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淡「宮永先輩、抱いてください」 照「しつこい」

引用元: ・http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1340970614/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 20:50:14.36 ID:SrwcmOGO0

淡「なんでダメなんですか、それくらいはいいじゃないですか!」

照「『それくらい』じゃないし、ダメに決まってます」

淡「……あの、抱っこのほうです」

照「……紛らわしい」

淡「もしかして宮永先輩、別の方を想像しちゃいました? きゃー」

照「……してない」

淡「自分で『紛らわしい』って言っちゃったじゃないですか。 白状したも同然ですよ」

淡「先輩ったら耳年増ですね。 本の影響ですか?そうですか?」

照「うるさい」

淡「抱っこしてくれれば黙ります」

照「……はい」ポンポン

淡「嬉しい、ありがとうございます。 愛してます」

照「静かに」

淡「そういう約束でしたね」



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 20:54:42.12 ID:SrwcmOGO0

淡「うーん」パタパタ

照「足動かさない。 不安定」

淡「私じゃなくて私の足に言ってください。 嬉しくて勝手に動いちゃうんですよね」パタパタ

照「子供のやること」

淡「子供の落ち着かせ方、わかりますか?」パタパタ

照「……これでいい?」ギュッ

淡「……合ってます。 宮永先輩の腕の中は安心します……」

淡「ただ、もっと強くてもいいくらい。 私の意思では逃げられなくなるくらい、締め付けてほしいです」

照「逃げるの?」ギュウ

淡「いえ、逆に追いかける側でしょうね」パタパタ

照「とりあえず、やったんだから足止めて」

淡「ごめんなさい、嬉しすぎて無意識にやってました」

照「さっきのはわざと?」

淡「そう言われると、違いますけども」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 20:57:04.35 ID:SrwcmOGO0

淡「……体重かけていいですか?」

照「ああ」

淡「えへへ。 マッサージチェアみたいです」

照「人を椅子扱いするな」

淡「だって先輩、こう背中がくっついてると、心臓の音が伝わってくるんですもん」

淡「温泉とかにありますよね。 先輩の上のほうが、比べ物にならないくらい気持ちいいですけど」

照「……そ」

淡「ドキドキしてるのが丸わかりなんですよ。 先輩にもう少し胸があったら、まだ誤魔化しが利いたかも」

照「言うな」

淡「まぁ、どの道顔を見ればバレバレなんですが」

照「……淡も大概だ」

淡「そうですね、私もです。 確かめますか?」

照「……いい」

淡「あらら」


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:00:23.49 ID:SrwcmOGO0

照「最近スキンシップが激しくなってないか?」

淡「いえ、全く。 どれほどやっても、愛情を表現し切れる気がしません」

照「受け皿から溢れそうなんだが」

淡「溢れようと捨てられようと構いませんよ。 一度宮永先輩のところに渡ったのなら」

照「……」

淡「それに、私がこうなったのも、全部宮永先輩のせいですからね」

淡「めちゃくちゃなファーストキスをしてくれた記憶、未だに脳裏にくっついてます」

照「……お前がいいと言ったからだ」

淡「そうですね、おかげ様で不安はなくなりました。 やっぱり、宮永先輩はブレーキをかけてくれました」

淡「私は世界一幸せだと理解した瞬間です。 大好きです」

照「……私も淡といる時は、自分が世界一幸せだと思ってるから」

淡「……えへへ、じゃあ、1番は宮永先輩に譲りましょうか」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:03:30.09 ID:SrwcmOGO0

