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恒一「ねえ見崎。『いないもの』ってさあ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334066143/
鳴「・・・?多分、そうだと思う。」
恒一「そっか、うーん、どうしようかな。」
鳴「何を悩んでるの?」
恒一「いや実は明日から数日、お婆ちゃんがお爺ちゃんの元気付けの為に一緒に旅行に行くらしいんだよ。」
鳴「そう。」
恒一「それでさ・・・家で飼ってるレーちゃんの世話をしなきゃいけなくなってさ・・・」
三組「「「「!!!!????」」」」ガタッ!
勅使河原(いやいやいや・・・聞き間違いだよな!?)
望月(みみみみみ・・・三神先生が、三神先生が飼わ、飼われっ!?!?)
恒一「でも、僕が学校にいる間はレーちゃんの世話が出来ないからさ。」
鳴「つまりお婆さん達の旅行中、学校にその『ペット』を連れて来たいと・・・そういうことね。」
赤沢(ちょっと待ちなさい見崎鳴!先生をペット扱いはいくらなんでも失礼でしょうがぁ!!!!)
恒一「基本的には檻に入れてるから定期的にエサを与える位かなぁ・・・何回かエサをあげた事あるけど、全身で喜びを表現するから結構可愛いんだ。」
赤沢(檻!?檻って!?)
勅使河原(え、エサ・・・)
望月(エサをあげると全身で喜びを表現する・・・)モワモワ
――――――――――――――
恒一「ほら、レーちゃん、ご飯だよ。」ギィ、コトン
怜子「わあ・・・とっても嬉しい!ありがとう恒一君!」パタパタ
―――――――――――――
望月(違う違う違う!こんなの三神先生じゃないよ!!)ゴンゴン
綾野(望月君が机に頭を打ちつけてる・・・)
恒一「あ、あとね。エサを入れるように見せかけて引っ込めると高い確率で「ドウシテ?ドウシテ?」って可愛く鳴くんだ。」
望月(・・・・・・)モワモワ
――――――――――――――
恒一「と見せかけてやっぱりあげないw」スッ
怜子「えっ・・・どうして?どうして?」ウルウルウル
――――――――――――――
望月(ああああ嘘だああああ!!!)ガンガンガンガンガンガン
勅使河原「お、おい望月!?」
綾野「望月君やめて!それ以上ぶつけたら死んじゃうよぉ!」
鳴「生き物は嫌いじゃない・・・楽しみ。」スタスタ
ガラガラ、ピシャ
赤沢(い、生き物・・・)
勅使河原(もはや人間扱いされてねーのな・・・)
望月「嘘だ・・・嘘だ・・・」ブツブツ
ガラッ
怜子「みんな何してるの?もう下校時間過ぎてるわよ?」
三組「「「「先生・・・」」」」アワレミ
怜子「な・・・何?」
赤沢「いえ、なんでもありません。」ニコッ
怜子「???」
ガラッ
恒一「おはよう見崎。」
鳴「おはよう、榊原君。」
レーチャン「オハヨー、レーチャン、オハヨー」
鳴「その子が昨日言ってた…?」
恒一「うん。九官鳥のレーチャン。」
三組((((なんだ鳥だったのか))))
赤沢(まあ、普通に考えたらそうよね。)
勅使河原(ったく・・・鳥なら鳥で最初からそう言えよなー)
望月(そんなオチ!?くっ・・・せっかく昨日一晩かけて受け入れられるようになったのに!)ダン!
綾野
ビクゥッ!
恒一「じゃあ、この辺に置いておこうかな。」ガシャン
レーチャン「ドーシテ?レーチャン、ドーシテ?」
鳴「可愛い・・・」
久保寺
「えー、というわけでこの文章の意味は・・・」
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?ドーシテ?」
赤沢(・・・・・・)カリカリ
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?ドーシテ?・・・ゲンキ、ゲンキダシテネ。」
赤沢(さっきから地味にうるさいわねあの鳥・・・でもなんか違和感が・・・ハッ!)
赤沢「そうか、そういう事だったのね!」バン!
久保寺「(ビクゥッ!)・・・どうしましたか、赤沢さん?」
赤沢「あ、すみません。授業中に・・・なんでもないです。」ガタ
赤沢(ふふふ・・・解ったわよ、今年の死者が。ズバリそれは・・・三神先生よ!)
赤沢(お兄の葬式で、私の家族もあの鳥と同じような事を口走っていたもの。そう、きっと三神先生の死を悼んだ恒一君の祖父母の言葉を覚えたのね。そう考えると教室の机が足りていたのも説明がつくわ。ふふっ、私ってあったま良い~。)
レーチャン「レーチャン、ドーシテ、ドーシテ?」
赤沢(後は死者が解ったところでどうするか・・・よね。)
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?ドーシテ?・・・・・・・・・サンジュウチカイノニオヨメニイケナイノ?」
三組「「「「ブフォアッ!!!!」」」」
全員アウトー
レーチャン「カワイソウニナ!オヨメニイケナイレーチャン、カワイソウニナ!」
勅使河原(やべぇwww腹イテェwww)
風見(wwwwww)プルプル
中尾(三十近いのにwお嫁に行けないwwwテラワロスwww)
恒一「そんな事言ってるから怜子さんに嫌われるんだよ?」
杉浦(そりゃそうだわwww)
綾野(だよねーwww)
小椋(www)
赤沢(え?何?じゃあアレは榊原君の祖父母が言ったなかなか結婚しない三神先生への愚痴を覚えただけだったの?)
久保寺(三神先生・・・)ドウジョウ
赤沢(くっ・・・また振り出しか!いいセン行ってたと思ったんだけどなー・・・)ショボーン
レーチャン
「レーチャン、ドーシテー!」
―職員室―
怜子「・・・・・・ムカッ」バキッ
教師
「み、三神先生・・ペンが折れた様ですがどうかしましたか?」
怜子「いえ、何か不愉快な事を言われたような気がしただけです。お気になさらず。」
恒一「見崎、屋上で昼食食べよう。」ガシャッ
鳴「あ、やっぱりレーチャンも一緒なんだ。」
恒一「流石に教室に残してっていうわけにはいかないからね。元々世話をするために連れて来た訳だし・・・」
鳴「そうね。じゃあ行きましょう。」
レーチャン「ゲンキ、ゲンキダシテネ」
ガラガラピシャン
勅使河原「でwどうするんだよ?www悪いけどアレがあと数日続くとかキツいぞwww」
風見「だ、大丈夫・・・w慣れればいいんだw慣れればwww」
望月「大丈夫だよ。いざとなれば僕が三神先生を嫁に貰うから!」
勅使河原「何がどう大丈夫なんだよwww」
杉浦「泉美、なんか落ち込んでない?大丈夫?」
赤沢「うん、大丈夫。自分の考えが外れてちょっと気落ちしてるだけだから・・・」
―廊下―
怜子「あら、久保寺先生。」
久保寺「三神先生・・・大丈夫です。いつかきっと、春は来ます。決して諦めず、頑張って下さい。では、失礼します。」
怜子「・・・は?」
鳴「ねえ、榊原君。」
恒一「何?見崎。」
鳴「この子、今から言葉覚えさせる事ってできるの?」
恒一「うーん、どうだろ。お婆ちゃん達が飼い始めてからもう大分経ってるからなぁ・・・まあ、頑張れば出来るんじゃないかな?」
鳴「そう・・・」ニヤリ
鳴「ねえ、榊原君。今夜一晩だけ、レーチャンを貸して欲しいの。」
恒一「えぇ!?」
鳴「駄目かな・・・」
恒一「いや・・・お婆ちゃん達が帰って来るのは明後日だから今夜一晩位なら問題ないけど・・・でも大丈夫?」
鳴「うん、大丈夫。ありがとう榊原君。」ニヤリ
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?ドーシテ?」
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?ドーシテ?」
鳴「・・・・・・・」ニヤリ
レーチャン「オハヨー、レーチャン、オハヨー。」
―翌日―
勅使河原「結局昨日はあれっきりだったなぁ…」
風見「まあ、良かったんじゃないの?あれ以上混乱しなくて。」
中尾「五限目は美術だったからなー・・・」
猿田「三神先生を見た瞬間吹き出しそうになって危なかったぞな。」
中尾「俺も俺もw」
杉浦「でさ、結局の所どうするの?あの鳥・・・」
赤沢「そうよねー『いないもの』が連れてきてる以上無視すべきなんだろうけど・・・」
綾野「ちょっと厳しいよねー。特に男子達が。」
小椋「そう言う彩だって結構笑ってたじゃない。」
綾野「うぐぅ・・・だってぇ」
勅使河原(おろ?あの鳥はどーしたんだ?)
望月(予想外にお婆ちゃん達が早く帰って来たとか?)
鳴「・・・・」ガラッ
レーチャン「オハヨー、レーチャン、オハヨー。」
恒一「あ、見崎。おはよう。」
鳴「おはよう、榊原君。」ガシャン
風見(ええええええ?)
勅使河原(おいおい、なんで鳴ちゃんがあの鳥を・・・)
赤沢(なんか嫌な予感がする・・・)
恒一「大丈夫だった?」
鳴「うん。意外とすぐに慣れた。」
久保寺「えー、つまりこの場面で主人公は相手を押し倒して・・・」
レーチャン「ゲンキ、ゲンキダシテネ。」
赤沢(大分この状況にも慣れてきたわね・・・まあこれならなんとかな―――)
レーチャン「アカザワサン、ムノー!ムノー!ムノータイサクガカリ!」
赤沢(ああん!!!?)ドバキャッ!
前島・中尾・渡辺
ビクゥッ!
小椋「今、ペンが折れた音がしたんだけど。」
赤沢(み~さ~き~め~い~・・・何を吹き込んだぁぁぁ!?)ギリギリ
鳴「・・・フッ」
恒一「み、見崎・・・?」
勅使河原(あ、赤沢から何か禍々しいオーラが・・・)
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?ドーシテ?・・・・・オグラサンハマナイタナノ」
中尾「ブハッwww」
小椋「よし殺す!!!」ガタッ
綾野「由美、落ち着いて!今授業中!」
小椋「あと笑いやがった中尾!あんたも覚悟しときなさいよ!」
中尾「マカセロッ!?」ビクゥッ
久保寺「皆さん静かに。授業中でs」
レーチャン「ドーテー!ドーテー!クボデラセンセードーテー!」
久保寺「」ピシィッ
三組((((え!マジで!?))))
風見「ちょっwww」
望月「落ち着いて下さい久保寺先生!」
松井「ねぇ杏子ちゃん、久保寺先生が壊れちゃったね。」ユリユリ
金木「大丈夫だよ亜紀。亜紀が壊れなければ私も壊れないから」ユリユリ
杉浦(この状況でもマイペースなこの二人はある意味最強ね・・・)
ワーワーギャーギャー、アッツァゥ――ヴンッ!!!!!
怜子「・・・?」
ツカツカ、ガラッ!
怜子「ちょっと!今授業中ですよ?静かに・・・」
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?ドーシテ?」
怜子(な、な、な、なんであの鳥が教室に!?)
恒一「あ゛。レ、レーチャン!今はマズいから黙って!」アセアセ
レーチャン「レーチャン、ドーシテ?・・・・ドーシテミソジチカクニナッテモカレシイナイノ?」
怜子「」ピシィッ
恒一「」サー・・・
三組「「「「」」」」シーン・・・
久保寺「・・・・ヴンッ」
怜子「委員長は、状況の説明を。」
赤沢「はっ、はい・・・」
怜子「それから・・・」ジロッ
恒一
ビクゥッ
怜子
カエッタラオハナシシマショウネ?ニコッ
恒一「」Gkbr
鳴「・・・・・」フイッ
恒一「え、えぇー・・・」
勅使河原(あーあ・・・サカキのヤツ、カワイソ。)
王子(見崎さんに貸したのが運の尽きだったようだね。)
綾野(こういっちゃん・・・)
松井「杏子ちゃん・・・」ユリユリ
金木「亜紀・・・」ユリユリ
鳴(結局発言したのは覚えさせた内の一割にもいかなかった・・・動物って気まぐれね)
赤沢(見崎鳴・・・覚えてなさいよ!)デスカラコレコレコウイウコトガアリマシテ・・・
小椋(とりあえずいないものが解除されたらいっぺん泣かす!つかお前も大して変わんねーだろーがこの眼帯チビがぁぁぁ!!)
勅使河原
「はあー・・・大変な1日だったな。」
風見「だけど死人が出なくて何よりだよ。久保寺先生も落ち着いたし。」
勅使河原
「いや、あれは落ち着いたというより恐怖で正気に戻っt・・・いや、なんでもない。」
望月「・・・・・決めた。」
勅使河原・風見「「?」」
望月「僕は、三神先生を嫁に貰う!」
勅使河原・風見「「あっ、そう」」
望月「反応薄っ!?」
勅使河原「まあ、だって望月だしなー」
風見「今さらだしね。」
望月「酷いよ!これでも勇気出して宣言したのに!」
アハハハハ
結局、帰宅した瞬間リビングに呼ばれた僕は数時間に及ぶお叱りを怜子さんから受ける羽目になった。
途中、所々でレーチャンが口を挟んで怜子さんに空き缶を投げつけられていたがまあそれはどうでもいい事だろう。
とりあえず今日の怜子さんは今まで見た中でも最大級の怖さだった・・・
そして、問題はもう一つあって・・・
恒一「どうしよう・・・」
レーチャン「スギウラサンハハラグロメガネ!テシガワラ、バカ!モチヅキクン、ハヤクコクッチャイナヨー!ユリップルハジチョー!」
恒一「見崎ぃ・・・一体いくつ覚えさせたんだよ・・・」
恒一「明日はお婆ちゃんからの説教かな・・・」
レーチャン「ゲンキ、ゲンキダシテネ。」
恒一「はは・・・ありがとね・・・」
―――END―――
初めてだったので色々荒い所もあったと思います。
お付き合い戴いた皆様、ありがとうございました。
面白かった
おつ!
Entry ⇒ 2012.04.12 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「用具入れの中に2人で閉じ込められる現象?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333791673/
赤沢「俄かには信じられないでしょうけどホントなのよ」
桜木「25年前から毎年起きてる現象なんです でも滅多に起きないので安心してください」
風見「1年に1回のみの時もあるし榊原君が今回巻き込まれるとは限らないからね」
赤沢「後もし起きてしまうとその2人は必ず結ばれてしまうらしいからなおさら気をつけてね」
恒一「oh‥‥ それは怖い うん気を付けるよ」
勅使河原「よっしゃああああああ 今日はみんなでプールだああああああああ」
望月「三神先生が学校のプール貸し切ってくれたんだよ みんな先生に感謝しないとね」
恒一「ええとみんな集まったかな?」
綾野「こういっちゃん泉美がまだ来てないよ」
恒一「あれホントだ じゃあもう少し待とうか」
恒一「見崎もう少し待ってね」
中尾「おい榊原ー 俺が呼んでこようか?」
恒一「いや中尾君、すれ違いになるといけないかrちょt」
中尾「赤沢さんはおれにまかせろー」ビュー
恒一「あっいっちゃった‥‥」
見崎「アホめ」
小椋「中尾は相変わらず馬鹿ね」
赤沢「おまたせー ちょっと準備にいろいろ手間取っちゃったわ ごめんなさいねー」
見崎「無能遅い」
赤沢「ん?」
見崎「」プイ
恒一「じゃあ行こうか」
一同「おー」
恒一(あれ?誰か忘れてるような‥‥まぁ良いか)
勅使河原「ふー気持ちいいいいいいいい」
綾野「由美競争しよう」
小椋「良いわよ 望むところ 負けたらジュース奢りね」
望月(日射しが照りつけいてる 僕の体を アッー)プカプカ
杉浦(zzz)プカプカ
恒一「見崎もっと足振ってバタ足しないと」バシャバシャ
鳴「‥‥」バシャバシャ
赤沢「あんた恒一君に教えてもらってるくせに成長しないとか 才能ないわね」
鳴「」イラ ブン
赤沢「イッタあああ ビートバン投げつけてんじゃないわよ」
鳴「」ベー
恒一「‥‥‥‥」
勅使河原「サカキー 見崎は泳げるようになったか?」
恒一「‥‥残念ながら」
勅使河原「まぁそんなもんだ‥‥それより見てみろ杉浦と赤沢 やっぱスク水でも出るとこ出てる奴は違うな」ウシシ
中尾「それに比べて小椋と見崎は色気がねえよな‥‥ハァハァ」
「さっき帰ってきた‥‥ハァハァ お前ら良くも先に遊びやがって ハァハァ‥‥」
中尾「お前ら許さねえぞ‥‥ハァハァ」
恒一(すっごい息荒いな どんだけ走ったんだ‥‥)「まぁまぁ中尾君 赤沢さんのナイスバディでも見て落ちついてほら」
中尾「‥‥ゴク ハァハァハァハァ よし今回は赤沢さんに免じてお前らを許そう」
恒一&勅使河原「お、おう」
恒一「あれ?雨かな?」
ザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
恒一「うっわ急に降ってきた」
恒一「みんなーとりあえず上がろう」
中尾「赤沢さんは俺にまかせろー 大丈夫かい?上がれる?」
赤沢「よいしょ」スタスタ
中尾「‥‥‥‥」
綾野「うわー雨だー放射能だ― 禿げるぞー」
小椋「はいはい馬鹿なことやってないで上がるわよ彩」
望月「通り雨なら良いけどね」
小椋「待ってても暇だしなんかやろうよ」
勅使河原「‥‥かくれんぼなんてどうだ?」
望月「懐かしい響きだね」
赤沢「みんな水着のままなのよ?このままするの?」
杉浦「っていっても他にすることないわね」
恒一「暇つぶしにはちょうどいいかもね 面倒だしこのままやろうか 」
中尾「鬼はまかせろー」
一同「よし頼んだ」
中尾「まかせろー30まかせろー29まかせろー28‥‥‥‥」
恒一(どこに隠れようか‥‥職員用更衣室ならまず大丈夫そう 貸切だし誰も来ないし大丈夫だよね)
恒一(とりあえず用具入れのロッカーあるからそれにでも隠れとくか‥‥)
中尾「まかせろー10まかせろー9まかせろー8」
恒一(なんかドキドキするな 鬼ごっこなんか久しぶりだ)
中尾「まかせろー0 ふぅ いくぞおおおおおおおおおおお」
ガチャリ
恒一(えっ?もう入ってきた? こっち来るなこっち来るな)
ガチャ
恒一「あっ」
小椋「‥‥」
恒一「‥‥」
小椋「テヘッ// 失礼しましt」
中尾「ここかあああああああああうおおおおおおおお赤沢さんあああああああああん」
恒一&小椋(え?え?くる?)
恒一「えっ」
バタン ドカンガチャ
中尾「赤沢さーん?」キョロキョロ
恒一&小椋「‥‥‥‥」ドキドキ
中尾「どーこーかーなー?」ガチャ
中尾「いない」バタン
中尾「こーこーかーな?」ガチャ
中尾「いない」バタン
恒一&小椋「‥‥‥‥」ドキドキ
中尾「そーれーとーも ここか!」ガチャ
中尾「いない」
中尾「さすがにここにはいねーか」
中尾「うおおおおおお見つけるのはまかせろおおおお」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
恒一&小椋「ふぅー」
恒一「いったかな」ヒソヒソ
小椋「多分行ったわね とりあえず出るから」ヒソヒソ
ガチャガチャ ガチャガチャ
小椋「あれ?」
ガチャガチャ ガチャガチャ
恒一「小椋さん?」
小椋「あれちょっとこれ」 ガシャガシャ
小椋「ああもう」ドンドン
グラッ
恒一「お?あっ‥‥」
恒一&小椋「ああああああああ」
ドガシャーン
小椋「!? 榊原くん大丈夫?」
恒一「‥‥うん‥‥なんとか‥‥背中が‥‥っつ」
小椋「‥‥倒れる時入れ替わって下になってくれたんだね‥‥ありがとう」
恒一「あれ?でも‥‥これって扉が下にあって脱出不可能‥‥?」
小椋「!?」
恒一「ちょっと小椋さん」
小椋「ああああああ」バンバンバン
恒一「小椋さん落ちついて」 ガシ
小椋「えっ?」
恒一「‥‥暴れたって今は意味ないよ‥‥ほら上見て‥‥空気穴はとりあえずあるし大丈夫だよ誰か来るまでとりあえず待とう」
小椋「う、うん//」
恒一&小椋「」ドクドクドクドク
恒一(スク水で抱きつかれるてる‥‥ちょっとヤバいかも)
恒一「‥‥ねえ小椋さんちょっと一度体上げてくれない?」
小椋「な、何よ 重いって言うの?」ピキッ
恒一「いや‥‥そうじゃなくてこんな密着してるとその‥‥」
小椋「‥‥?」
小椋「なんでよ」
恒一「あっだめだ」ピコン
小椋「‥‥」
小椋「‥‥‥‥!?」
小椋「ちょっと何硬くしてんのよ//」
恒一「ごめん‥‥生理現象だから許して‥‥」
小椋「う、うん‥‥じゃあ許す//」
恒一(中尾くんもみんなもなかなか来ないなーどんだけ中尾君見つけるの下手なんだ‥‥)
小椋(やばいやばい 下どんどんおっきくなってない? 恒一君気にも留めてないけどおもいっきし私のあそこツンツンしてくる)シュ゙ワッ
‥‥‥‥
恒一(小椋さんちっちゃくて可愛い‥‥なんか抱き心地良いなぁ‥‥)
小椋(恒一君の胸なんか癒される‥‥ふぅ‥‥)
小椋「!?」
小椋(誰かキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!)
小椋「恒一君!ねえ起きて誰か来た」顔パンパン
恒一「ふぇ?あれ誰か来た?」
小椋「じゃあ思いっきり横叩くね」
恒一「小椋さんちょっと待ってあんま暴れると」
ズルッ
小椋「きゃ」
恒一「うわ」
ブチュウウウウ
恒一&小椋「!!!!!!!!!!」
小椋「ぶわっ」
恒一&小椋「‥‥//」
恒一&小椋「」ドキドキドキ←2人とも足音忘れてる
恒一(おもいっきりキスされた‥‥)
小椋(おもいっきりキスしちゃった‥‥)
恒一&小椋「」ドキドキドキ
小椋「‥‥//」
恒一「‥‥//」
小椋「ねえもう一回しよ♪//」
恒一「え‥‥う、うん//」
中尾「よーし後は榊原と小椋だけだあああああお前らも手伝えええええ」
鳴「なんで付いて来たの」
赤沢「たまたまよ」
鳴「あんたがうるさいから見つかった」
赤沢「うるさいのはあんたでしょ」
ガミガミガミガミ
杉浦「私ここで2人といるからあんたら探してきて」
望月&勅使河原&綾野「りょーかーい」
『恒一もっとぉ♪』『もぅ由美は可愛いなぁ♪』
望月「‥‥な、何あれ‥‥」
綾野「2人の声だよね?」
勅使河原「なんか声かけづらいな」
望月「でも助けないと‥‥」
望月&勅使河原&綾野「‥‥‥‥//」
綾野(激しい‥‥//)
望月「おいていこっか」
勅使河原「邪魔しちゃ悪いな」
綾野(由美のため‥‥しょうがない)
この後2人は怜子さんに助け出されてこっぴどく叱られました
2人の卒業までのいちゃつきぶりは目に余る程でしたとさ
終わり
小椋ちゃんENDが見たくて即興で書いた 後悔はしてない
最近赤沢多々良ばかりだったから他キャラ√でよかった
Entry ⇒ 2012.04.12 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
鳴上「Another?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333101258/
鳴上「アニメは見ないからな」
花村「俺もそーだったんだけどさ、実際見てみると面白れーんだわ、これが」
鳴上「…へぇ」
花村「ヒロインの鳴ちゃんもめっちゃかわいいんだぜ」
鳴上「でもアニメだろ?」
花村「マジでかわいいからおまえも見てみ!」
花村「お?見る気んなったか!俺ブルーレイ持ってっから貸すぜ!」
鳴上「女の子紹介しようか?」
花村「ハァ!?」
鳴上「向こうの高校で何人かアテがある」
花村「なんでそーなんだよ!?」
鳴上「親友が現実逃避してる姿は見ていられない」
花村「逃避じゃねー!アニメは逃避じゃねー!」
鳴上「そうなのか」
花村「アニメ馬鹿にすんな!女の子は後でお願いします!」
鳴上「あ、ああ…」
花村「げぇ!?里中!」
里中「別に人の趣味をとやかく言うつもりはないけど、声を大にして言うことじゃなくない?」
天城「千枝!」
里中「ん?」
天城「花村君も色々事情があると思うんだ」チラッ
花村「……?」
天城「ご、ごめんね!邪魔しちゃって…取り込み中だったよね…」
花村「あの、天城さん?」
天城「でも、鳴上君を穢れた道に誘い込むのはやめてほしいな」
花村「穢れって何!?」
支援
天城「ううん、なんでもないの!とにかく行こ!」
里中「ちょ、雪子ー?もー、なんなのー?」
天城「またね!」
花村「……」
鳴上「変な勘違いさせちゃったかな」
花村「誰のせいだよ」
鳴上「おまえだろ」
花村「……やっぱし?」
>せっかくなので見てみよう…
菜々子「お兄ちゃんそれなーに?」
鳴上「陽介からアニメのブルーレイを借りたんだ」
菜々子「ラブリーン!?」
鳴上「アナザーっていうアニメだよ。菜々子は知ってる?」
菜々子「……分かんない」
鳴上「なら一緒に見てみようか」
菜々子「うん!!」
鳴上「菜々子がかわいかった」
花村「いや、アナザーの感想聞いてんだけど」
鳴上「怖いって言って、しがみついて離れなかったんだ」
花村「あー、菜々子ちゃんと一緒に見たのか」
鳴上「昨日は一緒に寝たよ」
花村「そりゃよかったな、お兄ちゃん。で、肝心の感想は?」
鳴上「菜々子に夢中で覚えてない」
花村「コレだよ!」
鳴上「菜々子がかわいかったから」
花村「鳴ちゃんのがかいいだろ!」
鳴上「あんな電波女かわいくない」
花村「見てんじゃねーか!」
エビ「うっさいわね、喧嘩ならよそでやりなさいよ」
花村「……」
エビ「何?なんか文句あるわけ?」
鳴上「俺は赤沢さんがいいと思う」
花村「赤沢さんもいいな」
エビ「……あかざわ?だ、誰よそれ」
鳴上「鳴もかわいかった」
花村「おまえなら分かってくれると思ったぜ、相棒」
鳴上「向こうの静かな所で語ろう」
花村「ああ」
エビ「は?な、なんなの?何で無視すんのよー!!」
>一人ですることもないので、暇だ…
鳴上「(アナザーでも見るか)」
鳴上「……」(アナザー鑑賞中)
鳴上「(俺だったらここでペルソナを出してカカッと……)」
鳴上「(なんて、アニメの世界に入れるわけでもないのにな)」
鳴上「待てよ?テレビの中に入れるってことはひょっとしたら…)」
>ゆっくりと(画面の中の)赤沢さんに手を伸ばす…
>手がテレビに吸い込まれた
鳴上「引っ張られてる…!」
鳴上「うわぁ!!」
鳴上「う、ん?」
見崎「気分悪いの?」
鳴上「め、鳴!?」
見崎「なに?」
鳴上「(本当にアニメの世界に入れた、のか…?)」
桜木「……っ!」
鳴上「(あれは桜木だったか。たしか最初の犠牲者……!)」
桜木「さ、さよなら!」タタッ
鳴上「行くな!」ダッ
鳴上「くっ!(間に合わない!!)」
鳴上「ペルソナッ!!」カッ
桜木「きゃっ!?」ドサッ
イザナギ「……」
桜木「……」ポカーン
鳴上「大丈夫か!?」
桜木「あ、はい…」
鳴上「どうした?」
イザナギ「……」
桜木「……」ジー
鳴上「ああ、これは俺のペルソナだ。超能力みたいなものさ」
桜木「都会の人はすごいんですね」
鳴上「そうでもない」
桜木「……」
鳴上「気にするな」
桜木「…でも」
鳴上「それより、病院に行くんだろ?」
桜木「そうだ、お母さん!」
鳴上「付き合うよ」
桜木「…え?」
鳴上「お母さんもだけど、桜木のことも心配だからな」
桜木「……あ」ドキッ
冷静に考えたらアナザーのキャラ知識がアニメしかなかった
赤沢「鳴上君、ちょっといいかしら?」
鳴上「なんだ?」
赤沢「教室じゃ話しにくいから、屋上に行きましょう」
鳴上「分かった」
赤沢「……」
鳴上「屋上は定番だよな」
赤沢「…?」
鳴上「愛の告白じゃないのか?」
赤沢「…は?」
鳴上「てっきり告白されるのかと思った」
赤沢「…ふふ」
鳴上「?」
赤沢「面白い人ね。彼女が好きになるのも分かった気がする」
鳴上「何のことだ?」
赤沢「気にしないで。話を戻すわね。たぶん信じられないでしょうけど、黙って最後まで聞いて」
鳴上「……」
赤沢「呪われた3年3組の話……」
鳴上「(アニメの通りだ)」
赤沢「…驚かないんだ」
鳴上「肝がすわってるからな」
赤沢「自分で言うことじゃないでしょう?」
鳴上「たしかに」
赤沢「でもそっちのほうが話は進めやすい、か…」
鳴上「ホレれるなよ」
赤沢「…ホレないわよ」
鳴上「ああ」
赤沢「…実はね、あなたを対策係りにして欲しいって言われたの」
鳴上「俺が?」
赤沢「桜木さんからね」
赤沢「聞いたわよ。階段で転げ落ちそうになったところを助けたんですって?」
鳴上「そういえば…」
赤沢「随分と熱心に勧められたわ。鳴上君のおかげで自分もお母さんも助かったって」
鳴上「……」
鳴上「だった?」
赤沢「頼りないと思ってたけど、あなたなら……」
鳴上「……」
赤沢「対策係り、お願いできるかしら?」
鳴上「任せろ」
赤沢「二つ返事か。頼もしいわね」
鳴上「(アニメ通りなら、先回りして災厄を防げるはずだ)」
鳴上「どうした?」
赤沢「大したことじゃないのだけど…」
鳴上「?」
赤沢「鳴上君と話していると不思議と落ち着く」
鳴上「そうか?」
赤沢「それに鳴上君ってクラスの男子と違って大人っぽいと思う。ほんとに中学生かときどき疑いたくなるわ」
鳴上「(実際高校生だからな…)」
赤沢「ごめんなさい、変なこと言って。気を悪くしたのなら謝るわ」
鳴上「別にいいさ。気にしてないよ」ニコッ
赤沢「……っ」
鳴上「雨が振りそうだな。そろそろ戻ろう」
赤沢「そ、そうね…」
鳴上「(ここらへん、かな?)」
綾野「お、こんなとこで会うなんて奇遇だね!ゆー君もサボリかな?」
鳴上「綾野に会いにきたんだ」
綾野「え?私?」
鳴上「ああ」
綾野「あれ!?もしかして私ナンパされてる!?」
鳴上「(……この後どうなるんだっけ)」
鳴上「(心臓麻痺?いや、それはまた別…)」
綾野「でも恋は突然にって言うしね!うん、暇だから付き合うよ!」グイ
鳴上「え?あ!」
綾野「ほら、早く早く!」
鳴上「いや、ちょっと!」
綾野「女の子を待たせるのはマナー違反だぞ~」グイグイ
・
・
>ガシャーン!!
「なんだ!?」
「…トラックに積んであった硝子板が割れた音だったみたいっす」
「みたいっす、じゃねーだろ!あれほどしっかり固定しておけっつたろーが!」
「すんません……」
「誰もいなかったからよかったものの、もし誰かいたら怪我じゃすまなかったぞ!?」
「すんませんっす…」
「だいたいてめーは……」クドクド
綾野「お腹空いたね~。ケーキとか食べたくない?」
鳴上「いいんじゃないか?」
綾野「じゃ、行こ♪」グイ
鳴上「(何か忘れているような…)」
勅使河原「飯にしよーぜー、鳴上ー」
鳴上「(勅使河原は陽介に近しいものを感じる)」
勅使河原「俺の顔になんか付いてるか?」
鳴上「なんでもない」
望月「お昼ご飯食べるの?僕もまぜてよ」
勅使河原「おー、まざれまざれ」
望月「何処で食べる?教室?」
鳴上「天気もいいし、屋上もいいんじゃないか」
勅使河原「屋上にサンセー!」
望月「じゃあ屋上にしようか」
勅使河原「マジで!?」
鳴上「マジだ」
望月「どうしたの?」
勅使河原「こいつ弁当自分で作ってんだってよ!信じらんねー!」
鳴上「おかしいか?」
勅使河原「いただき!」バッ
鳴上「あ…」
勅使河原「このからあげめっちゃうめぇぞ!?」
望月「……」ジー
鳴上「望月も一つどうだ?」
望月「あ、うん…ありがとう…」
望月「すごくおしいよ!」
鳴上「口に合ってよかった」
勅使河原「なぁ!後一個!後一個だけくれ!」
鳴上「しょうがないな」
勅使河原「やりぃ!」
望月「僕もいいかな?」
鳴上「勿論だ」
望月「ありがとう、鳴上君!」
>PiPiPi!
>電話だ。一体誰からだろう…?
勅使河原「おかまいなく~」モグモグ
鳴上「もしもし?」
水野『鳴上君?今電話平気かな?』
鳴上「誰だ?」
水野『えぇ!?私だよ!わーたーし!』
鳴上「……詐欺?」
水野『詐欺じゃないよ!水野早苗!』
可愛いナース水野さんをなんとか助けてくれ
水野『ちょっと気になることが……だけど…』
>電波が悪いのか、時折ノイズが混じる
水野『あれ?もしもーし、鳴上君聞こえてるー?』
鳴上「エレベーターに乗るな!」
水野『え?何?』
鳴上「落ちるぞ!!」
水野『エレベーターが……したの…?』
鳴上「乗るな!!」
水野『!』
>ツー…ツー…
>電話は切れてしまった
水野「エレベーターに乗るなって言ってたけど、なんでだろ?」
水野「……」
水野「エレベーター…エレベーターケーブルが切れる、とか?」
水野「な、ないない!」
水野「(きっと、ちょっと意地悪して怖がらせたかっただけだよ)」
水野「(そうだよね、鳴上君…)」
水野「あ、少し時間過ぎちゃった。急いで戻らないと」ポチッ
>ガクン!
水野「きゃっ!?」
>…ギギ
水野「う、嘘……」
>ガクン!
水野「ひっ!嘘嘘嘘!!」
水野「だ、誰か…誰かたすけて…!」
水野「……鳴上君、助けてよぉ!」
鳴上「水野さん!!」
水野「!?」
警察「目が覚めましたか。体の具合はどうです?」
水野「…あの、どちら様でしょう」
警察「申し遅れました。私、こういうものです」
水野「(刑事さん?)」
警察「先日の事故について調べておりまして、お話をお聞きしたいのですが」
水野「事故?」
警察「覚えてないんですか?あなたの乗ったエレベーターのケーブルが切れて……」
鳴上「へぇ…」
赤沢「そして、ドアを無理矢理こじ開けて助け出したのがあなた」
鳴上「……」
赤沢「これはどういうこと?」
鳴上「水野さんはああ見えて重いから」
赤沢「真面目に聞く気がないということね。なら…」
鳴上「聞く。聞くから、落ち着こう。落ち着け!」
鳴上「ああ」
赤沢「でも、なぜ彼女がエレベーターに閉じ込められていると分かったの?」
鳴上「…電話でエレベーターに乗るって言ってたんだ」
赤沢「……」
鳴上「それで、なんとなく嫌な予感がした」
赤沢「予感的中じゃない。予知能力でもあるのかしら?」
鳴上「偶然さ。エレベーターが途中で止まったのも、不幸中の幸いだった」
赤沢「……」
鳴上「(本当はペルソナでエレベーターを支えたんだけど)」
>まただ……
鳴上「……」
赤沢「出なくていいの?」
鳴上「出たくない」
赤沢「最近よく鳴ってるわね、鳴上君の携帯」
鳴上「……」
赤沢「モテる男はつらいわね」クスッ
>着信……
>……水野
>花壇の側に見崎がいる
>花でも見ているのだろうか…
鳴上「ちょっとごめん…」
赤沢「待ちなさい」
鳴上「なんだ?」
赤沢「対策係りになったときに説明したでしょう?」
鳴上「……」
赤沢「彼女はいないモノなの。これはクラスで決めたことよ」
鳴上「災厄はもう起きてる」
赤沢「……っ!」
鳴上「そもそも、いないモノなんて効果がないんじゃないか?」
鳴上「だから俺がきたんだ」
赤沢「大した自信じゃない。あなた一人で災厄を止められると?」
鳴上「俺一人じゃ無理かもしれない」
赤沢「でしょうね」
鳴上「でも赤沢がいる」ガシッ
赤沢「!!」
赤沢「…理想論よ」
鳴上「自信はある」
赤沢「……だ、だからなんなのよ」
鳴上「ホレるなよ?」
赤沢「……」
鳴上「否定しないのか?」
赤沢「ば、馬鹿!」
鳴上「また明日」タタッ
赤沢「……ばか」
見崎「……」
>見崎はこちらを見ようともしない
鳴上「何してるんだ?」
見崎「鳴上君、対策係りになったんでしょ?」
鳴上「ああ」
見崎「なら、私がどういう立場か分かってるよね」
鳴上「勿論」
見崎「じゃあ、どうして?なぜ私に話しかけるの?」
鳴上「鳴とは一度話してみたかったんだ」
見崎「……そう」
鳴上「赤沢にも言われた」
見崎「……」
鳴上「もう暗くなる。早く家に帰ったほうがいい」
見崎「うん」
鳴上「送っていくよ」
見崎「……」フルフル
鳴上「遠慮するな」ナデナデ
見崎「…やめて」
鳴上「ごめん。妹がいるから、ついクセで」
鳴上「ああ。まだ小学生だけど」
見崎「私って子供っぽいかな」
鳴上「小学生よりは大人っぽい」
見崎「……褒めてない」
鳴上「そうか?」
見崎「……」
鳴上「帰り道、気をつけて帰れよ」
見崎「……」
鳴上「それじゃ…」
見崎「待って」
鳴上「…?」
見崎「妹の話、もっと聞かせて…」
>見崎と二人で下校した
望月「そうだね」
勅使河原「…あいつとしょっちゅういるし」
望月「……」
勅使河原「対策係り的にどーなんだよ、あれ」
赤沢「……」
勅使河原「赤沢?」
赤沢「鳴上君は、いないモノ対策が間違っていると主張しているの」
勅使河原「でも今までそうしてきたんだろ?」
赤沢「ええ」
望月「現に、対策を講じてるおかげで災厄は起きてないよね」
勅使河原「つまり、いないモノ対策がうまくいってるってことだ」
勅使河原「起きてねーだろ?実際俺らのクラスは誰一人欠けてないぜ」
赤沢「防がれてるからね」
望月「どういうこと?」
赤沢「どういうわけか、鳴上君が災厄を防いでいるみたいなの」
勅使河原「……冗談じゃねーみたいだな」
望月「でもどうやって…」
赤沢「さぁ?予知能力でもあるんじゃないかしら」
勅使河原「別世界からきたヒーローってか?漫画かっての」
望月「あ、あはは…」
望月「て、勅使河原君!」
鳴上「なんだ?」
勅使河原「赤沢が一緒に飯食いたいってさー」
赤沢「は、はぁ!?」
鳴上「悪い、鳴と一緒に食べる約束してるんだ」
勅使河原「そ、そうか…」
鳴上「ごめんな、赤沢」
赤沢「私は別に……」
赤沢「そ、そう…」
鳴上「屋上で一緒に食べよう」
赤沢「……うん」
鳴上「それじゃ」
赤沢「またね」
勅使河原「……」
望月「……」
赤沢「な、何?」
勅使河原「鳴上イケメンだしなぁ、しょうがねーか」
望月「うん」
赤沢「言いたいことがあるならハッキリ言え!」ポカッ
勅使河原「ってぇ!!」
番長マジイケメン
望月「高林君はこの話どう思う?」
高林「いいんじゃないかな。いないモノ対策は間違ってるって新しい考えだと思うよ」
望月「でも、合ってるとも限らないし…」
高林「正しいとも言えないよね」
望月「……それは」
鳴上「二人とも、これから帰りか?」
望月「!」
高林「そうだよ。鳴上君も?」
鳴上「ああ」
高林「なら丁度いい。一緒に帰らない?」
鳴上「いいぞ」
望月「……」
望月「高林君…」
高林「いないモノなんて間違ってる。見崎さん一人が不幸になるなんておかしいよ」
鳴上「…俺もそう思う」
高林「鳴上君の言う通り、クラスみんなの力を合わせれば……っ!」
望月「た、高林君!?」
高林「ぐ…あぁ…!」ガクガク
鳴上「心臓病か!」
望月「き、きっとそうだ!ど、どようしよ、鳴上君!」
鳴上「落ち着け」
望月「落ち着ける状況じゃないよ!」
鳴上「救急車を頼む」
望月「きゅ、救急車だね!」タタッ
鳴上「(徒歩で呼びに行くのか…)」
鳴上「(心臓が止まった!?)」
鳴上「こういうときは……」
鳴上「(人工呼吸!)」
>……
>しかし、高林は息をふきかえさない
鳴上「落ち着け、他に方法があるはず」
鳴上「何か……」
鳴上「!」
鳴上「…試してみる価値はある。むしろ、もうそれしか方法がない」
鳴上「イザナギ!」カッ
高林「……」
鳴上「もう一度!」
高林「……」
鳴上「もう一度!!」
高林「…………」
鳴上「戻って来い、高林ぃ!!!」
>高林が息をふきかえした!
高林「ぼ、くは…」
鳴上「心臓病で倒れたんだ」
高林「……あぁ」
鳴上「立てるか?」
高林「…くっ」ヨロッ
鳴上「無理はするな」
高林「鳴上君が助けくれたの?」
鳴上「まぁな」
高林「…ありがとう、鳴上く……」
>意識を失ってしまったようだ
>まだ油断は出来ない。急いで病院に連れてゆこう
鳴上「落ち着け」
望月「高林君は!?」
鳴上「だいぶ落ち着いたよ」
望月「…よかったぁ」
鳴上「油断するのはまだ早い。…救急車は?」
望月「よ、呼んできたよ!もうくると思う!」
>遠くからサイレンの音が聞こえる……
望月「でね、お医者様が言うには鳴上君の適切な処置のおかげで助かったんだって!」
勅使河原「やるじゃねーか、転校生」
望月「すごいよね!」
勅使河原「なんでおまえが嬉しそうなんだよ」
望月「そ、そう?」
勅使河原「まさかおまえ……」
望月「?」
鳴上「何の話だ?」
望月「鳴上君!」
勅使河原「(赤沢のみならず、望月まで…)」
望月「うん、いいよ!」
鳴上「赤沢もいいだろ?」
赤沢「…え?まぁ、いいけど」
望月「……赤沢さんも一緒なんだ」
赤沢「問題でも?」
望月「別に…」
鳴上「…?」
鳴上「そうか」
勅使河原「(こんな空気で飯なんか食えるかよ…)」
赤沢「ところで何処で食べるの?」
鳴上「そうだな…」
望月「僕は鳴上君が食べたい所でいいよ」
赤沢「……っ」
鳴上「じゃあ屋上にしよう」
望月「うん」ニコッ
赤沢「はい?」
久保寺「お話したいことがあるのですが、今お時間よろしいですか?」
赤沢「……」チラッ
鳴上「話が終わるまで待つさ」
赤沢「…いいわ、先に食べてて頂戴。それで先生、話ってなんですか?」
久保寺「ここではなんなので、職員室まで行きましょう」
赤沢「はい」スタスタ
望月「…行っちゃった」
鳴上「仕方ない、先に食べてるか」
鳴上「……」
>望月はもくもくと弁当を食べている
望月「……」チラッ
鳴上「俺の顔に何かついてる?」
望月「う、ううん!何もついてないよ!」
>どうも様子がおかしい
>これも災厄の前触れだろうか…
望月「鳴上君は優しいんだね…」
>望月は儚げに微笑んでいる
鳴上「望月は大切な友達だからな」
望月「……」
望月「僕、鳴上君に謝らなくちゃいけないことがある」
鳴上「……」
望月「僕ね、鳴上君のことが死者なんじゃないかって思ってた」
望月「気がついたら、鳴上君と一緒にいることが楽しかった」
鳴上「俺も望月と話すのは楽しい」
望月「それから高林君の件」
鳴上「……」
望月「僕は驚いて取り乱してたけど、鳴上君は冷静に対処してたよね」
鳴上「救急車を呼んでくれたじゃないか」
望月「あれは、鳴上君が指示を出してくれたおかげだよ」
望月「そして思ったんだ。この人が死者なわけない。それどころか災厄を止めてくれるんじゃないかって」
>望月の頬はほのかに赤い…
望月「……」
鳴上「……」
赤沢「(この雰囲気は何?なんで無言で見つめ合ってるの!?)」
赤沢「(鳴上君…ひょっとして男色…?)」
赤沢「あ、ありえないわ…」
見崎「先客がいたみたいね」
赤沢「ひゃっ!?」
見崎「話しかけいいの?」
赤沢「……あ」
見崎「意外とドジなんだ、赤沢さん」
赤沢「い、今はクラスメイトも見てないからいいのよ」
見崎「そう」
赤沢「……」
見崎「屋上は普段人がいないから」
赤沢「…?」
見崎「一人でご飯を食べるにはもってこいなの」
赤沢「……」
赤沢「……」
見崎「私は別の場所で食べることにする」
赤沢「ま、待ちなさい」
見崎「?」
赤沢「せっかくだから、一緒にお昼どう…?」
見崎「いい。迷惑かけたくないし」
赤沢「屋上なら人もこないから平気よ」
見崎「……」
赤沢「あなた、鳴上君と特に仲がいいじゃない」
見崎「そう見える?」
赤沢「何言ってるのよ。いつも楽しそうに話してるくせに」
見崎「……楽しそう?」
赤沢「鳴上君が名前で呼んでるのはあなたくらいよ」
見崎「…ふーん」
赤沢「な、何?」
見崎「嫉妬?」
赤沢「ち、ちが…!」
見崎「冗談。ご飯誘ってくれてありがとう。でも別の場所で食べる」スタスタ
赤沢「見崎さん!」
見崎「あ、これは独り言なんだけど…」
赤沢「……」
見崎「赤沢さんの悲鳴、女の子っぽくてかわいかった」
赤沢「っ!」
桜木「な、鳴上君!」
鳴上「?」
桜木「き、きき奇遇ですね!」
鳴上「そうだな」
桜木「……」モジモジ
>桜木は落ち着きがない
鳴上「用がないなら行くぞ」
桜木「ま、待って!!」ガシッ
鳴上「!」
鳴上「悩み事か?」
桜木「……」
鳴上「俺でよければ力になる」ガシッ
桜木「…あぅ」
>桜木の顔は赤い
>体調が悪いのかもしれない
鳴上「体調が悪いのなら保健室に行こう」グイ
桜木「ち、違うんです!そうじゃなくて…」
鳴上「…?」
鳴上「お礼?」
桜木「階段で助けてくれたじゃないですか」
鳴上「そのことか」
桜木「本当にありがとうございました。お陰でお母さんも…」
鳴上「気にするな」
桜木「そ、それでですね…明日のお休みなんですけど…」
鳴上「……」
桜木「一緒にお、お、お茶でも…なんて思ったり…」
桜木「あくまでお礼の一環として!下心はありませんよ!?」
鳴上「……」
桜木「……ちょ、ちょっとあります」
>助けてもらったお礼として、ご馳走したい
と、いうことだろうか…
桜木「…赤沢さんから教えてもらったお店なのですけど」
鳴上「お茶じゃないのか?」
桜木「あ、コーヒーでした。あはは…」
鳴上「……」
桜木「……」
鳴上「たまにはコーヒーも悪くないな」
桜木「!」
鳴上「明日、楽しみしてるよ」ニコッ
桜木「はい!私も楽しみにしています!」
>桜木はとても嬉しそうにかけていった
鳴上「……」
綾野「ゆー君!」ギュッ
鳴上「うわっ!」
綾野「へへ、だーれだ!」
鳴上「綾野だろ」
綾野「正解!褒美として明日私とデートする権利をあげるよー」
鳴上「…は?」
綾野「嬉しいくせに~」ウリウリ
鳴上「明日は用事が…」
綾野「デートコースはゆー君に任せるから」
鳴上「だから…」
綾野「忘れちゃだめだよー?」タタッ
鳴上「綾野!」
>綾野は去って行った
鳴上「(……後で断ればいいか)」
>PiPiPi!
鳴上「もしもし」ガチャ
鳴上「水野さん?」
鳴上「…明日?明日は予定がある」
鳴上「喫茶店?へぇ…コーヒーが…」
鳴上「いや、待ってくれ。明日は…!」
>一方的に約束を取り付けられ、電話は切れた
鳴上「……」
鳴上「(以前にも同じようなことがあった気がする…)」
鳴上「!」
赤沢「探してたのよ。対策係りのことで話があるの」
鳴上「そ、そうか(それなら今日中に終わりそうだな)」
赤沢「でも今日は家の事情があって」
鳴上「何!?」
赤沢「っ!」ビクッ
鳴上「悪い。それで?」
赤沢「え?ああ、だから放課後は都合が悪いから無理なんだけど、明日なら大丈夫なの」
鳴上「……」
赤沢「前に話した喫茶店覚えてる?イケヤって言うんだけど、そこで話し合いましょう」
なに勘違いしてやがる
まだ番長のターンは終わってないぜ!
赤沢「え、ええ、そうよ」
鳴上「中尾や杉浦も来るのか?」
赤沢「あの二人は都合が悪いって断られたの」
鳴上「……」
赤沢「ほ、本当よ?」
鳴上「何も言ってない」
赤沢「…っ!」
>対策係りの仕事となると断りづらい
>桜木との約束を断って、こっちを優先するべきだろうか…
見崎「何してるの」
見崎「デートのお誘い?」
赤沢「違うわ!対策係りのことで鳴上君に話があるの!」
見崎「そうなの、悠?」
鳴上「ああ」
>見崎に事情を説明した
見崎「そうなんだ。明日は私も予定がないの」
赤沢「!」
見崎「話を聞いていたら、私もコーヒーが飲みたくなってきちゃったな」チラッ
赤沢「だ、ダメよ!」
見崎「どうして?ただコーヒーを飲みに行くだけよ」
赤沢「……」
>心なしか空気が重い……
鳴上「いいんじゃないか」
見崎「そう」チラッ
赤沢「(さっきからこれ見よがしに鳴上君の名前を!わ、私だって…!)」
赤沢「ゆ、悠君は私と用事があるの!」
見崎「私はコーヒーが目当てなのだけど。赤沢さんは話し合いじゃなくて、悠が目当てなの?」
赤沢「~~っ!!」
>そういえばまだ昼食を食べいなかった
>早くしないとお昼休みが終わってしまう…
赤沢「対策係りの仕事だと言ってるでしょう!」
見崎「そう?」
>二人はなおも言い争いを続けている
>……そっとしておこう
鳴上「……」
鳴上「(何も断る必要なんてなかったんだ。集合場所は喫茶店なんだし)」
鳴上「(みんなで談笑しながらコーヒーを飲もう)」
鳴上「(それがいい)」
鳴上「…?」
鳴上「あそこにいるのは……」
桜木「……」ドキドキ
桜木「(鳴上君遅いなぁ。もう約束の時間は過ぎてるのに…)」
桜木「それにしても…」チラッ
赤沢「……」
綾野「~♪」
水野「(今日はアレしてコレして、ご飯食べた後は…うふふ♪)」
桜木「(知り合いがやけに多い……)」
桜木「(たまたまだよね?)」
「いらっしゃいませ~」
桜木「(き、きた!鳴上君!)」
赤沢「…!」バッ
綾野「ゆー君遅いよ~」
水野「(鳴上君!)」
見崎「……」
赤沢「み、見崎さん!?」
見崎「あなたたち彼氏いないの?」
鳴上「元気がないな」
勅使河原「…鳴上か」
鳴上「これからイケヤに行くんだ。勅使河原もどうだ?」
勅使河原「俺はやめとくよ…」
>勅使河原は落ち込んでいる
>何かあったのだろうか…
鳴上「失恋か」
勅使河原「そんなんじゃねーよ」
鳴上「……」
勅使河原「……」
鳴上「……」
勅使河原「見崎をいないモノとして扱うことはやめになったろ?」
鳴上「ああ」
勅使河原「みんな最初は戸惑ってたけど、おまえが説き伏せて納得してくれた」
鳴上「対策係りで正式に決まったことだから」
勅使河原「……鳴上はいないモノなんて間違ってるって考えなんだろ」
鳴上「そうだ」
勅使河原「俺は…そうは思えねーんだ……」
>勅使河原は怯えている
勅使河原「見崎のことはかわいそうだとは思うぜ!?でもよ!命がかかってんだ!」
勅使河原「クラスメイト一人を無視するだけでみんなが助かるなら、見崎だって分かってくれる!」
勅使河原「そうだよ!見崎だって納得していないモノになったんだ!」
鳴上「……勅使河原」グッ
勅使河原「やっぱりいないモノ対策はやめるべきじゃ……っつ!!」
>勅使河原を殴り飛ばした!
鳴上「あ、つい」
勅使河原「ついで殴るなよ!」
鳴上「少しは落ち着いたろ?」
勅使河原「……っ」
鳴上「言いたいことがあるなら言えばいい」
鳴上「俺はちゃん最後までと聞くよ。立てるか?」スッ
勅使河原「あ、ああ…」
鳴上「いきなり殴って悪かったな」
勅使河原「俺も取り乱して悪かった」
鳴上「……」
勅使河原「……」
鳴上「……?」
勅使河原「ははは!なんだよ、この空気!」
>勅使河原は笑い出した
勅使河原「はぁー、笑った笑った」
勅使河原「さっきまでウジウジ悩んでた自分が馬鹿らしいくなってきたぜ」
鳴上「そうだな」
勅使河原「それにすっきりしたよ。お前のおかげだ、鳴上」
鳴上「溜めすぎはよくない」
勅使河原「ちげーねぇ!はは!」
>何やら店内から不穏な空気を感じる…
勅使河原「どーした、鳴上?」
鳴上「……」
勅使河原「中でみんな待ってるんだろ?」
鳴上「腹具合が……」
勅使河原「おいおい、マジかよ。病院行くか?」
鳴上「俺は大丈夫だ。勅使河原は俺がいけなくなったことを伝えてくれ」
勅使河原「いいのかー?俺がみんなお持ち帰りしちまうぜー?」
鳴上「出来るならな」
勅使河原「この勅使河原直哉を甘くみんなよ?いくぜー!!」
>勅使河原は勇み足でイケヤに入っていった
鳴上「……勅使河原…いい奴だった」
赤沢「……」ギロッ
水野「…っち!」
綾野「……」
見崎「勅使河原君」
勅使河原「見崎…」
見崎「みんな悠を待って殺気だってるの」
勅使河原「そうか…(来れなくなったって言いづれー!)」
見崎「もしかして勅使河原君も悠を?」
勅使河原「実は鳴上に伝言を頼まれて…」
綾野「ゆー君から!?」ガバッ
水野「あなたじゃないでしょう?きっと私よ」
綾野「年増は黙っててよ!」
水野「なんですってぇ!?」
勅使河原「体調が悪ぃから来れないって…」
赤沢「ふぅ、そんなことだろうと思ったわ。今日はこれないそうよ、桜木さん」
桜木「鳴上君鳴上君鳴上君……」ブツブツ
赤沢「聞いてない、か…」
見崎「デート、すっぽかされちゃったね」
赤沢「あなたもでしょ」
見崎「私はコーヒーを飲みにきただけだもの」
赤沢「そのわりに朝からずっといるみたいだけど?」
見崎「その言葉そっくり返すわ」
赤沢「……」
見崎「……」
勅使河原「(役目は果たしたよな?もう帰ってもいいよな!?)」
鳴上「(少し冷えてきたか)」
鳴上「(そろそろ戻ろう)」
鳴上「……ん?」
鳴上「(気のせいか…)」
鳴上「……」スタスタ
望月「(鳴上君!鳴上君!)」ニタニタ
鳴上「……」
鳴上「(ここしばらく災厄らしい災厄は起きていない)」
鳴上「(この後は災厄の防ぎ方がわかって、赤沢たちと夜見山の外へ行くんだったか)」
鳴上「3年3組の災厄…」
鳴上「どうせなら、災厄そのものをなくしたい」
見崎「災厄そのもの?」
鳴上「…聞いてたのか」
見崎「ごめんなさい。なんだか声をかけづらかったから」
鳴上「気にしてないよ」
見崎「災厄をなくすって言ってたけど、そんなこと出来るの?」
鳴上「……」
鳴上「…え?」
見崎「今までにない答えにたどり着ける。そんな気がするの」
鳴上「……」
見崎「私はそう思う」
鳴上「ありがとう、鳴」
見崎「私も協力する」
鳴上「ああ」
見崎「…頑張って」タタッ
鳴上「災厄をなくすことが出来たら元の世界にも帰れるのだろうか…」
鳴上「……」
榊原「帰れるさ」
>気がつけば、傍らに見知らぬ少年が佇んでいた
>何処かで見たことがあるような気がする…
榊原「本来、君がいる立場にいるはずだった者さ」
鳴上「……榊原」
榊原「そう。中身は違うけどね」
鳴上「どういうことだ」
榊原「意外と鈍いんだな。君がなくしたがっている災厄が僕だってことだよ」
鳴上「!」
榊原「実態はないから、今はこの人間の体を借りているんだ」
>榊原?は不気味に微笑んでいる…
榊原「そこへひょんなことから君が迷いこんできた。これは面白そうなことになると思ったよ」
鳴上「……」
榊原「僕は急いで記憶の改竄を行った。転校生は榊原じゃなく、君ということにした」
鳴上「おまえを楽しませるためじゃない」
榊原「まぁ落ち着いて。話を戻そうじゃないか」
鳴上「……」
榊原「君は災厄をなくしたいんだったね?」
鳴上「そうだ」
榊原「そして君はこうも思っている。現実に帰りたいと」
鳴上「何?」
榊原「君を現実世界に帰してあげる。そのかわり僕たちのことは放っておいてくれないか?」
鳴上「……」
榊原「所詮この世界は作り物。小さな小さな箱庭世界」
榊原「時が過ぎれば終わりを迎えるんだ。今さら君が足掻く必要はないと思わない?」
榊原「彼らに愛着がわいたのなら、この世界に残るのもいい」
鳴上「……」
榊原「その代わり、永遠に僕といたちごっこを続けるハメになるけどね」クスッ
榊原「それともこの世界に残り続けるのか…答えは二つに一つだ」
榊原「明日の0時まで考える時間をあげよう」
鳴上「……」
榊原「…よく考えることだね」
>榊原?は溶けるように消えてしまった
鳴上「(深く関わってしまった以上、3年3組のみんなを忘れて帰ることなんて出来ない)」
鳴上「(…かといって、現実を捨てて残り続けることも)」
鳴上「……」
鳴上「(今までにない答え)」
鳴上「俺は……」
鳴上「……」
榊原「ここに来たということは、答えは出たんだね」
鳴上「ああ」
榊原「なら聞かせてもらおうか、君の答えを」
鳴上「俺は…現実に戻る……」
鳴上「……」
榊原「僕としては寂しくもあるよ。君と過ごした数ヶ月はとても楽しかった」
榊原「本音を言うと、君には残ってほしかったな」
鳴上「そうか」
榊原「ま、今さら言ったところで仕方のないことだ」
榊原「無駄話はここらにしておこう。君は早く帰りたいだろうしね」
鳴上「勘違いするな」
榊原「……」
鳴上「俺が帰るのは、災厄を消したてからだ」
鳴上「……」
榊原「どうやら、本気のようだね。言っておくけど、僕はこの世界の神様のようなものだよ?」
榊原「勝てないんじゃないかなぁ…」
鳴上「神様とは一度喧嘩したことがある」
榊原「あはは!君はつくづく面白いやつだな!」
鳴上「……」
榊原「調子に乗るなよ、人間!!」
榊原「ペルソナか。面白い力だね…」
榊原「こうかな?ペルソナ!」カッ
鳴上「!?」
>榊原?の傍らには、禍々しい姿のイザナギが佇んでいる
鳴上「そんな…」
榊原「言ったろ?僕はこの世界の神なんだ。この程度で驚いてもらっちゃ困るな!」
>マガツイザナギの凶刃が鳴上を襲う!
>ガードしきれず、吹き飛ばされた!
榊原「案外弱いんだね。本当に神様と喧嘩したことがあるのかい?」
鳴上「くっ!チェンジ!ルシファー!」カッ
榊原「チェンジ!ルシファー!」カッ
鳴上「なっ!?」
榊原「隙だからけだ!」
鳴上「そ、んな……」バタッ
>鳴上は倒れた…
榊原「もう倒れるなんて、拍子抜けだな。君にはガッカリしたよ」
>……
鳴上「!」
勅使河原「やっと起きたか。発案者はおまえなんだから居眠りなんてすんなよなー」
鳴上「なんのことだ?」
桜木「夏休みに入ったら、みんなで海に行こうって鳴上君が言い出したんですよ」
赤沢「覚えてないの?」
鳴上「ごめん」
見崎「疲れてるんじゃない?」
鳴上「……」
勅使河原「お、望月男らしー!」
望月「か、からかわないでよ!」
赤沢「無理はよくないわね。望月君の言う通り、残りは私達がやっておくから」
鳴上「すまない…」
勅使河原「気にすんなって!俺ら親友だろ!?」
赤沢「それと、アホの勅使河原は口を閉じていてくれるかしら?」
勅使河原「なんでだよ!?」
見崎「勅使河原君が黙っていたほうが、話進むし」
勅使河原「あんまりだ!」
望月「そうだね。僕、夏休みが楽しみだよ」
桜木「私もです」
赤沢「中学校最後の夏休みですものね…」
見崎「……」
勅使河原「なーにしんみりしてんだよ!」
勅使河原「中学の夏休みはこれで終わりだけど、またこれからも集まりゃいーじゃねーか!」
桜木「…勅使河原君」
赤沢「たまにはいいこと言うじゃない。勅使河原のくせに」
勅使河原「俺たちはこれからもずっとずっと一緒だ!な、ユウ!!」
鳴上「これからも……」
鳴上「…っ!」
>頭がズキリと痛む…
赤沢「ちょっと、平気なの?」
桜木「鳴上君…」
望月「大丈夫?」
見崎「…無理しちゃだめ」
鳴上「…みんな」
>皆の優しさが伝わってくる…
>それでも、自分は…
鳴上「俺は、ずっとここにはいられない」
見崎「……」
望月「……」
鳴上「でも、それでもみんなは俺の大切な……!」
勅使河原「ユウ、分かってるよ」
鳴上「…え?」
赤沢「俺の大切な仲間、でしょ?」
鳴上「…赤沢」
桜木「それは私たちだってそうです」
望月「鳴上君は、僕たち3年3組のクラスメイトだよ!」
見崎「例えどんなことがあっても、それは変わらないし、忘れない」
勅使河原「行ってこい。ふんぞり返って調子ぶっこいてる神様に、きつい一発をお見舞いしてこいよ!」
鳴上「ああ!」
榊原「驚いた。まさか立ち上がるなんて思ってもみなかったよ」
鳴上「……」
榊原「さすが神様と喧嘩しただけはあるね」
鳴上「俺はもう倒れない」
榊原「口先だけなら、なんとでも言えるさ!ルシファー!」カッ
鳴上「……」
>絆を真に深めた相手の心が
力に変わる…
>イザナギは伊邪那岐大神に転生した!
鳴上「終わりだ!」カッ!
