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幼馴染「今日もハイパー幼馴染ちゃんタイムの時間ですよー?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333024674/
男「…ん…んぁ」
幼馴染「おはよう!男!」
男「あぁ、おはよう。幼馴染」
幼馴染「目が覚めたところで早速!!」
男「あーはいはい。来いよ」
幼馴染「ハイパー幼馴染ちゃんターイムっ!!」ガバッ
幼馴染「んんん~!男ぉ…」モフモフ
男「はいはい。男さんはここにいますよ」
幼馴染「いつもみたいに頭撫でてぇ…」モフモフ
男「はいはい」ナデナデ
幼馴染「ぐへへ…たまりませんなぁ」
男「彼氏できたらもうこんな事やめろよ」ナデナデ
幼馴染「わかってるってばー」
幼馴染「ふっふふっふっふーん」
男「お前さ、いつまでアレ続けるの?」
幼馴染「ん?アレって?」
男「朝のもふもふ」
幼馴染「んー、男は嫌?」
男「嫌じゃないけどさ、もうお互いいい歳な訳だしそろそろ恥じらいってモノを…」
幼馴染「もう!今更何言ってんの!私たちの仲じゃない!」
友「…どんな仲だよコラ。リア充は爆発しちまえ」
幼馴染「あ、友くんおはよー!」
男「ああ友か、おはよう」
友「おはよう。……お前らまだアレやってんのか」
男「まぁな」
友「俺は付き合い長いからいいけど、他のヤツらに知られたら変な誤解されるぞ?気をつけとけよ?」
?「……………」ジー
幼馴染「今日も遅刻ギリギリだね」
男「お前らのせいだよお前ら」
幼馴染「うっわ、ひどい事言うねキミ」
友「ねー?本当いやだわー?」
男「はいはいごめんなさい……って、ん?」
友「お、どうした?」
男「……」
友「なんだ?ラブレターか?」
男「いや…」
『貴方と幼馴染さんの秘密を知っている。バラされたくなければ放課後体育館裏へ』
男「違うみたいだ」
友「良かったな。ラブレターだったらお前の命は無いところだったぞ」
男「ばーか」
?「………」
男「(なんなんだあの手紙は)」
男「(俺と幼馴染の秘密って………アレくらいしかないよな)」
男「(あんな事バラされても別に……)」
男「(いや、俺は良くても幼馴染はどうする…)」
男「(やっぱり行くしかないか)」
ドンッ
男「あっ、ごめん」
女「いたた…」
友「テメー!女さんを転ばせるとは何事だ!!」
女「あっ、大丈夫だから!全然平気!気にしないで!」
男「いや、でも…」
女「そんな事より!」
女「おはよう!男くん!」
男「あ、あぁ。おはよう」
女「ふふと、もうすぐHR始まっちゃうよ?じゃあまたね!」タタッ
友「私は思いました」
友「リア充爆ぜろ。と」
男「なんだそりゃ」
友「幼馴染ちゃんも可愛いよ!!」
男「また朝からくだらない事言って…」
友「というか男、なんでお前女ちゃんと会話してるだよ。羨ましいぞコラ」
男「そりゃあ去年クラスが同じだったんだ。会話くらいするだろ」
友「俺だって去年同じクラスだったろ」
男「そうだな」
友「ちくしょう…」
幼馴染「馬鹿な事言ってないで早く教室行こうよー」
??「………」
幼馴染「男帰ろー」
男「ああ、ごめん。今日は先に帰っててくれ」
幼馴染「なんか用事でもあるの?」
男「ちょっとな」
幼馴染「そっすか。あんまり遅くなっちゃダメだよ?」
男「はいはい。母さんみたいな事言いやがって」
幼馴染「へへっ、じゃーね!」
男「………さて、と」
男「………」
男「(誰なんだろうな)」
男「(知らない奴だと気まずいな。でも知ってる奴だとそれはそれで…)」
男「(文面からして脅し…なんだよな?)」
男「(とにかく相手の目的を確認しないとな)」
?「………来てくれたんだね」ジャリッ
男「!?」
男「女…さん?」
女「こんな所に呼び出しちゃってごめんね?」
女「うん、びっくりした?」
男「そりゃあね」
女「あはは、ごめんね?」
男「なんで…?」
女「ちょっとある筋から男くんと幼馴染ちゃんとのお話を手に入れまして」
女「ってまぁ君達の立ち話を聞いちゃっただけなんだけど。ごめんね?……ってさっきから謝りっぱなしだ私」
男「それで……何が目的なの?」
女「えっ?」
男「あんな手紙を出して…一体どういうつもりなの?」
男「えっ?」
女「ああいう書き方をすれば絶対来てくれると思ったの!脅したりそういうつもりは無かったの!本当にそれだけ!」
男「ほんとに?」
女「ほんとに!」
男「ほんとのほんと?」
女「ほんとのほんと!」
男「そっか、良かった。色々と心配しちゃったよ」
女「いやぁ…面目ないっす」
男「…あれ?じゃあなんで呼び出しなんか?」
女「実は…」
女「聞きたい事とお願いがありまして…」
男「聞きたい事?お願い?」
女「うん」
女「男くんと幼馴染ちゃんは…付き合ってたりするのか?」
男「いや、別に」
女「即答!?」
男「よく言われるけどそんな事ないよ」
女「そ、そうなんだ…」
女「じゃあ男くんは幼馴染ちゃんの事…好きだったりする?」
男「ああ、好きだよ」
女「即答!?」
男「ただまぁ男女の好きっていうより、家族の好きっていう感覚かな。あいつとはずっと一緒だし…」
女「そっか。………そっかそっか」
男「いえいえ」
女「……で、お願い事なんだけど」
男「何?俺にできる事なら協力するけど…」
女「幼馴染ちゃんとのアレ…なんだっけ?はいぱー…」
男「ハイパー幼馴染ちゃんタイム?」
女「そう!それ!」
女「そ、その………」
女「お手数をおかけして誠に申し訳ないとは思いますが、ハイパー女ちゃんタイムに付き合って頂けないでしょうか」
男「あぁ、それぐらいなら全然……って、えっ?」
女「お昼休みとか放課後に…私も男くんに幼馴染ちゃんみたいな事…してもいいっすかね?」
男「」
女「あれ?お、男くん?」
男「え、いやその…待って、ちょっと待って待って」
男「えーっと…具体的にどんな事なのかわかってる?」
女「男くんの胸に飛び込んで男くんの事もふもふしながら頭撫でて貰うんでしょ?」
男「…いや、まずいでしょ」
女「なんで!幼馴染ちゃんは良くて私はダメなの!?ずるいよ!」
男「いやいやずるいとかずるくないとかじゃなくてね」
女「じゃあなんなのさ!」
女「そりゃそうだよ!でも幼馴染ちゃんも女の子じゃん!」
男「いや、あいつは家族みたいなもんだから。でも女さんは…」
女「他人だからダメだっていうの!?」
男「他人というか…いや、その」
女「もう!いいもん!」
女「脅すみたいだから本当は嫌だったんだけど最終手段を使うしかないね!」
男「まさか…」
女「二人の事、学校のみんなに言い触らしちゃうんだから!!」
男「えぇぇぇぇ…」
女「細かい事気にしない!さぁ!OK?NG?どっち!?」
男「………ぐぬ……OKで」
女「やったー!」
男「ただ、俺も健全な男子なんだよ。できれば控えめn「男くぅーん!!」ダキッ
男「あわっ、あわわわわわ」
女「ハァハァ」モフモフ
男「ちっ、近っ、近いぃぃぃ」
女「もふ……当たり前…じゃん……もふもふ」
女「そんな事より……もふ……頭!」
男「ははははははひ」ナデナデ
女「えへへ…」
男「あ、危なかった…頑張った俺の理性…」
女「理性さん頑張らなくてもいいのに」
男「えっ?なんだって?」
女「なんでもない!明日もよろしくね!」
男「明日もですか…」
女「というか毎日ね!じゃあね!」
男「………マジか」
??「あいつ……こっちはずっと我慢してたってのになんて羨ましい事を……」
男「とにかく当面は我慢しよう。……もってくれよ俺の理性」
男「……女さんの胸、あいつと違って柔らかかったなぁ」
男「…………寝るか」
幼馴染「んふー」モフモフ
男「……なぁ」ナデナデ
幼馴染「んー?」モフモフ
男「やっぱり変わってるよな」ナデナデ
幼馴染「なにが?」モフモフ
男「こういう事」ナデナデ
幼馴染「だよねぇ」モフモフ
男「認めんのかよ」
幼馴染「手が止まってる!」モフモフ
男「はいはい」ナデナデ
幼馴染「別にやましい事してるわけじゃないしー」モフモフ
男「やましいってお前…」
幼馴染「ん、何?男は嫌だった?」モフモフ
男「嫌って訳じゃないけどさ」
男「将来の話だろうけど、お前にも彼氏ができる訳じゃん?」
幼馴染「うーん」モフモフ
男「彼女が自分以外の男とこんな事を毎日してたって知ったら、嫌な気持ちになるんじゃないかなぁ」
幼馴染「そう?だって私達ずっと一緒の兄妹みたいな感じじゃん。だからセーフだよ」モフモフ
男「そういうもんじゃないと思うんだけどなぁ」
男「と言うよりな」
幼馴染「うん」モフモフ
男「俺のせいでお前に彼氏が出来ないんじゃないかと心配になって」
幼馴染「…………はぁ?」モフモフ
男「だってお前可愛いじゃん?だからお前の事気になってるヤツ結構いると思うんだよねー」
幼馴染「」ピタッ
男「ん?どした?」
幼馴染「………可愛い?誰が?私?」
男「いや、だからそうだって」
幼馴染「いやいやいやいや、何言ってるんですか男さん。そんな事言ったらキミの方こそ…」
男「俺の方こそ?」
幼馴染「………あ、あれ?(……改めて見ると男って……カッコイイ…かも)」
幼馴染「い、いや!なんでもない!」
男「なんだそりゃ」
男「幼馴染ー、帰ろうぜー」
幼馴染「!!」ササッ
男「??なんなんだあいつ」
友「今日の幼馴染ちゃん様子が変だったな。なんかあったのか?」
男「いや、別になにかあった訳じゃないけど」
女「…」チラッ
友「ふーん。あの日かね」
男「うわ…さすがにそういう冗談はヒくわ」
男「まぁ今日は違うけどな」
友「なんでわかるんだよ」
男「匂い」
友「………………ごめん、ちょっと本気でヒいた」
男「最初に話振ったのお前だろ!!」
女「…」チラッチラッ
男「うわぁ…」
男「(めっちゃ見られてる…勢いで逃げ帰ろうと思ったけど無理っぽい…)」
男「あー友、悪いけど…」
友「また用事かぁ?最近付き合い悪いぞコラ」
男「すまん。本当にすまんこ」
友「今度なんか奢れよ。それで許してやる」
男「はいはい。お安い御用で」
友「じゃあなー」
男「………」
女「へっへ。さっすが旦那、話がようおわかりで」
女「なにかね男くん」モフモフ
男「女さんってこういうキャラだったんだなーって」ナデナデ
女「キャラ?」モフモフ
男「俺の知ってる女さんはお嬢様?って訳じゃないけど、まぁおしとやかーな感じだったから」ナデナデ
女「これが素です」モフモフ
男「意外でした」ナデナデ
女「GNPを弁えているんですハイ」モフモフ
男「TPOね」ナデナデ
女「あれ?じゃあGNPってなんだっけ?」モフモフ
男「『頑張ったら何個プリンが食べられるかな』の略、つまり国民総生産のことです」ナデナデ
女「男くんは物知りだねー」モフモフ
男「ん?」
女「私がこんな性格で…幻滅しちゃった?」
男「…しないよ」
女「……そすか」
男「女さんは女さんだからね」ナデナデ
女「……ふぉぉぉ」
男「どうかした?」ナデナデ
女「いやぁ、これはけしからんですなぁ」
男「??」ナデナデ
男「ん?」ナデナデ
女「最初はあんなにドギマギしてた癖に最近は手慣れてきたね」モフモフ
男「はは…まぁね」ナデナデ
女「こうやって男くんは女の子を手玉にとっていくんだね」モフモフ
男「人聞きの悪い事を…」ナデナデ
男「こんな事他の人にはしないよ」ナデナデ
女「えっ」
男「幼馴染と女さんだけだよ」ナデナデ
女「……とうっ」ゲシッ
男「いたい!?」
女「気の利かないヤツめ」モフモフ
女「ついでに順番も気にくわない」モフモフ
女「ん?」モフモフ
男「女さんって、ちょっと幼馴染に似てるね」ナデナデ
女「なんだと」
男「だからこういう事してもあんまり緊張しないんだと思う」ナデナデ
女「あー、あぁぁぁ…しまったぁぁぁ」
男「どうかした?」ナデナデ
女「いえ、こっちの話です。お気になさらず」モモモフモフ
男「さいですか」ナデナデ
女「堪能しました。ごちそうさまです」
男「お粗末様です」
女「明日も宜しくお願いします」
男「マジですか」
女「マジです。はい」
女「じゃ、帰ろっか!!」
男「そうだね」
女「買い食いしよーぜー!!」
??「絶対に許せない…」ギリッ
男「……ん、んん」
ガチャリ
幼馴染「」ソー
幼馴染「お、男、朝だよ…起きて」ユサユサ
男「んん…」
幼馴染「起きてってばぁ、ねぇ」ユサユサ
男「…んぁ?幼馴染?」
幼馴染「おっ、おおおはよう!!」
男「おう、おはよう」
幼馴染「……」
男「ん、どした?今朝はしないのか」
幼馴染「えっ?」
幼馴染「あ、あぁ、うん。する、するよ!!」
男「そうか」
幼馴染「し、失礼します」
ポフッ
男「?」
幼馴染「……///」モフ
男「なんだか今日は控えめだな」
幼馴染「そっ、そそそそそそうかな!?そんな事にゃいと思うよ!?」モモフッ
男「そうか、気のせいか」ナデナデ
幼馴染「う、うわぁぁ!?」ビクッ
男「どうした?」
幼馴染「な、なんでもない!!」
男「…という事があって」
友「なるほど。全て合点がいった」
先生「これが世にいう『りあじゅう』という奴か」
友「死ねばいいのに。氏ねじゃ死ねばいいのに」
男「酷い言われようだ」
先生「幼馴染は気付いてしまったようだな」
友「みたいですね」
先生「まぁ私に言わせれば今までが異常だったのだが」
友「おっしゃる通りで」
先生「後は自分で考えるんだな、男」スタスタ
男「……なんで先生がいんの?」
友「知るか」
女「…うん、それは男くんが悪いかなぁ」モフモフ
男「女さんまでそんな事言う…」ナデナデ
女「男くん……それわざと?」モフモフ
男「ん?なにが?」ナデナデ
女「…うん。男くんがもし女の子だったら無自覚びっち間違いなしだ」モフモフ
男「なんだそりゃ」ナデナデ
女「まぁそこに付け込んで甘えてる私も私だけど」モフモフ
男「さっぱり話がわかんないね」ナデナデ
女「きみはじつにばかだな」モフモフ
女「しゃくではあるけど、このままじゃフェアじゃないもんね」モフモフ
男「?」ナデナデ
女「上杉謙信の再来と言われた女ちゃんですから、今回は幼馴染ちゃんに塩を送ってあげましょーかね」モフモフ
男「よくわからないけどなんか強そうだな」ナデナデ
女「聞けぇ!男くん!」
男「あ、はい」
女「あ、ナデナデは止めちゃダメだってば」モフモフ
男「はいはい」ナデナデ
男「ズバリ?」ナデナデ
女「悩み事があるからです!!」モフモフ
男「うん、多分そうだろうね」ナデナデ
女「えっ」モフモフ
男「何を悩んでるのかわかんないけど、あいつの事だから大丈夫だよ」ナデナデ
女「ていっ」ゲシッ
男「痛い!二度目!?」
女「今日幼馴染ちゃんの家に行ってあげなさい」モフモフ
女「それで幼馴染ちゃんと一度ちゃんとお話した方がいいよ」モフモフ
男「はぁ」ナデナデ
女「まぁ悩み事の見当はだいたいついてるけど」モフモフ
男「え、なになに?」ナデナデ
女「いや、さすがにそこまで教えるとただでさえ芳しくない私の旗色が更に悪くなるんで」モフモフ
男「女さんは時々わけのわからない事を言うね」ナデナデ
男「はぁ」ナデナデ
女「返事は!?」モフモフ
男「はぁーい」ナデナデ
女「のばさない!」モフモフ
男「はいはい」ナデナデ
女「『はい』は一回!」モフモフ
男「はい」ナデナデ
女「よっしゃ!」モモモモモモモモモモフモフ
女「今日はこれで勘弁してやろう」
男「ありがたき幸せにござる」
ピンポーン
男「そこまで気にする事じゃないと思うんだよなぁ」
…………
男「………ってアレ?誰もいない?」
男「いや、幼馴染はもう帰ってるはず。寝てるのか?」
男「確か植木鉢の下にーっと」
男「お邪魔しまーっす」ガチャリ
男「あれ、本当に誰もいない?」
男「幼馴染ー!寝てるのかー?」
―えっ?お、男!?
―どどどどうしてうちに!?
―うわぁ! ガシャーン
男「幼馴染!?」ダッ
男「どうした!幼馴染!?」ガチャッ
男「って」
幼馴染「…あ………ぇ…」
男「」
キャァァァァァァァァァァァ
バチーン!
女「なんていうタイミングの良さ…」モフモフ
男「いや悪いでしょ」ナデナデ
女「いやいや良すぎだって」モフモフ
女「私がけしかけておいてなんだけど、これは予想外だったね」モフモフ
男「また女さんが訳のわからない事を言い出した」ナデナデ
女「本当にわかんないのかコラ」ギュッ
男「ッ!?」ビクッ
女「お、急にドギマギしてどうしたどうした?」モフモフ
男「や、その…」ナデ…ナデ…
女「この有様だよ。状況はとても宜しくないね」モフモフ
男「ちょ、ちょっと…」ナデナデ
男「なにがさ」ナデナデ
女「産まれたままの幼馴染ちゃんを見た感想は…」モフモフ
男「なんだよそれ」ナデナデ
女「おら正直に吐いちまいなっ」ギュッ
男「わ、わかった!言う!言うから!」
女「よしよし。はよはよ」モフモフ
男「いゃ、まぁ…」ナデナデ
女「ふむふむ」モフモフ
男「正直綺麗だったよ」ナデナデ
女「」モフ…
男「女さん?」ナデナデ
女「マジか」
男「マジでした」ナデナデ
女「『こうかは ばつぐんだ!』って感じか」モフモフ
男「まーた始まった」ナデナデ
男「もう勘弁してよ」ナデナデ
女「吐いちまえようりうり」ムニムニッ
男「うわっ!わわわ!」
女「吐けば楽になるぜー」モフモフ
男「やっ、なんていうかその…」ナデナデ
女「その?」モフモフ
男「あいつも女の子なんだなぁと思った」ナデナデ
女「おそいな、今更すぎるね」モフモフ
男「長く伸びた細い脚」ナデナデ
男「小さい割に肉付きのいいお尻」ナデナデ
男「痩せすぎてないくびれた健康的なお腹まわり」ナデナデ
男「慎ましいながらも存在を主張していた胸」ナデナデ
男「そして濡れたうなじ」ナデナデ
男「俺や友みたいな男たちとは全然違った」ナデナデ
女「…………えーっと、チラ見だったんだよね?」モフモフ
男「うん」ナデナデ
女「ぐぬぬ…おそるべし幼馴染ちゃん」モフモフ
女「これは私もハプニングを装ったエロテロリストになる必要があるかもしれない…」モフモフ
男「?」ナデナデ
男「うん」ナデナデ
女「今でも言える?」モフモフ
男「正直わかんない」ナデナデ
女「異性として認識しちゃったから?」モフモフ
男「そうそう」ナデナデ
女「明日からも幼馴染ちゃんナデナデできる?」モフモフ
男「正直恥ずかしい」ナデナデ
女「やっとか」モフモフ
女「『遅れてきた思春期、男』どっかのお笑い芸人の紹介フレーズみたいだね」モフモフ
男「よくわからないけど馬鹿にされた事はわかった」グワシ
女「ぐわー男くんが成長しよったー」
男「うーん、まだわかんない」ナデナデ
女「道のりは遠いっすなぁ」モフモフ
男「精進します」ナデナデ
女「でも毎朝モフモフはしに来るんだよね?」モフモフ
男「うん」ナデナデ
女「うわぁ…幼馴染ちゃん可愛いなぁ…」モフモフ
男「女さんも充分可愛いと思うけどね」ナデナデ
女「はいはいどーもどーm……えっ」
男「どうかした?」ナデナデ
女「やっ、なん……でも………ない……す…」
男「変な女さんだ」ナデナデ
女「無自覚ジゴロまで成長してんじゃねーぞこの野郎」モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ
男「けちんぼ」ナデナデ
女「なんとでも言うがいいさ」モフモフ
男「はいはい」ナデナデ
女「………ところでさ」モフモフ
男「ん?」ナデナデ
女「この前…私のモフモフにも慣れてきたって言ったじゃん?」モフモフ
男「ああ…言ったかもね」ナデナデ
女「今もこうしててなんとも思わない?」モフモフ
男「うーん…言わなきゃダメっすか?」ナデナデ
女「うん、ダメっすね」モフモフ
女「…………どすか」モフモフ
男「………正直、最近ちょっと恥ずかしい」ナデナデ
女「……そっかそっかぁ。これは私にもかろうじて脈は残ってるって事かなー?」モフモフ
男「なにそれ」ナデナデ
男「謹んで拝聴致しましょう」ナデナデ
女「どんなに恥ずかしくても、幼馴染ちゃんのモフモフ要求には応えてあげる事!いい!?」モフモフ
男「はいはい」ナデナデ
女「あ、あとね」モフモフ
男「ん?」ナデナデ
女「男くんが幼馴染ちゃんの様子がおかしい理由がわかったら、私もうこういう事しないと思うから」モフモフ
男「そうなの?」ナデナデ
女「そうなんです」モフモフ
男「そうなんですか」ナデナデ
女「けじめはつけないといけないからね」モフモフ
男「?」ナデナデ
男「……………ん」
男「んん……………朝か」
男「珍しいな…今日は幼馴染来てないのか………」
幼馴染「…じ、実はいます」
男「うわぁぁぁぁっ!!!」
幼馴染「や、それは驚きすぎでしょー」
男「驚くわバカ!!」
幼馴染「とっ、とりあえずおはよう…」
男「お、おう。おはよう…」
幼馴染「……」モジモジ
男「き、今日もするのか?」
幼馴染「……………」コクリ
幼馴染「んっ…」
男「(最近幼馴染のモフモフが控えめになってきた)」ナデナデ
幼馴染「ふぅっ…………ふぅっ……」モフ…モフ…
男「(モフモフしてる時も全然喋らないし…)」ナデナデ
幼馴染「んん…………へへへ」モフモフ
男「(まぁ機嫌よさそうだからいいや)」ナデナデ
幼馴染「んっ…………………男ぉ」モフモフ
男「ん、なんだ?」ナデナデ
幼馴染「えっ」
男「いや、今俺の事呼ばなかった」
幼馴染「…?…………!?」カァァァ
幼馴染「なっ、なんでもない!なんでもないから!!」
男「そうか?」
幼馴染「そう!そうなの!」
何だよこれは
・
・
ジリリリリリリリリリ
男「…………ん」ユサユサ
男「…朝か、おはよう」
幼馴染「お、おはよう」
男「ん」
幼馴染「んっ」ポフッ
幼馴染「んふふっ」モフモフ
男「よしよし」ナデナデ
幼馴染「よしよしって…私はペットじゃないよぉ」モフモフ
男「ははっ、悪かったな」ナデナデ
幼馴染「もー」モフモフ
男「……良かった」ナデナデ
幼馴染「?」モフモフ
幼馴染「あ」モフモフ
男「いつも通りとまでいかないけど、元気出てきたみたいだから」ナデナデ
幼馴染「…」モフモフ
男「何か悩んでるみたいだったけど、それも解決したみたいだな」ナデナデ
幼馴染「……ないよ」モフモフ
男「ん?」ナデナデ
幼馴染「全然…解決してないよ」モフモフ
男「そ、そうなのか」ナデナデ
幼馴染「でも、悩んでても仕方ないかなって思えるようにはなってきたんだ」モフモフ
男「そうか」ナデナデ
幼馴染「今日の私は昨日までの私とは違うんだよ。私は日々成長してるのさ」モフモフ
男「そっか。すごいな」ナデナデ
幼馴染「…全然すごいと思ってないでしょ」モフモフ
男「んー?」ナデナデ
幼馴染「その…お願いがあるんだけど…」モフモフ
男「なんだー?」ナデナデ
幼馴染「あの……あのね?」モフモフ
男「おう」ナデナデ
幼馴染「そのぉ…」モフモフ
幼馴染「…………………………私の事、ギュッってしてくれないかな?」モフモフ
男「はいはい…ってえっ?」
幼馴染「………ダ、ダメ?」モジモジ
男「あ、いや、その…ダメじゃない」
幼馴染「じ、じゃあ…」ドキドキ
男「お、おう」ドキドキ
男「(俺は何もやましい事をしていない。ただ幼馴染を抱きしめるだけだ)」
男「(あいつは家族みたいな存在。家族を抱きしめたって何も問題ないはず)」
男「(そう、これは家族間の愛情表現)」
男「(………って愛情表現!?)」
男「(俺が!?幼馴染に!?愛情!?)」
男「(待て、待て待て。幼馴染はそんなんじゃない、同い年ではあるけど可愛い妹みたいな存在だ)」
男「(そう、幼馴染は可愛い…)」
男「(……って可愛い!?可愛い幼馴染だと!?)」
男「(あぁぁぁぁぁ!?さっきから俺は何考えてるんだよぉぉぉ!?)」
男「(あわ、あわわわわわ…)」
幼馴染「…いや」
男「?」
幼馴染「へへっ、やっぱりいいや!」
幼馴染「へっ、変な事言ってゴメンね?男も困っちゃうよね?嫌だよね?」
幼馴染「もう変な事言わないからさ…たがら…だから……」
ギュッ
幼馴染「あっ」
男「嫌…な訳ないさ」
男「ただ少し…恥ずかしかったんだよ」
幼馴染「……」
幼馴染「へっ…へへへ」ギュッ
男「……」ナデナデ
幼馴染「暖かいねぇ」モフモフ
男「お前も暖かいな」ナデナデ
幼馴染「…うん………うん!」モフモフ
男「どうした?」ナデナデ
幼馴染「ちょっと例の悩み事についてね」モフモフ
幼馴染「悩んでても埒があかないし、真っ正面からぶつかってみようかと思いまして」モフモフ
男「そうか、頑張れよ」ナデナデ
幼馴染「む、他人事だと思って」モフモフ
男「ははは、悪かったな」ナデナデ
幼馴染「他人事じゃないんだけどね」モフモブ
男「……」ナデナデ
・
・
男「幼馴染の悩み事…わかった気がするんだ」ナデナデ
女「おっ、ほんと?」モフモフ
男「俺の自惚れじゃなけりゃあね」ナデナデ
女「あー」モフモフ
女「それね、多分正解」モフモフ
男「やっぱりかぁ」ナデナデ
女「はたから見れば異常だったんだよ?この歳にもなってあんなに仲がいいなんて」モフモフ
男「そうだったのか」ナデナデ
女「そうだったんですよ」モフモフ
女「?」モフモフ
男「もう毎朝のモフモフは止めようと思うんだ。すごい今更だけど、こんな事もうできない」ナデナデ
女「ふふっ、私とは今まさにやってるのに?」モフモフ
男「女さんにももう止めようって言うつもりだったんだ」ナデナデ
女「でも現に今しちゃってるじゃないすか」モフモフ
女「まるで元彼とズルズルとセフレの関係が続いちゃってる女の子みたいっすね」モフモフ
男「返す言葉もないっす」
女「……おっす。了解っす」
男「うん、ありがと」
女「これで、やっとスタートラインに立てたかな?」
男「?」
女「最初はなりふり構わず抜け駆けしちゃおうかと思ったんだけどね、やっぱりそういうのはフェアじゃないと思ったんだ」
女「何も知らない純粋―悪く言えば無知な二人にも、同じ土俵に立ってもらってからにしよう」
女「そう思ったんすよ」
男「??女さん?一体何を…?」
女「おいおいマジかよ少年。気付いたのは幼馴染ちゃんの気持ちだけっすか。救えねぇニブチン野郎だなぁコラ」
女「つまりそんなニブチン野郎に惚れちゃった私は更に救えないダメ女って事だ」
男「……え?」
女「………………………………好き…です」
女「私が幼馴染ちゃんと仲良くなって」
女「幼馴染ちゃん経由で男くんと話すようになって」
女「男くんと話していると時間があっという間に過ぎていった」
女「男くんにからかわれると、恥ずかしいと同時に嬉しかった」
女「二年生になって、クラス名簿に男くんの名前があった時は天にも昇る気持ちだった」
女「男くんと二人で文化祭の買い出しに行った時なんか、もう死んでも構わないってくらいに舞い上がってた」
女「三年生になって男くんと別のクラスになったと知った時は、世界の終わりが来たかと思うくらいに落ち込んだ」
女「そんな時に、幼馴染ちゃんとの毎朝の話を盗み聞きしちゃったの」
女「でも気が付いたらあんな事言っちゃってた。きっと幼馴染ちゃんが羨ましかったんだろうね」
女「あとはもうズルズルと。クラスのみんなには隠してた私の素もさらけ出しちゃって、しかもそれをスルーしちゃうくらいの勢いであっさりと受け入れてくれちゃって」
女「ここまでされて『仲のいいお友達』な訳ないでしょばか」
女「もう私は男くんにメロメロだっちゅーねん。責任とれこの鈍感野郎」
女「………って、こんなまくしたてるように喋るのもそれだけ私が緊張してる証拠でして…」
男「女さん…」
男「」ドキッ
女「」スーハー スーハー
女「…好きです、男くん」
女「最近自分の気持ちに気付いた幼馴染ちゃんなんかとは年季が違います」
女「三年間、ずっとずっと好きでした」
女「私と……付き合ってください!!」
男「女さん…」
男「俺……」
女「あ、別に今すぐ答えが欲しいとは思っていないので念のため」
男「……えっ?」
女「だから、少しだけ返事は待つよ」
男「…女さん…ありがとう」
女「っていうのは建前。こんだけ私をヤキモキさせたんだ。男くんなんか私と幼馴染ちゃんの気持ちに挟まれて思いっきり悩んじゃえばいいんだ!!ばーかばーか!!」
男「…こんにゃろうめ」
女「そんでもって授業中に私の告白を思い出してニヨニヨして先生に怒られちゃえ!!ばーかばーか!!」
男「…自分で言って恥ずかしがらないでよ」
女「……うっさい」カァァ
女「だから幼馴染ちゃんの気持ちも、しっかりと受け止めてあげて欲しいんだ」
男「女さん…」
女「ちゃんと後腐れの無いように断って、私の所に来てねっ」
男「っておい」
女「へへへー」
男「ったく…」
女「でも私も負けるつもりもないからね!そこに隠れてる幼馴染ちゃん!!」
男「なっ!?」
シーン
女「なんちゃってー。驚いた?」
男「…頼むから驚かさないでくれよ」
ジャリッ
男&女「!?!?!?」
男「多分…というか間違いなく」
女「冗談で言ったんだけどなぁ…なんてタイミングの悪い…」
女「身から出た錆って奴だね」
男「それを言うなら瓢箪から駒でしょ」
女「いやいや、あながち間違ってないとは思いますけど」
男「………幼馴染と話をしてくる」
女「そかそか。いってらっしゃい」
男「…………ごめん」ダッ
女「………グスッ」
女「へへっ、男くんの身から出たのは錆じゃなくてサビだったのかねぇ」グスッ
女「鼻がツーンときますなぁ。誰が上手い事言えと」グスッ
女「…………なんで謝んだよぉ、ばかぁ…」グスッ
ピンポーン
男「あ、男です。幼馴染いますか?」
男「…はい…はい。すみませんけど、あがってもいいですか?」
男「…はい…お邪魔します」ガチャ
男「幼馴染、いるんだろ?」
シーン
男「…無視ですかそうですか」
男「話がある。入ってもいいか?」
シーン
男「入るぞー」ガチャッ
幼馴染「」ヒグッグスッ
男「なんかあると布団かぶって丸まって…お前は昔から変わらないな」
幼馴染「」グスッズズッ
男「話があるんだ。聞いてくれ」
幼馴染「……ない」
男「ん?」
幼馴染「私は…ヒグッ…話す事なんかないもん」
男「………」
男「オラァッ!!」ガバッ
幼馴染「きゃぁぁっ!!」
男「…顔、すごい事になってんぞ」
幼馴染「うるさぁ゛ぃぃぃ」
男「……今日の、どの当たりから見てたんだ?」
幼馴染「………ヒグッ」
幼馴染「………さいしょからだよ……ばかぁ…グスッ」
男「あー、とりあえず泣き止んでくれ。話が進まないから」
幼馴染「がっでなごどゆうなよぉぉぉ……」
男「ははは…違いないな」
幼馴染「ヒグッ…ヒグッ……エグッ」
男「………」
・
・
・
・
男「………そろそろ落ち着いたか?」
幼馴染「………」ズズーッ
幼馴染「………何しに…きたの」
男「だから話をだな」
幼馴染「私は話す事なんてないもん!!」
幼馴染「知らない!知らない知らない!知らないもん!!」
男「…聞き分けのないやつだな」
幼馴染「うるさいうるさい!」
幼馴染「男なんか女ちゃんとイチャイチャしてればいいんだ!!」シュッ
男「」ボフッ
幼馴染「私なんかほっといて女ちゃんの所に行けばいいじゃない!!」
男「……はぁ」
男「行かないよ、女さんの所には」
男「行けないよ、女さんの所になんか」
男「何も知らなかった俺は女さんの気持ちに甘えてたんだと思う」
男「知らなかったからって許されるもんじゃないよな。結果的に俺は女さんとお前を傷つける事になっちゃったわけだし」
男「でも、悪い事だけじゃなかった。いい事もあった」
幼馴染「…………」
男「女さんのおかげで、俺は自分の気持ちに気がつくことができたんだ」
男「………あぁ、ダメだ。やっぱ無理だわ」
男「なんかカッコつけて気の利いた上手い事言おうと思ってたんだけどなぁ。やっぱ無理だ、向いてない」
男「……幼馴染、一回しか言わないから良く聞け」
男「無視すんな、聞こえてるなら返事くらいしてくれ」
幼馴染「……う、うん」
幼馴染「…………」
幼馴染「…………えっ?」
男「見んな。そんな目で俺を見んな」
幼馴染「…………?」
男「すんな。そんなキョトンとした顔すんな」
幼馴染「え…嘘、嘘だよ」
男「嘘じゃないっちゅーの。バリバリ本気だぞコラ。男の子の一世一代の告白舐めんなコノ野郎」
幼馴染「だって…だって男…女ちゃんに告白されてた…」
男「それは断るつもり」
幼馴染「女ちゃんとイチャイチャしてた…」
男「それは、まぁ…色々とありまして……その…」
幼馴染「ホラ!!」
男「だっ、だから違うって!!」
幼馴染「い、イチャイチャって!!」
男「自分の事は棚に上げるつもりかよ!毎朝あんだけしてたじゃないかよ!」
幼馴染「そ、それは…」
男「……とにかく、俺は本気なんだ」
男「もう女さんとはあんな事しない。ああいうのは好きな人としかしたくない」
男「そんでもって俺の好きな人は…」
男「幼馴染、お前なんだよ」
男「………」
幼馴染「………」
男「………なんか言ってくれよ」
幼馴染「…………うそだ」
男「嘘じゃないって」
幼馴染「うそだうそだ!うそに決まってる!」
男「本当だよ。俺は本気」
幼馴染「…………ぅ………ぁ」
幼馴染「私…馬鹿みたいじゃん」
幼馴染「勝手に毎日ベタベタして」
幼馴染「勝手に意識し始めちゃって」
幼馴染「勝手に変な期待しちゃって」
幼馴染「勝手にフラれちゃったと思いこんじゃって」
幼馴染「一人相撲もいいとこだよ…何やってんだろう私」
男「ああ、確かにお前は馬鹿かもな」
幼馴染「……うるさい」
男「でも俺は、お前のそういう馬鹿なところも大好きなんだ」
幼馴染「……………」
男「…返事、聞かせてくれないか?」
幼馴染「………………好きに…決まってんじゃん」
幼馴染「…私だって男の事大好きだよ…ばか」
幼馴染「ふっ…んっ……ちゅぅっ…」
幼馴染「…プハッ。アルティメット幼馴染ちゃんタイムだよ。最近の鬱憤を全部晴らすつもりだから、覚悟するんだね」
男「っていうかなんで普通にキスしてんの。しかも舌入りのベロチュー」
男「ファーストキスって流れでするもんじゃないでしょ。もっとこうロマンチックなシチュエーションがさぁ……」
幼馴染「もう…うるさいなぁ…んちゅっ!」
幼馴染「んっ…男っ、男ぉ…」
幼馴染「もう離さない…チュッ…離れないで…ジュルルッ…ずっとずっと傍にいてぇ…」ギュッ
男「(なにこの猛攻)」
小さかったそれは時間の経過と共に大きく、激しいものになっていく
初めは胸に飛び込み、胸板に体重を預けていただけだった
それが今はどうか
あぐらをかく俺に向き合い、彼女もまた、俺の脚の上であぐらをかいている
異なる点は彼女の脚
白く透き通る彼女の二本の脚は、俺の腰に回され俺を逃がすまいと拘束する
同じく彼女の腕は俺の後頭部を押さえこみ、俺は行動の一切を彼女に封じられた形となる
彼女は一心不乱に俺の唇を吸う
その姿は普段の天真爛漫な彼女からは想像もできない、とても淫靡なものであった
この時この瞬間、彼女は一匹の発情した雌となっていたのだ
男「どう?どう?」
幼馴染「男……男ぉ…すきぃ…」
男「聞いちゃいねぇ」
男「はいストーップ」プハッ
幼馴染「…やぁぁぁ…やらよぉぉ……もっと、もっときすぅ…」
男「…お前キャラ変わりすぎだぞ」
幼馴染「もっと…もっとぉ…」チウチウ
男「…あっ!ばか!首筋なんか吸うな!」
幼馴染「男がっ、いけないんらもん…」チウチウ
幼馴染「男が…ちゅうさせてくれらいから……」チウチウ
幼馴染「ふぅ…ふぅぅぅん…」チウチウ
幼馴染「いたっ!!」
男「番組の途中ですが、臨時ニュースです」
幼馴染「…えっ?」
男「アルティメット幼馴染ちゃんタイムは終了」
男「只今より、アルティメット男様タイムのはじまりです」
男「ほら、口あけろ」
幼馴染「う…うん」
男「舌だせ」
幼馴染「…あ、あい」ペロ
男「んっ…」
チュッ…ジュルッ……ジュルルッ
彼女の口内の全てを犯す
舐めて、吸って犯す
彼女の口内の唾液を吸い尽くす
彼女の口内に自分の唾液を流しこむ
これは躾だ
お前は俺のものだと、彼女の口に刻みこむ
犯す、犯す、犯す
一分か、十分か、あるいは一時間か
俺はひたすら侵略をすすめ、彼女はひたすら蹂躙を受け入れる
二人の間に会話はなく、ただ唾液の水音だけが部屋に響く
男「どうした?」
幼馴染「…その…私のお腹に…固いのが…」
男「今さら気付いたのか?どれだけキスに夢中だったんだよ」
幼馴染「だってぇ…だってぇぇ…」
男「ふふ、幼馴染は可愛いな」ギュッ
幼馴染「ふぁっ!?お、男!?」
男「ん?どうした?」サワサワ
幼馴染「…お、お尻に…男の手が……」
男「そりゃそうだ。両手で撫で回してるからな」サワサワモミモミ
幼馴染「やっ!んっ、んんん!」
幼馴染「や、男…まってよ…」
男「嫌…か?」
幼馴染「ぅぅぅ…」
男「嫌ならしないよ。俺だって無理矢理は嫌だ」
幼馴染「いや…じゃない。すごく…うれしいよ。…けど」
男「けど?」
幼馴染「しっ、下にお母さんがいるから…」
男「ああそんな事か」シュルシュル
幼馴染「そ、そんな事!?」
男「『避妊だけは絶対にするな』だってさ」
幼馴染「え?え?えぇぇぇぇ!?」
男「まぁまぁ」
幼馴染「さっきまでのただ甘な雰囲気はどこに!?」
男「まぁまぁ」
幼馴染「ふざけたフリしてるけど目が本気だし!?」
男「うるさいおっぱい吸うぞコラ」チュパッ
幼馴染「ひっ、ひゃぁぁぁん!!」
男「すごい感度の良さ」チウチウ
幼馴染「あ、やらっ!吸っちゃやらぁっ!!」
男「声抑えちゃって…可愛いやつめ」
幼馴染「もうばかっ!しっ、しらないもん!」
男「幼馴染、ほら、俺の指舐めて」
幼馴染「あっ……男のゆび?」
男「うん、早くくわえて?」チウチウ
幼馴染「う、うん…」チュパッ
男「幼馴染…」チウチウ
幼馴染「男…男…」チュパチュパ
幼馴染「んっ…男のゆび…おいひいよぉ」チュパチュパ
幼馴染「あっ…」
男「幼馴染、気付いてる?」スッ
幼馴染「…えぇ?」
男「幼馴染のここ、すごく濡れてる」クチッ
幼馴染「………///」
男「…いい?」
幼馴染「…………………コクリ」
幼馴染「覚悟……できたから。……へへ」
男「…そう言ってもらえるのは大変嬉しいのですが、どう見ても平均サイズです」
幼馴染「これが…私の中に入るんだね…」
男「そうなるな」クチッ
幼馴染「あっ!ま、待って!!」
男「?」
幼馴染「す、少しだけ心の準備を…」
男「…」
幼馴染「」スーハー
男「…」
幼馴染「」スーハー
男「落ち着いた?」
幼馴染「もっ、もうちょっとだけ!!」
男「…らしいな」
幼馴染「ちょっとだけ怖いかな」
男「大丈夫、優しくするさ」
幼馴染「…うん、私も我慢する」
男「じゃあそろそろ…」
幼馴染「どんなに痛くても!相手が男だからね!私は幸せだよ!」
男「…そうか。そう言ってもらえると嬉しい」
男「じゃあ…」
幼馴染「ままままままま待って!!タイム!タイム!」
幼馴染「ちちちちちち違うから!怖くなんてないから!もう覚悟できたから!」
幼馴染「……そそそそう!今面白い事思いついちゃってさ!男に聞かせてあげたいなって思ったの!!」
男「なんだそりゃ」
幼馴染「えーと…えーっと……」
男「今考えてんじゃないか」
幼馴染「そ、そんなことな…ハッ!?整いました!」
男「はいどうぞ」
男「……その心は」
幼馴染「どちらも『はか』にて終わります!!」
男「…おもろないわ」ズブッ
幼馴染「ヒギィッ!?」
男「ちなみに今のはボケに対する『ツッコミ』とチンコを『突っ込む』をかけた身体を張ったギャグです」
幼馴染「……ギャグで乙女の純潔を…ヒッ…奪うな…ばかぁ」
・
・
幼馴染「酷い…初めてだったのに…」グスッ
幼馴染「雰囲気もへったくれもない親父ギャグで処女喪失なんて……」ヒグッ
幼馴染「うわぁぁぁぁん!!」
男「でも刑事さん、あの女最後は自分から腰振ってましたよ?」
幼馴染「びぇぇぇぇぇぇん!!」
男「異議あり!異議あぁぁり!!」
男「俺は抜こうとしました!ちゃんと外に出そうとしましたぁぁ!!」
男「犯人は幼馴染です!!あいつがだいしゅきホールドをしかけてきて腰を擦りつけてきたんです!!」
幼馴染「………え?そうだった?」
男「『やらっ…ぬいちゃ、やらっ!!』」
男「『なか、なか!なかにぃぃぃ!!』」
男「『ほしい!ほひいのぉ!男のあかちゃんほひいのぉぉぉ!!』」
男「しまいにゃ『へへ…男の精子…出されちゃったぁ…』とか言いながら幸せそうに自分の腹さすってたじゃないですか…」
幼馴染「うっ…………」
男「いて、いたいいたい!許して!許してってば!」
幼馴染「………たら許してあげる」
男「ん?」
幼馴染「もう一回、えっちしたら許してあげる」
男「……はいはい」
幼馴染「ん」
男「一回と言わず何回もするさ」チュッ
幼馴染「次こそイチャイチャするんだからね!」
男「なんだかんだ言ってさっきも充分イチャイチャしてたろうに…」
幼馴染「もっとするの!」
男「はいはーいっと」ギュッ
幼馴染「へへへ…大好きだよ?男!」
男「腰が痛い…」
幼馴染「多分私の方がもっと痛い…まだ何か入ってる気がするし…」
男「平日にするもんじゃないな」
幼馴染「そうだね…」
幼馴染「……でも、休むの日は…ね?」ニギッ
男「…お、おう」ギュッ
「二人ともおはよう!!」
男&幼馴染「ッ!?」パッ
幼馴染「あ…」
男「女…さん」
女「その様子から察するに、二人は付き合い始めたのかなー?」
男「あ、あぁ…その…」
女「別に畏まらなくたっていいよ、私と男くんの仲じゃない」
男「……」
男「うん、昨日から…かな?幼馴染と付き合う事になった」
女「……へへっ、そっか」
女「……二人とも、おめでとう」
男「女さん…」
幼馴染「…女ちゃん…ありがとう…」
幼馴染「?」
女「男くんとは…もうキスとかアレとか…しちゃったの?」
幼馴染「え、えぇぇぇ!?」
女「ホラホラはいちまえよー」
幼馴染「や、そんなぁ…恥ずかしいよー」テレテレ
幼馴染「…みんなには秘密だからね?」テレテレ
幼馴染「…じ、実は昨日の晩私の部屋で…」
幼馴染「…ってあれ?女ちゃん?」
幼馴染「」
幼馴染「『私は男との惚気話に恥ずかしがってたと思ったらいつのまにか女ちゃんが男にマウントとってベロチューしてた』」
幼馴染「な…何を言ってるのかわからねーと…」
幼馴染「って違う!!」
幼馴染「なななななななななな何してるんだよー!私の男にぃぃぃ!!?」
最高だな!!
幼馴染「『えへへ』じゃないよぉ!」
男「」
女「や、私諦めるとは一言も言ってませんので!寝取るマンマンなのでそこんとこよろしく!!」
幼馴染「へっ、屁理屈だよ!!そんなのズルい!」
女「ズルくないですー!恋愛にズルいもクソもありませーん!!」
幼馴染「はっ、離れろ!男から離れろこのぉぉ!!」
女「やですー!離れませーん!!」
幼馴染「開きなおった!?」
女「私の処女膜は男くんに売約済です!」ドドン
幼馴染「キャンセル!そんな契約キャンセルするもん!!」
女「ざーんねーんでしたー!本人以外のキャンセルは無効ですー!!それにとっくの昔にクーリングオフの期間は終了してますー!!」
幼馴染「じゃあ違約金払うもん!!そんなの無し!!」
女「違約金は本人による身体での支払いのみ受け付けておりますが宜しいですか?」
幼馴染「宜しいわけないでしょー!!」
??「…くそう…くそう…」
?生「私だってあいつが入学した時から狙ってたんだぞ…」
先?「あいつが卒業したら…卒業したらって思ってたに…」
先生「………私もなりふり構わず男にアピールをしたら何か変わったのかなぁ…」
先生「…行き遅れ女の初恋だったんだけどなぁ」
男くんの戦いはこれからだ!エンド
おしまい
男モテ過ぎワロタwwwwww
はよ!はよ!!!!!
はよ書けやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
良いSSだった
Entry ⇒ 2012.04.09 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
さやか「待て~!ほむパ~ン!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333288286/
推理物です
ガシャァァァン シュタッ
ほむパン「私登場」
まどか「……」
まどか「窓が……」
ほむら「まどかの愛の為に戦うラブウォリアーとでも名乗っておくわ」ファサ…
まどか「……」
ほむパン「やめて……許して……」ボタボタ
まどか「……」
ほむパン「狙った獲物は絶対に逃さないわ」ゴソゴソ
ほむパン「おっと。まどパンゲット」
まどか「……」
ほむパン「こっちのまどパンはいらないのに……」ボタボタ
まどか「……」
さやか「見つけたぞほむパン!今日こそお前を捕まえてやる!」
さやか「くぅ~。決まっちゃいましたね、私!」キリッ
まどか「……」
さやか「ごめんなさい……私もやってみたかったんです……」ボタボタ
まどか「……」
ほむパン「これでどうよ」チャッ
さやか「ややっ!?ほむパンが消えた!」
メガほむ「ふっ……」ファサ…
まどか「……」
ほむパン「あっ」
さやか「やややっ!?見つけたぞほむパン!」
ほむパン「か、返してっ」シャッ
ほむパン「レッツモーフィン!」チャッ
メガほむ「……」
さやか「ややややっ!?またほむパンが消えた!」
メガほむ「ふぅ……。危ない危ない」
まどか「……」
まどか「あなたも変態なんですか」
さやか「おっと。これは申し遅れました」
さやか「私、見滝原中学の2年生のさやかちゃんというものです」サッ ←生徒手帳
まどか「……」
さやか「すみません……何の権力もない普通の中学生ですみません……」ボタボタ
まどか「……」
まどか「……」
まどか「……鹿目ま」
さやか「鹿目まどかでしょ?部屋に突入する前に郵便物漁って確認しておいたんですよ」
さやか「どう?えらい?見直した?」
まどか「……」
さやか「コナンはいつも好き勝手漁ってるじゃん……」ボタボタ
まどか「……」
ってのはまどかにぼこられてんの?
さやか「さんを付けろよデコ助野郎」
まどか「さやかちゃん」
さやか「は、はい。何でございましょう」ボタボタ
さやか「え?でも……ここには私達三人しか……」
メガほむ「……!ま、まさか……」
さやか「何がまさか何です?ほむパンに似ているメガネのあなた!」
メガほむ「まどかは……私達の中の誰かがほむパンだと言っているのよ……!」
さやか「な、なんだってぇーーー!?」
まどか「……」
さやか「危うく騙されるところだった……!」
さやか「お前だな!?ほむパンは!」ビシィ
メガほむ「違うわ」
さやか「じゃあおま」
まどか「……」
さやか「まどかは違うな。うん」ボタボタ
まどか「……」
メガほむ「私でもなく、まどかでもない」
メガほむ「なら、ほむパンはあの人しかあり得ない」
さやか「あ、あの人とは……!?」ゴクリ
さやか「……え?」
メガほむ「いや!ほむパン!」カッ ←集中線
さやか「な、なんだってぇーーー!?」
メガほむ「あらゆる証拠が、あなたがほむパンであることを証明している」
メガほむ「この状況……もはや、言い逃れることは不可能よ」
まどか「……」
メガほむ「今回は見逃してあげるわ。顔を洗って出直して来なさい」
さやか「うわああーん!」タタタタ…
メガほむ「ふっ……」チャッ
ほむパン「ちょろいわね」
まどか「……あっ」
まどか「窓ガラス代」
ほむパン「シーユーアゲイン」(・ωー )⌒☆
まどか「……」
まどか「パンツ返して。あと、窓ガラス弁償して」
ほむパン「こ、こっちのまどパンも癖になりそう……」ボタボタ
第一話 終
まどか「今日も疲れたなぁ」
まどか「お風呂お風呂」ゴソゴソ
まどか「……」
まどか「パンツ減ってる……」
まどか「ほむパンちゃん……?」
ほむパン「ふむふむ。タンスに空いた不自然なスペース」
ほむパン「ふむ。パンツ泥棒の仕業か」
ほむパン「……」
ほむパン「密室……『不可能犯罪』ね……」
まどか「……」
まどか「なんでほむパンちゃんが私の部屋にいるの」
ほむパン「『愛ゆえに』」
ほむパン「……といったところかしら」
ほむパン「ふっ」ファサ…
まどか「……」
ほむパン「住居不法侵入です……」ボタボタ
まどか「……」
まどか「どうやって入ったの」
ほむパン「奇跡が起きたのよ」
ほむパン「愛のね」ファサ…
まどか「……」
ほむパン「こっそり作ったスペアキーを使いました……」ボタボタ
まどか「いつの間に……」
ほむパン「誰!?」
さやか「事件とあらば、即参上!」
さやか「見滝原の超絶美少女超絶天才超絶中学生超絶名探偵さやかちゃんとは、私のことだ!」
さやか「くぅ~。決まっちゃいましたかね、私!」
まどか「……」
さやか「学習能力皆無の超絶お馬鹿なさやかちゃんでごめんなさい……」ボタボタ
まどか「……」
ほむパン「しつこいとっつぁんだこと」
さやか「……」
さやか「……と、言いたいところだけど」
ほむパン「ん?」
さやか「まどか。私が来たからには、もう大丈夫」
さやか「盗まれたまどかのパンツは、私が必ず取り返してみせる!」
ほむパン「……ふっ」
ほむパン「あなたのそういうところ……嫌いじゃないわ」
まどか「……」
まどか「……ありがと」ボソボソ
さやか「あ!依頼料は10万でいいよ!」
まどか「…………」
さやか「調子こきました……許して下さい……」ボタボタ
まどか「……」
さやか「鍵は外から開けることは不可能……」
さやか「窓ガラスも割れていない……」
さやか「まどかの帰宅時に部屋に居たのはほむパンだけ……」
さやか「犯人はどうやってまどパンを盗んだんだ?」
ほむパン「謎ね」
まどか「……」
ほむパン「きゃっ///」
まどか「ほむパンちゃんのポケットに入っていたこれは何?」
ほむパン「さあて。何かしらね」
まどか「……」
ほむパン「まどかの……パンツです……」ボタボタ
まどか「……」
さやか「そして、帰宅するのが早かったまどかと偶然鉢合わせしてしまった」
さやか「これが今回の事件の全容か!」
さやか「まどかのパンツを盗んだのは……ほむパン!お前だな!?」ビシィ
ほむパン「違うわ」
さやか「違うのか……。じゃあ誰だろう……」
まどか「……」
さやか「そうだ!なぜだ!?」
さやか「犯人じゃない奴が、まどかのパンツを持っている筈がない!」
ほむパン「偶然よ」
さやか「だってさ」
まどか「……」
ほむパン「そして、私は犯人じゃない。もちろん、まどかでもないわ」
ほむパン「ならもう……犯人はあの人しかあり得ない」
さやか「い、一体誰が犯人なんだ……!?」ゴクリ
さやか「……え?」
ほむパン「あなたが真犯人なのよ……!」カッ ←集中線
さやか「な、なんだってぇーーー!?」
ほむパン「残念だわ。立場は違えど、あなたとは分かりあえると思っていたのに」
まどか「……」
さやか「ここで捕まったら、あのワカメ女に恭介盗られちゃう……!」
ほむパン「私も鬼じゃないわ。二度とこんなことをしないと約束できるのであれば、見逃してあげる」
さやか「約束します!だから警察だけは勘弁してください!」
ほむパン「……行きなさい」
さやか「ほむパン……!恩に着るよ!」タタタタ…
ほむパン「ちょろいわね」
まどか「……」
ほむパン「シーユーアゲイン」(・ωー )⌒☆
まどか「……」
まどか「……」
ほむパン「こ、これを求めて私はここに来るのかも……」ボタボタ
第二話 終
まどか「……」
ほむパン「ぐぉぉ……」ボタボタ
まどか「……」
ほむパン「え?あっ」
ほむパン「あの、その」
ほむパン「………………」モジモジ
まどか「……」
ほむパン「でも……そんなこと言ったら絶対嫌われちゃうし……」
ほむパン「だからせめて……」
ほむパン「…………ッ」ジワァ
ほむパン「……あなたのッ……パンツだけでもとッ……」ポロポロ
まどか「……」
さやか「お二人さん!私のことを呼んだかな!?」
さやか「くぅ~。決まっちゃいましたか、私!」
まどか「……」
さやか「空気読めなくてすみません……」ボタボタ
まどか「早く帰って」
まどか「……嫌われるかなんて、わからないじゃん」
ほむパン「……」
ほむパン「え?」
まどか「……」
まどか「……」
ほむパン「……!」
ほむパン「お願いします!私と付き合って下さい!」バッ
ほむパン「あっ!あれだけしでかしておいて、対等でいられると思う方がおかしいですよね!」
ほむパン「私をあなたの家来にしてください!奴隷でも構いません!」
ほむパン「私は賤しい雌犬でございますぅぅぅ!」ハッハッハッハッ
まどか「……」
ほむパン「は、はい!」
まどか「お友達から始めよ」
まどか「……それじゃ駄目?」ス…
ほむパン「……!」
ほむパン「駄目じゃないですッ!」ガシ
まどか「えへへ」
ほむパン「今夜はイケナイまどほむ祭りじゃあッ!」スポポーン
まどか「……」
ほむパン「ぐふぅ…………ぐふふふ」ボタボタ
まどか「……」
最終話 終
Entry ⇒ 2012.04.09 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ベロクロン「隣いいか?」 ピグモン「いいですよ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333200564/
ピグモン「あなたも流れ者ですか」
ベロクロン「うん」
ピグモン「そうですか」
ベロクロン「飼い主が死んでな気がついたらここに来てた」
ピグモン「怪獣なのに飼い主が居るのですか」
ベロクロン「怪獣ではない超獣だ」
ピグモン「超獣?」
支援
ピグモン「へー」
レッドキング「オラオラ」
マグラ「道開けろ道を」
ギガス「レッドキングさんのお通りだぜ」
ベロクロン「何だあいつ」
ピグモン「この辺一帯を仕切ってるレッドキングって怪獣です」
カネゴン「ひぃ小銭に取らないで」
レッドキング「やかましい!」
ピグモン「悪い奴なんですよ」
ベロクロン「・・・・・」
マグラ「見たいですね」
レッドキング「少しいじめてやるか」
ピグモン「こっち来ますよ」
ベロクロン「先制攻撃ミサイル」
レッドキング「ぶっ」
ベロクロン「ミサイルミサイル」
レッドキング「うっうっ」
マグラ「レッドキングさーん!」
レッドキング「」
ピグモン「何なんだこの怪獣は」
ベロクロン「ふふふ」
ギガス「どうしよ・・・・・」
ベロクロン「今日から俺がここのボスだ」
ピグモン「えっ」
ベロクロン「解ったか」
レッドキング「は、はい」
リトラ「あのレッドキングを」
テレスドン「すごいやつがやって来たぞ」
ザンボラー「ミサイルって何だ?」
ガボラ「知らん・・・・・」
リトラ「誰だあいつは」
ゴドラ星人「すみません」
リトラ「はい」
ゴドラ星人「この近くにホームセンター的なのありますか?」
リトラ「あっちです」
ゴドラ星人「どうも」
ベロクロン「あれも怪獣か?」
ピグモン「宇宙人でしょうね」
ゴメス「・・・・・」
レッドキング「どうにかならないもんっすかね」
ゴメス「お前もそろそろ大人になれば?」
レッドキング「えっ」
ゴメス「だいたいいい歳だろお前」
レッドキング「はあ・・・・・」
ゴメス「いつまでも暴れん坊気取りじゃいかんぜ」
レッドキング「・・・・・」
ウルトラシリーズ第一話のタイトルを飾った貫禄
ここは怪獣墓場なんだろうか
バキシム「スケベしようや」
ムルチ(♀)「ええーっ」
バキシム「暇してるんだろお姉ちゃん達」
コスモリキッド(♀)「で、でも」
バキシム「いいじゃんすぐ終わるからさ」
ムルチ(♀)「どうする?」
コスモリキッド(♀)「少しだけならいいんじゃない・・・・・」
バキシム「決まりだね」
ゴドラ星人「性の乱れだな・・・・・」
ベロクロン「どうした?」
アントラー「ガマクジラの女がおかしな奴に寝取られちゃったんですよ」
ベロクロン「いやそんな事は自分で解決しろよ」
アントラー「それがあいつ自殺しようとしてて」
ベロクロン「どうする?」
ピグモン「行ってあげなよ」
ベロクロン「仕方ないな」
ガマクジラ「離せー」
ベロクロン「おいやめろ馬鹿」
ガマクジラ「ベロクロンさん・・・・・」
ベロクロン「女寝取られたんだって」
グビラ「何だか変な野郎で・・・・・」
ベロクロン「どんな奴なんだい?」
グビラ「頭部に角があって虫みたいな青い怪獣です」
ベロクロン「はて?どこかで会ったような・・・・・」
アントラー「最近じゃそこらの雌怪獣が食われてるみたいで」
ゴドラ星人「そいつならこの前見たぞ」
ベロクロン「あっこの前の」
ゴドラ星人「着いてきな」
ゴーストロン(♀)「ちょっと待ってよ」
バキシム「ええやん」
ベロクロン「こらっ」
バキシム「うぎゃっ」
ベロクロン「お前だったのか」
バキシム「先輩・・・・・」
ベロクロン「大変な事しやがって」
バキシム「すんません」
ベロクロン「ほら謝りに行くぞ」
バキシム「はい・・・・・」
ゴドラ星人「・・・・・」
バキシム「はい」
ベロクロン「お前今何してんの」
バキシム「ドラゴリーと会社経てたんですけどね潰れちゃいました」
ベロクロン「ふーん」
ゲン「おーい!そいつを掴まえてくれ」
カーリー星人「ハァハァ」
ベロクロン「パンチ」
バキシム「キック」
カーリー星人「あうっ」
白土「このこの」
梶田「くたばれっ」
カーリー星人「痛い痛い」
ゲン「誰だか知らないがありがとう」
グドン「おお」
レッドキング「何してんだ」
グドン「アーストロンを待ってるんだ」
レッドキング「そうか」
アーストロン「・・・・・」
レッドキング「酷いツラだな」
グドン「こいつバードンに挑んだんだぜ」
レッドキング「あいつにか?」
アーストロン「強かったぜ・・・・・」
レッドキング「あいつはやめとけって言ったのに」
グドン「ゴモラもキングザウルス三世のぶっ殺されたからな・・・・・」
レッドキング「・・・・・」
アーストロン「どうした」
レッドキング「バードンを嗾けてあの超獣野郎を」
グドン「やめとけやめとけ」
アーストロン「自分が惨めになるだけだぞ・・・・・」
グドン「お前病院行った方がいいんじゃねえか」
アーストロン「そうする・・・・・」
グドン「俺こいつ連れてくからあんま余計な事すんなよ」
アーストロン「うーん痛い・・・・・」
レッドキング「けっ・・・・・」
ピグモン「円盤直りそうですか?」
ゴドラ星人「全く」
リトラ「エンジン部分がメチャクチャになってる」
ゴドラ星人「はあ・・・・・」
ピグモン「そんな落ち込まんでも」
ザンボラー「ピグモーン」
ピグモン「ん?」
ザンボラー「ベロクロンさんに客人だ」
ピグモン「今日はあの人見て無いよ」
ダン「やかましい!」
ゲン「隊長は相変わらず酷いな」
ベロクロン「あいつ何言ってたんだ」
ゲン「どうやら宇宙恐竜とか言うのが地球へ来るとか」
梶田「また生け捕りしました隊長」
白土「キビキビ動け」
ウルフ星人「畜生・・・・・」
ダン「今日はやけに星人が多い日だな」
ベロクロン「・・・・・」
レッドキング「ですから・・・・・」
バードン「俺にそいつを倒せと」
レッドキング「はい」
バードン「・・・・・」
レッドキング「生きのいいケムジラです」
ケムジラ「離せー離せー」
バードン「・・・・・」
レッドキング「どうですか・・・・・」
バードン「仕方がないから手伝ってやるか」
バキシム「・・・・・」
ピグモン「あっベロクロンさん」
ベロクロン「どうした?」
ピグモン「お客さんです」
ベロクロン「客?」
ドラゴリー「・・・・・」
ルナチクス「・・・・・」
サボテンダー「・・・・・」
ベロクロン「お前たち」
ドラゴリー「ベロクロン・・・・・」
ベロクロン「揃いも揃って」
ルナチクス「僕たちも職を失ってね」
サボテンダー「気がついたらここに・・・・・」
ベロクロン「・・・・・」
レッドキング「おい」
ベロクロン「あっ」
バードン「こいつか?」
レッドキング「はい」
ベロクロン「誰だこいつは」
ピグモン「バードンだ・・・・・」
ベロクロン「バードン?」
ピグモン「逃げなきゃ殺されるぞ!」
ベロクロン「?」
バキシム「・・・・・」
ドラゴリー「どうするんだ」
ベロクロン「やるしかないだろ」
ピグモン「敵いっこないよ・・・・・」
ゴドラ星人「どうしたんだこの騒ぎは?」
リトラ「あっバードンだ」
ザンボラー「何てこった」
ベロクロン「俺だ」
サボテンダー「待てベロクロン」
ベロクロン「何?」
サボテンダー「こいつを使おう」
ベロクロン「これは・・・・・」
サボテンダー「超獣製造機」
ベロクロン「これでどうすんだ?」
サボテンダー「合体だ俺たちで」
ベロクロン「できんのか?」
サボテンダー「知らない」
ベロクロン「待て」
バキシム「どうするんです?」
ベロクロン「物は試だやってみよう」
ドラゴリー「ゴクッ・・・・・」
ルナチクス「それじゃあ入るよ」
ピグモン「どうなるんだろ」
リトラ「・・・・・」
ゴドラ星人「・・・・・」
ピグモン「パーツ的な物がちらほらと」
リトラ「確かに」
レッドキング「頑張ってください」
バードン「よし」
ベロクロン「アタタタタタタタ」
バードン「うげげっ」
ベロクロン「蹴り」
ザンボラー「バードンが飛んでいく」
ピグモン「ん?」
バードン「何だあれは」
ベロクロン「落ちてくるぞ」
レッドキング「・・・・・」
リトラ「何だこいつは・・・・・」
ゼットン「ゼットン・・・・・ゼットン・・・・・」
ベロクロン「む、虫だ」
バードン「・・・・・」
バードン「・・・・・」
リトラ「・・・・・」
ゴドラ星人「こいつはゼットンか?」
レッドキング「あんた知ってんの」
ゴドラ星人「えらく強いと評判の怪獣でな」
レッドキング「マジでか」
ゴドラ星人「マジで」
レッドキング「・・・・・」
バードン「そうだな」
グドン「おーい」
リトラ「あっ」
ピグモン「どうしよう」
ゴドラ星人「俺たちも戦うしかないな」
ゼットン「ポポポポポポポポ」
ベロクロン「行くぞ」
バードン「おお」
ベロクロン「強いな」
バードン「そうだな」
ゴドラ星人「」
グドン「」
ザンボラー「」
リトラ「みんな倒されてしまった」
ピグモン「・・・・・」
ゼットン「ゼットン・・・・・ゼットン・・・・・」
ベロクロン「・・・・・」
バードン「・・・・・」
ゼットン「イテッ・・・・・」
ピグモン「援軍だ」
ベロクロン「誰だあんた」
レオ「俺だよMACのゲン」
ベロクロン「あーあ」
バードン「知り合い?」
ベロクロン「一応な」
レッドキング「頭突きー」
ゼットン「ポポポポポ」
レッドキング「」
バードン「あっ倒された」
ベロクロン「・・・・・」
ピグモン「あっ」
リトラ「どうした?」
ピグモン「空が割れてる」
リトラ「本当だ」
バードン「何がなんだか・・・・・」
レオ「・・・・・」
ベロクロン「・・・・・」
ベロクロン「あっ」
エースキラー「よお」
ベロクロン「何してんだよ」
エースキラー「ヤプール様復活してからお前ら探しててな」
バードン「知り合いか?」
ベロクロン「うん」
エースキラー「久しぶりに会ったけど妙に形が変わったなお前」
ベロクロン「合体したからな」
エースキラー「ふーん」
ベロクロン「そうだ」
バードン「どうした」
レオ「何かいい案でもあるのか」
ベロクロン「奴を異次元の果てに吹っ飛ばそう」
エースキラー「おお」
ベロクロン「レオあんたはなるべくゼットンを弱らせてくれ」
レオ「よし。アストラー」
アストラ「呼んだか兄さん」
ベロクロン「弱ったゼットンをバードンとリトラが持ち上げてくれ」
リトラ「よし」
バードン「お前はどうすんだ」
ベロクロン「穴の近くまで持ち上げたら俺がミサイル撃って飛ばしてやる」
バードン「・・・・・」
エースキラー「広がったぞ」
ベロクロン「よし」
リトラ「よしそっと」
バードン「・・・・・」
リトラ「ここらでいいかな」
ベロクロン「よし離せ」
バードン「はい」
ベロクロン「超ミサイル」
ゼットン「ゼッ・・・・・」
エースキラー「おー飛んでったぞ」
ピグモン「やった」
ピグモン「お元気で」
ベロクロン「あんま悪さするんじゃないぞ」
レッドキング「はい」
バードン「・・・・・」
エースキラー「ほら閉まるぞ」
ベロクロン「次出くわしたときは多分敵同士だろうな」
ゲン「そうだな」
ベロクロン「それじゃ」
ピグモン「またいつか会いましょう」
ベロクロン「・・・・・」
終
乙
Entry ⇒ 2012.04.09 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あぎり「にんぽぉ~ソーニャがヤンデレになります」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333180350/
あぎり「はぁぃ、かかりましたよぉ~」
やすな「やった!これで夢にまで見たソーニャちゃん尽くしの毎日が!」キラキラ
やすな「ひぃぃ!違うよソーニャちゃん!」
ソーニャ「何が違うんだ?!」ギリギリ
やすな「ソーニャちゃんがいきなり倒れるから、あぎりさんの部屋まで連れて来てあげたんだよぉぉ!!ウソだけどね」モガモガ
キュッ
チーン
ソーニャ「そうなのか、あぎり」ドサッ
あぎり「ホントですよぉ~」
ソーニャ「そうか...」
ソーニャ (おかしいな...なんだかやすなの首を締めると...なんというか、こう幸せな気分が...)グッパ グッパ
ソーニャ「な!なんでもない!それじゃ私は行くからな!あとやすなも連れてくから!」
あぎり「あれれぇ~?邪魔だから置いて行かないんですかぁ~?」
ソーニャ「そ、それはぁ...」
あぎり「なんだったら、私が面倒見ておいても、いいですよ?」
ソーニャ「ダメだ!!!」ドン
あぎり「そうですかぁ~」
ソーニャ「あ、その...つい、すまなかった...やすなは私が面倒を見る。じゃ、また後でな」ガタン
あぎり「ウフフフフ...」ニヤニヤ
やすな「さー、待ちに待ったお弁当の時間がやってきましたー!」
ソーニャ「うるさいな。毎日あるじゃないか」
やすな (あぎりさんの忍法効いてないのかな...せっかくヤンデレソーニャちゃんに付きまとわれると思ってたのに...)
やすな「あ、ソーニャちゃん。今日はね、花瓶割った子とご飯食べる約束してるから今日は一緒に食べられないの」
ソーニャ「...!!っふ、ふーん...」
やすな「今日は静かにお弁当食べれるよ?よかったねぇ~ソーニャちゃん!」キラキラ
ソーニャ「よくない!!」ドン
やすな「っひ?!ソーニャちゃん?」
ソーニャ「あ、いや...なんでもない...はやく行けよ...あいつのことのほうが大事なんだろ?!はやく行けよ!!」
やすな「変なソーニャちゃん...じゃ、また後でね」タタタタ
やすな (付いて来ると思ったんだけどなぁ...やっぱり効いてないみたい)
ソーニャ「...クソ...なんなんだよ...人のやすなを横取りしようなんて...」
ソーニャ (絶対に許せない...やすなは...私だけのやすなだ...!)
あぎり「ウフフフフ....」ニヤニヤ
やすな「ごっめぇーん!ちょっと遅れちゃったよぉー」ヘラヘラ
花瓶「いいですよー気にしなくて。じゃ食べましょうか」
やすな「うん!お腹ぺっこぺこだよぉ~」ムシャムシャ
花瓶「あ、やすなさん、ご飯粒がついてますよ」
やすな「あーどこどこ?取ってー」
ソーニャ「やすなのヤツめ...また後でとか言っておいて、もう4分23秒も経ってるじゃないか!!」
ソーニャ「...大丈夫かな...あいつドジだからコケて膝擦りむいてるのかも...は!、もしかしたら私の刺客に?!」
ソーニャ「まったく!心配ばっかりかけやがって!!探しに行こう!!」
ソーニャ (やすな...やすな...やすな...)
花瓶「えー自分で取れるじゃないですか」
やすな「こういうのは気分が大事だよ!ほら、彼氏だと思ってさ」
花瓶「やすなさんはおもしろいですね。じゃ、取りますよー」
シャキン
ソーニャ「お前...何をしようとしている?」
花瓶「あ、やってしまったーやってしまったぞー」
やすな「ちょっ!ソーニャちゃん!何してるの?!」
ソーニャ「あ、やすな」ニコ
やすな「...ソーニャ...ちゃん?」
ソーニャ「おい、お前...やすなに何しようとした?」ギロッ
花瓶「ごごごご飯粒を取ろうとして」ガクガク
花瓶「はいぃぃぃ」シクシク
やすな「ソーニャちゃん!ちょっとひd
ソーニャ「やすな、ご飯粒がついてるぞ」サッ
パクッ
ソーニャ「うむ、美味」ニコ
やすな「ソーニャちゃん/// って!!誤魔化さないで!」
ソーニャ「誰だよコイツ?殺していいか?」ニタァ
花瓶「お友達ですぅ」シクシク
ソーニャ「ふーん...」サッ
ソーニャ『今度やすなに触ったら死ぬからな』コソコソ
花瓶「うわぁぁぁぁぁん」タタタタ
やすな「あ、いっちゃった...」
ソーニャ「トイレ我慢してたらしい」
ソーニャ「やすな...私の心配してくれるなんて...」ギュッ
やすな「えぇ?あ、うひょぃぉ!?」
やすな (なんだかソーニャちゃん今日はおかしいよ...顔も赤くなっちゃって...)
ソーニャ「やすなぁ...寂しかったんだぞ」ウルウル
やすな「しゃいこぉぉぉ!!」
やすな (あぎりさんありがとぉぉ!)
あぎり「ウフフフフ...」
ソーニャ「やすな!帰りはどこに行くんだ?」
やすな「えーとねー、じゃーあぎりさんに会いに行こうよ!」
ソーニャ「あぎり...どうしてもか?」
やすな「えーいいじゃーん!あぎりさんおもしろいしキレイだし!」
ソーニャ「...」グッ
やすな「おぁっ、く、苦しいよソーニャちゃん...」ギリギリ
ソーニャ (やすなやすなやすなやすなやすなやすな)
ソーニャ「っっは!」パッ
やすな「ヒドイよソーニャちゃん!わたしなんにもしてないのにぃ!」
ソーニャ「ご、ごめん...つい...」シュン
ソーニャ「うん...」
ソーニャ (あぎりに取られるあぎりに取られるあぎりに取られる)
やすな「あれ?どしたのソーニャちゃん?」
ソーニャ「あ、あぶないから!て...」サッ
やすな「え?」
ソーニャ「手!繋げよホラ!あぶないだろ!こけたりしたら!!」ギュッ
やすな「もう、子供じゃないんだから」
ソーニャ「...」ウルウル
やすな (ちょっとめんどくさいな...でもいっか!かわいいし!)
あききょうしつ
ガララ
やすな「あぎりさん居ますかー?」
ソーニャ「今日は居ないみたいだな帰ろうか」
やすな「ちょっと待ってみようよ」
ソーニャ「どうせ隠れてるんだろ?!そこか!」シュッ
ザクッ
あぎり「...」バタッ
やすな「あぎりさぁぁぁん!!!」
やすな「ソーニャちゃんヒドイよ!!」
ソーニャ「大丈夫だ。またどうせ変わり身の術だろ」
ガララ
あぎり「どぉ~もぉ~」
やすな「あぎりさん!」
ソーニャ「ほらな」
あぎり「今日はやけに殺気立ってますねぇ~」トテトテ
あぎり「よぃしょ、かもん」ズルズル
ソーニャ「あぁ、殺しても殺しても出てくるからキリがない」ニタァ
やすな (目が笑ってない...)
あぎり「それでぇ、今日は何の御用でしょうかぁ~?」
やすな「あぎりさん!一緒に遊びましょう!」
あぎり「そうですねぇ~、じゃ~ぁ~、手裏剣の投げ方を特別におしえましょぉ~」ジャラン
やすな「うわぁ!やったぁ!!」
ソーニャ「ふんっ、そんなもの投げても楽しくない。私は行くぞ」
やすな「へーんだ!ソーニャちゃんよりうまくなっちゃうもんねーだ!」
ソーニャ (あぎりは正面からでは倒せない...)
ソーニャ (かわいそうなやすな...あぎりに誘惑されてるのに気付いてないんだ...)
ソーニャ「私がやすなを守るんだ...」
ちょっとあと
あぎり「こうやって、よいしょっと投げるといいですよぉ~」
やすな「こうですか?」
あぎり「もうちょっとぉ~肩をこうやって上げ...!」
やすな「こうですか?」
ッキューーーーーン...
あぎり「...」べローン
やすな「あぎりさん!!!」
ソーニャ「どうした?!」バタバタ
やすな「あぎりさんがぁぁぁ!」
ソーニャ「あぎり...クソっ!こんな事でやられるなんて...」
あぎり「どぉしたのぉ~?」
やすな「あぎりさん!」
ソーニャ「...ッチ...」
あぎり「なんだか、あぶない感じがしたので、ちょっと留守してましたぁ~」
やすな「あぎりさんすごい!!」
ソーニャ「...」ムスッ
ソーニャ「死ねなくて良かったなあぎり」
あぎり「おかげさまでぇ~」
やすな「まったく誰がこんなことを!」
あぎり「そうですねぇ~、以外と近くに居る人かもしれませんよ?」チラッ
ソーニャ「かもしれないな」
やすな「あ、もうこんな時間。そろそろ帰ろうかソーニャちゃん、あぎりさん!」
ソーニャ「先に校門で待っててくれ。ちょっとあぎりと話があるんだ」
あぎり「そのようなのでぇ~、先に行っててくださいね~」グイグ
ポロッ
あぎり「あ~さいふ~」
ガララ バタン
あぎり「...行きましたねぇ~...」
ソーニャ「そうだな」
あぎり「で、どぅしたのぉ~」
ソーニャ「お前、よけるの上手かったな」
あぎり「そうですねぇ~。でも、あんな距離で外すなんて、考えられませんよぉ~」
ソーニャ「どこの組織のスナイパーだ?」
ソーニャ「お、やっぱりあぎりも見えたか」
どっかのビルのおくじょー
?「クッソー!双子だったのか?!」
没キャラ「これじゃ殺しても殺しても出てくるからキリがないぞ!」
没キャラ「こうなったら直接やってやる!」グッ
あぎり「はぃ~。それでぇ?話って何でしょうかぁ~?」
ソーニャ「これ以上やすなと関わるな。変な誘惑しやがって」
あぎり「なんのことぉ~?」
ソーニャ「とぼけるな!さっきやすなを手裏剣投げに誘って腕触ってただろ!」
あぎり「そうですかぁ~?」
ソーニャ「もういい!とにかくこれ以上関わるな!」
あぎり「なんだかわからないけど、わかりましたぁ~」
ソーニャ「...違う組織だったら今頃は息してなかったぞ」
ガララ バタン
あぎり「まじめな人ほどかかりやすいんですよねぇ~」
あぎり「でも、これはちょっと効きすぎですねぇ~...」
やすな「どうしよう...ホントは置いてけぼりで、皆もう帰っちゃったんじゃないかな...」
ソーニャ「やすな!」タタタタ
やすな「ソーニャちゃん!ちゃんと来るなんて珍しい!」
ソーニャ「あぁ、これからはもう離れないよ」
やすな「ソーニャちゃん...ありがと!」
ソーニャ「だから安全な私の家に来ないか?」ニタァ
没キャラ「ここだなー!忍者め!!お前を消して私がレギュラーになってやる!!」
ガララ
没キャラ「忍者!出てこい!!今度は外さないぞ!!」
没「...どこだ?」キョロキョロ
デルルン
あぎり「どぅしたのぉ~?」
没キャラ「あ...はっ...あぁぁ...」ドサッ
あぎり「あらあら、隙だらけですねぇ~」
没キャラ「逆さまなのに毛が下がってない!!」
あぎり「にんぽぉ~ですからぁ~」
没キャラ「クッソぉ!降りてこい!正々堂々と戦え!!」ドンッ
イタッ!
あぎり「あ~、そのダルマはぁ~」
シューーーーーーッ
あぎり「まったく...(シュコー) しょがないですねぇ...(シュコー)」
没キャラ「うぅ...やすにゃ...ソーニャ...」スヤスヤ
あぎり「...」ジーッ
あぎり「...」ジュルリ
やすな「あ、あぎりさんの教室に財布忘れて来た!!取りに行かなきゃ!!」
ソーニャ「財布なんてどうでもいいから家に来いよ。前来たがってたじゃないか」
やすな「えー、でももう遅いよー」
ソーニャ「じゃ泊まっていけばいい」
やすな「なんだかおかしいよ...」
ソーニャ「私はやすなから離れないって言っただろ。だからやすなも私とずっと一緒に居なきゃダメなんだ」
やすな「えぇ...ソーニャ...ちゃん」
ソーニャ「やすなはドジで馬鹿だから私が全部面倒を見てやらないとな。でも、ずっと一緒に居るんだからそう大変なことでもないだろ?」
ソーニャ「そうだ!やすなは犬の真似がうまいから私の家の座敷牢で飼えばいいんだ。これならやすなも安全だし、穢されることもない!」
やすな「ソーニャ...ちゃん?」
ソーニャ「ずっとずっと一緒に居ような、やすな」ニコッ
やすな「/// ソーニャちゃんったら...って!ごまかさないでよ!なんか変だよソーニャちゃん!落ちてた物でも食べたの?」
やすな「やった!わたし米沢牛のステーキね!!って!ちがうよソーニャちゃん!」
ソーニャ「朝から晩まで面倒みてやるからな。髪をといたり、お風呂に入ったり、歯を磨いたり。あと、その...気が向けば...その...ゴニョゴニョ」モジモジ
やすな「もうわけわかないよ!独り言ばっかじゃん。私もう帰るね、バイバーイ」トテトテ
ガシッ
ソーニャ「離れるなって言ってるだろ!こけたりしたらどうするんだ!」
やすな「やだ!離してよっ!」
ソーニャ「えーと、このゴミ箱だったな」ゴソゴソ ポイポイ
やすな「あバナナの皮!滑るよソーニャちゃん!」
ソーニャ「ん...あった、手錠」ジャラ
やすな「えっ...」
ガシャン
ソーニャ「学校の回りじゃこんなもの使えないからな。ここからなら大丈夫だ。私も」ガシャン
ソーニャ「よくわかったなやすな。えらいぞー」ナデナデ
やすな「もう好い加減にしてよ!冗談キツすぎ!私もう帰るから!」ジャラ
ソーニャ「ダメだ!!一緒に来い!!」グイグイ
やすな「ヤダ!」ズルズル
ソーニャ「なんで?こんなにやすなのこと大切にしてるのに、なんで?」
やすな「怖いよ...ソーニャちゃん、怖い...」
やすな「...」
ソーニャ「やすなは私の物なんだ!なのに皆私のやすなを取ろうとする!許せない!やすなは私だけの恋人なんだ!」
やすな「ソーニャちゃん...うわっ!!バナナの皮っ」ツルッ
クルクル バキッ!!
ソーニャ「がぁっ!」ドサ
やすな「あー!!ソーニャちゃんごめん!」
やすな「ふぇぇぇぇぇ...」
ソーニャ「あー!!また手錠かかってるじゃないか!!お前だなー!!」
やすな「ちがうよ!ソーニャちゃんがやったんじゃん!」
ソーニャ「そんな嘘誰が信じるかぁ!!」
ソーニャ「は?」
やすな「どうしてこうなったか覚えてる?」
ソーニャ「んー...そういえばお前を殴る以前の記憶が飛んでる...」
やすな「ほら!もう、ソーニャちゃんが治って安心だよー。心配させないでよね!」
ソーニャ「は?」
ソーニャ「何言ってんだお前?」
やすな「クソぉ!分かってもらえない!」
ソーニャ「私を助けた結果がこれか?」ジャラ
やすな「...ま、いっか...でも、今日はずっとソーニャちゃんと一緒にいれて、私嬉しかったよ」ニコ
ソーニャ「やすな...」
やすな「どうして?」
ソーニャ「わからない。でも、やすなが居たことは覚えてる」ニコ
やすな「えへへ...ソーニャちゃん大好き!」
ソーニャ「でも鍵がどこにあるのか思い出せないんだ」
やすな「キルミーベイベー!!」
あぎり「じゃぁ~今度はこっちの忍具を使ってみましょ~」
没キャラ「やー!!帰してくれー!!」バタバタ
あぎり「あらあら、動くとあぶないですよぉ?」ブィーン...
没キャラ「やすにゃ!ソーニャ!!助けてえぇぇ!!!」
「やんでつないでゆりがさく」
Entry ⇒ 2012.04.09 | Category ⇒ キルミーベイベーSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「多々良さんの上履きの匂い…たまんない…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333086454/
榊原「多々良さんの上履き…ハァハァ」
榊原「この微かに蒸れた匂い…たまんない…!」
榊原「多々良さん…!多々良さん!」クンクン クンカクンカ
支援
榊原「お、おはよう!」
多々良「今日は早いのね」
榊原「う、うんちょっとね…」
榊原(クソッ…もう少し嗅いでいたかった…)
多々良「…」
榊原(多々良さん成分が足りなくて疼いちゃうなぁ)ウズウズ
榊原(朝、もっと嗅いでおけば良かった)
多々良「…」
榊原(多々良さんの足…直接嗅いでみたいな…)
榊原(やっぱ臭いのかな……)
榊原(何か嗅ぐ方法はないだろうか…)
榊原(とりあえず、放課後になったらまた上履きの匂い嗅がなきゃな…)
榊原「よし…誰もいないな……」
榊原「多々良さん♪」カチャリ
榊原「ふふ…いっぱい嗅いであげるからね!」
榊原「クンクンッ…あぁ、この匂いだ…!」
榊原「…他の子のも嗅いでみようかな」
榊原「試しに…赤沢さんのを」カチャリ
榊原「クンクン」
榊原「うーん…何か違うんだよなぁ…」
榊原「多分これ毎週持ち帰って洗ってるんだろうな…」
榊原「僕が求めるのはそう言うんじゃなくて…」
榊原「藤巻さんか…よし」カチャリ
榊原「クンクン…これはこれで臭すぎるなぁ」
榊原「佐藤さんはどうだろう?」カチャリ
榊原「クンクン…うん。なかなかいいぞ!」
榊原「多々良さんを100点とすると、佐藤さんは97点くらいかな」
榊原「綾野さんはどんな感じかな」カチャリ
榊原「クンクン…少し濃いけど、これはこれで良いな」
榊原「小椋さんはっと」カチャリ
榊原「クンクン…んんっ!結構匂って来るなぁ」
榊原「やっぱ多々良さんの匂いが一番だよな!」クンクンッ
多々良「榊原くん…?」
榊原「!?」
多々良「何…してるの…?」
榊原「あっ、いや、その…」
多々良「それ…私の上履きだよね……?」
榊原「え?あ、本当だ!何で僕の手に…!?」
榊原「ち、違うんだ多々良さん!誤解だよ!」
多々良「じゃあどうして…」
榊原「多々良さんの上履きが下に転がってたんだ!」
多々良「え…そうなの?」
榊原「う、うん!」
多々良「そう…。ごめんなさい。私、誤解してたみたい」
榊原「気にしなくてもいいよ」
榊原「そうだ!」
榊原「多々良さんの上履きに水を入れて飲もう!」
榊原「ゴクッ、ゴクッ…」
榊原「ぷはー!美味しい!」
「こころーの瞳でー 君をみつめたらー 愛することーそれがー どんな事だかー♪」
赤沢「ちょっと男子!真面目に歌いなさいよ!」
川堀「歌ってるじゃねーか!」
小椋「もっと声張りなさいよね!」
猿田「男子の方が数少ないから仕方ないぞな!」
多々良「皆、落ちついてよ!」
榊原(あぁ…ピアノを弾く多々良さんも最高だなぁ)
川堀「だから、ちゃんと歌ってるっつの!」
中尾「赤沢さん…ちょっと榊原に寄り過ぎなんじゃ…」
赤沢「寄るも何も、たまたま隣なんだから仕方ないじゃない」
榊原「赤沢さんはアルトで、僕はテノールだしね」
多々良「じゃあ、続きから行きましょう」
望月「文化祭まで残り1週間だし、赤沢さんも気合入ってたよね」
榊原「…よし、皆行ったな」
榊原「はぁぁ…多々良さん//」スリスリッ
榊原「あったかい…//」
榊原「多々良さんの温もりを感じる…//」スリスリッ
赤沢「恒一くん」
榊原「!?」
赤沢「…何しているの?」
榊原「あ、いや…これは…」
赤沢「高さ…?」
榊原「うん。多々良さんが座りにくそうだったから」
赤沢「…そう?丁度いいように見えたけど」
榊原「そ、そうかな?」
赤沢「そう思うけど…」
榊原「あははっ、僕が勘違いしてたみたいだ」
赤沢「そう…」
勅使河原「女子はプールらしいな」
望月「いいよねぇ」
榊原「先生、気分悪いので保健室行って来ます!」
高林「僕も行こうかな」
榊原「ついて来るな!」
高林「お、おう」
榊原「ふふっ♪来ちゃった♪」
榊原「♪」
ガチャガチャッ
榊原「あ、開かない…」シュンッ
ガチャリ
榊原「おじゃましまーす♪」
榊原「スゥーッ、ハァー…」
榊原「この独特の匂い…いいね!」
榊原「早速トレジャーハンティングを開始しますか!」
榊原「あった!!」
榊原「多々良さんの…脱いだ衣類が……」
榊原「まずはブラジャーからだ!」
榊原「あぁ…すごい!汗で少し湿ってる!」
榊原「はぁはぁ…多々良たんの腋汗!」ちゅうちゅう
榊原「おや?シミがあるぞな?」
榊原「あれ…ここは…?」
榊原「! な、何だこれ…?パンツ…?」
榊原「僕は一体…何をしていたと言うんだ…?」
榊原「ここはどこだ…?……更衣室?」
榊原「何で僕はブラジャーを握りしめてるんだ??」
榊原「ん?…床にぶち撒かれてるこの白い液体は何だ???」
榊原「…イカ臭い」
榊原「! 何で僕は下半身裸なんだ…!?」
ガチャッ
多々良「えっ」
榊原「え?」
多々良「……何…してるの?ここ女子更衣室よ…?」
榊原「そうみたいだね」
多々良「! 何で私のブラジャー握りしめてるのよ!?」
榊原「何でだろう…」
綾野「なになに?」
赤沢「騒がしいわね」
小椋「あ…榊原くん」
榊原「やあ」
多々良「榊原くんが更衣室に侵入してたの!それで私のブラを盗もうとしてたのよ!」
榊原「し、してないよ!」
赤沢「…恒一くん。どう言うことなの?」
小椋「ちゃんとわかるように説明してよ!」
赤沢「白状しなさい!」
榊原「はわわ」
綾野「ちょ、ちょっと待ってよ。こういっちゃんがこんな事するなんて思えない」
綾野「きっと何か理由があるんだよ!」
多々良「理由って何よ!?」
榊原「さあ」
綾野「中尾に脅されて、やらされたとか!」
赤沢「恒一くん…そうなの?」
榊原「なのかな?」
佐藤「中尾くん…榊原くんを使ってこんな事するなんて…」
赤沢「最低ね中尾」
榊原「ちょっと待って、中尾くんは悪くないよ」
綾野「何で庇うの?」
榊原「いや実は…僕さっき記憶が飛んじゃったみたいなんだけどね」
榊原「中尾くんは悪くない気がする」
小椋「榊原くん優しいから、本能的に中尾を庇おうとしてるんじゃない?」
佐藤「やだ…かっこいい//」
榊原「…そうなのかな?」
中尾のだろ
あいつ最低だな
綾野「だ、大丈夫?」
榊原(何だ…?僕の鼻が何かを欲しているような…)
榊原(確か…何かを嗅いで落ち着かせていたような…)
榊原(何だっけ……思い出せない…)
多々良「榊原くん?」
榊原「多々良さん…」
ズキンッ!