淡「驚きましたよ。 私のほうから仕掛けないとろくに動いてくれない先輩が、本当にボロ雑巾のように扱ってくれるとは」

照「反省している」

淡「反省する必要はありませんよ。 少しクセになりましたし、いつでも受け入れますからね」

照「……自分を大事にしろって」

淡「するようにはしてます、じゃないと宮永先輩と一緒にいられないので。 その上で、です」

照「……どちらにしろ、そうそうは無理」

淡「なんでですか」

照「淡は純情すぎだ。 自分から誘うくせに毎回のぼせるから、後の世話が大変」

淡「そのあたりに野放しにしといて構いません」

照「……しない」

淡「知ってます。 どうあろうと、最終的には優しいですよね、先輩は」

照「それと、私が少し離れようとしただけでも駄々をこねるだろ」

淡「じゃあ、それを克服したら、毎日してくれますか?」

照「極端」


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:07:38.09 ID:SrwcmOGO0

照「結局抱っこしても静かにしてくれない」

淡「じゃ、今度は口で塞いでみてはどうですか? 一発です。 身体の向き変えましょうか」

照「……一つ、淡のことで気が付いたことがある」

淡「先輩のメモリーに入れてもらえるなんて、嬉しすぎますね。 で、何に気が付いたんですか」

照「淡、お前のほうがチキンだろう。 最初のを含めて3回、全て私から」

照「するフリを何回かされたが、それも今思えば、本当にしないとわかっていたからできていただけかもしれないな」

淡「……先輩のほうからしてくれるようにしないと、成功しないじゃないですか」

淡「もしかして、緊張して自分からキスできなくなったとか? 情けないです」

照「いいよ」

淡「?」

照「確かに、普段はわざとキスしてない部分はある。 でも、今日からは許す」

照「キスでもなんでも、自由にしていい。 何もしないなら、今日はその間読書してるから」

照「早くしないと、他の部員が来るぞ」

淡「……わ、わかりました、とりあえず降ります……」


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:10:00.79 ID:SrwcmOGO0

照「……」ペラッ

淡(どうしよう、宮永先輩、本当に読書始めちゃったし……)

淡(私の口から先輩の、口に、キ、キス……)

淡「うわわわ」プシュー

照「……おい、制汗剤って顔にかけるものだったか?」

淡「いや、その……」ゴシゴシ

照「だから制服シワになるって。 ハンカチ使え」

淡「あ、えっと、そうでしたね……はい」

照「それに、そんなに強く拭くと、顔に傷とかつくかもしれない」

淡「そ、それはいやです! 宮永先輩に嫌われちゃいます!」

照「その私は目の前にいるから。 それに嫌いにならない」

淡「え、えっと、あの……」

照「落ち着いて」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:14:00.99 ID:SrwcmOGO0

淡(何取り乱してるんだろう……)

照「……」ペラッ

淡(はぁ、宮永先輩の横顔……じゃない、うん、キスしよう。 うん……)

淡(急がなくても、自分のペースで、落ち着いたらでも……)

照「そんなに見られると、私でも痒い。 もしかして、俯いてるとキスしにくい?」

淡「……えっ?」

照「わかった、読書やめる」パタッ

淡(先輩、わかってないです、こっち見過ぎです……私が今すぐしないといけない感じじゃないですか……)

淡「じ、じゃあ、やりますから……あの、膝、座ります……」

照「うん」

淡(宮永先輩……先輩も真っ赤……キス、直接ですよね……? あうわわわ……)グデッ

照「寄りかかってどうしたの? 重い」

淡「はぁ、はぁ……宮永先輩……」ギュッ

照(かわいすぎ)


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:17:30.58 ID:SrwcmOGO0

淡「先輩、今日はもう、終わりにしましょう……」

照「なんで?」

淡「いや、あの、先輩の顔が赤いから……」

照「顔を近づけてる時は、いつもそうだったはず」

淡「……でも今日は、勘弁してあげますから……」

照「……わかった。 読書に戻る」

淡「はい、今退きま……」

照「戻るのは、淡とキスした後だけど」グイッ

淡「え、あの……っ! んぐっ……ぁ……」

照「……んむっ」

淡(あ……あ、先輩、唐突すぎます……頭が……)グラッ

照「……ちょっと」グイッ

淡「うぁっ……」

照「大丈夫……? 淡、また顔赤い。 冷えピタまだ残ってる?」

淡「ぁ……はい、はい……えへへ……」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:19:49.52 ID:SrwcmOGO0

…………
………
……

淡「ってことがあったんですけど、私はどうすればいいでしょうか」

菫(長い……)

菫「なんで私に聞くんだよ……マジで……」

淡「私と宮永先輩の関係を知っている人が、弘世先輩しかいません」

淡「ちなみにこの前渋谷先輩と亦野先輩にバレそうになりましたが、宮永先輩がギリギリ隠し通してくれたみ

たいです」

菫「いや知らんし……わけわからない……」

菫「もう全員にバラしたほうが早いんじゃ……」

淡「それはダメです!!」

菫「!?」

淡「……あっ、大声出してすみません。 宮永先輩の負担になりそうなことは、藁ほどのものであろうと嫌です」

菫(……後輩の頼みを断れない私も私だけど)


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:23:07.09 ID:SrwcmOGO0

菫「直接照に言えって……」

淡「それが、遠回りのストックが切れそうになるくらい言ってるんです」

菫「遠回り?」

淡「はい。 宮永先輩って、なんというか最低限の会話しかしてくれないので、いっぱい言葉を聞くのは苦労するんです」

淡「『今日はいい天気ですね』なんて言ったら、心の中で『で?』とか思われてそうです」

菫「……あぁ、まぁ照はそういうやつだな」

菫「で、大星はどうしたいんだ」

淡「相談している立場でこういうことを言うのは失礼なんですが、私もどうしたいのか、正直よくわかってません」

淡「宮永先輩はあまり言葉にして伝えてくれませんから、よくわからないところが結構あります。 でも本当は、私が私自身をわかってないだけかもしれない、と思って」

菫「それで私に相談したい、と」

淡「はい。 時間を使わせてしまってすみません」

菫「いや、それは気にするな」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:26:02.74 ID:SrwcmOGO0