>真実を射止める、究極の真言が
>あまねく闇を吹き晴らす……
榊原「そんな!こんな力が!たかが人間ごときにぃ!!」
榊原「うぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
>……
>…………
>気がつけば、東の空が白んでいる
>夜明けは近い…
鳴上「これで災厄は終わったはずだ」
鳴上「全部終わったんだ…」
>瞼が重い…
>意識が遠のく……
>聞き覚えのある声がする
>だが頭がぼんやりとして、思い出すことが出来ない
「――――」
鳴上「(言葉もよく聞き取れない…)」
「――」
鳴上「……?」
「お兄ちゃん!!」
菜々子「もぉ~、コタツで寝ちゃだめだよ。風邪引いちゃうよ?」
>どうやらアナザーを見ながら寝てしまったらしい
>…今までのことは全て夢だったのだろうか?
鳴上「……」
菜々子「どーしたの?」
鳴上「なんでもないよ。お帰り、菜々子」ナデナデ
菜々子「ただいま、お兄ちゃん!」
菜々子「まだー」
鳴上「そっか。じゃ今から作るから、待ってろ」
菜々子「菜々子お手伝いするよ!」
鳴上「えらいぞ、菜々子」ナデナデ
菜々子「えへへ~♪」
鳴上「……」チラッ
テレビ「……」
菜々子「早く作ろーよ、お兄ちゃん」グイグイ
鳴上「はいはい」
ありがとう……鳴上君……
超疲れた。マジ疲れた
さすが番長だな
これジュネスのBDは内容かわっちゃうのか?
Entry ⇒ 2012.04.10 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
恒一「多々良さんの上履きの匂い…たまんない…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333086454/
榊原「多々良さんの上履き…ハァハァ」
榊原「この微かに蒸れた匂い…たまんない…!」
榊原「多々良さん…!多々良さん!」クンクン クンカクンカ
支援
榊原「お、おはよう!」
多々良「今日は早いのね」
榊原「う、うんちょっとね…」
榊原(クソッ…もう少し嗅いでいたかった…)
多々良「…」
榊原(多々良さん成分が足りなくて疼いちゃうなぁ)ウズウズ
榊原(朝、もっと嗅いでおけば良かった)
多々良「…」
榊原(多々良さんの足…直接嗅いでみたいな…)
榊原(やっぱ臭いのかな……)
榊原(何か嗅ぐ方法はないだろうか…)
榊原(とりあえず、放課後になったらまた上履きの匂い嗅がなきゃな…)
榊原「よし…誰もいないな……」
榊原「多々良さん♪」カチャリ
榊原「ふふ…いっぱい嗅いであげるからね!」
榊原「クンクンッ…あぁ、この匂いだ…!」
榊原「…他の子のも嗅いでみようかな」
榊原「試しに…赤沢さんのを」カチャリ
榊原「クンクン」
榊原「うーん…何か違うんだよなぁ…」
榊原「多分これ毎週持ち帰って洗ってるんだろうな…」
榊原「僕が求めるのはそう言うんじゃなくて…」
榊原「藤巻さんか…よし」カチャリ
榊原「クンクン…これはこれで臭すぎるなぁ」
榊原「佐藤さんはどうだろう?」カチャリ
榊原「クンクン…うん。なかなかいいぞ!」
榊原「多々良さんを100点とすると、佐藤さんは97点くらいかな」
榊原「綾野さんはどんな感じかな」カチャリ
榊原「クンクン…少し濃いけど、これはこれで良いな」
榊原「小椋さんはっと」カチャリ
榊原「クンクン…んんっ!結構匂って来るなぁ」
榊原「やっぱ多々良さんの匂いが一番だよな!」クンクンッ
多々良「榊原くん…?」
榊原「!?」
多々良「何…してるの…?」
榊原「あっ、いや、その…」
多々良「それ…私の上履きだよね……?」
榊原「え?あ、本当だ!何で僕の手に…!?」
榊原「ち、違うんだ多々良さん!誤解だよ!」
多々良「じゃあどうして…」
榊原「多々良さんの上履きが下に転がってたんだ!」
多々良「え…そうなの?」
榊原「う、うん!」
多々良「そう…。ごめんなさい。私、誤解してたみたい」
榊原「気にしなくてもいいよ」
榊原「そうだ!」
榊原「多々良さんの上履きに水を入れて飲もう!」
榊原「ゴクッ、ゴクッ…」
榊原「ぷはー!美味しい!」
「こころーの瞳でー 君をみつめたらー 愛することーそれがー どんな事だかー♪」
赤沢「ちょっと男子!真面目に歌いなさいよ!」
川堀「歌ってるじゃねーか!」
小椋「もっと声張りなさいよね!」
猿田「男子の方が数少ないから仕方ないぞな!」
多々良「皆、落ちついてよ!」
榊原(あぁ…ピアノを弾く多々良さんも最高だなぁ)
川堀「だから、ちゃんと歌ってるっつの!」
中尾「赤沢さん…ちょっと榊原に寄り過ぎなんじゃ…」
赤沢「寄るも何も、たまたま隣なんだから仕方ないじゃない」
榊原「赤沢さんはアルトで、僕はテノールだしね」
多々良「じゃあ、続きから行きましょう」
望月「文化祭まで残り1週間だし、赤沢さんも気合入ってたよね」
榊原「…よし、皆行ったな」
榊原「はぁぁ…多々良さん//」スリスリッ
榊原「あったかい…//」
榊原「多々良さんの温もりを感じる…//」スリスリッ
赤沢「恒一くん」
榊原「!?」
赤沢「…何しているの?」
榊原「あ、いや…これは…」
赤沢「高さ…?」
榊原「うん。多々良さんが座りにくそうだったから」
赤沢「…そう?丁度いいように見えたけど」
榊原「そ、そうかな?」
赤沢「そう思うけど…」
榊原「あははっ、僕が勘違いしてたみたいだ」
赤沢「そう…」
勅使河原「女子はプールらしいな」
望月「いいよねぇ」
榊原「先生、気分悪いので保健室行って来ます!」
高林「僕も行こうかな」
榊原「ついて来るな!」
高林「お、おう」
榊原「ふふっ♪来ちゃった♪」
榊原「♪」
ガチャガチャッ
榊原「あ、開かない…」シュンッ
ガチャリ
榊原「おじゃましまーす♪」
榊原「スゥーッ、ハァー…」
榊原「この独特の匂い…いいね!」
榊原「早速トレジャーハンティングを開始しますか!」
榊原「あった!!」
榊原「多々良さんの…脱いだ衣類が……」
榊原「まずはブラジャーからだ!」
榊原「あぁ…すごい!汗で少し湿ってる!」
榊原「はぁはぁ…多々良たんの腋汗!」ちゅうちゅう
榊原「おや?シミがあるぞな?」
榊原「あれ…ここは…?」
榊原「! な、何だこれ…?パンツ…?」
榊原「僕は一体…何をしていたと言うんだ…?」
榊原「ここはどこだ…?……更衣室?」
榊原「何で僕はブラジャーを握りしめてるんだ??」
榊原「ん?…床にぶち撒かれてるこの白い液体は何だ???」
榊原「…イカ臭い」
榊原「! 何で僕は下半身裸なんだ…!?」
ガチャッ
多々良「えっ」
榊原「え?」
多々良「……何…してるの?ここ女子更衣室よ…?」
榊原「そうみたいだね」
多々良「! 何で私のブラジャー握りしめてるのよ!?」
榊原「何でだろう…」
綾野「なになに?」
赤沢「騒がしいわね」
小椋「あ…榊原くん」
榊原「やあ」
多々良「榊原くんが更衣室に侵入してたの!それで私のブラを盗もうとしてたのよ!」
榊原「し、してないよ!」
赤沢「…恒一くん。どう言うことなの?」
小椋「ちゃんとわかるように説明してよ!」
赤沢「白状しなさい!」
榊原「はわわ」
綾野「ちょ、ちょっと待ってよ。こういっちゃんがこんな事するなんて思えない」
綾野「きっと何か理由があるんだよ!」
多々良「理由って何よ!?」
榊原「さあ」
綾野「中尾に脅されて、やらされたとか!」
赤沢「恒一くん…そうなの?」
榊原「なのかな?」
佐藤「中尾くん…榊原くんを使ってこんな事するなんて…」
赤沢「最低ね中尾」
榊原「ちょっと待って、中尾くんは悪くないよ」
綾野「何で庇うの?」
榊原「いや実は…僕さっき記憶が飛んじゃったみたいなんだけどね」
榊原「中尾くんは悪くない気がする」
小椋「榊原くん優しいから、本能的に中尾を庇おうとしてるんじゃない?」
佐藤「やだ…かっこいい//」
榊原「…そうなのかな?」
中尾のだろ
あいつ最低だな
綾野「だ、大丈夫?」
榊原(何だ…?僕の鼻が何かを欲しているような…)
榊原(確か…何かを嗅いで落ち着かせていたような…)
榊原(何だっけ……思い出せない…)
多々良「榊原くん?」
榊原「多々良さん…」
ズキンッ!
榊原(ううっ…胸が痛い!何だこの痛み…多々良さんを見ると痛みがっ)ズキズキ
赤沢「とにかく、中尾をこらしめに行きましょう」
中尾「んー?」
小椋「小椋キーック!!」
中尾「うぐっ!…ゲホッ」
中尾「いきなり何すんじゃい!」
綾野「うるさい!この外道!」
佐藤「中尾くん最低」
多々良「女の敵よ」
中尾「おいおい、俺なんかしたか?」
赤沢「中尾…あんたがそこまで落ちぶれてるとは思わなかったわ」
中尾「あ、赤沢さん…」
多々良「そうよ!」
中尾「俺はんな事してねぇ!」
榊原「ごめん、中尾くん。僕は止めたんだけど皆が勝手に…」
中尾「てめぇ榊原!俺をはめる気か!」
榊原「違うんだ、僕は中尾くんは犯人じゃないって主張したんだ!」
中尾「何…?」
榊原「だって僕は、中尾くんを信じてるから」
中尾「……お、おう」
榊原「だから皆、根拠もなしに中尾くんを責めるのはよそうよ!」
赤沢「そうね…そうよね。ごめんなさい、中尾」
中尾「榊原…お前…」ホロリ
榊原「謎は深まるばかりだね…」
赤沢「チッ。迷宮入りか…」
小椋「ま、別に何も盗まれてはいないんだし、いいんじゃない?」
綾野「そうだね」
多々良「うん…まあね…」
榊原(一体誰が犯人なんだ……まいいか)
榊原「♪」
榊原「…多々良さんの下駄箱」
ズキンッ!」
榊原「うっ…まただ…!この痛み…」
榊原「何で多々良さんに反応するんだ…?」
榊原「! 手が勝手に…!?」
榊原「やめろ…やめるんだ僕の右手!」カチャリ
榊原「た、多々良さんの上履き…?」
榊原「…嗅げって言うのか?」
榊原「…」
榊原「わかったよ…嗅げばいいんだろ…?」
榊原「…クンクン」
榊原(何だ…?)
榊原(この匂い、どこかで…)
榊原(多々良さんの上履きの匂いを嗅いでると…なぜか心を安らぐ)
榊原(この癖になる程よい臭さ……)
榊原「!」ムクムクッ
榊原「これは…どう言うことだ?」ボッキンキン
赤沢「…て言うことが起こったんです」
千曳「…なるほどねぇ。下着ドロ、ということかい?」
赤沢「はい」
千曳「そうか…。まさか、今年がある年だったしはね」
赤沢「ある年…?」
千曳「実はね、3年3組には、もうひとつの現象があるんだよ」
赤沢「もうひとつの…現象?」
千曳「そうだよぉ」
赤沢「それ、どんな現象なんですか?」
千曳「うん…誰か一人が匂いフェチになる現象たよ」
千曳「そう。尋常ではないだろぉ?」
赤沢「ハッ!」
赤沢(そう言えばあの時…恒一くんピアノの椅子に…)
赤沢(そしてさっきの更衣室での一件…)
赤沢「まさか…恒一くんが…?」
千曳「…あり得るだろうねぇ」
千曳「一つだけある」
千曳「匂いフェチになった生徒は、ある一人に対象を絞るんだよ」
千曳「その対象の相手が、思う存分匂いを嗅がせてあげることで現象は止まる」
赤沢「対象の相手……?」
赤沢(ピアノの椅子…恒一くんが手にしてたブラジャー…)
赤沢(! 多々良さん!?)
赤沢「…何で…何で私じゃないのよ……」
王子「いやぁ今日は上手く演奏できたよ」
猿田「ワシはまったく出来なかったぞな」
多々良「まぁ猿田くんは猿だしね」
猿田「ひどいぞな」
多々良「ん…下駄箱に誰かいる…」
多々良「!」
多々良「榊原くん…何してるの…?」
榊原「えっ」
猿田「へ、変態ぞな!」
榊原「ち、違う!」
猿田「多々良女史、ここに変態がいるぞな!」
多々良「猿、おだまり」
猿田「ぞ、ぞな」
多々良「…やっぱり、やっぱりあなただったのね…榊原くん」
榊原「はわわわ」
王子「赤沢さん?」
猿田「赤沢さん、こいつ変態ぞな!」
赤沢「猿うるさい」
多々良「赤沢さん、やっぱり榊原くんが犯人だったのよ!」
赤沢「違うのよ…。これにはね、ちゃんと理由があるの」
多々良「理由…?」
榊原「?」
猿田「そんなバカぞな」
王子「そう言えば…噂で聞いたことがあるな」
赤沢「それでね、多々良さん。ちょっといいかしら?」
多々良「う、うん」
赤沢「…恒一くんも」
榊原「…うん」
猿田「ワシは?」
赤沢「バナナでも食ってろ」
赤沢「ここなら誰も来ないわね…」
榊原「あの…それでその現象を止める方法って?」
赤沢「…多々良さんが、恒一くんに思う存分体臭を嗅がせてあげることよ」
多々良「!?」
榊原「そ、そんな…」ムクムクッ
多々良「そんなの嫌よ!」
赤沢「多々良さん、これは対策係としての…いえ、クラス全員からのお願いよ」
多々良「……」
多々良「…わかったわ」
多々良「…」
榊原「…」
多々良「…早く済ませましょう」
榊原「そ、そうだね」
多々良「それで、どこの匂い嗅ぎたいの?足?」
榊原「うーん…まずは腋かなぁ」
多々良「……ほ、ほら//」
榊原「うわぁ…いいの?」
多々良「早くしてよ!」
榊原「は、はい」
榊原「うわぁ…多々良さんの腋…しっとりしてる……」
多々良(これもクラスのため…これもクラスのため…!)
多々良「…も、もういいでしょ?」
榊原「じゃあ次は…」
多々良「まだ終わりじゃないの!?」
榊原「うん」
多々良「くっ…」
榊原「次は…お尻の匂い嗅ぎたいな//」
多々良「変態…」
榊原「わぁ」キラキラ
多々良「…早くしてね?//」
榊原「うん!」ガバッ
榊原「多々良さんのケツ…!多々良さんのケツやわらかい!」
榊原「んー!」スーハースーハー スッハースッハー
多々良「くぅ…//」
榊原「ぺろっ」
多々良「な、舐めないで!!」
榊原「ご、ごめん。じゃあ最後に足を」
多々良「む、蒸れてなんか…ッ!」
榊原「つま先のところ、ちょっと湿ってるぞな」
多々良「猿マネしないでよ…!アイツの顔思い出しちゃうじゃない。気持ち悪い」
榊原「ご、ごめん」
多々良「あ、気持ち悪いのは猿田ね。榊原くんじゃないよ?」
榊原「よかったぁ」ほっ
多々良「…それで、もういい?」
榊原「うん…ありがとう、多々良さん」
榊原「うがっ」
バタッ
多々良「さ、榊原くん!?」
多々良「良かった…やっと気づいた」
榊原「多々良さん…?僕は一体…」
多々良「榊原くん、もうひとつの現象にかかってたのよ?」
榊原「もうひとつの現象…?」
榊原「それ、どんな現象なの?」
多々良「// お、教えない!絶対に教えてあげないっ!」
榊原「え、ちょっと、待ってよー!」
多々良「ふふっ//」
榊原「もうひとつの現象って何だったんだ?」
榊原「うーん……」
榊原「ま、いいや」
榊原「多々良さんの上履きの匂いを嗅ぎながら、ゆっくり考えよう♪」
おわり
乙
/ |: . / ./| / . ト、 ゚. :.
. / |: / ://! / , /.: : ト、! ゚: :. :.
′ . |:' ///〃 // / : i:. | || ゚. ! :
| : |: /l」/_儿// /: .: ハ:: |_|l |:..|: |
|. : : l/,.ィ竓斥、 ー、/ ノ_」 リヽ.|::.|: |
|: : :i : |ゞ r゚f::::j.}ヾ ィ竓ミ、!イ !
|: : .::l : | .乂辷ソ ん::i| 〉.: ′
|: .: .:::| : : | 夊ン '/:゙ |
|: .:: .::::| .:: : ! ,! /:i: |
|: ::: .::::| ::: : ! ∧| |
| .::: :::::: :::: :. |! ー‐_-- ∧::|. :|
| ::: .:::::::. ::::. :. ∥ /::::l::| . :|
|.:::: ::::::::. ::::: : || > イ:::::|::::i::| : :|
!:::: ::::::::::. ::::. ゚. || > ...イ:::::|::::::|:::::::| :. │
ノ:::: :::::::::::. :::::. : |:. / ::::|::::::|::::::|:::::::| :: │
/.:::: ::::::::/ム::::::. ゚. :.\__ />、::|::::::|::::::|:::::::| ::. ||
/.:::::_,..イi:i:i:ム::::::. | ス〕「i l:::|::::::|::::::|:::::::| :::. ∥
-‐ニ壬三/i:i:i:i:iム::::::. :. ゚。/:. 又l |心、::|::::::|:::::::| ::::. |
ニニニ三/i:i:i:i:i:i:iム::::.:::.. ゚v:.:.|、:.Ⅴ\i:i≧-、__:::| :::::. 八
クンカクンカ
Entry ⇒ 2012.04.09 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「せっかくだからクラスメートに嘘をついてみる」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333227418/
恒一「どんな嘘がいいかな…」
恒一「うーん…」
恒一「…いざ考えるとなると」
恒一「難しいな」
勅使河原「どうしたサカキ」
恒一「………」
勅使河原「ん?」
恒一(勅使河原って騙されやすそうだよな…)
恒一(よし、一人目は勅使河原だ)
勅使河原「んだよー俺の顔になんかついてのるか?」
恒一「勅使河原、実は、どうしても言っておきたいことがあるんだ」
恒一「実は」
恒一「望月は女なんだ」
勅使河原「……」
勅使河原「はああぁぁぁぁぁあ!?!??」
恒一(ここまで気持ちよく騙されてるの見るとなんだか悪い気もするな)
恒一「言いたいことはそれだけだから、じゃ」
勅使河原「…………」
恒一(いくら勅使河原がバカだからっていつか気づくだろうし)
恒一(放置してても大丈夫だよな、うん)
恒一「次は誰に嘘つこうかな」
恒一「やあ綾野さん」
綾野「やっほーこういっちゃん今日もいい天気だねー」
恒一「はは、そうだね」
恒一(……多分綾野さんも勅使河原と同タイプ)
恒一(簡単に騙されてくれそうに見える)
恒一(問題はどんな嘘をつくか、だな)
綾野「こういっちゃん?」
綾野「お、なんかいつもと空気が違うねこういっちゃん」
綾野「で、相談って?」
恒一「……この前、見ちゃったんだ」
綾野「何を?」
恒一「……赤沢さんが…」
綾野「泉美が?」
恒一「……………女の子と抱き合ってキスしていたんだ」
綾野「え?」
恒一「誰かに相談できることでもないし……!」
恒一「でも!でも!」
綾野「落ち着いて、こういっちゃん」
綾野「私が、私がちゃんと聞いてあげるから、ね?」
綾野(こりゃ泉美に惚れてたんだな、それでショックを受けて…)
綾野(でもこれってチャンスってことじゃ……!)
恒一(演劇部相手にこれか……ちょろいな……)
恒一「うん、ありがとう胸のつかえが取れた気分だよ」
綾野「また何かあったら言ってね?いつでも相談、乗るからさ」
恒一「本当にありがとう」
恒一「じゃ、行くね」
綾野「またねーこういっちゃん」
綾野「…………」
綾野「………フフフ」
綾野「これを機に距離が縮まっていけば………フフフ……」
恒一「なんて」
赤沢「恒一君、演劇に興味あるの?」
恒一「うひゃぁっ!」
赤沢「そ、そんなに驚かなくても…」
恒一「あはは、ごめんごめん」
赤沢「それより、さっき演劇がどうとかって」
恒一「え?」
赤沢「その、も、もし…演劇部に入るなら歓迎するわ!」
赤沢「彩や由美もみんなもいるし、どうかな?」
赤沢「そう…」シュン
恒一(うーん)
恒一(赤沢さんって頭良いからなぁ)
恒一(嘘ついてもすぐに見破られそう)
恒一(ここは一つ冗談っぽくホラ
を吹いてみよう)
恒一(そうすれば嘘を見抜かれてもダメージは少なく済むし)
赤沢「恒一君?」
赤沢「そう?」
恒一「うん、何だか大人しくなったというか、なんというか」
恒一「ぶっちゃけ今の赤沢さんは僕のタイプのどストレート真ん中なんだよねー」
恒一(よし、これで『冗談はしよてよ』といつものクールな返しが)
赤沢「それって私への告白と受け取っていいのね?」
恒一「え?」
恒一「な、なに?」
赤沢「私も好きよ」
恒一「な!?え?あっ」
赤沢「だからキスして」
恒一「あ、赤沢さん………」
赤沢「フフッ」
赤沢「……プフフッ」
赤沢「あはははははは」
恒一「赤沢さん?」
赤沢「冗談よ冗談、今日エイプリルフールでしょ?」
恒一「や、やられたぁ…」
恒一「バレてたか…」
赤沢「まったく、嘘の告白で女の子をたぶらかそうなんて」
赤沢「恒一君って案外悪いところもあるのね」
恒一「ご、ごめん」
赤沢「いいわ、騙し騙されお互い様なんだから」
恒一「それにしてもさすが演劇部だね本当に迫ってきたかと思ったよ」
赤沢「嘘でも、そうじゃなくても」
恒一「そ、それって」
赤沢「…冗談よ」クスッ
恒一「赤沢さんって意外とイジワルなんだね」
赤沢「フフッ…それじゃ、私対策係の仕事あるから」
恒一「うん、また」
恒一「…………」
恒一「嘘とは言え」
恒一「思いの外ときめいてしまった」
恒一「こっち方面の嘘は止めといた方がいいかな…」
桜木「…………」
恒一「よし」
恒一「やぁ桜木さん」
桜木「あぁ榊原君、こんにちは」
桜木「何か用ですか?」
恒一「いや、用って訳じゃないんだけど」
恒一「あまり喋ったことないから」
恒一「何かお喋りしたいなーって」
桜木「そ、そうですか」
桜木「いいですよ、私も榊原君と一度ちゃんと喋ってみたかったですし」
恒一「ふふ、ありがとう」ニコッ
桜木「…」ドキッ
桜木「好きですよ」
恒一「メンマは?好き?」
桜木「そうですね、具の中じゃ一番です」
恒一「実はさ、メンマって…」
恒一「醤油とみりんに一晩漬け込んだ割り箸らしいんだ」
桜木「え?」
恒一「…………」
恒一(さすがに信じないか…)
恒一(あれ?)
恒一「う、うん」
桜木「………」
恒一「……ショックだった?」
桜木「………はい」
恒一(………顔が真っ青になってる)
恒一(……まさか信じるとは)
ワロタ
恒一(…………か、)
恒一(可愛い…!)
恒一(なんだろう、この小動物的可愛さ……抱きしめたくなる……撫でたくなる)
恒一(さすが委員長……破壊力バツグンだ……)
桜木「え?今何か言いました?」
恒一「ん?別に何も」
恒一「……………」
恒一「ねぇ桜木さん」
恒一「去年のクリスマスはプレゼント何もらったの?」
桜木「と、唐突ですね」
桜木「えーっと去年は可愛いマフラーをもらいました」
恒一「誰から?」
桜木「え?」
桜木「何言ってるんですか?クリスマスだからサンタさんですよ」
恒一「……………」
恒一(ピ、ピュアすぎる……)
恒一「あ、ありがとう、少しでも話せて良かったよ」
桜木「私もです」
恒一「じゃ、また」
桜木「はい、また」
恒一「んーやはりピュアな女の子に嘘をつくのは、なんとも言えない気分になる…」
恒一「ん?」
小椋「………」
恒一「よし」
恒一「小椋さん」
小椋「榊原君」
小椋「何か用?」
恒一「実はさ、小椋さんに一つ言っておきたいことがあるんだ」
小椋「な、なに真剣な顔して、怖いんだけど…」
恒一(嘘だけど)
小椋「初耳ね」
恒一「先日、アメリカの大きい医学会に行ったらしいんだ」
小椋「あれ?お父さんインドじゃなかったの?」
恒一「インドを拠点に世界を飛び回ってるんだ」
小椋「へーそれも初耳」
恒一「そこで衝撃的な発表があったんだ」
小椋「………」ゴクリ
小椋「う、うん」
恒一「16歳までに胸のサイズがBカップに満たない女性は」
恒一「成人前後で男性ホルモンが急激に増加して」
恒一「男になってしまうらしいんだ!!」
小椋「…………は」
小椋「はああぁぁぁぁぁあ!?!??」
恒一「僕もにわかには信じられなかったよ」
恒一「でもアメリカのDr.トーマスの論文にはそう書いてあったんだ」
恒一「僕も後でその論文、確認したし」
小椋「そ、そのトーマスって野郎がデタラメ言ってるだけよ!」
小椋「だいたいBカップって…私だってもう少しあればBくらい……」ボソボソ
恒一「あ、でも小椋さんには関係ない話しだったかな」
恒一「いくら中学生でもBぐらいはあるもんね、ごめんごめん」
小椋「………」
恒一「小椋さん?」
小椋「………の?」プルプル
恒一「え?」
小椋「男にならないための……」プルプル
小椋「…そ、その回避方法みたいなのは無いの?って聞いてんのよ!」
恒一「え、えっとそこまでは…」
恒一(信じてる…)
恒一(嘘だろ…なんでこんなにみんな騙されやすいんだ…)
小椋「それができたら苦労しねーんだよ!」
恒一「は、はい、そうですよね」
小椋「む、胸のサイズを大きくする方法とか知らないの?」
恒一「僕、男だし…」
小椋「……なら、大きいのに聞くしかないわよね…」
恒一「え?」
小椋「じゃ、私行くから」
恒一「あ、小椋さん!」
恒一「行っちゃった」
恒一「あんな簡単な嘘に引っかかるなんて」
恒一「…となると次は簡単には引っかからない相手がいいな」
恒一「うーん」
杉浦「………」
恒一「ん」
恒一「よし決めた」
杉浦「何か用?榊原君」
恒一「用ってほどじゃないんだけど…」
杉浦「そう」
恒一(………杉浦さんは賢い)
恒一(と、なると今までのようなあからさまな嘘は通じない)
恒一(ここは軽いジャブから責めてみるか…)
杉浦「難しい顔して、どうしたの?」
杉浦「そうね」
恒一「そういやさ知ってる?久保寺先生と玲子さ、三神先生が付き合ってるの」
杉浦「へぇ」
杉浦「特に興味無いわ」
恒一「…………」
恒一(これは……)
恒一(騙す以前の問題だな…)
恒一「メチャクチャにしたい!って」
杉浦「それはキモいわね」
杉浦「後でスライスしとかないと」
恒一「………」
杉浦「………」
恒一「……それじゃ、僕行くね」
杉浦「そう、じゃ」
恒一「女子なら絶対に焦るようなことを言ってみたのに全く動じなかった」
恒一「さすが杉浦さんには敵わないや」
望月「………」
恒一「よし」
恒一「望月」
望月「榊原君、どうしたの?」
恒一「突然だけど望月ってさ玲子さ三神先生のことどう思ってるの?」
望月「きゅ、急にどうしたの」
恒一「大事な事なんだ」
恒一「答えて」
望月「そ、そりゃまぁ好き……だけど」
望月「ま、まぁそう…いうこと…」
望月「ってこんなこと、言わせないでよ恥ずかしい」
恒一「今家にさ両親居なくてさ変わりに叔母さんがきてるんだよ」
望月「無視しないでよ…」
望月「え?叔母さん?いくつ?」
恒一「そろそろ30だったかな?」
望月「美人?スタイルは?髪型は?」
望月「ご、ごめん」
恒一「それでその叔母さんに聞いたんだ」
恒一「『こんな年下の男の子となら付き合ってもいい』っての何かある?って」
望月「そ、それで?」ゴクリ
恒一「それが………」
恒一「女装が似合う子、なんだってさ」
恒一「なんだか姉さんの服がなんだ、言ってたけど、まさか信じないよね」
恒一「じゃ、次行ってみようかな」
恒一「うーん」
恒一「……そろそろ本丸に行ってもいい頃合いかな?」
恒一「よし」
恒一「そうと決まれば…」
鳴「………」
恒一「やっぱり屋上に居たんだ」
鳴「榊原君…」
恒一「やぁ」
恒一「隣いい?」
鳴「うん」
恒一「……」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「…………榊原君…」
鳴「何か……話があるんじゃないの?」
鳴「居ないよ」
恒一「そう……」
恒一(眉一つ動かない……さすが見崎だ)
恒一「実は最近気になる人ができたんだ」
鳴「……」ピクッ
恒一「その娘はいつも物静かで」
恒一「でも何かミステリアスな空気を纏ってて」
恒一「一緒にいてさ気付いたんだ、自分がその娘に惚れてるな、っていうのが」
鳴「………」
鳴「ストップ」
恒一「え?」
鳴「女の子に嘘の告白なんて、あまり感心できないよ、榊原君」
恒一「ふふ…バレてたか…」
鳴「榊原君もバレるって分かってて言ったんでしょ?」
恒一「そうだね、見崎には敵わないよ」
鳴「それで?」
恒一「え?」
鳴「今日はその調子で一体何人たぶらかしたの?」
恒一「た、たぶらか…って」
鳴「冗談よ、エイプリルフールでしょ今日」
恒一「えっと…5人?いや6人くらいかな?」
鳴「そう……」
鳴「なら……急いだ方がいいよ」
鳴「もう、始まってるかもしれない」
恒一「…………え?」
恒一「なんだろう心なしか教室が騒がしい…」
鳴「………早くした方がいい」
恒一「う、うん……」
ガラッ
望月「三神先生!三神先生はどこ!?」
高林「す、スカートに」
王子「ブラウス…?」
勅使河原「お前やっぱり女子だったのか!!」
小椋「泉美!そのデカさの秘訣はなんだ!教えろ!いや揉ませろぉーーー!」
赤沢「ちょっと、由美何を……!」
綾野「やっぱり泉美、レズだったの…………?」
有田「え?泉美が?百合?」
松井「へぇ…」
金木「ふぅん…」
杉浦「誰をメチャクチャにするって?あぁ!?」
中尾「痛い!痛い!痛い!止めてお願い!」
鳴「ね?」
恒一「………どうして………こんな……!」
杉浦「っせぇーババァ!てめーは愛しの久保寺とよろしくしとけやぁぁぁ!!」
久保寺「な!」
三神「え!?」
恒一(なんだ、杉浦さんもしっかり騙されてたんだ…)
三神「……」ハッ
恒一「?」
恒一(え?玲子さん?こっち来る………)
三神「ち、違うのよ!恒一君!」
三神「私はあんなのとはそんな関係じゃないか!違うからね!」
恒一「えっ、ちょっと、あの」
杉浦「中尾ぉーーーー!」
中尾「ひぎぃぃぃぃい」
望月「あ!三神先生!見て!僕を見て!」ダッ
赤沢「や、やめっ、あっ」
小椋「分かった!揉めばいいんだな!そうなんだろ!えぇ!?」
有田「由美……なんだか盛った男の子みたい……」
綾野「大丈夫よ!泉美!私はそんな泉美も好きだから!」
松井「ふふ…」
金木「ふふ…」
三神「恒一君!恒一君!」
杉浦「誰を!メチャクチャに!するって!?あぁ!言ってみろ!オラァ!」
中尾「ウオアッーーーーー!!!」
_____
_______
_____
翌日
恒一「昨日は酷い目にあった…」
鳴「自業自得だと思うけど?」
恒一「まさかクラスの大半がエイプリルフールに気付いていなかったなんて」
恒一「東京に居た時とは大違いだよ」
鳴「そう…」
恒一「あの後皆に弁解するのに3時間はかかったんだよ?」
鳴「偉い偉い」ナデナデ
恒一「馬鹿にしてる?」
鳴「少し」
恒一「はぁ…」
鳴「冗談よ」
恒一「エイプリルフールは終わったよ…」
恒一「昨日をエイプリルフールってわかってたのって見崎と赤沢さんぐらいなんだし」
鳴「ついたよ、二回」
鳴「一回は霧果にね」
鳴「彼氏ができたって言った」
恒一「ははは、霧果さん、物凄く困惑しただろうな」
鳴「うん、持ってたナイフで手首切ろうとしたからすぐにバラしたけど」
恒一「で、もう一回は?誰に?」
鳴「…………」
鳴「………榊原君に」
恒一「え!?僕?」
恒一「いつ言ったの?全然気付かなかった」
鳴「知りたい?」
恒一「うん」
鳴「……秘密」
恒一「えぇ、ズルいよ見崎」
鳴「……そろそろ教室に戻らないと」
恒一「う、うん」
鳴「………」
鳴「……榊原君」
鳴「一つヒントをあげる」
恒一「!」
鳴「もしこの嘘が分かったら、私の二つの嘘は本当になる……かもしれない」
鳴「これがヒント」
鳴「じゃあ先、行くから」
恒一「み、見崎!」
鳴「……返事待ってるよ」ボソッ
そう言うと見崎は振り返ることなく急ぎ足で教室に戻って行った
そのまま追いかけることもできたけど僕はそうしなかった
見崎の白い顔が、少しだけ赤くなっていたのを見たからだ
見崎の嘘に気が付いたのは少し経ってからだった__
お わ り
良かった
次回作に期待
まさかこういう感じで終わるとは思わなかった
Entry ⇒ 2012.04.08 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
DAIGO「ここが夜見北中学かぁ~~~」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333472536/
鳴「…あなた、転校生よね?」
DAIGO「そうっスよ。つか屋上で何してんスか?」
鳴「…皆から何も聞いてないの?」
DAIGO「え?何をっスか?」
鳴「そっか…。ま、仕方ないよね」
DAIGO「ちょっと何すかぁ~、ガチ気になるじゃないっスかぁ」
DAIGO「なんすか勅使河原さん」
勅使河原「いない者の相手はよせ!」
DAIGO「??? ちょっと何言ってんのか意味わかんないっスね…」
勅使河原「ヤバイんだよ、それ!」
DAIGO「ヤバイんすか。うひゃ~」
勅使河原「いいから早くこっち来いって!」
DAIGO「あ…電波が…」
プー プー
勅使河原「何てマイペースな奴なんだ…」
鳴「…」
DAIGO「見てもいいっスか?」
鳴「…」
DAIGO「へぇ~、うわ~、ガチうめぇ~」
鳴「そう…」
DAIGO「これ、モデルとかいるんスか?」
鳴「…どうだろ。あとで、翼を生やす予定なの」
DAIGO「翼っスか!?うわぁ~ガチハンパないっスねそれ」
鳴「…」
風見「DAIGOくんはどこの高校に行くんだい?」
DAIGO「ん~…俺は東京に戻る予定っスよ。ミュージシャン目指してるんで」
勅使河原「お前、ほんと変わってんなぁ」
DAIGO「そんなに褒められると照れるっスね」
勅使河原「褒めてねぇんだが…」
赤沢「…その手があったか」
DAIGO「赤沢さんじゃないっスか。ウィッシュ☆」
赤沢「…」
鳴「…」
DAIGO「ん…?あれは眼帯少女…」
DAIGO「どうせ暇だし追跡でもするかぁ~」
DAIGO「どこまで行くんスかね…歩くの疲れた…」
DAIGO「ガチで膝がクラッシュしちゃいますわ~」
DAIGO「アレ?消えた?」
カランコロン
DAIGO「あ、どうも、DAIGOっス」
婆「おやお客さんかい?」
DAIGO「ウィッシュ」
婆「中学生かい。なら半額でいいよ」
DAIGO「えぇ~マジっスか?なんすかその価格破壊。クラッシャーっスねお婆ちゃん」
婆「他に客はいないから、ゆっくりしてお行き」
DAIGO「へぇ~貸切かぁ~、ラッキー」
DAIGO「ガチ怖ぇ……」
DAIGO「ん?」
DAIGO「この人形…眼帯少女?」
鳴「こんなところで、何してるの?」
DAIGO「うひゃあ!」
鳴「あ…ご、ごめんなさい…脅かすつもりは…」
DAIGO「んもぉ~、心臓止まるかと思ったじゃないっスかぁ~」
DAIGO「人が悪いっスよぉ、眼帯少女さん」
鳴「…その呼び方、嫌い」
DAIGO「じゃ鳴ちゃんでいいっスか?」
鳴「…う、うん」
鳴「それはね…」
DAIGO「おっと、いけね!帰らなきゃ」
鳴「…」
DAIGO「じゃ、また明日会いましょう、鳴ちゃん」
鳴「…」
DAIGO「いやぁ~、転校初日はハートビートバックバクだったけど…」
DAIGO「鳴ちゃんみたいな友達が出来てガチ良かったっスよ」
鳴「…何で私の家にあなたが迎えに来てるの?」
DAIGO「レディーをエスコートするのがジェントルマンの嗜みっスよぉ」
鳴「…そう」
DAIGO「んじゃ、一緒に登校しましょう」
鳴「…」
鳴「まぁ…そう思うよね」
DAIGO「えっ、違うんスか?」
鳴「…DAIGOくんも、私とは話さない方がいいよ」
DAIGO「えぇ~、そんなの嫌っスよ~。せっかく友達できたのに~」
鳴「気をつけた方が、いいよ?」
DAIGO「何をっすか?」
鳴「もう…始まってるかも知れない」
DAIGO「何がっすか?」
DAIGO「みんなぁ~!おはよぉ~!」
DAIGO「ほらほら鳴ちゃんも恥ずかしがってないでぇ」グイグイ
鳴「や、やめ…//」
赤沢「…」
勅使河原(おいおい、やばいって…)
DAIGO「おはよぉ~ワッ君。喘息は平気っすか?」
和久井「う、うん…」
DAIGO「やぁ王子くん。相変わらず王子くんは王子っスね」
王子「え…?」
DAIGO「…」ちらっ
DAIGO(鳴ちゃんどこ行ったんスか…心配だなぁ)
DAIGO「…」ガタッ
ガラガラッ
DAIGO「お~い、悲鳴の鳴ちゃ~ん」
鳴「ちょ、や、やめて//」
鳴「…」プイッ
DAIGO「怒んないでくださいよぉ~」
DAIGO「つーか、途中で抜け出していいんスか?」
鳴「いいの、私は」
DAIGO「いいわけないじゃないっスかぁ~。しかも何で先生も無反応なんスか」
鳴「…皆には、見えてないとしたら…?」
DAIGO「え?何がっスか?」
鳴「…私が。」
DAIGO「えぇ~?」
鳴「…見えてるのは、あなただけ。…だとしたら?」ニヤッ
DAIGO「鳴ちゃん独り占めじゃないっスか」
鳴「…」
DAIGOはマジで言いそう
桜木「…」タタタッ
DAIGO「おやぁ~。委員長さん、何急いでるんスか?」
桜木「!」ダッ
DAIGO「えぇ~?人の顔見るなり逃げるなんて、なんて失礼な…」
鳴「…私を見て逃げたのよ」
DAIGO「…なんすかソレ。余計許せないっスね…」
DAIGO「ちょっとガチ、ガツンと説教して来ますよ」
鳴「あ、ちょっと…」
DAIGO「鳴ちゃん、俺は君の味方っスから!」タタタッ
DAIGO「コラ桜木さ~ん!待ちなさ~い!」
桜木「DAIGOくん?……きゃあっ!」ズルッ
DAIGO「! 危ない!!」ガシッ
桜木(DAIGOくんが腕掴んでくれて助かった…)
DAIGO「ったく」グイッ
桜木「あっ//」
DAIGO「駄目じゃないっスかぁ、廊下を走っちゃ」
この男、現象まで阻止出来るのかよwww
桜木「そ、それは…」
桜木「…駄目なんです。ごめんなさい」
DAIGO「…何か事情がありそうっスね」
桜木「…」
DAIGO「わかりました、もう桜木さんに追求はしないっスよ」
桜木「DAIGOくん…」
DAIGO「ウィッシュ☆」
桜木「え」
DAIGO「え、じゃくて桜木さんも一緒に、ウィッシュ☆」
桜木「うぃ…ウィッシュ☆//」
DAIGO「病院かぁ。うわぁ、かったりぃ~」
DAIGO「ま、行くか」
DAIGO「あっ!沙苗ちゃ~ん」
沙苗「DAIGOくん?」
沙苗「うん。夜勤の引継ぎしてからね」
DAIGO「マジっすかぁ?それはお疲れ様でした」
沙苗「ま、仕事だからね」
DAIGO「じゃあ一緒にメシでもどうっスか?」
沙苗「うん、いいよ」
DAIGO「じゃあ俺奢りますよ」
さすがDAIGOさんやで
DAIGO「ちょっと聞いてくださいよぉ、沙苗ちゃん」
沙苗「ん?」
DAIGO「うちのクラス、何か変なんスよ~」
沙苗「変って?」
DAIGO「鳴ちゃんって子がいるんスけど、どうも皆その子の事怖がってるっつうか…」
沙苗「へぇ~。それでDAIGOくんはその鳴ちゃんの事が好きなんだ?」
DAIGO「はい。ガチ好きっス」
DAIGO「それで調べたところ、夜見北の3年3組にはある現象が毎年起こるっぽいんスよぉ」
沙苗「ふんふん」
DAIGO「何か知ってます?」
沙苗「私は南中だったし…。そう言えば、DAIGOくんて私の弟と同じクラスよね」
DAIGO「えっ?沙苗ちゃん弟なんていたんスか?」
沙苗「ほら、バスケ部の水野猛」
DAIGO「あぁ~猛かぁ~」
沙苗「とにかく、何が起きてもおかしくないし…お互い気をつけましょう」
DAIGO「そうっスね」
DAIGO「なんだぁ~?赤沢さんから呼び出し食らったぞぉ~?」
赤沢「DAIGOくん」
DAIGO「やあ赤沢さん。それに勅使河原くん」
勅使河原「…DAIGO。来月教えるって約束したけど…悪い、やっぱあれ無しな」
DAIGO「えぇ~?」
赤沢「DAIGOくん。これは私からの…いえ、クラス全員からのお願いよ」
DAIGO「えぇ~?全員からのお願いっスか?参ったなぁ~」
DAIGO「ま、それはそれとして、『いない者の相手はよせ』って何スか?」
勅使河原「うっ…」
赤沢「あんた…!」
DAIGO「あ、電話だ」
DAIGO「なんすか沙苗ちゃん」
沙苗「あ、DAIGOくん?この前言ってた鳴ちゃんなんだけど…」
DAIGO「はい」テクテク
赤沢「ちょ、ちょっとDAIGOくん…?どこに行くのよ…」
DAIGO「あ、ちょっと病院まで」
勅使河原「どんだけマイペースなんだよ…」
DAIGO「あ、沙苗ちゃん。今そっちに向かってるんで、説明続けてください」
沙苗「へ?う、うん…」
DAIGO「あ、病院着いたんで一旦切りますね。今どこにいるんスか?」
沙苗「屋上だけど…?」
DAIGO「屋上かぁ~。鳴ちゃんといい、みんな屋上好きなんスねぇ」
DAIGO「ま、いいや。今そっちマッハで行くんで」
DAIGO「エレベーターに乗った方がいいよなぁ」
DAIGO「…と思ったけど運動不足だし、階段で行きますかぁ~」トコトコ
沙苗「あ、DAIGOくん」
DAIGO「階段で来たんスけど、ガチでHGGっスよ~」
沙苗「HGG…?」
DAIGO「膝ガクガクって意味っス」
沙苗「そ、そう…ご苦労様…」
沙苗「…って言うか何で病院に来たの?」
DAIGO「あれぇ~?何でだっけぇ~?」
沙苗「はは…とりあえず、下まで行こうか?」
DAIGO「あ、それいい提案っスね」
沙苗「エレベーターで行きましょう」
DAIGO「…何か嫌な予感がするなぁ~」
沙苗「へ?」
DAIGO「見た感じ、このエレベーターかなり古いっスよね」
DAIGO「クラッシュしてからじゃ遅いんで、安全に階段で降りましょう沙苗ちゃん」
沙苗「そ、そうね」
DAIGO「あとで院長にでも、エレベーターの点検するように頼んどいてもらっていいっスか?」
沙苗「わ、わかった」
DAIGO「あ、いけね。ガチ忘れてた」
沙苗「ったく…。まぁDAIGOくんらしいっちゃらしいけど」
DAIGO「いやぁ褒めないで下さいよぉ//」
DAIGO「あ、そうだ。沙苗ちゃんにプレゼント」
沙苗「えっ//」
DAIGO「録音MDなんスけど、今クラスの奴ら…川堀と中尾とバンド組んでるんスけど」
DAIGO「これはその新曲が入ってるんで」
沙苗「あ、ありがと…」
DAIGO「んじゃ俺はこれで。ウィッシュ☆」
沙苗「うぃ、ウィッシュ☆」
DAIGO「黒ひ薔薇のつぼみぃ~♪黒ひ薔薇のつぼみぃ~♪」
綾野「おっ!お仲間はっけーん!」
DAIGO「綾野さんじゃないっスか」
綾野「DAIGOっちゃんもズル休み?」
DAIGO「病院の帰りっスよ。あ…もうこんな時間か~。じゃもう学校行っても意味ないなぁ」
綾野「はは…DAIGOっちゃんは呑気だねぇ~」
DAIGO「やめてくださいよマジ照れますって//」
綾野「きゃっ…!」
DAIGO「うわぁっ」
DAIGO「! 綾野さん危ない!」ガバッ
綾野「えっ//」
ガシャンッ パリーンッ
DAIGO「ふぅ~MGG」
綾野「MGG?」
DAIGO「マジギリギリって意味っス」
綾野「DAIGOっちゃん…//」
赤沢「DAIGOくん、ちょっといいかしら?」
DAIGO「なんすか?」
赤沢「…先に謝っておくわ。ごめんなさい」ペコッ
DAIGO「えっ?何で謝るんスか?」
DAIGO「あっ!俺の葡萄パン食ったの赤沢さんだったんスね!?」
赤沢「…違うわ」
DAIGO「マジっスか」
赤沢「とにかく…。クラスのためなの…許して…」
DAIGO「じゃあ誰が俺の葡萄パンを……」
DAIGO「あれぇ~?誰もいないぞぉ~?」
DAIGO「…かくれんぼかなぁ?」
久保寺「…DAIGOくん」
DAIGO「あ、先生」
久保寺「くれぐれもクラスの決め事は守るように」
DAIGO「ウィッシュ」
久保寺「…イラッ」
ガラッ
DAIGO「おはよぉ~」
DAIGO「あれぇ~?皆お揃いで何してんスか?」
久保寺「高林くんのご冥福を、心よりお祈りしましょう」
DAIGO「えっ!高林さん死んだんスか!?」
DAIGO「ワッ君、何があったんスか」ツンツン
和久井「…」
DAIGO「おーい」ツンツン
和久井「…」
DAIGO「あれ…イジメ?」シュン
望月「…」ガタッ
DAIGO「もっちー…?」
DAIGO「勅使河原くんに電話だ」ピッポッパッ
DAIGO「あっれぇ~?出ないぞぉ~?」
勅使河原「…」
DAIGO「あっ、勅使河原く~ん」
勅使河原「…すまねぇ」
DAIGO「すまねぇ…って……あっ!葡萄パン盗んだの勅使河原くんなんスね?」
勅使河原「盗んどらんわい!…っていかんいかんっ」ササッ
DAIGO「何だよ皆ぁ~、ノリ悪いなぁ~」
DAIGO(そうか…俺も『いない者』に……それしか考えられないよな)
DAIGO「…」
DAIGO「……」
DAIGO「…ってことは鳴ちゃんと2人でラブソングを奏でられるって事かぁ!!」
杉浦「」ビクッ
DAIGO「そうと決まれば鳴ちゃんの家にガチダッシュ!!」
ガラッ ピシャッ
鳴「DAIGOくん。どうしたの?」
DAIGO「聞いてよぉ~、俺もいない者になっちゃったんスよぉ~」
鳴「…そう。なるほどね…そうしたのか」
DAIGO「いやぁ~良かったっスよぉ」
鳴「え?良いの?」
DAIGO「これで鳴ちゃんと心置きなく遊べるじゃないっスか!」
鳴「よ、良かったね…」
DAIGO「早速、俺とヴァンガろうぜ☆」
鳴「ヴァンガりません」
DAIGO「え?いいんスか?」
鳴「…せっかくだし、ね…」
DAIGO「うわぁ~ガチで感激っスよ!」
鳴「紅茶、飲む?」
DAIGO「それナイスチョイスじゃないっスか、鳴ちゃん」
・
・
DAIGO「へぇ~。おまじないかぁ~」
鳴「うん」
DAIGO「机に書いてある死者は誰?って言うのも、鳴ちゃんが書いたんスか?」
鳴「そう」
DAIGO「そんなの書いてないで、授業に集中しなきゃダメっスよ鳴ちゃん」
鳴「…まあね」
霧果「あら、お客さん?」
DAIGO「あ、どうもお母さん!鳴ちゃんの親友をやらせてもらってます、DAIGOです」
霧果「まあ…良かったわね、鳴」
鳴「…親友じゃない」
霧果「鳴、そんな事言っちゃダメよ?DAIGOくんが可哀相でしょ」
DAIGO「いいんスよお母さん。鳴ちゃんは恥ずかしいんスよ」
鳴「…」
DAIGO「あ、そろそろ帰るか」
霧果「鳴、見送りしてあげなさい」
鳴「…そう」
鳴「DAIGOくん」
DAIGO「はい」
鳴「…見せて、あげようか?」
DAIGO「何をっスか?」
鳴「眼帯の下…見せてあげようか?」
DAIGO「えぇ~?マジいいんスか?ついに禁断のベールを脱ぐんスか?」
鳴「…」サッ
DAIGO「…綺麗な眼してるじゃないっスか。…何で隠すんスか?」
鳴「…人形の眼なの、これ」
鳴「…」
DAIGO「でも、本当に綺麗だと思いますよ。それは、俺の心からの本音です」
鳴「…//」
DAIGO「お見送りありがとう、鳴ちゃん。気をつけて帰って下さいね?」
鳴「うん…」
鳴「これから、よろしくね……DAIGOくん」
DAIGO「ウィッシュ☆」
鳴「うぃ、ウィッシュ…//」
ガラッ
久保寺「……」
赤沢「…?」
久保寺「クラスのために頑張って来ましたが、私はもう…限界です」
DAIGO「先生ぇー!どうしたんスか?」
DAIGO「って俺今いない者だった」
赤沢「…」
久保寺「うぅぅぅうえいぃぃいやぁぁぁぁぁあああ!!!」
赤沢「!?」
DAIGO「あ、包丁」
DAIGO「どうしたんスか先生!ロックにでも目覚めたんスか?」
久保寺「わぁぁぁぁあおやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
DAIGO「とにかくその包丁を置いて下さいよぉ~」
ブシュッ!
久保寺「ぐぎゃ…」
プシャアァァァァ!
綾野「い…いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
DAIGO「なんてこった」
千曳「三神先生、救急車を!」
三神「は、はい…」
DAIGO「うわぁ…こりゃガチでグロいなぁ…」
千曳「こらこら、君も早く教室から出なさい」
DAIGO「何すかアンタ」
千曳「千曳だよ」
DAIGO「千曳って何スか?」
千曳「私の名前だよ」イライラ
千曳「いいから早く出なさい!」
DAIGO「じゃ、鳴ちゃん、行こう」
鳴「…あったでしょうね」
赤沢「…」
DAIGO「ん?」
赤沢「いない者を解除するわ」
DAIGO「マジっスか。何でですか?まぁ、女は移り気って言うしなぁ~」
勅使河原「しょうがなかったんだよ…許せDAIGO。俺だって心が痛んでたんだぜ?」
DAIGO「それは分かってますけどぉ…」
ガチャッ
赤沢「あなた達のせいよ」
DAIGO「…そうっスよね。自分でも分かってます…反省しなきゃダメっスね」シュン
赤沢「あ、いや…冗談よ冗談!」アセアセ
赤沢「ほら、私にだって責任があるわけだし、無能の謗りを受けても仕方ないって言うか…」
DAIGO「いや、俺のせいっスよ赤沢さん」
赤沢「DAIGOくん…あなたのせいじゃないから…ね?」
DAIGO「イノヤぁ?場所は分かりますけどぉ…」
勅使河原『んだよ…。あっ!もしかして鳴ちゃんとデートか?』
DAIGO「えぇ~?何で分かったんスか勅使河原くん』
勅使河原『ならさ、彼女も連れて来いよ。…クラスのことでもあるしな』
DAIGO「クラスのこと?今度やる合唱コンクールのことっスか?」
勅使河原『違うよ』
DAIGO「俺はカリブ夢の旅がいいなぁ~。カーリブにねーむるぅ夢ぇ~たち~♪」
勅使河原『だから違うっつんてんだろ!歌うな!いいから早く来い!』
DAIGO「勅使河原くんのそう言う強引なところ、嫌いじゃないっスよ」
DAIGO「ここがイノヤかぁ~。へぇ~、なかなかシャレてんなぁ~」
赤沢「DAIGOくん、こっちよ」
DAIGO「あ、対策係の泉美ちゃんじゃないっスか。何してんスか」
赤沢「い、泉美ちゃ…!?……いいからここに座りなさいよ」
DAIGO「じゃ、失礼しちゃいますね。よいしょっ」
DAIGO「泉美ちゃんも勅使河原くんに呼ばれたんスか?」
赤沢「ええ。クラスのことって言われてね…」
DAIGO「合唱コンクールで何歌うか決めるみたいっスよ」
赤沢「えっ?そんなこと?」
赤沢「ええ、クラスメイトのDAIGOくんです」
DAIGO「あ、DAIGOっス」
望月姉「じゃあ優矢くんのお友達ね。いつも優矢くんからは聞いてますよ?」
DAIGO「なんすか優矢って」
赤沢「望月くんの名前よ」
DAIGO「へぇ~、もっちーの名前って優矢って言うんスね」
DAIGO「えぇ~と…」
赤沢「私と同じものを」
望月姉「あら…。かしこまりました」
DAIGO「ちょっと、何勝手に人の注文決めてんスか~」
赤沢「ご、ごめんなさい…」
DAIGO「ま、いいや。泉美ちゃんなら許してあげますよ」
DAIGO「で、何飲んでるんスか?」
赤沢「ハワイコナのエクストラファンシーよ」
DAIGO「なんスか、そのハワイなんちゃらって。かっけぇ~」
赤沢「ここのコーヒーは本物よ」
DAIGO「ドヤ顔で腕組んじゃって、泉美ちゃんカワイイっスね」
赤沢「//」
DAIGO「これがハワイなんちゃらかぁ~」
赤沢「騙されたと思って飲んでみて?」
DAIGO「ん…苦いけど…ガチあめぇ~。なんスかこれ、メッチャ美味いじゃないっスか」
赤沢「気に入ってもらえて嬉しいわ」
DAIGO「…にしても、結局死者って誰なんスかね?気になって夜も寝てますよぉ」
赤沢「…あなたが死者だったら?」
DAIGO「え…?」
DAIGO「えぇ~!?マジっすかぁ~?」
DAIGO「じゃあ泉美ちゃんの背後霊になっちゃおうかなぁ~」
赤沢「な、何言ってんのよ//」
DAIGO「だって俺が死者とか言うからぁ~」
赤沢「嘘よ嘘。私も最初は疑ったわ。…でもね」スッ
DAIGO「なんすか」
赤沢「握手」
DAIGO「ついに俺も握手を求められるまで来たのかぁ~!バンド組んでて良かったぁ~!」
赤沢「……早くして」
赤沢「…やっぱり」
DAIGO「なんすか」
赤沢「聞いたんだけど、死者の手は冷たいらしいの。でもDAIGOくんの手はあたたかい」
DAIGO「へぇー」
赤沢「それに…やっぱりDAIGOくんとは前に会ったことがある」
DAIGO「えっ?そうなんスか?」
赤沢「手がね、体が覚えてるの」
DAIGO「前世っスかね?」
勅使河原「ういーっす」
DAIGO「ウィッシュ☆」
赤沢「…」ガタッ
勅使河原「え…俺ってそんなに嫌われてる?」
赤沢「直接言われたい?」
DAIGO「俺はガワラさんのこと好きっスよ」
勅使河原「何のフォローにもなってねぇよ…」
DAIGO「それじゃあ合唱の曲決めましょう」
赤沢「私は心の瞳を推すわ」
勅使河原「だから違うっつの」
・
・
DAIGO「へぇ~。じゃ、その松永って人に話を聞けばいいんスね?」
勅使河原「でもどこにいるのかも分からないしな…」
赤沢「DAIGOくん、あなたの近くに松永さんの同級生がいるんじゃない?」
DAIGO「えっ?…あぁ~いますねぇ~」
望月「何とか松永さんに話を聞けそうだね」
DAIGO「じゃあ合唱の曲決めましょう」
勅使河原「それはもうカリブでいいよ」
DAIGO「え?いいんスか?おっしゃ~、ラッキー」
DAIGO「海が俺を待ってると思うと、ガチでソワソワしちゃうなぁ~」ソワソワ
勅使河原「おっす」
望月「どうも」
DAIGO「ガワラさん、どうしたんスかその荷物」
勅使河原「ちょっとな」
ブォォォ…
赤沢「おはよう」
DAIGO「うひゃ~、高級車じゃないっスか泉美ちゃん」
杉浦「大丈夫?顔色悪いけど…」
DAIGO「背中さすってあげますよJUNTA」
中尾「わ、悪ぃな」
DAIGO「何言ってんスか、同じバンドの仲間なんだから当たり前でしょ~」
赤沢「勅使河原、私の車に乗って」
勅使河原「お、おう//」
赤沢「…」
勅使河原「えっ?」
赤沢「悪い?」
DAIGO「いや、悪くはないっスけどぉ」
怜子「……」(タンクローリー…不安ね)
望月「…」(何も起こらなければ良いけど…)
赤沢「……」
DAIGO「zzz」
DAIGO「むにゃ…? えっ?出たんスか?すげぇ~」
怜子「ったくチンタラ右側走らないでくれる?」
望月「ひっ…」
赤沢「人は見かけによらずってところかしらね」
DAIGO「泉美ちゃんは見かけ通りって感じっスよね」
赤沢「ふ~ん?私ってどんな感じなの?」
DAIGO「どんなも何も、ガチ可愛いっスよ」
赤沢「ば、ばか//」
勅使河原「おっ!さっすがDAIGO!わかってんなぁ!」
杉浦「市外だから災厄も及ばないはずだしね」
DAIGO「…ん?」
鳴(ヒトデつつくの楽しいなぁ…)
DAIGO「鳴ちゃん…?」
鳴「DAIGO…くん…?」
杉浦「う、うん…すごいすごい」
DAIGO「ん?わぁ~っ!シャチがぁ」
ザップーン
赤沢「ふふっ//」
DAIGO「んもぉ~、マジびびったじゃないっスかぁ~」
DAIGO「鳴ちゃん何してんすか」
鳴「…砂で山を、ね…」
DAIGO「いいじゃないっスかぁ、俺にも手伝わせてくださいよぉ~」
鳴「そう」
DAIGO「じゃ、夜になったら遊びに行っちゃいますよ」
鳴「…来なくていい」
DAIGO「それは残念っスね……でも」
鳴「?」
DAIGO「鳴ちゃんはそれでいいっスよ。ガードが堅いところも、俺は好きっスから」
鳴「…//」
松永「君は…?」
DAIGO「DAIGOっス」
松永「そうか」
松永「確か…教室に何か残したはずなんだが…」
DAIGO「教室に?」
ビゥウウウッ!
