戻る!」
ピース「ふええ……」
銀河眼「ビイイイアッ」
トロン「あー! 銀河眼の効果を忘れていたよー! まいったなー!」
トロン「僕はこれでターンエンド……」
カイト「俺のターン、ドロー!」
アストラル「カイトはこのターン、紋章モンスターを攻撃しなければならない」
遊馬「って、攻撃したら、デッキからプリキュアを召喚されちまうんだろ?」
凌牙「いや、トロンの戦略には穴がある」
遊馬「穴ぁ?」
カイト「バトル! 俺は銀河眼でキュアピースを攻撃だ!」
トロン「……!」
遊馬「って、ええ!? キュアピースの攻撃力の方が銀河眼より高いのに攻撃!?」
アストラル「銀河眼の効果だ」
遊馬「! そうか!」
凌牙「二体とも除外して、結局ダメージを食らわずにバトルも終えるってわけだ」
カイト「俺は銀河眼の効果を発動!」
トロン「無駄だよ!」
カイト「!?」
トロン「キュアピースの効果、発動!」
トロン「このモンスターが攻撃される時、他の紋章モンスターに攻撃対象を移す!」
カイト「! そんな効果を……!」
トロン「そうだねえ、どれにしよう? ど・れ・に・し・よ・う・か・な? あ、これー! 僕これがいいなー!!」
トロン「僕は星空みゆきに攻撃を移し替える」ニヤリ
カイト「……!!」
銀河眼「破滅のフォトン・ストリーム!!」
みゆき「……!」
トロン「ふふっ、ああ! まずいなあ! これじゃあやられちゃうよ~!」
カイト(! こいつ、効果を使わない気か!?)
トロン(ふふ、知ってるよ。スマプリの君のイチ押しは、みゆきちだってねえ!)
カイト「く……! 銀河眼の効果を!」
トロン「だから無駄なんだよおっ! 星空みゆきは戦闘時、相手モンスターの効果を無効にする!!」
ドオオオオンッ!!
カイト「みゆきいいいいいいいっ!!」
トロン「ああ、痛いなあ、もう」【LP4000→3000】
カイト「トロン! 貴様ああっ!! どうしてみゆきを見殺しにした!?」
トロン「見殺しだなんてひどいなあ。これも戦略のひとつだよ」
トロン「星空みゆきが破壊され墓地に送られた時、フィールドの紋章獣をすべてリリースして、リリースされたモンスターのテキストに書かれた紋章天使をそれぞれデッキから特殊召喚する!」
サニー「太陽さんさん!」【ATK3200】
マーチ「直球勝負!」【ATK3200】
ビューティ「ガッチャ!」【ATK3200】
トロン「すごいすごい! すごい光景だなあ! プリキュアが全員揃ったよおっ!!」
トロン「あっ、キュアハッピーがまだだったね? 忘れてたよ、あははははははっ!!」
カイト「トロン……!!」
トロン(キュアハッピーが好き、か。さすがは親子……似ているね)
トロン(フェイカーも、キュアハッピーが好きだと言っていたよ)
トロン(ふふ、憎たらしいほどに……趣味が似ているよ)
トロン「フェイカー! 見ているかなあ? 君の目の前で、君の息子を潰してあげるよおっ!!」
トロン「君に! 復讐するために!!」
トロン「僕は! キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティでオーバーレイ!!」
トロン「四体の光属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」
トロン「現れろ! No.01 紋章大天使・キュアトロン!!」
キュアトロン「アハハッ」【ATK3000】
カイト「キュア、トロン……!!」
トロン「これが僕のプリキュアの力! 爪弾くは復讐の調べ、キュアトロン!!」
トロン「僕はこれでターンエンドだあっ!」
カイト「俺のターン、ドロー!」
カイト「ふっ、俺の銀河眼の目の前でエクシーズ召喚をすることは死を表すぞ!」
カイト「伏せカードオープン! リビングデッドの呼び声!! 墓地からデイブレイカーを復活させる!」
デイブレイカー「……」
カイト「そして手札からデイブレイカーを特殊召喚!」
カイト「二体のデイブレイカーをリリースし、手札よりフォトンカイザーを召喚する!」
フォトンカイザー「はあっ!」
カイト「フォトンカイザーは二体分のエクシーズ素材となる!」
カイト「俺は二体分となったフォトンカイザーと、銀河眼でオーバーレイ!」
カイト「三体のレベル8モンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」
カイト「光の化身、ここに降臨!」
カイト「逆巻く銀河よ! 今こそ怒涛の光となりて、姿を現すがいい!」
カイト「降臨せよ! 我が魂!!」
カイト「超銀河眼の光子龍!!」
超銀河「キエアオオオッ」【ATK4500】
カイト「ハルト、お前がくれたこの力で! 今、奴を狩る!!」
カイト「超銀河眼の第一の効果を発動! フォトン・ハウリング!!」
超銀河「ブウウウウンッ」
カイト「このカード以外のカードの効果をすべて無効にする!」
アストラル「これでバッドエンド空間、ジョーカー襲来!の効果も無効になる」
カイト「さらに、超銀河眼の第二の効果! フィールドのモンスターエクシーズのオーバーレイユニットをすべて吸収する!」
遊馬「よっしゃ! もうキュアトロンも恐くねえ!!」
トロン「それはどうかな?」
ファンサービスのテーマ<トゥーン トゥーン トゥーン
トロン「残念だけど、僕はキュアトロンの効果を発動していた!」
トロン「キュアトロンの第一の効果! オーバーレイユニットをひとつ使い、相手のモンスターの効果を無効にする!」
超銀河「ゴオオオオッ……」
カイト「! フォトンハウリングを、無効に……!」
トロン「あははっ! これでバッドエンド空間の効果も続き、キュアトロンの攻撃力は5000だ!」
カイト「攻撃力、5000……!!」
カイト(第二の効果も、無効にされた……! キュアトロンのオーバーレイユニットを奪えない!)
トロン「ほらほらあ~! 攻撃しなよおっ! ジョーカー襲来!の効果も継続中なんだからさあっ!!」
カイト「くそ……!!」
遊馬「このままじゃあ、カイトが!!」
凌牙「超銀河眼も破壊されちまう!」
トロン「ふふ……」
トロン(所詮、スマイル厨はこんなものさ)
カイト「く……、超銀河眼! キュアトロンを攻撃だ!」
カイト「アルティメット・フォトン・ストリーム!!」
超銀河「キエアオオオッ!!」
トロン「返り討ちだあっ! キュアトロン!!」
キュアトロン「アハハハハアッ!!」
ドオオオオッ
カイト「ぐああああっ!?」【LP3800→3300】
遊馬「カイトおおおっ!!」
カイト「く、そ……超銀河眼…………すまない」
カイト「ハルト……」
トロン「それで、君のターンは?」
カイト「俺は、カードを一枚伏せて……ターンエンド……」
遊馬「カイト……!!」
トロン「あっそう。じゃあ僕のターン、ドロー」
トロン「もう、君の負けだよ。君にはキュアトロンを倒せない」
カイト「……」
トロン「カイト、せめて一思いに……一撃で仕留めてあげるよ。ただし」
トロン「とどめを刺すのは、キュアトロンじゃないよ」
トロン「キュアトロンの第二の効果を発動。オーバーレイユニットをひとつ使い、墓地のモンスターの名前を得る」
トロン「僕は墓地の星空みゆきを選択! キュアトロンの名前は星空みゆきになる!!」
みゆき「アハハハハアッ」【ATK5000】
トロン「さて、君の大好きなキャラクターで一思いに潰してあげるっ!!」
カイト「……」
トロン「……。もう何か言う気力もないのかな」
遊馬「カイト……!」
カイト「俺は……」
遊馬「立てよ、カイト!! お前が負けたら、誰がハルトとプリキュアを守るんだよおおっ!!」
トロン「僕は星空みゆきで、プレイヤーにダイレクトアタックだ」
カイト「ハルト……プリキュア……」
カイト「ハルト、俺はまたお前を……」
~何年か前
ジョーカー「うっふふふうんっ? んあっなたあがったんがあああっ、天城カイトさんとハルトさんでっすねええっ!?」
カイト「誰だ、お前は!?」
ジョーカー「んっふふうん? 私はハートランドの使い、ジョーカーでっすううっふうへえええんっ??」
ジョーカー「今日はハートランド様のご命令で、ハルトさんをお迎えにあがりましたああああっ」
カイト「ふざけるな! ハルトは誰にも渡さない!!」
ジョーカー「そうもいかないんですよねえんっ。これは世界の危機……、ハルトさんはこの世界のきゅうせいいいいんっしゅううううっんんん~~!!」
カイト「救世主だと?」
カイト「救世主……? ハルトに何の用なんだ!」
ジョーカー「まあ、そんなことはどうでもいいではありませんかああっ?」
ジョーカー「とりあえず、ハルトさんは連れていきますよおっん?」ガシッ
ハルト「や、いやだ! 兄さん!」
カイト「ハルトぉおおおおおおおおっ!!」ダダッ
ジョーカー「ふんんっ!」ドガッ
カイト「うわあっ!?」
ジョーカー「カイトさん、あなたにも仕事がありますよ。大っ切なお仕事がねええんっ!? あひゃっひゃはははは~~~~!!!」
カイト「き、さまあ……!!」
ジョーカー「今のあなたでは我々に抵抗すらできな~い。従っておいた方が身のためか、と♪ もちろん、ハルトさんの身のためにもねえ?」
カイト「く……」バタリ
~~
カイト(今思えば、奴はプリキュアの……)
カイト「ハルト、プリキュア、もうお前たちを傷つけさせない!」
カイト「ハルト、俺がお前を! お前が好きなプリキュアを! 守ってみせる!!」
カイト「ハルトぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
<ニイ…サン……!!
カイト「うおおおっ!!」ピカアアッ
トロン「なんだ……!?」
カイト「俺は、伏せカードオープン! 攻撃の無力化!!」
カイト「星空みゆきの攻撃を無効にする!!」
みゆき「……!」ピタッ
カイト(お前も、俺が守る!!)
トロン「く……足掻いたって無駄だ! 次のターンで……!!」
カイト「トロン!! 貴様に……俺のハルト! プリキュアを傷つけた貴様に!! 次のターンも、明日も! 未来永劫、そんなものはないと思え!!」
カイト「俺のターン! ドロー!!」
カイト「このカードは……」
未来への想い<ドン☆
カイト「俺は手札から魔法カード、未来への想いを発動する!」
トロン「そのカードは、フェイカーの……!?」
カイト「そうだ! これは親父がくれたカード!!」
カイト「俺は墓地から銀河眼、フォトンクラッシャー、プラズマボールを特殊召喚! さらに伏せカード、シフトアップを発動!」
カイト「銀河眼のレベルに合わせる!」
アストラル「レベル8のモンスターが三体……」
トロン「超銀河眼は倒した! なら何をエクシーズ召喚する気なんだ!?」
カイト「自分の墓地を見てみろ。一人、足りないモンスターがいるはすだ!」
トロン「! まさか……!!」
カイト「俺は銀河眼とフォトンクラッシャーとプラズマボールでオーバーレイ! 三体の光属性モンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」
カイト「光の天使、今降臨! 現れろ、No.80 キュアハッピー!!」
キュアハッピー「ウルトラハッピー!!」【ATK3000】
トロン「キュアハッピー……!!」
カイト「これも、親父からもらったカードだ!」ドン☆
トロン「フェイカー、にい……? ふふははあははは……。あはっ、ハハハハハハハハハハーーーッッ!!」
トロン「やっぱり! そっくりだ!! 君たち親子は!! 僕のバッドエナジーを駆り立てる!! 僕のネガトーンを!! 奮い立たせてくれる!!!」
トロン「でも、好都合だよ! フェイカーへの復讐も!! 君を倒すだけでなく、フェイカーの大好きなキュアハッピーを潰すこともできる!! 一石二鳥だよ!!」
カイト「キュアハッピーを……? どういうことだ!?」
トロン「なにって、フェイカーへの復讐だよ」
カイト「親父に……?」
トロン「あははっ、いいよ~。教えてあげるっ! 僕が何故フェイカーに復讐するのかをねえっ!!」
遊馬「何故って……トロンはフェイカーに裏切られて……」
トロン「違う。そんなことよりも! フェイカーを許せないことがある!!」
遊馬「なんだって……!?」
トロン「元々はフェイカーと僕はプリキュア好きの仲間で、それはそれは仲良しだったよ……あの時まではね」
トロン「僕はスイートプリキュアが好きだった、フェイカーも同じさ。スイートプリキュアが終わった時は二人で悲しんだよ」
トロン「僕はこれからどうやって生きていこうか悩んでいたくらい。だけど、フェイカーはどうだ?」
トロン「フェイカーはスマイルプリキュアが放送されたと同時に、スマイルプリキュアに夢中になった! スイートプリキュアが終わった悲しみなんてもうどうでもいいかのように!」
トロン「フェイカーはスマイルプリキュアに魂を売った!!」
トロン「僕はそれが許せなかった! フェイカーは僕を裏切った、スイートプリキュアを裏切ったんだ!!」
トロン「そうして僕の心に闇が生まれた。僕の心はフェイカーへの復讐の闇で染まった」
カイト「トロン、貴様……」
トロン「スイートじゃないプリキュアなんて! 全部全部なくなってしまえばいいんだ!! フェイカーも、スマイルプリキュアも! みーんなみんな!! あはははははあっ!!!」
「「「そいつは違うぞ、トロン!」」」
トロン「なに……?」
V「……」ドン☆
Ⅳ「……」ドン☆
Ⅲ「……」ドン☆
トロン「V、Ⅳ、Ⅲ! どうやって眠りから覚めたんだ!?」
V「プリキュアの叫び声が聴こえた……!」
Ⅳ「あんたに苦しめられた、プリキュアたちの声がな!」
Ⅲ「トロン、もうおやめください! 復讐なんて悲劇を生むだけです!」
トロン「復讐をやめる……? 何を言っているんだ!? フェイカーは許せない! 僕を、スイートプリキュアを裏切ったフェイカーは許せない!!」
トロン「君たちもこの憎しみがわかるだろう!!」
V「私はカイトと戦って、気づいたのです」
カイト「クリス……」
V「マックスハートが終わった時の絶望感は相当なものだった。SSを憎んだりもした……だが!」
Ⅳ「凌牙とのデュエルが俺を正気に戻した!」
凌牙「イラッとくるぜ!!」
Ⅳ「フレッシュは俺に希望を与えてくれた。だがすぐにそれを奪われた! あの流れで一年で終わるなんておかしいだろ!?」
Ⅳ「次のハートキャッチを見た時は俺、堪忍袋の緒が切れました! ……だが!!」
Ⅲ「遊馬、君とのデュエルで大事なことを思い出したよ、ありがとう」
遊馬「おう!」
Ⅲ「5もいつか別れの時が来るのは知っていました。フレッシュはプリキュアではない、と否定した覚えもあります……ですが!!!」
「「「どれも同じ、プリキュアなんだあああっ!!!」」」
Ⅳ「俺たちは何が好きなんだ!? それぞれの作品に愛を注ぐ、それはいい! だがそもそも俺たちの愛する物はなんなんだ!?」
V「私たちはプリキュアが好きなんだ! ならば作品という小さな隔てに縛られてはいけない!」
Ⅲ「オールスターズは壮観! 最高です!!」
Ⅳ「イースに会えない悲しみも、えりかに癒してもらった!」
V「百合百合最高!」
Ⅲ「いつの間にか、すべての作品を好きになっていたんです!!」
Ⅳ「俺たちが好きなのは、プリキュアそのものなんだからなあっ!!!」
V「原点に戻ってください。あなたはプリキュアが好きではないのですか?」
トロン「くっ……黙れ! 黙れえええっ!! 僕は、僕は!! スイートプリキュアが好きなんだ!!」
トロン「スイートを亡きものにしたスマイルは、絶対に許さない!! すべて潰れちゃいなあああああっ!!」
トロン「うおおおっ!!」ゴアアアッ
アストラル「! トロンの身体から相当な量のバッドエナジーが!!」
トロン「世界よ!! 最悪の結末、バッドエンドに染まっちゃいなあっ!!」
トロン「白紙の未来を! 黒く塗り潰すんだああっ!!」
Ⅲ「このままでは世界が……! バッドエンドに!!」
Ⅳ「くっ……! 父さん!!」
凌牙「一体なにが起こってやがる!?」
トロン「フフフフ……」ゴアアアッ
カイト「っ、いるのか!? ジョーカー!!」
ジョーカー「呼ばれて飛び出て、はあいジョーカー! カイトさん、どうしましたあっ?」
カイト「……このバッドエナジー、貴様の仕業か!?」
ジョーカー「いやああん! 言い掛かりはよしてくださいよおおおんっ!? あれはあのお方の心の闇が作り出してるんですよんっ?」
ジョーカー「た~だぁ? 私は~、それを刺激しただけ~なんですううっ」ニヤリ
カイト「やはり貴様か……!」
ジョーカー「うっふふふ! フェイカー様に仇なす者は始末しませんとね~? では、アディオ~~~~ス!!」シュンッ
V「カイト!!」
カイト「! クリス……」
V「君に言うのはおこがましいことだと思う……だが、頼む! 父さんを救ってくれ!!」
カイト「貴様……」
Ⅳ「カイト、俺からも頼む! サインならいくらでもくれてやる! ファンサービスも、あとでしてやる!!」
Ⅲ「えっと、僕のとっておきのマシュ=マック枕も!」
遊馬「カイト! トロンはただ、プリキュアが好きなだけだ! 確かに色々ひどいことはしたけど……でも、それはただ……。お前もプリキュアが好きなら……!!」
カイト「全員、黙れ!!」
カイト「トロンがどうなろうと、俺の知ったことじゃない。だが! 奴にプリキュアの力があるなら……俺はハルトの好きなプリキュアを守る!! 救ってみせる!!」
遊馬「カイト……!!」
カイト「俺は装備魔法、スマイルパクトを発動! キュアハッピーに装備!!」
カイト「このカードの効果により一ターンに一度、デッキから『デコル』と名のつくカードを手札に加えることができる!」
カイト「俺はイチゴデコルを手札に加える! そのままイチゴデコルを発動!! こいつはプレイヤーの装備カードとなる!!」
カイト「スマイルパクトにイチゴデコルをセット!!」
スマイルパクト<レッツゴー! イ・チ・ゴ!!
カイト「うおおおおっ!!」ピカアアッ
遊馬「カイトの頭が赤く光って……!?」
カイト「遊馬! キャラメルを持っていないか!?」ピカアアッ
遊馬「え、ああ……おらよ!」ブンッ
カイト「ありがとう!」ガシッ
遊馬「え……、カイトがありがとう?」
アストラル「彼にも仲間を思う気持ちが出来たのかもしれない。今の彼なら……プリキュアになれる!!」
カイト「」ガブッ
ピカアアアアッ!!
カイト「今、キュアデコルとキャラメルの力がひとつになった!! いくぞ、トロン!!」
レディー!
カイト「プリキュア、スマイルチャージ!!」
ゴー!
ゴーゴーレッツゴー!!
カイト「光の化身、今降臨!!」
カイト「逆巻く銀河よ! 今こそ希望の光となりて、姿を現すがよい!!」
カイト「躍進せよ! 我が魂!!」
カイト「……ハルト。お前がくれたんだな、この力を!」
ハルト「兄さん……!!」
オービタル「カイト様ーーーー!!」グルグル
ストロベリー「フォトンと弾ける真っ赤な果実! キュアストロベリー!!」
ストロベリー「遊馬!」
遊馬「?」
ストロベリー「お前は前にデュエルをしたら決闘者はみんな友達だ、と言っていたな? だったら俺に共鳴してみろ!!」
遊馬「……! わかったぜ、カイト!!」
遊馬「おい! V、Ⅳ、Ⅲ、そしてシャーク!! 俺たちはみんなカイトとデュエルをした!」
遊馬「だから全員、カイトの仲間ってことだぜ!!」
凌牙「……まったく、いつもいつも意味の分からねえことばかり言いやがって」
Ⅲ「でもそこが遊馬のいいところでもあるよね」
V「笑止」フフ
Ⅳ「オマケの分際で勝手なことを……。だがまあ、乗ってやらねえこともない」
凌牙「素直じゃないな」
Ⅳ「黙れ」
遊馬「行くぜ、みんな! 五つの光の力をカイト、いやキュアストロベリーに届けるんだあああっ!!」
レディー!
Ⅲ・Ⅳ・V・凌牙「プリキュア、スマイルチャージ!!!!」
ゴー!
ゴーゴーレッツゴー!!
Ⅲ「うざいんだよ! 目障りなんだよ! 淫獣の一々が!!」
オーパーツ「古代に咲く一輪の花! キュアオーパーツ!!」
Ⅳ「希望を与えられ、それを奪われる。その瞬間こそ敵幹部は一番美しい顔をする……それを与えてやるのが、プリキュアのファンサービスさあ」
サービス「ギミックパペット じゃんけんポン☆ キュアサービス!」
V「まだ私が変身する時ではない」
笑止「奈落の太陽サンサン労働ぱうわぁ! キュア笑止!!」
凌牙「バッドエンドって言葉は……ハプッとくるぜ!!」
シャーク「爪弾くは瑠那とリオとの調べ! キュアシャーク!!」
遊馬「よっしゃ! プリキュアが四人も……ってまだ一人足りない?」
アストラル「遊馬、我々も変身するぞ」
遊馬「オッケー! 俺は俺自身とアストラルでオーバーレイ!!」
アストラル「遠き二つの魂が交わるとき、語り継がれし力が現れる!」
ゼアル「エクシーズチェンジ! キュアゼアル!!」
オーパーツ「カードの光が!」
笑止「導く未来!」
サービス・シャーク「輝け!!」
ゼアル「キュア決闘者たち!!」
ストロベリー「どういう……ことだ……」
オービタル「プリキュアが六人も! もう恐いものなしですー!!」
ストロベリー「俺はキュアハッピーの効果を発動!」
トロン「無駄だよおおっ! キュアトロンの効果で……」
ストロベリー「ふ……無駄なのは、貴様の方だ!! キュアハッピーは星空みゆきとも扱い、同名モンスターの効果を受け付けない!」
ストロベリー「今の貴様のキュアトロンは、星空みゆきだということを忘れていたか!?」
トロン「……しまった!」
ストロベリー「キュアハッピーのオーバーレイユニットをひとつ使い、すべての墓地に存在するキュアと名のついたモンスターの数だけ、デッキからカードをドローする!!」
トロン「僕の墓地にはプリキュアが二体……!!」
ストロベリー「つまり、二枚ドローできる! オーバーレイユニットをすべて使えば、六枚ドローできる!!」
トロン「……!!」
ストロベリー「俺はキュアハッピーのオーバーレイユニットをすべて使い! デッキからカードを……」
アストラル『待て、キュアストロベリー』
ストロベリー「! アストラル……!?」
アストラル『君が言ったように、ここは我々で共鳴してみよう』
ストロベリー「! ……わかった。やってみろ!!」
ゼアル「行くぜ、みんな!!」
アストラル『キュア決闘者のデュエルはすべて必然! 仲間のドローは仲間たちのドローでもある!』
ストロベリー「キュアハッピーの効果で、デッキからカードを六枚ドローする!!」
ゼアル「シャイニングドロー!!」シュバッ
オーパーツ「縄文ドロー!!」シュバッ
サービス「サービシングドロー!!」シュバッ
笑止「レイジードロー!!」シュバッ
シャーク「シャークビングドロー!!」シュバッ
ストロベリー「破滅のフォトン・ドローーーーー!!!!」
シュバッ……!!
ストロベリー「……」ニヤリ
ストロベリー「俺は手札から、魔法カード・デコルデコールを発動! 手札を一枚捨て、自分の墓地の魔法カード一枚を手札に加える!!」
ストロベリー「俺が加えるのは、魔法カード・未来への想い!!」
トロン「……! また、そのカードか……!! だが! そんなカードを使っても!! 僕には勝てない!!!」
ストロベリー「……哀れだな」
トロン「! なに!?」
ストロベリー「貴様の苦しみをすべて、浄化してみせる!!」
アストラル『キュアストロベリー、ドローカードだけではない。カードの効果も決闘者が創造する!』
ストロベリー「ああ、わかっている」
ゼアル「みんなの力をひとつに!!」
ストロベリー「俺は未来への想いと、五人のキュア決闘者の魂でオーバーレイ!!」
ストロベリー「五つの光の力で、このカードに新たな希望の炎を燈す!!」
ストロベリー「俺はっ!! 手札から魔法カード、未来への想いⅡを発動する!!」
観客<なんだあのカード!? 見たことない!!
ストロベリー「未来への想いⅡの効果、フィールドのキュアハッピー、手札のキャンディ三体を墓地に送り」
<クルー!!
ストロベリー「プリンセスハッピーを特殊召喚する!!」
プリンセスハッピー「ウルトラハッピー!!」【ATK4500】
トロン「プリンセス、ハッピー……! プリンセスフォーム……!!」
ストロベリー「プリンセスハッピーは、フィールドのキュアと名のつくオーバーレイユニットをすべて吸収する!」
ストロベリー「そしてその数だけ、攻撃力を500ポイントアップする!」
プリンセスハッピー「ハアアアッ」【ATK5500】
ストロベリー「さらに、墓地のキャンディの数だけ攻撃ができる!!」
トロン「そんな……!」
ストロベリー「プリンセスハッピーでキュアトロンを攻撃! そして、プレイヤーにダイレクトアタック!!」
ストロベリー「トロン!! 懺悔の用意は出来ているか!?」
トロン「っ……!!」
ストロベリー「プリキュア・破滅のプリンセス・ストリーーーーーーム!!!!」
トロン「あっ、ああああああああああああああああああ!?」【LP0】ビー
トロン(この、技の光は……浄化の……! これが、プリキュアの力……!!)
トロン(心が……洗われていくようだ……)
トロン「……」バタリ
ハートランド「ここで決着ーーー!! 決勝進出は、天城カイトだーーーー!!」
トロン「……僕、いや私は……」
Ⅳ「! 戻ったのか? 父さん!!」
トロン「トロトロとろける復讐の心……キュアバイロン……!!」カッ
バイロン「すまなかった、お前たち。今まで……随分と苦労をかけた」
V・Ⅳ「父さんっ!!」
Ⅲ「父様……っ!!」
カイト「……ふん」スタスタ
遊馬「おい、カイト!」
カイト「……遊馬」
遊馬「待ってたぜ! 俺たちの決勝戦、始めようぜー!!」
カイト「ふん、勘違いするな。アストラルとの決勝戦だ」
遊馬「なんだとお!? 大体お前は……」
カイト「……遊馬、いいデュエルをしよう」
遊馬「……おう! かっとビングだ、俺ー!!」
~次の日曜
オービタル「いやあ、今更になって身体にガタが来るとは。トンマに負けてしまいましたね、カイトさ……」
カイト「黙れ、ポンコツ」
オービタル「カシコマリッ!!」
ハルト「兄さん!」タタッ
カイト「ハルト、寝ていなくて大丈夫なのか?」
ハルト「だって今日はスマイルプリキュアがやるんだよ! 寝てなんていられないよ!」
カイト「ふふ、本当にプリキュアが好きなんだな、ハルトは」ヨシヨシ
ハルト「えへへ……」
カイト「さあ、もう始まるぞ」
カイト「おひさまっ みたいに~ 照らすわっらい顔!」
カイト「消えないっきらめき~ みんなが持ってる!」
カイト「いっしょう! けんめい! 進め、お・ん・な・の・こ!!」
カイト「ひたいのっ 汗さえ! ダイヤモンド☆」
オービタル「サンサン!」
カイト「負けなーい勇気束ね~たら~ いっつつうの光! 導く未来~」
カイト「ハッピー! ハッピー! ハッピー! ハッピー! ハッピー!!」
カイト「レッツゴ……」
ハルト「プリキュアな兄さんは嫌いだ……」スタスタ
カイト「ハルトぉおおおおおおおおっ!?」
ドロワ「キュアパピヨン!」キュパン
フェイカー「わし出番なしかよ」
ゴーシュ「ノリだよノリ」
おわり
ドロワさんェ・・・
まさか全員変身するとは
気難しいハルト(意味深)
Entry ⇒ 2012.07.15 | Category ⇒ 遊戯王SS | Comments (2) | Trackbacks (0)
エイラ「サーニャを無視するんダナ」
エイラ「だから、サーニャのことを無視して、私の存在の大切さというものをわからせてやるゾ!」
エイラ「サーニャが泣いたって、徹底して無視してやるんだからナ!」
エイラ「お、夜間紹介を終えて、サーニャが帰ってくるぞ」
エイラ(無視、無視するんだゾ……」
ガチャ バタン
サーニャ「……」フラフラ
エイラ(無視無視)
サーニャ「……」フラフラ
サーニャ「……」
ドサッ
エイラ「うっ……」
エイラ(やっぱり私の所に来たナ。でも、私はこのまま寝たふりするゾ……)
サーニャ「……」
サーニャ「……」スースー
エイラ「……」
エイラ「これは……、サーニャ寝ちゃったゾ……。無視のしようがないじゃなイカ……」
サーニャ「う……んん、エイラ」ガサ
エイラ「!?」
エイラ(さ、サーニャ、起きちゃったか!?)
エイラ(いや、でも、ここは、無視してやるんダナ)
サーニャ「……」
サーニャ「……」スースー
エイラ(な、なんだ、寝言か。びくっりしちゃったゾ……)
エイラ「……」
エイラ(このままじゃ埒があかない……)
エイラ(せっかく、サーニャを無視しようと思ってたのに……)
サーニャ「ん……」スースー
エイラ(……)
エイラ(なんだか…サーニャの寝顔をみてると…安心して……私まで……眠く……)
エイラ(……もういいや、寝ちゃおう)
エイラ「おやすみ、サーニャ……」
エイラ「……」スースー
サーニャ「あ、エイラ、起きたのね、おはよう」
エイラ「あ、ああ、おはよう、サーニャ。私、寝ちゃってたのか」
サーニャ「もうお昼過ぎよ。エイラは平常通りに起きなちゃ駄目じゃない」
エイラ「う、うん、そうダナ……ゴメン……」ショボン
サーニャ「……うふふ、私の方こそ、悪かったわ。エイラの寝顔を見てたら、起こすに起こせなくて……」
エイラ「サーニャ……」
サーニャ「それじゃあ、昼食を食べに行きましょう。多分みんな食べ終わってると思うから、二人だけね」
エイラ「うん!」
サーニャ「はしゃぎすぎよ、エイラ」テクテク
エイラ「朝ごはんも抜いてお腹ペコペコだし、何よりサーニャと二人きりの食事なんだゾ!」
エイラ「ワクワクするなってほうがムリだって!」ブンブン
サーニャ「うふふ」
エイラ(……)
エイラ「……あっ!」
サーニャ「どうしたの?エイラ」
エイラ「い、いや、なんでもないんダナ」
エイラ(そうだそうだ、私はサーニャを無視しなければいけないんだった)
エイラ(身を引き裂かれるような思いだけれど、サーニャと私のため、やってやるゾ!)フンッ!
サーニャ「着いたわ、エイラ」
エイラ「うん!」
サーニャ「……あ、サンドイッチを作ってくれてたみたい。これをいただきましょう」
エイラ「……」
サーニャ「……?エイラ、嫌だった?」
エイラ「……」
エイラ「……」フリフリ
サーニャ「そう、良かった。食べましょう、準備するわね」チャカチャカ
エイラ「……」
エイラ「……ア、アリガト」
サーニャ「うふふ、いただきます」
エイラ「……ダナ」
サーニャ「……」モグモグ
エイラ「……」モグモグ
サーニャ「おいしいわね。芳佳ちゃんに後でお礼言わなきゃ」
エイラ「……ダナ」
サーニャ「……」モグモグ
エイラ「……」モグモグ
エイラ(よし、ここは……)
サーニャ「ごちそうさま」
エイラ「……」
エイラ「……」カチャカチャ
↑自分の分だけ片付けてる
サーニャ「あ……」
エイラ「……」カチャカチャ
エイラ「……」
サーニャ「……エイラ?」
エイラ「……」
エイラ「……///」スッ
エイラ「……///」カチャカチャ
サーニャ「あ、ありがとう……」
エイラ(やっぱり、サーニャのことを無視するなんて、大変なことなんダナ……)
サーニャ「お部屋に戻りましょう」
エイラ「……ダナ」コク
サーニャ「……うふふ、今日のエイラ、なんだかおかしい」
エイラ「ウッ……ダナ」
サーニャ「……本当に、大丈夫?どこか調子悪いところでもあるの?」
エイラ「ダ、ダイジョブダナ……」テクテク
サーニャ「……」
エイラ「……」
サーニャ「……」
サーニャ「エイラ、疲れてるならミーナ隊長にお願いして休みをもらいましょう」
サーニャ「休息だって、ウィッチには重要なことだわ」
エイラ「……」
エイラ「……うっ、ううっ」ポロポロ
サーニャ「エ、エイラ!?」
エイラ「うっ、うわああぁん!」ポロポロ
エイラ「ちがっ、ううっ、ひっく」ポロポロ
エイラ「さ、サーニャ、ううっ、ごめっ、ひっく」ポロポロ
サーニャ「な、なんで謝るのエイラ?」
エイラ「ううっ、ごっ、ごめんっ、ひっく」ポロポロ
サーニャ「エイラ……」
サーニャ「……もう落ち着いた?」
エイラ「うん……」
サーニャ「いったい、どうしたの?」
エイラ「サーニャを……」
サーニャ「うん?」
エイラ「サーニャを、無視しようと思ってたんだ……」
サーニャ「え?なぜそんなことを?」
エイラ「……私と、全然話をしてくれないから……」
エイラ「ハルトマン中尉とばかりで……」
サーニャ「……」
エイラ「私がサーニャを無視すれば、少しでも私の方に気が向くかなっテ……」
サーニャ「エイラ……」
エイラ「このままサーニャとの仲も良くならないって考えたら……」
エイラ「うっ…ううっ……」
サーニャ「……」
サーニャ「……ごめんね、エイラ」
サーニャ「私、エイラの事を不安にさせて……」
エイラ「……」
サーニャ「エイラは私にとって、当たり前の存在になっていて、少し甘えてた」
サーニャ「エイラは私の側にいつでも居てくれるものだと……」
エイラ「わ、私はずっとサーニャの隣にいるゾ」
サーニャ「……うふふ、ありがとう、エイラ。うれしいわ」
サーニャ「だから…私も……その思いに答えなくちゃ」
サーニャ「……」ゴソ
エイラ「さ、サーニャ?」
エイラ「……っ!?」
サーニャ「……///」
サーニャ「今のキスは私なりの誓い……」
サーニャ「エイラの、ずっと側にいるって」
エイラ「さ、サーニャ」
サーニャ「だから、安心して」
サーニャ「もう、どんなことがあっても、私はエイラとずっと一緒よ」
エイラ「……」
サーニャ「……エイラ?」
エイラ「……っ」ポロポロ
サーニャ「エ、エイラ?」
エイラ「ううっ、ちっ、違うっ、その」ポロポロ
エイラ「っ……」
エイラ「嬉しっくって……」
サーニャ「嬉しくて?」
エイラ「ああ……ひっく」グイグイ
エイラ「初めて、知ったよ……」
エイラ「悲しい時だけでなく、嬉しい時も涙がでるんだな」ニコッ
エイラ「うん!もう元気百倍ナンダナ!」
エイラ「今だったらネウロイが百匹現れたって、勝てるゾ!」ブンブン
サーニャ「エイラ、調子のりすぎ」
エイラ「えへへ~」
エイラ「ムリ無いッテ」
エイラ「サーニャが私とずっと居てくれるって言ってくれたんだゾ!」
エイラ「生まれて初めてだヨ!こんなに幸せを感じているのは!」
サーニャ「うふふ」
エイラ「いやっほうー!」ピョンピョン
サーニャ「もう、エイラったら」
サーニャ「二人で頑張っていきましょう」
エイラ「うん!」
ドンドン
エーリカ「さーにゃーん!」
エイラ「!?」
エイラ「……」
サーニャ「……エイラ」
エイラ「……」
エイラ「……行って来い、サーニャ」
サーニャ「エイラ、大丈夫?」
エイラ「サーニャ、言ってくれただろ」
エイラ「何があっても一緒だって」
エイラ「私にはその言葉があれば大丈夫さ」
サーニャ「……うん、行ってくるわね」
アッ、サーニャンオッハヨー!オハヨウゴザイマスハルトマンサンアノネトゥルーデガクリスノタメニオカシヅクリレンシュウシテルンダッテ……
エイラ「……」
エイラ「……だ、大丈夫ダ大丈夫ダ!」
エイラ「私はサーニャの言葉を信じているんだからナ!」
エイラ「なんの問題も無いっテ!」
エイラ「……」
エイラ「さーにゃ……」
エイラ「……」
エイラ「……ひっく」
オワリダナ
エイラはサーニャが好きなんだよ
エイラ「でも結果的にサーニャとの繋がりがより一層深まったゾ」
エイラ「人生何が起こるか分からないゾ……」
エイラ「しかし!このままヘタレエイラの汚名を着せられたままでは納得いかないんダナ」
エイラ「汚名挽回として他の隊員を無視してやるゾ!」デーン!
エイラ「もうヘタレなんて言わせないんだからナ!」
エイラ「お、早速ターゲットがいたゾ」
エイラ「よし、やってやるゾ!」
エイラ「……」テクテク
「あ、エイラさん!おはようございます!」
芳佳「エ、エイラさん?」
エイラ「……」テクテク
芳佳「お、おはようございます」
エイラ「……」
芳佳「あれ~、聞こえないのかなあ~?」
芳佳「エイラさ~ん!」
エイラ「……」
芳佳「エイラさ~ん、ちゃんと起きてるんですかあ~?」
芳佳「目を開けたまま寝てるんじゃないですかあ~?」
芳佳「エイラさんエイラさんエイラさんエイラさん」
エイラ「……」
芳佳「お は よ う ご ざ い ま す~!」
芳佳「よ~し!」
芳佳「すーーーっ」
芳佳「エイラさあああああん!!!おはようございまあああああぁぁす!!!!!」
エイラ「っ!!!????」
芳佳「っはあ、どうですかあ?聞こえましたかあ?」
エイラ(み、耳元で大きな声出すナ!死ぬほどビビったゾ!)
芳佳「あれ?まだ聞こえないんだ~。しょうがないなあ~」
芳佳「サーニャちゃんに相談しなくちゃ」
エイラ「!?」
芳佳「はい!何ですかエイラさん?」
エイラ「オカシヤルカラサーニャニハナニモイウナ」
芳佳「え、お菓子ですか?やったー!」
芳佳「ってこれ、サルミアッキじゃないですか!やだー!」
エイラ「モンクイウナ」
エイラ「まさかミヤフジがあそこまでウザいとは思わなかったゾ」
エイラ「しかも、サーニャの話を持ってくるとは……」
エイラ「まったく、卑怯極まりないゾ……」
エイラ「……」
エイラ「さて、気をとり直して、次のターゲットは……」
エイラ「……」テクテク
「あ、エイラさん、おはようございます」
エイラ「……」テクテク
リーネ「あの、おはようございます」
エイラ「……」テクテク
エイラ(ふふん、ここまでは宮藤と同じ反応だな)
リーネ「お、おはようございます……」
エイラ「……」
リーネ「……」
リーネ「あ、あの……」
エイラ「……」
リーネ「……」シュン
エイラ(流石リーネ!これが私の求めていたものダ!)
エイラ「……」
リーネ「……」
リーネ「……」タッタッタ
エイラ「あ、リーネどっか行っちゃったぞ」
エイラ「まあ、コレでわかったロ。私だってやれば出来るんダ」キリッ
エイラ「まっ、リーネには後で謝っておくよ」
エイラ「ん?なんだ?耳と尻尾が勝手に……」
エイラ「……」
エイラ「……っ!?」
エイラ「うわっ!?」サッ
リーネ「あ、躱されちゃった……」
エイラ「リ、リーネ!包丁持って、なんて物振り回してるんダヨ!」
リーネ「あなた、エイラさんに化けたネウロイでしょ?ここで私が仕留めるっ!」ブンッ
エイラ「わっ!お、おい、待てッテ!私は正真正銘エイラ・イルマタル・ユーティr」
リーネ「聞く耳持ちません!」ブン
エイラ「あぶっ!ちょっ、だっ、誰かっ!助けてくれっ!!」
芳佳「ん?」
エイラ「おお、宮藤、良い所に来た!リーネを止めてくれ!」
芳佳「あ、はい、わかりました。だめだよリーネちゃん。エイラさんを包丁で刺そうなんて」
リーネ「うん。芳佳ちゃんが言うならやめる」
芳佳「えらいえらい」ナデナデ
リーネ「えへへ~」
芳佳「いい子なリーネちゃんにはもっとご褒美あげなきゃね」
リーネ「私、芳佳ちゃんのためなら何だってするよ」
芳佳「うふふ、それじゃお部屋行こうか」
リーネ「うん!」
エイラ「……た、助かったのカ?」
エイラ「今ほど、私の固有魔法が未来予知だってことに感謝したことは無いネ」
エイラ「私じゃなけりゃ……」
エイラ「三回は逝ってたな」
エイラ「……」
エイラ「なんか、あまり気が乗らないけど……」
エイラ「……次のターゲットは」
エイラ「……」テクテク
「エイラエイラー!」
エイラ「……」テクテク
ルッキーニ「エイラエイラー!」
エイラ「……」
ルッキーニ「んじゅ?エイラー?」
エイラ「……」
ルッキーニ「ンジュ。エイラエイラー!」ピョンピョン
エイラ「……」
ルッキーニ「じゅじゅ~、つまんなーい。シャーリーシャーリー!」テテテテー
エイラ「……ふう、行ったか」
エイラ「ルッキーニは飽きっぽくて無視のし甲斐がないナ」
シャーリー「おー、エイラ、どうしたんだー?」
エイラ「むっ」
ルッキーニ「あのね、エイラの反応がさっきから無いの」
エイラー「……」
シャーリ「ふーん、こりゃあいったい」
シャーリー「なんかしたのか?ルッキーニ」
ルッキーニ「ううん。まだ何も!」
エイラ(ま、まだ?)
シャーリー「ん~、これは……あれだな!」
ルッキーニ「んん~?あれって……!」
シャーリー「ルッキーニ!」ドーン!
ルッキーニ「シャーリー!」デーン!
ルッキーニ「エイラの……ばか……」シナッ
シャーリー「あーはっはっはっ!いひっひっひひい!」
ルッキーニ「にゃっはははははは!」
エイラ「……」フルフル
シャーリー「あれ?エイラさん、どうしました?」
ルッキーニ「プルプルしてる~!」
シャーリー「ま、サーニャと喧嘩したんだろ」
ルッキーニ「じゅじゅ~、芳佳かハルトマン中尉にサーニャ取られちゃったんじゃないの?」
エイラ「……っ!」
エイラ「……いい加減にしろよナ」フルフル
ルッキーニ「うじゅあ!怒ったー!」
シャーリー「それっ、逃げろー!」
エイラ「私を馬鹿にスンナー!!!」
エイラ「私とサーニャは喧嘩なんかしてないゾ!ったく」
エイラ「……」
エイラ「まだなんか、イライラが収まらないけど……」
エイラ「……次のターゲットは」
エイラ「……」テクテク
「お、エイラじゃないか」
エイラ「……」テクテク
坂本「どうだ、今から訓練でも」
エイラ「……」
坂本「……?どうした?」
エイラ「……」
エイラ(流石に少佐を無視するのは、ハラハラするゾ……)
坂本「おい、エイラ、聞こえないのか?今から訓練でもどうだと聞いているんだ」
エイラ「……」ハラハラ
エイラ「……」
坂本「エイラ、そうか……」
坂本「お前の言いたいことは分かった」
エイラ「……」
坂本「ただ、一つだけ言っておく!」
エイラ「……」ビクッ
坂本「……風呂に入りたくなったら私に言え!」
エイラ「……」
エイラ「……ハァ?」
エイラ「……?」
坂本「無意味に親に反抗したりする時期だ、誰にでもあるものだ」ウンウン
エイラ「……」
坂本「私の入った湯に浸かりたくないとか、そういうことがあるだろう」
坂本「大丈夫だ、安心しろ。一番風呂に入れてやる。もしくはドラム缶に湯を貯める事だって出来るんだ」
エイラ「……ハァ」
坂本「そうかそうか。エイラが反抗期か。いやー、大きくなったものだ、わっはっはっは!」
シカシ、ムスメガハンコウキトイウノモツライモノダナ、ソノウチクサイトカイワレルノダロウカ……
エイラ「……」
エイラ「……行っちゃった」
エイラ「……」
エイラ「もういっそ……あんな性格の少佐が羨ましいゾ……」
エイラ「……」
エイラ「ん?次のターゲットか?」
エイラ「まだ続けるのかヨ。もう私は疲れたゾ」
エイラ「……しょーがねーなー」
エイラ「次のターゲットは……」
エイラ「……」テクテク
「え、エイラ!」
バルクホルン「っはあ、き、緊急の、頼みがあるんだ!」
エイラ「な、なんだヨ。そんなに慌てて。そんなに大事な用なのカ?」
バルクホルン「ああ、大事な、っ重要な、はぁっ」
エイラ「お、おい、落ち着けって頼みがあるなら聞いてやるからサ」
バルクホルン「んっ、すまない……ふう」
エイラ「大丈夫カ?」
バルクホルン「ああ、もう大丈夫だ」
エイラ「それで用事ってなんダ?」
バルクホルン「こ、これを食べてみてくれないか?」
エイラ「ん?これは」
バルクホルン「ああ、私が作った」
エイラ「大尉が作ったのカ!?」
バルクホルン「な、私だってお菓子作りをする事はある」
エイラ「あ~、確かにハルトマン中尉がいってたような~」
エイラ「それで、なんで私に?」
バルクホルン「最近聞いた話しなのだが……」
エイラ「ん?」
バルクホルン「お前は……」
バルクホルン「妹だそうじゃないか!」バン!
バルクホルン「なぜ私に黙っていた!!!」ドン!
エイラ「う、うわ!なんだよ急に!別に黙ってたわけじゃないッテ」
エイラ「それに大尉には関係ないことだろ」
バルクホルン「関係ないわけがない!職務怠慢も甚だしい!」
エイラ「しょ、職務?」
バルクホルン「お前は妹だ」
エイラ「う、うん」
バルクホルン「私は姉だ」
エイラ「う、うん?」
バルクホルン「つまり姉妹だ」
エイラ「う、うん?いや、それはおかしいダロ!」
エイラ「わかんネーヨ!だいたい大尉は私に何をさせたいんだよ!」
バルクホルン「そうだ、それでこのお菓子だ」
バルクホルン「私はこのお菓子を妹の事を思って作ったんだ」
エイラ「……」
エイラ「それって、私のために作ってくれたってことカ?」
バルクホルン「ん?何を馬鹿なことを、なぜ私がお前の為にお菓子を作らねばならんのだ」
エイラ「」
バルクホルン「腐っても妹のお前には、私の愛情が伝わるはずだ」
エイラ「」
バルクホルン「ほら、食べてくれ」
エイラ「」
エイラ「」パク
バルクホルン「ど、どうだ?」
エイラ「」モグモグ
エイラ「」
エイラ「ウマイ」
バルクホルン「お、おお!そうか!良かった、大丈夫そうだな!」
バルクホルン「料理には科学以外にも愛情も必要なのだな!ふふ、ハルトマンにも教えてやらなければな!」
エイラ「」
エイラ「……」
エイラ「もう……」
エイラ「疲れたよヨ、サーニャ……」ヘロヘロ
エイラ「……」
エイラ「次のターゲットは……」
エイラ「……」テクテク
「あ、エイラさん、丁度良かったわ」
エイラ(う、ミーナ隊長か。大丈夫かな)
ミーナ「以前やってたあれ、御悩み相談室。あれってもうやってないのかしら」
エイラ「……」
ミーナ「ちょっと、相談したいことがあって、話を聞いてくれないかしら」
エイラ「……」
エイラ「……」
ミーナ「以前も話したのだけど、上層部からの通告があってね」
エイラ「……」
ミーナ「私達も決して贅沢してるわけじゃないわよ。あの人達は現場というものを分かってないのよ」
エイラ「……」
ミーナ「――――――――――」
エイラ「……」
エイラ「……フガッ」
エイラ(いけないいけない、寝ちゃってたぞ)
ミーナ「それにね、美緒ったら昨日だって」
エイラ(まだ話してたのかヨ)
ミーナ「あの時は突然だったからびっくりしたけど今思えば」
エイラ(話なげーヨ)
ミーナ「ほんと、扶桑の魔女って、あら?」
ミーナ「あら、相談していたのは私の方よ」
坂本「なんだ、水臭いぞミーナ。相談なら私がいくらでも乗ってやるぞ」
ミーナ「うふふ、それじゃあ、お言葉に甘えようかしら」
坂本「ここではなんだし、部屋に来るか」
ミーナ「ええ、そうするわ」
エイラ「……」
エイラ「……」
エイラ「今のは、無視というか……」
エイラ「もともと私が居る意味が無かったような……」
エイラ「……」
エイラ「……次のターゲットは」
エイラ「……」テクテク
「えーいらー!」
エイラ(げっ、ハルトマン中尉)
エーリカ「トゥルーデが作ってくれたんだよー」
エイラ「……」
エイラ(サーニャは……もう居ないのか)
エーリカ「トゥルーデってば、料理は科学!とか言ってたくせに、今度は愛情がー!って言っちゃって」
エーリカ「クリスの事となると見境ないんだからー」
エイラ「……」
エーリカ「クリスが元気になった時だって――――――」
エイラ「……」
エイラ(これは、まさか……)
エイラ「……」
エーリカ「お菓子が―――――――」
エイラ「……」
エーリカ「トゥルーデが―――――――」
エイラ「……」
エイラ(もうさっき寝ちゃったから寝れないゾ……)
エーリカ「ズボンが―――――――」
エイラ(サーニャは、いつもこの話聞いてんのカ……)
エイラ「……」
エーリカ「イモが―――――――」
エイラ「……」
エーリカ「トゥルーデが―――――――」
エイラ「……」
エーリカ「―――――なんだよ!どう思うエイラ?」
エイラ「イヤーワカンネーッス」
エイラ「やっと、解放されたゾ……」
エイラ「だるかった……ただ、ひたすらに」
エイラ「サーニャも大変なんダナ」
エイラ「……」
エイラ「次のターゲットは……」
エイラ「……」テクテク
「あら、エイラさん」
エイラ「……」テクテク
ペリーヌ「エイラさん?」
エイラ「……」
ペリーヌ「ちょっと、返事くらいなさったらどうですの!」
エイラ「……」
ペリーヌ「え、エイラさん?」
エイラ「……」
エイラ(これは、中々楽しくなりそうダゾ)ニシシ
エイラ「……」
ペリーヌ「……!?まさか」
ペリーヌ「耳が聴こえなく!?」
エイラ「……?」
ペリーヌ「な、なんてこと……」
ペリーヌ「サーニャさんに振られたショックで……」ワナワナ
ペリーヌ「衛生兵ーーー!!!」
エイラ「ンナッ!」ビクッ
ペリーヌ「エイラさんが、エイラさんが!」
エイラ「オ、オイ」
ペリーヌ「誰かっ、エイラさんを助けてっ!」
エイラ「ペ、ペリ」
ペリーヌ「誰かっーーーー!」
ペリーヌ「……」
エイラ「……大騒ぎし過ぎだゾ」
ペリーヌ「も、元はといえばあなたが余計な事をしているからっ!」
ペリーヌ「だいたい、なんであんな事をしていたのですの?」
エイラ「ん……まあな」
エイラ「私にも色々あるんダヨ……」
ペリーヌ「な、なんですの、元気無いですわね」
エイラ「私は今アンニュイな気分なんダヨ」
ペリーヌ「はぁ」
エイラ「……お前が騒いだせいで、サーニャにもバレちゃったじゃなイカ」
エイラ「……サーニャに……叱られる」
ペリーヌ「はぁ……」
ガチャ
エイラ「……サーニャ」
サーニャ「エイラ、ちょっと来て」
エイラ「う、うん」トボトボ
サーニャ「そこに座って」
エイラ「う、うん」
サーニャ「……」
エイラ「……」
エイラ「ご、ごめん」ショボン
サーニャ「ペリーヌさん、本気で心配していたわ」
エイラ「う、うん……」
サーニャ「……ふぅ」
エイラ「だ、だって……」
サーニャ「うん?」
エイラ「私の事をヘタレヘタレって言う奴等がいるんダヨ……」
エイラ「そいつらを見返してやりたくって……」
サーニャ「……エイラ」
エイラ「サーニャ……」
サーニャ「私はそんなエイラが大好きよ」
エイラ「ん……///」
サーニャ「だから、もうこんな事をしちゃだめよ」
エイラ「うん!もう絶対にしないゾ!」
サーニャ「うふふ、いい子」ナデナデ
エイラ「あ、ふぅ……」
サーニャ「うふふ」
エイラ「……」
エイラ「……サーニャ」
エイラ「ずっと一緒だからナ!」
オワリダナ
リーネ「よ、芳佳ちゃあん!」
芳佳「うふふ。えいっ」バシンッ
リーネ「ああんっ!」
芳佳「あれえ~?もしかしてお尻を叩かれて興奮してるの?リーネちゃんって変態さんだったんだ~」
リーネ「も、もっとちょうだいい!」
芳佳「うん。もっと気持ちよくさせてあげる」バシンッ
リーネ「いっひいいんっ!」
芳佳「リーネちゃん……一つになろう……」
こんな時間までゴメン
愛の形は人それぞれだという事ダナ
安らかに眠るんダナ
Entry ⇒ 2012.07.15 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
灼「不覚にもアラタwwwwwwwww」
レジェンド「ハッ。さっそくスレッドがいくつか立っているな!」
レジェンド「ん? このスレッドは……」
【名前欄変更要請スレ】
1 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 16:30:43.90 ID:ako/cute0
ネクストレジェンドとか恥ずいから変更して欲しい
恥ずかしくなくない?
むしろかっこいい
3 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:06:19.75 ID:ako/cute0
>>2
ないない。一昔前のセンス
4 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:25:39.19 ID:dra.LOVE0
代案です!
『以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!!』
5 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:47:00.68 ID:ako/cute0
>>4
部外者でもアクセスできるページで個人名出すのはどうよ
6 :以下、名無しに代わりましてNextLegendがお送りします :2012/07/12(木) 17:59:12.97 ID:SizMonkyO
おなかすいたー
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!!:2012/07/12(木) 18:06:20.13 ID:dra.LOVE0
>>5
わああー書き込みの消し方を教えて下さい!!!
あ、あれ。名前が変わった
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:18:50.85 ID:SGMRlane0
管理人(ウチの顧問)が設定いじったのかもね
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:19:11.32 ID:hotmot++0
くろちゃんがいっぱぁーい
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:41:33.84 ID:dra.LOVE0
よよよ。。。
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 18:55:48.16 ID:SizMonkyO
おなかすいたよー
玄「おっとこうしてる暇じゃなかった! 今日は宿題がたくさん出たんだ!」
玄「さっそく取り掛かろうかな」
玄「……」
玄「……」
玄「うわー! ぜんぜん分かんないー!」
玄「気晴らしにもう一度さっきの掲示板を見てみようかなぁ……」
【愚痴スレ】
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 19:14:06.58 ID:SGMRlane0
某1年がタメ口でいらつく
お勉強難しい宿題多いー
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 19:49:42.40 ID:ako/cute0
>>1
嫌なら嫌と面と向かって言ってもらえない?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:11:03.89 ID:SGMRlane0
>>3
うっせ。んなことしたら部の雰囲気壊れるだろ
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:22:15.14 ID:ako/cute0
>>4
そしらぬ顔して爆弾抱えてる方が良くないっての
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:31:15.15 ID:hotmot++0
ここあったかぁい(意味深)
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:44:37.67 ID:SizMonkyO
おなかすいた!
はー。マジタメ口いらつくわ。はー
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:55:47.92 ID:ako/cute0
中身空っぽなまま年だけ重ねちゃったような奴に限って
年齢を引き合いに出してくるんだよねー。それしかないから
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 20:59:49.98 ID:SGMRlane0
>>10
あ?
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 21:01:08.40 ID:SGMRlane0
安価間違えた
>>9
あ?
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 21:07:11.48 ID:ako/cute0
>>10-11
うーわー。恥ずかしレジェンドwwwwwwww
恥ずかしレジェンドって、ハルちゃんを馬鹿にしないで!
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 21:45:50.36 ID:ako/cute0
ハルちゃんって、おい……
ID:SGMRlane0の正体はやっぱりアイツかな
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 22:02:06.74 ID:dra.LOVE0
宿題分かんないよ~
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 22:19:24.15 ID:SizMonkyO
おなかすいたー!!
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 23:39:44.62 ID:dra.LOVE0
宿題終わったよ!
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/12(木) 23:42:02.02 ID:hotmot++0
お疲れ様ぁー
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 00:00:20.43 ID:SizMonkyO
おなかすいた……
灼「……」
灼「とはいえ掲示板で愚痴るのは、いくらなんでも陰湿だったかな……」
灼「……」
灼「……」
灼「憧に謝りにいこう」
灼「……あれ?」
灼「憧、今日は学校休みなの……?」
灼「風邪?」
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:07:27.60 ID:SGMRlane0
ちなみに後輩のお見舞い。風邪ひいたらしい
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:14:45.01 ID:SizMonkyO
ラーメン
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:21:52.17 ID:hotmot++0
体調悪くても食べやすいゼリーとかどうかなぁ?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:32:02.40 ID:SGMRlane0
>>2
それはさすがにどうかな
>>3
なるほどなるほど
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:38:08.80 ID:dra.LOVE0
今日お休みだった憧ちゃんのお見舞い?
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 15:40:27.21 ID:dra.LOVE0
ごめんなさい憧ちゃん。名前を出してしまいました
憧「センス古い」
憧「でも……」
憧「仲直りできてよかったな……」
憧「まさか部で1番気まずいと思ってた人がお見舞いに来てくれるなんてね」
憧「ふふ……。なんだ、このゼリー食べてみれば意外と美味しいじゃん」
憧「忘れずにお礼のメール入れなくちゃ」
憧「……」
憧「ああー。また暇になったー」
憧「携帯で暇つぶしすっかなぁ」
憧「うお。なんだこの宥姉が立てた感満載のスレは」
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:06:48.69 ID:hotmot++0
こたつぽかぽか~
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:09:49.72 ID:AKO.AKO.O
夏だっちゅーに!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:17:59.96 ID:SGMRlane0
もぐらぽかぽか~
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:38:20.43 ID:AKO.AKO.O
ゲーセンか!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:47:29.64 ID:dra.LOVE0
あったまてかてか~
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 18:55:29.66 ID:AKO.AKO.O
ドラえもん!
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:17:52.18 ID:SizMonkyO
太陽の戦士ポカポカ~
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:23:58.33 ID:AKO.AKO.O
黒歴史!
憧「こうなったら自分でスレ立てしよ」
【たまには恋バナしようよ】
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:30:04.48 ID:AKO.AKO.O
みんな好きな人いる?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:38:12.66 ID:SizMonkyO
ラーメン
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 19:54:29.04 ID:SGMRlane0
いるよ
>>1はいるん?
>>2
ラーメンマンとでも結婚しとけ
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:02:37.24 ID:dra.LOVE0
おねえちゃーん!!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:04:43.38 ID:hotmot++0
>>4
くろちゃーん?