菫「照は大星と付き合ってから、いい意味で少し性格が変わった。 当然かもしれないが、大星といる時は特にな」

菫「私よりも淡のほうが、今の照については詳しいと思うが」

淡「でも、私は間違ってるかもしれませんから……」

菫「間違ってる、ねぇ」

淡「……少し前のこと、覚えていますか?」

菫「……トイレで野垂れ死にみたいなことになってた時か」

淡「はは……まぁ、そうなりますね」

淡「実はあの時、宮永先輩と、喧嘩になりそうになったんです」

菫「それは物騒だな」

淡「と言っても、教師が教え子を諭すような感じでしたけどね。 何らかの意見が食い違っていたわけでもなく、一方的に私が悪かっただけなので」

菫(あんなディープキスは諭すとは言わないだろ)

淡「先輩後輩としてはそれでいいかもしれませんが、恋人同士としてはあまりに陳腐に思えたんです」

菫「……大星の信念もあるだろうが、現実の話をすれば、大星は照より年下だ」

菫「照が拒否するならまた別問題だが、あいつは大星の未熟さを含めて受け入れてるはずだと思うし、寄っかかればいいと思うけどな」

淡「でも負担はかけたくないです」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:26:34.29 ID:yZW81ctw0

惚気聞かされる菫さん


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:28:46.51 ID:SrwcmOGO0

菫「お前なぁ」

淡「……その時の一件で、当時私が持っていた『宮永先輩がわからない』ことに対しての不安は、宮永先輩本人が消してくれました」

菫「でも今度は『自分がわからない』と」

淡「はい」

菫「わかるのは『宮永照が好き』ということだけ、ねぇ」

淡「はい……」

菫「深く考えすぎじゃないのか。 少なくとも、照のほうはああ見えて自然体だろ。 大星も自然体で接してればいいと思うが」

淡「宮永先輩といる時は、一緒にいたい一心で接してます。 でも、それだけではダメな気がして」

菫「……はぁ、大星。 お前、照にどうやって甘えていいかわからないんだろ」

淡「……うぇぇ……」

菫「ちょ、泣くなって……。 そうだな、気分転換に旅行でも行ったらいいんじゃないか」

淡「……ですか」

菫「丸1日一緒に入れば、嫌でも関係は縮まるだろ」

淡「……そういえば、そういうのしたことありませんね。 学校と家だけの関係でした」

菫「私も詳しいわけじゃないから、的外れな提案かもしれないが……」


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:31:25.92 ID:SrwcmOGO0

淡「いえ……ありがとうございます」

菫「外部からこういうのもなんだが、あんまり自分に負担をかけるなよ。 元も子もないし、部としても困る」

淡「わかりました、頭に入れておきます」

淡「……正直、弘世先輩に嫉妬してました」

菫「照のことでか?」

淡「はい。 私が宮永先輩に最初に告白したのも随分前のことなので、嫉妬したのもまた前のことですが」

菫「最初に、って、何回告白したんだよ……」

淡「24回です」

菫(即答……)

淡「でも、弘世先輩に相談して、随分と気持ちが軽くなりました。 感謝してます、自分が恥ずかしいです……」

菫「誰だってそんなことはある。 別に気にするな」

淡「宮永先輩のことを好きになれたのも嬉しいですが、弘世先輩の後輩になれたのも、嬉しいです」

菫「……そういうのは照に言ってやれ」


淡(……そうだよね、私と宮永先輩は恋人同士なんだから、もう少し自信持っていいよね)

淡(少なくとも宮永先輩は選んでくれた……ですよね)


