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ルルーシュ「アマガミ?」スザク「うん…」
スザク「いや、ロイドさんが…」
ロイド『スザクくん、君は異性と言うものに興味はないのかね?』
スザク『あんまりそういうことは考えたことないです』
ロイド『なら、これもいい経験だよ。さぁ受け取って』
スザク『なんですかコレ?』
ロイド『暇つぶしってやつだよ。最近は戦闘も少ないしデータを収集できないだろ?』
ロイド『だからねスザクくん。君自信のデータが欲しいんだよ』
スザク『言っていることがイマイチ…』
ロイド『いいから!とにかくコレをもって行きなさい!』
スザク「う~ん…何をするものなのかもわからないし…使ってないんだ」
ルルーシュ「データ収集が目的なら何かシミュレーションでもするんじゃないのか?」
スザク「これで?どうやって」
ルルーシュ「知らん!でも、電源ボタンのようなものはあるな」
スザク「押してもいいことはないと思うけど」
ルルーシュ「これも戦闘訓練の一環だろうに。このまま何もしないで返すのか?」
スザク「それは…」
ルルーシュ「はぁ…俺が押してやろう」ポチッ
スザク「駄目だよ!ルルーシュ!うわっ!!」
ピカッ
スザク「ルルーシュ…ここは」
ルルーシュ「ふぁぁ…ずっと寝てたみたいだな」
スザク「それよりも」
ルルーシュ「あぁ、この世界における俺達の立場と過去は事前に植えつけられているみたいだな」
スザク「僕はこの家の長男で」
ルルーシュ「俺は従兄、両親ともに海外へ出張中で預けられいている設定か」
美也「にぃに達が起きないと!みゃーも遅刻しちゃうよ!!」ガチャッ
スザク「そ、そうだっけ」アセアセ
ルルーシュ(コイツがスザクの妹か。ふん、ナナリーの方が遥かに可愛い!)
美也「だって~!にぃに達いっつも二人ですぐ家出ちゃうし!」
ルルーシュ「それはお前が寝ぼすけなだけだろ?」
美也「今日はみゃーに起こしてもらったくせに!」
ルルーシュ「今日はたまたまだよ」
スザク(すごい…ルルーシュ。君の適応能力…)
美也「あっ!じゃぁ先に行ってるね!」
オッハヨー
スザク「おはよう…その、えっと」
ルルーシュ「何だ梅原か」
梅原「何だとは何だ!」
ルルーシュ「朝から元気だな」
梅原「おうよ!でも、そんな俺のおかげで冬の寒さも吹っ飛ぶだろ?」
ルルーシュ「まぁな。だが、あんまりモタモタしてると遅刻するぞ」
スザク「あっ!まずいよ!ルルーシュ!!時間が」
梅原「へっへ~!じゃぁ競争だぜ!」
タッタッタ
梅原「で、どうなんだよ?」
スザク「どうって?」
梅原「創設祭までに彼女作るって話だよ!」
ルルーシュ「そういうお前はどうなんだ?」
梅原「お、俺はまだ…だけど!必ず!」
梅原「それにしても…なんで美形のお前らに彼女ができないんだろうな」
ルルーシュ(俺達の目的はこの世界で彼女を作ること…)
スザク(期限は創設祭…)
ルルーシュ「ところで梅原、この学園で一番可愛いく綺麗な女は誰なんだ?」
梅原「可愛い子はたくさんいるけど…」
薫「なになに!?ルルーシュもついに彼女作る気になったの!?」
梅原「そりゃぁ、森島先輩じゃないの?すっげー美人だし」
ルルーシュ「ふふ、そうか」
梅原「まさか、森島先輩を狙うのか?」
ルルーシュ「だとしたら?」
梅原「う~ん…でも!俺は応援するぜ!」
ルルーシュ「決まりだな」(この俺が落とせぬ女など!存在しない!)
スザク「ぼ、僕は…」(例えシミュレーションだとしても…そんないきなり…)
梅原「まぁ、創設祭までは結構時間あるし、お互い頑張ろうぜ!な!スザク」
スザク「う、うん」
ルルーシュ「スザァァク!これは勝負だぞ!」
梅原「勝負って…」
ルルーシュ「俺はお前に勝つ!必ずやこの手で学年1の美女を落としてみせる!」
スザク「はぁ…」(昔から君は負けず嫌いだよね…ルルーシュ)
高橋「そこで、クラスの実行委員を決めないといけません。誰か立候補はありませんか?」
シーン
スザク(誰も手を挙げない…。ルルーシュは?)
ルルーシュ「」ボーッ
スザク(興味なし…。せっかく、日本の平穏な高校生活を送れているんだし)
スザク(もっと、楽しまないと駄目だよね!よし!)
スザク 絢辻「はい!」
高橋「枢木くんはいいとして…絢辻さんはいいの?クラス委員との掛け持ちになるけど」
絢辻「はい、大丈夫です。それに」
絢辻「枢木くんもいるし」
スザク「え?」
絢辻「」ニコッ
高橋「それじゃぁ、実行委員は枢木くんと絢辻さんの二人で!みんないいわね?」
パチパチパチパチ
絢辻「よろしくね!枢木くん」
スザク「よろしく絢辻さん」(感じのいい人だなぁ。この人となら実行委員もうまくやっていけそうだ)
ルルーシュ「スザク、実行委員とはまた…俺に対するハンディキャップか?」
スザク「違うよ。僕はただ単にここの生活を楽しみたかったんだ」
スザク「せっかく、日本人に戻れたんだ。ブリタニアの軍人じゃない普通の日本人に。それに」
ルルーシュ「どうした?」
スザク「こんな平和な世界でルルーシュと二人で高校生活を送っている」
ルルーシュ「お前…」
スザク「少しだけ僕たちの願いが叶ったんだし。後悔だけはしたくないよ」
ルルーシュ「そう硬くならず俺との勝負に専念しろ」
スザク「君は嬉しくないのかい?僕達の目指した未来の形がここにあるんだよ?」
ルルーシュ「確かにこの世界の日本はブリタニアの植民地ではない。」
ルルーシュ「エリア11でない紛れも無い日本だ。」
ルルーシュ「しかし…さっきも言ったがあくまでシミュレーションだ。」
スザク「ルルーシュ…」
ルルーシュ「現実逃避はよくない。目的を忘れるな。ふふ、純粋にゲームを楽しもう」
スザク「そうだね…」(ルルーシュ…現実逃避でもいいじゃないか…少しくらい…)
スザク「ごめん、そう言う風に見えたかな」
梅原「まぁまぁ!とにかく昼休みだぜ!?パン買いに行こうぜ~」
ルルーシュ「そうだな。おなかも空いたし」
薫「ちょっとまった~!」
ルルーシュ「どうした?」
薫「あたしもパンにしようかな~♪」
スザク「それじゃぁ、みんなで買いに行こう」
薫「ちっちっち、一緒に買いにいくだけじゃつまらないじゃない?」
全員「?」
ルルーシュ「…」
ルルーシュ「何がジャンケンだ!くそ!」
ワイワイガヤガヤ
ルルーシュ「なんて…人の数だ…」
ルルーシュ「ん?」
紗江「あっ…うぅ…」オロオロ
ルルーシュ(身長はだいたいナナリーと同じくらいか)
ルルーシュ(ああいう子を見るとどうも母性本能をくすぐられる)
紗江「は、はい…」
ルルーシュ「俺が代わりに買ってきてあげるよ」
紗江「でも…」オロオロ
ルルーシュ「こんな人だかりじゃ、誰だってたじろいじゃうよ。心配しないで」ニコッ
紗江「あ、ありがとうございます」
ルルーシュ「どういたしまして」ニコッ
紗江「あのぉ…」
ルルーシュ「ん?」
紗江「お金…」
ルルーシュ「え?あぁいいよ。俺が適当に選んだんだし」
紗江「そんな…駄目です。これ以上ご迷惑は」
ルルーシュ「気にしないでくれ。それじゃ!」
ルルーシュ「えっと…アンパンにカツサンドにチョココおわっ!」
ドテッ!!
ルルーシュ「いたたた…はっ!まずい!パンが!」
森島「ねぇ、きみ」
ルルーシュ「ん?」
森島「そこの大食いのきみ」
ルルーシュ「はい、なんでしょう?大食いではないですが」
森島「ふふっ、はいこれ!落としたよ?大食いくん」
ルルーシュ「だから大食いではない!」(なんだ?コイツは!)
森島「う~ん…」ジーッ
ルルーシュ「な、なんですか?//」
森島「あなた、可愛いらしい目をしてる♪」
ルルーシュ「は?」
ルルーシュ「えぇ、まぁ」
森島「ふふっ、グッド!きみって優しいんだね!」
ルルーシュ「はぁ」ポカーン
森島「じゃ、もう転ばないようにね」
ルルーシュ「」
ルルーシュ(なんだ…あの女…できれば二度と関わりたくないな)
梅原「あぁ!ルルーシュ」
梅原「お前があまりにも遅いから!見に着てやったんだよ!なのに…」
ルルーシュ「?」
そしてこれと
梅原「なんで森島先輩と話してるんだよ!この裏切り者め!」
ルルーシュ「森島先輩ってさっきの?」
梅原「そうだよ!お前!今、どれほど貴重な体験したかわかってるのか!」
ルルーシュ「わからん」
梅原「くぅぅぅ!森島先輩と二人きりで話をするなんて!願っても願っても!叶わない!すごい事なんだぞ!」
ルルーシュ「おい…落ち着けよ」
ルルーシュ(確かに形の整った綺麗な顔立ちとは思ったが…)
ルルーシュ「なぁ、梅原…俺はアイツを落とさないといけないのか?」
梅原「自分で言い出したんだろ!」
ルルーシュ「そ、そんな…」ガタツ(さっきのようなやりとりを何回も繰り返さなくちゃいけないのか…)
美也「えぇ!にぃに!実行委員になっちゃったの?」
スザク「まぁね」
美也「なんで実行委員になっちゃったの?」
スザク「それは…う~ん…なんでだろ」
美也「にっしっし~、さては女の子目当てですな」
ルルーシュ「当たり」
美也「やっぱり!で、相手の人は?」
スザク「ちがうよ!僕は純粋に実行委員がしたかっただけだよ!」
ルルーシュ「美也、相手の子は絢辻さんと言って」
美也「ふむふむ」
スザク「勝手に話をすすめるなー!」
ルルーシュ「」ブハッ
美也「えぇ!ルルにぃ!森島先輩と親しいの!?」
ルルーシュ「スザァァク!誰から聞いた!?」
スザク「梅原」
ルルーシュ「あのことは誰にも言うなと言ったのに!俺を応援するんじゃなかったのか!」(このままターゲットを変えるつもりだったのに…)
スザク「で、どうなの?」
ルルーシュ「どうって…実は放課後にも会ったんだけど…」
ルルーシュ(スザクは実行委員の会合か…)
ルルーシュ(帰ってもすることないし図書室で待っていてやるか)
図書室
ルルーシュ(シミュレーションとは言えこの世界の歴史が少し気になるな)
ルルーシュ(この日本は過去をどう歩んできたのだろうか…)
ルルーシュ「えっと、歴史の参考書は…」キョロキョロ
ドンッ
森島「きゃっ」
ルルーシュ「あ、すいません!」
ルルーシュ(なんだ…森島はるかか)
ルルーシュ「いえ、こちらの不注意が原因ですし」
ルルーシュ「ん?その本…全て一人で持ち運ぶんですか?」
森島「うん♪全部借りたのよ」
ルルーシュ「お詫びといっては何ですが俺が代わりに運びます」
森島「え?いいの?」
ルルーシュ「ええ」(さすがにぶつかっておいて放ってはおけないし…)
ルルーシュ「友人を待っていただけです」(い、意外に重いぞ…)
森島「そうなんだ。待たなくて大丈夫なの?」
ルルーシュ「はい。まだアイツ時間かかりそうなんで」
森島「あっ!響ちゃん!」
響「あ、はるか。どうしたの?」
森島「借りたのはいいけど…持ってくるのが面倒だったから手伝ってもらっちゃった♪」
響「はぁ…ごめんなさい。はるかが迷惑かけちゃったみたいね」
ルルーシュ「いえ、別に大したことでもないです」
響「はるか、お礼は?」
森島「ありがとう!え~と…そうだ、きみの名前まだ聞いてなかったよね?」
響「あきれた…名前も知らない子を手伝わせたなんて…」
ルルーシュ「ルルーシュ・ランペルージです」
森島「るるーしゅ?」
森島「じゃぁ!ルル君だね♪」
ルルーシュ「は、はぁ…」
森島「ありがとうルル君♪やっぱりきみは優しいね」
ルルーシュ「」ポカーン
スザク「凄いよ!ルルーシュ!いい感じじゃないか!」
ルルーシュ「どこがだよ」
美也「ふん、ルルにぃの癖に!」
ルルーシュ「あの人の考えていることはわからない」
ルルーシュ「正直、あぁいうのは苦手だ…」
スザク「自分で落とすって言っておいて苦手って」
ルルーシュ「だが、俺は諦めないぞスザク」
ルルーシュ「ふふ、確かに落とすのは難しい相手だが…」
ルルーシュ「ゲームはこうでなくちゃ!はっはっはっはっは」
美也「げーむ?」
スザク「なんでもないよ美也」(ゲームだなんてルルーシュ…どうかしてるよ…)
梅原「よっしゃぁ!スザク!ルルーシュ!馬とびやろうぜ!」
ルルーシュ「断る!」
スザク「いいね!やろう!もちろん、ルルーシュも」
スザク「貴重な経験だと思うよ」ニコッ
ルルーシュ「お前はまだそんなことを」
梅原「はいはい!強制だぞ!」
ルルーシュ「何で俺が…」
森島「えいっ!」
ドンッ
梅原「森島先輩!」
ルルーシュ「なっ!」
森島「えいえいえい♪」グイグイ
ルルーシュ「ちょ、ちょっと!何を//」
森島「ふふっ♪」グイグイ
ルルーシュ「駄目だ…もう体力が…」
スザク「あはは…よりにもよってルルーシュの上に跨るなんて」
ドスンッ
ルルーシュ「ぐへっ…」
ルルーシュ「さっきのは一体なんですか?」
森島「えっへっへ♪何だか男の子たちが馬とびしてるな~って思って」
森島「そしたらそこにルルくんを見つけたから♪」
森島「私も混ぜてもらっちゃおうって思って」
ルルーシュ(恥じらいもくそもないのか!この女は!)
ルルーシュ「突然、女性に乗られたんでびっくりしましたよ」
ルルーシュ(だが、裏を返せばこれは俺に対する好意なのでは?)
ルルーシュ「え?」
森島「ふふっ。ルルくんはやさしいから!」
ルルーシュ「ふっ、そうですかね」(ふん、思ったより楽に攻略できそうだな)
美也「あ、お兄ちゃん」
ルルーシュ「あぁ、美也か」
ルルーシュ「こちらは森島先輩」
森島「ふふ、よろしくね♪可愛い妹さんね」
ルルーシュ「まぁ、厳密に言うと妹ではないんですけど」
ルルーシュ(ん?妙に不機嫌だなコイツ)
美也「それじゃ、授業あるから」
ルルーシュ「お、おい!美也!」
森島「嫌われちゃったかな?」
ルルーシュ「いえ、気にしないでください。あぁいう奴なんです」(スザクと何かあったのか?)
森島「あぁ、でも可愛いな~美也ちゃん!猫ちゃんみたい!」
ルルーシュ(ふん、ナナリーには劣るがな)
森島「仲良くなって一緒に買い物したりお風呂に入りたいな♪」
ルルーシュ「お風呂…ですか」
森島「うん!」
ルルーシュ(美也と森島はるかが二人でお風呂…)
ルルーシュ(いや、ナナリーと森島はるかが二人で…)
ナナリー『あ、あの…はるかさん…』
森島『こうすると胸が大きくなるらしいのよ♪』ギュッギュ
ナナリー『こうですか///』ギュッギュ
森島『うん!ナナちゃん可愛い♪』
ナナリー『これでお兄様もよろこんでもらえますか?』
森島『ルルくんもきっとよろこぶわ!』ギュッギュ
ナナリー『ひゃっ///くすぐったいです///』
ルルーシュ「ナナリーは絶対渡さん!!!!!」
スザク「これで全部かな」
絢辻「ふふ、そうね。でも、こんなものじゃないわ。期限ギリギリに提出しにくるところもあるんだから」
スザク「この申請書とか絢辻さんが全部配ったんですか?」
絢辻「えぇ、休み時間とか空いてた時間に少しずつ。でも作成するのは過去の資料があったから楽だったかな」フフッ
スザク「すごい!全部一人でこなすなんて!僕にも色々手伝わせください!」
絢辻「ふふふ」
絢辻「枢木くん何だか楽しそう。実行委員なんて雑務ばっかりなのに珍しい」
スザク「いえ!こういうことを経験することができるの凄く嬉しいんです!」
絢辻「そう…」ボソッ
絢辻「それじゃぁ、枢木くんにも手伝ってもらおうかしら」
スザク「はい!何でも!」
絢辻「ふふっ、じゃぁついてきて」
絢辻「ここは基本的には年に一度しか使われないとろこなの」
スザク「そうなんですか」
絢辻「あ、閉めないで。ここのドア閉まっちゃうと内側から空けられなくなるの」
スザク「はい、わかりました。それにしても色々ありますね。ツリーの装飾品も」
絢辻「創設祭で使うものをしまっておく場所なのよ」
スザク「これ、全部使うのかな」
絢辻「全部は使わないけど。ほとんどはみんな借りちゃうね」
絢辻「さぁ、備品チェックを始めましょ!」
スザク「はい!」
スザク「了解。よっと」ゴンッ
ガチャッ
スザク「あ…」
絢辻「閉じ込められちゃったみたいね」
スザク「すいません…」
絢辻「う~ん、やっぱり開かないわね」
スザク「どいてください」
絢辻「枢木くん?」
スザク「これくらいの古い扉なら体当たりすれば開くと思います」
絢辻「駄目よ!学校のものを壊しちゃ!」
スザク「で、でも…」
絢辻「誰か来るまで備品チェックの続きをしましょ」
スザク「いいけど…」
絢辻「もし、誰も来なくてここで泊まることになっても」
絢辻「枢木くんが守ってくれるでしょ?」
スザク「え?あぁ//その//」
絢辻「ふふっ、さぁ備品チェックの続きをしましょ」
絢辻「」ガチャガチャ
スザク「よいしょっ」
絢辻「本当に楽しそうね。枢木くん」
スザク「絢辻さんも楽しそうですよ」ニコ
スザク「そういえば絢辻さんはどうして実行委員に?」
絢辻「だって素敵なことじゃない。みんなを楽しませるお手伝いができるなんて」
絢辻「枢木くんは?」
スザク「え?」
絢辻「どうしてこういう経験をすることが嬉しいの?」
絢辻「そうなの?」
スザク「うん色々事情があってね…」
絢辻「枢木くんも色々と大変なのね」
スザク「だから、こうして実行委員をしている今がとても幸せなんだ」
スザク「絢辻さんのように皆を楽しませる手伝いができてね」ニコッ
絢辻「…じゃぁお互い理由は一緒なわけね!」
絢辻「お疲れ様」
スザク「結局、だれも来なかったね」
絢辻「本当に泊まることになりそうね」
スザク「やっぱり!ドアを破壊します!責任は全部自分が負います!」
絢辻「ふふ、冗談よ。夜になると警備員さんが必ずチェックに来るから」
森島「ごめんね~♪また頼んじゃって」
ルルーシュ「いえ、返すときはどうするんだろうって…なんとなく感づいてましたから…」
ルルーシュ「ん?スザクか!?どうした?」
森島「資材倉庫の中みたいだね」
スザク「閉じ込められちゃったんだよ!」
絢辻「内側からは開かないの!外側から扉を開けてくれない!?」
ルルーシュ「よし!任せろ!」
ガチャ ガチャガチャ ガチャリッ
スザク「ありがとうルルーシュ!君のおかげで助かったよ」
森島「よかったね!君達!」
絢辻「本当にありがとうございます」
森島「ルル君は本当に優しいんだね」
ルルーシュ「閉じ込められていたんです。助けるのは当然ですよ」
森島「ふふっ、私の借りた本も運んでくれるしね♪」
ルルーシュ「ま、何かあればいつでも呼んでください」(ふふふははっはっは!なんと容易い!)
ルルーシュ(未だにコイツの行動と発言は予測不可能だが…勝ち目はある!)
絢辻「ルルーシュくんのおかげで助かったわ」
絢辻「ルルーシュくんと枢木くんって兄弟なの?」
スザク「小さい頃か…いや、従兄なんです」
絢辻「へぇ~」
スザク「絢辻さんにも兄弟は?」
絢辻「あたしは…」
縁「あれ?つかさちゃん!」
絢辻「…」
スザク「え?だ、だれ?」
絢辻「私の姉よ」
縁「初めまして!つかさちゃんの姉の絢辻縁です」
スザク「僕は彼女と同じクラスの枢木スザクです」
縁「スザク…くん?かっこいい名前ね」フフ
絢辻「どうしてこんなところにいるの?」
縁「お夕飯のお買い物♪頼まれちゃって」
絢辻「そう…」
絢辻「ごめんね枢木くん。あたしちょっと用事思い出して」
スザク「そ、そう」
絢辻「また明日ね!」
縁「ちょっとつかさちゃん?押さないで」
ルルーシュ「お前も順調のようだな」
スザク「え?」
ルルーシュ「ふふ、資材倉庫で二人きりなんてやるじゃないか」
スザク「僕は別にそんなつもりで…」
スザク「ルルーシュこそ順調そうだね」
ルルーシュ「まぁな」
美也「」プイッ
スザク「そういえばどうした?美也?今日は随分と大人しいけど」
ルルーシュ「そうそう、森島先輩に会った時だって不機嫌だったし」
タッタッタ
スザク「どうしたのかな?心配だよ」
ルルーシュ「放って置けよ」
スザク「でも…妹だし」
ルルーシュ「妹っていう設定だろ?そこまで兄を演じなくてもいいだろ」
スザク「ルルーシュ…」
スザク「はぁ…」(ルルーシュ…それに美也が心配だ…)
梅原「ルルーシュのやつすげぇよな~」
スザク「何かあったの?」
梅原「休み時間は毎回森島先輩と二人で仲良くおしゃべりだよ…」
薫「校内でも結構噂よね。学内1の美形カップルの誕生だって」
梅原「羨ましいぜ!ルルーシュ~」
梅原「俺達もがんばろうぜ!スザク!」
薫「スザクくんは大丈夫だと思うけどアンタは無理でしょ」
梅原「なに!」
プール
ルルーシュ「なんですか…これ」
森島「みんなピチピチしてるわね~」
ルルーシュ「あの…」
森島「う~ん♪なんだか溜まらないって感じよね!」
ルルーシュ「覗きはよくないですよ」
森島「しーっ!バレちゃうでしょ」
響「はぁ…バレてるけど」
森島「お願い!後5分だけ~!響ちゃん」
響「だ~め!もう!あなたもしっかりしてよ。ルルーシュくん」
ルルーシュ「絢辻って実行委員でしたよね。なんでここに?」
響「あぁ、あの子ね。水泳補講の子達を先生の変わりに指導してるのよ」
ルルーシュ「どこまでお人好しなんだか」
響「さぁ!帰ってもらうわよ!ルルーシュくん!はるかをお願いね」
ルルーシュ「行きますよ」
森島「やだぁ~ルルくん~響ちゃ~ん」
スザク「よし!これで終わり!」
スザク「さて、帰ろうかな…ん?」
スザク「メモ帳…落とし物かな」
スザク「どこか名前とか書いてないのかな」ペラ
ガラッ
絢辻「はぁ…はぁ…」
絢辻「その手帳…」
スザク「あぁ、これ?もしかして絢辻さんの?ここに落ちてたんだけど」
絢辻「そう…」
絢辻「もしかして…中を見ちゃったりした?」
スザク「ごめん、どこか名前を書いてないかなって思って少しね」
絢辻「そう…」
グイッ!
スザク「ぐっ!?」(絢辻さん?)
スザク「…は、はい?」
絢辻「そっか…見ちゃったんだ…」
スザク「ごめん、悪気があったわけじゃないんだ」
絢辻「ふーん…」
スザク「とにかく、少し離れよう」
ガシッ スッ
絢辻「!?」(何?今の動き…)
絢辻「」
スザク「…」
絢辻「少し付き合ってくれる?」ニコッ
スザク「別にいいけど…」(絢辻さん…これはどういうことなんだ?)
絢辻「ここならゆっくり話せるわね」
絢辻「それじゃ、早速本題。あなた、これの中を見たのよね?」
スザク「うん、名前の確認のために少し」
絢辻「それで書きなぐったアレを見ちゃったわけだ…」
絢辻「残念だわ。クラスメイトが一人減っちゃうなんて」
スザク「…ごめん。書き殴ったアレって?」
絢辻「は?」
スザク「少しパラパラ捲った程度だから…内容を見てなくて…なにそれ?」
絢辻「あ、ありゃ…」
スザク「君はクラスで偽りの自分を演じているんだね」
絢辻「だから何!?それで私が誰かに迷惑をかけたとでも?」
スザク「…」
絢辻「まぁいいわ。あなたがこの事を誰にも言わないければそれで問題ないわけだし」
スザク「どうして…こんなことを?」
絢辻「あなたには関係ないでしょ!」
スザク(今までの絢辻さんはなんだったんだ…とても優しくて良い人だったのに…)
スザク「誰にも言わないけど…僕は気になるんだよ」
絢辻「しつこいわね!さぁ復唱して!」
スザク「え?」
絢辻「僕は何も見ていません。絢辻さんは裏表のない素敵な人です。」
スザク「僕は何も見ていません。絢辻さんは裏表のない素敵な人です。」
絢辻「いいのよ!とにかくあなたは何も見なかった!明日からも自然に接してよね」
スザク「う、うん…」
スザク(これが本当の絢辻さんか…)
スザク(こんなこと…いつまでも続くはずがない)
スザク(僕が…彼女を救わないと)
絢辻「何してるの?帰りましょ」
スザク「うん!」(僕ががんばらないと!)
絢辻「なんで、いつもより輝いてるのよ…」
ルルーシュ「なるほどなぁ。俺もなんとなくだけどそう思ってたよ」
スザク「本当の自分をずっと押し殺して生きていくなんて可哀想だよ…」
スザク「なんとかして助けたいんだ」
ルルーシュ「で、俺に早速ばらしちゃったわけか」
スザク「それは…」
ルルーシュ「原因がわからない以上はこちらも動けないだろ」
スザク「確かに…」
ルルーシュ「どうにかして原因を聞き出すんだな」
スザク「絢辻さん!それは僕が運ぶから」
絢辻「え?ありがとう。枢木くん」
――
―
絢辻「あれ?ここの申請書は?」
スザク「それなら、全部チェックしたよ」
絢辻「そ、そう」
スザク「そう?」
絢辻「全くどういう風の吹きまわりかしら?」
スザク「少しでも絢辻さんの負担を減らしてあげたくて」
絢辻「は?」
スザク「大変でしょ?猫被るのも」
絢辻「嫌味かしら」
スザク「本当に助けになりたいだけだよ」
絢辻「///」
絢辻「まぁ//がんばってくれるんならいいけどね///」
スザク「もうこんな時間か…」
スザク「絢辻さんお疲れ様」
絢辻「はぁ、お疲れ」
スザク「そういえば、前に言ってた実行委員になった理由って」
絢辻「まぁ、あれも嘘ね」
スザク「やっぱり…」
絢辻「こういうのしてると推薦とかに役立つし。それに、仕切るのも好きだし」
スザク「はぁ…」
絢辻「あなたもでしょ?」
スザク「え?」
絢辻「実行委員になった理由よ。あなたも嘘なんでしょ?」
絢辻「珍しい…そういう人って本当にいたんだ」
絢辻「さてと、」
スザク「あれ?帰らないんですか?」
絢辻「もうちょっと残るわ。ペンキ塗りが全然なの」
スザク「僕も手伝うよ」
絢辻「あなたって変な人よね」
スザク「どうして?」
絢辻「猫被ってるような人になんか。それなのにあなたは近寄らないどころか」
絢辻「歩み寄ってきて…私を助けようとして」
絢辻「何!?私が可哀想とでも思ったわけ?こんな生き方しかできない私が!」
スザク「そんな…」
絢辻「これは私が一人でやるからあなたは帰って!」
スザク「でも、もう夜遅くだし…きみ一人だと」
絢辻「いいから!帰って!」
薫「スザクくん!大変よ!」
スザク「どうしたの?」
梅原「絢辻さんが昨日過労で倒れたんだって」
スザク「そんな…」(やっぱり無茶してたんだ)
ルルーシュ「見舞いにでも行ってやれよ」
スザク「でも…実行委員の仕事が」
ルルーシュ「そんなの俺に任せておけ。仮にも生徒会だったからな」
梅原「初耳だぞ」
ルルーシュ「げふんげふん!とにかく、放課後すぐ行ってやれ」
スザク「ありがとう!ルルーシュ!」
縁「あら?確かつかさちゃんのお友達の」
縁「名前がかっこいい子よね!えっと…」
スザク「枢木スザクです」
縁「そう!スザクくん!もしかしてつかさちゃんのお見舞い?」
スザク「はい、そのつもりで来ました」
縁「そう!じゃぁ、さっそくつかさちゃんと会ってあげて!」
スザク「え、でも」
縁「いいからいいから♪」
スザク「」(ぐっすり寝てるみたい…)
絢辻「う~ん、暑い…」チラッ
絢辻「へ?」
スザク「お見舞いに…あはは」
絢辻「なんで!あなたがここにいるのよ!!」
―
絢辻「全く女の子の部屋に無断で入るなんて」
スザク「体調のほうは?どう?」
絢辻「明日には復帰できそう」
スザク「そう、良かった」ニコッ
絢辻「お見舞い…来てくれてありがと」
スザク「それじゃぁ、僕はこれで」
スタッ
絢辻「あの」
スザク「え?」
絢辻「昨日は…ごめんなさい」
スザク「いいよ、気にしてないから。それじゃぁまた明日」ニコッ
ルルーシュ「ん?あれは」(森島はるか…)
ルルーシュ「ふっ、黙っていれば完璧なのにな」
森島「あっ、ルルくん」
ルルーシュ「何をしていたんだすか?」
森島「う~ん、水を見てたの」
ルルーシュ「はぁ」
森島「水を見るの好きなの。湖とか海とか♪」
ルルーシュ「あなたらしいです」
森島「ふふ♪ルルくんならそういうと思った」
森島「ルルくんはやっぱり優しいね」
森島「私だけに優しいのかな?」
ルルーシュ「え?」
森島「もしかしてルルくんは私のことが好きなのかな?な~んてね」
森島「そんなわけないよね」
ルルーシュ(これは…ふふ、予定より早いが…告白のチャンスではないか!!)
森島「え?」
ルルーシュ「俺はあなたのことが好きです」
ルルーシュ「だから俺と付き合ってください!」(ふふ、完璧だな…)
森島「そう、ありがとう!君の気持ちはよくわかったわ」
ルルーシュ「ふふ、では」(残念だったなスザク。このゲームは俺の勝ちのようだ。)
森島「ごめんね」
ルルーシュ「は?」
森島「私、年上で頼りがいのある人が好みなの!それじゃね」
ルルーシュ「おい…なんだよそれ…」
ルルーシュ(あんな理解不能な女に?シミュレーションの女に?)
ルルーシュ(ふざけるな…今までのはなんだったんだ?俺はアイツの手の中で踊らされていたというのか?)
ルルーシュ「なんだよ…それ…」
スザク「ただいま」
タッタッタ
美也「にぃに!うぅ…ルルにぃが!」ウルウル
スザク「どうしたんだ?美也?」
美也「ルルにぃがずっと部屋に閉じこもってて…返事もないし…どうしよ…」
スザク(ルルーシュ…何があったんだ!?)
スザク「美也は一階にいて。僕が話してくるよ」
美也「う、うぅ…」
ガチャ
ルルーシュ「なんだ…スザクか…俺の負けだよ」
スザク「森島先輩に振られたんだね」
ルルーシュ「ここまで俺のプライドがズタズタにされるとは思いもしなかったよ」
ルルーシュ「たかがシミュレーションで」フッ
スザク「敗因は君のそういう考えだと思う」
ルルーシュ「なに?」
ルルーシュ「おいおい…相手に惚れされば問題ないだろ?」
ルルーシュ「こっちが本気にならなくたって」
スザク「どうして?君は現実でもそういう風な恋愛をするのかい?」
ルルーシュ「これは現実じゃないだろ!」
ルルーシュ「この世界の人間なんて言わば皆ロボットも同然だろ!」
ルルーシュ「俺はそんなやつに振られたんだよ!」
スザク「違う!みんな同じ人間だ!ちゃんとした感情だって確かにここに…」
ルルーシュ「ふん、そういうお前もこびを売りに絢辻の家へ行っただろ?」
ルルーシュ「お前だってアイツのことをゲームクリアのための目標としか」
スザク「ルルーシュ!!!!!」ガシッ
ルルーシュ「どうした?図星か?とにかく俺の負けだよお前の勝ちだ」
スザク「僕は君と勝負なんかしていない!」
ルルーシュ「まだわからないのか?現実逃避はもうやめろ!目を覚ませ!お前の知っている日本は今、ブリタニアに」
スザク「ルルゥゥシュゥゥゥゥ!!!!!!!!!」
ガチャッ!
スザク「美也…」
美也「ごめんなさい!きっとみゃーのせいだよね」グスン
スザク「そんな…違うよ…」
美也「みゃーがずっと拗ねてたから…にぃに達はストレス溜まってたんだよね」ウルウル
ルルーシュ「お前…」
美也「絢辻さんと森島先輩がにぃに達をみゃーから引き離して行くんじゃないかって思って…」ポロポロ
美也「二人とも付き合っちゃえばもう…3人で一緒にいることもなくなるんじゃないかって…」
美也「そんなはず…ないのにね。えへへ…」グスン
スザク「美也…」
ルルーシュ(たしかに…俺達が誰かと付き合ってしまえば元の世界へ戻ってしまう)
ルルーシュ(こいつはそういうことを…感づいていたのかもしれない…)
スザク「ルルーシュ…」
美也「ルルにぃ…」ウルウル
ルルーシュ「俺達三人はずっと家族だ。これからもずっと」
美也「うん!」
スザク「もう寝たと思う」
ルルーシュ「そうか」
スザク「ルルーシュ…さっき美也に言ったのは」
ルルーシュ「さっきはすまなかったな」
スザク「ルルーシュ…」
ルルーシュ「お前の言ってたこと何となくだけどわかった気がする」
ルルーシュ「美也の…あいつの涙は本物だと思った」
スザク「僕も…ごめん。振られて傷ついていたのに…あんなこと言って」
ルルーシュ「俺、もう一度頑張ってみるよ」
スザク「え?」
ルルーシュ「本当の気持ちであの人と向き合おうと思う」
スザク「僕も応援するよ!ルルーシュ!」
昼休み
ルルーシュ(そういえば…俺は彼女ことを何一つ理解しようとしていなかったな)
ルルーシュ(そもそも…好きという感情すら)
森島「やっほ~♪」
ルルーシュ「なっ」
ルルーシュ(気まずい…昨日アレだけストレートに振られたんだか…)
森島「どうしたの?」
ルルーシュ「え?」
森島「何か悩んでる?そんな感じに見えたけど」
ルルーシュ「い、いやぁ…」(なんだ?記憶喪失なのか?)
ルルーシュ(ますますわけがわからない…)
ルルーシュ(このまま帰るか…だが、今あの人に会いに行ったところで…)
ルルーシュ「そうだ!」
塚原「あぁ、ルルーシュ君どうしたの?」
ルルーシュ「ちょっと、お茶でもどうですか?相談がありまして」
塚原「えぇ、君の相談なら喜んで」
塚原「そう、振られちゃったんだ」
ルルーシュ「ですが、今日彼女に会ったら…まるで何も無かったかのように」
塚原「はるかはね…そういう子なのよ」
ルルーシュ「というと?」
塚原「まず、ルルーシュ君ははるかに好かれているわ」
塚原「でも、彼女の好きっていうのはそれ以上に意味をもたないの」
塚原「普通だったら付き合うとか、結婚とか考えるわよね?」
塚原「でもはるかの好きはただ単に好きってだけなのよね」
ルルーシュ「俺はどうすれば…」
塚原「大丈夫。君がずっとはるかを思い続ければきっと振り向いてくれるはずだわ」
ルルーシュ「まさに天然ってやつか…」
ルルーシュ「ん?」
森島「あっ!ルルくん!」
ルルーシュ「どうも、こんなところで何を?」
森島「えっへへ~ゲームセンターに行こうと思って♪」
森島「君もくる?」
ルルーシュ「えぇ、喜んで」
ルルーシュ「相性占いですか」
森島「ねぇ!占ってもらおうよ!」
ルルーシュ「イニシャルっを打てばいいのか」
h.m l.l
30%
森島「う~ん。あんまり相性は良くないみたい」
森島「あ、そうだ!」
h.l l.l
50%
森島「えぇ…どうして~」
森島「ふふ、君だけに特別に教えてあげる♪」
森島「実は私、イギリスと日本のクォーターなの」
森島「それでこのLはミドルネームラブリーの頭文字よ♪」
ルルーシュ「森島 ラブリー はるか ですか」
森島「うん♪」
ルルーシュ「それじゃぁちょっと後ろ向いててください」
森島「え?いいけど」
ルルーシュ「これでどうだ!」
95%
森島「すごい♪どうして!?」
森島「ひど~い!」
ルルーシュ「ふふ、クレーンゲームでもどうですか?」
森島「クレーンゲーム?あっ!あのわんちゃんのぬいぐるみ!可愛い!」キラキラ
ルルーシュ(ふふ、まるで幼い子どものような人だ)
教室
生徒「クリスマスツリーが中止になるって聞いたけどどういうつもり?」
生徒「去年より派手なのを作ろうとして間に合わないとか」
生徒「それで今更みんなを手伝わせるってどういうつもり?」
スザク「おい、それは」
生徒「成功したら全部絢辻さんの手柄になるんでしょう?」
絢辻「そんなつもりじゃ…」
生徒「大体、準備が遅れてるのだってどっかの実行委員同士がイチャイチャして」
生徒「彼氏彼女みたいに」
絢辻「ふふ、」
生徒「?」
絢辻「ふふはっはっはっはは。あ~あ…馬鹿馬鹿しい」
絢辻「スケジュールだって去年に比べて十分間に合うペースなの」
絢辻「いるのよね~。あなた達みたいにねもはもない噂を勝手に信じ込んで文句ばかり言う人」
スザク「絢辻さん…」
絢辻「何も出来ないくせに他人を見下して優越感に浸るなんて」
スザク「絢辻さん!」
絢辻「何よ!」
生徒「も、もう!知らないんだから!」タッタッタタ
梅原 薫「」アチャー
絢辻「…どうして?」
スザク「え?」
絢辻「こういうときだから…こそ…」
絢辻「こういうときだからこそ!あたしを守ってよ!」ウルウル
絢辻「くっ」タッタッタッタ
スザク「絢辻さん!!」
スザク「やっぱり…ここにいると思いました」
絢辻「」シクシク
絢辻「あなたに助けて欲しかった…」
スザク「え?」
絢辻「どうして?どうしてあんな生徒の肩持つの?」
スザク「僕は…そういうつもりじゃなかったんだけど…」
絢辻「私の助けになりたいんでしょ?なら助けてよ!」
絢辻「お願い…誓って…」
絢辻「最期まであたしを…わたしを!私の全てを守るって!」
スザク「…誓うよ。その代わり君も僕に誓って欲しい」
絢辻「え?」
スザク「正直な自分を忘れないで欲しい」
絢辻「じゃぁ…これは契約の証」
チュッ
クラスの険悪なムードを一人の少女が断ち切った。
絢辻「昨日はごめんなさい!」
彼女の目には涙が溜まっていた。その誠意はクラス中に伝わった。
創設祭までもう少し…
バラバラになったクラスが再びまとまりはじめた
絢辻「ありがとう。スザクくん」
スザク「え?」
絢辻「ふふ、あんな勇気を出せたのもあなたのおかげよ」
絢辻「あなたが私を守ってくれているから」
スザク「これからもずっと君を守り続けるよ」
絢辻「それって契約だから?」
スザク「君が好きだからだよ」
―
スザク「う、ううん…ここは…」
ルルーシュ「元の世界に戻ったようだ」
スザク「絢辻さんは!?」
ルルーシュ「いないよ」
スザク「そう…」
スザク「ルルーシュ!君はどうだったの?」
ルルーシュ「俺か?そうだな」
ルルーシュ「諦めたよ」
スザク「え?」
ルルーシュ「そうだな。短順に好きになれなかったってところか」
ルルーシュ「いや、好きではあったが恋愛感情は抱かなかった」
ルルーシュ「ふっ、なかなか楽しませてもらったよ」ウルッ
スザク「」(ルルーシュ…少し目が赤い)
その後、数週間。二人は胸にぽっかりと大きな穴が開いたような感覚を抱き
元の世界で生活を過ごした。
スザク「ルルーシュ!見てくれ!」
ルルーシュ「何だ?そのディスクは」
スザク「ロイドさんが僕達にって」
スザク「何でもシミュレーションを受けたご褒美らしいよ!」
ルルーシュ「早速、見てみよう!」
ルルーシュ「」
スザク「どうしたの?ルルーシュ
ルルーシュ「いやなんでも…」
モニター ブツン
ロイド『君達のデータは対照的でとてもおもしろかったよ!』
ロイド『僕の暇つぶしに付き合ってくれたお礼にこれをプレゼントするよ』
ロイド『今から君達が元の世界へ戻った後のシミュレーションの世界だよ』
ロイド『きっと喜んでくれと思うな~』
ワイワイガヤガヤ
梨穂子「はいは~い!こちらは茶道部で~す!甘酒おいしいですよ~」
梨穂子「あっれ?カメラさんあそこに写っているのは~?」
美也「みゃーだよ!創設祭楽しんでま~す!」
梨穂子「スザクくんやルルーシュの場所わかります?」
美也「にっしっし~。ふたりともどこかでイチャイチャしてるんじゃないですかー?」
ルルーシュ「う、うぅ…」
モニター
梨穂子「おっと~見覚えのある人影が!」
梅原「何?カメラなんでとってんの?」
梨穂子「ルルーシュくんたちはどこでしょう?」
薫「そうね~森島先輩と二人でいたような」
梨穂子「むむ!かなり重要な目撃証言を得られましたよ!さぁ!進みましょう!」
梨穂子「あー!見てください!あそこのツリーの下!」
森島「見て?どう?サンタの衣装に合ってる?」
ルルーシュ「似合ってるけど…どうして俺はトナカイの衣装を着なくちゃいけない…」
森島「ふふ♪いいじゃない!可愛くてとってもグッドよ!」
ルルーシュ「ひっ!カメラ向けないでくれ!恥ずかしい」
森島「いいじゃない!ほら!ツーショット♪」
梨穂子「さすがは学内一の美形カップル!絵になってます!」
――
スザク「諦めた…ねぇ」
ルルーシュ「」ビクッ
スザク「休憩はもう終わり?」
絢辻「やっぱり当日も忙しいわね」
スザク「でも、よかったよ。何とか二人でツリーを見ることができて」
絢辻「来年も二人でみましょうね」
スザク「もちろん。君が望むなら5年後も10年後もこうして二人で見よう」
絢辻「スザク///」
梨穂子「ひゅぅぅ!お熱いカップルです!」
梅原「おい!見ろよ!ルルーシュの衣装!」
スザク「え?」
ルルーシュ「お、おい!梅原!」
絢辻「ふふふ」
梨穂子「ありゃりゃ!みんな集合しちゃったみたいです!」
梨穂子「それではこの辺で!以上!創設祭からでした~」
ブツン
ルルーシュ「未来の日本もきっとこんな平和が訪れるのだろうか」
スザク「僕がそうしてみせるよ」
ルルーシュ「最期にお前ともう一度高校生活を過ごせてよかったよ」
スザク「ルルーシュ」
ルルーシュ「日本を頼んだぞスザク。あの世界を現実のものにするんだ」
スザク「そのギアス…しかと受け取った」
ゼロレクイエム前日のお話
おわり
そしてラストが雑ですまん!
Entry ⇒ 2012.08.12 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
クロヴィス「やめろ!腹違いとはいえ実の兄だぞ!」ルルーシュ「…」
ルルーシュ「残念ですよ、兄さん」
クロヴィス「ま、待ってくれ!!殺すな!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「そ、そうだ!!お前、コーネリアは覚えているだろ!!お前のことを慕ってた!!」
ルルーシュ「当然です」
クロヴィス「姉上はとても美人になっている!!うん!!今度、会わせてやる!!きっと驚くぞ!!ははははは!!」
ルルーシュ「終わりにしましょう、兄さん」
クロヴィス「ユ、ユーフェミアとの謁見の場を設けてやる!!!ユーフェミアも美人になっているぞ!!あいつは表舞台に出ていないから、顔なんて久しく見てないだろ!?」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「姉上は美人だろう?ユーフェミアはまだ幼さを残しているが、やはり美人だ。ルルーシュもそう思うだろ?」
ルルーシュ「兄さん。もう関係ないんですよ。私は復讐のためにここへやってきたのですからね」
クロヴィス「ま、まて!!早まるな!!姉上もユーフェミアもお前のことを心配していた!!死んだと聞いたときは三日三晩泣き続けたのだぞ!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「そんな姉妹をお前は裏切るのかぁ!?この私を討つ事でぇ!!やめろ!!復讐は何も生まれない!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「そうだ!!位は騎士候だが、部下にヴィレッタという美人もいる!!そいつをお前のくれてや―――」
バァァァン!!!
クロヴィス「ひぃ?!」
ルルーシュ「生き恥を晒すおつもりですか?クロヴィス兄さん?」
クロヴィス「ルルーシュ……やめろぉ……」
クロヴィス「わ、分かった……死ぬ。死ぬから」
ルルーシュ「なに?」
クロヴィス「撃つな……撃つなよ……そのままでいろ……」
ルルーシュ「何をするおつもりですか?」
クロヴィス「遺作を残そうと思ってな」ゴソゴソ
ルルーシュ「……」
クロヴィス「これでは私の芸術作品は各方面から絶賛されている。成長したお前の姿を絵に残したい」
ルルーシィ「そうは行きません」
クロヴィス「なぜだぁ?!」
ルルーシュ「絵を遺言にし、俺が殺害したことを公言するおつもりでしょう?」
クロヴィス「その手があったか?!」
ルルーシュ「……」バァァン!!!
クロヴィス「ひぃ?!」
クロヴィス「ルルーシュ……よし……では……」ゴソゴソ
ルルーシュ「次はなんですか?」
クロヴィス「実はこの少女を探している」
ルルーシュ「……!」
ルルーシュ(この女は……)
クロヴィス「名前はC.C.という。この少女をお前の奴隷にくれてやる。これでいいだろう?」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「ここだけの話。こいつは中々の美人で、しかもお尻がいい」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「どうだ?お尻フェチのお前にとっては垂涎ものであろう!ははははは!!!」
ルルーシュ「兄さん……もう……死んでもらえますか……?」
クロヴィス「くそぉ!こうなったら!!」バッ!!
ルルーシュ「なに!?」
クロヴィス「父上に訴えるしかない!!」ダダダダッ!!
こいつ追い詰められて銃突きつけられてん忘れてるだろwww
クロヴィス「シャルル皇帝陛下につなげぇ!!」
クロヴィス「聞こえているのか?!」バンバン
ルルーシュ「艦内の電源は全て落としたはずですが?」
クロヴィス「そうであった……!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「ルルーシュ!!私がお前に何をしたというのだ?!言ってみろ!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「私はお前を悼むためにこうしてエリア11の総督になったのだぞ!!」
クロヴィス「このような兄を殺すなんて狂気の沙汰ではないかぁ!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「おねがいだ……ルルーシュ……命だけは……いのちだけはぁ……」ガクガク
ルルーシュ(なんて情けない……。このような者が日本人の虐殺を行ったのか……)
ルルーシュ「……そこに直れ!!クロヴィス!!!」
クロヴィス「は、はい!!」
クロヴィス「ど、どういう意味だ?」
ルルーシュ「そのままの意味だ」
クロヴィス「……?」
ルルーシュ「……っ」バァァン
クロヴィス「やめろぉ……鉄砲はやめろぉ……」
ルルーシュ「お前は人を殺すことになんの抵抗もないのか?」
クロヴィス「……あ、あいてはイレヴン……だ……」
ルルーシュ「そうだな。ブリタニア人の奴隷、イレヴン。だから殺してもいい。兄さんはそう考えている」
クロヴィス「う、うん」
ルルーシュ「では、ここで俺が兄さんを殺した場合、俺の今後はどうなると思いますか?」
クロヴィス「国家反逆罪に問われるだろう」
ルルーシュ「それは法律の問題ですよ。俺が言いたいのは、身内が、コーネリアが、どのような感情を芽生えさせるかと言っている!!」
クロヴィス「……恨むだろうな……犯人を……いや、恨んで欲しい……な……」
ルルーシュ「そうだ。人を殺せば恨まれる。そして自分が撃たれることになる。兄さんはそのことが分かっていない!!」
ルルーシュ「分かったのですね?」
クロヴィス「人を無闇に殺すのはよくない。ということだな」
ルルーシュ「ええ。たとえそれがイレヴンでも」
クロヴィス「そうだった……私が間違っていたようだ……ルルーシュ」
ルルーシュ「分かってくれましたか」
クロヴィス「ああ。目が覚めた。心が晴れ晴れとしている。悟りを開いたのかもしれないな」
ルルーシュ「兄さん!」
クロヴィス「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「では、さようなら」
クロヴィス「!!」
バァァァン!!!
ルルーシュ「……」
クロヴィス「ひぃー……ひぃー……」ガクガク
ルルーシュ(くそ……なぜだ……何故、この距離で外す……。我ながら細い神経だな……!!)
ルルーシュ「……!!」
ナナリー『―――私はお兄様と居るだけで幸せです』
ルルーシュ(どうしてナナリーがちらつく……!!)
クロヴィス「休日は庭園でルルーシュとゆっくりチェスをして……それから、絵を描いて……のんびり過ごしたいだけなのに……」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「あと考古学の研究とか……遺跡巡りとか……したいだけなのに……どうして……どうして……私が殺されなければならないんだぁ……」
ルルーシュ「……っ」
クロヴィス「ごめんなさい……ごめんなさい……」ガクガク
ルルーシュ「……!!」
クロヴィス「あぁ……いやだぁ……死にたくない……また、ルルーシュとチェスがしたい……。あの私が悔しがっているのを見下すルルーシュの顔が見たい……」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「ナナリーに一目会いたい……」
ルルーシュ「なら、死んだことにしろ」
クロヴィス「……え!?」
クロヴィス「いいのか?!」
ルルーシュ「皇位を失うことになるんだぞ?」
クロヴィス「……」
ルルーシュ「どうする?お前の選択肢はふた―――」
クロヴィス「いいだろう。死んだことにする」
ルルーシュ「……いいのか?」
クロヴィス「本当のことをいうと、総督に向いていないと薄々自覚していた」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「カメラの前で耳障りのいいことだけを言う者になど、愚民しか尻尾を振らないからな……」
ルルーシュ「そうですか」
クロヴィス「また、あの日に戻れるなら皇位なんていらない」
ルルーシュ「皇位がなければあの日には戻れませんがね」
クロヴィス「え……」
ルルーシュ「……」
あとダールトン
この二人を殺めたルルーシュは許されない
証拠隠滅のために民を虐殺だっけ?
かなりえぐいよね
ルルーシュ「俺とは会えますが」
クロヴィス「……」
ルルーシュ「迷うことなんてないでしょう?」
クロヴィス「そうだな。迷うことなど何もなかった」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「よかろう。私、クロヴィスは死ぬ!!」
ルルーシュ「よし」
クロヴィス「では、ちょっと待っていろ」
ルルーシュ「は?」
クロヴィス「今、エリア11全土に私が死んだことを報告し―――」
ルルーシュ「やめろ!!!貴様はバカか!?」
クロヴィス「しかし!!知らせないと行方不明扱いになってだな……!!」
ルルーシュ「貴様の腹心を使えばいいだろうが!!お前が放送してどうする!!」
クロヴィス「おお!!そうか。では、バトレーを呼ぼう」
クロヴィス「バトレーよ」
バトレー「はい」
クロヴィス「私は死んだぁ!!!」バッ!!
バトレー「な、何を仰っているのですか……?」
クロヴィス「疲れたのだ……」
バトレー「は、はい……?」
クロヴィス「総督という肩書きに。私は綺麗なテラスで可愛い弟とチェスをしたり、絵を描いたりしたい」
バトレー「しかし!!」
クロヴィス「新しい総督にはコーネリアを推す。よろしく頼む」
バトレー「殿下!!!殿下ぁぁぁぁ!!!」
クロヴィス「許せ!!私は弟と生きることを決めたのだ!!!」
バトレー「どういうことですかぁ!!」
クロヴィス「あと可愛い妹も待っている!!さらばだ!!」
バトレー「でんかぁぁ!!」
クロヴィス「待たせたな」
ルルーシュ「とにかく身を隠しますよ」
クロヴィス「ああ。ところでルルーシュは今、どこに住んでいるのだ?」
ルルーシュ「アッシュフォード家の世話になっています」
クロヴィス「そのことは姉上たちには?」
ルルーシュ「報告するわけがないでしょうが」
クロヴィス「そうか。しかし、ルルーシュ。お前を政治の道具にするつもりなんて更々ないぞ?」
ルルーシュ「兄さんになくても、シャルルにはある」
クロヴィス「そんなことはないと思うが」
ルルーシュ「いいから、来い」
クロヴィス「ルルーシュよ!また、チェスができるな!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「な?」
ルルーシュ「黙ってついてこい!!」
ジェレミア「失礼します!」
ヴィレッタ「なにがあったのですか?!」
バトレー「来てくれたか……」
ジェレミア「クロヴィス殿下が総督の座から退いたというのは?」
バトレー「突然のことで混乱している……」
ヴィレッタ「すぐに後を追いましょう」
ジェレミア「そうだな」
バトレー「やめろ。総督が行方不明になったと知れたら全体の士気に関わる……それに……」
ジェレミア「それに?」
バトレー「殿下は死んだことにしてほしいと言ってきたのだ」
ヴィレッタ「なんと……」
ジェレミア「他には何か言っていませんでしたか?」
バトレー「そういえば……弟と生きるとか……可愛い妹が待っているとか……」
ジェレミア「クロヴィス殿下の弟と妹……?」
ルルーシュ「今日はとりあえずここを使ってください」
クロヴィス「おお……。凋落したとは聞いていたが、流石はアッシュフォード。設備は充実しているな」
ルルーシュ「あの世で寝るよりはマシでしょう?」
クロヴィス「さてと、ルルーシュ?」
ルルーシュ「はい?」
クロヴィス「チェスでも、どうだ?」
ルルーシュ「兄さん。自分の立場が分かっているのですか?」
クロヴィス「今はクロヴィス・ランペルージだな」
ルルーシュ「違う!!勝手に実兄になろうとするな!!!」
クロヴィス「腹違いとは実の兄だろ!!」
ルルーシュ「いいから!!俺が良いと言うまでこの部屋から出ないでください!!」
クロヴィス「そんな!!ナナリーは!?ナナリーには会えないのか?!」
ルルーシュ「落ち着いたら会わせますから」
クロヴィス「チェスもだぞ!!ルルーシュ!!分かっているな!?」
ルルーシュ(全く……大丈夫なんだろうな……)
ナナリー「お兄様、お帰りなさい」
ルルーシュ「ただいま、ナナリー」
ナナリー「……」
ルルーシュ「どうした?」
ナナリー「お兄様、何かあったのですか?」
ルルーシュ「え?」
ナナリー「足音がとても疲れているときの感じなので」
ルルーシュ「はは。ちょっと歩き疲れただけだ」
ナナリー「そうですか」
ルルーシュ(まだナナリーとクロヴィスを会わせることはできないな)
ルルーシュ(何をされるかわからない……)
ナナリー「……」
ギルフォード「姫様。大変です」
コーネリア「どうした?」
ギルフォード「エリア11総督のクロヴィス殿下がお亡くなりになりました……」
コーネリア「なんだと?」
ギルフォード「……ということにしてほしいと」
コーネリア「……どういうことだ?」
ギルフォード「まだ詳しいことは確認している最中なのですが。何でも職務を放棄し、行方を眩ませたらしいです」
コーネリア「クロヴィス……!!皇族としての自覚がないのか……!!」
ギルフォード「それを素直に公表するわけにもいかないので死亡したことにしたいと―――」
コーネリア「抜けている。惚けている。堕落している!!」
ギルフォード「私に言われましても……。そこで姫様にエリア11の総督にしたいと……」
コーネリア「……いいだろう」
ギルフォード「姫様……」
コーネリア「総督になり、クロヴィスを探してくれる!!!草木を燃やし尽くし、更地にしようともな!!!」
ルルーシュ(俺を疑っていたカレンはもう心配ないな……。次の段階に進むか)
ナナリー「お兄様、大変です」
ルルーシュ「どうした?」
ナナリー「スザクさんが……」
ルルーシュ「なに!?」
テレビ『クロヴィス殿下殺害の容疑で逮捕されたのは名誉ブリタニア人の枢木スザクと判明いたしました』
ルルーシュ(くっ……まさかスザクが……!!)
ナナリー「お兄様、嘘ですよね?」
ルルーシュ「ああ。あいつがこんなことできるわけない」
クロヴィス「やっと私は死んだことになったか」
ナナリー「え?」
ルルーシュ「貴様!!どこから沸いて出た!?」
クロヴィス「あれから数日だ。チェスもネット通販で購入してしまったぞ」
ナナリー「その声……」
ナナリー「……誰ですか?」
ルルーシュ「ナナリーから離れろ!!ゲスが!!」
クロヴィス「ゲスって……実の兄に失礼だな」
ナナリー「……?」
ルルーシュ「部屋を出るなとあれほど言っただろうが!!」
クロヴィス「だが、やっと公には死んだことになった。これで私は死人。私が道を歩いていてもそっくりさんで済ませることができる」
ルルーシュ「できるか!!」
ナナリー「もしかしてクロヴィス兄様?」
クロヴィス「そうだ。ナナリー。クロヴィスだ」
ナナリー「……お、お会いできて光栄です」
クロヴィス「これからはずっと一緒だ。そうだ。スケッチブックも買ってきたんだ。お前をモデルに絵を描きたい。いいな?」
ナナリー「嫌です」
ルルーシュ「兄さん!!まだ部屋で大人しくしていてください!!」
クロヴィス「ルルーシュ!!いつまでも放置されては新しい扉を開きかねない!!私と遊んでくれ!!」
クロヴィス「いつまでもイレヴンのメイドでは私の欲求が満たされないんだ!!ルルーシュ!!分かってくれ!!」
ルルーシュ「……」
ナナリー「それって咲世子さんのことですか?」
クロヴィス「ああ。そんな名だったかな。イレヴンの名前はなんてみんな一緒に見え―――」
ナナリー「咲世子さんです」
クロヴィス「え?」
ナナリー「覚えてください。今すぐに」
クロヴィス「ナナリー、どうした?なにを―――」
ナナリー「さよこさん。です。クロヴィス兄様?」
クロヴィス「さ、咲世子か!!わかった!!覚えた!!」
ナナリー「さ、よ、こ、さ、ん、です。何度も言わせないでください」
クロヴィス「咲世子さんか……ああ、私は少し覚えが悪くてな……」
ナナリー「お兄様?なんですか、この人?」
ルルーシュ「ナナリー。今から事情を話そう」
ルルーシュ「で、その殿下の身柄を隠すために選ばれたのが……」
ナナリー「アッシュフォード学園なのですね」
ルルーシュ「そういうことだ」
ナナリー「……」
クロヴィス「ナナリー、横顔が素敵だな。そのまま動かないでくれ」カキカキ
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「なるべく遠くの部屋を使ってもらっているから」
ナナリー「でも……こうして顔を出されては……その……」
ルルーシュ「分かった。言うな」
ナナリー「……」
クロヴィス「ナナリー!!できた!!良い出来だぞ!!ほら!!」
ナナリー「素敵な絵ですね、クロヴィス兄様。私、目が見えないのでそういう感想しか言えませんけど」
クロヴィス「あ……すまない……浮かれすぎた……。許してくれ……ナナリー」
ナナリー「嫌です」
ルルーシュ「部屋に戻れ!!」
クロヴィス「すまなかったぁ!!今度はそうだ!!曲をつくろう!!ナナリーのために!!」
ナナリー「結構です」
クロヴィス「期待しててくれ!!」
ナナリー「……」プイッ
クロヴィス「あぁ……」
ルルーシュ「ナナリーは今、突然の再会に戸惑っているだけですから」
クロヴィス「分かった……また、明日顔を見に来る」
ルルーシュ「俺が許可するまで出るな!!」
クロヴィス「うぅ……」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「悪かったな、ナナリー」ナデナデ
ナナリー「今日は一緒に寝てください」
ルルーシュ「分かったよ」
ナナリー「お兄様……」ギュッ
ルルーシュ「甘えん坊だな」ナデナデ
ナナリー「お兄様だけですから」
ルルーシュ「なんだよ、それ」
ナナリー「ふふ……」
ルルーシュ(さてと……まずはクロヴィス殺害の容疑を晴らさないとな……)
ルルーシュ(スザクを救い、そして……仲間に引き入れる……)
ルルーシュ(そのためにはあのレジスタンスを使うか……)
ルルーシュ(カレン、協力してもらうぞ……ふははははは!!!!!)
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「ん?」
ナナリー「おやすみなさいのキスを……」
ルルーシュ「はいはい」
クロヴィス「咲世子さん」
咲世子「なんでしょうか?餌ならテーブルに」
クロヴィス「いや、ルルーシュはどうした?いるのか?」
咲世子「生憎と外出しております」
クロヴィス「そうか……」
咲世子「……チェックメイトです」
クロヴィス「?!」
咲世子「では、仕事がありますので」
クロヴィス「待ってくれ!!5手!!い、いや!!3手だけ戻してくれ!!」
クロヴィス「このままでは私のプライドが!!」
咲世子「失礼します」
クロヴィス「あぁ……」
テレビ『―――ゼロと名乗る男が現れました!!なんとクロヴィス殿下を殺害したのは自分だと言っています!!これはどういうことでしょう!?』
クロヴィス「ん?ゼロ……?」
ジェレミア『なんだと?!』
ゼロ『私だ!!クロヴィスを殺したのは、この私!!ゼロだ!!!』
ジェレミア『なんだと……!?そんなこと信じられるものか!!』
クロヴィス「……」
ゼロ『では、これを見ていただきましょうか』
『あれはなんでしょうか?何か機械のようですが、詳細は分かりません』
クロヴィス「あれは……C.C.を入れていたカプセル……」
クロヴィス「どうしてあのような場所に……?いや……そうか、シンジュクにルルーシュがいた」
クロヴィス「そして、このタイミングで私を殺したと公表できる人物……」
クロヴィス「ゼロは……ルルーシュか……」
クロヴィス「ルルーシュ、やはり復讐は止めないのか」
クロヴィス「……」
クロヴィス「……よし」
ゼロ「さぁ、どうする?」
ジェレミア(くっ……あのカプセルには毒ガスがある。民衆に気づかせず、人質にするとは……!!)
ジェレミア「こやつは気が狂っている!!」
兵士「ジェレミア様」
ジェレミア「なんだ、こんなときに!!」
兵士「あの……クロヴィス殿下から……通信が……、ジェレミア様に代わって欲しいと」
ジェレミア「悪戯だろう?!」
兵士「しかし、軍の専用回線からなのですが……」
ジェレミア「……」
ゼロ「どうした?見逃してくれないのか?」
ジェレミア「しばしまて」
ゼロ(なんだ……?)
ジェレミア「ジェレミア・ゴットバルトだ」
クロヴィス『ジェレミアか。私だ。クロヴィス・ラ・ブリタニアだ』
クロヴィス『それは言えない。私は死んだ身だ。……そうだな、あえて言うなら天国にいる』
ジェレミア「なにを……」
クロヴィス『ジェレミアよ。皇族に忠義を誓ったお前なら、私の頼みも聞いてくれるな?』
ジェレミア「な、なんでしょうか……?」
クロヴィス『その場で枢木スザクの無罪を言い渡し、ゼロと名乗る男を全力で見逃せ』
ジェレミア「はぁ?!しかし、枢木はともかく、あのゼロと言う男はブリタニアの旗に傷をつけるような行為を!!」
クロヴィス『二度はいわない。全力で見逃すのだ』
ジェレミア「ぐ……」
クロヴィス『お前の忠義に期待する』
ジェレミア「殿下?!殿下ぁ!?」
ヴェレッタ「ジェレミア卿?どうしたのですか?」
ジェレミア「……」
ゼロ「さあ、交渉を続けましょうか?」
ジェレミア「く、く……枢木スザクは……無罪だ……」プルプル
ジェレミア『この場で言い渡す!!枢木スザクは無罪である!!』
ゼロ『なんだと?!』
スザク『……!!』
ヴィレッタ『ジェレミア卿なにを!?』
ジェレミア『そしてゼロという男を全力で見逃すのだ!!いいか!!手を出すことはこのジェレミア・ゴットバルトが許さん!!!ウオォォォ!!』
ゼロ『……そうか。では、お言葉に甘えさてもらおう。よかったよ、オレンジのことは公表しないで済んで』
ヴェレッタ『逃がすか!!』
ジェレミア『聞こえなかったのか!!私は逃がせといった!!!』
ヴィレッタ『何故ですか!?』
ジェレミア『クロヴィス殿下のご命令だ!!!』
ヴィレッタ『クロヴィス殿下の?!』
『ジェレミア卿を止めろ!!ご乱心だ!!!』
ジェレミア『ええい!!全力だ!!!全力で見逃せぇぇぇ!!!我が忠義のためにぃぃ!!!』
クロヴィス「ふふふ……いいぞ、ジェレミア。よくやった。これでルルーシュは救われた……」
ナナリー「……」
咲世子「どうやら枢木スザクさんは無罪放免のようですね」
ナナリー「よかったぁ」
クロヴィス「ナナリー」
ナナリー「……なんですか?」
クロヴィス「今の放送、見ていたか?」
ナナリー「はい」
クロヴィス「あれは私が一声かけたからなんだ」
ナナリー「はい?」
クロヴィス「大事な友人だったのだろう、あの名誉ブリタニア人の枢木スザクというのは」
ナナリー「え、ええ」
クロヴィス「ルルーシュもあんな危険なことまでして救いたかったのだから、当然か」
ナナリー「……え?」
クロヴィス「私は気がついたのだ。ゼロはルルーシュということに!!ナナリー、私には分かる。実の弟だからなぁ」
ナナリー「クロヴィス兄様?それは本気で言っているのですか……?」
クロヴィス「なに?まさか、ルルーシュのやつ、ナナリーにすら真実を語っていないのか?」
咲世子「ナナリー様……あの……」
ナナリー「根拠はあるのですか?」
クロヴィス「ゼロが脅しのために用いたカプセル……報道では何らかの機械と言っていたか。あれは私が保有していたものだ」
クロヴィス「そしてそれはシンジュク事変の際に行方不明になった。誰かが持ち去ったのだろう」
ナナリー「それで?」
クロヴィス「そのときルルーシュもシンジュクにいた。これは確かな情報だ」
ナナリー「……」
クロヴィス「偶然と思うか?」
ナナリー「……思います」
クロヴィス「そうだな……確かにこれだけでは弱いか……なら―――」
C.C.「そこまでだ」
クロヴィス「……!!」
咲世子「貴方は?」
C.C.「……」
ナナリー「あの……」
C.C.「ルルーシュの恋人だ。将来を誓ったな」
ナナリー「え……!?」
クロヴィス「C.C.か……!!どうして……ここが……?!」
C.C.「まあ、ルルーシュの居場所くらいすぐにわかる。それよりもだ」
クロヴィス「な、なんだ?暴力はいけない……」
C.C.「余計なことをベラベラと。その舌を引き抜いてやりたい気分だよ」
クロヴィス「なに?」
C.C.「私は奴に、ルルーシュに期待している。こんなつまらないピンチを招くわけにはいかない」
クロヴィス「おま―――」
C.C.「喋るな。撃つぞ?」
クロヴィス「ひぃ!」
C.C.「C.C.だ」
咲世子「C.C.さん。とにかく銃は下ろしてください」
C.C.「なら、このバカを隔離しておけ」
咲世子「わかりました」
クロヴィス「お前……ルルーシュになにかしたのかぁ?!」
C.C.「答える義理はないな」
クロヴィス「ルルーシュを泣かせるようなことはするな!!兄としてそれだけは許さんぞ!!」
C.C.「そっくりそのままお前に返すよ、その言葉」
ナナリー「……」
C.C.「すまないな。ナナリーだったな。ルルーシュから聞いている」
ナナリー「あの……お兄様と恋人って……」
C.C.「何か不都合でもあるのか?」
ナナリー「いえ……少し、早いなぁって思っただけですから」
C.C.「そうか。あいつもそろそろ帰ってくるころだろう。少し待たせてもらう」
コーネリア「報告書は読ませてもらった」
ギルフォード「就任早々、大問題ですね」
コーネリア「全くだ」
ジェレミア「……」
コーネリア「クロヴィスがゼロなる男を全力で見逃せと言った。それは間違いないようだな。多くの兵士も証言している」
ジェレミア「はい」
コーネリア「そしてお前は忠義のために……従った。そうだな?」
ジェレミア「その通りです」
ギルフォード「それでクロヴィス殿下の足取りは?」
ジェレミア「まだ……」
コーネリア「何をしている!!!奴はテロリストになったのかもしれないのだぞ!!!」バンバン!!!
ジェレミア「コーネリア皇女殿下。実はお聞きしたいことがあります」
コーネリア「どうした?」
ジェレミア「ルルーシュ様とナナリー様はご存命なのですか?」
コーネリア「待て。どうして、その二人の名が出てくる?」
ジェレミア「報告書には伏せておいたことなのですが……。バトレー将軍がクロヴィス殿下の最後の言葉を聞いているのです」
ジェレミア「弟と生きる。可愛い妹が待っていると」
コーネリア「……」
ジェレミア「このエリア11で、それもクロヴィス殿下が慕っていた実弟となると……ルルーシュ様しか思い当たりません!!」
コーネリア「確かにな」
ジェレミア「もし……ルルーシュ様がゼロだとすれば、クロヴィス殿下があのような行動を取ったことも頷けます」
コーネリア「ルルーシュがゼロだと……」
ジェレミア「今、お二人の所在を調べているところですが、まだ情報がなく……」
コーネリア「……お父様の話では一時期、枢木という家に預けられていたらしい」
ギルフォード「枢木……?」
ジェレミア「枢木スザク……!!まさか……!!」
コーネリア「呼べ」
ギルフォード「イエス、ユア・ハイネス!!」
C.C.「学校か」
ルルーシュ「……」
C.C.「どうした?」
ルルーシュ「お前、クロヴィスを殺そうとは思わないのか?随分と酷いことをされてきたんだろ?」
C.C.「そうだな。そうしたいのは山々だが、お前の許可がいるだろ?」
ルルーシュ「なんで生かしているのか。自分でもよく分からないがな」
C.C.「情か?微笑ましいな。ブリタニアを潰そうとしている男がそんなに甘くていいのか?」
ルルーシュ「利用価値はまだあるかもしれない」
C.C.「あるかな。あんな男に」
ルルーシュ「ふん……」
テレビ『―――臨時ニュースをお伝えします。ただいま総督府から発表がありました』
ルルーシュ「……ん?」
テレビ『サイタマゲットーに潜伏するテロリストの掃討作戦を開始する模様です。その際、一部道路が封鎖されることとなり―――』
ルルーシュ「コーネリア……」
ダールトン「来ますか?」
コーネリア「来る。ルルーシュがゼロなら。この挑発に乗ってくる」
スザク『あの』
ダールトン「なんだ?」
スザク『自分にはまだ信じられないのですが……』
コーネリア「貴様が信じられなくても、確かめる必要はある」
スザク『ゼロが……』
ダールトン「思い当たる節でもあるのか?」
スザク『……いえ。ありません』
コーネリア「働け。特派にもチャンスをやるのだからな」
ロイド『あは~、ありがとうございます~。一生懸命、やりますね~』
コーネリア「ふん」
コーネリア(ついでにクロヴィスも引き摺りだしてやる……)
クロヴィス「コーネリア……これは……」
咲世子「餌はいつもの場所に置いておきましたので」
クロヴィス「ああ。ご苦労」
咲世子「では」
クロヴィス「ルルーシュを挑発している……?いや、姉上のことだ、私も狙っていることだろう」
クロヴィス「……」
クロヴィス「よし」
C.C.「よしではない。通信機を置け」
クロヴィス「C.C.!!なんの用だ!?」
C.C.「コーネリアと直接会話をするつもりか、アホめ」
クロヴィス「コーネリアにゼロが現れても全力で見逃せというだけだ」
C.C.「それを言えばゼロがルルーシュであることがバレる。そうなったらどうなると思う?」
クロヴィス「……?」
C.C.「……ルルーシュは指名手配され、ナナリーは政治利用される。それぐらい分かるだろ」
C.C.「なんだと?」
クロヴィス「姉上がユーフェミアの次に溺愛していたのは、あのルルーシュだ。歳も離れていたし、本当に可愛がっていた」
クロヴィス「そんな姉上がルルーシュを指名手配にするわけがない!!悪くても軟禁だ!!」
C.C.「それでは私が困る」
クロヴィス「ここで軟禁とはいかないからな……」
C.C.「そういう問題じゃない」
クロヴィス「私も一緒に軟禁されないとチェスができない!!まだ、ルルーシュと一回もチェスをしてないのに!!咲世子さんにすら勝ってないのに!!」
クロヴィス「ああ。でも、咲世子さんの蔑んだ眼差しの良さも最近になって分かってきたが……」
C.C.「とにかく余計なことはするなよ」
クロヴィス「まて、どこに行く?」
C.C.「お前には関係がない」
クロヴィス「当ててやろう。サイタマゲットーだろ?」
C.C.「……」
クロヴィス「そうだよな。恋人は心配になるものだ。C.C.、ルルーシュを幸せにしてやってくれ。お前にならルルーシュを任せられそうだ」
ルルーシュ「P1!応答しろ!!」
『うわぁ―――!!』
ルルーシュ「残っているもの!!順に報告しろ!!」
ルルーシュ「ちぃ……!!なんだこれは……こうもあっさり……。戦いにすらなっていないぞ……!!」
コーネリア『全兵に告ぐ!!ハッチをあけて顔を晒せ!!!』
ルルーシュ「……!!」
ルルーシュ「コォォネリアァァァ……!!!」
ルルーシュ(どうするこのまま戦うか。無理だ。この人数を相手にできない)
ルルーシュ(ギアスを使うか。論外だ。何の意味もない……)
兵士『どうした。ハッチを開けろ』
ルルーシュ「……!!」
兵士『故障か?なら、私が開けてやろう』
ルルーシュ「く……そ……」
兵士『―――ゼロだ!!ゼロがいるぞ!!』
ダールトン「ゼロだと!!追え!!なんとしても捕らえろ!!」
コーネリア「……まて」
ダールトン「はい?」
コーネリア「全兵に告げる!!そのゼロは偽者だ!!追うな!!」
ダールトン「姫様!?どうして……!!」
コーネリア「タイミングが良すぎると思わないか?」
ダールトン「は?」
コーネリア「顔を見せろと言った瞬間に都合よく姿を、それも単身で現れた。まるで注目しろと言わんばかりだ」
ダールトン「では……」
コーネリア「本物のゼロはナイトメアの中にいる。確実にな」
ダールトン「分かりました。全員。ハッチを開けて顔を晒せ」
コーネリア(あのゼロは恐らくクロヴィスだ。となれば……)
コーネリア(我が隊に混じって、ルルーシュがいる)
ルルーシュ「バカな……!!ゼロが現れても……追わないだと……!!」
兵士『さあ、ハッチを開けろ』
ルルーシュ「……!!」
C.C.『―――ルルーシュ。私が囮になる。お前はその場で暴れろ』
ルルーシュ「C.C.?!……無理だ。何故だか分からないがコーネリアは確信している。ゼロが隊に混じっていると」
C.C.『どうする?お前を殺したくはないぞ』
ルルーシュ「どうすることも……」
『ふははははははは!!!!!』
ルルーシュ「な、なんだ?!」
コーネリア『何者だ!!』
クロヴィス『元エリア11総督、クロヴィス・ラ・ブリタニアだ!!!』
ルルーシュ「な……?!」
C.C.『あのバカ……!!』
コーネリア『なに用か?!愚弟めが!!』
クロヴィス『姉上よ!!話がしたい!!』
コーネリア「……」
ダールトン「姫様……どうされますか?」
コーネリア「無視だ。ハッチを開けさせろ」
ダールトン「はっ」
クロヴィス『待ってくれ!!姉上!!私に謁見のチャンスをくれませんか!!』
コーネリア「……」
クロヴィス『全てを話す!!私がどうして急に総督の座から退いたのか!!』
クロヴィス『ルルーシュとナナリーの現在の様子とか!!!』
コーネリア「……」ピクッ
クロヴィス『姉上ぇ!!お願いします!!!』
ダールトン「どうしますか?何度も深々と頭を下げているようですが」
コーネリア「……仕方ない。全兵士に告げろ。周囲を警戒しつつ退却しろとな。ダールトン、お前はクロヴィスをここへつれて来い」
ダールトン「イエス、ユア・ハイネス」
コーネリア「クロヴィスよ。率直に訊ねる。お前とゼロの繋がりについて知りたい」
クロヴィス「そんなことより、聞いてください。ルルーシュのことなんですが……」
コーネリア「ゼロがルルーシュなのか?」
クロヴィス「ち、ちがう!!ぜんぜんちがう!!」オロオロ
コーネリア「クロヴィス……」
クロヴィス「だから、ルルーシュがゼロではないのですよ!!何故なら……ほら……理由がない!!我々と敵対する動機が!!」
コーネリア「……ルルーシュは恨んでいることだろうな。マリアンヌ様のこと、捨てられたこと……」
クロヴィス「……」
コーネリア「不出来な姉だ、私は。弟の怨嗟すら払うことができない」
クロヴィス「姉上。マリアンヌ様は……シュナイゼル―――」
コーネリア「兄上は犯人を追っている立場だ。違う」
クロヴィス「そうですか」
コーネリア「やはりルルーシュがゼロなのだな?そしてクロヴィス。お前も奴の悪事に手を貸したのだな?」
クロヴィス「……弟の手助けをしてなにがいけないのですか、姉上よ」
クロヴィス「ルルーシュはゼロですが、黒幕は私です」
コーネリア「……」
クロヴィス「ジェレミアの一件……オレンジ事件でしたか。あれも手引きをしたのは、この私」
コーネリア「お前にこそブリタニアを敵に回す動機がないではないか!!」
クロヴィス「あります」
コーネリア「なんだと?」
クロヴィス「腹違いとはいえ実の兄です。弟と妹がやろうとしていることを黙ってみているわけにはいきません」
コーネリア「兄ならその蛮行を止めるべきではないか?」
クロヴィス「ルルーシュはこの私に銃口を向けた。それだけの覚悟を持つ弟をどうしてとめられるのですか!?」
コーネリア「クロヴィス!!それはクーデターと同義だぞ!!分かっているのか!?」
クロヴィス「姉上こそ!!この7年!!ルルーシュとナナリーがどのような思いで生きてきたのかわかったいるのですか?!」
コーネリア「……!」
クロヴィス「全てを水に流し、私たちの胸に飛び込んでこいと言うには時間が経ちすぎているではないですか!!」
コーネリア「しかし、それでも……我々に牙を向くことは万死に値する」
あの人は間違いなく皇族の中で一番のアホ
ただし愛すべきアホ
長男が一番気性が似なかった
コーネリア「ナナリーも加担しているのか?」
クロヴィス「兄のためならやる子ですよ、ナナリーは」
コーネリア「兄妹揃って……嘆かわしい……」
クロヴィス「姉上よ。今日のところはルルーシュを見逃してもらえませんか?」
コーネリア「本気で言っているのか?」
クロヴィス「私にも姉上にも……父君にも二人と止める権利などありはしない」
コーネリア「ふざけるな!!私は!!ルルーシュとナナリーに罪を着せたくなどない!!」
コーネリア「平穏に生きていて欲しい!!兄弟ならそう思うべきだろう?!」
クロヴィス「それを出来なくしたのが我々ですよ、姉上」
コーネリア「くっ……違う……」
クロヴィス「私たちがルルーシュとナナリーの平和を奪ったのです。修羅の道を歩かせているのです」
コーネリア「やめろ……」
クロヴィス「それでは」
コーネリア「くそっ……!!」
気にするな、全部シュナイゼルが悪いんだから
ルルーシュ「咲世子さん。クロヴィスは?」
咲世子「まだお戻りになってはいません」
ルルーシュ「そうですか……」
ナナリー「お兄様。大変です」
ルルーシュ「どうした?」
テレビ『ただいま、国家反逆罪に問われているクロヴィス元総督が逮捕されたと総督府から発表がありました』
ルルーシュ「!?」
ナナリー「クロヴィス兄様、捕まったみたいです」
テレビ『発表によりますと、コーネリア総督に謁見を求め、その帰り際、捕まった模様です。あ!クロヴィス殿下が出てきました!!』
クロヴィス『ルルーシュ!!私は戦った!!!次はお前の番だ!!!ナナリー!!また会おう!!!』
ルルーシュ「……」
ナナリー「お兄様……あの……」
咲世子「ちなみに今のは全国放送です」
ルルーシュ「殺しておくべきだったか……」
ルルーシュ「……」
ピリリリ
ルルーシュ「はい?」
スザク『ルルーシュか!?』
ルルーシュ「え?」
スザク『僕だ。スザクだ』
ルルーシュ「スザク?!」
ナナリー「え?スザクさん?」
スザク『よかった……また、話せるなんて思ってなかったよ……』
ルルーシュ「お前……今、どこにいる?」
スザク『今から会えないか?』
ルルーシュ「……」
スザク『君がゼロだと知った上で、会いたいんだ』
ルルーシュ「……分かった」
スザク「ルルーシュ……ナナリーも一緒か」
ナナリー「スザクさん。ご無沙汰してます」
スザク「うん」
ルルーシュ「で、話とはなんだ?逮捕でもするのか?」
スザク「もうすぐ正式な発表があると思うけど、ルルーシュとナナリーが指名手配されることになった」
ルルーシュ「……」
ナナリー「え?私もですか?」
スザク「ああ」
ルルーシュ「待て。俺はゼロだが、ナナリーは……」
スザク「総督の決定らしい」
ナナリー「ど、どうして……」
ルルーシュ「ナナリーは関係ないだろうが!!」
スザク「クロヴィス殿下の証言なんだ!!仕方ない!!」
ルルーシュ「クロヴィス……また、クロヴィスか……!!」
ルルーシュ「公には死んだとアナウンスしたのは、軍の士気を下げないためだな」
スザク「ああ。総督は最初から国家反逆罪で裁くつもりだったみたいだ」
ナナリー「……」
ルルーシュ「そして……この俺も裁くのか」
スザク「ああ」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ……ナナリー……」
ルルーシュ「どうする?逮捕するのか?」
スザク「……」
ルルーシュ「ふっ。そうだな。お前なら―――」
スザク「逃げるんだ」
ルルーシュ「え?」
スザク「逃げてくれ。ルルーシュ。僕がなんとかしてみるから」
スザク「君は無理でもナナリーの無罪は証明できるかもしれない」
ルルーシュ「無茶なことはやめろ!!貴様までテロリストの一味にされかねないぞ!!」
スザク「それでもやる」
ルルーシュ「お前……」
ナナリー「スザクさん。やめてください」
スザク「正しいことをして何が悪いんだ」
ルルーシュ「……!」
スザク「僕は逃げないよ。だって、親友を守ることが正しいことだって思っているから」
ルルーシュ「スザク……」
スザク「それじゃあ」
ナナリー「スザクさん!!」
スザク「ナナリー。また会おう」
ルルーシュ「……バカが」
ナナリー「……」
クロヴィス「ルルーシュ……結局、一度もチェスができなかったなぁ……」
クロヴィス「ナナリー……結局、私には一度も笑ってくれなかったなぁ……」
クロヴィス「咲世子さん……素敵だった……日本人も悪くないな……」
ユフィ「クロヴィス兄様」
クロヴィス「おお!!ユーフェミアではないか!!」
ユフィ「ルルーシュとナナリーに会ったんですよね?」
クロヴィス「ああ。少しの間だが、一つ屋根の下で生活もした」
ユフィ「……二人は元気でしたか?」
クロヴィス「ああ。とっても」
ユフィ「あの、本当にルルーシュとナナリーがゼロなのですか?」
クロヴィス「……」コクッ
ユフィ「恨んでいるのでしょうね……」
クロヴィス「当然じゃないか。私たちは二人に撃たれても文句は言えない」
ユフィ「……」
クロヴィス「ユーフェミア!!何をしている?!」
ユフィ「このままでいいはずがありません!!止めるのです、二人を!!」
クロヴィス「やめろ!!君が私を逃がしたら、どうなると思う?!」
ユフィ「今の私にはこれぐらいしかできません」
クロヴィス「しかし……」
ユフィ「二人がそれだけの覚悟で挑むなら、私も全てを投げ出しても止めます」
クロヴィス「どうするつもりだ?」
ユフィ「分かりません……でも、まずは話してみようって思います!!」
クロヴィス「ユーフェミア……」
ユフィ「バカだと思うならバカだと言って下さい!!それでも私は二人を止めたいのです!!」
クロヴィス「……よし、行こう」
ユフィ「はい!!」
クロヴィス「ルルーシュとナナリーはアッシュフォード学園にいる!!」
ユフィ「分かりました」
もうどんな状況下でも幸せに生きていけそうじゃないか
ルルーシュ「とにかく、暫くは身を潜めておいたほうがいい」
ナナリー「どこに向かうのですか?」
ルルーシュ(ナナリーを巻き込みたくはなかったが……仕方ない……)
ルルーシュ「心当たりはある。安心しろ」
ナナリー「分かりました」
咲世子「ルルーシュ様。私もお供いたします」
ルルーシュ「ああ、たすか―――」
C.C.「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「どうした?」
C.C.「外を見ろ……」
ルルーシュ「断る」
C.C.「見ろ」
ルルーシュ「ナナリー。篭城作戦に切り替えるぞ」
ナナリー「え?え?」
ルルーシュ「どうしてここが……」
C.C.「忘れたのか?クロヴィスが捕まったことを」
ルルーシュ「何を言っている。いくら愚兄とはいえ、俺たちの所在を喋るなど……」
ピンポーン
ルルーシュ「……咲世子さん」
咲世子「はい。見てきます」
C.C.「さあ、コーネリアが出てくるかな」
ルルーシュ「終わりだな……何もかも……」
C.C.「諦めるのか?」
ルルーシュ「ギアス一つで覆る状況ではない」
C.C.「そうだな」
咲世子「ルルーシュ様」
ルルーシュ「誰だった?」
咲世子「クロヴィス殿下とユーフェミア副総督がお見えになっています」
ルルーシュ「……」
ユフィ「あれはお姉様の部隊ですから。気をつけてくださいね」
C.C.「クロヴィス」
クロヴィス「なんだ?」
C.C.「お前が奴らを連れてきたということは自覚していないのか?」
クロヴィス「……?」
ルルーシュ「咲世子さん」
咲世子「どうぞ」
ルルーシュ「もう死んでくれませんか、兄さん?」カチャ
クロヴィス「ルルーシュ!!何をする!?やめろぉ!!!」
ユフィ「い、いけません!!ルルーシュ!!復讐は何も生みません!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「やめろ!!腹違いとはいえ実の兄だぞ!!」
ルルーシュ「その台詞は聞き飽きたんだよ!!!クロヴィス!!!」
ユフィ「ナナリー!!久しぶり!!ナナリーからもルルーシュにやめるように言ってあげて!!」
ナナリー「嫌です」
ユフィ「?!」
ルルーシュ「やはり俺が甘かった……。あの時、お前を殺してさえいれば……こんなことには……!!」
クロヴィス「やめてくれぇ……」ガタガタ
ユフィ「ルルーシュ!!お願いだから、銃は仕舞ってください!!」
ルルーシュ「ユフィ!!お前もどうしてここに来た?!感動の再会になるとでも思ったのか?!」
ユフィ「ルルーシュとナナリーを止めたかったんです。暴力ではなにも解決しません!」
ルルーシュ「ユーフェミア……」
C.C.「ルルーシュ。今はこいつの始末より、ここをどう切り抜けるかが問題だろ?」
ルルーシュ「……ユフィ」
ユフィ「なんですか?」
ルルーシュ「―――ナイトメアを奪って、暴れろ!!!」キュィィィン
ユフィ「……わかったわ。暴れてくるっ」
C.C.「混乱に乗じて逃げるのか」
ルルーシュ「黒の騎士団のアジトに使う予定だった場所に行く。ナナリー、準備は出来ているな?」
ナナリー「分かりました」
咲世子「ナナリー様は私がお守りします」
ルルーシュ「お願いします」
C.C.「よし、行くぞ」
クロヴィス「ルルーシュ!!私も行くぞ!!」
ルルーシュ「……」
ナナリー「……」
クロヴィス「この兄もお前の力となろう!!」
咲世子「……」
C.C.「……どうする?」
ルルーシュ「……そうですね。兄さんにも活躍してもらいましょうか」
クロヴィス「任せておけ!!」
ダールトン『姫様。ユーフェミア様が』
コーネリア『ユフィ……』
ユフィ「えーと……」キョロキョロ
ユフィ「あなた!!」
ギルフォード『な、なんでしょうか?』
ユフィ「降りてきなさい」
ギルフォード「―――はい。何か?」
ユフィ「ナイトメアをよこしなさい」
ギルフォード「何をいって―――」
ユフィ「よこせぇ!!!」バッ!!!
ギルフォード「副総督!!なにを?!」
ユフィ『発進!!!』ギュルルル
ダールトン『とめろ!!副総督がご乱心だ!!!』
ユフィ『暴れます!!!みなさんどいてください!!!』
ユフィ『このグロースターに勝てるとお思いですか?!』ザンッ!!!
サザーランド『うわぁ―――』
ドォォン!!!
ユフィ『暴れます!!』
ダールトン『副総督!!申し訳ありません!!!』ギュルルル!!!
ユフィ『甘い!!』ババッ!!
ダールトン『バカな!?』
コーネリア『何をしている!!ユーフェミアをとめろ!!!』
サザーランド『イエス、ユア・ハイネス!!!』
ユフィ『暴れます!!』ザンッ!!!
ダールトン『やられた―――』
ドォォォン!!!
コーネリア『ダールトン!!!』
ユフィ『おねえぇさまぁぁ!!!』ガキィィン!!!
咲世子「裏門から出ましょうか」
ルルーシュ「そうだな」
C.C.「そうと決まれば急ぐぞ」
ナナリー「はい」
クロヴィス「よし!!」
ユフィ『暴れます!!!』ギュルルルル!!!!
コーネリア『この!!』ザンッ!!!
ユフィ『きゃぁ!?』
コーネリア『何をしている!!ユフィ!!まさか、ルルーシュに手を貸したのか?!』
ユフィ『そんなことありません!!』
サザーランド『総督!!ルルーシュらしき人物が裏門に向かった模様です』
コーネリア『なんだと?!ちっ!ユフィ!!お仕置きはあとだ!!』ギュルルル
ユフィ『あれ?!どうして動かないのですか?!動いてください!!まだ私は暴れないといけないのに!!』
ルルーシュ「やはり来たか、コーネリア!!!」
咲世子「ルルーシュ様!!」
ルルーシュ「兄さん。ここは貴方のネゴシエーション能力に期待します」
クロヴィス「おぉ!!そうか。いや、確かにそういう方面での才能もないことはない」
ナナリー「早く生贄になってください」
クロヴィス「任せろ。兄がその役目、しっかりと果たして見せよう!!」
ルルーシュ「今のうちだ!!」ダダダッ
C.C.「ああ」ダダダッ
コーネリア『ルルーシュ!!待て!!!』ギュルル!!!
クロヴィス「姉上!!止まって下さい!!!」
コーネリア『断る!!』ギュルルル!!!
クロヴィス「そんな―――」
ルルーシュ「ちぃ!!役立たずめが!!」
ナナリー「急がないと……」
C.C.「まずいぞ」
ルルーシュ「ここまでか……」
ランスロット『待ってください!!!』ガキィィン!!!
コーネリア『お前は……!?』
咲世子「白い機体……」
ルルーシュ「まさか……」
スザク『総督、話を聞いてもらえませんか?!』
コーネリア『話だと!?』
スザク『ナナリーは無罪です!!ルルーシュも国家反逆罪に問われるようなことは何もしていません!!』
ナナリー「スザクさん?!」
ルルーシュ「あのバカ……!!もう言い逃れができないぞ!!」
C.C.「チャンスだ。行くぞ」
咲世子「そうですね」
ルルーシュ「……」
スザク『きっと調べればすぐに証明できるはずです!!』
ルルーシュ「……」
C.C.「何をしている!!行くぞ!!」
ナナリー「お兄様……」
スザク『総督もそんなことはないと思っているのではないのですか?!』
コーネリア『だが、ルルーシュはゼロだ』
スザク『証拠なんてどこにもありません!!』
コーネリア『なに……?』
スザク『ルルーシュがゼロだという証拠はないはずです!!』
コーネリア『調べれば分かる!!』
スザク『ええ、だから、調べましょう。徹底的に。それで自分は二人の無罪を証明します!!』
コーネリア『貴様……』
スザク『何が正しくて間違っているのか。自分の目で確認させてください!!!』
コーネリア『……』
ルルーシュ「そうだな。スザクの想いを無駄にはできない」
C.C.「お前……」
ルルーシュ「甘いというなら言え。自覚している」
C.C.「いえ。悪くない」
ナナリー「スザクさん……ありがとうございます……」
コーネリア『ルルーシュよ』
ルルーシュ「……」
コーネリア『私もお前が犯罪者などとは思いたくない。全ては愚弟の狂言だったと信じたい』
ルルーシュ「姉上……」
コーネリア『ルルーシュ、ナナリー……これからは、お前たちのために……総督をしたいと思っている』
ナナリー「コーネリア姉様……」
コーネリア『愛している……』
ルルーシュ「姉上……ありがとうございます」
ナナリー「よかった……本当に……」
悪くない
ルルーシュ「お前……本当にバカだな」
スザク「え?どうして?」
ルルーシュ「下手をしたら軍に居られなくなるところだったんぞ?」
スザク「あ、そっか。ルルーシュとナナリーを助けることに夢中で気がつかなかった」
ナナリー「スザクさん、無茶はしないでくださいって言ったのに……」
スザク「すまない。反省してる」
咲世子「でも、助かりました」
スザク「いえ」
ロイド『スザクくぅん!!すぐに帰ってきて~!!』
セシル『もう!お尻ペンペンですからね!』
スザク「は、はい」
ルルーシュ「上司は怒っているみたいだな」
スザク「帰るのが億劫だよ。―――それじゃあ、また」
ナナリー「お気をつけて!」
スザク『ユーフェミア様?!しかし、これは……!!』
ユフィ「いいから!!」
スザク「―――どうぞ」
ユフィ『ヴァリス!!!』バキュィン
スザク「?!」
ルルーシュ「起きろ」
クロヴィス「ん……は?!姉上は?」
ルルーシュ「そこにいる」
コーネリア「クロヴィス、こい」
クロヴィス「姉上、何か?」
コーネリア「お前にはきつい取り調べを行うからな」
クロヴィス「ひぃ!!腹違いとはいえ実の弟ですよ!?」
コーネリア「関係ない」
ルルーシュ(とりあえず、これで収束してくれれば、また俺はゼロとして活動できるはずだ)
C.C.「全く……散々な1日だったよ」
ルルーシュ「お前が言うのか」
C.C.「言うよ。付き合わされた身になってみろ」
咲世子「ナナリー様、お風呂に入りましょう。汗をかいたでしょう?」
ナナリー「そうですね。お願いします」
ルルーシュ「俺もシャワーを浴びてくるか」
C.C.「これからどうするつもりだ?」
ルルーシュ「やめるわけないだろうが」
C.C.「ブリタニアを潰すんだな」
ルルーシュ「当然だ」
C.C.「ふふ……まあ、甘いお前がどこまでやれるのかは、楽しみだな」
ルルーシュ「黙れ魔女」
C.C.「期待しているぞ?」
ルルーシュ「ふん……」
ナナリー「お兄様?」
ルルーシュ「なんだい?」
ナナリー「私はお兄様と一緒に居られたらそれでいいですから」
ルルーシュ「……」
ナナリー「お兄様の居ない明日なんて欲しくないです」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「お兄様、愛しています」
ルルーシュ「俺もだ」
ナナリー「……無茶はしないでください」
ルルーシュ「ああ」
ナナリー「できるなら、戦ってほしくはないのですけど」
ルルーシュ「クロヴィスのような輩は野放しにできないだろ?」
ナナリー「それもそうですね」
ルルーシュ「だから俺はやる。俺は世界を壊し、創造する男だからな」
ルルーシュ「咲世子さん。お昼は軽めでお願いできますか?」
咲世子「かしこまりました」
ナナリー「お兄様」
ルルーシュ「どうした?」
ナナリー「テレビを見てください」
ルルーシュ「ん?」
テレビ『―――見てください!!ゼロです!!ゼロが姿を現しました!!』
ルルーシュ「ゼロだと?!」
ナナリー「お兄様以外にもゼロっているんですか?」
ルルーシュ「今のところいない」
咲世子「ということは……」
ゼロ『ふははははは!!!今日は私の正体を晒そうと思う!!!』
ルルーシュ「あの声……」
ナナリー「クロヴィス兄様……」
まじで?
五条さんみたいなもんじゃねーかwwwwww
なんだ、海外のお前らか
ナナリー「まずいですね……」
カレン『はい、もしもし?』
ルルーシュ「カレン!!テレビは―――」
クロヴィス『―――私だ!!クロヴィス・ラ・ブリタニアがゼロだったのです!!!』
『こ、これはなんということでしょうか!!クロヴィス殿下自身がゼロだったとは!!』
ルルーシュ「あ……」
カレン『ゼロ。これは……』
ルルーシュ「気にするな。偽者だ」
カレン『ですよね』
クロヴィス『ふははははははは!!!』
ユフィ『ヴァリス!!!』
ドォォォン!!!
『軍の機体でしょうか?!ゼロに向かって発砲しました!!』
コーネリア「ユフィは相変わらずの戦闘狂か……。クロヴィスはどうなった?!」
ギルフィード「生死不明です」
コーネリア「はぁ……」
ダールトン「クロヴィス殿下、取調べ中に『私が二人の無罪を証明する』と豪語していましたが、まさか……」
コーネリア「もうよい。奴の話はするな」
ダールトン「はい」
ギルフォード「姫様、特派から予算の申請が」
コーネリア「枢木スザクの分の新しい機体か」
ダールトン「今やランスロットは副総督の専用機になってしまいましたからね」
コーネリア「考えておこう」
ギルフォード「これでゼロの正体は闇の中ですね」
コーネリア「ゼロは死んだことにしておけ。一応な」
ギルフォード「はい」
コーネリア(ルルーシュ……ナナリー……私は総督としてがんばるから、静かな日々を送ってくれよ……)
ルルーシュ「クロヴィス……死んだのか……」
ナナリー「だといいですね」
クロヴィス「ルルーシュ!!ナナリー!!」
ルルーシュ「な?!」
クロヴィス「見ていてくれたか?!私の素晴らしい演技を!!まさか撃たれるとは思わなかったが、間一髪抜け出した!!」
クロヴィス「これでもうお前をゼロと疑う者はいない!!さあ、私とチェスでもして優雅な昼下がりを過ごそうではないか!!」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「さぁ!」
ルルーシュ「誰の邪魔もせずに静かに生きろ」キュィィン
クロヴィス「分かった。さあ、チェスでもしようか、ルルーシュ?」
ルルーシュ「お前にとってそれは邪魔をしていないということか……。ならば、死ね!!!」カチャ
クロヴィス「やめろ!腹違いとはいえ実の兄だぞ!!」
ルルーシュ「それしか命乞いのレパートリーがないのかぁ!!!!」
C.C.「はぁ……やはり、利用価値はなかったな。ルルーシュ?」
おしまい
乙
ナナリーwwwwww
面白かった!
おのれシュナイゼル
面白かった
Entry ⇒ 2012.08.07 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「闇の帝王だと?」
スザク「わからない、どこか外国みたいだけど…」
ルルーシュ「ダモクレスはどこに行ったんだ。なぜ俺達は駅にいる」
スザク「わからないよ。ちょっと聞いてみよう」
ルルーシュ「待てスザク!これはシュナイゼルの罠かもしれん…っておいスザク!」
スザク「すみません、これ皆さんどこへ向かうんですか?」
???「えっホグワーツだけど…君は違うの?」
スザク「ホグワーツ?」
???「ホグワーツ」
スザク「…?」
???「僕達の学校だよ!あ、君もしかして新入生?」
ルルーシュ「おいスザク、勝手にいなくなるな!」
スザク「あ、ルルーシュ」
???「とにかくもうそろそろ汽車が出発するから乗った方がいいよ」
ハリー「あ、うん今行くよ!あれ友達のロンっていうんだ。じゃ、学校でね!」
スザク「あ…どうするルルーシュ」
ルルーシュ「どうするもこうするも、一体何を話してたんだ」
スザク「この汽車はホグワーツっていう学校に向かうらしい」
ルルーシュ「ほう」
スザク「ここにいる人達はみんなホグワーツってところに行くみたいだ」
ルルーシュ「で、つまり俺達も行こうってことか」
スザク「ああ、こんな駅でぐずぐずしてるよりは何か行動した方がいいだろう」
ルルーシュ「ふむ…しかしだからといって知らない場所から知らない場所へ知らない奴らと共に行くのか?」
スザク「じゃあここでじっとしてるの?」
ルルーシュ「そうは言っていない、少し考えてから行動s」
スザク「あっ出発しちゃうよほら早く!」
ルルーシュ「あ、おい!…はあ」
ルルーシュ「待てこの体力馬鹿…!」
スザク「ふーぎりぎりセーフだね!」
ルルーシュ「はぁ、はぁ、」
スザク「とりあえず座ろうか」
ルルーシュ「ああ…」
スザク「んーどこもいっぱいだな…あ、あったあった」
ルルーシュ「ふう…なんだこの列車、乗客全員がそのホグワーツとかいう学校の生徒なのか」
スザク「そうなんじゃない?」
スザク「どうしたのルルーシュ」
ルルーシュ「もしもこれがシュナイゼルの罠で、これらのことがダモクレス内で起きているとしたら…」
スザク「ルルーシュ」
ルルーシュ「だとしたら俺達は奴らの手の内に…!おいスザク!ランスロットはどうした!」
スザク「ルルーシュ落ち着いて」
ルルーシュ「落ち着いていられるか!武器も何も持っていない状態で攻撃されたら一たまりもないぞ!」
???「どうしたの?」
ルーナ「クィブラーいる?」
ルルーシュ「何…!?」
ルーナ「クィブラー。お父さんが作ってるんだ」
スザク「それは何の雑誌なんだい?」
ルーナ「今はひたすらしわしわ角スノーカックを追いかけてるよ」
スザク「そうなんだ」
ルルーシュ「…?それは何だ、どこの軍事組織だ!」
スザク「だからルルーシュ落ち着いて」
ルーナ「次の休暇には私も連れて行ってもらうんだ」
スザク「そうなんだ、じゃあ1冊もらえるかな?」
ルーナ「はい」
スザク「ありがとう」
ルーナ「じゃあ」
スザク「ルルーシュ!普通の女の子だよ」
ルルーシュ「なぜわかる…!」
スザク「なぜって…ん、なんだこれ」
ルルーシュ「どうした」
スザク「この雑誌…」
ルルーシュ「…!見せろ」
スザク「あ」
ルルーシュ「な、なんだこれは…」
スザク「ははは、なんか凄くファンタジックな子なんだね」
ルルーシュ「おのれシュナイゼル…馬鹿にするのも大概にしろ…!!!」
スザク「落ち着いて」
スザク「なに?」
ルルーシュ「この列車に乗り込んでからどのくらい時間が経つと思う」
スザク「うーん…2時間くらいかな」
ルルーシュ「3時間だ」
スザク「そっか」
ルルーシュ「この列車は一体どこに向かってるんだ…!」
スザク「ホグワーツ」
ルルーシュ「ホグワーツとはなんなんだ」
スザク「学校だよ」
ルルーシュ「何の学校だ」
スザク「わからないよ」
ルルーシュ「ではこの列車は一体どこに向かっt」
スザク「わかった、わかったよ。ちょっと聞いてみよう」
スザク「次に通路を通った人に聞いてみよう」
ルルーシュ「シュナイゼルの手駒だぞ」
スザク「まだわからないじゃないか」
ルルーシュ「あ、きたぞ」
スザク「よし…あの、すみm」
ルルーシュ「おい貴様、何を企んでいる」
スザク「えー…」
マルフォイ「なんだと?」
スザク「ちょ、ルルーシュ!」
マルフォイ「誰に向かって口を聞いてるんだ?貴様」
ルルーシュ「貴様こそ誰に向かって口を聞いているのかわかってるのか?」
マルフォイ「な、なんだお前、僕の父上が黙ってないぞ」
ルルーシュ「父上…そうか貴様の父親は権力者なのか」
マルフォイ「知らないのか?」
マルフォイ「それが貴様に何の関係がある?」
ルルーシュ「質問しているのはこっちだ」
マルフォイ「お前何様のつもりだ?」
ルルーシュ「お前こそ何様のつもりだ?」
マルフォイ「あまり舐めた口をきくな、自分の父親を社会の除け者にされたくなければな」
ルルーシュ「父親など既にこの手で消した」
マルフォイ「えっ」
ルルーシュ「スザク、やはり何かがおかしいぞ!」
マルフォイ「おかしいのはお前の頭だろう」
ルルーシュ「なんだと?父親に頼ることしかできないような出来損ないに言われたくはない」
マルフォイ「貴様…!」スッ
スザク「ルルーシュ、よけて!」
バキッ
マルフォイ「うわああッ」
スザク「動くな」
マルフォイ「ひぃ…!」
ルルーシュ「…っこいつやはり…!」
ルルーシュ「木の棒?」
スザク「木の棒……ご、ごめん君大丈夫!?」
マルフォイ「ひぃぃ…!」
スザク「ごめん、本当にごめんなさい!てっきり銃かと…ごめん!」
ルルーシュ「もういい、お前の相手をしている暇はない。失せろ」
マルフォイ「うあ…あ…お、覚えてろ!!」ダッ
スザク「うわー悪いことしちゃったな…後でもう一回ちゃんと謝りに行こう」
スザク「でも彼の父親が上層部の人間だってことはわかったじゃない」
ルルーシュ「おい貴様」
女子「はい?」
スザク「あ、ちょ、ルルーシュ…」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!全力で俺の質問に答えろ!」
スザク「あーあ…」
ルルーシュ「貴様らの上にいるのはシュナイゼルか?」
女子「いいえ」
ルルーシュ「お前の父親は何をやっている」
女子「魔法省に務めてます」
ルルーシュ「それはなんだ、シュナイゼルの新たな機関か」
女子「いいえ」
女子「わかりません」
ルルーシュ「この地域はシュナイゼルが統治しているのではないのか?」
女子「わかりませんが、この魔法界を統治しているのは魔法大臣です」
ルルーシュ「魔法界…?」
スザク「魔法?」
ルルーシュ「おい、魔法界とはなんだ」
女子「マグルとは逆の、魔法使いが住んでいる世界のことです」
ルルーシュ「どういうことだ、頭が痛くなってきた…」
スザク「魔法使いって…魔法使い?」
ルルーシュ「おい、魔法使いは魔法を使うのか?」
女子「はい」
女子「魔法使いではない普通の人間のことです」
スザク「つまり…どういうことだいルルーシュ」
ルルーシュ「俺が聞きたい。おい、ホグワーツとはなんだ」
女子「学校です」
ルルーシュ「それは知っている!何を学ぶ学校なんだ!」
スザク「落ち着いて」
女子「魔法を学ぶ学校です」
ルルーシュ「皆で魔法を学ぶというのか」
女子「はい」
女子「兵器はありません」
ルルーシュ「お前も魔法を使えるのか」
女子「はい」
ルルーシュ「なぜだ」
女子「」
スザク「ルルーシュ落ち着いて」
ルルーシュ「では今ここで魔法を使え」
女子「はい」スッ
スザク「あっ」
ルルーシュ「さっきのクズが持っていた…なるほど、あれは杖という設定だったのか」
女子「ウィンガーディアム・レヴィオーサ」
ルル-シュ・スザク「「えっ」」
スザク「すご…!」
ルルーシュ「お、おい貴様、これは手品か」
女子「いいえ」
ルルーシュ「わかった、止めろ」
女子「はい」
ルルーシュ「にわかには信じがたい…もう一つ何かやってみろ」
女子「はい」
ルルーシュ「では先ほどのクズがぶつかって曲がったこのドアの取っ手を直せ。魔法でな」
女子「はい。オキュラス・レパロ」
ルルーシュ「…!」
スザク「うわあ…!」
ルルーシュ「…おい、これはシュナイゼル側の軍事機密か何かか?」
女子「おしゃっている意味がわかりません」
ルルーシュ「本当に、魔法使いが存在するというのか…」
女子「はい」
ルルーシュ「俺が誰だかわかるか」
女子「存じ上げません」
ルルーシュ「…ブリタニア軍やシュナイゼルの名を耳にしたことは」
女子「ありません」
スザク「ルルーシュ…」
ルルーシュ「わかった、下がっていい」
ルルーシュ「…ここは俺達がいた世界とは少し違っているらしい」
スザク「でもそんなことって…ってかどうしてだろう、ダモクレスに突っ込んだところまでしか思い出せない」
ルルーシュ「俺もだ。それから何が起こったというんだ」
スザク「ダモクレスの新機能?」
ルルーシュ「こんな面倒くさい機能があってたまるか!」
スザク「おおお怒らないでよルルーシュ!」
ロン「ハリー、この人達?」
ハリー「そうだ、この人達だ」
コンコン
ルルーシュ「なんだ!」
ロン「やあ!」
ハリー「やあ、さっき会ったよね!」
スザク「さっきは教えてくれてありがとう」
ロン「それよりさっきの見てたぜ!何したんだ?」
スザク「…!さ、さっきのって…?」
ロン「マルフォイだよ!あいつ腕とか色々なとこ押さえながら泣きそうになってたぞ!」
ルルーシュ「ああなんだ、あのクズの方か」
スザク「えっそんなに!?どうしよう、やっぱりもう一回謝ってくる!」
ジョージ「何言ってんだよ!スカッとしたぜ」
フレッド「ああ、新学期早々爽やかな気分になれたよ」
ロン「あいつめちゃくちゃ嫌なやつなんだ」
フレッド「あいつ呪いをかけようとしてたんだぞ、正当防衛だよ」
ジョージ「足りないくらいだけどな」
ハーマイオニー「まったく。ハリー、この人達が新入生?」
ハリー「うん、さっき駅で会ったんだ」
ハーマイオニー「そう、私はハーマイオニーよ。よろしく」
スザク「あ、俺はスザク」
ルルーシュ「ルルーシュだ」
ハリー「僕はハリー」
ロン「ロン」
フレッド「ジョージだ」
ジョージ「フレッドだ。冗談、俺がジョージだ」
フレッド「仲良くやろうぜ兄弟!」
ハーマイオニー「私達はみんなグリフィンドール生なの」
ルルーシュ「グリフィンドール?」
ハーマイオニー「ええ、ホグワーツには4つの寮があって、入学時に組み分け帽子によって振り分けられるのよ」
スザク「そうなんだ!」
ハーマイオニー「グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、そしてスリザリン」
ロン「さっきのマルフォイはスリザリンだ」
スザク「へえ」
ロン「スリザリンは闇の魔法使いを多く輩出してる」
ルルーシュ「ほう」
フレッド「グリフィンドールに来いよ!」
ジョージ「さっきのお前ら最高だったぜ!」
スザク「言われてみれば…」
ハリー「あ、ちょうどワゴンが来たよ!」
・
・
食事タイム
・
・
ハーマイオニー「ああ、そろそろ着替えなくちゃ」
スザク「何に?」
ハーマイオニー「制服によ」
スザク「制服があるんだ」
ロン「制服持ってないの?」
スザク「うん、実は今日初めてここに来て…」
ハーマイオニー「えっ?」
ハーマイオニー「ああ、そうだったの。それなら心配ないわ、ダンブルドア先生がなんとかしてくれるわよ」
ルルーシュ「ダンブルドア?」
ハーマイオニー「ちょっと、ホグワーツの校長よ?それでなくても魔法界で知らない人はいないわ」
スザク「そんなに権威のある人なんだ」
ハーマイオニー「ええ、下手したら魔法大臣よりもね」
ルルーシュ「なんだと」
ハーマイオニー「新入生は湖を渡って行くのよ。私達はあっちだから」
スザク「馬車だ!」
ハーマイオニー「そうよ。じゃああとでね!」
ロン「大広間でな!」
ルルーシュ「…」
スザク「…ルルーシュ、どうする」
ルルーシュ「とりあえず、ダンブルドアというやつに会う」
スザク「ああ」
ルルーシュ「そして俺達はこの世界を出る」
スザク「そうだね」
ルルーシュ「新入生として学校内に入り込むぞ」
スザク「ルルーシュ、俺達すごく浮いてるね」ヒソヒソ
ルルーシュ「ああ、しかしなぜかアッシュフォードの制服を着ていたことに感謝だな」
スザク「よかったね、白い衣装じゃなくて」
ルルーシュ「だまれ」
スザク「あ、あれ学校だよね?うわあ…!」
ルルーシュ「ダモクレス…!?」
スザク「もう突っ込まなくていいかい?ルルーシュ」
ルルーシュ「いかにもって感じだな」
スザク「ね」
ルルーシュ「で、どうする。おそらく先程の話だと、生徒全員大広間に集まるらしい」
スザク「今以上に目立つね」
ルルーシュ「式が始まる前にダンブルドアと接触する」
スザク「ああ」
ルルーシュ「まず船を下りたら城の裏へ行こう。城内の地理が把握できていないうちに歩き回るのは愚かだ」
スザク「わかった」
ルルーシュ「行くぞ」
スザク「ああ」
スッ
スザク「ここまでくれば大丈夫かな」
ルルーシュ「はぁ、はぁ、は…ぁ」
スザク「あはっルルーシュって本当に体力ないね!」
ルルーシュ「黙れ…!」
スザク「それで、どうやって探し出すんだい?」
ダンブルドア「誰を探しておるんじゃ?」
スザク「く…ッ!」
ダンブルドア「これこれ、そう慌てるでない」
スザク「何者だ」
ダンブルドア「はて、ここにはホグワーツの生徒と教師しかいないはずなんじゃが…」
ルルーシュ「もしや貴様…ダンブルドアか…?」
ダンブルドア「いかにもそうじゃが、お主らは見たところここの生徒ではないようじゃの」
ルルーシュ「当たり前だ。俺達は貴様に話があってここに来た」
ダンブルドア「ほう、ほう」
ルルーシュ「単刀直入に聞く、俺達はなぜここに来た」
スザク「えっ」
ルルーシュ「いや違う、言い方を変えよう。この世界は一体なんだ」
ダンブルドア「少々混乱しているようじゃの」
ダンブルドア「この世界…お主らは違う世界から来たというのか」
ルルーシュ「俺も最初は信じていなかったが、どうやらそうらしい」
スザク「この世界は魔法界とマグル界に分かれているって聞きました」
ダンブルドア「いかにも、いかにも」
ルルーシュ「まどろっこしいのはのううんざりだ。俺達は元の世界に帰りたい。方法を教えろ」
ダンブルドア「ふむ、ではお主らの元の世界というのはどういうところなんじゃ?」
ルルーシュ「戦争中だ。戦いの最中こちら側に飛ばされてきた。気付いたら駅にいた」
ダンブルドア「ほう、ほう、なるほど」
スザク「あの、なんとかできないでしょうか」
ダンブルドア「ふむ、わしも長年生きとるが…これは例に見ない出来事じゃの」
ダンブルドア「元の世界に帰してやりたいのは山々なんじゃが、わしではどうすることもできぬ」
ルルーシュ「なんだと」
ダンブルドア「これも何かの縁じゃろう、わしもお主らに尽力しよう」
スザク「本当ですか!」
ダンブルドア「もちろんじゃ。しかし何事も焦りは禁物、少々時間はかかるかもしれんが何か解決策が見つかるじゃろう」
ルルーシュ「どのくらいかかるんだ」
ダンブルドア「それはわしにもわからぬ。なんといっても初めて直面する出来事じゃからのう」
ルルーシュ「少なく見積もってどのくらいになる」
ダンブルドア「短くて1日、長くて何年か」
ルルーシュ「そんなに待っていられるわけがないだろう!その間にブリタニアが…!」
ダンブルドア「気持ちはわかる。じゃがとり急いだからといってなんとかなるものでもあるまい」
ルルーシュ「…っ!」
スザク「はい、ありますけど…」
ダンブルドア「見たところお主らもちょうど学生の年頃じゃろう」
スザク「はい、一応は」
ダンブルドア「帰る方法が見つかるまで、ホグワーツの生徒として生活してみてはいかがかな」
スザク「えっ!?でも…」
ダンブルドア「我が校は魔h」
ルルーシュ「知っている…」
ダンブルドア「では話が早いの」
スザク「あ、でも魔法なんて使えないですし」
ダンブルドア「心配せんでも大丈夫じゃ、わしがいる」
スザク「はあ」
ダンブルドア「学用品などはこちらで揃えておこう」
スザク「あ、えっと」
ダンブルドア「おっと、まずは制服じゃの」
ルルーシュ「これは…」
ダンブルドア「よし、よし、どこから見てもホグワーツの生徒じゃ」
ルルーシュ「おい」
ダンブルドア「そうそう、ホグワーツには4つの寮があるんじゃが」
スザク「あ、えっとグリフィンドールがいいです」
ルルーシュ「おいスザク」
ダンブルドア「ほう」
スザク「ここに来る汽車の中で、グリフィンドールの人達に良くしてもらったんです」
ルルーシュ「はぁ…」
スザク「とても優しくて面白い人達でした」
ダンブルドア「なるほど、なるほど。それは良かったの、では2人ともグリフィンドールに所属しなさい」
スザク「ありがとうございます」
ルルーシュ「おい、大丈夫なのかこんなに簡単に…」ヒソヒソ
スザク「大丈夫だよ、ここは元の世界と本当に何も関係ないみたいだし」
ルルーシュ「その根拠と自信はどこからくるんだ」
スザク「えーっと…」
ダンブルドア「そうじゃ、お主らは一応編入生という扱いにしておくからの」
スザク「わかりました!」
ダンブルドア「グリフィンドールはこの列じゃ」
スザク「はい」
ダンブルドア「では、良い夜を」
スザク「いい人だね、ダンブルドア先生!」
ルルーシュ「お前のその順応性の高さはなんなんだ」
ロン「あっおーい!ルルーシュ!スザクー!」
スザク「あっロンだ!ルルーシュ、あっち座ろうあっち」
ハーマイオニー「ちょっと、新入生はまだ入場しちゃいけないのよ!」ヒソッ
スザク「あはは、ごめん実は俺達新入生じゃないんだ」
ハーマイオニー「あら、そうなの?」
スザク「正確に言うと、編入生なんだ」
フレッド「なんだそうだったのかよ!」
ジョージ「まあよく考えりゃそうだな!新入生っつったらほら、あんな豆粒だぜ」
ハーマイオニー「ジョージったら!さあ、新入生が入ってきたわ、静かに!」
スザク「すごいよルルーシュ、帽子が喋ってた」
ルルーシュ「あ、ああ…そうだな…」
ハリー「ルルーシュ大丈夫?なんだかぐったりしてるけど。ほら、これ飲みなよ」
ルルーシュ「これは?」
ハリー「かぼちゃジュース、おいしいよ!」
ハーマイオニー「ロンったら、口の中に食べ物を詰めすぎよ!」
ロン「ふぃーふぁお、ふぉああえっふぅうんふぁあら(いいだろ、お腹減ってるんだから)」
スザク「うわーおいしそう」
ロン「んぐっ…ふう、おいスザク、これも美味いぞどんどん食え!」
スザク「いただきます!」
スザク「ルルーシュ見た?肖像画が生きてたよ」
ルルーシュ「ああ、あれは素晴らしい。あの技術をどうにかしてあっちで再現できないだろうか…」
スザク「…」
ルルーシュ「な、なんだ」
スザク「よかった、久しぶりにまともに反応してくれた」
ルルーシュ「なんだそれは、俺がまともじゃなかったときがあるか」
スザク「よし、ルルーシュだ」
ルルーシュ「おい」
ハリー「今日は遅いから、明日学校の中と外を案内してあげるよ!」
スザク「楽しみだなあ」
ハーマイオニー「その前に時間割を受け取って授業の確認を行うのが先でしょ」
ロン「あーはいはい、思い出させるなよ!」
ルルーシュ「明日校長室に行ってみよう」
スザク「ああ」
ハー子「案内するわ」
ルルーシュ「ありがとう」
ロン「ふあ…ぁ今日はもう寝ようか」
ハリー「うん、じゃあハーマイオニー、また明日」
ハー子「ええ、おやすみ」
ロン「男子寮はこっちだよ」
スザク「ありがとう」
ロン「よし、じゃあみんなまた明日。おやすみ」
スザク「おやすみ」
ルルーシュ「ああ」
ハリー「おやすみ」
ルルーシュ「スザク、おいスザク」
スザク「ん~…」
ルルーシュ「スザク」
スザク「っくぁ~…っおはようルルーシュ」
ルルーシュ「おそよう」
スザク「眠い…」
ルル-シュ「おいこら」
ハリー「あ、二人ともおはよう。おいロン!起きろロン」
ロン「ん~…ぐう」
ハリー「ロンってば」
ロン「もう少し~…」
ハリー「…」
ルルーシュ「…」
ハリー「おはようハーマイオニー」
ハー子「おはよう、なんだか遅かったわね」
ハリー「ふふ、うん、ちょっとね」
スザク「おはよう!」
ハー子「おはようスザク!よく眠れた?」
スザク「うん、ばっちりだよ」
ハー子「それはよかったわ。ルルーシュは?」
ルルーシュ「ああ、よく眠れた」
ハー子「あー…目の下に隈があるみたいだけど大丈夫?」
ルルーシュ「大丈夫、いつものことなんだ。すぐ戻るよ」
ハー子「そう?ならいいけど…それじゃ、朝食に行きましょうか」
スザク「お腹空いたなぁ」
ロン「僕もお腹ペコペコだよ」
~大広間~
ハー子「ロン、もっとゆっくり食べたらどうなの」
ロン「別にいいだろ、お腹空いてるんだから」
ハー子「あなたがお腹を空かせてないときなんてあるのかしら?」
ロン「なんだよ怒りんぼ」
ハリー「まあまあ」
スザク「ははは、仲が良いんだね」
ハー子・ロン「「良くない!」」
ハー子「時間割が配られるわ。ほら、あれがうちの寮監のマクゴナガル先生よ」
スザク「へー」
ロン「厳しいなんてもんじゃないぜ、あいつ」
ハー子「あら、でもいい先生よ」
スザク「あ、ルルーシュどうしよう時間割」
ルルーシュ「ああ、そうだったな」
マクゴナガル「Mr.クルルギとMr.ランペルージ」
スザク「は、はい!」
ルルーシュ「はい」
マクゴナガル「初めまして、私がグリフィンドール寮監のマクゴナガルです」
スザク「クルルギです」
ルルーシュ「ランペルージです」
スザク「ありがとうございます」
ルルーシュ「ありがとうございます、これが僕達のこれからの時間割ということですか?」
マクゴナガル「そうです。わからないことがあれば私か、周囲の友人に聞きなさい」
ルルーシュ「わかりました」
マクゴナガル「では」
スザク「ルルーシュ、これってダンブルドア先生が考えてくれたのかな」
ルルーシュ「おそらくそうだろう」
スザク「ってことは魔法が使えなくても平気な授業ってことだよね」
ルルーシュ「だろうな」
ロン「うえー、君達正気?魔法史とかルーン文字とかマグル学とか…僕絶対無理」
ハー子「あら。誰かさんは授業を1回も真面目に聞いたことがないからわからないでしょうけど、m」
ロン「あーえっと、君達呪文学とか闇の魔術に対する防衛術とかはとらなかったの?」
スザク「うん、とらなかったんだ。でもそれ面白そうだね、どんなことするの?」
ロン「知らないの?スザク、お前絶対損してるぞ。少なくとも延々とゴブリンの反乱の話を聞き続けるよりは楽s」
ハー子「ゴブリンの反乱って結構奥が深いのよ。聞いてないからわからないでしょうけど、ゴb」
ロン「あーもう、わかったって!」
スザク「やっぱり魔法を使う授業の方が楽しそうだね」
ルルーシュ「ああ、でも使えないんだからしょうがないな」
スザク「ちょっと残念だな」
スザク「そっか、1時間目はルーン文字か」
フレッド「おい2人ともこれやるよ」
ジョージ「ゲーゲートローチ。授業が暇で死にそうになったら使えよ」
ルルーシュ「どう使うんだ?」
フレッド「食べるんだ」
ルルーシュ「そうすると?」
ジョージ「吐く」
ルルーシュ「…」
スザク「あ、ありがとう」
ハー子「生憎だけど、こんなもの使う機会はないと思うわ。だってルーン文字の授業ってとても」
ロン「ま、じゃあ2人とも頑張れよ。昼に大広間で会おうぜ!」
スザク「うん!じゃああとで」
ルルーシュ「ルーン文字の授業とは何をするんだ?」
スザク「ルーン文字じゃない?」
ルルーシュ「それはわかる」
ハー子「ルーン文字知らない?ずっと昔、ラテン文字よりも前に北イタリアで発祥した文と言われてる文字なのよ」
ルルーシュ「何かの文献で少しは読んだことあるが、詳しくはわからない」
ルルーシュ「ああ、まあ」
ハー子「わあ、じゃあきっとこの授業も気に入ると思うわ!」
ルルーシュ「そうか」
スザク「じゃあ俺向いてないかも…」
ハー子「大丈夫よ、私とルルーシュで何とかしてあげるわ」
スザク「ありがとうハーマイオニー!ルルーシュ!」
ルルーシュ「いや俺は何も…」
~授業後~
ハー子「まさか1回目の授業でレポートを出すなんて思わなかったわ。頑張らなきゃ!」
ルルーシュ「そうだな」
ロン「おーい、3人とも!」
スザク「あ、みんな!」
ハリー「初めての授業はどうだった?」
スザク「あ、あはは…俺にはあんまり向いてないみたい」
ロン「あんなのに向いてる奴は変人だよ」
ハー子「なんですって?」
ロン「いや、なんでもないなんでもない!それよりほら、早く食べようぜ。お腹空いた」
ハー子「今日の午後は何もないから、お城を案内してあげるわ」
ロン「あとハグリットのところにも行こうよ!」
ハリー「いいね」
ハー子「もう気付いてると思うけど、この階段は突然動いたりするから気をつけてね」
ルルーシュ「ああ」
ロン「あ、あとここの一段は踏むなよ。沈むから」
スザク「沈む?」
ハリー「この一段だけ底なし沼みたいになってるんだよ。足がはまって抜けなくなる」
スザク「うわあ、そうなんだ。気を付けろよルルーシュ」
ルルーシュ「うるさい、なんで俺なんだ」
ロン「ふう、城の中は結構案内したよな。あ、そこから地下に行くとスリザリンの寮があるからあまり近寄るな」
スザク「わかった」
ハー子「さあ、それじゃ外へ行きましょうか」
ロン「天気がいいから湖の畔でお菓子でも食べようよ、僕厨房行って持ってくる!」
ハー子「ロンったら、屋敷しもべ妖精だって暇じゃないのよ!」
ロン「でもあいつら、僕達が行くと喜んで食べ物持って来るぜ。じゃ、先に行ってて!ハリー行くぞ!」
ハリー「うん」
ハー子「まったく…さ、行きましょう」
~湖の畔~
スザク「ん~!気持ちいいね!」ゴロン
ルルーシュ「ああ…こんな平和な気持ちになれたのは久しぶりだ」
ハー子「…」
スザク「あっ見て!魚が跳ねたよ!」
ハー子「わあ!」
ルルーシュ「本当だ」
ハー子「あなた達って、ホグワーツに来る前は何をしていたの?」
スザク「えっ?えっと、そうだな、うーん…」
ルルーシュ「普通の学校に通っていたよ。でもダンブルドア先生直々に俺達に編入を薦めてくれて、それで」
ハー子「そうだったの。なんだか珍しいわね」
ルルーシュ「ああ、ダンブルドア先生にも言われたよ」
ロン「おーい!」
ハリー「おまたせ!」
スザク「あ、うわあ美味しそう!」
ハー子「こんなに持ってきたの?」
ロン「なんだよその顔、食べないのか?」
ハー子「誰もそんなことは言ってないわ」
スザク「おいしい!」
ロン「あっおいスザクそれ僕が狙ってたやつだぞ!」
ルルーシュ「ああ本当だ、美味しい」
ロン「あ!ルルーシュまで!」
ハリー「美味しいね。何してるんだ?ロン、早くしないとなくなるよ」
ハー子「そうよ」
ロン「な、なんだよみんなして!もう僕のないじゃないか!」
ハー子「ふふふ」
ハー子「もうすっかり夕暮れね」
ロン「もうちょっとで夕食だ!」
ハー子「ロンったら食べることばっかり」
ハリー「じゃ、ハグリットはまた明日だね」
スザク「ハグリットって?」
ハリー「僕達の友達だよ。禁じられた森の番人で、森の入り口にある小屋で暮らしてるんだ」
スザク「へーそうなんだ、会ってみたいな」
ハリー「うん、僕も君達を紹介したい。明日行こう」
スザク「うん!」
~大広間へと戻る道~
ハー子「明日はお昼前に魔法史よ。その後薬草学があるわ、みんな一緒ね」
ロン「お昼前に魔法史って拷問だな」
ハリー「あ」
マルフォイ「あ」
スザク「あ」
ルルーシュ「あ」
ロン「あ」
マルフォイ「!」ビクッ
スザク「あの、この前はごめん!」
マルフォイ「ふ、ふん、謝って済むとでも思ってるのか?」
ルルーシュ「そうだぞスザク、こんなクズに頭を下げる必要はない」
スザク「でも、もう一度ちゃんと謝っておきたくて」
ロン「謝るも何も、あれはあいつが悪いんだぞ」
マルフォイ「黙れウィーズリー」
ロン「なんだと!」
マルフォイ「おいお前、今度僕達と一緒に食事でもしないか?」
スザク「えっ」
マルフォイ「先日の非礼は許してやろう」
マルフォイ「聞いたところお前らは編入生らしいな」
スザク「うん」
マルフォイ「編入早々そんな貧乏人や穢れた血なんかとつるむより、もっと広い世界に目を向けてみてはどうだ」
ロン「おい!」
マルフォイ「僕の父上にも紹介してやろう」
ルルーシュ「また父親か」
マルフォイ「黙れ」
スザク「あーあ…」
ルルーシュ「ほう、それで」
マルフォイ「ランペルージなんて名前、どの上層部にもないじゃないか。偉そうにしてるから何かと思えばなんだお前は」
ルルーシュ「あるわけないだろう、馬鹿か貴様」
マルフォイ「なに…!下層階級のくせに誰に向かって口を聞いてるんだ」
ルルーシュ「下層階級を探しても俺の名はないと思うが」
マルフォイ「わけのわからないことばかり言うな」
ルルーシュ「それはこちらの台詞だ。第一、偉いのは父親ではなく俺だ」
マルフォイ「な…」
ルルーシュ「ただの父親頼りのクズと全ての頂点にいる者では圧倒的に後者の方が上だろう。馬鹿なのか貴様は」
マルフォイ「ち、父上を馬鹿にするな!」
ルルーシュ「貴様の父君を馬鹿にしているのではない、俺が馬鹿にしているのは貴様だ。馬鹿か」
マルフォイ「く…!父上に報告しておくからな…!」
ハリー「馬鹿な父親に泣きついてろ」
マルフォイ「黙れポッター!」
ルルルーシュ「すまん、なんだかこいつを見てると腹が立つ」
マルフォイ「それは僕の台詞だ!」
スザク「で、マルフォイ君だっけ。ごめん、誘いは嬉しいんだけどちょっと遠慮しておくよ」
マルフォイ「ふん、どうせお前の父親も下層階級のカスなんだろ。そうやって永遠に出来損ない同士集まってればいい!」
ザッ ザッ ザッ
スザク「父親、か…」
ロン「見たかあいつの顔!」
ハー子「いい気味よ」
ハリー「クラッブとゴイルがいないと何もできないからな」
ハー子「あと親愛なるお父様とね」
ロン「言えてる!いやーでもまたスッキリしたよルルーシュ!」
スザク「ルルーシュ言い過ぎだよ、ただの学生だよ」
ルルーシュ「すまん、気を付けるよ」
スザク「まったく」
ロン「で、…ルルーシュって何者なんだ?」ヒソッ
ハリー「わからない、でもあの自信とオーラは普通じゃないよな」ヒソヒソ
スザク「お腹空いたあ」
~週末~
ルルーシュ「レポートでもやるか」
スザク「あー忘れてた…」
ルルーシュ「そうだと思った。今から図書室に行くんだが」
スザク「俺も行く!」
ルルーシュ「では行こう」
~図書室~
ハー子「あ、二人とも!」
スザク「ハーマイオニー!」
ルルーシュ「いつからここに?」
ハー子「朝からよ。早く終わらせて、あなた達に参考資料を持っていってあげようと思ってたの」
スザク「わあ本当?ありがとう」
ルルーシュ「では俺たちも早速やろうか」
~3時間後~
~3時間後~
スザク「ぐう」
ルルーシュ「おいスザク起きろ」
スザク「んー…ルルーシュ?」
ルルーシュ「終わったぞ」
スザク「俺まだ3行しか書いてない」
ルルーシュ「寝てたからな。ほら、俺のを文体変えて写せ」
スザク「ありがとうルルーシュ」
ルルーシュ「ハーマイオニー、俺達はあまり魔法界に詳しくないのでちょっと聞きたいんだが」
ハー子「なに?」
ルルーシュ「例のあの人っていうのは誰のことなんだ?」
ハー子「例のあの人を知らないの?」
ルルーシュ「ああ、度々耳にする上に今朝の新聞にも書いてあった」
ハー子「例のあの人は、闇の魔法使いの頂点に君臨しているの。名前は、…ヴォルデモート」
スザク「ヴォルデモート?」
ハー子「みんな恐れて名前を口にしないわ。だから例のあの人、名前を言ってはいけない人って呼ばれているの」
ルルーシュ「そいつは大臣よりも強いのか?」
ハー子「もちろんよ。例のあの人に立ち向かえるのはダンブルドアしかいないって言われているわ」
スザク「ダンブルドア先生って凄いんだね」
ハー子「ええ。ダンブルドアの側にいるからハリーは安全なのよ」
スザク「ハリーが?」
ハー子「例のあの人を知らなかったってことはハリー・ポッターも知らないわよね」
スザク「ハリーは知ってるよ」
ハー子「ええ、そのハリーは魔法界で知らない人がいないほど有名なのよ」
スザク「えっ」
ハー子「例のあの人に狙われて、唯一生き残った男の子なの。それと同時に例のあの人に致命傷も負わせた」
ルル-シュ「ほう」
ハー子「その事件から例のあの人は姿を消していたんだけど、最近…復活したの」
ルルーシュ「それで新聞のどこを見てもそいつを目にするのか」
ハー子「あの人が消えて部下達の暴虐な振る舞いも治まり、やっと魔法界は平和になったのよ」
スザク「そいつはそんなに悪い奴なの?」
ハー子「悪い奴なんてものではないわ。とにかく恐ろしいのよ。今までに何人殺したかも覚えてないでしょう」
スザク「…」
ハー子「例のあの人は暴力と死で魔法界を支配しようとしたわ」
ルルーシュ「…」
ハー子「当時はみんなあの人を恐れて従っていたけど、理不尽に殺される人もたくさんいたわ」
ルルーシュ「それは、災難だったな…」
ハー子「ええ」
ルルーシュ「そいつがいなくなったことでこの世界は平和になった」
ハー子「そうよ。あいつが現れる前と同じように平和な生活が戻ってきたの」
ルルーシュ「そいつを倒すために全員で力を合わせることはなかったのか」
ハー子「そういう団体もいくつかあったわ。でもそのほとんどが全滅よ」
ハー子「ええ」
~廊下~
スザク「ルルーシュ、何考えてるの」
ルルーシュ「俺はヴォルデモートとかいうやつと同じだな」
スザク「ルルーシュ…」
ルルーシュ「一刻も早くゼロレクイエムを決行しなければならない。ナナリーのためにも…!」
スザク「…」
スザク「ルルーシュ、落ち着いて。取り乱しても何も解決しない」
ルルーシュ「…っ」
スザク「ルルーシュ、あのさ」
ルルーシュ「なんだ!」
スザク「…なんでもない。とりあえず落ち着こう。ダンブルドアのところに行ってみよう」
ルルーシュ「…ああ」
~校長室前~
スザク「ここだよね?」
ルルーシュ「ああ」
スザク「えーっと、合言葉はなんだっけ。ハリーに教えてもらったんだけど」
ルルーシュ「…り…ぁ…」
スザク「え?」
ルルーシュ「ゴ、ゴキブリ…ごそごそ豆板」
スザク「ああそうだったそうだった!真顔で言うと面白いね!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ルルーシュ「お、お前わざとだろう!」
スザク「うんうん、笑顔は大事だよ笑顔」
ルルーシュ「はぁ…」
コン コン
ダンブルドア「お入り」
ルルーシュ「失礼します」
スザク「失礼します」
ダンブルドア「学校生活の方はどうかね」
スザク「はい、毎日がとても充実していて楽しいです」
ダンブルドア「それはなによりじゃ。ハリー達と一緒にいるようじゃの?」
スザク「はい、仲良くしてもらっています」
ダンブルドア「それは結構、結構」
スザク「はい」
ダンブルドア「さて、お主らがここに来た理由はわかっておるが、悲しいことに良い知らせを伝えられそうにない」
ルルーシュ「…」
ダンブルドア「何件か似た出来事はあったんで本人に会いに行ってみたんじゃがの」
ダンブルドア「一人はもともと精神疾患を患っている者で、まともな話しができそうになかった」
ルルーシュ「残りはどうでした」
ダンブルドア「別な世界で自分は魚になっていて、クジラと友達になったという女性じゃ」
ルルーシュ「なんだそれは…」
ダンブルドア「いまだまともな情報が得られなんだ。もう少し調べてみる、何かあったらわしから伝えよう」
スザク「わかりました、ありがとうございます」
ルルーシュ「ありがとうございます」
ダンブルドア「ああ、それともう一つ」
ルルーシュ「なんでしょう」
ダンブルドア「そろそろ合言葉を『ペロペロ酸飴』に変更しようと思うんじゃがどうかの」
ルルーシュ「…い、いいんじゃないでしょうか」
ルルーシュ「では失礼します」
スザク「失礼します」
ルルーシュ「ふう」
スザク「結局なんの成果もなしだね」
ルルーシュ「次はあっちから呼ばれるまで待っていなければならないのか…」
スザク「でも先生も頑張って探してくれてるみたいだし」
ルルーシュ「それはそうだが」
スザク「ペロペロ」
ルルーシュ「うるさい」
ロン「スザク!ルルーシュ!」
スザク「やあ!」
ロン「どこに行ってたんだ?夕飯なくなるぜ」
スザク「ちょっと校長室にいたんだ。うわー美味しそう!いただきます!」
スザク「ふぁっふぇふぉああふいふぁふぁあ」
ルルーシュ「わかった」
ハー子「ロンも口に詰めすぎよ」
ロン「ふぁっふぇふぉああふいふぁふぁあ」
ハー子「もう!」
ハリー「あははは」
ルルーシュ「ふっ」
ハー子「ふふふ」
ハリー「いつ?」
ジニー「来週の土曜日」
ロン「みんなで行こうよ」
ハー子「もちろんよ」
スザク「ホグズミート?」
ハリー「ここの近くにある村だよ。お菓子屋とか悪戯専門店とか色々あってすごく楽しいよ!」
スザク「わあ行きたい行きたい!」
ハー子「三本の箒でバタービールも飲みましょう」
ジニー「私も一緒に行っていい?」
ハー子「あらもちろんよ」
ロン「お前はあの女たらしと行くんじゃないのか?」
ジニー「もう別れたわ」
ハリー「早く次の週末にならないかなあ」
スザク「そういえばルルーシュ」
ルルーシュ「どうした」
スザク「こっちの世界のお金って持ってないよね」
ルルーシュ「そうだな」
スザク「どうしよう」
ルルーシュ「カードじゃダメかな」
スザク「ダメでしょう」
ルルーシュ「冗談だ」
~次の週~
マクゴナガル「おはようございます」
スザク「あ、おはようございます」
ルルーシュ「おはようございます」
マクゴナガル「今週末にホグズミート行きがあるのですが、申請書は出しましたか?」
スザク「あ、まだです」
マクゴナガル「行くのであれば明日までに出しなさい」
スザク「あと、これは校長先生からです」
ルルーシュ「なんですか?」
マクゴナガル「プレゼントだそうです」
スザク「なんだろう」
マクゴナガル「では、申請書のことはあなたの友人達にも言っておきなさい」
スザク「なんだと思う?」
ルルーシュ「新しい情報かもしれん、開けてみるぞ」
スザク「あ、これお金じゃない?」
ルルーシュ「手紙が入っている」
『魔法界のお金は持っておるかな?ホグズミートは楽しいぞ。余ったらペロペロ酸飴を200g買ってきておくれ』
スザク「ペロペロ」
ルルーシュ「黙れ」
スザク「つまりこれはお小遣いってところか」
ルルーシュ「仮にも皇帝とナイトオブゼロがお小遣いをもらうなんてな…」
スザク「なんか変な気分だね」
ルルーシュ「すごく」
スザク「でもせっかくくれたんだから、感謝して遣おうよ。飴も買って」
~週末~
ロン「ホグズミートだ!」
ハー子「晴れてよかったわね」
ハリー「ハニーデュークス行こうよ」
ロン「来いよ、こっちこっち!」
スザク「待ってよロン!」
ロン「ほら、すごいだろお菓子がこんなにたくさん!」
スザク「うわあ…!えっこの動いてるやつとかもお菓子?」
ロン「もちろんだよ、捕まえるのがちょっと大変だけど」
スザク「凄いな…あ、ペロペロ酸飴買わなきゃ」
ロン「うえっ僕あれ食べて舌に穴開いたぞ」
スザク「えっ」
ルルーシュ「そ、そんな危険なものを200gも何に使う気だあの校長…!」
スザク「ダンブルドア先生ってすごいね」
~三本の箒~
ハー子「バタービール6つ。私とジニーのにはジンジャーを入れて」
店員「はい」
ハリー「あ、マルフォイ達だ」
ロン「ぷっあいつらこっち見て逃げてったぞ!」
ハー子「バタービール飲んだことある?」
スザク「ないよ」
ハー子「すごく美味しいのよ。あ、きたわ」
スザク「おいしい!」
ルルーシュ「ああ、おいしい」
ハー子「でしょ?よかった」
ハリー「僕もこれ初めて飲んだときビックリしたんだ。美味しすぎて」
ロン「あ、ぼ、僕ちょっとおかわりしてくる」
ハー子「マダム・ロスメルタと喋りたいだけでしょ」
ハー子「晴れてるし、村を散歩して帰りましょうよ」
ハリー「いいね」
ジニー「ロン、いつまでマダム・ロスメルタを見てるつもり?」
ロン「…えっ?」
ハー子「おいてくわよ」
ロン「あ、ちょっと待ってよ!」
スザク「綺麗な人だね!」
ロン「だろ?声も仕草も全てが魅力的なんだ」
ハー子「じゃあずっとあそこにいれば?」
ロン「何怒ってるんだよ」
ハー子「別に」
ハリー「あっそういえばこの前スネイプがくしゃみしてたよ」
ロン「あいつでもくしゃみするんだな」
ハー子「それはそうでしょう」
ジニー「あ、ウサギよ!」
ハー子「あら!野うさぎだわ、かわいい!」
スザク「うわあほんとだ!かわいい!!」
ルルーシュ「ウサギなんて久しぶりに見うわっ!」ドンッ
スザク「ルルーシュ?」
男1「あんだてめえどこ見て歩いてんだよ」
男2「土下座して謝れこのやろう!ヒック」
ロン「酒くさ…」
男3「それが嫌なら全員金出せ金!持ってんだろ金」
スザク「謝りますから落ち着いてください」
男4「いいから金を出せ!」
ハー子「犯罪です、通報しますよ」
男2「うるせえ!あんま調子こいてっとどうなるかわかってんのか」
ルルーシュ「貴様らがな」
男3「ああ!?」
男3「なんだてめえこら」
ルルーシュ「昼間から酔っ払っているような奴が俺に触れるな。貴様はずっと腕立て伏せでもしていろ」
キュイーン
男3「!」
ルルーシュ「貴様は地面とキスでもしてろ」
キュイーン
男2「!」
突然奇妙な行動をし出した2人を見て動揺した男1は、ルルーシュに杖を向けた。
男1「す、ステューピファイ!」
スザク「ルルーシュ!!」
赤い閃光よりも速く、スザクはルルーシュ抱き込むとそのまま男1の杖を蹴り落とした。
男1「う、うわあぁぁ!が…っ!」
すかさずもう一撃を加えて気絶させる。
男4「て、てめえ!」
スザク「銃より遅い!!」
男4の杖から発せられる閃光をかいくぐり、最後の一人も地面にねじ伏せた。
ハー子「…!」
ジニー「えっと、ルルーシュ大丈夫?」
ロン「えっ、スザクえっスザクつよっ!なんだお前!!」
ハリー「うわ、魔法使ってないよね今!」
彼らの目の前には地面で伸びている2人と、その地面にキスをし続けている男、そして腕立て伏せをしている光景が広がっている。
ルルーシュ「人が来る。行こう」
ロン「うん」
ハリー「面倒ごとに巻き込まれるのは嫌だしね」
ハー子「この人たちはどうするの?」
ロン「あっちから来る人が見つけてくれるよ」
ジニー「早く行きましょう」
ルルーシュ「すまん、助かった」
スザク「どこの世界にもああいう人達っているんだね」
ルルーシュ「ああ」
スザク「魔法に当たるとどうなるんだろう」
ルルーシュ「わからない」
ジニー「さっきのは失神呪文よ」
ロン「当たると失神するんだ」
スザク「他にも攻撃用の魔法ってあるの?」
ハリー「うん、たくさんあるよ」
ロン「でもあんなに綺麗に避ける人なんて見たことないよ!普通は魔法で跳ね返すんだけど…」
スザク「あ、えっと咄嗟だったから魔法って思いつかなくて…」
ロン「すげえよスザク!」
完璧だな
天才
ルルーシュ「さっきの?」
ハー子「2人のことよ」
ルルーシュ「ああ」
ハー子「あれってまさか…」
ルルーシュ「なんだ?」
ハー子「許されざる呪文じゃないでしょうね…?」
ルルーシュ「それはなんだ?」
ハー子「知らないの?今あなた使ってたじゃない」
ルルーシュ「俺は魔法など使っていないんだが…」
ハー子「え、でも…」
ルルーシュ「あの2人が素直だっただけじゃないか」
ロン「見てなかったのか?杖も何も持ってなかっただろ」
ハー子「たしかにそうだけど」
ジニー「でもルルーシュとスザクがいなかったらちょっと危なかったじゃない」
ハリー「そうだよ」
ハー子「ええ、まあそうだけれど…」
スザク「ま、最初にぶつかって絡まれたのはルルーシュだったけどね!」
ルルーシュ「な、黙れ」
ロン「ははは!」
ハー子「そうよね、まさか服従の呪文を使うわけないものね」
ハリー「そうだよ」
ロン「う…僕ちょっとお腹いっぱいかも」
ハー子「あんなにお菓子を食べてたんだから当たり前よ!」
スザク「情けないなぁ」
ハー子「いや、あなたは食べすぎよ!」
ロン「そういやスザク、クィディッチやったことある?」
スザク「何?」
ロン「クィディッチ。スポーツだよ」
スザク「やったことないな、どういうスポーツなんだい?」
ハリー「箒に乗ってやるサッカーとかハンドボールみたいなやつだよ」
スザク「箒に乗って?すごいなあ」
ロン「明日の午前に練習があるから、ルルーシュも見に来いよ」
スザク「クィディッチの練習?」
スザク「へえ」
ハリー「それぞれの寮のクィディッチチームが戦うトーナメントがあるんだ」
スザク「楽しそうだね!」
ロン「スザクあんだけ動けるんだからクィディッチも結構上手いと思うぞ」
ハリー「とりあえず見てみなよ!」
スザク「うん、明日の午前だね!おっけー。ルルーシュも行こう」
ルルーシュ「あ、ああ」
~クィディッチ場~
スザク「楽しそうだね」
ルルーシュ「お、俺には無理だ」
スザク「俺にも無理だよ、飛べないし」
ハリー「あ、おーい2人とも!」
スザク「やあ!」
ロン「今から休憩なんだ。ちょっと飛んでみないか?」
スザク「いや、俺はいいよ!」
ロン「なんで?いいじゃん、ちょとやってみようぜ」
スザク「いや、本当にいいんだ。俺箒乗れないし」
ハリー「えっそうなの?」
スザク「うん、ちょっと下手くそでさ。あはは」
ルルーシュ「ああ、俺も…」
スザク「ああ、ルルーシュは元々運動神経ないからダメだよ」
ルルーシュ「おい」
スザク「このボールをあの3本のゴールのどれかに入れればいいの?」
ロン「そうそう!僕がキーパーやるからスザクちょっとやってみろよ」
スザク「箒には乗らないけど、ボールをゴールに入れるだけならやってみようかな」
ロン「お、いいねそうこなくちゃ!」
ロン「じゃあ僕キーパーでここにいるから、とりあえず狙って投げてみろよ!」
スザク「おっけー!」
スザクは地面で大きく振りかぶると、真ん中のゴールめがけてクァッフルを投げた。
ロン「おわっ!?」
ハリー「ゴ、ゴール…」
ルルーシュ「スザク…」
スザク「なに?」
ルルーシュ「お前の運動神経は異常だ」
スザク「なんだよ急に」
ルルーシュ「あれからずっと見てたが、箒に乗っている奴よりも俊敏に動きすぎだろ」
スザク「意外と動けた!」
ルルーシュ「まず、チームメイトを踏み台にするな。落ちたらどうするんだ」
スザク「人は踏んでないよ。箒をちょっと足場にしただけで」
ルルーシュ「落ちたらどうするんだ」
スザク「落ちないから大丈夫だよ」
スザク「お疲れ様!結構楽しかったよ」
ハリー「それはよかった。みんなもビックリしてたよ」
ロン「お前が箒に乗れたらうちのチームは最強なのになぁ」
スザク「あはは、ごめん」
ロン「あ、マルフォイ」
マルフォイ「!」
ハリー「新学期になってからマルフォイが絡んでこなくなって清々しいよ」
ハー子「本当ね」
ロン「口ではルルーシュ、体ではスザクに負けるもんな」
ハリー「いい気味だ!」
スザク「もうすぐクリスマスだね」
ルルーシュ「ああ」
スザク「時間の流れって、あっちとこっちでは同じだと思う?」
ルルーシュ「…わからない」
スザク「クリスマス、か…」
ルルーシュ「ナナリー…」
ロン「おい二人とも!なに暗い顔してるんだ?」
スザク「ロン」
スザク「パーティ?」
ロン「ああ、今年のクリスマスはダンスパーティ形式にするんだってさ」
ハリー「前も同じようなことやったけどね」
ロン「で、相手はもう決めたのか?」
スザク「いや、いないよ」
フレッド「おいおい、いい子が売り切れちまうぞ」
ハリー「僕らもまだいないんだ」
ロン「この前のパーティも相手探すのに苦労したけどさ」
スザク「だって。知ってた?ルルーシュ」
ルルーシュ「いや、知らない」
ロン「さすがに相手がいないのは恥ずかしいから今探してたんだけどさ、中々いい子がいなくて」
ハー子「あーら、恥ずかしくて声をかけられないの間違いじゃないのかしら」
ロン「うるさいな!そういう君はもう相手がいるのか?」
ハー子「あなたには関係のないことだわ」
スザク「2人で行けばいいんじゃないのかい?」
ハー子「なによ!私だってお断りよ!ふん!」
ロン「あ、ちょ、ちょっと待てよ!あの、もし行く人がいないんなら、まあ一緒に行ってやってもいい、けど…」
ハー子「あら何よ。素直に行く人がいないから一緒に行ってくださいって言えば?」
ハリー「まぁまぁ。あ、ねえ、ジニーって誰と行くかわかる?」
ハー子「自分で聞きに行きなさいよ」
スザク「な、なんか大変そうだね」
スザク「ルルーシュ」
ルル-シュ「色恋なんかくだらん、馬鹿馬鹿しい」
スザク「まぁまぁ、ただのダンスパーティだし。楽しそうじゃない」
ルルーシュ「ふん」
スザク「なんか、もしかして焦ってる?」
ルルーシュ「なんだと!」
???「焦るなよ、童貞」
???「そうだぞ」
ルルーシュ「!?」
スザク「あ…!!」
CC「まったく、心配かけさせやがって」
カレン「何してるんだよ」
スザク「え!?どうしてここに…!?」
CC「まあ慌てるな、成り行きを話す。そこにいるのはお前らの友達か?」
ルルーシュ「あ、ああ、そうだ」
CC「学園生活を楽しみすぎだろう馬鹿野郎」
スザク「君達本当にどうやって…!」
カレン「話は後だ。まず場所を変えよう」
~湖の畔~
ルルーシュ「さあ話せ、この世界はなんなんだ。お前達はどうやってここに来た。今あっちはどうなっている!」
CC「せっかちな男だな、落ち着け」
カレン「ルルーシュ、CCから話は聞いた」
ルルーシュ「何のだ」
カレン「お前がやろうとしてたこと…ゼロレクイエム」
ルルーシュ「…!おい!貴様何勝手に…!!」
CC「落ち着け。ゼロレクイエムは最早何の意味も成さなくなった。だから話した。それだけだ」
ルルーシュ「どういうことだ!!」
CC「ダモクレスに突っ込んでからお前達がいなくなった」
ルルーシュ「ああ」
カレン「その後、ルルーシュ達の軍は撤退を余儀なくされた。上の2人が消えたからな」
スザク「それで?」
カレン「完全にシュナイゼルに政権が渡った」
ルルーシュ「やはりそうか…!」
カレン「でも、突然シュナイゼルが政権を握ったことで混乱が起きたんだ」
スザク「どんな?」
CC「オレンジ達がシュナイゼルに真っ向から反対した」
ルルーシュ「それはもとからだろう」
カレン「まあ、シュナイゼルの悪行をふれまわったりって、やり方は思いっきり小物だったんだけどね」
CC「国民の心というものは単純でな。段々面白いくらいにアンチシュナイゼルになってきた」
カレン「私達も突然のことで混乱していて、そこにCC達が来て今までのことを話してくれたんだ」
ルルーシュ「余計なことを…!」
CC「まずどうやって帰るかもわからないしな」
ルルーシュ「お前達はどうやって来たんだ」
CC「シュナイゼルの軍に総攻撃してたんだが、気付いたらこっちに」
ルルーシュ「総攻撃…ナナリーは、ナナリーは無事なんだろうな!!」
CC「当たり前だ。こちら側で保護してあるから安心しろ」
カレン「気付いたらCCとこの庭にいて、ダンブルドアとかいう爺さんに起こされたんだ」
スザク「何か話したのか?」
カレン「最初は警戒状態だったけど、爺さんの口からルルーシュ達の名前が出てきたからもしかしてと思ったの」
CC「まさかこんなところでのんびりと学生やっているなんて思わなかったぞ」
ルルーシュ「うるさい」
カレン「それで、とりあえず簡単に成り行きを説明したらこの学校で生活してていいって言うから…」
CC「見ろ、魔女だ」
ルルーシュ「お前はもとからだろ」
CC「ああ、残念ながらな」
カレン「こうやっているうちにもあっちでは…」
ルルーシュ「おいCC,何かわからないのか!」
CC「わからないと言っているだろう。そしてあっちのことはあまり心配する必要はない」
ルルーシュ「なんだと?」
CC「シュナイゼルが圧倒的に不利だ。今やコーネリアも反シュナイゼルだからな」
ルルーシュ「なに!」
スザク「あの方まで…!」
ルルーシュ「俺がいない間に世界が…」
ルルーシュ「もう3ヶ月もこのままだぞ!」
CC「今お前があちに戻ったとしても、道は2つしかない」
ルルーシュ「なんだ」
CC「シュナイゼルを倒してもう一度皇帝になるか、このまま死んだことにしてどこか田舎でひっそり暮らすか、だ」
カレン「国民はみんなあなたがやろうとしてたことを知っている」
ルルーシュ「なに…!」
カレン「あなたがしたことは、許せないこともたくさんあるけど国民はあなたを崇めてる」
ルルーシュ「そんなこと知るか!」
スザク「ルルーシュ、どうするんだい」
ルルーシュ「スザク…」
スザク「君がしたこと、特にユフィを殺したことは絶対に許さない。永遠に許さない」
ルルーシュ「…」
スザク「でもそれとこれとは話が別だ。君は言ったよね、『国民のために』って」
スザク「何が国民のためになるのか考えろ」
CC「まあ、とりあえずクリスマスパーティを楽しもう」
ルルーシュ「おい、そういえばお前達はいつからここにいた?」
CC「一昨日くらいか?」
カレン「談話室で楽しそうにしてるルルーシュ達を見てたよ」
ルルーシュ「なに!」
スザク「2人ともグリフィンドールなの?」
CC「ああ、校長がお前達もいるからそこがいいだろう、と」
ルルーシュ「そうだったのか」
スザク「今は君たちがいなくても大丈夫なのか?」
CC「先程も言っただろう」
カレン「ここで束の間の休息を楽しむくらいの余裕はあるってこと」
CC「さて、私は学生だ」
ルルーシュ「切り替えが早いな…」
ルルーシュ「さあな。パーティに行くには相手がいないとダメみたいだぞ」
CC「なんのためにお前がいるんだ?」
ルルーシュ「…は?」
CC「私の相手はお前だろう、違うのか?」
ルルーシュ「あ、いや、別にその、」
CC「まあ嫌なら別な男を探すが。…おいそこの男、クリスm」
ルル-シュ「あああちょっと待て!わかった、仕方ないから俺が行こう」
ルルーシュ「それは関係ないだろ」
スザク「じゃあカレン、一緒に行こうか!」
カレン「じゃあって何よじゃあって」
スザク「あ、ごめん…!」
カレン「私達最後に会ったとき敵同士だったの覚えてる?」
スザク「覚えてるよ、でも…」
カレン「まあ今はもう違うけど。ってか私ダンスなんて踊ったことないんだけどどうすればいいの?」
スザク「簡単だから教えてあげるよ」
CC「お前ダンスも踊れないのか?つくづく女らしくない女だな」
カレン「うるさい」
~談話室~
ロン「二人ともどこ行って…どちら様?」
ルルーシュ「俺たちのパートナーだ」
ロン「ええっ!?さっきいないって言ってたじゃないか!」
ルルーシュ「ああ、さっきはいなかったがその後できた」
ロン「そんなのってないぜ…ってかグリフィンドールにいたっけ?」
ルルーシュ「一昨日編入してきたばかりだそうだ」
ロン「マジかよ!知らなかった!!うわー惜しいことしたなあハリー!」
ハリー「このままじゃ本当にエロイーズしかいなくなっちゃうよ」
ロン「どうする、またパチルにする?」
ハリー「いや、多分前回のことがあるからダメだと思う」
ロン「はぁ…」
ハリー「君はハーマイオニーと行くんじゃないのか?」
ロン「でもさっき怒ってたし、行ってくれるかなあ」
ハリー「もう一度言ってみろよ」
ロン「でも…」
ハー子「何、まだ相手が見つからないの?」
ロン「ハーマイオニー!」
ハー子「な、何よ、ビックリするじゃない」
ロン「ハーマイオニー、もし誰も行く人がいないんだったら僕達とどう?」
ハー子「さっき一度了解したはずでしたけど忘れたの?」
ロン「えっ」
ハリー「ほらね」
ロン「い、いや忘れてない忘れてない!おっけー、じゃあ決まりで」
ハリー「あ、えっと…まだなんだ」
ハー子「ジニーは別れたばっかりでまだ相手がいないみたいだったけど」
ハリー「えっそれ本当?あ、ジニー!」
ジニー「こんにちはハリー」
ハリー「あ、もしよかったら僕とダンスパーティに行か、行かない?」
ジニー「あなたと?ええ、もちろんいいわよ」
ハリー「ありがとう」
ハー子「ふふふ」
ハー子「あら、こちらは…?」
スザク「CCとカレン。一昨日編入してきたんだ。グリフィンドールだよ」
ハー子「まあそうなの!ごめんなさい、気が付かなかったわ。私はハーマイオニーよ」
カレン「カレンです」
CC「CCだ」
ハリー「よろしく!」
ロン「スザクとルルーシュの相手だよ」
ハー子「まあ!あなた達よりもしっかりしてるわね」
ロン「う、うるさいな」
ジョージ「しかも美女2名」
フレッド「これはウェルカムパーティをやらなきゃなぁ」
ジョージ「そうと決まればちょっと行ってくる」
フレッド「2時間くらいで戻るからな!」
ハリー「いってらっしゃい!」
ロン「ふう、じゃああの二人を待ってる間に久しぶりにチェスでもやろうよ」
スザク「あ、チェスならルルーシュ得意だよね」
ロン「おっいいねえじゃあやろうぜルルーシュ!」
ルルーシュ「ああ」
~2時間後~
ロン「…」
フレッド「ただいま帰ったぞー!」
ジョージ「パーティの始まりだ!」
フレッド「お?どうした弟よ」
ジョージ「待ちきれなくて拾い食いでもしたのか?」
ロン「いや…なんでもない…」
ハリー「ロンどんまい!」
スザク「ルルーシュはずる賢さなら負けないからな」
ルルーシュ「勝ったのになんだこの言われようは」
フレッド「さぁさぁみなさん、グラスを持って!」
ジョージ「新しい美しい仲間にかんぱーい!!」
「「「「「かんぱーい」」」」」
~クリスマスパーティ前日~
ロン「いよいよ明日だな」
ハリー「ロン、ドレスローブは大丈夫?」
ロン「新しいのを買ってもらった!もう叔母さんの匂いはしないぞ」
ハリー「それはよかったな」
スザク「ルルーシュ、そういえばドレスローブとか持ってないよね」
ルルーシュ「それなら大丈夫だ、用意してある。もちろんお前のもな」
スザク「えっ?」
ルルーシュ「サイズは心配ない、把握済みだ。デザインはCCが選んだ、我慢しろ」
スザク「どうやって…?」
CC「この学校は金持ちが多くていいな」
スザク「それって…」
ルルーシュ「魔女め」
~パーティ当日~
ロン「玄関ホールで待ち合わせって言ったのに、遅くないか」
ハリー「女の人は支度二時間がかかるんだよ」
スザク「ねえルルーシュ、どうこれ似合う?」
ルルーシュ「ああバッチリだ」
スザク「ルルーシュも似合うよ、さすがって感じだ」
ロン「おい、2人で何やってんの…」
ハリー「あっジニー!」
ジニー「ハリー!ハーマイオニー達もすぐに来るわよ」
ロン「あ」
ジニー「綺麗でしょう」
ロン「ハ、ハーマイオニー」
ロン「い、いや、結構似合ってる、よ」
ハー子「そ、そう、ありがとう」
ルルーシュ「遅いぞCC」
CC「黙れ、女は遅れてくるもんだ」
スザク「うわあカレン、いつもと雰囲気が全然違うね!綺麗だ!」
カレン「それはどういう意味かしら?」
スザク「あ、だからえっと…いつもと違ってちゃんとした女性みたいだ!」
カレン「スザク」
スザク「ん?…痛っ!!足、足痛い!!」
カレン「ふん!」
ハリー「とりあえず、中に入ろう」
~大広間~ダンス中
ルルーシュ「黙っていればお前も普通の女だな」
CC「童貞が何を言う」
ルルーシュ「黙れアバズレ」
CC「悔しいのか童貞」
ルルーシュ「く…っ」
スザク「カレン上手いよ、ちゃんとできてるじゃないか!」
カレン「ちょ、話しかけないで!間違っちゃう」
スザク「リラックスリラックス。ワルツは楽しく踊るものだよ」
カレン「ダンスがこんなに難しいなんて思ってなかったわ…」
スザク「やっぱりカレンはカレンだね」
カレン「それどういう意味よ」
ルルーシュ「年を越してしまったわけだが」
カレン「楽しいと時が過ぎるのって早いわね」
スザク「まだあっちに戻る方法も見つからないし…」
CC「ピザが食いたい」
ロン「おーいルルーシュ、チェスやろうよチェス」
ルルーシュ「あ、ああちょっと待て」
ハリー「じゃあ審判やるyう…っ!」
ハリー「…!!」ハァハァ
スザク「どうしたの?」
ハー子「傷跡が痛むの?」
ハリー「うん…実はここ最近ずっとなんだ」
ハー子「それって、例のあの人が近くにいるってこと?」
ハリー「わからない、でもあいつが何か行動を起こそうとしているのは確かだ」
ルルーシュ「あいつって、ヴォルデモートとかいうやつか?」
ハリー「ああ、あいつが僕を殺すためにまた何か始めようとしてる…!」
ハー子「ダンブルドアには言ったの?」
ハリー「ダンブルドアには昨日言った」
スザク「ヴォルデモートは何をしようとしてるんだい?」
ハリー「わからない…でももうすぐ何かが起きるち思う」
ハリ「うっ!!あいつが、あいつが近くにいる…!」
ハー子「え!?でもここはホグワーツよ、入ってこれるわけないわ!」
ロン「そうだぜハリー、ダンブルドアがいるかぎりここには入って来れないはずだ」
ハリー「でも…!」
CC「なんだかただ事じゃなさそうだな」
ジニー「ええ、ハリー大丈夫?」
カレン「そのヴォルデモートとかいうやつはハリーを殺しに来るの?」
ハー子「ええ…でもこれまでも毎回ハリーが勝ってるわ」
ハリー「違う、それはいつもみんなが助けてくれたからだ。僕一人じゃとっくに死んでる」
ロン「ハリー…」
ドーーーーン
ロン「!?」
ハー子「あ…森が…!!」
スザク「森が燃えてる!!」
ハリー「ダンブルドアに知らせないと…!」
ロン「う、うん!」
ルルーシュ「おい、これは一体」
ハリー「やつら、多分死喰い人だ」
スザク「死喰い人ってヴォルデモートの配下のやつらだっけ」
ハリー「うん、なんでやつらがホグワーツに…!」
CC「おい、よくわからんのだがやつらは敵なのか?」ヒソッ
カレン「そうみたいよ。ハリーを殺すのが目的みたい」
CC「それは穏やかじゃないな」
ルルーシュ「なぜわかる?」
ハー子「あんなに大勢で堂々とホグワーツに攻撃を仕掛けて来るなんて今までなかったもの!」
ジニー「でもダンブルドアがいるのよ」
ハー子「ハリーが、ダンブルドアは今弱ってるって言ってたわ。もしかしたら例のあの人もその情報を知っていたのかもしれない」
スザク「それって、結構ヤバいんじゃないのかい」
ハー子「ヤバいどころの騒ぎじゃないわ!」
スザク「ハリー!…あれ、ハリー?」
ハー子「えっ?」
ハー子「大変だわ!!」
CC「賑やかになってきたな」
カレン「そんな呑気なこと言ってる場合じゃないでしょ」
ルルーシュ「ハリーはやつらを倒すつもりなのか?」
ハー子「ええ、絶対そうよ!なんでいつも一人で行っちゃうのかしら…!」
ジニー「うろたえてる暇はないわ、見て」
スザク「あっやつらが校庭に!」
ロン「ハーマイオニー!」ダッ
ジニー「ルルーシュ、みんなが気付いても絶対に寮から外に出さないで」
ルルーシュ「ああ」
ジニー「お願いよ」ダッ
スザク「ああ、ハリー達の援護をしよう」
ルルーシュ「ここにいろって言われただろう。ここで生徒の監視役だ」
カレン「でも!」
ルルーシュ「相手は魔法を使うんだぞ、俺達が加勢したところでどうなる」
カレン「でも、ハリー達だけであんな大勢を相手にするなんて圧倒的に不利よ」
カレン「あ、みんな…」
校庭では赤や緑の閃光が飛び交っている。
ルルーシュ「魔法が使えない俺達があの中に入っても、足手まといになるだけだ」
カレン「…っ!じゃあ友達を見捨てようっていうの?」
ルルーシュ「そんなことは言ってないだろう!」
カレン「じゃあ何よ」
ルルーシュ「あいつらの話を聞いていなかったのか?今まで何度も戦い、その度にこっちが勝ってると言っていただろう」
カレン「でも…!」
カレン「な、なに!?」
窓を覗くと、城のいたるところで煙があがっている。
スザク「…!」
カレン「あっ見て!」
カレンが指差す方向には、死喰い人達が城内に駆け込む姿があった。
カレン「これ本格的にヤバいんじゃない?学校に入ってきたことなんかないって言ってたわよね」
CC「ふう、魔法に当たるとどうなるんだ?」
ルルーシュ「呪文によって違うが、やつらが使ってくるのは大抵が死の呪文らしい」
スザク「魔法なんか、当たらなきゃ意味ないだろ」
ルルーシュ「普通の人間があの中に入って全て避けきれると思ってるのか。当たってからでは遅いんだぞ!」
CC「では、当たっても死なない奴がいるとしたらどうなる?」
ルルーシュ「何を言っている、そんなやつがいるわけ……はっ!」
CC「不老不死の魔女が一人いれば、どうなるんだろうなぁ?」
ルルーシュ「CCお前…!」
スザク「そうか!CCが盾になれば動きやすくなる!」
CC「貴様、もう少し違う言い方はないのか」
カレン「でもCC,本当に魔法に当たっても大丈夫なの?」
CC「私がこんなファンタジーな世界で死ぬわけがないだろう」
なんか吹いたw
スザク「ああ」
カレン「戦闘なら任せて」
ルルーシュ「CCはやつらを食い止めながらスザク達を守れ」
CC「人遣いが荒いな」
ルルーシュ「やつらは杖さえ持ってなければただの人間だ。片っ端から潰せ」
CC「まるで魔女狩りだな」
ルルーシュ「なんだ、懐かしいか?」
CC「ふん、それでお前はどうするんだ?」
ルルーシュ「俺はやつらの中の数人にギアスをかける。だから数人ほど俺のところへ連れて来い」
スザク「わかった」
ルルーシュ「何がだ」
カレン「いいえ、以前なら敵味方構わずギアスで操ってたから」
ルルーシュ「…」
カレン「ルルーシュ、あなたにしてはおおざっぱなこの作戦、絶対に成功させてみせるわ」
スザク「ああ!」
ルルーシュ「あ、当たり前だ」
CC「では行くぞ。早く終わらせてピザが食いたい」
ハリー「ヴォルデモート!出てこいヴォルデモート!どこにいる!」
ベラトリックス「あのお方はどこかで見ておられる!」
ハリー「なんだと!」
ベラトリックス「ここのクズ共を一掃し、絶望の淵に立たされたお前を殺すことを待ち望んでいるのだ!」
ハリー「く…っ!」
形勢は圧倒的に不利だった。
ホグワーツの教師、生徒が何人も倒れている。
城もボロボロだ。
そして、ダンブルドアがいなかった。
ロン「ハリー!ヤバいぜ、フリットウィックが倒れた!」
ジニー「レダクト!レダクト!セクタムセンプラ!」
ハー子「ハリー!死喰い人がどんどん増えてるわ!」
死喰い人が次から次へと城内に入ってくる。
ホグワーツの教職員とハリー達だけでは、これ以上の侵入を防ぐことだけで精一杯だ。
カレン「今はね」
ルルーシュ「いくぞ」
スザク「ああ!」
呪いの閃光が飛び交う中、スザクが手近にいた死喰い人3人を捕らえる。
スザク「ルルーシュ」
死喰い人A「な、なんだお前!離せ!」
死喰い人B・C「…!」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!全力で俺を守れ!」
キュイーン
A、B、そしてCが外側に杖を掲げながらルルーシュの周りをかためた。
スザク「あとは頼んだよ!」
そういうや否や緑の閃光をかわして一撃のうちに死食い人の一人を地に伏せた。
スザク「ああ、そうだった」バキッ
カレン「ねえ」
死喰い人「ああ?が…っ!」ドサッ
カレン「…一撃で気絶しちゃった」
CC「軍人やテロリストとは身体の作りが違うんだ、当たり前だろう」
カレン「うるさいわね」
CC「おい、杖を折るのを忘れているぞ」
カレン「ふん」ボキッ
キュイーン
ルルーシュの従える死喰い人の群れは段々と数を増していく。
それによりスザク達を襲う呪いの閃光も減り、形勢は徐々にこちらに傾き始めた。
ジニー「なんだか死喰い人達の様子がおかしくない?」
ハー子「ええ、一体何が…?」
ハリー「ル、ルルーシュ!?」
ハー子「えっ?」
ハリーは様子のおかしい死喰い人達の中にルルーシュ、スザク、カレン、CCの姿を見つけた。
ハリー「ルルーシュ達は何をやって…」
死喰い人「ぐぁ…!!」
周りは倒れた死喰い人達と折られた杖で埋め尽くされている。
呪いをいとも簡単にかわしながら、または発せられる前に次々と死喰い人の杖を破壊していくスザク。
スザクほどではないがこちらも着々と死喰い人をダウンさせていくカレン。
その間を行ったりきたりしながら呪いを避けようともしないCC。
そして、大勢の死喰い人の中に悠然と佇んでいるルルーシュ。
ロン「スザク…すご…」
ハー子「あの人達、杖も持たずになんてこと!」
スザク「あ、みんな!大丈夫?」
ハー子「え、ええ…あなた達の方こそ大丈夫なの?」
スザク「うん、今のところなんとかね」
ロン「スザク!君達って何者なんだい、魔法も使わずにやつらを圧倒するなんて信じられない!」
カレン「あーえっと…魔法使うよりこっちの方が早いでしょ」
ジニー「カレンかっこいいわ」
カレン「いやーその、あはは」
ハリー「う…っ!!」
ハー子「ハリー!」
ハリー「あいつが、あいつが来る…!!」
ハー子「あいつってまさか…!」
ハリー「う、うぁあ…っ!!」
???「なんなんだこの様は」
スザク「!?」
カレン「誰だ!」
ヴォル「俺様はハリー・ポッター以外を処分しろと言ったはずだが」
その場の空気が一瞬にして凍りついた。
ヴォルデモートだ。
ベラ「申し訳ございません、やっかいなやつらが現れまして…」
ヴォル「やっかいなやつら?」
ベラ「はい、この惨状も全てやつらの仕業です」
ヴォル「新手の闇払いか」
ベラ「いいえ、この学校の学生です」
ヴォル「なんだと?」
ベラ「はい」
ヴォル「ただの学生相手にこの様か」
ベラ「違うんです、ただの学生ではありません!やつら、魔法も使わず杖も持たずに…」
ヴォル「なに?」
スザク「あいつがヴォルデモート?」
ハリー「そうだ、あいつがヴォルデモートだ」
ヴォル「おい貴様ら何をしているのだ、早く奴らを殺せ」
死喰い人s「……」
ヴォル「なんだ?」
ベラ「それが、生き残っている死喰い人の様子がおかしくて…」
ヴォル「それもやつらの仕業か?」
ベラ「おそらくは」
ヴォル「ふん、こざかしい…おい貴様ら、何をした?」
ヴォルデモートは蛇のような目をルルーシュやスザク達に向けた。
ロンが縮み上がる。
ヴォルデモート「答えろ。クルーシオ」
スザク「おわっ!っと、何もしていない。蹴ったら気絶した。それだけだ」
カレン「殴っても気絶したわ。一発で」
CC「ふざけてなどいない」
ハリー「磔の呪いが効かない…?」
CC「この程度の苦痛、過去何百年かの間に飽きるほど経験した」
ヴォル「貴様…何者だ」
CC「お前はさっきから質問してばっかだな。飽きたぞ」
ベラ「貴様!なんて口を」
CC「早く終わらせてピザが食いたいんだ。お前らは早く死ぬか逃げるかどっちかしろ」
ヴォル「この闇の帝王が、その生意気な口を二度ときけなくしてやろう」
ルルーシュ「闇の帝王だと?」
ルルーシュ「貴様、自分で闇の帝王などと名乗っているのか」
ヴォルデモート「なんだと?」
ルルーシュ「馬鹿らしい。恥ずかしくないのか?中学生の妄想もほどほどにしろ」
CC「ふっ、お前が何を言う」
ルルーシュ「黙れ」
ヴォルデモート「…命知らずが多いようだな、アバダケダブラ」
ヴォルデモートがルルーシュに向けて呪いを発した。
緑色の閃光がルルーシュの前に飛び出してきた死喰い人の胸を貫く。
死喰い人B「…っ!」ドサッ
ヴォル「なに…?」
ルルーシュ「おい、仲間を殺してどうするんだ?」
スザク「ルルーシュ…はぁ」
ルルーシュ「どうした、俺を狙ったんじゃなかったのか」
ヴォルデモート「こざかしい、アバダケダブラ」
死喰い人A「が…!!」バタッ
ルルーシュ「怒りに任せて行動するから失敗するんだ。少し落ち着け」
戦場となっている玄関ホールは、張り裂けそうなほどの緊張と静寂で包まれていた。
ヴォル「クルーシオ!」
死喰い人D「ぐぁぁああああああ!!!があぁぁぁああああああああ!!!」
ロン「!」
ハー子「…っ!」
ルルーシュ「うるさい、静かにさせてくれ。俺の前で自分の部下をいたぶって、貴様は何がしたいんだ?」
ヴォル「貴様…」
ベラ「この方を誰だと思ってる!!」
ヴォル「手を出すな、こいつは俺様が直々にいたぶって殺してやる!」
ヴォルデモートが滑るようにルルーシュの方へ向かいながら呪文を唱えた。
ヴォル「クルーシ…っ!!」
唱え終わらないうちにルルーシュの周囲をかためる死食い人達から一斉攻撃を受け、後ろへ飛び退いた。
ヴォル「貴様ら、何の真似だ…?」
死喰い人「……」
ヴォル「なるほど、服従の呪いか…杖も使わずどうやった?」
ルルーシュ「何を言っている?魔法なんか使っていない」
ヴォル「嘘をつくな」
ルルーシュ「俺はただ守れと命令しただけだ。よほど貴様の下にいるのが気に入らなかったんだろうな」
ヴォル「貴様…!」
ヴォルデモートが、死喰い人をなぎ払いながらものすごいスピードでルルーシュの方へ向かっていく。
ハリー「ルルーシュ!」
ハー子「きゃあ!」
その時、スザクが待ち構えていたかのようにヴォルデモートの阻止に入った。
それに気付いたヴォルデモートの杖先から、スザクに向けて緑の閃光が走る。
スザク「だから、遅いって!」
襲い掛かる閃光かわしながらヴォルデモートの懐に飛び込むと、すかさず回し蹴りを喰らわせる。
ヴォル「ぐっ…!」
ヴォルデモートは顎にスザクの踵がヒットしたためよろけるが、すぐに体勢を立て直した。
しかし、スザクのほうが速かった。
ヴォル「がは…っ!!」
すぐさまヴォルデモートの後ろに回りこんだスザクは、後方からヴォルデモートの杖腕を掴むと一気にへし折った。
カレン「はいっと」
カレンがヴォルデモートのバキバキに折れた腕から杖を抜き取り、粉砕する。
ハリー「…!」
ハリー達だけではない、その場にいる者全員が、このシュールな光景に唖然としていた。
ルルーシュ「よし、では貴様ら全員杖を折れ」
死喰い人s「イエス、ユアハイネス」
ホール内には死喰い人達が一斉に杖を折る音が響き渡った。
ルルーシュ「おい貴様」
ベラ「…!」
ルルーシュ「貴様も俺に従え」
キュイーン
ベラ「!」
死喰い人最後の1本も、乾いた音を立てて二つに折れた。
ハリー「あ、な、何?」
ルルーシュ「こいつをどうするかはお前が自分で決めろ」
ハリー「えっ」
ルルーシュ「両親の敵なんだろう」
ヴォルデモートは逃げられないように両手両足の間接が外され、地面にねじ伏せられていた。
ロン「ハリー」
ハリー「…ああ」
ハリーは杖を持ち、ゆっくりと無様な格好になっているヴォルデモートまで歩み寄った。
ぶっちゃけルルとウ…スザクだけでいいんじゃないかななんて思ってない
ハリー「そうだ、こいつだけは絶対に許さない…僕がこいつを殺さないと終わらないんだ…」
ハリーの頭の中は憎しみでいっぱいだった。
自分の愛する人達をどれだけこいつに奪われたんだろうか。
殺してやる。
殺してやる。
ハー子「ハリーは、殺す、の…?」
ロン「このままやつを生かしておいたらどうなると思ってるんだ」
ジニー「あいつは、今ここで消えるべきよ」
ハー子「でも…」
ジニー「ハーマイオニー、気持ちはわかるわ。でもいつかは必ずハリーがやらなくちゃいけないの」
ハー子「…そうね」
~3日後~
あの後、ヴォルデモートの息を止めようとしていたハリーのもとにダンブルドアが現れた。
ハリーに何かを話し、背中をさすり肩を叩いた。
そして、魔法界を長きに渡り恐怖で支配してきた闇の帝王・ヴォルデモートは、選ばれし男の子の手によって葬り去られた。
ハリー「トレローニーの予言があったから、ダンブルドアは戦わなかったんだって」
ロン「自分の学校が壊されてるのにか」
ハリー「うん」
ハー子「あら、ルルーシュ達は?」
ハリー「ダンブルドアのところ」
ハー子「ここ2、3日は色々忙しくてゆっくりできなかったけど、ルルーシュ達に聞きたいことがたくさんあるの」
ロン「僕もだ」
ハリー「ああ、たくさんね」
ジニー「帰ってきたら質問攻めだわ」
~校長室~
ダンブルドア「それでじゃ、えー…何の話じゃったかの」
ルルーシュ「予言の話です、先生」
ダンブルドア「ああ、そうじゃったそうじゃった。歳をとるとどうもいかんな」
カレン「それで、どの予言とはどういうものだったのですか?」
ダンブルドア「ああ、おそらくお主らのことじゃ」
スザク「え?」
ダンブルドア「簡単に言うとじゃな、異世界から来た者達によりヴォルデモートが倒される、と」
ルルーシュ「つまり異世界から来た者というのが僕達ということですね」
ダンブルドア「いかにも。4人と選ばれし者、つまりハリーがやつを葬るとあった」
CC「ほう」
ダンブルドア「誰が何をしようとこれは運命じゃから変えられん、とも」
カレン「それで先生は手出ししなかったんですね」
ダンブルドア「まあ簡単に言うとそういうことじゃ」
ダンブルドア「それでじゃ、じつは予言には続きがある」
カレン「なんですか?」
ダンブルドア「その戦いの後の満月、つまり今日じゃ」
カレン「今日がどうしたんです」
ダンブルドア「異世界からの戦士は光に包まれて帰還する」
ルルーシュ「なに…!」
スザク「今日、元の世界に帰れる…?」
ダンブルドア「少なくともわしはそうとらえた」
カレン「嬉しいけど、突然ですね」
ダンブルドア「そうじゃな、非常に寂しい」
スザク「そっかあ、今日でみんなとお別れなのか…」
ダンブルドア「そこでじゃ、今夜はお主らのお別れパーティをやろうと思っておる」
ダンブルドア「そうじゃ。やつにとどめをさしたのはハリーじゃが、お主らの功績をみなが忘れてると思うでないぞ」
CC「ピザは出るのか?」
ルルーシュ「お前はそればっかりだな」
CC「黙れ、大事なことなんだ」
ダンブルドア「なんでも好きなものをたんと食べるがよい」
ハリー達に軽く自分たちのことを説明すると最初こそ驚かれたが、「やっぱりね」と納得してくれたようだった。
0時ちょうど。
ルルーシュ達はまばゆい光に包まれてグリフィンドールの談話室から消えた。
短い間に育った友情はとても強く、儚く、大切なものとなった。
~元の世界~
ルルーシュ「スザク、無理はしなくていい。お前は俺を憎んでいる」
スザク「それとこれとは話が別だ」
ルルーシュ「しかし」
スザク「俺はナイトオブゼロ。皇帝に一番近い男だ。今までも、これからも」
ルルーシュ「わかった。…ありがとう」
CC「おいおい、今は国民に温かく迎えられてるんだぞ。何を緊張している」
カレン「そうよ、しっかりしなさい…あっしっかりしてください皇帝陛下」
ルルーシュ「……ああ」
カレン「あなたならできるわ」
ルルーシュ「国民のために尽力し、より良い平和な世界へ向けて政治を進める」
ルルーシュ「…ついてこい」
スザク「イエス、ユアハイネス」
CC「何かっこつけてんだ童貞」
ルルーシュ「黙れ」
完
どちらも好きな作品だったから楽しみながらよめたわ
乙です!
面白かったよ乙
Entry ⇒ 2012.08.01 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「俺の一生を形として残したい」スザク「ギャルゲーか」
スザク「ルルーシュ、何かやり残したことはあるか?」
ルルーシュ「実は……俺の一生を形として残したいと考えていた」
スザク「形?教科書に載るだけじゃ不満なのか?」
ルルーシュ「皇帝ルルーシュの人格がどのような肯定を経て、築かれたのか……それを知ってもらいたい」
スザク「なんのために?」
ルルーシュ「ルルーシュ・ランペルージという人間がいたことを……残して置きたいんだよ」
スザク「ルルーシュ……」
ルルーシュ「ダメか?」
スザク「いや。それぐらいは協力するよ」
ルルーシュ「そうか。では、媒体はどうする?書籍にするか、映画にするしかないだろうが」
スザク「ギャルゲーだ、ルルーシュ。ギャルゲーにしよう」
スザク「ああ」
ルルーシュ「どういう意味だ?」
スザク「僕は君を許さない」
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ・ランペールジという存在を認めたくはないんだ」
ルルーシュ「何がいいたい?」
スザク「書籍にしても映画にしても、君が人間だった時期を多くの人が認知してしまう」
スザク「僕はそれが我慢ならない」
ルルーシュ「なら……」
スザク「でも、君の最後の願いを友人として叶えてあげたい。そう思っている」
ルルーシュ「その答えがギャルゲーなのか?」
スザク「ギャルゲーならいくつものルートを辿り、いくつかのエンディングを用意できる。その中に一つだけ、君の歴史を紛れ込ませる」
ルルーシュ「なるほど。他の可能性を盛り込むことで、ルルーシュの存在を一般人には分からなくさせるのか」
スザク「そう言うことだ」
スザク「まずはスタッフ集めからだな」
ルルーシュ「スタッフ?俺とお前だけで―――」
スザク「何を言ってる」
ルルーシュ「どういうことだ?」
スザク「シナリオライター、サウンド担当、原画担当、声優、色々必要だ」
ルルーシュ「そこまで本格的なのをつくるのか……?」
スザク「手を抜くつもりは一切ない」
ルルーシュ(スザクの目……本気だな……)
ルルーシュ「分かった。スタッフは手分けして探そう」
スザク「ああ」
ルルーシュ「では、ここにギャルゲー『ルルーシュの一生(仮)』プロジェクトを立ち上げる」
スザク「イエス、ユア・マジェスティ」
C.C.「ピザはまだか?」トコトコ
ルルーシュ「……」
C.C.「届いているじゃないか。全く」トコトコ
ルルーシュ「C.C.」
C.C.「なんだ?やらんぞ?」
ルルーシュ「お前、シナリオは書けるか?」
C.C.「そういうのはお前のほうが得意だろ?」
ルルーシュ「俺自身で書くと、恐らく客観的になりすぎて感情移入ができない。できれば、俺を良く知る者に書いてもらいたい」
C.C.「ふーん」
ルルーシュ「頼んでもいいか?」
C.C.「まぁ、お前を良く知るのは世界で私だけだろうな。いいだろう、引き受けよう」
ルルーシュ「よし」
C.C.カレン会長ナナリー咲世子天子カグヤアーニャユフィディートハルト
スザクとミレイさんが足りない
オレンジがいない
シャーリー……
ルルーシュ「ギャルゲーだ?」
C.C.「なんだそれは?」
ルルーシュ「知らないのか?」
C.C.「知らない」
ルルーシュ「……実はいうと俺もよく知らない」
C.C.「なんだ、早速暗礁に乗り上げたな」
ルルーシュ「ジェレミア!!」
ジェレミア「ここに」
ルルーシュ「この金でギャルゲーを買ってきてほしい。できれば、評判の高いもので頼む」
ジェレミア「畏まりました」
ルルーシュ「まずは資料に目を通すか」
C.C.「そうだな」
ルルーシュ「でかした」
C.C.「じゃあ、モニターに繋げるぞ」カチャカチャ
ルルーシュ「で、これはどういうゲームだ?」
ジェレミア「は。主人公が複数人の女性を口説き落とすゲームです」
ルルーシュ「ギャルゲーとはそういうものなのか」
ジェレミア「はい」
ルルーシュ「なるほど……。つまり、登場人物は女性が殆どというわけか」
C.C.「準備ができたぞ」
ルルーシュ「よし。では、始めよう」
C.C.「ああ」
ジェレミア「……」
モニター『~CLANNAD~』
ルルーシュ「……」
C.C.「……」
ロイド「どうしたの?」
セシル「スザクくん」
スザク「あの、頼みたいことがあるのですが」
ロイド「なに?皇帝陛下絡み?」
スザク「はい」
セシル「また、何かするの?」
スザク「ギャルゲーを作ろうと思っています」
ロイド「ギャルゲー?」
セシル「また、よくわからないことをするのね」
スザク「それでお二人にはプログラマーとして協力してほしいのですが」
ロイド「僕にできることなら協力しよう」
セシル「私も」
スザク「ありがとうございます」
スザク(あとは……)
スザク「……藤堂さん」
藤堂「スザクくんか……」
スザク「実は……協力してほしいことがあります」
藤堂「私に拒否権などなかろう」
スザク「いえ。拒否していただいても構いません」
藤堂「……」
スザク「ギャルゲーを作ろうと思っています」
藤堂「ギャルゲー?」
スザク「はい」
藤堂「ふっ……」
スザク「藤堂さん……?」
藤堂「キャラは何人だ?シナリオは?ジャンルは?抜きゲーならお断りだ」
スザク「藤堂さん……ありがとうございます!!」
藤堂「礼など不要。私は死刑囚だからな」
→ナナリー「お兄様、プリキュアですよプリキュア」ルルーシュ「ああ」
モニター『~END~』
ルルーシュ「……」
C.C.「……」
ジェレミア「なんという家族愛……このジェレミア……涙で前が見えません……」
ルルーシュ「なるほど……これがギャルゲーか……」
C.C.「……」グスッ
ルルーシュ「よし。感覚は掴めた。では、第一回製作会議を行う」
ジェレミア「はっ」
C.C.「やろう。ルルーシュ。超大作を作るぞ」グスッ
ルルーシュ「当然だ。俺がプロデュースするからには、未来永劫誰も超えることができないギャルゲーを作る!!」
ジェレミア「オール・ハイル・ルルーシュ!!!」
ルルーシュ「ふははははは!!!スザクを呼べ!!!主要スタッフもだ!!!」
ジェレミア「イエス、ユア・マジェスティ!!!」
C.C.「面白くなってきたな」グスッ
ルルーシュ「集まっているな」
スザク「……」
C.C.「……」
セシル「……」
藤堂「……」
ルルーシュ「まずは、藤堂」
藤堂「なんだ?」
ルルーシュ「何から決めるべきだ?」
藤堂「ギャルゲーはキャラだ」
ルルーシュ「ほう?」
藤堂「作品のテーマ、世界観にあわせて、魅力的なキャラを作る。キャラなくしては始まらない」
ルルーシュ「なるほど。ホワイトボードに書いてくれ」
神楽耶「はい」カキカキ
ルルーシュ「テーマと世界観……まあ、そこの骨子は既に出来上がっている」
ルルーシュ「架空の学生『ルルーシュ・ランペルージ』が織り成す学園物語だ」
藤堂「……」
ルルーシュ「どうだ?」
藤堂「ふっ……」
ルルーシュ「何が可笑しい?」
藤堂「つまらん」
ルルーシュ「なんだと?」
藤堂「ただの張りぼて。中身のない作品でプレイヤーは満足しない」
ルルーシュ「貴様……!!」
藤堂「根底にあるのがそんな安っぽいものでは、魅力的なキャラは作れないぞ?」
ルルーシュ「ならばどうすればいい?!」
藤堂「もっとファンタジー要素を詰め込むべきだ」
ルルーシュ「ファンタジーだと?」
藤堂「そうだ。そうすることで学園という閉鎖的な空間で起こる物語にも厚みが出る」
C.C.「確かに私とルルーシュがプレイしたゲームもファンタジー要素はあったな」
セシル「はぁ……」
神楽耶「ファンタジー……」カキカキ
ルルーシュ「しかし、偏にファンタジーと言っても……」
藤堂「ギアス」
ルルーシュ「?!」
藤堂「お前にはギアスという能力がある。それを活かすべきだと思うが?」
ルルーシュ「ギアスを……ゲームの中に登場させるのか……?!」
C.C.「しかし!!」
藤堂「この物語はフィクションです。この一言でプレイヤーは納得する」
スザク「藤堂さん……!!」
ルルーシュ「流石は奇跡の藤堂……まだ健在だったか……!!」
藤堂「ふふふ……」
C.C.「よし。ギアスを物語に入れよう」
スザク「でも、肝心のエンディングはどうするんだ?」
藤堂「簡単に言えば、特定のキャラと結ばれて終われば一番いい……だが……」
ルルーシュ「なんだ?」
藤堂「壮絶なバッドエンドを望むプレイヤーがいることも確かだ」
C.C.「本当だろうな?」
藤堂「幸せの裏で起こる不幸。それのギャップもギャルゲーの醍醐味だ」
ルルーシュ「なるほどな。確かに、全てがハッピーエンドでは成り立たないか」
スザク「バッドエンドは主人公が死ぬってことにしたらいいんじゃないかな?」
ルルーシュ「俺の一生に繋げるのか?」
スザク「そうだ」
ルルーシュ「……ありだな」
神楽耶「バッドエンドをつくる……っと」カキカキ
藤堂「ストーリーの大まかな流れはどうなっている?」
C.C.「それは私が発表しよう」
藤堂「待て」
C.C.「なんだ?」
藤堂「学校はマズい。学園にしておけ」
ルルーシュ「だが、アッシュフォード学園は既に存在してる」
藤堂「実在の団体云々といっておけばいい。それよりも学校と呼称すると、色んな制約に束縛されることになる」
ルルーシュ「どういうことだ?」
藤堂「生徒を攻略対象にできない。つまり、同級生をヒロインにできない」
スザク「本当ですか?!」
藤堂「ああ。大人の都合だ」
ルルーシュ「ちっ……そんなルールがあったのか」
C.C.「では、書き換えておくよ。ストーリーはこうだ。三年生の春に主人公ルルーシュは新たな出会いをする」
C.C.「そこで幼馴染、同級生、先輩、後輩、教師……様々な恋をし、そして少年は成長する」
C.C.「どうだ?」
藤堂「悪くない。10万本は売れる」
ルルーシュ「では、本題に移ろう。キャラクターだ」
C.C.「まあ、根幹ではルルーシュの一生なのだから、実在する人物をモデルにすることは確定だな」
藤堂「なるほど」
ルルーシュ「俺が考えた登場人物は……こうだ」バッ
メインヒロイン ナナリー
幼馴染 シャーリー
同級生A ニーナ
同級生B 咲世子
先輩 ミレイ
後輩 アーニャ
友人 スザク
教師 ヴィレッタ
ルルーシュ「どうだ。この完璧な布陣。10万本プラス5万本はいけるだろう?」
C.C.「……」
神楽耶「……」
スザク「いいと思う」
藤堂「……なっていない……まるでだめだ!!これでは500本も売れん!!!」バンッ!!!
ルルーシュ「なんだと?!」
C.C.「お前の傍にいた私がいないとは、どういうことだ?」
藤堂「ロリキャラがいない。やり直して貰おう」
ルルーシュ「だが……」
スザク「ルルーシュ。僕は基本的に賛成だけど、これでは君の一生は描けないよ。登場人物が少なすぎる」
ルルーシュ「少ないだと?これでか?!」
スザク「そもそもカレンを入れてあげないと可哀相だよ」
ルルーシュ「いや。カレンか咲世子かで悩んだ。だが、咲世子のほうが関わりが深いから選出したんだがな」
藤堂「お嬢様や毎日屋上や図書室にいるような不思議キャラもいない」
ルルーシュ「そんなキャラまで必要なのか?!」
藤堂「当然だ」
ルルーシュ「では、練り直そう……」
スザク「ルルーシュ、僕は攻略対象なのか?」
ルルーシュ「どっちがいい?」
スザク「……ルルーシュの好きなほうで……」モジモジ
ルルーシュ「よし……見てくれ」
メインヒロイン ナナリー
弟 ロロ
幼馴染 シャーリー
同級生A ニーナ
同級生B カレン
先輩 ミレイ
後輩 アーニャ
友人 スザク
友人の恋人 ユフィ
保険医 コーネリア
お嬢様 神楽耶
メイド 咲世子
不思議ちゃん 天子
教師 ヴィレッタ
ルルーシュ「どうだ?」
スザク「僕の恋人にユフィ……!?」
藤堂「……千葉……がいない……」
C.C.「そこまでするならV.V.もいれてやれよ。あとマリアンヌも」
ルルーシュ「バカをいうな!!お前!!これだけのキャラの個別ルートを書けるというのか?!」
C.C.「ああ……そうだな。これ以上増えると……大変かもしれないな」
ルルーシュ「ああ。セシルは攻略できないキャラで出しておくから」
セシル「それはどうも」
C.C.「で、私は?」
ルルーシュ「お前にはこのポジションをくれてやる」
真ヒロイン C.C.
C.C.「……ほう」
ルルーシュ「満足か?」
C.C.「……うん」
藤堂「よし。まあ、これでいいだろう」
ルルーシュ「では、シナリオ製作に入るぞ」
C.C.「了解した」
スザク「藤堂さん、原画とサウンドは……」
藤堂「任せておけ」
ルルーシュ「C.C.。別室でプロットを作るぞ」
ルルーシュはほんと鬼畜やでぇ・・・
C.C.「ルルーシュ、その前に決めておくことがある」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「各キャラの特徴だよ」
ルルーシュ「どういうことだ?」
C.C.「よくあるだろ?清楚とか、ツンデレとか」
ルルーシュ「なんだそれは?」
C.C.「お前……それぐらい私でも知っているぞ」
ルルーシュ「分かった。藤堂と連絡をとる」
藤堂『―――どうした?』
ルルーシュ「キャラの特徴はどうしたらいい?」
藤堂『実在する人物をモデルにしているなら、それを参考にしたほうがリアリティがある』
ルルーシュ「なるほどな」
C.C.「なら……」カキカキ
ルルーシュ「……」
メインヒロイン ナナリー(ブラコン)
弟 ロロ(ブラコン)
幼馴染 シャーリー(一途)
同級生A ニーナ(ヤンデレ)
同級生B カレン(ツンデレ)
先輩 ミレイ(攻められると黙るタイプ)
後輩 アーニャ(無口・無表情・クール)
友人 スザク(素直・天然)
友人の恋人 ユフィ(寝取り対象)
保険医 コーネリア(とにかくエロい)
お嬢様 神楽耶(ちょろい)
メイド 咲世子(お嬢様とセット)
不思議ちゃん 天子(珍獣)
教師 ヴィレッタ(二人っきりになるとお淑やかになる)
真ヒロイン C.C.(絵に描いたようなヒロイン)
C.C.「……」
ルルーシュ「……この設定、活かせるのだろうな?」
C.C.「勿論だ。私を誰だと思っている?」
ルルーシュ「そうだったな」
C.C.「やってやるさ。私はC.C.だからな」
ルルーシュ(ユフィのルートが気になるな……どうなるんだ……?)
藤堂「立ち絵と背景はこんな感じだ」
ルルーシュ「悪くない。個々の特徴を上手く捉えている」
スザク「ルルーシュ、声優の件だけど」
ルルーシュ「どうした?」
スザク「オーディションしたほうがいい?それともオファーで済ませるかい?」
ルルーシュ「オーディションだな。スザク、頼む」
スザク「わかった」
C.C.「ルルーシュ、共通ルートだけで推定のプレイ時間が60時間ぐらいになりそうだけど、いいか?」
ルルーシュ「バカ者!!多すぎる!!減らせ!!!」
C.C.「分かった!!」
藤堂「ところでイベント絵の比率はどうする?」
ルルーシュ「そうだな……一番多いのはナナリーだ。イベント絵は累計120枚ぐらいで頼む」
藤堂「少ない者は?」
ルルーシュ「ニーナでいい。やつのイベントはC.C.のプロットを見る限り、2枚でよさそうだ」
C.C.「このイベントでフラグが立つからな」
セシル「分かりました」
ロイド「あの~、このキャラを攻略しないと、このキャラは攻略できないってこと?」
C.C.「そうだ。まずはスザクを攻略する。その後でユフィだ」
ロイド「あは~りょ~か~い」
セシル「あまり、気乗りはしませんけど」
ロイド「でも、これすごいね。各キャラにノーマル、バッド、ハッピーの三種類のエンディングが用意されてるんだから」
C.C.「私が頑張ったんだ」
ロイド「でも、セシルくんがいないのは寂しいよね」
セシル「一応、アドバイスキャラで出演はしてますよ」
ロイド「やっぱり、攻略されたいって思ってるでしょ?」
セシル「そ、そんなことありません!!」
C.C.「いいから、早くつくれ」
ロイド「はいはい」
ジェレミア「既に75%まで進んでおります」
ルルーシュ「そうか」
ジェレミア「しかし、問題が」
ルルーシュ「なんだ?」
ジェレミア「ここに来て、もっと待遇をよくしろと注文をつける輩が現れました」
ルルーシュ「誰だ?」
ジェレミア「紅月カレンです」
ルルーシュ「具体的になんと言っている?」
ジェレミア「なんでも……イベント絵が10枚しかないことに不満らしいのです」
ルルーシュ「まあ、好きに言わせておけ。カレンは割りと優遇しているほうだ。ロロなんて削りに削って、遂には個別ルートが消失し、ナナリールートと統合してしまったからな」
ジェレミア「分かりました。そのことを伝えておきましょう」
ルルーシュ「頼むぞ」
ルルーシュ「ふふふ……順調だな……テストプレイが楽しみだ……ふはははは……!!!」
それはバットエンドじゃ・・・
アーニャがいるだろ、たぶん
スザク「ルルーシュ!!!」
ルルーシュ「どうした?」
スザク「完成した……君のゲームが」
ルルーシュ「出来たのか……!!!」
スザク「テストプレイを是非、ルルーシュにやってもらいたい」
ルルーシュ「任せろ」
スザク「今、準備する」
ルルーシュ(くくく……さあ……誰から攻略してやろうか……)
ルルーシュ(やはり、ナナリーか……ナナリーしかないな……ハーッハッハッハッハッハッハ!!!)
スザク「―――できたよ」
ルルーシュ「よし」
C.C.「……」ドキドキ
ルルーシュ「ギャルゲー……ルルーシュの一生(仮)……テストプレイを行う!!!」
モニター『~コードギアス ルルーシュの一生~』
『ふと視界の隅にこちらを見つめる少女がいた』
C.C.「お前……私が見えているのか?」
ルルーシュ「は?」
『頭のおかしな奴だ。春先だからこういう奴もいるだろう。俺は無視して去ろうとした』
C.C.「待て」
『鋭い声に俺の足が止まる』
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「私が見えているなら話は早いな。お前にギアスを授けよう」
ルルーシュ「ギアスだと?なんだそれは?」
C.C.「受け取れ……そして、私に見せてくれ。お前の可能性をな」
走り去る
呆然と少女の目を見つめる
『俺の本能がヤバいと告げる。俺は全速力でその場を走り去った』
C.C.「待て!!」
ルルーシュ「違う!!俺は下を選ぼうとした!!」
C.C.「いいから、続きだ」
ルルーシュ「……」
『―――無事に学校に辿り着く。あの女はなんだったのか』
シャーリー「おはよ、ルル!」
『幼馴染のシャーリーだ。こいつとはクラスが違った例がない』
ルルーシュ「おはよう、シャーリー」
カレン「今日は珍しく遅刻じゃないのね」
ニーナ「おはよう」
『カレンとニーナ。どちらもただのクラスメイトだ。仲良くなったのは去年ぐらいだったか』
ヴィレッタ「よーし、席につけー」
『担任のヴィレッタが入ってくる。自然とみんなの視線は前に注がれる』
ヴェレッタ「今日は転校生を紹介する」
ルルーシュ(転校生か……誰だろう……)
C.C.「……」
ルルーシュ「な……?!」
ヴィレッタ「どうした、ルルーシュ?知っている顔なのか?」
ルルーシュ「お前は……!?」
シャーリー「え?誰?」
カレン「……」
ニーナ「ルルーシュの友達……?」
C.C.「ルルーシュとは将来を誓った仲だ」
『教室内がどよめく』
カレン「なんですって……?」
シャーリー「うそ……」
ニーナ「……」ギリッ
ルルーシュ「みんな!!待ってくれ、これは冗談だ!!」
C.C.「私は冗談が嫌いだ」
スザク「転校生はナナリーって聞いてたけど?」
C.C.「いいからやれ。選択肢で未来が変わる。よくある話だろ?」
ルルーシュ『いや、何を言っているんだ?!』
C.C.『お前、今朝のこと忘れたとはいわせないぞ?』
ルルーシュ『今朝だと……!?』
シャーリー『ルル!!あの子となにしたの?!』
カレン『不潔ね』
ニーナ『……』ギリギリ
ルルーシュ『貴様!!言いがかりはよせ!!』
C.C.『知るか。先生?』
ヴィレッタ『なんだ?』
C.C.『私はルルーシュの隣に座る。いいな?』
ヴィレッタ『え……あ、ああ……』
C.C.『よし』
C.C.『……』
ルルーシュ『お前は何者だ?』
C.C.『私が見えたのだろう?』
ルルーシュ『俺だけではなく、全員が見えているようだが?』
C.C.『今は見えるようになっているだけだ』
ルルーシュ『どういうことだ?』
C.C.『それは……』
シャーリー『ちょっと、ルル!!』
ルルーシュ『な、なんだ?!』
カレン『転校生とはどういう関係なの?風紀が乱れると思うけど?』
ニーナ『……』
ルルーシュ『まて、お前たち。これは違う……』
C.C.『女の嫉妬は醜いな。しっしっ』
シャーリー『な……!!』
スザク「あまり攻略したくないね。とりあえず、僕が出てくるところまでメッセージスキップをしよう」
ルルーシュ「そうだな」
C.C.「なんだと?!ギアスの説明とかもすぐにあるんだぞ?!大事な伏線をスキップするのか?!」
『午後の授業も終わり、放課後となった』
ルルーシュ『お前、いつまでついてくる気だ』
C.C.『それはな……』
スザク『ルルーシュ!!』
ルルーシュ『スザクか』
ユフィ『ルルーシュ、今から帰りですか?―――あれ、そちらの人は?』
ルルーシュ『ああ。転校せ―――』
C.C.『ルルーシュのフィアンセだ』
スザク『フィアンセ?!』
ユフィ『まぁ』
ルルーシュ『違う!!これはこいつが勝手に言っているだけだ!!』
ルルーシュ『よせ、スザク。昔のことだ』
スザク『……』
ユフィ『スザク……あの……』
C.C.『それで何か用かな?』
スザク『あ、ああ……今から一緒に帰ろうと思ってたんだけど』
ユフィ『ご一緒にどうですか?』
ルルーシュ『そうだな……』
C.C.『ルルーシュ。私はお前と二人で帰りたい』
ルルーシュ『なに?』
C.C.『……』
スザクたちと一緒に帰る
C.C.の我侭を聞く
『俺はC.C.の我侭を聞いてやることにした』
ルルーシュ「なんだと?!選択肢は出るのに選べないぞ!!」
スザク「ルルーシュ!これじゃあ個別ルートに入ってしまう!!どうしたんだ?!』
C.C.「そんなことするわけないだろ。どれだけの量の文章を作ったと思っている?」
スザク「でも、選択肢が固定されているように思えるけど」
C.C.「気のせいだ。ルルーシュがボタンを連打して、選んでしまっただけだろう?」
ルルーシュ「……」
スザク「……」
C.C.「なんだ、その目は?」
ルルーシュ「では、しばらくメッセージスキップで放置だな」
C.C.「!?」
スザク「ああ」
C.C.「ちょっと待て!!ライターの努力を踏み躙る気か?!」
ルルーシュ「そもそもメインヒロインはどこに消えた?」
C.C.「……」
スザク「アーニャも出てきていないしね」
C.C.「それは……あの……」
C.C.の元に行く
全てを懺悔し、学園を去る
『俺はC.C.の待つ、いつもの場所へ行くことを決意した』
ルルーシュ「何があったんだろうな」
スザク「きっと壮大な何かだよ。ルルーシュ、煎餅食べる?」
ルルーシュ「日本の菓子か。もらおう」ボリボリ
C.C.「……」
ルルーシュ『C.C.』
C.C.『……お前……どうして……』
『うっすらと涙が揺れているのが分かった。俺はそのことには触れず、C.C.に近づいた』
ルルーシュ『C.C.……俺は決めた……』
C.C.『……なにを?』
ルルーシュ『―――お前を愛すとな』
C.C.『ルル……シュ……おまえ……』
ルルーシュ「スザク、何か飲み物を」
ルルーシュ『構わない』
C.C.『お前の運命を狂わせた……』
ルルーシュ『罪の意識があるなら、俺の傍にいろ。C.C.』
C.C.『ルルーシュ……ふふ……』
ルルーシュ『お前が魔女なら……俺が魔王になる……』
C.C.『なんだそれは?』
ルルーシュ『プロポーズのつもりだが?』
C.C.『バカ……でも……』
『俺はC.C.を強く抱きしめた。小さな体が今にも崩れ落ちそうだった―――』
ルルーシュ「……」
スザク「……」ボリボリ
『自分を~せか~いさえも~かえ~てしま~えそな~♪』
ルルーシュ「エンディングか」
スザク「感動した」
C.C.「なんだ?」
ルルーシュ「ナナリーの存在が完全に消えているのはどういうわけだ?」
スザク「スキップを見る限り、コーネリア様も出てきてないみたいだしね」
ルルーシュ「途中、シャーリーとニーナが死んでいるようなイベント絵もあったな」
スザク「うん」
C.C.「あれは……その……主人公のギアスが暴走して……だな……」
ルルーシュ「そんなことはどうでもいい。とりあえず、これはどういうことだ?」
スザク「説明してくれ」
C.C.「いや……ルルーシュも悪いからな」
ルルーシュ「なんだと?」
C.C.「真ヒロインというから……もっと出番があると思ったのに……実際、シナリオを書いたら、1/10以下にされるし……」
ルルーシュ「当然だ。真ヒロインは全てのキャラを攻略してから初めて……。お前……まさか……!!」
スザク「ルルーシュ!最初の選択肢はきっと、全キャラ攻略後に出る選択肢だったんだ!!」
C.C.「……」
C.C.「……」
スザク「でも強制選択っておかしいと思う。いくら隠しルートに入ったからって、少し乱暴だよ」
ルルーシュ「どうなんだ?」
C.C.「いや……だって、他の選択肢を選ぶと強制的にルートを外れる仕様なんだぞ?」
ルルーシュ「それだけ、お前の攻略は難しいということだ」
C.C.「私のエンディングを見れないまま、諦めるプレイヤーが現れたらどうする?」
ルルーシュ「C.C.ルートを見るために全キャラを攻略しないとならない。その時点で、プレイ時間は推定30時間強」
ルルーシュ「C.C.ルートで投げ出すような奴が、そこまで辿り着けるわけがない」
C.C.「なら、私のルートを見るプレイヤーは限られるということになる」
ルルーシュ「しかし!!貴様のルートはこのゲームの根幹だ!!きちんと全てのルートを通ってからではないと、感動が薄まる!!」
C.C.「どのルートを選んでも、楽しめるように作った!!問題ない!!」
ルルーシュ「ふざけるな!!俺の考えたプロットにケチをつけるのか?!」
C.C.「シナリオを書いたのは私だ!!」
スザク「二人とも!!落ち着くんだ!!―――ここは……藤堂さんに見てもらうしかないと思う」
ルルーシュ「奇跡の藤堂にはどう映った?」
藤堂「悪くない。むしろこのルートを最初にクリアしても、物語の全貌は明らかにされていないのは評価できる」
ルルーシュ「なに?」
C.C.「だろ?」
藤堂「ああ。上手く練られている。確かにC.C.ルートはネタバレ的な要素も含むが、全てのルートを辿らないと分からない箇所もある」
藤堂「つまり、C.C.ルートにも他ルートへの伏線が張られている」
スザク「じゃあ……」
藤堂「うむ」
C.C.「ほら、見ろ?だから、言った―――」
藤堂「―――喝ッ!!!」バキィ!!!