榊原(ううっ…胸が痛い!何だこの痛み…多々良さんを見ると痛みがっ)ズキズキ
赤沢「とにかく、中尾をこらしめに行きましょう」
中尾「んー?」
小椋「小椋キーック!!」
中尾「うぐっ!…ゲホッ」
中尾「いきなり何すんじゃい!」
綾野「うるさい!この外道!」
佐藤「中尾くん最低」
多々良「女の敵よ」
中尾「おいおい、俺なんかしたか?」
赤沢「中尾…あんたがそこまで落ちぶれてるとは思わなかったわ」
中尾「あ、赤沢さん…」
多々良「そうよ!」
中尾「俺はんな事してねぇ!」
榊原「ごめん、中尾くん。僕は止めたんだけど皆が勝手に…」
中尾「てめぇ榊原!俺をはめる気か!」
榊原「違うんだ、僕は中尾くんは犯人じゃないって主張したんだ!」
中尾「何…?」
榊原「だって僕は、中尾くんを信じてるから」
中尾「……お、おう」
榊原「だから皆、根拠もなしに中尾くんを責めるのはよそうよ!」
赤沢「そうね…そうよね。ごめんなさい、中尾」
中尾「榊原…お前…」ホロリ
榊原「謎は深まるばかりだね…」
赤沢「チッ。迷宮入りか…」
小椋「ま、別に何も盗まれてはいないんだし、いいんじゃない?」
綾野「そうだね」
多々良「うん…まあね…」
榊原(一体誰が犯人なんだ……まいいか)
榊原「♪」
榊原「…多々良さんの下駄箱」
ズキンッ!」
榊原「うっ…まただ…!この痛み…」
榊原「何で多々良さんに反応するんだ…?」
榊原「! 手が勝手に…!?」
榊原「やめろ…やめるんだ僕の右手!」カチャリ
榊原「た、多々良さんの上履き…?」
榊原「…嗅げって言うのか?」
榊原「…」
榊原「わかったよ…嗅げばいいんだろ…?」
榊原「…クンクン」
榊原(何だ…?)
榊原(この匂い、どこかで…)
榊原(多々良さんの上履きの匂いを嗅いでると…なぜか心を安らぐ)
榊原(この癖になる程よい臭さ……)
榊原「!」ムクムクッ
榊原「これは…どう言うことだ?」ボッキンキン
赤沢「…て言うことが起こったんです」
千曳「…なるほどねぇ。下着ドロ、ということかい?」
赤沢「はい」
千曳「そうか…。まさか、今年がある年だったしはね」
赤沢「ある年…?」
千曳「実はね、3年3組には、もうひとつの現象があるんだよ」
赤沢「もうひとつの…現象?」
千曳「そうだよぉ」
赤沢「それ、どんな現象なんですか?」
千曳「うん…誰か一人が匂いフェチになる現象たよ」
千曳「そう。尋常ではないだろぉ?」
赤沢「ハッ!」
赤沢(そう言えばあの時…恒一くんピアノの椅子に…)
赤沢(そしてさっきの更衣室での一件…)
赤沢「まさか…恒一くんが…?」
千曳「…あり得るだろうねぇ」
千曳「一つだけある」
千曳「匂いフェチになった生徒は、ある一人に対象を絞るんだよ」
千曳「その対象の相手が、思う存分匂いを嗅がせてあげることで現象は止まる」
赤沢「対象の相手……?」
赤沢(ピアノの椅子…恒一くんが手にしてたブラジャー…)
赤沢(! 多々良さん!?)
赤沢「…何で…何で私じゃないのよ……」
王子「いやぁ今日は上手く演奏できたよ」
猿田「ワシはまったく出来なかったぞな」
多々良「まぁ猿田くんは猿だしね」
猿田「ひどいぞな」
多々良「ん…下駄箱に誰かいる…」
多々良「!」
多々良「榊原くん…何してるの…?」
榊原「えっ」
猿田「へ、変態ぞな!」
榊原「ち、違う!」
猿田「多々良女史、ここに変態がいるぞな!」
多々良「猿、おだまり」
猿田「ぞ、ぞな」
多々良「…やっぱり、やっぱりあなただったのね…榊原くん」
榊原「はわわわ」
王子「赤沢さん?」
猿田「赤沢さん、こいつ変態ぞな!」
赤沢「猿うるさい」
多々良「赤沢さん、やっぱり榊原くんが犯人だったのよ!」
赤沢「違うのよ…。これにはね、ちゃんと理由があるの」
多々良「理由…?」
榊原「?」
猿田「そんなバカぞな」
王子「そう言えば…噂で聞いたことがあるな」
赤沢「それでね、多々良さん。ちょっといいかしら?」
多々良「う、うん」
赤沢「…恒一くんも」
榊原「…うん」
猿田「ワシは?」
赤沢「バナナでも食ってろ」
赤沢「ここなら誰も来ないわね…」
榊原「あの…それでその現象を止める方法って?」
赤沢「…多々良さんが、恒一くんに思う存分体臭を嗅がせてあげることよ」
多々良「!?」
榊原「そ、そんな…」ムクムクッ
多々良「そんなの嫌よ!」
赤沢「多々良さん、これは対策係としての…いえ、クラス全員からのお願いよ」
多々良「……」
多々良「…わかったわ」
多々良「…」
榊原「…」
多々良「…早く済ませましょう」
榊原「そ、そうだね」
多々良「それで、どこの匂い嗅ぎたいの?足?」
榊原「うーん…まずは腋かなぁ」
多々良「……ほ、ほら//」
榊原「うわぁ…いいの?」
多々良「早くしてよ!」
榊原「は、はい」
榊原「うわぁ…多々良さんの腋…しっとりしてる……」
多々良(これもクラスのため…これもクラスのため…!)
多々良「…も、もういいでしょ?」
榊原「じゃあ次は…」
多々良「まだ終わりじゃないの!?」
榊原「うん」
多々良「くっ…」
榊原「次は…お尻の匂い嗅ぎたいな//」
多々良「変態…」
榊原「わぁ」キラキラ
多々良「…早くしてね?//」
榊原「うん!」ガバッ
榊原「多々良さんのケツ…!多々良さんのケツやわらかい!」
榊原「んー!」スーハースーハー スッハースッハー
多々良「くぅ…//」
榊原「ぺろっ」
多々良「な、舐めないで!!」
榊原「ご、ごめん。じゃあ最後に足を」
多々良「む、蒸れてなんか…ッ!」
榊原「つま先のところ、ちょっと湿ってるぞな」
多々良「猿マネしないでよ…!アイツの顔思い出しちゃうじゃない。気持ち悪い」
榊原「ご、ごめん」
多々良「あ、気持ち悪いのは猿田ね。榊原くんじゃないよ?」
榊原「よかったぁ」ほっ
多々良「…それで、もういい?」
榊原「うん…ありがとう、多々良さん」
榊原「うがっ」
バタッ
多々良「さ、榊原くん!?」
多々良「良かった…やっと気づいた」
榊原「多々良さん…?僕は一体…」
多々良「榊原くん、もうひとつの現象にかかってたのよ?」
榊原「もうひとつの現象…?」
榊原「それ、どんな現象なの?」
多々良「// お、教えない!絶対に教えてあげないっ!」
榊原「え、ちょっと、待ってよー!」
多々良「ふふっ//」
榊原「もうひとつの現象って何だったんだ?」
榊原「うーん……」
榊原「ま、いいや」
榊原「多々良さんの上履きの匂いを嗅ぎながら、ゆっくり考えよう♪」
おわり
乙
/ |: . / ./| / . ト、 ゚. :.
. / |: / ://! / , /.: : ト、! ゚: :. :.
′ . |:' ///〃 // / : i:. | || ゚. ! :
| : |: /l」/_儿// /: .: ハ:: |_|l |:..|: |
|. : : l/,.ィ竓斥、 ー、/ ノ_」 リヽ.|::.|: |
|: : :i : |ゞ r゚f::::j.}ヾ ィ竓ミ、!イ !
|: : .::l : | .乂辷ソ ん::i| 〉.: ′
|: .: .:::| : : | 夊ン '/:゙ |
|: .:: .::::| .:: : ! ,! /:i: |
|: ::: .::::| ::: : ! ∧| |
| .::: :::::: :::: :. |! ー‐_-- ∧::|. :|
| ::: .:::::::. ::::. :. ∥ /::::l::| . :|
|.:::: ::::::::. ::::: : || > イ:::::|::::i::| : :|
!:::: ::::::::::. ::::. ゚. || > ...イ:::::|::::::|:::::::| :. │
ノ:::: :::::::::::. :::::. : |:. / ::::|::::::|::::::|:::::::| :: │
/.:::: ::::::::/ム::::::. ゚. :.\__ />、::|::::::|::::::|:::::::| ::. ||
/.:::::_,..イi:i:i:ム::::::. | ス〕「i l:::|::::::|::::::|:::::::| :::. ∥
-‐ニ壬三/i:i:i:i:iム::::::. :. ゚。/:. 又l |心、::|::::::|:::::::| ::::. |
ニニニ三/i:i:i:i:i:i:iム::::.:::.. ゚v:.:.|、:.Ⅴ\i:i≧-、__:::| :::::. 八
クンカクンカ
Entry ⇒ 2012.04.09 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
御坂妹「私がモテないのはどう考えても一方通行が悪い」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333793255/
間違いない
2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13563
はい
3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17522
せやな
4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15555
>>1
なんで?
5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
>>4
あのモヤシ野郎が保護者面してたら男なんか寄り付かねーから
6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10841
一理あるな
7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
普通の男なら泣きながら逃げるレベェル
8 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
でもさーぶっちゃけkjさんとセロリ以外に興味ある奴っておれらの中ではあんまり居ないから関係なくね?
9 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12446
>>8
倍率高杉ワロエナイ
10 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
>>8
そもそもそのkjさんがこんな事言ってたからスレ立てたんよ
御坂妹「こんにちは。とミサカはばったり遭遇した貴方にごく一般的な挨拶をします」
上条「おー御坂妹か、元気そうだな」
御坂妹「はいミサカは至って健康に日々をエンジョイしています。とミサカは笑顔でハニカミます」
上条「相変わらず真顔だが…まあ普段通りって事かな」
御坂妹「一方通行からですか? …そういえば最近は彼と貴方が共に行動する事が多いとの情報もありましたね。とミサカはスネークの定期報告を思い出します」
上条「うん、だからお前らの事はなんだかんだで安心してんだ」
上条「あいつが守ってるなら俺の出る幕は無いだろな、ってな」
…って
12 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17543
いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
13 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16880
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
14 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
ちんこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
15 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
んな事言われたのか
16 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
マジかよ一方通行派ふえちゃうじゃんざけんな
17 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10395
kj派涙目w
18 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17552
これはどげんかせんとあかん
19 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
マジでどうしよう上条さんにしなだれかかるフラグがヘシ折れた
20 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11524
>>19
抜け駆けすんなと言いたいがそれどころじゃないのは把握した
21 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
別にいいじゃんwwもうさwwそんなフラグとか関係なしに押したおして既成事実作ろうずww
逆wwwwレwwwwイwwwwプwwwwwwwwww
22 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16992
>>21
黙ってろ変態
23 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
うwwはwwwwwwwwおまいら大ピンチwwwwww
涙ふけよwwwwwwww
24 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15408
>>23
お前はいいよなセロリとイチャラブしてんもんなkjさんとか関係ないもんな
25 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13525
相手がロリコンじゃないのにセロリとはこれいかに
26 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
あんなモヤシこっちからお断りだし
27 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10081
>>26
芝忘れてんぞツンデレ
28 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14223
>>26
もう好きって言っちゃえよツンデレ
29 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
>>26
んでもって惨たらしく玉砕しろよ糞女
30 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
話が進まねぇぞ、とにかくどうすりゃいいのか相談しる
31 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
>>30
だからww簡単だってwwwwあのモヤシがいるからkjは大丈夫だと思ってんでしょwwww
ならおれらから手を引かせりゃ良いじゃんwwww
32 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
犯して殺して埋めるんですねわかります
33 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15555
>>32
返り討ちだろ変態
34 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
>>33
望む所だ
35 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
でも手を引かせるって具体的にどうすんの、真面目な話無理ゲじゃね
36 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
>>35
ミサカの内の一人を襲わせたら罪悪感で引っ込むとおもふwwwwうwwはwwww名案wwww
37 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
そう簡単に行くか?
38 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
>>37
挿入前にイッちゃうんじゃね
39 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15429
>>38
帰れ
40 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
襲わせるねぇ……誰がやるのそんな役
Misaka14510さんがログアウトしました
もしあれならどっかから引っ張ってくるんだがどうだろう
番外個体「…ww」
一方「……なにニヤニヤしてんだお前」
番外個体「んーなんでもないけど?ちょっと暴走した子が居るからwwギャハww」
一方「……あァン?」
番外個体(NO.14510…通称アクセラレーコ、アナタを大好き過ぎて暴走しがちなのがこっちにくるかも…ww)ニヤニヤ
一方「……なァンか嫌な予感がすンな」
あー行っちゃったか
42 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
14510号を目視で確認、追跡する
43 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12522
>>42
Gj
44 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19639
スネークキター(・∀・)ーーーー!!
45 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
まあとりあえずスネークの実況待ち
46 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10087
失敗するに10000ジンバブエドル
一方「……ン?なンだアレ」
番外個体(…とりあえずミサカは物陰で様子見てよww)ソソクサ
一方「……なンか妹達の一人がこっちに全速力で向かって来てンぞ」
一方「おい番外個体、なンか聞いてねェのか……って何処に行ったアイツ」
14510号「あああァア一方通行さんこここんにににちはは!!ととミサカはミサカは気軽に軽やかに挨拶をします!!?!」
一方「全然軽やかじゃねェぞおい」
一方「………」
14510号「あの!!一方通行さん!!とミサカはゴーグルを引っ張りながら名前を呼びます!!」
一方「……あ、あァ…なンだよ」
14510号「みみみミサカを///あの、だだだ抱いてくだ 17600号「ふんッ!!」バキィ!! へけぶっ!?」ゴロゴロゴロ!!
17600号「…ふぅ、名目の違いにより緊急で黙らせました。とミサカは14510号にドロップキックをかまして呟きます」ムクリ
17600号「気にしないで下さい一方通行、ちょっと春の陽気に当てられた個体を大人しくさせただけですから。とミサカは14510号を縛り上げつつ返答します」
14510号「んー!!んーっ!?」ジタバタ
一方「…なンか妙な事言ってなかったかコイツ?」
17600号「さあ?とミサカはてきとうにしらばっくれます」シレッ
一方「……まあいいか、春だからってあンまはしゃいでンなよお前ら」
17600号「このバカによく言っておきましょう。とミサカは縛り上げたバカを引きずりながら別れの会釈をします、ではごきげんよう」ペコリ、ズルズル…
14510号「んー!!!!」ビッタンビッタン
一方「……なンだアレ」
62 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
バカの連行を終了、とりあえず待機する
64 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
>>62
ご苦労様
やっぱりバカじゃ無理だったか
66 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
襲わせるって言ってたのに抱いてとかなに言おうとしてんの
67 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17224
同意の上とか余計ダメだろjk
68 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
14510号さんにはがっかりだっはwwww流石レーコwwww
69 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
つか言い出しっぺがいけよ
70 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11528
>>69
それだ
71 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19096
確かにツンデレならそれなりに上手くいきそう
72 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
>>71
きっと乳首だけでイッちゃうな
73 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
は?意味わかんないなんでミサカがやんなきゃいけないの
74 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15890
>>73
だって嫌いなんでしょ?適任じゃん
75 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
嫌いだけどなんでミサカなのさわけわかんない
76 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
番外個体の位置座標確認、同時に一方通行の周辺に居る個体の数も把握
現在直ちに行動可能な個体は番外個体のみの模様
77 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
>>76
決まりだな
78 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
>>76
決定
79 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
やだからねミサカやらないもん
80 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19777
>>79
はよ
81 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11188
>>79
いけよ
82 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12110
>>79
観念しる
83 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
>>79
ぱんつ脱いだ
84 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
>>83
めずらしく履いてたのか
85 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16593
お も し ろ く な っ て ま い り ま し た
ID:Misaka?????さんがログアウトしました
86 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15890
行ったのか?
87 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
……いや、目標とは逆方向にダッシュしてる
88 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18907
エェェ(´д`)ェェエ
89 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15490
つまんね
90 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
マジかよ使えねぇ…
番外個体「…ふざけんな絶対やだかんねミサカは!!」タタタ…
番外個体「なんでミサカがあの人に襲われなきゃなんないのさ!!」タタタ…
番外個体「…………そもそもあの人ミサカが何しても反応なんか絶対しないし」
番外個体「………ばっかみたいじゃんまったく」
打ち止め「あれ?ワースト何してるのこんな所で?ってミサカはミサカはばったり遭遇した末っ子に話しかけてみたり!」
打ち止め「ミサカは遊んで来た帰りだよ?ってミサカはミサカは説明してみる!」
番外個体(……あれ?そういえばMNWにこのちびいなかったか、だから事情知らないのね?)
打ち止め「ワースト?」
番外個体「ん…なんでもないよ?………ところでさ、あの人が最終信号の事心配してたよ?」
打ち止め「へ?でも門限はまだ過ぎてないよってミサカはミサカはまだ心配されるほど時間が経っない事をアピール!!」
打ち止め「ふぇっ!?す、好き過ぎて!?ってミサカはミサカは…!////」
番外個体「ホントだよ、今もウンウン唸ってるかもよ?」
打ち止め「大変!!早く帰らなきゃ!!ってミサカはミサカは全力で駆け足しなきゃ!!」タタタ!!
番外個体(……ww、身代わりにこの子をあてがえばみんな納得するんじゃにゃいかな♪)
打ち止め「………」タタタ…ピタ
番外個体「ん?」
番外個体「ミサカ?…ミサカ今はちょっと帰りたくないんだよね(ミサカがいたら余計だし)」
打ち止め「…そっか、わかった。ってミサカはミサカはとりあえず納得して帰路を急ぐかも」タタタ…
番外個体「…ふぅ、後は様子見てよっとww」
ただいまwwwwとりあえずちびけしかけといてやったからなwwww
104 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14691
>>103
そういえば運営来てなかったか
105 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
運営は先程まで上条家に居る白シスターと遊んでた
106 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
>>105
百合ですねわかります
107 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11042
>>106
誰得
109 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
とりあえずその後に番外個体と接触してたのは本当だ、現在は自宅となる爆乳教師のマンションまで戻ってきた
110 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
よく見とけおまいらwwwwセロリのセロリたる由縁を見れんぞwwww
111 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
マジかよ
………
打ち止め「ただいまってミサカはミサカはアナタにお帰りなさいの返答を要求してみる!!」ヒシッ
一方「あァハイハイお帰りなさいませクソガキ」デコピン
打ち止め「あぅ!?…う~別にいつも通りだしたいして心配してなさげかもってミサカはミサカはがっかりしてみる…!!」
一方「別に上条ォン所に遊び行ったンなら心配も糞もねェからな」
一方「ン?…そォいやいつの間にか居なくなってから姿見てねェな」
打ち止め「ちょっと様子が変だったんだよね、なにか心辺りはないかな?ってミサカはミサカはアナタに尋ねてみる」
一方「…なンもねェぞ、アイツなンか言ってたのか?」
打ち止め「うん、帰りたくないって…ちょっと心配かもってミサカはミサカはアナタに迎えに行って欲しいかも」
一方「……チッ」ムクリ
あれ?
あれ?
126 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
運営いい子過ぎワロタ
127 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11853
そして幼女の願いなら必ず動くセロリ
128 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
ぱんつはすでに脱いでるからマン毛剃ってくる
129 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17004
>>128
生えてたのかよ
番外個体「……ど、どうしよう」オロオロ
番外個体「なんでミサカの所来る事になるのさ!?」オロオロ
番外個体「…………………………よし、逃げよう」
番外個体「全力で逃げよう」
17600号「こんな事もあろうかとぉ!!とミサカはなんの前触れもなく姿を見せます」ヒョコ
一方「うォ!?なンだオマエはいきなりよォ!?」ビクッ
17600号「はい、番外個体の逃走ルートの予測データです。とミサカはこれ見よがしにポッケから取り出します」つメモ
一方「…あてになンのかそれ?」
17600号「伊達にスネークとは言われていませんよ。とミサカはニヒルに含み笑いをします」( ̄ー+ ̄)フッ
一方「口曲げてるだけだろそれだと」
一方「…すげェな3分で追い詰められたぞ、一発的中かよ」
番外個体(´・ω・`)
一方「…あー、なンだ…さっさと帰ンぞ」
番外個体「………やだ」プイッ
一方「……………」
番外個体「……………」
一方「………………………………………」
番外個体「…………………………………」
番外個体「………そんなのミサカには関係ないし」
一方「せめて理由くらい言え」
番外個体「………アナタが嫌いだから」
一方「…………そォか」
番外個体「そうだよ」
一方「ンな事は前から知ってンだよ、オレが聞きてェのはなンで今日いきなりって事だ」
番外個体「ミサカは帰らないって言ったんだけど、電波障害でも起きてんの?記憶力悪いんだけど」
一方「減らず口ばっかだなテメェは…下らねェ問答するつもりなンかこっちはねェぞ」
番外個体「だったらミサカの事ほっとけば良いとおもうけど?」
一方(……めンどくせェなくそ)
番外個体(……なんでこんなにこの人の事突っぱねてるんだろ、今さらだけど)ダラダラ
一方「………どォすりゃ帰る気になンだよ」
番外個体(とにかく気まずい…逃げたい)
一方「………話す気もねェのかよ、ったくめンどくせェ)
番外個体(でも逃げらんないよねこれ、この人音速で飛ぶし)
一方「…………まともに顔も見たくねェ…か、顔逸らしたままとかよ」
一方「………そォかよ、もう良い」スタスタ
番外個体「…へ?」
一方「そこまで拒絶されてどうこう言っても意味ねェだろ……じゃあな」
番外個体「…え?へ?」
一方「打ち止めにはオレから説明しておく、オレと関わりたくなくなったらしいってな」
番外個体「………あれ?」
一方「……じゃあな」スタスタ
つまりどういうことだってばよ
157 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19851
ホームレス乙
158 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12999
ある意味作戦成功
159 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
お前だけ手を引かれてドースンダヨ
160 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
ざまああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああwwwwwwww
プギャああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああwwwwwwww
161 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
現在一方通行はガチで帰宅中、ちょっと悲しそうな眼してる
163 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
ねぇどうすんのこれ
164 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
>>163
今すぐ仲直りしてこい、マジでホームレスになんぞ
165 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
ちなみに病院に来ても部屋余ってないから無駄だお
166 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
間違ってもkjさんとこは行くなよな、んな事したら全力でおれらの敵だかんな
167 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15555
さっさと素直になってればイチャラブだったのになツンデレ
168 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
泣いて謝って抱いてって頼んだら丸く収まるとおもわれ
169 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17668
>>168
抱いての部分以外は正論なのがムカつく
170 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
おまいらなにしとん
171 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18003
運営様キター(・∀・)ーーーー!!!!
172 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16441
終了
173 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10523
あーあ終わりか
174 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
時間をかけすぎたか、番外個体が涙目になっただけでなんも出来なかったな
175 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
泣いてねーし!!!!
176 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
>>175
今あの人帰ってきたよ、ちょっと落ち込んでるけど
177 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
あーあ
178 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13147
泣ーかーしーたー!!
いーけないんだーいけないんだー!!
179 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
とりあえず帰ってきて
今 す ぐ に
180 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
運営マジギレ
番外お尻スパンキングコース
181 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
>>180
一方通行様からのお尻ぺんぺんなら是非とも感覚共有キボンヌ
182 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka?????
(´・ω・`)
打ち止め「…ていう訳でみんなのイタズラだったみたい。ってミサカはミサカはアナタに方向してみる」
一方「………そォか」
打ち止め「あれ?怒らないの?ってミサカはミサカはちょっと意外かも」
一方「別に腹立てるような事でもねェだろ」
打ち止め「…だってさワースト、もう変な事しちゃダメだからね!?ってミサカはミサカはこの人の代わりにお説教してみる!!」プンスカ
番外個体「……すいませんでした~」プイッ
一方「……もォいいだろオレはどうでもいいっての」
番外個体「ちゃんと反省してるよ、さすがにホームレスになりかけたのはちょっと焦ったし」
一方「そォなったら上条んとこでも厄介になりゃ良いだろ」
番外個体「………上条当麻ってミサカ苦手だもん」
番外個体「自分でもなんとなくだからよくわかんないけどね」
一方「ンなもん個体ごとの差異だろ」
一方「それくらいは誰も文句は言わねェし言わせねェ、好きに生きろよ」
番外個体「………クサい事言うよねアナタって」
一方「……うるせェ」
番外個体「まあいいか…………ありがと」
おわれ!!
じゃーな
久々のMNWネタだったな
楽しませてもらった
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ 禁書目録SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「せっかくだからクラスメートに嘘をついてみる」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333227418/
恒一「どんな嘘がいいかな…」
恒一「うーん…」
恒一「…いざ考えるとなると」
恒一「難しいな」
勅使河原「どうしたサカキ」
恒一「………」
勅使河原「ん?」
恒一(勅使河原って騙されやすそうだよな…)
恒一(よし、一人目は勅使河原だ)
勅使河原「んだよー俺の顔になんかついてのるか?」
恒一「勅使河原、実は、どうしても言っておきたいことがあるんだ」
恒一「実は」
恒一「望月は女なんだ」
勅使河原「……」
勅使河原「はああぁぁぁぁぁあ!?!??」
恒一(ここまで気持ちよく騙されてるの見るとなんだか悪い気もするな)
恒一「言いたいことはそれだけだから、じゃ」
勅使河原「…………」
恒一(いくら勅使河原がバカだからっていつか気づくだろうし)
恒一(放置してても大丈夫だよな、うん)
恒一「次は誰に嘘つこうかな」
恒一「やあ綾野さん」
綾野「やっほーこういっちゃん今日もいい天気だねー」
恒一「はは、そうだね」
恒一(……多分綾野さんも勅使河原と同タイプ)
恒一(簡単に騙されてくれそうに見える)
恒一(問題はどんな嘘をつくか、だな)
綾野「こういっちゃん?」
綾野「お、なんかいつもと空気が違うねこういっちゃん」
綾野「で、相談って?」
恒一「……この前、見ちゃったんだ」
綾野「何を?」
恒一「……赤沢さんが…」
綾野「泉美が?」
恒一「……………女の子と抱き合ってキスしていたんだ」
綾野「え?」
恒一「誰かに相談できることでもないし……!」
恒一「でも!でも!」
綾野「落ち着いて、こういっちゃん」
綾野「私が、私がちゃんと聞いてあげるから、ね?」
綾野(こりゃ泉美に惚れてたんだな、それでショックを受けて…)
綾野(でもこれってチャンスってことじゃ……!)
恒一(演劇部相手にこれか……ちょろいな……)
恒一「うん、ありがとう胸のつかえが取れた気分だよ」
綾野「また何かあったら言ってね?いつでも相談、乗るからさ」
恒一「本当にありがとう」
恒一「じゃ、行くね」
綾野「またねーこういっちゃん」
綾野「…………」
綾野「………フフフ」
綾野「これを機に距離が縮まっていけば………フフフ……」
恒一「なんて」
赤沢「恒一君、演劇に興味あるの?」
恒一「うひゃぁっ!」
赤沢「そ、そんなに驚かなくても…」
恒一「あはは、ごめんごめん」
赤沢「それより、さっき演劇がどうとかって」
恒一「え?」
赤沢「その、も、もし…演劇部に入るなら歓迎するわ!」
赤沢「彩や由美もみんなもいるし、どうかな?」
赤沢「そう…」シュン
恒一(うーん)
恒一(赤沢さんって頭良いからなぁ)
恒一(嘘ついてもすぐに見破られそう)
恒一(ここは一つ冗談っぽくホラ
を吹いてみよう)
恒一(そうすれば嘘を見抜かれてもダメージは少なく済むし)
赤沢「恒一君?」
赤沢「そう?」
恒一「うん、何だか大人しくなったというか、なんというか」
恒一「ぶっちゃけ今の赤沢さんは僕のタイプのどストレート真ん中なんだよねー」
恒一(よし、これで『冗談はしよてよ』といつものクールな返しが)
赤沢「それって私への告白と受け取っていいのね?」
恒一「え?」
恒一「な、なに?」
赤沢「私も好きよ」
恒一「な!?え?あっ」
赤沢「だからキスして」
恒一「あ、赤沢さん………」
赤沢「フフッ」
赤沢「……プフフッ」
赤沢「あはははははは」
恒一「赤沢さん?」
赤沢「冗談よ冗談、今日エイプリルフールでしょ?」
恒一「や、やられたぁ…」
恒一「バレてたか…」
赤沢「まったく、嘘の告白で女の子をたぶらかそうなんて」
赤沢「恒一君って案外悪いところもあるのね」
恒一「ご、ごめん」
赤沢「いいわ、騙し騙されお互い様なんだから」
恒一「それにしてもさすが演劇部だね本当に迫ってきたかと思ったよ」
赤沢「嘘でも、そうじゃなくても」
恒一「そ、それって」
赤沢「…冗談よ」クスッ
恒一「赤沢さんって意外とイジワルなんだね」
赤沢「フフッ…それじゃ、私対策係の仕事あるから」
恒一「うん、また」
恒一「…………」
恒一「嘘とは言え」
恒一「思いの外ときめいてしまった」
恒一「こっち方面の嘘は止めといた方がいいかな…」
桜木「…………」
恒一「よし」
恒一「やぁ桜木さん」
桜木「あぁ榊原君、こんにちは」
桜木「何か用ですか?」
恒一「いや、用って訳じゃないんだけど」
恒一「あまり喋ったことないから」
恒一「何かお喋りしたいなーって」
桜木「そ、そうですか」
桜木「いいですよ、私も榊原君と一度ちゃんと喋ってみたかったですし」
恒一「ふふ、ありがとう」ニコッ
桜木「…」ドキッ
桜木「好きですよ」
恒一「メンマは?好き?」
桜木「そうですね、具の中じゃ一番です」
恒一「実はさ、メンマって…」
恒一「醤油とみりんに一晩漬け込んだ割り箸らしいんだ」
桜木「え?」
恒一「…………」
恒一(さすがに信じないか…)
恒一(あれ?)
恒一「う、うん」
桜木「………」
恒一「……ショックだった?」
桜木「………はい」
恒一(………顔が真っ青になってる)
恒一(……まさか信じるとは)
ワロタ
恒一(…………か、)
恒一(可愛い…!)
恒一(なんだろう、この小動物的可愛さ……抱きしめたくなる……撫でたくなる)
恒一(さすが委員長……破壊力バツグンだ……)
桜木「え?今何か言いました?」
恒一「ん?別に何も」
恒一「……………」
恒一「ねぇ桜木さん」
恒一「去年のクリスマスはプレゼント何もらったの?」
桜木「と、唐突ですね」
桜木「えーっと去年は可愛いマフラーをもらいました」
恒一「誰から?」
桜木「え?」
桜木「何言ってるんですか?クリスマスだからサンタさんですよ」
恒一「……………」
恒一(ピ、ピュアすぎる……)
恒一「あ、ありがとう、少しでも話せて良かったよ」
桜木「私もです」
恒一「じゃ、また」
桜木「はい、また」
恒一「んーやはりピュアな女の子に嘘をつくのは、なんとも言えない気分になる…」
恒一「ん?」
小椋「………」
恒一「よし」
恒一「小椋さん」
小椋「榊原君」
小椋「何か用?」
恒一「実はさ、小椋さんに一つ言っておきたいことがあるんだ」
小椋「な、なに真剣な顔して、怖いんだけど…」
恒一(嘘だけど)
小椋「初耳ね」
恒一「先日、アメリカの大きい医学会に行ったらしいんだ」
小椋「あれ?お父さんインドじゃなかったの?」
恒一「インドを拠点に世界を飛び回ってるんだ」
小椋「へーそれも初耳」
恒一「そこで衝撃的な発表があったんだ」
小椋「………」ゴクリ
小椋「う、うん」
恒一「16歳までに胸のサイズがBカップに満たない女性は」
恒一「成人前後で男性ホルモンが急激に増加して」
恒一「男になってしまうらしいんだ!!」
小椋「…………は」
小椋「はああぁぁぁぁぁあ!?!??」
恒一「僕もにわかには信じられなかったよ」
恒一「でもアメリカのDr.トーマスの論文にはそう書いてあったんだ」
恒一「僕も後でその論文、確認したし」
小椋「そ、そのトーマスって野郎がデタラメ言ってるだけよ!」
小椋「だいたいBカップって…私だってもう少しあればBくらい……」ボソボソ
恒一「あ、でも小椋さんには関係ない話しだったかな」
恒一「いくら中学生でもBぐらいはあるもんね、ごめんごめん」
小椋「………」
恒一「小椋さん?」
小椋「………の?」プルプル
恒一「え?」
小椋「男にならないための……」プルプル
小椋「…そ、その回避方法みたいなのは無いの?って聞いてんのよ!」
恒一「え、えっとそこまでは…」
恒一(信じてる…)
恒一(嘘だろ…なんでこんなにみんな騙されやすいんだ…)
小椋「それができたら苦労しねーんだよ!」
恒一「は、はい、そうですよね」
小椋「む、胸のサイズを大きくする方法とか知らないの?」
恒一「僕、男だし…」
小椋「……なら、大きいのに聞くしかないわよね…」
恒一「え?」
小椋「じゃ、私行くから」
恒一「あ、小椋さん!」
恒一「行っちゃった」
恒一「あんな簡単な嘘に引っかかるなんて」
恒一「…となると次は簡単には引っかからない相手がいいな」
恒一「うーん」
杉浦「………」
恒一「ん」
恒一「よし決めた」
杉浦「何か用?榊原君」
恒一「用ってほどじゃないんだけど…」
杉浦「そう」
恒一(………杉浦さんは賢い)
恒一(と、なると今までのようなあからさまな嘘は通じない)
恒一(ここは軽いジャブから責めてみるか…)
杉浦「難しい顔して、どうしたの?」
杉浦「そうね」
恒一「そういやさ知ってる?久保寺先生と玲子さ、三神先生が付き合ってるの」
杉浦「へぇ」
杉浦「特に興味無いわ」
恒一「…………」
恒一(これは……)
恒一(騙す以前の問題だな…)
恒一「メチャクチャにしたい!って」
杉浦「それはキモいわね」
杉浦「後でスライスしとかないと」
恒一「………」
杉浦「………」
恒一「……それじゃ、僕行くね」
杉浦「そう、じゃ」
恒一「女子なら絶対に焦るようなことを言ってみたのに全く動じなかった」
恒一「さすが杉浦さんには敵わないや」
望月「………」
恒一「よし」
恒一「望月」
望月「榊原君、どうしたの?」
恒一「突然だけど望月ってさ玲子さ三神先生のことどう思ってるの?」
望月「きゅ、急にどうしたの」
恒一「大事な事なんだ」
恒一「答えて」
望月「そ、そりゃまぁ好き……だけど」
望月「ま、まぁそう…いうこと…」
望月「ってこんなこと、言わせないでよ恥ずかしい」
恒一「今家にさ両親居なくてさ変わりに叔母さんがきてるんだよ」
望月「無視しないでよ…」
望月「え?叔母さん?いくつ?」
恒一「そろそろ30だったかな?」
望月「美人?スタイルは?髪型は?」
望月「ご、ごめん」
恒一「それでその叔母さんに聞いたんだ」
恒一「『こんな年下の男の子となら付き合ってもいい』っての何かある?って」
望月「そ、それで?」ゴクリ
恒一「それが………」
恒一「女装が似合う子、なんだってさ」
恒一「なんだか姉さんの服がなんだ、言ってたけど、まさか信じないよね」
恒一「じゃ、次行ってみようかな」
恒一「うーん」
恒一「……そろそろ本丸に行ってもいい頃合いかな?」
恒一「よし」
恒一「そうと決まれば…」
鳴「………」
恒一「やっぱり屋上に居たんだ」
鳴「榊原君…」
恒一「やぁ」
恒一「隣いい?」
鳴「うん」
恒一「……」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「…………榊原君…」
鳴「何か……話があるんじゃないの?」
鳴「居ないよ」
恒一「そう……」
恒一(眉一つ動かない……さすが見崎だ)
恒一「実は最近気になる人ができたんだ」
鳴「……」ピクッ
恒一「その娘はいつも物静かで」
恒一「でも何かミステリアスな空気を纏ってて」
恒一「一緒にいてさ気付いたんだ、自分がその娘に惚れてるな、っていうのが」
鳴「………」
鳴「ストップ」
恒一「え?」
鳴「女の子に嘘の告白なんて、あまり感心できないよ、榊原君」
恒一「ふふ…バレてたか…」
鳴「榊原君もバレるって分かってて言ったんでしょ?」
恒一「そうだね、見崎には敵わないよ」
鳴「それで?」
恒一「え?」
鳴「今日はその調子で一体何人たぶらかしたの?」
恒一「た、たぶらか…って」
鳴「冗談よ、エイプリルフールでしょ今日」
恒一「えっと…5人?いや6人くらいかな?」
鳴「そう……」
鳴「なら……急いだ方がいいよ」
鳴「もう、始まってるかもしれない」
恒一「…………え?」
恒一「なんだろう心なしか教室が騒がしい…」
鳴「………早くした方がいい」
恒一「う、うん……」
ガラッ
望月「三神先生!三神先生はどこ!?」
高林「す、スカートに」
王子「ブラウス…?」
勅使河原「お前やっぱり女子だったのか!!」
小椋「泉美!そのデカさの秘訣はなんだ!教えろ!いや揉ませろぉーーー!」
赤沢「ちょっと、由美何を……!」
綾野「やっぱり泉美、レズだったの…………?」
有田「え?泉美が?百合?」
松井「へぇ…」
金木「ふぅん…」
杉浦「誰をメチャクチャにするって?あぁ!?」
中尾「痛い!痛い!痛い!止めてお願い!」
鳴「ね?」
恒一「………どうして………こんな……!」
杉浦「っせぇーババァ!てめーは愛しの久保寺とよろしくしとけやぁぁぁ!!」
久保寺「な!」
三神「え!?」
恒一(なんだ、杉浦さんもしっかり騙されてたんだ…)
三神「……」ハッ
恒一「?」
恒一(え?玲子さん?こっち来る………)
三神「ち、違うのよ!恒一君!」
三神「私はあんなのとはそんな関係じゃないか!違うからね!」
恒一「えっ、ちょっと、あの」
杉浦「中尾ぉーーーー!」
中尾「ひぎぃぃぃぃい」
望月「あ!三神先生!見て!僕を見て!」ダッ
赤沢「や、やめっ、あっ」
小椋「分かった!揉めばいいんだな!そうなんだろ!えぇ!?」
有田「由美……なんだか盛った男の子みたい……」
綾野「大丈夫よ!泉美!私はそんな泉美も好きだから!」
松井「ふふ…」
金木「ふふ…」
三神「恒一君!恒一君!」
杉浦「誰を!メチャクチャに!するって!?あぁ!言ってみろ!オラァ!」
中尾「ウオアッーーーーー!!!」
_____
_______
_____
翌日
恒一「昨日は酷い目にあった…」
鳴「自業自得だと思うけど?」
恒一「まさかクラスの大半がエイプリルフールに気付いていなかったなんて」
恒一「東京に居た時とは大違いだよ」
鳴「そう…」
恒一「あの後皆に弁解するのに3時間はかかったんだよ?」
鳴「偉い偉い」ナデナデ
恒一「馬鹿にしてる?」
鳴「少し」
恒一「はぁ…」
鳴「冗談よ」
恒一「エイプリルフールは終わったよ…」
恒一「昨日をエイプリルフールってわかってたのって見崎と赤沢さんぐらいなんだし」
鳴「ついたよ、二回」
鳴「一回は霧果にね」
鳴「彼氏ができたって言った」
恒一「ははは、霧果さん、物凄く困惑しただろうな」
鳴「うん、持ってたナイフで手首切ろうとしたからすぐにバラしたけど」
恒一「で、もう一回は?誰に?」
鳴「…………」
鳴「………榊原君に」
恒一「え!?僕?」
恒一「いつ言ったの?全然気付かなかった」
鳴「知りたい?」
恒一「うん」
鳴「……秘密」
恒一「えぇ、ズルいよ見崎」
鳴「……そろそろ教室に戻らないと」
恒一「う、うん」
鳴「………」
鳴「……榊原君」
鳴「一つヒントをあげる」
恒一「!」
鳴「もしこの嘘が分かったら、私の二つの嘘は本当になる……かもしれない」
鳴「これがヒント」
鳴「じゃあ先、行くから」
恒一「み、見崎!」
鳴「……返事待ってるよ」ボソッ
そう言うと見崎は振り返ることなく急ぎ足で教室に戻って行った
そのまま追いかけることもできたけど僕はそうしなかった
見崎の白い顔が、少しだけ赤くなっていたのを見たからだ
見崎の嘘に気が付いたのは少し経ってからだった__
お わ り
良かった
次回作に期待
まさかこういう感じで終わるとは思わなかった
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
妹「もう……兄さん、1回だけですよ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333280543/
妹「……はい」
兄「……」ドキドキ
妹「……」
ガタンッ
兄「くそっ!また音の出るTシャツかよ!!」
妹「さ、兄さん帰りましょうね」
兄「もう一回!もう一回やらせて!1000円自販機!!」
妹「ダメです」
妹「ですね」モサモサ
兄「けどこれちょっと中がスカスカすぎるな」モサモサ
妹「ふ菓子ですからね」モサモサ
兄「その点トッポってすげえよな、最後までチョコたっぷりだもん」
妹「じゃあトッポあげますからふ菓子もらいますね」モサモサ
兄「あっ!ウソウソ!!ふ菓子ちょうおいしい!!!」モサモサモサ
妹「どうしたんですか兄さん」パタパタ
兄「見ろッ……散歩中の犬に電柱と間違えられてマーキングされちまったッ……!」
妹「今日もですか」
兄「二度と同じ蹉跌は踏まぬと誓ったのに、不覚だ……」
妹「とりあえずそのまま上がらないでくださいね」
兄「はい」
兄「マジで?頼むわ」
妹「がってん、です」
モミモミ
ギュッギュッ
妹「はい、おしまいです。あ、今日の晩御飯は餃子でいいですか?」
兄「どうして縛ったし。あと晩メシはシュウマイの気分」
ビビビビビビイ
兄「くっ、……妹、な……にをし、た……」
妹「スタンガンです」
ビビビビビビビ
兄「めっちゃ肩こりに効くなコレ」
妹「でしょう?」
妹「兄さんトイレは閉めてしてくださいって何回言えば分かるんですか」
兄「えっ、なにそれ突然こわい」
妹「今日は洗濯ばさみです」
兄「はい」
妹「これを、こう……こう……こうです!」ゴバッ
兄「あうふっ」
妹「さらにこう、こう、これでどうですっ!」ゴバシャァ!
兄「あかん、ウチもうお嫁にいけへん……」シクシク
兄「食べる食べるー」
妹「今日はマグロのですよー」
兄「マジで?めっちゃ豪華やん」
妹「ふふん」
妹「はい」
兄「『バスガス爆発』、は『バスが酢爆発』というと言いやすいぞ」
妹「へー」
兄「それではいざ、……バフッ!?」
妹「……」プッ
兄「違うもん!『馬糞』って言おうとしたんだもん!!」
妹「一回負けたら終わりだから必死ですよねー」ハイッター!ギャクテンデス!!
兄「出てみたいよなぁ、っと電話か」ブルルルルルルル
妹「えっ、兄さんに電話かけてくる人なんているんですか」
兄「なにそれ泣きたい。もしもし?はい、はい。あー、はい。すぐ行きます」
妹「出かけるんですか?」
兄「ああ、ちょっとマモノさんに呼び出されたから行って来る」
妹「なるほど、仕事の人からですか納得です」
兄「うるさいバーカバーカ!この貧乳!!」
妹「あ゛?」
兄「ごめんなさいうそですエイプリルフールでした」
妹「はい」
兄「なんかエロいよな、響きがさ」
妹「全然」
兄「ですよねー」
妹「兄さんが言うとなんかやらしいです」
兄「そうでなきゃ俺が言うわきゃないだろぉ?!」バンッ
妹「永遠に口を閉ざしているが良いです」
ベキッ
兄「あふぅ」
兄「レオタードは?」
妹「その要件は却下されました」
兄「くそぅくそぅ」
妹「このリボンを……」
兄「ほう」
妹「ていっ」バッ シャキーン
兄「ほほう」
妹「どうですか、練習の成果」
兄「ちょいかしてみ」
妹「どうぞ」
兄「ほっ」ジャッ ガコゥン ドォォォォン・・・
妹「……まだまだ私は練習不足のようですね」
兄「ふはは」
妹「それは私にケンカ売ってると言うことですね?」
兄「……いや、趣味趣向だからなぁ。うん」
ペキュ
妹「中途半端なフォローなんてしたら殴りますよ?」
兄「もう殴っ……ていうか何か不吉な音がしたんですが」
なんからんま1/2思い出した
妹「ありましたね」
兄「あれって、どれだけ水がかかったら女になるんだろうな?」
妹「そういえばそうですね」
兄「ということで呪泉郷に行ってきたんだ」
妹「暇人ですね」
兄「で、今から半身だけ水を浴びてみる」
妹「どうぞ」
ザーッ
兄姉「……」
妹「かかった所だけ変化してて大変気持ち悪いです」
兄姉「なんかボンボン坂高演劇部の部長の気分だわ」
妹「なんですか」
兄「パンツかしてくれ」
妹「……何に使うつもりですか」
兄「何って……そりゃナニだろ」
妹「なら良いです」
兄「すまんね」
妹「たまには自分で作ったらどうですかこの三年寝太郎」
兄「なんだと!?わかりました」
妹「その前に、料理にオナホは使いませんよ」
兄「マジで?!」
兄「そういうと思ってな、買ってきてたんだ」
妹「たまには気が利きますね、ありがとうございます」
兄「いいってことよ」ギュッ
妹「……股間に挟んで何してるんですか」
兄「ほうら、たっぷり賞味するが良い」
妹「……」スッ ギリギリギリ
兄「そ、そっちは違うバナナですよーぅ?!」
ブチィ
兄「うれしそうだな」
妹「好きなんですもん、いいじゃないですか」
兄「今日もバケツプリンか?」
妹「いいえ!今日は浴槽プリンですっ!」グッ
兄「へー……」
兄「ふっ、わかっとらんな。風呂上りはフルーツ牛乳だ」ゴクゴク
妹「……」ゴクゴク
兄「……」ゴクゴク
妹「……!」ゴクゴク
兄「…プハッ、ふはは、俺の勝ちだな」
ヒュッ ゴン
兄「痛いひどい」
妹「わかりました」
兄「やった!」
妹「どうぞ」スッ
兄「これは・・・ガム?」
妹「お望みどおりカレー味です」
兄「くやしいっ!でも噛んじゃうっ!!」ビクッビクッ
妹「はい」
兄「うんこ味のカレーとカレー味のうんこどっちがいい?」
妹「おまかせします」
兄「ういうい」
妹「ほう、どんなですか」
兄「このクスリは100%やさしさで出来ています」
妹「どこからそのやさしさを抽出してきたんですか」
兄「三丁目の酒井さんから」
妹「そうですか」
兄「はい」
兄「ちょっくら三途の川で釣ってきた」
妹「アレ……ですか」
兄「うん、アレアレ」
妹「まぁたしかに、アレはそうかもしれませんね」
兄「だろだろ?」
妹「で?」
兄「その冷たさが心地よいのです」
テテテ テテテ テテテ テン♪
妹「冷たい、といえば?」
兄「ドールッ!」
妹「ファイナルアンサー?」
兄「ファイナルアンサー!」
デデデーン♪
妹「正解!」
兄「おっしゃあポケモンゲットだぜっ!」
兄「シリーズ」
妹「あててんのよ」トンッ
兄「包丁は少し痛いのでやめていただきたい」
妹「これで満足ですか?」
兄「うむ」
兄「何の?」
妹「兄さんのです」
兄「ははは、俺の中に爆弾でも詰めたか?」ポチッ
妹「あ」
チュドーン
妹「・・・だから言ったのに。馬鹿な兄さん」
兄「腹がむずがゆい」
妹「もう少し威力を高める必要がありますね」
兄「ふははは、プラスチック爆弾ごときでどうにかなると思うなよ」
妹「出直してきます」
兄「ようしどこからツっこんでやろうか?」
妹「言い方がやらしいです」
兄「自覚している」
妹「ならいいです」
兄「はい」
兄「しもた!今年は俺が桜係やった!!」
妹「そうですか」
兄「はい」兄「はい」
妹「……」スッ
妹「……」スッ
兄「あっ……」
ビスビスビスビスビスビス
兄「やめてとめてやめてとめてやめて」
妹「そうですが」
兄「じゃあ、普通にしゃべってみてもらっても良い?」
妹「無理です」
兄「無理なの?」
妹「仕様です」
兄「使用なら仕方ないな」
兄「ははは、妹は子供だなぁ」
妹「いいじゃないですか、楽しいですし」
兄「まあいいけどな、で?」
妹「今回は3tでお願いします」
兄「お、今回は爆破しがいがあるな。んじゃ取ってくるわ」
妹「はーい」
妹「兄さんの出生地ですね」
兄「イエス」
兄「おう、もうそんな季節か」
妹「はい」
兄「んじゃ、気をつけてな」
妹「留守をお願いしますね」バタン
兄「さて……と、妹の部屋のパンツでも借りるか」
妹「はい」スッ
兄「クーパー」
妹「はい」スッ
兄「汗」
妹「はい」シャッシャッ
兄「……何故すべてメスで済まそうとするんだ」ドクドク
妹「はい」ザクッ
妹「そうですか」
兄「やってみそ」
妹「仕方ないですね……てへぺろっ」テヘペロ
ズゴゴゴゴゴ゙ チュドーン
兄「おお、すげえな。これは人気出るわけだわ」
妹「ですね」
妹「別にそれでもいいですけど」
兄「マジで?!」
妹「溶けますよ?」
兄「マジで?!俺の心が的な?!」
妹「マジです。物理的に、です」
兄「それでもいいや」
妹「皮が溶けて丁度いいんじゃありませんか?」プッ
兄「心が折れそうだ……」
兄「くそっ!また音の出るTシャツかよ!!」
矛盾が生じている
妹「つじつまがあわないこと、ですね」
兄「これな、おかしいと思うんだよ」
妹「何がですか?」
兄「だって盾って殴るためのもんじゃん?」
妹「まあ、兄さん的にはそれでいいんでしょうがね」
兄「何、あの標準価格1600のバケモノか」
妹「SP回復用です」
兄「……」ジーッ
妹「……」ジーッ
兄「……あ、終わった」
妹「兄さん、妹モノとか趣味あったんですか?」
兄「巨乳眼鏡なら何でも良かった。別段反省する心積もりも無い」
妹「でしょうね」
しゅーーーーーーりょーーーーーーー
全部作ってくれるとは
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ 兄弟姉妹「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ヒデノリ「今日は風が騒がしいな」文学少女「でも少しこの風ビュゴォォ!
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333634279/
ヒデノリ「ゼェ、ハァ、ハァ……!」タッタッ
文学少女「クッ、ハッ、こ、この曲がり角、どっち?」
ヒデノリ「左に曲がれば、もうすぐ、だから」
ヒデノリ(相変わらず速いなおい! 女子に二連敗とか形無しだぜ……)
文学少女「そう、わかった……あっ」ズルッ
ヒデノリ「げっ!」ガシッ
雨で滑りそうになったところをどうにか抱えあげると、彼女の体が密着して……といいたいところだが、
お互いがずぶ濡れであるからにはそんな感興などまるでなく、ヌメっとしたいやな感触しか残らなかった。
文学少女「あ、ありがとう……///」
ヒデノリ(印象は悪くない、のか?)
ヒデノリ「ほら、あそこの青い屋根だから。もう急ぐ必要はないし慎重に行こう」
文学少女「う、うん」
幾人かのクラスメートと共に学校でダベっていた時だった。
ヨシタケ「天気が悪いんじゃ出歩くわけにもいかねーしなあ、誰かの家に入り浸るか?」
ヒデノリ「俺は家に帰るよ。母親が旅行に行ってるし、父親も会社に寝泊りするかもしれないっていってたし」
ヒデノリ「兄貴はどうなるかわからないけど、どのみち家を離れるのも心もとないしな」
ヨシタケ「そうかぁ、モトハルは?」
モトハル「さっき姉ちゃんからメールがあって、いつもの皆と家で遊ぶからお前も来いって……」
ヨシタケ「あぁ……生きて帰って来いよ……ん、てことは俺んちにも姉ちゃんいないのか」
ヨシタケ「しょうがない、今日は一人でシャイニングスコーピオンでもクリアするか」
ミツオ「懐かしいなあ、やっぱりマシンの特典込み?」
ヨシタケ「組み立てたはいいけど、もったいなくてまともに走らせないままプラモデル状態になってるよ」
ミツオ「あー、わかるわかる。俺は遊戯王のレアカードがそんな感じだった」
唐沢「なんだ、お前ら来てたのか」
モトハル「唐沢も連絡来なかったのか?」
唐沢「休校は知っていたんだがな、生徒会室に忘れ物があったから今日のうちに来ることにした」
唐沢「見たところもう帰るつもりみたいだな」
ヨシタケ「ああ、誰かの家に遊びに行こうかって思ったんだけど、皆家に誰もいないから出かけるわけにもいかない、ってことでさ」
唐沢「そうか。そういえばモトハル、お前通学するのに河原を通るって言ってたな」
モトハル「あぁ、それが?」
唐沢「あそこの川は水深がそれほどでもないから簡単に氾濫するって親が言っててな、帰るときは気をつけたほうがいいぞ」
モトハル「そうか、サンキュー」
ヨシタケ「それ以上に気をつけなきゃならんことがあるけどな」
モトハル「思い出させないでくれ……」
ヒデノリ「……?」
ミツオ「そうそう! マイがいいんだよね~」
ヒデノリ「……」
ヒデノリ(何か引っかかるな、河原……)
ヒデノリ(そうか思い出した! あのメルヘンな女といつも鉢合わせになるところじゃないか!)
「あそこの川は水深がそれほどでもないから簡単に氾濫するって――」
ヒデノリ(……まさか、な)
唐沢「じゃ、俺こっちだから」
モトハル「おう、じゃあな」
ヒデノリ(結局来てしまった。吹きさらしはつらいなあ、早い所確認だけでもして帰らないと……)
ヒデノリ「いつものところには……いるわけない、か。やれやれ、とんだピエロになっちまった」
ポツポツ……
ヒデノリ「ん、雨か」バサッ
通りすがり「そこの君、こんなところで何してるんだ。急いで帰りなさい、こんな風だと一気に天気が変わるから」
ヒデノリ「あぁ、すいません。実は友達がここの様子を見にいってくるとかふざけてたもんですから」
通りすがり「あぁ、あれはそうだったのか。まったく最近の学生は……もっとも年寄りも人のことは言えないが」
ヒデノリ「え、あれはって……」
通りすがり「さっき女の子がボーっと立ってるところに出くわしてね。君みたいに注意したら、逃げるようにどこかへ行っちゃったよ」
ヒデノリ(おいおい……)
ヒデノリ(帰ったなら帰ったでかまわないし、そっちのほうがいいんだが)
ヒデノリ『その子、どっちに行きました?』
通りすがり『西のほうに行ったね。でもあっちは見てのとおりまだまだ道が続いてるし……』
ヒデノリ(なこと言われたらなあ。ったく、お人よしになるのもつらいぜ)
ヒデノリ(それにしても傘がまるで役に立たん。これなら開き直ってずぶ濡れになったほうがすがすがしい)カチッ
ヒデノリ「橋か。だいぶ来ちまったな。となるともう帰ったとみても……ん?」
文学少女「……」ガクガク ブルブル
ヒデノリ(いるー!?)
ヒデノリ(何であの子橋の下に隠れて震えてるの!? あ、傘が折れたの? だから雨宿り?)
ヒデノリ(強風が吹きすさんでんだから意味ねーよ! ホームレスだって選択肢にいれねえよ!)
文学少女「……あっ」ブルブル
ヒデノリ(やっぱりこの子脳のどっかをいじってるわ。こんな子に付き合う俺も大概だけど)
ヒデノリ(いや待てよ、ここで状況を説明させてしまったらこの子はどう思うだろう)
ヒデノリ(明らかに彼女の失策でこんな状況に至っているというのに、自ら認めてしまえばプライドはズタボロだ)
ヒデノリ(ここはユーモアで場を和ませれば笑い話で済むかもしれない)
ヒデノリ「きょ、今日は風が悲鳴を上げているな……」
文学少女「……」キョトン
ヒデノリ(やっちまったぁー!)
ヒデノリ(いや、まだだ。まだなんとかなるはずだ)
ヒデノリ「きっと苦しんでいるんだろう、自らに背負わされた運命の重みに耐えかねて……」
文学少女「プッ、くくっ、ふふっ……」プルプル
ヒデノリ(違う意味で震えさせちゃったよ! チクショウ、もうどうにでもなれ!)
ヒデノリ「だがこの危機を越えた先には晴天が待っている。この空の新生という晴天が……」
文学少女「あっ、アハハッ、も、もうやめ、てっ、ふ、ふふっ」バンバン
ヒデノリ(すべての苦しみは俺が引き受けよう……)
文学少女「うん……」
ヒデノリ「……もしかして毎日ここに?」
文学少女「う、ううん、まさか毎日は来たりしない! たまに来るだけ、たまに……」
ヒデノリ「たまに、ねえ」
ヒデノリ(なんにせよ理由が同じでタイミングもぴったりってすげえなオイ)
ヒデノリ(漫画なら「つながってるね(ハァト」なんていっちゃってキスで終わるご都合展開だよ)
ヒデノリ(しかし我々を取り巻いている状況はといえば……)
ビュウゥゥ…… ザザァザザァ……
ヒデノリ(現実は非情である)
ヒデノリ「ここ、氾濫するのがあっという間なんだって。とりあえずここからは出よう」
文学少女「けれど、どこへ」
ヒデノリ(それなんだよなあ、この辺は見てのとおり吹きさらし。あるとしても一軒家が時折きまぐれのようにポツン、とだけ)
ヒデノリ(ここを抜けても住宅地があるだけで、仮に店があったとしてもお互いこの格好じゃあ、なあ)
ヒデノリ「俺は帰り道に寄っただけだから、少し歩けば家に着くけど……」
文学少女「私の家は結構遠い……」
ヒデノリ・文学少女「……」
ヒデノリ(連れ込むしかないのか!?)
ヒデノリ(ここぞとばかりに雨が強くなってやがる。仕方ない、送り狼と思われても本心では親切のために行動しよう)
ヒデノリ「あのさ、もし良かったらだけど、うちに来ない?」
文学少女「へえぇ!?///」
ヒデノリ「せ、せめて雨宿りくらいにはなると思うし、それなりのサービスはするし、嵐がやんだら送っていけるかもしれないし」
文学少女「い、いやじゃないけど、でも物事には段階ってものがあって、なによりその……」ゴニョゴニョ
ヒデノリ(完全に送り狼と思われてるな、これ)
ヒデノリ(まあ思春期の男女がそうなってもおかしくはないですよ? でもね、アンフェア。あまりにもアンフェアすぎる)
ヒデノリ(そんなの後々の良心が悲鳴を上げちゃう。なによりアンタじゃ……)
文学少女「うぅ~……///」
ぬれた髪、赤らんだ頬、張り付いた制服、そこから控えめに張り出した胸、スカートからのぞく腿……
ヒデノリ(いかんいかん! あくまで本心では親切のためって言ったばっかりじゃねえか!)
ヒデノリ「20分っていってもやっぱり相当……」
文学少女「じゃあね!」ダッ
ヒデノリ「おい、ちょっと!」
文学少女「あっ」ズルッ バシャアッ
ヒデノリ「……」
文学少女「……」グスッ
ヒデノリ「心配なんで、うちに寄ってください」
文学少女「よ、よろしくお願いします」グスグス
ヒデノリ「シャワー、先に浴びていいよ。着替えも準備しておくし」
文学少女「え、いいの?」
ヒデノリ「もちろん。その制服もなんとかしたいけど……」
文学少女「て、手洗いでなんとかなる、と思う。いざとなったら洗濯機を借りる、かも」
ヒデノリ「じゃあ浴室はそこだから」
文学少女「うん」キョロキョロ
ヒデノリ(入ったことのない家に来れば興味がわくだろうけど、あんまり見られるのもなあ)
ヒデノリ「さて、と。母ちゃんの部屋からジャージと下着を借りて……」
ヒデノリ「ん、ジャージはあるけど下着はないな……この辺にあるはずなんだが……」
ヒデノリ(まさか洗濯し忘れたのか? しょうがない、一旦洗面所に確認に行こうか)
シャアァ……
洗濯機を置いている洗面所は浴室に隣接しているため、シャワーの音が体に染み渡るように聞こえてきた。
ヒデノリ(こんなに生々しいものなのか……くそっ早い所確認だけでも……)
ヒデノリ(あれ、こんなに少ないのか? あ、そうか! 旅行に行くのに持っていったのか!)
ヒデノリ(まずいな、女の子のシャワーの音を聞きながら母親の下着を漁ってるってだけでもいろいろとまずいってのに)
ヒデノリ(いっそ兄貴の……それはそれでいやだなあ、なにか良い手は……)
ヒデノリ(そぉだお隣さんだ! あんまりしゃべったことはないし、あのベランダの出来事以来距離を置かれているが)
ヒデノリ(きっと事情を話せばなんとかなるだろう。よし、そうと決まれば)
隣の女子高生「……」
ガチャッ
ヒデノリ(いろいろ言葉が足りねえー!)
ヒデノリ「あの、違うんです! 実は女友達がびしょ濡れになっちゃって、でも俺の下着を貸すわけにも行かないから……」
ガチャッ
隣の女子高生「近所の人には何も言いません。そのかわり二度と私に話しかけないでください」
ガチャッ ガチャガチャ
ザアァァ……
ヒデノリ(やっちまった……こんな苦しみは引き受けた覚えがない……)
ガチャッ
ヒデノリ(たしか中学のときのトランクスがあるし、それならサイズが……)
文学少女「あっ」
はじめは目の前に真っ白なものが立ちはだかっていると見えるだけで、物体の正体はわからなかった。
それが人であると認識したのは長く黒い髪のおかげだった。まもなくそれがバスタオルを体に巻いた女の子だと認識できたときには、
文学少女「き、きゃあぁぁ!!!!」
悲鳴が上がった。外で唸っている風の音も突き抜ける甲高い声だった。
乾燥機などこの家にはないと判断すべきではないでしょうか(推理)
シャンプーやソープの残り香があったわけだが、そんなものにこだわっている余裕はなく、
そもそもなぜ彼女はバスタオル姿でいたのだろう、ああ、着替えを用意していなかったからだな、
いったいなぜこんな目にあわなければならないのだろう、ひょっとして俺は風の能力でも会得して
不幸を吸い寄せる力でも身に着けてしまったのだろうか、などと愚にもつかぬ自己問答をしながらシャワーを終えたのであった。
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
リビングで二人で座っていても空気は重いままだった。本来なら俺がホストであるわけだから、
なにかしらのサービスでもてなす必要はあるわけだが、なにかすればまたとんでもない目に合いそうで怖かった。
ましてや例のキザなセリフを吐く余裕などもう残っていない。
こんなときなにか言ってくれればな、と情けなくもすがってみるのだが、彼女は目を合わせてくれなかった。
ヒデノリ「……あ、あったかい飲み物でも淹れてこようか? たしか、コーヒーならあるんだ」
文学少女「あ、うん」
ヒデノリ「じゃ、ちょっと待ってて……」
ヒデノリ(気まずい。ただでさえ話題のない二人だけど、輪をかけて気まずい)
ヒデノリ「お待たせ、砂糖とミルクは自由に取っていいから」
文学少女「ありがとう……あちっ」
ヒデノリ「猫舌?」
文学少女「うん、まあ」
ヒデノリ「ブラックでもいけるんだ」
文学少女「むしろブラックじゃないとダメ」
ヒデノリ「俺は無理だな、うん」
文学少女「……(苦い……)」
ヒデノリ(致命的に会話が弾まない……)
ヒデノリ(せめてきっかけだけでもいいから何か……)
ヒデノリ「さっきは、ごめんね」
文学少女「え? ああ、うん……大丈夫、私もうかつだった……」
ヒデノリ「その、スタイル良いんだね」
文学少女「へっ!?///」
ヒデノリ「見かけによらずっていうか足も速いし、部活やってる?」
文学少女「ぶ、部活は何もやってない。体を動かすのは好きだけど」
ヒデノリ「俺も。今もたまにクラスメートと缶けりとかやるんだよね」
文学少女「そ、そうなんだ……」
ヒデノリ(なおさら顔をそらされた気がする……)
ヒデノリ(といっても呼べるのは男くらいしかいないし、出来るなら女子もセットで……)
ヒデノリ(そうか、タダクニだ! あいつと妹に来てもらおう!)
ヒデノリ「ちょっと席外すね」
文学少女「うん」
タダクニの妹の兄貴だろ
…………ん?タダクニの妹って兄貴いたのか?
タダクニ『おう、どうしたヒデノリ?』
ヒデノリ「俺んちに遊びに来ないか? なんなら妹も来て良い」
タダクニ『はぁ? どうしたんだよいきなり?』
ヒデノリ「いろいろとややこしいんだが……実はあの河原で会った女の子がうちに来てるんだ」
タダクニ『なんだよそれ!? 見せ付けるつもりか? 二人でしっぽりとやってろよ!』
ヒデノリ「ま、待て! 話せばわかる!」
タダクニ『どっちみち、うちは親が共働きだから二人とも出て行ったら留守になるんだよ、じゃあな』
ブツッ ツーツーツー……
ヒデノリ「お、おのれ……」
タダクニ「ヒデノリ。お前も連れてうちに来ないか、だってよ」
妹「あぁ~……どっちみちパスだな。ほら、うどん煮立ってる」
タダクニ「あぁ、うん。よし出来た。食おうか」
妹「いただきます」
タダクニ「いただきます」
妹「チュルチュル……ん、おいしい」
タダクニ「そうか、よかった」モグモグ
妹「モグモグ……ズズッ」
『暴風は明日にかけて続くと見られ……』
タダクニ「明日も休校かなあ」
妹「……どうだろうな」
ヒデノリ(唐沢、確かあいつ近所につるんでる女子がいるとかいってたな)
ヒデノリ(微妙な線だが仮に一人でもあいつなら……)
オルスバンサービスニセツゾクシマシタ。ハッシンオンノアトニ……
ヒデノリ「ちっ、メールに残しておくか」
『ちょっと込み入った用事なんだ、電話で返してくれ』
ヒデノリ(よし、戻るか)
ヒデノリ(テレビ点けてる。あぁ、もう失格っていわれたようなもんだなぁ)
ヒデノリ「ごめんね、なんか」
文学少女「ううん」
ヒデノリ「……」ズズッ
文学少女「……」ゴクッ
ダンシコウコウセイノニチジョーアァオッ!
ヒデノリ(来たか!)
『すまん、俺も立て込んでるんだ。悪いが後にしてくれ』
ヒデノリ(くっ、万策尽きたか……)
ヤナギン「ん、としゆきのケータイに電話が」
生島「げ、どーする?」
ヤナギン「別に出なくてもいいだろ……今度はメールか。なになに~? 電話しろってかぁ」
生島「電話は出来ないよねえ」
ヤナギン「あいつの文体模写なら簡単だし、メールで適当にあしらっておこうか」カチカチ
ヤナギン「これを怪しまれないように後で送って、っと。邪魔されるわけにはいかないしねえ」
生島「としゆき大丈夫かなあ。羽原も心配だけど、色々と懸念が多すぎるよ」
ヤナギン「どーにかなるでしょ。どーにかなってもらわないとあたしたちも困るし」
唐沢「わかった……」
唐沢(なんでコイツと二人きりになってるんだ……あいつらはどこへいった? ケータイもなくなってるし……)
羽原(としゆきと二人で料理。これってなんか……って早い早い、何考えてるの私!)
羽原「としゆき君、そっちの食器取って」
唐沢「ん、どれだ?」
羽原「その幅が大きいの……いいや私が」
ピタッ
唐沢・羽原「!!(て、手が!)」
唐沢「!」スクッ
羽原「と、としゆき君、なんで直立不動に?///」
唐沢「いや、条件反射というか、防衛本能というか……」
唐沢(俺は死ぬんだろうか……)
ヤナギン「休校だな」
生島「休校だ」
ヤナギン「いつもの三人だな」
生島「いつもの三人だ」
ヤナギン「相変わらず夢がないな!」
生島「夢がない!」
ヤナギン「それもこれもアンタに男っ気がないせいだ、羽原!」
生島「そーだそーだ!」
羽原「えぇ!? なんで!?」
ヤナギン「裸の上に男の大きめのシャツをまとったりなんかして、初めはいじらしくその匂いを堪能するものの」
ヤナギン「その後に待ち受ける更なる匂いを求めて、乾けば濡れて、濡れれば乾いて……」
生島「そんなんがあるのは漫画の世界だけだよ」
ヤナギン「それが、女三人、いつものメンツでダベってるばっかり」
ヤナギン「恥ずかしくないのか、華の女子高生が!」
羽原「えぇ~……で、でもぉ」
生島「まぁ、ねえ」
ヤナギン「そんなんだからアンタは……良い機会だ、としゆきを呼ぼう」
羽原「えっ!?」
生島「おお、ヤれヤれー!」
羽原「ちょ、ちょっと!///」
ヤナギン「そもそもアンタに男っ気がないのは過去のせいよね。男共もアンタにトラウマをうえつけられてるし」
ヤナギン「アンタ自身も後ろめたい気持ちのせいで異性に対してなかなか踏み込めないでいる」
ヤナギン「おそらく過去のことを断ち切れない限り、アンタは一生処女のまま……」
生島「どっかの層には受けるかもしれないけど耐え切れんわな、そりゃ」
羽原「うぅ……」
ヤナギン「そこで、だ。としゆきとしっかりと和解しよう。としゆきはアンタに対してのトラウマが一番根深いし」
ヤナギン「アンタが一番罪悪感を抱いてる人間でもある。この難しい関係を修復できたとしたら他はもう解決したも同然だ」
ヤナギン「そしてそれを糧にしてきっとこれからは異性と良い関係を築けるようになるんじゃない、かな」
ヤナギン「なによりアークデーモン、そんな汚名から立ち直って正真正銘の新しい人格になれるって利益もあるしね」
羽原「そ、そうかも」
生島「良いこというなー」
ヤナギン(まあそれは建前で、としゆきと面白おかしくやってくれるだけでいいんだけどね)
唐沢(なんで窓が開けられないのに窓越しに呼ぶんだ……)
ヤナギン「こっちにこない限りアンタのことをいつまでも呼び続けるよ、としゆきくーん!」
生島「あぁとしゆき、どうしてあなたはとしゆきなの、としゆき!」
唐沢「はぁ……」イライラ
羽原宅
唐沢「で、なんだ」
ヤナギン「羽原は料理できるけどアタシと生島は出来ないんだよ、手伝ったげて」
生島「どうせなら夜の分まで作ってけよ」
唐沢(こいつら……)
ヤナギン「それに羽原んち誰もいないんだよ。あたしらが泊まっても女三人じゃ心細くてねえ」
唐沢「そのセリフをお前らが言うか」
唐沢「全力でNo!」
羽原「と、としゆき君、やっぱり迷惑だよね、ごめんね……」
唐沢「っ!(もし逆らったら……)」
羽原(トシユキ視点)『迷惑? お前にそんなこと言える資格があるのか? お高くとまるようになったなぁ……』
唐沢「……」ブルッ
唐沢「……夕方までだぞ」
ヤナギン・生島(よしっ!)
羽原「……///」
ヤナギン『それじゃー、アタシらは生島んちに行くから』
生島『結果報告を楽しみに待ってるよー』
羽原(せっかくのチャンス……がんばるよ、二人とも)グッ
唐沢(なんだあの握りこぶしは……)ゾクッ
羽原「ふ、二人ともどこ行っちゃったんだろうね」モグモグ
唐沢「さあな……」
羽原「シチューはあっためられるし、夜の分も取っておこうか」モグモグ
唐沢「ああ……」
唐沢(口がメシを受け付けない……)
ヒデノリ宅
クゥ~
文学少女「!」
ヒデノリ「(今のって……)ああ、もう昼時か」
文学少女「///」
ヒデノリ「なんか作る? といっても簡単なものしか出来ないけど」
文学少女「大丈夫。お弁当あるし」
ヒデノリ「あ、俺もだ。途中で休校になったの?」
文学少女「ううん、最初から休校。でも昨日のうちに連絡されたこと忘れちゃって……」
ヒデノリ「うちは担任が連絡するのを忘れたんだってさ」
文学少女「へぇ。(カパッ)あっ、グチャグチャ……」
ヒデノリ「走った拍子にか……俺の分けようか?」
文学少女「……食べられなくもないから、大丈夫だと思う」
ヒデノリ「母親は旅行に行ってて、父親は会社。兄貴は大学の友達と遊び」モグモグ
文学少女「そっか、ってそれって……///」ゴニョゴニョ
ヒデノリ「そっちは家に連絡しなくて大丈夫?」
文学少女「あ、忘れてた……ちょっと電話してくる」
ヒデノリ(面と向かって食べるしかないからか、なんとなく打ち解けてきた気がするな)
ヒデノリ(嵐がやむまでの辛抱だと思ってたが、その心配はなくなりそうだ)
ビュオォォォ…… オォォォ……
ヒデノリ(にしても改めて聞くとすげえな、上空で滞ってるんだか、天井がにじりよってくるみてえだ)
文学少女「友達の家に泊まるかも、って連絡してきた」
ヒデノリ「そう……えっ泊まるの!?」
文学少女「えっ!? あ、あくまで方便、方便だから!」
ヒデノリ「あっ、方便ね、うん」
文学少女「もっともこの嵐がやまないと帰れないけれど……」
ビュウゥゥ……
ヒデノリ(……安請け合いしちゃったかなあ)
文学少女「ごちそうさま。洗い物、しようか?」
ヒデノリ「ん? あぁ構わない構わない、もともとこっちが無理やりつれてきたみたいなもんなんだから」
ヒデノリ「むしろこっちになんでもやらせてよ」
文学少女「あ、じゃあお願いします」
ジャー キュッキュッ
ヒデノリ「~♪」
文学少女「あなたって本当にやさしいね」
ヒデノリ「んん!?」ガタッ
文学少女「わっ、大丈夫!?」
ヒデノリ「割れ物じゃないし……そ、それよりやさしいって、そんなことはないでございますよ?」
文学少女「ううん、やさしいのは本当……」
ヒデノリ「あ、ありがとう、でいいのか?」
文学少女「たぶん」
キュッキュッ
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
『徹子の部屋、今日のゲストは岩崎良美さんです……』
ヒデノリ(ど、どんな反応をすればよかったんだ……やさしい、なあ、うーん……)
ヒデノリ(そうなれるのは本望だけど、いざ言われてみるとこっ恥ずかしいなあ)
文学少女「あ、この漫画、私も読んでる」
ヒデノリ「ん? あぁ、面白いよねそれ」
文学少女「ロビンソンがファニーを崖から落としたけれどトビウオに打ち上げられたところは最高だったよね」
ヒデノリ「そこもいいけどベックが刑務所でトイレの神様の変え歌を皆で合唱したところも面白い」
文学少女「あはは、そうそう!」
ヒデノリ(案外気さくに笑う子なんだな。てっきり内面メルヘンで表面は暗い子だと思ってたけど)
ヒデノリ「それに笑うとかわいいし」ボソッ
文学少女「ほあぁっ!?///」
ヒデノリ「え? あぁ、いやあその、つい声に出ちゃったというか、まあ本音というか」
文学少女「あ、ありがとう、でいいの?///」
ヒデノリ「た、たぶん」
文学少女「うん、他の人とはちゃんとしゃべれるんだけど、あなたといるとなぜか……」
ヒデノリ「でもこの風……」
文学少女「あ、あれはもうやめて///」
ヒデノリ「まあ俺もそうしないとまずいのかな、って気が置けるところあるけど」
ヒデノリ「ああいうの、好きなんだ」
文学少女「わ、悪い?」
ヒデノリ「いやあ、悪いってことはないけど、やってて恥ずかしくはある」
文学少女「だよね、見てたほうがやっぱりかっこいいし。でもあこがれる……」
ヒデノリ「俺もヒーローにあこがれたりはしたけどなあ」
文学少女「アニメとかライトノベルとか」
ヒデノリ「それ見て書きたくなったりするのか」
文学少女「ありえない世界を本当にあるものかのように作れるってすごいなって思うし」
ヒデノリ「他の友達に見せたりする?」
文学少女「たまに……一度見せたら生暖かい目で見られたけど、最近はいいねって言われることもある」
文学少女「見せない友達のほうが多いけど。でも特に不満は感じてないかな。あくまで趣味でやってるだけだし」
ヒデノリ(現実が嫌だからってわけでもないのか。子供のころの名残がそのまま残ってるってだけなのかもしれん)
文学少女「あ、あれはごめん。でも河原で一人でいるってことはそういうことだと思って」
ヒデノリ「まあおかしくはない、か。でもその後は……」
文学少女「その次はまたああいうことが出来たらな、って、恥ずかしかったけど行ってみることにしたの」
文学少女「するとあなたがいて、でもそこで失礼なことしちゃったから次は……」
ヒデノリ「ああ、あれはもういいよ、うん」
文学少女「で、今回は学校で休校だってわかった時に頭に浮かんだの。きっと大丈夫ってわかってても、頭から離れなくて」
ヒデノリ(とことんシンクロしてるな。前世のつながりとか言われても信じるわ、これは)
ヒデノリ「じゃあ俺相手にしどろもどろだったのは……」
文学少女「第一印象、かな。あんなセリフとあんないざこざがあったし」
文学少女「会いたいとは思ったけれど、実際面と向かってみると、うまく話せなくて」
ヒデノリ「なるほどなぁ」
文学少女「あそこを通るときは色々考えるんだけどね、話すのはむしろ好きなほうだし」
ヒデノリ「ああいうスカしたセリフを考えるの? 俺は君の脳内でかっこよくなってたりして?」
文学少女「もうっ、からかわないで///」
ヒデノリ「はははっ」
文学少女「うん、全然。制服貸してくれたりしたし、むしろ私があなたに嫌われてないかな、って思うくらいで」
ヒデノリ「あぁ、最初は少しあったよ。あそこ行きたくないなあ、とか」
文学少女「や、やっぱり」
ヒデノリ「でも今日で普通に話せる子なんだな、ってわかったし」
文学少女「そう、よかった」ニコッ
ヒデノリ(何より、なんだかんだであそこに足を向けるってことは……)
ヒデノリ「ん、兄貴から電話か。ちょっと待ってて」
文学少女「うん」
ユウスケ『おう、ヒデノリか。お前今日家にずっといるか?』
ヒデノリ「いるけど」
ユウスケ『ちょうど良かった。サークルの人の家に泊まっていくから、悪いけど一人で留守番しててくれ』
ヒデノリ「あぁ、やっぱり……」
ユウスケ『やっぱり?』
ヒデノリ「ううん、こっちの話」
ユウスケ『まあいいや、頼むぞ、それじゃ』ガチャッ
文学少女「そ、それって……」
ヒデノリ「……まあ、嵐がやむのを待つしか」
文学少女「でもさっきのニュースで明日まで続くって言ってたよ?」
ヒデノリ「……」
オォォウゥゥ…… バシャバシャ……
ヒデノリ「や、やっぱり泊まっていく?」
文学少女「迷惑なら本当は帰りたいくらいなんだけど……」
ヒデノリ「いや、迷惑ってことはないさ。乗りかかった船だし。でも、まあ」
文学少女「で、出来るだけ間違いは犯さないように?」
ヒデノリ(むしろ安請け合いさせちゃったのかあ?)
ヒデノリ「漫画ならあるけど、暇つぶしになりそう?」
文学少女「うん」
ヒデノリ「じゃあ俺の部屋で選んでいって。ちょうど掃除したばっかりだったし、見苦しくはないと思うから」
ガチャッ
ヒデノリ(あっ! そういえば机の上に漫画の原稿をおきっぱなしに……)
ヒデノリ「そ、そっちに本棚あるから」
文学少女「ふぅん」キョロキョロ クンクン
文学少女「? それって……」
ヒデノリ「そぉいやぁ!」ガサッ
文学少女「!? い、今何を……」
ヒデノリ「ん? あぁこれ? うん、テストの答案。俺バカだからさ、点数悪くて」
文学少女「そ、そうなんだ……あ、私勉強なら得意だから教えられるよ?」
ヒデノリ「んん~? あ、ありがたいなあ、それなら早速リビングで……」
文学少女「答案、見せてくれない? 笑わないから、絶対」
ヒデノリ(そんな純粋な目を向けるなぁー!)
文学少女「へぇ……」キラキラ
ヒデノリ(ヒデノリ君の必死の隠蔽も実らず結局見つかりましたとさ、めでたしめでたし)
文学少女「ふふっ、ここ面白いね、『ロビンソンとファニーの日常』に出てくるギャグみたい」
ヒデノリ「そ、そう? そこはオマージュ受けたんだよなあ」
文学少女「いくつかそんな感じのところあるよね、とんでもないことやってるけれど無理やり押し通す、みたいな」
文学少女「ここのヨシアキから借りたお金が回りまわって国を動かす騒ぎとか、好き」
ヒデノリ「そ、そう?(あ、あれ?)」
文学少女「でも『ロビファニの日常』に出てこなさそうなネタは、うん……」
ヒデノリ「ですよねえ……」
ヒデノリ「えっ?」
文学少女「スカしたセリフを吐き散らすけれどことごとく滑ってて、でも全然ダメージを受けない図太い主人公のギャグ漫画、とか」
ヒデノリ「あぁ~面白そうだけどどっかでやってそうだなぁ」
ヒデノリ「……ていうか、笑わないんだな。ネタの良し悪しはともかく、マンガ描いてるなんて」
文学少女「笑わないよ。だって私自身楽しいもん。楽しいことは、やりたくなるじゃん」
文学少女「あなたも描いてて楽しかったよね? だから面白いんだと思う」
ヒデノリ(ま、まぶしい……)
ヒデノリ「あぁ……といってもなあ、あれはあの面白空間にいたからこそ思い浮かんだものだし」
文学少女「それなら任せて、キザな言葉なら簡単に思い浮かぶから。あなたはそれをギャグに移し変えればいいの」
ヒデノリ(この子ノリ出したら止まらんわ……)
文学少女「この風が私の心を洗うの。だからこのままでいさせて……」
ヒデノリ「ブッ、ハハッ」
文学少女「風がやんだ時きっと私は生まれ変われる。青空を無垢な心で受け止められる澄んだ心に変わって……」
ヒデノリ「や、やめろっ、殺す気、かっ」ジタジタ
文学少女「ふふっ、なんだこういう方法もあったんだぁ」
主人公はメルヘンにあこがれる箱入り娘。彼女は成人すると同時に家を出る。
昔物語で読んだような理想の国がきっとどこかにあると信じて、からかわれたり叱られたり、
時には暖かく迎えられながら旅を続けていく。途中から旅中の出来事を客観的に見られる役を出したほうがいい、
との話になって、男の召使を出したほうが良いのでは、と俺が言うと彼女は快く採用してくれた。
話はまるで尽きず時計を見ることさえも忘れていたのだが、途中で彼女が不意に、
「これってドン・キホーテだね」というと、合点が行って一気に力が抜けた。
どこかでやったことがあるだろうと思っていたのは、ちゃんとした兆候だったらしい。
けれど、いつも男友達とやるバカ話をしているようで楽しかった。
同時に彼女もいつもどおり話せていたようで、満足そうだった。
文学少女「!」
ヒデノリ「うわ、もう6時か、あっという間だな」
文学少女「夕食は私が作るよ?」
ヒデノリ「でも……」
文学少女「腕前なら任せておいて。お弁当もいつも作ってるくらいだし、それにお礼もしたいし」
ヒデノリ「あぁ、じゃあよろしく」
文学少女「うん」ニコッ
ヒデノリ(いいなあ、あの笑顔)
プルルル プルルル
ヒデノリ「噂をすれば」
父親『ん? なんだ、開口一番にふさわしくないことをいうな、このメガネは』
ヒデノリ「あぁはいはい、ごめんごめん」
父親『いつまでたっても成長しないヤツめ。そんなんじゃ、あの空中楼閣ではやっていけんぞ』
ヒデノリ「なんだよそれ」
父親『比喩だよ比喩。仕事を戦場とするようなものだ』
ヒデノリ「説明するなよ。で? やっぱり帰ってこれないの?」
父親『ほう、先読みをするようになったとは成長したな。見積もりが甘かったようだ』
ヒデノリ「へーへー」ガチャッ
文学少女「なんとなく察しはついてたけどね。それに」
ビュゥゥゥ……オォォ!! バキッバキッ
文学少女「私もとうてい帰れそうにないし」
ヒデノリ「そうだなぁ。ところで何作って……ど、ドリア? すげえな」
文学少女「ホワイトソースとチーズがあったし。オーブンで焼くのに時間がかかっちゃうけど、まあ簡単だよ」
ヒデノリ「はぁ~こんなんなら作ってもらって正解だったわ。俺うどんくらいしか出来ないし」
文学少女「しょうがないよ、男の子って料理しないし」
ヒデノリ「でも料理は出来るようになりたいよなあ、MOCO’sキッチンとか笑えるけどうらやましかったし」
文学少女「今度簡単な料理教える?」
ヒデノリ「頼むよ」
文学少女「それじゃこれをオーブンにいれて、っと。あ、ケータイしばらく見てなかったな……」
『やっさんに相談。打ち解けられない男の子とどうしたら仲良くなれるかな?』
文学少女「へぇ、さっきまでの私と一緒……でも3時のメールか……」
文学少女「どうしよっかな……うん、送ってみよう」
『返信遅れてごめんね。もしかしたらもう解決してるかもしれないけど、打ち解けられないってことは会話は出来てるんだよね?』
『となると、その人も打ち解けたいと思ってるんじゃないかな』
『だから、そういうのがお互いにわかれば楽になれると思うよ。それにはその人のことを信じてあげること。
『こっちが不安に思ってるとあっちにも伝染しちゃうからね。それさえなくなればきっと仲良くなれるよ。がんばって!』
ヒデノリ「何をまたいきなり。そうだなぁ……っていうか、それって俺達のことじゃん」
文学少女「ふふ、そうだね」
ヒデノリ「ううん……相手のことを慮ってるから打ち解けられないって思うんだろうな」
ヒデノリ「何にも考えてないなら、そもそも何にも感じないだろうし」
文学少女「そうだよね」
ヒデノリ「でも、相手のことを考えすぎてもダメだし。程よく考えて、程よく考えなくて」
ヒデノリ「そんな風に相手のことをそのままに受け止めるバランスが大事なんだろうな」
文学少女「うんうん」
ヒデノリ「そうそう」
文学少女「うんうん……」
チーン
文学少女「出来たみたい」
ヒデノリ「おお、見栄えも完璧」
文学少女「ふふ、ありがとう。じゃあいただきます」
ヒデノリ「いただきます」
ジョシコウセイハイジョウーフゥ-!
羽原(あ、やっさんからメール)
羽原(そっかぁ、相手のことを信じてあげる、かぁ……)
羽原(よしっ、この調子でどんどんとしゆきと打ち解けよう!)