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:33:37.52 ID:SrwcmOGO0

淡「はい、というわけで宮永先輩、旅行に行きましょう」

照「え? 何が『というわけで』なの?」

淡「行きたいです」

照「話が見えてこない……どこに?」

淡「宮永先輩と一緒なら、どこだって楽しいですよ」

照「じゃあ部室」

淡「渋る理由はないでしょう。 文学少女の先輩は、外出たら溶けちゃいますかね」

照「……冗談。 それに、どこにでもいいって言っても、それはただ無計画なだけ」

淡「無難に温泉とかですかね? 私、こういうのしたことないのでわからないんですが」

照「私はもっとわからないって」

淡「でも、行きたいところくらいはありますよね?」

照「ない。 私も淡とならどこでも楽しい」

淡「……っ」

照「……突っ伏してないで。 どこ行くの」

淡「……お、温泉で」


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:36:48.21 ID:SrwcmOGO0

照「それにしても唐突」

淡「……少し前から言うべきでした。 迷惑でしたか?」

照「違う。 心配」

淡「えっ?」

照「いつも唐突だけど、もっと唐突な時は、淡は大体何かあった」

淡「……えへへ、嬉しすぎますってば」

照「喜んでないで、何かあったの?」

淡「心配させてすみません。 けど、今回は何もないです」

淡「強いて言えば、宮永先輩とそういうことしてないかな、と。 本音を言えば、学校と言わず1日中先輩といたんですから」

照「……現実的に無理。 ただ、そういうのは言えばいいと思う」

淡「もうちょっと格好良い言葉が欲しかったですね」

照「無理なものは仕方がない」

淡「そうですね。 そう言っちゃうところも好きです」


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:39:35.60 ID:SrwcmOGO0

淡(ついに明日……今日寝られるかな)ブンブン

照「淡、手動かしすぎ」

淡「おっと、すみません。 明日から宮永先輩を1日自由にできると思うと、テンションがバカみたいにあがるもので」

淡「明日遅刻したら許しませんよ」

照「淡のほうが遅刻しそうだ」

淡「なるほど、一理ありますね」

照「一理どころじゃない」

淡「実際、このテンションの行き場がないんですよねー。 寝られるか不安です。 というわけで先輩、吸収してくれます?」

照「……はいはい、来ていいから」ギュッ

淡「……んんー! 先輩に抱きしめられてると、照れるけど、それよりも落ち着きます」

淡「深呼吸させてください。 すぅー」

照「犬みたいでみっともないぞ」

淡「わん」


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:41:43.85 ID:SrwcmOGO0

淡「先輩、おはようございます。 寝られましたか?」

照「おはよう。 普段通りだ」

淡「やっぱりメンタル強いですね。 私なんか全然寝られませんでした」

淡「正直眠いです。 おんぶしてください」

照「無理。 私をなんだと思ってるんだ」

淡「私の恋人ですかね」ギュッ

照「ちょっ、駅の中で抱きつくな」

淡「せんぱーい」グイグイ

照「やめろやめろ、動けない。 新幹線乗った後にして」

淡「……後ならいいんですか! 眠気飛びました、さっさと行きましょう!」

照(単純……)