C.C.「……」
藤堂「メインヒロインを自身の願望のためにシナリオ上から完全に消滅させたのは許せんし、選択肢強制決定など言語道断だ」
ルルーシュ「ディスクが……」
C.C.「……っ」ウルウル
藤堂「きちんと作り直すべきだ」
ルルーシュ「そうだな。それがいいだろう。それにこれでは俺の人生が辿れない」
スザク「ルルーシュ・ランペルージルートは相当シビアなフラグだけどね」
ルルーシュ「それでいい。俺を知っている者だけが辿り着けるルートだ」
スザク「そうか」
藤堂「どうやら、C.C.に任せてはおけないようだな」
ルルーシュ「では……」
藤堂「助っ人を頼むか」
スザク「助っ人ですか」
ルルーシュ「よし。カレンと神楽耶様を呼べ」
スザク「二人にC.C.の監視をさせるのかい?」
ルルーシュ「ああ」
スザク「わかった」
C.C.「こんなことになるなんて……」ウルウル
カレン「できました」
ルルーシュ「来たか。ん?C.C.はどうした?」
神楽耶「出来に不満があるらしく、部屋で寝ると」
ルルーシュ「そうか」
スザク「よし。じゃあ、準備をしよう」
カレン「ねえ、ルルーシュ」
ルルーシュ「なんだ?」
カレン「……ううん。なんでもない」
ルルーシュ「そうか」
スザク「ルルーシュ、準備が整った」
ルルーシュ「よし。では、二度目のテストプレイだ」
神楽耶「……」
カレン「はぁ……」
『~こーどぎあす ラブラブのルルーシュ~』
『俺は彼女の目をじっと見つめていた。瞳に吸い込まれるような感覚に陥るほどに』
ルルーシュ「選択肢が出なくなっているな」
スザク「直ったんだね」
ルルーシュ『―――はっ?!俺は……何を……』
『辺りを見渡しても何もない。誰もいない』
1 このまま学園に向かう
2 辺りを散策する
ルルーシュ「……1だ」ピッ
『俺は違和感を覚えながらも、学園に向かうことにした』
『でも、なんとなく寄り道したい気分になったので、散策することにした』
ルルーシュ「……」
スザク「お煎餅、いる?」
カレン「うん」
神楽耶「いただきますわ」
ルルーシュ「まあ、いい。主人公がプレイヤーの意思に反した行動をとることはよくある」
神楽耶『何をされているのですか?』
『涼やかな声がした。目を向けるとそこには、年下の少女が不思議そうな顔で俺を見つめていた』
ルルーシュ『ちょっと空を見ていただけですよ』
神楽耶『そうですか』
『そういうと彼女は黙った。会話がなくても落ち着く。嫌な気分じゃなかった』
ルルーシュ『君は?』
神楽耶『私ですか?気になります?』
ルルーシュ『ああ』
神楽耶『今は秘密です』
『悪戯っぽく笑う。そして彼女は去っていく。一体、何者なんだろう。俺は彼女の姿が見えなくなるまで、その不思議な背中を見つめていた』
ルルーシュ「なるほどな」
神楽耶「ここで私のフラグが立ちました」
カレン「……」バリバリ
スザク「カレン、お茶はいるかい?」
『先生の声で転校生が扉を開けて入ってきた。可憐な少女だった』
ナナリー『みなさん、初めまして。ナナリー・ヴィ・ブリタニアといいます。よろしくお願いします』
『男子からは喝采が起き、女子からはその愛らしさに感心したのかため息が漏れてくる』
ヴィレッタ『えーと……席は、ルルーシュの隣だ』
ナナリー『ルルーシュ……?』
ルルーシュ『ここだよ』
ナナリー『……あ』
『彼女は何かに驚いたようだったが、その表情もすぐに笑顔に変わる』
ナナリー『よろしくお願いしますね、ルルーシュさん!』
ルルーシュ『ああ、よろしく。ナナリー』
『―――そうして俺は出会った。運命を変える少女と未来を紡ぐ少女に』
『あ~さも、よ~るもこ~いこがれて~♪』
ルルーシュ(遂に来たぞ!!!ナナリーがぁ!!!フハハハハハ!!!必ず攻略してやるからなぁ!!!ナナリー!!!)
スザク「オープニング、あったんだ」
シャーリー『ルル!一緒に食べよ!!』
ルルーシュ『そうだな―――』
1 ナナリーを誘う
2 カレンを誘う
3 ニーナを誘う
4 二人で食べる
ルルーシュ「1だな」ピッ
ルルーシュ『―――ナナリー』
ナナリー『はい?』
ルルーシュ『一緒に食べないか?』
ナナリー『遠慮します』
『そういうと彼女は一人、食堂へと向かっていった』
カレン『私も混ぜてよ』
シャーリー『いいよ』
『三人で食べることになった』
ルルーシュ「……」
シャーリー『ルル、今日は掃除当番だからね』
ルルーシュ『分かってるって』
シャーリー『ルルは油断するといっつも逃げちゃうんだもん!』
ルルーシュ『はいはい』
ナナリー『……』キョロキョロ
『ナナリーが周囲の様子を見て、戸惑っているようだった。どうやら、自分が掃除の担当になっているのかまだ把握できていないようだ』
1 教えてあげる←
2 放っておく
ルルーシュ『ナナリー。ナナリーは俺たちと一緒に掃除だぞ?』
ナナリー『遠慮します』
『そういうとナナリーは去っていった』
カレン『私も混ぜてよ』
シャーリー『いいよ』
『三人で掃除をすることになった』
ルルーシュ(いや、まだ始まったばかりだ……焦ることはない……)
掃除しろろよwwww
スザク『ルルーシュ、遅かったね』
ユフィ『ルルーシュ。待っていましたよ』
『共同玄関のとこで親友のスザクと、その恋人であるユフィが居た。この三人で帰るのが恒例になっている』
ルルーシュ『悪かったな。ん?』
ナナリー『あ……』
『スザクの隣に転校生の姿があった。どういうことだ?』
スザク『この子、転校生だって聞いた。道に迷ったみたいで』
ルルーシュ『そうなのか。まあ、うちの学園は無駄に広いからな。ユフィも時々、迷子になるぐらいだ』
ユフィ『もう!ルルーシュ!!それは言わないでください!!』
スザク『あははは』
ルルーシュ『で、スザクは転校生を口説いていたのか?恋人の目の前で』
スザク『そんなことするわけないだろ』
『スザクが睨む。相変わらず冗談が通じない奴だ』
ルルーシュ『じゃあ、帰るか』
『ナナリーが何を言いかけて、俯いた』
ユフィ『どうしたの?』
ナナリー『……』
『俺はなんとなく―――』
1 一緒に帰りたいのかと思った←
2 俺に用にあるのかと思った
3 スザクに用があるのかと思った
ルルーシュ『一緒に帰るか?』
ナナリー『遠慮します』
『ナナリーはそういうと上履きのまま、学園を後にした』
カレン『私も混ぜてよ』
スザク『いいよ』
『四人で下校することになった』
ルルーシュ「……カレェェェン!!!!」
カレン「え?なに?!」ビクッ
カレン「だから、なにが?!」
ルルーシュ「一向にナナリーが俺の誘いに乗って来ない!!いや、それはまだいい!!何故、カレンが必ず出てくる?!」
カレン「知らないわよ」
ルルーシュ「そんなわけあるか!!貴様、何か弄っただろ!?」
カレン「弄るだけの知識も技能もないってば!!」
神楽耶「ルルーシュ様」
ルルーシュ「……」
神楽耶「女性が……それもメインヒロインがそう簡単に陥落するとお思いですか?」
ルルーシュ「それは……」
神楽耶「急いては事を仕損じる……です」
ルルーシュ「……いいだろう」
カレン「あー、びっくりした」
神楽耶「……」バリバリ
スザク(僕がプレイする場合、僕自身を攻略しないとユフィとは……複雑だな)
『門限はないが、母さんが小言をいうから早く帰らないといけない』
『薄暗い道を歩いていると、突然女性の悲鳴が聞こえた』
『俺は―――』
1 様子を見に行く←
2 恐怖心に駆られ無視する
『路地裏のほうから聞こえたな』
『緊張からか急速に喉が渇き、額に汗が浮かぶ』
『そして物陰から様子を伺うと―――』
玉城『おらぁ!!こっちにこい!!!』
ナナリー『やめて!!やめてください!!』
『ナナリー!!ナナリーが暴漢に襲われている!!俺は―――』
1 助ける
2 様子を見る
ルルーシュ「ついに緊迫の展開がきたか」
スザク「ルルーシュ!!早くナナリーを!!」
玉城『なんだ……てめえは?』
『暴漢の鋭い目が俺を捉えた』
玉城『オラァァ!!!』ドガァ
ルルーシュ『ぐっ?!』
『唇が切れる。血が服に落ちるのが見えた』
玉城『なんだよ……まだ、やんのかぁ……?』
『男の後ろで、ナナリーが怯え、体を震わせていた。瞬間、俺の左目が熱くなるのを感じた』
ルルーシュ『貴様のような屑は―――死ね!!!』キュィィィン
玉城『……わかった』
ルルーシュ『え……?』
『男は覚束ない足取りでその場を去っていった』
『俺は―――』
1 ナナリーに駆け寄った
2 男を追った
ルルーシュ「ナナリーを助けないとな」
ナナリー『はい』
ルルーシュ『怪我は?』
ナナリー『大丈夫です』
『ナナリーは恐怖で顔を青くし、肩を震わせている』
1 家まで送ると申し出た←
2 警察に連絡する
ルルーシュ『家まで送るよ、ナナリー』
ナナリー『遠慮します』
『ナナリーはしっかりとした足取りでこの場を後にした』
カレン『私も混ぜてよ』
『カレンを家に送ることになった』
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ、もうちょっと進めてみよう」
ルルーシュ「もういい……!!次の選択肢までスキップだ……!!!」
神楽耶「……」バリバリ
1 ハンカチを差し出した←
2 何も言えず、ただ立ち尽くした
ナナリー『遠慮します』
カレン『私に貸してよ』
ルルーシュ「ぬぅぅ……!!!」
『―――ナナリーが前を歩いていた』
1 挨拶をする←
2 昨日のこともあるから挨拶を控えた
『ナナリーは俺を無視した』
カレン『ルルーシュ、おはよう』
スザク「カレン……しつこいな……」
ルルーシュ「くそ……いつになったら……!!」
スザク「ルルーシュ、待ってくれ!!展開が変わった!!」
ルルーシュ「なに?」
『―――夏休み3日目。やることがないので公園を訪れた』
遠慮します
私も混ぜてよ
ルルーシュ『ああ……ええと?』
神楽耶『神楽耶です。ルルーシュ様?』
ルルーシュ『こんな暑い日にどうしたんですか?』
神楽耶『……お迎えにあがりました』
『お迎え?どういうことだ?』
神楽耶『どうぞ、こちらへ』
ルルーシュ『ちょっと待ってくれ。どういうことだ?』
神楽耶『……ギアス』
『息を呑んだ。何故、彼女がその力を知っている……?』
神楽耶『ギアスのことでお話があります』
ルルーシュ『俺は―――』
ルルーシュ『―――分かった、従おう』
ルルーシュ「今の感じ、選択肢がでないとおかしいんじゃないのか?」
スザク「いや、ただの間かもしれない」
神楽耶『咲世子』
咲世子『はい』
神楽耶『この方がルルーシュ様です。丁重にお願いします』
咲世子『畏まりました』
『俺は咲世子というメイドの案内され、とある一室に向かった』
神楽耶『ルルーシュ様』
『彼女の荘厳な雰囲気に圧され、背筋が伸びる』
神楽耶『我が一族はギアスを持つ者を探しておりました』
ルルーシュ『どういうことだ?』
神楽耶『ギアスを持つ者と私は結ばれる運命にあるのです』
ルルーシュ『なに……?』
神楽耶『……』
『神楽耶の目は真剣だ。嘘を吐いているようには見えない……』
ルルーシュ「雲行きが怪しいな……スキップしておこう」
ルルーシュ『神楽耶!!』
神楽耶『ルルーシュ様』
ルルーシュ『……』
咲世子『ルルーシュ様、ご決断をされたのですか?』
神楽耶『ルルーシュ様、我が一族にその身を……その命を預けるのですか?』
ルルーシュ『まだ、ギアスの運命とか……そういうのは分からない……だけど……』
神楽耶『はい……』
ルルーシュ『俺は神楽耶も咲世子も愛している』
神楽耶『ルルーシュ様……』
咲世子『……嬉しいです』
『そう。俺は決めた。ギアスという呪われた力で全てを失った彼女たちを守ることを。例え、俺のギアスが俺自身を飲み込むことになっても……!!』
『モザイクかけら、ひとつ、ひとつ、つなぎ合わせて描いていく♪』
スザク「……あれ?終わり?」
ルルーシュ「ナナリーは……ナナリーは……どうした?あれから選択肢が一つもなかったぞ……」
まぁ結果は分かるが…
カレン「神楽耶様!!話が違います!!!」
神楽耶「え?」
カレン「あたしのルートに絶対にいくって!!」
神楽耶「カレンさんはナナリーフラグブレイカーであるようでしたので、使わせていただきました」
カレン「酷い!!」
ルルーシュ「神楽耶さまぁ……どういうことですか……?」
神楽耶「えっと……ナナリーの好感度を上げると、私のルートに行かないようなので……ナナリーの好感度があがる選択肢を選ぶと強制的にカレンフラグが立つ仕様にしました」
スザク「でも、カレンは中盤から姿がなかったけど」
神楽耶「最初のほうに神楽耶フラグを立てると、カレンルートにはいけないのです」
ルルーシュ「しかし!!神楽耶フラグはほぼ強制的に立ちましたよねぇ!?」
神楽耶「……」バリバリ
ルルーシュ「煎餅を食うな……!!」
カレン「神楽耶さま!!あたしのルート!!あたしのルートはどこですか!?」
ルルーシュ「ええい!!くそ!!!ナナリーを攻略できないのでは意味がない!!!」
ルルーシュ「スザク?!」
スザク「見てくれ。ナナリーを徹底無視して中盤までスキップしてみた」
ルルーシュ「……」
スザク『ルルーシュ、今の力は?』
ルルーシュ『……ギアスだ』
スザク『ギアス?』
ルルーシュ『ああ……。人を操ることができるんだ』
スザク『そんな力が……』
ルルーシュ『スザク、俺は最低の男だ……!!』
スザク『そんなことない!!ルルーシュ!!』ギュッ
『スザクは俺を強く抱擁した』
スザク「ほら、僕のルートに入った」
ルルーシュ「……」
カレン「おっ」
ルルーシュ『スザク、待たせたな』
スザク『待ってないよ』
ルルーシュ『スザク……よかったのか?ユフィのことは?』
スザク『ユフィは分かってくれたから』
ルルーシュ『そうか……』
スザク『それよりルルーシュ、卒業旅行は二人で海外に行こう!!』
ルルーシュ『ああ、いい考えだな』
スザク『いつまでも一緒だよ……ルルーシュ……?』
『俺はスザクの手を握る……。もう離さない。その決意だけは揺るがない……』
ルルーシュ『スザク……大好きだ……』
『世界の終わりで、生まれた光、今、か~ぜ~のな~か~♪』
スザク「うん……うん……」
カレン「ねえ、このゲームって続編でるの?」
ルルーシュ「藤堂を呼べ!!今すぐだ!!!」
スザク「折角、ユフィルートにいけるようになったのに……」
ルルーシュ「どうだ、藤堂?」
藤堂「そうだな……」
神楽耶「大丈夫ですわよね?」
カレン「あたしのルートがないのは……ちょっと……」
藤堂「メインヒロインがナナリーから神楽耶様に変わってしまった点以外は、非常に良質なギャルゲーといえるでしょう」
神楽耶「やっぱり!!」
ルルーシュ「しかし!!」
藤堂「きちんと男同士の友情エンドも完備しているところは好感が持てます」
神楽耶「ふふーん」
藤堂「―――粉、砕っ」ボキィ
神楽耶「……」
藤堂「申し訳ありません、神楽耶様。しかし、このように恣意的なフラグ操作でプレイヤーに攻略対象を絞らせるのは許容できません」
神楽耶「なんと……なんと……」ガクガク
ルルーシュ「藤堂、もうお前がフラグ等々を作ってくれないか?このままでは俺の望むゲームが出来上がらない」
藤堂「残念だが、私にはそちらの才がない」
スザク「そうですか……」
ルルーシュ「ではどうする……」
スザク「ルルーシュ……ナナリーしかいないと思う」
ルルーシュ「ナナリーだと……?」
スザク「あとはコーネリア様か」
ルルーシュ「ナナリーとコーネリア……に……?」
スザク「ナナリーはメインヒロイン扱いだし、それに優しいから……きっと……」
ルルーシュ「だが、コーネリアはどうする?奴のイベント絵は6枚な上に、全て下着姿だぞ」
スザク「でも、それは個別ルートに入ってからの話だろ?きっと上手くまとめてくれると思う」
ルルーシュ「……よし。三度目の正直にするぞ」
スザク「ああ。僕はコーネリア様を探してくる」
ルルーシュ(ナナリーなら……ナナリーならきっと……!!)
カレン「ナナリーはその話、知らなかったの?」
ナナリー「はい。初耳です」
ルルーシュ「そこで、お前に制作をお願いしたい」
ナナリー「私がですか?」
ルルーシュ「ああ」
ナナリー「でも……どうして……」
ルルーシュ「お前が最も俺の近くにいたからだ」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「分かりました……お手伝いさせてください」
ルルーシュ「よし、こっちだ」
ナナリー「……」
カレン「ナナリー、私のルート、優遇してね」
ナナリー「……できるだけのことはしてみます」
ヴィレッタ「ふざけるな」
スザク「……!!」
コーネリア「私がルルーシュに協力すると思っているのか?」
スザク「……したほうがいいと思います」
ヴィレッタ「どういうことだ?」
スザク「ヴィレッタ卿、貴方も登場人物の一人です。イベント絵は8枚用意されている」
ヴィレッタ「な、なんの話だ?」
スザク「貴方は途中で記憶を失い、千草をいう名前になり主人公と―――」
ヴィレッタ「おぉい!!なんだそれはぁ!!!」
スザク「このエンディングを変えたいのなら、協力してください」
コーネリア「……私は?」
スザク「……」
コーネリア「言え!!枢木!!」
スザク「なら、ご協力をお願いします」
ナナリー「……」
ロイド「変更したいところあったら、好きに弄っていいよ~」
ナナリー「私のイベントが多いですね」
ロイド「え?そりゃあ、まあ、メインだから」
ナナリー「私のイベントの4割をカットして、その分をニーナさんに回すことはできますか?」
セシル「それだと新たにシナリオを書かないといけませんよ?」
ナナリー「私が書きます」
ロイド「えぇ?ホントにぃ?」
ナナリー「あと、天子様とコーネリア姉様のイベント絵も少ないです。3枚ほど追加しましょう」
セシル「わ、わかりました。原画担当に問い合わせます」
ナナリー「それから―――」
コーネリア「ここか」
ナナリー「コーネリア姉様?」
コーネリア「それがゲームのシナリオ表か?見せてみろ」
コーネリア「どうして私は常に下着なのだ?」
ロイド「ルルーシュ皇帝陛下のイメージらしいです」
コーネリア「……」
ナナリー「あの。今更、リテイクは厳しいので、そのイベント絵を活かすシナリオを書き下ろしましょう」
コーネリア「どうするのだ?」
ナナリー「たとえば……空調設備がない部屋に閉じ込められて、暑さに耐えかねて……とか」
コーネリア「脱出モノにするのか?」
ナナリー「全体的のシナリオは矛盾だらけですから、コーネリア姉様のルートだけ異質でも違和感はありません」
コーネリア「なるほどな」
ナナリー「あとルルーシュ・ランペルージルートがシビアすぎます。もっと緩くしましょう」
セシル「それは皇帝陛下の拘りですから!!」
ナナリー「お兄様は私に任せてくれました。フラグを緩くしてください。その代わり、ルート突入後は選択肢を一つでも間違えるとDEADENDにしてください」
ナナリー「お兄様が問答無用でニーナさんに刺されることにします」
ロイド「そのイベント絵もいるよね。描いてもらわないと」
ひでぇ現状だなおい!
セシル「これです」
コーネリア「ふむ……」
ナナリー「これは主人公と最後は……」
コーネリア「添い遂げているな。ヴィレッタルートだけ表現が生々しい」
ナナリー「では、ラストに妊娠していることにしましょう」
コーネリア「どうしてだ?」
ナナリー「ここまで描いておいて、後日談がないのは寂しいですから」
コーネリア「そうか……」
ナナリー「ヴィレッタさんのお腹が妊娠によって大きくなったイベント絵の用意もお願いします」
セシル「結構、追加されますね」
ロイド「こりゃ大変だ」
コーネリア「ナナリー、このイベントが発生した場合、ナナリールートで問題が発生するぞ。フラグが立たない」
ナナリー「……なら、いっそのことニーナさんのルートは1から作りましょう。あと、私のルートにいるロロって人の存在は消してください。邪魔です」
セシル「分かりました!」
ルルーシュ「まだ、できないのか?」
スザク「ナナリーが色々と手直しを加えているみたいだ」
C.C.「なんでもいくつものルートが統合しているらしいな」
ルルーシュ「なんだと?」
C.C.「もう私の作品ではないようだ……」
ルルーシュ(ナナリー……一体、どんなものを……)
コーネリア「ルルーシュ!!!」
ルルーシュ「姉上……」
ナナリー「できました」
スザク「本当かい?」
ナナリー「お兄様、テストプレイをしてください」
ルルーシュ「よし。スザク」
スザク「はっ」
C.C.(どんなものになっているのか……ナナリー、期待させてもらうぞ……)
ルルーシュ「藤堂。かなりのイベント絵を書き下ろしたらしいな」
藤堂「ああ、累計80枚にも及んだ」
C.C.「そんなに?」
ロイド「僕もお邪魔させてもらいますよ~」
セシル「私も……失礼します」
ルルーシュ「どうした?そんなに出来上がりが気になるのか?」
ロイド「ええ。今度は今までは一味違いますから」
ルルーシュ「ほう……楽しみだな」
スザク「ルルーシュ、準備ができた」
ルルーシュ「よし。始めるか」
コーネリア「……」
ナナリー「……」
ルルーシュ「三度目の正直だ!!テストプレイを開始する!!!」
『~復讐のギアス ニーナの罠~』
ユフィ『どうして……私は……』
『抗うことなどできない運命』
ユフィ『やめて……!!』
『引き金を引くときまで、何も考えなかった』
ユフィ『お願い……』
『涙が流れたのは』
『パァァン!』
ユフィ『あ―――』
『ユーフェミアが血を流し、倒れてからだった』
ルルーシュ「……」
スザク「ユフィィィィィ!!!!!」
C.C.「なんだ、衝撃のプロローグだな」
藤堂「ここだけで3枚のイベント絵。辛かった」
ルルーシュ(いや……まぁ……俺の人生といえばそうだが……なんだ、これは……)
スザク『……』
ルルーシュ『スザク……』
スザク『ごめん……ルルーシュ……まだ、信じられないんだ……』
ルルーシュ『……』
スザク『ユフィが……殺されたなんて……!!』
ルルーシュ『今日、葬式だったな』
スザク『一緒に行ってくれるか?』
ルルーシュ『当たり前だろ。俺にとってもユフィは初恋の相手だったんだぞ……』
スザク『ルルーシュ……』
ニーナ『ユーフェミアさんが……ユーフェミアさんがぁぁ……うわぁぁぁぁん!!!!』
カレン『ニーナ……』
シャーリー『今はそっとしておきましょう』
カレン『そうね』
ニーナ『いやぁぁぁ!!!』
コーネリア『よく集まってくれたな』
ミレイ『いえ……そんな……』
コーネリア『さ、上がってくれ』
ルルーシュ『……』
ナナリー『お兄様……』
ルルーシュ『何も言うな』
カレン『やっぱり、お嬢様の家は豪華ね』
シャーリー『そうね』
スザク『ユフィ……』
コーネリア『ユフィ?友達がきてくれたぞ?』
ユフィ『』
ニーナ『ユーフェミアさん……!!あぁぁ……!!!』
コーネリア『綺麗な顔だろ?今にも……目を開けてくれ……うぅぅ……』
ミレイ『コーネリアさん……』
スザク『ルルーシュ?』
ルルーシュ『こんな姉上を見たくないからな……』
コーネリア『ユフィ……ユフィィ……』
スザク『わかったよ』
ルルーシュ『(さてと……どうするか)』
1 シャーリーに話かける
2 カレンに話かける
3 ナナリーに話かける
4 ミレイに話かける
5 屋敷の中を探索する
ルルーシュ「なんだ。急に選択肢が出たな」
ナナリー「どうぞ、これだと思うものを選んでください」
ルルーシュ「個別ルートはあるのか?」
ナナリー「個別シナリオならあります」
ルルーシュ「……とりあえずナナリーに話しかけるか」ピッ
ナナリー『なんですか、お兄様?』
ナナリー『そうですね……少し……』
ルルーシュ『じゃあ、屋敷の中を探索がてら休もう。俺も少し疲れててさ』
ナナリー『昔はよく、ここでも遊ばせてもらいましたよね』
ルルーシュ『そうだったな。いつもナナリーは大はしゃぎして、ユフィを困らせていた』
ナナリー『そうですね……。でも、ユフィ姉様はそんな私を……』
ルルーシュ『ナナリー、無理はするな』
ナナリー『はい……』
ルルーシュ『ここは客間だったな。ここで休ませてもらおう』
ナナリー『はい』
ガチャ
ルルーシュ『……ん?お前、どうしてここ―――』
ナナリー『お兄様!!!お兄様ぁ!!!』
『薄れていく意識の中で、ルルーシュはナナリーの無事だけを願った。―――DEADEND』
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュゥゥゥゥゥ!!!!」
C.C.「衝撃のラストだな」
ルルーシュ「まて……ナナリー……」
ナナリー「はい」
ルルーシュ「ギャルゲーでは……ないぞ……?」
藤堂「いや。ギャルゲーだ」
ルルーシュ「どこにその要素がある!?」
コーネリア「好感度が低い者に話しかけるからだ」
ルルーシュ「……え?」
藤堂「そうだ。説明書をよく読め」
ルルーシュ「そんなものがあったのか?」
C.C.「これじゃないか?」ピラッ
ルルーシュ「何々……ヒント。初期好感度が高い人となるべく行動をしましょう。コーネリア、シャーリー、カレン、ミレイ、ナナリー、スザク、ニーナの順で好感度が高い」
ナナリー「ですから、あの場合だとシャーリーさんと行動するのがいいのです。お兄様」
1 シャーリーに話かける←
2 カレンに話かける
3 ナナリーに話かける
4 ミレイに話かける
5 屋敷の中を探索する
シャーリー『どうしたの、ルル?』
ルルーシュ『いや、顔色が悪そうだったから』
シャーリー『流石にね……』
ルルーシュ『そうだな。よければ屋敷の中を案内しようか?』
シャーリー『ううん。大丈夫。それに……もう少し、ここにいたいから』
ルルーシュ『そうか』
ルルーシュ『(さてと……どうするか)』
1 屋敷を探索する
2 外に出る
ルルーシュ「……」
ナナリー「……」
ルルーシュ(どっちも危険な気がする!!!)
ルルーシュ『(外の空気でも吸ってくるか)』
ルルーシュ『まだ、雨が降っているな……』
『キャァァァァ!!!!!』
ルルーシュ『なんだ?!』ダダダッ
ルルーシュ『どうし―――!?』
コーネリア『』
スザク『』
ナナリー『』
ルルーシュ『な、なんだ……何があった……!!』
『……』
ルルーシュ『お前は―――』
『胸を穿たれた。血液が逆流し、口から溢れる。ルルーシュはこのとき全てを察した。しかし、それは遅すぎる解決だった。―――DEADEND』
ルルーシュ「おい!!どうなっている!!」
コーネリア「ルルーシュ、不用意に外に出る奴があるか」
C.C.「これはなんか、ホラーだな」
藤堂「ヴィレッタ妊娠シナリオまで長そうだな」
ルルーシュ「あるのか?!」
コーネリア「当然だ。咲世子とかいうメイドも神楽耶も出てくる」
ルルーシュ「どのタイミングで……」
スザク「ルルーシュ!!やろう!!僕たち二人で!!」
ルルーシュ「スザク!」
スザク「僕の勘とルルーシュの頭脳なら、きっと最後までいける」
ルルーシュ「そうだな……やってやるぞ」
スザク「ああ」
ルルーシュ「まあ、既に犯人の目星はついているがな」
スザク「え?!本当か?!」
ルルーシュ「全ての答えはタイトルに隠されてる」
C.C.「ニーナか」
1 屋敷を探索する←
2 外に出る
ルルーシュ『(どこに行こうか)』
1 キッチン
2 客間
3 リビング
4 トイレ
スザク「ルルーシュ……ヒントがない」
ルルーシュ「客間はまずアウトだ。キッチンも凶器が山のようにある。トイレは現在地から遠いから何かが起こるだろう」
スザク「なら、リビングか」ピッ
ルルーシュ『あれ?貴方は?』
咲世子『どうも。ここのメイドをしております。咲世子というものです』
ルルーシュ『このたびは……あの……』
咲世子『お気になさらないでください』
ルルーシュ『……』
咲世子『あ、何かお持ちしますね』
ルルーシュ『どうも』
1 飲む
2 飲まない
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ、ここは飲んだほうがいい」
ルルーシュ「スザク。しかし、毒を盛られている可能性も……!!」
スザク「犯人がニーナなら、きっと大丈夫だ」
ルルーシュ「いや、選択肢によって犯人が変わる可能性もある。ニーナは飽く迄も真犯人だ」
スザク「でも、僕は咲世子さんを信じたいんだ!!」
ルルーシュ「わかった……飲め」
スザク「よし」ピッ
ルルーシュ『―――美味しいですね』
咲世子『ユーフェミア様が大好きな紅茶ですから』
ルルーシュ『そうか……ユフィが……』
スザク「よかった……助かった……」
ルルーシュ『ええ……まだ、犯人は見つかっていないようですけど』
咲世子『……実は私……』
ルルーシュ『なんですか?』
咲世子『犯人の心当たりがあるんです……』
ルルーシュ『え……』
咲世子『……』
1 話を聞く
2 黙って立ち去る
3 ギアスをかける
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ、どうしよう。気になる選択肢が出てきた……」
ルルーシュ「どう考えても罠だな」
スザク「……ごめん!!」ピッ
ルルーシュ「スザァク!!!」
ルルーシュ『―――咲世子さん、その心当たり。忘れてください』キュィィィン
ルルーシュ『よし。―――紅茶のおかわり、貰えますか?』
咲世子『畏まりました』
ルルーシュ『ふぅー……危ないところだった……』
ルルーシュ『う……?!』
ルルーシュ『ごほっ……!?おぅ!?がぁぁ……!!!』
『喉が焼ける。そう感じた瞬間にルルーシュの視界は暗転した。ルルーシュは死ぬ間際で既に敗北していたことを知る。―――DEADEND』
ルルーシュ「見ろ!!予想通りだ!!」
スザク「でも、あれはどう考えても選んでくださいと言っているようなものだ!!」
ルルーシュ「直前に戻れ!!」
スザク「わかった」
咲世子『……』
1 話を聞く
2 黙って立ち去る←
3 ギアスをかける
ルルーシュ『(危険だな。立ち去ろう)』
ルルーシュ『シャーリ―――ごほっ……!?おぅ!?がぁぁ……!!!』
『喉が焼ける。そう感じた瞬間にルルーシュの視界は暗転した。ルルーシュは死ぬ間際で既に敗北していたことを知る。―――DEADEND』
ルルーシュ「これは……!!」
スザク「まさか、紅茶を飲んだのがいけなかったのか……」
ルルーシュ「ええい!!面倒な!!」
ルルーシュ『どうも』
1 飲む
2 飲まない←
ルルーシュ『あとで頂きます』
咲世子『そうですか。ところで……』
ルルーシュ『はい?』
咲世子『実は私……犯人に心当たりがあるのです』
ルルーシュ『犯人に?』
咲世子『はい。ユーフェミア様はあの夜、人に会うと言って出て行かれたのですが』
ルルーシュ『人に?』
ルルーシュ『……』
咲世子『そして……その方はの名前はルル―――』
1 ギアスをかける
2 口封じする
スザク「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「ギアスだ!!死体を作ってしまっては後々面倒なことになる!!」
ルルーシュ『そのことは忘れろ!!!』キュィィィン
咲世子『はい』
ルルーシュ『ちっ……まさか、誰にも言うなと言っておいたのに……ユーフェミアめ……』
咲世子『あの、何か?』
ルルーシュ『いや、何でもありません』
ルルーシュ『(もしかしたら……俺がユーフェミアを殺害したことに気づいている者が他にもいるのか……?)』
スザク「なんで外道だ、この主人公」
ルルーシュ「これはあれか。お前は悪を背負っているぞといいたいのか」
スザク「ルルーシュに懺悔をさせるゲームかもしれない」
ルルーシュ『シャーリー。あれ?他のみんなは?』
シャーリー『少し休むっていって、客間に』
ルルーシュ『そうか……』
シャーリー『ねえ、ルル?』
1 話を聞く
2 ギアスをかける
スザク「ギアスか?」
ルルーシュ「まて、話をきいてからのほうがいい」
ルルーシュ『―――どうした?』
シャーリー『あのね……私、見ちゃったんだ……』
ルルーシュ『なにを?』
シャーリー『ルルーシュが……ユーフェミアさんを……銃で撃っちゃうところ……』
ルルーシュ『なに……?』
シャーリー『どうして……?ねえ……?ルル……教えてよ……』
ルルーシュ『それは……あの……』
でもコードギアスは半分以上そういう話という
2 ギアスをかける
3 バールのようなモノを探す
スザク「ルルーシュ。三番目を選びたい」
ルルーシュ「ダメだ。……正直に話せ」
スザク「いいのかい?」
ルルーシュ「ああ。シャーリーなら分かってくれる」
ルルーシュ『―――その通りだ』
シャーリー『ルル……』
ルルーシュ『俺がユーフェミアを殺した。それは認める』
シャーリー『何か理由があったの?』
ルルーシュ『(ギアスの暴走でユーフェミアに『人類を皆殺しにしろ』という命令を与えてしまったことを、話すか……?)』
1 話す
2 話さず、罪だけを認める
3 バールのようなモノを手に取る
スザク「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「2だ!」
シャーリー『ルル……どうして……!!ユーフェミアさんは何もしてないのに!!あんなに……優しい人だったのに……』
ルルーシュ『シャーリー……』
シャーリー『許せないよ……ルル……』
ルルーシュ『シャーリー!!もう過去のことなんだよ!!』
シャーリー『過去?!殺しておいて……過去……?何言ってるの……ルル……おかしいよ……』
『シャーリーはバールのようなモノを手にした』
1 ギアスをかける
2 絶叫する
3 キスしてみる
スザク「ルルーシュ……キスしてみよう。ギャルゲーの感じになるかもしれない」ピッ
ルルーシュ「スザァァク!!!」
ルルーシュ『シャーリー……落ち着け。キスをすれば―――』
『ドゴォ!!!グチャ!!―――DEADEND』
スザク「くそ!!」
ルルーシュ「当たり前だ!!誰だって殺すだろうが!!」
1 ギアスをかける←
2 絶叫する
3 キスしてみる
ルルーシュ『シャーリー!!ユーフェミアの一件は全て忘れろ!!!』キュィィィン
シャーリー『―――あれ。ここどこ?』キョロキョロ
ルルーシュ『シャーリー、もう夜になる。帰ったほうがいいぞ?』
シャーリー『うん』タタタッ
ルルーシュ『(助かった……)』
ヴィレッタ『あの』
ルルーシュ『え……?』
ヴィレッタ『今、何をされていたのですか?』
1 誤魔化して立ち去る←
2 ギアスをかける
ルルーシュ『なんでもありません。それでは』
ヴィレッタ『そうですか』
ルルーシュ『(この屋敷は危険だが、他にも目撃者がいるかもしれない……一人一人、探っていくか……)』
1 ギアスをかける
2 とぼける
スザク「僕だ」
ルルーシュ「このスザクは殺す気満々だろうから、ギアスだな」
ルルーシュ『ユーフェミアの一件は忘れろ!!』キュィィィン
スザク『―――あれ?ルルーシュ?ここは……?』
ルルーシュ『家に帰れ。もう暗いぞ』
スザク『本当だ。それじゃ、また明日』
ルルーシュ『ああ』
ルルーシュ『(残っているのはコーネリア、ナナリー、ミレイ、カレン、ニーナか……)』
ルルーシュ『誰のところにいくか……』
1 コーネリア←
2 ナナリー
3 ミレイ
4 カレン
5 ニーナ
ルルーシュ『姉上のところに言ってみるか』
ルルーシュ『……姉上?』
ルルーシュ『返事がない』
1 入る←
2 入らない
ルルーシュ『姉上、入りますよ』
ルルーシュ『……!!』
コーネリア『』
ルルーシュ『姉上!?―――ダメだ。死んでる……』
ルルーシュ『どうして……』
ガチャ
カレン『……!!』
ルルーシュ『カレン!?』
カレン『ルルーシュ……一体……なにして……!!』
ルルーシュ『違う!!俺じゃない!!』
カレン『人殺し!!』
カレン『来るな!!』
『カレンはバールのようなものを手にとった』
1 ギアスをかける
2 コーネリアを盾にして突っ込む
3 キスしてみる
スザク「ルルーシュ……2でいいかい?」
コーネリア「お前、本気で言っているのか?」
スザク「あ……いえ。まさか」
ルルーシュ(ここでギアス……はない。恐らくトラップだ)
ナナリー「……」
ルルーシュ「キスだ!!」
スザク「……!!」ピッ
ルルーシュ『カレン!!』ギュッ
カレン『ルルーシュ……な、なによ……やめて……』
ルルーシュ『俺を……信じてくれ……カレン……』チュッ
ルルーシュ『悪い……これしか思い浮かばなくて』
カレン『で……コーネリアさんはどうなったの?』
ルルーシュ『俺が来たときにはもう……』
カレン『そう……シャーリーもいなくなるし……ニーナもいないし……どうなってるの……』
ルルーシュ『ニーナがいない?』
カレン『うん……』ギュッ
ルルーシュ『分かった。ナナリーとミレイ先輩を呼んでこよう』
カレン『それでどうするの?』
ルルーシュ『ここから逃げたほうがいい』
カレン『そうね……そのほうがいいかも……』
ルルーシュ『まずは……』
1 ミレイから呼びに行く
2 ナナリーから呼びに行く
3 とりあえずリビングに行く
ルルーシュ(ニーナがいない状況になっているなら、恐らく呼びにいけば殺しの現場に居合わせる可能性がある。ならばリビングが正解か……)
カレン『まずは落ち着くのね』
ルルーシュ『ああ……死体なんて見てしまったらな……正常な判断ができない』
カレン『確かに』
ルルーシュ『咲世子さ―――』
咲世子『』
ルルーシュ『なに……!?』
カレン『咲世子さん!!咲世子さん!!』
ルルーシュ『ダメだ……息がない……』
カレン『いや……もういやだ……こんなところ!!』ダダダッ
ルルーシュ『カレン!!』
1 追う
2 追わない
ルルーシュ「ここで一人になってはニーナの思うツボだ。追え」
スザク「わかった」
カレン『ルルーシュ!!』ギュッ
ルルーシュ『どうした?!』
カレン『あ、あれ……』
ルルーシュ『……!!』
スザク『』
シャーリー『』
ルルーシュ『スザク……シャーリー……』
カレン『殺される……あたしたち……誰かに……殺されるんだ……』
ルルーシュ『どうする……』
1 屋敷に戻る←
2 帰宅する
ルルーシュ『犯人はまだ外にいるかもしれない。屋敷に戻るぞ』
カレン『うん……』
ルルーシュ「はぁ……そろそろ佳境だな……」
ナナリー「……」
ルルーシュ『そうだな』
1 ナナリーの様子を見に行く
2 ミレイの様子を見に行く
3 ニーナを探す←
ルルーシュ『ニーナがいなくなっているんだったな』
カレン『そう』
ルルーシュ『よし。探すぞ』
カレン『わかった』
1 客間を探す
2 お風呂場にいく
3 トイレにいく
ルルーシュ「風呂だ。ここで行ったことのない場所が出るということは、そこに何がある」
スザク「そうなのか」ピッ
コーネリア「ちっ……」
ナナリー「……」
ルルーシュ(どうやら正解のようだな……ふははは……)
カレン『誰かいる?』
ルルーシュ『ああ……見ないほうがいい』
カレン『え……?』
ミレイ『』
ニーナ『』
ルルーシュ『二人が殺されている……』
スザク「……!!」ガタッ
ルルーシュ「バカな!!」
藤堂「なんだと?!」
セシル「嘘……」
ロイド「そんなフラグ入れてないよ!?」
コーネリア「ナナリー……?」
ナナリー「……」
ルルーシュ「ナナリー……このシナリオにはどういう意味がある。単に俺が懺悔することを望んでいるわけではないのか……?」
カレン『うん……』
ルルーシュ『(そうか……ナナリーなら不意打ちで殺すことはできるな……)』
ルルーシュ『ナナリー……』
カレン『ルルーシュ、あそこ』
ルルーシュ『ん?』
ナナリー『……』
ルルーシュ『ナナリー……』
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「……なんだ?」
ナナリー「お兄様はこのゲームを作り、自身の一生を残したいということでしたね」
ルルーシュ「ああ……」
ナナリー「私から見たお兄様の一生は今のような感じです」
ルルーシュ「どういうことだ?」
ナナリー「ギアスという呪いを使い、人々を騙し、偽り、時には危険な目に合わせ、殺してきた。自分の目的のために」
ナナリー「ルルーシュ・ランペルージルートを見せてもらいましたが……お兄様がご自身を客観的に見た、幻想に過ぎませんでした」
ルルーシュ「お前……」
ナナリー「だから、色々シナリオを変えていくうちにこういうゲームになりました」
スザク「ナナリー、じゃあ、どうしてゲームの中のナナリーも大量殺人を……」
ナナリー「私も多くの人命を消しましたから」
コーネリア「ナナリー、では、このラストは?」
ナナリー「お兄様がギアスを使い、生き延びようとすれば私が犯人として登場するようになっていました」
C.C.「脈絡もないにもないな」
ナナリー「ええ。ありません。これは私の一生でもありますから」
ルルーシュ「なんだと?」
ナナリー「何もせずただ守られていただけの私が、お兄様を止める為にこの手を血に染めた。それだけを表現できればよかったのです」
ルルーシュ「……」
ナナリー「……」
スザク「とにかく……続きを……」
ルルーシュ『ナナリー……!!』
1 ギアスをかける
2 ギアスをかける
3 ギアスをかける
4 ギアスをかける
スザク「な……?!」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「……」
スザク「ルルーシュ!!どれにするんだ?!」
藤堂「どれでも一緒だろうな」
セシル「なんですか……あれ……怖いです」
ロイド「たまにあるよね。ああいう演出。他に選択肢はないぞ!って感じで」
C.C.「ルルーシュ……」
ナナリー「……どうぞ、お兄様」
ルルーシュ「甘いな、ナナリー」
ナナリー「え……?」
スザク「そんなのないけど……」
ルルーシュ「ある」
1 ギアスをかける
2 ギアスをかける
3 ギアスをかける
4 ギアスをかける
←
スザク「……!!」
藤堂「隠された選択肢か!!」
ナナリー「どうして……」
ルルーシュ「お前の考えることぐらいお見通しだ……」
ルルーシュ『ナナリー……懺悔しよう……すまなかった……俺はお前を騙して生きてきた……俺は卑劣で卑怯だ……』
ルルーシュ『カレン……俺を殺せ』キュィィン
カレン『はい』
『―――END』
スザク「終わった……のか……」
ナナリー「……」
ルルーシュ「藤堂、お前がギャルゲーでもないのに協力したのはこういうわけだったのか」
藤堂「……」
ルルーシュ「全く……作り直しだな」
ナナリー「あの……」
ルルーシュ「こんなものを作ってだれが喜ぶ?バカか?」
ナナリー「ごめんなさい」
C.C.「じゃあ、シナリオの練り直しだな」
ルルーシュ「頼むぞ」
C.C.「任せろ」
スザク「戻ろうか、ナナリー」
ナナリー「はい……」
コーネリア「ルルーシュ。ヴィレッタ妊娠シナリオがまだ残っているし、私のシナリオもあるんだが……」
ルルーシュ「それは作り直したほうに入れてください。もう一周なんてとてもじゃないが、できません」
ミレイ「ルルーシュ……亡くなったあとにこういうゲームだすんだねぇ」
リヴァル「ルルーシュらしいっていうか……なんていうか……」
扇「ルルーシュのゲームか」
千葉「つまり、これゼロの一生を描いたゲームですか?」
藤堂「そういうことになる」
神楽耶「20個ください」
カレン「あたし、30個で」
C.C.「予約特典の特大チーズくんが手に入った」
ゼロ「……」
ナナリー「大盛況ですね」
シュナイゼル「私は18禁のほうで」
天子「私も出てるって」
星刻「よかったですね。私も別バージョンのほうを買いました」
天子「早速やってみないと」
あるのかR18www
『~らぶギアス 伝説のナイトメアの下で(R18版)~』
コーネリア「ふむ……」
コーネリア.『なにかようか?』
1 どこかに行きませんか?
2 美人なので見惚れていました←
コーネリア『何をバカなことを言っている。くだらんな』
ルルーシュ『あ、待ってください。これ、落としましたよ?』
コーネリア『ああ……すまない。ありがとう』
1 やっぱり美人ですね←
2 名前だけでも
コーネリア『だ、黙れと言っている。痴れ者が』
コーネリア「……」
コーネリア「どれくらいやらないとダメなのだ……これは……」
コーネリア「選択肢がやけに多いな……全く……」
C.C.『分かったよ。そこまでいうなら一肌脱いでやろう』
ルルーシュ『何をバカなことを!!』
C.C.『こうされるのが望みだったのだろう?』
ルルーシュ『違うな間違っているぞ!!』
C.C.『そうなのか?』
ルルーシュ『お前に求めていたのは、ただ傍にいろということだけだ』
C.C.「……」
ルルーシュ『俺のために身を挺してなんど傷ついたか覚えているのか?!』
C.C.「さあ……どうだったかな……」
ルルーシュ『お前には感謝している。だから、これ以上何も望まない』
ルルーシュ『ありがとう……C.C.……』
C.C.「ああ……こちらこそ、ありがとう」
C.C.「ふふ……お前のシナリオ、悪くないな』
ルルーシュ『スザク!!それ以上は危険だ!!』
スザク『大丈夫だよ、ルルーシュ』
ルルーシュ『人の話を聞け!!貴様はいつもいつも自己中心的だった!!』
ゼロ「君もだろ……」
ルルーシュ『お前の所為で何度も俺は振り回された!!どうしてお前はそう頑固なんだ!!』
ゼロ「君もだよ」
ルルーシュ『だが、お前がいてくれて助かったこともある。だから、無茶だけはするな』
ルルーシュ『そして……死ぬな』
ゼロ「ああ……死なない」
ゼロ「いや……死ねないな……俺は」
ゼロ「ルルーシュ……Cの世界からみていてくれ。世界が変わるのを」
ルルーシュ『スザク!聞こえているのか!!』
スザク『聞こえてるよ!ルルーシュ!!さ、ズボンを脱いで!!』
ルルーシュ『ちっ……仕方ない……優しくしろよ!!』
ルルーシュ『ナナリー……今まで、本当にすまなかったな』
ルルーシュ『お前にだけは嘘を吐かないと決めていたのに……この様だ』
ナナリー『そんなことはありません!!』
ルルーシュ『ナナリー、俺はもうお前を撫でてやることもできない……だが、これだけは言わせてくれ』
ルルーシュ『俺はお前を愛している』
ナナリー「私もです……お兄様……愛しています……心から……」
ルルーシュ『ナナリー……今まで本当に幸せだった。優しい世界になるように……祈っている……』
ナナリー「さようなら……お兄様……」
ナナリー「……」ピッ
ルルーシュ『俺はお前を愛している』
ナナリー「……」ピッ
ルルーシュ『俺はお前を愛している』
ナナリー「ふふ……」
ルルーシュ『兄上……どうして貴方は兄上なのですか!!』
シュナイゼル『ルルーシュ。私が兄だからなんて関係ないよ』
ルルーシュ『兄上!!』ギュッ
シュナイゼル『ルルーシュ!!』ギュッ
カレン「……」ハァハァ
ルルーシュ『兄上の胸板……素晴らしい……』スリスリ
シュイゼル『ルルーシュの細い足も……ね……』スリスリ
カレン「……」ハァハァ
カレン(C.C.のシナリオ……サイコー……)ハァハァ
神楽耶「あの……ルルーシュ様の各人に宛てたメッセージはお聞きになったのですか?」
カレン「私のルート、バグでいけないから」
神楽耶「……ごめんなさい」
カレン「……」ハァハァ
おしまい。
カレン哀れwwwwwwwwww
カレンwww
おつ
Entry ⇒ 2012.07.31 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
C.C.「名前を呼べ。大切に、優しく心を込めてな」ルルーシュ「ああ」
ルルーシュ「分かった」
C.C.「一度でいい。頼むぞ」
ルルーシュ「全く、我侭な奴だ」
C.C.「ふん」
ルルーシュ「確か……ゆかな。だったな」
C.C.「違う」
ルルーシュ「ああ、悪い。野上ゆかな、だったな」
C.C.「全然違う」
C.C.「そもそも、それイレヴンの名前だろ?私が日本生まれに見えるのか?」
ルルーシュ「冗談だ」
C.C.「真面目にやってくれ」
ルルーシュ「はいはい」
C.C.「頼むぞ」
ルルーシュ「ユカナ・ヴィ・ノガミニア」
C.C.「なあ……お前……もしかして、私の本名忘れたのか?」
ルルーシュ「いや」
C.C.「じゃあ、頼むから真剣に言ってくれ」
ルルーシュ「ジョークだよ。それもわからないのか?」
C.C.「人を傷つけるジョークはジョークとは呼べない」
C.C.「いい名前だと思う。でも、私の本名には一切関係のないことだな」
ルルーシュ「そうか?」
C.C.「そうだとも」
ルルーシュ「悪かったな。そろそろお迎えが来る」
C.C.「え?」
ルルーシュ「合流次第、お前の存在を―――」
C.C.「おい!!」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「早く……私の本当の名前を呼べ……」
ルルーシュ「名前フェチなのか?」
C.C.「違う。でも、呼べと私が言ってるのだから、呼べ」
ゼロ「来たか」
C.C.「なぁ……どうして意地悪をする?おかしいだろ」
カレン「ゼロ……?その人は?」
ゼロ「あとで説明する。名前は……ゆかなだ」
C.C.「いい加減にしろ」
カレン「ゆかな?」
ゼロ「ああ」
カレン「よろしく、ゆかなさん」
C.C.「違う!!そんな名前じゃない!!」
カレン「違うって言ってますが」
ゼロ「おかしいな。そんなはずはないのだが」
カレン「あの、ゼロ。怒りで震え始めましたけど……」
ゼロ「気にするな。それよりも、他の者たちは?」
カレン「全員、安全圏まで移動しました」
ゼロ「コーネリアは?」
カレン「既に退却を始めています」
ゼロ「そうか……ふはははは。今回は我々の勝ちだな」
カレン「でも……私は白カブトを取り逃がして……」
ゼロ「気にするな、カレン。カレンはよくやってくれた」
カレン「ゼロ……」
C.C.「なあ……名前……」
ゼロ「入須冬実」
C.C.「……もういい」
ルルーシュ「さてと……今回の勝利は大きいな……。くくく……」
C.C.「……」モグモグ
ルルーシュ「そのピザ、一切れもらおうか」
C.C.「やらん」
ルルーシュ「俺の金で買ったものだろ」
C.C.「じゃあ、名前を呼べ。なら、食べてもいい」
ルルーシュ「仕方のない奴だ……」
C.C.「……」
ルルーシュ「セシリア……オルコット……」
C.C.「……」
ルルーシュ「じゃあ、もらうぞ」
C.C.「ふんっ」ペシッ
ルルーシュ「貴様!?」
C.C.「お前みたいな奴がこの世で一番、大嫌いだ」
C.C.「は?」
ルルーシュ「お前は長い間生きてきたんだろ?」
C.C.「それがなんだ?」
ルルーシュ「今更、一つの名前に縛られてどうする?」
C.C.「お前、今最低な発言をしたことを自覚しているのか?」
ルルーシュ「なんだと?」
C.C.「そんなことも分からないから、お前は童貞なんだ」
ルルーシュ「貴様……!!」
C.C.「汚名を拭いたければ、私の名を呼べ。優しくだ」
ルルーシュ「獅子堂高嶺……愛している」
C.C.「ギアス、返してくれ」
ルルーシュ「それはできない」
C.C.「じゃあ、泣くぞ?いいのか?」
ルルーシュ「それは困るな」
ルルーシュ「耳を貸せ」
C.C.「え……?」
ルルーシュ「耳元で優しく……呟いてやる」
C.C.「お前……ふふ……そう言うのは、嫌いじゃない」
ルルーシュ「素直じゃないな」
C.C.「いいから……早く……」
ルルーシュ「いくぞ?」
C.C.「ああ……」ドキドキ
ルルーシュ「―――ティア・グランツ」ボソッ
C.C.「……」ウルウル
ルルーシュ「……」
C.C.「男は……床で……寝ろ……」ポロポロ
ルルーシュ「何も泣くこと……」
C.C.「うるさいっ!!」
ルルーシュ(少しやりすぎたか……あれから、C.C.が顔を合わせてくれなくなった……)
ルルーシュ(とはいえ……そんなに嬉しいものなのか……名前を呼ばれるというのは)
ミレイ「こら、手が止まってる」
ルルーシュ「ミレイ」
ミレイ「えっ?!」ドキッ
ルルーシュ「……」
ミレイ「な、なに……?も、もう、やあねえ!!急にミレイだなんて!!会長でしょ!!もう!!ルルーシュったら!!」
ルルーシュ「ミレイ……」
ミレイ「あの……ルルーシュ……?」
ルルーシュ「ミレイ?」
ミレイ「は、はい……」
ルルーシュ「……特に何もありません。呼んだだけです」
ミレイ「……」
ルルーシュ「どうしました?」
ルルーシュ「名前を呼んだだけです」
ミレイ「いや、急に呼ばないでよ。びっくりするでしょ?」
ルルーシュ「名前を呼ばれるのは、驚いてしまうほど特別ですか?」
ミレイ「そりゃあ……だって……」モジモジ
ルルーシュ「ニーナ?」
ニーナ「なに?」
ルルーシュ「ニーナ……」ボソッ
ニーナ「ちょっと、近い……」
ルルーシュ「どうだ?」
ニーナ「何が?」
ルルーシュ「見てください、会長。ニーナは何も感じていないようですけど?」
ミレイ「いやぁ、それは相手が悪いっていうか……」
ニーナ「……?」
ルルーシュ「リヴァル」
リヴァル「最近さー、お前が構ってくれないからさー」
ルルーシュ「リヴァル……?」
リヴァル「な、なんだよ……?」
ルルーシュ「……リヴァル」ボソッ
リヴァル「耳元で囁くなよ?!」
ルルーシュ「どう思った?」
リヴァル「気持ち悪いって!!」
ルルーシュ「どうですか、会長?不快感を示す者までいます」
ミレイ「そりゃそうでしょーよ!!」
ニーナ「ルルーシュ?この資料なんだけど―――」
ルルーシュ「今もニーナに名前を呼ばれましたが、俺はなんとも思いません」
ニーナ「なんか……悔しいんだけど……」
ミレイ「だから、相手によるってっば!!」
シャーリー「あ、ルルが来てる。珍しいこともあるもんだ」
ミレイ「ルルーシュ、シャーリーにやってみなさいよ」
ルルーシュ「シャーリー?」
シャーリー「なに?」
ルルーシュ「シャーリー……?」
シャーリー「なによ?」
ルルーシュ「……シャーリー」ボソッ
シャーリー「ななな、なにやってんの?!」
ルルーシュ「どう思った?」
シャーリー「気持ち悪い!!」
ルルーシュ「だそうです。やはり、名前を呼ぶことは別に特別でもなんでもない。特には相手を不快にさせるだけのようです」
ミレイ「シャーリーは本心じゃないって。ねえ?」
シャーリー「本心ですよぉ!!」
ミレイ「カレーン」
カレン「なんですか?」
ミレイ「カレン……」ボソッ
カレン「ひっ?!」ビクッ
ミレイ「ね?呼ぶって言っても状況次第では今みたいに相手の快楽のツボを抑えることもできるの」
カレン「いや、今のは吐息が耳を撫でたから……」
ルルーシュ「カレン?」ボソッ
カレン「あんたもやるなぁぁ!!!!」
リヴァル「……」
ニーナ「カレン……今日は調子いいの?」
カレン「あ……いや、びっくりして……あはは……」
ミレイ「ルルーシュ、こういう場所で名前を呼んでもそりゃだめよ」
ルルーシュ「では、会長はどうして顔を真っ赤にさせたんですか?」
ミレイ「普段、会長って呼ばれてるのに、いきなり名前で呼ばれたら……その……特別な話かなって……思うでしょ?」
リヴァル「あー、確かに。でもさ、シャーリーがルルじゃなくてルルーシュって呼ぶとなんか喧嘩してるときみたいになるよな」
シャーリー「ならないよー」
ルルーシュ「よし、シャーリー。俺のことを愛称じゃなく名前で呼んでくれ」
シャーリー「ル……ルルーシュ」
ルルーシュ「もう一度」
シャーリー「ルルーシュ」
ルルーシュ「大きな声で」
シャーリー「ルルーシュゥゥゥ!!!!」
ミレイ「どう?」
ルルーシュ「別になにも」
シャーリー「……」
カレン「元気だして」
シャーリー「ありがと……」
ルルーシュ「そんなものですか」
ミレイ「えっと……じゃあ、ルルーシュ以外、隠れるわよ」
リヴァル「え?どういうこと?」
ミレイ「まだ、二名。この生徒会室にいない人物がいまーす」
ニーナ「それって……」
シャーリー「スザクくんとナナちゃんですか?」
ミレイ「そう」
カレン「でも、隠れてなにを……?」
ミレイ「二人っきりの空間で名前を呼んでこそ、名前を呼ぶという行為がいかに高尚なものかわかるはず」
ニーナ「そうなの?」
リヴァル「しらね」
ルルーシュ「ふっ。わかりました。確かにいつもの空気では相手の変化を読み取るのは困難ですからね」
ミレイ「じゃあ、次に入ってきた人に試すのよ」
ルルーシュ「わかりました」
咲世子「ルルーシュ様」
ルルーシュ「咲世子さん」
ミレイ「(あっれー?意外な人きちゃったー)」
カレン「(いいんですか?)」
シャーリー「(ルル……)」
ルルーシュ「ナナリーは?」
咲世子「途中、ナナリー様がスザク様と二人で話したいと申されまして」
ルルーシュ「そうか……なら、中庭か」
咲世子「すぐに来られると思います」
ルルーシュ「わざわざありがとう」
咲世子「いえ。それでは」
ルルーシュ「咲世子さん」
咲世子「はい?」
ルルーシュ「いや……咲世子」
ルルーシュ「……」スタスタ
咲世子「あの……ルルーシュ……様……?」ドキッ
ミレイ「(いい反応!!)」
ニーナ「(おぉー……)」
シャーリー「(ルルー……)」
リヴァル「(名前呼ぶだけで動揺させることができるって……すげーなー……)」
カレン「(そうね)」
ルルーシュ「咲世子……」
咲世子「え……あの……ルルーシュ様……」
ルルーシュ「咲世子……?」
咲世子「だ、だめです……私はイレヴンでメイド……ルルーシュ様とは、あの……身分が違いすぎます……」
ルルーシュ「……咲世子」ボソッ
咲世子「ルルーシュ様……」ギュッ
ルルーシュ「ばっ?!」
ルルーシュ「咲世子さん!!」
咲世子「ですが……この感情を押し殺してこそのメイド……墓まで持っていくつもりでした」
ルルーシュ「あの……!!」オロオロ
咲世子「でも……ルルーシュ様のご寵愛を預かるのなら……不肖、篠崎流の37代目、篠崎咲世子……」
ルルーシュ「え……?」
咲世子「ルルーシュ様と……愛の結晶を……」ウルウル
ルルーシュ「咲世子さん!!顔が近い!!」
咲世子「んー……」
ルルーシュ「……!!」
シャーリー「だめぇぇぇぇ!!!!!」
咲世子「曲者!!!」
ミレイ「ストップ!!」
咲世子「ミ、レイ……様?!覗きとは……感心しませんね」
ミレイ「違うから!!」
咲世子「あ……」
リヴァル「咲世子さん、あの、これは……」
ミレイ「名前を呼ぶだけでどんな反応があるかって、試しただけなの」
咲世子「は?」
シャーリー「えっと……二人きりで名前を呼ばれたら、どうなるんだろうなって話になって……」
咲世子「……ルルーシュ様?」
ルルーシュ「なんですか?」
咲世子「私を弄んだのですか……」ウルウル
ルルーシュ「いや……そういうつもりは……」
咲世子「そうですね……私はメイド……奴隷……ですから……そんなこと……あるわけ……ないですよね……」ポロポロ
ルルーシュ「まて!!」
咲世子「……末代まで恥ずかしい!!」ダダダッ
カレン「足、はやっ」
ニーナ「咲世子さん……可哀相……」
ルルーシュ「ええ……」
ミレイ「名前を呼ぶだけでも、相手の心に入っていくことはできるものなの」
ルルーシュ「みたいですね」
シャーリー「ルル!!咲世子さんに謝ってきて!!」
リヴァル「それがいいな」
ルルーシュ「しかし、名前を呼んだだけであそこまでの勘違いができるやつが他にいるとは思えない」
ミレイ「……っ」
カレン「それは違うんじゃない?」
ルルーシュ「なに?」
カレン「二人きりで、耳元で名前を呼ばれたら、誰だって変な勘違いしちゃうと思う」
ミレイ「うんうん。そうよねー」
ニーナ「まあ、でも……普通は不思議に思うだけだと思う。好きな人に言われるから、勘違いしちゃうだけで……」
ミレイ「……っ」
ルルーシュ「分かった。とにかく咲世子さんには謝ってくる」
ナナリー「それでそのときお兄様は、こらーって怒ったんです」
スザク「そう。変わらないな」
ナナリー「ふふっ」
咲世子「ああああああ!!!!」ダダダダダッ
ナナリー「え?」
スザク「咲世子さんだ」
ナナリー「咲世子さん?」
咲世子「……っ」ズサァァァ
スザク「咲世子さん、ヘッドスライディングの練習でもしてるのかな……」
ナナリー「何かあったのでしょうか?」
咲世子「……」キョロキョロ
咲世子「これにしましょう……」
咲世子「ルルーシュ様は私のことを……好き……嫌い……好き……嫌い……」ブチッブチッ
スザク「花占いを始めた……。どうしたんだろう……」
C.C.「なに?バカなことをいうな!!そんなわけない!!」
C.C.「うるさい!!黙れ!!」
C.C.「違う!!そんなことない!!私は別に……ルルーシュのことなんて……」
ルルーシュ「お前!?」
C.C.「ルルーシュ……!?」
ルルーシュ「咲世子を見なかったか?」
C.C.「いや」
ルルーシュ「そうか」
C.C.「おい」
ルルーシュ「なんだ、C.C.?機嫌は直ったのか?」
C.C.「別に私は臍を曲げてなどいない」
ルルーシュ「そうか」
C.C.「そろそろ……名前をだな……」
ルルーシュ「またあとでな」
咲世子「次です」ポイッ
咲世子「私はルルーシュ様と結婚できる……できない……できる……できない……」ブチッブチッ
スザク「咲世子さん」
咲世子「スザク様……ナナリー様も……」
ナナリー「何かあったのですか?」
咲世子「いえ……なにも……」
スザク「でも……」
咲世子「ナナリー様……」
ナナリー「はい?」
咲世子「私は……ダメなメイドなのです……うぅ……」
ナナリー「そんなことありません!!咲世子さんは私のために一生懸命ではありませんか!!」
スザク「そうですよ。部外者の僕がいうことじゃないかもしれませんが、咲世子さんはがんばってるって、ルルーシュも言っていました」
咲世子「……違うのです。これは私のプライドの問題なのです」
ナナリー「咲世子さん……」
ルルーシュ「咲世子さん……はぁ……はぁ……」
スザク「ルルーシュ?」
ナナリー「お兄様、咲世子さんに何を言ったのですか?」
咲世子「ナナリー様!!ルルーシュ様はなにも悪くないのです!!」
ルルーシュ「咲世子」
咲世子「えっ?!」ドキッ
ルルーシュ「先ほどは……その……悪かったな」
咲世子「いえ……私に全ての責があります」
ルルーシュ「咲世子、それは違う」
咲世子「ルルーシュさまぁ……」ウルウル
ルルーシュ「俺は……咲世子のことを本当に大事に思っている」
咲世子「そ、それは……あの……え……?」
ルルーシュ「俺には……お前が必要なんだよ……咲世子」
咲世子「ルル……シュ……さま……っ……うぅぅ……」ポロポロ
咲世子「ルルーシュ様……はい……この篠崎咲世子……身が滅ぶまで貴方の傍に……」ギュッ
ルルーシュ「何故、抱きつく?」
スザク「ルルーシュ……何があったんだ?」
ルルーシュ「まあ、色々とな」
ナナリー「よかったですね、咲世子さん」
咲世子「はいっ……もう、ルルーシュ様のお傍を離れるつもりはありません」ギュゥゥ
ルルーシュ「咲世子さん」
咲世子「いけません、ルルーシュ様」
ルルーシュ「え?」
咲世子「私は奴隷……咲世子、とお呼びください」
ルルーシュ「わ、わかった」
スザク「よくわからないけど、一件落着したみたいだ」
ナナリー「はい」
ルルーシュ(大切に、優しく心を込めてか……名前を呼ぶだけでも心を動かせるとはな……)
咲世子「それでは、また」
ルルーシュ「ああ」
C.C.「……」
ルルーシュ「C.C.?」
C.C.「……」
ルルーシュ「……C.C.」
C.C.「……」プイッ
ルルーシュ「C.C.……」ボソッ
C.C.「……っ」ゾクゾク
ルルーシュ「……」
C.C.「どっかいけ」
ルルーシュ(ちっ……やはり、ダメか。咲世子は最初から俺にある程度の好意を持っていたからこそか)
ルルーシュ(となれば……俺のことをなんとも思っていない者で試してみないとな……)
ルルーシュ(そうなると対象は一人だけだな)
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「ルルーシュ?どうしたの?」カタカタ
ルルーシュ「お前も熱心だな」
ニーナ「うん」
ルルーシュ「……」
ニーナ「……」カタカタ
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「なに?」
ルルーシュ「ニーナ……?」
ニーナ「え……ちょっと……なに?」
ルルーシュ「……」
ニーナ「ルルーシュ……?また、名前を呼んで遊んでるの……?もう、やめてよ……」
ルルーシュ「ニーナ……」ボソッ
ニーナ「んっ……?!」ビクッ
ニーナ「ルルーシュ、やめて。私は……!!」
ルルーシュ「ニーナ?」
ニーナ「だから……私はユーフェミア様が……」
ルルーシュ「ニーナ……どうして怯える?」
ニーナ「近いからだけど……」
ルルーシュ「そうか。悪い」
ニーナ「も、もう……なんなの……?」
ルルーシュ「別に名前を呼んだだけだ」
ニーナ「変なことしないで」
ルルーシュ「悪かったよ。ニーナ」
ニーナ「遊びだとわかってても、いきなり言われたら……」
ルルーシュ「言われたら?」
ニーナ「……びっくりする」
ルルーシュ「そうなのか。気をつけるよ」
ニーナ「……」カタカタ
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「な、なに!?」ビクッ
ルルーシュ「おいおい。そんなに驚くなよ」
ニーナ「ご、ごめんなさい」
ルルーシュ「率直に聞きたいんだけど」
ニーナ「……」
ルルーシュ「俺にニーナと呼ばれて、どう思う?」
ニーナ「どうって……」
ルルーシュ「嫌な気分か?」
ニーナ「そんなこと……ないけど……」
ルルーシュ「ほう?」
ニーナ「もっと……その……優しい声で言ってくれたら……いいかも……」
ルルーシュ「なるほど……」
ニーナ「……」
ルルーシュ「違うか」
ニーナ「そもそも、ルルーシュって私のことなんとも思ってないでしょ?」
ルルーシュ「え?」
ニーナ「だから、きっとどんな言い方をしてもダメだと思う」
ルルーシュ「ニーナ……」
ニーナ「シャーリーかカレンに言ってあげたほうがいいと思うよ」
ルルーシュ「ニーナ、それは違うな。間違っているぞ」
ニーナ「ど、どうして?」
ルルーシュ「なんとも思っていない?そんなこと、あるわけがない」
ニーナ「ルルーシュ……?」
ルルーシュ「お前がテロリストに連れて行かれそうになれば、俺がお前も庇い、守ってやる」
ニーナ「ま、また……そんな嘘……」
ルルーシュ「ニーナ……嘘じゃない」
ルルーシュ「……」
ニーナ「ユーフェミア様みたいに庇ってくれるわけ……」
ルルーシュ「ニーナ……?」
ニーナ「は、はい……」
ルルーシュ「俺の目を見ても……信じられないのか?」
ニーナ「ルル……シュ……えっと……」
ルルーシュ「素直に言ってくれ」
ニーナ「……」
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「ま、守って……くれるの……?ホントに……?ユーフェミア様……みたいに?」
ルルーシュ「当然だ」
ニーナ「それは友達……だから?」
ルルーシュ「違うな。ニーナだからだ」
ニーナ「ルルーシュ……」
ニーナ「どうして……?私……別にミレイちゃんみたいに美人でもないし……胸も大きくないし……」
ルルーシュ「眼鏡、取ってみろ。ニーナ」
ニーナ「……こう?」
ルルーシュ「十分、可愛いぞ?」
ニーナ「……!!」
ルルーシュ「どうした?」
ニーナ「で、でていって!!もう!!」
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「もういいからぁ!!」
ルルーシュ「分かった。じゃあ、最後に……俺はお前の名前を優しく呼べていたか?」
ニーナ「……うん」
ルルーシュ「そうか。じゃあ、またあとでな」
ニーナ「バイバイ……」
ニーナ「ルルーシュ……」
ミレイ「らんらーん」
ニーナ「……」
ミレイ「ニーナ、やっほー」
ニーナ「ミレイちゃん」
ミレイ「ニーナ?!眼鏡は?!」
ニーナ「え……ああ、えっと……コンタクトにしたの……お昼過ぎから」
ミレイ「なんで?!」
ニーナ「……内緒」モジモジ
ミレイ「……」
カレン「会長、どうしたんですか?」
ミレイ「あの……その……」
シャーリー「え?あー!?ニーナ?!どうしたの?!」
ニーナ「ちょっと……眼鏡、いらないかなって……」
カレン「いきなり過ぎない……?」
ルルーシュ「ニーナは失敗か……。名前を呼ぶだけで篭絡なんて、夢物語か」
咲世子「ルルーシュ様……」ギュッ
ルルーシュ「咲世子、離れろ」
咲世子「も、申し訳ありません」
ルルーシュ「なんの用だ?」
咲世子「いえ……特には……」
ルルーシュ「……」
咲世子「……申し訳ありませんっ!!!」ダダダッ
ルルーシュ「なんだ、あいつ……」
ニーナ「ルルーシュっ」
ルルーシュ「ニーナ……。お前……眼鏡は?」
ニーナ「取っちゃった」
ルルーシュ「そっちのほうがいいな」
ニーナ「あ、ありがとう……ルルーシュ……」
ルルーシュ「スザク、どうした?」
スザク「会長が呼んでるよ」
ルルーシュ「そうか。わかった」
スザク「それじゃあ、僕は仕事があるから」
ルルーシュ「スザク」
スザク「なに?」
ルルーシュ「……スザク」
スザク「なんだい、ルルーシュ?」
ルルーシュ「……スザク」ボソッ
スザク「ルルーシュ?」
ルルーシュ「何か感じたか?」
スザク「別に。いつもと変わらないよ」
ルルーシュ(やはりスザクは鈍いな……)
スザク「それじゃあ」
(虜にしたら)いかんのか?
ミレイ「これはちょっとどういうこと?!」バンッ
ルルーシュ「何がですか?」
ニーナ「ルルーシュ……」
ルルーシュ「なんだ?」
ニーナ「あ、べ、別に……」オロオロ
リヴァル「ルルーシュ!!どんな魔法を使ったんだよ!!」
ルルーシュ「なんの話だ?」
シャーリー「どうみてもニーナの様子が変じゃない!!ルルがなんかしたんでしょ?!」
ルルーシュ「別になにもしていない」
カレン「うそっ!!」
ルルーシュ「ニーナ?」
ニーナ「は、はい……なんですか?」
ルルーシュ「俺は何かしたか?」
ニーナ「まだ……なにも……してない」
ルルーシュ「ニーナ本人がああ言っている」
リヴァル「おかしいだろ?!」
ルルーシュ「何がだ?」
シャーリー「ルル……」
カレン「咲世子さんに続いてニーナまで……」
ルルーシュ「変な勘違いはやめろ。俺とニーナは別に何もしていない」
ニーナ「うん……そうだよ、ミレイちゃん」
ミレイ「じゃあ眼鏡を外したのは?」
ルルーシュ「俺が外したほうがいいって言っただけですよ」
ミレイ「で、それを即日に実行したわけ?」
ニーナ「へ、変かな……?」
ルルーシュ「いいや。眼鏡のときより、ずっといい」
ニーナ「ルルーシュ……嬉しい……」
シャーリー「なんで……」
C.C.「……」モグモグ
ルルーシュ「C.C.。ポイントシールが随分溜まったみたいだな」
C.C.「……」プイッ
ルルーシュ「もうすぐ景品と交換か?」
C.C.「……」モグモグ
ルルーシュ「C.C.……」ボソッ
C.C.「やめろ!!」ベチョ
ルルーシュ「おまえ……食い物を粗末にするな……」
C.C.「お前にはチーズ塗れがお似合いだな」
ルルーシュ「C.C.……」
C.C.「なんだ……?」
ルルーシュ「なんでもない」
C.C.「早く……呼べよ……くそ……」
ルルーシュ(名前だけでご機嫌取りは難しいな……そろそろ次のステップに移行するか。いつまでもC.C.を待たせてもな……)
コーネリア『ゼロだと?』
ダールトン『はい。未確認情報ではありますが』
コーネリア『よし……借りを返してやる。いくぞ、ギルフォード!!!』
ギルフォード『イエス、ユア・ハイネス!!』
ゼロ「コーネリア……やはり出てきたか……」
扇「ゼロ……やれるのか?」
ゼロ「前回の戦闘で消耗しているはずだ。今度こそ、コーネリアを捕らえる」
カレン「はい」
玉城「やってやるぜぇぇぇ!!!」
ゼロ「カレン」
カレン「は、はい!!」
ゼロ「カレン……期待している」ボソッ
カレン「はい!!!がんばりますっ!!!ゼロ!!」
ゼロ「行くぞ!!!出撃!!」
ギルフォード『あれは……あの時の新型か?!』
ダールトン『ふん、たった一機で何ができる!!』
カレン『あたしはゼロの期待にぃぃぃぃ!!!!』ガキィィィン
ギルフォード『なんだと?!』
ダールトン『バカな?!二人がかりでも止まらぬとは!?』
カレン『まずはお前だ!!!』ガシッ!!!
ダールトン『不覚?!』
ギルフォード『ダールトン卿!!』
カレン『これが!!!輻射波動だぁぁぁぁ!!!!!』ギュイィィィン
ギルフォード『きさまぁぁぁ!!』
ゼロ『そうはいかん!!』ズガガガガ
ギルフォード『援軍か?!』
カレン『ゼロ!!紅月カレン!!がんばってます!!』
ゼロ『その調子でやれ』
ゼロ『無駄ですよ。コーネリア殿下?』
コーネリア『ゼロか……!!』
ゼロ『ふふふ……』
コーネリア『ふん……飛んで火にいるだな……我が前に姿を現したこと!!後悔するがいい!!!』
ゼロ『ふん』
コーネリア『いくぞぉぉぉ!!!』ギュルルル!!!!
ゼロ『カレン!!』
カレン『紅月カレン!!!ゼロのためならぁぁぁ!!!!』ギュルルル!!!!
コーネリア『お前は!?』
カレン『つかまえたぁぁぁ!!!!』ガキィィン!!!
コーネリア『なんだと?!』
スザク『させるかぁぁぁ!!!』ギュルルル!!!
カレン『邪魔だぁぁぁ白カブトぉぉぉぉ!!!!!!』バキィ
スザク『うわぁ!?』
ゼロ『よくやった、カレン!!』
カレン『ゼロ……』
ゼロ『紅蓮の頭を撫でてやろう』ナデナデ
カレン『ゼロぉ……』
ゼロ『よし。退却する!!』
カレン『はい!!』
スザク『まて!!』ギュルルル!!!
ゼロ『カレン』
カレン『うるさい!!』ガシッ!!
スザク『なに!?前回までとは動きが……まるで違う……!?』
カレン『当然だよ……ゼロが……ゼロがあたしに期待してくれてるから!!!いくらでも強くなれるよ!!』
スザク『君は―――』
カレン『終わりだぁ!!!輻射波動をくらいなぁぁ!!!』ギュィィィィン
スザク『くそっ!!』
コーネリア「くそ……まさか、生き恥を晒すことになるとは……!!」
ゼロ「……」
コーネリア「殺せ。どのような陵辱を受けても、私は何も喋らないぞ、ゼロ」
カレン「ふん……良い様ね。総督様?」
コーネリア「なに?」
カレン「これでお飾りのお姫様しかいない。あたしたちの勝ちは―――」
ゼロ「カレン」
カレン「は、はい」
ゼロ「黙れ」
カレン「……ご、ごめんなさい……あの……出過ぎた真似を……あの……」オロオロ
ゼロ「……」ナデナデ
カレン「あ……♪」
ゼロ「コーネリア、二人で話そう」
コーネリア「何も話すことなどない。早く殺せ」
カレン「わかりました」スタスタ
ゼロ「さてと……これでも話すことはないと言えますか……姉上?」
コーネリア「なに……お前は……まさか……!!!」
ルルーシュ「お久しぶりです……ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです」
コーネリア「お前が……ゼロだったのか……!!」
ルルーシュ「ええ」
コーネリア「クロヴィスを殺したのも……お前か?」
ルルーシュ「だとしたら、どうします?」
コーネリア「無論……処刑だ」
ルルーシュ(よし……流石に俺の好感度はゼロに等しい……ここからだな)
コーネリア「だが……私はここで死ぬ……。お前をこの手で葬れないのが心残りだ」
ルルーシュ「コーネリア?」
コーネリア「なんだ?」
ルルーシュ「……コーネリア」
ルルーシュ「……」
コーネリア「……貴様……何を企んでいる?」
ルルーシュ「コーネリア……」ボソッ
コーネリア「ふん……ルルーシュ。そのような甘い声を出したところで……私を篭絡させられるとでも?」
ルルーシュ「……思っていない」
コーネリア「なら、早く殺せ!!」
ルルーシュ「そこで、これを用意した」
コーネリア「なんだ……そのヘッドホンは……?」
ルルーシュ「まあまあ……付けてください」
コーネリア「生憎だな。催眠など私には―――」
『コーネリア……コーネリア姉さま……姉上……姉さん……お姉ちゃん……コーネリアお姉ちゃん……好きだよ……コーネリア……』
コーネリア「な、なんだこれは?!お前の声が延々と……!!」
ルルーシュ「しばらくそれを付けていろ。これは実験だ」
コーネリア「やめろ!!外せ!!これだけは勘弁してくれ!!ルルーシュ!!!これはいやだぁ!!」
ゼロ「だろうな。まあ、当然だろう」
カレン「ゼロ。コーネリアは?」
ゼロ「暫くは様子を見る。そして、後に解放する」
玉城「なんだと?!」
扇「いいのか?」
ゼロ「コーネリアには聞きたいことがあっただけだ。それに奴を利用すれば、簡単にエリア11は崩壊する」
カレン「コーネリアを手駒にするということですか?」
ゼロ「そう思ってくれて構わない」
扇「そんなことができるのか?」
ゼロ「実験段階だ。まだなんともいえない。実験が失敗したら、処刑する」
玉城「なんだ……それなら」
カレン「じゃあ、実験が終わるまで隠していないとダメですね。ここにずっと置いておきますか?」
ゼロ「いや……ここよりも最高の隠し場所がある……」
カレン「え……?」
ルルーシュ「よし……ここに座っていろ」
コーネリア「あぁ……うぅ……どこだ……ここはぁ……!!」
ルルーシュ「言えるわけないだろう」
コーネリア「水の音……と……ルルーシュは私のことが……違う!!こんなの嘘だぁぁ!!!」
ルルーシュ(ボリュームを上げておくか)
コーネリア「あぁぁ!!!やめてぇ!!ルルーシュ!!ダメだ!!私とお前は……義母姉弟なのだぞぉ!!!」
ルルーシュ「くっくっくっく……」
コーネリア「あぁ……私にはユフィがいる……ルルーシュなんて……」
ルルーシュ「ふははははは!!!」
コーネリア「ひぃ……!!!ルルーシュ……ルルーシュ……がぁ……!!」
ルルーシュ(ここならまず人は来ない……ここを利用する可能性のある者全員にギアスをかけておけば完璧だ)
ルルーシュ(姉上……必ず、篭絡してもらいますよ……ふははははは!!!!)
コーネリア「あぁ……ちがうぅ……おねえちゃんと……そうだ……そうだぞ……ルル……シュ……」
ルルーシュ(この実験が成功すれば……C.C.にも同じことをしてやる……)
C.C.「ルルーシュ」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「……ここでお別れだ」
ルルーシュ「どういう意味だ?」
C.C.「そのままの意味だよ」
ルルーシュ「C.C.……?」
C.C.「もうお前には愛想が尽きた」
ルルーシュ「何を……まさか、名前を呼ばないだけでか?」
C.C.「ああ、そうだよ」
ルルーシュ「……」
C.C.「それじゃあ。さようなら」ポイッ
ルルーシュ「待て!!!C.C.!!!おい!!」
ルルーシュ「やつめ……!!ん?これは……携帯……?」
C.C.「マオ……どこだ?」
マオ「しーつー!!きてくれたんだね!!!しーつー!!うれしいよぉ!!!」
C.C.「ルルーシュのことは……」
マオ「わかってるよぉ。ルルーシュのことなんてどうでもいいんだ。僕はね……C.C.さえいてくれば……」
C.C.「マオ」
マオ「あんなクソガキにいいようにされて、悔しかっただろ?これからは僕が―――」
C.C.「断る」
マオ「ウソウソ!!C.C.は僕のことが大好きだもんね!!」
C.C.「……」
マオ「だって、このヘッドホンを僕にくれたじゃないかぁ!!」
『マオ、好きだよ……マオ、すごいじゃないか……マオ、そうだ……いいぞ、マオ……マオ……マオ、私の声だけを聞け……マオ……マオ……』
C.C.「違う!!それはお前を利用するために!!」
マオ「嘘はいけないなぁ、C.C.?どうしてそんな嘘を吐くんだい?ルルーシュの所為?」
C.C.「ルルーシュは……関係ない!!」
C.C.「あんっ!?」
マオ「でも……C.C.を飛行機に乗せようと思ったら……細かくしないと駄目だよね」パァン!!
C.C.「うぁっ!?」
マオ「でもね……これを使えば……」ギュィィィン
C.C.「チェーンソー……?」
マオ「すぐだよぉ!!!さあ、C.C.!!!僕と永遠に―――」
巨大モニター『待て』
マオ「誰だ?!」
ルルーシュ『お前がマオか』
マオ「ルルーシュ……?まさか、回線をジャックして……?」
ルルーシュ『初めまして……ルルーシュ・ランペルージだ』
マオ「なんか用?今、C.C.とね……大事な話をしているんだ」
ルルーシュ『お前のことは概ね、C.C.から聞いた。ギアスのこともな』
マオ「へえ……そうなの?それで?お前と話ことなんてないよ」
マオ「はぁ?!」
C.C.「ルルーシュ……」
ルルーシュ『C.C.は俺にとって大事な存在だからな』
マオ「あーっはっはっはっはっは!!!!こいつはお笑いだぁ!!!」パチパチパチ
ルルーシュ『……』
マオ「いいか!!C.C.を愛しているのは僕だけで!!C.C.が愛しているのも僕だけなんだよ!!!!」
ルルーシュ『……』
マオ「クソガキがぁ!!!いい気に―――」
ルルーシュ『言いたいことはそれだけか?』
マオ「なに?!」
ルルーシュ『悪いが俺は……C.C.の本名を知っているぞ?』
マオ「なん……だって……そんなのうそだぁぁぁ!!!」
ルルーシュ『それに……俺はC.C.の名前を世界で一番、優しく呼べる』
マオ「はっ!!それは僕だ!!!お前じゃない!!!僕が一番、C.C.を優しく呼べるんだ!!!」
マオ「いいだろう……」
C.C.「……」
マオ「しーつー……?僕のシーツー……」ハァハァ
C.C.「……」
マオ「ずっと一緒だよ……しぃぃつぅぅ~?」
C.C.「……」
マオ「さあ、次はお前だ!!ルルーシュ!!!」
ルルーシュ『……』
マオ「なんだい?僕の呼び方が美しすぎて、固まっちゃったのかい?」
マオ「あははははは!!!それは残ね―――」
ルルーシュ『……C.C.?』
C.C.「……」
ルルーシュ『俺から一時でも離れたこと……後悔させてやるぞ?』
C.C.「ほう……?どうするつもりだ……?」
警察「動くな!!」ダダダッ
マオ「バカな!!どうして?!」
ルルーシュ「C.C.……」
C.C.「ルルーシュ……お前……どうして……?」
ルルーシュ「おしおきが必要だな……。部屋でたっぷりと、お前の名前を呼んでやる」
C.C.「ば、ばか……やめろ……」
マオ「お前は……!!どうして!!このモニターに映っているのはなんだよぉ?!」
ルルーシュ(貴様の心を読むギアスの効果範囲は半径500メートル。しかし、意識を何かに集中させれば効果範囲を絞ることもできる)
マオ「……?!」
ルルーシュ(お前は俺の作った録画の映像に罵詈雑言を浴びせることに意識が集中し、周囲に警察が集まっていることに気づけなかった)
マオ「そんなの嘘だ!!だって!!会話をしていたじゃないかぁ!!!」
ルルーシュ(心を読めるということは、裏を返せば貴様自身の思考が固まっているということ。心の情報を絶対のモノだと信じるからな)
マオ「お前は……僕がどう答えるか予測したっていうのかぁぁ!!!」
ルルーシュ(C.C.は返してもらう。そして、俺の正体を知るものには……死んでもらう)
C.C.「やめろ!!話せば―――」
ルルーシュ「C.C.?」ボソッ
C.C.「くっ……」ビクッ
ルルーシュ「どうした?」
C.C.「お前……名前の呼び方……上手いな……」
ルルーシュ「練習したからな」
マオ「ルルーシュ!!!C.C.からはなれろぉぉぉぉ!!!!」
ルルーシュ「……撃て」
マオ「あ―――」
C.C.「マオ……」
ルルーシュ「帰るぞ」
C.C.「ああ……」
ルルーシュ(さて……これで憂いは消えたな……くくくく……)
ルルーシュ「様子を見ておくか……」ピッ
コーネリア『うえぁぁぁ……ルルーシュぅぅ……わたしも……おねえちゃんも……すきだぁ……』
ルルーシュ「……」
咲世子「ルルーシュ様」ギュッ
ルルーシュ「なんだ?」
咲世子「お見かけしたもので……つい……」
ルルーシュ「ナナリーは?」
咲世子「今は、授業に……」スリスリ
ルルーシュ「お前、スキンシップが激しいな」
咲世子「そんなことは……」
ニーナ「ルルーシュ!」
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「あの……またあとでね!!」
ルルーシュ「ああ」
ルルーシュ(コーネリアはそろそろ潮時だな……)
ニーナ「ルルーシュ……」
ルルーシュ「ん?」
ニーナ「お弁当……つくってみたんだけど……」
ルルーシュ「……」
ニーナ「た、たべて……」
ルルーシュ「ああ」
ニーナ「……やった」グッ
ルルーシュ「でも、どうして?」
ニーナ「そ、それは……ひみつっ!!」ダダダッ
ルルーシュ「……まあいいか」
ミレイ「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「な、なんですか?!」
ミレイ「……どう?ドキドキした?」
ミレイ「ねえ……ルルーシュ?」
ルルーシュ「会長、テーブルの上に座らないでください」
ミレイ「……」
ルルーシュ「なんですか?」
ミレイ「ニーナから聞いたんだけど……。ルルーシュって名前呼ぶの……上手いの?」
ルルーシュ「さぁ……どうでしょうね」
ミレイ「ちょっと呼んでみてよ」
ルルーシュ「……」
ミレイ「……っ」ドキッ
ルルーシュ「……ミレイ」ボソッ
ミレイ「……!!!」ビクッ!!
ルルーシュ「どうですか?」
ミレイ「も、もう一回……」
ルルーシュ「……ミレイ」ボソッ
ルルーシュ「今度はなんですか?」
ミレイ「あの……喧嘩して、雨の中を走り去ろうとする恋人を後ろから抱きしめて、名前呼ぶ感じにしてみて」
ルルーシュ「はぁ?」
ミレイ「つ、次のイベントでそういう演劇をしようと思ってるの!!」
ルルーシュ「また……そんなことを」
ミレイ「お願い!!一回だけでいいから!!」
ルルーシュ「分かりました。後ろから抱きしめて、名前を呼べばいいんですね?」
ミレイ「そうそう!」
ルルーシュ「じゃあ、始めましょう」
ミレイ「……もう……私たち……ダメね……」
ルルーシュ「……」
ミレイ「終わりにしましょう……さよなら」
ルルーシュ「……」ギュッ
ミレイ「あ……」ビクッ
ミレイ「ルルーシュ……」
ルルーシュ「これでいいですね―――」
ミレイ「ルルーシュ!!」ギュッ!!
ルルーシュ「会長?!ちょっと?!」
ミレイ「ずっと……好きだったの……貴方のこと……初めてあったときから……ずっと……」
ルルーシュ「会長……」
ミレイ「違う……ミレイでいいから……ルルーシュ……」
ルルーシュ「ミレイ……」
ミレイ「ルルーシュ……好き……」
シャーリー「なにやってるんですか……」
ミレイ「あ!?シャーリー?!これはーあのー……」オロオロ
ルルーシュ「今度の演劇で愛憎劇をやるらしい。その練習」
シャーリー「そ、そうなの?!」
ルルーシュ「ああ。ですよね、会長?」
シャーリー「むぅ……」
ルルーシュ「さあ、仕事をしましょう」
ミレイ「そ、そうね!!」
シャーリー「ねえ、ルル?」
ルルーシュ「なんだ?」
シャーリー「本当に練習だったの?」
ルルーシュ「当然だろ?」
シャーリー「……」
ミレイ「あーなんか暑いわねー。エアコンつけなきゃ」
シャーリー「まあ、いいけど……」
ルルーシュ「なんの話だ?」
スザク「ルルーシュ、来てたんだ」
ルルーシュ「いつもサボっているようにいうなよ」
スザク「サボっているじゃないか」
ナナリー「……」
マオ「……」
ナナリー「あ、咲世子さん?そろそろ生徒会に―――」
マオ「ふふふ……」パチパチパチ
ナナリー「誰ですか?」
マオ「さぁ……誰だろうねえ……」
ナナリー「……」
マオ「大人しく……してもらおうか……ナナリー?」
ナナリー「ひっ?!」ガタッ
マオ「だいじょーぶ。殺したりはしない……まだね」
ナナリー「お兄さ―――!!!」
マオ「黙ってもらおうか!!あーっはっはっはっはっは!!!!」
ナナリー「んー!?」
マオ「さあ、こっちだぁ」
ナナリー「んー?!」
マオ「ん?なんだ……?声が……聞こえる……?」
『ルルーシュが好きだ……ルルーシュは私のことが好きだ……ああ……ごめんユフィ……私は最低の皇女だ……』
マオ「誰だ!!」
ナナリー「……?」
マオ「そこか!!」
コーネリア「るるーしゅぅぅ……すきぃ……んほぉ……もっと……いってぇ……」
マオ「な、なんだ……こいつぅ……!!心の声は澄み切ってるのに……」
ナナリー(この声……コーネリア姉さま?)
マオ「まあいい……とりあえず……ここにナナリーを……」
コーネリア「ルルーシュ……ルルーシュゥゥ……」
ナナリー「……」
咲世子「ルルーシュ様」テテテッ
ルルーシュ「咲世子か」
咲世子「今、おかえりですか?」ギュッ
ルルーシュ「ああ。それより……ナナリーが生徒会室に姿を現さなかったが、何か知っているか?」
咲世子「え?あの、私が迎えに行ったときには既にナナリー様はいませんでしたので、ルルーシュ様かスザク様がお連れになったものとばかり……」
ルルーシュ「なんだと……」
咲世子「……」
ルルーシュ「まさか!!」
咲世子「ルルーシュ様!!申し訳ありません!!!」ダダダダッ
ルルーシュ(迂闊だった……!!このタイミングだと……!!奴しかいない!!!)
ルルーシュ(くそ!!!)
咲世子「ナナリーさまぁぁぁ!!!」
C.C.「遅かったな」
咲世子「C.C.様……」
ルルーシュ「ナナリーは?」
C.C.「写真が置いてあった……とても悪質な写真だ」
ルルーシュ「マオか……」
C.C.「だろうな」
ルルーシュ「……お前がいるのに、こういうことをするか?」
C.C.「奴の目的は私だ。恐らく……」
ピリリリリ
ルルーシュ「俺だ」
マオ『僕だよ……ルルー?』
ルルーシュ「こちらにはC.C.がいる。貴様はわざわざ負けに来たのか?いや……死にたいのか?」
マオ『あははは。こわいねえ。C.C.を返してよ……そうすればナナリーは返してあげるからさぁ』
ルルーシュ「お前……!!」
ルルーシュ「……」
マオ『無駄無駄ぁ!!君の考えなんてお見通しだよ、ルルー?あははははは!!』
マオ『警察を呼んでも、C.C.を駒にしても、誰かを利用してもダメ。それを実行した瞬間……ナナリーとコーネリアは木っ端微塵だ』
ルルーシュ「ナナリーは関係ない!!解放しろ!!」
マオ『それじゃあ、意味ないよねぇ?C.C.とナナリーの交換なんだから』
ルルーシュ「コーネリアまで人質にする必要はないはずだ!!!」
マオ『あははははは!!!!ここに置いたの君だろう?そんなの知らないよ』
ルルーシュ「マオォォォ!!!」
マオ『じゃあ、制限時間は30分。それまでに学園の地下にこないと……バーンってなっちゃうよー?こわいよねー』
マオ『あははははは!!!』
ルルーシュ「マオ!!!おい!!」
C.C.「学園の地下か?」
ルルーシュ「ああ……」
咲世子「ルルーシュ様……」
ルルーシュ(それ以前に、効果範囲の外に出た時点でマオはナナリーを殺す……)
咲世子「ここは、私が」
ルルーシュ「ダメだ」
咲世子「しかし」
ルルーシュ「ナナリーが殺される」
C.C.「私の出番かな?」
ルルーシュ「俺の心を介して、お前の行動をも探っているだろう。別行動を取った時点でアウトだ」
C.C.「なら、このまま行くのか?」
ルルーシュ「それしかない」
咲世子「ルルーシュ様……この度の失態は……あの……」
ルルーシュ「気にするな。咲世子。お前は十分、よくやってくれている」
咲世子「ルルーシュ様……」
C.C.「いくぞ」
ルルーシュ「分かっている」
ルルーシュ「スザク、何をしている?」
スザク「ああ、いや、ナナリーの様子を見に来たんだ。生徒会室に来なかったから」
ルルーシュ「心配はない。ちょっとした熱だ」
スザク「そうなのか」
ルルーシュ「ああ……」
スザク「……」
C.C.「……」
スザク「あれ。君は?」
C.C.「初めまして」
スザク「ああ、初めまして」
ルルーシュ「スザク、また明日な」
スザク「……」
C.C.「ふん……」
スザク「ルルーシュ……」
マオ「来たね……ルルーシュ?」
ルルーシュ「……」
C.C.「マオ……」
ナナリー「お兄様!!」
ルルーシュ「すぐに助ける」
コーネリア「はぁぁ……ぁ……るるー……シュぅぅ……」
マオ「さあ、C.C.を渡してもらおうか?」
ルルーシュ「ナナリーが先だ」
マオ「いいだろう……本当に無策できたみたいだしね……まあ、出し抜こうなんて考えるだけ無駄なんだけど」
C.C.「……」
ルルーシュ「ナナリーを渡せ!!」
マオ「はいはい」
ナナリー「お兄様……」ウィィィン
コーネリア「るるーしゅぅぅぅ!!!ななりーのくるまいすにぃ!!ばくだんがあるぞ!!!きをつけろぉぉ!!」
C.C.「まさか、初めから私を含め全員を殺すつもりだったのか?!」
マオ「こいつ!!正気だったのか?!」
ルルーシュ「マオ!!!」
ナナリー「お兄様ぁ!!!」
マオ「もういいよ。バレたら……押すしかないよねぇぇぇ!!!」
C.C.「マオ!!やめろ!!!」
マオ「C.C.!!君を小さくして旅行鞄にいれてあげる!!それで一緒にオーストラリアにいこうよぉ!!!」
コーネリア「あぁぁ ・・・るるぅぅしゅうぅ……すきぃだぁ!!」
ルルーシュ「くそ―――!!!」
C.C.「やめろぉ!!!」
ナナリー「いやぁ!!」
マオ「あーっはっはっはっはっは!!!!」
スザク「―――おぉぉぉぉ!!!!!」ダダダッ
マオ「え?!」
スザク「はぁぁ!!!」ドゴォ
マオ「ごほっ?!」
スザク「自分はブリタニア軍所属、枢木スザク准尉である!!治安維持法違反及び国家反逆罪でお前を拘束する!!!」
ルルーシュ「スザク……お前……」
スザク「ルルーシュ……嘘が下手だね」
ルルーシュ「え?」
スザク「熱の出たナナリーを放って、君が女の子とデートをするなんて、まず考えられないよ」
ルルーシュ「スザク……」
マオ「くそ!!!このスイッチを……」
スザク「させない!!」ドガァッ
マオ「がっ?!」
スザク「ナナリーだけじゃなく……コーネリア総督まで……君はどうやらゼロと関わりがあるようだな」
マオ「触るな!!!父親殺しめ!!!」
スザク「?!」
スザク「な……」
コーネリア「うぁぁ……?」
ルルーシュ「スザク……が……枢木ゲンブを?」
C.C.「……」
マオ「その罪から逃れるために……君はいつでも死のうとしている……」
スザク「違う……」
マオ「だから、真っ先に一番危険な場所にいく……有終の美を飾って死ぬ為にぃぃ!!!」
スザク「違う……違う……!!」
マオ「違わない!!この死にたがりがぁぁ!!!」
スザク「うわぁぁぁ……!!」ガクッ
ルルーシュ「……マオ!!」
マオ「おっと。ギアスは使うなよ?スイッチ……押しちゃうよ?」
コーネリア「くりゅりゅぎぃ……」
スザク「あぁ……ぁ……」
ルルーシュ「……」
マオ「ふふ……いくら考えても無駄だよ。逆転なんてできるわけないじゃないか」
コーネリア「るるぅーシュぅ……すきだぁ……」
ナナリー「お兄様……」
マオ「なーんだ……何もないのか。じゃあ、C.C.?僕と一緒に暮らそうね?」
C.C.「生憎だが……それはできない」
マオ「え?」
C.C.「―――名前を呼べ。大切に、優しく心を込めてな」
ルルーシュ「ああ」
マオ「名前……?それになんの意味が……」
ルルーシュ「スザク……」
スザク「……」
ルルーシュ「スザク……スザク……」
スザク「……」ピクッ
ルルーシュ「スザァァァク!!」
スザク「ルルーシュ!!!!」ドガァァ!!!!
マオ「がぁ?!」
スザク「あれ……?」
ルルーシュ「スザク!!取り押さえろ!!」
スザク「そうだった!!」
マオ「やめろ!!この!!」
C.C.「マオ。そこまでだ」
マオ「C.C.!?」
C.C.「ショック・イメージを見せる」
マオ「C.C.……何するの?やめてよ……」
C.C.「……」キュィィィン!!!
マオ「あぁああああああああ!!!!!!」
ルルーシュ(スザクに見せたやつか……)
スザク「彼は……」
ルルーシュ「コーネリアを拘束監禁、しかもナナリーまで狙った……」
スザク「まさか……クロヴィス殿下殺害も?」
ルルーシュ「可能性はあるな」
スザク「そうか……こいつがゼロだったのか……」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「すぐに爆弾は解除してやる」
ナナリー「はい」
スザク「とにかくここに応援を呼ぶから、ルルーシュは……」
ルルーシュ「わかった。あとのことは任せる」
スザク「ルルーシュ」
ルルーシュ「どうした?」
スザク「君に名前を呼ばれて……初めて……すごく嬉しかったよ。ありがとう」
ルルーシュ「名前ならいつでも呼んでやる。礼を言われることじゃない」
テレビ『ただいま臨時ニュースが入りました。なんとゼロが逮捕されたとのことです!!』
ナナリー「お兄様……大丈夫ですか……?」
ルルーシュ「ナナリー?」ボソッ
ナナリー「んっ……」ピクッ
ルルーシュ「もう……取れたぞ?」
ナナリー「お兄様ぁ……」
ルルーシュ「無事でよかった……」ギュッ
ナナリー「お兄様とスザクさんの……いえ、お兄様のおかげです」ギュッ
ルルーシュ「ナナリー?」ボソッ
ナナリー「はぁっ……」ビクッ
C.C.「……私はもう寝る」
咲世子「お休みなさいませ」
ルルーシュ「……ナナリー。また明日な」
ナナリー「はい……」
ルルーシュ「C.C.?」
C.C.「はぁ?!」
ルルーシュ「どうした?」
C.C.「耳元で……囁くな!!」
ルルーシュ「悪いな。癖のようになってきた」
C.C.「全く……」
ルルーシュ「俺もいつか……マオのようになるのか?」
C.C.「ああ……」
ルルーシュ「C.C.?」
C.C.「な、なんだ……」
ルルーシュ「俺はギアスの力には呑まれない。ギアスの力を支配してみせる」
C.C.「そうか」
ルルーシュ「C.C.……」ギュッ
C.C.「なんの真似だ……坊やが私を抱きしめるなんて……100年早いぞ」オロオロ
C.C.「別に。もうどうでもいい」
ルルーシュ「そうか?」
C.C.「ああ……」
ルルーシュ「C.C.でいいのか?」
C.C.「構わない」
ルルーシュ「どうして?少し前は随分とご執心だったようだが?」
C.C.「あの遊園地で呼んでくれたのが……気に入った」
ルルーシュ「ほう?」
C.C.「だから……私はC.C.と呼べ。それ以外の呼び方は……許さん」
ルルーシュ「全く。お前は本当に我侭だな」
C.C.「ほら……おしおきがまだだろう?今、ここで執行しろ」
ルルーシュ「ふっ」
C.C.「いいか?大切に、優しく心を込めてだぞ?手は抜くな?ガラス細工を扱うように丁寧に呼べよ」
ルルーシュ「注文が多いな……。どっちのおしおきか分からないぞ」
ルルーシュ「……」
ピリリリリ
C.C.「……」
ルルーシュ「お前が出ろ」
C.C.「なぜだ?」
ルルーシュ「どうせ。黒の騎士団の誰かだろう。ゼロは生きている。ゼロの影武者が捕まっただけだと説明すればいい」
C.C.「分かったよ……全く……」ピッ
ルルーシュ「くくく……」
カレン『ゼロ?!あの今、ニュースを見たんですけど?!』
C.C.「大丈夫だよ。騒ぐな」
カレン『C.C.!?ゼロは?!ゼロはどうなったの?!』
C.C.「ゼロは生きている。捕まったのはゼロの―――」
ルルーシュ「(C.C.……)」
C.C.「ふぁっ……」ピクッ
C.C.「ああ……いや……なんでもない……」
ルルーシュ「……」
カレン『それで?』
C.C.「いいか?捕まったの―――」
ルルーシュ「(C.C.……)」
C.C.「わぁん……」ピクッ
カレン『C.C.?どうしたの?声が変だけど……』
C.C.「な、なんでもない……」
ルルーシュ「……」
C.C.「(おい!!電話中だ!!やめろ!!)」
ルルーシュ「(お前のおしおきだ)」
C.C.「くっ……」
カレン『ねえ、C.C.?ゼロは近くにいるの?』
C.C.「ま、まあ……いるかな……」
C.C.「それは……」
ルルーシュ「……」フルフル
C.C.「できないそ―――」
ルルーシュ「(C.C.)」
C.C.「はぁぁ……っ……」ビクッ
カレン『ねえ……何してるの?』
C.C.「べ、別に何もしていな―――」
ルルーシュ「(C.C.……傍にいろ)」
C.C.「いぃぃん……」ビクッ
カレン『C.C.……ねえ……ゼロとなんかしてるの……?』
C.C.「してなぃぃ……!」ビクッ
カレン『嘘……C.C.の声、可笑しいじゃない!!』
C.C.「違う!!これはぁんっ」ビクッ
カレン『もういい!!聞きたくない!!!』
ルルーシュ「構わない。カレンだろ?いつでもフォローできる」
C.C.「そうか」
ルルーシュ「じゃあ、そろそろ―――」
C.C.「まて」ギュッ
ルルーシュ「どうした?」
C.C.「まだ足りないな」
ルルーシュ「お前な……」
C.C.「もっと私の名を呼べ……。私がこのC.C.という名を大好きになれるようにな」
ルルーシュ「本当にお前は……俺の都合も考えろ」
C.C.「お前、私が傍にいないとダメなんだろ?いてやるから……ほら……」
ルルーシュ「わかった……C.C.……」
C.C.「うん……」
ルルーシュ「傍にいろ……ずっとな……」
C.C.「ああ……いてやるよ……仕方なのない坊やだ……ふふっ」ギュッ
ルルーシュ「……」
ニーナ「あ……♪」ギュッ
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「ご、ごめんなさい……誰もいないから、いいかなって……」
ミレイ「いたー!!ルルッーシュー!!」タタタッ
ルルーシュ「会長!!あぶな―――」
ミレイ「おっはよー!!今日もいい天気よねー」ギュゥゥ
ルルーシュ「そうですね」
シャーリー「なにやってんですか!!!会長!!!」
ミレイ「あ。ごめん。完全に無意識だったわ」
シャーリー「そんなわけないでしょー!!!!」
リヴァル「いいよなぁ……ルルーシュ……」
カレン「はぁ……」
ルルーシュ「カレン……」
C.C.「ふんふふーん」ギュッ
ルルーシュ「離れろ」
C.C.「お断りだ」
ルルーシュ「魔女が……」
ルルーシュ(問題のカレンのフォローは……そうだな……)
ナナリー「お兄様……大変です」
ルルーシュ「どうした?」
ナナリー「コーネリアお姉様が総督を辞任したらしいです」
ルルーシュ「なんだと……?」
ルルーシュ(いや……まあ、あの状態なら無理もないか)
ナナリー「それで……あの……ユフィ姉さまからお電話が」
ルルーシュ「ユフィだと?」
ナナリー「ユフィ姉さまも副総督ではなくなったようで」
ルルーシュ「……」
ユフィ『ルルーシュ!?ルルーシュですか?!』
ルルーシュ「ユフィ……どうしてここが?」
ユフィ『それが……お姉様がルルーシュと会いたい、ルルーシュと結婚したいとずっと呻いているのです』
ルルーシュ「それで?」
ユフィ『見かねたスザクが、ルルーシュの住所を私たちに……教えてくれて』
ルルーシュ「そうなのか」
ユフィ『それで……あの……ルルーシュ?』
ルルーシュ「なんだ?」
ユフィ『お姉様がこんな状態では……本国に帰りづらくて……。そもそもお姉様がエリア11を離れるなら舌を噛んで死ぬとまで……』
ルルーシュ「そのコーネリアの状態だが、公にはどう発表した?」
ユフィ『病で伏せたことに……』
ルルーシュ「そうか……」
ユフィ『ルルーシュ?あの……迷惑なのは分かっているんですけど……』
ルルーシュ「なんだ?」
扇「新しい総督はシュナイゼルか」
玉城「また、俺たちがガツーンと言ってやったらいいんだよ!!」
ゼロ(シュナイゼルか……)
カレン「……」
ゼロ「カレンか」
カレン「あの……えっと……あの……その……」モジモジ
ゼロ「どうした?」
カレン「ま、前に電話したとき……C.C.と何かしていましたか……?」
ゼロ「何故だ?」
カレン「ご、ごめんなさい!!あの……えっと……だから……」モジモジ
ゼロ「カレン……俺の部屋にこい」
カレン「え?」
ゼロ「同じコトをしてやろう」
カレン「えぇえぇ?!」
ゼロ「こっちにこい」
カレン「あの……仮面は?」
ゼロ「……」ギュッ
カレン「わぁぁあああ!!!」
ゼロ「静かにしろ」
カレン「むぐっ!」
ゼロ「あのときは私が怪我をしていてな」
カレン「怪我……ですか?」
ゼロ「ああ……それで介抱をしてもらっていただけだ」
カレン「抱きしめて……ですか?」
ゼロ「お前も抱き返せ」
カレン「じゃあ……えっと……失礼します……」ギュッ
ゼロ「カレン……君がこの黒の騎士団にいてくれてよかった」
カレン「ゼロ……?」
カレン「ゼロ……そんなこと……」
ゼロ「カレン?」
カレン「ひゃい」ビクッ
ゼロ「これからも……私のために戦ってくれるか?」
カレン「も、もちろんです!!ゼロォ!!」
ゼロ「ありがとう」ギュゥゥゥ
カレン「ひゃぁああ……」
ゼロ「ちなみにC.C.はただの協力者だ。何もない」
カレン「はぁい……」
ゼロ「よし。話はこれだけだ」
カレン「ゼロ……」スリスリ
ゼロ「カレン。もう終わりだ」
カレン「あ!す、すいません!!!では、失礼します!!」
ゼロ(これでよし……あとは……)
ナナリー「お久しぶりです……」
ユフィ「うん……」
コーネリア「ルルーシュゥ……」ギュッ
ルルーシュ「姉上……」
コーネリア「お姉ちゃん、だろ?ふふっ」
ルルーシュ(まさかあのヘッドホンがここまでの威力とは……。マオが狂ったのも頷ける……)
ユフィ「ルルーシュ、これからどうしたらいいでしょうか?」
ルルーシュ「しばらくはここにいたらいい。スザクもいるし、アッシュフォード家もこういう事態には寛容だから」
ユフィ「ごめんなさい……」
ナナリー「コーネリア姉さまがこの状態では……仕方ありませんね」
コーネリア「脆弱者がぁ……」スリスリ
ルルーシュ「誰がですか、姉上?」
コーネリア「訊くまでもない……私だよ、ルルーシュ」
ルルーシュ(母さんのことはあとで聞いておけばいいか……)
ルルーシュ「ミレイ」
ミレイ「はぁーい?」
ルルーシュ「机の上に座るな。あと、見えてます」
ミレイ「見せてるの」
シャーリー「破廉恥です!!会長!!!」
ニーナ「ユーフェミア様、ご無沙汰してます」
ユフィ「はい。久しぶり。ニーナ」
ニーナ「ユーフェミア様もルルーシュ狙いですか?許しませんよ?」
ユフィ「え?」
ナナリー「ニーナさん!!」
スザク「ニーナ!!なんてことをいうんだ!!!」
コーネリア「ルルーシュ!!聞いてくれ!!ここで教師をしてもいいということになった!!というわけで、毎日、お前を個別指導だ!!」
ルルーシュ「なんだと?!」
カレン「はぁぁ……ゼロぉ……」
ナナリー「あの……」
スザク「きっとリヴァルにもいい人が見つかるよ」
リヴァル「ふざけんなぁ!!!」
ユフィ「ルルーシュ、ニーナの目が血走ってて怖い……」ギュッ
ルルーシュ「ニーナ、ユーフェミア様が怖がっているだろう?」
ニーナ「離れろ……ユーフェミア……」
ユフィ「ひぃ?!」
ルルーシュ「ユーフェミア……大丈夫か?」ボソッ
ユフィ「ルルーシュ……はぁい……」
ミレイ「ちょっと!!私も言ってよ!!ルルーシュ!!」
シャーリー「私もー!!」
コーネリア「待て!!お前たち!!!まずは私だ!!!下がれ!!!」
ルルーシュ「お前ら!!!静かにしろぉぉぉ!!!!」
カレン「ゼロ……ゼロ……」ハァハァ
C.C.「随分と賑やかだな」
ルルーシュ「全くだ……」
C.C.「なぁ?」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「名前を呼んでくれ……大切に……優しく……心を込めてな」
ルルーシュ「……C.C.」
C.C.「ふふっ……そうか……いいぞ」
ルルーシュ「何がだ?」
C.C.「知らないのか?―――名前の呼び方でどれだけ私のことを想っているか、分かるんだよ」
ルルーシュ「では、訊ねよう……どの程度想われていると判断した?」
C.C.「とりあえず……お前の中では私が№1のようだな。安心したよ」
ルルーシュ「バカが……そんなわけ―――」
C.C.「ありがとう……ルルーシュ。いつも大切に、優しく、心を込めてくれて……」
ルルーシュ「お前にだけは傍に居てもらわないといけないからな。……C.C.」
END
神楽耶がまだだろ
乙ナイゼル!
おのれシュナイゼル……!
Entry ⇒ 2012.07.30 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「SOS団!?」
ミレイ「そう。午前中に1年生の子が申請書を持ってきたんだけどね
具体的に何をするクラブなのか聞いても答えが曖昧でよく分からなかったのよ」
シャーリー「会長がしつこく聞くからあの子困ってましたよ。可哀想に」
ミレイ「しょうがないじゃない、詳しい事が分からないと許可できないし」
ルルーシュ「そのSOSっていうのはどういう意味なんです?
まさか言葉通りの意味じゃないですよね・・・」
ミレイ「何だっけ?」
シャーリー「確か世界を大いに盛り上げる為の涼宮ハルヒの団とかって言ってたような・・・」
ルルーシュ「はぁ?」
ミレイ「あーそうそう、そんな事言ってたわね」
ルルーシュ「世界を大いに盛り上げる為の涼宮ハルヒの団?涼宮ハルヒ・・・・
あぁ、2組にいる風変わりなイレヴンの女か。発起人はそいつだな」
ミレイ「知ってるの?」
ルルーシュ「えぇ、まぁ・・・話した事はありませんけどね。入学以降おかしな行動ばかり
とっているらしく、うちの学年ではちょっとした有名人らしいですよ」
リヴァル「あぁ、俺も聞いた事がある!確か休み時間中学園内を徘徊してるらしいぞ」
リヴァル「噂によると、宇宙人を探してるらしい!」
ルルーシュ「宇宙人?」
リヴァル「学園の生徒の中に宇宙人がいると信じ込んでるらしいぜ
だから生徒一人一人を観察してるんだってさ」
ミレイ「そういえば申請書のクラブ趣旨の欄にそんな事が書いてあったわね。
宇宙人と未来人と超能力者を見つけて一緒に遊ぶって」
ルルーシュ「フン、くだらん。こういう奴はまともに相手をしたら付け上がるだけだ
無視するのが一番だな」
リヴァル「申請書出してるのに無視なんてして大丈夫か?乗り込んできたりしないだろうな・・・」
ルルーシュ「乗り込んでこようものなら俺が直々に説教してやる!
大体、そんなふざけた趣旨のクラブを1度でも容認したら、部費目当ての連中が
次々に申請書を出して収拾がつかなくなる。こういうのは始めの対応が大事なんだ」
ミレイ「何だかやる気になってるみたいだし、この件はルルーシュに一任するわ」
ルルーシュ「(ゼロとしての活動もあるが、こっちの件を見過ごすわけにもいかないし
まぁ今回くらいはいいだろう)」
ハルヒ「ちょっとキョン!あんた本当にあの紙出したんでしょうね!?」
キョン「ちゃんと出したさ」
ハルヒ「じゃあ何で未だに生徒会から何の音沙汰もないのよ!」
キョン「さぁな。知らん」
ハルヒ「正式にクラブとして認めてもらわないと部費が下りないのよ!
このままじゃいつまで経ってもSOS団としての活動ができないわ!」
キョン「その活動とやらが明確になってないから許可が出ないんだろうよ
あの滅茶苦茶な申請書を見てOKを出すような奴が生徒会の中にいるとするなら
俺はそっちの方が心配だ」
ハルヒ「うるさいわね!あの完璧な文の何処に問題があるっていうのよ!」
キョン「(何処?全部だ全部!)」
ハルヒ「あーもう頭くる!!いっその事生徒会室に乗り込んでやろうかしら!!」
キョン「また物騒な事を・・・」
古泉「もう少し待ってみてはいかがでしょうか?あちらもいろいろと忙しいのかもしれませんし」
ハルヒ「まぁ古泉くんがそう言うならもう少し待ってあげてもいいけど
でも後一週間経っても何の沙汰もないなら生徒会室に乗り込んで抗議してやるわ!」
キョン「俺もか?」
ハルヒ「あんたも!」
キョン「はぁ~」
ハルヒ「今日はもう帰るわ!最後の人戸締りよろしくね」
バタンッ
キョン「全く次から次へと騒ぎばかり起こす奴だな・・・」
古泉「ここ最近涼宮さんの精神は非常に不安定になっています。
閉鎖空間の発生頻度や規模も日に日に増していましてね・・・・
毎日それが続くものですから少々堪えます」
キョン「そうだったのか。いつからだ?」
古泉「あなたが生徒会に部の申請書を提出した次の日辺りからですね。
つまり約一週間前になります」
キョン「じゃあ原因は生徒会か」
古泉「えぇ。この放置状態が長引くようですと、僕を含めた機関の仲間が
過労で倒れかねないので、何とか手を打ちたいのですがね・・・」
キョン「手を打つとて言っても、何をしたらいいのやら」
涼宮さんが乗り込む前に僕達で聞きに行けばいいだけです」
キョン「返答を貰うだけで解決するのか?クラブとして認めてもらえなかったら
結局あいつのイライラは続きそうな気もするが」
古泉「涼宮さんがイライラしているは、部の申請書を出したにもかかわらず
生徒会から何の返答も無いからです。イエスかノーか、答さえだしていただければ
恐らく現状は打開できると思います」
キョン「どうだろうな」
古泉「答を出さずにひたすら無視する。誰がどのような意図を持ってこのような行動を
とっているのかは分かりませんが、涼宮さんや僕達機関の人間には的確な精神攻撃
と言えるでしょうね」
キョン「ちょっと待て、さっきお前は『僕達で』と言ったが、俺も行かなきゃならんのか?」
古泉「出来れば御一緒していただきたいですね。申請書を出したのはあなたですし」
キョン「今から行くのか?」
古泉「えぇ。こちらとしては早い方が助かります」
キョン「はぁ~、やれやれだ・・・」
ミレイ「そういえばルルーシュ、この間来たクラブ申請の件はどうなったの?」
ルルーシュ「申請?あぁ、SOS団とかいうおかしなクラブの事ですか
勿論無視し続けてますよ。先日も言った通り、相手をしないのが一番ですからね」
ミレイ「何でもいいけど、トラブルになるような事は避けてよね」
ルルーシュ「分かってますよ」
コンコンッ
ミレイ「ん?誰かしら?どうぞー」
ガチャッ
キョン&古泉「失礼します」
ミレイ「あれ?あなたこの間の!」
キョン「あ、どうも・・・・・」
ルルーシュ「会長の知り合いですか?」
ミレイ「この子よルルーシュ、SOS団の申請書を持ってきたの」
キョン「いや~、先日はどうも・・・」
ルルーシュ「ほう、こいつが」
ミレイ「ちょっとルルーシュ!」
ルルーシュ「見たことろそちらの責任者は来ていないようだが・・・」
キョン「え、えぇ・・・俺達だけです(何なんだこいつの威圧感は!?)」
古泉「我々の提出した申請書への回答の方が未だに出されていないので
直接聞きに来た次第なのですが」
ルルーシュ「あぁ、そういえばそうだったな。すっかり忘れていたよ」
古泉「そうではないかと思っていたのですよ。何せ提出したのは一週間も前の事ですからね
いや~来てよかったです」
ルルーシュ「こちらとしては出来れば永久に忘れていたかったんだがな
くだらん申し出に一つ一つ答を出していられるほど、俺達は暇じゃないんだ」
キョン「なっ・・・(いくら何でもそこまで言うか?)」
古泉「という事は・・・やはり」
ルルーシュ「あぁ、勿論却下だ。クラブとして認めてほしいのなら、もう少しまともな事を
書くんだな」
古泉「そうですか。分かりました、では我々は退散しましょう」
キョン「あ・・・・あぁ、そうだな」
キョン「失礼しました」
バタンッ
ルルーシュ「・・・・もう少し粘ると思っていたが・・・案外あっさりしてるな」
ミレイ「なかなか礼儀正しくて好感の持てる子達じゃない!二人とも良い男だし」
ルルーシュ「それはどうでしょうね。見た目はともかく、終始ニヤついていた方の男は
どうも仮面を被ってるように見えますが」
ミレイ「仮面?」
ルルーシュ「常に本心を隠し自分を取り繕っているような、そんな印象です」
ミレイ「それあんたと同じじゃない」
ルルーシュ「一緒にしないでください。俺は常に自分をさらけ出してますよ
ナナリーの前では特にね」
ミレイ「あぁ・・・・そう・・・」
キョン「はぁ~、何なんだあの異様に威圧感のある男前男子は」
古泉「1年5組ルルーシュ・ランペルージ。生徒会の副会長です」
キョン「1年だと!?同学年じゃないか。俺はてっきり上級生だとばかり・・・・」
古泉「そう勘違いされるのも無理は無いですね。何しろあの物言いですし」
キョン「ちょっと待て、1年って事はまだ入学して半年も経ってないじゃないか!
何でそんな奴が生徒会の、それも副会長なんてのをやってるんだ?」
古泉「生徒会長のミレイさんが推薦したそうですよ。あ、先ほど生徒会室にいた
お綺麗な女性の事です」
キョン「あの人が会長だって事くらいは知ってるさ。それにしても、本当に綺麗な人だったな・・・」
古泉「何はともあれ、生徒会から明確な返答をいただいたわけですから
後はこの事を涼宮さんに伝えれば万事解決ですね」
キョン「本当に解決するのか?結局生徒会室に乗り込むなんて事になりそうな気もするが」
古泉「少なくともここ最近多発している閉鎖空間の出現はおさえられます。
その後の涼宮さんの行動については何とも言えませんね」
キョン「無責任な奴だ。どうなっても知らんぞ」
ドンッ
貴族「おい貴様!何処を見て歩いてる!!」
みくる「へ?あ・・・す、すいませぇ~ん」
貴族「私の服が汚れてしまったではないか!このイレヴンが!!
どう責任をとるつもりだ!?」
みくる「ひ・・・ひぇ~、許してくださ~い」
貴族「誰が許すか!!弁償だ!金を出せ!!」
みくる「ふぇぇ~」
貴族「ん?よく見ると貴様イレヴンの割にはなかなか整った顔をしているな。
それにスタイルも悪くない・・・・よし、奴隷にしてやる。仕方が無いからそれで許してやろう」
みくる「へ・・・・・へぇぇぇ!?」
貴族「嫌ならこの服を弁償しろ。上下合わせて1000万はするぞw」
みくる「ふぇぇぇ、誰か助けて~」
貴族「な、何だと!!」
みくる「す、涼宮さん!!」
ハルヒ「みくるちゃん、私が来たからにはもう安心よ!こんな奴の言いなりになる
必要なんてないの!自分より立場の弱い人間に威張り散らす事でしか
自己を保てないような薄っぺらい人間なんだから!」
貴族「き、貴様!!!誰に向かって言っているのか分かっているのか!?」
ハルヒ「えぇ分かってるわ。あんたよ、あ・ん・た!!」
貴族「くっ・・・イレヴン如きが男爵である私に・・・・いい度胸をしているじゃないか!!」
ハルヒ「男爵だろうが知ったこっちゃないわ!みくるちゃんは大事なSOS団の団員なの
あんたみたいな男の奴隷なんかにさせてたまるもんですか!」
貴族「口の減らない餓鬼だ・・・私を怒らせた事を後悔させてくれる!
おいお前ら!このイレヴン共を取り押さえろ!!」
スーツを着た無数の取り巻きがハルヒと朝比奈さんを押さえ込んだ。
ハルヒ「ちょ、ちょっと!!放しなさいよ馬鹿!!」
貴族「フハハハ、私に暴言を吐いた罰だ。お前も私の奴隷にしてやるw」
ハルヒ「誰が奴隷なんかになるもんですか!放せー!!」
取り巻きA「な、何て力だこの女!」
取り巻きB「コラ、大人しくしろ!」
貴族「放すなよ。屋敷に連れてって貴族がどれだけ偉く、お前らイレヴンがどれだけ
下等かをたっぷり教え込んでやるw」
ハルヒ「くぅ・・・」
?「ほぅ、それは是非俺も教えてもらいたいですね」
貴族「んん?何だ貴様は?」
ルルーシュ「ただの学生ですよ。それより、教えてくれませんか?
貴族とやらがどれだけ偉いのかを」
貴族「何を言っている。貴族が偉いのは当たり前だろうw」
ルルーシュ「フン、肩書きと既得権益にすがりつくだけの無能者が・・・そこの連中を連れて
とっとと消えろ!!」キュイーーン
ルルーシュの瞳から赤い鳥のようなものが飛び出た
貴族「・・・・・・あぁ、分かった。お前ら、帰るぞ」
貴族「構わん。帰るぞ!」
取り巻きA「は、はい!」
スタスタスタ
ハルヒ「みくるちゃん大丈夫?怪我はない?」
みくる「はい大丈夫です・・・でも怖かったですぅ」
ハルヒ「それにしても何なのあいつら?さっきまで私達を奴隷にするとか言ってたのに
急に人が変わったように・・・」
ルルーシュ「飽きっぽい連中なんだろう。貴族なんてのはそんなもんさ」
ハルヒ「あ・・・そうだ、お礼言わないとね!助けてくれてありがとう!
あなた名前は?見たところ私達と同じ学園の生徒みたいだけど」
ルルーシュ「ルルーシュだ。ルルーシュ・ランペルージ」
ハルヒ「ルルーシュ、良い名前じゃない!それにしても凄いわねアンタ!
威張り腐ってた貴族を一言で退散させちゃうなんて!いったい何者?もしかして宇宙人とか!?」
ルルーシュ「はぁ?(何なんだこの女・・・)」
ハルヒ「あっ!自己紹介が遅れちゃったわね、私は涼宮ハルヒ!よろしくねルルーシュ!」
ルルーシュ「す、涼宮ハルヒ!!?」
ルルーシュ「ま・・・まぁな(こいつがあの涼宮ハルヒだと?クソ、厄介なのと絡んでしまった・・・)」
ハルヒ「じゃあ当然SOS団の事も知ってるわよね?」
ルルーシュ「え?・・・・あぁ」
ハルヒ「だったら話は早いわ!ルルーシュ、あなたをSOS団の団員として迎え入れてあげる!」
ルルーシュ「・・・はぁ?」
ハルヒ「だから、あんたをSOS団6人目の団員として迎え入れてあげるって言ってるの♪」
ルルーシュ「結構!!俺は生徒会の副会長をやっていてな。悪いが他の部
にかまけてる時間はない」
ハルヒ「あら、あんた生徒会の人間だったの。時間なんて無理矢理作ればいいのよ
他の部と掛け持ちしてる人なんて生徒会の中にも一人くらいいるでしょ?
問題ないわ!今日この時をもってあなたをSOS団の新入団員とします!終わり」
ルルーシュ「おい、勝手に終わらせるな!!」
ハルヒ「それじゃあね!今日の放課後他の団員にも紹介してあげるから
生徒会室に行く前に絶対先にこっちに顔を出すのよ!来ないと死刑だから♪」
ルルーシュ「おい!!俺の意見は無視か!!」
ハルヒ「文芸部室よ!副会長なら場所くらい分かるでしょ。それじゃあ放課後ね♪」
みくる「待ってますねルルーシュさん」ニコッ
ルルーシュ「お、おい待て!!」
タッタッタッタッタ
ルルーシュ「・・・・な、何て自分勝手な女だ」
---------その日の放課後(文芸部室)
ハルヒ「みんなちゅうも~く!今日は我がSOS団にとって素晴らしいニュースがあるわよ!」
キョン「何だ来て早々。その素晴らしいニュースとやらの前に、古泉が報告する事が
あるらしいぜ」
ハルヒ「報告?何古泉くん?」
古泉「昨日、涼宮さんが下校された後に生徒会の方が来たのですが
どうやら部の申請の件は許可できないそうです」
ハルヒ「何だ、いいわよそんな事どうだって。元々大して期待してなかったし」
言い出すのかと思ったが」
ハルヒ「そんな物騒な事言うわけないじゃない!私は無駄な争い事は嫌いなの」
キョン「(昨日と同じ口が言っているとは思えんな)」
古泉「それで、ニュースというのはいったい何でしょうか?」
ハルヒ「ふふ~ん♪実は我がSOS団に新入団員が入る事になりました!!」
キョン「なに!?」
古泉「ほお・・・」
キョン「(嫌な予感しかしないな・・・・宇宙人未来人超能力者ときたら
遂に今度は異世界人の登場か?勘弁してほしいぜ)」
古泉「非常に興味深いですね。新入団員とはいったいどなたですか?」
ハルヒ「それはまだ秘密♪もう暫くすれば来ると思うわ。実はみくるちゃんは知ってるんだけど
なかなか良い男だし、何となくだけど古泉くんとは話が合いそうな気がするわ!」
キョン「(女の線は消えたか・・・)何で朝比奈さんは知ってるんです?」
みくる「今朝あたしと涼宮さんはブリタニアの貴族の人に絡まれてしまったんです・・・
その時助けてくれた男の人がいて」
ハルヒ「そいつを私がスカウトしたってわけ♪」
みくる「はい。その人が助けてくれましたから」
ハルヒ「困ってる人を助ける。それも相手は貴族だっていうのに
なかなか出来る事じゃないわ!キョン、あんたも見習いなさい!」
キョン「(是非見習いたいもんだ。それにしても、貴族に絡まれていた人を
助けるとは・・・仮にその新入団員とやらが異世界人やエイリアンだったとしても
少なくとも悪い奴ではなさそうだな)」
古泉「素晴らしい正義感の持ち主のようですね。我らが団長と麗しき朝比奈さんを
窮地から救い出した方とあらば、お礼の言葉を送らなければなりません」
キョン「まぁそうだな。お前はどうか知らんが、貴族を相手にするなんて
少なくとも俺には到底無理だ。尊敬するぜ」
ハルヒ「でしょ!頭も良さそうだし正義感は抜群だし良い男だし
SOS団の団員たる資格と資質を十分に兼ね備えた逸材だと思うわ!」
キョン「(はて、ハルヒは俺にもその団員たる資格や資質を見出しているのだろうか?)」
みくる「きっとキョンくん達ともすぐに仲良くなれると思いますよ!」
キョン「はは、そうですか。朝比奈さんが言うなら間違いないでしょうね」
コンコンコンッ
ハルヒ「あっ!来たみたいよ!!入っていいわよ!」
ルルーシュ「・・・・」
ハルヒ「よく来てくれたわ!みんな紹介するわね、彼が新入団員の
ルルーシュ・ランペルージ君よ!」
キョン「なっ・・・・」
長門「・・・・」
古泉「これは驚きましたね。まさか新入団員が彼だったとは」
ハルヒ「古泉くんルルーシュの事知ってるの?」
古泉「えぇ、昨日初めてお会いしたばかりですが」
キョン「おいハルヒ、その人は生徒会の副会長だって事知ってるんだろうな?」
ハルヒ「勿論知ってるわよ!何か問題でもあるの?」
キョン「いや・・・・別にないが(昨日まで生徒会を目の敵にしてただろうが)」
ルルーシュ「言っておくが、俺はこんなわけの分からん部に入るつもりなどないからな」
ハルヒ「はぁ!?何よそれ!!話が違うじゃない!!」
ルルーシュ「話が違うも何も、お前とまともな話をした覚えなどない!
人の意見も聞かず一方的に話を進めただけじゃないか!」
まぁこの人に限らずそんな物好きはこの世に一人としていないだろうが)」
ルルーシュ「だからここでキッパリと言っておく!俺はお前の部には入らない!
諦めるんだな!」
ハルヒ「そんな勝手は通用しないわ!だいたい入団したての新米が団長に
意見しようなんて100万年早いのよ!」
ルルーシュ「勝手を言っているのはお前の方だろ!それに俺は入団などしていない!」
ハルヒ「ふーん、どうしても入らないつもり?」
ルルーシュ「当たり前だ」
ハルヒ「キョン、そこにあるデジカメとって!それとみくるちゃんちょっとこっち来て!」
みくる「へ?あたしですか?」
キョン「おいハルヒ、お前まさかまたあれをする気じゃ・・・」
ハルヒ「フフーン♪」
ルルーシュ「あれというのはコンピュータ研の部長を陥れた際に使った策の事か?」
ハルヒ「!?」
ルルーシュ「フン、図星のようだな」
ルルーシュ「ここに来る前にお前がこれまでにとった奇行愚行の数々を
調べただけだ。俺にはそんな安い手は通用しない」
ハルヒ「くぅぅ・・・・・」
キョン「(あのハルヒが完全に押されている・・・やるな副会長)」
ルルーシュ「打つ手無しといったところかな?では俺はこれで失礼する」
ハルヒ「待ちなさい!じゃあ将棋で勝負しましょう!!」
ルルーシュ「将棋?」
ハルヒ「そう!アンタが勝ったら入団の件は諦めるわ。ただし私が勝ったら」
ルルーシュ「入団というわけか」
ハルヒ「そう!」
ルルーシュ「いいだろう、面白い!将棋というゲームには前から興味もあったしな」
キョン「興味があったって・・・やった事ないのか?それじゃゲームにならんだろう」
ルルーシュ「駒の動かし方と基本的なルールさえ把握できれば後は何の問題もない」
キョン「問題ないって・・・将棋には定跡ってものがあってだな
駒の動かし方が分かっただけじゃ話にならんぞ?」
駒の動きを理解しただけでも十分な実力を見せてくれると思いますよ」
キョン「そうなのか?」
ルルーシュ「あぁ。6連覇中だ」
キョン「ろ、6連覇だと・・・」
ハルヒ「相手にとって不足無しね!古泉くん、ルルーシュに駒の動かし方教えてあげて」
古泉「かしこまりました」
-------数分後
ルルーシュ「理解した。早速始めよう」
キョン「もう全部の駒の動きを把握したのか?ややこしい動きをする奴もあるから
俺なんかはちゃんと理解するのに結構時間がかかったが」
ハルヒ「アンタとルルーシュとじゃ頭の出来が違うんでしょ」
キョン「あぁそうかい」
ハルヒ「先手は私ね!」
ルルーシュ「お好きにどうぞ(確か将棋は取った相手の駒を使用できるんだったな
チェスよりもいろいろな策を組めそうだ。完膚なきまでに叩きのめしてやる)」
ハルヒ「王手!!!!」ビシッ
ルルーシュ「なっ!?」
キョン「おぉ!」
ハルヒ「勝負ありね!私の勝ち♪約束通りSOS団に入ってもらうからね!」
ルルーシュ「ありえない・・・俺がこの手のゲームで負けるなど・・・それもこんな奴に」
ハルヒ「フフーン♪まさか今更ゴネたりしないでしょうね?」
ルルーシュ「・・・フン、約束は守るさ」
ハルヒ「それでこそ男だわ!SOS団にようこそ!
今更自己紹介ってのもあれだけど一応しとくわね、私が団長の涼宮ハルヒ!
そこにいるメイド服の子は朝比奈みくるちゃん、ずっと本を読んでるのが長門有希!」
みくる「ルルーシュくん、よろしくお願いしますね」
ルルーシュ「え・・・えぇ」
ハルヒ「そんでそこに立ってる格好良いのが古泉くん!
冴えない顔をしてるのがキョンよ!」
古泉「古泉です、よろしくお願いします」
キョン「勿論あだ名だ」
ハルヒ「みんなそう呼んでるから、アンタもそう呼ぶといいわ」
ルルーシュ「団員の顔と名前は分かった。ただ最後に一つだけ聞きたい事があるんだが」
ハルヒ「なに?」
ルルーシュ「生徒会室で申請書を見たときから謎だったんだが、この部・・・
いやSOS団というのは具体的に何をする団体なんだ?これまでの活動内容なども
加えて教えてくれると助かるのだが」
ハルヒ「いいわ、教えてあげる!それはね」
ルルーシュ「(まさか本当に宇宙人その他と一緒に遊ぶなどというふざけた
理由じゃないだろうな・・・・・・)」
ハルヒ「宇宙人や未来人、超能力者を見つけて一緒に遊ぶ事よ♪」
ルルーシュ「・・・・冗談だろ?」
ハルヒ「この場面で冗談なんて言うはずないじゃない。大マジよ」
ルルーシュ「くっ・・・・(俺の学園生活が・・・)」
キョン「心中察するぜ。ハルヒと関わっちまったのが運のつきさ。諦めろ」
C.C「それで結局そのSOS団とやらに入る事になったのか」
ルルーシュ「・・・あぁ」
C.C「良かったじゃないかルルーシュ。新しい友達ができて」
ルルーシュ「ちっとも良い事などあるか!」
C.C「だがお前の話を聞く限りではなかなか面白そうな奴じゃないか
その涼宮ハルヒという女は」
ルルーシュ「何処が面白いんだ。俺にはただの馬鹿としか思えん」
C.C「その馬鹿に将棋で負けたお前はいったい何なんだろうな」
ルルーシュ「今になって考えるとあの対局はおかしかった・・・
上手く説明できないが、身体が頭で考えてる事と間逆の行動をとっていたような
そんな感じだった。あれはいったい・・・」
C.C「何を意味の分からん事を言っている。言い訳とはらしくないな」
ルルーシュ「言い訳じゃない!確かにあの時、そんな感覚があったんだ・・・」
C.C「そうか、そんなに悔しかったのか。次は勝てるといいな坊や」
ルルーシュ「くっ・・・・」
俺にとって現状は好ましくない」
C.C「二つも三つもさして変わらんだろ」
ルルーシュ「普通の部活ならな。残念ながら涼宮ハルヒは勿論の事
SOS団なる団体もかなり異質と言わざるを得ない。たった一日関わっただけなのに
既に俺の頭はあの馬鹿女のせいでパニック状態だ。長く付き合えば必ず
黒の騎士団の、ゼロとしての活動の弊害となるだろう」
C.C「ではどうする?ギアスを使うか?」
ルルーシュ「フン、取り敢えず暫く様子を見て判断するさ」
C.C「そうかそうか、お前はいろいろと大変だな。ところでルルーシュ」
ルルーシュ「ん?何だ?」
C.C「宇宙人や未来人、超能力者とやらは本当にこの世に存在すると思うか?」
ルルーシュ「何だ急に?いるわけがないだろ。あの女の脳内にしか存在しないさ」
C.C「普通の人間から見れば、ギアスを使えるお前は十分超能力者に見えるんじゃないか?」
ルルーシュ「・・・・・何が言いたい?」
C.C「いや、ただお前がSOS団に入ったのは偶然ではなく
必然だったのかもしれないと思っただけさ」
C.C「だといいな」
------数日後の日曜日
ハルヒ「じゃあさっき分けた班ごとに行動しましょう!
キョン、古泉くん、何か不思議なものをみつけたら直ぐに私に連絡すること!いいわね?」
キョン「あぁ、わかったよ」
古泉「了解しました」
ルルーシュ「待て!どうせなら俺もキョンや古泉の班に入りたいのだが・・・」
キョン「そうだな、この際男女で分けた方がいいんじゃないのか?」
ハルヒ「駄目よ!ルルーシュは今日が始めての不思議探しなんだから
最初は私がしっかり基礎を教えてあげないとね」
キョン「(何の基礎があるっていうんだ・・・)」
ルルーシュ「(奇天烈女に無口女・・・まともに話せるのは朝比奈みくるだけか・・・)」
ハルヒ「今9時だから、12時半になったらいつもの喫茶店に集合ね!それじゃ解散!!」
ルルーシュ「で、不思議探しとは具体的に何をするんだ?」
ハルヒ「特別何かをする必要はないわ!ただ街を歩くだけよ」
ルルーシュ「そんな事だろうと思ったが、だったら俺が向こうの班に行っても
問題なかっただろ・・・」
ハルヒ「何処か行きたい所とかある?」
ルルーシュ「ない」
ハルヒ「有希は?」
長門「ない」
ルルーシュ「(そういえばこいつの声を聞いたのは初めてな気がする)」
ハルヒ「みくるちゃんは?」
みくる「新しいお茶の葉を買いたいんですけど」
ハルヒ「いいわよ!じゃあ駅前のデパートに行きましょう!」
ルルーシュ「はぁ・・・」
キョン「さて、何処で時間を潰したもんかね」
古泉「少しよろしいでしょうか?」
キョン「何だ?トイレか?」
古泉「いえ、そういう事ではなくて。ルルーシュさんの事をどう思いますか?」
キョン「ルルーシュ?どう思うって言われてもな。入団以来毎日部室に
顔を出してるし、今日だって休日だってのにああやって集合してるんだ
悪い奴ではないと思うぞ」
古泉「えぇ、僕もそう思います。しかし」
キョン「しかし、何だ?」
古泉「涼宮さんが宇宙人や未来人や超能力者と一緒に遊びたいと望んだ結果
僕や長門さんや朝比奈さんが集まりました。では彼は何者なのか?と思いませんか?」
キョン「思わんね。俺みたいにただ単に集められただけなのかもしれないだろ」
古泉「言っておきますが、アナタはただ単に集められたわけではありませんよ
普通の人間である事は間違いありませんが、涼宮さんがそう望んだ以上必ず理由があります
その理由に関して個人的な見解があるのですが、お聞きしますか?」
キョン「聞きたかないね」
古泉「そう言うと思いました」
SOS団に入れたのには必ず」
キョン「窮地のハルヒと朝比奈さんを助けたってのは理由にならんのか?」
古泉「そのくらいで涼宮さんが目をつけるとは到底思えませんね」
キョン「だったら何だ、あいつは異世界人だとでも言いたいのか?」
古泉「勿論その可能性はありますが、まだ何とも。一応調べてはいるのですが」
キョン「調べる?ルルーシュをか?」
古泉「えぇ。何しろ急に現れた新団員ですからね。徹底的に調べてますよ」
キョン「だったら何か分かってるんじゃないのか?」
古泉「それがさっぱりでしてね。ここ数日、複数の機関の人間が彼を監視
していたのですが、目ぼしい情報はこれといってありませんでした」
キョン「だったら普通の人間なんだろ。お前の早とちりだ」
古泉「そうかもしれませんね。監視係は揃って『何も異常はない』ばかりですし
ただそれ以外にも気になる事があるんですよ」
キョン「何だ?」
古泉「現在の彼の状況です。現在彼は妹さんと一緒に学園内にあるクラブハウス
で生活しています。両親はおらず、アッシュフォード家が経済的な面での支援を
行っているようです」
古泉「不明です。出生や経歴を調べようにも情報が全く出てきませんでした
それらの事を踏まえて考えても、やはり僕には普通の人間という風には思えません」
キョン「いっその事直接本人に聞いてみたらどうだ?」
古泉「それは少々危険な気がしますね。なんというか、彼に大しては慎重に
対応した方が良いように思います」
キョン「他には何かないのか?」
古泉「監視初日にあがってきた情報なのですが、どうやら彼は同棲しているようです」
キョン「なに!?お前さっきは妹と二人暮らしって言ってたじゃないか」
古泉「表ではそういう事になっていますが、実際は違うようです
彼自身その事実はオープンにしていません」
キョン「同棲だと・・・相手はどんな奴だ?可愛いのか?」
古泉「とびっきりの美人だとの報告を受けています」
キョン「くそっ・・・・なんて羨ましい奴だ」
古泉「おや、あなたもそのような願望をお持ちなのですか?」
キョン「そりゃ俺も健康な男子だからな。人並みには持ち合わせてるつもりだ」
ハルヒ側は夏休み明け
ギアス側は九州戦役~学園際の間って設定してるけど
所々都合よく変えてる場所があります
あの対局の事なんだが・・・あれにはやっぱりハルヒパワーが絡んでたのか?」
古泉「えぇ、恐らくそうでしょうね。普通にやれば涼宮さんがあの手のゲームで
彼に勝つ事は到底無理でしょう。何としても勝ちたいという強い思いが
あの結果を生んだのでしょう」
キョン「俺でも分かるようなあからさまなミスを連発してたもんな、あいつ。
なるほど、やっぱりハルヒの力が原因だったわけか」
古泉「彼に関してはもう少し調査を続けようと思ってます。何か新しい事が
分かったらすぐにあなたにお教えしますよ」
キョン「その事なんだがな、長門の意見も聞いてみたらどうだ?
あいつならお前が掴んでないような情報も知ってるだろうよ」
古泉「先日尋ねてみましたが、我々同様調査中との事です
統合思念体でさえ彼の調査には苦労しているようですね」
キョン「そうなのか。朝比奈さんは?」
古泉「朝比奈さんに関してはそれらの事を疑ってすらないでしょうね
彼に何の疑問も感じず過ごしている様子を見る限り、未来から特別な指示や連絡は
受けていないのだと思います。・・・と、もうすぐ12時です、そろそろ戻りましょう」
キョン「そうだな」
ガチャッ
C.C「おかえりルルーシュ。あまりに帰りが遅いから勝手にピザを頼ませてもらったぞ」
ルルーシュ「・・・お前、また許可なく人のキャッシュカードを使ったな」
C.C「仕方ないだろ。私に餓死しろとでもいうのか?」
ルルーシュ「一食抜いたくらいで餓死するわけないだろ」
C.C「全く、うるさい男だ。それにしても随分と遅かったな
不思議探しだったか?成果はあったのか?」
ルルーシュ「あるわけないだろ。一日中街中を歩き回ってただけだ
デパートでお茶の葉を買ったり、図書館で本を読んだり、喫茶店で食事をしたり・・・」
C.C「まるで小学生の休日だな」
ルルーシュ「同意してやる。まったく、貴重な休みを潰された気分だ」
C.C「そんなに嫌なら何故毎日甲斐甲斐しく部室に顔を出す?それに今日は休日だ
いろいろと理由をつければ回避する事だって出来ただろう?」
ルルーシュ「少々興味のある事があってな」
C.C「興味?何の事だそれは?」
ルルーシュ「涼宮ハルヒ」
ルルーシュ「ああ」
C.C「やれやれ、散々文句を言っておきながらほの字と言うわけか」
ルルーシュ「おい、勘違いするな。興味があるとはそういう意味ではない」
C.C「じゃあどういう意味だ?」
ルルーシュ「お前には黙っていたが、俺はここ数日間何者かに監視されていてな」
C.C「監視?まさかブリタニアの!?」
ルルーシュ「最初は俺もそう思った。だから黒の騎士団を使い監視している者を
一人拘束し、ギアスを使って尋問をしてみた。どうやら俺を監視しているのは
ブリタニアとは無関係の『機関』と呼ばれる組織の人間らしい」
C.C「機関?」
ルルーシュ「そして俺の身近にその機関とやらのメンバーがいる事もわかった」
C.C「それが涼宮ハルヒか?」
ルルーシュ「いや、あいつじゃない。古泉一樹だ」
C.C「こいずみいつき?誰だそれは」
ルルーシュ「SOS団の副団長。今では涼宮ハルヒの太鼓もちと化してる男だ」
ルルーシュ「どうやら機関とやらは俺だけじゃなく涼宮ハルヒも監視しているらくてな」
C.C「何の為にだ?」
ルルーシュ「あの女には自分の願望を現実に反映させる能力があるようだ」
C.C「願望を現実に?」
ルルーシュ「これまでも無意識の内に数多くその力を発揮しているようだ。
宇宙人や未来人、超能力者を見つけて一緒に遊ぶ・・・実はこの願いも既に成就している」
C.C「ほう」
ルルーシュ「SOS団にいるメンバーの内、長門有希は宇宙人で、朝比奈みくるは未来人
そして機関に属している古泉一樹は超能力者との事だ」
C.C「SOS団ってのはお前を含めて6人じゃなかったか?残りの1人は何者なんだ?」
ルルーシュ「キョンの事か?あいつはただの人間らしい。何故涼宮ハルヒによって
召集されたかは謎だそうだ」
C.C「お前は超能力者枠か?」
ルルーシュ「・・・まぁ、そうなるだろうな」
C.C「何となく分かってきた。要するにその機関とやらは唐突に涼宮ハルヒの前に
現れたお前が何者なのかを調べているという事だな?」
いるらしくてな、神経質にならざるを得ないのだろう」
C.C「自分の願望を現実世界に反映させる能力か。確かにまるで神だな」
ルルーシュ「尋問をした機関の人間は知らなかったが、恐らく涼宮ハルヒのその力は
ギアスによるものだろう。何か心当たりはあるか?」
C.C「ないな。少なくとも私は女と契約した事など一度もない」
ルルーシュ「では別の契約者がいるという事か・・・。まぁいい、そいつも一緒に
篭絡してやる」
C.C「なるほど、お目当ては涼宮ハルヒの力だったか。だから嫌々SOS団の活動に
参加していたというわけか」
ルルーシュ「あいつのギアスがあれば、日本の開放もブリタニアの破壊も
洗脳次第で容易に達成できるからな。藤堂以上に得難い存在だ
今思えば、俺があいつに将棋で勝てなかったのは当たり前だったんだ
あいつが勝ちを望んでいた以上、俺に勝ち目などハナから無かったんだからな」
C.C「篭絡するのは簡単だろう。お前が先にギアスをかければ済む話だ
わざわざ団の活動に参加する必要は無いんじゃないか?」
ルルーシュ「勿論最終的にはあの女にギアスをかけるつもりだ。
だがその前に、それの妨げになるであろう障害を何とかしなくてはならない」
C.C「機関か?」
涼宮ハルヒの監視や保護を目的として存在しているようだからな。
少なくとも三つの勢力を無力化してからでないと、あの女には手を出せない」
C.C「その連中もギアスで操ってしまえばいいだろ」
ルルーシュ「機関はかなり大きな組織だ。それに長門有希のように涼宮ハルヒの
監視を目的とした宇宙人は数多く存在している。そいつら全員にギアスをかけろと?
未来人の一派など、その規模を考えるだけで頭が痛くなる」
C.C「全員殺すよりは時間はかからんと思うがな」
ルルーシュ「下手に手は打てないさ。何しろ相手はブリタニアよりもタチの悪そうな連中だ
機関の方は俺を監視していた奴全員にギアスをかけ、徐々に掌握しつつあるが
宇宙人と未来人・・・こいつらもある程度無力化せねば、仮に涼宮ハルヒにギアスをかけた
ところで、俺が殺されて終わりだ」
C.C「何だ、結局全員にギアスをかけるんじゃないか」
ルルーシュ「全員にかける必要は無い。取り敢えず末端の人間を掌握する事ができれば
黒の騎士団を使って残った連中は容易に始末する事ができるはずだ
その為にはやはりあの三人!古泉、長門、朝比奈を何とかするのが先だな」
C.C「忙しくなりそうだな。頑張れよルルーシュ」
ルルーシュ「なに、すぐに終わらせてやるさ(ベストは宇宙人の勢力、未来人の勢力
超能力者の勢力を一気に黒の騎士団に吸収させる事だが、流石にそこまで上手くはいかないだろう
とにかく涼宮ハルヒの力さえ手に入れば、それだけでいい)」
ルルーシュ「チェックメイト」
古泉「どうやらまた僕の負けのようですね」
ルルーシュ「・・・お前、わざとやってるんじゃないだろうな?」
古泉「とんでもない、僕は毎回本気でやっていますよ」
ルルーシュ「どうだか」
キョン「ルルーシュは強すぎるし、古泉は弱すぎる」
古泉「だそうですよ」
ルルーシュ「フン」
古泉「そういえば涼宮さんがまだ来てませんね。今日は掃除当番か何かなのですか?」
キョン「さぁな。ホームルームが終わるなり物凄いスピードで教室を出て行ったから
少なくとも掃除当番ではないと思うが、何処で何をしてるかは知らん
またよからぬ事を企んでなければいいが・・・」
古泉「この時期は涼宮さんが目をつけそうなイベントが目白押しですからね
文化祭に体育祭、大人しくしておけというのが無理な話です」
キョン「はぁ~、やれやれだ」
ハルヒ「やっほー!みんなお待たせ!!」
ルルーシュ「噂をすればだな」
ハルヒ「噂?」
ルルーシュ「いや、何でもない。こっちの話だ」
キョン「この時間まで何処で何してたんだ?」
ハルヒ「ちょっと生徒会室までね!」
ルルーシュ「生徒会室?何の用があってだ?」
ハルヒ「そんなの、文化祭でやる出し物の申請に決まってるじゃない!」
ルルーシュ「文化祭の出し物だと?あぁ、お前のクラスでやる出し物の申請か」
ハルヒ「クラスの出し物なんて興味ないわ!私が申請してきたのはSOS団の出し物よ」
ルルーシュ「おい、何をやるつもりか知らんが、俺達は何も聞いていないぞ!」
ハルヒ「当たり前じゃない。今から発表するんだから」
ルルーシュ「(相変わらず自分勝手な女だ!)」
キョン「で、何をしようってんだ?」
みくる「は、はぁ~い」
長門「・・・・」
ハルヒ「今年の文化祭、我がSOS団は!!」
キョン「(どうか普通の事であってくれ)」
ハルヒ「超巨大ピザを作ります!!」
キョン「(祈るだけ無駄だったか・・・)」
ルルーシュ「巨大ピザだと?」
ハルヒ「甘いわルルーシュ!超巨大ピザよ!」
ルルーシュ「・・・・・超のあるなしはそんなに重要か?」
ハルヒ「当たり前じゃない!巨大ピザなんてそこらのチェーン店だってメニューとして
取り入れてるわ!私達が作るのは未だかつて誰も見たことがないような超巨大なピザなのよ!」
みくる「あの~、どのくらい大きいものを作る予定なんですか?」
ハルヒ「そうね~、直径12mくらいかしら!」
キョン「そんな大きなピザ作れるはずないだろ」
ルルーシュ「やらなくても分かる。仮に直径12mのピザを作るとして
それだけの大きさの生地を作るのに必要な強力粉や薄力粉はどこから調達するつもりだ?
細かく言えば他にも様々な材料が必要になる。それらを購入するだけの金は何処にある?」
ハルヒ「文芸部の部費で何とかなるんじゃない?」
ルルーシュ「なるわけないだろ!学園内にある全ての部活の部費を合わせても
不可能だ!」
キョン「(いいぞルルーシュ、もっと言え)」
ルルーシュ「まだあるぞ、12mもある超巨大なピザをどうやって焼くつもりだ?
それ相応の巨大オーブンが必要になるが、そんなもの恐らくこの世の何処にも存在しない
考えれば考えるほど不可能だ。どうせ申請は通らんだろうな」
古泉「確かに現実的に考えると少々厳しいかもしれませんね」
ハルヒ「はぁ~、アンタもまだまだねルルーシュ」
ルルーシュ「何だと?」
ハルヒ「若い内からそうやって何でもやる前から出来るわけがないって決め付けてると
将来つまらない大人になってつまらない人生を歩む事になるわよ!
若い内はどんなに失敗しても取り返しがつくんだから、どんどんいろんな事に挑戦しないと
駄目なの!」
キョン「言いたい事は分かるが、金銭的な事を考えると現実的に厳しいのは事実だろ?」
お金の問題なんて踏み出して壁にぶち当たってから悩めばいいの!
踏み出す前からあれこれ考えてそのまま立ち往生なんて愚の骨頂だわ!」
ルルーシュ「!!(そうだ、最初は不可能だと思っていたブリタニアとの戦争だって今は・・・)」
キョン「踏み出さない勇気というのも時と場合によってはだな」
ルルーシュ「いや、涼宮の言うとおりだ」
キョン「へ?」
ルルーシュ「やりもしない内から諦めるのは確かに良くない」
キョン「おいおい正気か?途中で頭打ちになるのは目に見えてるぞ?」
ルルーシュ「それが行動の結果なら意味はある。だが、行動する前に諦めていては
何の意味もない。俺は涼宮に協力する」
ハルヒ「よくぞ言ったわルルーシュ!そう、何事も行動する事が大事なのよ!
みくるちゃんと有希も協力してくれるわよね?」
みくる「はい、勿論です」
長門「・・・」コクッ
ハルヒ「古泉くんは?」
古泉「えぇ、協力させていただきます」
ハルヒ「みーんな協力してくれるそうよ!アンタはどうするの?」
キョン「・・・分かったよ、俺も協力する」
ハルヒ「フフーン♪じゃあ決まりね!」
キョン「ただ俺たちの意見がまとまっても生徒会に出した申請書が通らなかったら
何の意味もないぞ。どうするんだ?」
ルルーシュ「問題ない。俺が何とかしておく」
キョン「そういやお前は副会長だったな・・・」
ハルヒ「じゃあ申請書の件はルルーシュお願いね!それから他にも決める事が
いっぱいあるから今週の土日は泊りがけでみんなで作戦会議をしましょ!」
キョン「泊りがけって、これだけの人数何処に泊まれる家がある」
ハルヒ「アンタん家は?」
キョン「夏休みの時に一回来た事あるだろ?六人も寝られん」
古泉「ルルーシュさんの家はどうでしょうか?」
ルルーシュ「俺の家?」
古泉「えぇ。クラブハウスの中ですし、大人数が寝るスペースもあるのではないかと思いまして」
直接調査がしたいだけだな。まぁ調べられたところで何も出ないが)」
古泉「どうでしょうか?迷惑なようでしたら別の所を探しますが」
ルルーシュ「別に構わないぞ」
ハルヒ「本当!?じゃあ週末はルルーシュの家でお泊りって事で!
みんないいわね?」
みくる「分かりました~」
キョン「やれやれだ」
ルルーシュ「泊まるのはいいんだが・・・前にも言ったが俺には妹がいてな
目と足が不自由で音に物凄く敏感なんだ。だから出来るだけ大きな音を
立てないように注意してくれると助かる」
ハルヒ「妹がいたのは知ってたけど、目と足が不自由だなんて始めて知ったわ・・・大変ね。
分かったわ!みんなも大丈夫よね?」
キョン「あぁ、勿論さ」
古泉「了解しました」
みくる「分かりましたぁ」
長門「分かった」
ルルーシュ「ありがとう・・・助かるよ」
C.C「お泊り会だと?」
ルルーシュ「あぁ」
C.C「この部屋にもそいつらは来るのか?」
ルルーシュ「まぁ、そうなるだろうな」
C.C「その間私はどうしていればいい?」
ルルーシュ「恐らく機関の連中は俺の家にお前が出入りしている事を知っているだろう
だがギアスの媒介者とまでは知らないはずだ。ギアスの存在自体知らないだろうしな
精々俺の恋人程度にしか思っていないだろうから、別にいてもいなくても構わんぞ」
C.C「じゃあお言葉に甘えてここにいさせてもらおう」
ルルーシュ「ただし、あいつらの前では俺の恋人役を演じてもらう」
C.C「・・・なんだと?」
ルルーシュ「他の連中はともかく、古泉一樹は恐らく俺とお前の関係を探りたがっている
ここ数日俺を監視した事で得た唯一の情報と言ってもいいだろうからな
だから誤魔化す必要があるんだ、頼んだぞC.C」
C.C「別に構わんが、私の愛は少々過剰な上に情熱的だぞ?覚悟はあるんだろうな?」
ルルーシュ「寧ろそのくらいの方がいい。中途半端な演技では見破られる」
ルルーシュ「(これで古泉への対策は万全だ。調べたければ
好きなだけ調べればいい。その分お前の俺に対する疑いは薄くなる)」
--------土曜日(クラブハウスの前)
ハルヒ「キョン!遅刻よ!!」
キョン「時計を見ろ、待ち合わせの時間より20分も早いじゃないか!
お前達が早すぎるんだ」
ハルヒ「うるさいわね!とにかく一番遅く来たんだから罰金よ罰金!」
キョン「へいへい」
古泉「では全員揃った事ですし、チャイムを鳴らしましょうか」
ハルヒ「あっ!待って古泉くん!」
古泉「何でしょう?」
ハルヒ「妹さんは音に敏感だって言ってたでしょ!ルルーシュに電話して
着いたから開けてって言えばいいんだし、鳴らさなくていいわ」
古泉「そうですね。流石涼宮さん、僕は配慮が足りませんでしたね」
ルルーシュ「入っていいぞ。それにしても思ったより早かったな」
キョン「集まりの速さだけが取り柄のような団だからな」
ルルーシュ「フッ、確かにそうだな」
ハルヒ「おっ邪魔しま~~す!!」
みくる「お邪魔しますぅ」
ドタドタッ
ハルヒ「へ~。クラブハウスの中って初めて入ったけど、やっぱり広いわね~!」
ルルーシュ「ここは俺達兄弟以外はアッシュフォード家の人間しか使用していないから
殆どのスペースが空いている状態なんだ。文化祭の作業をするには持ってこいだろう」
ハルヒ「えぇ、素晴らしいわ!」
キョン「お前の部屋やらは何処にあるんだ?」
ルルーシュ「二階だ。そこにお前達が今日泊まる部屋や妹の部屋
リビング、キッチンがある。これから案内する」
ハルヒ「ねぇ、もしかしてあそこにいるのがルルーシュの妹さん?」
ルルーシュ「ん?なっ・・・(いくらなんでも登場が早すぎるぞC.C!!)」
ハルヒ「シーツー?変わった名前ね。シーツー・ランペルージって言うの?」
C.C「いずれはそうなるだろうな」
ハルヒ「いずれ?」
ルルーシュ「こいつは妹じゃない。俺の妹はもっと品のある顔をしている」
キョン「(まさかこの人が古泉の言ってたルルーシュの同棲相手か?)」
ハルヒ「じゃあ誰なの?」
ルルーシュ「俺の・・・・・・俺の彼女だ」
ハルヒ「えぇ!!?」
みくる「ふえぇぇ!?」
ハルヒ「ルルーシュ、アンタ・・・彼女なんていいたの!?」
ルルーシュ「ま・・・まぁな」
ハルヒ「そんな大事な事なんで今まで黙ってたのよ!水臭いじゃない!」
キョン「(そりゃお前には言いたかないだろうよ。あれこれ引っ掻き回されるのがオチだからな
それにしても、古泉の言う通り本当に美人だな・・・)」
ハルヒ「えぇ!?」
みくる「ふえぇぇ!?」
ハルヒ「本当なのルルーシュ?」
ルルーシュ「ま・・・まぁな」
みくる「まだ高校生なのに同棲なんて・・・凄いですね」
ハルヒ「アンタやるじゃない!いっつも女子にそっけないから
もしかしたら実はあっち系の人なんじゃないかって心配してたのよ!正常で安心したわ」
ルルーシュ「・・・それは何よりだ」
古泉「ちょっとよろしいでしょうか?」
C.C「何だ?」
古泉「ルルーシュさんとはいつ、何処で知り合ったのですか?」
C.C「今年の春先だ。こいつが私をナンパしてきてな」
ルルーシュ「なっ・・・・!」
ハルヒ「えぇ!?ルルーシュ、アンタってそんなキャラだったの!?」
ルルーシュ「名誉の為に言わせて貰う、断じて違う!C.C、適当なことを言うな!」
『一目惚れしたので付き合ってほしい』と求愛されたんだ」
キョン「まるで谷口だな・・・」
古泉「これは意外ですね。アナタにそのような一面があったとは」
ルルーシュ「おい、お前達人の話を聞け!!」
C.C「照れるな照れるな。顔が真っ赤だぞ」
ルルーシュ「顔が真っ赤なのは怒っているからだ!照れているわけじゃない!」
C.C「そうかそうか、ではもっと真っ赤にしてやろう」
ルルーシュ「なに!?うわっ、何を!!」
ブチュー
C.Cはルルーシュの唇にキスをし
舌を絡めだした
ハルヒ「え、えぇ!!?」
みくる「ひゃ・・・ひゃゃゃぁ///」
キョン「お・・・・おぉ」
長門「・・・・」
レロレロ・・・・レロレロ
プハッ
C.C「何故放す?これからが本番だというのに・・・」
みくる「ほ・・・本番///」プシュー
ドテッ
キョン「あ、朝比奈さん!!」
ルルーシュ「きゅ、急に何をするんだこの魔女!!」
C.C「何を焦っているんだ?いつもやっている事じゃないか」
ルルーシュ「くっ・・・(こいつ、さては最初から俺を困らせるのが目的だったな)」
キョン「いつもやっているのは構わんが、人目くらいはばかってくれよ
朝比奈さんがショートしちまったじゃないか」
ルルーシュ「いつもなどやっていない!」
C.C「それは失礼した。その娘には少々刺激が強すぎたな
ん?お前は平気なようだな?」
ハルヒ「へ?ま・・・・まぁね」
キョン「(ハルヒも珍しく動揺してるな。まぁあんなもん目の前で見せられたら無理もない)」
他に何か質問はあるか?」
古泉「いえ、ありません。それにしてもアナタが羨ましいですよ
このような美しい人に想われていて」
C.C「だろう?こいつはその辺の認識が全くなくてな。困った奴だ」
ルルーシュ「お前・・・・・」
C.C「私はこれから少し出かけてくる。お前は早くそいつらを部屋に案内してやれ
いつまでもこんな所で立ち話もなんだろう」
ルルーシュ「出かける?何処へ?」
C.C「秘密だ。ではな」
ガチャッ・・・バタンッ
ルルーシュ「全く、変な女だ」
ハルヒ「それにしても何ていうか・・・凄い情熱的な人ね!
まさか人前であんなことするなんて、ちょっとビックリしちゃったわ」
ルルーシュ「あいつは頭の方が少し弱いんだ。あまり気にしないでくれ
それより部屋に案内する、着いてきてくれ」
ルルーシュ「右が古泉とキョンの部屋で、左が長門有希、朝比奈さん、涼宮の部屋だ」
ハルヒ「みくるちゃん、いつまで寝てるの!早く起きなさい!」
ビシバシッ
キョン「おいハルヒ!そんな起こし方があるか!もっと優しく起こしてやれ!」
ハルヒ「うるっさいわね!何言っても起きないだから叩くしかないじゃない!」
キョン「何でお前はそう極端なものの考え方しかできないんだ」
ハルヒ「アホキョンは黙ってなさい!私には私の起こし方があるの!」
ビシバシッ
キョン「お、おい!!」
ルルーシュ「・・・何でもいいが、部屋に荷物を置いたらリビングに集まってくれよ
妹を紹介したい」
ハルヒ「分かったわ!みくるちゃんが起き次第向かうわね」
ビシバシッ
キョン「だから止めろっての!!」
みくる「zzz」
ガチャッ
キョン「あれ?ルルーシュはいないのか?」
みくる「妹さんを連れてくるって言ってさっき出て行きましたよ」
キョン「朝比奈さん、やっと目が覚めたんですか」
みくる「はい、心配かけてゴメンねキョンくん」
キョン「いえいえ(二階まで朝比奈さんをおぶっている時背中に感じた
胸の感触は一生忘れまい)」
ハルヒ「何ニヤニヤしてるの?どうせ変なこと考えてるんでしょ?気持ち悪い」
キョン「(こいつはエスパーか!)」
ガチャッ
ルルーシュ「ん?全員揃ってたのか。紹介する、妹のナナリーだ」
ナナリー「初めまして、ナナリー・ランペルージです。」
キョン「お・・・・(流石ルルーシュの血を分けただけの事はある!
なんて可憐な少女だ)」
ハルヒ「めっっちゃくちゃ可愛いじゃないの!!女の私でも思わずフラつくほどの
可愛さだわ!初めまして、私がSOS団の団長涼宮ハルヒ!よろしくねナナリー」
古泉「古泉一樹です。どうぞよろしく」
長門「・・・・・長門有希」
キョン「俺は」
ハルヒ「こいつはキョンよ!」
キョン「(何で毎回俺の紹介をお前がするんだ)」
ナナリー「ふふ、みなさんよろしくお願いしますね」
ハルヒ「それにしても可愛すぎるわ!!ルルーシュ、アンタって本当に幸せ者ね!
美人な彼女にこんな可愛い妹までいて!」
ナナリー「へ?彼女?」
ルルーシュ「な、何でもないよナナリー!」
ハルヒ「この可愛さは尋常じゃないわ!決めた、ナナリーをSOS団7人目の
団員として迎え入れる事にするわ!!」
ルルーシュ「それだけは絶対に許さん!!」
ハルヒ「何でよ!?兄弟揃ってSOS団の団員なんて歴史的快挙よ?
誇るべきことだわ!」
ルルーシュ「何が快挙だ!とにかく、ナナリーだけは絶対に駄目だ!」
ルルーシュ「なに!?」
ハルヒ「勿論大歓迎よ!本人がそう言っているんだからアンタも文句はないわね?」
ルルーシュ「考え直せナナリー!こいつに、この団に関わってもろくな事ないぞ!」
ナナリー「でもお兄様いつも楽しそうですよ!私も不思議探しをしてみたいです
それに、SOS団に入ればお兄様と一緒にいられる時間も増えますし・・・」
ルルーシュ「ナナリー・・・(最近色々と忙しくて帰りが遅くなる日が多かったからな
ナナリーも寂しがっていたのか)」
ハルヒ「安心しなさい!これからはいつでも一緒にいられるわよ!
ルルーシュ、今度から部室に来る時はちゃんとナナリーも一緒に連れてくるのよ!」
ルルーシュ「・・・・・あぁ、分かったよ」
ナナリー「ありがとうございます、お兄様」
ハルヒ「じゃあ早速ナナリーの願いを叶える為に不思議探しに行きましょう!」
キョン「おい、俺たちは今日何をしにここへ来たんだ?」
ハルヒ「ん?何だっけ?」
キョン「文化祭の計画を立てる為だろ」
ハルヒ「あ、そういえばそうだったわね!じゃあナナリー、不思議探しは別に日って事で!」
ハルヒ「よくぞ聞いてくれたわ、我がSOS団は超巨大ピザを作るのよ!
ナナリー、あなたにもいろいろと手伝ってもらうからそのつもりでね!」
ナナリー「はい、何でもお手伝いします」
古泉「その超巨大ピザの材料ですが、知り合いに頼めば何とかなりそうです」
ハルヒ「本当!?直径12mのピザの材料よ!?お金は大丈夫なの!?」
古泉「えぇ。企画の話をしたら『面白そうだから協力してやる』
と言ってくださいましてね。無料で提供してくれるそうです」
ハルヒ「凄いじゃない!なかなか話の分かる人ね!是非今度お会いしたいわ」
古泉「ピザの材料の件は問題なし、後はそれを焼くオーブンですね」
ルルーシュ「その件も問題はない。既に手をうってある」
キョン「手をうってあるって、まさか直径12mもあるピザが焼けるだけの
オーブンを作るとでもいうのか?」
ルルーシュ「そのまさかだ」
キョン「んな金が何処にあるんだ。高校生が出せるような金額じゃないぞ」
ルルーシュ「金の心配はない。放蕩貴族が無償で提供してくれるとの事だ」
キョン「貴族が?それも無償って・・・どんなマジックを使ったんだ?」
ロイド・アスプルンドという男だ。爵位は伯爵」
キョン「(どんな頼み方をしたらそんな意味不明な要求に対して即座にOKを貰えるんだ?
古泉の言うとおり、段々普通の高校生に見えなくなってきたぜ)」
ハルヒ「二人とも凄いわ!これで二つの大きな壁を乗り越えたわね!
最早この企画は成功したも同然!みんな驚くわよ!」
キョン「よくテレビなんかで料理人が手で回しながらピザ生地を伸ばしてるのを見るが
あれはどうやってやるんだ?12mだぞ?」
ハルヒ「そんなの決まってるじゃない!ナイトメアを使えばいいのよ!」
キョン「そのナイトメアをどこで調達するつもりだ?仮にあったとしても
そんな器用な操縦何処の誰が出来るっていうんだ。少なくとも俺は無理だぞ
乗ったことすらないんだからな」
ルルーシュ「問題ない。アッシュフォード家ならナイトメアの一機くらいあるはずだ
文化祭を盛り上げる為だと言えば会長が貸してくれるだろう」
キョン「操縦は?」
ルルーシュ「枢木スザクを知っているだろう?あいつに頼めば問題ない」
キョン「枢木スザクって、ユーフェミア殿下の騎士じゃないか!?
うちの学校に通ってるってのは知ってたが・・・お前友達だったのか?」
ルルーシュ「あぁ、クラスも同じだ」
わけないでしょうね」
ハルヒ「流石ルルーシュだわ!ユーフェミアの騎士の枢木スザクがやるとなれば
マスコミだって取材にくるはずよ!SOS団の名を世に知らしめる絶好の機会じゃない!」
古泉「ここは幸いにも人種差別もなく、外に対してオープンな学園ですしね
日本人の誇りとも言える枢木氏が来るとなれば、多くの日本人の方も来場してくれるでしょう」
キョン「ナンバーズでありながら今やユーフェミア殿下の騎士だもんな・・・」
みくる「でも世間では裏切り者って言ってる人もいますよね・・・・何だか可哀想です」
古泉「そういった意見にはゼロの存在が影響しているのでしょうね。彼と枢木氏は対極ですし」
キョン「あんな仮面で顔を隠してるような奴よりは、爽やかな顔してる枢木の方が
断然好感を持てるがな」
古泉「個人的にはゼロの方が魅力的に見えてしまいますね。ブリタニアをここまで
苦しめる事が出来るのは世界中に彼だけでしょう。EUも中華連邦も
今では第二皇子の手の平だそうですし。涼宮さんはどうです?」
ハルヒ「私?どっちでもいいわそんなの。今日本人が置かれてる状況には勿論腹が立つから
その現状を変えてくれるんだったらどっちでも応援するわよ」
キョン「お前らしい意見だな」
ルルーシュ「話が脱線しているぞ。取り敢えず当面の問題は全て解決した
そろそろ暗くなってくる頃だし、俺は夕食を作ってくる」
ルルーシュ「そのつもりだが?」
ハルヒ「ルルーシュって料理も出来るの?アンタ何でも出来るのね」
ナナリー「お兄様の料理は本当に美味しいですよ!いつも作ってくれるんです」
ルルーシュ「まぁ、最近は忙しくて作れない日の方が多いんだけどな」
キョン「(目と足が不自由な妹の為に何でもやるようになったって事か
優しい兄貴なんだなこいつは)」
みくる「あのぉ、私もお手伝いしますぅ」
ルルーシュ「いいですよ。今日は俺がホストですから、先輩は座っていてください」
みくる「分かりましたぁ」
キョン「で、待ってる間何してる?ルルーシュがいないんじゃ何も決まらんだろうし
大富豪でもやるか?実はトランプを持ってきたんだ」
ハルヒ「修学旅行の夜じゃあるまいし、何で大富豪なんてやらないといけないのよ!」
キョン「大富豪を甘く見るなよ、普通の日にやっても意外と盛り上がるんだぞ?」
ナナリー「あの、私これまでのSOS団のお話が聞きたいです!」
ハルヒ「あらそう。いいわ!結成からこれまでに至るSOS団の偉大なる軌跡を話してあげる!」
バタンッ
ハルヒ「ナナリーは寝たの?」
ルルーシュ「あぁ、もう遅いからな。いつもはこんな時間まで起きていないんだが・・・
みんなといるのが余程楽しかったんだろう。最近は一人にする事が多かったしな」
ハルヒ「アンタあんな可愛い妹一人に留守番させて夜な夜な何処で何してるのよ!?
ナナリーが言ってたけど、最近は朝帰りも珍しくないみたいじゃない!」
キョン「な、なに!?朝帰りってお前・・・彼女さんとは同棲してるんじゃなかったのか?」
古泉「同棲相手がいるというのに朝帰り、これは妙ですね」
ハルヒ「・・・あんたまさか浮気してるの?」
ルルーシュ「するか!!」
ハルヒ「じゃあ朝帰りの原因は何なのよ!?」
ルルーシュ「C.Cと一緒に出かけているんだ。それ以上は聞かなくても分かるだろ!」
ハルヒ「なっ・・・///」
キョン「・・・なるほど、寝ているとはいえ妹と同じ屋根の下でイチャつくのは確かにな」
ハルヒ「フン、この変態!!あんまりナナリーを一人ぼっちにするんじゃないわよ!」
ハルヒ「それにしてもナナリーは本当にいい子ね!アンタの妹にしとくには勿体無いわ
私が養子にもらいたいくらいよ!」
キョン「(お前の与太話をあんな笑顔で聞いてくれるのはこの世であの子だけだろうしな)」
ルルーシュ「ナナリーもさっきお前との会話は楽しいと言っていたが
随分とウマが合うようだな。性格は真逆なのに・・・」
ハルヒ「そう?私とナナリーって結構似てるところ多いと思うけど」
キョン「何処だが」
ハルヒ「可愛いところとか?」
キョン「・・・もう何も言うまい」
ハルヒ「ところでルルーシュ」
ルルーシュ「何だ?」
ハルヒ「ナナリーの足と目が不自由になったのって何が原因なの?」
キョン「おい、あんまりそういう事はだな」
ルルーシュ「いいさ、特に言いにくい理由ってわけでもないからな
キョン「そ、そうか」
流れ弾が足に当たったのが原因だ。目が不自由になったのは
その時同じく流れ弾が当たり亡くなった母の死を目の当たりにした事による
精神的ショックだそうだ」
ハルヒ「そうだったの・・・」
ルルーシュ「前者はもう治療の余地はないと言われたが、後者は精神的なものだからな
時間が経てば解決すると思っていたんだが・・・・あれから何も変わっちゃいない」
みくる「うぅ、可哀想ですぅ」
古泉「カウンセリングはしたのですか?」
ルルーシュ「勿論いろいろな病院に行って様々な事を試したさ
ただ相当心の傷が深いらしくてな、なかなか良い方向へは進んでいないんだ」
ハルヒ「そんなの単にそいつらが藪医者なだけよ!私が治してみせるわ!」
ルルーシュ「・・・はぁ?」
ハルヒ「足の方はどうにもならないにしたって、目の方は精神的な問題なんでしょ?
だったら私がナナリーをこれでもかってくらい楽しませて、過去のトラウマを消し去れば
いいだけの話じゃない!簡単だわ!」
キョン「また無責任な事を・・・」
ナナリーの目を開かせてみせるわ!」
ルルーシュ「文化祭って、丁度二週間後の今日じゃないか・・・
そんな短期間で何が出来るって言うんだ」
ハルヒ「甘いわねルルーシュ!何が出来るかじゃなくて、何をするかよ!
明日から文化祭までの二週間は、ナナリーを連れてみんなで遊びにいくわよ!!
ナナリーを存分に楽しませて、嫌な思い出なんて記憶から消去させましょう!」
キョン「おいちょっと待て!明日からと言うが、明日も明後日も学校は通常営業だぞ?」
ハルヒ「そんなの休めばいいだけの話じゃないの」
キョン「なに!?」
ハルヒ「二週間休んだくらいで進級が危うくなるわけでもないんだし、問題ないわ
インフルエンザをこじらせて肺炎にでもなったって嘘つけばそのくらい簡単に休めるわよ」
キョン「そんな嘘すぐにバレるだろ」
ハルヒ「うるっさいわね!アンタは新入団員の身体と、自分の出席日数とどっちが大事なの!?」
キョン「いや・・・それは勿論前者だが」
ハルヒ「だったら文句言わずに従いなさい!」
キョン「本当に二週間たらずの努力でナナリーの目が見えるようになるってんなら
俺だって協力するさ!だがお前の言ってる事にはなんの根拠もないだろ?」
二週間あれば十分、でもそれには団員全員の協力が必要なの!いいわね?」
キョン「やれやれ・・・分かったよ。俺もナナリーには今以上に元気になって
もらいたいしな」
ハルヒ「みんなもいいわね?明日から二週間、学校はお休み!」
古泉「えぇ、分かりました」
長門「・・・」コクッ
みくる「あの~でも文化祭の準備はどうするんですか?」
ハルヒ「勿論併用してやるわよ!そうじゃないとナナリーに超巨大ピザを見せれないし」
ルルーシュ「ナナリーに?」
ハルヒ「そう。あの子ピザ計画の件を物凄く楽しみにしてたのよ!
だから出来上がったピザを自分の目で見せてあげたいの!」
ルルーシュ「お前・・・」
古泉「なるほど、だから文化祭までという明確な期間を示したのですか」
キョン「同時進行でやるのはいいが、二週間も休んでたら生徒会にSOS団は出し物無しと
判断されちまうんじゃないか?」
ハルヒ「生徒会にだけ事情を説明すればいいわ!ルルーシュは副会長なんだし
あの会長は物分りが良さそうだからきっとOKしてくれるわよ!」
全員インフルエンザという事にしましょう。知り合いの医者に頼めば診断書を
書いてくれるでしょうから、忌引扱いになり出席日数には影響ありません」
キョン「偽造診断書の作成は犯罪だぞ」
古泉「子供が学校をズル休みしたいという程度の理由で作るのですから
神様も大目に見てくれますよ」
キョン「神は大目に見てくれても、法律はそうはいかないぜ?」
古泉「御安心を、絶対にバレるような事はありません」
キョン「(こいつが言うと妙に説得力がある・・・どうせその医者ってのも
機関の人間なんだろうから本当に問題はないんだろうが)」
ハルヒ「問題は家族に何て言うかね・・・」
キョン「文化祭が近いから当日まで学園のクラブハウスに泊り込むとでも
言えばいいんじゃないか?」
ハルヒ「珍しく冴えてるじゃないのキョン!それでいいわ!!」
ルルーシュ「・・・本当にやるつもりなのか?」
ハルヒ「当たり前じゃない。今更何言ってるのよ?ナナリーの為なのよ?」
ルルーシュ「いや、その気持ちは凄く嬉しいんだが・・・その、お前達に迷惑が
かかるだろう?だからそこまで無理しなくても・・・」
この中に迷惑だなんて思ってる奴は一人もいないわよ?」
ルルーシュ「!?」
古泉「涼宮さんの言うとおりです」
みくる「みんなで頑張りましょうね!」
キョン「新入団員の為だもんな、長門もそう思うだろ?」
長門「・・・・・・そう」
ハルヒ「ほらね?」
ルルーシュ「・・・・・・ありがとう、礼を言う。じゃあ、よろしく頼むよ・・・」
ハルヒ「任せなさい!絶対にナナリーの目に光を戻して見せるわ!!」
キョン「で、具体的には何をするんだ?遊びに行くっていっても
近場じゃ遊べそうな所はあまりないぞ?」
ハルヒ「大丈夫よ、もう決めてあるから!北は北海道から南は沖縄まで行って
遊びつくすわよ!!」
キョン「北海道に沖縄だと!?金はどうするんだ?」
ルルーシュ「俺が全額負担しよう。兄としてせめてこれくらいはしないと
俺の気がすまない」
ルルーシュ「なに、例の放蕩貴族様に頼んで貸してもらえばいいだけだ」
キョン「便利な貴族もいたもんだな・・・」
ハルヒ「じゃあお金の件はルルーシュに任せるわ!それじゃ早速明日から
SOS団大旅行を開始するわね!今日はもう遅いから寝ましょう!おやすみ」
バタンッ
キョン「相変わらず、嵐のような女だ」
ルルーシュ「(涼宮ハルヒ・・・・何なんだあの女は。何故会ったばかりのナナリーの為に
そこまでやろうとできる・・・・)」
次の日ハルヒの腕章にはツアコンの文字が記されてあった
キョン「本当に北海道に来る事になるとはな・・・」
古泉「昨日の今日でこれですからね、涼宮さんの行動力には驚かされます」
キョン「ハルヒの行動力もそうだが、ルルーシュの資金力にも驚かされる」
ハルヒ「さぁ、バンバン遊びまくるわよー!」
ナナリー「あの、涼宮さん?」
ハルヒ「なに?」
ナナリー「これはどういう事なんでしょうか?急に北海道に行こうだなんて・・・」
ハルヒ「あれ?ルルーシュ、ちゃんと説明しなかったの?」
ルルーシュ「お前が急かすから詳しく話す時間が無かったんだ」
ハルヒ「そう、それならいいわ!私が説明してあげる!いいナナリー、SOS団は今日から
二週間全国を飛び回って遊びまくるの!」
ナナリー「え?に、二週間もですか?学校はどうするんですか?」
ハルヒ「安心してちょうだい、ちゃんと学校には許可をとってあるから!」
キョン「(嘘つけ)」
ハルヒ「だから心置きなく楽しみましょう!」
ハルヒ「勿論旅行と同時進行よ!」
ナナリー「あの・・・そもそも何で他の生徒達が学校で勉強してる時に
SOS団だけ旅行する事が許されたんでしょうか?」
キョン「(そりゃ当然の疑問だわな)」
ハルヒ「そんなの決まってるじゃない!SOS団だからよ!!」バンッ
キョン「(答えになってねーぞ)」
ナナリー「は、はぁ」
ルルーシュ「細かいことは気にするなナナリー。せっかくの機会だ存分に楽しもう」
ナナリー「はい!そうですねお兄様!」
キョン「(本当に仲の良い兄弟だな)」
みくる「あの~、この後はどうするんですか?」
ハルヒ「今日はもう遅いからホテルに行きましょう!
いろいろ回るのは明日からってことで!いいわね?」
キョン「それはいいが、ホテルの予約なんてしてあるのか?
まさかその辺にあるラブホテルじゃないだろうな?」
ルルーシュ「札幌租界にある観光用のホテルに五日分の予約を入れてある」
キョン「五日?という事は最低でも五日間は北海道に滞在するわけか」
ルルーシュ「この空港にホテルの無料シャトルバスが来ているはずだ
まずはバス停留所を探そう」
キョン「シャトルバスなんて出てるのか。随分とサービスの良いホテルだな」
ルルーシュ「一番高いところにしたからな。それに全員スイートだ
それくらい当然だろう」
キョン「全員スイートだと!?」
ハルヒ「何驚いてるのよキョン?それくらい当たり前じゃない
私達を誰だと思ってるの?SOS団よ、SOS団!!」
キョン「(SOS団だからこそ驚いてるんだよ)」
ルルーシュ「いつまでやってるんだ、早く行くぞ」
キョン「・・・・ここは何処だ?」
古泉「社台スタリオン・ステーション。現役を引退した競争馬の展示放牧などを
している場所ですね」
キョン「ほー・・・で、何故俺達がそんな所に?」
古泉「涼宮さんたっての希望だそうですよ」
キョン「あいつ競馬に興味なんてあったのか?」
古泉「僕も初耳です」
キョン「お前でもあいつに関して知らないことがあるんだな」
古泉「知らないことだらけですよ」
キョン「それにしてもあのホテルには驚いたな・・・一泊だけでもいくらすることやら」
古泉「御安心を。あそこは機関の人間が経営しているホテルです
宿泊費を通常の半額以下に落としてもらいました。まぁ、支払いは彼ですがね」
キョン「そりゃ良かった」
古泉「今宿泊している札幌、今後宿泊する予定の広島、長崎、沖縄全ての
ホテルの予約を入れたのは彼なのですが、その全てが見事なまでに
機関の息のかかった宿泊施設なんですよ。これをどう思いますか?」
古泉「とても偶然とは思えないんですよね。機関の関連施設ならば
安い値段で良い部屋に泊まることが出来ると踏んで予約を入れたとしか思えません」
キョン「あいつはお前の正体も機関の存在も知らないだろ?
そんな事できるわけないじゃないか」
古泉「ひょっとすると、もう我々の正体などとっくにバレているのかもしれません」
キョン「何を根拠に言ってるんだ?監視してた連中から新情報でもあがってきたのか?」
古泉「いえ、彼等からは何も」
キョン「また推測か?」
古泉「えぇ、推測です」
ハルヒ「キョン、古泉くん!何してるの、早くこっちに来なさい!!」
古泉「呼んでいますね。この話はまた後で」
キョン「やれやれだ」
キョン「あぁ、名前は聞いたことがあるぞ」
ハルヒ「アンタその程度の感想しか言えないの?」
キョン「生憎競馬に関する知識は一つまみ程度しか持ち合わせていなくてな」
みくる「意外と小さいんですねぇ、横にいるお馬さんの方がでかいです」
ハルヒ「横にいるのはダイワメジャーね!500kg以上ある大型馬よ!
名前聞いた事ない?」
キョン「俺が知ってるのは精々ナリタブライアンと、あそこにいるディープインパクト
くらいのもんだ」
ハルヒ「フン、つまんない男ね!どっちもブリタニアの競走馬を蹴散らした名馬だってのに」
ナナリー「私は目が見えないけど、それでも何となく感じる事ができます。
二頭共可愛い顔をしていますね♪」
ハルヒ「流石ナナリー、分かるのね!」
キョン「お前は競馬詳しいのか?」
ルルーシュ「ん?俺か?いいや」
その後ハルヒがナナリーに日本競馬の歴史を語り始め
話が終わったのは2時間も後の事だった
ハルヒ「八橋食べるわよー!!」
キョン「京都に着いて第一声がそれか」
ハルヒ「何よ、文句でもあるの?ナナリーも食べたいわよね?八橋」
ナナリー「はい!食べてみたいです!」
ハルヒ「じゃあ早速食べに行きましょう!京都は今日だけだから急がないとね」
キョン「なに?京都は今日一日だけなのか?」
ハルヒ「そうよ!夕方には広島に向かうからここでは一泊もしないの!」
キョン「なんてこった・・・」
ルルーシュ「安心しろ、広島も予約してあるのは超一流ホテルだ」
キョン「あぁそうかい」
ハルヒ「行きましょうナナリー!」
ナナリー「はい!」
-----ハルヒはナナリーの車椅子を押してそそくさと行ってしまった
ルルーシュ「・・・そうだな」
古泉「おや?否定しないのですか?」
ルルーシュ「あいつと話してる時のナナリーは本当に楽しそうな顔をしている
それは事実だからな。あんなに楽しそうなナナリーは久しぶりに見た気がする」
古泉「では感謝しなければなりませんね、涼宮さんには」
ルルーシュ「・・・あぁ、そうだな」
キョン「見えるようになるといいな、ナナリーの目」
ルルーシュ「仮に見えるようにならなくても、この旅行はナナリーにとって
きっと大切な思い出になる。そういうのを作らせる事が出来ただけでも十分さ」
ハルヒ「何やってんの!!早く来なさい!!!」
キョン「さて、俺達も行くか」
ルルーシュ「そうだな」
------
---
-
?「ふふ~ん♪やっと見つけたよルル~♪」
キョン「はぁ~、やっと休めるぜ」
ハルヒ「何よ爺臭いわね」
キョン「そりゃあの短時間で五つも六つも名所を巡らされれば誰だってこうなるぞ」
ハルヒ「仕方ないじゃない!京都は行きたい所がいっぱいあったんだから!」
キョン「だったら何で一日しか時間を割かなかったんだ?一泊くらいすりゃ良かった
じゃねーか」
ハルヒ「うるさいわね!ちなみに広島だって一泊しかしないわよ!
明日の今頃はもう長崎だから!」
キョン「orz」
ルルーシュ「今日は流石に俺も疲れた・・・ナナリーは大丈夫か?」
ナナリー「はい、大丈夫です!美味しいもの沢山食べれたし
いろいろな所に行けたし、大満足です♪」
ルルーシュ「そうか・・・・」
ハルヒ「まだまだこんなもんじゃ終わらないわよナナリー!
まだ後一週間もあるんだから!明日は広島、明後日からは長崎
最後は沖縄!まだ先は長いんだから覚悟しなさいよ!」
ナナリー「はい♪」
ハルヒ「お土産を買うわよー!!」
キョン「北海道と京都であれだけ買っといてここでも買うのか?」
ハルヒ「当たり前じゃないの!ちなみに長崎と沖縄でも買うわよ」
キョン「はぁ・・・・」
ハルヒ「安心しなさい、荷物を持てだなんて言わないから
全部宅急便で直接家に送ってもらうわ」
ナナリー「涼宮さん、私もみじ饅頭というのを食べてみたいです!」
ハルヒ「もみじ饅頭?良いわよ、じゃあ早速行きましょう!」
キョン「ちょっと待ってくれ、トイレに行きたいんだが」
古泉「おや、あなたもでしたか。実は僕もなんです」
ハルヒ「じゃあ先に行ってるから後で来なさい!みんな行きましょう!」
キョンと古泉はトイレへ
残りのメンバーはナナリーの車椅子を押す上機嫌なハルヒを先頭に
土産物売り場へと向かった
キョン「確か今日の内に長崎に行くんだったよな?」
古泉「えぇ。ここでの買い物が済み次第空港へと向かうようです」
キョン「そして長崎の次は沖縄か・・・全く、とんでもないスケジュールを組んだもんだ」
古泉「ですが、涼宮さんは勿論ナナリーさんも実に楽しそうですし良かったではないですか」
キョン「まぁな」
キョンと古泉の背後から白髪の男が声をかけた
?「ねぇ、君たち・・・ちょっといいかな?」
キョン「ん?何です?」
?「ちょっと聞きたい事があるんだよね」
キョン「聞きたい事?俺たちにですか?」
?「ああ、喋らなくてもいいよ。口に出さなくても僕には分かるからさ
君たちは僕の質問を聞くだけでいいんだ」
キョン「えっと・・・・何言ってるんですか?」
キョン「なっ・・・」
古泉「失礼ですが、会ったばかりの人に対して名も名乗らずにいきなり
その物言いはどうかと思いますが」
?「名前?そうだね、名前くらいは礼儀だ、教えてあげるよ。僕の名前はマオ」
古泉「それであなたが我々にしたい質問というのは?」
マオ「何か君、生意気だね。年下の癖に・・・・まぁいいや、ルルーシュと
C.Cの関係について聞きたい。君達の知っている事を・・・・な、何だと!!!」ガバッ
キョン「な、何だ!?」
マオは突然その場にうずくまり頭を抱えながらプルプルと震えだした
マオ「クソッ、クソクソクソクソ!!ルルーシュめ、本当にC.Cと付き合っていたのか!!
し、しかもキスまでしてるだと・・・ふ、ふざけてる・・・・許さない!!絶対に許さないぞ!!
殺してやる、殺してやる!!僕が必ずこの手で殺してやる!!!!」
キョン「あ、あの・・・・大丈夫ですか?」
マオ「うるさい!!僕に話しかけるな!!!」
マオ「喋る必要はないと言っただろう。僕には分かるからさ」
古泉「言っている意味がイマイチ理解できないのですが」
マオ「分かるんだよ、口に出さなくても。君が超能力者である事も
機関とかいう組織の人間である事も、全てね」
古泉「!!?」
キョン「な、何であんたがそんな事を知っているんだ?」
マオ「本当に馬鹿だなぁ。まだ分からないの?君の頭の中は実にくだらないね
まるで考えがまとまってない。」
キョン「な、何言ってんだアンタ?」
マオ「君たちは随分面白い集まりのようだね。なるほど、宇宙人に未来人に超能力者か
そしておかしな能力を持った女が一人。ハハ、まるでサーカス団だね」
キョン「(こいつまさか・・・)」
マオ「そうだよ、やっと気付いてくれたんだ。僕は他人の思考が読めるんだ」
古泉「(思考を読める?)」
キョン「そんな馬鹿な・・・・ありえない」
マオ「安心しなよ、僕の目的はあくまでC.Cとルルーシュだ
君達に危害を加えるつもりはないよ。でも、邪魔をするならタダじゃおかないよ?
誰であろうと僕の邪魔をする奴は許さないからね」
古泉「(出来ればルルーシュさんとC.Cさんの事をお聞きしたいのですが
何故あなたは彼等を狙っているのですか?)」
マオ「君に答えてやる義理はない。直接本人に聞いてみたらどうだい?
最も、君たちはまだルルの正体を知らないようだけど」
キョン「?」
古泉「・・・・・・」
マオ「じゃあね、ルルによろしく」
そう言い残すとマオは何処かへ消えていった
キョン「何だったんだあいつは・・・思考を読めるだなんてそんな事あるはず・・・」
古泉「いえ、恐らく彼の言った事は全て事実だと思います」
キョン「何でそう断言できる」
キョン「実験?どうやって?」
古泉「簡単ですよ。決して口に出さず、心の中で質問をしたんです」
キョン「質問?」
古泉「えぇ。『何故あなたはルルーシュを狙うのか?』とね
するとどうでしょう、間髪入れず的確な回答が返ってきたじゃないですか
正直身の毛がよだつ思いでしたよ」
キョン「ちょっと待て、あいつは長門や朝比奈さんの正体についても知っていたが
あれも俺達の思考を読んだからだってのか?少なくとも俺はあの時
長門や朝比奈さんの事なんて全く考えてなかったぞ」
古泉「それは僕も同じです。我々の前に朝比奈みくると長門有希に接触していたのか
或いは我々の深層心理を読んだのか・・・・」
キョン「深層心理?」
古泉「あくまで推測です。いずれにしても、この事はみなさんに話しておくべきでしょうね」
キョン「ルルーシュにもか?」
古泉「勿論、狙われているのは彼ですしね。それに、先程の方の発言を聞くかぎり
やはりルルーシュさんはただの人間ではないようですし、この辺で探りを入れてみようと思います」
キョン「そういや何か言ってたな・・・・ルルーシュの正体がどうとかって」
古泉「出来るだけ早い方が良いでしょうし、今夜にでも」
キョン「今夜か・・・・またややこしい事になってきたな」
------
---
-
-その日の夜(長崎のとあるホテル)
ハルヒ「とうちゃ~く!」
キョン「はぁ・・・疲れた」
ハルヒ「爺臭いわねぇ。シャキっとしなさい!」バシッ
キョン「イテッ・・・」
ルルーシュ「今日はもう遅いし、各自部屋で休もう。明日も早いんだろ?」
ハルヒ「当然!」
ナナリー「明日は何処へ行くんですか?」
ハルヒ「ふふ~ん♪それは明日になってからのお楽しみよ!」
ナナリー「うわ~何処でしょう!楽しみです!」ニコッ
行きましょう、ナナリー、みくるちゃん、有希」
みくる「はい」
ナナリーの車椅子を押してハルヒを先頭に
女性陣は自分達の部屋へと向かった
ルルーシュ「ふぅ、じゃあ俺も休ませてもらうとするか」
古泉「ちょっといいですか?」
ルルーシュ「ん?何だ?」
古泉「今夜少々御時間をいただきたいのですが
話しておきたい事がありまして」
ルルーシュ「話しておきたい事?今じゃ駄目なのか?」
古泉「できればもう少し夜が深くなってからの方が」
ルルーシュ「・・・・・いいだろう。で、何時に何処へ行けばいい?」
古泉「深夜0時に下のロビーでお待ちしています」
ルルーシュ「分かった。来るのはお前だけか?」
古泉「いいえ、彼と長門さんも一緒です」
古泉「いろいろと考えましたが、今回は彼女はいいでしょう」
ルルーシュ「じゃあ0時に」
古泉「えぇ」
ルルーシュ「(話しておきたい事か・・・俺に関しての情報は一切外には出てないはずだが・・・・
まぁいい、万が一の時にはギアスを使えば問題ない)」
-------
---
-
深夜0時(ロビー)
古泉「お待ちしてました」
ルルーシュ「さっそく話しておきたい事とやらを聞こうか」
古泉「実は今日僕と彼は広島で奇妙な方に出会いましてね」
ルルーシュ「奇妙な方?」
古泉「えぇ。何が奇妙かと言うと、その方はどうも相手の思考を読めるみたいなんです
実際僕の思考は完全に読まれてました」
ルルーシュ「(思考を読む!?まさか!!)マオか!?」
ルルーシュ「(何故あいつが生きてる!?あの時死んだはずじゃ!
いや、それよりもマオの事をどう誤魔化すかを考えるのが先だ)」
キョン「あいつはお前を殺すと言ってたんだ。だから話しておいた方が良いと思ってな」
ルルーシュ「そうか・・・・すまない、ありがとう」
古泉「お聞きしたいのですが、あのマオというのは何者ですか?あなたとの関係は?」
ルルーシュ「(マオの事だ、この二人に俺の秘密を話している可能性がある
・・・・・・ギアスを使うか?いや駄目だ、もう少し探ってからでも遅くはない)」
古泉「彼は随分あなたの事を恨んでいるようでしたけど、過去に何かあったのですか?」
ルルーシュ「なに、ただの嫉妬さ。C.Cを俺に奪われた事に腹を立ててるだけの醜い男だ」
キョン「そういえばやたらとC.Cの名前を出してたな」
ルルーシュ「だろう?全く懲りない男だ」
古泉「なるほど、それであのような事を言っていたのですか」
ルルーシュ「(この反応・・・マオから情報は受けてないのか?
だとするなら何ら問題はない、このまま話を適当に合わせれば・・・)」
古泉「では他人の思考を読めるという彼の能力については何かご存知ですか?」
ルルーシュ「さぁな、知らん」
キョン「長門?」
長門「ルルーシュは嘘を言っている
あなたはその能力が何であるのかを知っているはず」
ルルーシュ「久しぶりに喋ったかと思えば・・・・何を根拠に言っているんだ?」
長門「たった今情報統合思念体はあなたに関する調査結果を総合し
答えを導き出した」
ルルーシュ「!?」
古泉「長門さん、その答えというのを教えていただきませんか?」
長門「ルルーシュ・ランペルージ、ランペルージというのは本名ではない。偽名」
キョン「偽名!?」
使っているのでしょう」
ルルーシュ「・・・・」
長門「本名はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」
古泉「ブリタニア?・・・という事はまさか」
長門「そう、彼はブリタニア皇族。第11皇子」
キョン「なに!?」
古泉「皇子・・・・」
キョン「じゃ、じゃあナナリーも皇族なのか!?」
長門「そう」
キョン「なっ・・・・・」
古泉「ルルーシュさん、長門さんはこう仰っていますが
何か意見はありますか」
ルルーシュ「いや、特にない」
古泉「それは肯定とみてよろしいでしょうか?」
ルルーシュ「あぁ」
古泉「ありがとうございます。長門さん、続けください」
長門「さっき言っていたマオという男の能力はギアスという力によってもたらされたもの」
キョン「ギアス?」
長門「詳細は不明。分かっている事は、そういう能力が存在している事と
ルルーシュもその力を有しているという事」
キョン「ルルーシュも!?」
古泉「・・・・・では彼も他人の思考が読めるという事ですか?」
長門「違う、発現する能力は個々に違いが出る。ルルーシュの能力は
絶対遵守の力」
古泉「絶対遵守?」
長門「相手を自分の思い通りに行動させる事ができる。それがルルーシュのギアス」
キョン「何だよそれ・・・最強じゃねーか」
長門「そうでもない、使用できる回数は一人の人間につき1回まで
使用する際には必ず相手の目を見なければならないという制約がある」
古泉「その能力はインターフェイスである長門さんにも有効なのでしょうか?」
古泉「なるほど、という事はここにいる全員既にルルーシュさんのギアスによって
操られてる可能性もあるという事ですか」
長門「可能性はある」
キョン「な・・・・・」
長門「ルルーシュはギアスを使って様々な事を行っている
その一つとして挙げられるのがブリタニアへの抵抗活動」
キョン「抵抗活動?」
長門「そう、ルルーシュはゼロ」
キョン「なに!!?ゼロって・・・あのゼロか?黒の騎士団の?」
長門「・・・・」コクッ
古泉「最初からあなたは普通の人間ではないと思ってはいましたが
流石にここまでは予想外でしたよ。まさかゼロの正体があなただったとは」
ルルーシュ「ふ・・・・・・ふはははははははは!!」
キョン「ル、ルルーシュ・・・・」
ルルーシュ「ふん、だろうな。それにしても、念の為にお前以外に確認できたインターフェイスには
全員ギアスをかけたのだが、よくもそこまで調べられたものだ」
キョン「おいルルーシュ、本当にお前が・・・・その、ゼロなのか?」
ルルーシュ「あぁ、そうだ。俺がゼロだ」
キョン「そんな・・・・」
ルルーシュ「情報統合思念体・・・時間と空間を超越する存在だったか
いずれは正体がバレるとは思っていたが、まさかここまで早いとはな」
古泉「いえ、寧ろ遅すぎるくらいですよ。統合思念体が個人の情報を収集するのに
これだけの時間がかかるなど普通では考えられません
あなたの情報統制が完璧であるが故、ここまで時間がかかったと言えるでしょう」
ルルーシュ「誉め言葉として受け取っていく」
古泉「先程あなたは長門さん以外のインターフェイス全員にギアスをかけたと言いましたが
という事は、機関が送り込んだ調査員も・・・」
ルルーシュ「あぁ、今や全員俺の操り人形だ」
古泉「どうりで何も報告がないはずです。ところで、あなたは我々にもギアスを
使用したのでしょうか?口ぶりから察するに、長門さんにはまだ使用してないようですが」
ルルーシュ「いいやまだだ」
ルルーシュ「それはお前達次第だ」
古泉「我々次第とは?」
ルルーシュ「俺の正体を知ってお前達が何をしようとしているのかは知らんが
その行動如何によってはギアスを使用せざるを得ないという事だ」
古泉「それは脅しですか?」
ルルーシュ「受け取り方は自由だ。別にそうとらえてくれても構わない
俺はただ邪魔をしてほしくないだけだ、ゼロとしての行動をな
心配しなくてもゼロとして涼宮ハルヒには一切関わるつもりはない
あの女の能力の恐ろしさは俺も理解しているつもりだからな」
古泉「やはり涼宮さんの能力についてもご存知でしたか」
ルルーシュ「お前の部下があれこれ教えてくれたお陰でな」
だが奴と接していくにつれその感情は薄れていった」
古泉「何故です?」
ルルーシュ「あの能力を利用するには涼宮ハルヒを篭絡する必要がある
だが知っての通りあいつの精神は不安定すぎる。とても篭絡するなど不可能だ
そして能力自体が強すぎる。俺の手にはあまる」
古泉「なるほど」
ルルーシュ「・・・それに、あいつはもうナナリーにとって最も大切な友達になってる。手は出せない」
キョン「ルルーシュ・・・」
ルルーシュ「さっきも言ったとおりゼロとしては涼宮ハルヒやお前達には一切関わらない
それでも何かしら俺の行動の邪魔をするというのなら・・・容赦はしないぞ」
キョン「なぁルルーシュ、お前は何で祖国であるブリタニアと戦ってるんだ?
確かクロヴィス殿下を殺したのってゼロだったよな・・・って事は」
ルルーシュ「あぁ、俺が殺した」
キョン「何でそんな事が出来るんだ?お前の兄弟じゃないのか?」
キョン「腹違いったって兄貴である事に変わりはないだろ・・・なのに殺すなんて・・・」
ルルーシュ「それはあいつがブリタニア皇帝の子供だからだ」
キョン「皇帝のって・・・それはお前もそうじゃないのか?」
ルルーシュ「あぁ。ブリタニア皇族は次の皇帝の座を巡り常に競い合っている
・・・いや、競わされていると言った方が正しいかもな」
キョン「競わされてるって誰にだ?」
ルルーシュ「ブリタニア皇帝」
キョン「皇帝・・・」
ルルーシュ「兄弟同士で競わせ、最終的に勝ち残った者が次期皇帝となる
兄弟とは言え容赦なく牙をむく、それがブリタニア皇族の慣わしだ」
古泉「なるほど・・・それは分かりました。しかし他にも聞きたい事があるのですが」
ルルーシュ「なんだ?」
古泉「何故あなたとナナリーさんは今現在ブリタニア皇族としてではなく
ブリタニアの一般学生として生活しているのですか?」
キョン「なに!?」
ルルーシュ「ブリタニアが日本へ宣戦布告する少し前に俺とナナリーは
外交の道具として日本へと送られていたんだ。だから本国では死んだ事になっている」
古泉「何故あなた方兄妹が外交の道具に?」
ルルーシュ「皇室内の誰かが俺達兄妹を国外へ追いやろうと仕向けたのだろう」
古泉「追いやると言ってもあなたも皇族、そう簡単ではないのでは?」
ルルーシュ「日本へ送られる前、俺とナナリーの実の母である王妃マリアンヌが
何者かによって襲撃を受け殺害された。母が消えれば俺達を他国へ追いやるなど簡単だ
当時は俺もまだ小さかったし、他に俺たち兄妹を守ろうなんて人間は皇室には誰一人いなかったからな
キョン「一人も?何でだ?」
ルルーシュ「母は騎士候だったが出は庶民だ。他の王妃達にとっては面白くない存在
だったんだろう。俺たち兄妹を含めてな」
古泉「なるほど・・・その時の恨みを晴らすべく、あなたはゼロという仮面を被り
ブリタニアと戦っているのですね」
ルルーシュ「それだけじゃない。一番はナナリーの為だ」
キョン「ナナリー?」
そう長くは続かない。そもそもアッシュフォード家が俺達兄妹をかくまっている理由は
弱体化した御家を万が一の時から立て直す為の最終手段として利用する為だからな」
古泉「アッシュフォード家があなた方兄妹を支援している理由はそこにあったのですか」
キョン「つまり、その前にブリタニアを打倒しようって事か?」
ルルーシュ「あぁ、今俺達兄妹の生存が公になったら
俺もナナリーも今度は死ぬまで外交の道具として利用される事になる
目が見えず脚が不自由な皇女など、民衆の同情を誘うにはもってこいだからな」
キョン「そんな・・・」
ルルーシュ「俺が外交の道具になるのは構わんが
ナナリーをそんな目に合わせるわけにはいかない!だからこちらが気付かれる前に
俺がブリタニアを壊す!そしてその為に必要な力が、このギアスというわけだ」キュイーーン
ルルーシュの左目に赤い鳥のような紋章が浮かび上がった
キョン「!?」
古泉「目を逸らしてください!!」
ガバッ
キョン「うわ!!」
キョン「な、長門!?」
長門「動かないで」
ルルーシュ「ふ、なかなか良い反応だ」
古泉「どういうつもりですか?」
ルルーシュ「なに、ちょっとふざけただけだ。さっきも言ったが俺の邪魔さえしなければ
お前達にギアスを使用することはない。もう目を合わせても大丈夫だぞ」
ルルーシュの目を確認して長門は押さえていたキョンの両目から手をどける
キョン「ふぅ・・・。ありがとな長門」
長門「・・・いい」
ルルーシュ「俺が何故ブリタニアと戦っているか、何故一般人を装っているのかは
さっきの説明で十分理解できただろう。で、これらの情報を得てお前達はどう出るつもりだ?」
古泉「ゼロとして涼宮さんに一切関わらないという事であるならば、機関があなたを邪魔する
理由は何一つありません」
ルルーシュ「お前はどうなんだ長門有希?」
でも、あなたの存在が涼宮ハルヒに何らかの悪影響を及ぼすようであれば話は別」
ルルーシュ「ふん、どうやら話はまとまったようだな。俺はこれからもゼロとして黒の騎士団を率い
ブリタニアに対し抵抗活動を行っていく。お前達は変わらず涼宮ハルヒの監視。それでいいな?」
古泉「えぇ、構いませんよ。機関の上層部へはあなたは普通の学生だったという事で
通しておきますよ」
ルルーシュ「上層部?俺が尋問した男はお前が組織の創設者だと言っていたが?」
古泉「さて、何の事でしょう」
ルルーシュ「ふん、たぬきが」
キョン「なぁ、やっぱりこれからもブリタニアと戦うのか?」
ルルーシュ「当然だ。ここまで来て今更引き下がるわけにはいかない
それに、この戦いはナナリーの為でもある。俺は絶対に諦めない」
古泉「戦う以外の方法もあるのでは?例えば、先日ユーフェミア殿下が発表した
行政特区を利用するという手もあるはずです」
ルルーシュ「あれはただの罠だ。黒の騎士団が特区に参加する事になれば
武装を解除し無力化に成功、参加を拒否すれば特区を支持する日本人の反感をかい
民衆の支持が失われる。どちらを選択してもブリタニアが優位に立つ仕組みになっている」
キョン「あの皇女殿下がそこまで考えてたってのか?何だか意外だな・・・」
恐らく誰かの入れ知恵だろうな(シュナイゼルか?)」
古泉「どちらをとってもアリ地獄ですか。しかし、ではどうするおつもりなのですか?」
ルルーシュ「簡単だ、ユーフェミアを使う。あいつにギアスをかけ
式典の場で暴れさせ、特区構想はブリタニアによる巧妙な罠であったと日本人に思わせる
そうすれば、期待に胸を膨らませていた日本人は怒り狂いだろう」
古泉「・・・・そこでゼロが登場というわけですか」
ルルーシュ「そうだ。民衆の反ブリタニア感情は勿論黒の騎士団の士気も一気に高まる
そしてそのまま東京租界へ進軍し、政庁を落とし独立宣言をする」
キョン「独立宣言って、国でも作るつもりか?」
ルルーシュ「あぁ」
キョン「マジかよ・・・」
古泉「確かにユーフェミア殿下にギアスをかければそのような状況を作り上げる事は簡単でしょうね
しかし、あなたは本当にそれでいいのですか?」
ルルーシュ「何が言いたい?」
古泉「いえ、特には。ただ、あなたは善人です。そのような策略を巡らす一方
内心は胸を痛めているのではないかと心配しましてね」
ルルーシュ「善人?人の意思を捻じ曲げ自分の道具として利用している俺が善人だと?」
それに、本当に悪人であるならば我々の正体が分かった段階で
有無を言わさずギアスをかけて操っていたはずです」
ルルーシュ「・・・・」
古泉「しかしあなたはそれをしなかった、何故か」
ルルーシュ「それは・・・」
古泉「我々に情が湧いたから・・・ですよね?」
ルルーシュ「・・・・ふん」
古泉「当初はただ利用するつもりだったはずが、その者達と付き合い続ける内に
当初では考えられなかったような感情を抱くようになる
よくある事ですよ。実は、僕も似たような経験をSOS団でしていましてね」
キョン「ルルーシュ・・・・」
古泉「あなたは実に友達想いの人です。そのような人間が
目的の為とは言え人々を欺き続けるのは辛いのではないかと思いましてね」
ルルーシュ「余計なお世話だ。俺はクロヴィスを殺した時に覚悟を決めている
修羅になってでもブリタニアを崩す。絶対に」
古泉「そうですか」
ルルーシュ「今日はもう終わりにしよう。明日も朝が早い」
ハルヒ「今日は一日自由行動にしましょう!各自行きたい所に行って
やりたい事をするってことで!いいわね?」
キョン「別に構わないが、それじゃみんなで一緒に旅行してる意味ないんじゃないのか?」
ハルヒ「今までずっと一緒だったんだから、一日くらいそういう日があってもいいじゃない!