杉浦「あっ、ボールが…」
中尾「まかせろー」
中尾「そ、そうか?なら頼むDAIGO」
DAIGO「うおおっ」バシャバシャ
勅使河原「は、速い…」
DAIGO「取って来ました、多佳子ちゃん」
杉浦「あ、ありがとう」
中尾「何か頭痛い…」
DAIGO「怜子さぁ~ん、救急車を!ガチマッハで来るように!」
怜子「わかったわ」
中尾「すまねぇな、DAIGO」
DAIGO「何言ってんスか。JUNTAのいないBREAKERZなんてBREAKERZじゃないっスよ」
中尾「DAIGO…」
勅使河原「教室に…?」
DAIGO「松永って人の話によると、そうみたいっスね」
勅使河原「じゃあ早速、赤沢に連絡して…」
DAIGO「いや、泉美ちゃんには内緒にしておきましょう」
DAIGO「余計な心配かけたくないっスから」
勅使河原「DAIGO…」
望月「そうだね、僕らだけで探しに行こう」
綾野「おーい、DAIGOっちゃんにてっしー!」
DAIGO「綾野さんにオグオグじゃないっスか」
小椋「帰宅部のエースと軽音部の部長が、揃ってどうしたの?」
勅使河原「2人こそ何してたんだよ?」
綾野「千曳先生に用事があってね…」
小椋「…」
DAIGO「千曳…?あぁ~、あの胡散臭い人かぁ」
綾野「あははっ、あれでも演劇部の顧問なんだよ?」
小椋「演技してるとかっこよく見えるから不思議」
DAIGO「マジっスか?今度見せてもらおうかなぁ」
勅使河原「そ、それは……おい」
DAIGO「実はっスね…。災厄を止める手がかりが旧校舎にあるかも知れないんスよ」
綾野「え…?」
小椋「うそ…ガチ?」
DAIGO「ガチガチのガチっすよオグオグ」
勅使河原「お前らも来るか?」
綾野「…いや、私たちは…」
小椋「…遠慮しておくよ」
DAIGO「そうっスかぁ。じゃあ2人とも気をつけて帰ってください」
小椋「了解ウィッシュ☆」
DAIGO「…」
勅使河原「どうした?」
DAIGO「…なぁ~んか引っかかるんスよねぇ…」
勅使河原「何が?」
DAIGO「すみませんガワラさん!先に行っててください!」
勅使河原「お、おい!…ったく…」
DAIGO「あれぇ~?道に迷ったぞぉ~?」
DAIGO「よく考えたら俺、綾野さんたちの家とか知らないやぁ…」ポリポリ
DAIGO「…ん?」
DAIGO「お~い、そこのオジサン!」
運転手「何だ?」
DAIGO「この辺に小椋さんの家ないっスか?」
運転手「知らんがな」
DAIGO「え、マジっスか」
DAIGO「あ、オジサン、ちゃんとサイドブレーキかけなきゃ危ないんじゃないっスか?コレ」
運転手「おお、危ねぇ危ねぇ忘れてたっ」
DAIGO「あっ!」
綾野「へ?」
DAIGO「探しましたよぉ綾野さ~ん」
綾野「えっ?な、何で…?」
DAIGO「綾野さん、どこに行くんスか」
綾野「…夜見山から出るの。…ごめん、DAIGOっちゃん」
DAIGO「…ズルイっスよ」
綾野「え……?」
DAIGO「転校生の俺がクラスに打ち解けられたのは、綾野さんのおかげなんスよ?」
DAIGO「まだ碌に恩返しもしてないのに…勝手に行くなんて俺、嫌っス!」
綾野「DAIGOっちゃん…//」
綾野「でも…」
DAIGO「守るって約束しますから…俺の命にかけてでも」
綾野「わかった…私どこにも行かない//」
DAIGO「あ、旧校舎行かなきゃ」
DAIGO「バイバウィッシュ☆」
綾野「ば、ばいばい//」
綾野「やっぱ引っ越すのはやめる」
両親「「えっ」」
ガラッ
DAIGO「いやぁ~遅れてガチごめんなさい」
勅使河原「お、おう」
望月「…」
鳴「へぇ…DAIGOくんまで?3人で何しようとしてるの?」
DAIGO「あちゃ~、そうなっちゃいますぅ?」
勅使河原「すまんDAIGO、見崎に見つかっちまってさ」
DAIGO「ま、いいや。じゃ4人で探しに行きましょう」
鳴「空気が悪いわね…窓開けましょう」
DAIGO「危ないっスよ鳴ちゃん」
ピシッ パリーンッ
DAIGO「ほらぁ」
鳴「…」
DAIGO「可愛い顔に傷がついたらどうするんスかぁ~」
鳴「そう言うの、やめて//」
DAIGO「あれぇ~?何か掃除用具入れのロッカーに何かあるぞぉ~?」
鳴「…」
勅使河原「うっしゃ!ビンゴ!」
DAIGO「テープ?デモテープっスか?もしかして松永さんもロックやってたんスかね?」
鳴「いいから放送室に行きましょう」
DAIGO「なるほどぉ~あそこなら機材も揃ってますもんねぇ」
DAIGO「鳴ちゃんあったまいい~!」
鳴「//」
松永『…それで、皆で合宿に行くことにしたんだ』
DAIGO「なんだよぉ~。デモテープじゃないのかぁ~」
松永『それで俺たちは夜見山神社にお参りに行ったんだが…』
DAIGO「声若ぇ~。でも今ではすっかりオッサンだけどさぁ~」
松永『うっさい!ほっとけ!』
松永『…それでその帰り、災厄はまた起こったんだ…』
勅使河原「…ゴクッ」
鳴「…」
DAIGO「zzz」
カツカツ…
望月「! 誰か来た!」
勅使河原「見つかるとやべぇ!」ガシャッ
ガチャッ
先生「ん?」
DAIGO「あ、いけねっ」
先生「こんな所で何してるんだお前は!」
DAIGO「いやぁ…何でですかね?そこに放送室があったからじゃないっスか?」
先生「ったくDAIGOは…。早く帰れよ?」
DAIGO「ウィッシュ☆」
DAIGO「え、俺は何もしてないっスよ?」
望月「あっ、勅使河原くん、テープ!」
勅使河原「げっ!」
DAIGO「んもぉ~、何おちゃめな事してんスかてっしー」
勅使河原「わ、悪い…」
鳴「ワカメ」
DAIGO「あ、確かにワカメのお味噌汁のみたい気分っスよね」
望月「仕方ない…僕が直してみるよ」
勅使河原「えっ、お前できんのか?」
望月「うん、家に帰れば道具とかがあるからね」
DAIGO「パネぇ~」
???「いてっ」
赤沢「あっ、ごめんなさい!」
赤沢「わっ…わわっ…」
ズテンッ
赤沢(いてて…)
DAIGO「大丈夫っスか?DAIGOっス、よろしくウィッシュ☆」
赤沢「うぃ…ウィッシュ☆」
~~~~~~~~~~
赤沢「ハッ…」
望月「うん」
DAIGO「おぉ~、もっちーいい子いい子」
望月「も、もぉ…子供扱いやめてよ//」
望月「そうだ、せっかくだし、皆で記念撮影しようよ」
勅使河原「じゃあ俺が撮ってやるよ」
勅使河原「よーし準備はいいかー?」
DAIGO「それじゃあ皆さん、ご一緒に」
全員「「「ウィッシュ☆」」」
カシャッ
DAIGO「…ん?」
赤沢「…」サッ
DAIGO「ちょっとぉ~、赤沢さん今、俺のこと見てたっしょ~?」
赤沢「み、見てないわよ」
DAIGO「いや、見てたじゃないっスかぁ~」
赤沢「み、見てたわよ!悪い!?」
DAIGO「えぇ~?何で開き直ってんのぉ~?」
望月「うん!」
DAIGO「うわぁ~ワクワクして来たぁ~。俺の心がワクワクワッ君だぁ」
勅使河原「シッ、静かにしてろDAIGO!」
松永『死者を死に返せ…』
望月「死者を死に…」
勅使河原「返す…?」
鳴「…」
望月「…」
DAIGO「クラスメイトを、殺せるんスか…?」
勅使河原「それは…」
DAIGO「こんなの間違ってる…」
DAIGO「そうでしょ?おじいちゃん……」
望月「DAIGOくんのお爺さんって竹下元首相なんだっけ?」
DAIGO「そうなんすよ。消費税導入の時はクラスからイジメられたのもいい思い出っスねぇ」
DAIGO「うわぁ~、何だこりゃ~。ガチうめぇ~」バクバク
鳴「DAIGOくん、口元にソースついてるよ?」フキフキ
DAIGO「サンキュー鳴ちゃん」
赤沢「…」
小椋「…」
赤沢「先生、ちょうどいい機会なんで、いいですか?」
三神「え?あ…そ、そうね。どうぞ、赤沢さん」
DAIGO「え、泉美ちゃん黒い薔薇のつぼみでも歌う気っスか?」
赤沢「歌わないわよっ!」
DAIGO「じゃ、何歌うんスか」
赤沢「何も歌わないわよっ!」
赤沢「まず、対策係として責任を果たせなかったことを謝ります」ペコッ
DAIGO「……そんな事ないっスよ!!」ドンッ
赤沢「え…?」
鳴「DAIGOくん…?」
DAIGO「何で…何で泉美ちゃんはそうやって、いつも自分を責めるんスか!!」
勅使河原「DAIGO…」
DAIGO「泉美ちゃんは対策係として立派にやってたじゃないっスか!」
DAIGO「それを責める人間なんて誰もいないっスよ!もしいたら…そいつは俺がぶっ飛ばします!!」
杉浦「…」ウンウン
小椋「…」ウンウン
DAIGO「俺、知ってるんスよ…?」
DAIGO「泉美ちゃんが、皆には隠れて千曳さんのところで色々調べてること…」
杉浦「泉美…」
赤沢「……」
DAIGO「そんな誰よりもクラスの無事を祈ってる泉美ちゃんを、俺はガチでリスペクトしてる!」
DAIGO「だから…だから謝る必要なんてねぇよ!!」バンッ
赤沢「DAIGOくん…//」
ガシャンッ
風見「お、おい、和久井!?」
和久井「ヒィー…ヒィー…」
DAIGO「!?」
和久井「ヒィー…ヒィー…」
DAIGO「そうか…ワッ君は喘息を…」
千曳「吸引機は?」
風見「これです」
千曳「…空なのか」
DAIGO「えぇ~?ワッ君危うしの巻ってことっスか?」
千曳「代えの吸引機は?」
DAIGO「あ、そういや俺のポケットに…」ゴソゴソ
DAIGO「あった」
DAIGO「いやぁ~、うちの姉ちゃん心配性で持たされたんスよぉ。別に喘息持ちじゃないのに」
千曳「そうだったのかい…」
和久井「ありがとう、DAIGOくん。助かったよ」
DAIGO「いいっスよ礼なんて」
鳴「DAIGOくん」
DAIGO「なんすか」
鳴「あとで…私の部屋に来てくれる…?」
DAIGO「え?それ期待しちゃっていいんスか!?」
鳴「…写真見たいから」
DAIGO「ですよねぇ…」シュン
鳴「そう…死者が誰なのか分かる?」
DAIGO「そりゃあ…他の人とは明らかに違いますからねぇ~。なんつーかガチ気味悪いっス」
鳴「そう…」
DAIGO「あれ?鳴ちゃん眼帯外しちゃってどうしたんスか?」
DAIGO「あ、痒いんスね?掻いてあげますよ鳴ちゃん」カキカキ
鳴「…痒くない」
DAIGO「ご、ごめんね鳴ちゃん、俺てっきり…」
鳴「…気にしなくていいよ」
鳴「DAIGOくんのそう言うところ…嫌いじゃない」
DAIGO「鳴ちゃん…」
鳴「そうよ」
DAIGO「えっ、つまり…どう言うことっスか??」
鳴「他の人とは違う…死者にしかない色が見えるの」
DAIGO「???」
DAIGO「ま、いいや。ってことは、鳴ちゃんはもう誰が死者なのか知ってるんスか?」
鳴「それは…」
DAIGO「死者はこの合宿に…来てるんスか…?」
鳴「…」コクッ
DAIGO「うひゃ~、なんスかそれ。チャンスじゃないっスか」
勅使河原「DAIGO!俺、やっちゃったかも!」
DAIGO「なんすか」
勅使河原「どうしよう…俺…俺…」
DAIGO「…分かってますよぉ。俺の葡萄パン盗んだの、てっしーっスよね?」
DAIGO「俺は気付いてましたよ。でも、もう気にしなくていいっスよ。また買えばいいし」
勅使河原「ああ、すまんDAIGO…。ってそうじゃねぇよ!」
DAIGO「じゃ、なんすか」
勅使河原「俺、風見を殺しちゃったかも…」
DAIGO「えぇ~?何で殺しちゃうんスかぁ~」
勅使河原「二階から突き落としちまった…!」
DAIGO「突き落としちゃダメでしょ~、何やってんのぉ~」
勅使河原「す、すまん…」
DAIGO「でも2階じゃ死んでない可能性もあるなぁ~」
鳴「そうね…」
DAIGO「よぉし!風見くん捜索隊、出発だぁ!」
勅使河原「お、おう」
DAIGO「ちょっと見てくるか」トコトコ
ガシッ
DAIGO「ひゃあ!」
前島「う…ううっ…」
DAIGO「マエジマン!どうしたんスかぁ!?血だらけじゃないっスか」
前島「調理場には行かない方がいい…管理人が……」
DAIGO「なんすか、管理人がどうしたんスか」
DAIGO「ま、いいや。見てくるわ」
前島(行くなっつってんのに…)
DAIGO「!?」
DAIGO「…こりゃ悲惨だわぁ~。ありえないわぁ~」
赤沢「恒一くん…?どうしたの?」
DAIGO「やあ、泉美ちゃん」
勅使河原「おいDAIGO!どうしたんだよ!」
DAIGO「や、なんかぁ~、調理場が燃えてるんスよぉ~」
赤沢「火事!?」
DAIGO「あとマエジマンが刺されたみたいでぇ」
勅使河原「おいおいマジかよ…!大丈夫か前島!」
DAIGO「刺されてるんだから大丈夫なわけないっしょ~」
DAIGO「あれぇ~?この声は確か多佳子ちゃんの声っスよね?」
赤沢「多佳子…!」
赤沢「勅使河原!前島くんをお願い!」
勅使河原「お、おう」
赤沢「多佳子?…いない…」
DAIGO「あ、ベッドにケチャップがぶち撒けられてる」
DAIGO「さてはこっそりホットドッグ食べたなぁ~」
鳴「これは血よ、DAIGOくん」
DAIGO「えぇ~?怖い」
あの部屋で管理人とヴァンガードファイトしたからどっちかの血じゃね
DAIGO「えぇ~?何やってんのぉ~もっちぃ~!」
赤沢「ごめんなさい、私が無理に頼んだのよ」
赤沢「とにかく…多佳子を探さなきゃ」
DAIGO「よぉし!多佳子ちゃん捜索隊、出発だぁ!」
DAIGO「…あれぇ~?何かさっき同じようなことを……」
DAIGO「あぁ~!風見くんの事忘れてたぁ~」
DAIGO「ま、いいか。今は多佳子ちゃんを探そう」
鳴「そうね」
杉浦「…」
赤沢「多佳子!良かった!生きてたのね…」
杉浦「泉美をおいて死ねないわよ。泉美には私がいないとね…」
DAIGO「ちょっとぉ~、その中に俺も混ぜてくださいよぉ~」
杉浦「…」
DAIGO「どうしたんスか」
杉浦「死者を、死にぃぃぃぃぃ!!」
赤沢「きゃあっ!」
鳴「!」
DAIGO「ちょっと何突然発狂してんスかぁ…やめて下さいよぉ」
DAIGO「うぐっ…そこは……ダメっしょ~……」
杉浦「死ねぇぇぇぇ!!」
DAIGO「やめろ多佳子ちゃん!」
杉浦「ぐっ…ぐぬぬ」タタタッ
赤沢「多佳子ー!」
DAIGO「怪我はないっスか鳴ちゃん」
鳴「うん…」
赤沢「私、多佳子を探してくる!」
DAIGO「いってらっしゃい」
杉浦『こんばんわ杉浦多佳子です!まずはこちらをお聞きください!』
赤沢「!?」
DAIGO「なんだぁ?俺の新曲でも流してくれるのかぁ?」
松永『死者を死に返せ…』
DAIGO「なんだ、これか」
杉浦『今年の死者は見崎鳴…』
DAIGO「えぇ~?マジっすか?」
鳴「違います」
杉浦『殺せええええええええええ!!』
DAIGO「こりゃヤバイなぁ~…本気出すかぁ」
辻井「死者を…死に…!」
DAIGO「待たれよ!」
辻井「そこをだけDAIGO!」
三神「やめなさい!!」
DAIGO「怜子さ…じゃなくて三神先生」
三神「生徒同士で殺しあうなんて、間違ってるわ!」
辻井「でも…死者を殺せば災厄が…!僕はまだ死にたくないんだー!」ダッ
DAIGO「!」
DAIGO「鳴ちゃん、怜子さ…じゃなくて三神先生、下がって!」
DAIGO「ヴァンガード召喚!いでよJUNTA!!」
─── イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
イ::::::::::::::::::::::::::ヘ|;::::::::::ト
ニニ=- 1:::::::::::;;;::::::;vN、 "Nリヘj
1::::::{ イ::/ rュ\ レ
. l:::::::〉 "' ` ′ いくぜオラァ!!!
─── |:::/八 _j
/´ 、 マァ/
__ ─ /\__ /
´ `ー─
二ニニ==- ヽ
| / l |
| ' | 、 .|
| / 、 ::ヽ , r-...
; ::::::. /イ }
ニニ=- Λ '. j, ,
| / '. :.__ ... ´ /
辻井「な、中尾っ!?」
DAIGO「ここは任せた、JUNTA!」
中尾「まかせろー」
DAIGO「行こう鳴ちゃん!」
鳴「うん…」
バッ
小椋「DAIGO様はあたしのもんだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
小椋「あ……イイ//」
DAIGO「こっちだ鳴ちゃん!」
鳴「う、うん…」
DAIGO「この部屋に!」バタンッ
DAIGO「俺はガチなロッカーだからドアをロックするぜ!」カチャッ
鳴「バカ言ってないで早く」
DAIGO「ん~。あっ、窓から逃げちゃいます?」
鳴「そうね」
バァンッ
小椋「DAIGO様ぁ♪」
小椋「いない……窓から逃げたのね…」
DAIGO「しっかり捕まって、ガチで気をつけて下さいね、鳴ちゃん」
鳴「うん」
小椋「…見つけたぁ♪」
DAIGO「見つけられちゃったぁ~」
小椋(よ、避けられた…!?)
ガンッ!
小椋「いてぇ!股打った!」
DAIGO「ちょっと大丈夫っスかぁ?何してんスかもぉ~」
小椋「うええ…痛いよぉ…」
DAIGO「とりあえず、中に入ってぇ」
小椋「うん…」
DAIGO「無茶なことするからぁ~。KENZOU、オグオグを頼む」
川堀「お、おう」
鳴「風見くんと杉浦さんの捜索でしょ」
DAIGO「あぁ~、そうだそうだ」
DAIGO「じゃ、行くか」
小椋「い、行っちゃ嫌!DAIGO様ぁ…」
DAIGO「…生きてたら、また会いましょう」ダッ
小椋「DAIGO様ぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
川堀「暴れんなって…」
鳴「そうだね、走りっぱなしだったし」
DAIGO「ふぅ~。しっかし何でこんなハードロックな事態に…」
杉浦「どちらかと言うとパンクよ」
DAIGO「そうっスかねぇ…」
DAIGO「って杉浦さん!どこにいたんスかぁ~、探しましたよぉ~」
杉浦「うるさいっ!」ブスリッ
DAIGO「いてっ」
鳴「!」
杉浦「あんた…邪魔!」ゲシッ
DAIGO「うおっ?」
杉浦「ま、あんたは死者じゃないし…命だけは助けてあげる」
DAIGO「え、マジっすか?うおぉ~、ラッキー♪」
杉浦「それにあんたは泉美のお気に入りだしね!」
DAIGO「…俺は多佳子ちゃんがお気に入りっス」
杉浦「え//」
DAIGO「キリッとした顔つきとか…ガチ好みっス」
杉浦「DAIGOくん…//」
杉浦「で、でも…」
DAIGO「でももクソもない!」
DAIGO「ヴァンガろうぜ!」
杉浦「フッ…受けて立つわ」
鳴「あ、あの…それより火事なんだから避難しようよ」
DAIGO「確かに」
鳴「2人は早く避難して。私、行かなきゃ…」タタッ
DAIGO「え、どこ行くんスか」タタッ
鳴「つ、ついて来ちゃダメ!」
DAIGO「そんな事言わずに」
金木「やだ…火事かしら…」
松井「ねー」
DAIGO「あ、金木さんに松井さんじゃないっスか。何してんスか」
金木「ねぇ、何が起きてるの?」
DAIGO「ん~…………わかんないっス」
松井「そっか」
DAIGO「とりあえず、火事みたいなんで、避難しちゃって下さい」
金木「わかった」
風見「待て!!」
DAIGO「ん?」
風見「僕はね…君が死者なんじゃないかと思うんだ」
DAIGO「えっ…松井さんが?」
松井「ひどい…」
金木「最低…」
風見「違う!お前だお前だ!お前だよDAIGO!」
DAIGO「え、俺ぇ?」
松井「ひどい…言いがかりだわ」
金木「やっぱ最低…」
風見「…」
松井「きゃあっ!」
DAIGO「松井さん、金木さん、ここは逃げるんだ!」
金木「DAIGO…絶対生きて帰れよ…」
DAIGO「俺…生きて帰ったら鳴ちゃんに……」
風見「きえええええぇぇぇぇぇぇぇ!!」
DAIGO「甘いっ!」シュンッ
風見「消えたっ…!?」
風見「うっ…」
DAIGO「よぉし、気絶させたぞぉ~」
DAIGO「あとは鳴ちゃんを探さなきゃ!」ダッ
DAIGO「あ、いた」
鳴「…」
赤沢「…」
DAIGO「女の戦いかぁ~。いいなぁ~」
DAIGO「お~い、鳴ちゃ~ん!」トコトコ
鳴「DAIGOくん…」
赤沢「来ないで!私は見崎さんを殺す!」
DAIGO「…そんな泉美ちゃん、見たくないっスね」
赤沢「え……」
DAIGO「思い出したんスよ…一年半前のこと……」
赤沢「!」
DAIGO「あの時も、泉美ちゃん泣いてた…」
DAIGO「もう、泉美ちゃんの涙なんか見たくないっスよ」
赤沢「DAIGOくん…でも…」
DAIGO「死者は、鳴ちゃんじゃないっス。ガチで」
DAIGO「ああ、それなら鳴ちゃんが…」
DAIGO「って、あれぇ~?いなくなってるぅ!?」
DAIGO「泉美ちゃんは外に出ててください!」
赤沢「ちょ、ちょっと…」
DAIGO「鳴ちゃん…」ダダッ
DAIGO「こんな時に携帯って便利だなぁ~。文明の発達にリスペクトだなぁ」
鳴『もしもし』
DAIGO「ちょっと、今どこにいるんスか!」
鳴『DAIGOくんは…来ない方がいい……きっと後悔するから』
DAIGO「航海ってどこに航海するんスか!カリブっスか?」
鳴『…』ピッ
DAIGO「あ、切られた」
鳴「…」
DAIGO「あ、見つけた」
鳴「来ちゃダメ…」
DAIGO「え…そこの下にいるのって……」
鳴「……」
DAIGO「う、嘘だろ…?」
怜子「だ、DAIGOくん…たす…けて……」
DAIGO「三神先生が…怜子さんが……死者!?」
鳴「DAIGOくん、そこをどいて」
DAIGO「…俺が、やるから」
怜子「あ、ありがとう、助かったわ」
DAIGO「え、じゃあ死者って誰なんスか」
鳴「…もう一人、この中に埋まってるの。…その人が死者」
DAIGO「え…?あ…手が出てきた…」
DAIGO「……嘘だろ?」
DAIGO「おい……」
登「だ、DAIGO…」
DAIGO「おじいちゃん!」
鳴「この合宿所のオーナーが彼なの…」
DAIGO「そんな…おじいちゃんが……死者…?」
鳴「……」
登「DAIGO…」
DAIGO「すみません、おじいちゃん……」
登「DAIGO…消費税導入してお前に迷惑かけて…すまなかった…」
登「さあ、殺せDAIGO」
DAIGO「……ッ!」
DAIGO「さよなら……おじいちゃん」
DAIGO「…みたいっスね」
鳴「…」
千曳「気をつけて帰るんだよ」
千曳「…と言っても、もう災厄は終わってるか」フッ
DAIGO「じゃ、俺たちも行きますか鳴ちゃん」
鳴「そうね」
鳴「…あんまり行きたくないかな」
DAIGO「…そうっスか」
DAIGO「もう、終わったんスよね?」
鳴「……」ニコッ
DAIGO「鳴ちゃん……あの、俺…!」
鳴「?」
DAIGO「……やっぱり何でもないっス」
鳴「…?」
三神「それでは皆さん、朝礼を始めます」
勅使河原「あれ?DAIGOの奴いねぇなぁ…他にも来てない奴がいるみたいだけど…」
三神「…」
三神「……DAIGOくんと中尾くん、川堀くんは、東京に転校することになりました…」
鳴「!?」
赤沢「嘘…?」
小椋「そんな……」
三神「彼らは東京の中学に通いながら、ロックミュージシャンになるそうです…」
鳴「…ッ!」ガラッ タタタッ
三神「み、見崎さん!?」
DAIGO「鳴ちゃん、今からあの遊園地行きませんか?」
鳴「はぁ…はぁ……!」
DAIGO「……やっぱり何でもないっス」
鳴「はぁはぁ…!はぁはぁ…!」タタタッ
鳴(ズルイよ…)
鳴(ズルイよDAIGOくん…!)
中尾「DAIGO…本当にこれで良かったのか…?」
川堀「見崎にまだ、気持ち伝えてないんだろ…?」
DAIGO「いいんスよ……これで、いいんス」
中尾「電車…来たみたいだな」
DAIGO「……乗ろう」
川堀「DAIGO…」
プシューッ
ガタンゴトン…
DAIGO(さよなら、鳴ちゃん…夜見北の皆……)
DAIGO「!?」
中尾「窓を開けよう!ほら、DAIGO!ボサッとしてないで!」
DAIGO「鳴ちゃん…鳴ちゃああああん!!」
鳴「ズルイよ!黙って勝手に東京に行くなんて…DAIGOくんズルイよ!」ポロポロ
DAIGO「鳴ちゃん、向こうに行っても手紙書きますから!絶対、絶対に、ガチで!」
鳴「私、高校を卒業したらDAIGOくんに会いに行くから!ガチで!!」
DAIGO「鳴ちゃん…なんすかそのハンパないフロンティアスピリッツ」
鳴「DAIGOくん…!大好きぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
彼女が見えなくなるまで、俺はずっと窓の外を見ていた。
またいつか会える、その日を夢見て…
限りなく青い空へ……。
DAIGO「おわりっス」
DAIGO惚れ直したわ
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
赤沢「私が"いないもの"になるわ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333468131/
―第二図書室―
赤沢「という訳で、これから演劇部には出席できなくなります」
千曳「なるほど、分かったよ。部活のことは心配しなくてもいい」
千曳「それにしても、赤沢くん自ら"いないもの"に名乗りを上げるとはね」
千曳「先生も驚かれていたんじゃないかい?」
赤沢「……」
――はい。ずっと考えてたことですから。
――分かりました。
――これは重大な役目です。くれぐれもよろしくお願いします。
赤沢「……そうみたいでしたね」
千曳「正直な所……ほっとしているよ。君なら安心だ」
千曳「しかし、対策係の仕事は大丈夫なのかい?」
赤沢「これも仕事のうち、ですよ。他の人にもちゃんとお願いしているので問題ありません」
赤沢「大体、ひとたび<災厄>が始まってしまえば、対策係など無力だということは千曳先生もよくご存知では?」
千曳「……」
赤沢「ならば私がやるべきことはただ一つ。それに……」
千曳「それに?」
赤沢「いつ自分の責務を投げ出すとも知れない他人なんかに、こんな大役任せられない……!」ギリッ
千曳「……和馬くんの年、か」
千曳「確かに、あの年は9月に"いないもの"を務めていた生徒がその役割を放棄、災厄が始まってしまった」
千曳「そして10月の犠牲者が……和馬くんだったな」
千曳「彼も君と同じで対策係だったからね、だいぶ苦労していたよ」
千曳「あの時"いないもの"を務めていたのは、佐久間くんという男子生徒でね」
千曳「二学期に入ってすぐ、"いないもの"の重圧に耐え切れなくなり、その役割を放棄した」
千曳「しかし、他の子たちも必死だったのだろう。そんな彼を初めは誰も受け入れなかった」
赤沢「"いないもの"として扱い続けた、ということでしたね」
千曳「そうだ。……逆上した佐久間くんは、随分と暴れたらしい」
千曳「結局、見るに見かねて彼を"いないもの"として扱うことをやめると決めたのが……」
赤沢「おに……いえ、和馬兄さんだった」
千曳「私のところにも何度となく相談に来ていてね」
千曳「おまじないをやめてしまえば<災厄>が始まる可能性は高い。しかしクラスでは佐久間くんによって怪我人も出ている状況だ」
千曳「彼の狂乱ぶりに、『<災厄>が形を変えて現れたのではないか』という噂まで持ち上がるほどだった。」
赤沢「……」
千曳「未だ実体のない<災厄>と、現実として目の前にある脅威……」
千曳「その板挟みの中で出した結論だったんだ。結果がどうあれ、誰も和馬くんを責めることなど出来ないさ」
赤沢「(お兄……)」
―――――――――
――――――
―――
――なあ、泉美。
和馬「いや……何でもないよ、ごめんね」
赤沢「呼び止めておいてそれはないでしょう……」
赤沢「大方、悩み事ってところかしら、それもお兄個人の問題じゃなくていろんな人の」
和馬「……すごいや。泉美は何でもお見通しなのかい?」
赤沢「そんなこと無いわよ、昔からお兄が悩むのなんていつも他人のことでしょう?」
和馬「あれ、そうだったかな?」
赤沢「そうよ、いつも自分のことはさっさと決めるくせに、他人のためになると考えこんじゃって」
赤沢「そんなに他人に優しくしてる暇があるなら、少しは私にも分けてほしいわね」
和馬「泉美に厳しくした覚え、無いけどね」
和馬「……なんか話をしたらちょっとスッキリしたよ、ありがとう」
和馬「でも優しいのは泉美だっておんなじさ」ナデナデ
赤沢「えへへ///」
―――
――――――
―――――――――
赤沢「……それも結局は、逃げでしかなかったんです」
赤沢「だから……だからあの人は……兄さんは……」グスッ
千曳「赤沢くん、何もそれ以上言うことはない」
千曳「君まで責任を感じることなど……」
赤沢「ここから逃げ出したんです!」
赤沢「じゃあなんで!」
赤沢「なんでお兄はあの時、夜見山から隣町に向かうバスに乗っていたんですか!?」
千曳「赤沢くん……」
ピンポンパンポン♪
「千曳先生、千曳先生」
「お電話が入っております、おりましたら職員室まで――」
千曳「……すまないね、おそらく家内だ」
千曳「このところ忙しくて電話などかけていなかったからね、心配してかけてきたんだろう」
赤沢「……」
千曳「赤沢くんはもう帰った方がいい」
千曳「本当に大変なのは……これからなんだしね」
赤沢「……」
千曳「それじゃあ」ガラッ
赤沢「千曳先生」
千曳「なんだい?」
赤沢「私は……自分の役目を放棄することなんてしません」
赤沢「"いないもの"として、対策係として……この<災厄>と最後まで戦います」
千曳「ただ、覚悟はしておきなさい」
千曳「君が立ち向かおうとしているのは、到底敵うべくもない相手なんだということをね」
赤沢「……はい」
千曳「じゃあ、今度こそ失礼するよ」
ガララッ、ピシャン
赤沢「……」
赤沢「……お兄の、ばか」
赤沢「なんで死んじゃったのよ……ばかぁ!」
赤沢「うっ……ううっ……」
赤沢「(いつの間にか、寝ちゃったのね)」
赤沢「(時間は……6時20分か)」
赤沢「(部活が終わってそろそろ千曳先生も帰ってくるでしょうし、迷惑になるわね)」
赤沢「(早く帰らないと)」
赤沢「(いつの間にか廊下に電気が点いてる。もう外は真っ暗ね)」ガラッ
赤沢「!」バッタリ
鳴「……」
赤沢「(課外時間や学校の外なら大丈夫という『指針』はあるけど……)」
赤沢「(話さない方がいいわね)」
赤沢「……」
鳴「……」
鳴「……」プイッ
コツ…コツ…コツ…
赤沢「(良かった……向こうも上手く察してくれたみたい)」
赤沢「(それにしても)」
赤沢「(これからずっとこんな生活が続くのね)」
赤沢「(……どうってことないわ)」
赤沢「(……"いないもの"をつくる対策の成功率は五分五分)」
赤沢「(何が成否の要因なのかも分かっていないのが現状)」
赤沢「(クラスとの接触を徹底的に避けておくに越したことはないわね)」
赤沢「……うーん」ブツブツ
???「わっ!?」
赤沢「きゃっ!?」ドンッ
ドサッ
赤沢「いたた……(前見てなかったわ……)」
???「すみません……大丈夫ですか?」スッ
赤沢「いえ、こちらこそすみま……せ……」ガシッ
恒一「?」
赤沢「!!!」
恒一「あ……」
タッタッタッ……
恒一「……?」
赤沢「ハァ……ハァ……」
赤沢「(家まで走って来ちゃった……)」
赤沢「大丈夫……よね……?」
鳴「……榊原くんに伝えておくべきことは、こんなところね」
恒一「その、いないものになった人って……」
鳴「赤沢さんのこと?」
恒一「……名前、言っちゃっていいの?」
鳴「え?」
恒一「いや、だから名前」
鳴「学校の外だから大丈夫よ……たぶん」
恒一「(たぶんって……)」
鳴「とにかく! ルールとしては問題ないはずよ……きっと」
恒一「(声がどんどん小さくなってるけど)」
恒一「……そういう問題じゃないと思うんだけど」
鳴「……それよりも榊原くん、今日は病院だったんでしょう?」
鳴「明日はどうするの?」
恒一「明日? 明日は学校に行くつもりだけど」
鳴「そう、もし何かあったら学校で頼ってくれても構わないから」
恒一「学校にはもう連絡してるから、そうそう滅多なことは無いと思うけど……」
鳴「うん、それじゃあわたしはこれで」
恒一「ありがとう、わざわざ家までごめんね」
鳴「いいの、これもわたしの仕事のうちよ」キリッ
恒一「(そこは自信満々なんだ)」
鳴「さようなら、榊原くん」
恒一「うん、さよなら」
バタン
恒一「(赤沢さん……か)」
赤沢「(……寝坊したわ)」
赤沢「(満を持して"いないもの"になったはいいけど、既にこのザマ)」
赤沢「(もっと気を引き締めなきゃダメね……)」
赤沢「(しかし、まあ……)」
赤沢「("いないもの"の私は、勉強さえ大丈夫なら授業は出なくてもいい訳だから)」
赤沢「(今のところは、この状況を楽しむことにしましょう)」
赤沢「(……重役出勤って、こんな感じなのかしら)」
赤沢「……ふふっ」
赤沢「……」
エーコレハギジンホウトイッテ…
赤沢「(どうしよう……ものすごく入りづらい……)」
赤沢「(今私が入ったところで誰も反応しない、というかしちゃいけないのは分かってるけど)」
赤沢「(やっぱり勇気が要るわね……)」
赤沢「(それに、こんな突飛な行動をしておまじないがダメになったら洒落にならない)」
赤沢「(……今日はひとまず、千曳先生のところに行きましょう)」
赤沢「あれ?」
赤沢「(千曳先生がいない……)」
赤沢「(教室に行くのも気が引けるし……)」
赤沢「(……仕方ない、今日は帰りましょう)」
赤沢「("いないもの"は……本当にいないのが一番いいでしょうしね)」
赤沢「(念には念を入れるべきだわ)」
赤沢「(……決して面倒臭くなったとかじゃないわよ?)」
千曳先生はそこまでする必要はないと言うけれど、何が影響するか分からないのも確かだ
千曳「……つまり不信任案が可決されれば、過程はどうあれ最終的に内閣は総辞職するということだな」
赤沢「なるほど、さすが社会科の先生だっただけありますね、千曳先生」
千曳「もう、みんな忘れているだろうけどね」
たまに授業に出ることもあったけれど……その時は常に細心の注意を払った
赤沢「(隣の人の似顔絵か……私は適当な人を見つけるしか無いわね)」カキカキ
鳴「(で、わたしに来るのね……これは下手に動かないほうがいいのかしら? それとも……)」
千曳「どうやら……無事に、終わってくれたようだね」
赤沢「はい!」
――――――――――――――――――
鳴「だから言ったでしょう? 大丈夫だって」ドヤァ
恒一「はいはい」
――我が三年三組は、誰一人欠けること無く一学期を終えたのだった――
鳴「こんにちは、榊原くん」
恒一「やあ、見崎。美術部は終わったの?」
鳴「今日は休みよ。毎日活動してるわけじゃないから」
鳴「……ここに来たのは、ただの気まぐれ」
恒一「……そっか」
鳴「榊原くんは何してるの? ひょっとして、家にこもりきりなのかしら?」
恒一「まさか、そんなこと無いよ。その証拠に……」
勅使河原「おーい! サカキー!」
望月「榊原くーん!」
恒一「……ね?」
望月「こんにちは、見崎さん」
鳴「……こんにちは」
勅使河原「なあサカキ、ひょっとして……俺たちを呼んだのは見せつけるためか!?」
勅使河原「やってくれるぜ、まったく!」グリグリ
恒一「痛いって……見崎がいるのは、たまたまだよ」
望月「まあまあ、勅使河原くん……」
望月「見崎さん、これから3人でイノヤに行くつもりだったんだけど……」
望月「良かったら一緒にどうかな?」
鳴「……いいんじゃないかしら、勅使河原くんがいても」
勅使河原「いやいや、俺は初めから行くつもりだっつーの! お前だお前!」
恒一「ははは……それじゃあ、みんなで一緒に行こう」
赤沢「……ずっと考えていたことがあるんです」
千曳「なんだい?」
赤沢「……<災厄>は、本当に始まっていないのか」
千曳「気にしすぎだよ、赤沢くん」
千曳「現に、このクラスでは誰も死んではいないだろう?」
赤沢「クラスは大丈夫でも、その親族が犠牲になっている可能性だってあります」
千曳「……一学期、そのような理由で休んだ生徒はいないよ」
千曳「君の説が正しいとすれば、今までに最低でも4人の生徒の身内に不幸があったことになる」
千曳「その4人全員が、それを黙っていると言うのかい?」
赤沢「4人は……さすがにあり得ないですね」
赤沢「でも、1人や2人だったらあり得るのでは無いですか?」
千曳「!」
赤沢「『毎月一人以上』というルールには反しますが……」
赤沢「おまじないの効力による、イレギュラー。そういうことにはなりませんか?」
千曳「……完全に否定はできないね」
千曳「<災厄>に関係なく、偶然そういった不幸が起こったのかもしれない」
赤沢「それは……」
千曳「何度も言うが、気にしすぎだよ」
赤沢「……」
千曳「……赤沢くん、君は十分過ぎるほど努力しているよ」
千曳「そして結果がこうして表れている」
千曳「あとは卒業までこれを続ければいいだけなんだ。君は辛いかもしれないがね」
千曳「赤沢くん……?」
赤沢「……単刀直入に言います」
赤沢「もっといい方法は無いんでしょうか?」
赤沢「こんな受け身の『おまじない』なんかじゃなくて、それこそ……」
赤沢「この<災厄>そのものがなくなるような、そんな方法が」
千曳「……」
千曳「……」
赤沢「……千曳先生?」
千曳「ん? ああ……すまない」
千曳「その……あまりにも、似ていてね」
赤沢「……誰にですか?」
千曳「和馬くんさ」
赤沢「……!?」
千曳「あの時……『おまじない』をやめて、最初の犠牲者が出た時にね」
千曳「彼もまったく同じ事を言ったんだよ」
赤沢「(自分の判断で……<災厄>を招いたから……)」
千曳「だがね、彼は決して諦めてなどいなかった」
千曳「私にそんなことを尋ねたのがいい証拠だ」
千曳「だから私もできる限りの協力をしたんだ……一度、資料の全てを彼に委ねたこともあった」
赤沢「……」
千曳「そしてそれを返しに来た日……私が和馬くんと会った最後の日でもあるが……」
千曳「彼の表情は、逃げ出す者のそれでは無かったよ」
赤沢「……!」
千曳「きっと何かが……それこそ<災厄>に立ち向かえるような何かがあったのさ」
赤沢「千曳先生は……どうお考えなのですか?」
千曳「すまないが……私には想像もつかない」
千曳「和馬くんは、何かを遺してはいないのかね?」
赤沢「……兄さんが死んでから、部屋には入っていません」
赤沢「……見るのが、辛くて……」
千曳「もちろん、無理強いをするつもりはないが……」
千曳「その気があるなら、調べてみるといい」
千曳「何かの手がかりがあるとすれば、あとはもうそこだけだろう」
赤沢「……」
美術部員「……」ジー
鳴「……その絵がどうかした?」
美術部員「え!? ああ、いや……すごく、綺麗だと思ったので……」
鳴「わたしが描いたのよ」
美術部員「そうだったんですか?」
美術部員「月並みな感想ですけど……素晴らしいですね」
鳴「……ありがとう、あの子もきっと喜ぶわ」
美術部員「?」
鳴「(……未咲……)」
赤沢「(ここが、お兄の部屋)」
赤沢「……」
赤沢「入るわね、お兄」
ガチャ…
お兄の部屋は、何もかも昔のままだった
自分でそれを壊すのは嫌だったけど……
もしかしたら、私は何か大きな勘違いをしていて、今まで過ごしてきた
そう思うと、動かずにはいられなかった
そして……
赤沢「……これ、手帳……?」
お兄が死んだ日
その一文は、あった
「15:00、ホテル〇〇で松永さんと 災厄が止まった合宿について←有力情報?」
赤沢「ああ……お兄……」
逃げたわけじゃ、なかったんだ
最後まで、戦ってたんだ……
赤沢「……ごめんね……」
赤沢「ごめんなさい……!」
なんでもその年は、災厄が止まった年らしい
ならば、その年に卒業した松永なる人物が何かを知っている可能性は、高い
千曳先生の手助けもあり、私はすぐに接触を試みた
隣町に住む彼は、数日後に夜見山に来る用事があるらしい
話はその時に、ということでその場はまとまった
場所はイノヤ、時間は……15:00
知香「あら、いらっしゃい」
赤沢「……どうも」
赤沢「(まだ、来てないみたいね)」
知香「ご注文は? いつものかしら?」
赤沢「ええ、そうなんですけど……」
赤沢「今日は待ち合わせをしてるので、注文はその時に」
知香「そう、じゃあごゆっくり」
――数分後――
男「……」ガチャ
知香「松永さん? こんな時間に、珍しいですね」
松永「ちょっと用事と、待ち合わせがあってね……」キョロキョロ
赤沢「こっちです」スッ
赤沢「はい、今日はよろしくお願いします」
知香「えっ」
知香「(どういう関係なのかしら……)」
知香「ご注文は?」
赤沢「コーヒーを」
松永「へえ……コーヒーが好きかい?」
赤沢「ここのコーヒーは、本物ですから」
知香「ふふっ、ありがとう」
松永「じゃあ俺はジントニックを」
赤沢「……?」
赤沢「(ジン? ジンって……お酒よね?)」
赤沢「(確か名探偵コ◯ンで読んだ覚えが……)」
松永「大丈夫だよ、今日だってバスで来たんだし、もう予定も無いから」
知香「ここ、今はまだ喫茶店なんですけど」
松永「カタイこと言わないでくれよ。できないわけじゃないだろ?」
知香「……時間、かかりますよ」
松永「別に構わないさ、ねえ?」
赤沢「……私は大丈夫です」
赤沢「色々、聞きたいこともありますから」
知香「そうなの?」
知香「……じゃあ、ごめんなさいね」
タッタッタッ…
松永「それも『呪い』について」
赤沢「はい」
松永「すまないがね、正直なところ……何も覚えちゃいないんだ」
松永「合宿のことだって、君との電話でようやく思い出したくらいさ」
赤沢「……そうなんですか」
松永「ああ。情報なら、君の方がよっぽど持っているはずさ」
松永「……こっちも一つ、聞いていいかな?」
赤沢「何でしょう?」
松永「赤沢和馬という人は、もしかして君の……」
赤沢「正確には、従兄弟ですけど」
松永「……そうか。お悔やみを申し上げるよ」
松永「バスに落石が直撃するだなんて、そうそう起こらない事故」
松永「その上亡くなった人が、来なかった約束相手だったから、記憶に残っていてね」
松永「あれも……『呪い』なのかな」
赤沢「……おそらくは」
知香「お待たせしました」
松永「ふう……」カラン
赤沢「……」
松永「ただね、さっきも言ったように俺にはもう用事もないし、暫くここで飲むつもりだ」
松永「君が納得いくまで、何でも、とことん聞いてもらって構わない」
赤沢「ありがとうございます。それじゃあ……」
その後もとりとめのない会話は続いた
その中で、有益な情報は結局のところ一切得られなかったけれど
千曳先生、両親以外と、久しぶりにする会話だったからなのか
不思議と帰る気は起きなかった
「……千曳さん? あの人まだいるのか!?」
「やっぱり、有名なんですね」
「それで私、何も言えなくなっちゃって……」
「ああ、青春ってやつだねぇ。懐かしいよ」
「あ、おかわりもう一杯ね!」
「……はぁ」
そして……
松永「……」スースー
赤沢「……松永さん?」
知香「やれやれ、やっぱりこうなっちゃったか」
赤沢「……すみません」
知香「いいのよ、加減を知らないこの人が悪いの。いっつもこうなんだから」
知香「ほら! バスで帰るんでしょ!? しっかりして!」
松永「…………だ」ブツブツ
赤沢「?」
松永「隠したんだ……教室に……俺は……」
赤沢「……松永さん?」
知香「また……なの?」
赤沢「えっ?」
知香「前も、似たようなことを口走ってたの」
知香「あとで聞いても覚えがないっていうし……」
知香「まあ、気にしても仕方ないわ」
知香「あなたもこんな時間まで付き合わされて、とんだ災難ね」
赤沢「いえ、そんなことは……」
知香「松永さーん? あなたそれ何回言うわけー?」
赤沢「……じゃあ、お金だけ置いていきます」
知香「ええ、またいらしてね」
知香「ほら、もう空でしょう? グラス返しなさい!」
松永「……還すんだ……」
松永「……"死者"を……死に……」
赤沢「……!」
知香「(だんだん言うことが物騒になってきたわね)」
千曳「教室に隠したと、確かに彼はそう言ったんだね?」
赤沢「はい」
千曳「松永くんの頃だと……まだ、旧校舎か」
千曳「行ってみるかい?」
赤沢「えっ?」
千曳「だから、その教室に」
赤沢「今からですか?」
千曳「行動を起こすなら早い方がいい」
千曳「それに、ここの二階は立入禁止だ」
千曳「どのみち、赤沢くん一人では行かせられないな」
赤沢「……行きましょう、今すぐ」
赤沢「……千曳先生」
千曳「……荒らされているな」
赤沢「ここに、誰かが入ることは?」
千曳「学校側がここを使うことは無いはずだ」
千曳「つまり、ここに入る用事があるのは……」
赤沢「……『三年三組』の生徒だけ」
千曳「『いつ』の三組かまでは分からないがね」
赤沢「……」
千曳「まだ目当てのものが無くなったと決まったわけじゃない」
赤沢「……はい」
――数十分後――
千曳「赤沢くん、これを見てくれ。ロッカーの天板だ」
赤沢「これって……」
千曳「ここに、何かが貼りつけられていたようだね」
千曳「先を越されたか……」
赤沢「……」
千曳「そう気を落とすものでもないよ、赤沢くん」
千曳「逆に言えば、誰かがそれを手に入れたんだ。いつの誰かは分からないがね」
千曳「ならばその人がまた何かを残した可能性だって……」
赤沢「……」
千曳「……松永くんは、他に何と?」
赤沢「……そういえば」
赤沢「『死者を死に還すんだ』……とも言っていました」
千曳「!」
赤沢「増えた"もう一人"を殺せ」
赤沢「そういうことですよね?」
赤沢「でも、無理です」
赤沢「誰が"もう一人"かなんて、それこそ超能力でもないと……」
千曳「……今は『おまじない』のおかげで誰も死んでいないんだ」
千曳「誰が"死者"か分からない以上、この方法は手当たり次第ということになる」
千曳「そんな危険な手段には訴えられないな」
赤沢「(……それに、松永さんがこの方法で<災厄>を止めたのだとしたら)」
赤沢「(<災厄>そのものは無くならない……)」
赤沢「(そんなんじゃ、お兄の仇討ちにもならないわ)」
赤沢「(結局、振り出しね)」
???「……」タチギキ
――その夜・???――
カチッ…
『死者を死に還せ』
『これが<災厄>を――』
カチッ…
「…………」
赤沢「……」ガサゴソ
赤沢「はぁ……」
赤沢「(一人でもう一度探してみたけど、ダメね)」
赤沢「(……ここで全てが始まった)」
赤沢「(なら、いっその事ここが無くなれば……)」
赤沢「……全部燃やしちゃう?」
赤沢「(そんな甘いもんじゃないわよね)」
赤沢「……まだ、半年あるわ」
赤沢「よっ、と」ヒョイッ
赤沢「さてと、いつも通り千曳先生のところに――」
赤沢「(あれ?)」
赤沢「(美術室……開いてる?)」
赤沢「(今日は確か、土曜日)」
赤沢「(美術部は毎週土日はいないはずなのに)」
赤沢「(……目立つ行動は避けるべきだけど……)」
赤沢「(……ちょっと気になるわね)」
赤沢「(誰もいない……扉の閉め忘れ?)」
赤沢「……ん?」
赤沢「(この絵……)」
赤沢「(人形? いや、羽が生えてる……天使?)」
赤沢「(それより、この絵に描かれてるのって……)」
ガララッ、ピシャン
鳴「その絵が気に入った? 赤沢さん」
赤沢「!?」
赤沢「……な……」
鳴「もしかしたら……半分以上の、あの子かしら」
赤沢「……なん……で……」
鳴「……」
鳴「(やっぱり、そうなのね)」
赤沢「せっかく……私が……今まで……」
鳴「……赤沢さん」スッ
ドスッ
赤沢「……え?」
鳴「……ごめんなさい」
鳴「――あなたが今年の"死者"なのよ」
えっ
赤沢「(私が……"死者"……?)」
赤沢「(もう……死んでるってこと……?)」
赤沢「どうして……そんなこと……」
鳴「……わたしには分かるの」
鳴「信じてはもらえないでしょうけど……」
鳴「信じてもらう必要もないわ」ス…
赤沢「……!」
千曳「……赤沢くん!!」
鳴「……千曳さん」
赤沢「……千曳……先生……」
千曳「これは……これは一体、どういうことなんですか!?」
千曳「――見崎先生ッ!!」
千曳「何かあるとは思いましたが、こんな……」
鳴「今年の"死者"は、赤沢さんです」
鳴「まだ幸いにして被害はないけれど……」
鳴「思い出した以上、放ってはおけません」
千曳「しかし……どうして、彼女だと?」
鳴「覚えてないんですね、わたしの『眼』のこと」
鳴「もっとも、わたしもこれを見つけるまでは"死者"をどうすればいいか、全く思い出せませんでした」
鳴「いいえ」
鳴「このMDがあったのは……現在の三年三組」
鳴「そしてこれを残したのは、勅使河原という10年前の卒業生よ」
鳴「松永さんの残したテープは、私たちが10年も前に見つけていたの」
赤沢「…………」
赤沢「(何が何だか、全く分からないわね……)」
赤沢「(ただ、一つだけ分かるのは……)」
赤沢「……見崎先生……」
鳴「……?」
赤沢「……分かるんでしょ、"死者"が」
鳴「……」コクリ
赤沢「だったら、必ず止めなさいよ……これ」
赤沢「……今年だけじゃなく、ずっと……それこそ」
赤沢「私とお兄を弄んだ、この馬鹿げた<現象>が無くなるまで……戦って」
鳴「……ええ」ス…
千曳「見崎先生……」
赤沢「(でも私も……最後まで戦ったよ……?)」
赤沢「(……ああ……)」
ヒュンッ
赤沢「(こう……い……ち……く……)」
ドッ…
鳴「――必ず約束するわ、赤沢さん」
ガラッ
千曳「おや?」
恒一「お久しぶりです、千曳さん」
千曳「榊原くん! 久しぶりだねぇ」
恒一「前に会ったのが4月の初めでしたから、もう4ヶ月ぶりですね」
千曳「ああ、あの時は驚いたよ」
千曳「10年前に卒業したきりだった君が、いきなり『明日会えませんか』ときたからね」
恒一「……あの時は突然電話してすみませんでした」
千曳「……お仕事の方は、どうなのかな?」
恒一「ここは10年ぶり、ですからね」
恒一「いろいろと、作品にいい影響がありましたよ」
恒一「……体にも、ありましたけど」
千曳「再発するはずのない気胸の再発か……」
千曳「<災厄>のせいではない……と思うがね」
恒一「ええ、単に僕の精神的な問題です」
恒一「……ここではいろいろと、あったので」
千曳「……そうか」
千曳「見崎先生……いや、見崎くんのほうがいいか」
千曳「彼女からは、なにか?」
恒一「見崎が美術教師になって夜見北にいること、よりによって三年三組の担任になったこと」
恒一「まだ<災厄>が続いていること、今年は<ある年>だということ」
恒一「……そして対策として、"いないもの"が生徒の中から選ばれたこと」
千曳「……」
恒一「その時に、見崎は僕にその生徒の名前を教えてくれたみたいなんです」
恒一「もう、覚えてないんですけど……それが」
千曳「赤沢泉美くん……君の同級生だったね」
恒一「本当に赤沢さんだったんですね……」
千曳「……だが、確かに彼女はいたんだ。この4ヶ月の間」
恒一「……」
千曳「"いないもの"として、彼女は実に優秀だったよ……お兄さんのことがあったから、尚更ね」
千曳「事実、無事に一学期がこうして終わっている」
千曳「だが、それも……」
恒一「"死者"が"いないもの"になっていたから……」
千曳「……そうだったのかもしれないな」
恒一「勅使河原のMDのことは、千曳さんは?」
千曳「見崎くんから初めて聞いたよ、彼は元気なのかい?」
恒一「先日会ったばっかりなんですけど、良くも悪くも相変わらずでしたよ」
千曳「……そうか」
恒一「見崎だって忘れていたんです」
恒一「これもきっと、<現象>なんでしょうね」
千曳「今はコピーが私の手元にあるがね、これもどこまで信用できるか……」
千曳「だが、出来る限りのことはしておきたい」
千曳「……死地に留まる見崎くんのためにもな」
恒一「見崎は……来年もまた、三組に?」
千曳「……おそらくはな」
恒一「そうですか……」
千曳「だが、何とかここに残してもらえるよう学校側に掛け合うつもりだよ」
恒一「これからも、<観察者>として?」
千曳「ああ、息ある限り戦い続けるさ」
千曳「……それが彼女の、最後の願いでもある」
恒一「(……赤沢さん……)」
恒一「(この川原を歩くのも、久しぶりだな)」
恒一「(……"死者"の記憶は、その死と同時に修正される)」
恒一「(もう彼女を覚えているのは、その死に深く関わった見崎と千曳さんだけだ)」
恒一「(……僕は、赤沢さんに会っていたんだろうか)」
恒一「(お互い、知り合いだとは気づけなかったにしても……)」
恒一「(……なんか、二人が羨ましいな……)」
コツン
恒一「……ん?」
恒一「(……空き缶?)」
恒一「……」
――手がね、体が……覚えてる
恒一「……」
――嘘でもいいから、覚えてるよくらい言いなさいよ……!
恒一「……ああ……」
恒一「……覚えているよ、赤沢さん」
―了―
こんな時間にもかかわらず読んで下さった方々にはもう感謝しきりです。
読み返したら思ったよりわかりにくかったのでちょっと補足を。
・なぜ赤沢は恒一から逃げたのか?
一目惚れしたからです。やっぱり赤沢さんは赤沢さんなんです。
このことは>>60でもさりげに補強してます。
・鳴は恒一にいないものや災厄の話をして大丈夫なのか?(他言禁止ルールに反するのでは?)
他言禁止というのは「三組の特殊事情を知らない」第三者に対してです。
という訳で、三組卒業生で覚えてるであろう恒一は大丈夫と判断しました。
千曳さんがセーフみたいなものですね。
次は赤沢さんを幸せにしてやってくれ
素晴らしいミスリードだったよ
乙
Entry ⇒ 2012.04.06 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「赤沢さんって絶対僕に気があるよね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333297958/
恒一「せっかく僕たち付き合うことになったんだから…」
恒一「この際、わざと近づいてみて勘違いさせてみようと思うんだよね」
恒一「確信をついたところで鳴が現れて、赤沢さんをどん底に突き落とす」
鳴「いいよ、協力する」
こんな感じで頼む
赤沢『おはよう、何か用?』
恒一「その、今度ゲーセンでもどうかなって……」
赤沢『いいわよ、明日なんてどうかしら』
恒一「わかった、それじゃ明日12:00くらいに公園待ち合わせで」
恒一「ほんっと騙されやすいね」
鳴「そうね、明日私はなにをすれば?」
恒一「いや、特には何もないかな。明後日放課後に呼び出してどん底に突き落とそうと思うんだけど」
鳴「いいんじゃないかしら」
恒一「それじゃ、そういうことで」
コウイチクーン、ゴハンヨー
恒一「今日はいらないやー!」
恒一「……フフッ、笑いが止まらないや」
恒一「……あーもしもし赤沢さん?」
恒一「うん、うんそうだね僕この街良く知らないからゲーセン以外にも色々教えて欲しいな」
恒一「…うん、ありがとう。それじゃ」
恒一「クク、バカな女……」
赤沢「デートだからって張り切ったなんて思われるのもシャクだしどこかで暇つぶしを……」
恒一「赤沢さん、ずいぶんとはやいね」
赤沢「ひぇっ……なんだ恒一くん、驚かさないで」
恒一「ごめんごめん、でも驚いた顔した赤沢さんもかわいいよ」
赤沢「もう、しょうがないこと言ってないで早くいくわよっ!」
恒一「赤沢さーん見てよこれ!たくさん取れちゃった!」
赤沢「すごい量ね……もしかして都会の人はこういうの得意なのかしら」
恒一「まぁ川とか海とかないから、必然的に」
赤沢「ふぅん、じゃ恒一くん」
恒一「なに?」
赤沢「その…あれ…取りたいんだけど」
恒一「あれ?あのクマの……」
赤沢「な、なによ!悪い!?」
恒一「いや、赤沢さんやっぱり可愛いなぁと思ってさ」
赤沢「もう!バカ!はやく取りなさいよ!」
恒一「クレーンゲームかぁ…できるかな」
赤沢「で、できなかったら一緒にやりましょ!」
恒一「い、一緒に…ハハ」
赤沢「まるで取れる気がしないわね……一緒にやりましょ」
恒一「一緒って…ちょっと赤沢さん!?」
赤沢「集中しなさい。あと1000円しかないのよ」
恒一「これ…後ろから抱きつかれた感じで…その、胸が」
赤沢「え…?ご、ごめんなさい!」
恒一「いや、その、大丈夫」
赤沢「あたしったら恥ずかしい…こんな人前で」
恒一「いいよ、それより赤沢さん!一緒に頑張ってとろう」
赤沢「で、でもさっきのじゃ恒一きゅ…ひゃあ!!」
恒一「僕が後ろなら問題ないでしょ?ね」
赤沢「そ、そうね…それじゃ、やりましょ……」
赤沢「はしゃぎすぎちゃったわね」
恒一「いい経験だったよ、それにいろいろ再確認できたし」
赤沢「いろいろってなによ…ふふ」
恒一「赤沢さんのかわいらしさとか、かな」
恒一「あー明日の学校が楽しみだなぁ!」
赤沢「ふふ……子供なんだから……」
恒一「それじゃ放課後いいかな?」
赤沢「さっきも言ったじゃない、いいわよ」
恒一「そっか!それじゃまた明日、放課後に!」
赤沢「ばいばい、恒一くん」
鳴「わかってる、放課後でしよ?」
恒一「うん、よろしく」
鳴は頭の中でもう一度作戦をリピートしていた
昨日、恒一があの赤沢を放課後屋上に呼び出している
単純に今日は午前授業なためご飯でも食べないか、という内容である
しかしあの赤沢は絶対、ーいや赤沢出なくとも恒一きゅんにお昼を誘われたなら確実にー、告白と勘違いするに違いないだろう
そこで待ち構えているのが鳴である
恒一は掃除があるため先に鳴が屋上にいる
赤沢が、鳴のいる状況に混乱しているところに恒一きゅんが駆けつけ、私たちが付き合っていることをバラす
理由としては「いないものと付き合う」ということを対策係りの赤沢には話しておこう、ということ
そういう流れになっている
一歩、一歩と階段を上がる
鳴「もう誰にも邪魔はされない…!」
ギシッ、と床が軋む
鳴「対策係りに認めさせれば……!」
深呼吸を、ひとつ
鳴「私の…私の勝ち!!!」
太陽が眩しい
私を祝福してくれているようだ
ああ、私は勝った、勝ったも同然だ…!!
屋上には人の影が、ー赤沢本人であろうー、2つ
……2つ?
恒一「……」
赤沢「……」
なぜ、なぜあの2人がキスをしているのだろう
思考が停止する
赤沢「……」
いや、おかしい、夢だ
これは夢だ
鳴「こ、恒一くん……?」
恒一「……鳴」
そうか、わかった……これは演出か……
ずいぶん派手なえんsh
恒一「鳴、言わなきゃいけないことがある」
いやだ
知りたくない
鳴「……」
ハハッ、またまたご冗談を……。
恒一「君と付き合い始めたなんてのは伏線、最初から僕達は君をどん底に突き落とすために動いていた」
鳴「うそよ…」
鳴「そんなのうそ」
鳴「わたし、恒一くんの部屋に盗聴マイクつけてるもの!」
鳴「恒一くんは電話で赤沢にこう言っていたわ!」
鳴「細部までは聞き取れなかったけど…」
恒一「……フフッ、笑いが止まらないや」
恒一「……あーもしもし赤沢さん?」
恒一「うん、うんそうだね僕この街良く知らないからゲーセン以外にも色々教えて欲しいな」
恒一「…うん、ありがとう。それじゃ」
恒一「クク、バカな女……」
鳴「バカな女って!!!」
鳴「嘘!嘘!じゃあゲーセンの帰りよ!」
鳴「わたしストーキングしてったもの!」
鳴「恒一くんゲーセンで初めて放課後の約束取り付けてたもん!」
恒一「いい経験だったよ、それにいろいろ再確認できたし」
赤沢「いろいろってなによ…ふふ」
恒一「赤沢さんのかわいらしさとか、かな」
恒一「あー明日の学校が楽しみだなぁ!」
赤沢「ふふ……子供なんだから……」
恒一「それじゃ放課後いいかな?」
赤沢「さっきも言ったじゃない、いいわよ」
恒一「そっか!それじゃまた明日、放課後に!」
赤沢「ばいばい、恒一くん」
恒一「いろいろ再確認、っていうのも半分はこの計画についてさ」
鳴「……」
もう、何も信じられない
赤沢「ごめんなさい。でもおかしいと思わなかったの?対策係りの私がほおっておくわけないでしょ?」
赤沢「これであなたは本当にいないものとして使命を全うしてくれそうね」
恒一「僕達の幸せのためにもよろしく頼むよ、鳴」
鳴「……」
いやあああああ
恒一「え?ごめん、今なんて」
鳴「なんでもないわ」タッ
赤沢「…行っちゃったわね」
恒一「うん」
赤沢「これで、私たち、幸せよね?」
恒一「ああ」
鳴は復讐の鬼となる
まだクラスの人間は帰らずにクラスでダラダラしているはず
家庭科室からとってきた包丁を握りしめ、ドアを開けた
鳴「…ごめんなさい」
赤沢「っはぁ…はぁ…もう恒一くん激しすぎじゃない?」
恒一「赤沢さんが綺麗すぎるのがいけないんだよ」
赤沢「もう…バカっ!」
恒一「ふふ……」
赤沢「…でもこれで本当に現象は止まるのかしら…」
恒一「どういうこと?んっ…」
赤沢「実は先生方の中から現象は4月から既に始まっていたっていう…っ…意見が…っはぁ…」
赤沢「そう、そう考えると悪いことしたかしら」
恒一「別にしょうがないことだったと思うよ」
赤沢「そうね…雨……帰りましょうか…」
恒一「そうだね……」
赤沢「本当ね…ちょっといって見ましょう」
ガラッ
鳴「……あ、いらっしゃい」
赤沢「……まさかあなた、ここの人達全員…」
鳴「ンフフフフフフフ……」
鳴「だってぇ、現象は止まらないんだよぉ?」
鳴「だから最初から人数削ってさぁ……」
鳴「ふふ、ささやかな復讐……」
鳴「あたしは…今から死ぬ」
恒一「おい!鳴!やめろ!」
鳴「恒一くん……あなたは現象に殺されるの……」
恒一「おい!やめてくれ!だいたいなんで僕が!」
鳴「…恒一くん……わたしの、最後の遺言よ」
鳴「私、義眼って言ったでしょう?」
鳴「どうやら死者が見えるみたいなの……」
恒一「…なんだって?」
鳴「見事に一致したよ…死者、見えるの」
鳴「そしてね、恒一くん」
鳴「唯一現象の止まった年、あの年は…死者を死に返した人がいたみたい」
鳴「その結果、現象は止まった」
恒一「ぼ、僕は信じないぞ!」
鳴「わたしは死ぬ、残りは2人」
鳴「2人でなんとかしてね」
鳴「死者は……」
ーーその女。
ブシャッ
恒一「……」
赤沢「……」
赤沢「……」
恒一「あ、あかざ…」
赤沢「っ!!!」ダッ
恒一「ま、まって!!」
赤沢「きゃっ!?」
恒一「あ、赤沢さん!?」
グキッ
赤沢さんは階段から転げ落ちて、大量の血を流していた
赤沢「こ、こういち、くん…」
恒一「あ、赤沢さん!しっかり!」
赤沢「私、死者だったみたい……」
赤沢「記憶が…記憶がどんどん…消えてくの…」
恒一「赤沢さん!!今救急s…冷たい…」
赤沢「手、冷たい?やっぱり……」
恒一「赤沢さん…」
赤沢「でも、私が死ねば…恒一くんは、生きる…」
恒一「……」
恒一「……」
赤沢「死者なのに…人を…こんなに好きになっちゃった……」
恒一「……」
赤沢「さよなら…こ、こう…あれ…?誰だっけ…コウイチ…コウイチ…」
パタッ
恒一「とまぁ、10年前はこういうことがあってね…鳴のおかげで対処法は見つかった」
恒一「君たち3-3には死者を死に返す義務がある」
恒一「学費で買ったそのナイフで、全力で、殺し合いなさい」
恒一「私からは、以上だ」
『以上で、校長講話を終わります。3-3の生徒は教室に戻って、推理と殺し合いを続けてください』
fin
夜遅くまでお付き合いありがとうございました
それでは復讐になりませんし、鳴の精神状態は異常でした。
恒一に誰も近づけさせないのがしんのもくてきです真の目的です
恒一最初から最後までつくづくゴミだったな…w
Entry ⇒ 2012.04.05 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
恒一「魔法少女みさき☆メイちゃん?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333364802/
鳴「ただいま…」
鳴「…………」
鳴「霧果?」
鳴「でかけてるのかな…」
鳴「なんだろう……」
――鳴へ
お母さんは同窓会のため、二日ほど家を開けます
お昼ご飯は置いておいたお金で、晩ご飯はお婆ち
ゃんに作ってもらって下さい
あと、新作の服ができたから着てみてね
___あなたのお母さんより
鳴「…………」
鳴「…………」
鳴「ま、いいか」
鳴「お金はこれね」
鳴「これが新しい……服……」
鳴「うわー!」ワシャワシャ
鳴「………着てもいいんだよね」
鳴「誰も、いないわけだし…」キョロキョロ
鳴「……」ゴクリ
鳴「すごい」
鳴「なんだかセーラームーンみたい…」
鳴「うふふ…」
鳴「カツラも被ってみよう」
鳴「そろそろ晩ご飯の時間か」
鳴「脱ごう…」
鳴「………」グイグイ
鳴「………?」
鳴「………」グググッ
鳴「………」
鳴「脱げ…ない?」
鳴「そうだ、霧果に手伝ってもらって…」
鳴「…………」
鳴「居ないんだった…」
天根「鳴ーご飯できたよー」
鳴「!」
天根「そう?じゃ今日はゆっくり安みなさい」
鳴「……はい」
鳴「もう少しで見られる所だった…」
鳴「とりあえず霧果が帰ってくるまでこの格好か…はぁ」
鳴「が、学校はどうしよう…」
鳴「二日とも休む?」
鳴「うーん……」
鳴「………でも」
鳴「どうせいないものなわけだし」
鳴「よし」
鳴「この格好で行こう」
開 幕
萌えてはいけないにしようぜ
久保寺「えー、魔法少女の歴史学は1960年代に始まっており…」
恒一(見崎、遅いなぁ)
恒一(休みなのかな)
赤沢(恒一君、また見崎さんの席をチラチラと…)
ガラッ
恒一(!)