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:44:06.49 ID:SrwcmOGO0

淡「眠いです」

照「眠気飛んだんじゃないのか?」

淡「先輩といると安心して、また眠くなってきました」

照「起こしてやるから寝ろ」

淡「はい。 おやすみなさい」


淡「……おはようござ……あれ? 先輩?」

照「……」

淡「寝てる……もしかして、先輩も寝不足だったんでしょうか? だと嬉しいです」

淡「写メとっとこ」パシャッ

淡「誰も見てないし……い、今なら、キス、とか……」

淡「……うあぁ、やっぱ無理……」

淡「……ほっぺにしよう、うん……ちゅっ」


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:46:40.35 ID:SrwcmOGO0

照「……ん」

淡「あ、おはようございます」

照「……寝てたか、悪い」

淡「はい。 ベストショットです」パシャッ

淡「寝起きの先輩ゲット」

照「何やってるんだ、貸して」

淡「だめー」ヒョイッ

照「貸せ」グイッ

淡「うわわっ……急に引き寄せないでください……んっ」スルッ

淡「……って、携帯取らないでくださいよ!」

照「何枚あるんだよこれ……削除」

淡「あの……先輩の寝顔なんて貴重なのに……うぇっ」

照「ちょ、待って。 消してない消してない」

淡「! よ、よかったぁ」


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:49:28.38 ID:SrwcmOGO0

淡「もう着きましたか。 宮永先輩と一緒にいるおかげです」

照「寝てたからじゃないのか」

淡「全く、そういう冷めた答えはやめましょうよ」

照「そう言われても」

淡「まぁ、何度も言いますが、そういうところも大好きですよ」

照「何度も聞いた」

淡「じゃあ、これはもういいですね。 他に先輩に覚えてほしいこと、選んでおきます」

淡「しつこく言うので、覚悟しておいてくださいね」

照「……そんなことしなくても、簡単に覚えられると思うけど」

淡「……えへへ」


照「仮に私がハイテンションな性格になったとして、淡の好きな部分が一つなくなることになるのか?」

淡「そんなわけありません。 先輩に大しての気持ちを衰えさせる気はありませんし、自然現象的に衰えもしないでしょう」

淡「片思いの時に、不本意ながら何度も試しましたけどね。 無理でした」

照「……そうか」


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:52:41.36 ID:SrwcmOGO0

淡「なんだかんだで疲れますね」

照「寝てたのに?」

淡「乗り物に長時間乗った後って、それだけで疲れたりしませんか?」

照「さあな」

淡「まぁ、そういうと思いましたけどね。 柄じゃありませんし」


淡「すぐに旅館に行ってもいいですが、少しそのあたりぶらぶらしませんか」

照「任せる」

淡「またそうやって……」

照「淡が『一緒にいたい』って言って来たんだから、淡が一番望む形で構わない」

淡「嬉しいですけど、ただし自己責任。 その言葉、覚えておいてくださいね」

照「……自分からキスもできないクセに、何言ってるんだ」グイッ

淡「あっ……あの、ま、待って!」

照「……しないよ、イチゴみたい。 ……下向きながら歩かない、危ない」

淡「……人の寿命縮めたくせに」


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:55:30.69 ID:SrwcmOGO0

照「小腹が空いた」

淡「私もです。 あそこでたこ焼きでも食べましょうか」


淡「先輩、正座してないで足伸ばしてください」

照「このほうが落ち着くんだが……こうか?」

淡「ナイスです。 よいしょ」スポッ

淡「ふぅ。 こうしてると、身体の疲れが抜けていきます」

照「……本当にそういうの好きだな」

淡「こういうが好きというより、宮永先輩が好きです」

淡「座椅子があってよかったですね。 さすがに姿勢保ったまま支えるのは重たいでしょうから」

照「……たこ焼き、運ばれてくる前に退けてね」

淡「先輩は冬場のこたつから素早く出られますか? 私は無理です」

照「人に見られたりする方は、ちゃんと耐性あるんだな……」

淡「ですねぇ。 宮永先輩にはありませんからね、全くもう」

照「あんまりからかうと、耐性ないほうをやるぞ」

淡「……えっと、今はその、勘弁というか……」


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 21:58:14.23 ID:SrwcmOGO0

淡「おー、美味しそうです。 久しぶりなので、匂いだけでそそられますね」

照「……ふぅ」

淡「どうしたんですか。 空気抜けた風船みたい」

淡「……あぁ。 さっきの店員の人、園児のカップルを見るような目でしたよ」

照「思い出させるな……」

淡「ふふっ、とりあえず、食べさせてください。 あーん」

照「はいはい」スッ

淡「待ってください、焼きたてのたこ焼きは凶器なんですよ。 冷ましてほしいです」

淡「外側だけじゃなくて、一回噛んで内側もお願いします」

照「注文が多すぎる、相変わらず子供みたい」

照「……なぁ、腰に手回してるあたり、自分で手使う気ないだろ」

淡「はい、全く」

照「……わかったよ。 服に落として汚れても知らないから」

淡「先輩がつけてくれるなら、望むところです」

照「ふー」


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:01:10.67 ID:SrwcmOGO0

照「ほら」スッ

淡「あーん……って、あれ?」

照「うん、おいしい」パクッ

淡「……ちょっと、先輩こそ子供みたいなことしないでくださいよ。 それ超久しぶりにやられました」