という事で、私はナナリーとハウステンボスに行く予定なんだけど
他に一緒に来たいって人はいる?」
キョン「俺はパス。何をしても自由なら部屋に戻って休む」
ハルヒ「なによ、オヤジ臭いわねぇ」
古泉「僕も遠慮しておきます。他に行って見たい所がありますので」
みくる「私は一緒に行きますぅ~」
ハルヒ「有希は?」
長門「・・・いい」
ハルヒ「ルルーシュは?」
ルルーシュ「俺は文化祭のピザ作りの件でいろいろとやっておかなければならない事がある
悪いがナナリーを頼むぞ」
ハルヒ「文化祭!?そうだわ、超巨大ピザ作り!すっかり忘れてた!!」
ハルヒ「うるさいわね!ルルーシュ、文化祭の件任せたわよ!
ナナリーは私が責任をもって預かっておくから」
ルルーシュ「あぁ」
キョン「ところで帰りは何時くらいになるんだ?」
ハルヒ「そうねぇ、あんまり遅くはならないと思うわよ。6時にはホテルに戻るわ
夜はみんなで一緒にご飯を食べるから、勝手に済ませないでよね!」
キョン「はいはい」
ハルヒ「じゃあ行きましょうナナリー、みくるちゃん」
ナナリー「はい、じゃあ行ってきますお兄様」
ルルーシュ「気をつけてな」
-------スタスタ
---
-
キョン「さて、俺は部屋に戻るかな」
ルルーシュ「ところで、お前が行きたい場所ってのは何処なんだ?」
古泉「おや、興味がおありですか?」
つもりではないかと思ってな」
古泉「昨日も言いましたが、現時点で我々機関はあなたに対して何かするつもりはありませんよ
あなたの正体に関してだって、他の者には決して口外しません」
ルルーシュ「だといいがな」
古泉「ふぅ、信用ないですね」
キョン「どうでもいいが、夜までにはホテルに戻ってこいよ。ハルヒを待たせると
また余計な仕事が増えるだけだからな」
古泉「えぇ、分かってます。では失礼します」
------スタスタ
---
-
ルルーシュ「さえ、そろそろ貴族様に連絡を入れるか」
キョン「貴族って、文化祭の資金提供やらいろいろと支援してくれるっていう例の放蕩貴族か?」
ルルーシュ「あぁ」
キョン「なるほどようやく分かったぞ。お前その貴族にギアス使ったんだろ?」
ルルーシュ「よく分かったな、お前にしては上出来だ」
いるわけがないからな。何て命令したんだ?『俺の言うとおりに行動しろ』とかそんな感じか?」
ルルーシュ「いいや、『俺の奴隷になれ』だ」
キョン「・・・・・(鬼め)」
--------
---
-
-その日の夜8時
ルルーシュ「・・・・遅い。遅すぎる」
古泉「涼宮さんは確か6時には帰れるとおっしゃっていましたよね?
いったいどうしたのでしょう・・・」
キョン「どうせ寄り道でもしてるんだろ。この分だと夕食も済ませてる可能性が高いな
俺達だけで適当に食べようぜ」
古泉「取り敢えずもう少しだけ待ってみましょう」
キョン「ったく、いつもは異常なまでに時間厳守なくせに、何やってんだか」
キョン「電話は!?」
古泉「駄目です、繋がりません」
ルルーシュ「あの時間に厳しい女が予定の時間を大幅に過ぎても全く姿を現さず
おまけに携帯も通じないか・・・・」
キョン「長門、何か分からないか?」
長門「分からない」
古泉「何らかのトラブルに巻き込まれた可能性が高いですね・・・事故という可能性もあります」
ルルーシュ「くそっ、俺がついて行っていれば!!」
キョン「そんな事言ってても仕方ない、取り敢えず警察に連絡しようぜ!」
ルルーシュ「警察は駄目だ、ナナリーがいる・・・見つかってもその後身元がバレる
恐れがある」
キョン「そうか・・・・でも、じゃあどうするんだ?」
ルルーシュ「黒の騎士団を使う。長崎にも数多くの団員や協力者がいる」
TRRRRRRRRRRRRR♪
キョン「電話?」
キョン「ハルヒからか?」
ルルーシュ「いや、非通知だ・・・」ピッ
ルルーシュ「もしもし」
?『もしもし、ルル~♪僕だよ僕』
ルルーシュ「その声・・・マオか!?」
古泉&キョン「!?」
マオ『久しぶりだねルル~、元気にしてたかい?』
ルルーシュ「お陰さまでな。お前も元気そうでなによりだ
あの時死んだと思っていたが・・・よく生き延びたものだ」
マオ『僕もビックリしたよぉ~、本当に凄いよねブリタニアの医学は
お陰で君に復讐をするチャンスができたよ』
ルルーシュ「悪いが今お前と喋っている暇はないんだ
復讐するつもりなら後で相手になってやる
ま、その前の黒の騎士団に拘束されるのがオチだろうがな」
マオ『随分強気だねぇルル~』
特別力が強いわけでも、頭が良いわけでもない、捕らえるだけなら簡単だ」
マオ『あはははは、確かにそうかもね。でもさぁ、僕が言ったのは
そういう意味じゃないんだよね』
ルルーシュ「なに?」
マオ『自分が今どういう状況か、考えてみなよ』
ルルーシュ「俺の状況?」
マオ『ナナリー、何で帰ってこないんだろうねぇ』
ルルーシュ「!?・・・まさかお前が!?」
マオ『やっと気付いてくれたの?遅いよルル~』
ルルーシュ「ナナリーを何処へやった!?」
マオ『そう興奮しないでよ。今は眠ってるよぉ、涼宮ハルヒと一緒にね』
ルルーシュ「涼宮まで誘拐したのか・・・」
キョン「誘拐って・・・何の事だルルーシュ!?」
マオ『使える駒は多い方がいいと思ってね。あ、でも一緒にいたもう一人の女は
眠らせてそのまま放置しといたよ、誘拐してもあんまり意味なさそうだしね』
ルルーシュ「お前・・・」
ルルーシュ「非力なお前が女とは言え二人を誘拐するなど不可能だ
他に協力者がいるな?」
マオ『まーね、通りかかった奴数人に手伝ってもらったんだ』
ルルーシュ「よくそんな事だできたな」
マオ『なに、ちょっと過去をエグってやったらすぐに僕の言いなりさ
人を操るってのは何も君の専売特許じゃないんだよ?』
ルルーシュ「わざわざ二人を誘拐したんだ、何か要求があるんだろう?」
マオ『別にないよ要求なんて。ただ僕は君に復讐をしたいだけなんだ
だからゲームをしよう』
ルルーシュ「・・・ゲームだと?」
マオ『そう、ルールは簡単。君は僕からナナリーと涼宮ハルヒを取り戻そうとし
僕はそれを阻止しようとする。取り戻せたら君の勝ち、出来なかったら僕の勝ち。簡単だろ?』
ルルーシュ「・・・いいだろう、受けてやる」
マオ『ゲーム開始は明日の午後15時。場所はアッシュフォード学園』
ルルーシュ「アッシュフォードだと?」
マオ『取り敢えず指定の時間までに東京まで戻ってよ。まずはそこからだね
万が一遅れたら、その時点でアウト。人質は殺す、いいね?』
マオ『あはははwwいいねぇルル、そうこなくっちゃ!
君達がアッシュフォード学園についたのが確認できたらこちらから連絡を入れる』
ルルーシュ「・・・・」
マオ『念のために言っておくけど、時間に遅れたら本当に殺すからね?
くれぐれも遅れないように。あ、後そこにいる君のお友達も一緒に連れてきなよ
ゲームは人数が多い方が面白いからね』
ルルーシュ「・・・分かった」
マオ『じゃあねールル、また明日♪』ガチャッ
ツー ツー
キョン「おいルルーシュ、ハルヒ達はマオに誘拐されたのか!?」
ルルーシュ「あぁ、だが朝比奈みくるは無事だ
眠らせたまま放置したと言っていた」
古泉「やられましたね、まさかこのような暴挙に出るとは・・・で、彼は何と?」
ルルーシュ「二人を取り戻したければ明日の15時までにアッシュフォード学園に
来いとのことだ」
キョン「学校に!?」
今すぐ東京租界に戻ろう」
キョン「戻るったって・・・この時間じゃ電車も飛行機もないぞ?
明日一番まで待つしか」
ルルーシュ「時間がない、俺のガウェインを使う」
キョン「ガウェイン?何だそれ?」
古泉「先日九州で起こった旧日本軍による福岡基地襲撃事件
その際ランスロットと共に日本軍を殲滅したナイトメアですね」
ルルーシュ「あぁ、あの機体ならば公共機関を使うよりも圧倒的に早い
行政特区に備えて黒の騎士団の潜水艇で東京へ輸送する予定だったが
ブリタニアの海上警備が厳しくまだこの辺りに潜伏している」
古泉「ではすぐに準備が出来そうですね」
ルルーシュ「あぁ」
キョン「ちょっと待て、その前に朝比奈さんを回収しないと!
何処に置いて来たのか言ってなかったか?」
キョン「確かハルヒ達はハウステンボスに行くと言ってなかったか?」
古泉「しかし攫われた場所もそことは限りません
探すとなると少々時間がかかるかもしれませんね」
ルルーシュ「時間がない、朝比奈みるくは黒の騎士団に探させる」
キョン「おいおい、大丈夫なのかそんな事して?」
ルルーシュ「大事な情報提供者との連絡が途絶えたから探して保護しろと伝える
恐らく俺達が探すよりも早く見つかるだろうし効率がいい
俺たちはすぐに東京へと向かうべきだ」
古泉「しかし、何も策を練らずにただ闇雲に向かっていっても勝ち目がありません
向こうへ行く前にある程度策を考えなければ」
ルルーシュ「違う、逆だ。東京へ行くまでは何も考えてはいけない」
キョン「何でだ?」
ルルーシュ「マオは半径500m以内にいる人間の思考を読むことができる
仮にここでマオ打倒の策が固まったとしても、東京で奴の半径500m以内に入ってしまえば
せっかく考えた策は全て読まれ意味がなくなる」
古泉「確かにそれでは意味がありませんね。しかし、半径500mですか・・・広いですね」
キョン「だがそれじゃ向こうへ行ってからも策を考える事なんて不可能じゃないか」
相手の深層心理を読む事だってできる。とにかく今は何も考えてはいけない」
古泉「想像以上に厄介な能力ですね」
ルルーシュ「マオの事だ、恐らく汚い手を使ってくるだろう
奴の言っていたゲームとやらの全容が明らかになるまでは何も考えてはいけない」
キョン「はぁ・・・頭が痛くなってきたぜ・・・」
-------
---
-
四人は黒の騎士団に用意させたガウェインに乗り込み
東京租界へと向かった
キョン「・・・・・・(思考が読まれちまうんじゃ勝ち目なんてないじゃないか・・・
いったいどうするつもりなんだルルーシュは?)」
古泉「・・・・(半径500m内に入ったら策がバレる、ではその外から物理的な攻撃
をするしかないという事になる。でもそれだけ離れた位置から攻撃など・・・・)」
長門「・・・・・」
ルルーシュ「おい、黙るな!!沈黙は思考を誘発する、何も考えるなと言っただろ!」
キョン「んな事言ったってなぁ・・・この状況で何も考えるなってのは無理な話だぞ」
古泉「では歌でも唄いましょうか?」
キョン「・・・歌?」
古泉「えぇ、歌を唄っている時は他の事など考えられませんからね」
ルルーシュ「良い案だ!よし、みんなで唄おう!」
キョン「おいおいマジかよ・・・」
ルルーシュ「大マジだ。みんなで一緒に歌うぞ!長門有希、お前も歌うんだぞ」
長門「・・・」コクッ
キョン「はぁ・・・」
四人はコクピット内で日本の童謡などを合唱し続けた
-----二週目火曜日(午後12時)
アッシュフォード学園正門
ルルーシュ「ふぅ、何とか間に合ったな」
古泉「えぇ・・・しかし、問題はこの後ですね」
キョン「う・・・唄い疲れた」
古泉「我々は既に彼の範囲内に入っていると思いますか?」
ルルーシュ「マオは俺達が到着した事を確認し次第自分から連絡すると言っていた
つまり、あいつは俺達が到着した事を確認できる位置で既に待機しているはず」
TRRRRRRRRRRRR
キョン「電話・・・」
ルルーシュ「噂をすればだ」
ピッ
それにしても、まさか無策でここまで来るなんてね。君らしくないよ、どうしたんだい?』
ルルーシュ「黙れ」
マオ『あははは、歌まで唄って一生懸命思考を停止してたみたいだけど
無策のままで僕に勝てるとでも?』
ルルーシュ「時間通りに来たぞ。俺たちは何をすればいい?」
マオ『何って、昨日言ったじゃないか。君達は僕からナナリーと
涼宮ハルヒを救い出せばいいんだよ』
ルルーシュ「救い出すと言っても、そう簡単じゃないんだろう?」
マオ『勿論、キョンって奴の携帯にメールを送るから添付されてる画像を見てよ』
ルルーシュ「画像?キョン、お前にメールが送られてくる
添付されてる画像を開いてくれ」
キョン「あ、あぁ・・・(あいついつの間に俺のアドレスを)」
ピッ、ピッ
キョン「んなっ!?」
ルルーシュ「どうした?」
そこには椅子に縛られているナナリーとハルヒの姿があり
二人の間には爆弾のようなものが大量に設置しており
無数の導線が絡み合っていた
古泉「これは・・・」
ルルーシュ「マオ、お前・・・・!!」
マオ『あははは、どう?なかなか面白いでしょww』
ルルーシュ「どういうつもりだ!?」
マオ『そこに設置してある爆弾は起動から120分後に爆発する仕掛けになってる
君たちのミッションはそれまでの間に二人を見つけ出し、尚且つ救出すること
出来れば君たちの勝ち、出来なかったら君達の負け
負けた場合、人質の二人には吹っ飛んでもらうからねww』
ルルーシュ「貴様・・・」
古泉「こんな事までしてただで済むとお思いですか?
この勝負、万が一あなたが勝ったとしても、その後あなたを待っているのは
死よりも厳しい地獄ですよ?」
マオ『はぁ?脅しのつもりかい?機関とやらの勢力なんてちっとも怖くないよ
ていうか、ここで君が死んじゃったら空中分解だろその組織?』
古泉「・・・」
僕は爆発が怖いんでとっくに離れてるけどね』
ルルーシュ「それでも俺たちの半径500m以内にはいるんだろ?」
マオ『勿論、あれ?これって結構なヒントだよねぇww』
ルルーシュ「何処に隠れてるか知らんが、覚悟しておけよ
二人を救出したらお前を殺してやる!」
マオ『楽しみにしてるよルル~♪ていうか、そんなにのんびりしてていいの?
君達が学園内に入った段階で起爆装置は作動しちゃってるんだけど』
ルルーシュ「何だと!?」
マオ『もう10分以上経っちゃってるよぉ、残り110分
あはは、こっちに来てから作戦を考えようとしてたのに
考える時間全然ないねww早く二人を探さないと』
ルルーシュ「くっ・・・・」
マオ『じゃーねルル、健等を祈るよ』 ガチャッ
ツー ツー
ルルーシュ「くそ・・・・」
ルルーシュ「もう爆弾の起爆装置が作動している!猶予は110分しかない
それまでに二人を探し出して救出するぞ!」
キョン「110分だと・・・」
ルルーシュ「マオの言う事が本当ならば二人は学園の半径1km圏内のどこかに
監禁されてるはずだ!」
古泉「半径1kmですか・・・結構広いですね。三人バラバラになって探しましょう」
ルルーシュ「そうだな、見つけ次第他の二人に連絡・・・いいな」
キョン「あぁ」
ルルーシュ「俺は本館を探す」
古泉「では僕は別館を」
キョン「じゃあ俺はクラブハウスに行くか。・・・長門はどうする?」
長門「・・・グランド」
ルルーシュ「よし、じゃあ行動開始だ!時間がない、みんな頼むぞ」
キョン「おう!」
ルルーシュ「古泉、そっちはどうだ?」
古泉『隅々まで探しているのですが・・・そちらはどうです?』
ルルーシュ「こっちも駄目だ・・・また連絡する」
ピッ
ルルーシュ「くそっ、いったい何処にいるんだ!」
TRRRRRRRRR
ルルーシュ「・・・・マオか」
ピッ
マオ『ルル~、いつまでダラダラやってるのさ。急がないと爆発しちゃうよぉ』
ルルーシュ「そう思うならいちいち電話をかけてくるな!」
マオ『嫌だなぁ、せっかくヒントをあげようと思ったのにww』
ルルーシュ「ヒント!?」
マオ『そうだよ、君達があまりにも不甲斐無いんでね』
ルルーシュ「ちっ・・・」
ルルーシュ「・・・・・」
マオ『これがヒントだよ、分かったかな?じゃあ頑張ってねルル~♪』
ピッ
ルルーシュ「学園内で最も広い場所・・・体育館や講堂は古泉が調べてるはず
となると・・・そうか、地下の循環システム!!取り敢えずみんなを呼ぶか」ピッ
ルルーシュは電話をかけ本館にある
エレベーター前までキョン達を呼び寄せた
キョン「ルルーシュ!」
ルルーシュ「ようやく全員そろったか」
古泉「何処にいるのか分かったのですか?」
ルルーシュ「あぁ、地下の循環システムだ」
キョン「循環システム?この学園には地下にそんなもんがあったのか」
ルルーシュ「地下へはここのエレベーターから行ける、急ごう」
四人はエレベーターへと乗り込み
地下の循環システムへと向かった
ウィーーーーン
ルルーシュ「どうだ?」
古泉「あなたの言うとおりです。監視カメラにマシンガンが連動してます」
古泉はエレベーター内で手鏡を使い外の様子を確認している
古泉「あのタイプだと、タイムラグは殆どありませんね
エレベーターから出た瞬間蜂の巣です」
キョン「マジかよ・・・」
ルルーシュ「そうか・・・では一旦上に戻ってシステムの電源を落とそう」
長門「問題ない」
ルルーシュ「ん?何か言ったか?」
ルルーシュが問いかけた瞬間長門は
目にも止まらぬ速さで駆け出した
キョン「な、長門!?」
カメラに連動したマシンガンから無数の弾丸が降り注ぐが
長門は素早く全弾を回避し空中へと飛び上がり
カメラとマシンガンを蹴り壊した
長門「これで通れる」
キョン「相変わらず何でもありだなあいつは・・・」
ルルーシュ「何て奴だ・・・」
古泉「長門さんがいて助かりましたね。さぁ行きましょう」
四人は奥の循環システムへと向かうと
そこには椅子に縛り付けられているナナリーとハルヒの姿があった
周囲には無数の爆弾が設置してある
キョン「ハルヒ!」
ルルーシュ「待ってろ、今助けてやる」
古泉「待ってください、上を」
ルルーシュ「上?・・・・・あれは」
ナナリーとハルヒの上には振り子爆弾が設置してあり
右へ左へ交互にゆっくりと動いている
ルルーシュ「振り子爆弾か・・・・」
古泉「お二人の周りに設置してある爆弾はダミーのようですね
どうやら本丸はあれのようです」
ルルーシュ「マオめ、どこまでの人をおちょくれば気が済むんだ」
キョン「ていうか二人とも大丈夫なのか?何かぐったりしてるが」
古泉「恐らく眠らされているのでしょう。しかし、これはこちらとしては好都合です
ナナリーさんはともかく、涼宮さんに見られている状況では
あまり派手な行動は取れませんからね」
長門「振り子爆弾、いつまでも運動が止まらないようにソレノイドがエネルギーを
与え続けている爆弾。外部からそれ以外の力が加わった場合爆発する」
ルルーシュ「この場合、恐らくナナリーと涼宮ハルヒを動かしても爆発するだろうな」
キョン「爆発の規模は?」
長門「半径500m以上」
キョン「俺達だけじゃなく、上にいる他の生徒も吹っ飛ぶな・・・」
古泉「解体の方法は分かりますか?」
ルルーシュ「理屈はな、起爆装置から出ている導線を切断するだけだ
あいつは本職じゃないからダミーを割り出す事は簡単だ
しかし、他の方法を考えるしかない・・・」
キョン「どうしてだ?区別さえつけば後は切るだけだろ?」
ルルーシュ「ごく僅かな揺れ幅の中で一本の導線を切断する・・・人間業じゃない」
長門「私がやる」
ルルーシュ「簡単に言うな、情報が少なすぎる!」
古泉「しかし、慎重になっている時間はありません。起爆まで30分を切っています
ここは長門さんに任せるしかないでしょう」
古泉「それに情報ならあなたの目の前にあります。長門さんは先程見せたような
並外れた運動能力を持った宇宙人です。これらの情報は生かせませんか?」
ルルーシュ「・・・いいだろう、ここは長門有希に任せる」
長門「切る線は?」
ルルーシュ「赤だ、青と黄色はトラップだ」
長門「分かった」
ルルーシュ「さっきお前は爆発の規模は半径500m以上と言っていたな?
それは間違いないか?」
長門「間違いない」
古泉「では今我々は彼のギアスの効果範囲外にいる可能性が高いという事ですね」
ルルーシュ「あぁ、あいつは臆病だからな。早々に安全地帯へと退散しているはずだ
つまり、今は俺達の思考は一切読まれていない。これは千載一遇のチャンスだ」
古泉「あそこに監視カメラがあります。あのカメラの配信先を調べれば
彼の居場所は簡単に割り出せますね」
キョン「でもどうするんだ?いくらここで作戦を立てても、またあいつの半径500mに入ったら
全部バレちまうんだぞ?」
ルルーシュ「・・・・・・・」
------
---
外・アッシュフォード学園教会前
ルルーシュ「カメラの配信先はここだ」
キョン「まさかこんな近くにいたとはな」
ルルーシュ「恐らく一度は学園の外に出て、俺達が地下へ行ったのを確認した後で
移動したのだろう。ふざけた奴だ」
キュン「作戦を考えようにも、ここでの思考は全部読まれてるんだよな・・・」
ルルーシュ「あぁ」
キョン「勢いでここまで来ちまったが、どうするんだ?」
ルルーシュ「爆弾の事はどうにもならない、長門と古泉には動くなと伝えた
後は俺達がやるしかない」
キョン「・・・・負けを認めるのか?」
ルルーシュ「それ以外に二人を助け出す方法が見つからない・・・
それに負けを認める事で二人が助かるなら、俺はそれで構わない」
キョン「ルルーシュ・・・」
キョン「あぁ」
ガチャッ
マオ「いらっしゃーい泥棒ネコくん!」
ルルーシュ「マオ・・・・」
マオ「爆弾を放置した上に、無策のままここへ来るなんて君らしくないじゃない」
ルルーシュ「マオ、俺は・・・」
マオ「負けを認めて降参するとか考えてたみたいだけど、そんなの上辺だけだね
現に君は今でもいろいろと策を練ってる。全部筒抜けだけど
僕はその気になれば深層心理まで読むことが出来るんだ、この状況で
僕を出し抜こうなんて不可能だよルル」
ルルーシュ「くっ・・・」
キョン「ルルーシュ・・・」
マオ「はは、横の君は心から負けを認めてるようだね。ルル、彼を見習いなよ
そして心から僕に負けを認めるんだ。そうすれば二人は助けてあげるよ」
ルルーシュ「お前・・・」
いつでも爆弾を爆発させる事ができる。ルル、愛しのナナリーの命は今僕が
握っているんだよ?」
キョン「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「・・・・分かった」
マオ「お、考えがまとまったようだね」
ルルーシュ「マオ・・・俺の負けだ、頼む二人を助けてくれ」
マオ「駄目駄目、全然駄目だよルル!僕は心の底からって言っただろ?
まだ心のどこかで僕を倒す策を考えてる君がいるよ!」
ルルーシュ「くっ・・・」
マオ「出来ないのなら押しちゃうよスイッチ?」
ルルーシュ「わ、分かった!!言うから待ってくれ!!」
マオ「これが最後のチャンスだ、次はないよ」
ルルーシュ「・・・あぁ」
マオ「じゃあどうぞ」
ルルーシュ「マオ、俺の負けだ。お前の・・・お前の勝ちだ
俺はどんな罰でも受ける、だから二人は助けてくれ!!」
マオ「ふっ、ふはははは!!やっと君の心からの敗北宣言が聞こえたよww
これほど愉快な事はないwww最高の気分だwww」
ルルーシュ「さあ約束だ、二人を助けてくれ!」
マオ「約束?何の事だろうねぇ。残念だけど二人には死んでもらうよ」
キョン「何だと!?おいふざけんな!!」
マオ「雑魚は引っ込んでなよ。ルル、君を地獄の底に突き落としてあげるよ」
キョン「おい止めろ!」
ルルーシュ「止めろぉぉぉ!!」
バリィィィィィィン!!
その時教会のガラスを突き破り長門が現れ
瞬時にマオを背後から押さえ込んだ
ドサッ!!
マオ「ぐあっ!!」
ルルーシュ「どうしてここに・・・」
長門「全部あなたの指示」
マオを上から押さえ込みながら長門は言う
ルルーシュ「お、俺の指示だと?」
マオ「馬鹿な、この女いつの間にここへ来たんだ!?
500m以内に入ればここへ突入する事は思考で読めたはずなのに!」
古泉「僕が説明しましょうか」スタスタ
キョン「古泉?お前まで何でここにいるんだ?」
古泉「おや、お気づきになりませんか?でもあなたはもう分かったのでは?」
ルルーシュ「・・・・・・・ふ、ふはははは!!そうか、なるほどな
確かに指示を出したのは俺のようだな」
マオ「あ、ありえない!!お前の思考は深層心理まで読んでた!
こいつが突入してくるなんて内容は何処にもなかったぞ!?」
古泉「無くて当然ですよ。彼は自分の出した指示を全て忘れたのですから」
マオ「忘れた?どういう事だ!?」
このカラクリもすぐに理解できるだろう」
マオ「な、何だ・・・そういえばさっきから声が聞こえない!!どういう事だこれは!?」
長門「矯正プログラムを注入した。もうあなたはギアスを使えない」
マオ「な、何だと!?」
ルルーシュ「良かったじゃないか、日頃から抱えていたストレスからようやく解放されるんだぞ
能力のONとOFFがつかず終始他人の声が聞こえていたお前だ
この静寂はかえってストレスになったりするのかな?」
マオ「く、くそぉぉぉ・・・ルルーシュゥゥゥ!!」
ルルーシュ「答えは簡単だ、俺はキョンと自分自身にギアスをかけたんだ
長門と古泉に作戦内容を伝えた後でな」
古泉「正確には、『今出した作戦を忘れマオの元へ向かえ』とギアスをかけていましたよ」
キョン「そうか、それで・・・」
古泉「長門さんの接近に気付かなかったのは、あなたがルルーシュさんの思考読みに
ギアスを集中させていたからです。ルルーシュさんが敗北を宣言する際と
爆弾を爆発させる瞬間は必ずあなたはルルーシュさんの深層心理を読もうとする
だから我々はその際に近づけと指示されていたのです」
ルルーシュ「悪趣味なお前の事だからな、爆弾を爆発させる際の俺の思考など
絶対に読みたいに決まってる。ふっ、まさかこうまで思い通りに行くとは」
キョン「二人は?」
古泉「取り敢えずクラブハウスに運んでおきました。
爆弾は長門さんが解除してくれましたのでもう安心です」
キョン「そうか」ホッ
ルルーシュ「さて、後はこいつの処遇をどうするかだな」
マオ「くっ・・・・・」
古泉「ギアスが使えない以上、二度と似たようなマネは出来ないでしょうが
だからと言って無罪放免というわけにもいきませんね」
ルルーシュ「当然だ、お前には相応の罰を受けてもらうぞマオ」
マオ「くぅぅ・・・・」
C.C「待て!!」
キョン「あ、あなたは」
ルルーシュ「C.C!?」
C.C「ルルーシュ、マオの最後は私が決める。だから私に引き渡せ」
C.C「ギアスを与えた者として、きちんと責任を果たしたい」
キョン「ギアスを与えた!?C.Cさんが!?」
ルルーシュ「・・・・・いいだろう。長門有希、放してやれ」
長門「・・・・」コクッ
スッ・・・
マオ「C.C!!僕を助けに来てくれたんだね!!ありがとう、やっぱり君は僕のことが
大好きだったんだね、ありがとうC.C、ありがとう!」
C.C「マオ・・・・・」
C.Cはゆっくりとピストルをマオの胸へと押し付けた
マオ「え?」
C.C「好きだったよ・・・・マオ」
ドンッ!!
C.Cはピストルの引き金を引き
マオは絶命した
ルルーシュ「・・・良かったのか?これで」
C.C「あぁ」
ルルーシュ「遺体はどうする?」
C.C「私が供養しておく」
ルルーシュ「そうか」
古泉「ルルーシュさん、C.Cさんについての説明はしていただけるのでしょうか?
何やら先程気になる事を言っていましたが・・・」
ルルーシュ「今更お前達に隠し事などしないさ、後で説明する
それよりも今は他にやる事があるだろ?」
古泉「・・・そうですね」
キョン「早くハルヒやナナリーの所へ行こうぜ!」
古泉「そろそろ目を覚ましているかもしれませんね
さて、今回の事をどう誤魔化したものか・・・妙案は?」
ルルーシュ「ない、お前に任せる」
古泉「ふぅ・・・」
ハルヒ「?何処ここ?」
ナナリー「・・・・この匂い、クラブハウスの中ですか?」
ハルヒ「クラブハウス?言われてみればそうだわ、私達何でこんな所にいるのかしら?」
ナナリー「ハウステンボスに・・・いたはずですよね?」
ハルヒ「そう・・・あれ?そこで何かあったような気がするんだけど全然思い出せないわ」
ナナリー「私もです」
ハルヒ「まぁいいわ、取り敢えずキョン達に連絡してみましょう」
ガチャッ
キョン「ハルヒ!!」 ルルーシュ「ナナリー!!!」
ハルヒ「うわっ!!何よアンタ達急に・・・ビックリするじゃないの」
キョン「はぁ・・・本当に無事だったんだな・・・良かった」
ハルヒ「無事?何言ってんのアンタ?」
ルルーシュ「ナナリー、怪我はないか?」
ナナリー「へ?ありませんけど、いったい何があったのですかお兄様?」
キョン「お前、何も覚えてないのか?」
ハルヒ「はぁ?」
キョン「はぁ・・・何てお気楽な奴だ・・・」
ハルヒ「ちょっとキョン!!何があったのかきちんと説明しなさい!」
古泉「僕が説明しましょう!」
古泉は二人が誘拐されていた事を説明し
その後警察によって保護されたと付け加えた
ハルヒ「あ、ありえないわ・・・この私が誘拐されるなんて・・・」
キョン「確かに、お前を誘拐しようだなんて奇特な奴はそういないだろうな」
ハルヒ「そういう意味じゃないわよ馬鹿キョン!!ごねんねナナリー
私がついていながら・・・」
ナナリー「そんな、謝らないでください涼宮さん。私涼宮さんには感謝してるんです
いつも家で一人だった私を、外に連れ出してくれて、SOS団に入れてくれて
本当にありがとうございます」
ルルーシュ「ナナリー・・・」
ハルヒ「ナナリー・・・私の方こそお礼を言いたいくらいだわ!
SOS団に入ってくれてありがとうナナリー!」
その時閉じていたナナリーの両目がゆっくりと開いた
ルルーシュ「!!?」
キョン「ナナリー、目が!!」
古泉「これは・・・」
ハルヒ「ナナリー・・・・目、見えるの?」
ナナリー「はい」
ハルヒ「やったわ、ナナリーの目が治った!!」
ルルーシュ「まさか・・・・あんなに苦労したのに、こんな簡単に・・・」
古泉「涼宮さんのお陰ですね。彼女がそう望んだから、ナナリーさんの目が治った
のかもしれません」
キョン「やったなルルーシュ!」
ナナリー「お兄様・・・・」
ルルーシュ「ナナリー、良かったな」
ナナリー「はい」グスンッ
二人は泣きながら抱き合った
ハルヒ「よーし、じゃあ旅行の続きをするわよー!!」
キョン「おい、空気を読めアホ!というか、続きってどういう事だ?」
ハルヒ「続きは続きよ、長崎観光はもう終わったようなものだけど
まだ沖縄に行ってないじゃない!アホな誘拐犯のせいで予定が狂ったわ!
文化祭まではまだ時間があるんだし、今すぐ出発するわよ!」
キョン「い、今すぐって正気かお前?」
ハルヒ「当然!」
キョン「orz」
ルルーシュ「諦めろ、一度こう言い出したらもう何を言っても無駄だ」
キョン「はぁ・・・・・だな」
キョン「!!!」 ルルーシュ「!!!」
ハルヒ「ねぇ、何処よ?みくるちゃんも私達と一緒に誘拐されてたんでしょ?」
キョン「(か・・・・)」
ルルーシュ「(完全に忘れていた・・・)」
古泉「朝比奈さんは誘拐されませんでしたよ、現在は買い物に出ています」
ハルヒ「こんな感動的な場面を見逃すなんて、いかにもみるくちゃんって感じね
でもまぁ、無事なら良かったわ」
キョン「おいルルーシュ、朝比奈さんは大丈夫なんだろうな?」
ルルーシュ「(ディートハルトに確認しておくか・・・)」
その後朝比奈みくると合流しSOS団は旅行を再開した
文化祭の前の日まで沖縄で遊び呆け
ハルヒを始めメンバー全員は大いに楽しんだ
ガチャッ
キョン「ん?ハルヒはまだ来てないのか?」
古泉「えぇ」
キョン「一目散に教室を出てっ行ったのに何やってんだかあいつは」
ルルーシュ「どうせまた良からぬ事を考えてるんだろう」
キョン「この間文化祭で超巨大ピザを作って大はしゃぎしたばかりだぞ?
その前には全国を巡る旅行までしてるんだ。
いくらあいつでも、少しくらい大人しくしてくれるはずさ」
ルルーシュ「あまり期待しない方がよさそうだがな」
古泉「しかし良かったじゃありませんか、ナナリーさんに超巨大ピザを見せる事ができて」
ルルーシュ「あぁ、目が見えるようになってからこれまでとは比べ物にならないくらい
日常生活が楽になっただろうしな、本当に良かった」
古泉「ところで、行政特区の件上手くいっているようですね」
ルルーシュ「まだまだ課題は山積みだ。これからの交渉次第だな」
古泉「特区の式典でユーフェミア殿下にギアスをかけ、トラブルを作り
東京へ進軍すると言っていたのに随分と変わりましたね
その変化には涼宮さんに受けた影響が多少なりと関係してるのでは?」
古泉「また余計なことを言ってしまいましたね、すいません」
ルルーシュ「長門有希」
長門「・・・・なに?」
ルルーシュ「そういえばこの間マオに打っていた矯正プログラムとかいうやつ
俺は何の話も聞いていなかったのだが、いつからそんなもの持っていた?」
長門「私が教会に突入したと同時に情報統合思念体が開発した」
ルルーシュ「突入した瞬間?随分とタイミングが良いな
で、何故そのプログラムを俺には打たない?」
長門「・・・」
ルルーシュ「統合思念体からしたらギアスという存在は無力化しておきたいところだろう
何故俺には使わない?これまでにチャンスは何度もあったはずだ」
長門「・・・あなたには使わない」
ルルーシュ「何故?」
長門「確かに情報統合思念体はあなたへのプログラム注入を推奨している
でも私がそれをしたくない、あなたは涼宮ハルヒに害を与えるような存在ではない
寧ろ今後涼宮ハルヒを外敵から守るにはあなたの力は必要」
長門「そう」
古泉「頼りにしていますよ」
ルルーシュ「ふん」
キョン「それにしても遅いなあいつ」
バタンッ
ナナリーの車椅子を押したハルヒが
満面の笑みを浮かべて入ってきた
ハルヒ「サッカーの大会に出るわよぉ!!!」
ルルーシュ「・・・やはり期待するだけ無駄だったな
こいつは常に何かしていないと気がすまないようだ」
キョン「おいルルーシュ、こいつに大人しくしろとギアスをだな」
ルルーシュ「お前がそれでいいならやってみてもいいが?」
キョン「はぁ・・・・冗談だ」
完
前にドラえもんとギアスのクロスも書いたので暇な時ググってみてください
それでは駄文失礼しました。
マオのとこが少し残念だったが全体的に楽しめた
面白かったぜ
面白かったぜぃー
Entry ⇒ 2012.07.28 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「シスコンで何が悪い!!」
スザク「別に兄妹の仲が良いのは悪い事じゃないよ、ただルルーシュは度が越えている…」
ルル「スザァァァアク!!!」
リヴァル「まぁまぁ、落ち着けよルルーシュ」
スザク「そこで僕からの提案なんだけどさ、そのシスコンを改善しない?」
ルル「はぁ…はぁ…改善だと……?これ以上、俺はナナリーに何をすればいいんだ……」
リヴァル(こりゃもう末期だな……中毒者を見てる気分だ……)
スザク「僕なりに色々考えてみたんだけど、ナナリーと別々に暮らすっていうのはどうだい?」
ルル「俺とナナリーが……別々に暮らす……?」
スザク「うん、ナナリーのお世話は咲世子さんができるし…ルルーシュも良い経験になると思うんだ」
ルル「一晩……一晩だけ時間をくれ」
リヴァル「お、おいルルーシュ……そんな死んだような顔をしてまで……」
ルル「いや、いいんだリヴァル……俺も薄々気付いていたよ」
ルル「ナナリーに対する扱いが過保護すぎるとな……」
リヴァル「ルルーシュ……」
スザク「過保護すぎて少し気持ち悪いかな」
リヴァル「おい」
ルル「また明日の放課後だ、生徒会室に集まろう……」
―
―――
――――――
― 放課後 ―
ルル「――――、遅くなって悪いな」
リヴァル「おっ、ルルーシュか……昨日より大分顔色が良くなったなぁ」
ミレイ「昨日、私が居ない間に何か面白い事でもあったの?」
リヴァル「あはは、まぁ色々と深い事情がありまして……」
スザク「それでルルーシュ、結論は決まったのかい?」
ルル「あぁ……スザク、俺は……!!」
ルル「克服のために一人暮らしを始める!!!」
スザク「ルルーシュ……!僕も多少なりとも力になるよ!!」
リヴァル「これで本当に良かったのか……?」
ミレイ「え?え?ねぇ、どういうこと?」
― クラブハウス ―
ルル「ナナリー……すまないが少しの間、離れて暮らす事になる」
ナナリー「そんな……」
ナナリー「…………でも、ちゃんと帰ってきてくれますよね?」
ルル「当たり前だろ、ちゃんとナナリーの元へ戻って来るさ」
ナナリー「はい……寂しいですけど…私、頑張りますね」
ルル「あぁ、俺もちゃんと頑張るから……」
ルル「……咲世子、ナナリーをよろしく頼む」
咲世子「……」ペコリ
ルル「それじゃー俺は部屋の荷物を整理するから……またあとで」
ナナリー「はい」ニコッ
プシュッ
ルル「…………」
ルル「クッ……ナナリーィ……!」ポロッ
C.C.「おい、急に部屋で泣くな」
ルル「黙れ!!」
C.C.「はぁ……それで、住む場所は決まっているのか?」
ルル「あぁ……」ゴシゴシ
ルル「ここのアパートの部屋を貸してもらう」
C.C.「…………まったく、こんな狭い部屋に2人で暮らさないといけないのか」
ルル「…?なにを言っているんだ、お前は留守番に決まっているだろ」
C.C.「……なに?」
ルル「逆に聞くが、どうしてお前を連れていかないといけないんだ?」
C.C.「お前と私は共犯者だろ?」
ルル「あぁ、確かに俺とお前は共犯者だ……が、婚約者でも側近でもなんでもない」
C.C.「まぁ待て、落ち着いて話そうじゃないか」
ルル「俺は十分に落ち着いている、それにこれから荷物をまとめたりで忙しいんだ」
ルル「わかったなら俺の部屋から少しの間出ていろ」
C.C.「お前、私を見捨てるのか?」
ルル「お前の世話は咲世子に任せてあるから心配はいらない」
C.C.「……ふん、勝手にしろ!」
― 一週間後 生徒会室 ―
リヴァル「ルルーシュ、そろそろ一人暮らしも慣れてきたか?」
シャーリー「えぇ!!ルル、一人暮らししてるの?!」
ルル「正確には2人暮らしだが……あの魔女め!!」
シャーリー「え?2人?それって女の人じゃないよね?」
ルル「女だがシャーリーの考えているような関係じゃない、絶対にな」
シャーリー「……ほんとにー?」ジト
ミレイ「でも、"あの"ルルーシュが一人暮らしなんてねー?」ニヤニヤ
スザク「順調なら何よりだよ」
カレン「―――遅くなってごめん!!」
ミレイ「……そうだ!今日は生徒会の皆でルルーシュの家でパーティってのは、どう?」
カレン「……へ?」
リヴァル「あ!いいですね!しましょうよ!」
シャーリー(こ、これはルルと一緒に住んでいる女の人を見れるチャンス!!)
ルル「ま、待て!!俺は良いとは言っていない!!」
スザク「……あ、もしもしピザ○ットですか?…はい、ここの住所にピザを……」
ルル「スザァァァアク!!」
カレン「ねえちょっと、どういう事?」
リヴァル「今日はルルの部屋でパーティだってさー」
ニーナ「……」カタカタ
ミレイ「もちろん、ニーナも来るわよね?」
ニーナ「え……?私は……その……」
シャーリー「ニーナもおいでよ!絶対楽しいって!!」
ルル「だから俺はまだ良いと言ってないだろ!!」
スザク「……はい、はい…マルゲリータで……」
ルル「スザァアアアク!!」
カレン「……とりあえず、飲みものだけ買っておこうかしら」
― ルルの住んでいるアパート ―
スザク「へぇー、ここが新しく住んでるルルーシュの家か」
リヴァル「なんか随分とボロくなっちまったな」
ルル「一時的に住み込むだけだからだよ、あんまり広い部屋でも掃除が大変だからな」
ミレイ「一時的に?っていうか、克服とか言ってたけどなんで一人暮らししてるの?」
シャーリー「私もそれ気になってた!!」
ルル「あぁ、それはまた中で話すよ……」
カレン「あの、飲み物重いんだけど……」
ガチャッ
C.C.「おや?遅かった……ってなんだ、客でも来たのか?」
リヴァル(うおー!!なんかすげー美人!!)
スザク(確かこの人は……ルルーシュと一緒に住んでいる……)
カレン(C.C.……やっぱりか)
シャーリー「あ、あの!!」
C.C.「なんだ?」
シャーリー「る、るるるルルとは、一体どんな関係なんですか?!」
シャーリー(ちゃんと聞いておかないと……!ルルとの関係を!!)
C.C.「ん……ほうほう、なるほどな」
C.C.「ルルーシュ、お前も罪作りな奴だ」
ルル「?」
シャーリー「それで……ルルとの関係は……」
C.C.「私はルルーシュの婚約者だ」
「「「「「……」」」」」
ルル「この馬鹿ッ!!違う!!それは違うぞ!!おいシャーリー!!泣くな!!」
シャーリー「だ、だって……ルルにはもう婚約者が……」
―
――
――――
シャーリー「なんだ……ただの同居人だったの」
シャーリー「って!!男の一人暮らしに女の人が同居してるってダメですよ!!」
C.C.「そこらへんは安心しろ、あいつはまだ童貞だ」
ルル「俺は童貞じゃない!!」
シャーリー「ど、どうッて……!」
ミレイ「あらー?シャーリー、強敵が現れちゃったわね」
ミレイ「それでルルーシュ、どうしてナナリーと別の場所で住んでるの?」
ルル「それはこの間、生徒会室でこんな事があって……」
(回想中)
ミレイ「なるほどねー…ルルーシュのシスコンを直す、か……」
ニーナ「でも、それって無理に直す必要あるのかな……?」
ミレイ「それよそれ!別に直さなくてもナナちゃん大好きー、でいいじゃない」
スザク「会長、ルルーシュのシスコンはもう度を超えてるんですよ」
ルル「…………」
カレン「ちょ、スザク……!」
C.C.「ぷふっ、言えてるな」
スザク「これからナナリーがお嫁に行ったりしたらルルーシュはどうするのさ?」
ルル「お嫁……だと?」
ルル「スザァァアアク!!そんな奴は国外追放、そして生き埋めだ!!」
カレン(うわぁ……)
スザク「ほらね?これはもう妹Loveっていうレベルじゃないよ、病気だ」
ミレイ「ま、頑張りなさいよルルーシュ……寂しくなったらいつでも電話してね☆」
シャーリー「あ!会長ずるい!!ルル、私にも電話してね!!」
ルル「あ、あぁ……ありがとう」
C.C.(……いいのか、お前は?言わなくて)
カレン(う、うるさい!!)
リヴァル「ま、でも今の所離れていても平気そうだしすぐに矯正できそうだな」
ピンポーン
スザク「ピザが来たみたいだね」
C.C.「ピザだと?」
リヴァル「よっしゃ、今日はたくさん食べようぜ!!ルルーシュの奢りらしいし!!」
― 一週間後 生徒会室 ―
ルル「…………」
リヴァル「お、おいルルーシュ?」
ルル「リ、リヴァルか……生徒会室に来るのが早いな」
リヴァル「お前、どうしたんだ?なんか老けたような……」
ルル(……くそっ、まさかナナリーに会えないのがこれほど辛いとはな)
ルル(授業中にノート1Pにナナリーと書いたがそれでも収まらなかった……)
シャーリー「ルル、本当に大丈夫?」
ルル「あぁ……俺は大丈夫だから、今はそっとしておいてくれ」
ルル「…………」
シャーリー「ルル、本当に平気かな……」
リヴァル「体調が悪いだけかもしれないしさ、3日くらいしたらルルーシュも元に戻るだろ」
― 更に一週間後 ―
シャーリー「ちょっとルル!!どうして白髪が生え始めてるのよ!!」
ルル「シャ、シャーリーか……」
リヴァル「おいおい、これは流石に不味いんじゃ……」
スザク「……ルルーシュ、今日は先に帰って寝ていなよ」
ルル「……しかし……俺には生徒会の仕事が……」
スザク「それは僕達でやっておくから、今すぐ帰って布団に入り寝るんだ」
ルル「そ、そうか……じゃあよろしく頼む……」
バタン
スザク「これは何か対策が必要だね……」
スザク「よし、皆揃ったね」
スザク「これより!!第1回『ルルーシュシスコン克服会議』を始めようと思う!!」
カレン「はぁ……また訳の分からない事を……」
スザク「僕の大誤算だったよ……まさかルルーシュがあんな症状になるなんてね」
ミレイ「それで、どうするの?」
スザク「カレンにしか頼めない僕からの提案があるんだけど、いいかな?」
カレン「?」
スザク「カレン、君にはお兄さんが居たね」
カレン「……」
スザク「ルルーシュの!妹になってあげてくれないか!!」
カレン「はぁ?!」
スザク「妹属性を持っているカレンなら、ルルーシュを楽にしてあげられるかもしれない」
カレン「ちょ、ふざけないでよ!!どうして私があいつなんかを……」
スザク「カレン!!これは遊びじゃないんだ!!」
カレン「……」ビクッ
カレン「で、でも私……他の人の妹なんて……」
シャーリー「わ、私じゃダメかな?!」
スザク「……ダメだ、シャーリーにお兄さんは居ない」
ミレイ「羨ましいわねー、ルルーシュの妹になれるなんて」
カレン「ま、待ってください!私はまだやるなんて……!!」
スザク「決まりだね!!」
カレン「ちょっと!!」
― 次の日 ―
ルル「……」フラッ
カレン「ほら、大丈夫?」
ルル「カレン、か……」
カレン(な、なんて言えばいいのよ!!お兄ちゃん?お兄様?おにい?)
カレン(あー、もう!!わからないわよー!!)
ルル「カレン、迷惑を掛けてすまないな……」
カレン「………………しゃ、」
カレン「シャンとしなさいよ!!お兄ちゃん!!」
ルル「……!!」
カレン「…………ルルーシュ?」
ルル「ふ………ふはははははは!!!行くぞカレン!!!」
― 生徒会室 ―
ルル「おはようございます!!」
シャーリー「ルル?!顔色良くなってるじゃない!!」
ルル「ああ、心配を掛けて悪かったな」
スザク「……カレン、成功したんだね」
カレン「も、もう……2度とやらないわよ……」
ルル「カレン!!喉が渇いたりしていないか?!」
カレン「それ、何度目よ?乾いてないから平気」
ルル「そうか!!困った事があったらいつでもお兄ちゃんを頼るがいい!!」
カレン「わ、わかったからあまり大きな声を出さないでよ!!」
ニーナ「……なにがあったの?」
― 一週間後 ―
ルル「うぅ……ナナリー……!」
シャーリー「ちょ、ルル!!早く泣き止んでよ!!男の子でしょ!!」
リヴァル「ルルーシュ、マジ泣きじゃねえか……」
ルル「でもっ……やっぱり俺にはナナリーが……!!」
カレン「ちょっと!スザク!!悪化してるじゃない!!」
スザク「あはは、こりゃ参ったね」
カレン「笑ってる場合か!!」
スザク「……カレン、ルルーシュにもう一度お兄ちゃんと言ってあげてくれないか?」
カレン「ッ……!仕方ないわね……」
ルル「うぅ……!!」
シャーリー「あ、カレン!!」
カレン「コ、コホン……」
カレン「お、お兄ちゃん!!見っとも無いから泣かないの!!」
リヴァル「……なんだかんだ言ってカレンもノリノリだな」
ルル「…………」
カレン「…………」
ルル「……良く考えてみたら、高校生はババアだ」ボソッ
カレン「はぁ!?」
ルル「うぅ……!!ナナリィー……!!」
カレン「ちょっと!!今すごい失礼な事言ったでしょ?!」
ミレイ「あららー、やっぱりナナちゃんじゃないと妹は勤まらないのかしらね」
スザク「妹……そうか!!」
カレン「さっき言った事を前言撤回しなさい!!ルルーシュ!!」
リヴァル「ま、まぁまぁ!少し落ち着けって!!」
スザク「皆!!もしかしたら解決できるかもしれない!!」
ミレイ「え?」
スザク「逆の発想だよ!」
スザク「今、ルルーシュは弱っている……妹がダメなら、支えてくれるお姉さんが必要だ!!」
ミレイ「あ、姉なら年上の私とか?いやー、もう仕方無いわねー!」
シャーリー「こ、今度こそ私が……!!」
スザク「いや、もっと適任の人を僕は知っている……」
ミレイ「……?」
ギルフォード「……との事ですが」
コーネリア「……」
コーネリア「……ギルフォード!!」
ギルフォード「はッ!!」
コーネリア「私は少し用が出来た、しばらくここをお前に任せても平気だな?」
ギルフォード「ご安心を、姫様」
―
―――
―――――
ルル「シスタァー……シスタァー……」
リヴァル「おいスザク、適任が居るとか言ってあれから一週間だけど……」
スザク「大丈夫、あの人なら必ず来てくれるはずさ」
ザッ ザッ ザッ ・ ・ ・
スザク「来たみたいだね……リヴァル、一応背筋を伸ばして立っていてくれ」
リヴァル「?わ、わかった……」
ガチャッ
コーネリア「枢木スザクは居るかぁ!!」
リヴァル(コ、コーネリア総督……!!)
スザク「はい!!お忙しいなk」「そんな話はどうでもいい!!」
コーネリア「私の弟、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアはどこだ!!枢木スザク!!」
リヴァル「ん?ブリタニア?弟?」
スザク「はい!!あそこに座っているのがルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです!!」
ルル「ナナリィ……!」
コーネリア「ん?どれだ?」
スザク「あそこで伸びてるのがルルーシュです!!」
コーネリア「な、なんだと……!!」
コーネリア「おい!!しっかりしろ!!ルルーシュー!!!」
ルル「あ、姉上ですか……?」
コーネリア「そうだ!わかるか?!」
ルル「うぅ……姉上……!!」
コーネリア「話は枢木スザクから聞いている……辛かったな」ナデナデ
リヴァル「なぁスザク……あれ、本当にエリア11の総督、コーネリアだよな?」
スザク「そうだけど……」
リヴァル「あと、ブリタニアとか弟とか言ってたけど……」
スザク「そこらへんは聞かない方が良いよ」
―
――
――――
ルル「姉上!今日の晩御飯はうちで食べていってください」
コーネリア「ふはははは、ルルーシュはお姉ちゃんとご飯を食べたいのか?」
ルル「積もる話もたくさんありますからね、今日は色々とお話したいです!」
コーネリア「いいだろう!ルルーシュ!!今日はお前とずっと一緒に居てやろう!!」
ルル「お姉ちゃん!!」ダキッ
コーネリア「ルルーシュ!!」ダキッ
シャーリー「あの……なんで生徒会室に総督が?」
ミレイ「さ、さぁ……?」
カレン「それより今、お姉ちゃんって言わなかった?」
コーネリア「さぁルルーシュ!今日は背中流しから睡眠まで1日付いているぞ!!」
ルル「姉上!流石に背中流しは恥ずかしいです!」
コーネリア「照れるな!!弟の発育を見るのも姉の仕事だからな!!」
シャーリー「ちょ、そんなの絶対ダメ……!」
コーネリア「……何か文句があるのか?」
シャーリー「う……無いです、けど」
コーネリア「決まりだな、では行くぞ!!ルルーシュ!!」
ルル「そういうわけだから、また明日に会おう!皆!!」
ガララッ
ニーナ「な、なんだったの……?一体……」
― 一週間後 ―
ルル「……」
リヴァル「とうとう言葉すら発しなくなったな……」
スザク「これは重傷だね……」
ルル「…………」
シャーリー「ルル?平気?」
ルル「…………」
スザク「さて、どうするか……」
カレン「どうしてあのおばさんが良くて、私がダメなのよ……」
ミレイ「まだ言ってるの?」
スザク「そろそろ、ナナリーに会わせても良いと思うんだけど……」
ルル「それは本当かっ……!!スザク!!」
ネリ姉ちゃんフられたん?
ユフィとか駄目なのか?
ナナリー「お兄さま……!!」
スザク「ナナリー!!どうして!!」
ナナリー「ごめんなさい!!その、やっぱり寂しくて……」
ルル「あ……あぁ……」
ナナリー「お兄さま?」
ルル「ンナナリィィイイイイイイイイ!!!!!」
ナナリー「きゃあ!!」
ルル「良かった……本物のナナリだー……!」クンクン
ナナリー「も、もう……くすぐったいですよ」
― 次の日 ―
ナナリー「うふふ」
ルル「あはは」
リヴァル「スザク……なんか前にも増して酷くなってないか」
スザク「おかしいな……僕の計算だと矯正できてるはずなんだけど……」
カレン「ちょっと!!私の努力はなんだったのよ!!」
シャーリー「でも、元に戻ったんだね……良かった」
ミレイ「ちぇー、面白かったのにー」
ルル「ずっと一緒だぞ、ナナリー!」
ナナリー「はい!お兄様♪」
完
ナナリー視点はよ
Entry ⇒ 2012.07.28 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
シャルル「ルルーシュ!!!授業参観はいつぅぅぅ?!!!」
ナナリー「お兄様?」
ルルーシュ「なんだい?」
ナナリー「生徒会のみなさんは?」
ルルーシュ「シャーリーとミレイ会長以外は実家に戻っているよ」
ナナリー「そうですか……少し、寂しいですね」
ルルーシュ「そうだな」
ピリリリ
ルルーシュ「電話だ。ちょっとごめん。―――はい?」
シャルル『我が息子、ルルーシュよ……久しいなぁ……?』
ルルーシュ「……!!」
ルルーシュ「お前……は……」
シャルル『お前の父……シャルル・ジ・ブリタニアであぁぁぁる!!!』
ルルーシュ「なんのようだ……きさま……!!」
シャルル『用?用だと?』
ルルーシュ「シャルル……!!」
シャルル『ルルーッシュよ!!ぬぁんたる愚かしさぁぁぁぁ!!!!』
ルルーシュ「な……!?」
シャルル『きさまぁ!!!そろそろ……じゅぎょぉぅさんかぁんの季節だろう?』
ルルーシュ「……」ピッ
ナナリー「お兄様……今の電話……」
ルルーシュ「気にしなくていい……悪戯電話だ」
ナナリー「でも……お父様の声が……」
ルルーシュ「気のせいだ」
ナナリー「そうですか……」
ルルーシュ「どうしました?」
咲世子「ミレイ様から内線のお電話です」
ルルーシュ「ああ、どうも」
ルルーシュ「はい、ルルーシュです」
ミレイ『ルルーシュ?あの……』
ルルーシュ「どうしました?」
ミレイ『さっき……ブリタニア皇帝陛下から電話があったんだけど……』
ルルーシュ「……なんて?」
ミレイ『授業参観の日取りはどうなっているって……』
ルルーシュ(何を考えているんだ……あの、バカ……)
ミレイ『で、夏休みだから授業自体がありませんって言ったの。そしたら、20分ぐらいの沈黙のあとに電話切れちゃって……』
ルルーシュ「他には?」
ミレイ『特に何もないけど……。どうしたらいい?』
ルルーシュ「放っておいて構いませんよ。ただの嫌がらせです」
ルルーシュ「気にすることはありません」
ミレイ『ルルーシュがそういうなら……』
ピリリリ
ナナリー「……はい。ランペルージです」
シャルル『ナァナリーか?』
ナナリー「……」
シャルル『ワシだ……シャルルだ……』
ナナリー「な、なんでしょうか……?」
シャルル『中等部の授業さぁんかんは……いつだ?』
ナナリー「今は夏季休暇中なので……ありません」
シャルル『ナナァリィィィ!!!!!なんたるおろかしさぁぁぁ!!!!』
ナナリー「ひっ」ピッ
ルルーシュ「ナナリー?どうした?」
ナナリー「あ、いえ……なんでもありません……」
ルルーシュ(何が目的だ……シャルルめ……!!)
ナナリー「……」ガクガク
咲世子「ナナリーさま……少し、おやすみになったほうが」
ナナリー「そ、そうですね」
ルルーシュ「大丈夫か?」
ナナリー「は、はい……なんともありません」
ルルーシュ「なら、いいんだ」
咲世子「行きましょう」
ナナリー「はい……」
ルルーシュ(手を打ちたいところだが、相手の目的がはっきりしない以上……どうすることも……)
ルルーシュ「くそ……」
ルルーシュ「……」カタカタ
ミレイ「ルルーシュ?なにしてるの?」
ルルーシュ「会長こそ。どうしたんですか?」
ミレイ「ちょっと、散歩」
ルルーシュ「閑散とした学園をですか?」
ミレイ「こういうのもモラトリアムでしょ?」
ルルーシュ「さあ、どうでしょうね」
ミレイ「ルルーシュは?」
ルルーシュ「少し、調べ物を」
ミレイ「自分の部屋でもできるでしょうに」
ルルーシュ「今はちょっと」
ミレイ「どうして?」
ルルーシュ「色々あるんですよ」
ルルーシュ(夏になってからC.C.が常に全裸でいるからとは言えないからな……)
ルルーシュ「ええ……」
ミレイ「授業参観に皇帝陛下が来るなんてまずないわよね」
ルルーシュ「そもそも、それがあるのは中等部まででしょう?」
ミレイ「最近はないけど」
ルルーシュ「そうですか」
ミレイ「ルルーシュの場合、いつも咲世子さんが参加してくれてたわね」
ルルーシュ「ええ。作文を読んだのときは誰よりも大きく拍手をするから、恥ずかしかったですけどね」
ミレイ「咲世子さんらしいわ」
ルルーシュ「そうですね」
ミレイ「そうだ。今からシャーリーも呼ぼっか?」
ルルーシュ「どうして?」
ミレイ「折角、寮に残ってるんだしね。一緒に居られる時間はできるだけ共有したほうがいいでしょ?」
ルルーシュ「そういうものですか?」
ミレイ「そういうものよ」
ミレイ「来た来た」
シャーリー「なんですか!!いきなり呼び出し……って、ルル?!」
ルルーシュ「髪がぐちゃぐちゃだな」
シャーリー「いや、これは……だって……急に会長が呼び出すからぁ!!」
ミレイ「あははは」
シャーリー「ルルもいるなら言ってよ!!」
ルルーシュ「どうやって伝えるんだ」
ミレイ「まあまあ。座って座って」
シャーリー「もう……」
ルルーシュ「……ん?」
ミレイ「私がセットしてあげる。ツインテールでいい?」
シャーリー「変なことしないでください!!」
ルルーシュ「……」
ミレイ「ルルーシュ?どうかしたの?」
ルルーシュ(しかも……今日から三日間も……?)
シャーリー「ルルのやつ、どうしたんですか?パソコンの画面見て、固まってますけど」
ミレイ「色々あるのよ」
ルルーシュ「……まさか」カタカタ
ミレイ「なに?何かわかったの?」
ルルーシュ「会長」
ミレイ「ん?」
ルルーシュ「総督がアッシュフォード学園に来ることは知っていましたか……?」
ミレイ「ああ。巡察でしょ?まあ、支持票を集める目的なんだと思うけど」
ルルーシュ「それは……明日なんですね?」
ミレイ「ええ。ルルーシュと会うことはまずないから、大丈夫だと思うけど」
ルルーシュ「どうして教えてくれなかったんですか?!」
ミレイ「トップシークレットだったの。テロリスト対策で、ギリギリまで公表しないことになってたし」
ルルーシュ「違う!!そうじゃないんですよ!!会長!!!」
ミレイ「ルルーシュ?」
ルルーシュ(シャルルがエリア11に来ているときにコーネリアが巡察……)
ルルーシュ(これは確実に……!!)
ミレイ「ちょっとルルーシュ、大丈夫?」
ルルーシュ「部屋に戻ります」
シャーリー「え?もう?」
ミレイ「ちょっと。ルルーシュ」
ルルーシュ(今朝の電話……シャルルの来日……コーネリアの巡察……)
ルルーシュ(どう考えても……奴は……!!)
ルルーシュ(ここに来る……!!!)
ルルーシュ(とにかく情報だ……情報が欲しい……!!)
ルルーシュ「……そうだ!!スザク……!!」
セシル「うーん……ちょっと休憩にしましょうか」
スザク「はい」
ロイド「じゃあ、お昼ご飯にいってまぁす」
セシル「ロイドさん。私の作ったお弁当がありますよ?」
ロイド「遠慮します」
セシル「そう言わずに」
ロイド「いや、だってさぁ?どんな材料をぶち込んだら、一面紫色になるわけぇ?」
セシル「隠し味です」
ロイド「か、隠れてないよね?」
スザク「夏季休暇の課題……まだ結構あるな……」
ピリリリ
スザク「はい?」
ルルーシュ『俺だ。今、いいか?』
スザク「いいよ。どうしたの?」
スザク「ああ……今日まで緘口令が敷かれていて、ルルーシュには伝えられなかったんだ。ごめん」
ルルーシュ『それはいい。問題は……シャルルがエリア11に来るということだ』
スザク「皇帝陛下が?」
ルルーシュ『知らないのか?』
スザク「ちょっと待って。―――ロイドさん!!」
ロイド「なぁに?」
スザク「皇帝陛下がエリア11に来るって本当ですか?」
ロイド「もう来てるんじゃないかなぁ?まあ、発表があったのはついさっきみたいだけど」
セシル「ええ?皇帝陛下が?どうして?」
ロイド「そんなの僕が知るわけないじゃない」
スザク「ルルーシュ……本当みたいだね」
ルルーシュ『その様子だと、奴の目的は知らないか……』
スザク「すまない」
ルルーシュ『いや、いいんだ。ありがとう』
ルルーシュ『ああ……助かる。それじゃあ』
スザク「うん」
セシル「お友達?」
スザク「ええ……ちょっと」
ロイド「ふぅーん」
コーネリア「枢木はいるか?」
セシル「コーネリア皇女殿下?!」
ロイド「あは~なんですか?」
コーネリア「枢木はいるかと聞いた」
スザク「はい!!ここに!!」
コーネリア「お父様」
ロイド「え?」
シャルル「お前が……枢木ぃかぁ……?」
スザク「こ、皇帝陛下……!?」
ルルーシュ「ふぅー……明日か……。時間が足りない……動かないでいるのが一番いいが……」
ルルーシュ「しかし、指を咥えているわけにも……」
C.C.「どうした?」
ルルーシュ「何か着ろ」
C.C.「夏ぐらいいいだろ?」
ルルーシュ「あのなぁ……」
C.C.「で、なにがあった?今朝から妙に落ち着きがないみたいだが?」
ルルーシュ「シャルルが来る」
C.C.「どこに?」
ルルーシュ「ここにだ……」
C.C.「ここって……学園にか?」
ルルーシュ「ああ……」
C.C.「そうか……困ったな。出て行く服がない」
ルルーシュ「なら、篭っていろ」
ルルーシュ「……」
C.C.「暗殺でもするのか?」
ルルーシュ「それは無理だろうな。準備する時間がなさ過ぎる」
C.C.「私が行くわけにもいかないしな……」
ルルーシュ「警察に補導されるからな」
C.C.「なかなか、ぴったりの服がなくて困る」
ルルーシュ「……だが、じっとはしていられない」
C.C.「どうするつもりだ?」
ルルーシュ「でき得る限りのことはする」
C.C.「じゃあ、お手並み拝見といこうかな」
ルルーシュ「シャルルめ……なんでも思い通りになると思うなよ……!!」
C.C.「シャルルか……」
C.C.「どういうつもりなのかな……」
ルルーシュ「……」カタカタ
ピリリリ
ルルーシュ「はい」
スザク『僕だ。ルルーシュ』
ルルーシュ「何かわかったか?」
スザク『ルルーシュ……皇帝陛下はアッシュフォード学園で2泊するみたいだ』
ルルーシュ「なんのために?」
スザク『しおりによると……合宿の名目だけど』
ルルーシュ「合宿?」
スザク『そう。エリア11の庶民の暮らしを体験する目的で』
ルルーシュ「なんだそれは」
スザク『わからない。でも、結構面白そうだよ。特別授業、調理実習、夜には肝試しもあるし』
ルルーシュ「そうか……なら、楽しめ」
スザク『ルルーシュ?他人事じゃないよ。君も参加するんだから』
スザク『参加者名簿に君の名前もあったよ』
ルルーシュ「なんだと?」
スザク『えっと……参加者はね……皇帝陛下、コーネリア総督、ユーフェミア副総督、ミレイ会長、シャーリー、カレン……」
スザク『それから、僕とルルーシュ。最後にナナリー』
ルルーシュ「ふざけるな!!その場に俺が出て行けるわけ……ちょっと待て」
スザク『なに?』
ルルーシュ「参加者名簿があるといったな?」
スザク『ああ』
ルルーシュ「俺とナナリーの名前もあるのか……?」
スザク『あるよ。生徒会のメンバーも全員名前が挙がってたけど、みんな実家に戻ってるから―――』
ルルーシュ「おい……俺が生きていること……コーネリアやユーフェミアに知られているということか……?』
スザク『あ……』
ルルーシュ「……」
スザク『で、でも!!気にすることないよ!!きっと総督も副総督も知らないフリしてくれると思うし!!』
スザク『総督は隠していたつもりだろうけど……終始、顔が変に歪んでいたのは、きっとルルーシュの生存を知ったからじゃないかな?』
ルルーシュ「それがなんだ」
スザク『楽しみにしているってことだよ』
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(これで一気に暗殺がしにくくなったな……。まさか、カレンまで名前が挙がっているとは……)
ルルーシュ(いや、見方を変えればシャルルに近づくことができるということ……。そして、コーネリアもいる)
ルルーシュ(知りたいことを一気に知ることができるかもしれないな)
ルルーシュ「だが、それは明日の話だろう?」
スザク『だからこうして僕が電話をかけているんだ』
ルルーシュ「ご苦労様」
スザク『明日は1限からだから、遅刻しないように』
ルルーシュ「ナナリーにも伝えておこう」
スザク『ありがとう。それじゃあ』
ルルーシュ「ああ……」
ナナリー「はい?」
ルルーシュ「明日なんだが……」
ナナリー「何かあるのですか?」
ルルーシュ「ああ……シャルルとコーネリア、ユーフェミアがこの学園に来る」
ナナリー「ユフィ姉さまが?」
ルルーシュ「名目は視察だが……狙いは俺たちかもしれない」
ナナリー「……」
ルルーシュ「だから……ナナリー?」
ナナリー「行きます」
ルルーシュ「え……」
ナナリー「お兄様、私に何ができるかわかりません。何もできないかもしれません。だけど、お兄様だけにそのような苦を……背負ってほしくありません」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「私も行きます。お兄様」
ルルーシュ「わかった……。大丈夫、お前のことは俺が守る」
カレン「……」
シャーリー「おはよ」
カレン「なに?昨日、スザクくんから電話もらって、状況を理解できないんだけど……」
シャーリー「大丈夫。私もよくわかってないから」
カレン「ええ?もう帰っていい?暑いし……」
シャーリー「ダメダメ!!」
カレン「なんで……眠いんだけど……」
シャーリー「すっごい人が来るらしいから、私たちはその人をお出迎えするの」
カレン「ふぁぁ……ホント……折角の夏休みなんだから……寝かせてよね……」
シャーリー「カレンは殆ど学校こないくせに」
カレン「体が弱くて……」
シャーリー「あ、カレン!!あれだよ!!あのリムジン!!」
カレン「誰よ……もう……」
シャーリー「えっと……生徒会の者です」
カレン「お出迎えをしようと思ってお待ちしておりました」
シャーリー「な?!」
ギルフォード「そうか。感謝する。私も途中まで姫様の護衛のために中に入る」
シャーリー「はい」
カレン「……えっと……」
ギルフォード「失礼した。私はギルバート・G・P・ギルフォード。コーネリア皇女殿下の騎士だ」
カレン「てことは……その車に乗ってるって……」
コーネリア「ここか」
ユフィ「はい。お姉様」
ダールトン「姫様、足下にお気をつけください」
コーネリア「心配するな」
カレン(コーネリア……!!)
シャーリー「コーネリア様とユーフェミア様だ……すごい……」
シャーリー「は、はい!!」
カレン「そ、そうです。お二人を案内しようと思いまして」
ユフィ「まぁ、ありがとう!」
コーネリア「シャーリー・フェネットとカレン・シュタットフェルトか」
シャーリー「え?どうして……私たちの名前を?」
カレン(まさか、素性を調べたの?)
コーネリア「まあ、生徒の名前ぐらいはな」
カレン「生徒?」
ギルフォード「姫様、まいりましょう」
コーネリア「ああ」
カレン「あの……今日はどういう目的で?」
ユフィ「今日は特別授業参観日だと聞いたので」
シャーリー「え?」
コーネリア「まあ、訪れる父兄は一人だけだがな」
ギルフォード「ここか」
ダールトン「では、先に……おぉ!?」
ギルフォード「どうしました?」
ダールトン「……後ろのほうに既に父兄が……」
ギルフォード「なんと?!」
シャルル「……」
ダールトン「皇帝陛下の入り時間はまだ先ではなかったか?」
ギルフォード「ええ……予定では始業開始直前だったはずです」
ダールトン「それが何故、もういる?まだ始業まで1時間以上あるぞ」
ギルフォード「聞いてみますか?」
ダールトン「恐れ多いだろ」
ギルフォード「ですね……」
シャルル「……」
ユフィ「ここが生徒会室なのですね」
シャーリー「はい」
ユフィ「スザクから話を聞いていたので、一度来て見たいと思っていたんです」
シャーリー「へえ、そうなのですか」
カレン「……」
ユフィ「カレンさん!」
カレン「は、はい?」
ユフィ「よろしくお願いしますね」
カレン「え、ええ……」
シャーリー「カレン?」
カレン「あたし、先に教室に行ってるから」
シャーリー「あ、カレン!」
ユフィ「私、何か失礼を……?」
シャーリー「そ、そんなことありませんから!!」
ミレイ「おはよーございまーす」
カレン「会長。おはようございます」
ミレイ「おは―――おぉ!?
シャルル「……」
ギルフォード「……」
ダールトン「……」
カレン「後ろの三人、どうにかなりませんか?」
ミレイ「父兄だから」
カレン「父兄って……」
スザク「おはよ―――あ?!」
ミレイ「スザク?」
スザク「お、おはようございます!!ギルフォード卿!!ダールトン卿!!」
スザク「皇帝陛下!!おはようございます!!!」
シャルル「……」
カレン「あんたは知ってたの?」
スザク「うん」
カレン「なら、電話でちゃんと伝えてよね」
スザク「すまない。驚かせようと思って」
カレン「(知っていれば来なかったのに)」
スザク「カレン?」
カレン「ふんっ」
ミレイ「他の生徒は?」
スザク「まだ……みたいですね」
ミレイ「そろそろチャイムが鳴っちゃうわよ」
スザク「そうですね」
コーネリア「―――よし。席についているかー?」
スザク「そ、総督?!」
コーネリア「ん?なんだ、まだ空席が目立つな。どうなっている!!?現代の教育現場は!!」
ギルフォード「姫様!!スーツ姿も似合っています!!」
ダールトン「ひめさまー!!」
コーネリア「父兄は黙っていろ!!」
カレン「もしかして……」
コーネリア「自己紹介をしておこうか」
スザク「……」
コーネリア「私の名前は―――」ガリガリガリガリ
ミレイ(字、でか……)
ギルフォード(黒板に字を書き込む姿も凛々しい……)
コーネリア「コーネリア・リ・ブリタニアである!!!担当教科は全教科だ!!」
スザク「……」
ミレイ「……」
カレン「……」
コーネリア「拍手はどうした?!」
ダールトン「姫様!!ステキです!!」パチパチパチ
シャルル「……」
コーネリア「ありがとう」
スザク「総督!!」パチパチパチ
コーネリア「それにしても。私の授業に遅刻してくる者がいるとはな……いい度胸だ」
ミレイ「えっと……あの、まだ始業のベルは鳴ってませんけど」
コーネリア「抜けている。惚けている。堕落している」
カレン「は?」
コーネリア「教師が教室に入った時点で、授業は始まっている!!」バンッ!!!
ミレイ「ひっ」ビクッ
コーネリア「つまり、教師の後から入ってきたものは全員……遅刻だ」
カレン「でも、まだ15分も余裕が……」
コーネリア「普通は20分前にはいるべきだ!!何を言っている!!!」
スザク「申し訳ありません!!自分たちの認識が甘かったです!!」
スザク「ありがとうございます!!」
カレン「……」
コーネリア「では、学級委員長は枢木に一任する」
スザク「じ、自分がですか?!」
コーネリア「文句でもあるのか?」
スザク「い、いえ!!」
コーネリア「では、枢木。号令を」
スザク「は、はい。起立」
コーネリア「声が小さい!!」
スザク「も、申し訳ありません!!起立っ!!!」
ミレイ「……」ガタッ
カレン「……」ガタッ
コーネリア「動作が遅い!!機敏に動け!!脆弱者が!!!」
カレン(こいつ……やけに張り切ってるわね……!!!)
ユフィ「お姉様……」
コーネリア「2分の遅刻だな……。シャーリー、ユーフェミア」
シャーリー「遅刻……?え?でも、まだ10分以上……」
コーネリア「教師よりも後に入ってきたら、遅刻だ!!」
ユフィ「そんな!!お姉様、それはちょっと厳しいのでは?!」
コーネリア「教師に口答えか……?ユフィ?」
ユフィ「そんなつもりは……!!」
コーネリア「廊下に立っていろ」
シャーリー「今時?!」
コーネリア「貴様はバケツを持って立っていろ!!」
ミレイ「た、体罰です!」
コーネリア「体罰?いいだろう。ならばPTAでも呼んで来い。私はナイトメアで真っ向から戦ってやろう」
カレン「無茶苦茶」
スザク「熱血教師だ……」
ナナリー「少しドキドキしますね」
ルルーシュ「俺は別の意味で―――ん?」
シャーリー「なんで……私が……バケツなんて……」
ユフィ「ごめんなさい。お姉様、昨日の夜、一生懸命に熱血教師の漫画を熟読していたみたいで」
シャーリー「ええ……そうなんですか?」
ユフィ「夕方になれば、夕日に向かって走る気だと思います」
シャーリー「はぁ……」
ユフィ「それでなくとも、お姉様は軍学校で厳しい教育を受けていましたから……」
ルルーシュ「何をしている?」
シャーリー「あ、ルル!!」
ユフィ「ルルーシュ?!ルルーシュなのですね?!」
ナナリー「ユフィ姉さま?」
ユフィ「ナナリー!!久しぶり!!」
ルルーシュ「で、廊下で何をしている?」
ルルーシュ「遅刻?まだ5分も前だぞ?」
ユフィ「お姉様の基準だと、教師よりも後に入ってきたら遅刻みたい」
ナナリー「そんな……」
ルルーシュ「じゃあ、俺も廊下に立たされる運命か」
シャーリー「うん」
ユフィ「でも、挨拶だけはしておいたほうがいいと思いますよ?」
ルルーシュ「挨拶な……」
ナナリー「行きましょう、お兄様?」
ルルーシュ「わかった。すぐに戻ってくる」
シャーリー「うん」
ユフィ「お待ちしています」
ナナリー「コーネリア姉さま、随分と厳しい先生なのですね」
ルルーシュ「まあ、予想をしてたがな」
ルルーシュ「遅れました。ルルーシュ・ランペルージです」
ナナリー「ナナリー・ランペルージです。申し訳ありません、先生」
ミレイ「ルルーシュ」
スザク「ナナリー……」
ルルーシュ「廊下に立っています」
コーネリア「よい。こっちにこい」
ルルーシュ「え……?」
コーネリア「はやく」
ルルーシュ「なんですか?」
コーネリア「だめだろ?」コツンッ
ルルーシュ「……」
コーネリア「ナナリーも」コツンッ
ナナリー「……」
コーネリア「席に座れ」
コーネリア「げんこつを与えた」
カレン「え?!廊下に立つんじゃないんですか?!」
コーネリア「ルルーシュとナナリーは素直に遅れてきたことを認め、謝罪した。その姿勢を見せられては何もいえない」
ミレイ「まあ……確かにシャーリーはいい訳してましたけど」
コーネリア「そういうことだ」
カレン「落差が激しいような……」
ギルフォード「素晴らしい愛!!」パチパチ
ダールトン「うむ……教師の鑑だ。涙が止まらない」パチパチパチ
シャルル「……」
ルルーシュ(シャルル……!!)
スザク「(ルルーシュ、良かったね)」
ルルーシュ「(別に嬉しくもない)」
コーネリア「枢木!!私語は厳禁だ!!次はないぞ!!!」
スザク「は、はい!申し訳ありません!!!」
コーネリア「今日1日の予定表を配る」スッ
ミレイ「どうも」
コーネリア「……」スッ
カレン「あの……二枚多いですよ?」
コーネリア「お前……廊下に立っている二人に配ってこいという意味を汲めないのか?」
カレン「あ、ああ……わかりました……」
コーネリア「全く。これだから最近の若者は」
カレン「……なによ、偉そうに」
コーネリア「カレン、廊下に立っていろ」
カレン「?!」
コーネリア「……」スッ
スザク「ありがとうございます」
コーネリア「ナナリー、紙で指を切らないようにな?」
ナナリー「はい」
ルルーシュ「は、はい」
コーネリア「では、刮目せよ!!」
ミレイ「……」
コーネリア「昼間ではこの教室を使い、女教師総督コーネリアによる授業を行う」
ナナリー「……」
ルルーシュ(点字処理までしている……用意周到だな……コーネリア……)
コーネリア「昼は皆で食堂へ移動し、昼食を皆で作り、食す!!」
コーネリア「午後は体育の授業のみ!!」
スザク「え……ナイトメアの操縦訓練?」
コーネリア「夜は中庭でバーベキューを執り行う」
コーネリア「そのあと、肝試しをし、体育館で就寝。以上!!質問は?!」
ナナリー「はい」
コーネリア「ナナリー」
ナナリー「あの……調理実習と体育の時間、私は参加できそうにないのですけど……」
ナナリー「ありがとうございます」
コーネリア「他には?!」
ユフィ「はい!」
コーネリア「外野は黙っていろ」
ユフィ「えぇ?!」
スザク「コーネリア先生!!」
コーネリア「枢木」
スザク「体育館で就寝とはどのように?」
コーネリア「寝袋を使う」
ミレイ「いいんですか?!」
コーネリア「なんの問題がある」
ミレイ「いえ……先生がいいなら……いいですけど」
コーネリア「他には?ルルーシュ、何かないか?」
ルルーシュ「特にありません」
シャーリー「はぁ……やっと解放された」
ユフィ「お姉様……今日はなんだか、厳しい……」
コーネリア「公私混同はしない。ユフィ?妹だからと甘くするつもりはない」
ユフィ「はい……」
カレン「よく言うわよ……」
コーネリア「カレン。お前は問題児だな」
カレン「いいえ。優等生です」
コーネリア「まあ、いい。では、1限は歴史だな。教科書を開け」
スザク「……」
ルルーシュ「(スザク、いいのか?ユフィがボロクソに言われているが)」
スザク「(仕方ないと思う。総督の言い分のほうが正しいし)」
コーネリア「枢木!!私語をするなといっただろうが!!!」
スザク「す、すいません!!出来心で!!」
コーネリア「罰として、教科書47ページから50ページまでを全て音読しろ!!」
コーネリア「ご苦労。では、枢木が読んでくれている間に、黒板に穴埋め問題を書いておいた」
コーネリア「どれでも基本的なところだな。年号を埋めてもらおう。では……ミレイ」
ミレイ「は、はい!」
コーネリア「書け」
ミレイ「はい」ガタッ
ギルフォード「撮影は禁止ですか?」
ダールトン「フラッシュはだめらしい」
シャルル「……」
C.C.「おお、もう始まっているのか。ふふっ。父兄も精悍だ。お洒落してきて正解だったな」
咲世子「はい」
ギルフォード「あ、どうも」
咲世子「どうも。すいません」
ダールトン「貴方たちは?」
C.C.「授業参観だろ?子どもの成長を見るのに理由はいらない」
コーネリア「正解だ。まあ、これぐらいは簡単か」
ミレイ(授業でやってないところでしたけどね……)
コーネリア「不満そうだな?」
ミレイ「滅相もありません」
コーネリア「では、次のページに行こう。読みたい者は?」
咲世子「ルルーシュ様、手を上げてください」
C.C.「ルルーシュ、見せ場だぞ」
ルルーシュ「……?!」
ルルーシュ(咲世子とC.C.……?!なにをやっている……!?)
コーネリア「誰かいないか?根性なしばっかりだな!!!」
スザク「では、自分が!!」
コーネリア「お前はさっきも読んだろうが!!!自己主張が過ぎるぞ!!枢木!!!」
スザク「申し訳ありません!!」
カレン(なら、どうしろっていうのよ)
コーネリア「よし、1限は終了とする。10分の休憩を挟む。今のうちにトイレには行っておけ」
コーネリア「号令!!!」
スザク「きりーつ!!!!礼!!!ありがとうございましたぁ!!!!」
シャーリー「……した」
コーネリア「よし」スタスタ
スザク「はぁ……」
ルルーシュ「ナナリー、大丈夫か?」
ナナリー「あの……お兄様。気のせいかもしれませんが……背後からすごい視線を感じます……」
ルルーシュ「……」
シャルル「……」
ルルーシュ「気のせいじゃない。咲世子が来ているからな」
ナナリー「咲世子さんの視線なら、こんなに怖いはずがないと思うのですが……」
ルルーシュ(シャルル……ナナリーを怖がらせるな……!!)
シャルル「……」
ミレイ「そりゃ、前門の総督、後門の皇帝陛下、だもんね。姿勢一つ崩すのも躊躇うわ」
シャーリー「もう背筋を伸ばすのいやですよぉ」
ミレイ「まあ、まあ。でも、こういうイベントに参加できるってすごいことよ?」
シャーリー「そうかもしれませんけど」
カレン「ふわぁぁ……」
スザク「眠そうだね」
カレン「昨日はちょっと夜更かししてね」
スザク「寝たらどんな罰があるかわからないよ?」
カレン「分かってるわよ……」
ユフィ「スザク」
スザク「なんですか?」
ユフィ「大丈夫ですか?声が若干枯れ始めてる気がしますけど……」
スザク「音読のときも全力でしたからね。聞き苦しい声にならないように気をつけます」
ユフィ「そんなのは気にしないでいいから」
いつ爆発するのか・・・
シャーリー「は、早くないですか?まだ、5分ですよ!?」
コーネリア「教室に私が来ただけだろう」
ミレイ「えぇ……」
コーネリア「次は数学か……よし、教科書を開け」
ミレイ「あの!10分の休憩ではなかったのですか?」
コーネリア「ああ。あと5分は雑談していても構わないぞ?教科書を開いておけといっただけだ」
ユフィ「なるほど、遅刻対策ですか」
コーネリア「その通りだ、ユフィ。流石だな」
シャーリー(この雰囲気で雑談なんて……)
コーネリア「今のうちに私は黒板に問題を書く。楽にしていろ」ガリガリガリガリ
ルルーシュ「なんて高圧的な教師だ」
ナナリー「お兄様」
コーネリア「そうか。すまない。気をつけよう」
シャーリー「ルルに甘くない……?」
コーネリア「号令!!」
スザク「きりぃぃつ!!!れぇぇい!!!よろしくおねがいしまぁす!!!ちゃくせきぃ!!!」
コーネリア「よし。では、早速黒板に書いた問題を解いてもらおうか。自信があるものは挙手!!」
ユフィ「……」
ギルフォード「ユーフェミア様!!好機です!!」
ダールトン「ユーフェミア様!!手を!!」
咲世子「ルルーシュ様!!」
C.C.「いけ、カレン」
カレン「!?」バッ
C.C.「……」ササッ
カレン(今、誰かいたような……)
シャルル「…………」
ナナリー「……は……はい」プルプル
コーネリア「ナナリー?」
ナナリー「みたいですね……先生から頂いた、点字プリントを読む限りは……」
コーネリア「ナナリー、できるなら、その場で答えを言っていけ」
スザク「ナナリー、大丈夫かい?僕もこれ、全然わからないんだけど」
ナナリー「でも……答えないと……背中から押し殺されそうで……」
ルルーシュ「……!」
シャルル「…………」
ルルーシュ(シャルル……!!)
シャーリー「ナナちゃん、がんばって」
ミレイ「ナナリー」
カレン「……」
ユフィ「ナナリー、ファイトです」
ナナリー「はい。―――第一問の答えは……5です」
コーネリア「違うが正解でいい。最初の値を4にすると解は5になるしな」ガリガリ
ナナリー「……」
コーネリア「では休憩にする。号令!!」
スザク「きりぃぃつっ!!れいっ!!ありがとうございますたぁ!!!」
コーネリア「よし」
ナナリー「……」
ユフィ「ナナリー?元気だして」
シャーリー「あれ、私でもわからなかったし!!」
ミレイ「そうそう。大学入試レベルだから」
カレン「うんうん」
ナナリー「……」
ルルーシュ「ナナリー……習っていないところだ。気にするな」
スザク「でも、全問不正解だから……割とショックだと思うよ」
ルルーシュ「スザァァァク!!!!」
カレン「余計なこというな!!!」
スザク「え?あ、ごめん」
C.C.「ああいうときもあるさ。気にしてやるな。余計、惨めにさせる」
ギルフォード「あの車椅子の少女が……?」
ダールトン「ナナリー・ヴィ・ブリタニア皇女殿下……今は皇位継承権はないと聞くが」
ギルフォード「らしいですね」
咲世子「手出しはさせませんよ」
ギルフォード「何をいう。姫様が敬愛していたマリアンヌ様のご息女。我々にとっても守る対象だ」
ダールトン「その通り」
C.C.「頼もしいな。なら、ルルーシュのこともお願いしようかな」
ギルフォード「無論だ」
咲世子「よかった……」
ダールトン「そろそろ、次の授業が始まるな」
ギルフォード「ダールトン卿。もうデジカメの容量が……」
ダールトン「それはいかん。すぐに新しい記憶媒体と交換しろ」
シャルル「………………」
スザク「カレン……カレン……」
カレン「ん……」ウトウト
コーネリア「枢木」
スザク「あ……」
カレン「ん……ん……」ウトウト
ルルーシュ「……」
シャーリー「あぁ……カレン……」
ミレイ「ご愁傷様」
コーネリア「……」
カレン「ん……ん……ん……」ウツラウツラ
コーネリア「カレーパンッ!!!!!」
カレン「ひゃいぁ?!」ガタッ!!!
コーネリア「起きたか?」
カレン「はい……すいません……でした……」
カレン「……あ」
コーネリア「よし。午前の授業はこれで終わりとなる。カレン、座っていいぞ」
カレン(まさか、授業中ずっと立たされるとは思ってなかった……地味にきつい……)
ユフィ「調理実習ですね!」
コーネリア「その通り。ギルフォード!!」パチンッ
ギルフォード「はっ。皆さん、今からエプロンを配ります」
シャーリー「エプロン?」
コーネリア「我が父君、シャルル皇帝陛下がお作りになったものだ。心して着用するように」
ミレイ「えぇ?!」
ルルーシュ「シャルルが……?!」
シャルル「……………………」
ナナリー「あれ……このエプロン……いたるところに点字が……」
スザク「ありがとうございます!!皇帝陛下!!」
シャルル「……………………」
ロイド「もうー、強引なんだから。セシルくんは」
セシル「今の時間だと調理実習中だと思います」
ロイド「でもさぁ?総督はともかく、皇帝陛下までいるんでしょ?ちょっと気が引けるよね」
セシル「まあ、そうですけど……折角、シュナイゼル殿下が行ってきてもいいと行ってくれたのですから」
ロイド「確かに、殿下のご好意を無駄にはできないけどさぁ」
セシル「私も調理実習に参加しちゃってもいいんでしょうか?」
ロイド「地獄絵図になるだろうね」
セシル「へえ?」
ロイド「ごめんなさい。殴らないで……」
ダールトン「ん?お前たちは特派の」
ロイド「どーも。スザクくんは、います~?」
ダールトン「今、班分けが済んだところだ。父兄は黙って参観していろ」
セシル「あの、私も調理のお手伝いを……」
ロイド「だめだって!!」
コーネリア「では、班に分かれ、調理をしろ。そして、勝手に食え!!」
ミレイ「よし……!!なんか班分けに納得できないけど!!」
シャーリー「ファイトー!!」
スザク「うん、頑張ろう」
カレン「早く作っちゃいましょう」
コーネリア「よし。では、作ろうか」
ユフィ「お姉様、何を作りましょうか?」
ナナリー「……」
ルルーシュ「どうでもいいが、この班分けには何か作為的なものを感じざるを得ないのだが」
コーネリア「何をいう。私が事前に籤を引いていたといっただろう」
ユフィ「ナナリー?なにつくろっか?」
ナナリー「なんでも構いませんよ?」
ルルーシュ「……」
C.C.「ピザ」
シャーリー「ピザにするの?」
スザク「え?そうなの?」
カレン「なんでピザなのよ」
C.C.「ピザ」
ミレイ「じゃあ、生地から作らないとダメね」
シャーリー「はーい」
スザク「力仕事なら僕がやります」
カレン「ねえ、ピザでいいの?」
C.C.「いいんじゃないか?」
カレン「なら、いいけど」
C.C.「よし」
咲世子「何をしているのですか?」
C.C.「ステルスマーケティングだよ」
ルルーシュ「なんですか?」
コーネリア「何が食べたい?」
ルルーシュ「先生が作ってくれるんですか?」
コーネリア「任せろ」
ユフィ「わーい。お姉様の手料理なんて久しぶりです」
ナナリー「私は初めてですね」
コーネリア「ふふ……期待してろ、ナナリー?」
ナナリー「はい」
コーネリア「まずは食材を切らないとな」
ユフィ「ワクワクしますね、ルルーシュ?」
ルルーシュ「大丈夫なんだろうな?」
ユフィ「見た目が豪快なだけで、割と美味しいですよ?」
ナナリー「……見てみたいですね。お姉様の料理」
ユフィ「ナナリー、ごめんなさい!!」オロオロ
ギルフォード「……」
コーネリア「よっと」ザンッ
ダールトン「ああ……!!」ハラハラ
ギルフォード「……」ドキドキ
コーネリア「はっ」ザンッ
ルルーシュ「……」
ユフィ「ふふ……」
コーネリア「はぁ!」
ルルーシュ「待て!!」ガシッ
コーネリア「なんだ?」
ルルーシュ「手つきが……」
コーネリア「いやらしいか?」
ルルーシュ「違う。先生、料理をする度に指を切っていただろう?」
コーネリア「よくしっているな。誰から聞いた?」
スザク「トッピング、できました」
ミレイ「じゃあ、こっち手伝って」
スザク「はい」
セシル「……んー。これじゃあ、普通のピザよね……」
セシル「えっと……あったわ。ブルーベリージャム」
セシル「ふんふーん」ボトッ
セシル「これでよしっと」
カレン「スザクくん、ピザを焼いて」
スザク「わかった」
シャーリー「カレーン!!洗い物手伝ってよー」
カレン「はいはい」
スザク「ん?なんだ、これ?こんなトッピングしたかな?」
スザク「まあ、いいか」
スザク「これで焼きあがるのを待つだけか」
咲世子「ええ……きっと力作になるでしょう」
ロイド「セシルくん、今、スザクくんのところに行ったみたいだけど、何かした?」
セシル「え?ああ、一味添えておきました。普通のピザだったので」
ロイド「あちゃぁ……」
シャルル「………………………………」
ロイド「……皇帝陛下?」
シャルル「……………………………………」
セシル「ずっと一点の見つめてますね」
ロイド「なんだろう……なんかすごく怖いよ」
セシル「きっとなにかお考えがあるんですよ」
ロイド「だといいけどね」
チーン!!!
スザク「焼けたよ!!」
ミレイ「なんかすっごいブルーベリーの匂いがするけど、なんで?!」
シャーリー「なにこれぇ……すっごくジャムですけど……」
カレン「匂いがもう甘ったるぅ……」
ミレイ「とりあえず、切り分けましょう」
スザク「はい」
C.C.「なんだか不思議なピザだな」
スザク「はい」
シャーリー「どうも……」
スザク「はい、カレン」
カレン「……」
スザク「はい、会長」
ミレイ「う、うん……」
スザク「はい」
C.C.「ありがとう」テテテッ
スザク「あれ?僕の分がない……おかしいな。人数分切り分けたのに……」
ミレイ「はむっ……」
シャーリー「……うぇぇ……ジャムをそのまま食べてるみたい……」
ミレイ「ジャムのピザってあるけど……カスタードクリームとか使って、スイーツみたいにしないと食べられたものじゃないわね……」
スザク「僕はサラダで我慢します」ムシャムシャ
カレン「……」モグモグ
C.C.「……」
咲世子「C.C.様、涙を拭いてください」
C.C.「ピザ……まずいな……」
咲世子「たまたまです」
C.C.「信じてたのに……うぅ……」
ロイド「やっぱりこうなったか……」
セシル「あれ……割といけると思ったんですけど」
カレン「……」モグモグ
カレン(別にこれ悪いとは思わないけど……言ったら変な子になるわね……)
ユフィ「いい香りですね、お姉様!!」
コーネリア「ああ。どんどん食べろ」
ルルーシュ「カレーじゃないですか」
コーネリア「不服か?」
ギルフォード「姫様ぁ!!!大盛りでお願いします!!」
ダールトン「では、私は特盛で!!!」
コーネリア「まてまて。生徒が先だ」
ユフィ「お姉様、私は並盛りで」
コーネリア「はいはい」ドバァ
ユフィ「え!?お姉様!!こんなに食べられません!!!」
ナナリー「私も少なめでいいです、先生」
コーネリア「そうかそうか。はい」
ルルーシュ「俺は―――」
コーネリア「いっぱいたべろ、ルルーシュ。てんこ盛りにしておいてやろう」ドバァ
ダールトン「ああ!!この形の揃っていない具も姫様の気高さがよく表現されている!!」ハフッハフッ
ナナリー「……」パクッ
コーネリア「どうだ?」
ナナリー「はい、とっても美味しいです。具も大きくて……」
コーネリア「ああ。あえて人参は切らないで入れてみた」
ナナリー「……」
ルルーシュ「全く……いくら食っても減らないぞ……」
ユフィ「はい……もう苦しい……」
シャルル「……………………………………」
ルルーシュ「シャルル……」
ユフィ「お父様?お姉様のカレー、どうですか?」
シャルル「……………………………………」フルフル
ルルーシュ(何故、喋らない……。ん?良く見たらシャルルの両頬が若干膨らんでいる……?)
ルルーシュ(こいつ、何か口にいれているのか……!?)
スザク「そうですね」
シャーリー「いいなー……私も豪快なカレー食べたい……」
スザク「まだ、ジャムピザ残ってるじゃないか」
シャーリー「スザクくん、食べる?」
スザク「シャーリー、間接キスになるけど、いいのかい?」
シャーリー「かっ……!?」
スザク「それでもよければ、もらうけど」
シャーリー「だめ!!やめて!!」
スザク「そう」
ミレイ「なにやってんだか」
カレン「……」
ミレイ「カレン?どうしたの?」
カレン「総督と副総督はすごく楽しそうだなって……」
ミレイ「そうね……。そうでしょうね」
ルルーシュ「腹が……」
ユフィ「うっ……」
ナナリー「大丈夫ですか?お兄様、ユフィ姉さま」オロオロ
コーネリア「まずはグラウンドでナイトメアの操縦訓練!!」
シャーリー「先生!!それ本物を使うんですか?!」
コーネリア「当たり前だ!!!実戦訓練を行うからな!!覚悟しろ!!!枢木!!!」
スザク「名指しですか?!」
コーネリア「ナイトメアの操縦訓練を行った後は、屋内プールへ移動し、水練を行う!!」
ナナリー「プールは大好きです」
カレン「そうなの?」
ナナリー「はい。水中のほうが自由に動けますから」
カレン「なるほどね」
コーネリア「では、速やかに体操服に着替えろ!!」
ギルフォード『姫様ー、お持ちしました』
コーネリア「ありがとう!!」
ダールトン『いえ。勿体無いお言葉です』
ミレイ「先生まで体操着着てるわね……」
シャーリー「先生が穿いてるのってなんですか?すごく足が出ちゃってますけど」
カレン「たしかブルマーとかいうのね」
ミレイ「へえ」
ルルーシュ「運動したら吐きそうだ」
ユフィ「私もです……」
スザク「ルルーシュとユーフェミア様は休んでいたほうが……」
ナナリー「ご無理はなさらないでください」
ルルーシュ「ありがとう」
ユフィ「では、最初の30分は基本的な操縦方法を教えてやろう。まずは……シャーリー!!このグロースターに乗れ!!」
シャーリー「は、はい!!」
コーネリア『いいぞ!!筋はいい!!だが……まだまだだ!!脆弱者がぁぁ!!!』ガキィィィン
シャーリー『きゃぁあああ?!』
セシル「いいんですか?一般学生をナイトメアに乗せるなんて」
ロイド「いいんじゃない?総督自身がいいっていってるんだし」
セシル「そうですけど」
C.C.「んー……そろそろ帰るかな」
咲世子「いいのですか?」
C.C.「バーベキューになったら戻ってくるよ」
咲世子「畏まりました」
シャルル「………………………………………………………………」
C.C.(シャルルが何かを仕掛けるかとも思ったが、どうやら心配はないようだな)
C.C.「ふふ……」スタスタ
シャーリー『あぁぁああああ!!!!!』ガキィィィン!!!
コーネリア『なに?!』
ナナリー「え?私、ですか?」
コーネリア「一緒に乗ろう。相手は……枢木、お前だ」
スザク「わかりました」
ルルーシュ「スザクも軍人ならナイトメアぐらい操縦できるか」
ユフィ「スザクー、頑張ってください」
カレン「暢気よね」
ユフィ「え……?」
ミレイ「ルルーシュとスザクって結構いい戦いになりそうよね?」
ルルーシュ「あっちは訓練を飽きるほどしている。負けますって」
シャーリー「あー……つかれたぁ……」
ルルーシュ「すごいな。お前、ナイトメアの操縦技術を磨いたらナイトオブラウンズになれるんじゃないか?」
シャーリー「無理無理。もう……足と手がガクガクで……」
ミレイ「お疲れ様。タオルをどーぞ」
シャーリー「どうも」
コーネリア「私の上に座れ」
ナナリー「いいのですか?」
コーネリア「構わないよ」
ナナリー「では……失礼します」ギュッ
コーネリア「ナナリー。逆だ」
ナナリー「これは……?」モミモミ
コーネリア「あぁん……こ、こら、ナナリー、それは私の胸だ」
ナナリー「ご、ごめんなさい」
コーネリア「いいか。ここを持つんだ」ギュッ
ナナリー「はい……」グッ
コーネリア「よし……いいぞ。あとは耳を研ぎ済ませろ」
ナナリー「耳を……」
コーネリア「相手のナイトメアの音を聞くんだ」
ナナリー「……」
>>247
この画像マジエロいよな
真面目にルルーシュが羨ましいわ
コーネリア『先生だ、枢木』
スザク『先生……行きます!!』
コーネリア『いつでもこい』
スザク『はぁぁぁぁ!!!!』ギュルルルル!!!!
コーネリア『来たぞ!!ナナリー!!』
ナナリー『スザクさんっ!』ギュルルル!!!!
スザク『避けられた!?』
ナナリー『くっ!!』バッ
スザク『そこだ!!!』スガガガガ
ナナリー『聞こえます!!』バッバッ!!
スザク『動きは早い!?』
ロイド「すごい……あれ……本当に盲目の女の子が操縦してるの?」
セシル「コーネリア皇女殿下のサポートによるものでは?」
カレン(違う……あれはコーネリアの動きじゃない……まるで……)
ナナリー『そこですね!!』スガガガガ
スザク『くっ……!!なんて反応速度だ!!』
スザク(この動き……まるで……)
カレン(ゼロ……!!)
スザク『いくぞ!!ナナリー!!』
ナナリー『はい!!!』
コーネリア『ナナリー、落ち着け!!』
ナナリー『私に足があるような感覚です!!』ギュルルル!!!
スザク『うおぉぉぉ!!!!』ガキィィィン
ナナリー『ふっ……』ガキィィン!!
ギルフォード「あの枢木スザクと互角に渡り合うとは……」
ダールトン「全盲なのが惜しい逸材だな」
カレン(ナナリーがどうしてゼロと似たような動きを……まさか……まさかね……)
ルルーシュ(流石だな。母さんの血はナナリーに受け継がれていたのか……)
ナナリー「ユーフェミア様ー」パチャパチャ
ユフィ「ナナリー、かわいい」
スザク「犬掻き、上手いね」
ナナリー「ありがとうございます……」
ルルーシュ「スザァァァク!!!」
スザク「え?どうしたんだい?」
ルルーシュ「それは嫌味か?!嫌味なんだろぉ?!」
スザク「なんのことだ?!」
ミレイ「コーネリア先生、大丈夫かなー?」
シャーリー「手首を軽く捻挫したっていってましたよ」
ミレイ「ナナリーの操縦、そんなに荒っぽかったの?そうは見えなかったけど」
カレン「ナナリーがナイトメアのハンドルと間違えて先生の腕を握ってしまったのが原因だって言ってました」
シャーリー「え……?」
ナナリー「おにいさまー」パチャパチャ
コーネリア「皆は?」
ダールトン「予定通り、屋内プールのほうに。自由時間にさせていますが」
コーネリア「それでよい」
ギルフォード「そうですか」
コーネリア「それよりもお前たち、そろそろバーベキュー準備と肝試しの準備に取り掛かれ」
ダールトン「イエス、ユア・ハイネス」
コーネリア「特派にも手伝ってもらうぞ」
ロイド「あは~それなら、もう用意してますよ」
コーネリア「なに?」
セシル「昨日、徹夜で作りました。広域ホログラフィー発生装置」
ギルフォード「どういうものだ?」
ロイド「その名の通り、半径1キロメートルにならどこにでも任意でホログラフィーを映し出せる装置なんですよね~」
セシル「また触れることはできませんが、温度を感じることができるようになっています。肌を撫でる温い風などを再現できます」
コーネリア「……」
咲世子「よいしょ……バーベキューセットはこれでよしと」
咲世子「C.C.様、燃料はそこにおいて置いてください」
C.C.「ああ」
シャルル「……………………………………」
咲世子「材料は……よし……次はテーブルはいるのでしょうか……?」オロオロ
シャルル「……………………………………」
C.C.「おい」
シャルル「……………………………………」ビクッ
C.C.「お前、何もしないならどこかにいけ」
シャルル「……………………………………」
C.C.「なんだ?その口の中に何を仕込んだ?」
シャルル「……………………………………」フルフル
C.C.「仕込んでない?嘘を吐くな。どうせ、つまらない手品でもするつもりなのだろう?」
シャルル「……………………………………っ」ドキッ
スザク「お腹すいたね」
ルルーシュ「あれだけ泳げばな……」
スザク「そうだね。ルルーシュ、じゃあ早く食べられるように僕たちもバーベキューの準備をしよう」
ルルーシュ「ああ」
ルルーシュ(そろそろ宴も終わるか……シャルルの目的は不明のままで終わりそうだな……)
咲世子「あー、忙しい、忙しい」パタパタ
スザク「咲世子さん、手伝います」
咲世子「スザク様……はい。お願いします」
C.C.「よっと」
ルルーシュ「珍しいこともあるな。お前が進んで手伝うなんて」
C.C.「バーベキューピザが私を待っている」
ルルーシュ「なんだそれは?」
シャルル「……………………………………」
ルルーシュ「……咲世子さん。俺も何か手伝います」
コーネリア「そうか」
ギルフォード「では、姫様」
コーネリア「頼んだぞ」
ギルフォード「イエス、ユア・ハイネス」
コーネリア「いい夕日だな」
スザク「そうですね」
コーネリア「夕日に向かって走るか!!?」
スザク「はい!!」
コーネリア「いくぞ!!」ダダダッ
ルルーシュ「スザク、こっちの具を切るの手伝ってくれ」
スザク「うん」
ユフィ「スザク、こっちもお願いしますね」
コーネリア「どうして誰もついてこない?!」
カレン「……」
シャーリー「どうもすいません」
ユフィ「お姉様、どうぞ」
コーネリア「ありがとう。ルルーシュ?食べているか?」
ルルーシュ「ええ」
コーネリア「そうか」
C.C.「咲世子、ピザはどこだ?」
咲世子「ありませんよ」
C.C.「なぜだ?!バーベキューピザというのがあるはずだろう?!」
咲世子「C.C.様、それはデリバリーにあるピザです。実際のバーベューでピザは作りません」
C.C.「そんなぁ……ピザ……」
シャルル「……………………………………ちゅぅぅぅぅもふぅぅぅぅ!!!!!!」
ルルーシュ「シャルル?」
カレン「……ねえ」
ユフィ「はい?」
ミレイ「な、なんて言ってるのですか……?」
コーネリア「ミレイ。全く、父君は手品を見せると仰っているのだ。耳をよく傾けておけ」
ミレイ「すいません」
シャルル「ワフィのくふぃかはぁ、ふぁんふぉふきふぉ、ふぁぁぁぁふ!!!」
シャーリー「今のはなんて言ったの?」
ナナリー「多分……口から万国旗を出すって言ったと思います」
シャーリー「そうなんだ……」
スザク「すごい!!どうやって出すんだろう!!」
ルルーシュ「……」
ユフィ「なんですか、カレンさん」
カレン「ずっと……今日一日見てたけど……何してるの?仮にもエリア11の総督と副総督でしょ?」
ユフィ「え……?」
カレン「こんなところで遊んでて……楽しい?影では多くの人が苦しんでいるこの街で、ただ遊んでるだけだよね?」
ユフィ「あの……」
ユフィ「……!」
カレン「何よ?怒った?」
ユフィ「取り消しなさい!!!」
スザク「ユフィ?」
コーネリア「どうした?ユフィ?お父様が大イリュージョンを―――」
ユフィ「私だって、それぐらいわかっています!!それでも……自分にできることを必死に探しています!!」
カレン「探してる?どこが?同年代の学生と楽しそうにワイワイしてるだけじゃない!!」
ミレイ「カレン!!」
ルルーシュ(カレン……)
ユフィ「それはあなただってそうじゃない!!」
カレン「あんたが来るって分かっていれば、来なかった!!」
ユフィ「……!!」
カレン「あんたみたいな……何も分かってないやつが……あたしは一番嫌いなんだ」
シャルル「……………………………………」シュルル…
カレン「ごめん……」スタスタ
ミレイ「カレン!!」
シャーリー「私が追いかけます!!」
ルルーシュ「シャーリー、俺が行く」
シャーリー「ルル?」
ナナリー「カレンさん……どうしたのですか?」
ユフィ「……っ」
コーネリア「大丈夫か、ユフィ?」
ユフィ「は、はい……」
スザク「あの……申し訳ありません……ユーフェミア様……」
ユフィ「いいえ……スザクは悪くありません……」
スザク「……」
ミレイ「もう……」
シャルル「……」スルスルスルスル…
カレン「ごめんなさい……空気、悪くして……」
ルルーシュ「……」
カレン「でも……許せなかった……どうしても……言わないと……気が済みそうになかった……」
ルルーシュ「……」
カレン「ごめんなさい」
ルルーシュ「優しいんだな」
カレン「え……?」
ルルーシュ「自分のことじゃなく、お前は他人のために怒っていた。中々、できることじゃない」
カレン「そんなこと……」
ルルーシュ「匿名で何を訴えるのとはわけが違う。お前は副総督に他人の苦しみを直接ぶつけた。面と向かって……しかも、同じブリタニア人が」
カレン「ちが―――」
ルルーシュ「え?」
カレン「あ……いや……なんでもない」
ルルーシュ「お前の優しさはユーフェミア様に届いてるはずだ……気にするな」
ルルーシュ「ああ。俺が保障する」
カレン「ふふっ……なにそれ?」
ルルーシュ「戻ろう」
カレン「いいの……?あたしは居ないほうが……」
ルルーシュ「途中で抜けるほうが気まずくなる。収拾がつかないほどにな」
カレン「……」
ルルーシュ「このあと、肝試しもあるし」
カレン「分かったわよ……」
ルルーシュ「ありがとう」
カレン「なんで、ルルーシュがお礼をいうわけ?」
ルルーシュ「なんでだろうな」
カレン「もう……」
C.C.「……あいつ」
咲世子「嫉妬ですか?」
ユフィ「……」
カレン「……」
コーネリア「カレン!!お前―――」
ルルーシュ「(姉上、ここは二人に解決させるべきです)」
コーネリア「……お前がそういうなら」
ユフィ「……」
カレン「……」
スザク「よし、ここは僕が」
ミレイ「だめだめ!!!」
シャーリー「空気よんでよぉ!!」
スザク「え?でも……」
ルルーシュ「先生、それより、そろそろ肝試しの時間ですよね?」
コーネリア「そうだったな。二人一組になって悪霊がはびこる、この学園を探検する。本日のメインイベントだ」
シャルル「……」スルスルスルスル…
コーネリア「私が既に―――」
ナナリー「フィーリング!!」
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「フィーリングで決めませんか?」
シャーリー「えー?なにそれ?!どうするの?」
ナナリー「一枚の紙にペアになりたい人を一人書くんです。それでお互いの名前が合致した人とペアになる」
ミレイ「いいじゃない!!面白そう!!」
コーネリア「しかし……あの……私が……」
ルルーシュ「それはいい方法だな。少し時間がかかるかもしれないが」
ナナリー「ごめんなさい……」
ルルーシュ「なら、早速準備しよう。スザク、紙を……そうだな、スケッチブックみたいなのがいいな。それを人数分用意するぞ」
スザク「わかったよ」
ミレイ「おねがーい!!きっと、美術倉庫にあるとおもうからー」
ルルーシュ「分かりました!」
シャーリー「でも、どうしてそんな方法を考えたの?」
ナナリー「だって……ペアになりたい人に選ばれると嬉しいじゃないですか」
ミレイ「まぁね」
ユフィ「……」
シャルル「……」スルスルスルスル…
コーネリア「お父様、いつまでやっているのですか?」
シャルル「まだまだ、出てくるのだ」スルスルスル
コーネリア「……」パチパチパチ
カレン「……」
C.C.「私も混ざろうかな……」コソコソ
咲世子「片付けないといけませんね……」パタパタ
スザク「持ってきたよ!!」
ルルーシュ「早速やろう」
ミレイ「はぁーい!じゃあ、このスケッチブックにペアになりたい人の名前を書いてくださーい!!」
ルルーシュ『ナナリー』
ナナリー『スザクさん』
スザク『ユーフィミアふくそうとく』
シャーリー『ルル』
ミレイ『ルルーシュ』
シャルル『ルルーシュ』
コーネリア『ルルーシュ』
C.C.『ルルーシュ』
咲世子『ルルーシュ様』
ユフィ『カレンさん』
カレン『ユーフェミア様』
ミレイ「えーと……ユーフェミア様と……カレンがペア成立ね!!」
ユフィ「あ……」
カレン「どうして……」
ユフィ「なんとなく……」
副総督もひらがなだし素なんだろ
ナナリー(スザクさんはユフィ姉さまなのですね……はぁ……これ以上、ご迷惑をかけるわけには……)
シャルル(ルルーシュの競争率がたかすぎるわぁぁ!!!)
C.C.(あのバカ。どうして私を書かない。ナナリーはスザクに決まっているだろ!!)
ミレイ「じゃあ、もう一度……一斉に……ドンっ!!」
ルルーシュ『ナナリー』
ナナリー『咲世子さん』
スザク『ナナリー』
コーネリア『ルルーシュ』
C.C.『ルルーシュ』
シャーリー『ルル』
ミレイ『ルルーシュ』
咲世子『ルルーシュ様』
シャルル『ルルーシュ』
ミレイ「えっと……成立なし!!やり直し!!」
ルルーシュ『ナナリー』
ナナリー『お父様』
スザク『シャーリー』
C.C.『ルルーシュ』
シャーリー『スザクくん』
コーネリア『ルルーシュ』
シャルル『ナナリー』
咲世子『ミレイ様』
ミレイ『咲世子』
ミレイ「お!えーと……私と咲世子さんに……ナナリーと皇帝陛下……それからスザクとシャーリー!!ペア成立!!」
シャーリー「あー……まあ……いいか……」
スザク「ありがとう、シャーリー」
ルルーシュ「ナナリィィィィ!!!!」
C.C.「バカが」
ルルーシュ「どうして……お前となんて……」
C.C.「私の名前を書くからだ。がんばって1位になるぞ?いいな?」
ナナリー「お父様、がんばりましょうね?」
シャルル「うむ……ワシがいる限りぃ!!!リタイヤはぬぁぁぁい!!!!ぬぁっはっはっはっは!!!」
スザク「よろしく、シャーリー」
シャーリー「うん……はぁ……ていうか……ルルのペアの人……誰?」
咲世子「ミレイ様の御身は私が」
ミレイ「ありがとう」
カレン「……」
ユフィ「……」
コーネリア「……あれ?」
ミレイ「えー、ルールは簡単。校舎内のどこかにチェックポイントが二つあります。そこでスタンプをもらい、ここに戻ってくるだけ!!」
ダメだな
でも、もういい
C.C.「わかった」
コーネリア「おい。そこの」
C.C.「なんだ?」
コーネリア「かわってくれ」
C.C.「お断りだ」
ルルーシュ「先生……」
コーネリア「ルルーシュ……」
ルルーシュ「あとで一緒に行きましょう」
コーネリア「約束だぞ?!」
ルルーシュ「ええ」
シャーリー「ナナちゃん、皇帝陛下となんて大丈夫?」
ナナリー「はい。きっと」
シャルル「ワシにまかせぇぇぇい!!!!」
ミレイ「ルルーシュとペアになった人……ホント、誰だろう……?」
ルルーシュ「しかし、別段何も感じないな」
C.C.「そうだな。てっきり、誰かが驚かすと思ったんだが」
ルルーシュ「……!!」ゾクッ
C.C.「どうした?」
ルルーシュ「何かが背中を撫でた……」
C.C.「またまた。小心者め」
ルルーシュ「本当だ!!」
C.C.「いいか?幽霊なんてものは昔から目の錯覚で―――」
ヒタヒタ……ヒタヒタ……
ルルーシュ「……」
C.C.「後続組だろ?確認しろ、ボウヤ」
ルルーシュ「お前がしてみろ」
C.C.「私はな……ずっと過去を振り返らないように生きてきた。だから、振り返らない。絶対にな」
ルルーシュ「わかった。ならば、前進あるのみだ」
ナナリー「お父様?」
シャルル「なんだ?」
ナナリー「先ほどから耳元でハァハァと熱い吐息を吹きかけるのはやめてください」
シャルル「ワシは……なにもしておらんぞぉ?」
ナナリー「でも。今も、私の手を誰かが撫でています」
シャルル「いやぁ……何も見えんが……?」
ナナリー「……」
シャルル「……」
ナナリー「お父様……あの……あの……」ガタガタ
シャルル「おちつけぇい!!ナナリー!!よいかぁ!!!Cの世界を知っているワシからすればぁぁ幽霊なぞ、恐れるに足りずぅ!!!」
ナナリー「またっ!?」ビクッ
シャルル「目に見えぬ亡霊。怨霊。そんなものがこんな場所にいるわけがぁぁ―――」
ナナリー「いやぁぁ!!!」ウィィィン!!
シャルル「待てぇぇぇ!!!ナナリィィィ!!!!」
おのれシュナイゼル!
おのれシュナイゼル!
スザク「またかい?」
シャーリー「うん……スザクくんは何も感じないの?」
スザク「さっきから生ぬるい風が左手に当たってるぐらいかな?」
シャーリー「ええ?!こ、怖くないの?!」
スザク「僕の実家は神社でね。もっと怖いものを見てきたから」
シャーリー「な、なにそれ……!?」
スザク「丑三つ時、藁人形に五寸釘を打ち込む白装束の女性のほうがよっぽど怖い」
シャーリー「変なこといわないで!!!」
スザク「シャーリーも大樹があるようなところは迂闊に―――」
ナナリー「いやぁぁ!!!」ウィィィン!!!
シャーリー「ナナちゃん!?」
スザク「ナナリー?!どうした?!」
「ぶるぁぁあああああ!!!!!」ズンズンズン!!!!
スザク「まさか……悪霊!?ナナリーを襲うなら……僕が!!!」
ヒヒヒ……ヒヒヒヒヒ……
ミレイ「な、なにがぁ……!?」
咲世子「人の気配がないのに、声だけがするからです」
ミレイ「それ、怖いでしょ?!」
咲世子「いえ。亡霊なら怖くはありません。見た目がグロテスクなだけで」
ミレイ「日本人の感覚がよくわからない……」
咲世子「危険はありませんね」
咲世子「そもそも、これは仕掛けでしょうし」
ミレイ「そうなんだけど……それ言っちゃうと冷めるじゃない?」
咲世子「そうですか?」
アァァァァァ……!!!
ミレイ「なに!?」ビクッ
咲世子「今の声は!!」ダダダッ
ミレイ「ちょっと!!一人にするのは流石になし!!」
ユフィ「……あ、ありましたよ。チェックポイント」
カレン「本当ね」
ユフィ「……」
カレン「……その……」
ユフィ「私は……確かにお飾りの皇女です」
カレン「え……」
ユフィ「貴方の言うとおり……私はただ陰にいる人たちの上で綺麗な服を着て、美味しいものを食べ、清潔なベッドで寝起きし……」
ユフィ「生き別れになっていた兄妹と楽しい時間を過ごしていました」
カレン「……」
ユフィ「でも……そんな私でも……できることを……日本人のみなさんがどうすれば幸せになれるのかを、必死に必死に……考えています!!!」
カレン「ひっ」ビクッ
ユフィ「本当です!!信じて!!」
カレン「あぁ……ぁあ……」ガクガク
ユフィ「ちょっと!!聞いていますか?!」
ユフィ「カレンさん!!私の話を―――」
カレン「うしろぉ!!」
ユフィ「え?」
「あぁぁぁなぁぁりぃぃ!!!!!」ドドドド
ユフィ「きゃぁああああ!!!!!」
カレン「こっち!!」ギュッ
ユフィ「なんですか?!あれ?!なんですか?!」ダダダッ
カレン「知らない!!」ダダッ
「どこだぁぁぁ!!!!ナァァナリィィィ!!!!!」ドドドド!!!
ユフィ「この学園ではあんな顔面が変形した化け物を飼育しているのですか?!」
カレン「そんなわけないでしょ!!!」
ユフィ「じゃあ、なんですか!?」
カレン「あたしにきかないで!!!」
「ぬぁぁぁぬぁりぃぃぃ!!!!」ドドドドド!!!
ロイド「ありゃ、ほんとだ。これは泣いちゃうよ。消しとこう」ピッ
セシル「消えませんね」
ロイド「どういうことだ……?」
セシル「……まさか」
ロイド「いやいや。何を非科学的なことを」
セシル「でも……消えないんですよね?」
ロイド「……」
コーネリア「どうした?何かトラブルか?」
ロイド「それが……」
コーネリア「なんだ?!このモンスターは?!」
セシル「わかりません」
ロイド「完全にUMAの類だな」
コーネリア「ちっ!!ユフィ!!今行くぞ!!!」
ロイド「あ!!ちょっと!!」
カレン「こっち!!」バッ
ユフィ「きゃ!!」
「ヌァァァヌァリィィィィ!!!!」ダダダダッ
カレン「はぁ……はぁ……」
ユフィ「あの……ありがとうございます……」
カレン「別に……目の前で怪我されたら……困るでしょ?」
ユフィ「ふふっ」
カレン「なによ?」
ユフィ「いえ。やっぱり、思ったとおりの人でした」
カレン「は?」
ユフィ「貴方はとても優しい人です」
カレン「な、なに言って……!!」
ユフィ「だから、私の今日の行動が許せなかったのですね……」
カレン「うん……。でも、あたしも悪かったと思ってるよ。……貴方は今までのブリタニア人とは違う気がする」
カレン「……」
ユフィ「私の思想はどうあれ……私のとった行動は現に貴方を不快にさせたのですから」
カレン「ユーフェミア様……」
ユフィ「……だから、ここで証明します」
カレン「え?」
ユフィ「私は優しい世界にしたい。みんなが笑っていられる、そんな世界がいいのです!!」
カレン「……」
ユフィ「どんなに小さな一歩でも……それを叶えるために……」
カレン「どうするの?」
ユフィ「まずは、ここの平和を取り戻します。そして、次はゲットーを……シンジュクを……最後にはエリア11を……いえ、日本を!!」
カレン「できるわけ……」
ユフィ「できます!!見ていてください、カレンさん!!私は最初の一歩を踏み出します!!!」
カレン「は?」
ユフィ「先ほどの化け物……私が退治しちゃいますからぁ!!」
ルルーシュ「よし、ここが二つ目のチェックポイントか」
C.C.「なんだ。余裕だったな」
ルルーシュ「まあ、こんなの合理的且つ効率的に行動すればな。所詮は子供だましだ」
C.C.「そうだな」
ヌァァァア!!!!
ルルーシュ「背後から迫る謎の遠吠え……これもフェイク」
C.C.「そうそう。声だけだ。私たちは学習した。声は危害を加えないことをな」
ルルーシュ「スタンプも揃った。未確認生命体の対処法も分かった……これで前提条件は全てクリア」
C.C.「あとは校舎から出るだけだな」
ルルーシュ「ああ……行こうか。C.C.?」
C.C.「行こう」
ドドドドド……
ルルーシュ「俺は歩みを止めるわけにはいかない!!!」ダダダダッ
C.C.「私は共犯者だ!!!ついていくぞ!!しがみついてでも、ついていくぞ!!!」ダダダダッ
かわいい
C.C.「おい!!ルルーシュ!!流石にこれは背後を確認したほうがいい!!なんだか危険だ!!」ダダダッ
ルルーシュ「お前がしろ!!この魔女め!!」ダダダッ
C.C.「だから!!私は過去を捨てた!!つまり!!振り返ることはしない!!何度も言っただろ?!」
ルルーシュ「俺もだ!!過去に縛られていては何も為せない事を知った!!」
C.C.「こういうのは男の仕事だろ!?」
ルルーシュ「男女差別だな!!時代錯誤だ!!!」
C.C.「じゃんけんだ!!」
ルルーシュ「のぞむところだ!!」
C.C.「最初はパー!!!」
ルルーシュ「きさまぁぁぁ!!!」
C.C.「早く後ろを確認しろ!!」
ルルーシュ「今のは無効だ!!!やりなおせ!!!」
C.C.「断る!!!早く確認しろ!!バカ!!」
「ぬぁぁぁぁぁなりぃぃぃ!!!!」ドドドドド!!!!!
ユフィ「あれは……ルルーシュと……恋人さん?」
カレン(ちゃっかりC.C.いるのが気になる……ナナリーの操縦技術といい……もしかして……)
ルルーシュ「お前たちは?!」
C.C.「カレンか?!」
カレン「早く!!ルルーシュ!!」
ルルーシュ「ちっ!!ユフィとカレンがいては、逃げるわけにはいかないか!!」
C.C.「ルルーシュ!!やめろ!!私はお前を死なせたくはない!!」
ルルーシュ「こい!!化け物め―――」
「ぬぁぁぁぬぁぁりぃぃぃ!!!!!」
ルルーシュ「―――逃げるぞ!!」
C.C.「賛成多数で可決だ!!」
ユフィ「私は逃げません!!」
ルルーシュ「ユフィ?!」
ユフィ「私は決めたのです。平和のための一歩をここから……踏み出すと!!」
ユフィ「武器になりそうなのはちゃんと持ってます」
カレン「消火器でどうにかなるとは思えないけど」
ユフィ「でも……カレンさんに知って欲しいのです。私の想いが本物であると!!」
カレン「……!」
「ぬぁぁぁぁぬぁぁりぃぃぃ!!!どこだぁぁぁ!!!」
ルルーシュ(ギアスが通じる相手がどうかはわからないが……やるしかない!!!)
ユフィ「きなさい!!!」
カレン「下がってて。ユーフェミア様」
ユフィ「カレンさん?」
カレン「十分わかった。あんたが……優しくて……ステキな人ってことは」
ユフィ「……」
カレン「こんなところで失敗して死んでほしくないの……だから……!!!」
カレン「あたしが守る!!」
ルルーシュ「―――ここから出て行け!!!」キュィィィン!!!!
咲世子「返事をー!!ナナリー様ー!!!」
ナナリー「スザクさん!!」
スザク「ナナリー!!無事だったのか……よかった……」
シャーリー「はぁ……よかったぁ……」
ミレイ「心配したんだからね」
ナナリー「申し訳ありません……」
スザク「あとは皇帝陛下だけか……」
ミレイ「ねえ、スザク、本当なの?皇帝陛下の顔をボコボコにしたって」
スザク「暗くてよくわからなかったんです。まさか、ナナリーを追いかけていたのが皇帝陛下なんて思わなくて」
咲世子「事故です」
シャーリー「咲世子さんもボッコボコにしてましたよね」
咲世子「事故です」
ミレイ「あれ?みんな外外!!皇帝陛下、植え込みのところで倒れこんでる!!」
スザク「本当だ!!助けにいかないと!!」
カレン「消えた……?」
ルルーシュ(ギアスが通じた……少なくとも人間だったのか……?)
C.C.「はぁ……なんだ、性質の悪い肝試しだったな……最後にあんな大物を用意しておくなんて」
ユフィ「あはは……」
カレン「ユーフェミア様、手を」
ユフィ「ありがとう……」ギュッ
カレン「……あの」
ユフィ「はい」
カレン「あたしも……日本をよくするためにできることをします……だから……」
ユフィ「はい。私も……できることをします。やっと初めて、前へ進めたのですから」
カレン「うん」
ユフィ「ふふっ」
ルルーシュ「よし、出るぞ」
C.C.「賛成だ。息が詰まる」
スザク「皇帝陛下の容態は?」
セシル「大丈夫です。顔が腫れ上がってるだけですから」
ロイド「歯も骨も大丈夫。皇帝陛下が頑丈でよかったね、スザクくんっ」
スザク「はい……」
セシル「明日の朝にはきっと目を覚ますと思うわ」
ナナリー「よかったです……」
ダールトン「仕掛けの回収は済んだぞ」
ギルフォード「今から体育館で就寝するための寝袋を配る。枢木、手伝ってくれ」
スザク「わかりました」
ロイド「ま、これでイベントは無事しゅーりょー。おめでと~!!」
セシル「はい」
ナナリー「……」
ロイド「大丈夫だから、お兄さんのところにいきなよ」
ナナリー「はい」
ギルフォード「えー、寝る箇所は指定している。中心から西側は男性、東側は女性だ」
ダールトン「誰の隣でも構わない」
ユフィ「カレーン、隣で寝てください!」
カレン「えー?」
ユフィ「嫌ですか?」
カレン「いいよ」
ユフィ「わーい」
ルルーシュ「疲れたな……」
スザク「ルルーシュの隣、ゲット」
ルルーシュ「お前しか取るやついないって」
スザク「そう?」
C.C.「……」スタスタ
カレン「……ユフィ、ちょっと飲み物買ってくる」
ユフィ「はい」
シャーリー「会長!!寝ましょう!!」
ミレイ「はいはい」
咲世子「では、私はこれで」
ミレイ「咲世子さんも、一緒に」
咲世子「しかし、同じ場所で寝るなどと恐れ多い……」
シャーリー「そんなの今日はなしなし!!」
ナナリー「はい。みんなで川の字になりましょう」
ミレイ「じゃあ、ナナリーは中央ね」
ナナリー「はい」
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ?」
ルルーシュ「忘れ物をしたみたいだ」
スザク「忘れ物?」
ギルフォード「む……?姫様は……いずこに……?」キョロキョロ
カレン「ルルーシュなの?」
C.C.「なんのことだ?」
カレン「ルルーシュがゼロなの?」
C.C.「そうだ。といえば、どうする?」
カレン「……!」
C.C.「違うといえば、お前は納得するのか?」
カレン「それは……」
C.C.「お前はゼロという男に惚れたのだろう?それともゼロの中身に惚れていたのか?」
カレン「違う!!」
C.C.「なら、ゼロの中身がルルーシュでも、お前は奴を信じればいい」
カレン「……」
C.C.「奴の名誉のために言っておいてやる。―――あいつは本物だ。ブリタニアを本気で壊そうとしている」
カレン「わかった……もういいよ。変なことを聞いて、ごめん」
C.C.「従順もそこまでいけば、可愛いな」
ミシ……
コーネリア「……」ビクッ
コーネリア「まさか……あの怪物に……」
ガシッ!
コーネリア「うあぁぁああああ!!!!!」
ルルーシュ「姉上!!俺です!!」
コーネリア「ルルーシュ……か……」
ルルーシュ「もう肝試しは終わりました」
コーネリア「そ、そうだったのか……。あ、あの化け物は?!」
ルルーシュ「ユフィが倒しました」
コーネリア「す、すごいな……」
ルルーシュ「……姉上?」
コーネリア「マリアンヌ様を殺したのは……私ではない」
ルルーシュ「……!」
ルルーシュ「犯人は?」
コーネリア「知らない」
ルルーシュ「シュナイゼルではないのか?」
コーネリア「兄上でもない……。あの日、マリアンヌ様自身が警護を外したのだ……」
ルルーシュ「それでは……」
コーネリア「マリアンヌ様は自分から……」
ルルーシュ「……」
コーネリア「ルルーシュ……もう少しなんだ……お前とナナリーのために……私が……」ギュッ
ルルーシュ「姉上……」ギュッ
コーネリア「もう少しだけ……待ってくれ……頼む……」
ルルーシュ「姉上……信じます……」
コーネリア「ありがとう……ルルーシュ……」
ルルーシュ「コーネリア……」
コーネリア「ルル……シュ……」
ルルーシュ「姉上?」
コーネリア「え?な、なんだ!?」
ルルーシュ「シャルルは何故、今回のような計画を?」
コーネリア「ああ……実は……お前たちの授業参観をしていないことを思い出したらしい」
ルルーシュ「……は?」
コーネリア「お父様は割りとマメでな。息子娘の授業参観や体育祭は必ず一度は見に来る」
ルルーシュ「……」
コーネリア「私は三回ほど、見にきてくれた。だが、幼少のころに皇位継承権を捨て、日本へ渡ったお前たちの授業参観だけは行けなかった」
ルルーシュ「それを最近、思い出して……?」
コーネリア「ああ。だが、ナナリーはともかく、高等部に参観日などない。だから……」
ルルーシュ「無理やりに計画したのか」
コーネリア「そういうことだ」
ルルーシュ「くだらないな……」
コーネリア「お父様が父親であることを実感できる特別な日だ。悪くいうことは許さんぞ、ルルーシュ?」
コーネリア「では……続きを……」
ギルフォード「殿下!!」
コーネリア「ギルフォード?!」ビクッ
ギルフォード「ご無事でしたか……よかった。皇帝陛下が暴行されるという凄惨な事件も起こったのです。何卒、お気を付けを」
コーネリア「なんだと?!お父様が?!犯人は?!」
ギルフォード「それが何分、演出のために学園内の証明を極限まで暗くしておりましたので……顔までは」
コーネリア「ええい!!どうせ、ゼロの仕業だ!!探せ!!!私はルルーシュに体育館まで連れて行ってもらう!!心配するな!!」
ギルフォード「イエス、ユア・ハイネス!!」
コーネリア「全く……」
ルルーシュ「姉上?」
コーネリア「ああ、すまないな。ルルーシュ。では……」
ルルーシュ「体育館に行きましょう」
コーネリア「あ、まて!!おい!!」
ダールトン「では、消灯します!!」
フッ……
ミレイ「えーでは、恒例の好きな人告白ターイム!!」
コーネリア「こ、こら!!何を下世話なことを!!」
ミレイ「コーネリア総督もこういうのがしたいから、雑魚寝をしようとしたんですよね?」
コーネリア「ち、ちがう!!そんなこと……ある……ものか……」モジモジ
ユフィ「もう、お姉様ったら」
ミレイ「じゃあ、シャーリーから!!―――と思ったけど、ルルーシュだよねー」
シャーリー「勝手に決めないでください!!」
ミレイ「カレンは?」
カレン「あたし?!あたしは……えーと……その……ルル……シュ」
ユフィ「カレンもルルーシュのことが好きなんですか?!」
カレン「声が大きい!!」
シャーリー「やっぱり……」
ミレイ「私?私はー……ルルーシュかなぁ、やっぱり」
シャーリー「えぇぇ……」
ユフィ「ナナリーは?」
ナナリー「わ、私ですか……えっと……あの……スザクさん……」
ユフィ「あはっ!私もスザクのことだーいすき!!」
ナナリー「ユーフェミア様……」
ミレイ「じゃあ、コーネリア様は……誰ですかぁ?」
コーネリア「わ、私は……その……」
シャーリー「やっぱり……騎士の人ですか?」
ミレイ「それとも……あの近衛のダールトン卿?」
コーネリア「……ルルーシュ……かな……」モジモジ
カレン「えぇぇぇぇぇ?!!?」
シャーリー「どうして?!なんでルルなんですか?!」
コーネリア「う、うるさい!!仕方ないだろ!!」
スザク「ルルーシュ、モテモテじゃないか」
ルルーシュ「黙れ!」
スザク「よかったね」
ルルーシュ「お前も……ナナリーとユーフェミアに想われているじゃないか。どうするんだ?」
スザク「どうしようかな……選べないから、二人ともってダメかな?」
ルルーシュ「ダメに決まって―――んが!?」
スザク「ルルーシュ?どうしたの?」
ギルフォード「ダールトン卿、足をしっかり持っていてください」
ダールトン「分かっている。ギルも早く、小僧の息の根を止めろ」
ルルーシュ「がぁ……ぁ……!!」
スザク「ルルーシュ?もう寝たのかい?」
ルルーシュ「ス……ザァ……ク……!!」
スザク「おやすみ」
ルルーシュ「ぁ……ぁ……!!」
シャルル「えー……おはよう……諸君。よぉぉく、眠れたかぁ?」
ルルーシュ「……いつの間に寝たんだ……俺は……」
咲世子「大丈夫ですか?ルルーシュ様?」
ルルーシュ「ああ……気がついたら咲世子が……隣にいたな……ダメだ……思い出せない……」
シャルル「ではぁぁ!!!ワシは目的を果たしのでぇぇぇ!!!帰ると、するぅ!!」
コーネリア「ルルーシュ、ナナリー。またな」
ナナリー「はい」
ルルーシュ「他の者にも挨拶しろ」
シャーリー「そうですよぉ」
ミレイ「差別だー」
コーネリア「差別ではない!!これは区別だ!!!」
カレン「言い切るのね……」
ユフィ「カレン、またね」
カレン「うん……また……学校で会いたいよ……貴方とは」
ルルーシュ「全くだ……」
スザク「あ、そうだ。ルルーシュ、僕は決めたよ」
ルルーシュ「なに?」
スザク「やっぱり、浮気はダメだと思うから」
ルルーシュ「お前……兄として妹を悲しませるようなことだけはさせないぞ!!」
スザク「じゃあ、どっちも選んでいいのかい?」
ルルーシュ「それもだめだ!!」
スザク「大丈夫。きっと分かってくれるよ。それじゃ、仕事があるから」
ルルーシュ「待て!!スザァク!!!」
スザク「君も一人にしなよー!!浮気するとみんなが悲しむからー!!」
ルルーシュ「スザァァァク!!!」
ミレイ「いいこというわね、スザクくん」
ルルーシュ「会長?!」
シャーリー「ルル……」
C.C.「で、逃げてきたのか?」
ルルーシュ「当然だろう」
C.C.「そうだよな……。お前が誰を選ぶかなんて……決まっているからな」
ルルーシュ「そうだ……俺はナナリーが―――」
C.C.「違うだろ?」ピラッ
ルルーシュ「それは?!」
C.C.「お前がスケッチブックに書いた名前……ナナリー以外では、私だけだ。つまり……」
ルルーシュ「勘違いするな!!それは……お前しかいなかったからで……!!」
C.C.「私しか、居なかったんだろ?わかってるよ」ギュッ
ルルーシュ「離れろ!!魔女め!!」
C.C.「私を選んだからには……骨の髄まで……ふふっ」
ルルーシュ「骨の髄までなんだ?!」
C.C.「ルルーシュっ」
ルルーシュ「離れろ!!魔女がぁ!!」
ナナリー「今年も終わりですね……」
ルルーシュ「そうだな」
C.C.「ふんふふーん」ギュッ
ルルーシュ「離れろ!!」ググッ
ピリリリ
ルルーシュ「はい?」
シャルル『ルルーシュよ……』
ルルーシュ「今度はなんだ?!」
シャルル『明日、ブリタニア皇族全員が集まる。むろぉぉん!!ルルーシュもナナリーも……参加する、ぞぉぉぉぉ!!!!』
シャルル『場所は!!アッシュフォード学園、クラブハウスだ!!!ぬぁっはっはっはっはっは!!!!』
ルルーシュ「……」
ナナリー「お兄様?今度はシュナイゼル兄様もこられるんですか?」
ルルーシュ「もう……勝手にしろぉぉぉ!!!!」
おしまい。
もう終わったよ
>>1乙
シャルルが可愛かった(少並感)
シュナイゼル殿下マジ不憫
Entry ⇒ 2012.07.27 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ドラえもん「よし、黒の騎士団を迎え撃とう!」
ワーッ ワーッ ワーッ
---のび太宅
ドラえもん「これはどんでもないことになったぞ・・・」
のび太「どどど、どうするドラえもん」
ドラえもん「恐らくゼロはこのまま東京租界まで進軍してくるぞ」
のび太「えぇ!?は、早く逃げようよ」
スネ夫「そうだよ、ここにいたらみんな殺されちゃうよー」
ドラえもん「そうだね、じゃあ御馴染み『どこでもドア~』」
ジャイアン「俺はここに残る!!」
のび・ドラ・スネ「えぇ!?」
ジャイアン「ゼロはただの人殺しだ!親戚のおじさんは成田の戦いに
巻き込まれて死んだ・・・。あいつがここに来るっていうなら、やってやろーじゃねーか!」
スネ夫「あ、相手はあのゼロだよ!?ジャイアンが敵う相手じゃないよ!」
ジャイアン「そんなこと、やってみないと分からねーじゃねーか」
テクテクテク
のび太「ジャイアン・・・。どうするドラえもん?」
ドラえもん「う~ん・・・」
スネ夫「考える必要なんてないだろ、早く逃げようよ!」
のび太「そんな~、ジャイアン一人をおいて逃げるっていうの?」
スネ夫「それは・・・」
ドラえもん「うん、よし!黒の騎士団を迎え撃とう!!」
のび太・スネ夫「えぇ!?」
のび太「迎え撃つって、勝ち目はあるの!?」
ドラえもん「分からない・・・でも、ジャイアン一人をおいて逃げるわけにはいかないだろ?」
のび太「・・・・うん」
スネ夫「相手はブリタニアと対等に戦ってる連中だぞ!?
勝てるわけないよ、ママ~」
ということで、『モニターテレビ~』」
のび太「な~にこれ?」
ドラえもん「このロケットを飛ばすと、テレビを通してその場の状況が映し出されるんだよ!ソレ」ヒューン
---一方その頃---
ゼロ「扇、状況はどうなってる?」
扇「千葉や埼玉、茨城の部隊も同時に東京租界へ向けて進軍を開始してる!」
ゼロ「よし、エナジーの補給場所を確保しつつ進軍を続けるよう指示を出せ」
扇「分かった!」
玉城「ヘヘ、これだけの大部隊だ!ブリタニアなんて目じゃねーぜw」
ゼロ「軍の殆どは行政特区の件で散り散りになっている
今租界に残っているのはコーネリアの親衛隊とグラストンナイツ程度」
扇「いけるな!」
ゼロ「油断するな、ハワイからの援軍が来れば形勢はたちまち逆転する
援軍が到着するまでが勝負だ・・・それまでに政庁をおさえるぞ!!」
ドラえもん「カメラが現場に行くまで多少は時間がかかるんだよ」
スネ夫「そんなことより外見ろよ、戦闘機やナイトメアが
続々と租界の外へ向かって飛んでいってるぞ・・・」
のび太「うわ~本当だ!凄い数」
スネ夫「こんなの無理に決まってるよ!!黒の騎士団だけじゃなくて
ブリタニア軍まで相手にすることになるんだぞ?ママー!!」
のび太「泣くなよ、みんなで戦うって決めたじゃないか」
ブツンッ
ドラえもん「ん、映像が出たぞ」
のび太「どれどれ~、うわー凄い数の軍隊!」
ドラえもん「やっぱり、ゼロは途中で他の抵抗勢力を吸収しながら
進軍してるんだ」
スネ夫「だから無理だって言ったんだ!ママー」
のび太「これからどうするのドラえもん!?」
ドラえもん「黒の騎士団と戦うにはまずブリタニア軍を何とかしないと」
のび太「何とかって、この大部隊を!?どうるすのさ~」
のび太「合流ったって、今何処にいるか分からないじゃない」
ドラえもん「そうだね、じゃあ『尋ね人ステッキー』」
のび太「えぇ、またステッキ!?他に道具無いの?」
スネ夫「そんなことより、こんな状況で空なんて飛んでたら
ジャイアンを見つける前にブリタニア軍に捕まっちゃうよ」
ドラえもん「『透明マントー』これを被れば透明人間になれる!
さ、二人とも行くよ!」
--------
軍人「民間人の避難誘導、終了しました!」
司令官「御苦労、戦闘は近いぞ。直ちに配置につけ」
軍人「イエス・マイロード」
?「こんにゃろー!!」
司令官「ん?何だあれは?」
司令官「子供!?何故こんな所に?おいお前、避難誘導は終わったんじゃないのか!」
軍人A「も、申し訳ありません!今すぐ避難を」
司令官「もう良い、今は人手が足りないんだ!これ以上民間人に手を回していられん」
軍人A「いや、しかし・・・ではあの子供は?」
司令官「よく見ろ、子供とは言えあれはイレヴンだ!
殺してさっさと他の連中も配置につかせろ」
軍人A「イエス・マイロード」
ジャイアン「放せってんだよー!!」
軍人B「ここは危険だ、租界まで送ってやるから大人しくしろ!!」
軍人A「その必要はない。B、配置につけとさ」
軍人B「しかしこの子供はどうする?」
軍人A「・・・・殺す」
軍人B「何だと!?」
ジャイアン「上等だ!やれるもんならやってみろー!!」
軍人A「命令は絶対だ!」
ジャイアン「こんにゃろ~、誰がお前なんかにー!!」
軍人A「・・・死ね!!」
ドラえもん「『こけ脅し手投げ弾~』そ~れ!」ポイッ
ドカーーーン!!!
軍人A・B「うわあああああ!!」
ドラえもん「今だのび太くん、ジャイアンにマントを被せて」
のび太「分かった!ジャイアーン」
ジャイアン「おぉ~、心の友よ~」
のび太「これを被って」
ジャイアン「分かった」
軍人B「な、何だこれは?音と煙だけで全く実害がないぞ」
軍人A「本当だ・・・おい、さっきの子供がいなくなってる!」
軍人B「何処へ消えたんだ・・・・爆発の瞬間空に人が飛んでるようにも見えたが
いったい何者なんだあいつらは」
軍幹部「総督は何をしている!?」
部下「総督はユーフェミア殿下の件が相当ショックだったらしく
現在は私室にこもっています」
軍幹部「何だと!?黒の騎士団が直ぐそこまで来ているというのに・・・
これでは指揮系統がバラバラになるぞ・・・」
ギルフォード「コーネリア殿下はきっと来てくださる!
それまでは我らで何とか食い止めるぞ!」
軍幹部「ギ、ギルフォード卿!?」
ギルフォード「グラストンナイツと親衛隊は既に租界外縁部に陣を敷いている!
残った部隊も全てそちらへ向かわせろ」
軍幹部「そ、それでは政庁の守りが・・・・」
ギルフォード「兵力の乏しい現状ではそうするしかない!急げ」
軍幹部「イ、イエス・マイロード」
ギルフォード「(ハワイからの援軍が到着するまで黒の騎士団を足止め出来れば
我が軍の勝利だ・・・。何としても食い止める!)」
ガチャッ
セシル「あ、ロイドさん!ユーフェミア殿下は大丈夫なんですか!?」
ロイド「う~ん、正直厳しいだろうね」
セシル「そんな・・・・」
ロイド「あれじゃもって後数時間ってところかな」
セシル「今も集中治療室に?」
ロイド「今はカプセルに入って延命処置を受けてるだけだよ
最後くらいは二人っきりにしてあげようと思ってね」
セシル「じゃあスザク君も中に?」
ロイド「うん。だからそっとしといてあげてね。それより
黒の騎士団の方はどうなってるの?」
セシル「反乱分子を吸収しつつ東京租界へと向かってきています
さっき映像が出ましたけど、物凄い数でしたよ・・・」
ロイド「こっちの勢力は?」
セシル「・・・親衛隊と常駐していた軍のみでの対応になりそうです」
ロイド「あは~♪流石にそれだと厳しいね。セシルくん、ランスロットを移動させる準備を」
ロイド「援軍でも来ない限り勝ち目は無いからね。
それよりランスロットを安全な場所に避難させとかないと
万が一敵の手に渡ったりしたら厄介でしょ?」
セシル「それは・・・そうですが」
ロイド「それに、特派にはまだ出動命令が出てないしね。
まぁ心配しなくても大丈夫だよ。親衛隊にはギルフォード卿もいるんだから」
------一方その頃
ドラえもん「ジャイアン大丈夫?怪我は無い?」
ジャイアン「俺は大丈夫だ。それよりドラえもん、これからどうすんだ?」
スネ夫「たった四人で何が出来るって言うんだ!早く逃げようよ」
のび太「早く何か手を打たないと、黒の騎士団が来ちゃうよ」
ドラえもん「う~ん・・・」
スネ夫「大体黒の騎士団を倒してどうするのさ!僕らからしたら
ブリタニアだって敵だろ!?あいつら日本占領の時沢山の日本人を殺したんだぞ!
そんな連中の手助けしてどうするのさ!?」
のび太「確かに・・・・黒の騎士団を倒しても、何も変わらないね・・・」
僕らにとってはそっちの方が良いじゃないか!」
ジャイアン「何だとスネ夫!!」ガバッ(スネ夫の胸ぐら掴む)
スネ夫「うわっ!ちょっと放してよジャイアン」
ジャイアン「俺は認めないぞ!あいつらのやってることはブリタニアと一緒だ!
そんなやり方で独立出来たって、俺は認めない!!」
スネ夫「わ、分かったよジャイアン!!は、放してってば」
ドラえもん「そう、黒の騎士団を認めるわけにはいかない!」
のび太「でも、だからってブリタニアに手を貸して黒の騎士団を倒せたとしても
日本はその後もブリタニアに支配されたままだよ!?」
ジャイアン「だったら黒の騎士団もブリタニアも両方まとめて相手してやる~」
スネ夫「もうっ!片方相手にするだけでも大変なのに、そんなこと出来るわけないだろ!」
ドラえもん「いや!日本を独立させ、尚且つ黒の騎士団を倒すにはそれしかない!」
のび太「どうするのさ~?」
ドラえもん「どうしましょ・・・」
のび&スネ&ジャイ「あらら」ドテッ(その場に座り込む三人)
のび&スネ&ドラ&ジャイ「うわっ!!」
のび太「さっきの軍人だ、逃げよう!」
ドラえもん「みんな走れー!!」
ダダダダダ
軍人A「待て!!」
スネ夫「な、何でわざわざ追っかけてくるのさ!ハア、ハア」
ジャイアン「そんなこと・・・ハア、俺が知るわけないだろ~」
のび太「みんな・・・ゼエ、ゼエ、待ってよ~」
ジャイアン「あ、のび太!?」
スネ夫「ドラえもん、のび太が捕まっちゃうよー!」
ドラえもん「大変だ、何か無いか何か無いか何か無いか」(ポケットから次々と道具を出すドラえもん)
のび太「ドラえもーん!!」
軍人A「ハァハァ、もう少しだ!」
ドラえもん「あった!『相手ストッパー』」
相手を狙いスイッチ入れるとその場から動けなくなる
ドラえもん「それっ!」ポチッ
軍人A「な、何だ!?あ、足が動かない!!」
スネ夫「やった!流石ドラえもん」
ドラえもん「さ、今のうちに逃げよう!」
ジャイアン「おう!」
ダダダダダダ
-----
---
--
ドラえもん「ハア、ハア・・・ここまで来れば、流石に大丈夫だろう」
ジャイアン「ハア・・・ハア・・のび太、大丈夫か~?」
のび太「う~、もう動けない」
スネ夫「わざわざ走らなくても、ハアハア・・・タケコプター使えば良かったんじゃないの?」
ドラえもん「ハア、ハア、ただ今充電中」
ドラえもん「そういうこと」
のび太「あちゃ~」ドテッ
ジャイアン「ど、ドラえもん!!」
ドラえもん「どうしたのジャイアン?」
ジャイアン「あそこに、人が倒れてるぞ」
ドラえもん「うわっ!本当だ!しかもナイトメアまである・・・」
ジャイアン「軍人かな?」
ドラえもん「たぶんね。よし、行ってみよう!」
ダダダダダ
のび太「ちょ、ちょっと待ってよー」
------
---
-(そこには怪我をして今にも朽ち果てそうな大柄の男が横たわっていた)
?「わ、私は・・・・姫様を・・・」
ドラえもん「大丈夫ですか~?うわっ、凄い怪我!」
ジャイアン「ドラえもん、やっぱり軍人だぜ。」
ドラえもん「それにしても凄い怪我だ、きっと誰かに撃たれたに違いない
スネ夫「こ・・・この人、見たことあるー!!」
のび太「え?誰なのさ?」
スネ夫「コ、コーネリア軍の将軍、ダールトンだよ!」
のび&ジャイ「えぇ!!!」
ドラえもん「式典に参加していたはずなのに、何でこんな所にいるんだろう・・・」
ダールトン「姫様を・・・・・姫様を・・・・・」
スネ夫「こんな奴放っておこうよ!」
のび太「そんな~、いくら敵だからってこのまま見捨てるなんて・・・」
スネ夫「治療なんてしたらこっちが捕まっちゃうよ!」
ジャイアン「そんなことより、こいつちょっと変じゃないか?
さっきから姫様姫様って、同じことばーか!姫様って誰の事だ?」
ドラえもん「たぶんコーネリアのことだと思う」
ダールトン「姫様を・・・・・うぅっ」
ドラえもん「あ、本当だ」
スネ夫「血かなんかじゃないの?」
のび太「そうかな~。なんかそんな感じじゃないような気がするんだけど」
ダールトン「姫様を・・・・・姫様を・・・・ころっ・・・」
ドラえもん「待って!何か違うことを言おうとしてる」
ダールトン「ひ、姫様を・・・・・・殺さねば」
ドラ&ジャイ&のび&スネ「えぇ!!!!?」
ジャイアン「コーネリアを殺すぅ!?」
のび太「何でブリタニアの軍人がそんなこと言うの!?」
ドラえもん「この人はただの軍人じゃない!軍の将軍・・・コーネリアの右腕とも言える人だ」
スネ夫「そんな人が、何でコーネリアを殺すなんて言うのさ!?」
ドラえもん「もしかしたらと思っていたけど、やっぱりそうなのかもしれない・・・」
ドラえもん「ゼロは、何か特殊な力を持っているのかもしれない!」
スネ夫「特殊な力って?」
ドラえもん「そこまでは分からないよ・・・でも、行政特区の式典でのユーフェミアの行動や言動。
そしてこの人の発言!それだけじゃない、ゼロが今まで起こしてきた奇跡と呼ばれる作戦は
そうでも考えないと説明がつかない!」
のび太「も・・・もしかして、ゼロもドラえもんみたいな未来人かもしれないの?」
ドラえもん「その可能性は高い」
ジャイアン「ゼロが本当に特殊な力を持ってるとして、それはどんな力なんだ?」
ドラえもん「恐らく、相手を自在に操るとかそんなところだと思う」
スネ夫「そんな奴に勝てるわけないよ、ママー!!」
のび太「じゃあ、ユーフェミア殿下のあの行動はゼロに操られたってことなの?」
ドラえもん「ユーフェミアが豹変したのはゼロとの密談の後だから、恐らく・・・」
ジャイアン「くそぉ許せねぇ!!」
ドラえもん「いずれにしても、あの場でゼロと接触した可能性の高いこの人に
話しを聞くのが一番だと思う!治そう!」
のび太「話を聞くって言っても、ゼロに操られてるんじゃどうしようもないよ」
ドラえもん「大丈夫、『タイム風呂敷ー』『ビックライトー』」
ドラえもん「まずはビックライトでタイム風呂敷を大きくする」ピカッ
--タイム風呂敷が人を包み込めるサイズになった
ドラえもん「そして大きくなったタイム風呂敷を将軍に巻きつける!」ガサガサ
--ダールトンの身体はタイム風呂敷に覆われた
ドラえもん「これで、傷だけじゃなくゼロのかけた術も解けるはずだ!」
のび太「・・・・そろそろ取っても良いんじゃない?」
スネ夫「本当に大丈夫だろうね?取った瞬間に暴れだすなんて御免だよ」
ドラえもん「万が一暴れだしたらショックガンで眠らせれば良い!ジャイアン、頼める?」
ジャイアン「おう、任せとけ!」(ドラえもんからショックガンを受け取る)
ドラえもん「じゃあ取るよ・・・・ソレッ」バサッ
さっきまでの激痛が・・・・俺は確かゼロに撃たれたはず・・・」
ドラえもん「やっぱり撃たれてたんですね」
ダールトン「(イレブンか?)・・・・君が治してくれたのか!?」
ドラえもん「そうです、僕ドラえもん」
のび太「僕、のび太」
ジャイアン「俺ジャイアン」
スネ夫「僕・・・スネ夫」
ダールトン「礼を言う。それにしても不思議だ・・・さっきまで物凄い激痛と
何か言いようのない苦しみを受けていたというのに・・・。
いったいどうやって治したんだ?」
ドラえもん「その説明をするには、まず僕の事を話さなければいけません」
ダールトン「構わん。してくれ」
------
---
-
ドラえもん「そうです、僕は22世紀の日本で生まれたネコ型ロボットなんです」
ダールトン「・・・・にわかには信じ難いが」
のび太「嘘じゃありません!本当なんです」
ダールトン「(しかし先程私の怪我を一瞬で治したのは事実・・・。
それにこいつは明らかに人間では無い・・・・)」
ジャイアン「ドラえもん、何か道具でも出さないととても信用してくれそうにもないぞ」
ドラえもん「そうだね、じゃあ『何処でもドアー』」ドサッ
ダールトン「な、何だこれは!?いや・・・それより、何故そんな小さなポケットから
こんな大きな物が・・・・」
のび太「ドラえもんのポケットは四次元空間に繋がってるんです」
ダールトン「四次元・・・?」
ドラえもん「将軍、何処か行きたい所はありますか?」
ダールトン「行きたい所?何だこんな時に?」
ドラえもん「いいから、何処でも良いので行きたい所を教えてください!」
ドラえもん「政庁ですね、分かりました!
ではご覧ください、22世紀の科学が生んだ不思議なの力を!」ガチャッ
ダールトン「これは・・・!!?」
ドラえもん「ふふふ、どうです将軍」
ダールトン「信じられん・・・政庁までどれ程の距離があると・・・」
ドラえもん「信じてくれますか?」
ダールトン「・・・フン、信じぜざるを得ないな。こんな物を見せられては」
のび太「はー、良かったー」
ダールトン「するとさっきの私の怪我も、そのドアのような不思議な道具を使って
治したということか?」
ドラえもん「そうです」
ダールトン「なるほど・・・。未来のロボットか・・・どうやら私は凄い物と出会ってしまったようだ」
スネ夫「ドラえもん、早くあのこと聞かないと」
ドラえもん「あ、そうだったね!」
ダールトン「ん?何か私に聞きたいことでもあるのか?こちらの質問に答えてもらった上
傷の手当てまでしてもらっているんだ。大概のことなら答えるぞ」
特に、ゼロの行動などを」
ダールトン「少々記憶が曖昧になっているが、それでも構わないのであれば話そう」
ドラえもん「是非お願いします!」
------斑鳩
ガチャッ
C.C「随分長い会議だったな。もう租界は目の前だと言うのに」
ゼロ「目の前だからさ。最終確認をしていた」
C.C「で、どうなんだルルーシュ」
ルルーシュ「どうとは?」
C.C「勝てそうか?」
ルルーシュ「愚問だな」
C.C「それは結構なことだ」
ルルーシュ「(ユーフェミアの件は・・・ああなってしまったのならば仕方がない
彼女の死を最大限利用させてもらう)」
ルルーシュ「あぁ、コーネリアもそのつもりで陣を敷いているようだからな」
C.C「それでは飛んで火にいる何とやらになるぞ?左右に展開させた方が賢明だな」
ルルーシュ「わざわざ総督自ら正面に出てきてくれているんだ。
こちらもそれ相応の態度をもって応えてあげねばな」
C.C「総督自らと言うが、陣を敷いているという報告はあったが
コーネリアがそこにいるという情報は不確定なものだぞ」
ルルーシュ「必ず出てくるさ、姉上はそういう人だ」
C.C「仮に出てきたとしてどうするつもりだ?報告によると政庁の守備隊までも
租界外縁部に集結しているらしいが・・・そうなると流石に厄介だぞ」
ルルーシュ「全て想定内のことだ。どうせ援軍が来るまでの時間稼ぎが目的だろう
これこそ飛んで火にいる何とやらだ、一気に始末してやる」
C.C「何か策でもあるのか?」
ルルーシュ「あぁ。外縁部に集結した部隊を叩けば後は政庁まで一気に行ける!
守備隊がいないのであれば政庁を押さえることは容易い
条件は全てクリアされた、後はイレギュラーが無いことを祈るばかりだな」
C.C「・・・イレギュラー?ランスロットのことか?」
ルルーシュ「スザクに関してはもう対策を立ててある。最早イレギュラーなどではない」
ルルーシュ「それが始めから分かっていたらイレギュラーでも何でもないだろ。
こういう時に限って、普段では絶対にありえないような事が起きたりするものだ」
C.C「それは大変だ。頑張れよ」
ルルーシュ「まるで他人事だな・・・・まぁいい、俺はガウェインで出る
後のことは任せたぞ」
C.C「任されても困る。私も行くぞ」
ルルーシュ「何?・・・・・言っておくが、これから行くのは敵の最前線だぞ?」
C.C「珍しく心配してくれるのか?」
ルルーシュ「茶化すな!」
C.C「何度も言ってるだろルルーシュ、私はお前の共犯者
死ぬも生きるもお前と一緒だ」
ルルーシュ「フン、好きにしろ。全く、わけの分からない女だ」
C.C「そうさ、私はC.Cだからな」
-------
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朝比奈「今度こそ取り返しましょう、日本を!」
千葉「兵力が少ないとはいえ相手はブリタニア、油断大敵だな」
玉城「こっちにはゼロがいるんだぜ!楽勝だっての!なっカレン?」
カレン「(学園のみんな・・・大丈夫かな・・・)」
玉城「おいカレン!?」
カレン「へ?」
玉城「へ?じゃねーよ、いよいよ決戦って時に何呆けてんだ?」
カレン「うるさいわね、ちょっと考え事をしてただけよ!」
藤堂「紅月くん!」
カレン「はい、なんでしょう!?」
藤堂「恐らく今回もあのランスロットという機体が出てくる。
あの機体とパイロットを倒せるのは君と紅蓮だけだ。頼むぞ!」
カレン「は、はい!!任せてください!!」
玉城「ま、いざとなったら俺が何とかしてやるよw」
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ダールトン「というのが、私があの場で見た全てだ」
のび太「じゃ、じゃあ式典に参加していた日本人はみんな・・・」
ダールトン「全員というわけではない、少なからず生存者もいるはずだ」
ドラえもん「つまり将軍はゼロに撃たれた後、気がついたら
ここにいたってことなんですね?」
ダールトン「・・・そうだ。撃たれた後に身体が勝手に動いた。
頭の中はコーネリア殿下の下へ急がねばと、それしか無かった。
他の事は何も考えられず、ただそれだけが頭をめぐっていた」
ドラえもん「それは恐らく、ゼロに何らかの操作をされていたからだと思います!」
ダールトン「操作?どういうことだ?」
ジャイアン「ゼロは特殊な力を持ってるんです!」
ダールトン「特殊な力・・・?」
ドラえもん「そうです、将軍はゼロのその力によって操作され、
ここまで来たんだと思います」
ドラえもん「怪我を治す前将軍は、コーネリア殿下を殺すと言ってたんですよ?」
ダールトン「私が姫様を!?・・・馬鹿な!!」
のび太「本当です、僕も聞きました!」
スネ夫「僕も!」
ダールトン「・・・・人を操作する力・・・なるほど、確かにそう考えれば
ユーフェミア殿下が突然錯乱した件についても説明がつく」
ドラえもん「これまでにどれだけの人が同じように操作されたか
検討もつきません!何か心当たりはありませんか?」
ダールトン「言われてみれば確かにゼロとの戦いでは不可解な事が多かった・・・
あれらの所業も、全てその力によって引き起こされていたというわけか」
ドラえもん「恐らく」
ダールトン「なるほど・・・フッ、これ以上に不利な戦いはないな」
ピピピピ
ダールトン「部下から電話だ、すまんが少し席を外す」
ドラえもん「あ、はい。どうぞ」
ダールトンはドラえもん達から離れた場所へ移動した
ドラえもん「うん、話を聞いてくれる人で良かった」
スネ夫「分からないよ、部下から電話だなんて言ってるけど
本当は僕らを捕まえる為にあの人から連絡したのかもしれない」
のび太「僕らを逮捕する理由なんてないじゃない?」
ジャイアン「そうだぞスネ夫!お前は何でも疑いすぎなんだよ」
スネ夫「あいつはドラえもんが22世紀のロボットだって事を知ってるんだよ?
それだけでも十分逮捕される理由になるよ!」
のび太「何でさ~?」
スネ夫「ドラえもんを利用しようと考える可能性だってあるだろ?
もしそうだったら、このまま僕らを帰すわけないよ」
のび太「えぇ!?ど、どうするドラえもん?」
ドラえもん「もしスネ夫くんの言うとおりだったとしても、
その時はちゃんと考えがあるから大丈夫」
ジャイアン「ところでドラえもん、これからどうすんだ?」
ドラえもん「将軍の出方次第だけど、ゼロに特殊な力がある以上
まずはその対策をするべきだと思う」
スネ夫「あっ!帰ってきたよ!」
ドラえもん「もういいんですか?」
ダールトン「あぁ、待たせてすまない」
スネ夫「あ、あの・・・」
ダールトン「何だ?」
スネ夫「な、何の連絡だったんですか?」
ダールトン「部下が心配してかけてきたんだ。ついでに現在の状況を聞いておいた」
ドラえもん「今はどういう状況なんですか?」
ダールトン「我が軍は現在黒の騎士団との決戦に備え、租界外縁部に陣を敷いている
黒の騎士団はまもなく東京租界へ到着とのことだ。
指揮はコーネリア殿下の騎士であるギルフォード卿がとっている」
ジャイアン「えぇ?コーネリア殿下は何してるんですか?」
ダールトン「姫様は今私室にて療養中とのことだ」
のび太「療養!?怪我してるんですか?」
ダールトン「いや、精神的なものだ・・・ユーフェミア殿下の件に
相当ショックを受けたらしい。この戦いが終わるまでの復帰は恐らく難しいだろう。」
ドラえもん「そういえばユーフェミア殿下とコーネリア殿下は実の姉妹でしたね」
のび太「そういえば、あの後ユーフェミア殿下はどうなったんですか?」
ダールトン「ゼロに撃たれ重体とのことだ・・・話によれば
もう手の施しようがないらしく、現在は延命処置を受けているらしい」
のび太「えぇ!?じゃあもう助からないんですか?」
ダールトン「恐らくな・・・あの虐殺命令に加えその事実
姫様が落ち込むのは仕方が無い」
ジャイアン「いいように操った後に銃で撃ったってのか・・・許せねぇ!!」
ダールトン「ところで、これから君達はどうするんだ?」
ドラえもん「僕達は黒の騎士団と戦うつもりです」
ダールトン「何だと!?たった四人でか?」
ジャイアン「心配ありません!こっちには22世紀の科学の結晶
ドラえもんがいるんですから」
ドラえもん「いや~、科学の結晶だなんてうふふふふ」
ダールトン「フン、そうだったな。しかし黒の騎士団と戦うのであれば
我々ブリタニアに力を貸してくれないか?」
ドラえもん「残念ですけど、それは出来ません」
ドラえもん「僕達は黒の騎士団と戦いますけど
それと同時に日本を取り返したいとも思ってるからです!」
ダールトン「日本を取り返す?しかしそれならば黒の騎士団に
加勢し、我々ブリタニアと戦えば良い話ではないか?
ドラえもん「いえ、それでは駄目なんです!」
ジャイアン「黒の騎士団はブリタニアと一緒だ!
力で相手をねじ伏せて、従わせるなんて間違ってる!」
スネ夫「もう、いつも自分がやってることじゃないか」
ジャイアン「あんだよ!!」
のび太「それに、ゼロが人間を操ってる以上
僕らは黒の騎士団と一緒には戦えません!」
ジャイアン「よく言ったぞのび太!」
ダールトン「なるほど、つまり君達は日本を取り戻したいが
黒の騎士団とゼロには賛同できない。故に黒の騎士団の進軍を食い止め
尚且つブリタニアから日本を取り戻すと、そういうことだな?」
のび太「そうです!」
日本を取り戻すと言ったが、連中と我々を殺すのか?」
のび太「そ、そんな~!殺すだなんて」
ダールトン「だが現実的に考えればそうなる。
まさか血を流さずに解決させようと言うつもりじゃないだろうな?」
ドラえもん「綺麗事かもしれませんが、僕達はそのつもりです」
ジャイアン「誰も傷つかないやり方で、日本を取り戻すんだ!」
ダールトン「フッ、フハハハハ・・・アハハハハハハ!!」
のび太「勿論簡単な事じゃないと思うけど、それでも
ここで諦めたくはないんです!」
ドラえもん「もう、笑わなくたっていいじゃないですか!」
ダールトン「ハハハ・・・いや失礼。全く、君達は子供だな。
そんなことが本当にできると、本気で思っているのか?」
スネ夫「子供だからって馬鹿にするな!」
ジャイアン「そうだ!子供だって、力を合わせれば何だって出来る!」
ダールトン「フッ、そうか・・・・・・・・・・・・では私も力を貸そう」
ドラ&のび&スネ&ジャイ「えぇ!!!?」
ダールトン「そのままの意味だ」
のび太「で、でもあなたはブリタニアの将軍なんですよね?」
ダールトン「あぁ」
スネ夫「僕らはそのブリタニアとも戦うって言ったんですよ!
それに手を貸すだなんて、おかしいじゃないですか!」
ダールトン「ブリタニアと戦うと言っても、君達の戦い方では
血は流れないのだろう?」
スネ夫「え?・・・・・ま、まぁそうですけど」
ダールトン「勘違いしてもらっては困るが、私は何もブリタニアを裏切ると
言ったわけじゃない。君達に力を貸すと言ったんだ」
のび太「それってあまり意味は変わらないんじゃないですか?」
ダールトン「全く違う。ドラえもん、君なら私が何を言いたいか分かるだろ?」
ドラえもん「いいえ、全然」
ダールトン「・・・・・・・」
君達はそれをしようと言うのだろう?」
ドラえもん「えぇ、まぁ」
ダールトン「だが具体案はまるで無い?」
ドラえもん「恥ずかしながら・・・」
ダールトン「私に良い考えがある」
ジャイアン「良い考え?」
ドラえもん「何ですそれは?」
ダールトン「この考えならば流れる血は少なく、ブリタニアと戦うことなく
日本を取り戻すことも可能だろう。むろん、上手くいったらの話だがな」
ドラえもん「聞かせてください!」
ダールトン「いいだろう。いいか、まずは・・・」
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ダールトン「と、いう具合だ。どうだ?」
スネ夫「そ、そんなの上手くいくわけないよ!」
ドラえもん「いや、これしかない!」
スネ夫「えぇ!!?」
ダールトン「この作戦ならば私もブリタニアを裏切らずに済む。
さっきのはこういう意味だったんだ」
のび太「なるほど~。でも、どうしてなんですか?」
ダールトン「何がだ?」
のび太「だって将軍には僕らに手を貸さないで黒の騎士団と戦うっていう
選択肢だってあったじゃないですか?なのに何で協力してくれるんです?」
スネ夫「そ、そうだよ!それにこの作戦が上手くいったらブリタニアは
日本の領土を失うことになるんだよ!?」
ダールトン「エリア11・・・いや、領土などどうでも良いのさ」
ドラえもん「どういう意味ですか?」
何も好き好んで戦争をしているわけではない。
出来ればそんなことはしたくないし、平和に過ごせればそれが一番だと思ってる」
ドラえもん「はい」
ダールトン「だから私は君達に力を貸すんだ。このままブリタニア軍と
黒の騎士団が正面からぶつかり合えば、多くの人間が死ぬ。
その多くは恐らく民間人だろう。だが君達とならば
その被害を最小限まで減らすことが出来ると、そう思ったからだ。」
スネ夫「で、でもその結果領土を失うことになるかもしれないんですよ?」
ダールトン「多くの命が領土の返還で救えるならば、安いものだ。
きっと姫様も分かってくれるはず・・・」
スネ夫「・・・」
ジャイアン「うぅ・・・なんて、なんて良い人なんだ」
ドラえもん「ありがとうございます将軍、ではこれからよろしくお願いします」
ダールトン「決戦は近い、事を起こすならば早い方が良いだろう」
ドラえもん「そうですね、ではもう一度、『何処でもドアー!』」ドンッ
ダールトン「よし、これで政庁まで行こう」
スネ夫「もーこうなったらどうにでもなれー!」
のび太「僕達で、日本を取り戻そう!」
ドラえもん「ふふふ、みんな頑張ろうね」
無邪気に騒ぐ四人を見ながらダールトンは思った
ダールトン「(領土・・・つまり国益よりも人の命の方が大事か。
昔の俺では考えられん台詞だな。しかし、彼らと一緒にいると
以前のような考え方は一切浮かんでこない)」
ドラえもん「どうしたんですか将軍?行きますよ~」
ダールトン「あぁ、今行く」
ダールトン「(賭けてみよう、この子達に)」
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軍幹部「ギルフォード卿、部隊の配置完了しました」
ギルフォード「御苦労。貴公も外縁部へ向かってくれ」
軍幹部「ギルフォード卿は?」
ギルフォード「私は殿下がここにいる以上、ここからは動けんよ。
殿下をお守りすることが、騎士たる私の使命だ」
コーネリア「その必要は無い!!」
ギルフォード「殿下!!?・・・もう御身体はよろしいのですか?」
コーネリア「ギルフォード、私をそこらの女と一緒にするな!
ゼロが来るのであろう?ならば私が指揮をとる!ついて来い!」
ギルフォード「イエス・ユア・ハイネス!」
軍幹部「うわっ!!何だこのドア!?」
ギルフォード「ん?」
ドラ&ジャイ&のび&スネ「うわああああ」ドサドサッ
四人は一斉にドアから飛び出し
折り重なるようにしてその場に倒れた・・・
コーネリア「何だ・・・・こいつらは?」ゴゴゴ
のび太「潰れる~」
ジャイアン「悪い悪い」
コーネリア「こいつら、何処から湧いて出てきた?」
スネ夫「ん?・・・うわっ!!コ、コーネリア!!」
ジャイアン「えぇ!!?」
のび太「ほ、本物だ~」
コーネリア「・・・・ギルフォード、こいつらはお前の知り合いか?」
ギルフォード「い、いえ知りません」
コーネリア「貴公は?」
軍幹部「わ、私も知りません」
コーネリア「では侵入者か・・・・見た所イレブンのようだが・・・
子供とはいえ黒の騎士団の関係者という可能性もある。牢に閉じ込めておけ」
軍幹部「イ、イエス・ユア・ハイネス!」
ドラえもん「待ってください!僕達は黒の騎士団とは関係ありません!
コーネリア殿下にお話があって来ました!」
ドラえもん「タ、タヌキじゃない!僕ネコ型ロボット!!」
ギルフォード「ロボット・・・?」
コーネリア「猫かタヌキかなどどちらでもいい。
私は急がしいのだ、子供の相手をしてやる時間など無い!さっさとひっ捕らえろ」
軍幹部「はっ!」
のび太「ド、ドラえもんどうしよう!?」
ジャイアン「話くらい聞いてくれても良いじゃねーか!!」
スネ夫「そうだよそうだよ!」
コーネリア「調子に乗るなよ餓鬼共!私を誰だと思っている」ギロッ
スネ夫「うぅ・・・怖い」
コーネリア「目障りだ、さっさと連れて行け!」
のび太「待って、話を聞いて!」
コーネリア「惰弱なイレヴンに貸してやる耳などない」
ドラえもん「僕達なら、ユーフェミア殿下を助けることが出来るんです!」
コーネリア「!?・・・・・おい青タヌキ、今何と言った?」
ドラえもん「そうです!でもその代わり、条件があります」
コーネリア「・・・・なんだ?」
のび太「日本を返してください!!」
コーネリア「それが条件か?」
のび太「え?・・・は、はい」
コーネリア「・・・そうか、分かった」
ドラえもん「えぇ!?いいんですか!?」
ジャイアン「よっしゃー!」
のび太「良かったねードラえもん」
スネ夫「だから言ったろぅ?話せば分かるってw」
コーネリア「ギルフォード、銃をよこせ」
ギルフォード「はっ」
ドラ&ジャイ&のび&スネ「え?」
コーネリア「牢に入れておけば良いかと思ったが、気が変わった
ここで皆殺しにしてくれる!」
ドラえもん「そんな、さっき分かったって言ったじゃないですか!」
コーネリア「子供の世迷言を真に受けるとでも思ったか?
ユフィの名を出した瞬間貴様らは殺すと決めた!覚悟しろ」
のび太「ド、ドラえもん!?」
スネ夫「ママー!!」
ジャイアン「母ちゃん!」
コーネリア「死ね!」
ダールトン「お待ちください姫様!!」
コーネリア「!?」
ギルフォード「ダールトン将軍!?御無事でしたか!」
ドラえもん「将軍~!」
コーネリア「ダールトン、無事で何よりだが・・・待てとはどういう意味だ?」
ダールトン「姫様、彼らの話を聞いてあげてください!」
ギルフォード「ダールトン将軍はこの子達と知り合いなのですか?」
ダールトン「あぁ、私の命の恩人達だ」
コーネリア「話なら聞いた、聞くに堪えん内容だったがな。
ユフィを助けるから国を返せとさ。これで取り引きのつもりらしい・・・
今の私にユフィの名を出すとは・・・・こいつらは余程死にたいようだ」
ドラえもん「そ、そんなつもりでは決して・・・」
ダールトン「姫様、彼らならユーフェミア殿下を救えます!」
コーネリア「・・・ダールトン、貴公まで私を侮辱するのか?
そのような話、誰が信用できる!」ギロッ
ダールトン「嘘ではありません、現に私も彼らに救われ今ここにいます!
それに、彼らはただの子供ではありません!」
ギルフォード「ただの子供ではない?」
ダールトン「そこにいるドラえもんは、22世紀から来た未来のロボットです!」
ギルフォード「なっ!!?」
コーネリア「・・・・・・・・・・ダールトン、貴公は自分が何を言っているのか
分かっているのか?」
ダールトン「勿論です。姫様、どうか信じてください!!」
コーネリア「(あのダールトンがこの状況でこのような嘘をつくとは思えん・・・
しかし、未来のロボットだと?そんな話とても信じられん)」
彼ならばきっとユーフェミア殿下を救えます!」
コーネリア「・・・・・・・」
のび太「嘘じゃありません、本当です!信じてください」
ジャイアン「ドラえもんならどんな怪我だって治せます!」
コーネリア「・・・・・・・では証拠を見せよ」
スネ夫「証拠?」
コーネリア「そこの青タヌキが未来のロボットだという事を
私が納得できるような確固たる証拠を見せてみろ!」
ダールトン「はっ!ドラえもん、もう一度あのドアを」
ドラえもん「分かりました、『何処でもドアー!』」ドスンッ
ギルフォード「これは、さっき君達が出てきた・・・」
コーネリア「何だそのドアは?」
ドラえもん「これは何処でもドアと言って、行きたいところに
瞬時に移動できる道具なんです」
ギルフォード「・・・・何処へでも行けるというのか?」
ドラえもん「勿論、何処でもドアですから!」
コーネリア「・・・・では、アリエス宮に繋いでみろ」
ギルフォード「アリエスの離宮ですか?しかしあれは本国にある物・・・」
ドラえもん「大丈夫です、何処でもドアは地球の裏側にだって
すぐに行けます!」
コーネリア「口だけではなくさっさと証拠を見せろ!」
ドラえもん「分かりました、ではご覧ください」ガチャッ
ギルフォード「こっ・・・・・・・これは!!?」
コーネリア「まさか!?・・・信じられん、こんな事が・・・」
ダールトン「姫様、信じていただけますか?」
コーネリア「・・・・・」
ダールトン「現代の医学では無理でも、22世紀の医学、科学ならば
ユーフェミア殿下は救えます!」
コーネリア「・・・・・・・・だがダールトン、それには先程の条件を飲まねば
ならんのだろう?エリア11の総督として、それだけは出来ん!」
ダールトン「しかし姫様、このままではユーフェミア殿下の御命が・・・」
コーネリア「くっ・・・」
コーネリア「何だと?」
のび太「だって、自分の家族の命に関わる問題なんですよ?
どんな条件を出されたって、そんなの迷う必要無いじゃないですか」
コーネリア「大人には責任や立場というものがある。お前ら子供と違い
そう簡単に割り切れるものではないんだ!黙っていろ!!」
スネ夫「そんなのおかしいよ!」
ジャイアン「大人も子供も関係ないないだろ!じゃあアンタは
家族よりも責任や立場の方が大事だってのかよ!!」
コーネリア「くっ・・・・黙れ餓鬼共!!」
ドラえもん「人の命よりも重いものなんて、この世界には無いんです!
それが家族なら尚更です!」
コーネリア「!!!」
ダールトン「姫様、最も大切なのは・・・姫様の御気持ちです。
御自身の気持ちに嘘をつくことだけはしてはいけません」
コーネリア「・・・・・・・・・・・分かった、いいだろう。条件を飲む」
ダールトン「姫様!」
ドラえもん「よかったー」
スネ夫「これで日本が戻ってくるんだ!やったー」
ギルフォード「しかし殿下、本国には何と?」
コーネリア「何とでもするさ。ユフィが助かるなら、それで良い」
ギルフォード「殿下・・・」
コーネリア「ドラえもんと言ったか?さっきはタヌキなどと言ってすまなかった
ユフィを・・・・妹をよろしく頼む」
ドラえもん「任せてください!では早速ユーフェミア殿下の下へ」
コーネリア「いや、私は行けんよ」
のび太「何でですか?」
コーネリア「黒の騎士団が直ぐそこまで来ている。奴等を食い止めねばならん」
スネ夫「へ?でも日本は開放してくれるんですよね?」
コーネリア「日本は開放するさ、だがこのまま黒の騎士団の進軍を許せば
私はそれが出来なくなる。・・・・まぁ黒の騎士団がこの戦いに勝利したとしても
どの道日本はゼロによって開放されるだろうから、結局お前達との
約束を果たすことにはなるが」
ドラえもん「それは駄目です!僕達は黒の騎士団とゼロのやり方を認めていません!」
ドラえもん「え?何でですか?」
コーネリア「日本の開放のみに拘るのであれば、我々と取り引きなどせず
始めから黒の騎士団に加勢すれば良い話だからな。」
ドラえもん「なるほど~」
ダールトン「そういえば姫様、ゼロに関して重要な情報が一つあります」
コーネリア「何だ?」
ダールトン「ゼロは人を操作する能力を持っています」
コーネリア「人を操作するだと?」
ダールトン「はい、恐らくユーフェミア殿下は奴に操作され
あのような行動をとってしまったのだと思います」
コーネリア「・・・・なるほど、人を操作する力か。
そう考えればこれまでのことも辻褄が合うな・・・・」
ドラえもん「さっきと違って今回は随分とあっさり信じるんですね」
コーネリア「今更何を言われても疑いはしないさ。目の前に未来のロボットがいるのだぞ?
それに以前からゼロに関しては不可解なことが多かったからな」
お前達も早くユフィの所へ向かってくれ。
ダールトン、お前はそちらについていけ」
ダールトン「はっ!」
ジャイアン「よーし!ドラえもん、早く行こうぜ!」
ドラえもん「ちょっと待った!今ブリタニア軍は数が少ない。
黒の騎士団を食い止めるなら僕達も協力しよう!
ジャイアンとスネ夫くんはここに残ってくれ」
スネ夫「えぇ!?僕らにドラえもん抜きで戦えって言うの!?」
ジャイアン「おもしれぇ、やってやろうじゃねーか!」
ドラえもん「殿下、何でも良いのでナイトメアを二機貸してくれませんか?」
コーネリア「ナイトメアを?構わんが・・・・この二人が乗るのか?」
スネ夫「僕あんなの操縦したことないよ!」
ジャイアン「ラジコンだと思ってやればいいじゃねーか」
スネ夫「全然違うよー」
ドラえもん「大丈夫、その点は考えてある」
のび太「どうするの?」
●天才ヘルメット
改造したいものがあった時、このヘルメットを被れば
機械が勝手に考えてくれる
●技術手袋
指先がいろいろな工具に変わり、どんな作業でもしてくれる
のび太「これ覚えてる!昔スネ夫のラジコン戦車を改造した時に
使ったやつだね」
ドラえもん「そう、これを使えば数分でどんなナイトメアでも
ランスロット以上の高性能な機体に改造できる!」
スネ夫「えぇ!?あのランスロットよりも強くなるの?」
ジャイアン「そりゃすげーや!でも操縦はどうすんだ?」
ドラえもん「『サイコントローラー』」
●サイコントローラー
これを握るだけで脳波制御によってロボットを思い通りに動かすことができる
ドラえもん「これを握るだけで君達の思い通りにナイトメアを動かせる」
ドラえもん「『ひらりマント』、『ビックライト』、『瞬間接着銃ー』」
●ひらりマント
光線や物理攻撃を電磁波の反発を利用して跳ね返すことが出来る
●瞬間接着銃
一瞬で相手を接着してしまう銃
ドラえもん「改造が終わったらビックライトでひらりマントとこの銃を
大きくして、ナイトメアに装備させてくれ!」
ジャイアン「俺達の武器はこの接着銃だけなのか?」
ドラえもん「君達を人殺しにするわけにはいかないよ!それにこの銃が命中したら
どんなナイトメアでもその場から動けなくなる!見た目よりも結構強力だよ」
ジャイアン「ま、これでいっか」
ドラえもん「『改良型山びこ山』、『本物コピー機』」
コーネリア「何だこの道具は?」
音や光や爆風に反応し、こだまを返すことが出来る
●本物コピー機
コピーしたい物を無限にコピー出来る
ドラえもん「これは改良型山びこ山と言って、音や光や爆風に反応して
攻撃をやり返す道具です。ただ攻撃と言ってもただの光だけで
敵に当たっても全く害はありませんが」
コーネリア「こっちのは何だ?」
ドラえもん「この本物コピー機は、コピーしたい物をいくらでも
コピー出来る道具です!」
ギルフォード「凄い・・・・これが未来の科学力か」
コーネリア「なるほどな、この改良型山びこ山を本物コピー機で大量にコピーし
それを租界の様々な場所に設置すれば、敵はこちらの戦力を誤解するというわけか」
ドラえもん「そうです!」
コーネリア「この道具、ナイトメアはコピー出来ないのか?」
ドラえもん「どんな物でも出来ますけど、何でですか?」
コーネリア「これでナイトメアをコピーすれば、外縁部に布陣しているナイトメア部隊を
倍以上に見せることが出来る。予想を遥かに超える部隊の数にゼロも足が止まるだろう
そうなれば、援軍が来るまでの時間稼ぎになる」
コーネリア「では早速作業に取り掛かろう。ギルフォード!」
ギルフォード「はっ!」
コーネリア「部下に連絡し、改良型山びこ山の設置とナイトメアのコピーを急がせろ!」
ギルフォード「イエス・ユア・ハイネス!」
コーネリア「では、ユフィの件は任せたぞドラえもん」
ドラえもん「はっ、はい!」
---------コーネリアとギルフォードは租界外縁部へと向かった
スネ夫「あれ?ところで僕らが改造するナイトメアは?」
ダールトン「それなら4番格納庫にサザーランドがある。
おいお前、彼らを案内してやれ!」
軍幹部「イエス・マイ・ロード!」
ドラえもん「改造すれば敵の攻撃が当たってもビクともしないとは思うけど
決して無理はしちゃ駄目だよ!ひらりマントでの防御を忘れないでね」
ジャイアン「分かってるよ!」
スネ夫「僕らだけで黒の騎士団の動きを止めてやるよ」
ダールトン「よし、我々も急ごう!」
------アヴァロン
ガチャッ
セシル「スザクくん少し休んだら?」
スザク「僕は大丈夫です。今は、ユフィの傍にいたいんです」
セシル「そう・・・何か必要な物があったら言ってね」
スザク「ありがとうございます、セシルさん」
セシル「殿下は眠ってるだけなの?」
スザク「はい・・・・まだ脈があるので、眠っているだけだと思います」
ロイド「眠っているとは言っても、次に目を覚ますかどうかは分からない方の
危険な眠りだけどね」
セシル「ロイドさんっ!!!」
スザク「(ユフィ・・・・・・頑張れ、死なないでくれ!!)」
ロイド「あれ?そんなところにドアなんてあったっけ?」
ロイド「不思議だね~。う~ん、何か急に出てきたような気もするけど」
ガチャッ
ダールトン「ユーフェミア殿下は無事か!?」ガバッ
セシル「へ!?」
ロイド「これは驚いた。謎のドアからダールトン将軍で出てくるとはね」
ダールトン「ロイド、殿下はまだ生きてるか?」
ロイド「脈はありますから生きてますよ。もっとも、危険な状態ではありますけど」
ダールトン「良かった・・・・本当に良かった。ドラえもん、頼む!」
ロイド「ドラえもん?誰ですか将軍それは?」
ドラえもん「こんにちは、僕ドラえもんです!」ヌボッ
セシル「キャッ!!」
ロイド「な、何これ?まさか・・・・ロボット?」
のび太「ドラえもんは22世紀から来たネコ型ロボットです!」
ロイド「ネコ型ロボット?タヌキじゃなくて?」
ロイド「・・・・・・・・・凄いよセシルくん、喋ってる・・・」
セシル「はい・・・・それに知的レベルもかなり高いですよ・・・」
スザク「ダールトン将軍、彼らはいったい何なんですか?」
ダールトン「さっき言った通り、未来のロボットだ。
彼ならユーフェミア殿下を救える!」
スザク「ユフィを!?そ、それは本当ですか!?」
のび太「あー!枢木スザクだ!!ドラえもん、ランスロットのパイロットだよ!
かっこいいねー」
ドラえもん「本当だ!初めまして、僕ドラえもんです」
のび太「僕、野比のび太」
スザク「あ、どうも・・・・枢木スザクです」
セシル「ほ、本当に未来のロボットなんですか?」
ダールトン「事実だ。彼なら我らに出来ないことも容易く出来る」
ドラえもん「あ、そうでしたね!では『タイム風呂敷ー(巨大ver)』」
スザク「タイム・・・フロシキ?」
ドラえもん「スザクさん、これをユーフェミア殿下の身体に巻きつけてください」
スザク「え?・・・は、はい!」
(スザクはユーフェミアの身体にタイム風呂敷を巻きつけた)
ロイド「・・・・・・・・・まさか、これで治るだなんて言わないよね?」
ドラえもん「ふふふ、そのまさかです!スザクさん、タイム風呂敷を取ってみて」
スザク「はい」バサッ
ユフィ「・・・・・・・・・あら?」
ロイド&セシル「!!?」
スザク「ユフィ・・・・・・・・・ユフィィィ!!」ガバッ(スザクはユフィに抱きついた)
セシル「凄い・・・・こんなことが」
ロイド「ありえないよ、確かにさっきまで生死の境にいたはずだ
それなのに一瞬で・・・・撃たれた傷も消えてる・・・」
ユフィ「スザク・・・・グスンッ・・・・私、生きてるんですね」(ユフィもスザクを抱き返した)
スザク「ユフィ・・・・グスン・・・彼らが治してくれたんだ」
ドラえもん「こんにちは、僕ドラえもんです」
のび太「野比、のび太です」
ユフィ「御二人とも、ありがとうございます」
ドラえもん「いいえー、どういたしましてうふふふ」
ロイド「ところでドラえもんくん、ちなみに今のは何で治ったの?」
ドラえもん「このタイム風呂敷は、包んだ物の時間を過去に戻し
その状態を持続することが出来るんです」
セシル「包んだ物の時間を戻す?・・・・凄いですね」
ロイド「んふ~♪不思議だねぇ、何でそんな事が出来るんだろうねぇ♪」
スザク「ユフィ、ドラえもんは未来から来たロボットらしい」
ユフィ「まぁ、だから私の怪我を一瞬で治せたのですね」
スザク「ありがとうドラえもん、それにのび太くんも。
何て御礼を言ったらいいか分からないけど・・・あのままだったらきっとユフィは
助からなかった、本当にありがとう!」
ユフィ「私からも改めて御礼を言います、ありがとうドラえもん」
のび太「後は黒の騎士団の進軍をおさえれば、日本を取り戻せるね!」
スザク「日本を取り戻せる?それはどういう意味なんだい?」
ダールトン「姫様は先程、ユーフェミア殿下を助ければ日本を開放すると
この子達と約束したのだ」
ユフィ「あのお姉様が・・・そんなことを」
スザク「で、では本当に!?」
ダールトン「あぁ、日本は独立国家として以前の状態に戻る。
良かったな枢木。もっとも、我らが黒の騎士団に勝てばの話だが」
ユフィ「良かったですねスザク!」
スザク「信じられない・・・本当に日本が。君達は本当に凄いな」
のび太「いや~それほどでも」
ロイド「まさかあのコーネリア殿下がそんな事を約束するなんてね」
ダールトン「黒の騎士団を倒すにはまだ戦力が足りない
枢木、ランスロットで出ろ!」
スザク「はい!」
ダールトン「何だ?」
ロイド「まさかこんな展開になるとは思わなかったんでね
少し前に埼玉租界の研究所に運んじゃったんだよ」
スザク「え!?」
セシル「今から戻っていたら戦闘開始までに間に合いませんね・・・」
ドラえもん「大丈夫です、この何処でもドアがありますから!」
ロイド「そういえば、君達ここから急に出てきたみたいだけど
このドアはいったいなんなんだい?」
ドラえもん「これは何処でもドアと言って、どんなに離れた場所にでも
一瞬で移動できてしまう道具なんです!」
セシル「い、一瞬で!?」
ドラえもん「見てもらったほうが早いですね」ガチャッ
セシル「!?・・・し、信じられません」
ロイド「確かに埼玉の研究所だね~。これでランスロットの件は解決したけど
恐ろしいね~♪未来の科学力っていうのわ♪」
ユフィ「本当に凄いですね、ドラえもんさんは」
スザク「はい!」
のび太「あ、スザクさん待ってください!」
スザク「なんだい?」
のび太「戦場には僕達の友達もナイトメアで戦うことになってるんです」
スザク「君達の友達が!?その友達も君達と同じくらいの年なのかい?」
のび太「そうです」
スザク「それは危険だ、今すぐ止めさせた方が」
ドラえもん「大丈夫です、僕の道具でナイトメアを改造しているはずですから」
ロイド「改造?うふふ~、僕物凄く興味あるな~それ♪」
のび太「でも万が一のこともあるから、もしもの時は二人を助けてあげてください」
スザク「分かった、約束しよう。君達の友達は必ず助けるよ
二人の名前を教えてくれないか?」
のび太「ジャイアンとスネ夫です!」
スザク「ジャイアン?スネ夫?随分変わった名前だね」
一緒にくっついているのがスネ夫だ」
のび太「あはは、その通りですね」
スザク「分かった、じゃあ行ってくるよ」
ユフィ「スザク、無理をしないでくださいね」
スザク「イエス・ユア・ハイネス!」
(日本を取り戻すという決意を胸に
スザクは研究所内のランスロット格納庫へと向かった)
ダールトン「よし、俺もナイトメアで出る!ロイド、ユーフェミア様のことは
任せたぞ」
ロイド「はいはい」
(ダールトンは何処でもドアを使い
政庁内のナイトメア格納庫へと向かった)
ロイド「ねぇドラえもんくん♪」
ドラえもん「うわっ!!な、何ですか!?」
ロイド「君と君の道具に関していろいろ調べたいんだけど
協力してくれないかな~♪」
ドラえもん「それは出来ません、時間渡航に関する法律で禁止されてます」
ドラえもん「駄目ったらダメー!!」
のび太「ねぇドラえもん、僕達はこれからどうしようか?」
ロイド「だから僕の研究に協力を」
セシル「しつこいですよロイドさん!」
ユフィ「あの、御二人にお願いしたいことがあります!」
ドラえもん「ユーフェミア殿下が、僕達に?」
ユフィ「はい、聞いてくださいますか?」
のび太「勿論です!」
ユフィ「では申し訳ありませんが、特派の方々は少し席を外してください」
セシル「あ、はい!行きますよロイドさん」
ロイド「は~、僕の研究・・・」
(ロイドとセシルは部屋を出た)
ユフィ「これから話すことは、絶対に口外しないでください」
のび太「いいですけど、そんなに重要な話なんですか?」
ユフィ「はい、ゼロの正体に関してのことです」
ドラえもん「知ってるんですか?」
ユフィ「ゼロはブリタニア皇族です!」
ドラ&のび「えぇ!!?」
ユフィ「第17皇位継承者、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
これがゼロの正体です」
ドラえもん「あぁ驚いた。まさかゼロが皇族だったなんて」
のび太「でも、何で皇族であるゼロがブリタニアと戦ってるんですか?」
ユフィ「それは話せば長くなります・・・・きっかけは
マリアンヌ様が暗殺されたあの事件・・・」
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---
-
スネ夫「ジャイアン、こっちの改造は終わったよ!」
ジャイアン「俺もやっと終わったぜ」
スネ夫「全くドラえもんは、何が数分で終わるだよ!
もう一時間は経ってるじゃないか!」
ジャイアン「ま、いいじゃねーか!これで最強のナイトメアが
完成したんだしよ!」
スネ夫「へへ、これで黒の騎士団を倒せるねジャイアン!」
(その時、場内の通信機からゼロの声が聞こえてきた)
ゼロ『聞くがいいブリタニアよ!我が名はゼロ!力あるものに対する反逆者である』
スネ夫「あ、ゼロの声だよジャイアン!いよいよ戦闘が始まるんだ」
ゼロ『0時まで待とう、降伏し、我が軍門に下れ!!!』
ジャイアン「何が校門をくぐれだ!わけのわかんねーこと言いやがって!」
スネ夫「ジャイアン、校門じゃなくて軍門だよ」
ジャイアン「いつまでもこんな所にいられるか、行くぞスネ夫!」
スネ夫「オッケー!」
ユフィ「と、いうわけです。」
ドラえもん「つまりゼロ・・・いや、ルルーシュは
自分の妹が安心して暮らせる国を作るために戦ってるってことなんですか?」
ユフィ「勿論それだけではありませんが、それが一番ルルーシュに
とっては大きなことなんだと思います」
のび太「目も見えず、歩けなくなった自分の子供を
外交の道具に使うなんて許せない!」
ユフィ「ルルーシュとナナリーは、いつもブリタニアによる
暗殺の恐怖と戦いながら生きてきたんだと思います。
それを思うと、私は胸が痛いです」
ドラえもん「でも、だからと言って彼のやってきたことを
正当化することは出来ません!」
ユフィ「ですが、私は救いたいんです!ルルーシュと、ナナリーを・・・
ドラえもんさん、どうかお願いします!」
ドラえもん「う~ん・・・」
のび太「やろうよドラえもん!誰か一人が不幸になる必要なんてないんだ!
みんなが幸せになる解決策がきっとあるはずだよ!」
ユフィ「のび太さん・・・」
ユフィ「ありがとう・・・・二人とも」チュッ(ユフィはドラえもんのほっぺにキスをした)
ドラえもん「いや~ドゥふふふふ」
のび太「あはは、ドラえもん顔真っ赤だよw」
?「本当に美しいね、兄弟というのは」
のび太「だ、誰!?」
(声のする方向、通路と部屋を繋ぐ扉の前にはドラえもんと同じ位の
身長をした一人の子供が立っていた)
V.V「僕の名前はV.V」
ドラえもん「ブイツー?」
V.V「ルルーシュに殺されかけたにも関わらず、そのルルーシュを
助けようだなんて。本当に素晴らしいね、兄弟というのは」
ユフィ「あ、あなたは何者なんです?何故ゼロの正体を・・・」
V.V「僕は思うんだ、兄弟っていうのは
この世で最も美しい関係なんじゃないかってね」
V.V「ルルーシュは特殊な力を持っている」
ドラえもん「それは僕達も知ってます!」
V.V「じゃあそれが何という能力か、君は知ってるかい?」
ドラえもん「いや、そこまでは・・・・」
(V.Vはドラえもんに向かって手の平をかざした
そこにはひらがなの『ひ』に似た模様が記されていた)
V.V「これなら分かるんじゃないかな?君なら」
ユフィ「何ですか?あの模様は」
のび太「ひらがなの「ひ」じゃいないの?」
ドラえもん「いや違う!これと似たような模様を
昔22世紀の図書館で見たことがある!」
のび太「22世紀で!?」
ドラえもん「よしこれで調べてみよう、『宇宙大百科事典ー』」
ありとあらゆる情報が載ってる百科事典
ピコピコ
のび太「ね~まだ分からないの?」
ピピーン
ドラえもん「出た!!」
のび太「読んでみて!」
ドラえもん「ギアス、王の力と呼ばれる他者の思考に干渉する特殊能力。
能力の内容は個々の能力者によって違い、その者の性格や願望が
大きく反映される。能力発動の際には発動者の片目に『赤い鳥のような紋章』
が浮かび上がる。対抗策としては目を瞑るなどがあるが、防げるとは限らない」
のび太「その紋章がV.Vの手の平に書いてあるやつなのか~」
V.V「フフ、正解」
ドラえもん「ギアス発動には不老不死のコードを持つ媒介者との契約が必要
ギアスは使用する度その力が増大し、能力者自身がその力を制御できなく
なってしまう場合もある。しかし一定以上に増幅させた者はギアスを失うかわりに
媒介者から不老不死のコードを奪い取ることができ、その者が新たな媒介者となる・・・」
ドラえもん「そうか、思い出したぞ!一時期22世紀でも話題になった」
V.V「今ギアスを使える者は世界に二人しかいない」
のび太「えぇ!?ゼロの他にもいるの?」
V.V「うん、ゼロと・・・・ブリタニア皇帝シャルル」
のび太「こ、皇帝陛下が!?」
ユフィ「お父様が・・・」
ドラえもん「分かったぞ、お前は皇帝にギアスを与えた媒介者だな!」
V.V「フフ、そうだよ」
のび太「えぇ!?じゃ、じゃあ不老不死なの?」
V.V「そうだよ。僕とシャルルは約束したんだ、嘘のない世界を作ろうってね」
のび太「嘘のない世界?」
V.V「この世界は嘘ばかりだ。それを無くすのさ」
ドラえもん「そんなこと、どうやってするつもりだ!」
V.V「人類全ての意識を共有できるようになれば、この世から嘘は無くなるんだよ」
V.V「出来るよ、神を殺せばね」
ユフィ「神を・・・殺す!?」
V.V「神はCの世界とも呼ばれている。そこは生死に関係なく
人の心と記憶が集まる世界なんだ。思考エレベーターで人間の思考を
Cの世界に干渉させ、不老不死のコードの力を使って全人類を
一つの集合無意識へと回帰する」
ドラえもん「な、何だって・・・」
V.V「そうなったら全人類が思考をさらけ出す状態になり
この世から嘘は無くなる。互いを心の底から理解しあえる新の平和が訪れるんだ」
のび太「そんなの、平和でも何でもないよ!」
V.V「ラグナレクの接続にはもう一つのコードが必要なんだ。
一つは僕のコード、そしてもう一つはC.Cのコード」
のび太「シーツー?」
V.V「ルルーシュにギアスを与えた者の名だよ。君達はこれから
ルルーシュに会いに行くんだろう?だったら、ついでにC.Cを連れて来てよ」
ドラえもん「断る!お前達の好きなようにはさせないぞ!」
V.V「フー、まぁいいや。C.Cを誘い出す方法なんていくらでもあるし
そうだな、まずはルルーシュの妹でも使ってみようかな・・・」
V.V「ナナリーを餌に使えば、ルルーシュは必ずやってくる。
ルルーシュが来るということは、C.Cも来るでしょ?」
ドラえもん「そんなことさせるか、『スモールライトー!』」
V.V「僕の邪魔をするつもり?」
ドラえもん「これでもくらえ!」ピカー
V.V「・・・・?なんだいこの光は?」
のび太「ス、スモールライトが効かない!?」
ドラえもん「そ、そんな馬鹿な!」
V.V「僕にそういった類の力は効かないよ。たとえそれが
未来の科学によるモノでもね」
のび太「ど、どうするドラえもん!?」
ドラえもん「こいつには、手も足も出ないよ・・・」
V.V「何人たりとも僕達の邪魔は出来ないし、嘘もつけない。
じゃあ僕はこれで失礼するね。C.Cを捕まえないといけないから」
(そう言い残すとV.Vはその場から姿を消した)
のび太「ドラえもん、取り合えずナナリーって子を助けに行こう!」
ドラえもん「そうだね、V.Vよりも先に行かないと大変なことになる!」
ユフィ「御二人とも気をつけて。ナナリーとルルーシュを
よろしくお願いします」
のび太「任せてください!」
(その時艦内のスピーカーからゼロの声が聞こえてきた)
ゼロ『聞くがいいブリタニアよ!我が名はゼロ!力ある者に対する反逆者である!』
ドラえもん「ゼロ・・・いや、ルルーシュの声だ!」
ゼロ『0時まで待とう、降伏し、我が軍門に下れ!!!』
ユフィ「いよいよ戦闘が始まるのですね・・・」
ドラえもん「黒の騎士団の方はコーネリア殿下や
ジャイアン、スネ夫くん達にに任せよう!僕達はV.Vを追う!」
ユフィ「ナナリーはアッシュフォード学園内にある
クラブハウスで生活をしてます!」
ドラえもん「分かりました、じゃあ行くよのび太くん!」
ユフィ「二人を、お願いします」
(外縁に布陣したコーネリアの部隊とゼロの乗ったガウェインが睨み合っていた)
ゼロ『0時まで待とう、降伏し、我が軍門に下れ!!!』
コーネリア「爆撃は?」
ギルフォード「時間あわせでいけます!」
コーネリア「よし、0時になったと同時にガウェイン及び黒の騎士団に
総攻撃を仕掛ける!撃ち方用意!」
(無数のナイトメアの照準が空中に浮かぶガウェインへ向けられた)
-------ガウェイン(コクピット内)
ルルーシュ「ありえない・・・・・・・なんだあのナイトメアの数は?」
C.C「この状況を予期して兵を残していたのではないか?」
ルルーシュ「そんなはずはない・・・租界に残るであろう兵力は
事前にディートハルトが確認し、俺はその報告を受けた」
C.C「ディートハルトが嘘をついたという可能性は?」
ルルーシュ「ないな、あの男はゼロに心酔しきっている。
この局面で裏切る理由がない」
ルルーシュ「こっちが聞きたいくらいだ。報告の倍・・・・いや
それ以上はある」
(その時ガウェインへ藤堂の乗る月下から通信が入った)
藤堂『ゼロ!これはどういうことだ!何故こんなにナイトメアが』
ゼロ『目の前の現実を受け止めるしかあるまい。安心しろ
私の作戦通り事が決まれば、初手であのナイトメア部隊は一掃できる』
藤堂『あの大部隊をか?』
ゼロ『あぁ、0時になったと同時に租界外縁部の階層を一気に崩す!』
藤堂『階層を!?しかしそんなことは政庁の地下にある管制室にいる
人間にしか出来んぞ!?』
ゼロ『既に協力員を忍ばせてある。問題ない』
藤堂『(そんなところにまで協力員を潜ませていたのか・・・
いったいどうやって・・・)』
ギルフォード「妙ですね、ゼロがわざわざ時間を指定するとは」
コーネリア「この大部隊に流石のゼロも腰が引けたのだろう。
奴の考えではこの半分にも満たない数の部隊を想定していただろうからな」
ギルフォード「半分以上はパイロットも乗っていないただの
見せ掛けとも知らずに」
コーネリア「これで良い。この戦い、時間が長引けば長引くほど
黒の騎士団は不利になる」
ギルフォード「援軍到着予定時刻は1時・・・1時間食い止めれば」
コーネリア「もうすぐ0時だ、油断はするなよ」
ギルフォード「はっ!」
(そういい残すとコーネリアは通信を切った)
オープンチャンネルで通信が入る)
ゼロ『これは最終通告だ!0時までに、我が軍門に下れ!!』
---------政庁地下管制室
(ゼロの最終通告という言葉と、軍門に下れという言葉に反応し
階層を管理する職員達の目の回りが赤くなる)
職員A「・・・最終通告・・・・軍門に・・・・下れ・・・」
職員B「・・・・軍門に下れ・・・・租界を壊せ・・・」
(職員達は何かに取り付かれたように階層の基礎ブロックを
切り離す作業を始めた)
--------外縁部(コーネリア部隊)
コーネリア「ゼロ、今度こそ終わりにしてやる!」
--------ガウェイン(コクピット内)
ルルーシュ「コーネリア、正面からの戦いにとらわれた、お前の負けだ」
同時に、コーネリアが陣を敷いている租界外縁部の足場が一気に崩壊
その衝撃は地響きとなり租界全体へと轟く)
ゴゴゴゴゴゴゴ
コーネリア「何だこれは!?」
ギルフォード「まさか!?基礎ブロックを!?」
(コーネリアやギルフォードの乗るグロースターを始めとする多くのナイトメアが
一気に租界の下、ゲットーへと叩きつけられた)
パイロットA「うわあああああ!」
---------ガウェイン
ルルーシュ「耐震対策の為租界全体に張り巡らされてある階層構造。
しかし、フロアパーツを一斉にパージすればこれほど脆いものはない。
黒の騎士団を迎え撃つ為、外縁に布陣したのが仇になったな」
C.C「殆どのナイトメアが下に落ちたようだ」
ルルーシュ「どうやってあれ程の部隊を用意したのかは知らんが
こうなってしまっては最早意味を成さない。
フハハハ、これでいい!後はこのまま進軍し、政庁陥落の映像と共に
独立宣言をすれば、嫌でもあの男が出てくるはずだ・・・ブリタニア皇帝が!」
目の前の光景とゼロの作戦に感嘆の声をあげた)
玉城「ゼロ・・・やっぱすげーよお前は」
カレン「あの大部隊が一気に消えた・・・本当に」
藤堂「(いったいどうやって地下協力員を・・・・・しかしこれは好機!
今は戦いのことだけに集中しよう!)」
(ゼロから通信が入る)
ゼロ『何を呆けている!各部隊はゲットーに叩きつけられた部隊の
残存勢力を叩きつつ、租界へ進軍しろ!!』
玉城「よっしゃー!やっと出番だぜ!」
ゼロ『藤堂、下は任せたぞ!私は航空戦力を落とす』
藤堂『承知した!全軍、出撃!!』
(藤堂の号令と共に待機していた黒の騎士団の部隊が
次々に租界へと向かって動き出した)
ゼロ『1番隊と2番隊は報道局を、3番隊と4番隊は学園地区に向かえ!』
カレン『学園地区?』
ゼロ『そこにあるアッシュフォード学園に司令部を置く!』
カレン『え・・・?アッシュフォード学園に?』
ゼロ『扇、お前もそこへ向かえ。私も後から向かう』
扇『分かった!』
ゼロ『その他の部隊は政庁へ進め!ブリタニア軍の
残存勢力は見つけ次第撃退しろ!』
玉城『よっしゃー!政庁に突撃だー!!』
扇『玉城、お前は3番隊だろ!俺と一緒に学園地区だ!』
玉城『へいへい』
ゼロ『カレン、対象が現れたら・・・』
カレン『分かってます!』
ゼロ『よし!』
状況把握と陣形の建て直しに必死だった)
コーネリア「退け、退けー!!全軍政庁まで後退しろ!体勢を立て直す!」
ギルフォード「全軍後退だ!!急げ」
(そこへ残存勢力の排除へと向かった黒の騎士団のナイトメア部隊が現れる)
藤堂「コーネリアを確認した・・・・いくぞ!!」
千葉&朝比奈&仙波&卜部「承知!!!」
コーネリア「くっ!!」
藤堂「堕ちろ!!」
ガンッ!!
(コーネリアに向けられた藤堂の乗る月下の初太刀は
ギルフォードのグロースターによって防がれた)
藤堂「チッ、ナリタにいたあいつか!!」
ギルフォード「今のうちにお逃げください姫様!」
コーネリア「ギルフォード、私に敵に背を向け逃げろと言うのか!?」
ギルフォード「姫様は、生きねばなりません!
彼らとの約束を果たす為にも!!」
ギルフォード「姫様!!」
コーネリア「・・・分かった。死ぬなよ、我が騎士ギルフォード!」
ギルフォード「イエス・ユア・ハイネス!」
(後退しようとするコーネリアに対し四聖剣が待ったをかける)
千葉「逃がすか!!朝比奈、回り込め!」
?「お前らの相手は俺達だ!」
朝比奈「こいつらは!?」
ギルフォード「グラストンナイツか!よく来てくれた」
アルフレッド「コーネリア殿下、この後ろに陣を敷きました
御戻りください」
コーネリア「礼を言う!では後を頼むぞ」
藤堂「コーネリアの騎士に本国のグラストンナイツか・・・
手強いが、ここで立ち止るわけにはいかん!いくぞ!!」
四聖剣「承知!!!」
ミレイ「みんな大丈夫?」
シャーリー「凄い地震でしたね・・・・」
リヴァル「遂に戦闘が始まったんだ」
ナナリー「黒の騎士団・・・ですね」
ミレイ「心配しなくても大丈夫よナナリー。いくらなんでも
学園地区にまでは来ないと思うから」
リヴァル「まぁおさえるとしたら政庁と報道局くらいでしょうからね。
ここはまず安全だよ」
(その時生徒会室に銃を持った黒の騎士団の団員が入ってきた)
ガチャッ
玉城「おらおら~!この学校は、俺達黒の騎士団が貰った!!」
シャーリー「く、黒の騎士団!?」
ミレイ「こんな所何に使うつもりよ!?」
玉城「どう使おうが俺たちの勝手だ!大人しくしやがれ」
リヴァル「止めろ!乱暴はするな!」
リヴァル「み、みんなに手は出させないぞ!」
ナナリー「リヴァルさん・・・」
玉城「へ、そうかよ!じゃあお前なら殴っていいんだな?」
(玉城がリヴァルを殴ろうとしたその時、生徒会室に
ピンク色のドアが現れた)
ドラえもん「『転ばし屋ー』」
●転ばし屋
10円玉を入れ、ターゲットを指名するとその相手を襲い
所持している銃を使って相手を確実に3回転倒させる
ドラえもん「10円玉を入れてと、それー!!」ポイッ
玉城「何だテメーらは!?ん?何だこのちっこいの?」
バキューーーン!!
玉城「うわっ!!」ドテッ
玉城「イテテ、何がやったーだこの餓鬼!!」
バキューーーン!!
玉城「どわっ!」ドテッ
ミレイ「プッ、プハハハw」
シャーリー「ちょっと会長、笑っちゃ駄目ですよ!」
ミレイ「だってあんなに綺麗に転ぶ人初めて見たんだもん
しかも二回もw」
シャーリー「プッ、確かにちょっと面白いですねw」
玉城「く・・・くそ、何なんだこのチビは!!こ、こっち来んな!!」ダダダダ
(玉城はたまらず部屋を飛び出した。勿論転ばし屋はその後を追う)
ドラえもん「ふう、何とかなったか」
ミレイ「あの~ちょっといいかしら?」
ドラえもん「あっ!こんにちは、僕ドラえもんです」
のび太「僕、野比のび太です」
リヴァル「さっきは助かったよ、ところであの小さいのは何だったんだ?」
ドラえもん「あれは転ばし屋といって、敵を転ばせる道具なんです」
シャーリー「ず~と転ばすの?」
ドラえもん「いえ、1回につき3回までです」
ミレイ「じゃーあの人もう1回転ばされちゃうんだ」
シャーリー「ちょっと気の毒ですね」
ミレイ「ところで、あなた達何処から来たの?