羽原「としゆき君、そろそろご飯にしない? シチューあっためなおそうか」
唐沢「ん、ああ……」
羽原(としゆきは優しいなあ、私が何言ってもうなずいてくれるし)
唐沢(おかしいな、何も食べてないはずなのに腹が何も訴えかけてこない……)ゲッソリ
おやすみ
おい
羽原(いざ二人きりになったはものの何をすれば……)
羽原(うぅ~としゆきとは遠慮なしに話せるけれど、いざ意識してみると……)
唐沢「……」ブツブツ
羽原(うーん……そうだ、誰かにメールしてどうすればいいか訊いてみよう! まずはやっさんに……)
数分後……
羽原(あれ? 返事来ないな。忙しいのかな……)
唐沢(そうか、メールか……いや、逃げられないだろうな、どうせ)
羽原「としゆき君、人生ゲームで遊ばない?」
唐沢「あ、ああ」
羽原「昔遊んだよね、たかひろ君とかと一緒に」
唐沢「……」
アークデーモン「……」ゴゴゴゴゴ……
唐沢(これ、勝ったら負けだよな……)
たかひろ(だが手加減したのがバレようものなら……)
アークデーモン「回すか」カラカラ
唐沢・たかひろ(ふ、不幸マス!)
唐沢「あっ、シルバーデビルが!」
アークデーモン「あ゛?」
たかひろ(よしっ!)
唐沢「おかしいなあ……あれだ、きっと逃げ足が速いんだよ、うん……」
アークデーモン「ちっ、やれやれ……転職マスか。ほう、プロ野球選手か、ククク……」
現在……
唐沢(何か他にもかんばしくない思い出があったはずだが、思い出すことさえも拒んでいる……)
羽原「それじゃやろっか」カラカラ
羽原「あ、としゆき君と結婚……///」
唐沢「!?」ドクンッ
唐沢(思い出した……だが掘り返すと心臓が、持たん……)パクパク
羽原「人生ゲーム、終わっちゃったね」
唐沢(なんでこんなにもつらい思い出ばかり……)ズキッズキッ
羽原(よくよく考えてみると人生ゲームは良い思い出しかないんだよなあ。そっか、これをきっかけに……)
羽原「あのさ、としゆき君、私まだ怖いところあるかな?」
唐沢「ん? ん、ん~?(どう答えればいいんだ……)」
羽原「私、ヤナギンとか生島に今でもからかわれるんだよね、力持ちとか、物怖じしないとか」
羽原「でも、私は私なりに変わってるつもりだし、それに昔だってあながち良いところがなかったってわけでもないはずだし……」
羽原「そういうところ、昔から付き合ってるとしゆき君ならわかってくれてるんじゃないかな、って思って」
唐沢(きょ、脅迫なのか?)
羽原「あ、よかったぁ」
唐沢(見た目はな……)
唐沢「それに性格も今は柳や生島相手のブレーキ役をやってるみたいだしな」
唐沢「あいにく、昔の思い出はかんばしくないものしか残ってないからわからないが」
羽原「そ、そっかぁ。やっぱり変われてるんだ、私」
唐沢(それもあくまで表面だけで、根本は昔のままなんだがな……)
唐沢(女子高生が持ってるゲームじゃないな……まあ羽原とやった記憶はないしこれなら……)
唐沢「そうだな、バイオでもやるか」
数分後
羽原「うひゃー、爽快爽快」ケラケラ
唐沢(俺がなんにもしてないのにSランク……?)
羽原「やっぱり楽しいね、バイオは。ゾンビだから遠慮なく殺せるし。人はちょっと、遠慮が出ちゃうけど」ニコニコ
唐沢「……」ガタガタ
羽原「ふぅ、こんなもんか……」
ビュウゥゥ…… ドサッドサッ
羽原「風、やまないね。すごいや」
唐沢(お前のほうが恐ろしいよ……)
唐沢(やはり本質は変わっていない。他人を思いやったりする理性は身につけたんだろう)
唐沢(だがそれもあくまで利益になるから採用しているに過ぎない。本人に自覚はないのだろうが……)
羽原「明日も休校かなあ……としゆき君、明日も来てくれる?」
唐沢「えっ。う、うん、休校だったら、な」
羽原「そっか、よかったぁ」
唐沢(それに他人を思いやっている、というのもあくまでコイツの狭い感覚の中の出来事でしかいないんだ……)
唐沢「軟派というかおちゃらけてるというか、あまり仕事をしない生徒会長に」
唐沢「ヤンキー上がりの副会長とクラスメート、片方の見た目はそのまま強面で、もう一方はそれほどでもないな」
羽原「そ、そうなんだ、なんかすごいところだね……」
唐沢「まああくまで見た目は、だ。会長は面倒見もいいし、副会長もクラスメートも根はいいやつだよ」
唐沢「時折男女問わず部外者がやってきて頼りにくるくらいだから、外見を取っ払えば良い人間だと思われているんだろう」
羽原「えっ、女の子もくるの? 男子校なのに?」
唐沢「安請け合いしていたら評判が広まったらしくてな」
羽原「と、としゆき君、今度そっちに遊びに行ってもいいかな?」
唐沢「えっ」
羽原「ま、頼ることは特にないんだけどね……でも、その生徒会の人たちにも興味わいたし」
唐沢「……」ダラダラ
唐沢「あ、あまりにも部外者がやってくるってことで職員からも注意を受けてたりするから、正直」
羽原「そっかぁ、じゃあどうしても頼らざるをえないことが出来たら、だね。そのときは覚えておいてよ」
唐沢「ああ……」
副会長「どうしました、風邪ですか?」
会長「いやぁ~? どっかのカワイイ子が俺のうわさをしてるんだと思うよ? 楽しみだなあ、うん」
副会長「はぁ……」
会長「あ、もしかしてりんごちゃんが怖がってたりするのかなあ、いっちょ電話してみるかぁ」
会長「あ、りんごちゃん? 風邪強いよねえ、怖くない? なんなら今から俺が……」
りんごちゃん『余計なお世話よ!!!!』ブチッ
会長「いってぇ……」ジンジン
副会長(しかし……さっきの悪寒はなんだったんだ……? 風邪かな)
姉「いいじゃない、これからあったかくなるんだし坊主でも」
ヨシタケ姉「やっぱり心残りがないように真ん中からばっさりとやっちゃったほうが良いよねえ?」
友人1「ははは! 行け行けー!」
友人2「後頭部はまかせろー」バリバリ
モトハル「ぎゃあぁぁ!!」
羽原「と、としゆき君、うちに泊まっていく?」モグモグ
唐沢「……は?」
羽原「きょ、今日私一人だけだし、やっぱり怖いし、布団ならお兄ちゃんのがあるし……」
唐沢「……うん、うん」
羽原「と、泊まっていける?」
唐沢「うん、うん……」
唐沢(地獄っていうのは知らず知らず足を踏み入れてしまうところらしい……)
羽原「うん、お風呂沸かしてるね」
唐沢(逃げるなら今しかない、考えろ、考えるんだ)
ビュウゥオォォ
羽原「あ、としゆき君、私も行っていい?」
唐沢「!?」
羽原「としゆき君の家DVD揃ってるから何か面白そうなのあったら持って行きたいし」
唐沢「そ、それくらいなら俺が選んでいくよ」
羽原「それにこの風の中だと、ちょっと心配だし……」
唐沢「どうせすぐそこだし……」
羽原「わ、私が心配なんだ。ごめんね、わがままで。でもいっしょに行かせて? お願い」
唐沢(終わった……)
文学少女「お風呂、ありがとう。入っていいよ」
ヒデノリ「ああ、布団は母親の部屋にもう敷いてあるから」
文学少女「うん、でももう少し起きてようかな」
ヒデノリ「そうか、じゃ支度してっと」
浴室
ヒデノリ「はぁ~……」
ヒデノリ(一時はどうなることかと思ったが案外どうにかなるもんだ)
ヒデノリ(安心したら一気に疲れが……おっと寝たらいかん)
ヒデノリ(ん、思えばこのお湯ってさっき……)
ヒデノリ「やれやれ、男子高校生の性だな……」
『強風の影響で死傷者も……』
文学少女「……」
湯上りの彼女の肌は、元々の素質もあるのだろうが艶めいているのが遠巻きにでもうかがえた。
黒い髪がそれとうまく対称を作ってお互いを引き立たせる。遠いほうを見るようなぼんやりとした瞳が、今日は魅力的に見えた。
ヒデノリ(綺麗な女の子が泊まっていくんだよなあ……理性が働く内に部屋を分けておいてよかった……)
ヒデノリ「はい、カルピス」
文学少女「うん、ありがとう」
ヒデノリ「いつまで起きてる?」
文学少女「うーん、出来るなら長く起きていたいけど」
文学少女「今日はすごく疲れちゃったし」
ヒデノリ「俺も。ほどほどにしたほうがいいかもね」
文学少女「うん、それに話ならこれからも出来るし」
文学少女「ずっと仲良くなりたいと思ってたあなたと一緒にいられただけじゃなくて」
文学少女「こんな風に遠慮なく話せたし」
ヒデノリ(あ、あれ?)
文学少女「それでね、私実は……」
彼女はソファから立って俺のほうへ歩み寄ってきた。
ヒデノリ(ま、待て、待て! 覚悟が出来てない! いや、覚悟って知らず知らずのうちに決めるものなのか?)
彼女からシャンプーやソープの匂いが感じられた。俺と変わらないものを使っているはずなのに、なぜか違う感覚があった。
『プロ野球は巨人が広島に負けて最下位……』
テレビの音がお互いの空白を埋めるが、かえって気まずい空気が浮き彫りになるだけな気がした。
文学少女「私、その……」ドキドキ
ヒデノリ「な、なに……?」ドキドキ
ヒデノリ・文学少女「!?」
突然、部屋が真っ暗になった。テレビの音も消え、外から伝わってくる風の音がモロに家を取り巻く。
ヒデノリ「て、停電!?」
文学少女「わっわっ!」
ヒデノリ「うちだけじゃ……ないみたいだな。あちゃー……」
文学少女「ど、どうしよう……」
ヒデノリ「あー……まずは懐中電灯だな。それから……あ、母親の部屋に非常用のライトスタンドがあったはずだ」
文学少女「お、お母さんの部屋って二階だよね?」
ヒデノリ「ああ、いっちょ探しにいってくるか。懐中電灯……よしあった」
文学少女「わ、私も行く……」ギュッ
ヒデノリ「お、おう……(腕を……)」
トッ、トッ
ヒデノリ(あ、歩きづらい……)
文学少女「うぅ゛~……」ギューッ
ヒデノリ(もしかしてこの子……)
ガラッ
ヒデノリ「確かこの辺に……」
文学少女「は、早く……」
ガタッ
文学少女「ひぃっ!?」ギューッ!
ヒデノリ「うおっ!?(たとえ力は強くても感触はあくまでやわらかっ!)」
文学少女「」ガクガクブルブル
ヒデノリ「ライトスタンド……あった! ひとまずリビングに戻ろうか」
文学少女「」ガクガクブルブル
ヒデノリ「あ、歩けるか?」
文学少女「なんとか……」
文学少女「」ガクガクカタカタ
ヒデノリ(この子暗所恐怖症なのか……そういや橋の下でも震えてたな)
ヒデノリ「物置に去年買った石油ストーブがあるんだけど……」
文学少女「い、いやっ! もう歩けない、一人にしないで!」
ヒデノリ(さっきまでの威勢はどこにいったんだよ)
ビュゴォォォ!! オォォォ!!
ヒデノリ「でもまだ春先だし、なしじゃちょっと……」
文学少女「く、空間移動くらい出来ないの? おかしいわ、今の時代必須じゃない」
ヒデノリ「落ち着けよ」
文学少女「ととと東電はなにやってるのよ、本当に使えない、さっさとつぶしなさいよあそこ」ブルブル
ヒデノリ「不満を言いたくなるのはわかるがお前一人の事情じゃどうしようもねえよ」
ヒデノリ「そんなんで夜とかどうしてるの、いつも」
文学少女「じ、自分の部屋なら大丈夫、でも他人の部屋はダメ、真っ暗で手探りしてもわからない状況はダメなの」ブルブル
ヒデノリ「まあ暗闇なんて好きになるものじゃないけど……」
ヒデノリ「なんか、あったの?」
文学少女「知らない、気づいたらこうだった」ブルブル
ヒデノリ(原因不明ってのは一番厄介だな)
カタッカタッ
ヒデノリ(うおお、家が軋んでやがる……ん、待てよ、こんな時こそユーモアの出番だな)
ヒデノリ「今日は、禍々しい風だな……」
文学少女「そうね、でも少し優しさも感じるわ」
文学少女「きっと堕天使なんでしょうね、神に愛されたもののいつしか憎しみを持ってしか返せなくなった堕天使……」
文学少女「ふふっ、可愛い、その体を抱きしめられるなら抱きしめてあげたいわ、そうすればきっと……」ブツブツ
ヒデノリ(ダメだこりゃ)
文学少女「そうだ、消防署に電話しよう。きっとこの闇を洗い流してくれる……」ブツブツ
ヒデノリ(こっちが付き合いきれねえよ)
ヒデノリ(はぁ……やれやれ、一か八かかあ? いやしかし……)
ヒデノリ(迷ってても仕方ないか、ええい、ままよ!)ギュッ
文学少女「ふあっ!?///」
ヒデノリ「た、確かに俺の家はきたばっかで右も左もわからないだろうけど」
ヒデノリ「俺といるのは不安、かな?」
文学少女「あ、ぁ、そ、んなことはな、い……///」
ヒデノリ「でも、俺はずっと隣にいるから」ギュッ
文学少女「う、んっ……///」
ヒデノリ(うわぁぁ! ハズカシイィィィ!///)
ヒデノリ(なんだこれ、少女漫画かよ!? いや読んだことはないけど。『僕らがいた』とか映画で見る程度だけど)
ヒデノリ(なに、手つないで「つながってるね(ハァト」とかやってもいいの?)
ヒデノリ(こんなシチュエーションが与えられた時点でこうしなきゃいけなかったの?)
ヒデノリ(やだー! イヤじゃないけどやだー! 耐え切れない!)
ガタガタ
ヒデノリ「……」ドキドキバクバク
文学少女「……」
ヒデノリ(あれだよな、停電前に言いかけたことってそうなんだよな?)
ヒデノリ(だとしたらもういいんじゃない? それに受け入れてるからオーケーじゃない?)
ヒデノリ(うわぁでもなあ、なんでこんなに緊張するんだろう。童貞だから? いや童貞じゃなくても緊張するって)
ヒデノリ(童貞じゃなきゃ緊張しないっておかしいよ、劇的すぎるじゃん。ニュータイプにでも目覚めちゃったの?)
ヒデノリ(こんなときは素数だ、素数。神父は偉大だなあ、聖職者の発明はまさに神の恩寵だぜ!)
ヒデノリ(0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377、610、987……)
ヒデノリ(古来、数学は音楽や天文学とも連動している神の摂理を読むため学問であった……)
ヒデノリ(覚悟は決まった)
素数の変わりにフィボナッチ数列とかどんだけ頭良いんだよ
文学少女「……」
ヒデノリ「あのさ、停電前になにか言いかけてたじゃん? あれ、なんとなく察しがついたんだ」
ヒデノリ「うん、皆まで言わなくても、ちゃんと伝わってる。伝わってるつもりだ」
ヒデノリ「こんな状況で言うのもなんだけど、その、ええと……」
ヒデノリ「俺、君のことが……す、す……」
文学少女「すぅ、すぅ……」
ヒデノリ「すぅ、すぅ……」
ヒデノリ(寝てるやなうぃかいいっ!!)
文学少女「……ムニュムニャ」スゥ、スゥ
ヒデノリ「寝顔も可愛いなあ、このやろう。でも台無しだよ」
文学少女「んんっ……」ギュッ
ヒデノリ(起きない、か。疲れがたまってたところにさらにのしかかって、一旦安心したらプツン、ってところか)
ヒデノリ(それなら結構、か。やれやれ、現実なんてこんなもんだよなあ、夢のような恋愛、なんてありゃしない)
ヒデノリ(むしろ恋愛なんて……いかん、俺も眠気が……)
羽原宅
ブツッ
唐沢「うおっ」
羽原「わっ、停電?」
唐沢「みたい、だな。懐中電灯はどこにある?」
羽原「どこにあったっけ……居間のどこかに置いたはずなんだけど」
唐沢「ケータイのライトでもなんとかわかるだろう、って俺のはどこかにやったんだったな」
羽原「あぁ、そうだね。えっと……」
唐沢(薄明かりでもなんとか見分けはつくな)
羽原「あ、あった」
ピタッ
唐沢・羽原「!(手、手が!)」
唐沢「」スクッ
羽原「と、としゆき君、あったよ。懐中電灯///」
唐沢(暗闇の中に猛獣が潜んでいる……)
命の危険を感じてドキドキしてるじゃないか
唐沢「ああ……」
唐沢(あ、まだ逃げ場があるな)
唐沢「ちょっと、家の様子見に行ってくるよ。親がいるから大丈夫だと思うけど」
羽原「う、うん」
羽原(あっ、そういえば……女の子が暗闇の中で男の子の腕にしがみつくと好感度が否応なくあがるって先輩が言ってたな)
羽原(それに怖がりな女の子は守りたくなるって言ってたし……よ、よしっ)ギュッ
唐沢「!?」
羽原「と、としゆき君、やっぱり私も行っていいかな?」ギュゥゥゥゥ
唐沢(痛い痛いイタイイタイ!!)ミシミシ
唐沢(……俺は無事じゃないけどな……っ!)ミシミシ
羽原(こ、ここまではいい感じ。でも勝負はここから)
羽原(停電はマイナスだけど、こういう状況にいられることは悪いことじゃない、むしろチャンス!)ギュゥゥウ
唐沢(パワーがまだあがる……? そんなバカな……!)ミシミシィ!
羽原「だから、しばらくそばに、いてくれる?///」ギュッゥゥゥ!
唐沢(いっそ一思いにやってくれ……)ミシィ!
羽原(お互いの体も密着してるし、としゆきの心臓の音も……あっ、今私のと重なった///)ドキドキ
唐沢「うっ、おぉ……」バクッバクッ
唐沢「な、なんだ?」
羽原「わ、笑わないでね、ちゃんと聞いてね?」
唐沢(俺の意識が飛ばなければな……)
羽原「ホ、ホントに大丈夫かな」
羽原(うん、いっちゃえ!)
羽原「えいっ」ダキッ
唐沢「!?(正面から抱きつかれて、く、食われ、あっ……)」クラァッ ドサァ
羽原(わっ、お、押し倒しちゃった! ああもうどうにでもなれっ)
羽原「昔のことはあるし、としゆき君は私のこと、まだ嫌いかもしれないけれど、私一生懸命変わろうとしたんだよ?」
羽原「まだ変われてないところがあるなら、私がんばるから。としゆきに許してもらうために、私がんばるから」
唐沢「……」
羽原「と、としゆきぃっ」グスッ
唐沢「……」
羽原(ど、どうすれば……気まずいよぉ……耐え切れないよぉ)
羽原(そうだ、先輩が確か何か……)
先輩『男の脳と眼球はここに――』
羽原(そ、そういうことだよね? あぁ……///)
羽原「えいっ」ぬがしっ
唐沢「」ビクッ
羽原(暗闇じゃわかんないけど、触ればわかる。としゆきの傷だらけの体……)
羽原(私のせいなんだよね、昔の私の……)
羽原「ぺろっ……ちゅっ、ぱっ」
羽原(こんなことでお詫びになるわけもないけど……)
羽原「はむ、ふぅ、ちゅっ」
唐沢「」ビクビク
唐沢「」ビクビク
羽原(としゆき、気持ちいいのかな、体が波打ってる……)
羽原「はぁ、ふ、ぢゅるっ、ぢゅるっ」
唐沢「」ビクビク
羽原「はぁ、はぁ……///」
羽原(これ、結構クセになりそう……)
唐沢「」
羽原「あぅ……///」
唐沢「」
羽原「ぬ、ぬがすよ、としゆき……」
唐沢「」
羽原「え、えいっ」ズルッ
羽原(こ、これも舐めなきゃいけないのかな、たしかおしっこが……)
羽原(きっととしゆきも見られて恥ずかしいと思ってるのかな……)
羽原「としゆき、その、これ……」
唐沢「」
羽原「と、としゆき?」
唐沢「」
羽原「……ね、寝てる!?」
ユウスケ「おえっ、きっつい、二日酔い……」
ユウスケ「停電だからってヤケ酒はないよなあ」
ユウスケ「サークルの皆と遊ぶのは楽しいけど、酒だけは勘弁してほしいぜ……」
ユウスケ「父さんは泊り込みだろうし、ヒデノリ、うまくやってたかなあ」
ガチャッ
ユウスケ「ただいまー……」
ユウスケ「寝てるよな、まだ6時だし」
ユウスケ「うぅ~水、水……おっ、ヒデノリじゃないか、そっか停電だからリビングで……」
ヒデノリ「zzz...」
文学少女「zzz...」
ユウスケ「……」
ユウスケ「か、母さーん! ヒデノリが、ヒデノリが大人の階段を怒涛の勢いでー!」
停電は未明のうちに復旧したらしいが、強風はいまだ止まなかったため学校は連日の休校となった。
兄貴に事情を話した後、彼女は兄貴の友達の車によって自宅まで送り届けられることとなった。
事情を話して以降、俺と顔を合わせるたび、兄貴は後ろめたそうな表情を浮かべて顔を背けるようになった。
一日置いて学校へ行くと、モトハルが頭にタオルを巻いて学校に来ていた。
皆でタオルをひったくって坊主になった素性が明らかになると大爆笑が巻き起こったが、
事情を察したヨシタケが口を開いたことで、それ以上触れないことにした。
他の話題はといえば、その週唐沢は学校に来なかった。立て込んでいるとの返信を思い出して
改めてメールを送ってみると、しばらく学校には行けない、との返信が来た。
見舞いに行ったヨシタケによると震えてまともにしゃべることも出来なかったらしい。
なんとか来週中には学校にいってみせるとのことだが、相当のことに巻き込まれたのだろうか。
生島「だから私は心配だっていったんだよ、トラウマでゲロるくらいのとしゆきが羽原と一緒にいられるわけないんだって」
ヤナギン「でも羽原は落ち込んでないみたいだけどね、どうしてだろう?」
生島「さあねえ」
ヤナギン「ま、これでまたとしゆきのトラウマが増えたわけだ、どうすんべ」
生島「本当に一生処女で終わるのかな、羽原……私の身近じゃ春が来た子がいるってのに……」
ヤナギン「へえ」
ジョシコウセイハイジョウーフゥー!
生島「お、うわさをすれば。なになにー、ふんふん。なにっ、勝負にでるのかやっさん!」
ヤナギン「どれどれ~何の話だい~?」
モトハル「落ち込んでるときにまた部外者が……しかも唐沢がいないのに……」
副会長「ええと、まず確認したいんですか、うちは依頼減少のために依頼金を取っておりまして……」
羽原「あっ、知ってます! 1500円ですよね?」
副会長「ああ、ご依頼が達成したときに後払いでいいですよ。あと依頼金は適切な機関を通して寄付が行われ……」
モトハル「そんなことより」
副会長「前置きは必要なんだよ。それでご用件は?」
羽原「はい、恋愛相談にやってきたんですけど……」
モトハル・副会長「……は?」
ビュウゥゥ……
ヒデノリ「……」バサバサッ
ヒデノリ(爆弾低気圧が去ってもここの風は強いねえ)
ヒデノリ「……」
文学少女「……」
ビュウゥゥ……
文学少女「この間は、ありがとう。本当に助かった」
ヒデノリ「ん、いいよ、べつに」
文学少女「先に色々お礼をしたいんだけど……その前に、言いたいことがあって」
ヒデノリ「うん」
文学少女「……」
ヒデノリ「……」
ヒデノリ(今日も風が泣いてるな……)
END
男子高校生の日常はSSが少ないのでもっと増えてほしいです、そして恵まれた設定を生かしてほしいです
保守してくれた人、支援してくれた人、お疲れ様、そしてありがとうございました。
乙
乙乙
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ 男子高校生の日常SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「サニーサイドアップ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333634733/
結衣「おい京子、朝だぞ、起きろ」ユサユサ
京子「うぅん……あと5時間~……」スヤスヤ
結衣「馬鹿言うな、もう朝ごはんも出来てるんだから」ユサユサ
京子「……今日は何~?」
結衣「目玉焼きとか、ソーセージとか……」
京子「食べさせて~……」ゴロゴロ
結衣「……熱々の味噌汁をぶっかけんぞ?」
京子「うぅ……わかったよぉ、起きりゃいいんだろ起きりゃあ!」ガバッ
結衣「そうそう、素直にそうすりゃ……」
チュッ
京子「……不意打ちのお目覚めキッス」
結衣「……///」カァー
…………………
京子「いっただっきまーす!」
結衣「いただきます」
京子「今日も朝から白米が美味い!」ガツガツ
結衣「そりゃよかった」モグモグ
京子「あ……結衣~、マヨネーズ取って~」
結衣「ごめん、今マヨネーズ切らしてるんだ」
京子「え~っ!?目玉焼きにはマヨネーズって決まってるのにぃ……」ガーン
結衣「今日は醤油で我慢しな」ホイッ
京子「いーやーだー、マヨネーズ以外で目玉焼き食べるなんて考えられないー」イヤイヤ
結衣「……」イラッ
結衣「……じゃあ食べなくていいから」
京子「ぶーぶー、マヨネーズは切らすなっていつも言ってんじゃんよ~」
結衣「たまたま忘れてたんだって」
京子「結衣はよく醤油で目玉焼き食べられるよね」モキュモキュ
結衣「普通は醤油だろ?」
京子「ねぇし!普通マヨネーズだから!」クスクス
結衣「いやいや、マヨネーズって……卵に卵かけて食ってるようなもんじゃん」
京子「おい……マヨネーズ馬鹿にすんなよ……?」
結衣「馬鹿にはしてねーよ、ただ目玉焼きにマヨネーズはおかしいだろって話で……」
目玉焼きにはソースだろ
京子「それを『馬鹿にしてる』って言うんだよ!!そっちこそ、醤油の味しかしなくなんだろうが!!」
結衣「醤油は卵をうまーく引き立ててくれんだよ……卵かけご飯だって醤油だろ?」
京子「そもそも卵かけご飯は醤油味だから!目玉焼きは醤油味じゃねえから!これ常識アルネ!」
結衣「……うるさいなぁ、別に何かけようが勝手だろ……マヨネーズはないけど」ボソッ
京子「おい!もっぺん言ってみろっ!!」ムカッ
結衣「おう、何度でも言ってやるよ……目玉焼きにマヨネーズはない!」キッパリ
京子「きぃーっ!!そっちがその気なら……離婚だ離婚!!」
結衣「そもそも結婚してねえし」
…………………
~学校~
結衣「みんなおはよー……」トボトボ
千歳「船見さん、おはようさん」ニコニコ
綾乃「あら、今日は歳納京子とは一緒じゃないの?」
結衣「あぁ……あいつはもうすぐ……」
京子「ぐっもーにーん!」
千歳「おはようさーん」ニコニコ
京子「あっ……ふ~んだっ!」プイッ
結衣「……」フンッ
綾乃「ど、どうしたのよ……二人とも」
結衣「今朝……ちょっとね」
千歳「喧嘩かぁ~?珍しいなぁ」ニヤニヤ
結衣「些細なことなんだがな」フフッ
カクカクシカジカ
千歳「はぁ……二人は新婚さんか」
結衣「だから結婚なんてしてないんだって……」
千歳「まぁしかし、一緒に暮らしよったらそういうこともあるよなぁ……」
綾乃「というか、それはどう考えたって歳納京子が悪いじゃない!」
京子「……綾乃は結衣の味方なのかー……」ウラメシヤー
綾乃「ひゃあ!?と、歳納京子!?いつから後ろに!?」
京子「『歳納京子が悪い』のあたりから?」
綾乃「ど、どう聞いたってあなたが悪いのは明白じゃない!マヨネーズが無かったのは船見さんのせいじゃないんだから!」
京子「別にそこに怒ってるわけじゃないし……たださ、マヨネーズを馬鹿にしたのは許せないだろ……」ゴゴゴ
結衣「別にマヨネーズを馬鹿にしたわけじゃないから……京子の味覚は馬鹿にしたけど」ボソッ
京子「なんだとぉー!!かかってこいやおらーっ!!」ウガァ
千歳「ちょ、ちょっと……そんな下らんことで朝から取っ組み合いなんかせんとってや~」アセアセ
京子「……じゃあ、綾乃や千歳はどっち派なんだよ?」
千歳「え……うちら?」
結衣「とりあえずマヨネーズではないよな」キッパリ
京子「それはわかんないだろっ!お前が決めつけんなっ!」
結衣「千歳は目玉焼きに何かける?」
千歳「うちは……塩胡椒かなぁ」
結衣「おぉ、意外に普通な答えだ」
京子「うむ、面白みに欠けるな」
千歳「面白みて……ほな、綾乃ちゃんは何かけるん?」
綾乃「私は……け、ケチャップ……///」
京子「ケチャップとか!」クスクス
結衣「マヨネーズと大差ないな」
千歳「なんか子供っぽくてかわええなぁ」ニコニコ
綾乃「う、うるさいわよっ!別に何かけようが人の勝手でしょ!///」カァー
京子「あと、そこ!何気にケチャップと一緒にマヨネーズをけなそうとすんな!」
結衣「しかし見事にバラけたな……」
千歳「うちは別に醤油でもええよ~?」
京子「じゃあマヨネーズは!?なぁ、マヨネーズは!?」
千歳「マヨネーズは……少しくどいかなぁ」アハハ
綾乃「ケチャップが子供っぽいとか……」グスン
千歳「とにかく……人それぞれ好みがあるんやから、そんな小さいことで喧嘩は終わりにしよう、な?」
京子「うぅ……なんか腑に落ちないけど、千歳に言われたら従わざるを得ない気分になるな……」
結衣「私は始めっから喧嘩する気ないしな」
綾乃「子供っぽい……」シクシク
千歳「ほな、仲直りっちゅうことで……お互いにちゅーして終わろか」ニコニコ
結衣「仕方ないなぁ……んっ」ンー
京子「いやちょっと待て、仲直りに人前でキスしろとかおかしいだろ!?普通、握手とかじゃないか!?」
千歳「いまさら何照れとるん~?うちは別に気にしたりせんから、はようブチューっと……!」キラキラ
京子「千歳はただキスするとこがみたいだけだろ!」
結衣「んー……」
京子「結衣も悪ノリすんな!」
綾乃「子供っぽい……」
京子「綾乃はまだ引きずってんのか!」
千歳「しかし……そういう喧嘩って、意外にようあるよなぁ」
結衣「『目玉焼き一つで別れる』とか、ザラにありそうだもんな」
綾乃「そんなことで両親が離婚とかしたら嫌だわ……」
京子「まぁ、私はケチャップとだけは相容れないかな」
綾乃「う、うるさいわよっ!マヨネーズだって似たようなものじゃない!///」
結衣「この間も、似たようなことで京子と取っ組み合いになったりしたしな……」
千歳「なになに?なんで取っ組み合いになったん?」
京子「ああ、こいつが『き○この山の方が美味しい』とか言うから……」
結衣「当たり前だろ……たけ○この里より、き○この山の方がチョコたっぷりだし」
京子「まだ言うか!!あんな卑猥な形したお菓子があってたまるか!!」
結衣「卑猥って、たけ○こだって一緒だろうが!!」
千歳「まぁまぁ、二人とも落ち着いて……」
綾乃「『どっちも美味しい』でいいじゃない」
結衣「だめだよ綾乃……き○こた○のこ戦争は、そんな安易な答えで解決出来るほど根は浅くないんだよ……」
京子「ちなみに二人はどっち派?」
綾乃「そんなの、決まってるでしょ?」
綾乃「たけ○こよ!」
千歳「きの○やなぁ」ニコニコ
綾乃「え……?」
千歳「綾乃ちゃんはき○こ派やと信じとったのに……」
結衣「……な?」
京子「綾乃と千歳が結婚したら、揉め事多そうだなぁ」クスッ
綾乃「んなっ……!///」
千歳「う、うちが綾乃ちゃんの方に合わせるから喧嘩になんかならへんもん!///」
綾乃「いやいや、結婚したらってとこにツッコミなさいよっ!///」
…………………
~その日の放課後~
綾乃「ごめんなさいね……今日は1年生が遠足で、生徒会の仕事に手が足りなくて……」
結衣「いや、うちもあかりやちなつちゃんは来れないみたいだし、暇だったからね」
京子「とりあえず、報酬は冷蔵庫のプリンで手を打とう……」
綾乃「うっ……ま、まぁ……いいわよ、別に……」ガックリ
千歳「まぁまぁ綾乃ちゃん、プリンくらいうちが帰りに買うたるから~」
~生徒会室~
京子「おっじゃまっしま~す!」
西垣「お、助っ人の登場か」
りせ「……!」ニコニコ
結衣「いつも生徒会にはうちの活動に目をつぶってもらってますから……仕事の手伝いくらい……」アハハ…
綾乃「べ、別にそういう意味で手伝いを頼んだわけじゃないんだからねっ!」
千歳「どんな理由であれ、手伝ってもらえるのはありがたいわぁ」ニコニコ
京子「さて、早速プリンを……」
綾乃「こらっ待ちなさい!プリンは仕事を片してからよ!!」
京子「ちぇ~……」
京子「……」モクモク
結衣「……」カキカキ
綾乃「二人ともいい働きっぷりね……いっそのこと、このまま生徒会に入ってくれればいいのに」フフッ
結衣「……今更無理だろ?」アハハ…
綾乃「冗談よ」クスッ
京子「……けど、西垣ちゃんは一切手伝おうともしないのな」
西垣「ん?……私もしっかり仕事をしてるつもりなんだが?」ナデリコナデリコ
綾乃「あれはあれで大切な仕事なのよ……きっと」ハァー
りせ「……///」テレリコ
京子「会長の髪を梳くのが、ねぇ……?」
西垣「当たり前だろ!松本の綺麗な髪をサラサラに保つのは、並大抵の努力じゃダメなんだからな!」サラサラ
京子「別に今しなくても……帰ってからでもできるじゃん?」
西垣「今しなくてもいいなら、今したっていいだろう?」ナデナデ
京子「うーん……まぁ、西垣ちゃんに仕事手伝ってもらったら、余計に時間がかかりそうだしねぇ……」
西垣「そうそう、そういうことにしといてくれ!」アッハッハ
京子「そういえばさぁ……西垣ちゃんたちって喧嘩とかすんの?」カキカキ
西垣「なんだ、薮から棒に」
千歳「あ、うちもそれは気になるなぁ……会長が怒るとことか、想像つかんもん」
りせ「………」フルフル
西垣「松本だって怒る時は怒るんだぞ?しかも、めちゃくちゃ怖い……」ガクブル
結衣「よく言いますよね、普段から怒らない人がいざ怒ると凄く怖いって」
綾乃「わかるわー、それ……千歳も一度怒ったら手が付けられないもの……」ガクブル
千歳「え~、そんなことはないやろ~?」ニコニコ
結衣「たしかに、千歳は怖そうだな……色々な意味で」
京子「私と結衣はしょっちゅう喧嘩してるから、怖いとか全然思わないよね~」
結衣「喧嘩のきっかけはだいたいお前なんだがな」
京子「しかし、夜の結衣にゃんはある意味怖い」キリッ
結衣「うっせえよ///」
千歳「なんやかんや言いながらも、すごい仲がいいもんなぁ~」
綾乃「今朝も下らない喧嘩してたわよね」クスクス
京子「そうだ!聞いてよ~西垣ちゃ~ん……」
カクカクシカジカ
京子「……ってなわけで、結衣と喧嘩したんだけどさぁ~!」
西垣「ふふっ、正にありがちだな」
京子「えー?西垣ちゃんはそういう喧嘩とかしないの?」
西垣「そんなの、昔々にしたっきりだな……なぁ、松本」
りせ「……」コクコク
結衣「へぇー……じゃあ、二人は目玉焼きに何をかける派なんです?」
西垣「それはもちろん……」
西垣「醤油だな」
りせ「……!」
結衣「えっと、会長は……?」アセアセ
西垣「こいつも醤油だよ」
りせ「……!!……!!」
綾乃「何か言いたそうですけど……?」
りせ「……」カキカキ
『この人は最初、目玉焼きにケチャップをかけてたのよ?』クスクス
西垣「んなっ……ば、バラすなよ!///」
綾乃「仲間がいた!!」キラキラ
西垣「今は違うからなっ!松本と同じ醤油派だからなっ!」
結衣「やっぱり醤油ですよね~」ニコッ
りせ「……」ニコッ
京子「ぐぬぬ……マヨ派はおらんのかぁ、マヨ派はぁ……!!」
西垣「まぁ、そういう些細な違いを知って、お互いがお互いを理解し認め合うことで、二人の絆がより深くなっていくんじゃないのかな……」
西垣「……と、大人代表としてお前たちに若人に説いてみたり」
京子「……ケチャップかけてた奴が『大人代表』とか」クスクス
西垣「う、うっさい!少なくともお前らよりは年上なんだからなっ!大人なんだからなっ!///」
京子「へいへ~い」ケラケラ
結衣「けど、たしかに先生の言ってることは正しいと思うよ」
結衣「私も今日初めて、京子がこんなにもマヨネーズに強いこだわりがあるって知ったし……これからは切らさないようにしなきゃなって学んだよ」
千歳「うちもいつか綾乃ちゃんに目玉焼きを作る時は、ケチャップを忘れんようにせんとなぁ」ニコニコ
綾乃「べ、別に塩胡椒でもいいから……///」
西垣「ふふっ、青春だなぁ……松本」
りせ「……」ニコニコ
…………………
~帰り道~
りせ『大人代表かぁ……』クス
西垣「うっ……べ、別に間違っちゃいないだろう?お前やあいつらよりは生きている時間の長さが違うんだし……///」
りせ『私にとっては、奈々さんは大人っていうか……頼れるお姉さん?』
西垣「おっ、嬉しいこと言ってくれるじゃないか」フフッ
りせ『……年子のね』クスッ
西垣「……ってコラぁ!さりげなく子供扱いするなって!///」
りせ『ふふっ……奈々さんはこれからもずーっと、そのままでいてくださいね』ニコニコ
西垣「……何言ってるんだ、私たちはサザエさん時空にいるんだから、嫌でもこのまんまだろ?」
りせ『そういう意味じゃなくって……』アハハ…
りせ『いつまでも私のそばにいてくださいね、ってことですよ』ニコッ
素晴らしいじゃないか
西垣「うっ……///」カァー
西垣「当たり前だろ!だって私の居場所は……」
ギュッ
西垣「お前の側にしかないんだからな……!///」ギュー
りせ『……///』
りせ『その……嬉しいんですけど……///』
西垣「ん?どうした?」ギューッ
りせ『往来で抱き着くのは……ちょっと……///』カァー
…………………
千歳「なぁ、綾乃ちゃん」
綾乃「なぁに?千歳」
千歳「うちが作る味噌汁に、ジャガ芋が入ってても文句言わへん?」
綾乃「いきなり何よ?……別に、そんなことで一々文句なんかつけないわ」クスッ
千歳「そうかぁ」ニコニコ
綾乃「じゃあ……私からも一つ聞かせて?」
綾乃「千歳は、こんな私でも……平気?」
千歳「……その質問の意図がようわからんのやけど?」
綾乃「いえ……そんな深い意味とかはなくって、文字通りの……」
千歳「綾乃ちゃん、うちはなぁ」
綾乃「わかってる、千歳が言いたいことは……わかってる……けど……」
千歳「……うちは別に、彼女が目玉焼きにケチャップをかけて食べてたって、何とも思わへんで?」ニコニコ
綾乃「ちょ……そんなことを聞きたかったわけじゃないわよ!///」
千歳「別に……いいんやって」
千歳「うちは今の綾乃ちゃんも昔の綾乃ちゃんもどっちも好きなんやし、だからうちに何の負い目も感じる必要もないし……」
千歳「今はうちだけを見ててくれたら……それだけで、うちは幸せやから」ニコッ
綾乃「千歳……!」
千歳「いつか歳納さんらや会長らみたいに、ずっと一緒におれるようになったらええなぁ」
綾乃「ええ……そうね」フフッ
千歳「それまではこうやって、手ぇ繋いで帰るくらいしかできひんけど……それでもええ?」
綾乃「……もちろん!!」ニコッ
…………………
結衣「とりあえず、帰る前にスーパー寄らないと……」
京子「えっ、どうして?今日安売りとかしてたっけ?」
結衣「マヨネーズ切らしてるって言ったろ?買い足さないと、いつまた京子が暴れはじめるかわかんないしな」クスクス
京子「べ、別に暴れたりはしねえよ!///」
結衣「京子は生粋のマヨラーだもんな~」
京子「違う違う!!別にマヨラーとかじゃないから!!」
結衣「どうだか」ニヤニヤ
京子「今日の晩御飯は何作ろっか~?」
結衣「ん?……いや、今日は私が当番のはずだろ?」
京子「今日はなんだか料理したい気分なんだよ」
結衣「まぁいいけど……だからって、明日の当番は別に代わらないぞ?」
京子「ええ~……今日は私が作るんだから、明日は結衣が代わりに作ってよ~!」
結衣「気まぐれで行動するにも程があんだろ……」ハァー
京子「……結衣はさぁ」
結衣「ん?」
京子「私が気まぐれやわがまま言っても、ちゃんと受け止めてくれたり適当に流したりで……面倒臭くなったり、嫌になったりしないの?」
結衣「ん~……その辺はあんまり考えたこともないかな」
結衣「だって……わがままじゃない京子だなんて、考えただけで気持ち悪いものな」クスクス
京子「……」
結衣「そりゃ、今朝みたいに喧嘩になったりうんざりしたりすることはあるよ?あるけどさぁ……」
結衣「別に、嫌いじゃないって言うか……むしろ、それが好きだから今まで一緒にいるわけだしさ……」
京子「……」ウルッ
結衣「なんて言うか……京子は京子のままでいいんだよ」
結衣「私は、そんな京子が好きなんだからさ」
京子「……」ウルウル
結衣「……柄にもなくクサイこと言っちゃったかな///」テレテレ
京子「ううん……!」ゴシゴシ
京子「ワガママを言われるのが好きとか……結衣は本当にドMだなっ!!」ニカッ
結衣「おいこら」
京子「へっへ~ん!これからもドMな結衣にゃんを振り回し続けちゃうからな~!!」エヘヘ
結衣「か、勝手にしろっ!……というか京子は私以上に真性のドMだと思うんだけどっ!?」
おしまい!
結京・綾ちと・西りせの3バカップルがただただくだらない会話をするSS、フィクションです
プリキュアかぶってたかー見てないからわかんなかった、すまん
目玉焼きにソースってこれ書く時に調べて初めて知ったよ!ちなみに塩胡椒派だよ!
無理矢理ラストに百合成分捩込んだからわかりづらいけど、綾乃ちゃんは昔京子ちゃんが好きだったということで
一応、番外編としておまけ付けます
普通その日によって違うよな?
塩、マヨ、ケチャ、醤油、麺つゆ、その他
俺は何派!って毎日同じの使ってるわけじゃないよな?
>>61
俺は基本塩だけど、他のでも別にいいと思う
だけど麺つゆはないと思うんだ
結京に綾ちと、西りせごちそうさまでした
俺は醤油か塩胡椒派
~おまけという名の後日談~
京子「目玉焼きでは見事にバラけたので……」
京子「それならゆで卵には何をかけて食べるか、今から調査しまーす!」
結衣「塩派の人、挙手~」
りせ「……?」スッ
千歳「ゆで卵って塩かける以外に食べ方があるん?」スッ
結衣「だよな、私も流石にゆで卵は塩だよ」スッ
結衣「えっ!?3人だけ!?」
千歳「それ以外は何があるんかなぁ?」
結衣「とりあえず京子はわかりきってるから除くとして……」
京子「おぉーい!!ちょ、待てよ!!聞けよ!!」
結衣「はいはい、マヨネーズマヨネーズ……」
京子「お前ら、一回やってみ?茹でたての卵にマヨネーズ……めっちゃ美味いから!」
千歳「けどなぁ……マヨネーズも原料は卵やから、卵&卵で卵がダブってしまうやん?」
京子「卵で作られてるんだから、卵料理には何だって合うんだよ!」
結衣「ま、何にしろデブまっしぐらなのは間違い無いな」
京子「ゔっ……そこを突かれると……」タジタジ
千歳「綾乃ちゃんは何かけて食べるん?やっぱりケチャップ?」
綾乃「違うわよっ!……違うけど……馬鹿にしたりしない?」
千歳「うちが綾乃ちゃんを馬鹿にしたりするわけないやん」ニコニコ
綾乃「……ウスターソース」ボソッ
結衣「えっ……!?」
綾乃「お、美味しいんだからっ!!一度やってみなさいよ!!」
京子「ソースはねぇよ」ケラケラ
綾乃「きぃーっ!何にでもマヨネーズかける人に笑われたくないわよっ!!」
千歳「まぁまぁ綾乃ちゃん……うちも気になるから、今度やってみるわ」
綾乃「試す時は固茹で卵にするのよ!固い黄身にソースが染みて絶品なんだから!」
結衣「……じゃあ最後に、西垣先生はゆで卵に何をかけて食べる派なんですか?」
西垣「私は元々塩派だったんだがな……」
西垣「最近では専ら、だし醤油派だな!!」
千歳「だし醤油……?」
綾乃「ゆで卵にだし醤油……初めて聞いたわ」
西垣「冷えたゆで卵にささっとかけて食べたら……もう、堪んないから」
京子「う、美味そうだな……」ゴクリ
西垣「一日漬けこんで味玉にしても、ビールが進むんだなー!これが!」
結衣「味玉は反則でしょ……」
りせ「……」ニヤニヤ
西垣「使うだし醤油も、燻製醤油なら言うこと無し!」
りせ「……!」コクコク
京子「……今日、西垣ちゃんち泊まっていい?」グゥ-
結衣「おい、京子……」
千歳「うちもその燻製醤油でゆで卵食べて、ビールをくぅーっといってみたいわぁ~」
綾乃「千歳、ビールは絶対にダメよ!?」
京子「もう……今からみんなで西垣ちゃんち押しかけようぜ!!」イエーイ!!
りせ「……!」レッツゴー!!
西垣「ちょ、ゆで卵食うだけで家に来るのか!?」
千歳「ごちになりま~す」ニコニコ
綾乃「もう、千歳まで……じゃあ私も……///」テヘッ
結衣「みんな行くんなら、私も行かざるをえないな……」クスクス
西垣「もう……お前らぁ!今夜は寝かせねぇからなっ!!」
京子「いえーい!!」
ほんとにおしまい!
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
エルフ「ふう、やりすごせたかしら」少年「ん、何か動いたような」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333351368/
少年「うわっ!?」
エルフ「――な、なんだ、子供かぁ」フゥ
少年「ご、ごめん。驚かせちゃったみたいで」アセアセ
エルフ「べ、別にいいわ。それと、驚いてなんてないし」プィ
少年「お姉さん、見ない顔だけどこの辺りの人なの?」
少年(……耳長いな。それに、銀色の髪なんて初めて見た。僕よりは年上っぽいけど)
少年(服も体も泥だらけだし、お風呂入ってないのかな――って)
少年「その手と足……どうしたの?」
エルフ「……これ、は」
少年(……鉄の鎖。……このお姉さん、一体?)
エルフ「……っ!」ビクン
少年「ん、誰だろ?」
エルフ「……ぁ……ぁ」ガチガチ
???「今のうちに大人しく出てきた方が身のためだぞ! ひどい目に遭いたくなければ早く出てこい!」
少年「……ねぇ、あの人たち知り合いなの?」ヒソヒソ
エルフ「……行って」
少年「……え」
エルフ「早くここから離れなさい。厄介事に巻き込まれたくないでしょ」
少年「……もしかして、追われてるの?」
エルフ「……子供には関係ないわ」
エルフ「……くっ」
少年(……うるさいなぁ)ムカ
少年「さっきからなんなんだろうね、あいつら。いい大人が怒鳴り散らして――って」
エルフ「……」ブルブル
少年(……完全に怯えちゃってる。気、強そうなのに、よっぽど怖い思いをしたのかな)
???「どこにいるんだぁ? 早く出てくればそれだけお仕置きが軽くてすむぞぉ?」
エルフ「……や。こ、声、少しずつ近づいてくる」カタカタ
少年「……お姉さん、こっちきて」ギュ
エルフ「……ちょ、ちょっと!?」ヒソ
少年「大丈夫、隠れるのに絶好の場所があるから」
男1「焦るな。あの状態でそう遠くまでいけるはずは――」
男2「……しっ!」バッ
――ガサ
男1「……木の上だ! ――って、なんだ、子供かよ」
少年「……よいっしょ! ふぅ、やっと届いた」モギモギ
男2「大方近くの村民だろう。一応見かけたか聞いておくか?」
男1「そうだな。――おい、そこの木登り小僧!」
少年「……ん、それって僕のことー!?」ガサ
男2「おまえ以外に誰がいる! この辺りでおまえより少し歳上くらいのガキを見なかったか!? 銀髪の女だ!」
少年(……やっぱり、あの子を探してるのか)
男1「……ち、本当に知らなそうだな」
男2「おい、そこからどこかに女が隠れているのが見えないか!?」
少年「めんどいなー、ちょっと待ってね。――うーん、この辺りにはいないみたいだけど?」
男1(こっちには来ていないか)
男2(そのようだな、もう少し山側の方へ迂回するか)
男2「知らんならいい、邪魔したな!」クルリ
少年「――行ったか」ヨジヨジ
少年(これだけ離れていれば平気かな)スタッ
――さて、早速捥ぎ立ての>>10を持っていこう
①水分補給には蜜柑だよね
②ここはワイルドに林檎でしょ
③バナナンバナナンバ・ナ・ナ♪
過ぎたら次番
エルフ「……っ!」ビクン
少年「あ、僕だよ」
エルフ「……み、見ればわかるわよ! それより、連中は?」
少年「今は見当違いの方を探してるけど、まだしばらくは探し回る気みたいだね」
エルフ「……でしょうね、手足がこの状態では、そう遠くには逃げられないことがバレてるもの」
少年「ま、ここで大人しくしていればそのうち諦めるでしょ」
エルフ「……だといいけど」
少年「その手の板は、道具なしで壊すのは難しそうだね」
エルフ「……そうね」
少年(でも、材質はほとんどが木で出来ているみたいだし、村に戻ればどうにでもなるかな)
少年「――あ、そうだ。お姉さん、お腹空いてない?」
エルフ「お腹? そ、そうね。空いてないこともないわね」
少年「ならちょうどよかった。バナナ見つけたから捥いできたんだ――ほら」ボロン
エルフ「……う、その」チラ
少年「――っあ、ごめん、気が利かなくて。その手じゃ食べられないよね」ムンズ
エルフ「……」ゴクリ
少年(と、とても食べたそうだ)
少年「ちょ、ちょっと待ってね。皮剥くから」ムキムキ
エルフ「……わ、悪いわね」
少年「ううん、じゃあ口開けて。はい、アーン」
エルフ「……ぁー」アーン
少年「どぉ? 美味しい?」
エルフ「……ええ。ちょっと大きいけど、甘くておいしいわ」
少年「ほんと? よかった!」
エルフ「……ぁー」アーン
少年「あ、ごめんね。――はい」グイ
エルフ「……あむ」ムグムグ
少年(えへへ、よかった。美味しそうに頬張って――)
エルフ「……う」ブワァ
少年「え、あ、あれ……?」アセアセ
エルフ「ごめんね、取り乱したりして。四日ぶりの食事だったから」
少年「よ、四日ぶり!?」
エルフ「……ええ」クス
少年「な、なんでそんな酷い扱いを受けてるのさ」
エルフ「……奴隷、だから」
少年「ドレイって、なんなの?」
エルフ「家畜や愛玩動物と一緒。労働力だったり、慰みものだったりね」
少年「……ナグサミモノって?」
エルフ「そ、それは……その///」ボッ
少年「うん」マジマジ
エルフ「わ、私も詳しくは知らないから、自分で辞書引いて調べなさい」プィ
エルフ「……そう」ホッ
少年「ただ、少し雲行きが怪しくなってきたから」
エルフ「移動した方がよさそう?」
少年「うん、とりあえずその手枷とかは外した方がいいでしょ?」チラ
エルフ「そ、それはもちろんだけど」チラ
少年「じゃあ、そろそろ行こう」
――歩きにくそうだから、僕が>>25で手伝ってあげなきゃ。
①背はお姉さんの方が高いし、無難に肩を貸そう
②体力には自信があるから、オンブかな
③いっそ、お姫様だっこっていうのもあり?
過ぎたら次番
少年「背中に乗ってよ。おんぶしていくから」
エルフ「……じょ、冗談でしょ?」モジ
少年「村まで結構あるし、その足でいくのは大変だから、ね?」
エルフ「……おぶっていく方が大変でしょ!」
少年「遠慮しないでよ。こう見えても毎日のように川まで水汲み行かされてるから」
エルフ「……だ、だって」クンクン
少年(ん、そっか、自分の臭いが気になるんだ)
少年「大丈夫、全然臭わないよ」ニコ
エルフ「……べ、別にそういうことを言いたいんじゃなくて!///」
少年(あは、耳まで真っ赤になっちゃった)
少年「ほら、雨降りそうだし早くいこ?」
エルフ「……ご、強引ねぇ。子供のくせに」
少年「じゃあ、持ち上げるよ」
エルフ「わ、わかったわ。……ん、これでいい?」ピト
少年「うん、よいしょ」グッ
少年(――うわ、痩せてるとは思ってたけど、すごく軽いや)
エルフ「……お、重くない? もし無理そうだったら」
少年「大丈夫だよ。じゃあ、しっかり掴まっててね」グイ
エルフ「……え、ええ」ギュウ
少年(ちょ、ちょっと胸押しつけすぎかな///)アセアセ
エルフ「……この川、流れが速いわね」
少年「ここさえ超えればすぐ村だよ。飛び石に乗ってくから、しっかり掴まってて」
エルフ「……ぅ」ブル
少年「よし、一気にいくよ――うわ!」ギュウ
エルフ「……ちょ、ちょっと待って!」アタフタ
少年「きゅ、急にどうしたの、お姉さん?」
エルフ「……ぅ、その」モジモジ
――足を擦り合わせてる。これは>>38?
①まあトイレだよね、常識的に考えて
②服がボロボロで寒いのか、僕のを貸そう
③落ちちゃわないか心配なんだ、安心させる言葉を
3で
エルフ「へ、へえ。そう、なんだ」モジモジ
少年「じゃあ、今度こそいくよ」
エルフ「……わ、わかった――きゃっ!」
少年「ふっ――ほっ、よっ、とりゃっ」ピョンピョンピョン
エルフ「ぁっ! んっ、くぅ!」ガクガク
少年「はい、到着っと。もうすぐ着くから――ん?」
少年(なんだ、背中が少し温かいけど)
エルフ「……う、うぅ///」
エルフ「……そ、そうなんだ」フィ
少年(なぜか少しよそよそしくなってしまった)
少年「後で聞きたいことがあるんだけど、訊いていい?」
エルフ「……ええ」
少年「よかった。じゃあ、行こうか」
少年(まずは匿っておく場所を決めよう。これは重要だ)
①家の納屋
②村はずれの廃屋
③近くの洞くつ
>>50で
少年「少し不便だけど、誰も近寄らないから見つかる心配はないと思う」
エルフ「ええ、そうみたいね」
少年「僕は一旦大工道具を取ってくるから」
エルフ「あの、本当にありがとう」
少年「ううん。じゃあ、行ってくるね」ニコ
エルフ「……ええ、待ってるわ」ニコ
叔父「糞ガキが、今までどこをほっつき歩いていやがった。日課の山菜採りは済んだのか? ええ?」
少年「あ、いや、その――ぐっ!」バシィ
叔父「ただ飯食らいを置いておく余裕はここにはねぇ」
少年「……は、はい、ごめんなさい」ズキズキ
少年(……酒臭い。……また飲んでるみたいだ)
叔父「ふん、今度同じことを言わせたらこの家を出て行ってもらうぞ。覚えとけ」バタン
少年「……ま、今回ばかりは僕が悪いか」グイ
――さてと、必要なもの。タオルとノコギリと、>>60だな
①濡れちゃった服を乾かす薪が欲しい
②ボロボロの服を着てたら可哀想だから着替えにしよう
③なにか起きたときのために、武器を持っていこう
少年「ただいま。誰も来なかった?」
エルフ「ええ、大丈夫よ――っ」
少年「ノコギリと薪持ってきたんだ。まずは火起こすからちょっと待ってて」
エルフ「……顔、腫れてる。一体どうしたの?」
少年「え、ああ、これ? 大したことないよ」カッカッ
エルフ「……そ、そう」
――パチパチパチ
少年「よし、点いた。濡れて体冷えてるでしょ? 一緒に温まろう」
エルフ「うん……ありがと」チョコン
エルフ「ええ、お願いね」
――ゴリゴリゴリ
少年「よし、これくらいでいいかな――ふんっ」パキン
エルフ「……っ!」
少年「やった、外れた! よかったね、お姉さ――うわっ!?」ドサッ
少年(お、お姉さん!? い、いきなり抱きついてくるなんて!)
エルフ「……あり……ひっく……ありが……とっ」ボロボロ
少年(……泣いてる。……でも、すごくうれしそうだ)
――泣き止んだら何を聞こう、>>70かな
①あの男たちは何者なのか
②これからどうしたいか
③スリーサイズ
過ぎたら以降次番
少年「服、大分乾いたみたい。もう少しで着れそうだよ」
エルフ「……うん」
少年「お姉さんは、これからどうしたい?」
エルフ「……よく、わからないわ」
少年「え、でも、今まではどうしてたの?」
エルフ「二年前までは、里で暮らしてた。今は、帰る場所がないの。だから」
少年「じゃあ、村長さんに頼んでみようか? きっと力に――」
エルフ「ダメっ! 誰かに話せばあなたにまでとばっちりが及ぶわ」
少年「え、とばっちり?」
エルフ「私は、買われてきたの。この国の貴族に」
エルフ「文字通りよ。長寿で容姿が整っているとなれば、長く遊べるってわけ」
少年「遊ぶ?」
エルフ「私を玩具にするってこと」
少年「オモチャにする?」
エルフ「……その辺は、あまり深くは考えないでくれると助かるわ///」
少年(耳まで真っ赤に。やはりあまりよくない意味みたいだ)
少年「じゃあ、この辺に留まるのもよくないんだね」
エルフ「ええ。でも、あなたには十分助けられたわ。あとは自分で何とかする」
少年「え、お姉さん?」
エルフ「これ以上、恩人に危険な橋を渡らせるわけにはいかない。もう私のことは忘れなさい」
――僕は、>>80しよう
①なにがなんでも協力すると言い張る
②お姉さんの頬をぐにぐに抓る
③危険だから、手を引いた方が
過ぎたら以降次番
エルフ「……早く行きなさ――ひゃっ!?」
――ぐにぐにぐに
エルフ「い、いひゃい! 痛たたたた!」
少年「よっと」ピッ
エルフ「い゛――たぁ、なにするのよ!」ジンジン
少年「今更そんなツレないこと言うなんてひどくない?」
エルフ「だ、だから、これ以上関わったらあなたの身にまで……」
少年「……いいよーだ、だったら勝手に傍にいるもん」プィ
エルフ「……も、もう。本当に知らないから///」ツン
エルフ「あなた、年の割にはしっかりしているって言われない?」
少年「まぁ、ときどき」
エルフ「いくつなの?」
少年「15」
エルフ「嘘っ、同い年!?」タジ
少年「うん、嘘。ほんとは12歳」
エルフ「そ、そうよねぇ」ホッ
少年(……年齢なんて関係ないじゃないか)プンプン
エルフ「あら、ふふ。そんなむくれることはないじゃない」
少年「むくれてないです」ムスッ
――とはいえ、これからどうしよう。協力者が必要かな? >>125
①いや、むしろ単独の方が動きやすいか
②いつも相談に乗ってくれる女教師に頼んでみよう
③こういうときくらいは、叔父さんを頼ってもいいか
少年「よし、僕はいったん家に戻るね」
エルフ「え――あ、そ、そうね」
少年「明日の昼になったらまた来るから」
エルフ「べ、別に気を遣わなくてもいいのに……」
少年「火の後始末は大丈夫?」
エルフ「あ、当たり前でしょ? あなたこそ子供扱いしないで」
少年「あは、そうだね。ノコギリ以外の荷物は全部置いていくから。それと、寒くなったら薪継ぎ足してね」
エルフ「わかったわ、そうする」
少年(今日はもう遅いから、明日になったら図書館へ行ってお姉さんが身を寄せられそうな場所を探そう)
従兄「なんだおまえ、ずいぶん遅かったじゃないか」
少年「う、うん。ちょっとね」
従兄「親父が超カンカンだったぜぇ? 今日は金入れてないんだってな」
少年「……ごめん、少し疲れてて――ぐっ」グイ
従兄「疲れてるだぁ? 甘ったれてんじゃねよ。誰のおかげで生活していけると思ってんだ? あぁ?」グイグイ
少年(少なくとも、君のおかげじゃないことは確かだよ)ジィ
従兄「んだその目つきは? ガキが、気に入らねえなぁ。――プッ」
――ピチャ
少年「……っ!」ググ
従兄「ま、俺は優しいからこんくらいにしといてやるよ。ちゃんと洗っとけよ?」
――このままで、済ますのか?
①我慢、我慢だ。今はやるべきことがある
②唾吐きかけられて我慢してられるか、ぶん殴ってやる
③賢いやつは後でこっそりと仕返しだな、罠に嵌めてやろう
アンカつけ忘れ
従兄「はぁ? マジなっさけねえ。男が唾吐きかけられて、よく笑えるな」
少年(スープに入れるの、ハエにしようかな。それとも蛾がいいかな)ニコニコ
従兄「あーやだやだ、卑屈なやつ見てるとこっちにまで伝染っちまうぜ」テクテク
少年「……汚いな」ゴシゴシ
少年(さてと、どうせご飯も用意されてないだろうし、今日は早めに寝よう)
少年(明日以降は忙しくなるぞ……もしかしたら、この先もずっと)
少年(学校やめてから、もう一年になるのか)
少年「このカビ臭さが溜まらないなぁ」クンクン
少年「って、アホなことやってる場合じゃないね」
少年「よし、早速文献を片っ端から当たろう」
・・・・・・・・・・・・3時間後
少年「とりあえず一通り見てみたけど、候補は三箇所かな」
――どこに向かうのを検討しようか >>148
①国内にある未開の森
②隣国の高山地帯
③海の向こうにあるというエルフの島国
少年「ただ、問題はお金だよね。港町まではなんとかなると思うけど、船に乗るとなると」
少年「お姉さん、ちゃんといるかな?」
エルフ「……すぅ……すぅ」
少年「あれ、寝ちゃってるか」
少年(よっぽど疲れてたみたいだな)
エルフ「……ぅ……ぃゃ」モゾ
少年「……お姉さん?」
エルフ「……やめ、……誰か……助……て」ポロポロ
少年(うなされてる。こ、こういう時はどうしたらいいだろう)
――どう行動するのがお姉さんのためかな? >>154
①疲れているみたいだし、そっとしておこう
②気休めかもしれないけど、手を握ってあげようか
③悪夢にうなされてるんだから、起こすべきだ
エルフ「……う……や……だ」グイ
少年「……嫌がってる。……失敗したかな。……いや、手の力を緩めれば」
エルフ「……う……ん」ニギ
少年(……うん、よかった。握り返してきた)
エルフ「……ぐす……ん」
少年「落ち着いたみたいだ。涙、拭っても大丈夫かな」スッ
エルフ「……すぅ……すぅ」
少年(……お姉さん、もっともっと笑えるようになってくれればいいな)
少年「あ、おはよう?」
エルフ「あれ、私、寝てた?」
少年「うん、もう夕方だよ」
エルフ「ええっ!? どうして起こしてくれなかったの!?」
少年「え――でも、相当疲れているみたいだったし」
エルフ「だって、あなたずっと待ってたんでしょ?」
少年「別に、気にしないでいいよ。大してやることなんてないから」
少年(さてと、やっと本題だな)
エルフ「あ、うん」
少年「西海の向こうに、エルフの国があるみたいなんだ」
エルフ「エルフの、国ですって? 集落とか村じゃなく?」
少年「うん、それくらいならこの近くにもあるみたいなんだけど」
少年「折角ついた場所がまた誰かの目につけられたら元も子もないでしょ?」
エルフ「それは……。うん、そうかも」
少年「だから、なるべく人が多いところに行こうと思うんだ」
エルフ「行こうと思うって……まさか、あなたもついてくる気なの!?」
少年「当然でしょ」
少年「今さらなしだよ」ニコ
エルフ「そう、よね。助けられた私が言う資格もないものね」
少年「……僕が足手纏いだっていうなら、別だけど?」
エルフ「……ううん。……頼りにできる人だって、思ってるわ」
少年「あ、え、ありがとう?」
エルフ「ええと……どういたしまして、かしら?」
少年(年上のお姉さんに頼られるなんて、ちょっと嬉しいかも)
エルフ「でも、あなただって今の生活があるでしょ?」
少年「あー、それは……」
――現在の状況を話す? >>162
①話す必要はないのできっぱり断ろう
②適当に誤魔化してみよう
③掻い摘んで話すくらいなら
エルフ「なにか事情があるの?」
少年「一年前、伝染病で僕の両親たちが揃ってなくなったんだけど」
エルフ「……え」
少年「保護者が必要だってんで、村はずれに住んでいた叔父さん一家が、僕たちの住んでいた家に来たんだ」
エルフ「……あまり、うまくいってないの? ……もしかして、昨日の殴られた痕も」
少年「別に、それは気にしないでいいんだけど」
エルフ「ダメよ! わけもなく暴力をふるうなんて許されていいはずがないもの!」
少年「……うん、怒ってくれるだけで嬉しいよ」
エルフ「……ごめんね、私が人間なら、文句の一つも言ってやれるのに」ショボン
少年「そ、そんなこと」
――落ち込んでる彼女にかけて上げる言葉は >>168
①人間とかエルフとか、そんなの関係ない
②お姉さんが気に病む必要はないよ
③痛いのはむしろ好きなんだ
エルフ「……少年、君」
少年「なんて、人間にひどい目に遭わされたお姉さんにこんなことを言うこと自体、おこがましいか」
エルフ「う、ううん。そんなことない」
少年「今の家は、いずれ出て行こうと思ってたんだ」
エルフ「……本当に?」
少年「うん、父さんのお陰で野外での生活技術は一通り身についてるし」
エルフ「でも、なら、なんで今まで?」
少年「……小さなことなんだ。両親との思い出の家が、あんな連中の手に渡るのが悔しくてさ。――でも」
エルフ「……でも?」
少年「今の家に留まるよりは、素敵なお姉さんと一緒に旅をする方が断然楽しそうだから」テヘヘ
エルフ「……な///」ボッ
エルフ「ごめんなさい、なにからなにまで」
少年「謝るよりは、ありがとうの方が嬉しいかな」
エルフ「ああ、ごめ――じゃない、あ、ありがとう」
少年「うん、じゃあ、また明日ね――え」グイ
エルフ「……っ」
少年(お、お姉さんの胸が背中に当たって)
――お姉さんの胸の大きさは >>176
①うん、貧乳だ
②中、くらいかな?
③と、年の割に大きい
よくやった
少年「お、お姉さん……あの」
エルフ「――ふぅ」バッ
少年「……あ」ギギギ
エルフ「……気に、しないで。急にそういう気分になっちゃっただけだから///」
少年「あ、そ、そうなの。じゃあ、僕、帰るね」タッタッタ
エルフ「う、うん、気をつけてね」
少年(び、びっくりした)
――今日はさすがにお金を入れないとただじゃ済まないな >>182
①緊急時にストックしておいた干しイチジクを売ろう
②今からでも森に行って山の幸を取ってこよう
③どうせ明日には家出するんだ。今日くらいは平気だろう
少年「高く売れそう?」
商人「ま、最低でもこれくらいは出さなきゃな」
少年「うん、十分だよ。いつもありがとう」
少年(銅貨25枚を手に入れたぞ)
少年「よし、せっかく市場に来たんだし必要な物があれば買っていこう」
――さて、何を買おうか。10枚は叔父に渡さなきゃ >>193
①銅貨5枚で携帯食料を
②銅貨10枚で革製の水入れを
③銅貨15枚でナイフを
少年「やっぱり、旅に水は必需品だからね」
少年(さて、家に戻ろう)
――自宅前
少年(水入れは取り上げられないように屋根の軒の上に隠して、と)
少年「――ただいま」
叔父「今日は早く、帰ってきたか。家に入るのは稼ぎを渡してから、……わかるな?」
少年「うん、わかってる」スッ
叔父「おっと、ほぅ――へへっ。いいだろ、上がれ」
少年(満足してくれたみたい。イチジク様様だ)
叔母「そういや、村に変な連中が来ているらしいわね」
叔父「変な連中?」
叔母「ああ、なんでも銀髪の女の子を探しているらしいよ。見つけたら銀貨5枚渡すとさ」
叔父「銀貨5枚だって!? 見つけただけで!? そりゃあなんとも剛毅だな」
叔母「まったくだねぇ。どこか高貴の出の方なのかねぇ」
叔父「おい、おまえらも見つけたらちゃんと俺に報告するんだぞ」
従兄「わかってるよ、パパ。でも見つけたらお小遣いあげてくれよ?」
少年(……こ、これは重要だ。どう判断するべきだ)ズズ
――村を離れるタイミングは? >>210
①動くのは早い方がいい、夜のうちに出かけよう
②焦りは禁物だな。いつも通りに朝、出かけるフリをして行こう
③今の場所なら見つかる心配はない、明日は洞窟に近づかない方が
少年「う、うん。ちゃんと聞いてるよ。大丈夫、見つけたら伝えるから」
叔父「絶対だぞ。そうすりゃしばらくは遊んで暮らせる」
少年(っと、忘れるところだった)
少年「あれ、なんだろう、あそこにいるの」ジィ
従兄「ん、なにかいたのか?」クルリ
少年(今だ)ポーイ
少年「あ、ごめん。虫かと思ったら壁の染みだったみたい」
従兄「ふーん、まあいいけど」ズズ
少年(あ、他の具と一緒に飲んじゃった。まあ、気は晴れたしいいか)
少年「朝か。昨日に限って、そんなに扱いひどくなかったな」
少年(……もう、ここに戻ってくることはない)
少年「さてと、行くか――っと」
叔母「あら、おはよう」
少年「おはようございます。――あれ、どうしたんですか?」
叔母「従兄がお腹壊しちゃったのよ。あんたと違ってあの子は繊細だから」
少年(どうやら笑わせようとしているみたいだ)
少年「早くよくなるといいですね」
叔母「まったくだわ」ハァ
少年「じゃあ、出かけてきます」
少年「朝っぱらなのに、妙に人手が多い気がするけど」
少年(投げ縄まで持っている人がいるとなると、やっぱりあの子を探しているのかな)
少年「洞窟までの行き方は3通りあるけど」
――どうやっていこう >>223
①人通りが多い方が返って目立たないかも、大通りを進もう
②人気のない道を選んで慎重に進んだ方がいいかもしれない
②時間はかかるけどひとまず森に入ってから迂回していくか
少年「……ん、あれは」
男1「やはり、どこにもいないみたいだな」
男2「どうする、これ以上引き延ばしてると俺たちの命が危ういぞ?」
少年(……二人しかいない。今引き返すのはまずいな)
少年(仕方がない、堂々と行こう)
男1「……ん、あいつは」
男2「おぅ、いつかの木のぼり坊主じゃねえか」
少年「あ、こんにちわ。おじさんたち、この村の人だったんだ?」
男1「おいガキ、俺たちのような年齢の人間はお兄さんだろ?」
男2(ん? ……子どもにしちゃずいぶんといい水筒持ってるな)
男2「どっかに出かけるのか?」
少年「うん、後でまた森に行くつもりなんだ」
男1「そうだ、おまえあれから女の子見なかったか?」
少年「女の子……あぁ、銀髪とかいうあれ?」
男2「ああ、見つけたら俺たちにすぐ知らせて欲しい。そしたらうまいもんたんと食わしてやる」
少年「ほんとに!? うん、わかった。おじさんたち、いつもどこにいるの?」
男1「あー、村外れの旅館を借りてるよ」
少年「そうなんだ。じゃあ、見つけたらそこに行けばいい?」
男2「外出中のことも多いが、待っていりゃ戻ってくる」
少年「了解、じゃあね」タッタッタ
男2(…………)
――怪しまれなかっただろうか >>230
①コンマ80以上 怪しまれる
②コンマ80以下 怪しまれない
少年「ふぅ、なんとかやり過ごせたみたいだ」
少年(よし、意外と早くつきそうだ)
――洞窟
エルフ「……あ、少年君!」
少年「お待たせ」
エルフ「よかった、約束の時間より遅かったから、もう少しで様子を見にいちゃうところだった」
少年「それは、いくらなんでもまずいよ。今村にあの男たちが来てるんだ」
エルフ「……えっ!」
少年「急いで森に入って街道に出よう。先に僕が様子を見てくるから、合図があったら来て」
エルフ「わ、わかったわ」ゴク
エルフ「今いくわ!」タッタッタ
少年「こっちの木の陰に、早く――よし」
エルフ「はっ、はっ、はぁっ」
少年(よし、誰にも見つからなかったみたいだ)
少年「おなか、空いてるよね。はい、これ。朝食の残りだけど」サッ
エルフ「あ、ありがと」
少年「水は後で川で汲むから、それまで我慢してね」
エルフ「心配しなくても大丈夫よ、森での暮らしは慣れてるから」
少年「あ、それもそうだね」ポリポリ
エルフ「ふふ。で、どこに行くの?」
少年「西側の街道に出て、港町に向かおうと思ってるんだ。歩いて一週間ほどの距離かな」
エルフ「一週間、か」
少年「大丈夫だよ。水さえ確保できてればなんとか、ね」
少年(よし、まだ時間に余裕はあるし焦らずに進もう)
少年「大丈夫? 少しの間おぶろうか?」
エルフ「へ、平気よ。心配しないで」
少年「でも、相当辛そうだよ?」
エルフ「しばらくの間動いてなかったから、すっかり鈍っちゃったみたい」
少年(思ったよりお姉さんの体力の消耗が激しいみたいだ)
――少し早いけれど、ここで野営の準備をしようか >>245
①そうだな、無理したら元も子もないし
②いや、今は無理してでも前に進むべきだ
③お姉さんに選択肢を委ねるというのも、ありかも
少年「本当に辛かったら、ちゃんと教えてね」
エルフ「ええ、約束するわ」ニコ
少年(ついて来やすいよう、歩調を少し緩めて進もう)
エルフ「……もうそろそろ夕方か」
少年「森の中だと、時間間隔がわかりずらいや」
エルフ「ねぇ、あなたの叔父さんたち、心配してないのかしら」
少年「仮に心配してるものがあったとして、それは自分たちのおかずが一品減りはしないかってところだね」
エルフ「そう……あなたも、一人で頑張ってきたのね」
少年「それでも、お姉さんほど過酷な戦いを強いられたわけじゃないから」
叔父「夜になっても帰ってこない。やつはどこをほっつき歩いてやがる!」
叔母「どうする? 憲兵に連絡でもするかい?」
叔父「ばかをいえ! 子どもを金づる代わりにしていることを嗅ぎつけられるのはまずいだろ」
叔母「じゃあ、どうするってんだい」
叔父「しらん! 明日の朝まで戻ってこなかったら、その時考える」
エルフ「いたた、明日は筋肉痛になりそうだわ」
少年「挫いたりはしてない?」
エルフ「ええ、大丈夫よ」
少年「ならよかった。それと、はいこれ」サッ
エルフ「ああ、さっき水を汲んでいたわね」ギュ
少年「うん、僕はもう飲んだから、残りは全部飲んでいいよ」
エルフ「え……そ、そうなの」ジィ
少年「うん、遠慮しないでどうぞ」
エルフ「え、遠慮とかそういうのとは違うんだけど――い、いただきます///」ゴク
少年(なぜか、お姉さん照れているみたいだ)
エルフ「ええ、……うぅ」ブル
――ヒュウウウウウウ
少年「寒、……今日は夜風が冷たいね」
エルフ「そうね、この恰好じゃしょうがないけど」
少年(持ってこれた毛布は一枚だけだ)
――さて、どうしようか >>257
①二人で一緒に包まるのも、いいんじゃないかな
②紳士なら、当然お姉さんに渡すべきだ
それ以外の選択肢がみつからない
少年「毛布、一枚しかないんだけど」
エルフ「ええ、一緒に使いましょう」
少年「そ、そうだね」
少年(ごく自然に言われたぞ///)
エルフ「じゃあ、その、お邪魔します///」テレテレ
少年「い、いらっしゃいませ」モジモジ
エルフ「ぷっ……なによそれ」クスクス
少年「ご、ごめんなさい。女の子と一緒に寝るのって、初めてだから」
エルフ「……私、私……は」
少年「……お姉さん?」
エルフ「……ううん、なんでもない。……ね、もう少しそっちに寄ってもいい?」
少年「うん、もちろん――わっ」ムニュ
少年(完全に密着してしまった。豊かな胸が、彼女と僕との間で形を変えてしまっている)
エルフ「……ふふ、温かい」
少年「お姉さん、寝ちゃったの?」
エルフ「……すぅ……すぅ」
少年「……完全にハグされてる。これじゃあ動きようがないな」ギュウ
少年「さて、僕も寝よう」
少年(明日以降は、追手が放たれる可能性もあるな)
エルフ「……ん……ぁ」モゾ
少年(なんとしても、お姉さんを守らなきゃ)
明日以降、追手が放たれるか否か >>268
コンマ>>70以上 確実に出ます
コンマ>>69以下40以上 今後の選択肢次第です
コンマ39以下0以上 回避します
こいよ
男1「その話は本当なのか?」
男2「ああ、間違いない。子どもが一人村から姿を消しているそうだ。保護者が探していたらしい」
男1「……俺たちが報奨金を出したタイミングで、となると」
男2「怪しまないバカはいないだろ」
男1「だな、今日一日はここにくる旅人から情報を収集しよう」
男2「わかった。銀髪を目撃した時点で追撃開始だ」
男1「もう二度と、逃げようなんて気が起こらないようにしてやらなきゃな」ギリギリ
男2「連れ出したガキも同罪だ。……死んだ方がマシだってくらい痛めつけてやる」
――今日中に補足できる可能性はどんなもんかな >>277
コンマ70以上 見つかる
コンマ69以下 見つからない
少年「うん、銀髪は目立つから少しでも隠せるようにって思ってさ」
エルフ「全部は隠れそうにないけど、ないよりはマシか」
少年「あと六日。なるべく人目を避けて港町に向かおう」
エルフ「あ、ねえ。こんな時に、あれなんだけど」
少年「うん? なに?」
エルフ「その、手、繋いでもいいかな」モジモジ
少年「あ、うん。はい」サッ
エルフ「えへへ、ありがと」ニギ
少年(……この笑顔をずっと見ていられたらいいな)
――人通りの少ない街道を一路西へ歩いていく。
エルフ「曇り空だけど、雨の心配はなさそうね」
少年「うん。お姉さんは、エルフの国に着いたら一番になにがしたい?」
エルフ「んー? そうね、……のんびりひなたぼっことか、いいかも」
少年「あは、それ最高だね」
エルフ「少年君も、もちろん付き合ってくれるわよね?」
少年「当たり前だよ。――ん、あれ」
エルフ「……ど、どうしたの?」オド
少年(今、お姉さんの後ろの岩の陰に人影が見えたような)
――確認しておくべきだろうか? >>330
①誰かにつけられていたとしたら厄介だ、違う方から慎重に近づいてみよう
②藪をつついて蛇を出すかもしれない、先を急ごう
③一旦街道から離れた方がいいかも、脇にある獣道を進もう
少年「お姉さん、こっち来て」グイ
エルフ「わっととっ! ど、どうしたのいきなり?」
少年「後で説明するから、早く」
エルフ「え、ええ、わかったわ」
――街道から外れ、獣道に進んだ
エルフ「そう、誰かの人影が……」
少年「気にしすぎだったかもしれないけど、万が一ってこともあるから」
エルフ「追われてる身だし、仕方ないわね」
少年(先日まで雨が降っていたせいか、ぬかるんで歩きにくい。少しペースが落ちそうだ)
少年「どう、お姉さん?」
エルフ「大丈夫、追手はいないみたいよ」
少年「そう、なら先を急ごう」
エルフ「……ん、なにか」ピク
少年「どうしたの?」
エルフ「近くに動物の気配を感じるわ」
少年「……なんだって?」
???「」ガサッ
――出てきたのはなんと >>337
コンマ80以上毒蛇
コンマ79以下60以上野犬
コンマ59以下野兎
コンマ00野良オーク
ないす
少年「や、野犬だ!」
エルフ「……厄介ね、犬相手じゃ絶対逃げきれないわ」
少年「ど、どうしようか」
エルフ「決まってるでしょ、やっつけるしかないわ!」
少年「う、うん」ビクビク
エルフ「首だけは噛まれないようにして。飛びかかってきたところを仕留めるわよ!」
少年(お、お姉さんがなんだか急に頼もしく見えるぞ)ジーン
――二人がかりならなんとかなるだろう >>342 >>343
①合計値129以下、撃破
②合計値130以上、負傷 偶数エルフ 奇数少年
少年「うわっ!」ズザッ
野犬「ガアァゥゥウウウッ!」ガブッ
エルフ「きゃあああっ!?」ダン
少年「お、お姉さん!? ――くっそぉっ!」ゴキィ
野犬「キャインッ!!」ドサ
少年「……や、やったか」ハァハァ
エルフ「……あぅっ……つぅ。……だ、大丈夫? 怪我は、ない?」ググ
少年「お姉さん! なんで僕を庇ったりしたの!?」
エルフ「バカね。……少しくらい恩返し、させなさいよ」クス
少年(太ももをかなり深く噛まれてしまったみたいだ)
少年「……どうしよう。放っておいたら破傷風になっちゃう」オロオロ
エルフ「……平気よ、薬草の知識はあるから。今からいう草を、取ってきてもらえるかしら」
エルフ「……う……くぅ」ブルブル
少年「大丈夫? 相当痛いんじゃ」クルクル
エルフ「へ、平気よ。血はそれほど出てない、から」
少年「わかった、もう少しで巻き終わるからね」
エルフ「少し強めに締めておいてね。歩くのに差し支えるから」
少年「そんな、この足で歩くなんて」キュッキュ
エルフ「大丈夫よ。今日はさすがに無理だけど、明日になれば痛みも引くわ」
少年「ごめん、僕の動きがトロかったせいで」ガックリ
エルフ「動物を殺すことに躊躇いがあるのは仕方ないことよ。そう自分を責めないで、今日はもう休みましょう」
(次回と次次回、追手成立のコンマが20加算されます)
明日には村でも気づかれているかもしれない >>353
コンマ50以上 エルフ発見者あり
コンマ49以下 エルフ発見者なし
男1「くそ、今日も発見者は現れずか」イライラ
男2「なんだっておまえと顔突き合わせながら酒飲まなきゃいけねえんだよ」グビグビ
男1「んだてめえ、喧嘩売ってるのか?」ガタ
男2「俺から売ったつもりはないが、吹っかける気なら覚悟してこい」ジロ
男1「……ち、やめだ。上で横になってくる」
男2「おまえわかってんのか? 下手したら俺たちが貴族の私兵に始末されちまうんだぜ?」
男1「……うっせーな、わかってんよ。そんくらい」
男2「村の者の話では近くに洞窟があるらしい。一応行ってみるぞ、準備しろ」
男1「へいへい」ギィ
少年(でも、この獣道でおんぶや抱っこは、短時間しかもたないだろう)
エルフ「……どう、したの?」ハァハァ
少年「ねえ、そろそろ休憩しようか」
エルフ「また? そう心配しなくても、昨日よりは大分楽になってるわよ?」
少年「でも、見ていて辛そうだよ?」
エルフ「耐えられる辛さよ。捕まっている頃と比べたら天国だわ」
少年「……わかったよ。お願いだから絶対に無理はしないでね」
エルフ「ええ。――あら?」
少年(ん――あれ、木立の先が明るい)
エルフ「また街道に合流するみたいね。良かった、少しは楽になりそうだわ」ニコ
エルフ「……ふぅ……ふぅ」
少年「お姉さん、道幅広くなったし、肩貸そうか?」
エルフ「杖があるから平気よ。それに、上り坂は怪我に関係なく誰だってきついでしょ」
少年「まあ、わかるけどさ」
少年「あ、腰かけられそうな岩があるよ」
エルフ「あら、ほんとね。少しだけ、休憩していきましょうか」
少年「うん、そうしよう」
少年「あれ、どこかで水音が?」
エルフ「近くに滝があるみたいね。……ねぇ」
少年「ん?」
エルフ「相当汗かいちゃったから、水浴びに寄ってもいいかしら」
少年「ああ、って――」
少年(まったく気づかなかった。ワンピースが汗に濡れて胸の谷間がくっきり)
エルフ「ん、なに見て――きゃあっ!?///」バッ
少年「あ、ご、ごめんなさい!」
エルフ「……べ、別にいいわよ。気にするほどのことじゃ」モジモジ
少年「み、水浴びしていこっか。新鮮な水も補給できるし」アタフタ
エルフ「な、なるべく覗いちゃ駄目だからね」
少年「う、うん……わかった」
少年(――うん? なんでなるべくなんだろ?)
エルフ「じゃあ、行ってくるから」
少年「はーい」
少年「渓流に魚もいるようだし、待っている間釣りでもしようかな」
少年(ここでしっかり腹ごしらえできれば、後がすごく楽になりそうだ)
――どれくらいで釣れるかな >>375
コンマ80以上 釣れなかった
コンマ79以下30以上 釣れた
コンマ29以下 すぐ釣れた
イワナ「」ビチビチ
少年「なんだここ! 針を投入するだけで魚がかかるぞ!」
少年(人の手が全然入っていないし、魚が警戒しないのかもね)
――十分後
少年「大漁大漁! これなら二人ともお腹一杯食べられるぞ!」テクテク
少年「あれ、お姉さん。まだ戻ってきてない」キョロキョロ
少年(早すぎたのかな、でも、一応心配だから行ってみよう)
――チャポン
少年(ん、左手の方で水音が聞こえたぞ)
エルフ「はぁ、気持ちいい……」チャポン
エルフ「こんなふうに泳げる日がくるなんて……思わなかったな」スイスイ
エルフ「まだ少年君も戻っていないだろうし、今のうちに体綺麗にしなきゃ」
少年(……って、やばっ! まだ水浴び中だった///!)
エルフ「さて、体を洗いましょう――ん」コスコス
少年(……こ、困ったな。目が離せないよ)ジィ
少年(お、お姉さんの肌、すごい白くて、綺麗だ)
少年(……背中にあるたくさんの青い筋は、叩かれた痕かな)
少年(――の、覗きなんて、男のやることじゃ……いや、でも。もう少しだけ)
エルフ「……」ゴシゴシ
少年(黙々と洗ってる。って、当たり前か。――うわ! こっち向いた反動でおっぱいが揺れ――)ガサッ
エルフ「誰っ!?」バッ
少年「――」
気づかれた!? ど、どうしよう! >>390
①猫の鳴き真似には、自信がある
②ひたすらに黙ってこの場に留まる
③緊急事態だ、撤退、撤退せよ
少年「にゃぉん、にゃぁあお」ドキドキ
エルフ「……なんだ、猫かぁ」ホッ
少年「にゃおぉぉん、なぁおぅ」
エルフ「……って、なんで人に慣れてない野生の猫がそう都合良いタイミングで鳴き出すのかしら?」ピキ
少年「」ビクン
エルフ「バレてるの、わかってるわよね?」
少年「……なぅ」ショボン
エルフ「……だったら、とっととさっきの場所に戻りなさぁいっ!」バシャン
少年「ひぃぃ、ご、ごめんなさぁい!」ズダダダ
少年「あ、あの」オズオズ
エルフ「……なにかしら」ギン
少年「……な、なんでもないです」ビクビク
エルフ「……そ」パク
少年(お、怒ってる。今までにないくらい怒ってる)
エルフ「……なんで覗きなんて。こっちはまったく無警戒なのに」ツン
少年「ご、ごめんなさい。すぐに立ち去るつもりだったけど……」
エルフ「けど、なに?」ジィ
少年「お姉さんの裸が、あまりに綺麗で目が離せなくて」
エルフ「……だっ///」ボッ
少年「だ、大丈夫ですか」
エルフ「い、いきなり変なこと言わないでよ、もぉ。唇噛んじゃったじゃない」
少年「ええ、と、すみません」
エルフ「……ねぇ」
少年「……?」
エルフ「……そんなに、綺麗だった? 私の裸」
少年「はい、とても。――あの、もうしませんから」
エルフ「……あのね少年君、そういうことは手続きを踏んでやるものよ?」
少年「手続き、ですか? 覗きの?」
エルフ「そうじゃなくって、きちんとお願いをするとか」
少年「見せてくださいって?」
エルフ「そ、そこまで直接的だとこっちも困るけど///」モジモジ
エルフ「ご馳走様。とても美味しかったわ。こんなにたくさん釣ってくるなんて、少年君は釣りが上手なのね」
少年「う、運が良かっただけですよ」テレテレ
エルフ「ふふ、謙遜しなくてもいいのに」
少年「じゃ、じゃあ、僕も水浴びしてきますね」
エルフ「……あの、さっきはごめんね? カッとなって、少しきつく言いすぎたわ」
少年「と、とんでもない、怒られて当然です」ブンブン
エルフ「それで、もしよかったらだけど」モジモジ
少年「……え? どうかしました?」
エルフ「あ、あなたの体。……私が洗ってあげましょうか?///」カァ
少年(――!? えええっ!?)