照「1個ずつ冷ましてると時間かかる。 ふー」

淡「私は時間かかったほうが嬉しいです。 ま、後半は注意深く冷まさなくて平気かと」

照「できた」スッ

淡「あーん……確かに美味しいです。 冷ますために、一回先輩の歯型がついたんですよね、これ」

照「変なこと言わない……」

淡「わかっててお願いしたんですけどね」

照「それもわかってる」

淡「……えへへ。 冷たい宮永先輩の表面、少しずつ暖かくなってくれてますね」

照「そういう性格なだけ。 大して冷たくない」

淡「私が一番知ってますよ。 他に言葉が思い浮かばなかっただけです」


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:04:11.78 ID:SrwcmOGO0

淡「ごちそうさまでした」

照「淡、口拭いて。 ソースがべたべた付いてて行儀悪い」

淡「おかしいですね。 先輩のコントロールが下手だったんでしょうか?」

照「淡はずっとこんな調子だろうから、改善はする。 するが、とりあえず口拭け」

淡「ふいてー」

照「……もうちょっとズレて、拭きにくい」

淡「わかりました。 っと、これでいいですか?」

照「ああ……ぺろっ」

淡「んっ! ……ちょっ、ぁぅ、その……あの……」

照「はい、拭けた。 行こうか」

淡「わ、わかってて、言ってますよね……? ふーっ……と、とりあえず、その烏龍茶飲ませてください……」

照「じゃ、口開けて」

淡「はい……ん」コクコウ

照「口緩くしすぎ、思いっきりこぼれてる。 口舐めただけなのに、そうとう効いてるな」

淡「『だけ』じゃあないですよ……」


61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:07:24.57 ID:SrwcmOGO0

照「大丈夫?」

淡「……まぁ、なんとか」

照「ウブすぎる。 淡ほどウブな人見たことないぞ」

淡「私のことだけ知っていればいいですよ。 とりあえず、会計済ましちゃいましょ」


淡「……あれ? お財布がない!」

照「これのこと?」

淡「あっ、ありがとうございます……って、なんで手伸ばしてるんですか!」ピョン

照「全然届いてない」ヒョイッ

照「すみません、お会計お願いします」サッ

淡「何で隠すんですか!」

店員「あらあら、仲がよろしいわね」

照「いえ」

淡「先輩、私に払わせてくださいよ!」

照「財布見つけてから言え」

淡「先輩が持ってるじゃないですか!」


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:10:01.47 ID:SrwcmOGO0

照「おいしかった。 はい、財布返す」サッ

淡「……ご馳走様でした。 あの、なんでこんなことしたんですか?」

照「一緒に映画見た時のことを思い出した。 淡、今回絶対『自分が払う』とか言うと思ったし、現に口走っただろ」

淡「私が誘ったことですから、細かいことくらい持つのは普通だと思いますが」

照「ほら、気にしすぎ。 細かくもないし、年上が奢ると言ってくれてるなら、素直に従っておけ」

淡「……負担はかけたくないです」

照「そっちのほうが負担だ」

淡「あっ……ごめんなさい」

照「いい。 私に甘える時は器用なのに、そういうところがすごい不器用」

淡「……そうですね。 ねぇ、先輩?」

照「何?」

淡「好きですよ?」

照「知ってる」

淡「ですよねっ」ギュッ


66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:13:23.74 ID:SrwcmOGO0

淡「さ、どうしましょうか」

照「本当にノープランだな……」

淡「まぁまぁ、東京とは違った方面で色々なものがあるんですから、ノープランでも問題ないでしょう」

淡「神社にでもいきますか?」

照「構わないが、なぜ神社? どこか目当ての場所でもあるのか」

淡「いいえ。 有名どころはこのあたりはたくさんありますが、一番の理由はゆっくりしてても誰も怒らないからです」

淡「目的地そのものより、先輩と一緒にいること自体が目的ですから」


淡「さすがに、ここまで歩くと疲れますね」

淡「おんぶしてください」

照「だから、無理だって。 私も同じくらい疲れてる」

淡「じゃ、抱きしめてください」

照「わかった。 ……手離してくれないと、腰に回せない」

淡「おっと、そうですね」パッ

照「人が来そうになったら離すぞ」ギュッ

淡「構いませんよ。 あー……疲労が薄まっていきます……」


67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:16:17.27 ID:SrwcmOGO0

照「なぁ、人がくる……少し離すよ」パッ

淡「はい」

照「……淡が離してくれないと、意味がないんだけど」

淡「私は人が来ても離すなんて言ってませんし」

照「……もういいよ、バッチリ見られたから」ギュッ

淡「えへへ」


淡「……いけない。 あまりに心地良くて、先に進むのを忘れてました」

照「3回見られた……」

淡「でも、先輩だって手離しませんでしたよ」

照「私だけ離しても意味ない、どうせ淡は離さないんだから」

淡「これで先輩に耐性がついてくれればいいんですけどね」

照「人のこと言えない。 手」

淡「はい」ギュッ

淡「じゃ、行きましょうか」


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:19:16.64 ID:SrwcmOGO0

照「……」

淡「……」ボー

照「……どうしたの、こっち見て」

淡「えっ? あっ、いや、手合わせてる時の宮永先輩、凛々しくて見とれてました」

照「……そ」

淡「何お願いしました?」

照「言ったらいけないんじゃないの?」

淡「ま、そういう考えもありますね」

照「そういう淡は? ぼーっとしてただけ?」

淡「私の願い事は、もう叶っちゃいましたから」