学園の生徒には見えないけど」
のび太「僕達はナナリーさんって人を探しに来たんです」
ナナリー「え?私・・・ですか?」
ドラえもん「あなたがナナリーさんなんですか?」
ナナリー「はい、ナナリー・ランペルージです」
のび太「ランペルージ?」
ドラえもん「きっと本名は隠してるんだよ」
のび太「あ、そっか」
ドラえもん「いえいえ、こっちの話です、うふふふふ」
ミレイ「それで?ナナリーに何の用なの?」
のび太「ユーフェミア殿下に言われたんです、ナナリーさんを
守るようにって」
ドラえもん「の、のび太くん!!」
のび太「あっ!しまった・・・」
リヴァル「ユーフェミア様がナナリーを!?」
シャーリー「何でユーフェミア様がナナちゃんを守るようにだなんて言うの?」
ミレイ「ほ、ほらあれよ!学園のみんなを守れってことじゃないの?
そうでしょ?ね?」
ドラえもん「そ、そうなんです!これからみなさんを安全な場所へと
案内します!」
のび太「は~危なかった」
ナナリー「あ、あの!ユフィ姉様は御無事なんですか!?」
リヴァル&シャーリー「ユ、ユフィ姉様!!?」
ミレイ「あちゃ~」
ドラえもん「安心してください、今はもうすっかり元気です!」
ナナリー「良かったあ~。ニュースでユフィ姉様が
ゼロに撃たれたと聞いてずっと心配してたんです」
シャーリー「ね、ねぇナナちゃん?ユフィ姉様ってどういう意味?」
ナナリー「え?・・・・・・・はっ!?」
ドラえもん「どうやら、もう隠し通すのは無理みたいだ・・・」
ミレイ「はぁ、そうみたいね」
リヴァル「そうみたいねって、会長!俺に隠し事してたんですか?
水臭いですよ~」
ドラえもん「やっぱりあなたは知ってたんですか?」
ミレイ「まーね、一応アッシュフォード家の長女だし」
シャーリー「会長、説明してください!」
ミレイ「はいはい分かったから落ち着いて。
う~んまず何から説明したらいいかしら?」
リヴァル「ナナリーが・・・ブリタニア皇族!?」
ミレイ「そっ、でも本国では記録上亡くなった事になってるから
こうやって名前を変えてここで暮らしてるのよ」
シャーリー「と、ということはルルも!?」
ナナリー「はい、お兄様もブリタニア皇族です」
シャーリー「う、うそ~」ヘナヘナ・・・ドテッ
(シャーリーは腰を抜かしてしまいその場に座り込んだ)
ミレイ「まぁビックリするのも無理はないわね。
身近にいた友達が実は皇族でしたなんて、私がそっちの立場でも
たぶん腰抜かしてると思うわ」
リヴァル「マ、マジかよ・・・ちょっと頭の整理がつかない」
ドラえもん「また黒の騎士団が来るかもしれません!
取り合えず、まずは安全な場所に避難しましょう!」
ミレイ「そうね。でも外は危険よ?どうやって移動するの?」
ドラえもん「大丈夫です!何処でもドアがありますから」
ミレイ「何処でもドア?」
--------(数分後)
ミレイ「み、未来のロボット?」
ドラえもん「そうです!」
ナナリー「ドラえもんさんが、未来のロボット・・・」
シャーリー「あ、あはははは・・・」プシュー
リヴァル「会長!シャーリーの頭がパンクしました!」
ミレイ「しょ・・・正直私もパンクしそう・・・でも、あなたが嘘を言うとも
思えないし、事実なんでしょうね」
のび太「ドラえもん、早くしないとまたあいつらが来るよ!」
ドラえもん「そうだね、じゃあ取り合えずアヴァロンへ行こう」ガチャッ
のび太「さぁみんな、早く!」
ミレイ「凄い・・・全然違うところに繋がってる」
リヴァル「本当に未来のロボットなんだ」
シャーリー「あははははh・・・・」プシューー・・・ボンッ
(ドラえもん達は生徒会メンバーと共にアヴァロンへと戻った)
ミレイ「さっきまで生徒会室にいたのに・・・」
リヴァル「ていうか、ここは何処なの?」
ユフィ「ここはアヴァロンです」
ナナリー「その声はユフィ姉様ですね?」
リヴァル「うわっ!本当だ、ユーフェミア様だ・・・」
ユフィ「そうよナナリー、無事でよかった」
ナナリー「ユフィ姉様お怪我は大丈夫なのですか?」
ユフィ「うん、もう大丈夫。ドラえもんさんが治してくれたから」
シャーリー「・・・本当に皇族だったんだね、ナナちゃん」
ミレイ「愛しのルルーシュくんもね♪」
シャーリー「う~、それを言わないでください」
ミレイ「ま、大丈夫よ!皇族とは言っても元なんだから
今は普通の一般人なんだし、チャンスあるって」
シャーリー「そ、そうですよね!うん、頑張ろう!」
リヴァル「アヴァロンって言われてもよく分からないな~。何する所なんですか?」
リヴァル「浮遊航空艦!?じゃあこれ今飛んでるの!?」
のび太「そうですよ」
ミレイ「それにしては音が静かね」
ロイド「それは僕の発明したフロートシステムで飛んでるからだよ」
ミレイ「ロ、ロイド伯爵!?」
リヴァル「あぁ!!会長の婚約者!!・・・って、あんた伯爵なの?」
ロイド「ん?そうだよ♪」
リヴァル「そ、そんな~・・・いくらなんでも伯爵が相手じゃ勝ち目が・・・」
ミレイ「ところで何でこんな所にいるんですか?」
ロイド「ま、それはこっちの台詞でもあるんだけどね。
うふふ~♪ちょっとドラえもんくんに僕の研究の協力をしてもらいたくてね」
ドラえもん「またですか!駄目ったら駄目です!!」
ロイド「ちょっとだけでいいんだけどな~♪」
セシル「ロイドさん、いい加減にしてください!」
ロイド「やっぱり駄目なの?はぁ~、こんなチャンス今しかないんだけどな~」
本当にありがとう」
のび太「いいえ、当然のことをしたまでです」デレデレ
ナナリー「でも、まだお兄様と連絡がとれないんです・・・。
昨日の朝出かけたっきり帰ってこなくって・・・」
ミレイ「まったくルルーシュは妹不幸ね~。こんなに心配ばかりかけて」
ユフィ「ナナリー、大丈夫です。ルルーシュは必ず私達が、『助けます』」
のび太「僕達がこれから探しに行きますよ!」
ナナリー「え?のび太さん達が?」
ドラえもん「最初からそのつもりでしたから大丈夫です!」
のび太「じゃあ行こうドラえもん!」
ナナリー「お兄様のこと、よろしくお願いします」
ユフィ「絶対に、『助け出してあげてください』」
ドラえもん「分かりました!では行ってきます」
(ドラえもんとのび太はアヴァロンを去った)
のび太「何でまたここに戻ってくるのさ?ルルーシュはゼロなんだよ?
だったら戦場に行かないと!」
ドラえもん「その前にやることがある!V.Vをなんとかしないと」
のび太「あ!そうだった」
ドラえもん「あいつはナナリーを狙いに必ずここへやってくる
その時に今度こそ倒さないと!」
のび太「でもドラえもんの道具が全然効かなかったじゃない?
それに不老不死なんだよ?どうやって倒すのさ?」
ドラえもん「動きを止めるだけでいいんだ、だからこれを使う
『瞬間接着銃ー』。これを当てれば流石のあいつも身動きがとれなくなるだろう」
のび太「そうか、スモールライトみたいな身体そのものに
影響を与えるものは駄目でも、こういう道具なら効くかもしれないね!」
ドラえもん「この辺には黒の騎士団も多い、V.Vが来るまでは
この『透明マント』を被って待機してよう!」
のび太「分かった!」
ドラえもん「V.Vへの射撃はのび太くん、君に任せるよ!」
のび太「任せといてよ!射撃は得意なんだ!」
援軍到着までに何とか政庁に辿りつきたい黒の騎士団が
熾烈な攻防を繰り広げていた)
藤堂「朝比奈、状況は?」
朝比奈「既に1番隊と2番隊は報道局を、3番隊4番隊は学園地区を
抑えました!後は順次政庁へ向かって進軍するとのことです!」
藤堂「よし、後は我らがここを突破するのみ!!行くぞ!!」
(形勢は圧倒的に黒の騎士団が有利だった。落下の衝撃で
見せ掛けだったナイトメア部隊は消え、残ったのは本来の数の部隊のみ
しかもその大半が実戦経験の乏しい基地常駐部隊だった為
藤堂や四聖剣、カレンの敵ではなかった)
カレン「おらー!!!」
(カレンの乗る紅蓮二式の輻射波動が敵サザーランドを襲う)
ドカーーーンッ!!!
アルフレッド「くそっ!なんて突破力だあのナイトメア・・・」
デヴィット「まずい、今の攻撃で陣形が!!」
カレン「藤堂さん、敵左翼が崩れました!」
アルフレッド「ここを突破されたら終わりだ、何としても死守する!!」
カレン「邪魔だー!!!!」
(アルフレッドのグロースターが紅蓮の右手に捕まる)
アルフレッド「しまった!!」
カレン「捕まえた!!」
(瞬時にカレンは右腕に内臓された輻射波動を発動させ
グロースターは膨張、破裂した)
ドカーーーン!!!
デヴィット「アルフレッド!!」
藤堂「余所見をしてる場合か?」
(藤堂の乗る月下の刀がアルフレッドの乗るグロースターの
コクピットブロックを貫く)
デヴィット「うわああああああ」
(藤堂と四聖剣、カレンの活躍によりグラストンナイツは全滅
ブリタニア軍が敷いていた政庁までの防衛線は崩壊した)
藤堂「後は政庁まで進むだけだ!!」
足止めをうけることとなった。進行方向から無数の攻撃が飛んできたのである)
藤堂「な、何だこの攻撃は!?」
カレン「嘘!?まだあんなに敵が残ってるなんて・・・」
朝比奈「どうしますか藤堂さん!?」
藤堂「物陰に隠れろ!一旦進軍を停止し、反撃しつつ敵の攻撃が止むのを待つ!」
------------ブリタニア政庁
ギルフォード「姫様!」
コーネリア「よく戻ったなギルフォード!状況は?」
ギルフォード「先程防衛ラインを突破されました・・・
しかし今は改良型山びこ山による一斉反撃にあい、敵は進軍を停止しています!」
コーネリア「時間稼ぎにはなるが相手はゼロだ、そう長くは持たないだろうな
援軍到着までの時間は?」
ギルフォード「後30分です」
コーネリア「いよいよ厳しくなってきたが、ここが踏ん張りどころだ
残った部隊でもう一度陣を敷け、そこで食い止めるぞ」
時間だけが経過していく中、藤堂はある疑問を抱く)
朝比奈「くそっ、これじゃいつまで経っても前に進めない!」
千葉「何処にこんな兵力を隠していたんだブリタニアは?」
藤堂「・・・妙だ」
朝比奈「何がですか?」
藤堂「この攻撃、数ばかりでまるで破壊力がない」
卜部「確かに!建物に当たってはいるけどその建物は
全くダメージを受けてない」
仙波「つまりどういうことだ!?」
藤堂「・・・これはただの見せかけ!音と煙だけのまやかしだ!!」
カレン「まさか・・・」
藤堂「臆するな、こんなものに怯む必要は無い!突っ込むぞ!」
(藤堂が先陣を切ったのをキッカケに、全部隊が一斉に飛び出した)
ダールトン「遂にバレたか・・・全機、迎撃体勢を取れ!
一匹たりとも政庁の中へは入れるなよ!」
全部隊「イエス・マイ・ロード!」
カレン「あれが最終防衛線?」
藤堂「恐らくな。あそこを突破すれば政庁は目の前だ!」
朝比奈「最終ラインって言っても敵があれしかいないんじゃ
話にならないよ!」
仙波「一気に行くぞ朝比奈!!」
朝比奈「ええ」
卜部「待て!後ろから何かくる!!」
仙波「ランスロットか!?」
卜部「分からない!物凄いスピードでこちらへ来るぞ」
藤堂「あれは・・・サザーランドか?いや、微妙に違う」
(その二つの機体はすぐに藤堂達にも確認できた。ガウェインのように空に浮かぶ
派手なオレンジと緑色のナイトメアが、そこにはあった)
ジャイアン「やっと見つけたぜ黒の騎士団!」
スネ夫「す、凄い数だよジャイアン」
朝比奈「どうしますか藤堂さん?」
藤堂「たった二機で挟み撃ちのつもりか?後方部隊は
ただちにその二機を撃ち落せ!」
後方部隊「承知!」
(後方のナイトメア部隊(無頼)がジャイアンとスネ夫の乗る
サザーランドに向け一斉射撃を浴びせる)
スネ夫「き、来たよジャイアン!!」
ジャイアン「慌てるなスネ夫!ひらりマントだ!」
団員A「な、何だあのマントは?攻撃を弾いている!?」
ジャイアン「今だスネ夫!」
スネ夫「くらえー!!」バンッ
(攻撃の隙をついてスネ夫とジャイアンは無頼に向け
瞬間接着銃を連射、後方の部隊は一気に身動きが取れなくなった)
団員A「な、何だこれは!?くそっ、動かない!」
ジャイアン「よーし、このまま一気に行くぞ」
朝比奈「後方の部隊が一瞬で!?」
仙波「我らでしとめるぞ!」
千葉「ハーケンを突き刺して下に叩きつけてやる!」
卜部「来るぞ!」
スネ夫「くらえー!!」バンバンバンッ
仙波「散開しろ!!」
(スネ夫の攻撃を避け、四聖剣は四方に散らばった)
スネ夫「あれ?何処へ行ったんだ?」
千葉「好機!」バシューン
(千葉の月下がスネ夫のサザーランドへ向けハーケンを発射
しかしひらりマントによって弾かれる)
千葉「チッ、何なんだあのマントは!?」
ジャイアン「こんにゃろー、よくもスネ夫を!!」バンバンバンッ
千葉「しまった!!」
千葉「くそっ!動けない!!」
ジャイアン「よっしゃー!」
スネ夫「流石ジャイアン!」
仙波「あのマントに攻撃をしても駄目だ!露出している
装甲かコクピットブロックを狙え!!」
卜部「だったら直接打ち込んでやる!」
(卜部はハーケンを利用して空中に飛び上がり
ジャイアンの乗るサザーランドの真後ろにつけ
刀でサザーランドのコクピットブロックに攻撃を仕掛けた)
卜部「もらった!!」
スネ夫「ジャイアン危ない!!」
ガンッ!!!
(攻撃は命中。しかしサザーランドは無傷
攻撃をした月下の刀の方が折れてしまった)
卜部「ば、馬鹿な!?」
スネ夫「今だ!!」バンバンッ
(スネ夫の攻撃が卜部の月下に命中)
仙波「なんて装甲だ・・・これでは攻撃のしようがない」
ダールトン「全軍、あの二機を援護しろ!!
藤堂と四聖剣、紅蓮のパイロット以外は民兵だ!一気に落とすぞ!」
(ダールトンの号令と同時に前方にいたブリタニア軍が
一気に黒の騎士団へ襲い掛かる)
朝比奈「くそっ、まさか本当に挟まれるなんて!?」
ジャイアン「こんにゃろー!!」バンバンバン
スネ夫「くらえ!」バンバンバン
(ジャイアンとスネ夫の活躍で戦況はよやく五分五分になった
瞬間接着銃による攻撃で身動きの取れなくなった黒の騎士団のナイトメアは
ネズミ捕りにかかったネズミのように地面に這いつくばっている)
仙波「ぐわー!!」
朝比奈「くそっ、仙波さんまでやられた!」
藤堂「このままでは援軍が到着してしまう!
あの二機さえなんとかなれば・・・・」
ドカーーーーーンッ!!!!
(紅蓮の輻射波動が前方のブリタニア軍を吹き飛ばす)
パイロットB「ぐわあああああ」
(輻射波動によるナイトメアの爆発は他機の誘爆を誘い
前方のブリタニア軍は一気に火の海に包まれた)
藤堂「紅月くん!!」
カレン「藤堂さん、あの機体は私に任せてください!」
藤堂「一人でやる気か!?あの機体は恐らく最新鋭のもの
いくら君でも危険すぎる!」
カレン「大丈夫です、自信があります!」
朝比奈「藤堂さん、ここは彼女に任せましょう!
このまま全軍で相手をしていてもラチがあきません!」
藤堂「・・・分かった。では頼むぞ紅月くん!!」
カレン「はい!!」
(藤堂達は前方の部隊へと向かい、紅蓮は後方にいる
スネ夫とジャイアンのサザーランドへと向かった)
敵の攻撃が当たってもビクともしないよ!」
ジャイアン「これならひらりマントは必要なかったな」
スネ夫「ジャイアン、このまま僕らだけで黒の騎士団を
壊滅させちゃおうよ!」
ジャイアン「ん?前から何か来るぞ?」
(紅蓮が物凄いスピードで向かってくる)
スネ夫「あっ!!あの赤いやつ、黒の騎士団のエースだよ!」
ジャイアン「さっき前の方でナイトメアをふっ飛ばしてたやつか!」
スネ夫「ジャイアン、あの機体を倒したら僕ら一気に有名人だよ!」
ジャイアン「よーし、一斉射撃だスネ夫!」
スネ夫「オッケー!」
バンバンバンバンバンバンッ
(ジャイアンとスネ夫は紅蓮に向かって瞬間接着銃を連射したが
カレンは操縦桿を素早く動かし全弾回避)
スネ夫「ぜ、全部避けられた!?」
スネ夫「こ、こっちに来るよ!」
ジャイアン「こんにゃろー、やれるもんならやってみろ!
機体性能はこっちの方が上なんだぞ!」
(紅蓮はハーケンを使い上昇、ジャイアンの乗るサザーランドの右腕部を掴み
輻射波動を発動。そのまま地面へと叩きつけた)
ジャイアン「うわあああああ」
スネ夫「ジャイアーン!!」
(サザーランドに目立った破損は無いが、地面に叩きつけられた衝撃で
ジャイアンはコクピットブロック内で頭を打ち気絶してしまった)
カレン「輻射波動を直接叩き込んでも傷一つないなんて・・・
いったい何なのこの機体?」
スネ夫「よ、よくもジャイアンを!!」バンバンバンバンッ
カレン「そんな攻撃当たるか!!」
(カレンは攻撃を回避しながら間合いを詰め
あっという間にサザーランドの頭部と掴んだ)
カレン「捕まえた!!さっきみたいに叩きつけてやる!」
スネ夫「ママー!!!」
(その時、無数のハーケンが紅蓮に向かって飛んできた
カレンは瞬時に操縦桿を動かしそれを回避
右手で掴んでいたサザーランドを放した)
カレン「この攻撃は!?」
スネ夫「あ、あれ?ぼ、僕助かったんだー!」
?「大丈夫かい!?」
カレン「この声・・・やっぱりスザクか!!」
スネ夫「あれはランスロット!?ぼ、僕を助けてくれたの?」
スザク「のび太くんと君達を助けるって約束したんだ。
ここは僕に任せて、君は倒れた友達を助けてやってくれ」
スネ夫「のび太と?分かりました、ジャイアーン!」
(スネ夫はジャイアンの乗るサザーランドへ向け移動した)
スザク「カレン話を聞け、僕達はもう戦う必要はないんだ!」
カレン「はぁ?何言ってんのよアンタ?」
スザク「日本はコーネリア殿下によって開放される事が決まった!
僕らが争う理由はもう何処にもない!」
カレン「・・・アンタ、私がそんな事を鵜呑みにするとでも思ってるの?」
スザク「嘘じゃない!!君達が隊を退けば、全て解決するんだ」
カレン「馬鹿馬鹿しい、誰が信じられるかそんなこと!
この裏切り者!!!」
スザク「退かぬというなら力づくでも退かせる!!」
カレン「へ~、やれるもんならやってみなさいよ。
飛べるからっていい気になるな!!」
スザク「(輻射波動機構さえ壊せば、あの機体の力は半減する
そうすれば何とか殺さずに退かせられる!)」
カレン「今日こそ墜としてやるスザク!!」
(カレンはランスロットに向け強くペダルを踏むつけた)
(V.Vを迎え撃つべく透明マントを被り学園内に潜んでいる
ドラえもんとのび太だったが、来るのは黒の騎士団の団員ばかりで
待てど暮らせどV.Vは姿を現さなかった)
のび太「ドラえもん、V.Vなんて全然来ないじゃない」
ドラえもん「おかしいな~。絶対にナナリーを狙いに来ると
思ったのに」
のび太「何か他にV.Vを探し出すいい方法ないの?」
ドラえもん「尋ね人ステッキくらいしかない」
のび太「アチャー」ドテッ
ドラえもん「んん!?」
のび太「どうしたの?」
ドラえもん「あれはまさか・・・・」
のび太「あれってどれさ?」
ドラえもん「ほら、あそこにいるのってもしかして・・・」
のび太「ゼ、ゼロだ!!?」
のび太「どうするドラえもん?」
ドラえもん「このマントを被ってる限り見つかることはまずない
取り合えず近くに行ってみよう!」
(ドラえもんとのび太はゼロの近くへと移動した)
扇「待ってたぞゼロ!戦況はどうなってるんだ?」
ゼロ「藤堂の部隊は今も尚政庁に向け進軍中だ。
少々手こずっているようだが」
扇「援軍到着まで時間がないぞ?大丈夫なのか?」
ゼロ「いざとなったらガウェインでブリタニア軍を空爆する。
それより、この学園の生徒はどうした?」
扇「あぁ、指示通り関係の無い生徒はみなクラブハウスに帰した。
ただ、ゼロの言っていた生徒会のメンバーは玉城が・・・・」
ゼロ「何!?玉城がどうした?まさか逃げられたのか!?」
扇「どうやらそうらしい。恐らく学園の外に」
ゼロ「何をやっているんだ玉城は!!!」
玉城「お、俺だけのせいにするなよ!」
玉城「しょ、しょうがねーだろ!急に青いタヌキみたいな奴が来て
みーんな逃がしちまったんだよ!」
ゼロ「青いタヌキ?」
ドラえもん「ぬ~っ」イライラ
のび太「ドラえもん、抑えて抑えて」
玉城「あぁ、わけの分からねー機械で俺を攻撃してきたんだ!」
ゼロ「(まさか皇帝の手先か!?いや、奴が俺の正体を
知るわけがない・・・考えすぎか)」
扇「ところでゼロ、生徒会の生徒になんの用があったんだ?」
ゼロ「なに、その中に協力員がいてな。玉城、生徒会のメンバーの中に
車椅子に乗っている子供はいたか?」
玉城「ん?あーいたぞ」
ゼロ「そうか・・・よし、司令部の人間を外に出して
その子供の捜索にあたらせろ!」
扇「え?それを今やるのか?」
ゼロ「最優先事項だ、急げ!!」
ルルーシュ「くそっ!玉城の奴め!」
C.C「過ぎたことを嘆いてもしかたないだろ。
そもそもこの役目にあの男を選んだのはお前自身だぞ?」
ルルーシュ「分かっている!!なんとかナナリーを保護しなくては・・・」
C.C「玉城の言う青いタヌキと自発的に逃げたのか
或いはそのタヌキに強引に連れ去られたか・・・」
ルルーシュ「それは恐らく前者だ。強引に連れ去ったのであれば
恐らくその青タヌキは皇帝の手の者だろう。だがいなくなったのは
ナナリーだけでなく、会長やリヴァルやシャーリーも含まれている。
皇帝の策略ならばわざわざ関係の無い他の生徒会メンバーまで
連れ去る必要がない」
C.C「そうか、では最悪の事態は防げそうだな」
ルルーシュ「それに、そもそも皇帝はゼロの正体を俺だと
分かっていないはず。こんな手をうってこれるとは思えない」
C.C「・・・・・」
(ルルーシュの携帯に電話が入る)
ルルーシュ「ん?非通知?こんなときに誰だいったい!?」
C.C「ナナリーかもしれんぞ?」
C.C「公衆電話からかけてるかもしれないじゃないか」
ルルーシュ「公衆電話からの着信はちゃんと公衆電話と出る。
お前は少し黙ってろ!」
C.C「フン、つまらん」
ピッ
ルルーシュ「もしもし・・・」
?「もしもし、ルルーシュかい?」
ルルーシュ「失礼ですが、どなたですか?」
?「僕かい?僕の名前はV.V」
ルルーシュ「(ブイツー?)はは、変わった御名前ですね」
V.V「フフ、よく言われるよ」
ルルーシュ「申し訳ありませんが、ただ今少々立て込んでるので
後日こちらから折り返し」
V.V「知ってるよ。援軍が来るまでに政庁を落とさないと大変だもんね」
ルルーシュ「!?」
やっぱりあれもギアスを使ったのかい?君は応用力があるな~」
ルルーシュ「何故ゼロの正体を知っている!?
それに今ギアスと言ったな・・・お前何者だ!?」
V.V「さっきも言ったろ?僕はV.Vだ」
ルルーシュ「名前を聞いているんじゃない!」
V.V「怒らないでよルルーシュ。僕のことはC.Cに聞けば分かるよ」
ルルーシュ「・・・・」ギロッ
(ルルーシュはC.Cを睨み付ける)
C.C「おいルルーシュ、電話の相手は誰だ?」
ルルーシュ「・・・V.Vとかいう奴だ」
C.C「なに!?」
のび太「聞いたドラえもん!?今V.Vって!」
ドラえもん「聞いた、もう少し様子を見てみよう!」
※ドラえもんとのび太は相変わらず透明マントを被り
堂々と部屋の中に潜入していた
ルルーシュ「・・・あぁ」
V.V「だったら話は早い。C.Cを頂戴」
ルルーシュ「頂戴?こんな女ならいつでも喜んで引き渡すが、
いったい何の為に?」
V.V「僕とシャルルの計画に必要なんだよ、C.Cがね」
ルルーシュ「シャルル・・・シャルルだと!?それは皇帝の事か!?」
V.V「そうだよ。僕の弟さ」
ルルーシュ「弟・・・・?」
V.V「うん。だから君から見れば僕は伯父になるね」
ルルーシュ「馬鹿な!あいつの兄弟は後継者争いに負け
みな死んだはずだ!」
V.V「僕は死なないよ。C.Cと同じ不老不死だからね」
ルルーシュ「何だと!?・・・お前が俺の正体やギアスの事を
知っているという事は、あの男も当然知っているのだろうな」
V.V「勿論。反抗的な息子だっていつも嘆いてるよ」
ルルーシュ「(くそっ、予想外だ!これでは作戦が・・・)」
ルルーシュ「・・・お前らの言う計画とやらの説明をしてくれたら
考えてやってもいい」
V.V「随分強気だね。どうやら君は自分の置かれてる立場を
理解出来てないようだ」
ルルーシュ「今更ゼロの正体をバラすとでも言って俺を脅すつもりか?
バラしたいのなら好きにしろ。こちらは最早そんな段階ではない」
V.V「違うよルルーシュ。ナナリーのことさ」
ルルーシュ「何!?まさかナナリーや生徒会メンバーを連れ去った
青タヌキというのはお前のことか!?」
V.V「ハハ、青タヌキか。確かに似てるね、でもそれは僕じゃない」
ルルーシュ「どういう事だ!?」
V.V「君の言うその青タヌキに先を越されてね。一度はナナリー誘拐に
失敗したんだ。でもその後彼らがナナリーを移動させた場所に行ってね
その時連れ去ったんだ」
ルルーシュ「今何処にいる?ナナリーは無事なんだろうな?」
V.V「勿論無事だよ。僕とシャルルは今神根島にいる。
ナナリーを返してほしいのならC.Cを連れて今すぐ来て」
V.V「説明がききたいのならC.Cかそこにいる青タヌキに聞きなよ」
ルルーシュ「なに!?ここには俺とC.C以外誰も」
V.V「何か道具を使って姿を隠してるんだろう。
彼は22世紀から来た未来のロボット。それくらい簡単に出来るだろうしね」
ルルーシュ「未来のロボットだと!?」
のび太「ね・・・ねぇ、ドラえもんのこと話してるんじゃないの?」
ドラえもん「どうやらそうらしい・・・」
V.V「嘘じゃないよ、直に聞いてみるといい。
それじゃ僕はこれで。なるべく早く来てよルルーシュ」
ルルーシュ「おい待て!!まだ話は」
ガチャッ・・・・ツーツー
C.C「おいルルーシュ、V.Vは何と言っていたんだ?」
ルルーシュ「待てC.C、その前にやることがある」
C.C「やる事?」
ルルーシュ「あぁ、この部屋に侵入者がいる」
ドラえもん「そんな馬鹿な!このマントを被ってる限り
バレるはずはないよ!」
ルルーシュ「潜んでる者よ、姿を現し、我が問いに答えよ!!」キュイーーン
(ルルーシュはギアスを発動!両目から赤い鳥のようなものが
のび太とドラえもんめがけて飛び出る)
ドラえもん「これはまさか!?のび太くん、目を瞑って!」
のび太「え?」
(時既に遅く、のび太はルルーシュのギアスにかかり
それまで着ていた透明マントを自ら取った)
ルルーシュ「子供・・・しかし、今までどうやって姿を隠していた?」
のび太「それはこの透明マントを被っていたからです」
(のび太の目は赤く縁取られている)
ルルーシュ「透明マント?」
ドラえもん「僕が説明します!」バサッ
(たまらずドラえもんもマントを取り
ルルーシュ達の前に姿を現した)
ドラえもん「むぅ!僕はネコ型ロボット!!」
C.C「タヌキにしか見えんが・・・それにしても滅茶苦茶可愛いな」
ルルーシュ「・・・おい、こいつは本当に未来のロボットなのか?」
のび太「そうです。ドラえもんは22世紀から来たネコ型ロボットです」
ルルーシュ「V.Vの言っていた事と同じ答えか・・・
それにギアスの命令は絶対だ、嘘はつけない。
つまり本当にこいつは未来のロボットということか」
ドラえもん「コラッ!!これ以上のび太くんを使って質問を続けるな!
僕が代わりに全部答えるって言っただろ!!
それと、のび太くんにかけたギアスを解除しろ!」
ルルーシュ「お前もギアスのことを知っているのか・・・」
ドラえもん「そんなことはどうだっていいだろ!早くしろ!」
ルルーシュ「安心しろ、直に切れる」
(のび太の目を縁取っていた赤が消えた)
のび太「あ、あれ?僕いったい何を?」
ドラえもん「大丈夫のび太くん?」
ルルーシュ「では質問に答えてもらうぞ青タヌキ」
ドラえもん「タヌキじゃないって言ってるだろ!ネコ型ロボット!
それに僕にはドラえもんっていう名前があるんだ!」
C.C「ほう、ドラえもんというのかお前は・・・名前まで可愛いじゃないか」
ルルーシュ「V.Vは生徒会室からナナリー達を連れ出したのは
お前だと言っていたが、それは事実か?」
ドラえもん「そうです」
ルルーシュ「何故そんなことをした?」
ドラえもん「V.Vからナナリーさんを守る為です」
ルルーシュ「つまりお前らはナナリーをV.Vから守る為に
みなを移動させたということか?」
ドラえもん「そうです」
ルルーシュ「しかし何の為にそんなことをする?
お前達がナナリーを守る理由などどこにも無いはずだ」
のび太「頼まれたんです、ユーフェミア殿下に」
ルルーシュ「ユフィに!?し、しかしあいつは・・・・」
ルルーシュ「治した!?じゃあユフィは生きてるのか?」
ドラえもん「はい」
ルルーシュ「・・・そうか、それは良かった」
ドラえもん「やっぱりユーフェミア殿下にギアスをかけたのは
何かの事故だったんですね?」
ルルーシュ「あぁ、突然暴走したんだ。自分ではもう
制御できなくなってしまった」
のび太「ぼ、暴走?」
ルルーシュ「ここからはC.C、お前にも同時に質問する」
C.C「分かっている、V.Vの事だろ?」
ルルーシュ「それだけじゃない、奴と皇帝がやろうとしている
計画とやらについても答えてもらう」
C.C「・・・そこまで話が及んでいたとはな」
ルルーシュ「大体の事は奴との会話で推察出来た。
恐らくV.Vとはお前と同じ、人間にギアスを与える媒介者だな?
そして奴は皇帝にギアスを与えている・・・違うか?」
C.C「・・・正解だ」
C.C「記憶を書き換えるというものだ」
ルルーシュ「記憶を?」
C.C「お前と同じ相手の目を見なければ発動しないタイプだが
他に制限はなく、同じ人間に何度も使用できる。お前のよりも強い」
ルルーシュ「なるほどな、あの男はその力で皇帝の座まで
伸し上がったというわけか」
C.C「そうだ」
ルルーシュ「では計画というのは?」
C.C「人と人との間に一切の虚構のない、死者とも
接触できる世界。あの二人はそれを目指している」
ルルーシュ「死者とも接触できる世界だと?」
ドラえもん「僕も聞きました、全人類を一つの集合無意識
へと回帰するってV.Vは言ってた!」
C.C「そう、つまり集合無意識に干渉し、人類全ての
意識を共有した世界だ」
どう絡ませたら良いものか悩んだので外しました…
また猿です、すいませんm(__)m
C.C「V.Vとシャルルは、お前同様幼い頃から父親を含めた
皇族による血みどろの後継者争いを見せられていた。
そしてその過程であの二人は激しく嘘を嫌うようになった」
ルルーシュ「嘘を?」
C.C「あぁ、だから目指したんだ。嘘のない世界を」
ルルーシュ「その為の意識の共有か・・・」
C.C「そうだ」
ルルーシュ「もしそれが実現すれば、強制的に他者と
意識が共有されてしまうのだから確かに嘘はつけないな・・・
だがそんな事どうやってやるつもりだ?」
ドラえもん「確かV.VはCの世界や思考エレベーターが
何とかって言ってました」
C.C「Cの世界とは死者も含めた全ての人の意識が
集まる場所だ」
ルルーシュ「思考エレベーターとは?」
C.C「シャルルの作り出した仮想空間。
人間の思考に干渉するシステムだ」
俺がゼロだという事も、ここにドラえもんがいるとこもあっさり
見抜けたというわけか」
C.C「思考エレベーターで人間の思考をCの世界へ干渉させ
私とV.Vの持つ不老不死のコードを使い人類の意識を共有させるつもりだろう。
あの二人はそれをラグナレクの接続と呼んでいた」
ドラえもん「ラグナレクの接続・・・」
ルルーシュ「それでV.Vはお前を連れてこいなどと言っていたのか」
C.C「コードが二つないとそれは実行できないからな」
ルルーシュ「大体のことは分かった、後はどうやってナナリーを
助け出すかだな・・・」
C.C「簡単な事だ、V.Vに私を差し出せばすんなり返してくれるだろう。
あいつの目的は私であってお前ではないのだからな」
ルルーシュ「それだとラグナレクの接続とやらが実行されてしまう。
それだけは避けなければ」
C.C「・・・やはりお前は反対なのか?」
ルルーシュ「当たり前だ!確かに実現すれば嘘のない平和な世界が
出来上がるだろう。だがそれは人の持つ命、個人を完全に無視している」
C.C「それをお前が言うか」
だがあいつらは違う。世界を変えたらそれっきり・・・
罰など受けるつもりは更々ないだろう」
C.C「だろうな」
ルルーシュ「で、お前はどうなんだC.C?」
C.C「どうとは?」
ルルーシュ「お前は随分V.Vや皇帝に関して詳しいようだが
奴らの計画に対してお前はどう考えている?どっちの味方だ?」
C.C「昔は私もこの計画に関わっていた。が、途中で止めた」
ルルーシュ「何故?」
C.C「お前と見解は同じだ。V.Vとシャルルは単に自分が可愛いだけ。
人の事など考えていない。いろいろと理屈を並べてはいたが
結局は自分に都合の良い世界を作ろうとしているだけだと思ったからだ」
ルルーシュ「ではお前は俺の味方ということでいいんだな?」
C.C「恋人でも構わんぞ?」
ルルーシュ「黙ってろ魔女」
C.C「からかい甲斐の無い男だ」
ドラえもん「僕達もV.Vの考えには反対です!」
のび太「あの人達は間違ってる!」
ルルーシュ「それで、これからどうするつもりだ?」
ドラえもん「勿論ナナリーさんを助け出して、V.Vを止めるつもりです!
ナナリーさんがV.Vに連れ去られた原因は僕らにもありますから」
のび太「それに、ユーフェミア殿下と約束したしね」
ルルーシュ「では俺に協力してもらおう」
ドラえもん「それはできません!」
ルルーシュ「何だと?何故だ?目的が同じならば
力を合わせるべきだと思うが?」
ドラえもん「あなたがゼロである以上、僕達はあなたと一緒に
戦うことは出来ません!」
のび太「僕達は黒の騎士団のやり方と、ゼロを認めてません!」
ルルーシュ「ではどうしろという?このまま二組が別に行動をするのか?
あまり効率的とは言えないな」
ドラえもん「ゼロではなく、ルルーシュ・ランペルージとなら
一緒に戦うつもりです」
ドラえもん「黒の騎士団の進軍を止めさせて下さい!
そうすれば、僕達はあなたに力を貸します」
ルルーシュ「この状況で撤退しろと言うのか?」
ドラえもん「もう黒の騎士団とブリタニア軍が戦う理由は
無いんです!日本は開放されることが決まってるんですから」
ルルーシュ「開放されることが決まっているだと!?」
のび太「コーネリア殿下が僕達と約束してくれたんです!
ユーフェミア殿下を助けたら、日本を開放するって」
ルルーシュ「コーネリアがそんなことを?しかし、ユフィが
関わっているのであれば可能性は無くわ無いか・・・」
ドラえもん「だからこれ以上無駄な犠牲を出さない為にも
今すぐ戦いを止めさせるべきなんです!軍を退いてください」
ルルーシュ「・・・・・しかし口約束にすぎん。戦いが終わった後で
コーネリアが裏切る可能性だってあるぞ?」
のび太「それは絶対に無いと思います」
ルルーシュ「何故そんなことが言える?」
のび太「あの人の目は、嘘をついてませんでした!」
のび太「きっと約束を果たしてくれると思います」
C.C「目ときたぞルルーシュ。どうするつもりだ?」
ルルーシュ「・・・V.Vや皇帝を倒すのに彼らの協力は必須だ。
いいだろう、お前達の言う通り黒の騎士団を撤退せさよう」
のび太「本当ですか!?」
ルルーシュ「そうすれば俺達に協力してくれるのだろう?」
ドラえもん「勿論です。こっちとしてもゼロの・・・いや、ルルーシュさん
の協力がないと恐らくV.V達には勝てないと思いますから」
ルルーシュ「では契約成立だな。早速撤退命令を出そう・・・
もう一度聞くが、本当にコーネリアは信用出来るんだな?」
のび太「大丈夫です!」
ルルーシュ「ふん、流石のコーネリアも子供には敵わなかったわけか。
君達といると、何故かどんなことでも信じてみたくなるな。
いろいろと策略をめぐらせるのが馬鹿らしくなってくる」
ドラえもん「では改めて、これからよろしくお願いします」
ルルーシュ「こちらこそ、よろしく頼む。勝敗は君の持つ不思議な力に
かかっていると言っても過言ではない。頼りにしているぞ」
繰り広げていたが、間もなくブリタニアの援軍が到着しようとしていた)
朝比奈「藤堂さん、上空からブリタニアの援軍が!」
藤堂「うろたえるな!航空戦力はゼロがガウェインで排除する
手はずになっている!」
(その時ゼロから黒の騎士団へと通信が入る)
ゼロ「藤堂、私だ」
藤堂「ゼロか!ブリタニアの援軍が来た、このまま空爆されたら
お終いだ!ガウェインで出てくれ!!」
ゼロ「いや、ここは撤退する」
藤堂「何だと!?」
朝比奈「冗談でしょ!?」
カレン「撤退・・・・?」
藤堂「この気を逃しては政庁を落とす事など今後不可能だぞ!!
今が千載一遇の好機のはず!それを撤退だと!?」
ゼロ「レーダーをよく見ろ。援軍の数が想定していた数の倍以上だ。
流石にこの数をガウェイン一機で対応するのは無理だ。
それに、援軍到着までに政庁を落とすのがこの作戦の本筋だったはず!」
ゼロ「急がねば全滅するぞ!生きていれば必ず次のチャンスは
やってくる!ここは退くんだ!!」
藤堂「・・・・承知した。全軍、撤退だ。」
朝比奈「くそっ、ここまで来たのに!!」
カレン「撤退・・・そんな」
スザク「カレン早く逃げろ、空爆に巻き込まれるぞ!」
カレン「そんな・・・・」
藤堂「撤退だー!!空爆される前に全軍撤退!
動けなくなった者を助けつつ、後退しろ!」
千葉「紅月何をしている!?撤退だ!早くしろ」
カレン「そんな・・・・」
(ショックのあまりカレンは動く事が出来ず、紅蓮はその場に棒立ち
上空に展開していた戦闘機が爆撃態勢に入る)
千葉「紅月!!!」
他パイロット「イエス・マイ・ロード!!」
スザク「くっ!!」
(立ちすくむ紅蓮の上空から無数のロケットが放たれる
スザクはランスロットを移動させ、紅蓮に覆いかぶさった)
カレン「ちょ、ちょっとアンタ何考えてんのよ!?」
スザク「ランスロットの方がその機体よりも装甲は堅い
もしかすると助かるかもしれない」
カレン「ハア?馬鹿じゃないの!?これじゃアンタも死ぬかもしれないのよ!?」
スザク「前にルルーシュにも同じようなことを言われたっけかな。
お前は馬鹿だって。大丈夫、きっと君を守って見せるよ」
カレン「いくらランスロットの装甲でも、助かるわけないじゃない。
・・・・・・・本当、大馬鹿よ」
(カレンとスザクは祈るような気持ちで目を閉じた。
大量のロケットが紅蓮とランスロットへ降り注ぐものの
大きな爆発音と地響きだけで、機体自体に直接影響が
出ているような感じがしない。不思議に思ったスザクが
目を開けると、そこには二人の盾となりロケットに向け
マントをかざすオレンジと緑色のナイトメアの姿があった)
スネ夫「ジャイアーン、いくらなんでももう限界だよー!」
ジャイアン「頑張れスネ夫!俺達が諦めたら下の二人が
死んじゃうだろー!!」
ダールトン「まさかあそこにいるのは!?おい、今すぐ空爆を止めろ!」
パイロット「し、しかしまだ始まったばかりですが?」
ダールトン「馬鹿者!下で友軍機が巻き添えを食らっているんだ!
さっさと止めさせろ!!!」
パイロット「イ、イエス・マイ・ロード!!」
(程なくして空爆が止んだ)
ジャイアン「スネ夫、大丈夫か!?」
スネ夫「う~、何とか生きてるみたい」
スザク「君達、僕らを庇って・・・・」
スネ夫「見てよジャイアン、ひらりマント穴だらけ」
ジャイアン「あぁ、本当だ!ドラえもんに怒られるかなぁ?」
スネ夫「ハハ、ここで死ぬくらいならドラえもんに怒られる方が
100倍マシだよ」
カレン「嘘?私達生きてるの?」
スザク「あぁ、彼らが助けてくれたんだ」
カレン「あの変な色のサザーランドが?どうして?
敵だったのに・・・」
ジャイアン「アンタとは確かに敵同士だったけど、撤退命令が
出た時点で決着はついてたんだ。それに、目の前で困ってる人を
そのまま置き去りにはできないぜ!なぁスネ夫」
スネ夫「そうそう、敵味方関係なし!」
カレン「・・・ふふ、アンタ以外にもいるんだね。こういう馬鹿って」
スザク「え?」
カレン「でも・・・ありがとう」
(こうしてこの戦いはブリタニア軍の勝利という形で幕を閉じた)
ルルーシュ「全部隊の撤退が完了したそうだ」
のび太「よかったー」
ドラえもん「じゃあ僕達も早くナナリーさんを助けに行きましょう!」
ルルーシュ「何も考えずに行っても失敗するだけだ。
ある程度策を練らなければ」
ドラえもん「でも早く行かないとナナリーさんが!」
ルルーシュ「それは大丈夫だ。奴らの狙いはあくまでC.C。
こちらが来るまでは人質に手を出すようなマネはしないだろう」
ドラえもん「あ、それもそうですね」
ルルーシュ「問題は皇帝のギアス・・・これをどう防ぐかだ」
のび太「目を閉じてればいいんじゃないですか?」
ルルーシュ「単純に防ぐだけならばそれでも構わんが
それではいつまでもこちらが攻勢に回れないままだ」
C.C「おいドラえもん、何かいい道具はないのか?」
ドラえもん「そんな急に言われても、思いつかないよ」
そう簡単ではないだろうな」
C.C「わざわざ目を閉じなくても、直接シャルルの目を
見なければいいだろ」
ルルーシュ「だがそれではこちらもギアスをかけれない」
C.C「かける必要ないじゃないか。ギアスを使わずに勝てばいい」
ルルーシュ「簡単に言うな。相手はあの男だぞ?」
C.C「その為のドラえもんだろ?お前のギアスよりも
こいつの道具の方が遥かに役に立ちそうだ」
ドラえもん「そんなに期待されても・・・」
ルルーシュ「ギアス抜きの勝負か・・・。目を合わせなければ
どちらもギアスは使えない。つまり互いに条件は同じになるわけだから
別にそれでも構わんが・・・。しかしどうやって倒す?」
C.C「ラグナレクの接続は思考エレベーター内で行われる。
倒すすべが無いのであればあの二人をそこに閉じ込めてしまえばいい」
ルルーシュ「思考エレベーター・・・・確か仮想空間と言ったな?
どうすれば閉じ込められる?」
C.C「簡単なことだ、二つの出入り口を壊せばいい」
C.C「そうだ。一つは仮想エレベーターとブリタニア本国を、
もう一つはこれから私達の行く神根島と繋がっている。
この二つを壊せば中にいる者は二度とこちらの世界へは
帰ってこれなくなる。」
ルルーシュ「内側から壊せば俺達も出れなくなる。
別働隊を形成して本国へ向かわし、同時に外側から壊すしかないか・・・」
C.C「そうなるな」
ドラえもん「じゃあ僕とのび太くんがブリタニア本国の方の
出入り口を破壊しましょうか?」
ルルーシュ「そうしてくれると助かる。君達なら難なく潜入
できるだろうしな」
のび太「ところでその出入り口ってブリタニアの何処にあるんですか?」
C.C「・・・・・・」
ルルーシュ「何処だC.C?」
C.C「・・・知らん」
ドラえもん「えぇ!?」
ルルーシュ「お前・・・・」
いけないの?無理だよそんなの」
C.C「考えてみたら私は当時から場所を知らされてなかったな・・・
恐らくV.Vとシャルルしか知りえない場所なんだろう。
さっきの作戦は忘れてくれ、別のを考えよう」
ルルーシュ「いや、この作戦でいく」
ドラえもん「でもブリタニア側の出入り口が何処か
分からないんですよ?どうするんですか?」
ルルーシュ「俺が内側から壊す」
のび太「えぇ!?それじゃルルーシュさんが出られなく
なっちゃうじゃないですか!?」
C.C「そうだ、馬鹿な考えは止めろ」
ルルーシュ「俺は罰を受けると言ったはずだ。どうせならあの男と
V.Vを巻き添えにしてやる。この世から消える、それが俺が受ける罰だ」
C.C「・・・・言っておくが、思考エレベーター内に時間などという概念はない。
腹も減らなければ歳もとらない。死ぬ事も無く
永遠にあの中で生き続ける事になるぞ?」
ルルーシュ「構わんさ。V.Vはともかく、あの男・・・皇帝シャルルには
聞きたいことも山ほどあるしな。一緒に地獄を満喫してやるさ」
のび太「す、凄い覚悟」
ルルーシュ「・・・・俺は多くの人間の人生を変え、時には奪った。
必ず何処かで罰を受けなければならない・・・始めからそのつもりだった」
のび太「でもだからって・・・」
ルルーシュ「ナナリーにはスザクやユフィがいる。問題はない」
C.C「結局最後は他人任せか?」
ルルーシュ「なんとでも言え。他にあいつらを倒すすべが無い以上
この方法しかない」
ドラえもん「確かに不老不死の人間から自由を奪うには
この手しかないですね」
ルルーシュ「そういうことだ。では大まかな流れを説明する!
まず四人で神根島まで行き、俺とC.Cとドラえもんが思考エレベーター内に入る。
ナナリーを救出したらドラえもんがナナリーと共に外へ移動
その後俺は各出入り口を壊し、終了だ」
C.C「おい待て、それでは私まで閉じ込められてしまうではないか!」
ルルーシュ「コードを持つお前を一緒に閉じ込めたら奴らの計画が
遂行されてしまう。安心しろ、出入り口を壊す前にトラブルを作る
お前はその隙に逃げろ!」
ルルーシュ「あぁ、手は考えてある。お前一人が逃げるくらいの
隙は作れるはずだ」
C.C「フン、それはよかった。あんな所でシャルルとV.V、それに
お前と永久に生き続けるなど御免だからな」
ルルーシュ「・・・こっちの台詞だ」
ドラえもん「作戦が決まったのなら早く行きましょう!
この何処でもドアを使えばすぐに行けます!」
C.C「何処でもドア?何だこれは?」
ドラえもん「どんな場所にでも一瞬で移動できる道具です」
ただガウェインを持っていきたいのだが、その大きさの
ドアでは運ぶのは無理だな」
ドラえもん「大丈夫です、このスモールライトで小さくして
持っていきましょう!向こうに行ったら今度はビックライトで
元の大きさに戻せます」
ルルーシュ「そうか、それなら問題ない。
それにしても、未来の科学力は恐ろしいな」
(こうして四人は神根島へと向かった)
-------神根島
ドラえもん「ビックライトー!」
(ドラえもんはガウェインを元の大きさに戻した)
ルルーシュ「よし、では思考エレベーターとやらに移動するか」
ドラえもん「何処から中に入れるんですか?」
ルルーシュ「この島の洞窟の奥には妙な遺跡がある。
恐らくそこから入れるのだと思うが、どうだC.C?」
C.C「正解だ」
ガウェインに乗って中に入る」
のび太「ドラえもん、気をつけてね!」
ドラえもん「のび太くんが一人の間何があるか分からない、
一応スペアポケットを置いておくから、もしもの時はこれで
何とかしてね!」
のび太「うん、分かった」
ルルーシュ「準備は済んだか?では行くぞ」
(三人はガウェインに乗り神根島洞窟内にある神殿へと向かった)
----------洞窟内部
C.C「あそこだ、あの扉に手をかざせば中に入れる」
ドラえもん「あれ?神殿の扉の前に誰か倒れてますよ?」
ルルーシュ「ん?子供・・・か?」
C.C「あれはまさかV.V!?」
ルルーシュ「なに!?」
ドラえもん「本当だ、あれはV.Vだ!」
C.C「まさか・・・・」
ルルーシュ「何だ?何か心当たりがあるのか?」
ドラえもん「取り敢えず外に出てみましょう!」
(三人はガウェインから降り、倒れているV.Vの元へと向かった)
ドラえもん「うわっ、血だらけだ!」
C.C「・・・・・これは死んでいるな」
ルルーシュ「死んでいるだと?こいつはお前と同じ不老不死では
なかったのか?」
C.C「恐らく、シャルルにコードを奪われたのだろう」
ルルーシュ「コードを!?・・・という事は今はあの男が不老不死
になっているというのか?」
C.C「そういうことだ。しかし、まさかシャルルがV.Vを殺すとは・・・」
ルルーシュ「こちらとしては好都合だ、敵が一人減ったわけだからな。
あの男が不老不死になろうが、どうせ俺と一緒に封印される運命だ
まったく意味はない」
三人とガウェインの体を包み込んだ)
ルルーシュ「くっ、何だこの光は!?」
ドラえもん「わっ、何だ何だ!?」
C.C「慌てるな、身体に害はない」
(謎の光に包まれた三人は、気がついたら全く
別の場所へと移動していた。
そこはさっきまでの神殿とはまた違う別の神殿)
ルルーシュ「・・・ここが思考エレベーターか?」
C.C「そうだ。私達以外には何もない、時間すら存在しない場所」
ドラえもん「あ、あそこにいるのはブリタニア皇帝じゃないですか!?」
ルルーシュ「なに!?」
シャルル「待っていたぞルルーシュ。・・・・そしてC.C」
ルルーシュ「約束通りC.Cを連れてきたぞ!ナナリーを開放しろ!」
シャルル「ナナリーは、ここにはいない」
ルルーシュ「何だと!?」
ドラえもん「何だって!?」
シャルル「そのままの意味よ。だが安心しろ、死んではいない」
ルルーシュ「貴様っ!!」
ドラえもん「目を合わせちゃ駄目だよルルーシュさん!
ギアスが飛んでくる」
ルルーシュ「くっ・・・」
シャルル「さぁC.C、こちらへ来い。ラグナレクの接続には
お前のコードが必要だ!」
ルルーシュ「黙れ!!ナナリーがいないのであれば
こちらがC.Cを引き渡す理由もない!!お前は俺と共に永遠に
この空間で生きてもらう!」
シャルル「ほう、どうするつもりだ?」
ルルーシュ「予定変更だ。C.C、お前はドラえもんと一緒に
出入り口とやらからここを出ろ。その後俺がそこをガウェインで
破壊する!!」
ドラえもん「でもナナリーさんは?」
一緒に閉じ込めてしまう心配はない。ドラえもん、すまないが
外に出たらナナリーを探し出してくれないか?
君なら容易く出来るはずだ」
ドラえもん「分かりました!約束します」
ルルーシュ「頼むぞ」
C.C「勝手に話を進めるな。悪いがルルーシュ
お前の望み通りにするわけにはいかない」
ルルーシュ「何だと!?まさかこの期に及んで裏切る
つもりか!?」
C.C「あぁ、もうお前に用はない」
ルルーシュ「どういう意味だそれは?」
シャルル「ルルーシュ、お前ではC.Cの願いを叶える
事は出来んということだ」
ルルーシュ「なに!?お前は知っているのか?
C.Cの願いを!?」
ドラえもん「願いって何ですか?」
ルルーシュ「俺はギアスを得る際にC.Cと契約したんだ。
ギアスを得るかわりにC.Cの願いを叶えると」
ルルーシュ「無理も何も、肝心のお前のその願いとやらが
分からない以上、俺からはどうしようも無かったのだが?」
C.C「そうだったな、では今こそ明かそう、我が願いを。
我が願いは死ぬこと」
ルルーシュ「死ぬことだと?」
ドラえもん「どういうことですか?」
C.C「コードを引き継いでから私は死ぬ事も出来ず生き続けている。
このコードは新たな継承者に譲渡しない限り絶対に消えない。
継承者とはギアスを持ち、その力を極めた者のこと。」
ドラえもん「そういえば確か宇宙大百科事典にそんな事が書いてあった」
C.C「そこで私は様々な人間にギアスを与えた。コードを捨てる為にな。
しかし、その殆どが途中で力を制御できなくなり、力を極めるまでに
生長した者は一人もいなかった。ルルーシュ、お前もその一人だ」
ルルーシュ「つまりお前は、コードを継承できる人間を作る為だけに
人々にギアスを与え続けていたということか?
後にその者が自分と同じ苦しみを味わう事を分かっていながら・・・・」
C.C「そうだ」
ルルーシュ「俺やマオもお前にとっては自分が死ぬ為の
道具でしかなかったのか?」
ルルーシュ「・・・・・」
C.C「お前ならばこの力を極めることも出来ると思ったが
どうやら私の思い違いだったようだ」
ルルーシュ「待て、俺はまだこの力に負けてはいない。
必ず使いこなし、お前との契約を果たしてやる!」
C.C「その必要はない。何故ならここに達成人がいるからな」
ルルーシュ「・・・・それがお前か」
シャルル「そういうことだ」
ルルーシュ「なるほど、ギアスを極めたからこそV.Vを
殺し、コードを奪う事が出来たというわけか」
C.C「その事だがシャルル、何故V.Vを殺した?」
シャルル「兄さんは嘘をついた。だからその報いを受けた。
ただそれだけよ」
C.C「嘘?マリアンヌの件か?」
シャルル「これ以上答える必要はない。何故なら、間もなく
人類の意識は一つになる。その時嫌でも答えは分かる」
C.C「ふん、そうだったな」
なのか?死ぬ為に生きてきたというのか?」
C.C「そうだ。生き続けることの苦しみから
ようやく開放される・・・」
ルルーシュ「考え直せ!死ぬ為の人生など悲しすぎる!」
C.C「しかし、人はいずれ死ぬ。死があるからこそ人は
生を自覚できる」
ルルーシュ「違う!生きているから生を自覚出来るんだ!」
C.C「言葉遊びに付き合っている暇はない。
さようならルルーシュ、お前は優しすぎる」
ルルーシュ「おい、待てC.C!!」
ドラえもん「こうなったら相手ストッパーを使って!」
シャルル「お前達はそこで見ていろ」スッ
(シャルルが手をかざすとルルーシュとドラえもん
の体にさっきの光が巻きつく)
ルルーシュ「くそっ、動けない!」
ドラえもん「これじゃポケットから道具が出せない!」
C.Cとシャルルの身体は光りだした)
ドラえもん「このままじゃラグナレクの接続が・・・」
ルルーシュ「チッ、何が死ぬ為に生きてきただ!
お前はいつも嘘ばかりだな!」
C.C「嘘ではない。これが私の本当の望み・・・」
ルルーシュ「だったら何故そんな顔をしている!
何故泣いている!」
C.C「な、泣いてなど・・・・」
ルルーシュ「お前の願いは本当は違うんじゃないのか!?
そんな顔して死ぬな!最後くらい笑え!
俺が必ず笑わせてやる、だからC.C!!」
ドラえもん「C.Cさん、あなたはルルーシュさんを庇ったんですね?
あのまま作戦を実行していたらルルーシュさんはこの空間に
永遠に封印されてしまう!あなたはそれを嫌ったんだ!」
C.C「二人揃って何をわけの分からんことを・・・」
シャルル「もうすぐ終わる・・・C.C、長い間御苦労であった」
ルルーシュ「止めろー!!」
のび太「あ~あ暇だな~、僕も行けばよかった」
ガサガサ
のび太「ん?誰!?」
?「その声は、まさかのび太さんですか?」
のび太「あれ?あなたはナナリーさん!?
どうしてこんな所に?」
ナナリー「分かりません、ユフィ姉様とお話をしていたら
突然V.Vという方が来て、気がついたらここに・・・
のび太さん、ここは何処なんですか?」
のび太「ここは神根島ですよ」
ナナリー「かみねしま?」
のび太「あ、いけない!ドラえもん達に報告しないと!
ここにナナリーさんがいるなら中にC.Cさんを連れてく
必要なんてないんだ!」
ナナリー「あの・・・のび太さん、これまでに何があって、
今何が起こってるのか説明してくれませんか?」
(のび太はルルーシュがゼロということを上手く隠しながら
これまでの経緯を説明した)
のび太「そうなんです、それを止めさせて
ナナリーさんを助ける為に、ドラえもん達が
思考エレベーターの中に・・・」
ナナリー「お兄様までそんな危険な所にいらっしゃるなんて・・・
のび太さん、私達も行きましょう!」
のび太「そんな~、ナナリーさんを危険な所へは
連れて行けませんよ!僕一人で行きます」
ナナリー「いいえ、私も連れて行ってください。
私は歩けないし目も見えないので足手まといになると思いますが、
お兄様を助けたいんです!お願いしますのび太さん」
のび太「そこまで言うならいいですけど・・・」
ナナリー「ありがとうございます!
ところでその思考エレベーターという所へは
どうやったら行けるんですか?」
のび太「僕らの目の前に洞窟があるんですけど、
この奥にそこへと通じる入り口があるそうです!」
ナナリー「そうなのですか、では行きましょうのび太さん」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
のび太「うわっ!地震だ!!」
のび太「大丈夫ですかナナリーさん!?
ぼ、僕に掴まっていてください!」
ナナリー「のび太さん!!」ギュッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
のび太「す、凄い揺れ!!」
ゴゴゴゴ・・・・
のび太「ふぅ~、やっとおさまった~」
ガラガラガラガラ!!
のび太「あぁ!?い、入り口が!?」
ナナリー「どうしたんですかのび太さん?」
のび太「今の地震で洞窟の入り口が塞がっちゃいました・・・」
ナナリー「それでは中に入る手段は・・・」
のび太「無くなっちゃいました・・・あ~ん、ドラえも~~ん!」
ナナリー「どうしましょう・・・・このままではお兄様達も
外へ出れなくなってしまいます・・・・」
ナナリー「すぺあぽけっと?」
のび太「ドラえもんがもしもの時の為にって
置いていってくれたんです!!
このポケットを使えばドラえもん達のいる所へ行けます!」
ナナリー「本当ですか!?」
のび太「このポケットはドラえもんのポケットと繋がってるんです!
つまりこの中に入れば、ドラえもんのポケットから出れます!」
ナナリー「ポケットの中に入れるのですか?」
のび太「このポケットは四次元空間に繋がってるから大丈夫です!」
ナナリー「四次元空間・・・?ですか?」
のび太「あ、でもナナリーさんは足が不自由だから入れないか・・・
ん?待てよ!!もしかしてこれで治せるかも!『タイム風呂敷ー』」
ナナリー「たいむふろしき?」
のび太「包んだ物の時間を戻す道具です!ユーフェミア殿下の
傷を治したのはこの道具なんです!もしかしたらナナリーさんの
目と足も元の状態に戻せるかもしれません!」
ナナリー「目が見えるように・・・歩けるようになるのですか?」
(のび太はタイム風呂敷をナナリーに巻きつけた)
------
---
-
のび太「そろそろいいかな・・・じゃあ取りますよ?」
ナナリー「お願いします」
バサッ
のび太「ど、どうですか!?」
(ナナリーはゆっくりと閉じていた瞳を開いた)
ナナリー「凄い・・・・見えます!」
のび太「やったー!!足の方はどうですか?」
ナナリー「う・・・動きます!信じられません・・・
ありがとうございますのび太さん!」
のび太「よかったですねー!じゃあ早速ドラえもん達のいる
所へ向かいましょう!」
ナナリー「はい!確かこのポケットの中に入るんでしたよね?」
(のび太は片足をポケットに突っ込み、勢いをつけて
そのまま身体全体をポケットの中へと押し込んだ)
スポッ
ナナリー「のび太さん!?わ、私に今のが出来るでしょうか・・・」
----------思考エレベーター
シャルル「もうすぐ終わる・・・C.C長い間御苦労であった」
ルルーシュ「止めろー!!」
ドラえもん「ん・・・・?何だ?ポケットが?」モゾモゾ
ルルーシュ「どうした!?」
ドラえもん「ポ、ポケットから何か来る!!」モゾモゾモゾモゾ
ルルーシュ「ポケットから?何を言ってるんだこんな時に」
(ドラえもんのポケットからのび太とナナリーが
物凄い勢いで飛び出した)
シャルル「なんだ!?」
C.C「あれは・・・」
のび太「うわああああ」
ドラえもん「の、のび太くん!?」
ルルーシュ「何故あいつがお前のポケットから?
一緒に飛んできたのはまさか・・・ナナリーか!?」
ナナリー「キャー」ヒューン
ドラえもん「危ない!このままじゃ二人とも地面に落ちる!」
ルルーシュ「くそっ!ナナリィィィィ!!!」
のび太「わああああああああ」ヒューン
ゴツンッ!!
シャルル「ぬおぉ・・・・」
(ドラえもんのポケットから飛び出したのび太は
綺麗な弧を描きシャルルの頭上へと頭から落下した)
ドラえもん「わっ!皇帝の頭に!」
ドラえもん「あらら、倒れちゃった」
(シャルルが倒れたと同時に、それまで二人を
縛っていた光が消えた)
ルルーシュ「よし、これで動ける!!
ナナリー今助けるぞ!」
ナナリー「キャー」ヒューン
ルルーシュ「くそっ、間に合わないか!?」
C.C「私に任せろ!」
ルルーシュ「C.C!?」
バフッ
(C.Cは見事ナナリーをキャッチした)
ナナリー「あ、ありがとうございますC.Cさん」
C.C「構わんさ」
ルルーシュ「大丈夫かナナ・・・ナナリー、その目は!!」
ナナリー「はい、のび太さんがドラえもんさんの道具を
使って治してくださったんです!」
まさか、足も治ったのか!?」
ナナリー「はい♪」ヒョコッ
(ナナリーはその場に立ち上がった)
ルルーシュ「おぉ!!よかったなナナリー!!」
C.C「・・・おい!!私を無視するな」
ルルーシュ「何だいたのかC.C?」
C.C「・・・・いたのかだと?誰がナナリーを受け止めて
やったと思っている」
ルルーシュ「そうだったな。礼を言う、ありがとう。
で、どうする気だ?」
C.C「どうするとは?」
ルルーシュ「惚けるな、さっきまで皇帝にコードを与え
死ぬつもりだっただろうが!」
C.C「あぁその事か。気が変わった・・・やっぱり止める」
ルルーシュ「・・・・コロコロと気の変わる女だ。
まさかとは思うが、お前本当に俺の事を思って
あの男の下へ行こうとしてたのか?」
ルルーシュ「・・・では何故奴に力を貸そうとした?
まさか本当に死にたいと思っていたからなのか?」
C.C「そうだ。だが、直前にお前がなかなか素敵な事を
言ってくれたのでな。乙女は心を揺さぶられたのだよ」
ルルーシュ「誰が乙女だ・・・」
ナナリー「あまり話しの内容はよく分かりませんが、
お兄様はC.Cさんになんて言ったのですか?」
C.C「フフ、聞きたいか?」
ナナリー「是非♪」
ルルーシュ「余計な事は言うなC.C!!」
C.C「流石に妹にプロポーズの内容は聞かれたくないようだな」
ナナリー「プ、プロポーズ!?お兄様はC.Cさんと御結婚なさるんですか!?」
ルルーシュ「違う、違うぞナナリー!
おい、誤解を招くような事を言うな!」
ルルーシュ「おい!!」
C.C「冗談だ。だがルルーシュ、自分の言った事には責任を持てよ」
ルルーシュ「だから俺はお前と結婚するなど一言も・・・」
C.C「そっちではない、最後くらい笑って死ねるように、私を笑わせてくれるんだろ?」
ルルーシュ「・・・C.C、お前の本当の願いというのはもしかして・・・」
C.C「あぁそうだ。だから、ちゃんと契約を果たせよ」
ルルーシュ「フン、いいだろう。約束したからな」
ナナリー「あの、お兄様・・・御父様の事は放っておいてよいのですか?」
ルルーシュ「はっ!忘れていた!あの男はどうした!?」
ナナリー「御父様ならあそこに倒れてますけど・・・」
のび太「は~ビックリした!!物凄い勢いでポケットから
飛び出すんだもん!死ぬかと思った~」
ドラえもん「でもそのお陰で僕達は助かった!あれを見てよ!」
のび太「どれ~?あぁ!?皇帝が倒れてる!!」
ドラえもん「飛んできたのび太くんの頭が直撃したんだ、今は気絶してる」
のび太「えぇ!?じゃ、じゃあ僕が皇帝を倒したってこと?」
ドラえもん「そういうこと♪」
のび太「やったー!」
ルルーシュ「喜ぶのはまだ早い。奴は不老不死だ。
仮にこのまま殺したとしてもまた蘇る」
のび太「そ、そうだった・・・」
ドラえもん「コードさえ抜き取れれば何とかなるのに」
のび太「タイム風呂敷でコードを受け取る前の状態に
戻しちゃえば?」
ドラえもん「V.Vに僕の道具が全然効かなかったように、
たぶん皇帝にも効果はないと思う」
ルルーシュ「このまま拘束し、自由を奪い、永久にその状態
のまま何処かに監禁するしかないだろうな」
ドラえもん「そ、それはいくらなんでも可哀想だよ!」
ルルーシュ「こいつの恐ろしさを忘れたのか?
自由にしたら最後、今度こそ打つ手が無くなるぞ?」
ドラえもん「で、でも・・・」
C.C「問題ない、私がシャルルからコードを抜こう」
ルルーシュ「コードを抜くだと!?そんなことが出来るのか?」
C.C「媒介者同士ならばコードを奪うことは可能だ。
さっきまでシャルルが私からコードを奪おうとしていた事を忘れたのか?」
ルルーシュ「・・・そういえばそうだったな。
しかし、それではお前のコードが二つになってしますぞ?」
C.C「一つが二つになった所で今更何も変わらんさ。
それに、私がコードを二つ所有している内は
もう二度とラグナレクの接続を実行しようなどという奴は
現れないだろう。一石二鳥だ」
ルルーシュ「確かにそうだが・・・しかし」
ルルーシュ「コードを奪ったら、この男はどうなる?」
C.C「コードを奪われた瞬間消滅する」
ルルーシュ「そうか」
C.C「では始めるぞ」
ルルーシュ「いや、やはり駄目だ!
これ以上お前に重荷を背負わせるわけにはいかない!」
C.C「重荷?だったら、お前も一緒に背負ってくれれば
いいじゃないか」
ルルーシュ「だが、俺はギアスを極めることは出来なかった。
それではコードを継承することはできないのだろう?」
C.C「誰がお前にコードを渡すと言った」
ルルーシュ「共に背負えと言ったのはお前だろう・・・」
C.C「そういう意味ではない。・・・私の傍にいろ。
それだけで、負担は軽くなる」
ルルーシュ「一緒にいるだけでか?よく分からんが
それでお前の負担が軽くなるならそうしよう」
C.C「・・・・相変わらず鈍感な男だ」
何の話をしているのですか?」
ルルーシュ「あ、いや・・・」
ドラえもん「あはは、ナナリーさんはのび太くんと
一緒に先に外に出てた方がいいですね!安全だし」
のび太「え?僕も?」
ルルーシュ「そ、そうだな。のび太、頼む」
のび太「わ、分かりました。じゃあ行きましょうか」
ナナリー「はい・・・・でもお兄様が・・・」
ルルーシュ「俺は大丈夫。すぐに帰るよ」
ナナリー「・・・きっとですよ」
ルルーシュ「あぁ」
(ナナリーとのび太が外へ出た)
C.C「さて、邪魔者もいなくなった事だし始めるか」
ルルーシュ「ナナリーを邪魔者扱いするな!」
ルルーシュ「コードを抜いたと同時に消滅か・・・・
まさかこんな形で決着がつくとは思わなかった」
ドラえもん「でも、これで何とか全て解決しますね」
ルルーシュ「あぁ。ラグナレクの接続、実行されずに
済んで本当によかった」
シャルル「ぬぅ!?」ギロッ
(シャルルは気を取り戻し、作業をしていた
C.Cを突き飛ばした)
バンッ!
C.C「ぐあっ!!」
ドラえもん「C.Cさん!!」
ルルーシュ「ちっ!最後まで気絶していれば
よかったものを!!」
シャルル「甘いわルルーシュゥゥゥ!!!
ワシの計画は必ず実行する!!誰もワシを止める事はできん!!」
ドラえもん「あわわ、どうしよう!」
今のワシは不老不死!何をやっても無駄だ!!」
C.C「今ではない、正しくは『さっきまでは』、だ」
シャルル「何を言っているC.C!?」
ルルーシュ「まさか、もうコードは抜き取ったのか!?」
C.C「あぁ」
シャルル「コードを抜き取っただと!?何という愚かしさか!!
C.C、貴様ぁぁぁぁぁぁ!!!」
(シャルルの身体が足元からゆっくりと消え始めた)
ルルーシュ「もう終わりだシャルル・ジ・ブリタニアよ。
お前とV.Vの計画は、独りよがりなただの幻想。実現させるわけにはいかない。
侵略の度に奪った多くの命に地獄で懺悔するがいい、クロヴィスと一緒にな」
シャルル「おのれぇぇぇぇぇぇぇ!!!
ルルーシュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!」
ルルーシュ「消えろっ!!!!!」キューン
(ルルーシュはシャルルへ向け無意識にギアスを発動
そして、シャルルは完全に消滅した)
ドラえもん「ふぅ、一時はどうなる事かと思ったけど
なんとか終わりましたね!」
ルルーシュ「あぁ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!
ドラえもん「な、何だ!?急に揺れだしたぞ!?」
C.C「そうか、ここはシャルルの作り出した空間。
あいつが消えた今、ここも消えようとしているのだろう」
ルルーシュ「なんだと!?」
ドラえもん「と、とにかく出口へ急ぎましょう!!」
ルルーシュ「行くぞC.C!!」
(ルルーシュはC.Cの手をとり走り出した)
C.C「フフ、まったく強引な坊やだ」
ガラガラガラガラガラッ
(そして思考エレベーターは跡形もなく消えた)
ナナリー「お兄様達、遅いですね・・・」
のび太「大丈夫ですよ、ドラえもんが一緒にいるんだから!」
ナナリー「ふふ、のび太さんはドラえもんさんを
信頼してるんですね」
のび太「勿論!大切な友達だからね!
だからナナリーさんもお兄さんを信じなきゃ」
ナナリー「はい、そうですね」
ドラえもん「みんな~」
のび太「あ、帰ってきた!!おーい、ドラえも~ん」
ナナリー「お兄様!」
ルルーシュ「すまないナナリー、少し遅くなったな」
ナナリー「いいえ、帰ってきてくれて嬉しいです!
あの、ところで御父様は?」
ルルーシュ「あぁ・・・あいつは、消えたよ」
ルルーシュ「ナナリー、お前は特によく分かるだろうが
あいつは今までにそれだけの事をしてきた。だから消したんだ」
ナナリー「そうだったんですか。少し残念です・・・
最後にもう一度だけお話をしたかった」
ルルーシュ「それでなナナリー・・・・実は、俺も消えなければ
ならないんだ・・・」
ナナリー「え!?何でですか!?」
ルルーシュ「俺は罰を受けなければならない。
あの男同様、それだけの事をしてしまったからな・・・・」
ナナリー「そんな、お兄様が何をしたというのですか!?」
ルルーシュ「ナナリー、実は俺は・・・」
C.C「ルルーシュは私の下着を盗んだんだ」
ルルーシュ「・・・・・・は?」
ナナリー「え・・・・?」
C.C「だから罰を受けなければならない。
確かそうだったよなドラえもん?」
確かにC.Cさんの下着を盗みました!」
ナナリー「お、お兄様・・・・そんなことを」
ルルーシュ「おい!!お前ら急に何を言い出す!!
俺は真剣に話をしていたんだぞ!!」
C.C「真剣なのはこちらも同じだ。
何せ、盗まれたのは他の誰でもない私の下着なのだからな」
ルルーシュ「俺がいつお前の下着を盗んだというんだ!?
だいたいお前の下着など、興味も関心もない!!」
C.C「なるほど、興味も関心もない女の下着に手を
出してしまう程に、お前はムラムラしていたということか」
ナナリー「お、お兄様・・・・」
ルルーシュ「い、いい加減にしろよC.C!!!
俺はこれまでの罪の報いをうけねばならないんだ!!」
C.C「だから消えるというのか?短絡的だな。
それはお前の自己満足にすぎん。残された者の身にもなれ。
私やナナリーはどうなる?」
ルルーシュ「・・・・・・・」
C.C「それに私との契約はどうなる?傍にいるという約束は?
それらを全て放棄するつもりか?」
ドラえもん「ルルーシュさん、何も消えることだけが
罰をうけるということではないと思います!」
のび太「僕もそう思います!ナナリーさんやC.Cさんには
絶対にルルーシュさんが必要です!
だから、消えるなんて言わないでください!」
ルルーシュ「ドラえもん・・・のび太・・・」
C.C「ルルーシュ、お前は私達の傍にいてくれ」
ルルーシュ「・・・あぁ、分かった。ありがとう」
ナナリー「何だかよく分かりませんけど、とにかくお兄様は
消えなくて良いのですね?」
ルルーシュ「あぁ、そうだよナナリー。これからもずっと一緒だ」
ナナリー「お兄様・・・」
C.C「だがまぁ、一応下着盗難の件の罰は受けてもらおう」
ルルーシュ「まだ言っているのかお前は・・・・・
まぁいいだろう!泥棒の件を認めるわけではないが、
このまま何の罰も受けないというのは納得できん。やれ!」
C.C「フフ、そうこなくてはな。ドラえもん、何か出せ」
●夢確かめ機
対象の頬をおもいっきりツネり、夢かどうかを
確かめる機械
ビョーーーン
(夢確かめ機の手がルルーシュの頬をツネる)
ルルーシュ「いたたたたたたたたたたたたっ!!!」
ナナリー「ふふ、お兄様!もう悪い事はしちゃ駄目ですよ!」
C.C「そうだぞルルーシュ。それにしても、この道具は
なかなか面白いな。ドラえもん、これはいつまで
ツネり続けるんだ?」
ドラえもん「C.Cさんが止めろというまでいつまでーも続きます!」
C.C「ほう、それではもう少し見ておくとするか」
ルルーシュ「いたたたたっ!!おい、さっさと止めろ!!」
のび太「あははは、面白い顔w」
C.C「なかなか可愛いぞルルーシュw」
ルルーシュ「早く止めろー!!!!!」
ギルフォード「殿下、黒の騎士団の撤退を確認しました」
コーネリア「ふぅ、何とかなったか」
ダールトン「この戦、彼らの協力が無ければ
恐らく我らは負けていたでしょうな」
ギルフォード「えぇ、彼らには感謝しなければなりませんね」
コーネリア「ところでダールトン、ユフィは本当に無事なんだな?」
ダールトン「はい、ドラえもんのお陰で助かりました」
コーネリア「・・・・そうか、それは良かった」
ダールトン「しかしジャイアンとスネ夫によると
その後ドラえもんとのび太の行方が分からなくなっているようです」
ギルフォード「それは大変だ!今すぐ捜索隊を出しましょう!」
コーネリア「その必要はない。あいつらなら何とかなるさ。
未来のロボットだぞ?それに、その前に私達にはやる事がある」
ギルフォード「やる事?」
コーネリア「あいつらとの約束を果たさねばな。
ダールトン、会見の準備をしろ!それと、黒の騎士団に使者を出せ」
スザク「ドラえもん達との連絡はついたのかい?」
スネ夫「それが全然・・・」
スザク「何かトラブルがあったのかもしれない!
僕がランスロットで探しに行こうか?」
ジャイアン「いいえ、大丈夫です!のび太一人なら心配だけど
ドラえもんも一緒にいますから!」
スザク「そうか、分かった」
カレン「何の話をしてるのか知らないけど
さっさと私を連行したらどうなの?テロリストなのよ?」
スザク「何度も言ってるだろカレン!もうその必要はないんだ!
日本は開放されるんだから!」
カレン「はぁ~、あのねぇ・・・誰がそんな話信じられるって言うのよ」
スザク「ほ、本当だってば!ねぇみんな?」
ジャイアン「本当だとも!コーネリアは俺達と約束したんだ!」
カレン「約束事を破るのはブリタニアの十八番よ」
(その時コーネリアの会見映像が街頭テレビに映し出された)
ジャイアン「本当だ!きっと日本の開放を宣言するんだぞ」
カレン「まさか、あの女がそんな事するはずないわ」
スネ夫「そう言われるとなんか不安になってきた・・・」
スザク「大丈夫。信じるんだ」
(その後コーネリアは会見上で世界中に日本の開放を宣言した)
カレン「嘘・・・・・本当に・・・」
スネ夫「やったー!!やったよジャイアーン!」
ジャイアン「良かったなスネ夫ー!」
(ジャイアンとスネ夫は泣きながら抱き合った)
スザク「これで日本が・・・・昔の日本が帰ってくるんだ。
良かった、本当に」
扇「い、今なんて言ったんだ?日本を開放するって・・・」
藤堂「信じられん・・・何故コーネリアがそんな事を?」
玉城「決まってんだろ!ゼロが交渉したんだよ!
俺達の抵抗活動が報われたんだ!!よっしゃー!!」
扇「ゼロが・・・」
藤堂「確かに、そうでも考えないと説明がつかんな。
あのコーネリアが・・・いや、ブリタニアが自ら占領国の開放を
発表するなどありえん」
朝比奈「どうでもいいじゃないですかそんな事!!
僕達は日本を取り戻したんだ!」
仙波「信じられんが、今は目の前の事実を大いに喜ぼうではないか」
藤堂「フッ、そうだな」
卜部「藤堂さん、ブリタニア政府から使者が来てます!」
藤堂「なに?」
卜部「新政権設立に関して、話があるそうです」
千葉「新政権!?ブリタニアは本気で日本を開放するつもりなのか」
藤堂「しかし、何故俺なんだ?ゼロはどうした?」
扇「恐らくゼロが指示したんじゃないんですか?
新政権に関する話し合いには藤堂さんを交えるようにと」
玉城「きっとそうだぜ!これなら俺の新政権閣僚入りも
夢じゃないぜ!」
千葉「いや・・・・恐らくそれは夢で終わると思うぞ」
藤堂「あまり柄ではないが、日本の為だ。
取り敢えず行って話しをしてくる!」
朝比奈「藤堂さん、気をつけて!日本を頼みます」
藤堂「あぁ、任せておけ」
ドラえもん「どうやらさっき日本の開放が
宣言されたみたいです!」
のび太「えぇ!!じゃあこれからは・・・」
ドラえもん「うん、昔みたいな平和な日本が帰ってくる!」
のび太「やったー!!!」
ドラえもん「ふふふ、よかったねーのび太くん」
ルルーシュ「まさか本当にあのコーネリアが約束を守るとはな」
C.C「これでもうこの世界にゼロは必要なくなったな」
ルルーシュ「あぁ。ここから先は扇や藤堂に任せておけばいい」
C.C「では私達も帰るとするか。ドラえもん、あのドアを出せ」
ドラえもん「あっ!その前にC.Cさん」
C.C「何だ?」
ドラえもん「そのコード、22世紀に行けば消す事が
出来るかもしれません!」
ルルーシュ「なに!?それは本当か!?」
22世紀にはそういった呪いのようなものへの
対策の取れる病院が沢山あるんです!そこに行けば恐らく・・・」
ルルーシュ「そうか、それは良かった!
C.C、今すぐドラえもんと一緒に22世紀へ行って来い!」
C.C「・・・お前も来い」
ルルーシュ「なに?」
C.C「お前も来いと言っている。傍にいると言っただろ?」
ルルーシュ「フン、まぁいいだろう。22世紀の世界にも多少
興味はあるしな」
ドラえもん「ところが予約を入れないといけないので
今すぐ行っても駄目なんですよ」
ルルーシュ「予約?」
ドラえもん「はい、宇宙中からそういった患者が
集まってるので予約無しでは受診できないんです」
ルルーシュ「宇宙中・・・・宇宙人にも会えるのか・・・
なかなか貴重な体験が出来そうだな」
C.C「ではドラえもん、日にちが決まったら連絡をしてくれ。
この男を連れすぐに向かう」
のび太「ねぇ、ドラえもん!早くみんなの所に
帰ろうよ!」
ドラえもん「そうだね!では『何処でもドアー』」バタンッ
----------東京租界
のび太「みんなー!!」
ジャイアン「おぉ!!心の友よー!!!」
スネ夫「よかったー、のび太もドラえもんも無事だったんだ!」
ドラえもん「二人ともよく頑張ったね~!」
スザク「よかった、みんな無事で・・・。ってあれ?
ルルーシュにナナリー!!どうして君達が
彼らと一緒にいるんだい?」
ルルーシュ「あ・・・・いや、それはその・・・・」
スザク「まぁいいか!みんな無事ならそれで」
(こうしてドラえもんやルルーシュ、スザク達の長い戦いは終わった。
ブリタニアの支配を逃れ、日本は平和になりましたとさ)
ドラえもん「もう、連れてくるのはルルーシュだけ
じゃなかったの!?こんなに大勢困るよ!!」
C.C「仕方ないだろう、みんな22世紀とやらに
行きたいと聞かないのだ」
ドラえもん「こんなに大勢タイムマシンに乗れないよ!」
C.C「ビックライトででかくすればいいだろ!!」
ドラえもん「も~わがままばっかり!!」
コーネリア「いつまでウダウダ言っている
早く22世紀へ連れて行け」
ギルフォード「姫様の身を守るのが、騎士たる私の務め。
どこまでもご一緒いたします」
ダールトン「フハハハハ、楽しみだのー22世紀!」
ロイド「セシルくん、向こうへ行ったら出来るだけ多くの写真を撮るんだよ。
あと、隙あらばいろんな物を盗んでね♪」
セシル「そんなことしたら捕まっちゃいますよロイドさん!」
ロイド「だって22世紀だよ~♪好奇心はつきないよ♪」
ミレイ「だって楽しそうじゃな~い。心配しなくても
シャーリーとルルーシュの間を邪魔したりしないわよ♪」
シャーリー「も~、会長ったらそればっかり///」
カレン「はぁ、なんで私まで・・・」
スザク「いいじゃないか。たまには勉強の息抜きも
必要だよ?」
カレン「アンタが行こうって言うから仕方なく来たのよ!
つまらなかったら承知しないからね!!」
スザク「ふふ、はいはい」
ユフィ「(スザクとカレンさんは最近仲が良すぎです!
道中監視しなければっ!!)」
藤堂「22世紀か・・・・その頃私はどうなっているのだろうな」
朝比奈「いや、死んでるでしょ」
千葉「朝比奈、不謹慎な事を言うな!!」
朝比奈「不謹慎っていうかありえないでしょ普通に・・・」
C.C「さぁドラえもん、早くタイムマシンのある所へ案内しろ!」
コーネリア「ドラえもん」
ダールトン「ドラえもん」
シャーリー「ドラちゃん」
ロイド「ドラえもんくん♪」
ドラえもん「も~!!!こんなに多く乗れないってば!!!!!」
--------------------おわり
まさかここまで猿に苦しめられるとは・・・・。
取り敢えず支援してくれた人ありがとう!
もう寝よう!!眠すぎる!!
ナナリーはルルーシュとの連絡が取れず心配で、
何かあったのかもしれないと身を案じての意味で
「助けてあげて」という意味だけど
ユフィの場合はギアスやV.Vから助けて的な
意味で言ってるって事を表現したかったんだけど
改めて見返してたらかなり分かり辛かったw
かなり面白かった
Entry ⇒ 2012.07.26 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「C.C.は体がバラバラになったら、どう復活するんだ?」
ルルーシュ「単純な興味本位だ」
C.C.「バラバラの度合いにもよるな」
ルルーシュ「四肢が千切れたぐらいならどうだ?」
C.C.「ああ。それぐらいならすぐに接合できるかな。切断面を合わせてさえいれば」
ルルーシュ「じゃあ、原型がなくなるほどバラバラになったらどうなる?」
C.C.「小さい私がわらわらと出てきて合体する」
ルルーシュ「なに?」
ルルーシュ「……」
ミニC.C.『わーい!わーい!!』
ミニC.C.『合体しよう!合体しよう!!』
ミニC.C.『みんなー、手をつなげー!!』
ルルーシュ「そうなのか?」
C.C.「ああ。まあ、合体まではかなりの日数を要するからあまりそういう状況には陥りたくないがな」
ルルーシュ「分裂するとどれぐらい小さいC.C.が出てくるんだ?」
C.C.「そうだな……初めは10分の1ぐらいの私が10体出てきて……一人また一人と合体していく」
ルルーシュ「ほう……」
ルルーシュ「合体とはどのような感じだ?」
C.C.「え?」
ルルーシュ「一体に吸収されていくようなものか?」
C.C.「まあ、そうだな。傍から見れば片方が消えて、片方が一回り大きくなったようにしかみえないだろうけど」
ルルーシュ「それは一瞬の出来事か?」
C.C.「そうだな」
ルルーシュ「じゃあ、どうして時間がかかるんだ?」
C.C.「小さい私はとにかく合体しようという本能が働いて、隣の者とすぐに抱きつく」
C.C.「だが、ある程度大きくなると自我が強くなる」
ルルーシュ「自我?」
C.C.「丁度、小学生ぐらいの体格になると始まるのさ。自分は消えたくないという葛藤がな」
ルルーシュ「ほう……」
ルルーシュ「合体か……」
C.C.「つまらないものだ。見せられたものでもない」
ルルーシュ「まぁそうだな」
C.C.「でも、大変だよ。面倒でしかない」
ルルーシュ「抱きつくだけだろう?」
C.C.「抱きつくだけというがな、結構大変なんだぞ?」
ルルーシュ「どうしてだ?一瞬の出来事なんだろ?」
C.C.「それは傍から見ている奴にとってはな。私たちは相手の世界に入り込み、まぁ……色々する」
ルルーシュ「色々ってなんだ?」
C.C.「言う必要はないな」
ルルーシュ「逃げるのか?」
C.C.「貴様……何故食いつく?」
ルルーシュ「恥ずかしいのか?」
C.C.「言い淀んだ時点で、それぐらいわかるだろ?」
C.C.「言いたくないことは言わないからな」
ルルーシュ「そうだったな」
C.C.「全く」
ルルーシュ「……」ゴソゴソ
C.C.「ピザでも食べるか」
ルルーシュ「C.C.」
C.C.「なんだ?」
ルルーシュ「この腰巻をくれてやろう」
C.C.「ダイナマイトの腰巻なんていらない」
ルルーシュ「そういうな」
C.C.「お前……」
ルルーシュ「くくく……」
C.C.「人殺し」
ルルーシュ「……」
C.C.「私に話とはなんだ?」
ゼロ「お前にもナイトメアを与える」
C.C.「私に戦えというのか?」
ゼロ「ああ。今は一人でも多くの操縦者が必要だからな」
C.C.「そうか」
ゼロ「貴様にも無頼に乗ってもらう。いいな?」
C.C.「分かったよ。私は共犯者だからな」
ゼロ「ああ……」
ゼロ(これで前提条件はクリアされたようなものだな)
カレン「紅蓮を掃除~」
ゼロ「カレン」
カレン「はい?」
ゼロ「頼みたいことがある」
コーネリア『ゼロだ!!ゼロが現れたぞ!!!』
ゼロ『ふははははは!!!コーネリア!!!今度こそ貴様を捕らえてやるぞ!!!』
カレン『ゼロ!!左翼から敵が!!』
ゼロ『分かっている。C.C.とカレンはそのまま待機し、敵の陣形を崩せ!!』
カレン『はい!!』
C.C.『了解』
カレン『いくよ、C.C.』
C.C.『私に命令するな』
ゼロ(よし……あの敵戦力相手ではまず無頼は大破する)
ゼロ(万が一、生き残っても紅蓮の輻射波動がC.C.を襲う)
ゼロ(完璧だ……ふははははは!!!)
ゼロ(さあ、拝ましてもらうぞ、C.C.!!!幼く愛らしいお前を!!!)
カレン『来たよ!』
C.C.『見れば分かる』
カレン『あたしはこっちから片付ける!!』
C.C.『じゃあ、私は向こうからだな』
カレン『くらいなぁぁぁぁ!!!!』ガキィィン
C.C.『残念なお知らせだ』
グロースター「……!」
C.C.『準備が整った』ドォン!!
カレン『な!?一撃で相手を!?』
C.C.『私を甘く見るな』ドォン!!
グロースター「うわぁぁぁ!!!」
ドォォォン
C.C.『ふん。しつこい奴は嫌いだ』
カレン(C.C.……やるじゃない……)
カレン『……ねえ』
C.C.『なんだ?』
カレン『ごめん!!』ガキィィン
C.C.『貴様!?』
カレン『ゼロが言ってた……あんたを……』
C.C.『殺せと?』
カレン『……』
C.C.『ボウヤの考えそうなことだな』
カレン『怒らないの?』
C.C.『私も悪いからな。喋りすぎたよ』
カレン『スパイなの?』
C.C.『いや、もっと恐ろしい者かな』
カレン『とにかく……輻射波動で……』カチッ
C.C.『でも、大人しくやられるつもりはない』
C.C.『このっ』ガキィン
カレン『……』
C.C.『このっこのっ』ガキィンガキィン
カレン『輻射波動』コォォォォ
C.C.『逃げられないのはスペックの違いか……はいはい、もう好きにし―――』
ドォォォォン!!!!!
カレン『……』
ゼロ『カレン!!やったか?!』
カレン『は、はい……でも……』
ゼロ『心配するな……奴は脱出した』
カレン『え!?そんなバカな!?』
ゼロ『これは演技だ。見ろ、今ので敵は動揺している』
カレン『まあ、同士討ちを始めたようなものですからね』
ゼロ『この隙をつく!!いけ!!カレン!!』
ゼロ『……』
ゼロ「……C.C.?」
ゼロ「くっ……瓦礫が邪魔だな……」
ゼロ「C.C.!!いるのか?!」
C.C.「うぅ……」
ゼロ「ん?!」
C.C.「はぁ……はぁ……」
ゼロ「……」
C.C.「ルルーシュ、ひどいじゃないか」
ゼロ「お前……C.C.か?」
C.C.「そうだが?」
ゼロ「ふはははははは!!!!!」
C.C.「あ、まずい。がったいしないと」
ゼロ「まて!!」ガシッ
ゼロ「今のままで十分だ」
C.C.「バカをいうな!!まだ5分の1ぐらいだぞ!!」
ゼロ「俺は構わない」
C.C.「わたしはかまう!!」
ゼロ「さあ、C.C.?俺の無頼に乗ろうな」ナデナデ
C.C.「やめろ!!ほかにも私ががれきに埋もれているんだぞ?!」
ゼロ「なに?」
ミニC.C.「んしょ」
ミニC.C.「わーい!でれたー」
ミニC.C.「わたしとがったいするひとー、このゆびとーまれ!」
ミニC.C.「はぁーい」
C.C.「ほら見ろ!わらわら出てきたじゃないか!!」
ゼロ「全員回収だな」
C.C.「ルルーシュ!!目をさませ!!」
扇『了解した!!』
玉城『ここで退却だと?!』
カレン『あのゼロ?』
ゼロ『どうした?』
カレン『C.C.は?』
ゼロ『ここにいる』
ミニC.C.『かれーん!!』
カレン『誰ですか?!』
ゼロ『輻射波動の副作用で小さくなったようだ』
カレン『えぇぇ?!』
ゼロ『いくぞ!!』
ミニC.C.『わぁーい』キャッキャッ
カレン『そんな……紅蓮にそんな力が……?!』
こまけぇことは
カレン「C.C.!!」
ミニC.C.「なんだー?」
カレン「ごめん!!ごめんね!!!」ギュゥゥ
ミニC.C.「あつくるしいなぁ」
ゼロ「カレン、自分を責める必要はない」
カレン「でも!!」
ゼロ「また育てればいいだけの話だ」
カレン「……」
ミニC.C.「眠いな」
カレン「分かりました」
ゼロ「ん?」
カレン「この子は私が育てます」
ゼロ「なんだと?」
ミニC.C.「がったいしたい……」
カレン「お願いします、ゼロ。あたしに育てさせてください」
ゼロ「……」
ミニC.C.「がったい……」
カレン「C.C.……ごめんね……」ナデナデ
ゼロ「覚悟はあるのか?」
カレン「え?」
ゼロ「子を持つだけの覚悟は」
カレン「……はい。立派なC.C.にしてみせます」
ゼロ「わかった……カレンに一任する」
カレン「ありがとうございます!!」
ゼロ(これでC.C.が完全体になることはない……くくく……)
ゼロ(あーっはっはっはっはっは!!!!)
カレン「これからはあたしがお母さんだからね?」
ミニC.C.「ことわるっ」
C.C.「おい」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「私が一人、足りないようだが?」
ルルーシュ「消えるのが怖いから葛藤するんだろ?いいじゃないか。いないとなれば合体は不可能だ」
C.C.「だが、手元にいないと不安になる」
ルルーシュ「しかし、こうして眺めているだけでも癒されるな」
ミニC.C.「がったい!!がったい!!」ガンガン!!!
ミニC.C.「がったいさせろー!!!」ガンガン!!!
ルルーシュ「無駄だ。その檻の中からはでられない」
C.C.「悪魔か……お前は……」
ルルーシュ「飽きるまでその姿でいろ」
C.C.「この……」
ルルーシュ「ふはははは」
C.C.「変態め……!」
ルルーシュ「そうか。じゃあ、俺も寝るかな」
C.C.「男は床で寝ろ」
ルルーシュ「断る」
C.C.「なに?!」
ルルーシュ「このような機会は滅多にないからな」
C.C.「お前、いい加減にしろ」
ルルーシュ「別にいいだろう?」
C.C.「目が怖い」
ルルーシュ「添い寝するだけだ。手は出さない」
C.C.「今のお前には協力したくないな」
ルルーシュ「そういうな。俺とC.C.の仲だろ?」
C.C.「わかった。私が床で寝る」
ルルーシュ「女の子にそんなことをさせるわけにいかない」
C.C.「八方塞か……」
ゴソゴソ……
ナナリー「ん……?」
モゾモゾ
ナナリー「誰ですか……?」サワサワ
C.C.「ナナリー、いきなり私のお尻を触るな。結構驚く」
ナナリー「C.C.さん?」
C.C.「そうだ」
ナナリー「でも、かなり小さいような……」
C.C.「とある事情で若返った」
ナナリー「そうなんですか?」
C.C.「ああ。だから、匿ってくれ」
ナナリー「匿うって……誰からですか?」
C.C.「異常性癖者からだ」
ナナリー「は、はい……わかりました……」
ナナリー「あの、家に帰るわけにはいかないんですか?」
C.C.「無理だな。体が小さくなって、誰が私だと信じてくれる?」
ナナリー「それは……」
C.C.「だから、暫くここで世話になる。よろしく」
ナナリー「でもお兄様に話してみたほうが……」
C.C.「それだけはできない」
ナナリー「そうなのですか?」
C.C.「ああ」
ナナリー「どうしてですか?」
C.C.「それは……」
コンコン
C.C.「きたか」
ナナリー「はい?」
ルルーシュ「起きていたか、ナナリー?」
ルルーシュ「ここに誰かこなかったか?」
ナナリー「それは―――」
C.C.「(誰も来ていないと言え)」
ナナリー「だ、誰も」
ルルーシュ「そうか……」
ナナリー「……」
ルルーシュ「悪かったな。お休み」
ナナリー「はい。おやすみなさい」
C.C.「ふー……」
ナナリー「C.C.さん……あのもしかして……」
C.C.「いや。違う」
ナナリー「ですよね」
C.C.「ああ。当然だ」
ナナリー「よかった……」
ナナリー「おはようございます、お兄様」
ルルーシュ「おはよう」
咲世子「あの、ルルーシュ様?」
ルルーシュ「なんだ?」
咲世子「隣にいるお嬢様は……?」
ナナリー「え?」
C.C.「忘れたのか?C.C.だ」
ナナリー「C.C.さん?!」
ルルーシュ「どうした、ナナリー?」
ナナリー「あの、咲世子さん」
咲世子「はい」
ナナリー「わ、私の部屋のベッドを整えてきてもらえませんか……今すぐ……」
咲世子「ええ……かしこまりました」
ナナリー(C.C.さんはベッドで寝ていたはずなのに……いつの間に……?)
咲世子「別に乱れては……」
C.C.「ん……」
咲世子「?!」
C.C.「すぅ……すぅ……」
咲世子(こ、この子どもは……?!)
咲世子「……!!」
咲世子(ナナリー様……まさか……ご出産を……!?)
咲世子(なるほど……昨夜に産んでしまい、どうしていいかわからず、私にこの子を託すということですね……)
咲世子(ナナリー様……分かりました)ギュッ
C.C.「な、なんだ……?だれだぁ?」
咲世子「私が……立派なお嬢様にします」
C.C.「はぁ?」
咲世子「ルルーシュ様に見つからないようにしなければなりませんね」ゴソゴソ
C.C.「おい、何をする。その大きな袋はなんだ?」
ルルーシュ「なんだ?」
ナナリー「そこにいるのは本当にC.C.さんなのですか?」
C.C.「そうだぞ」
ルルーシュ「どうしたんだ、ナナリー?」
ナナリー「いえ……」
C.C.「まあ、少し縮んだがな」
ルルーシュ「こら、そういうことを言うな」
ナナリー「……」
咲世子「よっと」
ルルーシュ「咲世子、なんだその大きな袋は?」
咲世子「ナナリー様のベッドが大変汚れていましたので、捨ててきます」
ルルーシュ「汚れ……?」
ナナリー「咲世子さん?!何を言っているのですか?!」
咲世子「ご心配なく。新品のものに取り替えておきます」
ナナリー「咲世子さん!!」
咲世子「はい?」
ナナリー「あの……えっと……」
咲世子「ご心配なく」
ナナリー「え?」
咲世子「それでは」
ルルーシュ「ああ」
ナナリー「……」
C.C.「ルルーシュ、口が汚れた」
ルルーシュ「仕方ないな」フキフキ
C.C.「んんっ……」
ナナリー「咲世子さん……」
ナナリー(C.C.さんはどうなったのですか……?)
ナナリー「そうですね」
C.C.「……」
ルルーシュ「C.C.、お前はどうする?」
C.C.「そうだな……」
ナナリー「あの、C.C.さんはお帰りになったほうが……」
ルルーシュ「しかしな……」
C.C.「分かった。帰るとしよう」
ルルーシュ「おい」
C.C.「(こっちも他の私を探したい。お前がどこにやったかは知らないがな)」
ルルーシュ「(葛藤はどうした?)」
C.C.「(言っただろ?本能が勝るとな。確かに合体したくはないが、それでも他のC.C.を探したい)」
ルルーシュ「ちぃ……」
ナナリー「あの……」
C.C.「それではな」
ルルーシュ(ミニC.C.を合体させて小学生みたいになってしまったが、面影しかない)
ルルーシュ(あの容姿ならば軍の人間に見つかっても大丈夫だろう)
ルルーシュ(それよりも今は、いなくなったC.C.が問題だな……)
「きゃー!!カレンさん、その子どうしたの?!」
ルルーシュ「ん?」
カレン「ああ……この子?」
ミニC.C.「なんだ?お前ら?」
シャーリー「ど、どうしたの?!」
カレン「……」
シャーリー「カレン?」
カレン「色々、あるの」
シャーリー「えぇ……」
リヴァル「おいおい、マジかよ?!」
スザク「カレン、父親は誰なんだい?」
カレン「父親は言えない」
シャーリー「でも、家に置いて来たほうが……」
カレン「突然、いなくなりそうで」
リヴァル「そこまでかよ……」
カレン「ね?」
ミニC.C.「あ?」
シャーリー「もしかしてカレンが休みがちだったのって……」
スザク「妊娠していたからか」
「きゃー!!そうなのー?!」
「すごーい!!!」
カレン「みんな、あまり騒がないで。この子がびっくりしちゃうから」
ミニC.C.「お前たち、うるさいぞ」
シャーリー「口わる……興奮したときのカレンにそっくり……」
カレン「な、なんでよ!?……嬉しいけど」
カレン「授業中は大人しくしててね?」
ミニC.C.「なんだと?」
カレン「みんなも協力してくれると嬉しい」
シャーリー「うんとしかいえないけど……」
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ?」
ルルーシュ「カレン」
カレン「何?」
ルルーシュ「ちょっとこい」
カレン「いいけど」
ルルーシュ「……」スタスタ
カレン「シャーリー、この子をお願い」
シャーリー「う、うん」
ミニC.C.「ピザはないのか?」
カレン「うん」
ルルーシュ「何故、つれてきた?」
カレン「あの子、昨日も目を離した隙に外に出ようとしていたから」
ルルーシュ(分裂したC.C.を本能的に探しているのか)
カレン「だから……」
ルルーシュ「自分の子どもであると公表したわけは?」
カレン「……あの子は私が育てるって決めたから」
ルルーシュ「……」
カレン「ただ預かった子なんていったら、きっとあの子を傷つけると思うの」
ルルーシュ「それでか」
カレン「あたしが立派な女の子に育てるから、だから……どんなときでもあたしは母親でいたい」
ルルーシュ「お前……」
カレン「だから、なんと言われようともあたしは、あの子を育てるつもり」
ルルーシュ(説得は無理か……)
ミニC.C.「めつぶし」ブスッ
シャーリー「いったぁぁい!!!!」
ミニC.C.「無様だなぁ」
シャーリー「な、何この子ぉ……」
スザク「シャーリーのことが嫌いなのかもしれないね」
シャーリー「そうなの?!」
ミニC.C.「ああ」
シャーリー「……」
リヴァル「よくいるよな。子どもには嫌われるやつ」
シャーリー「なによぉ!!」
スザク「しかし……」
ミニC.C.「なんだ?」
スザク「どこかで見たことがあるような気がする……」
シャーリー「そうなの?」
ミニC.C.「……」
カレン「いい子にしてた?」
ミニC.C.「ああ」
カレン「よしよし」ギュッ
ミニC.C.「離せ」
シャーリー「カレン、大変なら言ってね。協力するから」
カレン「ありがとう」
ルルーシュ「……」
リヴァル「ルルーシュ、カレンと何を話したんだ?」
ルルーシュ「ちょっとな。生徒会のこととか」
スザク「うーん……どこだったかな……」
カレン「じゃあ、そろそろ授業が始めるから。大人しくしててね?」
ミニC.C.「断る」
カレン「ふふ、そういうこと言わないの」
ミレイ「カレンの子ども?!」
ミニC.C.「違うぞ」
ミレイ「違うの?!」
カレン「いえ。私の子どもです」
スザク「授業中、大変だったね」
シャーリー「うん……」
リヴァル「いきなり机をバンバンたたきだしてピザを連呼するんだもんな」
ミレイ「カレン……家に置いていた方がいいんじゃない?」
カレン「そういうわけにも……」
ミレイ「そうなんだ……」
ニーナ「可愛いね」
ミニC.C.「気安いなお前。触るな」
ニーナ「!?」
ルルーシュ(このままでは今外にいるC.C.の耳にまで入りそうだな。もしカレンのC.C.と合体すれば、中学生ぐらいのC.C.になるのか……くそっ!!)
中学生くらいが1番いいだろ
スザク「理事長に口添えを?」
ミレイ「うん。ここで理事長の孫である力をフルに使わないとね」
スザク「流石、会長」
ミレイ「ふふーん。カレン、辛いことがあったら言ってね?」
カレン「はい」
ミニC.C.「ピザピザピザピザ」バンバン
シャーリー「もうダメでしょ!?」
リヴァル「わかった、わかった。何ピザがいいんだ?」
ミニC.C.「デラックスだ。Lサイズで3枚」
リヴァル「食えるのかよ……」
カレン「ごめんね」
リヴァル「いいけど」
ミレイ「父親は?」
カレン「言えません」
咲世子「いいお天気ですね」
幼C.C.「そうだな」
咲世子「貴方の母親である、ナナリー様とはできるだけ会えるように配慮はします」
幼C.C.「なんだと?」
咲世子「ですから、どうか卑屈にならないように」
幼C.C.「あのなぁ」
C.C.「―――見つけた」
咲世子「え?」
幼C.C.「おお!」
C.C.「このままでは皆がルルーシュの毒牙にかかる。合体するぞ」
幼C.C.「気が合うな。私もそれがいいと思い始めていた」
咲世子「……」ザッ
C.C.「なんだ、お前は?」
咲世子「貴方が誰なのかはわかりませんが、ナナリー様のご息女に危害を加えるというのなら、容赦はしません」
ミレイ「私はミレイお姉さんよ?」
ミニC.C.「ババアで十分だな」
ミレイ「なっ?!」
ニーナ「この子、怖い……」
カレン「ごめんなさい。人見知りするみたいで」
ミニC.C.「してないが?」
カレン「よしよし」ナデナデ
ミニC.C.「やめろ」
スザク「あ!!」
ルルーシュ「どうした?」
スザク「ルルーシュ!!この子、君の子どもじゃないのか?!」
ルルーシュ「!?」
シャーリー「え!?どういうこと?!」
ルルーシュ「スザァク!!何をいきなり言い出すんだ!?」
ミレイ「スザク、どういう意味?」
リヴァル「ちゃんと教えろ!!」
スザク「詳しくは言えないけど、僕はこの子にそっくりな女の子を見たことがあります」
シャーリー「そ、それで!?」
スザク「そのときルルーシュもいました」
ルルーシュ「!?」
カレン「え?え?」
スザク「ルルーシュ、君はあのあと……あの女の子を孕ませ―――」
ルルーシュ「あれからまだ数ヶ月だぞ!!!何を言っている!!!」
スザク「でも、それしか考えられない。彼女は特別な人で、もしかしたら早期出産をすることだってできたかもしれない!!」
ルルーシュ「おい!!」
カレン「待って!!それはないから!!」
スザク「どうして?」
カレン「だって……あの……その……」
ミレイ「え?」
ミニC.C.「枢木スザクが言っていることは半分正解だ」
シャーリー「どこが正解!?ルルーシュが父親ってところ?!」
ミニC.C.「いや、特別な人というところだ」
リヴァル「特別ってどういう意味なんだ?」
ミニC.C.「それは私が不老不―――」
ルルーシュ「余計なことは言うな!!」
シャーリー「……ルル?」
ルルーシュ(しまった……!!)
ミレイ「ルルーシュ……もしかして……」
スザク「やっぱり……君は子どもを押し付けられて、カレンに……」
シャーリー「サイテー……」
ルルーシュ「違う!!スザク!!妄言は控えろ!!」
カレン「そうよ!!ルルーシュの子どもじゃない!!説明はできないけど、とにかく違うの!!私の子どもなの!!」
スザク「カレン、それはもう庇っているだけにしか見えないよ?」
カレン「なんで……?!」
ミニC.C.「ああ、もう面倒だな」
ルルーシュ「お前……?!」
ミニC.C.「もういいじゃないか。不毛な議論をして時間を消費するぐらいなら、認めてしまえ」
ニーナ「認めるって……?」
ミニC.C.「私のパパはルルーシュで、ママはカレンだ」
ルルーシュ「おまえぇぇぇ!!!」
カレン「何言ってるの!?」
シャーリー「うわぁぁぁ!!」
リヴァル「シャーリー!!落ち着けって!」
スザク「ルルーシュ!!学生の身分で何をやっているんだ!!!君は!!!」
ルルーシュ「スザク!!貴様はこの子どもの戯言を信用するのか!?」
スザク「疑うべきところはあるかもしれないけど、子どもがそういう以上はそういうことになる」
カレン「違う!!違うの!!」
シャーリー「ルルが……ルルがぁ……」
リヴァル「ルルーシュ!!最近、付き合いが悪かったのはこれが原因だったのかよ?!」
ルルーシュ「バカをいうな?!」
ニーナ「あの……流石にこれは問題になると思いますけど……」
ルルーシュ「ニーナ!!」
スザク「ルルーシュ、見損なったよ……」
ルルーシュ「スザァァク!!!」
ミニC.C.「ママ、早く乳をよこせ」
カレン「もうそんな歳じゃないでしょ!?」
ミニC.C.「お前のミルクでチーズを作れ。そしてそれをピザに使え」
カレン「何バカなこと言ってるの!?」
ルルーシュ(まずい……事態が大きくなるばかりか……どうする……どうしたら……!!)
ミニC.C.(早く分裂した私をよこさないから、こうなるんだよ)
ナナリー(咲世子さんが迎えにきてくれないから、生徒会室が遠く感じますね)ウィィィン
咲世子「ナナリー様!!!」
ナナリー「はい?」
咲世子「ここに居たのですね」
ナナリー「咲世子さん?どうしたのですか?」
咲世子「この子を一時的にお返しします」
ナナリー「え?」
幼C.C.「よう」
ナナリー「えっと……」サワサワ
幼C.C.「お尻を触るな」
ナナリー「C.C.さん?」
幼C.C.「ナナリーからもなんとか言ってくれ。この女が勘違いをしていて困っている」
咲世子「では、ナナリー様!!後ほど!!」ダダダッ
ナナリー「あ、咲世子さん!!」
ルルーシュ「邪推はやめろ!!そんな事実はない!!」
カレン「そうよ!!」
ミレイ「でも、この子が認めたら……私たちが信じても……」
ルルーシュ「それは……」
スザク「ルルーシュ、カレンが可哀相じゃないのか?」
ルルーシュ「なんだと……?」
スザク「育てるんだ。君がこの子を。養うんだ。君がカレンを」
ルルーシュ「もうやめろぉ!!」
ナナリー「すいません、遅くなりました」
ミレイ「ナナリー?!」
ルルーシュ「ナナリー」
ナナリー「みなさん、どうかされましたか?」
幼C.C.「ここはいつも騒がしいみたいだな」
リヴァル「ナナリー!!その隣にいる子だれだよ!?」
ナナリー「あの……この人は……」
ミニC.C.「む」
幼C.C.「ここにいたのか」
スザク「姉妹かい?」
ミニC.C.「そう思ってくれても構わない」
シャーリー「じゃあ……ルルって2児のパパ……!?」
ルルーシュ「だから、どうしてそうなる?!」
カレン(あれって……C.C.?え……じゃあ……この子って……)
カレン「まさか……」
幼C.C.「よかった、どこに行ったのかと心配していた。もう今は葛藤も何もないな。早く合体だ」
ミニC.C.「そうだな」
ルルーシュ「待て!!」ガシッ
ミニC.C.「なんだ?!離せ!!」
ルルーシュ「(バカか!!ここでそんな不思議現象を起こすな!!どう説明するつもりだ!!)」
ルルーシュ「ぐっ……?!」
ミレイ「えっと……姉妹ってことは、カレンが産んだの?」
カレン「違います!!」
シャーリー「カレン……いつ、どこで……?」
カレン「違うから!!」
リヴァル「ルルーシュってやっぱり、やることやってたんだな……」
スザク「ルルーシュ、いい加減に認めるんだ。そしていい父親として―――」
ルルーシュ「スザク!!もう喋るな!!」
ニーナ「まって」
ミレイ「ニーナ?」
ニーナ「カレンの子はカレンが抱いている子どもだけだと思います」
シャーリー「どうして?」
ニーナ「だって、学校につれて来る位愛してるんですよ?そんな人が片方を置き去りにするなんて、思えないから」
リヴァル「確かに……じゃあ……」
ナナリー「は、はい?」
ニーナ「ナナリーの傍にいる子は……誰の子?」
ナナリー「知りません」
ミレイ「知らないって、可笑しいでしょ?じゃあ、なんで一緒にいるのよ」
ナナリー「えーと……」
咲世子「―――それは私がお答えします」
シャーリー「咲世子さん!?」
ナナリー「咲世子さん、一体今までどこにいらしたのですか?」
咲世子「ナナリー様のご息女の命を狙うものが現れたので、排除しておりました」
ナナリー「……え?」
咲世子「もう心配いりません」
ミレイ「ちょっと、今、なんていったの?」
咲世子「ですから、ナナリー様のご息女の命を―――」
スザク「ナナリーの息女って……誰です、か……?」
咲世子「すいません!!これはやはり秘密でしたか!?」
ナナリー「え?!」
幼C.C.「おやおや」
ミニC.C.「修羅場はまだ収まらないか」
シャーリー「その子、ナナちゃんの子ども!?」
咲世子「え、ええ……」
ミレイ「……」
スザク「……」
リヴァル「……ルルーシュ?」
ルルーシュ「なんだ?」
ミレイ「まさか……とは……思うけど……」
ルルーシュ「え……?」
幼C.C.「バレてしまったか。そうだ。私は禁断の愛の末に生まれた、呪われし子どもだ」
スザク「ルルーシュゥゥゥゥゥゥ!!!!!」
| |
ミニCC 幼CC
C.C.「容赦なく私を串刺しにして……」
C.C.「また分裂するところだったぞ……全く」
C.C.「もう面倒だ……さっさと合体しないと……ルルーシュにも……」
スザク「君はどこまで堕ちるんだ!!!」
C.C.「あの声は……」
ルルーシュ「まて、スザク!!これは冗談だ!!この子は冗談が―――」
幼C.C.「嫌いだ」
ルルーシュ「きさまぁぁぁぁ!!!」
幼C.C.「(私を殺しておいてよくいう)」
ルルーシュ「くそ……!!」
ミニC.C.「(苦しむがいい……ふふっ)」
ルルーシュ「おのれぇぇぇ……!!」
C.C.「やっと見つけた」
シャーリー「また増えた!?次は誰の子どもなのルル!!!私!?」
ミレイ「何言ってるの!?」
C.C.「……なにがあった?」
ルルーシュ「お前の分身がいらないことをベラベラと喋るから状況が混沌としている。どうにかしろ!!」
C.C.「小さい私を見たいとかいうからだ。自業自得だな」
ルルーシュ「あのなぁ……!!」
C.C.「謝れ」
ルルーシュ「なに!?」
C.C.「きちんと謝ればこの場を丸く収めてやる」
ルルーシュ「……」
スザク「ルルーシュ!!」
リヴァル「ルルーシュ……」
ミレイ「それ、私の子どもじゃないわよね……?」
シャーリー「ルル!!私を使って勝手に産ませてないよね!?」
カレン「……」
C.C.「簡単に収まる。だが、お前の謝罪が先だな」
ルルーシュ「ぐっ……!!」
スザク「向き合うんだ!!ルルーシュ!!自分自身の罪に!!」
リヴァル「羨ましいぞ……このやろう……!!」
ニーナ「ルルーシュ……あの……私を使ってないよね……?」
ミレイ「まあ、あの……元々、そういう予定だったし……いいんだけどぉ……」
シャーリー「ルル!!いつなの!!私に気づかれないようにどうやって妊娠させたの!!」
咲世子「……まさか……私……」
カレン「ルルーシュ……あんた……」
ミニC.C.「大変だな」
幼C.C.「まあ、見ている分には面白い。童貞ボウヤが困る様はな」
ルルーシュ「おのれぇぇ……!!」
C.C.「早くしろ。この小学生の私に頭をさげろ」
ルルーシュ「……!!」
C.C.「額を地面につけて謝れ」
ルルーシュ「くっ……」
C.C.「どうした?やらないのか?なら、私のママは……あの会長あたりにやってもらうか」
ルルーシュ「やめろ!!話がこじれる!!」
C.C.「なら、早くしろ」
ルルーシュ「わかった……。―――すまなかった……C.C.……許してくれ……」
スザク「ルルーシュ!?どうして土下座なんて……?!」
ニーナ「なに?!ルルーシュ?!」
C.C.「ふふっ……いい光景だな……どうだ?小学生の女児に頭を下げる気分は?」
ルルーシュ「……」
C.C.「こんなことで許されると思っているのか?」グッ
ルルーシュ「ぐっ……!?」
シャーリー「ちょっと!!どうしてルルの頭を踏むの!?貴方のお父さんでしょ!!?」
スザク「ルルーシュ……なんて……羨ましい……」
踏まれるまでが習慣かもしれん
ルルの頭踏むし
ルルーシュ「ぐぅぅ……!!」
C.C.「もっと頭を下げろ」グリグリ
スザク「ルルーシュ……やっぱり君は……許せない……!!!」
リヴァル「スザク?!」
C.C.「無様。変態。異常性癖。醜悪。下劣」グリグリ
ルルーシュ「く……!!」
C.C.「童貞。包茎。鈍感。ロリコン。シスコン」グリグリ
ルルーシュ「うぅ……もうゆるしてくれ……たのむ……」
C.C.「そうだな……そろそろ……」
スザク「ルルーシュゥゥゥ!!!!」
ルルーシュ「なに!?」
C.C.「なんだ?」グリグリ
スザク「もういい……君は……どうやらこの7年で悪魔に成り果てたみたいだな……」
ルルーシュ「何を……言っている……?」
スザク「どれだけ君は幸せなんだ!!!」
リヴァル「おい、スザク!ルルーシュだってなんかわけがあって」
スザク「理由があっても、彼の行いは断罪されるべきだ!!」
シャーリー「そうだけど……あの子の母親が誰なのかはっきりさせてからでも遅くないと思う!!」
ミレイ「そうね……もうここまできたらトコトン追求をするべきか」
ルルーシュ「おい、C.C.……もういいだろ。なんとかしろ」
C.C.「そうだな……」グリグリ
スザク「また……!!ルルーシュ!!今すぐ、僕とかわるんだ!!君は間違っている!!」
C.C.「黙れ、虫ケラ」
スザク「……!!」
C.C.「耳が腐る。喚くな」
スザク「……もっと言ってください」
C.C.「良く聞け。私の親はこの場にはいない」
ミレイ「え……?」
だめだこいつ
ニーナ「よかった……」
C.C.「ついでにいうと、私とどこか似ている二人の少女も同じだ。母親も父親もこの場にはいない」
カレン「……」
咲世子「では……ナナリー様のご息女ではなかったのですね?」
C.C.「ああ。そもそも、あのベッドで出産なんてしてみろ、シーツが色んなもので汚れるはずだろ?」
咲世子「あ……」
C.C.「それにナナリーが出産したとして、推定4、5歳の子どもがいるのは変だとは思わないのか?」
ニーナ「そうですよ……。ナナリーが出産したの……10歳でってことに……」
スザク「鬼畜だな……ルルーシュ」
ルルーシュ「まて!!お前はバカか?!」
C.C.「妊娠できたとして、まず母体が無事で済むわけがない」
スザク「まさか……ナナリーが立てなくなったのも、光を失ったのも……!!」
ナナリー「スザクさん!!スザクさんに会う前から私は不自由でした!!」
C.C.「そういうことだ。ナナリーが母親である可能性はない。わかったな?」
シャーリー「中等部で産んだなら……計算が……」
C.C.「確かに否定するには証拠が不十分だな」
リヴァル「じゃあ、この子は……?」
C.C.「しかし、考えてみろ。今日、急に学校につれてきたのだろう?」
ニーナ「う、うん」
C.C.「そこまでの覚悟がある奴が、何故今まで隠していたのか?」
ミレイ「そうよね……もっと以前に連れてきていてもおかしくない」
シャーリー「でも、家庭の事情とかで隠していて……で、それが無理になったから開き直ったとか……」
C.C.「生後間もない者を隠すことは難しい。そして隠せるなら、わざわざ学校に連れて来たりはしない」
C.C.「カレンが抱いている子は昨日今日カレンの傍にやってきたと考えたほうが自然だ」
スザク「じゃあ、やっぱりルルーシュがカレンにおしつけて……?!」
C.C.「そうだな……そいうこともあるだろう。だが、そうなると問題は誰の子か、ということだ」
シャーリー「……私?」
C.C.「お前、妊娠した覚えでもあるのか?」
ミレイ「私……かなぁ……」
C.C.「出産の経験はあるのか?」
ミレイ「ないです」
ニーナ「……」ソワソワ
咲世子「……」モジモジ
C.C.「お前らもないだろ?」
ニーナ「……なかった」
咲世子「そういえば、ありません」
スザク「……」
C.C.「何を考えている?」
スザク「昔、男が妊娠する映画を見たことが―――」
ルルーシュ「スザァク!!!もう黙れ!!!」
C.C.「ま、少なくともこの中にはいない。そういうことだ」
カレン「ねえ……ちょっといい?」
カレン「この子は……どうなるの?」
シャーリー「え?」
カレン「ううん……どうするの?」
C.C.「返してもらおう。私の大事な姉妹だからな」
カレン「やっぱり……そういうこと……」
ルルーシュ「なにがいいたい……?」
カレン「あの……ルルーシュとあたしとこの子たちだけにしてくれない?」
ミレイ「どうして?」
シャーリー「なんで?!」
カレン「お願い」
スザク「夫婦で相談するんだね?」
カレン「違うから」
ミレイ「わかったわ。なんか深刻そうだし……みんな出ましょう」
リヴァル「ルルーシュ!!あとできかせてくれよ!!」
幼C.C.「いいな」
カレン「ルルーシュ……」
ルルーシュ「……」
カレン「ゼロでしょ?」
ルルーシュ「……」
カレン「答えて」
C.C.「まあ、こうなるな」
ルルーシュ「……ああ。そうだ。俺がゼロだ……」
カレン「この子はC.C.とあんたの間に生まれた子どもなんでしょ?」
ルルーシュ「……え?」
カレン「離婚したいけど……黒の騎士団だから下手に別れることも出来ない……だから、私にC.C.を殺せって言った。違う?」
ルルーシュ「違う」
カレン「いい訳はいい。聞きたくない」
ルルーシュ「違うぞ!!カレン!!」
ルルーシュ「違うな。間違っているぞ。カレン」
カレン「C.C.が小さくなったなんて嘘吐いて……ルルーシュ……最低だよ……」
ルルーシュ「まて!!カレン!!」
カレン「あたしがバカみたい……ルルーシュとC.C.の娘を……大事に育てようとしていたなんて……!!」
ルルーシュ「話をきけ!!」
カレン「聞きたくない!!」
C.C.「まて、カレン。全てを話そう」
カレン「ルルーシュとC.C.の惚気話なんて聞きたくないっ!!」
ルルーシュ「惚気?!」
C.C.「聞き分けのない奴だな。面倒なやつは大嫌いだ」
カレン「だって……どうやって妊娠したとか……説明するんでしょ……?」
ルルーシュ「するか」
C.C.「あのな……」
カレン「酷い……酷い……!!みんなを騙してたんだ!!」
ミニC.C.「なんだ?」
幼C.C.「いや、聞くだけ野暮か。合体だろ?」
C.C.「早くしろ」
ミニC.C.「わかった」
カレン「え?」
幼C.C.「一つになるぞ……」ギュッ
ミニC.C.「Cの世界でな……」ギュッ
カレン「なに……?何を……!?」
ロリC.C.「―――ふう。一つになれた」
ルルーシュ「来たか……!!」
カレン「ど、どういうこと?!」
C.C.「あとは私とそいつが合体すれば、元のC.C.になる」
カレン「は?!」
C.C.「ただC.C.という存在が一時的に分裂していただけなんだよ、カレン。だから、誰の子どもでもない。強いて言うなら私が一人で産んだようなものだ」
ロリC.C.「やめろ。ルルーシュ。離せ」
カレン「……」
C.C.「私は死なない。いや、死ねないんだ」
カレン「死ねない?」
C.C.「そういう体なんだ」
カレン「わけわかんない……けど……」
C.C.「人ではない。そう理解してくれれば結構だ」
カレン「……」
C.C.「とにかく、お前が想像しているようなことは一切ないよ」
カレン「ゼロ……ルルーシュと……子作りしたわけじゃない?」
C.C.「ああ」
カレン「恋人……でもない?」
C.C.「違う」
カレン「……」
ルルーシュは何をしているんだ
C.C.「そう言われると反論をしたくなるのは何故かな?」
ルルーシュ「黙っていろ」
カレン「……」
ルルーシュ「俺がどうしてブリタニアと戦っているのかは後々ゆっくり話そう。ただ、今は信じてくれとしかいえない」
カレン「ルルーシュ……」
ルルーシュ「カレン……」ギュゥゥゥ
ロリC.C.「ルルーシュ、苦しいと言っている」
カレン「……もう一度、信じてみる」
ルルーシュ「そうか……ありがとう」
カレン「ゼロは……ゼロだからね……あんたじゃない……」
C.C.「そう思えるなら強いな。見直したよ」
カレン「ふん……」
C.C.「さて、合体といこうか」
ロリC.C.「……断る」
ルルーシュ「何を言ってる?これ以上、話を拗らせる気か?!」ギュゥゥ
ロリC.C.「ルルーシュが私を手放さないというのもあるが……それ以前に、まだ私は消えたくない」
C.C.「な……?!」
ロリC.C.「当然だろ?私は今、生まれたばかりだからな」
C.C.「この……!!」
カレン「でも、どっちにしろ今元に戻るはやめたほうがいいかも」
ルルーシュ「そうだな。外にはスザクがいる。得策ではない」
C.C.「では、どうする?このままというわけにも……」
ルルーシュ「まずは生徒会室から出る方法を考えるべきだ」
カレン「どうする?」
ロリC.C.「簡単だろ?」
ルルーシュ「なんだと?」ギュゥゥ
ロリC.C.「外にいるものを散らせばいいだけの話なんだからな。あとルルーシュ、離せ」
C.C.「散らすと言っても……まさか……」
離してから言えwww
ミレイ「大丈夫かしら……」
ニーナ「心配だね」
シャーリー「ルル……」
リヴァル「やっぱり、突撃してみるべきじゃ」
スザク「ああ。少女が3人もいる密室空間なんてこのご時勢じゃあまりないし」
ミレイ「よーし」
ガチャ
シャーリー「え?!」
カレン「……ルルーシュなんて嫌い!!離婚よ!!!」
リヴァル「はぁ!?」
ロリC.C.「行こう、ママ」
ニーナ「ママ?!」
カレン「うわぁぁん」ダダダッ!!!
ミレイ「カレン!!ちょっと待ちなさい!!」
リヴァル「なんかまずいんじゃないの?!」
スザク「ルルーシュ?!」
リヴァル「あれ、いないぞ?」
スザク「窓が開いている!!あそこから逃げたんだ!!」ダダダッ
リヴァル「おい!!スザク!!やめろ!!ここ何階だと思ってんだ!!」
スザク「ルルーシュゥゥゥゥゥ!!!!!」バッ!!!
リヴァル「スザクゥゥ!!」
リヴァル「―――すげえ……そのまま走っていきやがった。俺もこうしちゃいられない!!ルルーシュを追わなきゃ!!」
ルルーシュ「……よし。いったな」ギュゥゥ
C.C.「こんな罠に引っ掛かるとはな」
ルルーシュ「スザクだからな」
C.C.「ところで、もう離せ」
ルルーシュ「このまま帰る」ギュゥゥ
C.C.「あのなぁ……」
C.C.「やめろ」ググッ
ナナリー「お兄様」
ルルーシュ「ナナリー?!」
C.C.「おお」
ナナリー「……一体、C.C.さんはどうして小さくなったのですか?」
ルルーシュ「お前……」
ナナリー「昨夜、私のベッドに入ってきたC.C.さんも今、恐らくお兄様が抱いているC.C.さんも同じ人としか思えません」
咲世子「ルルーシュ様……」
ルルーシュ「……」
ナナリー「教えてください……お兄様……」
C.C.「ナナリー……私の話は荒唐無稽だ。信じられるか?」
ナナリー「それでも聞きたいです」
C.C.「いいな、ルルーシュ?私の体の秘密を教えても」
ルルーシュ「仕方ないな……いいだろう」
ナナリー「―――C.C.さん……そんな体質なのですね」
C.C.「信じてくれるのか?」
ナナリー「はい。C.C.さんの声に嘘はないようですから」
C.C.「そうか」
ルルーシュ「悪いな、ナナリー。まさか信じてくれるとは思ってなかった」
ナナリー「そんなことありません。でも、ご自宅がないというのは……」
C.C.「身寄りはない。天涯孤独の身だ」
ナナリー「そうですか……あの、よろしければここで一緒に住んでみては如何ですか?」
ルルーシュ「ナナリー?!」
ナナリー「何度かC.C.さんをお泊りさせているの……知っていますよ?」
ルルーシュ「ぐっ……」
C.C.「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな」
ナナリー「はい!」
咲世子「では、C.C.様のベッドを用意しないといけませんね」
ミレイ「カレン!!」
シャーリー「カレン!!」
カレン「みんな……」
ニーナ「説明……してくれますよね?」
カレン「うん……」
シャーリー「離婚ってどういうこと……?」
カレン「実は……この子は私の子どもじゃないの」
ミレイ「それはさっき知ったけど……じゃあ、誰の子?」
カレン「孤児です」
ニーナ「孤児……?!」
カレン「あたしのことを一日でも早く、母親だと思ってくれるように……私は……」
ミレイ「どうでもいいけど、なんかこの子、大きくなってない?」
ロリC.C.「なってないが?」
カレン「大きくなんて……まあ、成長期ですから……」
カレン「ルルーシュに相談したんです……どうすればいいかを。ナナリーがいるから、参考になるかなって思って」
ミレイ「そう……」
カレン「でも、ルルーシュに相談しようと思っている内に……あんな騒ぎに……」
シャーリー「そうだったの……ごめんね」
カレン「ううん。いいの」
ミレイ「それで?相談、したんでしょ?」
カレン「ルルーシュは……親に全部言えって……言って……」
ニーナ「ルルーシュが……?」
カレン「でも、そんなこと言ったら、きっと家庭はむちゃくちゃになって……最悪……離婚してしまう……」
ミレイ「それで離婚よって叫んだわけね……。で、この子、背が伸びてるわよね?」
ロリC.C.「お前の目は節穴だな」
ミレイ「?!」
カレン「成長期……ですから……。それで、あの……納得してくれた?」
シャーリー「まあ……うん……なんとなく」
ミレイ「そうよ!!みんなで応援するって!!」
カレン「ありがとうございます……」
シャーリー「ルルとは何もないんだよね?」
カレン「……うん」
シャーリー「……」
ミレイ「怖い顔しないの」
シャーリー「でも……」
ミレイ「いいじゃないの。この子はルルーシュの子どもじゃないんだし」
シャーリー「そういうことじゃありません!!」
ニーナ「これからは私たちでフォローしますから」
カレン「ありがとう」
ロリC.C.「すまないな」
ミレイ「……」
ロリC.C.「見つめるな。恥ずかしいだろう」
ルルーシュ「カレン……」ギュゥゥ
C.C.「離せ」
カレン「ルルーシュ」
ロリC.C.「そっちは楽しそうだな」
C.C.「なら、代われ」
ロリC.C.「断る」
ルルーシュ「なんとか落ち着いたか」
カレン「うん」
ルルーシュ「……黒の騎士団は?」
カレン「続けるよ……勿論」
C.C.「おい、ルルーシュ。ピザだ」
ロリC.C.「カレン、ピザはどうした?」
ルルーシュ「はいはい」
カレン「ちょっと待ってね」
ルルーシュ「こら、口の周りが汚れているぞ」
C.C.「ふけ」
ルルーシュ「全く。カレン。拭くものを」
カレン「はい」
ルルーシュ「ありがとう。ほら、じっとしていろ」
C.C.「んんっ」
カレン「あなたも汚れてる」
ロリC.C.「んーっ」
カレン「はい、綺麗になった」
ルルーシュ「可愛いやつだな……」ギュゥゥゥ
C.C.「離せ」
カレン「よっと……ふふっ」ギュゥゥ
ロリC.C.「よせ、食べにくいだろ」
シャーリー「私……どうしたら……いいのかな……」
ゼロ「では、今後はこのスケジュールで進めろ」
扇「ああ……」
カレン「ゼロー」
ロリC.C.「何をしている。早くしろ」
ゼロ「分かった。いくぞ」
C.C.「はいはい」
カレン「ゼロ、あとででいいんですけど……この件について意見を」
ゼロ「ああ、そうだったな」
C.C.「ゼロ、何か飲み物はないのか?」
ロリC.C.「カレン、私は眠い」
ゼロ「ええい!!大人しくできないのか?!」
カレン「はいはい。だっこしてあげるから」ギュッ
玉城「ゼロとカレンって……」
扇「そういうこともある。気にするな」
ルルーシュ「C.C.?合体はしないのか?」ギュゥゥ
C.C.「私はしたいな」
カレン「貴方も?」
ロリC.C.「まだこのままで居たいかな」
カレン「だって、ルルーシュ」
ルルーシュ「ちっ……」
C.C.「なんだ?元の私が恋しくなったのか?」
ルルーシュ「いや……むしろこっちのほうが俺好みだ」
カレン「ルルーシュってさぁ」
ロリC.C.「変態だな」
ルルーシュ「違う!!元のC.C.より可愛げがあるということだ!!」
C.C.「こんな体でも生意気なお尻だがな」プリンッ
ルルーシュ「……ほう」
カレン「もう……たまには……あたしのほうを見てくれても……いいのに……」
スザク(結局……ルルーシュは羨ましい……生活を送っているみたいだな……はぁ……)
ナナリー「スザクさん?」
スザク「ナナリー……そうだ!!」
ナナリー「なんですか?」
スザク「ナナリー……僕を罵ってくれないか?」
ナナリー「ど、どうしてですか?」
スザク「お願いだ……一度だけでいいから……」
ナナリー「……気持ち悪い」
スザク「もっと、汚いものを浴びせるように!!」
ナナリー「ゴミ虫……息をしないでください……酸素が勿体無いですから」
スザク「……ナナリー……また、頼んでいいかな……?」
ナナリー「スザクさん……本当に気持ち悪いですから……もう話しかけないでください……」ウィィィン
スザク「ナナリー!!お願いだ!!」ダダダッ!!
ナナリー「いやぁ!!!」ウィィィン!!!!
おしまい。
最後の最後でドSリー誕生か…
Entry ⇒ 2012.07.24 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「ユフィ。多分、初恋だった」ユフィ「うわぁ、キモッ」
ゼロ「やめろ……」
ユフィ「え……?」
ルルーシュ「もうやめるんだ……」
ユフィ「まぁ、ルルーシュだったのですね!ほら、ルルーシュも一緒に日本人を抹殺しましょう!!」
ルルーシュ「それはできない……」チャカ
ユフィ「ルルーシュ……?その銃をどうして私に向けるのですか?」
ルルーシュ「さようなら、ユフィ……多分、初恋だった……」
ユフィ「え、キモッ」
ルルーシュ「!?」
ルルーシュ「まて!!ユフィ!!聞き捨てならないぞ!!」
ユフィ「え?」
ルルーシュ「お、俺の……初恋を……想いを……キモ……い……だと……?」
ユフィ「あの。勿論、私もルルーシュのことは好きでしたよ?」
ルルーシュ「ほう」
ユフィ「でも、一応兄妹ですし……思ってても口にだすのは……ちょっと……」
ルルーシュ「……」
ユフィ「引きます」
ルルーシュ「なっ……」
ユフィ「日本人は皆殺しですっ!!!」
ルルーシュ「まて!!!こっちにこい!!!きさまぁぁ!!!」グイッ
ユフィ「何をするのですか!?離しなさい!!」
ルルーシュ「冷静になろう、ユーフェミア」
ユフィ「私は冷静です」
ルルーシュ「お前も俺のことが好きだった。それは間違いないな?」
ユフィ「はい。ルルーシュは優しくて、かっこいいですから」
ルルーシュ「ほう……」
ユフィ「ちなみにお姉様もルルーシュのことは好きでしたよ?」
ルルーシュ「そうか……」
ユフィ「嬉しいですか?」
ルルーシュ「まあ……悪い気分ではない」
ユフィ「あの……」
ルルーシュ「なんだ?」
ユフィ「ルルーシュって……シスコン?」
ルルーシュ「ちがう!!何を言っているんだ!?」
ルルーシュ「……」
ユフィ「でも、もう昔のことですし、いいじゃないですか」
ルルーシュ「待ってくれ……」
ユフィ「それでは日本人を皆殺しにしてきます」
ルルーシュ「行かせない」
ユフィ「……」
ルルーシュ「ここで……君を殺す……」
ユフィ「ルルーシュ……」
ゼロ「ユフィ……さようなら」チャカ
ユフィ「そんな……」
ゼロ「多分、初恋だった」
ユフィ「え……鳥肌が……」
ゼロ「?!」
ユフィ「せめて、撃ったあとに言ってくれませんか?」
ユフィ「やっぱり、普通の恋が一番素敵だと思います」
ゼロ「……っ」ガクッ
ユフィ「ルルーシュ?」
ゼロ「なぜだ……」
ユフィ「え?」
ゼロ「別に妹に恋をしてもいいだろうがぁ!!!」
ユフィ「ちょっと……」
ゼロ「言ってみろ!!ユーフェミア!!!どこに問題がある?!」
ユフィ「それは……」
ゼロ「お前もコーネリアもナナリーも全員、可愛いし美人だろうが!!!」
ユフィ「……」
ゼロ「思春期の男がお前らを気にしないほうがおかしいだろう!!!」
ゼロ「……」
ユフィ「私もルルーシュのことが大好きですよ」
ゼロ「ユフィ……」
ユフィ「でも、ほらやっぱり兄妹ですし、所詮は許されない恋です」
ゼロ「違うな。間違っているぞ」
ユフィ「え?」
ゼロ「姉や妹は母親の次に近しい異性だ」
ユフィ「そうですね」
ゼロ「それは逆もいえる。お前にとって初めての男は、俺だったはず」
ユフィ「言い方は気になりますけど、そうですね」
ゼロ「理想のタイプの形成の多くは、一番近しい異性で決まる。つまりは親や兄弟だ」
ユフィ「……」
ゼロ「お前の好みのタイプは俺である可能性が高い」
ユフィ「えー……?」
ユフィ「うーん……」
ゼロ「今まで、気になる男はどこか俺に似ていなかったか?」
ユフィ「……」
ゼロ「どうだ?」
ユフィ「あの……」
ゼロ「なんだ?」
ユフィ「……」
ゼロ「なんでも言え。遺言として聞いてやる」
ユフィ「……私が恋をしたのスザクとルルーシュしかいないんですけど」
ゼロ「……」
ユフィ「ルルーシュとスザクって似てますか?」
ゼロ「……」
ユフィ「まあ、言われてみれば似てなくもないような気もしますけど……」
ゼロ「つまり、お前はスザクと出会うまでずっと俺のことが好きだった。そういうことだな?」
ユフィ「え?いや、そういう……意味では……」
ゼロ「スザクが現れるまでは他に恋愛をしてこなかったんだろ?何も違わない」
ユフィ「そう……なるんですか?」
ゼロ「なるっ!!!」
ユフィ「じゃあ、はい。スザクと出会うまではルルーシュに恋をしていました」
ゼロ「ふははははははは!!!!!!」
ユフィ「でも、それは恋愛感情とは別のものだと思いますけど」
ゼロ「好きなことにはかわりはない!!!」
ユフィ「……」
ゼロ「お前の気持ちがそこまで固まっているなら、俺たちでも恋人になれる。そう思わないか?」
ユフィ「思いません」
ゼロ「なぜだ!!!」
ゼロ「……」
ユフィ「結婚はおろか、お付き合いなんて……」
ゼロ「ユフィ……そうか……そういうことか」
ユフィ「なんですか?」
ゼロ「つまり、お前は血縁だから結ばれることはない。そう思っているんだな?」
ユフィ「ええ」
ゼロ「違うな。間違っているぞ」
ユフィ「その台詞、そのままお返しします」
ゼロ「いいか?血縁関係であることは間違いない。しかし、所詮は半分しか血は繋がっていない」
ユフィ「十分じゃないですか?」
ゼロ「半分だぞ!!半分だ!!!俺たちの間に子どもが生まれて初めて、ようやく純血のブリタニア皇族が誕生する!!!」
ユフィ「えぇ……」
ゼロ「そうだろう?」
ユフィ「そ、その自信はどこから来るの……?」
ユフィ「……」
ゼロ「さあ……ユフィ」チャカ
ユフィ「え?」
ゼロ「さようなら……ユフィ……」
ユフィ「待って、ルルーシュ!!」
ゼロ「命乞いは聞かない」
ユフィ「私を殺すのなら好きにしなさい。だけど、貴方の勘違いは正したい!!」
ゼロ「なに?」
ユフィ「そこに座ってください」
ゼロ「……」
ユフィ「いいですか?純血のブリタニア皇族というのはお父様の血が混じっていれば、十分です」
ユフィ「兄妹で子どもを作ってしまえば、お父様の血が濃くなりすぎて、危険な子が生まれるでしょう」
ゼロ「どういうことだ?」
ユフィ「もし、お父様そっくりの思想を持つ子が生まれたらどうするのですか?大変です。世界はまた血の海です」
ユフィ「だから、兄妹で関係を結ぶなんてことはあってはならない。私はそう思います」
ゼロ「ならば、形だけならどうだ?」
ユフィ「え?」
ゼロ「結婚はする。だが、子どもは違う相手との間に作る」
ユフィ「私が嫌です」
ゼロ「……」
ユフィ「ルルーシュはそれでもいいかもしれませんが、私は自分が好きな人と―――」
ゼロ「ユフィ。考え方を変えろ」
ユフィ「え?」
ゼロ「俺ともスザクとも結婚できる。とな」
ユフィ「……!!」
ゼロ「それならどうだ?誰も不幸にはならない。全員、幸せだ」
ユフィ「ほ、本当ですね……まさか、そのような未来があったなんて……」
ゼロ「幸運にも俺とスザクは親友同士。嫁を共有することぐらいわけはない」
ゼロ「不誠実だと?合意の上でなら不誠実もなにもない」
ユフィ「でも……それは女として恥ずべきことでは……」
ゼロ「構わない。俺は俺で側室を用意する。ユフィにも側室がいる。それだけだ」
ユフィ「……」
ゼロ「皇族に側室はつきものだ。誰もその存在を疑う者はいない」
ユフィ「ルルーシュの側室は……誰になるのですか?」
ゼロ「そうだな……ナ―――」
ユフィ「ナナリーはダメです」
ゼロ「コ―――」
ユフィ「お姉様もダメです」
ゼロ「……」
ユフィ「……」
ゼロ「シャ……シャーリー……いや……カレン……?」
ユフィ「誰ですか?」
ゼロ「あ、ああ……そうだな……」
ユフィ「紹介してくれませんか?」
ゼロ「一度、会っているがな」
ユフィ「え?」
ゼロ「こちらゼロだ。カレン、今から言うポイントに徒歩できてくれ。え?紅蓮は草むらに隠しておけばいいだろう」
ゼロ「無理じゃない!いいからこい!!すぐにだ!!」
ユフィ「私と面識がある?どこで……?」
ゼロ「会えばわかる」
ユフィ「はぁ……」
カレン「―――はぁ……はぁ……ゼロ!!遅くなりました!!」
ゼロ「きたか」
ユフィ「え?日本人?!」
カレン「そうだけど!!?それがなに?!」
ユフィ「日本人は皆殺しです!!」
ユフィ「そうだったのですか。失礼なことをしました」
カレン「うん……。で、ゼロ。これは一体……?」
ユフィ「そういえば貴方とは一度、神根島でお会いしましたね」
カレン「そうね」
ゼロ「どうだ?」
ユフィ「んー……」
カレン「なによ!!ジロジロみないで!!」
ユフィ「よろしくお願いします」
カレン「はぁ?!」
ユフィ「がんばって、元気な子を産んでください」
カレン「な、なんのことよ?!というか誰の子ども!?」
ゼロ「私の子どもだ」
カレン「え……そ、それは……べ、べつに、こんなところで……あの……えっと……」
ユフィ「この人は大丈夫そうですね」
ユフィ「一緒に住んでもきっと仲良くできる気がします」
ゼロ「それはよかった」
ユフィ「では、もう一人の候補は?」
ゼロ「シャーリーか?」
ユフィ「その方は今、ここにいるのですか?」
ゼロ「いや、いないな。まだ学生だからな。学園にいるだろう」
ユフィ「連れてきてください」
ゼロ「それはできない」
ユフィ「どうして?」
ゼロ「彼女はもう……」
ユフィ「大事なことです!ルルーシュは私と一緒に生活したくないのですか?!」
ゼロ「そうだな……カレン」
カレン「おかえりのキスも……え?なんですか?」
ゼロ「お前の友人にシャーリーと言う名の学生がいたな。すぐに連れて来い」
シャーリー「カレン?!ここなに?!私、部活中で水着だし!!」
ゼロ「ご苦労」
ユフィ「ああ!!貴方は!!」
シャーリー「ユーフェミア様?!」
ユフィ「水着で外出なさるんですか?」
シャーリー「ち、違います!!部活中にいきなり拉致されて!!」
ユフィ「水泳を?」
シャーリー「は、はい。飛び込みをしてます」
ユフィ「なるほど。健康そうな体ですね」
シャーリー「あ、ありがとうございます」
ユフィ「では、ルルーシュの子をいっぱい産んでくださいね?」
シャーリー「ルルーシュ?それ……生徒会にいる?」
ユフィ「はい」
ゼロ「……」
ユフィ「それは……」
カレン「ゼロ?どういうことですか?」
ゼロ「黙ってみていろ」
シャーリー「私の相手は自分で決めます。いくらユーフェミア様に言われたからと……」
ユフィ「でも、ルルーシュが名指しで貴方に子どもを産んで欲しいっていってましたよ?」
シャーリー「えぇぇ?!どうして?!」
ユフィ「知りません。きっと好きなんじゃないですか?」
シャーリー「好き……?あのルルーシュが……私のことを……?」
シャーリー「そ、そういえば、いつもチラチラと私のほうを見てたかもしれない」
ゼロ「……っ」
シャーリー「あ、あれって……私のことが……そうだったんだぁ……えー……どうしよう……」
ユフィ「貴方はルルーシュのこと、嫌いですか?」
シャーリー「嫌いというか……好きでもなんでもないっていうか……でも、思えばいつも彼のことを目で追っていた気がします」
ユフィ「まぁ」
ユフィ「わかります。変な人ですよね」
シャーリー「はい」
カレン「酷い言われよう……ふふっ」
ゼロ「カレン」
カレン「はい」
ゼロ「貴様が泣いて叫ぶまで出産をさせてやる」
カレン「望むところです!」
ゼロ(ちぃ……お仕置きにならないか……)
ユフィ「で、どうですか?ルルーシュの子ども、産めますか?」
シャーリー「それはまだ、考えられません……でも……」
ユフィ「でも?」
シャーリー「ルルーシュが私のことを好きなら、私もルルーシュのことを好きになってみます」
ゼロ「……!!」
シャーリー「それで大好きになれば……まぁ……5人ぐらい……産んでもいいかなぁ……って」モジモジ
シャーリー「あの……もう帰ってもいいですか?」
ゼロ「カレン。送ってやれ」
カレン「はい!」
シャーリー「カレン!黒の騎士団だったの?!」
カレン「うん」
シャーリー「学校はどうするの?!」
カレン「行けるところまで行くつもりだけど」
シャーリー「そう……」
ユフィ「……彼女も大丈夫そうですね」
ゼロ「……」
ユフィ「ルルーシュ?どうしたのですか?」
ゼロ「い、いや……なんでも……ない……」
ユフィ「声が震えていますけど」
ゼロ「ふふ……何をバカな……ふふふ……震えてなど……ふはははは……いない……」
ゼロ「そうなるな」
ユフィ「彼女たちもスザクと学友なのですよね?なら、みんな一緒に生活してもきっと仲良くできます!!」
ゼロ「ああ……そうだな……だが、ユーフェミア」チャカ
ユフィ「ルルーシュ!?」
ゼロ「お前はここで死ぬべきだ……」
ユフィ「……」
ゼロ「さようなら」
ユフィ「ルルーシュ」
ゼロ「なんだ?」
ユフィ「私が死ぬ前にまだ確認しておかないといけないことがあります」
ゼロ「……言ってみろ」
ユフィ「果たしてスザクは私たちの考えに同意してくれるのでしょうか?」
ゼロ「するに決まっているだろう」
ユフィ「では……スザクを呼び、直接聞いてみましょう」
ユフィ「スザーク」
ランスロット『ん……?』
ルルーシュ「……」
ランスロット『ルルーシュ……?ルルーシュなのか?!』
ルルーシュ「ああ」
ランスロット『どうしてこんなところに?!』
ルルーシュ「散歩がてら、ユフィを助けにきた」
ランスロット『なに……』
ルルーシュ(流石に無理があるか……)
ランスロット『ルルーシュ……君は……』
ルルーシュ「……」
ランスロット『最高にかっこいいよ!!!まるでアニメのヒーローじゃないか!!!』
ルルーシュ「だろ?」
ユフィ「スザクー、ちょっと聞きたいことがあるんです!!そのままでいいので聞いてください!!」
ユフィ「私とルルーシュが結婚することになりました」
ランスロット『おめでとうございます』
ユフィ「でも、私はスザクのことも大好きです!!」
ランスロット『え……でも、それは不倫です。皇族がそんなことをしてはスキャンダルに……』
ユフィ「いえ。そもそも私とルルーシュは兄妹です。本当の意味で結ばれることは許されません」
ランスロット『ああ……確かに……』
ユフィ「子作りなんてもってのほかです」
ランスロット『しかし、子孫を残さないとユーフェミア様の血が絶えることに』
ユフィ「ですから、スザク!貴方が私を孕ませるです!!側室として!!」
ランスロット『な、なんだって……?』
ルルーシュ「スザク、俺からも頼む。お前にならユフィを任せられる」
ランスロット『でも……それは……』
ユフィ「ダメ……ですか?」
ランスロット『ルルーシュ……本当にいいのかい?僕だけが美味しい思いをすることになるけど……』
ランスロット『でも……』
ユフィ「スザク……」
ランスロット『ユフィ……真剣な話みたいだから、真剣に言うけど……』
ユフィ「はい」
ランスロット『僕には……他に好きな人がいるんだ』
ユフィ「え……」
ルルーシュ「な……に……?」
ランスロット『本当にゴメン……』
ユフィ「だ、だれですか……それは……」オロオロ
ランスロット『……ナ、ナナリー……』
ユフィ「ナナリー……」
ルルーシュ「お前……」
ランスロット『だから……ユフィを孕ませる協力はできても、一緒には住めない……ごめん」
ユフィ「……」
ランスロット『ユフィ?!』
ルルーシュ「やめろ!!ユフィ!!」
ユフィ「皆殺しですっ!!!!」ダラララララッ!!!
ランスロット『ユフィ……やめてくれ……そんな銃じゃあランスロットに傷一つ付けられないよ』
ユフィ「皆殺し!!皆殺しですっ!!!!」ダラララララッ!!!!
ルルーシュ「まて、スザク!!!ユフィのことは好きじゃないのか?!」
ランスロット『好きに決まっているだろう!!!』
ルルーシュ「……!!」
ランスロット『じゃなきゃ……そんなお願いは聞けないよ』
ルルーシュ「なら、ナナリーとユフィ、二人と結婚すればいいだけの話だ。それならば一緒に住める」
ランスロット『え?』
ユフィ「ルルーシュ……?」
ルルーシュ「ナナリーとスザク、俺とユフィは夫婦。俺の側室はシャーリー、カレン、ナナリー。ユフィの側室はスザク。ただそれだけじゃないか」
ユフィ「そうですね……。つまり側室のスザクに正妻がいるってだけですよね。あぁ……なんだ……よかったぁ……」
ルルーシュ「問題はない。全員が幸せだろう?」
ランスロット『まあ、確かに』
ユフィ「はい。さすがはルルーシュ」
ルルーシュ「まぁな」
ランスロット『でも、そうなるとナナリーの意思も確認しないとね』
ルルーシュ「確かにな」
ユフィ「スザク、連れてきてください」
ランスロット『イエス、ユア・ハイネス』
ルルーシュ「まさか、ここまで大事になるとはな」
ユフィ「はい、びっくりです」
ルルーシュ「あとはナナリー次第か……」
ユフィ「そうですね……でも、ナナリーならきっと快諾してくれるはずです」
ルルーシュ(そうだな……ナナリーはスザクのことが……)
ナナリー「ユフィ姉さま?」
ユフィ「ナナリー!!」
ナナリー「血の匂いがします……」
ユフィ「あ、ごめんなさい。お風呂に入る時間がなくて」
ナナリー「いえ。それで、どういったご用件なのですか?」
ルルーシュ「ナナリー、聞いてくれ」
ナナリー「お兄様」
ユフィ「実は……」
ナナリー「はい」
ユフィ「私とルルーシュが結婚することになったの」
ナナリー「……え?」
ユフィ「二人とも初恋だったし……私も初めはそういうのはきもちわる……じゃなくて、いけないとこだと思ったんですけど」
ナナリー「……」
ユフィ「でも、色々話しているうちにそれもいいかなって思って」
ユフィ「だからね、私はスザクと子どもを作るの」
ナナリー「……え?」
ルルーシュ「いい考えだろ?ユフィは俺を夫にし、スザクを側室にする」
ナナリー「ちょっと……」
ユフィ「スザクはナナリーのことが好きみたいなので、ナナリーはスザクのお嫁さんになる」
ナナリー「あの……」
ユフィ「これでみんな幸せ!!だれも不幸には―――」
ナナリー「ユフィ姉さま?」
ユフィ「な、なにかしら?」
ナナリー「それ……本気で言っているんですか?」
ユフィ「……」
ナナリー「……」
ルルーシュ「ナナリー……?」
ランスロット『敵影を確認!!直ちに排除する!!!』ウィィィン!!!
ユフィ「え……ダメ?」
ナナリー「質問に答えてください」
ユフィ「ひっ……」
ナナリー「それ、本気なんですか?」
ユフィ「えっと……うん……」
ナナリー「お兄様と……結婚……?」
ルルーシュ「ナナリー……あの……」
ナナリー「シャーリーさんや……ミレイさん……カレンさんなら諦めました……」
ユフィ「え……?」
ナナリー「でも……同じ妹として……」
ユフィ「ナナ……リー……?」
ナナリー「ユフィ姉さまだけにはお兄様はわたしません!!!!スザクさんも渡しません!!!!」
ユフィ「ひぐっ!?」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!!ナナリー!!落ち着け!!!」キュィィィン!!!
ユフィ「でも、ナナリーとルルーシュは完璧な兄妹じゃない!!結婚なんて誰も許してくれない!!」
ナナリー「そんなもの、愛があればなんとでもなります!!」
ユフィ「……!!」
ルルーシュ「ナナリー……お前……」
ナナリー「私は……ずっとお兄様が好きでした……結婚してもいい……この身を捧げてもいいほどに……」
ユフィ「……」
ナナリー「でも、ユフィ姉さまは違う。スザクさんのことが好きだったはずです。お兄様のことは過去のことだって、言っていたではないですか?!」
ユフィ「それは……」
ナナリー「そんな中途半端な想いで……お兄様と結婚なんて口にしないでください!!!」
ルルーシュ「ナナリー!!落ち着け!!」キュィィィン!!!!
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「ナナリー……」
ユフィ「……そうですね……私が……やっぱり……間違っていたのですね……」
ルルーシュ「ユフィ?!」
ルルーシュ「ユフィ……」
ユフィ「ごめんなさい……ルルーシュ。やはり、この話はなかったことに……して―――」
ルルーシュ「まて!!それでいいのか?!お前は、全ての者が幸せになる方法を探すんじゃなかったのか?!」
ユフィ「でも……これ以上、方法がない……」
ルルーシュ「ある!!あるんだよ!!!ユフィ!!!全員が幸せになる方法がな!!!」
ユフィ「え?!」
ナナリー「お兄様……それは、一体……」
ルルーシュ「深く考える必要などない。ユフィは俺とスザクと共にいたい。ナナリーも同じだな」
ナナリー「はい」
ユフィ「そうですけど」
ルルーシュ「ただそれだけなのに事態を混乱させている要因は、結婚だ」
ナナリー「そうです」
ユフィ「それがどうしても関係を悪化させることに……」
ルルーシュ「ならば、ナナリーはとりあえず俺と結婚し、ユフィはスザクと結婚する。これでどうだ?」
ナナリー「でも……それは……」
ルルーシュ「無論、世間や親族は許してくれないだろう」
ルルーシュ「だから、周囲には見せかけの婚姻で誤魔化す」
ユフィ「みせかけ……ということは、偽りの結婚式をするということですか?」
ルルーシュ「そう。相手は……シャーリーかカレンだな。ナナリーもその二人ならいいんだろう?」
ナナリー「は、はい……」
ルルーシュ「なら決まりだな。偽りの花嫁をシャーリーかカレンにし、本妻はナナリーとする」
ユフィ「でも、そうなると私とルルーシュの関係は……」
ルルーシュ「ユフィはスザクと普通に結婚すればいい。俺を側室にするんだ」
ユフィ「い、いいのですか?!ルルーシュを側室だなんて……」
ルルーシュ「一緒にいるためだ。致し方ない」
ユフィ「ルルーシュ……」
ルルーシュ「まとめると、俺の正妻にナナリー。側室はシャーリー、カレン。ユフィの夫君にスザク。側室は俺だ」
ルルーシュ「これで全員が幸せになれるだろ?」
ルルーシュ「どうした?」
ランスロット『僕はナナリーが好きだといったはずだ』
ルルーシュ「ならば、お前の側室にナナリーを置けばいい」
ランスロット『なんだって!?』
ルルーシュ「そしてナナリーもスザクを側室にすればいい。構わないな?」
ナナリー「はい……それでしたら……」
ユフィ「私はスザクと結婚し、ルルーシュを側室にする……」
ランスロット『僕はユフィと結婚し、ナナリーを側室にする……」
ナナリー「私はお兄様とこっそり結婚し、スザクさんを側室にする……」
ルルーシュ「ああ。完璧だろ?」
ランスロット『すごいよ!!ルルーシュ!!よく考えられている!!!』
ナナリー「これでみんなが幸せですね!!」
ユフィ「やった!!日本人は皆殺しです!!」
ルルーシュ「ふはははははは!!!!!」
ルルーシュ(しかし、今は無理だな……くそっ!!!)
ランスロット『では、ユーフェミア様……戻りましょう。事態の収拾を―――』
グロースター『ユフィィィィィ!!!!!』ウィィィィン!!!!!
ルルーシュ「……?!」
ナナリー「え?」
ランスロット『これはコーネリア総督!!』
グロースター『枢木!!ユーフェミア副総督は?!』
ランスロット『あちらに』
ユフィ「お姉様ー!!」
グロースター『おぉ……ユフィ!!心配したんだぞ!!』
ルルーシュ(し、しまった……!!時間をかけすぎたか……!!!ええい、流石のカレンもスザクとコーネリアを同時に相手にはできない……!!)
ルルーシュ(どうする……どうしたら……!!)
ユフィ「お姉様!!実は重大なお知らせがあります!!」
グロースター『こんなときにか?なんだ?』
グロースター『なんだとぉぉぉぉぉ!!!!!枢木ぃぃぃぃぃ!!!!!!』ガギィィン!!!!
ランスロット『ぐわぁ?!』
グロースター『この非常時になにをしている!!!死刑だ!!!!』
ランスロット『ま、まってください!!話し合って決めたことなんです!!!』
グロースター『だまれぇぇぇぇ!!!!!』
ユフィ「お姉様!!落ち着いてください!!」
ルルーシュ(よし、仲間割れを始めたか。好機だ!!)
ゼロ「―――ふははははは!!!!」
ナナリー「誰ですか?!」
ゼロ「私の名はゼロ!!」
グロースター『ゼロだと!?』
ランスロット『どこから湧いて出てきた!?』
ゼロ「まずはユーフェミアを……ここで断罪する!!!」チャカ
ユフィ「……!!」
ユフィ「……」
ゼロ「さようなら……ユフィ……」
ユフィ「……」
パァン!!!
ユフィ「うっ……!?」
ランスロット『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
グロースター『ユフィフィフィフィィィィィ!!!!!!』
ナナリー「ユフィ姉さま?!」
ゼロ「カレン!!!」
紅蓮『お待たせしました!!』
ゼロ「撤退する!!」
紅蓮『はい!!』
ランスロット『まてぇぇぇぇ!!!!』
グローランス『ユフィ!!!ユフィィィィ!!!!』
ナナリー「ユフィ姉さま……?大丈夫なのですか?」
ユフィ「うぅ……」
コーネリア「枢木!!!」
ランスロット『は、はい!!』
コーネリア「ゼロの追跡はお前に任せる!!」
ランスロット『イエス!!ユア……ハイネス!!!』ウィィィィン!!!!
ナナリー「ユフィ姉さま……ユフィ姉さま……」
コーネリア「さっきから、誰だ。慣れなれ―――お前は……ナナリー……なのか?」
ナナリー「はい。お兄様と結婚する予定のナナリーです」
コーネリア「ルルーシュは生きているのか?!」
ナナリー「はいっ」
コーネリア「わかった……その話は後で詳しく聞こう……今は、ユフィを」
ナナリー「そ、そうですね」
ユフィ「いたい……いたいです……お姉様……」ウルウル
ユフィ「……」
セシル「はーい、しみますよー」
ユフィ「んっ?!」
セシル「これでよし」
ユフィ「どうもご迷惑をおかけしました」
セシル「いえいえ」
コーネリア「ユフィの容態は?!」
セシル「足に銃弾が掠っただけですので、お風呂も入れますよ。傷も残らないでしょう」
コーネリア「よかったぁ……よかったぁぁ……」
ユフィ「お姉様……」
コーネリア「立てるか?」
ユフィ「はい」
コーネリア「別室にナナリーがいる。そこで話がある」
ユフィ「わかりました」
ナナリー「いえ……」
ユフィ「お姉様……お話とは?」
コーネリア「ユフィ……どうしてイレヴンを……撃った?」
ユフィ「え?」
コーネリア「……なにかわけがあったのだろう?」
ユフィ「私……そんなこと……あ……そうです……日本人の皆さんを殺さないと……いや……違う……そんなこと……したくない……!!!」
ナナリー「ユフィ姉さま!!!」
コーネリア「落ち着け……お前がそんなことをできるわけがない……そうだろう?」
ユフィ「でも……でも……うぅぅ……」
コーネリア「この件はシュナイゼル殿下が収拾に乗り出してくれている……安心していい……」
ナナリー「シュナイゼル兄様が……?」
コーネリア「兄上なら大丈夫だ……。だから、今は―――」
ユフィ「はい?」
コーネリア「枢木との婚姻について、ゆっくり話そう、ユフィ」
ランスロット『ゼロを渡すんだ!!!カレン!!!』
紅蓮『できるわけないでしょう!!!』
ガウェイン『ふははは……』
C.C.『嬉しそうだな……何かあったのか?』
ルルーシュ『別に』
C.C.『ほんとうか?』
ルルーシュ『何がいいたい?』
C.C.『まるで片思いが成就したようなはしゃぎっぷりだからな』
ルルーシュ『黙れ、魔女。ハドロン砲を使う』
C.C.『わかったよ』
グロースター『……』ウィィィン
ルルーシュ『あれは……コーネリアの機体か』
グロースター『おりてこい!!ルルーシュ!!!!』
ルルーシュ『……!?』
グロースター『ルルーシュだろ。ユフィから全部聞いたぞ!!!』
ガウェイン『なに?!』
ランスロット『ルルーシュ!?』
紅蓮『はぁ?!ゼロ?!どういうことですか!?』
ガウェイン『……』
グロースター『なんでもナナリーと結婚するそうだな』
ガウェイン『貴様……どこで……それを……』
グロースター『ナナリーが嬉しそうに自分から喋ってくれた』
ガウェイン『ちぃ……!!』
グロースター『あとギアスとかいう催眠術のこともな!!!』
ガウェイン『なにぃ……!?』
C.C.『おやおや』
ルルーシュ(欲をかいてユフィを生かしたことが裏目に出たか……!!)
ルルーシュ(ユフィを側室にする計画が……これで……終わった……。ならば、ここからは当初の予定を遂行するまで!!)
ランスロット『ギアス……?』
グロースター『それで命令すれば、相手はなんでも言うことを聞くらしいな、ルルーシュ!!!』
ガウェイン『……』
グロースター『ユフィにイレヴンを抹殺しろと……命令したのか、お前はぁぁぁぁ!!!!!』
ランスロット『本当なのか?!』
紅蓮『ゼロ……ギアスって……?』
ルルーシュ「……」
C.C.「どうする?」
ルルーシュ「考えている」
C.C.「いや、完全にチェックメイトだろ」
ルルーシュ「いや……そうでもない」
C.C.「なんだと?」
ルルーシュ「まだ盤上には抜け道がある」
C.C.「抜け道……?」
グロースター『やはりか……おのれぇぇぇ!!!』
ガウェイン『ですが!!俺も脅されていたのですよ!!姉上!!!』
グロースター『なんだと?!』
ガウェイン『俺はずっとユフィのことが好きでした……』
グロースター『ああ……ユフィからそれは聞いた。それで結婚をするしないの話になったんだろう?』
ガウェイン『そうです。ですが、ユフィは断った……兄妹だから無理だと』
グロースター『それは当然だ。無論、ナナリーとも―――』
ガウェイン『俺は……騙されたのです……姉上……』
グロースター『え?』
ガウェイン『俺がギアスという力を手に入れたのはあくまでも偶然……に見かけたシュナイゼル殿下の罠だった』
グロースター『兄上の?!』
ランスロット『どういうことだ?!』
ガウェイン『スザク!!お前も見たはずだ!!クロヴィスが秘密裏に運搬していた、謎の少女を!!』
ランスロット『あの子か?!』
あれ?
いい加減にしろよ、シュナイゼル
……かわいそう、シュナイゼル
ガウェイン『あれこそがギアスの素となる存在。クロヴィス兄様はそれを初めから俺によこす気だった』
ランスロット『でも、確証がない』
ガウェイン『思い出してみろ、スザク』
ランスロット『え?』
ガウェイン『あの場でお前が撃たれたあと、どうして俺が都合よく生き残れたと思う?』
ランスロット『それは……』
ガウェイン『何十人にも囲まれ、それでも俺がこうしてここにいる。それはブリタニア国の計略だったんだよ』
グロースター『まて、それならクロヴィスの謀になるではないか?』
ガウェイン『いいえ。クロヴィス兄様は俺とナナリーが本当に死んでいると思っていました』
グロースター『じゃあ……』
ガウェイン『軍に強い影響力を持ち。クロヴィス兄様亡き後、頻繁にエリア11に足を運んでいるシュナイゼル殿下……点と点が線で繋がると思いませんか?』
グロースター『すべてはお前を駒にして……エリア11を混乱させるためだったというのか?』
ガウェイン『姉上。俺は兄上にこう言われた。―――ユフィとの仲を取り持つ、だから私に協力するんだ。と』
グロースター『なに……!?』
ガウェイン『クロヴィスにはルルーシュのためにその少女が必要だと言ったのだろう。兄さんなら嬉々として協力するはずだ』
グロースター『クロヴィスはお前のことを気に入っていたからな』
ランスロット『でも、クロヴィス殿下を殺害したのは……君なんだろう?!』
ガウェイン『いいや……シュナイゼルだ』
グロースター『ばかな……』
ガウェイン『俺の手を汚すまでもないと兄上はクロヴィス兄さんを撃った』
ランスロット『じゃあ……ルルーシュは……』
ガウェイン『俺は……悪魔と契約した……ユフィと結ばれたいがためにな……』
ガウェイン『だが!!結果は違った!!!奴はユフィとの仲を取り持つどころか、俺に惨めな思いをさせ!!さらに世界的な大犯罪者に仕立て上げた!!!』
グリースター『ルルーシュ……』
ランスロット『そ、そんなことが……』
紅蓮『……酷い……』
ガウェイン『俺は……騙されたんですよ……姉上……!!』
グロースター『ルルーシュ……わかった。つらかったな……よくがんばったよ……お前は……』
グロースター『ユフィをよく殺さなかったな』
ガウェイン『あれが……精一杯だったんです……』
グロースター『だが、お前の話をそのまま受けとるつもりはない。一応、事実確認は必要だからな』
ガウェイン『分かっています』
ランスロット『本当のゼロはシュナイゼル殿下だったのか……』
紅蓮『悪のゼロか……!!』
ガウェイン『申し訳ありません……姉上……どんな罪も償います』
グロースター『一つだけ聞こう。ナリタ山のとき、お前はあの場にいたのか?』
ガウェイン『ナリタ?わけが分かりません』
グロースター『いや、いい。―――ギルフォード!!応答しろ!!緊急事態だ!!合流するぞ!!』ウィィィン
ランスロット『ルルーシュ……君の無念……僕が……!!』
ガウェイン『たのむ……』
紅蓮『ルルーシュ……』
ガウェイン『……ふふっ』
テレビ『今、シュナイゼル・エル・ブリタニア殿下が護送されます!!』
テレビ『殿下はしきりに「私はなにもしらない。国民のみなさんは騙されている」と繰り返している模様です』
ルルーシュ「……」
ナナリー「まさか……シュナイゼル兄様が……酷い……」
ルルーシュ「全くだな……結婚の邪魔までしようとしていたんだぞ?」
ナナリー「許せません……」
ルルーシュ「……」
コーネリア「ルルーシュ、こい」
ルルーシュ「はい」
ナナリー「お兄様……」
コーネリア「心配するな、簡単な質疑応答だけだ」
ルルーシュ「待っててくれ」
ナナリー「はい」
ルルーシュ「ゼロの件は?」
コーネリア「あれはもう兄上で確定だ。お父様もかなり怪しい研究をしていたようだし、神根島に何かがあるようだしな」
ルルーシュ「そうですか」
コーネリア「話を戻そう。ルルーシュ、ユフィから大体のことは聞いた。今はナナリーと結婚することを決めたようだな?」
ルルーシュ「はい。ですが、第二のシャルルを作らないためにも、ナナリーとの間に子どもは作れません。なので、側室を二名ほど、条件付きで一名用意しています」
コーネリア「ユフィと枢木スザクが結婚。ユフィはお前を側室にする。枢木スザクはナナリーを側室にする」
ルルーシュ「はい。俺とナナリーが結婚し、俺はシャーリー、カレン、ユフィ、コーネリアを側室にし、ナナリーはスザクを側室にする」
コーネリア「なるほどな」
ルルーシュ「はい」
コーネリア「……それはもう決定事項なのか……?」
ルルーシュ「え?」
コーネリア「……」モジモジ
ルルーシュ「姉上……ダメです……」
コーネリア「だ、だが……私の初恋は……どうしてくれる……?」
コーネリア「ユフィばかり、ずるいぞ!!」
ルルーシュ「しかし……!!」
コーネリア「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「側室で我慢してください」キュィィン
コーネリア「な……!!」
ルルーシュ「しまった?!ギアスが……?!」
コーネリア「い、いやだ……!!」
ルルーシュ「姉上?!」
コーネリア「わ、たしは……!!ルル、シュと……結婚……する……!!」
ルルーシュ「姉上……」
コーネリア「兄上もお父様もいなくなれば……反対なんて……誰もしない……から……!!」
ルルーシュ「……」
コーネリア「ルルーシュ……わたし、と……結婚を……!!!」
ルルーシュ「姉上……側室で我慢してください」キュィィィン
ルルーシュ「私が新たに総督となったルルーシュ・ヴ・ブリタニアです」
ルルーシュ「国民のみなさん。私がよりよい国を築くことを誓います」
ディートハルト「はい。オッケーです」
ルルーシュ「ありがとう、ディートハルト」
扇「まさか、黒の騎士団が愚連隊扱いするなんて……」
ルルーシュ「我々は日本解放を目指す。ブリタニアとは別の国と思ってくれて構わない。信用できないなら、同盟は結ばなくても結構だ」
玉城「そんなことするかよ!!さっすがは元ゼロ!!」
ルルーシュ「ただし、この件に関してよく思わない者もいるだろう。なるべく他の兵とは接触するな」
扇「ああ」
ルルーシュ(くくく……蟻のように働いてもらうぞ……)
スザク「ルルーシュ……」
ルルーシュ「中から壊す。俺もスザクと同じ道を選んだ……これからお前の力を頼りにさせてもらう」
スザク「任せてくれ。ユフィと一緒に、僕も戦う」
ルルーシュ「ああ……期待している」
シャーリー「あ、ルル!!」
ルルーシュ「シャーリー、この部屋は気に入ったか?」
シャーリー「うん!!とっても広いね!!でも、よかったの……?私と結婚……なんて……」
ルルーシュ「シャーリーしか考えられない……」
シャーリー「嬉しい……」
カレンの部屋
カレン「ん?」
ルルーシュ「この部屋は気に入ったか?」
カレン「まぁまぁ」
ルルーシュ「ふっ……結婚式も間近に控えている。しっかりしてくれ」
カレン「ま、まだ……なんか実感がないんだけど……」
ルルーシュ「すぐにわかる……すぐにな……」
カレン「……うん」
ルルーシュ「ふはははは……」
ルルーシュ「ユフィ」
ユフィ「ルルーシュ!!おかえりなさい!!」
ルルーシュ「これからはずっと一緒だな」
ユフィ「でも、どうして私はスザクと会えないのですか……?」
ルルーシュ「会ったら……きっと後悔するからだ」
ユフィ「……」
ルルーシュ「お前には俺という側室がいる……。スザクと会えない寂しさは俺が紛らわせてやる……ユフィ……」
ユフィ「……ルルーシュ……」
コーネリアの部屋
ルルーシュ「姉上……」
コーネリア「ルルーシュ!!!あの―――」
ルルーシュ「顔を見に来ただけだ。不用意に外にでるな。兵の士気が下がる」
コーネリア「ああ!!わかった!!でない!!」
ルルーシュ「ふんっ」
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「お兄様?!」
ルルーシュ「今日、正式に結婚することになった。式は挙げられないがな」
ナナリー「いいえ……そんなものいりません」
ルルーシュ「ここにサインを……ここだよ?」ギュッ
ナナリー「ここ……ですね。はい」カキカキ
ルルーシュ「これで俺たちは夫婦だ」
ナナリー「お兄様……やっと……私の夢が……叶いました……」ギュッ
ルルーシュ「ああ……ナナリー、これからはずっと一緒だ……」ギュッ
ルルーシュ(ようやくここまできた……)
ルルーシュ(ユフィにキモイと言われ、心が折れそうになったが、それでもここまできた。初恋も成就させたぁ!!!)
ルルーシュ(ここから俺はさらに登り詰めてみせる……!!)
ルルーシュ(俺は世界を壊し!!!創造する男だ!!!!)
ルルーシュ(ふははははははは!!!!!!)
テレビ『新総督の挙式が今、始まりました!!!』
C.C.「……」モグモグ
ルルーシュ『必ず、幸せにしてみせます』
カレン『みんなー!!ありがとう!!』
シャーリー『幸せになるねー!!』
C.C.「……」
テレビ『本当に幸せそうですね!!まるでエリア11の未来を体現しているかのようです!!』
C.C.「……」
咲世子「C.C.様。お飲み物は?」
C.C.「いらん」
咲世子「わかりました」
C.C.「……」モグモグ
C.C.「誰からも愛されるギアス……もう一度、発動しないかなぁ……」
おしまい
珍しくルルーシュ完全勝利で終わったな
C.C.は俺が貰ってやるよ
これからC.C.争奪戦ですね
お姉ちゃんにも優しくしてあげて下さい
Entry ⇒ 2012.07.19 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「悪逆皇帝・・・ね」
C.C.「完成したのか?」
ルル「無論だ、昨日のうちに仕上げている。これで条件は全てクリアだ」
スザク「・・・もう引き返させはしない」
ルル「当然だ。だが、私の根底にある甘さを拭う為にもお前の存在は不可欠だ」
スザク「その為に俺はここに居る」
ルル「なら、周囲の警戒、任せたぞ・・・C.C.もな」
C.C.「解っている、私はお前の共犯者だぞ?」
スザク「イエスユアハイネス」
ルル「時間だ・・・行くぞ・・・」
国民は頭を垂れルルーシュの来場を待つ
ヘリから
ミレイ「見えました!皇帝ルルーシュヴィブリタニア様です」(ルル、あなたは何をしようとしているの?)
ルル「これより式典を執り行う!私は神聖ブリタニア帝国第99代唯一皇帝、ルルーシュヴィブリタニアである!」
C.C.「以後の司会進行は、この私、C.C.が務めさせて貰う」
ルル「始めろ」
C.C.「解っている。皇帝陛下より、挨拶を申し上げる、心して聞け。」
ルル「愛すべき我が神聖ブリタニア帝国民よ、私は悲しい!!」
ざわめく会場
国民の一人が立ち上がる
国民A「なんだ!いきなり掌返したように!恐怖で人を支配しようとしてる癖に!!」
どこからともなくスザクが現れ、国民Aを拘束する
スザク「皇帝陛下がお話だ、不敬なるぞ!」
ルル「良い、拘束を解け」
ルル「スザァク!!」
スザク「イエスユアハイネス」
ルル「兵達よ、銃を下ろせ」
ざわ・・・ざわ・・・
国民(ブリタニア人だからだろ?イレヴンだったらすぐ殺されてるさ)
ルル「国民の声が・・・今の私には聞こえる・・・悪逆皇帝、今更どの口が言う・・・これまでの私の行い、振り返れば当然だ」
ルル「その全て、受け入れよう」
スザク「・・・」
C.C.「・・・」
ミレイ「なんという事でしょう、皇帝陛下が今までの国民に対する振る舞いを享受されるとの事です」(ルル、アンタ・・・)
ルル「そして、その全てを受け止めよう」
ざわ・・・ざわ・・・
ルル「愛すべき全ての国民達よ!頭を垂れる必要など、もう無いのだ・・・」
C.C.(・・・それがお前が決めた道なのだな)
ルル「これから、私の即位に伴い、神聖ブリタニア帝国の抜本的な改革を行う!今日のこの場は、それを国民の皆に周知し、理解を得、また、今後才気溢れる国民の意見を反映させる為の政策の一つである!」
ルル「無論、すぐに皆の信頼が得られるとも考えてはいない、この国は慣れすぎてしまった・・・絶対君主制という、強大な一柱に支配される生活に!」
スザク(もう・・・引き返せはしない、逃げる事も許さない)
C.C.(言うのか、ルルーシュ・・・)
ルル「神聖ブリタニア帝国の絶対君主制は!この私、ルルーシュヴィブリタニアによって幕を閉じる!」
ルル「全ては過去、終わった事!だが、私はこう考える・・・振り返り、過ちから学ぶ事は、国に、民にとって大きな財産となる!未熟ではあるが、私に皆の力を貸して欲しい!!」
国民「うおおおおおおおおお!」
ルル「ありがとう諸君、そして、改めて言わせてもらおう、私は神聖ブリタニア合衆国初代代表、ルルーシュヴィブリタニアである!」
国民「うおおおおお!オールハイルブリタニア!!!!!」
C.C.「静粛にしろ、これから今回の合衆国設立にあたっての貢献者を表彰する」
カレン「ルルーシュ・・・私は騙されないぞ!こんな形でイレヴンを懐柔しようとするなんて!!」
扇「黒の騎士団を追われた彼が俺たちを許すはずが無い・・・俺たちの知っているゼロは、ルルーシュはそんなに甘くない」
藤堂「何かある、と見て間違いないな・・・ギアスか?」
玉城「でもよ、ゼロはギアスは使っていないぜ?俺達、自分の意志で発言してるじゃねーか」
カレン「私はもう一度かけられているから効かない・・・でも、皆は・・・」
ルル「今、会場に居る国民の大半が元ブリタニア人だ。報道を見ている大多数の元イレヴン・・・いや、日本人は、私の発言をにわかには信じられないだろう・・・C.C.!」
C.C.「あぁ、これより代表より前世代の戦犯に対する特例措置を発表する」
ルル「今日までの旧ブリタニア帝国と旧日本人の対立が、今の神聖ブリタニア合衆国を形成する為の大きな転機となった!血塗られた歴史ではある!しかし進化の為の歴史と私は考える!よって!黒の騎士団員の無罪放免を宣言する!牢を開け、彼らに自由を!!」
カレン「嘘・・・ルルーシュ・・・」
藤堂「ゼロ・・・私達の活動は・・・黒の騎士団は間違っていなかったと・・・」
玉城「あったりまえだぜ!なんたって、黒の騎士団はゼロが指揮してたんだからよ!」
扇「調子のいい事を・・・だが、ゼロからすれば俺たちは自分を裏切った者・・・なのに」
玉城「役者が違うんだってこったろ!あわよくば、これで俺も官僚に・・・」
カレン「それに、国が、ブリタニアが私たち日本人を受け入れてくれた・・・お母さん・・・お兄ちゃん・・・私達、これもひとつの正解で良いんだよね?」
牢番A「放送は見ていたな?牢を開ける」
牢番B「団服は別室に保管してある、案内しよう」
ルル「旧ブリタニア帝国民として、黒の騎士団に家族を殺された者も居るだろう・・・その者達からすれば、複雑な心境となるのは理解しているつもりだ」
スザク(ユフィ・・・今、君の死に本当の意味でルルーシュが報いろうとしている・・・君の目指した行政特区日本は、形を変えて実現しようとしているよ・・・)
コーネリア(ゼロ・・・ルルーシュ・・・どちらも本当のお前だったと言う事か・・・憎しみを超え、ギアスを超え、何かを見いだしたか)
ルル「しかし、解って欲しい!日本人もまた、同じなのだと!争いで流れる血は、涙は、あらゆる思想、民族、主義を越え、平等にあると言う事を!」
ルルーシュ、大きく息を吸い、深く吐き出す
ルル「何故、私がこの様な思想に至ったか、一部の者以外にはきっと解らないだろう・・・」
黒の騎士団員が式典会場に着く
スザク(ルルーシュ!言ってしまうのか?・・・国民の反応はどうなる・・・場合によっては・・・)
再びざわめき立つ会場
国民「代表がゼロ?」
国民「俺たちブリタニア人を攻撃していたのは代表?ぬけぬけとあんな事を」
スザク(まずい・・・ある程度予測はしていたが)
C.C.「予想以上の大反響だな?予測していたのだろう?」
ルル「そうだな、だがこれは必要なのだ・・・仮面の裏に隠れた正体を知らずして誰が本当の意味でついて来る・・・?それを黒の騎士団で学んだんだよ・・・理屈じゃないのさ」
C.C.「お前、変わったな・・・感情も操り人を籠絡する魔王が」
ルル「魔王など、もうこの時代に必要は無い、シャルルの二番煎じなど遠慮させてもらおう」
C.C.「私は変わらないぞ?」
ルル「構わんさ、それより・・・そろそろ場を沈めようか?」
C.C.「そうだな」
C.C.「おい、お前達少し黙れ」
C.C.「代表の話が途中だぞ、良く聞け」
ルル「この女はこういう性格でな、無礼を私から詫びよう、すまない」
カレン(ゼロと明かした上で頭を下げた・・・)
ディートハルト(あぁ、ゼロ貴方はいつも私の予想の上を行く・・・国民の心を掴む、それもシナリオ通りなのですか?)
カレン「ゼロ・・・言い切ってくれた・・・」
藤堂「この男・・・」
ざわつく場内
スザク(暴動が起きるか?)
ルル「私はゼロであり、多くのブリタニア人を死に追いやった!そのゼロが!こうして今、この合衆国をまがりなりにも率いようとしている!旧世代の皇位継承権と、悪魔の様なギアスと言う呪いを用いて!」
ルル「まだ実績のない私だ・・・人々を苦しめ、同胞を利用して来た私は、諸君らにとって紛れも無く戦犯であり、私はその贖罪を受けなければならないだろう・・・」
ルル「ゼロと言う記号が恐怖であれば、この命、皆の為に差し出そう!」
ルル「ここに居る国民只一人でも、私の命が欲しいと手を挙げ願うならば、今、ここで!この人生に幕を引く!」
ルル「私は常々、黒の騎士団員に言って来た・・・撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ・・・と」
ルル「今一度問おう、私の命が欲しい者はいないか!?」
ひとりの国民が挙手をした
国民B「私は・・・貴方が・・・」
スザク「ルルーシュ!」
ルル「控えよ、ナイトオブゼロ!だが話を聞かせてもらえないか?」
国民B「ブラックリベリオン・・・私の夫は騎士でした・・・それを黒の騎士団は・・・」
ルル「貴方のご主人の魂は、この国の大切な架け橋になってくれたと私は考えています・・・ですが、ご主人を失ったことは事実だ」
国民B「きっと夫もその言葉で少しは浮かばれます・・・しかし、私の悲しみは・・・憎しみはどこにぶつければ良いのでしよう?」
ルル(ここだな)
スザク「ルルーシュ!」
ルル「私に恥をかかせる気か!スザァク!」
スザク「ルルーシュ、君は・・・」
C.C.(やっぱりお前は魔王だよ・・・身も心もな)
ルル「C.C.、仮面とナイフを」
C.C.「あぁ、用意している」
ルルーシュ、仮面を被る
ゼロ「さぁ、これを持って」
国民B「あ・・・あぁあああ・・・ゼロ・・・ゼロッ・・・!!」
国民の手はガタガタと震えている
ゼロ、ギアス発動
ゼロ「どうされました?『私を刺す事が出来ない』ですか?」
国民B「あぁ、何故だろうなこうして貴方を前にするとそんな気が失せてしまった・・・不思議な気分だ・・・」
ゼロ「ありがとうございます・・・こうして貴方に命を救われたのも、きっと何かの導きなんでしょうね・・・」
ざわつく国民
国民「おぉ・・・」
スザク(ルルーシュ・・・まさかギアスを!?)
ゼロ、仮面を外す
ルル「さぁ、他にはいませんか?」
ルル「国民の皆が、私を信じてくれるのであれば、このゼロと言う記号も、ギアスと言う呪いも!全ては神聖ブリタニア合衆国の力となるでしょう!!私は誓う!この国の、全ての国民が自由、平等を永劫維持して生きて行ける穏やかな国を築く事を!!」
国民「おおおおおおおおおお!!!!!!」
わき上がる国民
国民「オールハイルブリタニア!オールハイルルルーシュ!!」
ルル「現段階では合衆国政府はあくまで暫定的なものとし、基本的には旧体制から各国は引き継いでもらいたい」
ルル「旧ブリタニア帝国領には以前と同様、シュナイゼルを置く、良いな?」(私の傀儡としてな)
シュナイゼル「もちろんだとも、私で良ければ喜んで引き受けよう」
ルル「感謝する」
国民「おぉ、シュナイゼル様が!」
藤堂(旧ブリタニア帝国民の顔を立てる事も忘れない・・・か)
ルル「藤堂、取り戻すんだったな・・・我々の日本を・・・」
藤堂「ゼロ・・・散って行った四聖剣も浮かばれるだろう」
ルル「カレン、もうイレヴンなどと日本人を蔑む人間はいなくなる・・・これで、良かっただろうか?」
カレン「ルルーシュ・・・ゼロ・・・ありがとう!!」
ルル「この新日本州では、行政特区日本よりも、より旧来の日本に近い文化を再現し、ありのまま、日本人が暮らせる政策を進めて行く」
スザク「イエスユアハイネス」
ルル「お前を象徴とする・・・旧来の天皇家にあたる位置だ。当然だろう?柩玄武の忘れ形見だ・・・・国民よ!受け入れてくれるか!?」
国民「おおおおおおおおおおお!ナイトオブゼロが!日本人のトップに!?」
国民「オールハイルスザク!オールハイルスザク!」
千葉「ブリタニア国民が・・・日本人と・・・!!」
藤堂「今の彼なら、荷が勝つ事も無かろう」
カレン「味方なら、こんなに心強い奴も居ないわね」
スザク「イエスユアハイネス」
ルル「違うな、間違っているぞ、柩スザク・・・天皇家は象徴だ、俺もこの合衆国の代表であって、立場は同じだ・・・今まで通り、ルルーシュで良い」
ルル「今後、新日本州の本格的な立て直しに移る・・・インフラの整備、産業の地盤強化、国民の意識改革を迅速に行い、準備が整い次第、現トウキョウ租界で天皇家設立式典を行う事を約束しよう!」
TV越しの日本人
日本人「おおおおおおおお!」
会場のブリタニア人も手を取り合う二人に歓声を送る
C.C.「お前達静かにしろ、進めるぞ・・・次に新たなナイトオブゼロを任命する」
かかってる設定で進めてます
カレン「わわ・・・私が?ナイトオブ・・・・ゼロ・・・」
ざわめく式典会場
国民「イレ・・・いや、日本人が?ナイトオブゼロに?しかも女だぞ?」
ルル「腑に落ちない気持ちが勝っている、と言った所だろう!しかし、国民よ!彼女はブリタニア人と日本人のハーフ、シュタットフェルト家の血も流れている。この差別、格差の無い理想国家の建造に当たって、彼女以上にナイトオブゼロの適任者が居るだろうか?」
国民「シュタットフェルトだって?」
国民「ナイトオブゼロとやり合ってた、黒の騎士団のエースだって話だぞ?」
国民「実力も折り紙付き、家柄も備わっている・・・反対の余地がないな・・・」
ルル「ありがとう、国民よ!私の我が侭を受け入れてくれた事に感謝する!」
カレン「ルルーシュ・・・私・・・」
C.C.「甘い時間はもう良いか?さっさとしろ」
カレン「な・・・!そ、そんなんじゃ・・・私は・・・ただ・・・」
C.C.「図星だな?しおらしい所も少しはあるじゃないか」
カレン「うるさい!黙れ魔女///」
C.C.「わかっている、お前は相変わらずさらっととんでもない事を言い出すな・・・これより儀を行う」
ルル「ナイトオブゼロ、紅月カレン!」
カレン「ここに!」
国民から歓声があがる
C.C.「続いて、旧零番隊に当たる編成及び技術開発局の編成の発表に移る」
こうして、新体制の発表を終え、新しい世界に向けて動き出した
ルル「少し不満そうだな、スザク」
スザク「何故、ギアスを使った?」
C.C.「お前、以前私と感応した事で解ってしまうようだな」
ルル「最初からシナリオ通りだ、お前もポーカーフェイスが様になって来たじゃないか」
スザク「本当に必要だったのか?ユフィにかけた力だぞ・・・」
スザク「君の想いは知ってる、国民をまとめるため・・・何人を想定していた?」
ルル「わからない、ほぼ全員が敵になると考えていたさ。スザク、お前を含めてな」
C.C.「悪運の強い魔王様だ」
スザク「君の本心が、贖罪の意志がきっと皆の心を動かした、だからこそ、ギアスを使って欲しくはなかった。奇跡を今更演じなくても、奇跡はもう起きている」
ルル「あの日、お前の気が変わらなければ俺は今頃息絶えていた」
スザク「僕はゼロを演じ続け、生きなければならなかった」
スザク「ユフィが見えた・・・耳元で囁いたんだ、友達を犠牲にして訪れた平和が本当の平和なのか?って、幸せになって欲しいって」
ルル「俺はこんなやり方しか出来ない・・・それでも!皆の幸せを願う、ナナリーとユフィの想いを実現する為にも、俺はまだ死ねない・・・お前がそう思わせたんだ」
ゼロ『生きろ!!』
スザク、フレイヤ発射ボタンを押す
スザク「死を覚悟した、でも死ねなかった!君のせいだ!っ・・・今回は見逃そう・・・だが、次にギアスを使った時は・・・」
ルル「わかっている、そのための皇室制度だ・・・俺と同位のお前を作る事が、俺に対する一番のカウンターになる」
スザク「自覚している」
ルル「なら良い、これからもよろしく頼む・・・親友としてな」
C.C.「おかしなものだな、お前達の友情と言う奴は」
カレン「ルルーシュ、そろそろ向かいましょう」
C.C.「これはナイトオブゼロ、代表の名を呼び捨てるとは不敬ではないのかな?」
ルル「C.C.構わんさ、今更よそよそしくされるのも困るが、カレン・・・公衆の面前では代表と呼んでくれよ?」
カレン「わかってる。そんな馬鹿じゃないよ」
ルル「側近は気心が知れていなければ落ち着かないさ、ゼロは記号だが、中身はただの人間だ」
C.C.「絶対君主制も終わった事だしな」
スザク「長く続いた支配体制に慣れすぎてしまったからね」
ルル「内部から変えて行かなければならないだろう、その為にはまず日本だ」
C.C.「日本は旧ブリタニアの隷属的支配の象徴だからな」
カレン「租界やゲットーに残るブリタニア人や名誉ブリタニア人との社会的な格差や思想的な劣等感を排除しないとね」
ルル「そうだ、必要なのは意識改革だ」
スザク「内的変化が皆に起これば、新日本州の未来も明るくなるだろう」
ルル「歴史の破壊は既に終わった、これからは未来の創造だ」
C.C.「創造を口にする魔王とは、珍しいものだな」
ラクシャータ「お、代表様のお出ましだよ~」
ルル「茶化すなよ、ラクシャータ」
ロイド「代表~僕の伯爵位はどうなっちゃうのかな~特権階級も廃止するんでしょ~」
ルル「ロイド伯爵、心配には及ばない。旧体制の爵位以上の人間には、それぞれ秀でた技能があるだろう・・・基本的には政治、軍事に携わって貰う事になるが、適材適所に配置していく
当然、君たちには技術開発局の人間として潤沢な研究資金を用意しよう、神聖ブリタニア合衆国の繁栄のため、力を振るってもらいたい」
セシル「よかったですね、聖天八極式の量産化計画、始められますね」
ロイド「でもアレ、そのままのスペックだと乗りこなせる人間が居ないからね~」
セシル「ロースペック化が必要ですね」
ラクシャータ「日本の発展で、サクラダイトの産出量増加も見込めるね~」
ロイド「あははは~、ラクシャータも、これからは同僚だね~楽しい兵器を沢山開発しようね~」
ラクシャータ「何だか気持ち悪いね~、プリン伯爵の手綱はちゃんと握っておいてくれよ」
セシル「慣れてますので任せてください」
ロイド「ダメだよ~セシル君は暴走しちゃうと手が付けられないからね~」
セシル「伯爵に言われるのは心外です」
ルル「兵器の開発も構わないが、医療福祉方面の研究もしっかり頼むぞ、その為の技術開発局でもある、期待している」
ロイド「はいはい~任せて任せて~」
スザク(本当に大丈夫だろうか?)
カレン(うわぁ・・・あたしの紅蓮はこの人に・・・)
C.C.「そうこうしている間に到着だ」
ルル「よし、行くか」
ルル「よく目に焼き付けるんだ、これが我々が起こした戦争の爪痕だ」
カレン「うん」
スザク「あぁ、これを立て直す!ブリタニアの、日本人の、皆の力で」
ルル「そうだ、これは旧ブリタニア帝国体制と、黒の騎士団が残した負の遺産・・・どんなに理想を語ろうと、実現しなければ意味は無い」
藤堂「日本の再生・・・」
ルル「私にはそれを成す責任がある、そうだろう?スザク」
スザク「ユフィだけじゃない、ナナリーのためにも・・・」
千葉「散って行った四聖剣のためにも」
スザク「あぁ、それまではお前の・・・ゼロとしてのカリスマに頼らせてもらう。日本人にはまだゼロが必要だ」
ルル「だが、それはあくまで記号だ。その記号はやがて役目を終え、スザクと言う名に変わる・・・お前から名字を奪うことにもなる・・・」
C.C.「天皇家に名字は無かったらしいからな」
スザク「構わない、父をこの手にかけたんだ。枢木の性を名乗る事も・・・」
ルル「捧げてもらうぞ、お前の命、日本に・・・世界に」
スザク「あぁ、わかった」
ミレイ「こんばんは、ニュースの時間です」
ミレイ「今日、現地入りしたルルーシュヴィブリタニア、神聖ブリタニア合衆国初代代表は新宿ゲットーを中心に日本州内を視察、国民との対話、交流を行いました」
ミレイ「明日は新宿ゲットー日本州内における基本政策の発表を行うという事で、戦災瓦礫で散乱した周辺の清掃に国民は大忙しです」
ミレイ「中継を繋ぎます」
リヴァル「あ・・・俺?」
報道「すごい熱気ですね?」
リヴァル「当然!ルルーシュは国民皆の希望の星だ!おーい!見てる?」
リヴァル「ルルーシュはアッシュフォード学園に通ってたんだ、同級生なんだよ」
報道「なるほど、御学友でしたか。代表はどんなお人柄でしたでしょうか?」
リヴァル「頭は切れるけど、授業はよくサボってた・・・よく賭けチェ・・・あっと・・・何でもないです。今思えば、黒の騎士団の活動で不在だったことが多かったのかなって・・・でも、生徒会副会長もやってて本当にすごい奴です」
報道「ありがとうございます、では御学友として代表に一言お願いします」
リヴァル「日本も、ブリタニアもルルーシュならまとめあげてくれるって信じてる!明日、楽しみにしてるよ!また学園にも顔、出せよな」
報道「ありがとうございました、中継をお返しします」
ルル「フフフ・・・リヴァル、良い印象工作になった・・・」
C.C.「お前は露悪的な表現が好きだな」
カレン「ルルーシュ、あれ言わせたの?」
ルル「まさか、報道がああして寄って来る事だけ事前に伝えておいたまでだ」
C.C.「あれがリヴァルの本心と言う事だな」
カレン「良いの?」
ルル「側近と親友と魔女を連れてるんだ、とびきりの武闘派揃いでな・・・何の問題もない」
スザク「しかし、他の生徒が・・・」
ルル「お前、忘れたのか?カレンも・・・」
カレン「え?」
カレン「だったら尚更・・・」
ルル「フフ・・・違うな、間違っているぞ?」
C.C.「一時的なものだろう?スザクの時だってそうだった」
ルル「こういう問題は慣れと時間が解決してくれるものさ、大体、学の無い人間に民衆はついて来ないぞ?そうだろう?未来の天皇様?」
スザク「ルルーシュ、君って人は・・・」
スザク「では、自分も・・・」
カレン「え?あ・・・ちょっと二人とも・・・」
ルル「君はどうするんだ?ナイトオブゼロ?」
カレン「ルルーシュ・・・ナイトオブゼロなんて呼ばないで・・・私」
ルル「冗談だ、カレン、お休み」
カレン「お休み、ルルーシュ」
部屋の外
C.C.「ふぅ、今日は蒸すな・・・熱い熱い」
カレン「~~~///」
C.C.(ニヤリ)
ルル「外が騒がしいな・・・?」
C.C.「あまり大きな声を出すな、大好きなルルーシュ代表に聞こえるぞ?」ボソボソ
カレン「うぐっ・・・///そんなんじゃない!」ボソボソ
C.C.「さっきも言ったが私はもう眠い・・・部屋に戻って寝る」ボソボソ
カレン「部屋って・・・あんた・・・え?嘘?」ボソボソ
C.C.「何を今更・・・黒の騎士団の時から、アッシュフォード学園でも一緒だ」(ニヤリ)
カレン「~~~!!!!」
カレン「ばっ・・・馬鹿な事言わないでよ!そんな、そんなこと、な、無いに決まってるでしょ///」ボソボソ
C.C.「そういう事なら私はもう寝る、じゃあな、お休みナイトオブゼロ」
カレン「~~!!!」
キィー・・パタン
ルル「どうした?誰かとしゃべっていたのか?」
C.C.「あぁ、大した事じゃない・・・ウサギと戯れていただけさ」
ルル「?」
ロイド「ふんふ~ん、紅蓮の量産化計画、進めるよ~?」
ラクシャータ「量産化するのは良いけど、ランスロットはどうするんだい?人口はブリタニア人が圧倒的に多いんだぞ?
量産化するならランスロットをベースにした方が良いんじゃないか?」
ロイド「ふ~ん、それもそうだね。セシル君はどう思う?」
セシル「私も、ランスロットベースの方が良いと思います、紅蓮は拡張性が高かったので色々強化出来ましたが、量産機は武装もコストも限られてきますし」
ロイド「ふーん、じゃあランスロットベースで行こうか?」
ラクシャータ「武装のオミットはどれにするんだい?」
セシル「ヴァリスはハドロンモードのみにしますか?」
ロイド「エナジーウイングは射出機構はオミットしよう」
ラクシャータ「だったら飛翔滑走翼の方がEN効率がいい」
セシル「それだと資金かなり余りますね~」
ロイド「新しいKMF作っちゃおうか~?ランスロットベースで~」
あーでもない、こーでもない
セシル「決まりましたね」
ラクシャータ「これ、許可出るのかい?」
ロイド「通すだけ通してみようよ~・・・わかんないよ~も・し・か・し・た・ら」
ロイド「君、君、こ~れっ!どう思う?」ニコニコ
斑鳩クルー「私ですか?少し拝見・・・」
第10世代ランスロット系KMF先行量産試作機概要書【機密】
コンセプト:単機中央突破を目的とした重装甲化システム
武装:スラッシュハーケン4基/スーパーヴァリス改/エナジーウイング/眼部ハドロンレーザー照射機構2機/
MVS2基/足部MVS隠し腕2基/右腕部輻射波動機構/左腕部収束ハドロン重砲/絶対守護領域/アンチゲフィオンディスターバー
セシル「どうでしよう?夢が詰まってますよね?ね?」
ラクシャータ「これはやばいよ!アンチゲフィオンディスターバーの理論は完成していたからね」
斑鳩クルー「率直に申し上げます・・・」
ロイド「うん、うん」
斑鳩クルー「操縦出来ません」
セシル「あ・・・えっと・・・」
ラクシャータ「空気読めないね~」
ロイド「うーん、またハイスペックを追求しすぎたかなぁ?でも、フレイヤは搭載していないし」
ロイド「もう一度聞くよ?どうだろう?」
斑鳩クルー「無理です」
ロイドセシルラクシャータ「・・・」
ルル「ハァ・・・ハァ・・・なんだ、夢か」
ルル「朝から酷い夢を見た・・・」
C.C.「どうした?朝からマッドサイエンティスト共に愚かな要求をされる夢でも見たか?
ルル「ハァ・・・フフフ・・お見通しだな、さすがは魔女、人の夢でも覗き見るギアスでも手に入れたか?」
C.C.「冗談はそれくらいにしろ、ホラ、机の上に置いてあるぞ?」
ルル「・・・何がだ!?」
ルル「これは!?」
第10世代ランスロット系KMF先行量産試作機概要書【機密】
ルル「~~~!!」
C.C.「3人とも目の下に隈を作っていたな、ブリタニアと黒の騎士団初の共同作業だ、喜んで援助してやろうではないか?」
C.C.「この機体が完成すれば我が軍の軍事力は飛躍的に向上するな」
C.C.「まして量産化前提の機体だ、パイロットの質もより高くなる」
C.C.「そうだ、パイロットの養成機関を据えてはどうだ?」
C.C.「お前が人員の配置を間違える事は『万が一にも』ないだろうが、あえて言わせて貰おうか」
C.C.「ドンマイ、焦んな」
ルル「魔女が!!///」
ルル「ぐぅう・・・味方から精神攻撃を食らうとは」
カレン「ルルーシュ!そろそろ・・・」
C.C.「タイムキーパーはここにも居る、安心してくれて良いぞ?ナイトオブゼロ」(ニヤニヤ)
カレン「そう、わかった」
C.C.(つまらん、反応が薄いな)
カレン(屈しない!あんたみたいな魔女に!)
ルル「どうした二人とも?」
日本人「わああああああ」
ブリタニア人「うおおおおおおおルルーシュ様ぁああああ」
日本人「ゼロよおおおおおおおお」
カレン「すごい人」
スザク「期待されているんだね、ルルーシュ」
ルル「そうだな、そしてそれは私だけではない」
スザク「ああ」
ルル「それにな、スザク」
スザク「ん?」
ルル「私も黒の騎士団を率いていた者として、期待しているのだよ」
ルル「日本人の底力に」
藤堂「ゼロ・・・」
カレン「もう到着する頃ね」
ルル「そうか、ジェレミアとコーネリアも来ているのか?」
カレン「そう聞いているわ」
ルル「それは丁度良い」
C.C.「ルルーシュ、そろそろはじめるぞ」
ルル「ああ」
国民「うおおおおおおおおおおおおお」
国民「ルルーシュ様あああああああ」
国民「ゼロおおおおおおおゼロよおおおおおおおおおおおお」
ルル「今日はここ、新宿ゲットーから、新日本州の国民、いや、ブリタニア国民全てに向けて日本再興への方針を表明する!」
ルル「復興に向けての方針は3つ!」
ルル「2つ目は支配体制からの脱却を狙い、国民一人一人の自立を促す政策を取って行く事!」
ルル「最後に!これは政府側の課題だが、国民の意見に耳を傾け、応えうる全ての希望を実現して行くと言う事!」
国民「地位の保障・・・そんな時代がくるなんて・・・」
国民「俺たちにも・・・住む場所が与えられるんだ!!」
国民「おおおおおおおお!!!」
C.C.「先に言っておくが、困窮者の人数が把握出来ていない、場合によってはシェアハウスと言う形を取り住居を確保する事になる」
国民「おおおおおおお」
ルル「ただし、就業はあくまで自分の意志で行う事が斡旋の条件だ!自らの意志で、自らの生活を勝ち取ってくれ!!そのためのサポートは全力で行わせてもらう!!」
ルル「日本工業地帯、これをブリタニア全土に響き渡らせようではないか!」
国民「おおおおおおおおおおおおおおおおお」
国民「ゼロおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
わかります
こっちと違って星刻みたいな有能な奴が上にいるから酷いことにはならないだろ
天子様かわいいし
ナナリー「お兄様!」
ルル「聞け!ブリタニア国民たる日本人よ!前総督ナナリーヴィブリタニア、彼女は行政特区日本を押し進めた一人!誰よりも世界の平和を願う彼女の心に動かされ、私は今の政策を進めている!」
ルル「ナナリー・・・」
ナナリー「はい、お兄様」
ナナリー「私は見ての通り足が動きません、以前は目も見えなかったんです。私一人の力は微々たるものです、しかし皆さんの協力があれば、きっと世界は良くなるでしよう、私は信じています。神聖ブリタニア合衆国が、世界に平和をもたらす事を!」
国民「おおおおおおおおおおおおお」
ディートハルト「これから・・・これからブリタニアはまだ発展して行く・・・・完成された国家などではなかった・・・ゼロ・・・あなたはやはり素晴らしい・・・」
ジェレミア「ルルーシュ様、見事な演説でした」
ルル「何を、それはナナリーの方だ」
ルル「ナナリーの純粋な気持ちが皆の心を打ったんだろう」
コーネリア「ルルーシュ・・・お前」
ルル「何ですか?姉上」
コーネリア「私は今こそ気付かされたよ、民衆が真に望んでいる平和とは何か、完敗だ」
ルル「まだ、何も始まっていません、それに勝ち負けなどない」
コーネリア「血眼になって姉を殺そうとした男の言う台詞か?」
ルル「お互い様でしよう」
コーネリア「そうだったな・・・しかし、ユフィの事を思うなら、やり遂げてみせろ!可能な限り協力はしよう」
ジェレミア「もちろんです」
ナナリー「お兄様、もう行かれるのでしょう?」
ルル「ああ、やらなきゃいけない事が山ほどある」
ナナリー「あまり無理をなさらずに」
ルル「ああ、わかってるよナナリーまたアッシュフォード学園で会おう」
ナナリー「はい」
C.C.「ルルーシュ、時間だ」
ルル「あぁ、今行く。それでは姉上、ジェレミアも失礼する」
扇「ゼロ、少し話したいことがあるんだが・・・」
ルル「なんだ?」
扇「実は、俺と千草に・・・その子供が出来てな・・・結婚するんだ、俺たち」
ルル「そんな事だと思っていたさ」(C.C.から聞かされた時には腰が抜けるかと思ったが・・・扇の奴!いつの間に!!)
扇「何でもお見通しか・・・流石はゼロだ」
ルル「当然だな、私を誰だと思っている」(しかし先に聞いていて良かった・・・扇の前で腰を抜かすなど、格好がつかん)
扇「俺は一度君を裏切り、千草は君を追い、殺そうとした。それでも変わらず話をしてくれる君にお礼を言いたい・・・ありがとう、ルルーシュ」
ルル「扇・・・お前も俺に同じ事を言わせるのか?」
扇「何だ?」
ルル「愚問だな・・・お互い様だ」
アッシュフォード学園
ルル「本当に・・・すごい・・・人だかりだ」
女生徒「キャー!ルルーシュ代表~!!」
ルル「学園に居る時は、それは忘れさせて欲しいな・・・うぎゅうう・・・」
女生徒「キャー!ルルーシュくーん!!」
スザク「僕は、割と普通なのにね、ね?カレ・・・ん?」
カレン「ちょっと、何なのよ?」
ざわざわ
男生徒「あの子だろ?シュタットフェルトの・・・」
男生徒「うそっ、超大人しかった子じゃん?」
男生徒「黒の騎士団ってバレないようにしてたんだってさ」
男生徒「でも可愛くね?おっぱいでかいし」
男生徒「馬鹿、ナイトオブゼロだぞ?殺されるぞ?」
カレン「うーるーさーい!あっち行け!お前ら!しっしっ!!」
男生徒「ひえええええ!やっぱこえええええええ!!」
カレン「フー・・・フー・・」
カレン「あぁああああ、学園での私のイメージがああああ」
スザク「いいじゃないか、もうナイトオブゼロとしてのイメージの方が勝ってるよ」
カレン「アンタには私の気持ちなんてわからないわよ・・・はぁ・・・」
キャーキャー
わーわー
女生徒「ルルーシュくーんコッチ向いて~」
ルル「ハハハ・・・」(ニコッ)
カレン「ルルーシュ!デレデレして・・・」
C.C.「滑稽だな」
ルル(なんなんだ・・・これは・・・想定外だ)
カレン「あ、チャイムだよ」
ルル「みんな、授業に出ないと・・・さ、ほら」
女生徒「えー」
女生徒「つまんなーい」
C.C.「お前の事を理解している女が一人いたぞ?良かったな、ルルーシュ」
ルル「黙れ、魔女」(つまらない男だと?自称波乱に満ちた人生を送った男代表!ルルーシュヴィブリタニアに向かって!)
ルル「!!」
???「なんだ?その顔は・・・しまりのない」
???「なんだ?その顔は・・・しまりのない」
ルル「あ・・・姉上・・・」
コーネリア「フン、驚いたか?実はな・・・」
かくかくしかじか
C.C.「えーっ、産休を取ったヴィレッタの代わりに、ナナリーの護衛も兼ねて体育教師として赴任して来ただってー」(棒読み)
コーネリア「そういう事だ、弟だろうと代表だろうと、ナイトオブゼロだろうと魔女だろうと、未来の天皇だろうと関係ない、学園では、私に従ってもらうぞ?」
スザク「まさか・・・ルルーシュ!!」
ルル「あぁ、その可能性が高い」
カレン「とりあえず、授業受けに行こうよ」
ルル「やはりな・・・なんでこうなった・・・」
スザク「ルルーシュ・・・この授業大丈夫かな?」
ジェレミア「これはルルーシュ様、このジェレミアゴットバルト、誠心誠意、日本語の授業に励んで参りましょう」
ジェレミア「さぁ、君っ!これを日本語で直訳してみたまえ!」
ジェレミア「ふーん、君はもう少しセンスを磨いた方が良い」
生徒「すみません」
ジェレミア「その答えは・・・」
ジェレミア「私の素晴らしき雪辱!!」
ルル「・・・」
C.C.「懐かしい記憶が蘇るな」
ルル「馬鹿がッ!」
藤堂かと思ったwww
ルル「苦痛だった・・・」
スザク「なんて言うか・・・お疲れ様」
リヴァル「ルルーシュ!やっと人だかりが消えたね」
ルル「あぁ、良い所に・・・今度の国語の授業は抜け出して賭けチェスでも一緒に行かないか?」
C.C.「お前、わかっているのか?コーネリアが教師だぞ?」
ルル「我が姉上だ・・・ジェレミアよりはマシだと期待したい」
スザク「そんな言い方・・・」
コーネリア「皆の者、今日はバスケットボールという、旧米国で隆盛を極めた球技を行う!」
生徒「先生」
コーネリア「ん?なんだ?」
生徒「そのスポーツはメジャーです」
コーネリア「そ、そうか・・・日本ではポピュラーなスポーツだったようだな」
コーネリア「では、チーム編成を発表するが、今日はコートを半分使用した3on3だ」
ルル「ご都合だな」
スザク「仕方ないよ」
コーネリア「Aチーム、ルルーシュヴィブリタニア、紅月カレン、C.C.」
コーネリア「続いてBチーム、柩木スザク、ジノヴァインベルグ、そして・・・私だ!」
生徒(うわぁ・・・先生が入るんだ・・・)
生徒(え?ヴァインベルグ卿居たの?)