恒一(見崎!?)
恒一「えっ」
鳴「………」
鳴「……」ツカツカ
勅使河原(あーつまんねー授業だなー)
勅使河原(ん?)
鳴「………」ツカツカ
勅使河原「ブフォァッ!!!!」
赤沢「勅使河原ァッ!!!!!!!!」ガタッ
勅使河原(うわ、やべっ!いないものってこと忘れてた)
勅使河原「………」
赤沢「…授業中よ、静かに」
勅使河原「………」コクコク
ガタタッ トスン
鳴「………」
恒一(見崎……)
赤沢(それにしても見崎鳴め…なんなのあの格好は)
赤沢(笑いを取りに来てるとしか思えない……)
赤沢(…………そうか)
赤沢(そういうことなのね)
赤沢(これは…対策係への、私への挑戦状……!)
赤沢(いないものの立場を利用してコスプレし)
赤沢(お笑い空間を発生させ自分の存在を認めさせる…!)
赤沢(やるわね見崎鳴…)
赤沢(声をあげて笑ったのはあのバカ一人)
赤沢(………見崎鳴…その挑戦…受けて立つわ!)
鳴「………オプションパーツに弓矢がついてから持ってきたけど…」
鳴「これ、どうしよう…」ビーンビーン
勅使河原(ダメだ……笑ったらダメだ……)プルプル
恒一「見崎………」
赤沢(見崎鳴め……どう対処するべきかしら……)
鳴「………」ビーンビーン
鳴「………」
鳴「一本撃ってみよう」
佐藤(えっ!?)
鳴「………」キリキリキリ
鳴「えいっ」ヒュパンッ
中尾「痛っ!」
赤沢「中尾ォッ!!」
中尾「いた……くないです……」
鳴「当たった…」
勅使河原「………」プルプル
風見「…………」カリカリ
鳴「よし」
鳴「風見君のメガネを撃ち抜こう」
風見(え?)カリカリ
鳴「……」キリキリキリ
鳴「えいっ」
ガシャッ パリーン
鳴「また当たった」
風見「…………」カリカリ
勅使河原「ブッ……エフッ……ゲホッゲホ」プルプル
鳴「高校に入ったら弓道やろう」
鳴「あと二本…」
久保寺「えー、セーラームーンの功績としましては…」カッカッカッ
鳴「……あのチョークを撃ち抜く」
久保寺「!?」
鳴「………」キリキリキリ
鳴「えいっ」ヒュパンッ
カンッ パラパラ
久保寺「…………」
久保寺「こ、ここからは重要なポイントなので黄チョークを使います」
鳴「やった…」
鳴「何を、狙おうかな」キョロキョロ
鳴「……!」
鳴「廊下の警報機…」ニヤッ
赤沢(な!?)
鳴「窓越しだけど…なんとか狙えるはず……」キリキリキリ
赤沢「せ、先生!トイレ行っていいですか!」
久保寺「あ、あぁ行ってきなさい」
赤沢「クッ…」ダッ
鳴「…………落ち着いてい、鳴」キリキリキリ
鳴「……………」キリキリキリ
鳴「行ける…!」キリキリキリ
赤沢(させるか!!)
ガラッ
鳴「えいっ」ヒュパンッ
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
赤沢(ま、間に合わなかった)
ナンダー カジダー オチツケー
オハシヲオモイダセー グラウンドヘヒナンダー
勅使河原「な、なぁ俺らも避難しなくちゃ、なのか?これ」
王子「そりゃ、ねぇ」
久保寺「それでは皆さんグラウンドへ移動して下さい」
鳴「ふふっ……」ビーンビーン
望月「結局、イタズラってことでなんとかなったみたいだね」
勅使河原「矢で撃ち抜かれてたんだぞ…どう言い訳したってんだ」
赤沢「勅使河原、それに望月君、ちょっと」
勅使河原「あ、赤沢…なんか用か?」ハハ
赤沢「あ?殴られたいの?」
勅使河原「す、すまん」
赤沢「ま、いいわ」
赤沢「そんなことよりアレの対処法を考えて欲しいんだけど」
赤沢「何かいい案ないかしら、さすがに私一人じゃ対処しきれないわ」
勅使河原「あー、悪いけど…思い浮かばねぇ」
赤沢「そう…」
赤沢「じゃ、私行くところあるから」
勅使河原「どこだよ?昼休みもうすぐ終わっちまうぜ?」
赤沢「千曳先生のところ」
赤沢「千曳先生なら今までいないものがコスプレした事例を知ってるかもしれない」
勅使河原「お、おう…」
望月「………」
勅使河原「なぁ、やっぱり赤沢って…」
望月「無能だと思う」
勅使河原「やっぱり?」
屋上
恒一「見崎、ここに居たんだ」
鳴「榊原君…」ビーンビーン
恒一「なんでそんな格好で、その、あんなことしたの?」
鳴「………ワルプルギスの夜がくる…」ビーンビーン
恒一「今は6月だよ」
恒一「じゃなくて真面目に答えて」
鳴「………うん」ビーンビーン
恒一「弓もしまって」
鳴「………」
鳴「……実は」
ガラッ
赤沢「千曳先生!」
千曳「キミか…もうじき昼休みも終わる…戻りなさい」
千曳「話なら放課後にでも
赤沢「いえ、対策係として一つお伺いしたいことがありまして」
千曳「………なんだね」
赤沢「今までのいないものの中に」
赤沢「コスプレをした人は居ましたか?」
千曳「は?」
千曳「分かった」
千曳「疲れてるんだな」
千曳「対策係として頑張ってきたんだ…うん仕方ない」
千曳「保健室に行こうか、少し休んだ方がいい」
赤沢「いや、そうじゃなくて」
千曳「ほら、行った行った」
恒一「そうだったのか…霧果さんが…」
鳴「うん」
恒一「でも、なんだか変わった服だよね」
鳴「そう?可愛いと思うけど?」
鳴「………」
鳴「…榊原君」
鳴「榊原君にしか頼めないことが一つあるんだけど」
恒一「なに?僕にできることならなんでもするよ?」
鳴「脱がすの、手伝って…ほしい…」
恒一「え"っ」
鳴「嫌?」
恒一「そ、そうじゃないけど」
鳴「じゃ、手伝って、とりあえず私の家に……」
恒一「えぇっ!?今から!?」
赤沢「ったくなんなのよあの白髪カマキリ」ツカツカ
赤沢「おかげで授業に遅れちゃったじゃないの」ツカツカ
赤沢「しかも次の時間はクラスの新しい決まりを作る時間なのに」ツカツカ
ガラッ
赤沢「遅れたわ」
桜木「赤沢さん」
風見「それじゃ一人足りないですが話し合いを始めたいと思います」
赤沢「恒一君……どこに…」
赤沢「分かったわ」
赤沢「………」
赤沢(見崎鳴が作り出すあのお笑い空間)
赤沢(一日目は耐えられたけど明日はどんな手を使って笑わせにくるか…)
赤沢(正直何も予測できない…)
赤沢(となればこちらも予測できない手を遣うまで……!)
赤沢「新しい対策案として、私は……」
恒一「見崎、今日はちゃんと普通の制服着てくるかなぁ」
ガラッ
鳴「………」
恒一「おはよう、見崎」
鳴「おはよう」
勅使河原(普通だ)
風見(戻ってる)
望月(昨日のはなんだったんだろう…)
鳴「昨日は……その…ありがとう…手伝ってくれて…」
恒一「い、いや、う、うん」
鳴「じゃ、席行くね」
恒一「うん」
望月「あの後すごいことがあったのに」
恒一「えっ、あの、昨日はちょっと……」モジモジ
望月「?」
恒一「それよりすごいことって?」
勅使河原「それがな」ニヤニヤ
___
_____
赤沢「私は対策案として一つ大きな提案があるの」
赤沢「それは……クラス皆で各々がコスプレをすることよ!」
風見「え?」
桜木「へ?」
ザワザワ ザワザワ
勅使河原「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
赤沢「勅使河原!うるさい!」
久保寺「赤沢さん、それはさすがに…」
赤沢「あ、先生にもやってもらいますから」
久保寺「えぇ…」
赤沢「いいですね、先生」
久保寺「あ、あぁ、うん」
赤沢「………それと」
赤沢「クラスの決めたことは絶対だから、ね」
ガラッ ピシャ
赤沢(恒一君を探さないと、どうせ見崎さんのところなんだと思うけど)
タッタッタッ
千曳「ん?」
千曳「なんだ赤沢はいないのかね」
久保寺「千曳先生…赤沢さんは帰りましたよ…」
千曳「久保寺先生…顔色が優れませんね…」
千曳「いや、クラス全体に負の空気が漂っている…一体何が」
風見「実は…」
風見「はい」
桜木「千曳先生、現象に対してコスプレは有効なんですか?」
千曳「ある訳無いだろぉ」
勅使河原「んだよそれ!これって赤沢がコスプレをしたいだけなんじゃねぇの!?」ガタッ
小椋「そうよ!」
川堀「そうだ!」
ソウダ ソノトオリヨ フザケンナ
ムノウノクセニ ハンタイダ
千曳「むぅ…」
千曳「久保寺先生はどう思います」
久保寺「……止めさせるべきかと」
千曳「私も同意見だ」
千曳「今の彼女は尋常じゃない」
千曳「彼女を対策係から外すんだ」
千曳「そうすればコスプレは避けられる」
風見「なるほど…」
桜木「そんな……!」
千曳「ならキミはコスプレを選ぶのかね」
桜木「いえ…」
千曳「決まりだ」
千曳「風見君、後は頼むよ」
風見「………分かりました」
無能を対策係にしたクラスが悪いんや!
選んだ訳じゃなく自分からなったんだよなアカザーさんは……
桜木「…………」
久保寺「…これはクラスの決まりです」
久保寺「いいですね、皆さん」
____
__
勅使河原「てな具合だったんだ」
恒一「赤沢さんが対策係を……」
恒一「!」
恒一「そのこと、赤沢さん本人は!?」
望月「まだ知らないと思うけど…」
勅使河原「何がだよ」
恒一「それってつまり」
恒一「赤沢さんだけが」
ガラッ
赤沢「おはよう」
恒一「コスプレを…してきちゃう…って」
望月「…………うわぁ」
勅使河原「マジかよ……」
鳴「……」
鳴「……セーラーマーズ…」
赤沢「え?なんで皆制服?え?」
赤沢「か、風見君!これ!これどういうこと?え?なんで?なんなのこれ!」
風見「落ち着いて」
風見「とりあえず伝えなきゃならない大事な事がある」
風見「一つ目は赤沢さんは対策係を解任されたこと」
赤沢「は?」
赤沢「はああぁぁぁぁぁあ!?!??」
風見「よろしくね、赤沢さん」
赤沢「いやいやいやいやおかしいでしょ!なにもかも!」
勅使河原「おかしいのはお前の格好だろうに……」ボソッ
赤沢「勅使河原ァ!!!!!!!」
勅使河原「うわっごめん!止めっ!」
恒一「風見君、新しい対策係になったんだ」
風見「君は昨日居なかったね」
風見「クラスの投票でね、杉浦さんも推薦されてたんだけど僅差で、ね」
赤沢「コロス!!!コロス!!!コロス!!!」
勅使河原「痛い!そこはダメ!お願い!」
望月「あ、赤沢さん!勅使河原君が勅使河原ちゃんになっちゃうよ!」
鳴「!」ガタッ
恒一「本当に?」
風見「それから昨日のうちに過去現象を止めた松永さんに話を聞いたんだ」
風見「どうやら旧三年三組の教室になにかを残したらしいんだ」
風見「これから皆でそれを探しに行こうと思う」
恒一「す、すごい…たった一日で…」
風見「必ずやり遂げるよ」
恒一「うん、応援してる」
鳴「あ、あの」
恒一「見崎」
鳴「実は、話したいことがあって…その…この左眼のことで…」
風見「うん、ゆっくり聞くよ」
鳴「!」
恒一「よかったね、見崎」
赤沢「勅使河原あああああああああああ!!!」ゲシゲシ
勅使河原「も、もうダメ、だ…」
死傷者は一人も出なかった
彼の手腕は相当な物だと思う
赤沢さんはというとコスプレ事件で
勢いを無くしてしまってからは
未だにセルフいないもの状態だ
勅使河原が時おり慰めに行ってるけど
いつ立ち直るやら
僕はと言うと
玲子「恒一くーんご飯できたよー」
恒一「あ、はい」
玲子「何書いてたの?」
恒一「日記です、4月からつけてるんです」
玲子「あら、じゃ後で見せてもらおうかな」
恒一「ダメに決まってるでしょ」
恒一「盗み見とかしないで下さいね…?」
玲子「じょ、冗談だってば」
玲子「それより、見崎さん、どうなの?」
玲子「いないものの頃に比べたら随分明るくなったみたいだけど」
恒一「友達も増えたし、元気ですよ」
玲子「それは良かった」
恒一「………見崎か」
恒一「………今度はコスプレプレイもいいな」ボソッ
玲子「何か言った?」
恒一「何も…」ニコッ
お わ り
乙
Entry ⇒ 2012.04.04 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
赤沢「唐揚げ、好きでしょ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333194306/
恒一「うん……気が利くね……赤沢さん……」
鳴「……」(これだから無能は……)
赤沢「どうしたの?みんな手を付けないのね」ムシャムシャ
望月「あの、マヨネーズかけるね!」
勅使河原「(おい、サカキ……)」
恒一「(レモンだけならまだしも……)」
鳴「……」(何してくれてんのよ……これだからホモは……)
赤沢「あら、気が利くのね望月くん。ありがとう」ムシャムシャ
勅使河原恒一鳴「「「!?!?!?」」」
望月「そうだよ!僕たちだけじゃ食べきれないよ!」クチャクチャ
恒一「あ、あはは……」
赤沢(ここは恒一くんにアピールするチャンスね……きっと恒一くんは遠慮してるのよ!)ムシャムシャ
赤沢「恒一くん、あーん♪」
恒一(うげっ!?冗談じゃないよ……)
赤沢「ほら、あーん♪」
恒一(し、仕方ないな……)
勅使河原(ドンマイサカキ……)
恒一「あーん」
赤沢「ちょ……何するのよ!」
鳴「榊原くんが嫌がってるのがわからないの?」
榊原(た、助かった……)
勅使河原「でも少し羨ましかったかも……」
望月「勅使河原くん、声に出てるよ?」クチャクチャ
望月「なんなら僕が食べさせてあげようか?」クチャクチャ
勅使河原「いやお前じゃねーよ!!」
鳴(いい加減にしてほしいわね……このクチャラー)
望月「もう食べきれないよ……なんで他の3人は食べないの?」ゲプッ
勅使河原(いや、だってねぇ……)
赤沢「中尾に全部食べさせましょう」
望月「ええ!?あと20個あるんだよ?」
恒一「全部食べたら死んじゃうよ……」
赤沢「死んだらそのときはそのときよ」
勅使河原「現象のせいにするってか!?」
赤沢「……」ニヤリ
鳴「さっさと準備して中尾の家に持って行きましょう」
~中尾宅~
ピンポーン
赤沢「息子さんいらっしゃいますか?」
中尾母「ん?息子なら階段から転げ落ちて死んだわ」
赤沢「」
赤沢「中尾なら現象で死んだわ」
4人「「「「!?」」」」
赤沢「あ、丁度いいわ。勅使河原これ食べなさい」
勅使河原「冗談じゃねぇ!!」
勅使河原「大体捨てるって発想はねーのかよ!!」
赤沢「そんなこと出来るわけないじゃない!殺された若鶏が可哀想だわ!!」
恒一(赤沢さんにとって鶏の命は人の命より重いものなんだ……)
望月「あの……僕が食べるよ」
赤沢「そう?じゃあ早く食べてちょうだい」
望月「えっ……いや、持って帰って食べるよ」
赤沢「この場で食べなさい。でないとどこかに捨てるんでしょ、どうせ」
恒一(鋭いな……)
鳴「じゃああなたが食べたらどうかしら?赤沢さん」
望月(人を殺そうとしといて……メチャクチャだな……赤沢さん……)
鳴「大体皆が唐揚げを食べなくなった理由がわかるかしら?」
赤沢「知らないわよそんなもの」
鳴「それは……あなたがレモンをかけたからよ」
赤沢「はぁ?何を言っているのよあなたは」
鳴「大体人の許しもとらずにレモンをかけたわね」
赤沢「そ、それがなんなのよ……」
鳴「それで勅使河原くんと榊原くんと私は食べる気が失せたのよ」
鳴「私はもともと別に唐揚げは嫌いじゃないのよ」
鳴「多分他の2人も唐揚げ自体は嫌いじゃないと思う」
鳴「それに追い打ちをかけるように望月くんがマヨネーズを大量にかけた」
鳴「でもそれはあなたがレモンをかけなかったら起こらなかったことよ」
鳴(……多分)
赤沢「うぅ……」
鳴「そうよ」
恒一「さすがにそれはちょっと……」
勅使河原「そうだよなあ……」
鳴「じゃああなたたちも食べる?」ニヤリ
赤沢「うぅっ……」ムシャムシャ
赤沢「うわああああああああああああああん!!!!!」ムシャムシャ
赤沢「恒一くんのバカああああああぁぁぁぁぁ!!!」ムシャムシャ
恒一(なんで僕が……)
恒一(泣いている赤沢さん……かわいいな)
恒一「すごいよ赤沢さん!!」
赤沢(やだ、恒一くんに褒められちゃった///でも気持ち悪い……とてつもなく……)ウプッ
赤沢「ちょっとトイレ……」
鳴「ちょっと待ちなさい」
鳴「あなた言わなかったかしら?」
鳴「『殺された若鶏が可哀想だわ』って」
鳴「吐かれるなんて残されるより可哀想だとは思わないの?」
赤沢「うぅっ……」ウルウル
恒一(ヤバい……見崎に一方的に責められて泣きそうになってる赤沢さんかわいい……)
勅使河原(いいもん見せてもらったぜ……赤沢……)
望月(中尾くんがこれを見たらどう思うんだろう……あ、死んでたんだった)
望月「あ、帰った……」
恒一「酷いことしちゃったな……」
勅使河原「でもあの食いっぷりは凄かったな……」
鳴「マヨネーズのかかった唐揚げをあの勢いで食べるなんて……」
勅使河原「お前が食わせたんだろ」
赤沢「やだ……」
赤沢「5kgも増えてるじゃない……」
赤沢「ショックだわ……」
赤沢「恒一くんにまだ見せてない水着あったのに……」
赤沢「これじゃ一緒に海も行けないじゃない……」
赤沢「それにまだ胸焼けが激しいわ……」
赤沢「吐きそう……でも死んだ若鶏に失礼だわ……」
赤沢「あの唐揚げを揚げた人にも……」
赤沢「あの唐揚げには若鶏をはじめ、若鶏を育てた人、そのエサを作った人、またそのエサ自身の命……」
赤沢「そして唐揚げを揚げた人……」
赤沢「それに恒一くんも本当は食べたかったのかもしれない……」
赤沢「それなのに……」
赤沢「私の軽率な判断で……レモンをかけるようなことをして……」
赤沢「その全てを踏みにじることをしてしまって……」
赤沢「ごめんなさい……ごめんなさい……」グスン
赤沢「……今日はちょっと泣きすぎたわね」
赤沢「恒一くんにも泣き顔を見られちゃったし……恥ずかしいわ」
赤沢「対策係がこんなんじゃ駄目だわ!」
赤沢「幸いにもまだ誰も死んでないし……」
赤沢「これから頑張っていくのよ!私!」
二ニニ==- /:::::::::::::::::::::::`:.、
─── イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
イ::::::::::::::::::::::::::ヘ|;::::::::::ト
ニニ=- 1:::::::::::;;;::::::;vN、 "Nリヘj
1::::::{ イ::/ rュ\ レ
. l:::::::〉 "' ` ′ 俺が死んだぞー
─── |:::/八 _j
/´ 、 マァ/
__ ─ /\__ /
´ `ー─
二ニニ==- ヽ
| / l |
| ' | 、 .|
| / 、 ::ヽ , r-...
; ::::::. /イ }
ニニ=- Λ '. j, ,
| / '. :.__ ... ´ /
|||l | l| ` |l ... | \ V´ ̄__ ̄ /彳__ |l
|l | | ` ., .:: , V´ ` ..\rイ,,,,,r´ ¨
:・ . , .:; '. | 、__jj_f/⌒`
/ .::.;:: / ' r::. :γ1
.. ・ , ....::::::;_ ......イ / 、... ヾ::. }:::|,,ノ)
゚ : ・ _j::::: / / _ _ ヾ} _ソ´~~ f
: /:.. / / / Y⌒ ,,,,/
・ ;・ , ´ , ′ ノ ー─く ・
: ,, ; 人 / /
/::イlィィ{ .>ー=/_ / 忘れられてる…
/イ::/,, l 「j, - l1 .: ヽ__ /
ト::::::::イ, , ヽ .: ′/⌒ー __
.|:::::::::イ, |「j ..::: ., /
\:::::::::イ7,,,,,,,,/::::::: r../
z::::::::::::::::::::::イ__//´
\:::::::::::::::::::Z
赤沢「あら、恒一くんおはよう」
恒一「おはよう赤沢さん。心なしかちょっとふっくらした?」
赤沢「」
赤沢「う……」ウルウル
赤沢「う、うぁ、、、うわああぁああぁあああああぁぁぁぁあああぁぁあああん!!!!!!!」ダダッ
恒一(なんで泣いて逃げちゃったんだろう……)
恒一(僕は少しふくよかな女の子のほうが好みなんだけどな)
鳴(デリカシーがないのね……)
赤沢「恒一くんのバカああああああぁぁああぁぁあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
~おわり~
Entry ⇒ 2012.04.03 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
多々良「私には今好きな人がいます」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333198197/
5月にこのクラスに転入してきた、東京からやってきた男の子です。
彼は・・・容姿が良くて、性格も優しくて、・・・その、はっきり言って一目惚れでした。
だけど・・・そんな男の子にクラスの女子が放って置くはずも無く・・・私が知っている限り、
彼に好意を寄せているのは・・・クラスのリーダー格の赤沢泉美さん、眼帯をしていていつも無口な見崎鳴さん、ムードメーカーの綾野彩ちゃんです。
・・・でも、彼への想いは私だって負けていません。けれど・・・私はまだ榊原くんとまともに会話したことがないのです。
赤沢さんはいつの間にか榊原くんのことを下の名前で呼んでいるし、見崎さんも誰も寄付けないようなオーラを出しているのに、
榊原くんと話している時は、心なしか表情が柔らかいです。そして彩ちゃんは人見知りしない性格もあってか、積極的に榊原くんに話しかけています。
そんな彼女たちを見ていると・・・胸が締め付けられて・・・とても切ない気持ちになります。
そんな折、私が悩んでいるのを察してか、親友の小椋由美ちゃんが私に話しかけてきました。」
多々良「由美・・・、実はね・・・」
小椋「ははぁ~ん、さては恋の悩みね?」
多々良「えぇっ!?私まだ何も言ってないのに・・・」
小椋「あはは、そんなの恵を見ていたらすぐ分かるって!相手は・・・榊原くんだよね?」
多々良「なっ・・なんでそれを!?」
多々良「そんなことまで気付いてたの!?」
小椋「えっ・・・本当にしてたんだ!?冗談のつもりだったんだけど・・・(笑)」
多々良「もっ・・・もぉー由美ってば、からかわないでよ・・・(涙)」
小椋「ごめんごめん、恵ってば本当にいじり甲斐があるんだから♪」
多々良「・・・(プイッ)」
多々良「・・・本当に!?」
小椋「あったりまえじゃん!何せ私たち親友じゃん!」
多々良「由美・・・ありがと//」
小椋「べっ別に・・・// お礼を言うのは榊原くんのハートを射止めてからにしてくれる?」
多々良「・・・(コクッ)」
小椋「そうと決まったら早速明日から行動開始ね! ・・・」
多々良「由美・・・?」
小椋「あっ・・・ごめん。じゃ、明日から気合入れていこう!」
多々良「うんっ(ニコッ)」
小椋「・・・」
小椋「めーぐみっ、早速作戦会議しよっか!」
多々良「よ・・・よろしくおねがいします!」
小椋「うむ! ところで恵はさ、私から見るにクラスの中でもトップクラスに美人だと思うんだよね」
多々良「そ・・・そんなことないよ!//」
小椋「・・・そこなんだよねー・・・恵の弱点は」
多々良「え・・・?」
多々良「そ・・・そうだよね」
小椋「うーん・・・。これは実戦経験を積むしかないなー・・・」
多々良「え・・・?」
小椋「(タッタッタッ)さっ・・榊原くん、ちょっと良いかな?」
恒一「どうしたの?小椋さん」
勅使河原「おっ、さてはサカキに愛の告白か、小椋~?」
小椋「・・・(ドスッ)」
勅使河原「ぐおっ・・・!?」
多々良「(ちょっ・・・由美!!?)」
勅使河原「おっ、クラスのトップクラスの美人からお誘いかよサカキ!」
恒一「多々良さんが?うん、わかった。伝えてくれてありがとう、小椋さん(ニコッ)」
小椋「うっうん///」
見崎「・・・」
多々良「あっ・・・えとね・・・これは由美が・・・//」
赤沢「・・・(ジトー)」
見崎「・・・(ジトー)」
綾野「・・・(ジー)」
恒一「(・・・何か視線を感じるな汗)多々良さん、もし良かったらこれから屋上で一緒にお昼食べない?」
多々良「えっ?はっ・・はい!(ニコッ)」
恒一「(ドキッ)じ・・じゃあ移動しようか//」
多々良「うっうん//」
小椋「・・・(これで・・・良いんだよね)」
恒一「うわっ凄いね、そのお弁当!もしかして多々良さんの手作り?」
多々良「うっうん・・・一応//」
恒一「多々良さんって美人なだけじゃなくて料理もできるんだね!・・・あっ」
多々良「あっありがと//」
恒一・多々良「・・・///」
恒一「えっ?」
多々良「あっ・・えと・・そのお弁当って叔母さんが作ってくれてるの?」
恒一「あっ・・これはね、毎朝僕が作ってるんだよ」
多々良「えっ・・榊原くんが!?」
恒一「うっ・・うん。実は僕、中学の時料理研究部に入ってたから」
多々良「そっそうなんだ!」
多々良「そっ・・・そんなことないよ!カッコいいと思う!」
恒一「あっありがと//」
恒一「良かったらさ・・・ちょっとおかず交換してみない?」
多々良「えっ?」
恒一「あっ・・嫌なら無理にとは言わないけど」
恒一「あはは、それは僕も同じだよ(苦笑)じゃあお互い条件は同じってことで(ニコッ)」
多々良「うんっ」
恒一「じゃあ僕は唐揚げを出すから、そっちの煮物と交換しない?」
多々良「わっ分かった」
恒一「・・・この煮物・・・美味しい!中まで味が染み渡ってて・・・こんな料理なら毎日食べたいよ!」
多々良「この唐揚げ・・油加減が絶妙で揚げ具合もばっちりだね!とっても美味しいよ!」
恒一・多々良「・・・///」
恒一・多々良「「わっ分かった!」」
赤沢「・・・(何で息がぴったりなのよ・・・)」
赤沢「・・・ということで、遠足の際の5人グループを作ってもらいます」
勅使河原「サーカキっ、俺たちはもう決まりだよな!」
恒一「う・・・うん、別にいいよ」
勅使河原「じゃあ残るは3人だな!ヤローばっかり増えるのもなんだし、どうせなら残りは女子にしようぜ!」
恒一「僕はどっちでもいいよ」
赤沢「・・・(ピクッ)」
綾野「・・・(ピクッ)」
小椋「・・チャンスだよ、恵!」
多々良「・・でも、本当に私なんかと・・・」
見崎「・・・榊原くん、私と・・・」
赤沢「ちょっと恒一くん、あなた迷子になったりしたらいけないから私がグループに入ってあげるわよ」
小椋「榊原くん、私たちもグループに入れてくれない?」
多々良「あっあの・・・お願いします(モジモジ)」
赤沢「そうね、このままじゃ埒があかないわ。じゃあこの中から選んでくれる?恒一くん」
見崎・綾野・小椋・多々良「(ピクッ)」
恒一「こ・・・困ったなぁ。順当にジャンケンとかでいいんじゃない?」
綾野「私もそれがいいと思いまーす!」
見崎「・・・(コクッ)」
赤沢・綾野「(グー)」
見崎・小椋・多々良「(パー)」
綾野「ふーんだっ、いいもんね!グループ抜け出してこういっちゃん達のとこに遊びに行っちゃうもん!」
見崎「・・・(ニヤッ)」
小椋「やったね恵!榊原くんと同じ班だよ!」
多々良「うっうん!//」
勅使河原「決まったな。じゃ、当日ヨロシクな!」
恒一「3人ともよろしくね(ニコッ)」
見崎・多々良・小椋「///」
恒一「うわー緑がいっぱいだ!凄く綺麗なところだね!」
勅使河原「まっ俺たち夜見山市民にとっては、小学校の頃から遠足の定番なんだけどな」
赤沢「でもいつ来ても良い所よね、心が洗われるっていうか」
勅使河原「そうだな、お前はもっと心を洗ったほうがいいかもな」
赤沢「・・・(ドスッ)」
勅使河原「ぐおっ!?」
恒一「まったく・・・余計なことばかり言うから(苦笑)」
久保寺「では今から班別に分かれて自由時間とします。くれぐれも集合時間は守るように・・・」
生徒「はーい」
恒一「とりあえずお昼までこの辺り散策してみない?」
小椋「さんせーい!」
多々良「わっ私も!」
見崎「(コクッ)」
勅使河原「じゃっ、俺が案内してやるよ!」
・
・
見崎「・・・おなかすいた」
小椋「そろそろお昼ね、戻りましょうか」
恒一「そうだね」
恒一「うわっ、凄いお弁当だね!多々良さん」
多々良「きょ・・今日は遠足だから・・皆の為に沢山作ってきました!」
恒一「弁当用意しなくても良いってこういうことだったんだね!」
勅使河原「うおっすげー!重箱かよ!こんな美人の料理が食べられるなんて幸せだなー」
恒一「そうだね(ニコッ)」
見崎「・・・(ムスッ)」
小椋「ちょっ見崎さん・・もう食べてるの!?」
見崎「もぐもぐ・・・おいしい」
多々良「よっよかった・・」
恒一「じゃあ僕たちも頂こうか」
勅使河原「おうっ!」
基本どのssでもイケメンだよね。
てっしーは大体いいやつ止まり
多々良「ほ・・本当!?」
恒一「もちろん!これだけの料理作るの大変だったんじゃない?」
多々良「あ・・お母さんにも手伝ってもらったから」
恒一「そうなんだ。それにしても箸が進むなぁ」
多々良「あ・・ありがと//」
小椋「・・・」
勅使河原「あ、小椋からはちょっと取り辛かったか。よく気付いたなサカキ」
小椋「あっありがと、榊原くん//」
恒一「どういたしまして(ニコッ)」
多々良「・・・」
鳴「もぐもぐ」
見崎「・・・さる」
恒一「え?あ、猿田くんか」
猿田「サルぞな!ちょっと見てくるぞな!(ダダダッ)」
王子「ちょっと猿田くん!?ちゃんと集合時間までには戻ってきてよ!?」
恒一「へぇ・・この公園、サルも出るんだ」
王子「先生、猿田くんがまだ戻ってきてません!」
久保寺「・・・本当ですか!? 誰か猿田くんを見かけた人はいませんか?」
生徒「(困惑の表情)」
久保寺「・・・よわりましたね」
多々良「わ・・私も!(ダダダッ)」
久保寺「あっ・・こらっ、待ちなさい!」
赤沢「・・・行っちゃったわね」
小椋「・・・私も行く!」
見崎「・・・私も」
赤沢「あんたは迷いそうだから絶対だめ!!」
見崎「・・・(ムスッ)」
小椋「・・・(ダダダッ)」
猿田「あれ、二人ともどうしたんだぞな?」
恒一「あっ・・こんなところにいたんだ!早く戻らないと、皆心配してるよ?」
猿田「ごめんぞな。サルと仲良くなって遊んでたら時間見るの忘れてたぞな」
サル「ウッキー」
恒一「まったく・・(苦笑)」
多々良「でも見つかって良かったね!さ、戻ろう?」
恒一「うん!」
久保寺「・・よく見つけてきてくれましたね、榊原くん、多々良さん。しかし今後軽率な行動は慎むように」
恒一・多々良・猿田「「「すみませんでした(ぞな)」」」
綾野「・・あれ、由美っちは?」
赤沢「あ・・本当だ、小椋さんがいないわ!」
久保寺「な・・なんだって!?」
久保寺「・・私が探してくるので、皆さんはくれぐれもここから動かないように」
生徒「はーい」
恒一「・・・」
小椋「皆・・まさか私を置いて帰ったりしてないよね・・・?」
小椋「うっ・・・うぅっ・・・(泣)」
小椋「えっ・・・?さかき・・ばらくん?」
恒一「無事で良かったよ(苦笑) あっ猿田くんも無事見つかったからもう大丈夫だよ!」
小椋「ご・・・ごめんね(シクシク)」
恒一「謝るのは皆と合流してからね。僕もまた謝らないといけないし(苦笑)」
小椋「・・えっ?」
小椋「その・・さっき転んじゃって・・」
恒一「あまり動かさない方が良さそうだね。おぶっていくから乗ってくれる?」
小椋「・・えっ」
恒一「僕なんかじゃ嫌かもしれないけど、早く戻った方が良さそうだからね・・・」
小椋「・・・嫌なんかじゃないよ(ゴニョゴニョ)」
恒一「えっ? さっ、早く乗ってくれる?」
小椋「・・・うん//」
勅使河原「やれやれ、今日はとんだ遠足だったな・・」
多々良「(由美・・榊原くんにおぶってもらってる・・・)」
久保寺「・・まったく、榊原くんは。しかしまぁ・・無事に戻ってきてくれたようだし、お咎めは無しにしましょう・・」
恒一・小椋「「す・・・すみません(シュン)」」
猿田「そうぞな!心配したぞなよ?」
王子「君がそれを言うのかい?」
一同「あはは(笑)」
小椋「・・恵、ちょっと・・・いいかな?」
多々良「・・・何?」
小椋「・・・あのね、実は・・・」
多々良「榊原くんのこと・・・好きになっちゃった?」
小椋「!? ・・・(コクッ)」
多々良「そっか・・・」
多々良「・・・」
小椋「だけど・・・私・・・榊原くんのことは諦める」
多々良「・・・えっ?」
多々良「・・・顔をあげて、由美。・・・私別に怒ってないよ?」
小椋「・・・えっ? でっ・・でも・・」
多々良「だって・・・好きな人が出来るのは・・・とても自然なことだから・・・」
多々良「だから・・・親友同士で同じ人を好きになったとしても・・・仕方ないと思う」
小椋「恵・・・」
小椋「ごめん・・いや・・・ありがと、恵」
多々良「うんっ(ニコッ)でもこれからは親友でありライバルだね(笑)」
小椋「・・・そうだね(笑)」
多々良「でも・・・私、負けないよ?」
小椋「・・・うん、私も・・・負けない!」
多々良「ふふっ・・・これからもよろしくね、由美♪」
小椋「うん!」
勅使河原「おほんっ。この度、わたくし・・・勅使河原直哉は、2泊3日の海合宿を提案したいと思います!」
綾野「海合宿?」
勅使河原「まぁ合宿って言っても、海行ってただ遊ぶだけなんだけどな」
恒一「へぇー面白そうだね!参加しようかな!」
小椋「うんうん!恵も行くでしょ!?」
多々良「う・・・うん!」
赤沢「ち・・ちょっと何勝手に決めてんのよ!」
勅使河原「あれ、赤沢は行かねぇの?」
赤沢「べっ・・別に行かないとは言ってないでしょ!? 」
赤沢「・・そうね、あんた達だけじゃ羽目を外しそうだから監視役として付いて行ってあげるわ!」
勅使河原「素直じゃねぇなぁ・・」
恒一「見崎はどうする?」
見崎「・・・行きたいけど・・・今度お父さんたちと旅行に行くことになってるの・・・(シュン)」
恒一「・・・そっか、残念だね」
勅使河原「じゃメンバーは、『俺・サカキ・綾野・多々良さん・小椋・赤沢・望月』でいいな?」
恒一「良いと思うよ」
勅使河原「よしっ、じゃあ女子はかわいい水着準備してくるように!」
赤沢「このスケベ!(ゴンッ)」
勅使河原「グオッ・・・」
多々良「えっ?学校ので良いんじゃないの・・?」
小椋「はぁ・・・あのね、恵。海だよ?榊原くんに自慢のボディーをアピールするチャンスなんだよ!?」
多々良「ぼ・・・ぼでぃーって//」
小椋「まっ・・別に無理にとは言わないけどね。このまま恵に差を付けて榊原くんを悩殺しちゃうんだから♪」
多々良「そ・・それはダメ!!」
小椋「よっしゃ!じゃあ明日の午前9時に駅前で待ち合わせね♪」
多々良「うん!」
勅使河原「せーの、海だー!!!!」
他メンバー「う・・・うみだー」
勅使河原「何だよお前ら、海だぞ海! もうちょっとテンション上げていこうぜ!!」
赤沢「アンタはテンション上がりすぎなの!」
恒一「ま・・まぁせっかくだし、もう一度やろうか!」
赤沢「恒一くんがそう言うなら・・//」
恒一「せーの!」
メンバー「「「海だー!!!」」」
赤沢「・・・アンタが言うとセクハラっぽく聞こえるんですけど」
・
・
・
望月「皆・・・遅いね?」
勅使河原「まっ、女子は何かと準備に時間がかかるのさ!」
恒一「そういうものなんだ?」
恒一「あっ綾野さん!? む・・胸が当たってるっ//」
綾野「ふっふっふ、当ててるのだよ?」
赤沢「いい加減しなさい!(ゴンッ)」
綾野「ぎゃふんっ・・・」
赤沢「まったく・・・」
望月「ほ・・・ほんとだ(ドキドキ)」
恒一「に・・・似合ってるよ、二人とも//」
綾野「そ・・・そうかな?//」
赤沢「あ・・ありがと恒一くん// ・・でも勅使河原はあんまり見るな」
勅使河原「ひ・・ひでぇ」
綾野「あと二人ももうすぐ来ると思うよ?」
勅使河原「おぉっこれは・・! ・・その手のタイプに人気がありそうだな」
小椋「どの手のタイプよ・・」
恒一「小椋さん、水着姿とても似合ってるよ(ニコッ)」
小椋「あっ・・ありがと// ほら、恵も早く!」
小椋「もぉーそりゃっ!」
多々良「キャッ!」
勅使河原「お・・・おぉぉぉ」
望月「・・・これは凄いね」
恒一「・・・」
恒一「はっ・・・ごめん。ちょっと・・・見蕩れてた//」
多々良「///」
小椋「はぁ・・・こりゃ水着対決は恵の勝ちね・・」
赤沢「・・・一体何の勝負よ」
勅使河原「じゃ、皆集まったことだし早速泳ぐか!」
綾野「はぁー遊んだ遊んだ!」
赤沢「さすがに疲れたわね」
小椋「そういえば恵泳げなかったんだったわね・・・」
多々良「・・うん」
多々良「ほんと・・!?」
綾野「じ・・・実は私も泳げないの・・・(シュン)」
勅使河原「お前・・・思い切り遠泳してたよな?」
綾野「・・・ちっ」
望月「お腹もすいたことだし、そろそろ旅館に戻ろうか」
赤沢「多々良さん・・・やっぱり大きいわね」
多々良「え・・・そんなこと//」
綾野「赤沢っちも結構でかいじゃない」
小椋「・・・」
赤沢「む・・・胸の話はやめましょう」
綾野「そ・・・そうね。ごめんね、由美っち・・・」
小椋「何で私に謝るのよ!!」
勅使河原「さて・・・」
恒一・望月「「さて?」」
勅使河原「覗きに行くか!!」
恒一・望月「「はぁっ!?」」
勅使河原「健全な中学生男子たるもの・・・同級生の女子の裸に興味が無いはずは・・・ねぇよな?」
勅使河原「だろぉ!?」
望月「僕はどっちかっていうと年上の方が好みかな・・・」
勅使河原「何だよ、望月は年増派か」
望月「三神先生は年増なんかじゃないよ!!」
恒一・勅使河原「・・・」
三神「へっくち」
恒一「ぼ・・・僕は」
勅使河原「素直になれよ? この板の向こう側に女の楽園がそこにあるんだぞ・・!?」
恒一「うぅ・・・・・・」
勅使河原「ま、サカキが悩むようなら無理にとは言わねぇよ。俺一人で堪能してくるぜ・・・ぐへへ」
赤沢「男子ー?私たちもう出るから、あんたたちも早くね!」
勅使河原「」
恒一・望月「「・・・どんまい」」
・
・
勅使河原「ふぅー食った食った!」
綾野「うまかったぁ!」
恒一「ごちそうさまでした」
勅使河原「じゃ今夜は疲れたし、そろそろお開きにするか!」
赤沢「あら、珍しく気があったわね。アンタのことだからてっきり『これから肝試しに行くぜ!』とか言うと思ったけど」
勅使河原「ま、それは明日だな」
赤沢「やるんかい・・・(汗)」
綾野「おやすみこういっちゃん!後で夜這いに行くからね!」
赤沢「絶対阻止するわ・・・」
小椋「おやすみ、榊原くん!」
多々良「おやすみなさい、榊原くん♪」
恒一「そうそう、もっと強く足をバタつかせてみて?」
多々良「う・・・うん。手・・・放さないでね・・?」
恒一「あはは、絶対離さないから大丈夫だよ(ニコッ)」
多々良「うん・・・//」
綾野「ぶーぶー・・・」
赤沢「綾野さん・・・いつまでもふて腐れてたら女が廃るわよ・・・」
小椋「そういう赤沢さんこそ、いつまでそこに居る気・・?」
勅使河原「(ポンポンッ)よし、完成だ!」
望月「ちょっと勅使河原くん!動けないよ!それに胸のところに変な山作らないでよ!!」
勅使河原「じゃ予定通り、これから肝試しをする!」
赤沢「はぁ・・・どうせやらないって言っても無理やりやらせるんでしょ?」
勅使河原「ん?まぁな!」
多々良「・・・私、怖いの苦手」
恒一「じゃあ僕と一緒に行く? 僕、ホラーが大好きだから怖いの全然平気だよ?」
多々良「・・・ホント?///」
赤沢「わ・・・私は別に怖いの平気だけど・・・でも確かにくじ引きの方が公平よね」
小椋「私もくじ引きが良いと思いまーす!(チラッ)」
多々良「うー・・(由美・・ライバル宣言してから強敵になってる気がする・・・)」
恒一「えっ、5本?」
勅使河原「俺と望月はお化け役だ!で、残った5人で2:3のグループを作ってくれ!」
望月「えぇー・・僕もお化け役なのぉ・・・?」
勅使河原「ったりめぇよ!何せお前は幽霊の白装束が似合いそうだしな!」
望月「それ・・・何て言ったらいいか反応に困るよ・・・」
恒一「じゃ、僕から引かせてもらうね。・・・赤いシールが貼ってあるよ」
勅使河原「お、いきなり赤が出たか!じゃ次に赤シールのくじが出たらそいつがサカキとペアな!」
赤沢「じゃ次は私が引くわね。・・・」
勅使河原「どうだった? ・・・はい、赤沢はスカな」
赤沢「誰がスカよ!!(ゴンッ)」
勅使河原「・・・何か分かりやすいな。綾野はとりあえず赤沢とペアな」
勅使河原「じゃ後二人だし、多々良さんと小椋は同時に引いてもらうか!」
小椋「わ・・分かったわ!」
多々良「う・・・うん!」
勅使河原「せーの!」
多々良「・・・赤いシールだ!」
勅使河原「よし、決まったな!じゃ、俺と望月は仕掛けの準備してくるから」
恒一「よろしくね、多々良さん♪(ニコッ)」
多々良「こっ・・こちらこそ(ニコッ)」
赤沢・綾野・小椋「・・・」
恒一「ところで、開始の合図はどうするの?」
勅使河原「ん?あぁ準備が終わったらサカキと赤沢の携帯に着信送るわ」
恒一「了解!」
恒一「あ、着信が鳴った!それじゃ行こうか、多々良さん!」
多々良「よ、よろしくおねがいします!」
恒一「暗いから足元気をつけてね?」
多々良「う・・うん」
恒一「ん?・・待って、あそこに何かいる・・」
多々良「えぇっ・・・!?(ブルブル)」
多々良「きゃあああああああああああああ!!???」
恒一「ま・・・待って、多々良さん!!!!」
多々良「さ・・・榊原くん・・・!?」
恒一「走ると危ないから・・・終わるまで手を繋いでいよう?」
多々良「さ・・・榊原くん・・・///」
落ち武者???「ウラヤマシーーーーーーーーー!!!!ハゼローーーーーーーーーーー!!!!!」」
恒一「さっ、早く行こう!」
多々良「う・・うん!!」
綾野「聞こえた聞こえた!結構凝ってるっぽいね!」
小椋「大丈夫かな・・・二人とも」
恒一「ここまで来れば大丈夫そうだね!」
多々良「はぁっはぁっ・・・うんっ!」
恒一「あっ・・・ごめん。無理やり手を引っ張っちゃって・・・」
多々良「ううん、助けてくれてありがとう(ニコッ)」
恒一「う・・・うん・・・/// あっ・・・あそこにも何かいる!」
恒一「ありがとう、望月!」
多々良「ありがとう、望月くん♪」
白装束の幽霊???「いえいえ、暗いから気をつけてね!・・・って・・あ・・・(汗)」
多々良「ホントだ・・!」
恒一「ついにゴールだ!やったね、多々良さん(ニコッ)」
多々良「うんっ!えへへ//」
恒一「あっ・・・ごめん」
多々良「えっ?」
多々良「う・・・うん//」
恒一「それじゃ・・・離すね」
多々良「・・・(ギュッ)」
恒一「多々良・・さん?それじゃ手・・離せないよ・・・?」
多々良「・・・たく・・・ない・・・」
恒一「え・・・?」
多々良「離したくない・・・。・・・帰るときまで・・・手・・・繋いでいてくれる・・・?」
恒一「うっ・・うん・・・//」
勅使河原「いやー、楽しかったな~海!」
望月「そうだね!」
恒一「うん!」
綾野「あーあ、これで中学最後の夏も終わりかー・・」
赤沢「ホントね・・・」
小椋「でも・・・今までで最高の夏だったんじゃない、恵?」
多々良「うん//」
勅使河原「とうとう卒業かー。長かったっつーか・・・短かったつーか・・・」
望月「あっという間だったよね・・・」
赤沢「あら?多々良さんと恒一くんは?」
見崎「・・・さっき、二人で校庭裏に行くのを見かけた・・・」
小椋「あれ、放っといて良かったの?見崎さん」
見崎「・・・あなたこそ」
小椋「いやー、もう私の立ち入る隙が無いっていうか、ね・・・」
赤沢「あなた・・一体何考えてるの・・?」
見崎「・・・(ニヤリッ)」
綾野「おや、鳴っちは気付いたようだね・・・ふっふっふ」
小椋「はっ・・・まさか・・・」
赤沢「・・・まさかとは思うけど(ニヤリ))」
赤沢・見崎・綾野・小椋「「「「ハーレム!!!」」」」
多々良「あなたと過ごしたこの1年間・・・本当に楽しかった」
恒一「僕もだよ。・・・好きだよ、恵」
多々良「私も・・。大好き・・・恒一くん」
チュッ
終わり
乙でした。綺麗な話だったな
Entry ⇒ 2012.04.02 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (1) | Trackbacks (0)
恒一「あの世へ繋がる電話?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333086422/
恒一「噂?」
鳴「都市伝説みたいなものよ」
恒一「ああ……口裂け女とかメリーさんみたいなものか」
鳴「うん、それで死んだ人とお話ができるらしいの」
恒一「死んだ人とかあ」
恒一「あっ、勅使河原……それに望月も」
望月「二人で何の話してるの?」
恒一「最近流行ってる都市伝説の話だよ」
勅使河原「都市伝説ぅ?」
望月「あ、それ僕も知ってるかも。あの世へ繋がる電話とか言う奴だよね?」
鳴「そう、それ」
勅使河原「なんだそれ……女子とか好きそうだよなあ、そう言うの」
恒一「さあ……見崎知ってるの?」
鳴「ううん、私もそこまでは……風の噂で少し聞いただけだし」
勅使河原「まあそんなもんだよなあ」
望月「あ、僕知ってるよ」
恒一「え?」
勅使河原「は?」
恒一「へえ、お姉さんから……」
望月「お姉さんもお客さんの一人から聞いただけらしいんだけどね」
勅使河原「ふーん……じゃあ折角だし試してみるか?」
恒一「試す?」
勅使河原「今ここで電話掛けてみようぜ、あの世に」
勅使河原「なんだよサカキ、もしかして怖いのか~?」ニヤリ
恒一「なっ……いやそういうわけじゃないけどさ」
勅使河原「大丈夫だって! どうせただの噂なんだろ?」
恒一「うーん……」
勅使河原「つーか実際に電話掛かるねーって、うちのクラスの災厄じゃあるまいし!」ハハハ
恒一「見崎はどう思う?」
鳴「……いいんじゃない、ちょっと試すぐらいなら」
恒一「まあ見崎もそう言うなら……」
勅使河原「よし! そうこなくっちゃな!」
望月「えっと確か……『111』だったかな? その番号に掛ければいいらしいよ」
恒一「随分と簡単なんだね?」
望月「他にも何か注意事項みたいのがあった筈なんだけど……ごめん、細かい所は忘れちゃった」
勅使河原「まあ大事なとこだけわかりゃーいいって。それじゃあ早速かけてみるか……って、あれ」
恒一「どうかしたの?」
勅使河原「……わり、携帯家に忘れちまったみたいだ。誰か貸してくれねーか?」
恒一「ええー……」
鳴「私はまだ新しいの買ってないから」
望月「僕はそもそも携帯持ってないよ」
恒一「……仕方ないなあ、はい」スッ
勅使河原「さっすがサカキ! サンキューな!」
恒一「もし変なところに繋がったりしたら責任とってよ?」
勅使河原「大丈夫だって、えーと1、1、1っと……」ピッピッピッ
恒一「そういえば変なところに掛かったら通話料金とか大丈夫なの?」
望月「さあ……ちょっとわかんない」
恒一「わかんないってそんな無責任な!?」
鳴「もしその時はご愁傷様ね、榊原くん」
恒一「そんなぁ……」
勅使河原「……お?」
恒一「ん? 勅使河原どうかした?」
勅使河原「……ちょっちょっと待て! 今ハンズフリーにする!」
恒一「これは……」
望月「……」ゴクリ
勅使河原「ま、マジかよ……」
鳴「……」
勅使河原「いや待て! まだ本当に死後の世界に繋がったってわけじゃ――」
プルルル……ガチャッ
『……もしもし?』
勅使河原「どうすんだよこれぇ!?」
望月「勅使河原くんがやろうって言ったんじゃないか!」
勅使河原「俺だってマジで掛かるだなんて思ってなかったっつーの!」
恒一「ちょっと二人とも! 喧嘩してる場合じゃ……」
鳴「……ねえ、ちょっと待って」
恒一「えっ?」
鳴「この声……」
『もしもーし? どうかしましたか?』
勅使河原「どうかしたのかよ、見崎」
鳴「ちょっと静かにしてて」シッ
『もしもし? 大丈夫ですかー?』
恒一「……? あれ、この声って……」
鳴「……」
恒一「……桜木さん?」
『あっ、その声は榊原くん?』
恒一「ほ……ホントに桜木さんなの?」
勅使河原「はあ!?」
望月「さっ桜木さん!?」
桜木『勅使河原くんに望月くんも……と言うことは見崎さんも近くに?』
鳴「うん、いるよ」
桜木『やっぱり。三人方もお久しぶりです』
勅使河原「マジかよ……マジで桜木なのか?」
恒一「信じられないけど、この声は確かに桜木さんだよ」
望月「声が似てるだけの別人ってことは?」
鳴「でも私たちの名前も知ってるとなると……」
恒一「そうだね、一応やっておこうか」
桜木『テスト?』
勅使河原「いいか、今から質問していくから澱みなく答えてくれよ?」
桜木『? はい、わかりました』
恒一「じゃあまずは……自分の名前と学年クラス、それに出席番号は言える?」
桜木『桜木ゆかり、夜見北中学校3年3組所属、出席番号は11番です』
望月「クラス内での役職は?」
桜木『風見くんと一緒にクラス委員長をやっていました』
桜木『もちろんです。毎月クラスの関係者が一人以上死んでしまう……私もその犠牲者の一人になりましたから』
鳴「その対策になるおまじないについては?」
桜木『クラス内の誰か一人をいない者にしてクラスの人数を合わせることです』
恒一「それじゃあ、今年のいない者は誰だった?」
桜木『見崎鳴さんです』
望月「自分の身長、体重は言える?」
桜木『身長は155センチです。た、体重は……その、40キロ台、です』
勅使河原「カップのサイズは?」
桜木『D――ってなに言わせるんですか!?』
勅使河原「……これは完璧に桜木で間違いなさそうだな」
恒一「だね」
望月「流石にあの質問はね……」
勅使河原「わりーわりー、ちょっとした出来心だから許してくれよ委員長!」
桜木『もう……それにしても、まさかあなた達から電話が掛かってくるとは思いませんでしたよ』
恒一「僕らもまさか繋がるなんて思ってもみなかったけどね」
望月「……ねえ、それでどうするの、これ?」
勅使河原「どうするっつったってなあ……折角繋がったんだし少し話してみるか?」
望月「ええっ!?」
恒一「確かに……」
鳴「一生に一度あるかないかの機会かもね、こんなの」
望月「二人まで……」
桜木『そうですよ、折角だから少しお喋りしましょう?』
望月「うーん……なんか嫌な予感がするんだけどなあ」
勅使河原「大丈夫だって、もし多額請求が来てもこれはサカキの携帯だしな!」
恒一「おいちょっと」
勅使河原「待った! 冗談だから! もしものときは割り勘だって!」
鳴「そこは勅使河原くんが全額負担するべきだと思うわ」
桜木『はい! ……と言っても、いざとなると何の話をすればいいのか困りますね』
勅使河原「そうだな……そっちは今元気? とか」
恒一「何だよその質問」
桜木『はい、私は元気ですよ。こっちは怪我をしたり病気になる心配がありませんから』
望月「へー……」
桜木『それに食べ物や飲み物もたくさんありますし』
鳴「……食べ物に飲み物?」
恒一「本? ゲーム?」
桜木『はい、ボードゲームとかトランプとか……あ、それに最近増えたのだとダーツもありますね』
恒一「ダーツ……?」
勅使河原「ちょっ、ちょっと待った!」
桜木『なんですか?』
勅使河原「桜木が居る所ってあの世なんだよな?」
桜木『はい、そうですが?』
勅使河原「そ、そうか」
望月「……僕、ちょっとあの世のイメージが崩壊してきてるんだけど」
恒一「安心して、ここにいる全員が同じこと思ってるから」
勅使河原「聞きたいこと?」
桜木『その……今災厄はどうなっているのかなって』
望月「災厄?」
恒一「どうなってるって……ああ。大丈夫、今年の災厄はもう終わったよ」
桜木『終わった?』
恒一「うん、終わった。もう現象は止まったんだ」
桜木『ほっホントですか!?』
望月「多分この間の合宿でクラスに紛れ込んだ死者が死んだんだろうね」
桜木『そうなんですか……よかったですね!』
恒一「うん……」
鳴「……」
望月「……」
勅使河原「あー……その、あのな桜木――」
桜木『そうだったんですかあ……通りで少し前から人が来ないわけですね』
恒一「えっ?」
桜木『あ、えっと……災厄で死んだ人は皆こっちの方に来てるんです』
恒一「皆?」
桜木『はい、皆です。私が最初にこっちに来て、最後に赤沢さん達が』
勅使河原「赤沢達もいるのか!?」
桜木『はい、いますよ? 他にも中尾くんとか杉浦さんとか、水野くんのお姉さんとかも』
望月「ほ、本当に……?」
鳴「……」
桜木『そうだ、なんなら代わりましょうか? 皆も榊原くんたちと話したいでしょうし』
勅使河原「どうするってお前……もうとことん行けるとこまで行くしかねーだろ」
恒一「そうだね……じゃあお願いできるかな、桜木さん」
桜木『はい、じゃあちょっと皆を呼んできますので』
恒一「うん、よろしくね」
勅使河原「頼んだぜ!」
桜木『はい、少し待っててくださいね』
鳴「……」
望月「……それにしてもびっくりだね。こんな風に死んだクラスメイトと話してるだなんて」
勅使河原「だよなあ、なーんか実感わかねぇな」
恒一「……でも、ちょっと安心してるかな」
鳴「安心?」
恒一「うん……もしかしたらさ、僕、桜木さんとかに恨まれてるんじゃないかと思ってたから」
鳴「恨まれてるって……」
勅使河原「サカキそれは……」
望月「……」
恒一「だからもし恨み言でも言われたらどうしよう、ってちょっと緊張してたんだよね」
鳴「……でもそんな感じはしなかったね」
恒一「うん、だから安心してる。勝手な話だとは思うけど……」
鳴「……大丈夫よ、榊原くん」
恒一「え?」
鳴「私も同じだか――」
『……ま、待ってください!!』
勅使河原「お?」
勅使河原「なんだ?」
望月「桜木さんの声だね」
恒一「何かあったのかな?」
『待って! 待っ……待ちなさい!!!!!』
勅使河原「うおっ!?」
恒一「!?」
鳴「!!」ビクッ
『……静かになりましたね、では皆さんそこに正座して大人しくしていてください』
恒一「あ……も、もしもし?」
桜木『ごめんなさい、ちょっとこっちの方で不手際があって……もうちょっとだけ待っててくれますか?』
勅使河原「お、おう……わかった、いくらでも待ちます」
望月「」コクコク
桜木『ありがとうございます、それじゃまた後で……』
『……はい皆さん、それじゃ今からクジを作りますのでその順番通りに――』
恒一「……」
鳴「……」
勅使河原「……桜木ってさあ、結構こわ――」
望月「いや、余り言わない方がいいと思うよそれは」
・
・
『やったー!! 私が一番!!』
『くそぉおおっ!!』
『ちょっと! そのクジ私と交換しなさい! 一万、一万出すから!』
『やだよーっだ! 悔しかったら裸踊りでもしてみれば~?』クスクス
『このアバズレがぁ!!』ガタッ
勅使河原「……」
望月「……」
桜木『……あ、もしもしー?』
恒一「あ……な、なに?」
桜木『話す順番が決まりましたので、今から一人ずつ電話代わっていきますね?』
恒一「わ、わかりました」
桜木『なんで敬語……? まあいいです、それじゃ一番の人来てくださーい!』
恒一「あっ、その声……」
『おおっ、本当にこういっちゃんだ! 久しぶりだねー!』
勅使河原「この声……綾野か」
恒一「久しぶり、元気だった?」
綾野『元気元気! そっちも元気ー?』
恒一「うん元気だよ……ってなんか死んだ人と話す会話っぽくないね」
勅使河原「死人に元気もくそもなあ……」
望月「ちょっと勅使河原くん」
綾野『あはは、確かに勅使河原の言う通りだねー』ケラケラ
恒一「うん、一応今年だけはね」
綾野『そっかーよかったね! あーあ、なんなら私が死ぬ前に止まってくれてたらなー……』
恒一「そ、それは……」
綾野『あっ……あはは冗談だってば、そんな声出さないでよこういっちゃん』
恒一「綾野さん……」
綾野『仕方ないよ、災厄なんだから……こういっちゃんは気にしないで?』
恒一「……ありがとう、綾野さん」
勅使河原「っつーかなんかサカキだけ喋ってね?」
望月「会話に入り込む隙が……」
鳴「……」(私さっきから空気)
恒一「ああそっか……確か崖から落ちちゃったんだっけ?」
綾野『あ、そうなの?』
恒一「え? そうなのって……」
綾野『実は死んだときの記憶があいまいになってるんだよね』
恒一「そうなの?」
綾野『うん、車で引っ越し先に向かってたところまでは覚えてるんだけどー……』
恒一「そうなんだ……」
綾野『私だけじゃないみたいだよ? 他にも死んだときの記憶が無い人多いみたい』
勅使河原「さあな、俺オカルト詳しくねーし。見崎分かるか?」
鳴「ううん」
勅使河原「だよなあ……」
恒一「まあ、死んだときの記憶なんて無い方がいいと思うよ」
望月「それもそうだね……皆結構悲惨な死に方だったし」
鳴「確かに……死んだときの記憶なんて残ってたらトラウマになるかもね」
勅使河原「特に小椋とか桜木とかな……」
綾野『え? 由美がどうかした?』
恒一「あっいやいや、なんでもないよ」
恒一「え? 見崎?」
綾野『あれ……もしかしてまだ付き合ってない?』
恒一「はあ!?」
鳴「!?」
綾野『うっわマジで……? 意外と言うか予想外と言うか、いい加減にしろと言うか』
勅使河原「あー……まあそうなるよな」
望月「それは僕らも思ってたことだしね」
恒一「ちょっちょっと勅使河原たちまで!?」
望月「いい加減にしろって言われても文句言えないね」
恒一「ど、どういう……」
鳴「」
綾野『なーんだ、ならもし私が生きてたらこういっちゃんに猛アタックしてたのになー』
恒一「は?」
綾野『あっ、やっぱり気付いてなかった? 実は私、こういっちゃんのこと少し気になってたんだよ?』
恒一「え?」
鳴「……!?」
勅使河原・望月(なんか面白いことになってきた)
勅使河原「確かに……サカキはスペックたけーもんな」
恒一「ちょっと……勅使河原まで」
綾野『しかも進学校に行く予定って聞いたし、これは玉の輿狙うしかないなって!』アハハ
鳴「そういう理由なの……?」
望月「綾野さんって意外と打算的なんだね」
綾野『あ、もちろん都会云々は抜きにしてこういっちゃんのことは好きだよ? そんなのはおまけとかきっかけみたいなものだし』
恒一「そ、そう……ありがとう?」
綾野『あははは! なんでお礼言うの、こういっちゃん変なの!』
恒一「ご、ごめん……」
恒一「交代?」
綾野『うん、いいんちょーが一人十分までって決めて……』
恒一「そうなんだ……」
綾野『それじゃこういっちゃん、それに三人も』
望月「うん」
勅使河原「俺らはおまけかよ……」