照「……欲張ればいいのに」


71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:21:04.80 ID:oIhoYBVO0

欲張っていいと申すか


72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:21:34.90 ID:SrwcmOGO0

淡「そろそろ旅館に向かいましょうか。 疲れたでしょう?」

照「……のろのろと歩くから、予想以上に時間がかかったな」

淡「まぁいいじゃないですか。 向かいながら、なんか食べてきましょ」


照「お寿司?」

淡「せっかくなので和食で。 私、こういう高級な寿司屋に来たのは始めてかも」

照「……それはいいけど、背もたれないから、直視されても膝には乗せられない」

淡「本音は?」

照「人が多いから目立つ」

淡「……じゃ、手繋いでください。 下なら見えないでしょう?」

照「……ん」ギュッ

淡「お寿司が片手で食べられるものでよかったですねっ」


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:24:33.75 ID:SrwcmOGO0

淡「はい、あーん」スッ

照「……私?」

淡「先輩、右手使えないじゃないですか」

照「左手でも食べられるし、そんなことしてたら手を隠してる意味がない」

淡「えー、全くもう」

照「……まぁ、1回くらいなら」

淡「やった!」


淡「ご馳走様でした」

照「……珍しく大人しかった。 逆に怖い」

淡「そうですかね?」

照「淡にしては、な」

淡「私だって、ある程度は考慮しますよ。 もしかして、寂しかったですか?」

照「いや」

淡「相変わらずスパっと言う人ですね」


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:27:28.09 ID:SrwcmOGO0

淡「やっと着きました! んー」ゴロゴロ

照「寝っ転がって、みっともない」

淡「……どうぞ?」

照「何が」

淡「……」

照「……相変わらず、自分からはこないんだな」グッ

淡「……っ、ちょっと、体重全部かけないでくださいよ……」

照「そっぽ向かれるとしにくい……」グイッ

淡「うぅ……んっ。 ……あれ? あの」

照「残念」スッ

淡「……なんでやめるんですか、ひどすぎますって!」

照「したかったから自分からすればいい」

淡「……私の口舐めたクセに」

照「ノーカン」

淡「まぁ、わかりましたよ……。 すぐにとはいきませんが……」


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:31:54.22 ID:SrwcmOGO0

淡「宮永先輩のせいで、汗かいちゃいましたよ」

照「自分から言ったこと」

淡「ま、先輩もでしょう。 私と大して変わりません」

照「……私は、長時間歩いたから」

淡「そういうのは、せめて顔隠して言わないと。 バレバレですけど」


照「お風呂は?」

淡「まだ」

照「何しに来たのかわからないだろ」

淡「夜中の、人がいない時間がいいです。 目立つのは嫌でしょう?」

照「目立つ前提……」

淡「何されるか、わかったものじゃありませんからね」

照「こっちのセリフ……でもないな」

淡「む」


79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:35:33.55 ID:SrwcmOGO0

淡「裸のせんぱーい、髪洗ってください」

照「そういう事言うな……。 こうして見ると、結構髪長いな」

淡「短いほうがいいですか? なら、今すぐ切り落とします」

照「……だから、そういう事言うな。 そのままの淡がいい」

淡「……えへへ」

照「洗うから、反対側向いて」

淡「嫌です、このままで」

照「……」


照「洗い方がいまいちわからない」

淡「宮永先輩、髪短いですもんね。 困ってる顔も素敵ですよ?」

照「……正面向きながら洗ってるから洗いにくいのに」

淡「ぎこちなくてもいいので、宮永先輩のペースがいいです」

照「……わかった」

淡「んー、気持ちいい、最高です」

照「……顔近づけられると、手元が狂う」


81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:38:10.60 ID:SrwcmOGO0

照「はい、終わり」

淡「じゃ、次私の番ですね」

照「またやるのか……」

淡「当たり前です。 まぁ、任せて下さいよ」

淡「あ、こっち向いててくださいね?」

照「……わかったよ」


淡「先輩、お風呂入る前にのぼせそうなんですが」

照「顔近づけてるのはそっち」

淡「……息がかかるほど近いのに。 宮永先輩に余裕が出てきてますね」

照「だって、淡の方からこられないのは知ってるから」

淡「……私からキスできるようになるまで、宮永先輩のほうからきてくれないんですか?」

照「……少なくとも、こんなところでキスしたら大変なことになるだろ」


83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:42:10.71 ID:SrwcmOGO0

淡「さ、次は身体ですね」

照「……また洗ってください、とか言う気?」

淡「はい」

照「さすがに身体は自分で洗うって……」

淡「……ばか」


淡「……せんぱーい」ギュッ

照「うわっ! ちょっと……」

淡「……なんなんでしょうか、これ。 かなりやばいです……」

淡「いつもそうですけど、直に抱きついてるとなると、どうにかなっちゃいそうです……」

照「……だろうな」

淡「やっぱり、バレちゃいます?」

照「それだけくっついてたら……まぁ」

淡「でも、もうしばらくはこのままです……」ギュッ

照「……風邪引かない程度にして」

淡「保証はできません」