スザク「こうなってしまったからには・・・手加減はしないよ、ルルーシュ・・・」
ルル「望む所だ、私の戦略で貴様の戦術を叩き潰してくれる」
コーネリア「それは叶わないぞ、弟よ、いつかの雪辱・・・ここで晴らさせてもらう!」
ジノ「カレン、僕の想いを君に届けよう」
カレン「戦場で会えた事を喜ぶべきかしら?」
C.C.「なんでも良いから早くしろ」
カレン「はい」
ルル「C.C.はヴァインベルグ卿に付け」
C.C.「もうやっている」
スザク「カレン、君は僕が止める!」
カレン「させないよ、スザク!」
ルル「カレン、突破しろ!」
カレン「任せてください!」
カレンC.C.にパス
C.C.「こっちはがら空きだ・・・」
ルル「馬鹿め!かかったな!ヴァインベルグ卿の思考を読めば容易い・・・カレンに向かって行く事など想定の範囲!
加えて姉上は私が抑えている・・・条件は全てクリア!打て、C.C.!!」
C.C.「しゅーと」
ボールがゴールにバウンドした所をはたき落とす
ルル「何!?読み違えた・・・スザクの身体能力を・・・」
スザク「ルルーシュ、僕を相手にバウンドシュートは通じないよ」
ルル「フハハハ・・・庶民シュートしか通用しないという事か?」
ルル「くっ、コーネリア・・・余計な事を!」
ルル「カレン!」
カレン「させるか!」
ジノ「残念だったね、このボールは私が頂こう!そして愛のシュートっ!」
バシン!!
カレン「はぁ・・・はぁ・・・」
ジノ「流石だ・・・僕の渾身のシュートをはたき落とすとは」
カレン「させるかぁああああ!!」
スザク(僕が空いた・・・今だ!)
コーネリア「フフフ・・行くぞ!ナイトオブゼロおおお!!」
コーネリア→スザクにパス
カレン「紅月カレン、受けて立つ!・・・アレ?」
ルル「馬鹿が!私が出る!」
ルル「C.C.はそのままヴァインベルグ卿をおさえておけ!」
スザク「来るか!」
スザク、シュートを打つ体制
ルル(折り曲げた膝の角度、肘の角度、手首の角度、体のしなり・・・ここから導き出される弾道は・・・3Pシュート・・・条件は見えた!!)
スザク「ルルーシュウウウウウウウ!」
ルル「スザァク!」
ルル「何故だ・・・」ガクっ
スザク「今回は僕らの勝ちだね」
ルル「計算は完璧だった・・・俺は確かにスザクの直線上にいた・・・ボールにめがけてジャンプして・・・」
スザク「カレンなら、届いていただろうね」
ルル「な・・・!」
コーネリア「お前は自分の身体能力を過信した、お前にそんな跳躍力はない!」
C.C.「残念なお知らせだ、お前の身体能力は低い」
ルル「お・・・俺の・・・負けだ・・・・」
コーネリア「今日の授業はこれで終了、帰っていいぞ~」
生徒「おつかれさまでしたー」
コーネリア「うん、一矢報いた後の挨拶は格別だ」
ルル「皆の前で恥をさらしてしまった・・・もう代表やめたい・・・もう嫌だ・・・・そうだ、リフレインを合法化しよう・・・」ブツブツ・・・
ゴッ!
ルル「いたいです」
スザク「甘えるな!」
ルル「スザク・・・」
スザク「君の弱さは自分が埋めると言ったはずだ、それにカレンも居る」
カレン「あなたの出来ない事や苦手な事は、私たちがするわ」
ルル「お前達・・・」
C.C.「そう言う事だ・・・誰も運動音痴、情けないなどと口には出していないだろう?」
ルル(ずぅうううううん)
スザク(ひどい)
カレン(鬼ね)
ルル「もういい、これ以上の施しはさらに虚しくなる」
ルル「すまない、スザク、今ので目が覚めた」
スザク(今の?C.C.の悪口の事かな?)「あぁ、それなら良いんだ」
C.C.「残念なお知らせだ、これから本格的に忙殺される事になる」
カレン「旧中華連邦の件?」
C.C.「そうだ、シンクーの体調が思わしくない・・・毎日吐血吐血で血みどろだ」
スザク「その隙をついて、反乱分子が活動を活発化している」
ルル「極力武力による鎮圧は控えたい所だが、相手の出方に依っては軍を動かす必要もあるだろう」
C.C.「向かうのか?」
ルル「明日、中華連邦へ向かう」
中華連邦
シンクー「ぐはっ・・・」
天子「しんくー・・・しんくー・・・」しくしく
シンクー「天子様、大丈夫です・・・」
天子「でも、でも・・・しんくー・・・血が」
朱禁城に警報が響く
兵「敵襲!敵襲!」
シンクー「賊めが・・・天子様はやらせん!」
兵「KMFの小隊が攻めてきます」
シンクー「数は?」
兵「現在14機確認しています」
天子「なりません!しんくー!そんな体ではむりです!」
シンクー「天子様、すぐに片付けて戻って来ますから」
兵「天愕覇王荷電粒子重砲、整備完了しました」
シンクー「よし、神虎・・・発進」
敵兵「ひゃっはぁあああ!蜂の巣にしてやるぜえええええ」
シンクー「目標を確認、破壊する」
敵兵「おらおらおら」ズドドドドド・・・・
敵兵「バズーカをくらいなぁ~」
シンクー「神虎の機動性を甘く見てもらっては困るな」
敵兵「かすりもしねぇ!化け物か?」
敵兵「ひゃああああ逃げろぉおお」
シンクー「天子様に仇なす者は、このシンクーが許さん!」
敵兵「あばばば」
敵兵「あべしー」
敵兵「来た来た来たぜぇ・・・」
敵兵「飛んで火にいるシンクーちゃんってな」
敵兵「ここに残り12機が潜んでいるとは思うまい・・・」
敵兵「奇襲部隊の2機は捨て駒だぜぇ・・・」
敵兵「ワイルドだろぉ~」
敵兵「おらおら、そろそろ我慢の限界だぜぇ~」
敵兵「第2部隊、一斉掃射だぜぇ~」
敵兵「ファイア!!」ダダダダダダダダ・・・
無数の弾頭が神虎を襲う
シンクー「チャージ完了、天愕覇王荷電粒子重砲、発射!」ゴウン!
敵兵「いわゆるMAP兵器だぜぇ」ドォン!
敵兵「俺たち8機はやられちゃうぜぇ・・・」ドォン!
敵兵「俺たちも捨て駒だぜぇ・・・」ドォン!
敵兵「ワイルドだろぉ~」ドォン!
敵兵「でも、諦めてねえんだぜぇ~」ドォン!
敵兵「第3部隊、後は頼んだぜぇ~」ドォン!
敵兵「ワイルドだろぉ~」ブッピガーン!
敵兵は跡形もなく消し飛んだ
シンクー「あと4機・・・何処だ・・・」ガクン!
ウウウウ・・・・ン
シンクー「システムダウン?何故だ?・・・まさか?」
敵兵「ヒャッハー!足止め成功だぜぇ~」
敵兵「捨て駒にしては上出来だぜぇ~」
敵兵「ゲフィオンディスターバーだぜぇ~」
敵兵「ワイルドだろぉ~」
シンクー「くっ・・無念!天子様!」
敵兵「お前は良いエサになるからよぉ~」
シンクー「くっ!貴様ら・・・ゲホっ!」
敵兵「まだくたばんなよぉ~エサはエサらしく、大人しくしてろやぁ!」ゲシゲシ
シンクー「がはぁああ・・・」
敵兵「おーこええ目つきだ」
敵兵「火事場の糞力で暴れられたらたまらねぇ、縛っとけ」
敵兵「おぉ」
シンクー「貴様ら・・・天子様に指の一つでも触れてみろ・・・」
敵兵「おぉ?なんかいったぁ~?」
敵兵「ヒャッハー!酒がうめーぜぇえええ」
敵兵「おい、ビデオ回して朱禁城な」
敵兵「あー今夜は酒がうめーぜぇええええええええ」
兵「賊からこんなビデオレターが届いております」
敵兵「こんちくわ、朱禁城の皆さん」
敵兵「我々の要求は天子様の身柄と中華連邦の権力の掌握です」
敵兵「先日、そちらの総司令官殿を機体もろとも鹵獲しちゃいました」
敵兵「総司令官殿の命が惜しければ、こちらの要求をお受けください」
敵兵「見てる?天子ちゃん?どんな気持ち?どんな気持ち?」
敵兵「ヒャッハー!!」ブツっ!
兵「以上です」
ルル「一足遅かったか・・・」
天子「しんくーが・・・しんくーが・・・」
カレン「天子様・・・」
ルル「現在判明している敵戦力はKMF4機と神虎、ゲフィオンディスターバーを所有している事くらいか?」
C.C.「そうだ、まぁ、ディスターバー以外は余裕だな」
ルル「しかしシンクーらしくない・・・この程度の連中にやられるとは」
C.C.「人を見た目で判断するな、現に奴らは第3世代KMFを10機と引き換えに神虎を鹵獲している」
カレン「何かディスターバーを作動させる為の罠を張っていたんだろうね」
スザク「ここは自分が・・・」
ルル「ダメだ、私もシンクーの頭脳とKMF技術を過小評価している訳ではない」
スザク「アレは強力すぎる・・・無理だ」
ルル「だろうな、一応聞いてみただけだ」
ロイド「アレレ~?お困りですかね~?」
セシル「ルルーシュ代表、私たちの提案書、見ていただけましたか?」
ラクシャータ「私たちの愛の結晶が役に立つよ~?」
ルル「目は通した、だが実用的ではない」
ルル「あのKMFはカレンでも無理だ」
ロイド「おーめーでーと~う~あれは着脱可能な携行武装だよ~」
ルル「何っ?スペックシートを寄越せ!」
セシル「そう言われると思って、お持ちしてます」
C.C.「随分手際がいいな」
ルル「すぐ用意出来るのか?」
ラクシャータ「もちろんさ!どうする?ランスロットに装備するかい?」
ルル「いや、私が使う!蜃気楼に装備しろ!」
ルル「条件は揃った、作戦を伝える」
ルル「ここか、敵の指定ポイントは」
敵兵「来なすったぜぇ~」
敵兵「馬鹿が、最新型のKMFに乗ってのこのこ現れやがったぜ」
ルル「私はルルーシュヴィブリタニア!貴殿らと戦闘する意志は無い!」
ルル「その証拠に、このKMFには戦闘用の武装を一切搭載していない」
ルル「私の言う事が信用出来なければディスターバーの作動後、私の身柄を拘束しに現れるが良い」
ルル(ニヤリ)ガクン
ウウウウ・・・ン
敵兵「動きが止まった!行くぜぇ~!」
敵兵「ヒャッハーこっちには神虎もあるんだぜぇええええ!」
ルル「フ・・・4機とも来たか」
ルル「4」
ルル「3」
ルル「2」
ルル「1」
ルル「アンチゲフィオンディスターバー、起動!」
蜃気楼、動き出す
敵兵「動きやがった!」
敵兵「ブラフにかけやがったな?」
ルル「そうとも、このゲフィオンディスターバーの効果範囲は私の蜃気楼でキャンセルさせて貰った、だが安心したまえ・・・この蜃気楼に攻撃用の武装は一切搭載していない」
敵兵「なら、そいつをぶっ壊して引きずり出してやるぜぇ!」ドガガガガガ
敵兵「おらあああああああああ」
ルル「どうした?私を引きずり出すのではなかったか?男だろ?やってみろ!」
敵兵「往生しやがれええええええ!!」
敵兵「うおおおおおおおおおおお!!」
敵兵「ヒャッハアアアアアアアア!!」
敵兵「しいいいいねええええええ!!」
ルル「思った通り接近戦に持ち込んで来たか!馬鹿が!」
ルル「条件は全てクリア!アンチゲフィオンディスターバー、収束!!」
敵兵「な・・・何故?」
敵兵「うごかねぇ・・・」
敵兵「こうなったらおぼっちゃま一人、白兵戦で仕留めてやらああああ!!」
スザク「動くな!」
カレン「戦場に血を流したくはない」
藤堂「既に貴様らに狙いを付けている」
アーニャ「ロック・・・完了」
ルル「これでチェックだ」
敵兵「糞が・・・汚い真似を」
ルル「私はゼロ・・・この記号にとってそれは褒め言葉だよ」
ルル「覚えておくと良い、戦場に立つ時の私はルルーシュではない、ゼロだ」
スザク「シンクーの監禁場所を言え」
敵兵「へっ・・・わかったよ・・・降参だ」
ルル「フ・・・無血の戦場も悪くない・・・」
カレン「本当に出来たね」
ルル「当然だ、私の戦略に不可能は無い」
スザク「武力は威嚇まで、血を流さず解決する・・・以前の君には無かった発想だ」
ルル「あれも国民だ・・・彼らも改心して、またやり直せば良い」
C.C.「全く、優しい魔王様だ」
スザク「突入準備は整った」
ルル「敵のアジトだ・・・万全を期して行け」
スザク「了解した」
藤堂「ゼロの号令で突入する」
ルル「総員、突入!」
スザク「いっけぇええええ!」ダァン!
ドアを破り突入
ルル「各員はアジト内を捜索し、シンクーを保護せよ」
チャッ
敵兵「ひぃっ!と・・・藤堂!」
こめかみに銃をあてる藤堂
藤堂「武器を捨て投降しろ」
敵兵「あ・・・あわわ」
藤堂「ゼロ、敵兵を一人拘束した」
ルル「監禁場所を吐かせろ、殺す以外の手段は問わん」
藤堂「承知した」
敵兵「い・・・命だけは・・・ひいっ」
藤堂「それはどうかな?ただ、より正確な情報を提供する事で助かる確率は高くなるだろう」
敵兵「俺は詳しく知らされちゃいねぇんだ・・」
藤堂「ほう・・・私を前にしらを切るか」
撃鉄を起こす藤堂
敵兵「ほ・・・本当だ・・信じてくれ・・・」
藤堂「ふん・・・まぁ良い、こいつを縛り上げて連れ出せ」
兵「はい」
敵兵2「こちとら夜勤だぜぇ?TV監視員様だぜぇ・・・すーすー」
スザク「突入!」ダァン!ドアを蹴り飛ばすスザク
敵兵2「なーんだぁ?目が覚めちまうだろーがぁ!?」くわっ
スザク「すでに狙いは付けている、武器を捨てろ」
敵兵2「は・・・はは・・・何の冗談だこりゃ?」
敵兵2の頭にレーザーサイトが当たる
敵兵2は武器を捨てた
敵兵2「早朝バズーカじゃあるまいし・・・最悪だぜぇ?」
スザク「余計な事はいい、手を頭の上に、立ち上がれ・・・」
敵兵2「あぁ・・・」(なんかムカつくぜぇ・・・隙を見つけて攻撃してやるぜぇ?)
スザク「そのままこちらまで来い、聞きたい事がある」
敵兵2「わかった、わかったから銃を下ろして欲しいぜぇ・・・」(うぜ・・・殺してやるんだぜぇ?)
スザク「・・・銃を下ろせ」
兵「は!」
敵兵2「ヒャッハー!ヴァカが!」
素早く身をかわすスザク
敵兵2「!!」
タァン・・・
気を失い倒れる敵兵
兵「手刀一発で・・・」
スザク「血を流すなとの指示だ、遂行してみせる」
兵「ゼロ様、敵兵を一人鹵獲しましたが抵抗した為気絶させました」
スザク「すまない、ルルーシュ」
ルル「わかった、捜索を続けろ」
スザク「ルルーシュ、施設内の敵兵は全て連行した」
ルル「そうか、ご苦労だったな」
藤堂「ゼロ、総司令殿を発見した」
ルル「よし、良くやった」
兵「しかし、かなりの吐血で・・・」
ルル「そうか・・・動けそうか?」
藤堂「気を失っているようだ」
ルル「医療班を回す、回収後、撤収」
天子「しんくー!しんくー!よかった・・・ぶじで・・」
ルル「天子よ・・・・シンクーの容態は思わしくない」
スザク「拘束されている間、何も口に出来ず、リンチまがいの暴行を受けている」
C.C.「良く生きていたものだな、大したものだ」
ルル「不死身のお前も食うに困るとまずいのか?」
C.C.「そうだな、ピザが切れるとまずいな」
ルル「・・・」
ルル「藤堂、気持ちはわかるが殺めるだけでは何も解決しない」
スザク「ルルーシュ、言いたい事はわかるが・・・」
C.C.「綺麗ごとでは済まされない事もある」
カレン「そうだよ!やっぱり、戦う事が必要になる場面もあると思う!」
ルル「ふむ・・・では聞こう!何故争いは起こる?」
スザク「何故って・・・抽象的過ぎてどう答えるべきかわからないよ」
カレン「憎しみがうまれるからじゃないかな?」
ルル「では何故憎しみがうまれる?何故人は人を憎む?」
カレン「憎しみがうまれるからじゃないかな?」
ルル「では何故憎しみがうまれる?何故人は人を憎む?」
ルル「色恋か?利権争いか?金銭の縺れか?」
ルル「その多くは『略奪』で片付くだろう?」
ルル「好きな人を奪われたら憎い、努力して得た地位をかすめ取られたから憎い、
追い剥ぎにあったから憎い、そして・・・大切な人の命を奪われたから憎い」
ルル「それぞれ違う理由を持っていても共通している部分は略取されたと言う事実!」
スザク「・・・」
カレン「私は・・・日本を・・・家族を奪われたから、黒の騎士団で戦った」
ルル「そう、『奪う』これを繰り返す限り真の平和など訪れない!」
人は求める事には貪欲だが与える事には無頓着だ」
ルル「カレン!私が昔『誰かが何かしてくれる、待っているだけではダメなのだ』と黒の騎士団に向けて言ったのを覚えているか?」
カレン「ええ・・・」
カレン「でも、あの時は日本を取り返すって」
ルル「そうだ、だが私はそれをやめたのだ」
ルル「結果、日本と言う国は無くなったが『日本人』と言う民族を守る事がこれから出来る」
ルル「私はシャルル・・・マリアンヌ・・・親の命を、その存在を奪った」
ルル「その後に残された道は、自らの死をもって償う事、すなわち自らの命を奪う事・・・それしか無いと思っていた・・・思い込んでいた」
ルル「シャーリーの記憶も奪った・・・ユフィの命も奪った・・・」
スザク「・・・」
ルル「スザクから、コーネリアからユフィを奪った私が憎まれた様に」
ルル「そして、ゼロと言う隠れ蓑を奪われた」
ルル「そうしてやっと気付く事が出来た・・・奪うのでは無く、共にあり、与える事こそが重要なのだと」
C.C.「そんなに人間は甘くない、自分に厳しくも出来ない・・・それが人間の業だ」
ルル「しかし、誰かがやらねばならない!それは、人の意志を奪い続けた私に出来る、せめてもの償いなのだ!例え死よりも険しき道であったとしても!!」
カレン「ルルーシュ・・・あなた、そこまで」
藤堂(この男の才気・・・死を覚悟し、受け入れた者にしか纏えない代物と言う訳か)
スザク「そうだ・・・その想いを聞いたからこそ僕は・・・すまない、君の甘さを許さないと言いながら、自分自身が甘えていた」
ルル「改めて、皆私について来てくれるか?」
C.C.「大甘な魔王様でも、私はお前の共犯者だ」
スザク「だからこそここに居る」
カレン「もちろんです、ゼロ・・・ルルーシュ」
藤堂「ゼロ・・・いや、ルルーシュヴィブリタニアの生き様、この目で見せてもらおう」
ルル「ありがとう、きっと世界は変わる、変えて行ける」
大陸同盟協定締結式
C.C.「ついに来たな、この日が」
ルル「ああ、長かった・・・しかし、充実した3年間だった」
スザク「ルルーシュ!」
ルル「スザク!久しぶりだな・・・どうだ?日本は?」
スザク「インフラの整備も終わって、計画通り進んでいるよ」
ルル「それは良かった」
スザク「君を信じてやって来て、本当によかったと思っている」
ルル「今日から日本は独立し、君は日本の象徴になる、約束通りな」
スザク「ああ、まだ実感が湧かないよ」
ルル「嫌でも湧いて来る・・・国民皆が君に期待しているのだから」
ルル「カレン、首尾はどうだ?」
カレン「全世界が、あなた達を待っています」
ルル「そうか、では行くとしよう」
スザク「そうだね、ルルーシュ」
国民「ルルーシュ代表!!」
国民「スザク様!!」
国民「天子様!!」
C.C.「いいのか?ルルーシュ?」
ルル「愚問だな・・・はじめるぞ」
C.C.「静粛に、これより世界大陸同盟協定締結式及び日本独立記念式典を開催する」
国民「・・・」
C.C.「代表挨拶」
ルル「愛すべき全世界の国民よ!私は今!猛烈に感動している!」
ルル「人種を越え、国を越え!人類は今!初めて一つになる!」
ルル「不平に嘆き、暴動に苦しみ、私もその一部と化してしまった自責の念に押しつぶされていた・・・」
ルル「しかし!世界は変わった!私だけではない!この世界の、全ての人間の意識が!平和への願いこそが!世界を動かしたのだ!!」
国民「おおおおおおおおおお!!!!!!!」
ルル「そして今日、ブリタニアの保護監視指定区域を外れ、独立国家として生まれ変わる国がある!!」
ルル「その名は日本!」
日本人「日本!バンザーーーーーーーーーーーーイ!!!」
ルル「旧ブリタニア体制に虐げられてきた日本は、踏まれても折れず、屈せず、不屈の魂を以て今日の日を迎える事となった!!」
日本人「うおおおおおおおお!!!!」
ゼロの仮面を取り出すルルーシュ
国民「ゼロおおおおおおおおおお!!ゼロよおおおおおおお!!」
ルル「そう、この仮面はゼロ!かつての私であり、世界の敵であり!救世主であった者の残骸である!」
ルル「スザク!ランスロットを!」
スザク「準備はできているよ、いつでも良い」
ルル「ハドロンブラスター、用意!」
ランスロット、ブラスターを構える
ルル「てー!」ゼロの仮面を空高く投げるルルーシュ
スザク「発射!」
跡形も無く消える仮面
ルル「国民よ!ゼロと言うこの仮面の役目は終わった!」
ルル「私はここに世界大陸同盟協定の締結と、日本の独立を宣言する!」
国民「うおおおおおおおおおお!!!!!ルルーシュ様!!!!!!」
ルル「今日は一度だけ、このギアスの力を使わせてもらいたい・・・」
C.C.(・・・)
ざわめく会場
国民「!!!?」
ルル「全国民に問う!」
ルル「ギアスは呪いだろうか?」
C.C.(ルルーシュ・・・お前は)
スザク(ゼロ『生きろ!!』)
国民「・・・」
ルル「私は呪いだと考えていた・・・」
C.C.(私の・・・言葉を・・・)
スザク(『俺は・・・生きなければならないんだぁあああああ!!』)
ルル「私はこう考える・・・ギアスは願いなのだと・・・希望が具現化した現象なのだと」
C.C.(・・・ルルーシュ!)
スザク(・・・ルルーシュ・・・昔からずっと、僕は君に助けて貰ってたんだ)
ルル「これが私が使う、人生最後のギアスとしよう!」
ルル「ルルーシュヴィブリタニアが命じる!」
ルル「世界よ!未来永劫、幸福であれ!!」
FIN
Entry ⇒ 2012.07.08 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「姉上……」コーネリア「姉上、だと……ふざけるな!」
ルルーシュ「なぜそこでキレる!?」
コーネリア「ルルーシュ!貴様ぁ!!」
ナナリー「今のはお兄様が悪いです!」
ルルーシュ「な、ナナリー?一体何が……」
コーネリア「私を『姉上』などと二度と呼ぶな!」
ルルーシュ「なるほど、そういうことか……もはや姉弟ですらないと言いたい訳のでs」
コーネリア「私のことは『お姉ちゃん』と呼べと言ったはずだろう!!」
ナナリー「はい、コーネリアお姉ちゃん」
コーネリア「うむ、ナナリーはわかっているな」
ルルーシュ「」
コーネリア「一度ならず二度までも!ルルーシュゥゥゥ!!………………グスッ」ウルッ
ルルーシュ「…………えっ?ちょ、ま」
ナナリー「お兄様!お姉ちゃんを泣かせるなんて酷いです!」
ルルーシュ「いや、違うんだナナリー!くっ……ええい!『お姉ちゃん』!これでいいだろう!!」
コーネリア「ルルーシュよ……」
ルルーシュ「なんだ」
コーネリア「もっと愛をこめて呼ばないか、愛しのお姉ちゃんがこうやって会いに来たんだぞ?」
ルルーシュ「ふざけるなあああああああああああああああ!!」
コーネリア「ふざけてなどいない!!」
ナナリー「あ、あの、お2人とも喧嘩は……」オロオロ
コーネリア「……なにを言っているんだルルーシュ?」
ルルーシュ「え……?何って」
コーネリア「そんなもの父上も我々兄弟も全員知っているぞ」
ルルーシュ「………………は?」
ナナリー「あの、お兄様……」
ルルーシュ「どうしたナナリー?」
ナナリー「その、実は以前クロヴィス兄様がエリア11の総督になられたときにご挨拶に来られていたのですが……
その時お兄様はいらっしゃらなかったんですが、言っていませんでしたっけ?」
ルルーシュ「」
コーネリア「ははは、ナナリーはうっかりさんだな。しかし、流石お前たちに会いたいが為に総督に就任しただけあって行動が早いな」
ルルーシュ「ま、待て待て待て待て!一体何がどうなっている!?」
コーネリア「どうもこうも、元々お前たちを日本へやったのはお前たちを守るためなんだ
所在や生存の確認など当然のことだろう、なあナナリー?」
ナナリー「はい、そのようにお父様からはあらかじめ聞かされていましたが……」
ルルーシュ「はぁ!?おい、俺はそんな話知らないぞ!」
ルルーシュ「ふざけるな!だったら何故……何故こんなことを」
コーネリア「そのことについては父上から手紙を預かっている。ほら」
ルルーシュ「くっ……貸せ!」バッ
コーネリア「ふむ、せっかちなヤツだな」
ルルーシュ「あの男、この期に及んで一体何を……」ペラッ
『ドッキリ☆大成功!!ねぇ今どんな気持ち?ねぇねぇ今どんな気持ち?
パパより』
ルルーシュ「ブチ殺すぞ糞オヤジいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
コーネリア「ちなみに発案者はシュナイゼル兄上だ」
ルルーシュ「おのれ……おのれシュナイゼルぅぅぅぅうううう!!」
ナナリー「あ、あのお兄様。落ち着いて……」オロオロ
ルルーシュ「これが落ち着いていられるかぁ!!」
ナナリー「あっ……」ビクッ
ルルーシュ「あ……す、すまいないナナリー」
ナナリー「いえ、お兄様のお怒りももっともです……私も片棒を担いでいたようなものですし」
ルルーシュ「いやナナリーは悪くない!悪いのは糞オヤジとシュナイゼルだ……怖がらせてすまないナナリー、もう大丈夫だ」
ナナリー「お兄様……ありがとうございます」
コーネリア「ふむ、これで一件落着だな」
ルルーシュ「何一つしてないっ!」
コーネリア「……何が気に食わないんだ弟よ、我が弟ながら気難しいヤツだな」
ルルーシュ「まさか姉上がこんな事の為だけにここまで来るはずがないでしょう……本題はなんだ?」
コーネリア「」ツーン
ルルーシュ「……姉上?」
ナナリー「もう、お兄様。ちゃんと呼んであげないとダメですよ、ね?コーネリアお姉ちゃん」
コーネリア「ふふふ、ナナリーはいい子だな」ナデナデ
ナナリー「そ、そんな……///」
ルルーシュ「くっ……」
コーネリア「ほら、愛を込めて『お姉ちゃん』と呼べばいいだけだぞ?」
ルルーシュ「お……お姉ちゃん……」
コーネリア「なんだっ、ルルーシュ!」パァァァ
ルルーシュ(なんだこの理由も不明な敗北感は!!)ワナワナワナ
ルルーシュ「そ、それでお、お姉ちゃんは今日は一体どんな用件でここに?」
コーネリア「ん?ああ、それなんだがな……」
コンコン
コーネリア「もう来たのか?……入れ」
ルルーシュ「何しきってんの!?お前は客だろ!?」
ガチャッ
咲世子「失礼します」
ナナリー「あら?どうしたんですか咲世子さん」
咲世子「お荷物が届いたのですが……」
咲世子「そ、それが……コーネリア皇女殿下宛のものなんですが」
ナナリー「コーネリアお姉ちゃん?」
コーネリア「よい、予定通りだ」
ルルーシュ「ちょっと待て、嫌な予感しかしない。予定通りってなんだ」ガシッ
コーネリア「なんだ、ルルーシュ手なんか掴んで……ふふっ、そんなことしなくてもすぐ戻るぞ?甘えん坊だなお前は」
ルルーシュ「違う、そうじゃない!!そもそもそんな人間関係の構築まですら至っていない!」
コーネリア「じゃあどうしたと言うのだ」
ルルーシュ「予定通りとはどういう意味だ?」
コーネリア「なに言葉通りだよ、元々頼んでおいたものが届いただけだ」
ルルーシュ「それはなんだ!?」
コーネリア「なに、ちょっとした私物だよ」
ルルーシュ「私物だと……まさか!?咲世子!」
咲世子「は、はい!」
ルルーシュ「一体何が届いている?」
コーネリア「よい、別段隠すようなことではないのでな」
咲世子「コーネリア様の……家財道具一式です」
ルルーシュ「くっ、やはり……ということは目的は」
コーネリア「流石に察しが良いなルルーシュ。その通りだ、今日からここで世話になることにした」
ルルーシュ「ふざk」
ナナリー「本当ですか、お姉ちゃん!」
コーネリア「ああ、本当だナナリー」
ルルーシュ「」
ナナリー「どうされました、お兄様?」
ルルーシュ「いや、ナナリーはその……一緒に住む事に賛成なのか?」
ナナリー「はいっ、とっても嬉しいです!」
コーネリア「ふふふ、ナナリーは素直で本当に可愛いな」
ルルーシュ「ぐ……」
コーネリア「それで?なにかあるのか、ルルーシュよ?」
ナナリー「お兄様?」
ルルーシュ(ここで反対することは簡単だ。だが、そうするときっとナナリーは悲しむ……どうすれば……)
ナナリー「……もしかしてお兄様はお嫌なのですか?」シュン
コーネリア「そ、そうなのかルルーシュ……?」シュン
ルルーシュ(何故貴様まで落ち込む!?……こうなると気丈な姉上も可愛……待て待て待てあいつは2○歳だ、姉だ!落ち着け俺!!)
ナナリー「お兄様……」ウルウル
コーネリア「ルルーシュ……」ウルウル
ルルーシュ「くっ…………ええい、わかった!引越しのキャンセルも面倒だ、そのまま受け取ればいいだろう!」
コーネリア「ルルーシュ!」パァァァ
ナナリー「ふふっ」
ルルーシュ「どうしたナナリー?」
ナナリー「やっぱりお兄様は優しいですね」
ルルーシュ「……別に、思ったままを言ったまでだ」
ナナリー「そうですね」クスクス
コーネリア「おい、ルルーシュ」
ルルーシュ「どうされました姉上?」
コーネリア「るるーしゅ……」ウルウル
ルルーシュ「お、お姉ちゃん?」
コーネリア「うむ!その、なんだ……せっかく一緒に住む事になったのだしもっとフランクな感じで話してもいいんだぞ?
そのほうがきっと『お姉ちゃん』と呼びやすいに違いない。そうだ!そうするべきだ!」
ルルーシュ「お断りします」
コーネリア「……」シュン
ルルーシュ「ぐ……な、ナナリーもああやって丁寧な言葉じゃないですか。俺だけ……」
コーネリア「この脆弱物がぁあああ!!」
ルルーシュ「なっ!?なんだと」
コーネリア「妹は……妹は敬語妹こそ至高だろうがァァァ!!!」
ルルーシュ「……はっ!」
コーネリア「従順なタイプだろうが反抗的なタイプであろうが妹は敬語が一番に決まっている!そんなことも解らんのかルルーシュ!!」
ルルーシュ「た、確かにナナリーが敬語じゃなくなったら……なくなったら……」
ルルーシュ「……いや、ありだ」
コーネリア「ふざけるなルルーシュ!!」
ルルーシュ「別にふざけてなどいない!妹は……いや、ナナリーはどんなナナリーでも最高だ!異論は認めない!!」
コーネリア「何故理解しないのだルルーシュゥゥゥゥ!!」
ルルーシュ「貴様の趣味嗜好など知ったことかコーネリアァァァァ!!」
コーネリア「あ……」シュン
ルルーシュ「あっ、お、お姉ちゃん!」
コーネリア「うむ、よし!」
ルルーシュ(めんどくさい……といか何故俺は今謝った!?)
ナナリー「コーネリアお姉ちゃんとお兄様はもうすっかり仲良しですね。安心しました」
咲世子「ふふっ、そうですね」
ルルーシュ「どこをどう見たらそうなる!」
コーネリア「なに、姉が好きであることは恥ずかしいことでもないんでもないのだぞ?むしろあけっぴろげに好意を前面に出すべきだ」
ルルーシュ「お断りします」
ナナリー「あ!と、ところでコーネリアお姉ちゃん?」
コーネリア「どうしたナナリー?」
ナナリー「その、差し出がましいようなのですが、こんな所にお引越ししてきて公務はどうなさるおつもりですか?」
コーネリア「ああ、そんなことか。それならば問題はない」
ルルーシュ「そんなはずはないだろう。職務をこなしてこそ皇族だ、皇位継承権を返上してきた訳ではあるまいに……」
コーネリア「ほぉ、流石だなルルーシュ。良くわかったな」
ルルーシュ「はぁ!?本気か!?」
ナナリー「まぁ……」
コーネリア「ふっ、私はなルルーシュ。……皇女である前に一人の姉でいたいのだよ!!」
ルルーシュ「何やってんですか姉上?」
コーネリア「おいルルーシュ、姉上はやめろと言ったいるだろう!私はお前たちに『お姉ちゃん』と呼んでもらいたいが為にだな……」
ルルーシュ「……何やってんですか姉上」
コーネリア「うぅ…………ナナリー!ルルーシュが意地悪だ!」
ナナリー「はいはい……もう、お兄様!」
ナナリー「いーえ、今のはお兄様が悪いです!コーネリアお姉ちゃんに謝って下さい」
ルルーシュ「な、ナナリー!?」
コーネリア「ふふん」
ナナリー「さあ、お兄様?」
ルルーシュ「くっ……すまなかったあね、じゃない姉さん」
コーネリア「……聞こえんな」
ルルーシュ「な、何だと!?」
コーネリア「『ごめんなさいコーネリアお姉ちゃん』って言ってもらわないときっと聞こえないに違いない」
ルルーシュ「なんだその羞恥プレイは!?絶対に嫌だ!!」
ナナリー「お兄様っ!!」
コーネリア「ほらルルーシュ、早くしないか」
ルルーシュ「くっ…………ご、ごめんなさいコーネリアお姉ちゃん……///」
コーネリア「うむ、弟のしたことだ。寛大な心で許そうではないか」
咲世子「もうすっかり仲良し姉弟ですね♪」
ルルーシュ「お前は黙っていろ咲世子!!」
ルルーシュ「そこで一つ提案があるのだが、いいかな?」
コーネリア「ふむ、なんだ?」
ルルーシュ「流石に『お姉ちゃん』はすごく……ものすごく抵抗があるので『姉さん』ではダメだろうか?」
咲世子「えぇ〜」
ルルーシュ「何でお前が不満そうなんだ!?」
コーネリア「ふむ……お姉ちゃんは呼びにくいか?」
ルルーシュ「ああ……」
コーネリア「……どうしてもか?」
ルルーシュ「どうしても、だ」
コーネリア「ふむ……仕方ない、許す。これからは『コーネリア姉さん』もしくは『ネリねえ』と呼ぶが良い!」
ルルーシュ「わかったよ、コーネリア姉さん」
ルルーシュ「うん、気を使ってくれてありがとうコーネリア姉さん」
コーネリア「いやむしろ『ネリねえ』と……」
ルルーシュ「まだ何かありますかコーネリア姉さん?」
コーネリア「むぅ……」
ナナリー「これで仲直りですね、お2人とも」
ルルーシュ「ああ……(疲れた……まぁこの場が収まっただけでも良しとすることにしなければ)」
コーネリア「うむ、まぁ仕方ない妥協してやろうではないか」
ピンポーン
ナナリー「あ、お客さんでしょうか?」
コーネリア「ふむ、頼めるか咲世子?」
咲世子「はい、かしこまりました」
ルルーシュ「……どんだけ馴染むの早いんだ」
コーネリア「当然だろう、これから家族としてここで暮らすのだからな!」
ルルーシュ「ここで暮らすって……仕事はどうするのですか?」
ルルーシュ「いや、散々皇族として暮らしてきたのにいきなり市井に混じって、しかも仕事などできるのですか?」
コーネリア「愚問だな」
ルルーシュ「ほう……どんな職種なのですか?」
コーネリア「公僕だ」
ルルーシュ「ほう、公務員ですか」
コーネリア「ああ、流石に一企業に入ってと言うのは無理があるからな」
ナナリー「公務員といいますとお役所や警察ですか?」
ルルーシュ「ああ、なるほど。警察などは確かにぴったりだ……」
コーネリア「残念だが警察ではない」
ナナリー「それではお役所なのですか?」
コーネリア「いいや、そちらでもないよ」
ルルーシュ「それでは一体……いや、ちょっと待て!」
コーネリア「お、流石だなルルーシュもう察しが付いたか」
ナナリー「そうなんですかお兄様?」
コーネリア「ここから非常に近いので徒歩だな」
ルルーシュ「……免許が必要な仕事ですか?」
コーネリア「ああ、在学中に気まぐれで取っておいたがまさか役に立つとはな」
ルルーシュ「………………マジか」
コーネリア「マジだ」
ナナリー「あの……?私にはわからないのですけれど」
コーネリア「ふふっ、簡単なことだナナリー。私は教師をやるのだよ」
ナナリー「えっ、本当ですか?」
コーネリア「ああ」
ナナリー「では、ここからとても近いということはもしかして……」
コーネリア「そのとおり、アッシュフォード学園に勤務することになっておる」
ナナリー「本当ですか!?」
コーネリア「こんなことでは嘘は言わんよ」
コーネリア「ああ、とはいえ学校ではちゃんと先生と呼ぶのだぞ?」
ナナリー「はい、コーネリア先生」
コーネリア「む……家では先生は禁止だ」
ナナリー「はい、お姉ちゃん。ところで何を教えるんですか?」
コーネリア「体育教師だ。どこかの愚弟は運動が苦手なようだししっかりと鍛てやらねばな……嬉しいだろう?ルルーシュ」
ルルーシュ「………………最悪だ!!」
コンコン
コーネリア「咲世子か?」
咲世子「はい……その、お客様をお連れしたのですが」
コーネリア「構わん通せ」
咲世子「は、はい……どうぞ」
ガチャッ
ユーフェミア「お姉様!」
ナナリー「ユフィ姉様!?」
コーネリア「おお、遅かったなユフィ」
ユーフェミア「遅かったな。じゃありません!一体何をお考えですか!?」
コーネリア「一体どうしたんだユフィ、そんな剣幕で」
ユーフェミア「どうしたもこうしたもありません!」
ナナリー「ユーフェミアお姉様はどうされたんですか?」
ルルーシュ「なるほど、今回の一連の行動はコーネリア……姉さんの独断だったようだな」
コーネリア「すまんすまん、お前達に早く逢いたいあまりつい先走ってしまった。許せユフィ」
ルルーシュ「流石にそんなことは問題にしていないだろう、皇位継承権をいきなり返上して皇室を出るなどするから……」
ユーフェミア「だからって私に何も言わずにお一人だけ先に行ってしまうなんて……私だって早く2人に合いたかったのにずるいです!」
ルルーシュ「ええー……」
ナナリー「あ、あのユフィ姉様?」
ユーフェミア「あら、ナナリーお久しぶり。相変わらず可愛いわね〜」ギュッ
ナナリー「わぷっ、お、お久しぶりです」
ユーフェミア「抜け駆けした罰です。そっちにいるルルーシュにでもしたらいいじゃないですか」
ルルーシュ「この訳のわからん騒動に俺を巻き込もうとするな!」
コーネリア「ふむ……よし、来いルルーシュ!」バッ
ルルーシュ「そんな両腕広げて招かれても行かん!!」
コーネリア「なんだルルーシュ、お姉ちゃんが甘えさせてやると言っているのに……嫌なのか?」
ルルーシュ「嫌だ!!」
咲世子「あらあら、照れなくても良いではないですかご姉弟なんですし」
コーネリア「なんだ、照れなくても良いんだぞルルーシュ。姉に甘えるのは弟の特権だ」
ルルーシュ「だから照れているわけでは……わぷっ」
コーネリア「うむうむ、こういった弟の反抗的な面まで愛してこそ姉と言うものだろう」ギュッ
ルルーシュ「う……わ……柔らか、じゃない!何をする、離せコーネリア!!」
コーネリア「……聞こえんな」
ルルーシュ「く、このっ!…………ええい、離してくれ!頼む姉さん!!」
コーネリア「断る♪」ギュー
ルルーシュ「な、なんだとぉ!?」
咲世子「あらあら♪」
ルルーシュ「くそっ酷い目にあった……」グッタリ
コーネリア「姉の愛情表現を酷いとはなんだルルーシュ」
ルルーシュ「……もう少し控え目にできませんかね、姉さん?」
コーネリア「控え目にってお前……これ以上控えたらお休みのキスとかどうするんだ」
ルルーシュ「何を言い出す!?そんなことする訳ないだろう!」
コーネリア「別に良いじゃないか、なぁ?ユフィ」
ユーフェミア「ええ、私はいいと思うんですけど……ほら、ルルーシュも思春期ですし」
ルルーシュ「そういう言い方を君からされるとものすごく堪えるんだが」
コーネリア「そういうものなのか、咲世子?」
咲世子「そうですね、ルルーシュ様はナナリー様の前では落ち着いた優しいお兄様ですがそれ以外のとき……
特に女性に対しての思春期特有なついつい異性にぶっきらぼうな態度を」
ルルーシュ「咲世子!的外れな上にとんでもないことを言い出すんじゃない!!」
ナナリー「お兄様はお好きな異性の方がいるんですか?」
ルルーシュ「いない!考えたこともない!!」
ナナリー「でもこの前シャーリーさんと……」
ルルーシュ「あれは生徒会の仕事の一環だ!他意はない!」
コーネリア「なんだルルーシュそういう相手がいたのか。ふふっ、お前も案外隅に置けないな」
ユーフェミア「どんな方なのですか、ルルーシュ!?」
ルルーシュ「だから違うと言っている!ユフィも!そんなに目を輝かせても何もない!」
ユーフェミア「またまた〜、だめよルルーシュそんなことを言っては?曖昧な態度でお茶を濁していないではっきりしてあげないと相手の方が可哀想ですよ?」
ルルーシュ「的外れにも程がある!それにこちらが打ち切りたい話を更に広げようとしないでくれないかユフィ!!」
咲世子「ルルーシュ様は外見だけはいいので学園ではそれはそれはおモテになられていますよ?」
ルルーシュ「もうホント喋るなお前!あとだけってどういう了見だ!?」
コーネリア「ルルーシュ、あまり声を荒げるな。見苦しいぞ」
ルルーシュ「この一連の騒動の発端が抜かすな!!」
ユーフェミア「ほら、落ち着いてルルーシュ?」
ルルーシュ「俺だって落ち着きたいよ!何でキミがここにいるのかって話をしたいよ!!」
ルルーシュ「そうだよ!姉さんに続いて何故キミまでここにいるんだ!?」
咲世子(ごく自然に姉さん、と……良い傾向ですねルルーシュ様……)
ユーフェミア「それは……私は気付いてしまったんです!」
ルルーシュ「気付いたって……何にだ?」
ユーフェミア「私には素敵なお姉さまがいます」
ルルーシュ「……ああ、あの糞オヤジが見境ないせいでな」
ユーフェミア「そんなコーネリアお姉様に良くして頂くうちに思ったんです……私も妹が」
ルルーシュ「……もういい、わかった。わかったから。そして帰ってくれないか?」
ユーフェミア「ひ、酷くないですかルルーシュ!?せめて最後まで聞いてください」
ルルーシュ「説明などいらん!どうせ妹が欲しくなった。『お姉ちゃん』って呼んで欲しくなったとかなんだろ!?」
ユーフェミア「うぅ……はい」
ルルーシュ「それで勢い余ってコーネリア姉さんと一緒になって皇族やめてきたとか言い出すんだろ?わかったから帰ってくれ!」
ナナリー「お兄様!ユーフェミアお姉様を虐めてはめっ、です!」
コーネリア「そうだぞルルーシュ、ユフィは貴様にとっても妹だろう。もっと優しくしてやらないか」
ユーフェミア「うぅ……ナナリー!お姉様ー!」
コーネリア「ああ、ユフィ可愛そうに……よしよし」
ナナリー「もうお兄様!ユーフェミアお姉様が泣いてしまわれたではないですか!」
ユーフェミア「あ、ナナリーナナリー」
ナナリー「えっ、どうされましたか?」
ユーフェミア「私のことは『ユフィお姉ちゃん』でいいですから」
ナナリー「え……わ、わかりましたユフィお姉ちゃん」
ルルーシュ「……どう見ても余裕が有りそうだが?」
ナナリー「もう、お兄様!」
コーネリア「おい、ルルーシュ!ユフィを泣かすとは一体どういう了見だ!!」
ルルーシュ「くっ……(なんだこのものすごいアウェー感は……)」
ナナリー「お兄様、ユフィお姉ちゃんに謝ってください!」
ルルーシュ「いやどこからどう見ても嘘泣き……」
ナナリー「お兄様!」
ルルーシュ「し、しかしだなナナリー、この流れでいくとユフィまでここに住む事になるんだぞ?」
ナナリー「ええ、素敵なことだと思います」
ルルーシュ「な、なんだと!?」
ナナリー「え……お兄様はお嫌なのですか?」シュン
ルルーシュ「またこのパターンか!……わかったよもういいよ俺の負けで!!」
ユーフェミア「ホント!?ルルーシュ!」
ルルーシュ「ああ、もう諦めた。好きにすればいいだろう!」
ユーフェミア「わーい、やりましたねナナリー!」
ナナリー「はい、ユフィお姉ちゃん!」
コーネリア「……結局最後には許可を出すんだから形だけの拒否なんてしなくていいんだぞ?」
ルルーシュ「ふんっ……」
ルルーシュ「な、何をする!?」
コーネリア「何って、ハグだ」
ルルーシュ「そういうことを言いたいんじゃない!」
コーネリア「ふふっ照れるな照れるな」
ルルーシュ「照れていない!」
咲世子「さて、お話がまとまったところでお夕飯にしましょうか」
コーネリア「ほう、もうそんな時間か」
ルルーシュ(こいつ、この騒動に遠巻きに参加しながら食事の準備を済ませるとは……なんて能力の無駄遣いだ)
ユーフェミア「それじゃ行きましょうか、ナナリー」
ナナリー「はい、ユフィお姉ちゃん」
ユーフェミア「今日は私がご飯食べさせてあげますね、ナナリー」
ナナリー「本当ですか!?嬉しいです」
ユーフェミア「私がお姉ちゃんなんですからそんなの当然です」ムフー!
ルルーシュ「な!?それは俺の……」
ルルーシュ「しかし!」
コーネリア「お前も少しは妹離れしたらどうだ、ルルーシュ」
ルルーシュ「お前に言われたくない!」
コーネリア「姉に対してなんて口の利き方だ!」
ルルーシュ「ふんっ、事実だろうが!」
咲世子「コーネリア様コーネリア様」
コーネリア「うん?どうした咲世子」
咲世子「きっとルルーシュ様はナナリー様が自分の手を離れていくことが正しいと思いつつも寂しいのですよ」
コーネリア「ふむ、なるほど。わからなくもない感情だ」
咲世子「であればこそコーネリア様が姉としてルルーシュ様の寂しさを埋めてあげるべきではないかと……」
コーネリア「なるほど、姉としてか……具体的には?」
咲世子「お耳をよろしいですか?」
コーネリア「うむ」
コーネリア「ほう……」
ルルーシュ「おいその内緒話やめろ嫌な予感しかしない」
咲世子「」ヒソヒソヒソヒソヒソ
コーネリア「ふむふむ、なるほど……わかったぞ」
ルルーシュ「ほんとやめて、ていうか咲世子はホント黙って仕事だけしててくれ……頼むから」
コーネリア「そんなことを言うものではないぞルルーシュ。よく出来た使用人ではないか」
ルルーシュ「能力面では確かに。しかしそれ以外の空気を読んだりという部分が……」
コーネリア「なにを言うか。主人のことを思って諫言をしてくれる使用人こそ宝だ」
ルルーシュ「絶対違う!あいつはどちらかと言うと自分の楽しい方向に事態を転がそうとしているだけだ!!」
コーネリア「そんなことはないさ。それはそうとルルーシュ」
ルルーシュ「なんだ姉さん?嫌な予感しかしないからそのまま口を閉ざしてくれると助かる」
コーネリア「断る」
ルルーシュ「ちっ」
ルルーシュ「ほら見ろ!碌なこと言わない!!」
コーネリア「ははは、照れるな照れるな」
ルルーシュ「別に照れているわけではない!」
咲世子「あらあら、ルルーシュ様。お姉さまからの好意を無碍にするものではありませんよ?」
ルルーシュ「お前はほんとに黙れ!!」
コーネリア「何、恥ずかしいのはお前だけではないぞ」
ルルーシュ「だったら止めておけばいいだろう!」
コーネリア「だが弟に姉の愛を知らしめるいい機会だ、甘んじて受けるがいい」
ルルーシュ「断る!!」
コーネリア「……そんなに嫌か?」
ルルーシュ「嫌だ!!」
コーネリア「……」シュン
コーネリア「ルルーシュは……」
ルルーシュ「うん?」
コーネリア「ルルーシュはおねえちゃんが嫌い、なのか?」グスッ
ルルーシュ「なっ!?」
ユーフェミア「あ〜!ルルーシュがお姉様を泣かしてます!!」
ナナリー「えっ!?お兄様!!」
ルルーシュ「なっ!?いや、これは……」
咲世子「あらあら♪困りましたね、ルルーシュ様?」
ルルーシュ「くっ、誰のせいだと思っている!?」
コーネリア「嫌いなのか?そうなのか?」ポロポロ
ルルーシュ「い、いや!そういうことではなくてだな!!」
ユーフェミア「じゃあどういうことなの、ルルーシュ!」
ルルーシュ「ええい、ここぞとばかりに結託して!これだから女と言うやつは!」
コーネリア「そうだな、今まで顔も出さずにいながら今更急に出てきて姉面をされても迷惑なだけだよな……悪かったよルルーシュ」
ルルーシュ「お、俺はただその……そういうのは恥ずかしいから、と」
ナナリー「私たちは姉弟ではないですか!何も恥ずかしいことなどないはずです!実際にお兄様からあ〜んをされても私は恥ずかしくありません!」
ルルーシュ「それはナナリー相手だからであって……」
ナナリー「だったらコーネリアお姉ちゃんでも一緒ではないですか!」
ルルーシュ「いや、一緒では」
ナナリー「一緒です!」
ルルーシュ「……はい」
ナナリー「わかっていただけたのでしたら早く謝って下さい!」
ルルーシュ「わ、わかった……その、コーネリア姉さん?」
コーネリア「なんだ、ルルーシュ」
ルルーシュ「済まなかった……少し言い過ぎたよ姉さん」
コーネリア「まだ私を姉と呼んでくれるのか?」
ルルーシュ「当然だ。今まで離れてはいたがそんなことは些細なことだ」
コーネリア「ルルーシュ……」
コーネリア「うん」
ルルーシュ「夕飯を……お、俺に食べさせて欲しい」
コーネリア「!?い、いいのか!?」
ルルーシュ「あ、ああ……(ええい、もうどうにとでもなれ!!)」
コーネリア「っ……」ゴシゴシ
ルルーシュ「姉さん?」
コーネリア「ふっ、騙されたなルルーシュ!この姉の秘技であるうそ泣きに!!」
ルルーシュ(いや、ガチ泣きしてただろどう見ても……)
ユーフェミア(うふふ、コーネリアお姉様可愛い♪)
咲世子(よかったですね、コーネリア様……)
コーネリア「弟にそこまで請われては仕方がない、責任を持って食べさせてやるぞルルーシュ!」
ルルーシュ「あ、ああ……頼むよ姉さん」
ナナリー「良かったですね、お姉ちゃん」
ナナリー「あ〜ん……はくっ」
ユーフェミア「おいしい?」
ナナリー「はい、とっても!」
ユーフェミア「そう、よかった。じゃあ次はお魚にしましょうか?」
ナナリ「はいっ」
コーネリア「向こうに負けてはいられないぞルルーシュ!次はどれがいい?」
ルルーシュ「いや、別に勝ち負けでは……」
コーネリア「そんなのいいから、ほら早く!何にするか決めるがいい」
咲世子「あらあら♪」ニコニコ
ルルーシュ「くっ、それでは……おい、何を笑っている咲世子!!」
咲世子「幸せそうなご姉弟のお食事風景を見ているだけでついこちらも幸せな気分になってしまって……あ、私のことはお気になさらず」
コーネリア「そうだぞ、ルルーシュ。食事中は食事に集中し余所見なぞするな」
ルルーシュ(誰のせいだと思っている!?)
コーネリア「決められないのか、優柔不断な脆弱者め。ならば姉が選んでやろう……よし、このサラダを食べさせてやろう」
コーネリア「ほらルルーシュ、あ〜ん」
ルルーシュ「あ、あ〜ん……」
コーネリア「こら、もっとちゃんと口を開けろ!入れられないではないか」
ルルーシュ「あ〜ん!」
コーネリア「よしよし、ほら……どうだ、美味いか?」
ルルーシュ「ああ、美味いよ姉さん……」
コーネリア「そうかそうか♪」
ルルーシュ(早く終わってくれこんな食事……)
ナナリー・ユフィ「「ご馳走様でした」」
コーネリア「美味しかったかルルーシュ?」
ルルーシュ「ああ……(正直味なんか全くわからなかった……)」
ユーフェミア「美味しかったわね、ナナリー?」
ナナリー「はい、とっても。それ以上にこうやってお姉ちゃん達と一緒に食事ができてとっても嬉しかったです」
ユーフェミア「私もよナナリー」
ナナリー「はいっ♪」
ルルーシュ(これが……今後続くのか?ずっと……)
コーネリア「よし、次は私がナナリーに食べさせてやろう」
ナナリー「本当ですか、お姉ちゃん」
コーネリア「ああ、もちろんだ。姉に任せろ」
ユーフェミア「ということは私がルルーシュと……?」
ルルーシュ「もうやらないからな!?絶対だぞ!今日だけだからな!?」
コーネリア「何っ!今日だけなのか!?」
ルルーシュ「今日だけだ!もう金輪際やらんっ!!」
ユーフェミア「うふふ、わかっていますよ♪」
ルルーシュ「し、心臓に悪いぞユフィ……」
コーネリア「……」シュン
コーネリア「そ、そうか!よし、ならば次の策を考えておかねばな!」
ルルーシュ「お前はホンッッットもう喋るな!!」
咲世子「さて、それでは片付けさせていただきます」
コーネリア「うむ」
咲世子「それと湯浴みのほうは如何なさいますか?」
コーネリア「そうだな……準備は出来ているのか?」
咲世子「はい」
コーネリア「わかった、少し時間を置いて入らせてもらおう」
咲世子「かしこまりました」
ユーフェミア「それでは今日は一緒に入りましょうか、ナナリー?」
ナナリー「はい♪」
コーネリア「……」ジー
ルルーシュ「何故俺を見る、姉さん……」
ルルーシュ「ダメだダメだダメだ!絶対にダメだ!!」
コーネリア「なっ!?まだ何も言ってないぞ!」
ルルーシュ「どうせまたとんでもないことを言い出すつもりだろう!?しかしこればっかりはダメだ!」
コーネリア「どうしても、か?」
ルルーシュ「どうしても、だ!!」
コーネリア「何故だ!別にいいだろうこんな事ぐらい!」
ルルーシュ「こんな事!?何を言っている!?」
コーネリア「普通の家族なら普通のことではないのか!?」
ルルーシュ「そんなことが普通であってたまるかぁ!!」
コーネリア「別に食後に共にお茶を飲むことはそんなにおかしいことではないだろう?」
ルルーシュ「ほら見ろ!姉弟で食後のお茶でなどと……お茶?」
コーネリア「そうだ、姉弟水入らずで食後に談笑でもしようかと思ったが……何か不味いのか?」
ルルーシュ「い、いや……それなら、別に……うん」
ルルーシュ「すまん、ちょっと早とちりをしてしまった」
咲世子「おやおや、どのような早とちりを?」
ルルーシュ「〜〜〜ッ!お前は黙っていろと言っただろう!!」
咲世子「はいはい…………思春期ですね、ルルーシュ様♪」
ルルーシュ「早くお茶の準備をしろっ!」
咲世子「はい、かしこまりました〜♪」
コーネリア「?」
咲世子「それではごゆっくり」
コーネリア「ああ、ありがとう咲世子」
ルルーシュ「……はぁ」
コーネリア「どうした、いきなりため息などついて?」
ルルーシュ「今日はいろんなことが起きすぎて疲れただけだ」
コーネリア「そうか、災難だったな」
ルルーシュ「くっ、元凶がどの口で……」
ルルーシュ「どう、とは?」
コーネリア「お前たちの学校だよ。明日からは私の職場にもなるわけだが」
ルルーシュ「いい学校だと思う。俺もナナリーもアッシュフォード家の助けでなんとかやって来れた訳だしな」
コーネリア「……うん?お前知らなかったのか?」
ルルーシュ「何をだ?」
コーネリア「いや、あくまでアッシュフォード家は後見人であってお前たちの学費や生活費は父上からアッシュフォード家に渡されているんだが」
ルルーシュ「はぁ!?」
コーネリア「そもそもお前たちの現状は全て知っているんだぞブリタニアは。といっても事実を知るものは極わずかだがな」
ルルーシュ「……あの糞オヤジめが」
コーネリア「そう言ってやるなルルーシュ。あの時はお前はともかくナナリーを守るために一度皇室から出さねばならなかったのだ
お前とてナナリーが政治の道具にされるのは嫌だろう?」
ルルーシュ「今更そんなことを言われても俺たちが苦労したことには変わりはない」
コーネリア「父上も守るためにお前たちを遠ざける方法をとってしまったことについては正しかったのか否かをまだ悩んでいるんだよ」
ルルーシュ「ふん……」
ルルーシュ「……今日の」
コーネリア「うん?」
ルルーシュ「今日のナナリーは本当に嬉しそうだった……それに免じて少しは、考え直してやってもいい」
コーネリア「ふふっ、素直じゃないなルルーシュ……やはり親子か」
ルルーシュ「やめてくれ、反吐が出る」
コーネリア「ふふっ」
ルルーシュ「……だが、久しぶりにコーネリア姉さんとユフィに会えて嬉しかったよ」
コーネリア「ああ、私もだ。元気そうで安心したよ……」
ユーフェミア「あら?お姉様方まだこちらにいらしたんですか?」
コーネリア「ああ、ユフィにナナリー。お風呂はもう入ったのか?」
ナナリー「ええ、お先に頂きました」
コーネリア「そうか、では私も頂くとするかな」
ルルーシュ「では、俺は自室に戻るとしよう」
ルルーシュ「なんだ?」
コーネリア「なんだったらお姉ちゃんと一緒に入るか?背中ぐらい流してやるぞ?」
ルルーシュ「なぁっ!?///」
コーネリア「ふふっ、冗談だ」
ルルーシュ「っ!?」
コーネリア「そんなに赤くなることはないだろう?可愛いやつめ」
ルルーシュ「赤くなってなどいない!!さっさと行ってしまえ!!」
コーネリア「わかったわかった……明日からのこともあるし今日は風呂を頂いて早めに休むとしよう
お休み、ルルーシュ」
ルルーシュ「ふんっ…………お休み、姉さん」
コーネリア「ああ……」
ルルーシュ「はぁ……」
シャーリー「どしたのルル?朝からそんなため息付いて」
ルルーシュ「あ……あぁ、シャーリーか……おはよう」
シャーリー「おはよう!……本当に元気ないわね、何かあった?」
ルルーシュ「いや、なんでもないよシャーリー」
シャーリー「そう?ならいいけど……」
リヴァル「おう、お二人さん!今日も朝から仲が良いねぇ」
シャーリー「ちょ!?リヴァル!」
ルルーシュ「おはよう、リヴァル」
リヴァル「おう、おはようさん」
リヴァル「そんなことより聞いたか、お前ら?」
シャーリー「何をよ?」
リヴァル「今日付けで新任の教師と転校生が一人ずつ来るって話だ」
ルルーシュ「…………はぁ」
リヴァル「ま、確かに微妙な時期ではあるんだがそんなことは問題じゃない」
シャーリー「じゃあなんなのよ?」
リヴァル「そのどちらもが女性、しかもかなりの美人って噂だ!」
シャーリー「相変わらずねぇリヴァルは」
リヴァル「なぁなぁルルーシュ、楽しみだろ?」
ルルーシュ「え?あ、ああ……そう、だな……」
シャーリー「ふ〜ん、珍しいねルルがそういうことに興味示すなんて」
リヴァル「ま、ルルーシュ先生も男だってことだ」
シャーリー「……そうなの、ルル?」
ルルーシュ「いや、その……その人物がどうこうというよりこんな時期に珍しいと思ってね」
リヴァル「なんか特別な事情でもあるんじゃねーの?それはそうとそろそろ全校朝礼の時間だ、講堂へ行こうぜ」
シャーリー「そだね、行こっルル!」
ルルーシュ「あ、ああ……(覚悟を決めねばならんか……おかしなことを言い出さないよう今はただ祈るしか出来ない自分の無力が恨めしいな)」
コーネリア「ご紹介に預かった新任の教師、コーネリア・ランページだ!」
ざわ…ざわ…
コーネリア「まだ教師としては全くの未経験の若輩者であり先輩である他の先生方は勿論、生徒である君達からも学ぶ点は多々あると思う!
専攻科目としては体育になるので全生徒接する機会はあると思うのでよろしく頼む!」
シャーリー「ね、ねぇリヴァル?あれって……」ヒソヒソ
リヴァル「あ、ああ……他人の空似というには……」ヒソヒソ
コーネリア「気付いた者もいると思うが私はコーネリア・リ・ブリタニアという名であった!」
シャーリー「や、やっぱり……」
リヴァル「マジかよ…」
シャーリー「……でもなんでルルと同じ苗字なの?」
ルルーシュ「た、たまたまじゃないのかな!?」
コーネリア「ちなみに、本校の生徒会副会長であるルルーシュ・ランペルージとナナリー・ランペルージとは姉弟ではあるが
そこについては共に元皇族という点での複雑な事情があるので詳しい話は割愛させて欲しい!」
ルルーシュ「」
リヴァル「えっ!?」
シャーリー「ちょ、ちょっとルル姉弟って!?それに元皇族ってどういうことよ!」
ルルーシュ(な、何を考えているコーネリア姉さん!?そんなぶっちゃけなくてもいいところまでぶっちゃけてどうする!?)
コーネリア「以上、よろしく頼む!!」
リヴァル「おい、ルルーシュ!一体どういうことだよ!!」
シャーリー「そうよルル!説明しなさい!」
ルルーシュ「え、えっと……それはだな……」
ガラッ
担任「こら、HRを始めるぞー席に付けー」
ルルーシュ「あ、せ、先生が来た!来たからこの話はまた後で!!」
シャーリー「あ、こらルル!」
リヴァル「ぜってー後で説明させるからな!逃げるなよ!!」
ルルーシュ「あ、ああ……(……とは言ったもののどうやって説明すればいいんだ!?どうすればこの事態は収まる…………ええい、おのれシャルル!おのれシュナイゼルめ!!)」
担任「と、HRの前に今日から転校生が来ることになったから紹介するぞー」
リヴァル「お、噂の美人転校生はこのクラスになったのかー」
ルルーシュ「おい、やめろ!?」ガタッ
シャーリー「……どしたのルル?」
ルルーシュ「え……あ、いえなんでもありません……」
担任「そうか……それでは入りなさい」
ルルーシュ(考えうる限り最悪のシナリオだ……流石だよ、シュナイゼル兄上……)
転校生「はい」
ガラッ
ユーフェミア「ご紹介に預かりましたユーフェミア・ランペルージです」
全員「「「」」」
ルルーシュ(終わった……俺の、俺の学園生活……)
ユーフェミア「家庭の事情によりこんな時期ですが転校してくることになりました、皆さんよろしくお願いしますね」
担任「ランペルージは新任のランペルージ先生の妹でこのクラスのルルーシュ・ランペルージの兄妹だ。複雑な事情があるようだが皆仲良くするように」
シャーリー「ちょ、ちょっと待ってください先生!」
担任「うん、どうかしたかフェネット?」
シャーリー「てことは、てことはですよ!?そのお方はユーフェミア皇女殿下なんですよね!?」
シャーリー「そんなさらっと言われましても!?」
担任「そこは本人も言っていたように家庭の事情だ。私から説明することではないのでこれ以上詳しくは本人に聞くようになー」
リヴァル「それで済ませていい話なの!?確かに家庭の事情だけどもそれで済ましていいじゃないだろ!?」
担任「他の連絡事項はとくにないので後は一時限目の準備をしておくように。転校生への質問もそれまでに済ませて置けよー」
クラスメイト「は、はーい!」
ルルーシュ(ふ、ふふふふふふ……………………帰りたい)
ガラッ
シャーリー「ちょっとルル!ホントどういうことよ!?どうなってんの!?」
リヴァル「そうだぜルルーシュ、説明しろ!!」
ルルーシュ「ええい、うるさい!!」バンッ!
シャーリー「」ビクッ
リヴァル「」ビクッ
リヴァル「お、おう……って、なんで逆ギレしてんだよ!」
ルルーシュ「うるさい、バーカバーカ!!」
シャーリー「うわ、あのルルが子供みたいなこと言い出した!?」
ルルーシュ「頼む、頼むから時間をくれ……放課後、いや昼休みまでには整理して話すから……」ポロポロ
シャーリー「更に泣き出した!?」
リヴァル「ルルーシュ……」
ルルーシュ「頼む……頼むよ……」
ユーフェミア「どうしたんですか、ルルーシュ?どこか痛いのかしら?」
ルルーシュ「ええい、のほほんとしやがって!誰のせいだと思っている!!」
シャーリー「わかった!わかったからルル、落ち着いて!」
リヴァル「はぁ、しゃーねーなー。わかったよ、けどちゃんと説明しろよ!」
ルルーシュ「ああ、すまないなリヴァル、シャーリー……」
ルルーシュ「……と、言う訳だ」
シャーリー「はぁ〜ルルとナナちゃんが元皇族でルルは元第11皇子……」
リヴァル「しかも公式では2人とも死んだことになっているとは……そんな話マジであるんだな」
ニーナ「ミレイちゃんは知っていたの?」
ミレイ「うん、まあね……とはいえまさかこんな形でルルちゃんの素性がばれちゃうとは思わなかったけど」
ルルーシュ「それは自分もですよ、会長……」
コーネリア「なに、気に病むことはない。どんな事情があろうとも我らが姉弟であることに変わりはないからな」
ユーフェミア「ええ、そのとおりですねお姉様」
ナナリー「私はむしろこうしていつもコーネリアお姉ちゃんやユフィお姉ちゃんにいつでも会えて嬉しいです」
コーネリア「私もだぞ、ナナリー」
ユーフェミア「当然、私もです」
ルルーシュ「……おい、ちょっと待てお前ら」
コーネリア「どうした、ルルーシュ?」
ルルーシュ「何故さも当然と言わんばかりにここにいるんだ!?」
ユーフェミア「私はシャーリーさんに誘われて」
ルルーシュ「ユフィはいい、だが教師である姉さんまでこの輪に加わるのはおかしいだろう!」
ミレイ「あ、ゴメン。どうせこんなことになるだろうと思って私がお招きしちゃった☆」テヘペロ
ルルーシュ「会長!?」
コーネリア「そういう訳だ、ルルーシュ。あまり細かいことばかり気にしていると禿げるぞ?」
ルルーシュ「ぐっ……誰のせいだと……」
コーネリア「それになルルーシュ」
ルルーシュ「うん?」
コーネリア「お前が私を姉として慕ってくれるのは嬉しいが学校ではちゃんと先生と呼ぶんだぞ?」
ルルーシュ「黙れ!」
コーネリア「公私混同するのは良くないからな、ユフィやナナリーも気をつけるんだぞ?」
ユフィ・ナナ「「はーい」」
ルルーシュ「はぁ、まったく……」
シャーリー「はぁ〜……」
コーネリア「うん?どうした、フェネット?」
コーネリア「普通?」
シャーリー「す、すいません!こんな事言っては失礼ですよね……」
コーネリア「よい。それに私もユフィももう皇族ではないのだ、様など付けずに普通に呼んでくれて構わんよ」
シャーリー「え、えっとそれじゃあ……コーネリア先生、で良いですか?」
コーネリア「もちろんだ、それがむしろ正しい」
ユーフェミア「私も今はただのユフィですのでそのように呼んでください」
シャーリー「え……い、いいの?」
ユーフェミア「もちろんです!」
シャーリー「そっか……うん、よろしくねユフィ」
ユーフェミア「はいっ!あの……シャーリーさん?」
シャーリー「うん?」
ユーフェミア「その、お友達になって頂けますか?」
シャーリー「ていうかもうそのつもりだったけど?」
シャーリー「お礼をいうなんておかしいよ」
ユーフェミア「そ、そうですか?」
シャーリー「そうだよー」
ユーフェミア「やりました、お姉様!お友達ができました!」
コーネリア「よかったなユフィ。ありがとうフェネット、礼を言う」
シャーリー「い、いえ!別にそんなお礼を言われるようなことでは……」
ミレイ「うんうん、シャーリーは良い子だねぇ……」
シャーリー「……なんですか会長、その何か言いたげな感じは?」
ミレイ「こうやってご家族にいい印象をもってもらうって言うのも大事なことだからねぇ」
シャーリー「わー!わー!な、何言い出すんですか会長!!」
コーネリア「うん?どういうことだアッシュフォードよ」
ミレイ「つまりですね、先生……ゴニョゴニョゴニョ」
コーネリア「ふむ………………ほうほう、なるほどな」
リヴァル「……はぁ、長生きするよルルーシュは」
ルルーシュ「どういう意味かわかるかナナリー?」
ナナリー「え、えっとそれは……そのニーナさん?」
ニーナ「えぇ!?わ、私に振るの!?」
ユーフェミア「もう、ルルーシュ!そういうことは人に聞くことではありませんよ!」
ルルーシュ「そ、そうなのか?……すまない、シャーリー」
シャーリー「うえ!?い、いや別に謝るようなことでは、ってか謝って欲しくないと言うか……」
リヴァル「あっさりユフィにまでばれてるな、シャーリー」
シャーリー「うぅ……///」
ミレイ「ヒソヒソヒソヒソ……というわけです!」
コーネリア「うむ、委細わかった……フェネットよ!」
シャーリー「は、はいっ!?」
コーネリア「人間として至らない点が多々ある愚弟だがよろしく頼む」
コーネリア「しかし、私の大切な弟の相手ということは」
シャーリー「わああああああああああああ!まだです!まだですから!」
コーネリア「まだということはいずれそうなるということであろう、遅いか早いかの問題だけではないか?」
シャーリー「だからそうではなくてですね!」
ユーフェミア「いい加減にしてくださいお姉様!」
コーネリア「ゆ、ユフィ?」
ユーフェミア「こういうことは本人同士のデリケートなお話なんですから、そういった口出しは厳禁です!」
コーネリア「しかしだな、ルルーシュの将来の相手ともなればつまりは」
ユーフェミア「お姉様っ!」
リヴァル「うをっ、スゲェ……あのコーネリア皇女殿下が怒られてる。まぁ元だけど」
ニーナ「うん……なんか不思議な光景ね」
ルルーシュ「あの2人のパワーバランスはたまに良くわからなくなる」
ナナリー「ふふっ、それだけお2人が仲が良いということですよ」
ミレイ「それはシャーリーがいつまで経っても話を前に進めないからじゃない?」
シャーリー「もうっ!会長もいい加減にしてください!」
ルルーシュ「ところで一体何の話なんだったんだシャーリー?」
シャーリー「わ、私にそれを聞くの!?」
ルルーシュ「いや、さっきユフィに他の人に聞くものではないと言われたから……」
シャーリー「なんでもないわよ!ルルのバカっ!」
ルルーシュ「何故怒る……」
ミレイ「っとぉ、そうこうしているうちにもうお昼休みもおしまいね」
ニーナ「えっ?もうそんな時間なんだ」
ナナリー「楽しい時間は過ぎるのが早いですね」
リヴァル「だねぇ……はぁ、また授業かぁ〜」
ミレイ「ぼやかないぼやかない、学生の本分は勉強よっ!」
シャーリー「そのとおりなんですけど会長が言うと胡散臭いですね」
ミレイ「む、シャーリーも言うようになったわね……」
ユーフェミア「あら?もうそんな時間ですか?」
コーネリア「た、助かった……」
ユーフェミア「むむ……まだ反省が足りませんかお姉様?」
コーネリア「いや、もう十分わかった!反省している!」
シャーリー「ま、まぁまぁユフィ、もうその位に……」
ユーフェミア「シャーリーさんがそう言うなら」
シャーリー「うんうん、もういいからユフィ……むしろあのニブチンに言ってやって欲しい気もするけどね!」
ルルーシュ「……どうしたシャーリー?」
シャーリー「何でもなーい!」
ユーフェミア「うふふ、考えておきますね」
シャーリー「じ、冗談だからね?」
ユーフェミア「わかっていますよ」
ミレイ「あ、そうそう!今日は放課後ここでお2人の歓迎会やるからよろしくね〜」
ニーナ「えっ!?」
ミレイ「大丈夫大丈夫、スポンサーが付くことになったから!」
ナナリー「スポンサー……ですか?」
ミレイ「そうよ〜、とっても心強いスポンサーさん♪是非やらせて欲しいって」
ルルーシュ(スポンサー、だと?……この上なく嫌な予感しかしないぞ)
コーネリア「しかし私たちは皇室とは最早関係がないのにそんなことをしてもらう理由が……」
ミレイ「何言ってるんですか先生、私達としてはルルーシュとナナリーのご姉妹というだけで我々にとっては十分な理由ですしこの話は渡りに船なんですよ」
コーネリア「……そうか、済まないな」
ミレイ「いえいえ、お礼ならスポンサーさんに言ってください。こちらは場所を提供するだけですし」
ユーフェミア「しかし、一体どなたが……?」
シャーリー「う〜ん、二人の熱烈なファンとか?」
コーネリア「それならばユフィのであろう、私はそのような扱いを受けるような人物像ではなかったからな」
ミレイ「いやいやいや、コーネリア皇女殿下もなかなかの人気だったんですよ?」
コーネリア「そ、そうなのか!?」
ユーフェミア「ええ、女性にはものすごい人気でしたよ?」
ナナリー「あの、コーネリアお姉ちゃんそんなに落ち込まないで」
コーネリア「べ、別に落ち込んでなどいないぞ!」
ミレイ「というわけで、放課後は各自ここへ集合ってことでお願いしまーす。では次の授業に遅れないよう解散っ」
シャーリー「はーい、行こっユフィ、リヴァル」
ユーフェミア「はい」
リヴァル「へいへいっと」
ルルーシュ「教室まで送るよナナリー」
ナナリー「大丈夫ですよ、一人で戻れます」
ルルーシュ「いいや、心配だ。送っていく」
ナナリー「で、でも授業に遅れたら……」
ルルーシュ「この時間ならまだ間に合うよ。それに授業なんかよりナナリーの方が大事だからな」
コーネリア「こらルルーシュ、仮にも教師の前ではあるまじき発言だぞ。ここは私が……」
ユーフェミア「お姉様!教師であるならば公私混同はいけません!」
コーネリア「ぐ……し、しかしだなユフィ」
ナナリー「お兄様、心配してくださるのは嬉しいですがやっぱり……それにお兄様が授業に遅れてしまうのは心苦しいです」
ルルーシュ「くっ……」
リヴァル「相変わらず過保護だねぇ」
シャーリー「でもコーネリア先生とルルの気持ちもわかるなぁ、ナナちゃんは確かに過保護にしたい可愛さ!」
ニーナ「それにしても最終的なところで妹に頭が上がらないっていうのも、なんだか姉弟って感じ」
ミレイ「そんなところで姉弟ってのを感じちゃうのも……どうなのよ?」
シャーリー「あ、あはははは……」
ユーフェミア「ほらお姉様、次も受け持ちがあるのでしょう?」
コーネリア「わ、わかっている!」
ナナリー「ではお兄様も授業に遅れないでくださいね?」
ルルーシュ「も、もちろんだとも!」
コーネリア「よーし、整列しろ貴様ら!」
生徒「「「はいっ!」」」
ルルーシュ「今日は体育があったのか……くそっ、なんてことだ!」
リヴァル「今の今まで気付かなかったってどんだけだよ……」
ルルーシュ「昨日からそれどころじゃなかったんだ!」
コーネリア「コラそこっ!私語は慎め!!」
ルルーシュ「は、はいスイマセン!」
リヴァル「くくく……」
ルルーシュ「笑うな!誰のせいだと……」
コーネリア「ランペルージ!」
ルルーシュ「ぐぬ……」
コーネリア「今日からこのクラスの男子体育を受け持つことになったコーネリアだ!私が教えるからには貴様達にはどこに出しても恥ずかしくない一人前の男にしてやる!
その為にも各員の現在の能力を知りたいので本日の授業ではまず体力テストをやってもらう!!」
コーネリア「その統計を取った上で今後の授業内容を考えたいと思うので各員心して臨むように!」
生徒「「「イエス、ユアハイネス!」」」
コーネリア「ふざけるな貴様ら!!」
ルルーシュ(全くだ、なんなんだこいつ等のノリの良さは……)
コーネリア「私はもう皇族ではないぞ!」
生徒「「「ハッ!イエス、マイロード!!」」」」」
コーネリア「よしっ!」
ルルーシュ(いやいやいや、よしっ!じゃないだろう!!)
コーネリア「それでは短距離走からだ。皆の者、位置に付け!」
生徒「「「イエス、マイロード!!」」」
コーネリア「ほう、なかなかやるではないかルルーシュ」
ルルーシュ「ふ、ふん、この……くらい造作も、ない」ゼーハーセーハー
コーネリア「……その割には息も絶え絶えだな」
ルルーシュ「も、問題ないっ!!」
〜懸垂〜
ルルーシュ「くっ」プルプルプル
コーネリア「どうしたランペルージお前だけだぞ、一回もできていないのは!もっと気合を入れんか!」
ルルーシュ「え、ええい勝手なことを……!!」プルプルプル
〜走り幅跳び〜
コーネリア「なぁ、カルデモンドよ」
リヴァル「なんでしょうか?」
コーネリア「ルルーシュはアレは真面目にやっているのか?」
リヴァル「ええ、大真面目です……」
コーネリア「そ、そうか……」
コーネリア「……なぁ」
リヴァル「……はい」
コーネリア「時間内に完走できそうなのかな?アレは」
リヴァル「……どうでしょうね」
コーネリア「いつもああなのか?」
リヴァル「ええ……いつも通りのルルーシュっすね」
コーネリア「そうか……おい、ランペルージ!時間だ、もういいぞ」
ルルーシュ「そ、そう……ですか……」ゼーゼー
コーネリア「すまんな……まさかそこまで体力がないとは思わなかった」
ルルーシュ「あ、あや……まる、こと、では……ない」ヒューヒュー
コーネリア「ふむ、このままではいかんな。おい、誰かランペルージを保健室へ連れて行ってやってくれ!」
リヴァル「あー、はいはい!俺が連れて行きますよ」
コーネリア「そうか、済まんが頼む」
リヴァル「はい。……おーいルルーシュ、生きてるかー?」
リヴァル「どこをどう見てもそんな風には見えないぜ?生まれたての小鹿みたいだぜ?ほら、掴まれよ」
ルルーシュ「ああ……済まないなリヴァル」
リヴァル「良いってことよ……っと!それじゃこのままコイツ保健室に連れて行きますね」
コーネリア「ああ、頼んだ」
リヴァル「さぁ行くぜ、ルルーシュ姫」
ルルーシュ「だれがッ……ゴホッゴホッゴホッ!」
リヴァル「おいおいおい、ホント大丈夫かよ?」
ルルーシュ「だ、大丈夫だと言っている!……お、おいリヴァルそんなに揺らすな!!」
リヴァル「え〜、無茶言うなよ。お前抱えてて大変なんだぜこっちは」
ルルーシュ「解っている!解ってはいるが、そんなに揺れると……ウッ」
リヴァル「お、おい!?やめろよ?それは、それだけは絶対ダメだからな!?」
ルルーシュ「だ、だったら揺らすのをだな…………ウプッ」
リヴァル「保健室までの辛抱だからそれまでは堪えろよ!?」
ルルーシュ「ぜ、善処する……」
生徒「あ、あの先生……?」
コーネリア「あ、ああ……このデータを今後の授業を進めていきたいと思う、今日はご苦労だった諸君。それでは解散!」
生徒「「「ありがとうございました!」」」
コーネリア(とはいえこのままではいかんな。授業とは別に自宅でも鍛えてやらねばならんな……お姉ちゃんがお前を男にしてやろう!!)
・
・
・
ルルーシュ「……っ!」ビクッ
リヴァル「ど、どうしたルルーシュ?」
ルルーシュ「い、いやなんでもない、少し悪寒が走っただけだ……」
リヴァル「?」
シャーリー「うわ!オーケストラまでいる!?……すっごい本格的な上に豪華絢爛……」
リヴァル「だな……こんなんこの短時間に用意出来るもんなのかよ」
ニーナ「うん、それに飾り付けに使ってある調度品ももの凄く高そう……」
ミレイ「そうね、楽しそうだからつい了承しちゃったけどこれほどとは、ね……流石の私もびっくりよ」
コーネリア「ほう……素晴らしい。急ごしらえとはいえここまで見事な会場を作り上げるとは」
ユーフェミア「ええ、こんな素敵な会場を用意していただけるなんて嬉しいですねお姉様」
シャーリー「……こんな豪華なのに気後れしないあたり流石よね、あの2人」
リヴァル「ああ、元とはいえ流石正真正銘本物のお姫様だっただけはあるぜ……」
ナナリー「まぁ、素敵な音楽が流れていますね……そんなに凄いのですかお兄様?」
ルルーシュ「ああ、ここまでの事をしそうな馬鹿はそうそう…………いや」
ナナリー「はい?」
ルルーシュ(まさかシャルルか!?……ふっ、まさかなあの糞親父は腐っても皇帝、のこのことこんなエリア11にある学園くんだりには来ないだろう。
しかし、しかしこれまでの展開を考えるとありえない話でもないあたりが恐ろしい……)
ナナリー「?」
咲世子「コーネリア様、ユーフェミア様」
コーネリア「うん?どうした咲世子」
咲世子「主催者の方が挨拶の後にお2人にも一言頂きたいとのことですが……」
ユーフェミア「どなたかは存じませんがこんな素敵なパーティーを用意していただいたのですから、もちろんお受けいたします。ね、お姉様?」
コーネリア「ああ、これほどのもてなしを受けておきながら主賓として何もしない訳にはいくまいよ」
咲世子「それではこちらへ……お召し物の用意がございます」
ユーフェミア「はい」
コーネリア「うむ」
咲世子「参加者の皆様にも衣装のご用意がございますので是非にと申し付かっておりますが」
ナナリー「まぁ……」
シャーリー「だって……どうする?」
ニーナ「み、ミレイちゃんどうしよう?」
ミレイ「はぁ〜、こんな会場じゃあ制服でいるほうが明らかに浮いちゃうわよね。仕方ないし厚意を受けましょうか」
咲世子「かしこまりました。皆様のものはあちらのお部屋意してありますので気に入ったものがありましたら室内におりますスタッフにお申し付けください」
シャーリー「そこまで用意してあるんだ……」
リヴァル「マ、マジかよ……」
ニーナ「ミレイちゃあん……」
ミレイ「ま、ここまで来て怖気づいても仕方ないでしょ?ほら、みんな行くわよ!」
咲世子「それとナナリー様は私がお着替えお手伝いさせて頂きますね」
ナナリー「あ、良かったです。いきなりのことで不安でしたが咲世子さんなら安心です」
咲世子「それは光栄です。さ、参りましょうナナリー様」
ナナリー「はい。それではお兄様、皆さんまた後ほど」
ルルーシュ「ああ。ナナリーを頼む咲世子」
シャーリー「うん、また後でねナナちゃん」
ニーナ「なんだか自棄になってない、ミレイちゃん?」
ミレイ「こーなった以上どうしようもないでしょ?目いっぱい楽しんでやろうじゃないの」
リヴァル「そっすね!」
・
・
・
シャーリー「はぁ、緊張したー」
ミレイ「そお?」
ニーナ「こんな高そうなパーティードレス着た事なんてないし、まして人に着付けてもらうことなんて、ねぇ?」
シャーリー「そうですよぉ!断っても笑顔で押し切られちゃうし……」
ミレイ「気にしない気にしない、慣れればどうってことないわよ」
リヴァル「お、来た来た」
ミレイ「はぁ〜い、お待たせー」
ルルーシュ「遅かったですね」
ミレイ「こぉら、ルルーシュ」
ルルーシュ「な、なんですか?」
ミレイ「女はこういうことに時間が掛かるものなの。それよりそんな無粋なこと言う前に何かあってしかるべきでしょうが!」
ルルーシュ「はぁ……?」
ミレイ「ったく、この甲斐性なしときたら……ねぇ、シャーリー?」
シャーリー「ふぇっ!?な、なんで私に振るんですか!」
ミレイ「だって折角着飾ったんだから気の利いた一言も欲しいじゃない、ねぇ?」ニヤニヤ
シャーリー「そっ、それは……///」モジモジ
ルルーシュ「?」
ニーナ「ここまで言われて気付かないなんて……ルルーシュって鈍いのは運動神経だけじゃないんだ」
ミレイ「き、キツいわねニーナ……」
ルルーシュ「うん?なんだシャーリー」
シャーリー「その……どう、かな?この服……///」
ルルーシュ「ああ、綺麗だよ。よく似合っている」
シャーリー「ほ、本当!?え、えへへ……///」
ルルーシュ「うん、いいセンスだなこの衣装を用意した人物は」
シャーリー「…………へ?」
リヴァル「……馬鹿ルルーシュ」
ミレイ「まったく、コイツは……」
ニーナ「うわぁ……」
ルルーシュ「どうかしたのか?さっきから変だぞ?」
シャーリー「なんでもないわよ!ルルのばかっ!!」
ルルーシュ「な、何を怒っているんだシャーリー?」
シャーリー「知らないっ!」プイッ
ルルーシュ「いや、大丈夫だナナ、リー……」
シャーリー「あ、ナナちゃん」
ミレイ「お♪」
ニーナ「わあ……」
リヴァル「こりゃあ……」
ナナリー「ど、どうかしたんですかお兄様、皆さん?」
咲世子「うふふ、ナナリー様があんまりにもお綺麗なので言葉を失っているんですよ、きっと」
ナナリー「も、もう!咲世子さん!……あの、お兄様?///」
ルルーシュ「ああ、ナナリーがあまりにも可憐で思わず言葉を失ってしまったよ……天使かと思った」
ナナリー「そ、そんな……///でも、ありがとうございますお兄様」
ニーナ「ナナリーにはああいうことがすんなり言えるんだ……」
ミレイ「……やっぱりまだルルーシュにはナナリーが一番みたいね」
シャーリー「だってナナちゃんですもん、仕方ないですよ」
ミレイ「ふふっ、それもそっか」
リヴァル「おっ」
ニーナ「始まるみたいだね」
『本日はコーネリ様並びにユーフェミア様のアッシュフォード学園、ひいてはエリア11への歓迎パーティーにご参加頂きありがとうございます』
シャーリー「……なんかえらくスケールの大きい話になっているんですが?」
ルルーシュ「……ああ」
『それでは本パーティーの主催者であるエリア11総督であり神聖ブリタニア帝国第3皇子あらせられるクロヴィス・ラ・ブリタニア殿下より皆様へ開式の挨拶を頂きます』
ナナリー「えっ、クロヴィスお兄様?」
シャーリー「うそっ!スポンサーってクロヴィス提督なの!?」
ニーナ「ど、どうしようミレイちゃん!凄いとこ来ちゃったみたいよ!?」
ミレイ「もう、何言ってるのよニーナ。私は最初から知ってたわよ?」
ニーナ「あ、そっか……」
クロヴィス「ようこそお越しくださいました!まずはお集まりいただいた事にお礼申し上げます!!そして我が最愛の弟、ルルーシュ!再びこうして会えた事を嬉しく思うぞ!!」
ルルーシュ「はっ!……なんだ、クロヴィスか」
クロヴィス「おい、ルルーシュ!?折角の僕との感動の再会なのになんだその態度は!!酷いじゃないか!!」
ルルーシュ「感動の再会、だと……ふっ、笑わせてくれますね兄上……」
クロヴィス「なんだと……?」
ルルーシュ「酷いのはお前だ!ひょっとしてシャルルだったらどうしようかと必死に頭を回転させていた俺の苦労が貴様のせいで水の泡だ!!どうしてくれる!?」
ナナリー「お兄様、それはいくらなんでもそれはあんまりなのでは……?」
ミレイ「酷い言いがかりもあったもんねぇ」
ルルーシュ「ふんっ、クロヴィスなんてこんな扱いで十分だ」
クロヴィス「あんまりだ!仮にも兄だぞ!?」
ルルーシュ「知ったことか!!」
クロヴィス「くぅ〜〜〜ッ!相変わら生意気ずだなお前はっ!」
ルルーシュ「ふんっ!」
咲世子「大丈夫です、男兄弟なんてどこもあんなものですよ」
ナナリー「そ、そうなのですか?」
咲世子「それにあんな態度ですがルルーシュ様も喜んでおいでですよ?」
ルルーシュ「そこっ、どさくさに紛れてナナリーにデタラメを吹き込むんじゃない!」
咲世子「照れ隠しです」
ナナリー「まぁ、お兄様ったら」クスクス
ルルーシュ「違うっ!!」
クロヴィス「おい、僕を無視するんじゃないルルーシュ!」
ルルーシュ「お前なんか知るか」
クロヴィス「ぐぬぬぬぬぬ……!!」
コーネリア「おい、何を揉めているお前達!!」
ナナリー「あ、コーネリアお姉ちゃん」
コーネリア「いつまで経っても呼ばれないと思って身に来てみれば……はぁ、やれやれだ……」
シャーリー「あ、ユフィに先生!いいところに!」
リヴァル「あの2人が凄い剣幕で喧嘩を始めちまって……何とかなんないですか?」
ミレイ「ほっとけば良いんじゃないの、あれが2人の再会の儀式なんでしょうよ」
ニーナ「ミ、ミレイちゃん!」
ユーフェミア「うふふ、確かにあの2人が一緒にいた頃は喧嘩友達みたいな感じでしたね」
コーネリア「ふっ、そうだな。そう思えばこの光景も懐かしくすら思える」
ナナリー「でも、折角のパーティーなんですし……なんとかありませんか、コーネリアお姉ちゃん?」
ユーフェミア「そうですね、皆さんの手前もありますし……」
コーネリア「そ、そうだな、やはり良くないな!可愛い妹の頼みだ……よし、お姉ちゃんの偉大さをしかと見ておくがよい!」
ナナリー「はい、お願いしますお姉ちゃん」
コーネリア「おい、クロヴィスその位にしないか。皆が戸惑っているぞ」
クロヴィス「あ、姉上……しかし、ルルーシュが!」
コーエリア「お前が兄なのだから弟のすることくらい大目にみたらどうだ?それにお前にも非があるのだろう」
ルルーシュ「そうなんだ、クロヴィス兄さんがいきなり……」
クロヴィス「ルルーシュ!貴様ぁ!!」
コーネリア「そうか……よしよし可愛そうに、ルルーシュ」
リヴァル「いや、むしろ最初にルルーシュが悪態ついたんだよな?」
シャーリー「はぁ、こういう知恵ばっかりは惜しみなく使うんだからルルは……ほんと無駄遣い」
ルルーシュ「コーネリア姉さーん!」ヒシッ
コーネリア「うんうん、よしよし可哀想にルルーシュ……うむ、クロヴィスが悪いなこれは」ギュッ
クロヴィス「ええええええぇぇぇぇえええ!?ちょ、ちょっと待ってくれ姉上!」
コーネリア「そもそも姉とは弟の味方であるべきだ!」
クロヴィス「僕だって弟じゃないか!?」
コーネリア「む、それもそうか……」
ルルーシュ「コーネリア姉さん?」ウワメヅカイ
コーネリア「うっ…………ルルーシュのほうが可愛いからこればっかりは仕方ないな、うむ!」
クロヴィス「ひいきだ!弟差別だ!」
クロヴィス「……くっ、ルルーシュめ!」
ミレイ「う〜ん、清清しい位に真っ黒な笑顔ねぇ」
咲世子「そうですね」パシャッ
ミレイ「あら、写真?」
咲世子「ええ、折角なので記念に抱き合っている仲のよい姉弟の絵でも」
ミレイ「あ、それいいわね。……私にも一枚貰える?『記念』に」ニヤリ
咲世子「ええ、もちろん」
ニーナ(ミレイちゃんも充分黒い笑顔だよ……)
クロヴィス「ふっ……仕方ない、この手だけは使いたくなかったがな」
ルルーシュ(なんだと……まさかこの状況を覆す一手があるというのか!?)
クロヴィス「姉上……」
コーネリア「なんだクロヴィス、早くルルーシュに謝らないか」
ルルーシュ(こいつ……っ)
コーネリア「クロヴィス……」
クロヴィス(フッ……決まった!)
コーネリア「お前はお姉ちゃんと呼ぶな、可愛くない」プイッ
クロヴィス「ちょっとおおおおおおおおおお!?」
ルルーシュ(……馬鹿だ!)
コーネリア「♪〜」ギューッ
ルルーシュ「……あの、姉さん?」
コーネリア「なんだルルーシュよ」
ルルーシュ「もう大丈夫だから離して欲しいんだが……?」
コーネリア「ふむ、そうだな……だが、断る!」
ルルーシュ「な、なんだと!?」
ルルーシュ「し、しかしだな皆が見ているんだぞ!」
コーネリア「良いではないか、むしろ仲がよいところを見せ付けてやればよい。何、我々は姉弟なんだおかしなことはなにもないだろう?」
ルルーシュ「だからと言って……そ、それに当たっているんだよ!!」
コーネリア「そんなもの気にするでない。……それともアレか?ルルーシュは胸が好きなのか?」
ルルーシュ「何でそうなる!?」
コーネリア「なんだ、照れているのか?可愛い奴めっ!」ギュギューッ!
ルルーシュ「わぷっ!?……ええい、話にならん!お前達も何か言ってやってくれ!!」
ユーフェミア「うふふ、コーネリアお姉様嬉しそう♪」
ナナリー「ええ、声が弾んでいらっしゃるのでよくわかります」
ルルーシュ「今はそういう場面じゃない!」
リヴァル「くぅ〜あの豊かな胸に……くっそぉ!羨ましくなんかないからなぁルルーシュ!!」
シャーリー「むぅ〜……」
ミレイ「どしたのシャーリー……あ、もしかしてうらやましい?」
シャーリー「べっ、別にそんなんじゃありません!///」
ミレイ「あ〜ニーナ、いいのよ気にしなくて」
ニーナ「そうなの?」
ルルーシュ「いや、むしろ気にしてくれ!というか助けてくれ!!」
クロヴィス「ふ、ふははははは!ルルーシュよこうなっては僕に……この兄に助けを請うしかないんじゃないかい?」
ルルーシュ「兄上には最初から期待していません」
クロヴィス「おいっ!」
咲世子「ふむ、仕方がありませんね……コーネリア様?」
コーネリア「うん、なんだ咲世子?」
咲世子「これはお2人の歓迎会でありますれば主役が皆様もあまり待たせるのも如何なものかと……」
コーネリア「む……」
咲世子「それにここまでの用意をしてくださったクロヴィス様の顔にコーネリア様がこれ以上泥を塗るのも礼を欠きます」
コーネリア「それは本位ではない。名残惜しいが仕方ないか……すまんな咲世子、世話を掛ける」
咲世子「いえ、これが使用人の務めでありますれば」
クロヴィス「こんな空気にしておいて今更!?もういいよ!勝手にしてくれ!」
コーエリア「む、そうか……ならば皆の者、聞いたとおりだ!めいめい大いに楽しんで行ってくれ!」
みんな「「「はーい!」」」
ルルーシュ「ふぅ、まさかお前に助けられるとは……すまないな咲世子、本当に助かった」
咲世子「いいえ、私は何も」
ルルーシュ「ふっ、謙遜するな。素直に礼を受け取ってくれ」
咲世子「あんまり度を越してルルーシュ様に耐性が出来てしまうのが面白くなかっただけですから」
ルルーシュ「お前に感謝した俺が馬鹿だったよ!さっきの礼を返してくれ!!」
・
・
ルルーシュ「ふぅ、少し休むか」
クロヴィス「おや、ルルーシュもうお疲れかな?」
ルルーシュ「クロヴィス兄上……」
クロヴィス「ふっ……この僕をまだ兄と呼んでくれるのかいルルーシュ?」
ルルーシュ「……前に」
クロヴィス「うん?」
ルルーシュ「前にナナリーに会ったのだろう?わざわざ俺の居ない時を見計らってまでな!」
クロヴィス「お見通しか……やはり、恨んでいるのかい?私達兄弟や父上のことを?」
ルルーシュ「当然だ、必要なことだったと言われてもそんな言葉で納得するには余りにも時間が経ちすぎている」
クロヴィス「そうか……そうだよな」
ルルーシュ「……だが、そのときナナリーは貴様を迎え入れたのだろう?」
クロヴィス「ああ……それだけでなく喜んで、笑ってくれたよ。ただ会えた事に……話が出来たことに」
ルルーシュ「ならばそれが答えでいい。ナナリーの望みが俺の望みだ」
クロヴィス「ルルーシュ……そうか、あんなに幼かったナナリーがそんなことを言うようにもなったのか」
ルルーシュ「だが勘違いするなよ?俺が未だに貴様を兄と呼ぶのは今更呼び方を変えるのも面倒なだけだ」
クロヴィス「そうか、ありがとう……」
ルルーシュ「べ、別に礼を言われるようなことではない!」
クロヴィス「なんだったらお兄ちゃんと呼んでもいいんだぞ?」
ルルーシュ「死んでも嫌だ!!」
クロヴィス「なんだ、つれないな」
ルルーシュ「だからと言って貴様ら兄弟と馴れ合う筋合いはない」
クロヴィス「コーネリア姉上にはあんなに懐いているくせに」
ルルーシュ「そ、そそそんなことはない!」
クロヴィス「おや、そうかい?抱きしめられて喜んでいたじゃないか」
ルルーシュ「喜んでなどいない!!」
ルルーシュ「な!?写真だと!いつの間に!?」
クロヴィス「こんないいシーンを逃さず激写するとは、いい使用人を雇っているな?」
ルルーシュ「咲世子ぉおおおおおおおおおおおおお!!またお前か!?」
クロヴィス「あんまりいい写真だったので父上とクロヴィス兄上に送っておいたよ」
ルルーシュ「おのれ……おのれシュナイゼル!また貴様の計略か!?」
クロヴィス「いや、それは流石に兄上に対して被害妄想強すぎだろう」
ルルーシュ「そんなことはない!!きっと全てヤツが悪いんだ!!」
クロヴィス「……ひょっとして昔チェスで一度も勝てなかったことを逆恨みしているのかい?」
ルルーシュ「ぐ……そんなことは関係ないっ!」
クロヴィス「くっくっくっ、なんだ可愛いことがあるじゃないかルルーシュ」
ルルーシュ「黙れ!それに貴様こそ俺に一度も勝てなかったではないか」
クロヴィス「なんだとぉ!……いいだろうルルーシュ、今こそあの時の対局の続きと行こうじゃないか!まぁ僕が勝つに決まってるがね!!」
ルルーシュ「いいでしょう兄上、あの局面からでも俺は勝てたことを証明し貴方では俺には勝てないということを思い知るがいい!!」
ルルーシュ「むむむ……」
ルル・クロ「「勝負だっ!!」」
ナナリー「うふふ、お兄様楽しそう」
コーネリア「……ふっ、本当に相変わらずだな奴らは」
ユーフェミア「『喧嘩するほど仲がいい』とはよく言ったものですね」
コーネリア「なんだそれは?」
ユーフェミア「日本の諺だそうです、あの2人にぴったりじゃないですか?」
コーネリア「ははは!なるほど、確かにそうだ」
ナナリー「ええ、でも良かったです」
ユーフェミア「喧嘩しているのが?」
ナナリー「はいっ♪お2人が昔のようにお互いに接することが出来ているのが嬉しいんです……少し、心配でしたから」
ユーフェミア「ナナリー……」
コーネリア「……そうだな」ナデナデ
コーネリア「どうしたのだ?」
ナナリー「あの、なんで頭を撫でられているのでしょう?」
コーネリア「ナナリーがいい子だからな、誉めてやりたくなったのだ」ナデナデ
ナナリー「そ、そんなこと……///」
ユーフェミア「うふふ、そんなことあるわよナナリー。貴女は私たちにとって自慢の妹ですもの、ね?コーネリアお姉さま」
コーネリア「もちろんだ」
ナナリー「ぁ……はい、私にとってもお姉ちゃん達は自慢のお姉ちゃんです!」
ユーフェミア「あーん!もう、ナナリー可愛いですっ!」ギュッ
コーネリア「うむ、愛いやつめ!」ギュッ
ナナリー「わぷっ!?あ、あの、ちょと……苦しい、です……むぎゅ」
ニーナ「やっぱりルルーシュのこと心配してたんだね、ミレイちゃん」
ミレイ「に、ニーナ!?わ、私の背後を取るとは腕を上げたわね?」
ニーナ「そんなこと言ってもごまかせてないよ?」
ミレイ「むぅ……不覚ね。まぁなんだかんだで付き合い長いし弟みたいなもんだからね〜」
ニーナ「ホントにそれだけ?」
ミレイ「な、なにがよ。いやに食い下がるわねニーナ……」
ニーナ「ふふっ、別に〜」
シャーリー「あ、こんな所にいたんですか」
リヴァル「あ、会長!どこいってたんですか、もう〜」
ニーナ「私もいるよ?」
リヴァル「ニーナも!」
ミレイ「まーまー、それで?どうしたのよリヴァル」
リヴァル「あ、今からルルーシュがクロヴィス殿下とチェスで勝負するそうですよ」
ミレイ「へぇ、いい余興ね〜」
シャーリー「ええ、折角なんで見に行きませんか?」
ミレイ「そうね。それじゃ行こっか」
ニーナ「でも、クロヴィス殿下ってルルーシュのお兄さんなんだからやっぱり強いのかな?」
リヴァル「そりゃルルーシュのお兄さんだから当然だろ」
ミレイ「まぁこんな場でやるくらいなんだからまさかホストがわざわざ自分で恥を被るような真似はしないでしょ」
・
・
・
ルルーシュ「チェック」
クロヴィス「」
シャーリー「うわぁ……」
リヴァル「容赦ねぇなルルーシュ……」
ニーナ「ダッサ……」
ミレイ「ニーナもね……」
ルルーシュ「ふっ、どうされましたかな兄上?」
クロヴィス「ま」
ルルーシュ「待てません」
クロヴィス「……」
ルルーシュ「……」
クロヴィス「……わかったよ、ルルーシュ」
ルルーシュ「ふんっ、ようやく負けを認」
ルルーシュ「おい!?」
コーネリア「ええい、見苦しいぞクロヴィス!それでも皇族か!?」
クロヴィス「お、お姉ちゃん……」
コーネリア「お姉ちゃんではない!お前は姉上と呼べ気持ち悪い!!」
クロヴィス「いくらなんでも扱いが酷すぎる!?」
リヴァル「……こっちもこっちで容赦ねぇな」
ニーナ「仕方ないと思うけど……」
ミレイ「ニ、ニーナもさっきから結構言うわね……」
クロヴィス「し、しかし姉上」
コーネリア「しかしもなにも、どう見てもルルーシュの完勝ではないか」
ナナリー「そうなんですか?ユフィお姉ちゃん」
ユーフェミア「ええ、そうですねこれはどうとも言い繕いようが無い程のクロヴィスお兄様の完敗ですね」
クロヴィス「ぐ……」
ルルーシュ「ふっ、兄上……これで判ったでしょう?貴方では俺には勝てないということが!」
クロヴィス「この日の為に……ルルーシュに勝つためにした努力は一体なんだったというのだ!!」
ルルーシュ「ふはははははは!これに懲りたらもう俺に勝とうなどと二度と思わないことだな!!」
クロヴィス「うるさいうるさいうるさい!こんなのは僕は認めなぁぁぁあああああああい!!」バーン!
ルルーシュ「あ、貴様!チェス板を……!?」
クロヴィス「ふぅ……不幸な事故だがこれでは勝負なしとするしかないようだなルルーシュ」
ルルーシュ「どこが不幸な事故だ!?」
クロヴィス「おっともうこんな時間か!?済まないなルルーシュ、名残惜しいがこれから総督としてやらなければならないことがあるのでこれで失礼させてもらう!」ダッ!
シャーリー「あ、逃げた」
コーネリア「逃げてどうするのだアイツは」
クロヴィス「覚えていろ、ルルーシュ!もっと強くなって今度こそお前を負かしてやるからなあああああああああああああ!!!」
ルルーシュ「うるさい、二度と来るな!!」
ナナリー「うふふ」
ルルーシュ「どうしたナナリー?」
ナナリー「お兄様が楽しそうだったのでつい……クスクス」
ナナリー「でも、久しぶりにクロヴィスお兄様と会えて嬉しかったですね?」
ルルーシュ「そんなことはない、だが…………まぁ、また来た所で同様に叩きのめしてやるだけだ」
ミレイ「相変わらず素直じゃないわねぇ、ルルーシュ?」
ルルーシュ「俺はいつも自分に素直ですよ」
ミレイ「ふ〜ん……」
ルルーシュ「……何か言いたげですね」
ミレイ「べっつに〜」
ルルーシュ「くっ……」
ニーナ「ていうか主催者が逃げちゃったけど、どうするのこれ……?」
コーネリア「済まんな、愚弟が迷惑を掛ける。だが、まぁもういい時間だ。明日も学校はあるのだ、いいオチも付いたことだしここらでお開きにしてもいいだろう」
ユーフェミア「楽しい時間は過ぎるのが早いですね」
シャーリー「うん、そうだねー」
ミレイ「それじゃあ、今日はここまでってことで」
コーネリア「それでは解散っ!気をつけて帰るのだぞ?」
みんな「「「はーい!」」」
ユーフェミア「はぁ〜楽しかったぁ!ね、ナナリー?」
ナナリー「はいっ、ユフィお姉ちゃん」
ユーフェミア「ルルーシュはどうだったかしら?」
ルルーシュ「悪くは無いパーティーではあったよ、ヤツが居なければな」
ユーフェミア「ふふっ本当に素直じゃないんだから、ルルーシュは」
ルルーシュ「思ったままを言ったまでだ!」
ナナリー「くすくすくす」
ルルーシュ「ふんっ」
コーネリア「おいお前達、談笑するのもいいがもうこんな時間なのだし早く休めるようにもう風呂に入っておけよ」
咲世子「はい、準備はもう済んでいますのでいつでもお入りになれますよ」
ナナリー「あ、そうですね」
ユーフェミア「昨日は私たちが先に頂いてしまいましたし今日はお姉様が先に……」
コーネリア「よい、私はやることがあるのでな」
ナナリー「ではお兄様はどうされます」
ルルーシュ「ん?いや俺は……」
コーネリア「ああ、ルルーシュに用があるのだ」
ルルーシュ「俺に?」
ルルーシュ「こんな時間に……一体なんだというんだ姉さん?」
コーネリア「来ればわかる」
ユーフェミア「う〜ん、それじゃあ今日も一緒に入りましょうかナナリー?」
ナナリー「はい。それではお姉ちゃん、お兄様お先にお風呂頂きますね?」
ルルーシュ「ああ」
コーネリア「うむ、しっかり温まってくるのだぞ?」
ユフィ・ナナ「「はーい」」
コーネリア「待っていたぞルルーシュよ!!」バーン!
ルルーシュ「……何ですか、その格好は」
※コーネリアお姉ちゃんは白のラインが入ったジャージに白無地のアンダーシャツ&ハチマキに竹刀装備です。もちろん胸元までチャックは開けてあります。おっぱいで閉めることが出来ない様子です。ぱっつんぱっつんです。
コーネリア「私の格好は今はどうでもいい!」
ルルーシュ「……それで、着替えてきた訳ですが今から一体何を始めるというのですか?」
コーネリア「その前にルルーシュよ……」
ルルーシュ「?」
コーネリア「お前の体育の授業での様子を見ていて思ったのだが、あまりにも貧弱すぎる!!」」
ルルーシュ「なっ!?」
ルルーシュ「ユフィにすらだと!そんなはずは……」
コーネリア「いや、ある!」
ルルーシュ「ば、馬鹿な!?」
コーネリア「だが安心するがいい、その為に今ここに居るのだ!」
ルルーシュ「なんだと……まさか!?」
コーネリア「ああ……お姉ちゃんが、お前を男にしてやろう!!!」
ルルーシュ「はぁ!?い、いいいきなり何をとんでもないことを言い出すんだ!?」
コーネリア「いきなりで不安な気持ちはわかる……だが、安心してその身を姉に委ねよ」
ルルーシュ「そんなことできるかぁ!!!」
コーネリア「何、恥ずかしいのはわかる。だからと言ってそのままではいけないということはお前もわかっているだろう?」
ルルーシュ「くっ……確かに(こんな童貞などという十字架は早く外すに越したことはない……しかし!)」
ルルーシュ「だからと言って……その、姉さんはいいのか?それで」
コーネリア「ふっ、可愛い弟の為に一肌脱ぐことを厭う姉などいるものか」
ルルーシュ「姉さん……」
コーネリア「ああ、来るがいい………………まずはランニング10キロだ!!!」
ルルーシュ「………………は?」
ルルーシュ「え?いや…………えっ!?」
コーネリア「今日の体育のような体たらくでは格好も付くまい、だから私が鍛えてやろうというのだ」
ルルーシュ「あ……あ、あ〜うんそうだなそうだよな」
コーネリア「何を一人で納得している?」
ルルーシュ「な、なんでもないっ!!」
コーネリア「まぁいい、時間もないし早速行くぞ」
ルルーシュ「あ、ああ……(お、俺は一体何を考えているんだ!?アレは姉だぞ!)」
咲世子「あらあら、やっぱり思春期ですねルルーシュ様」
ルルーシュ「どこから沸いた咲世子!?」
コーネリア「こら、何を遊んでいるルルーシュ!早くしないか!」
ルルーシュ「はぁ……はぁ……ぜぇ……ぜぇ……」
コーネリア「おい、まだ1キロ程度しか走っていないではないか!だらしが無いぞルルーシュ!」
ルルーシュ「こ、こっちの気も知らないで……ぜぇ……好き勝手言ってくれる!……勢いに呑まれて、しまった……はぁ……はぁ……俺の、不覚か……」
コーネリア「お前のペースに合わせてゆっくり走っているのにそんなことでどうする?ほら、少しは追いついてみせよ」
ルルーシュ「自分と一緒に考えないで、欲しいっゲホッものだな!……この体力っ、お化けが……はぁ……はぁ……」
コーネリア「ふむ、まだ悪態を付ける元気があるのであれば大丈夫だな。少しペースを上げてやろう」
ルルーシュ「くっ、くっそおおおおおおおおおおおおお!!!」
ルルーシュ「ヒューー……ヒュー……(し、死ぬ……死んでしまう……)」
コーネリア「もう息も絶え絶えか……だが、私の弟ならまだやれるはずだ!」
ルルーシュ「はぁっ!はぁっ!……ゲホッ……ゲホッ(さっきから大声出しながら走っているくせに意気一つ乱れていない……くっ、化け物め!!)」
コーネリア「む、今なにか失礼なことを考えただろうルルーシュ。よし、その見上げた根性に免じて更にスピードアップだ!」
ルルーシュ「!?(エスパーか貴様!?)」
〜そのまた更に10分後
ルルーシュ(まだ……走るのか……)
コーネリア「ふむ、ようやく折り返しといったところか。さぁ、あと半分だ、しっかり付いて来い」
ルルーシュ(これでようやく半分……気が遠くなりそうだが、これなら……なんとかしてみせる!!)
コーネリア「予定よりだいぶ遅れてしまったが、戻ったら少し休憩してから筋トレが待っているんだ、急げよルルーシュ」
ルルーシュ(なん……だと……?この上筋トレだとぉ!?)
コーネリア「何、少々ハードかもしれぬが努力は人を裏切らぬ。それにお姉ちゃんもしっかりサポートしてやるから安心しろ」
ルルーシュ(この上まだ、やろうというのか……鬼め!!)
ルルーシュ(まだ上げるだとぉ!?)
コーネリア「さぁ、ラストスパートだ!」
ルルーシュ(まだ半分だろう!?早すぎるわっ!!……くっ…………酸素が……足り、ない……意識が……)フラッ
バタッ
コーネリア「ん、ルルーシュ?……!?おい、ルルーシュ!」
ルルーシュ(…………もう……無理、だ……すまないナナ、リー…………)
コーネリア「ル……ルルーシュゥゥゥウウウ!!」
コーネリア「あ……気がついたのか!?」
ルルーシュ「……コーネリア姉、さん?」
コーネリア「ルルーシュッ!!」ガバッ!
ルルーシュ「わぷっ!?」
コーネリア「すまなかったルルーシュ……」ギューッ!
ルルーシュ「ちょ、姉さ……苦し……!!」
コーネリア「お前の貧弱さは今日の授業で良くわかっていたはずなのにまた無理をさせてしまった愚かな姉を許してくれ……」ギュゥゥゥ!
ルルーシュ「わ、わかった!わかったから離してくれ!窒息するわっ!!」
コーネリア「あ、ああ……済まない……大丈夫か、ルルーシュ?」
ルルーシュ「む、そうだな…………ん?…………んんっ!?」
コーネリア「ど、どうしたのだ!?どこか痛いのかっ!?」
コーネリア「何だそんなことか、大方体力を使い果たしたのであろう。しかしそこまで体力が無いとはな……どれほど運動していなかったのだお前は」
ルルーシュ「そ、そんなはずはない!この程度のことで……くっ!ぐぬぬぬぬぬぬ!」
コーネリア「よい、無理をするなルルーシュ」
ルルーシュ「だからと言ってこんな所にずっといる訳には行かないだろう」
コーネリア「無論だ、だが安心するがいいルルーシュ」
ルルーシュ「この状況で安心しろと言われてもだな……」
コーネリア「なに、私が家までお前を運んでやれば済むことだろう?」
ルルーシュ「そんな情けない真似はできん!」
コーネリア「そんなことを言っても歩くことはおろか立ち上がることすら出来ないではないか」
ルルーシュ「少し休めばその位のことは出来る!……はずだ」
コーネリア「ダメだ」
コーネリア「かなり汗をかいているではないか、それに今夜は少し冷える。そんな状態でこんな所に寝そべっていて風邪を引いたらどうするのだ?」
ルルーシュ「そんなに柔ではない!」
コーネリア「……どの口が言うのだそれを」
ルルーシュ「ぐっ!?」
コーネリア「それにこうなってしまったのも私に責任がある、ここは姉に任せよ」
ルルーシュ「し、しかし!」
コーネリア「ふぅ、我が弟ながら口の減らない奴だ。こういうときくらい素直にお姉ちゃんに甘えろ」
ルルーシュ「断る!」
コーネリア「ふっ、そういったところで抵抗も出来ぬのだろう……よっ、と」
ルルーシュ「お、おい!コラやめろ!汗臭いだろう!?」
コーネリア「我が愛しの弟が頑張った証だ、嫌なはずがなかろう」
ルルーシュ「それに人目があるだろう!」
コーネリア「こんな時間に人などそういるものではない、それに見られたところで私は気にならんぞ」
コーネリア「それにしてもルルーシュは軽いな、まるで羽毛のようだ」
ルルーシュ「女が男に言う台詞じゃないっ!」
コーネリア「ならば今度はお前に私が言えるようになって見せろ」
ルルーシュ「はぁ?!///」
コーネリア「ふふふ……さ、帰るぞ。風邪を引かないうちに風呂に入って今日は休むぞ」
ルルーシュ「くっ、屈辱だ!」
コーネリア「ならばその汚名を濯げるよう頑張れ、お姉ちゃんはお前の味方だぞ?」
ルルーシュ「お前なんかむしろ敵だあ!!」
コーネリア「お前ではないお姉ちゃんだ!……姉に対してそのような口の利き方……フフフ、教育いやオシオキが必要なようだなルルーシュ?」
ルルーシュ「え…………お、おいやめろ!何をする気だ!」
コーネリア「体が動かない状況でよくもそこまで強気に出られたものだなルルーシュ……愚かにも姉に逆らった報い、受けるがよい!!」
ルルーシュ「うっ……うわああああああ!!!」
コーネリア「さ、着いたぞルルーシュ」
ルルーシュ「……酷い目にあった」
コーネリア「何を言うか、自業自得だ」
咲世子「お帰りなさいませ」
コーネリア「うむ」
咲世子「あら、まあまあまあ♪」
ルルーシュ「……何も言うな咲世子。今はお前に突っ込む元気も無いんだ」
咲世子「それは残念です」
ルルーシュ「こいつ……っ」
コーネリア「それでどうだ、ルルーシュ?もう立てそうか?」
ルルーシュ「あ、ああ……うん、歩くくらいなら出来そうだ」
コーネリア「そうか、ならば体が完全に冷えてしまう前に風呂に入って来い」
ルルーシュ「ああ、そうさせてもらうよ」
ルルーシュ「だ、大丈夫!大丈夫だから!!それじゃっ!!」
コーネリア「あっ、ルルーシュ!……むぅ」
咲世子「ご心配ですか?」
コーネリア「うむ……さっきまでは本当に波打ち際に打ち上げられたクラゲの様だったので流石にな」
咲世子(どんな状態だったのですかルルーシュ様……)
咲世子「それでしたら……このようにしてみては如何ですか?」
コーネリア「む?」
・
・
・
ルルーシュ「それにしてもこのような形で自身の体力の無さを立て続けに痛感させられるとは……おのれシュナイゼル!!」
ルルーシュ「…………いや今回の件は、シュナイゼルは関係ないか」
ルルーシュ「さて、そろそろ頭でも洗うか」ザバッ
コンコン
コーネリア「ルルーシュ、問題は無いか?」
ルルーシュ「ああ、大丈b」
コーネリア「そうか、入るぞ」ガチャ
ルルーシュ「は?」
コーネリア「その状態では何かと不便だろうし頭や体、を……」
※ルルーシュくんは湯船から上がろうと立ち上がった状態です
ルルーシュ「」
コーネリア「」
コーネリア「」
ルルーシュ「お、おい何とか言ったら……」
コーネリア「き……」
ルルーシュ「き?」
コーネリア「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
ルルーシュ「いきなり入ってきておいて何故そちらが悲鳴を上げる!?」
コーネリア「な、ななななななんで立ち上がっているんだお前はっ!!///」
ルルーシュ「洗おうと浴槽から出ようとしたところに許可も得ずに入ってきたのはお前だろ!!」
コーネリア「おおおおお前じゃない、何度言えばわかる!?お、お姉ちゃんだ!!///」
ルルーシュ「今そこはたいした問題じゃないだろう!?」
コーネリア「う、うむ……」バタン
ルルーシュ「おい、何故閉めた」
コーネリア「ふぅ……落ち着け私……スーハースーハー……よし、大丈夫だ、何も問題は無い」
ルルーシュ「問題だらけだ!」
ルルーシュ「いらんっ!」
コーネリア「何、遠慮することは無い。こういうときくらいは素直にお姉ちゃんに甘えろと言っただろう?」
ルルーシュ「出来るかぁ!!」
コーネリア「恥ずかしがることはないぞルルーシュよ、私たちは姉弟なんだからな」
ルルーシュ「さっき悲鳴を上げてた人間の台詞じゃないな」
コーネリア「あ、あれは突然だったので驚いただけだ!///」
ルルーシュ「ほぉ…………くくく、時に姉さん?」
コーネリア「な、なんだっ!」
コーネリア「ばっ、ばかもの!そ、そんな筈あるか!!いきなり何を言うかっ///」
ルルーシュ「いえいえ、あんまりな反応だったのでもしかして未経験なのかとつい心配になってしまいましてね」
コーネリア「み、みみみ未経験などではない!」
ルルーシュ「ほぉ……(この反応間違いない……クロだな!)」ニヤリ
コーネリア「な、何だその反応は!」
ルルーシュ「くっくっくっいえ、姉さんは可愛いなと思っただけですよ」
コーネリア「くっ……姉を愚弄するつもりか!?」
ルルーシュ「……そうですか、処女なんですね」
コーネリア「そ、そそそんなはずないだろう!?なんなら処女を賭けてもかまわん!」
ルルーシュ「その反応でもう十分わかったから落ち着けえ!姉のそんなもの要るかあああああああああああああ!!」
・
・
・
コーネリア「う、うむ……私としたことが取り乱してしまったようだ。済まない」
ルルーシュ「ああ、それはいい……いいから早く出ていってくれないか?」
コーネリア「それとこれとは話は別だ。ほらタオルを腰に巻いて湯船から上がるがよい。お姉ちゃんが洗ってやろう」
ルルーシュ「いらん!」
コーネリア「意地をはることはない、体も動くとはいえまだ本調子ではないだろう?」
ルルーシュ「体や頭を洗うくらいは問題ない」
コーネリア「お前は見栄っ張りだからその言葉もいまいち信用できん」
ルルーシュ「くっ……大体なんだその格好は!?」
コーネリア「何って……水着だがどこかおかしいか?」
ルルーシュ「おかしいというか、だな……」
ルルーシュ「その格好で堂々と胸を張るな!」
コーネリア「別に恥ずかしいところなどどこもない」
ルルーシュ「ぐ……だから、その……少し大胆すぎないか?」
コーネリア「そうか?悪くないデザインだと思うが……それに咲世子の見立だ間違いはあるまい」
ルルーシュ(やはりお前か咲世子!)
コーネリア「もういいか?ほら、このタオルを使え」
ルルーシュ(ええい、どうあっても出て行かないつもりか!?……くっ、ここは諦めるしかないか)
コーネリア「早くしろ、ルルーシュ」
ルルーシュ「くっ……わかったから少しだけ向こうを向いていろ!そのまま見続けるつもりか!?」
コーネリア「へ!?///あ……いや、うむ……そうだな、すまぬ///」
ルルーシュ(だから何でそっちが赤くなる!?)
コーネリア「そ、そうか……んんっ、ではそこに座れ」
ルルーシュ「あ、ああ……」
コーネリア「よし、まずは体から洗ってやるぞ」
ルルーシュ「……好きにしろ」
コーネリア「ああ……しかし、ルルーシュよ」
ルルーシュ「む、なんだ?」
コーネリア「お前少し痩せている……というか細すぎないか?」
ルルーシュ「そ、そんなことは」
コーネリア「いや、ある。あまりにも貧弱すぎる」
ルルーシュ「くっ……気にしていることを」
コーネリア「だが安心しろルルーシュ。この姉がお前のことをしっかり鍛えなおしてやるからな!」
ルルーシュ「余計なお世話だ!」
ルルーシュ「なっ、何故そこでシャーリーが出てくる!?」
コーネリア「何故って……恋人同士なのだろう?」
ルルーシュ「違うっ!」
コーネリア「ふむ、しかしフェネットに聞いたときも満更ではなさそうだったが……」
ルルーシュ「違うと言ったら違うんだ!というか姉がこの手の話に首を突っ込まないでくれ」
コーネリア「はっ!?」
ルルーシュ「今度はなんだ?」
コーネリア「フェネットは実は見せ掛けで本命はアッシュフォードなのか!?」
ルルーシュ「そういうことでもない!というかいい加減そこから離れてくれ!」
コーネリア「……なんだつまらん。しかしなルルーシュ」
ルルーシュ「なんだっ!」
ルルーシュ「黙れ!ええい、もうこの話はやめろぉ!!」
コーネリア「泣かなくてもいいだろう」
ルルーシュ「泣いてないっ!!」
コーネリア「そうか…………うむ、背中はこれくらいでいいな。流すぞ?」
ルルーシュ「……ああ」
コーネリア「よし、次は前」
ルルーシュ「言うと思ったよ!そっちは自分でやる!」
コーネリア「む、そうか……ならば頭を洗ってやろう、シャンプーハットは要るか?」
ルルーシュ「要らん!」
・
・
・
ルルーシュ「先に上がらせてもらうに決まっているだろう!」
コーネリア「……別に一緒に入っても」
ルルーシュ「は・い・ら・な・い!」
コーネリア「そうか……」
ルルーシュ「それじゃあ、お先に」
コーネリア「あ、ルルーシュ!」
ルルーシュ「うん?」
コーネリア「湯冷めしないうちに早く休むのだぞ?」
ルルーシュ「ああ……それじゃあお休み、姉さん」
コーネリア「うむ、お休み」
バタン
コーネリア「ふむ、咲世子の言うとおりあの年頃の男子は気難しいのだな……」
ピピピピピピ…
ルルーシュ「ん……朝、か」ムクッ
ルルーシュ「ぐっ!?……か、体が……き、筋肉痛か、くそっ」
ルルーシュ「とはいえこれを悟られるのも癪だし隠し通さないとな」
ルルーシュ「さて、着替えてリビングに行くか」
〜リビング〜
ルルーシュ「む、もう誰かいる……コーネリア姉さんか」
ガチャッ
ルルーシュ「おはよう、コーネリ」
シュナイゼル「やあ、おはようルルーシュ。いい朝だね?」
ルルーシュ「」
シュナイゼル「ルルーシュ?…………ふむ」
シュナイゼル「ああ、咲世子さん。ルルーシュが何故か固まってしまってね……一応ルルーシュにも飲み物を持ってきてあげてくれないかな?」
咲世子「かしこまりました」
シュナイゼル「……さて、どうしたものかね?」
ルルーシュ「何故……」
シュナイゼル「うん?」
ルルーシュ「何故貴様がここにいるシュナイゼル!!!」
シュナイゼル「ふっ、ルルーシュ」
ルルーシュ「なんだっ!」
シュナイゼル「兄が弟に会いに来るのに理由が必要かな?」
ルルーシュ「だまれ!!それに貴様が俺にしたことを忘れた訳じゃないだろうな!?」
シュナイゼル「ああ、あのドッキリか……どうだった?びっくりしただろう?」
ルルーシュ「くっ、貴様ぁ!!!」
シュナイゼル「うんうん、驚いてもらえたようで何よりだよ。キミは昔からいい反応を返してくれるから大好きだったんだよ」
ルルーシュ「シュナイゼルゥゥゥウウウ!!!」
コーネリア「おいルルーシュ、何を朝から騒いでいる!もっと静かにしないか!!」
シュナイゼル「やあ、おはようコゥ。キミももう少し静かにすべきだね?」
コーネリア「あ、兄上!?」
シュナイゼル「ふぅ、キミもかコゥ……朝の挨拶はおはようだろ?」
コーネリア「え?あ、おはようございます……?」
シュナイゼル「ああ、おはよう」
コーネリア「それで兄上がなぜここに……?」
シュナイゼル「ああ、それなんだがね……」
ルルーシュ(こいつのことだ、きっと何か深い理由があるはずだ。出なければのこのここんな所に……)
シュナイゼル「昨日、クロヴィスがここに来たそうじゃないか」
コーネリア「ええ、わざわざパーティーまで開いてもてなしてもらいました。それが何か……?」
コーネリア「はあ……?」
シュナイゼル「考えても見たまえ昨日の今日、しかも何の布石もなしにこのタイミングで私が朝ここに現れると想定なぞ出来はしないだろう?」
コーネリア「ええ、確かに……」
シュナイゼル「この上ないいいタイミングだったのでルルーシュがどんな反応を示すかと思ってつい来てしまった訳だよ」
ルルーシュ「おのれ……シュナイゼルッ!!」
シュナイゼル「いや、こちらが満足できるいい反応だったよルルーシュ。いい仕事をしたね?」
ルルーシュ「ぶち殺すぞ貴様あああああああああああああああああああああああ!!!」
ルルーシュ「知ったことか!!」
コーネリア「ルルーシュ、とりあえず少しは落ち着け。このままでは兄上の思う壺だぞ」
ルルーシュ「ぐ……」
シュナイゼル「ほぅ……もうコゥにはずいぶん懐いたようだね?」
ルルーシュ「黙れ!」
コーネリア「こらルルーシュ」
咲世子「そうですよ、お客様なのですから……はい、ルルーシュ様、コーネリア様。コーヒーになります」
コーネリア「ああ、ご苦労咲世子」
ルルーシュ「ちっ」
ユーフェミア「ルルーシュ?何かあったのですか、さっきから大きな声で……」
ナナリー「どうかしたんですかお兄様?」
シュナイゼル「やあ、おはようユフィにナナリー」
ユーフェミア「シュナイゼルお兄様!?」
ナナリー「えっ!?シュナイゼル兄様なのですか?」
シュナイゼル「ああ、久しぶりだね2人とも」
ユーフェミア「どうしたのですか?こんな急に……」
シュナイゼル「久しぶりにキミ達に会いたくなってね」
ユーフェミア「はぁ……それは嬉しいですけど」
シュナイゼル「ナナリー、本当に久しぶりだね」
ナナリー「はい、シュナイゼル兄様もお元気そうで」
シュナイゼル「ああ、それにしてもナナリーは大きく……それに綺麗になったね」
ルルーシュ「!!!?」ガタッ
コーネリア「落ち着けルルーシュ」
ルルーシュ「わ、わかっている!」
ナナリー「それで、兄様はいつまでこちらに?」
シュナイゼル「それなんだが最近急に忙しくなってしまってね、このあとまたすぐに仕事が入っているんだよ」
ナナリー「そうなのですか?」
シュナイゼル「ああ、いきなりそれなりのポストにいた人間が2人も抜けてしまった皺寄せが全部こちらに来てしまってね」
コーネリア「」プイッ
ユーフェミア「」プイッ
ルルーシュ(ああ、なるほど。こいつらのせいか……)
ナナリー「そうなんですか、残念です……」
ルルーシュ「ふんっ、ならばさっさとその仕事とやらに向かえばいいではないか!」
シュナイゼル「いやいや、折角来た事だし朝食くらいは一緒に採れる時間はあるよ」
ルルーシュ「貴様に出すものは無」
ナナリー「嬉しいです、シュナイゼル兄様!」
ルルーシュ「」
シュナイゼル「ははは、このくらいのことで喜んでもらえるならまた直ぐにでも来たくなってしまうよナナリー」
ナナリー「はいっ、是非いらしてください!」
シュナイゼル「それで、ルルーシュ?今何かを言いかけていなかったかい?」
ルルーシュ「っ!?なんでもない!」
ルルーシュ(おのれ……おのれシュナイゼルゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウ!貴様に……貴様なんかにナナリーは渡さん!!
咲世子「はい、かしこまりました」
ルルーシュ「だから何でお前らは初めて来た家で当たり前のように仕切れるんだ……」
コーネリア「よし、約束だし今朝は私が食べさせてやるぞナナリー」
ナナリー「はい、ありがとうございますコーネリアお姉ちゃん」
コーネリア「なに、礼など言うな可愛い妹のため当然のことだ」
ユーフェミア「あー、いいなぁお姉さま……」
シュナイゼル「ルルーシュ?よかったら……」
ルルーシュ「いらん。黙れ。とっとと食ってさっさと出て行け」
シュナイゼル「やれやれ、手厳しいね……」
・
・
・
咲世子「はい、お粗末さまでした」
シュナイゼル「さて、それでは私はそろそろ行くとしよう」
ナナリー「もう行かれてしまうのですか……?」
シュナイゼル「そんな顔をしないでくれナナリー。それにまた会いに来るのでここは笑って見送ってくれないかな?」
ナナリー「シュナイゼル兄様…………はいっ」
シュナイゼル「うん、いい笑顔だね。……それでは皆のことを頼んだよコゥ」
コーネリア「無論です、兄上もお気をつけて」
シュナイゼル「ああ。それとユフィもまだなれない生活だろうから体には十分気をつけるのだよ?」
ユーフェミア「はい、それにもうお友達もいますし大丈夫です!」
シュナイゼル「そうか……それからルルーシュ?」
ルルーシュ「ふんっ!」
ルルーシュ「当然だ!!」
シュナイゼル「仲間はずれにしたことを」
ルルーシュ「そこじゃない!!」
シュナイゼル「そうか……いや、そうだな。だがキミ達の身が危なかったのは本当のことなんだよ……許してくれ、とは言わないがこれだけはわかって欲しい
私も、それに父上もキミ達を愛しているからこそ、そうせざるを得なかったということを……」
ルルーシュ「……」
シュナイゼル「そうか……今日は、それから今までのことも済まなかったね」
ルルーシュ「ちっ!おい、待て!」
シュナイゼル「ルルーシュ?」
ルルーシュ「そういえば昔、俺は貴方に一度もチェスで勝てなかった」
シュナイゼル「ふっ、懐かしい話だね……」
シュナイゼル「ルルーシュ……また会ってくれるのかい?」
ルルーシュ「……勝ち逃げは許さん。それだけだ」
シュナイゼル「そうか……」
ルルーシュ「ふん、昔の俺のままではないと言うことを思い知らせてやりますよ。……兄上」
シュナイゼル「ならば私は兄としてキミにはまだ負けられないと言うところをお見せしなければなるまいな」
ルルーシュ「ふんっ、抜かせ」
シュナイゼル「それでは行ってくるよ。また、会おう」
ルルーシュ「ああ……行ってらっしゃい」
シュナイゼル「うん、行ってくるよルルーシュ」
ルルーシュ「良いも悪いもないさ……俺達は兄弟なんだろう?ならば、それでそれだけで十分……!?」
コーネリア「ルルーシュ?」
ルルーシュ「くっ、成る程な!そういうことか!」
ガチャッ
ルルーシュ「……兄上!」
シュナイゼル「おや?まだ何かあるのかい、ルルーシュ?」
ルルーシュ「次はわざわざ兄上達の手を煩わせることなく自分で来い、と伝えておいてください」
シュナイゼル「…………気付いていたのか?」
ルルーシュ「ああ」
シュナイゼル「そうか………わかった、必ず伝えるよ」
ルルーシュ「ふぅ、行ったか……」
ナナリー「よかったですね、お兄様?」
ルルーシュ「……何がだ?」
ルルーシュ「別に……そういう訳では……」
コーネリア「ふふ、本当にお前は素直じゃないなルルーシュ」
ルルーシュ「ふんっ」
ユーフェミア「うふふ……あら、もうこんな時間なんですね」
コーネリア「うむ、少し急いだほうが良さそうだな……咲世子!」
咲世子「はい、皆様のお荷物はこちらに」
コーネリア「うむ、流石だな」
ルルーシュ「それじゃあ行くとするか、ナナリー」
ナナリー「はいっ」
ユーフェミア「それじゃあ行って来ますね咲世子さん!」
咲世子「はい、お気をつけていってらっしゃいませ」
ルルーシュ「あんなものはただの感だよ、何となくそんな気がしただけだ」
コーネリア「なるほど……それではどうしようもないな」
ルルーシュ「逆に兄上があっさり認めたことのほうが驚きだよ」
コーネリア「確かに……まぁそれでも兄上も父上もお前の敵ではなく味方なのだ。そう気負うことはないさ」
ルルーシュ「ふん……」
コーネリア「しかし良かったのか?あんなことを言えば次こそ父上が来るやもしれぬぞ?」
ルルーシュ「臨むところだ、顔を見た瞬間にまずはぶん殴ってやる」
コーネリア「ふっ、お前らしくないな……だが今のお前が殴ったところで効くかな?」
ルルーシュ「む……」
コーネリア「だが安心しろ、いつその時が来てもいいように姉がお前を鍛えてやろう!」
ルルーシュ「そうだな、これからもよろしく頼む姉さん」
コーネリア「うむ、お姉ちゃんに任せるが良い!!」
おしまい
Entry ⇒ 2012.05.17 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「ふはははは!!」コーネリア「殺すなら殺せ!!」
コーネリア「くっ……」
ゼロ「コーネリア、訊きたいことが色々あるが……」
コーネリア「ふん。私が口を割ると思っているか?」
ゼロ「いいや。お前からは聞きだせる情報などあまりないだろう」
コーネリア「殺すなら殺せ」
ゼロ「いいや。殺しはしない。貴様には陵辱の限りを尽くしてやる!!」
コーネリア「なに……!!貴様!?」
ゼロ「俺の質問には大声で返答しろっ!!」キィィン
コーネリア「わかった」
ゼロ「お前は処女か!!!?」
コーネリア「イエス!ユアハイネス!!」
コーネリア「―――何をするつもりだ、貴様」
ゼロ「お前は処女か!?」
コーネリア「そうだ!!処女だ!!」
ゼロ「……」
コーネリア「―――私は皇女としてのプライドがある。そんな辱めを受けるなら、死んだほうがマシだ」
ゼロ「お前!!その歳で処女とか恥ずかしくないのか!?」
コーネリア「恥ずかしいに決まっている!!!」
ゼロ「ならば何故、処女を貫く!!」
コーネリア「怖いからだ!!!」
ゼロ「男と行為に及ぶのがか!?」
コーネリア「裸になるとか恥ずかしいだろ!!」
ゼロ「……」
コーネリア「―――さぁ、早く殺せ。私は何を問われても口を割ることはないぞ」
コーネリア「今はギルフォードが気になっている!!!」
ゼロ「付き合わないのか!!」
コーネリア「身分が違う!!!私は気にしないが周囲がきっと許してくれない!!!」
ゼロ「自分に正直になろうとは思わないのか!!」
コーネリア「振られるのが怖いのだ!!」
ゼロ「……」
コーネリア「―――いつまで黙っているつもりだ?覚悟はできている」
ゼロ「初恋の相手は!!」
コーネリア「ルルーシュだ!!!私の初恋はルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだ!!」
ゼロ「……っ!?」
コーネリア「―――何が狙いだ、ゼロ?捕虜にしても私からは何も訊き出せないぞ?」
ゼロ「コーネリア……お前……」
ゼロ(くっ……何故だ……無性に可愛く見えてきた……)
コーネリア(くそ……助けはまだか……)
スザク「―――コーネリア様!!!」
ゼロ「ちぃ!!白カブトか!!」
コーネリア「お前は……!!」
ゼロ(まぁいい。当初の目的は果たせた……。ここは一先ず退くとするか)
ゼロ「さらばだ!!コーネリア!!」
スザク「まて!!」
コーネリア「よせ!!こちらの被害も甚大だ。一旦、退くぞ」
スザク「……」
コーネリア(ゼロめ……何故、何もしなかった……?)
コーネリア(何か他の目的があったのか……?)
ギルフォード「ご無事でしたか」
コーネリア「ああ。心配をかけたな」
ギルフォード「ゼロと接触したとお聞きしましたが」
コーネリア「だが、奴は何もしてこなかった」
ギルフォード「え?」
コーネリア「一度は死を覚悟したのだがな……」
ギルフォード「何か狙いがあったのでしょうか」
コーネリア「分からん」
ギルフォード「……ともかく休まれては如何ですか?」
コーネリア「そうするよ。―――ところでユフィ……ユーフェミア副総督は?」
ギルフォード「自室に居られるかと」
コーネリア「私の部屋にこいと伝えてくれるか?」
ギルフォード「わかりました」
コーネリア(ありがとう……)
ユフィ「失礼します」
コーネリア「ユフィ」
ユフィ「心配しました」
コーネリア「すまなかったな」
ユフィ「ゼロとお会いになったのですね?」
コーネリア「ああ。狙いは分からないがな」ギュゥゥ
ユフィ「あの……苦しい……」
コーネリア「ああ……ユフィ……ユフィ……」スリスリ
ピリリリ
コーネリア「―――なんだ!?」
『お休み中、申し訳ありません。今度の演説の件で』
コーネリア「その話はまた後日だ!!この脆弱者がぁ!!」
『た、大変失礼いたしました!!!』
コーネリア(全く。折角ユフィと二人きりなのに、邪魔などするなっ)
カレン「ゼロ、今回の作戦はあれでよかったのですか?」
ゼロ「ああ。前提条件は全てクリアだ」
扇「しかし、コーネリアを討ち取る最大のチャンスだった」
ゼロ「確かにな。だが、あそこで殺してしまっては面白くない」
カレン「どういうことですか?」
ゼロ「お前たちは見たくないのか?」
扇「な、なにを……?」
ゼロ「大衆の前で赤面するコーネリアを」
カレン「え?」
扇「それって……どういうことだ?」
ゼロ「数日後の式典で奇跡を起こしてやる」
ゼロ「そう!!コーネリアの赤っ恥という奇跡をな!!!」
ゼロ「ふははははは!!!!!」
コーネリア(全く。つまらない催しだな……)
コーネリア(ユフィが一緒でなければ口実を作って欠席していたところだ)
ユフィ「お姉様。そろそろですよ?」
コーネリア「ユフィ。今日は一緒に夕食でもどうだ?」
ユフィ「はいっ。喜んで」
コーネリア「ふふ……では、行ってくるよ」
ユフィ「はい」
コーネリア「……」スタスタ
ディートハルト「よし。コーネリア皇女様の音声をしっかり拾え」
「はい」
ルルーシュ(出てきたな……コネーリア……)
ルルーシュ(今日ここで貴様は失墜する!!)
ルルーシュ(社会的にな!!)
ルルーシュ(ふははははは!!!!!)
ゼロ「コーネリア!!!」
ユフィ「え!?」
ギルフォード「なに……!!」
コーネリア「ゼロ……!?」
ゼロ「この記念すべき日に感謝しよう!!」
コーネリア「包囲網を敷け!!!」
ギルフォード「私のナイトメアを!!」
兵士「はっ!!」
ゼロ「コーネリア!!!お前は処女か?!」
コーネリア「そうだ!!処女だ!!!」
ユフィ「え……」
ギルフォード「……皇女……殿下……?」
ディートハルト「おい!!カメラ!!アップだ!!音声も拾え!!!」
コーネリア「―――ゼロ!!何の用か!!?」
コーネリア「ユフィは下がっていろ」
ユフィ「いや、でも……」
ざわざわ……
コーネリア(民衆が困惑している。早く場を落ち着かせなければ……!!)
コーネリア「ゼロ!!よくこの場に顔を出せたものだな!!」
ゼロ「エッチなことには興味あるのか?!」
コーネリア「ある!!」
ゼロ「エッチな動画はよくみるのか?!」
コーネリア「眠れないときはよく見ている!!」
ユフィ「だめぇ!!それ以上はいけません!!!」
ギルフォード「放送をとめろ!!マイクを切れ!!」
ゼロ「自分で慰めているのか!?処女なのに?!」
コーネリア「私だって性欲を持て余すときぐらいあるっ!!」
ギルフォード「うわぁぁぁぁ!!」
「意外……」
「お下品」
コーネリア「―――ゼロ。ここで捕らえてやる」
ゼロ「道具は使うのか?!」
コーネリア「使う!!」
ゼロ「どんな奴だ!?」
コーネリア「バイブレーション機能がついた玩具だ!!」
ユフィ「ゼロ!!おやめなさい!!」
ゼロ「何をかな?」
コーネリア「―――ユフィ!?下がれ!!」
ユフィ「どうしてそのような卑劣なことが訊けるのですか!?」
ゼロ「私は訊いているだけだ。別に答えなくてもいいのに律儀にコーネリアが答えているだけだが?」
ユフィ「そ、それは……」
コーネリア「おい!!何をしている!!ゼロを捕らえろ!!」
コーネリア「最愛の妹だ!!!」
ユフィ「お姉様……」
ゼロ「それだけか!?」
コーネリア「立場上、我慢しているが、一緒にお風呂に入りたいとは思っている!!」
ユフィ「?!」
ゼロ「一緒に入って何をするつもりだ!!!」
コーネリア「ユフィの成長をこの手で感じたいっ!!」
ユフィ「しっかりしてください!!」
ゼロ「つまり、隙があれば妹とエッチなことをしたいということか?!」
コーネリア「そうだ!!」
ゼロ「そんな自分をどう思っている!?」
コーネリア「最低な姉だと思っている!!だが、これはどうしようもない!!」
ユフィ「おね……さま……」ウルウル
ゼロ「ふははははは!!!それが訊ければ十分だ!!!また会おう!!コーネリア!!!」
いいぞもっとやれ
ギルフォード「……」
コーネリア「何をしている!!早く追え!!」
ギルフォード「あ、は、はい!!追うぞ!!兵を呼べ!!」
コーネリア「私も出る!!」
ユフィ「まってください!!」ガシッ
コーネリア「ユフィ、お前は―――」
ユフィ「もう……ゼロは追わないでください……」ポロポロ
コーネリア「ど、どうした?!何故泣いている!?」
ユフィ「うぅ……」
コーネリア「なにがあった?!おい?!」
ユフィ「うぅ……お姉様……」ポロポロ
コーネリア「ユフィ……」
ユフィ「……お風呂は……お断りします……」
コーネリア「え……」
「コーネリア様って処女だったのかぁ」
「そこはいいけど、シスコンだったのはちょっとなぁ」
「不潔ですわ」
ルルーシュ(くくく……完璧だ……まずは国民の支持を落とす)
ルルーシュ(次は……)
C.C.「ルルーシュ。逃げるぞ」
ルルーシュ「少しやりすぎたか。ユフィを泣かせるつもりはなかったが」
C.C.「でも、途中から面白かったよ」
ルルーシュ「ふん。確かにな」
C.C.「あとはコーネリアが放送を視聴したら完璧だな」
ルルーシュ「ともかく作戦は成功だ。移動するぞ」
C.C.「ああ」
モニター『最低な姉だと思っている!!だが、これはどうしようもない!!』
コーネリア「な、なんだこれはぁぁ!!!!!」
ギルフォード「あの……」
コーネリア「私はこんなこと言った覚えはない!!ないぞ!!!」
ギルフォード「既に内外に波紋が広がっています」
コーネリア「ユフィの部屋に繋げ!!!ユフィと連絡をとりたい!!」
ギルフォード「は、はっ!!」
ユフィ『はい。なんでしょうか?』
コーネリア「ユフィ。違うんだ。これはなにかの間違い―――』
ユフィ『……はい。信じていますから』
コーネリア「おお……ユフィ……」
ユフィ『ですが、お風呂は遠慮します……ごめんなさい』
コーネリア「あぁ……」ウルウル
コーネリア(そんな……こんなことで……私の夢が……)ポロポロ
ギルフォード「え?」
コーネリア「なんとしてもゼロをさがせぇ!!!!」
ギルフォード「イ、イエス!!ユアハイネス!!!」
コーネリア「奴が……奴が何かを……!!」
コーネリア「ゼロが私に何かしたのだぁ!!!」
コーネリア「探せ!!なんとしてもさがしだせぇ!!!!」
コーネリア「私の夢を奪ったこと後悔させてやる!!!」
コーネリア「ゼロぉぉ……!!!」
ギルフォード(姫様……)
ギルフォード(私が必ずや、ゼロを……!!)
コーネリア(もうユフィの裸を見ることは決してない……)
コーネリア(許さん……許さんぞ……ゼロぉぉ!!!)
コーネリア「うわぁあぁああああ!!!!!!」
ゼロ「ふははは。何度見てもいい式典だな」
カレン「あの、ゼロ。これにはどんな意味が?」
ゼロ「民衆の支持を瓦解させるためだ」
扇「しかしな。ゼロの評価だって悪くなるんだぞ?」
ゼロ「構わん。全世界はコーネリアの醜態しか目に入っていないはずだ」
カレン「そうなんですか!?」
ゼロ「淫猥な質問に答えるコーネリアのほうが圧倒的にインパクトがあるしな」
ゼロ「それに下がった分の評価はまた上げればいい」
扇「そう言うがな」
ゼロ「我々はすぐに行動で示せば上げられる。だが、コーネリアはそうもいかない」
ゼロ「貴族は一度失墜すると這い上がってくるまで相当な苦労を強いられるからな」
カレン「まぁ、確かに」
ゼロ「これでコーネリアは終わりだ……くくく……」
ゼロ「ふはははは……あーっはっはっはっは!!!!」
コーネリア「……ゼロ……ゼロ……」カタカタ
ギルフォード「あの……ネットサーフィンをするだけではゼロの居場所は……」
コーネリア「うるさいっ!!」ウルウル
ギルフォード「申し訳ありません……」
コーネリア「絶対みつけてやる……みつけてる……」カタカタ
ギルフォード「はぁ……」
ピリリリ
ギルフォード「なんだ?」
『あの。少し気になる情報が上がってまいりました』
ギルフォード「情報?」
『騎士候のヴィレッタ・ヌゥが是非ともコーネリア様と話がしたいと』
ギルフォード「内容は?」
『ゼロのことで』
ギルフォード「……わかった」
ルルーシュ「ふふ……。これで当面、コーネリアは表に出て来れまい」
C.C.「赤面しているところは見たかったがな」
ルルーシュ「安心しろ。今度、たっぷりと見せてやる」
C.C.「なに?何か策があるのか」
ルルーシュ「当然だ」
C.C.「それは楽しみだな」
ルルーシュ(コーネリアは今頃、ゼロを必死になって探しているはずだ)
ルルーシュ(だが、冷静さを欠いたコーネリアなど敵ではない)
ルルーシュ(覚悟しろ……コーネリア。貴様は陵辱の限りを尽くし、ブリタニア崩壊の発端となってもらうぞ)
ルルーシュ「ブリタニアを壊す。完膚なきまでにな……」
ルルーシュ「ふはははははは!!!」
ナナリー「お兄様。何を笑っているのですか?」
ルルーシュ「ああ、なんでもない。ちょっとした思い出し笑いだ」
ナナリー「どんな思い出なのですか?よければ聞かせてください、お兄様」
リヴァル「あの式典みたか?」
ルルーシュ「コーネリア総督のか?」
リヴァル「すっげぇよな。まさかあんな恥ずかしいことをズバズバ言うなんて」
ミレイ「確かに。普通じゃなかったわよね」
シャーリー「ゼロに弱みを握られていたとか?」
リヴァル「もしくはただのショーだったとか?」
ミレイ「ま、どっちにしても真相は庶民に伝わらないでしょうね」
ルルーシュ(思惑通り、国民の目と耳はコーネリアに傾いている)
ルルーシュ(ゼロへのダメージは軽微だな)
スザク「―――みんな。遅くなってごめん」
ミレイ「スザクくん」
ルルーシュ「スザクか。今日はゆっくりできるのか?」
スザク「いや。先日の件で軍内部がかなり揉めててね、あまり時間はとれない」
ルルーシュ「そうか。大変だな」
スザク「ゼロの計略だと思っているよ」
ルルーシュ「……」
スザク「コーネリア様はあのようなことを言うはずがないからね」
ルルーシュ「だけど、放送を見ている限りだと催眠術に掛かっているようでもなかったけどな」
スザク「ああ。薬物反応も検出されなかったみたいだ」
ミレイ「じゃあ、やっぱりコーネリア様自らの意思で返答したってこと?」
スザク「でも、僕は違うって思っています」
ルルーシュ「だが、コーネリア総督の信頼が落ちるのは避けられないな」
スザク「……そうでもないよ」
ルルーシュ「なに?」
スザク「軍内部にコーネリア様ファンクラブができたんだ。しかも既に会員が2000人以上いるらしい」
ルルーシュ「どういうことだ?」
スザク「僕にはよくわからない世界だけど、ギャップもえがどうのっていってたな」
ルルーシュ「ギャップ……もえ……?」
ギルフォード・・・
コーネリア「ゼロ……どこに隠れている……ゼロ……」カタカタ
ギルフォード「あの……いい加減、ネットで居場所を検索しても……」
コーネリア「うるさい!!口出しするなっ!!」ポロポロ
ギルフォード「……」
コーネリア「さがす……探しだして……土下座させてやる……」カタカタ
ギルフォード(見ていられない……)グスッ
ヴィレッタ「失礼いたします!!」
コーネリア「だれだっ!?」ポロポロ
ギルフォード「姫様。涙を拭いてください」
コーネリア「……そうだな」ゴシゴシ
ヴィレッタ「あの……」
コーネリア「ヴィレッタ・ヌゥだな。話は聞いている。ゼロの情報を掴んだというが、まことか?」
ヴィレッタ「まだ確証は得られていないのですが……。―――この学生が怪しいかと」
コーネリア「こいつは……!?」ガタッ
コーネリア「あ、いや。昔の知人に似ているだけだ」
ヴィレッタ「そうですか」
コーネリア(ルルーシュ……なのか……?)
コーネリア「どうしてこの学生が怪しいと?」
ヴィレッタ「はい。実はシンジュク事変のときにこの学生を見かけまして」
コーネリア「それで?」
ヴィレッタ「その際、サザーランドを何者かに奪われてしまって……」
コーネリア「奪われた?」
ヴィレッタ「そのときの記憶が欠落しているのです。ジュレミア卿も同様の証言をしています」
コーネリア「なるほど。もしかしたらこの学生が何を知っているかもしれないというのだな?」
ヴィレッタ「調査をしているところなのですが」
コーネリア「……よい。私自らいく」
ギルフォード「しかし!?」
コーネリア「場所はアッシュフォード学園か……」
セシル「え?枢木准尉ですか?」
コーネリア「あいつはアッシュフォード学園に通っていると聞いたが?」
セシル「ええ、そうですけど」
ロイド「何かもんだいでも〜?」
コーネリア「この学生に見覚えがあるかどうか訊ねたかった」
ロイド「ん〜?しってる?」
セシル「あ、はい。一度、見かけたことがあります」
コーネリア「本当か!?」
セシル「は、はい。三人で談笑しているのを」
コーネリア「三人?」
セシル「二人に加えて、目の不自由な女の子がいたようですけど」
コーネリア「なんだと……?」
コーネリア(確かあの一件でナナリーは光を失ったと聞いた……)
コーネリア(これは偶然か……?)
ルルーシュ「―――扇か。ああ、構わん。スケジュール通りに事を運べ」
ルルーシュ「よし。順調に進んでいる……ふふ……」
C.C.「コーネリアのほうはどうなんだい?」
ルルーシュ「そちらも問題はない。あいつが行動を起こすまではもうしばらく時間を要するはずだ」
C.C.「しかしな、奴のファンクラブがあるのだぞ?万が一、コーネリアの内部勢力が衰えるどころか増していたら……」
ルルーシュ「その可能性はある。が、コーネリア自身のダメージが大きすぎてそう簡単には動けないはずだ」
ルルーシュ「ファンクラブなど問題にならんな」
C.C.「その自信に足下をすくわれないようにな」
ルルーシュ「誰に向かっていってる?俺はゼロだ」
C.C.「ま、いいがな」
ルルーシュ「さてと、物資補給のルートを―――」
ナナリー「お兄様。お電話です」
ルルーシュ「誰から?」
ナナリー「それが……コーネリア姉さまなのですけど……」
C.C.「ほう……?向こうから近づいてきたか」
ルルーシュ(馬鹿な……どうやってここを……いや、それ以前に俺の存在をどこで……!!)
C.C.「どうする、坊や?」
ルルーシュ「ナナリー」
ナナリー「あの、ルルーシュ・ランペルージはいるかとだけ言われて……」
ルルーシュ「……それ以外は何も言っていないな?」
ナナリー「はい」
ルルーシュ「わかった。代わる」
ナナリー「……」
ルルーシュ「……代わりました。ルルーシュ・ランペルージです」
コーネリア『生きていたのか?』
ルルーシュ「何のことですか?人違いだと思います」
コーネリア『お前がゼロか?』
ルルーシュ「あの……何を仰っているのかわかりません」
ルルーシュ(くっ……確証はないくせに……コーネリア……!!!)
コーネリア『ルルーシュ。私はな、とても哀しい』
ルルーシュ「……」
コーネリア『もうユフィとはお風呂に入れない……』
コーネリア『恐らく一緒のベッドで寝ることも叶わないだろう』
ルルーシュ「それがどうかしましたか……?」
コーネリア『ゆるせんのだっ!!!』バンッ!!!
ルルーシュ「……」
コーネリア『どんな手段を用いてあんなことをしたのかは分からないが……』
コーネリア『お前を白日の下に引き摺り出し、必ず土下座させてやる!!!そして極刑だ!!!』
ルルーシュ「それでは失礼します」
コーネリア『土下座だ!!土下座しろ!!!ルルーシュ!!!!』
ガチャン
ルルーシュ(まずい……。コーネリアのことだ既に監視の目はここまで来ていると見るべきだな……。やってくれる……!!)
ていうかもうユフィとお風呂>>>>クロヴィスの仇になっちゃてるよね
あの鬼畜兄弟の中じゃイレブン蔑視除けば普通にいいやつ
兄弟が死んで悲しんで、生きてて喜ぶ人
ルルーシュ「黙れ……今、対策を考えている」
C.C.「ああいう女は執念深いからなぁ」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(時間を与えれば監視の目は強化されていくばかりか……)
ルルーシュ(ならば……)
ルルーシュ「C.C.支度しろ」
C.C.「私もか」
ルルーシュ「お前には影武者をやってもらう」
C.C.「いいのか?はっきりいって準備不足も甚だしいと思うが?」
ルルーシュ「向こうからすればゼロが出てきてくれるのであれば、歓迎ぐらいするだろう」
ルルーシュ「それに……こちらにはギアスがある」
C.C.「なんとなく読めたよ。魔王め」
ルルーシュ「こんなところで潰されてなるものか……コーネリアに……!!」
ルルーシュ「貴様の経歴諸共蹂躙してくれる……!!ふはははは!!!!」
コーネリア「ルルーシュ……状況的にお前しかいない……」
コーネリア「あの知略……そしてクロヴィスを狙った理由……」
コーネリア「お前が全て持っている……!!」
コーネリア「必ず……屈服させてやるぞ……!!」
ギルフォード「失礼いたします!!」
コーネリア「なんだ?」
ギルフォード「ゼロが現れました」
コーネリア「なに!?」
ギルフォード「姫様を出せと……」
コーネリア(逃げ切れないと悟り、攻勢に打って出たか……愚か者め)
コーネリア「ギルフォード、出るぞ!!今度こそ奴をしとめる!!」
ギルフォード「イエス!ユアハイネス!!」
コーネリア「ゼロ……ゼロ……!!」
コーネリア「私の前で無様な土下座をさせてやる……!!」
ゼロ「……きたか」
コーネリア「ゼロ……わざわざ顔を出してくれるとはな。逃亡生活に疲れたか?」
ギルフォード「(各員、配置につけ。合図を出したらゼロを捕らえる)」
兵士「「(イエス、マイロード)」」
ゼロ「いいや。私はまだ捕まるわけにはいかない!!」
コーネリア「馬鹿め。この状況で逃げられるものか。既にここは鳥かごの中だ」
ゼロ「鳥かご?おかしなことをいうな、コーネリア。私はずっと鳥かごの中にいたのだよ」
コーネリア「貴様……やはり……!!」
ゼロ「―――コーネリア!!!今日の下着の色は?!」
ギルフォード「?!」
コーネリア「黒だ!!」
ゼロ「勝負下着か!?」
コーネリア「違う!!」
ギルフォード「ゼロぉぉ!!!やめろぉぉぉ!!!」
ギルフォード「な……?!」
コーネリア「―――なんだ?!」
カレン「動くと、幅射波動で弾けさせる」
ギルフォード「あのときの新型か……!!」
コーネリア「貴様……」
ゼロ「さて……私がここに直接出向いたのは他でもない……」
ゼロ「コーネリアを捕らえるためだ」
ギルフォード「なに……!?」
コーネリア「ふん。どうやって私を捕らえるというのだ?」
ゼロ「私は知っているぞ!!ギルフォードよ!!」
ギルフォード「なに……?!」
ゼロ「コーネリアファンクラブの存在をな……」
ギルフォード「ば、馬鹿な……あれは軍内部だけの存在で……外部にその情報はまだ流れていないはず……!!」
コーネリア「な、なんだ、それは……?」
コーネリア「3回だ!!」
ギルフォード「ゼロ!!!」
ゼロ「ふふ。やはりお前も会員のようだな?」
ギルフォード「ぐぅぅ……!!」
ゼロ「どこまで耐えられるかな?」
コーネリア「―――お、おい。ファンクラブってどういうことだ?」
ギルフォード「ゼロ……わ、我々は……そんなことで屈しないぞ?」
ゼロ「やればわかる。―――コーネリア!!ファーストキスはいつだ!!」
コーネリア「6歳!!!」
ギルフォード「まさか……ゼロ……!!」
ゼロ「相手は!?」
コーネリア「勿論ユフィだ!!」
ゼロ「ちっ」
ギルフォード「ふ、ふふふ……な、なん、だその、しつもん……全然、いみがない、ぞ……」
ギルフォード「なっ!?」
コーネリア「ある!!!」
ギルフォード「うそだぁぁぁぁ!!!!!!皇女でんかぁぁぁ!!!!」
兵士「「うわぁぁぁ!!!!いやぁぁぁ!!!!」」
ゼロ(くくく……やはりコーネリアの近衛部隊は一人残らず会員か……!!)
ゼロ「では、その相手は―――」
ギルフォード「やめろぉぉぉ!!!それ以上!!いうなぁぁ!!!」
カレン「動くな!!」
ギルフォード「ぐぅぅ!!!」
コーネリア「―――誰か答えろ!!ファンクラブとはなんだ!?」オロオロ
ゼロ「何を取り乱しているのか、ギルフォードよ」
ギルフォード「な、何が……望みだ……」プルプル
ゼロ「コーネリアだと言っているだろう。―――それとも聞きたいか?コーネリアの甘酸っぱい過去を」
ギルフォード「やめろ……やめてくれぇ……」
コーネリア「わ、わたしはそんなアイドルみたいな扱いは好かんのだが……」モジモジ
ゼロ「取引は成立でいいかな?」
ギルフォード「……」
兵士「どうされるのですか……?」
ギルフォード「姫様」
コーネリア「な、なんだ?」
ギルフォード「騎士として恥ずべきことだと重々承知しています……」ウルウル
コーネリア「な、なんだ?」
ギルフォード「しかし……これ以上……は……む、り……なので、す……」ポロポロ
コーネリア「どうしたというのだ?!」
ゼロ「では、コーネリア。一緒に来てもらおうか」
コーネリア「なに?!そんなことを誰が許し―――」
ギルフォード「傷一つつけてみろ……必ず串刺しにしてやる」
コーネリア「な?!私を見捨てるのか!?」
コーネリア「おい!!ギルフォード!!!ギルフォード!!!」
ギルフォード「申し訳……ありません……」ポロポロ
コーネリア「土下座などするな!!土下座する前に助けろ!!」
ギルフォード「くっ……!!」
ゼロ「コーネリア!!初めて男とキスしたのはいつだ!!!」
ギルフォード「ゼロ!!!」
コーネリア「7歳!!」
ゼロ「相手は!!」
コーネリア「ルルーシュだ!!私の初恋の相手!!」
ギルフォード「ぎゃぁああああああああああ!!!!!!!」
兵士「コーネリアさまぁぁっぁあああああ!!!!!!」
ゼロ(これで追跡する気力も無くなっただろう)
カレン「ゼロ!!後方から何か来る!!―――白カブトだ!!」
ゼロ「なに?!」
ほんとだよww
ロイド『目的わかってるよね〜?』
スザク「ゼロの拿捕とコーネリア総督の救出です」
ロイド『せいか〜い』
セシル『幅射波動には十分に注意してください』
スザク「了解」
ユフィ『スザク!!』
スザク「ユフィ!?」
ユフィ『お姉様を助けて!!』
スザク「イエス!ユアハイネス!!」
カレン「こいつ!!!」
スザク「どけぇぇぇ!!!!」
ゼロ(ちっ。厄介なのが来たな……)
C.C.『私の出番かな?』
ゼロ「今からルート15を使いそちらに向かう。そこで入れ替わるぞ」
コーネリアが彼氏を作るなんてあるわけないんだ
大丈夫だ落ち着け何も問題は無い
どうしたダールトン将軍
大丈夫か将軍
ゼロ「答える義理はない」
コーネリア「ふん……既に監視の目はつけている……お前の正体もすぐに―――」
ゼロ「お前、赤子のルルーシュにキスをしたな?」
コーネリア「そうだ!!!」
ゼロ「何故だ?」
コーネリア「可愛かったからだ!!!」
ゼロ「それでいつルルーシュに恋心をもった?」
コーネリア「良く覚えていない!!!ユフィが楽しそうにルルーシュの話していて、それを聞いている内に気になっていた!!!」
ゼロ「そうか」
C.C.「お疲れ」
コーネリア「ゼロが二人だと!?」
C.C.「いけ」
ゼロ「あの白カブトは追ってくるはずだ。死ぬなよ」
C.C.「誰に言っている」
C.C.「しつこい男は嫌いだ」
スザク「まて!!ゼロ!!!」
C.C.「ちっ……カレンはどうした……」
スザク「このヴァリスで……足下を……!!」
C.C.「くっ……」
スザク「くらえ……!!!」
C.C.「ま、これで時間稼ぎは十分か―――」
ドォォォン!!!!
スザク「コーネリア様!!!」
スザク「な……誰も乗っていない?!」
スザク「馬鹿な……」
スザク「くそっ……!!!」ドンッ
ロイド『あは〜ざんね〜んでした〜』
セシル『枢木准尉!!至急、周辺の捜索に当たってください!!』
コーネリア「ゼロ……」
ゼロ「そう怖い顔をするな」
コーネリア「……お前なのだろう、ルルーシュ?」
ゼロ「それには答えれないな」
コーネリア「ふん……」
ゼロ「いくつか聞きたいこともある……」
コーネリア「……何も答えないぞ」
ゼロ「いや。まだこれを訊くのは少々時期が早いな」
コーネリア「……」
ゼロ「今は違う質問をする」
コーネリア「ふんっ」
ゼロ「コーネリアファンクラブの存在についてどう思っている!!!」
コーネリア「すっごくうれしい!!!」
ゼロ「……」
やだかわいい
コーネリア「そうだ!!」
ゼロ「何故憧れる!!お前は根っからの軍人だろう!!」
コーネリア「ユフィにはファンクラブが昔からあった!!表に出てきてないときから!!色々なところにファンクラブがあった!!」
コーネリア「それがとても羨ましかったのだ!!!」
ゼロ「そのユーフェミアファンクラブには入会しているのか!?」
コーネリア「勿論だ!!」
ゼロ「会員ナンバー!!」
コーネリア「000001番!!コーネリア!!!」
ゼロ「流石だな」
コーネリア「それほどでもない!!」
ゼロ(コーネリア……今、俺はお前の魅力が少しだけ分かった気がする)
コーネリア「―――ゼロ。どこに連れて行く気だ?」
ゼロ「どこにも。我々黒の騎士団は、人質をとるような卑劣な行為は簡単にしないと決めているのでな」
コーネリア「どの口がいう。散々、市民を巻き込んでおいて……!!」
コーネリア「……ああ、その通りだ」
ゼロ「正義はどちらにあるかなどはここで語っても仕方が無いが、これだけは言っておこう」
ゼロ「私はブリタニアを必ずぶっ壊すとな」
コーネリア「……ルルーシュ……お前……」
ゼロ「違うな。間違っているぞ。コーネリア」
ゼロ「私はゼロだ!!」
コーネリア「そうか……」
ゼロ「さてと……まだ時間はありそうだな」
コーネリア「なんだ……何をする?」
ゼロ「折角、ここまで総督を連れてきたんだ。それ相応の見返りを求めて何が悪い?」
コーネリア「な、なんだ……そのビデオカメラは……!!ま、まさか……エッチなことを……?」ドキドキ
ゼロ「そんなことよりももっと恥ずかしいことだよ、コーネリア」
コーネリア「な、なんだと……やめろ……」ウルウル
ゼロ「ふははははは!!!地獄を見せてやろう!!!ふははは……あーっはっはっはっは!!!」
コーネリア「な、なにをするつもりだ!!」
ゼロ「もう終わった」
コーネリア「なに……?」
カレン「ゼロ!!」
ゼロ「カレンか。C.C.はどうした?」
カレン「先に戻ってるって連絡がありました」
ゼロ「よし。では、我々も帰還するか」
カレン「はい」
コーネリア「ま、まて!!一体、何をした!?」
ゼロ「近いうちに嫌でも分かる。お前がルルーシュの監視をやめないのならな」
コーネリア「な、なに……!?」
ゼロ「カレン、いくぞ」
カレン「はい」
コーネリア「な、なにをしたんだ……?服は乱れてないし……」キョロキョロ
コーネリア「ギルフォードか」
スザク「ご無事ですか!?」
コーネリア「何とも無い。この通り五体満足だ」
ギルフォード「よかった……本当によかった……」ポロポロ
コーネリア「私を見捨てたくせによくいう」
ギルフォード「あ、あれは……!!」
コーネリア「相応の覚悟はできているのだろうな?」
ギルフォード「……は、はい……」
スザク「待ってください!!これには事情が!!」
コーネリア「うるさいっ。騎士でありながら主を敵に売ったのだぞ。問われて当然だ」
スザク「ですが!!」
ギルフォード「いいんだ」
スザク「そんな……」
ギルフォード「私はそれだけのことをした。だが、悔いてはいない。……姫様のために私は最後まで戦ったのだから」ウルウル
ギルフォード「はい」
コーネリア「貴様は自身の責務を放棄した。間違いないな?」
ギルフォード「は、はい……」
コーネリア「では……その失態に対して処罰を与える」
ギルフォード「何なりと……」
コーネリア「……わ、私の……ファンクラブ……の会員だ、そ、そうだな……」モジモジ
ギルフォード「……は?」
コーネリア「く、口ごたえは許さん!!」
ギルフォード「イエス!!ユアハイネス!!」
コーネリア「で……会員なのだろ?」
ギルフォード「は、はずかしながら……」
コーネリア「か、会員ナンバーは……?」
ギルフォード「……0001番です!!」
コーネリア「……っ」
コーネリア「聞いていないっ!!」
スザク「も、もうしわけありません」
コーネリア「まあ……感謝はしてやる」
スザク「ありがとうございます」
ギルフォード「あの……」
コーネリア「そうか……0001番か……そうか……」
ギルフォード「……やはり騎士除名でしょうか?」
コーネリア「い、いや……今回ゼロの手口は非情に悪質だったといえる」
コーネリア「故に……ギルフォードの行動は致し方なかった……と考えられる……」
ギルフォード「姫様……!!」
コーネリア「……だ、だから……今回は不問にする!!」
ギルフォード「ひめ……さ、まぁ……」ポロポロ
コーネリア「今回だけだからな!!勘違いするな!!」
ギルフォード「我が命……コーネリア皇女殿下のために捧げます……!!」ポロポロ
コーネリア「なんだ?」
スザク「ゼロは?」
コーネリア「ああ、こちらに考えがある気にしなくていい」
スザク「考えとは?」
コーネリア「私に任せておけ」
スザク「は、はい」
コーネリア(ルルーシュ……お前がゼロなのだろ……?)
コーネリア(必ず尻尾を掴んでやる……)
コーネリア(そして……私の前で土下座させてやる……!!)
コーネリア(ルルーシュ!!!覚悟していろ!!)
コーネリア「よし。戻るぞ」
ギルフォード「はっ!」
スザク「護衛いたします」
コーネリア「ふん。護衛はギルフォードだけで十分だがな」
他の会員からは蛇蝎のごとく嫌われてそうだな
多分な、そんな感じじゃないかなww
ヴィレッタ「失礼いたします」
コーネリア「良く来てくれたな」
ヴィレッタ「はっ」
コーネリア「お前にルルーシュ・ランペルージの調査をお願いしたい」
ヴィレッタ「私がですが?」
コーネリア「勿論、他にも数人つける。頼めるか?」
ヴィレッタ「勿論です!!お任せください!!」
コーネリア「そうか。期待している」
ヴィレッタ「はっ」
コーネリア(ふふ……派遣した兵は10名……)
コーネリア(この目を掻い潜るのは至難の技だぞ……ルルーシュ?)
コーネリア「あははははは!!!!」
『―――コーネリア様、プライベート通信が』
コーネリア「なに?―――よし、繋げ」
コーネリア「やはりお前か。何のようだ?」
ゼロ『監視のほうは解いてくれたかな?善良な市民が疑われるのは捨て置けなくてな』
コーネリア「寝言は寝て言うんだな。ルルーシュ」
ゼロ『あくまで強硬な態度を取るのか』
コーネリア「当然だ。お前は我々の敵にして、仇だ」
ゼロ『コーネリア。私は忠告した。ルルーシュは監視するなと』
コーネリア「テロリストに屈するわけにはいかなくてな」
ゼロ『分かった。では、こちらにも考えがある』
コーネリア「なんだ?市民を人質にでもするのか?」
ゼロ『いいや……。これをネット上にバラまくだけだ』
コーネリア「なんだと……?」
『コーネリア!!お前の好きな男は!!』
『ギルフォード!!!』
コーネリア「ひっ」ビクッ
コーネリア「なんだ!!この映像は!?」
ゼロ『コーネリアに100の質問をぶつけただけだ』
コーネリア「い、いつのまに……!!!」ギリッ
『今日の下着の色は!!』
『黒だ!!』
『その下着は誰に見られたい?!』
『ギルフォード!!!』
コーネリア「やめろぉぉぉぉ!!!!!」
ゼロ『あーっはっはっはっは!!ギルフォードという回答は10もあったぞ?』
コーネリア「ゼロ!!きさまぁぁぁ!!!!」
ゼロ『さぁ……これをネットに流すぞ?』
コーネリア「ふ、ふふ……私はコーネリア。神聖ブリタニア帝国第2皇女、コーネリア・リ・ブリタニア……!!こんなことでは屈しない!!」
ゼロ『ほう……?では、この乙女の赤裸々な問答を世界に配布してもいいということか』
コーネリア「す、好きにするがいい……!!そんなもの……貴様を討ち取れるなら……き、きにしない……」
コーネリア「なに……?!」
『朝はユフィとショッピングだ!!昼食後は喫茶店で談笑し、夜はホテルに―――』
コーネリア「消せ!!消してくれ!!!」
ゼロ『……何故だ?』
コーネリア「こ、これ以上……ユフィに嫌われたら……」
『ユフィの寝込みを襲った回数は!!』
『5回!!!』
コーネリア「分かった!!ルルーシュの監視はしない!!だからやめろ!!!」
ゼロ『それでいい。最善の選択をしたな、コーネリア』
コーネリア「ぐ……ぐぅぅ……!!!」
ゼロ『ちなみに、少しでも監視員らしき者を発見したら、ネットに流すだけではなく、テレビ局にも映像を送り放送させる』
コーネリア「な……」
ゼロ『コーネリア……屈する気分はどうだ?ふははははは!!!!!』
コーネリア「くそ……くそ……」ポロポロ
コーネリア「し、しんじられるか……」ポロポロ
ゼロ『信じてもらうしかないな』
コーネリア「ルルーシュ……」ギリッ
ゼロ『話は以上だ。何か質問はあるか?』
コーネリア「いつか必ず……お前に土下座させてやる……」
ゼロ『楽しみにしてる』
コーネリア「消えろっ!!貴様の顔など見たくないっ!!」
ゼロ『珍しく意見があったな。俺もだ』
コーネリア「……」
ゼロ『それではな、コーネリア。―――赤面している表情は本当に可愛いぞ?』
コーネリア「え―――」
ブツッ
コーネリア「ルルーシュめ……最後までふざけて……」
コーネリア「―――私だ。ルルーシュの監視はもういい。撤退しろ」
ルルーシュ「はぁ……疲れるな」
C.C.「なんだ、最後の一言は?予定になかったぞ?」
ルルーシュ「そうだったか?」
C.C.「童貞坊やは女に好きだといわれるとすぐに惚れてしまうからなぁ……」
ルルーシュ「……」
C.C.「私も愛の言葉をお前に贈ってやろうか?」
ルルーシュ「だまれ、魔女」
C.C.「ふん……」
ナナリー「お兄様、C.C.さん。ピザが届きましたよ」
C.C.「おぉ♪」トテトテ
ルルーシュ「全く……」
ルルーシュ(コーネリア……)
ルルーシュ(次は戦場だな……)
ルルーシュ「ナナリー。行こうか」
ナナリー「はい。お兄様」
C.C.「なんだ、真面目に学校か」
ルルーシュ「学生だから当然だろ」
C.C.「よくいう」
ナナリー「お兄様、急ぎましょう」
ルルーシュ「じゃあな」
C.C.「んー」
C.C.「……」
C.C.「えっと……」ゴソゴソ
C.C.「確かこれだな」
C.C.「……」カタカタ
C.C.「折角、編集したのだから、有効活用しないとな」
C.C.「坊やの目的はブリタニアを潰すことだから……うん、私のやることは別に間違っていない……」カタカタ
ニーナ「……」カタカタ
ミレイ「で、今度のイベントなんだけどー」
シャーリー「今度は真面目にやりましょうね」
リヴァル「会長にそんなこといっても無駄無駄」
ミレイ「なんですって!」
ルルーシュ「ははは」
スザク「アーサー、おいで」
アーサー「にゃ!」ガブッ
ルルーシュ「お前、いつまで噛まれるつもりだ?」
スザク「わからない」ウルウル
ニーナ「あら……?これは……」カチッ
『―――お前の趣味は!!!』
『ユフィの部屋に設置した監視カメラの映像をチェックすること!!!』
ルルーシュ「!?」ガタッ
ニーナ「あ、いや、変な動画がアップされてたから」
ルルーシュ「ニーナ!!見せろ!!!」
ニーナ「え、う、うん」
『ユフィの寝込みを襲ったときいつも何からはじめる?!』
『下着を剥ぐ!!!』
ルルーシュ「こ、これは……」フラッ
スザク「これは?!コーネリア総督!?」
リヴァル「なにこれ?マジもの?」
シャーリー「動画のタイトルとか説明は?」
ニーナ「えっと……コーネリアに100の質問……だって」
ミレイ「すごい。軍の宣伝PVみたいなものかしら」
カレン(これって……ゼロが作ったっていってた……動画じゃ……ネットには流さないって言ってたのに)
ルルーシュ(この映像はあくまでも交渉の道具だったのに……!!何故だ……!!どこから……!!!)
スザク(こんなことができるのはゼロしかいない……ゼロ……お前はやはり、間違っている!!!)
ユフィ「……」
ドンドンドン!!!!
コーネリア「ユフィ!!開けてくれ!!わたしだ!!」
ユフィ「入ってこないでください……」
コーネリア「これは全部ゼロの仕業だ!!」
ユフィ「……近づかないでくださいっ!!」
コーネリア「ユフィ……」
ユフィ「もう……話すことはありませんから……」
コーネリア「あぁ……あぁぁぁ……」ウルウル
コーネリア「うわぁぁぁぁん!!!!!」
ユフィ「……もう……プライベートでは会わないように……してください……」
コーネリア「ふあぁぁ……!!!!」
コーネリア「………………」
コーネリア「戦争だ……戦争しかない……イレヴン諸共……ゼロを……殺す……」ユラーッ
兵士「コーネリア総督」
コーネリア「どうした?」
兵士「ギルフォード様は先ほど、病院へ」
コーネリア「な、なにがあった?!」
兵士「それがダールトン様に酷い暴行を受けたようで」
コーネリア「なんだと?!」
兵士「ダールトン様は軍法会議に……」
コーネリア「ば、ばかな……!!どうして……どうして……!!!」フラッ
兵士「総督!!」
コーネリア「これも全てはゼロだ……!!」
コーネリア「ゼロを……殺せっ!!!」ウルウル
兵士「イエス!!ユアハイネス!!!」
コーネリア「土下座させてやるっ!!絶対にぃ!!!」ポロポロ
コーネリア「しゅつげきだぁ!!」ポロポロ
C.C.「ピザがあるぞ?食べるか?」
ルルーシュ「お前!!お前しかいない!!!」
C.C.「あの面白乙女の赤裸々動画のことか?」
ルルーシュ「何故ながしたぁ!!これでもうコーネリアとの全面戦争は避けられない!!!」
C.C.「……」
ルルーシュ「こたえろ……魔女……!!!何故、ながしたぁ……!!!」
C.C.「敵と仲良くするなんて、お前が虚しい想いをするだけだと思って……」
ルルーシュ「ぐぅぅ……!!」
C.C.「悪かったよ。二度としないから、そんなに怒るな」
ルルーシュ(まずい……怒り狂ったコーネリアは学園に直接攻め込んできてもおかしくない……!!)
ルルーシュ(今から弁明を……!!)
ルルーシュ(馬鹿な。ネットに配信された時点で、どう言葉を並べても誰も納得などしない……!!)
C.C.「落ち着け。ピザ、食べるか?」
ルルーシュ「くそぉぉ!!!」
ルルーシュ「きた……!!」
コーネリア『10分だけ待つ。出てこない場合、学園が消し飛ぶと思え!!』
ルルーシュ「魔女!!この状況、どうするつもりだ!!」
C.C.「なんだ。まるで私が悪者だな」
ルルーシュ「ああ、そうだ!!貴様が諸悪の根源だ!!」
C.C.「そういう言い方は嫌いだ」
ルルーシュ「どいつもこいつも……俺の計画を狂わせやがって……!!!」
C.C.「……」
ルルーシュ(アッシュフォード学園に攻め込むなど……やつらも決死の覚悟というわけだな……)
ルルーシュ(ここにはナナリーもいる……)
ルルーシュ「仕方ないか……ここまでだな……」
C.C.「死ににいくのか?」
ルルーシュ「お前の所為でな」
C.C.「もう……わかったよ。じゃあ、取って置きの戦略を教えてやる」
コーネリア「出てきたか……」
ルルーシュ「……」
コーネリア「せめてもの情けだ。貴様が抱えている秘密は墓まで持っていく」
ルルーシュ「そうか」
コーネリア「何か言い残すことはあるか?」
ルルーシュ「コーネリア!!!」
コーネリア「……」
ルルーシュ「ずっと好きだった!!」
コーネリア「……」
ルルーシュ「結婚しよう!!」
コーネリア「……」
ルルーシュ「……」
コーネリア「……」
ルルーシュ(魔女め……最後の最後で俺を……辱めるのか……)プルプル
ルルーシュ「今の素直な気持ちを聞かせろぉ!!!コーネリア!!!」
コーネリア「―――嬉しいに決まっているだろう!!この脆弱者がぁ!!!」
兵士「そうとくぅぅぅ!!!!」
ルルーシュ「お前は俺のことが好きなのか!!!」
コーネリア「大事にしてくれるならっ!!!」
ルルーシュ「大事にする!!こっちにこい!!!」
コーネリア「……」プルプル
ルルーシュ「さぁ」
コーネリア「……ルルーシュ!!!」テテテッ
ルルーシュ「コーネリア……」ギュッ
コーネリア「ルルーシュ……私の初恋……」ギュッ
ルルーシュ(よし。前提条件は全てクリア……!!)
兵士「コーネリア総督!!どういうことですかぁ!!」
ルルーシュ「魔女は言った。童貞も処女も拗らせると、惚れっぽくなるとな!!」
言いたいだけだろwwwww
コーネリア「ひっ」ビクッ
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!!!」
ルルーシュ「貴様たちは、祝え!!!」キィィィン
兵士「イエス!ユアハイネス!!!」
兵士「コーネリア様!!幸せになってください!!」パチパチ
兵士「我々はいつまでもファンでいますから!!」
兵士「ブリタニアばんざーい!!!」
兵士「オール・ハイル・ブリタニア!!!!! 」
コーネリア「ありがとう、お前たち!!」
ルルーシュ「コーネリア……」
コーネリア「ルルーシュ……だが……私はお前の敵だ……」
ルルーシュ「姉上……俺に力を貸してください……大好きです」
コーネリア「……分かった。反逆者に恋をした私の負けだな……この身、お前の好きにするがいい」ギュッ
ルルーシュ(ふっ。堕ちたか……。くくく……利用させてもらうぞ、コーネリア!!)
ブリタニア兵「まずい!!あれは!!!」
コーネリア「いくぞ!!脆弱者めが!!!」
ブリタニア兵「うわぁぁぁ!!!!」
ドォォォン!!!!
ゼロ「よくやったぞ!!コーネリア!!!」
コーネリア「ふ、ふん……そんなこと言われても嬉しくないな」
カレン「くそ……最近、コーネリアがすごい戦績……」
C.C.「嫉妬か?」
カレン「そういうんじゃない!!」
ギルフォード「姫様!!お戻りください!!!」
コーネリア「ギルフォードか……。すまないな、私も所詮、女だったのだ」
ギルフォード「うわぁぁぁぁ!!!!」
ゼロ「コーネリア!!」
コーネリア「分かっている!!動きをとめる!!」
ギルフォード「くそ!!姫様!!!」
コーネリア「ハッチを開けろ」
ウィィィン
ギルフォード「ひめさま……もう……」ウルウル
コーネリア「……ゼロ。頼む」
ゼロ「ああ」
ギルフォード「?!」
ゼロ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!!!祝え!!!」キィィィン
ギルフォード「あぁぁ……!!!ぁぁあああああ!!!!」
ギルフォード「姫様、おしあわせにぃ!!!」ポロポロ
ギルフォード「オール・ハイル・ブリタニア!!!!! 」ポロポロ
コーネリア「ありがとう」
ゼロ「では、いくか」
ゼロ(先日の行政特区日本設立宣言。答えを出さねばな……。ユフィ……!!)
ユフィ「ゼロ……いいえ、ルルーシュ」
ルルーシュ「ユーフェミア総督……」
ユフィ「もう戦争なんてやめよう」
ルルーシュ「……」
ユフィ「お姉様を連れて行ってくれたことには感謝しているけど。でも、やっぱり争いのない世界を私は目指したい!!」
ルルーシュ「―――どうやら俺の負けのようだな」
ユフィ「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「行政特区日本……協力しよう」
ユフィ「ありがとう。―――でも、私って信用ないのね」
ユフィ「脅されたからって、私がルルーシュを撃つと思ったの?」
ルルーシュ「ああ、違うんだよ。俺が本気で命令したら誰だって逆らえないんだ。俺を撃て。スザクを解任しろ。どんな命令でもね」
ユフィ「もう、変な冗談ばっかり。」
ルル「本当だよ」
ルル「例えば、大衆の前で自分はルルーシュが大好きですって言えといえば―――」キィィィン
ルルーシュ「これは……!!」
ユフィ「そうだ……言わなきゃ……私……ルルーシュのこと好きだって……!!」
ルルーシュ「まて!!ユフィ!!」
ユフィ「私はルルーシュのことがだーいすき!!!」テテテッ
ルルーシュ「まて!!待つんだ!!ユフィ!!」
ルルーシュ「くそ!!俺はギアスを発動させていないぞ……!!」
ルルーシュ「このままでは……!!」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ「エリア11の総督がまたいなくなるだけで……黒の騎士団としては……」
ルルーシュ「仕方ない。この状況を最大限に利用してやる!!」
ルルーシュ「……」ダダダッ
この命令だと言うだけじゃないか?
ユフィ「私はルルーシュのことが大好きなんです!!!」
ざわ……ざわ……
ユフィ「えーっと、祝って欲しかったんですけど……ダメですか?」
ユフィ「じゃあ、兵士の方々私とルルーシュを祝ってください!!」
ユフィ「宴です!!」
兵士「オール・ハイル・ブリタニア!!!!! 」
兵士「オール・ハイル・ブリタニア!!!!! 」
「行政特区日本は?」
「なにこれ?どういうこと?」
ユフィ「さぁ!!日本人のみなさん!!私はルルーシュがだーいすきですっ!!」
スザク「なんだ……!?どういうことだ……!?」
C.C.「……坊や……」
スザク「ユフィ!!!どうしたんだぁ!!!」
ユフィ「わたしはールルーシュがーだーいすきっ!!!」
C.C.「おい!」
ゼロ「ユーフェミアを回収したのち、離脱する!!!」
カレン「ゼロ!!」
ゼロ「カレンは紅蓮でユーフェミアを!!」
スザク「させるかぁぁ!!!!」
カレン「ぐっ!!!」
ガキィィン!!!!
コーネリア「邪魔をするなぁ!!!」
スザク「コーネリアさま?!」
ドォォォン!!
ユフィ「みなさーん!!わたしはー!!!ルルーシュがだーいすきなのです!!」
ユフィ「わかっていただけましたかー!?」
カレン「ユーフェミア総督、回収完了」
ゼロ「撤退だ!!!」
コーネリア「ユフィだぁ!!ユフィだぁ!!」ギュゥゥ
ユフィ「あれ?私はルルーシュが好きなんですけど、分かっていただけましたか?」
カレン「これからどうしますか?」
ゼロ「これでブリタニア側はかなり内部で混乱しているはずだ。一気に叩くぞ」
扇「よし」
藤堂「次の戦に勝利すれば……ついに……」
ゼロ「ああ。全てが終わる」
C.C.「うまくいけばいいがな」
カレン「もうそんなこといわない!!」
コーネリア「その通りだ。勝つぞ」
ゼロ「ああ」
ユフィ「ルルーシュ!だーいすき!!」
ゼロ「よしよし」ナデナデ
コーネリア「……」
スザク「ゼロぉぉぉぉ!!!!!ユフィを!!!ユフィをぉぉぉぉ!!!!」
ゼロ「行くぞ。ハドロン砲!!」
C.C.「人使いが荒いな」
スザク「くそぉ!!!くそぉぉぉ!!!!!」
ゼロ「ふははははは!!!!お前の負けだ!!!スザァク!!!!」
ドォォォン
―――黒の騎士団に加入した、コーネリア、ユーフェミアの存在が多くのブリタニア兵を困惑させ、指揮系統を混乱させることに成功。
黒の騎士団の圧倒的優勢のまま事は進み、ブリタニアは大敗を喫した。
これは後に『黒の奇跡』と呼ばれる。
戦いを終えても尚、黒の騎士団は健在。
ルルーシュの傍らにはコーネリアとユーフェミア、そしてC.C.の姿があった。
それから、一年後―――。
ルルーシュ「……」
コーネリア「ルルーシュ、中華連邦の件だが」
ルルーシュ「分かっている。手は打ってある」
ユフィ「ルルーシュ!!だーいすきです!!」
ルルーシュ「ああ。分かってる」
C.C.「ピザ、食べるか?」
カレン「ルルーシュ!!新しい機体のチェックおねがーい」
ルルーシュ「わかった。全く、忙しいな」
C.C.「ブリタニアを潰すまでお前の戦いは終わらないのだろう?」
ルルーシュ「当然だ」
ナナリー「お兄様、蜃気楼が到着しました」
ルルーシュ「よし。いくか……」
ルルーシュ(スザク……俺は俺のやりかたで世界を変えてみせる……!!ふははははは!!!!)
ルルーシュ「そう……俺はもう立ち止まることはできないのだからな!!」
END
カオス
ネリ様かわいすぎワロタ
ある意味平和的に終わった……のか?
Entry ⇒ 2012.05.14 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「ナナリー、神楽耶様、天子様、アーニャ……この辺りか」
C.C.「……ご主人様?何をなさっているのですか?」
ルルーシュ「ん?ああ、ちょっとな」
C.C.「あのピザ……ひとつだけ残しておきました……」
ルルーシュ「ありがとう」
C.C.「い、いえ……でも……あの……殆ど私が食べてしまったので……その……」
ルルーシュ「……」
C.C.「お、おこらないで……ください……」
ルルーシュ「可愛いが、お前は違うな。間違っているぞ」
C.C.「ご、ごめんなさい」ビクッ
ルルーシュ「俺に必要なのは……そう!!ナナリー、神楽耶様、天子様、アーニャ……この辺りだ」
C.C.「……?」
ルルーシュ「神楽耶様は俺のことを夫だと言い触らしているため、既成事実が存在している」
ルルーシュ「問題は……」
C.C.「ご主人様?」
ルルーシュ「天子様は星刻の守りが堅すぎる」
ルルーシュ「アーニャはアーニャ自身のガードが固すぎる……気がする」
C.C.「あのぉ」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「ピザ……どうぞ……」
ルルーシュ「今はいい。食べていいぞ」
C.C.「いいんですか!?」
ルルーシュ「ああ」
ルルーシュ「いいから」
C.C.「あ、あの……えっと……はむっ」
ルルーシュ「さて……まずはアーニャから手に入れるほうがいいか……?」
C.C.「はむ……はむ……」モグモグ
ルルーシュ「いざとなればギアスがあるが……」
ルルーシュ「しかし、そんな偽りの愛など俺は求めていない」
ルルーシュ「ロロを否定している俺が、それを認めるわけにはいかない!!」
C.C.「ご主人様、ピザ、ありがとうございましたっ」
ルルーシュ「気にするな」
C.C.「あの……私は何をしていればいいでしょうか……?」
ルルーシュ「何もしなくていい」
C.C.「でも、何かお役に……」
ルルーシュ「何もしなくていい。留守番を頼むよ。少し出かけてくる」
扇「ゼロ」
ゼロ「カレンのことは掴めたか?」
扇「やはりブリタニア軍に捕らえられたとみて間違いないだろうな」
ゼロ「そうか……」
ゼロ(カレンは今、ブリタニアに捕らえられている。つまり、ナイトオブラウンズ……)
ゼロ「そうか!!!」
扇「ど、どうしたんだ?」
ゼロ「ふはははは!!!!そうか!!!」
ゼロ「カレンはブリタニアの捕虜になっている!!好都合だ!!!」
扇「な、何を言っているんだ?!」
ゼロ(アーニャとナナリーを同時に手に入れることができるかもしれないな……!!)
ゼロ(なにせカレンとは連絡が―――)
神楽耶「ゼロ様?なにかいいことでもあったのですか?」
ゼロ「いや。他愛も無いことですよ、神楽耶様」
神楽耶「もうそうやって新妻にも秘密にするのですね。でも、そこが素敵なのですけど」
ゼロ(かわいい……)ナデナデ
神楽耶「ゼロ様、これからどうされますか?中華連邦の件はこれでいいとして……」
ゼロ「いや、まだ終わってはいません」
神楽耶「え?どういうことですか?」
ゼロ「神楽耶様、少しお願いがあるのですが」
神楽耶「はいっ!何なりと仰ってくださいまし!!」
ゼロ「では、天子様にところに行っていただきたい」
神楽耶「その程度ならよろこんで」
ゼロ「そして、伝えて欲しいことがあります」
ゼロ「神楽耶様の護衛を」
扇「わ、わかった」
ゼロ「さて……天子様強奪計画はこれでいいとして……」
扇「おい、今なんていった?」
ゼロ「なにも」
扇「……」
ゼロ「なんとかしてカレンと連絡を取る方法はないものか……」
扇「それは無理だと思うが」
ゼロ「……」
ゼロ(いや、強引な方法なら一つだけあるな)
ゼロ「ラクシャータ」
ラクシャータ「なに?」
ゼロ「作ってもらいたいものがある」
カレン(はぁ……ルルーシュ……早く助けにきて……)
ナナリー「カレンさん」
カレン「ナナリー。あたしにばかり構ってていいの?」
ナナリー「ご迷惑でしたか?」
カレン「ううん。あたしは嬉しいよ」
ナナリー「よかった」
カレン「で、今日もルルーシュの話、してくれるの?」
ナナリー「えっと……昨日はどこまで話ましたっけ?」
カレン「確か……ナナリーが小学生になったところまでだったかな?」
ナナリー「ああ。そうでした、そうでした。ここからがすごく面白いんですよ」
カレン「まあ、物心ついた時期だしね」
ナナリー「はい。―――あれは忘れもしません。その日も私はお兄様と一緒にお食事をしていました」
ナナリー「で、そのときにお兄様はソーセージを私に食べさせてくれたのです」
カレン「うんうん。それで?」
カレン「へえ。そうなんだ」
ナナリー「それでいて、なぜがお兄様は噛むなと」
カレン「噛むな?どういうこと?」
ナナリー「そのソーセージは食べるものではなく、舌で舐めて味を楽しむものだと」
カレン「ふーん」
ナナリー「それでですね。言われた通りに私はそのソーセージを丹念に舐めました」
ナナリー「すると、時折ピクッピクッって動くんです。それに少し驚いてしまって」
カレン(動くソーセージ……?そんなものあるんだ)
ナナリー「しばらく舐めていると顎が疲れてしまって……もう食べれませんっていっちゃいました」
カレン「それ美味しかったの?」
ナナリー「んー……そうですね。何故かお兄様の匂いが口の中に広がったので、とても幸せな気分になりました」
ナナリー「そのあとは特製のドレッシングがかけられたサラダを食べたんですけど……ふふ、そのときお兄様が変な声をあげたのが面白くて」
カレン「変な声?」
ナナリー「ドレッシングをかけるときだと思うんですけど、『ぁんっ』とかそんな……ふふ……ご、ごめんなさい。思い出したら、またおかしくなって……ふふ……」
ナナリー「さぁ……どうなんでしょう?でも、似たようなことは何度もありましたよ?」
カレン「そうなの?」
ナナリー「きっとお兄様の癖なんでしょうね。うふふ」
カレン「あれだよね。そんな日常でもナナリーにとっては大切な思い出なんだ」
ナナリー「毎日が思い出ですから」
カレン「そっか。うん……そうだよね……あたしも……」
ナナリー「そういえばカレンさんもお兄様が……」
カレン「うん。ま、ナナリーほど出来た妹じゃなかったけど」
ナナリー「そんなことありません」
カレン「いいって、お世辞は」
ナナリー「いいえ。カレンさんは立派な妹ですから」
カレン「そ、そう?」
ナナリー「はい」
カレン(年下の子に立派な妹といわれてもね……)
ナナリー「アーニャ?どうしたの?」
アーニャ「そろそろお時間です」
ナナリー「……わかりました。それではカレンさん」
カレン「うん。またね」
アーニャ「……」
カレン「なに?」
アーニャ「すこし、ナナリー様に馴れ馴れしい」
カレン「残念。あたしは一年前まで一緒の学校に通ってたんだ。仲良くて当然なの」
アーニャ「……私も今、同じ学校に通ってる」
カレン「ナナリーはいないけどね」
アーニャ「……」
カレン「……」
アーニャ「べーっだ」
カレン「なっ?!―――べーっ!!!ふんっ!!」
カレン(気になるな……)
カレン(そもそも動くソーセージって一体……?)
カレン(んー……?)
カレン「ちょっと気になるじゃない」
スザク「カレン」
カレン「なによ?」
スザク「アーニャに何かしたのか?」
カレン「は?してないけど?」
スザク「でも、すごく不機嫌なんだ。ゴミ箱を蹴飛ばすアーニャなんて初めて見た」
カレン「しらない!!それよりも早くここから出せ!!」
スザク「それはできない。―――それじゃあ」
カレン「あ!!ちょっと!!気になることがあるんだけど」
スザク「なんだい?」
カレン「あんた、動くソーセージって知ってる?」
神楽耶「天子様」
天子「かぐやー」テテテッ
神楽耶「度々お邪魔して申し訳ありません」
天子「ううん。そんなこと全然いいの。私は、神楽耶が会いに来てくれるだけで」
神楽耶「そうですか」
天子「それで話って?」
神楽耶「実は……」
天子「はい」
神楽耶「……天子様。星刻のことは愛していらっしゃいますよね?」
天子「え?あ、いや……そんな……わたしは……えっと……」モジモジ
神楽耶「どうなのですか?」
天子「……うん」
神楽耶「はぁ……。なら、安心ですわ」
天子「え?」
天子「な、なに?」
神楽耶「どうしてもこれを伝えずして死ねないとゼロ様が仰って」
天子「うん……」
神楽耶「―――あのとき、貴方のか弱くも可憐な肩を抱いたとき、一目で恋に落ちてしまったと」
天子「え……」
神楽耶「麗しき中華連邦の姫儀を血に染めた手で抱いてしまったこと、本当に申し訳ない」
神楽耶「貴方の身を穢したこと、それが私の最大の失策であった」
神楽耶「そして、貴方が星刻を愛していること、それは誤算だった」
神楽耶「私は貴方のことをいつでも見守っている。貴方が望むのなら海も飲み干してみせましょう」
神楽耶「決して結ばれることはない運命ならば、せめて貴方のために尽力をつくしたい……」
天子「え……あの……それ……」
神楽耶「以上です」
天子「えぇぇぇ!?!?」
天子「えっと……それは……あの……ゼロが……?」
神楽耶「はい。天子様のことを愛してしまったようです」
天子「そ、そんなこと……私……困る……」オロオロ
神楽耶「分かっています。貴方は貴方が愛した者の傍に居ればいいのです」
天子「そ、そうなの……?」
神楽耶「ええ」
天子「……でも……あの……」
神楽耶「どうされましたか?」
天子「……わ、わたし……そんな告白されたの……初めてで……」
神楽耶「えっと……星刻とは?」
天子「シ、星刻とは……ただ……忠義の誓いを交わしただけで……だから……その……」モジモジ
神楽耶「え……」
天子「ああ……そんな……でも……私は……うぅ……」
神楽耶(まさか……ゼロ様、天子様好みの告白を……?)
天子「あ、しんくー」
星刻「そろそろ定例会議が……。これはこれは、失礼いたしました、神楽耶様」
神楽耶「いいえ。私のほうこそ突然お邪魔してしまって申し訳ありません」
天子「あ、神楽耶」
神楽耶「はい?」
天子「ゼロに伝えてほしい……」
神楽耶「はい。なんと?」
天子「―――私はあなたに嫁ぐことはできない」
天子「貴方の言うとおり、私とゼロは交わることのない運命だから、と」
星刻「て、天子さま?!それは……!?」
神楽耶「はい。承知しました」
天子「ごめんね。神楽耶」
神楽耶「いえいえ」
星刻「天子様!?!それは?!それはどういうことですか!?ゼロに何をいわれたのですか?!」
ラクシャータ「できたよ」
ゼロ「僅か数日で開発できるとはな。流石だ」
ラクシャータ「ただし、一度バレたらもう使えないだろうね」
ゼロ「一度で十分だ。カレンは優秀だからな」
ラクシャータ「随分、買ってるんだね」
ゼロ「当然だ」
ラクシャータ「あはは。まあ、いいけど」
ゼロ(よし……あとは……)
神楽耶「ゼロ様、ただいま戻りました」
ゼロ「おお。神楽耶様。失礼なことをいたしました。神楽耶様に伝令を頼むなど」
神楽耶「気にしないでください。これも妻としてのつ、と、め。ですわ」
ラクシャータ「どうでもいいけど、神楽耶様とゼロって子作りしてるのぉ?」
ゼロ「それは……まだ、先の話だな」
神楽耶「ま、ゼロ様ったら。―――天子様からの伝言を預かってきました」
ルルーシュ「ふふ……天子様……確かに貴方の想い……受け取った」
C.C.「ご主人様……?」
ルルーシュ「―――私はあなたに嫁ぐことはできない、か。ふははは……」
ルルーシュ「貴方は朱禁城から殆ど外に出たことがない……。そして絶望的なほど男性に免疫がない」
ルルーシュ「貴方はずっと腫れ物のように扱われてきた。その中で星刻という存在は眩しく見えたのでしょうね」
C.C.「もしもーし」プニプニ
ルルーシュ「そして貴方は恋をしたと……勘違いしている」
ルルーシュ「星刻が天子様にとっての恋愛感を形成した。天子様は星刻を中心にして周り回っているだけに過ぎない」
ルルーシュ「その中に星刻と良く似た思考を持ちながら、全く別の存在が乱入してくれば……貴方は気にせずにはいられない」
C.C.「ご主人様……無視しないでください……」
ルルーシュ「天子様……俺はね、プロポーズなどしていない。愛していたけど諦めたという趣旨の言葉を並べただけ」
ルルーシュ「それを貴方は容易く結婚に結びつけた……」
ルルーシュ「第一条件はクリアしたも同然です……天子様……フハハハハハ!!!!!!」
C.C.「ひっ」ビクッ
ナナリー「それですね、いつもどんな水着なのかお兄様は教えてくれないんですよ?」
カレン「それ、最低だね」
ナナリー「でも、お兄様なりの気遣いだったのかもしれません」
カレン「そうかな?」
ナナリー「そうですよ、きっと」
カレン「だといいけど」
ナナリー「どうかしたのですか?」
カレン「ねえ、ナナリー。この前、話してくれた動くソーセージの話なんだけど」
ナナリー「なんでしょうか?」
カレン「それ……もっと詳しく教えてくれない?」
ナナリー「どうしてですか?」
カレン「いいから」
ナナリー「は、はい」
カレン(もし……スザクの考えが正しいなら……これは……)
カレン「弾力は?」
ナナリー「普通のソーセージより……んー……少し柔らかかったかも」
カレン「他に何か感じなかった?」
ナナリー「なにかって?」
カレン「なんでもいいの。えっと、何かねばっこい……ものとか……」
ナナリー「私の唾液がすごく出ていたので、それはよくわかりませんでした」
カレン「そう……。えっと、毎回舐めてただけなの?」
ナナリー「そうですよ?こう……舌でペロペロって」
カレン「……」
ナナリー「カレンさん?」
カレン「そのあとのサラダにかかるドレッシングはどんな味だった?」
ナナリー「えーと……味……味……なんて表現したらいいか……」
カレン「海鮮系だったんじゃない?」
ナナリー「ああ。そうかも。はい、思い返してみればそうだった気がします」
ナナリー「それがなにか?」
カレン「聞いてナナリー。それは……」
ナナリー「はい?」
カレン(待って……ルルーシュがそんなことする?)
カレン(良く考えて……。ルルーシュがナナリーに悪戯をするなんて……)
ナナリー「あの……」
カレン「ナナリー。ルルーシュによく何かされてた?」
ナナリー「何かって?」
カレン「例えば……そう!!お風呂を一緒に入ったり」
ナナリー「私は体が不自由なので咲世子さんが留守のときはよく」
カレン「そっか……。じゃあ、トイレは!?」
ナナリー「そ、それぐらいは自分でできます……」
カレン「着替えを覗かれたりは!?」
ナナリー「このような体なので、お兄様に着せてもらうことはよくありますけど……」
ナナリー「あの……カレンさん、何を知りたいのですか?」
カレン「なんか体を舐められたこととかない?!」
ナナリー「へ?!」
カレン「胸をもまれたとか?!」
ナナリー「あ、ありません!!お兄様はそんなことをする人じゃないです!!」
カレン「ほんとに?」
ナナリー「勿論です!いくらカレンさんでもそんなことをいうと、私、怒りますっ」
カレン「ごめんごめん」
カレン(じゃあルルーシュは食事のときにしか悪戯をしなかったってこと……?)
カレン(いつでもナナリーを襲えるチャンスがあったのに……?)
ナナリー「……でも……」
カレン「え?」
ナナリー「これは一年前なんですけ……着替えているとき、誰かの視線をよく感じていました。咲世子さんに手伝ってもらっていたときなんですけど」
カレン「他にはなにかあった?」
カレン「はぁ?!」
ナナリー「すごく怖かったので……誰にも相談はできなかったのですけど」
カレン「それ毎回?!」
ナナリー「いえ。お手洗いは稀にあった程度です」
カレン「……」
カレン(ルルーシュ……)
ナナリー「着替えのときの視線は誰のものだったのか……」
カレン「そっちは頻繁にあったの?」
ナナリー「昼間から夕方に集中していました。あとそうですね一週間に4日ぐらいの割合で」
カレン「そう……。その視線……誰か分からないの?」
ナナリー「そ、それは……」
カレン「ナナリー……誰が犯人かわかってるんじゃないの?」
ナナリー「……」
カレン(ルルーシュ……殺す……!!)
カレン「ナナリー!!妹は玩具じゃないんだ!!怒っていいよ!!」
ナナリー「え?でも……何か事情があったんじゃないかって……」
カレン「事情もジョージもないよ!!そんなこと!!!」
ナナリー「……」
カレン「あたしは……許さない……そんな卑劣な奴を……!!!」
ナナリー「カレンさん……」
カレン(なんとかしてルルーシュと連絡を取りたい……)
カレン(一発ぶん殴らないと……気が治まらない……!!!)
ナナリー「カレンさん……あの……」
カレン「ナナリー!あたしが怒ってやるから!!」
ナナリー「そ、そうですか……」
カレン「ルルーシュ……妹を性の道具にしやがって……!!」
ルルーシュ「ロロ、頼みたいことがある」
ロロ「なに?」
ルルーシュ「これをカレンに渡してきてほしい」
ロロ「救出じゃなくて?」
ルルーシュ「ああ。まだその時期ではない。機体も奪われている以上、カレンだけを救出してもな」
ルルーシュ「なにより、侵入するだけで精一杯だろうし」
ロロ「わかったよ」
ルルーシュ「頼む」
ルルーシュ(よし、あの特殊な通信装置さえカレンに渡れば……)
ルルーシュ(ナナリー……アーニャ……)
ルルーシュ「ん?あれは……」
ルルーシュ「よし……」
アーニャ「記録……」ピッ
ルルーシュ「アーニャ」
アーニャ「ルルーシュ」
ルルーシュ「写真か?」
アーニャ「そう」
ルルーシュ「よかったら、お昼でも一緒にどうだ?」
アーニャ「いいよ」
ルルーシュ「そうか」
アーニャ「どこいくの?」
ルルーシュ「どこがいい?」
アーニャ「どこでも。ルルーシュとなら」
ルルーシュ「そうか」
アーニャ「……」
ルルーシュ「アーニャ、軍はどんな感じなんだ?」
アーニャ「特に」
ルルーシュ「つまらないか?」
アーニャ「別に」
ルルーシュ「楽しくもないか?」
アーニャ「今は楽しい」
ルルーシュ「そうか……」
アーニャ「……」モグモグ
ルルーシュ(やはり会話が弾まない……!!)
ルルーシュ(ついてきたからもしやとは思ったが……奢りに釣られただけか……!!)
ルルーシュ「お、美味しいか?」
アーニャ「うん」
ルルーシュ(やはりガードが固いな……アーニャは……)
アーニャ「……ルルーシュは楽しい?」
アーニャ「そう」
ルルーシュ「……」
アーニャ「……」
ルルーシュ(くそ……何を話せば……!!スザクのことを訊くか……?いいや、それとも……)
アーニャ「ねえ、ルルーシュ」
ルルーシュ「ど、どうした?」
アーニャ「やっぱり、この写真、ルルーシュに似てる」
ルルーシュ「それは……!!」
ルルーシュ(昔の俺……!!)
アーニャ「最近、この写真を眺めているときが多いの」
ルルーシュ「え?どうして?」
アーニャ「それは……」
ルルーシュ(まさか……俺の正体に気がついているのか……?!)
アーニャ「ルルーシュ、今日の記録、いい?」
アーニャ「……」キョロキョロ
ルルーシュ「どうした?」
アーニャ「あの」
店員「はい?」
アーニャ「写真、おねがい」
店員「ああ、いいですよ。並んでください」
ルルーシュ「なるほど」
アーニャ「ルルーシュ、もっとくっついて」
ルルーシュ「はいはい」
アーニャ「……」ギュッ
店員「はい、チーズ」カシャ
アーニャ「ありがとう」
ルルーシュ「じゃあ、ここは払っておくから」
アーニャ「いい。割り勘で」
アーニャ「割り勘」
ルルーシュ「……わかった。今度はアーニャからご飯に誘ってくれ」
アーニャ「え?」
ルルーシュ「そのときはアーニャの支払いってことでいいだろ?」
アーニャ「ホントにいいの?」
ルルーシュ「ああ」
アーニャ「ルルーシュ……」
ルルーシュ「入り口のところで待っていてくれ。―――すいません。お会計を」
店員「かしこまりました」
アーニャ「……ありがとう」
ルルーシュ(ちっ……やはりアーニャを篭絡させるのは手間が掛かりそうだな)
ルルーシュ(時間をかけていくしかない)
ルルーシュ(となれば……当面は天子様に的を絞ったほうがいいか……)
ルルーシュ「待たせたな」
アーニャ「待ってない」
ルルーシュ「よし、学園に戻ろうか」
アーニャ「……うん」
ルルーシュ(アーニャはそもそも恋愛に関心があったりするのか……?)