綾野『あはは、それじゃまたね!』
恒一「うん、またね」
勅使河原「じゃーなー」
『はいはい私! パスパース』
『ちょっと! 子機投げちゃだめですよ!』
望月「……綾野さん、元気そうでよかったね」
恒一「うん、そうだね」
勅使河原「あの世って案外楽しい場所なのかもな」
恒一「あはは、かもね」
『……もしもーし?』
勅使河原「おっ、次の人か……って誰の声だこれ?」
『あれ、子機壊れてない? 大丈夫?』
恒一「あっ、この声……水野さん?」
『おおっ! その声はホラー少年!』
勅使河原「水野?」
恒一「ほら、水野くんのお姉さんだよ。水野早苗さん」
勅使河原「ああー……なるほどな」
水野『何やら知らない人もいるみたいね。私は水野早苗よ、よろしくね』
望月「あっ……僕は望月優矢です」
勅使河原「俺は勅使河原直哉……です」
鳴「見崎鳴……」
勅使河原「例の?」
水野『ちょっとねー、以前見崎さんのことで恒一くんに相談されてたことがあって』
鳴「相談……?」
恒一「ちょっと水野さん! 誤解を与える言い方しないでくださいよ!」
水野『え? 何か問題でもあった?』クスクス
鳴「相談ってなんの相談ですか?」
水野『ええー……ちょっとここじゃ言えないかなあ?』
望月「ここで言えないことって……」
勅使河原「サカキお前……」
鳴「……榊原くん?」
恒一「ちょっと水野さん!! いい加減にしてください!!」
水野『あはははは! ごめんごめん怒んないでよホラー少年』
恒一「……まあ、一応は」
水野『よかったよかった、実はそれだけが心残りだったんだよねー』
恒一「ありがとうございます」
水野『と言うかなに、さっき綾野さんに聞いたけどまだ告白もしてないって本当?』
恒一「だからそれは……」
勅使河原「なんかまたサカキだけ喋ってんぞ」
望月「僕ら水野くんのお姉さんとは交流無かったし、これは仕方ないんじゃ……」
鳴(何の相談してたんだろう……)
恒一「水野くんなら大丈夫ですよ、怪我一つしてません」
水野『そっか! よかったあ、あの子意外とどんくさいとこあって心配だったのよね』
恒一「そうなんですか……そんな風には見えないけどなあ」
水野『見た目はね、見た目は。たまにとんでもないドジするのよあいつ』
恒一「へえ……水野さんとそっくりなんですね」
水野『……え? それどういう意味?』
恒一「いえ、なんでもないですから気にしないでください」
水野『ちょっと! それ私がドジだって言いたいの!?』
恒一「そういうわけではないですけど、遺伝ってすごいなあとは思ってます」
水野『ちょっとー!! ホラー少年表に出ろ!!』
勅使河原「へっ? お、俺?」
水野『ちょっとそこの小生意気なホラー少年一発叩いといて!』
勅使河原「ええ!?」
恒一「ちょっと!?」
水野『私が許可するわ! 行っちゃいなさいかませ少年!』
勅使河原「かませ少年ってなに!?」
水野『なんだか気味からはかませ臭がするから』
望月「ああ……」
鳴「確かに……」
勅使河原「おいお前ら何納得してんだ!!」
勅使河原「くっそお……サカキ一発殴らせろ!」
恒一「それ完全に八つ当たりだろ! やめてよ!」
勅使河原「うるせー!」
水野『あはははは……って、あれ? やばっもう時間!?』
恒一「え?」
勅使河原「あん?」
水野『ごめんねー、なんかもう十分経っちゃったって……』
恒一「あっ、もう終わりですか……」
水野『あら? なにそのちょっとほっとした感じの声』
恒一「いえ、ほっとなんてしてませんって」
恒一「……はい、またいつか」
水野『……あ、それと』
恒一「? まだ何か?」
水野『私も……キミのせいなんて思ってないからね?』
恒一「え?」
水野『だからあんまり気に病まないようにね!』
恒一「み、水野さ――」
水野『それじゃバイバイ!』
恒一「あっ……」
『だから投げないでください!』
『おっしゃ次は俺――ってなんだよ、なにか問題でも……って、え? ふざけんなおい!』
勅使河原「なんかよくわかんねーけど……よかったなサカキ」
恒一「うん……そうだね、よかった」
鳴「それより榊原くん」
恒一「ん? なに?」
『これは満場一致で決まったことよ』
『そんな……!』
『諦めなよ、仕方ないさ……』
鳴「なんの相談してたのか後で教えてね?」
恒一「…………そ、それは……」
鳴「ね?」
恒一「………………は、はい」
恒一「あっ、ほ、ほら! 次の人来たみたいだしその話は後にしよう!」
鳴「……そうね、後で」
勅使河原「えーっとこの声は……」
『お、その声は勅使河原か』
望月「中尾くん?」
『あ、僕もいるよ』
勅使河原「あれ、高林も?」
中尾『何でも尺の都合がどーとか……男は需要ないからひとまとめとも言ってたぞ』
高林『女子の圧政ってフェアじゃないよね』
恒一「た、大変そうなんだね……」
中尾『その声は榊原か……』
高林『久しぶり、榊原くん』
恒一「うん、久しぶり二人とも」
『ついでに、僕もいるよ』
勅使河原「は……? こっこの声って……!」
風見『元気そうだね? 勅使河原』
勅使河原「かっ風見……」
恒一「……!」
金木と松井もそっちいるんだろうし
恒一「……うん、久しぶり」
勅使河原「か、風見! あのさ俺……」
風見『……ああ、いいよ謝らなくて』
勅使河原「え?」
風見『僕を殺しかけたことだろ? もういいって言ってるんだ』
勅使河原「なっ……で、でもよ」
風見『あんなことを知ってしまったら疑心暗鬼になるのも頷ける……それにあれは事故みたいなものだったしね』
勅使河原「風見……」
風見『それに、あの後僕も色々やらかしたし』
恒一「……」
恒一「風見くん……」
風見『こっちに来て冷静になってから、ホント自分のやったことを後悔したよ』
風見『……まさか自分が人殺しするなんてね』
勅使河原「……金木と松井のことか?」
風見『うん、そうだよ。誰かから聞いてるみたいだね』
恒一「その二人もそっちにいるの?」
風見『うんいるよ……二人とも、僕を見た瞬間怯えて逃げ出したけど』
恒一「ああ……そりゃあ、ね」
風見『自分を殺した相手がやって来たら、まあ仕方ないよね』
恒一「そうなの?」
風見『うん……なんだろうね、少し不思議なんだけど』
風見『こっちの方に来ると、感情が薄れると言うか……憎しみとか悲しみとかそういうのが殆ど消えるみたいなんだ』
恒一「憎しみとか悲しみが消える?」
風見『うん、どういう仕組みなのかはわからないけどね』
風見『少なくともこっちには一人も恨み辛みを抱えてる人はいないよ』
恒一「そうなんだ……」
風見『っと……随分と話しこんじゃったみたいだね、もう時間だ』
恒一「え? もう?」
風見『女性陣は十分、男性陣は五分ってさっき決まったらしい』
恒一「そ、そうなの……」
勅使河原「苦労してそうだなお前ら」
中尾『っておいちょっと待て!! 俺ら殆ど話してねーじゃねーか!?』
高林『こんなのフェアじゃないよ!!』
恒一「あはは……まあ元気そうなのが知れてよかったよ」
中尾『おい榊原! 俺はお前に一つ言っておくことが――』
『はいもう終了ですよー、終わった人はこちらにどうぞ』
中尾『ちょっはっ放して……うわー! 待って! やだー!』
高林『フェアじゃないー!!』
『無い無いそんなの、少なくとも中尾には』
『次の人誰ですかー?』
恒一「……」
勅使河原「……」
恒一「……よかったね、話せて」
勅使河原「……だな、ちょっとすっきりしたかもな」
『つぎわたしー』
『わかりました、子機どうぞ』
恒一「えっと、この声は……」
鳴「……小椋さん?」
小椋『久しぶりね、榊原くんに見崎さん』
勅使河原「小椋かあ」
望月「久しぶり、小椋さん」
小椋『うん、勅使河原に望月くんも久しぶり』
望月「小椋も元気そうでよかったね」
勅使河原「だな、なんせ死に方が――」
望月「ちょっとその話は!」
小椋『死に方……? あ、それよりも……見崎さんに榊原くん』
鳴「?」
恒一「えっ、僕ら?」
小椋『うん……ごめんね、殺しかけて』
恒一「あ……」
鳴「……」
恒一「……うん、そうだね。今年の死者は別の人だったよ」
小椋『やっぱりかあ……はあ、ごめんねホントに。勘違いで殺しかけるなんて』
恒一「いやそんな……あの状況じゃ仕方なかったよ」
鳴「……そうね、皆疑心暗鬼になってた」
小椋『……ありがと、ちょっと元気でた』
恒一「どういたしまして」
小椋『……そうだ、ちなみに多佳子や川堀とかも同じこと思ってるみたいよ』
恒一「杉浦さんたちも?」
小椋『うん、気まずいのか電話の順番のクジはひいてないみたいだけど……頼まれたし代わりに謝っておくわ。ごめんなさい』
恒一「そっか……うん、ありがとう。杉浦さんたちにもよろしく言っておいてくれる?」
恒一「あはは、よかったね」
小椋『うん……あ、そうだ』
勅使河原「ん? どうかしたか?」
小椋『気になってるんだけどさ、今年の死者って誰だったの?』
恒一「え?」
鳴「……? そっちに来てないの?」
小椋『最後に来たのは泉美よ。もしかして泉美が死者だったの?』
恒一「えっ……いや、赤沢さんは死者じゃないよ」
小椋『え? どういうこと?』
小椋『怜子さん?』
鳴「三神先生のこと」
小椋『……誰よそれ?』
恒一「え?」
小椋『三神先生なんて人学校にいたっけ……? もしかしてその人が今年の死者だったの?』
恒一「う、うん……そうなんだけど、本当に覚えてない?」
小椋『うーん……やっぱり覚えてないなあ』
恒一「そう……」
鳴「どういうことなの?」
恒一「さあ、僕にもちょっと……」
鳴「死者だった人は別、ってことなのかな」
勅使河原「俺らはもうその人のことは覚えてないし、なんとも言えねーな」
望月「そうだね……」
小椋『とにかく、こっちにいる中には死者はいないってこと?』
恒一「……うん、そうだね」
小椋『そっか……わかった、それだけわかれば満足よ』
恒一「うん、それじゃまたね小椋さん」
小椋『ええ、また……まあ次が何時になるかわかんないけどね』
恒一「あはは、そうだね……」
小椋『見崎さんもまたね』
鳴「うん、またね」
勅使河原「おい俺らには何かねーのかよ?」
小椋『高校入ったら部活ぐらいしなさいよ、帰宅部のエース』
勅使河原「おい! なんだそりゃ!」
小椋『あはは! じゃーねっ』
『ついに私の番ね!! 早く貸しなさい!』
『ちょっちょっと! つかみ取らないでよ!』
恒一「うーん……怜子さんはいないのか」
鳴「……話したかった?」
恒一「少し、ね……ほんの少しだけ」
『もしもしっ!!』
勅使河原「うおっ……ってこの声は!!」
『うげっ、勅使河原……ねえ恒一くんはいる?』
恒一「この声……赤沢さん?」
恒一「うん、久しぶり赤沢さん」
赤沢『ずっとあなたと話したかったわ』
恒一「そ、そうなの?」
赤沢『うん、こっちに来てからずっとね』
恒一「そうなんだ……」
鳴「……」
勅使河原「おい赤沢! 俺は!?」
赤沢『ゆかりー! これって勅使河原だけミュートとかにできない?』
勅使河原「おいっ!!!!」
勅使河原「冗談きついぜマジで……」
望月「あはは、変わってないね赤沢さん」
赤沢『そりゃあね、私は私だもの……そうだ、それよりも見崎さん』
鳴「……私?」
赤沢『ええ、先に済ませておかないとね……合宿の時はごめんなさい』
鳴「……ああ」
赤沢『あなたは死者じゃなかったらしいわね』
鳴「うん、私は死者じゃない」
望月「まあ元から余り対策できてなかった気も……」
勅使河原「おい望月、それ禁句禁句」
赤沢『…………まあいいわ、恒一くんもごめんね』
恒一「僕も気にしてないよ、それより僕もごめん」
赤沢『……ごめん? 何のことかしら?』
恒一「思い出したよ、赤沢さんが最後に言ったこと」
赤沢『最後……?』
赤沢『ごめんなさい、私も死ぬ直前の記憶があいまいで……』
恒一「えっとほら、河川敷で僕が缶をぶつけられた話」
赤沢『缶……? ……あっ!』
恒一「思い出した?」
赤沢『え、ええ……私たちが初めて会った時のことでしょ?』
恒一「そうそう」
鳴「? どういうこと、榊原くん。缶がどうとかって」
恒一「話すとちょっと長いからな……また後で話すよ」
恒一「ホントに?」
赤沢『ええ……恒一くん、ああいう時は嘘でも覚えてるって言うものよ』
恒一「あはは、ごめん……」
赤沢『まったく……まあそういうところでも、私は完敗だったってわけか』ボソッ
恒一「完敗?」
赤沢『こっちの話よ、気にしないで』
恒一「あっ……もう時間か、早いね」
勅使河原「だな、話しこんでると結構時間が経つのって早いもんだなあ」
望月「だね……と言うかもうそろそろ下校時刻じゃない?」
『お願いゆかり! もうちょっとだけ! あと五分だけ!』
恒一「ああ、確かにもう夕方だね」
鳴「そろそろ帰った方がいいんじゃないかしら?」
恒一「そうだなあ……」
『お願いゆかりー!! 一生のお願いだから!!』
恒一「そうみたいだね……それでさ、こっちも悪いんだけど」
赤沢『? なにかしら?』
恒一「僕らもそろそろ帰らなきゃだから、次の人で終わりでいいかな?」
赤沢『ああ……わかったわ、皆に伝えておく』
恒一「ありがとう、じゃあさようなら赤沢さん」
赤沢『ええさようなら……またね、恒一くん』
恒一「うん、またね」
『ええーっ!!!!?』
勅使河原「……赤沢のやつ、俺らには挨拶無しだったぞ」
望月「ドンマイ、勅使河原くん」ポン
勅使河原「肩に手ぇ置くな!!」
『あっぶなー……最後私じゃん!』
『あら、あなただったの。はい受話器』
鳴「……最後は誰だろうね?」
恒一「うーん、まだ話してない人だと……誰だろう?」
勅使河原「この声は……って誰だよ? 望月知ってる?」
望月「いや僕は……榊原くんは?」
恒一「いや、これは僕も知らない人の声だよ」
『ん? もしもーし? 聞こえてるー?』
鳴「……え?」
恒一「どうしたの見崎?」
『あっ、今の声もしかして鳴!?』
鳴「っ……! み、未咲!?」
恒一「未咲?」
鳴「……ホントに未咲なの?」
未咲『うん! ホントに私だよ、鳴』
鳴「未咲……」
勅使河原「なあ、どういうこと? 見崎がミサキミサキって言ってるけど」
望月「わかんないよ……」
恒一「……ああそっか、なるほど」
勅使河原「おっ、サカキは何か知ってんの?」
勅使河原「フジオカミサキ?」
恒一「うん、彼女も災厄の犠牲者だったんだ」
望月「あれ、ちょっと待って……でも今いとこって言わなかった?」
恒一「あー……それは……」
未咲『鳴元気だった?』
鳴「うん、私は元気。未咲は……言わなくてもって感じね」
未咲『うん! 私も元気だよ!』
鳴「……まさか未咲とまた話せるだなんて思ってなかった」
未咲『私もだよー! 相変わらず鳴の声は綺麗だね!』
勅使河原「ふーん……まあいいけどな」
望月「それより、あっちは随分楽しそうだよ」
未咲『ごめんね鳴、約束守れなくなっちゃって』
鳴「ううん……いいよ、そんなの。気にしてない」
未咲『でもー……あーあ、鳴と一緒にまた観覧車乗りたかったなー』
鳴「私も」
未咲『全く、ホント病気のばかやろーだよね! あれ? 災厄だっけ?』
鳴「それは……」
鳴「ううん、それほどでもなかったわ」
未咲『でもいない者にするなんて理不尽じゃない! 私に少しぐらい相談してくれればよかったのにー!』
鳴「それは……ごめんね、家族には話しちゃいけない決まりだったから」
未咲『ぶー……まあいいけど。鳴だから許す』
鳴「ふふっ……ありがと、未咲」
未咲『……えへへっ、どーいたしまして!』
勅使河原「俺、見崎のあんな笑顔初めてみるぞ」
恒一「僕もだよ……」
鳴「……は?」
未咲『鳴ったらずるいよ! 私を差し置いて先に大人の階段を……』
鳴「ちょっちょっと待って未咲、彼氏って誰のこと?」
未咲『えー? しらばっくれてもだめ! こっちの人が教えてくれたんだから! 確か榊原くんだっけ?』
鳴「!?」
未咲『もしもーし! そっちに榊原くんって人いるー!?』
恒一「あれ? 僕呼ばれた?」
勅使河原「みたいだな……行って来いよ」
恒一「いいのかなあ邪魔して……」
望月「呼ばれてるんだから気にしなくていいと思うよ」
未咲『おー! 君が鳴の彼氏?』
恒一「えっ?」
鳴「ちょっと未咲! 榊原くんはそんなんじゃ……!」
未咲『あはは、鳴ったら照れてる! ねえねえ榊原くん!』
恒一「あ……な、なに?」
未咲『鳴のどこに惚れたの?』
恒一「惚れっ!?」
鳴「未咲っ!!」
恒一「は、はあ……」
未咲『鳴って結構ゴスロリとかフリルたくさんのワンピースとか似合うんだよ? そういうの着たときはホントお人形さんみたい!』
恒一「ご、ゴスロリ……」ゴクリ
未咲『おっ、興味ある? 興味ある? 残念だなー、写真が見せれたらよかったんだけど』
鳴「……未咲、いい加減にして。榊原くんに迷惑」
未咲『ありゃ……あはは、鳴に怒られちゃった。ごめんね榊原くん』
恒一「い、いや僕は別に……」
鳴「もう?」
未咲『うん、もう終わりだって。もっと鳴とお喋りしたかったなー』
鳴「……うん、私ももっと未咲と話したかった」
未咲『うん……ねえ、榊原くん』
恒一「……ぼく?」
未咲『鳴のことよろしくね? この子意外と危なっかしいから』
鳴「!?」
恒一「ああ……そうだね、確かに」
鳴「榊原くんまでっ!?」
鳴「もう……じゃあね、未咲。話せてよかった」
恒一「僕も藤岡さんと話せてよかったよ」
未咲『うん、私も二人と話せてよかった……バイバイ!』
鳴「バイバイ、未咲」
『それじゃあ受話器戻しておいてくださいね』
『待って! その前に恒一くんともう一言だけ――』
『駄目ですよ、あちらに迷惑になりますから』
『お願いゆかり! 後生だから――』
――ブツッ
ツー…ツー…ツー…
鳴「……」
勅使河原「……」
望月「……」
恒一「……よかったね」
勅使河原「……だな、まさかまた赤沢達と話せるなんて思ってなかったぜ」
恒一「ホント、皆と話せてよかったよ」
鳴「私も……未咲とまた話せて嬉しかった」
勅使河原「だなー……オカルトは災厄以外信じない主義だったけど、こりゃ改める必要があるな」
恒一「みたいだね」
鳴「うん……」
勅使河原「……よし! それじゃそろそろ帰るか!」
望月「もう外も暗いしね」
恒一「そうだね……行こう、見崎」
鳴「うん」
望月「またあ?」
恒一「僕もちょっと空いたかな……夕飯前に少しだけならいいと思うけど」
望月「榊原くんまで……」
恒一「見崎はどう思う?」
鳴「たまにはいいんじゃないかしら」
勅使河原「よし、じゃあ決まりだな! じゃあ久しぶりにイノヤでも――――」
「――――?」
「――。――――」
「――」
・
・
・
・
・
――リリリリ
ピリリリリリリ
ピリリリリリリ
ピリリリリリリ
ピリリリリリリ
ピリリリリリリ
ピリリリリリ
ピリリリリリ――ピッ
『……』
『……』
『……この度はあの世へ繋がる電話のご利用、ありがとうございました』
『もう二度と話せない筈の人との会話、楽しんで頂けたのなら幸いです』
『……では』
『本日、お客様がご利用になられた時間は××時間××分××秒になります』
『ご利用時間から換算致しました通話料金は後日、係の者が請求に参りますのでそのように』
『では、またのご利用をお待ちしております』
『……』
『……』
『……まあ』
『――次があれば、の話ですが』
――ブツッ
ツー…ツー…ツー…
終わり
最後……
おもしろかった乙
個人的にはこのラストは気に入った
乙
王子…
Entry ⇒ 2012.03.31 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
勅使河原「好きだ赤沢!!」赤沢「えっ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332767370/
勅使河原「だから俺の彼女になってくれ」
赤沢「別に私あんたのこと別に好きじゃないし」
勅使河原「じゃ、じゃあ嫌いじゃないってこと?」
赤沢「嫌い」
勅使河原「」
みたいな
望月「ま、まあ……そんなに落ち込まなくても」
勅使河原「あまり見込みがあるとは思ってなかったが、こうハッキリ言われるとな…」
榊原「赤沢さんは勅使河原の何が嫌なんだろう?」
望月「そういう問題ではないと思うよ」
望月(だって赤沢さんは榊原君のことが……)
望月(勅使河原君の方はそれをハッキリと認知してるわけではなさそうだし)
勅使河原「……まだこんな事で諦める訳にはいかねえ。なあサカキ、望月」
榊原&望月「何?」
勅使河原「どうしたら俺は赤沢の彼氏になれると思う?」
榊原「……といわれてもなあ。赤沢さん美人だし、なかなかハードル高いんじゃないの?」
望月「そうだね。たぶん勅使河原君以外にも赤沢さんのこと好きな男子はいるだろうし」
榊原(中尾君とかね)
勅使河原「なぁ~なんか良いアイディアないか~?」
榊原「……そもそも赤沢さんは他に好きな人がいるって可能性はないの?」
望月(……この展開はマズい気が)
勅使河原「なるほど…そういうこともあるか」
勅使河原「よしっ!今度直接赤沢に訊いてみるか」
勅使河原「なんだ?望月。言いたい事があるのならハッキリ言えよ~」
榊原「う~ん、そういうことってそんな気軽に訊けるものかな?」
勅使河原「俺はもう一度振られた身だから怖いものなどないっ!」
望月「だから、なんというかそういう直情的というか考えなしというのは」
勅使河原「俺はバカだからな」キリッ
榊原「望月は……そういう所が赤沢さんに嫌われる一因になっているんじゃないか、と言いたいんじゃない?」
勅使河原「えっ?…そうなのか、望月」
望月「……否定できないね」
勅使河原「確かに、赤沢は俺よりずっと頭もいいしなあ」
赤沢「勅使河原に告られた」
杉浦「モテる女は辛いわね」
赤沢「……ま、まあ人並み以上には告られてるのかな、私って」
杉浦(否定しないんだ)
杉浦「で、返事は?」
赤沢「聞くまでもないでしょ?NOよ、NO」
杉浦「ふ~ん……」
赤沢「……何、その含みのある笑みは」
杉浦「何で断ったの?勅使河原君、良い人そうじゃない。バカだけど」
赤沢「私はバカは嫌いよ」
赤沢「あいつを振るのに何か考えがいる?」
杉浦「ま、確かに直接的にはそうね」
赤沢「……多佳子、その顔は何か企んでるわね」
杉浦「ま、私の考えは泉美があることを認めてからじゃないと、ね」
赤沢「どういうこと?」
杉浦「あなた、恒一君のこと好きでしょ」
赤沢「え」カァァ
杉浦(赤くなった……分かりやすい……可愛い…)
杉浦「別にわざわざ口で答えなくてもいい。顔を見ればすぐわかるし」
赤沢「そ……そう」
杉浦「…まあそれはいいとして、本題はここからよ」
赤沢「…」
杉浦「泉美は恒一君のことが好き。勅使河原は泉美のことが好き。そうよね?」
赤沢「そうね」
杉浦「このふたつは直接には何の関係もない。しかし……」
杉浦「正直言って、泉美は恒一君と一緒にいられることは少ない」
赤沢「否定できないわね……」
赤沢「……見崎さんとべったりだから……」
杉浦「その通り。普段恒一君と一緒に行動してるのは見崎さん、あなたじゃない」
赤沢「なんとなく話は見えてきたわ」
杉浦「じゃあ、その次に一緒に行動してるのは……」
赤沢「望月君と勅使河原。そう……言いたいのね?」
杉浦「そう」
赤沢「つまり……恒一君に接近するために勅使河原を利用しろと?」
杉浦「そういうこと」
杉浦「別につきあえと言っている訳じゃないわ」
赤沢「でも……」
杉浦「勅使河原と仲良くなれば、恒一君とも仲良くなれる可能性が高くなるのは確かだと思わない?」
赤沢「それはそうだけど」
杉浦「まあ、嫌だと思うのも分からなくはないけどね。他人の恋路を利用するって理由以外もあることだし」
赤沢「!」
赤沢「…否定はしないわ」
杉浦「まあ、私も得意じゃないけどね」
杉浦「これを機会に親睦を深めるっていうのもいいんじゃない?」
赤沢「……そうね。いきなりあの二人を引き離して私と……というわけにはいかなそうだし」
杉浦「そうそう」
赤沢「恒一君にしても……今の私は友達とすらいえないし」
杉浦「泉美……」
赤沢「わかった。多佳子の作戦に乗ってみるわ」
望月「あとやっぱりなんというか……物事には順序ってものがあるよ」
勅使河原「…と言いますと?」
榊原「いきなり彼氏彼女っていうのはハードルが高いって事?」
望月「うん……勅使河原君がどう思っているのかはわからないけど……」
勅使河原「けど……?」
望月「はたから見る限り、今のところ赤沢さんと勅使河原君はただの同級生だよ」
榊原「……友達ですらない、と」
勅使河原「おいおいサカキ、冗談は…………うわぁ、やめろ!二人して憐みの視線を俺に向けるな!」
榊原「どうやら本人と周囲でかなり認識に誤差があるようだね」
望月「とりあえず友達を目指す所から、じゃない?」
勅使河原「……そ、そうみたいだな……」ションボリ
勅使河原「おはよっす、サカキ!」ダキッ
榊原「なんだよ勅使河原、急に抱きつくな」
勅使河原「いやぁ、あの後慰めてくれてありがとな」
榊原「そ、それはどういたしまして」
勅使河原「よっ、望月。昨日はありがとよ」
望月「おはよう勅使河原君。…僕には抱きつかないんだ」
勅使河原「…なんか、抵抗あるんだよお前とそういうことするのは」
望月「何それ……」
杉浦「……来たわよ、ターゲットが」
赤沢「う、うん」
赤沢「勅使河原」
勅使河原「!おう……なんだ?もしかして昨日の返事を撤回しに……」
赤沢「それはないわ」キッパリ
勅使河原「ですよねー」
赤沢「……まあ、昨日はちょっと言い過ぎた所もあるし、謝っておくわ。ごめんなさい」
勅使河原「え?あ、いやいいってそんなこと」
赤沢「それと……」
「?」
赤沢「その……友達くらいならなってやってもいいわよ」
勅使河原「!」
望月(向こうからアプローチがあるとは想定外)
杉浦(……問題はここからね)
赤沢「まあ、あんただけって訳じゃないわ」
勅使河原「え?」
赤沢「望月君、榊原君も……私の友達になってくれるかしら」
勅使河原「おいおい、その二人にはお願いなのかよ……」
赤沢「あんたは自分の立場をわきまえなさい」
勅使河原「へ~い…」
望月&榊原「いいよ(…改まって言われると変な感じだけど)」
赤沢「それと……」スタスタ
赤沢「見崎さん?あなたも」
望月&榊原&勅使河原「!」
赤沢「…苦手意識があったのは確かよ。あなた自身、あまり人と積極的に関わる方ではないと思っていたし」
見崎「……そうね」
赤沢「でも、『いない者』を解かれて恒一君達と一緒にいるのを見て考えを改めたの」
見崎(……なるほどそういうことか)
赤沢「その…対策係としても、クラス内部での不信が増幅するのは好ましくない」
見崎「それで……私と友達にってこと?」
赤沢「そうよ」
見崎「……わかった」
望月&榊原&杉浦(これで第一関門はクリア……か)
見崎「榊原君、屋上……行こう?」
榊原「うん」
杉浦(ほら、泉美!)
赤沢(う、うん)
赤沢「恒一君、見崎さん」
見崎&榊原「はい?」
赤沢「その……良かったら……私も一緒に食べてもいい?」
榊原「え?僕はいいけど……見崎は?」
見崎「いいよ」
望月「いいの?赤沢さんあのままにして」
勅使河原「良いわけない!だから望月、お前も来るんだ」
望月「え~僕もなの」
勅使河原「いいからいいから」
スタスタ
勅使河原「ようサカキ!今日は両手に花で羨ましいことで」
榊原「そんなんじゃないよ。……勅使河原や望月も来る?二人が良ければの話だけど」
見崎「私は構わないわ」
赤沢(ここで断るっていうのも……勅使河原ひとりならまだしも……仕方ない)
赤沢「…いいわよ」
勅使河原「よっしゃ!」
杉浦(なんで私までここにいるのかしら)
赤沢(仕方ないじゃない、あっちがそう来られると露骨に恒一君目当てみたいで嫌だったの)
杉浦(…まあいいけど?)
勅使河原「おい望月、その唐揚げうまそうだな。ひとつくれよ」
望月「え~しょうがないな~ほんとはあげたくないんだけど」
勅使河原ヒョイッ パクッ「うめえ!やっぱお前の姉貴の作る弁当は最高だぜ!」
榊原(それよりいいの?勅使河原は赤沢さん目当てで来たんだろ?)
勅使河原(そうは言ってもなあ、今は杉浦と喋ってるし)
赤沢「あら、見崎さんはお弁当じゃないの?」
見崎「お母さん、あまり料理しない人だから」パクパク
榊原「そう。だから僕のを時々あげてるんだよ。見崎、これ食べる?」
見崎「うん」パクパク
赤沢(思わぬ地雷を踏んでしまった……)
勅使河原「いやあ、お熱いねえお二人さんは」
赤沢「あんたは黙ってなさい!」
勅使河原「すいません…」
勅使河原(今日は結構赤沢と喋れた気がするぞ…)
杉浦(泉美……これはなかなか道は険しそうね……)
榊原(赤沢さんと勅使河原……結構相性いいと思うけどなあ)
赤沢(ああ……結局恒一君とはあまり喋れなかった)
望月(はたから見てる分には面白い)
見崎(榊原君のお弁当はいつも美味しい…)
昼休みの屋上
赤沢「私はそういうデリカシーのない所が嫌いなのよ、勅使河原!」
勅使河原「なんだよ赤沢、思ったこと訊いたら悪いのかよ」
赤沢「悪いわ、あんたはまず喋る前に考える必要があるわ!」
赤沢(よりにもよって、恒一君と見崎さんのいる前で「好きな奴いるのか?」なんて訊くなんて……)
勅使河原「わ、悪かったよ。ごめんなさい。これでいいか?」
赤沢「いいわ。特別に許してあげる」
榊原(赤沢さんはなんであんなに怒ってるんだろう……?)
望月(勅使河原君、今のはまずかったよ……)
杉浦(今の状況じゃ、泉美に勝ち目がないからねえ……)
見崎(……)
教室
赤沢「あ~あ、なんだか全然恒一君と進展してない気がする」
杉浦「仕方ないよ。一緒にいるとはいっても、私も含めて他の友達もいるし」
赤沢「……思い出しても勅使河原と口喧嘩してるだけみたい」
赤沢「嫌だなあ……印象ますます悪くなりそうで」
杉浦「恒一君の様子を見てるとそうは思えないけどな」
赤沢「本当!?」
杉浦「うん……二人の様子を微笑ましく見守ってるよ」
赤沢「ますますダメじゃないの……」
中尾「……」
勅使河原「あ~…また赤沢の奴を怒らせちまった……」
望月「赤沢さんも言ってたけど、勅使河原は思ったことすぐ口に出るからね」
榊原「なかなか性格を直すっていっても難しそうだしなあ」
榊原「まあ、赤沢さんがカラッとした性格なのが幸いだね」
勅使河原「そう!その時はすごく怒るんだけど、後からグチグチ言ったりしないのよ」
勅使河原「そういう所も好きなんだよな~」
榊原「傍目には『ケンカするほど仲が良い』とも見えなくもない」
勅使河原「そうなのか!?サカキ。望月、お前はどう思う?」
望月「そう見えなくもないかな。お互い遠慮しないから」
勅使河原「そっかそっか~」
中尾「……」
赤沢(もっと二人の関係を深めるような出来事がないと)
赤沢(『いない者』同士だったことのハンデは大きい……)
赤沢(……自分で認めるのも悲しいけど、今の恒一君は私にあまり興味がない……)
スタスタスタ
中尾「赤沢さん」
赤沢「……」
中尾「赤沢さん」
杉浦「中尾君が呼んでるよ」
赤沢「え!?あ、ごめんなさい。何かしら」
中尾「赤沢さんと二人だけでお話ししたいことがあります。今日の放課後、あいてますか」
赤沢「あ、あいてるわよ。対策についての話かしら」
中尾「内容は後で話します」
赤沢「分かったわ」
杉浦(これはもしかして……)
教室
赤沢「何かしら、改まって話なんて」
杉浦(……気になるから覗きに来ちゃった……)
中尾「最近、よくみんなで屋上にお昼に食べに行ってますよね?」
赤沢「ええ、そうよ」
中尾「…今日気になって見に行ってみたんです」
赤沢「そ、そう……(あのケンカを見られてたのかしら)」
中尾「勅使河原にある事を質問されてましたよね?」
赤沢(やっぱりその話題か……)
中尾「ごめんなさい。聴いてました」
赤沢「でも、何故あなたがそんな事を気にするの?」
中尾「それは………………赤沢さん、あなたの事が好きだからです」
赤沢「え!?」
中尾「だから、赤沢さんが誰を好きなのかが気になって……」
赤沢「……ごめんなさい。私、全然気づいてなくて」
中尾「いや、それはいいんです。俺は勅使河原とは違いますから」
赤沢「口が先に出る訳じゃないから、か……」
赤沢「どっちにしてもあなたの気持ちには答えられないわ。……ごめんなさい」
赤沢「私が好きなのは、恒一君よ」
中尾「……いいんですか?今のままで」
赤沢「…どういう意味?」
中尾「赤沢さんと榊原の仲が進展しないって意味でもそうですが……」
中尾「……このままだと勅使河原の気持ちも弄ぶ事にもなりますよ」
赤沢「!……そうね。ご忠告ありがとう」
中尾「いえ……では対策係としてはこれからもよろしく」
赤沢「ええ……よろしく……」
杉浦(……)
勅使河原「なんということだ……油断していた……」
望月「どうしたの?」
榊原「中尾君が赤沢さんに告ったらしいよ。誰が広めたのか知らないけど噂になってる」
望月「へぇ~赤沢さんは何て?」
榊原「ごめんなさい、だったみたいだね」
望月「そうか、良かったね。勅使河原君」
勅使河原「いや、良くねえよ。赤沢はモテる。今回はお断りだったみたいだが、これからもこういうことがあれば……」
望月「大丈夫だよ」
勅使河原「何を根拠にそんなことを……」
望月(だって赤沢さんの本命は榊原君だし……)
榊原「?」
望月「ええと、いや……最近は赤沢さんとよく話しているし、以前よりは仲良くなってるっぽいから」
勅使河原「そうなのか?う~ん、自分じゃよく分からないんだよなあ」
榊原「今の二人は悪友って感じかな」
勅使河原「おいおい、それじゃあ俺が赤沢を悪の道に引きずりこんでるみたいじゃないか」
榊原「文字通りの意味じゃなくて、友達ってこと」
勅使河原「むむむ……まああまり考えても仕方ないか」
勅使河原「それよりこれからは夏休みだよ、夏休み!」
勅使河原「あ~、赤沢と海とか行きたいなあ……」
榊原「どのみち合宿はあるけどね」
プルルルルル…
榊原「はい」
勅使河原「朗報だよ!朗報!」
榊原「どうした?まさか赤沢さんと海に行く予定でもできた?」
勅使河原「そのまさかだよ!」
榊原「マジ?」
勅使河原「……まあ、まだ決まった訳じゃないけどな」
榊原「なんだ、驚かさないでよ」
勅使河原「この前言ってた、望月の姉貴の話、覚えてるだろ?」
榊原「ああ、災厄を止めたっていう」
勅使河原「そう、それ!」
榊原「確か松永さんの働いてるのがリゾートホテルで…」
勅使河原「それで、怜子さんが連れてってくれると……」
榊原「それに対策係の赤沢さんもついて来るってことね」
勅使河原「そう!」
榊原「なんだ、そういうことか。ん?でもそうなると」
勅使河原「杉浦と中尾も来るぜ!」
榊原「気にしないのか?振られたとはいえ恋敵だろ?中尾って」
勅使河原「いいんだって!そんなこと。むしろ振られたもの同士仲良くできるかもしれないぞ」
榊原「ハハハ……その根拠のないポジティブ志向は僕も見習いたいかもね」
赤沢(…このままだと勅使河原の気持ちも弄ぶ事になる、か……)
赤沢(……まあ、嫌いってわけじゃないんだけどね…)
赤沢(言いたいこと言えるっていうのも悪くはないけど……)
赤沢(でも、私は……恒一君のことが……)
赤沢(以前に会ったような気がするけど……)
赤沢(どうして私は……恒一君の事が好きになったのかしら……)
赤沢(……しかし、ややこしいメンバーで松永さんに会いに行くのね)
赤沢(何も考えてない勅使河原らしいといえばらしいけど……)
……
勅使河原「よっす!」
望月「おはよう、榊原君」
榊原「おはよう、勅使河原、望月」
ブルルルル…
バタン
赤沢「おはよう、恒一君」
榊原「おはよう、赤沢さん」
中尾「う、う~ん」フラフラ
杉浦「大丈夫?」
中尾「大丈、夫……ウッ」ダダッ
中尾「オエエエエ……」
榊原「そんなことないよ。意外とよく走るし」
怜子「意外は、余計~」
赤沢「ふ~ん……」
赤沢「勅使河原、あんたは私のクルマね」
勅使河原「はい!」
赤沢「中尾君はクルマに酔うから前ね」
中尾「はい……」
勅使河原(そして赤沢が隣に……)ポンポン
バタン
勅使河原(ありゃ)
スタスタ
バタン
榊原「ハハハ……」
ガチャッ ブオーン
怜子「ったく、チンタラ右走んないでよね」
望月「ヒッ」
赤沢「…人はみかけによらずってね……」
榊原「赤沢さんは見かけどおりって感じだね」
赤沢「ふぅ~ん、どんな感じ?」
榊原「強く、たくましい」
赤沢「え~私ってそんなにマッチョ?」
榊原「責任感の強い所とか、ね」
榊原「そ・ん・な・こ・と・な・い・よ」
赤沢「何よそれ。ムカツク」
榊原「時には仕返ししないとね」
赤沢(…なんというか半分は私の行いのせいだけど……恒一君て冷淡な所あるよね)
赤沢(私は見崎さんを目の敵にしていて……恒一君はその見崎さんが好き、か……)
赤沢(……)
……
勅使河原「おい、中尾。大丈夫か?」
中尾「まあ、今は何とか…」
勅使河原「具合悪くなったらすぐ言えよ?」
中尾「ああ……」
勅使河原「しかし、杉浦も大変だったな。朝から」
杉浦「私は別に」
勅使河原「そうか?今まで知らなかったけど、杉浦って意外と面倒見いいんだな」
杉浦「!……そ、そう?」
勅使河原「いや、俺がよく知らなかったっていうのもあるけどさ」
勅使河原「まあ……よく考えたら、そうじゃなきゃ対策係なんてやってないか」
中尾「……」
勅使河原「その、なんというか……風当たりの強い時もあるかもしれないけど」
勅使河原「これからもよろしく頼むよ、お二人さん!」
杉浦「うん……」
松永「ここにいたか」
怜子「!……なんでわかったの?」
松永「ここはホテルから一番近い浜だしな」
松永「携帯の電池、切れてたろ?電話したんだけど」
怜子「ありゃ…ほんとだ」
松永「……あの子たちは?」
怜子「……今年の3年3組の生徒よ」
松永「……あれからもう15年か……」
ビュゥゥゥゥ
「!」
中尾「まかせろー」
バシャバシャ
榊原「マズくない?」
中尾 手を振る
勅使河原「おい、脅かすなよ~。くだらないことするな~」
「ん?」
榊原「やっぱりなんか様子がおかしくない?」
勅使河原「俺がいく」バシャバシャ
榊原「僕も……」バシャバシャ
…
中尾「……」
中尾「…」グッタリ
勅使河原「サカキ!お前も来てくれ!一人じゃ…」
榊原「うん!」バシャバシャ
勅使河原「…意識がないみたいなんだ」
榊原「早く浜に連れて行こう」
バシャバシャ
松永「……遅れて済まない。この子の容体は」
榊原「意識がないみたいなんです」
勅使河原「…とりあえず、浜の地面に」
松永「そうだな、いち、に、さん」
勅使河原「よいしょっと」
榊原「……携帯で119番してくる!」
勅使河原「おう、頼む」
……
杉浦(中尾君…………)
勅使河原(……頼む、助かってくれ)
榊原(……もし勅使河原が中尾君の所に行くのが遅れていたら)
見崎(離岸流に流されて……)
赤沢(……助けることは不可能だったかもしれない)
望月(……まだ安心できる状況ではないけど)
松永(とっさの判断が功を奏したか)
怜子「中尾君のことは心配だけど……とりあえず……私たちはホテルに戻りましょう」
「はい……」
ブルルル……
赤沢「うぅ……私が……私が誘わなければ……こんなことには……」ポロポロ
勅使河原「それは違うぞ。そう自分を責めるな」
赤沢「でも……」
杉浦「……勅使河原君の言うとおりだわ。今回の事故は夜見山の外。まったくの偶然」
赤沢「対策係だからって言って……多佳子や中尾君も誘ったけど……」
赤沢「こんなことになるくらいなら……」
勅使河原「……誘った事自体を悪く思うなよ。中尾もたぶん……赤沢と海に行けて嬉しかっただろうしよ」
赤沢「それがダメなの!つい最近自分が振った相手なのにこんな無神経な……」
杉浦「…私たちは対策係なんだから、一緒に行って当然よ」
赤沢「私……中尾君に謝らないといけない……勅使河原にも……」ポロポロ
勅使河原「お、俺!?」
赤沢「私……あんたなら気にしないだろうと思って結構酷いこと言ってたし」
勅使河原「いや気にしてないから、大丈夫だから」
杉浦(完全に思考がネガティブスパイラルに陥っているわ……)
赤沢「多佳子にも……ごめんね、私が誘わなければ中尾君はあんな…」
杉浦「何故……私に謝るの?」
赤沢「多佳子、中尾君のこと気に入ってるみたいだったから……」
杉浦「!?」
赤沢「……薄々は……私が中尾君のこと振ったのもかなり早く知ってたみたいだし……」
勅使河原(なんか話が変な方向にいってないか?)
赤沢「ごめんなさい……私……あなたの好きな人を振ってしまって……」
杉浦「いえ、それは別にいいんだけど……」
杉浦「それに……泉美は恒一君の事が好きなんだし」
勅使河原「え?」
赤沢「!」
杉浦(ヤバ……これ勅使河原は知らなかったのか)
杉浦(あれから結局誰も喋らなくなってしまった……気まずい……)
赤沢(……私……余計な事を……)
勅使河原(……そうか、それでこの間赤沢は怒ってたのか……そうか…)
勅使河原(サカキが相手じゃな……諦めもつくさ)
勅使河原(まあ、仕方ないよな)
……
運転手「……着きましたよ」
勅使河原「あ……どうもありがとうございます。わざわざ家の前まで送ってもらって」
運転手「いえ…」
赤沢「勅使河原……」
勅使河原「え?」
赤沢「帰る時……慰めてくれて…ありがと」
勅使河原「あ、ああ……うん」
赤沢「え?」
勅使河原「お前も……その……気をつけて帰れよ」
赤沢「…わかってる」
勅使河原「杉浦も」
杉浦「うん……」
バタン
ブロロロロ……
勅使河原(さて……どうしたものかな……)
赤沢(大丈夫かな……中尾君……)
赤沢(帰りのクルマで泣いて……少しは落ち着いたのかな……)
赤沢(単純な女よね……私も……)
赤沢(多佳子と勅使河原に言いたい放題言っちゃったし……)
赤沢(言いたい放題、か……)
赤沢(そう言える相手の存在っていうのもありがたいのかもしれない……)
赤沢(私は……どうすべきなのかしら)
一週間後
コンコンコン
勅使河原「お~い、中尾~見舞いに来てやったぞ~」
望月「あ、あんまり大きい声出すと」
榊原「このくらいなら大丈夫だよたぶん」
中尾『…どうぞ』
ガラッ
杉浦「……具合は大丈夫?」
中尾「…おかげさまで起き上がれるくらいには」
見崎「…良かったわね」
赤沢「みんなのお見舞い品、とりあえずここに置いておくわね」
中尾「……ああ、ありがとう」
榊原「そうだね」
中尾「勅使河原が最初に助けに来てくれたんだっけな?改めてお礼を言うよ。ありがとう」
勅使河原「いや、俺はたまたま一番近くにいただけって言うか……サカキもすぐ来てくれたしよ」
望月「とりあえずこれに限っては勅使河原君のとっさの判断が効いたと思う」
榊原「そうそう」
勅使河原「そうなのか?」
赤沢&見崎&杉浦 頷く
中尾「……なんか癪だけどひとつ借りが出来ちまったな、勅使河原」
勅使河原「いいって、いいって。そのくらい」
杉浦「……病状はどうなの?退院はいつくらいになりそう?」
中尾「術後の経過にもよるって言ってたが……早くて1週間後くらいらしい」
赤沢「……思っていたより悪くなくて良かった…」
榊原「自分も春入院してたけど……過ぎてしまえば意外と早く感じるから、あまり気に病まなくていいよ」
中尾「入院患者先輩ならではの励まし、どうも」
榊原「入院患者先輩って……」
見崎「……あまり長居しても悪いし、先に何か伝えておいた方がいい事とかある?」
中尾「…いや、今は大丈夫だ」
中尾「ただ……赤沢さん、ちょっと後で話があるんだけどいいかな?」
赤沢「え?私?……構わないけど」
「?」
榊原「……じゃあ僕たちはこれで失礼するよ。また何かあったらすぐ電話してね」
中尾「はいはい」
見崎「…お大事に」
望月「早く元気になってね」
杉浦「……何かあったらすぐ行くから」
勅使河原「…あとは…赤沢とうまくやれよ……」ヒソヒソ
中尾「何か誤解しているぞ、勅使河原。そういう話じゃない」ヒソヒソ
勅使河原「え?違うのか?」ヒソヒソ
中尾「…だから気にするな」
勅使河原「…まあ、いいや。じゃあ、またな」
中尾「うん、またな」
ガラッ
中尾(ある意味誤解ではないがな……うまくやるのはお前だ、勅使河原)
赤沢「中尾君……話がどういうものなのか、わからないけど先に謝っておく。ごめんなさい」
中尾「えっ?」
赤沢「……私があなたを誘わなければ……こんなことにはなってなかったと思うから」
中尾「…赤沢さんは何も悪くないですよ」
赤沢「…これは私の気持ちの問題でもある……のかもしれない」
中尾「というと……?」
赤沢「一応対策係って名目はあるけれど……自ら振った男を海に誘う自分の無神経さに腹が立ってね」
中尾「赤沢さんは厳しいな、自分に対して」
中尾「どっちにしてもさ、もう謝ることはないよ。こっちが惨めになるだけだし」
赤沢「!……ごめんなさい」
中尾「だからそれ禁止」
赤沢「あ……はい…」
赤沢(何か要求をされるのかしら……)
中尾「まあ、その前に一応言っておいた方がいいか」
赤沢「?」
中尾「あの日、俺は朝階段から落ちて頭を打ったわけだ」
中尾「手術をしたとはいえ、打った事実が変わる事はない」
中尾「……いわば、今の俺は頭を打っておかしな状態にある」
中尾「もしこれから俺の言う事が妄言だと思うなら、適当に聞き流してくれ」
中尾「ただ、今の俺の思っている事そのままを言う。そこにウソ偽りは100%ない」
赤沢「……」
中尾「なあ赤沢、勅使河原とつきあう気はないか?」
中尾「俺はいいと思うんだけどな」
赤沢「え……いや、おかしいでしょ。話がおかしい。やっぱり中尾君頭を打っておかしく…」
中尾「確かに俺はこの前赤沢に告白した。見事玉砕したが」
赤沢「…ごめんなさい……」
中尾「これじゃあ恋敵を応援する行為だから、おかしいよなあ」
赤沢「そうよ。それに私は……」
中尾「別に本命がいるって?」
赤沢「……そう」
中尾「……榊原恒一君か」
赤沢「うん……」
中尾「成績優秀、性格も良さそうだし、料理もできる。おまけに親は大学教授ときたもんだ」
中尾「これでモテないほうがおかしい」
赤沢「……」
中尾「一方の赤沢も間違いなくモテてる。……俺も他の男子がお前に告ってるの見た事あるしな」
中尾「いわば、どっちも相手を選べる立場にあるわけだ」
中尾「でもさ……そういう立場にいると、どうしてもある事をやってしまいがちになる」
赤沢「…ある事って?」
中尾「こいつは顔が良くないからダメ、あいつは成績が悪いからダメ、そいつは背が低いからダメ、とかさ」
赤沢「……」
中尾「それで、条件に合ったごく少数の人間から恋人を選ぶ訳だ。とは言ってもモテる人間であればその中でも選択肢は多い」
中尾「それが悪いとは言えないさ。結局は条件をつけてるのは自分なんだから」
中尾「でも、そうやって除いていった結果残る人間が……本当に自分の好きなひとって言えるのか?」
中尾「赤沢にとって榊原恒一は……たまたま除いていって残った人間じゃないのか?」
赤沢「ち…違う……私は……」
赤沢「…好きになるのにいちいち理由なんていらないわ」
中尾「……そうかもな。……じゃあ赤沢と榊原、どこが、どの辺りが相性が合う?」
赤沢「!……それは……」
中尾「…恋人になるっていうのは、自分だけの問題じゃないからな」
中尾「いくら自分自身が好きでも、合うと思っていても……相手もそう思っていない限りは話にならない」
赤沢「……それはまた、別の問題じゃない?私が恒一君を好きでいるのは問題なの?」
中尾「いいや。ただ、お前自身も相手とどこに波長が合うのかも分かってないんなら、なかなか難しいんじゃないか?」
赤沢「……余計なお世話よ」
中尾「少し口が滑り過ぎてしまったかな。失礼…」
赤沢「私は……バカは嫌いよ……」
中尾「そうだったな、俺もバカは嫌いだ。嫌いだった。あるいは勅使河原をただのバカだと思っていた……」
赤沢「……」
中尾「でも、少なくともこの間はそのバカさによって俺は命を救われた」
中尾「…何も考えず、すぐ海に飛び込んでくれたから俺は今、ここで生きていられる」
中尾「俺は……お前も勅使河原によって救われてる部分があると思うんだ」
赤沢「私が……あいつに……?」
赤沢「緊張しすぎない……」
中尾「勅使河原は何も考えずに、良く言えば裏表なく誰にも話しかけるからな」
中尾「言葉の裏を読まないっていうのは、ある意味楽だろ?」
赤沢「まあ、確かにそうだけど……」
中尾「あと、ただのバカじゃないっていうのはだな……」
中尾「あいつ自身も自覚はしてないが、人間関係のバランス感覚っていうのかな……それが抜群に優れてる」
赤沢「随分持ち上げるのね」
赤沢「…確実に今より悪いわね…」
中尾「そういう意味では杉浦も含めた『対策係』も救われてるってことになるか…」
赤沢(勅使河原がいなければ、恒一君と一緒にいることすらおそらくできなかった……)
中尾「あとさ、あいつバカだから人を区別しないんだよ、良くも悪くも」
赤沢「そうね……(恒一君以外では見崎さんによく話しかけてもいるし…)」
中尾「その区別をしない勅使河原が……お前のこと好きだって言ってくれてるんだ」
赤沢「!……」
赤沢「……ありがとう」
中尾「え?」
赤沢「私、バカね……私は自分の事、自分でもよくわかっていなかったみたい」
中尾「…誰でもそんなものだよ」
赤沢「でも、中尾君もなんでこんな事を?これじゃあ……」
中尾「恋敵を応援してるみたいってか?まあ、あいつの真似をしてみただけだ」
中尾「そういえば、赤沢は知らなかったんだっけか。海に行くのは勅使河原にも誘われてたんだよ」
中尾「赤沢来るから一緒に来ないか?ってな。わざわざそんな事言わなくてもいいのに」
赤沢「何を?」
中尾「赤沢と勅使河原の様子をさ。たぶん勅使河原と一緒にいる時が一番可愛いぞ、お前」
赤沢「な!?か、可愛いって……」
中尾「本当のことだから仕方ないだろ?」
中尾「ま、そういう事だから、一度話をしてみたらどうだ?勅使河原と」
赤沢「うん。私……今から行ってくる!」
中尾「……行ってらっしゃい」
ガラッ
タタタッ
中尾(これで借りは返したつもりだ……あとはお前次第だよ、勅使河原……)
赤沢「勅使河原!」
勅使河原「どうした赤沢?そんなに急いで。中尾の用事は済んだのか?」
赤沢「ま、まあね」ハァハァ
杉浦(中尾君に何を言われたのか……この様子はもしや)
赤沢「勅使河原……」ゼーゼー
勅使河原「?」
赤沢「今から……時間ある?」ハァハァ
勅使河原「おう!赤沢のためなら無くても空けちゃうぜ!」
赤沢「そう……良かった……」
榊原(…さっき病室で何があったんだろう…?)
見崎(なるほど……これは……)
見崎「……そのようね」
榊原「?」
見崎「榊原君、行こう?」
榊原「え?あ、うん……」
……
公園
勅使河原「……少しは落ち着いたか?はい、これジュース」
赤沢「ありがと…」プシュ
ゴクゴクゴク…
勅使河原&赤沢「ハァー……」
赤沢「ハァ!?違うわよ」ジロリ
勅使河原「わ、悪い……でも二人きりで話したいとなるとそういう関係の話かと」
赤沢「まあ、間違ってはいないけど」
勅使河原「……じゃあ、何なんだ?」
赤沢「……なおしてもいいわよ……」
勅使河原「え?」
赤沢「考え直してもいいわよ……あんたの……その……告白の返事」
勅使河原「!?」
赤沢「あんたの彼女になってやっても……いいってこと…」
勅使河原「…これは夢か何かか」
赤沢「夢じゃないわ」ムギュッ
勅使河原「痛い!痛いですよ、ほっぺたつねらないでください赤沢さん…」
赤沢「だってあんたが夢とか言うから」
勅使河原「いや、夢じゃないのは分かったけど、どっちみち話が分からん……」
勅使河原「赤沢はサカキの事が好きなんじゃなかったのか?」
赤沢「私……ある人から『お前は値踏みしてる。榊原がその条件にあっただけなんじゃないか?』って言われた…」
赤沢「私……それを否定できなかった……くやしいけどね」
赤沢「それどころか……自分の好きな人なのに、どこが好きなのかも言えなかった……」
勅使河原「全部好きっていうのじゃダメなのか?」
赤沢「そういう答えもアリかもしれないわ……でも私にはその答えすら思いつかなかった」
赤沢「結局私の言う本命ってそんなものだったって事」
勅使河原「そうだな……強いところ?」
赤沢「…」
勅使河原「いや、違うな……強くあろうとしてるところ?」
赤沢「!」
赤沢(…やっぱり中尾君の言ってた事は正しかったのかな)
赤沢「ありがとう、勅使河原」
勅使河原「え?」
赤沢「……私の事、そこまでちゃんと見てくれる人……今までにはいなかったから…」
赤沢「ううん、違う」
赤沢「今まで私に告白してきた人は、みんな私の強いところが好きと言っていた」
赤沢「恒一君に私の印象を訊いた時も『強く、たくましい』と答えてた」
赤沢「……本当は、私……別に強くなんかないのに……」
赤沢「自分の弱さを認めたくないから……強がってるだけ」
勅使河原「……」
赤沢「勅使河原……本当は…私、弱い子だけど……それでもイイの?」
赤沢「え?」
勅使河原「もう認めてるじゃん、自分の弱さを」
勅使河原「それに……強くあろうとしてるだけじゃなくて、実際に強くなってるんだと思う」
勅使河原「…それって努力してるってことだろ?」
勅使河原「だから……赤沢は弱くなんかないよ」
赤沢「勅使河原……」
勅使河原「そういうところが……俺が赤沢を好きな理由、かな」
勅使河原「な、なぜ?」
赤沢「…こんなバカに慰められるなんてさ。こんなバカが一番私の事理解してるってどういう事?」
勅使河原「…あまりバカバカ言わないでくれ……さすがの俺も少しは傷つくっていうか」
赤沢「いいえ、あなたはバカよ。他人の事あまり言えないけど。でもね……」
赤沢「そういうバカなところが私は……好きよ」
勅使河原「!」
勅使河原「好き勝手喋り過ぎ……とでも言うのか口が暴走してるとでも言うのか…」
赤沢「もう全部壁がぶっ壊れちゃったのよ。あなたに対しては」
赤沢「ま、もともとその片鱗がなかったとは言えないか」
赤沢「勅使河原にはあまり遠慮しないで喋っていたし……」
赤沢「その時は今のような状態になるとは想像してなかったけど」
赤沢「もうあなたに対しては何を言っても怖くない」
赤沢「だって、そういうところも含めて私の事好きって言ってくれたんだから」
勅使河原「お、おう…」
勅使河原「え?あの時はバタバタしてたし特に理由もないんじゃ」
赤沢「私ね、恒一君とは同じクルマには乗りたくなかったの、あの時は」
勅使河原「なんで?」
赤沢「……弱い私を見られたくなかったから……」
勅使河原「…サカキだったら別に見られてもお前の事嫌いになったりしないと思うけど」
赤沢「これは私の気持ちの問題なの」
勅使河原「そ、そうですか……」
赤沢「自覚はなかったけど……でもたぶん勅使河原の事を信じてたから…」
勅使河原「俺の隣に座ったと?」
赤沢「…今から思えばね」
杉浦(その恒一君にもバッチリ見られちゃってますが……)
榊原(……とりあえず雰囲気は良さそうでなにより)
見崎(…これいつまで見てないといけないのかな)
榊原「ま、まあ僕たちはこの辺で退散しようか」ヒソヒソ
杉浦「そうね」ヒソヒソ
ガサゴソ…
……
勅使河原「予行彼氏?」
赤沢「あまり最初から甘やかすと堕落しそうだから、あなたは」
勅使河原「俺、信用されてるんじゃなかったの?」
赤沢「アメとムチよ、アメとムチ。それとも……私のムチは嫌だったかしら?」
勅使河原「いえ、とんでもないです!是非お願いします!」
赤沢「あんた……比喩だって分かってる?」
勅使河原「え?」
イノヤ
榊原&見崎&杉浦&望月&望月姉「おめでとう!」
勅使河原「みんな、ありがとよ!」
赤沢「なんだか恥ずかしいわ……」カァァ
勅使河原「紅くなってる顔も可愛いよ、泉美」
杉浦「泉美!?」
赤沢「なっ馴れ馴れしいわ、このバカ!」
勅使河原「ハハハ。どうせ俺はバカですよ~バカな所が好きなくせに」
見崎(なんだか熱い……)
榊原(最初見た時はどうなることかと思ったけど……良かった良かった)
勅使河原「今は予行彼氏なんだろ~?抱擁の練習もしないとなあ」
赤沢「ほら今もベタベタ触り過ぎなのよ。ちょっと離れなさい」ガンッ
勅使河原「泉美の肘鉄……これもまたご褒美」
杉浦(完全にバカップルね)
榊原(完全にバカップルだ)
望月(完全にバカップルだね)
見崎(はいはいバカップルバカップル)
望月姉「……二人の馴れ初めをちょっときいてもいいかしら?」
勅使河原「!……そうだ、いいこと思いついたぞ、泉美!」
赤沢「あんたがそういう時って大抵ロクでもない……」
勅使河原「ここで実演すればいい!」
赤沢「やっぱりロクでもなかった」
勅使河原「それでですね、まずここは朝の教室で、赤沢さんがやって来る訳ですよ」
勅使河原「それで……」
勅使河原「好きだ赤沢!!……っとこう俺がまず告白を」
赤沢「……私も好きよ…………直哉」
おわり
本当に乙でした
Entry ⇒ 2012.03.28 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「見崎とイチャつきたい」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332491629/
鳴「おはよ、榊原くん」
恒一「あっ、おはよう見崎」
鳴「うん」
恒一「……」ジー
鳴「……」
恒一「……」ジー…
鳴「……?」
恒一「っ!? え、な、なにが?」
鳴「じっとこっち見てるけど……私の顔になにかついてる?」
恒一「あ……う、ううん、なんでもないよ」
鳴「……? そう?」
恒一「うん」
鳴「ならいいけど」
恒一「うん……」
恒一「……」
恒一(こうやって話すだけでも十分幸せだけど)
恒一(できればもっと触れ合いたい……イチャつきたい)
恒一(……)
鳴「~♪」
恒一「……」
恒一(試しに>>5を見崎にしてみよう)
恒一(見崎、どういう反応するのかな……)
恒一「……ねえ見崎」
鳴「なに? 榊原くん」
恒一「ちょっとあっち向いてみてくれる?」
鳴「あっち?」クルッ
恒一「――! 今だ!」メクリッ
鳴「ひうっ!?」
恒一「あっ……」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……榊原くん?」
恒一「……な、なに?」
鳴「なに……じゃないでしょ? 突然なにするの?」
恒一「あー……いや、その」
鳴「……最低」
恒一「え?」
鳴「最低。榊原くん、こんなことする人じゃないと思ってたのに」
恒一「あっ……見崎! どこいくの?」
鳴「どこでもいいでしょ、付いてこないで」
ガラッ ピシャンッ!