85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:47:43.71 ID:SrwcmOGO0

淡「はぁ……冷えた身体が温まりますね」

照「淡が洗い場に長時間いたせい……無駄に冷えた……」

淡「でも、心は本当に温まりました」

淡「明日の昼くらいには出ないといけませんからね。 今のうちに甘えておかないと、損というものでしょう」

照「甘える、ねぇ……」

淡「はいっ。 というわけで、寄りかかってもいいですか?」

照「いいよ」

淡「ありがとうございます」

淡「安心します……行為自体はいつもやってることなのに、いつも以上に火照りませんか?」

照「……うん」


淡「そんなに遠く見てると、知りませんよ?」

照「何が?」

淡「首というのは、動物の一番の弱点なんですから」

照「……首を晒すのは親愛の証」

淡「……えへへ」


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:50:56.34 ID:SrwcmOGO0

淡「じゃあ、動物関連で、一つ話をしますね。 猫って、甘える時にゴロゴロと鳴きますよね」

照「? ああ」

淡「それ以外にも、甘える時に愛情表現で甘噛みをしてきたりするんです」

照「……」

淡「……」カプッ

照「……っ」

淡「ふふっ」カプッ

照「……ぅ、今のは少し痛かった」

淡「あっ、ごめんなさい……少し喉に当たりましたか」

照「いいよ、気にしてない」

淡「優しいですね。 んー、ごろごろー、とか」

照「……」カプッ

淡「……ぅあっ。 ……あの、私は喉にあたってもいいですよ?」

照「……そ」カプッ

淡「いっ……」


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:54:48.59 ID:SrwcmOGO0

淡「……めちゃくちゃ歯型ついちゃったじゃないですか」

照「人のこと言える?」

淡「言えませんね」


淡「……なんかこうしていると、世界に私たちだけしかいないみたいです」

淡「ずっとこうしていたいですが、残念……。 学生は辛いですね」

照「……いつも今回のようにはいかなくても、休日は一緒にいられる」

照「同じようなことをしたかったら、休日に家に泊りにくればいい」

淡「それじゃあ、毎週になっちゃいますね」

照「いいよ。 ……たまには、淡の家に泊めてくれるなら」

淡「もちろんです」


淡「……いい加減、熱くなってきましたね」

照「出る? 結局、最後まで淡いからはこなかったけど」


92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 22:59:40.77 ID:SrwcmOGO0

淡「……まだ、日付が変わってませんよ。 このまま終わるなんて、いやです」

照「……」

淡「……ねぇ、宮永先輩。 こっち、向いててください……」

照「……っ」

淡「先輩、好き、です。 目、逸らさないでくださいね……?」

淡「……んっ……ちゅぷっ」

照「んぅ……ぁ……」

淡「ふぁっ……。 もう1回……んぐっ」

照「ぴちゅっ……ん……っ」

淡「……はぁっ。 えへへ……で、できました、ね……」

照「……淡、大丈夫?」

淡「ごめんなさい、立てません……なんか、のぼせて、頭も痛い……」

照「……出ようか。 掴まって」

淡「は、はい……」


93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 23:02:41.04 ID:SrwcmOGO0

…………
………
……

照「ってことがあった」

菫(旅行行ったのは知ってるよ……なんでこいつら私にばかり……)

菫「長い……しかもなんで私……」

照「菫しか知ってる人がいない」

菫「……それで?」

照「淡のスキンシップが更に激しくなった。 どうすればいいかわからない」

菫「私に聞くなよ……」

照「冷たい」

菫「はいはいはいはいはい、この話終わり」

菫「……惚気話もいいが、この後雑誌の取材あるんだぞ? ちゃんとしろよ」

照「わかってる」


94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 23:04:07.82 ID:SrwcmOGO0

照「…………から、私達麻雀部は…………」

淡(先輩の笑顔……綺麗だなぁ……)ボー

記者「ありがとうございます。 で、ぶっちゃけ一番期待してる部員は?」

照「……大星淡ですね」

淡(先輩……またキスしたいなぁ……)ボー

記者「はいっ! とありましたが、宮永照選手に対してどう思ってますか!?」サッ

淡「……ぅえっ!? あ、あの、み、宮永先輩は好きです! ……あっ」

「…………」

亦野「……おぉ」

渋谷「……大胆」ズズ

菫(そろそろやばいなこいつ……)

照「ちょっ……」

淡「……あ、あの、さっきの取り消しで! いや、本音ですけど取り消してください!」

記者「……もう録音しちゃいましたよ?」

おわれ


95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 23:06:42.56 ID:yZW81ctw0

おわるな

甘々照淡乙乙


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 23:18:06.32 ID:jcqobmEU0



100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 23:21:51.72 ID:GzaOuhX60

乙!!


101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/29(金) 23:27:54.01 ID:n2aVdL+J0

おつおつ


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