ルルーシュ「な、なあ、ひとつ訊いてもいいか?」
アーニャ「なに?」
ルルーシュ「好きな人っているのか?」
アーニャ「え?」
ルルーシュ「ほら……えっと……気になる異性とか……」
アーニャ「それは……」
ルルーシュ「いるのか?」
アーニャ「ルルーシュ、嫌い」タタタッ
ルルーシュ「なっ!?―――ちぃ!!やはり、アーニャにこの手の話題は難しいか。対策を練るしかないな」
カレン「あー!!もう!!ナナリーが酷い目にあっていたなんて!!」
カレン「ルルーシュめ……!!」
スザク「カレン、荒れているね」
カレン「スザク……。おかげさまでね」
スザク「ルルーシュを見限ったか?」
カレン「それはまだ。確かにあんたの言ったとおりだったよ。ルルーシュは屑だ」
スザク「ならもう降伏するんだ。今なら君を―――」
カレン「紅蓮に乗せて黒の騎士団と戦って死ねってこと?」
スザク「ああ」
カレン「言ってくれるね」
スザク「ルルーシュは妹に手を出す最低な男だ。そんな男が人の上に立っている。君は許せるのか?」
カレン「それは……」
スザク「僕なら即座にクーデターを起こし、その事実を公表する」
カレン「……」
カレン「お生憎様。あたしはゼロについていく、シスコン犯罪者のルルーシュは知らない」
スザク「そう自分に言い聞かせてもルルーシュはゼロだ」
カレン「……!!」
スザク「そして……ゼロは妹に手を出した最低最悪の男」
カレン「それは……」
スザク「君も妹だったのだから、その気持ち悪さが分かるはずだ」
カレン「ぐっ……」
スザク「さあ。僕たちに協力してくれ。協力するなら極刑は免れるかもしれない」
カレン「そんな嘘に……!!」
スザク「……」
カレン「うぅ……」
カレン(確かに……もうあたしの中でルルーシュは……完全に……)
スザク「良く考えることだ」
カレン「……スザク……」
だよな
ソーセージも
ルルーシュがしゃぶり尽くす→ナナリーに舐めさせる(ルルの匂いが口に広がる)
→ナナリーの疑似フェラを見たルルーシュが思わず持っていたソーセージを動かす(動くソーセージ)
→その後ナナリーが舐めたソーセージをルルーシュが舐める(唾液交換、噛んだらだめな理由)
かもしれん
天才か
ルルーシュがやっぱり変態だというのは良く分かった
それはすごい
ロロ「……」
カレン「だ、れ……?」
ロロ「これを」
カレン「え?」
カレン「―――いない?」
カレン「……なに……これ……?」ピッ
ルルーシュ『カレンか』
カレン「ルル―――」
ルルーシュ『静かにしろ』
カレン「ど、どうして……?ここは一切の通信ができないはず」
ルルーシュ『ラクシャータの新開発だ。ただし、すぐに使えなくなるだろう』
カレン「そ、そうなんだ」
ルルーシュ『これからやってほしいことを指示する』
カレン「ま、まってよ!!訊きたい事があるんだ!!」
ルルーシュ「なんだと?」
カレン『あのさ……』
C.C.「ご主人様?あの……お風呂の用意ができました」
ルルーシュ「ああ」
カレン『ちょっと今のC.C.?!どういうこと?!』
ルルーシュ「落ち着け」
カレン『な、なにしてるのよ!こんな非常時に!!』
ルルーシュ「話せば長くなる」
カレン『こっちは何もできないっていうのに……!!!』
C.C.「ご主人様?あの……」
ルルーシュ「だまっていろ!!!」
C.C.「ひゃ……ご、ごめんなさい……ぶたないで……おねがいします……」ガタガタ
カレン『ねえ……あんたってサディストなわけ?支配欲が強いの?どっち?』
ルルーシュ「なんの話だ!!」
ルルーシュ「わけがあるんだよ!!わけが!!」
カレン『ごめんだけど、今の私はあなたの言葉を信じることができないの』
ルルーシュ「どういうことだ?」
カレン『スザクから聞いたよ。ナナリーに色々な悪戯をしてたんだってね』
ルルーシュ「なに……?」
カレン『実の妹になにしゃぶらせてるんだ!!あんたはぁぁぁ!!!!!』
C.C.「何をですか?」
ルルーシュ「まて話が見えない。スザクはなんといったんだ?」
カレン『ナナリーがあんたとの思い出を嬉しそうに語ってくれたんだ。そのとき……動くソーセージの話をした』
ルルーシュ「な……?!」
C.C.「うごく……そーせーじ?ご主人様、それなんですか?どこにあるんですか?」モゾモゾ
ルルーシュ「やめろ!!!そこにはない!!」
C.C.「ひぐっ……ごめんなさい!!ごめんなさい!!勝手なことをして!!おねがいします、すてないで!!」ガタガタ
カレン『……さいてーね、あんたって』
カレン『誤解?はっ。どんな誤解なんですか?ゼロ?』
ルルーシュ「いいか?動くソーセージは玩具のことだ」
カレン『玩具?』
ルルーシュ「ナナリーは物を咥える癖が中々直らなかったんだ」
カレン『それで?』
ルルーシュ「それで物を咥えそうになったとき、その玩具をよく咥えさせていた」
カレン『食事中も?』
ルルーシュ「食事中だからこそだ」
カレン『どういうことよ?』
ルルーシュ「ナナリーは目が見えない。食べ物とそうでないものの味を分からせるためにしていた」
カレン『……本当なの?』
ルルーシュ「ああ。そういえば、その話はナナリーにしていなかったな。ソーセージだと思い込んでいたのかもしれない。小さかったしな」
カレン『じゃあ、それ上手く言ってないじゃん』
ルルーシュ「ああ。ナナリーの癖は自然と直ったからな」
ルルーシュ「は?」
カレン『だから―――』
C.C.「ご主人様……あの……もう怒ってないですか?」
ルルーシュ「もう怒ってない」
C.C.「じゃあ……あの……近くにいても……いいですか?」
ルルーシュ「ああ。こい」
C.C.「……♪」テテテッ
カレン『なにしてんの?』
ルルーシュ「話を続けよう」
カレン『誤魔化さないで!!!今、C.C.はどこにいるの?!ええ?!』
ルルーシュ「どこって……」
C.C.「ご主人様……」スリスリ
ルルーシュ「股間に……」
カレン『ゼロ。私はもう紅月カレンを捨てて、カレン・シュタットフェルトとして生きていこうかと思います』
C.C.「ひっ……ご主人様……ごめんなさい……怒鳴らないで……」ガタガタ
カレン『……で、海鮮系のドレッシングは?』
ルルーシュ「それはなんだ?」
カレン『ソーセージを咥えさせたあと、ドレッシングをよくかけてたんでしょ?サラダに』
ルルーシュ「サラダは普通に並ぶだろ?」
カレン『そりゃ並ぶよ。問題はドレッシング!!』
ルルーシュ「ドレッシング、使わないのか?」
カレン『使うよ!!中身はどうだったの!?』
ルルーシュ「カレン、何がいいたい?時間がないんだ。はっきり言ってくれ」
カレン『あんたはナナリーにソーセージを咥えさせたあと、その……変なものをサラダにぶっかけてたんじゃないの?!』
ルルーシュ「変なもの……?」
C.C.「ご主人様……?ここかたいですね……」スリスリ
ルルーシュ「ああ。そこはな」
カレン『……もういい……なんで……C.C.ばっかり……』
ルルーシュ『カレン。まて、今のは―――』
カレン「もういいです。あたしは……」
ルルーシュ『まずい!!もう通信が切れる!!カレン!!頼みごとがあるんだ!!!』
カレン「……」
ルルーシュ『いいか!!ナナリーとアーニャーに伝えてほしいことがある!!』
カレン「……なんですか?」
ルルーシュ『それは―――ああ!!おい!!そこは触るな!!!』
C.C.『ご、ごめんなさい!!ひどいことしないで!!なんでもしますから!!だから、痛いことだけは……!!』
ルルーシュ『いや!!服を脱ぐな!!そこに触りさえしなければなにも―――ああ!!おい!!下から脱ぐな!!』
C.C.『でも……』
ルルーシュ『分かった!!わかったから―――』
カレン「……っ」グッ
バキィ!!!
カレン「あー、通信機壊れちゃった。意外と脆いね、これ」
カレン(ナナリーとアーニャに伝えてほしいことってなんだったんだろう……)
ナナリー「カレンさん」
カレン「ああ……ん?」
アーニャ「なに?」
カレン(ゼロとして何を伝えようとしたんだろう……。まあ、もうどうでもいいか)
ナナリー「カレンさん、少し外に出ませんか?」
カレン「え?」
アーニャ「勿論、監視つきだけど」
カレン「いいの?」
ナナリー「はい」
カレン「でも……」
ナナリー「スザクさんの提案なんですよ?」
カレン「スザクの……?」
カレン(懐柔しようって魂胆か……?)
ナナリー「ごめんなさい、手錠をつけたままで」
カレン「いいよ。でも、ホントによかったの?」
ナナリー「はい。スザクさんが、カレンさんは特別な捕虜だからって」
カレン「ふーん」
アーニャ「……」ジーッ
カレン(ルルーシュ……この二人にどんな用が……?)
カレン「ねえ、ナナリー?」
ナナリー「なんでしょうか?」
カレン「昔さ……その、何かをよく咥える癖とかあった?」
ナナリー「え?」
カレン「覚えていない?」
ナナリー「えっと……そうですね、良く覚えてないです」
カレン(そりゃそうか……)
アーニャ「……ナナリー様はよく物を咥えていたと思います」
ナナリー「ど、どうして?!」
アーニャ「これを」ピッ
ナナリー「な、なんですか?」
カレン「あー……ナナリーが積み木を咥えてるね」
ナナリー「ど、どうしてそんな写真が!?」
アーニャ「良く知らない」
カレン「他にはある?」
アーニャ「えっと……はい」
カレン「これ……!?」
ナナリー「なんですか?なにが写っているんですか!?」
カレン「ナナリーが……えっと……誰かの……女の子……お姉さんかな……?」
ナナリー「きっとユフィ姉さまです!!」
カレン「その人の足の親指をしゃぶってる」
ナナリー「そ、そんな恥ずかしい写真が……!!!」
アーニャ「かわいい」
カレン「どうしてそんな写真を?」
アーニャ「わからない」
カレン「……他には?」
アーニャ「その二枚だけ」
カレン「……あ、ちょっと!!」
アーニャ「なに?」
カレン「この写真の子……誰かに……」
アーニャ「ルルーシュ」
カレン「は!?」
アーニャ「……私の……初恋……かもしれない」
カレン「なんで!?」
ナナリー「アーニャ……お兄様のことを……?」
アーニャ「最近、良く似た人と知り合いになって……それでなんとなく……気になって……ます」
アーニャ「はい」
ナナリー「じゃあ、私と一緒ですね」
アーニャ「え?」
ナナリー「私もお兄様のこと大好きですから」
アーニャ「私はだーいすき」
ナナリー「私はだいだいだーいすきです」
アーニャ「私もだいだいだいだいだいすき」
ナナリー「もうアーニャ、お兄様のこと好きすぎですっ」
アーニャ「ナナリー様も」
カレン(待って……。といことはアーニャは昔、ルルーシュとナナリーに近いところにいたってことよね?)
カレン(じゃあ……ルルーシュは……二人に正体を明かすようなことを伝えたかった……?)
カレン(でも、本当に?特にナナリーには隠したほうがいいだろうし……。アーニャは……もしかしたら明かすことで仲間になるかもしれないけど)
カレン(はぁ……もしかしたら……あの通信すごく重要なことだったんじゃ……。そうだ……そもそもあんな危険を冒してまで連絡してきたんだから……)
カレン(あぁ……やっちゃった……どうしよう……)オロオロ
ルルーシュ「くそ!!!」バンッ!!
C.C.「ひっ」ビクッ
ルルーシュ「通信が途絶してしまった……!!くそ!!」
C.C.「あ、あの……ご主人様……わ、わたしの……せいですか……?」
ルルーシュ「カレンに伝えなければならなかったのに……!!」
ルルーシュ「ナナリーには一言、愛している。アーニャにはゼロからの愛の告白を……!!!」
ルルーシュ「くそ……!!ナナリーはともかく、アーニャはガードが固いからまずは告白をして反応を知りたかったのに……!!!」
C.C.「ごめんなさい……ごめんなさい……」ガタガタ
ルルーシュ「こうなったら……予定を前倒しにするか」
C.C.「ご主人様……見捨てないでください……わたし……ここ以外に……行く場所が……」
ゼロ「留守番をしていろ!!」
C.C.「は、はいっ」
ゼロ(まずは天子様だ……)
ゼロ(あの愛の告白から時間を十分にあけた。そろそろ向こう色々気にし始めているころだろう……くくく……)
天子「はぁ……」
星刻「……」
星刻(最近、天子様がため息をつかれるときが多くなってきたな)
星刻(それもこれもゼロから愛の告白を受けてからだな……)
星刻(政治的な意図はないようだが……ゼロめ……何を考えている……)
天子「はぁ……」
星刻「天子様?ご気分でも優れないのですか?」
天子「え?いいえ、大丈夫だから」
星刻「そうですか……」
兵士「失礼いたします」
星刻「どうした?」
兵士「ゼロ」
天子「……!!」ガタッ
兵士「―――と神楽耶様が謁見にまいられました」
ゼロ「イカルガにいてもらってもよかったのですよ?」
神楽耶「そうはまいりませんわ。天子様は親友であり盟友でもありますもの。会えるときに会っておきたいのです」
ゼロ「そうですか」
ゼロ(神楽耶様は俺に無償の愛を注いでくれているが、それでもいつか尽きるときがくる)
ゼロ(なるべく心象を悪くしたくないのが本音だが……)
天子「あ……」
神楽耶「天子様、ご無沙汰しております」
天子「う、うん」
ゼロ「天子様、いつもと変わらぬ美しさですね」
天子「え……そ、そんなこと……」
星刻「何用だ?」
ゼロ「私は天子様と二人きりで話したかったのだが?」
天子「え……わ、私と……ですか……?」
星刻「そんなことはできない。同席させてもらう」
星刻「当然だ。どんな狼藉を働くか分かったものではない」
ゼロ「これは異なことを。私は天子様を心から敬愛している。それ故に天子様だけには嫌われたくはない」
天子「ゼロ……」
星刻「それでもだ!!貴様は天子様に何をしたか―――」
天子「星刻、やめて」
星刻「え……?」
天子「ゼロは私を救ってくれたの。ひどいことは言わないで」
星刻「しかし……」
天子「ゼロ……ごめんなさい」
ゼロ「気にしていない。そうだ。今日は―――この花束を渡そうと思いまして」バッ
天子「わぁ……綺麗……いいの?」
ゼロ「勿論」
天子「ありがとう、ゼロ。嬉しい」
星刻「がはっ……はぁ……くっ……大丈夫……まだ持つはずだ……」
星刻「だ、大丈夫です……天子様……はぁ……はぁ……」
ゼロ「……」
天子「ほんとに大丈夫?」ナデナデ
星刻「は、はい……天子様の優しさが……私の苦しみを和らげます……」
天子「よかったぁ」
ゼロ(策士め。やはりこの男をどうにかしなければならないか……)
神楽耶「相変わらず仲がよろしいのですね」
天子「そ、そんな……」
星刻「そんな恐れ多い……」
天子「あ、そ、それで……今日は……どんな……」
ゼロ「ええ。実は天子様と星刻の仲がどれほど発展しているか確認しておきたかったのです」
天子「え!?」
星刻「なんだと……?それだけのためにか?」
ゼロ「当然だろう。私は政略結婚を阻止した。心を守るためにな。その後の進展を聞きたくなるのは普通のことだと思うが?」
神楽耶「私もしりたいですわ」
天子「そ、それは……あの……」
ゼロ「どうなのですか、天子様?」
天子「えっと……私と星刻は別に……」
星刻「ごほ!ごほっ!!」
天子「しんくー?!」
ゼロ「これはおかしな話ですね。つまり天子様はそう言う関係ではないと?」
天子「だって……あの……星刻とは……昔、約束をしただけで」
神楽耶「将来を誓い合ったのではなかったのですか?!」
天子「えっと……」
ゼロ(くくく……俺を意識してか、星刻との仲を肯定したくないと見た。天子様はまだまだ子どもだ。読みやすい)
星刻「そのような浮ついた話などない!!」
ゼロ「ほう……?では、天子様が惚れた相手が目も前に来たら、お前は祝福できるわけか?」
星刻「がっは!?―――と、当然だ……。だが、天子様の心を射止める者など……いないっ」
星刻「ゼロ!!無礼であろう!!!」
ゼロ「落ち着け。これは政治の場ではない。お茶会と思っていただこう」
神楽耶「そうですわ。ピロートークと同じですから」
星刻「しかし……!!」
ゼロ「さぁ、天子様?」
天子「え、えっと……わた、しは……その……」
ゼロ「まずはいるかいないかだけでも」
天子「……い、いる」
星刻「ごぼぉ?!」
天子「しんくー?!しんくー!?」
星刻「天子さ……ま……私は限界です。早く……通常の職務を……」
ゼロ「まて、星刻。そうはいかない。何故、私がこの質問をしたのか分からないのか?」
星刻「ま、まさか……貴様ぁ!!!ゼロぉぉぉ!!!!」
天子「え?え?なに?どうしたの?」オロオロ
天子「あ……は、はい……」
ゼロ「つまり……私も貴方を愛する身だ。貴方の思い人の有無が知りたいのです」
天子「え……そ、それは……あの……あの……」モジモジ
星刻「ゼロ!!!剣を抜け!!!決闘だ!!!」
ゼロ「私は戦争をしに来たのではない」
天子「しんくー!やめてー!!」
星刻「しかし!!こいつは天子様に……天子様に……!!!」
ゼロ「天子様はお美しい。恋に落ちないほうが不思議だ」
天子「そ、そんなこと……わたしなんて……」
ゼロ「いいや。天子様はこの大地を潤す、大弁の花だ」
天子「ゼロ……」
ゼロ「貴方の笑顔は日の光を思わせる」
神楽耶(私にもその台詞を言ってほしいものです……)
星刻「ごぼぉ?!がはっ?!ごほっ!!ごほほっ!!ああ、天子様、私は……もうだ……め……かも……しれません……」チラッチラッ
星刻「は、はい……」
ゼロ「貴方の知略もここでは見れそうに無いな」
星刻「貴様……!!」
ゼロ「天子様?」
天子「は、はい……」
ゼロ「そろそろ私たちは失礼させていただきます」
天子「もう……?」
ゼロ「……!」
神楽耶「……っ」
天子「お見送りを」
ゼロ「いえ。そこまでしていただくわけにもいきません。天子様もお忙しい身ですし」
天子「そう……ですね……。では、ここで」
ゼロ「ええ、またお会いしましょう」
天子「はいっ。また」
神楽耶「ゼロ様、天子様をその気にさせてどうするのです?!」
ゼロ「何をいっているのですか?」
神楽耶「だって……天子様は……星刻と……契りを……」
ゼロ「神楽耶様、私は何もしていない。下心など微塵もありません」
神楽耶「でも、先ほどの会話はどう考えても―――」
ゼロ「私には貴方という妻がいるのに。そんなことをするはずが無い」
神楽耶「あ……ゼロ……様……」
ゼロ「ふふ……あれは神楽耶様という新妻がいるからこそです。気持ちに余裕が出るのでしょう」
ゼロ「だから、相手を自然に褒めることもできるわけです」
神楽耶「そ、そうだったのですか……出すぎたことを……」
ゼロ「いいえ。気にしていません」
神楽耶「ゼロ様……」ギュッ
ゼロ「愛していますよ」ギュッ
ラクシャータ「……ゼロってロリコンなわけ?」
C.C.「お、おかえりなさい、ご主人様」
ルルーシュ「ああ」
C.C.「服は私が……」
ルルーシュ「いいから、休んでいろ」
C.C.「でも、何もしないのは……」
ルルーシュ「いいから」
C.C.「は、はい」ビクッ
ルルーシュ「さて……条件は既に揃ってきたな……」
ルルーシュ「あとは天子様の心を一気に動かすイベントを……」
ルルーシュ「そうだ……いい手がある……」
ルルーシュ「だが……やれる……」
ルルーシュ「黒の騎士団を動かす必要はない」
ルルーシュ「そもそも中華連邦にも現在のトップをよく思っていない連中は少なからずいる」
ルルーシュ「ふはははは!!!!!よし……次の作戦に移るか……!!」
カレン(あれから数日……ルルーシュからの連絡はない……)
カレン(あたしのせいで……大きな作戦を台無しにしちゃったんだ……あぁ……どうしよう……どうしよう……)
スザク「決心はついたかい?」
カレン「残念。あたしはあんたがウソをついたってよくわかったから」
スザク「嘘?」
カレン「ああ。ルルーシュが言ってた、あれは動くソーセージを玩具だったってね!!」
スザク「……どうやってルルーシュと連絡をとった?」
カレン「あ……」
スザク「カレン……君はやはり、外部と連絡をとっていたのか?!」
カレン「な……?!違う!!えっと……そう!!テレパシー!!」
スザク「ふざけるな!!やはり君はわざと捕虜になったんだな!!?」
カレン「まさか……あたしをはめたの!?」
スザク「ルルーシュがするわけないだろ!!ナナリーに自分のちん―――」
ナナリー「スザクさん!!何をしているのですか?!」
ナナリー「乱暴は許しません」
アーニャ「スケベなスザク、嫌い」
スザク「ちが……」
カレン「どっかいってよ、痴漢!」
スザク「君は……!!」
ナナリー「スザクさん」
スザク「総督、お言葉ですが。紅月カレンは外部と連絡をとっていました」
ナナリー「それがなんですか?」
スザク「ここでの情報が彼女から外に漏れている可能性も」
ナナリー「カレンさんに話したのは私とお兄様の思い出だけです。軍事機密は一切語ってもいませんし、見せてもいません」
スザク「……」
アーニャ「スザク、邪魔」
スザク「アーニャまで……。わかりました。今回は不問にします」
ナナリー「ありがとうございます」
カレン「ううん。大丈夫」
アーニャ「でも連絡をとっていたのは、マズい」
カレン「それは……ごめんなさい」
ナナリー「話してくれますか?誰に連絡をし、どんなことを話したのか?」
カレン「それは……」
ナナリー「カレンさん」
アーニャ「話さないと記録にするから」
カレン「……ルルーシュと話をしたの」
ナナリー「お兄様!?」
アーニャ「……」
カレン「ナナリーとアーニャに伝えたいことがあったって」
ナナリー「お兄様はなんて!?なんていっていたのですか?!」
カレン「ごめん。でも、すごく大事なことだったみたい」
アーニャ「でも、どうしてルルーシュと?」
アーニャ「こいびと?」
カレン「そんなんじゃない!!」
ナナリー「カレンさん……お兄様のこと……」
カレン「こ、このことは」
ナナリー「はい。とくにブリタニア軍に不利益になるようなことではなさそなので」
カレン「ありがとう……」
アーニャ「……」
カレン「なによ?」
アーニャ「ルルーシュってもしかして―――」
ジノ「あ、ここにいたのか!!」
ナナリー「どうしたんですか?」
ジノ「中華連邦と黒の騎士団が攻めてきたんだよ」
アーニャ「このタイミングで?」
ナナリー「そんな……」
天子「星刻、気をつけて」
星刻「はっ」
天子「あと……ゼロにも……死なないで、と」
星刻「機会があれば」
天子「一言も伝える暇がないの?」
星刻「戦争ですから。―――それでは!!」ダダダッ
天子「あ、しんくー!!しんくー!!」
天子「……」
天子「ゼロ……私は……」
兵士「天子様!!」
天子「え?なにっ?」ビクッ
兵士「早くおにげ―――」
テロリスト「見つけたぜ……天子様……。あんたには中華連邦の崩壊のために働いてもらうか」
天子「ひっ……しんくー!!!ゼロー!!ゼロー!!!」
扇「なに?!朱禁城でクーデターだと?!」
オペレーター「応援要請が」
扇「星刻は?!」
ラクシャータ「もう出発しちゃってるし、戻ってもしかたないんじゃない?」
扇「これからブリタニアと一戦交えようとしているときに……!!」
神楽耶「うろたえてはいけません!!!」
扇「神楽耶様……?」
神楽耶「既にゼロ様がテロリストの動きを察知して動いています」
扇「本当ですか?!」
ゼロ『本当だ!!陣頭指揮は藤堂に任せてある!!』
藤堂『ゼロ!早く合流してくれると助かる』
星刻『ゼロ……おまえ……!!』
ゼロ『ふはははは!!天子様の救世主は私だ、星刻』
星刻『おのれぇぇ!!ゼロぉぉぉ!!!!なぜ、その情報を私にまわさなかった?!ゼロぉ!!!』
テロリスト「へへ、どこかの男が言ったとおりだったな」
テロリスト「ああ、警備が薄くなる瞬間が本当にあったとは」
天子「うぅ……ぜろ……ぜろぉ……」
天子「わたし……は……」ウルウル
ゼロ「ふははははは!!!!」
テロリスト「だれだ?!」
天子「え……?」
ゼロ「天子様。ご無事ですか?」
天子「ぜ……ぜろ……」
ゼロ「今、お救いいたします」
天子「ゼロー!!!ゼロー!!!ゼロー!!!」
ゼロ「ふふ……」
テロリスト「なんだてめーは!!しねー!!」
ゼロ「―――中華連邦の女神は天子であることを認めろぉ!!!!」キィィィン
テロリスト「天子萌えー!!!」
天子「ゼロー!!!」テテテッ
ゼロ「お怪我はありませんか?」
天子「ない!ゼロ……たすけにきてくれるなんて……」ギュゥ
ゼロ「当然ではないですか。言ったはずです。貴方が望むなら海も飲み干してみせる、と」
天子「ゼロ……私ね……気づいたの」
ゼロ「何にですか?」
天子「こわくなったとき……ゼロの顔があたまにね……うかんできて……」ウルウル
ゼロ「天子様……」
天子「ぜろが……きた、とき……すご、く……うれ……し、くてぇ……」ポロポロ
ゼロ「天子様……もう大丈夫です。私がいます」ギュッ
天子「ゼロ……ゼロ……」ギュゥゥ
ゼロ(天子強奪計画の前提条件は全てクリア。あとは天子様が他の三人を認めるかどうか……か)
ゼロ(さて、あとはナナリーとアーニャか……)
カレン(くそ……みんな……私の所為で強硬手段に出たの……?)
カレン(ごめん……ごめんね……)
ナナリー「カレンさん」
カレン「ナナリー?!どうして……あんたは……」
ナナリー「もう戻ってこれないような気がして……」
カレン「え……それって……」
ナナリー「ですから、もしお兄様に会ったら―――」
咲世子「カレン様!!―――と、ナナリー様!?」
カレン「咲世子さん?!どうして!?」
咲世子「混乱に乗じてお二人を救出せよとのことでしたので」
ナナリー「二人?」
咲世子「カレン様とナナリー様です。さあ、ルルーシュ様がお待ちです」
ナナリー「お兄様が!?」
カレン「ナナリー、出ようよ!!何を伝えたいのか知らないけど、それは直接言うべきだと思う!!」
ジュレミア『ルルーシュ様のために!』
スザク『くっ!!厄介な相手が……』
アーニャ『スザク、邪魔』
スザク『アーニャ?!』
アーニャ『記録にしてあげる……』ポチッ
ゴォォォ!!!
ジュレミア『我が忠義がそのようなもので!!』
ジノ『スザク!!大変だ!!』
スザク『どうした?!』
ジノ『ナナリー総督が連れ去れた!!』
スザク『なんだって?!』
ロイド『大変だ。紅蓮が奪われちゃった!』
スザク『紅蓮が?!』
カレン『どきなぁ!!!!ブリタニアぁぁ!!!』
カレン『そうだ』
スザク『君は……』
ナナリー『にゃー』
スザク『ナナリー?!』
アーニャ『まって……それは卑怯』
カレン『追ってくるなら、追ってきなよ』
スザク『カレン!!そんなことをしてどうなるかわかっているのか?!』
カレン『ナナリーは想いを伝えるべき相手がいるんだ!!』
スザク『ルルーシュはゼロなんだぞ!!ナナリー!!』
ナナリー『にゃー』
カレン『分かってるってさ』
スザク『知った上で……!!』
アーニャ『ナナリー様、待って』
カレン『それじゃあね、アーニャ。楽しかったよ』
ゼロ「首尾は?」
神楽耶「ゼロ様!!―――と、天子様?!」
天子「ゼロ……」ギュゥゥ
ゼロ「離れなくなってしまって。まあ、些細な問題だ」
神楽耶「ちょっと!!!天子様!!それはずるいです!!」
天子「ゼロからはなれたくない……」
神楽耶「私の夫なのにー!?」
ゼロ「あっはっはっは」
扇「カレンから連絡がはいった。総督を連れて帰還するそうだ」
ゼロ「そうか。よし、我々はこれで最高のカードを手に入れたことになる。全軍、後退しろ」
天子「ゼロ……」ギュゥゥ
神楽耶「くぅぅ……!!―――がまん……がまん……ここで焦っては本妻としての威厳が損なわれますわ」
ゼロ(完璧だ……ついに……あと一人……)
ゼロ(アーニャだけ……!!)
シンクー乙
ゼロ「……C.C.?」
C.C.「あ、ご、ご主人様……お、おかえりなさい……」
ゼロ「今から客人が来る。お前は大人しくしていろ?いいな?」
C.C.「は、はい……大人しくしています……」
ゼロ「よし」
扇『ゼロ。大変だ』
ゼロ「どうした?」
扇『一機だけ執拗に追いかけてくる機体がある。ナイトオブラウンズだ』
ゼロ「モルドレッドか?」
扇『ああ』
ゼロ「ナナリーを奪還しに来たのだろう……。カレンと藤堂で捕らえるように伝えろ」
扇『わかった』
ゼロ「よし……。条件は全てクリアか。長かった……長かった……!!ハハハハハハハ!!!!!!!」
C.C.「ひっ」ビクッ
神楽耶「イカルガの艦内。ゼロ様の自室ですわ」
ナナリー「え……でも……この感じ……」
アーニャ「この匂い……ルルーシュに似てる……」
天子「ゼロー?どこー?」キョロキョロ
C.C.(しらない子がいっぱいいる……)オロオロ
ゼロ「ようこそ。姫君たちよ」
ナナリー「……ゼロ……いえ……貴方は……」
アーニャ「ナナリー様は私の後ろに」
天子「ゼロー」テテテッ
神楽耶「天子様っ!?」
ゼロ「危害を加えるつもりは一切ない。―――その証拠を見せましょう」
ルルーシュ「―――みんな。よく集まってくれた」
アーニャ「ルルーシュ……?」
ナナリー「お兄様……」
ナナリー「お兄様が……ゼロ……だったのですね」
ルルーシュ「そうだ」
アーニャ「どうしてここに呼んだの?」
ルルーシュ「ほしかった」
天子「ゼロ……」ギュゥゥ
神楽耶「ほしかった……?」
ルルーシュ「理想の世界が欲しかった。世界を壊しても創造できないような桃源郷がな」
ナナリー「どういうことですか?」
ルルーシュ「俺はお前たちは愛している」
ナナリー「……っ」
アーニャ「……」ピクッ
天子「私もすき……」ギュゥゥ
神楽耶「わ、私は勿論!!ゼロ様がどのようなお姿でも愛していました!!」
ルルーシュ「俺はお前たちと明日を生きたいと考えているんだよ」
ルルーシュ「早い話が一緒に住みたい」
アーニャ「私たちと?」
ルルーシュ「ああ。この先、ずっと」
天子「うん……住む……」ギュゥ
神楽耶「ゼロ様とならどこでも桃源郷ですわ」
ルルーシュ「ありがとう。神楽耶様。さあ、こちらに」
神楽耶「……ゼロ様」ギュッ
ナナリー「ここにいる方々で……ですか?」
ルルーシュ「不満か、ナナリー?俺はお前が傍にいるだけでそれでいいんだ」
ナナリー「でも……」
アーニャ「ルルーシュは一人を愛せないの?」
ルルーシュ「全員を愛しているではダメか?俺には元々王の素質がある。妻を一人に絞ることは難しいんだよ」
アーニャ「……」
ルルーシュ「それともそういう男は最低だと思うか?」
ルルーシュ「なら、残念だ。俺はアーニャのことが本当に好きだった」
アーニャ「……」
ルルーシュ「学園であったとき……アーニャの可愛さに目を奪われたから」
アーニャ「……ほんとに?」
ルルーシュ「……あと……今のアーニャは忘れているかもしれないが、昔、アーニャと俺は結婚の約束を交わした」
アーニャ「……!!」
ルルーシュ「無論、子ども同士の微笑ましい約束だけどな」
アーニャ「ご、めんなさい……私……記憶が曖昧で……」
ルルーシュ「いいさ。だけど、俺は是非お前には傍にいてほしい。8年前の約束を果たしたい。たとえ、アーニャに記憶がなくてもな」
アーニャ「ルルーシュ……」
ルルーシュ「アーニャ……こい」
アーニャ「……」テテテッ
ルルーシュ「アーニャ……ずっと好きだった」
アーニャ「多分……私も……好きだった」ギュッ
ルルーシュ「……どうして?」
天子「ゼロ……すき……」ギュゥゥ
神楽耶「ゼロさまぁ」ギュゥゥ
アーニャ「ルルーシュ……だいすき……」ギュゥ
ナナリー「そんな……みんなを騙して……」
ルルーシュ「騙す?ナナリー、俺の愛は本物だ」
ナナリー「そんなこと!!」
ルルーシュ「カレンが捕虜になっているとき、俺は危険を顧みず、カレンに通信機を渡した」
ナナリー「それは……」
ルルーシュ「ナナリーにどうしても伝えて欲しいことがあったからだ」
ナナリー「それは……?」
ルルーシュ「愛している」
ナナリー「お兄様……おにいさまー!!私も愛しています!!お兄様!!!」ギュッ
ルルーシュ「ふふ……俺もだよ、ナナリー。ずっと愛している……」ギュッ
ナナリー「お兄様……愛しています……お兄様……」スリスリ
ルルーシュ(従順な妹を……)
神楽耶「一生、ついていきますわ……ゼロさま……」ギュゥゥ
ルルーシュ(奥ゆかしい大和撫子な若妻を……)
天子「ゼロ……すき……すき……」ギュゥゥ
ルルーシュ(純粋無垢な少女を……)
アーニャ「ルルーシュ……愛してる……」ギュゥゥ
ルルーシュ(将来を約束したという設定の年下の幼馴染を……)
ルルーシュ(俺は全てを手に入れた!!!ふはははは!!!あーっはっはっはっは!!!!)
C.C.「あの……」
ルルーシュ「黙っていろ!!」
C.C.「ご、ごめんなさい!!大人しくしてます!!」
ルルーシュ「では、みんな。今日から俺と共に生活するんだ、みんなに挨拶しておくか」
ナナリー・アーニャ・神楽耶・天子「「はいっ」」
ゼロ「―――というわけだ」
ナナリー・アーニャ・神楽耶・天子「「よろしくお願いします」」
カレン「ちょっとまってよ!?なにそれ?!」
扇「おい……それはいくらなんでも」
星刻「天子様ー!!!がふっ?!ごほっ!?ごひっ?!ごほがは?!くっ……これではもはや……数刻の命……」チラッチラッ
天子「ゼロ……好き……」ギュゥゥ
星刻「……」
ラクシャータ「あっはっはっは。いいねえ、ロリコンを極めた男、ゼロかぁ」
カレン「ちっともよくないよ!!ゼロ!!世間体を考えてよ!!世間体を!!」
扇「そうだ。いくらなんでもそれはゼロの威厳を失うことに―――」
ゼロ「威厳だと?男の威厳は両手で束ねた女の数で決まるっ!!指揮官の威厳は戦果で決まるっ!!違うか!?」
カレン「あ……いや……そうかもしれないけど……」
ゼロ「話は以上だ。これはなんら政治的なことでも戦術的なことでもないため、口出しはしないでもらおう」
藤堂「……なんという……男……だ……。羨ましい……限り……」
ゼロ「では蓬莱島に向かう」
ナナリー「これからはどうするのですか?」
アーニャ「私は戦うけど」
ゼロ「ナナリーと天子様は是非とも蓬莱島に残って我々の帰りを待っていて欲しいところだが」
天子「いや……私もゼロと共に……」
神楽耶「でも、天子様は職務が……」
天子「所詮、天子なんてただの記号だから……これからは蒋麗華と名乗っても……」
神楽耶「そこまでの覚悟が……」
ナナリー「おにい―――ゼロ様!!私もゼロ様と共に戦います!!ゼロ様と一緒に生き、一緒に死にたいのです!!」
ゼロ「そうか……その覚悟。無碍にはできないな。よし!!全員、俺とともに修羅の道を進むぞ!!!」
ナナリー・アーニャ・神楽耶・天子「「おー♪」」
カレン「……やっぱり……ルルーシュって……」
オペレーター「ゼロ。通信が。これは……ブリタニア軍からです」
ゼロ「ほう……?繋げ」
ゼロ「シュナイゼル?……なにようか?」
シュナイゼル『総督を返してもらおうと思ってね』
ゼロ「ナナリー総督ですか?ふははは、それはナナリー総督自身に聞きましょうか」
シュナイゼル『総督が帰るといえば返してくれると?』
ゼロ「その通りだ」
シュナイゼル『すごい自信だ。まるで答えを知っているかのような』
ゼロ「当然だ。もうここにいる四人の少女は私に添い遂げることを決めている」
ナナリー・アーニャ・神楽耶・天子「「……」」コクコク
シュナイゼル『なるほど……。では、ひとつ昔話をしようか』
ゼロ「昔話?」
シュナイゼル『ナナリーの兄、ルルーシュという男の話だよ。私の弟でね。よくチェスをしていた』
ゼロ(なんだ……なんだ……この悪寒は……)
シュナイゼル『ルルーシュは頭がよくて、性格も優しかった。昔から周囲の女の子に好意を寄せられていたよ』
ゼロ(シュナイゼル……まさか……)
カレン「癖……?」
シュナイゼル『そう。妹のナナリーを溺愛していた。―――悪い意味でね』
扇「悪い意味……?」
シュナイゼル『妹のナナリーはまだ幼く、物の道理など理解できるはずもない。なのに―――』
ゼロ「通信を切れ!!!このような戯言に付き合っている暇はなぁい!!!!」
オペレーター「ダメです。切れません。ジャックされているようです」
ゼロ「シュナイゼル……!!!!」
シュナイゼル『ナナリーを裸にして体を舐めたり……トイレを覗いたり……』
カレン「……!!」
ゼロ「やめろ!!個人のプライベートを侵害するなぁ!!!ナナリー総督の不敬にもなるぞ!!!』
シュナイゼル『あと如何わしい形のもの……そうだね、円柱状の玩具や指をよく咥えさせていたこともある』
シュナイゼル『当時はよくわからなかったが、成長してみると、あれは性的虐待の何者でもなかった』
カレン「うわぁ……さいてー」
ゼロ「やめろぉぉぉぉ!!!!!!」
誰かあの妄想貴族を隔離病棟に叩き込め
ルルーシュ乙
ナナリー「……」
ゼロ「ナナリー!!あの男のことを信じるなっ?!」
シュナイゼル『そのときの写真もここにあるよ?』
扇「むごい……」
ラクシャータ「わお……」
シュナイゼル『ナナリーの母君であるマリアンヌ皇妃ならもっと面白い話を聞けたかもしれないがね』
ゼロ「妄言もたいがいにしろ!!!そんな兄がこの世にいてたまるかぁ!!!!!」
神楽耶「……ゼロ……様……」
ゼロ「あぁ!!神楽耶様!!!」
星刻「天子様、あの男に近づいてはなりません!!」グッ
天子「ぜろー!!ぜろー!!はなして!!しんくー!!!」ジタバタ
ゼロ「ナナリー!!信じるな!!奴の妄言だ!!」
ナナリー「……お兄様……」
アーニャ「ルル―――ぁ」キィィィン
アーニャ「ちょっと待ってくれない?」
ゼロ「え……?」
ナナリー「アーニャ……?」
シュナイゼル『アーニャか。どうした?』
アーニャ「今の発言、色々と間違っているわ」
ゼロ「アーニャ……」
シュナイゼル『ほう?どこが違うのかな?これは私が見聞きした事実なんだけど』
アーニャ「まぁ……なんていうか。ぬるいわね」
ゼロ「え?」
カレン「な、なにいってるの?」
アーニャ「ルルーシュはもっとすごいことしてたわよ。えーと……たしか、ナナリーがまだ1歳のとき―――」
ゼロ「おまえ!!おまえはなにものだぁぁ!!!!」
アーニャ「え?ルルーシュの母、マリアンヌよ?ゼロ様」
ゼロ「……!!!」
アーニャ「そう。ナナリーがまだ言葉も分からないとき時期ね。ルルーシュはそのとき率先してナナリーのオムツ交換をしてくれていたわ」
扇「いい兄じゃないか」
アーニャ「初めはそう思っていたわ。ところがどっこい、頭の切れるルルーシュの目的は別にあったの」
星刻「別だと?」
藤堂「妹のオムツをコレクションしていたのか?」
アーニャ「そう!その通り!!」
ゼロ「ぬおぉぉぉぉお!!!!!!」
ナナリー「……」
アーニャ「まぁ、初めは妹が大好きなんだろうなって思っていたけど、でも、集めていたのはさすがにねえ」
カレン「最悪……幻滅……害虫……」
アーニャ「ま、それが発覚したときはシャルル皇帝がカミナリ落としてくれて一件落着になったんだけど」
シュナイゼル『すごいね。コーネリアもそこまで手を汚してはいなかったよ?』
ゼロ「ちがう!!そんな変態な兄などいなぁぁぁい!!!!」
ナナリー「……お兄様……」
ナナリー「スザク……さん……」
スザク『帰ってくるんだ』
扇「まってくれ!!そのルルーシュの話は……」
スザク『そうです。そこにいるゼロは妹に手を出す最低の男、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです』
ラクシャータ「あら、そうなの?」
カレン「……」
星刻「やはり貴様に天子様はふさわしくない!!」
天子「ぜろー!!私はだいすきだからー!!ぜろー!!!」ジタバタ
神楽耶「わ、わたしは……ゼロさま……が……ど、どんなか、かか、たでも……あ、ああいして……」
ゼロ「―――おのれ!!!」
ルルーシュ「シュナイゼル!!!」
アーニャ「あー、ゼロってルルーシュだったのねー」
シュナイゼル『さあ、四人の少女を返してもらおうか。ルルーシュ、君に任していればその子たちが悲しむからね』
ルルーシュ「だまれぇぇぇ!!!!」
ルルーシュ「ナナリー!!違う!!これは全部―――」
ナナリー「……」
ルルーシュ「ナナリー……お前……目が……!!」
ナナリー「8年ぶりにお兄様の顔を見ました。―――それが変質者の顔なのですね」
ルルーシュ「うわぁぁぁぁぁああああ!!!!!!」
ナナリー「……」
カレン「自業自得ね」
扇「全くだ」
ラクシャータ「ショタコンはセーフよね?」
シュナイゼル『さあ、ルルーシュ?』
スザク『ナナリーとアーニャを返してもらう』
ルルーシュ「せっかく……せっかく……てにいれたのに……!!!」
ルルーシュ「こんな……こんなことで……俺は……俺はぁぁぁぁ!!!!!」
C.C.「―――ご主人様!!」テテテッ
カレン「C.C.?」
C.C.「み、みなさん……そ、それいじょう……ご主人様をいじめないでっ……」
アーニャ「C.C.……記憶が……?」
シュナイゼル『苛めているわけじゃないよ。これは事実だ』
C.C.「でも……ご主人様は……ないてますっ!!」
扇「……」
C.C.「ご主人様?痛いですか?私が絆創膏をはりますから……泣かないでください……」オロオロ
ルルーシュ「おまえ……部屋にいろといっただろう……」
C.C.「ご、ごめんなさい……でも、ご主人様の叫び声をきいたら……体がかってに……それで……あの……」
ルルーシュ「おまえ……」
C.C.「ご、ごめんなさい!!ひ、ひどいことはしないで……!!おねがいです……!!」
ルルーシュ「……」ギュッ
C.C.「え……?」
ルルーシュ「ありがとう……守ってくれて……俺はもう大丈夫だ……」
ルルーシュ「―――兄上?」
シュナイゼル『なにかな?』
ルルーシュ「ここまで俺の秘密を暴露したんだ。当然、暴露される覚悟があるんだろうな?」
シュナイゼル『なに……?』
ルルーシュ「俺が貴様の過去を何も知らないとでも思っているのか?」
シュナイゼル『……』
ルルーシュ「俺はユーフェミアとよく遊ぶ仲だった」
シュナイゼル『これで話し合いは終わりにしようか』
ルルーシュ「ジャックは?」
オペレーター「解析は完了しています……」
ルルーシュ「よし、次は奴に通信を切らせるな」
シュナイゼル『まさか……こうなることを……』
ルルーシュ「当然だ。ただ、ナナリーのオムツ事件を暴露されて少し冷静さを欠いたがな。すべてC.C.のおかげで立ち直ることができた」
C.C.「そ、そんな……」
シュナゼル『スザクくん。通信を切ってくれ』
スザク『無理です』
ルルーシュ「そこでクロヴィス兄さんを呼んで……」
シュナイゼル『ルルーシュ、やめろ』
ルルーシュ「嫌がるユフィに無理やり、その場でクロヴィス兄さんをとても口には出来ないことをして見せたらしいですね」
シュナイゼル『!?』
スザク『なに……それは本当かルルーシュ?!』
シュナゼル『何を……そんなことを……』
ルルーシュ「ユフィはたまに泣いて俺に相談しにきましたよ?お兄様たちが裸になって私の前で変なことをはじめるってね」
シュナイゼル『だ、だけど……私は……ユーフェミアに手を出しては―――』
ルルーシュ「その行為そのものを無理やり見せ付けるのも性的虐待だろうが!!!」
カレン「うん……あたしだったらそんな兄、殺してるね」
スザク『シュナイゼル……殿下……』
シュナイゼル『だが、手はだしていないよ?それは事実だからね』
おのれシュナイゼル!
ヽ人人人人人人人人人人人人人人人ノ
/ ̄(S)~\ < >
/ / ∧ ∧\ \< 嫌なら見るな! 嫌なら見るな! >
\ \( ゚Д,゚ ) / /< >
\⌒ ⌒ / ノ Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Yヽ
)_人_ ノ
/ /
∧_∧ ■□ ( ))
( ; )■□  ̄ ̄ヽ
γ⌒ ⌒ヽ  ̄ ̄ノ ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
シュナイゼル『!?』
ナナリー「え?」
アーニャ「物心もついていないナナリーになんかしたのかしら?」
スザク『あなたは……!!いや、あなたたちは屑だ!!!』
ルルーシュ「スザク……」
スザク『どうしてそんなことが平気でできる!!』
カレン「うんうん」
神楽耶「あぁ……もう誰を信じたら……」オロオロ
星刻「天子様は渡さん!!!」
天子「ぜろー!!!ぜろー!!わたしが、わたしがすきだからー!!」
スザク『ナナリーは僕が預かる!!アーニャもだ!!!』
ルルーシュ「スザク……おま―――」
ナナリー「いやですっ!!!!」
ルルーシュ「え……?」
ナナリー「私はスザクさんの傍にだけはいたくありません!!!」
カレン「え?!」
神楽耶「まさか……スザクさん……まだ……」
スザク『神楽耶……言うな……』
ナナリー「気づいていないと……思っていたのですか?」
スザク『な、なにをだい……?』
ナナリー「私の着替え……お手洗い……入浴……」
スザク『な……ちが―――』
ナナリー「ずっと覗いていたではありませんか!?」
スザク「がっ……!?」
神楽耶「……変わっていませんのね。私にも同じ事を何度かしていましたわね」
スザク『あれは……』
神楽耶「私のことを好いていたからと長年信じていましたが……やはりそういうことなのですね?」
スザク『ちがう!!僕はそんなことしていない!!!するわけないだろ!!!』
スザク『で、でも……僕は覗いただけだ!!手を出してはいない!!』
シュナイゼル『私もだよ?少なくともそこにいる愚弟よりは安心できるはずだよ?』
ルルーシュ「なっ……!?」
ナナリー「お兄様も手は出していません!!!」
ルルーシュ「ナナリー……」
天子「はなして!!」バッ
星刻「天子様!!!そいつに近づいては!!」
天子「ゼロ!!私はあなたが好きになりました!!それは私のことを愛してくれているから!!」ギュゥ
ルルーシュ「天子様……」
神楽耶「……私もですわ!!私はゼロ様の行動に惚れたのです!!そして話すうちに憧れから愛情に変わりましたわっ!!」
ルルーシュ「神楽耶様……」
アーニャ「あ……あれ?―――ルルーシュ、すき」ギュゥ
ルルーシュ「みんな……ありがとう……」
藤堂「ゼロ……この男は……すごい……。一生、ついていこう……!!」
スザク『ナナリー……きっと後悔するよ?』
ナナリー「しません」
シュナイゼル『では、これで―――』
オペレーター「通信、切れました」
ラクシャータ「まぁ、べつにいいんじゃない?ロリコンでも仕事さえしてくれればさぁ」
藤堂「むしろゼロ以外の首領は考えられない!!!」
カレン「はぁ……もう……未来がないじゃない……あたしの……」ウルウル
ルルーシュ「みんな……本当についてきてくれるのか?」
ナナリー「はい」
神楽耶「勿論ですわ」
天子「ゼローすきー」
アーニャ「私も大好き」
ルルーシュ「ありがとう……本当に……ありがとう……」ウルウル
C.C.「ご主人様、うれしそう……よかった……」
ゼロ「……」スタスタ
神楽耶「あ。ゼロ様」
ゼロ「神楽耶様、今度の会議で―――」
神楽耶「い、いまは急いでおりますの……」テテテッ
ゼロ「……」
ナナリー「あ。ゼロ様」
ゼロ「ナナリー、あの―――」
ナナリー「私、用事があるので……」
ゼロ「……」
天子「ゼロー」テテテッ
アーニャ「ゼロー」テテテッ
ゼロ「どうした?」
天子「みんながもう近づくなっていうんだけど……」
アーニャ「ゼロに近づくと、死ぬより辛い目にあうって。どういうこと?」
カレン「あー!!天子様、こっちであそびましょうね」ヒョイ
天子「まって!!私はゼロと話が!!」ジタバタ
扇「アーニャ、機体の整備があるからきてくれ!!」グイッ
アーニャ「まって……ゼロと話を……」
ゼロ「……」
ラクシャータ「騎士団内でゼロの黒い噂が蔓延しちゃってるよぉ?」
ゼロ「黒い噂だと……?」
ラクシャータ「そうそう」
藤堂「酷い話だ。ゼロは幼女に対して紳士であると説明はしているのだが」
ラクシャータ「小さい子を好きになるのは仕方ないわよね?」
藤堂「ゼロ。あとでどうしたらあのような女児に好かれるのかをご教授願いたいのだが……」
ゼロ「くそ……!!」
ゼロ「結局……結局……こうなるのかぁ……!!!」
ゼロ「ここまでの努力はなんだったんだぁぁぁ!!!!!」
ルルーシュ「くそ……!!くそがぁ!!!」ダンッ!!
C.C.「ひっ」ビクッ
ルルーシュ「あ……すまない……」
C.C.「ご主人様?だいじょうぶですか?」
ルルーシュ「C.C.……」
C.C.「あの……ピザ……いりますか?」オロオロ
ルルーシュ「お前だけは……普通に接してくれるんだな?」
C.C.「だって……私にはご主人様しか……いませんから……」
ルルーシュ「おいで……C.C.……」
C.C.「はい……」
ルルーシュ「本当に欲しかったのは……お前みたいな子だったのかもしれないな……」ギュッ
C.C.「うれしいです……ご主人様……大事にしてください……ずっと……」
ルルーシュ「ああ……お前だけは手放さない……手放すものか……」
―――その10分後、C.C.の記憶が戻り、ルルーシュが発狂したのは言うまでもない。
おしまい。
救われねぇ…
別ルートは無いのか
オチが酷いwww
人の噂も七十五日だから頑張ればロリハーレム再建出来るな
最後まで天使様は天使だったな
Entry ⇒ 2012.05.13 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「これは………………イボ痔だ!!!」
ゼロ「よし。各員、ナイトメアに搭乗しろ」
「「はい」」
ゼロ「さてと、俺も乗るか」
ゼロ「よっと」
ゼロ「ん……?今、お尻に違和感が……」
カレン『ゼロ。いつでもいけます』
ゼロ「そうか。では、出発する」
ゼロ(気にするほどでもないか)
スザク「ルルーシュ、この資料まとめておいてくれって」
ルルーシュ「わかった」
カレン「ふわぁぁ……ねむい……」
ルルーシュ(カレン、相当疲れが溜まっているようだな。まぁ、致し方ないが)
ルルーシュ「んっ?」ピリッ
ルルーシュ(またか……。座ろうとすると何か違和感があるな)
ルルーシュ「ごめん、少し手洗いに」
スザク「ああ」
カレン「……」ウトウト
ゴンッ
カレン「……いったぁぁ……おでこぉ……」ウルウル
スザク「大丈夫か?」
ルルーシュ「……」ゴソゴソ
ルルーシュ「ん……?」
ルルーシュ「なんだ……なにか小さな腫れ物のようなものがあるな……」
ルルーシュ「なんだこれは……?」
ルルーシュ「……だが、別に痛みもないし」
ルルーシュ「大丈夫だな」
ルルーシュ「さ、はやく生徒会室に戻らなくては」
ルルーシュ(だが……やはり気にはなるな……)
ルルーシュ(まぁ、大したことではないだろうが……)
藤堂「ゼロ、意見を聞きたい」
ゼロ「そうだな……」
扇「やっぱり、次はここの麻薬密売組織を潰したほうがいいんじゃないか?」
ゼロ「確かにな。もう少し人民の指示も得たいところだ」
藤堂「では、また準備を進めるか」
ゼロ「ああ。それがいいだろう」
扇「分かった」
ゼロ「む。もうこんな時間か」
藤堂「会議が長引いてしまったな」
ゼロ「ああ。二人ともゆっくり休め」
扇「わかった」
ゼロ(俺も帰って休まなくては……流石に支障がでそうだ)
ルルーシュ「……」
C.C.「どうした?難しい顔をして」
ルルーシュ「いや、なんでもない」
C.C.「そうか」
ルルーシュ(おかしい……違和感が増してきている……)
ルルーシ(心なしか腫れ物も徐々に大きくなっている気がするし……)
ルルーシュ(だが、大した痛みはないから医者に見てもらうほどでもないだろうが)
ルルーシュ「……おい、C.C.」
C.C.「なんだ?」
ルルーシュ「今日は例の件で偵察に行く。ついてこい」
C.C.「はいはい」
ルルーシュ(このような痛みで俺は止まるわけにはいかないんだよ)
ルルーシュ「俺の質問に答えろ!!」キュィィィン
「はい」
ルルーシュ「麻薬組織のアジトは?」
「この先の廃墟をアジトにしています」
ルルーシュ「やはりか」
C.C.「今日は結構歩いたな」
ルルーシュ「意外と尻尾を掴むにくかったな」
C.C.「そうだな。私はつかれた」
ルルーシュ「この程度で何を言っている」
C.C.「お前は二重生活で色々大変だな」
ルルーシュ「ふん。この程度、なんでもない」
C.C.「睡眠時間を削ると寿命も削るらしいぞ?」
ルルーシュ「そんなことは気にしない。俺は世界を壊し、創造する男だからな」
C.C.「意味がわからないな」
ルルーシュ「ん……朝か」
ルルーシュ「よっ―――ぐっ?!」
C.C.「んー……?どうした?」
ルルーシュ「なんでもない」
ルルーシュ(なんだ……今の痛みは……!!)
ルルーシュ(お尻に電気が走ったような鋭いものだったぞ……!!)
C.C.「ルルーシュ?」
ルルーシュ「……学校に行くか」
C.C.「変なヤツだ」
ルルーシュ(だが、今の一瞬だけだったな)
ルルーシュ(疲れが溜まっている所為かもしれない)
ナナリー「お兄様、朝食の用意ができましたよ」
ルルーシュ「わかった、すぐにいく」
咲世子「おはようございます。ルルーシュ様」
ルルーシュ「おはよう、さよ―――」
ルルーシュ「いっ……!?」
ナナリー「お兄様?」
咲世子「どうかされましたか?」
ルルーシュ「いや。なんでもない」
ルルーシュ(座ったときに痛みが……これは……まさか、あの腫れ物が原因か……?)
ナナリー「お兄様……?」
ルルーシュ「本当になんでもないよ、ナナリー」
ナナリー「それならいいんですけど」
ルルーシュ(お尻の持病といえば痔ぐらいしか考えられない……!!)
ルルーシュ(ナナリーにそんなこと知られてたまるか……!!)
ミレイ「で、あるからして来月のイベントは―――」
ルルーシュ(座れば痛みはない。痛みがあるのは座ったときだけか)
ルルーシュ(まぁ、初めは驚いたが慣れてしまえば顔を歪めるほどでもないか)
ルルーシュ(ふはははは。これなら勝算はいくらでもある!!)
ミレイ「ルルーシュ?きいてる?」
ルルーシュ「あ、はい。聞いてますよ」
ミレイ「ならいいけど」
ルルーシュ(ちぃ……あまりお尻に気を取られているわけにもいかないな)
スザク「ルルーシュ。どうかしたのか?」
ルルーシュ「え?」
スザク「何か悩んでいるような……」
ルルーシュ「何を言っているんだ。そんなわけないだろ?」
スザク「そっか。ならいいんだ」
ルルーシュ(親友であるスザクにも俺が痔を発症したなどと言えるわけがないからな)
カレン「ゼロ、無頼の調整なんですけど」
ゼロ「分かった。私がやっておこう」
カレン「あの……私も多少ならお手伝いできますが」
ゼロ「そうか。では、頼む」
カレン「はいっ!」
ゼロ「よっと……」
ゼロ「っ!?」ビクッ
カレン「ゼロ?」
ゼロ「な、なんでもない」
ゼロ(なんだ……今のは……今までにない痛みがあったぞ……どうなっている……!!)
カレン「あのー」
ゼロ「あ、ああ。調整をしないとな」カタカタ
カレン「はい」
ゼロ(落ち着け……偶然だ……偶然。現に、既に痛みはない。平常心を保てばどうにでもなる)
ルルーシュ「……」モゾモゾ
ルルーシュ「……!!」
ルルーシュ(なんだと……腫れ物が肥大化している……!!)
ルルーシュ(なんだこれは……?!痔ではないのか……!?)
ルルーシュ(噂にきくエボラか……!?)オロオロ
C.C.「ルルーシュ?どうした?そんな部屋の隅で硬直して」
ルルーシュ「C.C.か。いや、こうしていると考えがまとまりやすいんだよ」
C.C.「そうだったのか」
ルルーシュ「ああ」
C.C.「ピザがきたぞ。食べるか?」
ルルーシュ「今はいい」
C.C.「そうか」
ルルーシュ(少し調べてみるか……)
ルルーシュ(まずは現状の把握からしなくては)
ナナリー「えっと……確か、そういう小物は引き出しの中にあると思いますけど」
ルルーシュ「ああ、ここか」
ナナリー「手鏡なんかどうするんですか?」
ルルーシュ「俺も色々と気にする年頃なんだよ」
ナナリー「まぁ……。ふふ、そうですね」
ルルーシュ「……」スタスタ
ルルーシュ(手鏡は入手した……)
ルルーシュ(あとはトイレでそれを見てみるだけだな)
ルルーシュ(一体、俺の体でなにが起こっている……!!)
ナナリー「……」
ナナリー(お兄様……何か隠していそう……)
ルルーシュ「……」ソーッ
ルルーシュ「……!!」
ルルーシュ(な、なんだこれは……!?)
ルルーシュ(穴の外側に腫れ物がある……。い、いや、それは想定内だ……!!)
ルルーシュ(問題は大きさだ!!)
ルルーシュ(まさかここまで肥大になっているとは……)
ルルーシュ(これがイボ痔というやつか……)
ルルーシュ(だが、大きさの割にはまだ痛みはあまりないな)
ルルーシュ(主に座るときだけだから、なんとでもなる)
ルルーシュ(もうしばらく様子を見るか)
ルルーシュ(こんなこと誰にも言えるわけがない……!!)
ルルーシュ(黒の騎士団のリーダーがイボ痔などと……!!!)
ルルーシュ(……触ったら少し痛みがあるな)
ゼロ「各員、準備はいいな?」
「「はい」」
ゼロ「カレン、紅蓮で突貫しろ。俺がその後ろから無頼でつく」
カレン『わかりました』
ゼロ「では、作戦開始!!!」
カレン『はいっ!!!』
ウィィィィン……!!!
ゼロ「ぎっ……?!」
ゼロ(機体の振動で痛みが……!!)
ゼロ(だがいける!!大丈夫だ!!!)
カレン『黒の騎士団だ!!!大人しくしろ!!』
ゼロ「ふははははは!!!麻薬密売組織は我々黒の騎士団が取り押さえる!!!」
ルルーシュ「……」
C.C.「ふわぁぁ……」
ルルーシュ「……」
C.C.「どうした?起きないのか?」
ルルーシュ「今……起きる……」
C.C.「……」
ルルーシュ「ふっ……!!」ズキッ
ルルーシュ「ぐ……!!」
C.C.「どうした?立つのが辛そうだが?」
ルルーシュ「なんでもない」
C.C.「そうか」
ルルーシュ(まずい……まずいぞ……!!)
ルルーシュ(立っているだけでも痛みが走り始めた……)
ルルーシュ(これは一体……!!)
ルルーシュ「よっと……」ズキッ
ルルーシュ(確かに痛いが、座れば多少は落ち着くな)
スザク「おはよう。ルルーシュ」
ルルーシュ「ああ」
スザク「ルルーシュ?どうしたんだい?」
ルルーシュ「なにがだ?」
スザク「いや……なんか姿勢を頻繁に変えているようだから」
ルルーシュ「……ちょっとな」
スザク「もしかして……」
ルルーシュ「な、なんだ……?」
スザク「お尻でも痒いのか?」
ルルーシュ「実はそうなんだ」
スザク「あはは。それはこっそりやらないとまずいな」
ルルーシュ「ああ。まずい」
ルルーシュ(居眠りすることもできないのは大きな痛手だ……)
リヴァル「(おい、ルルーシュ)」
ルルーシュ「(なんだ?)」
リヴァル「(なんか、お前妙にソワソワしてないか?)」
ルルーシュ「(そうか?)」
リヴァル「(なんかあるのかよ?)」
ルルーシュ「(何も無い)」
リヴァル「(ホントかぁ?いい話なら一枚噛ませてくれよな)」
ルルーシュ「(ああ。そういう話があったらな)」
ルルーシュ(ちぃ……簡単に気取られるようになってきたか……)
ルルーシュ(対処法を考えなくては……!!)
ルルーシュ(そもそもこれは自然に治るものなかの……?)
ルルーシュ「……」ソワソワ
シャーリー「……」
ニーナ「ルルーシュ、どうしたんだろうね?」
シャーリー「うん……授業中からずっとなんかソワソワしてて」
ニーナ「もしかして……痔だったりして」
シャーリー「えー!?」
ミレイ「こら、なにしてるの」
ニーナ「あ、ごめん」
シャーリー「すいません」
ナナリー「お兄様、コーヒーを淹れました」
ルルーシュ「ありがとう」
ナナリー「あの……お兄様?どこか体調でも悪いのですか?」
ルルーシュ「そんなことない。俺は健康だから」
ナナリー「そうですか……」
ルルーシュ(痔……治療法……っと)カタカタ
ルルーシュ(ちぃ……こんなにも種類があるのか……)
ルルーシュ(俺が発症している痔はなんだ……?)
C.C.「ルルーシュ?何を調べているんだ?」
ルルーシュ「……!!」ピッ
ルルーシュ「なんでもない。気にするな」
C.C.「もしかして……」
ルルーシュ「なんだ……」
C.C.「そんなんだからいつまでたっても童貞のままなんだよ、坊やは」
ルルーシュ「なんだと!?」
C.C.「いい加減、エロ動画じゃなくて生身の女をだなぁ……」
ルルーシュ「余計なお世話だ!!少し散歩に行って来る!!!」
C.C.「あ。こら」
C.C.「パソコンまで持っていて……何を調べているんだ……あいつ……」
ルルーシュ「……」カタカタ
ルルーシュ(穴の外側に腫れ……外痔核というやつか……)
ルルーシュ(なるほど……確かにこれが条件を満たしている……)
ルルーシュ(治療法は……ん……?)
カレン「なにしてるの?」
ルルーシュ「ぬぉ!?」
カレン「なに?」
ルルーシュ「なんだ……カレンか。驚かせるな」
カレン「何をそんなに集中してみてたの?黒の騎士団のニュースでもあった?」
ルルーシュ「少し個人的な調べものだ」
カレン「あっそ」
ルルーシュ(今、微かに見えた……1週間ほどで自然に治るという文字……!!)
ルルーシュ(なんだ……全く大したことはなかったな……!!ふははははは!!!!)
カレン「なんか嬉しそうね」
ゼロ「……」ソワソワ
扇「ここからの物資補給は今後、望めそうに無い」
藤堂「では、新たなルートを確保しなくてはならないな」
ゼロ「そうだな」ソワソワ
扇「ゼロ?どうした?」
ゼロ「なにがだ?」
藤堂「妙に落ち着きがないな。今日のお前は」
ゼロ「そうか?気のせいだろう。話を続けよう」
扇「ああ」
ゼロ(一週間……考えてみれば、もう一週間は過ぎようとしている)
ゼロ(なのに悪化の一途を辿っているのは……どういうわけだ……?)
ゼロ(何か嫌な予感がするが……)
ゼロ(あとでまた現状を確認しておくか)
ゼロ「いたた……」
ゼロ(もう歩くだけでも相当な痛みが……!!)
カレン「ゼロ、ちょっといいですか?」
ゼロ「どうした?」
カレン「……大丈夫ですか?」
ゼロ「なにがだ?」
カレン「いや、なんか歩き方が変だったので」
ゼロ「そうか?少し、疲れが溜まっているからかもな」
カレン「体は大事にしてください」
ゼロ「ああ。それより、どうした?」
カレン「はい!実は先日の麻薬組織についてなんですけど」
ゼロ「なんだ?」
カレン「支部があったようで。また活動を再開しています。ただ、規模は小さいのですぐに制圧できると思うのですが」
ゼロ「そうか。わかった。様子を見てくるか。取りこぼしたとなれば黒の騎士団が非難されかねないしな」
ゼロ(ナイトメアに乗ってきたのは間違いだったな……あたた……)
カレン『あそこです、ゼロ』
ゼロ「なるほど……」
カレン『どうしますか?』
ゼロ「少し様子を見る」
カレン『分かりました』
ゼロ「ところでカレン」
カレン『はい?』
ゼロ「紅蓮のコックピット、乗り心地がよさそうだな?」
カレン『え?まぁ……はい』
ゼロ「なんといってもお尻に負担が掛からないがいいな」
カレン『え?ああ、そうですね。グラスゴーとか振動で大変でしたから』
ゼロ「よし。カレン、代われ」
カレン『どういう意味ですか?』
カレン『えっと……ゼロが紅蓮は私にって……』
ゼロ「偶には乗ってみたい!!」
カレン『わ、分かりました』
ゼロ「よし」
カレン「よっと。では、私は無頼に搭乗します」
ゼロ「ああ」
ゼロ(これが紅蓮か……ふはははは。お尻に全く負担がない……最高だ!!!)
カレン『あの……ゼロ……どうですか?紅蓮の中は……』
ゼロ「ああ。申し分ない」
カレン『それならよかったです』
ゼロ「カレン、制圧を開始する!!」
カレン『は、はい!!』
ゼロ「いくぞ!!!」ウィィィィン
カレン『でぁぁ!!!』ウィィィン
ドォォォン!!!
カレン『ゼロ!制圧完了しました!!』
ゼロ「やはり他愛もなかったな」
カレン『はい』
ゼロ「しかし、紅蓮はいいな」
カレン『はい。そのような機体を私に与えてくれて、本当に感謝しています』
ゼロ「ああ。だが、やはり私では乗りこなせないな」
カレン『そんなことは』
ゼロ(そうだ……。俺では雑魚は一掃できても、あの白カブトやコーネリアとは戦えないだろうな)
ゼロ(やはり紅蓮はカレンにこそ相応しい……だが……)
カレン『では、帰りは私が紅蓮に……』
ゼロ「今日はこれでいく!!!」
カレン『えぇ……?』
ゼロ「帰るまでが任務だ!!いくぞカレン!!!」ウィィィン
ルルーシュ(痛みは増すばかりか……くそ……。もうお尻に力を入れるだけで衝撃的な痛みが駆け巡るな……)
スザク「ルルーシュ」
ルルーシュ「なんだ?」
スザク「やっぱり、何か隠していないか?」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(まさか……俺がゼロだと気づいたのか……スザク……!!)
スザク「お尻……どうかしたのか?」
ルルーシュ「……!!」ズキッ
スザク「そうなんだね」
ルルーシュ「ふっ……大したことはない」
スザク「ルルーシュ。舐めないほうがいい」
ルルーシュ「スザク……まさか……お前……」
スザク「ああ……僕も……痔だ」
ルルーシュ「俺たち、やっぱり友達だな」
ルルーシュ「お前、戦場にはでないって」
スザク「うん。出る機会はあまりないよ。ただの実験とか調整みたいな感じだから」
ルルーシュ「なるほど」
スザク「慣れていないところで、しかも座りっぱなしだからね」
ルルーシュ「それで発症したのか」
スザク「多分」
ルルーシュ「そのことは誰かに言ったのか?」
スザク「ルルーシュが初めてだよ」
ルルーシュ「医者には見せたのか?」
スザク「それが……診てくれる人が女医さんしかいなくてね」
ルルーシュ「恥ずかしいのか」
スザク「ルルーシュもだろ?」
ルルーシュ「俺は時間がないだけだ」
スザク「まったく。なんか似たもの同士って感じだな、僕たち」
スザク「いや、これで3度目かな」
ルルーシュ「そうか……。自然治癒か?」
スザク「ああ。しばらく痛みを我慢したら痛みはなくなっていくから」
ルルーシュ「なんだ……そうなのか。安心した」
スザク「でも、一度調べてみたけど……痔は恐ろしい」
ルルーシュ「そんなにか?」
スザク「僕も本当に危ない痔だった場合は無理せず女医さんに診てもらおうと考えているから」
ルルーシュ「今はそんなに危険ではないのか?」
スザク「今回もいつもと同じやつだから、心配はしてないよ」
ルルーシュ「にしても、お前痛くないのか?」
スザク「痛いに決まっているじゃないか。今だってずっとズキズキしてる」
ルルーシュ「いつまでこの地獄は続くんだ?」
スザク「僕の経験上、2週間から一ヶ月ぐらいかな」
ルルーシュ「長いな……!!」
ルルーシュ「ああ。1週間は過ぎたな」
スザク「じゃあ、今がピークか」
ルルーシュ「もうな、歩くだけで擦れて大変だ」
スザク「だろうね。僕も用を足すときはいつも修羅場だよ」
ルルーシュ「俺もいつチェックメイトにされるか不安でたまらない」
スザク「でも、まあ、あと1週間もすれば自然と治っていくから平気だよ」
ルルーシュ「経験者がいてくれて助かった」
スザク「ううん」
ルルーシュ(残り1週間か……短いようで長い……)
スザク「ルルーシュ、共に頑張ろう」
ルルーシュ「ああ。そうだな。俺たちが力を合わせれば」
スザク「なんでもできる」
ルルーシュ「うっ……」ピクッ
スザク「くっ……」ズキッ
ルルーシュ(ともかく、これで俺は胸を撫で下ろせるな……ふはははは!!)
ルルーシュ「いたた……」
ルルーシュ(もうどんな体勢でも痛みが強烈になってきたか……)
C.C.「どうした?表情が歪んでいるぞ?」
ルルーシュ「なんでもない」
C.C.「いつもは机に向かっているお前がそうして横になってパソコンをしている時点で色々怪しいんだが」
ルルーシュ「偶にはこういう姿勢でいたいときもある!!!」
C.C.「なにか爆弾でも抱えているのか?」
ルルーシュ「黙れ!!」
C.C.「まぁ、いいけど」
ルルーシュ「ちっ……」
ルルーシュ(ナナリーや生徒会の面子は勿論だが、C.C.だけには知られたくないな……!!)
ルルーシュ(一生笑いものにされる……!!)
藤堂「ゼロ。次の作戦だが……」
ゼロ「情報によればブリタニア軍は近日中にここへ攻め込んでくるはずだ」
扇「じゃあ……」
ゼロ「この規模だ。コーネリアも動くに違いない」
藤堂「では、戦だな」
ゼロ「ああ。ここで戦力を削っておけば後の戦いで有利になる」
扇「よし。早速準備に取り掛かる」
ゼロ「ああ」
藤堂「ゼロ。次も必ず勝利を我らに」
ゼロ「もちろ……んだ」
藤堂「どうした?」
ゼロ「なんでもない。すこし咽ただけだ」
藤堂「そうか」
カレン「場所は?」
ゼロ「恐らく、地図上でいえば……この辺りで部隊を展開するはずだ」
カレン「なるほど」
ゼロ「いけるな?」
カレン「はい!」
ゼロ「よし」
ゼロ(戦力は十分だ。あとは俺にコーネリアを負かすだけの実力があるかどうか)
千葉「ゼロ。よろしいですか?」
ゼロ「ど……した?」
千葉「あの……?」
ゼロ「気にするな」
千葉「はぁ……」
ルルーシュ「ずっ……!!」
ルルーシュ(もう立ち上がるのが苦痛になってきた……!!痛みは増すし、腫れ物はどんどん大きくなっていく……!!)
ルルーシュ(スザク……本当に治るんだろうな……!!!)
C.C.「よっと」ドサッ
ルルーシュ「……なんだそれは?」
C.C.「え?ああ、ルルーシュには理解できない代物さ」
ルルーシュ「は?」
C.C.「乙女にとっては必要なものだからな」
ルルーシュ「なんだ!?見せろ!!」
C.C.「生理用品だが?」
ルルーシュ「な……!?」
C.C.「ナプキンだ。いるか?」
ルルーシュ「いるか!!ふざけるな!!!」
C.C.「だろうな」
スザク「……」
ルルーシュ「……」
シャーリー「会長、なんか二人とも静かじゃないですか?」
ミレイ「そうね……どうしたのかしら」
リヴァル「なんか悩んでる感じですよね。眉間に皺よせちゃって」
ニーナ「痔かなぁ……」
シャーリー「もう!ニーナ!!」
ナナリー「お兄様……スザクさん……」
スザク「ルルーシュ……どうだい?」
ルルーシュ「最悪だ……まだピークではなかったらしい……」
スザク「僕ももう……何をしていても痛みが先行するようになってきたよ……」
ルルーシュ「俺も……だ……」
スザク「諦めるな……ルルーシュ……大丈夫だ」
ルルーシュ「ああ……」
ゼロ「よし。作戦開始!!コーネリアを討つ!!!」
「「了解!!」」
ゼロ(早く終わりにしないと……俺のお尻はバースト寸前だ……!!!)
ゼロ(ナイトメアなんかに乗っていたくはない……!!!)
カレン『ゼロ!!!』
ゼロ「どうした?」
カレン『白カブトです!!』
ゼロ「なんだと!?」
ランスロット「……」ウィィィン
ゼロ「ええい!!カレン!!こっちに戻ってこれるか!!」
カレン『今、向かっています!!』
ゼロ「くそ……最悪のコンディションで……ヤツと戦闘になるとは……!!」
ランスロット「……」ウィィィン
ゼロ「仕方ない……時間を稼ぐか!!」
ゼロ「あぅ……!?」
ゼロ(砲撃の反動で俺にもダメージが……!!)
ランスロット「……」サッ
ゼロ「ちぃ……回避されたか」
ランスロット「……」ウィィィン
ゼロ「ん……なんだ?今日の白カブトは随分と進みが遅いな」
ランスロット「……」ウィィィン
ゼロ「もう一撃だ……!!」ドォン
ゼロ「ふぐぅ?!」ズキッ
ランスロット「……」サッ
ゼロ「動きも最小限だし……跳躍してこちらに突っ込んでくる気配もない……」
ゼロ「まさか。パイロットが違うのか……?」
ランスロット「……」ウィィィン
ゼロ「いや……油断は禁物だ……何が狙いだ……!!」
ゼロ「カレン!!」
ランスロット「……!!」ビクッ
カレン『いくぞ!!白カブトぉ!!!』
ランスロット「……」オロオロ
ゼロ「やれ!!」
カレン『はい!!』
ランスロット『まってくれ!!』
カレン『だまれぇ!!!!ブリタニアァァ!!!』ウィィィィン!!!!
ランスロット『くっ……!!やるしかないのか!!!』
カレン『はぁぁぁ!!!!』ガキィィン!!!
ランスロット『うわぁぁあああああああああ!!!!!!!!』
ゼロ「なんだ?」
カレン『なによ!!大声出して!!』
ランスロット『もうこんな戦いはやめるんだ!!君たちは間違っている!!!』
ランスロット『こんなことをして何になるんだ!!』
カレン『こうするしか……ないんだぁぁぁ!!!!』ガキィィン!!!
ランスロット『ひゃぁああああああ!?!?!?!』
ゼロ(なんだ……あいつ……攻撃を受けるたびに絶叫しているな……)
カレン『せい!!!』ギィィン
ランスロット『やめろぉ!!!やめてくれぇぇ!!!!』
カレン『なによ!!ブリタニアの騎士様!!!今更泣き言なんて締まらないよ!!』
ランスロット「……」ウィィィン
カレン『にげんなぁ!!!!』ウィィィン!!!!
ランスロット『やめろ!!ヴァリスは使いたくないんだ!!!』
カレン『なにそれ?情けでもかけてくれるってわけ?はっ!ふざけないで!!!』
ランスロット『違う!!本当に使いたくないんだ!!』
カレン『黙れ!!!輻射波動だ!!!!』
ランスロット『くそ……ヴァリスを泣く泣く使う!!!』ジャキン
カレン『はい!!』
ランスロット『うわぁぁぁ!!!!くらえ!!』ドォォン
ランスロット『ふぁっは!?』
カレン『こんなもの!!!紅蓮なら止められる!!!』ギュィィィン
ランスロット『今だ……』ウィィィン
カレン『こらぁぁ!!!ゆっくり逃げんなぁ!!!』
ゼロ「よし……この位置なら、無頼でも……!!」ジャキン
コーネリア『そこまでだ!!ゼロ!!』
ゼロ「なに!?コーネリアか!?」
コーネリア『いつぞやの借り、ここで返させてもらう!!』
ゼロ「こんなときに!!」
コーネリア『くらえぇぇ!!!ゼロォォォ!!!』ガキィィン!!!
ゼロ「ぎゃああぁあああああああ!!!!!おのれぇぇ!!!コォォォネリアぁぁぁぁぁ!!!!!」
コーネリア『え……ちょっとかすっただけではないか……何故、そんなに怒る?』
ネリ様可愛い
ゼロ「ぐああぁああああ!!!!!!!」
藤堂『ゼロ!!援護する!!』ウィィィン!!!
ゼロ「藤堂!!助かった!!」
コーネリア『ふん!!誰がこようともぉぉ!!!』
藤堂『はぁぁ!!!』ギィィィン
ゼロ「今のうちに私は後退する!!」
ギルフォード『させるか』
ゼロ「なに……!!もうここまで突破されたのか?!」
ギルフォード『終わりだぁ!!ゼロぉ!!!』ザンッ!!!
ゼロ「しまった!!脱出するしかない……!!!」ガチャン
バシュゥ!!!
ゼロ「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!お尻がぁぁぁぁぁ!!!!!」
カレン『ゼロ!!!!』
ランスロット「……」ウィィィン
ゼロ「ああ……そうだ……全軍撤退しろ。ブリタニア軍の戦力を削ることは成功した」
ゼロ「ふぅ……くそ……目標は達成したが……最悪だな……」
カレン『ゼロ!!』
ゼロ「カレン。白カブトはどうなった?」
カレン『申し訳ありません。取り逃がしました』
ゼロ「そうか。いや、今回もよくやってくれた」
カレン『いえ。では、早くここから離脱しましょう』
ゼロ「そうだな」
カレン『では、失礼します』ヒョイ
ゼロ「ん?!カレン!?なにを?!」
カレン『紅蓮の手にしっかりつかまっていてください!!飛ばします!!』
ゼロ「やめろぉ!!!カレェェェン!!!!」
カレン『ごー!!』ウィィィィン!!!!!!
ゼロ「ぬぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!やめてぇっぇぇぇぇぇ!!!!!!」
藤堂「くそ……もうすこしでコーネリアを討ち取れたものを……!!」
扇「相手はあのコーネリアだ。簡単にはいかない」
藤堂「そうだな……」
ゼロ「……」
藤堂「ゼロ?これからのことだが」
ゼロ「……しばらく情報収集を重点的にやっていこう」
扇「戦闘は控えるのか?」
ゼロ「ああ……そのほうが、いいだろう……な」
藤堂「確かに。今回の被害も決して軽いものではなかったからな」
扇「でも、相手が戦力を補強する前になんとか」
ゼロ「わかっている……落ち着け」
藤堂「何か考えがあるわけだな?」
ゼロ「答えは2週間後に出そう」
扇「わかった」
ルルーシュ「ふぅ……」フラフラ
C.C.「お疲れのようだな」
ルルーシュ「着替えるから、出て行け」
C.C.「はいはい」スタスタ
ルルーシュ(今日は本当に酷い一日だったな……)
ルルーシュ(お尻がちゃんとあることに感謝したいぐらいだ)
ルルーシュ「……」スルッ
ポタッ……
ルルーシュ「ん?なんだ?」
ルルーシュ「……これは……?」
ポタッ……ポタッ……
ルルーシュ「え……?」
ルルーシュ「血……?」
ルルーシュ「ど、どこからだ……?どこを怪我したんだ……?」キョロキョロ
ロイド「残念でした〜、スザクくん。今回も生き残れたね〜」
スザク「はい」
セシル「もう!!ロイドさん!!」
ロイド「にしても、今回はすこしいつもと様子が違うようだったけど、なんかあったの?」
スザク「い、いえ……その……」
セシル「ん……?」
ロイド「しっかりやってくれないと困るよ〜。ただでさえ、厄介者扱いなんだしさー、僕たち」
スザク「はい。申し訳ありません」
セシル「スザクくん!!ちょっと!!」
スザク「え?なんですか?」
セシル「お尻のところ血で染まってるわよ?!」
スザク「えぇ?!」
ロイド「ありゃー、お尻怪我しちゃったの?……そのわりには……なんかピンポイントにシミができてる気がするけど……んー?」
セシル「とにかく脱いで!!応急処置ぐらいならできるから!!」
ルルーシュは無駄に意地を張って・・・ナムナム
ルルーシュ「……違う……俺は流血するほどの怪我はしていない……」
ルルーシュ「だとしたら……これは……」
ポタッ……ポタッ……
ルルーシュ「……」サッ
ルルーシュ「指に……血が……!!!」
ルルーシュ「間違いない……俺のお尻から血が……出ている……!!!」
ルルーシュ「なんだ……なんだこれはぁ……!!!」
ポタッ……ポタッ……
ルルーシュ「とにかくティッシュで……!!!」バッ
ルルーシュ「―――ダメだ!!出血が多い!!ティッシュでは止められない!!」
ルルーシュ「なんだ……!!どうしてこんなことに……!!」
ルルーシュ(ナナリーを守ることもできず……俺は……死ぬのか……!!)
ルルーシュ「そんな……こんなバカなことで……」ガクッ
C.C.「おい。半裸でなにをしている、坊や?」
C.C.「おやおや……この下着、随分と血で汚れているな。これは捨てないとダメだな」
ルルーシュ「出て行けといっている!!」
C.C.「……お前、痔になったんだろ?」
ルルーシュ「なっ……!!そ、そんなわけあるかぁ!!」
C.C.「部屋の中では極端に椅子に座ることを拒み、立ち上がるときには苦悶の表情すら浮かべておいてなにを言っている」
ルルーシュ「ぐぅ……!!」
C.C.「すぐに分かるよ。お前がお尻を庇っていることぐらいな」
ルルーシュ「……」
C.C.「で、ついに決壊したわけか」
ルルーシュ「だまれ!!違う!!」
C.C.「いいから見せてみろ」
ルルーシュ「やめろ!!近づくな!!!」
C.C.「ほら、足まで血が垂れているじゃないか。いいから、見せろっ」ガシッ
ルルーシュ「やめろぉ!!やめてくれぇぇ!!!」
治ってくれ頼むから
今までなったことすらないけどさっきから知りがムズムズする
ルルーシュ「うぅ……くそ……なんて屈辱だ……!!」メソメソ
C.C.「喜べ。そこまで凶悪なやつじゃない」
ルルーシュ「え……」
C.C.「それは肛門の外側に血栓ができる外痔核というやつだな。激しい痛みだったろう?」
ルルーシュ「あ、ああ……外痔核であることはなんとなく知っていたが……」
C.C.「血が出たということは、それ以上痛くはならないし、腫れも引いていく」
ルルーシュ「本当か!!」
C.C.「ただし。出血は2週間ほど止まらない」
ルルーシュ「な……」
C.C.「とくに用を足すときは大出血は避けられないな」
ルルーシュ「そんな……では……このままでは衣類を穿けないのか……?」
C.C.「そこで……これだ」ドサッ
ルルーシュ「え……?これは……」
C.C.「ルルーシュ、ナプキンをつけろ。それで解決だ」
女はみんなこんなにすごい発明品を付けているのかと感動していた、親父が
C.C.「こんなこともあろうかと、用意しておいた」
ルルーシュ「そ、そんなこと……できるわけないだろうが……!!」
C.C.「では、お前は下着はおろか制服まで血で染めるのか?」
ルルーシュ「それは……だが……!!!」
C.C.「ナプキンをつけるだけだ。何を躊躇することがある」
ルルーシュ「矜持の問題だ!!!」
C.C.「血染めのナプキンか、血染めのパンツか……どちらいいなんて考えるまでも無いだろう?」
ルルーシュ「くっ……!!!」
C.C.「便利なものだぞ?ほら、はやくつけろ」
ルルーシュ「しかし……これは……!!」
C.C.「つけ方が分からないのか?いいか?ここを剥がすとだな―――」
ルルーシュ「やめろぉ!!」
C.C.「覚悟を決めろ、ルルーシュ。お前を死なせるわけにはいかないんだ、私はな」
ルルーシュ「……っ」
いざって時にナプキンを思い出せるし
なった時にググればいいと言えばいいんだけど
買うまでが問題ですね
C.C.「まずは風呂に入って来い。きちんと汚れを落としてからつけないと意味が無いからな」
ルルーシュ「ああ……」
C.C.「その間に私がお前の下着にナプキンをつけておいてやろう。ベストポジションにな」
ルルーシュ「頼む」
C.C.「任せろ」
ルルーシュ「……C.C.。このことは」
C.C.「誰にも言うわけないだろう。墓まで持っていってやる。安心しろ」
ルルーシュ「助かる」
C.C.「早く風呂に行って来い」
ルルーシュ「ああ」
C.C.「さてと」
C.C.「この辺かな……」ゴソゴソ
C.C.「もうちょっと右か……よし、ここでいいだろう」
セシル「もう……どうして痔であることを黙っていたの?」
スザク「すいません」
ロイド「普通は恥ずかしいよね?」
スザク「はい……」
セシル「とりあえず治療は済んだから、もう大丈夫だけど……そのトイレではあまり強く拭かないようにね」
スザク「わかりました」
セシル「はぁ……本当にびっくりしたんだから」
ロイド「またまた〜合法的にスザクくんの下半身が見れてラッキーとか思って―――」
セシル「ふんっ!!」グキィ
ロイド「セ、シルくん……!!そのかんせつは……まず、い……!!あぁぁ……!!!!」
スザク(でも、よかった。すぐに治って……)
スザク(やっぱり医者に診てもらったほうがいいんだ……)
スザク(ルルーシュにも勧めてみよう)
C.C.「どうだ?」
ルルーシュ「やはり……違和感があるな」
C.C.「仕方ないさ。慣れるまでの我慢だな」
ルルーシュ「そうか」
C.C.「はい」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「替えのナプキンはもっていろ」
ルルーシュ「バカな!!そんなこと!!!」
C.C.「汚れたナプキンを長時間使用していると、お尻がかぶれるぞ?いいのか?」
ルルーシュ「だが……」
C.C.「トイレに行く振りをして替えればいいだけの話だろ?」
ルルーシュ「そうだが……」
C.C.「大丈夫さ。2週間とはいったが、1週間が過ぎれば出血も落ち着くし、それまで我慢しろ」
ルルーシュ「わ、わかった」
ルルーシュ「行って来る」
C.C.「ナプキンはもったか?」
ルルーシュ「うるさい!!」
C.C.「使用済みナプキンを捨てるための袋も持ったか?」
ルルーシュ「持っている!!もう黙れ!!!この魔女め!!!」
C.C.「強きだな。私は今、お前の地に落とせるほどの弱みを握っているというのに」
ルルーシュ「くぅぅ……!!!」
C.C.「早くいけ。ナナリーが心配するぞ」
ルルーシュ「くそ……!!」
C.C.「かわいいやつめ」
ナナリー「お兄様、おはようござま……あれ?」
ルルーシュ「どうした?」
ナナリー「あの……血の匂いがお兄様からするような……」
ルルーシュ「気のせいだ。さあ、いこう。ナナリー」
リヴァル「よう!ルルーシュ!!」
ルルーシュ「おはよう」
シャーリー「おはよう!ルル!!」
ルルーシュ「おはよう、シャーリー」
リヴァル「なぁなぁ、今日課題提出の日だろ?やってきたか?」
ルルーシュ「まぁな」
リヴァル「じゃあ、ちょっとだけ見せてくれないか?」
ルルーシュ「あのな」
シャーリー「もう!ダメでしょ!!」
リヴァル「うへぇ……」
ルルーシュ「はは」
ルルーシュ(やはり落ち着かないな……どうしても気になる……)
シャーリー「ルル?どうしたの?なんか難しい顔をしてるけど」
ルルーシュ「え?ああ、いやなんでもない」
ルルーシュ「……」
スザク「……」クイッ
ルルーシュ(あれは……屋上にこいの合図……!?)
スザク「……」スタスタ
ルルーシュ(なんだ……まさか……俺の正体が……!!)
ルルーシュ「ちょっとお手洗い」
リヴァル「はいよー」
シャーリー「はぁ……」
リヴァル「さーてと、今のうちにルルーシュの課題をみちゃおっと」ゴソゴソ
シャーリー「あー!!こらー!!勝手にー!!」
リヴァル「ん……?なんだこれ?」
シャーリー「どうしたの?」
リヴァル「……これ」
シャーリー「……?!?!?」ガタッ
ルルーシュ「どうした?」
スザク「ルルーシュ、お尻のほうはどうだい?」
ルルーシュ「ああ。もう大丈夫だ。回復に向かっている」
スザク「ホントに?!」
ルルーシュ「そういうスザクはどうなんだ?」
スザク「僕ももう治ってるっていってもいいかな。無理はできないけど」
ルルーシュ「そうか……。病めるときも治るときも一緒か」
スザク「はは、不思議だね」
ルルーシュ「じゃあ、スザクもか……」
スザク「え?」
ルルーシュ「いや。この話題はよくないな。もうしないほうがいいか。治っているなら、もう忘れたほうがお互いのためだな」
スザク「よく分からないけどそうだね」
ルルーシュ(スザク……お前も泣く泣くナプキンをつけているんだろ……?辛いな……)
スザク(そっか。ルルーシュも病院に行ったのか……よかった)
ルルーシュ「……」スタスタ
リヴァル「よお……ルルーシュ……」
ルルーシュ「なんだ?」
リヴァル「……別に」
ルルーシュ「まさか、勝手に課題を盗み見したんじゃないだろうな?」
リヴァル「してない!!してないって!!マジで!!」
ルルーシュ「そうか。ならいいんだ。課題ぐらいは自分でやれ」
リヴァル「わ、わかってる……」
ルルーシュ「……?」
シャーリー「ルル……」
ルルーシュ「どうした?」
シャーリー「えっと……あの……なんでもない……」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(なんだ……態度が変だな……?)
ルルーシュ(そろそろナプキンを替えてくるか)
リヴァル「ルルーシュ?どこいくんだ?鞄までもって」
ルルーシュ「……お手洗いだ」
リヴァル「じゃあ、俺も」
ルルーシュ(どうする……断るか……?いや、変に断ってもおかしいか)
ルルーシュ「ああこい」
リヴァル「おう」
シャーリー「……」チラッ
リヴァル「……」グッ
シャーリー「……」コクッ
ルルーシュ「何をしている?」
リヴァル「あ、なんでもない!!早くいこうぜ!!」
ルルーシュ「おいおい。押すなよ」
ルルーシュ(確かに鞄を持っていくのは不自然極まりないな……どう言い訳するか……)
ルルーシュ「じゃあ、少し待っていてくれ」ガチャ
リヴァル「なんだ。ルルーシュはそっちか」
ルルーシュ「……」バタン
ルルーシュ「……」スルッ
ルルーシュ(ちっ……すごいな……。かなり出血しているし、止まっている様子もないか)
ルルーシュ(確かに替えはいるな……。臭いも酷い……)
ルルーシュ「……」ゴソゴソ
ルルーシュ(これ……すごく情けないな……)
リヴァル「ただいまーこのトイレは使用禁止中でーす」
「なんでー?」
リヴァル「生徒会の権限だ!!」
「まじかよー!!もれるー!!!」
リヴァル(ルルーシュの秘密を覗いちまった俺の責任だ!!俺がルルーシュを守らないと!!)
リヴァル「よう!長かったな」
ルルーシュ「悪いな」
リヴァル「いいっていいって。俺たち、親友だろ?」
ルルーシュ「何を言っている」
リヴァル「俺……良く知らなかった……ルルーシュのこと」
ルルーシュ「は?」
リヴァル「でも、ルルーシュはそのままでいいと思うから」
ルルーシュ「なんの話だ?」
リヴァル「いいんだ!!誰にだって言えないことはあるからな!!」
ルルーシュ「おい……」
ミレイ「リヴァル!!」
リヴァル「げ?!会長?!」
ミレイ「いきなり男子トイレを使用禁止にしてなにしてるの?生徒会に苦情が早速きたんだけど?」
リヴァル「マ、マジですか……!?」
ルルーシュ「使用禁止?リヴァル、何をしていた?」
リヴァル「あ……いや……あの……」
ミレイ「どうなの?」
リヴァル「会長……この件はどうしようもないんです!!本当に!!」
ミレイ「……ルルーシュ?」
ルルーシュ「はい」
ミレイ「トイレに鞄を持ってきて何をしていたのかなぁ?」
ルルーシュ「あ……これは!!」
ミレイ「はーい!!会長権限で抜き打ち持ち物チェーック!!!」
ルルーシュ「な?!」
リヴァル「会長!!それだけはダメですって!!!」
ミレイ「ええい!!どきなさい!!!」ガシッ
ルルーシュ「会長!!何を!!離してください!!」
ミレイ「とう!!!」バッ
ザワザワ……
「なんだ……?」
「会長と副会長がもめてるー」
ルルーシュ(ダメだ……人が集まりすぎている……!!!)
ミレイ「えっと……」ゴソゴソ
リヴァル「あぁ……!!!」
ルルーシュ「会長!!やめてください!!!」
ミレイ「この袋が怪しい!!!」
ルルーシュ(ダメだ!!これ以上は!!!ギアスを―――)キュィィィン
ミレイ「……」
ルルーシュ「会長……こっちを見てくだ―――」
ミレイ「……ルルーシュ。はい」
ルルーシュ「え……」
ミレイ「みなさーん!!お騒がせしました!!なんでもありませーん!!はい、解散!!」
ルルーシュ「あの……」
ミレイ「なに?」
ルルーシュ「袋の中……見ましたよね?」
ミレイ「見てない」
ルルーシュ「いや!見ましたよね?!」
ミレイ「ううん。見てない」
ルルーシュ「……」
ミレイ「じゃあ、また生徒会室でね」スタスタ
ルルーシュ「……なんだ?」
リヴァル「あぁぁ……ルルーシュ……」
ルルーシュ「リヴァル……どういうことだ?お前、何をした?」
リヴァル「……うぅ……」
ルルーシュ「泣いていても分からないだろ!!おい!!!」
リヴァル「うぅ……ルルーシュ……」
ルルーシュ(ちっ……結局、リヴァルは何もいわなかった……)
ルルーシュ(シャーリーも様子がおかしいし……まさか……)
ミレイ「ルルーシュ、ちょっといい?」
ルルーシュ「……なんですか?」
ミレイ「そういう趣味があったの?」
ルルーシュ「は?」
ミレイ「使用済みのナプキンを集めて楽しい?」
ルルーシュ「なにを……!?」
シャーリー「会長!!それは違います!!ルルはまっさらなナプキンも持ってきていました!!!」
ニーナ「え?」
ミレイ「ふーん……。つまりルルーシュは誰かに新しいナプキンを渡して、使用済みを回収していたわけ?」
ルルーシュ「そ、そんなことしていません!!!というか想像力が豊か過ぎます!!」
ミレイ「じゃあ、あの袋にあったのはなに?場合によっては貴方のことを検討しないといけないの」
ルルーシュ(くっ……何故、こうなった……!!やはり……リヴァルか……!!!)
ルルーシュ「違う!!間違っているぞ!!俺がそのようなことをするわけがないだろうがぁ!!!」
ミレイ「じゃあ……話して。あれはどういうことだったの?」
ルルーシュ「……」
ナナリー「お兄様……?」
ルルーシュ(ナナリーまでこの場にいるのに……なんだこれは……どっちにしろ……俺は悶死か……!!)
ルルーシュ(こうなったら……ギアスで……いや、だめだ。ナナリーには通じない!!)
スザク「あれ?ルルーシュ?どうしたんだ?」
ルルーシュ「スザク……!!」
ルルーシュ(そうだ……スザクがいる……!!俺と運命をともにしてもらうぞ……スザク……!!!)
ルルーシュ「分かりました……正直にいいます……」
ルルーシュ「これは………………イボ痔だ!!!」
ミレイ「……は?」
シャーリー「イボ……」
ニーナ「やっぱり」
ミレイ「……あ。そうなの?」
シャーリー「そうなんだ……ごめん……ルル……私……変な勘違いを……」
リヴァル「なんだ……そうだったのか……よかったぁ……」
ナナリー「お兄様……だから今朝から血の匂いが……」
ルルーシュ「な、スザク?」
スザク「え?」
カレン「なに?スザクもナプキンしてるの?」
スザク「してないよ」
ルルーシュ「……は?」
スザク「そんなのしてたら恥ずかしいじゃないか」
ルルーシュ「スザク……お前……」
スザク「ルルーシュ、いくら出血したからってナプキンは恥ずかしいよ。よくつけられたね」
ルルーシュ「スザク……スザァァァァク!!!!!」
スザク「どうしたんだい?」
スザク「つけてないって」
ルルーシュ「じゃあ、見せろ!!!」
スザク「はい」バッ
ルルーシュ「……」
スザク「つけてないでしょ?」
ルルーシュ「お前も……痔だった……はず……」
スザク「だから、ちゃんと完治したんだって。ルルーシュ、まだ治ってなかったのか?なら、いい医者を―――」
ルルーシュ「やめろぉぉぉぉ!!!!!!」
ミレイ「とにかく、ルルーシュ。ナプキンをつけるのはいいけど、あまり目立つようなことしちゃだめよ?普通に個室で交換したらいいだけなんだから」
シャーリー「ルル……つけ方分かる?」
カレン「あたしはタンポンしかないけど……いるなら言ってね」
ルルーシュ「やめろ!!!違う!!!俺は!!!」
ニーナ「ルルーシュはナプキン派っと」メモメモ
ルルーシュ「うわぁぁああああああ!!!!!」
繰り返す
カレンはタンポン派
ふぅ・・・
ルルーシュ「ナナリー……これは……」
ナナリー「私のナプキンでよければいつでも差し上げますから、言ってくださいね」
ルルーシュ「……」
ナナリー「夜用もありますから」
ルルーシュ「がっ……?!」
スザク「よかったな。ルルーシュ」
ルルーシュ「スザァァァク!!!!!!」
スザク「な、なに……?」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(ここまで怒りを覚えたのは初めてだ……!!!)
ルルーシュ(だが……これは俺のミスでもある……)
ルルーシュ(くそ……!!!くそぉぉ!!!!!)
カレン「男って意外と大変ね」
ニーナ「そうねぇ」
C.C.「おかえり。どうだった?」
ルルーシュ「死ねるなら、今すぐ死にたい気分だな」
C.C.「そうか」
ルルーシュ「……くそ……」
C.C.「あまり力むな。出血が激しくなるぞ」
ルルーシュ「だまれ……!!」
C.C.「多い日用もあるから、まあ心配はするな」
ルルーシュ「うるさい!!」
ピリリリリ
ルルーシュ「私だ!!!」
藤堂『ゼロ。どうした?』
ルルーシュ「な、なんでもない……。どうした?」
藤堂『ブリタニア軍が軍事演習のため遠征に出るとの情報を掴んだ。仕掛けるチャンスではないだろうか』
ルルーシュ「……そうだな。では、明日にでもアジトで打ち合わせをするか」
藤堂「詳細は以上だ」
ゼロ「よし。コーネリアもいるなら、仕掛ける価値はあるな」
扇「じゃあ……」
藤堂「戦は10日後だな」
ゼロ「それまでに準備はできるか?」
扇「大丈夫だと思う」
ゼロ「そうか」スクッ
藤堂「ゼロ?」
ゼロ「手洗いだ」
藤堂「そうか」
ゼロ(そろそろナプキンを替えておかないと……)スタスタ
ゼロ「……」ベリベリ
ゼロ「……」ペタッ
ゼロ(相変わらず血なまぐさいな……)
ゼロ(あ、しまった。捨てる袋は自室か……)
ゼロ(仕方ない、このまま持っていくか)ガチャ
玉城「お、ゼロじゃん」
ゼロ「玉城……!?」
玉城「あれ……それ?」
ゼロ「な、なんでもない……」タタタッ
玉城「マジかよ……ゼロって……嘘だろ……」
ゼロ(しまった!!まさか玉城がいるとは……!!)
ゼロ(油断した……!!)
カレン「紅蓮は万全かぁ……よしよし」
玉城「おーい!!カレン!!!」
カレン「どうしたの?」
玉城「みんなもきいてくれー!!」
朝比奈「なに?なにかあったの?」
千葉「騒がしいな」
玉城「俺……見ちまったんだよ!!」
カレン「何を?」
玉城「ゼロが使用済みのナプキンを持ってトイレから出てくるところよぉ!!」
朝比奈「それって……」
千葉「ゼロが女……?」
カレン「うそ……」
玉城「間違いない!!ゼロは今、生理ちゅ―――」
カレン「だまれ!!玉城ぃ!!!」バキィ!!!
扇「そうだな」
ピーピー
藤堂「どうした?」
千葉『藤堂さん!!大変です!!』
扇「なんだ?なにかあったのか?」
朝比奈『それがゼロは今、生理中のようで』
藤堂「どういう意味だ?」
玉城『ゼロは女だったんだよぉ!!!』
扇「そんなバカな」
玉城『じゃあ、俺!!ゼロの部屋からナプキン持ってくるからよぉ!!!』
藤堂「おいやめろ!!」
ゼロ「ん?どうした?」
扇「まずい!!」ピッ
ゼロ「さて、話の続きをするか」
藤堂「玉城、いきなり呼び出してどうした?」
扇「10日後に控えた作戦だってあるんだぞ?」
玉城「これだ」
藤堂「それは?」
玉城「ゼロの使用済みナプキンだ!!」
扇「なんだと!?」
藤堂「……」
玉城「ゼロはやっぱり女だったんだ……」
扇「玉城……」
玉城「俺、なんかゼロが可愛く思えてきたんだけど……変かな?」
藤堂「……あの日でありながらも俺たちに指示を出していたのか……」
扇「辛かっただろうな」
玉城「ああ……」
藤堂「ゼロ……萌えるな……」
カレン「準備はできたのー!?」
藤堂「ゼロ?!」
ゼロ「藤堂!!物資のことはどうなった!!」
藤堂「ゼロ。無理はするな」
ゼロ「な、なんのことだ……?」
扇「ゼロ、一人で抱え込もうとするな!!」
ゼロ「え……?」
玉城「カレン、お前も女ならゼロのケアとかちゃんとしてやれよ?」
カレン「な、なんで?!」
藤堂「ゼロ!!辛いなら辛いといってくれ!!いつでも我々はゼロとともにあるのだから!!」
扇「そうだ!!」
玉城「おうよ!!!」
ゼロ「……よくわからんが、気合は入っているようだな!!!では、準備にとりかかえれ!!!決戦まで時間がない!!!」
扇・玉城・藤堂「「おぉぉー!!!!」」
ゼロ「ナイトメアは?」
「はい。無事に届きました」
ゼロ「そうか」
玉城「なぁなぁ」
朝比奈「なんだ?」
玉城「ゼロは何歳だと思う?おれはよ……20歳前後だと思ってるんだけど」
朝比奈「そうだね……。意外に15歳とか」
千葉「そうか?私は30歳ぐらいだと思うが」
カレン「ちょっと。いくらなんでもそれはないと思いますけど」
藤堂「やはり……17歳ぐらいが萌えるな」
扇「そうだなぁ……」
ゼロ「お前たち!!口を動かす前に手を動かせ!!!」
藤堂「はいっ!!!!」
ゼロ「返事はいいな」
ゼロ(ついに明日か……。コーネリア……そして白カブトは必ず……)
C.C.「気合十分だな」
ゼロ「当然だ。宿敵を葬る好機だからな」
C.C.「違う違う。団員たちのほうだよ」
ゼロ「なに?」
C.C.「向こうを見てみろ」
玉城「よっしゃー!!!ゼロのために絶対に勝つぜ!!!」
扇「当然だ!!!体調不良を押してまで頑張っているゼロのためにもぉぉ!!!!」
藤堂「そうだ!!!ゼロのために勝つぞ!!!」
カレン「みんなー、ゼロファンクラブ作ったんだけどー」
千葉「はいりますかー?」
玉城「あったりまえだろ!!!」
藤堂「会員No.0001はまだ空いているか?!」
カレン「C.C.で埋まってます。ちなみに2番は私ですから」
C.C.「お前のナプキンから噂が噂をよび、今ではゼロは偶像になった」
ゼロ「な……」
C.C.「よかったな。お前のために死ねるっていうやつも少なくないぞ?」
ゼロ「バカな……」
C.C.「もうお前は女を貫くしかない。もし、男だとバレてみろ。士気が下がるどころか、離反者まで出るだろうな」
ゼロ「くぅぅ……!!!」
C.C.「ま、がんばれ。私もファンだからな」
ゼロ(何故……こんなことに……!!!くそぉ……この怒りは誰に……!!!!)
玉城「ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!!!」
扇「ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!!!」
カレン「ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!!!」
千葉「ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!!!」
藤堂「萌え!萌え!萌え!!萌え!!萌え!!」
ゼロ(誰のせいだ……誰のせいなんだこれは……!!!くそぉ……!!!)
ゼロ「よし!!各員、配置についたか?!」
カレン『はい!!』
藤堂『ゼロの身は我らが!!』
ゼロ「ありがとう。藤堂」
藤堂『あ……いや……そんな……勿体無い言葉だ……』モジモジ
ゼロ「では。作戦を開始する!!!」
『『了解!!』』
C.C.『おい。坊や?』
ゼロ「なんだ?」
C.C.『ちゃんとしているのか?』
ゼロ「戦闘だからな。横幅の広い夜用にしている」
C.C.『もう一つのほうもだよ』
ゼロ「万全だ。もしもしの時がこないことを祈るがな」
C.C.『そうか。安心したよ』
> 藤堂『あ……いや……そんな……勿体無い言葉だ……』モジモジ
モジモジしてんじゃねーよwwwwwwwwwww
ゼロ「やはり来たか……!!藤堂!!カレン!!任せるぞ!!」
藤堂『承知!!!』ウィィィィン
ランスロット『やめてください!!!』ウィィィン!!!!
藤堂『ゼロのためだ!!覚悟!!!』
ランスロット『くっ……!!』
カレン『もらったぁ!!!!』ガキィィン!!!
バカァン!!!
ゼロ「コックピットが抉れたか!!」
カレン『うそ……あんただったの……』
スザク『くっ!!だけど、まだ動ける……!!!』
ゼロ「スザク……。白カブトは……スザクが……」
藤堂『ゼロ?どうした?』
カレン『ゼロ!!指示を!!』
ゼロ「ふふふふ……ふははははははは!!!!!あーっはっはっはっはっは!!!!!!」
ゼロ「藤堂!!白カブトの動きをとめろ!!!」
藤堂『はいっ!!!!』
スザク『やめてください!!!今の僕は万全なんです!!ヴァリスだって連射できるんです!!!』ドォン!!
藤堂『あまい!!枢木スザク!!!』ギュィィィン
スザク『な……!?』
藤堂『足はもらったぁ!!!!』ザァン!!!
スザク『うわぁ!?』
ゼロ「カレン!!輻射波動を構えておけ!!下手な動きしたら容赦なくやれ!!!」
カレン『は、はい!!』
スザク「くそ……ここまでか……」
ゼロ「……会うのは二度目だな。枢木スザク」
スザク「ゼロ……なんのようだ。僕は味方には―――」
ゼロ「自惚れるなぁぁぁ!!!!!誰が貴様を仲間に引き込むかぁぁぁ!!!!!」
スザク「なに……?!」
スザク「な、何をするつもりだ……!!」
ゼロ「スザァァァク!!!!!」
スザク「!?」
ゼロ「―――お前は一生、痔の痛みに苦しみながら生きろ!!!!!」キュィィィン
スザク「なに―――」
ゼロ「ふははははは!!!!お前に呪いをかけてやった!!!スザク!!!!」
スザク「な……いた……」ズキッ
藤堂『ゼロ、このあとはどうする?』
ゼロ「コーネリアを討つ」
カレン『あのこいつは捕まえなくていいのですか?』
ゼロ「構わん。枢木スザクは死ぬことよりも辛い生きたかを強いられたからな」
カレン『わかりました』
ゼロ「いくぞ!!打倒!!コーネリアだ!!」
藤堂『はいっ!!!!!』
ギルフォード『それが足場が急に崩れたようで!!』
コーネリア『ということはダールトンも……!!!くそ!!やってくれるな!!ゼロ!!!』
ゼロ『お褒めに預かり光栄だな!!コーネリア!!!』
コーネリア『ゼロか?!』
ゼロ『先日の借りは返させてもらおう』
カレン『いくぞぉぉ!!!!ブリタニアァァァ!!!!!!』ウィィィン!!!!
藤堂『覚悟ぉぉぉ!!!』ウィィィン!!!!
ギルフォード『おのれ!!姫様には近づかせない!!!』
コーネリア『ちっ!!スザクはどうした!!!』
ゼロ『奴はこない!!いや、くるわけがない!!!』
コーネリア『なんだと!?』
ゼロ『何故ならやつは……』
スザク『―――コーネリア総督!!!遅れました!!!』
ゼロ『なんだと?!』
スザク『予備パーツを回してもらったんだ』
コーネリア『でかした!!枢木!!!』
スザク『今行きます……!!』ウィィィン
ギルフォード『おい!!何をしている!!早くこい!!』
スザク『はい!!!』ウィィィン
カレン『おっそ……』
コーネリア『枢木ぃ!!!何をふざけている!?整備不良か?!』
スザク『違います!!ロイドさんは万全にしてくれました!!』ウィィィン
ギルフォード『なら早くこい!!!』
スザク『わかっています!!ですが!!!無理です!!!』ウィィィン
ゼロ『ふははははは!!!!枢木スザク!!!私が相手をしてやろう!!』
スザク『やめろ!!!くるな!!!』ウィィィン
ゼロ『くらえ!!!』ガキィィン
スザク『んぎゃぁぁぁぁ!?!?!―――ゼロ!!本当にやめてくれ!!!もうヴァリスは使いたくない!!!』
スザク『くそぉ……!!!』
ゼロ『終わりだ!!!』
スザク『俺は―――死ねない!!!』キィィン
ゼロ『なに!?』
スザク『痔の痛みはぁぁぁ!!!!我慢すればぁぁぁ!!!!』ウィィィン!!!!
ゼロ『……』
スザク『んきゅぅぅうぅ……!!!!』ウィィィン!!!
カレン『隙だらけだぁぁぁ!!!』
藤堂『うおぉぉ!!!』
スザク『だめだ!!そんな左右からなんて!!僕のお尻が衝撃に耐えられない!!!』
ガキィィィン!!!!!
スザク『ひゃぁああああああ!!!!!!おぉぉおおおお!!!!!!』
ゼロ『ふははははは!!!!スザァク!!!苦しめ!!!あーっはっはっはっは!!!』
コーネリア『ギルフォード、今のうちに退却だ』ウィィィン
ゼロ『ちっ……逃げられたか……』
藤堂『どうする?』
ゼロ『まあいい。今回は我々の勝利だ。帰還するぞ』
カレン『はい。―――こいつは、どうしますか?』
スザク「ぼくは……しね……なっ……い……おしり……いた、い……」ピクッピクッ
ゼロ『捨て置け。どうせもう兵士にはなれない』
カレン『はい……』
藤堂『ゼロ、怪我はないか?』
ゼロ『ありがとう、藤堂。大丈夫だ』
藤堂『それはよかった……。もし……ゼロの珠の肌に傷でもついたらと思うと……』モジモジ
カレン『うんうん……』
ゼロ(やはりこのままではいつか誰かが俺のことを男ではないかと疑問を抱いたとき、内部崩壊しかねないか……)
ゼロ(先手は打っておいたほうがいいな)
扇「ゼロ?どうしたんだ?急に俺たちを呼び出して」
ディートハルト「カメラまで用意しろとは……一体……」
玉城「なんだ……何が始めるんだよ……」
カレン「ゼロ……?」
藤堂「全国放送をしろとゼロは言っていたようだが?」
ディートハルト「私も詳しい話はなにも」
ゼロ「―――待たせたな」
カレン「ゼロ!!」
ゼロ「ディートハルト。中継しろ」
ディートハルト「はい、もう全国のテレビに映っています」
ゼロ「―――ブリタニア国民の方々!!そして日本人のみなさん!!!突然ですが重大発表がある!!」
ゼロ「私、黒の騎士団リーダーであるゼロの正体をみなさんに明かそうと思います!!!」
玉城「なんだって?!」
藤堂「ゼロ……まさか……!!!」
藤堂「……」
カレン「……」
玉城「……」
扇「……」
千葉「……」
C.C.(あいつめ……もしものときのために用意した、もう一つの仮面をここで使うのか……)
ゼロ「まだ17歳の女子高生でした」ウッフン
ディートハルト「……」
朝比奈「……」
ゼロ(ん……?なんだ……空気がおかしいな……)
ゼロ(まさか……失敗だったか……!!)
ゼロ(やはり俺では男らしさが全面に……!!!)
扇「―――うおぉぉぉぉぉぉおぉおおお!!!!!!」
藤堂「もえぇぇぇぇ!!!ゼロ、モエェェェ!!!!!」
玉城「ゼロぉぉぉ!!!俺だぁぁ!!!結婚してくれぇぇぇ!!!!」
カレン「可愛い……ゼロって女の子だったんだ……少しがっかりだけど……でも、一緒にお風呂とか……」
千葉「妹にしたい……」
ディートハルト「なんというオーラ!!!アイドルだ!!天使だぁ!!!」
朝比奈「ゼロー!!サインください!!!」
藤堂「ゼロ!!!こっちむいてくれー!!!」
扇「うぉぉぉ!!!!!ゼロぉぉぉぉぉ!!!!」
ゼロ「ふははははは!!!!みんな!!私についてきてくれるかなー?」
藤堂「はいっ!!!!!!!」
C.C.「すごいな……。これは金の卵だ」
ゼロ(よし……これで完全に民衆の心は掴んだはずだ……!!)
ゼロ(黒の騎士団はもっと強化される……!!!)
ゼロ「ふははははははは!!!!!」
「「ゼロ!もっえ!!ゼロ!もっえ!!ゼッロ!!!もっえぇぇぇぇ!!!」」
ゼロ「みなさん!!お集まりいただき感謝する!!!!」
観客「……」
ゼロ「ここに集まってくれたということは……黒の騎士団に協力してくれるということでいいのだな?!」
観客「……」
ゼロ「ありがとう……感謝する」
ゼロ「では……新入団者諸君に感謝し―――」
バッ!!
ルルーシュ「うたいまーす☆」
観客「「うぉぉぉおぉぉおおお!!!!!!ゼロぉぉぉぉぉ!!!!!」」
観客「「ひゃっほぉぉぉぉおお!!!!!」」
シャルル「ぬぁっはっはっはっはっは!!!嫁にしてくれるわぁぁ!!!ゼロぉぉ!!!」
シュナイゼル「いや……ゼロはいい。私の花嫁にしたい」
ルルーシュ「一曲目は勿論……」
ルルーシュ「COLORSぅ☆」キラッ
藤堂「ゼロ。もう既に黒の騎士団の兵力はブリタニアを凌駕した」
カレン「いつでもぶっ潰せますね」
ゼロ「違うな。間違っているぞ」
カレン「え?」
ゼロ「既にブリタニアは崩壊している……」
ゼロ「私の力でな」
扇「ほとんど無血でここまでやるとは……さすがゼロだ」
藤堂「俺以上の奇跡をおこしたわけだ……いや、違うか。奇跡でもなんでもないな……これは必然だ」
ゼロ「その通りだ」
カレン「ゼロ……一生ついていきます」
ゼロ「ふははははは!!」
ゼロ(これでナナリーを守ることができる!!)
ゼロ(未来永劫な……!!!ふははははは!!!!)
スザク「じゃあ……ゼロに全面降伏を……?」
ロイド「もうね。みんな骨抜きにされちゃったよ」
セシル「ええ。でも、かわいいですよー?」
ロイド「ねー?」
スザク「そんな!!みんなはだまされていま……!!いたたた……」
ロイド「スザクくん?」
スザク「な、なんです?」
セシル「役にも立たない兵士がゼロ様の悪口なんていうの?」
ロイド「ゆるさないよ?」
スザク「す……すいません……」
セシル「さ、ロイドさん。ゼロ様のコンサートチケット買いに行きましょう!!」
ロイド「そうだね。いこういこう」
スザク「まって……ぎっ!!」ズキッ
スザク「何故だ……痔になんてなってないのに……お尻が……俺のお尻が疼く!!!くっそぉぉぉ!!!!ゼロォォォ!!!」
ナナリー「お兄様、お帰りなさい」
ルルーシュ「ただいま……ナナリー」
ナナリー「今日もテレビはゼロの特集ばかりですよ」
ルルーシュ「世界的なアイドルだからな」
ナナリー「はぁ……一度でいいから会ってみたいです」
ルルーシュ「実はナナリー……連れてきている」
ナナリー「え?!ゼロがいるのですか?!」
ルルーシュ「ああ。おーい」
ルルーシュ「はーい☆」
ナナリー「わぁ……ゼロなのですね!!」
ルルーシュ「ナナちゃん、初めまして!!」
ナナリー「……お兄様、恥ずかしくないのですか?」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ「うっ……くっ……ぐすっ……!!!」
C.C.「痔にナプキンに最後はアイドルか。お前は本当にナナリーに対してはガードが甘くなるな」
ルルーシュ「だまれぇ!!!」
C.C.「もう完全にナナリーには見限られたな。あいつは恐らく、世界で数人しかいないゼロアンチだ」
ルルーシュ「……ふはははは!!!ならば!!!そのアンチさえもファンにかえてくれる!!!」
C.C.「いくのだな、修羅の道を」
ルルーシュ「何を今更!!俺はあのとき……ナプキンをつけていることをバラされたときから、既に引き返せないところにいた!!!」
ルルーシュ「やってやる……俺は……世界を壊し、創造するアイドルだからな……!!!」
C.C.「わかった。では、行こう。ナナリーをファンにするのは至難の業だぞ?」
ルルーシュ「ふん……望むところだ……」
ルルーシュ「俺は進む!!!全ての人間の心を鷲掴みにするまでな!!!!」
ルルーシュ「ふはははははは!!!!!!」
―――このとき、C.C.だけは見ていた。ルルーシュから流れ落ちる、一筋の涙を。
C.C.は誓う。ルルーシュの傍からは絶対に離れないようにすると。理由は無論、可哀相だから。
END
ナナリーの一言で崩れ去るルルはマジガラスの心
面白かったよ
スザクもゼロアンチか
Entry ⇒ 2012.05.12 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
C.C.「ピザがないぞ、ピザが。どうなっている、ピザをだせ、ピザを」
C.C.「もしもし?ピザハットか?ああ、そうだ。いつものところに持ってきて欲しい」
C.C.「ええと、ピザハットグルメ、ポテマヨソーセージ、アイダホスペシャルで」
C.C.「サイズは全てLで頼むぞ。飲み物か……飲み物はコーラ・ゼロを……」
ルルーシュ「俺はいい」
C.C.「ナナリーは?」
ナナリー「私は普通のコーラで」
C.C.「聞いたか?なに、聞いてない?私はコーラ・ゼロ。ルルーシュはいらない。ナナリーは普通のコーラだ」
C.C.「メモはとったか?うん、よし。上出来だ。よろしく頼む」
C.C.「あとは待つだけだな」
ナナリー「楽しみですね」
ルルーシュ「……」
C.C.「まぁな。他にも目的はあるが」
ナナリー「目的?」
C.C.「もうすぐ景品がもらえるんだ」
ナナリー「どのような景品なのですか?」
C.C.「ぬいぐるみだ。中々キュートなんだぞ?」
ナナリー「へえ。いいですね」
ルルーシュ「……」
ナナリー「お兄様?どうかされましたか?」
ルルーシュ「おい、C.C.」
C.C.「なんだ?」
ルルーシュ「今日で何日ピザが続いているか分かっているよな?」
C.C.「4日ぐらいか?」
ルルーシュ「10日だ!!!」
C.C.「なんだ、意外と少ないな。私はまだまだいけるぞ」
C.C.「ナナリーもこう言っている」
ルルーシュ「ふざけるな!!いい加減にしろ!!!」
C.C.「何を怒っている?理解できん」
ルルーシュ「毎日毎日ピザを食わされる身にもなれっ!!」
C.C.「おいしいぞ?」
ナナリー「はい」
ルルーシュ「貴様!!適正な一日の摂取カロリーを知らないのかっ?!」
C.C.「知らないな。興味もない」
ルルーシュ「ぐぅぅ……!!!」
ナナリー「あの……お兄様……?」オロオロ
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「は、はい」ビクッ
ルルーシュ「最近、体重は計測したか?」
ナナリー「え……それは……はい……」
C.C.「お前、正気か?妹になんてことを……」
ナナリー「……いえません」
ルルーシュ「何故だ?」
ナナリー「い、いくらお兄様でもそれだけは……」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「ごめんなさい……」
ルルーシュ「と、いうわけだ。魔女め」
C.C.「は?」
ルルーシュ「ナナリーは体重をこの俺にすら言えないほど、太ってしまっているっ!!!」
ナナリー「お兄様!?」
C.C.「なるほど」
ナナリー「納得しないでください!!」オロオロ
ルルーシュ「どう責任を取るつもりだ、C.C.!!ナナリーは満足に運動もできないんだぞ!!」
ナナリー「お兄様……私をいじめないでください……」
ルルーシュ「ピザを断て」
C.C.「な……?!」
ナナリー「お兄様、それは……」
ルルーシュ「C.C.!!ピザ禁止令を発令する!!!」
C.C.「断る!!そもそもお前たちが食べなければいいだけの話だ!!」
ルルーシュ「言ったな?」
C.C.「ああ、言ったさ」
ルルーシュ「ならばいい」
C.C.「ふん」
ナナリー「あの、喧嘩はされないほうが……」
ルルーシュ「ナナリー、夕食はなにがいい?」
ナナリー「え……でも、今からピザが来ますよ?」
ルルーシュ「ナナリー、体重はどうだった?」
ナナリー「スープだけで構いません、お兄様」
宅配員「お届けにあがりました」
C.C.「いつもありがとう」
宅配員「い、いえ……」
C.C.「ふふ、可愛いやつめ」
宅配員「そ、それではこれで!!!」ダダダッ
C.C.「さて、食べるかな」スタスタ
C.C.「まずはアイダホスペシャルからだな」パカッ
C.C.「うん、この重厚な香りが食欲をそそるな」
ルルーシュ「胃もたれするような芳香だな」
ナナリー「……」グゥ〜
C.C.「はむっ……うまいっ♪」
ナナリー「……あの」
ルルーシュ「ナナリーはもう食べただろ?」
ナナリー「はい……」
ナナリー(匂いが……うぅ……)ジュルリ
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「は、はい?」
ルルーシュ「よだれ」
ナナリー「あ、ご、ごめんなさい!!」ゴシゴシ
ルルーシュ「そんなに食べたいのか?」
ナナリー「そ、それは……あの……」グゥ〜
ルルーシュ「……」
ナナリー「い、いちまい……いただけたら……うれしいなって……」
ルルーシュ「はぁ……ナナリー?」
ナナリー「一枚で我慢しますから!!ゆるしてください!!」
C.C.「おいおい。ナナリーがここまで言っているんだぞ?食べさせてやればいいじゃないか」
ルルーシュ「……どれがいいんだ?」
ナナリー「お兄様、大好きです。―――えっと、C.C.さんが今、食べているピザをください」
ナナリー「あーん」
C.C.「ふふ……どうだ?」
ナナリー「とっても美味しいですっ」
C.C.「それはよかったな。このポテマヨソーセージも美味しいぞ?ソーセージとマヨネーズがもう口の中を蹂躙する」
ナナリー「ください」
C.C.「はい、あーん―――」
ルルーシュ「ナナリー」
ナナリー「はむっ」
ルルーシュ「?!」
ナナリー「もぐもぐ……。―――はい、なんでしょうか、お兄様?」
ルルーシュ「それ二枚目だよな」
ナナリー「あっ。そうでした」
C.C.「ナナリーはドジっこだな」
ナナリー「本当ですね。ごめんなさい」
ナナリー「は、はい!!!」ビクッ
ルルーシュ「俺はナナリーのことを心配しているんだ!!」
ナナリー「そ、それはとても嬉しいです」
ルルーシュ「なら、もうやめろ……頼む……」
ナナリー「お、お兄様……」オロオロ
C.C.「食べたいときに食べたいものを食べればいいじゃないか」
ルルーシュ「黙れ、C.C.!!!」
C.C.「何時死ぬかわからないのだから、今を充実させておかないでどうする?」
ルルーシュ「ナナリーはなぁ!!おまえがここに来てから5キロも太ったんだぞ!!」
ナナリー「ど、どうしてそのことを?!」
ルルーシュ「咲世子から聞いた」
ナナリー「あぁ……お兄様……あの……あの……」オロオロ
C.C.「5キロぐらいなんだ。もう10キロ太ってから言え」
ルルーシュ「ふざけるなぁ!!!!」
ルルーシュ「理想的な体重だったのに……なのにぃ!!!シィィツゥゥゥ!!!」
ナナリー「お兄様……ごめんなさい……もういわないでください……」
C.C.「これだから童貞坊やは」
ルルーシュ「なんだと?」
C.C.「多少、太っているほうが魅力的なんだぞ?」
ルルーシュ「ナナリーは既に十分魅力的だ。これ以上、磨きをかけても意味がない」
ナナリー「お兄様……」
C.C.「なんだ惚気話なら聞きたくないが?」モグモグ
ルルーシュ「こんなに可愛い存在など、どこを探してもいない!!いるなら連れて来い!!論破してみせる!!!」
ナナリー「そんな私なんて……」モジモジ
ルルーシュ「なにより、ピザばかりでは栄養が偏りすぎている!!ナナリーを早死にさせるつもりか!!」
C.C.「うるさいな。じゃあ、食べなければいいだろ」
ルルーシュ「貴様がここで食べているとナナリーの口から涎がよく垂れている!!それを無視することなどできない!!」
ナナリー「お兄様!!私、今、顔が熱いです!!もうやめてください!!」
ルルーシュ「外出が控えるように言っているはずだ」
C.C.「なんだ袋小路じゃないか、私」
ルルーシュ「そうだ。だから食べるな」
C.C.「嫌だ」
ルルーシュ「貴様……」
ナナリー「お兄様、今度から我慢しますから。そんな酷いことしないであげてください」
ルルーシュ「ナナリーが苦しむところなんて俺は見たくないんだ」
ナナリー「でも……」
C.C.「ナナリーが我慢するならいいじゃないか」
ルルーシュ「……」
C.C.「はむっ。―――うん、うまい♪」
ルルーシュ(なんでも貴様の思い通りになると思ったら大間違いだぞ……C.C.……!!)
ルルーシュ(ナナリーは俺が守る。守ってみせる……!!)
C.C.「さーて、今日もピザを食べるか」
ナナリー「……」グゥ〜
ルルーシュ「……」
C.C.「もしもし?」
ピザ屋『お電話ありがとうございます。ピザハットです!!』
C.C.「ルルーシュ・ランペルージだが」
ピザ屋『ああ、申し訳ありません。ランペルージ様及びC.C.さんへの宅配、販売は現在お断りさせて頂いております』
C.C.「なに……?」
ピザ屋『それでは失礼いたします』
C.C.「ま、まて!!金ならあるんだ!!だから―――!!」
ツーツー……
ルルーシュ「くくく……ふはははははは!!!!」
C.C.「……やってくれたな、坊や」ギリッ
ルルーシュ「なんの話だ?ピザ魔女め」
ルルーシュ「俺にぬかりはない。既に全ての条件はクリアしている」
C.C.「くっ……」
ルルーシュ「外にも出れず、俺とナナリー以外に依頼することもできないお前は、もうピザを注文することはできない」
ナナリー「え?どういうことですか?」
C.C.「どうやら、もうここに宅配ピザが来ることはないようだ」
ナナリー「えぇ!?そんな?!」グゥ〜
ルルーシュ「ふはははは!!!!」
C.C.「まさかこんな下らないことに力を使うとは予想外だったよ」
ルルーシュ「違うな。間違っているぞ!!ナナリーの体のことだ!!下らなくなどないっ!!!」
C.C.「……」
ナナリー「ピザ……」
ルルーシュ「さ、ナナリー?今日は野菜を多めに食べような?」
ナナリー「は、はい……」
C.C.(ちっ……どうする……どうしたら……このままじゃピザが食べられない……)
ルルーシュ「じゃあ、出かけてくる。今日は帰りが遅くなると思う」
ナナリー「はい。お気をつけて」
C.C.「……」
ルルーシュ「ちなみに外食はだめだからな」
ナナリー「えっ」
C.C.「坊やにそこまでの強制力はないだろう?」
ルルーシュ「外を出歩かれると困るな、C.C.」
C.C.「なんだと……」
ルルーシュ「お前が泣くところなど、俺は見たくない」
C.C.「ル、ルルーシュ……まさか……?!」
ルルーシュ「ピザが置いてある飲食店にも既に根回しをしている」
C.C.「そこまでするなんて……」フラッ
ナナリー「お兄様は悪魔ですっ!!」
ルルーシュ(ああ、そうだ。恨まれてもいい。俺はナナリーのためならなんでもすると決めている!!)
C.C.「(だが、ここまで徹底することはないだろ!!私は悲しい!!)」
ルルーシュ「ではな」スタスタ
C.C.「あぁ……そんな……」
ナナリー「C.C.さん……」
C.C.「ナナリー、もうピザは食べれそうにない」
ナナリー「そうだ、咲世子さんに頼んでみましょう。咲世子さんなら……!!」
C.C.「ダメだ。あのルルーシュが丸め込んでいるに決まっている」
ナナリー「で、ではシャーリーさんかミレイさんに」
C.C.「それだ。中々賢いじゃないか」ナデナデ
ナナリー「えへへ」
C.C.「私ではダメだから、ナナリー、言ってきてくれるか?」
ナナリー「はい。任せてください」
C.C.「よし、これならなんとかなりそうだ」
咲世子「何故ですか?」
ナナリー「シャーリーさんたちに少し頼みたいことがあるので」
咲世子「ピザですね?」
ナナリー「えっ」
咲世子「……」
ナナリー「ち、ちがいます!!別に、シャーリーさんを利用しようなんて考えてません!」
咲世子「いけません」
ナナリー「おねがいします」
咲世子「ダメです」
ナナリー「あの……」
咲世子「お食事はご用意いたしますので、それをお召し上がりください」
ナナリー「ピザですか?」
咲世子「違います」
ナナリー「……」
C.C.「なに?何をやっているんだ、全く」
ナナリー「お役に立てず申し訳ありません……」
C.C.「落ち込んでいてもピザにはありつけないからな」
ナナリー「どうしたら……」
C.C.「そうだな……」
ナナリー「……C.C.さん」
C.C.「どうやらそれしかないな」
ナナリー「では」
C.C.「よし。ちょっと行ってくるよ」
ナナリー「あのお一人で大丈夫ですか?」
C.C.「誰に向かって言ってる?私はC.C.だぞ?」
ナナリー「はいっ。お願いします」
C.C.「ああ」
C.C.(坊や。私を甘くみないことだ)
C.C.「さてと……勢いで出てきたがどこで材料を買えるのか……」
カレン「ちょっとちょっと」
C.C.「なんだ?」
カレン「なんだじゃないでしょ?なにしてるの?こんあところで」
C.C.「ピザがないんだ」
カレン「ピザ?」
C.C.「で、作りたい」
カレン「そ、それで?」
C.C.「どこで材料が手に入るのか知っているか?」
カレン「食材を売っているとこにいけばいいんじゃない?スーパーとか」
C.C.「なるほど。わかったが、その店がどこにあるのか良く分からないな。案内してくれないか?」
カレン「あたしが?!なんで!?」
C.C.「暇そうじゃないか」
カレン「いや……これからゼロと打ち合わせがあるんだけど……」
カレン「いや、紅蓮のことだから……」
C.C.「そんなに紅蓮が好きなら結婚してしまえ」
カレン「なによ、そのいいかたっ!!」
C.C.「で、ゼロかピザか。好きなほうを選べ」
カレン「ゼロだよ!!」
C.C.「そうか。ならゼロと結婚してしまえ」
カレン「で、できるかぁ!!」
C.C.「じゃあ、好きじゃないってことだな?」
カレン「ゼロはべ、別にそういうあれで、見たことないって……いうか……」
C.C.「ふふ……よし。決まりだな」
カレン「え?」
C.C.「ピザだ」
カレン「なんで!?」
C.C.「いくぞ」
カレン「もう……なんでこんなことに……」ブツブツ
C.C.「ほうほう。なるほどな。こんなところに」
カレン「……」
C.C.「おい。ピザはどうやったらできるんだ?」
カレン「ここに冷凍のがあるでしょ」
C.C.「これは嫌だ。小さい」
カレン「え?」
C.C.「もっと大きいやつがいい」
カレン「どれくらい?」
C.C.「Lサイズ以上はないと、困る」
カレン「それって……」
C.C.「あとソーセージがいっぱい乗っていて、チーズもトロっとしていて……それからチキンとマヨネーズが……」ジュルリ
カレン「わかった!!わかったから!!よだれ!!よだれ拭いて!!」
C.C.「あー、でも……トマトを乗せたのも悪くないな……」
C.C.「そうだな」
カレン「ああいうのは専用のオーブンがいるし、普通のキッチンじゃできないよ」
C.C.「やる前から弱気でどうする。何事もやってみないとわからない」
カレン「パンにチーズのせるだけじゃダメなの?あれでも結構美味しいけど」
C.C.「そんなのピザじゃないな。ただパンにチーズを乗っけただけだ」
カレン「それをピザっていうんじゃ……」
C.C.「とにかくピザだ。私はピザが食べたい」
カレン「でもなぁ……」
C.C.「頼む」
カレン「あたしに頼まれても……。あ、そうだ」
C.C.「どうした?」
カレン「C.C.、アジトに行こうよ」
C.C.「何故だ?ピザはどうなった。いい加減、怒るぞ?」
カレン「千葉さんに頼んでみようよ。あの人、料理すごく上手いからなんとかできるかも」
千葉「ピザ?」
C.C.「そうだ。お前ならできるとカレンが言っていた」
カレン「千葉さんできないですか?」
千葉「いや、できないこともないけど」
C.C.「そうか。助かる」
千葉「家庭で作るならパンを一口サイズに―――」
C.C.「おい」
千葉「はい?」
C.C.「下らないことを言うな。私は今、気が立っている」
千葉「す、すいません……」
カレン「あの宅配ピザみたいななのを作りたいみたいで」
千葉「あんなのを?」
C.C.「あんなのとは随分な言い方だな?藤堂に惚れているくせに」
千葉「ぎゃー!!!どうしてそれをー!?」
千葉「あ、いや……違う……私は別に……藤堂さんのことなんて……!!」
C.C.「藤堂にお前の気持ちを伝えてきてもいいんだぞ?」
千葉「なんで私、脅されているですか?!」
C.C.「ほら、ピザを作るぞ」
千葉「だ、だから……宅配ピザのようなものは……焼くのも面倒で……」
カレン「千葉さん。紅蓮は使えないですか?」
千葉「紅蓮って……輻射波動で!?」
カレン「はい」
千葉「でも、あれは熱量がすごいから……難しいんじゃ……」
C.C.「おい。お前、自分の立場が分かっていないみたいだな」
千葉「え?」
C.C.「おーい。とうどー」
千葉「わかった!!わかりました!!!ピザ焼きますから!!!」
C.C.「よしよし。いい子だな」
カレン「はい」
千葉「気をつけないと……」
カレン「とりあえず紅蓮を動かしてきます」
千葉「ええ」
C.C.「さ、お手並み拝見といこうかな」
千葉「……材料はどこですか?」
C.C.「材料?」
千葉「はい」
C.C.「……」
千葉「……」
C.C.「とうどー」
千葉「買いにいきますっ!!行けばいいのでしょう!?」
C.C.「話がわかる奴は好きだな」
千葉「あ、ありがとうございます……」
揺れるの?
よく見ろ。カレンも揺れてる
C.C.「ご苦労さま」
千葉(C.C.……ゼロの側近だからって四聖剣である私を駒扱いしてぇ……!!!)
C.C.「ん?なんだ?イライラしているのかな?」
千葉「滅相もありません!!」
C.C.「うんうん。従順なやつはもっと好きだ」
千葉「くそぅ……」
C.C.「で、生地から作るのか?」
千葉「輻射波動で焼くならそれなりに大きなサイズでもできると思いますから。自分で作ったほうがいいかと」
C.C.「時間、かかるのか?」
千葉「多少は頂きます」
C.C.「……」
千葉「こ、こればかりは仕方ないですから!!」
C.C.「はいはい。わかったよ」
千葉「はぁ……エプロンしなきゃ……」
C.C.「ふわぁぁ……出来上がったら起こしてほしい」
千葉(なんて身勝手な人だ……)
藤堂「ん?なにをしている?」
千葉「と、とうどうさぁん!?」
藤堂「食事の準備か」
千葉「は、はい。そうです」
藤堂「そうか。楽しみにしておこう」
千葉「そ、そんな……期待されても困ります……」モジモジ
藤堂「自信を持て。お前は素晴らしい技術を持っている」
千葉「は、はいっ!!ありがとうございますっ!!」
藤堂「がんばってくれ」
千葉「とうどうさぁん……。よーし!!」
千葉「ふんっ!!ふんっ!!!」コネコネ
C.C.(単純なやつ)
カレン「紅蓮起動」ウィィィン
カレン「各部正常、輻射波動機構も問題なし」
カレン「よし……なんとかなりそう」
千葉「おーい」
カレン「千葉さん」
千葉「できたから、焼いてみてー」
カレン「わかりました!!下に置いてください」
千葉「了解」
カレン(出力は……最小限に絞って……)
千葉「いつでもどうぞー」
カレン「離れていてください」
カレン「紅蓮……いくよ……」
カレン「輻射波動……最小出力!!!」
カレン「美味しく弾けろっ!!!」ゴォォォ
カレン「え?」
千葉「消えた……」
カレン「そんなっ?!」
千葉「やっぱり火力が……」
カレン「でも、最小限に絞りましたよ?!」
千葉「対象が小さすぎるから……」
カレン「……じゃあ、千葉さん!!」
千葉「なに?」
カレン「もっと大きなの作りましょう!!」
千葉「大きな?」
カレン「千葉さんの月下でピザを作りましょう」
千葉「え……いや……それって人が食べるサイズじゃ……」
カレン「だめですか?」
千葉「それだけ大きくなると材料が全く足りないから、買出しにいかないとダメだ」
シーッ
カレン『千葉さん。お願いします』
千葉「これだけ材料があればなんとかなる」
カレン『よく買えましたね』
千葉「玉城が快く軍資金を分けてくれた」
カレン『玉城……。でも、今回は感謝しないと』
千葉「じゃあ、生地を作るから、少し離れていてほしい」
カレン『分かりました』
千葉「四聖剣が一人、千葉凪沙!!まいる!!!」ウィィィン
千葉「見よ!!この生地捌きを!!!」コネコネ
カレン『すごい!!』
千葉「はぁぁ!!やぁぁぁ!!!」コネコネ
ゼロ「……ん?おい!!誰だ!!勝手にナイトメアを動かしているのは!!!」
カレン『まずいゼロだ!!』
千葉「あの……これは……!!」
千葉「反省してます……」
カレン「ごめんなさい……」
ゼロ「これは兵器であって、玩具ではない!!」
千葉「はい」
カレン「もうしません……」
ゼロ「……で、なんのために動かしていた?」
カレン「ピザを作ろうと思って……」
ゼロ「ピザだと?」
千葉「は、はい」
ゼロ「ピザなら宅配ピザで事足りるだろう」
千葉「それではダメなんです」
ゼロ「何故だ?」
カレン「手作りのピザがいいみたいで」
ゼロ「その言い方だとお前たちが欲しいわけではないようだが?」
藤堂「ゼロ。ここにいたか」
ゼロ「どうした?」
藤堂「この物資リストの件だが、少し見直してもらいたい」
ゼロ「ふむ……」
藤堂「ん?千葉か。食事はできたのか?」
千葉「も、もうしわけありません!!色々と問題がありまして……!!」
ゼロ「藤堂の差し金だったのか」
藤堂「千葉の料理は絶品だから、味わいたくなる」
ゼロ「ほう……。だが、ナイトメアを動かしてまで巨大ピザを作ろうとしたことは問題だな」
藤堂「なに?」
千葉「あ、これは……その……ちょっと気合が入りすぎて……」
カレン「千葉さんは悪くないっ!!悪いのはあたしだから!!」
藤堂「ゼロ。申し訳ない。部下が勝手なことをしてしまった。是非、処罰を」
千葉「藤堂さん……そんなぁ……」
カレン「ゼロ!!」
ゼロ「では、千葉とカレンに処罰を下す!!」
千葉「……」
カレン「……」
ゼロ「最後まで責任を持って料理を作れ!!!」
千葉「え?」
藤堂「途中で責務を放り投げるな」
カレン「ゼロ……藤堂さん……」
ゼロ「千葉よ。藤堂の舌を唸らせる手腕に期待する」
千葉「は、はい!!」
ゼロ「あと、ナイトメアを使うときは事前に申請しろ。いいな?」
カレン「ありがとうございます!!!」
藤堂「楽しみにしている」
千葉「ご、ご期待にそえられるよう尽力いたします!!」
千葉「はぁぁぁ!!!」コネコネ
千葉「ここでチーズを投下!!!」バサバサ
千葉「ソーセージを!!!」
カレン『はいっ!!』ポーイ
千葉「廻転刃刀!!!」ギュィィィィン
ズバッ!!!
千葉「ふぅ……決まった」
カレン『よし!!紅蓮に任せてください!!』
千葉「ああ、頼むっ!!」
カレン『これだけでかければ……最大出力で!!!』
カレン『輻射波動!!!』
カレン『ほっぺが落ちるほど……弾けろっ!!!!』ゴォォォォ
千葉「これなら……!!!」
―――ドォォォォン!!!!!!
千葉「……」ゴシゴシ
C.C.「ふわぁぁ……いい匂いがするがピザがないな」
カレン「あんたのせいだぁ!!!」
C.C.「なにが?身に覚えがないとだけ言っておこうかな」
千葉「これをみてください!!」
C.C.「チーズ塗れのナイトメアだな。食えるのか?」
カレン「食ってみなさいよ!!!」
C.C.「流石に腹を壊しそうだから、遠慮しておく」
千葉「こんなの藤堂さんに知られたら……」
C.C.「呆れられるな」
千葉「早く洗わないと!!!」ゴシゴシ
カレン「ゼロに怒られる!!」ゴシゴシ
C.C.「ピザは?」
カレン・千葉「そんなものないっ!!!!」
カレン「チーズくさい……」
千葉「大変だ!!こっちの機体にもチーズが!!」
カレン「ええ?!」
C.C.「至る所にチーズやらソーセージやらが飛び散ってるな」
カレン「あぁ……もうだめ……おこられる……」ヘナヘナ
千葉「藤堂さんに嫌われる……」ウルウル
C.C.「大変だな」
カレン「なんで他人事みたいに……!!!」
千葉「うぅ……」
C.C.「分かった。分かった。じゃあ、私も手伝うよ。それでいいか?」
カレン「手伝うって……掃除?」
C.C.「掃除は扇か玉城にやらせておけばいい。私が手伝うのはピザ作りのほうだ」
千葉「でも……」
C.C.「輻射波動がだめとなると、ここはガウェインの出番だと思わないか?ん?」
あれはピザ用じゃねーよw
カレン『材料、確保できました』
C.C.「ガウェイン、動作チェック。オールグリーン」
千葉『であぁぁぁぁ!!!!』コネコネ
カレン『チーズを!!!』パラパラ
千葉『ソーセージ切り!!!』ズバッ
カレン『できたよ!!C.C.!!』
千葉『おねがいします!!もう失敗は―――』
C.C.「分かっているさ。一撃で仕留める」
ゼロ「ん?―――おい!!!誰だ!!勝手に私のナイトメアを使っているのは?!」
カレン『まずいゼロだ!!』
C.C.「坊や。残念なお知らせだ」
ゼロ「なに?!」
C.C.「準備が整った。―――ハドロン砲、発射」
ゼロ「バ―――!?」
ゼロ「くっ……!!!」
カレン『おぉ……』
千葉『今度こそ……!!』
C.C.「うん。上出来かな」
ゼロ「……」
C.C.「カレン、ピザは?」
カレン『えっと……確認してみるよ』
C.C.「生地はこんがり、チーズはとろりとしているだろ?」
カレン『……C.C.。残念なお知らせなんだけど』
C.C.「どうした?」
カレン『炭になってる』
C.C.「スミ?はは、カレン。なにを―――」
カレン『炭だっ!!これ!!ピザじゃない!!なんか巨大な円形の炭だよっ!!』
C.C.「……」
カレン『千葉さん!!なんかあまりにも綺麗な形なんで写真とりません?!』キャッキャッ
千葉『ああ、それいい。でも、ここだとちょっと暗いかな』
カレン『じゃあ、少し動きましょう!』
千葉『ゆっくりだぞ。ゆっくり』
カレン『はーい』
C.C.「おーい、崩れやすいから気をつけるんだぞー」
ゼロ「……っ」
カレン『あーっ!!千葉さん!!崩れちゃいましたよー!!』キャッキャッ
千葉『やっぱり無理があったかー』キャッキャッ
カレン『あはははは』
千葉『ははははは』
C.C.「ふふふ……あはははは!!!!」
ゼロ「―――貴様らぁぁぁ!!!!降りて来い!!!!今すぐだぁ!!!!」
カレン・千葉・C.C.「……っ」ビクッ
カレン「……」
C.C.「……」
ゼロ「……千葉」
千葉「は、はい」ビクッ
ゼロ「料理……ピザだったな。それはどうした?」
千葉「あ、あそこの黒い……」
ゼロ「あれは炭だな。私が訊いているのは料理だ。炭の所在など訊いていない」
千葉「ですから……料理が炭に……」
ゼロ「料理が炭だと?」
千葉「はい……」
ゼロ「お前は炭を私や藤堂に振舞うつもりだったのか!!!ええ!?」
千葉「ち、ちがいますっ……」ウルウル
ゼロ「お前のやるべきことはなんだ?!言ってみろ!!!」
千葉「お掃除してきます……」トボトボ
ゼロ「カレン」
カレン「は、はい」ビクッ
ゼロ「何故、誤魔化そうとした?」
カレン「えっと……」
ゼロ「言え。正直に言えば許してやる」
カレン「……怒りませんか?」
ゼロ「ああ」
カレン「……ゼロに……怒られるとおもって……」
ゼロ「怒るのは当たり前だぁぁ!!!!愚か者がぁ!!!!!」
カレン「ひぐっ……おこったぁ……」ウルウル
ゼロ「清掃をしろ!!!」
カレン「は、はい……」
ゼロ「駆け足っ!!!」
カレン「は、はいぃ!!!」ダダダッ
C.C.「なんだい?」
ゼロ「ピザ、自分で作ろうとしたのか?」
C.C.「そうだ。自作まで制限されては―――」
ゼロ「俺が見ていた限り、千葉とカレンのほうが苦労していたようだったが?」
C.C.「なにをいう。私だってハドロン砲で―――」
ゼロ「炭になったな」
C.C.「ホントだな」
ゼロ「C.C.……」
C.C.「坊やが悪い。坊やがピザ禁止をしなければ、こんな事態にはならなかっ―――」
ゼロ「……っ」
―――パシンッ
C.C.「……え?」
カレン「な……」
千葉「ゼロが……C.C.さんをぶった……?」
C.C.「あ……え……?」
ゼロ「ただし、あまりナナリーには与えるな。本当に体調を崩し兼ねないからな」
C.C.「まて、坊や」
ゼロ「清掃の手伝いもしろ。いいな?」
C.C.「待てと言っている!!」
ゼロ「もう話すことはない」
C.C.「な……」
ゼロ「……」スタスタ
カレン「えっと……」
千葉「あのぉ……C.C.……?」
C.C.「……」
カレン「ほ、ほら!!モップもってよ!!C.C.!!このままだとまたゼロに怒られるし!!」オロオロ
千葉「そうです!!早く清掃をしましょう!!」オロオロ
C.C.「……」
たかしC.C.…
千葉「あの……掃除を……」ゴシゴシ
C.C.「……」
カレン「千葉さん、今は……」
千葉「そ、そうか……」
C.C.「……」
カレン「―――千葉さーん!!こっちは終わりました!!」
千葉「こちらも終了した!!」
カレン「はぁ……ナイトメアにまでチーズが飛散したときは本当に困りましたよ」
千葉「うんうん」
C.C.「……」
カレン「C.C.、ほ、ほら、そろそろ戻らないと」オロオロ
C.C.「……」
カレン「C.C.、聞いてる?いつまでもここに居ても仕方ないし。ゼロにもう一度謝りにいこうよ」オロオロ
千葉(こんな状態のC.C.、初めてみた……)
カレン「失礼します!!」
ゼロ「清掃は終わったのか?」
カレン「はい!!」
ゼロ「ご苦労だったな」
カレン「ほら、C.C.」
C.C.「あの……」
ゼロ「カレン、紅蓮のことで伝えておきたいことがある」
C.C.「……!」
カレン「ゼロ、あの……」
ゼロ「急ぎの話だ」
カレン「でも……」
C.C.「……邪魔したな」スタスタ
カレン「ああ!!C.C.!!」
ゼロ「……」
ゼロ「……」
カレン「C.C.はただピザを作りたかっただけで……」
ゼロ「何を言っている?」
カレン「いや、ですから……紅蓮とか使おうって言い出したのはあたしであってですね」
カレン「C.C.はあたしの所為でガウェインを持ってきたとも言えるわけで……えっと……」
ゼロ「無断でそれも私的に使用したのには変わりはない」
カレン「そ、そうですけど」
ゼロ「それに奴は最近、少々我侭が過ぎるところがあった」
ゼロ「奴には多大な恩があるが、それとこれは話が別だからな」
カレン「でも、無視は酷いんじゃないでしょうか?」
ゼロ「無視?」
カレン「C.C.はきちんと謝ろうとしていました。それを……」
ゼロ「なら、また謝罪にくるはずだ。それよりも今は他にやるべきことがある、そうだろう?」
カレン「は、はい……」
C.C.「……」
ナナリー「C.C.さん。おかえりなさい」
C.C.「ただいま」
ナナリー「ピザはどうなりました?」
C.C.「もう食べないことにしたよ」
ナナリー「えぇ?!な、なにかあったのですか?!」
C.C.「……別に」
ナナリー「お兄様に見つかったのですね?」
C.C.「私はちょっと休むよ」
ナナリー「C.C.さん!!」
咲世子「元気がありませんでしたね」
ナナリー「お兄様に怒られたのでしょうか……?」
咲世子「具材を選んでいるだけでですか?それは少々、やり過ぎな気もしますが」
ナナリー「ピザ……」グゥ〜
ルルーシュ(今日は早めに寝れそうだな)
ナナリー「お帰りなさい、お兄様」
ルルーシュ「ただいま。ナナリー」
ナナリー「お兄様、C.C.さんの様子がすこし変なのですけど」
ルルーシュ「あいつはいつも変だろ?」
ナナリー「でも、元気がないというか」
ルルーシュ「夕食はもう済ませたか?」
ナナリー「お兄様……喧嘩をしたのなら仲直りを」
ルルーシュ「喧嘩なんてしてない」
ナナリー「本当ですか?」
ルルーシュ「俺はナナリーに嘘は吐かない」
ナナリー「……ところで……」
ルルーシュ「体重計に乗るか?」
ナナリー「スープで構いません」グゥ〜
C.C.「私は別に食べなくても死にはしない」
ルルーシュ「そうか」
C.C.「そうだ」
ルルーシュ「俺はもう寝る」
C.C.「おい……」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「その……」
ルルーシュ「……」
C.C.「ま、まだ怒っているのか?」
ルルーシュ「いいや。もうピザは解禁したし、お前には罰も与えた。もう怒ってなどいない」
C.C.「嘘だな。そういう台詞を言うやつに限って、怒っている。私は知っているんだよ」
ルルーシュ「怒っていない」
C.C.「いいや、ルルーシュは怒っている。間違いないな」
ルルーシュ「……」
C.C.「ほら、怒っているじゃないか」
ルルーシュ「……おやすみ」
C.C.「待て、話は―――」
ルルーシュ「C.C.」
C.C.「な、なんだ?」
ルルーシュ「いいから黙れ」
C.C.「あの……わ、わるかった……」
ルルーシュ「……」
C.C.「だから……もう怒るな……」
ルルーシュ「……」
C.C.「おい……ルル―――」
ルルーシュ「黙れといったぞ。いい加減にしろ」
C.C.「……」
ルルーシュ「……」
ミレイ「あれー?ルルーシュは?」
ナナリー「それが用事があるって言って……」
リヴァル「なんだよ、またエスケープか」
スザク「困ったものだ」
シャーリー「ホントにもう……ルルったら」
ナナリー「申し訳ありません」
ミレイ「あはは。不出来な兄を持つと大変ねー」
ナナリー「そんなこと……」グゥ〜
リヴァル「え?」
ナナリー「あ……!!」
スザク「ナナリー?お腹でも空いているのかい?」
ナナリー「スザクさん……うぅ……」
スザク「え?」
シャーリー「今の私のお腹の音!!!」ガタッ
こういう気遣いがウザクには足りない
ナナリー「……っ」
シャーリー「違う!!私のお腹の音!!」
スザク「でも、ナナリーから……」
ミレイ「スザクくん、あのね……お腹の音って恥ずかしいものなのよ」
スザク「そうなのですか?健康である証拠では?」
ミレイ「いや……そうだけど……」
リヴァル「はぁ……シャーリーのフォローが……」
スザク「ナナリー?お腹が空いてるなら、何か買ってきてあげようか?」
ナナリー「……あの……」
スザク「ピザでも頼もうか」
ナナリー「……!!」ピクッ
ミレイ「ダメよ。ルルーシュが言ってたけど、ナナリーは今ダイエット中らしくてピザを控えてるんだって」
スザク「そんな。ナナリーはもう少し太ったほうがいいぐらいだと思いますけど」
ナナリー「スザクさん……私をいじめ、ないで……ください……」
ナナリー「あの……スザクさん。ピザ、お願いします」
スザク「いいの?ダイエットしてるって……」
ナナリー「おねがいします!!」
スザク「わかった。ちょっと待ってて」
シャーリー「ごめんね、ナナちゃん。うまくフォローできなくて」
ナナリー「いいえ。大丈夫です」
シャーリー「でも、お昼は食べてなの?」
ナナリー「それが……本当にダイエット中で……」
シャーリー「じゃあ、ピザのことはルルには内緒だね」
ナナリー「ごめんなさい」
シャーリー「私はいいけど……」
ナナリー「スザクさんには私からお願いしてみます」
シャーリー「そうだね」
スザク「えっと……バーベキューチキンのLサイズを……5枚で。はい、場所はアッシュフォード学園です」
ナナリー「ありがとうございます」
ミレイ「スザクくん、それ……」
スザク「お腹が空いてるみたいだから、少し多めに注文したんだ。はい、どうぞ」
ドサッ
ナナリー「え?全部私にですか……?」
スザク「うん。ああ、お金のことは気にしなくてもいいから」
ナナリー「えと……」
シャーリー「しかもこれ、全部同じピザだよ!!5枚もあるし!!」
リヴァル「俺、2切れでいいや」
ミレイ「はぁ……」
ナナリー「あ、ありがとうございます。スザクさん」
スザク「うん。いっぱい食べて」
ナナリー(5枚は流石にいらなかったけど……スザクさんのためにも……食べなきゃ……)
シャーリー「ナナちゃん!!そんな気負わないで!!私も手伝うから!!」
シャーリー「もう……だめ……」
ミレイ「一枚は……食べたわよ……」
リヴァル「さっすが……かいちょう……すご、い……」
スザク「よかった。みんなもお腹が空いてたんだ」
ミレイ「スザク……くん……食べないの……?」
スザク「僕はお腹空いてないので」
シャーリー「ふざけ―――」ガタッ
ナナリー「シャーリーさん……ダメです」
シャーリー「ナナちゃん……でも……」
ナナリー「食べましょう……今は……はむっ……おぇ……」
スザク「ナナリー、美味しいか?」
ナナリー「は、はい……とっても……」
スザク「そうか。―――あ、そろそろ仕事の時間なのでお先に失礼します」
ミレイ「ああ……うん……」
ナナリー「……」
咲世子「ナナリー様、お夕飯の準備ができました」
ナナリー「ごめんなさい、咲世子さん。今日は食欲がないので……」
咲世子「体調が悪いのですか?」
ナナリー「はい……」
咲世子「そうですか……。では、消化の良いものでも」
ナナリー「今日は何もいりません……」
咲世子「わかりました。では、もうお休みになりましょう」
ナナリー「はい……。本当にごめんなさい」
咲世子「いえ。お気になさらず。ダイエットが裏目に出てしまったのかもしれませんね」
ナナリー「そ、そうですね」
ナナリー(でも……これからスザクさんに頼めば……C.C.さんもピザを食べられる……)
ナナリー(明日、スザクさんにお願いしてみましょう……)
ナナリー「うっぷ……」
ルルーシュ「……」
C.C.「……」
ルルーシュ「今日も何も食べていないのか」
C.C.「何か問題でもあるのか?」
ルルーシュ「特にないな」
C.C.「……」
ルルーシュ「さて……寝るか」
C.C.「お、おい……」
ルルーシュ「もう許している」
C.C.「やめろっ!!そんな台詞ききたくない!!」
ルルーシュ「……」
C.C.「やめてくれ……たのむ……」
ルルーシュ「おやすみ」
C.C.「ルル……シュ……」
ルルーシュ「ナナリー?もう体調はいいのか?」
ナナリー「は、はい。寝たら調子が良くなりましたから」
ルルーシュ「そうか」
ナナリー「ご心配をかけて申し訳ありません、お兄様」
ルルーシュ「ダイエットはもうやめような」
ナナリー「え……」
ルルーシュ「咲世子。夕食のメニューは栄養バランスを重視してくれ」
咲世子「かしこまりました」
ルルーシュ「ナナリー、悪かった」
ナナリー「いえ。お兄様は私のためを思ってのことなのは分かっていますから」
ルルーシュ「ナナリー……」ギュッ
ナナリー「お兄様……」ギュッ
咲世子「そろそろご登校のお時間です」
ルルーシュ「そうだな」
ナナリー「スザクさん」
スザク「どうした?」
ナナリー「少しよろしいですか?」
スザク「ああ。構わないよ」
ナナリー「あの……大変差し出がましいお願いなのですけど」
スザク「なんだい?」
ナナリー「またピザを……」
スザク「あはは。それぐらいならお安い御用だよ、ナナリー」
ナナリー「それで、あの……今度は一人で食べたいので、クラブハウスのほうへ持ってきてくれると嬉しいのですが」
スザク「よし、わかった。じゃあ、注文するからナナリーは先に行っててくれ」
ナナリー「申し訳ありません。よろしくお願いします」
ナナリー(あとはC.C.さんをお呼びすれば……)
スザク(ナナリー、ちゃんとご飯食べれてないのかなぁ……心配だな。ちょっと奮発しよう)
スザク「はい。えっと、ゴージャス4を……6枚で。場所はアッシュフォード学園です」
C.C.「どうしたんだ?こんなところに呼び出したりして」
ナナリー「あの……C.C.さん、元気がないようでしたので」
C.C.「気のせいだよ」
ナナリー「今からスザクさんがピザを持ってきてくれるので、一緒に食べましょう」
C.C.「……」
スザク「―――ナナリー、お待たせ!!」
C.C.「少し隠れる」
ナナリー「え?あの……」
C.C.「事情があるんだ。察せ」
スザク「―――今、誰かいた気がするけど?」
ナナリー「気のせいです」
スザク「そうか。はい、ナナリーのために持ってきたよ。Lサイズ6枚、これだけあればお腹いっぱいになると思うから」
ナナリー「Lを……6枚……ですか?」
スザク「じゃあ、冷めないうちに食べてくれ。僕は生徒会室に戻るから」
C.C.「そうか」
ナナリー「さあ、どうぞ」
C.C.「……」
ナナリー「C.C.さん?」
C.C.「やはり遠慮しておくよ」
ナナリー「えぇ!?」
C.C.「もうピザは嫌いなんだ」
ナナリー「でも、これ……」オロオロ
C.C.「ナナリーが支払ったわけじゃないだろ?捨てるなり食べるなりすればいい」
ナナリー「いや……これはスザクさんの好意ですし……」オロオロ
C.C.「部屋に戻るよ」
ナナリー「あぁぁ……」
ナナリー「……」
ナナリー「はむっ……もぐもぐ……はむっ……!!」
ナナリーが
C.C.「はぁ……」
ルルーシュ「何をしている?」
C.C.「ルルーシュ……。今日は黒の騎士団のほうの会議じゃなかったのか?」
ルルーシュ「延期になった。色々あってな」
C.C.「そうか」
ルルーシュ「……生徒会に顔を出しておくか」
C.C.「おい」
ルルーシュ「……」
C.C.「……悪かった」
ルルーシュ「……」スタスタ
C.C.「あ……」
C.C.「……ルルーシュ……」ウルウル
C.C.「……ルルーシュ!!!!」
ルルーシュ「うるさい。なんだ?」
ルルーシュ「おい……」
C.C.「すまない……」ギュッ
ルルーシュ「……」
C.C.「もう我侭は控える……ちゃんと共犯者としてお前に協力する……」
ルルーシュ「C.C.……」
C.C.「ピザもいらない……だから……だから……」
ルルーシュ「なんだ?」
C.C.「お前だけが……傍にいてくれれば……それでいいから……」
ルルーシュ「……」
C.C.「離れないでくれ……たのむ……たのむよ……」ギュゥゥ
ルルーシュ「馬鹿か、お前は」
C.C.「え……?」
ルルーシュ「離れては俺が困る。貴様は死ぬまで俺の傍でいなければならない。それが共犯者というものだろう」
C.C.「ルルーシュ……」ウルウル
C.C.「怒ってないのか……?」
ルルーシュ「お前こそ……その……俺が殴ったこと気にしてないのか?」
C.C.「え?」
ルルーシュ「悪かったな。俺らしくなかったと思っている」
C.C.「坊や……」
ルルーシュ「も、もういいだろ!!早く離れろ!!」
C.C.「離れたら坊やが困るんじゃなかったのか?」ギュゥゥ
ルルーシュ「バカか!!それは比喩だ!!抱きついていいなど一言も―――」
C.C.「もう少しだけいいじゃないか……。寂しかったんだから……」
ルルーシュ「5分だけだぞ」
C.C.「十分だよ……ルルーシュ……」
ルルーシュ「全く……ピザ魔女め」
C.C.「なんと言われても、離れる気は失せている。罵るなら罵れ」
ルルーシュ「面倒なやつめ……」
ルルーシュ「すいません、少し遅れました」
ミレイ「もう、おそーい」
ルルーシュ「まあ、いつものことだしいいじゃないですか」
シャーリー「なんで開き直ってるの……」
リヴァル「ルルーシュ、面白いことなら俺も誘ってくれよぉ」
ルルーシュ「だめだめ。リヴァルじゃ、きっと楽しめない」
リヴァル「えー?」
スザク「ルルーシュ」
ルルーシュ「スザクか。お前も仕事が増えつつあるようだな」
スザク「ああ。でも、楽しいから」
ルルーシュ「お前らしいな。―――ところでナナリーは?」
スザク「今頃、クラブハウスでピザを食べてるんじゃ―――」
シャーリー「ウワァアアアアオ!??!?」ガタッ
ルルーシュ「ピザ?」
ルルーシュ「ピザってなんだ?」
シャーリー「ルル、あのね……それは……!!」
ルルーシュ「スザク、どういうことだ?」
スザク「ナナリーがピザを食べたいっていうから―――」
シャーリー「だめだめー!!!それ以上はいっちゃだめー!!!乙女のひみつー!!!」
ルルーシュ「そういうことか……クラブハウスといったな?」
スザク「ああ……そうだけど」
ルルーシュ「ちぃ!!」ダダダッ
スザク「ルルーシュ!!どこいくんだ?!」
シャーリー「もう!!なんで言っちゃうの?!」
スザク「え?」
ミレイ「秘密にしようって話だったじゃない」
リヴァル「そーだそーだ」
スザク「ああ、そういえば。すっかり忘れてました」
ルルーシュ「はぁ……はぁ……!!」
スザク「ルルーシュ!!」タタタッ
ルルーシュ「スザク……」
スザク「ごめん。秘密だったんだ。忘れてくれるとありがたい」
ルルーシュ「もう遅いっ!!」
スザク「でも、ナナリーにちゃんとした食事を与えないルルーシュにも問題はあると思う」
ルルーシュ「何の話だ?」
スザク「だから、ここはそっとしておこう」
ルルーシュ「そういうわけにもいかない!!」
ルルーシュ「―――ナナリー!!!」ガチャ
ナナリー「……」グッタリ
ルルーシュ「ナナリー?!おい!!ナナリー!!しっかりしろ!!!」
スザク「どうした?!なにがあったんだ、ナナリー!!」
ナナリー「……あ、と……2枚と……3切れ……な、んです……も、うちょ……っと……ぉぇ……」
ナナリー「はむっ……」
ルルーシュ「よせ!!!」バッ
ナナリー「お兄様……?」
ルルーシュ「あとは俺が食べるから……!!」
ナナリー「よか……った……スザク……さん、の……好意……む、だ……になら……ず……」
ルルーシュ「ナナリー!!!もう喋るな!!!ナナリー!!!」
ナナリー「おにいさま……のこさず……た、べ……て……」
ルルーシュ「食べる!!食べるから!!」
ナナリー「あいして……ま、す……おに……い……さ―――」パタリッ
ルルーシュ「ナナリィィィィィィ!!!!!!」
スザク「ナナリー、お腹空いてなかったのかな……」
ルルーシュ「……スザク。なんだこれは……」
スザク「え?ピザだけど」
ルルーシュ「何故、ケースが6つもあるんだ!!!」
ルルーシュ「ピザはな……一人で一枚ではない!!」
スザク「そうなのか」
ルルーシュ「そうなのかって……!!!」
スザク「でも僕は良かれと思って……」
ルルーシュ「その結果がこれだ!!!」
ナナリー「……」ゲフッ
ルルーシュ「こんな……こんな姿に……!!!」
スザク「すごいな。ナナリーのお腹、こんなに膨らんでる」ナデナデ
ナナリー「さ、さわら……な、いで……くだ……さ……」ゲフッ
ルルーシュ「スザァァァク!!!!」
スザク「な、なんだ?」
ルルーシュ「俺はお前を憎む!!!」
スザク「ごめん。確かに限度がわかってなかったのは認めるよ。でも―――」
ルルーシュ「無知は罪なんだよ、スザク!!言い訳などするなっ!!」
ナナリー「は……い……」
ルルーシュ「今、抱えてやるからな……ふっ……!!!」ズシッ
ナナリー「うぅ……お腹が……くるしい……」
ルルーシュ「咲世子に薬を用意させる」
ナナリー「は、はい……」ゲッフ
スザク「ルルーシュ、僕がナナリーを運ぼうか?なんか重そうだし」
ルルーシュ「だまれ!!」
スザク「そんな言い方しなくても」
ルルーシュ「……」
スザク「すまない……ルルーシュ……」
ルルーシュ「ナナリー?部屋まで持ちそうか?」
ナナリー「……」ウップ
ルルーシュ「急ぐか」
スザク「ルルーシュ……」
ナナリー「うーん……うーん……」
C.C.「ナナリー……ピザを全部食べようとしたのか……豪気だな」
ルルーシュ「許さん……スザク……」
C.C.「ルルーシュ……」
ルルーシュ「ナナリーを苦しめて……!!!」ギリッ
C.C.「どうするんだ?」
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「お兄様……産まれそう……なのです……けど……」
ルルーシュ「ここでは産むな」
ナナリー「は、はい……」
ルルーシュ「ナナリー、俺は急用ができた。あとのことは咲世子に任せてある」
ナナリー「お兄様……どちらへ……?」
ルルーシュ「……大丈夫、すぐに帰ってくる……」
ルルーシュ(すぐにな……)
ゼロ「千葉!!カレン!!いるか!!」
カレン「はい!!なんでしょうか!!」
千葉「ここに」
ゼロ「巨大ピザ……もう一度作れ」
カレン「え?」
千葉「な、なぜ……?」
ゼロ「あの白カブトを今度こそ抹殺するためだ」
カレン「わ、わかりました!!」
千葉「ですが、材料が……」
ゼロ「すでに用意してある!!!」バッ
千葉「こ、こんなに……!?」
カレン「すご……前回より3倍は多い……」
ゼロ「期待しているぞ?」
カレン「わ、わかりました!!すぐに取り掛かります!!」
ルルーシュらしいな
カレン『紅蓮!!いくよ!!』ウィィィン
カレン(でも……スザクを……殺すのか……ピザで……)
千葉(どうやって……?)
ゼロ「生地はできたか?」
千葉『はい!!』
カレン『でも、どうやって焼くんですか?』
ゼロ「両機とも射線軸から離脱しろ!!」
カレン『ガウェイン!?ゼロ、まさか……?!』
C.C.「行くのだな?修羅の道を」
ゼロ「何を今更。ハドロン砲、発射!!!」
C.C.「発射」
―――ゴォォォォォ!!!!!
ゼロ(スザク……ナナリーが味わった苦しみをお前にも与えてやる……!!!)
ゼロ「ふははははは!!!!!」
ロイド「ざんねんでした〜、スザクくん。出撃だよ〜」
スザク「え?いきなりですか!?」
セシル「ゼロが貴方を名指ししてきたようなの」
スザク「ゼロが……」
ロイド「輻射波動とハドロン砲にはきをつけてね」
スザク「はい」
セシル「後方にはコーネリア総督の部隊がつくから安心して」
スザク「わかりました」
ロイド「ま、何らかの罠があるだろうから、囮として見事に嵌ってこいってことだよ」
セシル「ロイドさん!!」
スザク「それでもゼロを討ち取れるなら」
セシル「スザクくん……無茶だけは……」
スザク「大丈夫です。死んだらゼロを捕まえられませんから」
ロイド「じゃあ、がんばって〜」
ギルフォード『了解。警戒を怠るな』
スザク「はい」
スザク(ゼロ……どこからでも……こい……!!)
ピピピ……
スザク「ん?オープンチャンネル?」
ゼロ『来たか、枢木スザク』
スザク「ゼロ!!」
ゼロ『良く来てくれたな。感謝する』
スザク「どこだ!!」
ゼロ『そう慌てるな。今日はお茶会をしにきただけだ』
スザク「ふざけるな!!姿を現わせ!!」
ゼロ『下を見るがいい』
スザク「え?」
ゼロ『―――地獄に落ちろ!!』ピッ
スザク「足場が崩れる……!!」
スザク(上空に……)
ゼロ『何だ最も愚かな手を打ったな』
スザク「な―――」
ゼロ「ハドロン砲、うてぇ!!!」
ゴォォォォ!!!
スザク「あんな遠距離に……!!」
スザク「援護をお願いします!!!」
ギルフォード『だめだ!!足場が崩れてすぐには動けない!!』
スザク「え!?」
ゼロ「ふはははは!!!私を警戒して隊を少し後ろに置き過ぎたな!!!!」
スザク「ゼロ……おまえはぁぁ!!!!」
カレン「スザァァァク!!!!くらいなぁぁ!!!!!―――できたてのピザだぁぁぁ!!!!」
スザク「紅蓮がピザを運んでくる?!」
スザク「ふざけているか!!カレン!!!」
カレン「あたしは大真面目だぁ!!!」
スザク「こんな巨大ピザ、目くらましにもならないぞ!!!」ザンッ!!
スザク「切り裂いてしまえば……!!!」
ゼロ「誰が一枚といったぁ!!!」
スザク「なに?!」
千葉「ツナマヨピザお待たせしましたぁぁ!!!」ウィィィィン!!
スザク「後方からナイトメアか!!―――なんだそのピザはぁ!!!」
千葉「ツナマヨぉぉぉぉ!!!!」ブンッ
スザク「僕はお腹は空いていない!!!返品するっ!!!」ザンッ!!!
カレン「―――余所見なんて余裕だね。捕らえたぁ!!!」ガキィィン!!
スザク「しまった!?」
カレン「ゼロ!!!今です!!!」
ゼロ「良くやった、カレン!!絶対に離すな!!!」
スザク「くっ……!!」
ロイド『やばい!!』
セシル『脱出を!!』
スザク「ですが、まだ戦えます!!」
ゼロ「戦える?違うな。間違っているぞ」
スザク「……」
ゼロ「妙な動きをしてみろ。ハドロン砲で撃つ」
スザク「なにが望みだ」
ゼロ「ハッチを開けろ」
スザク「……」ピッ
スザク「これでいいのか!!!」
ゼロ「ああ!!!これで前提条件は全てクリアした!!―――藤堂!!」
藤堂「待たせたな。ゼロ特製、巨大アイダホスペシャルだ」ウィィィン
スザク「また……巨大ピザ……?!なにを考えてるんだ!!ゼロ!!!」
スザク「一体……何を……?ん?プライベート通信……?」ピッ
ゼロ「スザク。もう私の正体は薄々……いや、ほぼ確信しているはずだ」
スザク「……ルルーシュなのか?」
ゼロ「ふん……。最後だ……素顔をみせてやろう」
スザク「信じたく……なかったよ……」
ルルーシュ「スザク……残念だ……本当に」
スザク「ルルーシュ……君は間違っている。こんなやり方では世界はかえら―――」
ルルーシュ「だまれぇ!!!これは私怨だ!!!」
スザク「!?」
ルルーシュ「ナナリーと同じ苦しみを味わえ……!!スザァク!!!!」
スザク「なにを?!」
ゼロ「藤堂!!!食わせてやれ!!巨大ピザをコックピットに押し込んでやれ!!!!」
スザク「ルルーシュゥゥゥゥゥ!!!!僕は!!ナナリーを苦しめたことなんか……!!!」
藤堂「悪く思うな、スザクくん。騎士の最後にしてはなんとも不遇だが……許せ!!」ガッ!!
藤堂「ぬぅぅ……!!!」グググッ
ゼロ「カレン!!白カブトのハッチを閉めろ!!!」
カレン「な、なにもそこまで!!」
ゼロ「やれぇ!!!」
カレン「は、はい!!」
スザク(まずい……息が……!!)
カレン(スザク……楽しかったよ……)ピッ
ガガガガッ!!!
スザク(これは……!!!ピザで生き埋めに……!!!)
ゼロ「ふははははは!!!スザァク!!!食べきればまだ生き残れる可能性はあるぞ!!!」
スザク「……!!!」
ゼロ「ただし、数百人分のピザを平らげることができる胃袋が必須だがなぁ!!!」
スザク(くそ……たべきれ……な―――)
ゼロ「ふははははは!!!!!死ね!!!スザァク!!!!」
臭い取れないだろw
C.C.「これでよかったのか?」
ゼロ「当然だ」
C.C.「……」
ゼロ「軽蔑するか?」
C.C.「いいや。もう、私は決めたからな。お前からは離れないと」
ゼロ「そうか……」
C.C.「大丈夫さ。私が傍にいるのだからな」
ゼロ「ふん……」
カレン『ゼロ!!白カブトの様子がおかしい!!』
ゼロ「なに!?」
C.C.「なんだと!?」
スザク『―――俺は死ねない!!!生きるために喰らう!!!!!うおぉぉぉぉぉおおお!!!!!』モグモグ
ゼロ「まさか……」
C.C.「坊やのかけたギアスが足を引っ張ったか」
スザク『喰らい続けてやるぅぅぅぅう!!!!!』
C.C.「どうする?」
ゼロ「カレン」
カレン『はい』
ゼロ「やれ」
カレン『了解しました』
スザク『うわぁっぁぁあああああああ!!!!!!』モグモグ
カレン『輻射波動』
スザク『ピザがうま―――』
ドォォォォォォン!!!!!!
ゼロ「作戦終了を確認!!帰還する!!!」
カレン『はい』
藤堂『虚しいな……』
千葉『ツナマヨ……自信作だったんだけど……』
藤堂「……」
ゼロ「不信感を抱いたのなら抜けてくれて構わない」
千葉「藤堂さん」
藤堂「何故、たった5人で戦場に出向いたのか……疑問だったが、正体を曝け出すことを決めていたからか」
ゼロ「ああ。スザクには正体を明かしてから決着をつけたかったからな」
藤堂「そうか」
ゼロ「……」
藤堂「もうしばらくお前という人物を見極めるために、ここに残る」
ゼロ「いいのか?」
藤堂「友のために全てを投げ打つ姿勢。それを見せられてはな」
ゼロ「ありがとう。千葉とカレンはどうだ?俺にはついてこれないか?」
カレン「いいえ。ルルーシュなんてあたしは知らない。ゼロについていくだけです」
千葉「私は藤堂さんと共に戦います」
ゼロ「そうか……ありがとう……」
ピザと言う背景がなかったらな!
ナナリー「すぅ……すぅ……」
ルルーシュ「ナナリー……」
C.C.「もう容態は安定しているな」
ルルーシュ「ああ」
C.C.「難産だったらしいぞ?」
ルルーシュ「そうか」
ナナリー「おにい……さま……」
ルルーシュ(ナナリー……俺は今日、親友を殺した)
ルルーシュ(ナナリーはこんな兄を憎むだろう)
ルルーシュ(だから……これからは……せめて……この穢れた手でナナリーに触れないようにする)
ルルーシュ(それが俺のケジメだ……)
ルルーシュ(俺はナナリーのぬくもりを知ることは無い……。ナナリーも俺の温もりを感じることはないだろう……)
ルルーシュ「ナナリー……おやすみ……」
C.C.「ルルーシュ……」
C.C.「いいや。そんなことはないさ……立派だよ。坊や」
ルルーシュ「ふん……」
C.C.「ナナリーの温もりが恋しくなったら……いつでも私が温めてやる……安心しろ」ギュッ
ルルーシュ「ピザ魔女め……チーズ臭いんだよ……」ギュッ
C.C.「……」
ルルーシュ「……感謝する」
C.C.「いいさ。私は共犯者なのだから」
ルルーシュ「……あとでピザを頼むか」
C.C.「いいのか?お前にとっては世界一嫌いな食べ物だろう?」
ルルーシュ「ああ。だが、愛した女の好物でもあるからな」
C.C.「そうか……。辛いな」
ルルーシュ「本当に……気が狂いそうだ……」
C.C.「愛しているよ……ルルーシュ」
ルルーシュ「ああ……ずっと傍にいろ……C.C.……」
FIN
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ナイスなピザスレだった
ピザリー可愛いよピザリー
乙
明日は三食ピザにするわ
Entry ⇒ 2012.05.11 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
ナナリー「フレイヤ、ぅてーっ!!!!」カチッ シュナイゼル「oh…」
ナナリー「私が……罪を背負います」
シュナイゼル「ナナリー……いいのかい?」
ナナリー「はい。私は戦うことも守ることもできません」
ナナリー「ですが……お兄様を……とめたい……」
シュナイゼル「わかった。では、フレイヤの鍵を預けよう」スッ
ナナリー「ありがとうございます」
シュナイゼル「では、私が合図をし―――」
ナナリー「フレイヤ、発射!!!」カチッ
シュナイゼル「……まだ、撃つときじゃないよ?」
ナナリー「そうなのですか?」
ナナリー「でも、開戦を兵に知らせる意味でもフレイヤを……」
シュナイゼル「いや、フレイヤは祝砲じゃないから」
ナナリー「そうですか……」カチカチ
シュナイゼル「ナナリー、やはり私が持っていようか?」
ナナリー「いいえ。これは……私にやらせてください」
ナナリー「せめて……この罪だけでも……私が背負わなければ」
シュナイゼル「そうか……」
ナナリー「……」カチカチ
シュナイゼル(まずいな。初手を間違えたかもしれない)
ナナリー(お兄様は私が止める……)カチカチ
シュナイゼル「どうかしたか?」
コーネリア「フレイヤの件ですが……」
シュナイゼル「なにか気になることでもあるのかな?」
コーネリア「……」
カノン「……」
シュナイゼル「(行動次第では……)」
カノン「(はい。ちゃんと撃ちます)」
コーネリア「兄上、フレイヤの鍵をナナリーに預けてよかったのですか?」
シュナイゼル「……どうしてかな?特に問題はないと思うけど」
コーネリア「本気で言っているのですか?」
シュナイゼル「……」
コーネリア「……」
ナナリー「……」カチカチカチカチ…
シュナイゼル「別室で話そうか、コーネリア」
シュナイゼル「だが、彼女はルルーシュとの対決には不可欠な存在だ」
コーネリア「それならもう姿を晒した時点でナナリーの利用価値はないはず」
シュナイゼル「いいや。ナナリーがいるからこそ、私は最後の手段を手札に持っておける」
コーネリア「ダモクレスの自爆……ですか」
シュナイゼル「ああ。万が一、ルルーシュがここに入ってきたときのために、ナナリーという切り札は必要だ」
コーネリア「しかし……」
シュナイゼル「大丈夫だ。私に任せておけば」
コーネリア「……」
シュナイゼル(とはいえ、私も一抹の不安を覚えている)
シュナイゼル(できることなら私がフレイヤの鍵を持っておきたいな……)
コーネリア(兄上はあの噂を知らないのか……?)
コーネリア(だとしたら……)ギリッ
ナナリー「フレイヤ、水平発射!!!」カチッ
シュナイゼル「随分、気合が入っているね」
ナナリー「シュナイゼル兄様」
シュナイゼル「だけど、きちんと私の合図に合わせて押してくれないと困るな」
ナナリー「わかっています。なので、早く初弾の装填を急いでください」
シュナイゼル「待ってくれ。まだ、戦うべき相手は現れていない」
ナナリー「では攻勢にうってでましょう」
シュナイゼル「ダメだよ。そんなことをしてはルルーシュに勝てない」
ナナリー「勝てます。フレイヤさえあれば」
シュナイゼル「確かに強力な兵器だけど―――」
ナナリー「フレイヤ、てっー!!!」カチッ
ナナリー「……はぁ」ウットリ
シュナイゼル(やはり、取り返していたほうがいいな)
ナナリー「何故ですか?」
シュナイゼル「君では荷が重いからだよ」
ナナリー「できます」カチカチカチ
シュナイゼル「そこだ」
ナナリー「え?」
シュナイゼル「君はその一押しを軽く考えている」
ナナリー「いいえ。とても重く感じています」
シュナイゼル「では、何故そのように連射するのかな?」
ナナリー「……練習です」
シュナイゼル「練習?」
ナナリー「はい。急に撃てと言われても押せるように」
ナナリー「本番では緊張で手が動かなくなるかもしれませんから」
シュナイゼル「なるほど……」
ナナリー「ですから、押す練習をしているのです」カチカチカチ…
ナナリー「一刻も早くフレイヤの準備をしてくださいっ」カチカチカチカチ…
シュナイゼル「ダメだ。あくまでもフレイヤは最終兵器だ」
ナナリー「最終兵器?」
シュナイゼル「ああ。使わないのなら、それに越した事はないのだよ」
ナナリー「シュナイゼル兄様、そんなことでお兄様に……私のお兄様に勝てると思っているのですか?」
シュナイゼル「……」
ナナリー「余力を残して勝てる相手ではありません」
シュナイゼル「ナナリー。強いカードはここぞというときに使うものだよ?」
ナナリー「……では、もしお兄様がフレイヤを無力化する方法を発見していたらどうするのですか?」
シュナイゼル「それはないよ。あれは―――」
ナナリー「ブリタニアが超合集国の加盟を表明し、決議の場を何故アッシュフォード学園を選んだのか……」
シュナイゼル「え……?」
ナナリー「それはフレイヤの開発者であるニーナさんを手に入れるためだったのではないですか?」
シュナイゼル「なに……?」
ナナリー「いいえ。世界各国からその身を狙われているはずのニーナさんが未だに見つかっていないのは……」
シュナイゼル「誰かが匿っているのだろうね」
ナナリー「はい」
シュナイゼル「だけど、だからといって」
ナナリー「アッシュフォード家のミレイ会長なら人一人を上手く匿うこともできるでしょう」
シュナイゼル「……」
ナナリー「もし、ニーナさんがブリタニア軍内にてフレイヤを無効化する技術に着手していれば……」
ナナリー「シュナイゼル兄様の計画に風穴を開ける一手になるでしょう」
シュナイゼル「ナナリー……」
ナナリー「……」カチカチカチ
シュナイゼル「分かった。少し考えよう」
ナナリー「はい」
シュナイゼル(まさか、そこまで考えているとは。少し驚いたよ。ナナリー)
ナナリー「……」カチカチカチ…
コーネリア「兄上、ナナリーは?」
シュナイゼル「少しね……驚かされた」
コーネリア「え?」
シュナイゼル「……フレイヤを無効化する力がルルーシュにあるとなれば、少し困ったことになるかもしれない」
コーネリア「そんなことができるのですか?」
シュナイゼル「理論上は可能だろうね。ただ、それは神業に近いことだろうけど」
シュナイゼル(フレイヤの構造上、発射されてからでは無効化など時間が無さすぎて……)
シュナイゼル(だが、あのルルーシュなら……やりかねないな……)
コーネリア「あの……」
シュナイゼル「だが、その場合は……」ブツブツ
コーネリア「兄上……」
シュナイゼル「……」
ナナリー「……」
コーネリア「ん?」
ナナリー「……」キョロキョロ
コーネリア(ナナリーが一人で移動を……!?)
ナナリー「……」
コーネリア(しかも……あれ……目が見えているのでは……?!)
ナナリー「……」カチカチ…
コーネリア(やはりあの噂は本当だったのか……)
コーネリア(ダモクレス開発時からナナリーが技術部に出入りしているという話は……)
コーネリア(ナナリー……お前は……何者なのだ……)
コーネリア(ルルーシュの味方なのか……?)
ナナリー「……」
コーネリア(とりあえず、あとをつけてみるか……)
開発員「ナナリー様!!」
ナナリー「どうですか?もう時間はありませんが……」
開発員「はっ!!もう完成はしております!!」
ナナリー「そうですか。間に合ったのですね」
開発員「はい!!ナナリー様のために技術部総出で作り上げました!!」
ナナリー「シュナイゼル兄様には?」
開発員「無論。口外は一切しておりません!!」
コーネリア(ここは……一体……)
コーネリア(あの装置は……?それに見たこともないナイトメアが一機……新型……?)
ナナリー「……誰ですか?」
コーネリア「……!!」ビクッ
ナナリー「誰かいるのですか?」
コーネリア「……にゃ、にゃ〜」オロオロ
ナナリー「なんだ。ネコですか」
ナナリー「当然です。あなた方の努力、無駄にはいたしません」
開発員「ナナリー様……」
ナナリー「みなさん。私についてきてくれますか?」
開発員「「イエス!!ユアハイネス!!!」」
ナナリー「ありがとうございます」
コーネリア(な、なんだ……これは……)
コーネリア(戦う力も守る力もないと言っておきながら、クーデターの準備を進めていたというか……ナナリー……!!!)
ナナリー「……」チラッ
コーネリア(これは兄上に伝えなければ……!!)
ナナリー「コーネリア姉さま?出てきてください」
コーネリア「……?!」
ナナリー「……」
コーネリア「にゃ〜」オロオロ
ナナリー「ご年齢を考えてください」
ナナリー「なんでしょうか?」
コーネリア「あ……。ええい。もういい!!ナナリー!!これは一体なんだ!!」
ナナリー「この装置のことですか?」
コーネリア「傍らにある新型のナイトメアもだ!!」
ナナリー「この装置はフレイヤ発射装置です」
コーネリア「発射装置?」
ナナリー「はい」
コーネリア(なんだ……それは別に……)
ナナリー「名は『拡散フレイヤ砲』です」
コーネリア「!?」
ナナリー「フレイヤを一度に60発広範囲に放つことができます」
コーネリア「まてまてまてまて!!!!!」
ナナリー「なんでしょうか?」
コーネリア「なんだそれはぁ!!気で違ったか!!ナナリー!!!」
コーネリア「いや、そんな頬を膨らませても私には悪寒しか感じないっ!!」
ナナリー「何を慌てているのですか?」
コーネリア「一都市が消滅する兵器なのだぞ?!それを一度に60発?!しかも広範囲にばらまく?!」
コーネリア「そんな決戦兵器など考えても作ろうなどとは思わないはずだ!!」
ナナリー「ですが、これさえあれば戦争は終わります」
コーネリア「世界も終わる!!」
ナナリー「平和な世界になるのです」
コーネリア「お前のいう平和とは……なんだ……」
ナナリー「ゼロです」
コーネリア「……は?」
ナナリー「お兄様がゼロと名乗ったように……私もゼロを目指します」
ナナリー「そう……世界をゼロにするのです」
コーネリア「おま……!!」
ナナリー「そのために……このフレイヤ砲は必要なのです、コーネリア姉さま」カチカチカチ
ナナリー「ここの技術部、あと私のSPしか知らないはずです」
コーネリア「ナナリー……この戦いで何を得ようとするのだ……?」
ナナリー「エデンを」
コーネリア「は?」
ナナリー「私は多くの血を……嘘を……苦しみを……見てきました」
ナナリー「そしてブリタニア、日本……その全ての人々を救う方法を必死に探してきました」
ナナリー「でも、結局は弱肉強食という原初の理を覆すことはできませんでした」
コーネリア「お前……」
ナナリー「強い者は弱い者を喰らいながら生きるしかない」
ナナリー「それが世界。それがヒト」
ナナリー「私はそれが悲しいのです」カチカチカチカチ
コーネリア「それを押すな」
ナナリー「私はただお兄様と一緒に居たいだけなのに、この悲しい世界が邪魔をする」
ナナリー「そんな世界なんてゼロにしてもいいかなって、思ったんです。半年前に」カチカチカチ
ナナリー「はい。一ヶ月ほどで人手は集まりました」
コーネリア「何をした!?何を!!!」
ナナリー「少し上目遣いに……」
ナナリー『お願いします。私に協力してください……』ウルウル
ナナリー「―――とお願いしたら、みなさん快く引き受けてくれました」
コーネリア「ギアスか?!」
ナナリー「そんな卑怯なことはしていません。お兄様と一緒にしないでください」
コーネリア「……魔女め」
ナナリー「……」
コーネリア「エデンというのは?」
ナナリー「勿論、私の理想の世界のことです。争いも憎しみもない。優しい世界ことをさします」
コーネリア「つまりゼロか?」
ナナリー「草の根一本も残らない世界です。うふふ、素敵だと思いませんか?」カチカチカチ
コーネリア(まずい……こいつ、本気だ……!!)
ナナリー「はい」
コーネリア「もう一つの疑問だが……」
ナナリー「このナイトメアですね」
コーネリア「この機体、ベースはあの蜃気楼か?」
ナナリー「姉妹機です」
コーネリア「ほう……?では、相転移砲が?」
ナナリー「いいえ。胸部には砲身があり、そこからフレイヤが―――」
コーネリア「またか?!」
ナナリー「スザクさんがランスロットで使用していた聞いて、ではもう標準武装にしちゃいましょうということになって」
コーネリア「魔王か……貴様……」
ナナリー「ただ装弾数がたったの10発だけなんです。なので両肩にハドロン重砲をつけてみま―――」
コーネリア「まて……ど、どうしてそんな武装をする?これで戦うのか?誰かが?この悪魔のような……機体で……!!」
ナナリー「まさにナイトメア……悪夢ですね……ふふ……」
コーネリア(なんだ……どうして笑う……?意味がわからない……!!)
ナナリー「ぬかりはありません。この機体……あ、機体名は『核融合』です」
コーネリア「そこはどうでもいい」
ナナリー「はい。この機体にはとあるシステムが搭載されいます」
コーネリア「システム?」
ナナリー「フレイヤ・キャンセラー・システム」
コーネリア「……」
ナナリー「この機体にはフレイヤは通用しないようになっています」
コーネリア「な……!?」
ナナリー「大変でした。どのようにしたらフレイヤという莫大な熱量を無効にできるのか……」
ナナリー「でも、なんとか間に合いました」
コーネリア「……まて……それは……この機体のパイロットだけは生き残ることになるぞ?」
ナナリー「エデンにはアダムとイブが必要ですから」
コーネリア「そのアダムとイブは……誰だ?」
ナナリー「決まっているではありませんか。―――ナナリー・ヴィ・ブリタニアとルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです」
ナナリー「機体も複座になっています。操縦するだけなら一人で構わないのですけど」
コーネリア「いや……まて……技術部の連中は死ぬことを分かってお前に協力したのか?」
ナナリー「そんな。私はそこまで酷いことは致しません」
コーネリア「どの口が……!!」
ナナリー「勿論、このダモクレスにもそのシステムを搭載しているはずです」
コーネリア「な、なんだ……そうか……よかった……いや、よくはないが……」
ナナリー「でも……」カチカチカチ
コーネリア「でも、なんだ?」
ナナリー「そのシステムを開発したのは私なのです」
コーネリア「!?」
ナナリー「解除は簡単にできます」カチカチカチカチ
コーネリア「ナナリィィィ!!!!」
ナナリー「ユフィ姉さまもきっと喜んでくれます。優しい世界が生まれることを……」
コーネリア「そんなわけがないだろう!!!ふざけるな!!!」
ナナリー「話すのですか?」
コーネリア「当然だ!!こんなこと……兄上ですら嫌悪するはず!!!」
ナナリー「では、生かしておけないのですけど……」
コーネリア「え……」
ナナリー「残念です……」チャカ…
コーネリア「や、やめろ……!!」
ナナリー「世界と共にゼロへと還るか。それともここで出血多量で息を引き取るか」
コーネリア「……っ!?」
ナナリー「どちらがよろしいですか?コーネリア姉さま?」
コーネリア「ひっ……」
ナナリー「10秒だけ待ちます」
コーネリア(ここで死んでは止める手立てがなくなってしまう……!!!)
ナナリー「10、9、8、7、3、2―――」
コーネリア「数ぐらいきちんと数えろ!!!―――わかった!!!公言はしない!!だから……!!!」
コーネリア「はぁ……」
コーネリア「助かった……」
コーネリア(まさかナナリーがあんな恐ろしい計画を秘密裏に進めていたなんて……)
ナナリー『内緒ですよ?―――指きりしましょう』
コーネリア『指きり?』
ナナリー『小指を絡ませて、誓いを立てるんです』
コーネリア『こ、こうか?』
ナナリー『ゆびりきげーんまーん、うそついたら、こーろすっ♪ゆびきった』
コーネリア『……』
ナナリー『コーネリア姉さま、信じていますからね?』
コーネリア(信じる……?既に監視をしていると見て間違いない……)
コーネリア(認識が甘かった。奴はルルーシュの妹だ……)
コーネリア(どうする……どうしたら……)
シュナイゼル「どうしたんだい?内密に話なんて」
コーネリア「ナナリーの……ことなのですが」
シュナイゼル「その話はもう……」
コーネリア「私を……ルルーシュのところに行かせてください」
シュナイゼル「文脈がまるで繋がらないな」
コーネリア「……」
シュナイゼル「……何か考えがあるのだね?」
コーネリア「はい。あと、その際……護衛を数人お願いしたいのですが」
シュナイゼル「わかった。いいだろう」
コーネリア「兄上」
シュナイゼル「……」
コーネリア「ご無事で」
シュナイゼル「……」
シュナイゼル(ナナリーか……)
コーネリア(早く、ここを出てルルーシュに……!!)
ナナリー「……」
コーネリア「なっ!!!」
ナナリー「どこにお出かけになるのですか?」
コーネリア「あ、いや……」
ナナリー「まさか、あれから3時間も経たないうちにここから出ようとするなんて、その決断力は流石です」
ナナリー「でも、愚かです」
コーネリア「……しかし……これは……あまりにも……」
ナナリー「指きり……したのに……」
コーネリア「わるかった!!」
ナナリー「コーネリア姉さま……」チャカ…
コーネリア「まさか―――」
ナナリー「よい夢を」
―――バァン!
カノン「犯人はわかっているの?!」
兵士「いえ……まだ、特定までは……」
シュナイゼル(タイミング的にナナリーしか……)
カノン「私も探すわ!!」
兵士「はっ!!」
シュナイゼル「待て」
カノン「え……?」
シュナイゼル「ルルーシュと話し合いの場を持つ」
カノン「どういうことです……?」
シュナイゼル「いいから。傍受されないように皇室チャンネルで頼むよ」
カノン「わ、わかりました」
シュナイゼル「まさか……戦うべき相手が……鳥かごの姫君とはね……」
シュナイゼル「早めに手を打たないと……文字通り空中分解だ……」
ルルーシュ『―――なんでしょうか、兄上?降伏なら喜んでお受けしますが?』
シュナイゼル『ルルーシュ……。少し問題が起こった』
ルルーシュ「問題……?」
ルルーシュ(なんだ……?この決戦を前にして何をするつもりだ……?)
シュナイゼル『実はナナリーがクーデターを内部で起こしてしまっているようでね』
ルルーシュ「……!」
シュナイゼル『そこで相談なのだけど……。ナナリーを引き取ってはもらえないだろうか?』
ルルーシュ「なに……!?」
シュナイゼル『悪くない話だろう?』
ルルーシュ(なんだ……何が狙いだ……!?)
ルルーシュ(ナナリーを引き渡す……?それにメリットなど……ないはず)
ルルーシュ(そもそも、この戦いにナナリーという存在はあまりにも小さい……)
シュナイゼル『どうだろうか?』
ルルーシュ「ナナリーでどうにかなる戦争ではありませんよ、兄上?」
シュナイゼル『承知しているよ。それにナナリーは君が突入してきたときのための切り札にするつもりだったからね』
シュナイゼル『彼女にフライヤの鍵を渡し、君、もしくは近衛兵がナナリーのところに向かっているうちに、私は逃げるつもりだった』
ルルーシュ「自爆するつもりだったのか」
シュナイゼル『その通り』
ルルーシュ「貴方は……!!」
シュナイゼル『しかし、今はナナリーが居る限り、戦う前から敗北することになる』
ルルーシュ「だから、引き取れと?」
シュナイゼル『ああ、そうだよ』
ルルーシュ(ナナリーを手元においておけば……少なくとも守ることができる……)
ルルーシュ(ゼロ・レクイエムにも影響はない……)
シュナイゼル『どうだろうか?』
ルルーシュ「見返りは?」
シュナイゼル『無条件でいい』
ルルーシュ「……」
シュナイゼル『頼む。ルルーシュ。次は私が撃たれるかもしれないんだ』
『パァン!』
ルルーシュ「え……?」
シュナイゼル『……ルルーシュ。どうやら、時間切れのようだ』
ルルーシュ「兄上?!」
ナナリー『あ、お兄様』
ルルーシュ「ナ、ナナリー……!?」
ナナリー『お兄様の顔……ようやく見ることができました』
ルルーシュ「ナナリー……目が……!?」
ナナリー『はい。それが……人殺しの顔なのですね。私もきっと同じ顔をしていると思います』
ルルーシュ「兄上に何をした……?」
ナナリー『私とお兄様の再会にシュナイゼル兄様は必要ないですから』
ルルーシュ「お、い……」
ナナリー『お兄様……大好きです……ふふ……』
ルルーシュ(誰だ……こいつは……ナナリーじゃない……!!同じ顔の別人だっ!!!)
ルルーシュ「ナナリー……何がしたいんだ?このタイミングでダモクレス内部でクーデターなど……」
ナナリー『私もゼロを目指します』
ルルーシュ「ゼロ?」
ナナリー『フレイヤを使い、この世界を無へ還すのです、お兄様』
ルルーシュ「……」
ナナリー『お兄様と同じゼロの世界に』
ルルーシュ「世界を壊すのか……俺とは別の方法で」
ナナリー『はい。私にはお兄様以外に必要ありませんから』
ルルーシュ「……」
ルルーシュ「そうか……ナナリー、わかった。誰に操られている?!」
ナナリー『え……?』
ルルーシュ「兄上か!?俺を動揺させようとしているのか!!兄上ぇ!!!」
シュナイゼル『―――いや……ちが……』
ナナリー『お兄様っ!!そうなのです!!早く私を助けてくださいっ!!ダモクレスの格納庫でお待ちしています!!』
シュナイゼル『ま、まって……ちが……ぅ……』
ナナリー『お兄様!!私とシュナイゼル兄様ならどちらを信じますか!?』
ルルーシュ「勿論、ナナリーだ!!」
シュナイゼル『まってくれ。ルルーシュ……これは魔女の計略だ』
『パァン!!』
ナナリー『ああ、やめてください、まだお兄様と話をさせて―――』
ブツッ!
ルルーシュ「ナナリー!!」
ルルーシュ「……おのれ……シュナイゼル……!!!」
ルルーシュ「ナナリーを道具のように……!!」
ルルーシュ「許さん……!!!」
ルルーシュ「必ず……救い出してみせる……」
ルルーシュ「ナナリー……お前だけは……必ず……守ってみせる……!!」
ナナリー「……」カチカチカチカチ
シュナイゼル「ナナリー……君は……」
ナナリー「シュナイゼル兄様……全指揮権を私に譲ってもらえますか?」
シュナイゼル「……断ると言ったら?」
パァン!!
シュナイゼル「がっ……!?」
ナナリー「……」
シュナイゼル「わ、わかった……譲ろう……」
ナナリー「ありがとうございます」
ナナリー「―――ダモクレス内にいるみなさん。ナナリー・ヴィ・ブリタニアです」
ナナリー「全指揮権は私に委ねられました。今からみなさんは私の指揮下に入っていただきます」
ナナリー「なお、突然のことで困惑されていると思います。なので、信用できないという方はここから逃げてもかまいません」
ナナリー「ただし、撃たれる覚悟があるかたのみとさせていただきます」
ナナリー「みなさん?私についてきてくださいますか?」
俺だって洗脳を真っ先に疑うわ
ナナリー「……」カチカチカチ
シュナイゼル「ナナリー……これからどうするつもりだい?」
ナナリー「フレイヤはどうなりましたか?」
兵士「ご命令通り、あと5分で装填が完了します」
ナナリー「そうですか。では、照準は中華連邦首都に向けてください」
シュナイゼル「ナナリー……!?」
ナナリー「ここからなら届きますか?」
兵士「な、なんとか」
ナナリー「そうですか。よかった」
シュナイゼル「ナナリー、そんなことをしては……!!」
ナナリー「既にこのダモクレスは憎しみの象徴です。憎まれましょう、思う存分」
シュナイゼル「その目的は……?」
ナナリー「このような大虐殺、お兄様は絶対に許さないですから。そんな危険な男の近くにいる私を是が非でも助けようとしてくれるはずです」
シュナイゼル「君は……!!」
ナナリー「わかりました」カチ
シュナイゼル「おした……!?」
ナナリー「フレイヤ、ぅてーっ!!!」
兵士「―――中華連邦の首都に向け、発射されました」
シュナイゼル(ナナリー……君は……)
兵士「ナナリー総司令!!フレイヤが複数発射されたようですが?!」
シュナイゼル「なに!?」
ナナリー「そうですか。では首都だけの被害では留まらないでしょうね」
シュナイゼル「どういうことだ……?」
ナナリー「よかったですね。お兄様が中華連邦の要人たちを人質にしていて」
ナナリー「でも、天子様たちの故郷は灰になってしまいました……。とても悲しいことです……」
シュナイゼル「……」
ナナリー「シュナイゼル兄様は虐殺殿下と歴史に記されるのですね……」
シュナイゼル「悪魔……か……君は……」
シュナイゼル「……!!」
ナナリー「創世された歴史の1ページ目には……こう書きます」
ナナリー「ルルーシュとナナリーが創世のビックバンである……と」
兵士「ナナリー様!!黒の騎士団から通信が!!」
ナナリー「繋いでください」
星刻『シュナイゼル!!!どういうことだぁ!!!』
シュナイゼル「これは……」オロオロ
星刻『これは我々に対する裏切り行為の何物でもないぞ!!!』
シュナイゼル「その……」
星刻『説明しろ!!場合によっては我々は敵対することになる!!!』
ナナリー「フレイヤ、装填準備。砲撃目標、黒の騎士団の旗艦、イカルガ」
兵士「え……?」
ナナリー「だめですか?」チャカ…
兵士「イ、イエス!!ユアハイネス!!!」
藤堂『どういう理由があった?!』
シュナイゼル「フレイヤの力を……」
星刻『見せしめに我が故郷を消したのか?!』
扇『その威力はエリア11で見せたはずだ!!』
カレン『ふざけるなぁ!!!人の命をなんだとおもってるんだぁ!!!』
ナナリー「……」
シュナイゼル「前回とは威力が違うからで……」
兵士「ブリタニア軍からも通信が!!」
ナナリー「繋いでください」
ロイド『殿下、これはどういうことでしょう?』
セシル『あまりにもこれは……!!』
シュナイゼル「……ナ、ナナリーが……全て……」
スザク『ナナリーが?!』
ナナリー「ひ、ひどい……私……そんなことしてません……」ブルブル
ルルーシュ『兄上……それは抑止力のための兵器ではなかったのですね?』
シュナイゼル「ちが……」
ルルーシュ『いいでしょう。開戦の花火にしては大きすぎるが、それが貴方の覚悟として受け取った』
シュナイゼル「まってくれ!!私はこんなことしない!!ルルーシュ!!君なら分かるだろ!!」
ナナリー「通信、全て切ってください」
兵士「は、はい!!」
ブツッ
シュナイゼル「ナナリー……」
ナナリー「フレイヤは?」カチカチカチ
兵士「い、いけます。―――ああ!!もう発射しました!!」
ナナリー「フレイヤ、てーっ!!」
ドォォォォン!!!!
兵士「イカルガ……及び周辺に展開していた部隊の99%が消滅しました」
ナナリー「次弾の装填、急いでください」カチカチカチ
扇はともかく 玉城やラクシャータさんやディートハルトが撃たれたとしたら…
ルルーシュ「なんだ!!何が起こった!!!」
セシル「イカルガ消滅しました!!」
ロイド「ひどい……なんて威力だ……」
セシル「しかも一度に数十発のフレイヤが発射された模様です」
ルルーシュ「なんだと!?」
ロイド「ちょっとまってよ!確か、20発も無かったはずでしょ!?」
セシル「短期間にフレイヤを量産したとしか……」
ロイド「そ、そんなバカな……!!」
ルルーシュ「ロイド伯爵。ニーナと早くフレイヤ・エリミネーターの開発を!!!」
ロイド「しかし、数十発も撃たれたら……」
ルルーシュ「無いよりはマシだぁ!!!」
スザク『どうする?!』
ルルーシュ「全軍、そのまま後退!!ダモクレスから距離をとる!!」
ルルーシュ(兄上……やってくれますね……。これで下手に近づけない……!!)
ルルーシュ「繋げ」
カレン『ルルーシュ!!』
ルルーシュ「カレン!!生きていたのか!?」
カレン『でも……みんながぁ……!!みんながぁ……!!』
ジノ『皇帝陛下……私たちは……!!!』
アーニャ『助けて……ルルーシュ……』
ルルーシュ「わかった。奴は世界の……いや、人類の敵だ。黒の騎士団の生き残りは私に続け!!!」
スザク『ルルーシュ、どうする?このままでは近づけないぞ』
ルルーシュ「わかっている……」
ルルーシュ(シュナイゼル……!!あのような奴のところにナナリーを置いておけるかぁ……!!)
ルルーシュ(ナナリーは明日を歩む者を導く存在にならねばならない……!!)
ルルーシュ(殺させない……ナナリーだけはぁ……!!!!)
ルルーシュ(だが、まだ動けない……しかし、躊躇していてはダモクレスが制空権を握ってしまう……)
ルルーシュ(そうなれば世界は……終わる……!!)
ナナリー「そろそろですね。―――全軍、突撃」
兵士「え?」
ナナリー「聞こえなかったのですか?」
兵士「ぜ、全軍突撃!!!」
ナナリー「もし戦闘空域から離脱するものには制裁を加えると伝達してください」
兵士「イエス!!ユアハイネス!!」
ナナリー「……」スタスタ
シュナイゼル「ナナリー……どこに……?」
ナナリー「部隊を動かせば、お兄様はフライヤの発射はないと考えるでしょう」
ナナリー「そうなればお兄様が取る行動は、ダモクレスへ突入。早く私を助けたくてウズウズしていると思いますし」
ナナリー「フレイヤはしばらく撃ちません。弾切れしたと思わせないと」
シュナイゼル「あ、あと……何発あるのかな……?」
ナナリー「シュナイゼル兄様は夜空を見上げて、星を数えようと思いますか?」
シュナイゼル「ど、どういうことかな……それは……?」
あれ?歩いてる…
シュナイゼル「……」
ナナリー「車椅子の準備を」
シュナイゼル「おい」
兵士「は、はい!!」
ナナリー「ありがとうございます」
シュナイゼル「ここからは私が指揮をとってもいいのかな?」
ナナリー「指揮をとっているように振舞ってください。指示は私が全て出します」
シュナイゼル「……」
ナナリー「では」
シュナイゼル「……おい」
兵士「は、はい」
シュナイゼル「ブリタニア軍に皇室チャンネルで繋いでほしい」
兵士「はい」
シュナイゼル(このままでは世界が消える……ここはルルーシュと協力をしなければ……)
ナナリー「……」
コーネリア「と、とまれ……!!!」
ナナリー「……コーネリア姉さま」
コーネリア「はぁ……はぁ……」
ナナリー「そんなお体でご無理をされては……」
パァン!!!
ナナリー「……っ」
コーネリア「……喋るな。次は当てる」
ナナリー「もう動けるとは」
カノン「そこまでよ。魔女」
ナナリー「……」
コーネリア「ここで……死んで……もらう……」
ナナリー「……」カチカチカチカチ
カノン「それを離して!!!もう押さないで!!」
ナナリー「どうでしたか?」
カノン「すごいわね。あなた以外じゃないと動かすことができないようにプログラムまでされているなんて……」
ナナリー「お褒め頂き、光栄です」
コーネリア「ナナリー、お前は罪を犯した!!これは許されることではない!!!」
ナナリー「許されます」
カノン「なっ……!?」
ナナリー「だって、この世はゼロになるのですから」
コーネリア「ふざけるなぁ!!!」
ナナリー「お兄様は言いました。撃っていいのは撃たれる覚悟のある者だけだと」
コーネリア「しね!!!」
パァン!!!
コーネリア「え……」
ナナリー「……」
カノン「がっ……!?」ドサッ
パァン!!パァン!!
ナナリー「……」キュィン
コーネリア「銃弾が……!?」
ナナリー「何の為に車椅子に乗っているかわかりますか?」
ナナリー「私の足はもうきちんと動きます。でも、私はこうして車椅子に座っている。何故だと思いますか?」
コーネリア「それは……同情をひくため……」
ナナリー「それもありますが……主には自衛のためです」
コーネリア「自衛……?」
ナナリー「絶対守護領域が張れる車椅子なんです、これ」
コーネリア「ぐっ……」
ナナリー「折角、コーネリア姉さまは世界と共にゼロへ還ってもらおうって思っていたのですが……非情に残念です」ガシャン…
コーネリア「やめ―――」
ナナリー「銃弾の雨の中を踊ってください、コーネリア姉さま」
ダラララララ……!!!!パパパパパ……!!!
ピリリリ
ナナリー「これは……」ピッ
シュナイゼル『ナナリー……』
ナナリー「なんですか?」
シュナイゼル『先ほど……フライヤを発射させたね?』
ナナリー「ええ、発射スイッチは押しました」
シュナイゼル『アヴァロンが轟沈した』
ナナリー「……え?」
シュナイゼル『先ほど発射されたフライヤによって……ルルーシュが乗っていたアヴァロンが―――』
ナナリー「……そんな嘘……」カチカチカチ
シュナイゼル『なら、外に出てみると』
ナナリー「……その手には乗りません」
シュナイゼル『やはり君はその鍵を軽く考えているようだ』
ナナリー「……」カチカチカチ
ナナリー「黙ってください……」カチカチカチカチ
シュナイゼル『フレイヤはね……全てを奪う力だ。そのような絶大な力を君は玩具のように扱う』
ナナリー「やめてください……」カチカチカチカチカチカチカチカチ
シュナイゼル『もう誰も……君にはついていかない……いや、ついていけないと言っている』
シュナイゼル『恐怖政治には付き物の意見だけどね』
ナナリー「……」カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
シュナイゼル『君は終わりだ。ルルーシュという糧を失ったようなもの―――』
ドォォォォン……
シュナイゼル『え……?!』
ナナリー「お兄様が死んだのなら、計画を変更せざるを得ません」
シュナイゼル『な、なにをした……?!』
ナナリー「およそ数百万のフレイヤに火をつけました」
シュナイゼル『ナナリー?!』
ナナリー「日本の本州はきれいに抉り取られるでしょう。あとは核融合で世界をゼロにします」
ナナリー「いいえ。フレイヤ・キャンセラー・システムなら死にません」
シュナイゼル『核融合とは……まさか……』
ナナリー「対フレイヤ用ナイトメアです」
シュナイゼル『君はどこまで……!!』
ナナリー「それではシュナイゼル兄様……ごきげんよう……」
シュナイゼル『これでダモクレスは巨大なフレイヤになったわけか』
ナナリー「全長3キロの爆弾……隣国まで吹き飛ぶでしょうね」
シュナイゼル『そうだね……大変だ』
ナナリー「……」
シュナイゼル『ルルーシュ!!聞いての通りだ!!』
ナナリー「え……!?」
ルルーシュ『フレイヤ・エリミネーターをダモクレスに打ち込んでみる!!!一塊になっているなら全てを同時に無効化できるかもしれない!!』
ナナリー「お兄様?!」
ルルーシュ『ナナリー、あとで話がある。待っていろ』
シュナイゼル『コーネリアとカノンにはお礼を言いたかったよ』
ナナリー「まさか……あの二人はデコイ……?!」
シュナイゼル『流石にあの二人に気をとられては、私とルルーシュの通信傍受は難しかったかな?』
ナナリー「くっ……!!」
コーネリア「ふふ……」
ナナリー「……!!」
パァン!!!