――これは(男として)重要な選択肢だ、心臓の鼓動はどうだろうか >>415
コンマ奇数 ダメだ、とても羞恥に耐えられそうにない
コンマ偶数 な、何事も経験だ、お願いしてみよう
きたーーー
少年「う、うん」ヌギヌギ
エルフ「……」ジー
少年「あの、見られてると僕も恥ずかしいんだけど」
エルフ「おあいこでしょう?」
少年「それは、まあ」
少年(……よし、これでパンツ一枚だ)
エルフ「じゃあ、そこから動いちゃだめよ」
少年「は、はい――うわっ?」
エルフ「こ、こぉら! 動いちゃダメだったら!」
少年「め、目隠しするなら先に言ってよ」
エルフ「わ、私だって裸になるんだから当たり前でしょ///」
少年「……は、はい。お姉さんは、もう?」
エルフ「ぬ、脱いでるわ。いちいち聞かないで///」スタスタ
少年(……あ、足首が水に浸かった)
エルフ「ゆっくり、膝の高さのところまでいくからね」
少年「う、うん」
少年(手の温かさが伝わってくる。見えないせいで、他の感覚に意識が集中してるのか)シズシズ
エルフ「じゃあ、まずは腕からよ。腕を水平に掲げて」
少年「はぁい」グ
エルフ「どう? 気持ちいい」ゴシゴシ
少年「は、はい。とても」
少年(なんだか、お母さんと一緒に入っていた頃を思い出すな)ホノボノ
エルフ「じゃあ、次は足ね。肩幅くらいに開いてくれるかしら?」
少年「わ、わかりました」バ
エルフ「じゃあ、膝の裏から洗っていくわよ」スッ
少年「うわっ、ちょ、ちょっとくすぐったい」モジモジ
エルフ「すぐ終わるから、我慢して」ゴシゴシ
少年(体がむずむずする。視覚を遮られてるだけで、こんなに反応違うんだ)ドキドキ
少年「え、でも目を瞑ったままで片足立ちは……」
エルフ「その間だけは私の肩を支えにしていいから――ほら」グイ
少年「わっ――あ」ピト
エルフ「これでいいわね、じゃあまずは左足から――ひゃぃんっ!?」バシャンッ
少年「あ、あれ、お姉さん、どこ?」キョロキョロ
エルフ「い、いきなり指動かさないでっ! びっくりするじゃないっ///!」ゾクゾク
少年「あ、ごめんなさい……気をつけます」
少年(無意識に撫でちゃった。お姉さんの肩、すごいすべすべだったな)
エルフ「……もぉ。今度は絶対に、絶対に動いちゃだめだからね」ジー
少年「わ、わかりました」
少年(さすがに、後は自分がやりますって言おうかな)
エルフ「じゃ、じゃあ……あとは」
少年「あ、はい。後は自分で……」
エルフ「パ、パンツ、下ろしなさい///」
少年「……ぇ」
エルフ「――あ、ご、ごめんなさい。や、やっぱ今のなしっ///!」カア
少年「えっと、どっちですか?」
エルフ「……あ、あなたは、ど、どうして欲しいの?」モジモジ
少年(さ、さすがにここを洗ってもらうのは……怖いな)
恥を忍んでお願いするか? >>537
コンマ25以上 踏み止まったほうが
コンマ24以下 恥など村に捨ててきた
おい
エルフ「そ、そうよね///」ホッ
少年「じゃ、じゃあ、タオル預かりますね」ササ
エルフ「あ、はい、これ――え」ポヨン
少年(あ、あれ? この柔らかいものは)フニフニ
エルフ「~~~っ!?//////」ババッ
少年「えーっと――うわぁっ!?」ドン
――バッシャーン
少年「……」ビッショリ
エルフ「……あとは自分で勝手にやりなさい! 私は先に着替えてるからね!」バシャバシャ
少年(……い、今触っちゃったののって)アワアワ
エルフ「服、乾いたみたいよ」チラ
少年「あ、うん。ありがとう」ガシ
少年(うん、きちんと垢を落としたせいで体が軽くなった気がする)バサ
エルフ「もう少しで、港町に着くのよね」
少年「あと三日ってところかな。もう、水と食料の心配はなさそうだね」
少年(釣りすぎた魚の一部は一夜干ししておこう、即席の保存食だ)
少年「足は、大丈夫そう?」
エルフ「ええ、薬草が効いてるのか熱も出ていないし」
少年「わかった、そろそろここを発とう」
少年(街道を歩いてからそれなりに時間が経ってる。足取りを掴まれていてもおかしくはないな)
港町を目指していること、まだバレていないだろうか? >>575
コンマ30以上 バレてる
コンマ29以下 バレてない
旅人「ええ、見たこともない髪色だから覚えていますよ。妙にボロっちい服を着てたから覚えてます」
男1「情報提供感謝する。これは路銀の足しにしろ」チャリンチャリン
旅人「うわ、こんなに!? ありがとうございます!」ホクホク
男1「……しかし、西の街道とはな」
男2「船を使うつもりか、厄介だな。海に出られたらもう手が出せなくなる」
男1「いや、今からでも遅くない。馬を手配して後を追うぞ」
男2「わかった、明朝にここを引き払おう」
――ヒュウウウウウ
少年「今日は妙に風が強いね」
少年(なんとなく潮気が混じってる気がする。海に近づいているんだ)
エルフ「うう。さっきから顔に砂がピシピシ当たって痛いんだけど」
少年「僕もだよ。目に入らないように進もう」
エルフ「もうやだ、この風。スカートがめくれちゃいそう」ギュウッ
少年「ちゃ、ちゃんと押さえてないとね」ドキマギ
――ん、また風が吹いてきたぞ? これは>>587
①横殴りの突風
②下から突き上げるような突風
③竜巻発生
エルフ「身を縮めないとダメね、これ!」
少年(体制を低くしてなんとかやり過ごしたぞ)
エルフ「ふう、危うく帽子が飛んじゃうところだったわ」スク
少年「ないよりはあった方がいいもんね」
エルフ「ええ、先を急ぎましょうか」
少年「うん、行こう」
男2「大枚をはたいたからな。こいつなら2日で追いつけるだろう」
男1「やつらを捕まえたらどうする」
男2「連れ去ったっていうガキは絶対に殺す」
男1「はは、穏やかじゃないな」
男2「あのエルフは俺たちの所有物。そして、窃盗は大罪だ」
男1「じゃあ、エルフの扱いはどうするんだ?」
男2「……そうだな」
もし捕まえたら―― >>595
コンマ90以上 両足を――
コンマ89以下50以上 鞭打ち50回
コンマ49以下 商品にこれ以上傷はつけられない
男2「無駄口を叩いてないで、後を追うぞ」
男1「わかった、武器を持っていくか」
男2「当然だ、ここまで足取りを追わせなかったんだ。ガキだと舐めてかかったら足元をすくわれかねん」
男1「ごもっとも。この護身用の短刀が一振りあれば十分だろう」
男2「よし、行くぞ」
――ギィ――バタンッ
――追手が追跡を開始しました
少年「うわぁ、見て! お姉さん!」
エルフ「海だわ! ようやく着いたのね!」
少年「この先は海岸線に沿って南下すれば目的の町があるはずだよ」
エルフ「あと二日か。ここまでくればなんとか逃げきれそうね」
少年「うん、まだ気づかれていないかもしれないよ」
エルフ「そうね……さぁ、いきましょう!」
少年(油断は禁物とはいえ、よっぽどのことがない限りは大丈夫だろう)
追手の馬の質は>>613
コンマ80以上 駿馬
コンマ79以下50以上 並
コンマ49以下 駄馬
男1「ぐはぁっ!」ドッ
男2「くそっ、落ち着け! どうどう!」パカッパカッ
男1「なんなんだこの馬は! ただの暴れ馬じゃねえか!」ググ
男2「話にならんな。馬体の大きさに騙された」
男1「どうすんだ! これじゃあとても間に合わねえぞ!」
男2「こうなっては仕方ない、伝書鳩を送ろう」
男1「……どこにだ?」
男2「あの貴族にだ。どの町にだって駒くらいはいるだろうし、足止めできるかもしれん」
男1「……待て、やつが俺たちの不始末を見逃してくれると思うか?」
男2「……命の危機を感じるようなら、無料で引き渡すしかないだろうな」ハァ
男1「なんだそりゃ、俺たちの大事な金づるが……最悪の結末じゃねえか」ガシッ
少年「明日の夕方には、港町に着きそうだね」
エルフ「ええ、……エルフの国までいければ、きっと平凡な幸せが待っているのよね」
少年「うん、きっとそうだよ!」
少年(ひとつだけ、大きな関門が残っているけど)
エルフ「……不思議ね」
少年「ん、なにが?」
エルフ「あなたと会ってから、まだ二週間も経ってないなんて」クス
少年「あはは、確かにね。あのときは自分が村を離れてこんなところにいるなんて想像してもみなかったよ」
エルフ「……私、私ね」
少年「うん」
エルフ「……あなたに初めて会う直前、いっそ死のうかと考えてたの」ギュウ
少年「う、うん。聞いてないけど」
エルフ「あのとき私が逃げられたのは、崖から飛び降りたからなの。半ば死んでもいいって感じで」
少年「飛び降りた。……って、現にお姉さんはこうやって」
エルフ「たまたま梢がクッションになって、溜まっていた落ち葉の上に落ちたから助かったのよ」
少年「……な、なんで、そんな危険な真似を?」
エルフ「エルフは、他種族と交わるのは例外を除いて不徳とされてる。年頃のエルフならみんなそう教えられてるわ」
少年「そう、なんだ」
エルフ「私があのまま買い主に引き渡されていれば、一生地獄を味わうことになったはず。それよりは……そう思った」
少年「今でも、そう思ってる?」
エルフ「――ううん。あなたに出会ってから、そう思えなくなっちゃった」ニコ
少年「え、縁起でもないこと言わないでよ!」
エルフ「少年君。私が言いたいのは、あなたが無事でいてくれれば私も希望が持てるってことなの」
少年「僕だって、今さらお姉さんが目の前から消えちゃったら、どうしていいか」
エルフ「私、あなたさえよければ、ずっと傍にいて欲しい」
少年「お、お姉さん」
エルフ「……って、や、やだ、私ったら///。……なに言ってるんだろ」
少年(お姉さんの目が潤んでる)
――ここは重要な選択肢だ。どう対応するべきか >>645
①無事にエルフの国までついたら、堂々と告白しよう
②黙って抱き締める
③僕もお姉さんと、ずっと一緒にいたいと言う
2
エルフ「……少年君? ――あっ」ギュウ
少年(……温かい。嬉しい、お姉さんの命を感じる)ヌクヌク
少年「――僕、お姉さんに相応しい男になりたい」キッパリ
エルフ「少年君……あなたはもう十分に」
少年「それを証明するためにも、絶対に安全な場所に連れていってみせるから」
エルフ「バ、バカねぇ。……いくらなんでも格好つけすぎよ、子どもなのに」
少年「じゃあ、何歳ならお姉さんの恋愛対象になれる?」
エルフ「え、ええ? そ、そうね。あと二年くらい経てばちょうどいい……って、何言わせるの!///」ボッ
少年「ほんとだね? 約束だよ?」キラキラ
エルフ「……どこまでも真っ直ぐなのね、あなたって。……眩しすぎるくらい」クス
――バサバサバサ
暴漢「……お、伝書鳩か? なになに?」
手紙「私の玩具をどこかへ隠そうという不届き者がいるそうです。不届き者を始末し、玩具を回収しなさい」
暴漢「かぁ、またあの貴族様からかよ」
暴漢(面倒だが、食い扶持の分くらいは働かなきゃな)
暴漢「――ふん、これが奴隷の特徴か。エルフの少女たぁなかなか興味深い」
暴漢(久しく女日照りだったし、捕まえたらたっぷり楽しませてもらうか)クク
――町の三箇所の門のうち、どこかで見張ろう、見つけられる確率はどんなもんか
コンマ67以上 見つかる
コンマ66以下 見つからない
少年「うん、人通りも村とは段違いだ。あ、あそこの門でチェックしてるみたいだね」
エルフ「通行証とか、必要ないのかしら」
少年「その辺りは確認済み。刃物とか持ってたら没収されるかもしれないけど」
エルフ「なら安心ね、行きましょうか」ニギ
門兵1「待たせたな、滞在理由を聞かえていただこう」
少年「観光です。風光明美な街って聞いたので」
門兵2「お、下調べとは感心だな。確かにこの街は色々見所が多いぞ」
門兵1「荷物は……特に問題ないな。よし、通れ」
少年&エルフ「やった!」ダキ
エルフ「……ねえ、少年君。今さらなんだけど船代……」
少年「うん、問題はそこなんだよね……」
少年(短時間で、なんとか二人分の船代。最低でも一人分の船代を確保しなきゃいけない)
エルフ「アルバイト、するしかないかしら」
少年「でも、子どもに出来るアルバイトなんて限られてるよね」
どうやってお金を稼げばいいだろう? >>705
①地道にアルバイトを探そう
②闘鶏の目利きには自信があるんだ
③あれ、エルフの髪って意外と高く売れるかな?
④人命がかかってるんだ、誰かから盗んででも
少年「うん、手持ちの銅貨があと5枚あるから」
エルフ「……本当に勝てるの?」
少年「村育ちだから、どういう鶏が強いかはわかるよ」
エルフ「わかったわ、まかせる」
少年「もしだめだったら」
エルフ「地道に働きましょ」
少年「よし、そう考えれば気楽にいけるぞ」
――早速闘鶏場を見つけたぞ >>716でGO
コンマ70以上 敗北
コンマ69以下 勝利
少年「えっへん、もっと褒めていいよ!」
エルフ「……こういうところは、まだまだ子供ね」
少年「ぶーぶー」
エルフ「あら、闘鶏屋さんの目つきが変わったみたい。これ以上はちょっと危険かもしれないわよ」
少年「ま、まだまだ行けるさ!」
――ここで勝てば一人分の運賃は確保だ! >>740
コンマ50以上 失敗
コンマ49以下 成功
余裕だな
gj
少年「……神が舞い降りたよ!」グッ
闘鶏屋のおっちゃん「ぐぬぬ」ギリギリ
少年(うわ、睨まれただけで殺されそう)ブルブル
エルフ「さすがにこれ以上続けても勝たせてくれるとは思えないわ」
少年「だね。でも、これならお姉さん一人は船に乗れるよ!」
エルフ「……私は、あなたと一緒じゃないと乗らないから」
少年「え、でも、万が一のときは」
エルフ「万が一のときもなにもないの! この我儘だけは、絶対に通すからね!」ツン
暴漢(もう町に入り込んでると考えた方がよさそうだな)
暴漢「へたすっと、もうこの町から出航してる可能性も」
暴漢(幸運にすがって心当たりを片っ端から当たってみるか?)
正直、発見できる可能性は少なそうだ >>766
コンマ75以上 発見
コンマ74以下 未発見
少年「こ、こんなに!? ……い、いいんですか?」オズオズ
宿の主人「働き振りと年齢は関係ねえよ。正当な報酬だ」ニヤ
エルフ「あ、ありがとうございます! 住み込みまでさせていただいて……」
宿の主人「いいってことよ。困ったときはお互い様ってもんだ。そうだろ」ギュ
少年(こんなにウィンクが似合う男の人、いるんだな)
宿の主人「男が土下座までして頼み込んだんだ。よっぽどの事情があんだろ?」
少年「あ、ええと、その」モジモジ
宿の主人「職業柄、人を見る目は持ってるつもりだ。いろんな客を見てきたからな」
宿の主人「お二人さんだったら、この先もうまくいくと思うぜ?」ニヤ
少年&エルフ「……あ……ども///」カア
少年「チケット、買ってきたよ。二人分」
エルフ「……うん、ありがと」
少年「やっとこの国から出られるんだね」
エルフ「……ええ、そうね」グス
少年(船の上なら警備兵さんたちもいるし安心かな)
エルフ「ねぇ、腕組んでも、いいかな?」
少年「うん――って、あの、胸当たって///」ムニュ
エルフ「そ、それくらい、あ、あなたなら平気だし///」
少年「……えへへ」テレテレ
エルフ「も、もう、そんな顔されたらこっちまで照れちゃうじゃない///。さ、行きま――っ」ビクッ
少年「……お姉さん、どうかした? ――あれはっ!?」ザッ
男1「そう簡単にいかれてたまるかってんだ!」ゼエゼエ
男1「てめえ、探したぜ。遠くに逃げようったってそうはいかねえ!」
エルフ「もう追ってこないでよ! 私は少年君と一緒に自由になるの!」
男1「なに履き違えてんだ? てめえは俺の所有物だっつってんだろぉ!?」
エルフ「……違う、違うわ! ――って、少年君!?」
少年「……ほんと執念深いね。こんなところまで追ってくるなんて思わなかった」ズイ
男1「あんときの木登り小僧か。てめえには一杯食わされた。人を騙したら天罰が下るんだぜ?」ゼエゼエ
少年「足、震えてるよ。筋肉痛? ずいぶん無理してきたみたいだね」
男1「……だからどうした? ガキ一人バラすくらいワケねえんだよ」シャラン
エルフ「……ほ、本当にこんなところで大立ち回りをやるつもりなの?」ジリ
少年「僕らを巻き込むつもりなんでしょ。多分、自分が捕まってでも、お姉さんをここに留まらせたいんだ」
エルフ「……少年、君?」
少年「お姉さん、足怪我してるでしょ。避けきれなかったら困るから」ニコ
エルフ「……ね、ねえ。冗談やめて?」ブルブル
少年「大丈夫、相手は全身筋肉痛みたいだし。もうすぐ衛兵がかけつけるから、その間くらいは」
エルフ「……や、やだ。そんなの」ボロボロ
少年「――早く行けよっ!」
エルフ「……っ!」ビクッ
少年「ここで最悪の結末を迎えるのだけは絶対にごめんだ。必ず後から行くから」
男1「てめえら、ごちゃごちゃうるせえんだよぉーっ!」ダッ
少年「早くっ!」
エルフ「……くっ!」クルリ
――お父さん、お母さん、どうか幸せな結末を迎えさせて! >>865 >>866
合計コンマ150以上 ――
合計コンマ149以下100以上 負傷
合計コンマ99以下 回避成功
GJ
少年「――心臓狙いだ!」サッ
男1「て、てめえちょこまかとっ!」
少年「足が隙だらけだよ!」ガッ
男1「ぐあっ――こ、このガキああああ――ぐっっ!!?」ズタン
衛兵1「なんだこいつは! 白昼堂々と、気ちがいが!」グググ
男1「がっ、てめっ! 離せ、離せよくそがぁっ!」
衛兵2「早く手錠をかけろっ!」
衛兵1「わかってる! ――現行犯だっ!」ガチャ
衛兵3「君、大丈夫か! 怪我はないかねっ!?」
少年「……はぁ……はぁ。……ええ、なんとか」グイ
少年(……無事に船乗れそうだ。……助けてくれた人たちみんなに感謝だな)
――ズダダンッ!
少年「痛たたた! ちょ、ちょっと! いきなりこれはひどいんじゃ」
エルフ「…………か」ギュウ
少年「……え」
エルフ「バカぁ! ひどいのはどっちよ! ……なんで? なんで、私だけ、安全な場所に……っ!」ボロボロ
少年「……お、お姉さん」オロオロ
エルフ「……ううぅ……うわああぁぁんんっ!」ボロボロ
――アラヤダ、ヒルマッカラオアツイワネ、ワカサジャノウ、リアジュウクタバレ
少年(み、みんなが見てるのに。……まいった、泣き止んでくれそうにないぞ)アセアセ
少年「あ、ほら、お姉さん! 出航の笛だよ!」
エルフ「……う、うう」グスグス
少年「ねえ、さっきから胸が当たってるんだけど」プルルン
エルフ「……だから、なによ」グイ
少年(うう、ダメだ。前なら指摘すればすぐに離れたのに)モゾ
少年「頼むよ、そろそろ泣き止んで。お姉さん、やっと自由の身になれるんだよ?」
エルフ「……嬉しいときくらい、泣いたっていいじゃない……」グイ
少年「それは、わかるけどさ。みんなの目が、痛いというか」キョロキョロ
エルフ「……じゃあ、黙らせてみせなさいよ」ジィ
少年「黙らせるって、どうやって?」
エルフ「……言わなくたって、わかるでしょ?」
まあ、それくらいは僕にもわかるけど―― やっぱり、最後の締めは>>920
コンマ99以下 唇を塞ぐ
コンマ00 クラーケン出現
おっしいなwww
あぶねーよww
エルフ「……いいわ、あなたになら、あなたにだけなら」
陽光に輝く銀色の髪を拭いながら、美しい少女が微かに膝を曲げた
潤んだ、それでいて強気の瞳を受けとめながら
僕は前に大きく一歩を踏み出し同時に細い肩と腰を強く抱き寄せた
少年「――ん」チュ
エルフ「――あむ」チュ
少年「――――ぷはっ。ど、どうだったかな///」モジモジ
エルフ「――べ、別に、悪くなかったんじゃないかな///」モジモジ
少年「ホント? よかった。初めてだったからちょっと不安だった」
エルフ「私は――ううん、私も今のが初めてだと思うことにしたわ」
少年「うん、これからもお姉さんにいっぱいキスしてあげるからね」
エルフ「ふふ、そうね。……あの、少年君」
少年「ん、なに? お姉さん」
――キス以上のことも、いっぱい私に教えて? end
色々と不手際失礼しました
@荒らしに対しての放置感謝します
>>920
ちょっぴり肝を冷やしましたwww
触手もあったんだけど、きっと大ブーイングだったね!
また今度後日談とか書いてくれると捗ります
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ その他 | Comments (2) | Trackbacks (0)
御狐神「凛々蝶様を無視し続けたらどうなるか」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333714044/
凛々蝶「反ノ塚か……。おはよう、とでも言って欲しかったのかな? ……ってそうではなく!」
凛々蝶「その……御狐神くんの様子がおかしいんだ」
反ノ塚「いつもじゃね?」
凛々蝶「だからそうじゃなくて!」
反ノ塚「え? ミケが? お前を?」
凛々蝶「ああ……」
反ノ塚「まっさかー、ただ聞こえてなかっただけじゃないの?」
凛々蝶「そんなハズはない! これくらいの距離で彼が僕の声を聞き漏らす訳がないだろう!」
反ノ塚「この前脱衣所でくしゃみしたらティッシュ箱抱えて飛んできたって言ってたもんなー」
凛々蝶「しかし……」
反ノ塚「そんなに気になるなら本人に直接聞いてみればいいじゃないの、おーいミケー」
凛々蝶「!?」
反ノ塚「いや、なんかね、こいつがさっきミケに挨拶したのに返事して貰えなかったーって拗ねてるから」
凛々蝶「だ、誰が拗ねるか!! 勝手なことを言うな!!」
反ノ塚「こいつこういうこと地味に気にして傷付いちゃうタイプだからさー」
凛々蝶「うるさい!」
反ノ塚「だってよ。だから言ったろ? ミケがお前のこと無視なんかするわけないって」
凛々蝶「べ、別に僕は気にしてない……」
反ノ塚「ったく相変わらず素直じゃないなぁーこいつは。そんじゃミケ、朝飯まだだろ? 後頼むわ」
御狐神「はい。……かしこまりました」
野ばら「……おはよう。凛々蝶ちゃん、反ノ塚見なかった?」
凛々蝶「? 彼なら自分の部屋に帰ったようだが。大方二度寝しようとでも考えてるんじゃないか?」
野ばら「そう……分かったわ。ありがとう、凛々蝶ちゃん」コツコツコツ
凛々蝶「……? なんだったんだ?」スッ
カルタ「ちよちゃん、どうかしたの?」
凛々蝶「い、いや! なんでも! ……ない」
御狐神「」スッ
凛々蝶「(いつも通り椅子は引いてくれるし食事も僕の好きなものを並べてくれる……やはりさっきのは僕の思い違いだったんだ)」ソワソワ
カルタ「(ちよちゃん、かわいい)」
カルタ「ふたりは……びょういん……」
凛々蝶「なっ!? 事故にでもあったのか!?」
カルタ「ううん、そうじゃなくて……」
カルタ「……のどか?」カポーン
凛々蝶「どういうことなんだ……」
凛々蝶「ああ見えて夏目くんは身体が弱いからな……後で様子でも見に行こうか」
カルタ「入院はしないと思うけど……お見舞い? ……フルーツ、羊羹、プリン……」
凛々蝶「(相変わらず食べ物ばかりだな……)」
凛々蝶「御狐神くん、悪いが後で車を出してくれないか?」
御狐神「……」
凛々蝶「……御狐神くん?」
御狐神「……」
凛々蝶「……おい、笑顔のまま寝ているのか?」
御狐神「……」
凛々蝶「ふざけるのもいい加減に……!」ガタッ
カルタ「みけつかみ……」
御狐神「はい。なんでしょう、髏々宮さん」
凛々蝶「!?」
カルタ「みけつかみ。そういうのは……よくない」
御狐神「……さて、どういうことでしょう。分かりかねますが」
カルタ「……いくら
凛々蝶「待て、彼は僕のシークレットサービスだ。僕が話を付ける!」
御狐神「……」
凛々蝶「何かの間違いだと思っていたがやはり君は僕を無視しているようだな!」
御狐神「……」
凛々蝶「一体どういうことだ!? 僕が何か君の気に障るようなことをしたのか!?」
御狐神「……」
凛々蝶「もしそうなら……ちゃんと謝るから……! だから……!無視をするのは……やめてくれ……」
凛々蝶「彼はもう、僕の名前も呼んでくれないんだな……」
カルタ「……ちよちゃん」
凛々蝶「やっぱり、彼はこれまでずっと我慢してきたんだろうか?」
カルタ「……」
凛々蝶「ありのままの僕が好きだと言ってくれてたけど、心の奥では僕のこんな態度を……ずっと腹立たしく思っていたのかな……?」
カルタ「……そんなこと、ない」
凛々蝶「でも、彼は実際に僕を……」
カルタ「みけつかみは、理由もなしにちよちゃんにあんなことをしたりはしない」
凛々蝶「……」グズッ
カルタ「ハンカチ。とにかく、おいかけて問い詰めるべき」
凛々蝶「ああ……分かった、どんな理由があるにせよ、彼からそれを聞き出してやる!」
御狐神「……」
凛々蝶「待て!」
御狐神「……」
凛々蝶「捕まえたぞ……! ここなら邪魔が入る心配も無いし、君も逃げられないだろう!」
御狐神「……」
凛々蝶「相変わらずだんまりか、芸が無いな」
御狐神「……」
凛々蝶「幸いなことにここは顔見知りしか住んでいないマンションだ。彼らには迷惑をかけるが、僕の納得のいく答えを聞かせてもらうまで、君をこのエレベーターからは出さないからな!」
普通に「放置プレイ・・・S!!」とか言いそう
余裕で想像できた
すげえ見たい
御狐神「……」
凛々蝶「頼むから……!」
御狐神「……」
凛々蝶「僕の言葉遣いや態度が気に入らないというのなら幾らでも直す!」
御狐神「……」
凛々蝶「だから……! お願いだから……!」
御狐神「……」
凛々蝶「僕を……見てくれ……」
御狐神「……」ザッ
凛々蝶「ま、待て! まだ話はーー」スカッ
御狐神「……」スタスタスタ
凛々蝶「なっ……!?」
御狐神「……」バタン、ガチャッ
凛々蝶「(先祖返りの力を使ってまで……僕とは話したくないのか……)」
凛々蝶「はは……」
凛々蝶「(やはり僕には、人と関わるなんて、無理だったみたいだ……)」
凛々蝶「(こんなことには、慣れてるつもりだった)」
凛々蝶「……だけど、君には、君にだけは嫌われたくなかった……」ポロ
凛々蝶「……御狐神くん……なんで……」ポロポロ
凛々蝶「うわぁぁぁぁぁぁぁーー!!!」
凛々蝶「……んん……」モゾ
凛々蝶「……寝て……しまっていたのか……」
凛々蝶「(なんだろう……凄く、嫌な夢を見ていた気がするが……)」
凛々蝶「(そう……御狐神くんが僕をーー!?)」
凛々蝶「……夢だ、夢に決まってる」
凛々蝶「そんなこと……あるハズがない」
凛々蝶「彼の部屋に、行ってみよう」
ーー
凛々蝶「御狐神くん、居るか?」
凛々蝶「……いないなら、いないって返事をしてくれ」
凛々蝶「御狐神くん……!」ガチャッ
凛々蝶「!? 鍵が……掛かってない……」
凛々蝶「悪いが、返事が無いなら入らせて貰うぞ……!」
凛々蝶「(彼の匂いがする……)」
凛々蝶「たった一日のことなのに、もう随分昔のことのように感じるな……」
凛々蝶「でもやはり、部屋にはいないか……」
ヒラッ
凛々蝶「……? テーブルの上にこれは……置き手紙!?」
彼らしい丁寧な、しかし何処か懐かしさを感じるような字で、おそらく僕へ向けてと思われるメッセージが一言だけ綴られていた。
『ラウンジへ』
野ばら「反ノ塚~。はい、口開けて♡ あんたカレーうどん大 好 き だ っ た で し ょ ~ ?」
反ノ塚「いや、あのね野ばら姐さん。確かにカレーうどんは好きだけど……ちょ、熱っ! やめて!せめて食わせるなら食わせるで普通に食わせて! そこ明らかに頬っぺただから!」
凛々蝶「」
夏目「渡狸様。ハーブティーは如何ですか? ラベンダーには鎮静効果があります。先程からご気分が優れないご様子。これを飲んで、少し落ち着いてください」
渡狸「俺の気分が優れないのは十中十全てお前のせいだー!! やめろよ! 本当にそういうのやめろよ! 蕁麻疹が出るじゃねーかぁー!!!」
凛々蝶「」
カルタ「みんな、なかよし」
カルタ「たたかわなくちゃ、げんじつと」
凛々蝶「ろ、髏々宮さん……これは一体……」
カルタ「これも全部、かげさまの仕業」
凛々蝶「な、なにっ!?」
蜻蛉「フゥーハハハ!! 久しぶりだな! 我が肉便器共!!」ガッシャーン
野ばら「っていうことは……もうこの茶番劇も終わりでいいのよね……?」ピキン
反ノ塚「あっ」モッタイナイ
蜻蛉「ああ。双熾ならばもっと早くに音をあげるかと思ったが……読みが外れたな」
凛々蝶「一応弁明だけは聞いてやろう」ジャキッ
蜻蛉「一瞬で変身し私の喉元に得物を突き付けるとは……その決断力S!」
蜻蛉「フゥーハハハ! この容赦の無い力加減! まさしく……今回の件を計画したのは私と残夏だ」
カルタ「おどしにあっさり屈するカゲさま、かっこわるい」
夏目「SSの皆でクジを引いてー、今日一日その内容でパートナーに接しようーっていうゲームだよー。もし破ったらドキドキの罰ゲームっていうペナルティ付きー」
蜻蛉「私には別の役割があったので自然我がMy性奴隷はゲームから除外される運びとなり、ゲームの内容は知らせていなかったが……」
カルタ「たぶんカゲさまの仕業だとは、思ってた」
蜻蛉「さすがは我がMy肉便器! その洞察力……話を続けよう」
野ばら「マンモスの隣に寝かせてくるわよ」
蜻蛉「『デレデレ』だ。他にもいろいろと用意していたのだがな」
夏目「接する内容はクジだけどー、罰ゲームはその人が『一番したく、されたくないこと』だよー。例えば野ばらちゃんのペナルティを僕が受けたってどうってこと
野ばら「夏にいちごシロップとランデヴーさせるわよ」
夏目「(そーたんのあれはちょっと微妙なところだったけど、あれがなかったら流石にちよたんが可哀想だからね)」
野ばら「ところで、あんた自分が言い出したこと、忘れてないでしょうね?」
蜻蛉「はてさて、なんのことやら」
野ばら「もし誰一人としてルールを破らなかった場合、今後一切このマンション内での変態行動及び変態発言禁止、そしてーー」ピキン
御狐神「それ相応の報いを受ける。ーーまさか蜻蛉様は、自分が言い出したことを反故にするなんて真似、なさらないでしよぅ?」ジャキッ
蜻蛉「……」
蜻蛉「さらばだ我が肉便器共よ! 私は再び悠久の旅に出る!!」ガッシャーン
夏目「せめて入ってきたところから出ていけばいいのにー♪」
ーー
御狐神「ーーということだったのです。何の弁解の余地もありません。どうぞ、お好きなように……」スッ
凛々蝶「だから! 自分を大事にしないか! 懐かしいなこのやり取り!」バッ
御狐神「しかし……! あのような戯れに凛々蝶様の心を傷付けて……僕は……!」
凛々蝶「……いいんだ」ポフッ
御狐神「り、凛々蝶様……?」
凛々蝶「もう僕は二度と……君を失うようなことにはなりたくない。今回みたいなことになって、初めて僕は自分の気持ちに気付いた……」
御狐神「……」ポロポロ
凛々蝶「これだけは約束してくれ。頼むから……もう、こんなことはやめてくれ。どんなことがあっても……必ず僕を見ていてくれ……お願いだ」
御狐神「はい……はい……!」ポロポロ
凛々蝶「……」
凛々蝶「(よく考えると僕は、物凄く恥ずかしいことを言っているんじゃないだろうか……?)」
御狐神「凛々蝶様……」
凛々蝶「な、なんだ!? 御狐神くん!」
御狐神「貴女をあそこまで苦しませておいて、何のお咎めも無しなど、やはりこのままでは、僕は僕自身を許すことが出来そうにありません。どうか、この犬に罰をお与え下さい」
凛々蝶「本当に真面目だな、君は」
御狐神「……」
凛々蝶「……そうだな。なら、もう夜も遅いが」
凛々蝶「新しいコーヒーのブレンドの試飲にでも付き合って貰おうか、御狐神くん」
御狐神「……はい。いつまででも、付き合わせて頂きます。凛々蝶様」
~おわり~
アニメ終わったし難しいだろうけどいぬぼくSS増えないかなー
>>24が超見たいんで誰か書いて下さい
反ノ塚「んー?」
カルタ「渡狸を、無視し続けたら、どうなるか」
反ノ塚「いや、それはもう分かったから。いきなりどしたの、藪から棒に」
カルタ「前にね、蜻さまが言ってたの。『放置プレイはされればされるほど燃え上がる』って……」
反ノ塚「あ、そう。まぁ言いそうだわな」
カルタ「渡狸も言ってた……。『男は燃え上がるほど強くなれる!』って」
反ノ塚「少年漫画のよくあるパターンね。なんか違うような気がするけど……それで無視なわけか」
カルタ「渡狸、いつも強くなりたいって言ってたから……」
夏目「ふふふ~。うんうん、ボクはいいと思うよ~。面白そうだしね」
反ノ塚「ちょ、いきなり何……。マジビビッたんだけど」
夏目「細かいことは気にしな~い。カルたんガンバ☆ラスカルもきっと喜ぶよ」
カルタ「うん……頑張る」
乙かれ。そしてこんだけ思い浮かんだ
書け
いや書いてください
書けば世界が広がると思う
任せた
凜々蝶「ハッ、今日も近況報告か。いつも律儀なことだ、不良なのに」
渡狸「うるせー! 俺は不良(ワル)だぞ! なめんな!」
カルタ「…………」
渡狸「カルタ? おい、カルタ……。おーい……あれ?」
凜々蝶「フン、君はいつも騒がしいからな。呆れられたんじゃないか?」
渡狸「そ、そんなこと……」
御狐神「単に聞こえてなかっただけかもしれません。もう一度声をかけてみてはどうでしょう」
渡狸「そ、そうか。そうだよな。おーい!! カールター!!!」
カルタ「…………」
凜々蝶「あれ、また無視……。いやでも髏々宮さんはそんなことする人じゃないし……。まさか本当に!?」
渡狸「嘘だ。嘘だろ……? うわああああ!!」ダッ
書くの遅いし先も考えないから自分にSS描くのは無理。誰か書いて
書いたのだから最後まで責任を持とうじゃないか
だからはよ書け
凜々蝶「はぁ……はぁ……。渡狸くん、いきなり、走っていくな……」
渡狸「うわ! な、なんだよお前、ついてくるんじゃねぇよ!」
凜々蝶「僕の言葉のせいで君が傷ついたみたいだったからな。一言謝ろうと思ってきただけだ」
凜々蝶「髏々宮さんが返事をしなかったのは何か理由があるに決まっている。だから君が傷つく必要はない」
渡狸「別に、俺は傷ついてなんかねぇ……」
凜々蝶「ほぅ、そんな真っ赤な目で言っても説得力にかけるぞ?」
渡狸「うるせー! 泣いてなんてなかったんだからな!」
凜々蝶「フン、そういうことにしておいてやろう。……とりあえず、僕と一緒に髏々宮さんに会いに行こう。それで解決するはずだ」
渡狸「…………分かった」
カルタ「ちよちゃん……。うん、こんにちは」
凜々蝶(なんだ、いつもの髏々宮さんじゃないか。これなら渡狸くんも……)
渡狸「カルタ、あの、さっき……」
カルタ「ちよちゃんも、食べる……?」
凜々蝶「え? ああ。仕方ない、頂こうか」
凜々蝶(彼が話しかけているというのに彼を見ず僕に? い、いや、何かの間違いに違いない!)
カルタ「おいしい……?」
凜々蝶「フン、悪くない味だ……じゃなくて、渡狸くんから君に話があるようだが……」
渡狸「「あ、あのさ、カルタ――」
カルタ「そう、よかった。ちよちゃんもっとあげるね」
凜々蝶(渡狸くん関連のことだけ聞こえていない!? ていうか姿も見えていない!?)
凜々蝶(変化して泣きながら走っていった……)
凜々蝶「髏々宮さん、どうしてあんなことを」
カルタ「渡狸のこと……?」
凜々蝶「ちゃんと気づいていたのか、なら尚更……」
カルタ「渡狸を、強くしてあげたいから」
凜々蝶「…………は?」
カルタ「えっとね、前に蜻さまが――」
~事情説明~
凜々蝶「いや、その理屈はおかしい。……しかし、そうか。そういう事だったのか」
カルタ「駄目だった……?」
凜々蝶「髏々宮さんが悪いわけじゃない。だけどやり方は間違っている」
凜々蝶(仮に強くなれたとしても、僕のように虚勢をはる力が強くなるだけだろう)
凜々蝶「……原因は蜻蛉と夏目くんと反ノ塚だな」
凜々蝶「……君はいつも突拍子なく現れるな」
夏目「ミステリアスなウサギさん。それがボクだも~ん」
御狐神「それで凜々蝶さま、犯人の方々の始末はどうなされますか? 僕はいつでも汚れ役を引き受けますよ」
凜々蝶「み、御狐神くん……いたのか」
御狐神「えぇ、最初から最後まで凜々蝶さまのお側に控えておりました」
御狐神「そして、どうなされますか? 一言『殺れ』と仰るだけで僕がすべてを終わらせてきます」
夏目「きゃー怖~い、そーたん」
凜々蝶「そんなことはしなくていい! ……ただ、渡狸くんへのフォローが必要だな」
カルタ「……渡狸に謝ればいいの?」
凜々蝶「ああ、その方がいい」
カルタ「行ってくる……」
渡狸「~~~!」
カルタ「~~~?」
渡狸「~~~!///」
夏目「いつも通りの二人に戻れたみたいだね。これでめでたしめでたし、かなー?」
凜々蝶「君が言える立場か。もっとしっかり反省しろ」
野ばら「うわっ、ナニコレ? ムサい男が3人並んで正座って……」
ちの「イタズラ教唆の罪で反省だってー。あはははは」
反ノ塚「野ばら姐さん、助けて。もう俺足の感覚なくなっちゃったかも……」
野ばら「一生そうしてなさい」
反ノ塚「……ひでー」
蜻蛉「私も悪いことになるのか? しかし懲罰プレイ悦いぞ悦いぞー!」
見てくれる人がいたらこんな時間までご苦労だったな。……どうもありがとうございました
>>1乙の印として捧げます
Entry ⇒ 2012.04.07 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
不良女「卒業したらお礼参りに行くからな!」男「!?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333711933/
不良女「んな事知ってるに決まってんだろっ!」
男「それじゃあ本当の意味でのお礼参りなんだな?何でだよ?」
不良女「はぁ!? 忘れたとは言わせねぇぞ! この前オレにやった事を!」
男「………あぁ、この前のカツアゲを邪魔したことか?」
不良女「あの後サツに連れてかれてよぉ!酷い目にあったんだよっ!」
男「自業自得じゃねぇか」
不良女「るせぇっ!!分かったな!後でぜってぇブッ殺す!」
男「それで?お礼参りって一体何するつもりだ?」
不良女「それは>>1000!」
男「わざわざ俺の家にくんのかよ」
不良女「ったりめーだっ!テメェの家族の前で血祭りにあげてやるよ!」
男「ハァ、めんどくせ。んな事に構ってられっか」スタスタ
不良女「おいっ!? 逃げんじゃねぇっ!」ガシッ
男「なんだよ?」
不良女「お礼参りさせろってんだよっ!」
男「勝手にしろよ…」バッ
不良女「あっ!」
男「」スタスタスタ
不良女「」ポッツーン
不良女「アイツんち、どこだよ………」
不良女「つー訳で学校に来たのは良いんだが……」
モブ「ワイワイガヤガヤギッシンバッタン!」
不良女「あいつのクラスがどこかわかんねぇ…… ひとまず自分のクラスに行くか」
不良女「……って、オレのクラスって何組だったっけ…?最近来てねぇから忘れた…」
モブ「アヘアヘワイワイニャンニャンブー」スタスタ
不良女「おいっ!そこのお前」
モブ「ひぃ!?ななな、何ですか!?」
不良女「オレのクラスって何組だ?」
モブ「えつ!? えっと、その……」
不良女「んだよっ!とっとと答えろっ!」
モブ「ひぃ!? ししし知りませんっ!!許してぇー!!」ダッ
不良女「あっ!? おいっ!? …チッ」
不良女「あぁっ!? なんか文句でもあんのか?」
先生「いくら出番のないモブとは言っても脅して良いことにはならん」
不良女「チッ!うっせぇ! 」
先生「大体お前、何で学校にいるんだ。お前のようなクズが来るところじゃないんだぞここは?」
不良女「んだとっ!? てめぇ……ケンカ売ってんのか!?」
先生「ふんっ 吠えるしか芸のないクズが」
不良女「てめぇ……」プルプル
不良女「(ん?あっちから来るのは?)」
男「」スタスタスタスタ
男「」スタスタスタスタ スルー
男「」スタスタスタスタ
不良女「ちょっと待てぇええ!!」ガシッ
男「なんだうるさい……」
不良女「スルーするんじゃねぇよ!ここ助けるとこだろうが!」
男「生憎お前を助ける義理なんかないんだよ」
不良女「ふざけんな!それでもお前武士か!?」
男「武士じゃない。 ハイ論破」スタスタスタスタ
不良女「あっ!? おいてめぇ!?」
先生「待て、話はまだ終わってないぞ」ガシィ
不良女「てめっ!?離せっ!このっ!」
男「それと…」
不良女「あぁ!?」
男「お前のクラスは俺と同じ一組だ。席は一番窓側の一番後ろ」スタスタスタスタ
不良女(それもこれも全部男のせいだ……あいつがオレの邪魔しなければこんな事には…)イライラ
不良女(ぜってぇブッ殺してやる!あのスカしたツラをグチャグチャにしてやる!)
不良女「一組一組っと……ここか!」
不良女(最初が肝心だ!あのヤローをビビらせてこっちが主導権を握ってやる!)
不良女「おいっ!!男ぉおおお!!テメェを殺しに来たぞっ!!」ガラガラ
モブ「」アッケカラーン
不良女(何だこの雰囲気?)
モブ「あのぉ……」ビクビク
不良女「なんだよ!」
モブ「そのリボンの色って三年生の方ですよね」オソルオソル
不良女「それがどうかしたのかよっ!」
モブ「ここ、一年一組なんですけど…」
不良女「~~~~」カァッ
不良女「るせぇ!てめぇのせいで!あんな…恥ずかしい、思いを……」カオマッカッカ
男「絶対に俺のせいじゃないと思うぞ。そんなことよりも早く胸ぐら掴むのをやめてくれ。苦しい」
不良女「そんな事とはなんだっ!そんな事とはぁあああっ!!」ブンブン
男「だから…やめ、ろって……くる、しぃ」ガクガク
先生「よし、授業始めんぞ」ガラガラ
男「ほら、先生来たからとっとと離せよ」バッ
不良女「あぅっ!後で覚えてろよ!」
モブ「ガッコウオワリ」
不良女(もう、放課後か。寝てると時間が経つのもはえーな)
不良女(そんにしても学校は本当にツマンネー……こんな事ならゲーセンにでも行けば良かった)
不良女(大体何でこんな事を勉強しないといけねーんだよ。因数分解ってなんだよ、勝手に分解すんなよ、自然のままにしとけよ!)
不良女(それにしても…なんか忘れてるような………?)
不良女「ッ!!」チーン!
不良女「あぁあああっ!!忘れてたぁ!!」
不良女「アイツの家を調べるんだったああああ!!」ダダッ!
モブ「イソイデガッコウヲデルフリョウオンナ」
不良女「いたっ!男だ!」
男「」スタスタスタスタ
不良女「よし、コッソリとあとをつけよう」
男「」スタスタスタスタ
不良女「」コソコソコソコソ
男「」スタスタスタスタ
不良女「」コソコソコソコソ
不良女「お!? 角を曲がったぞ」タッタッタ
男「何やってんだ、お前?」
不良女「きゃあ!?」マガッタシュンカンゴタイメン!
不良女「お、お、男!てめぇ、奇襲とはやってくれんじゃねーか!」ビクビク
男「声が裏返ってんぞ?」
不良女「るせぇ!」
男「」ジーッ
不良女「んだよ、人の顔じーっと見やがって…」ギロッ
男「いや、なんでもない」
不良女「? なんだよ、気持ち悪い奴」
不良女「うるせーよ!こっちも仕方なくやってんだよ!」
男「そこまで嫌そうな表情するくらいなら多少の事は我慢しろよ」
不良女「分かった!もうあとはつけない!」
男「理解が早いな」
不良女「その代わり一つだけ教えろ!てめぇの家は何処だっ!」
男「ここ」
男「このアパートが俺の家だ」
不良女「えっ!? あっ、そう。ふ、フンッ、素直に教えるとはテメェも相当なバカだな」フフン
男「バカ?なんでだ?」
不良女「オレはなぁ、テメェにお礼参りしに行くんだぜ?」
男「卒業後にな」
不良女「えっ!?」
不良女(そうだったあ~!!)ガガーン
男「もしかして忘れてたのか?」
不良女「ばっ、バカなことょ言うんじゃにぇ!オレは…」シドロモドロ
男「噛みまくりだな」
不良女「るせぇってんだよっ!!なんか文句あるか!」
男「いや、別に」シラー
不良女「んぐぐぐぅぅ!!」ギリギリ
不良女「覚えてろぉっ!!」ダダッ!
男「それにしても…」
『テメェのせいで!あんな、恥ずかしい思いを…』
『きゃあ!?』
『ばっ、バカなことょ言うんじゃにぇ!』
男「」プルプル
男「ぷっ、ククッ……」
男「あははっ!!面白い奴!」
不良女「なんだよぉ~アイツ!人の事バカにしやがってぇ~~」ジタバタ
不良女「あんなツッケンドンな態度で私を弄びやがって…ふざけんじゃねぇぞ!!」
不良女「こうなったら卒業なんか待たねぇ……明日これでブッ殺してやる!」ヂャラ
イヌ「ツギノヒホウカゴ」
不良女「おい、テメェ!ちっとツラ貸せ」
男「なんだ?俺にお礼参りするのは卒業後だろ?」
不良女「あぁ!? んなもん待つ訳ねーだろ!これからボコボコにしてやんよ」
不良女「へぇ、別にいいけどよ。その時はテメェの家族がどうなっても知らねぇぞ?」
男「……………………」
不良女「」ニヤニヤ
男「分かった。素直に着いて行こう」
不良女「分かりゃ良いんだ。オラッ!とっとと行くぞ!」
ホームレス「カワラダヨ♡」
不良女「さて、ブッ殺してやるよ。覚悟しな」ヂャラ
男「チェーンか……危なっかしい物を振り回すなよ」
男「何がだ?」
不良女「そのスカした態度だよ!なに余裕ぶってんだ!?今からテメェをブッ殺すんだぞっ!?」
男「殺せもしない癖に、殺すとか軽々しく口に出すな」
不良女「なっ!?」
男「そんな言葉を言ってるうちはお前の事なんか全く怖くねーよ」
不良女「て、テメェはぁっ!!どこまでオレをバカにすりゃ気が済むんだ!!」
不良女「殺す!テメェは絶対にブッ殺す」
不良女「覚悟しやがれぇええっ!!!」
ホームレス「ゴフンゴ♡」
男「大丈夫か?」
不良女「大丈夫な訳ねーだろっ!……めっちゃ痛いんだぞっ!」ウルウル
男「何でチェーンの扱いが下手な癖にチェーンを持っきた?その傷は全部チェーンでの自滅だ。俺がチェーンを取り上げなかったらもっと酷い目に遭ってたぞ?」
不良女「テメェがひょいひょい躱すのが悪いんだよ!バーカ!アーホ!ハーゲ!!」
男「ガキかお前は。……ほら」スッ
不良女「なんだよっ!」
男「取り敢えず立てよ」
不良女「っ!?ふざけんなっ!!」バシッ
不良女「敵に情けを掛けられるほど落ちぶれてなんかねーよ!」
不良女「~~~」カアァ!
不良女「覚えてろよ!ヴァーカ!」ダダッ
男「あっ おい!」
不良女「なんだよっ!」ピタッ
男「チェーン忘れてるぞ」スッ
不良女「~~~~」カアァ!!
不良女「死ねっ!!」パシッ ダダダッ!
男「それでも律儀に受け取って行くと……」
男「……………」
男「帰るか……」
???「ん?あれは……不良女?」
不良女「あぁ~!痛いっ!それもこれも全部あいつのせいだ!アイツは絶対に泣かしてやる……」グスッ
???「おーい!不良女~」
不良女「ん?……ゲッ!?姉貴!?」
不良姉「どうしたの~?そんな涙目で?」
不良女「なっ!?別に泣いてない!!」ゴシゴシ
不良女「うるせぇっ!こらっ!くすぐるんじゃねぇ! ひぁっ!?」ビクッ
不良姉「ウヒヒ~、ここかぁ?ここがええんのかぁー!?」コチョコチョ
不良女「ひぅ!? や、やめ、んあっ!?」ビクビクッ!
不良姉「いやぁ~、相変わらず感度がいいわねぇ~ かっわいい!」
不良女「んっ! や、め、てぇ……」ウルウル
不良姉「やめてと言われてやめるバカなどこの世にはいない!今夜は寝かさないぜ!」ビシッ
不良女「んっ!くっ!あぁっ!!い、い、加減に、しろっ!!!」ドゴッ
不良姉「おぅふ」
不良姉「そんな事が遭ったの」フムフム
不良女「うん……」ズーン
不良姉「全部自業自得じゃない」スッパリ
不良女「うぅ、やっぱりそうだよな……」
不良姉「むしろその子は不良女を助けてくれたんじゃないの。それなのに怒るのはダメでしょ?」
不良女「うぐぐっ……」グサグサッ
不良姉「だからさ、明日お礼をしてみたら?」
不良女「お礼」
不良姉「そう!お礼参りじゃなくてお礼。昨日はありがとうって」
不良女「でも……オレ、アイツにはなんかお礼したくない」
不良姉「なんでよ?」
不良女「なんかやだ!」キリッ
不良女「アイツのせいでオレは酷い目にあったんだ!だからヤダッ!」プンスカ
不良姉「どうしても?」
不良女「うんっ!」
不良姉「絶対に?」
不良女「絶対に!」
不良姉「お礼するのが?」
不良女「ヤダっ!」
不良姉「手紙に書くとか」
不良女「無理っ!」
不良女「何でオレが酷い目に遭うことが前提なんだよっ!!」キッ
不良姉「だって不良女だし…」
不良女「~~っ!!うるさいうるさい!とっとと出てけっ!!」ゲシッ
不良姉「きゃっ!?ちょっと、痛いってば!」
バタン!
不良女「ハァ、ハァ……あの野郎今に見てろよ!」
とり「ミッカゴ」
不良女「こうなったらアイツに一泡吹かせるための作戦を練ってやる!」
不良女「どうよ?この超パーフェクトな作戦…略して超パー作戦!」ドヤァ
男「少なくとも俺の前で言うことでは無いな」
不良女「るせぇんだよ!ケチ付けるんじゃねえっ!!」
男「お前がどうよ?って言うから答えたんじゃないか」
不良女「本当にお前はうるせぇな!ああ言えばこう言いやがって!」
男「それにそんなもの作戦と名付けるのがおこがましい。誰でも思い付く」
男「むしろ三日間も思いつかなかったお前がおかしい」
不良女「ばっ、バカにすんなっ!こんなもんあの日の夜からとっくに考えついてたよ!」
男「それじゃあ何で今更そんな事言うんだよ?」
不良女「だってぇ…テメェの弱点が見つからないから」ショボーン
男「(こいつ真性のバカだ)」
不良女「敵から自分の弱点を教えてもらうなんて斬新な作戦だろ!」
不良女「しかも教えてもらうのは他ならぬ敵自身からなんだから間違いもあり得ない!」
不良女「この頭をクルクルッと二回捻じって考えた超パーフェクトな作戦!」
男「(頭を捻ったと言いたかったのか?)」
不良女「名付けて超クルクルパー作戦だ!」ドヤドヤァ~
男「お前の頭がクルクルパーだ」スクッ
不良女「おいっ!?どこに行くつもりだ!」ガシィ
男「購買にパン買いに行くんだよ」
不良女「よしっ!私も行く!」スクッ
不良女「パン買ってやるから弱点教えろ!」
男「無理」
不良女「いいだろ!協力しろよ!」
男「なにが悲しくて自分をブッ殺す協力しなくちゃならんのだ、阿呆らしい」スタスタ
不良女「あっ!?まてっ!!」タタタッ
不良女「列長ぇな~」モグモグ
男「お前は何で俺の真横に立ちながらまんじゅう食ってんだよ」
不良女「腹が減っては戦は出来んと言うだろ!お前もバカだなぁ~」ケラケラ
男「うっとおしい……とっとと食えよ」
不良女「これ食い終わってもあと二つあっからな~、残念だったな!!」
男「あっそう……あー腹減った」
不良女「なんだぁ?やらねーぞ」ニタニタ
男「俺は昔喉詰まらした事があるから、まんじゅうが嫌いなんだよ」
不良女「っ!?マジかっ?」メモメモ
男「(それで良いのか、こいつは……?)」
不良女「おい、何買うんだ?オレが買ってやる」
男「弱点は教えんぞ」
不良女「じゃ、買わね」ササッ
男「何で俺の前に並ぶんだよ」
不良女「オレが自分の分を買うためだよ」
男「割り込みだぞ。後ろの人に迷惑だ」
不良女「後ろの奴ぅうう!?」ギロッ
モブ共「ひぃっ!!」
不良女「おい、テメェらなんか文句あんのか」ギロリ
モブ共「ひぃ、い、いえ、別に文句ないです」ガクブル
不良女「そうか?それじゃあここに並ばせて貰うぜ?」ニヤニヤ
男「」サッ
不良女「待てよ、どこに行くつもりだ?」ガシッ
男「後ろに並び直す」
不良女「おい、何買うんだ?オレが買ってやる」
男「弱点は教えんぞ」
不良女「じゃ、買わね」ササッ
男「何で俺の前に並ぶんだよ」
不良女「オレが自分の分を買うためだよ」
男「割り込みだぞ。後ろの人に迷惑だ」
不良女「後ろの奴ぅうう!?」ギロッ
モブ共「ひぃっ!!」
不良女「おい、テメェらなんか文句あんのか」ギロリ
モブ共「ひぃ、い、いえ、別に文句ないです」ガクブル
不良女「そうか?それじゃあここに並ばせて貰うぜ?」ニヤニヤ
男「」サッ
不良女「待てよ、どこに行くつもりだ?」ガシッ
男「後ろに並び直す」
男「お前が1人入った分、俺が後ろに並び直せば元通りの順番になる」スタスタスタスタ
不良女「なっ!?お、おいっ!!」
不良女「………チッ」
不良女「おいお前っ!」
モブ「は、はいっ!?」
不良女「ここの順番取っとけ」ダダッ
不良女「おい、待ちやがれ!」
男「なんだよ?俺はまたこの20人近く並んでる列を並び直すんだが?」
不良女「オレが並ぶ、お前は戻れ」
男「戻れと言っても、もう遅いだろ」
不良女「大丈夫だ!後ろの奴に頼んどいたからお前が行けばいれてくれる」
不良女「るせぇ!テメェに借りを作りっぱなしなんて死んでもゴメンだね!とっとと戻れっ!」ゲシッ
男「そう言っておきながら蹴るのか……」
不良女「テメェがとっとと戻らねぇのが悪いんだよ!」イライラ
男「分かったよ、戻る」
不良女「とっとと行け」シッシッ
男「それとな」クルッ
不良女「あん?」
男「ありがとな」ニコッ
不良女「なっ!?……フンッ!」
男「」スタスタスタスタ
不良女「……………」
モブ共「」ジーッ
不良女「……っ!?テメェら何オレにガン飛ばしてんだ!ああっ!?」
モブ共「ひぃっ!?すみませんでしたぁー!!」ガクブル
不良女「うん…購買なんかのパンでもなかなかイケるな」モグモグ
男「何でお前は俺の目の前で飯食ってんだ」
不良女「あぁっ!?んなもんテメェの弱点探るために決まってんだろ!!」ブハァッ
男「口の中のものを飛ばすな、汚い」
不良女「チッ……テメェが分かりきった事を聞いてくっからだ!」ムシャムシャ
男「(食事に集中できねぇ……)」
ミミズ「ホウカゴ!」
不良女「よしっ!帰るぞ!」
男「勝手に帰れ」スタスタスタスタ
不良女「なっ!?テメェ待ちやがれ!!」ダダッ
男「うるさい……本当にうるさい…」
女「あら、男君」
不良女「誰だテメェ!」ギロ
女「ひっ!?」ビクゥッ!
男「二組の女さんだ。去年お前も同じクラスだっただろ」
不良女「知らねーよこんなアマ!」
男「こいつは何故か俺のストーキングをして来る怪しい奴」
不良女「ブッ殺すぞっ!!」カッ!
女「もしかして女不良さん?」
不良女「不良女だ!間違えんじゃねー!殺すぞ!」
女「ご、ゴメンなさい!」
不良女「チッ……クズが………」イライラ
不良女「っ!そうだお前!去年こいつと同じクラスだったんだろ?」
女「えっ!? はい……」
不良女「それならこいつの弱点知らねぇか?」
女「えっ!?弱点?」
不良女「んだとっ!?」
男「本当のことだろ。俺に弱点なんかない」
不良女「嘘だね!さっきまんじゅうが苦手だっていったもん!」
男「小さくちぎって食べれば問題ない」
不良女「そんな食い方まんじゅう道から逸脱してる!オレは認めねぇ!!」
男「お前は人の道から逸脱してるがな」
不良女「テメェ…ブン殴るぞっ!!」ドゴッ
男「殴った後に言う言葉じゃないな。やっぱりお前はバカだ」
不良女「ムガーッッ!!」ブンブンッ!
女「プッ…あはははは!2人とも面白い!なんか漫才見てるみたいだった」
不良女「なっ、なっ!?何笑ってやがんだっ!オレ達をバカにしてんのか!!」
女「だって…面白くて……2人って仲良いんだねぇ~」
不良女「はぁ!?頭に蛆でも湧いてんじゃねーかっ!?」
男「手遅れだったか。ついに女さんがこいつのバカの瘴気にあてられてバカになってしまった」ガクッ
女「あははは、こんなに笑ったの久しぶり」
男「もう…手遅れなのか……女さん、済まない」ガックリ
不良女「~~~っ!!テメェら覚えてろぉおお!!!」ダダダダッ!
ぬいぐるみ「不良女の部屋」キリッ
不良女「って事があったんだよ!」
不良姉「あははっ!その女の子もついにバカの瘴気にあてられちゃったかぁ~」ゲラゲラゲラゲラ
不良女「ふんっ!」ドゴッ!
不良姉「おぅふ」
不良女「ブン殴るぞこのくそ姉貴!」プンスカ
不良姉「殴ってから言わないでよ」
不良女「フンだ!」
不良姉「ところでさぁ、その男君は最初河原に行った時家族の事を持ち出したら付いて来たんでしょ?」
不良女「おおっ!!」パァァ
不良姉「えっへん」フンゾリ
不良女「さっすがお姉ちゃん!サイコーだぜ!」ダキッ
不良姉「そうでしょ!(イクッ!)さぁこれからもこのお姉ちゃんにたよりーーー」ビクンビクン
不良女「早速明日から調べるぞぉ!と言うわけでもう寝るからお休め」ゲシゲシ
不良姉「えっ!?ちょっと!?なんで蹴るの!?なんでさりげなく命令形で休めって言ってるの!?」ホウチプレイ!?
バタン!
いぬ「いや、next dayだろ…」
不良女「今日は休みだ!と言う訳で朝から男の家に行くぜぇ!」ババッ!
不良女「着替え完了だ!今日は男の家族を調べてやる!そしてそれを弱みにして男をブッ殺す!」イキヨウヨウ!
バタンッ!
不良姉「いってらっしゃーい」フリフリ
マツコ「10分後よ!」
不良女「えぇっと?」キョロキョロ
不良女「こっちに行って…あっちに行って……」テクテク
不良女「……ここどこだ?」ポツーン
ブロロローッ!
不良女「あっ!あれは!!」
男「」スタスタスタスタ
不良女「おお!男じゃねーか!バスに乗るのか?」ダダッ!
バスアナウンス「次は桜田霊園前」
男「」スッ コツコツ
不良女「お、降りるのか。そんじゃオレも……あっ……」
不良女「金が…ねぇ!!」デデーン!!
バス運転手「どうかしましたか?」
不良女「えっ!?いや、あはは~」マッサオ
不良女「(クソッ!こんな事ならさっきのガキから金盗っとけば良かった!!)」クヤミキレン!
不良女「(ここは逃げるしか手はねぇ!よし、行くぞ!一二のーーー)」
男「すみません、こいつの分も払います」
不良女「うおおっ!?」ビクッ
ブロロローッ!
男「それで?なんでこんなところにいるんだ?」ジィ
不良女「あぁ!? オレがどこにいようとオレの勝手だろ!」ギロ
男「まぁ、それもそうだ。それじゃあな」スタスタスタスタ
不良女「ま、待てよ!」
男「なんだよ?」
不良女「お前の弱点を探る為にオレもついてく!」キリッ
男「………勝手にしろ」
不良女「ここは…墓?なんの用事なんだよ?」
男「…………」スタスタスタスタ
不良女「まさかお前!神社でも寺でもなくて墓を経営してんのか!?スゲーっ!」
男「少し黙ってろ」イラッ
不良女「あぁ!?テメェいまオレに向かってーーー」
男「黙れっつったんだよ!」グイッ!
不良女「ふぇ!?な、えっ!?」ビクビク!
男「……っ!?」パッ
不良女「お、男?」ビクビク
男「済まなかった」コツコツコツコツ
不良女「あ、あぅ……」ドキドキ
不良女「この墓は?」
男「………俺の家族の墓だ」
不良女「なっ!?」
男「今から掃除するから少し待ってろ」
不良女「お、オレも手伝う!」アセアセ
ゴシゴシゴシゴシ…
不良女「ふぅ~綺麗になったな」マンゾクゲ
男「あぁ、不良女が手伝ってくれたおかげでいつもより早く終わったよ。ありがとな」
不良女「………別に」
男「後は花を添えて線香をあげる」メラメラ
不良女「線香をオレにもあげさせてくれないか?」
男「ほらよ」ソッ
不良女「あ、それと……」オズオズ
不良女「眠ってる人の名前を教えてくれ。ちゃんと拝みたいんだ」
男「男母、男父。それと男妹だ」
不良女「あぁ、分かった」
………………………………
男「別にいい。今日墓参りしてくれた礼だ。きっとみんな喜んでる」
不良女「そうか?こんな不良でもか?」
男「心を込めてくれる人間にその程度は瑣末な事だ」
不良女「ん…そっか……」
男「」コツコツコツコツ
不良女「」テクテクテクテク
男「ところでお前は俺の家にまでついて来たんだ?」
不良女「えっ!?あっ!!そう、そうだよ!テメェの弱点!!」
男「まだ覚えてたのか…」
不良女「考えてみたらテメェの家が1番弱点を見つけやすそうだからな!ついてく!」ガッシリ
男「……ったく…勝手にしろ」
不良女「お邪魔しまーす」
男「挨拶するんだな」
不良女「あったりまえだろ!人間としてじょーしき!」フフン
男「お前に常識を説かれる日が来るなんて。俺もヤキが回ったな」
不良女「るせぇ!それよりも仏壇に案内しろ!」
男「墓参りした後に仏壇拝んでいいんだっけか……?」ウーン?
不良女「細かい事は気にすんなって!」ポンポンッ
男「こっちだ」
不良女「あいよ、こっちか……っ!?」
男「どうした?」
不良女「いや、別になんでも」アセアセ
男「似てるだろ、お前と……俺の妹」
不良女「あ、ああ。そう思ったんだ。なんか自分の写真を見たみたいに感じた…」
男「そうか…」
不良女「あぁ……」
チーン………
男「ほらお茶」
不良女「サンキュー!」ゴクゴク
何人見てるか知らんけど眠いんだが……
不良女「なんだよ」ギロ
男「いや、似てるんだよ、そういうところも」
不良女「妹さんにか?オレなんかが」
男「ちょっと勝気なとことか、それでいてちょっとした事で照れたり可愛くなったりするとこがな」
不良女「なっ!?ば、バカ言ってんじゃねーよ!!オレは別に可愛くなんかっ!!」カァァ
男「あぁ、そういう所もそっくりだ……本当に妹みたいだ」ウルウル
不良女「お、おいっ!?なにいきなり涙目になってんだよ!?」アセアセ
男「…悪い。でも本当にそっくりなんだよ………俺の…殺された……妹と…」ポロポロ
不良女「お、おい!?こ、こら泣き止めよ」アセアセ
男「~~~~っ!!」ポロポロ
不良女「あぁっ!もうっ!!これでどうだっ!」ギュッ
男「っ!?」
男「うっく……あ、ありが……とう……」ポロポロ
…………………………………
不良女「落ち着いたか?」
男「あぁ、お陰で落ち着いたよ」
不良女「そっか!そりゃあ良かったぜ!」ニカッ
男「悪かったな、いきなり泣き出して」
不良女「全くだ、びっくりしたぞ」
男「………俺の話を聞いてくれるか?」
不良女「あぁ聞いてやるよ。それで男の気が少しでも晴れるならな」
男「ありがとう」
男「父さんは弁護士でさ。かなり有名な人だったんだよ」
男「そんなある日、父さんがある殺人事件の被疑者の弁護をする事になった」
男「そいつはある一家を惨殺した容疑で逮捕されたんだ」
男「そいつは容疑を否認してて父さんも必死に弁護をした」
男「でも結果は惨敗でさ…死刑が決まったんだよ」
男「そしたらさ、その一週間後その被疑者は自殺してさ……それで父さんは凄く心を痛めてたんだ」
男「そしたらその3日後、その被疑者のアリバイが出て来て、さらに次の日には新しく犯人が捕まったんだよ」
男「それを知った父さんは被疑者を救えなかったのは私が不甲斐ないせいだって嘆いてさ…」
男「そんな事はないのに……悪いのは全て犯人と杜撰な捜査の警察だってのに」
男「さらにマスコミは父さんを責めたんだよ。お前がもっと被疑者の話を聞いていれば無罪にできたってな」
男「そしたら父さんは精神がおかしくなっちまってよ。一家心中を図ったんだ」
男「でも何故か俺は死ねなかった……頸動脈を切られたにも関わらず一命を取り留めた」ブルブル
不良女「お、男…」
男「どうして俺は死ねなかったのかな?なんでみんな死んだのに俺だけ死ねなかったんだっ!!」ダンッ
不良女「ひっ…男、落ち着け!」
男「………俺の家族は殺されたんだよ。父さんにじゃない、あの事件の犯人にだっ!」
男「アイツは精神疾患と判断されて大して重い刑じゃない!家族を……俺の家族を殺したくせにだ!!」
男「なんでだ……なんで俺がこんな目に遭わなくちゃ………」ポロポロ
不良女「………グスッ」ポロポロ
男「……不良女?」
不良女「かわいそう…そんなの酷すぎるよぉ………」ポロポロ
男「不良女………」グスッ
不良女「うわぁぁああああん」ポロポロポロポロ
不良女「い、いやそんな事ない……こっちこそゴメンな?聞いてやるなんて言いながら泣いちまって」ポリポリ
男「いや、皆喜んでるよ。俺も他人の家族の事で泣いてくれる不良女に感謝してる」
不良女「へへっ!そうかよ?」
男「あぁ」
不良女「そんじゃまたな!」
男「あぁ、また学校でな」
不良女「あっ!それと…」
男「ん?」
不良女「何度も何度もブッ殺すなんて言ってゴメンなさい!」ペコリ
男「気にしてねーよ!」ニカッ
不良女「ん……そう…?」
不良女「そっか…えへへっ…そうかよ!」ダダッ
男「………明日から楽しそうな学園生活が送れそうだな」
にわとり「それから一ヶ月後!」コケコッコー!
不良女「オーッス男!今日も元気かぁ?!」バンバン
男「あぁ、元気だよ。だからあんまり人を叩くんじゃねぇ」ポン
不良女「おいっ!テメェも人の頭の上に手を置くんじゃねぇよ」
男「はいはい…」サッ
不良女「あっ………」シュン
男「なんだよ?」
不良女「その、登校中なら手を置いといていいぜ……」カァァ
男「はいはい」ポン
不良女「へへっ!」
モブ「なんか付き合ってるらしいよ」
モブ「マジで!?あの不良女が!?」
モブ「こうして見るとあの不良女ちゃんも可愛い女の子って感じだよ」
モブ「それに最近男君も明るくなったよね」
モブ「そうだよな。ちょっと前までは氷男とさえ呼ばれてたのに」
不良女「なんかさっきからジロジロ見られてる気がすんだけど」モジモジ
男「考えるな、そんなもん」
不良女「こうなったらオレがガン飛ばして!」
男「やめろって……」
不良女「それにしてもオレ達もそろそろ卒業かぁ~」
男「……あぁ、そうだな」
不良女「オレは大学なんか行けねぇけどよ、男は行くんだよな!どこ行くんだよ?」キラキラ
男「卒業したら教えてやるよ」
不良女「約束だぜ!あぁ!卒業が楽しみだ!」
不良姉「おー!君が噂の男君かぁ!いつも不良女がお世話になってるよ!」ブンブン
男「はじめまして、不良姉さん。こちらこそ不良女さんにはいろいろお世話になっています」ニコッ
不良女「や、やめろよテメェら!恥ずかしいじゃねーか!」カァァ
不良姉「それにしても不良女がこんないい人捕まえるなんて……羨ましいっ!」
不良女「や、やめてくれ!」カァァ
男「なぁ、不良女。愉快そうなお姉さんじゃないか」ボソッ
不良女「まぁ愉快である事には間違いねーな」ボソッ
不良姉「チミ達、なにボソボソと喋ってるのかなぁ?愛を囁くなら2人きりの時にやってくれたまへー」
不良女「な、なっ!なっ!?」カァァッ!
不良女「ぶっ飛べぇええ!!」ドゴォオオン!
不良姉「おぅふ」
不良姉「うぅううん…もう食べれない」ムニャムニャ
不良女「完璧に眠っちまったな、このバカは…」サッ
男「そう言いながらキチンと毛布を掛けてやるんだな」
不良女「うっせ」
男「てかお前ももう眠いだろ?目がトロンとしてる」
不良女「はぁ!?んな事ねぇよ……たぶん…」ウツラウツラ
男「不良のくせに規則正しい生活してっからな、お前は」クスッ
不良女「うっせぇ」ウツラウツラ
男「さぁ、お前ももう寝ろ」ナデナデ
不良女「分かった。でもその前に…」ウツラウツラ
男「どうした?」ナデナデ
不良女「チューしてくれたら寝る」ニコッ
男「………目瞑れ」ナデナデ
不良女「ありがとう、男。お休み、大好きだぜ……」
男「お休み、不良女。俺もお前が大好きだ…」ナデナデ
不良女「………」スーッスーッ
男「寝たか……」
男「いつまで寝たふりしてるんですか?お姉さん」ジロッ
不良姉「あれっ?バレてた?」ガバッ
男「あんな例文みたいな寝言を言う人なんかいるわけないですよ」
不良姉「アハハ~やっぱりね。でもいいや!2人のラブラブっぷりをこの目で見れたし」
男「まったく……」
男「…………………」
不良姉「?どうしたの」
男「不良姉さん。頼みがあります」
不良姉「昨日貴方が寝た後に帰ったわよ?」
不良女「なんだよ、起こしてくれてもいいじゃねーか!」ギロッ
不良姉「貴方が寝た五分後だったのよ?起こせないわよ」
不良女「チッ、男の奴水くせぇ!」
不良姉「それはそうとこんなものを貴方に預かったわよ」スッ
不良女「なんだこれ?…手紙?」パラッ
不良女「…………………」
不良女「な、なんだよ……」ワナワナ
不良女「なんだよこれ!」ダダッ!
不良姉「不良女!?どうしたの!?」
不良姉「この手紙に何が……」
よぉ元気か?
お前がこれを読んでるという事は俺はどうやら無事に大学に合格できたみたいだな。
今まで黙ってて悪かったが、俺の志望大学はここから遠く離れたH大学だ。
俺はどうしても父さんと同じ道を進みたかった。
そして二度と俺のような人を作り出したくなんかない。
だから俺は弁護士になろうと思う。
そして父さん、母さん、そして妹の仇を討ちたい。
だからお前に黙ってこんな遠く離れた大学を志望しちまった。
本当にすまない。
あの時カツアゲしてるお前を見て止めに入ったのはまったくの無意識だったんだ。
お前があまりにも妹に似ていたからな、身体が勝手に動いちまった。
もしかしたら妹の生まれ変わりなんじゃないかって真剣に考えもしちまったよ。
でもな、それは間違いだった。
お前は妹以上に優しくて、可愛くて、そして素晴らしい奴だよ。
あの時お前に会えたのは運命かもしれない。
もしかしたら妹が巡り会わせてくれたのかもな。
もっといろいろと思い出を書きたいがそれじゃあキリがと思うのでそろそろ終わろう。
今俺は泣きながらこの手紙を書いているから、文脈とかもおかしいかもな。
でもやっぱり合格前にこの手紙を書いて正解だったよ。
もし合格後に書こうとしたとしても、きっと泣いちまって書けなかっただろうからな。
でもお前に対するこの愛は嘘ではない事を最後に伝えたかった。
今までありがとう。
ごめんな。
俺の最大にして最高の親友
そして最愛なる女性へ
不良女「おいっ!男!出て来い」ガンガン
不良女「いるんだろ!?なぁ、出て来いよ」ガンガン
不良女「おい……男ぉ…」ガン…ガン
不良女「」ペタン
不良女「そん、な……」ジワッ
不良女「う、うわぁああああああああ!!!!」
男「…………」
男「はぁ…………」
男「不良女、元気にしてっかなぁ……」
男「俺もアイツも携帯持ってないし……家に電話したことねぇから電話番号もしらねぇし」
男「はぁ……」
ピンポーン
男「ん?誰だよこんな時間に」スタスタ
男「はい、どちら様でーーー」ガチャ
バタンッ!
男「うぉ!?」ドサッ
???「言ったよなぁ!?オレはあの時言ったよなぁ!?」
男「お、お前!?」
???「まさか忘れたとかいうんじゃねぇーよな!?そんならもう一回だけ言ってやるよ、耳をかっぽじってよーく聞けよ!」
不良女「卒業したらお礼参りに行くからな!」
終わり
最後少し無理やりだったのは反省…次に生かしたい
何人いるかはわからんがここまで読んでくれた人、ありがとう
むしろよく終わらせた
Entry ⇒ 2012.04.07 | Category ⇒ 男女「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
フウロ「ハヤトさんってお父さんのポケモン使ってるんですね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333677068/
ハヤト「何か言いたそうだな、遠慮はいらないよ」
フウロ「どろかけって誰に打つんですか?イマイチ見えてこないんですよね、弱点のポケモンに打つんですか?(そんな耐久で何ができるの?やばい耐えなきゃ(笑))」
ハヤト「うむ、ずばり火だ」
フウロ「アッハッハハアハハハ」
ハヤト「なにがおかしい!」
フウロ「ギクッ…あーあーあれはその若かったっていうかなんていうか」
ハヤト「サトシ君に負けたんですってね それで心を入れ替えたつもりですか?」
ハヤト「そしてもう一つ 俺は彼のリザードンと戦った、本当に熱い勝負だった」
フウロ「サトシ君ってそんなポケモン持ってたの?戦ってみたいな」
ハヤト「彼の手持ちの中でおそらく最強、あの伝説のエンテイでさえ、リザードンにひるんだそうですよ」
ハヤト「俺の必殺どろかけを笑った君を俺は許さない、すなかけとのコンボそれこそが俺の狙い」
フウロ「だーから何でどろかけとすなかけなの?技スぺもったいないと思わないの?それでもジムリーダーですか?」
ハヤト「フーッハッハハハ 相手が飛行タイプを使ってきたらどうする!そのためのすなかけだ」
フウロ「言っても分からないようですね、アタシがそのすなかけいらないって、言ってるんだから消しなさい」
ハヤト「それじゃあポケモン勝負決めようか フキヨセシティジムリーダーフウロ!顔に泥を塗ってやろう!」
フウロ「絶対負けないから!」
明らかに最強に見えてしまう不思議な存在
ハヤト「うむ、手持ちは2体どちらのポケモンも使用不能になった時点で負けだ」
フウロ「本当の電気対策は電気でぶつかる、カミツレちゃんに教わったのよね!
ハヤト「ちょっと待てよ…めざぱ?お前乱数厨か!」
フウロ「残念でした!アタシは飛行機や電車の中でもポケモンをするぐらい、ポケモンが大好きなの」
フウロ「そしてこの勝負 電気タイプのサンダーがいる時点でアタシの勝ちは確定してるわ、あきらめるなら今のうちよ!」
ハヤト「これだから困る どろかけ すなかけの恐ろしさを今教えてやる」
ハヤト「羽ばたけ!ポッポ!」 フウロ「ぶっとべ!サンダー」
ハヤト「命中率が仇となったな!ポッポすなかけだ!」
フウロ「たまたまよ…次は当てるわサンダーかみなり!」
ハヤト「ポッポォオオオオオオ!!良く頑張った君の砂かけ無駄にはしないよ」
フウロ「どうかしら、これがアタシの実力よ、すなかけ一回でポケモン勝負が変わるほど甘くはないの(命中運ゲ入らなくてよかった)」
ハヤト「羽ばたけピジョン!」
フウロ「だから無駄って言ってるでしょ!サンダーこれで決めて、かみなり!」
ハヤト「よけろ!!絶対に負けられない闘いが今ここにある!」
フウロ「まずいな…かみなり はねやすめ めざパ 熱風さて、どうする…」
ハヤト「ピジョン!急所にかぜおこしだ!」
フウロ「そんな攻撃!が急所に入るわけ…ってサンダー!」
ハヤト「俺のするどいめがあってこそのかぜおこし…相手が伝説だろうが関係ない」
フウロ「サンダー!熱風と行きたいところだけど意地でも当てて見せるわ、かみなり!」
フウロ「ってかみなりのPPが後一回しかない…サンダーならポケセンいいかって思ったんだけどやばいわね」
ハヤト「舐められたものだな 気に入らんPPエイドで6だけ増やせこれは俺がやる」
フウロ「いいって!そんなのなくてもアタシのサンダーが負けるわけないから!」
ハヤト「まったく、ポッポそのままかぜおこしだ!」
フウロ「かみなりを全く見ないでよけた!?」
ハヤト「すなかけの準備だピジョン…」 フウロ「スワンナなみのりで仕留めて!」
フウロ「何で外すのよ!一回のすなかけで!そんなに命中率変わらないでしょ」
ハヤト「ピジョンかぜおこし」
フウロ「また急所…確実に攻めてくる…」
ハヤト「ピジョン続けてかぜおこし連打」
フウロはさらに波乗りをはずしスワンナはダウン
どうするフウロ
ハヤト「ピジョン!急速上昇!」
フウロ「こっちも急速上昇サンダー!絶対当てるわよ命中率70%なんてブッ飛ばせ!か み な り!」
ハヤト「かわせェ!!」
フウロ「はい、終わりー!私の勝ち!ちょっと熱くなりすぎたシャワーでも浴びようっかな、ふぅ」
ハヤト「ちょっと待ちなよ…」
フウロ「え!?なんで!?」
フウロ「フフフ…このパターンはもう知ってるわ、サトシ君とのバトルで経験した」
フウロ「サンダー!70%なんてブッ飛ばせ!か み な り!」
ハヤト「ピジョット!オウム返しだ!」
フウロ「そんな耐久で耐えられるとでも!」
ハヤト「そういう振り方してるんだよ!!」
ハヤト「その時を待っていたぞ!どろかけだ!」
フウロ「しまっ…アタシ馬鹿だどろかけの存在すっかり忘れてた、こんなところで使われるとは」
ハヤト「決めろ!ブレイブバード」 フウロ「熱風で決めて!(お願い絶対当ててこんなところで負けたくない)」
ピジョット戦闘不能 サンダーの勝ち
ハヤト「久しぶりに熱い勝負をしたよ 負けたけど不思議と悔しくない…不思議な気持ちさなんだろうこの気持ち」
フウロ「どろかけとすなかけを馬鹿にしてごめんなさい、やっぱりポケモン勝負ってやってみなきゃ分からないわね」
フウロ「ありがとうハヤトさん」
フウロ「それを使いこなせるのがハヤトさんですよ、次やるときはもっと熱いバトルをしましょう!」
ハヤト「で、サンダーのめざぱのタイプは何なんだい?」
フウロ「タイプはドラゴン!てへへ、なんかかっこいいから入れちゃった」
ハヤト「ハッハハハッハハ」
フウロ「ちょっとハヤトさん!そんなに笑わないで下さいよアタシだってがんばったんだから!本当はめざぱ飛行が欲しかったけど4Vだったからつい」
ハヤト「なんだか君とは気が合いそうだよ、飛行タイプ使いとしてともにがんばろう」
フウロ「はい!ニコッ」
すなかけと目覚めるパワーを抜いてピジョットには熱風 サンダーにはボルトチェンジを入れたのでした
終
なんだこのあっさりは
Entry ⇒ 2012.04.07 | Category ⇒ ポケモンSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
あかり「結衣ちゃんにちょっかい出してみよう」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333689451/
あかり「あ、結衣ちゃん読書してるの?」
結衣「うんうん、いまいいところだから大人しくしててね」
あかり「はーい、でも今日はちなつちゃんと京子ちゃんいないのに……」
あかり「……ふわぁ、あかり手持ち無沙汰だよぉ」
あかり「宿題もないし、ゴロゴロしてようっと」
結衣「……」
あかり「ぇへへ、結衣ちゃんにイタズラしちゃおうかなぁ」
あかり「ぇへへ、さり気なく結衣ちゃんの隣に座ったりしちゃうもんね」
結衣「……」
あかり「むむ、あくまであかりには無関心……」
あかり「結衣ちゃんって、ほんと美人さんだよね」
結衣「……」ピクッ
あかり「もうちょっと反応してくれてもいいんじゃないかなぁ……」
あかり「あ、あれでもちょっと顔が赤いような」
結衣「……」
あかり「うーん、あかりの気のせいかなぁ」
あかり「結衣ちゃん、おこた狭いからちょっと詰めて?」モソモソ
結衣「んー……」
あかり「ぇへへ、やっぱり詰めなくてもいいよぉ」グイッ
結衣「んー……」
あかり「うぅぅ、完全に本の虫だよぉ結衣ちゃん」
あかり「結衣ちゃんってどんなことしたら反応してくれるのかなぁ」
あかり「京子ちゃんならこういうの上手いんだろうけど……」
あかり「ゆっぴーゆっぴー♪」
結衣「……」
あかり「ぇへへ、鳥さんみたいでかわいいよぉ」
あかり「うわぁ、ゆっぴーのほっぺもちもちだね!」ムニムニ
結衣「んみゅみゅ……」
あかり「真っ白で、おもちみたいにすべすべで、美味しそう……」
あかり「こらこら、私のほっぺは食べられないから」
あかり「って、いつもみたいにツッコんでよぉ、ゆいちゃーん!!」ユサユサ
結衣「ゆさゆさするなー……」
結衣「ゆさゆさされると、文字がぶれるー……」
あかり「うぅぅ、だって結衣ちゃん冷たいんだもん」
結衣「ったく、寂しいと死んじゃうってウサギかよ……」
あかり「やった、やっと結衣ちゃんがツッコんでくれたよぉ!!」
結衣「私はね、にあかりといるのが好きだよ?」
あかり「えっ!」
結衣「あかりといると落ち着くんだ、まったりした時間が流れて」
結衣「ふだん京子に振り回されてるから、なんかスゴイ落ち着く」
あかり「……ぇへへ」
結衣「いまはぜんっぜん、落ち着かないけどな」
あかり「あぅ……」
結衣「ゆさゆさされると、文字がぶれるー……」
あかり「うぅぅ、だって結衣ちゃん冷たいんだもん」
結衣「ったく、寂しいと死んじゃうってウサギかよ……」
あかり「やった、やっと結衣ちゃんがツッコんでくれたよぉ!!」
結衣「私はね、あかりといるのが好きだよ?」
あかり「えっ!」
結衣「あかりといると落ち着くんだ、まったりした時間が流れて」
結衣「ふだん京子に振り回されてるから、なんかスゴイ落ち着く」
あかり「……ぇへへ」
結衣「いまはぜんっぜん、落ち着かないけどな」
あかり「あぅ……」
あかり「……」
結衣「返事は?」
あかり「……ぶぅ」
結衣「ぶぅって……」
あかり「はーい、もう分かったよぉ、ちょっかいは出さないから」
結衣「ん、えらいえらい、それでこそあかりだよ」ナデナデ
結衣「たまにはツッコミも営業中止だな、今日はお休みの日です」
結衣「……♪」
あかり「むー……」
あかり「……」
結衣「……」
あかり「……」
結衣「……」
あかり「……」
結衣「……」
あかり「……」
あかり「結衣ちゃんとお話しする機会なんてあまりないのに」
結衣「……」
あかり「それにそれに、本を読むならお家でもいいよね!」
結衣「……」
あかり「ぇへへだから、あかりは悪くないもんねー」
結衣「……」
あかり「宣誓!あかりは、結衣ちゃんにちょっかい出すことをここに誓います!」
結衣「……」
結衣(うざいけど可愛い、思いっきりツッコミを入れたい)ウズウズ
あかり「ぇへへ、さっきの宣誓してたあかりかっこよかったよね?」
結衣「……」
あかり「むむ、でもこの反応は想定内だけどね」
あかり「ぜーったいに、結衣ちゃんに参りましたって言わせるもん!」
結衣「……」
あかり「まずはあの邪魔な本をどうにかしないと……」
あかり「結衣ちゃんから本を取り上げるには、ええっと」
あかり「……ぇへへ、あかりいいこと考えちゃった♪」
あかり「ぇへへ、結衣ちゃんちょっとその本貸して?」
結衣「んー、いいけどなんでだよ」
あかり「うんタイトルと著者をメモしようかなぁと思って」
結衣「そっか、でも別に買わなくてもあとで貸してあげるよ」スッ
あかり「ありがとう!……えぇっと」
あかり「著者はなもりで、タイトルが『結あかの魅力について』……かぁ」
結衣「あ、しおりは絶対に外さないでね」
あかり「……」ニコニコ
あかり「……」パタン
結衣「うっ、うわぁ!なんでしおり取って、本閉じてるんだよ!!」
あかり「わーい♪」
あかり「ぇへへ、ちょっと結衣ちゃんが可愛そうだけど」
あかり「あかりをほうっておいた、結衣ちゃんが悪いもんね~」
結衣「……」
あかり「ゆーいちゃん、ちょっとその本貸してくれるかなぁ」
あかり「あのね、書いた人とタイトルが――」
結衣「著者はなもり、タイトルは『大好き結あか!』」
あかり「あ、うん……ありがと」ショボン
結衣「……」
結衣(いやそもそも、妄想が口に全部出てたし)
実はナルシーな結衣ちゃん!