この板行きてー
>>3
うん。ずっと片思いだけどね
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:10:14.08 ID:dra.LOVE0
>>5
そうだよお姉ちゃーん!!
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:11:34.54 ID:hotmot++0
>>7
くろちゃーん!
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:12:56.02 ID:SGMRlane0
>>6
うわー。シンパシー
俺の方も約10年ずっと片思い
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:15:15.47 ID:AKO.AKO.O
>>9
一緒にがんばろ!
相手は同学年?
好きな人けっこう年上だよ。そっちは?
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:26:48.95 ID:AKO.AKO.O
同い年の幼馴染
13 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:31:01.13 ID:SGMRlane0
そっか……。じゃ、お互い違うか
いっそ俺の好きな相手がお前で、お前の好きな相手が俺で、
晴れて両想い発覚だったらよかったのにな
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:40:26.49 ID:AKO.AKO.O
あはは。それいいねー
でもあたしの好きな奴はアホだかんなー
この掲示板にたどり着けてんのかも謎だわ
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:44:20.25 ID:SizMonkyO
おなかすいたー
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:49:33.44 ID:dra.LOVE0
ふぅーむ。なるほどなるほどなるほどー
これはなかなかになかなかのドキドキだねー
電子の海で迷子ですよー
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 20:59:59.81 ID:kasumin/0
>>17
はいはい。帰るわよ
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:02:24.16 ID:loriMIKO0
嫌ですー。私も恋バナとやらをしてみたいんですー
やーいやーい、年増おっぱーいおばーけー♪
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:03:53.57 ID:kasumin/0
>>19
あらそう。そういうこと言っちゃうの
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:05:44.29 ID:loriMIKO0
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:07:48.36 ID:AKO.AKO.O
>>17-21
なんだろうコレ?
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:23:28.93 ID:.NIWAKA.0
阿知賀女子しねしねしねしねしねいsね!!!!!!1
首吊って死ねニカワ喉につまらせて死ねマグレ上がりの雑魚チーム!!!!!”!
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:26:17.62 ID:dra.LOVE0
死んだら天国のお母さんに会えるのかなぁ
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:31:59.21 ID:.NIWAKA.0
えっ?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:32:39.78 ID:dra.LOVE0
お母さん・・・
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:34:23.40 ID:.NIWAKA.0
あの、本当に死んじゃ駄目です。
死んだらあなたの周りの人が悲しみます。
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:44:50.79 ID:AKO.AKO.O
あんたが死ねって言ったんじゃん……
お母さん・・・うえぇぇん・・・
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:49:46.59 ID:.NIWAKA.0
酷いことを言ってごめんなさい。
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 21:54:10.93 ID:SGMRlane0
謝れ! もっと謝れ!
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:02:30.21 ID:.NIWAKA.0
本当に申し訳ございませんでした。
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:11:14.85 ID:AKO.AKO.O
口だけでならなんとだって言える
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:13:30.06 ID:SGMRlane0
>>11
うんうん。本当に反省しているのか怪しいところ
心から反省しています。
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:19:04.55 ID:hotmot++0
>>1
あったかくない書き込み……
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:24:30.93 ID:SizMonkyO
おなかすいたー!
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:25:03.39 ID:SGMRlane0
>>13
反省の証としてID付きでおっぱいうp
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:27:52.08 ID:AKO.AKO.O
>>16
妥当な落とし所か
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:36:36.72 ID:.NIWAKA.0
え? え!?
O・P・P・A・I! O・P・P・A・I!
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:44:26.43 ID:RyuuHanaO
あ、そーれ! うp! うp!
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:45:10.05 ID:telltell0
うp! うp!
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:48:00.77 ID:HRMR+NDK0
うp! うp!
23 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:50:15.98 ID:AKO.AKO.O
学校掲示板なのに急に人増えた?
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:53:11.77 ID:toumeiMM0
おっぱいの吸引力は偉大なんすよ
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:56:29.02 ID:dra.LOVE0
やめるです僕たち!
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 22:58:34.09 ID:dra.LOVE0
私はもう大丈夫だから、>>1さんも元気だしてね
実は私は県大会で阿知賀麻雀部に敗退した校の者です。
むしゃくしゃした気持ちを紛らわすため、
偶然たどりついたこの掲示板に、乱暴なトピを立ててしまいました。
とても酷いことをしてしまったと反省しています。
本当にごめんなさい。
でもおっぱいは恥ずかしいので許してください。ごめんなさい。
あと、ID:dra.LOVE0さん。
こんな私をかばってくださってありがとうございました。
願わくばいつの日か、あなたと麻雀がしてみたいです。
28 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:07:59.30 ID:SGMRlane0
意訳:おっぱいうpなんかしねーよバーカ
29 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:10:41.90 ID:AKO.AKO.O
台無しwwwwwwww
まあ、反省してるみたいだしいいんじゃない
トピとかいう謎の語句はどうかと思うけど
そして、あたしも悪乗りが過ぎました
こちらこそごめんなさい
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:15:05.23 ID:SGMRlane0
そうだね。俺も、すまんかった
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:24:55.95 ID:AKO.AKO.O
可愛くね?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:27:42.61 ID:dra.LOVE0
元気いっぱいだよね~
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:33:32.32 ID:AKO.AKO.O
ジャージちゅっちゅー
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:35:22.03 ID:hotmot++0
ジャージだけで寒くないのかなぁ?
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:37:33.20 ID:AKO.AKO.O
寒くてもあたしが温める!
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:40:16.81 ID:SGMRlane0
>>5
きめぇwwwwwwwwwww
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/13(金) 23:46:05.50 ID:AKO.AKO.O
キモくて結構! 所詮は匿名!
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/14(土) 00:01:35.94 ID:SizMonkyO
うちの学校にいつもジャージ着てる人なんかいたかなー?
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:25:31.72 ID:SizMonkyO
前からなんとなく皆とデザインが違うなー、とか不思議に思ってたんだけどさ
不安になってよくよく見たら、私の制服これジャージそのものじゃん!!!
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:29:55.05 ID:ako/cute0
ちょい待ち
まさかあんた、制服着てるつもりでジャージ着てたの?
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:30:49.82 ID:dra.LOVE0
あ。私もたまに間違えるよー
それで出かける前にお姉ちゃんに言われて気が付いたり!
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:40:42.57 ID:LEGEtumo0
これがゆとりか
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:51:36.33 ID:SizMonkyO
私の本物の制服はどこいったんだろう
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 10:53:47.48 ID:ako/cute0
>>5
ま、まあ、ジャージも似合ってるしそれでいいんじゃない?
余計な詮索なんかいらないって!
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:03:05.74 ID:SizMonkyO
でもなー
あ。そういえば制服の裏側のタグに、マジックで名前書いておいたっけ
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:17:42.11 ID:ako/cute0
へえー
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:24:18.62 ID:ako/cute0
って、シズ
今確認してみたら、あんた自分の名前の漢字間違ってるよー?
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:25:37.90 ID:SGMRlane0
は? 横からだけど、なんでお前がそんなことが分かるんだよ?
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:27:07.31 ID:ako/cute0
あ
13 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:27:58.02 ID:SizMonkyO
へ?
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:28:23.39 ID:ako/cute0
あんぎゃあああああああああああああああああああ
半分寝ぼけてて失言したああああああああああああああああああああああああ
≫10が私の制服持ってるの?
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:34:21.22 ID:SGMRlane0
制服盗むとかありえねー
時代はネクタイ
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:37:41.51 ID:ako/cute0
だ、だって、シズの可愛い匂いが染み付いてたからつい魔が差して、ごにょごにょごにょ
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:39:43.54 ID:SizMonkyO
えー。何それ変態っぽ
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:40:29.19 ID:ako/cute0
待ってシズ! 誤解なの!
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:41:40.36 ID:SGMRlane0
いや誤解も何も変態は事実でしょ
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:42:17.90 ID:ako/cute0
ぐぬぬぬぬ
制服返してね!?
23 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:46:56.45 ID:ako/cute0
はい……
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:49:13.69 ID:SizMonkyO
今からうちにこれる、憧?
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:50:39.05 ID:ako/cute0
あああああ、憧ちゃうわ!
な、なんでバレてんの!?
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:54:10.50 ID:SizMonkyO
幼馴染の勘
27 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:54:32.82 ID:ako/cute0
ドキッ。きゅんきゅん
制服持ってったことがバレたのに
キュンキュンとかキモいこと言ってる場合じゃないだろハゲ
29 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 11:58:21.51 ID:ako/cute0
うぐぐぐぐぐ
あーもー、どうせ嫌われんなら、やけっぱちよー
シズ好き好き好き好き好きー!!!!!!
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:03:51.93 ID:SizMonkyO
?? ありがとう
憧のこと嫌いになんてなってないよ?
31 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:04:46.70 ID:ako/cute0
え。ちょ。じゃ、早まった?
32 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:05:27.27 ID:ako/cute0
や、やだちょっと。やばい。本気で恥ずかしい
33 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:07:46.55 ID:ako/cute0
泣けてきた、もー
これは流石に見てらんない乱れぶり……
35 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:10:02.63 ID:SizMonkyO
というかさ、私も憧のこと好きだよ
36 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:11:20.89 ID:ako/cute0
え。ほ、ほんと……?
37 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:15:47.27 ID:SizMonkyO
うん
38 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:16:30.30 ID:ako/cute0
こんなにキモいこと書き込んだのに……?
39 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:27:27.10 ID:SizMonkyO
そりゃもう。だって私達親友じゃん
40 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:28:01.59 ID:ako/cute0
あー。好きってそういう
あはは……、だよね
41 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:36:45.20 ID:SizMonkyO
んー??
なんでもない
それよりシズ、今から家に行ってもいいの?
43 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:45:27.80 ID:SizMonkyO
おう! じゃないと明日の学校に制服間に合わないもん!
44 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:46:02.29 ID:ako/cute0
ごめん、そうだったね
あと、よかったら午後は一緒にあっそびましょー
45 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:50:24.61 ID:SGMRlane0
あそこから綺麗にまとまるとは
46 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:50:26.64 ID:SizMonkyO
オッケー! んじゃ、待ってるから!
47 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:54:52.00 ID:dra.LOVE0
たんたんたぬきの大合唱ー
48 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 13:01:27.50 ID:dra.LOVE0
ごめんなさい! 書くところを間違えました!
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:03:39.68 ID:dra.LOVE0
今日はみんなのお遊戯会~
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:11:54.89 ID:dra.LOVE0
森のみんなのお遊戯会~
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:17:25.31 ID:dra.LOVE0
トラさん、ウサギさん、たぬきさん~
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:28:21.10 ID:dra.LOVE0
みんな集まれ! わいわいわい!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:29:30.23 ID:dra.LOVE0
がおがおトラさんの大舞台ー
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:40:26.01 ID:dra.LOVE0
ぴょんぴょんウサギの大芸術ー
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 12:59:45.29 ID:dra.LOVE0
みんなそろって楽しいな~
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 13:04:05.58 ID:dra.LOVE0
>>6と>>7の間に「たんたんたぬきの大合唱ー」を入れてください
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 13:11:01.36 ID:hotmot++0
あったかぁーい歌詞だね
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:19:46.00 ID:AKO.AKO.O
今、意中の相手と2人でらぶらぶ……、じゃなかった、ぶらぶらしてる
なんとか自然な流れで手を繋ぎたい
でも今日は意識しちゃってるからか、妙に気恥ずかしくて
どうすればいい?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:20:29.62 ID:SGMRlane0
リア充死ねやぁあああ!!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:23:08.17 ID:dra.LOVE0
「手を繋ごう?」って言うとか!
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:24:04.98 ID:SGMRlane0
>>3
ストレートすぎて不覚にもアラタwwwwww
でも変に策を弄するより、それぐらいがちょうどいいのかもな
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:26:57.99 ID:AKO.AKO.O
コンマ00なら>>3実行
>>5
惜しい
つーかコンマ00のみ指定とか、お前やる気ないだろwwww
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:36:51.76 ID:AKO.AKO.O
>>6
だって緊張してー
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:37:42.48 ID:SGMRlane0
一応爪の先ほどは応援してんだからちったぁ頑張れよ
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:40:18.99 ID:hotmot++0
手をつなぐとあったかいよね
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:41:11.74 ID:dra.LOVE0
お姉ちゃんのおもちぽよよんよんよん!
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:45:42.17 ID:toumeiMM0
>>1と相手の性別を教えて下さいっす
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:49:24.77 ID:AKO.AKO.O
>>11
両方♀
13 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:50:43.02 ID:toumeiMM0
それなら全力で応援するっす
私も、元阿知賀民として応援します
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:53:09.39 ID:telltell0
私も協力しよう
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:53:13.44 ID:AKO.AKO.O
みんな……
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:56:33.73 ID:SGMRlane0
だからテメェらはどこから湧いてくるんだ!?
18 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 15:58:22.42 ID:dra.LOVE0
ちなみに今>>1さんはどこにいるの?
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:02:10.09 ID:AKO.AKO.O
えっと……、山
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:04:53.71 ID:SGMRlane0
山デート!?
なるほど。野外の開放感を利用するという手ですね
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:06:01.67 ID:toumeiMM0
変態っす! 変態っす!
23 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:06:34.13 ID:telltell0
いわゆる青姦
いや、ヤマカンか
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:08:24.84 ID:KusoTibi0
>>21-23
うるさいそこ!
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:11:53.24 ID:SGMRlane0
だから何故学校の部活掲示板にここまで人数が?
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:13:03.38 ID:LEGEtumo0
ごめ。私的なホームページと間違えて
ここを某検索エンジンに登録してたみたいで、たぶんそれが原因
27 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:14:30.77 ID:SGMRlane0
うおい!! 後でその私的なページ教えてよ!
そろそろ接吻でもしている頃でしょうか
29 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:20:27.58 ID:telltell0
>>28
いいないいなそれ!
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:21:49.89 ID:toumeiMM0
私も先輩とそういうことしてみたいっすー
31 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:23:50.91 ID:KusoTibi0
>>28-30
うるさいそこ!
32 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:24:58.01 ID:AKO.AKO.O
キスとかまだ早いよ……
でも素直に「手つなごう」って提案したら、ちゃんとつないでくれた
嬉しい。ありがとね、>>3
33 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:26:30.47 ID:telltell0
ならば次は素直に「セックスしよっ♪」て言ってみよう
何事も徐々に段階を踏みパワーアップさせていくのが上手くいく秘訣
♪←これに本物の気持ち悪さを感じる
35 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:28:22.20 ID:HRMR+NDK0
品がありません
36 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:29:03.79 ID:toumeiMM0
発想は悪くないっすけど、もっとオブラードに包むべきっす
37 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:31:53.50 ID:telltell0
みんながいじめるよー……
38 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:34:41.17 ID:LEGEtumo0
若いっていいねー
39 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:35:46.24 ID:SGMRlane0
まだ大丈夫だよ
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:43:29.86 ID:dra.LOVE0
リスさん!
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:53:20.57 ID:SGMRlane0
終了
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 16:56:37.81 ID:hotmot++0
再開
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:04:15.35 ID:dra.LOVE0
リップクリーム!
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:08:37.67 ID:hotmot++0
無料サンプル
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:16:16.22 ID:dra.LOVE0
るんるんるん!
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:18:27.39 ID:SGMRlane0
終了
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:22:28.41 ID:dra.LOVE0
るんるんるんってなんだっけ?
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:28:30.44 ID:SGMRlane0
知るかボケクソカス!!
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:28:19.13 ID:LEGEtumo0
ノリでつくってはみたもののさ
実際どうよ?
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:32:44.49 ID:dra.LOVE0
楽しいよ!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:43:40.27 ID:LEGEtumo0
じゃ、残すか?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:46:59.55 ID:SGMRlane0
うーん
この掲示板があったおかげでよかったこと思えることも、あるっちゃあるけど
あと1週間もしたらみんな飽きて閑散としそうな気も……
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 17:53:34.04 ID:LEGEtumo0
その光景が容易に想像できるのが悲しいな
まるで、そう
さんざん担ぎあげられた挙句、急に手のひらを返されたあの時のような
あったかぁーいまま終わりにするのが、
もしかしたら1番なのかもしれませんね
7 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:05:39.98 ID:ako/cute0
うおー。帰宅したと思ったら、こんなスレが
残念だけど、実際のところ>>4の言うとおりなのかもね
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:06:48.10 ID:LEGEtumo0
よし! そんじゃ00時になったらこの掲示板を閉鎖する!
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:10:07.38 ID:SGMRlane0
また急だねー
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:10:11.43 ID:LEGEtumo0
一度決めたらパパっと動きたいから
閉鎖までの最後の時間は自由に使ってね
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 18:12:23.61 ID:ako/cute0
おっしゃー。暴れるぞ―
1 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:16:46.94 ID:ako/cute0
どうせもうじきなくなる掲示板だし、本音であれこれ
2 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:17:41.71 ID:SizMonkyO
お腹すいたー!
3 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:18:29.38 ID:ako/cute0
>>2
あんたは全くもう
今度手料理つくるから食べてくれるかな?
4 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:20:16.04 ID:dra.LOVE0
ドラゴンロードってかっこいい呼び名だから実は気に入ってるんだよ
5 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:23:05.74 ID:hotmot++0
くろちゃんの身体が1番あったかぁーい
6 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:25:53.41 ID:SGMRlane0
↑さりげなく爆弾発言じゃね
本音告白! 私は阿知賀麻雀部のみんなが大好きです!
8 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:30:13.54 ID:SizMonkyO
私も!
9 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:31:22.67 ID:ako/cute0
皆は好き。シズは大好き
10 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:33:18.46 ID:LEGEtumo0
私だってお前たちと出会えたことは幸運だったと思っているよ
11 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:33:22.53 ID:hotmot++0
私も大好きだよー
12 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:34:52.95 ID:SGMRlane0
俺……、じゃなくて、私も……、皆のこと好きだよ
……
ああー。やば!
明日どんな顔して部室に出ればいいの!
こういう発言ガラじゃないガラじゃない! 恥ずかしい!
14 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:37:42.66 ID:ako/cute0
おんやぁー。随分ウブな子が紛れているようで
15 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:39:03.96 ID:SGMRlane0
うっさいうっさい!
16 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:41:42.51 ID:SizMonkyO
おなかすいたー!
17 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:42:17.73 ID:ako/cute0
>>16
シズったらどうしようもないんだから
この掲示板、いざなくなるとなると寂しいね
19 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:44:52.51 ID:LEGEtumo0
寂しがられる内が華さ
そう。本当にな
あれは思い返すこと何年前だったか、私は――
20 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:45:57.59 ID:SGMRlane0
憧とも仲良くなりたい
21 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:46:15.19 ID:ako/cute0
え?
22 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:46:55.34 ID:SGMRlane0
わあああ違うそうじゃない違う私はそうじゃなくて!!!
エンターキー押すつもりじゃなかったのにー!
あれだよあれだよ!
色々あったけど、だからこそあああああああああああ
あはは。案外可愛い人なんだね
少し前までは、何かと誤解してたかも
これからもよろしくお願いします!
24 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:50:13.44 ID:SGMRlane0
うん……。こちらこそよろしくね、憧
お見舞いの時にも言ったけど、初日の愚痴スレのことは本当にごめんなさい
25 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:51:31.70 ID:SizMonkyO
ひゅーひゅー。ラブラブー
26 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:52:15.31 ID:ako/cute0
ち、ちがっ! あたしの本命は別にいて!
27 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:52:15.46 ID:SGMRlane0
ち、ちがっ! 私の本命は別にいて!
28 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:53:47.92 ID:dra.LOVE0
2人は本当に仲良しだねー
ラスト5分の衝撃発言! 実は私はくろちゃんのお姉ちゃんです!
30 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:54:56.90 ID:ako/cute0
知ってた
31 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:54:59.59 ID:SGMRlane0
知ってた
32 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:55:04.66 ID:SizMonkyO
あ、やっぱり!
33 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:55:11.02 ID:LEGEtumo0
だと思った
34 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:55:11.22 ID:dra.LOVE0
そうだったのー!?
私だよお姉ちゃん! 玄だよー!
しかし夏だねー
36 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:56:29.61 ID:SGMRlane0
終わり間際にする書き込みがそれ!?
37 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:56:40.33 ID:dra.LOVE0
大会が終わったら、みんなで花火をしようよ!
38 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:09.48 ID:hotmot++0
くろちゃんに、さんせーい!
39 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:23.10 ID:ako/cute0
みんなで浴衣着よ、浴衣
ハルエもだよー
40 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:36.86 ID:SizMonkyO
スイカ割りもしよう!
41 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:57:44.50 ID:SGMRlane0
もはや匿名掲示板の体をなしていないような
あ、納涼・ボーリング大会も
42 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:58:09.14 ID:LEGEtumo0
引率は任せておけ!
43 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:58:20.57 ID:ako/cute0
>>41
ネーミングセンスがふっるーい
こりゃ、あたしが企画協力してあげなきゃだね
いよいよ終わっちゃうね……
45 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:58:49.38 ID:ako/cute0
うあー、なんだかんだ楽しかったー
46 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:00.82 ID:SGMRlane0
楽しかったね
47 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:13.32 ID:SizMonkyO
おなかすいたー
48 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:32.04 ID:dra.LOVE0
また明日、部室でもみんなでお話しようね
49 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:43.50 ID:hotmot++0
うん!
50 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/15(日) 23:59:44.57 ID:LEGEtumo0
よし。そろそろ消すぞー!
>>47
あたしをお食べ、シズ
……なんちて
どうせ00時まであと一瞬だから、誰にもこの書き込みは見られないっしょ
ということでひそかに告白の練習
シズ、大好きー! ラブー! フォーエバー・ウィズ・ミー!
うひゃー
52 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:00:18.70 ID:LEGEtumo0
あれ。管理パスワードなんだっけ
53 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:00:25.47 ID:ako/cute0
ちょおおおおおおおおおおおおおおお!!!?
これはひどい
55 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:00:55.64 ID:dra.LOVE0
フォーエバー・ウィズ・ミーって何語かな?
56 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:17.74 ID:hotmot++0
>>56
英語で、ずっと一緒に、って意味だよ
57 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:21.28 ID:SizMonkyO
なんかよく分かんないけど
憧! フォーエバー・イズ・ミー!
58 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:42.09 ID:SGMRlane0
お前が永遠かよwwwwwww
59 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:01:46.65 ID:ako/cute0
もう駄目。シズにきゅんきゅんし過ぎて死にそう
60 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:02:00.19 ID:SGMRlane0
憧もたくましくなったよね
あ。思い出した
パスは小鍛治プロの年齢だった
62 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:02:44.12 ID:ako/cute0
ってことは38かな
63 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:02:59.79 ID:SGMRlane0
38だね
64 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:03:27.51 ID:dra.LOVE0
38
65 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:03:57.28 ID:SizMonkyO
3838
66 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:04:26.03 ID:hotmot++0
38ー
67 :以下、名無しに代わりまして玄ちゃんにお任せあれ!! :2012/07/16(月) 00:04:37.35 ID:LEGEtumo0
それじゃ、みんな。また明日部活で
「やほー! 花火花火ー!」
「こーら、シズ。はしゃぐと火傷する」
火薬の匂いがする闇の中で、火花に照らされてひらりひらり揺れるシズの青い浴衣
あたしは、自分で花火をすることも忘れて、ただただ彼女の姿に見とれていた
「憧は花より色香?」
からかうように声をかけられ、振り向くとそこには案の定、灼
表情まではよく見えないが、なんとなく空気で、
彼女が意地悪そうに笑っているのが分かってしまう
「そういう灼だって、ハルエに目がいってるようですけどー」
「ぐぬぬ」
「おーい、憧ちゃーん、灼ちゃーん!」
あたし達の睨み合いを遮ったのは、玄のそんな声
「吹き上げやるよー! ドラゴン花火!」
「だってさ、灼。近くへ見に行こう」
「うん。そうだね」
「って、同時に3つも点火するわけ!?」
つっこみの声虚しく、地面に設置された吹き上げ花火達が並んで火を噴く
ああ、勿体無いことを
「あったかぁーい……」
「宥。それ正しい花火の楽しみ方じゃないと思うぞ」
「まあ楽しみ方は人それぞれってことでいいんじゃないかな、ハルちゃん」
灼はそう言って、意味ありげに私の肩をポンと叩くと、ハルエの方へと小走りしていった
「楽しみ方は人それぞれ、ねえ」
「だったらあたしは、あたしなりの楽しみ方をしますか」
「そうだなー、憧」
さっきまで手持ち花火両手に暴れていたシズも、さすがに吹き上げ花火ばかりは大人しく眺めていた
あたしはシズの横に位置どると、
小さく深呼吸し、そして自分の片手をそっと彼女の手へと伸ばす
「夏ですなー」
「ですなー」
繋いだ手が汗ばんでやいないだろうか、などと、妙な不安も湧いてくるものの
そういった不安を差し引いてもシズと手をつないでいると、気持ちが落ち着いた
「……あれ、憧?」
シズが訝しげな声で首を傾げる
「今、私の首に何かした?」
「うお! 絶対なんかしたな! 柔らかい物が当たったような気がしたもん!」
“キスっていうんだよ、それ”
そんな言葉を赤面とともに飲み込みつつ
花火の残光を瞼に焼き付けながら、あたしの夏は、過ぎていく
おわり
とりあえずこのドラゴンロードは俺が保護していきますね
また書いてくれよな!
>>1000なら掲示板復活
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
【咲-saki-】久「安価で私がタラシじゃないことを証明するわ」
久「そんなにモテないわよ」
久「とりあえず>>5あたりの子にアプローチしてみようかしら」
久「そういえば大会の時にアドレス渡されたわね…」
久「メールでもしてみましょう」
文面>>12
久「なぜゴリラ?ま、送信」
・・・・・・
久「返事北」
愛宕洋榎
いきなりなんやあんたは
失礼なやつやなー
なんか用事か?
久「メールでも関西弁なんだ」
久「んー…>>17」
久「え…まじで行くの?」
・・・・・・
prrrrr
久「え?電話!?」
久「もしもし?」
洋榎『それほんまか!?』
久「え、まあ、そうね。それで、どう?」
洋榎『まー別に行ったらんことはないけどな!』
洋榎『それで?いつ来るんや?』
久「んー今週末とかどう?」
洋榎『今週末!?えーっと…髪切って服買って…ハッ!な、なんでもないで!』
久「?」
久「それでどうなの?ダメ?」
洋榎『まーええやろ!』
久「大阪とか遠すぎるわ…」
久「洋榎さんは…」キョロキョロ
洋榎「おーい!!竹井ー」
久「あら、お久しぶりね!」
洋榎「そういえばそうやな」
久「今日はわざわざありがとうね」
洋榎「かまわんよ。地元やし。それよりどういうとこ行きたいんや?」
久「そうね…>>25とか」
洋榎「おー、知っとるなあ」
久「ミナミの帝王観てね」
洋榎「あんなもん映画の話や。まじめに生きとったら一生縁ないで」
久「そうなの?残念」
洋榎「じゃあサラ金で金でも借りるか?」
久「やめておきましょう」
洋榎「まあミナミ行くか」
久「ええ」
洋榎「今梅田やから御堂筋線でいくで」
久「ついていくわ」
洋榎「ふふふ…ここが欲望の渦巻く街やでえ」
久「グリコは?」
洋榎「ほんま東京もんはこれやから…」
久「東京じゃないけど…」
洋榎「まーええわ。とりあえずそっち方面いこか」
久「ええ」スタスタ
久「わーすごいわね。お店がいっぱい…」
洋榎「ふふ。恐れ入ったか」
久「それにしてもすごい人ね」
洋榎「暇人の集合場所やからな」
洋榎「ほれ、あれがグリコや」
久「おー…」
久「ほいっ」ポーズ
洋榎「なにしてるんや?」
久「洋榎さんも早く」
洋榎「まあええか」シャキーン
久「あ、写真お願いしまーす」
洋榎「そないなやつに…」ハァ
チャラ男「うぃーすwwwハイポーズwwwwお、バッチリやん!鬼カワwwww」
久「ありがとうございまーす。次行きましょ洋榎さん」
チャラ男「お姉さん観光?」
久「え?まあ…」
チャラ男「マジで?じゃあ俺難波案内したるで!!」
久「いえ…けっこうです」
洋榎「あ?」
チャラ男「なんや怖いなあ…」
洋榎「写真おーきに!ほないこか竹井」
チャラ男「えー?ちょっと遊んでこーぜー?」
洋榎「はあ…あんたしつこいで」
チャラ男「ええやんええやん」グイ
洋榎「ちょ!なにすんねん!」
久「ちょっとあなたそこまでよ」
チャラ男「え?」
久「いい加減にしなさいね?これ以上は怒るわよ?」ニッコォ
チャラ男「ひぃ…す、すんまへん…ほなさいなら!」スタコラサッサ
洋榎「ほえー…あんたやるなあ」
久「あなたに触れてきたからついカッとなっちゃったわ」
洋榎「あ///そか///」
洋榎「あ…手…」
久「あ、ごめんなさい。嫌だった?」
洋榎「べ、別に///」
久「この後はどこに連れて行ってくれるの?」
洋榎「お腹すいてるか?」
久「んー…洋榎さんに任せるわ」
洋榎「ほな>>42でもいこか」
久「村があるの?」
洋榎「まあお好み焼き屋さんや」
洋榎「めっちゃうまいで!道頓堀にあんねん」
久「それは楽しみね」
お好み焼き屋
洋榎「これがほんもんのお好み焼きやで」
久「へー」
久「いただきます」
洋榎「うまいか?」
久「まだ食べてないわよ」
洋榎「せやろ」フフン
久「なんで洋榎が偉そうなのよ」クス
洋榎「ひろっ///呼び捨てか自分///」
久「ん?」
洋榎「何でもないわ///」
久「あら、洋榎も名前で呼んでくれていいのよ?」
洋榎「ま、まあどうしてもっていうんならええけど?」
久「くす…じゃあお願いします」
洋榎「しゃあないなー……久」ボソ
久「はい」
洋榎「な、なんや照れるわ!」
洋榎「ほら!くうで!冷めてまう」
久「もう食べれないわ…」
洋榎「とりあえず>>83で休憩しよか」
久「いいけど、こんなところに公園あるの?」
洋榎「ちょっと歩いたところに三角公園っていう公園があるで」
久「へえ」
洋榎「アメ村ってところなんやけど夜はあんま行かんほうがええで。怖いお兄ちゃんいっぱいやからな」(マジで)
久「洋榎がいるから平気よ」キュ
洋榎「調子ええやつめ」
公園
久「へー、ほんとに三角形なんだ」
洋榎「いやいまいちやろ」
洋榎「ななななにしてんねん///」←膝枕
久「いーでしょー別に。減るもんじゃなしー」スリスリ
洋榎「ふふふふざけるなアホ!!順序いうもんが…やなくて!こんなところで恥ずかしいやろ!」
久「まーまー」サワ
洋榎「ふあ…」
久「すべすべで気持ちいいー」スリスリ
洋榎「久…」
久「んー?」
洋榎「ええ加減にせえーーー!!」
久「うわ!いきなりなによ…」
洋榎「は、恥ずかしいやろ…」
洋榎「もう知らんわ」
久「もう…」
久「>>97するから許して?」
これは許されない
久「目、閉じて?」
洋榎「ふぇ!?」
久「すぐ終わるから、ね?」
洋榎「は、はい」ギュ
久「…」
洋榎「…」
久「えいやー!!」ビシッ
洋榎「あいたっ!!」
洋榎「なにすんねん久!!」
久「何って…空中元彌チョップだけど」
洋榎「おおおお乙女の純情を…」
洋榎「絶対に許さへんからな!!!!」
久「これは本気でへそを曲げたかしら?」
久(>>110ね)
洋榎「はいはい。もーええて」
久「つい…あんなことを…」
洋榎「アホ…アホぉ…ぐすっ…」ポロポロ
久「洋榎…泣かないで?」
洋榎「うぅ…うち一人盛り上がって…アホみたいや…」
久「洋榎…顔をあげて?」
洋榎「ふぇ…?」スッ
チュッ
洋榎「…え?」
久「ファーストキスよ。これで許してくれる?」
洋榎「あ…あ…」パクパク
洋榎「う、ウチかて初めてや!!」
久「あら、うれしい」
久「ふふ…」ナデナデ
洋榎「ひーさっ」
久「ふふ、なあに?」
洋榎「呼んだだけや!」
久「そう…」
久「あ、もう帰らないと…」
洋榎「ええ!?もっとええやろー?」
久「ごめんなさい…また会いましょう?」
洋榎「当たり前や!!だって…その…」
洋榎「…両想いやし」ボソッ
久「何か言った?」
洋榎「何でもないわ!」
久「そう?じゃあまたね」
洋榎「うん…待ってる」
久「ほらね」
久「どこがタラシなんだか」
久「まあ洋榎はさっぱりした性格だからこんなものと言えばこんなものね」
久「さわやかな別れだったわね」キリッ
久「さらに身の潔白を証明するために次は誰にしようかしら」
>>137
久「確かもらった黒糖に連絡先が…あった」
久「よし…」ピッ
prrrrr
春「…はい」
久「お久しぶりね。清澄の竹井です」
春「…うん」
久「いきなりだけど>>150」
春「え?」
久「滝見さんに会いたくて」
春「い、いきなり言われても…困る」
久「なんとかならない?」
春「長野は遠い」
久「会いに行くわ」
春「そんなの悪いし」
久「だめ?」
春「ダメってことはない」
春「でも、なぜ?」
久「それは>>157だから」
もアリ
春「本当?」
久「ええ、とても気に入ってるわ」
春「なかなかお目が高い」
久「それはどーも♪」
春「それでいつくるの?」
久「そうね…次の日曜日に行かせてもらってもいいかしら?」
春「かまわない」
久「ふふ…すごく楽しみよ」
春「私も楽しみ」
久「そうなんだ、それは良かった」
春「うん」
久「じゃあまた日曜日にね」
久「あら久しぶりじゃない滝見さん」
春「大会以来」
久「そうね」
久「へー…私服もかわいいのね」
春「べ、別にそんなことない」テレ
久「そんなことないわよ。よく似合ってる」
春「そ、そう?」
久「うんうん。あ、ちょっと背中に虫が止まってるわよ」
春「え?」
久「じっとしててね」ペリッ
春「とれた?」
久(ふふふ…値札ついてるわよ)クシャ
久「もう大丈夫」
久「あ、待ってその前に」
久「おみやげがあるの」
春「お土産?」
久「はいこれ」
春「あ」パァ
久「長野で買ったかりんとう。有名らしいわよ」
春「ありがとう」
久「いえいえ」
春「ちょっと食べてもいい?」
久「どうぞ」
久「どうかしら?」
春「…」ポリポリ
久「…」
春「おいしい…」
久「そう?」
春「ほどよい甘さがちょうどいい」
久「気に入ってもらえてよかった」
春「お礼に今度は私がかりんとうをプレゼントする。ついてきて」
久「ありがと」
春「これ10個ください」
おばちゃん「いつもありがとうねえ春ちゃん。一つおまけしといたよ」
春「いつもありがとうございます」ニコ
久「大会の時も思ったけど滝見さんって笑うとすごいかわいいのね」
春「かわ///」
春「こほん…そんなことはない」
久「照れない照れない」
春「照れてない」
久「照れてるところもかわいいわね」
春「いいから外いこう」
春「どうぞ」
久「ありがと…いただきます」
久「もぐ…」ポリポリ
春「…」
久「んー…やっぱり風味がいいわね」
春「うん」ニコ
久「滝見さんも食べて食べて。はいあーん」
春「う…///」
春「あ、あーん…」
久「うっそー!ぱく」
春「~~!!」ポカポカ
久「あはは!ごめんなさいって。はい」
春「もぐもぐ…」
春「ほ…」ニッコリ
春「そう?」
久「私たち相性いいのかも」
春「そ、そう///」
久「もっとあなたと仲良くなりたいわ」
久「そうだ!>>227でもしない?」
春「長野から呼ぶの?」
久「ううん…」
春「それに今日は麻雀とかいい」
久「それもそうか」
久「なら>>237で」
春「え?」
春「それってどういう意味?」
久「ごろごろしながらいちゃいちゃしたい」
春「?」
久「つまり…」
久「ごろごろしながらいちゃいちゃしたい」
春「?」
久「ええい!とにかくごろごろできるところってある?」
春「うちに来る?」
久「お願いできる?」
春「…」コク
春「どうぞ」
久「ほえー立派なおうちねえ」
春「そうかな」
久「うんうん」
春「寝室に案内する」
久「ほいほい」
ーーーーー
春「ここ。好きに使っていい」
久「じゃあ失礼して」ポフ
春「じゃあ私はこっちの部屋にいるから起きたら呼んで」
久「え?」
春「?」
久「春もおいでよ」
春「!!??」
春「いちゃいちゃって?」
久「んー」
久「具体的には>>247したり>>249したりかな」
春「ポッキーゲームって?」
久「実際にやってみましょう」
春「ん」
久「とりあえずかりんとう一つもらえるかしら?」
春「はい」
久「ありがと。じゃあ横に寝転んでくれる?」
春「え///」
久「だって私は起き上がるつもりないから春がこないとできないわよ?」
春「それなら…仕方ない」ゴソゴソ
久「このかりんとうの両端をお互いがくわえてポリポリと食べていく」
春「うん」
久「で、さきに口を離したほうが負け」
春「それだけ?」
久「え?」
春「どこにゲームの要素が?」
久(この子キスも知らないの!?)
久「やってみればわかるわよ」ハム
春「ん」ハム
久「ふはーほ!(スタート)」
春「…」ポリポリ
久(かりんとうみじかい…)
春「…」ポリポリ
チュッ
久「!?」
春「!!??///////」チュー←負けず嫌い
久「ぷはっ」
久「え?…え?」
春「私の…勝ち///」
久「え、ええ…」
久(なにこれ)
春「もうお嫁にいけない」ボソリ
久「そうなの?」
春「うん。すごくドキドキして気持ちいい」
春「竹井さん…じゃなくて、久、もう一回したい」
久「え?」
久「えっと…」
春「ん」ちゅ
久「んん!?」
春「えへへ」
久「あは、あはは…」
久「えっと…」
春「違う?」
久「もちろん初めてよ?」
春「あ…」パァ
久「ふふふ…」
久「ええ」
春「じゃあ始める」
久「ん…」
春「…」モクモク
久「あー…すごい気持ちいい」
春「…」ムム
久「ちょっと痛いかな?」
春「うそ…ごめん」
久「そんなに痛くないから平気、続けて?」
春「うん」ゴソゴソ
春「久の耳キレイ」
久「ふふ…ありがと」
春「ふぅー」
久「ひゃうっ!」
春「ん?」ニコニコ
久「はあ…そんな笑顔見せられたら何も言えないじゃない」
春「えへ」
久「なんていうか春って意外と表情豊かなのね」
春「こんなの久にだけ」
久「普段は違うの?」
春「ここまでじゃない」
久「私は特別だ」
春「うん///」
春「かりんとうより大好き///」
久「褒めてるんだか」アハハ
春「え…」
春「いや」フルフル
久「でもこればっかりは仕方ないわよ」
春「久の負担になるのはもっといや」
久「いい子ね」ナデナデ
春「ふぁ…」
久「じゃあそろそろ行くわね」
春「次はいつ会える?」
久「んー…今度連休があったらまた会いましょう」
春「メールする」
久「待ってるわ」
春「うん」
久「じゃあ…」
春「うん、さようなら」
久「ほらね」
久「全然モテない」
久「確かに春とはかなりいい友達にはなれたけどそれ以上はないわね」
久「誰がタラシよ!ふざけたデマだわ!」プンスカ
被害者たち→付き合ってるつもり
=修羅場
おやすみ
久「じゃあ次は誰がいいかしら」
>>357
人いんの?
久「ようやく近場ね」
久「それじゃしゅっぱーつ」
龍門渕高校 麻雀部
ガチャ
久「どうもー!」
透華「え!?どなた!?って清澄の…」
一「あなたは…」
純「清澄の部長さんが何の用だ?」
久「>>366」
透華「は?」
久「ふふふ…」
純「いや、ふふふじゃねえよ。何をだよ」
衣「お前は敵か?」
智紀「あやしい」
久「いやあねえ>>373に決まってるじゃない」
透華「は?」
一「ごめん、意味が分からない」
久「ほら、そのちっこい子が高いところに手が届くようにね?」
衣「ころもはちっさくない!!この中では一番お姉さんなんだ!」
久「そうだったの?ごめんなさいね」ナデ
一「むっ」
衣「ふあぁ…なでるなー…」
純「で、マジで何を略奪しに来たんだよ。場合によっちゃ…」
久「そんなにかまえないでよ。>>382をいただきにきただけよ」
純「ああ?もったいつけるなよ」
久「一ちゃんの…」
一「え?」ドキッ
久「一ちゃんの心と体を奪いにきたのよ」ギュウ
一「ふえ!?」
透華「ちょっとあなたなんですのいきなり!!」
久「一…目を閉じて…」
一「でも…とーか…」
久「私じゃいや?」
一「そんなこと…///」カァァ
久「じゃあいいじゃない」チュ
一同「!!!!!!!!!???????????」
久「あら、私はちゃんと確認をとったわよ?合意の上だと思ったけど?ね?」
一「それは…まあ…うん///」モジモジ
純「完全にメスの顔じゃねーか」
智紀「はれんち」
衣「奴らは何をしているのだ?」
久「かわいいわよはじめ…もっと欲しいわ…」
一「も、もうだめっ!と、とーかが見てる…」
久「あら、じゃあ見られてなければいいのね?」
一「それは…」
透華「はじめ!」
一「別に…いやじゃ…ない///」フイ
久「じゃあ>>393に行きましょう」
透華「なにを勝手なことを!!」
久「あなたの部屋、あるんでしょう?」
一「あるけど…」
久「私、はじめの部屋に行きたいな」
一「でも…」
久「何をうじうじしているの?」
一「はじめては…好きな人とがいいから…」ボソッ
久「なにか言った?」
一「ひ、久は…ボクのこと…好き?」
久「当り前じゃない。嫌いな人にこんなことしないでしょう?」ナデ
一「とーか…ごめん…ボク帰るね…いこっ」ギュ
透華「はじめ!!」
純「寝取られだな」ハハッ
ともき「やれやれ」
一「ま、まあ適当にくつろいでよ」
久「はーい」
一「それで…」
久「ん?」
一「ボクの部屋でなにをするつもりなの?」
久「理由がないと来ちゃダメ?」サワ
一「そ、そんなわけじゃないけど」ゾクッ
久「でもこれからすることは>>401よ」
気持良いこと
一「え?え?」
久「怖がらなくても大丈夫。天井のシミを数えてる間に終わるわ」シュルル
一「脱がしちゃ…やぁ…」
久「あら、あなたブラジャーつけてないの?」
一「だって…ち、ちっさいし…」
久「ダメね…こんなにかわいい胸なのに」サワ
一「ひゃっ!」
久「どうしたの?」クニクニ
一「んぁ…」
久「あら…乳首がピンとなってきたわよ?」
久「さわってほしいの?」
一「別に…///」
一「え?」
久「あー残念…はじめは嫌だったかー」
一「…」
久「じゃあ私帰るわね」バタン
一「…」ジワ
一「うえぇ…ひっく…」サワサワ
一「んっ…ひさぁ…あっ…」モミモミ
一「なんで帰っちゃうのさ…んっ」
久(おーやってるやってる…これは素晴らしい光景ね)
一「あっ…久…ボク…もう…」クリクリ
久「忘れ物忘れ物ー」ガチャ
一「えぇっ!!??」ガバッ
久「あら…あなたなにしてるのかしら?」
一「帰ったんじゃ…」
久「忘れ物したのよ」
一「何も忘れてないでしょ…」
一「出てってよ…」カァァ
久「嫌よ」
一「早く出てって!!」
久「はじめを気持ちよくしてあげることを忘れちゃったんだもの」サワ
一「あんっ…」
久「ふふ…かわいい声ね…下も…」クチュ
久「あら…もう濡れてる…」
一「いうなあ…」
一「あっ…あっ…ひさ…だめえ…」
久「ここがいいの?」グニグニ
一「んんんっっ!!」
久「これは」クリチャンツマミ
一「ふぁあああああああ!!」ビクンビクン
一「はあ…はあ…」
久「いまイった?」
一「///」プイ
久「イった?」クリクリ
一「ひゃっ…ああ…んっ…イったからやめて…今びんかんだから…あっ…」
久「そうなの?」グイグイ
一「やぁぁ…久のばかぁ…あんっ…」
一「汚いよ…」
久「はじめに汚いところなんてないわよ」チュルチュル
一「はぅっ…」
久「こんなのどう?」ペロペロ
一「もうやめて!ほっ…ほんとに変になっちゃうからぁ…」ビックンビックン
ーーーーー
一「はああ」グッタリ
久「ふふ…かわいかったわよはじめ」
一「やりすぎだよ久…」
久「いやだった?」
一「うれしかったけど///」
久「なら良かった」
一「初めての恋人だから緊張するなあ///」
久「?」
一「あ…うん…」シュン
久「そんな落ち込まないの」ギュ
一「うん…」ヒシッ
一「次のデートはいつにする?」
久「デートっておおげさね…また機会があれば会いましょう」
一「そんな他人行儀はやめてよ…久も照れてくれてるの?」ふふっ
久「え?まぁそうね」
一「じゃあ今度はボクから連絡するね///」
一(僕がリードするのもいいね///)
久「ええ。じゃあまたね」
一「うんっ!」
ショックで俺に泣きついてるんだけど
久「まさか私って本当は…」
久「ってないない!これだから童貞は…」
久「あーやだやだ」
yes多数ならさらに証明するために誰かを犠牲にするつもりだったけど、俺昼から日またいでずっと用事あるから書けない
ってことで
あなたたちは禁断の選択をしました
洋榎「ひーさっ!」
久「え?洋榎?」
洋榎「全然来てくれへんからきたで」
久「ああ…そう」
洋榎「なんや!彼女が会いに来たんやからもっと嬉しそうな顔せえや」
久「彼女…?」
洋榎「うん」
春「久…」
久「え…?春?」
春「来ちゃった///」
最高のシチュです、ありがとうございます
久「いやいやそんなことは」
春「さみしかった」ギュウ
久「ああ…そう?あはは…」
洋榎「なんなん自分」
春「あなただれ?」
洋榎「あ、自分あれか永水の…」
春「うるさかった人」
洋榎「失礼やな自分」
洋榎「やのうて、自分は久のなんやねん」
春「え?えーっと…」
久「お友達よね?はーるるっ♪」
春「恋人」
久「ああ…」ヒクッ
春「ねえ久、この人なんなの?」
春「二人っきりになりたい」
久「え、んー…あの…」
洋榎「うちは久の彼女や」
春「…」
春「え?」
久(記憶にねえええええええええええ)
春「どういうこと久」ユサユサ
久「え?記憶にn」
洋榎「ちなみに久のファーストキスはうちやで」
春「それ私」
春「久がそう言った」
久「oh…」
>>460に任せるわ
春「説明」ズイ
久「えー?それは…」
一「あっ!久ー!!」ダキッ
久「…」タラリ
一「ボクもょうど今久に会いに行くところだったんだー」
一「逃れられない運命…かな///」テレテレ
久「き、奇遇ねえ」
洋榎「誰やあんた、いきなりでてきて好き勝手言ってんちゃうぞ」
春「なにこの痴女」
久「ああこの子は龍門淵高校の麻雀部で私とは試合でいss
一「久とはお付き合いさせてもらってるよ。お二人は久の友達?」
洋榎「なん…やて?」
春「久?」
久「空青いなあ…」
春「久の恋人」
一「え?」
久「…」
一「どういうこと久!?」
一「ボクにあんなことしておいて浮気してたの!?」
久(浮気て…浮気て…なによ…)
洋榎「聞き捨てならんな」
春「あんなことって?」
一「それは///ボクの口からはとても///」
洋榎「久」
春「はやく」
久「ええ!?」
久「わすれt
一「わけないよね?」ニコォ
洋榎「なにしたんや?」
春「…」
~説明中~
洋榎「久…?」
春「不潔」
一「///」
洋榎「信じられへん…あんたが…」
春「そんなのウソ。私の久がそんなことするわけない」
洋榎「もう殺したる!!殺してウチも死んだらあああああああああああああ!!!」
福路「落ち着いてください!!何の騒ぎですか!?」ガシッ
洋榎「離せ!!久が…ウチの久が…」
福路「え…?」
久「やあ」ダラダラ
久「いやーちょっとね」
春「私が説明する」
久「余計なことを!!」
ーーーーー
福路「上埜さん」
久「はい…」
福路「それは…それは本当ですか?」ポロポロ
久「ごめん…」
福路「そんな…あんなに好きだって言ってくれたのに…」
久「…」
福路「あの日々も全部ウソだったんですかっ!」ボロボロ
久「それは嘘なんかじゃないわ!私が好きなのは美穂子だk…ハッ」
久「そうか…私は初めから美穂子のことが…」
久「ごめんなさい美穂子…もう二度とあなたを悲しませたりしないわ…」
福路「上埜さん…はい…」
久「だからもう一度私と…」
福路「今回だけ…ですよ?」
久「ほんとうにごめんなさい」
福路「じゃあ行きましょうか」
久「ええ」
END
洋榎「待てやコラ」
春「まだこっちは納得してない」
一「責任とってよね」
洋榎「自分ちょっと調子よすぎるんちゃうか?」
春「キスまでしたのに///」ポ
一「絶対離さないから」
久「でも私あなたたちと付き合うなんて一言も言った覚えがないんだけど…」
洋榎「は?」
春「え?」
一「さすがにそれはないんじゃない?」
久「でも」
洋榎「最低でも月に2回はうちに会いに来ること」
洋榎「もちろん恋人として」
久「…断ると言ったら?」
洋榎「自殺願望ありとみなす」
福路「久さん…」
春「私もその条件ならひとまず退いてもいい」
一「この際浮気は目をつむるけど。僕は近いから週一でね」
久「え…」
福路「だ、だめです!」
洋榎「あ?被害者一号になるか?」
春「容赦しない」
一「静かにしてくれないかな?」ギロ
久「わ、わかったわ…ひとまずそれでおさめて頂戴」
美穂子とは長い間会ってないが心はずっと彼女のものだ。
ーーーーー
ーーー
ー
洋榎「久、ウチのこと好きか?」
久「愛しているわ」チュ
・・・・・・
春「久…大好き」
久「私も世界で一番愛してる」ギュウ
・・・・・・
一「久はボクがいないとダメダメだね」
久「ほんとにはじめがいないと生きていけないわ」ナデナデ
・・・・・・
久「美穂子…あなたに会いたい…」
久「でも今の私にはそんな資格…ない」
一度も諦めることなく。
身よりのない久を探すにはあまりにも手がかりがなく、難航を極めた。
それでも美穂子はいつ久が帰ってきてもいいように夕食は多めに作っていた。
美穂子「久…」
美穂子「あなたに…会いたい…」
美穂子はいつものように久を探すために街へでていた。
最近では久を見つけるというより、自分自身を安心させるために探しているようなものだ。
しかしそんな時、彼女が突然姿をあらわした。
美穂子「うそ…久…」
久「あ…美穂子…」
久「っ!」ダッ
美穂子「逃げなくてもいいのよ」
久「!」ピタ
美穂子「私は大丈夫だから」スタスタ
久「…」
美穂子「あなたも、もう大丈夫…」ギュウ
久「美穂子…」
ふいに、久の目から涙が溢れた。
長い間忘れていたぬくもりだった。
皮肉にも私たちの唯一の味方は、久が闇麻雀で稼いだお金だけだった。
ーーーーー
ーーー
ー
そして数年の時が過ぎた
久「おはよう美穂子」
美穂子「久…おはようございます」
いつまでも逃げることはできないと考えた私たちは、二人で働いて、お金を稼いで、海外へ逃げる道を選んだ。
そして今、私と久の左手の薬指には、安物の指輪がキラリと光っている。
その光はまるで私たちのこれからを照らしてくれるキラキラ輝く未来の光のようだった。
久「美穂子、愛してる」
終わり
時間があればもっといろいろ書きたかった
ほんとすまん
保守やら支援やらありがとう
乙乙
乙
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (3) | Trackbacks (0)
猫「今日もまた雨か……」
猫(……雨か)
猫(今日もまた長く降りそうだ気配だな)
猫(餌探しはヤメて宿探しに変更しよう)
――ザァァ。
猫(そういや、あの時もこんな雨だったか)
猫(濡れたダンボール箱、少量の餌)
猫(あの人何か言いながら俺の首輪を外してた)
猫(いくら鳴き続けてもあの人は戻って来なくて)
猫(そうして三日経ってようやく)
猫(捨てられたんだって気づいたんだっけな……)
猫(あの頃と俺は違う)
猫(寝床も餌も自分で探せる)
猫(俺はもう一人で生きていける)
猫(一人で、生きていけるんだ……)
猫(ん? 誰かやって来る)
タッタッタ
女「…………ふぅ」
猫(なんだ? コイツも雨宿りか?)
猫(まぁ俺には関係無いけどな)
猫「……」
女「耳、破れてる。痛そうだね……」
猫「……」
女「雨、早く止むといいね。キミも早く家に帰りたいだろう?」
猫「……」
女「え~っと。私の声、聞こえてるかな?」
猫「……」
女「……無視されちゃったか。ごめんね」
猫(気にしたって何も聞こえないし、どうでもいいか)
猫(しかし音の無い世界ってのはずいぶんと不便で退屈だ)
猫(雨音すらも全然聞こえねぇ。どんな音だったっけな)
猫(まったく退屈だ。こう体が濡れてちゃ毛づくろいもする気も起きねぇ……)
猫「……」
女「もしかして、本当に聞こえてないの?」
猫「……」
女「……」スタスタスタ
猫「……」
猫(つまり当たらなければどうということはない)
猫(俺の運動神経なら軽く避けられんじゃないか?)
猫(右左右右左右左右左左左右)
猫(うん。やっぱり俺ならいける。いつか試して――)
女「ねえ?猫君?」
猫「!?」ビクッ
女「やっと気づいてくれた。やっぱり耳が聞こえないんだね」
猫(ハァ?何喋ってんだ?こっちは聞こえねんだよ)
女「驚いても逃げないなんて、キミはきっと強い猫なんだね」
女「あっ、そうだ!」ゴソゴソ
猫(なんだよ。何しようってんだよ)
女「ほら。お昼ごはんの残りだけどあげるよ」
猫(なんだアレ……)
猫(真っ白くてツヤのある謎の物体だ)
猫(どことなく魚の良い匂いはするが……)
女「かまぼこだよ。ほら、食べれるよ」パクッ
猫(うわ、口に含んだ……。食えるのか、それ)
猫(こっちに投げた)
猫(……くれるってことか?)
女「……」モグモグ
猫(そういや、この雨で餌探し出来なかったもんな……)
女「……」モグモグ
「ニャー」
女「おっ。ようやく喋ってくれたね」
猫「……」パクッ
女「意外とカワイイ声だね。目つき悪いのに。ふふっ」
猫「……」モグモグ
女「キミを見てると、昔飼ってた猫を思い出すよ」
猫「……」モグモグ
女「……って言ってもキミには聞こえないんだろうけど。あはは」
猫「……」モグモグ
女「ムックって名前の猫」
女「真っ白なのに、お母さんがムックって付けちゃったんだ」
女「おかしいよね。でもね、なんか妙に合ってて」
女「気が付いたらみんなそう呼んでたんだ」
女「私、ムックと一番の仲良しだったんだよ」
女「私あまり友達がいなかったから」
女「学校から家に帰るのが毎日楽しみでしかたなかった」
女「ムックと一緒にいる時間が大好きだったんだ」
女「ムックはね、病気で死んじゃったんだ」
女「あの時は散々泣いたなァ」
女「何ヶ月も本当に何もする気力が無かった……」
女「思い出すと今でも胸が苦しくなるよ……」
女「でもね、悲しかったことより今は楽しかったことを思い出すように――」
猫「……」チョコン
女「あれ、もう食べ終わってた?」
猫「……」
女「ごめんね。話が長かったね」
女「聞いてくれてありがとう」
猫「……」
猫(俺、アンタが何言ってるのかわからんのよ)
猫(ただ、飯はうまかった)
猫『ごちそうさま』
「ニャアー」
女「“ごちそうさま”って言ってるのかな?」クスッ
猫『ありがとさん』
「ニャーオ」
女「今度は“ありがとう”かな?」クスッ
女「どういたしまして」
猫(この一飯のお礼、俺は忘れないぜ)
女「あの……かまぼこあげた代わりにさ」ウズウズ
女「ちょっと撫でてもいいかな?」ソ~ッ
猫(おっと。だからって気易く触らせはしないぜ)ヒョイ
女「あっ。避けられた……」
女「ようやく雨が止みそうだね」
猫(雨そろそろ止むか)
猫(しかし、腹が膨れて今は動きたくねぇ)
女「……あのさ」
女「またキミに会いに来ても……いいかな?」
猫「……」
女「触れなくてもいいから」
女「また来てもいいかな?」
猫「……」
女「……なんて。キミからすれば、私なんて興味無いよね」
女「それじゃ、バイバイ」スタスタ
猫『気を付けて帰れよ』
「ニャー」
女「!?」
猫『図々しくて悪いが、次もまた何かくれると助かる』
「ニャー、ニャー」
女「……うん。ありがとう、また来るよ」
女「またね。“ムック”」バイバイ
猫(人との交流は久しぶりだな)
猫(むしろ飼い主以来か?)