ナナリー「こんなことで……」
シュナイゼル『やはり兄妹だね……。兄のことになると冷静でいられなくなるところは』
ナナリー「……シュナイ……ゼル……」カチカチカチカチ
シュナイゼル『どちらにしても私は死ぬ。君はこのまま外に出れば助かる。私の負けだよ、ナナリー』
ナナリー「……!!」
シュナイゼル『君とは一度、チェスをしてみたかったよ』
ナナリー「シュナイゼル……ゆるさない……!!!」
ナナリー「核融合で外にでないと……」ピッ
ナナリー(お兄様にバレた……。このままでは……)
ナナリー(フレイヤは残り10発……計算して使わないといけませんね……)
ナナリー「核融合……出ます」ウィィィン
バシュン!!
ナナリー(これがナイトメア……お兄様はうまく操縦している……なら私だって……)
カレン『出てきたね!!ナナリー!!!』
ナナリー「カレンさん……」
カレン『よくも……よくも……!!!みんなをぉぉぉ!!!!』
ジノ『残念です。ナナリー様』
アーニャ『ナナリー様……信じてたのに……もう……嫌いになっちゃった……』
ナナリー「ふふ……」
スザク『ナナリー!!降伏しろ!!』
ナナリー「スザクさん……」
スザク『よし!!』
ナナリー「させませんっ!!」ゴォォ
カレン『邪魔するなぁぁ!!!!』ガキィィン
ナナリー「紅蓮……が……!!」
カレン『みんなを……かえせぇぇぇ!!!!』
ナナリー「ゼロに還るのです!!みんな!!みんな!!!」
スザク『うおぉぉぉ!!!』シュッ!!
ナナリー「しまった……!!フレイヤ・エリミネーターが―――」
シュナイゼル『オール・ハイル・ルルーシュ……』
ナナリー「シュナイゼル兄様……!!」
ドォォォォォン……
ルルーシュ『よし!!ダモクレス級フレイヤは消え去った!!次はナナリーを捕らえろ!!』
カレン『はいっ!!』
スザク・ジノ・アーニャ『イエスユアマジェスティ!!』
カレン『だからって人の命を簡単にぃぃぃ!!!』
ナナリー「ハドロン重砲……発射!!」ゴォォォ
カレン『ちっ……!!』
ジノ『いくぞ!!ナナリー!!!』
アーニャ『記録にしてあげる……』
スザク『ナナリィィィィ!!!!』
ナナリー(流石にこれだけの機体を相手にするのは……)
ルルーシュ『ナナリー……』
ナナリー「お兄様!!助けてください……!!!」
ルルーシュ『何故、このようなことをした……』
ナナリー「私はお兄様が大好きです!!愛しています!!」
ルルーシュ『……』
ナナリー「お兄様が傍にいてくれるのなら、何もいりませんっ!!」
ルルーシュ『多くの命を犠牲にしてまで……それを言うのか、ナナリー』
C.C.『なるほど』
ナナリー「C.C.さん……?!」
C.C.『お前の愛は本物だな』
ジュレミア『ナナリー様……お気を確かに』
ナナリー「……」
ルルーシュ『ナナリー。これだけのナイトメアが相手では蜃気楼の姉妹機程度では勝てないぞ?」
ナナリー「いいえ、お兄様。違います。間違っています」
ルルーシュ『なに……?』
ナナリー「私の前にこうしてみなさんが集まってくれて―――助かりましたっ!!」
ルルーシュ『なっ……?!』
ナナリー「フレイヤ……発射!!」カチッ
ルルーシュ『バカな!?ナイトメアに実装されているのか!?』
ナナリー「お兄様、早くお逃げになってください。富士山は綺麗になくなりますから」
ルルーシュ『全軍、ちれー!!!できるだけ遠くに移動を!!!』
スザク『うおぉぉぉぉぉ!!!!!』キィィィン
ナナリー「え―――」
スザク『ナナリー!!君はルルーシュよりも道を外してしまったようだな!!!』
ルルーシュ『ナナリー!!俺と共に償いの道を選ぼう!!』
ナナリー「お兄様……スザクさん……」
ナナリー「―――どうして分かっていただけないのですか!!!」カチッ
スザク『フレイヤか!?』
ルルーシュ『スザク!!離れろ!!!死ぬな!!!!』
スザク『くっ……!!!』キィィン
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ『ナナリー……何故ここまでする……!?』
ナナリー「全てをゼロにするためです」
ルルーシュ『世界を壊すのは俺の役目だ!!ナナリーは―――』
ナナリー「黙ってみていることができないから、私は手を血に染めたのです!!」
ナナリー「私はお兄様を愛しています」
ルルーシュ『俺もだ……ナナリー……』
ナナリー「一緒にご飯を食べたり、お風呂に入ったり、ベッドで寝たり……そうしたことができれば私は何もいらなかった」
ナナリー「望まなかったのに……!!世界が……この悲しい世界がそれを奪ったんです!!」
ルルーシュ『ナナリー……』
ナナリー「そしてそんな世界を壊すために……私を守るために……お兄様はギアスを使い……数多くの人命を消した」
ルルーシュ『……そうだな』
ナナリー「私の所為でお兄様は茨の道を歩み続けてきた!!誰も褒めない、ただ憎まれるだけの道を!!」
ルルーシュ『ああ……そうだ』
ナナリー「消えない傷を一生抱えたまま、私に嘘をつきながら、卑怯で卑劣な仮面を被り続けなくてはならなくなった!!!」
ナナリー「私の大好きなお兄様が!!!そんなの許せるはずがありませんっ!!!」
ルルーシュ『お前は……まさか……』
ナナリー「そうです……。だから、私は全てを『ゼロ』にしたいのです!!」
ナナリー「創世すれば、お兄様の罪も私も罪もゼロになります!!リセットしましょう、お兄様!!!」
記憶の何かに引っかかってるな〜と思ったらそれだwwwwwww
ナナリー「フレイヤ!!てーっ!!!」カチッ
ルルーシュ『なっ!?やめろぉ!!ナナリー!!!』
ナナリー「今のはEU連合へ放ちました。もうすぐ……全てがゼロになります……!!」
ルルーシュ『ゼロにするか……』
ナナリー「私とお兄様がアダムとイブになれば……世界をリスタートさせることができます」
ルルーシュ『ナナリー……悪いが、それはできない』
ナナリー「え……」
ルルーシュ『全てをゼロになんてできない!!』
ナナリー「できますっ!!私なら……このフレイヤならば……!!」
ルルーシュ『言い方が悪かったな。―――ゼロになんてしたくないんだよ!!』
ナナリー「どうしてですか……お兄様……」
ルルーシュ『俺はこの手で大切な人を殺した。その責任も取らず、ただ愛する者と生きるのは……耐えられない!!』
ナナリー「ゼロの世界ならそんなことを気にする必要も……!!」
ルルーシュ『俺は引き返せない。立ち止まることは許されない。忘れることなど万死に値する!!そういう道を選んだ!!』
ルルーシュ『ユフィの願いを!!!シャーリーの想いを!!スザクの決意を!!』
ルルーシュ『その全てもゼロにするなど、俺にはできない!!!』
ナナリー「どうしてですか!?お兄様は私のことをもう愛して……いないのですかっ!?」カチッ
ルルーシュ『次はインドか……』
ナナリー「でも……私が……私がゼロにしてしまえば……お兄様もゼロの世界を受け入れるしかありません!!」
ルルーシュ『違うな!!間違っているぞ!!―――私はゼロ!!既にゼロなんだよ!!ナナリー!!!』
ナナリー「既に……ゼロ……」
ルルーシュ『ゼロにゼロをたしても何も残らない!!!ゼロのままだ!!!』
ルルーシュ『ゼロが被った汚泥は誰にも洗い落とすことはできない!!』
ルルーシュ『できるとするならそれは……残虐非道の王として討ち取られたときだけだ!!!!」
ナナリー「それでは泥に埋もれて死んでいくだけではありませんか!!」
ルルーシュ『ナナリー……そうだ。俺にできる最高の清算方法なんだ。だから―――』
ナナリー「いやです!!!また一緒に……住みましょう!!!!」カチカチカチ
ルルーシュ『もうできない!!!できないんだよ!!ナナリィィィ!!!!』
もうこの扱いw
ルルーシュ『くっ……ハドロン砲まで……!!』
ナナリー「おにいさまぁぁ!!!」
ルルーシュ『なっ?!』
ガキィィン!!!
ナナリー「なら……二人でゼロへ……成りましょう……」
ルルーシュ『くっ!!離せ!!ナナリー!!!』
ナナリー「この距離でフレイヤを……」
ルルーシュ『バカな!?』
ナナリー「ですが……このままではフレイヤ・キャンセラーによってお兄様だけが消えてしまう」
ナナリー「ですから……」プシュゥ
ルルーシュ『ナナリー……』
ナナリー「外にでて……フレイヤの鍵を使います」
ルルーシュ『分かった……』プシュゥ
ルルーシュ「俺も一緒だ。ナナリー」
ルルーシュ「愚問だな」
ナナリー「でも……目を閉じれば」
ルルーシュ「……ナナリー」ギュッ
ナナリー「え……」
ルルーシュ「お前に殺されるなら……わるくない……」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「……」
ナナリー「……では……」
ルルーシュ「ナナリー……その前に……キスしようか」
ナナリー「お兄様……はい……どうぞ……」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「ん……」
ナナリー「っ……」ピクッ
ナナリー「はい……」
ルルーシュ「―――全てを忘れろ」キュィィン
ナナリー「な、んで……」
ルルーシュ「ナナリー……愛している……」
ナナリー「いや……いや……消える……お兄様が消える……!!!」
ルルーシュ「ゼロに還ろう。俺もお前も……」
ナナリー「いや……!!!いやぁぁぁぁ!!!!!!」
ルルーシュ「フレイヤの鍵はこれか……」
スザク『ルルーシュ!!!』
ルルーシュ「スザクか……聞いてくれ。ナナリーはやはり操られてた」
スザク『なに?』
ルルーシュ「全てはシャルルとシュナイゼルが仕組んだことだった」
スザク『ルルーシュ……お前……』
ルルーシュ「このナナリーという少女は……今……ギアスの呪縛から解放された……」
ルルーシュ「C.C.か……この少女のことを頼む」
ナナリー「すぅ……すぅ……」
C.C.『ナナリーか……』
ルルーシュ「いいや。名も無い少女だ。言葉も常識もない。空っぽの器だ」
スザク『お前はまた大切な人を殺したのか』
ルルーシュ「そうなるのかな……そうなるか……」
スザク『しかし、ナナリーは指名手配を受けるぞ?』
ルルーシュ「どんなに尋問しても意味など無い。この少女は何も知らないのだからな」
C.C.『分かった。では、預かろう』
ルルーシュ「すまない」
C.C.『気にするな。私はお前の共犯者なのだからな』
スザク『ルルーシュ……あとは……』
ルルーシュ「ああ……俺がゼロに還る番だな……」
ルルーシュ「ゼロ・レクイエムだ……」
C.C.「……おい。何をしている?」
ナナリー「あ……ぅ……」フラフラ
C.C.「こら、まだ上手く歩けないんだ。立とうとするな」
ナナリー「あぅ……」
C.C.「……そろそろ始まるぞ。お前の大好きなルルーシュ皇帝の式典がな」
ナナリー「あー♪」
C.C.「……」
ナナリー「ルルっ♪ルルッ♪」
C.C.「ああ、ルルーシュだな」
C.C.「さよなら……坊や……」
ナナリー「あ……ルルっ……ルルゥ……?」
テレビ『―――大変です!!!ルルーシュ皇帝がゼロに刺されました!!!』
ナナリー「ルルー!!ルルー!!」
C.C.「……」
このルルーシュって世界を救った皇帝じゃね?
C.C.「ほら、泣くな。これで遊んでいろ」
ナナリー「あー♪」
ナナリー「きゃっ!!きゃっ!!」カチカチカチカチカチ
C.C.「事実上のブリタニア崩壊……各主要国もフレイヤにより壊滅……」
C.C.「世界は創世されたといってもいい……」
C.C.「ルルーシュ……この世界……お前らな……どうしたかな……」
ナナリー「しーしー!!」カチカチカチカチ
C.C.「はいはい。そろそろ行こうか」
ナナリー「うん」カチカチカチカチ
C.C.「最後の頼みだ……聞いてやるよ……。ナナリーは守ってみせる……最後までな……」
ナナリー「ふれぃやぁ、てっー♪」カチカチカチカチ
C.C.「将来は少し不安だがな……」
ナナリー「ふれぃやー♪」カチカチカチ
おしまい。
最後までカチカチしててワロタ
Entry ⇒ 2012.05.10 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
コーネリア「あのルルーシュがこんなに可愛いわけがない」
コーネリア「我々兄弟は総じてイケメンと美人が多いのは何故だ・・・陛下はあの顔なのに・・・」
コーネリア「母親の血が濃いと言うことは陛下の遺伝子が弱いのか?精子が弱いのか?」
コーネリア「私がユフィに対して執着するようになったのはあの二人が死んだと聞かされた時からだったな・・・」
コーネリア「もし生きていればやはりイケメンだったのだろうか・・・」
コーネリア「それとも皇帝陛下みたいに・・・( ´,_ゝ`)プッ・・・・n?なんだこの写真は!?」
コーネリア「若いころの陛下・・・?なんだイケメンだったのか・・・」
コーネリア「陛下はどうしてルルーシュやナナリーを日本へ・・・考えるだけ無駄か・・・
今となればただの政治的戦略だな」
コーネリア「もし、ルルーシュが生きていれば・・・」
コーネリア「私は良き姉として居れたのだろうか…」
「小さいころ兄上様にチェスで勝てなかった時、悔しいのを必死に隠そうとしていたな」
「負けず嫌い・・・と、言うよりも動揺してる事を悟られるのを嫌っていた感じだったし」
「私と風呂に入らなくなったのも私の体を見て反応してしまうことを隠したかったのだろうなwww」
「ルルーシュが生きていればかわいい弟になってたであろうに・・・」
「私も子供のくせに10歳でD近くはあったのだがwwww」
「・・・・・・・」
「もし、生きていればこのような会話でルルーシュを辱めてやれたのに・・・」
「ルルーシュならきっと(そのような子供の頃の話など下世話です姉上!!!!/////)などと
頬を赤らめながら言ってたに違いないwwww」
まさかユフィまでとはな・・・」
「ゼロめ!必ず討ち取ってやる!!!!」
「ルルーシュ、ナナリー、ユフィ・・・」
「私たちが生きていれば間違いなく良き兄弟として過ごしていたであろうに!」
「あ、そういえばクロヴィスも死んでいたな」
「私の豊満な胸で後ろから抱きついてやればどれだけ恥ずかしがってたのだろうかwwww」
「写真を見てもやはり強気の可愛い顔をしている」
「私が筆おろしをしてやっても良いくらい可愛かっただろうなぁwwwwww」
「あ、私まだ処女だった」
「ギルフォードなど所詮私の言いなりだし・・・」
「やはり男はルルーシュの様な強気だがシャイなツンデレが一番だ
強気なくせにキスくらいですごく恥じらうくらいが可愛いなwwww」
「私がしっかり調教してやって、私以外の女は近寄らせないようにしたら
完全に私のおもちゃとして楽しませてくれそうだwwww」
にしてもよくこんな妄想する余裕あったな総督w
「それはダメだな、近親相姦ではないか」
「何より、可愛い弟に迫られたら断る自信がない」
「だってあたし処女だし、どっちかって言うと早く捨てたいし」
「ルルーシュは女を知らずに死んでしまったんだな・・・」
「もし生きていればルルーシュはどのようなセックスをしたのだろうか」
「ルルーシュの事だから必死に調べ上げてくるに違いないwwww」
「教科書のようなセックスをしそうだなwwww」
「もしルルーシュがセックスを調べて来たら私はボンテージを着て待っていてやろうwwwww」
「さすがにそれはひくかな・・・」
「姉上として私がしっかりリードしてやらねばルルーシュは恥ずかしがって
きっと私の服すら脱がせなかっただろうなwww」
「いや、その前に緊張して勃起すらしないかもしれないなwwww
さすがに勃起してない事は隠せないぞルルーシュ!!!wwwww」
「まぁ私の豊満な胸を見てたたぬ男などいないであろうがな!!!!!wwwwwwwwww」
「・・・・・寂しくなってきた」
「男で弱いくせに口だけは達者なルルーシュ・・・」
「剣技を無理やり教えようとして逃げられていた・・・」
「ルルーシュは知恵は私より上で上手い事逃げられていたな・・・」
「しかし、ユフィとも仲が良くナナリーにとって良き兄であった・・・」
「私はルルーシュにとって良き姉として何をしてやれたんだろう」
「もしかしたら嫌われてたかもしれない・・・」
「私はなんと不甲斐ない姉であろう・・・腹違いとはいえルルーシュやナナリー
終いにはユフィまで守れずに!!!」
「ルルーシュよ、女も知らずに死んでしまったのだから」
「せめて私の妄想の中で私を存分に抱かせてやろう」
「まずはいきなりルルーシュに私の股間を愛撫させてやる!
そして私はルルーシュの陰部を極限まで吸いつくしてやる!」
「私のフェラを恥じらいながらも恍惚な悦にひたるルルーシュに(気持ちいいです姉上//////)などど
と言わせて」
「ふはは!これくらいで気持ちよくなるなど男としてまだまだだな!
私がしっかり調教してやらねばなるまい!!」
妄想ルル 「あ、姉上は弟にこのようなことをして恥ずかしくないのですか!?」
コーネリア「にしてはルルーシュ、おまえは嫌がってないでないかwww」
コーネリア「どうしたルルーシュよ?ほうら・・・じゅっぽじゅっぽ」
妄想ルル「うっ・・・・くっ・・・この俺が・・・くそっ・・・!」
コーネリア「その様では陛下に到底適わないぞ」
妄想ルル「どうしてそれをっ!?」
コーネリア「見ていればわかるよ・・・負けず嫌いなおまえは特にな」
妄想ルル「くっ・・・」
コーネリア「ではそろそろ挿入させてあげようかwww」
妄想ルル「うっ・・・はぁはぁ・・・くっなっなんてあったかいんだ・・・まるで」
コーネリア「まるでなんだ?wwwマリアンヌ様のようか?www」
コーネリア「私はおまえの姉上だぞ、わかるさ・・・はぁはぁはぁ・・・ん?
どうしたもういきそうなのか?wん?」
妄想ルル 「くっ・・・そんなことな・・・(このままではまずい!どうにかしないとこの俺が負ける!)」
コーネリア「さぁ、もっと気持ちよくなるがいい!そしていってもいいんだぞ!
私はおまえの母、マリアンヌ様を守りきれなかったんだ、
せめて私で気持ちよくなって償せろ・・・」
妄想ルル「姉上・・・・」
コーネリア「!?ちょ!何をするルルーシュ!私を後ろに向かせて・・・ん!?あっ!//////」
妄想ルル「姉上!!僕も男として姉上を気持ちよくさせてあげます!!」
コーネリア「あっ/////////るるーーーーーーーーーしゅううううううううううううううううううう」
コーネリア「はぁはぁはぁは・・・・」
「は!?明日こそゼロを討とうと言う時に私としたことが・・・」
「股間濡れすぎワロタwwwww年齢があがるほど性欲激しくなるからなwww」
「明日こそは必ずゼロを討ち取ってお前たちのような犠牲者が出ない世の中にしてやるからな・・・」
〜政庁の屋上〜
コーネリア「ゼロォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!」
ゼロ 「お久しぶりです姉上・・・」
コーネリア「!?」
ごめんこんな感じで終わらせますすいませんですた
選んでくれ
コーネリア「ギアスか・・・本当にそのようなものがあったとはな・・・」
「これでユフィの汚名は消せた・・・」
「しかしルルーシュやナナリーが生きていたのはいまだに驚きだな・・・」
「私があの時マリアンヌ様を守れていれば今のような愚行には至らなかったはず・・・」
「私のせいでもあるな・・・」
「しかし、ルルーシュ」
「イケメンすぎて姉上は嬉しかったぞwwww」
「私を姉上って呼んだwwww」
「妄想で姉上って言わせてたけど全く同じだったwww」
「姉上感激www」
「いやーしかし今の捕縛のされ方はルルーシュには刺激的すぎるんじゃないのか?www」
「・・・・・・」
「ちょっと待て・・・ルルーシュはDTか?・・・・」
「童貞じゃなかったら・・・・」
「あっ!!!もしかして!!!!」
「ギアスの力で私を尋問した時に私を犯してたかもしれない!!www」
「大けがしてた私を犯すなんてwwwwルルーシュは立派になってwwww」
「ないな・・・さすがの私でもひくわ・・・」
「ジェレミア、気持ち悪くなってたな・・・・」
「相変わらずの皇族信者だったけどそのおかげでこうして生きていられるわけだ」
「・・・・・!!そうだ!!!」
「おい!ジェレミア!!おい!」(大声)
コーネリア「ふっ・・・我が愚弟ルルーシュを呼んで来い!皇族の命令だぞ!」
ジェレミア「皇族の方とはいえ我が主はルルーシュ様でございます故」
コーネリア「(やっぱり機械人間気持ち悪いな)」
ジェレミア「焦らずとももうすぐルルーシュ様はここに来られます・・・」
コーネリア「!?そ、そうか・・・・来るのか・・・」
ジェレミア「おや、お顔が・・・」
コーネリア「気持ち悪いからこっち見るな!」
ジェレミア「Oh・・・・」
コーネリア「(ルルーシュ来た!!!イケメンすぎwwww笑いそうwwww
強気の顔wwwwあぁ辱めたいwwww上から目線で見てるwwww)」
「(口ぶりすごい偉そうwwww私より強気な口調wwww
うっはwwwでも私よりガリガリwwwタイマンはったら勝てそうwwww)」
ルルーシュ「・・・・・・・・」
コーネリア「ルルーシュ、その呪われた力で何を求める・・・」
コーネリア「何をいまさらっ・・・・!」
コーネリア「(ドヤ顔wwww私でさえ笑ってしまいそうwww我慢しろ私www)」
私と同じじゃないかwwww)」
ルルーシュ「・・・・・・」
コーネリア「(こっち見てるwww私の胸かなwwwやっぱりこいつ童貞確定wwww)」
コーネリア「おい、ルルーシュと二人で話がしたい」
ルルーシュ「ふっ姉上、俺は何も話すことは・・・・」
コーネリア「なんだ、私と二人で話すのが怖いのか?器が小さいのか臆病者がっ!態度とちん・・・・」
ルルーシュ「ジェレミア!今すぐ出ていけ!こいつは俺が今から徹底的に尋問する」
コーネリア「(うはっwwwwやっぱシャイだwwww)」
ジェレミア「イエスユアマジェスティ(ちん・・・?)」
「おっと、昔からお淑やかじゃなくて皇族から嫌われてましたねぇ・・・」
コーネリア「(嫌味返し攻撃wwwwやっぱりちんこでかいのかwwww)」
コーネリア「ふっ、私の事を良くわかってるじゃないか・・・なんせ昔は良く一緒に風呂に」
ルルーシュ「昔のことなど忘れましたよ・・・今は前に進むしか道はないんでね」
コーネリア「そうなのか?じゃあ一緒に風呂に入った時に柔らくて気持ち良いと言いながら触ってきたことも・・・」
ルルーシュ「なっ!?そ、そんな昔の話を/////ふっ、女は年をとると昔のことを話したくなるん・・・・」
コーネリア「(動揺しよったwwww可愛いwwwww)」
コーネリア「おいルルーシュ、私は今身動きが取れないんだぞ?そんな女の私に手も出せないような男が人を幼稚呼ばわりとは失笑だ」
ルルーシュ「なっ・・・・」
コーネリア「下ネタを言われたくらいで動揺するような男がゼロだったとは黒の騎士団も愛想を尽かすだろうな!はっはっはっ!!」
ルルーシュ「ふんっ、俺は姉上のような下品な女には興味はないんでね」
コーネリア「(今のは姉上ちょっとショックだったぞ・・・(´・ω・`))」
ルルーシュ「なっ!?」
コーネリア「ふっその態度は図星だな!はーっはっはっは!まさかゼロが童貞とはなぁ!!!」
ルルーシュ「どどどどどどどどど、童貞ちゃうわい!!!!」
コーネリア「どもりまくっとるではないか!!!はーはっはっ!!!」
コーネリア「(姉上超絶安心したwwwwルルーシュ童貞万歳wwww)」
姉上こそ未経験でしょう!!!はっはっ・・・・」
コーネリア「何回もやってるけど」
ルルーシュ「!?(この女は恥じらいを知らないのか!!!)」
コーネリア「(妄想限定ですがねwwww)」
ルルーシュ「な、何を言ってるんだっ!そんなことどうでもいいっ!」
コーネリア「(動揺しとるwwww可愛いぞwwww)」
ルルーシュ「(こいつマジで何言ってんだ・・・こんなビッチだったとは
これはユフィにもレズ強要してたな・・・)」
ルルーシュ「姉上、俺は無駄な時間はもったいないんだ
そろそろ本題に入ろう・・・結局何が言いたいんだ?」
コーネリア「え?」
ルルーシュ「ふっ、俺と二人きりで話したいこととは取引きではないのか?
ここから出たんだろう?もっとも俺にとって有益な情報である場合だがな!」
コーネリア「(やっば・・・・ただルルーシュと話したかっただけだった・・・・)」
ルルーシュ「?さぁ、早くしてください、俺に時間はないんだ」
ルルーシュ「どうやって?」
コーネリア「どうやってって・・・あ・・・」
ルルーシュ「捕縛しておけばばらせないでしょう」
コーネリア「(ぐぬぬ・・・・)」
ルルーシュ「いい加減に言わないと俺はもう行くぞ」
コーネリア「(そうだ!!)」
コーネリア「ふっ・・・私にはもうギアスは効かないんだったな!」
ルルーシュ「・・・・・」
コーネリア「私が生きてる限り大声で叫び続けてやるからな!!!」
ルルーシュ「(もしかして何かの時間稼ぎか?)」
コーネリア「(なにか・・・なにかうまい理由を・・・・)」
コーネリア「ふっ・・・私が何故このような事を言ってることもわからないとはな!
それではいつまでたってもシュナイゼルに勝てないな!」
ルルーシュ「なにっ!?」
コーネリア「(ビンゴ!wwwやっぱり兄上様には負けず嫌いだwww)」
ルルーシュ「良いだろう・・・話し続けてやろう・・・俺には姉上が何かの時間稼ぎをしてたとしても
それを補える力があるからな!!!」
コーネリア「では、私の拘束具をとってみろ!シュナイゼルは私が剣や銃を持っていたとしても
捕縛せずに会話できるぞ!」
ルルーシュ「・・・・・・」
コーネリア「(今のはちょっと強引かな・・・)」
ルルーシュ「いいだろう・・・ただし俺も自分の力量が分からないほど馬鹿じゃない
銃は携帯させてもらおう」
コーネリア「(ルルーシュ、負けず嫌い拗らせたな・・・)」
ルルーシュ「さぁ、姉上どうぞお好きなように話してください
俺に聞きたいこともあるだろう」
コーネリア「ルルーシュよ、まずはマリアンヌ様を守れなかったことを謝りたい」
ルルーシュ「!?なっ・・・(姉上・・・・)」
コーネリア「マリアンヌ様の命令とはいえ私にも非がある」
ルルーシュ「・・・・・・」
コーネリア「あの時守れていればルルーシュ、お前はこんな蛮行をすることもなかった」
ルルーシュ「いえ、俺の方こそユフィを・・・」
コーネリア「ユフィの事はもう良い・・・汚名を晴らせたし何より
マリアンヌ様を守れていればこのようなことは起きなかった・・・」
ルルーシュ「・・・・・・・」
コーネリア「ルルーシュよ、立派になったな・・・・」
「我ら兄弟は母は違えど血族は同じだ」
「ルルーシュが生きていたとわかった時はゼロに対する憎しみと同じくらい嬉しさもあったのだ・・・・」
ルルーシュ「何でしょうか・・・」
コーネリア「抱きしめさせてもらえないだろうか」
ルルーシュ「っ!?いきなり何を言いだ・・・・」
コーネリア「私は真剣だ・・・私は昔から野蛮だった、皇族から嫌われていた
しかしそんな私を慕ってくれてたのがおまえ達だ・・・」
コーネリア「おまえ達兄弟が死んだと聞かされた時からせめてユフィには良き姉として居ようとした」
「私がユフィを愛しているのと同じくらいおまえたちが大好きなんだ・・・・」
コーネリア「私は軍人になった時からこの命、国と皇帝陛下のために捧げると誓った」
「しかし、おまえ達兄弟が死んだ時からユフィのためなら命などいらないになったのだ・・・」
「おまえ達が死んだと聞かされた時におまえ達の変わりに私が死んでやればとどれほど後悔したか」
ルルーシュ「わかりました・・・どうぞ、ただし銃は・・・・いや、銃は置きましょう」
「姉上はユフィの姉上でもある、ユフィと話した時も銃は置きました」
コーネリア「ルルーシュ・・・」
ルルーシュ「姉上や女の気持ちに応えられないような男ではいけないんでしょう?」
ギュッ(抱き合う二人)
コーネリア「(きゃっほーいwwwwデレに弱いのかルルーシュはwwww抱きしめ成功wwww
可愛いのールルーシュはwwwww)」
ルルーシュ「あ、姉上・・・ちょっともう・・・・」
コーネリア「(だ、だめだ・・・興奮してきた・・・・)」
コーネリア「はぁはぁはぁ・・・・」
ルルーシュ「(ちょ、力強い・・・くっ・・・まさか、演技だったのか・・・?くそこのまま締めころ・・・)」
コーネリア「ルルーシュ!!!」
ルルーシュ「しまっ・・・・!?」
ルルーシュ「(なっ!!!!!キ、キスだと!!!!)」
コーネリア「ん・・・っ/////ちゅぱっ/////ちゅくっ////」
「(あっ・・・・キスしちゃった・・・・ルルーシュ顔どころか耳まで・・・赤い・・・・)」
ルルーシュ「(まさか!口に毒!?いやそれなら姉上も死ぬはず!いや心中!?いやそんなことするような人では
いやしかし万に一つの可能性が・・・・しかし、それならもうとっくに二人は血を吐いてるはずだが
しかし遅行性の毒?味がしないが・・・・)」
コーネリア「(ルルーシュ固まっちゃってる可愛いwwww)」
「(な ん な ん だ こ の 状 況 は)」
コーネリア「ちゅぱっ・・・キスは初めてかルルーシュ?/////」
ルルーシュ「いやっあの・・・姉上////////何をしてるのかその・・・」
コーネリア「(初めてだったのかwwwwルルーシュのキス処女いただきやしたーwwwありやーすwwww)」
ルルーシュ「(そういえばシャーリーとしたことあったな)」
コーネリア「(もうだめだ・・・ユフィすまんな・・・・)」
さわさわっ
ルルーシュ「!?」
コーネリア「やはり大きいなルルーシュ・・・」
コーネリア「私の可愛い弟の息子と久しぶりに対面したくなってな・・・」
「(ルルーシュのおちんぽ・・・はぁはぁはぁ・・・)」
ルルーシュ「(おっさんみたいなこと言った・・・)」
コーネリア「ちゅぽっじゅっぽ」
ルルーシュ「くっ!ち、力がでない・・・」
コーネリア「はぁはぁ・・・・こうなった以上腹をくくれルルーシュ、男だろう」
「(ルルーシュ・・・大きい・・・)」
ルルーシュ「ち、ちが・・・・」
コーネリア「気持ちよかったら気持ち良いと言ってみろ・・・」
ルルーシュ「そんなこと言う訳な・・・」
コーネリア「言わないとこうだぞ!!!じゅっぽじゅっぽちゅぽんじゅっぽ」
ルルーシュ「き、気持ちいいです姉上/////////・・・・」
コーネリア「(か、可愛すぎるルルーシュwwwww)」
だな!//////じゅっぽじゅっぽ・・・!?」
ルルーシュ「つっくはっでっでるっ!!!」
どぴゅっどぴゅっぴゅっ
コーネリア「(せ、精子!!これが!!精子の味!!!ちょっと苦いけど・・・おいしい/////)」
「沢山出たなルルーシュ・・・ふっ」
ルルーシュ「(あ、姉上の口で・・・この俺が・・・イっただと・・・・!?)」
ルルーシュ「あ、姉上は弟にこのようなことをして恥ずかしくないのですか!?」
コーネリア「にしてはルルーシュ、おまえは嫌がってないでないか・・・はぁはぁ・・・/////」
「(妄想で訓練してて良かった!wwwwwつーか妄想通りwwwww)」
「(ただ想定外なのは私が処女ってて事だな・・・・ひくかな・・・・)」
ルルーシュ「わかっていましたよ姉上・・・俺も童貞です」
コーネリア「!?」
ルルーシュ「姉上、是非僕の筆おろしをしてくださいませんか?」
「男たるもの腹をくくらないといけないんでしょう?」
コーネリア「ル、ルルーシュ・・・さ、先に・・・その触って////あの・・・濡れてるんだけどその・・・」
ルルーシュ「愛撫ですね・・・良いでしょう姉上・・・しないとまたシュナイゼルに負けてると言いだしそうなのでねw」
コーネリア「(ルルーシュ・・・可愛い・・・・可愛いいいいいいいいいいいいいいいいい)」
「(このままルルーシュ側についても良いかもしれない・・・・)」
ルルーシュ「ちゅぱっくちゅっ」
おいwwwwww
ルルーシュ「はい・・・姉上、痛くないですか?」
コーネリア「つっ・・・いや、気持ちいい・・・/////」
ぬりゅぱんぱんぬりゅぱんっ
ルルーシュ「はぁはぁはぁ」
コーネリア「ルル・・・マリアンヌ様の事・・・すまなかっ・・・ったあっ・・・んっ・・・・」
ルルーシュ「・・・・・」
「姉上のお気持ち・・・しかと受け取りました・・・」
コーネリア「!?ちょ!何をするルルーシュ!私を後ろに向かせて・・・ん!?あっ!//////」
ルルーシュ「姉上!!僕も男として姉上を気持ちよくさせてあげます!!」
コーネリア「あっ/////////るるーーーーーーーーーしゅううううううううううううううううううう」
コンコンっ(ノック音)
ルルーシュ「わかったすぐに行く」
ルルーシュ「・・・・姉上にギアスキャンセラーをかけていて良かった・・・・」
「危うく近親相姦で童貞失うところだった・・・・」
「しかしよほど良いのかなんてだらしない顔をしてるんだ・・・
すごく気持ちよさそうな顔だ・・・セックスとはそれほど気持ちいのかな・・・」
「写メ撮っておこう・・・」ぱしゃっ
「フェラ気持ち良かったな・・・・」
「イッたと同時にギアスかけてしまった」
「ルルーシュヴィブリタニアが命じる!今までの事は忘れろ!そして俺が出て行くまで妄想してろ!」
きゅぴーん
「やっぱり童貞卒業はナナリーがいいな」
「ただ・・・・」
「姉上の本音が聞けて良かった・・・姉上からユフィを奪った罰を償えたかな・・・」
「人を信用するのも悪くないかもしれない・・・」
「俺も・・・ちょっとは人を信用するべきかな・・・・」
コーネリア「ルル・・・大好きだ・・・・」
〜その後?
ルルーシュ「ナナリーが!?さらわれただと!!!????」
「人を・・・朱雀を信用するしかない!!!」
一方その頃コーネリアは・・・
コーネリア「はっこっここは!?私は寝ていたのか?・・・・」
「何か忘れてる気がする・・・」
「ルルーシュが来て・・・それからの・・・ダメだ思い出せない・・・」
「ただ・・・・」
「ルルーシュ可愛いかったなぁwwwwww」
fin
もっと良くギアス見てたら良かったと後悔したわ
Entry ⇒ 2012.05.09 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
カレン「ルルーシュはあたしに好きになれってギアスをかけたんだ!」
カレン「……」
ルルーシュ「おい。例の件はどうなっている?」
ルルーシュ「なるほど。わかった。引き続き頼む」
カレン「……」
ルルーシュ「ん?どうした、カレン?何か用か?」
カレン「ね、ねえ……」
ルルーシュ「なんだ?」
カレン「……あたしにギアスかけたことあるでしょ?」
ルルーシュ「それを知ってどうする?」
カレン「あ、あたしに変なギアス使ったでしょ?!絶対にぃ!!」
ルルーシュ「……は?」
ルルーシュ「何がだ?」
カレン「気がついたらルルーシュのことを考えてる自分がいて……」
カレン「ゼロが……ルルーシュが目の前を通る度に目で追ってる自分がいて……」
ルルーシュ「何を言っている?」
カレン「今までこんなことなかったのに……!!」
カレン「いつだっ?!」
ルルーシュ「おぉ!?」
カレン「いつ、あたしにギアスを使ったんだ?!答えろ!!」
ルルーシュ「まて、落ち着け。顔が近い」
カレン「……っ?!」
ルルーシュ「そもそもそれを知ってお前になんの―――」
カレン「い、今、キスしようとした!!そうでしょ?!」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ「ならば出て行け。仕事の邪魔だ」
カレン「な、な……」
ルルーシュ「カレン、自分の役割を忘れているのか?」
カレン「役割って……」
ルルーシュ「お前は俺の―――」
カレン「いうなっ!!そんな恥ずかしいこと!!」
ルルーシュ「……」
カレン「あ、あたしの気持ちを……惑わすなっ!!」
ルルーシュ(なんだ……今日のカレンはいつになく荒れているな)
カレン「うぅぅ……」
ルルーシュ(体調でも悪いのか)
カレン「……あの……ギアスのことだけど……あたしにかけたんでしょ?」
ルルーシュ「はぁ……しつこいな。―――ああ、そうだ。かけた」
カレン「や、やっぱり!!ふざけるな!!この!!この!!」
カレン「……卑怯だ」
ルルーシュ「は?」
カレン「そんなことできないって知ってるくせに!!卑怯だ!!ルルーシュ!!」
ルルーシュ「……」
カレン「あたしはもうお前の傍から離れられない!!そんなギアスを使ったくせに!!そんなことをいうなんて!!」
カレン「―――卑怯者!!!」
ルルーシュ「お前の忠義には感謝している」
カレン「ありがとう」
ルルーシュ「それで謝罪が欲しいのか?」
カレン「え?」
ルルーシュ「ギアスをかけられたことに対して怒っているのだろう?」
カレン「そうだよ」
ルルーシュ「俺に謝ってほしいのか?」
カレン「……いや……えっと……どうだろう……」
カレン「と、とにかく謝れ!!今ここでっ!!」
ルルーシュ「分かった。―――すまなかった」
カレン「うん」
ルルーシュ「これでいいか?」
カレン「……うん」
ルルーシュ「では、出て行ってくれ。まだ仕事があるのでな」
カレン「うん」
ルルーシュ(変な奴だ)
カレン「……」
ルルーシュ「……」カタカタ
カレン「……」ジーッ
ルルーシュ「……なんだ?!もう用は済んだだろ!!」
カレン「うるさいっ!!ギアスをかけたからあたしはこうなってるんだ!!責任をとれ!!」
ルルーシュ(カレン……何が言いたいんだ……!!)
カレン「ご、ごめん……」ササッ
ルルーシュ「全く……」
カレン「って!!なんで逆ギレするの?!ルルーシュが悪いんでしょ!?」
カレン「ねえ!!どうしてそんなギアスをかけたの?!」
ルルーシュ「必要だったからだ」
カレン「それは……あたしのことが……?」
ルルーシュ「気になったからだ」
カレン「……!!!」
ルルーシュ「これ以上、説明することはできない」
カレン「なによ!!ギアスなんてかけなくても得意の戦略で手に入れればよかったのに!!」
ルルーシュ「面倒だったからな」
カレン「さいてー!!!他人の心を操作してまであたしのことが欲しかったのかっ?!」
ルルーシュ「そうだ」
カレン「え……そんな……はっきり……」モジモジ
ルルーシュ「非人道的だと罵るか?」
カレン「そうだよ……。き、気持ちは嬉しいけど……ギアスに頼るなんて……だめだ」
ルルーシュ「お前は万能なカードが手札にあっても、後生大事にし、墓まで持っていくのか?」
カレン「え?」
ルルーシュ「俺は違う。そのようなカードがあるなら、状況を見て有効的に使っていく」
ルルーシュ「それが戦略だ」
カレン「だ、だからって……!!」
ルルーシュ「カレン。お前にギアスをかけたのは本当に必要だったからだぞ?」
カレン「なら、そんな不思議な力に頼らなくても!!」
ルルーシュ「お前、学校に殆ど顔を出さなかっただろうが。それでどうやって落とす?」
ルルーシュ「話しかけるのも難しいぐらいだったのに」
カレン「そ、それは……教室で昼ごはんに誘うとか……色々あったはず……」
ルルーシュ「そうしている時間が惜しかった」
カレン「そ、そこまであたしのことを……」ドキドキ
許された
カレン「……でも、あたしはルルーシュを許すわけにはいかない」
ルルーシュ「構わん」
カレン「なのに……あたしは……」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(カレンにかけたギアスは『質問に答えろ』だったな……)
カレン「くそ……いやなのに……どうして……許しちゃうの……あたし……」
カレン「ギアスが……ギアスが……憎いのに……」
ルルーシュ「カレン」
カレン「な、なによ?!」
ルルーシュ「質問に答えろ」
カレン「―――はい」
ルルーシュ「お前は俺にどうしてほしい?」
カレン「抱いてほしい」
ルルーシュ「ほう」
ルルーシュ「なんだ……そういうことか」
カレン「な、なによ……近寄るな……!!」
ルルーシュ「抱いて欲しいのか?」
カレン「ひっ」ビクッ
ルルーシュ「くくく……なんだ……そういうことか」
カレン「やめろ……くるな……」
ルルーシュ「カレン……」
カレン「いや……こないでぇ……」
ルルーシュ「……」
カレン「もう……」
カレン(ごめん……お母さん……あたしは……悪い子だった……)
ルルーシュ「―――断る」
カレン「……」
ルルーシュ(事に及べば経験がないことがバレるからな。そんなことが発覚すればゼロの威厳に関わる……!!)
カレン「……」
ルルーシュ「他のことならできる限りの手は打ったがな」
カレン「……なによ……結局……そういうことか……」プルプル
ルルーシュ(悪いなカレン。ゼロの威光を損なうような真似だけはできん)
カレン「そういう……プレイかっ!?」バンッ!!
ルルーシュ「なんの話だ?」
カレン「俗に言う『永遠のおあずけ』ってやつでしょ!?ふざけるなっ!!」
ルルーシュ「お前、どんな本を購読している?」
カレン「抱け!!抱きしめろ!!責任をとれ!!!」
ルルーシュ「わかったわかった。抱きしめるだけなら……」
カレン「やめろ!!女の体を物みたいに扱うなっ!!」
ルルーシュ(面倒だな……。このままでは収集がつきそうもないか)
ルルーシュ「―――C.C.か?俺のところまでこい。引き取って欲しい荷物がある」
カレン「くそ……ギアスなんて……卑劣だっ!!」
C.C.「水だ」
カレン「あ、ありがとう」
C.C.「かなり錯乱しているようだったな。何か言われたのか?」
カレン「……ゼロは……あたしに何をさせたいんだろうって」
C.C.「お前は奴にとっての騎士みたいなものだろ?」
カレン「……それだけなのかな」
C.C.「え?」
カレン「もしかしたら……夜のあ、ああ、いて……とか……」
C.C.「……ああ。お前いやらしい女だな」
カレン「いやらしくない!!ゼロがゼロが悪いんだっ!!!」
C.C.「……」
カレン「そんな目でみるなぁ!!あたしはいやらしくない!!ないからぁ!!!」
C.C.「いや、哀れんでいるだけだ。安心しろ」
カレン「許せないのに……心は……許してる……」
C.C.「大変だな」
カレン「C.C.!!どうしよう!!あたし……あたし……!!」
C.C.「なんだ?」
カレン「……あんな卑怯な男……嫌いなのに……だいっきらいなのに……」
C.C.「……」
カレン「……だい……すき……なの……」
C.C.「ああ。すごいジレンマだな」
カレン「もう……毎日、頭の中がぐちゃぐちゃで……」
C.C.「お前、そんな精神状態で戦場に出てたのか?」
カレン「だって!!ゼロがあたしに期待をもってるから……!!やるしかないじゃない!!」
C.C.「まぁ……そうだな」
カレン「はぁ……どうしよう……このままじゃ……あたし……こわれちゃう……よ……」
C.C.(面倒なものを押し付けてくれたな、坊や。恨むぞ)
カレン「どうって……」
C.C.「嫌いだけど大好き。恨んでいるけど愛している」
カレン「……」
C.C.「お前は今、理性と本能の狭間で葛藤しているわけだ」
カレン「うん」
C.C.「惚れてはいけない相手だとわかっているのに、惚れてしまった自分。だから苦しいんだろ?」
カレン「そう……かな」
C.C.「兵士として生きるなら、本音を殺さないといけないときもある」
カレン「……わかってるけど……」
C.C.「でも、まぁ、惚れたのは仕方ない。さくっと嫁にしろだろ言ってみればいい」
カレン「で、できるかっ!!そんなこと!!―――そ、そもそも……あんたはどうなの?ルルーシュのこと……」
C.C.「私は愛人だ。本妻は譲ってやるよ」
カレン「そんなのダメ!!なにいってるのよ?!」
C.C.「なんだ、古い考えだな。いいじゃないか、ゼロに何人女がいても」
C.C.「じゃあ、ご破算だな。諦めろ」
カレン「アンタが愛人じゃなくなればいいだけだ!!」
C.C.「お前、ゼロのことは嫌いなんだろ?ギアスによって惚れているだけで」
カレン「え……そ、そうだよ!!」
C.C.「なら、愛人がいることに憤慨するなら、身を引けばいいじゃないか。何を言っているんだ?」
カレン「そ、それとこれとは……」
C.C.「同じだ」
カレン「……」
C.C.「神楽耶だっているのだぞ?いちいちそんなことで怒るなら、やめておけ」
カレン「あ、あんたは……いいの?」
C.C.「私を愛してくれるなら、ゼロに100人の嫁がいても構わない」
カレン「な……?!」
C.C.「惚れたほうの負けなんだよ。こういうことは」
カレン「アンタ……すごいね……あたしの……負け……だ……」ガクッ
カレン「……そうだね。こんなことで悩むなら……この気持ちを殺すしかない」
C.C.「うんうん」
カレン「幅射波動だぁ!!」ガッ
C.C.「どうした?自分の胸を押さえつけて。苦しいのか?」
カレン「はじけろぉ!!!」
C.C.「……」
カレン「どーんっ」
C.C.「すっきりしたか?」
カレン「したっ!!もうゼロのことなんてどうでいい!!」
C.C.「すごいすごい」パチパチ
カレン「これが紅蓮の力だっ!」キリッ
C.C.(こいつ、バカだ)
カレン「ありがとう、C.C.。気持ちの整理がついた。仕事に戻るよ」
C.C.「ああ。私も楽しかったよ、割と」
カレン「ふんふーん」ガチャガチャ
ラクシャータ「ん〜」
カレン「あれ?ラクシャータさん。どうかしたんですか?」
ラクシャータ「実はね。グレンをガウェイン使用にできないかって、ゼロから言われてて」
カレン「ガウェイン使用って……まさか、一機で幅射波動とハドロン砲を使えるようにするんですか!?」
ラクシャータ「そうそう」
カレン「す、すごい……!!でも、ハイスペックすぎませんか?」
ラクシャータ「そうなのよねぇ。だから、いっそのこと二人乗りにしちゃおうかなって思ってるのよ」
カレン「二人乗り?紅蓮をですか?」
ラクシャータ「もちろん、今ある紅蓮を改造するんじゃなくて、全く新しい紅蓮を開発することになるけどね」
カレン「二人乗りの紅蓮……」
ラクシャータ「まぁ、そんな機体だと蜃気楼よりも高性能だから、ゼロに乗ってもらわないといけない」
ラクシャータ「で、あと一人は紅蓮に乗りなれてる……あなたしかいないわけよぉ」
カレン「あ、あたしと……ゼ、ゼロ……が……ふ、ふふ、ふたり乗り……?」
カレン「あ、ありますよ!!!なにをいってるんですか!!!」
ラクシャータ「あら?ゼロのこと嫌いだったっけ?」
カレン「いや、大好きですけど!!!それとこれとは別の問題があ、ああると思います!!」
ラクシャータ「どんな?」
カレン「機内の風紀が乱れるとかっ!!」
ラクシャータ「あっはっはっは。別に水着で乗れなんていわないわよ?」
カレン「いや……男女が二人で個室とか……問題が、っが……!!」
ラクシャータ「ちょっとどうかしたの?」
カレン「だって……ほら……ゼロは……女好きだし……愛人が100人で……」
ラクシャータ「はぁ?」
カレン「あたしの貞操があぶないっ!!!」
ラクシャータ「ふーん」
カレン「あぁぁ!!だめ!!そんなの絶対!!!」
ラクシャータ(なんか面白そうだし、二人乗りで設計しよっと)
カレン「それもこれもギアスのせい……」
カレン「くそっ……ルルーシュ……卑怯だ……」
ゼロ「カレン」
カレン「なっ!?」ビクッ
ゼロ「紅蓮の新しい機体について聞いたか?」
カレン「はれんちだっ!!」
ゼロ「破廉恥?それが新しい機体の名前か?センスがまるで無いな」
カレン「あたしは乗らない!!乗るもんかっ!!!」
ゼロ「そうか。ならばC.C.に頼むか」
カレン「……っ?!」
ゼロ「邪魔をしたな」
カレン「あ……」
カレン(だめだ……耐えろ……ここで呼び止めたら……負けだ……!!)
ゼロ「……」スタスタ
カレン「はぁ……なんであたしがこんな目に……」
神楽耶「お疲れ様です」
カレン「あ、神楽耶様」
神楽耶「何か悩み事でもあるのですか?」
カレン「……ちょっとね」
神楽耶「私でよければお話を……」
カレン「大丈夫です。お気持ちだけで……」
神楽耶「では、当ててみせましょう」
カレン「え!?」
神楽耶「恋の悩みではありませんか?」
カレン「……違います」キリッ
神楽耶「そうですか……」
カレン「はい。違います」グイッ
神楽耶「あの……胸倉をつかまれると……くるしいぃ……」
神楽耶「はぁ……。まさか、そんなに取り乱すとは思いませんでした」
カレン「本当にすいません!!!」
神楽耶「あの……そこまで深刻な悩みでしたら、是非とも話していただけませんか?」
カレン「神楽耶様には打ち明けられない悩みですから」
神楽耶「……では、私の悩みを聞いていただけますか?」
カレン「え?神楽耶様の……ですか?」
神楽耶「はい」
カレン「あ。あたしでよければ」
神楽耶「ありがとうございます」
カレン「でも、あたしに相談しても助言なんてできないと思いますけど」
神楽耶「いいえ。貴方だから相談したいのです」
カレン「分かりました」
神楽耶「我が夫、ゼロ様のことなんですけど」
カレン「……」
カレン「はい」
神楽耶「ですが、新妻に対して少し冷たいのです」
カレン「冷たい?態度がってことですか?」
神楽耶「はい。夜の営みにお誘いしてもいつも断られてしまっ―――」
カレン「それで?」グイッ
神楽耶「しゃべ……れ、ま……せん……はな、し……て……手、を……」
カレン「ああ!!!すいません!!!」
神楽耶「はぁ……」
カレン「……それで。夜の営みって」
神楽耶「はい。そろそろ身ごもっていたほうがいい時期かもしれないと思って」
カレン「ど、どうしてですか……?」
神楽耶「もしゼロ様の身に万が一のことがあれば大変ですから。先にこういうことは済ませておく―――」
カレン「へえ」グイッ
神楽耶「くるしぃ……やめて……くだ、さい……」
神楽耶「あ……ぁ……」
カレン「答えてくださいよ、神楽耶様」
神楽耶「くる、しぃ……」
カレン「ゼロはなんて言ってるんですか?」
神楽耶「で、ですから……ことわ、られて……い、ます……」
カレン「そうですか」フッ
神楽耶「ごほっ……ごほっ……!!」
カレン「よかった」
神楽耶「あの……怒ってらっしゃいますか?」
カレン「いいえ」
神楽耶「ここで相談なのですけど、どのような言葉を選べばゼロ様を上手くお誘いできるのでしょうか?」
カレン「しりませんっ!!!!」バンッ!!!
神楽耶「ひっ」ビクッ
カレン「あたしが知りたいぐらいですっ!!!」
カレン「あ、いえ。そういうわけじゃ」
神楽耶「そうです。二人でゼロ様を褥まで誘惑してみてはどうでしょう?」
カレン「え?」
神楽耶「新妻と側室の貴方が一緒なら、きっとゼロ様も―――」
カレン「神楽耶様」
神楽耶「はい」
カレン「あたしはゼロのことなんとも思っていませんから。勘違いしないでください」
神楽耶「そうなのですか?私はてっきり貴方もゼロ様に選ばれた女性と思っていたのですが」
カレン「違います」グイッ
神楽耶「わ、わがり、まじだ……だが、ら……く、び……しめ……」
カレン「申し訳ありません。用事があるのでこれで」
神楽耶「ごほっ……!!ごほっえほ……」
神楽耶「はぁ……今夜も私一人でお誘いしなくてはならないのですね……」
カレン「……」
カレン「はぁ……なんでこんなことであたし悩んでるんだろう……」
カレン「……」グッ
カレン「幅射波動!!ワイドレンジだぁ!!!」
カレン「はぁぁぁぁ!!!はじけろぉ!!!」
カレン「どーんっ」
カレン「―――よし。吹っ切れた」
カレン「さてと―――」
カレン「あたしはあたしのやるべきことをしないと!!」
カレン「……」キョロキョロ
カレン「あ……」トテトテ
ゼロ「……ん?」
カレン「……」ジーッ
ゼロ(なんだ、カレンのやつ。俺を睨んでいるな……)
カレン「……」ジーッ
カレン「みつかった!?」
ゼロ「俺の質問に答えろ!!―――何をしている?!」
カレン「神楽耶様が近づいてこないか見張っていたの」
ゼロ「神楽耶様……?どういうことだ?!」
カレン「今日もいやらしいことに誘うって言ってたから」
ゼロ「なるほど……。それは助かるな。断るのはいつも手間だったからな」
カレン「―――あ、あの、別になんでもないから!!」
ゼロ「カレン。今朝から様子がおかしいぞ」
カレン「……もう吹っ切れたんだ!!アンタのことなんてなんとも思ってないんだ!!」
カレン「ホントだからね!!」
ゼロ「つまり退団するというのか?」
カレン「それはしないけど」
ゼロ「なら、もっと近くにいろ。そんなに離れていてはしたいことができないぞ?」
カレン「え?」ドキッ
なんてこった…違ったのか…
カレン「ぜ、ぜろ……あの……」モジモジ
ゼロ「なんだ?」
カレン「いや……だって……」
ゼロ「何だ?」
カレン「……」
ゼロ「守ってくれるんだろ?」
カレン「え……」
ゼロ「神楽耶様から俺のことを」
カレン「ど、どうして、そのこと……いや、別にそんなつもりは毛頭ないっていうか……」
ゼロ「実は毎日熱烈に誘われていて困っていた」
カレン「そ、そうなの?」
ゼロ「ああ。だから、露払いしてくれるなら助かる」
カレン「……うん。がんばってみる」
ゼロ「頼む」
ゼロ(最近、挙動不審だったし、傍に置いておき、気になったことは質問すればいいか)
カレン「……」キョロキョロ
ゼロ「さてと、物資のチェックをしなくてはな。玉城ではあてにならないし」スタスタ
カレン「……」トテトテ
ゼロ「カレン?」
カレン「な、なに?」キョロキョロ
ゼロ「そんなに警戒しなくても―――」
C.C.「おい。ピザがまだ到着しないのだが、どうなって―――」
カレン「がおーっ」
C.C.「……なんだ、珍獣でも飼い始めたのか?」
ゼロ「番犬だ」
C.C.「そうか。首輪でもつけたらどうだ?迷子になったら困るぞ?」
カレン「ゼロはあたしがまもるっ」
C.C.(こいつ、情緒不安定だな)
ゼロ「これで全部か」
藤堂「ああ。問題はない。それより―――」
カレン「……」キョロキョロ
ゼロ「どうした、藤堂?」
藤堂「紅月カレンの様子が変ではないか?」
ゼロ「いつものことだ。気にするな」
藤堂「そうか」
千葉「藤堂さん。お弁当作ったんですけ―――」タタタッ
カレン「……」ギロッ
千葉「な、なんですか……?」
藤堂「向こうで話を聞く」
カレン「ふぅ……」
ゼロ「……」
ゼロ(監禁しておいたほうがいいかもしれないな)
ルルーシュ「カレン、いい加減にしろ」
カレン「え?」
ルルーシュ「質問に答えろ」
カレン「はい」
ルルーシュ「何があった?」
カレン「ギアスのせい」
ルルーシュ(質問の仕方が悪いのか……?)
ルルーシュ「ギアスのせいとはどういうことだ?」
カレン「ギアスのせいであたしはルルーシュのことが好きになってしまったから、色々困っている」
ルルーシュ「なんだと?」
ルルーシュ(ギアスのせいで俺に惚れた……?なんだそれは……)
ルルーシュ「何に一番困っている?」
カレン「ルルーシュに甘えたいのに、甘えられない。抱きつきたいけど恥ずかしいからできない」
ルルーシュ(惚れているのは間違いないみたいだが……ギアスによって惚れたとはどういう意味だ……?副作用でもあるのか?)
ルルーシュ(ギアスをかけた相手はそういう感情を持ってしまうのか……?)
ルルーシュ(そこまでは考えたことが無かった……)
ルルーシュ(だが、まて……確かにシャーリーはまた俺に好意を持ってくれている……ような気もする)
カレン「ルルーシュ?」
ルルーシュ(ということは何か?今までギアスをかけた相手は……俺のことを……)
カレン「……?」
ルルーシュ(だとしたら、色々と利用できるかもしれない)
ルルーシュ(命令実行後も俺に従順になってくれるなら……くくく……)
カレン「どうかした?」
ルルーシュ(一度、学園に戻って確かめてみるか……)
ルルーシュ「カレン。俺は一度、学園に戻る」
カレン「え?!どうして?!」
ルルーシュ「向こうでやることもあるからだ」
カレン「……」
ゼロ「蜃気楼を」
ラクシャータ「はいはい。ところで、新型のことなんだけど」
ゼロ「二人乗りの紅蓮か。名は破廉恥といったか?」
ラクシャータ「なにそれ?」
ゼロ「違うのか?」
ラクシャータ「まぁ、いいけどぉ。とりあえず大まかな設計プランはできあがったんだけど」
ゼロ「もうか」
ラクシャータ「どうかしら?」
ゼロ「―――特に問題はなさそうだな。続けてくれ」
ラクシャータ「それじゃあ、ちょっとやってみるわねぇ」
ゼロ「頼むぞ」
カレン「ゼロっ!!」
ゼロ「どうした?」
カレン「あ、あたしもいくっ!!」
ルルーシュ「……」
カレン「ちょっと!!どこ触ってるのよ?!」ギュゥゥ
ルルーシュ「どこも触ってない。お前が抱きついてるだけだろ」
カレン「だってこうしないと乗れないし……」
ルルーシュ「あのな」
カレン「……」ギュゥゥ
ルルーシュ(まぁいい。これもギアスの副作用というやつか)
ルルーシュ(学園に戻って、色々と確認してみないとな)
ルルーシュ「ところでカレン。変装はしておけよ」
カレン「うん。分かってる」
ルルーシュ(まずは会うべき人物は……)
ルルーシュ(ヴィレッタだな……)
ルルーシュ(もし俺の考えが正しければ……奴も……くくく……)
カレン「……」ギュゥゥ
ルルーシュ「問題は無いか?」
カレン「……」
ヴィレッタ「ルルーシュ。定時報告通りだよ」
カレン「……」ギロッ
ヴィレッタ(なんだ……すごい敵意を感じる……)
ルルーシュ「カレン、ちょっと席を外してくれるか?」
カレン「ど、どうして?!」
ルルーシュ「頼む」
カレン「で、でも……」チラッ
ヴィレッタ「……なんだ?」
ルルーシュ「カレン、俺の言うことがきけないのか?」
カレン「……わかった。外で待つ」
ヴィレッタ「どうかしたのか?」
ルルーシュ「すこしお前と二人きりで話がしたかっただけだ」
ルルーシュ「……お前、俺のことをどう思っている?」
ヴィレッタ「ど、どういうことだ?」
ルルーシュ「正直に答えて欲しい」
ヴィレッタ「……そういわれても……困る……」
ルルーシュ(ふはははは!!この反応……どうやら可能性は高いな)
ヴィレッタ(ただの憎い上司なんていったら、どうなるか分からないし……)
ルルーシュ「ヴィレッタ……今ここで俺が服を脱げといえば脱ぐか?」
ヴィレッタ「な、なんだその質問は?!」
ルルーシュ「いいから答えろ」
ヴィレッタ「……それは……その……」モジモジ
ルルーシュ「どうなんだ?」
ヴィレッタ「卑怯だ。そんなの断れるわけないだろ……」
ルルーシュ(確定……だな)
ヴィレッタ(現状を軍にリークされて地位を剥奪されては困るし)
ヴィレッタ「それで……脱げばいいのか?」
ルルーシュ「それはまたの機会に取っておこう」
ヴィレッタ「よかった……」
ルルーシュ「では、引き続き頼むぞ」
ヴィレッタ「ああ」
ルルーシュ(だが、まだ二人だけか……。もう少し確証が欲しいところだな)
ルルーシュ「次は……」
カレン「ルルーシュ、終わったの?」
ルルーシュ「ああ。次だ」
カレン「次?」
ルルーシュ「……」トゥルル
咲世子『はい』
ルルーシュ「聞きたいことがある。俺の部屋で会おう」
咲世子『はい。わかりました』
ルルーシュ「入ってくれ」
カレン「お、お邪魔します……」
咲世子「お帰りなさいませ」
ルルーシュ「咲世子、ちょっと向こうの部屋に移動してくれ」
咲世子「はい」
カレン「あたしは?」
ルルーシュ「コーヒーでも飲んでいろ」
カレン「そ、そんな」
ルルーシュ(もし咲世子まで俺に好意を持っているとすれば、俺のギアスには副作用があると考えていいだろう)
ルルーシュ(そうなれば第一条件はクリアされたも同然だ)
咲世子「あの、聞きたいこととはなんでしょうか?」
ルルーシュ「単刀直入に聞こう。―――俺のことは好きか?」
咲世子「勿論です。ルルーシュ様」
ルルーシュ(あはははは!!!これはいい!!!)
だから落し物拾ったからって優しく声をかけないでください
咲世子「如何様にも」
ルルーシュ「俺も愛しているぞ、咲世子」
咲世子「勿体無いお言葉です」
ルルーシュ(C.C.め。このような副作用があることをどうして言わなかった)
ルルーシュ(もっと効率のいい作戦がとれてきたというのに)
ルルーシュ「咲世子。スザクは今、学園内にいるか?」
咲世子「はい。恐らくは」
ルルーシュ「よし、最終確認といくか」
カレン「ルルーシュ、おわった?」
ルルーシュ「カレン、お前はここにいろ」
カレン「え!?でも、あたしは……」
ルルーシュ「スザクと会う。お前を連れて行くわけにはいかない」
カレン「そ、そう……。気をつけてね」
ルルーシュ「ああ。すぐに戻る」
スザク「ルルーシュ。突然どうしたんだ?」
ルルーシュ「スザク、いきなり呼び出して悪かったな」
スザク「それは構わないけど」
ルルーシュ(スザク、お前も俺に惚れているなら……このまま黒の騎士団に引き込んでやる)
スザク(なんだろう……?)
ルルーシュ「スザク。実は聞きたいことがある」
スザク「なんだ?」
ルルーシュ「俺のこと好きか?」
スザク「なんだよ、それ」
ルルーシュ「いいから答えろ」
スザク「……好きだった」
ルルーシュ「……」
スザク「……」
ルルーシュ(過去形だと?!どういうことだ!!!)
ルルーシュ(つまり時間は関係ないことになる。では、なんだ……何が原因だ……!?)
ルルーシュ「おいおい。随分な言い方だな。俺、何かしたか?」
スザク「悪い。僕の正直な感想なんだ、ルルーシュ」
ルルーシュ「好きだったって、今は違うってことだよな?」
スザク「……」
ルルーシュ(まて……もしかしたらカレンのように自身の感情をコントロールできていないだけかもしれない)
ルルーシュ「俺はお前のこと大好きだけどな」
スザク「ありがとう。でも、僕はもう……」
ルルーシュ「待ってくれ。俺たち親友だろ?」
スザク「ああ。親友だ」
ルルーシュ「なら……」
スザク「だけど、僕は君を心から慕うことができなくなったんだ」
ルルーシュ「……俺はお前のことを愛している」
スザク「とても嬉しいけど、ダメなんだ。すまない」
スザク(ルルーシュ……やはり記憶は戻っていないのか)
ルルーシュ「スザク……」
スザク「ルルーシュ……ごめん」
ルルーシュ「まて!!好きだったといったな」
スザク「……ああ」
ルルーシュ「いつまで俺のことが好きだった?」
スザク「……一年前かな」
ルルーシュ「一年前……?」
スザク(ユフィのことさえなければ……僕は……ルルーシュのことを好きでいられたかもしれない)
ルルーシュ(やはりギアスの副作用はあった。―――そうか、ユフィか!あの一件でギアスの副作用が消えたのか)
ルルーシュ(なるほど……わかってきた。副作用ゆえにギアスのような強制力はない。ただ感情が揺らぐだけか)
ルルーシュ(スザクは俺に対して強い憎しみを持っていたから……)
ルルーシュ「そうか……残念だな……」
スザク「すまない……。僕もルルーシュのことは好きでいたかった……いたかったんだ……」
スザク「ルルーシュ……あの……」
ルルーシュ「もういい。わかった」
スザク「待ってくれ。でも、僕たちは!!」
ルルーシュ「スザク……」
スザク「僕たちは……親友でいよう」
ルルーシュ「……ああ」
カレン「―――うあぁぁぁああああ!!!!!」
スザク「?!」
ルルーシュ「なっ!?」
カレン「あぁ……!!!!あぁぁぁ……!!!!」
スザク「カレン?!」
ルルーシュ(馬鹿な?!何故、ここにいる!!!)
カレン「あぁぁああああ!!!!!」ダダダッ
スザク「まて!!」ダダッ
カレン「うあぁあぁあああ!!!!!!」ダダダッ
ミレイ「なに?なんの―――って、カレン?!」
カレン「あぁぁ!!!あぅあぁぁぅぅ!!!!」
ミレイ「え?なに?」
カレン「あぁぁぅぅうううあぅあぅ……!!!」ウルウル
ミレイ「とにかく生徒会室に!!」
カレン「いやぁぁ……ぁぁぁ……!!!」ポロポロ
スザク「くそ……見失った」
ルルーシュ「はぁ……はぁ……スザク、急にどうしたんだ?」
スザク「悪い、ルルーシュ。急用ができた。それじゃあ」ダダダッ
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(カレンめ……余計なことを……!!)
ルルーシュ(惚れるという副作用、いい面だけではないということか……!!)
ミレイ「カレン?大丈夫?」
カレン「うぅ……うぅ……」ブルブル
ミレイ「久しぶりの再会なのに……」
カレン「ルル……」
ミレイ「え?」
カレン「ルルーシュ……が……」
ミレイ「ルルーシュがどうしたの?」
カレン「ス、ザク……に……あいし、てるって……」
ミレイ「!?」
カレン「あた、し……どうして……いいのか……わからな、くなって……」
ミレイ「それ本当に?」
カレン「もう……何を……信じて……い、いいのか……わ、か、らな、い……」ウルウル
ミレイ「ああ……泣かないで……」
カレン「神楽耶様の誘いを……断ってたのも……な、っとく……で、きた……」ポロポロ
ルルーシュ「ええい……カレンめ……どこにいる……!!」
ルルーシュ「スザクよりも先に見つけなければ……!!」
ミレイ『生徒会副会長ルルーシュ・ランペルージ。今すぐ生徒会室まで来るように』
ルルーシュ「え?」
ルルーシュ「くそ……こんなときに……!!」
ピリリリ
ルルーシュ「ロロか!」
ロロ『兄さん、大丈夫?』
ルルーシュ「ちょうどいい。お前もカレンを探せ」
ロロ『うん』
ルルーシュ「いいか、くれぐれもスザクよりも先に見つけるんだぞ」
ロロ『わかったよ』
ルルーシュ「とりあえずはこれでいい」
ルルーシュ(何度も放送されてはスザクが怪しむかもしれない。生徒会室に急ぐか)
ルルーシュ「会長、なんですか?」
ミレイ「……」
ルルーシュ「あの……」
ミレイ「まあ、座って」
ルルーシュ「ええ……」
ミレイ「ルルーシュ。私ね、別に人それぞれで良いって思ってる」
ルルーシュ「何の話ですか?」
ミレイ「私だって何度もお見合いをことわってるしね」
ルルーシュ(なんだ……?話が見えない)
ミレイ「だからね、なんというか……まぁ、その……えーと……」
ルルーシュ「会長?俺も暇じゃないんで、はっきり言ってもらえますか?」
ミレイ「じゃあ、訊くけど……。スザクくんのこと、愛してるの?」
ルルーシュ「……え」
ミレイ「答えてくれない?」
ミレイ「いいから」
ルルーシュ「いや、好きですよ?愛してるまでは過剰な表現ですけど」
ミレイ「それは……一人の男性として?」
ルルーシュ「まあ……そうですね」
ミレイ「そっか……そうなんだ……」
ルルーシュ「それだけですか?」
ミレイ「……カレン」
ルルーシュ「え?」
カレン「……」
ルルーシュ「カレン!?」
カレン「……ルルーシュ……いままで……ごめん……」
ルルーシュ「な、なにがだ?」
カレン「あたし……邪魔だったんでしょ……?」
ルルーシュ「何をいってるんだ?」
ブリタニアだとライクとラブはハッキリ分かれるしな
ルルーシュ「ど、どういうことですか?!」
ミレイ「もっと早く気がつくべきだったのね……。あれだけシャーリーのアプローチに無関心だったもんね……」
ルルーシュ「は……?」
ミレイ「そうよね……今思えば……気がつける場面はたくさんあったのに……」
カレン「気がつきたくなかった……」
ミレイ「ルルーシュ……ごめんなさい」
ルルーシュ「な、なんのことですか?!」
ミレイ「リヴァルのことも好きだったの?」
カレン「もしかして……藤堂さ―――」
ルルーシュ「カレン!!」
カレン「あ……」
ルルーシュ「ひ、ひさしぶりだな。よし、一緒にお茶でも―――」
カレン「やめて!!そんな気もないくせに!!」
ミレイ「ルルーシュ、もう世間体を気にしなくてもいいの……大丈夫……私は味方だから」
やめてたげてよお…
ミレイ「はぁ……私もそれなら諦められる……」
カレン「どうして……どうして……あたしの心を操ったの……あたしのこと……好きになれないくせに……!!!」
ルルーシュ(とにかくこの場から脱出しなければ……)
ルルーシュ(ロロを呼ぶか)
ミレイ「ルルーシュ……こんなこと訊くのは失礼だってわかってるんだけど……いつから意識してたの?」
ルルーシュ「あ、ちょっとまってくだい」
カレン「はぁ……どうしたら……こんなの……」
ミレイ「カレン……」
ルルーシュ「―――ロロか?生徒会室までこい」
ミレイ「で、どうなの?自分は少し違うとか感じたの何歳ぐらい?スザクくんみたいな人がタイプだったの?」
ルルーシュ「だからなにを言って」
ガラッ
ロロ「兄さん。お待たせ」
カレン・ミレイ「……!!!」
ミレイ「ああ!!そうか!!また思慮が足りなかった!!」
ルルーシュ「え?」
カレン「女に囲まれるのストレスだった?」
ロロ「何の話?」
ルルーシュ「わからん」
ミレイ「リヴァルも呼ぶわ!!安心してルルーシュ!!」
カレン「この際、スザクも呼びましょう!!!」
ミレイ「そうね!!そうね!!」
ルルーシュ「何を言っている!!」
ロロ「あのー」
ミレイ「いつもルルーシュと同じ部屋だったわね?」
ロロ「え?は、はい」
ミレイ「夜のルルーシュってどうなの?優しい?」
ロロ「えーと……兄さんはいつでも優しいですけど」
カレン「やっぱり……」
ルルーシュ「会長、カレン」
ロロ「兄さん、どういうこと?」
ルルーシュ「わからない。突然……いや、最初から話がズレているような……」
ロロ「ところで兄さん、早くしたほうが」
ルルーシュ「そうだな。頼む」
ロロ「はい」キュィィン
ルルーシュ「ロロ、カレンの足を持て」
ロロ「はい」
ルルーシュ「よし。運び出すぞ」
ロロ「よっと」
ミレイ「―――ねえ、もっと兄弟の夜を聞かせて……あれ?」
ミレイ「ルルーシュ?!ロロ?!カレン?!」
ミレイ「消えた……」
カレン「……」ソワソワ
ルルーシュ「カレン、どうしてあのようなことをした?俺はここで待っておけと言った筈だ」
カレン「だ、だって……」
ルルーシュ「命令も守れないようでは黒の騎士団に置いておくことはできないな」
カレン「ちょっとまってよ!!だって……これはギアスのせいでしょ……」
ルルーシュ「……」
カレン「勝手にギアスをかけておいて、そんな無責任なこというの?!」
ルルーシュ「おい」
カレン「卑怯だよ!!」
ルルーシュ「……ああ。俺は卑怯だ」
カレン「な……!!」
ルルーシュ「俺は卑怯で嘘つきで外道だ」
カレン「その上……男好き」
ルルーシュ「そうだな、男―――いや、それはない」
ルルーシュ「なんでそのような結論に至った?」
カレン「だって……スザクに告白してたじゃない!!!」
ロロ「え……兄さんって……そうだったの……?」
ルルーシュ「違う!!あれは―――」
カレン「いいよ!!無理に取り繕うとしなくても!!!」
ロロ「兄さん……そうだったんだ……そっか……」
ルルーシュ「やめろ!!誤解だ!!あれはギアスの副作用を調べるための質問だ!!他意はない!!」
カレン「でも、ミレイ会長に質問されたときも好きだって言ってた!!!」
ルルーシュ「それは友人として好きということだ!!」
カレン「やっぱり好きなんじゃないかっ!!!」
ルルーシュ「いい加減にしろ!!」
カレン「あたしのことを散々弄んで、なにがしたかったの!!?」
ルルーシュ「おい!!」
ロロ「兄さんが……じゃあ……お風呂も一緒に入ってくれるかな……」
ルルーシュ「ぐっ……カレン……離せ……」
カレン「幅射波動だ!!弾けろ!!!」
ルルーシュ「カレン!!落ち着け!!」
カレン「うぅ……あたしの……きもち……かえしてよぉ……うぅ……っ……」
ルルーシュ「……」
ロロ「兄さん……あの……一緒に……」
ルルーシュ「ロロ、地下室に戻れ」
ロロ「え?でも……」
ルルーシュ「俺の言うことが聞けるな?」
ロロ「うん……」
ルルーシュ「……カレン」
カレン「……なによ」
ルルーシュ「俺を憎め」
カレン「ど、どういうこと……?」
カレン「え……副作用?」
ルルーシュ「ああ。そこまで強い強制力はない」
カレン「……ちょっと待って。あたしにかけたギアスって……なに?」
ルルーシュ「質問に答えろ」
カレン「……」
ルルーシュ「それだけだ」
カレン「……そ、それだけ?」
ルルーシュ「お前からレジスタンスの情報、シンジュクでのことを聞いただけだ」
カレン「……」
ルルーシュ「どうかしたか?」
カレン「ルルーシュはあたしに好きになれってギアスをかけたんじゃ……」
ルルーシュ「何故、そのようなギアスをかけなければならない?無駄遣いだろ」
カレン「……」
ルルーシュ「カレン?大丈夫か?」
カレン(ルルーシュに対するこの感情って……!!!)
ルルーシュ「いいか、カレン。ギアスは一人に一度しか―――」
カレン「ねえ……ルルーシュ?」
ルルーシュ「どうした?」
カレン「好きじゃないから!!別に!!ルルーシュのことなんて!!!」
ルルーシュ「なに?」
カレン「むしろ嫌いな部類だから!!勘違いしないで!!」
ルルーシュ「……」
カレン「そ、そう!!ゼロは好きだけど、ルルーシュは嫌いなんだ!!」
ルルーシュ「おい」
カレン「大体、ルルーシュは男が好きなんでしょ?!そんな男、あたしは願い下げだっ!!」
ルルーシュ「またその話になるのか……」
カレン「だって……」
ルルーシュ「俺にそんな趣味はないと言っているだろう」
ルルーシュ(ちっ……このままではいらぬ噂が立ってしまいかねない……)
ルルーシュ(ゼロに特殊性癖があるなんて広まったら……)
カレン「……」
ルルーシュ「カレン……分かった」
カレン「な、なに……?」
ルルーシュ「質問に答えろ!!!」
カレン「はい」
ルルーシュ「俺にどうされたい?」
カレン「強く抱きしめて」
ルルーシュ「わかった……」
カレン「……え?」
ルルーシュ「カレン、今から証明する」
カレン「まっ―――」
ルルーシュ「……」ギュッ
ルルーシュ「……」ギュゥゥ
カレン「こ、こんな……こと……さ、されて……も……」
ルルーシュ「なんだ?」
カレン「ま、また……ギアスで……聞いた……?」
ルルーシュ「悪いな、カレン。俺にはお前がなにを求めていたのか分からなかった」
カレン「さい……てい……」
ルルーシュ「ああ……俺は最低だ」ギュゥゥ
カレン「……嘘つきで……卑怯で……」
ルルーシュ「外道だ」
カレン「……」ギュッ
ルルーシュ「……」
カレン「ルルーシュ……あたし……」
ルルーシュ「なんだ?」
カレン「……やっぱり……あたし……嫌いになれない……」
カレン「だから……ギアスの副作用は……消えない……と思う……」
ルルーシュ「残念だったな」
カレン「うん……とっても……」
ルルーシュ「カレン……」
カレン「ルル……シュ……」
ピリリリリ
ルルーシュ「ん?電話か」
カレン「あ……」
ルルーシュ「―――私だ。どうした?なにかあったのか」
カレン「……はぁ」
カレン(って、あたし何をしようとしてたの!?)
ルルーシュ「なるほど……。分かった、すぐに戻ろう」グイッ
カレン「え、なに―――んぐっ!!」
カレン(こ、れ……キ……ス……?!)
カレン「……」
ルルーシュ「―――カレン。戻るぞ。仕事ができた」
カレン「え……あの……」
ルルーシュ「証明するといった。俺に変な趣味はない」
カレン「いや……」
ルルーシュ「まだ足りないのか?」
カレン「十分!!!十分です!!!」
ルルーシュ「ふん……」
カレン「……」
ルルーシュ「いつまで呆けている?」
カレン「は、はい!!」
ルルーシュ「全く」
カレン「えっと……今のって……その……バイってこと?」
ルルーシュ「もういい。カレンは嫌いだ」
カレン「はぁ……」
C.C.「どうした?」
カレン「え?」
C.C.「ずっと顔が綻んでいるが?」
カレン「あのさ……C.C.……ギアスの副作用ってあるの?」
C.C.「副作用?」
カレン「かけられた方になにか後遺症みたいな」
C.C.「記憶の欠如はあるだろうが、それ以外はないよ」
カレン「……やっぱり……」
C.C.「なにかあったのか?」
カレン「C.C.!!」
C.C.「な、なんだ?」
カレン「あたし……今度こそ決めた!!」
C.C.「何を?」
ゼロ(カレンには少し酷いことをしてしまったか……)
神楽耶「ゼロさまー!!」テテテッ
ゼロ「神楽耶様」
神楽耶「今日こそは契を―――」
カレン「はぁぁぁ!!!!」ガシッ
神楽耶「え?」
ゼロ「カレン!?」
カレン「幅射波動だぁぁぁ!!!!」ギリギリ
神楽耶「いたたたた!!!!頭がわれてしまいます!!!」
カレン「弾けろぉぉぉ!!!」ギリギリ
神楽耶「ゼロさまぁぁぁ!!!!」ジタバタ
ゼロ「おい!!カレン!!やめろ!!」
カレン「どーんっ」ポイッ
神楽耶「あぅ……」
カレン「ゼロ!!」
ゼロ「な、なんだ?」
カレン「あ、たしで……よければ……その……」モジモジ
カレン「すきにしていいからっ!!」
ゼロ「……」
神楽耶「ゼロ様、私もめちゃくちゃにしてくださってもかまいません」
カレン「こんな子供より、あたしのほうがいいとおもう!!」
神楽耶「子どもとはなんですか!!」
ゼロ「あのな……」
C.C.「モテモテだなぁ。坊や?」
ゼロ「黙れ、魔女」
C.C.「お前、別のギアスでももってるんじゃないのか?」
ゼロ「黙れといってる!!」
ラクシャータ「はぁい。できたわよぉ」
ゼロ「これが……」
カレン「新型機……!!」
C.C.「幅射波動とハドロン砲が使える新型か」
ラクシャータ「そう。超ハイスペックナイトメア。破廉恥よぉ」
ゼロ「ふはははは!!これさえあれば!!」
C.C.「で、二人乗りなのか?」
ラクシャータ「じゃないとまともに動かせないからねぇ」
カレン「誰と誰が乗るの……?」
ゼロ「私とカレンだ」
カレン「えぇぇ?!!??」
ラクシャータ「とりあえず起動テストやってみましょうか」
ゼロ「よし。いくぞ、カレン」
カレン「あ、はい!!」
ゼロ「各部正常。起動!!」
カレン「起動!!」
ラクシャータ『どう?』
ゼロ「問題はなさそうだ」
ラクシャータ『そう。よかった』
カレン「ゼロ……これならブリタニアを……」
ゼロ「ああ!!いける!!いけるぞ!!」
カレン「じゃあ、少し動かす?」
ゼロ「そうだな。破廉恥、出る!!」
カレン「―――何も問題はなさそう」
ルルーシュ「ふぅ……。ああ、これなら実用可能だろうな」
カレン「……」
ルルーシュ「どうした?」
カレン「あ……いや……なんか、久しぶりに二人きりになった気がして……」
じゃねぇよwwwww
カレン「ねえ……ルルーシュ?」
ルルーシュ「なんだ?」
カレン「戦いが終わったら……アッシュフォード学園に……」
ルルーシュ「勿論だ」
カレン「うれしい……」
ルルーシュ「カレン……」
カレン「ん……」
ルルーシュ「ん……」
ラクシャータ『あーちょっとぉ』
カレン「は、はい?!」ビクッ
ラクシャータ『ハドロン砲撃ってみてくれない?』
ルルーシュ「よし、カレン!!ハドロン砲!!発射!!!」
カレン「ハドロン砲!!発射!!!」
―――ドォォォォォン!!!!!
ゼロ「おい……何故、砲身がいきなり爆発した……?」
カレン「死ぬかとおもった……」ブルブル
ラクシャータ「幅射波動との相性があまりよくなかったみたいね。まだまだ改善の余地があるわ」
ゼロ「ええい!!あれでは空飛ぶ棺桶だ!!」
ラクシャータ「あはは。うまいこというわね」
ゼロ「くそ……!!」
C.C.「バチが当たったな」
カレン「なんの……」
C.C.「お前ら、戦ってる最中にいちゃつくなよ?」
ゼロ「なっ……!?」
カレン「見てたの?!」
ラクシャータ「あーら。機内でなにしてたのー?」
C.C.「単純な罠にひっかかって。可愛いやつめ」
ゼロ・カレン「……」
ルルーシュ(くそ……とんだ恥をかいた)
ルルーシュ(だが……カレンとの約束は守らないとな……。そのためには……)
咲世子「ルルーシュ様。お待ちしておりました」
ルルーシュ「ああ」
咲世子「では、こちらを」
ルルーシュ「ん?スケジュールか……。―――んん!?!?」
ルルーシュ「おい……なんで……男とのデートがびっしりと……!?」
咲世子「ミレイ様が男性を紹介してくれましたので」
ルルーシュ「は?!」
咲世子「男性のほうからデートしてほしいといわれたので……お受けしたのですが……」
ルルーシュ「バ、バカな……!!!」
咲世子「今から30分後にはアメフト部主将の方と―――」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(カレン……俺は……死ぬかもしれない……)
処女を
カレン「……♪」ガチャガチャ
C.C.「どうした?楽しそうだな」
カレン「え?そ、そんなことないよ!!」
C.C.「破廉恥内でいいことでもあったんだろ?私を差し置いて、いい度胸だな」
カレン「あたしはもう逃げないよ。戦いからも……恋からも……!!」
C.C.「ほう……?やる気満々だな」
カレン「ああ」
C.C.「ま、精々愛人の枠で納まらないようにな」
カレン「狙うのは本妻だけだ」
C.C.「……」
カレン「……」
C.C.「なるほど。私もうかうかしていられないな……」
カレン「C.C.!!あたしだって、愛してるんだから!!―――ゼロのことを!!!」
おしまい。
Entry ⇒ 2012.05.08 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ナナリー「お兄様、プリキュアですよプリキュア」ルルーシュ「ああ」
<スマイル!スマイル!スマイル!スマイル!プリキューア!
ナナリー「素敵な歌ですよね。聞いているだけで元気になれます」ルンルン
ルルーシュ「そうだな」
ナナリー「スマイル♪っていうよりはスマッイル♪って感じでしょうか、ふふ」
ルルーシュ「ナナリーは誰が好きなんだ?」
ナナリー「えーと、マーチさんです。声が凛々しいので」
ルルーシュ「そうか」
ナナリー「イェイ♪イェイ♪イェイ♪なんですよね?お兄様?」フリフリ
ルルーシュ(ナナリーは想像で踊っているだけに過ぎない……。かわいい。すごくかわいいが不憫だ)
<レッツゴー!!バ ラ !
ナナリー「いいですね。キュアデコル。一体、どんなものなんでしょうか」
ルルーシュ「……」
ナナリー「レッツゴー、ナッナリー♪」
ルルーシュ「……っ」
ナナリー「お兄様?」
ルルーシュ「なんでもない」
ルルーシュ(危ない理性が飛びかけた。気をつけなければな)
<みんな!!なにしてるの!!
ナナリー「あ、マーチさんです」キャッキャッ
<プリキュア!!スマイルチャージ!!!
ナナリー「スマイルチャージ!!」
ルルーシュ(ナナリーがこのときばかりは幼くみえるな)
ルルーシュ(いつもはもう少し落ちついているが……)
<勇気凛々!直球勝負!!キュアマーチ!!
ナナリー「キュアマーチっ!」ビシッ
ルルーシュ「……っ」
ルルーシュ(耐えろ……ここは耐えるんだ……。まだそのときではない……!!)
ナナリー「マーチさん、がんばってくださいね」
ナナリー「シュート!!」
ルルーシュ「勝ったな」
ナナリー「はいっ!勝ちました!!今日もプリキュアの勝利です、お兄様っ」
ルルーシュ「それはよかったな」
<君とイェイ!イェイ!イェイ!イェイ!
ナナリー「あ。始まりましたね」
ナナリー「イェイ!イェイ!イェイ!」フリフリ
ルルーシュ「……」プルプル
ナナリー「いぇーい♪」
ルルーシュ「ナナリィィィィ!!!!!」ガバッ
ナナリー「え!?」
ルルーシュ「すきだ!!ナナリー!!!かわいい!!!愛してるぞ!!ナナリィィィ!!!!!」ギュゥゥ
ナナリー「あの……お兄様……くるしい……踊れませんから……は、なれて……」
ルルーシュ「あぁ……ナナリー……ナナリー……」スリスリ
ナナリー「あ、後番組が始まりましたね。今日のテレビ視聴は終わりにしましょう」ピッ
ルルーシュ「ハァ……」
ナナリー「あの……お兄様?どうかされましたか?」
ルルーシュ「また、ナナリーに……酷いことを……」
ナナリー「そ、そんな!私は気にしてませんから」
ルルーシュ「だけど、ナナリーは踊りたかったんだろ?」
ナナリー「ダンスはいつでも踊れますから。イェイ!イェイ!イェイ!」
ルルーシュ「……」
ナナリー「さ、お兄様も一緒に。いぇーい♪」
ルルーシュ(ナナリー……)
ナナリー「でも……叶うことなら……プリキュアを見てみたいです……」
ルルーシュ「……そうだろうな」
ルルーシュ「いや、それは当然だと思うよ」
ナナリー「そ、そうですか?」
ルルーシュ「ナナリー?プリキュアを近くで感じてみたいか?」
ナナリー「え?そ、それは勿論……できることなら」
ルルーシュ「わかった。俺に任せておけ」
ナナリー「お兄様……?」
ルルーシュ(ナナリーのためだ。俺が……!!知略の限りを尽くしてプリキュアをこの場に!!!)
ルルーシュ(ナナリーの笑顔を取り戻すんだ!!!必ず!!)
ルルーシュ(そのためなら俺は歩いてみせる!!修羅の道でも!!)
ナナリー「……?」
ルルーシュ「プリキュアの出張か……」カタカタ
C.C.「何をしている?」
ルルーシュ「ピザでも食っていろ」
C.C.「プリキュア?ナナリーが毎週嬉々と見ている……いや、聴いている番組か」
ルルーシュ「そうだ」
C.C.「この家に呼ぶのか?」
ルルーシュ「難しいだろうな」
C.C.「何故だ?お前、金だけはたんまりあるのだろう?」
ルルーシュ「個人のためには呼べないようだ。何かのイベント、それも結構な規模でなければならない」
ルルーシュ「企業や地域宣伝のためだとか、テーマパークでのイベントだとかそういう類以外は受け付けられないとある」
C.C.「適当にナナリーの誕生日とかでいいんじゃないのか?」
ルルーシュ「無理だな。学園祭ならいけるだろうが」
C.C.「それでいこう。よし、呼べ」
ルルーシュ「学園祭は既に終わった。あと一年先だ、バカが」
ルルーシュ「ただでさえ会長はこの学園を私物化していて、良く思われていないんだぞ?」
C.C.「なんだつまらないな」
ルルーシュ「お前、プリキュアに来て欲しいのか?」
C.C.「え?な、なにをい、いっている……そんな、バ、バカな話があるもんか……」オロオロ
ルルーシュ「まぁいい……。だが、困ったな。きぐるみショーは難しいか」
C.C.「そうだっ」
ルルーシュ「ギアスか?」
C.C.「こういうときのためのギアスだろ?」
ルルーシュ「いや、確かにナナリーのためだから使うのもやぶさかではないが……」
C.C.「よし、使おう」
ルルーシュ「いや。下手に使えばギアスの漏洩に繋がる。ここは慎重に事を運んだほうがいい」
C.C.「……つまらん」
C.C.「なんだ?ギアスでも使うか?」
ルルーシュ「人を集めるしかないな」
C.C.「なに?どうするんだ?」
ルルーシュ「プリキュアショーを自作する」
C.C.「ほう……言ってくれるな?大丈夫なのか?」
ルルーシュ「何が言いたい?」
C.C.「観客はあのナナリーだぞ?生半可なショーでは満足もしないし、身内でやっていることがすぐに露呈する」
C.C.「ナナリーからすればそんなプリキュアショーはただの八百長でしかない。そんなショーなど私は見たくないな」
ルルーシュ「八百長かどうかはわからないが、俺がそんな低クオリティな演劇をプロデュースとでも思っているか?」
C.C.「……なに?」
ルルーシュ「俺がやるからには世界を震撼させるほどのプリキュアショーにしてやる!!!ふはははははは!!!!!」
C.C.「おぉ……♪」
>C.C.「ナナリーからすればそんなプリキュアショーはただの八百長でしかない。そんなショーなど私は見たくないな」
本音もれてますよC.C.さん
ルルーシュ「人を集めるところからだな」
C.C.「つまり……プリキュアだな?」
ルルーシュ「その通り。舞台には演者が必要不可欠。黒子だけでは成立しないからな」
C.C.「ま、まぁ……ビューティーあたりなら……演じてやっても……か、構わないが……?」チラッチラッ
ルルーシュ「場所や日程はあとだな。まずは演者を確保する!!!」
C.C.「プリキュア、ビューティー、ブリザード」ババッ
ルルーシュ「少し出かけてくる。大人しくしていろ」
C.C.「あ、こら」
バタンッ
C.C.「……」
C.C.「……つまらん」
ルルーシュ「……」
ガチャ
ルルーシュ「来てくれたか」
シャーリー「ルル、どうしたの?急に呼び出して」
カレン「こっちも暇じゃないんだけど」
ルルーシュ「質問がある」
シャーリー「う、うん?」
ルルーシュ「プリキュアを見たことはあるか?」
カレン「は?」
シャーリー「ど、どういうこと?」
ルルーシュ「プリキュアショーをやりたいと思ってな」
ルルーシュ「ああ」
カレン「そういうのは会長に言ったほうが早いんじゃない?」
ルルーシュ「それだけはマズい」
シャーリー「どうして?」
ルルーシュ「なんやかんやあって、結局は会長に主導権を握られてしまう」
ルルーシュ「そうなれば、俺の目指す理想のショーにはなり得ない!!!」
シャーリー「あ、そ、そうかもね」
ルルーシュ「だから、これはミレイ会長には極秘で行う」
シャーリー「そうなんだ」
ルルーシュ「で、二人はプリキュアの経験はあるのか?」
シャーリー「な、ないよ!!」
カレン「……」
ルルーシュ「そうか。見たことは?」
シャーリー「えっと……小さいときに初めのやつなら……ふたりはプリキュアだっけ?あれは見てたよ」
シャーリー「まあ、ね。女の子が素手で戦うやつでしょ?結構、見てて爽快だったかなぁ」
ルルーシュ「カレンは?」
カレン「そんな幼稚なもの見たことも聞いたこともないよ」
ルルーシュ「そうか」
カレン「そんなに安い女じゃないんだ!!甘く見るな!!!」
シャーリー「な、なに怒ってるの?」
カレン「あ……いや……なんでもない……」
ルルーシュ「まぁいい。で、ここまでの流れで察していると思うが……」
シャーリー「プリキュアになれっていうの?」
ルルーシュ「ああ」
シャーリー「えー?でもなー……」
ルルーシュ「ナナリーのためにも頼む」
カレン「何がプリキュアよ……馬鹿馬鹿しい」
ルルーシュ「カレン、そんなに嫌か?」
許さない!
ルルーシュ「じゃあ、仕方ないな。無理やり演じさせるわけにもいかない」
カレン「な……」
シャーリー「ルル、最近のプリキュアは知らないんだけど、どんな感じ?」
ルルーシュ「今のは俺も良く知らない。毎週見れているわけじゃないからな」
ルルーシュ「ただ、去年のはナナリーと良く見ていた」
シャーリー「えー?どんなの?」
ルルーシュ「えーと……爪弾くは荒ぶる調べ、キュアリズムだったかな」
シャーリー「へー、えっと……爪弾くは荒ぶる調べ!!キュアリズム!!!」ビシッ
シャーリー「こんな感じ?」
ルルーシュ「ああ、そんな―――」
カレン「ふざけるなっ!!!!」
シャーリー「え?」
カレン「爪弾くは荒ぶる調べ!!!キュア、メロディ!!!―――こうだから!!」バーン
ルルーシュ(ふっ……やはりか、カレン……。第一条件はクリアしたな、くくく……)
カレン「こう!」
シャーリー「爪弾くはたおやかな調べ!キュアリズム!!―――こう?」
カレン「そう!!」
ルルーシュ「詳しいな、カレン?」
カレン「あ……えと……たまたま……知ってただけ」
ルルーシュ「まあいい。で、二人ともやってくれるか?」
シャーリー「わ、私は別にいいけど……。観客はナナちゃんだけ、だよね?」
ルルーシュ「そうだ。脚本はまだ考えていないが、40分ほどのショーにしたいと思っている」
シャーリー「わ、わかった!私、やるよ!」
ルルーシュ「ありがとう、シャーリー」
カレン「あの……えっと……」モジモジ
ルルーシュ「(どうやら、プリキュアの経験があるらしいな?自室ではいつもどのプリキュアになりきっていたんだ、カレン?)」
カレン「(な……なんでそのことを知ってるのよ―――はっ?!)」
ルルーシュ「(可愛いなカレンは。今の声は録音させてもらった。あとは分かるな?フハハハハ)」
ルルーシュ「では、今ここでブラックプリキュア団結成とする」
シャーリー「ブラックプリキュア団?」
ルルーシュ「俺たちはあくまでも偽者だ。それを周知させるためにはそういう分かりやすい組織名がいるだろ」
シャーリー「なるほど」
ルルーシュ「シャーリー、カレンはブラックプリキュア団のエースだ」
カレン「エ、エース!?」
シャーリー「ど、どうして!?」
ルルーシュ「形だけだ。気にするな」
カレン「エース……ここでも……まぁ……いいか」
ルルーシュ「ショーでやるのは現在放送中のプリキュアを軸にしようと思う。もし意見があるならいつでもいってくれ」
シャーリー「うん。団長」
ルルーシュ「団長?」
シャーリー「ブラックプリキュア団だから、ルルは団長でしょ?」
ルルーシュ「団長か……フハハハ!!なるほど!!悪くない!!!」
シャーリー「わかりました!」
カレン「……はい」
シャーリー「ねえ、カレン。折角だしプリキュアの勉強しよっか」
カレン「え?あ、そ、それはいいね」
シャーリー「まずはレンタルしなきゃだめかなー?」
カレン「まだレンタルできないから」
シャーリー「えー?そうなの?!じゃあ、どうしよう……」
カレン「う、うちに来る?趣味でテレビ番組の殆どを録画してるから、プリキュアもあ、あるけど……」
シャーリー「ほんとに?!いくいく!!」
ルルーシュ(さて……これで二人……プリキュアあと三人か……)
ルルーシュ(ニーナ……ミレイ会長……咲世子……)
ルルーシュ(ちっ……どいつも俺のイメージに合わないな……)
<では、続いてエリア11総督コーネリア皇女殿下の演説の模様をお送りいたします
ルルーシュ「コーネリア……?」
ルルーシュ(凛とした佇まい……そして姉としての器量もある……)
ルルーシュ「……姉上……協力してもらいますよ……くくく……」
コーネリア『―――ユーフェミア副総督も同席できたことも大変喜ばしい』
ルルーシュ「……!!」
ルルーシュ(ユーフェミア……そうか……お前も今、ここエリア11にいるんだったな)
ユフィ『みなさん!!今日はお日柄もよく!!演説日和ですね!!』
ルルーシュ(あのあどけなさ……そして誰からも慕われる容姿……)
ルルーシュ(コーネリアとユーフェミア……プリキュアをするために生まれてきたといっても過言ではない二人だ……)
ルルーシュ(だがどうする……。どうすれば奴らに近づける……)
ルルーシュ(今の俺は普通の学生だ……そう簡単には……)
ルルーシュ「アイツに頼んでみるか……」
ルルーシュ「悪いな、いきりなり呼びつけて。―――頼みたいことがある」
スザク「頼み?珍しいね。ナナリーのこと?」
ルルーシュ「ああ。―――プリキュアをやろうと思っている」
スザク「プリ……?なんだいそれ?」
ルルーシュ「幼児向けアニメのタイトルだ。内容はお前の知るところじゃないだろうがな」
スザク「それで?」
ルルーシュ「ナナリーはその作品が大好きなんだ。だから、あいつのためにショーをしたい」
スザク「すごい。いい考えだね。誰がやるんだ?」
ルルーシュ「カレン、シャーリー……」
スザク「うん」
ルルーシュ「コーネリア、ユーフェミア」
スザク「無理だよ」
スザク「ユフィはともかくコーネリア総督は無理だ」
ルルーシュ「都合がつかないというのか?」
スザク「いいや。それ以前の問題だ」
ルルーシュ「ほう?不敬罪になるとでも?」
スザク「幼児向けの作品なんだろ?」
ルルーシュ「ああ」
スザク「コーネリア総督がそんな作品のキャラを演じたら、幼児が泣いちゃうよ」
スザク「あの人、すごく怖いからね」
ルルーシュ(しまった!!今の発言を録音しておけば!!ゆすれたのに!!)
スザク「他をあったほうがいい」
ルルーシュ「まて、スザク。俺の中ではその二人以外に考えられないんだ」
スザク「目を覚ますんだ、ルルーシュ。厚化粧で手に入れた容姿なんて価値はないと思う」
ルルーシュ「だが……他に思い当たらない」
スザク「咲世子さんじゃだめなのか?」
ルルーシュ「俺の中でのプリキュアのイメージに合わない。ニーナとミレイ会長も同様だ」
スザク「そうか……」
ルルーシュ「だが、今の口ぶりだとユーフェミアには話を通してもらえるのか?」
スザク「言うだけなら」
ルルーシュ「助かる。あと、もう一人だけ欲しい。だれか心当たりがいれば紹介してくれ」
スザク「心当たりか……。僕の周りだと一人しかいないけど」
ルルーシュ「なんでもいい。とりあえず話だけでもしておいてくれ。都合がつくなら俺も会ってみたいからな」
スザク「うん。コーネリア総督よりはよっぽど若いし、マシだと思う」
ルルーシュ「……スザク、口には気をつけたほうがいいぞ?」
スザク「心得てるよ」
ルルーシュ「なら、いいんだ」
ルルーシュ(だが、キャストの手配を全てスザクに任せるわけにはいかない)
ルルーシュ(俺のほうでも候補をせめて一人ぐらいは……)
ピリリリ
ルルーシュ「―――どうした?」
千葉『ゼロ、あの扇が熱を出して倒れたのですが』
ルルーシュ「なにか問題でもあるのか?」
千葉『はい。今日はナイトメア等のチェックが……』
ルルーシュ「そうだったな……。ん?なるほど……千葉がいたか……」
千葉『なんでしょうか?』
ルルーシュ「……藤堂にかわれ」
千葉『はい』
藤堂『―――ゼロか、どうした?』
ルルーシュ「藤堂、千葉のプリキュアに興味はないか?」
藤堂『プリキュア……?』
藤堂『……』
ルルーシュ(おっと……堅物の藤堂がプリキュアをしっているわけが―――)
藤堂『千葉に似合うプリキュアとなると、キュアミントぐらいじゃないか?』
ルルーシュ「?!」
千葉『藤堂さん!?なにを言い出すんですか!?』
藤堂『ゼロ、スマプリ勢の中には千葉に該当するプリキュアはいないし、スイプリにも……ハトプリもないか……』
ルルーシュ「お、おい……」
藤堂『キュアパインなら……まぁ……キュアブルームも妥協点か……ブラックは荷が重いだろう』
千葉『藤蔵さん!!藤堂さん!!』
ルルーシュ「ふふふ……ふははははははは!!!!!!!!」
藤堂『どうした?』
ルルーシュ「藤堂、今日は少しお前に相談したいことがある。時間はあるか?」
藤堂『ああ、構わないが』
ルルーシュ(これは嬉しい誤算だ!!俺の計画が大きく進む!!!)
ゼロ「藤堂、相談事は他でもない。―――プリキュアのショーをやろうと思っている」
藤堂「なんだと?!」
ゼロ「勿論、私が直接するのではなく、とある学生に委託する形になるがな」
藤堂「それで」
ゼロ「キャストをどうするか、悩んでいる」
藤堂「候補は?」
ゼロ「顔写真はここに」
藤堂「……」
ゼロ「どうだ?」
藤堂「ゼロよ」
ゼロ「なんだ?」
藤堂「コーネリアを選出するとは……分かっているな。流石はゼロだ」
ゼロ「ふははは」
藤堂「コーネリアはそうだな……やはりビューティーがいいのではないだろうか?」
コーネリアもビューティもBBAじゃないから分かってるな
藤堂「だが……ゼロよ?」
ゼロ「ん?」
藤堂「この面子では少々役に偏りがでてしまう。それにスマプリで縛るのも問題だ」
ゼロ「どういう意味だ?」
藤堂「紅月カレンはキュアメロディがいいだろうし、このシャーリーという者はキュアリズムがいいと思う」
ゼロ「しかし、それではストーリーに矛盾が!!」
藤堂「ゼロよ。―――プリキュアオールスターズを知らんのか?」
ゼロ「なんだそれは?」
藤堂「時空を越え、歴代のプリキュア達が一堂に会する夢の祭典だ」
ゼロ「なんだと!?」
藤堂「どうせやるなら祭りにするべきだ」
ゼロ「藤堂……お前という奴は……ここでも奇跡を起こすか……!!」
藤堂「ふふふ」
ユフィ「え?プリキュア?」
スザク「はい。自分の友人が是非と」
ユフィ「たのしそう!!―――だけど……私はそういうイベントに容易に参加できる身ではないから」
スザク「そうですね……。ただお耳に入れておきたかっただけですので」
ユフィ「ねえ、スザク?」
スザク「はい」
ユフィ「……お姉様になんとか言ってみます」
スザク「でも……無理にとは……」
ユフィ「いいえ。その心意気、そして私を選んでくれた方のお気持ちは無碍にできませんから」
スザク「ユフィ……うれしいよ」
ユフィ「気にしないで」
スザク「では、自分はこれで失礼します」
ユフィ「ええ」
ユフィ「……」
ユフィ「おねえさま!!!」
コーネリア「なんだ?今は忙しいんだ、後にしてくれ」
ユフィ「プリキュアをやらないかって誘われたんですけど!!」
コーネリア「なんだと!?」ガタッ
ユフィ「どうしましょう……ショーとはいえ……私がプリキュアだなんて……」モジモジ
コーネリア「誰だ!?どんなプリキュアをするのだ!?」
ユフィ「それはまだ……」
コーネリア「……そ、それで、返事は?」
ユフィ「お姉様に許可を貰ってからにすると」
コーネリア「条件がある」
ユフィ「はい」
コーネリア「……わ、私も……まぜろ……と伝えろ。いいな?」
ユフィ「お姉様!!だーいすきです!!」
コーネリア「ユ、ユフィだけでは……プリキュアは辛い、だろうからな……」
セシル「プリキュア?」
スザク「はい」
ロイド「それ、あれでしょ?とっととおうちに帰りなさいっ!ってやつでしょ?」
スザク「自分はよく知らないのですけど」
セシル「わ、私はそういうのは……ちょっと……」
スザク「人数が集まらないみたいで困っているんです」
セシル「そ、そんなこと言われても……」
ロイド「いいじゃない。練習を見に行くとかそれぐらいならさ」
セシル「えー?」
ロイド「僕はみてみたいな〜、セシルくんがけってーい♪とか言ってるところ」
セシル「な、なんですかそれ!?」
スザク「勿論、参加は自由なので」
セシル「じゃあ、あの……保留ってことで」
ロイド「おめでと〜嫌がってはないから、キュアセシルくんがみれちゃうね〜あは〜」
C.C.「なあ、酷いと思わないか?」
V.V.『そんなことで電話してきたの?』
C.C.「だって……」
V.V.『でも、ルルーシュも面白いことをするんだね。プリキュアだなんて』
C.C.「私は初代から見続けているベテランなんだぞ?それを差し置いて素人たちなんかに……」
V.V.『確かにそこは考慮するべきかな?素人が演じるプリキュアほど痛々しいものはないから』
C.C.「だろ?はぁ……これだから頭でっかちの童貞坊やは」
V.V.『そのショー、まだ何も決まっていないんでしょ?』
C.C.「ああ。みたいだな」
V.V.『ふふ……わかった』
C.C.「まて、お前なにを企んでいる?」
V.V.『何も。配役が決まったらまた教えてよ』
C.C.「あ、ああ」
V.V.『またね』
ルルーシュ(藤堂のおかげもあってストーリーの骨組みは出来つつある……)
ルルーシュ(だが……藤堂のアドバイス通り、リサーチは必要か)
藤堂『―――いいか、ゼロ?観客はそのナナリーという少女だけならば、彼女がどのプリキュアまで知っているか調べろ』
ルルーシュ(そうだ。ナナリーのよく知らないプリキュアが出てきても、目の見えないナナリーは混乱するだけ)
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「なんでしょうか?」
ルルーシュ「ナナリーはスマイルプリキュアのほかには、どのシリーズが好きなんだ?」
ナナリー「えっと……スマイルにスイート……あとは名前だけですね」
ルルーシュ「そうか。興味を持ち始めたのは……」
ナナリー「ハートキャッチからですから。そのハートキャッチも飛び飛びで視聴していただけですし」
ルルーシュ「フレッシュや5、スプラッシュスターは……」
ナナリー「見ようと思っていても……私は……」
ルルーシュ「ああ、悪い。そうか。わかった」
ルルーシュ(ナナリーはあくまでも新参者か……!!ならば……!!登場するプリキュアは絞るしかあるまい……!!)
おじゃ魔女勢が
藤堂「そうか……」
ゼロ「どうする?オールスターズにするにしても……」
藤堂「……ならば、主役級だけでも」
ゼロ「なに?」
藤堂「細かい設定は無視してもいいだろう。だが旧シリーズにも日の目を」
ゼロ「拘りか」
藤堂「旧シリーズを風化させたくはない……ということだ」
ゼロ「では……登場するプリキュアはどうする?」
藤堂「ブラック、ホワイト、ドリーム、ピーチ、ブロッサム、メロディ、リズム、そして……スマプリ勢か」
ゼロ「多すぎる。役者はそんなにいない」
藤堂「しかし!!これでもかなり妥協している!!SSを泣く泣く削ったのだぞ……!!!」
ゼロ「もっと絞るしかない!!役者の殆どはプリキュアを知らないのだぞ!!」
藤堂「だが……!!!」
ゼロ「藤堂!!!無駄に手を広げもクオリティを落とすだけだ!!それが分からないお前ではないはずだ!!!」
ゼロ「藤堂……」
藤堂「そうだな……。確かに欲を出してもいい物は作れないか……」
ゼロ「今現在、役者として確保しているのは、カレン、シャーリー、コーネリア、ユーフェミア、千葉のみ」
藤堂「そうか……それだけしか……」
ゼロ「多少の補充は可能だろうが、それでも多くて3人が限度だろうな」
藤堂「10人も出せないか……」
ゼロ「ああ。スマイル勢を全員出すなら、さらに他作品からの参戦は厳しいことになる」
藤堂「くそ……!!」ダンッ
ゼロ「藤堂……覚悟を決めろ。奇跡には代償も必要だ」
藤堂「ゼロ……脚本は俺が書こう」
ゼロ「なに……?」
藤堂「この通りだ……ゼロよ。人を……役者を……プリキュアをもう少しだけ……集めてくれぇ……」
ゼロ(藤堂が頭を下げるとは……こいつの情熱は本物か……)
ゼロ「わかった。なんとか数日のうちに役者を集めてみよう」
ルルーシュ(とは言ったものの……プリキュアを演じることが出来る者など……)
C.C.「あー、そろそろホワイトサンダーでも打ってみようかなぁ」
ルルーシュ「……スザクに連絡をとってみるか」
C.C.「ホワイトサンダー!!!ばりばりー」
ルルーシュ「―――スザク、役者の件だが」
スザク『セシルさんが一応、考えてくれているみたいだけど、正式に参加するかどうかはまだ』
ルルーシュ「そうか……。なあ、別に知り合いでなくてもいい、誰かいないか?」
スザク『うーん……数回しか会ったことないけど……』
ルルーシュ「誰だ?」
スザク『騎士候のヴィレッタさんって言うんだけど』
ルルーシュ「この際、そいつでも構わん」
スザク『そんなに困窮しているか?』
ルルーシュ「ああ」
スザク『なら、ルルーシュ自身がプリキュアになるってどうだい?』
スザク『僕もやりたいし』
ルルーシュ「まて……それは考えなかったわけではないが……!!」
スザク『僕とルルーシュならやれないことはない、だろ?』
ルルーシュ「……」
C.C.「プリキュアマーブルスクリュー!!どーん!!」
ルルーシュ「ふははははは!!!確かにそうだ!!!」
ルルーシュ「キングから動かなくては兵はついてこないな……」
スザク『ルルーシュ』
ルルーシュ「やってくれるか、スザク?」
スザク『ああ、勿論だよ』
ルルーシュ(よし!!手札は揃った!!!)
C.C.「プリキュアレインボーセラピー!!キラキラキラ……」
ルルーシュ「ふははははは!!!!やれる!!やれるぞ!!!」
C.C.「……」
ナナリー「お兄様、今日も帰りは遅くなるのですか?」
ルルーシュ「悪いなナナリー」
ナナリー「いえ……」
ルルーシュ(すまない、ナナリー。だが、これもお前のためなんだ……)
ナナリー「いってらっしゃい」
ルルーシュ「ああ、行って来る」
C.C.「おい。どこにいく?」
ルルーシュ「ショーのことだ。今日から本格的に動き出す。ブラックプリキュアプロジェクトがな」
C.C.「私もいく」
ルルーシュ「冗談はよせ。スザクもいるし、カレンもいる」
C.C.「でも……」
ルルーシュ「ナナリーのこと頼むぞ」
C.C.「おい!!こら!!!」
C.C.「……」
ルルーシュ「皆!!よく集まってくれた!!」
シャーリー「やっるよー!!ね?!カレン!!ばっちり勉強したし!!」
カレン「うん、がんばろう。シャーリー?」
コーネリア「うーん……。まぁ、私が参加するのだ。失敗はまずありえないがな」
ユフィ「がんばります!!ルルーシュ、スザク!!立派に演じきってみせますから!!」
千葉(コーネリアまでいる……これは……ちょっとまずいような……)
セシル(なんとなく来ちゃったけど……コーネリア皇女殿下もいらっしゃるし、堂々としていてもいいのかしら……?)
スザク「ルルーシュ、それで今日は何をするんだい?」
ルルーシュ「ああ。配役の発表―――」
カレン・コーネリア・ユフィ「「……!!!!」」ピクッ
ルルーシュ「と、いきたいところだったが、それはまだ先だ」
カレン・コーネリア・ユフィ「「……」」ハァ
ルルーシュ「まずはダンスの練習から始める」
千葉「ダンス……だと?どういう意味だ?」
千葉「な……?」
ルルーシュ「プリキュアの魅力の一つにエンディングでのダンスがある!!!」
ルルーシュ「本番ではダンスを行う予定はないが、ダンスが上手い者に重要なプリキュアを任せようと考えている」
コーネリア「なんだと!?」
ユフィ「お姉様!!」
コーネリア「ふふ……ルルーシュよ。それは好きな役を選べると解釈してもいいのか?」
ルルーシュ「そうだな。そう思ってくれてもかまいません、姉上」
カレン「な、なるほど……!!!」
千葉(なんか燃えてる)
セシル(よくわからない世界……)
スザク「なるほど。そういうことか」
シャーリー「よくわかんないけど、踊りが上手ければいいんだね」
ルルーシュ「その通り!!―――課題曲は!!!勿論!!!『イェイ!イェイ!イェイ!』だ!!!!」
カレン・コーネリア・ユフィ((もらった!!))
C.C.「聞いてくれV.V.!!ルルーシュが!!ルルーシュが!!」
V.V.『うるさいよ。C.C.。そんなに大声を出さなくても聞こえているから』
C.C.「だが……これはあんまりだと思うだろ!?あいつは……!!」
V.V.『なら、乗り込めばいいよ。C.C.?』
C.C.「のりこむ……?」
V.V.『もう参加せざるを得ない状況にしちゃえばいい』
C.C.「なるほど……確かに」
V.V.『C.C.。窓の外を見てみて』
C.C.「え?―――な!?ジークフリートか?!」
V.V.「C.C.。迎えに来たよ」ゴォォ
C.C.「お前……」
V.V.「プリキュアになるんでしょ?」
C.C.「ああ」
V.V.「さあ、こっちに飛び移るんだ。ルルーシュたちは体育館にいる」
<君とイェイ!イェイ!イェイ!イェイ!
カレン「……っ」フリフリ
<笑って泣いちゃう気持ちを吹き飛ばし〜♪
コーネリア「……!!」フリフリ
<いつもイェイ!イェイ!イェイ!
ユフィ「……」フリフリ
千葉(なんでみんな真剣に……?)
セシル(意外と難しい……)フリフリ
<元気に明日へ走っていこう〜♪
スザク(意外と簡単だな)フリフリ
ルルーシュ(くっ……ダンスとはこれほどまでに過酷だったのか……!!!)
<いつだってワックワク♪ドッキドキ
C.C.「―――ちょっとまってくれ!」ドォォォン
スザク「な、なんだ!?大型のナイトメアが突っ込んできた!?」
C.C.「よっと。私も参加する」
ルルーシュ「お前……!!」
C.C.「お前が主催者か?」
ルルーシュ「え……?」
C.C.「どうなんだ?」
ルルーシュ(そういうことか……あくまでも外部からの参加者として振舞うのか)
シャーリー「ルル、その人は?」
ルルーシュ「あ、ああ。ちょっと外部にも募集をかけていたから」
C.C.「そういうことだ。よろしくたのむ。あと、もう一人いるぞ」
V.V.「初めまして」
ユフィ「えっと……?」
V.V.「V.V.でいいよ?ユーフェミア様?」
ユフィ「そ、そうですか」
ルルーシュ(ちぃ……きてしまったものは仕方ない……C.C.とこのV.V.も参加させるしかないか)
C.C.「なるほど。わかった」
スザク(あの子……確かカプセルから出てきた……)
C.C.「何だ?実力は今から見せてやるよ」
スザク「あ、いや……そういうことじゃ……」
V.V.「こんなもの児戯にも等しいね」
カレン「なんだって!!プリキュアをバカにするの!?」
V.V.「するわけないじゃないか」
カレン「え……?」
V.V.「プリキュアこと世界の基軸になるべき存在なんだ。それを否定するなら潔く消滅したほうがいいかな?」
カレン「わ、わかってるわね……」
V.V.「君よりは」
C.C.「音楽を流せ」パチンッ
千葉「はいはい」カチッ
<君とイェイ!イェイ!イェイ!イェイ!
V.V.「君とイェイ!イェイ!イェイ!イェイ!」フリフリ
ルルーシュ「な、に……!!」
コーネリア「……!!」
C.C.「いつもイェイ!イェイ!イェイ!」フリフリ
V.V.「元気に明日へ走っていこう〜♪」フリフリ
ユフィ「動きのキレがまるで違う……」ガタガタ
セシル「わぁ……上手いですね」
シャーリー「うん。とっても上手」
スザク「すごいすごい、素人目でみても完成された動きなのはわかるよ」
カレン「ま、まけた……」ガクッ
千葉「そうなんだ……」
C.C.「いつだってワックワク♪ドッキドキ♪プリキュア♪」フリフリ
V.V.「スマイルッ♪プリキュア♪」
ルルーシュ(すごすぎる……!!なんだこいつらは……!!!)
V.V.「はぁ……ぼ、ぼく……たち……はぁ……必要な……存在……で、しょ……?はぁ……はぁ……」
ルルーシュ「認めるしかないな……。異論がある奴は前にでろ!!!」
コーネリア「ある……わけがない……このような完璧な踊りを見せられては……!!」
ユフィ「お二人に……お好きなプリキュアを選んでもらいましょう」
カレン「仕方ないか……」
ルルーシュ「だそうだ」
C.C.「はぁ……はぁ……そ、そうか……ふふ……」
V.V.「う、ん……ぜぇ……はぁ……それは……よかった……かな……ぜぇ……ぜぇ……」
ルルーシュ(C.C.は俺のイメージに合っていないと思っていたが、どうやら俺の目は節穴だったようだな)
セシル「これで9人のプリキュアが揃ったことになりますね」
スザク「結構な大人数になりましたね」
シャーリー「劇、大変じゃないかな?」
ルルーシュ(九人か……ふふ……それぐらいいれば……藤堂も喜ぶな……)
ルルーシュ「よし!!!続けてダンスレッスンを行う!!好きなプリキュアがいるなら実力でもぎ取れ!!!」
藤堂「9人か……」
ゼロ「未だ、セシルが決めかねているようだからな」
藤堂「十分だ。それならばスマプリ勢に加えて、ブラック、ホワイト、メロディ、リズムが出せる」
ゼロ「随分と絞ったな」
藤堂「致し方あるまい」
ゼロ「そうか」
藤堂「これが脚本だ」
ゼロ「もうプロットができたのか?」
藤堂「ああ。大まかな部分だけだがな」
ゼロ「……」ペラッ
藤堂「場所は確保したのか?」
ゼロ「それはこれからだ」
藤堂「そうか」
ゼロ(よし順調だ……これなら……上手く行く……必ず……フハハハハハ!!!!)
ナナリー「お兄様」
ルルーシュ「ただいま、なにか変わったことはなかったか?」
ナナリー「はい、大丈夫です」
ルルーシュ「そうか」ナデナデ
ナナリー「もう、なんですか?頭なんて撫でて……」
ルルーシュ「ナナリーの頭が撫でたくなったんだよ」
ナナリー「ふふ……変なお兄様」
ルルーシュ(待っていろナナリー……お前の笑顔は守ってみせるからな……)
ピリリリ……
ルルーシュ「電話か。―――はい?」
シャルル『―――ルルーシュよ。久しいなぁ?』
ルルーシュ「な……!!!」
ナナリー「お兄様?」
ルルーシュ「シャ、ルル……なのか……?」
ルルーシュ「な、なんのようだ……?」
シャルル『お前の企てていることについて……すこぉし、ばかり気になってなぁ……』
ルルーシュ「な、んだと……?」
ルルーシュ(まさか……もう俺がゼロであることが……知られて―――)
シャルル『プゥリキュィア』
ルルーシュ「……なに?」
シャルル『だから……プゥリキュアァのショォォをするそうだな、ルルーシュよ』
ルルーシュ「貴様……!!それをどこで……!!!」
シャルル『そんなことは……どうでもよぉい。問題は……そのショォォがいつ!!どこでぇ!!!!やるのか、だ』
ルルーシュ「……なにを考えている?」
シャルル『おまえも……演じるそうだな、プリキュアとやらをぉ」
ルルーシュ「ああ……そうだ」
シャルル『みたい!!!みたいぞぉぉぉ!!!その!!勇姿!!!息子の晴れ姿ぁぁぁぁ!!!!!』
ナナリー「お兄様……どなたからなのですか?」
シャルル『その演劇の場所はあるの、か?』
ルルーシュ「それがなんだ?」
シャルル『お前がワシを招待するというのなら!!とっておきの場所を用意してやっても……よい』
ルルーシュ「……どこだ?」
シャルル『ぬぁっはっはっは……街……全てだ』
ルルーシュ「は?」
シャルル『お前たちの劇場はぁ!!!街全てだぁ!!!道路!!総督府!!!アッシュフィード学園!!どこでもワシが舞台にしてやる!!!』
ルルーシュ「そ、そんなことが許されるとでも思っているのか!?」
シャルル『許されぇぇぇる!!ワシは皇帝シャルル・ジ・ブリタァァニア!!!ワシに出来ないことはなぁぁい!!!』
ルルーシュ「おまえ……」
シャルル『高速道路の真ん中でやるか?!それとも富士で舞うか!?それともぉぉ……』
ルルーシュ「貴様……」
シャルル『悪い話ではあるまい?迷うな!!ルルッーシュよ!!!答えは見えているはずだ!!!』
ルルーシュ「シャルル……おのれ……!!」ギリッ
ナナリー「あの……今のはもしかして……」
ルルーシュ「シャルルだ」
ナナリー「やっぱり……どうして……?」
ルルーシュ「大丈夫……ナナリーには―――」
ナナリー「関係あります!!」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「お兄様……確かに私には戦う力はありません。守られることしかできません」
ナナリー「それでも……お兄様の苦痛を……苦悩を……共有することはできます」
ルルーシュ「ナナリー……そうだな……ありがとう」
ナナリー「お兄様……一体……何が始まろうとしているのですか?」
ルルーシュ「プリキュアだ」
ナナリー「プリキュア?」
ルルーシュ「ああ……ここにプリキュアが攻めてくる」
ナナリー「な……?!」
ルルーシュ「ああ……そうだ」
ナナリー「そんな……そんなことって……!!」
ルルーシュ「どうやらブリタニアはプリキュアたちは怒らせたようなんだ」
ナナリー「なんてこと……!!そんなプリキュアが敵になるなんて……!!」
ナナリー「まさか!!お父様がネガトーンにされてしまったとか!?それともエリア11がバッドエナジーの餌食になったのですか!?」
ルルーシュ「ナナリー……よく聞いてくれ」
ナナリー「は、はい……」
ルルーシュ「闇の住人『ザケンナー』にブリタニアは支配された」
ナナリー「ザケンナー……?」
ルルーシュ「ああ、奴らは恐ろしいまでの軍事力を有し、ナイトメアでは歯が立たなかった」
ナナリー「では……ここにプリキュアが来るのは……」
ルルーシュ「支配されたこの街を……エリア11を解放するためだ」
ナナリー「ここが……戦場になってしまうのですね?」
ルルーシュ「ああ……甚大な被害がでるだろうな」
ルルーシュ「一ヵ月後らしい。シャルルは俺たちにそれを伝えたかったようだ」
ナナリー「一ヶ月……そんな……」
ルルーシュ「大丈夫だ……ナナリー。ナナリーは俺が守るから……」
ナナリー「お兄様……プリキュアは私たちの味方なんですよね……?」
ルルーシュ「ああ……だけど、俺たちがザケンナーに心を奪われたら……」
ナナリー「いやぁ!!そんなの考えただけでも恐ろしいのに……!!」
ルルーシュ「安心しろ、ナナリー。俺がいるし、スザクにも護衛をお願いする」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「プリキュアを信じろ、ナナリー」
ナナリー「わかりました……信じます」
ルルーシュ「よし」
ルルーシュ(これで前提条件は全てクリア)
ルルーシュ(俺はもう立ち止まることはできない……!!)
ルルーシュ(ナナリーのために世界を壊し、創造してみせる!!!)
リヴァル「会長、見てくださいよこのニュース」
ミレイ「知ってる。なんかどんどん道路が封鎖されていってるわね」
ナナリー「それって……」
ルルーシュ「ナナリー。不安を煽るようなことだけは言うな」
ナナリー「は、はい……」
シャーリー「怖いですよねー、まるで戦争が起こりそうな雰囲気ですよ」
カレン「確かに。でも、軍からはなんの通達もないんでしょ?」
リヴァル「そこんとこどうなんだ、スザク?」
スザク「僕は一兵士だからね。教えられることはないもないよ」
ナナリー「スザクさんも……ご存知なのですか?」
スザク「軍事機密だ」
ナナリー「そう……ですか……」
ミレイ「ほんと……どうなってるのかしら……?」
ルルーシュ「戦争か……」
ジェレミア「いいか!!ここは今日から封鎖された!!出ることも入ることも禁じる!!!」
玉城「なんだとぉ!!どういうことだ!!こらぁ!!」
扇「玉城、落ち着くんだ」
玉城「でもよぉ!!!」
ヴィレッタ「命令に従えないのなら、この場で銃殺してもいいんだぞ?」
玉城「マジかよ……」
扇「何が始まろうとしているんだ……」
ジェレミア「……何が始まろうとしているのだ?」
ヴィレッタ「わかりません」
ジェレミア「……」
ヴィレッタ「……」
玉城「通せ!!このブリキやろう!!!」
ヴィレッタ「黙れ!!撃つぞ!!」バァン!!
玉城「言うと同時に撃つんじゃねえよ!!!」
神楽耶「まさか……トウキョウが全面封鎖ですと!?」
桐原「うむ……」
神楽耶「黒の騎士団はどうなっているのです?」
桐原「連絡網も完全に遮断されている」
神楽耶「そんな……」
桐原「一体、日本で何が始まろうとしているのか……」
神楽耶「ゼロ様……」
神楽耶「―――でましょう!!」
桐原「なに?」
神楽耶「ここで動かずしていつ動くか!!!」
天子「エリア11に不穏な動き……?」
星刻「はい」
天子「一体、何が始めるの?」
星刻「そこまでは」
天子「そう……」
星刻「大丈夫です、天子様が心配されるようなことはなに一つありません」
天子「うん。星刻を信じていれば……怖くないから」
星刻「天子様……」
天子「星刻……」
星刻(だが、対岸の火事とはいえ無視できる規模のものではないか……)
ジノ「アールストレイム卿、私たちには待機命令が出た」
アーニャ「そう」
ジノ「しかし、この騒ぎは尋常じゃないな」
アーニャ「きっと何が来る」
ジノ「敵はどこだ。中華連邦じゃなさそうだし」
アーニャ「未知の……敵」
ジノ「まさか、宇宙人じゃあるまいし」
アーニャ「見に行く?」
ジノ「なに?」
アーニャ「記録したい」
ジノ「……そうだな。いつでも動ける場所にいるか」
アーニャ「うん」
ナナリー「今日も休校なのですね」
ルルーシュ「ああ。そろそろ戦闘が本格化し始めている」
ナナリー「お兄様……」
ピリリ……
ルルーシュ「―――俺だ」
藤堂『ゼロ。全ては整った。あとは幕を上げるだけだ』
ルルーシュ「藤堂……これまでの忠義、感謝する」
藤堂『よせ。礼などいらん。奇跡の責任を取ったにすぎない』
ルルーシュ「本当に……ありがとう」
千葉『藤堂さん!!これ本当に着なきゃだめですか!?』
藤堂『当たり前だ!!!この一ヶ月、何をしてきた!!千葉ぁぁ!!!』
千葉『ひぃーん……』
ルルーシュ(決戦は明日だ……)
ルルーシュ(守る……ナナリーの笑顔を……!!全てを敵に回しても!!!)
<番組の途中ですが臨時ニュースをお伝えします
ナナリー「なんでしょうか……?」
ルルーシュ「……」
シャルル『名誉あるブリタニア国民、そしてぇ!!!イレヴンの民よぉ!!!!」
ナナリー「お父様……」
ルルーシュ「まさか……!!」
シャルル『この国はぁぁぁぁ!!!!しはぁぁいされましたぁぁぁ!!!!!』
ナナリー「え……!!」
ルルーシュ「ついに……堕ちたか……!!」
シャルル『ザァァァケンナァァァ!!!!!!!』
ナナリー「お兄様!!!お兄様ぁぁぁ!!!!」
ルルーシュ「落ち着け、ナナリー。逃げるぞ」
ナナリー「は、はい!!」
ルルーシュ「大丈夫……俺がいる。そして……プリキュアも来てくれる……」
ルルーシュ「とりあえず、ここを離れるか」
ナナリー「は、はい」
シュナイゼル「……見つけたよ。ルルーシュ、ナナリー?」
ルルーシュ「お前は……!!」
ナナリー「え……シュナイゼル兄様……!!」
ルルーシュ「なんの用だ!!今、このエリア11は!!」
シュナイゼル「知っているよ……。だからじゃないか」
ルルーシュ「ま、まさか……!!」
ナナリー「そんな……嘘ですよね……?」
シュナイゼル「ふふ……。いけ、ザケンナー」
ジェレミア「ザァァァケンナァァァ!!!!!!!」
ルルーシュ「やめろ!!!ナナリーには手をだすな!!!」
ナナリー「お兄様!!やめてください!!私を置いて逃げてください!!」
ルルーシュ「そんなことできるものか!!!」
ルルーシュ「がはっ?!」
ナナリー「お兄様ぁ!!お兄様!!!どうしたのですか!?お兄様!!!」
シュナイゼル「さぁ……ナナリー?君の光の力『プリズムエナジー』を渡してもらおうか?」
ナナリー「プ、プリズムエナジー……?」
シュナイゼル「そうだよ?君は今までシャルル皇帝に捨てられてたからここで住んでいると思っているようだけど、違うんだ」
ナナリー「ど、どういうことですか……?」
シュナイゼル「ナナリー?君はね、光の国の皇女なんだよ」
ナナリー「え……」
シュナイゼル「そしてルルーシュはそんな君を守る為に仕える伝説の戦士」
シュナイゼル「プリズムエナジーは闇の世界を浄化してしまう恐ろしい力だ。だから……それを……奪う」
ナナリー「ひっ……お、お兄様!!助けてください!!お兄様!!!」
シュナイゼル「ナナリー、観念するんだ」
ナナリー「いやぁぁ!!!」
『―――そこまでだ!!!』
ナナリー「え……?」
シュナイゼル「まさか……」
千葉「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!!」
シュナイゼル「しまった……もう……」
千葉「とう!!」シュタ
ナナリー「あ、あなたは……?」
千葉「皇女様。助けにあがりました。私はキュアハッピーです!!」
ジェレミア「ほう……?」
ナナリー「ほかのプリキュアは?」
千葉「すぐに来ます。―――さぁ!!悪の化身ザケンナー!!みんなの笑顔を奪うことは、この私が許さない!!」
ジェレミア「ザケンナー!!!!」ドゴォ
千葉「くっ……!!はぁ!!!」バキィ
ナナリー「キュアハッピー!!がんばって!!マーチさんがくるまで!!」
千葉(死にたい……)ウルウル
千葉「あぅ?!」
ナナリー「キュアハッピー!!」
シュナイゼル「ふふ……やはり一人では何もできない弱いプリキュアのようだ」
千葉「く……そ……!!」
ナナリー「キュアハッピー負けないで!!」
千葉「は……い……!!」
『キュアハッピー!!もう大丈夫!!』
ナナリー「あ……」
シュナイゼル「くっ……」
カレン「太陽サンサン、熱血パワー!!キュアサァニェー!!」
ユフィ「ぴかぴかぴかりん、じゃん、けん、ぽん!キュアピース!!」
スザク「勇気凛々、直球勝負!キュアマーチ!!」
コーネリア「深々と降り積もる清き心。キュアビューティ!」
ナナリー「みんなが来てくれた……!!」
下手したらブリタニア皇帝を許してしまいそうな状況だ
カレン「みんな!!力を合わせれば勝てる!!」
ユフィ「はいっ!!」
ナナリー「あの……ぴかりんじゃんけんは何を出したのですか?私はパーだったのですけど……」
ユフィ「もちろん!チョキです!」
ナナリー「……」
コーネリア「(ユフィ!!負けろ!!)」
ユフィ「(あ、ごめんなさい……つい……)」
スザク「ちなみに僕はグーだよ、ナナリー?」
ナナリー「え?スザクさん?」
スザク「ううん。キュアマーチだっ!!!」
コーネリア「よし!!皇女様をお守りしろ!!」
シュナイゼル「ふ……所詮は烏合の衆だね。ザケンナー、いけ」
ジェレミア「ザァァァケンナァァァ!!!!!」
千葉「散れ!!!プリキュア戦術!!旋回活殺自在陣!!!!」ダダダッ
これ全部ナナリーのためだけにやってんだぜ・・・?
ユフィ「ピースパーンチ!!」
コーネリア「ビューティーソォォド!!」
スザク「マーチキックだ!!」
ジェレミア「ぎゃぁ?!」
千葉「みんな、とどめは私が!!―――プリキュア!!ハッピィィ!!シャワァァァァ!!!」
ジェレミア「おーる!!ハイル!!ざぁぁぁけんなぁぁぁ!!!!!」
ドォォォォン!!!!
ナナリー「やったのですね!みなさん!!」
ユフィ「はいっ!」
シュナイゼル「やるじゃないか……では……私が直接お相手しようかな?」
千葉「みんな!!皇女様の盾となれ!!!」
カレン「うん!!」
シュナイゼル「では……いくよ……!!―――ダークフレアァ!!!」
ナナリー「え―――?」
ナナリー「きゃぁ!!」
シュナイゼル「はははは……他愛もないね、これが伝説の戦士のか」
ナナリー「みなさん!!どうしたのですか!!」
千葉「ぐぅぅ……」
カレン「つ、つよい……」
ユフィ「こ、これが……闇の力……」
シュナイゼル「ふふ……所詮は光。闇には勝てないよ」
スザク「まて!!皇女様に手を出すな!!」
ナナリー「ひっ……」
シュナイゼル「さあ、プリズムエナジーを……」
ナナリー「い、いやです!!渡しません!!」
コーネリア「皇女様……」
シュナイゼル「なら……無理やりに―――」
『まて!!闇の住人め!!』
シュナイゼル「バカな……まだプリキュアが……?」
ルルーシュ「爪弾くは荒ぶる調べ!!キュアメロディ!!」
シャーリー「爪弾くはたおやかな調べ!!キュアリズムっ!!」
ナナリー「ま、まさか……貴方たちまで……!!」
シュナイゼル「くっ……そんなバカな……」
ルルーシュ「皇女に近づくものは……」
シャーリー「絶対に許さない!!」
シュナイゼル「いいだろう……まずは君たちからだ」
ルルーシュ「リズム!!」
シャーリー「うん!!メロディ!!」
シュナイゼル「なに!?」
ルルーシュ・シャーリー「「プリキュア!!!パッショナート!!!ハーモニィィィィィ!!!!!」」
シュナイゼル「そんな……こんなことで―――」
ドォォォォン!!!!
ルルーシュ「ナナリー……今まで黙っていてすまない」
ナナリー「え……お兄様……なのですか?」
ルルーシュ「今はキュアメロディだ」
ナナリー「お兄様はずっと……私を……」
ルルーシュ「悪い……俺は……ずっとお前を……」
ナナリー「そんなのいいです!!お兄様!!!」
ルルーシュ「ありがとう……」
シャーリー「よかったね。これで一件落着」
千葉「はぁ……ウルトラハッピーだね」
カレン「一時はどうなることかと思ったけどね」
ユフィ「よかったぁ。あー、こわかった」
スザク「ホントに。でも、皇女様が無事でよかった」
コーネリア「本当に―――」
『まだぁだ!!!まだ終わってはおらんぞぉぉぉぉ!!!!ぷぅりきゅあぁぁ!!!!!』
ルルーシュ「まさか……!!」
シャルル「オール・ハイル・ザァァァケンナァァァ!!!!!!」ズゥゥゥン
ナナリー「お父様!?」
シャルル「違うなぁ!!間違っているぞぉ!!ナァナリィィィ!!!」
シャルル「ワシはぁ!!闇の皇帝!!!シャルル・ザ・ケンナァァ!!!!であぁぁぁる!!!」
シャーリー「ま、まさか皇帝自ら……出てくるなんて……」
千葉「みんな!!態勢を立て直せ!!」
スザク「皇帝……!!皇女は渡さないぞ!!」
シャルル「だぁぁぁれぇぇい!!!!矮小な俗物どもがぁぁあぁ!!!」
コーネリア「な、なんてプレッシャー……!!」
ユフィ「こ、こわい……」
ナナリー「お父様!!目を覚ましてください!!あなたは悪い心に魅せられているだけなのです!!」
シャルル「悪い心?!ぬぁっはっはっはっは!!!おおいにけっこう!!!!ワシはわぁぁるい!!!!」
カレン「完全に闇に堕ちたようね……」
これ素だよね絶対
シャーリー「ここで止めてみせる!!!」
シャルル「くるか!?愚かどもめぇぇ!!!!」
ルルーシュ「リズム!!」
シャーリー「うん!!」
ルルーシュ・シャーリー「「プリキュア!!パッショナートォォォ……ハーモニィィィィ!!!!!」」
ドォォォン!!!!
ルルーシュ「どうだ!!」
シャルル「ぬるい!ぬるい!ぬるぅぅぅいわ!!!!キュアメロディィィィ!!!!」
シャーリー「そんな!?」
シャルル「くらえ!!!ザケンナァァァァバスタァァァ!!!!!」
ドォォォォン!!!!
ナナリー「メロディ!!リズム!!!」
シャルル「ぬぁっはっはっはっは!!!なんたるおろかしさぁぁぁ!!!!プゥリキュアァァ!!!」
ナナリー「……っ」
カレン「ここはあたしから!!」
シャルル「ぬぅ?!」
カレン「プリキュア!!サニー!!!ファイヤァ!!!!」
ユフィ「プリキュア!!!ひゃぁ!?―――ピース!!サンダー!!!」
スザク「これで決めよう!!プリキュア!!マーチ!!シュート!!!」
コーネリア「プリキュア!!ビューティー!!ブリザァァド!!!」
千葉「プリキュア!!!ハッピィィ!!!シャワァァァ!!!!
シャルル「やる―――」
ドォォォォン!!!!
カレン「はぁ……はぁ……今度こそ……」
ユフィ「はぁ……たおし……」
シャルル「―――ぬぁっはっはっはっは!!!それがぁ!!!それがぁぁ!!!!全力かぁぁぁ!!!!!」
スザク「バカな……」
コーネリア「くっ……化け物……め……」バタッ
シャルル「自滅とはぁ!!なんとも無様なことよぉ!!!」
千葉「やめ……ろ……皇女様に……手は……」
シャルル「ふん」グイッ
千葉「うっ……!!!」
シャルル「まずは……貴様から闇に取り込んでやろう……」
千葉「くそ……」
ナナリー「や、やめてください!!」
千葉「え……?」
シャルル「……ほう?」
ナナリー「プリズム……エナジーは……差し上げますから……プリキュアのみなさんには……手を……出さないで……」
シャルル「いい心がけだ。光の姫よ」
千葉「そ、そんな……」
ナナリー「ごめんなさい……本当に……」
シャルル「泣くことはなぁい!!貴様は最善の選択をしたまでよぉ!!ぬぁっはっはっはっはっは!!!」
シャルル「これで我ら闇の世界の住人はぁ!!光の国を手に入れ!!!そしてぇぇ!!!この人間界も支配できるのだぁぁ!!!!」
ナナリー「うぅ……みなさん……本当に……ごめ……んなさい……」
千葉「ここまで……か……」
カレン「くそ……!!くそ……!!あたしに力が……!!もっと力があれば……!!!」
ユフィ「やめてぇ……皇女さまぁ……を……いじめないでぇ……」
スザク「くそ……どうして動かない……自分が憎い!!」
コーネリア「守れないの……ここまできて……私たちは……」
ルルーシュ「ナナリー……!!!」
シャーリー「ごめん……ごめんね……ナナちゃん……!!」
ナナリー「うぅ……ぐすっ……」
シャルル「さぁ!!!時はきたぁ!!!!闇の世界の!!!!!誕生ぉぉ!!!なぁぁり!!!!」
ナナリー(誰か……助けてください……!!!)
『皇女様!!諦めないで!!!』
シャルル「ぬぅ?!なにやつぅぅ!!!!」
V.V.「少しおいたが過ぎるようだね」
シャルル「貴様たちは……まぁぁさか!?」
セシル「二人とも!!」
C.C.・V.V.「「デュアル・オーロラ・ウェイヴ!!!!」」
セシル「ルミナス・シャイニング・ストリーム!!!」
シャルル「やはり……やはりぃぃぃ!!!!!」
V.V.「光の使者!!キュアブラック!!」
C.C.「光の使者!!キュアホワイト!!」
C.C.「闇の力のしもべ達よ!!!」
V.V.「とっととお家に帰りなさい!!!」
セシル「光の心と光の意志、総てをひとつにするために!!!」
ナナリー「え……プリキュアなのですか……!?」
シャルル「史上最強のプリキュアかぁぁぁ……!!!!」
C.C.「さあ、シャルル。全てを終わらせよう」
ナナリー「あ、あなたは……?」
セシル「私はルミナス。プリキュアではないんです」
ナナリー「え……」
シャルル「おのれぇぇ!!!おのれぇぇ!!プリキュアァァ!!!!」
C.C.「こちらからいくぞ!!」ダダッ
V.V.「あまり無茶しないでね」ダダッ
シャルル「こざかしぃぃぃ!!!!くたばぁぁぁれ!!!!!」
C.C.「どこを見ている!!」クルクルクル
シャルル「なにぃ!?」
C.C.「はぁぁ!!!!」バキィ!!
シャルル「あぃたぁ!??」
V.V.「シャルル、余所見は―――だめだよぉ!!」ドゴォ
シャルル「ぬぁった!?」
ナナリー(一体……どんなプリキュア……?)ドキドキ
C.C.「観念するのだな、シャルル?」
V.V.「ここまでだね」
千葉「キュアブラック……伝説のプリキュア……!!」
ルルーシュ「まさか……ここで見ることができるなんて……!!」
ナナリー(伝説のプリキュア……!?見たい……みたい……とっても見たい……!!!)プルプル
シャルル「だがぁぁぁ!!!!!ふたりでなにができるというのだぁぁぁぁ!!!!!」
C.C.「ちっ」
シャルル「ぬぇぇぇえええええい!!!!!」ドォォォン
V.V.「うわっ!?」
C.C.「なんて……力だ!!!」
シャルル「ぬぁっはっはっは!!!!愚か!!プリキュアごときがぁぁぁ!!!!!」
ナナリー(私のために伝説のプリキュアが戦ってる……!!こんなこと……もう一生ない……!!!)プルプル
セシル「ふたりともー!!しっかりー!!!」
シャルル「これでぇぇぇ!!!おわりにしてくれるぅぅぅぅ!!!!!」
V.V.「うん……」
シャルル「なにぃ!?まだ立ち上がるのかぁぁ!!!」
V.V.「これでおしまいだよ。シャルル!!」
シャルル「まてぇ!!!やめろぉぉぉ!!!」
V.V.「ブラックサンダー!!!!」
C.C.「ホワイトサンダー!!!!」
ナナリー(見たい見たい見たい……!!!)プルプル
C.C.「プリキュアの美しき魂が!!!!」
V.V.「邪悪な心を打ち砕く!!!!」
シャルル「よせぇぇぇぇぇ!!!!!!」
ナナリー「―――あ」
C.C.・V.V.「プリキュア!!!マーブル!!!スクリュゥゥゥゥ!!!!!!」
シャルル「ぶるぅぅぅあぁあぁぁあああああああ!!!!!!!」
ドォォォォォン!!!!!!
V.V.「ふぅ……はぁ……」
C.C.「ナナリー?大丈夫か?」
ナナリー「は、はい!!大丈夫です!!」
V.V.「それはよかった」
ナナリー「いえ……ありがとうございました、キュアブラックさん、キュアホワイトさん」
C.C.「では、私たちはこの辺で退散する」
ナナリー「あ、そ、そうですか……」
V.V.「僕の勇姿を君には見て欲しかったな」
ナナリー「あ……そ、そうですね。わ、わたしも……残念でなりません……」
C.C.「さらばだ!!」
V.V.「また闇が現れたら参上するよ」
セシル「それでは」
ナナリー「はい……お疲れ様でした……」
ナナリー「も、もう平気です!!」
スザク「それはよかった」
ナナリー「あ、ありがとうございました」
ユフィ「でも、私たちはもういかなければならないのです」
コーネリア「またどこかで闇の住人が悪さをしているから」
カレン「でも、ルルーシュはずっと傍で貴方を守るから」
ナナリー「そ、そうなのですか?」
ルルーシュ「ああ。だけど、キュアメロディでいたときの記憶はなくなってしまうけどな」
ナナリー「なるほど。それで日常生活には支障がでないのですか?」
ルルーシュ「記憶の補填ができるから問題はない」
ナナリー「べ、便利ですね」
千葉「じゃあ、みんなそろそろ」
シャーリー「また、きっと会えるから、さよならはいわないよ。またね、ナナちゃん!!」
ナナリー「はい……お元気で……」
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「あ、お兄様?」
ルルーシュ「えっと……俺はここで何をしてたんだっけ?」
ナナリー「……ただ散歩をしていただけです、お兄様」
ルルーシュ「そうか……。なんか、不思議な夢を見ていた気がする」
ナナリー「どんな夢ですか?」
ルルーシュ「俺が……プリキュアになって戦う夢……変だろ?」
ナナリー「そうですね」
ルルーシュ「さて、部屋に戻るか。ナナリー?」
ナナリー「はい、お兄様」
ルルーシュ「……」スタスタ
ナナリー「……はぁ」
シャルル「―――成功だな」ニヤッ
カレン「ふー……なんとかなったぁ」
シャーリー「もうNGなしとか緊張しっぱなしだったよぉ」
スザク「でも楽しかった」
ユフィ「はいっ!!お姉様、私のキュアピースどうでしたか?!」
コーネリア「ああ、最高だったよ」
千葉「やっと終わった……」
セシル「あはは、大変でしたね」
シュナイゼル「中々面白い催しだったね」
ジェレミア「おぉぉぉ!!!!まさか!!こんな形でマリアンヌ様への忠義をはたせるとはぁぁぁぁ!!!!!」
C.C.「ふぅ……まぁ、私にかかれはこんなものだな」
V.V.「うん。かなり気合が入っていたもの、C.C.は」
C.C.「お前もな」
シャルル「ではぁぁ!!!成功を祝しぃぃぃ!!!!!打ち上げパーティィをするぅぅぅぅ!!!!!ついてこぉぉぉい!!!!」
ジノ「な、なんだ……あれは……?ショーか?」
アーニャ『プリキュア……』
ジノ「なんてご都合主義にまみれた脚本だ。まったく。見ているほうが恥ずかしい」
アーニャ『でも……素晴らしい』
ジノ「ま、まぁ……確かに……うん……心を打つものはあったかな」
アーニャ『ジノ。レンタルしよ。全巻、一気に』
ジノ「なに?どういうことだ?」
アーニャ『プリキュア、アニメ作品みたい。調べたらいっぱいでてきた』
ジノ「な、なに!?」
アーニャ『しかももう10年近く続いてる作品』
ジノ「そ、それほど息の長いものだったのか……なるほど」
アーニャ『おさき』
ジノ「まて!!一緒に見よう!!!」
桐原「これは……」
神楽耶「……よし!!帰りにレンタルショップへ!!」
桐原「まて」
神楽耶「とめるでない!!!」
桐原「買おう」
神楽耶「え?」
桐原「全巻ブルーレイで買おうではないか」
神楽耶「すばらしい!!!高画質!!!!」
神楽耶「そうと決まれば急ぐぞ!!!!」ダダダッ
星刻「天子さま!!!」
天子「ど、どうしたの?」
星刻「これを見てください!!!」ピッ
<とっととお家に帰りなさい!!!
天子「こ、これ……なに……?」
星刻「プリキュアでございます」
天子「おー……おぉー……」
星刻「どうでしょうか?自分もまさかこのような作品があるとは……」
天子「しんくー!!」
星刻「はい?」
天子「まーぶるすくりゅー!」
星刻「……う、うわぁー。や、やられたぁ」
天子「あはははは」
星刻(天子様最高だな……)
ナナリー「……」
ルルーシュ「ナナリー?どうかしたか?」
ナナリー「え?なんでもありません」
ルルーシュ「そうか」
ピリリリ……
ルルーシュ「はい?」
シャルル『ルルッーシュよぉ!!どうしたぁ!!なぜ打ち上げにこんのだぁ?!』
ルルーシュ「バカか!!ナナリーがいるのに無理に決まっているだろうが!!!」
シャルル『ぬぅ……そうか……』
ナナリー「……お兄様?」
ルルーシュ「な、なんだ?」
ナナリー「ありがとうございます。私はとっても幸せです」
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「ふふ。私は大丈夫ですから、お兄様はお出かけになられてはどうですか?」
ナナリー「はい……全部見てしまいました」
ルルーシュ「目が……?」
ナナリー「この通り―――もう、見えるようになりました。プリキュアの力ですね」
ルルーシュ「ナナリー……これは……!!」
ナナリー「うれしいです」
ルルーシュ「……」
ナナリー「これほどまでに私がみなさんに愛されていたんて……思いませんでした……」
ルルーシュ「ナナリー……騙すつもりは……ただ、楽しんで……くれたらって……」
ナナリー「騙す?お兄様は私を騙したのですか?」
ルルーシュ「え?」
ナナリー「確かにプリキュアは居ましたよ?私の目の前で必死に戦ってくれていました」
ナナリー「弱い私を叱咤激励するように……みなさんは戦ってくれました」
ナナリー「だから、私も目を開けることができたのだと思います。―――お兄様、私はお兄様を愛しています」
ルルーシュ「ナナ……リー……」
いい話だ
ルルーシュ「……」
ナナリー「ありがとうございます。本当に」
ルルーシュ「ナナリー……今、打ち上げパーティーをしている。一緒にいくか?」
ナナリー「いいのですか?私がいけば……ご迷惑じゃ……」
ルルーシュ「お前が主役なんだ」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「いこう!まだ間に合う!!」
ナナリー「……はいっ」
ルルーシュ「よし」
ナナリー「お兄様……実はちょっとだけ残念なことがあったんですけど」
ルルーシュ「え?な、なんだ?」
ナナリー「ダンス。無かったですよね?」
ルルーシュ「あ……あれは……ナナリーが見ることができないから、ダンスはなしって話に……」
ナナリー「ダメです、お兄様。プリキュアは踊らないと。私、本当にガッカリしたんですよ?」
シャルル「のめぇぇ!!!さわげぇぇぇ!!!!!」
ユフィ「まぁ、あの脚本はあなたが?」
藤堂「ええ。少し覚えがあったので」
コーネリア「ふん……イレヴンにも分かる男がいるとはな……」
スザク「カレン、はい」
カレン「ありがと」
スザク「流石のカレンも疲れたみたいだね」
カレン「そりゃそうよ」
シャーリー「一番練習してたもんね、カレンは」
カレン「う、うるさい!!いいでしょ!!あたしは万全を期すタイプなの!!」
ジェレミア「ルルーシュさまぁ!!ナナリーさまぁ!!!いずこにぃぃ!!!」
ヴィレッタ「その二人は出席できないのでは―――」
ナナリー「みなさん!!!」
シャルル「ぶぅぅぅぅぅ!!!!!ナ、ナァナリー?!なぜぇここにぃ!?」
ナナリー「……」
ルルーシュ「俺が連れてきた」
スザク「ルルーシュ!!どうして!?」
ナナリー「私のためにみなさんが一ヶ月以上も前から準備していたと聞きました!!!」
シャーリー「ナナちゃん!!違うの!!これは―――」
ナナリー「ありがとうございます!!!」
スザク「ナナリー……」
ナナリー「ブリタニア国と日本の方々が手を取り合ってまで私のために大きなイベントを用意してくださいました!!」
ナナリー「これは……本当にすごいことだと思います!!!」
カレン「まぁ……」
コーネリア「ふん……」
ナナリー「プリキュアに国境はないことが証明されたのです!!」
ナナリー「みなさん、もう一度……和平の道を模索しませんか?!」
ルルーシュ「ナナリー……お前……それが目的だったのか……?」
ナナリー「……」
シャルル「これはいわば期間限定の同盟!!今日という日が過ぎれば、また血を流す関係になる!!」
ナナリー「させません!!」
シュナイゼル「ナナリー」
ナナリー「今日を明日も明後日も……ずっとずっと!!続けることはできるはずです!!」
藤堂「……」
ユフィ「そうです!!!プリキュアはみんなが好きではありませんか!!なら隣の人の手を握れるはずです!!!」
カレン「……」
ヴェレッタ「……」
ナナリー「だめ……でしょうか……?」
シャルル「……ナナリーよ」
ナナリー「はい」
シャルル「大きくなったな……」
ナナリー「プリキュアのおかげで……やっと前に進めた気がします」
シャルル「ルルーシュ……」
ルルーシュ「ナナリーはすごく怒っているのですよ。あのショーにダンスがなかったから」
スザク「ダンスはなしって」
ルルーシュ「プリキュアは踊る!!そういったはずだ、スザク!!」
スザク「……たしかに」
カレン「よぉし!!じゃあ、おどろっか!!」
コーネリア「ふん……私についてこれるかな?」
カレン「筋肉痛には注意してくだいよ?総督様?」
コーネリア「おのれぇぇぇ……!!!」
ユフィ「お姉様!!」
コーネリア「す、すまない」
ナナリー「みなさん!!では!!」
シャルル「ミュゥゥゥゥゥジック!!!!!スタァァァァトォ!!!!!!」
ナナリー(みなさんが笑顔でウルトラハッピーですね……)
ジェレミア「笑って泣いちゃう気持ちを吹き飛ばし〜♪」
シュナイゼル「いつもイェイ!イェイ!イェイ!」
カレン「元気に明日へ走っていこう〜♪」
ルルーシュ「いつだってワックワク♪ドッキドキ♪プリキュア♪」
スザク「スマイル♪プリキュアッ♪」
C.C.「……V.V.?これで終わったな」
V.V.「確かに。でも、嘘のない世界ではあるかもしれないから……いいかもね」
C.C.「そうか」
ナナリー「C.C.さん!ほら、こっちにきてみんなと踊りましょう!」
C.C.「はいはい。わかったよ」
V.V.「じゃあ、行こうか」
ナナリー「イェイ!イェイ!イェイ!!ですねっ!」フリフリ
おしまい。
優しい世界でありますように
プリキュアってすごいんだな
プリキュアもギアスも両方見てて良かったと思える話だったわ
ギアス克服後でも脚はダメだったが
車椅子に座って腕だけピョコピョコ動かしてる感じだと思うけどなぁ
鼻血が止まらない
乙でした
Entry ⇒ 2012.05.07 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ニーナ「ルルーシュってちょっとユーフェミア様に似てる?」
.
ニーナ「うーん?」
ミレイ「どうしたの?」
ニーナ「んー、ちょっとね」
リヴァル「どうかしたの?」
シャーリー「なんかあったのなら相談に乗るよ」
ニーナ「大したことじゃないから大丈夫」
ミレイ「いいじゃない。ポロッと話しちゃいなさい」
ルルーシュ「話せば楽になるかもしれないから話せばいいぞ」
スザク「僕達が付いてるから大丈夫だよ」
ナナリー「話して下さいニーナさん」
ニーナ「いや何となくなんだけど、ルルーシュってユーフェミア様にちょっと似てる気がするんだよね」
ルル、ミレイ、スザク、ナナリー「」
ミレイ「そ、そうそう!ルルーシュなんて目つきが凶悪じゃん!」
ルルーシュ「」
ニーナ「んー、顔の輪郭?とか」
ナナリー「良くわからないのですが似てないと思いますよ」
ニーナ「あ!ナナリーちゃんもなんか似てるかも!」
ナナリー「」
スザク「ユフィを侮辱するな!ユフィとルルーシュは高貴さが違う!!!」
ルルーシュ「スザァァァァク!!」
ミレイ「あーわかるわそれ」
カレン「たしかに」
シャーリー「うんうん!それにカッコいいよね!」
リヴァル「そうだなー。それに男の俺でもたまにドキッとするときがある」
スザク「それは重要じゃない」
リヴァル「」
ナナリー「え?でもお兄様はカッコいいと思いますよ」
ルルーシュ「ナナリー…」
ニーナ「それよりも!ルルーシュがユーフェミア様に似てるかどうかって言うのが重要だと思うの!」
ミレイ「まあまあ落ち着いて」
ニーナ「黙れ巨乳」
ミレイ「」
ニーナ「でしょでしょ!」
ジノ「うーん…ユーフェミア様の写真と比べたらわかるんじゃないか?」
ニーナ「はいこれ」スッ
ミレイ「あ、あるんだ」
リヴァル「それじゃあさっそく見比べて…ってなんか湿ってない?これ」
ニーナ「」
ミレイ「何枚持ってんのよ…」
ジノ「それじゃあ見比べてみますか!」
ルルーシュ「い、いや似てないからいいだろうもう!」
ナナリー「そそうですよ!」
シャーリー「なーんか怪しい…」
ルルーシュ「そそんなことは無いぞ!理由は何だ理由は!」
シャーリー「なんか笑顔がひきつってるって言うか…」
ルルーシュ「フハハハハハハハハハ!」
アーニャ「キモイ笑い…記録」カシャッ
ロロ「後で僕にも送ってください」
ルルーシュ「」
ルルーシュ「ど、どうだ?似てないだろ」
リヴァル「似てるって言われたら似てるかも」
ジノ「どこが?って言われても上手く言えないけど」
スザク「そんなわけがあるか!もっとよく見ろ!ユフィのほうが可憐で綺麗で正義だ!」
ルルーシュ「スザァァァァク!」
カレン「それに頭もいいし!」
ロロ「兄さんは優しいんだ!」
リヴァル「残念ながらホモはNG」
ロロ「」
ミレイ「ねえねえ」ヒソヒソ
ニーナ「なに?ミレイちゃん」
ミレイ「ユーフェミア様の写真をいっぱい持ってるの?」
ニーナ「う、うん。ファンだから…」
ミレイ「それじゃあなんで湿ってたのかなぁ…?」ニヤニヤ
ニーナ「」
ミレイ「本当はlikeじゃなくてloveじゃないのー?」
ニーナ「そそれは…」
ミレイ「ほれほれ!言っちゃいなって!」
ニーナ「うー…ミレイちゃんさっきの事根に持ってるの…?」
ミレイ「さぁー?どうかしらねホホホホホホ」
ニーナ「……そうです!私はユーフェミア様を性的な意味で愛しています!!」
ミレイ「ちょっ!声が大きい!!」
みんな「」
アーニャ「百合…記録」
ニーナ「納得しないで!」
シャーリー「たとえ百合でも私たちは仲間だよ…?」
ニーナ「なんでちょっと離れたの!?」
リヴァル「ま!まあいいんじゃないの!ユーフェミア様は綺麗だし!」
ルルーシュ「あ、ああ!そうだな!それに恋に性別は関係ないって言うし!」
ニーナ「もう無理にフォローしないで…」ウルウル
スザク「負けないからなニーナ」
ニーナ「違うの!ちょっと間違えたっていうかっ」
ロロ「わかりますよ…報われない恋って辛いですよね……」ポン
ニーナ「やめて…僕達は仲間だみたいなかんじで肩を叩かないで……」
ニーナ「もうやめて…」
ミレイ「なんてね!さあさあもう遅い時間だから解散で!」
リヴァル「ちょっちょと待って下さい!ルルーシュとユーフェミア様が似てるかどうかの件は!?」
ミレイ「もういいじゃない。ルルーシュも困ってる顔してるし」
アーニャ「ルルーシュの困り顔・・・記録」カシャッ
ルルーシュ「撮らないでくれ…」
シャーリー「困った顔もカッコいい…」ボソッ
ナナリー、ロロ「シャーリーさん?」
シャーリー「な、なんでもないよナナリーちゃん!ロロ君!」
ミレイ「はいはい!早く解散解散!」
ミレイ「あ、ニーナ。ちょっとちょっと」
ニーナ「なに…?」
ミレイ「テンション下がりすぎでしょ…」
ニーナ「下がらない方がおかしいよ…」
ミレイ「それよりも!ルルーシュがユーフェミア様に似てるって件だけど」
ニーナ「うん…」
ミレイ「それだったらルルーシュの事も好きなの?」
ニーナ「えっ!?」
ミレイ「んー?どうなのよ実際?」
ニーナ「お、男なんて不潔で!野蛮で!乱暴で!それにっ」
ミレイ「でもルルーシュは女顔だよね?しかもユーフェミア様に似てるおまけつき」
ニーナ「そ、そうだけど…」
ミレイ「それに女性が羨むくらいの細身だし」
ニーナ「う、う、うん」
ニーナ「うん」
ミレイ「ニーナが好きになる要素そろってない?」
ニーナ「!?」
ミレイ「新たなライバル出現かぁー…」
ニーナ「そ、そんなんじゃないよ!」
ミレイ「まあまあ!それじゃあまた明日ね!」タッタッタッタッ
ニーナ「あ!ミレイちゃん!?」
「もう…そんなんじゃないのに……」
ニーナ「うわあ!アーニャちゃん居たの!?」
アーニャ「いた」
ニーナ「今の聞いてた!?」
アーニャ「?何の話?」
ニーナ「聞いてないんならいいよ」
アーニャ「そう…これ」スッ
ニーナ「これ写真?」
アーニャ「ルルーシュの困り顔」
ニーナ「!?」
アーニャ「プリントアウトした」
ニーナ「」
アーニャ「あげる」
ニーナ「」
ニーナ(こんな写真貰ってもどうしようもないよ…)
ニーナ(……)
ニーナ(ユーフェミア様の写真はっと…)
ニーナ(……)
ニーナ(うん。やっぱり似てる)
ニーナ(顔の輪郭が似てるのかな?それとも鼻?)
ニーナ(うーん……)ジー
ニーナ(……)ジーッムラッ
ニーナ(……っ)ムラムラ
ニーナ(何考えてんの私!男なんて野蛮なんだから!)ブンブン
ニーナ(…でも、ルルーシュって本当に女顔だよね……)ムラッ
ニーナ(はっ!ダメダメ!ミレイちゃんの策略にはめられてる!)
ニーナ(…………)
ニーナ(……ちょっとくらいなら、いいよね…?)
ルルーシュ「しかし今日はまいったな…」
ナナリー「バレなくてよかったじゃないですか」
ロロ「でも危なかったよね」
ルルーシュ「ああ…」
ナナリー「これからどうします?お兄様」
ルルーシュ「……ちょっと考えたいから先に帰宅してくれないか?」
ロロ「そんな!?」
ルルーシュ「すまんロロ、ナナリー」
ナナリー「…わかりました。それでは家でお待ちしてますね」
ロロ「……わかったよ兄さん。またね!」
ルルーシュ「ああ。またな」
公園のベンチ
ルルーシュ(これからどうする!このままではいずれバレてしまう!どうやって対策をたてるか…
顔をナナリー可愛い整形するか?嫌駄目だ余計怪しまれるしかしそれではナナリー可愛い
いずれバレる変装はナナリー可愛いどうだ駄目だそれも怪しまれるいっそ転校ナナリー可愛いするか
駄目だミレイ会長ナナリー可愛いへの恩を忘れたのかクソッ考えがまとまらんがナナリー可愛い)
ルルーシュ(……これ以上遅くなってはナナリー可愛い心配させてしまうか…)
(とりあえず帰りながらナナリー可愛い考えるか)
ルルーシュ「ただいま」ガチャッ
(ニーナの記憶を無くさせるか駄目だナナリー可愛い周りに怪しまれる
それじゃあ周りのナナリー可愛い記憶も無くさせるかナナリー可愛い駄目だだ怪しまれる
いっそ俺がナナリー可愛い死ぬか駄目だナナリー可愛い悲しむ人が出る)
咲世子「お帰りなさいませルルーシュ様」
ルルーシュ「ああただいま」
(本当にどうするこのままでもナナリー可愛い意外とバレないんじゃないか
駄目だビクビクしながら過ごすのはナナリー可愛い俺たち家族が幸せに過ごせない世界だ
じゃあニーナを殺すか何考えてるナナリー可愛いんだ俺はニーナは俺にとっても
ナナリー可愛い生徒会のみんなにとっても大切なナナリー可愛い仲間だ
じゃあレイプするかナナリー可愛いほのぼのレイプバカか俺はナナリー可愛い何を考えてるんだ)
咲世子「ご飯でしますか?お風呂でしますか?それとも私でしょうか?」
ルルーシュ「ご飯でお願いする」
(レイプか…体型的にはナナリーに似てるなナナリー可愛い
レイプは犯罪だろうがなにナナリー可愛い受け入れようとしてるんだ
俺の顔面がナナリー可愛い変形するくらいの怪我をナナリー可愛いするのはどうだ
駄目だこれもナナリー可愛い悲しむ人が出るかもナナリー可愛いしれない)
咲世子「わかりました。すぐに準備いたします」
ルルーシュ「いただきます」
(いただきます…かナナリーをおいしくいただきたいものだ俺は何を考えている
最近してないからナナリー可愛いたまっているのか今日するか
今日はどんなナナリー可愛いイマジネーションでするか)
C.C.「…なんだこれは…」
咲世子「私を皿に見立てた女体盛りです」
ナナリー「どうしたんですか咲世子さん…」
咲世子「ルルーシュ様がご飯でしたいとおっしゃられましたので」
ロロ「嘘だ!」
咲世子「ここにボイスレコーダーがあります」スッ
C.C.「どこにあったんだそれは」
咲世子「乙女の秘密です」
駄目だ俺はナナリー一筋だと誓ったナナリー可愛いはずだナナリーの一本筋ペロペロ馬鹿か俺は
それよりも対策を考えなくてはならないナナリー可愛い常に変顔で過ごすか
アホか俺はそれも怪しまれるナナリー可愛い仮面はどうだナナリー可愛いどこの仮面舞踏会だ
じゃあ頭全体を覆う仮面ナナリー可愛いならどうだ駄目だ仮面舞踏会がただの変態舞踏会になっただけだ
眼鏡はどうだ……眼鏡ナナリー可愛い……いけるかもしれないこれは賭けだ)クリクリ
ナナリー「お、お兄様お止め下さい!!」
ロロ「兄さんが壊れた鬱だ死のう」
ジェレミア「ルルーシュ様おいたわしや……」
咲世子「そこは私の乳首ですルルーシュ様」
ルルーシュ「!?!?!?!?なんだこの状況は!?」
C.C.「私が聞きたいくらいだ」
生徒会室
ニーナ「すみません!寝坊しました!」ガラッ
ミレイ「昨日遅くまで何やってたのかな〜?」
ニーナ「え!?それは!?ってルルーシュは?」
シャーリー「すぐに気付くとか怪しい…」ジー
ニーナ「え!?なんで!?」カァァァァ
カレン「赤くなって余計に怪しい」ジー
ニーナ「こ、これはっ」カァァァァ
アーニャ「顔真っ赤…記録」カシャッ
ニーナ「やめて!」
ナナリー「お兄様は渡しませんよ」ジー
ニーナ「なんで思考がそこまでとんでるの!?」
ロロ「兄さんは僕のものだからね!」
リヴァル「あのさぁ…」
リヴァル「ルルーシュが遅刻って珍しいな」
スザク「ナナリー知ってる?」
ロロ「あのですね
ナナリー「朝食の時起きてこなかったのです」
ロロ「それで
ナナリー「私たちが起こしに行ったのですが疲れているような感じで起きなかったのです」
ミレイ「なるほど」ニヤニヤ
ミーナ「ミレイちゃん、何で私を見るの?」
ミレイ「ニーナと同じ理由で寝坊してるんじゃないかな〜って」
ミーナ「」
カレン「そそそれは……」カァァァァ
スザク「え?なんでカレンは赤くなってるの??」
カレン「」
カレン「」
リヴァル「スザク、ちょっとこっち来い」
スザク「え?なんで?」
ジノ「詳しく教えるから」
スザク「わかった」スタスタ
リヴァル「ロロもこっち来て」
ロロ「ありがとう…忘れないでくれて……」
ジノ「??何言ってんだ?」
シャーリー「賛成!」
アーニャ「わかった」
カレン「私もいいよ」
ナナリー「私もかまいません」
ニーナ「私はちょっと…」
ミレイ「何言ってんのよニーナ。今日はあんたが中心よ」
ニーナ「え」
ミレイ「みんなもニーナの話聞きたいよね?」
ニーナ以外「うん」
ニーナ「」
ニーナ「勉強してました」
シャーリー「本当は?」
ニーナ「本当です!」
アーニャ「ナニしてたの?」
ニーナ「」
カレン「アーニャツッコむね」
ナナリー「お兄様は渡しませんよ」
アーニャ「写真」
ニーナ「え?」
アーニャ「ルルーシュの写真はどうしたの?」
ニーナ「!!」
シャーリー「ルルの写真!?」ガタッ
カレン「」ガタッ
ナナリー「許せません!」ガタッ
ミレイ「みんな落ち着いて」
シャーリー「写真って何!?」
アーニャ「ルルーシュの困り顔写真」
シャーリー「ください!!!!」
カレン「私も!!!」
ナナリー「ご飯三杯モノじゃないですか!!!私にも下さい!!!!!!!!!!」
ミレイ「私も欲しい」
シャーリー「よっし!!」
カレン「やった!!」
ナナリー「五枚下さい」
ミレイ「貰いすぎよ。三枚にしなさい」
ニーナ「そのまま忘れてればよかったのに…」
シャーリー「んー実際どうしたの?」
カレン「私も気になるかな」
ナナリー「私も」
ニーナ「だから使ってないって言ってるじゃないですか!!」
ミレイ「使ったなんて一言も言ってないわよ?」
ニーナ「」
シャーリー「やっぱりニーナは…」
ナナリー「不潔です!」
ミレイ「ナナちゃん。説得力無いよ」
アーニャ「オナニーナ」
ニーナ「ちょ」
ミレイ「で、どうなのよ実際。使ったの?」
ニーナ「そ、それは……」
シャーリー「…」ジー
カレン「…」ジー
ナナリー「…」ギリッ
ミレイ「ちっ」
カレン「タイミング悪すぎよルルーシュ」
ルルーシュ「なぜいきなり悪態をつかれなきゃいけない」
アーニャ「ヌルーシュ」
ルルーシュ「!?」
シャーリー「ルル!おはよう!」
ルルーシュ「あ、ああ。おはよう」
ナナリー「おはようございます。お兄様」
ルルーシュ「おはようナナリー。今朝はスマン」
ナナリー「いいんです。お兄様は疲れてるようでしたから」
ルルーシュ「おはようロロ。ロロも今朝はすまない」
ロロ「い、いいよ兄さん!疲れてたんでしょ?」
ルルーシュ「少しな。心配してくれるなんていい弟だなロロは」
ロロ「!!!!!!!!!!!!」
ナナリー「!!!!!!!!!」ギリギリッ
リヴァル「おそようルルーシュ!遅いぞー」
ルルーシュ「おそようリヴァル。遅れてスマン」
ジノ「おはようルルーシュ。これは罰ゲームだな」
ルルーシュ「おはようジノ。お手柔らかに頼む」
リヴァル「ん?どうした?」
ルルーシュ「スザクが顔を真っ赤にして放心しているんだが何かあったのか?」
ジノ「ああ、色々あってああなってるんだ」
ルルーシュ「???」
リヴァル「触れないであげて。もうそろそろ復活するから」
ルルーシュ「そ、そうか」
ジノ「おっ復活したか?」
カレン「そのまま死んでればよかったのに」
スザク「俺は何て事を!」
ルルーシュ「?スザクおはよう」
スザク「ルルーシュ!?いつのまに!?」
ルルーシュ「ついさっき来たばかりだ」
スザク「そうか!おはようルルゥゥシュゥゥゥゥ!!!!」
ルルーシュ「あ、ああ、おはようスザク」
スザク「大人の階段を一段上ったからかな」
ルルーシュ「そうか、よかったなスザク」
スザク「それよりも、カレン!!」
カレン「な、なに?」
スザク「さっきはごめん!」
カレン「い、いやもういいから!」
スザク「でもカレンを辱しめたのは事実だ!」
ルルーシュ「???」
カレン「ちょ!やめて!もうわかったから!」
カレン「うん…次は無いからね」
ルルーシュ「いったい何があったんだカレン?」
カレン「なんでもないから!」
ルルーシュ「?わかった」
シャーリー「ところでルル」
ルルーシュ「なんだ?」
シャーリー「なんでハリー大尉みたいなサングラスつけてるの?」
カレン「ああ、それ私も気になってた」
ミレイ「どこで売ってたのそれ」
ルルーシュ「新しいファッションとしてつけてみたんだがどうだ?」
アーニャ「ダサい」
ルルーシュ「」
ルルーシュ「ナナリー…」ウルウル
ナナリー「ちょっと奇抜なだけです!」
ルルーシュ「」
ナナリー「私は好きですよお兄様」
ルルーシュ「ナナリー…」グスッ
ミレイ(飴と鞭…)
リヴァル(やるなーナナリーちゃん)
シャーリー(参考になる)
カレン(メモっとこ)
ロロ(兄さんに褒められた兄さんに褒められた兄さんに褒められた兄さんに褒められた)
アーニャ「泣き顔…記録」カシャッ
ニーナ「まだ終わってなかったの!?」
ミレイ「忘れるわけないじゃない」
ニーナ「せっかく空気に徹してたんだからそのまま忘れてくれればよかったのに……」
ルルーシュ「?何の話だ?」
ミレイ「あのね、ニーナの
ニーナ「ダメええええええ!!」パシッ
ミレイ「」モゴモゴモゴ
ルルーシュ「??」
アーニャ「ニーナのオナ
ジノ「はーいお口にチャック」パシッ
アーニャ(ニーナのオナニーナ)
ジノ(こいつ直接脳内に・・・!)
ルルーシュ「え?」
リヴァル「何で寝坊したのかなっていうかまずグラサン外してくれ」
ルルーシュ「寝坊は疲れていただけだ。グラサンは外さん」
リヴァル「なるほど。てかグラサンあると喋りづらいから外してくれると助かる」
ルルーシュ「そ、そうか。しかし…」
(くそここで障害となるかリヴァルナナリー可愛いこのサングラスは
ナウでナナリー可愛いヤングにバカウケだとナナリー可愛い思ったのだが駄目なのか
しかしこれを外すとニーナやその他のメンバーナナリー可愛いに自分の事がばれるかもしれない
それは駄目だいやでもナナリー可愛い生徒会メンバーだったらバレてもナナリー可愛いいいんじゃないか
だって私達みんな・・・仲間だもんげ!)
アーニャ「ルルーシュ」
ルルーシュ「なんだ?ああおはようアーニャ」
アーニャ「おはようダサい」
ルルーシュ「おはようダサい!?」
リヴァル「やっと話しやすくなった」
ナナリー(ああっお兄さまっ)
ロロ(そう…。そのまま飲みこんで。僕のスラッシュハーケン…)
ミレイ「ところでルルーシュ」
ルルーシュ「なんですか?ミレイ会長」
ミレイ「何で疲れてたの?」
ルルーシュ「!?」
カレン「そうそう。その話もしてたのよ」
シャーリー「ルル、教えて?」
ナナリー「教えて下さらないのですか?お兄様…」ウルウル
ルルーシュ「だがしかしっ」
(ヌゥゥァァナァァァリィィィィ!!!可愛すぎだぞヌゥァナァァリィィ!!)
リヴァル「あ、それ俺も聞きたい」
ジノ「ぜひ私もお聞かせ願いたい」
スザク「俺も」
ロロ「僕も聞きたいです」
シャーリー「私も!」
カレン「私も聞きたい」
ミレイ「もちろん私も」
ニーナ「わ、私も聞きたいかな〜…」
アーニャ「私も」カシャッ
ルルーシュ「なぜ撮った!」
アーニャ「困り顔第二弾」
(言えるわけないだろう!ナナリーでオナニー、略してオナリーしました。だなんて!)
みんな「…」ジー
ルルーシュ(やめろ!俺を見るな!あナナリージト目可愛いペロペロしたい)
シャーリー「そっか…私達には言えない事なんだね…」
ルルーシュ「そっそうだ!」
シャーリー「そっか…私達じゃ力不足で頼りないからかな…」
ルルーシュ「!?」
ミレイ「そうなんだ…それじゃあ仕方ないね…」
ルルーシュ「ちょっ!ちょっとまっ」
スザク「見損なったぞルルゥゥゥゥシュゥゥゥゥ!!」
ルルーシュ「」
公式無料配信
スパロボ
パチスロ化
劇場版
タイミングでいえば上2つがメインだな
映画とスロ
ミレイ(おー悩んでる悩んでる。シャーリーのおかげで追求できそうだわ。シャーリーの天然に感謝しなきゃ)
シャーリー「ルルーシュ……」ウルウル
みんな「……」ウルウル
ルルーシュ「!?!?!?」
(今後の学校生活とみんなとの絆どちらを取るかということかこれは…
だったら迷うことなどない!)
ルルーシュ「……っ!わかった!俺の負けだ!昨夜のことを話すよ!」
シャーリー「ほんと!?」
ルルーシュ「ああ本当だ」
シャーリー「ルル!」ダキツキッ
ルルーシュ「!?!?!?!?」
アーニャ「抱擁…記録」カシャッ
ロロ「くそビッチが」ギリッ
カレン「いいなー」
ニーナ「羨ましい…」ボソッ
ミレイ「ん?なんか言った?ニーナ」
ニーナ「な、何も言ってないよ!」
ミレイ「そう?」
ニーナ「う、うん!」
リヴァル「俺たちにできる事なら何でも言えよな!」
ジノ「一緒に悩むことも大切だ」
ルルーシュ「みんな……」
「それじゃあみんなに話すけど、これから話す事は他言無用にしてくれ」
「特に会長」
ミレイ「わかってるわよそれくらい」
ルルーシュ「それならいいんです」
アーニャ「早く話して」
ルルーシュ「あ、ああ。それじゃあ話す」
みんな「……」ゴクッ
ヴィレッタ「ルルーシュはいるか!?」ガラッ
みんな「」
ヴィレッタ「いた!補習をさぼるなルルーシュ!」
みんな「」
ヴィレッタ「ん?みんなどうしたんだ?」
リヴァル「先生…」
ヴィレッタ「なんだ?」
アーニャ「タイミングが悪いッス」
ヴィレッタ「え」
アーニャ「ヴィレッタ・クウキヨメ」
ヴィレッタ「!?」
ヴィレッタ「……シャーリーはこの後恥ずかしい水着で400Mメドレーな」
シャーリー「」
ヴィレッタ「さあルルーシュ!今日こそ補習を受けてもらうぞ!」
ルルーシュ「わかりましたヴィレッタ先生!さっそく行きましょう!」
ヴィレッタ「あ、ああ。なんだ?今日は積極的じゃないか」
ルルーシュ「体育の素晴らしさに気付いたんです」
ヴィレッタ「そうか!それじゃあ行くぞ!」ガラッ
ルルーシュ「そういうわけですので自分はこれで!」バタンッ
みんな「」
シャーリー「」
カレン「ど、どうしようか?」
アーニャ「ニーナの話にシフト」
ニーナ「!?」
ミレイ「」ハッ
「そ、そうよ!まだニーナが昨夜ナニしたかどうかが残ってるわ!」
ナナリー「もういいんじゃないでしょうか?」
ミレイ「やっぱりそうかしら?」
ロロ「兄さんの汗が滴る姿を見に行くために抜けてもいいでしょうか?」
ナナリー「私も行きます。いいでしょうかミレイ会長?」
ミレイ「あ、うん。いいわよ」
「それじゃあみんな!今日は解散で!」
スザク「それじゃあユフィのところに行きます!また!」タタタタッ
ジノ「ああ!またな!」
リヴァル「またなー!後でラブラブ話聞かせろよー!」
スザク「それは内緒でー!」タタタタッ
ジノ「さて…私はどうしようかな」
リヴァル「暇なら俺とゲーセンでも行かない?」
ジノ「おお!行く行く!これも庶民の暮らしを極めるのに必要だからな!」
リヴァル「よーし!それじゃあ行くか!」
アーニャ「待って。私も行く」
シャーリー「お!アーニャも水泳に興味でた!?今部員絶賛募集中だよ!」
アーニャ「恥ずかしい水着を着るシャーリーを記録したい」
シャーリー「」
アーニャ「早く行こう」グイグイ
シャーリー「…それじゃあ動画とブログにアップだけはやめてね!お願いね!」
アーニャ「それは保障できない」ガチャッ
シャーリー「そこはお願いします!会長にニーナまたね!」
アーニャ「また」バタンッ
ミレイ「ちょ〜と待って」
ニーナ「ですよね…」シクシク
ミレイ「怒ってる?」
ニーナ「怒るに決まってるじゃないですか!」
ミレイ「ごめん」ウルウル
ニーナ「う〜…もういいです…」
ミレイ「ありがとニーナ」
ニーナ「それで、話って何?」
ミレイ「単刀直入に言うけどルルーシュのこと好き?」
ニーナ「!!!」
ミレイ「それで男としては?」
ニーナ「そそそそそれは」/////
ミレイ「それは?」
ニーナ「男なんて野蛮で粗暴で
ミレイ「ルルーシュ個人については?」
ニーナ「それは…」
ミレイ「私はルルーシュのこと好きだよ」
ニーナ「!?…それは男として?」
ミレイ「男として」
ミレイ「ちなみにシャーリーはもちろん、カレンもルルーシュの事好きだよ」
ニーナ「うん…」
ミレイ「妹弟ももちろんルルーシュが好きで、たぶんアーニャも好きなんじゃないかな?」
ニーナ「え!?アーニャも!?」
ミレイ「アーニャは勘なんだけどね」
ニーナ「それじゃあそうとは限らないんじゃ…」
ミレイ「アーニャがルルーシュの写真をニーナに渡したのは何でだと思う?」
ニーナ「それは…」
ミレイ「何となくなんだけど、ライバルとして一緒に競い合いたいと思ったからじゃないかな」
ニーナ「…」
ミレイ「少しだけでもいいから自分に素直になってほしい」
ニーナ「ミレイちゃん…」
ミレイ「だから、本当の気持ち聞かせてほしいな」
ニーナ「……私は…」
ミレイ「うん」
ニーナ「…ル…ルーシュの……事………好……き…だと…思う」
ミレイ「うん!」
ニーナ「…でも……」
ミレイ「うん??」
ニーナ「まだ、男…として好きかどうか…わからない」
ミレイ「……そっか!」
ニーナ「はっきりしなくてごめんねミレイちゃん……」
ミレイ「なーに暗くなってるのよ!男嫌いだった今までと比べたらかなりの進歩じゃん!」
ニーナ「…ありがと…ミレイちゃん!」
ニーナ「あ、私ちょっと残るね」
ミレイ「え?何で?」
ニーナ「ウランの核分裂とウラン濃縮の研究がいいところだからここでやっちゃおうかと思って」
ミレイ「あ、それじゃあ昨日は本当に勉強してたんだ」
ニーナ「もう!ミレイちゃん!」
ミレイ「あはははは!それじゃあまたねー!」
ニーナ「ミレイちゃん!…またね!」
ルルーシュ「ゼエゼエ」フラフラ
ヴィレッタ「あと10周だぞルルーシュ!」
ルルーシュ「き……ちく……め………」フラフラ
ロロ「兄さん頑張って!」
ナナリー「お兄様頑張ってくださーい!!」
ルルーシュ「!!!!!!!」ダダダダダダ
ヴィレッタ「おお!?」
ロロ「兄さんステキ!抱いて!」
ナナリー「お兄様素敵です!抱いて下さい!!いえ!抱きます!!!!」
ロロ「ずるいぞナナリー!僕が先に抱くんだ!!」
ヴィレッタ「…ルルーシュは大変だな……」
ロロ「嫌です!」
ナナリー「先生は鬼畜ですか!?」
ヴィレッタ「な!?」
ロロ「きーちーく!きーちーく!」
ナナリー「きーちーく!きーちーく!」
ヴィレッタ「」プルプル
ロロ「ちーぐーさ!ちーぐーさ!」
ナナリー「ちーぐーさ!ちーぐーさ!」
ヴィレッタ「」プッチン
「…貴様ら…」
ロロ「なんですか千草先生」
ナナリー「新婚生活はどうですか?幸せ家族計画ですか?千草先生」
ヴィレッタ「……許さん!」ダダダダッ
ロロ「やばい!逃げろ!」ダダダダッ
ナナリー「千草の乳房をブルンブルン振り乱しながら追ってきてます!?」ダダダダッ
ヴィレッタ「ナナリーは特に許さん!!」
ナナリー「何で私だけ!?」
ロロ「囮は頼んだナナリー!
せめて扇先生専用の乳房に包まれて自分に無いものを呪いながら眠ってくれ!」ダダダダッ
ナナリー「なんですって!?待ちなさい!!!!」ダダダダッ
ヴィレッタ「待つのは2人ともだ!!」ダダダダッ
ナナリー、ロロ「うわあああああああああ!!」ダダダダッ
ルルーシュ「………」ゼエゼエゼエ
「……これはサボるチャンス」ゼエゼエゼエゼエ
ルルーシュ「……」ゼエゼエゼエゼエゼエ
「……駄目だ……オナリーした俺への罰なんだこれは」ゼエゼエゼエゼエゼエゼエ
ルルーシュ「走りきってみせる!」ゼエゼエゼエゼエゼエゼエゼエ
ヴィレッタ「くそ!家に逃げ込まれてしまった!」スタスタ
「しかも家に行ったら行ったで忍者やサイボーグに阻まれた揚句、C.C.にピザを作れと絡まれた!」
ヴィレッタ「明日を楽しみにしておけよ二人とも…」
ヴィレッタ「…さて、ルルーシュはさすがにサボって帰ったかな……」
ルルーシュ「」ヒューヒュー
ヴィレッタ「なんだあの細いの!?」
「ってルルーシュか!?」
ルルーシュ「ア…ヴィレッタセンセイ……」ヒューヒューヒュー
ヴィレッタ「声小さ!」
ルルーシュ「アト 50m ガンバリマス」ヒューヒューヒューヒュー
ヴィレッタ「お前死ぬ寸前な感じだぞ!?」
ルルーシュ「コレハ バツ ナンダ オナリー シタ オレ ヘノ」ヒューヒューヒューヒューヒュー
ヴィレッタ「確かにサボってきた罰なんだが…ん?オナリーってなんだ?」
ルルーシュ「ナンデモアリマセン」ヒューヒューヒューヒューヒューヒュー
ヴィレッタ「よく走りきったな」
ルルーシュ「ええ…さすがに死ぬかと思いました…」プルプル
ヴィレッタ「しかしよく元の状態に戻ったな。まあ元の状態ももやしなんだが」
ルルーシュ「ラクシャータ先生の注射のおかげです。それにもやしはやめて下さい」プルプル
ヴィレッタ「…変な薬物が入ってそうなんだが。成長促進剤とか」
ルルーシュ「…やめてください」プルプル
ヴィレッタ「…ああわかった」
「……もう暗いんだから早く帰れ」
ルルーシュ「…千草先生は愛しの旦那様のところへ帰らなくていいんですか?」プルプル
ヴィレッタ「貴様もか」
ルルーシュ「?俺は全身が痛いのでここで休んでから帰ります」
ヴィレッタ「そうか。それじゃあ先に帰る」
「寄り道せずにまっすぐ帰れよ」スタスタ
ルルーシュ「家族計画は大切にしてください乳房先生」プルプル
ヴィレッタ「貴様!……明日楽しみにしておけ!また明日な」スタスタ
ルルーシュ「楽しみにしておきます。また明日」プルプル
生徒会室
ニーナ(……)カタカタ
(……!)カタカタターンッ
(ふーっ…とりあえずキリのいいところまで終わった…)
(さて帰ろうかな……)チラッ
(え?何でいるの!?)
校庭
ルルーシュ「」プルプルプルプルプル
(携帯は制服の中だから更衣室…周りに人はいない…)プルプル
(こんな事だったら意地を張らずにブルン乳房先生に家まで運んでもらうんだった!)プルプル
(とれる道は二つ。ここで夜を過ごすか這ってでも家に帰るか)プルプル
(…今日は満月か……)プルプル
(……)プルプルムラ
(…いかんムラムラしてきた……)プルプルムラムラ
(満月…男は狼…全身バイブ…条件はすべてクリア……)プルプルムラムラ
(満天の星空の中、星と月だけが見てる中でのオナリーは格別なのだろうか…)プルプルムラムラ
ニーナ(何してるんだろ…)ジー
ルルーシュ(問題はどうやってズボンを脱ぐかだ…)プルプル
ニーナ(どんな言葉で話しかければ…)
ルルーシュ(いっそズボンを穿いたまま…ん?首になんか違和感が…)プルプル
ニーナ(「何してるのルルーシュ?」駄目だ普通すぎる「あなたはやっぱりブリタニアなのよ!」意味がわからない!)
ルルーシュ(これは!?ハリー隊員のグラサン!…しかしなぜ首に?)プルプル
ニーナ(どうしようどうしよう!)プルプル
ルルーシュ(そうか…ダサいと言われ、せめてもの抵抗で首に掛けたんだった)プルプル
(この眼鏡を使ってテコの原理的なやつでズボンが脱げるかもしれない!)プルプル
(フハハハハハ!やれるじゃないか!やれる、やれるぞ!ズボンを脱ぐことが!)プルプル
ニーナ(もう考えても仕方ない!当たって砕けろ!)ダッ
ルルーシュ(ルルーシュ・ヴィブリタニアが命じる!)プルプル
ルルーシュ「ズボンよ脱げ…
ニーナ「あ、あの!!てズボン??」
ルルーシュ「ほわあああああぁぁぁ!!??」
ルルーシュ「誰だ貴様!?ニーナか!!ちょうどいい!俺のズボンを脱がせろ!!」プルプル
ニーナ「えっ?えっ?」オロオロ
ルルーシュ「早くズボンを脱がせッ!!スチュワーデスがファースト・クラスの客に
酒とキャビアをサービスするようにな…」プルプル
ニーナ「え?あ、うん」
ルルーシュ「…はっ!?違う!冗談だ!!忘れてくれ!!!」プルプル
ニーナ「え?あ、うん」
ルルーシュ「本当に違うんだ!だから忘れてくれ!!頼む!!!」プルプル
ニーナ「え?あ、うん」
ルルーシュ「服を取って来てもらうどころか、肩も貸してくれるとは…本当にすまん…恩に着る」プルプル
ニーナ「別にいいのに。いつもお世話になってるから恩返しが出来たよ」
ルルーシュ「…ところでニーナ」プルプル
ニーナ「なに?ルルーシュ」
ルルーシュ「正直に言ってくれ!さっきは何を見聞きした!?」プルプル
ニーナ「さっき?うーん…」
ルルーシュ「……」ドキドキプルプル
ニーナ「何かルルーシュがぶつぶつ言ってて、声をかけたらルルーシュが奇妙な叫び声を上げたことかな」
ルルーシュ「その他は!?」ドキドキプルプル
ニーナ「その他?うーん…ないかな。私もびっくりしちゃってよく覚えてないの」
ルルーシュ「ホッ…そうか…」プルプル
ルルーシュ「ああいいぞ!ニーナは恩人だからな!」プルプル
ニーナ「大げさだよ…それじゃあ質問するね」
ルルーシュ「ああ」プルプル
ニーナ「……」
(大丈夫大丈夫ユーフェミア様可愛い私はできる大丈夫ユーフェミア様可憐
大丈夫私はできるユーフェミア様美しい私は大丈夫)
ルルーシュ「…?どうしたニーナ?」プルプル
ニーナ「……ルルーシュ!!」
ルルーシュ「はいっ!?」ビックゥプルプル
ニーナ「ルルーシュは好きな人はいるの!?」ドキドキ
ルルーシュ「ええ!?」
ルルーシュ「え?あ、うん」
ニーナ「ほんと!?」ドキドキ
ルルーシュ「え?あ、うん」
ニーナ「誰!?」ドキドキ
ルルーシュ「え?それは……はっ!?」
ニーナ「……?ルルーシュ?」ドキドキ
ルルーシュ(俺は何て答えた!?ビックリしすぎて震えが止まったぞ!?好きな人がいると答えたのか!!
適当にごまかせよ俺!!!俺のバカ!!アホ!!ナナリー可愛い!!ペロペロしたい!!……よし落ち着いた
この状況をどうやってやりすごすか…ナナリーと答えるか駄目だナナリーは天使いや大天使だが
俺とは兄妹だ近親相姦はまだしもロリコンは変態だと思われるじゃあロロと答えるか
駄目だただでさえスザクとおホモダチなんじゃないかという噂がある中で
ロロと答えるのは不味いここはやはり生徒会メンバー全員好きだとお茶を濁すしかないか)
ニーナ「ちなみに生徒会メンバー全員好きみたいにお茶を濁すのは無しだからね」
ルルーシュ「」
ルルーシュ(…………)
(ここは真剣に答えないといけない場面だ)
ルルーシュ「……すまない」
ニーナ「……そっか」
ルルーシュ「何を勘違いしているんだニーナ」
ニーナ「え?」
ルルーシュ「今の俺に特別好きな人はいないんだ」
ニーナ「…それじゃあ……」
ルルーシュ「ああ。生徒会のメンバーやクラスメイト、家族たちでワイワイやっているのが一番好きで
特定の誰かが一番好きというのは無いんだ」
ニーナ「…そっか!」
ルルーシュ「期待に添えるような回答が出来なくてすまない」
ニーナ「ううん。いいの。ルルーシュは鈍感だから何となくそうかなあって思ってたから」
ルルーシュ「何だと!?俺のどこが鈍感だ!」
ニーナ「気付いてない時点で鈍感だよ」
ニーナ「やっぱり鈍感じゃん」
ルルーシュ「なに!?」
ニーナ「今度からルルーシュじゃなくてニブーシュに名前変えたら?」
ルルーシュ「ニブ!?…まあいいそこまで言われるのなら俺は鈍感なのだろう」
ニーナ「『だろう』じゃなくて『だ』だよ」
ルルーシュ「うるさい!」
ルルーシュ「前後のつながりがわからん!…まあいい。それで許されるなら出来る範囲の物を出そう」
ニーナ「いいの!?」
ルルーシュ「ああいいぞ」
ニーナ「やった!それじゃあねえ……そのサングラス頂戴!」
ルルーシュ「な!?このハリー大尉モデルのサングラスをか!?」
ニーナ「駄目?」
ルルーシュ「こ、これは通販で虎柄パジャマと一緒でしか買えない限定物なんだぞ…」
ニーナ「……駄目なの?」
ルルーシュ「くっ!持ってけ!」スッ
ニーナ「ありがとうルルーシュ!大事に使うね!」
ルルーシュ「ああそうしてくれ。しかしそれは生徒会メンバーにダサいと言われ俺が涙目になった物だぞ?」
ニーナ「うん。部屋で研究する時に逆にしてヘアバンド的な感じで使うから大丈夫」
ルルーシュ「!?その使い方があったか!!返してくれ!!」
ニーナ「もう私の物だから返せません」
ニーナ「うん。大切に使うね…」ギュッ
ルルーシュ「…俺の家に着いたな」
ニーナ「うん…」
ルルーシュ「それじゃあまたな」
ニーナ「うん…またね!」ニコッスタスタ
ルルーシュ「可愛いじゃないか…」
C.C.「何が可愛いんだ?」
ルルーシュ「うわ!ばけも…!…なんだC.C.か。いつからそこにいた?」
C.C.「お前失礼すぎないか」
ルルーシュ「そんなことはない」
C.C.「……ふん、まあいい。早く夕飯にするぞ。みんなお前を待ってるんだ」
ルルーシュ「そうか。それじゃあ早く行かないとな」
おわり
続きお願いします
ニーナがルルーシュ争奪戦に正式参戦したり
ルルーシュとその妹弟がヴィレッタ先生にしごかれたり
アーニャのブログにシャーリーの恥ずかしい水着が載ってブログがパンクしたり
アーニャが強引に着せられた恥ずかしい水着写真を誤爆してブログがパンクしたり
リヴァルとジノがエアホッケーではしゃいだ後2人でプリクラ撮って鬱になったり
ミレイがニーナからかったと思ったら逆にからかわれたり
スザクののろけにリヴァルが瀕死になったりすると思います
次の日
ミレイ「んで。昨日はどうなったの?」
ニーナ「」
カレン「え?なになに?」
ナナリー「この泥棒雌豚が」ギリギリギリッジワッ
ロロ「許さない許さない許さない許さない許さない許さない……」ブツブツ
ミレイ「んー。ルルーシュに何か物貰ったみたいなんだよね」
カレン「え!?何それずるい!!!!」
ミレイ「ねー。ずるいよねー」
カレン「ルルーシュ!!私にも何か頂戴!!!!!!!!!!」
ルルーシュ「必死すぎるだろカレン…」
ニーナ「もうやめて…」
カレン「ずるいよニーナ!!ルルーシュ!!私も欲しい!!!」
ルルーシュ「だから必死すぎるだろ…」
ナナリー「今日こそ一緒にお風呂今日こそお兄様の貞操今日こそ…」ブツブツ
ロロ「兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん…」ブツブツ
ミレイ「羨ましいな〜ルルーシュに物をもらってー」
ニーナ「……羨ましいでしょ」
ミレイ「え?」
ニーナ「羨ましいでしょー!ルルーシュが身につけてたもの貰ったんだよ!」
ミレイ「」
ミレイ「も、貰ってない…」
ニーナ「私が貰ったのはすっごいルルーシュの匂いが付いてたよ!!」
ミレイ「なん…だと…」
ルルーシュ「」
カレン「もうこうなったら脱ぎたての下着しか…!」
ルルーシュ「!?や、やめろカレン!それは流石に犯罪だぞ!!」
ナナリー「もうこの場で犯すしか…!」
ロロ「兄さんの処女、いただくよ」
ミレイ「うん…」
ニーナ「ミレイちゃんもアピールしなよ」
ミレイ「え!?でも私は…」
ニーナ「私に発破をかけたんだから今度はミレイちゃんの番だよね」
ミレイ「う、うん」
ニーナ「一緒にがんばろ!」
ミレイ「うん!」
カレン「弾けろズボン!!!!」
ルルーシュ「いやああああああああああ!!!!!」ビリィッ
ナナリー「ナイスですカレンさん!後はただの布切れ一枚だけです!!」グイーッ
ロロ「今だ!!僕のスラッシュハーケンで兄さんの絶対守護領域を突き破る!!!」グイッ
ルルーシュ「いやあああああ!!誰か助けてええええ!!!!」
「て何だこの状況!?」
カレン「やばっ!先生が来た!!」ソソクサ
ルルーシュ「いいところに来てくれた千草!!俺を助けろ!!!」
ナナリー「千草先生は引っ込んでて下さい!!」
ロロ「そうです!これは僕達家族の問題です!!」
ヴィレッタ「そ、そうか」
ルルーシュ「いいから早く助けろ千草!!お前の乳房は飾りか!?」
ナナリー「幸せ家族計画が上手くいってないからって、私たちの幸せ家族計画の邪魔をしないでください!!」
ロロ「そうだよ!!どうせ『要のここ…とってもハドロン砲』とか言ってるんでしょ!この痴女!痴女痴女千草!!」
ヴィレッタ「もう許さん」ブチィッ
ナナリー「『千草の乳房が揺れたら気をつけろ…』これが噂の…」ガクガク
ロロ「鳥が空を飛び回れるように」ウフフフ
ヴィレッタ「とりあえず校庭に連れて行くぞ。おとなしくしろ」ムンズ
「邪魔したな」バタン
ニーナ「…なんか凄かったね…」
ミレイ「うん…」
ミレイ「なに?」
ジノ「」
リヴァル「」
ニーナ「あの二人は何でダウンしてるの?」
ミレイ「昨日、ゲームセンター行ってエアホッケーで白熱したらしいのよ」
ニーナ「ああ、今日の新聞に載ってたね
『ナイトオブラウンズ!その実力を見せつけるものの一学生と引き分け!』って」
「ああ!だからダウンしてるんだ!」
ミレイ「そこまではよかったらしいのよ」
ニーナ「?」
ミレイ「その後が問題でね…」
リヴァル「いやー面白かった!!」
ジノ「私と互角の勝負をするとは!やはり庶民の生活は面白い!」
リヴァル「いやいや。俺よりうまい奴なんてもっといるよ」
ジノ「な!?…やはり庶民の生活を極めるのは厳しいようだな…」
リヴァル「まあまあ!そんなに肩ひじ張らないでリラックスリラックス!」
ジノ「確かにそうだな!…それじゃあ次は…ん?何だろうあれ?」
リヴァル「あれか?あれはプリクラって言ってその場でデコレーションを施したシールが出来るんだ」
ジノ「凄いなそれは!じゃあ早速ヤりにいこう!!」 ピクッ
リヴァル「えー…男同士でそれはちょっと…」
ジノ「怖気づくなんてリヴァルらしくないぞ!」
リヴァル「…そうだな!さっそく行こう!!」
ジノ「そうこなくてはな!!」
ジノ「中はずいぶんと狭いな…」
リヴァル「そういうもんなんだよこれ」
ジノ「そうなのか」
リヴァル「それよりもっとこっちよれって!写って無いぞ!」
ジノ「それは不味い!!」グイイッ
リヴァル「ちょっwwww寄wwwりwwwすwwwwwぎwwwwww」パシャッ
「あ」
ジノ「ん?」
リヴァル「もう写真撮り終わっちゃった」
ジノ「本当か。案外あっけないんだな」
リヴァル「そんなもんだよ。さてデコレーションするか」
ジノ「私に任せてくれ」キリッ
リヴァル「それじゃあ頼むぞ!」
リヴァル「おま!俺の顔にヒゲ書きすぎだろ!」
ジノ「まだ足りない」カキカキ
リヴァル「そっちがその気ならこっちだって!」ポチポチ
ジノ「あ!ハゲはやりすぎだろリヴァル!」
リヴァル「ヤられたらヤり返せってな!」 ピク
リヴァル「さて切り分けますか!」
ジノ「ああ!……なあ」
リヴァル「ん?」
ジノ「なんか遠巻きに見られてないか?」
リヴァル「ん〜そうか〜?そんなこと…」
ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ
リヴァル「……あるな……」
ジノ「何なんだいったい?」
女性客「あ、あの!!」
ジノ「はい?何でしょうか?」
女性客「ナイトオブスリーのジノさんですよね!?」
ジノ「はい。そうです」
リヴァル「なんだ〜。ナイトオブラウンズを遠巻きに見てただけか」
「モテモテじゃねえかこのやろ!うりうり!」グリグリ
ジノ「はっはっは!モテル男はつらいね!」
ジノ「え?何がやっぱりなのでしょうか?」
女性客「質問よろしいでしょうか!?」ドキドキ
ジノ「はい。いいですよ!」キリッ
リヴァル「羨ましいな…割とマジで……」
女性客「ジノさんはホモなんですか!?」
ジノ「」
リヴァル「」
女性客「否定しない…ホモなんだ……」
ジノ「い、いやいや!違う違う!私はホモじゃない!!」
女性客「焦って否定する…怪しい」
リヴァル「ジノはちゃんと女性が好きだって!本当だよ!!」
女性客「男がかばう……決定的ね……」ホモォ
ジノ「」
リヴァル「」
ジノ「」
記者「先ほどの話は本当なのでしょうか!?」
ジノ「」
記者「反論しない…本当なんだ…」
ジノ「」
記者「それじゃあおホモダチのあなたもやはりホモなのでしょうか!?」
リヴァル「」
記者「やはり反論しない…これは決定的だ!!さっそく社に帰って記事を書かねば!!」ダッ
ジノ「」
リヴァル「」
ニーナ「それはひどい」ブワッ
ミレイ「でしょー!だから何とかしたかったんだけど無理でした……」
ニーナ「それじゃあ『ナイトオブラウンズ!その実力を見せつけるものの一学生と引き分け!』って…」
ミレイ「あっち方面の記事ってこと」
ニーナ「もうやだこの国…」
ミレイ「本当にね…」
ニーナ「うん。朝寝坊しちゃって…」
ミレイ「ふーん」ニヤニヤ
ニーナ「な、なに?みれいちゃん?」
ミレイ「昨夜はお楽しみでしたね」ニヤニヤ
ニーナ「!!!!!」
ミレイ「ねえ何R?何R?」ニヤニヤ
ニーナ「あうあうあー」
ミレイ「すっごい匂いついてたんだからさぞかし盛り上がったんでしょうね」ニヤニヤ
ニーナ「」
ニーナ「ずるいよミレイちゃん」グスッ
ミレイ「可愛いわね」
ニーナ「え?」
ミレイ「なんでもない。話は戻るけど、ジノもリヴァルもその記事くらいじゃダウンしないんだけどね」
ニーナ「それじゃあなんで隅っこでダウンしてるんですか?」
ミレイ「よーく耳をすませてごらん」
ニーナ「???」
世間一般でも非難は比較的多い。でも、俺は応援するよ!だって親友じゃないか!
世間一般からの非難と言えば俺とユフィの恋愛も身分違いとして非難されがちなんだよね。
でもロミオとジュリエットっていう名作もあるからか後押しもそこそこあって俺は嬉しいんだ。
それにユフィは自分よりも他人を優先する性格なんだけど、こと恋人の僕に関してはかなりわがままなんだよね。
ちょっとでも女性を目で追ったら『スザク!あなたは私の騎士でしょう!』って顔をつかんで引き寄せてくるんだ。
その嫉妬が可愛くてついついからかっちゃうんだけど、やりすぎるとほっぺた膨らましてむくれるんだ。
それもそれで可愛いし、ほっぺたをつつくと柔らかいほっぺたでほんわかしたりするんだ。
でも基本は大変で、ユフィの命令ををよく聞かないといけないんだ。でも、その命令が可愛いんだまた!
『私と手を繋ぎなさい』って赤い顔をしながら言ってきたり、人気のないところに来たら『わ、私にキスをしなさい!』
なーんて事を言ってきたりね!それで唇じゃなくておでこや頬、鼻や手の甲にキスしたらちょっと残念そうな顔するんだ。
『え…あの…出来れば…ですね…』って顔を赤らめながら言ってくるんだ!
ああもう!ユフィ可愛すぎ!!愛してるよユフィ!!!!!その後?ああもちろん唇にキスするよ
だって可愛すぎるのは罪だから罰をあたえないといけない(キリッ なーんてね!!ああそうそう……それで以下略」ペラペーラ
リヴァル「モウ ヤメテ…」
ジノ「コノ セカイ ハ ジゴク ダ」
ニーナ「…なんかすごいね…」
ミレイ「うん…愛が溢れてるよね」
ミレイ「あ、その辺はなんとなくわかってるんだ」
ニーナ「うん。噂があったから…あれ本当なの?」
ミレイ「まあ大体あってると思うわよ」
ニーナ「それじゃあシャーリーがほとんどティーバックの水着の写真や
アーニャのひらがなゼッケンがある紺色のスクール水着を着た写真って本当なの?」
ミレイ「うん。本当。ちなみに誤爆したアーニャが腹いせにヴィレッタ先生のほとんど紐水着の写真もアップしたらしいよ」
ニーナ「ヴィレッタ先生完全に被害者じゃないですかそれ!?」
ミレイ「うん。扇先生は綺麗な妻の写真を見れて嬉しいけどみんなに見られたのが複雑って言ってた」
ニーナ「完全にのろけですねそれ」
ミレイ「ヴィレッタ先生も最初は乳房を揺らしてたんだけど、その言葉を聞いたら顔が赤くなって揺れが収まったのよ」
ニーナ「はやくこどもつくればいいのに」
ミレイ「本当にね」
ニーナ「本当だ」
ミレイ「ほら〜!解散するよ〜!!」パンパン
スザク「あれ?もうこんな時間か。それじゃあユフィのところに行くのでまた明日!」ガチャッバタンダダダダダッ
ミレイ「またね!…ってもうあんなところにいる…よほど好きなんだなぁユーフェミア様のこと」
ジノ「オツカレサマデシタ…」
リヴァル「オツカレサマデシタ…」
ミレイ「あ、うん、お疲れ…」
ジノ「カエッテ ハヤク ネヨウ…」ガチャッ
リヴァル「オレモ カエッテ ハヤク ネヨウ…」バタン
ミレイ「本当にお疲れ…」
ニーナ「負けないで…」
ニーナ「今日も研究をやって行こうかと思うの」
ミレイ「そっか。それじゃあまた明日!」
ニーナ「うん。また明日」
生徒会室
ニーナ(うーん…今日はこれくらいでいいかな?)
ニーナ(さーて帰って私の月光蝶でユニバースを…)
ルルーシュ「昨日に比べたら今日は楽だったな…」ガチャッ
ニーナ「きゃああああああああああ!!!!」
ルルーシュ「うおおおおおおおおおおおおおおお!!?!?!?!?」
ニーナ「てルルーシュじゃない!どうしたの?」
ルルーシュ「なんだニーナか。いや、上着を生徒会室脱がされたままだったから取りに来た」
ニーナ(!?お宝発掘失敗した!!!)
ルルーシュ「うん?どうしたニーナ?この世の終わりみたいな顔してるぞ」
ニーナ「ううん!何でもないの!…あれ?上着ってどこにあるの?」
ルルーシュ「あれ?本当だ…?かわりに変なカードが刺さってる…」
ニーナ「変なカード?」
ルルーシュ「ああ。えーと『あなたの上着は頂いた。by怪盗紅蓮』…なんなんだこれ?」
ニーナ「さあ?」
ニーナ「そういえばナナリーとロロはどうしたの?」
ルルーシュ「倒れたから咲世子とジェレミアに運んでもらった。俺じゃ担げないからな」
ニーナ「そっか。ルルーシュのもやし」
ルルーシュ「もやしはやめろ」
ニーナ「ごめんごめん」
ルルーシュ「わかればいいんだ」
ニーナ「…あのね…私、なんとなくルルーシュの言ってたことが分かったかも…」
ルルーシュ「うん?何のことだ?」
ニーナ「みんなでわいわいやってるのが好きっていうの」
ルルーシュ「ああそれか。やはりいいものだろう?」
ニーナ「うん。みんないい人で私本当に良かったって思う」
ルルーシュ「それは俺も同意だ」
ルルーシュ「でも?」
ニーナ「やっぱり誰の一番になりたいなって思う…」
ルルーシュ「そうか。ニーナは可愛いんだから一番になれると思うぞ」
ニーナ「え!?本当!?本当に本当!?」
ルルーシュ「あ、ああ」
ニーナ「そっか…」
ルルーシュ「ああ。それじゃあまた明日」
ニーナ「うん。また明日」ニコッ
ニーナ(うーん…)ジー
ニーナ(やっぱりルルーシュってユーフェミア様に似てるような気がする…)ジー
ニーナ(まあいっか。ルルーシュはルルーシュで好きだし)
ニーナ(ふふっw私が男を好きになるとは思わなかったなぁ…)
ニーナ(あ!明日は早く起きないとまたからかわれちゃう!)