恒一「あっ……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……白、だったな」
恒一(そりゃあいきなりスカートめくられたら怒るよね)
恒一(これじゃあイチャつくどころの話じゃないぞ)
恒一(……仕方ない)
恒一(見崎と仲直りするために>>16をしてみよう)
恒一「そうと決まれば見崎を追いかけないと」
恒一「……でも見崎が何処に行ったのかわからない」
恒一「とりあえず>>21にいってみるか」
恒一「よし! 早速女子トイレに突撃だ!!」
恒一「……お邪魔しまーす!」
ガチャッ
鳴「……は?」
恒一「あ、いた」
じゃねえよwww
恒一「どうかした? 見崎」
鳴「どうかした、じゃなくて」
鳴「ここ……女子トイレなんだけど」
恒一「そうだね」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……もういい、取りあえずそこどいて」
恒一「え?」
鳴「トイレ出たいからそこどいてって言ってるの」
鳴「悪いけど変態さんの話は聞きたくないの」
恒一「変態!?」
鳴「女子トイレに入ってくるなんて変態以外のなにものでもないじゃない」
恒一「違うよ! 僕は変態なんかじゃない!」
鳴「どの口が……」
恒一「さっきのはちょっと魔がさしただけなんだ!!」
鳴「……」
恒一「え?」
鳴「私、もう行くね……それと」
恒一「……それと?」
鳴「しばらく私に話しかけないでね」
恒一「えっ……そんな! ちょっと待って!」
鳴「それじゃ」タッ
恒一「……! 待って見崎!」ギュッ
鳴「!?」
恒一「……」ギュゥウウ
鳴「……な、なんのつもり?」
恒一「ごめんよ、見崎」
鳴「……は?」
恒一「ちょっとしたいたずら心だったんだ」
鳴「……いたずら心?」
恒一「うん。それがこんなに怒るなんて……本当にごめん、見崎」
鳴「……」
鳴「許すのは今回だけだからね」
恒一「……! ホント!?」
鳴「うん。だから取りあえず離れてくれる? 少し苦しいの」
恒一「……」
鳴「……? 聞いてる?」
恒一「……」
恒一(なんとか見崎の機嫌が直ったみたいだ)
恒一(折角だからこのまま>>36をやってみよう)
恒一(このまま愛の言葉を囁いてみよう)
恒一「見崎……好きだ」
鳴「……え?」
恒一「好きだよ」
鳴「とっ、突然なにっ!?」
恒一「なにって、見崎のことが好きって言ってるんだよ」
鳴「なっ……!」カァアア
恒一「愛してるよ、見崎」
鳴「っ……!!」カァアアアア
鳴「っ……!」
恒一「こうやって見崎のこと抱きしめてると凄い落ち着くよ」
鳴「っ……」
恒一「見崎の髪、いい匂い……」スー
鳴「……」
恒一「……あれ? 見崎?」
鳴「……」
恒一「見崎ー? おーい?」
恒一(顔を真っ赤にして動かなくなってしまった)
恒一(どうしよう……)
恒一(>>55をすれば再起動するかな?)
恒一「えいっ!」ポカッ
鳴「っ!?」
鳴「いたっ……え? なに? 何が起きたの?」
恒一「あ、起きた?」
鳴「えっ……榊原くん?」
恒一「どうかした?」
鳴「……榊原くん」
恒一「なに? 見崎」
鳴「……今、私の頭殴った?」
鳴「ホントに?」
恒一「うん、ホントホント」
鳴「……そう」
恒一「それより見崎、大丈夫? さっきから反応が無かったけど」
鳴「……ごめんなさい、ちょっとぼーっとしてたみたい」
恒一「そうなんだ」
鳴「……うん」
鳴「……そ、それより、榊原くん」
恒一「なに?」
鳴「その……す、好きって……」ボソボソ
恒一「? ごめん良く聞こえないからもっと大きな声で言ってくれる?」
鳴「っ……! 好きって言った!?」
恒一「うん、言ったよ」
鳴「っ! そ、そう……」
恒一「……」
鳴「……」
恒一(沈黙が気まずい)
恒一(ここは>>75をして場を和ませよう)
恒一「……」スッ
鳴「っ!?」ビクッ
恒一「……」ナデ
鳴「あっ……」
恒一「……」ナデナデ
鳴「さ、榊原くん? んっ……」
恒一「……」ナデナデ
鳴「っ……」
恒一「……」ナデナデ
鳴「……」
鳴「……さ、榊原くんっ」
恒一「ん? なに?」ピタッ
鳴「あっ……あのね、榊原くん」
恒一「うん」
鳴「……私も」
恒一「?」
鳴「私も……その……さ、榊原くんのことが――」
ガチャッ
鳴「!?」
恒一「あれ、>>85さん」
恒一「あれ、中尾くん」
中尾「なっ、なにしてんだお前ら!?」
恒一「見てわからない? 見崎の頭を撫でてるんだけど」
中尾「お、おおそうか……じゃなくて!」
中尾「見崎はともかく、なんで男の榊原が女子トイレにいるんだよ!!」
恒一「いや、中尾くんも男じゃないか」
中尾「!? あ、そ、それはだな……俺にはちょっと女子トイレに用事があるというか……」
鳴「……」
中尾「なんでそれを!!?!?!?」
恒一「うわぁ……当てずっぽうだったのに……」
鳴「……きもっ」ボソッ
中尾「違う!! 誤解だ!! これは誰かの陰謀だ!!」
恒一「大丈夫、赤沢さんにはきっちり報告しておくから」
中尾「!? た、頼むそれだけは!!」
恒一「ついでにクラスの女子にも連絡網で回しておくよ」
中尾「うわああああああああ!?」
恒一「え?」
鳴「それじゃまた後で」タッ
恒一「あっ、待ってみさ――」
ガチャッ タッタッタッタ…
恒一「行っちゃった……」
中尾「頼む榊原!! このことはどうか内密に!!」
恒一「……はぁ、仕方ないな。今回だけだよ?」
中尾「おお……!! 榊原、お前いい奴だったんだな!!」
恒一「一万ね」
中尾「え?」
恒一「だから、口止め料一万円」
恒一「また見崎を追いかけよう」
恒一「……と思ったけどそろそろホームルームが始まるな」
恒一「仕方ない、教室に戻ろう」
恒一「さて、あっと言う間に昼休みだ」
恒一「……とりあえず見崎のところに行って>>115をするか」
恒一「おーい見崎ー」
鳴「なに?」
恒一「一緒にお昼食べようよ」
鳴「いいよ、どこで食べる?」
恒一「そうだなあ……じゃあ>>125で食べようか」
鳴「……は?」
恒一「いっぺん便所飯とかいうのをやってみたかったんだよ」
鳴「嫌よ、トイレなんて」
恒一「やっぱり?」
鳴「行くなら一人で行って」
恒一「えー……どうしよう?」
恒一「一人で便所飯に行くか、別の場所に誘うか」
恒一「>>145に決めて貰おう」
赤沢「あら? なに、恒一くん」
恒一「赤沢さん、お昼ご飯は何処で食べたい?」
赤沢「!? お、お昼……!?」
赤沢(え……もしかしてこれってお昼のお誘い!?)
恒一「突然で悪いけど答えてくれる?」
赤沢「あ……そ、そうね。>>150でいいんじゃないかしら?」
恒一「え? 赤沢さんの家?」
赤沢「ええ。今日は午前授業だし……折角だからうちにこない?」
恒一「いいの? お邪魔しちゃって」
赤沢「もちろん! 恒一くんならいつでも歓迎するわ」
恒一「ありがとう赤沢さん、じゃあお邪魔しちゃおうかな」
赤沢「ええ、それで――」
恒一「おーい見崎! これから赤沢さんちに行こうよ!」
赤沢「…………え?」
恒一「うん、お昼ごちそうしてくれるんだって」
鳴「ごちそう……」
赤沢「ちょちょちょ、ちょっと待って恒一くん!」
恒一「え? どうしたの赤沢さん?」
赤沢「どうしたじゃなくて……え? なに? 見崎さんも来るの?」
恒一「うん」
赤沢「な……なんで?」
恒一「え? なんでって……見崎が一緒じゃ駄目かな?」
赤沢「……>>160よ」
>>160 駄目orOK
恒一「本当? ありがとう赤沢さん!」
赤沢「え、ええ……」
恒一「よかったね見崎!」
鳴「うん」
赤沢「……」
赤沢(嫌われたくないばかりに咄嗟に嘘を吐いてしまった……)
恒一「わあ……赤沢さんの家、凄い大きいね」
鳴「豪邸……」
赤沢「それほどでもないわよ。ほら早く上がって」
恒一「お邪魔しまーす」
鳴「お邪魔します」
恒一「専属シェフまでいるのかあ……」
鳴「……」
赤沢「料理ができるまで暇ね……どうしようかしら?」
恒一「そうだねー……」
鳴「……」ソワソワ
恒一「……ん? どうしたの見崎?」
鳴「……あの、赤沢さん」
赤沢「なに?」
赤沢「ああ……構わないわよ、場所はそこを出てすぐ左だから」
鳴「ありがとう」ガタッ
ガチャ タッタッタッタ…
赤沢「……」
恒一「……」
恒一(暇だな……)
恒一(暇つぶしに赤沢さんに>>175をしてみるか)
赤沢「なにかしら?」
恒一「見崎って可愛いよね」
赤沢「…………………」
赤沢「…………………」
赤沢「…………………」
赤沢「…………………」
赤沢「……え?」
恒一「だから見崎は可愛いよねって話」
赤沢「え? え? なに?」
赤沢「えっ、ちょっ、なんでいきなり見崎さんの話?」
恒一「最初は無口でミステリアスな子かと思ってたんだけどさ」
赤沢「え? 無視なの? スルーして続けるの?」
恒一「意外とイタズラ好きなところとかドジなところがあって」
赤沢「ねえ聞いてる? ねえ」
恒一「そのギャップが一層見崎の可愛さを引き出してるよね」
赤沢「あの」
恒一「それに以前見崎の家に言ったときにさ」
赤沢「」
恒一「あと僕前までは巨乳派だったんだけど見崎とあってからは小さいのもいいかなって思うようになってきて」
赤沢「ちょっと!! 恒一くん!!」バンッ
恒一「っ!?」ビクッ
赤沢「なに? なんのつもりなの?」
恒一「え……な、なにが? 赤沢さんちょっと涙目になってるけど……」
赤沢「誰のせいよ!?」グスッ
恒一「? 誰のせいなの?」
赤沢「こいつ……!!」ワナワナ
恒一「え? いや、赤沢さんにも見崎の魅力を知ってもらいたいなって思って」
赤沢「私がいつそんなこと知りたいなんて言ったのよ!?」バンッ
恒一「ひっ」ビクッ
赤沢「もういや……」
恒一「あっ……赤沢さん、取りあえず落ち着いて」
赤沢「……うっ、ぐすっ」
恒一「!?」
恒一(あ、赤沢さんが泣きだしてしまった!)
恒一(どうしよう……そうだ、ここは>>200をして慰めてあげよう)
恒一(とりあえず小さい子にするみたいに頭を撫でてみよう)
恒一「……」ナデ
赤沢「っ!? ふぇ……?」
恒一「……」ナデナデ
赤沢「えっ、なっ、なに……?」
恒一「ごめんね、赤沢さん」ナデナデ
赤沢「な、なにが……」
恒一「僕が赤沢さんが傷つけちゃったみたいで……ホントにごめん」ナデナデ
赤沢「あ……」
赤沢「あっ……え、ええ」
恒一「じゃあそろそろ」スッ
赤沢「えっ……ま、待って!」
恒一「え?」
赤沢「もう少し……」
恒一「もう少し?」
赤沢「も、もう少しだけ……その、な、撫でて……欲しいんだけど」
恒一「……」
赤沢「……」
恒一「……わかった、もう少しだけね」ナデ
赤沢「んっ……」
赤沢「……」
恒一「……」ナデナデ
赤沢「……」
恒一「……もうそろそろいいかな?」ナデナデ
赤沢「……だめ、あとちょっと」
恒一「ええー……」ナデナデ
恒一(なんだかそろそろ嫌な予感がするからやめたいんだけど)
恒一(どうしよう……無理矢理止めるか、このまま続けるか)
>>220 続けるor止める
恒一「……赤沢さんの髪ってさらさらだね」ナデナデ
赤沢「っ……そ、そうかしら?」
恒一「うん、撫でてて気持ちいいよ」ナデナデ
赤沢「そ、そう……なら良かっ――」
ガチャッ
鳴「ただい……えっ?」
恒一「あっ」ナデナデ
赤沢「えっ?」
恒一「……」ナデナデ
鳴「……榊原くん?」
恒一「……や、やあ見崎。トイレ随分長かったね」ナデナデ
鳴「少し家の中で迷ってただけ」
恒一「そうなんだ」ナデナデ
鳴「……それで?」
恒一「えっ?」ナデナデ
鳴「それで、榊原くんはなんで赤沢さんの頭を撫でててるの?」
恒一「あー……これはその、深い訳が」ナデナデ
鳴「取りあえず撫でる手を止めてから話してくれる?」
恒一「あ、はい」ピタッ
赤沢「あっ……」
恒一(うわあ……なんか今までみたことない程冷たい顔してる)
赤沢「……」
鳴「……ほら、早く言い訳してみてくれる?」
恒一「あ、い、いやー……これはその」
恒一(どうする!? 見崎は何故か凄い怒ってるようだ……)
恒一(ここを切り抜けるには……>>240しかない!!)
鳴「……? なんで?」
恒一「いいからちょっとこっち」
鳴「……? うん」スタスタ
恒一「せいっ!!」ドゴォ
鳴「ぐふっ!!?!?」
赤沢「!?」
恒一「これでよし……」
赤沢「こ、恒一くん!? いきなり何を……?」
恒一「赤沢さん……」
恒一(恐怖の余り見崎を腹パンして気絶させてしまった)
恒一(赤沢さんにどう言い訳しよう……)
恒一(仕方ない、ここは>>260してごまかすか)
恒一「赤沢さん、ちょっとこっち来てくれる?」
赤沢「え……ど、どうして?」
恒一「ちょっと赤沢さんに見て貰いたいものがあるんだ」
赤沢「……殴らない?」
恒一「殴らない殴らない」
赤沢「……わかったわ」スタスタ
恒一「ありがとう、じゃあちょっと待っててね」
ジー…ボロンッ
赤沢「!?」
恒一「ほら赤沢さん、見ててくれる? 今からオナニーするからさ」
赤沢「なっ……!?」
恒一「ちょっと待ってね今大きくするから」シュッシュッ
赤沢「っ!! きゃああああああっ!!」
恒一「わっ! ちょっと!」
恒一(やばい! 悲鳴を上げられた! そりゃあいきなりイチモツ見せられたら驚くよね)
恒一(ここは>>280して黙らせよう!!)
赤沢「ひっ!?」
恒一「少し静かにしててくれる? 余りうるさくされるとこの振り上げた手が滑っちゃうかもしれないからさ」
赤沢「っ……!!」
恒一「わかった?」
赤沢「……!」コクコク
恒一「そう……よかった、ありがとう赤沢さん」
赤沢「……」ブルブル
恒一(赤沢さん、すっかり怯えきっちゃったな)
恒一(折角だし、ここは赤沢さんに>>300をしてもらおうかな)
恒一「と言うわけで、はいコレ」スッ
赤沢「えっ……なにこれ? カッター?」
恒一「赤沢さん、それで自分の手首切ってみて?」
赤沢「……え?」
恒一「リストカットしてよ、僕の前で」
赤沢「り、リストカット!? なに言ってるの恒一くん!?」
恒一「ほら早く」
赤沢「ひっ……!」
恒一「ほら――」
赤沢「いやぁああああっ!!」ダッ
恒一「あっ」
恒一「駄目だよ赤沢さん」ガシッ
赤沢「きゃっ!?」
恒一「どこに行く気?」グイッ
赤沢「い、いたっ……! はっ、放して!」
恒一「逃がさないよ」
赤沢「っ……!! 恒一くん! どういうつもりなの!」
恒一「どういうつもりって?」
赤沢「これはれっきとした犯罪よ!?」
恒一「……」
恒一(流石に自分でリスカさせるのは無理があったか)
恒一(よし、ここは先に>>325をするかな)
赤沢「っ……な、なに?」
恒一「ちょっとこっち向いて」
赤沢「はあ? 何をするつも――んんっ!?」
恒一「んっ……」
赤沢「んぐっ……!? んっ、んんーっ!」
恒一「ちゅ、ちゅぱ……れろ」
赤沢「!? んあっ、やっ、め……!」
恒一「れろ、ちゅ……ちゅる」
赤沢「やっ……し、舌が……」
赤沢「んぐっ……んっ、んあっ」
恒一「じゅる……れろ、ちゅぱっ」
赤沢「んぐぐっ……や、やめてっ!」ドンッ
恒一「うわっ」ヨロッ
赤沢「一体なんのつもりなの!?」
恒一「なにって……」
赤沢「見崎さんを殴ったかと思えば、突然オナニーしだして……」
赤沢「私にリスカを強要したり……挙句の果てには無理矢理キスするなんて!!」
恒一「……」
赤沢「異常だわ……あなた異常よ!」
赤沢「この――――人格破綻者!!!!!」
恒一「!!」
恒一「そうか……僕は人格破綻者だったのか」
その後僕はシェフが呼んでいたパトカーに連れて行かれた
そしてその後精神に異常が見つかり精神病院に収容された
余り好き勝手やるとこんなことになるんだね、いい勉強になったよ
――――BAD END
>>350 YES/NO
どこからかわからんが
鳴「……」ゴゴゴゴ
恒一(うわあ……なんか今までみたことない程冷たい顔してる)
赤沢「……」
鳴「……ほら、早く言い訳してみてくれる?」
恒一「あ、い、いやー……これはその」
恒一(どうする!? 見崎は何故か凄い怒ってるようだ……)
恒一(ここを切り抜けるには……>>365しかない!!)
鳴「なに? 私とても落ち着いてるけど?」
恒一「……」
鳴「ほら、早く言い訳言ってみ――」
恒一「見崎!」ガシッ
鳴「っ!?」
恒一「見崎……」
鳴「えっ、なっ……なに? ち、近いんだけど……」
恒一「……」スッ
鳴「え?」
赤沢「!?」
チュッ
鳴「……え?」
赤沢「……」ポカーン
鳴「えっ……な、なに? 榊原くん今……」
恒一「見崎、ごめんよ」
鳴「え?」
恒一「なんでか分からないけど、僕が怒らせてしまったみたいで……」
鳴「え……あ、ああ、うんそうね」
恒一「これで許してくれるとは思えないけど……見崎が望むならなんだってするよ」
鳴「……そ、そう?」
恒一「うん」
恒一「!」
鳴「普通……女の子にいきなりキスなんかしたら怒られるんだからね?」
恒一「……ありがとう! 見崎!」
鳴「……うん」
恒一「よし! じゃあ気を取り直して昼ごはんを――」
赤沢「……」
恒一「……あれ? どうしたの赤沢さん」
赤沢「――――け」
恒一「え?」
赤沢「出てけーーーーーーーーーーー!!!!!!」ガッシャーン
鳴「……そうね」
恒一「どうしようか……」
鳴「……」
恒一「……」グー
鳴「……」キュー
恒一「……結局お昼ご飯食べれてないね」
鳴「どこか別のところで食べましょう」
恒一「そうだなあ……じゃあ>>385にでも行こうか」
鳴「……焼肉? こんな昼間から?」
恒一「うん」
鳴「……いいよ、ただし食べ放題ね」
恒一「わかった、じゃあ行こうか」
鳴「うん」
店員「しゃっせー、二名様でよろしいですか?」
恒一「はい」
店員「こちらへどうぞー」
恒一「はい。行こう見崎」
鳴「うん」
恒一「じゃあそれを二人分。見崎もそれでいいよね?」
鳴「うん」
店員「ではご注文お決まりになりましたら声をお掛け下さいー」
恒一「わかりました。見崎、どれにしようか?」
鳴「とりあえずコレとコレとコレとコレ二人前ずつ、あとライスと特製スープを大盛りで」
恒一「お、おう」
恒一「……」
鳴「……」パクパクパクパク
恒一「……」
鳴「……」ムシャムシャ…ゴクン
鳴「? 榊原くん食べないの?」
恒一「あ、ああ……うん、ちょっと見てるだけでお腹いっぱいになってきちゃって」
鳴「?」
恒一「僕のことは気にせずどんどん食べていいよ」
鳴「……わかった。すいません後コレとコレ追加で、あと食後にバニラアイス」
恒一「……随分食べたね」
鳴「焼肉なんて久しぶりだったから」
恒一「そっか……じゃあまた今度も来る?」
鳴「うん、榊原くんがよければ」
恒一「じゃあ約束だね……あ、そろそろ店でようか」
鳴「わかった……あ、ちょっと待ってデザートもう一つだけ」
恒一「う、うん」
恒一「じゃあ一万円からで」
鳴「あ……榊原くん、私も出す」
恒一「いいよ、ここは僕が出すから」
鳴「でも……」
恒一「大丈夫大丈夫、今お金には余裕あるから」
鳴「……」
恒一「それに、女の子の前なんだから見栄ぐらい張らせてよ」ハハ
鳴「……わかった、じゃあ今度何かでお返しするね」
恒一「気にしなくていいんだけどな……わかったよ、じゃあ今度何かでね」
恒一「ごちそうさまでしたー」
恒一「……さて、昼ごはんも食べたしこの後どうしようか」
鳴「どうするって?」
恒一「折角の午前授業なのにこのまま帰るのもなんだし……」
恒一「>>430にでも行ってみようか」
鳴「うん、いいよ」
恒一「じゃあ歩いて公園に行こう」
鳴「うん」
恒一(そしてあわよくば女子トイレに侵入しよう)
鳴「……? なんか今邪念を感じとったような……」
恒一「今日はいい天気だねー」
鳴「そうね」
恒一「……」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……榊原くん、ちょっとごめん」
恒一「ん? なあに見崎?」
鳴「ちょっとトイレ行ってくるね」
恒一「ああ……わかった、行ってらっしゃい」
恒一「うん、行ってらっしゃい」ヒラヒラ
タッタッタッタ…
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……さて」スッ
恒一「公園のトイレって汚いなあ……」
恒一「見崎は個室の中かな?」
恒一「まだ僕がトイレ内に侵入したとは気づかれてないようだ……」
恒一「どうしようか」
恒一「よし、とりあえず>>450だ」
恒一「あれ? 中尾くん?」
中尾「!? 榊原!?」
恒一「なんで公園の女子トイレなんかにいるの?」
中尾「ちっちがっこれは誤解だ! と言うかお前こそなんでいるんだ!」
恒一「僕はちょっと見崎の様子を見にきただけだよ」
中尾「見崎? い、今見崎がこのトイレにいるのか?」
恒一「うん、そうだけど」
――ガチャッ
鳴「……」
恒一「あ、ほらいた」
中尾「マジかよ……」
恒一「見崎、もうトイレ済んだ?」
鳴「……」
恒一「? 見崎?」
鳴「っ……この変態!」バチーン
恒一「いたっ!?」
鳴「本当……最低っ」タッ
恒一「え? ちょっ、ちょっと待って見崎!」
タッタッタッタ…
恒一「……」
中尾「……」
恒一「……」
中尾「……な、なあ榊原」
恒一「……」
中尾「追い掛けなくていいのか? なあ」
恒一「……」
中尾「なあ……」
恒一「……」
中尾「……」
恒一「……」
中尾「……」
次の日から僕が女子トイレに侵入したと言う噂が流れて
僕は本当にいない者になってしまった
ついでに中尾くんもいっしょにいない者になった
ちなみに中尾くんは公園の女子トイレでオナニーをするのが日課だったらしい
あんまり変態行為をするとこんなふうに皆にハブられるんだね、勉強になったよ
――――BAD END2
>>485 いいえ/NO
ナイス
店員「あざっしたー」
恒一「ごちそうさまでしたー」
恒一「……さて、昼ごはんも食べたしこの後どうしようか」
鳴「どうするって?」
恒一「折角の午前授業なのにこのまま帰るのもなんだし……」
恒一「>>500にでも行ってみようか」
鳴「ゲーセン?」
恒一「うん、ゲームセンター。見崎行ったことある?」
鳴「ううん、行ったことない」フルフル
恒一「そう……じゃあ行ってみない? 結構楽しいよ?」
鳴「……うん、行ってみたい」
恒一「よし! じゃあ早速行こう!」
恒一「ここがゲーセンだね」
鳴「……随分騒がしいところなのね」
恒一「まあこのうるささがゲーセンみたいなところもあるからね」
鳴「ふーん……」
恒一「取りあえずどれか遊んでみようよ」
恒一「>>520とかやってみない?」
鳴「プリクラ?」
恒一「うん、女の子が好きそうなのだとやっぱりこれかなって思って」
鳴「どんなものなの?」
恒一「筐体の中に入って写真を撮るんだよ」
鳴「それだけ?」
恒一「あと写真に文字を書いたりもできるらしいよ」
鳴「ふーん……」
恒一「とりあえず行ってみる?」
鳴「うん」
鳴「これがプリクラ……なんか目が痛くなる色ね」
恒一「あはは……そうだね。まあとにかく入ってみようよ」
鳴「うん」
恒一「僕も余りやったことないからわからないんだけど……」
恒一「まあ指示通りにやれば問題ないよね、多分」
鳴「随分適当なのね」
鳴「え? ちょ、ちょっと待って」
恒一「どうしたの?」
鳴「これって一緒に撮るものなの?」
恒一「そりゃそうだよ、一人でプリクラなんて寂し過ぎるって」
鳴「そういうものなの?」
恒一「うん。ほら、いいからこっち来てって」グイッ
鳴「きゃっ!?」
恒一「なんだか少しフレーム狭いね……プリクラってこんなもんなのかな?」
鳴「さ、榊原くんっ……もう少し距離を」
恒一「見崎、もうちょっと近く寄れる?」
鳴「うぇっ?」
恒一「うわ、何かカウントダウン始まった。見崎もっとこっち寄って!」
鳴「ま、待って!」
――――パシャ
鳴「……全然無事じゃない」
恒一「? ほら見崎、文字書けるみたいだよ」
鳴「……」
恒一「おーい見崎ー?」
鳴「……貸して」パシッ
恒一「えっ」
鳴「……」カキカキ
恒一「ちょっ!? 見崎! 僕の顔に落書きしないで! 肉は! 肉は駄目だって!!」
鳴「ふんっ」スッキリ
恒一「しかも何、鈍感とか馬鹿とか色々書かれたけど」
鳴「本当のことだもの」
恒一「ええー……まともなのが一、二枚しかないよ」
鳴「……それだけあれば十分でしょ」
恒一「ああ、それは写真自体がシールになっててね、色々なものに貼れるんだよ」
鳴「色々なものに?」
恒一「うん、携帯とか手帳とか」
鳴「ふーん……」
恒一「まあ折角だし、僕はこのまま取っておこうかな」
鳴「……なら私もそうする」
恒一「うん」ニコ
恒一「それじゃ、次は>>575で遊んでみようか」
恒一「ん? どうしたの見崎」
鳴「これ」
恒一「え? ……ああ、ワニワニパニックなんて随分懐かしいものがあるね」
鳴「これやってみたい」
恒一「これを?」
鳴「うん」コクコク
恒一「わかった、じゃあ百円入れてっと……」
ワニ2「ガウガウガウ」
鳴「……」ジー
恒一「……」
鳴「……」ジー
恒一「……見崎? 叩かないの?」
鳴「え?」
恒一「いや、だからハンマーで叩かないの? ワニ」
鳴「……これって叩くものなの?」
鳴「そうなの……?」
恒一「そのためにピコピコハンマーがあるんだよ」
鳴「こんなにかわいいのに……?」
恒一「可愛い? ……あ、時間制限になっちゃった」
鳴「……」
恒一「どうする? もう一回やる?」
鳴「……ううん、やっぱりいい」
恒一「そう?」
鳴「そうね」
恒一「最後に>>595だけやって帰ろうか」
鳴「うん」
鳴「……うん?」
恒一「じゃあラブホテルに行こうか」
鳴「ちょっと待って」
恒一「え? どうかした?」
鳴「なんで? なんでいい雰囲気だったのにいきなりそうなるの?」
恒一「? なんのことだか……」
鳴「……」
恒一「それとも見崎の家とかがいい?」
恒一「なに、見崎?」
鳴「今日の榊原くん、何か変」
恒一「え?」
鳴「朝から私のことからかったり、かと思えば好きって言ったり」
恒一「それは……」
鳴「赤沢さんの家に連れて行ったり、焼肉ごちそうしてくれたり」
恒一「……」
鳴「こうやってゲーセンにも連れてきてくれて、楽しいと思ってたら……なんでいきなりそういうこと言うの?」
恒一「み、見崎……」
恒一「え?」
鳴「榊原くんは私のこと、どう思ってるの?」
恒一「……見崎のこと?」
鳴「うん」
鳴「私のことが嫌いだから……こんな風にからかうの?」
恒一「!? ちっ、ちがっ……」
鳴「……違うなら、本当のこと言って」
恒一「……」
恒一「見崎……僕は」
恒一「僕は、見崎のことが……>>620だ」
鳴「……え?」
恒一「見崎のことが好きなんだ」
鳴「……好き? 私が?」
恒一「うん……今日、色々変なことしたのはさ」
恒一「なんというか、その……子供っぽくて恥ずかしいんだけど」
鳴「……」
恒一「見崎の気が惹きたかっただけなんだ……」
鳴「……私の気を?」
恒一「うん」
恒一「見崎のことは絶対に嫌いなんかじゃない」
鳴「……本当に?」
恒一「うん、本当。僕は見崎が好きだよ」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……」
恒一「……み、見崎? なにか言ってほし――」
鳴「榊原くんっ」ギュッ
恒一「!?」
恒一「みっ、みさき……? いきなり何を」
鳴「……不安だったの、榊原くんに嫌われてるんじゃないかって」
恒一「え……」
鳴「もし嫌われてたら……私……」
恒一「見崎……」
鳴「私……」
恒一「……ごめん、見崎」ギュッ
鳴「……ううん、もういいよ」
鳴「……」
恒一「……ねえ、見崎」
鳴「……なに?」
恒一「見崎は僕のことどう思ってるの?」
鳴「……わざわざ言わせるの?」
恒一「見崎の口から聞きたいんだ」
鳴「……」
恒一「ね、お願い」
鳴「……一回しか言わないからね」
恒一「……」
鳴「……私も」
恒一「……うん」
鳴「私も――大好きだよ、榊原くん」
恋人になったことで、今は何もきにせずイチャつけている
何事も素直になって、変な行動は取らないのが一番だと僕は今回のことで学んだ
……ちなみに、余談だが
中尾くんは結局女子トイレに潜入したことがバレて学校を退学になった
やっぱり変態行為は慎むべきなんだね 中尾くんは身をもって皆にそれを学ばせたんだ
ありがとう中尾くん さようなら中尾くん
僕らは君のことを永遠に忘れない
――――HAPPY END
ちなみに俺は安価で対策の人とは関係ないです
風呂入って寝るわ、おやすみ
乙
途中で投げるかと思ったがよく耐えたな
乙
,,,<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:7ー.... __
. /////|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  ̄`ヽ
//////,∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト ___, '.
//////////|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.7 ト─イl
f。///////厂 ̄ ̄ ヽ:.:.:.:.:/ //////
,. -.-... |/|/////// |_::/ /////
/: : : :`:x|}イ/⌒ヽ// _ /////
,: : : : : \j/ /Y))ー──´_二j /////
从: : : : \( {|{  ̄` ...  ̄ ////// _
`ー≧く乂__`テー _ `ーュ_ //////|_____///|
`ー-ー<> L//////////////////,|
Entry ⇒ 2012.03.24 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
未咲「鳴に彼氏が出来たらしい‥‥」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331348932/
未咲(うそ‥‥よね)
未咲(なんであの鳴に彼氏が出来るの‥‥ 私の可愛らしい容姿に眼帯なんかつけて性格暗めにした感じなのに‥‥)
未咲(‥‥‥‥)
未咲(確か転校生と仲良くしてるとか言ってたっけ 彼氏ってその人かな?)
未咲(私はまだ入院生活‥‥彼氏どころか友達すらいない‥‥)
未咲(鳴も最近は彼氏と遊んでるのかお見舞いに来ないし…‥‥なんで鳴だけ)
未咲(‥‥‥‥)
未咲(鳴だけずるい‥‥許さない‥‥)
鳴「‥‥未咲久しぶり」
未咲「あー 最近全然来てくれないから忘れられたかと思ったよ」
鳴「ごめん‥‥怒ってない?」
未咲「怒ってないよ」
未咲「それよりキリカさんから聞いたよ 彼氏出来たんだって?まさかそのせいだったりする?(笑)」
鳴「‥‥うん‥‥」
未咲「‥‥‥‥」(‥‥は?)
未咲「鳴すごいじゃん! どんな人? 写真ある?」
鳴「写真は無いけど‥‥優しくて‥‥カッコ良くて‥‥転校生なんだけどね 暗い私に一番に話しかけてくれてそれで最初あった時にね‥‥‥‥」ペラペラペラペラ
未咲「‥‥‥‥」
未咲(私から振っといてなんだが急に饒舌になってムカつくわ‥‥)
鳴「ペラペラペラペラそれでついこの間はね恒一君が私n」
未咲「わかった もうわかった はいはい鳴良かったね」
鳴「‥‥怒ってる?」
未咲「怒ってないよ」
未咲「彼のこと掴んでおかないと駄目だよ!!」
鳴「うん ありがと未咲!」
未咲(クソッ イライラしてくるわぁ‥‥)「今度写真見せてね」
鳴「うん! 良いよ じゃあまた今度ね‥‥」
未咲(久しぶりにお見舞いに来たと思ったら彼氏とのイチャラブ話聞かされた‥‥‥‥)
未咲(‥‥なんだこれ)
未咲(今度っていつだよ‥‥ていうかホントお見舞い来なくなったなー)
未咲(ん‥‥???あれは鳴と‥‥その彼氏!??良く見えないけどなんか喋ってる)
未咲(病院の方来る!! やっと来てくれるんだ!‥‥‥あ?‥‥‥あれ?)
未咲(ちょっと行きすぎなんじゃないかな?‥‥ん?え?スルー? は?‥‥‥‥‥‥行っちゃった‥‥)
未咲(‥‥なんだこれ)グスン
未咲(結局あれから1ヶ月‥‥お見舞いも来ず全く音沙汰無し‥‥常識的に考えて有り得ない‥‥)
ガラガラッ
鳴「みーさーき 久しぶり!」
未咲「鳴! 久しぶりーもーいつ以来よ 来るの遅い!」プンスカッ(マジで遅いわボケ)
鳴「ごめんね 最近いろいろ忙しくて デートとか///」
未咲(いきなりノロケとかウザッ)
鳴「あっプリクラ撮ってきたよ 」ゴソゴッ
未咲(ほー)
鳴「ほら!これが私の彼氏の恒一君」
未咲「優しそうな人だね」
鳴「でしょ この間なんか私が足をちょっと怪我しちゃった時にね 恒一君がペラペラペラ‥‥‥‥」
未咲(また始まった‥‥)
鳴「ペラペラペラペラ」
未咲(なんで私だけこんな目に‥‥鳴は私より幸せになっちゃいけないのに‥‥根拠はないけど)
未咲(そう言えばやっと1週間に1日だけ病院外に出られる日が出来たのに全然活用してないなぁ)
未咲(‥‥‥‥そうだ!)ニヤニヤ
未咲「ねえ鳴」
鳴「何?」
未咲「恒一君と喋るときもそんなに楽しそうにしてるの?」
鳴「‥‥んん‥‥それはあんまりしてない‥‥かも」ショボン
未咲「それじゃあ駄目だって!彼氏と一緒の時こそ明るくしてないと」
未咲「ねえ私ここにずっといて暇な時いろんな雑誌読んでたんだ ちょっとアドバイスしてあげるよ」
未咲「後は付き合ってもう2ヵ月でしょ?心機一転 イメチェンしてみたら?」
未咲「私みたいにちょっと茶髪に染めてそれで私みたいに明るく話すようにするの! 完璧!」
鳴「‥‥うん‥‥やってみようかな‥‥」
未咲「やってみようじゃなくてやるの! いい?絶対に」
鳴「‥‥う、うん」
鳴「じゃあ未咲 また暇になったら来る」
ガラガラッ
未咲(‥‥フフフ‥‥奥手の鳴はまだ全然進展してないはず‥‥鳴には出来ないことをしてやる)
未咲「水野さーん 今日外出許可いただける日でしたよね?」
水野姉「そうよ 半日だけね」
未咲「じゃあ午後いっぱい出かけますね」
水野姉「気を付けるのよ」
未咲「はーい」
未咲(後は鳴と恒一君の帰りを待つだけ‥‥)
未咲(来た! ‥‥‥‥うわぁホントに髪変えてるじゃない私そっくり しかも明るく話してる‥‥)
恒一「ねえ鳴」
鳴「ん?何?恒一君!」
未咲(鳴‥‥恒一君‥‥なるほどねフフフフッ)
未咲(今日は日曜日!眼帯して!さぁ行きますか)
ピンポーン
恒一「はーいって鳴! どうしたの?家に来てくれるなんて‥‥」
未咲「恒一君に会いたくなって‥‥///」(ヨシッバレテない)
恒一「嬉しいよ とりあえず入って 今日家族いないんだ」
未咲「ありがとう恒一君 おじゃましまーす」(よしっ!リサーチ通り)
未咲(うわぁ男の子の部屋入るの初めて‥‥てか鳴以外の人と喋るの事態いつ以来よ‥‥)
恒一「誘っても私たちにはまだ早いよか言ってなかなか来なかったのにどうして?」
未咲「え!?えぇっとまぁたまには良いかなって思ってね まぁ良いじゃん 気にしない 気にしない!」
未咲「え?ええっと恒一君の家来るの楽しみだったから‥‥」
恒一「ありがと とありえずゆっくりしててお茶持ってくる」
未咲「うん」
未咲(鳴‥‥やっぱり進展してないのね ‥‥ フフッまぁ鳴なら当然)
未咲(鳴は今頃一人か‥‥ッフフ )
恒一「変なもの見てないかぁ鳴」
未咲「見てないよ ずっとここで正座し・て・ま・し・た」
恒一「ねぇ鳴 この間僕が言ってた映画見ようよ」
未咲(この間‥‥?ここはあわせないと)「‥‥良いよ」
恒一「じゃあこれね」
未咲(って私の苦手なホラー映画‥‥)
恒一「鳴こういうの大好きって言ってたよね!?」
未咲「う‥‥うん」
‥‥
未咲「きゃあああああああ 恒一君これ怖すぎるよー」ガシッ
恒一「そうかなぁ」(鳴が思いっきり服掴んで動かない‥‥)
未咲「きゃああああ」ガシリッ
恒一(抱きついて顔うずめてる‥‥かわいい//)
‥‥
恒一「ふぅ 面白かったぁって‥‥鳴?」
未咲(やだややだやだやぢゃyだyだyだy)gkbr
恒一「鳴‥‥もう終わったよ そろそろ離れて‥‥くれないかな///」(かわいい)ナデナデ
未咲「はっ‥‥‥‥///」(やばいずっと抱きついてた‥‥ 恥ずかしい‥‥鳴でよかった)
恒一「ねぇ鳴 実はもう一本 お薦めなのがあるんだ これなn」
未咲「私こっちが見たい!!! それじゃなくてこれ 恋愛映画!!!」(ホラーはもう耐えられないよ‥‥)
恒一「これも面白いんだけどなぁ じゃあ良いよこれで」
‥‥
未咲(熱心に見てるなぁフフッ)チラッ
‥‥‥‥
‥‥‥‥
恒一「面白かったね たまにはこういうのも良いね」
未咲「ねぇ恒一君‥‥」
恒一「ん?どうしたの?」
未咲「‥‥‥‥チュ」
恒一「!?」
恒一「ん!!?」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん……む…」
未咲「……ぷはっ」
恒一「ちょっとまって 急にどうしたの?」
未咲「……ふふ…気持ちいいでしょ?」(鳴にはこんなことしてもらったことないでしょうね‥‥フフ)
恒一「…む……」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん……む…」
未咲「‥‥ちゅぱ‥‥むちゅ‥‥ぷはっぁぁあああ‥‥」
恒一「ぷは‥‥だから‥‥ちょっと待って 急にどうしたの? 今日の鳴変だよ‥‥ 」
未咲「ねぇ‥‥恒一君お願い‥‥しよっ」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「‥‥ごめん ちょっと変なことしてた‥‥」
恒一「‥‥う、うん‥‥」
未咲(意外としぶといわね‥‥この年頃の男の子なら迫れば余裕ってキリカさん言ってたのに‥‥)
‥‥‥‥
恒一「‥‥‥‥」
恒一「お茶もうないね‥‥持ってくるよ」
未咲「あっちょっと待って私が持ってくる」
恒一「え?わかんないでしょ 良いよ」
未咲「さっきやってもらったし恒一君はここに座ってて‥‥ね」
恒一「う‥‥うん じゃお願いしようかな」
未咲(よし)タタッ
‥‥‥‥
未咲(キリカさんからくすねたこの媚薬を使うしかないわね)
未咲(どのくらい入れればいいのかな? まっ適当に)
‥‥‥‥
未咲「持ってきたよ」
恒一「ありがと 喉か乾いてたとこだったんだ」ゴクゴク
未咲「‥‥‥‥」ジー
恒一「ぷはー」
未咲「‥‥‥‥」ジー
恒一「‥‥?」
未咲「‥‥‥‥」ジー
恒一「鳴?どうしたの?」
未咲「ん? なんでもないよ‥‥」
未咲(すぐ効くわけないよね)
‥‥‥‥
恒一「ハァ‥‥ハァ‥‥」
未咲(フフ‥‥)
恒一「ちょ‥‥ちょっとトイレいってくる」
未咲「あっ待って」ガシッ
ガターン
恒一「うわ!?」
恒一「えっちょっと鳴」
未咲「やっぱりさっきやりたかったんでしょ ねえ恒一君」
恒一「‥‥‥‥」
未咲「ねえそうでしょ?」
恒一「‥‥鳴!!」ガシッ
未咲(よし!‥‥ちょろいわね‥‥)
恒一「‥‥鳴‥‥色白で肌綺麗だね‥‥」
未咲(ちょっと引いてみますか‥‥)
未咲「‥‥でも‥‥」
恒一「‥‥ん?‥‥何?」
未咲「‥‥でも胸ないし」
恒一「僕にはこれが丁度いいよ 小ぶりで可愛い」
未咲「っ……!」カァアアア
恒一「ねえ舐めていい?」
未咲「え……ひゃっ!?‥‥ううん‥‥」
恒一「」ペロペロ
未咲「……ひゃうっ!」
恒一「」チュゥウウ
未咲「吸っちゃ……あぅうう……!」
恒一「鳴、乳首こんなに硬くなってるよ」カリコリ
恒一「鳴のおっぱいおいしいよ」チュウチュウ
未咲「はうっ……もっ、もう……恒一君ったら」
未咲「‥‥し、下も弄って‥‥///」
恒一「‥‥う、うん‥‥ちょっと腰上げてみて‥‥」
未咲「‥‥ん‥‥はい‥‥」ヌギヌギ
恒一「ジー」
未咲「あんまりじろじろ見ないで‥‥///」
恒一「ん‥‥全然汚くないよ」ペロペロペロ
恒一「」レロレロジュルリ
未咲「はっ、ん、あんっ……あっ、そこ……」
恒一「ここがいいの?」ペロペロ
未咲「っ!! ふあっ、あっ、そ、そこだめっ」
恒一「」レロレロレロレロ
未咲「いっ!? あっ、あぁああああ!!」ビクンッ
未咲「」ビクンビクン
未咲「‥‥良いよ‥‥来て」(‥‥さすがに緊張するわね)
恒一「うっ……」ググッ
未咲「あっ……(こっ、恒一くんのが入ってくる……!)」
恒一「くっ……」グググ
未咲「んっ、あぐっ……つうっ……!」
恒一「はぁっ‥‥全部入った……」
恒一「大丈夫?‥‥やっぱり痛い?‥‥やめようか?」
未咲「思った程じゃない、から……だい、じょうぶ‥‥」
未咲「はぁっ……はぁっ……」
恒一「……ゆっくり動くね‥‥」
未咲「うん……あっ、んあっ」
恒一「あっ、ごめん……痛かった?」
未咲「だっ、大丈夫……続けて」
未咲「ええ……うっ、くっ、はぁっ」
恒一「‥‥」ズッズッ
未咲「んっ‥‥あっ私っ‥‥なんか体が‥‥」
恒一「大丈夫?」
未咲「ちっ違うの……きっ気持ちよくっ‥‥なってきた‥‥かかも‥‥続けてぇ、」
恒一「‥‥」ズッズッ
未咲「恒一くんので突かれる度に……じんじんして……あ、頭が真っ白に……」
恒一「‥‥‥‥」
未咲「えっ?」
恒一「もう我慢できそうにない」
未咲「えっ……きゃあっ!?」
恒一「」パンッパンッ
未咲「はっ、激しっ、ま、待ってっ、恒一、くんっ!」
恒一「鳴‥‥気持ちいいよっ」パンパンパンパン
未咲「んぁっ、はっ、あぁっ! こっ、恒一くん……んああっ!」
恒一「えっ?」ピタッ
未咲「未咲……未咲って呼んで……お願い……」
恒一「みょ‥‥名字で呼ぶの?」ズンズン
未咲「う‥‥ん‥‥お願い!」
恒一(やばい何も考えられない‥‥)「……っ! い、未咲ぃ!」
未咲「んっ……ぷはっ……はっ、はぁっ……恒一くん……」
未咲「っ! だめっ!!‥‥お願い‥‥中に出して‥‥」ガシッ
恒一「えっ‥‥ちょ‥‥まって‥‥」
未咲「お願い、このままっ、このまま中に出してっ!」
恒一「そんなっ……だ、駄目だって、本当に出ちゃ……!え……むぐっ!?」
未咲「んっ……ちゅる……」
恒一「「ふあっ……んぐ……ちゅぱっ」ドピュゥッドピュゥ
未咲「ぷはぁ‥‥ふあっ、ああぁっ!!」ビクゥッ
恒一「ん‥‥はぁ‥‥はぁ」
未咲「恒一君‥‥大好き‥‥ちゅ」
恒一「僕もだよ‥‥」
‥‥‥
‥‥‥
恒一「また明日」
未咲「‥‥あっ私たちまだ中学生だし今日あったことはこの日限りのヒミツにしようね‥‥もう今日のことは口に出さないようにしよっ」
恒一「‥‥う、うん‥‥」
未咲「‥‥またいつか」
~翌週~
未咲(この前のことが忘れられない‥‥また恒一君に会いたい)
未咲(会いたいよー)
未咲(っていうか調子乗ってしちゃった‥‥初めてなのに//)
未咲(‥‥‥‥)
未咲(鳴への腹いせの為だったのにどうしてこうなったんだろう‥‥鳴とか今さらどうでもよくなった)
ピンポーン
未咲「恒一君久しぶり!」
恒一「久しぶりって昨日あったじゃん 鳴はおボケさんだな どうしたの?」
未咲「‥‥遊びに来たの! ねえ家族の人いたりする?」
恒一「今いないけど‥‥って昨日誘った時は無理って言ってたのに‥‥なんで?」
未咲「‥‥んんとね ちょっと暇になったの!上がらせてもらうね♪」
恒一「‥‥部屋汚いけど‥‥それでよければね」
未咲「ねぇ恒一君‥‥ちょっとこっち向いて」
恒一「ん!???」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん!?……む!??…」
未咲「……ん」
恒一「…む……」
未咲「……ちゅ……んむ……」
未咲「……ぷはっ」
未咲「‥‥急じゃないよ‥‥この前もしたじゃない‥‥あついの♪」
恒一「‥‥‥‥この前って‥‥あの時の事嫌じゃなかったの?全然話題にしないし‥‥」
未咲(えっ!?あれ以来鳴はキスもまだしてないの‥‥)
未咲「‥‥‥‥あ、あれはヒ、ヒミツって言ったし‥‥こういう時ぐらいしか思い出しちゃ駄目なの‥‥」
恒一「‥‥そっか 無かったかのように振る舞うから後悔してるのかと思ったよ‥‥安心した」
未咲「ねぇ恒一君‥‥あれ以来だし‥‥ね?」
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥
恒一「‥‥気持ちよかったね」
未咲「うん♪」
ピンポーン
未咲「こういちくーん」
恒一「あっ鳴」
未咲「また来ちゃった 今日も大丈夫‥‥よね?」
恒一「‥‥うん中入って」
‥‥‥‥
未咲「2人で入るお風呂は気持ちいいね」
恒一「狭くてごめんね 」
未咲「‥‥この方が裸で密着できるし良いよ///」
恒一「‥‥鳴」
未咲「‥‥チュ」
未咲「…ぁ……んむっ…」
恒一「……ん」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん……む…」
未咲「……ぷはっ」
恒一「‥‥ねぇ鳴‥‥この時の話は普段全くしないし‥‥とぼけるけどなんで?」
未咲「‥‥‥‥‥‥」
恒一「ん?」
未咲「私に従妹がいるって話したっけ?」
恒一「うん‥‥未咲って子でしょ‥‥体が悪くて入院してるんだってね」
未咲「私ねその子とそっくりなんだよね 声も容姿も」
恒一「ふーん じゃあ鳴と同じで可愛いんだね」
未咲「‥‥ありがとう//じゃなくて」
未咲「私が未咲だったらどうする?」
恒一「‥‥‥‥ん?何言ってるの?」
未咲「そう鳴は見崎 ってそうじゃなくて」
未咲「私がその従妹の方の未咲だったらどうするって聞いてるの‥‥」
恒一「‥‥え?‥‥」
未咲「つまり‥‥そういうこと‥‥なの 変な感じなのも納得でしょ‥‥」
恒一「‥‥」
恒一「‥‥」ザバッ
未咲「あっちょっと待って恒一君 何するつm‥‥」
恒一「」prpr prpr
恒一(‥‥)prpr
鳴 カチャ『‥‥もしもし恒一君?どうしたの?‥‥』
恒一「‥‥鳴?‥‥」
鳴『そうだけど?』
未咲「」ヒィ(怖い‥‥あんな顔初めて見た)
鳴『恒一君? どうしたの?』
恒一「‥‥‥‥」
鳴『ねえ もしもし? 恒一君?』プチッ
恒一「」スタスタ
恒一「‥‥このこと‥‥鳴は知ってるのか?」
未咲「し、知らない‥‥‥‥私が1人でやったこと‥‥」
恋人を見抜けなかったこーいっちゃんも悪いのではないのだろうか
未咲「え?」
恒一「‥‥帰ってくれ」
未咲「ちょっとまってこういt」
恒一「早くその服を着て帰ってくれ‥‥」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「‥‥‥‥」スタスタ
未咲「‥‥さようなら‥‥」グスンッ
ガラガラッ
未咲「‥‥‥‥鳴 どうしたのよ」
鳴「恒一君の様子が変なの」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「目も合わせてくれなくなって」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「私の事避けてるの」
鳴「未咲‥‥私どうしたらいいの?」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「‥‥それは私のせい」
鳴「‥‥え?」
未咲「私が恒一君に近づいたの‥‥外出許可日を使ってあなたになりすましてね」
鳴「」
未咲「もう10回は会ったわねフフ 鳴達休日は会わないでしょ?」
鳴「」
未咲「鳴が普段しないようなこともしまくったわ‥‥中学生同士だしね」
鳴「」
未咲「休日明けの恒一君おかしいことなかった? 鳴の身に覚えがないことを話してくるとか?フフ」
鳴「‥‥‥‥」
未咲「恒一君全く気付かないからこの間ばらしてやったわ」
未咲「そのせいで落ち込んでるんじゃないの?フフ」
鳴「‥‥‥‥ホントなの?」
未咲「‥‥あ?」
鳴「その話ホントなの?」
未咲「ホントもホント 」
鳴「」
パチーン
鳴「」
未咲「」
鳴「」スタスタ
ガラガラッ
未咲「‥‥‥‥」
ガラガラッ
未咲「鳴‥‥今さら何しに来たの」
鳴「今日は話をしに来た」
鳴「未咲‥‥顔を上げて」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「子供のころから私たち好きなものが被ってた‥‥食べ物、ぬいぐるみ、本」
鳴「それが便利なこともあったけど時には喧嘩の原因にもなったりした‥‥」
鳴「でも未咲が病気になる前は私は全て未咲に譲ってた」
鳴「そうだよね」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「その時私少し優越感を感じたの 未咲に無いものを手に入れたって」
鳴「それで恒一君との話をあなたにしたの たくさん」
鳴「あなたがあんなことしたのは許せない‥‥ただ未咲の気持ちもわかる」
鳴「未咲‥‥仲直りしよう 今回は特別に許してあげる」
未咲「‥‥‥‥ごめん‥‥ごめんなさい 鳴」
未咲「ホントにごめんね‥‥」
鳴「恒一君入ってきて」
未咲(!!?)
ガラガラッ
未咲(いや目を合わせられない‥‥)
鳴「恒一君にはちゃんと反省してもらった」
鳴「縛りあげて土下座させて半日いたぶってやった 彼女のこときづかなんてあり得ない」
未咲「うぅ‥‥ごめんなさい‥‥」
鳴「顔上げて謝んないとまた殴る」
恒一「‥‥僕からは何も言えません鳴の許しが出たならそれで‥‥」
鳴「許す‥‥」
鳴「これで仲直りね 2人は友達 」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「何黙ってるの 友達になりたくないの? なら良いけど‥‥行きましょう恒一君」
未咲「いいの? 友達になってくれるの?」
鳴「許すって言ったから良いの」
未咲「うぁああああん 鳴ぃいいいい あ“り”が“と“う”」
未咲「うわぁああん」
鳴「‥‥」
‥‥‥‥‥‥
恒一「落ちついた?」
未咲「‥‥‥‥」ニヤニヤ
鳴・恒一「?」
鳴「何ニヤニヤしてるの 気持ち悪い」
未咲「ねえ!恒一君早速だけど明日遊ぼう!!」ダキッ
鳴「!?」
恒一「えっ‥‥ちょ離れて ベッドから落ちるって 危ないよ」
未咲「友達だから良いじゃん!!」
未咲「ねぇ~2人一緒に外で散歩しようよー♪」
恒一「えっえっでも‥‥」
鳴「未咲‥‥友達になってもいいとは言ったけど抱きついて良いなんて言ってない‥‥」
未咲「鳴もしかして妬いてるの~? 彼女なのに余裕ないね プッ」
鳴「‥‥」
鳴「‥‥もう恒一君とお見舞い来ない」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「えへへ冗談だよ~ 本気にしないで‥‥ね」
鳴「そういうからかうの嫌い ‥‥だけど3人一緒にお出かけなら別に良い」
恒一「じゃあ明日三人で出かけようか」
未咲「うん」
鳴「良いよ」
終わり 今後の展開はご想像にお任せします
乙
Entry ⇒ 2012.03.21 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「なんだろう、この黒いネコ」黒ネコ「…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331787148/
望月「おはよう榊原くん」
恒一「おはよう、二人とも」
黒ネコ「…」
勅使河原「おい、なんだその足元にいるネコは?サカキんちのネコか?」
恒一「ううん、ノラネコだよ、家はインコを飼ってるからネコはちょっとね」
勅使河原「ふーん…それにしてはえらい懐いてるように見えるな」
黒ネコ「にゃあ」スリスリ
恒一「うん、これから学校だから困ってるんだよね…」
勅使河原「オッドアイ?」
望月「うん、右目が赤くて左目が緑色だ」
望月「オッドアイのネコは珍しくないけど、なんだか綺麗だね」
恒一「うん、かわいいよね」
黒ネコ「! にゃー」スリスリスリスリ
恒一「あはは、なんだかすごく懐かれちゃったみたいだ」
勅使河原「ま、ネコと戯れるのはそれくらいにして、さっさと行こうぜ?遅刻しちまう」
恒一「うん、そうしようか」
恒一「ごめんね、学校が終わったら遊んであげるからね」
黒ネコ「にゃあ…」
恒一(見崎はともかく、赤沢さんが休みなんて珍しいな)
ペルシャ「…」トコトコ
久保寺「おや、なんですかあのネコは」
ペルシャ「にゃ」
恒一(あれ、僕のほうに近づいてくるぞ)
ペルシャ「…」チョコン
恒一(膝の上に座られちゃった…)
久保寺「榊原くんの飼いネコですか?」
恒一「い、いえ、違います」
久保寺「…まぁいいでしょう。明日からは学校に連れて来てはいけませんからね」
恒一(本当に違うのに…)
ペルシャ「…」
綾野「きゃーん!カワイイー!」
綾野「ね、ね、こーいっちゃん!撫でていい?撫でていい!?」
恒一「うん、いいよ…ていうか僕の飼ってるネコじゃないんだけどね」
綾野「えへへ、よしよし」ナデナデ
ペルシャ「…」
綾野「うふふふ、かわいいかわいい!」
勅使河原「サカキってネコにモテる体質なのか?」
勅使河原「朝の黒いのも全く知らないネコだったんだろ?」
恒一「うーん、そうなのかな」
恒一「東京じゃあネコなんてほとんど見たことなかったし、よく分からないよ」
勅使河原「どうせなら、ネコじゃなくて人間の女にモテる体質ならよかったのにな?」
恒一「ははは、そうだね」
ペルシャ「…」
恒一「どうぞ」
勅使河原「ふへへへ、よーしよーし可愛がってやるからなー?」
ペルシャ「っ!にゃっ!」バシッ
勅使河原「痛っ!なんだこいつ!」
ペルシャ「…」ツーン
綾野「まぁネコにだって触られる相手を選ぶ権利くらいあるよね~」
勅使河原「…くそっお高くとまりやがってー!」
望月「ペルシャネコは気性が激しいのもいるらしいからね」
恒一「よしよし」ナデナデ
ペルシャ「にゃああん」トローン
勅使河原「…なんだこの差は!」
はやく
勅使河原「サカキー、帰ろうぜー」
榊原「あぁ、うん」
ペルシャ「にゃーん」
榊原(結局今日一日一緒だったな・・・流石にトイレにまでついてこようとした時は焦ったけど)
榊原(しかし結局見崎も赤沢さんも来なかったな・・・どうしたんだろう)
勅使河原「しかし帰り道にまでついてくるとは、お前相当懐かれてるな」
望月「動物に好かれるような体質なのかな?」
榊原「あはは・・意識したことなかったけどもしかするとそうなのかも」
黒猫「・・・・にゃーん」
榊原「ん?君は朝の・・・」
ペルシャ「!!」
みたいなのでオナシャス!
望月「本当だ、もしかして榊原くんを待ってたのかな?」
黒猫「・・・にゃあ」スリスリ
榊原「ははっ、本当に待っててくれてたのかい?」
ペルシャ「!!フシャーー!」
榊原「わわっ!どうしたの?」
勅使河原「ははは、サカキを取られそうだから妬いてるんじゃねーのか?」
榊原「そんな・・こら、駄目だよ仲良くしないと」
ペルシャ「!・・うにゃあ」
黒猫「にゃおん」スリスリ
ペルシャ「・・・・」ムスッ
みたいなのでオナシャス!
はよ
望月「また明日」
榊原「うん、じゃあね」
黒猫「にゃーん」トテトテ
ペルシャ「にゃうん」トテトテ
榊原「結局着いてきてしまった・・・どうしよう」
榊原「このまま何処かに捨てるのは・・・やっぱり可哀想だよね」
榊原「・・・思い切って相談してみるか」
おい誰か書けよ
いいからはよ
恒一「はい、この子達なんですけど・・・」
怜子「あら、可愛いじゃない!」
恒一「それで、ですね。レーちゃんの事なんですが、この子達大人しいし(お互い仲は悪いみたいだけど)レーちゃんに害を与えたりする事は・・・」
怜子「ん?別にあの鳥の事なら構わないわよ?私嫌いだし」
恒一「」
おい
恒一「猫なんて飼った事ないから世話の仕方なんて分からないよ・・・」
恒一「取り敢えず餌は晩御飯の刺身あげたけど・・・」
恒一「問題はお風呂、だよね」
榊原父「おうどうした恒一、インドは暑いぞぉ!」
恒一「急にごめんね、実は・・・」
~事情説明中~
榊原父「ほぉ、猫をなぁ・・・」
恒一「うん、僕は飼ったことないけどお父さんならあるかと思って」
榊原父「任せろ!父さんは子供の頃猫を飼っていたからな」
榊原父「次に耳に水が入るのはよくないから気をつけろ。後顔に水がかかるのを猫は嫌うからそれも気をつけるんだ」
榊原父「拾った猫ならシャンプーまでしてやるのがいいんだろうが人間用のシャンプーで洗うのは猫の皮膚によくないからな、急なことみたいだからシャワーだけでやむを得まい」
榊原父「最後に猫は最初シャワーされるのを物凄く嫌がるからな、引っ掻かれたりしないように気をつけろよ?」
恒一「」ポカーン
榊原父「ん?どうした恒一」
恒一「いや、なんか普段からは想像出来ないような有能なアドバイスだったものだから」
榊原父「おいおいそりゃどういう意m」ブツッ
恒一「さて、じゃあ頑張ってみますか」
>>1はまだかよ
黒猫「にゃーん」ホッコリ
ペルシャ「うにゃう」ホッコリ
恒一「うん、でもさっぱりしてよかったね」ナデナデ
ペルシャ「にゃあ・・///」
黒猫「にゃう・・・///」
恒一(・・にしても思った以上にどっちも嫌がらなかったな)
恒一(というか初めて浴びたにしては落ち着き過ぎてた)
恒一(誰かに飼われてた・・という感じではないし)
恒一(なのにシャワー浴びるのに慣れてるような・・・そう、人間みたいに)
黒猫「・・・にゃあ・・」
ペルシャ「うにゅう・・・」
恒一「ごめんね、もう遅い時間だし眠いよね。今日は寝ようか」
恒一「・・・うぅん」
???「起き・・・榊原・・ん」
恒一「・・この声は・・」
???「起きて、榊原くん」
誰の声だった?
>>62
①見崎
②赤沢
鳴(?)「やっと起きた」
恒一「あれ?なんでこんな時間に見崎が・・・ってどうしたのさその格好は!?」
鳴(猫耳&尻尾)「ちょっと・・・ね」
恒一「いや、ちょっとも何もなんで猫の耳なんか生えて・・」
鳴「いいから、これは気にしないで」
恒一(それはいくらなんでも難し過ぎる)
恒一「え?夢?」
鳴「だからね、私の格好は気にしないで・・・ね?」
恒一「いやでも」
鳴「ね?」
恒一「・・・分かったよ・・・ッ!?」
恒一(暗さに目が慣れてきて分かったけど見崎裸じゃないか!!)
鳴「それに・・あまり時間もなさそうだから」
恒一「?それはどういう・・・」
鳴「明日、図書室の千曳先生の所に行って」
恒一「千曳先生の所へ?なんでまた」
鳴「今はそれしか言えない・・・私と彼女を、大切に扱ってね?」
恒一「私と彼女?それって一体d」
恒一「・・・・はっ!?」
恒一「夢か・・・・」
恒一「・・・にしてもあんな夢見るなんてどうかしてるよ・・ん?」モゾモゾ
ペルシャ「・・・うにゃあ」
恒一「布団に潜り込んでたのか・・おはよう」
黒猫「・・・・」
恒一「君もおはよう」
>>1はどうしたんだ
恒一(そういえばこの子もオッドアイ・・・か)
~~
鳴(猫耳&尻尾)
~~
恒一(まさか・・・ね)
恒一(にしても自分の夢ながらあの見崎は可愛かったなぁ・・・)
黒猫「・・・・」ペシッ
恒一「いてっ」
黒猫「・・にゃあ」
ペルシャ「にゃーん」
恒一「案の定ついてこようとするし・・参ったな」
恒一「・・・そうだ!」ゴソゴソ
恒一「この大きめのバッグに入れたら一匹なら連れていけるぞ」
恒一「一匹だけ連れていくのはちょっと可哀想だけど、昨日の夢もどうしても気になるし・・・」
どっちを連れていく?