猫(そういえば、俺の飼い主はどんな人だったけか)
猫(……全然思い出せん)
猫(そりゃそうだ。俺もまだ子猫だったしな)
猫(唯一覚えているのは、最後の雨の日だけか……)
女「ムック」
猫『おぉ。アンタか』
「ニャー」
女「ようやく覚えてくれたみたいだね」
猫『アンタの顔覚えたぜ。相変わらず何言ってるかはわからないがな』
「ニャァー。ニャー」
女「そろそろ触らせてくれるかな……」ソ~ッ
猫(だが、まだ触れさす程俺は甘くない)ヒョイ
女「うぅ~。イジワルだね、キミは……」
女「ホント、ムックは小柄なのに良く食べるよね」
女「野良なのに毛並みも悪くないし」
女「元々どこかの飼い猫だったのかな」
女「……それでも、こうして生きているキミはたくましいね」
猫「……」モグモグ
「ニャー」
女「ムックは食べ終わると必ず鳴くんだね。お礼なの?」
猫『今日の飯は美味であった』
「ニャー」
女「ふふっ。どういたしまして」クスッ
女「それじゃ、また来るね。ムック」
猫『気をつけて帰れよ』
「ンニャー」
女「またね」バイバイ
猫(ずいぶん酔狂な人間もいたもんだ)
猫(いや、大変ありがたい。大いに助かる)
猫(しかし、狩りの仕方を忘れてしまいそうだ)
猫(たまには自分で餌を取りに行かねばな)
猫(全く思いもよらなかった)
猫(こんな感じ初めてだ……)
猫(よくわからないが“ 、 、 ”と呼ばれているのはわかる)
猫(名前か。俺の元の名前は何だったんだろう)
猫(あの時。首輪を外される時、何か言われてたけど)
猫(アレは名前を呼んでたんじゃない)
猫(アレはおそらく……懺悔だ)
猫(いや、俺はもう一人じゃない)
猫(今はあの、酔狂なアイツがいてくれるんだ)
猫(……)
猫(まぁ。そろそろ触れさせてやってもいいかな)
猫(やれやれ。俺も甘くなったもんだ)
――ザァァァ。
猫(今日は一日中雨か)
猫(どうにも雨は好きになれない)
猫(身体が濡れるのが嫌なのもあるが)
猫(やはりあの日のトラウマが大部分か)
猫(……)
猫(……)
猫(……)
猫(……)
猫(……アイツ、遅いな)
猫「……」
――ザァァァ。
猫(……今日もまた一日中雨か)
猫(結局アイツ来なかったな)
猫(まぁそういう日もあるだろう)
猫(この雨だ。ここへ来るのも一苦労だろうしな)
猫(……決して、寂しいわけではない)
――ポツリ、ポツリ。
猫(……)
猫(三日続けて、今日もまた来る気配は無い)
猫(良い奴だと思ったんだが)
猫(やはり気まぐれだったのか……)
猫(まぁ慣れたもんだろ。捨てられるのは)
猫(捨てられるのは……)
猫(人間ってのは所詮そんなもんだってこと)
猫(都合が悪くなれば簡単に捨てることも)
猫(……所詮俺は野良猫だ)
猫(元から頼るものは何もない。何も頼らない)
猫(そうだよ。そうなんだよ……)
女「ムックー!」
女「ねぇ!ムックー!」
猫「……」
女「よかった、そこにいたんだ」
猫「……」
女「ゴメンね、何日も来れなくて。今日も御飯持ってきたよ」
女「?」
猫「……」
女「ほっ、ほらコレ」
女「今日は奮発してみたんだ。猫缶だぞ」パカッ
猫「……」
女「どうしたの?具合悪いの?」
猫「……」
猫(見せびらかしやがって)
猫(俺はもうアンタの物には手を出さない)
猫(俺はもう誰も頼らない)
猫(決めたんだ、俺は)
猫(気まぐれで相手して、飽きたら捨てる)
猫(自分の都合が悪くなると俺を忘れて)
猫(自分の都合の良いように俺を忘れていくんだ)
猫(アンタを責めるようなことはしない)
猫(だからアンタも)
猫(あの日のように俺を捨てることになるなら)
猫(あの日のように全て奪うなら)
猫(もう何も与えないでくれ……)
女「ムック?どこに行くの?」
猫「……」スタスタ
女「ほら、猫缶だぞ?おいしいぞ?」
猫「……」スタスタ
猫「……」スタスタ
女「ねぇ。ちょっと待って――」スッ
猫『俺に触るなっ!』
「シャーッ!」
女「!?」ビクッ
猫「……」スタスタ
女「……ムック」
猫(しかしまぁ、ずいぶんと降るもんだ)
猫(空ってのはどれだけ水を溜めこんでるんだ?)
猫(そもそも何で雨が降るんだ?)
猫(空は泣くのか?これは涙か?)
猫(……あぁ。肌に当たる雨粒が痛いな)
猫(今までで一番痛い。あの時よりも……)
猫(俺は野良猫、元から一人だ)
猫(元に戻っただけ。それ以上でもそれ以下でもない)
猫(慈愛のフリでを差し伸べられるエゴならいらない)
猫(甘んじて期待させられるから裏切られたよう思うんだ)
猫(だから俺はアイツとの関わりを絶つ)
猫(それでいいんだ)
猫(本当はわかってるんだよ)
猫(一人になるのが悲しいんだよ!寂しいんだよ!)
猫(本当は、俺は……)
猫(俺は!一人になんてなりたくなかった!)
猫(何でだよ!何で捨てるんだよ!)
猫(何でこうなるんだよ……)
猫(届いた所でどうせまた捨てられる)
猫(だからこそ俺は)
猫(独りにならなくちゃいけないんだ)
猫(独りで生きていかなくちゃいけないんだ)
猫(一向に止みそうにないな)
猫(……)
猫(アイツは帰っただろうか)
猫(帰っただろうな……)
猫「……」
猫(数日振りに会ったと思ったら)
猫(俺の態度が豹変しているんだからな)
猫(理解できないって顔してたよな)
猫(あっちからすれば裏切ったのは、俺か……?)
猫(いや、でも……)
猫「…………」
猫(……本当に同じなのか?)
猫(あの雨の日、あの人は帰って来なかった)
猫(いくら呼んでも、助けを求めても)
猫(あの人は振り向きすらしなかった)
猫(でもアイツは……)
猫「………………」
猫(……少しだけ、様子を見に行くか)
猫(……)スタスタ
猫(雨が冷たい。痛い)
猫(こんな様子じゃ、もうとっくに帰って――!?)
女「……」
猫(こんな土砂降りの中ずっと立ってたのか?)
猫(何故だ?何でだ?何の為に?)
猫(まさか……もしかして)
猫(俺が来るのを待ってたのか……?)
女「……あっ」
猫『何してんだ。せめて雨宿りしたらどうだ』
「ニャー」
女「ムック……」
猫『どうした?アンタ、泣いているのか?』
「ニャァー。ニャー」
女「ムック……ごめんなさい!」
猫『おいおい、どうした?どこか痛いのか?寒いのか?』
「ニャーオ、ニャーォ」
女「ムックを捨てた訳じゃないだよ!本当に心配だったんだよ!」
女「ずっと心配だったのに、でも来たくても来れなくて」
女「なのにムックは待っててくれてたんだよね。本当にごめんね……」
女「嫌われて当然だよね……ごめんね」
猫「…………」
猫(俺には今、アンタが何を言ってるかわからない)
猫(もし俺の耳がちゃんと聞こえてても)
猫(きっとその言語は理解出来ないんだろうな)
猫(その顔見りゃ大体わかるけど)
猫(でもそれだけじゃない)
猫(きっと、俺とアンタは今、同じ気持ちだろうからさ)
猫『すまん。悪かった』
「ニャァ」スリスリ
女「!?」
「ニャー、ニャー」スリスリ
女「ムック……」ナデナデ
猫「ゴロゴロ」
女「許してくれるの……?」
猫『許して欲しい』
「ニャァ」
女「ムック、ありがとう……」ナデナデ
猫「ゴロゴロ」
「ニャー」スリスリ
女「ごめんね。本当にごめん」
猫(まだ泣いてるのかよ)
猫(なぁ。いつもみたいに笑えよ)
猫(笑えるまで傍にいてやるからさ)
猫『ニャー』
猫(今はもう心からそう思ってる)
猫(いつでも来いよ。俺はここにいるから)
猫『俺はここで、アンタが来るのをずっと待ってるよ』
「ニャー、ニャー」スリスリ
女「ふふっ」クスッ
女「これからずっとここに来るから」
女「来れない時もあるかもしれないけど……」
女「絶対ムックの所に来るから、待っててね」
女「これかもっと仲良しになろうね」ナデナデ
猫『ニャーオ』
猫(雨、止んだか)
女「雨、止んだね。よかったねムック」
猫(アンタもようやく泣きやんだみたいだな)
猫(きっと雨が全部洗い流してくれたんだな)
猫(俺の心の泥も、アンタの涙も)
女「ふふっ」ナデナデ
猫『ごちそうさまでした』
「ニャー」
女「どういたしまして」
女「それじゃ、また明日も来るね」ナデナデ
猫『ニャー』
猫(これは約束の証だ)ペロペロ
女「はは、くすぐったいよ」クスクスッ
猫「ゴロゴロゴロ」
女「ふふっ。またね。ムック」バイバイ
猫『またな』
「ニャーォ」
――ポツリ ポツリ
猫(今朝から降ってた雨もようやくやんだか)
猫(こんなに気持ちが晴れ晴れとしたのは初めてだ)
猫(せっかくだ。今日は外に出てみよう)
猫(この公園を出るのは何年ぶりだろうか)
猫(この耳じゃ外は出るのは危険だから禁止にしていたけど)
猫(今の俺なら何でもできる気がする)
猫(アイツはどれくらい驚くだろうか)
猫(喜んでくれるかな)
猫(いつもみたいに笑ってくれるかな)
猫(何だか気持ちが高揚してきた)
猫(アイツに会ったら、何て話しかけ――)
――キキィッ! ドン!
猫(………………)
猫(………………)
猫(………………)
猫(……今、何が……あったんだ?)
猫(あぁダメだ……わかんねぇ……)
猫(起き上がれねぇ……)
猫(身体が重い……)
猫(あぁ……アンタか)
女「―――――――!――――!」
猫(本当に、会える、なんてな)
猫(予想以上に、驚いて、るけど)
女「――!――――!―――!」
猫(どうした?また、泣いてんのか?)
猫(アンタ実は、泣き虫、なんだな……)
女「――!――――!」
猫(すまん、な。こんな、ことしか、できねぇ)ペロ…ペロ…
女「――――!――!――!」
猫(悪い……ちょっと……眠く、なって……きた)
女「――!――!――――――!」
猫(明日も……ちゃんと、待って、から)
猫(俺、ここ、いる……から)
猫(ずっと、傍……いる、か、ら)
猫(アンタ、の傍、に……さ)
猫(空が、綺、麗――――――――
――――――
――――
――
―
-
女「ヤダよ!ダメだよ!起きてよ!」
女「約束したんだよ!これからずっと来るって!」
女「これからもっと仲良くなろうって約束したじゃない!」
女「死なないで!お願いだよ、ムック!」
女「目を開けて、ムック!お願い!ムック!」
女「ムックーーーー!」
今日もまた出会った時のような雨が降っています。
そっちの天気はどう?やっぱり雨なのかな。
実を言うとね、キミがあの公園で雨宿りをしているのを見て、私も雨宿りしたんだ。
降りしきる雨を見つめる眼差しが、昔のムックにそっくりで、それで……。
雨を見つめるキミはとても悲しげだった。
昔、悲しい事があったのかな……。
私ね、キミのその眼差しにある悲しさを吹き飛ばしてあげたかったんだ。
だけど、キミはどう思ってたのかな。少しでも和らげられたかな。
ムックと出会えて本当によかった。楽しかった。
嫌われたと思った時はとても悲しかったけど、それでも最後は許してもらえて、すごく嬉しかった。
キミのお墓に花を一輪植えたんだ。
キミによく似た小さな真っ白い花を一輪だけ。
どこか悲しげだけど、楽しそうに風に揺れているよ。
いつまでも、いつまでも。
-
―
――
――――
猫(………………)
猫(ここは一体何なんだ)
猫(晴れるでもなく、雨も降らない)
猫(その上、周りには門が1つあるだけで他には何も無い)
猫(その先へと行かなきゃいけないならないらしい)
猫(誘導員が人から動物まで全てを門へ促しているが)
猫(俺は「人を待たなくてはならない」と拒んだ)
猫(そしたら、誘導員は笑顔で了承してくれた)
猫(俺はそれからずっと待っている)
猫(ずっと一人で……)
猫(ここまで退屈だと、逆に雨を見たくなるから不思議だ)
猫(まぁ雨を避けるイメトレが俺の唯一の趣味だったからな)
猫(でも、その趣味も実践もここでは不可能)
猫(結局、雨避けは試さず終いになっちまったな)
猫(そもそも、また会えるのかな……)
猫(アイツもここに来るのかな……)
猫(まさかもうアイツとは……)
猫(アイツが来るのをずっと待つって)
猫(アイツの傍にずっといてやるって)
猫(アイツが笑えるように傍にいてやるって!)
猫(アイツが来るまで)
――――!
猫(あと何十年、何百年かかろうと!)
――ック!
猫(俺は……ずっと……!)
?「ムック!」
猫「!?」ピクッ
猫(…………散々待たせやがって)
猫『来るのが遅ぇよ……』
「ニャー」
猫『俺、どんだけ待ったと思ってんだよ……』
「ニャー、ニャー」
猫『こんな何にもない場所で、俺は!』
「ニャーォ!」
猫『アンタを!アンタをずっと待ってたんだぞ!』
「ニャーォ! ニャーォ!」
女「でも約束したでしょ」
女「ずっと一緒にいようって」
女「ずいぶん待たせちゃったけど、もう大丈夫」
女「これからはずっと一緒だよ」ニコッ
猫(でも、わかってるよ)
猫(アンタの言いたいことはちゃんと伝わってるぜ)
猫(これからはずっと一緒だってこと)
猫(もう待たなくていいんだってこと)
猫(俺はもう、一人じゃないんだってこと)
猫『ニャーォ!』スリスリ
女「ふふっ」ナデナデ
―― fin.
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ その他 | Comments (1) | Trackbacks (0)
ミュウツー「友達・・・?」
先生「それでは日直の人、号令をお願いします」
虫捕り少年「気をつけ、礼!」
サヨーナラ!
短パン小僧「ねえ後でポケモンバトルしよーよ!」
少年「いいよ!じゃあ4時にトキワの森集合ね!」
小僧「わかった!それじゃまた後でねー」
少年「ただいまー!」
母「おかえり、今日もトキワの森にいくの?」
少年「うん、今日こそポケモンバトルで勝って見せるんだから!」
母「あらあら、怪我には気をつけるんだよ?」
少年「わかってるって、それじゃ行ってきます!」
ラッキー「ラッキー!」ノシ
少年「まだ早かったかなー?小僧くんも来てないし、ちょっと特訓でもしようかな」
少年「でてこい!キャタピー!」ピ-
少年「小僧くんのコラッタに勝つために特訓しなきゃ!」
・・・・・・・・・・・
少年「よし、じゃあいったん家に帰ってキャタピーを休ませようかな」
トキワの森周辺
ドカーン・・・
少年「!?なんだ今の音!ちょっと見てこよう・・・」
少年「これは・・・ポケモン?」
少年「うん、大丈夫。だけど・・・これってポケモン?」
父「これは・・・ミュウツー・・・?」
少年「え、なにそれ?」
父「ミュウツーというのは、人工的に作られたポケモンで、いろいろなポケモンを元に作られたポケモンらしいが、詳しくは父さんもわからない」
少年「そうなんだ・・・。けどミュウツーすごい苦しそうだよ?助けなきゃ!」
父「だめだ!ミュウツーはとても凶暴なポケモンで、人やポケモンを襲うポケモンだ、とにかく危ないから逃げよう、警察に電話するんだ」
少年「う、うん・・・」
(でも、このポケモンとても苦しそうだよ・・・あとで警察が来る前にこっそり行ってみよう)
少年「わかった・・・」
少年「父さんは町のみんなに知らせに行ったみたい。いまからこっそりミュウツーのとこに行ってみよう」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
少年「うわぁ、すごい怪我だよ・・・苦しそうだからこのモンスターボールに入れてお母さんに診てもらおう」
少年「よし、モンスターボールに入れれた!急いで家に帰らないと!にしてもこのミュウツーってポケモン、人間みたいな姿してるね・・・」
あっさりモンスターボールに入ったなwwww
少年「じゃあ僕のベッドで休ませておこう、お母さんが帰ってくるまで大丈夫かな・・・」
30分後
少年「!気がついたの・・・?」
ミュウツー「ここはどこだ・・・?」
少年「よかった!ここは僕の家だよ!ポケモンセンターなんだ!」
ミュウツー「ポケモンセンター・・・?それはなんだ?」
少年「ポケモンセンターっていうのは、傷付いたポケモンを休ませたり、治してくれるところだよ!ミュウツーもひどい怪我してるから後でお母さんに診てもらおう!」
ミュウツー「そうか・・・このモンスターボールは?」
少年「このモンスターボールでここまで連れてきたんだよ!」
ミュウツー「ということは、お前が私のマスターということか・・・」
ミュウツー「お前がこのボールを使って私を捕まえたのだ、なら私はお前のポケモンになるということだろう」
少年「一応そうだけど・・・そういうつもりで捕まえた訳じゃないし、ミュウツーだって僕みたいなのに従うのはいやでしょ?」
ミュウツー「マスターが誰であろうと、マスターの言うことには絶対遵守、私はそのために作られたのだ」
少年「へんなの・・・って、ミュウツーが作られたポケモンってほんとのことなの?」
ミュウツー「ああ、私はある研究所で作られ、そのまま戦闘用として鍛えられたポケモン、それが私が作られた理由だ」
少年「そんな・・・」
少年「征服!?そんなことしたい訳ないじゃん!確かに僕はポケモントレーナーでポケモンバトルが好きだけど、そういうことじゃないよ!」
少年「それに、僕は虫ポケモン使いなんだ!ミュウツーは虫ポケモンに見えないし、ミュウツーをポケモンバトルに使うつもりはないよ!」
ミュウツー「では、なんで私を・・・」
少年「だって、すごく苦しそうだったし、助けなきゃ警察に連れて行かれそうな予感がしたから・・・父さんだってミュウツーが凶暴なポケモンだって言ってたし」
少年「それに、僕の将来の夢は医者になることなんだ!だから何も理由もなくポケモン達を倒したり、カントー地方を征服するだなんて全然考えてない!」
少年「もちろん!目の前で困ってる人やポケモンを見つけたら助けてあげるのがあたりまえでしょ?」
ミュウツー「まったく理解ができん、そもそも私は戦うために作られたポケモンであって・・・」
少年「だからそんなの関係ないって!目の前でミュウツーが困っていたから助けた、それだけだよ」
少年「あ、そうだ!ミュウツーは僕の言うことはなんでも聞いてくれるんだよね?」
ミュウツー「ああ、マスターであるお前の言うことは絶対だ、なんでも聞いてやろう」
少年「じゃあ・・・
僕の友達になってよ!」
??「よし・・・これでとうとう出来上がるぞ・・・!いろいろなポケモンのデータを使って作り上げた、最強のポケモン、ミュウツーが!」
??「さまざまな戦闘データを元に完璧なポケモンに鍛えあげたのだ、こいつさえあれば・・・!」
手下「大変です!ミュウツーが暴走してどこかへ逃げてしまいました!」
??「なんだと!今すぐ追え!絶対に逃がすんじゃないぞ!」
??「くそッ・・・!あと少しですべて終わろうとしていたのに・・・!いったいなぜ・・・」
少年「うん、友達!ミュウツーはすごく強いポケモンなんだよね?でも僕がいきなりミュウツーを使ってポケモンバトルして勝っても、相手の人はつまらないと思うし、僕だってそんな勝ち方はしたくないんだ」
少年「さっきも言ったように、僕は虫ポケモン使いなんだ!だからこのキャタピーとビードルでいつもポケモンバトルしているんだ!」
ミュウツー「そうか・・・それで、友達とはなんだ?」
少年「友達というのはね、一緒に遊んだりする人だよ!」
少年「だから、これから一緒に遊ぼうよ!」
少年「やった!あと、その命令とかマスターとかいうのやめようよ!友達なんだから!」
ミュウツー「そ、そうか・・・それでは・・・ッグ?!」
少年「大丈夫!?さっきの怪我が・・・とりあえずモンスターボールの中にいれるね!父さんと母さんが帰ってくるまで待ってて!」
ミュウツー「すまない・・・」
1時間後
母「ただいまー」
少年「おかえりお母さん!お父さんは?」
母「お父さんはまだ町よ、まだ町のほうが騒がしいからね。あと、ミュウツーは警察の人が着てくれたんだけど、到着したころにはもういなくなっていたみたい」
少年「そのことなんだけど・・・実はこっそりミュウツーを連れて帰ってきちゃったんだ」
少年「だって!すごい怪我していたし、助けるのはあたりまえでしょ!それより、ミュウツーのこと診てあげてよ!このモンスターボールの中にいるから!」
母「わ、わかったわ・・・で、治ったらミュウツーはどうするつもりなの?」
少年「友達になるんだ!さっきミュウツーもいいよって言ってくれたし!」
母「友達に?だってミュウツーはポケモンよ?それにあのミュウツーだよ、何してくるかわかったもんじゃないわ・・・」
少年「ミュウツーはそんな悪いポケモンじゃないよ!襲ったりなんて絶対しないんだから!って、とりあえずミュウツーの怪我を治してあげてよ!」
母「そうね・・・でも、ミュウツーのことは、お父さんと話し合って決めましょうね?」
少年「わかったよ・・・」
母「終わったよ、これでミュウツーの怪我も完治したわ」
少年「ありがとうお母さん!それじゃあミュウツーを出すね、ミュウツー!」
母「ってここで!?ほんとに大丈夫なの?」
少年「大丈夫だって!お母さんもミュウツーと話してみたいでしょ?」
母「ま、まぁ・・・」
少年「じゃあモンスターボールから出すよ」
母「私よ、トキワシティのポケモンセンターをやっているの」
ミュウツー「そうか・・・礼を言う」
母「!ど、どういたしまして・・・」
(思っていたよりも穏やかね、この子がいう通りに、ほんとに危なくないのかしら・・・)
少年「ミュウツー!大丈夫だった?」
ミュウツー「ああ、平気だ。このように扱われるのは初めてだな」
母「あなたが作られたってのは本当なの・・・?」
ミュウツー「そうだ。どのポケモンにも負けないように作られた」
母「では、戦うために作られたということなのかしら?」
ミュウツー「そうだ、ポケモンはポケモン同士が戦うためにいるのと同じようにな」
母「そうでもないわよ。あなたはポケモンは戦うために存在してると思っているけど、ポケモンにだっていろいろな生活があるし、ここにいるラッキーのように人と共存しているポケモンもいるわ」
母「このラッキーはね、私が若い頃に捨てられていたのを預かって、ずっと世話をしていたのよ」
母「そしてポケモンセンターを開いて夫と働いているうちに、ラッキーも仕事を手伝うようになってくれたの」
母「だからポケモンが戦うために生きているってのは間違いよ」
母「このラッキーだけじゃない。町に出てみればわかるけど、いろんなとこで人とポケモンが共存していることがわかるわ」
少年「僕のキャタピーとビードルもポケモンバトルだけしてる訳じゃないよ!よく一緒に遊んでいるんだ!」
母「あなたは戦うために作られたんだよね?確かにあなたが戦うために作られたのかもしれないけど、それは作った人がそうしたいだけ。そこからどう生きるかはあなた次第よ」
母「それに、今はこの子のポケモンっていうことなのよね?友達になったって聞いたけど、私からもこの子の友達になってほしいって思うわ」
母「なら、これからよろしくね?私はこの子の母親よ」
ミュウツー「わかった。ではこの私、精一杯少年の友達として生きてみせよう」
母「ふふ、かわいいところもあるんじゃない・・・ってお父さんが帰ってきたみたいね」
父「ただいまーってミュウツー!?どういうことだこれは!」
母「落ち着いて、この子が連れて帰ってきて、さっきまで治療していたのよ。今日からミュウツーはこの子の友達になったの」
父「はぁ・・・?言っていることがわからないのだが・・・」
少年「だから、今日からミュウツーは僕の友達なんだって!」
父「あのミュウツーだぞ・・・?本気でいっているのか?」
母「さっきまでミュウツーと話をしていたのだけれど、きっと大丈夫よ。きっといい子よ」
父「きっとって・・・じゃあ、とりあえずはお前がミュウツーを持ってていいぞ、でももし何かあったらすぐに警察に預けるからな?」
少年「やったー!それじゃあミュウツーを家に住ませていいってことだよね!」
父「ああ、ってお前ミュウツーをモンスターボールに入れないつもりか?」
少年「うん!ミュウツーは特別だからね!」
父「はいはい・・・でもさすがに外に出るときはモンスターボールに入れるんだぞ?」
少年「はーい」
少年「よーし、学校も終わったし帰ってミュウツーと遊ぼう!」
少年「でも何して遊ぼうかなぁ?どうせならどこかに出かけたいなー・・・」
少年「そうだ!今度行く虫取り大会にミュウツーも出てみないか言ってみよう!」
少年「でもお父さんは外ではミュウツーを出すなと言っているし、どうしようかなぁ・・・?」
少年「あ、そうだ!いいこと思いついたぞ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
少年「ってことなんだけど、お母さんお願い!」
母「あらまぁ・・・そういうことならお母さんに任せて!明日にでも買いにいく?」
少年「うん!ありがとう!」
母「明日が楽しみねえ・・・」
少年「こんなにたくさん、ありがとう!」
母「いいのよ、お母さんもミュウツーのこんな姿見てみたいし、さっそくミュウツーをモンスターボールから出してみて?」
少年「わかった!出てきてミュウツー!」ボワーン
ミュウツー「呼んだか?」
少年「今日はね、ミュウツーにプレゼントがあるんだ!じゃじゃーん」
ミュウツー「これは・・・?」
少年「これはね、服だよ!人間が着ている服で、ミュウツーにもどうかな?って思ったんだけど・・・」
ミュウツー「なるほど・・・これはなんだ?」
少年「これは帽子!頭にかぶるものなんだ!」
ミュウツー「そうか・・・でもなんで私に?」
少年「ミュウツーはこのままじゃ外に出れないし、何かいい方法がないか考えていたんだ、それでね」
ミュウツー「人間に化けるということか、でも大丈夫か?すぐばれると思うんだが・・・」
少年「それは着てみないとわからないよ!じゃあ早速着てみようよ!」
少年「すごい!すごく似合っているよ!これで一緒に外に出られる!」
ミュウツー「服というものはどうも・・・それに靴というのか?これはちょっと履き心地が悪い」
少年「ミュウツーの足に合う靴が無くてね・・・我慢できる?」
ミュウツー「ああ、問題ない。これも少年のためならな」
ミュウツー「で、なぜ一緒に外に出たいのだ?家の中ではダメなのか?」
少年「遊ぶのには外がいいし、それに今度土曜日にジョウト地方のしぜんこうえんというところで虫取り大会が開かれるんだ!それで一緒にミュウツーと出たいなって思って・・・」
ミュウツー「虫取り大会?それに出ればいいのか?」
少年「別にいやならいいんだけど・・・ミュウツーはどうしたい?」
ミュウツー「そうだな・・・虫取り大会というのがどういうものかわからないが、少年と一緒に出るのならいいだろう」
ミュウツー「がんばる、か・・・最善を尽くそう」
父「ただいまー」
少年「おかえりお父さん!ねえミュウツーの服にあってるでしょ!」
父「これは驚いた・・・普通の人と見分けがつかないな。すこし背が高い気がするが」
少年「細かいことはいいの!でね、今度の虫取り大会はミュウツーと一緒に出ようと考えてるんだけどダメ・・・?」
父「そうだな・・・確かにこれではばれないだろうし、いいぞ」
少年「それじゃ一緒に出るって事で!楽しみだなー!」
土曜日
父「よーし用意はできたか?それじゃ出発するぞー」
少年「はーい!」
母「お父さんも楽しみなのね、今回はミュウツーが出るしね」
ミュウツー「本当に大丈夫なのだろうか・・・?」
母「あら、心配しているの?見た目だけじゃポケモンだとはわからないわ」
ミュウツー「そういう問題なのだろうか・・・」
母「でもミュウツーが心配するなんて、すこし意外だわ」
少年「僕も思ったよ!ミュウツーが心配事なんて、らしくないね!」
父「そうだそうだ。それにポケモンが出てはいけないなんてルールは無いぞ?」
ミュウツー「はぁ・・・」
少年「ルールは昨日教えたみたいに、時間内に公園の中にいる虫ポケモンで一番珍しいポケモンを捕まえたら優勝なんだ!」
少年「もちろん人が捕まえるのだから、ポケモンに攻撃したらだめだよ?というかそんなことしたらミュウツーがポケモンだってことバレちゃうね」
少年「ははは、理由になってないよ?まあいいや!」
しぜんこうえん
少年「うわー、人がいっぱい・・・優勝できるかな?」
ミュウツー「そうだな、こんだけ人がいるならそう簡単には優勝はできないだろうな」
ミュウツー「それに少年とは敵同士だろう?私に勝てるかな?」
少年「そうだった・・・でも勝ってみせるよ!」
母「ほらほら、そろそろ始まるわよ?お母さんとお父さんは外で応援しているからがんばってきてね」
父「どっちが勝つかな?俺としてはミュウツーに勝ってもらいたいな!」
少年「ちょっとお父さん!でも絶対負けないよ!」
ミュウツー「私もだ、それでは会場に行こう」
少年「うん!」
母「がんばるのよー!」
少年「はーい!」
少年「ふう・・・ミュウツーにあんなこと言ったけど、まだパラスしか捕まえてないよー・・・」
少年「勝たないと・・・!ってあれは・・・ストライク!?」
少年「初めて見た・・・ストライクを捕まえればミュウツーに勝てるかも・・・?」
少年「よーし・・・そうとなればさっそく!」
ミュウツー「虫取り大会とだけあって虫ポケモンしかいないな・・・」
ミュウツー「それにポケモン達も私に気づいているのか、すこし怯えているみたいだ・・・」
ミュウツー「でも私は危害を加えるつもりはない、なんとかしてそのことを伝えなければ少年に勝つどころか、ポケモンを捕まえられもしないぞ」
ミュウツー「と、あれはカイロスか・・・?よし、あのカイロスを捕まえるとしよう」
ミュウツー「カイロス・・・怯えているのか?」
カイロス「・・・」ガクブル
ミュウツー「安心しろ、私は危害を加えるつもりはない、ただこの大会に参加している一人のポケモンだ。一緒に私と優勝してくれないか?」
カイロス「・・・」コクコク
ピピー!
母「終わったみたいね」
父「どのポケモンを捕まえてきたかな?」
少年「おつかれミュウツー!ミュウツーは何捕まえてきたの?」
ミュウツー「内緒だ、結果発表のときにわかるだろう」
少年「僕も内緒にしようとしたんだ!負けないよー!」
結果発表
少年「みんな得点が低いね・・・お、次はミュウツーのポケモン発表だよ!」
ミュウツー「私か、では・・・」ボワーン
カイロスダー スゴーイ ハジメテミター
少年「カイロスかぁ!僕も初めてみたよ!」
ミュウツー「次は少年の順番だぞ」
ス、ストライクダー スゲー カッコイイー
ミュウツー「ストライクか、よくがんばったな」
少年「へへーん、すごいでしょー?僕も初めて捕まえたんだ!」
ミュウツー「ストライクとカイロスじゃ、ストライクのが得点は高いな。このままだと少年が優勝だな」
少年「まだわからないよ、ほかのひともまだ発表が残っているし」
ミュウツー「そうだな、全員分の発表が終わるまで待っていよう」
10分後
ミュウツー「結局ストライクとカイロスを超えるポケモンは出てこなかったから、少年の優勝だ」
少年「やったぁ!優勝だー!」
ミュウツー「よかったな、おめでとう」
少年「ありがとう!ミュウツーも2位だよ!」
ミュウツー「ああ、優勝は逃してしまったが」
(勝てなかった・・・?そうか、私は負けたんだ。どんなものにも勝てるように作られた私があの小さい少年に負けてしまったんだ)
(いくら虫取り大会とはいえ、私は負けてしまった・・・)
(本当だったら負けることは許されない、けど負けてしまった・・・)
(だが・・・悪い気はしない。むしろ嬉しいと思えてしまっている。)
(なるほど・・・こういう生き方も悪くない。)
(私はもう勝たなくてもいいのだ・・・)
少年「楽しかったー!優勝できたし、ミュウツーと一緒に出れたし!」
母「おつかれさま、優勝おめでとう!」
父「すごいなー、まさか優勝してしまうとは」
少年「すごいでしょ!このストライクも大事にしないと!ミュウツーもカイロス大事にするんだよ!」
ミュウツー「けどこのカイロス、私は少年に渡そうと思っているのだが・・・」
父「せっかくだし、ミュウツーが育ててみたらどうだ?」
母「いいわね、初めての自分のポケモンね」
ミュウツー「私が・・・?」
少年「それがいいよ!そうしたらミュウツーともポケモンバトルできるし!」
ミュウツー「そうか、なら私が育ててみよう」
少年「うんうん!じゃあ僕とミュウツーは部屋に戻るね!」
少年「あ、笑った!そんなに嬉しいの?」
ミュウツー「よくわからないが、そうなのかもしれない」
少年「きっと嬉しいんだよ!・・・で、ミュウツーに話があるんだ」
ミュウツー「なんだ?」
少年「ミュウツーと初めて会った日、僕の将来の夢は医者になることって言ったの覚えてる?」
ミュウツー「ああ、覚えているぞ」
少年「でね、もし僕が医者になったら、世界を旅しながら怪我や病気に困っている人とポケモンを助けようとしているんだ」
少年「そうしたら、一緒にミュウツーにも来てほしいんだ」
ミュウツー「なるほど・・・」
少年「別にミュウツーも一緒に医者になってとは言わないから、ただ一緒に来てほしいんだ!」
ミュウツー「友達だからか?」
少年「うん!ミュウツーと一緒に旅をすると、どこまでも行けるような気がするんだ!」
ミュウツー「そうか、なら約束だ、少年が医者になったらこの私も少年についていこう」
少年「ありがとう!約束だからね!」
「ミュウツーだとはっきりとはわからなかったが、あれは確かにミュウツーだ」
「そうか、ならあの方に伝えとくべきだな・・・」
「そうだ、私たちのミスでミュウツーを逃してしまったんだ、絶対に研究所に連れて帰らないと」
「それではいったん研究所に戻って、あの方に報告しよう」
ミュウツー「カイロスもだいぶ私に懐いてきたようだな」
少年「僕のストライクもすごく強くなったよ!それにキャタピーとビードルも進化して今はバタフリーとスピアーだよ!」
ミュウツー「すごいな少年は・・・おっとストライクもみんな疲れているみたいだ、家に戻って休ませてきてはどうだ?」
少年「そうだね、すこし戻るね!ミュウツーはどうする?」
ミュウツー「私は残ってカイロスの特訓の続きでもしている」
少年「わかった!じゃあすぐ戻るね!」
??「ずいぶん平和ボケしているみたいだねミュウツー」
ミュウツー「!、誰だ!?」
??「僕たちは君を作った人の手下だよ」
手下A「悪いけど、一緒に研究所に戻ろうか、ミュウツーよ」プシュー
ミュウツー「!?なんだこれは!・・・」ガクッ
手下B「これはあの方が作ったミュウツーにだけ聞く睡眠薬だよ。っていってもこの声はもう聞こえないか」
手下A「っと、これはモンスターボールだ。中身は・・・カイロスか。どうする?」
手下B「捨てておけ、ミュウツーだけ持ち帰ればいいのだ」
手下A「そうだな。じゃあここに捨てておくか」
少年「あれ、モンスターボールだ、誰か落としたのかな?」
少年「中身は・・・カイロス!?」
少年「しかもこれミュウツーのカイロス・・・もしかして誰かに・・・?」
少年「大変だ・・・!探さないと!」
少年「いないよ・・・ミュウツーどこいっちゃったの?・・・」
少年「あ、あれは・・・船?」
少年「ってあの尻尾・・・もしかしてミュウツー!?」
少年「誰かに連れて行かれているのかな・・・よし、あの船にこっそり乗ってみよう!」
少年「ミュウツーは絶対助けてみせるんだから!」
少年「船が止まった・・・どこかに着いたのかな?」
少年「ここは・・・なんかの研究所かな?っと、ミュウツーがあの二人に運ばれてる・・・」
少年「もしかしてここってミュウツーが作られた・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
??「よくやったぞ!お前らのミスではあるが、連れて帰ってきたのだから今回は許してやろう」
手下A「ありがとうございます・・・!」
手下B「ですがこのミュウツー、カイロスを連れていたり、服を着ていたり、なんだかミュウツーらしくなかったですよ?」
??「ほう・・・誰かにそうするように教えられたのだろう・・・」
??「そういいらん知識は邪魔になるだろう。」
??「そうとなればあの逃げ出した日から今日までの記憶をすべて消し去るとするか」
少年「あの二人の後をつけてみたのはいいけど、途中で見失っちゃよ・・・」
少年「どこいったんだろう・・・って声が聞こえる・・・!」
逃げ出した日から今日までの記憶をすべて消し去るとするか・・・
少年「!!もしかして記憶を消すってミュウツーの・・・?」
少年「そんなことしたらあの約束だって、ミュウツーがカイロスを捕まえたことだって」
少年「僕と会ったことまで忘れちゃうじゃん・・・!」
少年「そんなこと・・・ダメだよ!」
ミュウツー「お前は・・・!」
??「そうだ、私はお前を作った博士、お前の親だ、ミュウツー」
ミュウツー「そんな・・・なぜお前が私を・・・?」
博士「それはだな、私を追放した憎いロケット団に復讐するためだ」
博士「あいつらは私のことロケット団から追放し、私の功績や手柄をすべて奪ったのだ」
博士「しかもあいつらは征服征服と唱えているがやり方がまるでお子ちゃまのおままごとだ」
博士「ああいうのは嫌いなんだよ・・・だから私はお前を作った、どのポケモンにも負けない最強の"兵器"をな!」
博士「お前はポケモンではない、ただの兵器だ。兵器が感情や知識を持ってはいけないのだよ」
博士「だからお前の記憶をすべて消させてもらう」
少年「ひっ・・・」
博士「ほう、あの少年がお前の保護者ということか・・・」
博士「だが保護者は二人も要らない。どちらがミュウツーを兵器として使えるかな?」
博士「お前はミュウツーにくだらないことばかり教え込んできたようだな。まるでミュウツーが人間になったみたいだ」
少年「く、くだらなくなんてない!僕はミュウツーとただ友達になりたかっただけで・・・!お前こそミュウツーを道具として使うなんて、親失格だ!」
博士「道具として・・・?馬鹿を言え、道具として生んだんだ、当たり前だろう」
少年「ミュウツーは道具なんかじゃない!ポケモンだ!作られたかどうかなんて関係ない!」
博士「そうかそうか、なら力でわからせるしかないようだな」
博士「お前を兵器として使いこなし、ロケット団を壊滅させ・・・そうだな、ついでにロケット団が成そうとしていたこともしよう」
博士「だからまずはその少年から・・・!でろ、カイリュー!」
カイリュー「・・・」ギャオー
博士「カイリューよ、あの少年に向かってしんそく!」
カイリュー「・・・」シュン
少年「え・・・?」
ドカン!
ミュウツー「・・・!おい少年、大丈夫か・・・!」
ミュウツー「貴様・・・ポケモンを人に攻撃させるなんて・・・!腐っている・・・!」
博士「手段は選ばない、そういうことだ」
ミュウツー「くそ・・・!こんなやつ、私が・・・!!」
少年「だめ、だッ・・・よ、ミュウツー・・・」
ミュウツー「!」
少年「ここでミュウツーが戦っちゃったら・・・ミュウツーが・・・うっ・・・」
ミュウツー「少年・・・だがこのままでは・・・」
少年「ミュウツーが戦っちゃったら・・・ほんとに兵器になっちゃう気がするんだ・・・」
博士「貴様・・・生みの親である私を敵に回すつもりか・・・!」
ミュウツー「お前には感謝している。目的がどうであれ私を作ってくれたこと、ここまで強くしてくれたこと」
ミュウツー「だがお前の子供は反抗期みたいだな」
ミュウツー「お前が親のセンスが皆無、こんな化け物を生み出してしまったことを、後悔するんだ!!」
ミュウツー「すまない少年、いまだけは許してくれ・・・」
カイリュー「・・・!」
博士「効かん!わしのカイリューは強いぞ・・・!」
博士「カイリュー!げきりん!」
カイリュー「・・・!」グオー
ミュウツー「くッ・・・!まだだ!シャドーボール!」
カイリュー「・・・!」グアー
博士「だから効かぬわ!げきりん!」
カイリュー「・・・!」
ミュウツー「ぐはッ・・・!くそ・・・もう・・・!」
「なってやろう、お前の友達に」
「よかったな、おめでとう」
「なら約束だ」
このままだとミュウツーの記憶が消されちゃうのかな・・・
仲良くなって、友達になって、一緒に旅する約束までしたのに・・・
これじゃ全部無かったことになっちゃうよ・・・
そんなの・・・いやだ・・・!
少年「ミュウツー・・・これ・・・使って・・・!」
ミュウツー「少年!?これは私のカイロス・・・」
ミュウツー「わかった・・・相手のカイリューも消耗しているみたいだ・・・」
ミュウツー「カイロスのデビュー戦だ・・・!」
ミュウツー「ゆけっ!カイロス!」
カイロス「ギシャー!」
カイリュー「・・・?」グアー
博士「何をしているカイリュー!はやくしんそくを使わないか!」
ミュウツー「こんらんしているんだよ、自分のポケモンのこともわからないとは、トレーナー失格だな!」
博士「何・・・!?くそッ動け!早く動けカイリュー!」
カイリュー「・・・?」グアー
ミュウツー「運にも見放されてるみたいだな!カイロス!ハサミギロチンだ!」
カイロス「ギシャー!」
カイリュー「!!!」
博士「そんな馬鹿な・・・こんなことが・・・」
博士「くそう・・・もはやこれまでか・・・」
少年「あれ・・・終わったの・・・?」
ミュウツー「大丈夫か?歩けるか・・・?」
少年「うん、平気みたい、そしてミュウツー!初めての勝ちだね!」
ミュウツー「ああ、カイロスもよくやってくれた」
少年「で、このおじさんはどうするの?」
ミュウツー「そうだな、少年の父さん母さんに言って後は任せよう」
少年「わかった、・・・ミュウツーが無事でよかった」
ミュウツー「私も、少年が無事で本当によかった・・・!さあ、帰ろう」
博士「・・・・させるかァ!」
キュイーン・・・バシュウウウン!!!
少年「え・・・・ミュウツー・・・?」
博士「私ももうダメみたいだな・・・ミュウツーは誰にも渡さんぞ・・・ぐッ!」バタン
少年「ミュウツーが・・・石に・・・?」
少年「う、うあああ・・・・!!!」
その後、少年は急いで家に戻り、一通りのことを親に説明して、ミュウツーを助けに親と研究所に向かったのだが、
ミュウツーの石化は博士の作った機械によって石化したみたいで、戻し方はわかってないようだ。
博士のほうは心臓発作で死んでしまったようだ。元から長くはなかったみたいだ。
複雑な心境だった。あの人はミュウツーの戻し方を知ってるのかもしれない
そして何よりも目の前で人が亡くなったってのが一番ショックだったのだ
そしてミュウツーはその研究所に放置することにし、研究所は立ち入り禁止になった。
そして10年後
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「先輩!卒業おめでとうございます!」
「ああ、ありがとう。君も元気でね」
「はい!ありがとうございます!」
「にしてもあの先輩すげえよなー。主席で卒業、毎日研究に明け暮れてたみたいだぜ?」
「憧れの先輩だったよね、でも研究内容については教えてくれなかったよね・・・?何の研究していたんだろう?」
「あらおかえり!そして卒業おめでとう!」
「ありがとう。卒業できたのも母さんのおかげだよ」
「あんたの実力でしょ?それで、あの研究はどうなったの?」
「完成したよ、いまからにでもあの研究所に行くつもりだよ」
「そう・・・じゃあ、応援してるからね!この日のためにがんばってきたんだものね」
「大げさだよ・・・それじゃ、いってきます!」
「着いた・・・ミュウツーはどこだっけな・・・」
「いた!・・・ミュウツー・・・」
ミュウツーが石化した時と変わってない、あの時のままのミュウツーがそこにいた。
石になったミュウツーを見ただけで泣きそうになったが、まだ堪えた。
ガサ・・・ゴソ・・・
少年は高校、大学とずっとミュウツーを治すための方法を研究しつづけて来た。
でも医者になる夢も捨てずに、医者になるための勉強も両立してきた。
そして研究の成果が実るときが来た・・・
ギュイーン…
「・・・ん?・・・」
「ここは・・・どこだ?」
「み、ミュウツー!!」
「ああ・・・!やっとミュウツーが・・・!!」
「あの日からいったい何が・・・?」
「えっと、あのとき博士がミュウツーを石化させたんだ。それで父さんや母さんにも診てもらったんだけど治らなくてね」
「それで僕が研究しつづけて、やっと今日ミュウツーを元に戻せたってことなんだよ」
「なるほど・・・それでは、いままでずっと私のために・・・?」
「あたりまえじゃないか!っと、そうだ!僕ね、大学を卒業して医者になったんだ!あの日の約束、覚えてる?」
「ああ、もちろんだ」
「それじゃあミュウツー・・・これからも僕と一緒にいてくれる?」
「もちろん、少年は私のマスター、いや、友達だからな」
イッシュ地方 フキヨセシティ
「やっと、ミュウツーと旅に出る日が来たね」
「そうだな、昨日はずっとワクワクしていた」
「ふふ、ミュウツーも変わったね」
「いってらっしゃーい!ミュウツーも元気でねー!」
「何かあったらすぐに連絡しろよー!」
「ここの飛行機は『ぶっとんでる』ってことで有名だけど大丈夫かな?」
「旅の最初はすこし派手なほうがいいだろう」
「・・・そうだね!」
旅の順番は決めておらず、気まぐれに旅をして困ってる現地の人やポケモン助けることにしてある。
そして、最初に飛行機に降りた場所で、怪我をしたポケモンがいたのを発見した。
このポケモンを治療している途中、初めてミュウツーに会った日のことを思い出した。
でもその答えは、今はミュウツーが知っているんじゃないかな。
「ありがとうございます・・・でも、なんで私たちなんかを治療してくれるんですか?お金も持っていません・・・」
「 目の前で困ってる人やポケモンを見つけたら助けてあげるのがあたりまえだろう? 」
おわり
即興で考えたネタなんで変なところがいっぱいです。
最後のほう投下が遅かったのはネタ切れとおさるさんに規制されていました
それでは!
いい話だった、二人に幸あれ
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ ポケモンSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「私、病弱だし」菫「は?」
菫「……いきなりなんなんだお前は」
照「……ごほっごほっ。す、少し体調悪い。だから膝枕」
菫「体調が悪いなら帰れ。言うことはそれだけだ」
照「……」
菫「みんな?」
照「淡とかにも声かけたけどしてくれなかった」
菫「そりゃ、まぁそうだろうな」
照「咲にも電話でお願いしたけどだめだった」
菫「妹さん、まだ東京にいるんだっけ?」
照「大会終わったけど長野に帰るのは一週間後くらい。今は高校の人たちとホテル泊まってる」
菫「へぇ……で、なんてお願いしたんだ?」
照「太ももに頭載せさせてついでに舐めさせてくれる? って」
菫「……へぇ」
照「ふとも、まで言ったあたりで電話切られた」
菫「……へぇ」
菫「いやだ」
照「貸してほしい」
菫「いやだ」
照「……ああ、もうだめ。タオレソウ」
菫「保健室行け」
照「……私は今、現代女子高生の無情を感じている」
菫「お前も現代の女子高生だろうに」
照「……菫、膝枕」
菫「……ああもううるさいな……五分だけだぞ」
照「やたー!」
照「それじゃ、失礼して……」
菫「……これ楽しいか」
照「予想以上に気持ちいい」
菫「そうか。それは良かった」
照「……」ツンツン
菫「何やってるんだ?」
照「いや、なんとなく」ツンツン
菫「くすぐったいだろ。あまり太ももをつつくな」
照「分かった」プニプニ
菫「つまむな」
照「……細すぎず太すぎず、中々の太もも」
菫「お前はどこの太ももソムリエなんだ……」
照「まだ」
菫「まだじゃない。ほら立て」
照「……もう少し」プニプニ
菫「だからつまむな」
照「……じゃあ、えい」パイタッチ
菫「……」
照「菫、なかなか良い成長してる」モミモミ
菫「……出て行け」
照「え?」モミモミ
菫「……部室から、出て行け」
照「え、でもまだ部活終わってな」
菫「出て行け?」
照「……はい」
照「でも、もう一回誰かに膝枕してもらいたい……」
照「やっぱり淡か、それとも咲か……いや渋谷や亦野という手も……」
怜「……竜華ぁ、どこや?」
照「あれは、千里山の……」
照「」トントン
怜「竜華! ……み、宮永照! ど、どうしてこんなところに」
照「あなたにお願いがある」
怜「ああ、えっと……協力したいのは山々やけど、今、人探しとって時間が……」
照「余り時間はとらせない。それに協力してくれたら人探しも協力する」
怜「……分かりました。それで、うちに用って一体なんやろ?」
照「あなたの、太ももが欲しい」
怜「……は?」
照「膝枕、させてほしい」
怜「ひ、膝枕? 膝枕ってあの……」
照「そう、膝枕」
怜「えっと……まぁええけど、そんなんでええんか?」
照「ええねん」
怜「……まぁええけど。でもそんな時間はないで? できても五分か十分くらい」
照「それで構わない」
怜「まぁそれじゃ、そこのベンチに座ってやろか」
照「うん!」
照「膝枕するには少し細すぎる気がするけど、悪くない」
怜「そうか……膝枕するなんて初めてかもしれんなぁ。ずっと竜華にしてもらってばっかりやったし」
照「そう……あなたの太ももも、気持ちいい」
怜「うん、ありがとう」
照「……」ペロ
怜「ひゃっ! な、何すんねん!」
照「いや、ちょっと」
怜「ちょっとって……まぁええわ。もうしないでな?」
照「分かった」
怜「しかし、竜華はどこにいるんやろか……?」
照「そこにいる」
怜「へ?」
竜華「……」
怜「りゅ、竜華!?」
怜「りゅ、竜華? なんや、なんでそんな唖然とした表情を……」
照「」ペロペロ
竜華「怜。怜って、膝枕できたん!?」
怜「そら出来るわ!」ガタッ!
照「うわちょ!」
怜「あ、すまん」
照「……痛い」
怜「す、すまんな。大丈夫か?」
竜華「そ、そんなことより怜! どういうことやねん!」
怜「な、何が?」
竜華「何で、宮永さんを膝枕してんねん」
怜「いや、それは竜華探すの手伝ってくれる言うから」
竜華「いや相手が宮永さんとかそんなん誰でもええ。なんで膝枕できてんねん!」
怜「せ、せやから、それくらい私でも出来るわ!」
竜華「……ほ、ほんまに?」
怜「当たり前やろ! 竜華は今までうちが膝枕できん思うとったんか?」
竜華「そ、そうか……それは盲点やった。私が怜に膝枕してもらえることもできるんか?」
怜「……ま、まぁ」
照「私も?」
怜「あんたはもうしたやろ」
怜「別にええけど……」
照「私も!」
怜「だからあんたはもうしたやろ……」
竜華「じゃあ、三人でこう三角形に寝てそれぞれの太ももを使って膝枕すれば……」
怜「いや、それどういう……」
照「それ、採用」
怜「あんたは一体何なん?」
竜華「採用ややったー!」
怜「竜華、喜ぶとこちゃうで」
照「いぇーい!」ハイタッチ
竜華「いやっほう!」ハイタッチ
怜「なんであんたら、そんなに仲ええねん……」コホッ
怜「大丈夫やで……」コホッ
照「休んだ方がいい。ほら、ちょうどいいところにベンチが」
怜「ありがとう……でもちょうどいいって、そのベンチ今までうちらが使っとったやつやで」
竜華「な、何てタイミングでベンチが……これこそ神の思し召しやで!」
怜「なんでそんなオーバーリアクション……?」
照「しかし、私たちは三人」
竜華「なん、やて……!?」
怜「……いや最初からわかっとったやろ」コホッ
怜「普通にすわっとれば……」
照「一人が二人の膝枕になるか、もしくは余った一人が怜さんの足膝枕になればいい」
怜「いや、そんなんせんでも普通に座れば」
竜華「ええな! それ、採用や!」
照「やたー!」
竜華「イエス!」ハイタッチ
照「きゃっほう!」ハイタッチ
怜「……なんであんたら、そんなハイテンションなん?」コホッコホッ
怜「ありがとうな……」
照「……余った」
竜華「宮永さんもくるか? ……っていってもさすがに狭いな」
照「仕方ない。まぁ楽しめたからよしとする。それじゃ、また」
竜華「え? あ、もういくん?」
照「うん。それじゃ」
竜華「あ、またな」
怜「……あれは嵐やな」
淡「……はぁ、こんなことしても見つかるわけない」
淡「ていうか菫先輩。心配になるなら、出て行けなんて言わなきゃいいのに……」
淡「とにかく探さないと……宮永せんぱーいどこに……きゃっ!」
照「ふむふむ、なかなか良い」
淡「せ、先輩!」
照「なかなかいい太もも」プニプニ
淡「……先輩。スカートの中から出てきてくれますか?」
照「……」プニプニ
淡「いやですよ。何で私がしなくちゃいけないんですか」
照「膝枕してくれなきゃ、部室には帰らない」
淡「別に帰ってこなくても」
照「菫に色々ねつ造して報告する」
淡「やめてください! 私が怒られるじゃないですか!」
照「じゃ、膝枕」
淡「うっ……し、仕方ありません。今回だけですよ。終わったらちゃんと帰って来てくださいね?」
照「よし!」グッ
照「うん、気持ちいい」
淡「そうですか」
照「……」ツンツン
淡「……何やってるんですか?」
照「つついてる」
淡「それは分かりますけど……」
照「ふむ、なかなかの太もも」
淡「ありがとうございます、って言った方がいいんですかね?」
照「」チュウ
淡「す、吸いつかないでください!」
照「なかなかの弾力」ペロペロ
照「いやだ」ダッ!
淡「あ、ちょっと先輩! 約束が」
照「部室に帰るという約束を了承した覚えはない」
淡「ちょ、ちょっと! もう!」
咲「えっと……ここどこだろう。迷っちゃったよ」
照「あ」
咲「え?」
照「咲……」
咲「お姉ちゃん……」
咲「それじゃ、またね!」ダッ!
照「どうして逃げるの?」ガシッ
咲「……」
照「大丈夫。今日は痛くしない」
咲「私は痛い事なんてされたことないよ! やめて、お姉ちゃんが言うと色々誤解されそうだから」
照「膝枕、させて?」
咲「い、いやだよ。膝枕って言いながら太もも舐めたりするんでしょ?」
照「そんなことしない」
咲「お姉ちゃん、即答してるけど目がこっち見てないよ」
照「やましい事なんて何もない」
咲「本当?」
照「やらしいことなら考えてる」
咲「だ、誰か助けて!」
咲「何が分かったのか分からないよ……」
照「私が膝枕をしつつやらしいことをすれば問題ない」
咲「問題しかないよ。それじゃ何も解決されてないよお姉ちゃん」
照「咲の胸はどれだけ成長したか確かめてあげる」
咲「た、確かめなくていいから」
照「いや、確かめる……舌で」
咲「おかしい。その発想はおかしいよお姉ちゃん!」
照「咲、反発するんじゃない。すべてを受け入れるの。そうすればきっと世界は明るく見える」
咲「お姉ちゃんの全てを受け入れたら、世界が大変なことになっちゃうよ!」
咲「わ、分かったから。分かったよ……もう逃げないから」
照「本当?」
咲「うん……膝枕。膝枕だけすればいいんでしょ?」
照「それと咲の胸を」
咲「それはだめ」
照「だめ……なんで?」
咲「なんでも」
照「……分かったぬ」
咲「それは分かったの? 分かってないの?」
咲「分かったよ……」
照「……ここなら人目につかない」
咲「帰ろうかな」
照「大丈夫、変なことはしない」
咲「……本当に?」
照「うん。それに膝枕してくれたら、ちゃんとお小遣いあげる」
咲「いや、それは別にいらないけど……」
照「これぞ本当の膝枕営業」
咲「……絶対、変な事しようと思ってるよね?」
照「……気持ちいい」
咲「そう……」
照「……咲」
咲「何?」
照「このまま押し倒していい?」
咲「だめ」
照「……仕方ない。それはまた今度にする」
咲「今度も何も、だめだよ」
照「そう……それじゃ今度脱衣麻雀しようか」
咲「その話の流れはおかしいよ、お姉ちゃん」
照「……分かった」
咲「あれ、お姉ちゃんにしては潔いね」
照「さすがに外で妹を犯すようなことはしない」
咲「外じゃなかったら犯すんだ……」
照「それはまた今度」
咲「今度会うときは、また外で会おうね」
照「分かった。デートしてそれからホテルに」
咲「それじゃまたねお姉ちゃん」ダッ!
照「あ、咲……行ってしまった」
菫「おかえり……ってもう部活終わるぞ」
照「渋谷と亦野は?」
菫「とっくに帰った。迎えに行かせた淡にも、さっき電話を入れといたしな」
菫「一体何をしてきたんだ?」
照「太ももあさり」
菫「……何をしてきたんだ」
照「菫、もう一回膝枕して」
菫「は? ……仕方ないな。少しだけだぞ」
照「うん」
菫「何の話だ?」
照「こっちの話……少し、疲れた」
菫「そうか」
照「……」スースー
菫「……寝てるのか?」
照「……」スースー
菫「……またどこか行かれても面倒だし、寝かせてやるか」
照「……」スースー
終わり
乙
面白かった
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ちなつ「…京子先輩って、襲い甲斐がありますよね……?」
ちなつ「……」
京子先輩が私の家にやって来た。
結衣先輩に「今日は用事があるから」と、部屋から追い出されたらしい。
図々しくも、部屋に入って来ると同時に漫画を物色し、今はベッドの上でそれらを読んでいる。
ちなつ「それにしても、どうしてわざわざ私の家に来るんですか?」
京子「だって~。あかりも出かけるって言うし、それならちなつちゃんの家に行こうかと」
自分が一番最後の選択肢というのに、何となく少しムッとする。
ちなつ「全く……。自分の家で大人しくするっていう考えは無いんですか」
京子「うにゅ?」
ちなつ「可愛く言ってもダーメ!」
アハハと笑いながら京子先輩は漫画に目を移した。
京子「ちなつちゃんって漫画のチョイスがすごくいいよね」
ちなつ「はいはいそーですか……」
京子「うんうん、そんなちなつちゃんが大好き!ちなちゅー!」
ちなつ「やめいっ!」
思わず溜息が出る。
そんな京子先輩に一泡吹かせてやりたい……
ちなつ「私は京子先輩のこと嫌いですけどね」ツン
京子「またまた~。お互い愛を誓い合った仲ではないか」
チラっと京子先輩の様子を伺う。
口ではいつも通りに振舞っているが、目が泳いでいた。
そんな動揺している姿が少し楽しくて、演技を続けてみる。
ちなつ「そんな事ばっかりしていると、色んな人に嫌われちゃいますよ」
京子「そ、そんな……。えと……」
京子先輩の声に余裕が無くなる。
普段色んな人からどんなツッコミを受けても無問題。
だけど、「嫌い」と直球で言われると堪えるみたい。
京子「ちなつちゃんは私のこと、嫌いじゃ…ないよね…?」
ちなつ「……」ゾクッ
京子「…あ、あの……、返事をしてくれると、嬉しいな……」ニコ
京子先輩が弱々しく微笑む。
いつもとは打って変わって、まるで小動物のよう。
先輩をいじめて興奮しているなんて、私って嫌な奴だ…。
京子先輩が寝転がっている体勢から、ベッドの端に座り直した。
うん。
逃がさない。
ちなつ「」グイ
京子「わっ」ドサッ
無言で京子先輩を押し倒す。
ふふ、そんな弱々しい目で見つめられると……。
ゾクゾクするじゃない……。
京子「ち、ちなつちゃん?」
ちなつ「…京子先輩って襲い甲斐がありますよね……?」
私は人差し指と中指を京子先輩の口に入れ込んだ。
京子「あふっ、ひ、ひなふひゃん」
彼女の柔らかい舌を2本の指で弄ぶ。
普段は軽口ばかり叩いている口内を蹂躙する。
京子「どおひへ…、あぅっ。んん」
力なく押しのけるような、ささやかな抵抗。
いや、そんなの抵抗のうちに入らない。
だって私の指を噛んでしまえば済む話だ。
ちなつ「京子先輩って本当はとっても優しいですよね……。そんな所、私は好きですよ」
そう言って指を少し奥へ突っ込む。
京子先輩の身体がピクッと震えた。
ちなつ「安心して下さい。吐かせるようなマネはさせませんから……」
しばらく指を突っ込んでいると、京子先輩の目から涙が溢れてきた。
多分、生理的な現象なんだろうけど、まるで私が彼女を支配したみたいで興奮してくる。
京子「」コクコク
微かに首を縦に動かす。
でも、やめない。
ちなつ「京子先輩……、可愛い……」
段々と、彼女がグッタリしていくのが分かる。
体力を奪われて、ダランとした温かい身体が私の下に存在していた。
少し指を動かすと、京子先輩の呼吸が浅く、速くなった。流石に本当に苦しそう。ちょっとやりすぎたかな。
…目元を濡らして、口から涎を垂らしながらハアハアしている姿は、誰かに犯されたようにしか見えない。
私はゆっくりと指を引き抜いた。
ちなつ「京子先輩」
そう言って、私は自分の指を舐め上げた。
京子先輩は虚ろな目をしてそれを眺める。
京子先輩をいじめてゾクゾクするなんて今まで無かったはずなのに……。
この既視感はなんだろう……?