結衣「……」
あかり「結衣ちゃん、隣に座るからもうちょっと詰めて」
結衣「んー……」モソモソ
あかり「結衣ちゃん強敵すぎるよぉ」
あかり「……よく考えたら、あの京子ちゃんを相手してたんだから」
あかり「ちょっかいに慣れてるのは当たり前かぁ……」
あかり「……結衣ちゃんいい匂いがするー」スンスン
結衣「こらこら、くすぐったいって」
あかり「……ゆーいちゃん」ギュッ
結衣「……」
あかり「はぁ、もう万策尽きちゃったうよぉ」
あかり「ほっぺむにむに、匂いすんすん、ハグもダメ」
あかり「……顔色一つ変えないんだもん」
結衣「ふふ、諦めて大人しくするんだな」ナデナデ
あかり「もう無理なのかなぁ……」
あかり「ぇへへ、でも結衣ちゃんって笑顔が可愛いんだね」
結衣「なっ!?」ビクッ
あかり「え?」
結衣「そっそんなワケない……」
あかり「結衣ちゃんはほんとカッコいいよね」
結衣「……」
あかり「結衣ちゃんはほんと美人さんだよね」
結衣「……」ピクッ
あかり「ぇへへ、結衣ちゃんはとーっても可愛いよね!」
結衣「わっ、わたしは、可愛くなんかない!!!」
あかり「……結衣ちゃんにも苦手な言葉があったんだ」
結衣「あっ、う……」モジモジ
結衣「……」
あかり「結衣ちゃんって、クールに見えてちょっと寂しがり屋」
あかり「そこがとーっても可愛いよね」ニコッ
結衣「うぐぐぐ……」
あかり「可愛いって言われると恥ずかしがっちゃう、ぇへへ可愛いなぁ」
結衣「むぐぐぐ……」
あかり「結衣ちゃんの弱点知っちゃったもんね~」
結衣「もうやだ……」
結衣「な、なにメモしてるんだよ!」
あかり「確かに、カッコいい美人系だもんね」
結衣「……あっそ」
あかり「……でもあかりは結衣ちゃん可愛いと思うなぁ」
結衣「……ウソ」
あかり「ほんとのホントに可愛いよぉ結衣ちゃんは」ニコッ
結衣「べ、べつに嬉しくなんか……」
あかり「えへへ~顔真っ赤!」
結衣「確かに可愛いって言われるのは慣れてないかな」ムニムニ
あかり「お、お団子ムニムニしないでぇ……」
結衣「カッコいいとかはよく言われるんだけど……」
結衣「私だって可愛いって言われたいよ……」ギュッ
あかり「……結衣ちゃんが可愛いのはみんな分かってるよ」
あかり「その、いまさら言うまでもないというか」
結衣「……そうかなぁ」
あかり「……えへへ」
結衣「……あかりから可愛いって言われて」
結衣「なんか頭に火が付きそうなくらい恥ずかしくて、顔がニヤニヤしちゃって」
結衣「冗談なのかもしれないけど、嬉しかったよ」
結衣「……ありがとな、あかり」ニコッ
あかり「あ、う、うん……」
あかり「じょ、冗談なんかではないかなぁ、割と本気だったりするけど」
結衣「止めろ、また照れちゃうから」
あかり「ぇへへ、ゆーいちゃん!」ギュッ
結衣「……もう読書どころじゃないな、コレは」
結衣「そうかな、私もあかりが羨ましいけど」
あかり「……だってね、結衣ちゃんはカッコいいし可愛いんだよ」
あかり「そんなのずるいと思わない?」
結衣「えぇ、ズルいって言われても……」
結衣「それならあかりだって、こんなに可愛いし」
結衣「お団子もふにふにだし、誰にでも優しいし」
結衣「いっつも笑顔で、周りのこと明るくしてくれるよな」
あかり「……ほ、褒めすぎだよぉ」
結衣「さんざん言っておいて自分は照れるのかよ……」
あかり「むむむ……」
あかり「ゆ、結衣ちゃんだって可愛いもん!」
結衣「あ、あかりだって可愛い」
あかり「あ、あかりも可愛い?」
結衣「うん、あかりは可愛いよ」
結衣「なんかぎゅーってしたり、なでなでしたくなる」
あかり「ほんとにほんと?」
結衣「ほんとにほんと」
あかり「……ぇへへ」
あかり「……いいよ、なでなでとぎゅーってするの特別にゆるしちゃう!」
結衣「えぇ、べつにいまはいいよ」
あかり「……」プクー
結衣「なにその、ほっぺたぷくーってフグの真似?」
あかり「結衣ちゃんって、性格ちょっと悪いよね」
結衣「わ、分かったよ、いくらでもしてやるから」ギュッー
あかり「んっ……ぇへへ」
あかり「結衣ちゃんの匂いがいーっぱいだよぉ」
あかり「ぇへへ、なでなでされるの大好き……」
結衣「誰かに見られたら完全に誤解されるよな」
あかり「五階?」
結衣「まぁここは一階だよね、あかりらしいボケありがとう」
あかり「よく分からないけどバカにされた気分だよぉ……」
あかり「……結衣ちゃんと2人きりで会話持つかなぁって思ってたけど」
あかり「ぜんぜんそんなことなかったね!」
結衣「お、思っててもそういうことは口にするな」ムニムニ
あかり「むわーん、ほっへのばひゃないへ!」
あかり「だ、だって結衣ちゃんと最近話してなかったし……」
あかり「あかり嫌われてるんじゃないかと思って」グスッ
結衣「そんなワケあるか、何年幼なじみやってきたと思ってるんだ?」
あかり「……ぇへへ」
あかり「だよねぇ、おやび……ゆ、結衣ちゃんとはずっと仲良しだもん」
結衣「おやび……?」
あかり「あ、いや、なんでもないから気にしないで!」
結衣「はて……?」
あかり「おやび、おやび……」
あかり「親知らずが生えてビックリしちゃったんだぁ、ぇへへ」
結衣「へぇ親知らずか、どこのあたりに生えたの?」
あかり「あ、えーっと、ほ、ほんとは生えてないよ」アタフタ
結衣「???」
結衣「……あぁ」
結衣「なるほどね、べつに恥ずかしがることはないと思うけど」
あかり「な、なんのことやら……」
結衣「あかり隊員、そろそろ帰るから戸締りよろしく頼むよ」
あかり「あ、あ、いまあかり隊員って!」
あかり「……ぇへへ」
結衣「だからべつに恥ずかしいと思う必要はないよ」
あかり「おやびーん!」ギュッ
あかり「ぇへへ、おやびんおやびん♪」
結衣「あー、懐かしいその響き」
結衣「……小さいころに比べてたいぶ大きくなったけどさ」
結衣「……ふふ、可愛いのと甘えん坊なのは変わってないな」ナデナデ
あかり「ぇへへ、おやびんは優しいなぁ」
結衣「あーそのさ……」
結衣「2人っきりのときだけにしてくるかな、それ」
あかり「えぇ、おやびんっていうのあかり気に入ってるのに」
結衣「ゆっぴーだのおやびんだの……」
あかり「ぇへへ、分かったよぉ」
あかり「2人っきりのときにしか言わないよ、おーやびん」ギュッ
結衣「ちゃっかり手握ってるし」
あかり「~♪」
あかり「へっ、どうしたの急に?」
結衣「んー、子供のころに京子に付きっきりでさ」
結衣「……あかりにあまり構ってあげられなくて」
結衣「さっきのおやびんっていうのも、ほんとは私に甘えたかったんじゃないかって」
あかり「……ふふふ」
あかり「そんなの結衣ちゃんの自惚れだよぉ」ギュッ
結衣「そうかな、なんか図星だよぉって顔してるけど」
あかり「むー……」
あかり「正直言うと、ちょーっとほんの少しだけ京子ちゃんが羨ましかったかな」
結衣「はいはい、分かってるよ、ほんの少しだけ」
あかり「結衣ちゃんに構ってもらえていいなぁって、ぇへへ」
あかり「でも京子ちゃんは泣き虫だったし、誰かが支えてあげないとね」
結衣「アイツはあかりにも頼ってたと思うよ」
あかり「そ、そうかなぁ……」
結衣「ほら、あのなんだっけ、はっぱ仮面?」
結衣「京子のお気に入りだったからな」
あかり「ぇへへ、確かにすぐ泣き止んだもんね」
結衣「甘えるならべつにいつでも甘えてもいいんだからな」ギュッ
あかり「ぇへへ、それじゃお言葉に甘えちゃおうかな」
あかり「結衣ちゃんがもう止めてくれー言うくらい!」
結衣「どんな甘え方するつもりだよ……」
あかり「ほ、ほっぺすりすりしたり?」
結衣「は、恥ずかしいなそれは……」
結衣「いや、でも京子がちなつちゃんにやってるからなぁ」
あかり「それじゃ、あかりもやってもおかしくはないかな?」
結衣「……さ、さぁ」
あかり「……」
結衣「あかり?」
あかり「結衣ちゃん、肩にゴミ付いてるからちょっとこっち来て~」
結衣「あぁうん、恥ずかしいな……」
あかり「……ぇへへ」チュッ
結衣「ちょ、ちょっとあかりいまほっぺにちゅって!」
あかり「えへへ、ばいばーいおやびん!」ピュー
結衣「……ちゅーって」
結衣「次は私からやってやるか、お返しに」
おしまい!
あっまあまでゆっりゆりだったよかった
Entry ⇒ 2012.04.07 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「ヒマだって?」 亜美雪歩「はい」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333379690/
亜美「ヒマだね」
雪歩「そうだね」
亜美「しりとりしようよ」
雪歩「じゃあ、スコップ」
亜美「ぷ プリン体。意味わかんないけど」
雪歩「ど ドルマゲス」
亜美「違うよゆきぴょん。プリン体だから、『い』だよ」
雪歩「よかった。亜美ちゃんがボケを拾ってくれて」
亜美「さすがに、これだけ明らかなボケをされたらツッコみますって」
雪歩「えーと、ドリトス」
亜美「ボケを重ねる事で破壊力をあげる。笑いの基本ですな」
雪歩「ドリトス買ってあるよ」
亜美「ボケをそうやって活かすゆきぴょんって素敵」
亜美「あず散歩に」
雪歩「海と、お寺のある古い町を歩いたの」
亜美「それは楽しそうですな」
雪歩「私、穴掘るの得意でしょ?スタッフさんに、少し砂浜掘ってもらえない?って頼まれちゃって」
亜美「ほうほう」
雪歩「軽い気持ちで掘ったら、深さが40メートルくらいまでいっちゃって、大変だったんだ」
亜美「えーと、直径を1メートルとすると、ゆきぴょんの掘り出した砂の量は」
雪歩「亜美ちゃん」
亜美「円周率は3だから」
雪歩「ごめんなさい私は嘘つきです」
亜美「わかればよろしい」
亜美「なにが?」
雪歩「円周率」
亜美「 3 です」
亜美「・3・」
雪歩「パイ って記号で表す事もあるんだよ」
亜美「ぱい とはまた、面妖な」
雪歩「なんで四条さん?」
亜美「おぱいちん」
雪歩「亜美ちゃん、今のはアイドルとしてNGだよ」
亜美「ゆきぴょんの胸だけに収めておいてください」
雪歩「パイだけにね」
亜美「亜美よりひどいよ、今の」
雪歩「お土産買ってきてくれてありがとね」
亜美「新幹線、りっちゃんが窓側、亜美が通路側だったの」
雪歩「うんうん」
亜美「りっちゃんがね、外眺めてて」
雪歩「窓際に肘ついて?」
亜美「そのポーズで」
雪歩「絵になるね」
亜美「外眺めて何を考えてたの?って聞いたら」
亜美「過ぎていった風景と同じで、時も流れ去っていくだけなのよね って」
雪歩「詩人だね」
亜美「すぐに 727 って看板を数えだして、台無しにしてたけど」
亜美「どのようなことを」
雪歩「あんまり共感してもらえた事がないんだけど」
亜美「聞くだけ聞かせてもらいましょう」
雪歩「外の、流れてく風景にね」
亜美「マリオを走らせたりするの?」
雪歩「!」
亜美「おやおや~?まさかの正解?」
雪歩「ち…違うよ!」
亜美「んじゃ、いったい外を見ながら何を」
雪歩「忍者を走らせてるんだ」
亜美「マr」
雪歩「忍者」
雪歩「うん」
亜美「なんで動くんだろうね」
雪歩「脳が、動かしてって命令を出してるから、動くんだよね」
亜美「でもさ、なんていうか、そういうの実感できないじゃん」
雪歩「そうだね」
亜美「指を動かしてるのを見ても、自分で動かしてるのはわかってるけど」
亜美「どう動かしてるのかよくわからないというか…」
亜美「言葉でも表現できないくらい、色々ワケがわからなくなってくるんだよ」
雪歩「寝る前に考えたりしちゃダメだね」
亜美「ダメですな」
亜美「考えれば考えるほど、泥沼にはまるお題ですな」
亜美「宇宙と似たにおいを感じるよ」
雪歩「考え始めると、眠れなくなるところとか?」
亜美「うん、宇宙もヤバいですからな」
雪歩「地球と太陽の大きさの比較とか、すっごいよね!」
亜美「太陽って、あんなに大きかったんだね」
雪歩「信じられないよ、本当に」
亜美「太陽万歳!」
雪歩「太陽万歳?」
亜美「いつかあんなふうに、熱くでっかくなりたいんだよ…」
雪歩「なあにそれ?」
亜美「太陽の戦士ソラールの真似」
雪歩「よくわからないけどかわいいね」
亜美「うん」
雪歩「『夜更かしの猫惑わす』ってところの猫ポーズかわいいよね」
亜美「にゃーん!」ネコッ!
雪歩「にゃーん!」ネコッ!
亜美「歌ってさしあげましょう」
雪歩「え、歌ってくれるの!本物だぁ!」
亜美「やっぱり、亜美は自分を安売りしたくないから歌わない」
雪歩「コースモースコスモス」
亜美「あっ」
雪歩「トービダーシテユークー」
亜美「わかったよ!歌うよ!歌うから自分の安売りはやめてよ!」
雪歩(亜美ちゃんやさしいなあ)
雪歩「ふふっ。亜美ちゃんのソロコンサート、タダ見しちゃった」
亜美「本当ならお金取りたいところだけどね!」
雪歩「にゃーん!」ネコッ!
亜美「にゃーん!」ネコッ!
雪歩「んふふ」
亜美「くっ、うまく乗せられている気がする」
雪歩「女は天下のまわりものだからね」
雪歩「あっ」チョイチョイ
亜美「ん?」
雪歩(あのお客さん、お金払っていませんよ)
亜美(お!これは料金を請求せねば!)テケテケー
ピヨー!!
亜美「なにを?」
雪歩「お土産持ってきたんだ」
亜美「気が利きますな」
雪歩「はい、これだよ」
亜美「…これ、オレンジ?甘夏?」
雪歩「デコポンっていうんだよ」
亜美「え?」
雪歩「デコポン」
亜美「いおりん?」
雪歩「きっと怒るよ、伊織ちゃん」
雪歩「ね?すごく甘いんだよ」
亜美「ヘンテコな名前と形なのに、なかなかどうして、侮れんのう」
雪歩「一度食べたら、忘れないよね」
亜美「うん。インパクトあるね、でこぴょん」
雪歩「たくさんあるから、事務所に置いておくよ」
亜美「せっかくだから、亜美がポップ作ってみる」
~~~~~
そこのあんた!騙されたと思って食べてみなさいよ!
え、何ですって?あたしの言う事が信用できない…ってどういう事!
おいしくなかった時はどうしてくれるなんてよく言えるわね!どの口が言ってんの!?
あーもう、わかったわよ!信じてくれないなら、それでいいわよ!
せっかく、あんたのためにおいしく育ったのに
別に何も言ってないわよ!え、聞こえた?嘘っ/// とにかく!今のは忘れなさい!
雪歩「きっと怒るよ、伊織ちゃん」
亜美「ちょっと長すぎたかな」
雪歩「うん」
亜美「すごろくやろうよ」
雪歩「ふたりじゃ面白くないよ、きっと」
亜美「ピヨちゃんもいるよ?」
雪歩「お仕事中だし、邪魔しちゃいけないよう」
雪歩「ほら、いまはすっごく忙しいみたいだし」
亜美「そうかな?」
雪歩「よく見たら忙しそうでもないね」
亜美「ひとりじゃんけんしてるよ」
雪歩「常に左手が負けるようにしてるね」
亜美「あ、左が勝った」
雪歩「自転車、しばらく乗ってないなあ」
亜美「久しぶりだけど、当たり前のように乗れるんだね」
雪歩「体で一度覚えた事って、なかなか忘れないみたいだよ」
亜美「買い物に使ったんだけど、あっという間にお店に着いちゃって」
雪歩「真美ちゃんは時速3キロの速さで、歩いてお店に向かいました」
亜美「ん?」
雪歩「その15分後、亜美ちゃんも同じお店に、分速200メートルの自転車で向かいました」
亜美「え」
雪歩「それに気づいた真美ちゃんは、秒速9メートルの速さで走って逃げました」
亜美「なんで逃げるのさ!おかしいよ!」
雪歩「すごく速いね」
亜美「もしかして真美、オリンピック狙えるんじゃないかな」
雪歩「アイドルでオリンピック選手って、かっこいい!」
亜美「でも、真美がオリンピックに出たら、亜美はちょっと嫉妬するかも」
雪歩「亜美ちゃん…?」
亜美「喜ばなきゃいけないんだけど、真美にできて亜美にできないのは悔しいよ」
雪歩「…」
雪歩「真美ちゃんは、秒速9メートルの速さで走って逃げました」
雪歩「亜美ちゃんはそれを止めるため、80メートルほどやりを投げました」
雪歩「こうして双子のアイドルが、オリンピック選手になりました」
亜美「やったね!」
雪歩「やったね!」
雪歩「うん」
亜美「あの時の頑張ってくれたみんなには、感謝しきれないよ」
雪歩「そんなぁ。自然相手じゃしょうがないし、みんなで頑張るいい体験だったよ」
亜美「それでね、亜美たちが来るまでの映像を見たんだけど」
雪歩「うんうん」
亜美「ゆきぴょん、いいタイミングでウインクしてたよね~」ムフフ
雪歩「あ、あれはステージで必死だったし、でも楽しかったしで、ね、そのね!」
亜美「本当に、THE アイドルって感じで」
雪歩「ふえぇ、そんな、あの時は頑張って、お客さんに楽しんでもらいたくて、それで」
亜美「あのウインクで、いったいどれだけのファンが、心を撃ち抜かれた事か…」
雪歩「もう亜美ちゃん、恥ずかしいからやめて!あ、にゃ、にゃーん!」ネコッ!
亜美「普段、そういうしぐさを見せないからこそ、あのウインクの破壊力は…」
雪歩「もうやめてよう…」
亜美「明らかに話題を変えたがっているし、乗ってあげよう」
雪歩「みんなかっこよかったよね!ほら、あの、ユキドリルとか!」
亜美「キサラギの続編とか、そういうお話来ませんかねえ」
雪歩「あっ、続編来たら、私もロボット乗ってみたいかも」
亜美「ゆきぴょんは…逃げ惑う一般人だね。防空壕作ってみんなを助ける役」
雪歩「えぇっ?せめてドジっ子オペレーターとか、話にかかわるのにしてよ」
亜美「キサラギ発進!あ!通路開いてませんでした!テヘッ とかやるの?」
雪歩「うん!それでね、実は元凄腕パイロットで、ピンチに颯爽と駆けつけるの」
雪歩「おっと、もう好きにはさせないよ…」 (お、お前、ハギワラか…!)
雪歩「久しぶりだけど、まだまだ負けないからね」 (ユキホさんってパイロットだったんですか!)
雪歩「本当のオーバーマスターっていうのを見せてあげるよ!」 (ハギワラぁ!決着つけてやる!)
亜美(お菓子取ってこよ)
亜美「おお!ゆきぴょんとランチデートだ!」
雪歩「ふふっ、楽しみだなあ」
亜美「何食べよっか?」
雪歩「んー、私はなんでもいいよ」
亜美「ダメだよゆきぴょん!!」クワッ!
亜美「男の人に、『自主性ないから簡単についてくる女』って思われるよ!」
雪歩「あああ亜美ちゃんごめ…ん?亜美ちゃん詳しいね?そういう経験あるの?」ニヤニヤ
亜美「ちちち違うよ!そんな事ないよ!」
雪歩「そうなんだ~亜美ちゃんはオトナだな~すごいな~」ニヤニヤ
亜美「…ピヨちゃんから聞いたんだよ」
雪歩「え?」
亜美「ピヨちゃんが言ってたんだよ」
雪歩「ああ…なんかごめんね」
亜美「お、あれはお姫ちんではありませんか」
雪歩「しじょうさ」「ダメだよゆきぴょん!」
亜美「お姫ちんが並んでる列の先をよーく見てよ」
雪歩「列の先?黄色い看板のお店?ラーメン屋さんだね」
亜美「…生っすかで、お姫ちんと一緒にあの店に行ったんだよ」
亜美「あの店は『ヤバい』んだ…。お姫ちんは普通に食べてたけど」
雪歩「味が合わないって事?」
亜美「んーん、味は大丈夫なんだけど、量がね、ホントに常識ハズレなの」
雪歩「四条さんだから、食べられる量って事かぁ」
亜美「うん。亜美たちが行ったらきっと、全部食べきらないと思うよ」
雪歩「そこまで言われちゃうと怖いなあ…。じゃあ別のお店にしよっか」
亜美「うん」
雪歩「本当だ。これからお昼みたいだね」
亜美「イタリアン!これは偶然を装ってゴチになるしか」「ダメだよ!」
雪歩「ほら、あの真ちゃんの嬉しそうな顔を見て!」
雪歩「きっと、午前中のお仕事で頑張ったところをほめられて」
雪歩「『頑張ってる真に、うまいお昼ご飯ご馳走するぞ!』」
雪歩「『本当ですかプロデューサー!やーりぃ!プロデューサーの選んでくれるお店なら、何でもいいですよ!』」
雪歩「『そうか。じゃあ、俺が知ってるとっておきの店に行くか!誰かと一緒なんて初めてだけどな』」
雪歩「『えっ、い、いいんですか、初めて連れて行くのがボクなんかで…』」
雪歩「『真?なに言ってるんだ?いいに決まってるじゃないか』」
雪歩「『えっと、その、ありがとうございますっ!』」
雪歩「『んふふー、どんなお店かなー楽しみだなー』」
亜美「はいはい、じゃああっちのお店に行きますよ」
亜美「うん、これはいいお店を見つけた気がするよ!」
雪歩「じゃあ、事務所に戻ろっか」
~事務所~
亜美「あ」
雪歩「小鳥さん寝てるね」
亜美「きっとひとりじゃんけんが脳に負担をかけたんだ」
雪歩「ブランケットかけてあげよう」
亜美「ゆきぴょんは本当に天使さまだねー」
雪歩「んー、でも小鳥さんも色々大変みたいだし、しょうがないよ」
亜美「そっか、亜美たちも今日は遊んでるしね」
雪歩「うん!私たち 今日は だけどね!」
prrrrr
亜美「! ででで、電話だよゆきぴょん電話!」
雪歩「あわわわ、どうしよう電話だよ!」
亜美「ゆきぴょん出て!」
雪歩「亜美ちゃん出てよう!」
亜美「じゃ、じゃんけんだ!」
雪歩「負けないよ!」
亜美「じゃーんけーん」
雪歩「ぽん!」
亜美「あーいこーで」
雪歩「しょ!」
亜美「しょ!」
雪歩「しょ!」
亜美「しょ!」
小鳥「はい、765プロでございます」
亜美「あっ」
雪歩「あっ」
亜美「おはようピヨちゃん」
雪歩「おはようございますぅ」
小鳥「私、寝ちゃってたけど、いつもは違うのよ!いつもはちゃんと起きてるから!」
雪歩「うんうん」
亜美「わかってるよ、ピヨちゃん、そんなにあわてないで」
小鳥「本当よ!私はデキる事務員、音無小鳥なのよ!」
雪歩「みんな知ってますよ。小鳥さんがいつも頑張ってくれているの」
亜美「ピヨちゃんがいるから、亜美たちは安心して活動してるんだよ」
小鳥「雪歩ちゃん、亜美ちゃん…」
雪歩「だから、あの、よだれの跡、拭いた方がいいですよ?」
亜美「ほっぺの腕の跡は…お肌の力で消えるのを待つしかないかー」
雪歩「そうだね」
亜美「しりとりしよっか」
雪歩「午前中もやったよ?」
亜美「環境が変われば、勝負の展開も変わるものです」
雪歩「そういうものかなあ」
亜美「午前中のしりとりで出た、なんだっけ、ドリ?ドル?なんとか」
雪歩「ドリームクラブ?」
亜美「それじゃない…。なんだっけ、亜美がプリン体って言った後にゆきぴょんが返してきた」
雪歩「ドリルテンペスト?」
亜美「そんなかっこいい響きじゃない…」
雪歩「ドンファン?」
亜美「あ!『ん』だ!『ん』!ゆきぴょんの負けだ!」
雪歩「ンジャメナって街があるんだよ」
亜美「」
雪歩「アフリカのどこかだったけど、場所までは覚えてないなあ」
亜美「事務所には…さすがに世界地図は置いてないよね」
雪歩「じゃあ、お散歩もかねて本屋さんに行こうよ」
亜美「お!それはすんばらしいアイデアですぞ!」
亜美「ピヨちゃん!ちょっと亜美たちは本屋デートに行ってきます!」
雪歩「ちょっと出かけてきます~」
小鳥「行ってらっしゃーい。三分でやるアンチエイジングって本、あったら買ってきてね」
亜美「はーい」
~~~~~
雪歩「いい天気だね」
亜美「春本番も、もうすぐって感じですな~」
亜美「みんなで予定あわせてやろうYO!」
雪歩「そうだね、プロデューサーたちに相談してみようか」
亜美「あ!でもあずさお姉ちゃんにお酒飲ませると大変なんだよ…」
雪歩「ふふっ。亜美ちゃんたち捕まってたよね」
亜美「いおりんあたりに押し付けようとしたけど、うまくいかなくて」
雪歩「あずささんの腕に挟まれてる亜美ちゃんを、プロデューサーは羨ましそうに見てたっけ」
亜美「その姿をピヨちゃんに盗み撮りさせて、ゆするのが一番…」
雪歩「その目線に気づいた律子さんも、プロデューサーに文句言ってたっけ」
亜美「そうだ!これからお花見ポイントを探しにいこうYO!」
雪歩「賛成!じゃあお菓子と飲み物も買っていこっ!」
雪歩「もう少しで桜も満開だし、今度はみんなで一緒に。ね」
雪歩「何か一発芸とか、準備したほうがいいのかなー」
亜美「最近は忙しかったから、少しののんびりは許してもらえるよね」
小鳥「休むのも仕事のうちよ。だから私も、時間をうまく使って休んでいるの」
小鳥「あなたたちも、私を見習ってうまく体を休めるのよ!サボりじゃないのよ!」
雪歩「…亜美ちゃん」
亜美「そうだねゆきぴょん、ダンスの自主トレ行こっか」スタスタ イッテキマース
小鳥「えっ、ちょっと、なにいまの顔!ねえ、なにいまの残念な人を見る顔!」
小鳥「…」
小鳥「春眠暁を覚えず って言葉もあるし、ね、仕方ないわよ、眠くなるのは」
小鳥「午後から!午後から本気出すの!そのための充電よ、充電!」
小鳥「…たまにはちゃんと仕事しよっと」 おわり
ねむい
>>1
乙!
Entry ⇒ 2012.04.07 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
DAIGO「ここが夜見北中学かぁ~~~」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333472536/
鳴「…あなた、転校生よね?」
DAIGO「そうっスよ。つか屋上で何してんスか?」
鳴「…皆から何も聞いてないの?」
DAIGO「え?何をっスか?」
鳴「そっか…。ま、仕方ないよね」
DAIGO「ちょっと何すかぁ~、ガチ気になるじゃないっスかぁ」
DAIGO「なんすか勅使河原さん」
勅使河原「いない者の相手はよせ!」
DAIGO「??? ちょっと何言ってんのか意味わかんないっスね…」
勅使河原「ヤバイんだよ、それ!」
DAIGO「ヤバイんすか。うひゃ~」
勅使河原「いいから早くこっち来いって!」
DAIGO「あ…電波が…」
プー プー
勅使河原「何てマイペースな奴なんだ…」
鳴「…」
DAIGO「見てもいいっスか?」
鳴「…」
DAIGO「へぇ~、うわ~、ガチうめぇ~」
鳴「そう…」
DAIGO「これ、モデルとかいるんスか?」
鳴「…どうだろ。あとで、翼を生やす予定なの」
DAIGO「翼っスか!?うわぁ~ガチハンパないっスねそれ」
鳴「…」
風見「DAIGOくんはどこの高校に行くんだい?」
DAIGO「ん~…俺は東京に戻る予定っスよ。ミュージシャン目指してるんで」
勅使河原「お前、ほんと変わってんなぁ」
DAIGO「そんなに褒められると照れるっスね」
勅使河原「褒めてねぇんだが…」
赤沢「…その手があったか」
DAIGO「赤沢さんじゃないっスか。ウィッシュ☆」
赤沢「…」
鳴「…」
DAIGO「ん…?あれは眼帯少女…」
DAIGO「どうせ暇だし追跡でもするかぁ~」
DAIGO「どこまで行くんスかね…歩くの疲れた…」
DAIGO「ガチで膝がクラッシュしちゃいますわ~」
DAIGO「アレ?消えた?」
カランコロン
DAIGO「あ、どうも、DAIGOっス」
婆「おやお客さんかい?」
DAIGO「ウィッシュ」
婆「中学生かい。なら半額でいいよ」
DAIGO「えぇ~マジっスか?なんすかその価格破壊。クラッシャーっスねお婆ちゃん」
婆「他に客はいないから、ゆっくりしてお行き」
DAIGO「へぇ~貸切かぁ~、ラッキー」
DAIGO「ガチ怖ぇ……」
DAIGO「ん?」
DAIGO「この人形…眼帯少女?」
鳴「こんなところで、何してるの?」
DAIGO「うひゃあ!」
鳴「あ…ご、ごめんなさい…脅かすつもりは…」
DAIGO「んもぉ~、心臓止まるかと思ったじゃないっスかぁ~」
DAIGO「人が悪いっスよぉ、眼帯少女さん」
鳴「…その呼び方、嫌い」
DAIGO「じゃ鳴ちゃんでいいっスか?」
鳴「…う、うん」
鳴「それはね…」
DAIGO「おっと、いけね!帰らなきゃ」
鳴「…」
DAIGO「じゃ、また明日会いましょう、鳴ちゃん」
鳴「…」
DAIGO「いやぁ~、転校初日はハートビートバックバクだったけど…」
DAIGO「鳴ちゃんみたいな友達が出来てガチ良かったっスよ」
鳴「…何で私の家にあなたが迎えに来てるの?」
DAIGO「レディーをエスコートするのがジェントルマンの嗜みっスよぉ」
鳴「…そう」
DAIGO「んじゃ、一緒に登校しましょう」
鳴「…」
鳴「まぁ…そう思うよね」
DAIGO「えっ、違うんスか?」
鳴「…DAIGOくんも、私とは話さない方がいいよ」
DAIGO「えぇ~、そんなの嫌っスよ~。せっかく友達できたのに~」
鳴「気をつけた方が、いいよ?」
DAIGO「何をっすか?」
鳴「もう…始まってるかも知れない」
DAIGO「何がっすか?」
DAIGO「みんなぁ~!おはよぉ~!」
DAIGO「ほらほら鳴ちゃんも恥ずかしがってないでぇ」グイグイ
鳴「や、やめ…//」
赤沢「…」
勅使河原(おいおい、やばいって…)
DAIGO「おはよぉ~ワッ君。喘息は平気っすか?」
和久井「う、うん…」
DAIGO「やぁ王子くん。相変わらず王子くんは王子っスね」
王子「え…?」
DAIGO「…」ちらっ
DAIGO(鳴ちゃんどこ行ったんスか…心配だなぁ)
DAIGO「…」ガタッ
ガラガラッ
DAIGO「お~い、悲鳴の鳴ちゃ~ん」
鳴「ちょ、や、やめて//」
鳴「…」プイッ
DAIGO「怒んないでくださいよぉ~」
DAIGO「つーか、途中で抜け出していいんスか?」
鳴「いいの、私は」
DAIGO「いいわけないじゃないっスかぁ~。しかも何で先生も無反応なんスか」
鳴「…皆には、見えてないとしたら…?」
DAIGO「え?何がっスか?」
鳴「…私が。」
DAIGO「えぇ~?」
鳴「…見えてるのは、あなただけ。…だとしたら?」ニヤッ
DAIGO「鳴ちゃん独り占めじゃないっスか」
鳴「…」
DAIGOはマジで言いそう
桜木「…」タタタッ
DAIGO「おやぁ~。委員長さん、何急いでるんスか?」
桜木「!」ダッ
DAIGO「えぇ~?人の顔見るなり逃げるなんて、なんて失礼な…」
鳴「…私を見て逃げたのよ」
DAIGO「…なんすかソレ。余計許せないっスね…」
DAIGO「ちょっとガチ、ガツンと説教して来ますよ」
鳴「あ、ちょっと…」
DAIGO「鳴ちゃん、俺は君の味方っスから!」タタタッ
DAIGO「コラ桜木さ~ん!待ちなさ~い!」
桜木「DAIGOくん?……きゃあっ!」ズルッ
DAIGO「! 危ない!!」ガシッ
桜木(DAIGOくんが腕掴んでくれて助かった…)
DAIGO「ったく」グイッ
桜木「あっ//」
DAIGO「駄目じゃないっスかぁ、廊下を走っちゃ」
この男、現象まで阻止出来るのかよwww
桜木「そ、それは…」
桜木「…駄目なんです。ごめんなさい」
DAIGO「…何か事情がありそうっスね」
桜木「…」
DAIGO「わかりました、もう桜木さんに追求はしないっスよ」
桜木「DAIGOくん…」
DAIGO「ウィッシュ☆」
桜木「え」
DAIGO「え、じゃくて桜木さんも一緒に、ウィッシュ☆」
桜木「うぃ…ウィッシュ☆//」
DAIGO「病院かぁ。うわぁ、かったりぃ~」
DAIGO「ま、行くか」
DAIGO「あっ!沙苗ちゃ~ん」
沙苗「DAIGOくん?」
沙苗「うん。夜勤の引継ぎしてからね」
DAIGO「マジっすかぁ?それはお疲れ様でした」
沙苗「ま、仕事だからね」
DAIGO「じゃあ一緒にメシでもどうっスか?」
沙苗「うん、いいよ」
DAIGO「じゃあ俺奢りますよ」
さすがDAIGOさんやで
DAIGO「ちょっと聞いてくださいよぉ、沙苗ちゃん」
沙苗「ん?」
DAIGO「うちのクラス、何か変なんスよ~」
沙苗「変って?」
DAIGO「鳴ちゃんって子がいるんスけど、どうも皆その子の事怖がってるっつうか…」
沙苗「へぇ~。それでDAIGOくんはその鳴ちゃんの事が好きなんだ?」
DAIGO「はい。ガチ好きっス」
DAIGO「それで調べたところ、夜見北の3年3組にはある現象が毎年起こるっぽいんスよぉ」
沙苗「ふんふん」
DAIGO「何か知ってます?」
沙苗「私は南中だったし…。そう言えば、DAIGOくんて私の弟と同じクラスよね」
DAIGO「えっ?沙苗ちゃん弟なんていたんスか?」
沙苗「ほら、バスケ部の水野猛」
DAIGO「あぁ~猛かぁ~」
沙苗「とにかく、何が起きてもおかしくないし…お互い気をつけましょう」
DAIGO「そうっスね」
DAIGO「なんだぁ~?赤沢さんから呼び出し食らったぞぉ~?」
赤沢「DAIGOくん」
DAIGO「やあ赤沢さん。それに勅使河原くん」
勅使河原「…DAIGO。来月教えるって約束したけど…悪い、やっぱあれ無しな」
DAIGO「えぇ~?」
赤沢「DAIGOくん。これは私からの…いえ、クラス全員からのお願いよ」
DAIGO「えぇ~?全員からのお願いっスか?参ったなぁ~」
DAIGO「ま、それはそれとして、『いない者の相手はよせ』って何スか?」
勅使河原「うっ…」
赤沢「あんた…!」
DAIGO「あ、電話だ」
DAIGO「なんすか沙苗ちゃん」
沙苗「あ、DAIGOくん?この前言ってた鳴ちゃんなんだけど…」
DAIGO「はい」テクテク
赤沢「ちょ、ちょっとDAIGOくん…?どこに行くのよ…」
DAIGO「あ、ちょっと病院まで」
勅使河原「どんだけマイペースなんだよ…」
DAIGO「あ、沙苗ちゃん。今そっちに向かってるんで、説明続けてください」
沙苗「へ?う、うん…」
DAIGO「あ、病院着いたんで一旦切りますね。今どこにいるんスか?」
沙苗「屋上だけど…?」
DAIGO「屋上かぁ~。鳴ちゃんといい、みんな屋上好きなんスねぇ」
DAIGO「ま、いいや。今そっちマッハで行くんで」
DAIGO「エレベーターに乗った方がいいよなぁ」
DAIGO「…と思ったけど運動不足だし、階段で行きますかぁ~」トコトコ
沙苗「あ、DAIGOくん」
DAIGO「階段で来たんスけど、ガチでHGGっスよ~」
沙苗「HGG…?」
DAIGO「膝ガクガクって意味っス」
沙苗「そ、そう…ご苦労様…」
沙苗「…って言うか何で病院に来たの?」
DAIGO「あれぇ~?何でだっけぇ~?」
沙苗「はは…とりあえず、下まで行こうか?」
DAIGO「あ、それいい提案っスね」
沙苗「エレベーターで行きましょう」
DAIGO「…何か嫌な予感がするなぁ~」
沙苗「へ?」
DAIGO「見た感じ、このエレベーターかなり古いっスよね」
DAIGO「クラッシュしてからじゃ遅いんで、安全に階段で降りましょう沙苗ちゃん」
沙苗「そ、そうね」
DAIGO「あとで院長にでも、エレベーターの点検するように頼んどいてもらっていいっスか?」
沙苗「わ、わかった」
DAIGO「あ、いけね。ガチ忘れてた」
沙苗「ったく…。まぁDAIGOくんらしいっちゃらしいけど」
DAIGO「いやぁ褒めないで下さいよぉ//」
DAIGO「あ、そうだ。沙苗ちゃんにプレゼント」
沙苗「えっ//」
DAIGO「録音MDなんスけど、今クラスの奴ら…川堀と中尾とバンド組んでるんスけど」
DAIGO「これはその新曲が入ってるんで」
沙苗「あ、ありがと…」
DAIGO「んじゃ俺はこれで。ウィッシュ☆」
沙苗「うぃ、ウィッシュ☆」
DAIGO「黒ひ薔薇のつぼみぃ~♪黒ひ薔薇のつぼみぃ~♪」
綾野「おっ!お仲間はっけーん!」
DAIGO「綾野さんじゃないっスか」
綾野「DAIGOっちゃんもズル休み?」
DAIGO「病院の帰りっスよ。あ…もうこんな時間か~。じゃもう学校行っても意味ないなぁ」
綾野「はは…DAIGOっちゃんは呑気だねぇ~」
DAIGO「やめてくださいよマジ照れますって//」
綾野「きゃっ…!」
DAIGO「うわぁっ」
DAIGO「! 綾野さん危ない!」ガバッ
綾野「えっ//」
ガシャンッ パリーンッ
DAIGO「ふぅ~MGG」
綾野「MGG?」
DAIGO「マジギリギリって意味っス」
綾野「DAIGOっちゃん…//」
赤沢「DAIGOくん、ちょっといいかしら?」
DAIGO「なんすか?」
赤沢「…先に謝っておくわ。ごめんなさい」ペコッ
DAIGO「えっ?何で謝るんスか?」
DAIGO「あっ!俺の葡萄パン食ったの赤沢さんだったんスね!?」
赤沢「…違うわ」
DAIGO「マジっスか」
赤沢「とにかく…。クラスのためなの…許して…」
DAIGO「じゃあ誰が俺の葡萄パンを……」
DAIGO「あれぇ~?誰もいないぞぉ~?」
DAIGO「…かくれんぼかなぁ?」
久保寺「…DAIGOくん」
DAIGO「あ、先生」
久保寺「くれぐれもクラスの決め事は守るように」
DAIGO「ウィッシュ」
久保寺「…イラッ」
ガラッ
DAIGO「おはよぉ~」
DAIGO「あれぇ~?皆お揃いで何してんスか?」
久保寺「高林くんのご冥福を、心よりお祈りしましょう」
DAIGO「えっ!高林さん死んだんスか!?」
DAIGO「ワッ君、何があったんスか」ツンツン
和久井「…」
DAIGO「おーい」ツンツン
和久井「…」
DAIGO「あれ…イジメ?」シュン
望月「…」ガタッ
DAIGO「もっちー…?」
DAIGO「勅使河原くんに電話だ」ピッポッパッ
DAIGO「あっれぇ~?出ないぞぉ~?」
勅使河原「…」
DAIGO「あっ、勅使河原く~ん」
勅使河原「…すまねぇ」
DAIGO「すまねぇ…って……あっ!葡萄パン盗んだの勅使河原くんなんスね?」
勅使河原「盗んどらんわい!…っていかんいかんっ」ササッ
DAIGO「何だよ皆ぁ~、ノリ悪いなぁ~」
DAIGO(そうか…俺も『いない者』に……それしか考えられないよな)
DAIGO「…」
DAIGO「……」
DAIGO「…ってことは鳴ちゃんと2人でラブソングを奏でられるって事かぁ!!」
杉浦「」ビクッ
DAIGO「そうと決まれば鳴ちゃんの家にガチダッシュ!!」
ガラッ ピシャッ
鳴「DAIGOくん。どうしたの?」
DAIGO「聞いてよぉ~、俺もいない者になっちゃったんスよぉ~」
鳴「…そう。なるほどね…そうしたのか」
DAIGO「いやぁ~良かったっスよぉ」
鳴「え?良いの?」
DAIGO「これで鳴ちゃんと心置きなく遊べるじゃないっスか!」
鳴「よ、良かったね…」
DAIGO「早速、俺とヴァンガろうぜ☆」
鳴「ヴァンガりません」
DAIGO「え?いいんスか?」
鳴「…せっかくだし、ね…」
DAIGO「うわぁ~ガチで感激っスよ!」
鳴「紅茶、飲む?」
DAIGO「それナイスチョイスじゃないっスか、鳴ちゃん」
・
・
DAIGO「へぇ~。おまじないかぁ~」
鳴「うん」
DAIGO「机に書いてある死者は誰?って言うのも、鳴ちゃんが書いたんスか?」
鳴「そう」
DAIGO「そんなの書いてないで、授業に集中しなきゃダメっスよ鳴ちゃん」
鳴「…まあね」
霧果「あら、お客さん?」
DAIGO「あ、どうもお母さん!鳴ちゃんの親友をやらせてもらってます、DAIGOです」
霧果「まあ…良かったわね、鳴」
鳴「…親友じゃない」
霧果「鳴、そんな事言っちゃダメよ?DAIGOくんが可哀相でしょ」
DAIGO「いいんスよお母さん。鳴ちゃんは恥ずかしいんスよ」
鳴「…」
DAIGO「あ、そろそろ帰るか」
霧果「鳴、見送りしてあげなさい」
鳴「…そう」
鳴「DAIGOくん」
DAIGO「はい」
鳴「…見せて、あげようか?」
DAIGO「何をっスか?」
鳴「眼帯の下…見せてあげようか?」
DAIGO「えぇ~?マジいいんスか?ついに禁断のベールを脱ぐんスか?」
鳴「…」サッ
DAIGO「…綺麗な眼してるじゃないっスか。…何で隠すんスか?」
鳴「…人形の眼なの、これ」
鳴「…」
DAIGO「でも、本当に綺麗だと思いますよ。それは、俺の心からの本音です」
鳴「…//」
DAIGO「お見送りありがとう、鳴ちゃん。気をつけて帰って下さいね?」
鳴「うん…」
鳴「これから、よろしくね……DAIGOくん」
DAIGO「ウィッシュ☆」
鳴「うぃ、ウィッシュ…//」
ガラッ
久保寺「……」
赤沢「…?」
久保寺「クラスのために頑張って来ましたが、私はもう…限界です」
DAIGO「先生ぇー!どうしたんスか?」
DAIGO「って俺今いない者だった」
赤沢「…」
久保寺「うぅぅぅうえいぃぃいやぁぁぁぁぁあああ!!!」
赤沢「!?」
DAIGO「あ、包丁」
DAIGO「どうしたんスか先生!ロックにでも目覚めたんスか?」
久保寺「わぁぁぁぁあおやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
DAIGO「とにかくその包丁を置いて下さいよぉ~」
ブシュッ!
久保寺「ぐぎゃ…」
プシャアァァァァ!
綾野「い…いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
DAIGO「なんてこった」
千曳「三神先生、救急車を!」
三神「は、はい…」
DAIGO「うわぁ…こりゃガチでグロいなぁ…」
千曳「こらこら、君も早く教室から出なさい」
DAIGO「何すかアンタ」
千曳「千曳だよ」
DAIGO「千曳って何スか?」
千曳「私の名前だよ」イライラ
千曳「いいから早く出なさい!」
DAIGO「じゃ、鳴ちゃん、行こう」
鳴「…あったでしょうね」
赤沢「…」
DAIGO「ん?」
赤沢「いない者を解除するわ」
DAIGO「マジっスか。何でですか?まぁ、女は移り気って言うしなぁ~」
勅使河原「しょうがなかったんだよ…許せDAIGO。俺だって心が痛んでたんだぜ?」
DAIGO「それは分かってますけどぉ…」
ガチャッ
赤沢「あなた達のせいよ」
DAIGO「…そうっスよね。自分でも分かってます…反省しなきゃダメっスね」シュン
赤沢「あ、いや…冗談よ冗談!」アセアセ
赤沢「ほら、私にだって責任があるわけだし、無能の謗りを受けても仕方ないって言うか…」
DAIGO「いや、俺のせいっスよ赤沢さん」
赤沢「DAIGOくん…あなたのせいじゃないから…ね?」
DAIGO「イノヤぁ?場所は分かりますけどぉ…」
勅使河原『んだよ…。あっ!もしかして鳴ちゃんとデートか?』
DAIGO「えぇ~?何で分かったんスか勅使河原くん』
勅使河原『ならさ、彼女も連れて来いよ。…クラスのことでもあるしな』
DAIGO「クラスのこと?今度やる合唱コンクールのことっスか?」
勅使河原『違うよ』
DAIGO「俺はカリブ夢の旅がいいなぁ~。カーリブにねーむるぅ夢ぇ~たち~♪」
勅使河原『だから違うっつんてんだろ!歌うな!いいから早く来い!』
DAIGO「勅使河原くんのそう言う強引なところ、嫌いじゃないっスよ」
DAIGO「ここがイノヤかぁ~。へぇ~、なかなかシャレてんなぁ~」
赤沢「DAIGOくん、こっちよ」
DAIGO「あ、対策係の泉美ちゃんじゃないっスか。何してんスか」
赤沢「い、泉美ちゃ…!?……いいからここに座りなさいよ」
DAIGO「じゃ、失礼しちゃいますね。よいしょっ」
DAIGO「泉美ちゃんも勅使河原くんに呼ばれたんスか?」
赤沢「ええ。クラスのことって言われてね…」
DAIGO「合唱コンクールで何歌うか決めるみたいっスよ」
赤沢「えっ?そんなこと?」
赤沢「ええ、クラスメイトのDAIGOくんです」
DAIGO「あ、DAIGOっス」
望月姉「じゃあ優矢くんのお友達ね。いつも優矢くんからは聞いてますよ?」
DAIGO「なんすか優矢って」
赤沢「望月くんの名前よ」
DAIGO「へぇ~、もっちーの名前って優矢って言うんスね」
DAIGO「えぇ~と…」
赤沢「私と同じものを」
望月姉「あら…。かしこまりました」
DAIGO「ちょっと、何勝手に人の注文決めてんスか~」
赤沢「ご、ごめんなさい…」
DAIGO「ま、いいや。泉美ちゃんなら許してあげますよ」
DAIGO「で、何飲んでるんスか?」
赤沢「ハワイコナのエクストラファンシーよ」
DAIGO「なんスか、そのハワイなんちゃらって。かっけぇ~」
赤沢「ここのコーヒーは本物よ」
DAIGO「ドヤ顔で腕組んじゃって、泉美ちゃんカワイイっスね」
赤沢「//」
DAIGO「これがハワイなんちゃらかぁ~」
赤沢「騙されたと思って飲んでみて?」
DAIGO「ん…苦いけど…ガチあめぇ~。なんスかこれ、メッチャ美味いじゃないっスか」
赤沢「気に入ってもらえて嬉しいわ」
DAIGO「…にしても、結局死者って誰なんスかね?気になって夜も寝てますよぉ」
赤沢「…あなたが死者だったら?」
DAIGO「え…?」
DAIGO「えぇ~!?マジっすかぁ~?」
DAIGO「じゃあ泉美ちゃんの背後霊になっちゃおうかなぁ~」
赤沢「な、何言ってんのよ//」
DAIGO「だって俺が死者とか言うからぁ~」
赤沢「嘘よ嘘。私も最初は疑ったわ。…でもね」スッ
DAIGO「なんすか」
赤沢「握手」
DAIGO「ついに俺も握手を求められるまで来たのかぁ~!バンド組んでて良かったぁ~!」
赤沢「……早くして」
赤沢「…やっぱり」
DAIGO「なんすか」
赤沢「聞いたんだけど、死者の手は冷たいらしいの。でもDAIGOくんの手はあたたかい」
DAIGO「へぇー」
赤沢「それに…やっぱりDAIGOくんとは前に会ったことがある」
DAIGO「えっ?そうなんスか?」
赤沢「手がね、体が覚えてるの」
DAIGO「前世っスかね?」
勅使河原「ういーっす」
DAIGO「ウィッシュ☆」
赤沢「…」ガタッ
勅使河原「え…俺ってそんなに嫌われてる?」
赤沢「直接言われたい?」
DAIGO「俺はガワラさんのこと好きっスよ」
勅使河原「何のフォローにもなってねぇよ…」
DAIGO「それじゃあ合唱の曲決めましょう」
赤沢「私は心の瞳を推すわ」
勅使河原「だから違うっつの」
・
・
DAIGO「へぇ~。じゃ、その松永って人に話を聞けばいいんスね?」
勅使河原「でもどこにいるのかも分からないしな…」
赤沢「DAIGOくん、あなたの近くに松永さんの同級生がいるんじゃない?」
DAIGO「えっ?…あぁ~いますねぇ~」
望月「何とか松永さんに話を聞けそうだね」
DAIGO「じゃあ合唱の曲決めましょう」
勅使河原「それはもうカリブでいいよ」
DAIGO「え?いいんスか?おっしゃ~、ラッキー」
DAIGO「海が俺を待ってると思うと、ガチでソワソワしちゃうなぁ~」ソワソワ
勅使河原「おっす」
望月「どうも」
DAIGO「ガワラさん、どうしたんスかその荷物」
勅使河原「ちょっとな」
ブォォォ…
赤沢「おはよう」
DAIGO「うひゃ~、高級車じゃないっスか泉美ちゃん」
杉浦「大丈夫?顔色悪いけど…」
DAIGO「背中さすってあげますよJUNTA」
中尾「わ、悪ぃな」
DAIGO「何言ってんスか、同じバンドの仲間なんだから当たり前でしょ~」
赤沢「勅使河原、私の車に乗って」
勅使河原「お、おう//」
赤沢「…」
勅使河原「えっ?」
赤沢「悪い?」
DAIGO「いや、悪くはないっスけどぉ」
怜子「……」(タンクローリー…不安ね)
望月「…」(何も起こらなければ良いけど…)
赤沢「……」
DAIGO「zzz」
DAIGO「むにゃ…? えっ?出たんスか?すげぇ~」
怜子「ったくチンタラ右側走らないでくれる?」
望月「ひっ…」
赤沢「人は見かけによらずってところかしらね」
DAIGO「泉美ちゃんは見かけ通りって感じっスよね」
赤沢「ふ~ん?私ってどんな感じなの?」
DAIGO「どんなも何も、ガチ可愛いっスよ」
赤沢「ば、ばか//」
勅使河原「おっ!さっすがDAIGO!わかってんなぁ!」
杉浦「市外だから災厄も及ばないはずだしね」
DAIGO「…ん?」
鳴(ヒトデつつくの楽しいなぁ…)
DAIGO「鳴ちゃん…?」
鳴「DAIGO…くん…?」
杉浦「う、うん…すごいすごい」
DAIGO「ん?わぁ~っ!シャチがぁ」
ザップーン
赤沢「ふふっ//」
DAIGO「んもぉ~、マジびびったじゃないっスかぁ~」
DAIGO「鳴ちゃん何してんすか」
鳴「…砂で山を、ね…」
DAIGO「いいじゃないっスかぁ、俺にも手伝わせてくださいよぉ~」
鳴「そう」
DAIGO「じゃ、夜になったら遊びに行っちゃいますよ」
鳴「…来なくていい」
DAIGO「それは残念っスね……でも」
鳴「?」
DAIGO「鳴ちゃんはそれでいいっスよ。ガードが堅いところも、俺は好きっスから」
鳴「…//」
松永「君は…?」
DAIGO「DAIGOっス」
松永「そうか」
松永「確か…教室に何か残したはずなんだが…」
DAIGO「教室に?」
ビゥウウウッ!
杉浦「あっ、ボールが…」
中尾「まかせろー」
中尾「そ、そうか?なら頼むDAIGO」
DAIGO「うおおっ」バシャバシャ
勅使河原「は、速い…」
DAIGO「取って来ました、多佳子ちゃん」
杉浦「あ、ありがとう」
中尾「何か頭痛い…」
DAIGO「怜子さぁ~ん、救急車を!ガチマッハで来るように!」
怜子「わかったわ」
中尾「すまねぇな、DAIGO」
DAIGO「何言ってんスか。JUNTAのいないBREAKERZなんてBREAKERZじゃないっスよ」
中尾「DAIGO…」
勅使河原「教室に…?」
DAIGO「松永って人の話によると、そうみたいっスね」
勅使河原「じゃあ早速、赤沢に連絡して…」
DAIGO「いや、泉美ちゃんには内緒にしておきましょう」
DAIGO「余計な心配かけたくないっスから」
勅使河原「DAIGO…」
望月「そうだね、僕らだけで探しに行こう」
綾野「おーい、DAIGOっちゃんにてっしー!」
DAIGO「綾野さんにオグオグじゃないっスか」
小椋「帰宅部のエースと軽音部の部長が、揃ってどうしたの?」
勅使河原「2人こそ何してたんだよ?」
綾野「千曳先生に用事があってね…」
小椋「…」
DAIGO「千曳…?あぁ~、あの胡散臭い人かぁ」
綾野「あははっ、あれでも演劇部の顧問なんだよ?」
小椋「演技してるとかっこよく見えるから不思議」
DAIGO「マジっスか?今度見せてもらおうかなぁ」
勅使河原「そ、それは……おい」
DAIGO「実はっスね…。災厄を止める手がかりが旧校舎にあるかも知れないんスよ」
綾野「え…?」
小椋「うそ…ガチ?」
DAIGO「ガチガチのガチっすよオグオグ」
勅使河原「お前らも来るか?」
綾野「…いや、私たちは…」
小椋「…遠慮しておくよ」
DAIGO「そうっスかぁ。じゃあ2人とも気をつけて帰ってください」
小椋「了解ウィッシュ☆」
DAIGO「…」
勅使河原「どうした?」
DAIGO「…なぁ~んか引っかかるんスよねぇ…」
勅使河原「何が?」
DAIGO「すみませんガワラさん!先に行っててください!」
勅使河原「お、おい!…ったく…」
DAIGO「あれぇ~?道に迷ったぞぉ~?」
DAIGO「よく考えたら俺、綾野さんたちの家とか知らないやぁ…」ポリポリ
DAIGO「…ん?」
DAIGO「お~い、そこのオジサン!」
運転手「何だ?」
DAIGO「この辺に小椋さんの家ないっスか?」
運転手「知らんがな」
DAIGO「え、マジっスか」
DAIGO「あ、オジサン、ちゃんとサイドブレーキかけなきゃ危ないんじゃないっスか?コレ」
運転手「おお、危ねぇ危ねぇ忘れてたっ」
DAIGO「あっ!」
綾野「へ?」
DAIGO「探しましたよぉ綾野さ~ん」
綾野「えっ?な、何で…?」
DAIGO「綾野さん、どこに行くんスか」
綾野「…夜見山から出るの。…ごめん、DAIGOっちゃん」
DAIGO「…ズルイっスよ」
綾野「え……?」
DAIGO「転校生の俺がクラスに打ち解けられたのは、綾野さんのおかげなんスよ?」
DAIGO「まだ碌に恩返しもしてないのに…勝手に行くなんて俺、嫌っス!」
綾野「DAIGOっちゃん…//」
綾野「でも…」
DAIGO「守るって約束しますから…俺の命にかけてでも」
綾野「わかった…私どこにも行かない//」
DAIGO「あ、旧校舎行かなきゃ」
DAIGO「バイバウィッシュ☆」
綾野「ば、ばいばい//」
綾野「やっぱ引っ越すのはやめる」
両親「「えっ」」
ガラッ
DAIGO「いやぁ~遅れてガチごめんなさい」
勅使河原「お、おう」
望月「…」
鳴「へぇ…DAIGOくんまで?3人で何しようとしてるの?」
DAIGO「あちゃ~、そうなっちゃいますぅ?」
勅使河原「すまんDAIGO、見崎に見つかっちまってさ」
DAIGO「ま、いいや。じゃ4人で探しに行きましょう」
鳴「空気が悪いわね…窓開けましょう」
DAIGO「危ないっスよ鳴ちゃん」
ピシッ パリーンッ
DAIGO「ほらぁ」
鳴「…」
DAIGO「可愛い顔に傷がついたらどうするんスかぁ~」
鳴「そう言うの、やめて//」
DAIGO「あれぇ~?何か掃除用具入れのロッカーに何かあるぞぉ~?」
鳴「…」
勅使河原「うっしゃ!ビンゴ!」
DAIGO「テープ?デモテープっスか?もしかして松永さんもロックやってたんスかね?」
鳴「いいから放送室に行きましょう」
DAIGO「なるほどぉ~あそこなら機材も揃ってますもんねぇ」
DAIGO「鳴ちゃんあったまいい~!」
鳴「//」
松永『…それで、皆で合宿に行くことにしたんだ』
DAIGO「なんだよぉ~。デモテープじゃないのかぁ~」
松永『それで俺たちは夜見山神社にお参りに行ったんだが…』
DAIGO「声若ぇ~。でも今ではすっかりオッサンだけどさぁ~」
松永『うっさい!ほっとけ!』
松永『…それでその帰り、災厄はまた起こったんだ…』
勅使河原「…ゴクッ」
鳴「…」
DAIGO「zzz」
カツカツ…
望月「! 誰か来た!」
勅使河原「見つかるとやべぇ!」ガシャッ
ガチャッ
先生「ん?」
DAIGO「あ、いけねっ」
先生「こんな所で何してるんだお前は!」
DAIGO「いやぁ…何でですかね?そこに放送室があったからじゃないっスか?」
先生「ったくDAIGOは…。早く帰れよ?」
DAIGO「ウィッシュ☆」
DAIGO「え、俺は何もしてないっスよ?」
望月「あっ、勅使河原くん、テープ!」
勅使河原「げっ!」
DAIGO「んもぉ~、何おちゃめな事してんスかてっしー」
勅使河原「わ、悪い…」
鳴「ワカメ」
DAIGO「あ、確かにワカメのお味噌汁のみたい気分っスよね」
望月「仕方ない…僕が直してみるよ」
勅使河原「えっ、お前できんのか?」
望月「うん、家に帰れば道具とかがあるからね」
DAIGO「パネぇ~」
???「いてっ」
赤沢「あっ、ごめんなさい!」
赤沢「わっ…わわっ…」
ズテンッ
赤沢(いてて…)
DAIGO「大丈夫っスか?DAIGOっス、よろしくウィッシュ☆」
赤沢「うぃ…ウィッシュ☆」
~~~~~~~~~~
赤沢「ハッ…」
望月「うん」
DAIGO「おぉ~、もっちーいい子いい子」
望月「も、もぉ…子供扱いやめてよ//」
望月「そうだ、せっかくだし、皆で記念撮影しようよ」
勅使河原「じゃあ俺が撮ってやるよ」
勅使河原「よーし準備はいいかー?」
DAIGO「それじゃあ皆さん、ご一緒に」
全員「「「ウィッシュ☆」」」
カシャッ
DAIGO「…ん?」
赤沢「…」サッ
DAIGO「ちょっとぉ~、赤沢さん今、俺のこと見てたっしょ~?」
赤沢「み、見てないわよ」
DAIGO「いや、見てたじゃないっスかぁ~」
赤沢「み、見てたわよ!悪い!?」
DAIGO「えぇ~?何で開き直ってんのぉ~?」
望月「うん!」
DAIGO「うわぁ~ワクワクして来たぁ~。俺の心がワクワクワッ君だぁ」
勅使河原「シッ、静かにしてろDAIGO!」
松永『死者を死に返せ…』
望月「死者を死に…」
勅使河原「返す…?」
鳴「…」
望月「…」
DAIGO「クラスメイトを、殺せるんスか…?」
勅使河原「それは…」
DAIGO「こんなの間違ってる…」
DAIGO「そうでしょ?おじいちゃん……」
望月「DAIGOくんのお爺さんって竹下元首相なんだっけ?」
DAIGO「そうなんすよ。消費税導入の時はクラスからイジメられたのもいい思い出っスねぇ」
DAIGO「うわぁ~、何だこりゃ~。ガチうめぇ~」バクバク
鳴「DAIGOくん、口元にソースついてるよ?」フキフキ
DAIGO「サンキュー鳴ちゃん」
赤沢「…」
小椋「…」
赤沢「先生、ちょうどいい機会なんで、いいですか?」
三神「え?あ…そ、そうね。どうぞ、赤沢さん」
DAIGO「え、泉美ちゃん黒い薔薇のつぼみでも歌う気っスか?」
赤沢「歌わないわよっ!」
DAIGO「じゃ、何歌うんスか」
赤沢「何も歌わないわよっ!」
赤沢「まず、対策係として責任を果たせなかったことを謝ります」ペコッ
DAIGO「……そんな事ないっスよ!!」ドンッ
赤沢「え…?」
鳴「DAIGOくん…?」
DAIGO「何で…何で泉美ちゃんはそうやって、いつも自分を責めるんスか!!」
勅使河原「DAIGO…」
DAIGO「泉美ちゃんは対策係として立派にやってたじゃないっスか!」
DAIGO「それを責める人間なんて誰もいないっスよ!もしいたら…そいつは俺がぶっ飛ばします!!」
杉浦「…」ウンウン
小椋「…」ウンウン
DAIGO「俺、知ってるんスよ…?」
DAIGO「泉美ちゃんが、皆には隠れて千曳さんのところで色々調べてること…」
杉浦「泉美…」
赤沢「……」
DAIGO「そんな誰よりもクラスの無事を祈ってる泉美ちゃんを、俺はガチでリスペクトしてる!」
DAIGO「だから…だから謝る必要なんてねぇよ!!」バンッ
赤沢「DAIGOくん…//」
ガシャンッ
風見「お、おい、和久井!?」
和久井「ヒィー…ヒィー…」
DAIGO「!?」
和久井「ヒィー…ヒィー…」
DAIGO「そうか…ワッ君は喘息を…」
千曳「吸引機は?」
風見「これです」
千曳「…空なのか」
DAIGO「えぇ~?ワッ君危うしの巻ってことっスか?」
千曳「代えの吸引機は?」
DAIGO「あ、そういや俺のポケットに…」ゴソゴソ
DAIGO「あった」
DAIGO「いやぁ~、うちの姉ちゃん心配性で持たされたんスよぉ。別に喘息持ちじゃないのに」
千曳「そうだったのかい…」
和久井「ありがとう、DAIGOくん。助かったよ」
DAIGO「いいっスよ礼なんて」
鳴「DAIGOくん」
DAIGO「なんすか」
鳴「あとで…私の部屋に来てくれる…?」
DAIGO「え?それ期待しちゃっていいんスか!?」
鳴「…写真見たいから」
DAIGO「ですよねぇ…」シュン
鳴「そう…死者が誰なのか分かる?」
DAIGO「そりゃあ…他の人とは明らかに違いますからねぇ~。なんつーかガチ気味悪いっス」
鳴「そう…」
DAIGO「あれ?鳴ちゃん眼帯外しちゃってどうしたんスか?」
DAIGO「あ、痒いんスね?掻いてあげますよ鳴ちゃん」カキカキ
鳴「…痒くない」
DAIGO「ご、ごめんね鳴ちゃん、俺てっきり…」
鳴「…気にしなくていいよ」
鳴「DAIGOくんのそう言うところ…嫌いじゃない」
DAIGO「鳴ちゃん…」
鳴「そうよ」
DAIGO「えっ、つまり…どう言うことっスか??」
鳴「他の人とは違う…死者にしかない色が見えるの」
DAIGO「???」
DAIGO「ま、いいや。ってことは、鳴ちゃんはもう誰が死者なのか知ってるんスか?」
鳴「それは…」
DAIGO「死者はこの合宿に…来てるんスか…?」
鳴「…」コクッ
DAIGO「うひゃ~、なんスかそれ。チャンスじゃないっスか」
勅使河原「DAIGO!俺、やっちゃったかも!」
DAIGO「なんすか」
勅使河原「どうしよう…俺…俺…」
DAIGO「…分かってますよぉ。俺の葡萄パン盗んだの、てっしーっスよね?」
DAIGO「俺は気付いてましたよ。でも、もう気にしなくていいっスよ。また買えばいいし」
勅使河原「ああ、すまんDAIGO…。ってそうじゃねぇよ!」
DAIGO「じゃ、なんすか」
勅使河原「俺、風見を殺しちゃったかも…」
DAIGO「えぇ~?何で殺しちゃうんスかぁ~」
勅使河原「二階から突き落としちまった…!」
DAIGO「突き落としちゃダメでしょ~、何やってんのぉ~」
勅使河原「す、すまん…」
DAIGO「でも2階じゃ死んでない可能性もあるなぁ~」
鳴「そうね…」
DAIGO「よぉし!風見くん捜索隊、出発だぁ!」
勅使河原「お、おう」
DAIGO「ちょっと見てくるか」トコトコ
ガシッ
DAIGO「ひゃあ!」
前島「う…ううっ…」
DAIGO「マエジマン!どうしたんスかぁ!?血だらけじゃないっスか」
前島「調理場には行かない方がいい…管理人が……」
DAIGO「なんすか、管理人がどうしたんスか」
DAIGO「ま、いいや。見てくるわ」
前島(行くなっつってんのに…)
DAIGO「!?」
DAIGO「…こりゃ悲惨だわぁ~。ありえないわぁ~」
赤沢「恒一くん…?どうしたの?」
DAIGO「やあ、泉美ちゃん」
勅使河原「おいDAIGO!どうしたんだよ!」
DAIGO「や、なんかぁ~、調理場が燃えてるんスよぉ~」
赤沢「火事!?」
DAIGO「あとマエジマンが刺されたみたいでぇ」
勅使河原「おいおいマジかよ…!大丈夫か前島!」
DAIGO「刺されてるんだから大丈夫なわけないっしょ~」
DAIGO「あれぇ~?この声は確か多佳子ちゃんの声っスよね?」
赤沢「多佳子…!」
赤沢「勅使河原!前島くんをお願い!」
勅使河原「お、おう」
赤沢「多佳子?…いない…」
DAIGO「あ、ベッドにケチャップがぶち撒けられてる」
DAIGO「さてはこっそりホットドッグ食べたなぁ~」
鳴「これは血よ、DAIGOくん」
DAIGO「えぇ~?怖い」
あの部屋で管理人とヴァンガードファイトしたからどっちかの血じゃね
DAIGO「えぇ~?何やってんのぉ~もっちぃ~!」
赤沢「ごめんなさい、私が無理に頼んだのよ」
赤沢「とにかく…多佳子を探さなきゃ」
DAIGO「よぉし!多佳子ちゃん捜索隊、出発だぁ!」
DAIGO「…あれぇ~?何かさっき同じようなことを……」
DAIGO「あぁ~!風見くんの事忘れてたぁ~」
DAIGO「ま、いいか。今は多佳子ちゃんを探そう」
鳴「そうね」
杉浦「…」
赤沢「多佳子!良かった!生きてたのね…」
杉浦「泉美をおいて死ねないわよ。泉美には私がいないとね…」
DAIGO「ちょっとぉ~、その中に俺も混ぜてくださいよぉ~」
杉浦「…」
DAIGO「どうしたんスか」
杉浦「死者を、死にぃぃぃぃぃ!!」
赤沢「きゃあっ!」
鳴「!」
DAIGO「ちょっと何突然発狂してんスかぁ…やめて下さいよぉ」
DAIGO「うぐっ…そこは……ダメっしょ~……」
杉浦「死ねぇぇぇぇ!!」
DAIGO「やめろ多佳子ちゃん!」
杉浦「ぐっ…ぐぬぬ」タタタッ
赤沢「多佳子ー!」
DAIGO「怪我はないっスか鳴ちゃん」
鳴「うん…」
赤沢「私、多佳子を探してくる!」
DAIGO「いってらっしゃい」
杉浦『こんばんわ杉浦多佳子です!まずはこちらをお聞きください!』
赤沢「!?」
DAIGO「なんだぁ?俺の新曲でも流してくれるのかぁ?」
松永『死者を死に返せ…』
DAIGO「なんだ、これか」
杉浦『今年の死者は見崎鳴…』
DAIGO「えぇ~?マジっすか?」
鳴「違います」
杉浦『殺せええええええええええ!!』
DAIGO「こりゃヤバイなぁ~…本気出すかぁ」
辻井「死者を…死に…!」
DAIGO「待たれよ!」
辻井「そこをだけDAIGO!」
三神「やめなさい!!」
DAIGO「怜子さ…じゃなくて三神先生」
三神「生徒同士で殺しあうなんて、間違ってるわ!」
辻井「でも…死者を殺せば災厄が…!僕はまだ死にたくないんだー!」ダッ
DAIGO「!」
DAIGO「鳴ちゃん、怜子さ…じゃなくて三神先生、下がって!」
DAIGO「ヴァンガード召喚!いでよJUNTA!!」
─── イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
イ::::::::::::::::::::::::::ヘ|;::::::::::ト
ニニ=- 1:::::::::::;;;::::::;vN、 "Nリヘj
1::::::{ イ::/ rュ\ レ
. l:::::::〉 "' ` ′ いくぜオラァ!!!
─── |:::/八 _j
/´ 、 マァ/
__ ─ /\__ /
´ `ー─
二ニニ==- ヽ
| / l |
| ' | 、 .|
| / 、 ::ヽ , r-...
; ::::::. /イ }
ニニ=- Λ '. j, ,
| / '. :.__ ... ´ /
辻井「な、中尾っ!?」
DAIGO「ここは任せた、JUNTA!」
中尾「まかせろー」
DAIGO「行こう鳴ちゃん!」
鳴「うん…」
バッ
小椋「DAIGO様はあたしのもんだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
小椋「あ……イイ//」
DAIGO「こっちだ鳴ちゃん!」
鳴「う、うん…」
DAIGO「この部屋に!」バタンッ
DAIGO「俺はガチなロッカーだからドアをロックするぜ!」カチャッ
鳴「バカ言ってないで早く」
DAIGO「ん~。あっ、窓から逃げちゃいます?」
鳴「そうね」
バァンッ
小椋「DAIGO様ぁ♪」
小椋「いない……窓から逃げたのね…」
DAIGO「しっかり捕まって、ガチで気をつけて下さいね、鳴ちゃん」
鳴「うん」
小椋「…見つけたぁ♪」
DAIGO「見つけられちゃったぁ~」
小椋(よ、避けられた…!?)
ガンッ!
小椋「いてぇ!股打った!」
DAIGO「ちょっと大丈夫っスかぁ?何してんスかもぉ~」
小椋「うええ…痛いよぉ…」
DAIGO「とりあえず、中に入ってぇ」
小椋「うん…」
DAIGO「無茶なことするからぁ~。KENZOU、オグオグを頼む」
川堀「お、おう」
鳴「風見くんと杉浦さんの捜索でしょ」
DAIGO「あぁ~、そうだそうだ」
DAIGO「じゃ、行くか」
小椋「い、行っちゃ嫌!DAIGO様ぁ…」
DAIGO「…生きてたら、また会いましょう」ダッ
小椋「DAIGO様ぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
川堀「暴れんなって…」
鳴「そうだね、走りっぱなしだったし」
DAIGO「ふぅ~。しっかし何でこんなハードロックな事態に…」
杉浦「どちらかと言うとパンクよ」
DAIGO「そうっスかねぇ…」
DAIGO「って杉浦さん!どこにいたんスかぁ~、探しましたよぉ~」
杉浦「うるさいっ!」ブスリッ
DAIGO「いてっ」
鳴「!」
杉浦「あんた…邪魔!」ゲシッ
DAIGO「うおっ?」
杉浦「ま、あんたは死者じゃないし…命だけは助けてあげる」
DAIGO「え、マジっすか?うおぉ~、ラッキー♪」
杉浦「それにあんたは泉美のお気に入りだしね!」
DAIGO「…俺は多佳子ちゃんがお気に入りっス」
杉浦「え//」
DAIGO「キリッとした顔つきとか…ガチ好みっス」
杉浦「DAIGOくん…//」
杉浦「で、でも…」
DAIGO「でももクソもない!」
DAIGO「ヴァンガろうぜ!」
杉浦「フッ…受けて立つわ」
鳴「あ、あの…それより火事なんだから避難しようよ」
DAIGO「確かに」
鳴「2人は早く避難して。私、行かなきゃ…」タタッ
DAIGO「え、どこ行くんスか」タタッ
鳴「つ、ついて来ちゃダメ!」
DAIGO「そんな事言わずに」
金木「やだ…火事かしら…」
松井「ねー」
DAIGO「あ、金木さんに松井さんじゃないっスか。何してんスか」
金木「ねぇ、何が起きてるの?」
DAIGO「ん~…………わかんないっス」
松井「そっか」
DAIGO「とりあえず、火事みたいなんで、避難しちゃって下さい」
金木「わかった」
風見「待て!!」
DAIGO「ん?」
風見「僕はね…君が死者なんじゃないかと思うんだ」
DAIGO「えっ…松井さんが?」
松井「ひどい…」
金木「最低…」
風見「違う!お前だお前だ!お前だよDAIGO!」
DAIGO「え、俺ぇ?」
松井「ひどい…言いがかりだわ」
金木「やっぱ最低…」
風見「…」
松井「きゃあっ!」
DAIGO「松井さん、金木さん、ここは逃げるんだ!」
金木「DAIGO…絶対生きて帰れよ…」
DAIGO「俺…生きて帰ったら鳴ちゃんに……」
風見「きえええええぇぇぇぇぇぇぇ!!」
DAIGO「甘いっ!」シュンッ
風見「消えたっ…!?」
風見「うっ…」
DAIGO「よぉし、気絶させたぞぉ~」
DAIGO「あとは鳴ちゃんを探さなきゃ!」ダッ
DAIGO「あ、いた」
鳴「…」
赤沢「…」
DAIGO「女の戦いかぁ~。いいなぁ~」
DAIGO「お~い、鳴ちゃ~ん!」トコトコ
鳴「DAIGOくん…」
赤沢「来ないで!私は見崎さんを殺す!」
DAIGO「…そんな泉美ちゃん、見たくないっスね」
赤沢「え……」
DAIGO「思い出したんスよ…一年半前のこと……」
赤沢「!」
DAIGO「あの時も、泉美ちゃん泣いてた…」
DAIGO「もう、泉美ちゃんの涙なんか見たくないっスよ」
赤沢「DAIGOくん…でも…」
DAIGO「死者は、鳴ちゃんじゃないっス。ガチで」
DAIGO「ああ、それなら鳴ちゃんが…」
DAIGO「って、あれぇ~?いなくなってるぅ!?」
DAIGO「泉美ちゃんは外に出ててください!」
赤沢「ちょ、ちょっと…」
DAIGO「鳴ちゃん…」ダダッ
DAIGO「こんな時に携帯って便利だなぁ~。文明の発達にリスペクトだなぁ」
鳴『もしもし』
DAIGO「ちょっと、今どこにいるんスか!」
鳴『DAIGOくんは…来ない方がいい……きっと後悔するから』
DAIGO「航海ってどこに航海するんスか!カリブっスか?」
鳴『…』ピッ
DAIGO「あ、切られた」
鳴「…」
DAIGO「あ、見つけた」
鳴「来ちゃダメ…」
DAIGO「え…そこの下にいるのって……」
鳴「……」
DAIGO「う、嘘だろ…?」
怜子「だ、DAIGOくん…たす…けて……」
DAIGO「三神先生が…怜子さんが……死者!?」
鳴「DAIGOくん、そこをどいて」
DAIGO「…俺が、やるから」
怜子「あ、ありがとう、助かったわ」
DAIGO「え、じゃあ死者って誰なんスか」
鳴「…もう一人、この中に埋まってるの。…その人が死者」
DAIGO「え…?あ…手が出てきた…」
DAIGO「……嘘だろ?」
DAIGO「おい……」
登「だ、DAIGO…」
DAIGO「おじいちゃん!」
鳴「この合宿所のオーナーが彼なの…」
DAIGO「そんな…おじいちゃんが……死者…?」
鳴「……」
登「DAIGO…」
DAIGO「すみません、おじいちゃん……」
登「DAIGO…消費税導入してお前に迷惑かけて…すまなかった…」
登「さあ、殺せDAIGO」
DAIGO「……ッ!」
DAIGO「さよなら……おじいちゃん」
DAIGO「…みたいっスね」
鳴「…」
千曳「気をつけて帰るんだよ」
千曳「…と言っても、もう災厄は終わってるか」フッ
DAIGO「じゃ、俺たちも行きますか鳴ちゃん」
鳴「そうね」
鳴「…あんまり行きたくないかな」
DAIGO「…そうっスか」
DAIGO「もう、終わったんスよね?」
鳴「……」ニコッ
DAIGO「鳴ちゃん……あの、俺…!」
鳴「?」
DAIGO「……やっぱり何でもないっス」
鳴「…?」
三神「それでは皆さん、朝礼を始めます」
勅使河原「あれ?DAIGOの奴いねぇなぁ…他にも来てない奴がいるみたいだけど…」
三神「…」
三神「……DAIGOくんと中尾くん、川堀くんは、東京に転校することになりました…」
鳴「!?」
赤沢「嘘…?」
小椋「そんな……」
三神「彼らは東京の中学に通いながら、ロックミュージシャンになるそうです…」
鳴「…ッ!」ガラッ タタタッ
三神「み、見崎さん!?」
DAIGO「鳴ちゃん、今からあの遊園地行きませんか?」
鳴「はぁ…はぁ……!」
DAIGO「……やっぱり何でもないっス」
鳴「はぁはぁ…!はぁはぁ…!」タタタッ
鳴(ズルイよ…)
鳴(ズルイよDAIGOくん…!)