>>86
①黒猫
②ペルシャ
③どっちも連れていかない
恒一くんのいないところでいがみあい的な
恒一「というわけで悪いけど留守番しててね?」
黒猫&ペルシャ「・・・」ショボーン
恒一「帰ってきたらいっぱい遊んであげるから、ね?」
黒猫&ペルシャ「・・・・!」パァァ
恒一「じゃ、行ってきまーす!」
恒一「うん」
望月「よく許してくれたね、お家の人」
恒一「それがさ・・・」
久保寺「はい、席に着いてください。HRを始めますよ」
久保寺「・・・また赤沢さんと見崎さんが休み、ですか。まぁいいでしょう、始めて下さい」
桜木「きりーつ、礼。」
桜木「きりーつ、礼。さようなら」
全員「さようなら」
恒一(結局見崎と赤沢さんは今日も来なかった)
恒一(何かあったんだろうか)
恒一「ねぇ、杉浦さん」
杉浦「?何かしら」
恒一「ここ2日赤沢さんが来てないことについて何か知らない?」
杉浦「それがね、よくわからないのよ」
恒一「え?」
杉浦「泉美の家や携帯には何度も電話してみたんだけど、いつも話し中だったり留守なの」
杉浦「何かの偶然だと思うけど、こう2日も続くとね・・・」
杉浦「また電話してみるけど、週明けに来ないようなら家に行ってみるわ」
恒一「わかった、ありがとう」
恒一「失礼します」
千曳「君は確か・・・榊原くん、だったかな」
恒一「はい、今日は先生に相談があって」
千曳「何かな?」
恒一「実は・・・・・」
~~~事情説明中~~~
もう終わってもいいかなこれ
おい続けろ
このまま続けるとオリジナル入った超展開()になるからやめとくわ
千曳「君は、15年前に何が起こったか聞いているかな?」
恒一「15年前?・・・いえ、何も」
千曳「そうか・・・」
千曳「15年前の3年3組、担任していたのは私だったんだが」
千曳「その年にね、死んでしまったんだよ」
恒一「死んだ・・・もしかして生徒とか、ですか?」
千曳「いや、猫が」
恒一「えっ」
千曳「その女生徒は大層優しく、また動物が好きな子でね」
千曳「その子は母親が動物アレルギーだったものだから家でその猫を飼うことはできなかった」
千曳「そこで誰か貰い手を探そうとしたんだが、不運なことに誰も家で飼えそうな人はいなかったそうだ」
千曳「その子はとても落ち込んだそうでね、それをみるに見兼ねたある生徒が言ったそうだ」
千曳「担任である私に隠れてその猫を飼おう、とね」
千曳「最初は反対していた生徒達も親心というのかな、飼育している内に段々懐いてきた猫を可愛がるようになった」
千曳「なんと世話はクラス全員が協力して当番制でやっていたそうだ」
千曳「そんなある日、偶然の事だったんだがね」
千曳「私は彼らが猫を飼育している現場を目撃してしまったんだ」
需要ないんじゃねこれ
千曳「そうしたら猫の世話をしていたなんてね、私も驚きだったよ」
千曳「勿論学校で勝手に動物を飼育することなんていけない事だ」
千曳「もし私がその時点で隠していたとしてもそうなったろうが、当然他の職員にもばれて職員会議になった」
千曳「生徒は必死に抗議してきたよ、「私達の大切な命を奪うのか、子供を指導する立場の人間が命を粗末にするようなことをするのか」とね・・」
千曳「私達職員はそれに言い返す言葉もなかった事を覚えているよ」
千曳「結果的に生徒達の必死の抗議が実り猫を飼うことを許す事になった」
千曳「学校から公式に認められたとなって生徒達は堂々と猫を飼育するようになった」
千曳「ある生徒達は住む場所を作り、ある生徒達は猫の遊び道具まで作った」
千曳「そのうちそれは校内にも波及しだしてね、猫は一気に学校の人気者となったんだ」
千曳「猫が妊娠していたんだ」
千曳「その猫は雌だった」
千曳「当然校内の人気者の妊娠だ。校内は猫の、いや彼女の妊娠に湧き立った」
千曳「私も柄になく嬉しくなったのを覚えているよ」
千曳「まさに彼女達の人生は順風満帆というところだった」
千曳「でも、そうはいかなかった」
千曳「ある日、その日は大雪でね、警報が出て学校が休校になったんだ」
千曳「その時私も間が悪く風邪をひいていてね・・学校を休んでいた」
千曳「当然、心配した生徒達の何人かは彼女の様子を見に行こうとした。実際それまで何回かあった休校の際も誰かが彼女の様子は見にきていたんだ」
千曳「しかし彼等は受験を目前に控えた受験生、親がそれを許してくれなかった」
千曳「彼等も前日にちゃんと世話していたから大丈夫。そう自分に言い聞かせるしかなかった」
千曳「翌朝、朝一番に彼女の様子を見に行った生徒が見たものは・・・」
千曳「見るも無惨に食い荒らされた彼女と、その子供達の骸だった」
千曳「当然誰もが彼女とその子供達の死を悼み、哀しんだ」
千曳「しかし問題は私の担任していた子らだった」
千曳「彼等は当然責任を感じていた・・・が、それがいつしか責任のなすりつけ合いになった」
千曳「当然そのなすりつけ合いが帰結する先は猫を拾ってきた彼女になった」
千曳「理不尽な話だ、本当に悪いのは猫を捨てた飼い主なのにね」
千曳「でも、当時の彼等にそんなことは関係なかった。愛するものを失った哀しみを誰かにぶつけずにはいられなかった」
千曳「彼女は彼女でまた、その性格から責任を感じていた。だから反抗することなんてなかったそうだ」
千曳「当時の私はそんなクラスの異様な雰囲気に気付いてあげることが出来なかった・・・今となっては悔やむことしか出来ないがね」
千曳「そんな中、この状況を見るに見兼ねた生徒の一人がまた言い出したんだ」
千曳「『あいつは死んでなんかいない、ちゃんとここにいる』とね」
千曳「でもその時の精神の疲弊した彼等はそれを受け入れる、いやそう信じるしかなかった」
千曳「それから彼等は住処を再び整え、毎日餌をやり、住処を掃除し、まるで本当にそこに彼女がいるかのように振舞った」
千曳「お供えや墓参りにしても、傍から見れば異様な光景だったろう」
千曳「でもそれで彼等は自分達の罪を贖罪していると信じていた」
千曳「その様は痛々しいと言うしかなかったけれども私にはどうにもする事が出来なかった」
千曳「そうして卒業式の日になった」
千曳「彼等の『贖罪』はその日まで続いていた」
千曳「彼等が罪を償いきれたと思っていたかはわからないが、その日は流石にみんな晴れ晴れとした顔をしていたよ」
千曳「そしてその日に配布された卒業写真にね、写っていたんだよ」
千曳「生徒と一緒に『彼女とその子供達』がね」
千曳「そして問題はここからだ」
千曳「翌年の3年3組なんだが・・・彼等はね、やらなかったんだよ。『それ』をね」
千曳「彼等は『彼女達』の事を知ってはいても前年の生徒達ほど思い入れがなかったからね」
千曳「彼等も最初は気にしていなかったんだがね、ある日悲しい事が起こってしまった」
千曳「心ない生徒によって彼女達の住処が蹂躙されていたんだよ」
千曳「3-3生徒達は蹂躙された住処を放置した」
千曳「思えば前年が異常とも言えるんだからおかしくはなかったのかもしれない」
千曳「しかし卒業した生徒はそれをよしとしなかった」
千曳「最初にその話が伝わり動いたのは猫を拾ってきたあの生徒だった」
千曳「彼女を見かけたある生徒の証言によれば、彼女はとても悲しそうな顔をして帰ったらしいよ」
千曳「その帰路でね、彼女は交通事故にあってしまったんだ」
恒一「えっ?でも生徒から死人はでてないって」
千曳「そう、彼女は死んでいない」
千曳「彼女はその時から14年間意識不明のまま病院で眠っているよ」
恒一「そんな・・・」
そろそろ色々と限界っぽいんだが
千曳「一人の生徒が行方不明になった」
千曳「色々と素行に問題のある生徒でね、初めは誰も気にしなかった」
千曳「けど、彼は遂に1週間も見つからなかった」
千曳「流石に焦った家族と職員は警察にも依頼して彼を捜索した」
千曳「しかしついぞ彼が見つかる事はなかった」
千曳「しかしそれどころでなかった彼等は何も考えずにその猫を捨てたそうだ」
千曳「前年の言動を考えれば我々も止めるべきだったんだろうが何分此方も余裕がなかった」
千曳「捨てに行った生徒によれば、その猫は最後まで生徒に必死に縋り付いていたらしいよ」
千曳「業を煮やした生徒はあろうことか猫を蹴り飛ばし走って逃げたそうだ」
千曳「翌日、行方不明だった生徒の死体が見つかった・・・死因は頭部への強い衝撃による脳挫傷だった」
千曳「そう、その死体は件の生徒が猫を蹴り飛ばした場所だった」
千曳「あまりにも状況が一致し過ぎていたが流石にこの時点で生徒が猫になったとは思わなかったろうね」
恒一「だってそんなの・・」
千曳「あぁ、『あり得ない』」
千曳「最初は誰もがそう思っていた」
千曳「しかしそうも言っていられなくなった」
千曳「翌月、また一人の生徒が行方不明になってね」
千曳「こう行方不明が続くと警察も動かざるを得なかった」
千曳「あくる日、ある生徒が下校中に猫の轢死体を見つけたそうだ」
千曳「・・・・後は話さなくてもわかるんじゃないかな?」
恒一「・・・翌日、同じ場所で行方不明生徒の轢死体が、見つかった」
千曳「そういうことさ」
千曳「いや、流石にここまで来ると何かしらの行動を起こさざるを得なかった」
千曳「その内、さっきも言ったように猫達の住処を蹂躙した犯人が死亡した3-3の生徒だと判明した」
千曳「大抵の人間はこれを3-3にかけられた『呪い』だとか『祟り』としてね、お祓いを受けたり神社にお参りに行ったりもしたんだが、一向に効果はなかった」
千曳「クラスの方では『対策係』といってこの異常現象への対策を講じる係も出来たりしたんだがやはり成果は挙げられなかった」
千曳「一人、一人とクラスから人が消えて行った」
千曳「勿論やったさ。幸い猫になった生徒には元の生徒の特徴が現れてる場合も多かったからね」
千曳「しかし駄目だった。猫になってしまった生徒を保護していても3日目の晩にふっと何処かへ消えてしまうんだ。いかに厳重に保護していようとね」
千曳「そして翌日『猫の死体』として発見され、一晩するとその姿は元に戻っている」
千曳「まるでホラー映画のような話だが実際にあったんだよ。こういう『現象』がね」
千曳「そういうことになるね、もっとも最初の生徒に関してはランダム、という項からは外れるがね」
恒一「でも勅使河原も望月も、クラスのみんなもそんなことに怯えている素振りはなかったですよ!?」
千曳「そうだね、彼等にとってこの現象はあくまで『過去のもの』だからね」
恒一「どういう、事ですか?」
千曳「現象はね、『止まった』んだよ」
千曳「さっき言った対策係が最後に講じた策が『彼女達の住処の復元とお参り』だった」
千曳「順当に考えれば一番最初にやるべきことなんだが、そんな事があった以上誰もそこには近づきたくなかったし、最早そんなことで解決するとは誰も思ってはいなかった」
千曳「でも住処を整備し、毎日縋るような気持ちでお参りを続けた結果、現象はぱたりと止んだ」
千曳「最も止められるのはそれを続けていた場合に限る」
千曳「長年の内に現象の事実が風化しその『義務』を怠った場合、現象が起きることはあった」
千曳「といっても最後に現象が起きたのは9年前、更に現象による死とは断定し辛いものだったからね・・・」
千曳「何しろ突拍子もない話だ、君のクラスメイト達が信じずに都市伝説のようなものだと思っていても何の不思議もない」
千曳「君が拾ってきた猫は恐らく見崎くんと赤沢くんだろう」
千曳「過去に2人同時になったという事例はなかった筈だが・・・例外ということもあり得る」
千曳「腑に落ちないのは今年現象が起こってしまったと言うことだ」
千曳「今年の『お参り役』の役長は赤沢くんだった筈なんだよ」
千曳「責任感の強い彼女が役目を放棄するとは考えにくいのだが・・・」
千曳「兎に角時間がない。一刻も早くお参り場所を訪ねるのがいいだろう」
千曳(タイムリミットまでは後一日・・・)
千曳(生徒ではない私にはこうして伝えることしか出来ない・・すまん榊原くん)
恒一「はぁっ、はぁっ・・・・」
恒一「これって・・・」
お参り場所、とされていた場所は「何も問題はなかった」
お供え物と思われる食べ物はしっかりと供えられていたし整備もきちんとされていた
恒一「そんな・・・一体どうしたら・・・」
整備がされていないから、もしくは何かの理由で破壊されるなりしたから現象が起こったのだと思い込んでいた
しかしそれは全くの見当違いだった
僕は、どうすればいいというのだろう・・・
恒一(結局何も分からず帰ってきてしまった・・・・)
恒一(このままじゃ見崎と赤沢さんが・・・)
恒一(何か!何かないのかよ!)
黒猫「にゃあ・・・・」
ペルシャ「・・・・・」
・
・
・
・
・
恒一「ッ!見崎!?」
鳴「やっと起きt」
恒一「見崎っ!!」ガバッ
鳴「きゃっ!?」
恒一「見崎、見崎・・・ごめん・・!!」
鳴「榊原、くん・・・?」
恒一「僕の、僕のせいで・・・見崎は・・・ッ!!」
鳴「・・・まだ死んだ訳じゃないんだけど」
鳴「・・・大丈夫、だよ。榊原くんなら」ギュッ
恒一「見崎・・・?」
鳴「・・貴方が入院してた病院の、○○○号室」
恒一「え・・・?」
鳴「其処へ、私と『彼女』を連れて其処へ行って?」
鳴「多分、貴方なら『彼女』の願いを叶える事が出来るから・・・・」
恒一「それはどういう意m」
恒一「・・・・はっ」
恒一「寝てた、のか?僕は」
恒一「時間がないのに・・・ッ!!」
黒猫「にゃあ・・・」
ペルシャ「・・・・・・」
恒一「僕が入院していた病院の○○○室・・・・」
バッグ「ガサゴソ」
恒一「ちょ、ちょっと静かに!」
○○○号室 ミサキ
恒一「ミサキ・・・?」
その女性はいくつもの機械を繋がれて一定の拍を打ち続けていた
ミサキ、という名前のその女性はまるで元からそうであったかのように、身動き一つ取らずそこで眠っていた
~~~~~~
恒一「はい、そこの患者さんとどうしても面会したいんですが・・・」
水野「いいけど・・あそこの患者さん、寝たきりよ?」
恒一「え・・・?」
水野「確か私がここで働き始める前からいる患者さんなんだけどね?・・・14年前くらいに起きた交通事故かなんかで意識不明になってしまったらしいの」
恒一「14年前の・・交通事故・・?」
~~~~~
千曳「その帰路でね、彼女は交通事故にあってしまったんだ」
千曳「彼女はその時から14年間意識不明のまま病院で眠っているよ」
~~~~~
恒一(まさか・・・・・・)
恒一「えっ?えぇと・・それは・・・」
水野「・・・何か訳ありってことね。分かった。何とかとりあってみる」
恒一「本当ですか!?」
水野「でも、そのかわりあとでちゃんと理由、教えてね?」
~~~~~~~~~
恒一「ミサキさん、やはり貴方は・・・・」
ペルシャ「にゃおん!」ピョン
恒一「わあっ!駄目だよ赤沢さん!」
ペルシャ「・・・・・・」ピョン
恒一「患者さんの上に乗ったりしたら駄目だって・・・」
ペルシャ「・・・・・・」
恒一「赤沢、さん・・・?」
黒猫「・・・・・・」
ペルシャ(赤沢?)「初めまして、ね。榊原恒一くん」
プルルルルガチャッ
赤沢「はい、もしもし赤沢ですが・・・」
杉浦「あ、やっと出たわね」
赤沢「あら、多佳子じゃない・・・」
杉浦「もう、赤沢泉美ともあろう者が2日も無断欠席なんてどうしたの?」
赤沢「悪いわね、どうも酷い風邪をひいたみたいでね・・・ゲホッゲホッ」
杉浦「ちょっと大丈夫?ならすぐに学校なり私なりに連絡すればいいものを」
杉浦「それは災難だったわね・・・・」
赤沢「そっちはどう?」
杉浦「みんな心配してたわよ?・・・あぁ、榊原くんなんか私のところに直接聞きにきたくらいだったわ」
赤沢「!!・・・・それ本当?」
杉浦「本当も本当よ・・・あぁ、榊原くんといえばなんか教室で猫連れてたりもしたわね」
赤沢「猫・・・・ね」
赤沢(まさかとは思うけど・・・・)
杉浦「じゃ、由美と彩でも連れてお見舞い行くわね」
赤沢「え、えぇ」
~~~~~~
ペルシャ「えぇ、そうよ。私が15年前のミサキ」
ミサキ「はじめまして、榊原恒一くん」
ミサキ「そうね、順を追って説明すると長くなるのだけれど」
ミサキ「恒一くんは生き霊って知ってるかしら?」
恒一「はい、一応は・・・」
ミサキ「簡単に言うとね、私は今そうなの」
ミサキ「14年前、私に何が起こったかは聞いてると思うけれど」
ミサキ「私の魂はね、その時ここにある人の体から離れたの」
ミサキ「あの世とこの世の境で彷徨っていた私は地縛霊となっていたあの子の魂と再開したわ」
ミサキ「あの子は快く私を受け入れてくれたわ」
ミサキ「結果的に猫の魂と一体化した私はこうして現世にとどまり、こうして猫の体を借りて歩き回る事も出来るってわけ」
ミサキ「もっともこうやって話すには元の入れ物である私の体にギリギリまで近づかなければならないし、こんなことするのは貴方が初めてだけれどね」
ミサキ「ええ、そうよ」
恒一「なんでそんなことを・・!」
ミサキ「なんでって、決まってるじゃない」
ミサキ「3年3組が憎かったからよ」
ミサキ「恒一くんは私があの子が死んだ後どんな仕打ちを受けたか知ってる?」
恒一「・・・・知りません・・・」
ミサキ「私はね・・『いないもの』にされたの」
ミサキ「誰も、私を見てくれない話しかけてくれない」
ミサキ「私は寂しかった、苦しかった、辛かった・・・3年3組が、憎かった」
ミサキ「でもね、それ以上にみんなが好きだったの・・・あの子を愛してくれた、みんなが」
ミサキ「地縛霊になった時、最初にあの時のクラスメイトを呪い殺してやろうかと思ったでも出来なかった!」
ミサキ「私達の作ったあの子達の住処が荒らされてるのを見たのは、そして荒らしている子が3-3の人間だと分かったのは」
ミサキ「あぁ、こいつらなら呪っていいんだ、祟っていいんだ・・・そう思えた」
ミサキ「だって彼等は私の好きだった3年3組じゃなかったもの」
ミサキ「あとは貴方の聞いた通りよ」
ミサキ「あれは私の意思じゃなくてあの子の意思よ」
ミサキ「私はずっと3-3を呪い続け、根絶やしにしてやろうと思っていたわ」
ミサキ「でも私の魂とあの子の魂は完全に一体化してはいなかった」
ミサキ「そしてあの子の3-3への愛はより深かった」
ミサキ「あの子への祈りがある限りは私はどうすることも出来なかった」
ミサキ「それでも祈りが途絶えてあの子の意思が弱まれば必ず呪い殺していたわ」
ミサキ「あの子がどれだけ3-3を愛していても、それでも私は憎かったから」
ミサキ「・・この数年間、徐々に魂の占有権が私に移って行くのが分かったわ」
ミサキ「そしてそんな時貴方が、榊原さんの息子が現れた」
ミサキ「みんなが私を無視する中一人だけ私に構ってくれた・・・」
ミサキ「理津子ちゃんだけが、私の味方だった」
ミサキ「その息子の貴方がこうして再び夜見山に来て、更に3年3組になった」
ミサキ「ねぇ、恒一くん、私にできなかった、叶えられなかった夢を叶えてよ!」
ミサキ「私を苦しめたあいつらを懲らしめてよ!理津子さん!」
恒一「・・・・そんなの、できませんよ」
恒一「貴方は、貴方は逃げているだけじゃないですか、ミサキさん」
恒一「僕はお母さんじゃないから、お母さんがどんな気持ちで貴方に手を差し伸べたかは分からないでも!」
恒一「少なくとも貴方にそんな風に思って欲しくて手を差し伸べたのではないことだけは分かります!」
恒一「貴方は、ずっとお母さんの手に縋っていただけだ!一人で立とうとは少しもしていないじゃないですか!」
恒一「それどころか今、貴方はお母さんの愛した3-3組を呪っている」
恒一「一人じゃないのなら!手を差し伸べてくれる誰かがいたのなら!立ち向かうことだって出来た筈だ!」
恒一「貴方は・・目の前の事実から目を背けていただけですよ・・ミサキさん」
ミサキ「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!」
ミサキ「私は悪くない!悪いのはあいつらだ!私は!私は何もしてないのに!」
ミサキ「何も、してない・・?」
ミサキ「そうだ、私があんなものを拾わなければ・・・あんな、あんなあんなあんな!」
恒一「ミサキさん・・・貴方は・・ッ!」
ミサキ「ねぇ?見崎さん?貴方なら分かるわよね?私と同じミサキの名前を持つ貴方なら・・・・」
黒猫「・・・分からないわ」
黒猫「私が、仮に同じ状況になったとしても貴方のように呪って生きるだけの人生なんて御免だし」
黒猫「それに、私にも隣にいてくれる心強い人が、いるしね」チラッ
恒一「?」
ミサキ「もういい、もう沢山」
ミサキ「殺してやる・・・・」
ミサキ「みんなみぃんな殺してやる!!」
恒一「!!」
???「もうやめようよ、ミサキ」
???「もう十分でしょ?人を呪って生きるのは」
恒一(僕は目を疑った)
恒一(何しろミサキさんらしいペルシャ猫とは別に何時の間にかもう一匹猫が窓際に鎮座していたからだ)
ミサキ「まだよ!まだ私の復讐は終わってない!」
???「さっき榊原くんに言われた事を聞いていなかったの?」
???「貴方は逃げていただけじゃない、みんなからも、自分からも」
???「でも貴方の言うとおり私も悪かった」
???「貴方を受け入れなければこんな事には・・・」
???「私があの時貴方を受け入れてなければこうして貴方を蘇らせる事も出来なかったのだから」
ミサキ「何を・・言って・・?」
???「今から貴方の魂を貴方の体へ返すわ」
ミサキ「そんな・・貴方はどうなるのよ!!」
???「私は・・今度こそ成仏出来るでしょうね」
ミサキ「っ!!で、でも私が人を呪い、殺したという事実は貴方のせいにもなるのよ!?」
???「構わないわ。ついでに貴方の罪も私が被る、そんな事が出来るかは知らないけどね」
ミサキ「え・・・?」
???「・・・どんな人間であろうと、私はあの日捨てられていた私を拾ってくれた少女のことを世界で一番愛してるからよ」
ミサキ「あ・・・あぁ・・・・」
???「ごめんなさいね、榊原くん。それに見崎さん。この子が迷惑をかけて」
???「でもね、どうかこの子を恨まないであげてね」
???「きっと本当に悪かった人間なんていなかったのだから」
???「・・・榊原くん、どうか私とこの子が愛した3-3をいい方向に導いてあげてね」
???「理津子ちゃんの息子なら、出来ると思うから」
ミサキ「待って、待ってよぉ・・・貴方の死を認めちゃったら、また、また私は一人になっちゃうじゃない!!」
???「大丈夫よ、ミサキ。きっと貴方の隣で支えになってくれる人がいるから。もう貴方は一人じゃないから」
???「じゃあね」
「大好きだったよ、ミサキ」
急にぷつっと意識が途切れたと思ったら猫は消えていて傍には見崎が気を失っていた(服を着ていたのは幸いだった)
少し経ってミサキさんの意識が急に戻ったことで病院はてんやわんやとなり僕たちは病室から追い出された
心配だったので見崎を家に送った後(霧果さんはここ数日姿を見せなかったことを気にしてないようだった・・・やっぱりよく分からない人だ)家に帰ると怜子さんが猫用のシャンプーやらキャットフードやらを買い込んで猫を探し回っていた
里親が見つかったと言った時の怜子さんのあの心底残念そうな顔は忘れない
どうも用事があったのは赤沢さんだったようで今回の事を事細かに聞かれた
勅使河原や望月は疑い半分で聞いていたようだが赤沢さんの目は真剣そのものだった
説明が終わった後赤沢さんに2日間なんで休んでたのか聞くとどうも酷い風邪をひいていたり携帯壊したりと色々災難だったらしい
心配していたという旨を伝えると赤くなっていた、まだ治りきってないのではなかろうか(一方で横の見崎からは冷たい視線を送られていた、なんでだよ)
自暴自棄になっているミサキさんを叱咤激励し、そして自分の不甲斐なさを詫び、最後に優しく抱きしめたらしい
先生の腕の中でミサキさんは14年分の涙を流したのだそうだ
『彼女』が言っていた支えになってくれる人とは千曳先生の事なのかもしれない
元3-3のクラスメイトとも関係が修復出来ればいいな、と思う
それはお母さんの願いでもあるだろうし
赤沢「つべこべ言うな」ボコッ
勅使河原「~~~~ッ!!何しやがる!」
赤沢「あんたがぐちぐち言うからでしょうが!」
勅使河原「あんだとこらぁ!?」
杉浦「はいはい、夫婦漫才はそこまでにしときなさい」
赤沢&勅使河原「誰が夫婦だっ!!」
望月「ははは、なんか賑やかなお参りになっちゃったね・・・」
榊原「まぁ、いいんじゃないかな?」
見崎といえば、あの日から見崎の僕に対する接し方が変わった気がする
軟化したというか、なんというか、前ほどツンケンしなくなった
心なしか距離まで近くなった気がする(それを赤沢さんがなんだか色んな感情が篭った目で見ているのはなんなんだろうか)
そういえばあの日見崎が言っていた心強い人って誰なんだろう
僕だったりは・・・しないよな
赤沢「さ、お参りしましょ」
杉浦「はい、お供え物と線香」
赤沢さんと杉浦さんといえば、お参り係は再び対策係になるそうだ
なんでも生徒の悩みに対する対策を講じる係だとか
畏怖の対象である祈りを捧げる場所ではなく、ちゃんとした鎮魂の場所となるのだ
ちゃんとした碑が立つのはまだ先らしいが清掃等は引き続き対策係が行うらしい
短い期間だしそもそも当選するとも限らない
何か残せるかは分からないけど、『彼女』との約束が果たせるよう頑張ろうと決めた
急造された木で作られた墓碑には「トラ」と名前が彫ってある
千曳先生から聞いた猫の名前だ
勿論名もなき彼女の子供たちも一緒に供養されている
墓碑の前で手を合わせる僕らの耳には、楽しそうに戯れる子猫と親猫の声が聞こえた気がした
鳴「・・・にゃう」
恒一「!?」
鳴「・・・・にゃーん」
恒一「・・・・」
鳴「・・・にゃ、にゃん///」
恒一「・・・・」ナデナデ
鳴「にゃーん♪」
あれから二人きりのとき、時々見崎が猫の様な甘え方をするようになったことは秘密だ
~~~~~~
おわり
俺はただ猫鳴ちゃんとのイチャコラを見たかっただけなのに・・・!!
初SSが乗っ取りでしかもプロットなしの即興とか難易度高杉だろJK
もうね、原作読んでないアニメ派なのにこんなの無理があったのよ
ちなみによくわからない安価は1回目の方だけ意味がありました(鳴ちゃん選ぶと鳴ちゃん√、赤沢さん選ぶと鳴ちゃんのところが全部赤沢さんになってました)
2回目はあとあと考えると全く意味なかった
というかまだスレの半分も使ってないんだから猫鳴ちゃんとのイチャコラを誰かはよ
おもろかった
乙
何言ってるんだ?
そのいちゃいちゃもお前が書くんだよほら早く
Entry ⇒ 2012.03.20 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「見崎がサドだった」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331121653/
関連記事:恒一「見崎がマゾだった」
恒一「ん? なに?」
鳴「実は折り入ってお願いがあるの」
恒一「お願い?」
鳴「うん、お願い。榊原くんにしか頼めないことなの」
恒一「ふーん……わかった、僕ができることならなんでもするよ」
鳴「ありがとう……それじゃあね」
恒一「うん」
鳴「榊原くんのこと、踏ませてほしいの」
恒一「…………うん?」
鳴「大丈夫?」
恒一「……よし、大丈夫。もう一回言ってくれる?」
鳴「えっとね……榊原くんのこと、踏ませてほしいの」
恒一「ごめんやっぱりまだおかしかったみたい」
鳴「榊原くん、たぶん榊原くんの耳は正常だよ?」
恒一「いやいやいや、ないないない」
鳴「榊原くんついさっき言ったよね? できることならなんでもするって……」
恒一「ちょっと待って、お願いだから」
鳴「前言撤回なんてしないよね? 男に二言はないものね?」
恒一「お願いだから待ってってば!!」
鳴「だから、踏ませてほしいって」
恒一「いや、踏ませてほしいってのはわかった……いや正直意味わからないんだけど……なんでそんなことを?」
鳴「榊原くんを踏みたいからってだけじゃ……ダメ、かな?」
恒一「ダメに決まってるだろ」
鳴「……ダメ、かな?」カクン
恒一「可愛らしく小首傾げてもダメだよ」
鳴「……わかった、靴下は履くから」
恒一「それは妥協してるつもりなのかな?」
恒一「むしろどうして踏ませてくれると思えたのか」
鳴「身体のどの部位なら踏ませてくれる?」
恒一「どの部位もいやだよ」
鳴「わかった、顔や股間は諦めるから、腹とか背中でいいから」
恒一「最初は顔や股間を踏むつもりだったの?」
鳴「五千円、五千円だすから」
恒一「ちょっと財布取り出さないでよ、金で解決とか汚い大人みたいなことはやめてってば」
鳴「いくら? いくら払えばいいの?」
恒一「だから金で解決しようとするなって!!」
鳴「……ごめんなさい、少し取り乱してた」
恒一「うん、取りあえず落ち着いて……最初から順序立てて話してくれる?」
鳴「うん」
恒一「えっと……まずはどうして僕のことを踏みたいなんて?」
鳴「それは……」
恒一「それは?」
鳴「……榊原くんの苦しむ顔が見たいから」
恒一「……えっ?」
恒一「え、えっと……」
鳴「榊原くん、あの時気胸を再発しそうになったでしょ? 息苦しさで顔がひどく歪んでた」
恒一「……うん」
鳴「苦しそうで、切なそうな榊原くんの顔を見たとき……私ね」
恒一「……」
鳴「すごく……すごく興奮したの」
恒一「っ!?」
鳴「あれ以来榊原くんのあの表情をまた見たいって思う様になって……」
恒一「ちょ、ちょっと待ってよ見崎」
鳴「それで今日、榊原くんを呼んだの」
恒一「ま、待ってってば……意味がわからないよ、人の苦しむ顔を見て興奮するなんて」
鳴「誰でもいいわけじゃない」
恒一「え?」
鳴「榊原くんの苦しむ顔が見たい。榊原くんだからいいの」
恒一「なっ……見崎、は僕のことが嫌いなの?」
鳴「そんなわけない」
恒一「ならどうしてそんなこと……」
鳴「別に傷つけたいわけじゃないし、痛めつけたいわけじゃない。ただ苦しむ顔を見たいだけ」
恒一「わ、わけがわからない……」
鳴「……ダメ?」
恒一「うん、ダメだ。見崎には申し訳ないけど……」
鳴「そう……わかった」
恒一「わかってくれて嬉しいよ。それじゃ僕はこれで帰……」
鳴「ごめんね、榊原くん」
恒一「えっ――」
ガチャリ
恒一「…………えっ? なにこれ?」
鳴「手錠」
恒一「えっ、ちょっと待って、頭が追い付かないです」
鳴「さっきいったでしょ? もう我慢できないって」
鳴「ダメ。そしたら榊原くん逃げちゃうでしょ?」
恒一「当たり前だろ! こんなの……!」
鳴「榊原くんが嫌だって言うなら、もうこれしか手段はないじゃない」
恒一「い、いや、いやいやいや、諦めるっていう選択肢は?」
鳴「そんなものありえない」
恒一「ちょっ……み、見崎? 目が据わってるんだけど……」
鳴「ふふっ……榊原くん?」
恒一「な、なに……?」
鳴「時間はたっぷりあるから、いっぱい楽しもうね?」
恒一「えっ!? なっ、まっ、待って!」
鳴「榊原くん、自分で脱ぐ気ないでしょ? 私が脱がしてあげるからじっとしてて」
恒一「見崎! こんなの絶対おかしいって!」
鳴「じっとしててって言ったでしょ?」ギラリ
恒一「っ!? か、カッター……ナイフ?」
鳴「余り動くと手元が狂うかもしれないから」
恒一「ひっ!」
鳴「ごめんね、手錠つけたままじゃこうしないと服脱げないから」ビリビリ
恒一「あっ……」
鳴「ふふ、榊原くん意外とたくましい身体してるんだね」
恒一「見崎……」
鳴「安心して、制服ぐらい新しいの買ってあげるから」
恒一「見崎……もうやめよう? こんなの……」
鳴「榊原くん」
恒一「え?」
鳴「もうそういうのはいいの、榊原くん」
恒一「見崎? それってどういう……」
鳴「榊原くんはね、これから私無しじゃ生きられない身体にされるから」
恒一「……は?」
鳴「これからたっぷり……調教してあげる」
鳴「ほら、まずは私の足をなめて?」
恒一「うぐっ……み、みふぁっ……!」
鳴「一日中履きっぱなしだった私の靴下、美味しい?」グリグリ
恒一「あっ、ぐっ……ごほっ……み、みふぁき……やめ……!」
鳴「ほら、早くなめないと足離してあげないよ?」
恒一「っ!! ぐっ……れろ」
鳴「んっ……はぁっ」ゾクゾクッ
恒一「れろ、ちゅる……」
鳴「いいよ、その調子……私の足をなめてる榊原くんの表情、最高だよ?」
恒一「はっ、ぐっえほっ……れろ、ぺろ……」
鳴「はぁっ……いいよ、榊原くん。次は靴下から汗を吸いだすようにして、吸ってみて」
恒一「げほっ、えほっ……す、吸う?」
鳴「そう吸うの、思いっきり……できないと、わかってるよね?」
恒一「ぐっ……わ、わかったよ」
恒一「れろ……じゅる、ちゅぅうううっ……」
鳴「んんっ……いい、いいよ榊原くんっ……」
恒一「ちゅうっ、ぢゅっ……」
鳴「ふふっ……榊原くん必死にすいちゃって赤ちゃんみたいだね……可愛いよ」
恒一「うぐっ……はぁ、ちゅぅううっ……」
恒一「くはっ……げほっ、ごほっ!」
鳴「どうだった榊原くん? 私の足なめて、気持ちよかった?」
恒一「はぁっ……はぁっ……苦しいだけに決まってるだろ、こんなの……!」
鳴「そう? 残念……それじゃ、もうかたっぽの靴下も舐めさせてあげる」グッ
恒一「なっ!? むがっ……!」
鳴「気持ちよさがわかるまで、何度でもなめさせてあげるね」グリグリ
恒一「やめっ、ぐるひっ……あぐっ、むぐぐ……!!」
鳴「ほら、早くなめないと日が暮れちゃうよ?」グリグリ
恒一「ぐっ……!!」
恒一「はぁっ、はぁっ……はぁっ、ぜぇ、はぁ」
鳴「ふふ、私の両足がびちゃびちゃ……どうだった、榊原くん?」
恒一「はぁっ……はぁっ……な、なにが……」
鳴「私の足なめるの、気持ちよかった?」
恒一「……気持ちいいわけないだろ、こんなの……苦しいだけだったよ」
鳴「……ふーん、まだそんなこと言うんだ?」
恒一「っ……!」
鳴「それじゃ次は、こっちに直接聞いてあげるね?」
恒一「え?」
鳴「そんなの決まってるでしょ……こ・こ」グニ
恒一「いぃっ!?」
鳴「ほら、どう? 今さっきまで自分が舐めてた足に股間を踏まれるのってどういう気持ち?」グニグニ
恒一「あっ、ぐっ……!? み、見崎、やめっ……」
鳴「ふふっ、いいよ榊原くん……その表情、もっと見せて?」グッグッ
恒一「あっ、うあっ! やめ、てっ……!」
鳴「……あら?」パッ
恒一「うぐっ……」
鳴「なーんだ榊原くん、やっぱり気持ちよかったんだね……こんなにテント張っちゃって」ツンッ
恒一「うっ、くぅっ……!」
恒一「ち、ちがっ……!」
鳴「何が違うの? 今だって、つま先で突かれるだけで反応しちゃってる」ツンツン
恒一「あっ、うあっ……!」
鳴「ふふ、服の中で苦しそうに脈打ってて、可哀想……今出してあげるね?」
恒一「なっ!? だ、だめだっ、それだけはっ……!」
鳴「今さら恥ずかしがらなくていいんだよ? これからもっと恥ずかしいことになっちゃうんだから」ヌガシヌガシ
恒一「くっ……! 見崎、やめてっ……お願いだから……!」
鳴「やめないよ……ほら、脱げちゃった」ボロンッ
恒一「あっ……!」
鳴「……あれ?」
恒一「う、うぅ……」
鳴「ふふ、榊原くんってまだ皮被ってたんだ」
恒一「っ! くっ……」
鳴「くすっ……まだ中学生だもんね? 気にすることないよ?」
鳴「こんな仮性包茎の恥ずかしいおちんちんを同級生の女の子に見られたって、気にすることなんてないよ?」
恒一「ううっ……」
鳴「ふふ、涙目になって可愛い……そうだ、私が今からその余ってる皮を剥いてあげるよ」
恒一「……えっ?」
恒一「そ、そんなの……」
鳴「じっとしてて……ゆーっくり、剥いてあげる」グニ
恒一「や、やめ……うあっ!」
鳴「ほーら、どう? 指先で皮が掴めちゃった」グニグニ
恒一「あっ、やっ、やめっ」
鳴「ふふ……おっと」グイッ
恒一「ああっ!?」
鳴「ごめんね、足が滑っちゃった……でもおちんちんの皮ってこんなに伸びるんだね、びっくりしちゃった」グイグイ
恒一「あっ、やめっ、引っ張らないでぇっ……!」
鳴「痛いの? それとも気持ちいいのかな? ふふっ……」
恒一「っつう!?」
鳴「一気に剥いちゃったけど、どうだった? 痛かった?」
恒一「はっ、くっ……はぁっ……はぁっ……」
鳴「ふーん、亀頭ってこんな感じなんだ……ピンク色で可愛いね」
恒一「はぁっ、はぁっ……み、見崎……もうやめて……」
鳴「い・や」
恒一「っ……!」
鳴「ずっと望んでたんだもの……榊原くんの苦しそうな顔、辛そうな声……今私、すごく興奮してる」
鳴「ほら榊原くん……次はもっと苦しくて気持ちいいことしてあげるね?」
恒一「ぐうっ!?」
鳴「こうやって足の裏で踏まれるみたいに擦られるの、どう?」グニグニ
恒一「うっ、ぐうぅ……」
鳴「ほら、ほら、ほらっ」
恒一「あっ!? うあっ、ああぁあっ……!」
鳴「こうやって裏筋擦られるのはどう? 痛い? 気持ちいい?」
恒一「や、やめっ、あ、うぁああっ……!」
鳴「ふふ、どんどん硬くなってきてるよ? 気持ちいいんだね、榊原くん」
恒一「あっ、うっ、うあっ」
鳴「女の子におちんちんこんな風にいじめられて、気持ちいいんだよね?」
恒一「くっ……ううあっ……」
鳴「んっ……榊原くん、もしかしてもうすぐ出そう?」ズリズリ
恒一「はっ、あっ……うあっ」
鳴「ふふ、榊原くんって女の子におちんちん踏まれて射精しちゃうような変態さんだったんだね」ズリッズリッ
恒一「あっ、うああっ……!」
鳴「もう聞こえてないのかな? ねえ、さ・か・き・ば・ら・くんっ」グニィッ!
恒一「いっ!? あっぐぅっ!?」
鳴「ほら、聞いてる? 榊原くんもうイきそうなの?」
恒一「かはっ、はぁー……はぁー……も、もう……もう、限界……」
鳴「そうなんだ……じゃあ今からいいものプレゼントしてあげる」
恒一「は……?」
鳴「うん……これ」スッ
恒一「……え? なにそれ? ベルト?」
鳴「これはね、こうやっておちんちんの根元に付けて……」カチャカチャ
恒一「えっ? ちょ、ちょっと……」
鳴「こうして付けたら……えい」ギュッ
恒一「いぃっ!!?」
鳴「ふふ、これで自由に射精できなくなっちゃったね?」
恒一「いっ、つぅっ……そ、そんな……」
鳴「榊原くんに似合いそうなのを選んで買ったんだ……嬉しい?」
恒一「くぅっ……」
鳴「んっ……すごい、嬉しそうな顔してる……」ゾクゾクッ
恒一「なっ……こ、このままで?」
鳴「もちろん……そうね、三十分頑張ったらご褒美に射精させてあげる」
恒一「さ、三十分……?」
鳴「もっと長い方がよかった? わかった、それじゃ倍の一時間ね」
恒一「は!? ま、待ってよ、そんな……!」
鳴「ほら、始めるよ」グニ
恒一「ぐうっ!?」ビクゥッ
鳴「どう? 足で亀頭揉まれちゃってるよ?」グニグニ
恒一「あっ、ひっ、あぁあっ!」
鳴「ほら、指先で尿道ほじられるのいいでしょ?」グニグニ
恒一「あっ、うああっ、やめっ……やめてっ、こんなの……ああぁああ!」
鳴「ふふ、ほら……両足で挟まれて擦りあげられるの、気持ちいい?」シュッシュッ
恒一「うっ、あっ……あぁああっ、やめ、やめっ、へっ」
鳴「もう呂律も回ってないね……ねえ、そろそろ一時間経つけど射精したい?」
恒一「あっ、し、したいっ」
鳴「よく聞こえない……ねえ、射精したい?」グニ
恒一「あぐっっ!? うっ……し、したいっ!! 射精したいっ!!」
鳴「そう、したいんだ……いいよ、させてあげる」
恒一「ほっ、ほんと……?」
鳴「うん、でも条件があるの」
恒一「じょうけ、ん……?」
恒一「えっ……ご、ごしゅじんさま……?」
鳴「そう。それで、射精したいときはご主人様にお願いするの」
恒一「お、おねがい……?」
鳴「うん。ご主人様射精させてくださいお願いします、って」
恒一「そ、そんなの……」
鳴「できない?」グニッ
恒一「あうっ!?」
鳴「できないんなら、一生このまま生殺しだよ? ほら、できるの? できないの?」グニグニ
恒一「ああぅっ……! で、できる! できる、からっ!」
鳴「ふふ、じゃあ言ってみて?」
鳴「うん」
恒一「しゃっ……射精させてください、おねがい、しますっ……」
鳴「ふふっ……ちゃんと言えたね、偉い偉い」ナデナデ
恒一「ううっ……」
鳴「それじゃ、貞操帯外してあげるね?」カチャカチャ
恒一「あっ……くっ」
鳴「……ん、外せたよ。ふふ、ビクンビクン脈打ってて今にも射精しちゃいそう」
恒一「み、見崎っ……」
鳴「ご主人様」
恒一「えっ?」
鳴「ご主人様って呼んでって言ったでしょ?」
鳴「待って、今準備するから」
恒一「じゅ、準備……?」
鳴「うん、準備」ギュッギュッ
恒一「えっ……ま、待って、なんでゴム手袋なんか……」
鳴「よし……それじゃ榊原くん、四つんばいになってくれる?」
恒一「え?」
鳴「犬みたいに四つんばいになるの……ほら早く」グイッ
恒一「えっ、ちょ、ちょっとまっ……!」
恒一「み、見崎っ、なっなんでこんな格好――あぐっ!?」
鳴「ご主人様、でしょ?」ギュゥウウ
恒一「あっ、わ、わかったっ……ご、ご主人様! わかったから、根元から指外してっ……!!」
鳴「ん、よろしい……それじゃ今から射精させてあげる」
恒一「なっ、なにをするの……?」
鳴「安心して、とっても気持ちいいことだから……気持ちよすぎて苦しいほどにね」
恒一「どっ、どういう――」
ヌプッ
恒一「っ!!? ぁあああああっ!!?」
恒一「あっ……ぐっ、ぬ、抜いてっ……!」
鳴「ローションたっぷりつけたから、そんなに苦しくないでしょ? ……もっと奥まで入れるね?」ヌププッ
恒一「ぅあっ!? あっ、ぐっ、ぐぅうっ……!」
鳴「ふふ、わかる? 榊原くん、女の子にお尻の穴を指で犯されてるんだよ?」ヌプヌプ
恒一「あ、ああぁあぁ……」
鳴「榊原くん、涎垂らしちゃってだらしない顔……指、もう一本入れてあげるね?」ニュプッ
恒一「いっ!? あっ、あああぁあっ!!」
鳴「ほら、ほらっ……どう? 苦しい? 苦しいの?」ヌプヌプヌプ
恒一「やめっ、やめでっ、あっ、あぐぅううっ!」
鳴「ふふ、そろそろお尻の穴も柔らかくなってきたね……それじゃ、本番」
恒一「ほ……本……番……?」
鳴「うん、そう……本番」ヌプゥッ
恒一「あっ……!!」
鳴「ふふ、ここらへんかな……よいしょ」クニッ
恒一「あっ、くぅっ……」
鳴「あ、違った……こっちかな」クニッ
恒一「いっ!!? う、うぁあああっ!!?」ビュルルッ
鳴「きゃっ……ふふ、出しちゃったね、榊原くん」
恒一「あ、うああぁっ……」ビュッ ビュッ
鳴「まだ出てる……相当たまってたんだね、榊原くん」
恒一「うぅううっ……」ビュッ…
鳴「女の子にお尻の穴ほじられて射精しちゃう情けない榊原くんは、これから特訓しないとね」
恒一「と、とっく、ん……?」
鳴「そう、特訓……えいっ」クニッ
恒一「いぅっ!!? あ、ぐぅううっ!!」
鳴「おちんちんの方もいじってあげるね?」ギュッ
恒一「うあっ!?」
恒一「あ、や、やめっ……」ビクッ
鳴「榊原くん、いつもこういう風に手で扱いてオナニーしてるの?」シュッシュッ
恒一「う、うぅっ……」
鳴「ねえ、いつも誰を想像してオナニーしてる?」シュッシュッ
恒一「なっ……!?」
鳴「クラスの子? それとも三神先生とか?」シュッシュッ
恒一「ちっ、ちがっ……!」
鳴「じゃあ誰?」シュッシュッ
恒一「そ、それはっ……」
鳴「ほら、答えて」クニッ
恒一「うぐぅっ!?」
恒一「あっ、まっ、待って……で、出るっ!」ビュルゥッ
鳴「あ……また前立腺押されて漏らしちゃったね、榊原くんが早く答えないからだよ?」
恒一「あ、うぅ……」
鳴「それで、さっきの質問の答えは?」クニッ
恒一「うぐっ!? ま、待って、いまっ、今射精したばっか……!」
鳴「早く答えないとやめないよ?」クニクニシュッシュッ
恒一「あっ、うっ、うぁああっ!!」
鳴「ほら、もっと激しくするよ?」シュッシュッシュッ
恒一「うぁあああっ!! やめっ、おねがっ、とめっ……!」
鳴「早く答えて……出ないとずっとやめないよ?」クニッ
恒一「うぐっ!! ぅう……み、見崎っ……」
鳴「え?」
恒一「み、見崎……見崎で、オナニー、した……」
鳴「……へえ、そうなんだ。私のいやらしい姿を想像して、オナニーしてたんだ?」
恒一「は、はい……見崎の……ご主人様の、裸、とか、で……」
鳴「そう……嬉しい、榊原くん私のことを想って自分を慰めてたんだね」
恒一「うぅ……」
鳴「……嬉しいから、ご褒美あげる」
恒一「えっ?」
恒一「いっ!? あっ、なっ、なんでっ……」
鳴「榊原くん、さっきまであんなに射精したがってたじゃない……だから今からいっぱい射精させてあげる」
恒一「なっ、そ、そんな……」
鳴「安心して。榊原くんがもう射精したくない、したくないって泣き叫んでも止めてあげないから」
恒一「そんなっ、そんな、言ってたこととちが……!」
鳴「そうね……今から五回、射精したら終わりにしてあげる」
恒一「ご、五回も!?」
鳴「ほら、早速始めるよ?」シュッシュッ
恒一「あっ、うぁああっ!!」
鳴「ほら、頑張って榊原くん」シュッシュッ
恒一「はぁっ……ぐっ、あっ、ぅああっ……」
鳴「んっ……よいしょ」クニッ
恒一「うぐっ!? あっ、ぅああああっ!」ドピュゥッ
鳴「ふふ、これで四回目だね」
恒一「はぁ……はぁ……もう……もうむ、りっ……」
鳴「大分疲れたみたいだね、そろそろ限界かな」
鳴「……それじゃ、最後はとっておきのプレゼントをあげる」
恒一「ぷれ、ぜんと……?」
恒一「えっ……あっ」
鳴「私の大事なところ、見える?」
恒一「なっ……え、な、なにを」
鳴「ねえ榊原くん……ここに入れたい?」
恒一「っ!?」
鳴「私のおまんこの中に射精したい?」
恒一「みさ……あ、いや、ご主人様……」
鳴「今は名前で呼んでいいよ?」
恒一「えっ……」
鳴「鳴って、名前で呼んで?」
恒一「……め、鳴……」
恒一「……い、入れたいっ……鳴の中に……」
鳴「ふふ、あんなに出したのにおちんちん凄い大きくなってる……いいよ、入れさせてあげる」
恒一「!!」
鳴「仰向けになって? 私が入れてあげるから」
恒一「っ……う、うん」ゴロン
鳴「そのまま大人しくしててね?」
恒一「わ、わかった……」
鳴「ん……よいしょ」
カチャカチャ ギュッ
恒一「え?」
鳴「それじゃ入れるね? 榊原くん」
恒一「ま、待って! これ外してっ!」
鳴「んっ……」ヌプッ
恒一「うっ!? ぅあぁあっ……!」
鳴「つうっ……ふふ、入ったよ、榊原くんのが私の中に」
恒一「め、鳴っ……! なんでっ……!」
鳴「ふふっ……榊原くん、凄く苦しそう……射精できないのってそんなに苦しい?」ズッズッ
恒一「あっ、うっ、うごかないでっ……!」
鳴「ほら、どう? 私のおまんこ気持ちいい?」ズッズッズッ
恒一「あっ、うあっ、くぅっ……!!」
恒一「うぐっ、はぁ、あぁあっ!」
鳴「榊原くんっ、榊原くんっ」ヌプッヌプッ
恒一「かはっ、あっあっ、うあっ」
鳴「榊原くんのおちんちん、気持ちいいよ……熱くってガチガチで、最高だよ?」ズッズッズッ
恒一「鳴っ、はずしっ、外してっ」
鳴「なにを?」ズッズッ
恒一「あっ、うああっ、ね、根元っ、根元に、付けてるやつっ」
鳴「ふふ、外してほしい? 射精したい?」ヌプッヌプッ
恒一「し、したいっ、射精したいっ!」
恒一「そ、それは鳴がっ……!」
鳴「なぁに? 私のせいにするの?」ギュッ
恒一「いっ!?」
鳴「ほら、どう? 膣で締め付けられるのって気持ちいい?」ギュッギュッ
恒一「あっ、やっ、やめっ」
鳴「ふふ……いいよ、そろそろ射精させてあげる」
恒一「っ……!!」
鳴「でも、射精したいときには言うセリフがあったよね?」
恒一「えっ……」
鳴「ほら、思い出して言ってみて?」
鳴「うん、なあに?」
恒一「射精っ……射精させてくださいっ! お願いしますっ!!」
鳴「……ふふ、よくできました」
鳴「それじゃ外してあげるね」カチャカチャ
恒一「あっ……」
鳴「はい、外れたよ。……ふふ、中で凄い脈打ってるのわかるよ? もう出したくって仕方ないね?」
恒一「は、はやくっ……はやく……!!」
鳴「んっ……それじゃ、また動くね?」ズッズッ
恒一「あっ、ぅああっ!」
鳴「んっ……出ちゃいそう?」ズッズッ
恒一「も、もう出るっ、出るっ」
鳴「うん、いいよ。私の中に熱いの、いっぱい出して?」ズッズッズッ
恒一「あっ、ぅああっ……鳴っ、鳴っ……!!」
鳴「出してっ、榊原くんの精子、私の中にっ……」ズッズッズッ
恒一「うっ、あっ、鳴、鳴っ……ぁぁああっ!!」ドピュウッ!!
鳴「んんっ……!!」ビクッ
恒一「あっ、くぅっ……ま、まだ出るっ……」ビュルルッ
鳴「んあっ、はぁっ……すごい、榊原くん、何回も出してたのにこんなにいっぱい……」
鳴「榊原くん、気持ちよかった……?」
恒一「はぁ、はぁー……う、うん……」
鳴「ふふっ……んっ」ヌプッ
恒一「うあっ……!」
鳴「あっ……榊原くんの垂れてきちゃってる」ツー…
恒一「あ……」
鳴「……ねえ榊原くん」
恒一「え?」
恒一「は? ど……奴隷?」
鳴「うん、奴隷。私だけのもの」
恒一「め、鳴の……もの……」
鳴「私の奴隷になって? そうしたら……もっともっと苦しくて気持ちいいことしてあげる」
恒一「っ!!」
鳴「ね? どうする?」
恒一「…………な、なる」
恒一「ご主人様の……奴隷に、なります」
恒一(見崎がサドだった……けれど)
恒一(これはこれで、最高かもしれない)
終わり
嘘を吐くなっ!
次はヤンデレか
どこまで進むんだこいつらは…
Entry ⇒ 2012.03.18 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
榊原「杉浦さんってパーカー似合うよね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331135127/
――――――学校――――――
杉浦「えっ?」
榊原「いや、この前着てた時に思ってさ。僕、パーカーが似合う女子って可愛いと思うんだ」
赤沢・小椋・綾野「っ!!」ガタッ
榊原「それでさ、その……杉浦さんはよく似合ってたなーって///」
杉浦「ありがとう、榊原くん」
赤沢(いい事を聞いたわ! ……でも私、可愛いパーカーなんて持ってたかしら?)
赤沢(いや、これはチャンス! 都合良く、日曜は榊原くんと遊ぶ予定だったから、その時に榊原くん好みのパーカーを買えば……!)
赤沢「くっくっくっく……」
小椋・綾野「…………」
――――――日曜日――――――
赤沢「ごめんなさい、待たせちゃったかしら?」
榊原「ううん、そんなことないよ。でも、テッシーがまだ来てないね」
赤沢「アイツは今日来れないって」
榊原「え? でも連絡ないけど……」
赤沢「私に連絡した後で、ちょっと電話できない状況になったらしいわ」(永遠にね)
榊原「そうなんだ……まぁいいや。それで、今日はどうしようか?」
赤沢「そのことなんだけど。ちょっとショッピングに付き合ってもらえないかしら?」
榊原「構わないけど……何か欲しいモノでもあるの?」
赤沢「服よ。ちょっと要りようで」
榊原「何かに必要ってこと?」
赤沢「あら、榊原くん。私だって女の子よ? お洒落したいに決まってるじゃない」
榊原「はは。ごめんごめん、僕でよければいくらでも付き合うよ」
赤沢「じゃあ行きましょうか」(あとで録音した音声をつなぎ合わせなきゃ)
――――――ショッピングモール――――――
赤沢「これなんかどうかしら? 似合う?」
榊原「いいんじゃないかな」
赤沢「そんな空返事しないで。率直な意見を言ってもらいたいわ」
榊原「……じゃあ言うけど、気を悪くしないでね」
赤沢「え、ええ」
榊原「赤沢さんには、ちょっと似合わないと思う」
赤沢(な、なんですってーーー!? パ、パーカーが好みなんじゃないの榊原くんっ!!)
赤沢「じゃあこれは?」
榊原「うーん、イマイチかな」
赤沢「これなら!?」
榊原「なんか違う気がする」
赤沢「これでどうだ!」
榊原「それも……って、なんでさっきからパーカーばかりなの?」
赤沢「っ!!!」ビクゥ!
赤沢(えまーじぇんしー! 成功率95割の作戦がバレた!?)
榊原「赤沢さんなら、もっと大人っぽい服装が似合いそうだけど」
赤沢「それは、その……///」
???「さ、榊原くん! ぐ、偶然だね!!」
榊原・赤沢「!?」
榊原「お、小椋さん……?」
小椋「いやーもう本当に偶然! つけてきたんじゃないかと疑われるぐらいに偶然ね!」
赤沢(由美ェ……)
榊原「というか、その格好……」
赤沢(ん、格好……?)
赤沢(何ぃ!? パ、パーカーだとっ……!?)
榊原「小柄な小椋さんには大きめのパーカー。だがそれが逆に『パーカーに着られている感』を感じさせる」
榊原「その魅力はまさに小動物が如し。可愛いという方面に特化したパーカーの着こなし方!」
榊原「さらにフードや袖口にファーがつく、ファンシーなデザイン」
榊原「いうなれば、庇護欲を掻き立てる完成形!」
赤沢(まずい、榊原くんが完全にノリノリだ…………)
榊原「小椋さん、もしかしたら君が運命の人なのかもしれない……」
小椋「いやん///」テレテレ
赤沢「」
???「あっれー!? こういっちゃんじゃない!」
榊原・赤沢・小椋「!?」
榊原「あ、綾野さん……その服装は」
赤沢(またパーカー!?)
綾野「いや、偶然だね! 張り込みを疑うくらいに偶然だね!」
小椋「おいこの犯罪者どうにかしろ」
赤沢「アンタがそれを言う……?」
赤沢(はっ。そんなことより榊原くんよ……!)フリムク
榊原「…………」
赤沢(どうやら、こちらそんなに……否! あの目の輝きは……!!)
榊原「小椋さんと違って、綾野さんのパーカーは体に密着するタイプ」
榊原「それは、綾野さんの元気溌剌とした外見・性格にも密着【フィット】している!」
榊原「元来フォーマルな物ではなく、動く事を前提に考えられているパーカーだ」
榊原「綾野さんのそれは、まさに真のパーカーであるとさえ言える!」
赤沢(OH…………)
小椋「………」チッ
榊原「こんな所に、僕の天使がいたのかもしれない……」
綾野「こ、こういっちゃん///」
小椋「ちょっと待てゴルァ」
綾野「えっ?」
小椋「いきなり出てきて、しかもパーカー着て。偶然なワケないだろうが」
綾野「それ私だけに言える?」
小椋「うっせぇ!」
榊原「フリフリしたパーカー着てるのに毒吐く小椋さんカワイイ……」
赤沢(榊原くんの嗜好が全く分からない……)
赤沢(完全に負けたわ……。こんなにもパーカーが似合う二人を前に、私が敵う訳もない……)
赤沢(まさか榊原くんがパーカー萌えなんていう趣味を持っていたなんて……)
赤沢(確かに私には似合わない格好よね、パーカー。まさか、こんなことで失恋するなんて……)
赤沢(もうパーカーを着ている意味なんかないじゃない……敗者は敗者らしく、フードでも被って落ち込んでればいいんだわ……)
赤沢「はぁ……」
榊原「ん?」
小椋「ねぇねぇ榊原くん。私の方が似合ってるよね!」
綾野「こういっちゃん、正直に言っていいよ!」
榊原「あ、赤沢さん……」ワナワナ
小椋「え、泉美? って、なんでフードなんか被ってるのよ」
綾野「パーカーのフードなんて飾りみたいなもんでしょ」
小椋「さすがにダサいというか、何というか……ねぇ榊原くん」
榊原「っ!!」キッ
小椋「ひっ」
榊原「小椋さん、悪いけど君は『パーカーのなんたるか』を全く理解してないみたいだね」
小椋「え? え? どうしたの榊原くん?」
綾野「だ、だよね~! やっぱ機能美っていうの? ある物は使ってこそだよ!」
榊原「綾野さん!」
綾野「はぃ!?」
榊原「そんなもんじゃない。そんなチャチなもんじゃ断じてない……」
綾野「ご、ごめんなさい……」
赤沢「さ、榊原くん……?」
榊原「赤沢さん。さっきは似合わないなんて言って、ごめん!」
赤沢「そんな……どうしたの?」
榊原「赤沢さんこそ、パーカー・オブ・パーカーだっ!!!」
赤沢(……なんだろう、素直に喜べない)
榊原「なぜパーカーにはフードがあるのか。これはパーカー愛好者の中でも重大な議題」
榊原「かつては、あの『たけのこ・きのこ論争』に比肩するほど、凄惨で過激な争いがあったという」
榊原「そんな中で、フードの必要性を謳う一つの説が浮上した」
榊原「あの有名な『濡れた子犬の法則』だよ、赤沢さん」
赤沢「」
小椋「……?」
綾野(真面目に語るこいっちゃんカッコいいよォ!!!)キュンキュン
榊原「可哀そうな目に合っている動物……例を挙げるとしたら、雨の中捨てられた子犬だよね?」
榊原「元々持っている可愛さに加えて、守ってあげたいという欲求を掻き立てる。それが『雨に濡れた子犬』」
榊原「パーカーのフードを被るという事は、嫌な事があった時、外界との接触を断ちたいときにする行動なんだ」
榊原「つまり、何かに打ちひしがれて弱っている姿……それこそがオン・フード!」
赤沢(頭が痛い……)
小椋(あかん濡れてきた)
綾野(何言ってるか分からないけどカッコいいよォ!!!」
榊原「今いい所だから静かにしてて」
綾野「ごめんなさい」
榊原「さっきの赤沢さん、とても暗い表情をしていたね。それはフードの暗さと相まって、男の『守ってあげたい衝動』を加速させるんだ」
榊原「そして何より、フードの外に出しているその長いツインテール!」
榊原「より動物のような印象を与え、可愛らしさ・庇護欲を倍増させているんだ」
榊原「つまり何を言いたいかというとね……」
赤沢「…………」ゴクリ
榊原「結婚しよう。あかざ……いや泉美!!」
赤沢「っ!!!」ドッキーン!