私は彼女の服を捲り上げる。
ちなつ「京子先輩の下着、可愛いですね」
京子「うぅ、恥ずかしいよ……///」
もはや興奮材料にしかならない言葉を無視してブラを外すと、小ぶりの胸が姿を現した。
私は両手を胸の上に置き、ゆっくりと円を描くように撫で回す。
京子「んっ」ビクッ
ちなつ「京子先輩……。気持ちいいですか?」
京子先輩は答えない。ただ、目をつぶって荒い息を吐くだけだ。
私は耳元で囁いてみる。
ちなつ「京子先輩…、気持ちいいのは分かっているんですよ……。ねぇ…もっと……自分を解放しましょうよ……」フゥ
京子「ひっ」ゾクゾク
耳に息を吹きかけると京子先輩が小さく悶えた。分かりやすい反応。
まだだ…。これからジワジワと彼女を快楽の沼に引き込んで、決して抜け出せないようにしてやる。
ゆっくり、じっくり……。ね。
京子「あっ」ビクン
ちなつ「可愛いです…京子先輩」
段々と快感に支配されていく。
そんな「堕ちる」様子を感じ取りながら、耳元でささやき続ける。
ちなつ「ふふ、京子先輩……、すごく気持ちよさそう……」
京子「やっ……、んっ」ゾク
ちなつ「私の言葉に耳を傾けてくださいね。京子先輩」
ちなつ「京子先輩は今、とても気持ちいい……。歳納京子はすごく気持ちがいい……」
京子「はぁはぁ」ゾクッ
ちなつ「ほら…、京子先輩は気持ちがよくて堪らない……。そうですよね?」
京子「んんっ」ゾクゾク
ちなつ「気持ちいい……、溶けちゃいそう……。もう、そのことしか考えられない……」
耳を舐めると、彼女は小さく声をあげる。
京子「やぁ…」ゾクゾク
ちなつ「ふふ。ねぇ……、今度は『気持ちいい』って、声に出してみましょう……?京子先輩ならきっと出来ます」
ちなつ「気持ちいいって声に出すと、京子先輩はもっともっと、気持ちよく、なれますよ……」
京子「んっ……あっ」ハァハァ
ちなつ「声に出すと、今私は気持ちいいんだって実感できますし、本当の自分に気付くことができるんですよ」
ちなつ「快楽を欲している自分に……ね」
ちなつ「京子先輩が気持ちいいと、私もすごく幸せで、気持ちよくなれるんです」ニコ
今のは別に間違っている訳では無いんだけど、なんだか京子先輩の優しさを利用しているみたい。
京子先輩、本当は周りのことをすごく考えている人だから…。
私ってやっぱり黒いのかな…?
ちなつ「さぁ、私に続けて言ってみてください。『気持ちいい……』」
京子「はぁはぁ」
京子「……き、気持ちいい……」
京子「気持ちいいよぉ……」ゾクゾクッ
息を荒げながら涙目で答える。
気持ちいいと言った時、彼女の身体が小さく跳ねるのが分かった。
京子先輩って絶対Mっ気あるよね……。
ちなつ「ふふ、よく出来ました。そう、京子先輩は今とっても気持ちがいいんです。とっても……」
私はそれまで胸を撫で回していた両手を止めた。
そして親指と人差し指で乳首を優しくつまみ上げ、コリコリと動かす。
京子「あんっ!」ビクッ
京子「やんっ……あぁっ!」ビクンッ
ちなつ「ねぇ、京子先輩。こっちを向いて下さい」コリコリ
京子「そ、そんなの恥ずかしいよぉ……んっ」
ちなつ「だぁめ。ほら、こっちへ顔を向けて下さいよぉ」
京子「うぅ……あんっ」ハァハァ
京子先輩が恥じらいながら私の顔を見つめる。
乳首をコリコリされて、とろっとろの顔で喘いでいる姿を見ただけで、私の方がイってしまいそう……。
ちなつ「はぁはぁ、京子先輩、すごくえっちな顔してます」
京子「やぁっ!……あっ!」ビクンッ
ちなつ「切ないでしょう?堪らないでしょう?京子先輩っ」
京子「はぁはぁ、ちなつちゃぁん」
ちなつ「あぁ…すごくいいです……京子先輩」
京子先輩が誰にも見せたことがない顔、こんなにいやらしくて可愛い顔を独占している……。
もっと、もっとよがらせてあげたい……。
何だか人の乳首を舐めるのって、想像してた以上にドキドキする……。
京子「やぁ……んっ」ビクッ
舌の表面で先端をゆっくり撫で上げると、京子先輩は溜息のような声を漏らし、舌先でチロチロ舐めると切なそうに身体をモジモジさせる。
そして軽く甘噛みすると小さく声をあげて身体を震わせた。
そんな反応一つ一つが愛おしい。
ちなつ「京子先輩、キス、しましょう?」
京子「はぁ、はぁ……」
否定も肯定もされない。私はそれを肯定だと受け取って、そのまま京子先輩と唇を合わせた。
ちなつ「んっ」
京子「んぅ」
温かくて柔らかい。唇って身体の中でもすごく敏感な箇所だって聞いたことがある。
もっと深く繋がりたくて、舌を入れてみる。
京子「っ!」ビクッ
少し驚かれたけれど、すぐに私を受け入れてくれた。
京子「んん、んむ、ちゅ」
ちなつ「ぷはっ」
京子「ぷはっ」
はぁはぁ、とお互い荒い息をつくも、少し時間を置いてから再びキスをする。
途中から抑えきれなくなって膝を京子先輩の大事な部分に押し付けながら、自分のを相手の太ももに擦り合わせた。
必死に脚を絡ませ合う姿は、きっと中学生に似つかわしくないだろう。
ちなつ「んっ、ふっ、ちゅ」
京子「ふぁ、んんっ、んぁ」
キスの合間合間に喘ぎ声が漏れてきて、それが更なる興奮を生む。
お互い服と下着を取り去って、胸を合わせ、抱きしめるような形でキスを繰り返す。
ちなつ「んっ、はぁはぁ」
京子「はぁはぁ。ち、ちなつちゃん」ギュ
私の名前を呼んでぎゅっと抱き締めてくれる京子先輩。
彼女の乱れた吐息を肌で感じる。
京子先輩……。最後までしてしまったら、どんな可愛い反応をみせてくれるのかな……。
右手を彼女の秘所に滑りこませる。
京子「あんっ!」ビクッ
京子先輩の身体が跳ねる。
ソコ自体は穏やかな快感がゆるゆると続いていただけだから、直接的な刺激は今が初めてのはずだ。
割れ目に沿って何度も撫で上げる。
京子「や、あ、ダメッ。んっ」ビクン
ちなつ「今さらダメも何も無いですよね、京子先輩」ニコッ
京子「やぁっ、あんっ、そ、そんなぁ、んんっ」
私は京子先輩の言葉を無視して秘所を刺激し続ける。
京子「だ、だってぇ、ちなつちゃんの前で、あんっ」
京子「ぃ、いっちゃうの、はずかしいっ///」
ちなつ「今から最高に気持ちよくなれます。そうですよね、京子先輩?」
京子「やぁっ、あんっ」ゾクゾクッ
ちなつ「……イっちゃえ」
耳元でそう囁いて、手の動きを加速させた。
京子「あっ、あっ、もう、だめっ」ビクッ
京子「あっ、あっ、やぁ、あっ、あぁ!」ビクンッ
京子「――――――――――――っ!!!」ビクビクッ
京子「っはぁっ、はぁっはぁ」
ぎゅっと私の身体を抱き締めて、京子先輩はそのまま達してしまった。
私が、京子先輩をイかせたんだ……。
京子先輩はまだ荒い呼吸を続けている。恐らく余韻に浸っているのだろう。
ちなつ「…」
でも、私はまだ物足りない……。
京子先輩が余韻に浸っているうちに……・
ちなつ「んっ」クチュ
右手で自らを慰める。京子先輩に見つかるかも、だとか。そんな事を考えている余裕は無かった。
ちなつ「はぁはぁ」クチュクチュ
このまま……。
もうちょっとで……。
ちなつ「あっ」
京子先輩が起き上がって私の右手を抑えた。
ちなつ「あのっ…その、こ、これは……」
京子「いいよ」
京子「私がしてあげる」ニコッ
ちなつ「そんな……」
京子「へへっ。ちなつちゃんには、いっぱい気持ちよくしてもらったからね。お返しだよん」
そんないたずらっぽい言動とは裏腹に、京子先輩の手つきはとても思いやりがあって。
何度も何度も耳元で優しく名前を囁いてくれて。
「喘がされる」っていうのはやっぱり恥ずかしかったけれど、それでも今までで一番満たされた絶頂を迎えることが出来た。
ちなつ「えっ」
京子「だってさ」
京子「私、初めてだったのに……」
ちなつ「」
京子「ちなつちゃん……」ギュッ
ちなつ「きょ、京子先輩……」ドキッ
京子「責任、とってくれるよね?」ニコッ
ちなつ「せ、責任って……」
京子「私、これからちなつちゃんの側にずっといるから」
京子「ちなつちゃんのこと、いっぱい楽しませて、いっぱい幸せにするから」
京子「ちなつちゃんはそれを受け入れること!」
ちなつ「…」
京子先輩、何だか重いです……。
ちなつ「あああああああああ」アタマカカエ
京子「……いいよね!ちなつちゃんっ」ニコッ
本当は優しくて思いやりのある京子先輩なら。
一緒になってもいいような気がして。
でも、素直にハイと答えるのは気に食わなかったから、
今はそっぽを向いて軽く頷くだけにしておいた。
終わり
ちなつちゃんにはもっと鬼畜なことをさせようかと思っていたのですが、かなりマイルドな感じになってしまいました。
次はひまさくで書いてみたいですね。
割とノーマルな感じでいくか、ややMッ気のある櫻子ちゃんでいくかは考え中。
乙やで
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
竜華「一巡先が見えるようになった」
竜華「マジやで」
泉「すごいやないですか!」
浩子「いつの間に生死の境を彷徨ってたんで?」
竜華「えっ……いつやろ、寝てる間にかな」
浩子「はあ。つまりぐっすり眠って起きたら身についてたと」
竜華「うん」
怜「不思議なこともあるもんやなー」
泉「卓の準備できてますよー」
竜華「えっ、雀卓?」
浩子「他になにがあるんで」
怜「あー……」
竜華「誰が麻雀のことだと言った……?」
セーラ「は」
竜華「うちは確かに一巡先が見えるようになったと言った……しかし!
だーれもそれが麻雀のことだとは言ってないんやー!」
セーラ「えばるな!」
浩子「じゃ、なんの一巡先が見えるように?」
竜華「ババ抜き」
セーラ「ば、ばばぬき」
泉「えーと……それはあの、同じ数字が二枚になったら捨てれるトランプのゲームの」
竜華「そや」
泉「……なんで?」
竜華「さあ?」
怜「なんでやろなあ」
泉「えー……」
竜華「もちろんトランプ持ってきたで!」
セーラ「準備ええな」
竜華「カード切ってー、配ってー、よし!」
泉「雀卓を囲んでババ抜きをする麻雀部レギュラー……ああ、周りの部員たちの目線が冷たい」
怜「これってどう回るんやったっけ」
浩子「カード引いたら反対の人に取られる感じで」
竜華「順番決めや!じゃーんけーん、ほい!」
セーラ「さっきからテンション高いわ、竜華」
泉「早く能力使いたくて仕方ないんちゃいます」
竜華「はい一組目早速捨てれた!さあさあ、はよ取って!」
セーラ「あーもう、うるせー。……ほんとに一巡先見えとるんか?」
竜華「ふっふ、それは終わってみればわかることやな」
――――――
浩子「終わってまいましたな」
セーラ「竜華、何位?」
竜華「三位……」
怜「めちゃくちゃフツーやん」
泉「じゃ、これは部長のお茶目だったということで」
竜華「ちょ、ちょ、待って!」
竜華「ホントに一巡先は見えてたんやって!ただ、見えた通りにやってたらこうなって……」
怜「一巡先が見えたら、それを変えるように動かんと意味ないわ」
竜華「ど、どーやって?」
怜「……取るカードを変えるとか、取られる前にカードを入れ替えるとかいろいろあるやろ」
竜華「ああ、なるほど!」
泉「……じゃ、またやるんですか?」
竜華「あたりまえやろ!」
セーラ「えー……」
竜華「ぎゃー!裏目った!」
セーラ「ダメダメやん」
竜華「うううう……」
浩子「ところで、園城寺先輩はこれの一巡先は見えへんのですか?」
怜「あー、無理やわ。うちのは麻雀だけに限られとるみたい」
泉「それが正しいんやと思いますけど、麻雀部としては」
竜華「ええと、これ取られるとセーラが上がってまうから、ええと……」
セーラ「おーい、はよ引かせろや」
竜華「急かすなー!」
セーラ「えー?」
竜華「やった、二位!」
怜「まずまずやな」
泉「えー?一巡先が見えるのに二位ー?」
竜華「別に怜も毎度毎度一番ってわけでもないやろ!」
泉「はあ、まあ、確かに……」
セーラ「じゃーもうええやろ。ほら、トランプしまえや」
竜華「もう終わりー!?あ、あと一回!な!な!」
怜「こら部長」
浩子「そろそろ止めとかんと、監督来た時に怒られるで」
竜華「うううむむ……」
怜「明日の休み時間にでもクラスメイト誘ってやればええやん。な?」
竜華「うー……」
竜華「うう、トランプ……」
怜「あんまええとこ見せれんかったなあ」
竜華「一巡先が見えても、それを生かすのって難しいわ。何気に怜はすごいことやってたんやなあ」
怜「麻雀とババ抜きじゃできることも大分違うけどな。まあ、もっと褒めてくれていいで」
竜華「せやなー、もっと練習せんといかんわ」
怜「だから部長」
浩子「個人的にはその能力の生かし方よりも、なんでいきなりそんなもんを使えるようになったかが気になるんやけど」
竜華「えー?でもなあ、ほんまに心当たりないんやけどなあ。昨日なんかあったっけ?」
怜「いつも通りやったなあ」
竜華「あ、ババ抜きを馬鹿にしよったな!」
怜「竜華だって、今までも別にババ抜きに思い入れあったわけやないやん」
竜華「う……」
泉「せめてもっと広く、トランプゲームで使えるとかならすごいんですけどねえ」
竜華「あ、ジジ抜きでもいけるで!」
セーラ「もうそれはええやろ。麻雀やろうや」
怜「せやな」
竜華「ひ、ひどい……くっ、ババ抜きと麻雀に何か関係はないんか!?」
浩子「ないですわ」
竜華「…………」
竜華「おーい、みんな!なんとウチ、また新たな能力に目覚めてしまったで!」
怜「らしいで」
セーラ「お、おお。今度こそ麻雀なんか?」
竜華「いや、違うけど」
泉「じゃあもう座っててください。部活始まってるんで」
浩子「言うなあ一年」
竜華「そんなこと言わんで聞いてやー!」
怜「面目ないなあ部長」
浩子「あんまりくだらんと買い出し行かせますよ」
竜華「ふっふっ……聞いて驚けや、なんと!ジェンガの一巡先が見えるようになったんや!」
セーラ「俺コーラ」
浩子「うちオレンジ」
泉「カフェオレで」
怜「ウーロン茶」
竜華「な、なんでー!?凄うない?凄うない?」
セーラ「くだらなさなら、ババ抜きとどっこいどっこいやん……」
浩子「ついでにゲームの性質上、絶対に一番になれへん」
竜華「……!!!!!」
怜「今気付いたんか」
泉「メンバーの中で、一人だけ負けになるゲームですしね」
セーラ「それに、得意な奴なら一巡先なんて読めへんでも強いやろ」
怜「ついでに崩したらうるさいし、ここでやるんはまずいんちゃうかなあ」
竜華「せ、せっかく自慢してやろ思って持ってきたのに……」
浩子「わざわざ重いもんを御苦労です」
竜華「…………」
泉「麻雀部なのに全然関係ない能力に目覚めるほうが悪いですわ」
浩子「前はババ抜き、今度はジェンガ……一見何の関係もないように見えますが」
セーラ「見えますが?」
浩子「……データ不足や」
セーラ「なんやそれー」
怜「一巡先が見えるってことくらいやな、共通してるのは」
浩子「一巡先と言えば園城寺先輩やけど。ホンマに心当たりは?」
怜「うーん……」
竜華「あーあ、これなら世界狙える思ったんやけどなー……」
竜華「うー……」
怜「またババ抜きでもやろか?」
セーラ「こら怜、余計な事を!」
竜華「あ、それなんやけどな。ジェンガの一巡先が見えるようになってから、ババ抜きの方は見えんようになってしもうたんや」
怜「え、そやったんか」
浩子「新しい能力に目覚めたというより、上書きみたいなもんなんかな」
竜華「普通にババ抜きするんでも構わんけど?」
怜「だから部長が何言ってるんや」
竜華「じゃあジェンガ!」
怜「論外」
竜華「ううう……!」
竜華「おーい、みんな!なんとウチ、またも新たな能力に目覚めてしまったで!」
怜「らしいで」
セーラ「またかい、もうこれ何度目や?」
浩子「三度目やな」
泉「……で、それは麻雀とは?」
竜華「もちろん全く関係あらへん!」
セーラ「開き直るなや」
泉「で、今度はなんなんですか」
竜華「あ!聞いてくれるんか!?」
セーラ「聞かせるまでしつこいやろ、絶対……」
セーラ(うぜえ)
竜華「なんとっ!ジャンケンの一巡先や!」
泉「……グーチョキパーの、あれですか?」
竜華「せや!」
浩子「それ、ホンマならかなり凄いんやないですか」
セーラ「前のに比べればやる機会も多いやろうしな」
竜華「さあ、誰かこのウチに挑む命知らずはおらんかー!?」
怜「ほな私が」
浩子「元祖一巡先 対 ニワカ一巡先の対決やな」
竜華「ふふふ、いくら怜が麻雀に強い能力を持ってるとしても……このじゃんけん特化のウチには勝てへんで!」
セーラ「……自分で言ってむなしくならんのやろか?」
怜「こいや、竜華!」
「「じゃんけんぽん!じゃんけんぽん!じゃんけんぽん!」」
竜華「三戦全勝!」
怜「負けたー」
セーラ「おー。……竜華!じゃーんけーん」
竜華「ポン!……勝った!四勝!」
泉「じゃんけんっ」
竜華「ポン!……しゃあ、五勝!」
浩子「……さーいしょーは」
竜華「チョキ!へへ、六勝や!」
浩子「む。ひっかけにも対応してくるとは……」
竜華「すごいやろ!すごいやろ!」
竜華「せやろ!せやろ!」
泉「うん、すごいですわ。……で、麻雀とは何の関係が?」
竜華「え。……いや、すごいやろ?」
浩子「確かにすごい。で、麻雀とは何の関係が?」
竜華「……麻雀とは何の関係もあらへんけど、すごいやろ?」
怜「うんうん、竜華はホンマにすごいわ。麻雀とはなんの関係もないけど」
竜華「…………」
セーラ「さーて、麻雀しよか。麻雀部らしく」
浩子「せやな。麻雀部らしく麻雀せんとな」
泉「ここはジャンケン部じゃないですもんね」
怜「よーし、一巡先を読む力、見せたるでー」
竜華「…………」
怜「おじゃまします」
竜華「おー」
怜「喉乾いたわ。お茶飲んでもええ?」
竜華「んー」
怜「今日のセーラはえらい調子よかったなあ、ちょっと危なかったわ」
竜華「へー」
怜「……竜華は、今日はえらいこじんまりしてたな」
竜華「せやなー」
怜「……まーだ拗ねてるんか」
竜華「拗ねてへんわー!」
竜華「……例えば?」
怜「え。……えーっと、そやなー、あ!あっちむいてホイで一方的に攻撃できる!」
竜華「……他には?」
怜「皆で分けてあまったお菓子を絶対奪える!……あと、他にもなんとなくジャンケンで争うような細かい事には有利やし」
竜華「……そう、せいぜいそんなところやんな……」
怜「まあまあ、そう気を落とさんと……」
竜華「はあーあ。今度のはめちゃめちゃすごい能力やと思ったのになー。じゃんけん、じゃんけん、じゃんけんかー……あ」
怜「竜華?」
竜華「そ、そうや、ジャンケンといえばこれを忘れとった……野球拳!」
怜「や、やきゅーけん。……まさか」
竜華「ふ、ふふ、ふふふ、ふーふふふふふ……!」
竜華「まあまあ、まあまあまあ!大丈夫やって、パパっと終わらせるから!」
怜「いや、そーいう問題やないんで……」
竜華「まあまあまあまあ!ちょっと私が一方的な展開になるだけやから!」
怜「いや、そーいうアレはちょっと……」
竜華「やーきゅーうー、すーるならー♪」
怜「あ゛ー、聞いてないわこいつ」
竜華「こーいうー具合にしやしゃんせー♪アウト!セーフ!よっよいーのよい!……しゃーっ!」
怜「あー……」
竜華「ふふふ、もう後がないなあ、怜ィ……」
怜「流石にずるいやろ、これ……」
竜華「何を言うんや、正当な野球拳のルールに乗っ取ったまで!さーて残り一枚、さくっと剥いたるかー」
怜「……待ちいや、竜華」
竜華「へ」
怜「ここまでずっと竜華に有利やったんや、こっから先くらい私有利のゲームでもええよな?」
竜華「ふーん?まあ別にかまわへんよ、もう勝ちは頂いたようなもんやしなー」
怜「あ、そういうこと言うと……まあええわ」
竜華「それで、なにするつもりなん?パンツ一丁の怜さん」
怜「くっく、それはもちろん……脱衣麻雀に決まってるやろ」
竜華「うお……」
支援
竜華「ふ……そっちこそええんか、麻雀なんて勝負の長引きそうなん選んで。一思いに負けて素っ裸になった方がよかったんやないか」
怜「何言うとるんや、竜華。この脱衣麻雀、裸になった程度では終わらせんよ……」
竜華「え」
怜「点数を毟れるだけ毟って、それはもうものすごいことをするで。果たして明日、竜華は自分の足で歩いて学校行けんのか心配やな……!」
竜華「じょ、じょーとーやないか……!」
―――――
怜「ロン。ザンク」
竜華「早っ!……あれ、ひょっとして早さが命の二人打ちやと、一巡先見るんてものすごいずるい……」
怜「はよ脱げや、三千九百点分」
竜華「あの、怜さん……?」
怜「ま、別に何枚脱いでもえーよ。どうせ最後には丸裸やしな……」
竜華「ひ」
竜華「え」
怜「ロン。三千九百」
竜華「ちょ、」
怜「ロン。二千九百」
竜華「ま」
怜「ツモ。一万二千」
竜華「が」
怜「ロン。二千九百」
怜「ロン。千五百」
怜「ロン。二千」
怜「ツモ。九千六百」
竜華「………あー……・・・・・・・・・」
怜「はよー」
竜華「……よー」
泉「ちっす」
セーラ「おー。……なんや竜華、えらい疲れた顔しとるな」
竜華「え、そうかな?はは、ははは」
浩子「精も根も尽き果てたってカンジですわ」
怜「ま、大目に見たってや」
泉「へ?」
竜華「ははは、はは、は、あー……」
泉「そうそう、いつもの無駄な騒がしさを見せたってください」
竜華「え。うち、そこまで毎日うるさくしとる?」
浩子「うるさいってほどやないけど、ムードメーカーとして大事なんは確かです」
竜華「そ、そーか。じゃー今日も気合入れていかんとな!……そうや、また今日もテンション上がる話題があるんやった!」
泉「ま、まさか?」
竜華「そのまさかや!なんと今日もまた別の能力を開花させてしまったんやで!」
セーラ「昨日ジャンケンに変わったばっかりやん……」
浩子「二日連続とは。なかなか気まぐれな能力やな」
泉「それで、今度はどないなもんで?あ、麻雀関係じゃないのはわかってるんで言わなくていいです」
竜華「テトリス!」
セーラ「……まーた妙なんが来たな」
怜「ちょっとどころやないで、たぶん」
泉「ていうかテトリスって、元から次来るんがわかってるんやありません?」
浩子「あ、確かに」
竜華「そ……その上の表示を見なくても、パッと頭に浮かぶんやで!よそ見してミスする心配なし!」
セーラ「そのフォロー、さすがにキツうないか?」
竜華「うっ」
浩子「ま、ハズレ能力やな。たまにはこんなこともありますて」
泉「たまにというか、今までの全部そんなんですやん」
竜華「あ……あまりこの能力を舐めちゃイカンで!」
怜「無理せんほうがええよ」
竜華「無理しとらんわー!」
竜華「一巡先は無意味でも……二順先を見れば十分使える!」
泉「た、確かにそうかもしれませんけど……」
浩子「慣れへんことをするもんじゃあ」
竜華「えーい、証拠見せたるわ!」
泉「わ、今は懐かしきゲームボーイカラー」
怜「こんなもん学校に持ってきて、見つかったら怒られるやろうな」
竜華「あんまり怖いこと言わんといて!とにかくスイッチオン!」
セーラ「……なんも映らんけど」
泉「壊れてるんちゃいます?」
竜華「あれー?おかしいなあ……あ、きっと電池切れや!ちょっと買ってくる!」
泉「……行ってしまった」
怜「まーた部長のサボりかい」
セーラ「はや」
竜華「廊下は走るなーて怒られてしもうた。三度も」
怜「そりゃそうやろなあ」
竜華「とにかく新しい電池に入れ替えて、スイッチオーン!……ついた!」
泉「おー、なつかしい画面」
竜華「さっそく見せたるわ、新しい一巡先を見る力を!」
竜華「いくで……!ダブル、二巡先―――!!」
セーラ「ゲーム機に向かって大ゴマで啖呵切る麻雀部の部長がいるらしい」
怜「世も末やな」
怜「……それで、どないするん」
竜華「こーしてこーして……ほら、早速一ライン消えた!」
浩子「ふつーにやっててもそうなりますわ」
竜華「ま、まだまだこれから!ダブルは続けて……えい、ほ、とう、そりゃ!……ぎゃー!」
怜「あ、しくった」
泉「どう積もうか考えて、操作ミスしちゃ世話ないですやん」
竜華「うう……テトリスって、こんな難しいゲームやったっけ……」
セーラ「ただ竜華がヘタクソなだけやろ」
浩子「確かに、このソフトのハイスコアひどいもんやな」
泉「よくデータ生きてましたね。そっちのほうがすごいな」
竜華「…………」
泉「ひい、逆切れした」
怜「だから無理するな言うたのに」
竜華「下級生に八つ当たりしたる!特打ちやー!」
モ部員A「わー、なんか来た!」
モ部員B「カモにされるで、逃げろー!」
竜華「またんかー!」
セーラ「……なかなか斬新な教育方法やな。そういうことにしておこう」
泉「前から思ってたんですけど、なんであの人が部長なんです?」
セーラ「……一応、面倒見とかはええからな、信頼もあるし……あとそれ、竜華の前で言ったらアカンで」
浩子「部長はあれがええんですよ、きっと……ところで園城寺先輩」
怜「なんやフナQ」
浩子「これで部長の能力発現は合計四回、しかも昨日からは二日連続なわけですが……まだなんか思いつくことないですか?そのきっかけとかについて」
怜「あ、あー、あー……その、なくはないんやけど……」
浩子「え、ホンマですか。詳しく教えてください」
怜「えー。いや、でもなあ……」
浩子「そうもったいぶらずに、頼んますよ」
怜「んー……まあ、その、な……」
浩子「はい」
怜「そのー、アレをー、アレでー、アレしてー」
浩子「全然わかりませんわ。何をどうするんやって?」
怜「つまりやなー、アレというか、ナニをどうするていうか、そのやなー」
泉「どしたんです」
怜「なんのはなしというか、ナニのハナシというか」
浩子「部長に能力が目覚めたキッカケがわかったそうや」
セーラ「えー、ホンマに!?」
泉「で、で、それはどういう」
怜「どういう言われてもなあ、つまりやなー」
浩子「これ以上引っ張らんでくださいよ」
セーラ「はよせーやー」
怜「んー、つまりは、幸せのコウノトリさんが能力を授けてくださったんやろうなー。……これ以上は私の口からは言えへん」
泉「へ?……あ、ああ……」←察した
浩子「はあ、へえ……ほお……」←察した
セーラ「え?え?」←ちんぷんかんぷん
セーラ「お、おう?」
ゴニョゴニョゴニョゴニョ
セーラ「…………」←察した
怜「ま、まあ、そういうことやな、うん」
セーラ「い……いくらなんでもそれは、やりすぎちゃうんか……?」
怜「へ?ちょ、フナQ、何言うたん」
浩子「まあ、あることないことを」
怜「ないことは言わんでえーやろ!?」
浩子「いやあ、本当にないこととは限りませんので」
怜「く、何言うたかわからんのに否定できへん……」
泉「えーっ……」
怜「え、何が?」
泉「先輩方がただならぬ関係だったってことですか?」
浩子「それは前からわかってたやろ」
セーラ「能力は幸せのコウノトリが届けてくれるっちゅーことか?」
浩子「それ信じてたんかい。そうやなくて、部長に麻雀関係の能力を身につけさせる方法や」
怜「え。そんなんわかったんか」
浩子「あー、まあ。……つまり単刀直入に言いますと、園城寺先輩。部長としこたまアレコレやりまくってください」
怜「へ」
浩子「二度も言わせんでください」
怜「二度も聞きとうないわ。……ホンマに?」
浩子「名付けて『数撃ちゃそのうち引き当てるやろ作戦』!」
泉「ひえぇ……」
セーラ「うっわー」
浩子「園城寺先輩、これは大事なことなんです。打倒白糸台を掲げる我々千里山一同、戦力はあるにこしたことはない」
怜「あー、まあ」
浩子「そして、要の部長に強い能力を与える可能性があるなら試さんわけにはいかんのです」
怜「んー、ああ……」
浩子「さあ、愛の力で白糸台を倒しましょうや!」
怜「はあ……」
セーラ「うわー、すごい聞こえはいいこと言っとる」
泉「なんやコワイですね」
怜「でもウチ、病弱なんやけど。そない毎日がっつかれたら倒れてまうわ。竜華ってあー見えてあーやから」
浩子「そうなったら元も子もないですし、とにかく倒れんことを第一に頼んます。インターハイまでになんとかなればええわけやし」
怜「はあ、またえらい難しい注文やな……まあ、頑張ってみるわ」
セーラ「んーっと……あ、あそこの卓や。下級生相手に大人げない事やっとる」
怜「よっぽど悔しかったんかな、テトリス」
浩子「園城寺先輩、『その憤りを私の体にぶつけてもええんやで?』くらいのこと言ってきてくださいよ」
怜「死ぬわ」
セーラ「し、死ぬほどなんか」
浩子「腹上死とかやめてくださいよ、ホンマに」
泉「自分が焚きつけたくせに……」
怜「女同士でも腹上死ってありえるんやろか?」
浩子「さあ、なくはないんとちゃいます」
泉「……大丈夫なんかな、この部活……」
~~~数日後~~~
浩子「そんで、今日はどんな能力が」
竜華「神経衰弱や!」
泉「またトランプですか」
竜華「で、でもこれはババ抜きよりは強いで!一巡もカード先に見れるんやから」
セーラ「あー、確かになかなか便利やな。はい解散」
浩子「そんじゃ園城寺先輩、頑張ってください」
怜「おー」
竜華「うう、最近みんなが冷たい」
怜「しゃーないやろ、麻雀と関係ない能力見せられても反応に困るんやもん」
竜華「……怜ー、神経衰弱やらへん?」
怜「やらへん」
竜華「うう」
竜華「あー、結局一回も神経衰弱できへんかった」
怜「部活でやろうとすんのはまずいやろ。みんな麻雀やりにきてるんやから」
竜華「あーあ、次からはクラスのみんなでも誘ってやるかなー。部のみんなとやりたかったなー」
怜「そうそう、部活中じゃなければ私も付きあってやれるから」
竜華「……あ、えっと、怜?怜の家あっちやけど……今日もウチ来るん?」
怜「だめかな」
竜華「だ、駄目なんてことあらんよ、うちも怜が来てくれるんは嬉しいんやから。……でも、最近毎日あんな……」
怜「あんな?」
竜華「あんなこと……ごにょごにょ……してばっか……ちょ、こんなとこで抱きつかんで」
怜「……竜華は、私とするの、嫌?」
竜華「!!!!!!」
竜華(えぶりでぃはろう、煩悩……さようなら、理性!)
竜華「全然嫌やないです!大好きです!」
怜「そか、よかった」
竜華「今日はオセロの一巡先やー!」
―――
竜華「今日はぷよぷよ!」
―――
竜華「マインスイーパ!」
―――
竜華「ウノ!」
――――――
セーラ「なかなか出んなあ、麻雀」
泉「もう諦めたほうがええんじゃ?」
浩子「うーん……確かに、このままじゃ園城寺先輩の身が持たへん」
怜「私は大丈夫や。やめろ言われても個人的な欲望の為に続けさせてもらうで」
浩子「そ、そーですか」
泉「ひー」
竜華「……いくつかの高校の県予選のデータ、もろてきたでー」
怜「おかえり」
浩子「ども御苦労さんです。……あれ、部長。なんや顔色悪くないですか」
竜華「へ?そーかな」
セーラ「言われてみればそうかもしれん」
怜「今日、あんまり元気なかったような気もするなあ」
竜華「だいじょぶだいじょぶ、ヘーキやって!」
泉「代わりに園城寺先輩は調子ええみたいやし。部長の体力吸い取ってるんちゃいますかね、なーんちゃって」
怜「ふむ……?」
怜「なんと今日は、私が新たな能力に目覚めてしまいました」
セーラ「なんと」
浩子「それは」
泉「ホンマですか?」
怜「おお。名付けて『リューカブースト』!」
セーラ「またえらい直球できたな」
怜「その名の通りやな。竜華に力を分けてもらって、二巡先三巡先を見ても倒れんよーになったんや」
泉「……ひょっとして、部長が園城寺先輩の膝の上で息も絶え絶えなのは……」
竜華「……………………」
怜「ちょっとやりすぎてしもた」
泉「め、めちゃくちゃ危険な能力なんじゃ……」
怜「そやな、簡単に言うと竜華とアレをあーしてこーしてそーして」
浩子「あ、もういいです、なんとなくわかったんで……」
セーラ「えー?全然わからん」
浩子「江口先輩、ちょっとこっちに」
ゴニョゴニョゴニョゴニョ
セーラ「ひ、ひ、ひえぇ……」
怜「えらい恐ろしいものを見る目向けられてるんやけど。まーたフナQ変なこと吹き込んだんちゃうか」
浩子「さあ、うちも詳しく聞いたわけやないんで憶測妄想願望混じりですけど」
怜「……まあええわ、たぶんだいたいあってるから」
泉「え、ええええ……」
泉「使いものどころか、ふつーに死にそうに見えるんですけど……」
セーラ「ボロ雑巾やん」
怜「とりあえず、あっちに寝かせといてやろか」
竜華「と、ときー、うちを一人にしないでぇ……」
怜「大丈夫やって、すぐそこにいるから」
竜華「う、うう……がくり」
泉「し、死んだ」
怜「キゼツしただけや、大げさな」
浩子「まるで気絶するくらいは日常茶飯事とでも言いたげですやん」
怜「ははは」
浩子「否定せんのですか」
セーラ「……ど、どんな恐ろしいことやっとるんや、おまえら……」
セーラ「ひでえ」
怜「よーし、それじゃあお披露目させてもらうわ。最初から飛ばしてくで」
泉「おおっ」
浩子「一巡先を読まれるだけでも苦労すんのに、それ以上とか止められるんやろか」
セーラ「よ、よーし。燃えてきたわ」
怜「ダブル!二巡先――――!」
セーラ「うあー、止めれんかった」
泉「早さじゃかないっこないですわー」
浩子「半荘やってもまだ体力余ってるカンジですか」
怜「そうやな、何度か三巡先を見るか、二巡先見て東場やりきるくらいはできそうや」
セーラ「まーだこれ続けられるんかい。たまらんなあ」
浩子「ただ、一つ問題を上げるとすれば」
竜華「…………」
怜「この力の陰に、尊い犠牲があったことを忘れてはならんのやな……」
竜華「死んどらん、まだ死んどらんよー……がくっ」
セーラ「楽勝ってことはないやろうけど、いい線行けるんは確かになってきたな」
浩子「部長をパワーアップさせるつもりが思わぬ怪物を生んでしまった。ま、結果オーライやな」
怜「でも、これやともし大将戦までもつれたらマズいんちゃうかなあ」
セーラ「あ」
浩子「……確かに」
泉「あの状態じゃあ、とても卓にはつけないですよね」
セーラ「よーするに、大将戦までにどっか飛ばせばええんやろ?」
浩子「簡単に言うけどなあ」
怜「……先鋒で私が頑張って、一気に削り取れればええんやけど」
泉「そのためには?」
浩子「そのためには……」
竜華「…………」
セーラ「ほらほら、ペースが落ちてるでー!イッチニ!イッチニ!」
浩子「目標タイム越えんと、また一周追加ですよー」
竜華「ぜー、はー、ぜー、はー……な、なんで?なんでウチはこんなことしとるん……?」
セーラ「無駄口叩く暇があるなら走れー!」
竜華「ひー!」
泉「部長も災難ですねー、いくら体力つけるためだからって夏のグラウンド走る羽目になるとは」
怜「まあ、これもインハイのためやからな」
泉「……体力たっぷりもらって速攻片をつけるって作戦はええと思いますけど、どうせなら園城寺先輩の体力底上げしたほうが早いんじゃ……?」
怜「病弱やからな、私。代わりに竜華に頑張ってもらわんと」
泉「えー?」
浩子「残り一周!」
セーラ「ここでラストスパートや!」
竜華「む、無理、もうこれ以上は限界……」
セーラ「きばれー!」
竜華「むりやー!」
泉「あーあ、無茶しちゃって。先輩……先輩?」
怜「…………」
泉(……真剣な表情だ。園城寺先輩も必死に応援してくれてます。頑張ってください、部長!)
怜(竜華の胸が揺れている。ほどよいボリューム、感触抜群の胸が。……ああ、夏を感じる……)
泉「どしたんです」
怜「……ま、まずい!!」
泉「え、ちょ」
竜華「ぜー、ぜー、はー、はー」
浩子「はい、お疲れしたー」
セーラ「体力ないなー、竜華は」
竜華「こんの、野性児と、一緒に、すんなや……」
浩子「……あれ、向こうから来んの園城寺先輩やないか」
セーラ「どーしたんやろ」
怜「中止ー!竜華のスタミナ増強作戦中止やー!」
竜華「え」
セーラ「へ」
浩子「はい?」
竜華「と、怜。もしやうちのためを思って……」
怜「このまま竜華が走りこみを続けたら、せっかくの完璧なバランスが崩れてまうやろ!」
竜華「え」
セーラ「へ」
浩子「はい?」
怜「細すぎず太すぎずの弾力あるふともも!」
竜華「ひゃ」
怜「白さを保ちながらも血色のいい健康的な肌!」
竜華「きゃ」
怜「ハリと瑞々しさたっぷり、ふくよかなおっぱい!」
竜華「わー!」
怜「これを……これを捨てるんは、全人類!……もとい、私にとっての大きな損失や!」
竜華「え、えええ……」
浩子「でも、そしたら体力つける作戦はどないすんです」
怜「私がやる!」
竜華「えー!?」
怜「元々私の能力を高めるためのこと、自分で頑張るのがスジってもんやろ」
竜華「だ、だめだめ、絶対駄目!怜にそないな無理させられへん!」
怜「何言うとるんや、最近は調子もええし、ちょっと走るくらいヘーキやで」
竜華「そっちこそ何言うてんの、そーやって油断して怪我したりまた倒れたりしたら!」
怜「うー!」
竜華「がー!」
浩子「お互いを思いやる気持ちがそうさせるんやな。美しい友情です」
泉「ゆ、ゆうじょー……?今更なにを……?」
浩子「しっ、どんなに『あの二人って絶対デキてるよなー』思うてもあくまで友情ということにしておく、これがこの業界のお約束や。
あんまり露骨だと売れへんねん、悲しい事にな……」
泉「は、はあ……」
怜「私がやる!」
竜華「うちがやる!」
セーラ「このままやとなーんも進まんで」
浩子「妥協案を考えないかんな」
竜華「うちがー!」
浩子「はいはいお二人さん、ストーップ」
怜「……?」
浩子「園城寺先輩、あくまで体力つけるためのトレーニングなんや。筋トレとかせん限り、それほどガッチリ筋肉がつくゆーこともあらへん」
怜「そ、そーなんか」
浩子「室内でやるようにすれば日に焼ける心配もないやろ。どっかの部活がルームランナー持ってたはずやし、それを借りればええ」
怜「へー……」
浩子「んで部長。確かに園城寺先輩は病弱やけど、運動はしといたほうがええんちゃいます。幸い今調子よさそうやし、できる時にやっといたほうが」
竜華「う、うーん……」
浩子「逆にずっと籠りきりのが体に悪いですわ。部長と一緒に特訓するようにすれば無理させる心配もないやろ」
竜華「確かに……」
浩子「さあ、頑張って体力つけて、打倒白糸台達成しましょうや!」
「「おー!」」
泉「なんだかなー……」
浩子「ルームランナー二台借りてきました。早く走るんやなく、一定のペースで長く続けることを心がけるように」
竜華「ふー、はー」
怜「ぜー、はー」
竜華「ふー、はー」
怜「ぜー、はー」
竜華「……大丈夫か、怜?無理しとらんか?」
怜「はっ、はっ……別に、これくらい、なんでもないわ……」
竜華「そーか?心配やな……こんなん慣れてへんやろ?ほんまに無理せんほうがええでー」
怜「…………」
竜華「ふー、はー」
怜「……ひっひっふー、ひっひっふー」
竜華「ぶっ!?え、あ、と、た、ほっ、わ!ぎゃー!」ゴロゴロゴロ
怜「……勝った」
浩子「お二人ともあんま運動慣れてないやろうし、疲れ残さんようにするんが大事です」
竜華「怜ー、マッサージしたるからおいでー」
怜「えー?絶対マッサージにかこつけていかがわしいことするつもりやろ。騙されんよ」
竜華「す、するかー!」
怜「え、しないん?じゃ、こっちから」
竜華「わー!わー!……この、えーい、やりよったなー!」
怜「きゃ」
――――――
浩子「はー?筋肉痛が抜けんでトレーニングできない?二人揃ってなにしとるんですか」
竜華「は、はははは」
怜「うっうっ、竜華が嫌がる私を無理矢理……」
竜華「だー!?」
浩子「最終調整を兼ねた合宿の日取りが決まりましたで。ま、どちらかといえば休憩の意味が強いんかな」
竜華「って、なーんでうちと怜だけ別の部屋やねーん!?」
怜「廊下の奥の階段挟んだ角部屋、一組の布団に枕が二つ、これ見よがしに置かれたティッシュ……こんなコッテコテの始めて見たわ」
竜華「こ、こ、これは……いわゆる『据え膳』っちゅーものでは……」
怜「せ、せやろな……」
竜華「…………」
怜「…………」
泉「先輩ー、露天風呂めっちゃ景色えーですよ!あとでみんなで……あ、到着早々いきなりとは。失礼しました、ごゆっくり……」
竜華「…………」
怜「…………」
「いずみー、あいつらはー?」
「ほっときましょーやー。それより露天風呂すごい景色ですよー」
「ほー。江口先輩、もちろん浴衣は着てくれるんやろうな?」
竜華「いよいよやな」
怜「うん」
セーラ「ここまで来たら、あとはなるようになれや!」
浩子「まだ会場にも着いてへんのに、気ぃ早いんちゃいます」
セーラ「え、えーやろ、別に!」
竜華「特訓の成果、見せたろな!」
怜「おお!」
泉「特訓……?」
浩子「ただイチャついてただけのように見えるんは、きっと気のせいや」
泉「はあ……」
怜「うー、やっぱバス苦手やー」
竜華「大丈夫か、怜?次んとこで休憩のはずやから……」
怜「ひざまくらー」
竜華「車ん中で変な体勢で寝とったら、逆に疲れるんやない?」
怜「じゃー、肩かして……」
竜華「しゃあないなあ」
泉「……船久保先輩」
浩子「どした」
泉「部室とかならあんま気になりませんでしたけど……こういうとこでやられると、結構キツいっすね」
浩子「あー?ああ、あの二人な……」
泉「『頼むから余所でやれやー!』って言いとうなりません?」
浩子「甘いわ、一年……」
泉「へ」
泉「え……?こ、これは……!」
浩子「まるで気にしてへんやろ」
泉「そ……それどころか、生温かく見守ってニヤニヤしてる人までいる始末ですやん……」
浩子「他の一年もとっくに慣れた頃やで?レギュラーのくせに不甲斐ない」
泉「うう、すんません。あれ、なんで私謝ってんの……」
浩子「しかしどうやら水面下では、怜竜派と竜怜派の血で血を洗う争いが繰り広げられているそうや。レギュラー争いよりアツいとかなんとか」
泉「うわあ、すごいどうでもいいっすね」
浩子「気にするもんはすんごい気にするんや、他で言ったらアカンで。……ま、真実は本人のみぞ知るってとこやな」
泉「……今更、変なこと聞いていいっすか?全国大会の会場へ向かうって時に言うのも変な事なんですけど」
浩子「言ってみい」
泉「……なんでこの学校、全国二位になれたんでしょう」
浩子「……アレが特殊なだけで、ホントはもっとカッチリした学校なんや、きっと……」
セーラ「ぐー、ぐー」
竜華「きゅーけーやー。うちお手洗い行ってくるけど、怜は?」
怜「んー、ちょっと風に当たりたいわ」
竜華「そか、じゃあ後でな」
江セーラ「ぐー。ごー」
泉「いつまで寝とるんでしょ」
浩子「顔にラクガキしたろうかな」
泉「やめたげてくださいよ、会場まで消す場所ないですやん」
浩子「だからやってみたいんやろ」
泉「ひでえ」
セーラ「う、うーん?」
泉「あ、おはようございます」
浩子「ち、起きたか」
セーラ「……なんやー?」
怜(すずしい)
穏乃「あれ、制服の子がいる」
玄「私たちみたいだね!」
怜(あー、風が気持ちえー)
穏乃「な、なんかフラフラしてない?」
玄「大丈夫かな……」
怜(おー。あー……うわったったった)
穏乃「た、倒れた!」
竜華「怜ーっ!」
穏乃「へ」
怜「……あ、竜華。どしたん」
竜華「……へ」
竜華「…………」
怜「あれ、どちらさんで?」
穏乃「え。えーとお」
竜華「そうやなくて、今倒れたやろ?大丈夫?」
怜「ぼんやりしてたら、ついフラッとしただけやで」
竜華「えー……」
怜「……あ、うなぎパン」
穏乃「へ」
怜「竜華、酔いが治ってきたらお腹すいてきたわ」
竜華「はあ、じゃあ買ってきたるわ……」
怜「ありがとな」
憧(じ、自由な子だなー)
竜華「うん」
穏乃「それで、えーと、大丈夫なんですか?」
怜「なにが?」
竜華「あー、お騒がせしてごめんな」
怜「いつも騒がしいのは竜華のほうなのになあ」
竜華「こいつ、うなぎパンの恩をもう忘れたんか」
怜「忘れた」
憧「……なんか、大丈夫みたいね」
玄「ところで、なんで制服なんですか?」
竜華「これ?学校の部活で移動中やから……あれ、そろそろ行かんとまずいかも」
憧「部活……?」
怜「あ、セーラ」
竜華「もう行かんと。楽しかったで!」
怜「ほな」
穏乃「ばいばーい」
セーラ「おーい!おーい!」
竜華「うるさいわー、そんな叫ばんでも聞こえるって!」
セーラ「体がなまってしゃーないんやー!」
竜華「じゃー会場まで走れー!」
セーラ「そうする!」
竜華「アホかー!」
怜「元気やなー」
竜華「着いたー」
怜「つかれたー」
セーラ「えー、前とおんなじホテルかー。つまんねー」
浩子「そらしゃあないわ」
泉「おお、デカい……」
竜華「なあ、怜。一緒に東京観光とかせえへん?」
怜「えー。ええけど、疲れて動きとうないわ」
浩子「そもそも、今日はもうホテルから出られませんて」
竜華「じゃあ明日!明日な!」
怜「んー」
怜「おお」
浩子「うちが監督に進言しときました。できる後輩を持って幸せですな」
竜華「ううっ、この、余計なことを……ナイスやっ……!」
セーラ「どっちやねん」
怜「最近欲望に忠実になってきたな、竜華」
浩子「元からやないんですか」
怜「そうかも」
セーラ「今日はもう各自解散ってことでええんか?」
浩子「ええ、んで明日は自由行動やな。一回戦のビデオは見とくことになるやろうけど、それまでは」
泉「お疲れでしたー」
竜華「おー」
セーラ「東京見物やー!」
泉「おー!」
浩子「……で、あの二人は」
泉「『ちょっと今外出とか無理』だそうで」
セーラ「ま、予定通りやな」
浩子「なにしてはったんやろな」
泉「気にしてあげないでください」
セーラ「じゃ、三人でいこかー」
泉「楽しみだなあ、東京」
浩子「田舎モン丸出し」
泉「大阪モンと言って下さい!」
セーラ「あー、ホテルん中涼しい。エラい外暑かったなあ」
泉「園城寺先輩、外出なくて正解だったかもしれないすね」
浩子「むしろ部屋ん中の方が熱い事になってたり」
セーラ「……あ、ありうる」
浩子「よっしゃ、突撃や」
泉「ひー、野次馬根性!」
セーラ「みょーなとこ見えても知らんで!」
セーラ「まさかこんな真昼間から、なあ……?」
浩子「一年、先入って様子見てくるんや」
泉「こん中は戦場かなんかですか!?」
セーラ「油断は死を招く……かもしれん」
泉「あ、カギかかってるかも……開いてる」
浩子「突撃ー!」
泉「ぎゃー、押さんでください!」
「「「わーーっ!」」」
竜華「ちょ、なんやねん!怜が起きてまうやろ!」
怜「元々起きてたり」
竜華「あ、そうなん」
泉「……ふつーの膝枕ですね」
浩子「なんや、ガッカリ」
セーラ「俺は信じてたで!」
怜「……カギかけんわけないやろ」
浩子「あ、やっぱり」
竜華「なんのハナシー?」
セーラ「べっつにー」
泉「……あれ、先輩達、髪ちょっと濡れてません?シャワー浴びてたんですか」
竜華「ああ、さっき。やっぱあっついわー」
怜「なー」
浩子「ふーん」
セーラ「ふーん」
泉「ふーん」
竜華「な、なんやの、その変な反応」
浩子「いや、わかりやすいなあ、と」
竜華「は……」
浩子「そうそう、野次馬はもののついでです」
セーラ「うそつけ」
浩子「今日の一回戦の試合、動画と牌符見とかないかんのですわ」
泉「うちらシードでしたもんね」
竜華「じゃ、じゃあ残りの二日、試合までずーっとカンヅメ……」
浩子「そうなります」
竜華「そんなあ、怜と東京見物ー!」
泉「自業自得ですわ」
セーラ「こっちのブロック、どこが勝ったんやっけ?」
竜華「えー、待って!そういうの聞かんで見た方が楽しい!」
怜「何言うとんのや、この部長は……」
竜華「東京見物できんかったぶん、こういうとこで楽しまな損やろ!」
怜「何言うとんのや、この部長は……」
竜華「二度も言わんといて!」
『阿智賀女子学院先鋒・松実玄!』
竜華「あー!この子!」
怜「サービスエリアで会った子やな。出場校やったんか」
竜華「なんちゅー偶然……これって運命……?うちこの子応援するで!」
泉「へ」
竜華「がっんばーれがっんばーれク・ロ・ちゃん!負っけるーな負っけるーなア・チ・ガ!イエーッ!」
セーラ「あ゛ー、竜華の悪いクセが出たな」
泉「な、なんすかそれ」
セーラ「なんちゅーんやっけ……ミーハー?違うか?」
泉「はあ……」
怜「…………」
泉「ひ」
セーラ「知らんがな」
―――――
『大将戦終了!阿智賀女子学院、二回戦進出です!』
竜華「やったああーーー!おめでとーーー!」
セーラ「うるせー」
怜「……ま、今は思いっきりはしゃがせといてやろうや」
泉(どっちに言ってるんやろ。部長か、阿智賀か)
セーラ「とにかくこの阿智賀ってのは、うちらの敵やなさそうやしな」
浩子「それってフラグ……まあええか」
セーラ「おーい、起きとるかー?」
泉「もう出ますよお」
怜「おはよ」
セーラ「お、怜。調子はどうや」
怜「ふっふっふ、カンペキやな。もう誰にも負ける気せーへんわ」
泉「……この無駄にテンションの高い感じ、まさか……」
竜華「~~~---○×☆◆□@・・・・・・」
セーラ「あ、やっぱり竜華が死んどる」
怜「やりすぎてしもうた。てへ」
セーラ「てへやないわ」
セーラ「あ、フナQ!ちょ、こっちきて竜華運ぶの手伝ってや!」
泉「うう、背ぇ高いから重い」
怜「この胸が悪いんや、この胸がー!」
泉「ぶっ倒れた人相手にセクハラせんでください!」
浩子「恐ろしいワザやな、リューカブースト。ていうか今日はまだ二回戦なんやし、ほどほどにって言いませんでした?」
怜「竜華のほうから誘ってきたんやもーん」
浩子「やもーん、やないですよ」
セーラ「まあええんやないか?ここで大将戦まで持ってかれるようじゃ、この先思いやられるわ」
浩子「……ふむ、確かに」
怜「しゃーないな。よいしょ」
泉「うそお、んな軽々と」
怜「一度する側にまわってみたかったんや、お姫様ダッコってやつ」
浩子「うーん、アンバランス」
怜「……あ、駄目や、重い」ポロッ
竜華「おうっ」ドサッ
泉「ぶ、ぶちょおーー!」
セーラ「あー。誰か担架持ってこい、担架!」
竜華「”#$%&’()・・・・・・・・・・」
セーラ「いやー、まさか担架で人運びながら会場入りする羽目なるとはなあ」
泉「シード校ってのもあって、えらい目立ってましたね」
浩子「まあイロモノ揃いの全国や、担架くらい大したことない」
セーラ「さーて、中堅までに終わってくれるかなーっと」
浩子「そこまで制服嫌なんか」
泉「似合ってますのに、もったいない」
セーラ「うるせー!」
泉「あれ、どこいくんです」
セーラ「トイレや、トイレ」
セーラ「ただいまー」
怜「おかえりー」
セーラ「……へ、怜?試合は?」
怜「終わったでー」
セーラ「……うっそお」
泉「なんかよおわからんことやってました、実況ドン引きですよ」
浩子「解説のプロはなんやええこと言ってましたな」
竜華「う、うーん、怜のふとももの感触……」
セーラ「あ、起きた」
竜華「はっ!試合は!?」
怜「「終わったでー」
竜華「……うっそお」
泉「担架を運ぶだけの簡単なお仕事でした」
竜華「ま……まって、まだ指一本も動かせんのやー」
セーラ「金縛りみたいやな。こわっ」
浩子「あー、担架どこやったかな」
竜華「そういや、うちの他にはどこが残ったん?」
怜「阿智賀や」
竜華「へー」
泉「あれ、反応薄い」
浩子「もう飽きたんやない?」
泉「ミ、ミーハー……」
竜華「無茶言うなあ……」
怜「なーんか私、元気がありあまって仕方ないんやけど」
竜華「え」
セーラ「……これ以上無茶させんなや。後で四人で卓囲んで、二巡先でも三巡先でも好きなだけ見たらええやん」
怜「ちぇー」
竜華「ほ」
泉「じゃ、行きますか」
竜華「あれ、ひょっとしてうち、このカッコで外でるん?」
セーラ「歩けんのやからしゃーないやろ」
怜「私がお姫様ダッコしたろか」
竜華「なにそれ、めっちゃされてみたい」
浩子「そっちのが恥ずかしくないんか」
泉「……頭打っても知りませんよ」
竜華「はー、今日も疲れたっと……」
怜「テレビとにらめっこ、ってのが一番辛いな。こう、じーっと」
竜華「走ってたほうがまだええわ。……にしても、最近ホンマに調子よさそうやな、怜」
怜「ま、これも竜華のおかげやわ」
竜華「そう?怜も結構頑張ってるやん。それを見てご褒美くれたのかもしれんで」
怜「ご褒美なあ。誰がくれるんや、そんなもん」
竜華「え。えーと、カミサマ?」
怜「……知らない人から物貰っちゃいけません言われとるんや。どうせくれるなら、竜華からがええなあ」
竜華「そっか、ご褒美。うーん、何がええかな」
怜「優勝した時にでもくれればええから、考えといてや」
竜華「ん、じゃあとっておきの考えとく」
怜「期待してるで」
怜「何言うとんの、夜はこれからやで?」
竜華「うわー、その台詞似合わんなあ」
怜「……じゃ、竜華が言うてみい」
竜華「今夜は寝かさねーぜ、ふっへへ」
怜「ただのオッサンやん」
竜華「あー、こういうしんみりした雰囲気苦手やー」
怜「じゃ、脱衣麻雀でもやろか?それか野球拳」
竜華「こういうしんみりした空気は貴重やから大事にしたいんやー」
怜「ワガママやなー」
怜「ん」
竜華「勝とうな、明日」
怜「今更言われんでもわかっとるわ」
竜華「へへ、そうやな」
怜「それに、竜華の力を貰って戦うわけやから。無様な戦いはできんし」
竜華「えー、あんまり怜に気負うてほしくないんやけどなあ」
怜「なんやそれ。勝ってほしいんか負けてほしいんか、どっちなん?」
竜華「なんでもええよ。勝てば嬉しいし、負ければ悔しいけど、怜と一緒に戦えるんでもう嬉しいしな」
怜「どーせなら勝ちたいやろ」
竜華「うん。……白糸台かあ」
怜「あーあ、強敵やなー」
竜華「はあーあ……」
竜華「…………」
怜「考え始めると、どうしても暗くなるなあ」
竜華「こればっかりはどうしようもないわ……」
怜「よーし、とってもきもちいいことして、天国に連れてってやるわー」
竜華「あー、しんみりした雰囲気が、台無し!」
怜「似合わんよ、竜華にそういう雰囲気は」
竜華「え、そ、そーお?……ていうか、怜に似合いすぎてるんや」
怜「病弱っ子やからなあ」
竜華「……最近はそうでもないわな」
怜「じゃ、竜華がしんみりした雰囲気を吹き飛ばしてくれたんやな」
竜華「なんかうち、空気読めないやつみたい」
怜「それも間違ってはないなあ」
竜華「ひどい!」
竜華「そか。じゃ、もっとひっついてカンペキにどっか吹き飛ばしたらなあかんな」
怜「頼むわ」
竜華「……明日、頑張ろうな」
怜「……うん」
――――――――――
セーラ「よ」
泉「おはよーっす」
浩子「今日も調子よさそうやな」
怜「ん」
竜華「…………………」
セーラ「あらら、担架の用意できてるで」
泉「二回連続でこんな入場したら、何事や思われるでしょうね」
浩子「今更やわ、そんなん」
セーラ「……っしゃ、行くか!」
泉「はい!」
浩子「ほな」
怜「…………」
怜『…………』
玄『…………』
煌『…………』
照『…………』
――――――
泉「始まりましたね」
セーラ「おお」
浩子「これもまた、園城寺先輩の能力の弊害やな。一番応援してやりたいはずの部長が寝てるしかないんやから」
竜華「…………」
泉「部長……」
セーラ「へーきやろ。怜が言うてたで、『控室で見てもらわんでも、同じ席に座って戦ってるから大丈夫や』て」
泉「へー、いいこと言いますね」
浩子「珍しく?」
セーラ「一言余計や!」
浩子「ええ」
泉「……でも、相手はあの宮永照……いくら園城寺先輩に力があっても、この局でどっか飛ばすんは無理があるでしょうね」
セーラ「ま、そらしゃーないやろ。でも忘れたんか?これは団体戦や」
浩子「後ろにうちら三人が控えとる」
セーラ「そーいうこと!呑気に寝てる部長に勝ちをプレゼントするんは、一体だれになるやろーな」
泉「江口先輩は制服着とうないんでしょう?私が決めてきますよ」
浩子「はー、相変わらず言うなあ一年」
セーラ「おー、その意気や!」
――――――
『Aブロック準決勝先鋒戦、試合開始です……!』
竜華(う、うーん?ここどこやろ?)