中尾「DAIGO…本当にこれで良かったのか…?」
川堀「見崎にまだ、気持ち伝えてないんだろ…?」
DAIGO「いいんスよ……これで、いいんス」
中尾「電車…来たみたいだな」
DAIGO「……乗ろう」
川堀「DAIGO…」
プシューッ
ガタンゴトン…
DAIGO(さよなら、鳴ちゃん…夜見北の皆……)
DAIGO「!?」
中尾「窓を開けよう!ほら、DAIGO!ボサッとしてないで!」
DAIGO「鳴ちゃん…鳴ちゃああああん!!」
鳴「ズルイよ!黙って勝手に東京に行くなんて…DAIGOくんズルイよ!」ポロポロ
DAIGO「鳴ちゃん、向こうに行っても手紙書きますから!絶対、絶対に、ガチで!」
鳴「私、高校を卒業したらDAIGOくんに会いに行くから!ガチで!!」
DAIGO「鳴ちゃん…なんすかそのハンパないフロンティアスピリッツ」
鳴「DAIGOくん…!大好きぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
彼女が見えなくなるまで、俺はずっと窓の外を見ていた。
またいつか会える、その日を夢見て…
限りなく青い空へ……。
DAIGO「おわりっス」
DAIGO惚れ直したわ
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
赤沢「私が"いないもの"になるわ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333468131/
―第二図書室―
赤沢「という訳で、これから演劇部には出席できなくなります」
千曳「なるほど、分かったよ。部活のことは心配しなくてもいい」
千曳「それにしても、赤沢くん自ら"いないもの"に名乗りを上げるとはね」
千曳「先生も驚かれていたんじゃないかい?」
赤沢「……」
――はい。ずっと考えてたことですから。
――分かりました。
――これは重大な役目です。くれぐれもよろしくお願いします。
赤沢「……そうみたいでしたね」
千曳「正直な所……ほっとしているよ。君なら安心だ」
千曳「しかし、対策係の仕事は大丈夫なのかい?」
赤沢「これも仕事のうち、ですよ。他の人にもちゃんとお願いしているので問題ありません」
赤沢「大体、ひとたび<災厄>が始まってしまえば、対策係など無力だということは千曳先生もよくご存知では?」
千曳「……」
赤沢「ならば私がやるべきことはただ一つ。それに……」
千曳「それに?」
赤沢「いつ自分の責務を投げ出すとも知れない他人なんかに、こんな大役任せられない……!」ギリッ
千曳「……和馬くんの年、か」
千曳「確かに、あの年は9月に"いないもの"を務めていた生徒がその役割を放棄、災厄が始まってしまった」
千曳「そして10月の犠牲者が……和馬くんだったな」
千曳「彼も君と同じで対策係だったからね、だいぶ苦労していたよ」
千曳「あの時"いないもの"を務めていたのは、佐久間くんという男子生徒でね」
千曳「二学期に入ってすぐ、"いないもの"の重圧に耐え切れなくなり、その役割を放棄した」
千曳「しかし、他の子たちも必死だったのだろう。そんな彼を初めは誰も受け入れなかった」
赤沢「"いないもの"として扱い続けた、ということでしたね」
千曳「そうだ。……逆上した佐久間くんは、随分と暴れたらしい」
千曳「結局、見るに見かねて彼を"いないもの"として扱うことをやめると決めたのが……」
赤沢「おに……いえ、和馬兄さんだった」
千曳「私のところにも何度となく相談に来ていてね」
千曳「おまじないをやめてしまえば<災厄>が始まる可能性は高い。しかしクラスでは佐久間くんによって怪我人も出ている状況だ」
千曳「彼の狂乱ぶりに、『<災厄>が形を変えて現れたのではないか』という噂まで持ち上がるほどだった。」
赤沢「……」
千曳「未だ実体のない<災厄>と、現実として目の前にある脅威……」
千曳「その板挟みの中で出した結論だったんだ。結果がどうあれ、誰も和馬くんを責めることなど出来ないさ」
赤沢「(お兄……)」
―――――――――
――――――
―――
――なあ、泉美。
和馬「いや……何でもないよ、ごめんね」
赤沢「呼び止めておいてそれはないでしょう……」
赤沢「大方、悩み事ってところかしら、それもお兄個人の問題じゃなくていろんな人の」
和馬「……すごいや。泉美は何でもお見通しなのかい?」
赤沢「そんなこと無いわよ、昔からお兄が悩むのなんていつも他人のことでしょう?」
和馬「あれ、そうだったかな?」
赤沢「そうよ、いつも自分のことはさっさと決めるくせに、他人のためになると考えこんじゃって」
赤沢「そんなに他人に優しくしてる暇があるなら、少しは私にも分けてほしいわね」
和馬「泉美に厳しくした覚え、無いけどね」
和馬「……なんか話をしたらちょっとスッキリしたよ、ありがとう」
和馬「でも優しいのは泉美だっておんなじさ」ナデナデ
赤沢「えへへ///」
―――
――――――
―――――――――
赤沢「……それも結局は、逃げでしかなかったんです」
赤沢「だから……だからあの人は……兄さんは……」グスッ
千曳「赤沢くん、何もそれ以上言うことはない」
千曳「君まで責任を感じることなど……」
赤沢「ここから逃げ出したんです!」
赤沢「じゃあなんで!」
赤沢「なんでお兄はあの時、夜見山から隣町に向かうバスに乗っていたんですか!?」
千曳「赤沢くん……」
ピンポンパンポン♪
「千曳先生、千曳先生」
「お電話が入っております、おりましたら職員室まで――」
千曳「……すまないね、おそらく家内だ」
千曳「このところ忙しくて電話などかけていなかったからね、心配してかけてきたんだろう」
赤沢「……」
千曳「赤沢くんはもう帰った方がいい」
千曳「本当に大変なのは……これからなんだしね」
赤沢「……」
千曳「それじゃあ」ガラッ
赤沢「千曳先生」
千曳「なんだい?」
赤沢「私は……自分の役目を放棄することなんてしません」
赤沢「"いないもの"として、対策係として……この<災厄>と最後まで戦います」
千曳「ただ、覚悟はしておきなさい」
千曳「君が立ち向かおうとしているのは、到底敵うべくもない相手なんだということをね」
赤沢「……はい」
千曳「じゃあ、今度こそ失礼するよ」
ガララッ、ピシャン
赤沢「……」
赤沢「……お兄の、ばか」
赤沢「なんで死んじゃったのよ……ばかぁ!」
赤沢「うっ……ううっ……」
赤沢「(いつの間にか、寝ちゃったのね)」
赤沢「(時間は……6時20分か)」
赤沢「(部活が終わってそろそろ千曳先生も帰ってくるでしょうし、迷惑になるわね)」
赤沢「(早く帰らないと)」
赤沢「(いつの間にか廊下に電気が点いてる。もう外は真っ暗ね)」ガラッ
赤沢「!」バッタリ
鳴「……」
赤沢「(課外時間や学校の外なら大丈夫という『指針』はあるけど……)」
赤沢「(話さない方がいいわね)」
赤沢「……」
鳴「……」
鳴「……」プイッ
コツ…コツ…コツ…
赤沢「(良かった……向こうも上手く察してくれたみたい)」
赤沢「(それにしても)」
赤沢「(これからずっとこんな生活が続くのね)」
赤沢「(……どうってことないわ)」
赤沢「(……"いないもの"をつくる対策の成功率は五分五分)」
赤沢「(何が成否の要因なのかも分かっていないのが現状)」
赤沢「(クラスとの接触を徹底的に避けておくに越したことはないわね)」
赤沢「……うーん」ブツブツ
???「わっ!?」
赤沢「きゃっ!?」ドンッ
ドサッ
赤沢「いたた……(前見てなかったわ……)」
???「すみません……大丈夫ですか?」スッ
赤沢「いえ、こちらこそすみま……せ……」ガシッ
恒一「?」
赤沢「!!!」
恒一「あ……」
タッタッタッ……
恒一「……?」
赤沢「ハァ……ハァ……」
赤沢「(家まで走って来ちゃった……)」
赤沢「大丈夫……よね……?」
鳴「……榊原くんに伝えておくべきことは、こんなところね」
恒一「その、いないものになった人って……」
鳴「赤沢さんのこと?」
恒一「……名前、言っちゃっていいの?」
鳴「え?」
恒一「いや、だから名前」
鳴「学校の外だから大丈夫よ……たぶん」
恒一「(たぶんって……)」
鳴「とにかく! ルールとしては問題ないはずよ……きっと」
恒一「(声がどんどん小さくなってるけど)」
恒一「……そういう問題じゃないと思うんだけど」
鳴「……それよりも榊原くん、今日は病院だったんでしょう?」
鳴「明日はどうするの?」
恒一「明日? 明日は学校に行くつもりだけど」
鳴「そう、もし何かあったら学校で頼ってくれても構わないから」
恒一「学校にはもう連絡してるから、そうそう滅多なことは無いと思うけど……」
鳴「うん、それじゃあわたしはこれで」
恒一「ありがとう、わざわざ家までごめんね」
鳴「いいの、これもわたしの仕事のうちよ」キリッ
恒一「(そこは自信満々なんだ)」
鳴「さようなら、榊原くん」
恒一「うん、さよなら」
バタン
恒一「(赤沢さん……か)」
赤沢「(……寝坊したわ)」
赤沢「(満を持して"いないもの"になったはいいけど、既にこのザマ)」
赤沢「(もっと気を引き締めなきゃダメね……)」
赤沢「(しかし、まあ……)」
赤沢「("いないもの"の私は、勉強さえ大丈夫なら授業は出なくてもいい訳だから)」
赤沢「(今のところは、この状況を楽しむことにしましょう)」
赤沢「(……重役出勤って、こんな感じなのかしら)」
赤沢「……ふふっ」
赤沢「……」
エーコレハギジンホウトイッテ…
赤沢「(どうしよう……ものすごく入りづらい……)」
赤沢「(今私が入ったところで誰も反応しない、というかしちゃいけないのは分かってるけど)」
赤沢「(やっぱり勇気が要るわね……)」
赤沢「(それに、こんな突飛な行動をしておまじないがダメになったら洒落にならない)」
赤沢「(……今日はひとまず、千曳先生のところに行きましょう)」
赤沢「あれ?」
赤沢「(千曳先生がいない……)」
赤沢「(教室に行くのも気が引けるし……)」
赤沢「(……仕方ない、今日は帰りましょう)」
赤沢「("いないもの"は……本当にいないのが一番いいでしょうしね)」
赤沢「(念には念を入れるべきだわ)」
赤沢「(……決して面倒臭くなったとかじゃないわよ?)」
千曳先生はそこまでする必要はないと言うけれど、何が影響するか分からないのも確かだ
千曳「……つまり不信任案が可決されれば、過程はどうあれ最終的に内閣は総辞職するということだな」
赤沢「なるほど、さすが社会科の先生だっただけありますね、千曳先生」
千曳「もう、みんな忘れているだろうけどね」
たまに授業に出ることもあったけれど……その時は常に細心の注意を払った
赤沢「(隣の人の似顔絵か……私は適当な人を見つけるしか無いわね)」カキカキ
鳴「(で、わたしに来るのね……これは下手に動かないほうがいいのかしら? それとも……)」
千曳「どうやら……無事に、終わってくれたようだね」
赤沢「はい!」
――――――――――――――――――
鳴「だから言ったでしょう? 大丈夫だって」ドヤァ
恒一「はいはい」
――我が三年三組は、誰一人欠けること無く一学期を終えたのだった――
鳴「こんにちは、榊原くん」
恒一「やあ、見崎。美術部は終わったの?」
鳴「今日は休みよ。毎日活動してるわけじゃないから」
鳴「……ここに来たのは、ただの気まぐれ」
恒一「……そっか」
鳴「榊原くんは何してるの? ひょっとして、家にこもりきりなのかしら?」
恒一「まさか、そんなこと無いよ。その証拠に……」
勅使河原「おーい! サカキー!」
望月「榊原くーん!」
恒一「……ね?」
望月「こんにちは、見崎さん」
鳴「……こんにちは」
勅使河原「なあサカキ、ひょっとして……俺たちを呼んだのは見せつけるためか!?」
勅使河原「やってくれるぜ、まったく!」グリグリ
恒一「痛いって……見崎がいるのは、たまたまだよ」
望月「まあまあ、勅使河原くん……」
望月「見崎さん、これから3人でイノヤに行くつもりだったんだけど……」
望月「良かったら一緒にどうかな?」
鳴「……いいんじゃないかしら、勅使河原くんがいても」
勅使河原「いやいや、俺は初めから行くつもりだっつーの! お前だお前!」
恒一「ははは……それじゃあ、みんなで一緒に行こう」
赤沢「……ずっと考えていたことがあるんです」
千曳「なんだい?」
赤沢「……<災厄>は、本当に始まっていないのか」
千曳「気にしすぎだよ、赤沢くん」
千曳「現に、このクラスでは誰も死んではいないだろう?」
赤沢「クラスは大丈夫でも、その親族が犠牲になっている可能性だってあります」
千曳「……一学期、そのような理由で休んだ生徒はいないよ」
千曳「君の説が正しいとすれば、今までに最低でも4人の生徒の身内に不幸があったことになる」
千曳「その4人全員が、それを黙っていると言うのかい?」
赤沢「4人は……さすがにあり得ないですね」
赤沢「でも、1人や2人だったらあり得るのでは無いですか?」
千曳「!」
赤沢「『毎月一人以上』というルールには反しますが……」
赤沢「おまじないの効力による、イレギュラー。そういうことにはなりませんか?」
千曳「……完全に否定はできないね」
千曳「<災厄>に関係なく、偶然そういった不幸が起こったのかもしれない」
赤沢「それは……」
千曳「何度も言うが、気にしすぎだよ」
赤沢「……」
千曳「……赤沢くん、君は十分過ぎるほど努力しているよ」
千曳「そして結果がこうして表れている」
千曳「あとは卒業までこれを続ければいいだけなんだ。君は辛いかもしれないがね」
千曳「赤沢くん……?」
赤沢「……単刀直入に言います」
赤沢「もっといい方法は無いんでしょうか?」
赤沢「こんな受け身の『おまじない』なんかじゃなくて、それこそ……」
赤沢「この<災厄>そのものがなくなるような、そんな方法が」
千曳「……」
千曳「……」
赤沢「……千曳先生?」
千曳「ん? ああ……すまない」
千曳「その……あまりにも、似ていてね」
赤沢「……誰にですか?」
千曳「和馬くんさ」
赤沢「……!?」
千曳「あの時……『おまじない』をやめて、最初の犠牲者が出た時にね」
千曳「彼もまったく同じ事を言ったんだよ」
赤沢「(自分の判断で……<災厄>を招いたから……)」
千曳「だがね、彼は決して諦めてなどいなかった」
千曳「私にそんなことを尋ねたのがいい証拠だ」
千曳「だから私もできる限りの協力をしたんだ……一度、資料の全てを彼に委ねたこともあった」
赤沢「……」
千曳「そしてそれを返しに来た日……私が和馬くんと会った最後の日でもあるが……」
千曳「彼の表情は、逃げ出す者のそれでは無かったよ」
赤沢「……!」
千曳「きっと何かが……それこそ<災厄>に立ち向かえるような何かがあったのさ」
赤沢「千曳先生は……どうお考えなのですか?」
千曳「すまないが……私には想像もつかない」
千曳「和馬くんは、何かを遺してはいないのかね?」
赤沢「……兄さんが死んでから、部屋には入っていません」
赤沢「……見るのが、辛くて……」
千曳「もちろん、無理強いをするつもりはないが……」
千曳「その気があるなら、調べてみるといい」
千曳「何かの手がかりがあるとすれば、あとはもうそこだけだろう」
赤沢「……」
美術部員「……」ジー
鳴「……その絵がどうかした?」
美術部員「え!? ああ、いや……すごく、綺麗だと思ったので……」
鳴「わたしが描いたのよ」
美術部員「そうだったんですか?」
美術部員「月並みな感想ですけど……素晴らしいですね」
鳴「……ありがとう、あの子もきっと喜ぶわ」
美術部員「?」
鳴「(……未咲……)」
赤沢「(ここが、お兄の部屋)」
赤沢「……」
赤沢「入るわね、お兄」
ガチャ…
お兄の部屋は、何もかも昔のままだった
自分でそれを壊すのは嫌だったけど……
もしかしたら、私は何か大きな勘違いをしていて、今まで過ごしてきた
そう思うと、動かずにはいられなかった
そして……
赤沢「……これ、手帳……?」
お兄が死んだ日
その一文は、あった
「15:00、ホテル〇〇で松永さんと 災厄が止まった合宿について←有力情報?」
赤沢「ああ……お兄……」
逃げたわけじゃ、なかったんだ
最後まで、戦ってたんだ……
赤沢「……ごめんね……」
赤沢「ごめんなさい……!」
なんでもその年は、災厄が止まった年らしい
ならば、その年に卒業した松永なる人物が何かを知っている可能性は、高い
千曳先生の手助けもあり、私はすぐに接触を試みた
隣町に住む彼は、数日後に夜見山に来る用事があるらしい
話はその時に、ということでその場はまとまった
場所はイノヤ、時間は……15:00
知香「あら、いらっしゃい」
赤沢「……どうも」
赤沢「(まだ、来てないみたいね)」
知香「ご注文は? いつものかしら?」
赤沢「ええ、そうなんですけど……」
赤沢「今日は待ち合わせをしてるので、注文はその時に」
知香「そう、じゃあごゆっくり」
――数分後――
男「……」ガチャ
知香「松永さん? こんな時間に、珍しいですね」
松永「ちょっと用事と、待ち合わせがあってね……」キョロキョロ
赤沢「こっちです」スッ
赤沢「はい、今日はよろしくお願いします」
知香「えっ」
知香「(どういう関係なのかしら……)」
知香「ご注文は?」
赤沢「コーヒーを」
松永「へえ……コーヒーが好きかい?」
赤沢「ここのコーヒーは、本物ですから」
知香「ふふっ、ありがとう」
松永「じゃあ俺はジントニックを」
赤沢「……?」
赤沢「(ジン? ジンって……お酒よね?)」
赤沢「(確か名探偵コ◯ンで読んだ覚えが……)」
松永「大丈夫だよ、今日だってバスで来たんだし、もう予定も無いから」
知香「ここ、今はまだ喫茶店なんですけど」
松永「カタイこと言わないでくれよ。できないわけじゃないだろ?」
知香「……時間、かかりますよ」
松永「別に構わないさ、ねえ?」
赤沢「……私は大丈夫です」
赤沢「色々、聞きたいこともありますから」
知香「そうなの?」
知香「……じゃあ、ごめんなさいね」
タッタッタッ…
松永「それも『呪い』について」
赤沢「はい」
松永「すまないがね、正直なところ……何も覚えちゃいないんだ」
松永「合宿のことだって、君との電話でようやく思い出したくらいさ」
赤沢「……そうなんですか」
松永「ああ。情報なら、君の方がよっぽど持っているはずさ」
松永「……こっちも一つ、聞いていいかな?」
赤沢「何でしょう?」
松永「赤沢和馬という人は、もしかして君の……」
赤沢「正確には、従兄弟ですけど」
松永「……そうか。お悔やみを申し上げるよ」
松永「バスに落石が直撃するだなんて、そうそう起こらない事故」
松永「その上亡くなった人が、来なかった約束相手だったから、記憶に残っていてね」
松永「あれも……『呪い』なのかな」
赤沢「……おそらくは」
知香「お待たせしました」
松永「ふう……」カラン
赤沢「……」
松永「ただね、さっきも言ったように俺にはもう用事もないし、暫くここで飲むつもりだ」
松永「君が納得いくまで、何でも、とことん聞いてもらって構わない」
赤沢「ありがとうございます。それじゃあ……」
その後もとりとめのない会話は続いた
その中で、有益な情報は結局のところ一切得られなかったけれど
千曳先生、両親以外と、久しぶりにする会話だったからなのか
不思議と帰る気は起きなかった
「……千曳さん? あの人まだいるのか!?」
「やっぱり、有名なんですね」
「それで私、何も言えなくなっちゃって……」
「ああ、青春ってやつだねぇ。懐かしいよ」
「あ、おかわりもう一杯ね!」
「……はぁ」
そして……
松永「……」スースー
赤沢「……松永さん?」
知香「やれやれ、やっぱりこうなっちゃったか」
赤沢「……すみません」
知香「いいのよ、加減を知らないこの人が悪いの。いっつもこうなんだから」
知香「ほら! バスで帰るんでしょ!? しっかりして!」
松永「…………だ」ブツブツ
赤沢「?」
松永「隠したんだ……教室に……俺は……」
赤沢「……松永さん?」
知香「また……なの?」
赤沢「えっ?」
知香「前も、似たようなことを口走ってたの」
知香「あとで聞いても覚えがないっていうし……」
知香「まあ、気にしても仕方ないわ」
知香「あなたもこんな時間まで付き合わされて、とんだ災難ね」
赤沢「いえ、そんなことは……」
知香「松永さーん? あなたそれ何回言うわけー?」
赤沢「……じゃあ、お金だけ置いていきます」
知香「ええ、またいらしてね」
知香「ほら、もう空でしょう? グラス返しなさい!」
松永「……還すんだ……」
松永「……"死者"を……死に……」
赤沢「……!」
知香「(だんだん言うことが物騒になってきたわね)」
千曳「教室に隠したと、確かに彼はそう言ったんだね?」
赤沢「はい」
千曳「松永くんの頃だと……まだ、旧校舎か」
千曳「行ってみるかい?」
赤沢「えっ?」
千曳「だから、その教室に」
赤沢「今からですか?」
千曳「行動を起こすなら早い方がいい」
千曳「それに、ここの二階は立入禁止だ」
千曳「どのみち、赤沢くん一人では行かせられないな」
赤沢「……行きましょう、今すぐ」
赤沢「……千曳先生」
千曳「……荒らされているな」
赤沢「ここに、誰かが入ることは?」
千曳「学校側がここを使うことは無いはずだ」
千曳「つまり、ここに入る用事があるのは……」
赤沢「……『三年三組』の生徒だけ」
千曳「『いつ』の三組かまでは分からないがね」
赤沢「……」
千曳「まだ目当てのものが無くなったと決まったわけじゃない」
赤沢「……はい」
――数十分後――
千曳「赤沢くん、これを見てくれ。ロッカーの天板だ」
赤沢「これって……」
千曳「ここに、何かが貼りつけられていたようだね」
千曳「先を越されたか……」
赤沢「……」
千曳「そう気を落とすものでもないよ、赤沢くん」
千曳「逆に言えば、誰かがそれを手に入れたんだ。いつの誰かは分からないがね」
千曳「ならばその人がまた何かを残した可能性だって……」
赤沢「……」
千曳「……松永くんは、他に何と?」
赤沢「……そういえば」
赤沢「『死者を死に還すんだ』……とも言っていました」
千曳「!」
赤沢「増えた"もう一人"を殺せ」
赤沢「そういうことですよね?」
赤沢「でも、無理です」
赤沢「誰が"もう一人"かなんて、それこそ超能力でもないと……」
千曳「……今は『おまじない』のおかげで誰も死んでいないんだ」
千曳「誰が"死者"か分からない以上、この方法は手当たり次第ということになる」
千曳「そんな危険な手段には訴えられないな」
赤沢「(……それに、松永さんがこの方法で<災厄>を止めたのだとしたら)」
赤沢「(<災厄>そのものは無くならない……)」
赤沢「(そんなんじゃ、お兄の仇討ちにもならないわ)」
赤沢「(結局、振り出しね)」
???「……」タチギキ
――その夜・???――
カチッ…
『死者を死に還せ』
『これが<災厄>を――』
カチッ…
「…………」
赤沢「……」ガサゴソ
赤沢「はぁ……」
赤沢「(一人でもう一度探してみたけど、ダメね)」
赤沢「(……ここで全てが始まった)」
赤沢「(なら、いっその事ここが無くなれば……)」
赤沢「……全部燃やしちゃう?」
赤沢「(そんな甘いもんじゃないわよね)」
赤沢「……まだ、半年あるわ」
赤沢「よっ、と」ヒョイッ
赤沢「さてと、いつも通り千曳先生のところに――」
赤沢「(あれ?)」
赤沢「(美術室……開いてる?)」
赤沢「(今日は確か、土曜日)」
赤沢「(美術部は毎週土日はいないはずなのに)」
赤沢「(……目立つ行動は避けるべきだけど……)」
赤沢「(……ちょっと気になるわね)」
赤沢「(誰もいない……扉の閉め忘れ?)」
赤沢「……ん?」
赤沢「(この絵……)」
赤沢「(人形? いや、羽が生えてる……天使?)」
赤沢「(それより、この絵に描かれてるのって……)」
ガララッ、ピシャン
鳴「その絵が気に入った? 赤沢さん」
赤沢「!?」
赤沢「……な……」
鳴「もしかしたら……半分以上の、あの子かしら」
赤沢「……なん……で……」
鳴「……」
鳴「(やっぱり、そうなのね)」
赤沢「せっかく……私が……今まで……」
鳴「……赤沢さん」スッ
ドスッ
赤沢「……え?」
鳴「……ごめんなさい」
鳴「――あなたが今年の"死者"なのよ」
えっ
赤沢「(私が……"死者"……?)」
赤沢「(もう……死んでるってこと……?)」
赤沢「どうして……そんなこと……」
鳴「……わたしには分かるの」
鳴「信じてはもらえないでしょうけど……」
鳴「信じてもらう必要もないわ」ス…
赤沢「……!」
千曳「……赤沢くん!!」
鳴「……千曳さん」
赤沢「……千曳……先生……」
千曳「これは……これは一体、どういうことなんですか!?」
千曳「――見崎先生ッ!!」
千曳「何かあるとは思いましたが、こんな……」
鳴「今年の"死者"は、赤沢さんです」
鳴「まだ幸いにして被害はないけれど……」
鳴「思い出した以上、放ってはおけません」
千曳「しかし……どうして、彼女だと?」
鳴「覚えてないんですね、わたしの『眼』のこと」
鳴「もっとも、わたしもこれを見つけるまでは"死者"をどうすればいいか、全く思い出せませんでした」
鳴「いいえ」
鳴「このMDがあったのは……現在の三年三組」
鳴「そしてこれを残したのは、勅使河原という10年前の卒業生よ」
鳴「松永さんの残したテープは、私たちが10年も前に見つけていたの」
赤沢「…………」
赤沢「(何が何だか、全く分からないわね……)」
赤沢「(ただ、一つだけ分かるのは……)」
赤沢「……見崎先生……」
鳴「……?」
赤沢「……分かるんでしょ、"死者"が」
鳴「……」コクリ
赤沢「だったら、必ず止めなさいよ……これ」
赤沢「……今年だけじゃなく、ずっと……それこそ」
赤沢「私とお兄を弄んだ、この馬鹿げた<現象>が無くなるまで……戦って」
鳴「……ええ」ス…
千曳「見崎先生……」
赤沢「(でも私も……最後まで戦ったよ……?)」
赤沢「(……ああ……)」
ヒュンッ
赤沢「(こう……い……ち……く……)」
ドッ…
鳴「――必ず約束するわ、赤沢さん」
ガラッ
千曳「おや?」
恒一「お久しぶりです、千曳さん」
千曳「榊原くん! 久しぶりだねぇ」
恒一「前に会ったのが4月の初めでしたから、もう4ヶ月ぶりですね」
千曳「ああ、あの時は驚いたよ」
千曳「10年前に卒業したきりだった君が、いきなり『明日会えませんか』ときたからね」
恒一「……あの時は突然電話してすみませんでした」
千曳「……お仕事の方は、どうなのかな?」
恒一「ここは10年ぶり、ですからね」
恒一「いろいろと、作品にいい影響がありましたよ」
恒一「……体にも、ありましたけど」
千曳「再発するはずのない気胸の再発か……」
千曳「<災厄>のせいではない……と思うがね」
恒一「ええ、単に僕の精神的な問題です」
恒一「……ここではいろいろと、あったので」
千曳「……そうか」
千曳「見崎先生……いや、見崎くんのほうがいいか」
千曳「彼女からは、なにか?」
恒一「見崎が美術教師になって夜見北にいること、よりによって三年三組の担任になったこと」
恒一「まだ<災厄>が続いていること、今年は<ある年>だということ」
恒一「……そして対策として、"いないもの"が生徒の中から選ばれたこと」
千曳「……」
恒一「その時に、見崎は僕にその生徒の名前を教えてくれたみたいなんです」
恒一「もう、覚えてないんですけど……それが」
千曳「赤沢泉美くん……君の同級生だったね」
恒一「本当に赤沢さんだったんですね……」
千曳「……だが、確かに彼女はいたんだ。この4ヶ月の間」
恒一「……」
千曳「"いないもの"として、彼女は実に優秀だったよ……お兄さんのことがあったから、尚更ね」
千曳「事実、無事に一学期がこうして終わっている」
千曳「だが、それも……」
恒一「"死者"が"いないもの"になっていたから……」
千曳「……そうだったのかもしれないな」
恒一「勅使河原のMDのことは、千曳さんは?」
千曳「見崎くんから初めて聞いたよ、彼は元気なのかい?」
恒一「先日会ったばっかりなんですけど、良くも悪くも相変わらずでしたよ」
千曳「……そうか」
恒一「見崎だって忘れていたんです」
恒一「これもきっと、<現象>なんでしょうね」
千曳「今はコピーが私の手元にあるがね、これもどこまで信用できるか……」
千曳「だが、出来る限りのことはしておきたい」
千曳「……死地に留まる見崎くんのためにもな」
恒一「見崎は……来年もまた、三組に?」
千曳「……おそらくはな」
恒一「そうですか……」
千曳「だが、何とかここに残してもらえるよう学校側に掛け合うつもりだよ」
恒一「これからも、<観察者>として?」
千曳「ああ、息ある限り戦い続けるさ」
千曳「……それが彼女の、最後の願いでもある」
恒一「(……赤沢さん……)」
恒一「(この川原を歩くのも、久しぶりだな)」
恒一「(……"死者"の記憶は、その死と同時に修正される)」
恒一「(もう彼女を覚えているのは、その死に深く関わった見崎と千曳さんだけだ)」
恒一「(……僕は、赤沢さんに会っていたんだろうか)」
恒一「(お互い、知り合いだとは気づけなかったにしても……)」
恒一「(……なんか、二人が羨ましいな……)」
コツン
恒一「……ん?」
恒一「(……空き缶?)」
恒一「……」
――手がね、体が……覚えてる
恒一「……」
――嘘でもいいから、覚えてるよくらい言いなさいよ……!
恒一「……ああ……」
恒一「……覚えているよ、赤沢さん」
―了―
こんな時間にもかかわらず読んで下さった方々にはもう感謝しきりです。
読み返したら思ったよりわかりにくかったのでちょっと補足を。
・なぜ赤沢は恒一から逃げたのか?
一目惚れしたからです。やっぱり赤沢さんは赤沢さんなんです。
このことは>>60でもさりげに補強してます。
・鳴は恒一にいないものや災厄の話をして大丈夫なのか?(他言禁止ルールに反するのでは?)
他言禁止というのは「三組の特殊事情を知らない」第三者に対してです。
という訳で、三組卒業生で覚えてるであろう恒一は大丈夫と判断しました。
千曳さんがセーフみたいなものですね。
次は赤沢さんを幸せにしてやってくれ
素晴らしいミスリードだったよ
乙
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
千冬「一夏に甘えてほしい」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333623551/
千冬「昔は「千冬おねーちゃん」っておもいっきり甘えてきたのに」
千冬「時の流れは残酷なものだな」
千冬「私はいつだって一夏に甘えてほしいのに」
千冬「昔のように呼んでもらえないかなあ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
束「ちーちゃんどうやらお困りのようだね」
束「確かに小さい頃のいっくんはかわいかったなあ」
束「でも天才束さんに任せればこんなの朝飯前」
束「ちーちゃんどんな反応するかな」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
シャル「キャー カワイイー」
ラウラ「でもなんで学園内に子供が?」
セシリア「先生の子供なのかしら?」
千冬「お前ら何朝から騒いでる!」
箒「織斑先生、実は教室に来たらなぜか子供が」
いちか「あ、千冬おねーちゃん!」
千冬「い、一夏!?」
みんな「「「「工工エエエエ(´Д`)エエエエ工工」」」」
シャル「僕はてっきり女の子かと」
ラウラ「私もだ」
ラウラ「しかし、幼馴染のお前がなぜ見抜けないんだ?」
箒「こんなに可愛い一夏を見たのは初めてだ」
箒「それに女の子の服装をしているし」
千冬「まあお前が知らないのも無理はない」
千冬「家ではよく私のお下がりを着せてたからな」
みんな「「「工工エエエエ(´Д`)エエエエ工工」」」
シャル「でも一夏可愛い」
セシリア「何で一夏さんは幼くなってしまったのですの?」
箒「こんなことするのはあの人しかいない」
千冬「ああ、あいつだろうな」
千冬「私だ」
束「はろはろー、みんなのアイドル篠ノ之束さんだよー」
千冬「お前は一夏に何をした!」
束「どーだったちーちゃん」
千冬「何をしたんだと聞いてるんだ!」
束「わかったよお」
束「いっくんには束さんの作った装置で少しの間小さくなったもらったんだ」
束「ちーちゃん、いっくんが昔のようにならないかなあとか思ってたでしょ」
千冬「な、なぜそれを」
束「天才束さんにはそんな事お見通しなのです」
束「そこでいっくんを小さくしてちーちゃんに可愛がってもらおうかと」
千冬「一夏は体が小さくなっただけなのか?」
束「精神的なものもすべて幼くなってるよ」
束「どこかの漫画みたいに見た目は子供頭脳は大人ってわけじゃないから」
千冬「矛盾が生じないのか?」
束「大丈夫だよちーちゃん」
束「そこらへんは束さんがちゃんとしてあるよ」
千冬「それで一夏はいつになったら元に戻るんだ?」
束「明日になったら元のいっくんに戻ってるよ」
束「今日1日いっくんを目一杯可愛がってあげてね」
束「それじゃあねー」
千冬「おい」
ケータイ「ツーッツーッツーッ」
ラウラ「つまり嫁は今日1日はこの状態か」
シャル「可愛い一夏 ぐへへ」
セシリア「それで一夏さんはどうしますの?」
千冬「とりあえずこのまま授業に出てもらう」
箒「大丈夫ですかね?」
千冬「大丈夫だ、一夏はいい子だ」
いちか「なあに、千冬おねーちゃん」
千冬(か、可愛い 今すぐ抱きつきたい!)
千冬(そ、そうじゃなくて)
千冬「一夏、よく聞くんだ」
いちか「わかった」
~~~~中略~~~~
いちか「わけがわからないよお」
千冬(やっぱりわかってもらえないか)
千冬「とりあえず授業の邪魔にならないように静かにしておいてくれ」
いちか「はあい」
千冬(くうぅ、可愛すぎて授業がまともにできそうにない)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ラウラ「とても普段の教官と同じ人とは思えなかった」
セシリア「一夏さんが授業中に泣き出したら抱っこしてあやしていましたし」
箒「泣かしたシャルロットは校庭100周されられてたからな」
ラウラ「それにしてもシャルロットはなぜ嫁に「いちかだお!」って言わせようとしたのだろうか?」
シャル「一夏ちゃん ぐへへ」
3人「……」
セシリア「シャルロットさんは完全におかしくなってしまいましたわね」
箒「そりゃもちろん」
3人「「「2組だから(ですわ)」」」
箒「授業中にほかのクラスに行くのはおかしいだろ」
鈴「どいつもコイツも2組2組って、そんなにあたしをいじめて楽しいの!?」
鈴「あたしだって可愛い一夏を見たかったのに!」
鈴「肉?じゃないわよ!」
鈴「大体それ別のキャラじゃない!」
鈴「まあいいわ、それより一夏は?」
セシリア「さっき織斑先生が散歩に連れて行きましたわ」
箒「ここには禁断症状が出てるやつがいるからな」
シャル「一夏ちゃん ぐへへ」
鈴「……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いちか「千冬おねーちゃん」
千冬(一夏と一緒に散歩するのは何年ぶりだろうか)
千冬(小さい頃は近くを一緒に散歩してたのになあ)
いちか「おねーちゃん?」
千冬「な、何だ一夏?」
いちか「どうかしたの?」
千冬「な、なんでもないぞ」
千冬「そうだな」
いちか「ぼくも大きくなったら入れるかな?」
千冬「ああ、入れるさ」
いちか「でも"あいえす"って女の人しか動かせないんだよね?」
千冬「大丈夫だ」
千冬「お前は私の弟だからな」
千冬「そう言う物だ」
いちか「えへへ、ぼくおねーちゃんの弟でよかった」
いちか「大好きだよおねーちゃん」
千冬(だ、大好きだなんて)
千冬「私もだよ、一夏」
千冬「ところでだが一夏」
いちか「なあに、おねーちゃん?」
千冬「さっきのお姉ちゃんたちと遊んでてくれるかな?」
いちか「で、でも」
千冬「どうかしたか?」
いちか「ふえぇ……」
いちか「だってさっきのお姉ちゃん、ぼくになんか言わせようとして怖かったんだもん」
千冬(はあ、デュノアのことか)
千冬(何であいつ、あそこまで壊れてしまったんだろうか?)
千冬「次一夏に変な事したらフランスごとこの世から消し去ってやる」
いちか「ど、どういうこと?」
千冬「一夏は何も心配しなくていいぞ」
いちか「わかったよ」
いちか「でもおねーちゃんもあんまりへんなことしないでね」
千冬「わかったよ、一夏」
千冬(さて、まともに仕事ができるだろうか?)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鈴「カワイイー」
鈴「この子本当に一夏なの?」
ラウラ「教官に昔の写真を見せてもらったが確かに幼い頃の嫁と同じだった」
箒「確かに一夏だった」
鈴「へえー、一夏ってこんなに可愛かったんだー」
シャル「……一夏ちゃん…… 」しくしく
ラウラ「何でも教官に「次一夏に変な事したらフランスごとこの世から消し去ってやる」とか言われたようだ」
ラウラ「教官なら本気でやりかねない」
セシリア「そうでしたの……」
鈴(そういやシャルロットは深夜アニメをよく見てたわね)
鈴(その中に大学生の主人公が3姉妹と一緒に暮らすってやつがあったわ)
鈴(何か関係するのかしら)
いちか「なあに鈴おねーちゃん?」
鈴「一夏ちゃんは何歳なのかな?」
いちか「5さいだよ」
鈴「そっかー、5歳なんだ」
箒「鈴、一夏に歳なんか聞いてどうかしたのか?」
鈴「いや、なんでも」
いちか「カルタやりたい!」
鈴「カルタかー」
鈴「誰か持ってない?」
ラウラ「ん?カルタなら持ってるぞ」
鈴「何であんたが?」
ラウラ「それに昔教官に嫁は小さい頃からカルタが好きだったと聞いててな」
ラウラ「今度やり方を教えてもらおうと買っておいたのさ」
鈴「そうだったんだー」
鈴(でもなんでドラ○もんカルタなんだろう?)
箒「稽古のあとよくやったものだ」
セシリア「カルタって何ですの?」
鈴「カルタってのはね」
~~~~説明中略~~~~
セシリア「なるほど」
セシリア「で、一番多く絵札をとった人が勝ちなのですね」
鈴「そゆこと」
いちか「わあー」
いちか「ドラ○もんカルタだー」
千冬「一夏はどうだ?」
いちか「あ、おねーちゃん!」
箒「織斑先生仕事のほうは?」
千冬「今終わったところだ」
千冬(一夏が心配でまともに仕事なんて出来る訳がないよお)
千冬(実際、真耶に仕事を押し付けてきたからな)
セシリア「はい、一夏さんがカルタをしたいとのことでして」
千冬「ドラ○もんカルタか、懐かしいな」
千冬(昔はよく二人でやったものだ)
いちか「ねーねー、おねーちゃんもいっしょにやろうよ」
千冬「わかったわかった、ちゃんとやってあげるから」
千冬(甘えてくる一夏が可愛いお)
千冬「それと?」
いちか「あのお姉ちゃんも入れてもいい?」
千冬「いいのか一夏?」
千冬「あいつはお前に変な事言わせようとしたんだぞ?」
いちか「もういいよおねーちゃん」
いちか「ちゃんとはんせいしてるみたいだし」
いちか「それになかまはずれはかわいそうだよ」
いちか「えへへ」
千冬(一夏はこの頃から優しかったんだよな)
千冬(そのおかげかとってもいい子に育ったし)
千冬(ただ唐変木なのはあれだが)
シャル「……どうしたの?一夏ちゃん」シクシク
いちか「いっしょにカルタやろうよ」
シャル「でも僕は君に酷いことをしたんだよ?」
いちか「もういいよ」
いちか「それよりはやくやろうよ」
シャル「わかったよ……一夏ちゃんって優しいんだね」
いちか「えへへ」
いちか「はやく!、はやく!」
千冬「では私が読んでやろう」
千冬「あっという間に『どこ○もドア』で世界旅行」
いちか「どこだー」
千冬(一夏、あれだ!)
ラウラ「はい!」
千冬(ボーデヴィッヒめ……)
千冬(今度はドイツごと消し去ってやろうか……)
ラウラ「たまたま、目の前にあったからな」
鈴「次は負けまないわ!」
シャル「僕だって!」
千冬「次行くぞ」
千冬(一夏!がんばれ!)
いちか「んーと」
箒・セシリア「はい!(ですわ)」
箒「私のほうが早かったぞ!」
セシリア「いえ、私のほうが早かったですわ」
箒「何だと!」
セシリア「何ですの!」
箒・セシリア「ぐぬぬ」
千冬「まあ、二人とも落ち着け」
千冬(お前らなあ……)
千冬「篠ノ之のほうが少し早かったな」
箒「よし!」
千冬(……さすがに日本ごと消し去ったら住む所がなくなるからなあ)
いちか「ぼくも!」
千冬「次ぎ行くぞ!」
千冬(今度こそがんばれ!一夏!)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
千冬「寝ちゃったか」
千冬(あれだけはしゃいだからなあ)
千冬(一夏は負けたけどよく泣かなかった、偉い!)
千冬(一夏に免じてドイツ・フランス・中国・イギリスを消し去るのはやめておくか)
千冬(明日になったら元の一夏に戻るんだよな)
千冬(もう少し一夏に甘えてほしかったお)
いちか「むにゃむにゃ、…大好きだよ…千冬おねーちゃん…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一夏「ふう、よく寝た」
一夏「あれ、昨日は何してたんだっけ?」
一夏「……まったく覚えてない」
一夏「千冬姉、実は俺昨日の記憶が……」
ゴツン
千冬「学校では織斑先生だ!」
千冬「でも……」
一夏「でも?」
千冬「でも今日は千冬おねーちゃんって呼んでほしいかなって……」ボソッ
一夏「た、大変だーみんな!」
一夏「千冬姉がぶっ壊れたー!!」
ゴツンゴツン
千冬(一夏の馬鹿……)
千冬「馬鹿はほっといて授業始めるぞ!」
一夏「馬鹿ってなんだよ、千冬おねーちゃん!」
千冬(きょ、今日もまともに授業できそうにないかな?)
END
姉はいいものだ
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ インフィニット・ストラトスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ほむら「その……ま、まどか、あなたが好き……大好きなの……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333278176/
どうぞ!
服の隙間から指を這わせ、くすぐるように撫でていく。
身をよじらせるほむらちゃんは、空き教室の壁にもたれかかっていて、
その下半身は私が覆いかぶさるようにホールドしていて、身動きがしにくい姿勢になっていた。
情けなく床に手をついて、切なそうにこちらを見るほむらちゃんには、
普段教室で見ている凛々しさはなかった。
身体を重ねたくて、私はその華奢な身体にすり寄った。
身長差のせいで目の前にあるのはほむらちゃんの肩。
首筋に唇を当ててみる。
「んっ……」
小さく息を漏らして、身体を揺らすほむらちゃん。
襟元から覗く鎖骨の曲線を指でなぞる。
また高いトーンの息を漏らす。
「まどか、いじめないで……」
えへへ、ほんの少しいたずらしただけなのにな。
すっかり乱れた長い黒髪をかき上げて、柔らかく笑う。
私はそれに応えて、照れ隠しの笑いをして、また身体を重ねた。
口数が少なくて怖いときもあるけど、面倒見が良くてしっかりしてる。
暁美ほむらはそんな人だった。
私は得意な科目はないし、運動も得意とは言えない。
取り立てて特技があるとも言えないし、人望のある性格をしているとも思えない。
私とほむらちゃんは正反対の存在だった。
それは突然だった。
ほむらちゃんが転校した当日、私が一人で委員の仕事を済ませていたときに彼女は現れて、
何の予告もなく、私は告白を受けた。
教室で見たほむらちゃんは、やや冷たくも感じるほどの無表情で、それを崩すことはなかった。
そういう委員長タイプの人なのかなと思っていたけど、
このときのほむらちゃんはどこにでもいる女の子らしい表情をコロコロと浮かべていて、
どことない安心感を抱いた。
夕日よりも頬を赤く染めて、思いの丈を告げるとほむらちゃんは返事を待たずに走りだした。
次の日、教室で会ったほむらちゃんは他の人にするのと同じように私に挨拶をするだけで、
期待していた話の続きや、進展を匂わせるアプローチは放課後になるまで訪れなかった。
放課後、やはり一人で委員の仕事を処理しているときにほむらちゃんは現れた。
昨日よりは冷静なのか、その表情は教室のときとあまり違いはなかったと思う。
ほむらちゃんは、返事はいつでもいいから、気持ち悪かったらそう言ってくれていいから、困らせてごめんね。とだけ告げて、
また昨日と同じように立ち去ろうとした。
女の子同士の恋愛なんて考えた事もなかったし、そうでなくても恋愛なんて私にはまだもったいないものだと考えてた。
けど、ほむらちゃんが私に見せる姿は、まるで漫画に出てくる気弱な女の子のようで、
私は自然と呼び止めて、友達から始めようと、そう答えた。
友達になって、初めての印象はこれだった。
教室では口数が少なくて、事務的に物事をこなせるほむらちゃんで、
私の前ではいじらしくて、整った大人らしい顔とは似つかわないほど可愛らしい。
どっちが本当のほむらちゃんなのかは、今でも自信がないことがある。
けど怖い人ではないなと、心を許し始めたのはこの頃だ。
ほむらちゃんの可愛さというのは、言葉では説明しにくいけど。
一緒に帰りたいのに約束をとりつけるのはできなくて、だから私が帰るまでずっと待ってて、
二人で下校しているときも、初めは声には出さなくても顔が喜んでるんだけど、
すぐに言葉につまって、困ってるような顔でチラチラと私を見てくる。
そんな小動物みたいな可愛さ。
普段はとても器用なんだけど、自分のことは不器用。
そういう人だった。
私が友達と会話しているときも、気が引けるのか緊張するのか、それとも人見知りなのか。
ほむらちゃんの方から混ざってくることはあまりなかった。
私がおいでおいでと誘うとよそよそしくやってくる。
自分というものを積極的に出せない一面もある人だ。
逆にそういうのはあまり気にしない私は、クラスで距離を置かれがちなほむらちゃんを溶けこませようと思って、
私のグループに誘ってみたりとお節介をしてみた。
これは今でも続けている。
ほむらちゃんが転校してから数ヶ月が過ぎて、私達は友達の線をいつまでも超えることができずにいる。
けど、私もほむらちゃんも少しずつ、ゆっくりと互いを求めていて、
たまにこうして、触れ合って好意を確認しあっている。
影になっているほむらちゃんの顔はもうよく見えない。
「まどか……」
風が吹けば消えそうな声に、なぁに、と小さく応えると、
汗で湿ったほむらちゃんの手が私の頬を撫でていた。
温かい。
細く綺麗な指が私のあごを引く。
ほむらちゃんを見上げる姿勢になった視線の先には、
リードしたはいいけれど、このままキスしてしまうの……?
と不安げな顔。
もう、しょうがないなぁ。
ほむらちゃんを抱いていた両手でそっと引き寄せて、小鳥のように唇を合わせた。
それはほんの一瞬。
だけど、わわわーと慌てるほむらちゃんの顔はしばらく続いてて、私はまた愛おしくなって、
暗がりが侵食する空き教室の中で、その身体に顔をすり寄せた。
「ねえ、聞いてもいいかな」
先に言葉を発したのは私だ。
ほむらちゃんの胸元に埋めていた顔を上げる。
もう顔の輪郭くらいしかつかめなくなっている。
私の顔はまだ夕日が指しているようだ。 頭を撫でていたほむらちゃんの手は、迷うことなく私の後ろ髪へと移動している。
なるべく優しく言おうとした。
けど、もしかしたら不安そうに聞こえたかも。
私は言葉にしてから慌てて両腕に力をいれて、ぎゅっと抱き直した。
「……一目、惚れ」
少しの間のあと、言葉を探すようにほむらちゃんは言った。
本当はもっと聞きたかったんだけど、気まずそうなほむらちゃんの声を聞くと、
いじめているようで可哀想なのと、まだそこまで知るのは怖い気持ちもあって、
この話は沈黙で終わりの合図をした。
けど。
「…………まどかのことは、転校するまえから知ってたから」
その声は少しだけ教室にいるときのほむらちゃんらしさを感じた。
「それって、もともとこの町に住んでたとか?」
「……うん」
会話はそこで途切れた。
きっと小学校のときのクラスメートだったのかも知れないなと、
勝手に想像したけど、ほむらちゃんはそれ以上を語ろうとはしなかったし、
私も本当のことを聞いてしまうのはやっぱり怖くて、
時計を見れば下校時間を過ぎようとしていたし、それを理由に今日は解散することとなった。
寄り道もどちらかがわがままをいったり、過度に遠慮することもなく、順番にいきたいところを回っていた。
思い返すと私が合わせてもらっている場面が多いけど、気の合う仲なんだなと少し自慢気だった。
さっきみたいに触れ合うときは、やっぱりほむらちゃんはまだ消極的で、
ほむらちゃんの方からそれとなく誘うんだけど、最終的に先導するのは私だったりする。
恥ずかしいとは思うけど、ほむらちゃんが私を好きなら、これはおかしなことじゃないし、私は嫌とは思っていない。
そういうところもほむらちゃんらしくて好きだったし、
普段は助けてもらってるけど、二人のときは立場が変わるっていうのも仲良さそうで好きだった。
お風呂からあがると、本棚から小学校時代のアルバムを取り出した。
今日のことが気になっていた。
まだ真新しい表紙をめくって、ずらっと並んだ顔達を一つ一つ見比べていく。
一年のところから最後の集合写真までに目を通す間、
懐かしい思い出達を見つけては小学生の頃に思いを馳せる。
結局、アルバムの中にも、記憶の中にもほむらちゃんの姿はなかった。
私はもう深く調べる気はなかった。
転校初日に告白されるというものがおかしな話だった。
きっとそれとなく言い難い理由があったり、あるいは私が思い出せないほど古い付き合いなのかも知れない。
どちらにせよ、ほむらちゃんは優しくて思いやりのある人だったし、私達の関係は順調だったから、
ほむらちゃんが言う気になるまで、私から詮索するのはやめよう。
天気はよく、風も気にならない。
花粉がいつもより多く飛んでいるけど、私もほむらちゃんも花粉症ではないから大丈夫。
私達はデートに来ていた。
女の子同士をデートと言うのかは怪しいところだけど、
その日の私は小学六年生のときの発表会に買ってもらった上品なブラウスに、余所行きのときにしか出さないフリルのスカートでオシャレしていたし。
ほむらちゃんだって、ゴシックなワンピースにつま先の丸い靴を履いて、二人とも着飾っていた。
「まどかに誘ってもらうの、何度目かな……」
ほむらちゃんはいつもそう言っては嬉しそうに笑っていた。
私も、ほむらちゃんの弱いところはよく知っているから、休日は迷惑にならないくらいに誘っている。
実はこうして遊ぶのも珍しいことではない。
先週は私の思いつきで隣町のプラネタリウムに行ったし、その前はほむらちゃんの希望でアンティークショップを見て回った。
そんな私達だから、もう近場のデートスポットはおおよそ踏破していて、
ついに今日は行く宛もなくのんびりと遊ぶことが目的となってしまっている。
私は当然のように手を繋いで歩いた。
ほむらちゃんとの身長差はほんの少しだけど、並んでみると私の目元にほむらちゃんの口が来てしまうくらいは離れている。
お互いの容姿からいっても甘える役は私に見えるのだろう。
けど本当に甘えてるのはほむらちゃん、私は柄にも無くリードしてあげるのだ。
けっこう楽しい。
ひとまずの行き先をショッピングモールに決めて、駅前をのんびりと歩く。
ふとほむらちゃんのトートバックに目がいき、そこで折り畳み傘を発見した。
今日の天気はずっと晴れだったはずだけど、こういうさり気ない気遣いがほむらちゃんらしかった。
広い駐車場、子供が遊べる広場、イベント用の吹き抜けスペース、飲食店が並ぶレストラン街など、
どんな客層にも合いそうなスペックをしていた。
丁度お昼過ぎだったので、私が好きなデザートレストランに入ることになった。
屋外に設置されたレストラン街へ向かっていると、先程まで照っていた太陽が急に遮られ、
どこからともなく薄暗い雲がふつふつと湧き出ていた。
「わ、雨ふりそう、はやく行こ」
ほむらちゃんを連れて足早にレストランに入る。
禁煙席に案内され、お冷とおしぼりが配られたときには外は通り雨にやられていた。
「あぶなかったぁー」
「傘、もってきてるから平気よ」
にへらと笑う私に、トートバッグから先ほど目についた折り畳み傘を出して見せるほむらちゃん。
しっかりしてて頼れるほむらちゃんと私は、なんだか上手い具合に支えあっているように見えて、少し嬉しかった。
しばらくしてテーブルにチョコバナナパフェと抹茶パフェが並んだ。
私もほむらちゃんもおなかが空いたら甘いものを食べる派だった。
二つのパフェはその証拠。
私はあつあつのホットケーキにバニラアイスとチョコチップなんかいいな、と思っていたんだけど、
ほむらちゃんがチョコと抹茶のどちらにしようか、割と真剣な表情で悩んでいたものだから、
一つずつ頼めばいいよ、と私がチョコバナナを受け持つ形になっている。
私のホットケーキは気まぐれみたいなものだから、むしろこうやって半分ずつ分け合えるのも仲良さそうで好きだ。
「ん……っ」
ほむらちゃんは何かにつけて恥ずかしがる。
案の定食べているところを見られるのも恥ずかしいようで、私がいじわるで見つめていると食べにくそうにしてしまう。
「あ、あげないから」
頬を赤くして目を逸らしたほむらちゃんが、不意にそんなことを言ってきた。
どうやら一番上の抹茶アイスだけはとられたくないらしい。
思わず笑ってしまう。
私はスプーンにチョコアイスと生クリームをすくって、ほむらちゃんの方へ。
「あーんして」
「っ……」
やだなぁ。 そんなに反応されたら私が恥ずかしくなっちゃうよ。
「はやく、落ちちゃうよ」
観念してスプーンを口にする。
もじもじと照れるほむらちゃんがいじらしい。
人前でなければ、甘やかしてしまいそうになるくらいだった。
「……まどかも、ほら」
今度は私が抹茶を食べさせられる番らしかった。
ごめんね、ちょっとは恥ずかしいんだけど、あんまり抵抗ないんだ。
差し出された抹茶アイスは、和風なのにクリームの甘さがあって絶妙だった。
ショッピングモールの中に戻って、順番にそれぞれの行きたいお店を回って、
あれがほしいこれがほしいと言いつつも、財布の中に落胆したりして、半分冷やかしを楽しんだ。
「少し、座らない?」
言ったのはほむらちゃん。
およそ一時間ほどお店巡りをしていて、休憩するには丁度いい頃合いだった。
こういうときに私は調子に乗って遊びまわって、あとあと体調を崩すだめな子だったけど、
ほむらちゃんの機転の良さのおかげで、二人のときは不思議とそういうアクシデントが起こらない。
広場の近くにあるベンチに腰掛ける。
ほむらちゃんも並んで座るんだけど、ちょっと隙間があったから私からすり寄ってあげる。
恥ずかしそうに笑うほむらちゃんが見れて嬉しい。
言葉につまるとぎこちなくなるのは、今でも同じだった。
私はもともと話し上手じゃなかったし、ほむらちゃんはどちらかと言うと言葉がなくても嬉しそうにしてくれるから、
無言のまま二人の体温の交換をするだけで幸せになれる私達だった。
やがてしびれを切らした私は、さっき買ったシュシュをほむらちゃんにつけてみたりして遊び始めた。
「まどかと一緒にいると、楽しい」
言葉の次にそっと抱き寄せられる。
周りの雑音に消え入りそうな声が耳元で響いて、少しだけ積極的なほむらちゃんに私は身を任せた。
「ほむらちゃん……」
用はないけど、名前を呼ぶ。
これが私の甘え方だった。
好きな人の名前を呼んで、呼んで。 好意と存在を確かめて、愛しく思う。
なんだ。 やっぱり、とっくにほむらちゃんを好きになってたんだ……。
ほむらちゃんに付き合って図書室で放課後を過ごすことにしていた。
本を読むとき、ほむらちゃんは眼鏡をかける。
私はその姿を見るたびに、言われもない既視感を抱いていた。
やっぱり古い知り合いなんだろうか。
隣に座るほむらちゃんを見る。
視線に気づいて慌てる仕草が可愛かった。
「ねえ、転校してくる前はどこに住んでたの?」
読書を一段落しているほむらちゃんになんとなしに疑問をなげた。
私は他愛のない世間話くらいにしか考えていなかったけど、ほむらちゃんは表情を変えずにしばらく悩んで、
「今と同じ家」
とだけ、ぶつ切りに答えた。
私は続ける。
「もしかして、小さい頃に私と会ってた……のかな」
その返事は返ってこなかった。
そんなところ、とはぐらかすほむらちゃんの目から、かすかに拒絶の意が読み取れたし、
以前にも教えてもらえなかったのだから、触れられたくない記憶があったりするんだろう。
けど、私の疑問はそれほど時間をかけずに解消されることになる。
うん、とあっけらかんに返した私は、言われた通りに教室で宿題のプリントを鞄にしまったところで疑問に思った。
私がプリントを机に入れっぱなしにしていたのを、どうして知っていたのだろう。
今までの記憶の中で積み重なっていた疑問達が重なり合っていくのがわかる。
ほむらちゃんは、知らないはずの事をたくさん知っている。
私の家の場所。 私の家族。 私の誕生日。 私が家を出る時間。
もっと、もっとある。
私の趣味。 私が好きな食べ物。 私がされると嬉しいこと……。
そして何より、私は何も説明していなかったのに、
『私が委員である事をはじめから”わかっていた”』
記憶の隅に追いやっていた疑問と矛盾の正体が途端に見え隠れしだし、私の胸は大きく跳ねた。
私は、何か大切なことを忘れている。
全身から汗がふきでて、制服が湿っていく。
何かとても大切なことがあって、やっと思い出せそうなのに、
なのに、その記憶がない。
思い出せないんじゃなくて、そのキッカケになっている違和感みたいなものも、感じるだけで見つからない。
「ほむらちゃんなら……何か知ってる」
この時ばかりは自分の勘が正しかった。
私の独り言を聞くと、教室の外で待っていたのであろうほむらちゃんが私をじっと見ていた。
いや、その目は睨んでいたといった方が近いかも……。
その声は震えていた。
睨んでるように見えた目は、怯えている目だった。
ほむらちゃんはフラフラと私に向かって歩いて、すがりつくように抱き崩れた。
袖を掴んでる手を掴んで、それから私も同じように床に座って抱きしめた。
原因はわからないけど、こんなほむらちゃんは見たくないから……。
背中をさすると、くすんと泣き声がした。
「ほむらちゃんは知ってるんだよね。 私が知らないこと」
私の言葉に、ほむらちゃんは「なんで気付くの」と繰り返し言い続けた。
涙声は噛み締めるような声にかわり、やがて喉を枯らした声へと変わった。
「ほむらちゃん教えて、私ぜったいにほむらちゃんのこと嫌ったりしないよ」
涙のたまった目元に、優しくキスする。
どうして、こんなに泣いているのだろう。
どうして、気付いたらだめなんだろう。
私はなにに気付いたのだろう。
たくさんの疑問が渦を巻いて、私は思考を手放す。
いまは私の腕の中で泣いてるほむらちゃんを助けてあげたい。
幸い、教室には誰も来ないし、辺りは無人だった。
力任せに抱きしめたり、おでこをくっつけてみたり、色々してみた。
ようやく落ち着きつつあるほむらちゃんは、泣きそうな顔で。
「…………驚かないで聞いて」
とだけ前置きした。
私達は全員で五人の魔法少女だった。
私達の使命は最悪の魔女『ワルプルギスの夜』を倒す事だったわ」
「そいつは強くて、私達は何度も負けた。
けど時間を戻す魔法で私だけは何度も戦いを挑んだ。
繰り返される時間の末、『ワルプルギスの夜』は倒されたわ。」
「私ではなく……鹿目まどか、あなたが倒したのよ」
ほむらちゃんは真剣だった。
話の内容はとてもついていけなかった。
ついていけないし、一度に言われても理解がおいつかない。
だけど、話の途中で既視感が私を襲った。
見た事のない記憶がふつふつと湧き上がった。
青い髪の女の子、黄色の髪の先輩、赤い髪の女の子。
そして……ほむらちゃん。
「あなたは魔法少女になった。
けれど、あなたの願いを叶えるには、あなたが世界の一部となって、消えるしか……なかったのよ……」
そんなこと、言われてもわからない……。
だって、だったら、私は一体誰なの……?
「じょ、冗談……だよね?」
「冗談で言うわけないでしょ!
まどか……私が転校する前日のことを思い出せるの?」
また、涙を溢れさせていた。
手放した思考をたぐり寄せながら、ほむらちゃんの涙を拭いてあげた。
ほむらちゃんが転校する前の記憶。
小学校の記憶はいくらでも出てきた。
けど、中学にあがってから、ほむらちゃんに出会うまでの記憶が私の中にはなかった。
ほんの数カ月前の記憶が、穴が空いたように抜け落ちている。
「う、うそだよ……私は……なんなの?」
私の声は驚くほど震えていた。
ほむらちゃんを抱く腕に力が入る。
こんな時でも、ほむらちゃんと繋がると心が落ち着いた。
「……あなたは、まどかが私のために作ってくれた、もう一人のまどかなのよ」
「私のわがままで生まれてしまった、もう一人のあなたなの……っ!」
喉を潰すように言葉を吐き出して、後は念仏のように、ごめんなさい、と繰り返していた。
私が、作られた、もう一人。
「世界の一部になったまどかは、世界中から自分の記憶を消したの。
けど私だけは消せなかった。
それを知って、苦しんでる私にあなたを送ってくれたの」
可哀想なくらい、ほむらちゃんは震えていた。
顔はくしゃくしゃになって、目は赤く腫れている。
自己犠牲のようにごめんなさいを繰り返す彼女を、私は撫で続けた。
ほむらちゃんの話は不思議と実感があった。
身に覚えのない話なのに、私の空いた記憶に、まるでパズルのピースのように綺麗にはまり、渦巻いていた矛盾が解消されていくのがわかる。
「……思い出したよ」
僅か、ほんの僅かだけど、私がほむらちゃんとやってきた事。
魔法少女の事、魔女の事、インキュベーターの事。
ほんの少しずつ、断片のように一つずつ記憶が埋まっていった。
長くて、細い髪を撫で付ける。
「ほむらちゃん……あやまらないで」
頭の中に、たくさんの記憶が絵となって巡って、その一つ一つが意味あるものになっていく。
子供のように泣きじゃくる顔を、伝う涙を、唇でぬぐう。
まだ全部じゃないけど、ほむらちゃんのことはたくさん思い出したんだよ?
あの頃は怖いなって思ってたけど、こんなに可愛かったんだね。
もっと早く知ってたら、あの頃から私達は仲良くなれてたのにね。
もし、まだ世界に魔法があるなら。
ほむらちゃんの苦しみを、ほんの少しでも幸せに変える魔法をください。
叶えてよ……。 インキュベーター。
『もう叶ってるじゃないか。 鹿目まどか』
姿はどこにもなかった。
幻聴?
ううん……。
そっと、おでこにキスをした。
「泣いちゃだめだよ、また会えたんだもん」
目を真っ赤にして、ほむらちゃんは私をじっと見つめていた。
うさぎさんみたいだよ?
えへへ。
「全部思い出したんだ。
ほむらちゃんだけ苦しい思いをさせてごめんね……。
……約束通り、もう一人じゃないよ。
世界中どこにいても、私はほむらちゃんのそばにいるよ。
だって、魔法少女だもん。
ほむらちゃんを幸せにする、魔法少女だよ」
泣いてしまいそうになるのをこらえて、いっぱい笑顔を作った。
窓にうつる私が、一瞬だけ魔法少女の衣装を着ているように見えた。
「うん」
「あれは鹿目まどかであって、君じゃない。
君は暁美ほむらの愛を受けてはいないのに、本当にこれでいいのかい?」
「へへっ。 いいんだよ、これで」
「もう誰も絶望しなくていい……。
ほむらちゃんも、一人で悲しまなくていい」
----------------------------
今日も、私とほむらちゃんは一緒だ。
ほむらちゃんは今も魔法少女の役目をこなしていて、たまに会えないこともあるけど、
私はそれもわかってあげられる。 だって元魔法少女なんだから。
これからも、ううん。
私達はやっと中学三年生を迎えられるんだ。
ここから始まる。
私達の未来、命をかけて守った、ハッピーエンドのつづき。
もう、魔法少女は絶望しない。
fin
…本当にそれでいいのか女神まどか
こういう切ないの大好物よ
素晴らしかった
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「い、今ならお触り10分1,000円!」 結衣「……アホか」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333374807/
京子「またナモクエやってるのかよ、飽きないなー」
結衣「飽きないなって、まだ全クリしてないし」
結衣「レベル上げも装備集めもやらないといけないしな」
結衣「ふふふ、元を取れるくらいは遊べそうだ……」
結衣「というわけだから、しばらく大人しくしててくれよ」ピコピコ
京子「むむ……」
京子「せっかく遊びに来たのにゲームばっかりしちゃって」ツーン
結衣「ここら辺でレベル上げしておくか……」
京子「……」ツンツン
結衣「むにゅにゅ」
京子「えへへ、結衣ってほっぺ柔らかいよねー」ムニムニ
結衣「……」ピコピコ
結衣「……あ、敵が薬草落としてくれた、ふふふ」
京子「むむむ、あくまでゲームにのめり込むつもりか……!」
結衣「んー……」
京子「あたちのこと、好き?愛してる?」
結衣「あぁだいすきだよ、こころのそこからあいしてる」ピコピコ
京子「……棒読みじゃん!」
京子「愛がこもってない、もう一回言い直して!!」
結衣「きょうこだいすきー……」ピコピコ
京子「むぐぐぐぐぐぐ……!」
結衣「あー……」
京子「一緒の布団で寝てやるからな、絶対だぞ!」ユサユサ
結衣「いー……」
京子「はっ、恥ずかしくないのかよ!!」
結衣「うー……」
結衣「あ、そろそろジョブチェンジ出来そう!」
京子「んぎぎぎぎ……!」
結衣「はー……」
京子「ゆっ、結衣の恥ずかしいところ触っちゃうもん!!」ユサユサ
結衣「ひー……」
京子「あっ、あとで嫌だって言ってもダメだから!!!」
結衣「ふー……」
結衣「えへへ、すっぴんもいいけど白魔導師が欲しいな」
結衣「やっぱり職業性のRPGは最高だ!」
京子「んぐぐぐぐぐ……!」
京子「私もう帰るからね、ばいばい結衣」スッ
結衣「あー……」
京子「帰るんだぞ、ほんとのほんとに帰っちゃうんだよ!?」
結衣「いー……」
京子「じゃ、じゃあね結衣、引き留めても無駄だよ」
結衣「うー……」
京子「……」チラッ
結衣「……帰るなら早く帰りなよ」
京子「引き留めろよ!!帰っちゃダメーって!!」ユサユサ
京子「なんで、どうして、帰れなんて言うんだよ!」ユサユサ
結衣「えぇ……」
結衣「アンタが帰るって言ったんじゃないか……」
結衣「それを無理に引き留めるのも悪いだろ」
京子「むむむむ……」プックー
京子「結衣、次の私が言うセリフを心を込めて言うこと」
結衣「おっけー……」ピコピコ
結衣「……京子、お願いだから今日は帰らないで」
京子「えへへ」ニコニコ
京子「京子、どうして君はそんなに可愛いんだ」
結衣「……きょーこ、どーして黄身は美味しいんだ」ピコピコ
京子「……ちゃんとやってー」ユサユサ
結衣「あぁもう、うるさいなー……」
京子「ちゃんと言わないと帰っちゃうからな!」
結衣「……帰る気なんてないくせに」
結衣「……」グイッ
京子「ひょえっ!?」
結衣「京子、どうして君はそんなに可愛いんだ」
結衣「京子の前ではどんな人でも霞んでしまうよ」
京子「なっ、なぁ!?」カァー
結衣「今日は絶対に帰さないよ、私の側にいて」ギュッ
京子「あっあぅ……」
結衣「大好きだよ、愛してる京子」ボソッ
京子「~~~~~っ!!」
京子「帰ったりなんかしないよぅ、えへへ」
結衣「……」ナデナデ
京子「ゆっ、結衣はあたちのことほんとに好き?」
結衣「うんうん、好きだよ」
京子「そっかぁ……」ニコニコ
京子「ゆい、ゆーいー!」ギュッ
結衣「はいはい、いい子だから大人しくしててね」
京子「おうっ♪」
結衣「(ほんと京子は押しに弱いというか……)」
結衣「(まっ、まあ好きなのはほんとだけど)」
京子「……」
結衣「……」ピコピコ
京子「……」
京子「……」ウズウズ
京子「ちょっとだけならいいよね」ツンツン
結衣「……」
京子「えへへ、結衣のほっぺやわらけー」ムニムニ
結衣「んむむむ……」
京子「あーん、私はナモクエ以下かよ……」
結衣「おっ、レア武器ドロップした!」
結衣「……あはは、やったぞ京子ー!」ギュッ
京子「むー……」
京子「抱き着かれてもなんか嬉しくなーい」
京子「ナモクエ抜きにして抱き着いて欲しいんだけど」
結衣「これで戦力が大幅に増えるなぁ……」スリスリ
京子「聞いてないし」
京子「(たまには結衣からのアクションが欲しいなぁ……)」
京子「(いつもハグとかするの私からだし)」
京子「(さっきは好きだよーって言ってくれたけど)」
京子「(私を大人しくさせるための、体のいい言葉だろうし)」
結衣「……♪」ピコピコ
京子「結衣、結衣……」クイクイッ
結衣「んー、どうしたの京子?」
京子「い、今ならお触り10分1,000円だよ!」
結衣「……は?」
京子「ただし10分だけ、結衣だっていろいろ溜まってるでしょ――」
結衣「……アホか」ピコピコ
京子「もう、ゲームするの一回止めろー!」
結衣「……はぁ」ピタッ
京子「良心的な値段だと思うけど……」
結衣「おあいにく様、食費も2人分かかるしそんな余裕ありません」
結衣「……」ピコピコ
京子「むぅ……」
結衣「……値段の問題なのかなぁ」
結衣「……」ピコピコ
結衣「京子は自分でなに言ってるのか分かってるの?」
結衣「それって、自分の体をお金で売ってるようなもんなんだよ」
結衣「……ちょっと幻滅しちゃったかな」
京子「え……」
京子「……」ジワッ
京子「ゆ、結衣が悪いんだ、ゲームばっかしてる結衣が!」グスッ
結衣「はぁ、ゲームくらい好きにさせてくれよ」
京子「お金なんていらないから、私にもかまってよ……」ギュッ
結衣「……」
京子「わっ、私のことほんとは嫌いなんでしょ!」
結衣「……む」
京子「どうりで何年一緒にいても手を出してこないワケだよ、あはは」
結衣「そっそれは……」
京子「わ、わたし今日はもう帰るね」
京子「結衣は私の気持ちなにも分かってないみたいだし」
結衣「何だよその言い方」ガシッ
京子「……だってそうじゃん!」
結衣「京子だって私の気持ちなんて分かってない」ギュッ
京子「じゃ、じゃあどうして……」
京子「手だって繋いでくれないし、キスすらしてくれないの?」グスッ
結衣「んー……」
結衣「……いや、そもそも私たち付き合ってないし」
京子「ほとんど付き合ってるようなもんじゃん!」
京子「……付き合ってない人たちが、毎日一緒の布団寝るの?」
京子「合鍵だって結衣が私にくれたじゃん……」
京子「これってもうそういうことじゃないの?」ギュッ
結衣「……まぁ」
京子「それとも私のこと嫌いで、ただの腐れ縁って思ってる?」
結衣「そ、そんなワケないだろ……」
京子「な、ならどうして手を出してこないの?」
京子「私がちょっかい出しても、一緒の布団で寝ても」
京子「ずーっとのらりくらりで……」
京子「……」ギュッ
結衣「……それは、京子のことが本当に大切だったから」
結衣「中途半端な知識とか、気持ちで傷つけたくなかった」
結衣「……ほんと、我慢するの大変だったんだからな」
京子「私はそんなこと気にしないもん……」
結衣「は?」イラッ
京子「っていうか、私だってそんな経験ないし――」
結衣「んっ……」チュッ
京子「っ!?」
結衣「………ん」チュッ-
京子「ぅ!?…………」
結衣「……ん……ちゅっ………」チュッ
京子「ふぁ……ゃ……ゆ……ぃ」
結衣「……」ギュッ
京子「……」ヘナヘナ
結衣「ふふふ、一回キスしただけで腰ぬけちゃった?」
京子「ちっ、千歳にされたキスと全然違うもん……」ギュッ
結衣「むっ……あぁ、あの時のキスか」
結衣「京子って歯茎の裏が敏感なんだね」ナデナデ
京子「……なんでそんなキス上手いんだよ!!」
結衣「ま、まぁそりゃあ練習してたから」ポリポリ
京子「……は?」
京子「練習ってどういうこと、練習ってどういうこと?」
京子「ねえ結衣、練習ってどういうこと?」クイクイ
結衣「あ、あの練習っていうのは……」
結衣「ド、ドラマのキスシーンとか繰り返しみたり……」
結衣「……さくらんぼの茎何回も結んでみたり」ゴニョゴニョ
結衣「京子とキスしてるのイメージしてみたり」モジモジ
京子「あ、ああそういう練習ね」ホッ
結衣「他にどんな練習があるんだよ!」
結衣「ど、どアホ!!」
結衣「私はそんな軽い女じゃないっ!」
京子「……えへへ」
結衣「な、なんだよそのニヤケ面」
京子「ド、ドラマのキスシーンとか繰り返しみたり……」
京子「……さくらんぼの茎何回も結んでみたり」
京子「京子とキスしてるのイメージしてみたり」
結衣「……」カァー
結衣「……」
結衣「あーあ、昔の京子は奥ゆかしくて可愛かったのにな」
京子「……」ジワッ
結衣「あ、あぁもう、今も可愛いって」ギュッ
京子「……えへへ」
結衣「泣いたり笑ったり忙しい奴だな、ほんと」ナデナデ
京子「へへへ、ほっぺががら空きー」チュッ
結衣「おっと……」
結衣「はいはい、ほったらかしにして悪かったよ」
結衣「京子がいるときはゲームはしないようにするから」ナデナデ
京子「……むふふ」
京子「それじゃー結衣はずっとゲーム出来ないな」
結衣「へ?」
京子「だって結衣のずーっと隣にいるもん」ニコッ
結衣「……よくもまぁそんな恥ずかしいセリフを」
京子「えへへ、結衣ってば顔真っ赤じゃん」
京子「……」ツンツン
結衣「な、なに?」
京子「や、優しくしてね……」ギュッ
結衣「……」zzz
京子「ちょ、ちょっとぉ!!」
結衣「もー、頭の中どうなってるんだよお前……」
京子「……えへへ、結衣の匂いがする」スンスン
結衣「寝苦しいから離れんか……」
結衣「……」
京子「ゆいー?」
結衣「私、言ったよね、我慢、するのが、大変、だって」
京子「ちょっと声がロボットみたいになってるよー……」
結衣「何年も、我慢、したんだ、よ」ギュッ
結衣「ふふふ、お望みどおり今日は寝かさないでやるよ」
京子「……まっ、待て!ハウス!!お手!!!」
結衣「悪いな京子、犬じゃないから待てないよ」チュッ
京子「ちょっ、んっ――」
こうして京子ちゃんは結衣ちゃんにいいようにされましたとさ
おしまい!
デレ京子いいわぁ
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
姉「あなたの娘を連れてきたわ!」 娘「……」 男「……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333469369/
男「これは……どういうことでござるか」
娘「……」
姉「最近はやってるんでしょ!?こういうの!」
男「こ、こういうのってどういうのでござるか姉上」
姉「一人暮らしの冴えない男の家に、突然娘と名乗る女の子が!みたいな!」
男「ああ、アニメとかのあれでござるか……」
姉「そう!さすがは男!詳しいわね!」
娘「……キモい」ボソッ
男「お、お主……拙者の娘なのでござるか?」
娘「……(ブンブンブンブン!)」
男「全力で首をふられてるのでござるが」
姉「な、何いってるの娘ちゃん!さっき段取り話したでしょ!」ボソボソ
娘「こんなに気持ち悪い喋り方するとは聞いてない……」ボソボソ
姉「ちょっ、ええー?困るわよぉーそんなこと言われてもぉー」
姉「……チェンジ」ボソッ
男「……」
姉「え?あ、ああうん……どしたの?」
男「どこで拾ってきたんでござるかあの子……元あった場所に戻してきて欲しいんでござるが」
姉「な、なんてこと言うの!?女の子を犬か猫みたいに!この調教願望!」
男「ええー……」
娘「……ねえ」
男 姉「「……え?」」
娘「何でそんな気持ち悪い喋り方なの」
男「ド直球にもほどがあるでござるよ」
娘「きも……お?」
男「変な言葉を教えないで下され姉上」
姉「深夜にやってる女の子がいっぱい出てくるアニメを見てニヤニヤするのが仕事なの!」
娘「……キモい」
姉「そうでしょうそうでしょう!」
男「もう二人とも帰ってほしいのでござるが……」
男「えっ……ほんとにこの子は置いていくんでござるか」
姉「そうよ!詳しい事情はあとで話すわ!娘ちゃんのことお願いね!
あなたはキモオタだけど良識はあると信じてる!手だしたら殺すわよ!」
娘「……」
男「姉上……まさかこの子、姉上の隠し子──」
姉「馬鹿言わないでよ!私は処女よ!!」
バタン!
男「ええー……」
男「……」ゴクリ
娘「……」ジーー
男「えーっと……む、娘ちゃん……だったでござるな?」
娘「……」コクン
男「い、今……いくつでござるか?」
娘「じゅうにさい」
男「(幼稚園の年長さんぐらいだと思ってたでござる……)」
娘「……ときどき、うちに来てた。おねえさんて呼ばないとおこるおばさん」
男「うわあ。それだけじゃちと情報が足りないでござるな……」
男「その……どうしてこの家に連れてこられたのかはわかるでござるか?」
娘「……」
男「?」
娘「……っ」ウルッ
男「えっ、ちょ」
男「い、いなくなった!?って……じょ、蒸発ってことでござるか?」
娘「……」ブンブンブン
娘「仕事中の……事故で……乗ってた船が……テンプクして」
男「……あー」
娘「ゆくえ、ふめい……だって」
男「……」
男「それはつらいことを聞いてしまって……すまなかったでござる……」
娘「……」ブンブン
男「なるほど……」
娘「そしたらおば……おねえさんが」
男「本人がいないときはおばさんでいいでござるよ」
娘「……おばさんが。頼りになる人のところに連れていってあげる……だから心配いらない、って」
男「それがココだった……と?」
娘「……」コクン
娘「しょうじきいって……あてがはずれた」
男「正直な子でござるなー」
こんな大事なことを女の子に説明させる姉上にはあとで文句を言うとして」
娘「?」
男「ぶっちゃけた話をすると……あのおばさんも全然知り合いいないんでござるよ。
拙者たちと話すときは普通でござるが、知らない人と話すのがとにかく苦手で……」
娘「……わたしがはじめて会った時もすごく挙動不信だった。かんぜんにふしんしゃだった」
男「だからまー……なんというか……拙者が頼れるというよりは
あの人には拙者くらいしかまともに頼れる人がいないというか……」
娘「……なんてこった」
男「あ、あの……娘ちゃん?何を言ってるのでござるか?」
娘「きもおた……年いくつ?」
男「きも……さ、30でござるが」
娘「……まじ?」
男「な、なんでござるか?」
娘「……へやに女の子の人形がいっぱいあるのに、30?」
男「フィギュアは大人のたしなみでござるからな!コポォ」
娘「……」
狭い我が城ではござるが、こんなとこで良ければ歓迎するでござるよ!」
娘「いきなりフィギュアにたとえてくるしんけいがすごい」
娘「しかし……せにはらはかえられない。しばらくお世話になります。よろしくきもおた」
男「うむ、よろしくでござるよ!あと、できれば拙者のことはパパーと……」
娘「ところできもおた。さっそくだけどはなしがある。ちょっとここ正座して」
男「はい。なんでしょう」スッ
娘「きもおたのこと、きもおたきもおたと言いながら
じつはわたしもアニメやまんがは軽くたしなんでいる」
男「ほほう」
娘「だからこのてんかいがなにをいみしているのかなんとなくわかる」
男「ふむふむ」
男「ツンツンというよりは冷ややかに拒絶されてる感じでござるが」
娘「さまざまなこんなんを協力してのりこえることでしだいにはぐくまれるきずな」
男「あるある」
娘「そしてさいしゅうてきにはデレるわたし」
男「自分でデレるとか言った」
娘「パパぁ、パパぁ!いっしょにおふろはいろうよ!あらいっこしよー!
え!?いいじゃんべつにーいまはおやこなんだしー!えへへ!」
男「つづきはよ」
わたしのすべてを……パパにもらってほしいの」
男「支援」
娘「ねる」
男「ちょっ、おいふざけんな!睡眠代行はよ!続きオナシャス!!」
娘「おちついて」
男「……ハッ!いかんいかん」
娘「まあだいたいこんなかんじになるのがきもおたの理想のはず」
男「まあ、そうなるんならうれしいとは思うでござるが、理想とまでは……」
娘「でもげんじつはそんなにあまくないっ!」ビシッ
男「!?」ビクッ
男「おお?」
娘「わたしには彼氏がいるのだ。きもおたよ」
男「へ、へえ」
娘「……」
男「……?」
娘「へえ……って。そ、それだけ?」
男「ま、まあ……娘ちゃんくらい可愛い年頃の女の子なら彼氏くらいいるでござろうな……」
娘「か、かわ……」カアァァァ
男「ええ?い、いいも何も……それは拙者が決めることではないでござるし」
娘「ふつうこういうのはものがたりのちゅうばんかららすとにかけてもってくるはなしでしょ」
男「そう、なんでござるか?」
娘「とつぜんむすめと称しておしかけた女の子が
次のしゅんかん彼氏もち発言をするなんてなかなかない」
男「……言われてみればそんなアニメは見たことないでござるな」
娘「ほんらいならもっと驚いたり空気読めよてきなかんじをだしてもいいとこ」
男「はあ……」
男「はい」
娘「わたしにデレをきたいしようなどとおもうなよ!ということ」
男「>>32でカアァァァとかいうオノマトペが出てるのはあれはデレではないのでござりますか」
娘「ばかにするな。デレとはそんなにあさいものではない。
このていどでデレとはかたはらいたし」
男「ははあ」
娘「どんなに愛情いっぱいにつくそうと、わたしの心は彼氏からなびくことはないのよ」
男「一途なのでござるな」
娘「それでもいいのか?きもおたよ」
娘「う、うん……おばさんからはそうきいてるよ」
男「だったら彼氏と拙者がはりあったりするのはおかしいのではござらんか?」
娘「……」
男「むしろその彼氏殿と協力して、これからの娘ちゃんの未来を明るいものにしてゆかなくては!」
娘「……あ」
男「む?」
娘「あのおばさんが言ってたいみがちょっとわかった。きもおたはしゃべり方ほど中身はきもくない」
男「それは誉め言葉と受け取ってもいいのでござるかな……」
娘「……」コクン
男「えー……何ぶん突然のことで、ベッドが拙者のぶんしかないでござる
今日は娘ちゃんがそこで寝てくだされ。拙者は床でねるゆえ」
娘「……わかった。こんかいはあまえられる」
男「ははは」
ボフッ
娘「…………」
娘「ごめんやっぱパス。このベッドなんかくさい」
男「え!?」
娘「サクマドロップにはいってるすーすーする白いはずれ味のにおいがする」
男「拙者の体臭がメンソール系だったなんて衝撃の事実なのでござるが……」
むしろ当たり
男「……ま、まあ娘ちゃんがそれでいいのなら」
娘「おやすみきもたくん」
男「おやすみなさいでござるドラえむすめちゃん」
娘「……Zzz」
男「(ふー……やれやれ。とんでもないことになったでござる)」
娘「スーッ……スーッ……」Zzz
男「(こんなちっちゃい子にまで恋人がいるというのに拙者はいまだに素人童貞……くぅっ!)」
娘「ん……んん……」
娘「おかあ……さん……グスッ」Zzz
男「……」
男「今はそんなことどうでもいいでござるな……」
娘「……」モグモグモグ
男「うまいでござるか?」
娘「……」コクン
男「なにぶん男の料理でござるから、娘ちゃんの口に合うか心配してたのでござるが
今のところ文句がないということは、大丈夫そうでござるな?」
娘「ふつーにうまい」モグモグ
男「普通くらいでござるか」
娘「おかあさんが作るのよりうまいくらいにはうまい」
男「Oh……」
男「ん?なんでござるか?」
娘「今日はむすめはでかけるよ」
男「ほほう。一体いずこへ?」
娘「ふつうはむすめくらいの年だと学校とかいくんだよ?」モグモグ
男「そりゃあ知ってるでござるが……転入手続きも昨日拙者がすませたし。
でも今は春休みでござろう?」
娘「うん」モグモグモグ
娘「今日はなきもおたよ。むすめは彼氏のもとへゆくのだ」
男「ほほう」
男「えーっと……こういう時は『信じていた俺の娘が……!』とか言うんでござったか」
娘「そう。ちゃんと教えたでしょ」モグモグモグ
男「いまいちピンとこないんでござるよなー」
娘「……まあいい。とにかくそういうわけだから。
あとつけてきたりとかしないでよね。したらおんわなむすめでもおこるよ」
男「温和……?いやまあ、今日はちょうど用事もあるしそんなことはしないでござるが」
娘「……そんなこととはなんだ。そしてようじってなんだ」
男「え?」
娘「まさか……おんなか。おんななのか」
娘「……なんだと」
男「ほらほら、こぼしてるこぼしてる」フキフキ
娘「む、むぐう……やめろお」
男「しっかり甘えてくるでござるよ。拙者には甘えられずとも、彼氏どのになら甘えられるでござろう?」
娘「……う、うん」カアァァァ
男「……フフフ。それじゃあ拙者はもう行くでござるからな。
あ、食器はながしにおいといてくれれば拙者が洗っておくので」
娘「……いい。それくらいは私でもできるよ」
男「……そうでござるか?じゃあ任せるでござる!いってくるでござるー!」
娘「いってらっしゃい」
ガチャッ バタン
娘「……なんだよ。もうちょっとしんぱいしてくれてもいいのに……」ポツーン
娘「……おんなってだれだろう」
男「うっ……!し、しばらく来なかっただけでここまでの惨状に……!」
男「あねうえー!あーねーうーえー!いるんなら返事をしてくだされー!」
ガラガラガラッ
男「うおっ!?」
姉「うーん……その声は……男ちゃん……」
男「ゴミの山から出てこないで下され姉上……なんで数日でこんなに部屋を汚せるんでござるか」
姉「ちがうのよぉー……汚そうなんていうつもりはないのよー?
でもなぜか片付けないと汚れていっちゃうのよねぇー……」
男「いや、片付けないから汚れるんでござるよ姉上……」
男「はあ……とりあえずいつものごとくこの汚部屋の掃除にかかりますかな……」
姉「ああん!いつもありがとう男ちゃん!ほんとに愛してるー!ご褒美にあたしの処女あげちゃう!」
男「そんなものは明日のもえないゴミと一緒に捨てるでござる」
姉「ひ、ひどい!?」
男「フーッ……これでやっと前に片付けた時の状態に戻ったでござるな」
姉「ねーねー男ちゃーん!この髪型どう?ほら、金髪ツインテールー!
べっ、べつに男ちゃんのことなんか興味ないんだからねっ!」
男「姉上……姿が見えないと思ったら何遊んでるでござるか
それにいくら綺麗とはいえその年でツンデレごっこは痛す」
姉「なにか言った?」
男「サー!なにも言っておりません!サー!」
姉「フンッ。なによ……ちょっといきおくれてるだけじゃない……ブツブツ」
姉「……ねえ、男ちゃん」
男「む?」
姉「あれから娘ちゃんの様子はどーお?」
男「うーむ……男の拙者から見る限りは落ち着いて見えますが……」
姉「……そっかー。ごめんね、あの子をおしつける形になっちゃって」
男「姉上の奇行にふりまわされるのには慣れてるでござるよ。でも……」
姉「でも?」
男「本当にあの子は何なのでござるか?一体どうして拙者の家に……」
姉「……そうよねえ。そりゃあそこを話さないと納得できないわよねえ……」
姉「あの子のお母さんが私の知り合いで、その人が海難事故で、っていうのは聞いた?」
男「……ええ。そのあたりのことは、娘ちゃんから聞きましたが」
姉「その私の知り合い……あの子のお母さんっていうのはね……男ちゃんもよく知ってる人なのよ」
男「……むむ?」
むかし家がとなり同士で、貴方と仲の良かった幼馴染ちゃん。覚えてる?」
男「!」
男「……もちろん覚えてるでござる。忘れるわけがないでござろう」
姉「あの子のお母さんっていうのはね。その幼馴染ちゃんのことなのよ」
男「なっ!そ、そんな……ということはあの子は……」
姉「ええ。年齢的にも、あの事件のときに幼馴染ちゃんに出来た子に間違いないでしょうね」
男「そんな……。ハッ!じゃ、じゃあ幼馴染ちゃんは……!?」
姉「……残念ながら。生存の可能性は絶望的、といわれたわ……」
男「………………」
姉「……」
男「長いこと会えてなかったでござるが、それでも彼女の幸せだけはいつも願っていたのに……」
姉「彼女は幸せだったのよ、男。少なくとも死ぬ前のひとときだけでもね
あんなに可愛い我が子と一緒に暮らしていたんだから……」
男「……」
姉「私はこんなだから、あなたがつらい気持ちになるのはわかっていたけど他に頼れる人がいなかったの
それにあなたなら……あの子のことを大事にしてくれるってわかっていたから」
男「……幼馴染ちゃんの子供なら、拙者の子供も同然でござる」
男「ようやく姉上の真意がつかめたでござる。了解した。あの子のことは拙者が立派に育ててみせるでござる!」
姉「……うん。男ちゃんならそういってくれるって信じてたわ!」
男「それじゃ、また来週にでもくるでござるよ
それまではまた出来るだけ部屋を汚さないでくれると助かるでござるが……」
姉「任せておきなさい。大船よ!」
男「……はあ。では、またでござるよ姉上」
姉「ええ。またね!男ちゃんっ!」
ガチャッ バタン
姉「……ごめんなさい男。私はまだ、あなたに全てを話したわけじゃないの……」
~帰り道~
男「はあ……いきなりヘヴィな話を聞いて気分も重いでござる……」
男「さっさと家に帰って晩御飯の支度でも……ん?」
男「あれは……」
彼氏「──」
男「(おおう……あの道の向こうにいるのは……あれは娘ちゃん)」
男「(ということは、あの時の話からして隣にいるのが彼氏どの……でござるか?)」
彼氏「──でよぉ。──ってんだぜ?参るよなぁ?ハハハ!」
娘「プッ……アハハハ!それ、ほんと?」
男「(頭は金髪で、耳にはデカいピアス……
何だか娘ちゃんの姿から想像していた彼氏どののイメージとは若干違うでござるな)」
男「(……それにしても、娘ちゃん。彼氏にはあんな風に屈託なく笑うんでござるなあ……
ちょっとは嫉妬しろと娘ちゃんには言われたでござるが、確かにこれは悔しいものが……)」
男「(……あとをつけるなと釘をさされた手前、こうしてみているだけでも危ないでござるな
さっさと退散するでござる……)」
娘「……うん!きっと行くからね!……体には、気をつけてね?」
彼氏「心配すんなって!工事現場のバイトもやっと慣れてきたとこ──」
娘「じゃあね……!でんわす──」
彼氏「ああ。お前も新しい家で頑張んだぞ。また──」
男「(Oh……聞こえてしまったでござる。彼氏と泊まりがけ……)」スタスタスタ
彼氏「──おい、待てよてめえ。さっきからこっちジロジロ見てやがったなぁ?」
男「お、おおう!?」
アイツに何か用でもあったのかよ。ああ?」
男「そ、その例のアイツはどちらへ……?」
彼氏「帰らせたよ。ジロジロこっち見てるオッサンがいるのに気づいたからな」
男「ホッ……そうでござるか……
(とりあえずつけてたとか言って怒られる心配は消えたでござるな)」
彼氏「なに安心した顔してくれてやがんだてめえ?話が全然進んでねえぞコラ」
男「あ、ああ失礼……拙者あの子の『未成年後見人』とやらにあたる者でござる」
彼氏「み、ミセイネン……?
……もうちょっとわかる言葉で喋れやコラァッ!」
男「……も、申し訳ない。要するに現保護者代わりといったところでござるよ」
彼氏「……はあ?ってことはまさか……今アイツの暮らしてる家の家主か!?」
男「いかにも。まあ家主といってもアパートでござるが」
おば……おねえさんが自分ちで養ってくれるんじゃなかったのか……?」ブツブツ
男「あ、あのぉー?」
彼氏「……てめえ。他に一緒にすんでる奴はいんのか。彼女とかよ」
男「へ?い、いや……あいにく独り者なもので。拙者と娘ちゃんだけでござるが……」
彼氏「……マジかよ。最悪じゃねえか。完全に『据え膳』ってヤツじゃねーかよ……
何でそんな危険地帯にアイツを……何がおねーさんだあの野郎ふざけやがって……」ブツブツ
男「……あの。いまおそらく彼氏どのが心配されているようなことにはならないでござるから」
彼氏「信用できるか!いかにも素人童貞ですってな顔してやがる癖に!」
男「うぐっ……!」グサッ
男「は?え、ええと、だから心配されているようなことにはならないと……」
彼氏「そのちょっと前だ!ちょっと前!オレのことなんて呼びやがった!」
男「……?」
男「えっ……その、彼氏どの、と……」
彼氏「………………」
男「………………?」
男「お名前を知りませぬゆえ、娘ちゃんの彼氏どのなので
彼氏どの、とお呼びしたのですが……馴れ馴れしかったですかな?」
彼氏「………………なるほど。そういうことかよ」
男「……???」
男「は……はい?一体何を言って……」
彼氏「てめえは娘に信用されてねえってことだよ……保護者さん?」
男「……どういう意味でござるか」
彼氏「……なんだよ。そういう顔も出来んじゃねーか……」
彼氏「いいか、オレはな……アイツの彼氏なんかじゃねえんだよ」
男「……なっ!?」
男「まさか……ただのセフレとか言うんじゃないでしょうな!?」
彼氏「てめえはそっちばっかりか……ちげーよそうなんじゃねえ
オレとアイツは恋人なんてチャチな関係よりもっと深いもんで結ばれてるんだ」
男「……!?」
男「(ハッ!彼氏どのの左手薬指に、指輪が……ということは……!)」
男「ケッコンを前提とした……お付き合い。いわゆる婚約者!?
そんな……12歳の女の子捕まえて……ロ、ロリコ」
彼氏「おいてめえ今を言おうとした!!
どう見てもオレよりてめえのほうがロリータコンプレックス患ってそうだろうが!」
男「ち、ちがうんでござるか……?」
彼氏「何を見てそう判断したのかは聞かないでやるが……全然ちげえ」
男「……なるほど。やっと拙者にも飲み込めてきたでござる
ようするに彼氏どのは彼氏どのではなく、娘ちゃんのご兄弟……とかいうことでござるか?」
彼氏「……あーそうだよ。チッ、気づくのがおせえんだよ」
彼氏「そう言っとけばてめえが変な気おこさねえと思ったんだろ、アイツ
……こうしててめえのツラ見ると、アイツの判断は賢明だったと思うがな」
男「くっ……。ま、まあ警戒されるのも無理はないでござるよ
むしろそれくらいの防衛意識があるほうが心強いというもの!」
彼氏「……ああ。オレもそう思う。兄弟のオレが言うのもなんだがアイツは可愛いからな」
男「うんうん。そうでござるな」
彼氏「……すっっっげー、可愛いもんな」
男「うんう……ん?」
彼氏「ハァー……なんであんなに可愛いんだろうなあマジで。あれは天使だよ!天使!」
男「あの……あれ?」
さっきもオレが工事現場でバイトはじめたって言ったら、今度腹巻編んでくるね、とか言ってよ!」
男「は、はらまき……」
彼氏「可愛いと思うだろ!?なあ!?」
男「え、ええ。そりゃあーもう……」
彼氏「……てめえ。仮にも保護者だろ。どういう目で娘のこと見てやがるんだ!ああ!?」
男「ええー……いやそういう可愛いではなくてですな……」
彼氏「んだぁコラ!?可愛くないとでも言うつもりかテメエ!!」
男「理不尽でござる……」
あまり拙者のことどうこう言えませんぞ。一緒にお泊り☆とか……ちょっとどうかと……」
彼氏「…………いさまじゃねえ」
男「ん?え、なに?」
彼氏「お兄様じゃねえっつってんだよ!!」
男「……は?……えーっと、それはどういう
ああ、お兄様じゃなくて兄貴だ!とかそんなあれ」
彼氏「オレは……オレは……女だ!!!」
男「……ん?」
女「こんなナリしてるけどオレは女なの!!
そんでもって、アイツとは腹違いの姉妹(きょうだい)なの!!お兄様じゃねえ!!」
男「………………」
彼氏あらため女「な、なんだよ!?そんなに驚くことねえだろうが!」
男「え、いや、だって……ええ!?金髪にピアスだし……!」
女「きっ……金髪にピアスしてる女がそんなに珍しいかよ!ああ!?」
男「工事現場でバイトしてるし……こ、声だって男みたいだし……」
女「しょうがねえだろ!ここは収入いいんだよ!お、女友達は女の子なんだから
メイド喫茶にしろ、とか言うけどよ……あっ……あんな格好するなら土にまみれてたほうがマシだ!!」
男「は、はあ……」
女「あと……このハスキーボイスは自分じゃ気にいってんだ!
おかーさんも『女ちゃんの声は渋くてステキね』……ってほめてくれたんだぞっ!」
男「……そ、そうだったんでござるか。はー……驚いた
なるほど……たしかに言われて見ればどことなく娘ちゃんにも似ているような気もするし……」
女「うっ……な、なんだよ。何見てんだよ!」
男「それに……中性的な美人?ボーイッシュ系?って感じがしますな……」
女「び、美人って……そんなこと言われたことねえぞフカシこいてんじゃねえ!」
男「(……誉められるのに弱いのも娘ちゃんに似てる)」
娘ちゃんの姉!?そ、それってどういうことでござるか!?」
女「……は?どういうことって……そのまんまの意味だよ。何なんだよ」
男「ということは……女ちゃんも幼馴染ちゃんの娘!?」
女「い、いきなりちゃん付けかよコイツ……って、なんでその名前を!?
お、おまえ……おかーさんのこと知ってんのか!?」
男「……知ってるも何も、拙者と幼馴染ちゃんは生まれた時からの付き合いだったでござる
家が隣どうしだったし、小さい頃は毎日暗くなるまで公園で一緒に遊んでたでござるよ」
女「そ、そうだったのか……!あ、いや。言われてみればそうだよな
アイツが引き取られるくらいなんだから、それくらいのつながりはあって当然だ……」
女「そうか……おまえが……いや、あ、あんたが……おかーさんとおさななじみ……」
男「うむ、そうでござる。懐かしいでござるなあ……
彼女が引っ越したっきりそのままになってしまったでござるが……」
女「……おかーさん。オレが一人暮らしするようになってからはあんま連絡とってなかった
まさかあんなことになるなんて……くそっ、オレと違ってアイツはまだ小さいんだぜ……」グスッ
男「女ちゃん……」
女「っ!?
……な、ななな!なにしやがる!?」
男「あ、ああ……す、すまんでござる。つい……
なんだかうつむいた姿が娘ちゃんとだぶってしまって……」
女「…………んだよ。オレとアイツが似てるわけねーだろ……」
男「いやいや、そんなことないでござるぞ」ニコニコ
女「………………///」
男「ちょ、ちょっと調子にのりすぎたでござるな。申し訳ない」
女「……別にいいよ」ボソッ
男「んむ?」
女「それよりあんた、もういい時間だぞ。アイツもそろそろ家についてんじゃねえのか
さっさと帰ってやれよ。心配してるかもしれねーだろ」
男「ああ。そうでござったな……急いで帰らねば。
女ちゃんはどうするんでござるか?」
女「オレはこの近くのボロアパートに一人で住んでんだ。
……ほんとに近くだから別に心配しなくていーぞ」
男「そ、そうでござるか……」
くれぐれも言っとくが……アイツの『親父』になってやってくれよ?」
男「……もちろん拙者もそれを望んでるでござるが。一体どうしたでござるか?」
女「手出すなってことだよ!……カマトトぶんじゃねえよ気持ちわりい
なんかの手違いで『旦那』にクラスチェンジするようなら、タダじゃおかねえぞ」
男「あ、ああ。そういう……心配しないで下され。拙者、三次ロリにはあまり興味がないゆえ」
女「……な、なんか意味はわからねえが業の深そうなフォローだな」
男「ではでは!娘ちゃんとこれからも仲良くしてやってほしいでござるよー!」
女「ハッ、てめーに言われなくたってオレたちはずっと仲良しだ!」ベー
男「はっはっは!」
~
女「おかー……さん……」
(幼馴染「女ちゃん女ちゃん。これはねー。私が女ちゃんのパパからもらった指輪だよー!」)
(幼女「ゆび……わ?」)
(幼馴染「そうともさ!すっげーちっちゃい頃にもらってさー。そん時ゃスッカスカではまりもしなかったけどネ!」)
(幼女「……きれい」)
全く……指輪買うんならサイズくらい調べろってんだよ、なあ?」)
(幼女「?」ニコニコ)
(幼馴染「まーとにかく。このパパの指輪を女ちゃん、君にあげゆ!