ニーナ(それじゃあお休みなさい。ユーフェミア様、ルルーシュ…)
おわり
ちなみにニーナは可愛いから
結構キャラ多かったな。よく捌いたわ
Entry ⇒ 2012.05.05 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
玉城「やっぱり尻フェチなのか?」 ゼロ「は?」
ゼロ「???」
玉城「いやー、超人ゼロにも人間らしい所が少しはあったってことだな!わはは!」
ゼロ「……玉城、話が見えないんだが」
玉城「あの女のことだよ!いつもそばに侍らせてる……」
ゼロ「c.c.のことか……?……ますます意味不明だな」
玉城「いやな?あのよくわかんねぇめんどくさい女を、なんでゼロが囲ってるのか、て話だよ」
ゼロ「……玉城、前にも説明したと思うが、c.c.は私の古くからの同志だと……」
玉城「あぁん?そうだっけか……でもよ、男と女だぜ?“そういう”関係なんじゃないかって思っちまうわけよ、こっちとしては」
ゼロ「……そういう関係とは何だ」
玉城「まったまたとぼけちまってぇ!これよ、コ、レ!」スポスポ
ゼロ「……?」
)
扇「!……お、おい玉城!何か向こうの方で呼ばれてるぞ!いってやれ、先輩だろう?」
玉城「おほっ!そうそう俺様は黒の騎士団幹部の玉城様よ!後輩に呼ばれてるなら仕方ねぇ!待ってろ待ってろ!!」
ゼロ「お、おい!?」
ルルーシュ(指に輪……指輪……婚約ということか?いや、まだ15パターン以上の解釈があるから決めつけるのは早計……)
扇「い、いやぁゼロ、すまないな……玉城も相変わらずで……」
扇「そう言ってもらえると助かるよ……しかしアイツを始め一部の団員達にはアルコールが入ってるようだが……」
ゼロ「私が許可したんだ、構わないさ。まだまだ本来の目的には遠いが、大きな一歩であるのは間違い無いのだから」
扇「しかし、カレンのこともある」
ゼロ「……正直そこは私も迷いどころだったが……組織においてガス抜きは必要なことだ。こういう時、玉城のような人材は貴
重だよ」
扇「……そうか……君がそこまでいうなら、俺も束の間の休息を楽しませてもらうよ」
玉城「♪おっれはー、せんぱいー、ぜーろのー、しんゆうー!!!」スポスポ
天子「星刻、あちらの黒の騎士団の方を見て下さい!すごく楽しそうに踊っていますね!」
星刻「ふ、そうですね、実に楽しそう……な゛!」
玉城「♪おっれはー……はぇ?」スポ
星刻「貴様!!そのような天子様に悪影響の出るやもしれぬ舞を見せるとは……!!!天誅!!!」
玉城「ぎゃああああああああああああ!!!」
天子「し、星刻!?」
星刻「天子様、貴方様を守るのがこの私の役目……多少行き過ぎているように感じるやもしれませんが、何卒ご理解を」
天子「そ、そうなのですか……」
玉城「」
ルルーシュ「愚問だな。何の為のゼロ、何の為の黒の騎士団だと思っている?構成員はまだしも、俺に必要以上に休む暇がある
のなら」
c.c.「ブリタニア打倒の策を考える時間に回すとでも?」
ルルーシュ「……分かり切っているならそういう質問をしなければいいのだ、魔女め」
c.c.「ふ、確かにな」ヒック
c.c.「おや、童貞坊やのくせに鋭いじゃないか」
ルルーシュ「今の流れで何故童貞という言葉が関係あるのだ……しかも決めつけるな」
c.c.「はいはい……まぁそれは置いておいて、お前の質問に答えようじゃないか」
ルルーシュ「……ふむ……妙に素直だな。やはり今のお前は何かおかしい。酒でも入ったか」
c.c.「正解だな。先程中華連邦側からワインの差し入れがあった。
解放の記念とささやかなお礼にと。本格的なものは情勢が安定してからまた改めて、だそうだ」ヒック
c.c.「しかし坊やは未成年だ。毒見も兼ねて私が全部飲んでおいたさ。
……なかなかどうして趣味の良いワインだったよ」
ルルーシュ「……全部か」
c.c.「全部だ。不服か?」
ルルーシュ「いや……確かに俺はそういうものに執着は無い。
……とはいえ全部とは、呆れを通り越して何も言えん……」
c.c.「手に入る材料の関係で、最近のピザは大味になりがちだったのだがな。
あんな良い具合にマッチするとは……おかげで普段の倍は食べてしまったよ」ゲプー
c.c.「安心しろ、私は太らない。しかしお前は運が良い。素面の時にそんなことを言ってみろ。
今頃壁か床にキスをしている所だぞ?寛大な私に感謝しろ?
……そうだな、キスの一つくらいくれたっていいんじゃないか、ん?」ヒック
ルルーシュ「はぁ……まぁもういい。これから俺は今後の動きについて……おい!!!」
c.c.「なんだ?」
ルルーシュ「……なぜ俺の机の上に液体が散乱しているのだ!!しかもこの匂い……」
c.c.「ああ、ラー油だな」
ルルーシュ「さも他人事のように振る舞うな!こんなことをやらかすのはお前しかいないだろう!!」
c.c.「食べるラー油の方が良かったか?ミーハーだな。あれは固形物が入っているからピザには合わないんだが」ヒック
c.c.「一枚を一秒で一気に食ってみた。なかなかの満足感だったよ。
……服や回りに色々飛び散ってしまうのが難点だな」
ルルーシュ「いつも通りそっちの机で食べればよかっただろう!?これでは単なる嫌がらせだ!!」
c.c.「チーズ君に被害が出る可能性のある選択肢を私が取ると思うか?
やはりお前は本質が見えているようで見えていないな、ルルーシュよ」ヒック
ルルーシュ「こ、こいつ……!」
ルルーシュ「?!」
c.c.「……冗談だ、この童貞坊やめ。しかしこんなあからさまな媚び媚びのキャラ作りに反応するとは……
やはりお前は童貞だな。なぁ、マリアンヌ?」ヒック
ルルーシュ「なぜそこで母さんの名前が出てくるんだ?!ああ!もういい!酔っぱらいはしばらく黙ってろ!!」
c.c.「(●)」ヒック
ルルーシュ「仮面で遊ぶのも禁止だ!!」
ルルーシュ「……ふぅ……機情との専用通信機にまで飛び火していた時はどうなるかと思ったが……
とりあえずこれで元通りだろう」
c.c.「……よく頑張ったな……独りで……うぷ……」
ルルーシュ「……その様子だと酒は抜けたようだな」
c.c.「正直……すまなかった……」
ルルーシュ「今更過ぎて何も思わないぞ」
c.c.「うぅ゛……悪かったよぅ……」
c.c.「くっ……妙にピザに合うあのワインが悪いのだ……」
ルルーシュ「際限無く飲むからだ、馬鹿者め。独りで1ダースも空ける奴が悪いに決まっている」
c.c.「……ふ、我ながららしくない……自分でも驚いているさ。まだこんな感情が残っていたとは」
ルルーシュ「……?」
c.c.「その……つまりだな?私は、お前がひとまず大きなことをやり遂げたのが、予想以上に……」
c.c.「……やめた、柄じゃ無い……ああそうとも、私はc.c.。こんな感情はとうに捨てたのだ」
ルルーシュ「独りで勝手に納得するんじゃない」
c.c.「……あ、待て待て待て……ぐぬう……気持ち悪……」
ルルーシュ「何をやっているんだ……しようの無い女め……ほら、背中さすってやるから……」
c.c.「……すまん、本気で助かる……」
ルルーシュ「ここで戻したらしばらく出入り禁止だがな」
c.c.「安心しろ……ここにはチーズ君もいる……第一ピザを戻すなんてありえん」
ルルーシュ「……妙な所で執念深い奴だ」
ルルーシュ(以前よりc.c.に甘くなっている……?)
ルルーシュ「…………ふん」
ルルーシュ(我ながら馬鹿馬鹿しい。数回のキス程度で靡くなんて童貞そのものではないか)
ルルーシュ(……だが……共犯者として得難い存在であるのは確かだ。憎からず思っている面も否定できん、か)
c.c.「くぅ……耐えろ……耐えるんだ……ピザ……チーズ君……」
ルルーシュ(とりあえずピザ要素が難点だな)
こいつに情が移ってしまっては、ブリタニア攻略の邪魔になるだけなのにな)
c.c.「……ルルーシュ、すまんちょっと横になる」
ルルーシュ「……!あ、ああ、構わ……ん……」
ルルーシュ(……………………尻だな……………………)
c.c.「……?どうかした……うぷ……」
c.c.「……?男のツンデレはみっともないと聞くが……」
ルルーシュ「お前な……!?人がせっかく厚意で看病してやっていると……」
c.c.「……悪くないかもな」
ルルーシュ「は?」
c.c.「……なんでもないさ、とりあえずもう少しこのまま……」
ルルーシュ「……ふん、やはりお前は理解不能だ」
c.c.「褒め言葉をありがとう、坊や」
ルルーシュ「…………」
ルルーシュ(…………尻…………)
ルルーシュ(……ハッ!?……さっきといい、俺は何を……)
ルルーシュ「……玉城め……」
c.c.「宴会太政大臣がどうかしたか?」
ルルーシュ「何でも無い、こちらの話だ」
ルルーシュ(……ああ、確かにこいつのヒップ周りは芸術品だと言っても良いかもしれん)
ルルーシュ(ホットパンツからすらりと伸びる脚、陶器のような肌、ふっくらと肉の付いた太もも……)
ルルーシュ(黙っていれば相当な美人であるのは間違いないのだし、団員達がよく目で追っているのも知っている)
ルルーシュ(だが!俺には野望がある!ナナリーがいる!カレンも助けなければならない!こんなことに構っている暇は無いのだ!)
ルルーシュ(そして断じて尻フェチなどでも無い!)
ルルーシュ「俺は脚フェチだ!!」
c.c.「」
ルルーシュ「」
c.c.「……」
ルルーシュ「……ご、誤解だ」
ルルーシュ「くっ……!俺としたことが……」
c.c.「気にするな、童貞坊や」
ルルーシュ「だからその呼び方はやめろと……!」
c.c.「違うのかな?脚フェチ君?シャーリーが聞いたら喜ぶかもな?」
ルルーシュ「ぬうううう!!!c.c.!!!」
c.c.「あはははは!やはりお前は面白いなぁ、ルルーシュ」
c.c.「言われずとも」
ルルーシュ「クソッ……!さっきの掃除といい、お前の介抱といい、もう沢山だ!俺は寝る!」
c.c.「溜まっている案件を片付けるのは?」
ルルーシュ「明朝でいい!カレンのこともある、早朝から動きだすと団員にも指示を飛ばしておけ!いいな?!」
c.c.「分かった分かった、早く休んでおけ、ルルーシュ」
ルルーシュ「ふん!魔女め……覚えていろ!!」
c.c.「うん……そうそう、妙な所で意地っ張りで、変な所で優しいのがまた、な?」
c.c.「ん?……何を言い出すかと思えば……そんなことは考えても仕方の無いことさ、都合が良い仮定だけの話なんて、な」
c.c.「……でも……魅力的なのは否定しない。時代が、立場が、世界が違っていたら……或いは……」
c.c.「ふふ、その通り。らしくない。私もやきが回ったか……」
c.c.「……今日はこの辺にしておくよ。坊やに頼まれごともされているし、ちょっとした用事も出来た」
c.c.「ではまたな……マリアンヌ」
ルルーシュ(そういえばなぜあそこでシャーリーの名前が出てくるのだ……?やはり意味不明だ、あのピザ女め……)
ゼロ「おはよう、団員諸君。昨日はお楽しみだっただろうが、今日からはまた通常の活動に戻る。各員気を引き締めるように」
ディートハルト「それでは早速定期報告といきましょうか……二日酔いの団員にはペナルティでも?」
ゼロ「構わん。その代わり今後一層の働きを期待するとしよう。なぁ玉城?」
玉城「わ、分かってるよ!これからカレン救出に向けて俺様の快進撃をだなぁ!……おぇ……」
藤堂「……」
藤堂(……千葉特製の酔い覚ましが無かったら示しが付かない所であった……精進せねば……)
ゼロ「……c.c.か。珍しいな、こんな早くに」ピキピキ
c.c.「まだ怒っているのか?器の小さい奴だな」
ゼロ「ふん……悔しいがお前の言う通りだ……いいだろう。もう昨日のことは関係無い」
c.c.「うむ、それでいい…………」
ゼロ「……何だ?まだ何かあるのか?」
ゼロ「……?ああ、そういえば」
c.c.「!」
ゼロ「ただでさえサボりと遅刻癖のあるお前が、こんな早朝からの会議に出るというのは珍しい」
c.c.「…………まぁな。たまにはこういうこともあるさ」
ゼロ「今後もせめて出席率を上げろ。ただでさえお前のポジションは浮遊気味なんだ。玉城辺りの邪推にも飽きてきた」
c.c.「ふん……気が向いたら善処してやるよ」
ルルーシュ(……いきなり機嫌が悪くなった……?やはりよくわからん女だ)
ゼロ「ラクシャータか。まだ遅刻にも入らない時間だ、気にするな」
ラクシャータ「フォローありがとうよ……おや、そういえば珍しい格好だねc.c.。カレンのパイロットスーツだなんて」
c.c.「……手持ちの服にちょうどいいのが無くてな。カレンには悪いが予備を使わせてもらった。私の分も含めて新しいのを手配してくれると助かる」
ラクシャータ「それ位ならすぐさね。でもサイズ位は計らせてもらうよ」
c.c.「無論だ。昨日の内に話は通しておいた」
扇「中華連邦での戦いで全体的に消耗しているし、一気に配備を整えるついでなら問題は無いかと思ったんだが」
ゼロ「ふむ……」
ディートハルト「合衆国立ち上げの大事な時期ですし、ベストな選択かと思われます」
扇「元々今日の会議で色々と聞くつもりだったんだ。他の部署……場合によっては個人でもいい。
何か必要なものがあれば今日明日中にまとめるから、そのつもりで頼む」
ゼロ「いいだろう。その件は扇に一任しよう。他の団員も協力するように」
ディートハルト「さて、主要な役職も揃ったことですし、改めて会議を続けましょうか。まずは……」
c.c.「なんだい、神楽耶」
神楽耶「珍しいですわね、貴女のような方がそんな露骨に……これは宣戦布告ということでよろしいのかしら?」
c.c.「宣戦布告、ね。解釈はそっちに任せるが……やはりお前は器の大きな女だよ。ゼロなんかよりもよっぽどな」
神楽耶「あら!妻は夫を優しく包み込まなくてはならないものではなくて?」
c.c.「……ふ、違いない」
c.c.「ラクシャータか。からかいにでも来たか?」
ラクシャータ「半分当たりかな。報告は部下任せで十分だし、何か面白そうなことがあるなら尚更さ」
c.c.「もう半分は?」
ラクシャータ「パイロットの寸法は基本的に私が直接測るんだ。そいつが女なら是非も無いだろう?」
c.c.「成程。なら早速頼むよ。ウエストがきつくて動き辛いんだ」
ラクシャータ「あっははは!カレンの奴、悔しがるだろうねぇ!」
カレン「……へっぶし!!うぅっ、くそぅ、ブリタニアめぇ……」
カレン(……なんだろう、この得体のしれないイライラは……)
ゼロ「c.c.」
c.c.「なんだ?」
ゼロ「俺はこれから学園に戻る準備をする。しばらく頼んだぞ」
c.c.「あぁ、分かった」
ゼロ「……そういえば何故今更パイロットスーツを使う?私服も何着かは用意してあるだろう。
団員服の予備が無くなったわけでもあるまい」
c.c.「……これだから知識だけの童貞こじらせてる奴は……」
ゼロ「お前な……いい加減何かに付けて童貞童貞というのは止めろ!!」
c.c.「ならチェリー坊やなら構わないのか?」
ゼロ「同じじゃないか!!」
c.c.「ふ、冗談だよ……仕方ない。タイミングを逃しているとはいえ、ヒントは教えてやらなくもない」
ゼロ「タイミング?ヒント?何の話をしている」
……喜べ坊や。私の中でのお前の評価が、チーズ君を超す日も近いぞ?」
ゼロ「だから何の話だと……」
c.c.「……一度しか言わん。よく聞いて後は自分で判断しろ」
ゼロ「む……」
c.c.「…………『操立て』と日本では言うらしい」
ゼロ「は?」
c.c.「さ、さて……ラクシャータに寸法を計ってもらうとしよう。じゃあな」
ゼロ「お、おい?!」
「それはそれで」「ピチピチパイスーありがとうございます」
という人種もいたので、男性団員の士気が落ちるような事にはならなかった。
それ以外の変化といえば、神楽耶が今まで以上にゼロにべったりになった事と、
しばらくルルーシュがc.c.を避けがちになったこと位であった。
当のc.c.は、ルルーシュのうぶな反応を終始楽しんでいたとかなんとか。
c.c.「……素直になれだと?それは坊やが素直になってからだな」
終わり
な?
思いついて書きためた分はこんなもん
ていうか何を期待するんだこの話にwww
シャーリーの話は面白そうだから書こうかな
でもc.c.とルルたんが一番れす^p^
シャーリーの話とガウェイン云々とバカップルものは考え中
スパロボのおかげで久し振りにギアス見たからクロスものとかも書くかもしれない
ご飯食って寝る^q^
Entry ⇒ 2012.05.04 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「またスザクの机の上に花瓶が置かれている」
ルルーシュ「……」
スザク「おはよう、ルルーシュ」
ルルーシュ「あ、ああ」
スザク「あれ?また花瓶が」
ルルーシュ「スザク……」
スザク「いつも僕の席に置かれてるんだ。これは教卓のところにあるやつなのに」
ルルーシュ「……」
スザク「戻さないと。あ、そうだ。ついでに水も変えておこう」スタスタ
ルルーシュ(スザク……)
ルルーシュ「……」
スザク「誰なんだろうな、場所を間違えてるのは」
ルルーシュ「そ、そうだな」
スザク「1限は……あれ?」
ルルーシュ「どうした?」
スザク「おかしいな。ちゃんと持ってきてたはずなのに」
ルルーシュ「……」
スザク「教科書が全部なくなってる」
ルルーシュ「……」
スザク「忘れてきたみたいだ。ルルーシュ、悪いけど見せてくれないか?」
ルルーシュ「それは構わないけど」
スザク「ありがとう」
ルルーシュ「……」ギリッ
スザク「ルルーシュ」
ルルーシュ「どうした?」
スザク「教科書あったんだ」
ルルーシュ「どこに?」
スザク「ゴミ箱の中。誰かが間違えて捨てたみたいだ」
ルルーシュ「おい……」
スザク「ところどころ破けてるけど読めないこともない」
ルルーシュ「……」
スザク「さっきは見せてくれてありがとう。ルルーシュ。飲み物でも奢るよ」
ルルーシュ「そんなの気にするな」
スザク「次は体育だな。急がないと」タタタッ
ルルーシュ「スザク……」
スザク「あ、ルルーシュ」
ルルーシュ「どうした?早く着替えないと遅刻するぞ?」
スザク「ごめん。次の体育は休むことにする」
ルルーシュ「体調でも悪いのか?」
スザク「いや。さすがにこんな落書きされた体操服では授業に出れない」
ルルーシュ「……っ」
スザク「先生にふざけてると思われるかもしれない」
ルルーシュ「まて」
スザク「上手く言い訳しておいてくれると助かる。それじゃあ洗ってくるから」タタタッ
ルルーシュ「あ……」
ルルーシュ「はぁ……」
ルルーシュ「……」
スザク「ふんふふーん」ジャブジャブ
ルルーシュ「スザク」
スザク「ルルーシュ?!授業はどうしたんだ?」
ルルーシュ「なんて書かれていたんだ?」
スザク「え?大きく『死ね!!!!』って」
ルルーシュ「……」
スザク「体操服に恨みでもあるんだろうな」
ルルーシュ「スザク……」
スザク「体操服を殺すなら、引き裂いたほうがいいのに」
ルルーシュ「……」
スザク「ふんふふーん」ジャブジャブ
ルルーシュ(スザク……わざとか?わざとなんだろ?)
ルルーシュ(気丈に振舞っているだけなんだろ……スザク……!!)
スザク「あれ、漂白剤使いすぎたか?校章が剥げてしまった……まずいな……怒られるかも……」
スザク「あれ?」
ルルーシュ「今度はどうした?」
スザク「弁当箱がなくなってる。朝、確認したときはあったんだけど」
ルルーシュ「……」
スザク「もしかして……」スタスタ
ルルーシュ「おい」
スザク「えっと……」ガサガサ
スザク「ルルーシュ!!見てくれ!!やっぱりゴミ箱の中にあった!!」
ルルーシュ「……っ」
スザク「よかった。中身は無事だ。大方、ゴミに間違えられたんだろうな」
ルルーシュ「……」ギリッ
スザク「ルルーシュ、さ、食べようか」
ルルーシュ「あ、ああ……そ、そうだな……」
スザク「どうした?気分でも悪いのか?」
スザク「あれ?」
ルルーシュ「……」
スザク「トイレに行く前はちゃんとあったのに……椅子がないな」
スザク「どこにいったんだろう」キョロキョロ
ルルーシュ「スザク……」
スザク「教室にはないみたいだな。ちょっと探してくる」
ルルーシュ「まて」
スザク「なんだ?」
ルルーシュ「スザク、強がりはもうやめろ」
スザク「強がり……」
ルルーシュ「俺が……」
スザク「ルルーシュ。何を言っているんだ。僕は何も強がってなんかないよ」
ルルーシュ「そんなわけ―――」
スザク「じゃあ、生徒会室には先に行っててくれ。椅子が見つかったらすぐに行くから」タタタッ
だから地味な嫌がらせを続ける
ミレイ「スザクくん、遅いわねー。ルルーシュ、何か聞いてない?」
ルルーシュ「いえ……」
ミレイ「そう……」
シャーリー「……ねえ、ルル」
ルルーシュ「会長には黙っておこう」
シャーリー「でも……」
ルルーシュ「言ったところで状況が悪化するだけだ」
シャーリー「……」
カレン「でも……仕方の無いことじゃ……」
シャーリー「カレン」
カレン「彼……イレヴンだし……」
シャーリー「それは……」
ルルーシュ「カレン……」
カレン「あたしはそういうの……嫌いだけど……」
ナナリー「すっかり遅くなってしまいましたね、咲世子さん」
咲世子「はい。急ぎましょう」
ナナリー「生徒会室までお願いします」
咲世子「畏まりました」
咲世子「―――おや?」
ナナリー「どうかしましたか?」
咲世子「スザクさんが中庭で何かを探しているようです」
ナナリー「スザクさんが?あの……」
咲世子「はい。少し寄り道ですね」
ナナリー「ごめんなさい」
咲世子「いいのですよ」
ナナリー「スザクさん……何を……」
咲世子「……」
スザク「ここにもないか……。一体、どこまで移動したんだ、僕の椅子」
ナナリー「スザクさん」
スザク「え?ナナリー。どうしたんだい?」
ナナリー「あの、何かをお探しのようでしたので」
スザク「ああ。椅子をね」
ナナリー「椅子?」
スザク「僕の椅子が逃げ出しちゃったみたいで」
咲世子「なんともメルヘンな」
ナナリー「あの……それって……」
スザク「僕に座られるのが嫌だったのかもしれないな」
咲世子「きちんとお掃除してあげていましたか?」
スザク「あ、そういうことはしてなかったですね」
咲世子「それは逃げられても文句は言えませんね」
スザク「ははは、確かに」
スザク「見つけたら毎朝磨かないとな」
咲世子「では、私もお手伝いいたします。よろしいですか?」
ナナリー「は、はい。それはもちろん」
咲世子「では―――」ササッ
スザク「はやい……。あの人、只者じゃない……」
ナナリー「あの……スザクさん?」
スザク「なに?」
ナナリー「手を……私の手を握ってもらえますか?」
スザク「え……。どうして?」
ナナリー「お願いします」
スザク「……ごめん。今は椅子を探さないと」
ナナリー「……」
スザク「ほんと、どうやって逃げたんだろう。逃げ出す瞬間を見てみたかった」
ナナリー「スザクさん……」
ナナリー「……」ギュッ
スザク「なっ……!?」
ナナリー「スザクさんの手……震えています」
スザク「ナナリー、よさないか!!」バッ
ナナリー「でも……」
スザク「そうだ。生徒会室まで一緒に行こう」
ナナリー「スザクさん!!」
スザク「さ、ルルーシュもナナリーのこと待ってると思うし」
ナナリー「あの……私……!!」
スザク「急がないとな」
ナナリー「……」
ナナリー(スザクさん……)
スザク「遅れました」
ナナリー「……」
ミレイ「スザクくん。遅かったわね。どうかしたの?」
スザク「ちょっと色々と」
ミレイ「そう」
ルルーシュ「スザク、見つかったのか?」
スザク「まだ。咲世子さんが探してくれてるみたいだけど」
ルルーシュ「……」
ナナリー「あの……スザクさん……」
スザク「会長。僕の仕事はあるんですか?」
ミレイ「たーっぷりあるわよぉ」
スザク「よーし。がんばらないと」
ルルーシュ「ちっ……」
ナナリー「……」
カレン「シャーリー、顔に出すぎ」
シャーリー「あ、え?」
リヴァル「会長、そういうのすぐわかっちゃうから」
シャーリー「ご、ごめん……」
ニーナ「……」カタカタ
スザク「この資料全部に目を通すんですか?!」
ミレイ「そうよぉ!がんばってね」
スザク「はは。今日は残業ですね」
ルルーシュ「……」
咲世子「失礼いたします」
ナナリー「咲世子さん?」
咲世子「スザク様、椅子を見つけ―――」
スザク「……!!」ガタッ
ミレイ「イス?」
咲世子「え?」
スザク「会長、お手洗いに行ってきます」
ミレイ「え?あ、うん」
ナナリー「わ、わたしもっ!!」
ミレイ「えっ!?」
ナナリー「お、おもらししそうなので!!」
ミレイ「そういうことは言わなくていいから!!」
シャーリー「椅子って」
カレン「スザクの椅子でしょうね」
リヴァル「見つかったのか。よかった」
ニーナ「……」カタカタ
ミレイ「もう……どうしちゃったのかしら……」
ルルーシュ「それで、椅子は?」
咲世子「はい。スザク様の逃げ出した椅子は焼却炉のほうに」
スザク「焼却炉?」
咲世子「恐らく、この世に絶望してしまい自ら命を絶ったものかと」
ナナリー「そんな……」
ルルーシュ「下衆が……」
咲世子「しかし、ご安心を、スザク様」
スザク「え?」
咲世子「脚は3本残っていました」スッ
スザク「あ……」
咲世子「どうぞ」
ルルーシュ「咲世子!!おい!!空気を―――」
スザク「ありがとうございます、咲世子さん。大事にします」
咲世子「喜んでいただけで光栄です」
ルルーシュ「そうなんだ!!咲世子にあるのは純粋な真心だけで……!!」オロオロ
咲世子「何を仰っているのですか?」
ルルーシュ「だまっていろ!!」
スザク「いや。本当に嬉しい。なんの得もないのに焼却炉からわざわざ骨を拾ってきてくれたんだから」
ナナリー「スザクさん……」
スザク「これどこかに置いておかないとな……。とりあえず教室に置いてくる」
ルルーシュ「スザク……!!」
スザク「すぐに戻るから」タタタッ
ナナリー「……」
ルルーシュ「くっ……あいつ……!!」
咲世子「いい事をすると気分がいいですね」
ナナリー「咲世子……さん……?」
咲世子「な、なんでしょうか……?」ゾクッ
ナナリー「言葉には気をつけてください」ニコッ
スザク「うっ……っ……」
ガラッ
スザク「……!!」
ナナリー「スザクさん……?」
スザク「……」ゴシゴシ
スザク「ナナリーか。どうした?」
ナナリー「今……泣いて―――」
スザク「ごめん。すぐにいくよ」
ナナリー「あの……」
スザク「よくここまでこれ―――」
ルルーシュ「スザク」
スザク「ルルーシュ……君まで……」
ルルーシュ「少し話そう」
スザク「……あ、ああ」
スザク「何のこと?」
ルルーシュ「おい」
スザク「僕はこの学園に来れてよかったと心から思っている。不満に思うようなことは一切ない」
ナナリー「嘘……」
スザク「嘘じゃないさ。ユーフェミア様には感謝している」
ルルーシュ「それか」
スザク「え?」
ルルーシュ「ユーフェミアがここの入学を薦めたんだったな」
スザク「そうだけど」
ルルーシュ「だから、辛いことを表に出そうとしないわけか。ユーフェミアの騎士として」
スザク「ルルーシュ。今、言ったように辛いことなんてなにも―――」
ルルーシュ「俺に嘘が通じるとでも思っているか?」
スザク「……っ」
ナナリー「スザクさん……あの……辛いことは辛いとはっきりと言ってください……」
スザク「やめてくれ」
ルルーシュ「なに……?」
ナナリー「どうして?」
スザク「これは僕の問題だし、それに僕が我慢すれば丸く収まる」
ルルーシュ「ふざけるなっ!!」
スザク「僕は大真面目だ」
ルルーシュ「……っ」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「我慢してもお前がこの学校にいる限り、これは続く」
スザク「だろうね」
ルルーシュ「耐えられるのか?」
スザク「耐える必要なんてないよ。僕にはルルーシュという親友がいるから。それだけで満たされている」
ルルーシュ「おまえ……」
スザク「それじゃあ生徒会室に戻ろう。僕の仕事、山積みなんだ。急がないと学校に一泊することになる」
ミレイ「はーい。どんどん、読んでねー」
スザク「ほ、ほんとに多いですね……」
ミレイ「口を動かさず、目を動かす」
スザク「は、はい!!」
ルルーシュ「……」
シャーリー「ルル……」
ルルーシュ「考えている」
シャーリー「え?」
ルルーシュ「……」
カレン「何を?」
ルルーシュ「スザクをこの学校から追放する方法を」
リヴァル「はぁ!?」
シャーリー「な、なんで!?」
ルルーシュ「スザクはこの学校には不要だからな」
ルルーシュ「……」
シャーリー「そうだよ、ルル!何を―――」
ルルーシュ「スザクはここにいるべきではない」
カレン「それって……スザクの為?」
ルルーシュ「いいや。俺の自己満足の為だ」
ニーナ「……」カタカタ
シャーリー「ど、どうしてそんなことするの!?」
ルルーシュ「……」
ミレイ「なに?なんのはなしかなー?」
リヴァル「あ、いや……」
ルルーシュ「次の文化祭はたのしみだなぁって言ってたんです」
ミレイ「そんなことより、ちゃんと事務処理してね」
ルルーシュ「はいはい」
ルルーシュ(スザク……貴様がここに残るというなら……俺が居られなくしてやる……)
ルルーシュ「はぁ……」
C.C.「5回目だぞ」
ルルーシュ「なんの回数だ?」
C.C.「その鬱陶しいため息だ。聞かされる身にもなれ」
ルルーシュ「なら、別室に移動でもしろ」
C.C.「いいのか?ナナリーに添い寝して、女にしてやってもいいんだぞ?」
ルルーシュ「……」
C.C.「冗談だよ。怖い顔するな」
ルルーシュ「ふん……」
C.C.「何か気がかりなことでもあったのか?」
ルルーシュ「お前には関係ないな」
C.C.「そうはいかない。私はC.C.でお前の共犯者なのだからな」
ルルーシュ「……」
C.C.「ほら、話すだけ話してみろ」
ルルーシュ「何か意見でもあるか?」
C.C.「つまり、枢木スザクを退学に追い込むのか?」
ルルーシュ「奴はユフィのために通っているだけだ。自分を殺してな」
C.C.「そしてその恩を無碍にできないから辛くとも通学を続けている、と」
ルルーシュ「スザクのことだ、どう説得しても卒業まで通うだろう。ユフィのためにな」
C.C.「義理堅い子だ。頭を撫でてやりたくなる」
ルルーシュ「だから……俺がスザクをこの学園に居られなくする。それが奴を救う唯一の方法だ」
C.C.「……」
ルルーシュ「そのプランを今、考えている」
C.C.「坊や……」
ルルーシュ「簡単なのは傷害事件を起こされることだが……。スザクはそのあたりも弁えてそうだからな」
ルルーシュ「ここは痴漢でも……」
C.C.「おい。本気で言っているのか?」
ルルーシュ「当たり前だ」
ルルーシュ「そんなこと分かっている。だから、徹底的に追い込む」
C.C.「その作戦が痴漢か?バカいえ。そんなもの謹慎処分で終わる」
ルルーシュ「スザクはイレヴンだ。そういう問題が起これば謹慎では済まない」
C.C.「おいおい……」
ルルーシュ「さて……どうするか……」
C.C.「……」
ルルーシュ「じっくりと作戦を練るか……」
C.C.「……コーヒーでも飲んでくるかな」トコトコ
ルルーシュ「ギアスを使えば……女生徒は簡単に手に入る……」
ルルーシュ「あとはスザクの行動を予測して……」ブツブツ
C.C.「……」
C.C.(真性だな……ルルーシュは……)
C.C.(なんの解決にもならないよ……そんなやりかたじゃ……)
ナナリー「はぁ……」
C.C.「5回目だな」
ナナリー「え?C.C.さん?」
C.C.「眠れないのか?」
ナナリー「いつからそこにいたんですか?」
C.C.「5分前かな。お前が人の気配に気がつかないのも珍しい」
ナナリー「ご、ごめんなさい」
C.C.「あはは。謝るのは何の断りもなく入ってきた私のほうだと思うが?」
ナナリー「で、でも……気がつかなかったのは失礼なことですから」
C.C.「ふぅん。変わったやつだ」
ナナリー「あの……なにか?」
C.C.「枢木スザクのことだ。お前も気にしているんだろ?」
ナナリー「は、はい……。スザクさん……無理をしているみたいでしたので」
C.C.「みたいだな。どうだ?ここは私と手を組まないか?」
おまわりさんこの人です
C.C.「そのままの意味さ。枢木スザクを助けたいんだろ?」
ナナリー「そ、それは勿論……」
C.C.「私と手を組めば簡単だ」
ナナリー「でも、お兄様も何か考えているようですから……」
C.C.「だめだな」
ナナリー「どういうことですか?」
C.C.「ルルーシュのやりかたじゃ、何も解決しない」
ナナリー「そ、そんなことありませんっ。お兄様ならきっと……!!」
C.C.「少なくともお前とルルーシュと枢木スザクは泣くことになる」
ナナリー「それって……」
C.C.「それでもいいなら、何も言わないが」
ナナリー「……」
C.C.「どうする?」
ナナリー「私は……」
スザク「くしゅん」
セシル「風邪?」
スザク「いえ。なんでもありません」
ロイド「うつさないでね〜。今、結構大事な時期だから」
セシル「ロイドさん!!」
スザク「はい。気をつけます」
セシル「もう……。あ、ここ。数式が違うわ」
スザク「え?本当ですか?すいません」
セシル「ふふ、両立も大変ね」
スザク「いえ。全く苦ではありません」
ロイド「へ〜、学校、たのしんでるの?」
スザク「勿論です」
ロイド「君、イレヴンなのに?」
スザク「え……」
ロイド「だって、ほら、アッシュフォード学園にただのイレヴンが行くんだよ?すっごく浮くと思うんだけどね〜」
スザク「それは……」
セシル「なんてことをいうんですか?!」
ロイド「これは事実だよ。疎まれてるんじゃないの〜?」
スザク「……」
セシル「でも、友達がいるって!!」
ロイド「親友がいるから、なんとかなっているって感じじゃないの?いなかったら今頃……引きこもりなってたかもね〜」
ロイド「残念でした〜、引きこもりにならずにすんで〜」パチパチ
セシル「ロイドさん?」
ロイド「え?」ビクッ
セシル「ちょっとこちらに」
ロイド「ちょっと、今は本当に大事な時期で……骨折とかしたら―――」
スザク「……」
スザク(分かっている……。もしルルーシュが居なかったら、とっくに逃げ出していたかもしれない)
ロイド「あっ、あっ」
ユフィ「楽しそうですね」
スザク「ユーフェミア様!?」
セシル「あ、こ、これはお見苦しいところを!!」
ロイド「いたた……助かった……」
スザク「どうしたのですか?」
ユフィ「スザクの様子が気になって。迷惑だった?」
スザク「そ、そんなことは!!」
ユフィ「よかった。ねえ、学校どう?楽しい?」
スザク「はい。勿論です」
ロイド「……無理しちゃって」
セシル「……」ギロッ
ロイド「さ〜て、最終チェックしてかえりましょ〜」
セシル「……」
スザク「それだけですか?」
ユフィ「それだけって……少し酷いっ」
スザク「あ、も、申し訳ありません」
ユフィ「ふふ……。でも、よかった。もしかしたら辛い目にあってるかもって思ってて」
スザク「……」
ユフィ「ほら、イレヴンは蔑視されてるから」
スザク「自分の場合はそんなことありません。皆、よくしてくれるので」
ユフィ「そうなんだっ」
スザク「はい」
ロイド「……」
セシル「ほら。スザクくんは大丈夫だって言ってるじゃないですか」
ロイド「……大変だね。八方塞りだ」
セシル「え?」
ロイド「こういうの四面楚歌っていうのかな〜。それとも背水の陣ってやつ〜?あは〜、どっちにしても地獄だよね〜」
セシル「いえ。いつでもご見学にきてください」
ロイド「またね〜」
スザク「……」
ロイド「さて、今日はおわり〜!!みんな〜かえろー!!」
セシル「スザクくん。課題は全部、終わったの?」
スザク「あとは教科書を見ながらやります」
セシル「遠慮しないで。最後まで見てあげるから」
スザク「いえ。ホントに。あとは―――」
ロイド「教科書、みせてごらん」
スザク「え……」
ロイド「……」
スザク「それは……」
セシル「どうしたの……?」
ロイド「見せたくないのか、見せられないのか。どっち?」
セシル「えっと……」
ロイド「はやくしなよ〜」
スザク「……教科書は自室のほうにあるので」
ロイド「あっそ」
セシル「それなら仕方ないわね」
スザク「お先に失礼します」
ロイド「はーい、おつかれ〜、おだいじに〜」
セシル「ロイドさん」
ロイド「なに〜?」
セシル「何が言いたかったんですか?」
ロイド「持ち物ってさぁ、標的になるんだよね。ほら、全部を持ち歩くわけにはいかないから」
セシル「はぁ?」
ロイド「だから、ちょっと興味があったんだ〜。それだけ」
セシル「あの……スザクくんが虐めにあっていると、言いたいんですか?」
セシル「ロイドさん。それなら私が―――」
ロイド「やめたほうがいい」
セシル「でも!!本当にそんなことになっているなら!!」
ロイド「彼はユーフェミア皇女の想いを無視できないからね。君が何を言っても、彼は学校にいく」
セシル「それは……」
ロイド「だから〜ほっとけばいいの〜」
セシル「そんな無責任な!!」
ロイド「じゃあ、救えるの?大変だよ〜?僕には無理〜」
セシル「……ロイドさん……!!」
ロイド「僕たちは彼の逃げ場所になってあげればいいんだよ」
セシル「ロイドさん……意外と優しいところも―――」
ロイド「ま、大事なランスロットのパーツが壊れないように見守るのは僕の務めでもあるしね〜」
セシル「……はぁ……そうですか……」
ロイド「それしかないよ。なにいってるの?」
ルルーシュ「……」
女生徒「あの、ルルーシュくん。話ってなに?」モジモジ
ルルーシュ「ああ、ちょっと頼みたいことがあるんだ」
女生徒「な、なに……?もしかして……」
ルルーシュ「今日の16時、保健室に行って全裸になってほしい」キィィィン
女生徒「……うん。わかった」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(色々、考えたがシンプルな作戦で十分だな)
ルルーシュ(俺がスザクの蛮行を発見し、それを内密に処理する)
ルルーシュ(スザクも言い逃れはしないだろう……。それでミレイ会長も納得するはずだ)
ルルーシュ(事実を知るのは俺とスザクと会長、学園長だけ……。軍にもユフィにも……事実は伝えない)
ルルーシュ(これでいい……これで……)
C.C.「随分、雑な作戦だな。まるで失敗することを望んでいるように思えるのは気のせいかな、坊や?」
ルルーシュ「C.C.……」
C.C.「下手なギアスを使って……。勿体無いな」
ルルーシュ「黙れ。作戦は完璧だ」
C.C.「枢木スザクに急な仕事が入れば潰える作戦がか?笑える」
ルルーシュ「また明日、同じギアスを別の女にかけるまでだ」
C.C.「そのときも枢木スザクに予定が入ったら?」
ルルーシュ「翌日、同じことをするだけだ」
C.C.「やめろ。なんて計画性のなさだ。お前らしくもない」
ルルーシュ「黙れ」
C.C.「こんなことしても何もならない。分かっているのだろ?」
ルルーシュ「……」
C.C.「出て行くにしろ残るにしろ、結局、枢木スザクは苦しむんだからな」
ルルーシュ「だが、ここにいるよりはマシだ」
C.C.「本人に訊いたのか?」
ルルーシュ「誰の目から見てもそうだろう」
ルルーシュ「客観的な考えだ」
C.C.「お前な」
ルルーシュ「話はそれだけか?」
C.C.「ああ、もういいよ。頭でっかちには用はない」
ルルーシュ「……」スタスタ
C.C.「本当に……」
ナナリー「あの……」
C.C.「大丈夫だ。アイツを悪者にはさせないさ」
ナナリー「そうなのですか?」
C.C.「ああ。そのためにアレを借りてきたのだからな」
ナナリー「C.C.さん……貴方は……」
C.C.「このことはルルーシュには内緒だぞ?」
ナナリー「本当にやるんですか……?テロなんて……そんな上手く……」
C.C.「安心しろ。枢木スザクを正義の味方にするだけならわけないさ……多分な」
スザク「……」ジャブジャブ
ルルーシュ「スザク……またか」
スザク「うん」
ルルーシュ「……おまえ」
スザク「僕はやめないよ」
ルルーシュ「……」
スザク「ここを卒業するまでは」
ルルーシュ(このバカが……)
スザク「ユフィの願いでもあるし。僕が学生として生活することは」
ルルーシュ「……そうか」
スザク「ああ」
ルルーシュ(仕方ないな……)
ルルーシュ「それより、頼みたいことがあるんだ」
スザク「どうしたんだ?」
スザク「なに?!」
ルルーシュ「それで俺の部屋まで運んで欲しいんだけど」
スザク「わかった」
ルルーシュ「俺は生徒会の用事を済ませてからすぐに向かうから」
スザク「……」
ルルーシュ「……」
スザク「……それでいいんだな?」
ルルーシュ「それでいい」
スザク「ルルーシュ……」
ルルーシュ「頼む」
スザク「わかった。任せてくれ」タタタッ
ルルーシュ「……」
ルルーシュ「さて……行くか……」
ルルーシュ「……」スタスタ
ピリリ
ルルーシュ「俺だ」
カレン『ゼロ、グラスゴー一台。予定通り、アッシュフォード学園前に―――』
ルルーシュ「なんだそれは?」
カレン『え?昨日、輸送トラックで一台もってこいと……』
ルルーシュ「……わかった。助かる」
カレン『いえ』
ルルーシュ(C.C.……まさか……)
カレン『あれ……ちょっとあんた!!こら、なんでいきなり―――』
ルルーシュ「おい!どうした?!」
ルルーシュ「くっ……!!」
ルルーシュ「ええい!!余計なことを!!!」
C.C.「さてと……少し暴れるかな」
カレン『こら!!ちょっと!!降りて来い!!』
C.C.「黙っていろ。これはお前には関係のないことだ」
カレン『そう言うわけにも!!』
C.C.「いいからお前は逃げ惑うエキストラの学生を演じていろ」
カレン『あのね―――』
C.C.「通信終わり」ピッ
ナナリー「今の声……カレンさん?
C.C.「気のせいだ」
C.C.「さぁ、少し揺れるが我慢してくれ」
ナナリー「は、はい」
C.C.「いくぞ」
ナナリー(お兄様……許してください。私は……悪い子です……)
C.C.「ほらほら、にげろにげろー」
スザク「……誰か来るのかな」
キャー!!キャー!!
スザク「なんだ……?」
ミレイ『生徒の皆さんは屋内に非難してください!!』
スザク「え……?」
スザク「なにが……!!」
スザク「あれは……グラスゴーか!?なんで学園内に……!?」
スザク「まずい!!」ダダッ
ピリリリ
スザク「はい?!」
セシル「スザクくん?!今、どこにいるの?!」
スザク「セシルさん?」
セシル「正門のところでグラスゴーが走り回ってるけど……」
スザク「セシルさんこそ、どこにいるんですか!?」
スザク「ロイドさんまで!?」
セシル『色々と用事があって……』
スザク「はぁ……」
ロイド『それより、これ結構大変じゃないかな?』
スザク「ロイドさん!!」
ロイド『軍に通報はしておいたからすぐに来ると思うけど』
セシル『スザクくん、だから無茶なことだけは』
スザク「避難誘導をお願いできますか!?」
セシル『えぇぇ!?』
ロイド『それはちょっと』
スザク「お願いします!!僕が囮になりますから!!」
セシル『そんな!!危ないわ!!』
ロイド『そこの生徒たち、君にとって体を張るだけの価値があるの?』
スザク「なにを言っているんですか!?」
スザク「そんなことできません!!」
ロイド『そう……』
スザク「だから―――」
ロイド『相手は武装している様子はない。なんとか避難誘導はしてみるよ』
スザク「ありがとうございます」
ロイド『君は大事なパーツなんだから、死なないようにしてね〜』
セシル『もう!ロイドさん!!』
スザク「死にません。絶対に」
スザク「よし」
ガラッ
ルルーシュ「スザク!!」
スザク「ルルーシュ、行こう!!」
ルルーシュ「ああ」
スザク「やめろ!!!」
グラスゴー「なんだ、お前は?」
スザク「黒の騎士団か!!」
グラスゴー「違う。ただ、暴れたいだけだ」
スザク「そんなことで……!!」
ルルーシュ『スザク、なんとか引き付けろ。まだ東エリアの避難誘導が終わっていない』
スザク「分かった」
ルルーシュ『ああ』
スザク「もうすぐ警察も到着する!!逃げ場はないぞ!!」
グラスゴー「おっと、こっちには人質もいるんだぞ?そんなことで屈しない」
スザク「なに?!」
ナナリー『にゃ、にゃ〜』
スザク「ナ、ナナリー!?」
ルルーシュ『なんだと!?』
かわいい
スザク『ルルーシュ!!どうする?!』
ルルーシュ「スザク、なんとかコックピットを破壊できないか」
スザク『無理だ。武器がない』
ルルーシュ(C.C.のことだ。恐らく頃合を見計らって脱出するはず)
ルルーシュ(ここは適当なことを指示して時が過ぎるのを待つか……)
スザク『ルルーシュ、僕がなんとかグラスゴーに飛びつく』
ルルーシュ「なに?!」
スザク『花火でもなんでもいい。奴の気を引いてくれないか?』
ルルーシュ「無茶だ!!」
スザク『無茶でもやるんだ!!ナナリーがいるんだぞ!!」
ルルーシュ「しかし……!!」
スザク『頼む……僕を信じてくれ、ルルーシュ』
ルルーシュ「……分かった。花火ならあるはずだ。持ってくる。それまで持たせろ」
スザク『ありがとう』
スザク「やめるんだ!!!」
キャーキャー!!
セシル「みなさん!!こちらに!!」
ロイド「はやく〜!!しにたいの〜?」
セシル「でも、まさか人質がいるなんて……」
ロイド「あの輸送トラックから出てきたときには既に人質がいたってことだよね」
セシル「そうですね……。でも……何の為に……」
ロイド「……」
セシル「ロイドさん?」
ロイド「どうして武装もないグラスゴーでこんな逃げ場のないとこに現れて、しかも人質まで……」
ロイド「なんか捕まえてほしいって言ってるような気もするなぁ」
セシル「とにかく今は避難誘導を」
ロイド「はいはい」
ロイド(茶番に付き合わされてるな、これは)
ニーナ「あぁ……大変なことに……」
リヴァル「やばい……やばいってこれ……!!」
シャーリー「ルルは?!ルルはどこ?!」
ミレイ「落ち着いて、きっともう避難してるから」
シャーリー「だけどナナちゃんが人質ならきっとルルは……!!」
リヴァル「無茶なことしてなきゃいいけど……!!」
ミレイ「リヴァル。怪我人が出るといけないから準備しておいて」
リヴァル「は、はい!!」
ルルーシュ「会長!!」
シャーリー「ルル!!!」
ミレイ「どうしたの?!」
ルルーシュ「ガニメデ、借ります。キーを」
ミレイ「はぁ!?なにする気?!」
ルルーシュ「花火を打ち上げます」
グラスゴー「ほらほら〜。なんかだんだん楽しくなってきたぞ」
ナナリー『ダメです。落ち着いてください』
グラスゴー「私は破壊癖があるのかもしれないな」
スザク「こうなったら……石で……!!」シュッ
ガンッ!
グラスゴー「何をする。痛いじゃないか」
スザク「いいから大人しくしろ!!」
グラスゴー「それはできない相談だな」ウィィィン
スザク「……」
グラスゴー「まずはお前からひき殺してやるよ」
スザク「よし。それでいい」
セシル「スザクくん!!危ないっ!!」
ロイド「枢木准尉……」
ルルーシュ「このスイッチを押せば発火するんだな?」
ニーナ「う、うん。それでガニメデの両腕につけた花火の導火線に火が」
ルルーシュ「よし」
ミレイ「ルルーシュ。壊さないでね」
ルルーシュ「ピザが焼けなくなりますからね」
ミレイ「警察が来るまでじっとしててほしかったけど」
ルルーシュ「行ってきます」
ミレイ「はーい」
ニーナ「ミレイちゃん、よかったの?」
ミレイ「相手は武装もしてないし、危害を加える様子もないし、ま、大丈夫よ」
ニーナ「そ、そうかな……でも、もしイレヴンだったら……!!」
ミレイ「それみんなのために体を張ってるスザクくんに失礼よ?」
ニーナ「あ……」
ミレイ「……」
スザク「くっ……」
ルルーシュ「スザク!!!」
スザク「ルルーシュ!!それは!?」
グラスゴー「なんだ、この学園にもそんな機体があったのか」
セシル「あれって」
ロイド「ガニメデだ……」
グラスゴー「でも、そんな旧式でなにができるのかな?」
スザク「……」タタタッ
ルルーシュ「旧式でも……できることはあるのだよ。テロリスト」
グラスゴー「ほう?」
ルルーシュ「食らえ!!全弾発射!!」ピッ
ドドドドドドド!!!!!
セシル「きゃ!!」
ロイド「だいじょ〜ぶ、ただの花火。でも、かなり強力なね」
ルルーシュ「違うな。間違っているぞ。―――スザク!!」
スザク「ここを押せばハッチが開く!!」
グラスゴー「なっ?!バカか貴様!!直接、取り付くなど―――」
スザク「はぁっ!!」ググッ
プシュ……!!
ナナリー「スザクさん!!」
スザク「ナナリー!!」
C.C.「まさかこんなにも早く……」
スザク「君は……」
ルルーシュ「スザク!!パイロットは俺が取り押さえる!!お前はナナリーを!!」
スザク「わかった!!行こう、ナナリー!!」
ナナリー「は、はい!!」
ルルーシュ「―――この魔女め!!なにを考えている!?」
C.C.「いい方法だろ?これで枢木スザクは学園の英雄だ」
ナナリー「だ、大丈夫です」
スザク「よかった。とりあえず保健室にいこうか。車椅子を用意するから」
ナナリー「スザクさん……あの……」
スザク「なに?」
ナナリー「えっと……」
スザク「よし」
ガラッ
リヴァル「あ」
女生徒「……」
スザク「……」
ナナリー「え?スザクさん?何かあったんですか?」
スザク「リヴァル……君は……こんなときに……」
リヴァル「違う!!これはこの子が勝手に!!!」
ナナリー「あの……何があったんですか?」
C.C.「分かっている」
セシル「離れて!!」
ルルーシュ「な……」
ロイド「一応、軍人なんで僕たち」
ルルーシュ「……」
C.C.「まいったな。どうする?」
セシル「その人の身柄は私たちが預かります」
ルルーシュ(こうなったら……ギアスで―――)
ロイド「―――君、スザクくんとお友達?」
ルルーシュ「え?」
ロイド「どうなの?」
ルルーシュ「え、ええ……そうです」
ロイド「親友?」
ルルーシュ「それがなんですか?」
セシル「ロイドさん?」
ルルーシュ(なんだこの男……?)
ロイド「ん〜、ざんねんでした〜。セシルくんっ」
セシル「な、なにがですか?!」
ロイド「杞憂だったね〜」
セシル「はい?」
ロイド「中々いないよ。こんなことしてくれる友達。いや〜僕もほしかったなぁ」
セシル「何を言っているんですか?」
ルルーシュ「あの……」
ロイド「アッシュフォード学園ではガニメデを使ったイベントが文化祭である。今日はその実験だった。ちがう?」
C.C.(こいつ……)
セシル「え?そ、そうなんですか!?」
ルルーシュ「実はそうなんです」
ロイド「あは〜。かえって邪魔しちゃったか。警察にはうまく言い訳しとくよ」
そして騙されちゃうセシルさん…
ルルーシュ「会長」
セシル「いいんですか?」
ロイド「言いも何も、警察沙汰になるようなことはなにもなかったし」
セシル「えぇ……」
ミレイ「えっと……」
ロイド「君もスザクくんのお友達?」
ミレイ「え、ええ……そうですけど」
ロイド「スザクくんはどんな感じにうつってる?」
ミレイ「実直な人です。ただ、少し頭が固いところもありますけど」
ロイド「でも彼、イレヴンなんだけど」
ミレイ「だからなんですか?」
ロイド「あはははははは!!!!!」
ミレイ「な、なんですか、当然!?」
ロイド「いいね!これなら何も問題ない!!あはははは!!!」
セシル「あぁ、待ってください!!」
ルルーシュ「……なんだったんだ」
ミレイ「で、犯人は?」
ルルーシュ「いませんよ」
C.C.「……」
ミレイ「いや」
ルルーシュ「こいつは俺の知り合いです」
ミレイ「はぁ……そういうこと?」
ルルーシュ「はい」
ミレイ「でも、これでみんなが認めてくれるとは限らない」
ルルーシュ「やっぱり知ってたんですね。スザクのこと」
ミレイ「シャーリーとかカレンを見てればね」
ルルーシュ「だけど、スザクを守る大義名分はできました。あいつはこの学園を体を張って守ったんです」
ミレイ「学園の英雄か。うん。悪くないかも」
ロイド「いやぁ〜、楽しかったね」
セシル「でも……」
ロイド「いいじゃない。スザクくんはとてもいい友人に囲まれている」
セシル「それはそうみたいですけど」
ロイド「残念でした〜、スザクくんと一緒に居られる時間が減って〜」
セシル「そんなんじゃありません!!!」
ロイド「それに僕としても収穫はあったしね」
セシル「え?」
ロイド「実はそろそろ身をかためろってうるさかったんだよね〜」
セシル「それって……!?」
ロイド「アッシュフォード学園の生徒会長。お見合いできるかもしれない」
セシル「えぇぇ!?」
ロイド「あは〜、ちょっとしらべてみよっと」
セシル「人間に興味あったんですね……」
ミレイ「ただいまー」
シャーリー「……」
カレン「……」
ルルーシュ「どうしたんだ?」
リヴァル「あ!!ルルーシュ!!たすけてくれ!!!」
ミレイ「なに?何かあったの?」
シャーリー「……リヴァルが……」
ミレイ「リヴァルが?」
カレン「この非常時に保健室で……女生徒に悪戯をしていたみたいなの」
ルルーシュ「なに?」
ミレイ「……へえ」
リヴァル「ちがうんですよ!!会長に頼まれて傷薬とか包帯を取りにいったら、女の子が入ってきていきなり全裸になったんです!!」
ルルーシュ(すっかり忘れていた……)
ミレイ「ふーん」
ルルーシュ「えっと……」
スザク「だけど、そのすぐあと女の子は悲鳴をあげた」
ナナリー「私も聞きました」
リヴァル「おいっ!!」
ルルーシュ(正気に戻ったわけか)
ミレイ「あ、そう」
リヴァル「かいちょぉ!!信じてください!!俺がそんなことするわけないでしょぉ!!」
ミレイ「スザクくんが発見したの?」
スザク「はい」
ミレイ「その女の子はなんて言ってたの?」
スザク「気がついたら裸にされていたと」
リヴァル「あの……」
ミレイ「リヴァル。警察沙汰にはしたくないの」
リヴァル「それ、退学ってことですか!?」
リヴァル「そんなぁ!!!それはあんまりですよぉ!!!」
ルルーシュ「会長。俺もリヴァルがそんなことをするとは思えません」
シャーリー「ルル!!」
リヴァル「おぉ!!ルルーシュぅぅ!!!」ウルウル
ミレイ「でも……」
ルルーシュ「スザク、その女生徒は今はどうしている?」
スザク「かなり混乱しているみたいだったから、保健室で休むように言っておいたけど」
ルルーシュ「会長、とりあえずその女生徒と話をしてきてもらえますか?何かわかるかもしれません」
ミレイ「そうね。シャーリー、ついてきてくれる?」
シャーリー「わかりました」
カレン「男はすぐに庇いあう」
ルルーシュ「もし、その女が自ら脱いだなら冤罪だからな。慎重に調べないと」
リヴァル「そーだそーだ」
カレン「はぁ……」
リヴァル「やった!!」
スザク「どういうこと?」
シャーリー「それが初めは自分の教室にいたのに気がついたら保健室にいたらしくて」
ミレイ「どうやって保健室まで行ったのか、どうやって服を脱いだのかまるで覚えてないみたいで」
カレン「それはリヴァルが何か盛ったんじゃ」
リヴァル「おいっ!!そういう言い方やめろよ!!」
シャーリー「ううん。その子は自分から保健室に向かったみたい。結構な数の人が目撃してた」
ミレイ「あの非常時だしね、わざわざ群れから離れる人は目につきやすかったみたい」
ナナリー「じゃあ、予め約束していたのですか?」
ミレイ「まさか。あんな大騒ぎになっててそんなことをするなんてありえないでしょ」
ルルーシュ「リヴァルも会長に怪我人のための準備を頼まれなければ保健室には向かわなかったでしょうしね」
ミレイ「女の子も裸になってる自分に気づいてから、スザクくんを見て悲鳴を上げたって言ってたし」
スザク「僕ですか?!」
ナナリー「でも、スザクさんは私を抱えてくれていましたから、服を脱がせるなんてとてもできません」
リヴァル「よかったぁ……ほんとに……」
ミレイ「ただ、女生徒の精神的苦痛を鑑みて、お咎めなしはちょっとね」
リヴァル「そんなぁ……」
ミレイ「ま、退学にはならないんだけマシと思わなきゃ」
リヴァル「なんか疑いが全然晴れてないっ!!」
シャーリー「女の敵」
カレン「不潔」
ニーナ「……」
リヴァル「うわぁぁぁ!!!!」
ルルーシュ「ははは」
スザク「ルルーシュ、ちょっといいかな」
ルルーシュ「ああ」
ナナリー「お兄様?スザクさん?」
スザク「ルルーシュ……」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(スザク……)
スザク「ありがとう」
ルルーシュ「え?」
スザク「あのまま保健室で待っていたら、きっと僕がリヴァルの立場だっただろうな」
ルルーシュ「……そうだな」
スザク「呼びにきてくれて助かったよ」
ルルーシュ「お前がいなければ事態を収拾できないと思ったからな」
スザク「ナナリーは人質になっていたから保健室にいなかったのか」
ルルーシュ「ああ、そうだ」
スザク「……」
ルルーシュ「……」
スザク「僕のためか?」
スザク「そう言うと思った」
ルルーシュ「意味がわからないな」
スザク「ルルーシュ……」
ルルーシュ「見ていられなかった……」
スザク「……」
ルルーシュ「少しでも楽になるなら、そう思った」
スザク「なんの話だ、それ?」
ルルーシュ「独り言だよ。気にするな」
スザク「そうか。心配かけたな」
ルルーシュ「これからどうする?」
スザク「僕はこの学校に通いたい。だから、守ってくれないか?」
ルルーシュ「仕方ないな」
スザク「よろしく、ルルーシュ」
ルルーシュ「任せろ、スザク」
ニーナ「……」
ニーナ「……これを……」
ナナリー「ニーナさん」
ニーナ「!?」
ルルーシュ「スザクの席で何をしている?」
ニーナ「あ……その……」
ナナリー「……」
ルルーシュ「ニーナ」
ニーナ「だって……だって……!!!」
ルルーシュ「イレヴンを毛嫌いするのは構わない。だが、もうこういうことはやめろ」
ナナリー「お願いします。スザクさんの悲しむ顔を見たくないのです」
ニーナ「……ごめんなさい」
ルルーシュ(やはり、すんなりとはいかないか)
ルルーシュ(だが、少しずつでもこの学園がスザクの居場所になるように変えていかないとな……)
ロイド「あ〜どうしてこうなるかな〜!!」
スザク「ロイドさん、荒れてますね」
セシル「調整がうまくいってないみたい。―――ところで、学校のほうはどうだった?」
スザク「とっても楽しかったですよ」
セシル「本当?」
スザク「はい」
ロイド「当然だよね〜。あんなにいい人ばっかりなんだから〜」
スザク「ええ」
セシル「それならよかったわ」
ロイド「(……よかった。本当に)」
スザク「さ、課題を終わらせてランスロットの調整もしないといけませんね」
ロイド「はやくしてよ〜。こっちも大変なんだから」
スザク(俺は君たちを守る。だから、学校では僕を守ってくれ、ルルーシュ)
スザク(もうあそこは僕の大切な場所だから―――)
END
スザクは良い仲間に恵まれたね
面白かった
ギアス最初から見直すわ
Entry ⇒ 2012.04.30 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「アーニャが可愛すぎるな」ロロ「兄さん……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1335402050/
ルルーシュ「……」
ロロ「兄さん、何見てたの?」
ルルーシュ「ロロか。いや、ちょっとな」
ロロ「モニターに映っているのは……ナイトオブラウンズ?」
ルルーシュ「ああ、アーニャ・アールストレイムだ」
ロロ「この子がどうかしたの?」
ルルーシュ「可愛い」
ロロ「え?」
ルルーシュ「アーニャが可愛すぎるな」
ロロ「兄さん……」
アーニャ「……」トテトテ
アーニャ「蝶々……」
アーニャ「記録……」パシャ
アーニャ「……」トテトテ
地下室
ルルーシュ「……」
ロロ「兄さん、そろそろ授業が」
ルルーシュ「……欲しい」
ロロ「え?」
ルルーシュ「俺の傍に置いておきたい」
ロロ「……」
ロロ(アーニャ・アールストレイム……兄さんの心を惑わす敵……)ギリッ
ロロ「……」
ヴィレッタ「ルルーシュ、頼まれていた資料だ」
ルルーシュ「きたか」
ヴィレッタ「しかし、急にどういうことだ?アーニャの個人データなんて……」
ルルーシュ「この経歴は偽造ではないんだな?」
ヴィレッタ「本当のところは良く分からない。手続き上、問題がないだけだ」
ルルーシュ「なるほど」
ヴィレッタ「……」
ルルーシュ「よし」
ロロ「どこいくの、兄さん?」
ルルーシュ「ちょっと懐柔してくるんだ……くくく……」
ヴィレッタ「……」
ロロ「……」
アーニャ「ネコ……」
アーニャ「きろ―――」
ルルーシュ「アーニャ、ちょっといいか?」
ネコ「……」タタタッ
アーニャ「あ……ネコ」
ルルーシュ「悪い。邪魔したか」
アーニャ「邪魔」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(やはり手ごわいな。俺を見れば赤面する女子のほうが圧倒的多数だというのに)
アーニャ「なに?」
ルルーシュ「話がしたいんだ。ダメか?」
アーニャ「ダメ」
ルルーシュ「……」
アーニャ「……」
アーニャ「……記録」パシャ
ルルーシュ(記録……)
ルルーシュ「アーニャはいつも写真を撮っているよな?」
アーニャ「うん」
ルルーシュ「その写真見せてくれないか?」
ルルーシュ(ここから話を広げてやれば……くくく……)
アーニャ「イヤ」
ルルーシュ「な……!?」
アーニャ「それじゃあ」トテトテ
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(ここで焦ってはダメだ。よく考えてから接近したほうがよさそうだな)
ルルーシュ(C.C.に訊いてみるか)
C.C.『そんなことで連絡をくれるとは、嬉しくて狂ってしまいそうだよ』
ルルーシュ「いいから答えろ。この手の女は何を望んでいると思う?」
C.C.『……』
ルルーシュ「どうした?」
C.C.『その女にはあまり近づかないほうがいいと思うが』
ルルーシュ「違うな。間違っているぞ」
C.C.『は?』
ルルーシュ「俺は手に入れるといったら、なんとしても手に入れるのだよ。ふはははは」
C.C.『アホめ』
ルルーシュ「さぁ!いえ!!ああいうタイプはどうされたら喜ぶのかを!!」
C.C.『……耳元でずっと可愛いって言ってみればいいんじゃないかな?』
ルルーシュ「なるほど。わかった」
C.C.『あ、こら。本気にするやつがある―――』
ルルーシュ「よし。いってくるか」
アーニャ「雲……」パシャ
ルルーシュ「ここにいたか」
アーニャ「ルルーシュ」
ルルーシュ「……」スタスタ
ルルーシュ(くくく……年下ということもあって、話しかけやすいな)
アーニャ「なに?」
ルルーシュ「耳をかしてくれ」
アーニャ「……?」
ルルーシュ「お前、可愛いな」
アーニャ「……」
ルルーシュ「可愛い。可愛いぞ。本当に可愛い。ふはははは」
アーニャ「うざい、きもい」
ルルーシュ「な……!?」
アーニャ「……」パシャ
アーニャ「何か、用事?」
ルルーシュ「いや、お前に可愛いって言いにきたんだが」
アーニャ「それだけ?」
ルルーシュ「あ、ああ」
アーニャ「ふーん」
ルルーシュ「……」
アーニャ「……」
ルルーシュ「あの……」
アーニャ「それじゃあ」トテトテ
ルルーシュ「なんだと……!!」
ルルーシュ「くそ!!くそ!!!ふざけるな!!!」
ルルーシュ(なんだこれは……くそ……こんな惨めな思いは始めてだ!!)
ルルーシュ(俺の言い方が悪かったのか……?)
ルルーシュ「よし……」
シャーリー「ふんふふーん」
ルルーシュ「シャーリー」
シャーリー「ルル」
ルルーシュ「耳を貸してくれ」
シャーリー「え?なになに?」
ルルーシュ「可愛いな、お前」
シャーリー「……!!」バッ
ルルーシュ「どうした?」
シャーリー「い、いい、いきなり、なんてことをいうのよ!?」
ルルーシュ(この反応……やはり、俺の言い方は正しかったようだな)
シャーリー「もう……そんな……こんなところで言わなくてもぉ……」モジモジ
ルルーシュ(では、何がいけなかった……)スタスタ
シャーリー「あ、あのね……ルル……実は見たい映画が―――」
シャーリー「……あれ?ルルー!?どこー!?」
ルルーシュ「……」
ヴィレッタ「何をしている?―――って、またアーニャをモニターに映して盗撮か」
ルルーシュ「監視だよ。―――ヴィレッタ先生?貴方の将来は俺が握っていることを忘れていないか?」
ヴィレッタ「ぐっ……すまない……」
ルルーシュ「それでいい」
ヴィレッタ「はぁ……」
ルルーシュ「おい。ちょっと耳を貸せ」
ヴィレッタ「今度はなんだ?」
ルルーシュ「―――可愛いな」
ヴィレッタ「なっ!?」
ルルーシュ「嬉しかったか?」
ヴィレッタ「むむ、虫唾がはしるっ!!」
ルルーシュ「……なんだと?」
ヴィレッタ「あ、いや、すごく嬉しかった……」オロオロ
ヴィレッタ「正直な?」
ルルーシュ「ああ。俺に可愛いといわれてどう思った?」
ヴィレッタ「……わ、悪い気はしない」
ルルーシュ「ほう?」
ヴィレッタ「だが、その……可愛いはなんか……違うというか……」
ルルーシュ「……綺麗だ。のほうがよかったというわけか?」
ヴィレッタ「年齢的にはそうだろうな」
ルルーシュ「なるほど」
ヴィレッタ「……懐柔、うまくいってないのか」
ルルーシュ「その通りだ」
ヴィレッタ「お前も写真を始めたらどうだ?」
ルルーシュ「……写真?」
ヴィレッタ「ああ。同じ趣味をもっていると知れば、向こうから寄ってくるかもしれない」
ルルーシュ「なるほど……ふははは……それはいい……いいぞ……!!」
アーニャ「花……」パシャ
ルルーシュ「これはなんて美しい花だ!!!写真に収めないとなぁ!!!」
アーニャ「……」
ルルーシュ「ふははははは!!!こっちもいい!!こちらもだ!!!」カシャカシャ
ルルーシュ(これだけ露骨にやればさすがに一言ぐらい声を―――)
アーニャ「ねえ」
ルルーシュ(きた!!)
ルルーシュ「ふっ。なんだ?」
アーニャ「鬱陶しい」
ルルーシュ「……」
アーニャ「……バイバイ」トテトテ
ルルーシュ「……うっとうしい……」
ルルーシュ「そんな言葉……いわれたこと……ない……」ウルウル
ルルーシュ「く……そ……」ポロポロ
ロロ「兄さん、食事は?」
ルルーシュ「いらない」
ロロ「でも……」
ルルーシュ「いらないっていっている!!!」
ロロ「……っ」ビクッ
ルルーシュ「はぁ……はぁ……」
ロロ「ご、ごめんなさい……」
ルルーシュ「くそ……」
ルルーシュ(俺もまだまだだな……。こんなことで冷静さを失っていては……)
ルルーシュ(ナナリーと……ナナリーと話せたら……)
ルルーシュ(アーニャのことを聞けるのに……)
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(リスキーだが……試してみる価値はあるか……)
スザク「え?アーニャに聞いて欲しいことがある?」
ルルーシュ「ああ。どうにも俺は嫌われているようだ」
スザク「一体、どういうことを?」
ルルーシュ「好きなこと、嫌いなこと。その辺りを」
スザク(どういうつもりだ……)
ルルーシュ(怪しまれるかもしれないが、これが最も確実だ)
ルルーシュ(怪しまれたところで今のところ問題もないしな)
スザク「でも、あまり喋ってくれないからな」
ルルーシュ「じゃあ、総督に話して総督から訊ねてもらうことはできないか?」
スザク「総督に?!」
ルルーシュ「歳も近いみたいだし、立場上話さないわけにもいかないだろ」
スザク「どうしてそこまで?」
ルルーシュ「スザクに嘘はつかない。―――どうしても彼女が欲しいんだ」
スザク「ルルーシュ……。わかった。そこまでの覚悟があるなら、やってみよう」
スザク「アーニャは……」
アーニャ「草……」パシャ
スザク「いたいた。アーニャ」
アーニャ「スザク」
スザク「ちょっといいかな?」
アーニャ「なに?」
スザク「アーニャの好きなものとか嫌いなものとか教えて欲しいんだけど」
アーニャ「どうして?」
スザク「ルルーシュが知りたがっていて」
アーニャ「……」
スザク「ダメかな?」
アーニャ「うん」
スザク「そうか」
スザク(恐れ多いけど総督に話してみよう)
スザク「失礼いたします」
ナナリー「スザクさん」
スザク「ナナリー総督、折り入ってお願いがあるのですが」
ナナリー「はい、なんでしょう?」
スザク「アーニャ・アールストレイムの嗜好を知りたいのです。そこで総督から聞いてもらえればと……」
ナナリー「私からですか?どうして?」
スザク「いえ。本当に瑣末なことなので、お断りしていただいても……」
ナナリー「えっと……スザクさん、アーニャさんのこと好きなんですか?」
スザク「はっ。同じナイトオブラウンズとして信頼しています」
ナナリー「違います。そういうことではなくて、嗜好を知りたいってことはその……女性として……好きなのでしょうか……」
スザク「ああ、いえ。自分ではなく友人が特別な感情を抱いているようで」
ナナリー「友人……?」
スザク「はい」
ナナリー(お兄様……?)
確かリバルとかいうのがいたような気がしないでもない
ナナリー「どうぞ、こちらへ」
アーニャ「なに?」
ナナリー「あの……ルルーシュという人物について聞きたいのですが」
アーニャ「うん」
ナナリー「えっと……お知り合いですか?」
アーニャ「同じ学校にルルーシュっているけど」
ナナリー「……お友達ですか?」
アーニャ「知らない。向こうから付き纏ってくる」
ナナリー「……」
ナナリー(お兄様と同じ名前だけど……お兄様はそういうことはしない……)
ナナリー(人違いですね)
ナナリー「分かりました。あと少しお聞きしたいことがあるのですが」
アーニャ「うん」
ナナリー「貴方の好きなものってなんですか?」
ナナリー「え……えっと……」
アーニャ「……」
ナナリー「スザクさんのご友人が……知りたいって仰っているようで」
アーニャ「ジノ?」
ナナリー「そこまでは……」
アーニャ「わかった。直接伝えてくる」
ナナリー「え?あの……」
アーニャ「……」トテトテ
ナナリー「あ……行ってしまいました……」
ナナリー「どうしましょう……」オロオロ
ナナリー「……」
ナナリー「私……何をやってもダメですね……」
ナナリー「お兄様……」
ジノ「スーザク!!」
スザク「だから、もっと貴族として……」
ジノ「まぁまぁ。いいじゃん」
アーニャ「ジノ」
ジノ「お。アーニャ。どうした?」
アーニャ「アイスクリーム」
ジノ「え?」
アーニャ「花」
ジノ「ちょっ……」
アーニャ「写真」
ジノ「な、何の話だ?」
アーニャ「それだけ」
スザク「……なにかあったの?」
ジノ「さぁ」
ルルーシュ「無理だったのか」
スザク「ああ。総督でも聞き出せなかったみたいだ」
ルルーシュ「ちっ……」
スザク「でも、今日不思議なことがあった」
ルルーシュ「不思議なこと?」
スザク「ああ。ジノに対していきなりアイスクリーム、花、写真って言い出して」
ルルーシュ「なに?」
スザク「ジノも良く分かってなかったみたいだ」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(何の関連性もない単語だな……)
ルルーシュ(一体、どういう……)
スザク「じゃあ、ルルーシュ。これで」
ルルーシュ「ああ、悪かったな」
スザク「気にするな」
カレン『はぁ?!』
C.C.『なんだ、それは?』
ルルーシュ「わからないからきいている」
C.C.『そういう意味じゃない』
カレン『ちょっと!!本業忘れてない!?』
ルルーシュ「忘れていない。俺はゼロだ。だが、ルルーシュでもある」
カレン『……』
C.C.『お前……』
ルルーシュ「それにこれは無駄なことではない。ナイトオブシックスを仲間にできれば大幅な戦力アップだ」
カレン『そうかもしれないけど……』
ルルーシュ「で、この3つの単語の意味するところはなんだと思う?」
C.C.『私たちに訊く前にそれらを持っていけばいいだろう』
カレン『というか、女遊びなんてしてないで―――』
ルルーシュ「C.C.の言うとおりだな。まずは手渡してみるか」
C.C.「全く。あんな女のどこがいいのか」
カレン「ホントだよ」
C.C.「……カレン」
カレン「同じこと考えてる?」
C.C.「多分な」
カレン「よし、じゃあ、早速準備しよっか」
C.C.「うむ」
カレン「扇さーん!!ちょっと出かけてきまーす」
C.C.「私もでる」
扇「どこにいくんだ?」
カレン「えっと……」
C.C.「夫を迎えにいくんだよ。なぁ?」
カレン「え?!いや、まだ……そんな関係とかじゃ……」
C.C.「……」
アーニャ「噴水……」パシャ
ルルーシュ「アーニャ」
アーニャ「……」
ルルーシュ「アイスクリームだ」
アーニャ「ありがとう」
ルルーシュ「花束だ」
アーニャ「……うん」
ルルーシュ「さ、笑って笑って」
アーニャ「……」
ルルーシュ「はい、チーズ」カシャ
アーニャ「……」
ルルーシュ(くくく……これで堕ちたな……完璧に……)
ルルーシュ「さ、アーニャ。向こうで話さないか」
アーニャ「気色悪いから近づかないで」
アーニャ「ルルーシュ、キモイ」
ルルーシュ「な……?!」
アーニャ「ウザイ。ストーカー」
ルルーシュ「やめろ……!!やめろぉ……!!!」
アーニャ「ロリコン」
ルルーシュ「ちがう!!ちがう!!!」
アーニャ「……」
ルルーシュ「そんな目でみるなぁ!!!」
ロロ(兄さん……!!)キィィィン
アーニャ「」
ルルーシュ「え……」
ロロ「兄さん、大丈夫?」
ルルーシュ「ロロ……」
ロロ「こんなやつ、殺しちゃおうよ」
ロロ「だって、兄さんのことすごく傷つけた!!」
ルルーシュ「やめろ!!ロロ!!」
ロロ「でも……!!」
ルルーシュ「お前が俺の心配をしてくれているのは嬉しい」ギュッ
ロロ「あ……にいさ、ん……」
ルルーシュ「だけど、お前にそんなことはさせられない」
ロロ「だけど、兄さんが苦しんでいるところなんて見たくないんだ」
ルルーシュ「大丈夫。俺は大丈夫だ……ロロ……」
ロロ「兄さん……」
アーニャ「―――あ」
ルルーシュ「ロロ……」ギュゥゥ
ロロ「兄さん……」ギュゥゥ
アーニャ「ホモ……」パシャ
ルルーシュ「!?」
ルルーシュ「まて!!それをどうするつもりだ!!!」
アーニャ「ブログに掲載する」
ルルーシュ「!?」
ロロ「兄さん……」ギュゥゥ
ルルーシュ(まずい……そんなことになったら……!!)
ルルーシュ(アーニャはおろか、多くの者から蔑視されてしまう!!)
ルルーシュ(かくなるうえは……!!!)
ルルーシュ「ロロ!!」
ロロ「なに、兄さん?」
ルルーシュ「あの携帯を奪え!!」
アーニャ「え?」
ロロ「分かったよ」キィィン
アーニャ「―――あ」
ロロ「はい、兄さん。奪ったよ」
ルルーシュ「さて……データを消しておくか」
アーニャ「え?」
ルルーシュ「えっと」
アーニャ「やめて」トテトテ
ロロ「邪魔はさせないよ」
アーニャ「むかつく……」
ルルーシュ「ここを選択するのか……」ピッ
アーニャ「あ……あ……」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(動揺しているな……まさか……)
アーニャ「かえして……お願い……」
ルルーシュ「すまない、アーニャ。全消去してしまった」
アーニャ「……!!!!」
ルルーシュ(表情が一変した。やはり、これは弱点か。あはははは!!!これはいい!!最高のカードを手に入れた!!)
ルルーシュ「え?」
アーニャ「……」ポロポロ
ルルーシュ「アーニャ……!?」
アーニャ「うっく……ぐすっ……」ポロポロ
ルルーシュ(泣くほどのもか……これは益々使えるな……)
ロロ「兄さん、どうするの?」
ルルーシュ「アーニャ……」
アーニャ「……」ポロポロ
ルルーシュ「ご、ごめん……まさか、そんなに大事なものだったのか?」
アーニャ「……」ポロポロ
ルルーシュ「俺ならデータの復元を行えるが、どうする?」
アーニャ「……!?」ピクッ
ルルーシュ(目の色が変わったな。くくく……第一条件はクリアだ)
ロロ「……」
ルルーシュ「本当だ。だから、涙を拭いて」
アーニャ「うん……」ゴシゴシ
ルルーシュ「俺が消してしまったからな、なんとしても復元してみせる」
アーニャ「おねがい、ルルーシュ」
ルルーシュ「ああ。じゃあ、少し借りてもいいかな?部屋でしかできないから」
アーニャ「ついていく」
ルルーシュ「……それは構わないが」
アーニャ「……」
ルルーシュ(よしよし。前提条件はクリアしたな)
ロロ「あの僕は……」
ルルーシュ「しばらく、部屋に戻ってくるな。今が大事なときなんだ。分かるな?」
ロロ「う、うん……」
ルルーシュ「よし、いい子だ」
アーニャ「はやくして」
ルルーシュ「さ、入ってくれ」
アーニャ「……」トテトテ
ルルーシュ(くくく……ついに……部屋に招き入れることに成功した。完璧だ……!!!)
ルルーシュ「何か飲むか?」
アーニャ「いい。それよりも復元」
ルルーシュ(作業をしているフリでもするか)
ルルーシュ「それもそうだな。じゃあ、準備にとりかかる」
アーニャ「……」
ルルーシュ(本当は一枚も消していないんだけどな。ふはははは)
ルルーシュ(どんなものを撮っているか見れば、おのずとアーニャの趣味嗜好が分かるはずだ)
ルルーシュ(そこから得た情報をもとに会話をすれば、俺の好感度はうなぎ上り)
ルルーシュ(勝ったな……)
アーニャ「……」ソワソワ
アーニャ「うん」
ルルーシュ(にしても、写真データを閲覧したものの、写真の種類に統一感がまるでない)
ルルーシュ(まるで目にしたものをとりあえず撮っているだけのような)
アーニャ「まだ?」
ルルーシュ「まだだ」
アーニャ「そう」
ルルーシュ(ちっ。やはり復元できればすぐにでもここから出るつもりか)
ルルーシュ(だが、お前は蜘蛛の巣にかかった蝶だ。逃げ出すことなどできない)
ルルーシュ「アーニャは写真を撮るのがすきなんだろ?」
アーニャ「……」
ルルーシュ「俺もそうなんだ」
アーニャ「……」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(ちっ。徹底抗戦の構えか……。やってくれる……!)
アーニャ「……」
ルルーシュ「俺の手元に置いておきたいぐらいだ」
アーニャ「復元は?」
ルルーシュ「……まだだ」
アーニャ「そう」
ルルーシュ「……」ギリッ
ルルーシュ(わかった。無表情だから気づかなかったが、こいつかなり怒っているな)
ルルーシュ(そう言う態度なら言葉で責めても何も変わらないか)
ルルーシュ(仕方ない。あまり使いたくない手段だったが)
ルルーシュ「そろそろ復元できたかな……?」
アーニャ「……」ピクッ
ルルーシュ「どれどれ……?」
ルルーシュ「あ……」
アーニャ「なに?どうしたの?」
アーニャ「なに?」
ルルーシュ「データの改竄を行った所為で、過去データを閲覧するために特殊なコマンドが必要になってしまった」
アーニャ「コマンド?」
ルルーシュ「ああ」
アーニャ「どういうの?」
ルルーシュ「……知りたいか?」
アーニャ「教えて」
ルルーシュ「条件がある」
アーニャ「それはルルーシュが消した所為。条件とかおかしい」
ルルーシュ「それは違う。間違っているぞ!!」
アーニャ「……」
ルルーシュ「確かにデータを消失させてしまった。謝ろう。しかし、俺は復元をした!!!それで貸し借りはない!!」
アーニャ「え……」
ルルーシュ「特殊コマンドについてはまた別の話。そうだろう?」
ルルーシュ「ふっ。アーニャ。まだ、分かっていないようだな」
アーニャ「なにを?」
ルルーシュ「俺の所為でデータは消失した。だが、俺だからこそ迅速に復元できたのも事実だ」
アーニャ「……」
ルルーシュ「それ以上のものを望むなら、君も対価を支払うべきだと思うが?」
アーニャ「……」
ルルーシュ「もちろん、このまま返してもいい。だが、特殊コマンドの解析に少なくとも1日以上はかかるだろうな」
アーニャ「……っ」
ルルーシュ「俺なら、今すぐ教えてやれるぞ?どうする?ふははははは」
アーニャ「……わかった」
ルルーシュ「……ほう?」
アーニャ「条件、なに?」
ルルーシュ「くくく……そうだ。それでいい。君は最善の選択をした」
アーニャ「早く教えて」
アーニャ「……」トテトテ
ルルーシュ「……」ギュッ
アーニャ「なに?」
ルルーシュ「抱きしめたんだ」
アーニャ「これが条件?」
ルルーシュ「いや。これは第一条件だ」
アーニャ「第一……」
ルルーシュ「いい匂いだ……アーニャ」
アーニャ「……キモイ」
ルルーシュ「立場が分かっていないようだな?俺はいつでもデータを消せる」
アーニャ「やめて。おねがい」
ルルーシュ「お願い、しますだろ?」
アーニャ「おねがい……します……」
ルルーシュ「そうだ。それでいい。可愛いな、アーニャ……くくく……」ギュゥゥ
ルルーシュ「よし。では、条件を告げよう」
アーニャ「うん」
ルルーシュ「俺の妹になれ」
アーニャ「……」
ルルーシュ「どうだ?悪い条件ではないはずだ」
アーニャ「でも……」
ルルーシュ「俺もそれなりに高貴な家柄だ。問題などない」
アーニャ「……」
ルルーシュ「写真……失いたくないのだろう?」
アーニャ「……うん」
ルルーシュ「ならば、今日からここに住め。正式に妹になるにはそれなりに時間もいるし、心の準備もいるだろう」
アーニャ「わかった」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(条件は全てクリアされた!!!あははははは!!!!!手に入れた!!!ナナリーに次ぐ妹を!!俺は!!!)
ルルーシュ「アーニャ、お茶を」
アーニャ「うん」トテトテ
ミレイ「ルルーシュ?」
ルルーシュ「なんですか?」
ミレイ「アーニャちゃんになにかしたの?」
ルルーシュ「なにかって?」
ミレイ「いや、気のせいかもしれないけど、急に従順になったというか」
ルルーシュ「なら、気のせいですよ。会長」
ミレイ「そう?」
アーニャ「はい」
ルルーシュ「ありがとう。アーニャ」ナデナデ
アーニャ「……」
シャーリー「むぅ……」
スザク「あれ?ルルーシュとアーニャじゃないか」
ルルーシュ「スザクか。どうした?」
アーニャ「……」
スザク「どうしたんだ?手なんか繋いで」
ルルーシュ「ちょっとな」
スザク「仲良くなれたのか?」
ルルーシュ「ああ」
スザク「そうか、よかったな」
ルルーシュ「ありがとう」
アーニャ「ルルーシュ」グイッ
ルルーシュ「わかっている。それじゃあ、これからアーニャとアイスクリームを食べないといけないから」
スザク「そ、そうか」
ルルーシュ「それじゃあ」
スザク「ああ……」
スザク「……」
ジノ「どうした?」
スザク「実はアーニャのことなんだけど」
ジノ「なにかあったのか?」
スザク「ルルーシュと急に仲が良くなったみたいで」
ジノ「なんか気でもあったんじゃないのか?」
スザク「そうならいいけど」
ジノ「なんだよ?」
スザク「いや……」
スザク(もし、ルルーシュに記憶が戻っていて……アーニャにギアスを使っていたとしたら……)
スザク(こちらの情報は筒抜けに……)
スザク(でも、確証が……)
スザク(どうする……)
カレン「そんなに危ない女なんだ」
C.C.「ああ。そもそもルルーシュが手を出してはいけない奴だな」
カレン「じゃあ、尚更ルルーシュを止めないと」
C.C.「ああ、そうだな」
カレン「スザクもいるみたいだから、慎重にね」
C.C.「分かっているさ」
カレン「―――やばい、人だ」
ルルーシュ「おいしいアイスを食べような」
アーニャ「……」
ルルーシュ「……楽しいか?」
アーニャ「……」
カレン「ルルーシュ……」
C.C.「手は繋いでいるが無視されているようだな。少し安心したよ」
アーニャ「ふーん」
ルルーシュ「味はなにがいい?」
アーニャ「バニラ」
ルルーシュ「わかった。少し待っていろ」
アーニャ「……」
ピリリリ
アーニャ「……はい?」
スザク『アーニャ、今どこにいる?』
アーニャ「アイスクリームショップ」
スザク『ルルーシュも一緒か』
アーニャ「うん」
スザク『何か困ったことはないか?』
アーニャ「……脅迫されてる」
スザク『なんだと!?』
スザク『なんとかならないのか!?』
アーニャ「無理。ルルーシュが全部握ってるから」
スザク『妹になれってだけしかいわれてないのか?』
アーニャ「うん」
スザク『その……何かの組織に入れとかは?』
アーニャ「言われてない」
スザク『そうか……分かった』
アーニャ「どうしたらいい?」
スザク『嫌なのか?』
アーニャ「うん」
スザク『よし。すぐに助ける』
アーニャ「分かった」
ルルーシュ「―――アーニャ、お待たせ」
アーニャ「別に待ってない」
アーニャ「……」ペロペロ
ルルーシュ「……」
アーニャ「……」ペロペロ
ルルーシュ「俺には妹がいたんだ」
アーニャ「……」
ルルーシュ「もう会えないかもしれないがな」
アーニャ「ふーん」
ルルーシュ「だからかな……アーニャとその妹がすごく被る」
アーニャ「……」
ルルーシュ「すごく……」
アーニャ「写真データを人質にしてまで妹が欲しかった?」
ルルーシュ「ああ……酷いことをしたと思っている……すまない……本当に……」
アーニャ「……」
ルルーシュ「もう少しだけでいい……俺の妹でいてくれ……頼む……」
ルルーシュ(ふふふ……まずは同情を誘う……これで)
アーニャ「……」ペロペロ
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(バ、バカな……!!これで心が揺れないのか……!?)
アーニャ「……ねえ」
ルルーシュ「な、なんだ?!」
アーニャ「食べたから帰りたい」
ルルーシュ「……そうか。ああ、帰ろう」
アーニャ「……」
ルルーシュ「このあとは?」
アーニャ「仕事」
ルルーシュ「そうか」
アーニャ「……」
ルルーシュ(くそ。こいつに情というのものがないのか……!!)
ルルーシュ「……」
ヴィレッタ「どうだ、新しい妹は?」
ルルーシュ「中々心を開いてくれないな」
ロロ「あの……兄さん……」
ルルーシュ「なんだ?」
ロロ「僕の部屋は……」
ルルーシュ「クラブハウスを提供してやっただろ」
ロロ「……?!」
ヴィレッタ「諦めたほうがいいんじゃないか?」
ルルーシュ「馬鹿をいうな。やっとここまで漕ぎ着けたんだ。易々と手放せるか」
ヴィレッタ「そういうものか……」
ロロ「……」
ロロ(ナイトオブシックス……アーニャ……!!)
ロロ(兄さんを篭絡させて……兄さんと僕の未来を潰すつもりなの……?)ギリッ
アーニャ「……」トテトテ
スザク「アーニャ!!」
アーニャ「……」
スザク「何かされたか?」
アーニャ「何も」
スザク「そうか……」
アーニャ「……」
スザク「とにかく手を打ってみるから」
アーニャ「……」
スザク「もうしばらく我慢してくれ。あと、何かされそうになったら」スッ
アーニャ「なにこれ?」
スザク「スタンガンだ」
アーニャ「……」バチバチ
スザク「それで身を守るんだ。いいな?」
ルルーシュ「はぁ……アーニャ……」
C.C.「おかえり」
ルルーシュ「C.C.?!」
カレン「あたしもいるよ」
ルルーシュ「お前たち、何を……!!」
C.C.「悪いことは言わないから、あの女から手を引け」
ルルーシュ「何を言い出すかと思えば」
カレン「ヤバイらしいよ、あいつだけは」
ルルーシュ「ふん。それは俺が判断することだ」
C.C.「お前、私の言うことが聞けないのか」
ルルーシュ「黙れ魔女。アーニャの悪口は許さん」
C.C.「ルルーシュ……」
カレン「そ、そんなに好きなの?!」
ルルーシュ「愚問だな。愛しているからこそ、俺は固執している」
ルルーシュ「ナナリーと比べることではない。アーニャは既に別次元のものだ」
カレン「どういうことなの……?」
C.C.「女として愛しているのか?」
ルルーシュ「ふっ。どうだろうな」
C.C.「はぐらかすか」
ルルーシュ「これだけは言える。―――俺は必ずアーニャをものにしてみせる」
カレン「……」
C.C.「お前ってやつは……」
ルルーシュ「もういいだろ。早く戻れ」
C.C.「坊やの決意はよくわかったよ。でも、私はそれを許すわけにはいかない」
カレン「あ、あたしだって!!」
ルルーシュ「では、どうする?俺を寝取るか?」
C.C.「そんなことはしないさ。坊やが最も苦しむ方法をとる」
ルルーシュ「面白い。やってみろ」
C.C.「考えがある。私に任せろ」
カレン「う、うん」
C.C.(ルルーシュ……すまないが邪魔させてもらう)
カレン(ルルーシュって年下がいいのか……)
ルルーシュ(ふっ。C.C.が如何なる方法を取ろうとも、俺の心は揺らがない)
ルルーシュ(とはいえ、対策は取っておいたほうがいいかもしれないな)
ルルーシュ(まぁ、この学園で行動が制限される二人に選択肢は多くない)
ルルーシュ(何をしようとも俺の手のひらの上でしかないぞ……C.C.……)
ルルーシュ「ふはははははは!!!!!」
アーニャ「ただいま」パシャ
ルルーシュ「おかえり」
アーニャ「なに笑ってるの?キモイ」
ルルーシュ「そんなこというなよ。哀しくなるだろ?」
アーニャ「……」
ヴィレッタ「通信……?こんな時間に?」ピッ
C.C.『私だ』
ヴィレッタ「お前は……」
C.C.『ルルーシュのことで相談がある』
ヴィレッタ「なんだ?」
C.C.『アーニャという女についてだが』
ヴィレッタ「それがどうした?」
C.C.『奴は色々と都合が悪い。ルルーシュにはな』
ヴィレッタ「何がいいたい?」
C.C.『簡単に言うと、引き離したい』
ヴィレッタ「なんだと?」
C.C.『そこでお前の力を借りたいんだよ』
ヴィレッタ「私の……?」
スザク「会長、ちょっといいですか」
ミレイ「どうしたの?」
スザク「実は―――」
ルルーシュ(スザクのやつ、何か企んでいるのか……?)
ルルーシュ(C.C.の動向も気になるが……)
シャーリー「あ、あの!ルル!!」
ルルーシュ「どうした?」
シャーリー「週末なんだけ―――」
アーニャ「ルルーシュ、お茶」
ルルーシュ「ありがとう」ナデナデ
アーニャ「……」
シャーリー「あ……え……」
ルルーシュ「シャーリー?週末がどうした?」
シャーリー「あ、いいの!!大したことじゃないから!!」
スザク「今回はちょっと事情がありまして」
ミレイ「オッケー。なんか楽しそうだし、やりましょうか」
スザク「ありがとうございます」
リヴァル「会長、またなにかやるんですかー?」
ミレイ「ええ。ちょっとね」
ルルーシュ(スザク……何をする気だ……?)
ヴィレッタ「ルルーシュはいるか?」
シャーリー「先生、どうかしたんですか?」
ルルーシュ「……」
ヴィレッタ「ちょっとこい」
ルルーシュ「わかりました。単位は足りているはずですけどね」
ヴィレッタ「いいから」
ミレイ「さーて、じゃあ、次の面白企画なんだけどー」
スザク(アーニャ……待っていてくれ……君を助けてみせる)
ルルーシュ「C.C.?」
ヴィレッタ「暗殺してほしいと」
ルルーシュ「……ロロではなくお前に言ってきたのか?」
ヴィレッタ「ああ」
ルルーシュ「……」
ヴィレッタ「C.C.の言い分としては、アーニャがスパイ工作を行う危険性があるとのことだったが」
ルルーシュ「何を馬鹿な。そんなことあるわけない」
ヴィレッタ「どうする?この学園内でナイトオブシックスが変死したら……」
ルルーシュ「分かっている」
ルルーシュ(C.C.め、何を考えている……)
ルルーシュ(情報が漏れることを考えていないわけではないだろう)
ルルーシュ(いや、違うな。これは漏れることを前提にしている……)
ルルーシュ(奴の狙いは……)
アーニャ「……」トテトテ
ミレイ「え?もう?」
ルルーシュ「ちょっと用事ができたので」
ミレイ「そう」
シャーリー(また二人で……)
リヴァル「最近、ホントに仲いいよな」
ミレイ「でも、恋人って感じはしないのよねー」
スザク「……」
ミレイ「じゃあ、このスザクくんプレゼンツは明後日の放課後に開催ってことで」
リヴァル「はやくないですか?!」
ミレイ「まぁ、別に大した準備はいらないしね」
スザク「会長、感謝します」
ミレイ「ふふ……気にしないで。私も興味あるし。―――この兄弟強奪ゲーム」
スザク「……」
アーニャ「え?」
ルルーシュ「なるべくこの部屋から出ないようにしろ」
アーニャ「でも」
ルルーシュ「できるだけ俺が守る。仕事にいくときはスザクに守らせる」
アーニャ「……」
ルルーシュ(C.C.の狙いは暗殺ではない)
ルルーシュ(本気ならロロに依頼するはずだ……)
ルルーシュ(だが、万が一もあるために俺の行動は制限されてしまうな)
アーニャ「……」
ルルーシュ「アーニャ、心配するな。俺が守ってやるから」
アーニャ「スザクに何か言われた?」
ルルーシュ「いいや」
アーニャ「そう」
ルルーシュ(アーニャまで失ってたまるか……!!)
ルルーシュ「アーニャ、今日は一緒に寝るぞ」
アーニャ「……なんで?」
ルルーシュ「いいから」
アーニャ「……」トテトテ
ルルーシュ「よし」ギュゥゥ
アーニャ「ウザイ」
ルルーシュ「我慢しろ。少しの辛抱だ」
アーニャ「……」
ルルーシュ(C.C.の狙いが明確で無い以上は、俺が……!!)ギュゥゥ
アーニャ「……」
ルルーシュ「おやすみ」
アーニャ「鬱陶しい」
ルルーシュ「お前のためなんだ」
アーニャ「……」
カレン「でも、そんなこと」
C.C.「アイツの弱点だよ。妹のことになると我を忘れるのはな」
カレン「……それで、それが引き離すことに繋がるの?」
C.C.「ああ。間違いない」
カレン「どうして?心配してくれるなら、むしろ好意を持つんじゃ」
C.C.「普通に守ってくれる分にはな。ただ、ルルーシュの場合、はっきり言って重い」
カレン「重い?」
C.C.「慕われすぎるのも考え物だよ」
カレン「そんなものなんだ」
C.C.「奴の愛情を一手に受けて、嫌悪しないのはナナリーぐらいなものだろう」
カレン「じゃあ、アーニャは?」
C.C.「リアルタイムで嫌っているだろうな」
カレン「それが狙いなんだ」
C.C.「狙われていないと分かるまでそれほど時間はかからないだろうが、アーニャが突き放すまでは十分だろう」
ヴィレッタ「はぁ……全く。暗殺なんて……」
ロロ「暗殺?」
ヴィレッタ「寝ないのか?」
ロロ「それより、今の話は?」
ヴィレッタ「いやなんでも―――」
ロロ「―――話してください」チャカ
ヴィレッタ「お前……時を奪ったな……」
ロロ「さぁ……早く。じゃないと撃ちますよ?」
ヴィレッタ「……C.C.がアーニャを暗殺して欲しいといってきたんだ」
ロロ「暗殺?」
ヴィレッタ「ルルーシュにとっては害でしかないということでな」
ロロ「そうですか」
ヴィレッタ「銃をおろせ」
ロロ「……ありがとうございます」
ルルーシュ「あれ?会長は?」
シャーリー「え?聞いてないの?」
ルルーシュ「なにを?」
リヴァル「明日、面白いゲームをするんだ」
ルルーシュ(また会長の悪ふざけか)ギュゥゥ
シャーリー「ところで、ルル?」
ルルーシュ「なんだ?」
シャーリー「な、なんでさっきからアーニャちゃんを抱きしめてるの?」
ルルーシュ「別にいいだろ?」ギュゥゥ
アーニャ「あつい」
シャーリー「嫌がってるよ!!やめてあげなよ!!」
ルルーシュ「ええい!!これでいいんだ!!」
スザク「ルルーシュ、話ってなんだい?」
ルルーシュ「スザクか」
ルルーシュ「ああ。外を出歩く際でいい」ギュゥゥ
アーニャ「……」
スザク「何かあったのか?」
ルルーシュ「ちょっと気になることがあってな」
スザク「……」
ルルーシュ「だめか?」ギュゥゥ
スザク「それ以前にアーニャを―――」
ミレイ『―――はーい!!全校生徒のみなさーん!!生徒会からのお知らせでーす!!』
ルルーシュ「ん?」
スザク「なんだ?」
ミレイ『明日の放課後、兄弟姉妹ゲットゲームを開催しまーす!!』
ルルーシュ「また、会長は……」
ミレイ『当日、生徒会からバッチを配布します。制限時間内に先輩あるいは後輩のバッチを手に入れることができれば、その人と兄弟姉妹の関係になれまーす』
ルルーシュ「……は?」
ミレイ『バッジはどんな方法で奪ってもよし!!話し合い、力ずく、なんでもござれ!!』
ロロ「……」
ミレイ『ちなみに本当の兄弟関係であってもバッジを奪わない限りは兄弟になれませーん』
ミレイ『兄弟姉妹が欲しかった人は大チャーンス!!もう兄弟とかいらねと思っていた人も大チャーンス!!』
ミレイ『バッジを奪って可愛い妹を手に入れるもよし!綺麗な姉をもらうも良し!!』
ミレイ『可愛い弟が欲しい人、かっこいい兄が欲しい人!!がんばりましょう!!』
ミレイ『ちなみに恋人ってわけじゃないから、一線を越えるときはそれなりのアバンチュールを感じてねー』
ヴィレッタ「何をいっているんだ……」
ロロ「……」
ロロ(兄さんのバッジは絶対に渡さない……)
ロロ(そして……彼女のバッジも……僕が……!!)
ロロ(僕と兄さんの未来のために……)
ヴィレッタ(何事もなく終わればいいが)
スザク「悪い、ルルーシュ」
ルルーシュ「スザク……!!」
スザク「アーニャは僕の妹にするよ」
ルルーシュ「なに……!?」ギュゥゥゥ
アーニャ「くるしい」
スザク「今、どうしてそう言う状況になっているのか、あえて聞かない。でも、アーニャはそんなこと望んでいない」
ルルーシュ「しかし……」
スザク「脅しているなら尚更だ」
ルルーシュ「くっ……」
ルルーシュ(アーニャがリークしていたか。まあ、当然だな)
スザク「アーニャを返してもらうよ。ゲームを通してね」
ルルーシュ「できるかな。お前に」
スザク「やってみせる」
アーニャ「……」
ミレイ「よし」
シャーリー「あ、あの!!」
ミレイ「なにかな?」
シャーリー「バッジって同級生からは無理なんだですか!?」
ミレイ「うん。かならず年上、年下のバッジだけね」
シャーリー「はぁ……」
ミレイ「ま、今回は恋人探しってわけじゃないから」
シャーリー「ですね」
リヴァル「じゃあ、俺、会長のバッジを奪ってもいいんですか?!」
ミレイ「いいわよ。がんばってね」
リヴァル「よっしゃぁ!!!」
シャーリー「あぁ……ルル……」
ミレイ「―――裏技だけど、同級生のバッジを真っ先に奪って、誰にも取らせないようにするって作戦もアリかな」
シャーリー「……!!」ガタッ
ルルーシュ「アーニャ、明日のゲームだが」
アーニャ「所詮はゲーム。それで兄妹ごっこ終わり?」
ルルーシュ「少なくとも、この学園内では兄妹でいられなくなるな」
アーニャ「……」
ルルーシュ「……」
アーニャ「ルルーシュから逃げ切れば人質、返してくれる?」
ルルーシュ「データは既に閲覧可能だろう」
アーニャ「……うん」
ルルーシュ「俺は明日、本気でアーニャのバッジを奪いに行く」
アーニャ「……」
ルルーシュ「そして名実共にお前を妹にしてみせる……いいな?」
アーニャ「分かった」
ルルーシュ(障害はスザクのみ……!!)
ルルーシュ(なんとしても……アーニャを……!!)
ロロ「……兄さんのバッジを真っ先に奪取して……」
ロロ「そして……ナイトオブシックスのバッジを……」
ロロ「……」
ロロ「奪うときに殺してみせる……」
ロロ「……確実に……」
ロロ「アーニャさえいなければ……僕は……兄さんに……冷たくされることもなかった」
ロロ「黒の騎士団も暗殺を容認しているし……」
ロロ「明日……決着をつけてやる……」
ヴィレッタ「……」
ヴィレッタ(まずいな)
ヴィレッタ(学園内でナイトオブラウンズが死んでは大問題になる)
ヴィレッタ(だが、どうする……ロロの能力が絶大だ……)
ヴィレッタ(ここは……)
ミレイ『はーい!では兄弟姉妹ゲットする準備は整いましたかぁー?』
ルルーシュ(アーニャ)
シャーリー「……」
スザク(いける……)
ミレイ『スタートは自分の教室から〜。では、カウントダウン開始』
ルルーシュ(まずは真っ先にアーニャのところへ……)
スザク(ルルーシュは運動が苦手だ。余裕で勝てる)
ミレイ『―――3、2、1』
ルルーシュ「……」
スザク「……」
ミレイ『―――スタート!!!』
ルルーシュ「よし!!」ダッ
シャーリー「ごめん!!ルル!!!」バッ
ルルーシュ「シャーリー!?どうして俺のバッジを!?」
ルルーシュ「くっ……!!アーニャに渡すはずだったのに……!!」
ルルーシュ「まぁいい。今はアーニャのところに……!!」
シャーリー「はぁ……はぁ……!!」
シャーリー「はぁ……」
シャーリー「ルル、追いかけてこないなぁ」
シャーリー「……とはいえ、これ、どうしよう……」
ミレイ「シャーリー」
シャーリー「あ、会長」
ミレイ「ご苦労さま」バッ
シャーリー「え?!それルルのバッジ!?」
ミレイ「ああいえば、きっとやってくれると思ってた」
シャーリー「じゃあ、初めから……!?」
ミレイ「それじゃあね」
シャーリー「待ってください!!」
スザク「……くっ。いない」
ジノ「よお」
スザク「アーニャは!?」
ジノ「俺も探してるけど、みつかんねーんだ」
スザク「そんな……。待っておいて欲しいっていったのに……」
ジノ「俺は外を探してみる」
スザク「わかった。僕は校内を」
ルルーシュ「咲世子、アーニャの現在地は?」
咲世子『中庭に』
ルルーシュ「よし!!」
ルルーシュ(くく……スザク。この勝負もらったぞ……!!)
ロロ「いた……兄さん」
ロロ「……」キィィィン
ロロ「まさか……もう……?」
ロロ「先にアーニャを探すしかないか……!!」
ルルーシュ「―――よし。中庭にいくか」
ミレイ「ルルーシュ」
ルルーシュ「会長?」
ミレイ「今日から私の弟ってことで」
ルルーシュ「俺のバッジ?!」
ミレイ「返してほしい?」
ルルーシュ(ここで時間を食ってはアーニャのバッジを諦めることになる……)
ルルーシュ(それだけは……!!)
ミレイ「どうしたー?」
ルルーシュ「分かりました。会長が持っていてください」
ミレイ「え?弟になっちゃうけどいいの?ほんとに?」
ルルーシュ「あとで取り返します」
アーニャ「……どうしよう」
ルルーシュ「アーニャ!!」
アーニャ「あ……」
ルルーシュ「バッジを」
アーニャ「……」
ジノ「まちな。ランペルージ卿」
ルルーシュ「ちっ。邪魔をするな!!」
ジノ「スザクがもうすぐここにくる。それまで辛抱できるだろ?」
ルルーシュ(ふざけるな……スザクと真っ向からでは勝負にすらならない……!!)
アーニャ「……」
ルルーシュ「アーニャ!!早くバッジを!!」
アーニャ「えっと……」
ジノ「そうはさせるか!!」ダダッ
ルルーシュ「!?」
ジノ「紳士らしく、もう少し待とうぜ!!」ガシッ
ルルーシュ「くそ……!!」
スザク「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「スザク……」
ジノ「来たか」
ルルーシュ「ちっ……」
スザク「アーニャを貰う」
ルルーシュ「わたさん!!」
アーニャ「……」
ロロ「……見つけた」
ロロ(この位置なら……)
C.C.「させない」
ロロ「な……!?」
C.C.「そんな乱暴なことをしなくても、アーニャはルルーシュから離れていく」
ルルーシュ「果たしてそうかな?」
スザク「なに?」
ルルーシュ「戦では戦力よりも戦術なのだよ」
スザク「何を……」
学生「はっ!!!」バッ
スザク「!?」
ジノ「なんだ!?」
学生「スザクさん。貴方のバッジを頂きます!!」
スザク「だ、誰だ君は!?」
ルルーシュ(いいぞ、咲世子。そのまま足止めしていろ)
ルルーシュ「さ、アーニャ」
アーニャ「……」
ルルーシュ「渡してくれ」
アーニャ「……じゃあ、ルルーシュのバッジもちょうだい。交換」
アーニャ「対価を払えってルルーシュがいった」
ルルーシュ「そ、それは……?!」
アーニャ「交換してくれないと、渡さない」
ルルーシュ(くっ……会長が持っている……今から探しにいっても……)
アーニャ「私はここで待つ」
ルルーシュ「ぬぅ……!!」
ルルーシュ(ここはロロに頼むしか―――)
ロロ「兄さん」
ルルーシュ「ロロ……!!」
スザク「何故ここに……!?」
ロロ「……」キィィィン
ジノ「」
アーニャ「え」
ロロ「今、この場で動けるのは僕とあなただけ。―――死んでもらいます」
ロロ「もう動けるようになったんですか……!!」
アーニャ「なに、これ……」
C.C.「逃げろ!!」
アーニャ「……」テテテッ
ロロ「しまった!!」
C.C.「お前、死にたいのか!?」
ロロ「兄さんと僕の未来のためです!!」
C.C.(重症だな……)
ロロ「くっ!!」
ルルーシュ「―――!?」
ルルーシュ(C.C.……!?)
スザク「C.C.か……!こんなときに、こんなところで……!!」
ロロ「どいてください!!」ドンッ
C.C.「くっ……」
C.C.「……」
ルルーシュ(ここで会話を交わせば、記憶が戻っていることを告げるようなものだ……!!)
C.C.「おい!!枢木スザクとそこの童貞顔の学生」
スザク「なんだ?」
ルルーシュ「なんだと……!?」
C.C.「奴を追え。あいつはアーニャを狙っている」
スザク「なに……?!ジノ!!」
ジノ「まかせろ!!」
ルルーシュ「スザク!!俺も手伝うぞ!!」
スザク「C.C.……」
C.C.「今は私よりもロロだと思うが?」
スザク「……ルルーシュに接触しにきたのか」
C.C.「まさか。私はロロに興味があっただけだよ」
スザク「……」
スザク「ルルーシュ!!」
ルルーシュ「スザク……」
スザク「どうする?指示をくれ」
ルルーシュ「お前……」
スザク「はやく」
ルルーシュ「―――よし。ジノはこのまま真っ直ぐロロを追ってくれ」
ジノ「おう」
ルルーシュ「スザクを俺とこっちにこい。ロロの行く手を遮る」
スザク「わかった」
ルルーシュ「俺のスピードに合わせる必要はないからな」
スザク「え?どうして」
ルルーシュ「いいから」
スザク「わかった。先に行っている」
ルルーシュ(ああ。それでいい。スザクはそれでな)
ロロ「はぁ……はぁ……しつこい……」キィィィン
ジノ「―――あれ!?また差が開いた?!」
ロロ「もう少し……!!」
アーニャ「はっ……あっ……」
ロロ「……」キィィィン
アーニャ「」
ロロ「よし……終わりです」
アーニャ「―――え?」
ロロ「これで!!」
スザク「やめろぉ!!!」
ロロ「……!?」
スザク「アーニャは渡さない!!」
ロロ「ふっ」キィィィン
スザク「」
ロロ「今度こそ……」
ルルーシュ「ロロぉぉ!!」ダダダッ
ロロ「え?!にいさ―――?!」
ルルーシュ「……っ」ガッ!!
ロロ「ぐっ……!?」
ルルーシュ「お前……」
ロロ「僕は……兄さんのために……」
ルルーシュ「……」
スザク「あ―――」
ルルーシュ「スザク!!アーニャは任せる!!」
スザク「いいのか?」
ルルーシュ「はやくしろ!!」
スザク「わかった。行こう、アーニャ」
アーニャ「うん」
ロロ「はぁ……はぁ……」
ルルーシュ「大丈夫か?」
ロロ「兄さん……」
ルルーシュ「無茶をするな。俺のためにがんばるのはいいが、死んでは意味が無い」
ロロ「ご、ごめんなさい……」
ルルーシュ「今日はもう休め」
ロロ「兄さん……僕……」
ルルーシュ「悪かった。少しお前に冷たかったかもしれない。だけど、俺はお前を愛している」
ロロ「兄さん……」ギュッ
ルルーシュ(そうだ……こんなところで死んでもらっては困るんだよ……ロロ……!!)
ルルーシュ(お前にはもっともっと……活躍してもらわないといけないからなぁ……!!)
ロロ「兄さん……兄さん……」
ルルーシュ「……」ナデナデ
ルルーシュ(ふはははは。ロロ、まだまだボロ雑巾には程遠いぞ……あははははは!!!)
ルルーシュ「はぁ……」
C.C.「残念だったな。坊や」
ルルーシュ「ふん……」
C.C.「とはいえ、これはただのゲームだ。また恐喝でもすればいい」
ルルーシュ「アーニャがあの携帯を手放すわけないだろ」
C.C.「……え?お前、アーニャの携帯を人質にしていたんじゃないのか?」
ルルーシュ「していない。あれは妹になるという条件で返した」
C.C.「ちょっとまて、じゃあ、アーニャはずっと自由の身だったのか……?」
ルルーシュ「もう消えろ。お前は目立つ」
C.C.「……そういうことだったのか。どうやら私の目は節穴みたいだ」
ルルーシュ「……」
女子「あ、ルルーシュくんだ」
ルルーシュ「ちょっといいかな?―――何が何でも会長から俺のバッジを取り返してきてくれ」キィィン
女子「うん」タタタッ
ルルーシュ「ありがとう」
ルルーシュ「……はぁ……」
アーニャ「……」
ルルーシュ「どうした?」
アーニャ「バッジは?」
ルルーシュ「ここにある」
アーニャ「私のも」
ルルーシュ「スザクに渡したんじゃなかったのか」
アーニャ「渡してない」
ルルーシュ「そうか」
アーニャ「……」
スザク「ルルーシュ……話は聞いたよ」
ルルーシュ「なんのことだ?」
スザク「一緒に住むとアーニャが決めたと同時に自由の身にしてたんだな」
ルルーシュ「脅迫はした」
スザク「ルルーシュ……」
アーニャ「……」
スザク「アーニャは好きでルルーシュのところにいたんだろ?」
アーニャ「違う。脅迫されて」
スザク「じゃあ、バッジ。僕に渡してくれないか」
アーニャ「……いや」
スザク「そうか」
ルルーシュ「アーニャ……」
アーニャ「ルルーシュ……これ」
ルルーシュ「いいのか?」
アーニャ「もう妹だから」
ルルーシュ「違うな。間違っているぞ。今度は自ら俺の妹になるということだぞ?今回、俺は一切脅していないからな」
アーニャ「あ……」
アーニャ「……」
スザク「アーニャ?無理に交換しなくても……」
アーニャ「うぅ……」
ルルーシュ「いいのか?奪うぞ?」
アーニャ「……どうぞ」
ルルーシュ「そうか」
アーニャ「……」
ルルーシュ「それじゃあ……」
アーニャ「まって。ルルーシュのバッジも」
ルルーシュ「ああ。そうだったな。―――はい」
アーニャ「私から先に奪う」
ルルーシュ「はいはい。我侭な妹だ」
アーニャ「……」バッ
アーニャ「……やった……記録……」パシャ
アーニャ「……」ブルブル
ルルーシュ「なんだ、震えるぞ?」
アーニャ「は、はやく」
ルルーシュ「はいはい―――」
ミレイ『はい!!しゅーりょー!!!』
ミレイ『終わりでーす!!今、持っているバッジの人が貴方の兄妹でーす!!』
スザク「あ……終わったちゃったな」
ルルーシュ「ふっ……そうか」
アーニャ「……」
ルルーシュ「とりあえずアーニャは俺の妹になったのか」
アーニャ「違う」
ルルーシュ「え?」
アーニャ「ルルーシュは私の兄様だけど、ルルーシュは私のバッジを奪えなかったから違う」
ルルーシュ「な、なに!?じゃあ、俺はアーニャの兄だけど、アーニャは俺の妹じゃないっていうのか?!」
スザク「なんだ……それ……」
ルルーシュ「ええい!!そんな兄妹がいるか!!」
アーニャ「ここにいる」
ルルーシュ「ぐっ……!!」
スザク「……ルルーシュ」
ルルーシュ「なんだ?」
スザク「ギアスは使ってないんだね?」
ルルーシュ「ギアス?なんのことだ?」
スザク「……ごめん。なんでもない」
ルルーシュ「……」
アーニャ「それじゃあ……ルルーシュお兄様」
ルルーシュ「え?」
アーニャ「記念……」チュッ
ルルーシュ「なっ……」
アーニャ「……」
ルルーシュ「お前……?!」
ジノ「おーい!!緊急連絡が入ったぞー」
スザク「わかった!!アーニャ、行こう」
アーニャ「うん」
ルルーシュ「アーニャ」
アーニャ「またね」
ルルーシュ「ああ……」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(結局、兄妹ごっこはここまでか)
ルルーシュ(ま、楽しかったし……いいか……)
ルルーシュ(だが……俺は諦めていないぞ……アーニャ……!!)
ルルーシュ(ナナリーともども手に入れてやる……!!)
ルルーシュ「ふふふ……ふはははは……あーっはっはっはっはっはっは!!!!」
ミレイ「くそう……なんか変な下級生に疾風のごとく奪われちゃった……」
シャーリー「天罰ですよ。天罰」
ミレイ「そんなこといったって……」
ルルーシュ「シャーリーに奪わせて自分だけ美味しいところを取ろうとするからですよ」
ミレイ「いいじゃないべつに……」
シャーリー「よくありませんっ!!」
ミレイ(でも、なんか面白かったし今度は恋人争奪ゲームでもしようっと……)
ルルーシュ「また、よからぬことを考えてませんか?」
ミレイ「よからぬことじゃなくて、良いことを考えてます」
ルルーシュ「はいはい」
リヴァル「会長……どこ探してもいないとか……はぁ……弟になるチャンスだったのに……」
ルルーシュ「会長の弟になっても、立場は変わらないと思うぞ?」
リヴァル「うるせぇ!!」
ルルーシュ「C.C.を呼んだのはやはりお前だったか」
ヴィレッタ「独断だったのは認める」
ルルーシュ「いや。結果的に助かった。あいつがいなければ今頃……」
ヴィレッタ「それで妹はどうなった?」
ルルーシュ「俺の妹は一人だけです。今は」
ヴィレッタ「ふん……」
ルルーシュ「さてと……定時報告は以上だな、カレン?」
カレン『そっちは楽しそうね』
ルルーシュ「そうでもない。気苦労が耐えない現場だ」
カレン『ふん……』
ヴィレッタ「拗ねているのか?ゼロの妹になれないから」
カレン『な……!?なんで?!』
ルルーシュ「なんだ。そういうことか。いいぞ、カレン。ゼロお兄ちゃんと呼んでもな」
カレン『ふ、ふざけるな!!通信終わり!!!』
ナナリー「どうぞ」
アーニャ「……アーニャだけど」
ナナリー「どうかしましたか?」
アーニャ「……兄ってどういう存在なの?」
ナナリー「私のお兄様は優しくて頼りがいがあって、賢くて……私のことをいつも気にかけてくれている人です」
アーニャ「それは妹だから?」
ナナリー「いいえ。お兄様だからです」
アーニャ「そうなんだ」
ナナリー「はい」
アーニャ「それなら、安心」
ナナリー「え?」
アーニャ「はい、これ」
ナナリー「え?これは……バッジ……ですか?」
アーニャ「妹の証。あなたにあげる」
アーニャ「渡してきた」
スザク「そう。よかったのか?」
アーニャ「うん」
スザク「どうして?」
アーニャ「だって……妹だと結婚できない」
スザク「なっ?!」
アーニャ「記録」パシャ
スザク「アーニャ!!!」
アーニャ「それじゃあ」
スザク「全く……」
スザク(ルルーシュ……)
スザク(アーニャは大変だと思うけど……裏切らないであげてほしい)
アーニャ「……」トテトテ
アーニャ(ルルーシュのところに行こう)
ルルーシュ「―――で、来たのか」
アーニャ「うん」
ルルーシュ(理性が飛びそうだ)
アーニャ「ルルーシュはお兄様じゃないから」
ルルーシュ「誰にやったんだ、あのバッジは」
アーニャ「……秘密」
ルルーシュ「まぁいいけど。で、これからなにを―――」
アーニャ「新居……記念……」
ルルーシュ「なっ……!?おい?!顔を近づけるな……!!」
アーニャ「―――大好き」
ルルーシュ(なんだ……もう完全に堕ちていたのか……!!ふふふ……ふはははは!!!あははははは!!!!!)
ルルーシュ(アーニャ……これから存分に可愛がってやるぞ……。ナナリーを取り戻しても可愛がってやるっ!!)
アーニャ「ルルーシュ……好き……キモイけど……」
END
面白かった
乙
これは新手のツンデレなのだろうか…?
初めから
おつおつ。アーニャの可愛さ再確認したわ
Entry ⇒ 2012.04.28 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
C.C.「ばれんたいん……ですか?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330661011/
ルル「何だC.C.、お前バレンタインを知らないのか」
C.C.「すっ、すみませんご主人様……」
ルル「いや、謝ることはないんだが」
ルル「バレンタインというのはだな、女性が意中の男にチョコレートを渡す日なんだ」
C.C.「チョコレートを……?」
ルル「ああ。一般的に、バレンタインにチョコを渡すイコール愛の告白と認識されている」
C.C.「こっ、こく!?」
ルル「だから毎年この日が来るたびに、男どもは皆そわそわしたり挙動不審になったりするのさ」
ルル「ほら、あいつがいい例だ」
星刻「天子様……天子様はチョコを下さるだろうか……ハート型のチョコとか良いなぁ……アァテンシサマ…」ブツブツ
ルル「見ろ。あの星刻ですら腑抜けと化している」
C.C.「気持ち悪いですね」
ルル「それから友人に渡す義理チョコというものもあるんだ。まあ大半の男共が求めているのは本命だがな」
C.C.「……あの、ご主人様には本命チョコを貰いたい人はいるんですか?」
ルル「俺か?俺には特に意中の相手などいないが……」
ルル「まあ黒の騎士団の連中から今朝どっさり義理チョコを渡されたからな。俺はそれだけで嬉しい」
C.C.「カ、カレンさんからは?」
ルル「あいつにはチロルチョコを投げつけられたよ。今や品薄になっているものをわざわざな」
C.C.「そうですか……」
C.C.「あ、あのっ、ご主人様。もしよろしければ私からもチョコを―――……」
オレンジ「ジェレミア・ゴットバルト推参ッ!!」
ルル「ジェレミア!?」
ルル「一体どこから……。今の話を聞いていたのか?」
ジェレミア「ルルーシュ様が必要とするならば、私はどこへでも駆けつけましょう」
C.C.「おいオレンジ」
ジェレミア「さあどうぞルルーシュ様。私の心ばかりのプレゼントでございます」
ルル「む……これはチョコか?」
ジェレミア「オレンジソースを使った手作りチョコレートです。最高の出来と自負しております」
ルル「気持ちは嬉しいが、ジェレミア。バレンタインのチョコとは女が男に渡すものだ。悪いが……」
ジェレミア「何と!ルルーシュ様、ご存じないのですか?最近巷では男同志の『友チョコ』や『逆チョコ』なる新しいスタイルが生まれているのです」
ジェレミア「故に私は『忠義チョコ』をルルーシュ様にと!」
ルル「成程、これは済まない事をしてしまったな……忠義チョコ、ありがたく頂こう」
ジェレミア「お、おお……ルルーシュ様!身に余るお言葉です!」
ジェレミア「それでは私は任務がありますので失礼致します!」バッ
ルル「ああ、頼んだぞジェレミア。お前の忠義を見せてくれ」
ルル「……はは、まさかジェレミアからチョコを貰うとはな。なあC.C.――――…」
ルル「む?C.C.はどこに行った?」
ダダダダダ…
C.C.「―――咲世子さんっ!」バンッ!!
咲世子「あら」
咲世子「どうしたのですかC.C.様、そんなに慌てて」
C.C.「あの、わたしにチョコの作り方を教えてくださいっ!」
咲世子「……あぁ…」
咲世子「ルルーシュ様に差し上げるのですね?」
C.C.「ひぅっ!?」
C.C.「ど、どうしてそれを……!?」
咲世子「ふふ。今のC.C.様は分かりやすいお方ですから」
C.C.「うう……///」
咲世子「ですが、ルルーシュ様に差し上げるならば最高のチョコをお作りしなければなりませんね」
咲世子「材料や道具は全て私が揃えましょう。C.C.様はルルーシュ様の自室でお待ちください」
C.C.「あ、はい……お願いします咲世子さん!」
ロロ「聞いたよC.C.……」コソ…
ロロ「僕の兄さんにチョコを渡すだって……?しかも手作り……?」
ロロ「ふふ、そんなことさせないよ♪あのツンデレな小汚いハーフ女は見逃してやったけど」
ロロ「僕の兄さんに手を出す奴は誰だろうと……フヒヒヒヒ…」
ラクシャータ「はいはーい、無粋な邪魔するんじゃないよブラコン君」ゴキッ
ロロ「」
ズルズル…
はよかけ!
C.C.「た、ただいま戻りましたご主人様!」
ルル「む。戻ってきたか、何処へ行っていたんだC.C.?突然いなくなるから心配したぞ」
C.C.「ごっ、ごめんなさい!ありがとうごじゃいます!」
ルル「はは、謝るか礼を言うかどちらかにしろ。いや、そもそも謝る必要はないんだ」
ルル「お前が無事ならそれでいい。そろそろ咲世子に捜索させようとしていたところだ」
咲世子「お呼びですかルルーシュ様」
ルル「おわっ」
ルル「驚かせるな咲世子、心臓に悪い。いつの間に、しかもどこから入ったんだ……」
咲世子「申し訳ございませんルルーシュ様」
咲世子「ところで、しばらくこの部屋を使わせていただきます。その間ルルーシュ様は外でお待ちください」
ルル「は?」
C.C.「咲世子さんっ!?」
咲世子「さあ、お出になって下さい」グイッ
ルル「お、おい何だ!何なんだ突然!納得のいく説明をしろ咲世子!」
咲世子「女の秘密です」
ルル「意味がわからん!」
咲世子「何でも良いからさっさと出ろモヤシ」ゲシッ
ルル「ぐはっ!?」
玉城「あん?誰だお前、ゼロの部屋の前で何やってんだ」
ルル「いや、追い出されてしまってな……」
玉城「は?おいおい、ガキのくせにこの俺様に向かってタメ口かよ。お前新入りだろ」
ルル(しまった!今は仮面をつけていない!)
玉城「俺が誰だか分かってんのか?ゼロの親友玉城様だぞ!ああん!?」ギロッ
ルル「すいませんでした何でもないです玉城サン!」
咲世子「さあ、邪魔者は消えましたC.C.様」
咲世子「道具は揃えてあります。チョコ作りに入りましょう」
C.C.「あ、あの……もしかしてここで作るんですか?しかもご主人様追い出しちゃいましたし」
咲世子「作る過程でルルーシュ様がいては困るでしょう。気持ちは渡すときに伝えるものです」
咲世子「それにこの部屋が一番安全なのです。艦内の厨房ではあのブラコ……いえ、誰かに邪魔される恐れがあります」
咲世子「この部屋ならセキュリティが厳しく邪魔者が入ることもありません」
C.C.「な、なるほどっ」
ジェレミア「ふん、甘いな」
咲世子「!」
C.C.「オレンジさん!?」
ジェレミア「その名で呼ぶな!」
ジェレミア「ルルーシュ様の悲鳴が聞こえたので駆けつけてみれば……お前達」
咲世子「邪魔をなさるおつもりですかジェレミア卿」チャキ
C.C.「ひぇぇ……」
ジェレミア「いや、邪魔をする気など毛頭無い。ルルーシュ様へのチョコ作り、結構ではないか」
C.C.「え……?」
―――――――――――――
――――――――――
咲世子「そうです。そうやってチョコを細かく砕いて……」
C.C.「ええと、これを湯煎で溶かせばいいんですよね。あっ、零れちゃった…」
咲世子「少しくらいなら大丈夫ですよ。あ、ほら溶けてきました。次は水飴と砂糖を」
C.C.「はっ、はいっ」
咲世子「良いですね。あとはひたすら混ぜるだけです」
C.C.「うんしょ、うんしょ……」コネコネ
咲世子「――――どういうつもりですか?」コソッ
ジェレミア「何がだ」
咲世子「普段のあなたならば、C.C.様の邪魔をしそうなものですが」
ジェレミア「……」
ジェレミア「昨夜、ルルーシュ様の独り言を聞いてしまってな」
咲世子「独り言?」
ジェレミア「C.C.は明日チョコをくれるだろうか……、と物憂げな声がな」
ジェレミア「トイレの中から聴こえてきたのだ」
咲世子「……」
ジェレミア「ふふ、外で私が聞き耳を立てているとも知らずに」
咲世子「……」
ジェレミア「ふふふ……」
咲世子「やはり貴方ストーカーですね」
ジェレミア「黙れ」
ジェレミア「それが今日になってC.C.がバレンタインを知らないと明らかになった」
ジェレミア「ルルーシュ様は口には出さずともご傷心のご様子……。せめてもと、私の持っていたチョコを差し上げたのだが」
咲世子「え……?ということは、ジェレミア卿も誰かに渡すつもりだったのですか?」
ジェレミア「その通りだ。忠義チョコなどその場の思いつきに過ぎん」
咲世子「……あの、誰に渡そうとしていたのですか?参考までに」
ジェレミア「……」
ジェレミア「そんなことはどうでもいい!///」
ジェレミア「だがルルーシュ様のお心を慰めて差し上げることは出来なかった……」
ジェレミア「しかし今C.C.がルルーシュ様へのチョコを作っている。ならば私に出来ることは完成を見届けることのみ!」
咲世子「ジェレミア卿……」
ジェレミア「まあチョコなど来年また作ればいいだけのこと。私はルルーシュ様に忠誠を誓ったのだ。私情は挟まん」
咲世子「……」
咲世子「ジェレミア卿。バレンタインのチョコレートは何も逆チョコだけではないのですよ……?」ゴソゴソ
C.C.(何か背後で桃色オーラが広がっている気がします……)
C.C.(でもそんなことより、ご主人様のためのチョコレートを完成させないと!)
C.C.「……ご主人様、喜んでくれるかな」
C.C.(でもこれは本命チョコ……。これを渡すイコール、こここ告白ってご主人様言ってたたた)
C.C.(わたしなんかが告白したらご主人様を困らせてしまうかも……)
C.C.(最悪捨てられちゃったり……ううん、今度のご主人様は多分そんなことしない)
C.C.(でもご主人様を困らせるのはいやだなぁ……)
C.C.(でも、バレンタインデーは好きな人にチョコレートを渡す日だって)
C.C.(でも、でも……)
C.C.「ううー……」
ジェレミア「何をうじうじ悩んでいる!チョコを混ぜる手が止まっているぞ!」
C.C.「はひっ!?」ビクッ
ジェレミア「細かいことをいつまでも考えるな!お前の気持ちをそのまま全力で伝えれば良いのだ!」
C.C.「オレンジさん……」
ジェレミア「だからオレンジではないと……いやもうこの際どうでもいい、それよりもだ!」
オレンジ「とにかく、全力でチョコを完成させるのだ」
オレンジ「そうすればルルーシュ様は必ず受け止めて下さる。どのような形でも、相手の気持ちをきちんと理解してくださる御方だ」
咲世子「そうですよC.C.様。まずは気持ちを伝えなければ何も始まりません」
C.C.「……わ、わかりました!わたし頑張ります!」
-斑鳩艦内 蜃気楼コックピット-
ルル「……せめて仮面だけは手に入れようと128通りの自室攻略方法を考えた」
ルル「しかしその全てがシミュレーション段階で失敗。咲世子がいる時点でどうしようもない」
ルル「対抗しうるジェレミアも任務地から突然消えてしまったとかで連絡がつかん」
ルル「ここだけが俺のセーフティスペース、か……」
ルル「……」
ルル「くそがっ、玉城のヤツあとで覚えておけよ……!」グスッ
ルル「全部玉城のせいだ、玉城の……」
<ゴシュジンサマー
ルル「……ん?」ガシャッ
C.C.「ご主人様、降りてきてくださいっ。お部屋占領してごめんなさい、終わりました!」
ルル「そうか、だがゼロの姿でないと俺は艦内をうろつくこともできないんだ。すまないC.C.、マスクを―――…」
C.C.「マスクも持ってきました!」
ルル「ほわあっ!」ダッ
C.C.「ああっ、飛び降りたら危ないですご主人様ー!」
ルル「ふう、これで一安心だ……ありがとうC.C.。助かったよ」スチャッ
C.C.「い…いえ、お礼なんてとんでもないです。それよりもご主人様を追い出してしまって……」
ルル「いや、気にしないでいい。そもそも実行犯は咲世子だ」
ルル「だがあの部屋で一体何をしていたんだ?」
C.C.「それは……その」
ルル「話したくないなら話さないで良いんだぞ。咲世子も女の秘密だと言っていたし」
C.C.「ち、ちがうんです!むしろご主人さまに話さないと意味が無いと言いますか何と言いますか……!」
ルル「落ち着け。様子がおかしいぞC.C.、どうしたんだ」
C.C.「あぅ……」
C.C.「~~~~~!///」ギュッ
ルル「……?」
C.C.「あの、……これ!受け取ってくださいご主人さま!」バッ
ルル「―――これは…」
C.C.「へ、へたっぴですけどチョコです!本命です!手作りです!えと、あのあのあの……!?」
ルル「だから落ち着け。まずは落ち着け」
ルル「……」ジッ
C.C.「……うぅ///」
ルル「俺に……くれるのか?」
C.C.「は、はい。ご主人様のために作りました」
ルル「本命とは本当か……?」
C.C.「………はい///」
ルル「……」
ルル「……ここで食べてもいいだろうか」
C.C.「ふえっ?」
C.C.「えと……、どうぞっ!」
ルル「それからもう一つ」
ルル「食べさせてくれないか」
C.C.「」ポカーン
C.C.「たっ、食べっ、た、はわわわわ!!?///」
ルル「ダメ、だろうか……?」
-天井-
咲世子「あのルルーシュ様が完全に冷静さを失っています……」
ジェレミア「ぬあああああっ!!ルルーシュ様の全力のおねだり顔ー!?」
咲世子「静かにしてくださいジェレミア卿、見つかってしまいます!」
C.C.「うぅー……~~~~~っ///」
C.C.「わ、分かりました。ご主人さま、お口を開けてください!」スッ
ルル「すまない、ありがとうC.C.」
ルル「」パクッ
ルル「……」モグモグ
C.C.「ど、どうでしょうか……?」
C.C.「あの、おいしくなかったら言ってください…」
C.C.「お菓子なんて初めて作ったので上手く出来てるかどうか―――…」
ルル「美味い」
C.C.「ぁ―――…」
ルル「美味いよC.C.。最高に美味い」
C.C.「あ、ありがとうございますっ……!」ホロッ
ルル「いや、礼を言わなければならないのは俺の方だ」
ルル「手づくりのチョコ、ありがとう。とても嬉しいぞC.C.」
C.C.「うぅ、よかったです……」
いつまで俺を苦しめる
ルル「しかし……これは今からホワイトデーの準備に取りかからなければいけないな」
C.C.「ほわいとでー?」
ルル「ああ、今日から一か月先の三月十四日……男がバレンタインのお返しをする日だ」
ルル「だから返事はそのときにしよう」
C.C.「ええっ!?」ガーン
ルル「はは、すまない。こんな美味い手作りチョコを貰ったんだ、俺もそれ相応のものでC.C.に返したいんだよ」
C.C.「……あ、えとっ、それはつまり……」
ルル「……」
ルル「ホワイトデーまでは内緒だ」
C.C.「ええーっ!?」ガーン
さ よ な ら ギ ア ス !
童帝爆発しろ
ギアススレが減ってるので立てた
>>110
俺 も 苦 し い
続きまして記憶ありバージョンのC.Cバレンタイン編です
どうぞ
C.C.「誰か貰える宛てでもあるのか?」
ルルーシュ「当たり前だ。この日のために数か月前から下準備をしていた」
C.C.「ほう?流石は童貞ボウヤだな、俗な風習にそこまで必死になるか。いつもの冷静さはどこへやら」
ルル「黙れ魔女!」
C.C.「む……」
>>116
こんな感じか
最初こっちで書こうと思ったけど挫折したからやめた
途中までなら投下する
ルル「いいか。バレンタインとは全世界の男の夢なんだ」
ルル「今日だけはブリタニアも日本人も関係なく、すべての男達がドキドキそわそわして挙動不審になってしまう。それほどまでに特別な日なんだ」
ルル「恐らくはあの星刻でさえな……」
C.C.「気持ち悪いな」
ルル「まあそう言うな。どうせ奴には天子をチラ見するのが限界なんだ、少しは同情してやれ」
C.C.「身分の差だな」
ルル「だがその点、俺にはイレブンの憧れ『ゼロ』と学園のアイドル『ルルーシュ』という二つの顔がある」
C.C.「アイドル?」
ルル「まず黒の騎士団の女性陣からのチョコは数百を超えるだろう。既に玉城達に回収BOXを作らせてある」
ルル「そしてアッシュフォード学園のアイドル副会長ルルーシュへのチョコ。こちらもリヴァルに回収BOXを作らせた」
ルル「ククク、どうだC.C.。完璧だろう?」
C.C.「ふん、どうだかな……」
ルル「何だ、俺があまりにモテるからすねているのか?心配するな。お前からもちゃんと貰ってやる」
C.C.「そういうことじゃない。まあ私が言わなくともいずれ分かるさ」
C.C.「それから、私はお前用のチョコなど用意していないぞ」
ルル「なっ、何だと!?」ガーン
C.C.「な、何だ。お前にしては珍しく大袈裟なリアクションをとるじゃないか」
ルル「C.C.お前、俺にチョコを用意していないのか……?」
ルル「俺とお前は共犯者じゃなかったのか!裏切り者め!」
C.C.「共犯者とはチョコをくれる人間という意味だったか?」
ルル「くっ……お前には失望したぞC.C.。お前だけはどんなことがあっても俺の味方だと思っていたのに」
C.C.「ふん、残念だったな童貞ボウヤ」
ジェレミア「ご心配なくルルーシュ様。このジェレミア・ゴッドバルトが最高級のチョコレートを用意しております故」
ルル「ジェレミア!?」
ルル「一体どこから……。今の話を聞いていたのか?」
ジェレミア「ルルーシュ様が必要とすれば、私はどこへでも駆けつけましょう」
C.C.「おいオレンジ」
ジェレミア「む、C.C.。貴様ルルーシュ様にチョコを差し上げないとはどういうことだ」
C.C.「チョコをやるやらないは私の勝手だろう」
ジェレミア「ふん……紅月に取られても知らんぞ?」
C.C.「なっ…」
ジェレミア「彼女は明日勝負に出ると聞いた。お前が対抗馬だと思っていたが、まさか意地を張って用意していないとはな」
ジェレミア「これで紅月の勝ちは決まったも同然だ。笑止!」
C.C.「ぐぬぬぬぬ……」
ジェレミア「それにな」
C.C.「……まだ何かあるのか」ジロッ
ジェレミア「ついうっかりとだが、先程ルルーシュ様の独り言を聞いてしまったのだ」
C.C.「独り言、だと……?」
ジェレミア「ああ。ルルーシュ様は先程トイレに行かれただろう?」
C.C.「ああ、確かにな」
ジェレミア「個室という一人の空間はやはり誰でも気が抜けてしまうものだ。ルルーシュ様でさえも」
C.C.「も、勿体付けないで早く言えオレンジ!」
ルル「おいジェレミア、二人で何をこそこそと話しているんだ?」
ジェレミア「いえいえルルーシュ様、何でもありませーん」
ジェレミア「続きが気になるかC.C.?」
C.C.「……うるさい」
ジェレミア「ククク、そう拗ねるな。これ以上無い耳寄りな情報だぞ」
ジェレミア「ルルーシュ様は言っていた。『C.C.はチョコをくれるだろうか』、と」
C.C.「!?」
ジェレミア「しかもまるで恋する少年のような物憂げな声でな。何度も同じような事を呟いていたよ」
C.C.「た、たしかか」
ジェレミア「疑うのならば本人に聞いてみればいい」
C.C.「そ、そんなこと出来るわけが……ッ!」
ジェレミア「落ち着けC.C.、息が上がっているぞ?顔も赤い。ルルーシュ様に気付かれてしまう」
C.C.「……」スーハースーハー
ジェレミア「面白いな貴様」
C.C.「オレンジのくせにわたしをからかう気か……」
ジェレミア「いやいや、むしろ応援してやろうというのだ」
ジェレミア「私の情報に偽りはない。お前が素直になりチョコを渡しさえすれば、ルルーシュ様は間違いなく落ちる」
ジェレミア「ルルーシュ様は普段滅多にご自身の望みをおっしゃらない方。だから私はその望みを叶えて差し上げたいのだ」
C.C.「……わ、わかった。考えておく」
ジェレミア「ふふふ……」
ルル「おい、本当にお前ら何をこそこそしている?」
C.C.「な、何でもないと言っているだろう!」
-斑鳩艦内 通路-
C.C.「くっ、私が素直に……だと…?あのオレンジくんめ」テクテク
カレン「―――あ、C.C.じゃない」
C.C.「カ、カレン!?」
カレン「……何よその驚きようは」
C.C.「うるさい。それより何だその荷物は」
カレン「あ、これ?」ドッサリ
カレン「騎士団みんなにチョコを配ろうと思って。材料を買い込んできたのよ」
カレン「やっぱりイベント事はみんな楽しみにしてるからね。ついでに女性団員の分まで買って来ちゃったわ」
C.C.「ほう、それは結構なことだな」
C.C.「……ところでお前、本命はいるのか?」
カレン「はいっ!?」
C.C.「どうなんだ」
カレン「なん…っ、何であんたにそんなこと教えなきゃいけないのよ!」
C.C.「ムキになるあたり、やはりいるのか……」
カレン「……いたらどうなのよ」
C.C.「いや、何でもない」
C.C.「荷物を持っているのに時間をとらせて済まなかった。じゃあな」
カレン「ちょっと、C.C.……?」
カレン「…あいつ一体どうしちゃったのかしら。C.C.が謝るなんて重症だわ」
-夜中 ゼロ私室-
C.C.「チーズくん、わたしは素直になるべきなのか……?」
チーズくん「うん、そうすればルルーシュともっとなかよくなれるんじゃないかな!」
C.C.「そ、そうか。そうだなっ。少しがんばってみるか…」
チーズくん「うん、がんばってシーツー!」
C.C.「よーし!」
ルル「……あいつは布団の中で何をぶつぶつ言っているんだ」
-翌日-
C.C.「ラクシャータ」
ラクシャータ「あーら、C.C.じゃない。どうしたの?あんたが私の所を訪ねてくるなんて」
C.C.「その……」
C.C.「チョコレートの作り方を教えてくれないか」
ラクシャータ「はあ?私がチョコ作れるような女に見える?」
C.C.「そうだな。手間をとらせた」バーイ
ラクシャータ「早っ!ちょっとぉ!?少しくらいフォロー入れていきなさいよ!」
C.C.「セシル」
セシル「ごめんなさい、まだ仕事があるの」
C.C.「千葉っ」
千葉「すまない、機体の調整で忙しいんだ」
C.C.「ディートハルトッ!!」
ディートハルト「何故私が?」
C.C.「さ、咲世子」
咲世子「C.C.様ではありませんか。どうしました」
C.C.「チョコレートの作り方を教えてください……」バタッ
咲世子「あらあら……」
―――――――――――――――
―――――――――――
――――――――――
咲世子「はい、ラッピングも出来ました」
C.C.「ありがとう咲世子。最初からお前に頼んでいればよかったよ」
咲世子「ふふ」
咲世子「ところで、渡すときにおっしゃる言葉は決めていらっしゃいますか?」
C.C.「いや……正直それ以前に、これを渡すかどうかで悩んでいるところだ」ギュ…
咲世子「どうしてですか?C.C.様からチョコを渡されたらルルーシュ様はお喜びになりますよ?」
C.C.「……そう思うか?」
咲世子「ええ。きっと」ニコ
C.C.「そっ、そうかっ」パァッ
咲世子「ところで、渡す際に言う言葉ですが……―――…が良いと思われます」コソコソ
C.C.「ふむふむ、なるほど」
C.C.「…では奴の所に行くか。済まない咲世子、何から何まで世話になった」
咲世子「いってらっしゃいませ。C.C.様のお気持ち、伝わると良いですね」
C.C.「……ふん、もし受け取らなかったら地獄を見せてやるだけだ」
咲世子「ふふ、お手柔らかに。一応私のご主人様でもありますので」
ルル「チョコの喰い過ぎで気持ちが悪い……うう」
C.C.「……」
C.C.「死ね。そのまま高血糖で倒れて死ね」ゲシッ
ルル「ぐふっ!?や、やめろ!腹はやめてくれ!」
C.C.「……ところでお前、カレンからはもうチョコを貰ったのか?」ギシ…
ルル「カレン?ああ、貰ったが」
C.C.「っ!?」ガタッ
ルル「な、なんだ!?どうした!」
C.C.「い、いやっ……なんでも、ない…」
C.C.「……」
ルル「何なんだ、おかしなやつだな……」
C.C.「……」ソワソワ
ルル「……」
C.C.「……」チラッ
ルル「だから何なんだお前は」
C.C.「返事、したのか」
ルル「は?」
C.C.「返事はしたのかと訊いているんだ……」
ルル「何を言っているのか分からんのだが」
C.C.「カレンから告白されたんだろう!?本命のチョコレートと一緒に!」
ルル「……どこから情報を得たのかは知らんが、俺は誰からも告白などされていないぞ?」
C.C.「――――、は…?」
ルル「ほら見ろ、カレンからもらったチョコレート。他の団員と全く同じチョコケーキだ」
ルル「しかも回収BOXの中に放り込まれていた。『カレン』とだけ油性マジックで書かれてな」
C.C.「……」
C.C.(どういうことだこれは?昨夜ジェレミアは確かにカレンが勝負に出ると……)
ルル「まったく、何をムキになっているんだお前は」
カレン(……C.C.がチョコチョコ言って走り回ってる、なんて聞いたら嫌でも勘付くわよねー、あはは)
カレン「C.C.相手じゃ勝ち目ないからなぁ……悔しいけど、頑張りなさいよC.C.」
C.C.「―――カレンのやつ、本命が他にいたんだろうか……」
ルル「何か言ったか?」
C.C.「い、いや何でもないっ」
C.C.「それで、つまりお前は誰からも本命チョコを貰っていないんだな?」
ルル「何度も言わせるな。俺だって一応男だ、少し落ち込むぞ……」
C.C.「ふ、ふん……所詮は童貞ボウヤだな」
C.C.「仕方がない、哀れだからこの私が―――…」
C.C.(!)
C.C.(いや待て。こんな言い方をしてはいつもと同じだ……)
咲世子『ところで、渡す際に言う言葉ですが……』
咲世子『やはり素直な言葉をぶつけた方が良いと思います』
咲世子『ルルーシュ様も、失礼ですが貴女も多少ひねくれたお方です。曖昧で遠回しな言いかたではうやむやに終わってしまう恐れがありますから』
C.C.「……」
ルル「おい、C.C.?」
C.C.(素直な、言葉……)
C.C.(ルルーシュに私のチョコを受け取ってほしい。食べて欲しい)
C.C.「……」
C.C.「くっ、喰らえルルーシュっ!」ガァッ
ルル「何をだ!?お前の鉄拳か!?」
C.C.「ちっ、違う!間違えた!やり直しだ!」
ルル「何だか良く分からんが落ち着け」
C.C.(な、何をやっているんだ私は…!もっと他に言うことがあるだろう)
C.C.「つ、つまりだなっ。その……」
C.C.「……、これ」ズイッ
ルル「……え」
ルル「これは何の冗談だ?」
C.C.「ほ、本気だッ!///」
ルル「……俺にはチョコをくれないんじゃなかったのか?」
C.C.「あれは嘘だ…っ」
ルル「……」
C.C.「……」
C.C.「ルルーシュ、私はお前が好きだ……」
ルル「……」
ルル「……」
C.C.「な、なんとかいえっ」
ルル「……」ギュッ
C.C.「ふぁっ!?」
C.C.「お、おいルルーシュ!?」アタフタ
ルル「……」ギュー
C.C.(あわ、あわわわわ)←パニック
ルル「いや、まさかお前から告白されるとはな……」ギュー
ルル「何と言ったらいいのか。正直言葉にならない」
ルル「だが……」
ルル「ありがとう、嬉しいぞC.C.」
C.C.「くぅ……///」
ルル「あと実はな、俺からも渡すものがある」
C.C.「え…?」
ルル「昨日お前から貰えないと分かって、意地になってやめようかとも思ったんだが」ゴソゴソ
ルル「逆チョコと言うやつを用意してみた」
C.C.「」
C.C.「わたしにか……?」
ルル「当たり前だろう、お前の他に誰がいる」
ルル「俺がお前のために、お前のことを思って作った」
ルル「……俺もお前が好きだ。受け取ってくれるか?C.C.」
C.C.「ルルーシュ……」
C.C.「――――…もちろんだっ」
さ よ な ら ギ ア ス !
乙!
ニヤニヤできたありがとう
Entry ⇒ 2012.03.10 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「聖杯戦争?容易いな」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329551227/
龍之介「?お兄さん誰?まぁいいや、せっかくだし楽しんでかない?」
ルルーシュ「悪趣味だな。反吐が出る、見たところ魔術師ではないが」
龍之介「あーお兄さんひょっとしてやばい人?」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。貴様は私の奴隷となってもらおう」キュイーン
龍之介「分かった、任せて旦那」
ルルーシュ「マスターを手駒にする・・・第一条件はクリア。容易いな」
_,;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙';;、
,;';; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; `、
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ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;li;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
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|;;、;;;;;;;;// /,'' / l/ |/|/ ゙l ヾ、゙i;;;;;;::::/
/ヾ;;/ソ , , ヽ l;;l"゙l
'、 (ヾ,,===;;;;;;;,,,,,_`il,i゙__,,,,;;;;;=== ,/|lヽ l
ヽ、`||ヾi;'(:::::゙'゙:::/;;i=i;;;ヽ:::゙'゙::::)゙i;/ |l'ノ/ 構わん、続けろ
/ヽ|l、 ゙i::;;;;/⌒⌒).ヾ..;;;;;;;;;;..ノノ/l.,/\
/;;;/::ミヾ、./ / / ) '゙ /ミ"i;;;;;;;;\_
_,.-;;'";;;;;;;;r‐ ミ/゙ ,/ / /_!/` /,,l;;;ミ/;;;;;;;;;;;;;;;;~\
_,、-‐;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / / / /.__,,,..-/ヽ /;;;ミ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;,,、_
‐'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ノ / .ノ / ,,, / ノ/';;;;ミ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙'';;;,,、_
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龍之介「さっきの人たち誰?旦那の知り合い?」
ルルーシュ「まぁそんなところだ」
ルルーシュ「(さて・・・・直接目で確かめねばわからんこともある。まずは港を抑えるか)」
ルルーシュ「龍之介、出かけるぞ。」
龍之介「それはいいけど、旦那自分でキャスターは自陣にいる方が~とか言ってなかった?」
ルルーシュ「違うな、間違っているぞ龍之介!キングとは自らが動かねばならない」
龍之介「何かカッコいいね!行くよ旦那!」
ライダー「まさか余の問いかけにキャスターすら出てくるとは思わなんだ」
ルルーシュ「何、軽蔑されたままでは王としての品が下がりそうだからな」
ライダー「貴様に心当たりはないが、伊達に王を名乗ってるわけではないか」
セイバー「あのサーヴァントは一体・・・・」
「一夜のうちに王を名乗る不届き者がよもや三匹も沸くとはな」
ライダー「そう言われても余は征服王イスカンダルなのだが・・・」
ルルーシュ「ならば力を示してもらおうか?アーチャーよ、そこの狂犬は如何か?」
ギルガメッシュ「指図するな雑種如きが。とはいえあの狂犬我の目には少々毒だ」
「王の財宝」ドドドドドドドドドド!!
バーサーカー「■■■■■----!!」
ガキィン ドドドドド サササササ シュタッ
ルルーシュ「(あり得ない・・・!あの超高火力な宝具に加えあの数は何だ・・・そしてあの黒いサーヴァントは何をした?)」
ライダー「何だ、見えんかったのか」
ルルーシュ「なっ・・・!」
ライダー「武人でないことは見ればわかる。貴様の本領はここではないのだろう。うろたえんでもよい」
ダダダダダダダダダ ガキィン!
ギルガメッシュ「・・・ここで引けと?・・・まぁよい、王を名乗る者たちよ。有象無象を間引いておけ」
ルルーシュ「(奴は去ったか・・・ギアスが使えないこの距離で俺が切れるカードは・・・!)」
ルルーシュ「スザァク!!!!」
ギュイィィィィィィィ ドゴォ
バーサーカー「■■■!?」
スザク「ルルーシュ、どうすればいい?」
ルルーシュ「あの黒兜だ!!必ず倒せ!!」
スザク「ランスロット、発進!!」
仲間ということはアルビオンだな
強すぎる
セイバー「何だアレは・・・・」
ランサー「からくり・・・・か?」
ライダー「おぉ!流石はキャスターといったところか」
ルルーシュ「悪いなぁバーサーカー。円卓の騎士の名を冠したランスロットにそこらの凡騎士が叶わないと知ってもらおうか、フハハハハハハハハ!!」
スザク「うぉぉぉぉぉぉ!!!」
バーサーカー「■■■■■ーーーーーー!!!」
ウェイバー「あんなのどこにも売ってるもんか!馬鹿!」
バーサーカー「■■■■■■ーーーーーー!!!!」
スザク「クッ!小回りではあちらに分があるか・・・!」
ルルーシュ「スザク、プランBに変更だ」
スザク「ルルーシュ!!君はそうやって周囲を巻き込んで!!」
ルルーシュ「忘れるな!俺たちが何のために聖杯戦争に参加したのかを!!」
スザク「・・・・分かった。君とマスターを回収し撤退する」
ルルーシュ「では、また会おう」ピッ
ドゴォォォォォォォォォォ
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
スキル:地形崩壊A
ルルーシュ「報告御苦労」
ルルーシュ「ふむ、死体が確認できたのはバーサーカー陣だけか」
C.C.「アレだけ巻き込んでおいて情けないものだな」
ルルーシュ「黙れ魔女。何故貴様がここにいる?」
C.C.「アレは貴様一人では操縦できんだろう?それとも一人で慌てふためくか?」
ルルーシュ「茶化すな。さて、拠点が割れているものから攻めるとするか」
C.C.「ナイトメアでは目立つぞ?」
龍之介「あれ?こんな美人さんいたっけ」
C.C.「お前分かってるじゃないか。決めた。今日は家にいるとしよう」
ルルーシュ「好きにしろ!俺一人で向かう」
アインツベルン城前
ルルーシュ「はぁはぁ・・・霊体化したはずなのだがこの疲労感は・・・はぁはぁ・・・」
セイバー「貴様!!この前はよくもあのような卑劣な手を!!」
ギルガメッシュ「その程度で憤慨するとは器がしれるぞセイバーよ」
ルルーシュ「(よもや隠れる体力すらないとは・・・だが向こうに交戦の意思がないのは助かった)」
ルルーシュ「セイバーよ、すべては過去だ。私はあの爆風の中生き残った君を称賛しよう」
セイバー「あの気高い騎士の宝具にめんじて受け取っておこう」
ルルーシュ「(この距離ならギアスでどうにでもなる・・・・残念だったな・・・!)」
セイバー「・・・素晴らしい」グイグイ
ギルガメッシュ「無論。王の酒だからな」ゴキュゴキュ
ライダー「何をしておるキャスターお前も飲まんか」
ルルーシュ「いや、私は・・・・クアッ!!」ゴキュゴキュ
ルルーシュ「クッ・・・!視界が歪む!まさか幻術か!貴様達、戦いは持ち込まないのではなかったのか!」グラァ
ライダー「まさかコイツよっとるのか」
セイバー「・・・情けない」
ライダー「さて、招かれざる客も来たようだな」
ギルガメッシュ「フン」
セイバー「孤高でなければ王であれるわけが・・・・ない!」
ルルーシュ「ぐ、愚問だな!ライダーよ王とは人の世に生き人の世オェェェェェェェェ」
ライダー「お前も肝心なところで締まらんな、よいか王とは誰よりも戦列に生きる者よ!!」
軍団「「「然り!!然り!!然り!!」」」
ドドドドドドドドドドドドドドドドド
ライダー「だがしかしキャスターよ、キャスターの身にして戦場を馳せるとはなかなか見上げたものよ」
ルルーシュ「それが王の務めだからな・・・ウップ」
ギルガメッシュ「残るもので王を名乗らぬのは槍兵だけか」
セイバー「彼との決着は必ず私が付けさせてもらう」
ライダー「そういうことなら邪魔はせん。今日はこれでお開きだな」パッカラパッカラ
ギルガメッシュ「ではな」スゥ・・・
セイバー「アイリスフィール我々も行きましょう」
ルルーシュ「(助かった…のか)」
アイリ「どうなの切嗣?今の状況は」
切嗣「マークしていた言峰綺礼はすっかり息を潜めている。アイツのせいだろう」
アイリ「アイツって?」
切嗣「キャスターだ。ステータスはほぼ僕以下だが。奴の奇策、そして宝具は何より危険だ。正直全く読めない」
アイリ「人間より弱いサーヴァントもいるのね・・・・」
ライダーサイド
ウェイバー「あのキャスター頭いいのか悪いのかわかんないよなぁ。奇襲仕掛けたりゲロッたり」
ライダー「だが間違いなく王の器は持っておる。余が次にまみえるのは間違いなくキャスターだ」
アーチャーサイド
時臣「王よ。次こそはキャスターを」
ギルガメッシュ「たわけが。貴様の命令など聞く耳を持たぬわ」
璃正「仕方あるまい。あの港の件を理由に暫定ルール変更を行う」
璃正「キャスターを討伐した者には礼呪を一角授けよう」
龍之介宅
C.C.「おい、打開策はあるのか?」
ルルーシュ「寧ろ好機と考えるべきだ。教会に従うにしろ足並みが揃うわけなどないからな」
C.C.「回りくどいぞ」
ルルーシュ「まずはランサーだ。ロード・エルメロイだったか?家柄にすがる愚かな者に天誅を下してやろう」
ルルーシュ「奴の拠点は割れている。魔術師は現代機器に疎いからな。特定は容易、C.C.貴様も来いアレで出るぞ」
ケイネス「フン、ちょうどいい機会だ。この前のような卑劣な手は食わん、魔術師の名を冠するサーヴァントがあのような愚行を行うなど誅罰に値する」
ランサー「主よ、どうされますか?」
ギュイイイイイイイイ!!!!ゴゴゴゴゴゴ・・・・
ケイネス「何だ今の音は!?」
ルルーシュ「フフフフ見つけたぞ、ロード・エルメロイ。C.C.ハドロン砲用意!」
ルルーシュ「その一般人がいる場所を拠点に選んだのは貴様のマスターだろう?」
ランサー「貴様には誇りはないのか!?」
ルルーシュ「綺麗ごとじゃ世界は変えられないんだよ!!!」
ランサー「空からではどうにもできません。主よ私が盾になります。その隙にお逃げください!!」
ケイネス「そのくらいできて当然だ!!アーチボルト家に泥を塗る気か!!」
ルルーシュ「やはり貴族か・・・・死ね」
ギュイイイイイイイイ!!!!ギュイイイイイイイイ!!!ギュイイイイイイイイイイ!!
ゴォォォォォォォォ・・・・
C.C.「やりすぎじゃないのか?」
ルルーシュ「まだだ。あの球体に向けハドロン砲を撃て。チェックメイトだ」
ギュイイイイイイイイイイイイイイイイ
切嗣「やられた・・・キャスターに先を越された」
アイリ「ランサーの件?」
切嗣「あぁ、混戦になればなるほど横からは狙いやすい。それに奴も機械の方具を持っているのでは僕ではどうしようもない」
セイバー「ランサー・・・あなたとの約束は果たせなかった・・・」
セイバー「マスター!今からでも私をキャスター討伐に!」
切嗣「アイリ・・・君はもう寝ておいた方がいい。僕は対策を練る」
璃正「今回の件でハッキリしたが、キャスターの行為は聖杯戦争の隠匿義務に背く行為であるとして引き続きキャスターの討伐を続けてもらう」
ライダーサイド
ライダー「坊主、用意をしろ。奴に先手を打たせてはまずい、やはり相当の策士だ」
ウェイバー「でも策はお前も練るの得意なんだろ?」
ライダー「だからだ。恐らく奴の方がこちらの拠点に気付く方が早い。そうなっては勝ち目はない」
ウェイバー「・・・・分かった」
龍之介宅
ルルーシュ「次に来るのは恐らく・・・・ライダーだろうな」
ライダー・ルルーシュ「「ここで仕留めるぞ」」
ライダー「キャスターよ!!余は逃げも隠れもせぬ!!この首打ちとりたくば馳せ参じよ!!」
ウェイバー「これのどこが作戦なんだよ!!ただの的じゃないかぁぁぁぁ!!」
ガウェイン内
ルルーシュ「なるほど、罠が張ってない場所を自ら指定し、見渡しが良い場所に誘うとはな」
C.C.「それは策というのか?」
ルルーシュ「貴様には分かるまい。」
ゴォォォォォォォ
ライダー「来たか」
ルルーシュ「まさか正面からの決闘のような形を強いられるとは思っていなかったよ」
ライダー「そうでもせんと家を壊しに来るだろうが」
ルルーシュ「違いないな。流石だ征服王」
ライダー「では行くぞ」
「AAAAAAAAAAAAALaLaLaLaLaLaLai!!!!!!」
ルルーシュ「何をしているC.C.!!これでは低空飛行しか・・・・!!」
C.C.「無茶言うな!!機動性はあちらが上だ」
ライダー「畳みかけるぞ!!持久戦はこちらが不利だ!」
ルルーシュ「固有結界か・・・・!!」
軍勢「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」
ライダー「AAAAAAAAAAALaLaLaLaLaLaLaLai!!!!!!」
「ゼロにこれ以上傷は付けさせない!!!!!」
ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
ライダー「神威の車輪が・・・・!!坊主!捕まってろ!!」
カレン「これが輻射波動だ!!アンタら強かろうがあたしたちも負けるわけにはいかないんだ!!」
最終的にフレイヤ出てくるからな
多分ギルガメッシュくらいしか止められない
C.C.「おい私は?」
ルルーシュ「貴様は魔女だろう」
藤堂「ゼロ、今お前に過去の世界のことを言うつもりはない!指示を!」
ルルーシュ「藤堂は四聖剣を率い極限まで遠距離から攻撃を!カレンとスザクはそのままライダーを目指せ!!」
藤堂「承知した!旋回活殺自在陣に切り替えよ!」
四聖剣「「「「はい!!」」」」
ライダー「左翼は赤の機体を!右翼は白兜を!!中央は余に続け!!」
軍勢「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」
藤堂「四聖剣は落ちた、俺も長くは持たん!!」
ルルーシュ「スザク!カレン!」
スザク「飛行戦闘じゃエナジーフィラーが持たない!」
カレン「こっちもだ!輻射波動はもう何回も使えないよ!」
ルルーシュ「チィッ!!」
C.C.「そう焦るな坊や」
ルルーシュ「黙っていろ!今対策を練っている!!」
ライダー「勝機は見えた!!大将機に突撃せよ!!」
軍勢「「おおぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
スザク「させるものかぁぁぁぁぁ!!!」
カレン「あんな世界を変えるためにあたし達は!!」
C.C.「敵は残り約半分だ。向こうも限界だろう。キングは前に出るんじゃないのか?」
ルルーシュ「・・・・乗ったぞ魔女」
今頃ビクンビクンしてそうだよなwww
スタッ
ルルーシュ「私はここだ!!」
ライダー「観念したか!!さぁ行くぞ!!」
スザク「何をしてるんだ!ルルーシュ!!」
カレン「ちょっと!ヤケになるなんてやめてよ!!」
ルルーシュ「・・・撃っていいのは撃たれる覚悟がある奴だけだ!!」
ドドドドドドドド
ルルーシュ「まだだ・・・・まだ」
ドドドドドドドド
ルルーシュ「(間に合ってくれ・・・・!!)」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!貴様達は死ね!!」キュイーン
ライダー「坊主!魔眼の類だ!伏せろ!!」
グサグサッグサッグサッグサッ
ルルーシュ「・・・・チェックメイトだ」
ライダー「ぬぅ、軍略で負けるか。まさかまだ切り札があったとは思わなんだ」
ルルーシュ「何、こちらもギリギリだった」
ライダー「見苦しいようだがこの坊主だけは逃がしてやってくれんか」
ルルーシュ「条件付きだが受諾しよう」
ライダー「ではな坊主。楽しかったぞ、余は!!満足だ!!!!」
ギュイイイイイイイイイイイ シュウウウウウウ・・・・
ウェイバー「忘れたくても忘れられるかよ・・・うぅ、この馬鹿」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。聖杯戦争のことは忘れろ」
龍之介「お帰り旦那ー」ゲッソリ
ルルーシュ「龍之介、しばらく精がつくものを食べて休んでいろ」
C.C.「魔力の回復をさせたいなら私でもいいんじゃないか?」
ルルーシュ「今は冗談を聞くような気分ではない」
C.C.「冗談に決まってるだろう」
龍之介「とりあえずこれのも」レッドブルゴクゴク
ルルーシュ「残るはセイバーとアーチャーか・・・・・」リポビタDゴクゴク
龍之介「旦那もこれ飲む?」レッドブルゴクゴク
ルルーシュ「あぁ」レッドブルゴクゴク
ルルーシュ「(マズいな・・・・ライダー戦で負ったダメージが大きい。ガウェインはともかく恐らく呼び出せるのはスザクかカレンが限界だ。
しかしアーチャーのあの火力は・・・)」
セイバーサイド
舞弥「使い魔が戻りました。居場所が判明したそうです」
切嗣「やはり魔術に対する警戒が甘かったなキャスター、弱っているうちに叩かせてもらうよ」
ルルーシュ「定期報告御苦労、何不審人物?」
一般人「はい。黒コートに無精髭の不審者が」
ルルーシュ「C.C.!龍之介!!出るぞ!!」
C.C.「何だ夜中に・・・・・」
龍之介「何かあったの?」
ルルーシュ「黙れ!とにかくガウェインに乗れ!!」
龍之介「超COOLだよこれ!!」
ドゴォォォォォォォォォォ・・・・・
切嗣「仕留めそこなったか・・・・だがあぶり出した。後はセイバー頼みか・・・」
セイバー「私はお前が分からない・・・ライダーと決闘を演じながらなぜランサーを!!」
ルルーシュ「答える義務はない」
セイバー「ならば倒す!!」
ルルーシュ「貴様のことは調べがついている!!誇り高き騎士王がここで聖剣を抜くか?街を滅ぼすか?」
セイバー「クッ・・・やはり貴様は外道だ!!」
ルルーシュ「そんなことだからお前は自国に滅ぼされたんだよ!!ハドロン砲用意!」
龍之介「任せてよ旦那!!俺もCOOLに決めるからさぁ!!ちょっと見てて!!」
ギュイイイイイイイイイイイイイ
ルルーシュ「威力が上がっている・・・やれるぞ!!」
龍之介「すっげぇぇぇぇぇ!!見た今のギュイイイイイって!やっぱり神様はいるんだよ!空飛んでるし!」キラキラ
ルルーシュ「流石にこれでは倒れんか、だが市街地戦を想定しているナイトメアに仕掛けたのは失敗だったな」
セイバー「こうも距離があっては手が出せない・・・・」
切嗣「下手に手を出せば僕が狙われる・・・・クソっ」
ルルーシュ「エネルギー源は主に龍之介、お前だ」
龍之介「だったら何発でも撃てちゃうよ!!見てて地面にアート刻むからさ」
ギュイイイイイギュイイイイギュイギュイギュイイイイイイイイ
龍之介「うん!いい感じだ!」
C.C.「おいルルーシュ。セイバーが消えかけてるぞ?」
ルルーシュ「まさかマスターに当たったのか?」
切嗣「(アイリ・・・・僕は・・・・・ま・・・だ・・・)」
C.C.「跡形もなく吹き飛ばしたのはお前だろ」
龍之介「そだっけ?そういや旦那。聖杯って俺も貰えんの?」
ルルーシュ「まぁ、そうなるが」
龍之介「旦那の世界ってさ、あんなCOOLなのがワンサカあるんだよね?」
ルルーシュ「?そうだな」
龍之介「じゃあ俺聖杯で旦那の世界に連れてってもらうよ」
龍之介「実はさ、旦那のギアス?だっけ、アレ何か知らないけど途中で解けてたんだ」
ルルーシュ「何っ?」
龍之介「何かに一生懸命な旦那見てたら言うに言えなくて・・・・でも旦那は悪い人じゃなさそうだしさーなんとなく手伝いたいなって思ったんだ」
ルルーシュ「・・・・・・・」
C.C.「ナイトメアに乗りたいだけだろ?」
龍之介「それもあるけどね。子供にアレコレするよりよっぽどCOOLだよ」
ルルーシュ「・・・・良いだろう龍之介!貴様の聖杯はこのルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが保証しよう」
龍之介「流石旦那ぁ!若いのに濃い人生歩んだだけあるよ!!」
言峰「・・・・・・」
ギルガメッシュ「倒すべき敵を失い喪失感に襲われたか。もはや興味が失せたわ」
グサッ
言峰「―――グッ」ドサァ
ギルガメッシュ「抵抗すらせんか――さて最後の戦いに赴くか。せいぜい我を興じさせろよ?」
龍之介「あー寒いなぁ。旦那ちょっと焚火しない?」
ルルーシュ「お前は公園ごと焼き払うつもりだろう」
龍之介「バレた?」
ギルガメッシュ「我自ら来てやったぞ。黒の王よ」
ルルーシュ「!?」
C.C.「趣味が悪い格好だなお前」
ギルガメッシュ「惜しいことをしたな女よ。何もなければ侍女にしてやるところであったが」
C.C.「こちらからお断りだ」
ルルーシュ「ガウェインで出るぞ!」
ギルガメッシュ「それだけか?我を楽しませよ」
ゴォォォォォォォォォォ
ルルーシュ「奴も飛行宝具を!?チィィ!!」
ドゴォ!!
ルルーシュ「スザク!!」
スザク「状況は理解した!ヴァリスで迎撃する!!」
ルルーシュ「カレン!!」
カレン「これが最後だから・・・・頑張って紅蓮・・」
ギルガメッシュ「ほう、だが万全でない機体でどこまでやりあえるか見ものだな?」
ドドドドドドドドドド
スザク「ブレイズルミナスじゃ防ぎきれないのか・・・・!」
カレン「何やってんだ!空中ならこっちの方が上なんだ!!」ガシッ
ギルガメッシュ「汚らわしい手で我が船に触れるか!雌犬!!」
カレン「くたばりな!英雄王!!」
ルルーシュ「何だあの力の渦は!!?」
C.C.「どうするんだ?避けきれないぞ!」
スザク「ここまで来て・・・・世界を救えないのか!!!」
カレン「嫌・・・嫌だよ・・・」
ギルガメッシュ「エヌマ・・・エリシュ!!!!」
ゴォォォォォォォォォォォォォォ
スザク「ルルーシュ!!君は僕に生きろと言った!!今度は君が生きる番だ!!!」
ドゴォォォォォォォォォォ
ルルーシュ「スザァァァァク!!」
カレン「そうだよね・・・アンタは世界を変えるんだから。頼んだよ、ゼロ」
ドゴォォォォォォォ
ルルーシュ「カレン!!!だが・・・勢いはまだ死んでいない・・・恐らくハドロン砲では・・・万事休すか!!」
「オールハイル・ルルゥゥゥシュゥ!!!!!!」
ギュルルルルルルルルルルルルル ドゴオオオオオオ
ジェレミア「大した威力だが、何のこれしき!!外殻をパージすれば!!」ガシャン
ギルガメッシュ「何!?方向をそらした?」
ジェレミア「隙ありぃぃ!!」
ブチィィィィィ
ギルガメッシュ「――――腕を持っていくとは小癪だぞ雑種!!」
ジェレミア「さぁ止めを!!」
ルルーシュ「条件はクリアされた!!ハドロン砲発射!!」
ギュイイイイイイイイイイイイイイイイ
ルルーシュ「これですべてクリア・・・・フハハハハハハハハハハハハ!!!」
C.C.「・・・・これは再びお前を孤独にするものだろうな。きっと」
ルルーシュ「それが我が運命ならば」
龍之介「旦那・・・・」
ジェレミア「・・・・・・・」
ルルーシュ「聖杯よ!我が願望をかなえろ!!」
ルルーシュ「グッ!これしきの汚染如きっ―――!!」
龍之介「お疲れ様旦那。全部うまくいったね。俺がまともになれたのも旦那のおかげだよ」
スザク「ユフィも死なずに済んだ」
カレン「アンタが間違ったことをすることもなかった」
藤堂「シュナイゼルの言葉に惑わされることもなかった」
ロロ「僕も間違いを犯さずにすんだよ兄さん」
ナナリー「それでもお兄様・・・・お兄様がいないと・・・・!!」
ルルーシュ「済まないナナリー・・・・だがこれで全てが・・・・」
C.C.「肝心のお前が呪いに負けてどうする・・・・」
ルルーシュ「もう・・・・いい・・だろ、後は・・・頼んだぞ・・・愛してる。ナナリー」
こうして皇歴の世界は大きく変動した。その身に呪いを背負いながら
誰1人間違いを犯すことなく導きルルーシュはナナリーの望む優しい世界を実現させたのだ
ただ一人、ナナリーが望む最愛の兄の存在を除いて
終わり
みてくれた人はありがとうございました
龍之介との関係が良好になったのは意外だったわw
Entry ⇒ 2012.03.03 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
C.C.「フフフ、そんなに拘束着の下の格好が気になるのか?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328717724/
C.C「お前がどうしてめというなら、見せてやらん事もない」ニタァ
ルルーシュ「フッ、ざれ言を…」
ルルーシュ「俺の答えは既に決まっている」
ルルーシュ「>>16だ!」
ルルーシュ「やかましい!いいから早く見せろ…!」ゴゴゴ...
C.C「あ、あぁ…」
C.C(どうした事だ。今日はいつものモヤシ君らしからぬ迫力が…)
C.C(と、とりあえず脱いでやるか…)ヌギヌギ
C.C「ほら、脱いでやったぞ」ニヤニヤ
ルルーシュ「なっ…!」
ルルーシュ「糞、想定外だ、こんな事…」
ルルーシュ「貴様ッ!何故>>20を着ている!?」
C.C「拘束衣だけという約束だからな」フフン
C.C「なかなか素敵だろう?」
C.C「お前の妹とお揃いだ」
ルルーシュ「な…ッ!?」
ルルーシュ「ナ、ナナリーも着ているのか…」モジモジ
C.C「そうだ。私と同じデザインの物をな」
ルルーシュ「魔女め…無垢なナナリーに何と言う事を…」
C.C「だが、興奮するだろう?」
C.C「今日は本当に気分がいいからな。私を実の妹だと思って見てもいいぞ?」
ルルーシュ「ぐっ!」
C.C「それとも、お兄様、と呼んだ方がいいか?」
ルルーシュ「貴様ァ…!」
C.C「さぁ、何をして欲しいのか、言葉にしてみたらどうだ、ルルーシュ」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ「>>30だ!」
C.C「………は?」
ルルーシュ「どうした、出来ないとでも言うつもりか?」
C.C「いや、出来なくはないが…」
C.C「本当にそんな事でいいのか?」
ルルーシュ「もちろんだ」
C.C「そ、そうか…」
C.C(改めてこういう事をするのは、少し恥ずかしいな…)
ギュウッ
C.C「これでいいのか…?」
ルルーシュ「そうだな…では次に…」
C.C「ま、まだあるのか…!?」
ルルーシュ「当然だろう。>>35もしてもらう」
ルルーシュ「拒むか?」
C.C「別に、童貞坊やとキスの一つや二つ…」
ルルーシュ「誰がその程度でいいと言った」
C.C「何?」
ルルーシュ「当然、口にするのも憚られるような濃厚なキスをして貰う」
C.C「貰う、とは、まさかお前…、私からさせるつまりか!」
ルルーシュ「察しがよくて助かる」
C.C「そ、そんな事は…」
ルルーシュ「他愛ない事だろう?童貞坊やにキスのお目零しくらい」ニタァ
C.C「くっ…!」
C.C「はぁ…はぁ…」
C.C(い、一生分のキスをした気がする…)
C.C「ど、どうだ?童貞坊やには刺激が強すぎたかな?」
ルルーシュ「ふむ…」
ルルーシュ「正直なところ、予想以上だったよ、C.C」
C.C「そ、そうだろう…!」
ルルーシュ「情けない話だが、今ので自制が効かなくなってしまったようだ」
C.C「え…?」
ルルーシュ「>>45もしてもらいたいな」
C.C「こ、これでいいのか…?」
ルルーシュ「ああ、申し分ない」ギュッ
C.C「ん…」
C.C(ル、ルルーシュの匂いがこんなに…!)
C.C(しかも、何だこの格好は)
C.C(お互いに抱き合って、まるで、まるで…!!)
ルルーシュ「…C.C」ボソッ
C.C「ひゃっ!?」
ルルーシュ「呼んでみただけだ」
C.C「そ、そうか…」
C.C(このタイミングで、しかも耳元で名前を呼ぶなぁ…!)
ルルーシュ「急にどうした」
C.C(も、もう限界だ…こうなったらもう…)
C.C「なぁ、ルルーシュ」
ルルーシュ「何だ?」
C.C「ここまでサービスしてやったんだ、次は私の願いも聞いて貰おうか」
C.C「私は>>55を要求する…!」
C.C「何だ?」
ルルーシュ「本当にこれでいいのか?」
C.C「ああ。この柔らかさ、実に素晴らしい」
C.C「頼むから、明日の朝までは硬くしてくれるなよ?」
ルルーシュ「ぬ……善処しよう」
C.C「ふふん」
C.C「男の急所を私に預けて、いい夢を見ろよ、ルルーシュ」ニタニタ
ルルーシュ「………」
寝る
おい
| ら っ に |/ l ,-、,/レ‐r、ヽ | /`K ,-、 < し
| ん て あ / | l``i { ヽヽ l | / , '/',` //`|_/ や
| ぞ も わ |> ヽl´、i '_ 。`、llィ'。´ _/ /,) /\ ろ
| | な |`/\ヽ'_i ,.,.,.⌒´)_ `_⌒ /__/l \ く
っ | く |/ / l´,.-― 、l`ー一'_冫 /l l | / っ
!!!! | \ ', / /`7-、二´、,.| /// | /
lT´ { / / ト、 |::| /// / / !!!!!
l´ ヽ、 > ー ,/ |ニ.ノ-' / / _
Entry ⇒ 2012.02.25 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「……C.C.、合コンとはなんだ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327676629/
C.C.「……ほ、ほぉー」
Pi pi pi ♪ Pi pi pi ♪
ルル「スザクか……」
ピッ
スザク『僕だよルルーシュ』
ルル「知ってるよ、画面を見たら表示されるだろ?」
スザク『ははっ、そうだったね、それより当日のメンバーが決まったよ』
ルル「当日……あぁ、合コンの事か?」
スザク『そうそう、まず男のメンバーからだけど、>>5と>>8と>>10が来てくれるってさ』
ルル「スザク、今星刻と聞こえたんだが……」
スザク『ん?星刻だよ?あれ、ルルーシュ知ってるの?』
ルル「いや……まぁいい、他のメンバーを教えてくれないか?』
スザク『ん、>>17と>>19が来てくれるってさ』
スザク『リヴァル、それにロイド伯爵が来てくれるって』
ルル「リヴァルは良しとして伯爵だと……お前、どういうつもりだ」
スザク『それがこの間話を聞かれちゃって、断れなかったんだ』
ルル(リヴァルはまぁいいだろう……しかしどうして星刻……それに伯爵だと……?)
スザク『それで次は女子なんだけど、>>26と>>27と>>28と>>29と>>30が来てくれるってさ』
ルル「待てスザク、今なんて言った?」
スザク『え?だからコーネリア殿下と…』
ルル「コーネリア殿下だと……?」
スザク『ユフィ誘ってみたらOKしたんだけど、お姉さんも心配らしくてね』
ルル「だ、ダメだそれは……!それだけは…それよりどうして王女が合コンなんかに……」
スザク『あ、もうキャンセルとか出来ないよ?予約しちゃったしねw」
ルル「ま、待て!お前、俺の事情を…」
スザク『リヴァルに明日迎え頼んでおいたからw来なかったら許さないよwじゃーねルルーシュ』
ツー ツー ツー
ルル「…………」
C.C.「どうした?死んだ魚のような目をしているぞ」
ルル「事態は最悪だ……いや、災厄だ……C.C.……」
C.C.「そ、そうか……そ、そのルルーシュ……どうしてもお前が私を連れて……」
ルル「俺はもう寝る……お前も早く寝ろ」ゴロン
C.C.「…………」
――――
――
―
―当日―
リヴァル「……お前、どうしてマスクと帽子なんてしてるんだよ?」
ルル「あ、あぁ……風邪をひいてだな……ゴホッ」
リヴァル「平気かよお前?そんな事よりさ、今日はすごい美人達が来るらしいぜ!」
ルル「お前……ミレイ会長はどうしたんだ」
リヴァル「いや、会長には婚約者が居るしな……いい加減俺も踏ん切りつけないと」
ルル「……そうか」
リヴァル「よっしゃ!それじゃー早く行こうぜ!」
―
――
―――
スザク「やぁルルーシュ、遅かったね?どうして帽子とマスクなんてしてるんだい?」
ルル「スザク……お前って奴は……!」
ロイド「君がスザク君のお友達かい~?」
ルル「初めまして……ミレーシュです」
リヴァル「リヴァルって言います!」
スザク「何を言ってるんだい?君はルル…」ムグ
ルル「お前は黙っていろ、今日はミレーシュだ」コソコソ
星刻「黎星刻だ、今日は宜しく頼む」
ルル「あ、あぁ……こちらこそよろしく」
ユフィ「みなさーん!おまたせしましたー!」
コーネリア「ほらユフィ、あまり大声を出すな……それとあまり走ると転んでしまうぞ?」
カレン(……どうして私がブリタニア人と合コンなんてしなくちゃいけないんだ)トボトボ
咲世子「……」ペコリ
アーニャ「……」カシャ
ルル(コーネリアにユフィ……それにナイトオブラウンズまでか……)
リヴァル「うっひょー!すげーなこりゃ!」
星刻「まさか、ブリタニアの王女と話す日が来るとはな……」
ユフィ「おまたせしました!私の名前はユフィです、今日は宜しくお願いします」
コーネリア「コーネリアだ、ユフィに少しでも卑劣なマネをしたらその時は……」
カレン「……カレンです」
咲世子「篠崎咲世子と申します」
アーニャ「……アーニャ、よろしく」
星刻「黎星刻だ、今日は宜しく頼む」
リヴァル「リヴァルって言います!」
ロイド「んふふ~、まさか殿下とプライベートでお話ができるなんてね~、あ、僕はロイド、よろしくね」
ルル「ゴ、ゴホン、ゴホン……ミ、ミレーシュです」
スザク「さっきから何を言っているんだいw君はルルーシュだろ?」
ルル(スザァァァク!!!!!!)
ユフィ「え……?」
コーネリア「ルルーシュだと……?」
カレン(はあ……ってルルーシュ!?どうしてこんな所に!?)
咲世子(いけません……これでは……)
アーニャ「……」カシャ
星刻「ルルーシュ?さっきはミレーシュと名乗っていたが……」
ロイド「ルルーシュルルーシュ……あぁ、あのブリタニア皇帝シャルルの!」
リヴァル「え?え?」
スザク「はは、昔からルルーシュは照れ屋だな~、ほら、マスクと帽子を取ってちゃんと挨拶しなよw」
ルル「お、おい!待て!ひっぱ……」 バサッ
ルル「…………」
ユフィ「ル、ルルーシュなの……?」
コーネリア「ルルーシュ……お前、生きていたのか……」
アーニャ(………この写真、やっぱり……)カチッ
カレン(やば……どうするのよ……?)
咲世子(……不覚)
リヴァル「ま、待て?どういう事?俺全然話についていけないんだけど」
星刻「……なるほど、まさか死んだはずの兄妹が合コンで会うとは、奇跡の対面だな」
スザク「改めて紹介するよ、ルルーシュ・ランペルージって言うんだwほら、挨拶は?」
ルル(こうなったら最終手段だ……)
ルル「ルルーシュ・ヴィ・ブリt「ギアスキャンセラー(物理)だよルルーシュw」
ルル「スザァァァアアアク!!!!」ズキズキ
戦争当時の子供時ならまだしも、あのくらいなら別に公表してもいいんじゃない?
ナナリーがこれ以上政治に利用されないようにするためじゃなかったっけ
ルルーシュ「スザク……お前……!」ズキズキ
スザク「まぁ落ち着きなよルルーシュ、それより君の妹とお姉さんだよ?」
スザク「そんな簡単にそれを使うなんて、なんか寂しいとは思わないかい?」コソコソ
ルル「……」
コーネリア「ルルーシュ……」
ルル「……お久しぶりです姉上、元気にしていましたか?」
コーネリア「……生きていたんだな……本当に……」ダキッ
ルル「……姉上、皆が見てますよ」
ユフィ「ルルーシュ!」ダキッ
ルル「……ほら、離れてください」
カレン「……」ムスッ
ロイド「う~ん、感動だね~」
スザク(死ねばいいのに、ルルーシュ)
ルル「さて、興も冷めてしまったし、今日はこの辺でまた後日…」
スザク「待ちなよルルーシュwせっかく皆に来て貰ったのにこのまま帰ってもらうなんて悪いだろ?」
ユフィ「そうよ!スザク、ありがとう!最高のサプライズだったわ!」
スザク「ははっ、これくらい礼には及ばないよwね?ルルーシュw」
ルル「……」
リヴァル「ル、ルルーシュがシャルル皇帝の息子で……どうなってんだ……?」
カレン「ハァ……心配して損した……それで、どうするのよ?」
星刻「そろそろ行くとしよう、予約した店を待たせるのはあまり関心しない」
コーネリア「そうだな、ルルーシュと話したい事がたくさんある」
ロイド「ん~!じゃ~しゅっぱ~つ!」
アーニャ「……しゅっぱ~つ」カシャ
咲世子(一件……落着……?)
――
―――
コーネリア「そうか……ナナリーは元気か」
ルル「はい……会いたがってましたよ、姉上達に」ニコッ
ユフィ「ほんと!?今度会いたいわ~」
スザク「僕はたくさん会ってるけどねwナナリーとはもうマブダチだよw」
コーネリア「ナナリーとルルーシュの為だ、この事は黙っておくことにする」
ルル「ありがとうございます、姉上」
コーネリア「堅苦しいからやめろルルーシュ、せっかくこうして話しているんだ、昔のように喋ってくれ」
ルル「そ、それは……」
ユフィ「ふふ、来て良かったですね、お姉さま」
リヴァル「…ていうか咲世子さん、合コンとか来るんですね」
咲世子「……私が来たら、変でしょうか?」
リヴァル「い、いや……そうじゃなくて、意外だなーって思ってさ」
咲世子「ふふ、人生は歯車のようなものです、たまには私にも潤いが必要ですよ?」
リヴァル「ははは、そうですか……」
ロイド「僕って実はランスロットの開発してるんだよね~」
カレン「へ、へぇー……そうなんですかー」
星核「ほう……興味ある話だな、それは」
ロイド「ん~ふふ~、ランスロットを改造するのが面白くてね~、実は…」
カレン(悔しいけど……少し興味あるわね……)ゴクリ
アーニャ「……記録」カシャ
スザク「さて、そろそろ皆も打ち解けて来ただろうし、ゲームでもして盛り上がろうよ」
ユフィ「ゲーム……ですか……?」
ルル(今度はなにをするつもりだ……スザク)
スザク「そう、ジノに教えてもらったんだ、王様ゲームっていうゲームが定番らしいよ」
「「「「!?」」」」」
コーネリア「王様ゲーム……?」
ユフィ「王様……?」
リヴァル「おぉー!たまには良い事言うじゃんー!」
アーニャ「……」
カレン「アンt……スザクさん?自分が何を言っているかわかってるんですか?」
スザク「ははw顔が怖いよカレン、言動と顔が合って無いじゃないかw」
ルル(この馬鹿……)
ロイド「王様ゲームねぇ~……何年ぶりかな~、僕」
スザク「ルールは簡単さ、長い棒……そうだな、割り箸に番号と赤い印書いて赤い印を引いた人が王様」
スザク「王様は番号を指定できて、一つ命令ができるんだ」
ユフィ「なるほど……おもしろそうなゲームですね」
星刻「上に立つものを決めて、下に命令するのだな?」
コーネリア「……いいだろう枢木スザク、戦とは誇りと命の奪い合いだ」
スザク「だからと言って、殺しとかはダメですよ?殿下」
コーネリア「そ、それくらい知っている、馬鹿者!」
カレン(はぁ……私、帰ろうかしら……で、でも……!ここでルルーシュと……いや、ゼロと……)
カレン(……って何考えてるのよ!しっかりしろ!紅月カレン!)
アーニャ「……」カシャ
リヴァル「それじゃー早く用意してやろうぜー!」
咲世子「割り箸ならここにありますよ」シュパッ
スザク「それじゃーいくよw赤い印が付いている割り箸が王様だからね?」シャカシャカ
スザク「さぁ、皆1本ずつ持って」
「「「「「……」」」」」
アーニャ「……」
ロイド「これよこれ!昔を思い出すね~!」
スザク「王様、だーれだ!!!!」
>>128
アーニャ「……王様は、私」
コーネリア「む……私は5だな」
ユフィ「……お姉さま、このゲームは多分番号を言ってはいけないかと……」
コーネリア「な、わ、私は5ではないからな!」
ルル(アーニャか……アーニャなら変な事はしないと思うが……)
ルル(それに人数は多い、当たる確率も低確率だ)
ロイド「んふふ~、最初の命令は一体なにかな~?」
スザク『な な ば ん だ よ あ - に ゃ 』
アーニャ「……7番が王様に膝枕」
ルル「なにっ!?馬鹿な……!」
スザク「いや~wルルーシュが7番だねwほら、行ってきなよw」
ルル(ま、まぁ1回くらい当たるとは予想していた……)
カレン(何よ……アーニャの奴……)
星刻「しかし椅子か……横になるのは少し辛そうだな……」
ユフィ「そうねー、ちょっと難しいと思うわ」
ルル「アーニャ様、星刻様やユフィ姉様が仰っているように椅子ですよ?」
ルル「寝難いだろうしこの命令は…」
スザク「あ、僕たちをソファーがあるラウンジに連れて行って貰えますか?」
店員「はい」
ルル(スザァァアアアアク!!!お前って奴はぁぁぁあああ!!!!)
―
――
―――
ルル「……気分はどうですか?アーニャ様」
アーニャ「……悪くないかも……でもちょっと固い……」カシャ
ユフィ「いいなー、私もルルーシュの膝枕したいなー」
コーネリア「ユフィ、このゲームは勝者が敗者に命令を下せる、勝つしかないぞ」
スザク「ルルはもやしだし僕の膝枕のほうが気持ちいいよユフィw」
ユフィ「もう、そういう事言わないの!ルルーシュはシャルルお父様の息子よ?」
スザク「やだなーwユフィw僕とルルーシュはもう何年も友達をしているんだよ?w」
ルル(…………)
カレン(はぁー……いいなー……)
咲世子「ふふ、羨ましいです、アーニャ様」
リヴァル「ちっきしょー!羨ましいぞルルーシュの奴ー!」
ルル「……そろそろ終わりにしましょうか」
アーニャ「……残念かも」
スザク「さて、次の準備はもう出来てるよ」シャカシャカ
ロイド「んん~、僕が王様になったらどんな命令しようかな~」
星核「私も今のうちに決めておくとしよう」
スザク「それじゃー行くよー、王様だーれだ!」
>>150
ルル
ルル「俺が王様か……」
ユフィ「ちぇー、王様になるのって難しいですね……」
リヴァル「今度こそ俺に来い!」
ルル(悪いがそれは出来ないな、リヴァル……)
ルル(入る時に設置した小型の両面テープが裏に貼ってある鏡……スザクはユフィの隣に座るだろうな)
ルル(そして室内に入る順に計算すると……スザクの椅子はあそこになる)
ルル(この勝負……どうやら俺の勝ちのようだ、スザク!)
スザク「さてwルルーシュが王様だよwなににするんだい?」
ロイド「ふふふ~、あんまりキツいのはやめてよね~」
ルル(さて、スザク……お前の番号を見せてもらおうじゃないか)
ルル(ほう……1番か……ククッ)
スザク「まだかいルルーシュ?」
ルル「では、そうだな……1番が王様の……」
ルル「足を舐めろ、王様の命令は絶対だ」ニヤッ
リヴァル「ひえー……鬼だな、ルルーシュ」
星刻「だが王の言う事は絶対だ」
ルル(ふはははは!!!どうだスザク!!お前は俺の足を舐めるんだ!!)
コーネリア「1番は……私だ」
ルル「……?」
コーネリア「……だから1番は私だ」
ルル(……ま、待て!どういう事だ!?確かにスザクの割り箸は……)
スザク「あwこれゴミなんで捨てておいてくださいw」
店員「……かしこまりました」
ルル(まさか……そんな……)
ルル「ま、待て!スザクが捨てた…」
スザク「どうしたんだいルルwwwwwwww王様の命令は絶対だよwwwwwwwwwwww」
ルル(スザクが2本持っていた……つまり俺の作戦は……)
スザク「ルルーシュ、僕は君と何年の付き合いだと思っているんだい?wwwwwwwwwwwww」
ルル(スザァァアアアアアアク!!!!!!!!!!!)
コーネリア「……」
ルル(これはまずい……姉上に足を舐めさせたりしたら……!)
ルル「すまない、間違えた……訂正していいか?」
スザク「そうだねwwwwww番号の入れ替えくらいなら大目に見てあげるよwwwwwwwww」
ルル「……王様が……この俺が、1番の足を舐める!!!」
コーネリア「なっ!」
星刻「ほう……」
ユフィ「……ルルーシュ、そんな趣味があったの?」
カレン(ちょ、ちょっと!これは流石に……)
咲世子(立派にご成長なされましたね……ルルーシュ様……)
ルル「そういうわけで姉上、足を舐めさせてもらってもよろしいですか?」
アーニャ「……」カシャ
ルル「流石に姉上に足を舐めさせるわけには、いきませんからね」
コーネリア「ルルーシュ、別に無理しなくても……」
スザク「ダメですよコーネリア殿下w王様の命令は絶対ですw」
コーネリア「くっ……なんというゲームだ……王様ゲーム」
リヴァル「す、少し羨ましいかも……」
ルル「さぁ、靴と靴下を脱いでください、姉上」
コーネリア「……お前のその覚悟、受け取ったぞ」
シュルシュル……
ロイド「ん~、僕はノーコメントで~……」
星核(ほう……これはぺろぺろしたい生足だな)
ルル「……ではいきます、姉上」
コーネリア「あぁ、こちらも覚悟は出来ている」
ペロ
コーネリア「んっ……」
アーニャ「……記録」カシャッ
ユフィ「まぁ……気持ち良さそうですね……」
ルル「……どうでしたか?」
コーネリア「あ、あぁ……とてもよかったぞ、ルルーシュ」
カレン(……むー……)
スザク「喜んでもらえてよかったねルルーシュw」
ルル(今度こそ勝って見せる……待っていろよ、スザク!)
スザク「あ、もうこんな時間だねwそろそろお開きしないと」
ルル「な……まだ……!」
スザク「だってもうこんな時間だよ?ユフィやコーネリア殿下もそろそろ戻らないと…」
ユフィ「そうですね……もう少し居たかったですが、そろそろ時間です」
コーネリア「そうだな、ルルーシュ、ナナリーによろしく伝えておいてくれ」
星刻「そろそろ天子様のおトイレの時間だ……ゴハッ…・…この身も長くない……」
星刻「俺は先に帰らせてもらう、ではな」
カレン「私も帰りますね、今日はありがとうございました」ニコッ
ロイド「僕もランスロットの研究に戻ろうかな~、今日は楽しかったよスザク君~」
咲世子「そろそろナナリー様の夕食の時間ですね、私もそろそろ帰らせていただきます」
ユフィ「ナナリーによろしくね?ルルーシュ」
コーネリア「必ずまた会おう、ルルーシュ」
リヴァル「一人もメルアド聞けなかったけど、楽しかったしいいか……ルルーシュ、俺達も帰ろうぜ!」
リヴァル「じゃー俺バイク出してくるからさ、早く来いよルルーシュ」
ルル「…………」
ガチャッ
スザク「さてと、ルルーシュ、僕たちも帰ろうか」
ルル「どういうつもりだスザク……ユフィとコーネリアに……!」
スザク「ごめんごめん、でもさ、最近ルルーシュずっと笑って無かったから」
スザク「ナナリーだって心配してたよ?最近お兄様が心から笑って無い気がするってね」
ルル「ナナリーが……?」
スザク「あぁ、だから今日はルルが心から楽しめる日にしようと思ってたんだけど」
スザク「少しテンション高くなりすぎちゃったな、僕」
ルル「…………スザク」
スザク「それじゃー僕らも行こうか、ルルーシュ」
ルル「あぁ、そうだな……咲世子に連絡して、今日はナナリーの好きな食べ物を咲世子と作ってあげるか」
end
乙
Entry ⇒ 2012.01.28 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「尻をこっちに向けろC.C.ッ!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326800473/
~~~
~~~~~
C.C.「まったく…………こ、これでいいか?」
ルルーシュ「はぁはぁ、たまらん……はぁはぁ……」
C.C.「ル、ルルーシュ?」
ルルーシュ「ハッ!!俺としたことがつい自分の世界に……よし、では!」
ツンッ
C.C.「ひっ!?い、いきなりどこを触っているんだ、この童貞野郎!」ゲシゲシ
ルルーシュ「いたっ!ちょ…痛い!や、やめるんだC.C.、落ち着いてくれ!」
ルルーシュ「くっ!この程度……!」
C.C.「もういいか?お遊びが終わったなら私は――――――
ルルーシュ「待てッ!!」
C.C.「なんだルルーシュ、まだ蹴られたいのか?あいにく私はそっちの趣味はないぞ」
ルルーシュ「続きを始めるぞ、もう一度そこのベッドで横になれ」
C.C.「おい、いい加減にしろ!私は―――――
ルルーシュ「はや……く、ぐすっ……そこのベッドへ……うぅ……いけ……うっ」ウルウル
C.C.「わ、わかったから!もう泣くな!まったく……」
~~~~~
C.C.「これでいいか?」
ルルーシュ「よし、それでいい。次は脱いでもらおう」
C.C.「え?」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる、服を脱げッ!!」
C.C.「はぁ……同じ相手に二度は効かないというのまで無視するのか」
ルルーシュ「………」
C.C.「まぁいい、そんなに頼むのなら脱いでやろう………………
だいたい、こんな頼み方しなくても私はいつでも…」ボソッ
ルルーシュ「ん?何か言ったか?」
C.C.「な、なんでもない!」
C.C.「ふふふ奇遇だな、私もだ」
エンド
C.C.「?」
ルル―シュ「こっちに向けろと言っている!」
C.C.「いやだ」
ルル―シュ「何故!?」
C.C.「なぜと言われても……嫌なものは嫌だ」
ルル―シュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる、尻をこっちに向けろ!」
C.C.「………」
ルル―シュ「おい!聞いているのか?尻をこっちに向けるんだ!」
C.C.「おまえ、私にはギアスは効かないと言ったろう?」
ルル―シュ「…くそっ!」ガン
C.C.「モノに当たるな。子供かおまえは」
C.C.「なんだって言うんだ、いったい…」
ルル―シュ「馬鹿か貴様ぁ!?目の前にこんなに良い女がいるというのに
ひたすらお預けを喰らっているんだぞ!」
ルル―シュ「少しはオレの理性を褒めたらどうなんだ!?」
C.C.「……わ、わるかったよ。すまなかった」
ルル―シュ「くそっ」ガン
ルル―シュ「なんだ?」
C.C.「確かにおまえの言う通り、私は良い女だ」
ルル―シュ「……」
C.C.「そんな目で見るな。感じてしまうだろう?」
ルル―シュ「さっさと続きを話せ、アバズレ」
C.C.「ちょ!?ま、まあいい」ゴホン
C.C.「確かにおまえの言う通り、いくらおまえが貧弱なもやしっ子
だとしても一応は男だ」
ルル―シュ「……」
C.C.「……私みたいな良い女が近くにいて、劣情を催すのも無理はない」
C.C.「だがな。なにも性欲が溜まるのは男だけじゃないんだぞ?」
C.C.「だから私も溜まってると言っているんだ。自分だけ被害者面するなんて
男として情けないと思わないのか?」
ルル―シュ「くくっ、ふふふふふふ…ふはははははははははははは!」
C.C.「なぜ笑う?」
ルル―シュ「ふははははははははははははは!これが笑わずにいられるか!」
ルル―シュ「間違っている!間違っているぞC.C.!!!」
C.C.「なにっ!?」
ルル―シュ「女だって溜まるだと?ふざけるな!おまえは男の性欲を舐めている!」
四六時中女の胸や尻ばっかり追いかけてるような生き物なんだ!」
ルル―シュ「彼女がいようが妻がいようが関係ないっ!」
ルル―シュ「可愛くてグラマラスな女がいたらどこでもビンビンになってしまうんだ!」
C.C.「そ、そうなのか?」
ルル―シュ「ああ。いくら性欲があると言っても女だとこうはならないだろ?」
C.C.「……まあな」
ルル―シュ「男の性欲と女の性欲を同じ次元で考えるな。
男はみんなケダモノなんだ」
ルル―シュ「オレも男だからな。それともおまえはオレが女に見えるのか?」
C.C.「見えなくもないな」
ルル―シュ「C.C.っっ!!!」
C.C.「冗談だ」
ルル―シュ「ふん」
C.C.「それで?おまえは私と交わりたいと?」
ルル―シュ「その通りだ」
ルル―シュ「性欲の前では男なんざこんなものだ。おまえだって十分
知っている筈だろC.C.?」
C.C.「そうだったかな」
ルル―シュ「だから尻を向けろ」
C.C.「断る」
ルル―シュ「C.C.っっ!!!」
つもりだ!」
C.C.「どういうつもりだと言われても、頼んだらやらせてもらえるなんて
発想の方が私はどうかしてると思うぞ」
ルル―シュ「な、んだと?」ヨロッ
C.C.「おまえ、ちょっと病院行った方が良いぞ」
ルル―シュ「おかしい!おかしすぎる!頼んだらやらせてくれる流れだろ、ここは!」ブツブツ
ルル―シュ「何故断る!?こんなの計算には無かった!!!このままだとオレの計画がぁ!?」ブツブツ
C.C.「本気で病院行った方がいいな。なんだよ、計画って…」
C.C.「今度はなんだ」
ルル―シュ「C.C.!貴様、なんでオレの計画のことを知っている!?」
C.C.「さっき自分で言ってたじゃないか」
ルル―シュ「なんだとっ!?……ふふふふふふ、まあいい」
C.C.「…いいのか」
ルル―シュ「知られてしまったからには仕方ない。おまえにも協力してもらうぞ?」
C.C.「なんだ、この流れ…」
ルル―シュ「いいかC.C.?おまえは尻担当だ!いいな?尻だぞ!尻!」
C.C.「なんとなく予想がついたから帰っていいか?」
ルル―シュ「ダメだ!!!」バッ
C.C.「どけ」
ルル―シュ「オレは引かない!!!」
ルル―シュ「ぐはぁ!?しかしちょっと気持ち良い!」
C.C.「こんの変態がっ!」ガッ
ルル―シュ「ふん!」ガシッ
C.C.「なっ!?」
ルル―シュ「ふははははは!性欲のおかげで蹴られても痛いどころか、
気持ち良いくらいだ!」
C.C.(おかしい……いくらルル―シュが男だからといって、こんなに
性欲で変貌するものなのか?)
C.C.(それに、こんなに性欲が持続しているのもおかしい…)
C.C.「まさかっ!?」
C.C.「ルル―シュ、貴様、自分にギアスをっ!?」
ルル―シュ「そうだ。どうやらジェレミアのギアスキャンセラーが、いつの間にかは
知らんがオレにも掛かっていたみたいでな」
C.C.「だから!」
ルル―シュ「だから自分にギアスをかけなおしたのさ!性欲を常に持続
できるようにとな!!!」
ルル―シュ「無駄?どこが無駄だと言うんだ。おかげで寝なくても一日中
働けるようになったんだぞ?これで今まで以上に策を練れる」
C.C.「……」
ルル―シュ「そう!今こそユフィとの誓いを果たす時!」
C.C.「ユフィ?ああ、あの特区日本の……」
C.C.「もしかしてルル―シュ、おまえ!?」
ルル―シュ「そうだ!今こそオレのハーレム王国を造る時なのだぁ!!!」
C.C.「おい」
ルル―シュ「そしてC.C.!貴様はその鷲掴みにしてもなお掴みたいであろう
尻をオレの為に存分に振るうのだぁ!!!」
C.C.(こいつ……もしかして自分にギアス掛ける時変な掛け方したんじゃ…)
ルル―シュ「聞いているのかC.C.!尻担当大臣はおまえなんだぞっ!」
C.C.「……」
ルル―シュ「そしてカレンはオッパイだ!オッパイ担当大臣だ!」
ルル―シュ「あのマシュマロみたいなふんわりふわふわおっぱいに包まれればもう!」
C.C.(やれやれ。どうしたものか…)
C.C.「ときにルル―シュ」
ルル―シュ「なんだ、今良いところ…」
C.C.「妹のナナリーも、そのハーレム王国とやらでおまえの性欲の捌け口
にするのか?」
ルル―シュ「何を言ってるんだC.C.?ナナリーは妹だぞ?やるに決まってるじゃ…」
ルル―シュ「ぐあああああああああああっ!?」
C.C.「!?」ビクッ
ルル―シュ「やめろ!ナナリーをそんな目で見ていいと思ってるのか!?」
ルル―シュ「良いじゃないか、女は全員オレのモノだ。ナナリーだけが例外なんて認めない!」
ルル―シュ「違う!犯しちゃいけない!妹だぞ!やめろやめろやめろやめろ!」
ルル―シュ「犯りたい!」
ルル―シュ「ダメだっ!」
ルル―シュ「犯りたいっ!兄妹だからこそ良いんじゃないか!」
ルル―シュ「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
バタン!!!
ルル―シュ「……」
C.C.「ル、ルル―シュ?」
ルル―シュ「……」
C.C.「おい!死んだのか?」ツンツン
ルル―シュ「……」ピクッ
C.C.「ほっ」
ルル―シュ「……」ムクリ
C.C.「おい、ルル―シュ。心配し…」
ルル―シュ「……」ビリッ
C.C.「えっ?」
C.C.「ちょっ!?ルル―シュ!?」
ルル―シュ「オレのモノになれ、C.C.」
C.C.(目、目がイッてる?)
C.C.「おい!ルル…」
ルル―シュ「ふはははははははははははははははははははは!」ムンズ
C.C.「きゃっ!?」
ルル―シュ「可愛い声を出すじゃないかC.C.」
C.C.(こいつ、さっきので完全に理性が!?)
C.C.「くっ!?」バッ
ルル―シュ「無駄だ!」ガシッ
C.C.「ひゃっ!?」
ルル―シュ「離さない!離さないぞ!おまえの尻はオレのものだ!」
C.C.「寝言は寝て言え!この童貞!」
C.C.「おまえだ!このもやしっ子が!」
ルル―シュ「ふははははははははははは!オレは童貞ではない!」
C.C.「なっ!?」
ルル―シュ「童帝だ!!!!!」
C.C.「…………」
C.C.「どっちかというと呆れを通り越して情けないよ……」
ルル―シュ「なにをっ!?童帝の力を舐めるなぁっ!!!」グアッ
C.C.「わっ!?」
ルル―シュ「ふははははははははははは!童帝の力に跪くがよいわ!」モミモミモミモミ
C.C.「ちょ!やめっ!」
ルル―シュ「そーれ!それそれ!」モミモミモミ
C.C.「はうっ!ん……あっ!」
ルル―シュ「断る!」
C.C.「こいつ…!」
ルル―シュ「無駄な抵抗はよせ!オレには分かっているぞ。おまえ、無理矢理されるのが
実は好きなんだろ?大人しくオレにやられろ!」
C.C.「ふざけるな!誰が無理矢理されるのが好きなものか」
ルル―シュ「ほほう?ではこのシミはなんだ?」ピチャ
C.C.「!?」
C.C.「そ、それは……」
ルル―シュ「くくくくくくくっ!分かっている!分かっているぞ、オレには!」
ルル―シュ「さっき貴様も言っていたしなぁ!性欲を持て余してるのはなにも
男だけじゃないと!」
C.C.「くっ……」
ルル―シュ「欲しいんだろ?素直になれC.C.」
C.C.「わ、私は……」
ルル―シュ「……」ゴクリ
C.C.「私は!!!」
プシュー
カレン「ルル―シュ、用事っていったい……へ?」
C.C.「え?」
ルル―シュ「む?」
カレン「ちょ、ちょっと何やってんの二人とも!?」
ルル―シュ「おお、カレン良い所に来たな!」
C.C.「不味い!逃げろ」
カレン「へ?」
ルル―シュ「遅い!」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!オレの性奴隷になれっ!」キィン!
カレン「…………はい、御主人様」
C.C.「しまった!」
C.C.「この外道がっ!」
ルル―シュ「何とでも言え!カレン!C.C.を押さえつけろ!」
カレン「はいっ!」タッ
C.C.「や、やめっ!」
ガシイイイイイイイ!
C.C.「ぐあっ」ジタバタ
ルル―シュ「これでもう逃げられまい!」
ルル―シュ「思ってるさ」
C.C.「さらりと流すな!その気になれば私はおまえの力を無くすことだって!」
ルル―シュ「嘘はやめろC.C.。そんな事が出来るなら何故マオのときにギアスを
取り上げなかった?」
C.C.「くっ……」
ルル―シュ「諦めろ。おまえはオレのモノになるんだ」
C.C.(こいつ……性欲の塊のくせに冷静さを失っていない…)
C.C.(待てよ!?)
C.C.「なあ、ルル―シュ」
ルル―シュ「なんだ?もうおまえの話はたくさん…」
C.C.「いや、私の負けだ。好きにすればいいさ」
ルル―シュ「いやに物分かりが良いな?」
C.C.「まあ聞け。私もこれ以上不毛な会話は避けたいんだ」
ルル―シュ「良い心がけだ。では早速!」ムンズ
C.C.「だから待てと言っている」ガンッ
オレンジが全部やってくれました!
C.C.「ものには順番ってものがあるだろう?まずは手コキから始めないか?
手コキなら私も嫌々ではなくちゃんとしてやっても良いが」
ルル―シュ「…………」
C.C.「初めてが無理矢理犯したとか、後で後悔しても知らんぞ?」
ルル―シュ「一理ある……だが!せめて尻コキで!」
C.C.「足コキまでならやってやろう」
ルル―シュ「ぬうっ!」
C.C.「どうする?」
ルル―シュ「尻…」
C.C.「足!」
ルル―シュ「…………仕方あるまい。足で頼む」
C.C.「任せろ❤」
ルル―シュ「ハアハアハアハアハア…うっ!」トピュ
C.C.「ふふふふふっ…」
ルル―シュ「や、やめろ!やめてくれC.C.!オレが悪かった!」
C.C.「なにを言ってるんだ?まだ出てるじゃないか」
ルル―シュ「ち、違う!もうさっきから血が出てる!もう限界だ!」
C.C.「そのわりには、まだ元気みたいだが?」チラッ
ルル―シュ「うあっ!?」ビンビン
C.C.「しかし流石に出は悪くなってきたな」
ルル―シュ「当り前だ!もう50発近く出してるんだぞ?」
ルル―シュ「やめてくれ!もう無理だ!」
C.C.「でも性欲は消えないんだろう?」
ルル―シュ「性欲はあっても身体は限界だ!」
C.C.「だろうな」
知れないが……今のおまえになら…」コスコスコス
ルル―シュ「ぐあっ!?」トプッ
C.C.「やられる気はしないな」
ルル―シュ「これがおまえの策か?オレに足コキをして何度も射精させる
ことによって疲労を狙うという!」
C.C.「その通りだ。いくら性欲が常に維持されると言っても体力は無限じゃない」
C.C.「とくに貴様のようなもやしにとっては辛いだろう?」
C.C.「まあ尤も、貴様がカレンに私を押さえつけるよう命じていれば童貞くらい
楽に卒業できただろうがな」
ルル―シュ「ちぃっ!」
C.C.「おまえの弱点はプライドが高すぎるところだ」
C.C.「だから私みたいな女にすら負けるんだ」
ルル―シュ「オレは負けてなどいないっ!」
C.C.「どの口が言うんだか」コスコスコス
ルル―シュ「うあああっ!?」トプッ
C.C.「やめて下さい、だろ?」
ルル―シュ「この、魔女め!」
C.C.「まだ出し足りないのか?」コスコスコスコス
ルル―シュ「うああああああああ!?やめろ!やめてくれえええ!!!」
C.C.「だったら早く言え」コスコスコス
ルル―シュ「ぐふぅ!」
C.C.「プライドの高い奴め」コスコスコスコス
ルル―シュ「はうっ!?」トロッ
C.C.「どうだ?言う気になったか?」
ルル―シュ「……」
C.C.「あと30回くらい追加するか」
ルル―シュ「やめて……ください」
C.C.「ん?」
C.C.「負けを認めるんだな?」
ルル―シュ「……はい」
C.C.「だが断る」コスコスコスコス
ルル―シュ「C.C.っっ!!!!!」
C.C.「人間意外となんとかなるものさ」
ルル―シュ「ならない!こればっかりはならない!」
ルル―シュ「いいからやめろ!これは命令だ!」
C.C.「生憎、私はおまえの共犯者であって部下じゃない」
C.C.「その命令を聞く義務はないな」コスコスコスコス
ルル―シュ「貴様!」
C.C.「派手に逝け、心配するな。死んでも骨は拾ってやる」
ルル―シュ「だから…あっ!!!」ビクンビクンビクン バタン
C.C.「気絶したか…」
C.C.「なぁ、ルル―シュ?」
プシュー
ナナリー「あのう、さっきからお兄様の部屋から凄く生臭い匂いが…」
C.C.「来たか。待っていたぞ」
ナナリー「え?」
C.C.「大丈夫。安心しろ」
C.C.「たとえ世界がおまえを見捨てても、私は決して見捨てたりはしない」
ナナリー「あの……C.C.さん?」
C.C.「なぜなら、おまえの兄と私は共犯者だからだ」
ナナリー「え?」
C.C.「さあ、始めよう。第二幕だ!」
ルルーシュ「尻をこっちに向けろC.C.ッ!!」 終わり
読んでくれた人はありがとうございました
そして乙!
ひとまずは ルルーシュの貞操が守られて何より
面白かった
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)