竜華(うっかり寝過したような気が……はよ起きんと……)
竜華(あれ。い、いたたた。体中痛い……)
竜華(ついでに頭も痛い……どーなってんねん……ていうか、ていうか、)
竜華「……怜!」
怜「りゅ、竜華」
竜華「へ」
セーラ「あ、竜華!目ぇ覚めたんか」
泉「部長……」
竜華「は」
浩子「……すんませんでした、部長」
竜華「え?」
規定時間にはまだ少しの余裕があるとはいえ、どうしたのでしょうか!?』
竜華「……えー!」
怜「あ、急に立ち上がったりしたら、」
竜華「うわっ!わー!……あいたっ!」
怜「ほらみい……」
竜華「う、ううん……た、たいしょーせん……?」
セーラ「……すまん、削りきれんかった」
泉「なんとか二位につけてはいるんですけど……一位の白糸台との差は……」
浩子「……面目ない」
竜華「そ、そーか……あっ、ていうか、大将戦!このままじゃ失格やん!」
浩子「今、補欠の方を出すよう申請してるとこです」
竜華「ほ、補欠!?なんやそれ!うちがいるやろ!」
セーラ「何言うとんのや、そんな状態で」
竜華「うっ」
竜華「よーいしょっと」スクッ
セーラ「…………」
浩子「…………」
泉「…………」
怜「……えい」ツン
竜華「うわぁ!おっ!とっ!たあ!……あー……」
怜「ほら倒れた」
竜華「ちょっと立てたやろー!」
セーラ「ほんまにちょっとだけやん……」
泉「無理せんでくださいよ。これ、いつも部長が園城寺先輩に言ってる台詞ですけど」
竜華「そーいうこと言うと怜は無茶するやん。だからうちも無理する!」
怜「なんて失礼な」
セーラ「そんで体壊したら、それこそ元も子もないやろ!……これもいつもは怜に言ってる台詞やな」
浩子「まるでいつもとは真逆の立場やな。今も膝枕してんのは園城寺先輩のほうやし」
怜「最近多かった気がするわ、この体勢」
竜華「……いつもと逆の立場……」
怜「……竜華?」
竜華「ああ、そうや。行ってくる。大将の仕事、きっちりやってこなアカンからな」
セーラ「人の話聞いてたんか?もうこの状況、無理する必要なんて……」
竜華「勝てる見込みはある!」
怜「……竜華」
竜華「勝てる、絶対!それなのに諦めたら、同じ負けでも悔しさ段違いや!」
怜「…………」
怜「……心配やわ、竜華はアホやから」
竜華「えー!?」
泉「ま、そのとーりですけど」
浩子「アホというか、抜けてるというか」
セーラ「『信じて』って言葉、竜華が使っちゃいかんよなあ」
怜「確かにな」
竜華「ひどすぎる。ここはフツー応援してくれる場面やないの……」
セーラ「だって、なあ?」
浩子「まあ」
泉「うんうん」
竜華「死人に鞭打つなや……死んでへんけど」
浩子「なんだかんだで部長ですし。なんだかんだで」
泉「尊敬したくない部分の方が多いんですけどね!」
怜「やーい、竜華の阿呆」
竜華「ここはひっくり返してちょっといいこと言う場面やん……なんでまだ罵倒続けるんや……」
泉「人望やないですか?」
怜「そういう星の元に生まれてきたと思って」
竜華「ちぇっ、もうええわ……行ってくるわ……あーあ、なんやこれ……」
怜「竜華!」
竜華「あー?」
怜「……頑張って」
竜華「お……おー!任せときやー!」
浩子「一言でひっくり返った。相変わらずチョロい」
セーラ「怜におまかせやなー」
竜華「ほな、行ってくるわ」
怜「ん。……しっかりな」
竜華「怜にここまで心配かける日が来るとはなあ」
怜「だって心配なんやから、しょうがないやろ」
竜華「少しはうちの気持ちわかったか」
怜「……少しは」
竜華「はいはい、もうそれでええわ。……じゃ!」
怜「ん」
竜華「あー、そうそう」
怜「……まーだなんかあるんかい」
竜華「さっきええもん借りてしもうたからな。後で必ず返すからなー!」
『あーっと、千里山大将、清水谷竜華!ここでようやく登場しました!』
怜「……なんやろ、借りたもんて」
穏乃「…………」
淡「…………」
竜華「……すんません、えらい遅れてしもて」
竜華(あー。だるい。疲れた。死にたい……死にそう…………だーれが死ぬかー!うちは病弱ちゃうで!いや病弱だけど怜は死なんで!
……はーあ、 ……なーに考えてるんやろ)
竜華(ていうか、うち以外みんな一年二年やん。はー、すごいな、他の高校の人材。うちんとこは大丈夫かなー。
大丈夫やろー。うん、たぶん、大丈夫かなあ……)
竜華(あーあ、こんな卓でうち一人ぼっこぼこにされたらハズいなー。どないしよ。もう面上げて生きていけへんわ。
怜に養ってもらおーかなー。……ひえー、自分で思っといてなんやけどひっどいクズやなー。気をつけんといかんなー)
竜華(はー、怜は大丈夫かなー。控室帰るまでに倒れたりしてへんやろか。……そんな心配してどないするんや、そもそも今倒れそうなのはこっちやーって
なーんかこれも病弱アピールみたいで嫌やなー。倒れそうやわー、今にも倒れそうやわー)
竜華(あれー、んーと、今うちなにしてたんやっけ?)
《淡「ロン。五千八百」》
竜華(……これ切ったらアカン、と)
竜華(あー、これ、すっごい疲れるわ。怜はすごいなあ、こんなんずっと続けてたんやなあ)
《・・・・・・・・・》
竜華(ひえー、頭痛くなってきた。思い出すなあ、テトリス……)
《・・・・・・・・・》
竜華(今二巡先とか見よう思たら一発で倒れるやろうなー……)
《姫子「ツモ。千・二千」》
竜華(どないすればええんやったっけ?えーっと、こっち切ってみるか?)
穏乃「ポン!」
竜華(おー、運ええなあ。あー、でもどないしようかなあ……)
《・・・・・・・・・》
竜華「……リーチ」
浩子「お」
セーラ「あ、あれって」
『リーチ一発ツモ。裏一つ……二千・四千』
怜「……竜華」
――――――――
竜華(これ、気分ええなあ……ちょっと疲れるけど。ま、うまく決まれば疲れも吹っ飛ぶんかな……)
怜『それ大事なもんなんやから、後でちゃんと返してもらわな困るで!』
竜華(……怜の心の声が聞こえてきた気がする。うわあ、本格的にビョーキやな、うち……)
怜『竜華のビョーキは元からやないかな』
竜華(でも、どうやろ。怜の幻聴がいつも聞こえるゆーんは、実はかなり素敵なことやないやろか?)
怜『自分でもかなりヤバいこと言ってる自覚あるんか?』
竜華(……やめやめ。早く終わらせて、怜の生身の声聞きたいわ)
怜『そうそう、それでええよ』
竜華(あー、なんだか楽しくなってきた。怜と同じ、一巡先の世界かー。怜と同じ目線で、怜と同じことをして、怜といっしょに……そんで、怜と……)
心配なってくるな
竜華「な、あれ覚えてるか?」
怜「なんや、あれって」
竜華「約束したやろー。怜に頑張ったご褒美あげるて」
怜「ああ、全国大会のときの。……でも、それは……」
竜華「ええやん別に。頑張ったご褒美なんやから」
怜「んな適当な」
竜華「じゃーいらないんか、ご褒美」
怜「貰えるもんは貰っときたいわ」
竜華「が、がめつい。まあええわ、何が欲しい?」
怜「え、竜華がとっておきの考えとく言うてたやん」
竜華「……そやったっけ」
怜「自分で言って忘れんなや」
竜華「ご、ごめん……」
竜華「あ、あんまり高いもんは勘弁してほしいなあ……」
怜「竜華が欲しい」
竜華「へ」
怜「一番欲しいんて言うたら、やっぱ竜華や」
竜華「はあ。……そんなもんでええなら、あげるけど」
怜「軽っ」
竜華「え、なんで?」
怜「あんなあ……まあええわ。それじゃ今度は、私が竜華にご褒美あげるわ」
竜華「そらまたなんで」
怜「頑張ったご褒美なんやろ?竜華だって頑張ったやん」
竜華「……まっ、確かに自分で言うのもあれやけど、うん、すごい頑張ったな、うち!」
怜「また調子に乗って。そんで、何が欲しいん?」
竜華「怜!」
怜「お約束やな」
怜「ふーん、じゃああげるわ」
竜華「おお、貰ってしまった……」
怜「失くしたらアカンで?」
竜華「お、これでも貰った物を大事にするんはちょっと自慢なんやで。前に怜に貰ったちっさい髪留めあるやろ、あれな……」
怜「あっ、そういえば」
竜華「……まだ話の途中なんやけど」
怜「元々竜華は私のもんやったんやから、それをまた改めて貰うってのも変な話やんか」
竜華「えー?」
竜華「あー!んなこと言うなら、怜だって元々うちの……」
怜「今の今まで私は私のもんでしたー、残念やったなー」
竜華「ちょ、ずるいで!あ、待て、こら、怜!」
怜「言ったそばから手放してもうてどーすんねん」
竜華「だったらそっちこそ自分のもん手放してもうてるやろ!」
怜「……あ、確かに」
竜華「ふっふっふ、観念してこっちに来るんや」
怜「手つきがヤラシいから嫌やー」
竜華「あー!もう、こらー!」
怜「ふふ、あははは!」
おわり
>>452見る限りだと結局負けちゃったんだろうか
乙!
試合は負けちゃったのかな?
おもしろかった
またこの二人ので書いてね~
Entry ⇒ 2012.07.14 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「皆に冷たい態度とった後に優しくしてみる」
P「ん?なんだ?」
春香「いつもはクッキーなんですけど今日は頑張って……じゃじゃーん!ちょっとしたケーキにしてみました!」
P「あぁそうか」
春香「いつもクッキーじゃ飽きると思って!よかったら食べてください!」
P「うん」
春香「ど、どうですか……?」
P「別に」
春香「え?……お、おいしくなかったですか?」
P「別に」
春香「おいしくないなら……おいしくないって言ってください……次また頑張りますから」
P「いやそういうことじゃない」
春香「え?」
P「そもそも期待してない」
春香「!!!」ジワッ
春香「……そう、ですよね……。勝手に持ってきて迷惑、でしたよね……」
P「それも思わん。だからどうでもいい」
春香「っ……!わ、わかりました……すみませんでした……!」ダッ
P「おい春香」
春香「っ!……はい」
P「俺はクッキーだとかケーキだとかどうでもいい」
春香「………」
P「味だって期待してない」
春香「わ、わかりましたから……も、もういいですよね……」グスッ
P「ダメだ。お前は何にもわかってない」
春香「……え?」
P「お前が作ってきたものなら何でもいいに決まってるだろ」
P「クッキーでもケーキでも毎日作ってきてくれる」
P「砂糖と塩を間違えたときもあっただろ」
P「でもそんなの俺は気にしない」
P「お前が、お前が作ってきてくれることが楽しみなんだから」
春香「ぷ、ぷろでゅーさーさぁん……」
P「だからさ、無理に頑張らなくていいぞ?」
春香「……いえ、私もっともっとおいしいお菓子作ってプロデューサーに食べてもらいたいんです!」
P「そっか」
春香「その時はちゃんと、味も判定してもらえますよね…?」
P「もちろんだ」
春香「……ふふっ。わかりました!それじゃ楽しみにしててくださいよ?」
P「あぁ、楽しみにしてる」
春香「また明日も、絶対作ってきますから!……プロデューサーさんのため、ですからね?」
完
こんな短いのでいいのか?今のうちに路線変更できるなら誰か案をくれ
流石は春香普通すぎる
P「そこはこうだろ」
千早「あ、なるほど。ありがとうございます」
千早「すみませんプロデューサー、こっちは感情の変化を付けた方がいいでしょうか」
P「どっちでも構わない」
千早「わかりました」
千早「何度もすみませんでしたプロデューサー今日は」
P「気にしてない」
千早「……やっぱり、怒ってますか?」
P「怒ってるわけないだろ」
千早「でも、いつもよりしゃべって無い気がします」
P「気のせいだ」
千早「私がこんなこと言っていいのかわかりませんが、プロデューサーはもっとたくさん声をかけてくれます」
千早「いえ、もっと悪いときは指導してくれて、いい時には褒めてくれます」
千早「それは私にとって、活動する上でとても重要でした」
千早「でも今日は、対応するのが面倒な、適当に答えておけばいい、と言った印象で」
千早「何か悪い点があったなら言っていただければ直します」
P「……そんなものは特にない」
千早「でも……」
P「……」
千早「わかりました……プロデューサーはもう私を見限られたと」
P「……違う」
千早「いいんです、私の力不足でしょうから」
P「……」
千早「今までお世話になりました。それでは」
P「…待て千早」
千早「止めないでください。もうプロデューサーに迷惑はかけられません」
千早「ダメ、とは?」
P「誰がお前みたいな逸材を見限るかよ」
千早「い、逸材なんてそんな……」
P「謙遜しなくてもいい。お前はそれだけ力がある」
P「それは俺の予想を超えてたんだ」
千早「そんなこと……」
P「普段の練習についててしばらく、俺の指導では足りない。圧倒的に力不足、それは俺だった」
P「プロデューサーとして、アイドルにすべてを任せるなんてこと、できなかった」
P「でも、千早自身が考えた方がよくなってる。そう気が付いたとき」
P「俺は千早に指導するのをやめよう。そう思ったんだ」
P「それでも、俺は結局千早をダメにしてしまうんだな……」
千早「……ふふっ」
P「……何がおかしい」
P「……それはホントに思ってる」
千早「今日の感じ、どうでしたか?私に任せた場合、ですよね」
P「これといって目立たなかった、気はするが」
千早「プロデューサーに指導されてどれくらい経ってると思ってるんですか」
千早「今日の些細な質問の回答からでも、いい方に改善してもらえる。そう核心してました」
千早「でも、やっぱり今日はこれといって目立たなかった。それはやはりプロデューサーの分です」
P「……」
千早「それに、全部任せてもらえるなら引き留めたりしないでしょう?」
P「なっ……まさかお前」
千早「ちょっとした、冗談です。プロデューサーが思いつめてることくらい、なんとなくわかります」
P「全くお前は……」
千早「私のプロデュース、もうあきらめますか?私に任せてしまいますか?」
P「いや、最後までやらせてもらう。やらせてくれ」
千早「それでこそ、プロデューサーです。でも条件があります」
千早「ちゃんと、指摘してくれること」
P「……そうだな。いままでと同じように」
千早「はい。……できれば褒めても欲しいですけどね」
P「ん?なんか言ったか?」
千早「いえ、何も。ではこれからもよろしくお願いします」
P「あぁ」
千早「はい。それではお先に失礼します」
P「……千早」
千早「はい?」
P「お前のそういうとこ、好きだぞ?」
千早「え、あっ、は、はい?今なんて?」
P「なんでもないなんでもない。それじゃな」
千早「あ、はい……ふふっ、やっぱり私のプロデューサー、だな」
千早編 完
順番はもうなんか適当だから気にスンナよな!
続けて、どうぞ
P「おはよう」
美希「ハニー!今日はやる気が出ないから一緒にデートしよっ!」
P「バカいうな」
美希「いいでしょーまだレッスンまで時間あるしイキヌキって必要だと思うな!」
P「……」
美希「むー…無視しないでほしいの!じゃあ、ハニーのお仕事終わってからでいいよ!」
P「……」
美希「ミキはね~遊園地とか行きたいの!あ、でも人がいっぱいで大騒ぎになっちゃうかも…」
P「……」
美希「しかもハニーと一緒に歩いてるところを観られちゃったら……!あ、でもハニーだったらいいの!ね、ハニー?」
P「……」
美希「……ハニー?」
P「なんだ」
P「別にしてないじゃないか」
美希「さっきからミキが独り言言ってるだけなの!」
P「そうだな」
美希「……お仕事の邪魔?」
P「まあそうだな」
美希「……ごめんなさい。でも、ハニーとおしゃべりしたかったから」
P「邪魔ってわかってるならちょっと黙っててくれ」
美希「っ……わかったの……」
P「……」
美希「……ねぇハニー」
P「なんだ」
美希「ハニーはミキのこと好き?」
P「仕事してるの、わかってくれたんじゃないのか」
美希「答えて」
美希「好きかどうか、聞いてるの」
P「じゃあ、好きじゃない。これでいいか?」
美希「……」
P「俺は、お前が、好きじゃない」
美希「わかったの……もういいの……」
P「…・…レッスンはいいのか?」
美希「……今そういう気分じゃないの…」
P「そうか……」
P「じゃあもうお前来なくていいぞ」
美希「え!?」
P「仕事できない上に仕事邪魔するやつはいらない」
美希「い、嫌!う、嘘なの!これからレッスンに行ってくるから!」
P「ホントか?」
P「いやいややったレッスンなんてやるだけ無駄だ」
美希「……でも、レッスンしなきゃ、ハニーと会えなくなっちゃうの……」
P「レッスンしないお前に会えなくても俺は問題ない」
美希「や、やだよハニー!ごめんなさい!ミキ、ミキちょっとだらけてだだけなの!」
美希「これから本気でやるから、嫌いにならないで!」
P「じゃあ行ってこい」
美希「は、ハニー……」
P「行かないのか?」
美希「っ……!」ダッ
P「待て」
美希「な、何?れ、レッスンいかなくちゃ……」
P「なんでレッスンに行くんだ?」
美希「そ、それは……レッスンにいかなきゃハニーに会えなくなるから…」
P「だったら行く意味ないって言っただろ」
P「美希」
美希「……グスッ」
P「美希」
美希「はい……なの…」
P「お前は何のためにアイドルになったんだ?俺に会うためか?」
美希「違うの……ミキはもっとキラキラしたいから……」
P「だったら、レッスンはなんのためか、もう一度思い出してみろ」
美希「……」
P「俺はキラキラしてる美希が好きだ」
美希「え?」
P「ただし、キラキラしてない美希は嫌いだ。大嫌いだ」
美希「……」
P「だったらお前がやることわかるよな?」
美希「ミキ……」
P「………なんのために?」
美希「もっとキラキラするために。それでキラキラした姿をファンのみんなやハニーにみてもらうためなの!」
P「……よし」
P「美希、こっちにこい」
美希「え?……きゃっ!」グラッ
P「俺は、そういうお前が好きだから。嫌だったりやる気がでないこともあるかもしれない」ギュッ
P「それでも、お前にはずっとキラキラして欲しいんだ」
美希「ハ、ハニー……うん、ミキ間違ってた」
美希「もっともっとキラキラしてハニーに見せてあげる!楽しみにしててよね!」
P「あぁ。それでこそ美希だ」
美希「そしたら……」
チュッ
美希「あはっ♪それまで絶対待っててよね、ハニー?」
美希編 完
徐々に追い詰められて長くなりつつある俺がいる
最後のキャラとかとんでもないことになりそうで怖い
P「あぁ」
雪歩「……」
P「……」
雪歩「……」
P「……なんだ?」
雪歩「あっ!い、いえ別に……」
P「………」
雪歩「えっと……その……」
P「ん?」
雪歩「お、お茶大丈夫…ですか?」
P「あぁ」
雪歩「おいしくなかったり……」
P「別に」
P「……」
雪歩「あ、あの!」
P「ん?」
雪歩「お菓子もよかったら……」
P「あぁ」
雪歩「………」
P「……雪歩」
雪歩「は、はいっ!」
P「なんでそんなかしこまってるんだ?」
雪歩「え!い、いやその……お、怒って、ますか…?」
P「いや」
雪歩「その……あんまりしゃべらないというか……」
P「何がいいたいんだ」
雪歩「うぅ……そ、その……今日のプロデューサーはちょっと……怖いというか…」
雪歩「だからその……お茶がおいしくなかったりしたのかなって……」
P「普通だぞ」
雪歩「い、いつもなら……お、おいしいって言ってくれるのに……」ボソボソ
P「ん?聞こえないぞ?」
雪歩「ひゃぁ!い、いえ!………怒っては、ないんですね」
P「あぁ」
雪歩「それなら……いいんですけど…」
P「もし怒ってるとしたら、そういうとこじゃないのか?」
雪歩「え?」
P「怒ってない人に怒ってる?って聞くって相手が無愛想だって言ってるようなもんだろ?」
雪歩「あ、いや……そ、そんなつもりじゃ……」
P「ブツブツ言わないではっきり言ったらどうだ?」
雪歩「ぃや、その、あうぅ………」ジワッ
雪歩「うぅ……」グスッ
P「別に怒ってないんだけどな。なんか気分が悪い」
雪歩「………」
P「ボソボソ言ってたら伝わるものも伝わらないだろうに」
雪歩「………」
P「そんなんじゃ相手に失礼にあたる」
雪歩「………」
P「言葉を選んでブツブツしゃべるくらいなら思ったことをぶちまけた方がいいだろ」
雪歩「だって……」
P「だってとかでもとか言ってるようじゃダメだな」
雪歩「私だって……!」
P「ん?なんか言ったか?」
雪歩「プロデューサーが何も言ってくれないからじゃないですか!!」
雪歩「いつもはちゃんと、ありがとうとかおいしいとか言ってくれるのに!」
雪歩「今日は受け取る返事だけで、もしかしたらいらなかったのかなとか」
雪歩「そのあとも全然話しかけてくれないからおいしくなかったのかなとか」
雪歩「不安で不安で……それでもプロデューサーが何も言ってくれないから」
雪歩「怒ってるんじゃないかって……私が怒らせたのかなって……」
雪歩「それだけなんです……それが言いたかっただけなんですぅ……」
P「言えたじゃん」
雪歩「……え?……あ、あぁっ!」
雪歩「い、いやその、ぷ、プロデューサー!い、今のはそのぉ……」
P「しっかり伝わった。最初からそうやって伝えればいいんだ」
雪歩「あぅ………」
P「むしろ最後は雪歩が怒ってるように見えたけどな」
雪歩「っ!わ、私なんて……!もう穴掘って埋まってますぅ~!!」
雪歩「ふぇっ……?」
P「お前は相手に気を使って自分の意見を閉じ込めてしまうことがある」
P「もちろんそれはすごいことだ。でもずっとそれじゃあ自分が成長しない」
P「そうやってちゃんと自分の気持ちを、相手に伝えられるようになって欲しかったから」
雪歩「ぷ、ぷろでゅーさー……」
P「ちゃんと大きな声で言えば伝わるんだ」
雪歩「そ、そうですね……わ、私頑張ります!」
P「あぁそうだな」
P「でも、怒鳴りつけられても、雪歩だったら平気かな」
雪歩「え、え?」
P「必死な雪歩、可愛かったから」
雪歩「っ~~~!も、もう埋まってますぅ~~~!!!!」
雪歩「……でも…ありがとうございました、プロデューサー!」
雪歩編 完
誰か書いてくれてもいいのよ
ネタ切れついでに休憩 とりあえず1時間くらい離れる
P「なんだ伊織」
伊織「なんだもこうだもないわよ!なんで私がお笑い番組にでなきゃいけないわけ?」
P「良いだろ別に」
伊織「よくないわよ!よりによってこの伊織ちゃんが!熱湯風呂に入るような真似をしなきゃいけないの?」
伊織「そんなの無理に決まってるじゃない!誰もそんなの望んでないわ!」
P「仕事だからな」
伊織「……あんた、本気で言ってるわけ?」
P「あぁ」
伊織「アイドルの仕事ってもんをちょっと考えたらどうなの?本人の了解もなしにこんな……!」
P「いやならやめればいい」
伊織「え?」
P「そしたらもうお前は知らん。他のやつにプロデュースしてもらえばいい」
伊織「ちょ、ちょっと待ってよ。どうしてそうなるのよ!」
伊織「っ~~!いいわそういうことならそれでいいわよ!」
P「あぁ。それじゃあな」
伊織「…………ねぇホントにもういいの、プロデューサー?」
P「もう俺はお前のプロデューサーじゃないぞ」
伊織「なっ!い、今ならさっきの発言をなかったことにしてもいいわよ!」
伊織「こんな仕打ちしておいて、許してあげるんだからありがたく思いなさいよねっ!」
P「お前は誰に口をきいてるんだ?」
伊織「…え?」
P「もうお前と俺は同じ事務所ってだけだ。俺は年上だ。敬語を使え」
伊織「っ………」
P「それじゃああの話は取り消しておくからあとはお前で頑張れ」
伊織「……待ちなさいよ」
P「なんだまだ話があるのか」
伊織「……そ、そこまで言うなら……出てあげるわよ……」
伊織「いい加減にしなさいよ!どうせドッキリかなんかなんでしょ!」
P「……」
伊織「む、無視するんじゃないわよ!」
P「……」
伊織「ね、ねぇってば……」
P「………」
伊織「プロデューサー……」
P「……」
伊織「話を聞いてよ……」
P「……」
伊織「っ……聞いて……ください……」
P「なんだ」
伊織「だ、だから……出てあげ……私番組に出させてください…」
P「嫌だったんじゃないのか?」
P「無理してないか?別にいいんだぞ」
伊織「も、もう!出るっていってるでしょ!!」
P「………」
伊織「っ~~~~!!!」
伊織「…………さい」
P「ん?」
伊織「ごめんなさい!!私、私わがまま言って!プロデューサーに迷惑かけて!」
P「……」
伊織「私、プロデューサーがいいの!お願い!もうわがままいわないから!!」
P「いいんだな?」
伊織「…………はい」
P「よし、合格だ」
伊織「……え?」
P「一回プライド砕いておくくらいが自然になると思ってな」
伊織「………」
P「ん?どうした?」
伊織「あ、あ、あんたは~~!!!!」
P「敬語はどうした」
伊織「あ、っと……その……」
P「……ぷっ!はっはっは!しっかり身についてるな。よかったよかった」
伊織「っ~~!!!!こ、この変態!!!絶対に!絶対に許さないんだから!!」
P「まあそういうなって」
伊織「はぁ……なんかものすごく疲れたわ……」
P「俺は楽しかったけどな」
伊織「あんた今日は夜道に気をつけなさいよ……」
伊織「全く……もうあんたにプロデュースしないなんて言わせないんだから!覚悟してなさいよね、にひひっ♪」
伊織編 完
次はだれかな
P「そうだな」
やよい「ここが次のライブ会場なんですか~……」
P「あぁ」
やよい「ここ、ぜーんぶにお客さんがいるんですよね!うぅ……緊張してきちゃいます……」
P「そうだな」
やよい「……プロデューサー?」
P「なんだ」
やよい「具合でも、悪いんですか?」
P「別に」
やよい「さっきからあんまりお話できてなかったので……あ、私もうちょっと見てるので座っててもいいですよ!」
P「大丈夫だ」
やよい「そうですか~。あ、もしかしてプロデューサーも緊張してますか~?」
P「そんなわけないだろ」
P「俺のことは気にするな」
やよい「は、はい……」
P「…………」
やよい「………」
P「………」
やよい「……プロデューサー、ちょっと座ってください」
P「なんでだ?」
やよい「とにかく座ってください!」
P「なんでそんなことしなきゃいけないんだよ」
やよい「いいんです!座ってください!」
P「………これでいいのか」
やよい「はい!そしたら………えいっ!」ダキッ
P「………何やってるんだ」
やよい「そんなときはこうやって、抱きしめてあげるんです。嫌なことがあったら私に、話してください」
やよい「あ、でもプロデューサーの悩みは私に解決できるかわからないですけど……話すだけでも気分は変わります!」
P「あのだな……」
やよい「なんですか?緊張しなくていいんですよ?」
P「そういうことじゃなくて…………それならひとつ聞いてくれ」
やよい「はい、私でよかったら!」
P「一旦抱き着くのをやめてもらっていいか」
やよい「あ、はい」
P「……やよい」ダキッ
やよい「ひゃぁっ!ぷ、ぷろでゅーさー…?」
P「お前はやっぱり、すごいな」
やよい「え?そ、そんなことないですよ……他の皆さんと比べたらまだまだ歌も踊りも……」
P「まあそうかもしれないけど、お前には誰にも負けない元気がある」
やよい「元気……そうですね、他のみなさんにも負けないくらい元気はあります」
やよい「え?」
P「いやなんでもないさ。おかげさまで悩みが消えたよ」
やよい「そうですか?それならよかったです!!」
P「あぁ」
やよい「それじゃあもうちょっといろいろ見てきますね!」
P「あぁ……やよい」
やよい「はい?」
P「お前の元気さは宝物だ。俺はやよいのそういうところが好きだからな。誇りに思っていいんだぞ」
やよい「好き、ですか!?そ、そういってもらえると嬉しいです!私頑張りますね!」
P「あぁ」
やよい「私もプロデューサーが大好きです!あ、でも……元気な方がもっと好きですよ!プロデューサー!」
やよい編 完
やよいは冷たくできなかった どういうことだってばよ
グダグダ話してるのはネタ切れだからなの許してね……
減速するけど全員書くつもりだ
④
P「あぁ」
真「衣装を自分でそろえる番組の準備なんですけど、僕だけだとちょっと不安なので」
P「そうか」
真「プロデューサーは時間とか大丈夫だったんですか?」
P「別に」
真「……もしかしていやいや来ました?」
P「いや」
真「……それにしては気がすすまなそうなんですけど……」
真「まあいいです、今日はよろしくお願いしますね!」
P「あぁ」
P「いいんじゃないか」
真「うわぁこっちもいいなぁ……どうですかねプロデューサー?」
P「良いと思う」
真「………あーこれもよさそうだなーどうおもまいすかーぷろでゅーさー?」
P「あーいいぞ」
真「……プロデューサーは何をしに来たんですか?」
P「何って」
真「僕が今見せたの子供用ですよ!全然みてくれてないじゃないですか!」
P「あぁ」
真「あぁって……結構重要なんですから!真剣に選んでくださいよ!」
P「別になんでもいいだろ」
真「な、なんでもって!僕に子供用のを着ろっていうんですか!」
P「そんなわけないだろ。第一着れないだろうし」
真「……プロデューサーはやっぱり嫌、だったんですね……」
真「じゃあ!なんでそんな適当に選ぶんですか!やっぱり面倒だからなんじゃないんですか?」
P「じゃあそれでいいさ。お前ひとりで選ぶといい」
真「なっ!……わかりました。プロデューサーは座っててください。別に僕一人だけで大丈夫ですから」
P「あぁそうする」
真「……これもいいかなぁ…」
真「あ、これは新しいかも…・・うん、いい感じ」
真「わぁこれ新色!いいなぁ……似合うかな?プロデューサ!……あ、座ってるんだっけ」
真「……やっぱり一人で選ぶのは……」
P「終わったか?」
真「わぁ!きゅ、急に現れないでくださいよ!」
P「で、終わったのか?」
真「……まだですよ。急かさないでください。ここから厳選するんです」
P「どれでも一緒だろ」
真「なっ!!プロデューサーがそんな女心のわからない人だとは思いませんでした!!もう先に帰っててもらって結構です!!」
真「あっ……ううん、プロデューサーがあんなこと言うと思わなかった!これでいいんだ!」
真「そうだなぁ…こっちの色にはこれが合うけど……」
真「模様はこっちがいいかな……でもちょっと目立ちすぎるような……」
真「……ホントは……プロデューサー!どうですかこれ!」
真「あぁ、似合ってると思うぞ。そ、そんな………はっ!な、何を考えてるんだ僕は!」
真「……でも、ちょっとデートみたいだって思ったのに……あんな……」ジワッ
P「おい真」
真「…え?ぷ、プロデューサー!?」
P「いつまで選んでるんだ。ちょっと来い」
真「ま、またそんなことを!ちょ、ちょっと引っ張らないでください!」
P「もう買っておいた。これでいいだろ」
真「そんな適当に!……しかもどうせ男ものばかりなんでしょう……?」
真「……これは……新作ばかり……しかもフリフリの……こ、こんなかわいいの僕に似合いますかね…?」
P「どうだろうな」
真「ちょ、そ、そこはせめて似合うって言ってくださいよ……」
P「だって気にしたことないさ。真は男ものでも女ものでも似合う。ってことは何でも似合うんだ」
真「え?」
P「真にはなんでも似合う。それは俺が保障する」
真「そ、そんなこと言って……適当なこと言っても嬉しくないですよ……?」
P「じゃあ、着てみろよ」
真「え?……は、はい……」
真「ど、どうですかね……」
P「可愛いじゃないか」
真「なっ!そ、そんな……」
P「やっぱりあんなにダラダラ悩む必要なかったんだ」
P「正直選ぶ楽しみはわからん。でも似合うんだからこれで問題ないだろ?」
真「全くもう……そういうことにしときますよ」
P「お前のそういう女の子らしさはすごく魅力だ」
P「だからこそこういうことはもっと自分の思う方に引っ張ってってもいいと思うぞ?」
P「力みたいな外見だけ男らしくていざという時女の子が出せなかったらもったいないもんな」
真「な、なんかセクハラっぽいですよプロデューサー!」
真「でも……わかりました。僕、これで番組でますよ!プロデューサーが選んでくれた服で!」
P「あーそれ店員に適当に見繕ってもらったやつ」
真「え!?ぷ、プロデューサー!!!」
P「似合ってるからいいじゃないか。可愛いぞ」
真「またそんなこと……今回だけですよ?女の子は可愛いに弱いんですから……ね、プロデューサー?」
真編 完
P「なんだ」
亜美「しりとりしようよ!」
P「やだ」
亜美「え→いいじゃ~ん!」
P「なんで」
亜美「んーなんかやりたくなっただけ→」
P「そうか」
亜美「ん~?なんか今日テンション低くない?」
P「別に」
亜美「ふ~ん。じゃあ亜美がテンションアゲアゲ↑にしてあげる!」
P「そうか」
亜美「えいえい!」
P「なにやってんだ」
亜美「いや、くすぐってんだけど……兄ちゃん強いね?」
亜美「なんか兄ちゃん、別に。とか。そうか。とかどっかの芸人さんじゃないんだからさ~」
P「……」
亜美「あれ?怒っちゃった?」
P「……」
亜美「あらら→やってしまいましたか亜美さん。はい、ちょっと予想外でしたねー」
P「……」
亜美「んーこれでも反応なしか→」
P「……」
亜美「……なんか変だよ兄ちゃん?なんかあったの?」
P「別に」
亜美「またそれか~。じゃあ今からする質問にYESかNOで答える事!」
P「いいえ」
亜美「はーやーいー!じゃあいくかんね!」
P「NO」
亜美「ほうほう。それじゃああんまり話をしたくない気分だ!」
P「YES」
亜美「そうなのか~……・え?」
P「YESだ」
亜美「そ、そうだったのか~……どうして?」
P「ただそういう気分じゃないだけだ」
亜美「……亜美、邪魔だったかな?」
P「そういうことでもないが」
亜美「じゃあなんで今日は……いつもと違うの?兄ちゃんいつももっと構ってくれるじゃん……」
P「そういう気分にならないってことだな」
亜美「そっか……じゃあ何しようか~」
P「まだそこにいるつもりか?」
亜美「え?あ、亜美のこと……?」
亜美「あ、亜美……ここに居ちゃ、ダメだったかな……」
P「……」
亜美「兄ちゃんと、遊びたかっただけなんだけど……」ジワッ
P「……」
亜美「………そっ、か……ごめんね兄ちゃん邪魔しちゃって……」グスッ
P「どこ行くんだ?」
亜美「ふぇ?だ、だってここにいちゃ迷惑になるから……」
P「そこは迷惑だ。もっとこっちにこい」
亜美「え?ど、どういうこと?」
P「こっちだ」
亜美「わぁ!ど、どうしたの兄ちゃん?」
P「お前が急にしりとりなんか言い出すからな。いつもなら飛び込んでくるところを」
亜美「……」
P「仕事で何かやらかしたんだろう」
P「俺を元気づけようとして、自分も励まそうとする。バレバレだぞ」
亜美「……」ジワッ
P「何よりお前がいつもの調子じゃないと俺まで調子が狂う」
P「ネガティブな亜美は亜美じゃない。いつも通りポジティブな亜美がみたい、いつもの亜美と話がしたいんだ」
亜美「に、兄ちゃん……」
P「まあ今日くらいは泣いてもいいぞ?理由は聞かないでやる。だけどまだ、お前は子供なんだ」
亜美「兄ちゃん……うわあああああああん!!」
P「…………落ち着いたか?」
亜美「う、うん……ごめんね兄ちゃん…」
P「別にいいんだ。ただ、お前は頑張り過ぎちゃうとこがあるからな。これくらいしないと折れなかっただろ」
亜美「まんまと兄ちゃんのジュッチューにハマったわけですな……」
P「そうだな。いつものおかえしってわけだ」
亜美「むむやりますな兄ちゃん……そしたら……えいっ!」チュッ
亜美「んっふっふ→これが今日の亜美のイタズラ!次はもっときっついのをお見舞いするから覚悟しててね、兄ちゃん!」
亜美編 完
P「なんだ」
真美「最近……さ、亜美ってどう?」
P「どうって別に」
真美「その……気になったりしない?」
P「何をいってるんだお前は」
真美「だって……」
P「ん?」
真美「ま、真美は……」
P「なんだ」
真美「…………」
P「何もないなら後にしてくれ。今忙しい」
真美「っ………わ、わかった……」
P「あぁ」
真美「…………」
P「なんだ」
真美「亜美はすごいんだよ」
P「そうか」
真美「竜宮小町ってやっぱり真美が思ってるよりすごくって。そこにいる亜美はやっぱりすごくって」
P「そうだな」
真美「真美も亜美みたいになりたいって思うけど、やっぱり難しいかな」
P「そうだな」
真美「え?む、無理……なの?」
P「あぁ」
真美「ちょ、ちょっと兄ちゃん!ちゃんと答えてよ!」
P「亜美みたいになるのは真美には無理だって言ったんだ」
真美「っ!!そう……なんだ……だから真美じゃなくて亜美が……」
P「それでもお前は、亜美になりたいのか?」
真美「えっ?」
真美「………真美、亜美…みたいになれるのかな?」
P「さぁな」
真美「うん……だったら真美、頑張ってみる!」
P「そうか、頑張ってみるか」
真美「うん!兄ちゃんも応援してよね!」
P「あぁ、それはできない」
真美「……え?」
P「俺は亜美になりたい真美をプロデュースするためにプロデューサーをやってるわけじゃない」
真美「ちょ、兄ちゃん……ど、どういうこと?」
P「とにかく俺はもうお前のプロデューサーじゃない」
真美「え、そ、そんなのやだよ!じゃ、じゃあ今まで通りで頑張るから!」
P「一度決意したことを投げ出すのか?」
真美「そ、それは……」ジワッ
P「そんなんじゃ亜美になんてなれるわけないだろ」
P「なんだ?」
真美「真美だって……ホントは亜美みたいにみんなの前でキラキラしたいもん……」
P「それは亜美みたいに、か?」
真美「違うもん!真美は、真美は真美らしく頑張りたいって思ってる!思ってるけど……」
P「だったら頑張ればいいじゃないか」
真美「え?」
P「お前は絶対亜美にはなれない。なぜならお前は真美だからだ」
P「亜美だって真美にはなれない。どんな似てる双子だって同じにはなれないしなる必要もない」
P「頑張れば、それはどうなったとしても頑張ったことを認めてくれる人はいる」
真美「に、にいちゃん……」
P「それでも亜美になりたいっていうならもう俺は知らない」
真美「うん、兄ちゃん、真美が間違ってた……真美頑張る!それで、亜美に勝ってやるんだ!」
P「真美」
真美「何?にいちゃ……ひゃぁ!」ドサッ
P「亜美にもこうしてやったからな。お前もいいぞ。甘えて」
真美「ちょ、ちょ、ちょ兄ちゃん!せ、セクハラだよ!!」サッ
P「なんでだ?亜美は喜んでたぞ?」
真美「そ、そういう問題じゃないっしょ→!ま、全く……」
P「よくわからんな。でも真美も可愛いからな。心配しすぎるなよ」
真美「ふぇっ!?か、か、かわ………!」
P「亜美とお前は違うんだから。別に競争しなくてもいいんだ」
真美「そ、そうだね…………でもね兄ちゃん」
P「ん?」
真美「……女には戦わなきゃいけないときがあるんだよ……」
P「なんだそりゃ」
真美「教えてあげな→い!……亜美に勝ったら、その時は、覚悟しててよ?兄ちゃん!」
真美編 完
亜美真美は天使
残りは響、貴音、あずさ+αかな?
ちょっと休憩してくる
できれば寝ずに終わらせたい
がんばれ
律子&小鳥さんをαにしたのに悪気はないんだ!悪かった!
できれば一気に描き切りたいね
だったら無駄レス叩いてないで書けって話ですな
P「あぁ」
響「ん、どうしたんだ?元気ないのかプロデューサー?」
P「別に」
響「まあそういう日もあるさ!でも元気があった方が気分もいいぞ!」
P「そうだな」
響「そうだ!そういう時は動物と触れ合うのがいいんだ!よかったら今からうちにくるか?」
P「いやいい」
響「遠慮しなくていいぞ!うちのみんなは家族だからな!噛んだりもしないしみんな人懐っこいんだ!」
P「そうか」
響「あ、プロデューサーはいぬ美を見たことあるもんな。だったらなおさら仲良くできるぞ!」
P「いい」
響「もう、強情だな!そんなに沈んでたら何もうまくいかないぞ!ほらほら早く!」
P「いいって言ってるだろ」
P「あぁ」
響「ごめんなさい……でもプロデューサーすごく暗かったから……」
P「俺、暗いか?」
響「あ、いつもと比べるとなんか……」
P「そうか。お前の中で暗いってなんだ?」
響「え?………しゃべらなくなるとか、下を向いてるとか?」
P「俺はちゃんと会話してたし下も向いてなかったが」
響「あ、そっか。じゃあえーっと……」
P「理由もなしに人を暗いとかいうのか?」
響「い、いや!そんなつもりじゃ!」
P「暗いなんて言われて喜ぶ人間はそうそういないぞ」
響「ご、ごめん……そういうつもりじゃ……なかったんだけど……」
P「その挙句無理やり人を連れて行こうとして」
響「うぅ……じ、自分が悪かったぞ……」グスッ
響「え、えぇと、自分がプロデューサーが嫌だって言ってるのにうちに連れてこうとして、しかも暗いとか言っちゃって……」
P「お前、最初に自分で言ったこと思い出してみ」
響「え?えっと………プロデューサーを励まそうとして……」
P「そうだろ?」
響「それで……うちに呼んでもプロデューサーが来ないって言って……あれ?なんで話が変わってるんだ?」
P「お前が勝手に変えたんだ」
響「だ、だって、今日のプロデューサー怖かったし……」
P「響」
響「は、はい!」
P「お前のその元気、動物の印象も相まってすごく安心できる」
響「そ、そんな!う、嬉しいけどちょっと恥ずかしいぞ……」
P「だが、暗くなってる人にこそ与える元気が、裏目に出てどうする」
P「暗い人にはとにかく押すんだ。それができないなら最初からやらない方がいい」
P「俺はさっき、途中で多少屁理屈を言ってかわした。が、やるなら家まで連れて行って励ますまでしなきゃだめだ」
P「だからと言って無理やりはダメだ。嫌ならさっさと諦めること」
響「な、なるほど……・自分何も考えずにやっちゃったから……」
P「でも何も考えなくてもうまくいくことだってあるしな」
響「むー……わかってても言われるとなんか悔しいぞ……」
P「まあ、そこが響のいいところだ」
響「そ、そうか……えへへ、自分もっと頑張るぞ!」
P「あとそうやってなんでもうのみにするのもやめろよ。自分の考えを貫かなきゃダメだ」
響「あ、はい……うぅ……なんだか難しいな……」
P「気にするな。ここまで全部作り話だ」
響「え?うぎゃー!そ、そんなのってないさー!」
P「まあお前のやってることは間違ってないってことはホントだ。それとそれがお前のいいところってのもな」
響「そ、そうか……うん!自分もっともっと頑張るぞ!ありがとな、プロデューサー!」
響編 完
P「あぁ」
貴音「すっかり遅くなってしまいましたが今日は始めてですね。おはようございます貴方様」
P「あぁ」
貴音「……どうかなさいましたか?」
P「いや」
貴音「そうですか……」
P「……」
貴音「貴方様はこの時間まで何を?」
P「別に」
貴音「そうですか……」
P「……」
貴音「貴方様?」
P「なんだ」
P「……答える必要があるか?」
貴音「………七夕、ご存知ですよね?」
P「あぁ」
貴音「それでは願い事はされましたか?」
P「いや」
貴音「そうですか。私もまだ短冊をつけておりません。と言ってももう数年付けておりませんが」
P「……」
貴音「外で子供たちが短冊に願いを書き、笹に付けているのを見ると何やら懐かしく感じまして」
P「……」
貴音「先ほど書いたのですが、お見せしましょうか?」
P「……いい」
貴音「そうですか……」
P「用件はそれだけか?」
P「そうか……」
貴音「貴方様ももうお帰りになるのですか?」
P「……あぁ」
貴音「それでしたら……一緒に短冊を付けていきませんか?」
P「……」
貴音「いやでしたらいいのです。私一人で」
P「……行こう」
貴音「……はい」
貴音「……願い事は決まったのですか?」
P「……もとよりいい年した大人が願い事何てこっぱずかしいがな」
貴音「そんなことはありません。いつになっても人は願うものです」
貴音「いつになっても叶うわぬもの、いつであっても叶うもの、それぞれです。少しくらい願っても罰はあたらないでしょう」
P「……」
貴音「それで……なんて書かれたのですか?」
貴音「そうですね。ですが、私も見せる必要はありません。それでは一緒につける意味がないというものです」
P「……」
貴音「同時に、見ましょうか」
P「……あぁ」
貴音「 」
P「 アイドルたちがみんな成功しますように 」
P「……なっ!」
貴音「ふふっ、騙してしまったようで申し訳ありません。ですが、どうしてもこうしたかったのです」
P「……一体なんだ」
貴音「先ほど会った時、いつもの貴方様とは雰囲気が異なっておりました」
貴音「その後、会話をして感じました。貴方様は何か考えがある、と。」
貴音「そこで七夕の話をさせていただきました。もとから短冊にはなにも書いておりません」
貴音「もし、貴方様が悪い考えを企んでいるようであれば短冊、もしくはそのまま帰ると思いました」
貴音「ですが、その短冊を見る限り貴方様は変わっておりません。……何があったのですか?」
P「その通り、俺はお前を待っていた。ただ、お前の演技力を試そうとしただけだが」
P「こちらのそっけない返答を何事もなくかわされて、七夕の話をされたときはどうしようかと思ったが」
P「……もう必要はないみたいだな」
貴音「そういうことでしたか……いえ、私のことを思っていただいてとても嬉しく思います」
P「……たくらみも何もないけどな」
貴音「なにより、短冊が全てです」
P「……これはとっさに……」
貴音「貴方様。やはり貴方様です。無理に手を煩わずとも貴方様のその気もちがあれば私達は成功します」
P「……・貴音」
貴音「では……私も短冊を書かせていただきましょう」
P「なぁ貴音」
貴音「なんでしょう?」
P「お前の中で俺は、これでいいと思うか?」
貴音「……さぁ?」
貴音「貴方様の、好きなようにすればいいかと」
P「そうか……ありがとう貴音」
貴音「いえ、私も楽しませていただきました」
P「はぁ、大した奴だよまったく」
貴音「……よし、できました」
P「そうか」
貴音「 事務所の背が幸せになりますように 」
貴音「つきなみな言葉ですが、これが一番よいかと」
P「そうだな。……でもさ。……皆って字がちょっと違うんだけど……」
貴音「え?……あっ!」
P「……ぷっ!あっはっは!こういう弱点があったか!やっぱり貴音可愛いとこあるな!」
貴音「っ~~!!い、いけずです!貴方様!!」
貴音「 ~~ますように 」ペラッ
「 この恋が綺麗なままでありますように 四条 貴音 」
貴音編 完
P「いえ」
あずさ「どうしてこう迷子になっちゃうのかしら~……」
P「はい」
あずさ「最初は目的地に向かうんですですけど、ふっと意識したときには別の場所についてるんですよねぇ~」
P「はい」
あずさ「……聞いてます?プロデューサーさん」
P「はい」
あずさ「さっきからはい、ばっかりですね。もしかして、怒ってます?」
P「いいえ」
あずさ「確かに私が悪かったんですけど、お話はちゃんとしたいです」
P「そうですね」
あずさ「でもこうやって毎日迷子になってたら大変、なんとかならないかしらねぇ?」
P「頑張ってください」
あずさ「もう!そういうときは、嘘でも僕が迎えに行きますくらいのこと言ってもらわないと!」
あずさ「プロデューサーさん……ちょっとふざけてます?」
P「いえ別に」
あずさ「もう……女心がわからないと他のアイドルの子にも嫌われちゃいますよ?」
P「他の子には嫌われても大丈夫です」
あずさ「……え?そ、それってどういう?」
P「そのままの意味です」
あずさ「……そ、そんな急に言われても……」
P「あずささんは僕が迎えに行く分嫌う理由がないでしょうし」
あずさ「えっ!?…………」
P「あの、あずささん?」
あずさ「……プロデューサーさん?」
P「あ、はい」
あずさ「さっきの、どういう意味か説明してくださる?」
P「え、えっと、迎えに来てほしいってことは嫌われたら迎えが来ない可能性もありますから嫌わないって確証があるってことです」
P「あ、いやその。聞かれたからといいますか」
あずさ「そもそも!プロデューサーさんの迎えに来る、は私の言葉じゃないですか」
あずさ「その上勘違いするような言葉を言っておいて、嫌わない確証?」
あずさ「そんな言葉を言われたら嫌いになるに決まってるじゃないですか!」
P「そうですか。じゃあ嫌ってもらっても結構ですけど道、どうします?」
あずさ「し、知りません!後でどうとでもします!」
P「あ、おひとりで帰られるんですか?」
あずさ「そうです!」
P「嫌っていいならもう僕、追いかける必要ないんで二度と会えなくなるかもしれないですけどいいですか?」
あずさ「え?…………そ、それは…」
P「嫌いなら、いらないはずですけど」
あずさ「どこまであなたって人は………」
P「まあ僕もそろそろ帰りたいので、隠れて後ろからついてきてもらってもいいですけど」
P「まあ独り言なんですけど。嫌いってすごく不安定な言葉ですよね」
あずさ「…………」
P「どこまで嫌いなのかそれだけじゃわからないし、嫌いって言葉の中に好きが混ざってたり」
P「でも逆の言葉好きって言うのはそこまで不安定じゃないんですよ。純粋一方通行の感情」
P「だから好きって思ってから嫌いって思っても嫌いって思えなくなるんですよね」
あずさ「…………」
P「僕も、迷子を迎えにくるのはめんどくさいです」
あずさ「っ………」
P「でも、迎えに来ちゃうんですよね。嫌いになれないというか」
あずさ「……」
P「だから、僕は嫌いになれないんです。その人を」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「もう二度と会えないって、ドキッとしたのは僕の方だったりして」
あずさ「プロデューサーさん、貴方は……」
あずさ「は、はい」
P「でも、僕があずささんを嫌いじゃない。嫌いになれないってことを知っておいてもらえれば」
あずさ「わかり、ました」
あずさ「それじゃあ私の気持ちも知ってくれますか?」
P「はい」
あずさ「嫌いになれませんでした。それだけです」
P「わかりました」
あずさ「でも、私は言います。話を付けますよ」
P「……」
あずさ「私はプロデューサーさんのこと………」
あずさ「めんどくさいって思ってます」
P「!」
あずさ「そんな回りくどい話までして迎えの時も中途半端で、気持ちもあやふやで」
あずさ「そんなプロデューサーさんはめんどくさいです。でも」
P「……そう、ですね」
あずさ「ふふっ。これで、プロデューサーさんが私を迎えに来ないという可能性はなくなったわけですよね?」
P「そうなるのかもしれませんね」
あずさ「……こんなことしてたらやっぱり他の子には嫌われちゃいますよ?」
P「そうかもしれませんね」
P「でも、他の子にだけは嫌われてもいい」
あずさ「そうですね。といいたいところですけどそれはダメです」
P「ははっ、わかってますよ。言葉遊びのつもりです」
あずさ「今のプロデューサーさんはどこまでが本気かわからないですから」
P「まあ確かに。まあ不安定さが売りといいますか」
あずさ「ふふっ、でもそろそろ安定させてくださいね?」
P「はい」
あずさ「いつかは嫌いじゃない、じゃないたった一つの感情を。あなたに捧げますから待っててくださいね?」
あずさ編 完
とりあえずメンバーは制覇
サブと見せかけてメインイベントお二人はちゃんと書きたいからホントは寝てからがいいななんて
保守してくれたりしますかね
昼位に戻ってくるはず
保守サンクス 寝起きだからちょっと遅いかも
でも二人だから一気に書こうとは思う
P「あぁ」
律子「今日も忙しいんですから、シャキッとしてくださいよシャキッと」
P「あぁ」
律子「……体調でも悪いんですか?」
P「いや」
律子「じゃあなんでそんな返事がそっけないんですか」
P「別に」
律子「だからそういうところですよ。具合が悪いなら多少こっちで調整しますから休んでてください」
P「いやいい」
律子「よくないですよ。そんな状態でアイドルを任せられますか」
P「今までだってそうしてきただろ」
律子「……今日のプロデューサーはちょっといつもとは違います。だからこうして心配を」
P「お前はいつも俺を見てるのか?」
律子「え!?あ、、い、いや、そんなわけじゃ……」
律子「そういうことじゃないんですけど……」
P「じゃあどういうことだ」
律子「そんなに突っかかってこなくてもいいじゃないですか……ただ私は…」
P「なんだ」
律子「……わかりました。じゃああとはご自分で頑張ってください。アイドルはしっかり任せましたから」
P「おいおいちょっと待て」
律子「え?」
P「律子も具合悪そうだぞ」
律子「え?いや、そんなわけないですよ。大丈夫ですから」
P「いや、なんかいつもと違う気がする」
律子「も、もう……さっきのお返しですか?なら、プロデューサーは私のこといつも見てるってことですか?」
P「あぁ」
律子「……え?」
律子「……とらえ方によっては通報できますけどね、それ」
律子「心配してくれてるのはありがたいですけど、ホントに大丈夫なんで」
P「だからそういうところだって」
律子「はい?」
P「律子は、ホントは俺のことしっかり見てくれてたんだろ」
律子「あ、そ、それは……まあいつも仕事で会いますしある程度は……」
P「他のアイドルの事も、しっかり見てるしお前はすごいと思うよ」
律子「い、いえ……なんですか急に」
P「ただ、お前は一人だけ見てない」
律子「え?」
P「律子自身だ。もしかすると、俺は律子より律子を見てきたかもしれない」
律子「な、何言ってるんですか!そんなわけ……」
P「事務所にきたらまずスケジュールを確認してみんなに声をかける」
律子「っ……」
律子「……」
P「……ごめん、先に謝っておくよ」スッ
律子「え?……きゃぁ!」グラッ
P「……律子」ギュッ
律子「え、あ、えぇ?ちょっ!な、何してるんですかプロデューサー!セクハラで訴えますよ!」
P「別に変な気はない」
律子「へ、変な気はないって……十分変ですけど……」
P「急に、悪いな。でも、これくらいしないと律子は律子のままだ」
P「この際だから、自分に声をかけてみるんだ」
律子「……自分に……?」
P「今朝、俺にかけてくれたように、励まして、でも自分のやってきたことは正しいって」
律子「………」
P「お前はまだ若い。限界がどこかわからないまま走ってたら、気づくのは倒れてからになってしまうからな」
P「だから、ここで一呼吸置くんだ」
P「いたって俺は真剣なんだけどな」
律子「そういうことじゃないですよ……もっとこうムード的なものが……」
P「ん?」
律子「な、なんでもないですよ……」
P「そうか。意識的にリラックスできないなら目をつぶって、深呼吸するだけでも結構変わるはずだ」
律子「この状況でどうやってリラックスしろと……すぅーはぁー……」
P「……どうだ?少しは、楽になったか?」
律子「……そうですね。確かに、自分でも気が付かない疲れがたまってたかもしれません」
律子「その点では、ありがとうございます。でも……」
P「でも、なんだ?」
律子「……いい加減、離してもらえませんか?」
P「あぁ、そうだな。……離したくないって言ったら?」
律子「……え!?あ、っと…・・」
律子「っ…………バカ……」
P「なんか言ったか?」
律子「言ってませんよ!さっさと仕事してください!」
P「うん、いつもの律子だな」
律子「え?そ、そんな変わりました?」
P「いや、なんとなく。だって俺いつも見てるし」
律子「ま、またそれですか……そういうことをペラペラ吐かないでくださいよ?誤解を生みますから」
P「まあ見てることはホントだしなぁ」
律子「っ~~~!そ、それがダメだっていってるんです!」
P「そうだな。わかったわかった」
律子「もう……ただ、プロデューサーも人のこと言えませんからね?」
P「ん?」
律子「無理はしないでくださいよ!私だって…プロデューサーのこと見てるんですからねっ!」
律子編 完
たいへんよいものだ
P「はい」
小鳥「今日はアイドルのみんな、こないんですよね?」
P「そうですね」
小鳥「でも、ずっとお仕事してますよね?」
P「はい」
小鳥「ちょっと気になっただけなんですけど……」
P「はぁ」
小鳥「お手伝い、した方がいいですか?」
P「いえ」
小鳥「そ、そうですか……」
P「はい」
小鳥「……」
P「……」
小鳥「あの……プロデューサーさん?」
小鳥「何度もすみません。その……もう少しで終わるなら、今日一杯どうかなーなんて……」
P「まだ終わりそうもないので」
小鳥「そ、そうですか……あ、でもちょっとくらいなら待てますよ!全然!」
P「いえ」
小鳥「そうですか……」
P「……」
小鳥「……」
P「……」
小鳥「やっぱり……お手伝いしましょうか?それだけ時間がかかったら明日大変でしょうし…」
P「大丈夫です」
小鳥「プロデューサーさん、私の力を見くびってますね?これだけ事務員やってるんです!デスクワークは得意ですよ!」
P「大丈夫です」
小鳥「……どうして今日はそんなに冷たいんですか……?」
P「別に」
P「……音無さん」
小鳥「は、はいっ!」
P「ちょっと静かにしてもらっていいですか?」
小鳥「あ、はい……すみません……」
P「……」
小鳥「……うぅ……」
P「……音無さん」
小鳥「は、はい……」
P「帰らないんですか?」
小鳥「え?あ、あの……いたらマズイ、ですかね?お邪魔だったりしますかね?」
P「いえ別に」
小鳥「うぅ……そ、そういうことなら…・・お先に失礼します……」
P「そうですか」
小鳥「はい………では…」
小鳥「……」チラッ
P「……」ガタッ
小鳥「!」
P「……音無さん」スッ
小鳥「は、は、はい!」
P「今、見ました?」
小鳥「え、あ、いや、その……み、見てないです!別にパソコンを覗いたりなんて!」
P「そうですか。それならいいんですけど」
小鳥「……ほっ…」
P「……もし見られてたら帰すわけにはいかなかったんで」
小鳥「ピヨッ!?」
P「……見たんですか?」
小鳥「い、いえ!ち、ちらっと見ようとしましたけど!べ、別にそんな中身までは見えなかったといいますか!!」
P「……こっちに来てください」
P「で、どうしましょうか」
小鳥「ど、どうと言われましても……あ、あんまり変なことすると流石にまずいですよ……?」
P「大丈夫です。急とはいえ、同意してくれるのなら」
小鳥「ど、同意!!?そ、そんな、い、いくら私でもそんな、急すぎます!じゅ、準備ができてないです!」
P「まあそうでしょうけど、やっぱり見られてましたか。それならしょうがないです」
小鳥「だ、だから見てませんってばぁ!」
P「だったらなんでそのことを知ってるんですか」
小鳥「え?あ、いや!これは偶然!口から出ただけです!ホントです!」
P「そうですか……」スッ
小鳥「ひゃぁ………うぅ……」
P「そんなに怖がらなくてもいいんですよ?」
小鳥「……だ、だって……や、やっぱり…こういうことは話を重ねてからの方が……」
P「確かに普通はそうしますけど。それじゃ意味がないんです」
P「それにこの方が、音無さん喜ぶとおもいましたし」
P「大丈夫です。俺も初めてなんで」
小鳥「そ、そうなんですか!……だったら…安心、かな……」
P「それなら、一緒にイってくれますか?」
小鳥「……わかりました。覚悟はできてます」
P「ありがとうございます。それじゃあちょっと準備してきます」
小鳥「は、はい……!う、うぅ……緊張する……な、なんでこんな急に…」
小鳥「し、しかもよりによって夜の事務所で!や、やっぱりまずいわよね……でもこんなシチュエーション…」
P「お待たせしました。」
小鳥「ひゃ、ひゃい!!……その……今すぐ、ですか?」
P「流石にそれはちょっと。もう少ししたらですかね」
小鳥「わ、わかりました……それまでに私も心を決めておきます」
P「覚悟決めたんじゃないですか?」
小鳥「そ、そんなこと言ったって怖いものは怖いんですよぉ!」
P「大丈夫です。じゃあこれを」
P「秘密に計画してたのにまさかです。サプライズの方が喜んでくれるかと思ったんですけどね」
P「見られてしまったならかくしててもしょうがないですし。俺も楽しみですよ」
小鳥「え、っと……その…………今までの話は……」
P「? いつも音無さんにはお世話になってますから。ちょっとしたプレゼントです」
小鳥「そ、そういうことだったんですかぁ~~~…………」
P「いや、同意してくれたじゃないですか」
小鳥「そ、そうですね……嬉しいですはい嬉しいですよ」グスッ
P「そ、そんな泣かなくても……」
小鳥「うぅ……怖かった……」
P「いや、これからでしょ……?」
小鳥「怖かったったら怖かったんですっ!」
P「は、はぁ……」
小鳥「全くもう……でも、いいんですか?」
P「はい。俺も行ったことなくてちょうどオフが被るじゃないですか」
P「きゅ、急に積極的になりましたね」
小鳥「冷たくされて、その上あそこまで仕打ちをうけたんです!」
P「は、はぁ」
小鳥「当日は覚悟しててくださいよ!」
P「わ、わかりました」
小鳥「でも……よかったかな」
P「はい?」
小鳥「いえ、プロデューサーさんはプロデューサーさんだったってことです」
P「さっきからよくわからないんですが…」
小鳥「いいんですよ!さっきのお返しです!」
P「うーん、何かしたかなぁ…」
小鳥「……当日はちゃーんと、準備していきますから、プロデューサーさんも覚悟しててくださいね!」
小鳥編 完
後日談とかやってたらもう一日かかりそうなんで補完してくれい
長々と支援保守サンクス
全員書いたのは初めてだったからやたら波があると思う反省している
まあ乗っ取りでここまでやれたら満足
あとはそれぞれ脳内で好きにするといいさ!