今はまだスッカスカではまんないだろうけどさ、いつか大きくなってはまる頃には……)」
(幼馴染「きっと君は色んな悲しいこととか、泣きたくなることに出会うはずだ。
そんな時はこの指輪を見て元気を出しな!これには君のパパとママの愛情がこもってる!)」
(幼女「よく……わかんない。でもありがとう。大事にするねおかーさん!)」
(幼馴染「フフフッ。いい子だねー女ちゃんは。……いいかい女ちゃん。
君のおとーさんは見た目は良くなったけど、それに負けないくらい優しい人だったんだよ)」
(幼馴染「君もいつか大きくなって、誰かと恋をしたくなったら……
見た目が悪くても優しい人。君のおとーさんみたいな人を好きになりなさい!」)
(幼女「うん……わかった。おかーさん。えへへ……」)
~
女「おかーさん……」
女「ハハ……まさかな」
娘「……おそい」
男「申し訳ないでござる」
娘「……わたしのばんごはんは」
男「い、今から大急ぎで作るゆえ、待っていてほしいでござるよ!」
娘「……むう、しかたない。むすめはいまたいそうキゲンがいい
だからとくべつにゆるす」
男「ははーっ」
男「……彼氏どのとのデートが、よっぽど楽しかったみたいでござるな?」
娘「……まーね。わたしの彼氏はやさしいからね。きもおたのいちまんばいは」
男「ははは……そーでござるか」
娘「いちおくばいかもしれないね」
男「ほほう」
娘「ぎゅーってね。だきしめてくれたりもするからね」
男「なんと」
男「……?」
娘「ちゅ……ちゅーとかも、したりするんだぞ。ラブラブなんだぞ」
男「あ、ああー!
く……くそうっ!信じていた俺の娘が……っ!」
娘「うんうん。それでいい(ニコニコ)
……ふふふ、くやしいか。きもおたよ」
男「そうでござるな。本音を言えば少々くやしいでござる
彼氏どのを超えるとは言わぬまでも、いつか並び立つくらいにはなりたいものでござるなー」
娘「……?」
娘「どした……?きもおた
あの……そんなにくやしがらなくてもね……いいよ?」
男「……フッいやいやいや。そうはいかんでござるよ!」
娘「???」
娘「あのね……きもおた」
男「んむ?どしたでござるか」
娘「ほ、ほんとはね……むすめには彼氏はいなくてね……」
男「……」
娘「あの……か、かわりにおねーちゃんがいるのだ」
男「ほほう!」
娘「彼氏がいるっていうのはうそなのだ。……おこる?」
男「そう言えば、拙者が変な気をおこさないと思ったのでござろう?
それくらいの自己防衛は当然のことでござるよ。むしろ誉めてあげたいくらいでござる」
娘「あ……その……ち、ちがうよ
ちがうけど……ごめんなさい」
男「うむ。許す!」
娘「……おやすみなさい。きもおた」Zzzz
男「おやすみなさいでござる……」Zzzz
娘「おきろきもおた。朝ごはんつくれ」
男「うう……希望は?」
娘「あまいたまごやき」
男「ラジャー」
トントントントン……
男「学校は楽しいでござるかー?」
娘「うん。友達できた。ひとりだけ」
男「はは。友達は数じゃないでござるからな!拙者は学生時代友達いなかったけど!」
娘「後半のせいでいいセリフがだいなしだな」
男「一緒に遊ぶときはうちにつれてきてくれてもいいでござるからな」
娘「……そんなともだちを売るようなマネはできない」
男「どういう意味でござるか……」
男「……い、いってらっしゃいませでござる」
ガチャッ バタン
男「……さて、こっちも出かけるとしよう」
~
女「……おーい!こっちだこっち!」
男「すまぬ……ちょっと遅くなってしまったでござる」
女「別にいーよ。オレがはやく来すぎただけだ」
男「娘ちゃんの朝ごはんを作っていたら、つい……」
女「はは、すっかり主夫だなあアンタ。ま、それくらいでなきゃアイツは任せられねえ」
男「それじゃあ、今日も幼馴染ちゃんの小さかった頃の話を……」
女「あ、ああ。よろしく頼むぜ!」
…………
女「うお、もうこんな時間か……」
男「すっかり話し込んでしまったでござるな……」
女「さすがにドリンクバーだけでファミレスに朝から夕方まで粘ってたら店員の視線が痛いな」
男「はははは…………はッ!?」
女「ん?どした……おと……」
まどのそと
娘「…………」ジーーーーー
男 女「「!?」」ビクッ
娘「……なんでおねーちゃんときもおたがいっしょにいるの」
女「あ、いや……娘!こ、これはだな……」
男「拙者と女ちゃんは以前お会いしてから、何度かこうして会ってるのでござるよ」
女「(バカてめー!そのまんま言ってどうすんだよ!)」
男「(え……?)」
娘「……信じていた、私のきもおたが……」
男「わ、私の……?」
女「おかーさんの昔話をちょっとだけな、その……ねーちゃんが聞きたくってだな
コイツにワガママいって付き合ってもらってたんだよ!」
娘「……つきあって……?」
女「ちっがーう!!そういう意味じゃねえ!!」
娘「どうして私をなかまはずれにしたの……?」
女「ううっ……!ち、ちがうんだよぉ娘~!ねーちゃんがお前を仲間外れになんてするわけ……」アワアワ
男「娘ちゃんには……お母さんの話をするのはまだ時期がはやいと思ったのでござるよ」
娘「……」
女「へ、平気なのか?かーさんのこと思い出して……つらくねーか?」
娘「……だいじょうぶ。それよりふたりにほっとかれるほうがかなしい」
女「う、うう、うおおお……ごめんな。ごめんな娘ぇええええ!」
男「申し訳ないでござる……」
娘「うむ。ゆるす」
男「……それじゃあ、どこから話そうかな……」
娘 女 「「わくわく……」」
幼馴染「なに……これ。指輪?どうしたの?これ」
男「ためてたおこづかいで買った」
幼馴染「こ、こんな高そうなものいただけないよ!」
男「そんな悲しいこと言うなよー……露天商で買ったからいまさら返品きかないんだよ!」
幼馴染「で、でも……悪いよ、そんな」
男「俺を助けると思ってさ!ほら、つけてあげる!」
幼馴染「う、うん。その……ありがとう男くん」
男「へっへ……って、あれ?」スカッスカッ
幼馴染「……スッカスカだ」
男「う……うっそだろお!?」
幼馴染「……ハハッ。男くんのことだからそんなことだろうと思ったよ……」
男「さいあくだ……半年ぶんのこづかいがパーだ……絶対似合うと思ったのに……」
幼馴染「……そんなに悲しそうな顔しないでよー。まだ私成長期なんだしさ!」
男「ううう……どーして俺はいつもこう大事なとこでトチるんだ……」
娘「……しょうげきのじじつ」
男「はは、そうでござろう?拙者と娘ちゃんの母上がそんなに仲が良いとは─」
娘「むかしのきもおたは……しゃべりかたがふつう!」ピシャーン
男「……そこでござるか」
女「………………」
娘「……?おねーちゃん、どした?」
男「む?」
女「そんな、まさか……いや……そうとしか考えられねえ」
娘 男 「「?」」
女「な、なあ男!お前がおかーさんにプレゼントした指輪って……どんなんだった!?」
男「ええー?で、デザインまではちょっと……記憶にないでござるなあ」
女「そんなこと言わずに思い出してくれよ!頼むからっ!」
娘「……?」
女「お、思い出したのか!?」
男「うむ。ひとつだけ、思い出したことが……」
女「な、何だよ!何でもいいから言ってみてくれ!」
男「そのとき買った露天商のにーちゃんが……名前を掘るサービスをやってたでござる
だからその指輪の裏側に、拙者と幼馴染ちゃんの頭文字を……ほったような」
女「……!!!」
娘「……おねーちゃん?」
男「いったいどうしたのでござるか女ちゃん……」
女「……これ」スッ
男「む……?それは、左手薬指につけていた指輪でござるな……」
女「裏側んとこ、見てみろよ……『O_O』……オレはてっきり顔文字かなんかだと思ってたんだが」
男「なっ……!そ、そそ、その指輪は!?」
女「男と、幼馴染の頭文字……OとOって意味だったんだな……これ」
男「ど、どうしてその指輪を女ちゃんが……」
男「そういう意味じゃないでござる!何で拙者があげた指輪なんかが……
そんな大切な……形見だなんて……」
女「当たり前だろ……おかーさんが言ってたんだ。これはオレの……
ママと……パパの愛情がこもってるって!」
男「ママと……ぱ、パパ?」
女「最初に会った日からそんな気がしてた。
やっぱりあんたがオレのおとうさんだったんだ!」
娘「……!?
そ、そうなのおねーちゃん!?」
女「ああ。おかーさんが嘘いうはずねえよ!
それにオレのパパは顔は悪いけど、優しい人だったって言ってた……」
娘「(……きもおたとおなじだ)」
女「あんたが……あんたがオレのおとーさんだったんだな!なあ、そうだろ!?」
男「せっしゃが……女ちゃんの……父親?
そして、母親は……幼馴染ちゃん……」
男「女ちゃん……」
女「オレ……その、あ……いや、わ、私……」
娘「(おねーちゃん……きもおたのむすめだった)」
娘「(わたしとおねーちゃんは……ちちおやがちがうっておばさんが言ってた……)」
娘「(わたし……きもおたのむすめじゃなかった)」
娘「(わたしだけ……ほんとのかぞくじゃなかった……)」
(男「……幼馴染ちゃんの親は、俗に言う『ヤクザ』とかいわれる人たちらしかった」)
幼馴染「漫画やアニメだとさー……親がヤクザだったりすると
娘をちょ~かあいがって、顔の割に優しいパパッ!
なーんてことになるもんだけど、現実は甘くないやね~……ハハハ!」
(男「幼馴染ちゃんはそういって何でもないようにして笑ってたけど、顔によく変なあざができてた」)
幼馴染「ねえ、男くん……私と一緒に、どっか遠ーいとこで暮らさない?
男くんと一緒なら別にどこだっていいんだーあたし……雪国でも南国でも、橋の下だっていいよ」
(男「幼馴染ちゃんが一度だけ、冗談めかして言ったセリフ……
あとになってそれが冗談なんかじゃなかったと気づいた時には、すべてが遅かった……」)
クラスメイト「ねえ知ってるー?C組の幼馴染ちゃんって子、妊娠したらしいよ」ヒソヒソ
クラスメイト「ええ!?それってマジ!?あたしらまだ14だよ!?なんだってそんな……」ヒソヒソ
クラスメイト「なんでもー……父親がヤクザで、犯されて子供ができちゃったんだって!」
クラスメイト「うっわー……最悪じゃんそれ」
クラスメイト「でもあの子、おろさないっていってるらしいよ。絶対産む!って……」
クラスメイト「えー!?無理でしょそんなの……おろせばいいのに」
クラスメイト「ねー……」
3ヶ月前……ちょうど俺の誕生日を二人で祝った辺りの頃だった」)
幼馴染「……」
(男「いろんな陰口を叩かれてたけど、それでも幼馴染ちゃんは学校を休まなかった
でも……その頃から俺とあまり話をしてはくれなくなった」)
(男「もしかしたらあの日……二人でシャンパンなんかもちよって騒いだあの日……
俺が寝こけてたあの日……起きたらいつのまにか幼馴染ちゃんが家に帰ってたあの日……)」
(男「あの日、帰ってきたばかりの幼馴染ちゃんに……父親と呼ぶのも憚られるようなゲス野郎が。
そう考えると、夜も眠れなかった」)
(男「幼馴染ちゃんが『家庭の事情』とやらで引っ越していったのは、その後まもなくのことだった)」
ガチャッ もわーん
男「……姉上、いるでござるか?姉上」
ガサッ
姉「んあー?……Oh!男ちゃんじゃない!もしかして部屋片付けにきてくれたのー!?キャホーイ!」
男「それもあるでござるが……ちょっと今日は聞きたいことがあって来たのでござる」
姉「ききたいことー?ふむ、いいでしょう!あたしに答えられることなら何でも聞きなさいっ!」
男「幼馴染ちゃんのこと……についてでござるが……」
姉「……あ、あー。そ、そういう系の話ね!ちょ、ちょっと待って!すぐに着替えてくるから!」ダッダッダッ
男「……ふう」
娘「おねーちゃんもむすめだったんだか、おねーちゃんもわたしたちといっしょにくらすべき」キリッ
女「え、えええー!?い、いいよそんな!おとう……こ、だって急にこられたら迷惑だろうし……」チラッ
男「……む?拙者は別にかまわないでござるぞ。大きめの可愛いフィギュアが増えたと思えば」
女「か、かわ……!?」カアァァァ
娘「むすめをフィギュアにたとえてくるしんけいがすごい」
女「あ、あの……その……!ま、まだそういうのは……や、やめとく……
まだ心の準備ができてねーし……その……あれだ……」
娘「むう……ざんねんだ」
男「ねえ」
女「……うう」
(男「女ちゃんがうちで暮らすなんて話が出てみたり……
何となく今までより娘ちゃんと距離を感じるようになってみたり……」)
男「単刀直入に聞くでござる。あの事件……
幼馴染ちゃんが妊娠して、引っ越していった件について……」
姉「……やっぱり、その話になるわよね」
男「拙者はずっと、あれは幼馴染ちゃんがあのゲス野郎の……父親の手によって汚されて
そのせいで幼馴染ちゃんが妊娠して……それをもみ消すために一家で引っ越したんだと思ってたでござる」
姉「当時、あの界隈でながれた噂話ではそうなっていたわね」
男「でも……事実とは違ったんでござるな
そしてそれを……姉上。当時からあなたは知っていた」
姉「……」
姉「ええ、そうよ。あのとき何がおこったのか、私は全て知っている」
だってあなたが幼馴染ちゃんとお隣どうしってことは、当然私と幼馴染ちゃんもお隣どうしってことだもん」
男「姉上と幼馴染ちゃんが仲良しだったなんてことは、拙者だって知ってるでござるよ」
姉「いいえ、男。あなたは知らないのよ。私と幼馴染ちゃんがどれくらい仲良しだったのかあなたは知らない」
姉「あの事件が起こるだいぶ前から……私は幼馴染ちゃんから色んな相談をもちかけられていたわ」
姉「どうすれば親から暴力をふるわれなくなるのか、親との縁を切るにはどうすればいいのか
女が子供を産めるようになるのはいつからなのか……とにかく、色んなことをね」
男「それって……」
姉「私はそのつど必死で調べて、自分なりの答えを幼馴染ちゃんに示し続けた
……あのときの経験があったからこそ、今の仕事にもつけたようなものね」
男「せ、拙者にはそんな相談……一度も……」
姉「あのねえ男ちゃん。そんな相談男ちゃんにできるわけないでしょう?
幼馴染ちゃんが当時だれのことが好きだったのかなんて、鈍感なあなたにだってわかるはずよ」
男「……」
姉「私は答えたわ。適齢やリスクや確率なんかを度外視すれば、
女が子供を産めるのは「初潮~閉経まで」……つまり、今のあなたはもう子供が産めるわよって」
男「!」
姉「ただし、こうも言ったわ。14歳未満の妊娠死亡率は、20代女性の5倍よ……ってね」
いつ父が私にそういった行為におよぼうとするかわからない。時間の問題だ……って」
男「くっ……!」
姉「だから幼馴染ちゃんは……そんな父親に……されるくらいなら、
多少強引にでも、例え嫌われてもいいから好きな人と……ってね」
男「つまりそれは……お、俺?」
姉「そうよ男ちゃん。『ゲス野郎』でも『拙者』でもなく『俺』……あなたのことね!
あなたの誕生日……幼馴染ちゃんが持ってきたシャンパンを飲んだわね?」
男「……あのシャンパンは、幼馴染ちゃんが持ってきたものだったんだっけ」
姉「あのシャンパンに……お姉ちゃん謹製の超強力催淫+睡眠剤が仕込まれてたっていったら驚く?」
男「……なっ!?」
姉「渡したのはもちろん私。だけど効果を説明して納得したのは幼馴染ちゃんよ
あとのことは……もう言わなくてもわかるでしょう?」
男「……俺が寝てるあいだに、その……俺と幼馴染ちゃんは……いたした、のか?」
姉「いたしてなきゃー妊娠なんてしないでしょ?
確かに催淫剤こそ飲んでたにしても一発命中とはねー……」
姉「協力、した?いいえあなたは協力なんかしないわ。あの頃の自分になってよく考えてみなさい」
男「…………うっ」
姉「14歳のあなたは、いくら14歳の幼馴染ちゃんに事情の説明をされたって
幼馴染ちゃんを妊娠させることに承諾したりなんか絶対しなかったはずよ」
(幼馴染「ねえ、男くん……私と一緒に、どっか遠ーいとこで暮らさない?
男くんと一緒なら別にどこだっていいんだーあたし……雪国でも南国でも、橋の下だっていいよ」)
男「(そうだ……あの言葉を冗談だなんて一笑に伏した俺には
もし事情を聞いてたら、なんていう権利はない……)」
姉「でもね、男ちゃん。あなたが後悔する必要はないのよ。幼馴染ちゃんのしたことは
それくらい世間一般の常識や倫理観といった価値観からはかけ離れたものだったんだもの」
姉「つまるところ、あなたはとんでもなーく愛されていたってことよ……簡単に言うならね
あの子にとってあなたとの子を成すことが、これから生きていく為に必要なことだ、って思わせるくらいには」
男「……幼馴染ちゃん」
姉「……あとは大体あなたの知っての通りよ。彼女は自らの思惑通りめでたく妊娠。
周りの制止もきかずに頑なに産むの一点張り。学校は退学、親はあらぬ疑いをかけられて逃げるように引っ越した、と」
私がしたことはそれくらいとんでもないこと……文字通り人の一生を左右するようなね」
男「まだもう一つ、腑に落ちないことがある」
姉「……ん?なあに?もうこれ以上叩かれたってほこりなんか……」
男「昔、ねーちゃんは言ってたよな
娘ちゃんの年齢からいっても、娘ちゃんはあの事件のときに出来た子だ、と……」
姉「え、ええ。それが…………あっ!」
男「ずっとそれがひっかかってたんだ。幼馴染ちゃんがもし生きていれば俺と同じ30歳のはず
娘ちゃんの年齢は12歳で、幼馴染ちゃんが妊娠したのは14歳の時……これだと計算が合わない」
姉「し、しまった。ば、ばれたか……ええそうよ。あの事件のときに産まれた子は娘ちゃんじゃない
でも、勘違いしないでね?それは何も、娘ちゃんが幼馴染ちゃんの子供だということが嘘ってわけじゃないのよ」
男「わかってるよ。娘ちゃんは娘ちゃんで、ちゃんと幼馴染ちゃんの娘だけど
それとは別に……幼馴染ちゃんにはもう一人娘がいた……それこそが件の幼馴染ちゃんの子供だってことだろ」
姉「……驚いた。そこまでお見通しだなんて。口調が戻ったら知能指数まであがったの?男ちゃん」
男「……実は種あかしをすれば簡単な話なんだよ。その幼馴染ちゃんのもう一人の娘……
いや、俺と幼馴染ちゃんの娘か。俺は最近会ってるんだよ。その子に」
姉「なっ!?……ええ!?……マ、マジ?」
男「……マジ」
幼馴染ちゃんはあなたの子を産んでる!って衝撃の事実を話したあとに
実は違う男の人の子も産んでるんですけどねー!なんて言ったらショックうけると思って黙ってたのにさ……」
男「……そうやって言葉にして改めて現実をつきつけられると、かなりショッキングなんだけど」
姉「あ、ああっ!?ご、ごめんね!?で、でも……だからって、
いまの娘ちゃんがあなたの娘であることは変わりないはずよね?」
男「……ああ、それくらい言われなくたってわかってるよ。幼馴染ちゃんの娘であることに変わりはないし
ちゃんと幼馴染ちゃんは……あれから人を愛することが出来たってことだもんな」
姉「Oh……おねえちゃんちょっと濡れたわ」
男「まあ、それをぬきにしても娘ちゃんは可愛いですし!コポォ」
姉「Oh……」
男「それじゃ、俺はそろそろ帰るよ。色々話聞かせてくれてありがとな」
姉「愛する男ちゃんのためなら朝飯前よっ!今日聞いた話なんか気にせずに
その子たちとは今までどおり接しておあげなさいね!」
男「ん……わかってる。んじゃまたな」
姉「今度はその子たち二人とも連れてきなさいね~!待ってるから~!」
ガチャッ バタンッ
姉「……はー。ほんとごめんねえ男ちゃん……」
姉「お姉ちゃん、まだ男ちゃんに言ってない秘密……あるのよねえ」
姉「我ながら、なんてミステリアスな女なのかしら……ふぅ」
もわーん
姉「……ところで、この部屋だれが片付けるの……?」
男「ただいまー」
娘「きもおた……おかえりなさい」
男「ん、ただいま!……留守番おつかれさま」
娘「さっきまでね、おねーちゃんきてたんだよ
きもおたのことまってたよ……いれちがいだったけど」
男「ありゃそっか。残念……まあ、女ちゃんとはまた今度3人でゆっくり会おうな」
娘「……」ジリッ
男「……?どした?あとずさりなんかして」
娘「おまえ……きもおたちがう。にせもの!」ビシッ
男「……は?」
娘「きもおたをどこにやった!ほんもののきもおたは『~しような』
なんてさわやかなしゃべりかたしない!もっとべとんべとんしゃべる!」
男「べ、べとんべとん……?」
娘「あと……ござるとか言う!せっしゃとか!おまえきもおた違う!ふつおた!」
男「オタってことは変わらないのか……」
娘「ううー……」
男「(普通の口調になった途端警戒される俺って……)」
男「あ、あー……ゴホン!た、ただいまでござるよ!娘ちゃん!」
娘「……!?」
男「今日は拙者の得意料理のオムライスでござるぞー!
拙者のぶんのオムライスにも特別に娘ちゃんがケチャップ文字を書く権利を与えるでござるよ!」
娘「……きも、おた!」
男「ドゥフッ!そうでござるよー!あなたのきもおたでござるぞー!」
娘「わーい!きもおた!きもおたー!ちゃんとキモーい!」ピョンピョン
男「フォカヌポォ」
娘「おいおきろ。きもおた」
男「ん、んんー……あと、五分……」
娘「じかんにそくばくされないじんしゅのくせに、あと5ふんとはなまいきな」
男「……ムニャムニャ」Zzzz
娘「……ぱ、パパ、おきて」ボソボソ
男「……パパ?」ガバッ
娘「!?」ビクッ
男「娘ちゃん……いま誰か拙者のことを可愛い声でパパぁって起こさなかったでござるか?」
娘「……の、のうないお花ばたけのはなしをされてもこまる」
男「う、うーん……?夢でござったか。残念……ここはなんとしてでも夢のつづきを」
娘「ふざけるな。おきろきもおた。さっさとごはんつくれ」
男「おおう、すまんでござる。ご飯以外の学校に行く準備はできてるのでござるか?」
娘「……さすがようびとかんけーないせいかつをしているいきもの。きょうはにちようだぞ」
男「Oh」
男「え……!?しまった、約束の日って今日でござったか!?」
娘「……きもおたはアニメにでてくるこどもの授業参観とかをへいきでブッチするおやだな」
男「うっ……拙者の一番嫌いな子供を悲しませる大人でござるか!これは猛反省せねば……!」
娘「わかったらさっさときがえてごはんつくって。きょうは3人でいっぱい遊ぶんだから」
男「うむ……そうでござるな!3人なかよく遊ぶでござる!」
娘「おいしゃさんごっことかきたいしないでよ」
男「……さすがに娘とおいしゃさんごっこは拙者でもハードル高いでござるよ」
ピンポーン
?「は、はーい!い、今あける!」
ガチャッ
女「いらっしゃーい愛する妹よぉーー!
そしてえーと、そ、その……お、おとーさん……」モジモジ
娘「…………おねー、ちゃん?」
男「…………女、ちゃん?」
女「なっ、なんだよ!二人してかたまって……」
娘「おねーちゃん……そのかみどした?
なんでスーパーサイヤ人のへんしんといた?」
男「髪……染めるのやめたんでござるか」
女「う、うう……そ、そうだよ地色に戻したよ
……なんか変かよ」
娘「へん……っていうか……」
男「……年相応になって、すごく可愛らしいでござるなあ」
女「なっ!か、か、かわわわ……!」
可愛い妹もいるし……お、親父の目も……あることだし?」モジモジ
男「お、おおう……拙者が親父なんていわれてもいまだにピンとこないんでござるが」
娘「しっかりしなさいきもおた。おねーちゃんをなかせたらゆるしませんよ」
男「はいでござる」
女「……と、とりあえず中入れよ、おと……親父も。……せまいけどさ」
娘「だいじょうぶ。ものであふれてるぶん、きもおたんちのほうがせまい。わたしがほしょーする」
~しつない~
男「へー。ここが女ちゃんの部屋でござるかー
なんか女の子らしい雰囲気の部屋でござるな!ぬいぐるみとかあって!」キョロキョロ
女「あっ、あんまジロジロ見んじゃね……ない、わよ……」
娘「ほとんどおねーちゃんのてづくりだよこれ」
男「な、なにぃ!?」
女「あっ!ば、ばか言うんじゃねえ!」
女「そ、その……おかーさんが裁縫得意だったんだよ……知ってるだろうけどさ
それで小さい頃習ってたから……忘れないようにと思ってときどき作んだよ。ガラじゃねーけどよ」
娘「そんなことないよおねーちゃん。かわいくてにあってるよ」
女「うおおおぉそんなこと言ってくれるのはお前だけだよ妹よぉおおお」スリスリスリスリ
男「(……くたびれた変なオッサンと優しい笑顔のおねーさんのぬいぐるみが仲良く並べて置いてある)」
女「……それがたぶんこの中じゃ一番古いやつだなー。おかーさんと……その
こんな感じなのかなーと思ってつくった、おとーさんのぬいぐるみだ……」
男「……女ちゃん」
娘「フフン。こっちにはなかよし姉妹のぬいぐるみもあるよ」
男「……」ナデナデナデナデ
女「……なっ!ちょ!?おい何だ突然!」
男「いや……すまんでござる。何だかむしょーにこうしたくなって……」ナデナデナデ
男「ドゥフッ!娘ちゃんもー!」ナデナデナデ
娘「……///」モジモジ
女「う、うう……や、やめろよ恥ずかしいなあ……」
娘「ゆ……め?」
女「な、何だよ。それ……」
男「昔、幼馴染ちゃんは言ってたでござる」
(幼馴染「あのねー男くん。あたしさー最近幸せについて本気だして考えてみたりしてんだー」)
(男「ふーん……?」)
(幼馴染「あたし……思うんだー
『幸せになるためならどんな苦しい目にあったっていい。べつに死んだって構わない!』って!)」
(男「……苦しい目にあったり死んじまったりするのは、
全然幸せじゃないだろ?なんか矛盾してねーかそれ……」)
(幼馴染「チッチッチッ。わかってないなー男くんは。……あたしはね、もしあたしが死んじゃって
いなくなったあとの世界だって、あたしの好きな人たちが笑ってないと嫌だなーって思ったのさ!」)
(幼馴染「あたしの夢は、あたしが好きな人たち皆が笑ってることだ!って気づいた。
だから、そのためなら私は死んでもいいやってこと!あ、もちろん簡単に死んじゃったりはしないぜ!?」)
(幼馴染「悩んで悩んで、精一杯もがいて苦しんで、これ以上もうやりようがない……ってくらいに頑張って
それでもダメなら……私には、そのときの覚悟があるってことなのさ」
(男「……。なんか、のんきな顔してる割に難しいこと考えてんだな、幼馴染ちゃん」)
(男「おい!そっちのほうが失敬だろうが!!」)
男「……まあ、そんなわけで幼馴染ちゃんは、自分が死んじゃったあとのことまで心配するような
なんとも不思議な中学生だったのでござるよ」ナデナデ
女「……おかーさん、そんなこと……言ってたのか……」
男「その頃はまだ女ちゃんたちなんてお腹にもいなかった頃でござるが……
もしかしたら幼馴染ちゃんは、何か予感みたいなものを感じてたのかも知れんでござるなー」
女「……」
娘「……」
男「あ……そ、その、すまんでござる。せっかくの楽しい空気がしめっぽくなってしまったでござるな!
つまり……二人にはそうやって笑っててほしいってことでござるよ!」
女「……わかったよ。あんがと、おとうさん」
娘「わたしも、もっとわらうようにする」
男「……うんうん」ナデナデナデ
女 娘 「「……///」」
?「もうすぐ、あの人が死んで1年になろうとしているわねえ」
??「ほんとだねー。はやいもんだぁー」
?「……寂しくなったりはしないの?」
??「んー……正直いうと、寂しいよ。すっごく会いたい
でも、なんたってもうすぐだからね。大きなご褒美のためならこれくらいは我慢できるよ」
?「……忘れられてたりして」
??「な!?そ、それはないって!絶対ない!ないと思う!ないんじゃないかな……まちょと覚悟はしておく」
?「……フフフッ」
??「ちぇー、いじわるだなー相変わらず……」
女「いってきまーす」
娘「いってくるぞ」
男「ほいほい。いってらっしゃいませでござるー」
ガチャッ バタン
男「ふー、さてと。久しぶりに部屋に一人しかいないわけだし
ここは溜まったものをはきだすために全力でオ……」
男「……オ、大掃除をするでござるぞー!
溜まったほこりをホウキではきだして……はあ」
ピンポーン
男「……ん?こんな時間に一体だれでござるか……?」
男「はいはーい」ガチャッ
幼馴染「よっ!元気してた?あたしあたし!」
男「…………」
バタン
?「うおーい!門前払いってどーゆーこと!?ねえちょっと!おーい!」ドンドンドン!
男「………………な、なんでござるか。今の幻覚は」
?「男くーん!あたしだよあたしー!ねえー聞こえてるんでしょ!?
……ちょっ、コラはやく開けろ!こちとら人目についたらやばいんだよっ!」ガンガンガンガン!
男「拙者には『あたし』なんて知り合いはいないでござる!お引取り願うでござる!」
幼馴染「あなたの幼馴染ちゃんだよー!おいコラふざけんな!開けろっての!」ズガズガズガズガ!
男「…………ッ!」
ガチャッ!
幼馴染「うおおおおあああ!?」
ドサッ…… ガチャッ
幼馴染「ふぃー……やっと入れてくれたね。男くん」
男「これは……何の冗談でござるか。それとも白昼夢とかいうやつでござるか……」
男「……幼馴染ちゃんは、仕事の途中に……船が事故で転覆して……」
幼馴染「生存の可能性は極めて絶望的……ってやつだねえ」
男「行方不明で……死体がでなくて……手続きもすませて」
幼馴染「そのへんのこといつも男くんがやってくれてたんだってねー……いやー
ほんっと君には頭あがんないよ。私なんかに好かれたばっかりにめちゃくちゃだねえ。ごめんねー」
男「海難事故で……1年がたったから……死亡扱いだって言われて……」
幼馴染「うん、そうだよ……。だからあたし、今死人なんだー」
男「…………はい?」
幼馴染「あーその、ゾンビとか幽霊ってわけじゃないよ?あくまで社会的に……ってやつね
戸籍の名前んとこにバッテンってされるあれ?」
男「……何が何だかさっぱりわかんねー」
幼馴染「……詳しい話は、可愛い我らが娘っこたちが帰ってきてからにしようか」
ガチャッ
女 娘 「「ただいまー」」
女「帰る途中に娘いたから拾ってきたよおとーさん」
娘「ひろわれたー」
幼馴染「よっ!お帰りー!元気してた?あたしあたし!」
女 娘 「「…………」」
バタン
幼馴染「リアクション一緒かよオイー!!」
男「……仕方ないにもほどがある」
幼馴染「うむ!まあぶっちゃけて言うとそういうことだよー!」
男「いやいやいやいやいや……そう簡単に人1人死んだことにはできねーだろ……」
幼馴染「このアイデアを聞いたときはそりゃあたしだって同じこと思ったさ!
だけど発案者が絶対イケる!任せとけ!って言うもんだから……」
女「はつ……あんしゃ、って……?」
ガチャッ
姉「はーいお邪魔しまーす!……って、あれ?もう顔合わせと説明はすんだのかな?
みんなのお姉ちゃんですよー!」
男「てん……めえかゴラぁああああああああ!!!!」
姉「ひ、ひぃいいいい!?」
女 娘 「「!?」」ビクッ
男「いちから順を追って説明しやがれ!こととしだいによっちゃタダじゃおかねえぞ!!」
姉「ま、待って待って待ってー!話を聞いてよ男ちゃーん!」ガクガクガクガク
女「お、おとーさん……」
娘「いつものきもおたじゃない……」
~
幼馴染「あたしの親……まあ、君たち二人にとってはおじーちゃんとかだね
その人らってーのが、もうちょーーータチ悪いんだこれが」ナデナデナデ
女「ふぁ……」
娘「おじーちゃん……たち?」
幼馴染「そ!ヤークーザ!って言って娘ちゃんはわかるかな……もーとにかく最悪なしつこさでね
男くんとの子供なんか絶対産ませないーって、すんげー追いかけまわされたりしたのさ」
幼馴染「もうこうなったら自力で産んじまうか!……なんて考えてた時にね
そこのおば……おねーさんから連絡もらって。『私がなんとかするから心配すんな!』……って」
姉「ね!?ね!?だからー!あたしは悪くないのよー!善意の使者なのぉおお!」ガクガクガク
おねーさんに借りてもらった部屋に住んでたよ。その頃のことは女ちゃん覚えてる?」
女「う、うん……小さかったからおぼろげだけど……」
幼馴染「ま……結構キッツい条件づけもされてたんだけどねー。一番キツかったのはやっぱ……
『男くんと連絡とっちゃいけませーん』ってやつかなー」テレテレ
男「……いや、テレテレとか言われても……」
姉「しょーがなかったの!あなたのご家族さん関係がご丁寧に男ちゃんの周りもはってて!
男ちゃんに会いに行こうなんてもんなら即見つかってまた軟禁状態よ!」
幼馴染「マ、マジ……?うわー、それじゃ結構ヤバかったのか……」
姉「……え?ちょっと。あなたまさか……男ちゃんに会いに来たりしてないでしょうね!!??」
幼馴染「ピーピピュ~ピー♪」
娘「あの……おかーさん」
幼馴染「おおう、娘ちゃん!なんだいなんだい?おかーさんだよ!相変わらずかーいいねえ!」ナデナデナデ
娘「おかーさんが生きてたってことは……あたしの、おとーさんもいきてるの?」
幼馴染「…………ん?」
アニメとかまんがだと、子供にそういう言いかたするときはたいてい死んでる。だからてっきり」
幼馴染「おおう……そういや娘ちゃんアニメとか漫画けっこう好きだったもんね
変な誤解させちゃったなー……あれはそのまんまの意味だったんだけどなー」
娘「じゃ、じゃあやっぱりいきてるんだ!いまどこにいるの?どんなひとなの?」
幼馴染「いや……ま、まあ……どこにいる……つーか……なんつーか」チラッ
男「…………ん?」
姉「……………………ちょっと。
ちょっとちょっとちょっと待ちなさい幼馴染ちゃん。ねえ!あんた!まさかっ!」
娘「……やっぱりいいや、聞くのやめる」
幼馴染「……お?いいのかい?実のおとーさんのことなのに……」
娘「わたしのおとーさんは、そこにいるきもおた……でいい。ほかのはいらない」
男「む、娘……ちゃん!」ジーン
幼馴染「…………はあ。そんなこと言われたら答えるわけにはいかないじゃんか」
娘「え……だ、だから……もういいよ。聞きたくない」
幼馴染「いーや!娘ちゃんは聞かなきゃダメだね。聞いたほうがいい!
だって……あんたのおとーさんってのも、そこにいる男くんだよ」
姉「え……っ。ってことは……えっ!?えええ!?
お父さんが違うっていう話は嘘で……両方とも父親は……男ちゃん、なの?」
幼馴染「イエース!!」ビシッ
姉「そ、そんな……まさか私までだまされてるなんて……
仕事先で関係をもった人のあいだに出来た子だって……幼馴染ちゃん言うから……」
男「ちょ、ちょっと待て!いくらなんでもおかしいだろ!
幼馴染ちゃんと最後に会ったのは引っ越していく前だし、そもそも俺は素人童貞だぞ!」
幼馴染「コンニチハー。デリヘルヌッキーマウスデース」(裏声)
男「……なっ!?そ、そ、そ、その声は……まさか……!?」
娘「ヌッキー……え?何?」
女「ぎゃあああ!おかーさん!何の話してんのかわかんないけど娘も聞いてんだよ!」
幼馴染「えー……信じないと思ってもってきました、こちら。このメイクで顔面をー……ポポンっと
おまけにこのヨレヨレウィッグをー……ほいっ!」
男「……ま、間違いない……!その……67点くらいの微妙な顔だち!」
幼馴染「……わざとやってるとはいえその評価はムカッときますな」
あの……あの……!えーっと、名前なんだっけ」
女「オッサーナでーす☆」
男「お……お……オッサーナちゃんッ!!」
女「ひさしぶりぃっ!男くんっ!げんきしてたぁー?プリッ!
いやー……正直、2回も男くんの童貞もらえるなんて最高にハッピーだったよあたし……」ハァハァ
姉 女 娘 「「「お……おっさーなちゃん……」」」ドヨーン
娘「おねーちゃん、どうていってなに?」
女「ひ、ひぃっ!アンタは知らなくていいの!知らなくてっ!」
男「ば、馬鹿な……ずっと童貞だと思ってたら幼馴染ちゃんとやってた、って時でもあんなに驚いたのに
やっと童貞捨てた!と思ったらその相手も幼馴染ちゃんだったというのか……!?」
幼馴染「いやーあれはほんっとに偶然でね……あまりにも男くんの顔が見たくなって
我慢できなくなって昔の男くんちにフラフラーっと行ってみたら……
男くんまだ暮らしてる!それどころか中から変な声が……」
幼馴染「あ、あ、あ、あの、あの、も、ももも、もしもももしもし!
あのぼ、ぼく、その、今から、お、おね、おねがいしたいんですけどーッ!」(鼻をつまみながら)
男「おい!それ俺のマネだっていうのか!!」
電話口に聞こえるデリ……だのヘル……だのいう不穏なフレーズ
そのときあたしは全てを理解した……そして、体に電撃が走ったのよッ!」
幼馴染「狂おしいほどに愛する想い人が……あろうことか!デリで!ヘルで!
貴重な『おみゆく』を吐き出そうとしておられる……そんなことは断じてあってはならねー!」
男「……お、想い人……」カアァァァ
姉「………………。
ちょっと、二人はおねーさんと一緒にこっち行ってましょうねー」
姉 娘 「「…………コクン」」 スタスタスタ
幼馴染「すぐに近所のドンキでウィッグとメイク道具を買い……
男くんちにやってきた42点くらいの名も知らぬおなごを全力で追い払い……」
男「……おい」
幼馴染「そ、そんでもって……そんでもってッ!
こ、ココ、コココ……近藤さんに……ヘアピンでプツリ……と細工をほどこしィッ!」
男「……あああ!そうだよ!俺ちゃんと!ゴム……した!
あんとき、つけてあげるねー☆とかいって……童貞ゆえになすがままにされたけど、まさか……」
幼馴染「…………ッ!」グッ
男「いや……そんな男らしい顔で親指立てられても……」
人生二度目の春のひとときを謳歌したわけですよー!」
男「は、春……なのか」
幼馴染「フッ……まぁ真夏の夜の夢のようでもあったがね」ニヤッ
姉「…………幼馴染ちゃん」
幼馴染「むむ……姉御!戻ってこられたんですかい!?」
姉「二人は向こうの部屋に置いてきたけどね……
全くしてやられたわ。私もうかつだった。幼馴染ちゃんがこんな……
恩を仇で返すようなことは絶対にしないとタカをくくっていたから、盲点だったわ」
男「ね、ねーちゃん……ちょ、そんな言い方は」
幼馴染「いいんだよ男くん!……姉御の言うことはもっともすぎて鼻血もでないくらいなんだ。
あんなにお世話してもらったのに、あたしは姉御との約束をやぶったんだからね」
男「幼馴染ちゃん……」
姉「……私は、男の身に危険が及ぶことは絶対に許しはしない
だからあなたと男がくっつくことを誰よりも反対したし、あなたに色々ひどいこともした。だからなの?」
男「なっ……ねーちゃん!?それほんとなのか!?」
幼馴染「アッハッハ……あぶないヤクザの娘と、かーいい弟がくっつこうとしてたら
そりゃー全力で止めるのがいいお姉ちゃんってヤツだよ。おねーさんは何も間違ってない」
そのあたしの幸せには、男くんが絶対必要だったってだけ……人の都合なんて考えない独りよがりだよ」
姉「一歩間違えれば、ここにいる皆が傷ついていたのよ。わかっているの?」
幼馴染「……返す言葉もないです。我ながら、ほんとにバカだなーと思います。
でも、あたしは……最後には皆が笑ってる自信があった。悲しませない自信があった」
幼馴染「その私が思い描いてる幸せな風景にたどり着くためなら……私は死んだっていい!
……まあ、ほんとに死んじゃうとは思わなかったけどね。えへへ……」
(幼馴染「あたしの夢は、あたしが好きな人たち皆が笑ってることだ!って気づいた。
だから、そのためなら私は死んでもいいやってこと!あ、もちろん簡単に死んじゃったりはしないぜ!?」)
(幼馴染「悩んで悩んで、精一杯もがいて苦しんで、これ以上もうやりようがない……ってくらいに頑張って
それでもダメなら……私には、そのときの覚悟があるってことなのさ」
男「(そうか……そういうことか。結局幼馴染ちゃんは、
最初っから一人で、俺たちが今いるココに向かって走り続けてたのか)」
男「(確かに幼馴染ちゃんの身勝手に振り回されて今の状況になってるのは事実……
でも、幼馴染ちゃんが行動を起こさなければ、今の状況には絶対にならないのも事実なんだ)」
男(無職30)二人の子持ち
それと……私の可愛い娘を、男くんのところに連れてきてくれてほんとにありがとう」
姉「………………」
姉「………………はぁ、参ったわ。完敗よ。
私には、今の男ちゃんの持ってる幸せに勝るほどのものを与える自信はないわ。あなたの勝ちよ」
幼馴染「いやいやいや……勝ちとか負けとかそんな……あたしの好きな人たちってのには
とーぜん姉御だって入ってるんですぜ!?」
姉「…………フフッ、そうだったわね」
幼馴染「で…………男くん!」
男「ん、おお!?な、なんだよ」
幼馴染「……ご感想は?」
男「か、感想……?いや……感想も何も……
とにかくすげーよお前……ねーちゃんじゃねーけど参った」
幼馴染「やっぱり……迷惑だった……かい?」
娘「…………」 女「…………」 ジーーー
男「…………いや、逆だよ。こんないい子たちを俺なんかに……ほんとにありがとう」
幼馴染「そうか。そっかぁー……ハハ!良かった……ほんとに良かった……グスッ」
女「おかーさん……良かったね」ナデナデナデ
娘「おつかれさま。おかーさん」ナデナデナデ
幼馴染「う、う゛うう……おまえだぢいい!ありがとう!ありがとぉおおお
最高だよぉお!死んだ甲斐があっだよぉおおおお!」ダキッ!
女「うんうん……すごいよおかーさんは。バラバラだった家族が1つに戻っちゃったよ」
娘「おとーさんがきもおたで……おかーさんが生きてて……
おねーちゃんといっしょで……なんだか……夢みたい……」
男「……はは」
女「いってきまーす」 娘「いってくる」
幼馴染「うおおお!行ってくるぜ!ダーリンッ!」
男「はいはーい。いってらっしゃい!今日の夕飯はすき焼きだよー!」
♀×3 「「「ウオオオオーッ!!」」」 ダダダダッ
ガチャッ バタンッ
男「……さてと。今日も主夫業がんばるとするかなー」
姉「うーん……男ちゃーん」
男「うお、ねーちゃん……起きたのか」
姉「うんー……すき焼きーってフレーズが聞こえて……」
男「そ、そうか……」
姉「ねえ……男ちゃん……」
男「んー?」
姉「結局……あの『ござる』口調ってなんだったの?」
男「………………」
途中ヤバかったけどコメントのおかげでなんとか完走っぽいとこまでいけました
色々変なとこ多いでしょうが笑って許してね!ほんとにお付き合いありがとー!
凄い楽しく読ませて貰ったよ
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ 兄弟姉妹「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ガラッ ハルヒ「キョン~今日はものすごく大変な一日になるわよ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333472712/
ハルヒ「は?、とは何よっ!この神聖に不可侵の象徴たる存在に向かって!」
キョン「お前誰だよ」
ハルヒ「キョ、キョン……?」
キョン「俺はお前なんか知らないぞ」
谷口「俺も転校生だろう、と思ってずっと黙っていたんだけれどもな……」
ハルヒ「あ、あんたっ! わたしと同じ中学だったじゃない!」
谷口「お前と同じ中学だと? 何を言ってるんだ? 俺はお前と一緒の中学だった覚えは微塵もないぞ」
キョン「それにしてもおかしな転校生がやってきたものだな」
ハルヒ「(な、何よ……みんなして……わたしのことを……)」
ハルヒ「え、え……」
キョン「不法侵入者なら、担任に言って警察に連行してもらうぞ」
ハルヒ「……」
キョン「それが嫌ならさっさとここから出ていけよ」
キョン「はぁ?」
ハルヒ「本当は私のこと……し、知ってるんでしょ? ねぇキョン?」
キョン「いい加減にしないとはり倒すぞ……」
ハルヒ「一緒に草野球や映画上映会、それに孤島に行ったり雪山にいったりもしたじゃないっ」
ドンッ!
キョン「10秒以内にこの教室から出ていけ……さもないと俺はお前を潰すっ!」
キョンが普通にキチガイな剣
谷口「なんだなんだ……不法侵入者だったのかよ」
キョン「8……」
ハルヒ「な、なんなのよ……何が起きているのよ」
キョン「7……」
ハルヒ「そ、そうだ。み、みくるちゃんならわたしのことを覚えているはずだわっ」
スタスタスタスタスタッ
ハルヒ「何よ何よ、どうなってるのよ……私の頭がおかしくなっちゃったわけ?
それとも、この世の中がおかしくなっちゃったの?
さすがの私でもこんな時には冷静にならざるを得ない……」
「あら、これはこれは美しい御方ですね」
ハルヒ「こ、古泉君っ!?」
ハルヒ「古泉君までとぼけないでっ! 当たり前でしょ! SOS団の団員なんだからっ!
ところで古泉君、一体全体何が起こってるのよ」
古泉「いえ、私は今日初めてあなたと対面したのですが」
ハルヒ「こ、古泉君まで……嘘でしょ……」
古泉「嘘とおっしゃられましても、初めては初めてなもんですから……何と言えばよいのですかね」
古泉「ちょ、ちょっと!」
スタスタスタスタスタスタッ
ハルヒ「ど、どうなってるのよ! 何が起きてるのよ!
なんで誰一人として私のことを知らないのよ! でも、みくるちゃんならきっと……」
スタッ
ハルヒ「ここがみくるちゃんの教室……」
ガタッ
ハルヒ「み、みくるちゃぁぁあああああんっ!」
スタスタッ
ハルヒ「み、みくるちゃんなのね!」
みくる「え、えーと……そうですけれども……」
ハルヒ「みくるちゃんは覚えているわよね?」
みくる「あ、あなたのことぉ……?」
ハルヒ「そ、そうよっ! 知ってるでしょ?」
みくる「し、知りませぇん……」
生徒C「しかも1年が2年の教室に入るなんてな……」
ハルヒ「な、なによ……なんなのよ……」
生徒D「用が済んだなら早く出て行ってくれないかなあ?」
みくる「わ、わたしは本当に知りませーんっ!」
スタスタスタスタッ
ハルヒ「……もう何も言いたくない……苦しい……ただ苦しいわよ……。
みんながわたしのことを知らないなんて……」
ハルヒ「私のことを知っている人が一人もいないことが、こんなにも苦しいなんて……」
ポタポタッ
ハルヒ「涙なんか流したの……何年ぶりよ.........」
ガラッ
ハルヒ「キョ、キョンっ!」
キョン「おい、またお前かよ」
ハルヒ「やっぱり変わっていなかった。
一晩寝て起きたら、元に戻っているだろうなって思ったけれどもやっぱり変わっていなかった……」
ハルヒ「もう嫌だよ……こんなの嫌だよ……」
ハルヒ「な、なんで私がこんなに苦しい思いをしなくちゃいけないのよ……」
ハルヒ「キョン……」
ハルヒ「会いたいわよ……SOS団のキョンに会わせなさいよっ……」
ハルヒ「SOS団……まだ有希がいるじゃないのっ!」
ハルヒ「なんでまだ団員がいたことを忘れていたのよ! もうっ!」
スタスタスタスタスタスタッ
ハルヒ「とにかく走って向かうしかないわっ、あの文芸室に」
ハルヒ「有希……あなたなら知っているわよね? じっとおとなしく待ってなさいよっ!」
ハルヒ「有希っ!」
スッ
「……」
ハルヒ「有希……」
長門「……」
ハルヒ「やっぱりいてくれたのね、ここに」
長門「……」
長門「……」
ハルヒ「ねぇ、有希?」
長門「……知らない」
長門「……知らないものは知らない。あなたと会うのは今日が初めて」
ガクンッ
ハルヒ「……」
ハルヒ「……......」
ハルヒ「あ、あ……......」
長門「……他に何か」
ハルヒ「い、いい……ぇ...............」
バタッ
ハルヒ「もう何もしゃべりたくない……ものすごく気持ち悪い……こんなこと初めて……」
ハルヒ「もう……終わりにしたい……」
ハルヒ「も、もしかしたらっ!」
バタッ
ハルヒ「あったっ!」
長門「……」
ハルヒ「有希っ!、このPC、少し使っていいかしら……!?」
長門「……ご勝手に」
ハルヒ「SOS団のエンブレム……これがなかったら……もう……」
ハルヒ「そのときはそのときよ……」
カチカチッ
ハルヒ「SOS団のホームペー.........」
ハルヒ「SOS団のホームページもない……何もない……」
ハルヒ「.....」
長門「……」
ハルヒ「...........終わった……」
ブチッ、ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
ブンッ
Smith.J>久しぶりだな……覚えているか? 俺がここにいたことを。
ハルヒ「ジョ、ジョンじゃないのっ!!!」
ハルヒ「も、もしかして……」
Smith.J>ああ、そうだ。俺があのジョンだ。
嘘でしょ……ジョンだって私をだましているのに違いないわっ!!!
Smith.J>『私は、ここにいる』……これでわかってくれるか?……ハルヒ
な、なんで、そ、それを……
Smith.J>SOS団の団員5人を……この部室に集めよ……そして……エンターキーを押せ。
Smith.J>そうすれば、きっとこの世界から抜け出せるだろuuuqdwkどwpqぢqぽwff
cjcふぃjfqjwfqwfjwqf___\\\__________________________________
ちょ、ちょっと、ジョ、ジョンンンンンンンンンンンっ!!!!!!!!!!!!!!
長門「……」
ハルヒ「……今……何か……本当に面白いことが起きているような気がしてきた……」
ハルヒ「私しか知らないことを知っている人がいた……あのジョン……」
ハルヒ「詳しいことはわからないけれども……何か不思議なことが起こり続けてる……」
ハルヒ「いつものわたし……そう……私はわたし……」
ハルヒ「みんな、ここに連れて来ればいいんでしょ……そんなことぐらい、いとも簡単にやってあげるわ」
ハルヒ「フフッ、待ってなさい」
ハルヒ「ジョンを信じるわっ!」
スタスタスタスタスタスタスタッ
ガラッ
生徒B「またあいつかよ」
ハルヒ「フフンッ」
生徒C「な、なんなんだ」
ハルヒ「みくるちゃん、ちょっとこっちにきなさい」
みくる「ふ、ふふふふぇぇぇぇえ~」
ハルヒ「みくるちゃん、ちょっと私に付き合いなさいっ!!」
みくる「や、やめてくださぁ~い!」
ハルヒ「ほんのすこしだけの間よ!」
バシッ
「ちょっと~そこの少女~おいたはダメにょろよぉ~?」
鶴屋さん「ん~わたしのことを知ってるにょろか」
ハルヒ「(やっぱり私のことを知らないのね)」
鶴屋さん「まあ、そんなことはどうでもいいにょろ。
みくるから手を離すにょろよ。さもないと……」
ハルヒ「ふふん。私はそんなことですぐにあきらめる女じゃないわ」
ハルヒ「み、みくるちゃんいいからついてくるのよっ!」
スタスタスタッ
みくる「ふふふふふぇぇえええ~」
ハルヒ「今日中に五人を文芸部室に放り込まないと……!」
みくる「わ、わたし、ど、どこにつれてい、いかれるんですかぁ~」
ハルヒ「お黙りっ!」
スタスタスタスタスタッ
ハルヒ「おりゃあああああっ!」
みくる「ふ、ふえ~ん」
長門「……」
ハルヒ「みくるちゃん、おとなしくここで待ってるいるのよ。いいわね?」
みくる「うううぅ~」
長門「……」
ハルヒ「逃げたりなんかしたら私刑の上に死刑だからねっ!」
ハルヒ「あとは古泉君とキョンだけだわ。問題はキョンよ」
ハルヒ「どうやってキョンをここに誘導するかよ」
ハルヒ「でも悩んだりしている暇はないわ。ただやるだけよ」
スタスタスタスタッ
ハルヒ「まずは……古泉君からよっ!」
ガラッ
ハルヒ「古泉君っ!!!」
古泉「おやっ、また会いましたね」
ハルヒ「ちょっとついてきてくれる?」
古泉「見知らぬ人についていくほど怖いものはないんですがね……」
ハルヒ「お願いっ! 古泉君、来て。私にはあなたが必要なのっ!」
古泉「そんなことをおっしゃられましても……」
古泉「……」
古泉「まあ、そこまでいうなら仕方ありませんね……いいでしょう」
古泉「ぶ、文芸部室ですか? またそれはどういうわけで……」
ハルヒ「いいからいくのよっ!」
スタスタスタスタッ、!
鶴屋さん「あ、あの人にょろよ!」
ハルヒ「!」
古泉「これはこれは……」
警察「あの人なんですね!? 不法侵入者は!」
鶴屋さん「そうにょろよ。あの人が不法侵入者にょろ!」
ハルヒ「(わたし……どうすれば……でも悩んでいるなんて私らしくないわね)」
ハルヒ「こ、古泉君! 古泉君は先に文芸部室に行って待ってて! 絶対に外には出ないのよ!」
古泉「ははあ……」
ハルヒ「お願いよっ!」
スタスタッ
警察「こらっ! 待ちなさい!」
鶴屋さん「絶対に逃がさないにょろよ!」
スタスタスタスタスタッ
ハルヒ「どうにかして巻くしかないわ。その間にキョンを文芸部室に誘導することができれば、道が開けてくる……。だけど、警察に捕まれば………..」
ハルヒ「とにかく急ぐしかないわっ!」
先生「おい、不法侵入者! 待てええええ!!!」
ハルヒ「なにっ! そんなのあり!? 後方には警察、前方には先生……」
ハルヒ「こうなったら階段をあがって、キョンのいる教室に直行するしかなさそうね」
警察「逃げられるとは思うなよ!!!」
スタスタスタッ
ハルヒ「運動神経抜群の私でも、朝からこれだけ走ればさすがに疲れるわ」
ハルヒ「でも……待っている団員たちがいる……あきらめられるわけないじゃない!」
スタスタスタスタッ
ガラッ
谷口「おい、またアイツが来てるやないか」
キョン「また来るなんていい度胸してんじゃねーか、おい」
ハルヒ「キョン、あんたみたいなバカはいっぺん地獄に堕ちないとわからないみたいね」
キョン「お前、ふざけていってんのか?」
ハルヒ「大マジよっ! その腐った脳みそをどうにかしたければ、今すぐ文芸部室に来なさい!」
キョン「お前ぇえええええええええええええええええええええええ!!!!」
ガラッ
ハルヒ「(私とキョン、どっちが先に文芸部室にたどり着けるか勝負よ)」
ハルヒ「(キョンが先に文芸部室に着いていたあかつきには……わたしの負けだわ)」
ハルヒ「でも、そんなことは絶対にさせないんだからっ!!!」
スタスタッ
先生「おい、待てええええええ!!!」
警察「もう逃がさないぞ」
キョン「この野郎おおおお!!!」
ハルヒ「大丈夫……二階くらいからなら飛び降りても大丈夫よね」
警察「ひっ捕らえろおおおおおおおおお!!!」
ハアッ
先生「!」
警察「なにやってんだ!!!」
キョン「アイツは文芸部室に向かう気だ!」
スタスタスタッ
ハルヒ「もう目の前…….」
キョン「待ちやがれえええええええ!!!」
バタッ
ハルヒ「み、みんな揃ってる!?」
みくる「ふふふぇ……」
古泉「おや、やっと着きましたか」
長門「……」
ハルヒ「……」
ハルヒ「ど、どうして!!! どうしてPCとキーボードが壊れてるのよ!!!」
長門「……私が壊しておいた」
古泉「……だそうですね」
ハルヒ「有希ぃ!! う、嘘でしょ!? ねぇ!? ねえったらあ!!」
長門「……あなたの負け」
バタッ
キョン「おい……もう逃げられないぞ……覚悟しろ」
バン 長門 バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバン゙ン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
\/___/ ̄
\,,(' ⌒`;;)
!!,' (;; (´・:;⌒)/
∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ( ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄
キョン「俺の腐った脳みそをどうにかしてくれるんだろ……」
ハルヒ「は、離れなさいよ!」
長門「……」
キョン「それとも、俺がお前の腐った脳みそをどうにかしてやろうか? あ?」
ハルヒ「や、やめて……」
キョン「うおおおおおおおおお!!!」
ハルヒ「もうダメ……窓から落ちるしか……」
___________________________________
キョン「なに!」
長門「……!」
みくる「ふえ!」
古泉「な、なんと!!!」
ハルヒ「(あ……落ちてる……なんだか分からないけど……すごいスピードで……)」
ハルヒ「(ごめんね……キョン……有希……みくるちゃん……古泉君……)」
ハルヒ「(団長として何もしてあげられなかったね……)」
ハルヒ「(キョン、自己中でワガママで迷惑かけたりして……今までごめんね……)」
ハルヒ「さようなら……」
ハルヒ「!」
「‘さようなら‘じゃねーよ」
「俺はキョンじゃねえ。それにしても、お前、意外と重いんだな」
ハルヒ「じゃあ誰だっていうのよ!!!」
「ジョンだ。ジョン・スミスだ」
ハルヒ「ジョ、ジョンだっていうの!?」
「喜んでいる暇なんてないぞ。ホラ見てみろ」
警察「もう逃げられないぞ。お前らはすでに包囲されている!!!」
先生「ひっ捕らえろぉおおおおお!!!」
「ハルヒ、お前はちょっと嫌な居心地の悪い世界に突然巻き込まれただけなんだよ」
「時間がない。詳しいことはいずれ分かるさ」
ハルヒ「な、何よジョンッ」
「‘彼‘に会いたいか?」
ハルヒ「……も、もちろんよ! き、決まってるじゃないのぉ!!//」
「そうか。ならしっかりつかまってろよ」
「そして……世界を大いに盛り上げるジョン・スミスをぜひとも宜しくな!」
――――――――――――――ビュンッ
ハルヒ「こ、ここは……」
ハルヒ「自分の家……こ、これは……夢だったの……」
ハルヒ「……で、でも夢のような気が全くしない……
以前にも一度だけこんな感覚を味わったことがあるような……」
ハルヒ「あぁ……ものすごい睡魔が襲っ………」
バタッ
ハルヒ「……学校に着いた。でも、またみんな私のことを知らなかったら……」
「涼宮さん! なにこんなところで、ボォーっとしているんですか!」
ハルヒ「み、みくるちゃああん!!!!」
みくる「ふふふふ、ふぇ~!! な、なななにするんですかぁ~涼宮さーん」
ハルヒ「み、みくるちゃん、ああ、あ、あいいい、たかったよぉぉお……」
みくる「涼宮さんったら……私はずっと涼宮さんのそばにいますよっ!」
ハルヒ「こ、古泉君までえええええ!!!」
古泉「あらあら、どうなさったんですか」
ハルヒ「もう……本当に心配したんだから……」
「……」
ハルヒ「ゆ、有希!!!!」
長門「……」
ハルヒ「有希も私のことを覚えているわよね!?」
長門「……覚えている。私はSOS団の団員その2」
ハルヒ「ゆきぃいいいいいいいいいいいいい!!!」
みくる「きっと何かあったんですよっ」
ハルヒ「もう……なんだか涙が止まらないじゃないの!!!」
長門「……」
古泉「しかし、もう一人教室で団員が待っているのではないですか」
みくる「そうね」
ハルヒ「キョン……」
ハルヒ「キョ、キョン!!!!!!!」
キョン「な、なんだよ!いきなり!」
ハルヒ「会いたかった……ものすごく会いたかった」
キョン「なんだなんだ、そんなきつく抱きしめるなよ……おい……」
谷口「う、嘘だろ、おい……おいおいおいおいおいおい。どうなってんだよ」
国木田「これってもしかして……」
ハルヒ「キョン……」
キョン「全く何が起こってんのかわかんねぇけど……まあ、たまにはこんなのもいいか」
キョン「おい、ハルヒ」
ハルヒ「な、なによ……」
キョン「……愛してるぞっ」
チュッ
―――――――――――――――END
仕事をやりながら、こっそり書いていました。遅れてしまってすいませんでした。
地の文がなく、漠然としていて、かなりの稚拙な出来になってしまったことを深くお詫びいたします。
最後まで読んでくださった方々、本当にありがとうございました。
みなさんにも何か良い出来事が起こることを祈りつつ。
ハルヒかわいい
Entry ⇒ 2012.04.05 | Category ⇒ 涼宮ハルヒSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
やよい「事務所でパンツなくなっちゃいました・・・」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333244214/
響「さっきやよいがお茶を飲んでたらやよいの足元にハム蔵がいたんだぞ。」
響「それで踏みそうになっちゃって、慌てたやよいがお茶をこぼしちゃったんだ。」
やよい「そのせいでズボンとパンツが濡れちゃって、しょうがないから事務所で干してたんですけどなくなっちゃったみたいなんです・・・。」
真美「亜美探偵!これは事件ですぞ!天才少女真美と亜美の出番だね!」
亜美「亜美達に任せてよやよいっち!亜美達がばっちし事件解決して犯人見つけちゃうかんね!」
律子「犯人って言ったてこの事務所にやよいのパンツを取るような人なんて・・・・あっ・・・」(チラッ
千早「・・・・なんですか。」
伊織「・・・・なによ。」
亜美「二人ともやよいっちにぞっこんですからなー。」
千早「そんなわけないじゃない!私は高槻さんが嫌がるようなことは絶対にしないわ!しても抱きつくくらいよ!」
伊織「私もそうよ!やよいのことはこの伊織ちゃんが1番大切にしてるんだから!」
千早「何言ってるの水瀬さん。高槻さんのことは私が1番大切にしてます。」
伊織「なによ。」
律子「まぁまぁ二人とも落ち着いて。今はやよいが困ってるんだから皆で助けてあげないといけないでしょ。そういう話は後でしなさい。」
伊織「ふんっ。」プイ
千早「それにしても大変ね。そういえば高槻さんズボンはジャージを代わりに履いてるみたいだけどその下はどうしてるの?まさかノー・・・・ジュルリ」
律子「あんた本当に盗ってないんでしょうね?」
やよい「下は撮影用の水着があったので今はそれを下に履いてますー!」
小鳥「えぇ実は今度撮影で使うから試着するために今日用意しておいてくれって響ちゃんが」
響「自分今度海で撮影があるんだぞー!とっても楽しみさー!」
千早「スタイルがいい人はいいわね。まぁ私はグラビアの仕事がしたいわけじゃないけど」
伊織「あんたはしたくてもできないんじゃない?」
千早「くっ・・・・」
やよい「二人とも喧嘩しないで下さい・・・・もっと仲良くしましょうよ・・・・」
千早「分かったわ!仲良くしましょうね!水瀬さん!」
伊織「もちろんよ!あたし達ほど仲の良い人なんていないくらいよね!」
やよい「千早さんとーっても優しいんですよー!実はこの前近所のスーパーで特売をやってたんですけど、卵がお一人様限定一つだったんですー!」
やよい「長介も友達と遊ぶ約束があって私一人しかいなかったんですー!そしたら偶然千早さんがスーパーにいて一緒に並んで買ってくれたんですー!」
春香「やよいの近所のスーパーって千早ちゃん家からかなり遠いよね?」
千早「たまたまよ!たまたま!」
春香「・・・・・」
やよい「伊織ちゃんもとーってもやさしいんですー!伊織ちゃんはこの前私に事務所で御飯を食べさせてくれたんですー!」
やよい「しかも伊織ちゃんがぜーんぶ用意してくれて食器は私が片付けるって言ったんですけど、休んでなさいって言って片付けまでしてくれたんですー!」
律子「そういえば最近事務所のスプーンとかお箸が無くなってるんだけど、伊織あんた知らないわよね?」
伊織「しっ・・・知るわけないじゃない!」(ドキドキ
伊織「それにあたしがもし、やよいのパンツを盗るにしてもちゃんとやよいに迷惑がかからないように替えのパンツを用意してから盗るわよ!」
律子「・・・・・。」
真美「あと怪しいのはやっぱ男だし兄ちゃんかな?そういえば兄ちゃんは?」
律子「プロデューサーは今営業に行ったわよ。」
亜美「いないなんてますます怪しいですなー。」
真美「これは兄ちゃんが帰ってきたら尋問ですな。んっふっふー」
春香「みんな待ってよ!プロデューサーさんがいないからって犯人扱いするのはおかしいよ!」
春香「まずはやよいがとった行動を振り返ってみよう!そしたら何か分かるかもしれないし!」
律子「それもそうね。パンツがなくなるまでの過程を教えて頂戴やよい。」
やよい「それで小鳥さんが替えの服を用意してあげるから1回洗ってきなさいってって言ってくれたんですー!」
やよい「だから私お洗濯してきて、日当たりの良いところに干しておこうと思ったんで窓際に干しておいたんですー!」
やよい「それからお昼を食べようと思って春香さんと一緒に御飯を食べに行きました!」
やよい「そして1時頃帰ってきたらなくなってたんです・・・」
亜美「なるほどー。ってことは11時から1時の間に事務所にいた人が犯人ってことだね!」
真美「亜美探偵さえてますなー!」
律子「当然でしょ!小鳥さんその時間帯に事務所に居た人分かりますか?」
小鳥「えーっとその時間帯に事務所にいたのは、
私、律子さん、美希ちゃん、千早ちゃん、伊織ちゃん、響ちゃん、
亜美ちゃん、真美ちゃん、あずささん、社長、プロデューサーさんですね」
真美「これは決定的ですなー!」
律子「それじゃあやよいに思い出してもらった意味がないでしょ!」
律子「時間を絞ったんだから次はその時間帯のみんなのアリバイを検証するわよ」
春香「すごーい!律子さん探偵みたい!」
響「できる女は違うぞ!まぁ自分も完璧だけどな!」
律子「はいはい。じゃあ確認するわよ。」
小鳥「私は電話対応をしてました。場所は私のデスクです。あとはお茶を組んだりもしてましたけど、窓際に近づいた人には気づきませんでしたね。」
律子「美希は寝てるみたいだけど、いつから寝てるか分かる人いる?」
春香「真希は私が事務所に来た時からずっと寝てたと思いますよ。時間は10時くらいです。」
律子「ありがとう。じゃあ他の皆は何をしてたの?」
千早「私はipodで歌を聴いてました。場所はソファーです。」
響「自分はハム蔵がいなくなってたから探してたぞ!給湯室にいたのを見つけたさー!本当よかったぞ!」
伊織「私は亜美とあずさと一緒に竜宮小町の話をしてたわ。」
亜美「これは本当だよー!まぁずっと話してたわけじゃないけど。」
真美「真美は暇だったからゲームしてたよー!」
律子「ありがとう。社長は部屋から出てきてないとして、じゃあプロデューサーさんが何してたか分かる人いる?」
真美「兄ちゃんは電話かけたりしてるところ見たよー!」
律子「曖昧ね。一人でいる時間が多かったってことかしら」
伊織「もしプロデューサーが犯人だったら伊織ちゃんが懲らしめてあげるわ!」
真美「それいいね!いおりーん!んじゃんじゃどうやって兄ちゃんを虐める!?」
伊織「そうね・・・・まずは普通に罵ったり叩いたりしちゃうだけじゃ逆効果だわ・・・・」
伊織「プロデューサーを罵ったところで喜ぶだけなんだからもっとキツくしないと・・・・」
亜美「でも亜美達が考えられるくらいじゃ限界があるよー!こういうのが得意そうな人に聞かないと」
伊織「あんた達以上にイタズラしてる人間がうちにいるわけないで・・・・」
伊織「春香ーちょっといい?」
春香「なに?伊織」
伊織「あんたもしムカつく奴がいたらどうやって懲らしめる?」
春香「でもそうだねーもしそういう人がいたらとりあえず無視する程度じゃダメだよね」
春香「そもそも無視っていうのは自分も相手もそれぞれが同じ環境にいないような状況になっちゃうよね?」
春香「そんなんじゃダメ。しっかりこっちが上だって理解させてやらないと」
春香「上下関係を付ける方法もいろいろあるけど分かり易いのは力で上下関係をはっきりさせることじゃないかな」
春香「伊織が誰を虐めたいのか分からないけどぬるいことしちゃダメだよ?絶対に歯向かいたくないっていうくらいに痛めつけなきゃ」
伊織「ごくりっ・・・・」
春香「まぁ今回の件でプロデューサーを懲らしめたいならとりあえず熱湯かけるあたりから始めればいいんじゃないかなぁ?」
春香「火傷とかは体に傷が残るから効果的だよ!」
腹黒い
真美「いおりんどーすんの?なんかはるるんやる気満々で給湯室にこもっちゃったよー!」
伊織「なっなにビビってるのよ!私達も行くわよ!」
亜美「亜美怖くなってきたよー!」
伊織「今更何言ってるの!もう春香についていくしかないわ!」
・・・・・・・
小鳥「プロデューサーさんの調教動画が取れそうね!準備しておかないと・・・・」
・・・・・・・
律子「みんなパンツの話はもう飽きちゃったみたいね。」
律子「でもそういうわけにもいかないわ。」
律子「アイドルのしかも下着が無くなるなんて大変なことよ。もし売られでもしたら大変だわ。」
千早「私なら高槻さんのパンツだったら言い値で買うわね。」
律子「まぁもうすぐプロデューサーが帰ってくるはずだからそしたら話を・・・」
P「ただいま戻りましたー。」
律子「あっプロデューサー!大変なんですよ!実は・・・・」
春香「律子さんちょっと待ってもらってもいいですか?」
律子「えっ?」
春香「プロデューサーさーんちょっとこっちに来てくださーい」
P「ん?どうしたんだ春香ー?」
P「何言ってるんだ春香(笑)こんなタイルの上に正座したら足が痛いだろ?」
春香「・・・・正座♪」
P「はいっ!」
春香「プロデューサーさんやよいのパンツを盗むなんてイイ度胸してますね♪」
春香「ちょっとこの事務所でのプロデューサーさんの立場を分からせてあげないといけないかなー♪」
P「やよいのパンツ?なんのことだ?俺は知らないぞ?」
春香「またまたとぼけちゃって♪伊織、亜美、真美持ってきて」
真美「本当にやるのはるるんーこれ結構どころじゃなくて熱いよ?」(ブルブル
伊織「私もちょっとやりすぎな気が・・・・」
春香「やりなさい♪」
3人「はい!」
P「ありがとうございます!!!!」
春香「!!!!!!!??」
春香「まさかこれでも快感を得るだけだっていうの・・・?」
春香「そんなこれ以上どうすれば・・・・・これ以上だと障害が残るのしか思いつかないんだけど・・・・」
真美「ねー兄ちゃんこれ嬉しいの?」
P「あー嬉しいぞ!!まさか真美達がこんなことしてくれるなんて思ってもいなかった!」
真美「じゃあ真美が足舐めてって言ったら舐めてくれる?」
P「当然じゃないか!ペロペロペロペロ」
真美「・・・・ゾクッ」
真美「・・・・靴下ごしでいいの?素足のほうが嬉しいんじゃない?」
P「嬉しいです!よろしいんですか!?」
真美「いいよー(ニヤッ)ついでに踏んであげるからズボン脱いでもいいよー?」
P「・・・・・いえ!それは遠慮しておきます!」
真美「・・・・?(ん?あれ?なんで?)」
真美「楽しいよ!亜美もやってみなって!!いおりんも!!」
亜美「兄ちゃん亜美も兄ちゃんのこと虐めてあげるね///」
伊織「(正直春香にはついていけなかったけどここからくらいなら私でもついていけるわね)」
伊織「私も虐めてあげるわ変態プロデューサー?」
・・・・・・・
小鳥「これは・・・・正直伊織ちゃんと春香ちゃんだけかと思ってたら亜美ちゃんと真美ちゃんもSに目覚めるなんて・・・」
小鳥「これは永久保存物よ!しっかり撮りなさい小鳥!」
・・・・・・・
響「律子。プロデューサーが大変だぞ。」
律子「ほっときなさい。いつものことでしょう。」
律子「春香ーそろそろプロデューサー返してもらっていい?」
春香「いいですよー!充分楽しんだんで!」
P「どうしたんだ律子?用事があったんだろ?」
律子「はぁ・・・・上半身裸で体中真っ赤にして真顔で話しかけてこないでください。」
律子「やよいのパンツが盗まれたんらしいんですけどプロデューサーさん何か知らないですか?」
P「うちの事務所にそんなことする奴いないだろー」
P「それにそんなことしたらやよいが大変じゃないか」
P「やよいに替えのパンツでもあれば別だけどな」
P「なーやよいー!」
律子「それはさっき誰かも言ってました!」
律子「ん?替えのパンツ?そういえばやよいが今履いてるのは響の水着なのよね?
律子「それで音無さんが準備したのは響に言われたから?」
律子「もしかして犯人は・・・・」
響「違うぞ!自分はそんなことしてない。」
千早「なるほど。それはありえますね。もともとやよいがお茶をこぼしたのはハム蔵のせいですし。」
千早「響なら故意的にやよいちゃんにぶっかけることができる・・・」
千早「うらやましい。私もハム蔵が欲しいわ」
やよい「えー響さんが私のパンツを盗ったんですかー?ショックですー!」
響「本当に違うぞ!そもそも水着を頼んだのだってそもそもプロデューサーが持ってくるようにって言ったからで・・・・」
律子「えっ?それ本当ですかプロデューサー?」
律子「そういえばいつもは伊織や春香にパンツ1枚で罵られたり叩かれたりしてるのに今日はズボン脱ぎませんでしたね?」
律子「今日は二人の度が過ぎてたんで1枚の布でも防護に使ったのかと思ってましたがちょっとそれ脱いでもらっていいですか?」
P「えっ?脱げなんて律子さんのえっち!」
律子「響あなたの無実のためよ!力づくでプロデューサーのズボンを脱がせなさい!」
響「えっ?自分が?」(チラッ
P「(ニヤッ)響とイチャイチャするのは久しぶりだなー!」
P「いつもは俺から無理やりだけど今日は響からしてくれるのかー!?」
響「律子!まだ自分汚れたくないぞ!」
律子「自分のためだと思って我慢しなさい!」
響「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
P「響!俺の胸に飛び込んでおいでー!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
律子「で、なんでやよいのパンツ履いてるんですかプロデューサー?」
P「ちょっとやよいのパンツの強度が充分か確かめたくて」
P「やよいの大切な部分を守るものだし」
律子「どうして響に水着持ってくるように言ったんですか?」
P「さっきも言ったけどパンツがいきなり無くなったらやよいが大変だと思って」
律子「つまり計画的犯行なんですね。」
律子「弁解の余地はありません。」
律子「やよい。あなたのしたいように処罰しなさい。どうするかは任せるわ」
P「俺やよいが心配で・・・・・」
P「やよいの家はちょっと貧乏だからもしかしたらパンツに穴があいてたりするんじゃないかと思って」
やよい「プロデューサーさんは私のことを思ってしてくれたんですねー?」
やよい「うっうー!じゃあしょうがないですー!許してあげまーす!」
P「やよいは可愛いなぁ」
律子「なんか納得いかないですけど、やよいがそれでいいならしょうがないですね。今回は不問とします。」
千早「待って律子!私納得いかないわ!」
千早「だってそうでしょう!そういうことなら別に響さんのを使わなくったって私の水着でも良かったじゃないですか!」
千早「そうですよね!プロデューサー!?」
一同「・・・・・・」
P「あーそんなのないぞー?」
響「・・・・・・グスン」
終わり
こんなに大変だと思ってませんでした。
今度からはちゃんと準備して話練ってから書きます。
クソ文章ですが読んでくださった方ありがとうございました。
おつかれ
次回も期待
Entry ⇒ 2012.04.05 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「赤沢さんって絶対僕に気があるよね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333297958/
恒一「せっかく僕たち付き合うことになったんだから…」
恒一「この際、わざと近づいてみて勘違いさせてみようと思うんだよね」
恒一「確信をついたところで鳴が現れて、赤沢さんをどん底に突き落とす」
鳴「いいよ、協力する」
こんな感じで頼む
赤沢『おはよう、何か用?』
恒一「その、今度ゲーセンでもどうかなって……」
赤沢『いいわよ、明日なんてどうかしら』
恒一「わかった、それじゃ明日12:00くらいに公園待ち合わせで」
恒一「ほんっと騙されやすいね」
鳴「そうね、明日私はなにをすれば?」
恒一「いや、特には何もないかな。明後日放課後に呼び出してどん底に突き落とそうと思うんだけど」
鳴「いいんじゃないかしら」
恒一「それじゃ、そういうことで」
コウイチクーン、ゴハンヨー
恒一「今日はいらないやー!」
恒一「……フフッ、笑いが止まらないや」
恒一「……あーもしもし赤沢さん?」
恒一「うん、うんそうだね僕この街良く知らないからゲーセン以外にも色々教えて欲しいな」
恒一「…うん、ありがとう。それじゃ」
恒一「クク、バカな女……」
赤沢「デートだからって張り切ったなんて思われるのもシャクだしどこかで暇つぶしを……」
恒一「赤沢さん、ずいぶんとはやいね」
赤沢「ひぇっ……なんだ恒一くん、驚かさないで」
恒一「ごめんごめん、でも驚いた顔した赤沢さんもかわいいよ」
赤沢「もう、しょうがないこと言ってないで早くいくわよっ!」
恒一「赤沢さーん見てよこれ!たくさん取れちゃった!」
赤沢「すごい量ね……もしかして都会の人はこういうの得意なのかしら」
恒一「まぁ川とか海とかないから、必然的に」
赤沢「ふぅん、じゃ恒一くん」
恒一「なに?」
赤沢「その…あれ…取りたいんだけど」
恒一「あれ?あのクマの……」
赤沢「な、なによ!悪い!?」
恒一「いや、赤沢さんやっぱり可愛いなぁと思ってさ」
赤沢「もう!バカ!はやく取りなさいよ!」
恒一「クレーンゲームかぁ…できるかな」
赤沢「で、できなかったら一緒にやりましょ!」
恒一「い、一緒に…ハハ」
赤沢「まるで取れる気がしないわね……一緒にやりましょ」
恒一「一緒って…ちょっと赤沢さん!?」
赤沢「集中しなさい。あと1000円しかないのよ」
恒一「これ…後ろから抱きつかれた感じで…その、胸が」
赤沢「え…?ご、ごめんなさい!」
恒一「いや、その、大丈夫」
赤沢「あたしったら恥ずかしい…こんな人前で」
恒一「いいよ、それより赤沢さん!一緒に頑張ってとろう」
赤沢「で、でもさっきのじゃ恒一きゅ…ひゃあ!!」
恒一「僕が後ろなら問題ないでしょ?ね」
赤沢「そ、そうね…それじゃ、やりましょ……」
赤沢「はしゃぎすぎちゃったわね」
恒一「いい経験だったよ、それにいろいろ再確認できたし」
赤沢「いろいろってなによ…ふふ」
恒一「赤沢さんのかわいらしさとか、かな」
恒一「あー明日の学校が楽しみだなぁ!」
赤沢「ふふ……子供なんだから……」
恒一「それじゃ放課後いいかな?」
赤沢「さっきも言ったじゃない、いいわよ」
恒一「そっか!それじゃまた明日、放課後に!」
赤沢「ばいばい、恒一くん」
鳴「わかってる、放課後でしよ?」
恒一「うん、よろしく」
鳴は頭の中でもう一度作戦をリピートしていた
昨日、恒一があの赤沢を放課後屋上に呼び出している
単純に今日は午前授業なためご飯でも食べないか、という内容である
しかしあの赤沢は絶対、ーいや赤沢出なくとも恒一きゅんにお昼を誘われたなら確実にー、告白と勘違いするに違いないだろう
そこで待ち構えているのが鳴である
恒一は掃除があるため先に鳴が屋上にいる
赤沢が、鳴のいる状況に混乱しているところに恒一きゅんが駆けつけ、私たちが付き合っていることをバラす
理由としては「いないものと付き合う」ということを対策係りの赤沢には話しておこう、ということ
そういう流れになっている
一歩、一歩と階段を上がる
鳴「もう誰にも邪魔はされない…!」
ギシッ、と床が軋む
鳴「対策係りに認めさせれば……!」
深呼吸を、ひとつ
鳴「私の…私の勝ち!!!」
太陽が眩しい
私を祝福してくれているようだ
ああ、私は勝った、勝ったも同然だ…!!
屋上には人の影が、ー赤沢本人であろうー、2つ
……2つ?
恒一「……」
赤沢「……」
なぜ、なぜあの2人がキスをしているのだろう
思考が停止する
赤沢「……」
いや、おかしい、夢だ
これは夢だ
鳴「こ、恒一くん……?」
恒一「……鳴」
そうか、わかった……これは演出か……
ずいぶん派手なえんsh
恒一「鳴、言わなきゃいけないことがある」
いやだ
知りたくない
鳴「……」
ハハッ、またまたご冗談を……。
恒一「君と付き合い始めたなんてのは伏線、最初から僕達は君をどん底に突き落とすために動いていた」
鳴「うそよ…」
鳴「そんなのうそ」
鳴「わたし、恒一くんの部屋に盗聴マイクつけてるもの!」
鳴「恒一くんは電話で赤沢にこう言っていたわ!」
鳴「細部までは聞き取れなかったけど…」
恒一「……フフッ、笑いが止まらないや」
恒一「……あーもしもし赤沢さん?」
恒一「うん、うんそうだね僕この街良く知らないからゲーセン以外にも色々教えて欲しいな」
恒一「…うん、ありがとう。それじゃ」
恒一「クク、バカな女……」
鳴「バカな女って!!!」
鳴「嘘!嘘!じゃあゲーセンの帰りよ!」
鳴「わたしストーキングしてったもの!」
鳴「恒一くんゲーセンで初めて放課後の約束取り付けてたもん!」
恒一「いい経験だったよ、それにいろいろ再確認できたし」
赤沢「いろいろってなによ…ふふ」
恒一「赤沢さんのかわいらしさとか、かな」
恒一「あー明日の学校が楽しみだなぁ!」
赤沢「ふふ……子供なんだから……」
恒一「それじゃ放課後いいかな?」
赤沢「さっきも言ったじゃない、いいわよ」
恒一「そっか!それじゃまた明日、放課後に!」
赤沢「ばいばい、恒一くん」
恒一「いろいろ再確認、っていうのも半分はこの計画についてさ」
鳴「……」
もう、何も信じられない
赤沢「ごめんなさい。でもおかしいと思わなかったの?対策係りの私がほおっておくわけないでしょ?」
赤沢「これであなたは本当にいないものとして使命を全うしてくれそうね」
恒一「僕達の幸せのためにもよろしく頼むよ、鳴」
鳴「……」
いやあああああ
恒一「え?ごめん、今なんて」
鳴「なんでもないわ」タッ
赤沢「…行っちゃったわね」
恒一「うん」
赤沢「これで、私たち、幸せよね?」
恒一「ああ」
鳴は復讐の鬼となる
まだクラスの人間は帰らずにクラスでダラダラしているはず
家庭科室からとってきた包丁を握りしめ、ドアを開けた
鳴「…ごめんなさい」
赤沢「っはぁ…はぁ…もう恒一くん激しすぎじゃない?」
恒一「赤沢さんが綺麗すぎるのがいけないんだよ」
赤沢「もう…バカっ!」
恒一「ふふ……」
赤沢「…でもこれで本当に現象は止まるのかしら…」
恒一「どういうこと?んっ…」
赤沢「実は先生方の中から現象は4月から既に始まっていたっていう…っ…意見が…っはぁ…」
赤沢「そう、そう考えると悪いことしたかしら」
恒一「別にしょうがないことだったと思うよ」
赤沢「そうね…雨……帰りましょうか…」
恒一「そうだね……」
赤沢「本当ね…ちょっといって見ましょう」
ガラッ
鳴「……あ、いらっしゃい」
赤沢「……まさかあなた、ここの人達全員…」
鳴「ンフフフフフフフ……」
鳴「だってぇ、現象は止まらないんだよぉ?」
鳴「だから最初から人数削ってさぁ……」
鳴「ふふ、ささやかな復讐……」
鳴「あたしは…今から死ぬ」
恒一「おい!鳴!やめろ!」
鳴「恒一くん……あなたは現象に殺されるの……」
恒一「おい!やめてくれ!だいたいなんで僕が!」
鳴「…恒一くん……わたしの、最後の遺言よ」
鳴「私、義眼って言ったでしょう?」
鳴「どうやら死者が見えるみたいなの……」
恒一「…なんだって?」
鳴「見事に一致したよ…死者、見えるの」
鳴「そしてね、恒一くん」
鳴「唯一現象の止まった年、あの年は…死者を死に返した人がいたみたい」
鳴「その結果、現象は止まった」
恒一「ぼ、僕は信じないぞ!」
鳴「わたしは死ぬ、残りは2人」
鳴「2人でなんとかしてね」
鳴「死者は……」
ーーその女。
ブシャッ
恒一「……」
赤沢「……」
赤沢「……」
恒一「あ、あかざ…」
赤沢「っ!!!」ダッ
恒一「ま、まって!!」
赤沢「きゃっ!?」
恒一「あ、赤沢さん!?」
グキッ
赤沢さんは階段から転げ落ちて、大量の血を流していた
赤沢「こ、こういち、くん…」
恒一「あ、赤沢さん!しっかり!」
赤沢「私、死者だったみたい……」
赤沢「記憶が…記憶がどんどん…消えてくの…」
恒一「赤沢さん!!今救急s…冷たい…」
赤沢「手、冷たい?やっぱり……」
恒一「赤沢さん…」
赤沢「でも、私が死ねば…恒一くんは、生きる…」
恒一「……」
恒一「……」
赤沢「死者なのに…人を…こんなに好きになっちゃった……」
恒一「……」
赤沢「さよなら…こ、こう…あれ…?誰だっけ…コウイチ…コウイチ…」
パタッ
恒一「とまぁ、10年前はこういうことがあってね…鳴のおかげで対処法は見つかった」
恒一「君たち3-3には死者を死に返す義務がある」
恒一「学費で買ったそのナイフで、全力で、殺し合いなさい」
恒一「私からは、以上だ」
『以上で、校長講話を終わります。3-3の生徒は教室に戻って、推理と殺し合いを続けてください』
fin
夜遅くまでお付き合いありがとうございました
それでは復讐になりませんし、鳴の精神状態は異常でした。
恒一に誰も近づけさせないのがしんのもくてきです真の目的です
恒一最初から最後までつくづくゴミだったな…w
Entry ⇒ 2012.04.05 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
バルクホルン「太刀使いか……」芳佳「ハンマーさんかぁ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333444755/
バルクホルン「換えられるか聞いてみよう」
芳佳「え、太刀って嫌われてるのかな……私知らなかった……」
芳佳「しょうがない、ライトボウガンにしよっと」
バルクホルン「ライトか……やや不安が残るが、私ならこの程度なんとでもなるだろう」
バルクホルン「むっ」
芳佳「あ、誰か入ってきた」
シャーリー「切断は私のスラックスに任せて下さい、っと」
バルクホルン『よろしくお願いします^^』
芳佳『皆さんの足を引っ張らないよう頑張りますのでよろしくお願いします!』
シャーリー『よろしくねー』
バルクホルン「最初のクエストは……下位ジンオウガか」
シャーリー「一応ひやしアメ飲んでってやるか」
バルクホルン『5にオウガいます^^』
芳佳『分かりました』
シャーリー『injuさん、危なくなったら下がって下さいね』
芳佳『気を付けます』
バルクホルン「初心者にしては礼儀正しいし、なにより素直だ」
バルクホルン「まるでクリスか宮藤のような……」
芳佳「この人の^^ウザいなあ」
バルクホルン『付いてないんで使っちゃって下さい^^』
シャーリー『了解ですゝ』
バルクホルン「オウガは頭が高いからな、ダメージソースになるのは私よりもスラックスだろう」
バルクホルン「とはいえ、下位なら適当に殴っているだけでも問題は無いだろうが」
芳佳『おっきいですね』
バルクホルン「ふふ……この新鮮な反応が可愛らしい」
バルクホルン『最大金冠になったらこんなものじゃないですよ^^;』
芳佳「うざっ」
バルクホルン『先にファンゴやっときますね^^』
シャーリー「お、このハンマー分かってんな」
シャーリー『お願いします』
シャーリー『尻尾もうちょいです』
芳佳『もう少しですか?』
シャーリー『すぐ終わりますよ』
バルクホルン「おっ」
シャーリー「転倒チャーンス! 強撃属性解放付きィ!」
バルクホルン「スタンプスタンプ」
芳佳「攻撃のチャンス? え、えっと」
>拡散弾 Lv1
バルクホルン「1、2の!」
ドカァン
シャーリー「えっ」
バルクホルン「あっ」
《モンスターを討伐しました》
《1分後に帰還します》
芳佳「やった!」
芳佳『やりましたね! お疲れさまです!』
シャーリー「……」
芳佳「しゃべってくれないなあ」
芳佳「まあ、剥ぎ取り中じゃ仕方ないか」
芳佳「あっ、確か尻尾も剥ぎ取れるんだよね」
ザクッザクッ
《クエストクリア!》
バルクホルン『すみません^^; フレに呼ばれたんで落ちますね^^;』
芳佳『お友達ですか? わかりました、ありがとうございました』
バルクホルン『どうも^^;』
芳佳『シャルロッテさんは大丈夫ですか?』
シャーリー『大丈夫ですけど、injuさん』
芳佳「?」
シャーリー『片手とかハンマーみたいな武器なら割と大丈夫ですけど』
シャーリー『さっきの拡散とか散弾は、跳ぶ方向が予測できないので』
シャーリー『結構味方も巻き込んでしまうんです』
芳佳『そうだったんですか? すみません……』
芳佳『クリスさんに悪いことしてしまいました』
シャーリー『次から気をつけて貰えれば大丈夫ですよ』
シャーリー「さて…そうだな……」
シャーリー『injuさん、一旦解散して別な人探しませんか?』
シャーリー『二人でやるより効率いいですし』
芳佳「え……解散してもいいけど、また来てくれるのかな……」
芳佳『私とシャルロッテさん以外の人を探すってことですよね?』
シャーリー『そうですよ』
芳佳「良かった」
芳佳「あっ」
『はじめまして。私にもお手伝いさせて頂けますか?』
シャーリー「!」
芳佳「この名前、この武器……まさか……!?」
芳佳「と、とりあえず許可を……」
MIO『ありがとうございます。よろしくお願いしますね』
芳佳『ナルガクルガってやつをお願いします』
MIO『了解です☆』
シャーリー「嘘だろ。少佐が"☆"なんて使うのか……」
シャーリー「……いや、まさかな。偶然だ」
MIO『シャルロッテさん、叩きつけ回避の為に尻尾優先でお願い出来ますか?』
シャーリー『はい、任せて下さい』
シャーリー「こいつがただの太刀厨か、それとも……」
シャーリー「私が見極めてやる」
芳佳『強そうですね』
MIO『強いですよー、ふふふ』
シャーリー「……」
MIO『迷惑切りしないようにしますが、ぶつかったらごめんなさい!』
シャーリー『割と大きいし、近づきすぎなければ平気だと思いますよ』
MIO『どうもー。気をつけますね☆』
シャーリー「……見せてみろ!」
シャーリー『もうちょいで尻尾一段階です』
MIO『はーい』
芳佳「リロードしなきゃ……」
バッ
シャーリー「やべえ!」
芳佳「ちょ……」
ズバァ!