乙
乙
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
久「私とデートしない?」美穂子「でっ、でーと…ですか?」
― 宿泊所 ―
久「あ、福路さん。ちょうど良かったわ」
美穂子「上埜さん…私に何かご用ですか?」
久「あなたに話があってね、今時間あるかしら」
美穂子「ええ、大丈夫ですけど…どのようなお話ですか」
久「あまり大した話じゃないから、そんなに畏まらなくていいわよ」
美穂子「これが素なので…すみません」
久「そうなの? 素なら謝らなくていいわ。私が勝手に勘違いしただけだから」
美穂子「そう言っていただけると助かります。それで、お話というのは…」
久「お話っていうか、お誘い? なんだけどね」
美穂子「はい」
久「もし良かったら、明日の自由行動、私とデートしない?」
美穂子「でっ、でーと…ですか?」
美穂子「で、でも、私は女性で、上埜さんも…」
久「私も女性ね。それがどうかした?」
美穂子「あの、初めてのデートの相手が同性というのは、その…何と言いますか」
久「ん~、それは私が初めての相手じゃ嫌ってこと?」
美穂子「そんな、嫌じゃないですっ、むしろこちらからおねが…」
久「ごめんなさい。最後がよく聞き取れなかったから、もう一度言ってもらえないかしら」
美穂子「う、上埜さんと、その…デートしても嫌じゃないです」
久「それは良かった。でも、あの娘の相手しなくてもいいの? あなたに懐いてるみたいだけど」
美穂子「あの娘…?」
美穂子「華菜のことですか?」
久「そう、その娘! 池田さん! もう、自力で思い出せないなんて嫌ねぇ、歳かしら」
美穂子「歳って成人すらまだじゃないですか…」
久「私、実は二十歳だから」
美穂子「えっ」
久「言ってなかったかしら? 私、諸事情で二年間休学してたから、高三だけど二十歳なの」
美穂子「そんな…全然気づきませんでした…私、なんて失礼なことを…」
久「…ちょっと、本気にしないでよ。冗談よ?」
久「冗談だって。よく考えてみてよ、二十歳なら規定に引っかかってインハイ出られないでしょ?」
美穂子「そう…ですね。冗談を本気にしてしまって、お恥ずかしいです…」
久「あまり面白くない冗談言った私が悪かったわ。ごめんなさい」
美穂子「いえ、私も気のきいたことを言えなくて、ごめんなさい」
久「…元の話に戻るけど、池田さんは明日一人ぼっちにならないのかしら?」
美穂子「吉留さんもいますし、二人揃って他校の方々と一緒に遊びに行くと思います」
久「ということは、明日は私が福路さんを一人占めしても何も問題はないということね。一安心だわ」
美穂子「一人占めって、別に取り合う相手はいないと思いますが」
久「そうかもしれないけど、確実に二人っきりのほうが絶対いいじゃない? 折角のデートなんだから」
美穂子「本当にデートなんですね…」
久「何か気になることでもあるの?」
美穂子「いえ、何でもないですから、お話の続きを」
美穂子「早起きは苦手ではないので大丈夫です。ロビーに九時半、ですね?」
久「うん。楽しみに待ってるわ」
美穂子「はい、私もです」
久「それじゃ、また明日ね、福路さん」
美穂子「お誘いありがとうございました。お休みなさい、上埜さん」
久「ええ、お休み」
― ロビー ―
久「おはよう、福路さん」
美穂子「おはようございます」
久「誘った私が遅刻するわけにはいかないと思って十五分前に来たんだけど…」
美穂子「私が早く来すぎただけですから、お気になさらず」
久「でも、待たせたことには変わりないから。何かお詫びをしないといけないわね」
美穂子「約束の時間には間に合ってるんですから、何も問題はないかと…」
久「それでも、私が納得できないの。…そうだ、お詫びとしてお昼は私が奢るわ」
美穂子「いえ、上埜さんに金銭的な負担をしてもらうのは私が納得できません。何か損をしたわけではありませんし…」
久「うーん、昼食代くらいなら負担というほどでもないんだけど」
美穂子「上埜さんのお気持ちだけで、私は嬉しいんです。それ以上は逆に困ってしまいます」
久「金銭的負担以外で、私にしてほしいことってないかしら?」
美穂子「そうですね…特には…あっ」
美穂子「いえ、これは…やっぱり、お気持ちだけで十分です」
久「遠慮しないで。何か思いついたんでしょ? 言ってみてよ」
美穂子「でも、その…無理です」
久「言うだけ言ってよ。できるかできないかは私が判断するから」
美穂子「…言っても笑いませんか?」
久「そんな失礼なことしないわよ。言ってみて、ね?」
美穂子「…名前を」
久「名前を?」
美穂子「呼んでほしいな、って…」
美穂子「はい…あの、嫌なら別の、」
久「全然嫌じゃないわ、美穂子」
美穂子「えっ…」
久「あら、名前間違ったかしら。美穂子、よね?」
美穂子「は、はいっ」
久「良かった。驚いた顔するから間違ったかと思ったわ」
美穂子「上埜さんが急に呼び方を変えたから、少しびっくりしちゃいました…」
久「上埜さん、ね。それも悪くないんだけど、わがまま言ってもいいかしら」
美穂子「何でしょうか」
美穂子「友達…」
久「ごめん、馴れ馴れしいのは嫌だった?」
美穂子「嫌じゃありません…友達って言ってもらえて嬉しいんです…上埜さん」
久「だから、久だってば」
美穂子「ごめんなさい、久…さん」
久「さん付けもしないでいいから。同い年でしょ、私たち」
美穂子「はい…久」
久「うん、私のわがまま聞いてくれて、ありがとう。美穂子」
久「すぐ平然と呼べるようになるわよ。それくらい、今日のデートで仲を深める予定だから」
美穂子「それでも、呼び慣れるまで相当時間がかかりそうです…」
久「私を信じてよ、美穂子」
美穂子「…そうですね、久を信じます」
久「普通に言えたじゃない。それじゃ、出かけましょうか」
美穂子「はいっ」
久「あ、そうだ。言い忘れるところだった」
美穂子「まだ、何か?」
久「その私服、美穂子に良く似合ってる。とても可愛いわよ」
美穂子「…ありがとう、久」
久「大会序盤から豪遊してたら、お金がいくらあっても足りないし、お散歩デートかな」
美穂子「久は計画的なんですね」
久「そんな立派なものじゃないわ。少ない部費でやり繰りするうちにヘンな癖になっただけよ」
美穂子「ヘンなんかじゃ…浪費癖よりはいいと思いますよ」
久「ありがと。美穂子は良い彼女ね」
美穂子「私が…ですか?」
久「ええ。歩くことがメインの貧乏デートでも嫌な顔せず付き合ってくれるでしょ? 本当に良い娘」
美穂子「お世辞でも嬉しいです…」
美穂子「そんなにおだてて、何か企んでませんか?」
久「ん~、別に? ただ…」
美穂子「ただ、何ですか」
久「…やっぱり、言うのやめるわ」
美穂子「途中で止められると尚更気になります。最後まで言ってください」
久「だったら言うけど…」
美穂子「はい」
久「私のお嫁さんにならないかなーと思ってたりはする」
美穂子「お、お嫁さんなんて…私たちは同性ですし、その、法律とか、あの、」
久「そう? 同性なんて大した問題じゃないでしょ、美穂子…」
美穂子「ひ、久…?」
美穂子「うぅ…冗談でもドキッとしますから、止めてください…」
久「本気にしちゃう?」
美穂子「かもしれません…」
久「美穂子が本気になったら、私が責任とるから安心していいわよ」
美穂子「責任って…からかわないでください」
久「ごめん、ごめん。美穂子とのおしゃべりが楽しいから調子に乗っちゃったわ」
美穂子「私と話して楽しい、ですか?」
久「楽しいわよ。今まで会うことはあっても二人で話す機会は少なかったし。美穂子は?」
美穂子「私も…楽しいです」
久「楽しんでるなら良かった。私だけ盛り上がってもつまらないから。もっと色々話しましょうよ」
美穂子「はいっ」
美穂子「本当ですね。おしゃべりに夢中で気づきませんでした」
久「お腹空いたし、どこかでゴハンにしましょうか」
美穂子「でも、私、この辺り全然知らないんですが…どうしましょう」
久「ちょっと待ってて。近くの良いお店、ネットで探してみるから」
美穂子「お願いします。私、携帯とかパソコンに弱くて…」
久「誰にでも苦手なものはあるでしょうし、気にしないで。…近くにパスタ専門店があるみたい。そこでいいかしら」
美穂子「はい」
久「それじゃ、ランチタイムが終わる前に行きましょう。道は…こっちね」
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
久「私は、この『日替わりパスタ』を。美穂子は?」
美穂子「私もそれに…でも、こっちのカルボナーラも美味しそう…迷っちゃいます」
久「だったら、カルボナーラを頼んだら? 私の日替わりパスタと半分こすれば両方食べられるわよ」
美穂子「いいんですか?」
久「うん。私も食べ比べてみたいし」
美穂子「でしたら、私はカルボナーラにします」
店員「日替わりパスタとカルボナーラですね。ランチタイムは食後のお飲み物が一杯無料でございますが、何になさいますか?」
久「コーヒー、ブラックで」
美穂子「私は紅茶を」
店員「ブラック・コーヒーと紅茶ですね。…少々お待ち下さいませ」
久「はーい」
久「私は外食するときはその店のイチオシを頼むって決めてるのよ。迷いだすと決められなくなる質だから」
美穂子「それいいですね。次からは私もそうします」
久「いいかもしれないけど、私と一緒だと被っちゃうわよ?」
美穂子「そのときは私が久の分も時間をかけて迷って、別のにします」
久「気持ちは嬉しいけど、私の分も迷ってると日が暮れるから止めた方がいいわ」
美穂子「確かに日が暮れるまで迷うと困りますね…お店の人には迷惑でしょうし、どうしましょう?」
久「えっ、本気…なの?」
美穂子「冗談に決まってるじゃないですか」
久「そ、そうよね。冗談よね…」
美穂子「はい。日没まではかかりませんよ、数時間あれば決められます」
久「それでも十分迷惑な客だから! 私が店員だったら、お帰り願うわよ!?」
美穂子「落ち着いてください、久。冗談ですよ?」
美穂子「はい。冗談です」
久「はぁ…美穂子の冗談で取り乱すとは、私もまだまだね…」
美穂子「昨夜と今朝、久が言った冗談のお返しです。喜んでいただけましたか?」
久「喜びより驚きのほうが大きいわね…」
美穂子「一晩寝て忘れる私じゃないってことです」
久「今、私の中で美穂子に対する認識が変わったわ…」
美穂子「そうですか。仲が深まったみたいで何よりです」
久「…もしかして、根に持ってるの?」
美穂子「あ、パスタができたみたいですね。とても美味しそうです」
久「そして、まさかのスルー…」
美穂子「どうしました? 早く食べないと冷めてしまいますよ」
久「人は見かけによらないって言葉を痛感してるだけだから、気にしないでいいわ…」
美穂子「もう…半分こしますから、お皿借りますね」
久「ありがと」
美穂子「いただきます」
久「いただきます」
美穂子「…美味しいですね、これ」
久「ソースが麺にしっかり絡みながらも後味はサッパリした感じで全然くどくない…価格以上の美味しさね」
美穂子「…何か言いました?」
久「いえ、何も」
美穂子「そうですか」
久「………(食べ始めると集中して周りが見えなくなるタイプなのかしら)」
久「ごちそうさま。日替わりとカルボナーラ、どっちが好きだった?」
美穂子「両方美味しかったですけど、僅差で」
久「カルボナーラ、でしょ」
美穂子「…当たりです。よくわかりましたね」
久「二分の一だから大したことないわ。根拠は一応あるけど」
美穂子「根拠って…勘じゃないんですか?」
久「正確には根拠といえるか怪しいけど、食べるテンポが違ってたから」
美穂子「どういう意味でしょうか?」
久「そのままの意味よ。日替わりよりカルボナーラのほうが、口に運ぶテンポが少し速かったから気に入ったのかなと思って」
美穂子「…私、がっついてるように見えました?」
久「全然。食べる姿勢もマナーも良いし、とても行儀良く見えたわ」
美穂子「はい」
久「どうも」
店員「それでは、ごゆっくりどうぞ」
久「…コーヒーも合格。まさに完璧」
美穂子「紅茶も美味しいです。良いお店見つけました」
久「また来たいわね。今度は皆で」
美穂子「そう…ですね…」
久「ん、どうしたの?」
美穂子「いえ…」
久「えっ、ちょっと…泣いてるの? 私、何か嫌なこと言った?」
美穂子「違うんです…ぐすっ」
美穂子「はい…ご迷惑をおかけしました…」
久「いいわよ、謝らなくて。それ飲み終わったら出ましょうか」
美穂子「…優しいんですね」
久「三年にもなると想うことも多い…そういうことでしょう」
美穂子「よくわかりましたね…また何か根拠があるんでしょうか」
久「似たような境遇にある者の直感みたいなものよ。でも、一言いいかしら」
美穂子「はい」
久「後輩の前で泣いちゃダメよ。不安にさせるから」
美穂子「そうですね…気をつけます」
久「どうしても泣きたくなったら私を呼んで。あなたが落ち着くまで隣にいるから」
美穂子「久…うぅ…」
久「そろそろ出ないといけないけど…もう少しだけ、ゆっくりしていきましょうか」
久「結局、一杯飲み終わるのに一時間もかけちゃったわね」
美穂子「嫌な客と思われたかもしれません…主に私のせいで」
久「この大会が終わったら皆で行きましょう。客を大勢連れて行けば感謝されるわよ」
美穂子「そうですね。今度は皆と一緒に楽しみたいです」
久「そうそう。最後だからって暗くならずに前向きに行きましょう」
美穂子「はいっ」
久「あら?」
美穂子「どうしました?」
久「あれ、猫かしら」
美穂子「猫ですね。この辺りの野良猫でしょうか」
久「行ってみましょう」
美穂子「えっ…ま、待って!」
久「早く早く。のんびりしてたら逃げられちゃうわ」
久「猫が移動しそうだったから、つい」
美穂子「つい、じゃないです。試合前にケガしたらどうするんですか」
久「大丈夫よ。美穂子は心配性ね。…それにしても可愛いわ~」
美穂子「時間的にお昼寝中でしょうか」
久「モフモフしたいわね…撫でてあげるから近くにおいで~」
美穂子「寝てますし、野良猫に呼びかけても来るわけが…」
久「来てくれるみたいよ、ほら」
美穂子「本当ですね…でも、何だか機嫌が悪そう…」
久「すぐに私の手で気持ち良くしてあげるわよ、っと。よしよし、良いコ良い」
猫「フッ!」
久「痛っ」
美穂子「久!?」
美穂子「久、指先から血が…」
久「平気よ。これくらいの傷、舐めれば治るわ」
美穂子「ちゃんと治療しないとダメですっ! 化膿したらどうするんですか!」
久「猫に引っかかれたくらいで、大げさよ」
美穂子「確か、来る途中で公園の近くを通ったような…こっちです!」
久「えっ、ちょ、美穂子!?」
美穂子「黙って私に付いて来てください!」
久「はい…」
美穂子「まずは水道水で洗い流しましょう。応急処置です」
久「…んっ」
美穂子「染みますか?」
久「ちょっと…」
美穂子「指、見せてください」
久「…どう?」
美穂子「血は止まったみたいですね。傷も深くないし良かった…」
久「だから、平気って言ったじゃない」
美穂子「野良猫だったので、感染症の心配をしたんです」
久「そう…心配かけて、ごめんなさいね」
久「あなたに叱られたのは初めてね」
美穂子「その…久が麻雀の選手なのに指先を守ろうとしていなかったので…」
久「そうね…気が緩んでた。反省しないといけないわ」
美穂子「引っかき傷が化膿して出場できないなんて冗談にもなりませんよ」
久「確かに全然面白くないわね…笑えないわ」
美穂子「それに、久が出られなくなったら清澄高校麻雀部の皆さんに申し訳が立ちません」
久「この傷は私の不注意が原因なんだから、美穂子が気に病む必要は…」
美穂子「久が――デートの相手がケガするのを黙って見ていた私に責任がないとは言えないでしょう」
久「あなたの責任を追及するような娘はウチの部には絶対にいないから、そんなに重く考えないで、ね?」
美穂子「久が手を伸ばしたときに私が止めなきゃいけなかったんです。なのに…」
久「私の自己責任まで美穂子が負わなくていいの。それ以上は私を甘やかすことになるから、もう責任とか言わないで」
久「はい。気を引き締めるわ」
美穂子「念のため、これで約束してください」
久「これって…指きり?」
美穂子「はい、その通りです」
久「何年ぶりかしら。懐かしすぎるわ」
美穂子「それでは、小さい頃に戻ったつもりでしましょう。小指を出してください」
久「指を絡めて…何て言ってたかしら」
美穂子「私が言いますから、後に続けてください」
久「はーい」
久「指切りげんまん、嘘ついたら」
美穂子「牌千個呑ーます、指切った」
久「牌千個…って、牌? 針じゃなかった?」
美穂子「私たちの場合、針より牌のほうが相応しいと思ったのでアレンジしてみました」
久「確かにそうね。良いアレンジだわ」
美穂子「もう一度、最初から言い直しましょうか…せーの」
久&美穂子「指切りげんまん、嘘ついたら牌千個呑ーます、指切った」
久「それじゃ、帰りましょうか。暗くなる前に」
美穂子「また猫を見かけても触ったらダメですよ?」
久「…はい。ごめんなさい」
美穂子「今日はとても楽しかったです」
久「ええ、私も。…最後に失敗しちゃったけどね」
美穂子「本当に気をつけてください、久。部の皆さんを心配させたらダメですよ」
久「わかってる。叱ってくれて、ありがとう。美穂子」
美穂子「それと…」
久「ん?」
美穂子「次のデートはいつ頃になるんでしょうか…」
久「そうね…結構先になりそうなことは確かね」
美穂子「ですよね…」
美穂子「高校最後の大会で勝つ、ですね」
久「それ、私が言おうと思ってたのに…」
美穂子「お先に頂きました。…それでは、団体戦、ご活躍を願っています」
久「うん。美穂子も個人戦、悔いが残らないように全力でね」
美穂子「はい。次のデートで会う前に」
久「表彰式で会いましょう」
おしまい
― 風越高校 麻雀部部室 ―
貴子「またシクったな、池田ァァッ!」
華菜「ひっ、ごめんなさいっ!」
貴子「謝って済むかッ! 何回似たようなミスしてんだ!」パァンッ
華菜「うぅ…、ごめんなさい」
貴子「それしか言えないのか、池田ァァッ!」パンッ
美穂子「もう止めてください、コーチ! それ以上はっ」
貴子「お前は黙ってろ!」
美穂子「ッ!」ビクッ
美穂子「たとえコーチでも、これ以上の制裁は許されませんよ!?」
貴子「お前らは自主打ちしていろ。言っておくが、後で牌譜を見れば手を抜いたヤツは一発でわかるからな」ガチャ
華菜「泣かないでください、キャプテン。私なら心配無用だし…」バタン
美穂子「華菜っ…」
貴子「大丈夫か、池田」
華菜「私なら平気だし」
貴子「本当か? とても大きな音がしたが…」
華菜「音が派手なだけで、コーチの叩き方が上手いから痛くはないです」
貴子「いつも済まないな。私が舐められないためのサクラをさせてしまって」
華菜「だから大丈夫ですって。気にしないでください」
貴子「指導力不足を隠し、威厳を保つためにサクラを使う。…本当に私は指導者失格だよ」
華菜「コーチ…」
貴子「だから、もう辞めることにした」
華菜「えっ…」
華菜「そんなッ、そんなの嘘だしっ!」
貴子「悪いが本当だ。形式上は、二年連続で全国大会出場を逃して風越の看板に泥を塗った責任を取るかたちになるがな」
華菜「全国に行けなかったのは私がミスったせいだし! コーチのせいじゃないし!」
貴子「池田は本当にバカだな、部員のミスはコーチである私が責任を取るんだよ」
華菜「意味不明だしっ、私のミスは私が責任取るんだし! 私に責任取らせ」
貴子「黙れ、池田ァァッ!」
華菜「黙んないし!」
華菜「そんなの今の華菜ちゃんには効かないし!」
貴子「まだ言うか、池田ァァッ!」ブンッ
華菜「コーチと離れるくらいなら叩かれるほうがマシだし!」
貴子「ッ!?」
華菜「何度でも叩いていいからっ、怒ってもいいからっ、だから、だから辞めないで、コーチ…」グスッ
貴子「…わかってくれ、池田。もう無理なんだよ」
華菜「なにが…?」
貴子「私の指導力を疑問視する意見が出始めてる。校内外を問わず、特にOG連中からな」
華菜「OGが? 私に負けたくせに…」
貴子「だが、それは大した問題じゃないんだ。一番の問題は私にある」
貴子「いいから聞け。…正直言ってな、私自身がもう限界なんだよ」
貴子「私の乏しい指導力では部員全員をカバーできない。それどころか成長を妨げるかもしれない」
貴子「特に美穂子。あいつは本物の才能を持っている。私程度が下手に関わるとマイナスにしかならないだろう」
貴子「それと、池田、お前もだ。お前はまだ伸びる余地がかなりある。私の指導を受けるより、熟練の指導者に鍛えてもらうべきだ」
貴子「だいたい、私は最初から指導者には向いていなか」パンッ
華菜「目が死んでるぞ、久保ォォッ!」
貴子「なッ!?」
華菜「みんなコーチを信じてきたのに今さら裏切るようなこと言うなよっ」
華菜「私も、コーチに鍛えられたから決勝でも諦めなかったのにっ」
華菜「なのに、なのに、コーチが諦めんなよッ」
華菜「そんなの私の知ってるコーチじゃないんだしっ!」
華菜「そうすれば、コーチの指導力を証明したことにもなるし」
華菜「なにより来年は私がコーチを全国に連れていく予定だし!」
華菜「だから、私を、私たちを信じて、あと一年頑張ろうよ」
華菜「コーチにはまだなにも返せてないのに、勝手にいなくならないでよ」
華菜「そんなの私が絶対に許さないんだし…」
華菜「コーチっ、どこへ…」
貴子「どこって、部室に決まってるだろうが。…牌譜見ないといけないからな」
華菜「コーチ! 続けてくれるんですね、コーチ!」
貴子「お前は先に戻ってろ。私は後から行く」
華菜「本当に来る? そのままいなくならない?」
貴子「安心しろ。ただの野暮用だ」
華菜「野暮用…?」
華菜「えっ?」
貴子「お前のビンタのせいで化粧が崩れて、みっともないから直すんだよ。その間サボったら…」
華菜「制裁だし!」
貴子「わかってるなら、早く行けッ」
華菜「御指導ありがとうございました、失礼しますっ!」ダッ
貴子「あのバカが…池田のくせに生意気だし…」グスッ
おしまい
正当な部キャプはめずらしい
長さも適量
乙
感動したし…
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
律「唯の部屋にエロ本が置いてあった……」
律「なあ唯……これエロ本だよな?」
唯「へ?」
唯「……っ」
唯(なああっ!?)
唯(どうして私のお宝本をりっちゃんが持ってるの!?)
唯(うかつだった……今日りっちゃんがうちに来るとわかっていればちゃんと隠しておいたのに……すっかり忘れてた)
唯(ど、どうする? ……そもそも何をどうするの?)
唯(りっちゃんがこの後やるリアクションと言ったら……からかう、かな)
唯(おいおい唯ってばいつもふわふわしてるくせに実はこんなにエグい本買って読んでたのかよーwwww)
唯(こりゃあみんなに報告だな! ……唯先輩不潔ですもう触らないで下さい! 唯……こういうのは何歳になってもだめだよぉっ!)
唯(そしていつまでもこの事をネタにされちゃう……い、いやだよそんなの!)
唯(……)
唯(な、なにこれー絶対お父さんのだよー! あーもーサイアクー何でこんなものが私の部屋に!?)
唯(……)
唯(実はお父さんに買って来いって頼まれちゃってさー。あーもーサイアクー!)
唯(……)
唯(お宝本を誤魔化す上でこれらは愚策にも程がある)
唯(そう、あれは私が小学6年生の頃。憂と一緒にコンビニへ行って初めてのお宝本をゲットしようとした時の事だったよね)
唯(店内であやしい動きをしたりいつまでも居座っていたら不審に思われちゃうから買う時はスムーズに動こうと思っていた)
唯(だけどあの頃は初めてだったし小学生だったしで私も不安だったから憂にも見せるという条件で一緒について来てもらったんだ)
唯(店内で会話はしない事、良さそうな本を見つけた時はアイコンタクトで私に確認する等をあらかじめ話し合っていた)
唯(そうして本を選んでいざレジに持っていく)
唯(レジの人も普通にお宝本を会計してくれて全てが順調にいくかのように見えた)
唯(だけど)
唯(何度もイメージトレーニングしてた私と違って憂はものすごく動揺してた、いや、羞恥していた)
唯(そこで憂は言ってはいけない一言を言ってしまったんだ……)
唯(羞恥に耐えられなくなった憂から漏れたこの一言は私を戦慄させた)
唯(私から見ても台詞口調なのがバレバレな上に小学生の私達が何かを言ったところでお宝本を買う正当な理由になんてなりはしないのに)
唯(その時の憂はそんな簡単な事すら見えていなかった)
唯(店員さんは何も言わないで会計してくれたけど、私の初陣は憂の自爆によって深い傷跡を残してしまった)
唯(じゃあどうする……りっちゃんを誤魔化すには)
唯(……いや、あの事件以来お宝本自体を誤魔化すのは無理ってわかってるじゃん)
唯(そうだよ、中学生になった私が単独でお宝本を買う時はそう、無心だった)
唯(ねえ、あの頃の私……店員が男でも女でも何食わぬ顔で買ってたよね)
唯(りっちゃんにばれた事実はかわらない。けどその後の被害は何食わぬ顔で平然を装う事によって最小限に抑えられる!)
唯(エロ本だけどそれがどうかした? ……いやこれじゃだめだ)
唯(それ最近買ったんだけど結構よかったよ。りっちゃんも読んでみる? って平然と言うんだ。そしたらりっちゃんは)
唯(えっ!? いや、あたしは……って口ごもってくれれば私の勝ち)
唯(そうしたらまくしたてるように、そういえばクラスの人達とはたまにこういう会話するけどりっちゃんとはした事ないね)
唯(もしかしてりっちゃんってこういうの苦手なの? って言えば、そんな事ないやい! って……いや待てよ)
唯(そうだ外堀を埋めよう!)
唯(りっちゃんはこういうの苦手なのかと思って隠してたけど実は軽音部でもお宝本の話とかしてるんだよねー)
唯(って言えばりっちゃんは墜ちる!)
唯(墜ちた所で私のお宝本を見せてりっちゃんもお宝本ハンターにさせれば私の楽しみも2倍じゃん!)
唯(そうだ既に憂達がいるから3倍、いや4倍か)
唯(最悪りっちゃんがお宝本に夢中になっている所を写メしちゃえばりっちゃんがどう出ようと私の勝ちは確定だよ! やった!)
唯(まずは「それ最近買ったんだけど結構よかったよ」だね)
唯(うあ……上手くいくとわかっていてもやっぱり恥ずかしいな)
唯(いや)
唯(この羞恥、この肌触りはまさにお宝本を買う時の空気そのもの)
唯(そう考えればむしろこの羞恥が心地いい……)
唯(よーしいくぞ)
唯「そ、それ最き――」
コンコン ガチャ
澪「よ」
唯「!?」
律「おー遅かったじゃん」
唯(そんな!? なんで!?)
律「参考書なんてどれも一緒だろ?」
澪「内容とか分かりやすさが違うんだよ。今度律にも見せてあげる」
律「サンキュ」
唯(こんな時に澪ちゃんが!)
唯(しまったぁぁ……今日家に来るのはりっちゃんだけじゃないってことくらいわかってたはずなのに)
唯(はは、私ってば相当動揺してるみたいだね)
唯(落ち着け……落ち着け私)
唯(……方や受験の参考書選び。方やお宝本のいいわけ選び……)
唯(だめだめっ! 今は雑念を振り払って打開策を考え直さなきゃ!)
唯(同様に写メ作戦もおじゃん……)
唯(ああん! この場にいるのが1人なら誤魔化せたのに!)
唯(そうだ、りっちゃんは澪ちゃんが現れたことによってどう動くんだろう)
唯(澪ちゃんがお宝本を見たら顔を赤らめて動揺するはず)
唯(そんな澪ちゃんをからかうためにりっちゃんは「おい澪これ見てみろよー唯がこんなもん持ってたんだぜー!」……ありうる)
唯(そう言えば澪ちゃんと私の恥ずかしがってる所が見れて面白いなんて思いそう。けどその後澪ちゃんは……)
唯(「唯……こういうのは何歳になってもだめだよぉっ!」って言われて真面目に説教? それはまずい!)
唯(当然説教されている理由をりっちゃんが面白おかしくばらしちゃうんだっ……!)
唯(そうして軽蔑と好奇の目に晒されて、言い訳をする暇もなくお宝本ハンターのレッテルを張られて……そんなのやだよ!)
唯(打開策……まずお宝本を澪ちゃんから隠して被害を最小限に抑える事)
唯(りっちゃんには根回しするか……高くついちゃうな)
唯(あれ? その肝心なお宝本はどこに行ったんだっけ……げ!!?)
唯(りっちゃんの右手に収まってるうううぅぅうぅ!!)
唯(根回し作戦はダメッ……!)
唯(大まかな作戦は二通りかな)
唯(一つはお父さんのお宝本という事にしてしまって私も被害者を演じる)
唯(最初は3人ともキャーキャー言い合って騒ぐ事になるけど少し落ち着いてきたころを見計らって)
唯(私が「ちょっと見てみない?」って打診してみる)
唯(特に澪ちゃんが拒否しそうだけどりっちゃんが思い切り拒否はしないと思うんだよね)
唯(りっちゃんが陥落すれば自然と澪ちゃんも後から仲間に入りたがるはず!)
唯(「澪ちゃんりっちゃんがお宝本持ってきてる!」って言えばうやむやに出来るか)
唯(私のお宝本を見てしまったのがいけないんだよ……りっちゃんごめん)
唯(……やっぱり最初の作戦にしよう。リスクが大きすぎるよ)
唯(よしまずはりっちゃんが「おい澪これ見てみろよー唯がこんなもん持ってたんだぜー!」って言う)
唯(その後すかさず私が「違うよそれ私のじゃないよ!? あ! もしかしておとーさんのかも!」って言えば乱戦に出来る!)
唯(よ、ようし……なんとか打開できそう。ふぅ、心にゆとりが出てきた)
唯(……あれ? 私結構考え込んでたけど……しまった! どのくらい時間たったんだろう!)
唯(いくら考え事してたからってりっちゃんと澪ちゃんがお宝本で騒ぎ出したら私だって気付くよ)
唯(まずは落ち着いて様子を窺おう)
憂「お茶持ってきましたよ」
律「サンキュ」
澪「ありがとな」
梓「ありがと」
唯(ふえてるぅうううううううう!!!?!?)
唯(ていうか一番見られたくなかったあずにゃんがいらっしゃるううぅうぅ!!)
唯(う、ううぅぅう……ああぁぁぁあ……)
唯(なんでみんな普通にお茶飲んでるんだろう……)
唯(もしかして一通り騒ぎ終わった後の祭? でもそれならあずにゃんと澪ちゃんの落ち着きが不自然)
唯(となると……まさかお宝本がばれてない!? そんな事が……?)
唯(りっちゃんの近くのはず……どこ……え?)
律「……」
唯(りっちゃんが私にアイコンタクトしてる……?)
唯(アイコンタクト……ま、まさかりっちゃん……)
唯(お宝本ハンターにとってアイコンタクトは戦友の証であり戦場の歩き方でもある……これは一番最初のお宝本ハントで憂と一緒に学んだこと)
唯(つまりりっちゃんは私や澪ちゃんを冷やかす事も無くあずにゃんからもお宝本を隠しておいてくれてるって事……?)
律「……」
唯(うそ……ありがとう、ごめんなさいりっちゃん……いや律ちゃん。私は律ちゃんを踏み台にする事まで考えていたのに……)
唯(私は……私は素晴らしい戦友に出会えたんだね……!)
唯(は、はは、何だか今まで真剣に考えてたのがバカみたい)
憂「お姉ちゃん?」
唯(私もお茶飲もう)
憂「そっか。もうダメだよお姉ちゃん部屋ちらかしてたら座る場所なくなっちゃうよ」
唯「えへへごめんごめ――ッ!!」
唯「あ、憂、そっちはいいから――」
憂「え? あれ、これって……」
澪梓「?」
唯(そんな! せっかく上手くいきそうだったのにあずにゃん達にばれちゃう!)
唯(う、ういっ! アイコンタクト! アイコンタクト! 目を、私の目を見てっ!)
唯(かつての戦友なら一目見てわかってくれる!)
憂「もーこういうのはちゃんと片付けないとダメだよ? ……あっこれ新しい、私まだ見てない」
唯(こっちを見てええええええええええ!!)
唯(私は大きな勘違いをして今まで生きてきた?)
唯(あの日、憂と初めてのお宝本ハントを行った日、憂は確かに恥ずかしがっていた)
唯(じゃあ2度目のハンティングではどうだった? ……私より羞恥があったとは思えない)
唯(そもそも憂は昔からしっかりしていた。いくら羞恥で判断能力が鈍っていたからってあんな……)
唯(……だったら考えられることは一つしかない)
唯(憂は……羞恥するフリをしていた? 何故?)
唯(そういう人達はそれらの行動を自慢するかのようだった。教室でお宝本を堂々と読む私かっこいい、みたいな)
唯(憂がお宝本に対してそういう認識だったら……)
唯(教科書に載っていそうなベタな台詞をわざとらしく言うのがステータスだと思っていたとしたら)
唯(お宝本を隠しもせずにおおっぴらにする事に何のためらいもなかったとしか考えられない)
唯(まさか憂がそんな考えだったなんて……本当に羞恥で判断能力が鈍っていたのは私だったなんて……!)
唯(くっ……だけどまだ諦めるわけにはいかない! りっちゃんという戦友の為にも最後まで諦めない!)
唯(何か……まだ何か策はあるはずなんだ……!)
コンコン ガチャ
母「唯ーお友達来たわよ」
唯(いやああああああああああああああ!!!!?)
憂「こんにちは」
母「あら、憂の持ってるのって……?」
母「ははぁん、そう言う事ね! うふふ、みんな好きね~」
唯「な、いや」
母「お宝本鑑賞会私も今度混ぜてね。今は真鍋さんが来てるから遠慮するけどいい話のネタが出来たわぁ」
母「じゃあごゆっくり~」
ガチャン……
唯「……」
律「……」
澪「え、何? お宝鑑賞って……?」
梓「ちょっ! 憂の持ってる本って……!?」
唯「……」
唯(お母さんは、私が必死に消そうとした導火線の火とか関係なく、全てを壊して行きました)
澪「その本がどうかしたのか? ……え、ちょ、これって!」
律「うわあ……」
澪「おい律!! なんで律の傍からそんな本が……まさかお前っ!」
律「ええんっ!? ちがっ違う! これは私のじゃない! た、多分唯のお父さんが――」
梓「そんな訳ないでしょ!! 律先輩が――」
憂「お姉ちゃんこのお宝本借りてもいい?」
梓「用意し……え?」
澪「ゆいのなの……?」
唯(終わった……けど、まだ終わってない)
唯(これ以上被害を増やす前に……やるべき事は一つ。みんなで一つになるしかない)
唯(その為には)
唯「……り、りっちゃんが持って来てました!」
律「おいいいいいいいい!?」
唯(まず乱戦を起こすしかない!!)
唯(その中でみんなのお宝本適正を確認した。問題なかった)
唯(そうしてみんなが落ち着いてきた頃を見計らって)
唯「……ちょっと見てみない?」
唯(やっぱりみんな食いついてきた。澪ちゃんも、あずにゃんも、ムギちゃんも)
唯(そうして一通り罪を共有し終えてから改めて本題に入る)
唯「……でさ、このままだと私達のお宝本鑑賞会が奥様方に広がっちゃいそうなんだよね。だからこの状況を打開する方法をみんなで考えよう」
唯(今度は1人じゃないし、いつの間にか時が過ぎる事もない。こんなに心強い事はないよ)
唯(1度お宝本を見せ合えば私達は戦友。今度の困難もなんとかなるよね!)
律「とりあえずこの事は誰にも言わないで下さいって頭下げに行こうぜ」
澪「うう……なんでこんな事に」
梓「最悪です……」
紬「な、なんだか緊張するね……!」
唯「あ、はじめからそうすればよかったのかぁ」
END
乙
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ けいおん!SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ハリー「イメチェンしたいんだ」ロン「…うん?」ハーマイオニー「え?」
ハリー「うん、僕、イメチェンしようと思って」
ハーマイオニー「ハリー……一体、どうしたっていうの?」
ハリー「そんなに真剣にならなくったっていいさ。ちょっと、ね。思うところがあって」
ロン「その思うところっていうのを、僕らに教えていただけませんか、だ」
ハリー「あぁ、それはすぐに教えるさ。でもその前に確認したくって……協力、してくれるかい?」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
ロン「もちのロンさ!!」
ハーマイオニー「言うと思ったわ」
ハリー「僕も」
ハリー「あぁ、ごめんごめん。ほら、僕って……あんまり個性がないだろう?」
ロン「そうかな?」
ハーマイオニー「えーっと、お言葉だけど、ハリー。あなたはいい意味でも悪い意味でも、この城で一番目立つ人、だと思うのだけれど」
ハリー「うん、それはほら、僕の色々とやらかした事とか、傷のこととかね。そういうので、だろう?でもさ……」
ロン「でも?」
ハリー「……別に僕は、英雄だなんて肩書きどうでもいいし、自分がそんなもので呼ばれる事に固執したり、とかはしないんだけど」
ハーマイオニー「分かってるわ、えぇ」
ハリー「……」
ハリー「……意外に、普通の人なんだぁ。って、毎度ジロジロ観られるのが……ちょっとね」
ロン「……あぁー」
ハーマイオニー「あぁ……えっと、そんなことないわ、あの、メガネが個性的だったし。そうよ、あの時……」
ハリー「うん、壊れていたからね。それって悪目立ちっていうんだ、ハーマイオニー」
ハリー「うん。思うに、僕の周りが個性的すぎるから、余計にそういう目で観られるんだと思うんだ」
ハーマイオニー「確かに、そうね。この城の人たちって変わった人ばかりだもの」
ロン「君を含めてね」
ハーマイオニー「あなたが言う台詞なの?」
ハリー「まぁまぁ。それで、ほら。ここは『必要の部屋』だろう?そういうことに入り用な物もすぐに手に入るし、丁度いいと思って」
ハーマイオニー「おあつらえ向きでは、あるわね……でもね、ハリー。あの、あまり私用にここを使いすぎるのも……」
ロン「いいじゃないか、ハーマイオニー。ハリーがこんな風に何かしたい!って言い出すのは、珍しいしね。僕は全面的に支持するよ!」
ハーマイオニー「まぁ、あなたが決めたのなら反対はしないけど……髪?」
ロン「あー、ハリー?」
ハリー「なんだい?」
ロン「えっとさ、君、元々そんなに髪が長いわけでもないだろう?変えるっていっても、そんなに変化をつけられないと……」
ハリー「あれ?君達にこのこと、教えてなかったかな?僕の、数少ない特技」
ロン「さり気なく僕が傷ついてるよ、ハリー」
ハーマイオニー「髪に関して、あなたから特にはなにも聞いていないわよ?傷跡を隠すために前髪は長くしがち、って聞いたくらいかしら」
ハリー「あぁ、それと少し関わるんだけどね。みててごらん……こんな髪いやだ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ」ブツブツブツブツ
ロン「?」
ハーマイオニー「?」
ハリー「……はい」モサァァァァァァァ
ハーマイオニー「きゃぁ!?」
ロン「うわっ!?!?!?え、君、あれ!?ハリー!?え!?なんでこんなに髪が伸びて、何がおきたんだい!?!?」
ハリー「ダーズリーのとこで、髪を丸刈りにされたことを嘆いてたら一晩で元通り、っていうことがあって……」
ハリー「ははは。張り切りすぎたかな」
ハーマイオニー「やけに髪質がいいのがなんだか腹立たしいわ……あなたくせっ毛じゃなかったかしら」
ハリー「伸ばすと、母さんの髪の特徴が出るみたい。えっと、それじゃ切ってみようかな……散髪用の鋏は、あるかい?」
ハーマイオニー「一瞬前までなかったはずの私たちの真後ろに、綺麗に一式揃ってるわ」
ハリー「ありがとう『必要の部屋』」
ハリー「ロンは、ウィーズリーおばさんが?」
ロン「うん、杖でちょいちょい、ちょいさ。えーっと、それじゃこれで切ればいいんだね?」
ジョキッジョキジョキジョキッ
ハリー「……いきなりバッサリいったね、君」
ロン「え、だってやり直しはいくらでもきくんだろう?」
ハリー「そうだけどね……うわぁ、ちょっとこれ、ふふっ。左半分丸刈りじゃないか」
ロン「ははは、ごめんごめん。それじゃ、ハリー。セルフタイムターナーといこうよ」
ハリー「遊ばないでくれよ……はいっ」モサァァァァ
ロン「いいぞいいぞ」パチパチパチ
ハーマイオニー「…………」
ロン「ハハハ、マクゴナガル風さ。気に入らないかい?」
ハリー「面白さとしては、大いに気に入るけどね……はい、次だ」モサァァァァ
ロン「じゃぁ、今度は……ハグリット風……」
ハリー「遊んでいるよね、君、絶対遊んでるだろう、ロン……っふふ、君、才能あるんじゃないかい?」
ロン「あぁ、こりゃぁ僕も天職を見つけられた気分さ」
ハリー「そりゃよかったね、はい、次……」モサァァァァァ
ハーマイオニー「……ハリー?」
ハリー「うん?なんだい、ハーマイオニー。そういえばさっきから、黙っているけど……」
ハーマイオニー「……」
ハーマイオニー「あなた、SF小説って、よく読むほうだった?」
ハリー「……うん?」
ハーマイオニー「漫画でも、いいわ。とにかくその……今のあなたみたいな、無限に回復してしまう、っていう能力って、見覚えあるかしら」
ハリー「あぁ、うん。あるよ。ダドリーのお古のコミック雑誌で……」
ハーマイオニー「私もそんなに、詳しいほうじゃないんだけど……そういう、その。能力の人の末路って、大体……決まっていない?」
ハリー「……」
ロン「……?」
ハーマイオニー「回復していたのは、将来の生きていく力を使っていただけで、最終的に老いてしまう、っていう……そういう」
ハリー「……」
ロン「話がみえないよ、ハーマイオニー。何がいいたいんだい?」
ハーマイオニー「……あまり、こういうことは言いたくないんだけど」
ハーマイオニー「ハリー、あなたのお父様って、その……写真で見る限り、頭が少し……お寒そうだった、わよね?お年のわり、に……?」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
ハリー「」
ロン「え、それじゃハリーのこれって、将来生える分をt」
ハリー「ロン!!!」
ロン「!」
ハリー「遊びはお終いだ!いいかい!?鋏の一振り一振りに僕の命がかかってると思ってくれ!!頼む、頼むから失敗だけはやめてくれよ!もう後がないんだ!!!」
ロン「あ……あの、えーっと……」
ハーマイオニー「……変わるわ」
ロン「……ありがとう」
ハリー「禿げたりなんて、絶対に……するもんか!」
ロン「僕も、ロンの散髪屋さんはやめにするよ」
ハーマイオニー「そうしてほしいわ。えーっと、それでハリー。もう気は済んだかしら?」
ハリー「いや、まだ諦めないさ。見た目は、髪以外変えようがないしね、制服だし……」
ハリー「となると、次は内面、性格を変えてみよう」
ロン「着いて行くよ、ハリー!」
ハーマイオニー「そもそも見た目の印象の話をしていたのではなかったかしら、ってことは言わないであげるわ、親友に免じて」
ハリー「それがいまいちだから悩んでいるんじゃないか」
ロン「そうだそうだ、ハーマイオニー!君は普通でパッとしない側の気持ちが分からないんだ!」
ハーマイオニー「まるでご自分がいたって普通で常識人で、おかしなところは何もない、といいたげね?赤毛でノッポなウィーズリーさん?」
ハリー「やめなよ、なんで君達はすぐ言い合いになるかな……」
ハリー「えっと、とにかく。性格をすぐに変えるっていうのは、少し無理があるから……とりあえず誰かを真似てみようかな、と思うんだ」
ハーマイオニー「そうね、手っ取り早いわ……それじゃ、ハリー?私らしさを分かってもらうために、一緒に図書館に……」
ハリー「え、あぁ、うん……」
ロン「ちょっと待って!ずるいぞ、ハーマイオニー!ハリーは先に僕と!」
ハーマイオニー「おあいにく様、早い者勝ちよ。ハリーは『優等生』のなんたるかをわかってもらうわ」
ハリー「あ、自分で言ってしまうんだ」
ロン「いいや!ハリーには僕と一緒に『お気楽人間』になるんだ!」
ハリー「ロン、それって空しくないのかな……あぁ、お気楽だからいいんだ、なるほどね」
ロン「なんだい、『優等生』って!ハリーをそんな不健康な道に導かないでほしいね!パースじゃあるまいし!」
ハーマイオニー「パーシーはとっても優秀な学徒だったわ、あなたが何と言おうと、今がどうであろうと!」
ロン「はんっ!ハリーはそんな堅苦しい性格になんかならないよ、だ!」
ハーマイオニー「『お気楽人間』?あら、そう言う割に試合前ガチガチになっておいでだったのは誰だったかしら、よ!」
ハリー「あの……」
ロン「大体、君みたいなのは、ほら!君一人で十分なのさ……えっと、宿題は君に見てもらうほうが、そうでもないと君とゆっくり」
ハーマイオニー「それに、あなたみたいなのはあなただけで十分よ!そうでないと……え?」
ハリー「『シリウスへ……やっぱりシリウスは夫婦喧嘩は食べないんですか』っと」カキカキカキ
ハーマイオニー「何事も経験って、思うわ、えぇ」
ロン「そうだね、うん」
ハリー「……『必要の部屋』は素直になる心までくれたのさ、なんてオチはいらないよ?」
ロン「?なんのことさ、さっぱりだよ」
ハリー「もちの君でね。それじゃ、ロン。君の『お気楽人間』っぽさを教えてくれよ」
ハーマイオニー「えぇ、まさかの足元にたくさん、それはもうしきつめられていたみたいよ」
ハリー「『必要の部屋』、必要以上に凄いことはしなくてもいいんだよ」
ロン「えっと、僕といえばお菓子、っていう部分はあるよね。否定しないけどさ」ビリッ
ハリー「うん、そうだね。流れるようにカエルチョコの封を開けたもの」
ロン「またダンブルドアだ……そのうち僕、ダンブルコレクターって呼ばれそうだよ」
ハリー「無駄に響きがいいね、うん」
ハーマイオニー「お子様な舌だからじゃないの?」
ロン「ラモラの腸を食べられるのが大人な魔法使いの舌だって言うんなら、僕は一生子供でいいさ。それでさ」
ロン「ほら、僕は末っ子だろう?男の兄弟で、って話だけど」
ハリー「ビル、チャーリー、パーシー、フレッド、ジョージ。お兄さんが五人だね、うん」
ハーマイオニー「一人っ子の私とハリーからしてみたら、羨ましくもあるけど……」
ロン「そうでもない、って僕ん家にきてよくわかったろ?……あれ、君って一人っ子だっけ?」
ハーマイオニー「?そうよ?」
ハリー「あれ、僕も、なんだか君から妹がいるって話をいつか聞いた気がするんだけど……気のせいかな」
ハーマイオニー「二人とも、寝ぼけるのは『魔法史』の授業だけにしてちょうだい」
ロン「ジニーっていう下の子もいたけど、女の子だからね。あんまりいじめるとママが怖かったんだ、いや、僕をからかいすぎたときももちろん怒ってくれたけど」
ロン「で、泣いたりなんだったりした後に、ママとか、兄貴達とか……あぁ見えてパーシーとかが、お菓子をくれるんだ」
ロン「そういうわけで、僕は悩んだりへこたれたりしてもあんまりくよくよせず、お菓子を食べれればそれでいい、っていう考え方になったのさ」
ハリー「あー……刷り込み?」
ハーマイオニー「ちょっと違う気がするわ。近いものはあるけど」
ロン「そういうわけで、ハリー。悩んでたって仕方ないよ、ほら。一緒にカエルチョコを食べようよ」
ハリー「いや、悩んでいるというよりは解決のために頑張っている最中だけどね……ありがとう、あ、またダンブルドアだ」
ハリー「ロン、君がそこまで悩む必要はなかったと思うんだけど」
ハーマイオニー「あぁは言っても、結局はロンはただ単にお菓子がすきなのよ……喋るか食べるか、どっちかにしなさい!」
ハリー「うーん……チョコを貪って、カードに一喜一憂する、魔法界の英雄……どう?」
ロン「親しみあるよな」
ハーマイオニー「マイナスだと思うわ」
ハリー「……だよね」
ロン「ちょっと待って、ハリー。その肯定はどっちに対してだい、ハリー?」
ハリー「だって君……しまいにはダンブルドアを罵りだすし」
ロン「仕方ないだろう!?これで何枚目だと思ってるのさちくしょう!マーリンの髭っ!!」
ロン「本当かい、ハリー?嬉しいな、お祝いにこのダンブルドアカードあげるよ」
ハリー「いや、遠慮しておくよ。僕も捨てられずに大量にあるし……」
ハーマイオニー「中に絵が無い状態を見計らって捨てないと、ゴミ箱の中で騒ぎだすんだったわよね?」
ハリー「僕、まだダンブルドア先生にはカッコイイイメージのままでいてほしいんだ……」
ハリー「……じゃぁ、次。ハーマイオニーだ」
ハーマイオニー「任せて。各種参考書はばっちりよ」
ドサドサドサッ
ロン「……天井から降って来たよ」
ハリー「……『必要の部屋』、さっき僕が言ってたこと、聞いてた?」
ハリー「うん、僕も君のとびっきりの笑顔を拝めて嬉しい限りさ」
ハリー「だからハーマイオニー、お願いだ。いもり試験レベルはやめて、初歩にしようよ、そうしよう」
ハリー「僕が今『魔法薬』のそんなもの読んだって、スネイプの授業での壊滅的な点数は変わらないわけだし、さ!」
ハーマイオニー「いいえ、ハリー。あなたは特別『魔法薬』が下手なわけじゃないわ」
ハーマイオニー「スネイプが相手だから集中しきってなかったり、いろいろね。だから、しっかり知識をつければ、上の空でもきっとしっかり作れるようになれるわ!」
ハリー「そんな、メチャクチャな……ロン、君からも何か……ロン?」
『ピッグに餌をやってきます ロナルド』
ハリー「……あぁ、ロン。君のたくましさは見習おうと思うよ、うん」
ハリー「木星に、ネズミが大量にいる衛星なんてないことは分かったよ……」
ロン「……ハーマイオニー、ハリーに禁術でも使って無理に勉強させたんじゃないだろうな。こんなにゲッソリしちゃって」
ハーマイオニー「失礼ね!普通に勉強を教えていただけよ!」
ハリー「ロン……宿題とテスト前以外で勉強するのって、こんなに辛いことだったんだね……僕、改めてハーマイオニーを心底尊敬するよ」
ロン「そりゃ収穫だったね、君にはガリ勉路線は合わないってことさ、うん」
ハーマイオニー「ガリ勉って言わないで!」
ハリー「一生懸命言葉を選んでくれてありがとう、ハーマイオニー。君ってたまに凄く優しいよね、今は逆効果だけど」
ハーマイオニー「と、とにかく。ハリーはその……得意なところを、伸ばす方向で行ったほうがいいと思うわ」
ロン「つまりは、『研究者』タイプってことかぁ」
ハリー「……」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
ハリー「……なんだか、嫌な流れな気がするよ?」
ロン「……何事も経験さ、ハリー」
スネイプ「……」
ハリー「……そういうわけで、先生のお仕事ぶりを、見学させてください」
スネイプ「……」
ハリー「……」
スネイプ「……ふざけておるのならば、ポッター。我輩にもそれ相応の、対処というものをとる用意があるが」
ハリー「先生、まず言わせてください。これは僕にとっても不本意な展開に他ならないんです」
スネイプ「……だから、ふざけておるのかと」
ハリー「大真面目です、だから困ってるんです、先生」
ハリー「マクゴナガル先生は、猫会議でお忙しいそうです、先生」
スネイプ「……フリットフィック先生は」
ハリー「昨夜、バタービールを飲みすぎた、と。先生くらいの身長の方には、あれでも強いくらいだそうです、先生」
スネイプ「……」
ハリー「本当に残念なんですけど、 お 暇 なのが先生しかいないものですから、先生」
スネイプ「……」
ハリー「……」
スネイプ「グリフィンドールから五点減点」
ハリー「あんまりだ!」
スネイプ「君は自分の発言を省みるということを覚えてから口を開きたまえ、ポッター」
ハーマイオニー「平気よ、スネイプ先生はダンブルドア先生側だって、今の状況でこの城にいるなら分かりきったことじゃない」
ロン「それでもさぁ……そうだ、ハリーがあの髪の長い状態のまま行けば、よかったんじゃないか?」
ハーマイオニー「ロン……残念だけど、ハリーの見た目はハリーのお父様にそっくり、忘れちゃダメよ」
ロン「あ……そうだね、うん。地下牢教室がスネイプの怒りのあまり、その。謎の魔法薬で埋もれっちまうことになる……」
スネイプ「出て行け!!!! 出 て 行 け !!!ポッターめ!!!貴様はやはりあのポッターの息子だ我輩の研究室から出て行くのだ!!!
ハリー「僕、そんな、先生!ご機嫌を損なわせさせてしまったのならすいません……うわっ!?!?鍋から何かが吹き出てきた!?!?」
ロン「……そうでなくとも、そうなったみたいだ」
ハーマイオニー「……どっちも、お互いがいると普通でいられないものね」
ハリー「やぁ、はは。まいったね、怒らせてしまったみたいだ」
ロン「何か収穫はあったかい?」
ハリー「とりあえず、あんな大人にはなりたくないな、ってところかな」
ハリー・ロン「「HAHAHAHAHAHAHA!!」」
ハーマイオニー「御託はいいのよ。ハリー、何があったの?」
ハリー「特に何も?スネイプがいきなり、グリフィンドールから減点したんだ」
ロン「うん、スネイプってそういう奴さ、うん」
ハリー「そう、だから僕が夏にシリウスから習った父さんの声マネで『そんなことだからチェリーなんだよ、泣き味噌スニベりー?』って言い返したんだ。チェリーってどういうことだろう」
ハーマイオニー「」
ロン「うん、よく言ったぜハリー。きっと子供っぽいとか、そういうことだろうさ」
ハーマイオニー「……あなたたちほどじゃないと思うわ」
ハリー・ロン「「?」」
ハーマイオニー「なんでもない……明日の寮対抗の得点砂時計は、ちょっと見ものだわね」ハァァ
ロン「ホグワーツでの猫の階級を決める大事な会議なのです!だもんな」
ハーマイオニー「年功序列でいけば、先生の独壇場じゃないのかしら」
ロン「おぉっと、ハーマイオニー。今の発言はちょっと先生に聞かれたらまずいと思うよ?」
ハーマイオニー「お生憎、私はあなたが先生に対してもっともっと失礼なことを言ってることを知ってるわ」
ロン「なるべく内密にお願いします……」
ハリー「ロンはいつになったら口喧嘩でハーマイオニーに勝ってこないって分かるんだろう……」
ロン「我輩で、ねちねちしてて、それとえっと、チェリーなんだね」
ハーマイオニー「出来れば最後のは外した方がいいと思うわ、万が一聞かれた時のことを考えて」
ハリー「そんな英雄って……どう?」
ロン「ホグワーツやめろって思うね」
ハーマイオニー「というか、それもうただのスネイプ先生に変な傷があるだけじゃないの」
ハリー「……変な傷って」
ハーマイオニー「言葉の綾よ、もちのロンよ」
フレッド「おやおやぁ?お三人さん、どうしたいこんなところで」
ジョージ「喧嘩はよくないなぁ、君達らしくないんじゃないか?」
フレッド「よう、ロン。それにハリーに、われらが才女様」
ジョージ「先日の恩は忘れませんで、われらの才女様様!」
ハーマイオニー「やめなさい」
ハリー「?ハーマイオニー、二人に何をしたの?」
フレッド「おぉハリー、聞いてくれよ。ハーマイオニー様はなんと慈悲深いお心で、僕らを助けてくれたのさ」
ジョージ「おおともさ。あるレイブンクローの野郎に取りたてをしていたら、奴さん、支払う気がないとくる」
フレッド「それどころか、僕らに呪いをかけようとしやがったんだよこれが」
ジョージ「そこで颯爽と現れますは、ここにいらっしゃる才女様ってわけさ」
ロン「情けないな、二人とも」
フレッド「おぉっとロニー、口を慎め。俺達は盾の帽子を試そうとしていたから無防備だっただけだ。あんな木偶に遅れをとるわけないだろう」
ジョージ「正義感を働かせたハーマイオニーにその試みは阻まれたけどな。まぁともあれありがとう、ってことさ。礼を言っておくよ、改めて」
ハーマイオニー「なんだか言われた気がしないわ」
ジョージ「さぁさぁお望みは何かな?授業をサボって快適な睡眠?それとも誰かの鼻面を文字通りまげてやるかい?」
ハーマイオニー「結構よ!……あ、そうね。一つだけあるわ」
ロン「あー、そうだね。個性的といえば、この二人だ」
ハリー「僕にマネできるかな……」
フレッド・ジョージ「「?」」
ハーマイオニー「二人とも、ハリーのイメチェン、手伝って頂戴」
ジョージ「僕らの弟子、それも一番弟子になりたい、と」
ハーマイオニー「誇大解釈はやめなさい」
ハリー「似たようなものだとは、思うけどね……」
ロン「ハリーなりに、悩んでるんだ。協力してやってくれよ」
フレッド「そうは言ってもなぁ……そうだ、髪を赤く染めるなら、いい道具が」
ハリー「フレッド」
フレッド「……はい」
ハリー「僕は君を、大事な親友のお兄さんだと思いたい。思っていたい、ずっと」
フレッド「……も、もちの、ロニー坊やさ、あははははははははははは!!!」
ジョージ「ど、どうしたのさハリー、わ、笑いが必要みたいだなあっははは!」
ハーマイオニー「……しばらくは、ハリーに髪の毛の話題は禁句ね」
ロン「君が余計なこと言うから……」
ジョージ「むしろ悪戯が僕ら、いや、僕らが悪戯と言った所か」
ロン「何を言ってるんだい?」
フレッド「ちっちっち、ロン、君はまだ若いな。マーチン・ミグズの冒険に目を輝かせていた少年時代から何も変わっちゃいない」
ジョージ「とにかく、僕らの性格を真似したいと言うのなら、ハリー。悪戯とは切ってもきれない、そういうことさ。分かるか?」
ハリー「うん、これでも君らの事業の出資者だし」
フレッド「そこでだ、ハリー。ちっとばっかり面接のようなものをしてみよう」
ジョージ「君がこれまでどんな悪戯をしてきたか、つづがなく教えてもらおう」
ロン「それなりに、やってきてるよな。僕達も」
ハーマイオニー「おかげさまで私の苦労は耐えないわ……加担してるのもあるから、なんともいえないのだけど」
ハリー「そう、だね……えぇっと、君達に比べれば、些細なことかもしれないけど」
フレッド「ハハハハハハハハ!そりゃそうさ、ハリーよ!われらが友よ!」
ジョージ「僕らの武勇伝に比べれば、あの『魔法悪戯仕掛け人』さえ……」
ハリー「一番酷かったのと言えば……スネイプの授業中に、花火を大鍋に投げ込んだり、とか?」
フレッド・ジョージ「「」」
ロン「あー……あったねぇ」
ハーマイオニー「……必死だったもの、ね」
ジョージ「じょ、冗談きついぜ…?」
ハリー「ほんとだよ、君達だから話すけど。え?授業中に、そういうのくらい……ねぇ?」
フレッド「いや、僕らも流石に授業を妨害することは、極力……」
ジョージ「それってもう悪戯っていえないからな……笑えないし」
ハリー「え、あー……あとは、えっと、あぁ、さっきスネイプを、うん。すこぶる怒らせたね、あれも悪戯に入るのかな」
ロン「あ、そうだ!シリウス仕込の悪戯っていえるじゃないか、うん!」
フレッド「へ、へぇ?あのシリウスの……そりゃ、どキツイんだろうな!はは!聞かせてくれよ!」
ジョージ「そ、そうだな!学生時代は悪だったって、散々言っていたし!何をしたんだいハリー!」
ハリー「あぁ、『そんなことだからチェリーなんだよ、泣き味噌スニベリー?』って」
フレッド・ジョージ「「おみそれしましたっっっ!!!!」」
ハリー「え……え?」
ハーマイオニー「……」ハァァァ
ジョージ「教授にそんな真似できるのは君くらいのものだ、うん」
ハリー「そんなことないだろう!?君たちの悪戯は、えっと、派手で!すごくて、あの!」
フレッド「いや……俺達は結局、授業中だから……って、どこかで日和ってたのさ、ハリー。僕らの英雄くん」
ジョージ「それに、あのスネイプに向かって……漢だ、漢だよ、ハリー。僕は君を改めて英雄と呼ぶね、あぁ」
ハリー「よく分からないよ……本当に行っちゃうのかい?二人とも……あーあ」
ロン「……君はもとから、悪戯大好き人間だった、ってことなのかな?」
ハリー「そうでもないと、思うんだけど……」
ハーマイオニー「すべてはあなたの巻き込まれ体質のせいよ、ハリー」
フレッド「俺達が甘かったな、兄弟。僕らの餞はもっともっとど派手に、そうだろ?」
ジョージ「あぁ……あの花火は、全部の教室を飛び回るくらいにしてやろうぜ……?」
ロン「あの二人が、まさかの空振りだったもんな」
ハーマイオニー「いいえ、むしろクリーンヒットの場外ホームランだったわ」
ロン「?ホームランってなんだい?」
ハーマイオニー「こっちの話よ。でも、そうね……彼ら以上に、個性的な人って言っても、そうそう……」
ルーナ「あ、ハリー、ロンにハーマイオニー。こんにちわ。スモモ飛行船が綺麗に飛びそうなお天気だよ、こんなところでどうしたの?」
ハリー「……やぁ、ルーナ」
ロン「……今日は何の日だろうね」
ハーマイオニー「……知らないわ」
ルーナ「?よく言われるけど、別に変わったことはしてないよ。それなら、ハリーの傷も今日も決まってるよ」
ハリー「ほら、その、えっと……耳からぶら下がってるカブ?とかのことさ」
ルーナ「これ。ピンクのユニコーンが食べるんだよ。お父さんが言ってたモン!あんたもいる?」
ハリー「いや、ハハ。僕が近寄ったら、僕のことだから腕ごと噛まれて終わりさ、遠慮するよ」
ロン「ハリーって、意外とルーニーと普通に喋るよな」
ハーマイオニー「ルーナ、よ。ロン」
ハリー「そういうわけじゃ、ないんだけど……あ!そうだ、ロン、ハーマイオニー!」
ロン「うん、今更かいハリー」
ハーマイオニー「そうね。ルーナほどの子もいないわ。だかr」
ハリー「ルーナに、変わった人を教えてもらおうよ!うん!」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
ルーナ「?」
ハリー「……あのね、二人とも。いくら僕でも、分別くらいあるよ、参考にする人を選ぶのに」
ロン「……スネイプより、か。うん、気持ちは分かるけどね、ハリー。さり気に酷いね」
ルーナ「真似?あ、そうだ。鏡にじゃんけんで勝つ方法、知ってる?凄いんだよ、鏡に向かって歯をむき出して……」
ハリー「あぁ、でも僕は鏡には似た者兄弟でいてほしいよ、ルーナ」
ロン「そもそもなんの意味があるのさ、それ」
ルーナ「うん?私、いつも一人だから。鏡とじゃんけんできれば、退屈しないモン!」
ハリー「ルーナ、いいかい。グリフィンの談話室は教えられないけど、ある程度の場所を教えてあげるから、辛くなったら来るんだ。いいね?」
ルーナ「?」
ロン「あぁ、ハリーがルーナにこれでもかってくらい同情してる……」
ハーマイオニー「……マグルの学校では一人だったんだものね、ハリーも」グスッ
ルーナ「なに?」
ハリー「えっと、君が知る限りでいいんだけど」
ルーナ「計り知れぬ英知こそ、われらが最大の宝なり~♪」
ロン「たくましいね、ははは……」
ハリー「……この城で、変わってる、って人。教えてくれない?」
ルーナ「? 私じゃなくていいの?」
ハリー「あ、うん、言っちゃうんだ。えーっと、君以外でお願い」
ルーナ「分かった、それじゃ、あの人だね。私も、よく分からないよ」
ハーマイオニー「ルーナがそう言うほどの?それって……?」
ルーナ「ハグリッド」
ハリー・ロン・ハーマイオニー「「「……あぁー」」」
ハグリッド「よぉ!おめぇさんら、元気にしとったか!?」
ハリー「やぁ、ハグリッド。もちろん元気さ、ハグリッドほどじゃないけどね」
ロン「ひさしぶり……ハグリッドは、なんだろう。『ワイルド』系?」
ハーマイオニー「こんにちは、ハグリッド……そうね、そうなるかしら」
ハグリッド「?何の話をしちょるんだ?」
ハリー「実はね……」
ハリー「あー、うん。ハグリッドがするわけじゃないから、いいんだけど……」
ロン「とにかく、ハリーにハグリッドらしさ、っていうのを教えてあげてほしいんだよ」
ハグリッド「俺らしさ?俺の、俺らしさっちゅーもんは、お前。ハリーがよぉーく知っちょるはずだろ、え?」
ハグリッド「何せ俺ぁ、ハリーがあのダーズリーの豚小屋を出てからずーーーっと、友達なんだからな!」
ハリー「はは、そうだね、ハグリッド……でも、胸張りすぎるのはちょっとやめてあげてくれるかい。吹っ飛んだマグカップがロンに直撃したし」
ハグリッド「おぉ、すまんすまん」
ロン「あっついなもう、なんだよ!マーリンの髭っ!!!」
ハグリッド「おぉ、そうさなぁ。動物っちゅーもんは、えぇもんだ。そうだろ、え?お前さんらのおかげで、俺ぁここで教師として動物をみてやれてる……
ハグリッド「俺みてぇな、しがない半巨人がだ。お前さんたちにゃ、感謝してもしたりねぇ」
ハーマイオニー「そんな、いいのよハグリッド。頭なんて下げなくても」
ハリー「うん、そうさ。僕らは僕らの出来ることをしたまで、そして今ハグリッドにしてほしいのは、追加のマグカップを被ってしまったロンに何か拭く物を渡すことさ」
ロン「あっついよもうなんなんだよ!!!マーリンの髭!!髭!!!」
ロン「分かってるよ。君がわざとやろうとしたら、僕は滝の如く紅茶に打たれてるはずだからね」
ハリー「話しを戻していいかな。とにかく僕に、ハグリッドはどうしてそういう風なのかっていうのを……」
ハグリッド「うーん、そうはいうてもなぁ。俺にはなーんのことなのか、さっぱり……」
ハーマイオニー「ハリーはね、ハグリッドみたいになりたい、って思ってるのよ。簡単に言うと」
ハグリッド「……おぉ、おぉ!?そう、そうなんか!?ハリー、お前さん、そう思ってくれとるんか!?」
ハリー「うん」
ハグリッド「ほぉぉー……ほぉー!そう、そうか!そうか、うん!そいつぁ、ほぉーー!」
ロン「……メチャクチャ嬉しそうだね、ハグリッド」
ハーマイオニー「そうね。ファングがペチャンコになりそうだから、撫でるのやめさせたいけど無理なくらいね」
ロン「二度あることはが起きなくて良かったよ、本当に」
ハリー「うん!ハグリッド!」
ハグリッド「よーし、そうだな!起きたらまずは……」
ハグリッド「トロールと相撲だ!」
ハリー「うん、ありがとうハグリッド。それじゃ、またね」サッ
ハグリッド「!?」
ロン「お茶ありがと、すっごく熱くて最高だったよ、じゃ」サッ
ハーマイオニー「怪我に気をつけてね、それじゃ」サッ
ハグリッド「ま、待ってくれ、待ってくれぃハリー!そうだ、そうだなトロールはきついかいきなりは、えぇ!?じゃぁアラゴグに相手を……待ってくれぃハリー!!」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「ワイルドどころじゃないよ、『野生』だよあれは」
ハリー「……そういえば学生の頃、学校抜け出して森でトロールと相撲とってた、ってリドルが言ってたっけ」
ハーマイオニー「ちょっと無理があったわね、ハグリッドみたいになろう、っていうのは」
ロン「よくよく考えたら、ルーナが引くくらいの変な人、ってわけなんだものね。そりゃそうさ」
ハリー「友達としては、すっごくいい奴なんだけどね」
ロン「もちろんさ。でも見習いたいか、っていうと、そうでもないよな、うん」
ハーマイオニー「どうする、ハリー?もうやめにする?」
ハリー「うーん……でも、まだいまいち、これっていうのが……」
ロン「……あっ、そうだ!あの人がいるじゃないか!」
ハリー「え?誰だい?」
ロン「ほら、『ワイルド』っていえばさ!君も尊敬してる、あの!」
ハリー「!」
リーマス「……と、いう理由だけで。ホグワーツからここに、来たっていうのかい?ハリー?」ハァァァァ
ハリー「ごめんなさい、リーマス。でも僕、真剣なんだ!」
リーマス「……あぁ、そうだね。実に君らしい、そして君の父さん母さんらしい行動だ……全くね。一応、非常事態なのだけれどなぁ」
ロン「校長先生に事情話したら、校長室の暖炉から送ってくれたよ」
ハーマイオニー「『ハリーのためじゃ』って」
リーマス「……あの人は、もう」ハァァァァ
ハリー「それで、リーマス。シリウスは?そういえば会うのは久しぶり、だよね」
ロン「あ、ハリーが目に見えてワクワクしてる……そういうわけで、リーマス。『ワイルド』な人物のお手本として、シリウスにあわせてほしいんだ」
ハーマイオニー「ハリーも憧れてるし、適任だと思ったのだけど」
リーマス「あぁ……『ワイルド』ねぇ、うん。確かに、昔の彼なら……でも、今はどうかなぁ、ハハ」
リーマス「それはね、かつての彼は歩けば女子生徒の群れが出来るほどのハンサムだったし、年をとっても痩せはしたが変わっていない……」
ロン「羨ましいね、あぁ、とても」
リーマス「……でもほら、ここのところ彼はこの屋敷に閉じ込められっぱなしだし、その……」
ハーマイオニー「たまの散歩くらいでしょうね、えぇ」
リーマス「あぁ、だからほら……あの、少しのやりがいをみつけて、はしゃいでいるんだ。見逃してやって、くれないだろうか……」
ハリー「?どういうことなの、リーマス……あ」
ドタドタバタバタバタ!!
ハリー「こっちに近づいてくるのは、もしかして!」
バターン!
ハリー「シリウs」
シリウス「はっはー!どうだ、ムーニー!賭けの通り、犬の姿のままネズミ十匹!捕まえてやったぞ!!これが証拠だ!!」チューチューチューチュー
ハリー「」
ロン「」
ハーマイオニー「」
リーマス「そうだね、我が友パッドフット。そんな賭けに年甲斐も無く本気になってしまう君も君だが、まずはゆっくり左手の方をむいてくれるかい?」
シリウス「うん?どうしたっていうんだ、僕の端正な横顔でも見たく………………」
ハリー「」
シリウス「……やぁ、ハリー。わたしに会いにきてくれt」
ハリー「僕、バックビークの面倒をみてきます」
シリウス「あ、ま、待ってくれハリー!違うんだ!違うんだチャンスを、チャンスをくれーーー!!!」
ハーマイオニー「……ある意味では、とてもワイルドだったわね」
ロン「……リーマス」
リーマス「言わないでくれ……今、迂闊な賭けをしてしまった自分を物凄く恥じている」ハァァァ
シリウス「ハリー、ハリーハリー、なぁ、おじさんはやめよう、そうだろう?私と君の仲じゃないか」
ロン「……なんでだろう、ハリーの目の前にいるのがハンサムな男の人じゃなくて尻尾と耳を垂らした犬に見える、なんでだろう」
リーマス「あぁ、ロン。君もシリウスの見方がよく分かってきたじゃないか」
ハーマイオニー「ハリー。驚いたのは分かるわ、でもせっかく来たのだし、普通にしましょうよ。ね?」
ハリー「……それもそうだね。シリウス、ごめんよ。勝手な期待をして。シリウスだってはしゃぎたい時もあるよね」
シリウス「分かってくれたk変わってないぞ!?は、ハリー!その目で、リリーの目でジェームズの顔でわたしを残念な表情で見るのはやめてくれぇーーー!」
リーマス「……シリウス、とりあえず座るんだ。ハリーが見下ろしてるのは、君がハリーの足にすがりついているせいもあるのだから」
シリウス「……『お座り』といわなかったことに優しさを感じるよ、リーマス」
リーマス「それ、君が本気で怒る冗談の一つじゃないか、言わないよ、ここぞという時まで」
ハリー「え、そうなの?」
リーマス「あれは、ただ単に落ち着きだしただけだろう、シリウス。ともあれ、せっかく私達を頼ってきてくれたのに、力になれなくて申し訳ないね」
ロン「リーマスが謝ることじゃないよ……多分」
シリウス「ハリー、こんな私でも、いつでも力になるぞ」
ハリー「そうだね、ホグワーツにネズミが大量発生した時なんて、シリウスに頼めばへっちゃらさ」
ハーマイオニー「そもそもホグワーツに入れないわ、ハリー」
シリウス「へたれと言うな!」
リーマス「……『教師』とか、に。憧れたりは……しないかい?」
ハリー「あー……ごめんなさい、リーマス」
ハリー「実は、その枠はよりによって……スネイプに使ってしまって」
リーマス「パッドフット、久方ぶりに呪いの手紙をたしなめるよしようか」
シリウス「あぁ、ムーニー。『吼えメール』が可愛く思えるものをこしらえてやろうじゃないか」
ハリー「待って、ストップ二人とも……ダメだきいてない、ダメだ、この二人、ダメな大人だ!!」
ロン「……割りと今更だよね」
ハーマイオニー「言わないであげましょう」
ロン「結局止められず、惨事になる前に帰ってきちゃったね」
ハーマイオニー「ハリー……答えは、見つかった?」
ハリー「いや、実はまだ……うーん、どうすればいいんだろう」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
ハリー「このままじゃ、僕、普通って言われ続けるのかな……」
ハーマイオニー「……ねぇ、ハリー。最初から、言おうと思っていたんだけど……ううん、少しは言ったのだけど、ね?その……」
ルーナ「あ、ハリー。ロンとハーマイオニーも、お帰り」
ハリー「……ルーナ?」
ルーナ「計り知れぬ英知こそ~♪ 遊びにきていいって、あんた言ったモン」
ハリー「あぁ、そうだったね」
ルーナ「ハグリッドのところには、いったの?なんだかさっき、あんたの名前を呼んで走り回ってたんだ。何があったのかな?」
ハリー「あー、それは、さ……」
ロン「ハリー、僕とハーマイオニーは先に戻るよ。ほら、ハーマイオニー行った行った」
ハーマイオニー「えっ!?あ、ちょっとロン、待ってよ!私、ハリーに言わないといけないこと……」
ロン「こういうのって結構、近すぎる人より少し離れた側から言われたほうが、ハッとするもんなのさ。男って天邪鬼だからね、それじゃ、ハリー」
バタンッ
ハリー「?なんだったんだろう、二人とも」
ルーナ「さぁ。それで、何してたの?スパゲティモンスターでもみつけた?」
ハリー「それってマグルの文化じゃなかったっけ。えーっと、実は、さ」
ハリー「うん、そう。ほら、僕って普通だろう?」
ルーナ「?」
ハリー「だから、変わってる人たちに近づけば、少しは……って、思ったんだけどなぁ」
ルーナ「あんたが何を言ってるのか、いまいちよく分からないけど。うーん、あんたは変わってるって、私は思うけどな」
ハリー「?そ、そうかい?」
ルーナ「うん、そんな変なこと考えてる、ってだけで……すっごく、変な人だと思う、うん。あんたが一番」
ハリー「……えっ!?」
ルーナ「だって、あんたはあんただモン。他にいないんだから、真似したって何にもなれっこないよ」
ルーナ「あんたはどこまでいったって、ハリー・ポッターだからハリー・ポッターなんだよ。他人になんてなれないんだから、だからあんたの言ってることはヘンテコ」
ハリー「そ、っか……」
ルーナ「それにさ。あんたがたとえ、うーん、そうだね。ポリジュース薬で変身してたって、きっと私はあんたが分かるよ?」
ハリー「……ははっ、流石にそれは無理だよ、ルーナ。ポリジュースがどれだけすごい薬か、知らないだろ?」
ルーナ「知ってるもン!去年のマッド=アイので!ほんとだもン!分かるんだから!だってあんた、友達だもン!」
ハリー「……そっか。そうだよね、ルーナ。ははっ、僕ってホント、今日一日、変なこと言っていたみたいだ」
ハリー「……みんなは、僕が普通だからでも、変わった奴だからでも、一緒にいるわけじゃない」
ハリー「僕が、僕だから……友達だから。そういうこと、なんだね?」
ハリー「?うん、そうだね」
ルーナ「……私、なんだよね!」
ハリー「?え、だって君も、さっきそう言ってくれたから……違うのかい?」
ルーナ「ううん!うん!うん!……はいっ、ハリー!これ、あげる!」
ハリー「あ、カブのイヤリング……あー……」
ルーナ「友達!」ニコッ
ハリー「……っはは。あぁ、友達だ」
ロン「落ち着きなってば。君がルーナをあまり気に入ってないのは知ってるけどさ」
ハーマイオニー「そういうわけじゃないわ!でも、その、ハリーの親友の私達が……」
ロン「ハリーを支えてるのは何も僕達だけじゃない、それくらい分かってるだろう?」
ハーマイオニー「……そうだけど」
ロン「ははっ、なんだかいつもと逆の立場で面白いね。君が落ち着かなくて、僕が諭すなんて」
ロン「……いいかい?僕らとハリーは、あまり似てないけど仲良くなった。いや、むしろ似てないから仲良く慣れた、って感じかもしれない」
ロン「でもさ、ルーナとハリーは、似た者同士なんだ。うーん、君が怒るのも分かるし、ひょっとしたらハリーも怒るかもしれないけど」
ロン「でも、だからこそ。似た者同士な間柄だからこそ、通じ合う部分もあるんじゃないかな。僕らに話せないこと、僕らが聞いても胸を軽くして上げられないこと」
ロン「あるんだよ、きっと。ルーナには、そういう部分がね」
ハーマイオニー「……あなたにしては、随分とお考えになったみたいね」
ロン「あぁ、君と僕が崖から落ちそうになった日に、目一杯ね」
ハーマイオニー「……あれから問い詰めたけど!ハリーは私を先に助けてくれるって言ったそうじゃない!」
ロン「はっはー!残念でしたー!最終的には僕が先立ったから、僕の勝ちさー!」
ロン「言葉のあやじゃないか!君はすぐそうやって……!!」
ハリー「……あー、一応言わせてもらおうかな。二人とも、落ち着きなよ」
ハーマイオニー「!ハリー!ねぇ、このあいだの質問だけ、ど……」
ロン「……あぁ、ハリー」ニヤッ
ロン「いいイメチェンに……っぷ……なったんじゃないか?」
ハーマイオニー「えぇっと……す、素敵なカブね、ハリー」
ハリー「……周りの目が痛いよ、うん。でも友達の証みたいだし、仕方ないさ」ジャラッ
完
ジニー「……」
ジニー「……出遅れた!?!?!?」
今度こそ、完
でもルーナがおもっそ出せたからえぇわ!ルーナえぇぞ!四巻で読むのやめた人もったいないで!
さるくらいまくって遅くなってすまんかったの!次はササッと終わらすのにするさかいな!
ラドクリフお大事に!
じゃあの!
ハリー・ポッター シリーズ
一巻~七巻まで
世界的大ヒット発売中!!
ハグリッドの再現度に驚いた
面白かった
おもしろかったぞ
乙
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
淡「おはようございます宮永先輩。くちゃくちゃ」
淡「くちゃくちゃ」
照「淡、人前でガムを噛むのはマナー違反。やめなさい。」
淡「えー、くちゃくちゃ。いいじゃないですか。くちゃり」
淡「ガムは脳の、くっちゃくっちゃ、働きをよくするそうなんです。」
照「・・・淡、やめなさい。」
淡「あれー、もしかして・・・宮永先輩も欲しいんですか?」ゴソゴソ
淡「はい、どうぞ!おごりです。エヘヘ」
照「・・・」
昨日、クチャクチャと人前でガム噛んでる女の子がいたよ、クチャクチャ、結構かわいかったけど、クチャクチャ
全員から白い目で見られてたよ、クチャクチャ、別に本人の自由だけどだらしなく見えちゃうこともあるね
淡「はひぃ」
照「・・・マナー違反。」
淡「す、すみませんでした。」
淡「美味しいのにな・・・」
照「でも、目上の前ですることじゃない。」
照「はい、ティッシュあげる。」
淡「ありがとうございます、くちゅ、ペッ」
>>3
すみません、なぜかしらそうなりました、くちゃくちゃ
淡「えっ?」
淡「・・・何ですか?この手は。」
照「はい」
淡「・・・」
照「ちょうだい。」
淡「これですか?」
照「・・・ゴミ箱に近いし、私が捨ててあげる。」
淡「自分で捨てれます。」
照「人前でガム噛むような、非常識極まりない子なのに。」
照「ティッシュにちゃんと捨てた?」
淡「当たり前じゃないですか!」
照「じゃあティッシュの中を見せて。」
淡「・・・。」
淡「待ってください。ゴソゴソ、・・・ペッ。」
照「ホントに捨ててなかったの・・・。」
照「淡、中身を確認する必要があるよな。」
淡「・・・はい。」
照「これも淡のためだから。」
淡「どうぞ。」
照「ありがとう。」
照「困った子だけど素直でいい子・・・。淡、かわいい。なでなで」
照「菫、」
照「所用をかかえてる。」
照「用を済ませたら参加する。」
菫「ふーん、そう。」
菫「なるべく早く済ませてなさい。行くわよ、淡。」
淡「はい。」
照「うまい。」
照「くちゃくちゃ」
照「くちゃくちゃ」
照「美味しい・・・淡の味がする。」
照「くせになりそう・・・。」
照「こんなガムがあったなんて。」
照「・・・菫味もあればな。」
照「そうだ。いいことおもいついた。」
照「ガム買ってきて菫にあげないと。」
照「・・・閃いた。これだな。」
照「全員にガムを配ろう。」
照「これは良い考え。」
照「菫は特にうるさいから。」
照「マナー的には、対局中のみに限定して」
照「しかも脳トレになるとか何とか言えば。」
照「ごまかせるかな。」
照「問題は・・・回収作業。」
照「部室で確実にガムを捨てさせないと・・・」
照「あと、誰のガムなのかも分からないと・・・」
照「くちゃくちゃ」
菫「でもゴミ箱1つなら誰のガムかは限定できない。」
照「なるほど。1卓につきゴミ箱4つ必要ってことか。」
菫「でも、途中で席を移動したらどうする?」
照「どうしよう?」
淡「先輩が・・・」
照「私が?」
淡「回収すればいいと思います。」
照「どうして?」
淡「・・・私から回収したように。」
照「淡らしい意見だな。」
照「だけど、それはマナー違反。」
照「気にするな。淡は常識知らずなんだから。」
淡「・・・」
照「私も注意しつつ回収できる。」
照「でも、今回はそうはいかない。」
照「誰もマナー違反してないから」
照「指摘も出来ない。いちゃもんもつけられない・・・。」
淡「・・・」
照「分かった?ガムは欲しい・・・でも」
照「マナーは守る、これが大事。」
照「人前でガムは噛まない。これもマナー。」
淡「私の噛んでたガム噛んでたじゃないですか!」
照「ああ」
淡「あれはマナー違反です。しかも変態です。」
照「淡・・・ガムを噛むことはマナー違反じゃないぞ。」
淡「はぁ?」
照「問題なのは、人前でガムを噛むこと。」
淡(この人大丈夫かな?)
淡「あれはいいことなんですか!」
淡「菫先輩、やっぱりおかしいですよね。」
照「菫の言うとおりだ。よいことだな。」
淡「いやいや、絶対いけないことです!」
照「それより、淡の常識のなさはどうしようもないな。」
淡「何言ってるんですか。」
淡「そうだ、私のガム返してください!」
くちゃくちゃ返しか
照「・・・全国2連覇の大将が」
菫「・・・社会常識を」
照「・・・わきまえてないのは」
菫「・・・白糸台の恥。」
淡「・・・私がわるいの?」
菫「これは照を騙すための演技。淡、芝居できる?」ヒソヒソ
淡「・・・ぶ、部長!」ヒソヒソ
淡「できます、任せてください」ヒソヒソ
照「おい、二人で何をヒソヒソ話してる。」
照「マナー違反だ、私も仲間に入れるんだ!」
淡「なんでもないです。もう終わりましたし。」
菫「照、別になんでもない。」
照「そうなのか?」
淡「はい」
照「ん?・・・はい」
淡「はい!」
菫「本日付けをもって・・・」
菫「宮永照を大星淡の教育係に任命します。」
照「・・・はい!」
淡「はい!!・・・えっ!」
淡「えええええええ」ブルブル
菫「責任を持ってことに当たるように。」
照「今後ともよろしく。」
照「さっそくマナー違反だ。・・・いけない子。」ダダダ
照「淡、校内は走ってはいけない。」ガシッ
淡「ひぃいい!」
菫「それから、宮永照は、淡淡ガムを提出すること。」
照「なんですと・・・。」ピタッ
菫「ふふふ。」ニヤリ
淡「もう、いやだあああ!」
おわり
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
橘「夏だし女の子の腋汗パッドの匂い嗅ぎたい」
橘「どんな匂いがするんだろう…すごく気になるよ…」
梅原(大将…お前、どこまで大人の階段を…)
橘「よし!じゃあさっそく頼んで みよう!最初は…そうだな、一番頼みやすそうな…」
田中「わ、私からだね!?」
橘「うん!薫からにしよう!」 ダッ
田中「」
棚町「純一?どしたの?深刻な顔して」
橘「薫、お前に頼みたいことがあるんだ…!」
棚町「た、頼みたいこと?…なんか嫌な予感するけど…まぁいいわ、言ってみなさい」
橘「…お前の…お前の腋汗パッドの匂いを嗅がせてくれ!!」
棚町「………」
橘「………」
棚町「………っ」
棚町「オラッ!!」ゴスッ!
橘「あふゅっ!!」ズサー!
橘「た、頼む薫!どうしても今腋汗パッ ドの匂いが嗅ぎたいんだ!でも、こんなこと頼めるのは薫しかいないし…」ズキズ キ
棚町「…わ、私しか…?」
橘「そうだ。薫だったらノリノリで嗅がせてくれると思ったんだけど…そうだよな…普通は嫌だよな…」
棚町「………」
橘「…ごめんな、薫。僕がバカだったよ…他の人に頼むことにするよ」
棚町「…ちょっ!ちょっと待ちなさい!」
棚町「…い、いいわよ」
橘「ええっ!?」
棚町「嗅がせてあげるって言ってんの! その遊びにノッてあげるわよ!」
橘「薫…ありがとう。やっぱりお前は最高の悪友だよ」
棚町「そ、そう?」テレテレ
橘「それじゃさっそく」
棚町「えっ、ああ、はい…」パサッ
橘「こ、これが女の子の腋汗パッド…何だか少し湿ってて…すごく興奮するよ!」
橘「ああごめん、興奮しすぎた」
橘(よしっ!いくぞっ…!)
クンカクンカ
橘(!?)
橘(こっ!これは!)
橘(な、なんて言うんだろう…カブトムシの入った虫かごの匂い…!?)
橘(これって樹液の匂いだっけ?…臭い、というより…なんだか懐かしい…)
橘(うん!懐かしい匂いだこれ!…小学校の夏休みを思い出す…)
橘(梅原とよくカブトムシとりに行ったなぁ…そしてスイカ食べて花火やって…あの頃は楽しかった…)ポロポロ
棚町「ど、どうなの!?ずっと黙ってないで何とか言いなさいよ!…って、なっなんで泣いてんの!?」
棚町「えっ…泣くほど…臭かったの…?」ションボリ
橘「ち、違う!違うんだ薫!」グシグシ
橘「すごく…すごくいい匂いだ…大切な何かを思い出せた気がするよ…ありがと う」
棚町「な、何だか大袈裟な表現ね…ま、臭くないならよかったわ!」
橘(しかし、腋汗パッドの匂いを嗅いだだけで泣かされるとは…腋汗パッド奥が深い…)
橘(もっと…もっといろんな人の腋汗パッドを嗅ぎたい!!)ダッ
棚町「えっちょっ純一!?…行っちゃった…」
棚町「いい匂い、か…えへへ」
橘「梨穂子ー!」ガラッ
桜井「純一~?どうしたの~?」
橘「腋汗パッドの匂いを嗅がせてくれ!」
桜井「…えっ?」
桜井「えええー!?」
橘「頼む梨穂子!どうしても嗅ぎたいんだ!」
桜井「えっえっ?ど、どうして急に…?」
橘「お前の匂いが嗅ぎたくなったんだ」
桜井「~~~!」
橘「ああ、すごく嗅ぎたい!」
桜井「…そ、そこまで言われたら断れないよ~」
橘「!じゃ、じゃあ!」
桜井「うん、いいよ…はい」パサッ
橘「ありがとう!」
橘(…ぽっちゃり幼馴染みの腋汗パッド…こ、これは興奮する)
橘(それではさっそく…)
クンカクンカ
橘(なんだこれ!?甘い!甘ったるっ!すごく甘ったるい匂いだ!!)
橘(嗅覚より味覚が反応しまくってるよ!!匂いとかの騒ぎじゃないよ!!)
桜井「えっと…純一?ど、どんな匂いなの?まさか…臭い…?」
橘(!し、しまった…あまりの甘さに意識が飛びかけた)
橘(しかし、これはどう表現したらいいんだろう…実際臭いわけでもないし…)
橘(いやいや、それよりもこれ…病気とかじゃないのか…?)
橘(梨穂子は甘いものばっかり食べてるから…ここは幼馴染みとして注意しておかないと)
猿こわいのでこっから少し減速します
桜井「は、はい!」
橘「臭くはないよ」
桜井「!よ、よかったぁ」
橘「…でもな、甘いモノは控えたほうがいいと思うぞ…?」
桜井「えっ?それってどういう…」
橘「…っ…ごめんな、これ以上はっ」 ダッ
桜井「じゅ、純一!?…行っちゃった」
桜井「どういう意味だろう…お菓子食べながら考えよう」ポリポリ
橘(しかし…まさかまた泣かされそうになるとは…腋汗パッド奥が深い)
橘(さて…次はあや…いやうん、他学年にも手を出しておこう!)
橘(中多さんあたりが良さそうだ)
橘「中多さーん!」ガラッ
中多「しぇ、しぇんぱい?」
橘「中多さん…その、中多さんっていい匂いがするよね?」
中多「えっ!?き、急にどうしたんですか?そ、それに恥ずかしいです…」
中多「えっと意味がわかりません」
橘「…中多さん、僕にいい匂いがするって言われて安心しきってるんじゃな い?」
中多「!?」
橘「人間の一番臭う部位…つまり腋汗が臭くないと認められて初めて安心できると思うんだ」
中多「…つまり、体はいい匂いでも腋汗が臭ければすべて打ち消されると…?」
橘「…そういうことだ」
中多「………わかりました。橘しぇんぱい!私の腋汗パッドの匂い…嗅いでくだしゃい!」
橘「よしきた!」
橘(…中多さんの腋汗パッド…前の二人より湿ってるな…)
橘(それではさっそく…)
クンカクンカ
橘(!?)
橘(!?わっ!わわっ…これは…!!)
橘(牛乳を絞った雑巾の匂いだっ!!うわっ生臭っ!!)
橘(た、確かに中多さんの体臭はミルクのいい匂いがしてたけど…!腋汗ではこんなになるのか!!)
橘(単純に臭い!薫とは違う意味で小学校を思い出したよ!!おえっ!生臭っ…)
中多「しぇ、しぇんぱい…?ど、どうですか?」ウルウル
橘(ど、どうしようこれ、すごくゴミ箱に捨てたい…)
中多「と、ということは…」ウルウル
橘「すごく生臭い」
中多「う、うわああああああああん!!」ダッ
橘(本当にごめん…中多さん…この腋汗パッドは供養しておくよ…)
ゴミバコポイッ
橘(いやぁ…強烈だった…中多さん泣いてたし、悪いことしたな)
橘(…いやでもここまで来たらもうあとには引き返せない…!)
橘(次は七咲だ!)
七咲「…はい、一部始終見てましたよ」
美也「みゃーもいるよっ!」
橘「…事情はわかっただろ?…つまりそういうことだ」
七咲「…無理矢理女の子の腋汗パッドの匂いを嗅いで臭いと罵り、最後は泣かせるなんて…とんでもない変態ですね」
橘「…でも…七咲、用意してるんだろ?」
七咲「もちのろんです!」パサッ
橘「ははっ!さすが七咲だよっ!…ではさっそく…」
クンカクンカ
橘(こ…これは一体っ…!)
橘(な、なんてことだ…!)
七咲「そ、そんなに強烈でしたか!?」 テレテレ
橘「…美也、お前も嗅いでみろ」
美也「えっ?み、みゃーはいいよ…」
橘「いいから!」
美也「…えー…じゃあ嗅ぐね?」
クンカクンカ
美也「!?」
美也「そ、そんな…」
美也「逢ちゃん…失望したよ…」
橘「ああ、まったくだ…」
七咲「えっえっ?」
橘「まさか………無臭だなんて…」ハァ
クンカクンカ
七咲「あ…そうか…水泳部の昼練の時に汗が…」
七咲「でっ、でもこれは不可抗力です!普段なら強烈な匂いが…も、もう一度チャンスを!」
美也「見苦しいよ逢ちゃん…」
橘「…七咲…アポなしだからこそ興奮するんだ…造られた腋汗なんて何の意味もない…」
七咲「!?」
橘「…七咲なら『1週間替えてません。節約です』とか言ってくれると思ったのに…」
七咲「あ…」ガクッ
美也「…わかった」
七咲「あ…先輩…」ガクガク
橘「…七咲…これをバネに精進することだ…期待してるからな?…じゃあな」ダッ
七咲「あ…あ…」ブルブル
橘(…少しきつく言い過ぎたかな?…いや七咲にはもっと強くなってもらわないと)
橘(さて、次は…ラブリーか)
森島「わおっ!橘くんいいところに!」
橘「え」
森島「私、ちょうどキミにお願いしたいことがあったの!」
橘「な、なんでしょうか?」
森島「あのね…言いにくいことなんだけど…」
橘「は、はい…」ゴクリ
森島「私の腋汗パッドの匂い…嗅いでくれない…?」
橘「!?」
森島「だったら他人に嗅いでもらえばいいと思ったんだけど、こんなこと頼める人がいなくて…」
森島「そこにちょうどキミが!どう?お願いできるかしら?」
橘「あ…はい…いいですよ」
森島「わお!グッドなお返事ね!」
橘(しまった…先手を取られた…これじゃ恥ずかしがる顔が見れないじゃないか…さすがラブリー)
森島「それじゃあ…はい」パサッ
橘「あ、はい…では」
クンカクンカ
橘(!?なんだこれは…………お、おかしい!!)
橘(い、イチゴのいい匂いだ!!こ、香水か…!?)
橘(ま、まさか森島先輩…)
森島「どう?どんな匂いなの!?」ドヤァ
橘(森島先輩のあのドヤ顔………この僕がハメられたっていうのか!?…くっ、しかしここは負けるわけには…)
橘「あ…あの森島先輩?」
森島「うん?」
橘「この匂い、僕がよく知っているアレの匂いと似ています…」
森島「?アレって何かな?」
橘「その…言いにくいんですが…」
橘「『種子』がたくさん含まれてて…」
橘「男性よりも女性のほうが口にする事が多くて…」
橘「液体がこぼれないようにティッシュを用意しないといけないアレと同じ匂いがします」
橘「は、はい…」
森島「そ、そんな…今まで気付かなかった自分が恥ずかしいわ………いえ、ここまで来たらはっきり言ってちょうだい!」
橘「は、はい………イ」
橘「…イチゴの匂いです!」
森島「わお!正解よ橘くん!」
橘「…ぐぬぬ…でも森島先輩…どうして僕が腋汗パッドの匂いを嗅ぎたいってことわかったんですか?」
森島「腋汗嗅いで回ってるわんちゃんの噂を聞いたの!それがキミだってことはすぐにわかったわ!」
橘「うぅ…完全に僕の負けです」
森島「楽しかったわよ?…でも腋汗はまだ通行止めなんだから!」タタッ
橘(森島先輩が一枚上手だったか…)
橘(しかし、くよくよしていられない… 次が最後だ…)
絢辻「…橘くん、あなた…またしょーもないことしてるようね」
橘「!噂がここまで…いや、手間が省けた!絢辻さん!腋汗パッドの匂いを嗅いがせてください!」
絢辻「…覚悟はいい?」
橘「あ、はい」
ゴスッバゴッメリッ!!
橘「ぐふぁっ!!!」ザザー!!
絢辻「……嗅ぎたい?」
橘「え?」
絢辻「…私の腋汗パッド…嗅ぎたいの?」
橘「そ、そりゃもちろん!!」
絢辻「………」
絢辻「…いいわよ」
橘「ごめんなさっ…え?」
橘「そ、それじゃあ…!」
絢辻「…毎日丹念に体洗ってるし、そんなに臭くはないと思うわ…はい」パサッ
橘「ああ、ありが…」
橘(!!?)
橘(な、なんだこれっ!?わ、腋汗パッドから禍々しいオーラが…)
橘(今までこんなことなかったよね!?これ…嗅いじゃいけない気がする…)
橘(いや、違うだろ橘純一!!女の子が腋汗パッドを差し出してくれてるんだ!!ここで逃げるとか紳士じゃない!)
橘(………いくぞ)スゥ~ハァ~
クンカ…クンカ…
ビリビリッ
橘「痛っ!?えなにこれなにこれ!?は、鼻が痛い!!」
橘「はぁ!?あぁ!?痛っ!目!!目も痛い!!鼻っ!!」
絢辻「えっえっ?た、橘くん!?」
橘「臭っ!!いや痛いよ!!わおっ!!なう!!」
絢辻「…え、えっと…水いる?」
パシッ
橘「うっうううううううぅぅぅ……」ゴクゴク
橘「…はあっ!はあっ!」
絢辻「お、落ち着いた…?」
橘(…はあ…はあ…ま、まだ痛い……すごいよ絢辻さん…キミの腋汗は臭いの次元を越えてるよ…)
橘(…酸っぱくて、苦くて、辛い…すべての負の匂いを最大限に引き出している…)
橘「メチャクチャ臭い」
絢辻「うわああああああああああああああ!!!」ダッ
橘(…本人にはわからないものなんだね…ごめんね絢辻さん)
橘(………でも、なぜだろう…)
橘(…もっと)
橘(もっと嗅ぎたい!!)
クンカクンカ
橘(…!?)
橘(こ、これは…一回目と違ってほろ苦く甘酸っぱい………鼻が慣れた!?)
クンカクンカクンカ
橘(…これ、麻薬じみてるな…クセになりそう)
クンカクンカクンカクンカ
橘(………まだ、まだいける!!)
クンカクンカクンカクンカクンカ……………
橘「ここは…」
田中「保健室だよ」
橘「たっ田中さん!?」
田中「もーびっくりしちゃったよー。絢辻さんが泣きながら教室飛び出したと思ったら、今度は橘くんが倒れちゃうんだもん」
橘「あ…あはは…」
田中「…原因は…やっぱり腋汗パッドなの?」
橘「えっ?ああそうか、そういえば最初聞いてたもんね」
田中「えー!ひどいなー」
田中「…あっ、じゃあ…私のも嗅いでみる?」
橘「えっ?」
田中「あ…ほらっ、リハビリだと思って!」
橘「ああ、そういうことなら」
田中「ちょ、ちょっと恥ずかしいね、えへへ」パサッ
橘「それじゃあ…いくね」
クンカクンカ
田中「えっ」
田中「えええええええぇぇぇぇぇ!!?」
*end
?「あ…めちゃめちゃ臭そうな顔してる…かっこいい…」
?「あっ!橘くん、優しいから断れないんだ!きっとそうだよ!」
?「…橘くんは私のものなのにっ!」
?「あ!そうだ!私もマーキングすればいいんだ!」
?「橘くんも私の匂いを嗅いだらきっと虜になるはず!うん!」
?「そ、それに恥ずかしいし…」
?「あっじゃあ…間接的に………うん!それがいいよ!」
?「待っててね橘くん」
橘(…よく寝たけど…絢辻さんの腋汗パッドの匂い、まだとれないや…ははっ)
橘(田中さんが戻ったあと、また寝ちゃったから大分時間が経ってるはずだな…ってもう下校の時間じゃないか…)
橘「…今日はもう帰るか…」ゲタバコパカッ
モワッ
橘「ん?」ピクッ
橘(…なんだ、この匂いは…)
橘(…あ、アレの匂い…じゃないか!)
橘(…匂いの元は…これか!)パサッ
橘(…って腋汗パッド!?なんで僕の下駄箱に!?というか誰のだよ!?)
?(あっ!橘くんが私の腋汗パッドを…きゃー///)
橘(…あ、名前が書いてある…『上崎』…?)
?(名前もちゃんと書いたし、たくさん熟成させたから、匂いは十分ついてあるはず!これで橘くんは私の虜だね!えへへ~)
橘「………」
橘(…よく考えろ橘純一…『僕の下駄箱』、『腋汗パッド』、アレの匂いもとい『イカ臭』、誰だか知らない名前『上崎』…)
橘(これが意味するものは…)
『橘、お前だけが女の子の腋汗パッドの匂いを嗅げると思うなよ?俺なんてその上をゆく腋汗パッドオナができるんだからな。上崎より』
橘(ってことかー!?これは挑戦状なのか!!)
橘(く、くそっ…この学校で僕より上級者がいるなんて…)
上崎(あっ橘くん、私の腋汗パッド持ってずっと見つめてる…と、虜になっちゃった!?)
えっと…勢いで始めたんですがなんか変な方向に行ってる気がする…
最初から変な方向を向いて出発した以上、そうなるのは当然だ
橘(…きっと上崎とやらは今の僕の姿をどこかで観察してるはずだ…ならば…)
橘「上崎~~~~~!!出てこい!!」
上崎(!?た、橘くんが私を呼んでる!?それも男らしい叫びで!かっこいい!)
上崎(か、隠れてちゃダメだよね?うん!気付いてくれたんだもん、出て行かなくちゃ!)
上崎「たちばなく…!」
橘「やっぱりそこにいたか上崎!さっきからイカ臭かったんだよ!!」バッ
上崎「えっ」
橘「えっ」
おしまい
可愛い女の子がワキガ
興奮するじゃないか
保守とかさるよけありがとうございました
ギャップがいいよね!
Entry ⇒ 2012.07.13 | Category ⇒ アマガミSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
怜「何しに来たん?」煌「遊びにですよ、遊びに」
アラサー「ついに次鋒戦も前半が終わりましたね、前半を受けて後半ではどのように打ち筋を変えるか楽しみです」
煌「うーむ…」ソワソワ
姫子「流石の花田もこの状況は精神的にくるんとですかね」
哩「それはないとは思うけん、ただ」
姫子「ただ?」
哩「まあええ、ちょっと花田」
煌「は、はいっ!」
哩「行って来い、様子が見たいんだろ?」
哩「そうじゃなくて、千里山の見舞いにだ」
煌「えっ?」
哩「どうせお前のことだから救急車送りになったあの先鋒が気になって気になって仕方ないんだろ」
煌「確かにそれはそうですが…」
姫子「まー、少なくとも敵である他校の心配されると雰囲気わるーなるんだけど」
哩「姫子、その言い方はなかとね」
煌「そうですね、その意見は全くもって正論です」
煌「ただ、一人の雀士として共に卓を囲った友人が倒れて平気な人間であることはすばらくないと思います」
煌「私は捨て駒としての役割を果たしました、後は先輩方のすばらな闘牌に期待しています。では失礼します」ペコリ
姫子「でもあれくらいのほうが花田も行きやすいと思いまして」
哩「あのままだときっと断るだろうし、もしかして姫子…」
姫子「部長」
哩「ん?」
姫子「考えすぎは良くないですよー?」
煌「千里山の応援してる子に監督か指導者の居場所を尋ねる、そしてその人にエースさんの居場所を尋ねる」
煌「この計画、実にすばらです!…っと早速千里山の制服の人が」
煌「こんにちは、お尋ねしたことがあるのですが」
竜華「ん?どないした?って新堂寺の先鋒やないか」
煌「おっと、大将の方ですね、そちらの先鋒の方のことでお尋ねしたいことが」
竜華「どーぞ」
煌「えっと先鋒さんが運ばれた病院にお見舞いに行きたいのですが」
竜華「丁度ええですね、是非こちらからもお願いしますわ」
竜華「きっと怜もチームメイトであるウチらがいきなり様子見に行ったら怒ると思うんです。んなことより試合に集中せーやって」
竜華「ウチの部のコーチが付き添いで行ってるんですが、そんな大事やないって連絡があっただけで」
竜華「ウチとしてもウチらとしても怜の様子が細かく知りたいんですよ」
煌「そういう事情ですか、すばらな信頼関係ですね」
煌「私はあんなに点を失って、どうせ控え室にいたら戦犯扱いですし」
煌「様子見、任されましたっ!」
コンコン
煌「失礼します」
怜「な、なんで新堂寺が、ここ、に」
愛宕「ん、さっそくお見舞い第一号か、歓迎するでー」
煌「私個人の希望『も』ありましてお見舞いに参りました」
愛宕「へぇー」
煌「い、いえそこまでして頂かなくとも」
愛宕「そういう訳じゃなくて煙草が吸いたくなってな、病院じゃ吸えへんやろ?」
愛宕「それに携帯で他の部員に連絡せなあかんしそのついでに外で吸ってくるわ、ほなよろしく」
煌「行ってしまいましたね…」
怜「あの人はそういう人なんよ」
煌「冷静さを失わないビジネスマンって感じがしますね」
怜「せめてウーマン言ったってや、一応あの人子持ちなんやし」
怜「何しに来たん?」
煌「遊びにですよ、遊びに」
煌「仮病で病院送りにされるなんてすばらくないと思いまして」ニコッ
怜「凄い演技力やろ?役者でも目指してええかもな」
煌「本当に、元気そうで何よりで」
怜「わざわざ見舞いどうもありがとな、しんd…」
煌「申し送れました新堂寺2年、花田煌です。先程の試合は実にすばらでしたよ、園城寺怜さん」
怜「すまんな、ウチ対戦相手の名前覚えてのーて」
煌「いえいえ、私もそんなものですから謝らないで下さい」
怜「花田さんはあのチャンピオンとは二回目の対戦やったっけ?」
煌「はい二回目です、あと花田と呼び捨てにして頂くか、煌とフレンドリーに呼び捨てていただいても構いませんよ」
怜「すまんな、じゃあ煌、チャンピオンに前回やられてよく大丈夫やったね」
怜「アカンこと聞いてしまったみたいやな」
煌「でも、お教えしましょう」
怜「大丈夫なん?もし決勝に千里山と新堂寺が同時に上がったら戦略バレたらマズいんとちゃう?」
煌「いいってことですよ、だって新堂寺が一位抜けして二位はまあ妥当な所で白糸台になるでしょうし」
怜「さっきからナマなこという年下やなー、最多失点してるのによーゆうわ」
煌「まあ冗談ですよ、冗談。ただ私の呼びかけに応じてくれたすばらな園城寺さんへの感謝のしるし代わりです」
怜「ウチも下の名前で呼んどるし、怜さんでええで、こっちだけ下の名前呼びは恥ずかしいわ」
怜「えっと、どういう意味なん?」
煌「深い意味はありません、新堂寺は元より先鋒戦を捨てているというだけです」
煌「だから捨て駒の私が次鋒以降の4人にバトンを回せば私の仕事は成功ということですね」
怜「えっと…」
煌「おっと、同情はしないで下さい。私はこの役目を誇りに思っています、実にすばらな役目です」
煌「だから同情は不要です、ああやって早流ししようとしたのも私の役目を全うしただけです」
煌「そういうことになりますね、後一つあんな打ち方をしたのかと強いて言うなら怜さんと同じ理由ですよ」
怜「あぁ、煌も一巡先が見えるんか?仲間が出来て嬉しいわ」
煌「そんな訳ありません、ってやっぱり一巡先が見えるんですか」
怜「やっぱり気付かれたたかーまあでもこれでウチもネタばらしたし、おあいこやな」
煌「そのフェアプレー精神、すばらです。でもソレが原因で次は負けても文句言わないで下さいよ」
煌「お礼?」
怜「煌があんな安手で聴牌してるって伝えてくれんかったらずっとあの卓を二人のものにしてた」
怜「そしたら今回より酷い結果になったやろなぁ」
煌「そうですね、私だけ変なフーロし続けて変な子扱いですよ」
怜「話戻るけど私と同じ理由とやらって何?」
煌「私も仮病なんですよっ!」
怜「もうそういうのえーから」
煌「そうでもなければあのオーラスで私か阿智賀がトぶのを待ったほうが懸命です」
怜「おお、当たっとる。もうウチも倒れとーないしな、二度目は簡便や」
煌「あと私には個人的な理由があってですね、誰もトばしたくなかったのですよ」
怜「はぁ」
煌「誰かがをトばしで試合に勝つのは立派ですが、それじゃ納得いかない、大将までバトンを繋げて勝ちたいんです」
怜「知り合って間もないけどなんか煌らしいな」
怜(ひたする勝つことを貪欲に求めてきたけど、そういう考えもアリかな)
怜(でも、来るなとは言ったけど大将戦まで時間があるんやし竜華くらいきてくれてもええんとちゃうかな、泣きながら)
煌「どうかしました?」
怜「本当にここを逃したらもうあのチャンピオン止まらんやろなと思ってな」
怜「いやな、阿智賀がドラ置き場になって、煌が早流しを手伝ってくれて、ここまで恵まれた状況もなかったんやない?」
煌「そうですね、二回戦なんて私だけが必死に役牌のみで上がって止めるゲームでした」
煌「怜さんみたいに私の意図を読んでくれるすばらな方はいませんでした」
怜「多分、そこなんやろなぁ。ウチが仮病こじらせるまで必死になったんは」
怜「決勝でチャンピオンとその他の魔物相手するなんてウチには無理や、HP的に」
煌「そのセリフは決勝へ新堂寺と千里山とが上がるが決定してからでお願いします」
怜「それもそうやな、ところでなんでウチの病院とかわかったん?」
煌「会場で千里山の大将の方から伺いました、見た目も言動も実にすばらでした」
怜「竜華か!竜華のやつウチに何か言っとった?」
煌「いいえ、特には何も…」
怜「そうか…」
怜「病人やから、多少はね」
煌「でも本当に怜さんと大将さんとは信頼関係が強固ですね」
怜「えっ」
煌「大将さんが『ウチらは怜の帰りを信じとるから余計なことは言わない』って仰ってましたよ」
煌「直接的な言葉がなくても信頼関係は崩れませんからそんな病人みたいな暗い顔しないで下さい」
煌「多少はお顔に血の気が戻ったようで何より」
煌「ちなみに私は帰ったら大将さんにお礼を言いにいきますが、何か伝えたいことはありますか?」
怜「んーそうやな」
怜「何も伝えんでええわ」ニコッ
煌「すばらです」ニコッ
怜「そうか、試合中にわざわざ来てくれてホントありがとうな。楽しかった」
煌「こちらこそ、すばらな一時を過ごさせていただきました、では失礼します」
怜「待って、煌」
煌「はい?」
怜「決勝の卓でまた会おうな」
煌「はいっ!」
怜「帰りましたよ、試合中でしたし」
愛宕「えらい楽しかったって顔しとるな、怜」
怜「それより一つ質問いいですかコーチ」
愛宕「ええよ」
怜「コーチってタバコが死ぬほど大っ嫌いでしたよね、なのに連絡ついでにタバコを吸うってどういうことですか?」
煌「ただいま戻りましたっ!」
哩「おかえり」
姫子「せっかくの次鋒の頑張り見逃すなんて、すばらじゃないよー」
煌「ごめんなさい。でもその言葉遣い、かなりすばらです」
煌「あの、部長、姫子。少しお話が」
煌「私とある病気の少女に決勝まで進出すると約束してしまいました」
煌「そんな訳で、私の失点もありますがどうにか後はよろしくお願いいたします!!」ペッコリン
哩「言われなくとも、」
姫子「元からそのつもりだって!」
煌「…すばらっ!!」
おわり
いい友情エンドだった
Entry ⇒ 2012.07.12 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
セレナード「たまには表のナビの方たちとお話がしたいですね」
セレナード「・・・・・・」カチカチ
ドリームメラル「ギーッ」ばよえーん
セレナード「よしっ」
ヤマトマン「・・・セレナード殿、一体何をされているので?」
セレナード「落ちゲーです。同じ色のドリームビットが4匹揃うと消えるんですよ」
ヤマトマン「はぁ・・・」
セレナード「・・・」
ヤマトマン「・・・」
ヤマトマン「いえ、最近シークレットエリアの警護が手薄になっておりますゆえ、御忠言を・・・」
セレナード「ナンバーズのことですか?あれなら私が解除しました」
ヤマトマン「!?何故そのようなことを・・・!」
セレナード「パズル感覚でつい、やっちゃいました。いやまさかこんなにセキュリティが甘いとは」
ヤマトマン「・・・」
セレナード「退屈なんですよね。ナンバーズがなくなったって侵入者は一切やってこない」
セレナード「挙げ句の果てにはダークマンにこんなゲームを作らせる始末」
ヤマトマン「ダークマン・・・あやつも退屈なのでありましょうな」
ヤマトマン「むむう。我輩に訊かれましても・・・」
ヤマトマン「我輩の役目は我が主セレナード殿をなんとしてもお守りすることにありますゆえ」
セレナード「融通の効かないナビですねぇ」
ヤマトマン「」ガーン
セレナード「オモテの流行り廃りは・・・」
ヤマトマン「オモテのことなど、科学省を去ったあの日から一度も見聞きしておらぬのです」
セレナード「でしょうね・・・」
セレナード(・・・・・・・・・)
セレナード(あれ?私もしかしたら今まで一度もオモテに出たことがない?)