太刀振るう剣士の刃は 対手に触れぬことが出来るのか?
出来る 出来るのだ
ギャオン!
MIO『危なかったですねー』
芳佳「……!」
シャーリー「す…すげぇ……!」
MIO『これ、私がシャルロッテさんの手柄横取りした形ですか? すみません…』
太刀を背負った正体不明のハンター『MIO』は
八面六臂の活躍を見せ続けた
そして
ギュアアァ…
《モンスターを討伐しました》
《1分後に帰還します》
MIO『終わったーv』
芳佳『お二人ともありがとうございました!』
シャーリー『お疲れさまー』
シャーリー「……」
シャーリー「これが……サムライ……」
シャーリー『いいよー』
MIO『ごめんなさい、そろそろ仕事に戻らなきゃなので……』
芳佳『そうですか……ありがとうございました!』
MIO『本当にすみません! 夜はほぼ毎日いるので見かけたら誘って下さい☆』
シャーリー『お疲れ、少佐』
シャーリー「ふふん。本当に少佐だったりしてな」
MIO『おつかえsまでしtや』
シャーリー「……」
シャーリー「なにこれ。え? 嘘だろ?」
ミーナ「しょうs……」
ミーナ「まさか……バレた…!?」
コンコン
坂本「ミーナ、入るぞ」ガチャッ
ミーナ「えっ!」
坂本「なんだ、どうした」
ミーナ「え、いっ、いや、なんでもないわ」カタ…カタ…
坂本「そんなに疲れているのか? どれ、肩でも揉んでやろう」
ミーナ「待って!」ッターン
坂本「何を焦っているんだ?」
ミーナ「……なんでもないの。もう大丈夫だから」
坂本「?」
おわり
乙
他の人がどんなHNで武器を使ってるのか気になるな
Entry ⇒ 2012.04.05 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「あ、野生の結衣が昼寝してる!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333008627/
あかり「……京子ちゃん静かに!」コソッ
ちなつ「結衣先輩の寝顔も素敵です……」
結衣「……」zzz
京子「おやおや、結衣が昼寝してるなんて珍しいね」
あかり「ふふ、きっと結衣ちゃんも疲れてるんだよぉ」
京子「ったく、寝るなら授業中に寝ておけよなー」
ちなつ「いやいや、普通寝ませんから」
あかり「あはは……」
ちなつ「あかりちゃん、ここの問題ってさ」
あかり「うんうん、ここはね……」
京子「もうつまらなーい、私にかまってよ」
京子「かまえかまえー!」ギュムッ
ちなつ「あーもうやかましいです!!」
あかり「京子ちゃんは宿題とかないの?」
京子「んー、あっても全部結衣に見せてもらってるもん」ツンツン
結衣「むにゅ……」zzz
京子「そうだな、だいたい寝るか絵を描いてるし」
ちなつ「……はぁ、この人は」
京子「にしても結衣っていつ宿題してるんだろ」
京子「昨日も夜の11時くらいまで一緒にゲームしてたし」
ちなつ「……」ピクッ
あかり「当たり前のようにお泊りしてるんだね……」
京子「……」ポッ
ちなつ「なに頬を赤くしてるんですか!?」
結衣「んぅ……」モゾモゾ
一同「しー……」
京子「くふふちなつちゃん、なにもって例えば?」
ちなつ「た、例えば、その、ごにょごにょ……」モジモジ
ちなつ「ってなに言わせるんですか!」
あかり「2人ともなんのお話し?」
京子「むっつりなちなつちゃんもかわええ、そんなことしないよぅ」スリスリ
ちなつ「あーもう、ベタベタしないで下さい!!」
あかり「むー、あとで結衣ちゃんに直接聞いちゃうもんね」プクッー
京子「そう言えば私は先に寝たけど」
京子「結衣は1人で勉強してたな、あはは」
あかり「ちょっと京子ちゃん……」
ちなつ「はぁ……」
ちなつ「そりゃ寝不足にもなりますよ」
あかり「結衣ちゃんに負担かけすぎだよぉ京子ちゃんは」
京子「……ふうむ」
結衣「……」zzz
京子「くぅ~ん……」
あかり「ふふふ、京子ちゃんわんわんみたい」ナデナデ
京子「あかりーわたしと遊んでくれよー」
ちなつ「ほらほら、続きやろうよあかりちゃん」
あかり「うんっ、ここで終わらせちゃおうね」
あかちな「……」カリカリッ
京子「はぁーつまらないなぁ」
京子「むふふ、無防備に寝てる結衣が悪いよね」
京子「普段はちょっかい出せばすぐチョップだもん」
京子「たまにはイタズラしてやるか」
京子「……へへへ」
京子「……船見結衣の生態調査っと」カキカキ
結衣「……」zzz
京子「うむうむ、よーく寝ていらっしゃる」
京子「野生の結衣は貴重だからね、じっくり調べてあげようかな」
京子「名前は船見結衣、14歳、七森中学の2年生」
京子「中学生なのに一人暮らしをしている」
京子「幼馴染みである歳納京子にゾッコン」
京子「うむうむ」カキカキ
ちなつ「……!」ガタッ
あかり「急にどうしたの京子ちゃん?」
京子「いや、ちょっと気になってね」
あかり「んー、結衣ちゃんは優しいからあかりも大好きだよぉ」
あかり「ふふ、オムライスも美味しいし」
ちなつ「わたっ、私もそんな感じですっ!」
京子「ふむふむ、後輩の面倒見が良く慕われているっと」カキカキ
京子「……オムライスは絶品」カキカキ
結衣「んぅ……えへへ」
京子「冷徹に見えてじつはナデナデされるのが大好き」カキカキ
京子「ふむふむ、結構分からないところあるもんだな」
京子「嫌いな食べ物とかあったっけか……」
ちなつ「あかりちゃん、調理実習で余ったネギわざわざ持ってきたの!?」
あかり「うん、だって半分も残ってるしもったいないよぉ」
京子「ネギ、ネギ……!」
あかり「へっ、いいけど何に使うの?」ゴソゴソ
京子「へへ、サンキュー!」
京子「いや確か結衣ってネギが苦手だったような気がするから」
ちなつ「それでどうしてネギが必要なんです?」
京子「まぁまぁ、コイツを結衣の鼻に近づけて……」スッ
結衣「……」ピクッ
結衣「ふぇっ、んっ……ねぎ、ねぎ?」zzz
結衣「いやだよぅ、おっ、おかーさん……」グスッ
結衣「……ふっ、ふぇ」zzz
ちなつ「ちょっと京子先輩!」
あかり「もう、あとで怒られても知らないよぉ」
京子「あはは、ちょっと調子乗りすぎたな」
結衣「ひっ、姫……!」
ちなつ「姫……?」
結衣「もうお城はネギの軍勢に囲まれてしまいました」
結衣「むにゃ……えへへ」zzz
あかちな京「ぷっ、ぷぷぷ」ピクピク
あかり「だっ、ダメだよ笑ったりなんかしたら」
ちなつ「そっそうですよ!」
結衣「そろそろ私も出なければなりません……」
結衣「生きて帰られるかは分かりません」
結衣「んー……」zzz
京子「ぷふっ、もうなんなの結衣、笑いすぎてお腹痛い……」ピクピク
結衣「お慕い申しております、京子姫」
京子「……」ピクッ
結衣「えへへ……」zzz
京子「……」
ちなつ「あかりちゃん、ここの問題って」
あかり「うんうん、ここはね……」
京子「きょっ、京子姫……?お慕い?」モジモジ
あかり「あれ、京子ちゃん顔赤くしてどうしたの?」
京子「ふにゃっ!?」ビクッ
京子「お慕い申しておりますってどういう意味なの?」
あかり「うーん、たまに時代劇とかで出てくるよね」
ちなつ「私も聞いたことはありますけど……」
あかり「よく分からないけど、好きですよーってことなんじゃないかなぁ」
ちなつ「たぶんそんな感じだよね」
京子「……」
京子「あ、あ、あぁそうなんだ……」モジモジ
結衣「……」zzz
ちなつ「……今日は季節外れの雪が降ってますけど」
あかり「うんうん、寒いくらいだよねぇ」
京子「そうだよなっ!私も寒いくらいだよ!」
ちなつ「……はぁ、そうですか」
あかり「ふふ、京子ちゃん、とりあえずこのハンカチで汗拭いて」スッ
京子「おっおう、サンキューあかり」
結衣「……京子姫、ネギはすべてみじん切りに」zzz
京子「そっそれは、もういいっつーの……」ペシッ
あかり「ううん、どういたしまして」
あかり「でも珍しいね京子ちゃんがそこまで取り乱すなんて」
京子「……いや、その」モジモジ
ちなつ「ふふ、珍しいこともあるもんですね」
京子「そっ、そりゃあ私も人の子だからね、あはは」
京子「嫌いな食べ物はネギ」
京子「……あと、結衣は私にゾッコンであるっと(二回目)」カキカキ
結衣「すー……」
京子「ふぁ~、いよいよ手持ち無沙汰だなこりゃ」
京子「ふぅむ、生態調査だからな」
京子「つっ、次はお触りしていろいろ調べちゃおうかなー」
結衣「……」zzz
京子「へへへ、匂いとか嗅いだりしちゃって」スンスン
結衣「っ……」ピクッ
京子「……えへへ」ギュッ
京子「なんか子供のころと同じ匂いがして、安心するなぁ」
京子「せっけんとかシャンプーの匂いと」
京子「……よく分からないけど、お菓子みたいな甘くていい匂い」
京子「……」カキカキ
京子「総括して、体臭は甘くていい匂いっと」
京子「こんな機会滅多にないし、もうちょっと堪能するか」スンスン
結衣「んっ……」ピクッ
京子「まーったく、ちんちくりんな夢見ちゃってさ」ムニムニ
結衣「んー……んむむ」
京子「ほっぺの触り心地はなかなか、意外と伸びる」カキカキ
京子「……」ジー
京子「はぁ、しっかり谷間もあるじゃないか」
京子「勝手に自分だけ成長しやがって」
京子「ひまっちゃんには負けるが、ナイスボディっと」カキカキ
京子「……あとはこのノートなに書こうかなぁ」
あかり「あっ、この間ね、公園でネコちゃん見つけてね」
あかり「ふふふ、腰のあたりさすってあげたら、なーおにゃーおって」
あかり「腰を突き出して、気持ちよさそうにしてたんだぁ」
ちなつ「あかりちゃん、ノラネコはあまり触らないほうが……」
あかり「そうかなぁ……」
ちなつ「たしかネコって腰のあたりが性感帯って聞いたよ」
あかり「せいかんたい……?」
ちなつ「やばっ!」
あかり「ちなつちゃん、性感帯ってなぁに?」
あかり「……」ジーッ
ちなつ「うっ……」
ちなつ「はぁ、性感帯っていうのはね」
あかり「うんうん!」
ちなつ「ちょ、ちょっと耳貸してね」
あかり「えへへ、秘密のお話なんだね」ソッ
ちなつ「……」フーッ
あかり「っ!?」ゾクッ
ちなつ「あかりちゃん、さっきどんな感じだった?」
あかり「えっ、えっと、なんかゾクってしちゃって」
あかり「ドキっとしちゃった……」モジモジ
あかり「ご、ごめんね上手く説明できないや」
ちなつ「じゃああかりちゃんは耳が性感帯なんだね」
ちなつ「少し敏感なところを性感帯って言うんだよ」
あかり「へぇー、そうなんだぁ」
京子「……ふむ」
ちなつ「うーん、人によってそれぞれだと思うから……」
ちなつ「でもだいたいは首筋とか、鎖骨のあたりとか」
あかり「……」スリスリ
あかり「えへへ、さっきみたいにはならないや」
ちなつ「お腹のあたりとか、あとは……」
あかり「他にもまだあるの?」
ちなつ「はっ、歯茎の裏とか内側のふと腿……」
あかり「歯茎のうら!?」
ちなつ「あぁもう、絶対興味津々だよあかりちゃん……」
ちなつ「いっいや、だからその……」
ちなつ「……」
あかり「……」ジーッ
ちなつ「え、えっともう一回耳貸してくれるかな」
あかり「またフーッってするの?」モジモジ
ちなつ「し、しないもん!……秘密の話だからね」
あかり「えへへ、もちろん誰にも言わない、秘密のお話だよぉ」ソッ
あかり「……」
あかり「ええええええええええええええええええ!?」
結衣「んぅ……」
ちなつ「あかりちゃんのおバカッ、声大きいよ」
あかり「だ、だってキスするときにしっ、舌入れるって……!」
ちなつ「……だからあかりちゃんにはまだ早いって言ったのに」
あかり「ひょえー……」ドキドキ
ちなつ「あとね、自分で触ってもそんな気持ちよくないと思う」
ちなつ「好きな人にいじってもらうと気持ちいいらしいよ」
あかり「へっ!?」
ちなつ「ど、どうしてそこで驚くの?」
あかり「だ、だって……」
ちなつ「……?」キョトン
あかり「さっきちなつちゃんに耳をフーってされたら」
あかり「き、気持ち良かったよ?」
ちなつ「んなっ!?」
あかり「……」カァー
ちなつ「な、なんで顔赤くしてるのよあかりちゃん!」
あかり「ちっ、ちなつちゃんも真っ赤だよぉ」
ちなつ「……」
ちなつ「う、うるさいあかりちゃんのくせに!」
あかり「くせにって、なんかひどいこと言われた気がする……」シクシク
ちなつ「……もー、こんなこと言わなきゃ良かった」
京子「せ、性感帯……」
結衣「……」zzz
京子「生態調査だから性感帯を調べるのも」
結衣「……すぅ」zzz
京子「うっ……」
京子「心なしかなんか色っぽく見える……」
京子「あぁもう、ありえないだろ幼なじみだぞ!」ブンブン
京子「でっでも、あかりとちなちゅだって耳フーってしてたし」
京子「……」ドキドキ
京子「そっそうだよ、コレはいたずらだから」
京子「ただそれだけだから、深い意味なんてないよ!」
結衣「……」zzz
京子「呑気に寝ちゃって、1人でドキドキしてバカみたい」
京子「そうそう、相手は結衣なんだから別に意識するのがおかしいんだよ」
京子「……」ギュッ
京子「……んっ」
京子「結衣の匂いで頭クラクラする……」
京子「……」フッ-
結衣「んっ……」ピクッ
京子「き、気持ちいいの結衣?」
結衣「……」
京子「へへへ、なんて答えられるわけないか寝てるんだし」
京子「……耳弱いのかなぁ」
京子「これは調査する必要があるな」
京子「……あまがみっ」カプッ
結衣「ひゃっ……ん」ピクッ
京子「……」フーッ
結衣「っ……」
京子「耳が弱いっと」カキカキ
京子「にしても寝付きよすぎだろ……」
結衣「……」zzz
京子「昔もよくこうやって一緒にお昼寝したなぁ」
京子「……」カキカキ
京子「最後に結衣への要望ってことで」
京子「……へへへ」ギュッ
京子「くぁ……」
京子「……」zzz
結衣「ん、あれ、いつの間にか寝てたみたいだな」クシクシ
京子「……」ギュッ
結衣「……ったく、やけに寝苦しいと思ったら」
結衣「京子、いいかげん離れて……」
京子「……んへへ、ゆい」zzz
結衣「まぁたまにはいいか」
あかり「あ、結衣ちゃん、起きたの?」
結衣「うーん起きたには起きたんだけど……」
結衣「ご覧のありさまだから動けなくてさ」
あかり「あはは、今度は京子ちゃんが寝ちゃったんだ」
結衣「うん、なんか手も足も絡まれて身動きできなくて」
あかり「さしずめ結衣ちゃん抱き枕って感じかなぁ」
結衣「なんだそれ……」
結衣「あれ、ちなつちゃんは?」
あかり「あぁえっと、なんか顔が真っ赤になってね」
あかり「きょっ今日は、あかりちゃんの顔まともに見れないかもって」
あかり「先に帰っちゃった……」
あかり「えへへ、さっぱりだよぉ」
結衣「たまーに恐ろしいことさらっとするからな」
あかり「そ、そうかな……」
結衣「はっぱ仮面とか」
あかり「ちょ、ちょっとそれは別に関係ないよね!」
結衣「ふふ冗談だよ、でも喧嘩したとかではないんだろ?」
あかり「うん、あかりドキドキしちゃったよぉ」
結衣「……ドキドキ?」
あかり「えっとね、ちなつちゃんがあかりの耳に息をフーってしてね」
あかり「……それで」
結衣「わっ、私が寝てる間になんかスゴイことになってるね……」
結衣「……そんなことされたらドキドキもするだろうな」
あかり「えへへ」
結衣「えへへじゃないよもう……」
結衣「……おや、なんだろうこのノート」
京子「……」zzz
結衣「まーたコイツは変なことして……」
京子「えへへ……」zzz
結衣「まったく、えへへじゃないっての」
結衣「……ふむふむ」
結衣「まぁ特に変なことは書いてない……」
結衣「『幼馴染みである歳納京子にゾッコン』」
結衣「……」
結衣「オムライスが美味しい、後輩の面倒見がいい……」
結衣「へぇ結構真面目に書いてくれてるんだな」
結衣「……」
京子「……」zzz
結衣「……」ナデナデ
京子「んっ、えへへ……」ギュッ
結衣「ふふ」
結衣「冷徹に見えるのか……」ピシッ
京子「んぐっ……」
結衣「私までおちゃらけたらバランスとれないだろうが」
結衣「……お前のおかげでこんな性格なったんだよ」
結衣「……責任とれよ、なんてな」クスッ
結衣「『結衣は私にゾッコンであるっと(二回目)』」
結衣「はぁ・・・…」
結衣「『総括して、体臭は甘くていい匂い』」
結衣「たっ、体臭……!?」
あかり「ん、どうかした結衣ちゃん?」
結衣「……私って変な匂いするかな?」
あかり「ふぇっ?」
あかり「きゅっ、急にどうしたの結衣ちゃん!」
結衣「いやこれには甘くていい匂いって書いてあるんだけど……」グスッ
結衣「たっ、体臭って書かれるとちょっと傷つく」
あかり「……??」
あかり「むしろ結衣ちゃんの匂い好きだけどあかりは」
結衣「ほんとに?」
あかり「うんうん、昔のおやびんと変わらない匂いがして安心するんだぁ」
結衣「あーなんか、その呼び方懐かしいかも」
あかり「えへへ、だから気にしない方がいいよぉ結衣ちゃん」
結衣「ん、ありがとなあかり」
京子「ゆぃ……んへへ」ギュッ
結衣「お前のせいでこんな悩んでるんだよ、お馬鹿」ムニムニ
京子「んむー……」
結衣「まぁ京子には負けるけどな」ムニムニ
京子「むにゅー……」
結衣「あー柔らかい……」
結衣『ひまっちゃんには負けるが、ナイスボディ』
結衣「そりゃどうも、京子も育てばいいね」
結衣「ふぅ、こんなもんかな――」
結衣「せっ、性感帯はみみ……!」
あかり「性感帯!」ガタッ
結衣「い、いや言ってない言ってないから!」
あかり「えー確か聞いたような気がするんだけどなぁ……」
結衣「(あかりにはそんな言葉絶対早いからな……)」
結衣「なっ、なんで京子のやつ私が耳弱いって……」
京子「んへへ」zzz
結衣「コイツ、寝てる私にちょこちょこ触ったな……」
結衣「……」ソッ
結衣「耳たぶちょっと湿ってるし」
結衣「……はぁ」
京子「はぅっ……」ギュッ
結衣「京子だって耳弱いじゃないか」
結衣「弱いのはお互いさまだな、これでチャラにしてやる」
京子「……」zzz
結衣「体臭、性感帯、私じゃなかったらセクハラで訴えられるぞお前」ムニムニ
結衣「……」ペラッ
結衣「おや、最後の最後になにか書いてあるな」
結衣「……私への要望?」
結衣「『甘えたい、もっと私にかまえ!』」
結衣「……」
結衣「べつにそれくらいだったらいつでもいいけど」ギューッ
京子「んー……」zzz
結衣「離れていったと思ったら急に甘えてくるし」
結衣「気まぐれな奴だよお前はホントに」ナデナデ
京子「へへへ……」zzz
結衣「……」
結衣「たまには私から甘えてみるのも面白そうだな」
京子「じゃあねー、ふぁ~」ノビーッ
あかり「ばいばいーい、2人ともー」
結衣「……」
京子「あ、そうだ今日も結衣の家に――」
結衣「もちろん今日も泊まっていくんだろ?」
京子「ほえっ?」
京子「あ、ああうん!」
結衣「ほら寝起きで危ないから手繋いであげる」ギュッ
京子「お、おおう!?」
京子「……熱でも」ピトッ
結衣「ねえよ」
結衣「だっ、だいたいお前がもっとかまってとか、甘えたいって書いたんだろ」
京子「んなっ!?」
京子「まさかアレ見たのか結衣!」
結衣「……ホラさっさと帰るぞ、寒いし」グイッ
京子「みっ、耳でピクっとする結衣も可愛かったよ」
結衣「うるさい、お前も耳弱かったけどな」
京子「へっ!そ、それってどういうこと!?」
結衣「さぁな、教えてあげない」
京子「ちょ、ちょっと結衣ー!」
おしまい!
乙
Entry ⇒ 2012.04.05 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
まどか「ほむらちゃん、ごめんなさいは?」
http://hayabusa.2ch.net/news4vip/kako/1333/13331/1333119846.html
まどか「次は体育だね。さやかちゃん、行こうか」
さやか「おーう!今日のバスケはさやかちゃんがハットトリック決めちゃいますよー!!!」
まどか「さやかちゃん・・・それサッカーだよ」
さやか「え?そうだっけ、えへへ・・・」
ほむら(相変わらず美樹さやかはアホね・・・それに比べてまどかはかわいいし聡明だし賢いし愛くるしいわ)ハァハァ
まどか「じゃあ体育館へゴー!ウェヒヒ、楽しみだね!」トコトコ
ほむら(さてそろそろ・・・まどかの脱ぎたて制服の芳醇な香りに包まれようかしら!!!)ガタッ!
ほむら「この辺りにまどかの慎ましいおっぱいが鎮座していたのね・・・ペロッ!これはまどかの汗の味!!!」
ほむら「ああ芳しい!!!まどかの匂いがするわ!!!そういえば汗っておしっこに近い体液らしいわね」ぺろぺろハァハァ
ほむら「スカートのポケットになにかあるわね・・・・・・こ、これは!!!まどかのハンカチ!!!!!」
ほむら「私のまどか手帳によればまどかは今日9時14分にくしゃみをしたときにこれで口を塞いだわ・・・まどからしい健気な配慮ね」
ほむら「味見してみましょう・・・んむぅ・・・くちゅ・・・まどかの味・・・まどかの口膣を犯してる気分だわ!!!ほむぅ!ほむぅ!!!」チュパチュパ
さやか「さーて、帰りの購買で何買って行こうかねー」
まどか「んもう、さやかちゃんったらまだ授業始まってもいないのに・・・・あ・・・あーーー!!!!」
さやか「ど、どうしたのさ急にでっかい声出して・・・」
まどか「いっけなーい!お財布忘れちゃった!戻らなきゃ!!!」
さやか「うえーめんどくさい・・・100円くらいなら貸せるけど?」
まどか「マミさんにカレー弁当頼まれてるから足りないの!!!今から取って戻ってくるから先行ってて!」タタタ・・・
教室
まどか「ん?教室に人の気配が・・・誰だろう、ちょっと覗いてみよう」コソコソ
ほむら『・・・・はあっ、はあっ!やっ!あんっ!!ま・・・まどかああぁぁ!!!』スリスリスリ
まどか「」
ほむら『駄目よまどか!!!そんなとこ・・・ひうっ!?いやああああ!!!
しゅごいのおおぉぉぉ!!!!もぐもぐっ!』コスコス・・・
まどか「ひ・・・ひどいよ・・・こんなのってないよ・・・・」ガタッ
ほむら「だ、誰なの!!!」バッ!
まどか「や、やめてよほむらちゃん!私の制服嗅いでパンツをこすり付けながら
ハンカチ食べつつ半裸で銃を構えないで!!!」
ほむら「ま・・・・・ど・・・か・・・・?」
まどか「銃を下ろして・・・ほむらちゃん・・・サイテーだよ」
ほむら「」
こんな形で知りたくなかったな・・・ほむらちゃん、ごめんなさいは?」
ほむら「ほ、ほむぅ・・・」
まどか「ごめんなさいは?」
ほむら「申し訳ございませんでした・・・」
まどか「で、ほむらちゃんは何をしたことを謝ってるのかな?
自分の口で言ってみてよ。ちなみに私は全部見てたから」
ほむら「そ、それを言わなきゃ許してくれない・・・の?
(天使のように心優しいまどかならこのへんで許してくれるわよね・・・?)」チラッ
まどか「・・・・ほむらちゃんは今、私に質問できる立場なのかな?私のお願い聞いてほしいな」ニッコリ
ほむら「あの・・・・・・ま、まどか?」
まどか「あのねほむらちゃん、私怒ってるんだよ・・・
ストーカー行為は黙認してたけど、服とかにそういうことされるの・・・気持ち悪いよ」
ほむら「!?」
まどか(・・・今回は私が目撃者だからいいけど、
こんなの他の人が見たら絶対退学処分だろうし・・・)
まどか(ホントはちょっと叱って許すつもりだったけど、
ついハシャイジャッテ収集がつかなくなってしまったよ・・・こ、こうなったらノリで演じきらないと!)
ほむら「き、気持ち悪い・・・ですって・・・・・ま、まどかに嫌われた・・・・もう死のう・・・・」チャキッ
まどか「教室で脳漿を散らすのはよくないよ!?やったこと全てを正直に話せば許してあげるよ」
ほむら「ま、マドカァー!!!」
まどか「・・・・でもほむらちゃんがきちんと謝らないと
今後は変態異常性癖者として接するよ?目すら合わせてあげないから」
ほむら「わ、わかったわ!まどかの慈悲を無駄にしない・・・全ての罪を打ち明けるわ」ガタガタ・・・
まどか(・・・あ、あれ・・・?なんかゾクゾクするかも・・・ほむらちゃんを苛めてると)
まどかのハンカチを食べながらまどかの机でお、お・・・お馬さんごっこしてたわ・・・///」
まどか「」
ほむら「ハンカチを食べていたのはまどかのくしゃみによる唾液成分が含まれていたからよ・・・
ついでに白状するとまどかが風邪をひいたときに着けてたマスクもペロペロ済みだから」
まどか「そ、そうなんだ・・・それはひくよ」
ほむら「こ、これだけよ」
まどか「・・・お馬さんごっこなんて言ってごまかせると思った?
私の机の角に付いてるえっちな匂いがする汁は?」ヌルッ
ほむら「~~~~~っ!///」
まどか「このほむ汁はなんなの?私の机で何をしてたのか具体的に言ってみてよ」ネトネト・・・
ほむら「ま・・・まどニーです・・・」
まどか「まどニーってなぁに?ちゃんと私にも分かるように説明してほしいな」ニッコリ
ほむら(うぅ・・・まどか絶対分かってて言ってるわよね・・・)
まどか「ふーん、そうなんだー・・・何を想像してたのかな?」ニヤニヤ
ほむら「な、泣き喚くまどかを押し倒して強引にパンツを脱がして・・・
そのあとドSに目覚めたまどかに犯される逆レイプ展開を妄想してたわ」
まどか「ほむらちゃんって私を護ってくれる人じゃなかったのかな?
どうしてそんなひどい事を考えるの?」
ほむら「まどかのことが好き・・・だからよ」
まどか「・・・えっ!?」
ほむら「ホント言うとかわいすぎて縛り付けて監禁したいくらいなの。
ワルプルギスの夜に世界が滅ぼされるまで・・・ね」ジュルリ
まどか「ほむらちゃん、そういうこと考えていやらしい目で私をいつも見てたんだね」ジトー
ほむら「ループするたびにワ(ryを放置してまどかとイチャつきたい誘惑に抗ってきたのよ・・・
むしろまどかの制服クンカクンカぺろぺろで済んだことに賞賛を贈るべきだわ」
まどか「やだぁ・・・ほむらちゃん最低だよぉ!!!(ほむらちゃん、告白すればヤれるんじゃないかって期待してる・・・
筋金入りの変態さんだね!だったら・・・)」ゾクゾクッ!
ほむら「」ブプッ!
まどか「きゃっ!?ほむらちゃん、真顔で鼻血出さないでよ!」
ほむら「まどか!あなたは自分が何を言ってるのかわかってるの!?
どうして自分を粗末にするの!?」ユサユサ
まどか「やだぁ♪・・・私ほむらちゃんにめちゃくちゃにされちゃうの・・・?」
ほむら「まどかはそんな尻軽ビッチじゃないもん!!!!!!!」
まどか「」
ほむら「冗談でもまどかはそんなこと言わない!!!まどかは神聖な天使なの!!!!!
アイドルなの!!!!!」
まどか「わ、私ビッチじゃないもん!!!!!勝手にほむらちゃんの理想を押し付けないでよ!!!!!」
ほむら「ほむぅ!?」
ほむら「ほむうぅ・・・まどかが優しくぶったぁ・・・・ぐすん」
まどか(手加減無しのフルスイングにするべきだったかな・・・
あ、そういえばマミさんのカレー弁当忘れてた)
まどか「ほむらちゃん、お昼にカレー弁当買ってきて」
ほむら「わかったわ!そ、それで許してくれるの・・・!?」
まどか「何か言った?よく聞こえなかったな」ニッコリ
ほむら「は、はい・・・買ってきます」ショボーン
まどか(・・・ふぅ、なんとか演じきれたね・・・今日はこの調子でいかないと。
でも絶望顔のほむらちゃん、ちょっとイイかも)ドキドキ
まどか「ほむらちゃんにいやらしい目で見られるのが嫌なので今日は見学します」
先生「あ、暁美さん!?何かしたの、鹿目さんに?」
ほむら「ま、まどかは機嫌が悪いだけです・・・ね、まどか?」チラッチラッ
まどか「・・・・・ふんっ!ほむらちゃんなんて知らない!べー!っだ!」タタタ
先生「困ったわね・・・」
ほむら「・・・実を言うとですね、鹿目さんは生理が重いらしくて・・・」
先生「恥ずかしくて言い出せなかったのね。それじゃ仕方ないわ」
ほむら(あ゛あ゛あ゛ああ!!!私のせいなのに嘘までついてしまったわ・・・
初潮を迎えていないまどかを汚してしまったし・・・)
さやか「・・・まどかのやつもう始まっちゃってたんだー!私全然気付かなかったよー、
いつも一緒にいたのに・・・ほむらはさすがまどかの保護者ねー」
ほむら「うっ、いたの美樹さやか・・・ま、まあそんなところよ(うぅっ、良心の呵責が・・・)」ズキズキ
さやか「やったーお昼だー!」
ほむら「買ってきたわまどか!ほら食べて!」ポスッ
まどか「ありがとホムラチャン!はいマミさん!カレー弁当です」
マミ「ありがとう鹿目さん・・・と暁美さん?後輩をパシらせるみたいで嫌だったけど
手が離せなかったから助かったわ。はい350円」チャリーン
まどか「ウェヘヘ・・・もうけ」
ほむさやマミ「」
マミ(鹿目さんにお金渡しちゃったけど買ってきたの暁美さん・・・よね?
先輩としてここは一言いっておかないと・・・!)
マミ「鹿目さん!そのお弁当代は暁美さんに払うべきなんじゃないのかしら?」
まどか「チッ・・・あ、忘れてたー・・・はい、ほむらちゃん」チャリーン
ほむら「ほむっ」
さやか「んもー、ほむらに代わりに買ってきてもらったのね。
まどかったら忘れっぽいんだからー」
マミ(舌打ちが聞こえたような・・・いやいや、
鹿目さんはいい子だからそんな悪心は持っていないわ!きっと空耳よ!)
ぱくぱくもぐもぐ!(とりあえず話を逸らしたいわね・・・)」
さやか「わたしのおかずは焼肉よ!これが楽しみだったんだー♪」
まどか「・・・ジュルリ」グーキュルル・・・
ほむら(ああっ、まどかはお腹の音すらキュートね・・・
ってかまどかはお弁当食べないのかしら)チラチラ
まどか「・・・・」ニコッ
ほむら「ま、まどか・・・!(笑いかけてくれたわ!許してくれたのね!)」
まどか「ほむらちゃん、焼肉スペシャル弁当買ってきてよ。2分以内に」チャリン
ほむら「え」
まどか「はやく」
お金も足りないし・・・それに鞄にお弁当入ってたじゃない」
まどか「それがどうしたの?・・・というかどうしてほむらちゃんは私のお弁当事情を知ってるの?」
ほむら「い、行ってきます」ダダッ!
まどか「やったーほむらちゃんにおごってもらっちゃったー♪ウェヒヒヒヒ!」
マミ(おごりとは違うような・・・やっぱりいじめ?パワハラ?はよくないわね)
さやか「転校生は太っ腹だねー、胸はないけど」
マミ「鹿目さん・・・放課後ちょっとお話があります。付き合ってちょうだい」
まどか「いいですよー」
マミ(何か弱みを握っているのかしら・・・こんなことやめさせないと!)
まどか(うぅ・・・私どんどんほむらちゃんに辛くあたってるような・・・
でもこの感じ、快感・・・かも)ゾクゾクッ!
マミ「鹿目さん、どうして呼ばれたのかわかるわよね?」
まどか「・・・ほむらちゃんのことですよね?」
マミ「そうよ。自覚はあったみたいね・・・いったいどうしたのよ、
あんなに仲がよかったのに」
まどか「私(の机)・・・ほむらちゃんに汚されちゃったんです」
マミ「」
まどか「私はそんなことほむらちゃんにされるのは嫌だったから怒ってるんです」
マミ「暁美さん、ついに手を出しちゃったのね・・・い、痛かった?
どんな感じだったの?」
まどか「はい、あんなことされて・・・(心が)痛かったです。
あとぬるぬるした汁をいっぱい(机に)付けられました」
マミ「・・・す、すごいのね・・・女の子同士って///」
まどか「?? ・・・・でも大事になるから口外しないでくださいね!
一応あれでも友達だし」
マミ「わ、わかったわ!私はあなたの味方だから・・・
鹿目さん、またなにかやられたら相談してね?」
まどか「もちろんです!」
>あれでも
>あれでも
まどか「はー、さすがマミさんって感じだったなー。
どっかの誰かさんと違って私を護ってくれるみたいだし」
ほむら「ま、まどかぁっ!」ガラッ
まどか「ほむらちゃん!?」
ほむら「まどかに話しておきたい事があるの」
まどか「何?私の脱ぎたてパンツが欲しいって?
・・・はい、これあげるからもう帰って」ぬぎぬぎポーイ
ほむら「ち、違うわよ!」シマイシマイ
まどか(うわぁ・・・ポケットに入れたよ)
ほむら「・・・話をさせてもらうわね。私がこうしてまどかに固執するのは
私の生きる理由がまどかだからよ」ダクダク
まどか「ほ、ほむらちゃん、パンツが嬉しいのはわかったから鼻血は止めてよ・・・
はいティッシュ」
ほむら「ありがとう・・・まどかは優しいのね」
ほむら「かくかくしかじか・・・インキュベーターが云々で・・。
これまでいくつもの並行世界を見てきたわ。
まどかを救えなかった度にまた時間遡行を繰り返した」
まどか「なんかもう私って残機制みたいだね・・・スマブラみたい」
ほむら「・・・魔女化しかけたまどかにお願いされて
あなたを殺めたこともあったわ・・・ごめんなさい・・・まどか・・・」ポロポロ
まどか「ほむらちゃん・・・私覚えてないよ。ほむらちゃんの話は信じるけどさ、
もう謝らないでいいから・・・ね?」
ほむら「まどか・・・!あなたは優しすぎるわ。
他の時間軸のあなたを救えなかった私を責めるべきよ」
まどか「いいよ別に・・・話してくれてありがとう。ほむらちゃんにとっての私はいっぱいいるみたいだね、
気付けなくてゴメンね」
ほむら「マドカァー!!!」
まどか「・・・・でも、私にとってのほむらちゃんは目の前にいるスカートのポケットが
パンツで膨らんだ変態みたいなほむらちゃんだけなの」
ほむら「」
まどか(だからほむらちゃんさえ無事でいればいいの///・・・・・・って!なんで言えないかな、私!)
パンツもぐもぐするもん!!!!!!!!!!」
まどか「うわっ、ほむらちゃんが幼児退行しちゃった・・・ひくわ」
ほむら「まどかのドSー!!!」カチッ
まどか「」ピタッ
・・・・・・
まどか「あ!?ほむらちゃんがいない・・・あ、あれ?私のブラジャーがないよぉ!?」
まどか「なにこれ・・・メモ?なんだろ」カサッ
ドSで愚かなまどかの下着は、いただいた。
かえしてほしけりゃ、下着をよこせ。
ワッハッハッ キャプテン ほむらより
まどか「んもおおおおおおぉぉ!!!!何考えてんの!!!!!」ビリィ!!!
ほむら「くっちゃくっちゃ・・・おしっこの味がするわ。
あ、QB。悪いけどこれはあげないわよ」
QB「わけがわからないよ」
ほむら「どういうわけかまどかの下着を食べるたびに
ソウルジェムが浄化されていくわ・・・まどパンさえあればワ(ryも余裕ね」ムシャムシャ
QB「まどかが悲しんで魔女化しても知らないよ?」
ほむら「・・・ふん、その手には乗らないわよインキュベーター。
まどかは契約してないもの。精神的ショックを受けるだけよ」
QB「そ、それはいいんだ・・・」
ほむら「グリーフシードを集めながら下着を食べてワ(ry戦に備えておきましょう。
残念だったわねQB、あなたたちのシステムもまどパンの前では無意味ね」
QB「くっ・・・でも美樹さやかが魔女化すればまどかも契約するかもしれないよ!!!」
ほむら「上條恭介のフル勃起ち○こ写真(顔アリ)を志筑ひとみの机に入れておいたから、
多分彼女は上條恭介には告白しないわ」
QB「暁美ほむら・・・恐ろしい子」
学校
さやか「ほむら今日も来ないね・・・まどか、何か知らない?」
まどか「ほむらちゃんが目の前から急に消えたときがあって、
私は気がついたらノーパンノーブラだったの」
さやか「」
まどか「干してた下着と箪笥の引き出しの一部もなくなってたの」
さやか「ねぇ、その犯人ってさ」
まどか「・・・・ほむらちゃんだよ。私ほむらちゃんに淫乱クソビッチって言われて頭にきて、
それでほむらちゃんを変態呼ばわりしちゃったの。だからあんなことに・・・」
さやか(呼ばわりってかホンマモンの変態じゃない・・・別に問題ないじゃん)
まどか「ひぐっ・・・どうしようさやかちゃん・・・ほむらちゃんきっと一人ぼっちで
魔女と戦ってるよ・・・謝らせたいよぉ・・・ぐすん」
さやか「・・・心当たりがあるよ。最近魔女の反応が一瞬で消えてるって
マミさんが言ってた・・・多分ほむらが一人で・・・」
まどか「学校も休んでずっと魔女を倒し続けるなんて身体が壊れちゃうよ!!!
止めなきゃ!!!」ダッ!
さやか「お、落ち着きなってまどか!まずはマミさんに相談しよう」
マミ「そう・・・やはりあれは暁美さんだったのね」
まどか「マミさん!?ほむらを見たの!?」
さやか「ど、どこでよ!?まさかもう・・・」
マミ「安心して、無事よ。昨日の夜に魔女の気配がしたから行ってみたら・・・
その・・・パ、パンツを被った暁美さんがいたの」
まどか「」
マミ「超ロングレンジから確実に魔女の弱点を狙撃していたわ。
あれはまごうことなき白い(パンツを被った)死神・・・さしずめホム・ヘイヘね」ドヤッ
さやか「ねえまどか、まどかのパンツって狙撃精度を上げるアイテムかなんかなの?」
まどか「被ることを想定してないからわからないなぁ・・・」
マミ「・・・やっぱりあれは鹿目さんのパンツだったのね。このままじゃ興奮した暁美さんは
来週来るあのワ(ryに一人で立ち向かうかもしれないわ」
マミ「助太刀はするけど止める理由がないわ。あれを倒さない限り未来はない・・・
それほど勝てる見込みがない敵なの、わかってちょうだい」
まどか「そんな!?」
マミ「・・・こんなこと言いたくないけど、もしもの場合に備えて仲直りだけはしておくといいわ」
まどか「・・・・・」ブチッ
さやか「ま、まどか・・・?」
まどか「ほむらちゃんがいけないんだ・・・好き勝手して・・・私の制服でオナニーなんかするから・・・」ユラリ
マミ「お、おな・・・にー・・・?」
さやか「ちょっとまどか、どこにいくのさ!?」
まどか「マミさんお邪魔しました。ちょっとほむらちゃんに
ごめんなさいさせてきます・・・ウェヒヒ」ガチャ
ほむら「ぺろぺろ・・・まどかの下着、もう全部舐めるか食べるかしてしまったわね」
ほむら「じゃあこのまどかの膣断面レントゲン写真を参照して作ったまどホールでも試そうかしら!!!
魔法でちんぽは生やせるし!」
ほむら「まどか・・・ちんぽ生やすわよ・・・ほむっ!!!」ギンッ!
まどか『ホムラチャン・・・どうせいるんでしょ?入っていいかな』ピンポーン
ほむら「!?」
ほむら「い・・・いないわよ・・・・お楽しみ中なのに」
まどか『・・・QB、すり抜けて内鍵開けてきて』
QB『はいはい・・・』
ほむら「ちょちょちょ、今はまずいって・・・か、隠さないと!」バサッ!
まどか『ありがとうQB!もう帰っていいよ!おっじゃましまーす』スタスタ
ほむら「うぅ・・・・まどかに合わせる顔なんてないわよ!悪いけど帰って!」モゾモゾ
まどか「ううん、私は気にしてないよ。っていうか私も悪いこと言っちゃったし。
ほむらちゃんのこと、ちゃんと理解してあげたいな」
ほむら「え・・・?まどか!!!わかってくれたのね!?」
まどか「うん。だけど私の下着を箪笥の引き出しごと盗んだのは謝って」
ほむら「あ、あなたが変態みたいなほむらちゃんなんて言うから
お望みどおりに下着を盗んであげたのよ!?今更返すわけにはいかないわ」ホムホシュ
まどか「・・・・・人がせっかく下手に出たのに反省してないみたいだね。ほむらちゃん、ごめんなさいは」
ほむら「ほむぅ・・・」
まどか「・・・ねぇ、ほむらちゃんってさ、ドMだよね」
ほむら「!?」
私を救えなかったとかで言葉責め要求してきたし」
ほむら「っ!・・・それは!」
まどか「今だって私が来たらすぐ時間を止めれば逃げられたのに、こうして尋問されてる」
ほむら「だ、だって!まどかを無視することなんてできないもん・・・!」
まどか「叱られたかったんだもんね?」
ほむら「そ、そうなのかしら・・・」ドキドキ
まどか「そうだよ。だからさ、素直な気持ちでごめんなさいしてほしいな」
まどか「よくできました♪」ナデナデ
ほむら「ほむっ」
まどか「でも足りないなぁ・・・」
ほむら「ど、どうすれば許してくれるの・・・?」
まどか「どーしよっかな・・・あ、そうだ!私が今穿いてるニーソを口で脱がせてよ。
ちゃんとできたらあげるから」
ほむら「」
まどか「一般的には屈辱らしいけど変態のほむらちゃんにはご褒美だよね?
これで仲直りしよっ♪」ニッコリ
まどか「ほむらちゃんなら簡単でしょ?ほら、はやく」グリグリ
ほむら「ほむうぅんっ!?」ゾクゾクッ
まどか「ここまで走ってきたからちょっと汗かいちゃったかな・・・
ね、分かるでしょ?まど汗が染み込んでるの♪ムレムレニーソだよぉ?」グリグリ
ほむら(まどかの汗の匂いまどかの汗の匂いまどかの汗の匂いまどかの汗の匂い・・・!!!)クンカクンカ!!!
まどか「嬉しい?・・・嬉しいんだ。当然だよね、ほむらちゃんは私のパンツのおしっこの匂いで
興奮しちゃう変態さんだもんねー?」
ほむら「えっ!?」ガバッ!
まどか「お布団で隠してたでしょ、私のパンツ。でもこれグショグショに濡れてるのはなんでかなあ?」ズイッ
ほむら「~~~~~っ!!!」
ほむら「ふあぁっ!?」ビクンビクン!
まどか「え・・・・・なに・・・・これ・・・・?なにか硬いものが・・・」メクリッ
ほむら(まどか!?そ、そこはだめええええぇぇ!!!)
まどか「ほむらちゃんにおちんちんが生えてる・・・しかもおっきくなってるし・・・」
ほむら「もう終わったわ・・・私の人生」
まどか「足でグリグリされて興奮しちゃったんだ。ほんと変態さんだね・・・もう・・・」
ほむら「ひぐっ・・・うぐっ・・・・うえぇ・・・・」グスン
ほむら「・・・えぐっ、ひぐっ・・・・まどかを邪な目でしか見られない私を許してちょうだい・・・」
まどか「それでいいの。ほむらちゃんが気持ちよくなってくれれば仲直りできるし・・・だからさ」
ほむら「・・・?」
まどか「ほむらちゃんがしゃせーするところが見たいなって、思ってしまうのでした♪」
ほむら「!!??」ビクン!
まどか「うわっ、すごい!おちんちんがビクってなったよ?」
ほむら(ご褒美じゃない・・・素晴らしい時間軸だわ)ゾクゾクッ!
ほむら「んうッ!?」ビクビク
まどか「理解できないなあ・・・」コキコキ
ほむら「ま、まどかの生パンツがこんなに近くに・・・!!!」
まどか「あ、やっぱり穿いてるところのほうがいいんだ?この下・・・見たい?」ズラシ
ほむら「はあっはあっはぁっ・・・・っく!」ギンギン
まどか「だーめっ♪」スッ
ほむら「ほむぅ!?」
まどか「お仕置きされてる立場でそんなこと考えちゃだめだよ?」
ほむら「うぅ・・・」ショボーン
ほむら「ひぐっ!!!やっ、な、なんかきちゃう・・・!まどかぁっ!」
まどか「いいよ、出しちゃえ♪」グリュグリュ!
ほむら「・・・も、もうだ・・・め・・・・・ひあっ!?んうぅ・・・っ!」ビュルルッ!
まどか「きゃっ!?」パタタッ
ほむら「はーっ・・・はぁ・・・・・んくっ・・・」
まどか「・・・すごい量・・・せっかくの新品ニーソがべとべとだよぉ・・・
どうしてくれるの?これ」ゾクゾク・・・
まどか「いつもの白ニーソ売ってなかったから黒にしたのに・・・目立つし最悪だよ」
ほむら(わ、私の精液・・・まどかのニーソにいっぱいかかっちゃってる・・・)ドキドキ
まどか「ねぇ!」
ほむら「は、はい!」
まどか「舐めて綺麗にしてよ」
ほむら「え・・・これを舐め・・・る、の?」
まどか「当然でしょ。ほむらちゃんが出した汁で汚れたんだから」
ほむら「わかったわ・・・(うぅ、自分の精液を舐めるなんて・・・)」ピチャピチャ
ほむら「あまりおいしくないわ・・・でもまどかのムレムレニーソに私の匂いが染み付いていてそれはそれで・・・」ペチョペチョ
まどか「ウェヒヒ♪やっぱりほむらちゃんは変態さんだったね?」
ほむら「反論はしないわ・・・ほら、綺麗になったわよ」
まどか「ありがとうほむらちゃん!」
・・・・・・ザアアアァー・・・
まどか「あー、雨降ってきたね。わりと激しく」
ほむら「まさか・・・ワr」
まどか「それは来週でしょ?」
ほむら「そ、そうね・・・っていうかなんでまどかが知ってるのよ」
無茶はやめてよ!!!」ズイッ!
ほむら「あ、あなたには関係ない」
まどか「ほむらちゃんはどうしていつも自分を粗末にするの・・・?
ほむらちゃんを大切に想う人のことも考えてよ!!!」
ほむら「!?」
まどか「ほむらちゃんを失ったら私・・・私・・・誰を叱ればいいの!?」
ほむら「」
まどか「せっかくほむらちゃんの潜在的M思考を自覚させたっていうのに・・・
こんなのってないよ・・・」ポロポロ
まどか「うぇーん・・・ひぐぅっ・・・ほむらちゃんのバカぁ・・・!」グスン
ほむら(かわいい・・・い、苛めたい・・・!!そうかわかったわ!攻守逆転プレイね!?)ほむボタン発動中・・・
ほむら「まどか・・・あなたは愚かね。激甘よ。契約させないからどうでもいいけど、
まるで魔法少女に向いてないわ。ドジでのろまだし」
まどか「うっさいよコミュ障!!!!!!!」
ほむら「ほむううううぅん!?」ゾクゾク!ビクンビクン!!
まどか「どうしてほむらちゃんはそうなの?まだ自分の立場がわかってないの?」グリグリ
ほむら(私には大ダメージだったけど・・・まどかが元気になったからいいわ!)ハァハァビクンビクン!
QB「いつでも準備はできてるよ!!!」
ほむら「や、やめなさい!お願いだからやめて!!」
まどか「じゃあマミさんや杏子ちゃんと一緒に戦ってよ」
ほむら「わかったわよ!約束するからそいつを撃たせて!」パァン!
QB「わけがわからなsふぁbg」ベチャ
まどか「うわっ汚っ!んもおおお!!!また服よごれちゃったじゃない!!」ベットリ・・・
ほむら「ご、ごめんなさい・・・意外と飛び散るみたいねQBって」
ほむら(まどかとお泊りまどかとお泊りまどかとお泊りまどかとお泊りお泊りセックス)モンモン
まどか「変なこと期待してるようだけど・・・手を出したら契約するからね」
ほむら「うぐっ・・・わ、わかったわ」
まどか「ウェヒヒ、ありがとホムラチャン!(さーて、どんな生殺しプレイをしようかなぁ)」ワクワク
ほむら「まず服を脱ぎましょう。まどか、そこの箪笥から好きなの選んで着ててちょうだい。
私はお風呂を沸かしてくるわ」スクッ
まどか「え、何言ってんの?ほむらちゃんが脱がせてくれるんでしょ」
ほむら「」
ほむら「私が脱がす・・・って!?そ・・・それでいいのまどかは!?」
まどか「ほむらちゃんは同性の同級生の下着姿に興奮しちゃう変態さんなの?」
ほむら「っ!そ、それは・・・」
まどか「まあいいや、どっちにしたってほむらちゃんには断る権利ないもんね」ニコッ
ほむら「わかったわ・・・やらせていただきます・・・」
まどか「わーい!ほむらちゃんは優しいなぁ・・・ウェヒヒ♪」
まどか「そんなに固くならなくていいよ。裸になるわけじゃないし」
ほむら「そうね・・・まずは制服の上着を脱がして・・・と(いい匂いだわ・・・)」
まどか「・・・・」
ほむら「リボンが緩んでるしシワになってるわ・・・あとでアイロンがけしておくわね」
まどか「ほむらちゃんって甲斐甲斐しいよね。お嫁さんに欲しいなぁ」
ほむら「ななな何を言ってるの///」
まどか(この反応が見たかったんだよ!かわいい!持ち上げたり落としたりして情緒不安定にさせたい)
まどホール?ご丁寧にパッケージまで作っちゃって」
ほむら「それは駄目えええええええ!!!」
まどか「これって何?パパのAmazonの履歴にあったものと似てるけど」
ほむら「こ・・・これは!Wiiリモコン用のシリコンケースで・・」
まどか「へぇー・・・そのわりには潤滑剤が必要だったりまとわりつくような軟質素材だね」プニプニ
ほむら「・・・・・も、もういやぁ・・・やめてぇ・・・・」
まどか「見たいなー、ほむらちゃんがこれにおちんちん入れてるところ」
まどか「あ、ブラジャーないんだっけ」プリンッ
ほむら(まどかの慎ましいおこちゃまサイズながらも張りがあるおっぱい!?乳首はもちろん薄いピンク色で乳輪の色も薄くはっきりした大きさが確立されていないながらもしっかりと分相応に控えめに自らの存在を主張しているわ・・・!!!)ハァハァ・・・!
まどか「オカズ?・・・っていうのがいるんだよね?これじゃ不足かな」ぷるんっ
ほむら「や・・・やります!!!!」ソー・・・
まどか「・・・触ったら駄目だから。あまり調子に乗らないでね」
ほむら「も、もちろんよ」ピタッ
まどか(おっぱい揉もうとしてたくせに・・・)
ほむら「え・・・と、まず十分に勃起させてローションをまどホールに塗って・・・
それから入れるのよ」ヌリュヌリュ
まどか「そのあとは?」
ほむら「ひ、ひたすら擦って快感を高めるの・・・最高潮になったら射精するわ」シコシコ
まどか「なんだか情けない格好だね・・・でも気持ちよさそう。
で、ほむらちゃんは今何を考えてオナニーしてるのかな?」
ほむら「好きな人のおっぱいに決まってるじゃない・・・!
まどかのおっぱいを生で見られるなんて、もう一生ないかもしれない・・・!」ハァハァシコシコ
ほむら「はあっ、はあっ・・・んくっ!」ジュポジュポ
まどか(ほむらちゃん、目が怖いよ・・・さっきから一心不乱にオナニーしてる)
まどか「そ、そんなにいいのかな・・・こんな小さいおっぱいがさぁ」ペタペタ
ほむら「ひ、貧乳コンプレックスを持ってるまどかのかわいい仕草でイッちゃう・・・っ!
ふああぁっ!?」ビュル・・・ビュクン!
まどか「え・・・?うわっ、もう精液出ちゃったの!?」
ほむら「はぁ・・・はぁ・・・う・・・っく・・・」トローン
まどか「ウェヒヒ♪お友達のおっぱい見てしゃせーしちゃうなんて、とんだ変態さんだよほむらちゃんは」
ほむら「はーっ、はぁ・・・・とても・・・気持ちよかったぁ・・・///」くたあっ
まどか「え」
ほむら「」
詢子「さやかちゃんから聞いたぞ、こんな嵐なのに帰ってこないから心配したんだぞ・・・!」
まどか「ご、ごめんなさいぃ・・・」
詢子「お、あんたがほむらって子か。まどかが世話になったね」
ほむら「は、はい・・・(まどかとは随分性格が似てないのね・・・)」
詢子「まどかが言ってたぞ。普段しっかりしてる子だからこそ叱りたくなるってな・・・確かにそんな感じだ」
まどか「でしょ?」
まどか「ふえぇ・・・」
ほむら「げ、現状についてはスルーですか!?お義母様!」
詢子「・・・・まあほむらちゃんの女装癖は否定しないけどさ・・・立派なモノを持ってるくせに・・・
勘だけどズッコンバッコンはしてないようだから今回はお咎めナシだ・・・それと詢子だ、お義母様言うな」
ほむら「」
詢子「異性に興味があるのは自然なことだけどさ、こういうエッチごっこは行き過ぎると
セックスする流れになっちまうんだよ!せめて高校生になってからにしろ!」
まどか「うわぁ・・・それ爆弾発言だよ・・・」
まどか「い、いやー!ほむらちゃん助けて!!!ひぐっ!!」スパーン!
詢子「おらおら!ほむらちゃんと心配かけた私に謝らんかい!」ペチーン!
まどか「ご、ごめんなさい!!!ほむらちゃん!ママ・・・迷惑かけてごめんなさいいぃ!!!」パァーン!
詢子「声が小さい!!!!!」
ほむら(ど、どうしよう・・・私も詢子さんに叱ってもらいたいわ)ドキドキ
詢子「あぁん!?」
まどか(い、いいぞほむらちゃん!もっと言え!!!)ヒリヒリ
ほむら「わ・・・私がまどかさんのパンツの盗んだからこうなったんです!!!
要求を甘んじて受け入れたのは私なりのケジメなんです!」
詢子「じょ、女装癖に加えて下着収集・・・!?とんだ変態じゃないか!」
ほむら「いいえ、女です・・・このおちんちんは後付けです」ボロンッ
詢子「男性器生やした挙句同性のパンツ盗むか普通・・・よし、理解できないけどおしりぺんぺんだ!!!」
ほむら(やった!)
ほむら「ひいぃん!?ひぐっ・・・!」ウットリ
詢子「お、いいケツだ・・・張りがあって若々しいな!」スパーン!
ほむら「あひぃ・・・も、もっとぉ・・・」ウルウル
詢子「」
まどか「ほ、ほむらちゃん・・・露骨に喜ぶのはちょっと」
詢子「この歳でドMかよ・・・最近の子は進んでるわ・・・」
ほむら(・・・・うぅ、詢子さんにも嫌われてしまった・・・私はどうしたらいいの?)ジワッ
まどか「ほむらちゃん・・・」ハラハラ
詢子「・・・なぁほむらちゃん、あんたウチに住まないか?」
ほむら「え」
まどか「・・・・え?(ほむらちゃんと同居・・・!?)」ドキドキ
詢子「ワケあって一人暮らしなんだろ?まどかも喜ぶし、ウチに来なよ」
まどか「わ、私はこんな変態さんとは嫌なんだけど・・・ったあ!?」ゴン!
詢子「まどか、心にもないことを言うな」
まどか「ふえぇ・・・」
詢子「いや別に。どうしても遠慮するなら監視下に置きたいとでも言えばいいのか?
まどかに苛められないように」
まどか「し、叱ってただけだもん!!!苛めてたわけじゃないもん!!!」
詢子「まぁさ、まどかも・・・その・・・いい子を演じ過ぎていろいろ溜まってんだよ。
だからほむらちゃんを身近に置いて発散させてほしいってのが本音だ」ボソッ
ほむら「」
詢子「さっきと言ってることが逆だって?いやー、これが大人ってもんさ!
ほむらちゃんにも得があるし悪い話じゃないだろ?」
まどか「まったくもうママは・・・私はほむらちゃんが好きだから叱っててだね・・・///」
詢子「で、どうする?来るか?」
まどか(・・・ほむらちゃんが家に来てくれたら、それはとっても叱りたいなって)チラッチラッ
まどか「あ、あたりまえだよ!変態でどうしようもないほむらちゃんをわかってあげられるのは私だけだもん!」
ほむら「マドカァー!!!」ガバッ!
まどか「ホムラチャン!!!ウェヒー!!!」
詢子「まったく・・・この頑固さと口の悪さ、一体誰に似たんだか・・・」
ほむら「まどか・・・私・・・もう絶対ワルプルギスの夜になんか負けないわ!!!」ギュウウゥ・・・
まどか「・・・もししくじったら三角木馬ね」ボソッ
ほむら「の、望むところよ///」
その後ほむらが三角木馬プレイと街の平和を天秤にかけて戦ったのはナイショだ!
おわり
Sっちお泊りで濃厚な愛のおしおきも見たかったが時間が遅すぎたな
Entry ⇒ 2012.04.05 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
岡部「紅莉栖、好きだ!」 紅莉栖「嘘乙」カタカタ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333287682/
紅莉栖「……」カタカタ
岡部「あっ……」
紅莉栖「……」カタカタ
岡部「……」
紅莉栖「……」カタカタ
岡部「くっ……俺だ。どうやら機関に情報がリークされていたらしい。どうやらメンバーの中に内通者が紛れているようだ……!」
紅莉栖「どこの機関だそれは」カタカタ
岡部「だがしかし、次に会う時、お前は泣き叫ぶことになるかもしれんだろうがな!」
紅莉栖「日本語でおk」カタカタ
岡部「では、さらばだ!」
ガタンッ
紅莉栖「……」カタカタ
紅莉栖「はぁ……」チラッ
[1.Apr.PM1:20]
紅莉栖「……ま、まぁ。そんなところも可愛いんだけど」
紅莉栖「べ、別にちょっとギャップに目が行くだけだし? 別にあいつのことなんか全然どうでもいいし?」
紅莉栖「……」
――紅莉栖、好きだ!
紅莉栖「……」
紅莉栖「……嘘でも、少し嬉しかったな……」
ガタン
ダル「ダーリンwwwwwwダリンwwwwwwダーリンwwwwwwwチュッチュチュwwwwwwwww」
紅莉栖「oh……」
ダル「あら、牧瀬氏いたのかお」
紅莉栖「いたら悪い?」
ダル「んにゃ別に」
紅莉栖「はぁ? なんで?」
ダル「あれ、してないのかお?」
紅莉栖「別段心当たりがないんだけど」
ダル「いや、さっきオカリンとすれ違ってさ。すごいしょげてたから何事かと思って」
紅莉栖「ああ、確かにさっきまでここにいたけど、すぐ出て行ったわよ」
ダル「ふぅむ」
紅莉栖「生憎そんな議論めいたことはしてないわ。ちょっと岡部の悪ふざけが過ぎてただけ」
ダル「悪ふざけ?」
紅莉栖「そ」
ダル「……」
ダル「……」
ダル「……あ」
ダル「……牧瀬氏、さっきまでのオカリンとのやりとり、教えてくれる?」
紅莉栖「え? え、えーと、確か最初はいつもみたいに、本読んだりパソコンしたりでまったりしてて」
紅莉栖「そしたら急に岡部が真顔になって、なんかお礼とか言われながら……」
かくかくしかじか
ダル「……」
紅莉栖「……橋田?」
ダル「……オカリン」
紅莉栖「ふぇ?」
ダル「……無茶しやがって」ブワッ
紅莉栖「えええ?!」
ダル「牧瀬氏……オカリンは確かにこういうお祭りごとは好きだけど」
ダル「今日みたいな割と印象の薄いイベントは、結構一日が終わる頃に気づくタイプなんだお」
ダル「あ、ちなみに n(*´∀`)n<うそです じゃないお。基本4月馬鹿は午前中のもんだし」
紅莉栖「え、あ、まぁ、確かに……」
紅莉栖「(よくよく考えれば)」
紅莉栖「(とか言ってそうな光景が目に浮かぶわ)」
紅莉栖「……」
紅莉栖「……」
紅莉栖「……」
紅莉栖「……あれ?」
ダル「……それとな、牧瀬氏」
紅莉栖「え……」
ダル「オカリン、さすがにそんなこと冗談でいわないお」
紅莉栖「!!」ブワッ
紅莉栖「うわあああああっ!! ごべんでえぇぇ! ごべんでぇおがべえぇぇ!!」ポロポロ
紅莉栖「わだし、っ、ぅっ、う、れしかっだのにいぃぃ!! しんじてあげられなぐでえぇぇ!!」ポロポロ
紅莉栖「ひっ、うぐっ、しんげんにいっでぐれでだのにいいいぃぃ!!」ポロポロ
紅莉栖「ごべ…っ、ごべんでぇぇおかべえぇぇえ!!!」ポロポロ
ダル「\(^o^)/」
紅莉栖「……正直、スマンカッタ」ズズッ
ダル「どうなることかと思ったお」
紅莉栖「……」ゴソゴソ
ダル「ん? どっかいくん?」
紅莉栖「……謝ってくる」
ダル「デレ期ktkr」
紅莉栖「うっさい氏ね」
ダル「フヒwwwwwwwフヒヒwwwwブヒィィwwwwww」
紅莉栖「……ねぇ、橋田」
ダル「なんぞ?」
紅莉栖「……岡部、許してくれるかな」
ダル「……」
ダル「つーか、これからっしょ!」
岡部「……そうか、今日はエイプリルフールだったか」
岡部「ふん、狂気のマッドサイエンティストたるものが、たかが4月馬鹿に踊らされるとは情けない」
岡部「……」
岡部「……はぁ」
岡部「……決意は固まっていたが、これではしばらく再戦できんな」
岡部「また日を改めて……」
オカベー!
岡部「?!」
岡部「んんっ?! 何故助手がこっちに走ってきているのだ!」
岡部「ま、まさかさっきの攻撃では飽き足らず、さらに追い討ちをかける気か?!」
オカベー!
岡部「……そうはさせん、貴様ごときの精神攻撃、いくらでも受け流してや」
オカ……ゲホッ、ゲホゲホッ
岡部「クリスティーナ!」ダッ
岡部「なにを息せき切って走っているのだ、お前らしくもない」
紅莉栖「……お、岡部!」ギュウ
岡部「ふぉう?!」
紅莉栖「ごめん……ごめんねぇ……」ポロポロ
紅莉栖「だって、っ、だって、さっきのあんたの告白、真面目に聞いてあげられなくて……」
岡部「ああ……」
岡部「気にするな、たまたま日も悪かった。それに、俺のほうこそ突拍子もなかったからな」
岡部「だから、泣くのをやめてくれ。お前が泣いていると、俺がどうしていいかわからん」
紅莉栖「ぐすっ……うん」
岡部「よし」
岡部「ん?」
紅莉栖「さっきの告白……嬉しかったんだから」
岡部「なぁ……っ、そ、そうか」
紅莉栖「だから、その……今、返事してもいい?」カアア
岡部「んくっ……」
岡部「(なんたることだ……涙でぐしゃぐしゃの目元で照れ笑いとか……)」
岡部「(あまりにも高度な精神攻撃に、我が防壁は陥落寸前のところで……っ!)」
紅莉栖「……岡部、大好きだ!」
岡部「(あ、堕ちたわ)」
σ λ σ λ
~~~~ ~~~~
/ `・ω・) <妄誕無稽のエイプリルフール (・ω・´ ヽ
_, ‐'´ \ / `ー、_ _, ‐'´ \ / `ー、_
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ おわり> / ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl { 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ 'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ
\ヽ、 ー / ー 〉 \ヽ、 ー / ー 〉
\`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/ \`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/
短編程度のお題あります(´・ω・`)?
短めだと思うけど少々お待ちを。
――アメリカ、脳科学研究所
紅莉栖「……」カタカタ
紅莉栖「ふー……一区切りついたかな」
紅莉栖「論文を引用しながら持論を展開するのは、楽しいけど骨が折れるのよね」
紅莉栖「コーヒーでも入れて休憩しよう」
紅莉栖(英語)「あ、なにかつまめるお菓子なんかお願いできる?」ペラペラ
同僚(英語)「ふふ、了解」
パタン
紅莉栖「さて……」ズズゥ
紅莉栖「久々に@ちゃんねるでもしようかな」
紅莉栖「皆の前じゃ迂闊にできないし、最近中々帰ってゆっくりできなかったからね」
紅莉栖「……」カチカチ
紅莉栖「……鳳凰院は、まだいるのかしら」カタカタ
鳳凰院凶真のSRT(スーパー論破タイム)開幕★4
紅莉栖「……」
紅莉栖「……oh」
今日も漆黒に塗れた狂気の時間が訪れた……
貴様らも存分に恐れ戦くがいい!
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
糞コテ氏ね
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
┏━━━━━━━━━━━┓ ┏━━┓
┃ ┃ ┃ ┃
┗━━━━┓ ┏━━┓ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃┏━┛ ┃ ┃ ┃
┃ ┃┃ ┃ ┏━━━━━━━━━━┓ ┃ ┃
┃ ┃┗━━━┛┏┳┓┏━┓┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃┃┃┃ ┃┗━━━━━━━━━━┛ ┃ ┃
┃ ┃ ┗┻┛┃ ┃ ┗━━┛
┃ ┃ ┏━━┛ ┃ ┏━━┓
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┛ ┗━━━━┛ ┗━━┛
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
( ̄ー ̄)ニヤリ
紅莉栖「荒れてるわね……」
紅莉栖「……久々に顔出してみよっかな」
相変わらずですね鳳凰院さんwwwwwww
いい加減論破されまくって悲しくないんですか?wwwww
消えればいいのにwwww消えればいいのにwwwww
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
糞コテくんなクソが
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
栗悟飯キタ―――(゚∀゚)―――!
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
>>16
消えればいいのにwwwwお前も消えればいいのにwwwwww
紅莉栖「……」
紅莉栖「この応酬、滾るわね」ゴゴゴ
ふん、久々だな栗悟飯
最近姿を見ないからてっきり卒業したと思ってたぞ
少し心配したがなによりだ
19 :栗悟飯とカメハメ波 :02/14 ID:???
そwwwwつwwwwぎょwwwうwwwwwwうぇwwwww
たかがネットで卒業とかwwwwwwワロスwwwww
おまけにおまいに心配されるとかwwww惨めwwww漏れ超惨めwwwww
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
栗悟飯レスはえぇ
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
また世界を縮めちまったな……
紅莉栖「なんだかんだでよくメールしてくれるくせに……」
紅莉栖「……岡部」
紅莉栖「……えへへ」ヘニャ
丁度姿も見れたし報告しておくか
……先日、貴様に邪悪な淀みから呼び出され悪魔を送りつけた
もう少しすれば貴様の元に届くことだろう
精精楽しみにしていることだ
26 :栗悟飯とカメハメ波 :02/14 ID:???
あwwwwwくwwwwまwwwwwwwぷgrwwwww
相変わらず厨二乙でつwwwww
バレンタインなんかにスレ立てしてるような奴の頭はやっぱり残念ですねwwwww
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
今日のお前が言うなスレはここですか?
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :02/14 ID:???
, -――- 、
/ ヽ
| ノ ー | それっておかしくねぇ?
|(・) (・) | だって、俺頭ずれてんじゃん
| ( |
ヽ O 人
>ー-― ´  ̄ ̄\
⊂ニニ ̄ ̄ ̄ヽ / |
くメ) _ノ | | | | |
紅莉栖「レスしてて思い出したけど、今日バレンタインだったわね……」
紅莉栖「……なにか、こっちのお菓子でも送ってあげればよかったかしら」
紅莉栖「手作り……は、どうしても時間が取れないし……」
紅莉栖「うーん……」
紅莉栖「……というか、こっちだと別に女性から男性ってイベントでもないのよね」
紅莉栖「寧ろ男性からのプレゼントの意味合いも強くなってきてるし……」
紅莉栖「……岡部からのチョコかぁ」
紅莉栖「……えへぇ」にへにへ
――自宅前
紅莉栖「ふあぁ……疲れた」
紅莉栖「さっさとお風呂に入って寝ようかな」
紅莉栖「少し無理言って、綺麗な浴槽つきの部屋が借りられて良かった」
紅莉栖「さて……ん?」
紅莉栖「ポストに荷物が……」
紅莉栖「差出人は……」
紅莉栖「!!」
バタンッ
紅莉栖「お、お、おか、岡部からの荷物!」
紅莉栖「は、初めてよね? 手紙はあったけど、小包なんて……」
紅莉栖「……」
紅莉栖「岡部の初めて……」キュン
紅莉栖「あ……これ、テープがきちっと止められなくて、何度も貼りなおした跡が……」
紅莉栖「……」
紅莉栖「っ……」キュンキュン
紅莉栖「あう……岡部ぇ……」ホオズリスリスリ
紅莉栖「でも、中身も見たいし……」
紅莉栖「……また、何か送ってって頼んどこう」
紅莉栖「……さて、そしたら包装を剥すかな」パリパリ
紅莉栖「……手紙と、小箱?」
紅莉栖「手紙から開けてみようかな」パリ
頻繁にメールしているから、今更元気か、というのもなんだが。
身体を壊したりしていないだろうか。
無理がたたる前に、休養はしっかりとることだな。』
紅莉栖「おかべのくせに なまいきだ!」
紅莉栖「……」
紅莉栖「わかってるわよ……」
生憎と俺はそんなものにうつつを抜かすほど暇ではない。』
紅莉栖「いや、お菓子メーカーでしょ普通に」
『……だが、今年は機関は新たな刺客を送り込み、この俺を罠に嵌めてきた。
必至に抵抗したが、それもむなしく……
お陰で、この狂気のマッドサイエンティストも道化の一員だ。笑うがいいさ。
フゥーハハハ!』
紅莉栖「……この笑いも、字面で見ると気が抜けるわねぇ」
ありがたく受け取るがいい。
それじゃあ、身体には気をつけてな。
岡部
P.S また帰れる日取りが決まれば、連絡が欲しい』
紅莉栖「……」
紅莉栖「……」
紅莉栖「……はう」
紅莉栖「心配してくれてる岡部ぇ……」ゴロゴロ
紅莉栖「かっこ悪いのに最後はちゃんと締める岡部ぇ……」ゴロゴロ
紅莉栖「ああ……岡部ぇ…」ゴロゴロ
紅莉栖「お風呂に入る前に、箱を開けちゃいましょう」
紅莉栖「……って、さっきの文面からすると」
紅莉栖「もしかしなくても、これって……」
いってる割には最後にかいてあるのは岡部なんだな
書き始めに紅莉栖と書いたので、最初と最後の呼び名は統一しようかと
パカッ
紅莉栖「……」
紅莉栖「……チョコだ」
紅莉栖「……ちょっと不細工な」
紅莉栖「……」
紅莉栖「……」パクッ
紅莉栖「……」
紅莉栖「……美味しい」
紅莉栖「……そっか、あいつ、私の好み知ってたっけ」
紅莉栖「……」パクッ
紅莉栖「……」
紅莉栖「……うっ」ポロポロ
紅莉栖「岡部ぇ……会いたいよぉ」ポロポロ
紅莉栖「おかべぇ……」ポロポロ
――日本、未来ガジェット研究所
ダル「オカリン、あれ送ってからずっと元気ないお」
岡部「あ、ああ……あの掲示板から音沙汰ないからな……無事ついたものか」
ダル「あんなに見られるの嫌がってた癖に」
岡部「あ、あれは! その……」
ダル「照れ隠しですね、わかりません。リア充爆ぜろ」
岡部「黙れ! 貴様に言われたくはないわ!」
ダル「フヒヒwwwwwフヒヒヒwwwwwwwサーセンwwwwww」
岡部「あ、あんな不恰好だったではないか」
まゆり「大事なのは、ちゃんと相手を『大好きだー!』って、考えて作ることなんだよ?」
岡部「んむ……」
まゆり「だから、まゆしぃは全然心配してないのです」
ダル「まゆ氏マジまゆ氏」
岡部「はぁ……ちょっと出てくる」
ダル「いてらー」
まゆり「いってらっしゃーい」
岡部「(ここであいつとも色々語ったこともあったな……)」
岡部「はぁ……紅莉栖……」
紅莉栖「何よ」
岡部「うえあぁ?!!」
紅莉栖「いや、本当はラボに行こうと思ってたんだけど、偶々岡部が出てくるところ見ちゃったから、尾けてきたの」
岡部「お前はどこぞのスネークか……ではない!!」
岡部「お前、アメリカにいたはずだろう! なんでここにいるんだ」
紅莉栖「……そ、れは」
紅莉栖「……」
岡部「……ん?」
紅莉栖「……」ジワァ
岡部「?!」
紅莉栖「いて、もたっても、いられなくてっ」
紅莉栖「じょ、冗談半分で休暇申請したら、許可でちゃって!」
紅莉栖「そ、れで、もう我慢できなくなって! 飛行機予約して!!」
紅莉栖「う、う、うぅ……」
岡部「……」
岡部「oh……」
紅莉栖「なぁっ?!」
岡部「大体、来るときには日程を伝えろと書いたはずだ」
岡部「その……俺の方だって、色々と用意したいじゃないか」
紅莉栖「あ……その、ごめん」
岡部「もういい。来てしまったものはしかたない……」
紅莉栖「おか、べ」
岡部「紅莉栖」ギュウ
紅莉栖「ひゃあ?!」
紅莉栖「……っ!」
紅莉栖「わ、私も、会いたかった!」
紅莉栖「岡部に会いたかった!」ポロポロ
紅莉栖「私も、岡部にチョコ渡したかった!」ポロポロ
岡部「ほう、わざわざあっちから持ってきてくれたのか?」
紅莉栖「……こ、こっちで作る」
岡部「……む」
岡部「そんなことはぁ……ないぞぉ?」
紅莉栖「はぁ……安心しなさい。漆原さんにアドバイスしてもらいながら作るつもりだから」
岡部「そ、そうか……もう話がついてるのか」
紅莉栖「ええ。来る途中にメールしてね」
岡部「……だったらその合間にでも連絡をよこせばいいだろうに」
紅莉栖「し、仕方なかろーが!」
岡部「むん?」
紅莉栖「お、岡部の驚いた顔見たかったんだから……」
岡部「(なにこれかわいい)」
紅莉栖「そのつもりよ。ラボでのんびりしたい」
岡部「フゥーハハハ、そんな悠長なことは言ってられんぞ助手よ、ラボメンの歓迎に次ぐ歓迎で、休憩する間も与えはせん!」
紅莉栖「どっちなのよ……ふふ」
岡部「……紅莉栖」
紅莉栖「何?」
岡部「おかえり」
紅莉栖「ただいま」
σ λ σ λ
~~~~ ~~~~
/ ´・ω・) <海誓山盟のバレンタイン (・ω・` ヽ
_, ‐'´ \ / `ー、_ _, ‐'´ \ / `ー、_
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ おわり> / ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl { 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ 'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ
\ヽ、 ー / ー 〉 \ヽ、 ー / ー 〉
\`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/ \`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/
ありがとうございました。
また御縁があれば。
Entry ⇒ 2012.04.04 | Category ⇒ シュタインズゲートSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ツバキ「仕事変えよう…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333378638/
ツバキ「今の職務にやりがい感じてないし、パワハラじみたことしてくる上司、残業…正直、つかれた…」
ツバキ「ジンにぃさまぁ…」
みたいな?
ツバキ「家事全般位しかできないしなぁ…」
ツバキ「…ハロワいこう
BBSSが?
ツバキ「あの…新しい職場探してるんですが…」
「は 、で こ らの用紙 い いろ書い くだ い」
ツバキ「あ、はい」
「ほう…衛士 してい んで か、な どこ いっ も大丈 で う、こち な うで う ?」
ツバキ「ありがとうございます」
「い え、頑張 くだ い」
もっとふえてもいーじゃん
ツバキ「うん、頑張ろう」
ファミレス:ファミリー・カグツチ
ツバキ「今日から配属になりましたツバキ=ヤヨイです。よろしくお願いします」
バング「ああー、かたっくるしいのはいいでござる!拙者は店長のシシガミバングでござる!よろしく頼むでござる!ツバキ殿!!」
ツバキ「はい…」(むさい店長だな…)
バング「まずはふろあではたらくカルル殿、カルル殿の姉殿、マコト殿、ノエル殿でござる!」
一同「よろしくー」
ツバキ「ツバキ=ヤヨイです、よろしくお願いますって⁈」
一同「…」
ツバキ「カルル君?なんでこんなところで働いてるのかな?」
カルル「ええっと、それは…そう!バイトですよバイト!ですよね皆さん!」
マコト「そ、そうだよ~なんで怒ってんのさ~ツバキ~」
ノエル「う、うん、バイトだよバイト」
カルル「は、はい」
ツバキ「…で、あなたたちは勤務時間なのに、なんでこんなところでバイト、をしてるのかしら?」
マコト「ええっと」
ノエル「それは…」
ツバキ「なに?言えないような理由があるの?」
マコノエ「うっ…」
マコト「わかったよぉ~」
ノエル「はなすよぉ」
かくかくしかじか
ツバキ「なるほど、今まであまり一般的な文化と触れ合ってこなかった私がちゃんとやってけるのか心配できたと…」
マコト「うう…」
ノエル「ごめんなさい…」
マコト「お言葉てすがツバキ様、ツバキ様はカグツチにご引越しをなされるとか」
ツバキ「ええ、そうよ?」
ノエル「通勤手段はどうなさるおつもりですか?」
ツバキ「え?なにって…馬…でしょ?」
マコノエ「ダメだこいつ!野放しにできねぇ!」
ノエル「もう…いいんだよ、ツバキ…」
マコト「はいはいツバキお嬢様は私たちが全力で守って見せますね!」
ツバキ「え?え?」
バング「話はおわったでござるかあああああああ???!!」
バング「次はきっちんでござる!!」
ツバキ「う、むさい…」
ココノエ「同じくシェフのココノエだ」
シェフメン「シェフのハクメン!推して参る!!」ズェア
ツバキ「あ、はい」
ノエル「ウェイトレス兼シェフのノエルです!よろしくね?キャハッ☆」
一同「お前はまてやああああああ!!!」
バング「ここはこうしてこうしてこうするでござる!!!!!」
マコト「ここはこうしないとダメなんだよぉあとここはこうするといいんだよ?」
カルル「ツバキ先輩!この荷物僕じゃ背が届かないんで上にあげてくださーい」
ノエル「うぁーん、またお皿割っちゃったよう…」
ツバキ「全く、きをつけないかr」バリーン
ツバキ「あ」
ツバノエ「すみません、店長」
バング「いいでござる!!次からは気をつけるでござるよ!!?」
テイガー「了解した」
ココノエ「私が無理やり作った真メニューが売れているか…ふっ、やはり私は天才だな」
ノエル「あのー、フロア暇なので何か手伝えることは…」
ココテイガー「ないな」
ノエル「即答⁈」
ツバキ「頑張ろう」
ツバキ「お会計、2480円になります」
ツバキ「ありがとうございましたー」
カランカラーン
ツバノエ「いらっしゃいませー」
ラグナ「あ」
にゅー「にゅー」
ツバノエ「ラグナ=ザ=ブラッドエッジ?!」
ノエル「それはこっちのセリフです!なんですか?!そんな可愛い女の子まで連れて!!通報しますよ?」
ツバキ「ロリコンとかっていう噂はあったけど…さらってくるなんて…」
ラグナ「おいまてお前ら好きかって言いやがって、さらってなんかねえ!」
ツバキ「人さらいはだいたいそう言います!」
ラグナ「くっ!にゅー!お前からもなんかいってやれ」
にゅー「ひっく…にゅー、このお兄ちゃんに…ぐすっ…強引に…連れてこられて…うぇっ…怖かったよぉおねぇちゃーん!!うえーん」
ラグナ「」
ノエル「本当に…」
ラグナ「うおおおおおおい!!!まてよにゅー!!!」
にゅー「こわいよう」
ノエル「やめてください!怖がってるでしょ!」
ツバキ「無銭飲食、ロリコン、誘拐…救いようがないわ…」
ラグナ「まてよ…まてよ…」
にゅー「ふんふーん♪」
にゅー「ごめんねお姉ちゃんたち、らぐなはほんとはにゅーの恋人なの、にゅーとらぐなはらぶらぶなんだ~」
ツバキ「お席にご案内いたします、ロリk…こほん、お客様」
ラグナ「うおいいまなんて言おうとした?!」
にゅー「らぐなぁ…だいすきぃ…///」スリスリ
ツバノエ「「ふぅーん」」
ラグナ「おいなんだそれ」
ラグナ「いやそれ隠せてないからね?ほとんど言ってるし、それ濡れ衣だから。あ、このカグツチフグの山椒辛子水煮で」
にゅー「にゅーはお子様ランチー」
ツバキ「はい、ご注文お承りました、カグツチフグの山椒辛子水煮とお子様ランチですね?少々お待ちください」
にゅー「らぐなぁ、らぐなぁ~にゅーの~らぐなぁー♪」
ラグナ「ひどい目にあった…」
ラグナ「あいよー」
ツバキ「お会計ちょうど、頂戴いたします。またのご来店を」
にゅー「うん!またくるー!ばいばーい!」ぶんぶん
ラグナ「ああ、またこような」
ツバキ「ふぅ、この時間からはあまり人がこないわね」
バング「今日はもうあがっていいでござるよおおおお!!ツバキ殿、ノエル殿、マコト殿!」
カルル「後は僕と姉さんでなんとかなるんで!ねえ?姉さん」
ニルヴァーナ「…」
ツバキ「え、じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかしら」
ノエル「そうだね~今日はちょっとつかれちゃった」
マコト「今日はツバキにバスの乗り方を教えないと」
ツバキ「え、そ、そうなの?」
マコト「そうだよぉ、これはこれをこっちのバスに…」
ツバキ「うん、わかったわ!ありがとう!マコト!」
マコト「どういたしまして」
ツバキ「じゃあ帰るわ、あれね」タッ
マコト「あ!ちょっ!それも違う!!」
ノエル「いっちゃった…」
マコト「はぁ、ツバキお嬢様にもこまったね…」
ノエル「追いかけないと…多分、涙目になってる…」
マコト「おーよしよし」
ノエル「それは怖かったね」
マコト「次から気をつけようね」
ツバキ「うん、うん…」
ツバキ「いらっしゃいませー」
レイチェル「あらあら、とりあえずは運命から逃れられたみたいね」
ツバキ「?…あなたは?」
レイチェル「なんでもないわ、早く席に案内して頂戴」
ツバキ「かしこまりました、こちらになります」
レイチェル「ありがとう」
レイチェル「そうねぇ、このカグツチワタリガニのシェフの気まぐれ悪滅パスタにしようかしら」
ツバキ「お承りました、少々お待ちください」
レイチェル「あ、あとコーヒーを…砂糖は…おおめに…」ボソッ
ツバキ「わかりました」
ツバキ「お会計、1340円になります」
レイチェル「なかなか美味しかったわ、ありがとう」
ツバキ「ありがとうございます、またのご来店お待ちしております」
ツバキ「少したのしいかも」
???「すこし…たのしいかもだああ?」
???「笑わせんじゃねえよ、なあ!ツバキ=ヤヨイ中尉?」
ツバキ「あなたは!はざま大尉!」
ハザマ「おおっと、そんな敵意の眼差しを向けないでくださいよ、今日はちゃんと食事をしにきたんですよ?」
ハザマ「さあ、早く席に案内してくださいよう」
ツバキ「っ!お、お待たせいたしました、お席はこちらになります。」
ハザマ「お、いいですねぇ…では注文を…そうですねぇ…この幻のカグツチ黄金鶏のたまごのアストラルオムライスにしましょうかね。あとゆで卵一つ」
からんからーん
レリウス「きたぞ、はざま」
ハザマ「お、きたか、さあ、お前もなんか頼めよ」
レリウス「そうだな…ではこの妻の真心愛妻カラミティー定食にするか…」
ツバキ「ご注文お承りました、少々お待ちください」
マコト「ハザマ大尉に加えてレリウス大佐まで…」
ツバキ「まだてはあるわ!ノエル!あなたの本気、見せてあげなさい!」
テイガーココノエシェフ面「私たちも協力しよう」
ハザマ「いえいえ」
レリウス「どれ、いただくか…」ぱく
レリウス「うぼげはあああああああ」
カルル「ナイスノエル先輩」
ハザマ「なに?!くっ…だがな、料理で倒せるほどおめはあまかねえぜええええええええ」
碧の魔導書、起動!
ぱく
ハザマ「?!」
ハザマ(なんだ?この甘くも、からくもないあじ…まるでごむのような…それにしたに粘りついてくるこの感覚…いや、そもそもこれ…材料は…)
ハザマ「食い物…だったのか?」
ぱくっ
ずどーん
あすとらるふぃにーっしゅ!
一同「悪は去った…」
ジン「ツバキ!」
ツバキ「ジンにぃさま?!どうしてここが…」
ジン「兄さんに聞いたんだ!それよりだ、僕はおまえが仕事やめたって聞いてすごく心配したんだぞ!」
ツバキ「ごめんなさい…ジンにぃさま…」
ジン「それとツバキ…」
ジン「お誕生日おめでとう、僕と結婚してくれ」ユビワサッ
ジン「本気だ」
ツバキ「///……不束者ですが、こんな私でよければ…」
ハクメン「また懐かしいな…」
マコト「え?なにこの超展開…」
ノエル「知らないよ…まあ本人たちがよければいいんじゃない?」
マコト「そだね、まあいっか」
めでたしめでたし
たまーにBBのssが立つけどおもしろいな
猫さんとか人狼とか乳の人とかロリとかの出番無しか
BBss増えるといいな乙
Entry ⇒ 2012.04.04 | Category ⇒ ブレイブルーSS | Comments (0) | Trackbacks (0)