セレナード(いやいやそんなはずは・・・私の知り合いにオモテのナビは・・・)
セレナード(・・・・・・いない!!!皆ウラに通じてるナビ・・・!)
セレナード「ヤマトマン!」
ヤマトマン「はっ!?」
セレナード「今すぐオモテへ向かいましょう」
ヤマトマン「なりませんぞセレナード殿!ウラの王がそう簡単にオモテに出て行っては・・・」
セレナード「・・・そうですね。そうでしょう。私としたことが少し冷静さを欠いていました」
ヤマトマン「ああ、我が王があんなに悲しそうなお顔をなさるとは」
ダークマン「どうかしたのかヤマトマン」
ヤマトマン「むっ!ダークマン!貴様いつの間に・・・いやその前に、エリアの警護はどうした!」
ダークマン「いいじゃねぇか。侵入者なんてまったく来ねぇんだしよ」
ダークマン「それよりセレナード・・・どうしてそんなにショボくれてんだ」
セレナード「ううう・・・ダークマン・・・私オモテに知り合いがいないことに気づいてしまったのです」
ダークマン「まぁこんなとこに篭ってれば当然だな」
セレナード「そう考えるとオモテのナビが無性に恋しくなってきて・・・一目見てお話したいのです・・・」
ヤマトマン「なりませぬぞ!オモテに出るなど、我輩が断固として許さぬ!」
ダークマン「ハッ!ウラの王ともあろうお方が・・・まるで籠の中の鳥だ」
ヤマトマン「貴っ様ダークマンンン我が王を侮辱するとは・・・」
ダークマン「オモテじゃなくてウラでやればいい」
セレナード「・・・今なんておっしゃいました?」
ダークマン「オモテがダメならウラでやればいいだろうが」
ヤマトマン「しかしセレナード殿がお会いしたいのはオモテのナビだと・・・」
ダークマン「ウラに呼び出せばいい」
セレナード「呼び出す・・・!?」
ダークマン「王からわざわざ民衆に会いにいくこたァねぇだろうが」
セレナード「ど、どうやって・・・?」
ダークマン「掲示板を使う」
ダークマン「さて・・・」
カキカキカキコ
ダークマン「・・・これでいい」
ピシュンッ!!
・・・・・・
わらわらわら・・・
モブナビ1「おい今の・・・闇の殺し屋ダークマンだよな?」
モブナビ2「ああ・・・掲示板になんか書き込んでたぜ!」
モブナビ1「見てみるか!」
拡散希望
ウラインターネット7にてネットナビオフ会を決行
参加者は「そこまでたどり着く実力を有する者なら誰でも」
オモテの掲示板にもコピペしとけ
モブナビ1「・・・オフ会?」
モブナビ2「ウラ7で・・・?」
一方オモテの掲示板に書かれた内容は数時間でオフィシャルの閲覧によって削除
その内容を見聞きしたものはウラと比較すると格段に少なくなった
しかし噂は実力者のもとには自然と行き届き・・・
数日後、ウラインターネットには数多の実力者が溢れていた!
ヤマトマン「必然的に名の知れたナビが集う・・・と言うわけか」
ダークマン「問題はオフィシャルだ」
ヤマトマン「・・・我輩たちで足止めを?」
ダークマン「ならず者じゃ束になっても敵わないのがいるだろ」
ヤマトマン「ブルース・・・」
ダークマン「そうだ」
ヤマトマン「セレナード殿の様子を見てくる」
セレナード「まさかこんなことになろうとは・・・」
セレナード「しかし『オフ会』っていったいなんなのでしょう」
「とりあえずここに入ってきたナビと好きなだけ話をすればいいのでは」
セレナード「・・・紅茶とか用意したほうがいいのでしょうか」
「・・・もてなしの心はウラに似合わないかと思われまする」
セレナード「別にカーテン越しじゃなくても構いませんが」
ヤマトマン「失礼しました・・・しかしあやつの言うことは信頼なりませぬ」
ヤマトマン「ダークマンは暗殺を生業とするナビ。このオフ会自体がセレナード殿を仕留めるための壮大な舞台やも・・・」
セレナード「こ の 私 が 負 け る と ?」
ヤマトマン「・・・・・・ないでしょうな」
ダークマン「・・・お・・・このナビは確か・・・」
ダークマン「>>30」
※話し相手のナビはすべて安価で決めます
ただし自分が未プレイ作品のナビだった場合、イメージで書くか再安価します
未プレイ作品
4レッドサン
5両方
6ファルザー
ワンダースワン版
ゲームキューブ版
携帯版二作
セレナード「・・・開口一番変な声出たら恥ずかしいですね・・・紅茶で喉を・・・」ゴクゴク
サッー!!
ヤマトマン「カーテンが!」
セレナード「!」
フォルテ「強者の波動を感じた・・・」
セレナード「ーーーーーー!!」ブハッ
セレナード「・・・・・・」
セレナードのコウチャブレス
フォルテは怒り状態になった
フォルテ「貴様・・・セレナード・・・!!」
セレナード「え・・・えーと・・・ごきげんよう」
フォルテ「・・・戦え」
セレナード「・・・はい?」
フォルテ「俺と戦え・・・!」
セレナード「え~と」
セレナード「タイム!」ピッ
フォルテ「」
ヤマトマン「さすがにこれは拙者も計算外でござった・・・」
セレナード「しかも戦えって!いくらなんでも危険すぎます!」
ヤマトマン「むむ・・・なれば拙者が命懸けで追い返して・・・」
フォルテ「何をゴチャゴチャ話している・・・」
セレナード「・・・分かりました」
セレナード「座りなさいフォルテ!ウラの王の前でそのような態度は許しません!」
ヤマトマン「む・・・?」
フォルテ「なんのつもりだ」
セレナード「貴方の狙いは分かってます。私を倒し、その力を奪い、更なる高みに上がろうとする」
フォルテ「そうだ」
セレナード「しかし貴方は一度私に敗れている。それなのに偉そうにリベンジしろなど、無礼にもほどがあります」
フォルテ「・・・何が言いたい?」
セレナード「私と戦いたかったら、まずは徳を積んで私と同じ位置まで上り詰めるんですね!」
フォルテ「徳を詰め、だと?」
セレナード「欲しいチップが出なくて泣いてる子供に交換を持ちかけてあげる!」
セレナード「依頼掲示板はすべて受ける!」
セレナード「そのくらいやらないと私への挑戦権は与えません!」
フォルテ「・・・・・・」
フォルテ「貴様、オレをバカにしているのか」
セレナード「まぁそうですよね。破壊の権化と謳われ恐れられているフォルテくんも」
セレナード「逆に言えば破壊(それ)しか脳がないってわけですもんねー」
フォルテ「・・・」ピキィ
セレナード「腕っ節だけじゃどうにもできない世界があるんですよ」
セレナード「そういう世界の厳しさも知って初めて・・・本当に強くなれるのです!」
フォルテ「・・・」
フォルテ「フン・・・いいだろう。お前の言うとおりにすれば確かに完全なナビに近づけるかもしれない」
フォルテ「・・・首を洗って待っていろ・・・すぐに貴様をデリートしてやる」
セレナード「待ってまーす」
フォルテ「カッッ!」ピカッ
セレナード「危なかった・・・こんな口八丁並べただけで本当に納得してくれるとは・・・」
ヤマトマン「ギリギリすぎでござろう・・・」
セレナード「まさかの初回フォルテ・・・もう次に誰が来ても驚きませんよ」
ヤマトマン「・・・ダークマン!次のナビは・・・」
ダークマン「ああ・・・来たぞ」
ダークマン「>>47だ」
セレナード「・・・ど、どうもはじめまして・・・」
メタルマン「うむ・・・」
セレナード「ええとメタルマンさんは・・・旅館前のお土産屋さんのナビでしたか」
メタルマン「ああ・・・」
セレナード「私のこと知ってます?」
メタルマン「旅館の裏に地下に繋がるエレベーターがあることは知っている・・・」
メタルマン「そしてそこが禁断のエリアに通じていることも・・・」
セレナード「私がそこの主なのです」
メタルマン「だろうな。お前は強い・・・目を見ればわかる」
メタルマン「このオレの鋼鉄の体が震えるほどの強い目だ」
セレナード「そんなに怖く見えます?私・・・」
メタルマン「オレも強さには自身があるが・・・お前には勝てそうにない」
セレナード「は、はぁ・・・」
ヤマトマン「こういう時は趣味を聞くのが定石でござるよ」ヒソヒソ
セレナード「・・・ええと、メタルマンさんのご趣味は・・・」
メタルマン「鍛錬だ」
セレナード(続かない・・・)
PiPiPiPi!!
メタルマン「む・・・たま子か。どうした」
メタルマン「なに?・・・分かった。すぐに戻る」
セレナード「どうしました?」
メタルマン「客が値引き交渉をしだした。自分が勝ったらTシャツを半額にしろと」
セレナード「ネットバトルですか」
メタルマン「ああ・・・せっかくの茶会だが、すまない」
セレナード「あ、いえいえ・・・頑張ってくださいねー・・・」
シュン!!
ヤマトマン「下手するとフォルテより相手しづらそうでござったな」
セレナード「そろそろ明るく楽しいお話がしたいですね」
ヤマトマン「そうでござるが・・・果たして誰が来るか・・・」
ダークマン「!来たぞ」
ダークマン「次は>>57だ」
セレナード「へ・・・?」
アイリス「あの、私、アイリスって言います」
セレナード「え、あれ、ナビ・・・ですよね?」
アイリス「はい。ワイリーによって制作された完全な人型ナビ」
セレナード「はぁ・・・好きですねあのジイさんも」
アイリス「あ、兄がお世話になったそうで・・・」
セレナード「兄?」
アイリス「私、カーネルの妹です」
セレナード「!!??」
アイリス「はい・・・」
セレナード「はぁ・・・あの孤高の戦士カーネルに妹さんがいたとは・・・知りませんでした」
アイリス「あの、それでお話が・・・」
セレナード「あ、はい、どうぞなんでもお好きなお話を」
アイリス「ぶっちゃけ6ってどうなんでしょう・・・」
セレナード「はい?」
セレナード「ああロックマンの・・・」
アイリス「彼、シリーズ通して秋原町で頑張ってきたのに」
アイリス「よりによって最終作で才葉タウンに越してきて」
セレナード「え、ええ」
アイリス「今までヒロインをやってきた桜井メイルに代わって、私が大抜擢されたんです・・・」
セレナード「よかったじゃないですか・・・」
アイリス「でもこれって、まるで今までのファンを裏切っている感じがして、いい気分でいられなくて」
アイリス「最終決戦なんて熱斗くんよりも主人公みたいなことを・・・」
アイリス「私ってすごく迷惑な存在なんじゃないでしょうか!?」
セレナード「・・・・・・」
ヤマトマン(まさかセレナード殿も悩み相談をするなんて思ってなかったでござろうな)
アイリス「!は、はい」
セレナード「まず最初に言っておくと、私は6には出てません」
アイリス「はい」
セレナード「仮にもウラの王である私が、電脳獣騒動を見て見ぬ振りをしていたことになります」
アイリス「別にそんなことないんじゃ・・・」
セレナード「いえ!見て見ぬふりをしなくちゃいけなかったのです!」
アイリス「なぜ・・・?」
セレナード「なぜってそれは決まってます」
太 陽 少 年
ジ ャ ン ゴ
アイリス「・・・!!」
セレナード「エグゼ4、5、6、とコラボして専用イベントまで用意されたキャラでした」
セレナード「ある日私は、こんな噂を耳にします」
セレナードは元々6に登場する予定だったが
太陽少年ジャンゴ専用イベントのせいで容量不足になり
やむを得ず未登場に終わった
アイリス「・・・!!」
セレナード「分かります?私は・・・」
セレナード「元々用意されるはずだった出番を!他作品のキャラに奪われたんです!」
セレナード「ウラの王セレナードは太陽少年に敗れたんですよ!!」
アイリス「そ・・・そんな・・・」
セレナード「しかし私にはその出番すらなかったのです」
セレナード「貴重なシークレットチップの欄には、燦然と輝く『ガンデルソルEX』が!」
アイリス「・・・・・・!」
セレナード「私は泣きました。泣いて、泣いて、そしてギガフリーズでこの電脳世界ごと凍結させてやろうかと思いましたが」
セレナード「そのギガフリーズをロックマンに渡したことを思い出して・・・また泣きました」
アイリス「そんなの・・・切なすぎるわ・・・」
セレナード「でもね、アイリスさん。今となっては私は、それでも悪くはないと思ってるんです」
アイリス「どうして・・・ですか?」
セレナード「なんかそっちのほうがありがたみというか、高級感がありません?」
アイリス「ま、まぁなんとなく分かります・・・」
セレナード「あなたも前向きに捉えたほうがいいですよ」
アイリス「前向きに・・・?」
セレナード「ロックマンエグゼ6は『カーネルとアイリスの兄妹愛を描いた物語』!」
セレナード「そうやって考えると、ほら、悪い気はしないでしょう?」
アイリス「うっ・・・」ジワッ…
アイリス「セレナード様ぁあああああ!!!」ブワッ
セレナード「よしよし」
ヤマトマン(なんてお方だ・・・自分の不満をぶちまけてついでにアイリスの悩みを強引に解決してしまうとは・・・)
アイリス「でも・・・でもそれでも太陽少年はいらなかったんじゃ・・・」
セレナード「・・・ホントそうですよね・・・ま、カプコンの考えることはよく分かりませんからねー・・・」
セレナード「ええ・・・お兄さん(カーネル)にもよろしく言っておいてください」
アイリス「グスッ・・・」ピシュン!!
セレナード「・・・・・・」
ヤマトマン「せ、セレナード殿・・・お疲れでござった・・・少し休まれては」
セレナード「ホーリーショック!!!」
ヤマトマン「ぐわあああああああああああああ!!!!」
セレナード「ごめんなさいヤマトマン。八つ当たりなんて・・・でもどうしても耐えられなかったのです」
ヤマトマン「し、心中・・・お察しするでござるよ・・・ガク」
セレナード「さぁ、次に行きましょう!」
ダークマン「次は・・・>>80だな」
ロックマン「やぁ、セレナード」
セレナード「ロックマン!貴方も来たのですか?」
ロックマン「まさかセレナードがこんな所にいるなんて思わなかったよ」
セレナード「貴方は幾多の条件を超えて私に会いに来ましたからね」
ロックマン「ところで、なんでこんなことを?」
セレナード「・・・・・・」
セレナード「いや・・・その・・・友達が欲しかったっていうか・・・ねぇ?」
ロックマン「あ、そうなんだ・・・」
セレナード「セレナードの清らかなソウルと共鳴したよ!」
ロックマン「・・・」
セレナード「・・・とはならないんですよね」
ロックマン「ごめん・・・」
なぜ!なぜだカプンコ!
ロックマン「!」
セレナード「噂ですよ?噂で・・・私がロックマンと共鳴するって・・・聞いたことがあって・・・」
セレナード「ロックマンは私を倒したナビですし・・・貴方となら・・・いいかなって思ったのに・・・」
ロックマン「ごめんねセレナード。どうしてもデマ、噂は出てくるものなんだ」
セレナード「いいんです・・・私みたいな太陽少年に劣るクズ・・・魂が汚れてるんですよね」
ロックマン「そんなことないよ!君は今まで戦った誰よりも優しいナビだった!」
ロックマン「僕の中に君の『自愛の心』は、確かに受け継がれてる!」
セレナード「ろ、ロックマン・・・」
ロックマン「もう一度君と戦いたかったよ」
セレナード「リュウセイグンで?」
ロックマン「え?」
セレナード「エリアスチールで強引に動けなくして、触手責め(プラントマン)したり、電気責め(フラッシュマン)したり」
ロックマン「うっ・・・」
セレナード「いろんな方法を試すために、わざとギリギリまで追い詰めてから負けたりして・・・」
ロックマン「ご、ごめん・・・」
セレナード「でも、必死になってタイムアタッククリアして、私のチップを手に入れてくれたのは嬉しかったです」
ロックマン「・・・うん。君のチップは強いよ」
セレナード「嬉しいです・・・」
ヤマトマン(・・・えっ、なにこの空気)
『ロックマン エグゼ5』「セレナード」は男?女?
ロックマン「メールだ・・・アイリスちゃんから」
セレナード「・・・!」
ロックマン「なになに・・・熱斗くん!アイリスちゃんが用があるから来て、って!」
ロックマン「え?僕も行くの?・・・しょうがないなぁ、ちょっと待っててね」
ロックマン「ごめんセレナード、急に用事が入っちゃって」
セレナード「とことんヒロイン楽しむつもりだなぁ?あの小娘・・・」
ロックマン「え?」
セレナード「なんでもないですよ!ほら、女の子を待たせちゃ悪いですし、早くお行きなさい」
ロックマン「う、うん」
ピシュン!!
セレナード「・・・・・・」
セレナード「ごめんなさいヤマトマン・・・」
ヤマトマン「ナビに涙は流せぬゆえ・・・ホーリーショックを打ちたくなるのは分かるがしかし・・・」ボロッ
ヤマトマン「つ、次は楽しいナビが来るに違いありませぬ!」
セレナード「そうですかね・・・」
ヤマトマン「ダークマン!楽しそうなやつを連れてこい!」ボソッ
ダークマン「楽しそうなやつか・・・」
ダークマン「ちょうどいい、>>100だ」
あいつシナリオ上では裏ランク上位の実力あるだろ
アメロッパ帰りで裏のナビ一人消し飛ばしたから
セレナード「貴方はガッツマン!」
ガッツマン「ガッツ?あんた誰でガス?」
セレナード(ウラランキング3位のコピーマンを倒したナビ・・・ここははっきりと示しをつけておく必要がありますね)
セレナード「ようこそガッツマン。私はウラインターネットの王、セレナードです」
ガッツマン「王様でガッツ!?」
セレナード「そうです。ウラ世界最強のナビとは私のことです」
ガッツマン「なに言ってるでガス!最強はデカオ様とこのガッツマンでガッツ!!」
セレナード「・・・ふっ。私の慈愛の力の前ではどんな攻撃も無意味。どうです?試してみますか?」
ガッツマン「上等でガス!」
セレナード「ウラランク3位の実力を見せてもらいましょうか!」
GET DATE:バグのカケラ×10
ガッツマン「うおお~でガッツ!」グオッ
セレナード(あの動き・・・衝撃波?)
ガッツマン「ガッツハンマー!」ドンッ
ビシッ!!!
セレナード「・・・・・・」
セレナード「ヒビ・・・」ゾッ
セレナード(全パネルをヒビに!?そんな!これじゃ動けない!中央に穴を開けてしまっては反射ができなくなる!)
セレナード(いや、ここからセイントライトで地道に削っていけば・・・)
ガッツマン「もう一度ガッツハンマー!」ドォンッ!!
ボコッ!!!
セレナード「えええええええええええええええええ!!??」
セレナード(まさかこんな簡単に私の反射を完封してしまうなんて・・・ウラランク3位は伊達じゃなかった・・・!!)
セレナード(これだけの力があるならロックマンにも勝てるんじゃ・・・)
ガッツマン「ガッツパンチ!」ブンッ
セレナード「目の前一マスだけ・・・?」
セレナード(はっ、そうか!穴だらけにしてもパンチが最後列(ここ)まで届かなければ意味がない)
セレナード「ならば簡単です!セイントラ・・・」
ガッツマン「必殺!ゼータパンチ!!」
ギュオオオン!!
セレナード「パンチ飛ぶんですか!?」
セレナード「くっ・・・うっ・・・こんな・・・」
セレナード「こんな簡単に完封されるなんて・・・」
セレナード「あってたまりませんよ!!!」バッ
ホーリーショック!!
ピカッピカッピカッ!!
ガッツマン「効かないでガス!」
セレナード(無敵・・・だと・・・)
ティウン
ガッツマン「やりすぎたのは謝るでガス・・・だから泣くのを止めるでガッツ!」
セレナード「うわああああん!!バーカ!ガッツマンのバーカ!!もう帰れー!」
ヤマトマン(ウラの王の威厳台無しでござるな)
ガッツマン「わ、分かったでガッツ・・・」
ピシュン!!
セレナード「・・・おいヤマトマン!面貸せやコラァ!!」
ヤマトマン「セレナード殿!慈愛の心は何処に!?」
セレナード「んなもんなくてもなぁ、強い奴は強いんだよ!!!!」
ヤマトマン「ぎゃああああああああああ!!!」
ダークマン「気をつけろ>>137、今のセレナードは気が立っている」
>>143
すみませんがほとんどわからないので、ダークマンに落ちを付けてもらおうと思います・・・
ダークマン「まぁいい・・・あいつには普段からコキ使われてるからな・・・」
ダークマン「とことんイビって、日頃の恨みを解消してやろう」
セレナード「ようこそ・・・ダークマン・・・」
ダークマン「!!」
ダークマン(なんだこの禍々しい負のオーラ・・・ダークネスオーラみたいになってんじゃねーか)
セレナード「どうぞおかけになってください・・・」
ダークマン「あ、ああ・・・」
ダークマン「・・・おい、このティーポットもう空だぞ」
セレナード「お前口ねーだろ!?どうやって紅茶飲むつもりだよ!!!」クワッ
ダークマン「・・・・」
セレナード「はっ・・・失礼。つい荒れてしまいました」
ダークマン「悪かったな紅茶飲めなくて」
ダークマン「そうか?」
セレナード「だって貴方がシークレットエリアにやってきてからずいぶん経ちますよ」
ダークマン「・・そうだな」
セレナード「どうですか?10000人デリートは達成できそうですか」
ダークマン「余裕だ。あと1215人」
セレナード「・・・なんなら今ここで戦っても構いませんが?」
ダークマン「・・・あんだと?」
セレナード「・・・」
ダークマン「・・・せっかくのチャンスだが、やめておく。今のお前にはさすがに勝てそうもな」
セレナード「」ガシッ
ダークマン「いっ・・・?」
セレナード「言い方を変えましょう・・・」
セレナード「ストレス発散の相手になりなさい、ダークマン」
セレナード「そうですね」
ダークマン「なのにこんな酷い扱いがあるか!」
ヤマトマン「諦めろ、こうなってしまってはもう誰にも止められん」
ダークマン「嫌だああああああああああああああああああ」
セレナード「ホーリーショック!!」
ティウン!
レーザーマン「花火か」
カラードマン「もうお開きってことかな?」
ドリルマン「ドリィ・・・彼女作るチャンスだと思ったのによ」
ジャンゴ「眩しい・・・まるで太陽のようだ」
セレナード「えいっ・・・えいっ」ピコピコ
ばよえ~ん
ヤマトマン「相変わらず退屈でござるな」
セレナード「いいんですよ」
セレナード「私たちがなにもしなくていいってことは、つまりそれだけ電脳世界が平和ってことです」
ヤマトマン「・・・確かにそうでござるな」
セレナード「楽しそうに過ごしてるオモテの皆をウラから見守る」
セレナード「それが私の王としての役目です」
ヤマトマン「だったら6に登場しなかったのも必然だったのかもしれませぬなぁ」
セレナード「太陽少年がなんですって・・・?」メキメキ
ヤマトマン「鎧が!鎧が!」
ダークマン(・・・そういえばあいつはどうなったんだ?)
フォルテ「・・・誰もいない」
フォルテ「おのれセレナードォオオオオオオオオオオ」
おわり
また気が向いたら同じ内容で建てるかもしれない
ナビがいる限りいくらでもできそうだから・・・
フォルテェ…
カモンスネークとウッド+逆やで
Entry ⇒ 2012.07.12 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
照「プールに行こう」菫「行かない
菫「行かない。ひとりで行け」
照「行こう」
菫「行かないっていってるだろ。何なんだ急に」
照「夏だし、プール行きたい」
菫「本音は?」
照「咲が友達とプール行くって言うから、偶然を装って会って色々セクハラしたい」
菫「だめだな」
照「……」
菫「駄目だ」
照「……分かった仕方ない。そういうことなら仕方ない」
菫「……何が分かったんだ?」
照「菫、太って水着が入らなくなったということが分かった」
菫「は、はぁ!? ふざけるな、私は太ってなんか」
照「分かってる。分かってるから」
菫「いや、分かってないだろ!」
照「仕方ない。淡誘ってプール行く」
菫「この……分かった行く! 行ってやる! 私は太ってなんかない!」
照「そう……じゃ明日十時くらいから集合。淡たちも誘う」
菫「いいだろう。何人でも連れてくるがいい!」
照「……ちょろい」
照「おはよ」
淡「おはようございます」
菫「ああ、おはよう……何だ、結局この三人か」
照「渋谷と亦野にも声かけたけど、急用があるって断られた」
菫「そうか」
菫(逃げたな)
淡「それは残念ですね」
淡(逃げましたか)
照「本当に残念……」
菫「そうだな」
菫(あー面倒くさい……どうして止めなかったんだろう)
淡(本当ですよ。宮永先輩とプールだなんて。どうして止めなかったんですか?)
菫(いや、私も止めようと思ったんだが、口車に乗せられてしまって……)
淡(一体何て言われたんですか?)
菫(……聞かないでくれ)
照「~♪」ルンルン
菫「あ、ああ、先に行っててもいいぞ」
照「そう?」
淡「でも入口付近で待ってていくださいね。離れると見つけるの面倒なので」
照「分かった」ダッ!
菫「こらっ! 走るな……全く、なんであいつはああなんだ」
淡「普段はクールな人なんですけどね……咲さんが絡むと、まるで子供ですよ」
菫「子供はあそこまで性に貪欲じゃない」
淡「まぁそうですね……あれ? 先輩あれ」
菫「ん? ……あ、渋谷亦野、何でここに……おい渋谷、亦野」
渋谷「え? ……!? な、何でここに先輩が」
亦野「み、宮永先輩と海に行ったはずじゃ……」
淡「ああ、騙されたんですね。宮永先輩に」
菫「観念しろ。お前らは今日一日照の見張り役に任命してやる」
渋谷「そ、そんな……」
菫「そうか、じゃあ仕方ない。照に言って一緒に休憩室に行ってもらうか」
亦野「……」
渋谷「行ってらっしゃい」
淡「どうぞ行って来てください」
亦野「な、治りました!」
菫「そうか。それじゃ水着に着替えて照の世話な」
亦野「……」
渋谷「ドンマイ」
菫「渋谷もだぞ?」
渋谷「……」
淡「はい……菫先輩、競泳水着とかじゃないんですね。普通のビキニですか」
菫「は? 私は競泳はやらないが」
淡「いえ、似合うかなと」
亦野「着替え終わりました」
渋谷「……私も」
淡「あ、亦野先輩は競泳水着ですか」
亦野「泳ぐの好きだからね……今日は泳げそうにないけど」
渋谷「胃が重い」
菫「それはお茶の飲み過ぎだろう……さ、行くぞ」
菫先輩は競泳水着やないとアカンやろ
菫「……あいつ入口で待ってろって言ったのに」
亦野「……このまま見つからないといいなぁ」
淡「……あれ? 渋谷先輩は」
係員「だめですよ」
渋谷「……ど、どうしても?」
淡「……渋谷先輩、何やってるんですか」
渋谷「お、お茶と湯呑、持ち込み禁止だって」
淡「……当たり前ですよ。さぁ行きましょう」
渋谷「ま、待って! もう少し交渉を!」
淡「あとでペットボトルのやつ買ってあげますから! これ以上面倒増やさないでください」
渋谷「お茶……」
淡「あれじゃないですか?」
菫「うん? どこだ?」
淡「あそこで細身の女の子に襲いかかってる女性」
菫「……あれだ。行くぞ淡!」
淡「ラジャ!」
亦野「あ……行っちゃった……」
渋谷「お茶……」
亦野「尭深、向こうに行ってよっか。自販機もあるし、あそこでならお茶もいいみたいだよ」
渋谷「……分かった」
もうちょっとみんなの水着の詳細を丁寧に説明してほしいお
丁寧に描きだしたらそれぞれが好きな妄想出来ないだろ。
咲「な、何でここにお姉ちゃんが……うわ、だ、抱きつかないで溺れちゃう!」
照「溺れて、愛の海に!」
咲「お姉ちゃんここはプールだよ! 物理的に溺れちゃうよ!」
照「咲ぃ!」
菫「照、落ち着け! 淡、引き剥がすぞ!」
淡「はい! ……あ、手が滑って」バシャン
照「う、うわ、危な!? 何するの二人とも!」
菫「何するのはお前だ……」
照「……すみません」
淡「はぁ……大丈夫ですか?」
咲「は、はい。ありがとうございました」
淡「いえ、ちゃんと監視していなかったこちらの責任なので」
咲「いつもいつも姉がお世話になっています……」
菫「だからなぁ、お前は……」
照「もう、うるさ長い」エイッ
菫「……?」
淡「あ……」
咲「む、胸! 菫さん、胸!」
菫「……!?」
照「秘技水着取り」
菫「い、いやあああああ!」
咲「酷いのはお姉ちゃんだと思うよ……」
菫「……」
淡「先輩、似合いますねぇ。美しいですよ……でも、競泳水着なんてよく売ってましたね」
菫「……まぁな。これなら取られることはないだろう」
淡「そうですね。いざとなったら後ろに隠れさせてもらいます」
菫「……ああ、もう盾代わりでもなんでも使ってくれ」
照「……ふっ、甘い。私の秘技水着取りを競泳水着にすると、ところどころ破けてある意味全裸よりエロい状態にすることができる」
菫「くっ、秘技淡バリア!」
淡「せ、先輩!?」
菫「いざとなったら淡を盾代わりにしよう」
淡「や、やめてください!」
咲「い、いや、私は和ちゃんや優希ちゃんと一緒に来てるし……」
照「行こう!」ガシッ
咲「で、でも……」
照「……秘技水」
咲「行く! 行くよ! 一緒に行こうお姉ちゃん!」
照「うん」
咲「ううっ……」
淡「……私、本当に宮永先輩の妹じゃなくてよかったと思いますよ」
菫「……全くだな」
咲「た、助けてください!」
咲「あ、うん。滑るけど……そこまで抱きしめしなくても……」
照「レッツゴー」
咲「え? ま、まだ心の準備が……きゃああああ!」
淡「楽しそうですね」
菫「そうか?」
淡「行ってみただけです」
菫「そうか……さて、あの二人は」
淡「たぶん食事のスペースですよ。あそこならお茶とかも飲めますし」
菫「そうだな。とりあえずあの二人と合流しよう」
亦野「……それ何杯目?」
渋谷「分からない」
亦野「そう……あんまり飲んでお腹壊さないでね」
渋谷「分かってる」ズズ
菫「……やぁ、二人とも」
亦野「え? ……す、菫先輩!?」
渋谷「ぶっふっ!? お、お茶、鼻に入った……」ゴホゴホ
亦野「す、菫先輩……すみませんでした」
菫「別に謝罪してほしいわけじゃない。逃げたことに関しては怒ってないんだ」
亦野「ほ、本当ですか?」
菫「嘘だ。帰ったら手足縛って際どい水着着せたまま照の前に皿に載せて出してやるから覚悟しておけ」
亦野「す、すみませんでした!」
渋谷「ううっ……お茶が変なとこに入って……」ズズ
淡「あ、まだ飲むんですね」
咲「逃げてきちゃった……ま、まぁいいよね。みんな探さなきゃいけないし……どこだろう?」
優希「あ、咲ちゃん! やっと見つけたじぇ」
咲「あ、優希ちゃん! 良かったぁ。もう会えないかと……」
優希「みんな向こうで待って……咲ちゃん、その水着……」
咲「え? ……な、何で破れてるの!」
優希「むむ、これはなかなかのエロティックさだじぇ……やるなぁ咲ちゃん!」グッ!
咲「ううっ……み、見ないで」
照「折角滑ってる最中に秘技使ったのに……見れなかった」
淡「え? でも宮永先輩放っておいても大丈夫でしょうか?」
菫「大丈夫だろう。そう信じている」
淡「……その根拠は」
菫「妹が一緒だからな。他の客には手出しすまい」
淡「……咲さんは生贄ですか」
菫「さて、そういうことだから何か頼もう」
淡「そうですね……何にしましょう」
菫「色々売ってるな。海の家みたいだ……私は焼きそばにするか」
淡「私は……少し冷えたのでラーメン頼みますね」
淡「いただきます……うん、結構おいしいですね」モグモグ
菫「そうだな。こういう所にしてはちゃんと作っている……」モグモグ
照「……少し味見させて」
菫「いいぞ。ほら」
照「あーん……うん美味しい」モグモグ
菫「だろ……」ヘッドバッド
照「いっつぁ……な、何するの?」
菫「うるさい、私も結構痛い。ていうか、何でお前がここにいるんだ!」
照「咲に逃げられた……」
淡「それは残念でしたね」
淡(咲さんが無事でよかった)
亦野「ラジャ」
照「……ひどい」
菫「うるさい。そのままプールに放り込みたいくらいだ」
照「そうして私が溺れたところで救助して、人工呼吸というの名のキスを……」
菫「しない。黙れ」
照「じゃあ、私が今度咲に試してみよう」
菫「淡、何か口をふさぐもの持ってないか?」
淡「持ってます。先輩、失礼しますね」
照「んぐ……んーんー!」
菫淡の需要ってある?
菫「どうしましょうって、折角プール来たんだし泳ごう」
亦野「じゃ、じゃあ私たちも」
渋谷「泳ぎたい」
菫「照の見張り番がいる」
亦野「……え?」
渋谷「」ズズ!?
菫「一人でいいが……じゃんけんだな」
亦野「じゃ、じゃんけんって……二人でですか?」
菫「当然だ」
渋谷「……仕方ない」
亦野「そうだね……いくよ!」
渋谷「じゃん!」
亦野「けん!」
どっちが勝ったか>>105
渋谷「」チョキ
亦野「」チョキ
照「」グー
照「やったー! 勝ったー!」
菫「お前が勝ってどうする!」ヘッドバッド
照「いたっ!」
淡「ていうかどうやって縄抜けたんですか……」
照「まず咲の全裸を想像して」
淡「あ、縄抜けの解説はいいです」
菫「今のは縄抜けの解説なのか……?」
淡「そうですね」
亦野「じゃ、じゃあ……」
菫「仕方ない、全員で行こう。照もつれてって、ずっと監視するしかない」
渋谷「私たちも泳げる」
照「やった!」
淡「……大丈夫なんですか? いっそのことこのまま帰った方が」
菫「確かにこのまま帰った方が得策かもしれない。だがな淡、それよりもだ」
淡「はい」
菫「私はプールで遊びたいんだ。まだ来てから泳いですらいないしな」
淡「それは……私もです」
菫「異論はないな」
淡「はい」
でもなんだかんだでてるてるは菫淡のこと好きだからな
咲も弄りたいが菫や淡ちゃんともやり倒したいんだろう
照は欲張りさんだな
亦野「きゃあ! ま、待って……た、助け……!」
渋谷「誠子、あなたのことは忘れない……!」ダッ!
照「逃がさない!」
渋谷「い、いや……ま、きゃあ!」
菫「うん、実に平和だな」
淡「いや、どこからどうみても阿鼻叫喚……」
菫「私たちは、平和だな」
淡「……そうですねぇ」
渋谷「ううっ……お嫁に行けない」グスッ
照「……! 淡いいいい!」
淡「せ、先輩! こっちきました、先輩!」
菫「落ち着け淡。まだ距離がある。深呼吸しろ」
淡「は、はい」スーハースーハー
照「淡、菫。覚悟!」
淡「き、来た!」
菫「何の、淡バリア!」
淡「え。せ、先輩!?」
照「せいっ!」
淡「きゃあ!」
菫「淡、胸隠せ」
淡「え? あ、ああ」
照「淡……」
淡「な、何ですか?」
照「……可愛い!」ダッ
淡「あ、抱きつかないでください! お、おぼ、溺れる……」
菫「おい、照やりすぎだ。落ち着け!」
照「え? あ、足つった……わ、私も溺れ……」
菫「おい!」
菫「大丈夫か? 淡」
淡「は、はい……何とか」
菫「そうか」
淡「あ、あの……照先輩は」
菫「ああ、淡の胸を『生乳!』って叫びながら揉みまくった後、亦野と渋谷に連行されていった」
淡「そうですか……え?」
菫「しかしお前が無事でよかった」
淡「いや、そうじゃなくて、今何て……え?」
淡「聞いた限りでは全然無事じゃない気が……」
菫「ああ、でも人工呼吸が必要なくらいだったし、救急車は一応病院行こうな」
淡「はい……え? 人口呼吸ですか?」
菫「ああ、心臓は止まっていなかったが、何かのショックで止まったのか呼吸してなかったからな」
菫「私は何回か人工呼吸の指導受けたことあるし、やり方も覚えていたから」
淡「は、はぁ……てことは菫先輩が?」
菫「……何か問題があったか?」
淡「い、いえ……別に」
菫「? まぁいい。道が混んでいて遅いらしいが、さすがにもうそろそろ救急車がくるだろう」
菫「バッグとか取って来てやるから、ロッカーのカギ貸してくれ」
淡「は、はい……」
菫「それじゃ、行ってくる」
淡「は、はい……人工呼吸ってキスとは違うか。で、でも」
淡「……考えれば考えるほど顔熱くなってきた……少し、横になろう」
亦野「はいはい行きますよー」
渋谷「宮永先輩がやったら、人工呼吸じゃなくてただのキス」
照「仕方ない、今度咲を溺れさせてやろう」
照「待ってて咲」
咲「」ビクッ
終わり
淡ちゃん照さんにも菫さんにも愛されてて可愛い
そうなん?
確か人工呼吸用のビニールみたいのあった気がするけど
それないときは直接じゃなかった?
唇を覆うように口を塞ぐ必要があるから、唇そのものと接触はしないのが正解
なるほど
Entry ⇒ 2012.07.12 | Category ⇒ 咲-Saki-SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルリ「オモイカネ。いつも通りアキトさんの部屋を映してください」
書けばいいのか
ルリ「アキトさん、今日もゲキガンガー見てる……」
オモイカネ「最近は時間がある時はよく見てるみたいです」
ルリ「アキトさん、家に帰ってきたの久しぶりですからね……」
オモイカネ「ゲキガンガーを最初から見直してるんでしょう」
ルリ「あ…」
オモイカネ「どうしました?」
ルリ「ここ……アキトさんが好きだって言ってたシーン……」
アキト『………フッ』
ルリ「………」
オモイカネ「………」
ルリ「反応が薄い…」
オモイカネ「これが大人になるということ……?」
ルリ「そうかもしれない……」
アキト『………』
オモイカネ「部屋から出ていきました」
ルリ「今日はこれで終了ですね」
ルリ「今日もテレビに張り付いてますね」
オモイカネ「ゲキガンガーも後半に入りました」
アキト『………』
オモイカネ「もう部屋から出ましたね」
ルリ「今日はユリカさんと用事があるそうです」
オモイカネ「デートですか」
ルリ「また……」
オモイカネ「ゲキガンガーのDVDも残り5巻を切ってます」
ルリ「あ……」
ルリ「ここ…アキトさんが一番好きだって言ってたシーン……」
アキト『………』パァァ
オモイカネ「………」
ルリ「………」
オモイカネ「光りましたね」
ルリ「そうね」
ルリ「………」
オモイカネ「最終巻に手を伸ばしましたね」
ルリ「アキトさん、これが終わったらどうするんでしょう?」
オモイカネ「また新しいDVDを探すのかもしれません」
ルリ「ゲキガンガーのプラモとかに手をだすのも考えられますね」
アキト『………』
ルリ「あ」
オモイカネ「最終話の前の一話まで見て部屋を出ていきましたね」
ルリ「作品を愛するが故の苦悩ですか」
オモイカネ「理解できない」
ルリ「最終話を見てから何もしようとしてませんね」
オモイカネ「それにしては最近、外出が多くなったようです」
ルリ「ユリカさんも外出が多くなったらしいですね」
ルリ「………」
??「艦長……そろそろ公務に集中してくれませんか?」
ルリ「いたんだ。ハーリーくん」
アキト(最近、俺はあの部屋でへんな視線を感じるようになった…)
アキト(最初は気のせいかと思ったが、違う。明らかに俺を見る視線を感じる…)
アキト(狙う組織や目的については心当たりがありすぎるが、ここまで放置される理由はなんだ?)
アキト(視察目的?捕獲する気はない?それともやはりただの気のせいか?)
アキト(どちらにしても……このままでは……)
アキト(俺のベッドの下にあるアレを処分することが出来ない!)
アキト(しょうがないだろう!若さ故の過ちだった!)
アキト(捨てる事ができずにベッドの下に隠していたグラビア写真集!)
アキト(新婚旅行でいきなり拉致られたせいでずっとあのままだ!)
アキト(帰ったら早々捨てようと決心したのに監視されているとは!)
アキト(このままでは捨てようにも捨てれない!
万が一にでもユリカに…いや、義父さんに見つかることだけは…!)
まさかグラビアのために協力してくれなどと頼むわけにはいかないし…)
アキト(そもそも監視されてること自体が気のせいなのかもしれないのに…)
アキト(俺の気のせいで軍務や業務に勤しんでる仲間たちの邪魔をする訳には…)
アキト(とりあえずやり過ごすために見てみたゲキガンガーは全て見終わってしまったし…)
アキト(やはりゲキガンガーは神作品だな…しかし昔と比べると感動が少ないのは年月のせいか…)
ルリ「あ」
オモイカネ「帰って来ましたね」
ルリ「小脇に本を抱えてますね」
オモイカネ「ラーメンのレシピ本みたいです」
ルリ「……?ラーメンのレシピ本…ですか…?」
アキト(結局なんの打開策も浮かばなかったな…とりあえず時間つぶしに買ってはみたものの…)
アキト(このレシピ本適当だな…『調味料を適量に』ってなんだ…ラーメン作り舐めてるのか…)
オモイカネ「顔を光らせながら本を読んでますね」
ルリ「怒るぐらいなら買わなければいいと思うのですが」
アキト『………』ポイッ
ルリ「あ」
オモイカネ「本を投げ捨ててそのままふて寝しましたね」
ルリ「今日はここまでにしておきましょうか」
ルリ「今日はウリバタケさんの飲みに付き合って花目子に行ってるそうです」
オモイカネ「イズミさんのバーですね」
ルリ「よって今日は家にはユリカ艦長しかいません」
オモイカネ「そうですね」
ルリ「面倒を起こされても困るので私も仕事が早く終わったら帰るつもりです」
オモイカネ「そうですか」
アキト「あぁ…。探知機でも何でもいい。とにかく監視できるものを探知できるものを作れるか?」
ウリバタケ「フッ…アキトよ…俺を誰だと思っている…?元ナデシコの整備班班長のウリバタケだぜ?
こんな事もあろうかと!…て訳にはいかないが似たようなもんなら用意できるぞ」
アキト「そうか…礼を言う」
イズミ「ウリバタケさんの飲みに付き合った理由がそれかい
…機械のことなら奇っ怪な奴におまかせあれってね…プククッ」
アキト「…変わらないな。イズミさん…」
イズミ「アンタが変わりすぎなんだよ…ムリもないけどね…」
アキト『………』パァァ
ルリ「アキトさん、今日は一日中荒ぶってますね」
オモイカネ「何か良い事でもあったんでしょう」
アキト『………』パァァ
ルリ「何か機械を取り出してますね」
アキト『………』ピッ
オモイカネ「!」ブツン
ルリ「…オモイカネ?」
オモイカネ「カメラを壊されたようです。気づかれたみたいですね」
アキト「フハハハハハ!ついにやったぞ!これでベッドの下のグラビア写真集を処分できる!」パァァ
アキト「まだユリカに気づかれてないはずだ!さすがウリバタケさん!」パァァ
アキト「奥さんに怒られたらしいからいつかお礼をいいにいかないとな!」パァァ
アキト「さて!とっとと処分しよう!これで心残りはなくなった!今日は良い日だ!」パァァ
アキト『フハハハハハ!』パァァ
ルリ「」
オモイカネ「」
ルリ「まさかカメラを壊されたのでオモイカネで近くの電子機器を
ハッキングしたら、こんな現場に見ることになるとは」
オモイカネ「よほど見られたくなかったのでしょう」
ルリ「えぇ。でも安心しました」
オモイカネ「え?」
ルリ「アキトさんはどんな事があってもアキトさんだって分かりましたから
あんなにはしゃいでるアキトさんを見たの、何年ぶりでしょうか」
オモイカネ「そうですね。声がアレですからまるで違うキャラのように思えますが」
ルリ「でも、アキトさんがアキトさんなのは変わりありません
それにしても、アキトさんユリカさんに黙ってあんなのを隠していたなんて」
ルリ「本当…」
ルリ「バカばっか」
完
とりあえず最初に期待させた>>1にはゲキガンガーを全部視聴した後ボソンジャンプの刑に処す
久しぶりに見たくなったわ
Entry ⇒ 2012.07.12 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ちなつ「結衣先輩、王様ゲームしましょうよ!」
ちなつ「あ、その、嫌だったらいいんですけど……」
結衣「ううん、ちなつちゃんからこういう事をしようって、なんか新鮮だったから」
ちなつ「ふふ、いつもは京子先輩が遊びの内容考えてましたもんね」
結衣「そうそう、だからちょっとビックリしただけだよ」
ちなつ「そうですか、良かったぁ……」ゴソゴソ
結衣「あかりと京子の他にも生徒会の人が来たら盛り上がりそうだね、ふふ」
ちなつ「結衣先輩、どうぞお先に割り箸引いてくださいっ!」ニコッ
結衣「ふ、二人きりで王様ゲームするの!?」
ちなつ「えっ?」
結衣「えっと、べつに変なことを言ったとは思わないけど」
ちなつ「はぁ、良かったてっきり嫌われちゃったのかと……」グスッ
結衣「嫌いになるなんてとんでもないよ、らしくないよちなつちゃん」
ちなつ「……そうですよね、もっと押せ押せで行きますよ!」ニコッ
結衣「……ふふ、いつものちなつちゃんだね、良かった」
ちなつ「さぁやりましょう、何でもありの王様ゲームですよっ!」
結衣「あはは……ほんとにやるんだ」
ちなつ「……きゃっ、いきなり私ですね♪」
ちなつ「どんなことにしようかな、えーっと、うふふ」ニコニコ
結衣「……楽しそうだなぁ、ふふ」
結衣「まぁちなつちゃんと交友を深めると思えば、悪いことでもないよね」
結衣「そんなハードなことをするってこともないだろうし――」
ちなつ「王様と一番がキスしちゃいます……」モジモジ
結衣「……」
ちなつ「あわわわわっ、おでこくっ付けてもらえるなんて……」
結衣「キスって、あのキスだよね?」
ちなつ「……は、はい、たぶんそのキスですっ」カァー
結衣「分かった、……王様ゲームの命令は絶対だもんね」
ちなつ「……ごくっ」
結衣「それじゃ今から釣りに行こうか」ニコッ
ちなつ「えっ?」
結衣「キスは天ぷらにすると美味しいよね、よく実家の食卓に出たんだ」
結衣「でも自信ないな、そもそもキスってこの時期釣れるんだろうか……?」
ちなつ「……もう結衣先輩、そっちのキスじゃないですよ!?」
結衣「……ほ、ほんとにするの?」
ちなつ「……お、王様ゲームは絶対ですから」
結衣「……で、でも、私そんなことしたことないし」
ちなつ「私だってキスなんてしたことないですよっ!!(大嘘)」
結衣「……」ジトッ
ちなつ「はっ、はぅ、そんな見つめないでください……」
結衣「ちなつちゃん、去年の夏あかりとお家の玄関先でしてなかったっけ?」
ちなつ「……」グスッ
ちなつ「実は転んだときあかりちゃんに覆いかぶさってしまって……」
ちなつ「故意では無かったんです、……お互い納得いかないままで」
結衣「……ちなつちゃん」
ちなつ(ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……)
本番もちゃんとやらないといけないもんね…
ちなつ「あっ、……はぁ、結衣先輩」
結衣「ゴメンね疑ったりなんかして、……ただ分かってほしいんだ」
ちなつ「……?」
結衣「……私やっぱりそういうことするのまだ怖くて」ギュッ
結衣「あはは、私の方が一つ上のお姉さんなのに情けないよね」
ちなつ「……結衣先輩、声震えてます」
結衣「わ、私にとって、初めてのキスだから……」
結衣「……」ギュッ
ちなつ「わっ、ぷ……えへへ、温かいなぁ」
結衣「自分の意思でしようとするのは、これが初めてってことだよ」
ちなつ「ふふ、あのときは大変でしたね……」
結衣「……最後に聞かせてほしいな」
結衣「私で本当にいいのかな、……他にしたい人がいるんだったら」
ちなつ「……鈍すぎますよ、したくないならこんなゲーム提案しません」ギュッ
結衣「……そっか」
結衣「……」ドキドキ
ちなつ「結衣先輩の匂いっ、頭くらくら、しちゃいます……」
結衣「……あれ、ちなつちゃん、王様と一番がキスするんだよね?」
ちなつ「はい、えへへ……幸せ」スリスリ
結衣「私が引いたこの割り箸二番なんだけど」
ちなつ「……は?」
ちなつ「えっ、え、そんなのウソですよぉ……」グスッ
結衣「おっちょこちょいだなぁ、次やるときは気を付けようね」
ちなつ「……」
ちなつ「も、もう一回王様ゲームしますよね、ね?」
結衣「もちろんだよ、ちなつちゃんも気が済まないだろうし」ニコッ
ちなつ「結衣せんぱ~い……」グスッ
ちなつ「それじゃお互いもう一回割り箸を引いて……」
京あか「こんにちはー、遅れてゴメンねっ!」ガラッ
ちなつ「……」
あかり「ふふ、暑いのによくやるよね京子ちゃんも」
ちなつ「……ふふ」ジワッ
ちなつ「あはは……」ポロポロ
京子「ち、ちなつちゃん、笑いながら泣いてどうしたの!?」
ちなつ「あははっ、そうですよねこれが日ごろの行いですよね!」
あかり「……ゆ、結衣ちゃん、なにかあったの?」
結衣「……いやー、こればっかりは説明できないかな」
結衣「あまりイジワルしちゃダメだよ、まったく」
京子「あはは、愛情の裏返しさあかり」
あかり「そ、そんな愛情いらないよぉ……」グスッ
結衣「……」チラッ
ちなつ(そうだよね、これはきっとウソを付いた罰かな)
ちなつ(私があかりちゃんのことを押し倒したのに、偶然だなんて)
ちなつ(……こんな悪い子には、神様もプンプンかな)
ちなつ(あと少しだったのに、……もうチャンスなんてないかもしれないのに)
ちなつ「っ……」ジワッ
結衣「ちなつちゃん、具合でも悪いの……?」
ちなつ「えっ、えへへ、大丈夫ですよっ、ちょっとゴミが」クシクシ
結衣「でもとっても辛そうだよ、ほんとになにもない――」
ちなつ「……ほ、放っておいてくださいよ、平気ですから!!」
結衣「……ご、ゴメン」
ちなつ「あっ……わ、私ちょっと用事あるんで学校の方に行ってきます」スッ
バタンッ……
あかり「そうだねぇ、何があったんだろうね~」
結衣「……」ズズッ
京あか「……」ジッ
結衣「な、なぁに二人とも、私の顔に何かついてるかな?」
京子「ちなつちゃんとケンカでもした?」
結衣「……し、してないよ」
あかり「それならどうしてあかりたちから目を離すの?」
結衣「……逸らしてなんかないよ~」
あかり「そうだねぇ、ちょっと涙ぐんでたね」
結衣「……」ズズッ
京あか「……」ジッ
結衣「もう、私の顔見ても面白くないだろ……」
京子「ちなつちゃんに何かひどいことでもしたの?」
結衣「……分からない」
あかり「心当たりはあるんだ?」
結衣「……」
あかり「それなら結衣ちゃんが隣にいてあげなきゃ」ニコッ
京子「……今日だけだからね」
結衣「えっ?」
京子「今日一日だけはちなつちゃんのこと貸してあげる!」
結衣「もー、お前はちなつちゃんのなんなんだよ……」
京子「えへへ……上手い言葉が思いつかないなら、側にいてあげるだけでもいいと思う」
あかり「うんうん、きっと喜んでくれるよ」
結衣「……」
結衣「ふふ、あまりため息ついてたら幸せも逃げちゃうよ」
ちなつ「うひゃあっ!?」ビクッ
結衣「わっ!……ご、ごめん驚かせちゃったかな」
ちなつ「……」フルフル
結衣「風邪とか引いてないよね、……ほんとに心配で」
ちなつ「大丈夫ですよ、体はいたって健康ですから!」
結衣「……」ホッ
結衣「ちなつちゃん、ちょっとこっち来てくれるかな」グイッ
ちなつ「へっ!?」
結衣「きっと喜んでくれる、秘密の場所があるんだ」グイグイ
ちなつ「あわわわっ、結衣先輩どこ行くんですか~」
結衣「……先生に見つかったらきっと怒られちゃうかも、ふふ」
バタンッ!
ちなつ「わぁ、きれいな夕日……」
結衣「屋上なんて普通は立ち入り禁止なんだけどね、……二人だけの秘密だよ」ニコッ
ちなつ「……結衣先輩」
ちなつ「はい……」
結衣「……やっぱり、まだその顔してる」
ちなつ「えっ?」
結衣「私じゃちなつちゃんを笑顔には出来ないのかな……」
ちなつ「いえ、……私、結衣先輩にウソついてしまったんです」
結衣「……」
ちなつ「自分がしたことなのに、偶然だって最低な言い逃れしてしまって……」グスッ
結衣「……」ギュッ
ちなつ「あっ……」
ちなつ「わ、わたしっ、悪い子で、……ひっ……ウソつきでっ……」グスッ
結衣「ちなつちゃんは悪い子なんかじゃないよ、絶対に」
ちなつ「でっ、でも……」ポロポロ
結衣「本当に悪い子だったら正直に言ったりしないからね……」ギュッ
結衣「誰もちなつちゃんを責めたりなんかしない、……だから泣かないで」
ちなつ「……うっ、う……」グスッ
結衣「誰だって多かれ少なかれウソを付くことはあると思うんだ」
結衣「ふふ、私だって何回もあるしね」
ちなつ「……ほんとですか?」
結衣「お母さんに怒られるのが嫌で、ネギを食べたふりして庭に捨てたり……」ボソッ
ちなつ「……ぷっ、ふふ」
結衣「ちなつちゃん、いま笑ったでしょ!?」
ちなつ「……そのあとちゃんと謝りましたか?」
結衣「うん、やっぱり隠し事するのはモヤモヤしちゃって……」
結衣「……うん、どんなことをしたのかは聞かないけど、それがいいと思うよ」
結衣「あかりは優しいから、きっと分かってくれる……」ギュッ
ちなつ「はい……えへへ、ありがとうございます」ニコッ
結衣「良かった、やっとちなつちゃんの笑顔が見られたね」
ちなつ「みなさんにいらない心配かけちゃいましたね、戻りましょうか!」
結衣「……ちょ、ちょっと待って」
ちなつ「どうしたんです、早く行かないと京子先輩がぐずっちゃいますよ」ニコニコ
結衣「さっきははぐらかせてゴメンね、……ちなつちゃん」スッ
ちなつ「えっ、えっ、綺麗なお顔が近づいて、キス――」
ガッツン!!
結ちな「……」ヒリヒリ
結衣「……ご、ごめんなさい」
ちなつ「ぷっ、あはははは、目を閉じるタイミングが早すぎますよ~」
結衣「そ、そんな笑わなくても……」カァー
結衣「うん……」
結衣「すぅ……はっ……」チュッ
ちなつ「んっ……」ギュッ
ちなつ(やっぱり、結衣先輩のことを好きなんだろうな)
ちなつ(誰よりも優しくて、誰よりもカッコよくて、……でもちょっと頼りなくて)
ちなつ(大人みたいで子供みたいな、そんな結衣先輩が……)
ちなつ(憧れなんかじゃない、これは恋してるってこと)
ちなつ(……大好き)ギュッ
結衣「ゆ、夕日のせいだから、絶対そう……」
ちなつ「……」ギュッ
結衣「帰るんじゃなかったのかな、ふふ」
ちなつ「あと五分だけでいいんです、それで満足ですから」
結衣「……本当に五分だけでいいの?」
ちなつ「結衣先輩ってけっこう意地が悪いですよね……」ギュッ
ちなつ「……初心なくせに」
結衣「……ふふ」
ちなつ「……?」
結衣「ちなつちゃんって私に対しては堅苦しいところがあったから」
結衣「今みたいにちょっと憎まれ口を叩いてくれるのが……」
ちなつ「……やっと隣に立てたんです、今までは一歩下がってましたから」
結衣「これからも出来ればそうしてくれるとありがたい、かな」
ちなつ「分かりましたっ、これからはもう容赦しませんからね?」ギュッ
結衣「……ふふ」
ちなつ「……隙あり」チュッ
結衣「あっ……もう、不意打ちはダメだよ、めっ」
ちなつ「それじゃあ、前もって言ったらいくらでもしていいんです?」
結衣「うー……なんか振り回されてるな、私」
ちなつ「ふふ、結衣先輩への態度は変わっちゃいますけど……」スッ
結衣「ち、ちなつちゃん、あまり立ち上がったら先生に見つかるよ!?」
ちなつ「見つかってなんぼのもんです……すぅ」
ちなつ「結衣先輩、だあああああああいすきいいいいいいいいいい!!!」
ちなつ「……あはは、すっきりしたー!」
ちなつ「いいんですよ、そっちのが好都合です」
ちなつ「……この気持ちだけは、ずーっと変わりませんから」ギュッ
結衣「……うん」
ちなつ「何年でも何十年でも、私はずーっと待ってますからね」
結衣「……」フルフル
結衣「わたっ、わたしも、ちなつちゃんが――」
おしまい
乙
結ちなすばら
Entry ⇒ 2012.07.12 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)