小椋「異議ありィィィ!!」
綾野「ウェイウェイウェイ! 冷静になってよこういっちゃん!」
小椋「そう! 今の榊原くんは冷静な判断力を失ってるわ!」
榊原「構わない……恋は盲目なのさ!」
赤沢「さか……いえ、あなた///」
赤沢「はい!」
榊原「行こう、僕等の未来へ!」
赤沢「輝かしい明日が待っている!」
榊原「パーカーという名の羽衣を纏って!」
赤沢「フードという名の王冠を携えて!」
榊原・赤沢「一緒にはばた……」
???「させない」
小椋「あなたは……!?」
綾野「まさか、そんな……」
???「危ない所だった」
赤沢「私たちを止めるのは一体誰!?」
小椋「こ、こんなことがあっていいの?」
綾野「パワーバランスが、生態系が、崩れていゆく……」
赤沢「馬鹿な……」
赤沢・小椋・綾野「「「見崎……鳴っ!!!」」」
見崎「残念ね、お遊びはここまでよ」
赤沢「くっ……。でも残念ね、いくらメインヒロインといえど、そんな地味なパーカーで何が出来るというの?」
小椋「そうよっ! さっき榊原くんが言っていたように、あなたはフードを被っていてもなんら弱そうに見えない!」
綾野「むしろ不敵に笑ってさえいる! そんな奴に、パーカー馬鹿のこういっちゃんがなびくワケが……」
見崎「どうやら、そうでもないみたいね?」
榊原「…………////」ポッー
赤沢「な、なに!?」
小椋「そんな……こっちは3人もいるのに、パーカー力で負けている……?」
見崎「私のパーカー力は53万です」
榊原「ま、まさか、こんなパーカー使いに出会えるなんて」
小椋「どういうこと?」
榊原「あれは既存のパーカー着こなしを、一切無視した新しい着こなし」
榊原「一方では悪魔と呼ばれ、一方では救世主と呼ばれるパーカー界の異端児さっ……!」
赤沢(また意味分からんことを……)
榊原「暗い色のパーカー、チャックは上まで閉める、手はポケットに入れる、フードは深く被る……」
榊原「影に隠れた顔から不敵に覗く笑み。そして暗い眼差し。まさにこれは!」
榊原「厨二病……!!」
赤沢「か、勝てるわけがない……」
小椋「榊原くんは絶賛思春期の中学生で、しかも男の子」
綾野「多感な少年に、あれは堪らないファッション……!」
榊原「鳴……」
見崎「恒一君……」
ミツメア~ウト~ スナ~オニ~ オシャ~ベリ~ デキ~ナ~イ♪
小椋「ちょ、なんで空気読んでるのよ有線!」
綾野「完敗だっていうの!?」
赤沢「世界さえ味方につけたという事なのね……」
榊原「鳴、でもごめん」
見崎「どうしたの?」
榊原「僕は……どうしても一つのパーカーだけを愛する事が出来ないんだ」
見崎「そんなぁ」
榊原「小椋さんも、綾野さんも、赤沢さんも、……見崎も、本当に素晴らしいんだ」
見崎「榊原、君……」
榊原「パーカーには、答えなんてないのかもしれない。それぞれがきっと正解なんだよ」
榊原「小椋さん。可愛さなら君に比肩する女の子はいないよ。そのチャーミングさで僕を癒して欲しい」
小椋「榊原くん……///」
榊原「綾野さん。君はその溢れる元気で、僕の背中を押して、僕の支えになって欲しい」
綾野「こ、こういっちゃんのためなら///」
榊原「赤沢さん。君は僕にとって、守るべきものになって欲しいな。守るべきものがないと、人は生きてはいけないんだ」
赤沢「はい、あなた……///」
榊原「そして見崎。君は僕にとっての可能性だ。友人であり、ライバルであり」
見崎「強敵【とも】、ね」
榊原「みんな、行こう!パーカーの導きの下へ!!」
赤沢「そこは楽園【エデン】!」
小椋「パーカーの、パーカーによる、パーカーの為の国!」
綾野「自由に愛し、愛されるシャングリラ!」
見崎「死すならば荒野」
一同「「「「「人は愛ゆえにパーカーを着なければならんのだ!!」」」」」
赤沢(あれ……これパーカーの話よね?)
おわり
それはそうと、みなさんパーカーは好きですか?好きですよね
自分は小椋さんがきていたようなパーカーが好きです!
>>46
フードまでチャックがあるパーカーは邪道だと思います
海回で着てたな
後ろから見ると履いてないように見える女の子がかわいいです
パーカーon素肌も大好きですね、自分は
>>58
はいてないかと思ってどきっとする瞬間は何事にも変えられない一時です
ああいったものは大体袖が長く、手が隠れる様な感じですが、あれも堪らんですハイ
今度はあまり日の当たらない中尾と榊原が仲良く小説を書く話を考えてるんで、また会えたらよろしくお願いします
Entry ⇒ 2012.03.17 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
恒一「見崎がマゾだった」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330950387/
恒一「ん? なに?」
鳴「私をぶって欲しいの」
恒一「………………えっ?」
鳴「だから、私をぶって欲しいの。思いっきり」
恒一「えっ、ちょっと待って、えっ」
鳴「ほら早く、私の頬に思いっきりビンタして」
恒一「いやいやちょっと待ってって」
鳴「なんならグーでもいいから。それとも腹とかのほうがいい?」
恒一「オーケー、少し落ち着こうか」
鳴「別にそんなことはないけど」
恒一「じゃあなんでそんなこと言うんだよ!? そんな自分のことをぶって欲しいなんて……」
鳴「いいから、試しに一回だけぶってみて」
恒一「いやいやいや、そんな女の子をぶつなんてできるわけないだろ!?」
鳴「一回だけ、一回だけでいいから榊原くんにぶって欲しいの」
恒一「ぼ、僕はいやだよ、そんな見崎を……」
鳴「……お願い、榊原くん」
恒一「…………いや、そんな上目使いしても駄目だから!」
恒一「いや、ぶつ理由がないからだよ……」
鳴「……わかった」
恒一「え?」
鳴「わかったわ、じゃあまずは頬をつねるのから始めましょう」
恒一「見崎は一体何がわかった結果そう言う結論に至ったんだ?」
鳴「榊原くんはいきなりビンタだとハードルが高いんでしょ? ならまずはソフトなものから」
恒一「ここまで会話が成立しないのは知り合って以来初めてだよ」
恒一「そっくりそのままその言葉を返したい」
鳴「ちょっとつねるだけでいいから。こう、ぐいーっと引っ張ってみて」
恒一「いやだよ」
鳴「お願い」
恒一「だからいやだってば……」
鳴「一生のお願い」
恒一「そんな小学生みたいに一生を安売りしないでよ……」
鳴「お願い……少しだけでいいから」
恒一「だから……(だんだん面倒臭くなってきた)」
鳴「本当に、少しだけでいいから。それで我慢する……」
恒一「……」
鳴「!」
恒一「本当に少しだけだからね?」
鳴「うんっ」コクコク
恒一「えーっと……頬をつねればいいの?」
鳴「そう。ぎゅぅううう、って」
恒一「……ぎゅー?」
鳴「違う。ぎゅぅううう、って思いっきり」
恒一「……はいはい。ぎゅー、ね」
鳴「違う! ぎゅぅううう!」
鳴「ん」スッ
恒一「……」ギュッ
鳴「あっ」
恒一「……」ムニムニ
鳴「あ、あぅ」
恒一「……(やわっこいな)」ムニムニ
鳴「あうあぅ」
恒一「……(マシュマロみたい)」ムニー
鳴「いうっ!? ふ、ふぁ……」
恒一「……」
恒一(なんだろうこの妙な気持ちは)
恒一「え? なに?」ムニムニ
鳴「も、もっほ」
恒一「もっと?」ムニムニ
鳴「もっほ、つよふひっはっへ」
恒一「……こう?」ギュー
鳴「うあっ!? ……そ、そう」
恒一「……」グニグニ
鳴「いっ、あうぅう……」
恒一(涙目の見崎、ちょっとかわいいかも……)
鳴「いうっ、あっ」
恒一「……」グニグニ
鳴「あっ、やっ、さはひばらっ、くんっ……」
恒一「……」ギュゥウウ
鳴「いっ!? あっ、いたっ、いはいっ……!」
恒一「っ……」ゾクッ
鳴「ふあぁ……」
鳴「あっ……」
恒一「十分もやってたんだから十分でしょ」
鳴「…………うん」
恒一「あーあー……頬赤くなっちゃってるよ。大丈夫? ヒリヒリするでしょ?」
鳴「平気」
恒一「……本当に? 一応冷やした方が良さそうだな……とりあえずうちに行こうか」
鳴「え? 榊原くんの?」
恒一「うん、氷用意するからそれで冷やそう」
鳴「……わ、わかった」
恒一「はい、ビニール袋に氷水入れたから暫く当てておいて」
鳴「うん、ありがとう」
恒一「……まあ、やったのは僕だから気にしないで」
鳴「ううん、榊原くんは悪くない。私がお願いしたんだから」
恒一「それは……と言うかなんでいきなりつねってほしいなんて――」
鳴「それじゃ次ね」
恒一「…………は?」
鳴「次はそうね、今度こそビンタとか?」
恒一「いやいやいや、次ってなに? まさかまだするつもりだったの?」
鳴「騙して悪いけど、あの発言は嘘なの」
恒一「おい」
鳴「それに少しと言う言葉の意味の範囲を正確に設定してなかった」
恒一「だから屁理屈のレベルが小学生なんだけど」
鳴「さっきのほっぺぎゅーぐらいじゃ少しの十分の一にもならない」
恒一「本当に見崎はどうしたの? 豆腐の角にでも頭強打した?」
鳴「いいから!!!!! とにかく私をいじめてよ!!!!!!!!」
恒一「キャラ崩壊もいい加減にしろよこの野郎!!!!!!!!!!」
恒一「……なに?」
鳴「私は……榊原くんにいじめてほしいの」
恒一「は?」
鳴「なんでもいいからいじめてほしい。言葉でも暴力でも、なんでも」
恒一「……なんでそんな自分を苦しめるようなことを?」
鳴「……榊原くんが」
恒一「……? 僕がなに?」
鳴「榊原くんのことが好きだから」
恒一「…………えっ?」
恒一「えっ、なっ……え? えっ? す、好きって……」
鳴「もちろん、恋愛感情としての好きよ?」
恒一「いや、そ……それはわかるけど、なんでいきなりそんな告白なんか……」
鳴「さっき言ったでしょ? 告白するって」
恒一「そ、そんな……この流れでそっちの告白なんて予想できる訳ないだろ?」
恒一「と言うか、その……見崎が僕を好きなのと、いじめて欲しいのに何の関係があるんだよ?」
鳴「……それは」
恒一「それは?」
鳴「それは……私が、マゾだから」
鳴「そう、マゾ」
恒一「マゾって……あのマゾ?」
鳴「あのって?」
恒一「暴力を振るわれて喜ぶっていう……」
鳴「そう、そのマゾ」
恒一「……見崎がそれなの?」
鳴「……そう」
恒一「いやそんな……気持ち悪いと言うよりかはびっくりした、けど」
鳴「そう……よかった」
恒一「……なんでいじめられて喜ぶの?」
鳴「…………安心するの」
恒一「安心?」
鳴「そう。私が必要とされてる、構ってもらえてるって」
恒一「……えっと」
鳴「だから、榊原くんにいじめてほしい。私を必要としてほしい」
鳴「えっ……」
恒一「僕も……僕も、見崎のことが好きだから」
鳴「……ありがとう、でも……」
恒一「でも?」
鳴「それでも……やっぱり安心できないの、言葉だけの繋がりじゃ」
恒一「……」
鳴「榊原くんには私を見ていて欲しい……我が儘だってわかってるけど……」
恒一「見崎……」
鳴「だから、私をいじめてほしいの」
恒一「そうは言っても、僕は見崎に暴力を振るうなんて絶対に無理だよ。最低ラインがさっきの頬をつねるぐらいだし」
鳴「大丈夫、安心して。何もいじめるってのは暴力を振るうだけじゃないから」
恒一「え?」
鳴「ちょっと待ってて」ガサゴソ
恒一(……鞄漁り始めた?)
鳴「……あった。はいこれ」
恒一「えっ……こ、これは……!」
鳴「これは目隠し、これはロープ、これは手錠、あと猿轡にギャグボール……」
恒一「いやそういうことじゃなくて。なんでこんなものを出してきたのかって聞いてるんだけど」
鳴「当然、私を拘束してもらうため」
恒一「……ですよね」
鳴「緊縛と言い直してもいい」
恒一「いやそういうことじゃないんだけど」
鳴「私はじっとしてるから、それらで思うままに縛ってみて」
恒一(帰りたい……あ、ここが僕の部屋だった……)
恒一「見崎……どうしてもやめるつもりはないんだね」
鳴「ええ、もちろん」
恒一「僕はあまりやりたくないんだけど……」
鳴「大丈夫」
恒一「……なにが?」
鳴「榊原くんもその内楽しくなってくる」
恒一「なに言ってるの見崎?」
鳴「その内私をいじめるのが楽しくなってくる」
恒一「頭大丈夫なの見崎?」
鳴「……私知ってるの、榊原くん」
恒一「……なにを?」
鳴「さっき私の頬をつねってたとき、少し楽しかったでしょ?」
恒一「はぁ!?」
鳴「私のことをいじめて楽しんでた」
恒一「いや、楽しくなんかなかったって!」
鳴「……いいわ、それが本当かどうか、今からまた私をいじめてくれれば分かるから」
恒一「その理屈はおかしいとしか言えないんだけど……」
鳴「うん、じゃあまずは手錠から」
恒一「はいはい……じゃあ後ろに手回して」
鳴「ん」スッ
恒一「えーっと……手錠ってこうでいいのかな」ガチャリ
鳴「あっ……」
恒一「それで、次はどうすれば……」
鳴「足……足首のほうにも、手錠かけて」
恒一「足にもかけるの? ……わかった」
鳴「んっ……」
恒一「……しかし、こうして手足を縛っちゃうと芋虫みたいだね」
鳴「っ!!」ビクッ
恒一「えっ? ど、どうかしたの見崎」
鳴「い、いい……」
恒一「は?」
鳴「今の罵倒、とってもいい……」ポー…
恒一「……いや、罵倒したつもりはなかったんだけど」
鳴「そうなの? ……榊原くん、結構才能あるかも知れないね」
恒一「なんの才能だよ……」
恒一「はいはい……それじゃ眼帯邪魔だから取っちゃうよ」スッ
鳴「ひゃっ……んんっ」
恒一「変な声上げないでよ……」スルスル
鳴「ごめんなさい……榊原くんの手がちょっとくすぐったくて……んぁっ」
恒一「そうなの? ごめん、じゃあもっと優しく触るよ」サワッ
鳴「んひっ!?」
恒一「え? 今のも駄目だった?」
鳴「さ……榊原くん、実はわざとやってる?」
恒一「そんなことないって……」
鳴「……さ、榊原くん?」
恒一(ん?)
鳴「そこにいる……よね? 見えなくて、ちょっと不安なんだけど……」
恒一「ああ、ここにい――」ハッ
恒一「……」
鳴「榊原くん?」
恒一「……(今見崎には僕のこと見えないんだよな……)」
鳴「ねえ、榊原くん? 返事して?」
恒一(もしここでずっと返事しなかったらどうなるんだろうか……)
恒一(い、いや……でも、そんな見崎をこのまま放置するなんて……)
鳴「ね、ねえ? お願いだから返事して?」
恒一(そんな……見崎をいじめるような真似……)
鳴「榊原くん、何処にいるの? ねえっ」モゾモゾ
恒一(でも、ちょっと気になる……いやいや、やっぱりだめだろ……)
鳴「ねえ、榊原く――きゃあっ!?」ベシャッ
恒一「うわっ!?」
恒一「あ、転んだのか……駄目だよ見崎、手足使えないのに無理に動いちゃ」
鳴「だって、榊原くんが返事しないから」
恒一「あっ……ご、ごめんごめん、ちょっと考え事してて」
鳴「……私を置いて何処か行っちゃったのかと思った」
恒一「ごめんってば……あー、鼻打っちゃったみたいだね。赤くなってる」
鳴「……ヒリヒリする」
恒一「大丈夫? 絆創膏張ろうか?」サスサス
鳴「ん……平気」
恒一「そ、ならよかった」
鳴「……! ついに榊原くんもノリノリになってきた……!」
恒一「いや、さっさと終わらせたいだけだよ」
鳴「……」シュン
恒一(見崎、落ち込むとアホ毛が萎れるんだな……)
鳴「……まあいいわ、じゃあ次が最後」
恒一「やっと最後か……」
鳴「最後は私の口にギャグボールを嵌めてほしい」
恒一「ギャグボールって……これか」
鳴「その隣の猿轡でもいい」
恒一「……いや、ギャグボールの方でいいよ。猿轡の方が苦しそうだし」
恒一「それじゃ、またじっとしてて」
鳴「うん」
恒一「えっと、口開いてこのボールを嵌めるのかな……?」
鳴「多分そう」
恒一「じゃあ見崎、あーんして」
鳴「あーん……むぐっ」
恒一「苦しくない? 大丈夫?」カチャカチャ
鳴「はいほーふ」モゴモゴ
恒一「なに言ってるかわからない……」
鳴「はひはほう」モゴモゴ
恒一「……これでどうすればいいんだ?」
鳴「ふひにひへひーよ」モゴモゴ
恒一「だから何を言ってるのかわからないんだけど」
鳴「もご……」
恒一「そうだ! 筆談で……って手錠で手も使えないじゃないか」
鳴「ほひあへふかひへ」クイックイッ
恒一「え? 取りあえずペン渡せって?」
恒一「後ろ手で書くつもり……?」
鳴「んっ……」カキカキ
恒一「目隠しもしてるのに器用だなあ……」
鳴「かへは」スッ
恒一「ん? 書けたの? どれ……」
『縛られてる私を好きにしていい』
恒一「………………えーーーーっとぉ?」
鳴「うーっ、うーっ」モゾモゾカキカキ
恒一「また新しいメモ……なになに?」
『好きにいじめていい』
恒一「い、いじめる……?」
鳴「ん」コクコク
恒一「いやいや、いじめるってなにすれば……」
鳴「ん……」カキカキ
『なにしてもいい』
恒一「えぇええぇぇ……」
鳴「んぐ……」タラー…
恒一「……あ、見崎涎垂れてきちゃってるよ」
鳴「っ! んぐむ……」
恒一「あーまあその状態じゃ拭けないよね……」
鳴「んっ……ふぅー……ふぅー……」
恒一「……? 見崎、息荒いけど大丈夫? 苦しいの?」
鳴「っ! は、はいほーふ……」
恒一「相変わらず何言ってるのか……取りあえずハンカチで拭くよ」フキフキ
鳴「むぐっ!? んむむ……」
鳴「は、はひはほう」タラー…
恒一「……って言ってる傍からまた垂れてきてるんだけど」
鳴「あ……ほめんなはい」カァ…
恒一「まあいいけど、そのままだと制服にまで垂れちゃうね。上着だけ脱がしちゃっていい?」
鳴「!? ぬ、ぬがふ!?」
恒一「シャツだけならまあ、汚してもなんとかなるでしょ……ほら見崎、じっとしてて」
鳴「む、むぐぐ」
恒一「あ、一度手錠も外さなきゃいけないのか……面倒だな」カチャカチャ
鳴「もごっ……」
恒一「ほら見崎、動いちゃ駄目だって」
鳴「んっ、むぐ……」
恒一(女の子の制服を脱がしてあげるなんて相当まずいことしてるんじゃなかろうか……)カチャカチャ
鳴「んくっ」
恒一(と言うか……)
鳴「んっ……ふぅー……ふっ……」
恒一(さっきからどんどん見崎の息遣いが荒くなって、顔も紅潮してきて……)
鳴「ふぅっ、ふぅっ……んくっ……」
恒一(涎もダラダラ垂らして……なんというか……)
鳴「んあっ……ふぅー……」
恒一(……え、エロい)
恒一(そんな、見崎が拘束されてる姿に興奮するなんて……)
恒一(それこそ……見崎が言った通りじゃないか。僕は断じてそんな変態じゃない!)
鳴「さ、さふぁひばらふん?」
恒一「っ!? な、なに? 見崎」
鳴「もうおわっは?」
恒一「あ、ああ、脱がし終えたよ。それじゃ手錠付け直すね」カチャリ
鳴「ん……」
恒一「これでよし……」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……」
鳴「んー! んー!」カキカキ
『はやくいじめて』
恒一「だからいやだって……そもそもいじめるって何をすればいいのかわからないし」
鳴「むぐぐぐ」カキカキ
『なんでもいいから』
恒一「なんでもって……例えば?」
鳴「むぐー!」カキカキカキ
『ののしったりとか』
恒一「罵る? 悪口を言えってこと?」
鳴「ん」コクコク
鳴「っ!!」ビックゥ
恒一「!? ど、どうしたの見崎? 今痙攣した?」
鳴「も、もっほ……」
恒一「え?」
鳴「もっほいっへ……」ハァハァ
恒一「えー……今のでいいの?」
鳴「ん、ん」コクコク
恒一「なんかおかしい気がするんだけど……」
鳴「んぅっ」ビクッ
恒一「……こんなことを僕にお願いして、恥ずかしくないの?」
鳴「っ!!」ビクウッ
恒一「まさか見崎がこんな変態だなんて思いもしなかったなあ」
鳴「……っ!!」プルプル
恒一「手錠されて、目隠しまでされちゃって」
鳴「……っ」
恒一「あまつさえ口まで塞がれたみっともない格好で、人として恥ずかしくないわけ?」
鳴「ふぁっ……!」ビクンッ
恒一「……」
恒一(ちょっと楽しいかもしれない)
恒一「えっと……正直、マゾとか気持ち悪いと思うよ」
鳴「あうっ……」ゾクゥッ
恒一「こんなことに付き合ってられるのは僕ぐらいじゃないかな?」
鳴「んっ……」
恒一「クラスの皆が見崎のこんな姿みたら、どう思うだろうね?」
鳴「っ……!!」ビクンビクン
恒一「そうだ、今から誰かうちに呼ぼうか?」
鳴「っ!?」
恒一「見崎の恥ずかしい姿、皆にも見て貰おうか?」
鳴「……!」フルフル
鳴「んうんんっ!!」フルフル
恒一「……どうしたの見崎? いやなの?」
鳴「んうっ、んうっ」コクコク
恒一「他の人には見られたくないってこと?」
鳴「んう……」コクコク
恒一「そうだなあ……どうしようかなあ……」
鳴「お、おへはい……さはひばらふん……それだけふぁ……」
恒一「……」
鳴「んんむ!!?」
恒一「……あ、もしもし勅使河原? 今からちょっとうちにこない?」
鳴「んーっ!! んーっ!!」
恒一「いやさ、今くればちょっと面白いものが見れるんだけど」
鳴「んうっ!! んーっ!!」モゾモゾ
恒一「……うんわかった、それじゃ待ってるね」ピッ
鳴「んむぅっ……!」
恒一「……じゃ、今から勅使河原が来るよ。ついでに望月や風見、赤沢さんも連れてきてくれるって」
鳴「……!!」
恒一「……」
鳴「い、あぁ……」フルフル
恒一「……なんてね」
鳴「ふぇっ……?」
恒一「いや、冗談に決まってるでしょ。こんなところ誰かに見られたら僕まで変態扱いされちゃうよ」
鳴「……ふあ」ガクン
恒一「さっきも電話かけたフリをしただけ……って見崎!?」
鳴「……うぅ……ふあうぅ……」ブルブル
恒一「見崎? どうしたの? 急に倒れて」
鳴「よ、よかっふぁ……」
恒一「え?」
鳴「さいほうだっふぁ……」
恒一「……」
鳴「ん……」コクコク
恒一「……」
恒一(それにしても……)
鳴「んぐ……」モゾモゾ
恒一(さっきは色々とやばかった……まるで途中から口が勝手に動いて……)
鳴「ん……んんん……」カキカキ
恒一(まさか見崎が言った通り僕は……)
鳴「あむ……」カキカキ
恒一(見崎をいじめるのを、楽しんで――)
鳴「さあひばらふん」
恒一「っ!? あ、な、なに?」
恒一「え? ああ、メモね。なになに……」
『つぎはどうぐをつかって』
恒一「……道具?」
鳴「ん」コクコク
恒一「道具って、なんの? そもそもどこにあるの?」
鳴「んっ……」カキカキ
『わたしのかばん』
恒一「……見崎の鞄?」
鳴「んん」コクコク
恒一「勝手に開けていいの?」
鳴「ん」コクリ
恒一「……じゃあ、とりあえず中見させてもらうね」
恒一「……ってこれは」
鳴「んぐ……」カキカキ
恒一「なんだこれ……鞭に蝋燭、羽ペンに……このピンクの丸いのはなんだ? コードがくっついてるけど……」
鳴「んっ」スッ
恒一「ん? またメモ? いい加減この筆談面倒くさいな……」
『それらをすきにつかって わたしをいじめて』
恒一「……このよくわからない道具を使うの? と言うか見崎、普段からこんなもの持ち歩いてたの?」
鳴「ん……」カキカキ
『しゅくじょの たしなみ』
恒一「えぇええええぇぇぇ……」
恒一(鞭や蝋燭はまずいだろ……このよくわからない丸いのとか棒状のものとかは使い方が……)
恒一(やっぱりこの羽ペンが一番安全かなあ……)
鳴「はやふ、はやふっ」
恒一「はいはい……」
恒一(羽ペン……やっぱりくすぐるためなんだろうなあ)
恒一「そーっと……」
コチョ
鳴「んむぅうっ!?」
恒一「えっ……? は、反応凄すぎない?」
鳴「う、うあっ……」
恒一(ちょっと二の腕くすぐっただけで、これは……)
鳴「う……も、もういっはい、やっへ」
恒一「……」コチョコチョ
鳴「いうっ!? ひゃっ、ふあっ」ビクンッ
恒一「……見崎、くすぐったい?」コショコショ
鳴「あっ、あうっ」ビクビクッ
恒一「……」コチョコチョコチョ
鳴「う、うあぅっうぅううっ!!」
鳴「ひうっ、あっ、やっ、ふああっ!」モゾモゾ
恒一「……足の裏とかくすぐったら、どうなるのかな」
鳴「っ!?」ビクッ
恒一「ほら見崎、靴下脱がすよ」
鳴「い、いあぁ……」モゾモゾ
恒一「逃げちゃだめだよ」ガシッ
鳴「んあっ……むぐう……」ジタバタ
恒一「……暴れると、羽ペンの逆の方で刺しちゃうよ?」
鳴「!?」ビクッ
鳴「う……」
恒一「よいしょ……っと」ヌガシヌガシ
鳴「ふあっ……」
恒一「……見崎、足も綺麗なんだね。すべすべで」ツーッ
鳴「うあっ!? あっ、うあっ」ビクンッ
恒一「指で足裏なぞられただけで全身のけぞらせて……すごい敏感なんだね」ツィーッ
鳴「んああっ! あっ、ぐっ、うぅううっ」ビクンッビクンッ
恒一「……そろそろ羽ペンでくすぐってあげるね」
鳴「うっ、うあぁあ……」ビクッビクッ
鳴「うぐっ!?」ビクウッ
恒一「……」コショコショコショ
鳴「ひっ!? あっ、んあっ、あぐっ、ふ、ふひゃっ」
恒一「見崎、くすぐったい?」コチョコチョ
鳴「んあっ、あぐぅうっ、んっ、んんっ、んむぅうううっ」ビクッピクン
恒一「……それとも気持ちいい?」コチョ
鳴「んぎいっ!? はっ、はひゃっ、あ、あぐうぅううぅううっ」ビクンッ
恒一「ほら、返事してよ」ツン
鳴「ふぐぅっ!!?」
恒一「ちゃんと言ってくれないと、このまま羽ペンの先で刺しちゃうよ」ツンッツンッ
鳴「いっ!? あっ、ふやっ!」
鳴「あぐぅっ、あっ、やっ、やえてっ」ビクッビクッ
恒一「それじゃ、ギャグボール外してあげるね」スッ
鳴「ふぇっ……あっ」
恒一「……これでよし、っと」カチャカチャ
鳴「んあっ……はぁー……はぁー……」ゼェハァ
恒一「うわっ、ギャグボールがベルトまで涎まみれだよ……汚いなあ」
鳴「っ!」ビクンッ
恒一「……それで? さっきのはどうだった?」
鳴「え……さ、さっきの?」
恒一「さっき羽ペンでくすぐられて、気持ちよかった?」
恒一「ほら、答えて」コショ
鳴「ひゃっ!?」
恒一「こういう風に首筋をくすぐられて、気持ちいい?」コショコショ
鳴「あっ、はっ、ひはっ、んあっ」ビクビク
恒一「早く答えないとやめちゃうよ?」コショ
鳴「あっ……き、きもひ、いいです」
恒一「ん?」
鳴「さ、榊原くんに、くすぐられて……ひゃっ、き、気持ち、いいで、すっ、んあっ」
恒一「……よく言えたね」コショコショコショ
鳴「あっ!? んあっ、あっ、ひああぁあっ!」
鳴「あっ……」
恒一「次はどの道具で遊ぼうか……て、あれ?」
鳴「……」
恒一「……見崎、なんか床が濡れてない?」
鳴「えっ……あっ」ピチャ
恒一「……これ、汗じゃあないよね?」
鳴「あっ、こ、これは……違くて……」
恒一「違うって何が?」
鳴「う……」
鳴「あっ……」
恒一「少しぬるぬるするけど、これってもしかして愛液?」
鳴「……っ!」ビクゥッ
恒一「見崎、くすぐられて感じちゃったの?」
鳴「……っ」
恒一「羽ペンでくすぐられただけで感じて、股を濡らしちゃったんだよね?」
鳴「ぅあっ……あ、あの……」
恒一「僕の部屋の床を汚して、見崎はいけない子だね」
鳴「あ……ご、ごめんなさ……」
鳴「お、お仕置き?」
恒一「うん。悪い子へのお仕置きは決まってるよね……見崎、床に顔を付けて」
鳴「え?」
恒一「だから、床に顔を付けて舐め取ってよ。自分で汚した分は自分で綺麗にしないとね」
鳴「えっ……そ、そんな……」
恒一「ほら、早くして」グイッ
鳴「きゃっ!?」
鳴「いっ、いたっ……か、髪引っ張らないで……」
恒一「見崎は痛いのが好きなんでしょ? そしたらこのぐらいが丁度いいって」グイグイッ
鳴「あっ、うあっ……いたっ……」
恒一「ほら、舐め取って。舌を犬みたいに伸ばすんだよ」
鳴「う……ぺろ」
恒一「そうそう、その調子」
鳴「ぺろ、れろ……れろ」
恒一「……こうしてると、ほんとに犬か猫みたいな動物だね。見崎は人間よりも畜生の方が様になってるんじゃない?」
鳴「っ……!」ビクッ
恒一「うわあ、必死そうに舐めちゃって……自分の愛液がそんなに美味しいの?」
鳴「っ……は、はい……美味しいです」
恒一「ははっ、見崎は本当に変態だね」
鳴「っ! れ、れろ……れろ」
恒一「……うん、そろそろ綺麗になったんじゃない? もうやめていいよ」
鳴「ふ、ふぁい……」
恒一「……あっと、一つ忘れてた」
鳴「え……?」
恒一「見崎、僕の指も綺麗にしてくれる?」
恒一「さっき見崎の愛液に触っちゃったからさ……ほら早く」グイッ
鳴「んぐっ!? あっ、ふあっ」
恒一「ほら、指に舌絡めて舐め取ってよ」
鳴「くるひ……ま、まっへ」
恒一「苦しいの? じゃあもっと奥に指入れてあげるね」グッ
鳴「んぐぅっ!!? あ、あがっ、えぇほっ、げほっ」
恒一「ほら、早く舐めないともっと奥に入れちゃうよ」グッグッ
鳴「あぐっ、げほっ……れ、れろ、ぴちゃ」
恒一「そうそう、その調子その調子」
鳴「んんむぅ……れろ、ぺろ、れろろ、ぴちゅぴちゃ」
恒一「……ん、そろそろいいよ」
鳴「え、えぐっ、えほっ! えほっ! ……ぜぇ、はぁ……ぜぇ」
恒一「よく頑張ったね、偉いよ見崎」
鳴「……あ、ありが、とう」
恒一「ありがとう?」
鳴「え?」
恒一「ありがとうございます、でしょ?」グイッ
鳴「えぐっ!? げほっ、ごほっ……あ、ありがほ、ございまひゅ」
恒一「そうそう、それでいいよ」
鳴「はぁ……はぁ……んはぁ……」
恒一「そうだなあ……ねえ、見崎。これってなんていうの?」
鳴「え……あ、そ、それは……」
恒一「なんていうの?」
鳴「で……電気アンマ、です」
恒一「へえ……電気アンマってマッサージ器具じゃなかったっけ? なんでこんなものが入ってるの?」
鳴「え、えっと……その、それは……」
恒一「これをどうやって使うの? 説明してくれる?」
恒一「え?」
鳴「敏感なところに当てて……使います」
恒一「へえ、敏感なところって例えば?」
鳴「えっ……あ、あの……」
恒一「どこ? 敏感なところって?」
鳴「あ……む、胸とか……」
恒一「胸ねぇ……他は?」
鳴「あ、あと……せ、性器、とか、にも……」カァアアア
恒一「ふーん……」
鳴「っ!」ビクッ
恒一「それじゃ、邪魔だからシャツ脱がすよ?」
鳴「あっ……やっ」
恒一「……へえ、見崎の下着ってこんななんだ」
鳴「あっ……」カァアア
恒一「思ったよりも大人っぽいもの着けてるだね……胸はこんな小さいのに」モミ
鳴「ひあっ!?」
恒一「前から思ってたけど、見崎って貧乳だよね。ちゃんと食べてるの?」モミモミ
鳴「あっ、んやっ……い、言わないで……」
鳴「はっ……んあっ」ピクン
恒一「安心して、僕は見崎の小さな胸が大好きだから」
鳴「っ!!」ビクンッ
恒一「あれ? どうしたの見崎?」
鳴「あ、ぅあ……」
恒一「……もしかして、軽くイっちゃった?」
鳴「! ち、ちがっ……」
恒一「胸揉んだだけでこれなら、電気アンマなんて使ったらどうなるんだろうね? 楽しみだなあ」
鳴「う……あ、ふあ……」
鳴「っ……!」
恒一「えーっと……これがスイッチか」カチッ
ブブブブブブブブ
鳴「っ!」ビクゥッ
恒一「うわ、結構振動激しいね……もしかしたら手元狂っちゃうかもなあ」
鳴「……!」
恒一「それじゃ、まずは振動弱からかな……下着ずらすね」スッ
鳴「んあっ……」
恒一「……じゃあ、ゆっくり近づけるからね」
鳴「ふぁ、ふぁい……」
鳴「う、うぅ……」
恒一「ほら、もうすぐ乳首の先に当たるよ」
鳴「はぁっ、はぁっ……はやく、して……」
恒一「ん? 早く欲しいの? それじゃあ、今当ててあげる……」
ブブブブブブブ
鳴「う……! はぁ、はぁ……」
恒一「乳首に当たるよ……あ、手元狂った」カチッ
ブブブブブブブブブブ!!
鳴「いっ!!? あっ、んあぁあああぁああっ!!」
恒一「あちゃー、間違えて振動マックスにしちゃった。大丈夫? 見崎」
鳴「あっ、あひっ、んあぁああぁあっ、やっ、止めっ」
恒一「ああ、大丈夫そうだね」
鳴「いあっ、あひっ、んあああっ、だめっ、だめぇえっ!」
恒一「あはは、気持ちよさそうだね」
鳴「おねがっ、おねがいっ、止めっ、止めへぇっ!」
恒一「それにしても胸だけでこんなによがれるって凄いな。見崎って相当感度いいんだね」
鳴「ひぃいあっ、んああっ、あっ、あっ、あぐぅっ」
恒一「ほら見崎、もっと強く押し当ててあげるよ」グッ
鳴「っ!!!! んぁあああっあぁあああああ!!」ビクゥンッ
恒一「うわっと……うわ、盛大に仰け反ったね。イったの? 見崎」
鳴「は、ふあっ、あっ……はぁー……はぁー……」
恒一「……放心しちゃってるか、ちょっと無茶し過ぎたかな」
鳴「……ふぇ? ……榊原、くん?」
恒一「あ、起きたか。ごめんね、ちょっと調子乗り過ぎた」
鳴「……私は、大丈夫」
恒一「ん……まあでも、もう今日はこのぐらいでいいでしょ? 見崎も限界っぽいし」
鳴「……」
恒一「……それじゃ、拘束解くよ――」
鳴「榊原くん」
恒一「――な、なに?」
鳴「このまま私を犯して」
恒一「……は?」
恒一「……み、見崎、それって」
鳴「……榊原くん、私の言った通りだったでしょ?」
恒一「……」
鳴「榊原くん、私のこといじめて楽しんでた。興奮してた」
恒一「……」
鳴「やっぱり、私が思った通りだったね。榊原くんは好きな人をいじめて悦ぶ人だった」
恒一「……うん、そうだね。見崎の言う通りだったよ」
鳴「きゃっ!?」ドサッ
恒一「確かに、見崎の泣き顔を見て興奮したよ。いじめられて泣きじゃくる見崎はとても可愛かった」
鳴「榊原くん……」
恒一「見崎のこと言えないね、僕も変態だったなんて……」
鳴「榊原くん、お願い。私を犯して。もっといじめて」
恒一「うん……わかった」グイッ
鳴「いっ!?」
恒一「ほら見崎、今から犯すんだから、お尻高く上げて」
鳴「……う、うん」
鳴「ひっ……あっ、んあっ」
恒一「これなら前戯なんて必要ないね……ま、元からするつもりなんてなかったけど」
鳴「あっ、んあっ……はあっ……」
恒一「それじゃ、今から入れるよ。力抜いててね……ゆっくり入れるから」
鳴「んあっ……ふぁ、はい」
恒一「よいしょ……くっ」グッ
鳴「あっ……ふあっ」
恒一「……」グンッ!
ブチブチブチィッ!
鳴「いぎぃいっ!!?」
恒一「ああごめん、ちょっと手元狂っちゃって。一気に入れちゃったね」
鳴「ぞ、ぞんな……ゆ、ゆっく、りって……」
恒一「だから手元が狂ったんだって。痛かった? 見崎」
鳴「あっ、ぎっ、い、いだっ、いだいっ……」
恒一「そっか……まあ、そんなの僕には関係ないけどね」ズッズッ
鳴「あぎいぃぁっ!? あっ、待っで、うごか、動かないでっ」
恒一「やだよ」ズッズッズッズッ
鳴「ひぎいっ!? あっ、いだっ、いっ、あっがっ、あぐぅうっ!?」
恒一「……」ズッズッズッ
鳴「ぎっ!? あっ、あうっ、あっかっ、かはっ」
恒一「……」ズッズッ…
鳴「ひぎっ……えっ? な、なんで止まっ――」
バチンッ
鳴「ぎぃっ!? お、お尻、いたっ」
恒一「……そういえば、お仕置きし忘れてたよね」
鳴「お、おしお、き……?」
恒一「そう、お仕置き」バチンッ
鳴「っっっ!! あっ、いだっ、い」
鳴「いだっ、っつ! ……そ、それは」
恒一「……見崎は僕のものなんだから、勝手な行動しちゃだめだよ」バチィンッ
鳴「あぐっ!!? かはっ、はぁっ……さ、榊原くんの……もの……?」
恒一「そう、僕のもの。今ここで誓ってよ、僕のものになるって」
鳴「…………あ」
恒一「ほら早く」バチンッ
鳴「いぎっ!? ち、誓い、ますっ! 私は榊原くんのものに、なり、なりますっ!!」
恒一「そう、誓ってくれるんだね」
鳴「は、はい……誓います、私は、見崎鳴は、榊原くんのものです……」
鳴「え……あ、あかし?」
恒一「うん、見崎の中にね」
鳴「な、中……? ……っ! ま、待って、それは――ふあっ!?」
恒一「ほら、見崎。もっと締め付けてよ」パンパンパン
鳴「ひあっ、あっ、あぐっ、だめっ、ま、待って、それはっ!」
恒一「なに? もしかしていやなの?」パンパン
鳴「ちがっ、ちがうっ、けどっ、あっ、んあっあっ」
恒一「くっ……見崎の中、気持ちよすぎてそろそろ僕も限界だ」パンパンパン
鳴「あっ、やっ、待って、まってぇ、あっ、んやっ、あぁあっ」
鳴「あっ、ひああっ、んあっ、だめっ、あっ、わ、私もっ」
恒一「見崎もイきそうなの? いいよ、イって」パンパンパン
鳴「あっ、んああっ、あっ、も、もうっ、もうだめっ、んあああっ」
恒一「あっ……ぐっ! で、るっ……!!」ドピュッ
鳴「あっ!? あっつ……あ、んぁあああっ!!」ビクンッ
恒一「くっ、はぁっ……はぁっ……」ビュルッビュル
鳴「んあっ、あっ、中に、熱いのっ……」ビクッピクッ
鳴「んはっ、はぁっ……うん、私は、榊原くんのもの……」
恒一「……それじゃ、もう一回しよっか」
鳴「えっ?」
恒一「まだ見崎の泣き顔見足りないから」
鳴「えっ、まっ、待って、ちょっと休ませ――ひぎっ!?」
恒一「なに? 口答えする気?」バチンッ
鳴「あぐっ!? ご、ごめんな、さい……」
恒一「ほら、また腰上げて」
鳴「はいっ……あ、んあぁああっ――」
恒一「……」カチャカチャ
鳴「……」
恒一「……」カチャカチャ
鳴「……」
恒一(……僕は……僕はなんてことを……)
鳴「……」
恒一(こんな……見崎とこんな……しかも最中のとき色々とやばいこと……そもそも中に……うわぁあああ)
鳴「……榊原くん?」
恒一(色々とリミッターが外れちゃってたとはいえ……も、もし赤ちゃんできちゃったらどうしよう……いやでも見崎との子なら……)
鳴「榊原くん?」
恒一「は、はいっ!?」
恒一「えっ、あっ、そ、そうか……」
鳴「うん、取ってくれてありがと」
恒一「いや、そもそも手錠付けたのは僕だし……ってさっきも似たような会話したね」
鳴「ふふっ……そうだね」
恒一「……あのさ、みさ――」
鳴「榊原くん」
恒一「っ!? な、なに?」
恒一「え? あ、明日も?」
鳴「うん。私は榊原くんのものだから、榊原くんのしたいことなんでも」
恒一「え、あ……そ、それは」
鳴「……捨てたら、嫌だよ?」
恒一「っ! ……う、うんっ!」
鳴「ふふっ……」
恒一(……)
恒一(見崎がマゾだった……けれど)
恒一(これはこれで、最高かもしれない)
終わり
スレタイからエロ臭プンプンだろwww
乙
スレタイェ・・・
じゃあ次は『恒一「見崎がサドだった」』で立てるわ
保守支援してくれた方どうも、そしておやすみ
Entry ⇒ 2012.03.16 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
榊原「えっ?佐藤さんが僕のパンツを盗んだ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330662072/
榊原「そんなバカな…」
赤沢「目撃証人だっているわ」
杉浦「ええ。私、見ちゃったのよ…。佐藤さんが榊原くんのパンツ盗んでる現場を」
榊原「そんな…何でそんな事を…」
赤沢「とにかく、佐藤さんに言及するしかないわね」
赤沢「教室に戻ってきたら追求しましょう」
榊原「て言うか…僕このままノーパン?」
赤沢「!!」
鳴「…」ピクッ
多々良「…」ガタッ
江藤「…」ジュワッ
杉浦「しばらく我慢してもらうしかないわね」
榊原「まぁ仕方ないか」
佐藤「ん…んんっ、あっ…!」クチュクチュッ
佐藤「榊原くんのパンツ…!ああっ」クチュピチャ
佐藤「榊原くん好き…あああっ!あっ…んっ!」マチュピチュ
佐藤「あ…ッ!」
佐藤「ふぅ…」
佐藤「…」
赤沢「佐藤さん。話があるんだけど」
佐藤「え?」
杉浦「単刀直入に言うわ。あなた榊原くんのパンツ盗んだでしょ?」
佐藤「…ぬ、盗んでません」
赤沢「佐藤さん、嘘ついてもいずれバレるわよ?」
佐藤「嘘なんてついてません…」
榊原「佐藤さん…」
佐藤「榊原くんは信じてくれるよね…?」
榊原「…」
佐藤「…」
杉浦「でも念のため、持ち物検査させてもらうわよ?」
佐藤「何もそこまでしなくても…」
赤沢「これは列記とした盗難事件よ。当然のことだわ」
佐藤「…」
榊原「ねぇ…ちょっとやりすぎじゃないかな?」
赤沢「何言ってるのよ恒一くん。あなた被害者なのよ?」
榊原「でも、佐藤は盗んでないって言ってるじゃないか」
赤沢「恒一くんって本当に甘いわね…」
杉浦「榊原くん…」
赤沢「調べて見れば答えが出るわ。ほら佐藤さん、早くポケットの中出しなさい」
佐藤「はい…」
赤沢「な、ない!?」
杉浦(おかしいわね…盗んでるのは確かに見たのに…)
佐藤(バカどもめ…)
榊原「僕は佐藤さんを信じてたよ」
佐藤「榊原くん//」
杉浦「こんなはずは…」
赤沢「ぐぬぬ」
杉浦「ごめんなさい佐藤さん。私の見間違いだったみたい…」
佐藤「ううん、気にしないで杉浦さん」
赤沢「…ごめんなさい」
佐藤「嫌」
赤沢「え?」
佐藤「赤沢さんは許さない」
赤沢「は?」
赤沢「なっ…」
佐藤「私だってポケットの中見せてたんだから、赤沢さんだって見せてよ」
赤沢「…何でよ」
佐藤「だって不公平じゃないですか。違いますか?私間違ってます?」
杉浦「さ、佐藤さん、私も見せるから…」
佐藤「ううん、杉浦さんはいいよ。赤沢さん、早く出して」
赤沢「わかったわよ」
赤沢(別に何も出てきやしないんだし…)ゴソゴソ
赤沢「やだ…うそ…?」
榊原「?」
榊原「赤沢さん…それ…僕のパンツ……」
杉浦「泉美あんた…」
佐藤「…」ニヤッ
赤沢「こんなの嘘よ…!嘘よ!」
佐藤「赤沢さん、自分で盗んでおいて人に罪着させようとするなんて…最低ですね」
赤沢「ち、違う…」
榊原「赤沢さん、何でこんなことしたのさ」
赤沢「違うの恒一くん、信じて!」
佐藤「榊原くん、こんな女ほっとこうよ」
榊原「…」
佐藤「ほら榊原くん、早くあっち行こうよ」
榊原「赤沢さんの話も聞いてあげようよ。一方的に責めるのは駄目だよ」
赤沢「恒一くん…」
榊原「まず聞くけど、赤沢さんが盗んだの?」
赤沢「それは違うわ!」
杉浦「でも事実、ポケットから出てきたわけだし…」
赤沢「誰かに嵌められたのよ!」
佐藤「嘘つき」
榊原「僕は、赤沢さんを信じてみようと思う」
榊原「赤沢さん…とりあえず、僕のパンツ返してよ」
赤沢「あっ、うん。ごめん」
杉浦「結局犯人は分からず終いか…」
榊原「パンツは無事戻って来たし、僕はそれだけでいいよ。無理に犯人探しする必要もないし」
杉浦「まあ榊原くんがそう言うならいいんだけど」
榊原「うん」ハキハキ
榊原(あれ…なんか湿っぽいぞ?)
榊原(妙に生暖かいし…何か気持ち悪い…)
榊原(でもなぜか勃起してしまう…)ギンギン
杉浦(やだ…榊原くん勃起してる…)
佐藤(ふふふっ)
勅使河原「おっしゃー!」
赤沢(何としても榊原くんの横を確保しなくては…)
佐藤(ふふっ)
猿田 桜木 柿沼 風見 勅使河原
中尾 前島 中島 望月 和久井
水野 渡辺 杉浦 金木 松井
米村 高林 綾野 小椋 多々良
藤巻 川堀 佐藤 榊原 赤沢
王子 辻井 江藤 有田 見崎
赤沢(よっしゃああああ!)
佐藤(ふふっ)
有田(ふひひwww)
見崎「…」
江藤(やった!)
赤沢「恒一くん、よろしくね」
多々良(榊原くん見放題…夢のような席だわ)
有田(ああっ…榊原くんに私の後ろ姿見られてるかと思うとゾクゾクしちゃうよ!)
小椋(これで榊原くんの髪の匂い嗅ぎ放題…)
江藤(斜め後ろに榊原が…その事実だけで私…)
佐藤「ふふふっ」
綾野(これじゃ授業に集中できないなぁ…いつも集中してないけどさ)
榊原(うわ…気付いたら周り女子ばっかりじゃないか…。やだなぁ)
猿田 桜木 柿沼 風見 勅使河原
中尾 前島 中島 望月 和久井
水野 渡辺 杉浦 金木 松井
米村 高林 綾野小椋多々良
藤巻 川堀 佐藤榊原赤沢
王子 辻井 江藤有田見崎
榊原「…ちょっと、何か僕に寄ってきてない?」
赤沢「気のせいよ」
佐藤「うんうん」
綾野(こういっちゃんとセックスしたいなぁ…)
佐藤(榊原くんのおちんぽしゃぷりたいなぁ…)
江藤(榊原くんにアナル開発してもらいたいなぁ…)
小椋(榊原くん犯したいなぁ…)
有田(榊原くんに私のアナルの匂い嗅いでもらいたいなぁ…)
多々良(榊原くんに縛られて調教されたいなぁ…)
赤沢(恒一くんに全身舐められたいなぁ…)
見崎(榊原くんと子作りしたいなぁ…)
杉浦(あの集団からもの凄い邪心を感じるわ…)
杉浦「そうよ。このままじゃ何しでかすか分からないから、この際はっきりしときましょう」
赤沢「面白い…!」
榊原「え…何?どういう事?状況がうまく把握できないんだけど」
杉浦「榊原くんは大人しくしてて」
榊原「何で僕は縛られてるの?」
佐藤「わかりました」
杉浦「じゃあまず対戦相手から。順番に引いて」
第1試合
赤沢泉美vs有田松子
第2試合
江藤悠vs佐藤和江
第3試合
小椋由美vs多々良恵
第4試合
見崎鳴vs綾野彩
赤沢「わかったわ」ガサゴソ
赤沢「…な、何よこれ…」
有田「手コキ勝負?」
杉浦「手コキで榊原くんを早く射精させた方が勝ちよ」
赤沢「タイムトライアル競技か…」
有田「ふひひ」
榊原「何なんだよその競技は!」
榊原「あっ…」ポロンッ
杉浦「Wow…It's girls dream…」
赤沢「や…//」
有田「フヒヒッ」
杉浦「(いかんいかん) では、先行・赤沢泉美!」
赤沢「はい!」
杉浦(いつになく凛としてるわね、泉美…)
榊原「ああああああっ!」
赤沢「どう?恒一くん?そろそろなんじゃない?」シュッシュッ
榊原「ウッ」ドピュッ
杉浦「タイム、2分45秒7!」
赤沢「ま、こんなところかしらね」
有田「ふひひ…では私が」
榊原「も、もう嫌だー!」
榊原「うああああっ!」
有田「ほらほら榊原くんっ、カモンカモン!」シュシュシュッ
榊原「うわぁぁぁぁ!僕のアポロ13号が月面着陸しそう!!」
有田「いいのよ?来て!」
榊原「トム!」
有田「ハンクス!」
榊原「うっ」ドビュッシー
杉浦「記録、2分44秒1!」
赤沢「負けた…?」
有田「ふふっ」
江藤「はいっ!」ガサゴソ
江藤「これは…」
佐藤「愛液勝負…?どういうことですか?」
杉浦「あなたたちのマン汁の味を榊原審査員に評価してもらうの」
佐藤「なるほど…ふふっ」
榊原「…」
江藤「ああっ!もうダメ、出ちゃうぅぅ!」
杉浦「榊原くん、口開けるのよ!」
江藤「ああああっ!私のバックトゥがザフューチャーしちゃうっ!」
杉浦「ほら榊原くん!江藤さんのデロリアンをペロリアンしてあげて!」
江藤「あああっ!マイケル・J!!」
榊原「フォックス!!」
江藤「あっ」プシャアァァァッ
杉浦「どう?」
榊原「うん…ほのかな甘みの中にも、深みを感じる味だ」
榊原「…」
佐藤「だ、だめ…!もう私のソーシャルがネットしてワークしちゃいそうだよぉぉ!」
杉浦「ほら榊原くん、佐藤さんのデビッドをフィンチャーしてあげるのよ」
佐藤「マーク!」
榊原「ザッカーバーグ!!」
杉浦「どう?」
榊原「後をひく美味しさだけど、味が濃すぎるな…甘ったるいとも言える」
杉浦「勝者、江藤悠!」
小椋「はい」ガサゴソ
多々良「どれどれ?」
小椋「テニス勝負…?」
小椋「榊原くんとった!」
多々良「ず、ずるい!」
小椋「ふふん。早い者勝ちよ」
多々良「くっそぉ…誰と組もう…」
多々良「仕方ない、猿田くん来て」
猿田「え、ワシ?」
多々良「ツイストサーブ!?」
猿田「多々良しゃん、わしにまかせるんじゃー!」
多々良「猿田!」
猿田「ふんぬっ!」バコンッ
榊原「返された!?」
小椋「まだまだぁ!」
猿田「な、なんじゃあ?打っても打っても、まるで小椋さんにボールが吸い寄せられるように…」
赤沢「これは…!」
杉浦「小椋ゾーン…!」
小椋「ちいっ!」
猿田「やった!小椋さんを抜けおった!」
榊原「だめじゃないか多々良さん、僕をフリーにしちゃ…」
多々良「!」
小椋「榊原きゅん!」
榊原「現象ドライブ!!」
スパァァァァンッ
杉浦「勝者、小椋由美!」
見崎「はい」
見崎「…キス我慢?」
綾野「う…自信ないなぁ…」
見崎「…」
榊原(なんか僕が緊張しちゃうなぁ)
見崎「…」
榊原「…」
榊原「…」
綾野「チュッ」
榊原「//」
杉浦「そこまで!綾野彩、失格!」
綾野「クソッ!」
準決勝
小椋由美vs見崎鳴
有田松子vs江藤悠
小椋「よーし」ガサゴソ
見崎「…」
小椋「え…こ、これは…」
杉浦「準決勝第1試合、パイズリ対決!」
榊原「そ、そんなことないよ…」
小椋「榊原くん…!」
榊原「ああっ…僕の沈黙の要塞が崩壊しそうだ…!」
小椋「榊原くんのグリマーマン…すごいヌルヌルして来た…//」
榊原「も、もうダメだ!ICHIGEKIしちゃうよ小椋さん!」
小椋「いいわよ榊原くん!由美のおっぱいでDENGEKIして!」
榊原「あああああっ!スティーブン!!」
小椋「セガール!!」
榊原「うっ」チャックノリスッ
杉浦「記録、1分37秒6!」
榊原「そんなことないよ見崎…すごく…うっ…いいよ…」
見崎「榊原くん…」
榊原「ああっ…僕のルークがスカイウォーカーしそうだ…!」
見崎「いいよ榊原くん。我慢しないでアナキンをスカイウォーカーさせなよ」
榊原「も、もうダメだ!ハンがソロしてチューバッカしちゃいそうだ!」
見崎「いいよ榊原くん!オビをワンしてケノービして!」
榊原「あああああっ!ファントム!!」
見崎「メナス!!」
榊原「うっ」ジェダイッ
杉浦「記録、1分56秒1!」
杉浦「勝者、小椋由美!」
有田「うーん」ガサゴソ
江藤「腋コキ対決!?」
榊原「ああ…有田さんの腋、汗でしっとりしてる…」
有田「気持ちいい?」
榊原「ああっ…僕の羊たちが沈黙を止めそうだ…!」
有田「いいよ?クラリスをレクターして!」
榊原「あああああっ!ハンニバルがライジングしちゃうっ!」
有田「そのままジョディーをフォスターさせなさい!」
榊原「アンソニー!」
有田「ホプキンス!」
榊原「うっ」バッファロービルッ
杉浦「記録、2分10秒8!」
榊原「すごい…江藤さんの腋、チクチクして気持ちいい…」
江藤「嬉しい…!」
榊原「ああっ…僕のホームがアローンしそうだ…!」
江藤「いいよ?榊原くんのリッチーをリッチさせて!」
榊原「あああああっ!マイ・ガールッッッ!」
江藤「そのまま麻薬で逮捕っっっ!」
榊原「マコーレー!」
江藤「カルキン!!」
榊原「うっ」コカインッ
杉浦「記録、2分7秒3!勝者、有田松子!」
ガラッ
千曳「榊原くん」
榊原「千曳」
有田「ちょっと邪魔しないでください!」
小椋「邪魔すんなよクソジジイ!」
千曳「最後の勝者はこの私だ。榊原くんは私のものだ」
小椋「ふざけんな白髪!」
榊原「ごめんなさい。僕ホモに興味ないんで」
望月「そんな!」
千曳「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
おわり
乙!
Entry ⇒ 2012.03.14 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
鳴「目がぁ…」
榊原「え?それってどういう…」
鳴「…っく」
榊原「?」
鳴「ひ、左目が…」
榊原「左目がどうしたの?」
鳴「くっ…今はあまり私に近づかないほうがいい…」
榊原「で、でも…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329019943/
鳴「目がぁ…」
勅使河原「おっす、サカキ!」
榊原「え?あ…誰?」
勅使河原「ひでぇーなぁ、まだ俺の名前覚えてくれてないのか?」
榊原「ご、ごめん。昨日転校してきたばかりだから…」
勅使河原「まぁそれじゃ仕方ないよな。これから慣れてけばいいさ」
榊原「うん」
望月「へぇ、何を?」
勅使河原「だからツチノコを!」
榊原「え、ツチノコって本当にいるの?」
望月「ははは、榊原くんは優しいね。信じてあげるんだ」
榊原「いや、そこまで信じては…ん?」
勅使河原「どうした?」
榊原「ちょっと…」タッタッタ
鳴「…なんできたの?」
榊原「いや…ちょっと気になって」
鳴「あまり近づかない方がいいって、言ったよね?」
榊原「だって…さっきの授業も出てなかったし…」
鳴「仕方ないから」
榊原「仕方ないって…ほっとけないよ。今日は包帯も付けてるじゃないか」
鳴「これは力を抑えてるの」
榊原「力…?」
榊原「はぁ…」
鳴「この右腕には悪魔が眠っている。だからこうして抑えなくてはいけないの」
榊原「じゃあ、その左目は…?」
鳴「この左目は…視(み)えてしまうから」
榊原「視える…?」
鳴「千里眼のようなもの」
鳴「榊原恒一」
榊原「へ?」
鳴「あなたの名前」
榊原「そ、そうだけど…」
鳴「ね?」
榊原「ね?って言われても…転校初日に自己紹介したよね?」
鳴「そのとき私はいなかったでしょ?」
榊原「あぁ…言われてみれば」
榊原「うーん…」
鳴「ちなみに私は見崎鳴」
榊原「聞いてないけど…」
鳴「そうかもしれないけど、あなたの深層心理が知りたがっていたから」
榊原「それも視えるの?」
鳴「うん、私にはなんでもお見通し」
榊原「ふぅん…」
榊原「悪魔が?」
鳴「そ、そう…だから早く私から離れて…」
榊原「わ、わかった」タッタッタ
鳴「静まれ…私の、右腕……」グググ
榊原「すごい人もいるんだなぁ」
勅使河原「何がだ?」
榊原「いや、なんでもない」
書き溜めはあるんだが、なんか中二成分がどんどん薄くなってきてるけどいいかな
続けて
人形に対して私の半身なのとか言っちゃう鳴ちゃん続けて
榊原「うん…まだダメみたい」
桜木「この学校には慣れましたか?」
榊原「そこそこ」
桜木「そうですか」
榊原「あ、そうだ。聞いていいかな」
桜木「なんですか?」
榊原「見崎って子のことなんだけど…」
桜木「……っ!!」
桜木「い、いやなんでもありませんよ?」
榊原「そう…ん?」
桜木「どうしました?」
榊原「ごめん、ちょっと僕…」
桜木「あ、榊原くん!」
鳴「来たね」
榊原「うん…もしかして」
鳴「わかってた」
鳴「知りたい?」
榊原「うん」
鳴「…どうしようかな」
榊原「何か言いづらい事情が?」
鳴「…まぁね、とても複雑」
榊原「……」
鳴「でも、今は秘密…始まってしまうから」
榊原「始まる…?」
榊原「だから、何が」
鳴「それを知ったら、榊原くんも人でなくなっちゃうから」
榊原「で、でも…」ピピピ
鳴「携帯…」
榊原「あ、ごめん。ちょっと…」
勅使河原「おい、サカキか!?いないものの相手はよせ!」
榊原「いないもの…?」
勅使河原「詳しいことはいえないが、とにかく今すぐそこから離れろ!いいな!?」ピッ
鳴「携帯は嫌い…」
榊原「そう?便利だと思うけど…」
鳴「こんなものがなくたったって、私にはわかるから」
榊原「そうか、見崎さんにはそんな力があったね」
鳴「そう。私には不要」
榊原「すごいなぁ…」
鳴「そろそろ戻ったほうがいいよ」
榊原「え?じゃあ一緒に行こうよ」
榊原「なんで?」
鳴「何度も言うけど、私には近づかない方がいいの。でないと…」
榊原「でないと…?」
鳴「…やっぱり、聞いてないんだ」
榊原「聞いてない…?」
鳴「……それじゃ」
榊原「あ、ちょっと…いっちゃった…」
榊原「……なんなんだ?」
榊原(あ、見崎さんだ)
鳴「……」スタスタ
榊原(帰るのかな…)
鳴「……」スタスタ
榊原「……」スタスタ
榊原「あれ?どこに…」
鳴「ばぁ」
榊原「!」
榊原「え、えーと…その、見崎さんがいたから…」
鳴「尾行?」
榊原「そんなものです…ごめんなさい」
鳴「この先に私の家があるから…来る?」
榊原「え?いいの?」
鳴「来たいんでしょ?分かるよ」
榊原「そう…かな?まぁ行きたくないわけでもないし…」
鳴「あなたの心が言ってるよ。行きたいって」
榊原「そうなんだ…じゃあお言葉に甘えて…」
鳴「変わった家でしょ?」
榊原「うん…人形屋さんなの?」
鳴「お母さんが趣味で作っているの」
榊原「へぇ…失礼だけど、不気味だなぁ」
鳴「でしょ?……ちょっと怖い」
榊原「何か言った?」
鳴「う、ううん、なんでもない」
鳴「なに?」
榊原「みんなが僕になにか隠してるみたいで…それがなんなのか、見崎さん知ってる?」
鳴「26年前のことね…」
榊原「それかもしれない。なにか知ってる?」
鳴「ちょ、ちょっと待って。ゆっくり話させて」
榊原「ご、ごめん。質問攻めは嫌いだった?」
鳴「うん。まくしたてられるのが苦手で…」
榊原「配慮が足らなかったよ。ごめん」
鳴「でね…この話には続きがあってね…」
榊原「ごくり…」ピピピ
鳴「……むぅ」
榊原「ご、ごめん。何?あぁ…うん。今友達の家で…うん、わかった。それじゃ」ピッ
鳴「帰るの…?」
榊原「うん、そろそろ暗くなるから…」
鳴「そっか…」シュン
榊原「あ、あの…またくるから、ね?」
鳴「!う、うん!待ってる!……じゃ、じゃなくて」
榊原「?」
鳴「あ、あなたはまた来ることになるから」
鳴「た、楽しみにして……じゃなくて!……コホン、またね」
榊原「うん。また明日」
鳴「バイバイ」フリフリ
榊原「いやぁ、それにしても驚きだなぁ見崎さん」
榊原「結構明るい子なのかな」
榊原「26年前の話をしているとき、妙にノリノリだったし…」
榊原「なのになんで…クラスではまるでいないかのような扱いなんだろう…」
榊原「明日、誰かに聞いてみよう」
榊原「ねぇ…」
勅使河原「おうサカキ。どうした?」
榊原「26年前のこと…なんで僕に隠してたの?」
望月「さ、榊原くん!?それをどこで…」
榊原「……風の噂で」
勅使河原「……サカキ、すまねぇ…それは…」
榊原「なにか僕に知られて不都合でもあるの?」
勅使河原「とにかく!今はダメなんだ!来月だ!来月に教えるから!」
榊原「な、なんで?」
榊原「……」
勅使河原「とにかく、ダメなんだ…」
榊原「……」
榊原「……」ガタ
ガララ
榊原「やっ」
鳴「なにしてるの?…今はテスト中だよ?」
榊原「ちょっとね…君にも聞きたいことがあって」
鳴「何?」
榊原「君は、一体何者なの…?」
榊原「うん…」
鳴「選ばれし者…かな…?」
榊原「選ばれし…者?」
榊原「…すごいね」
鳴「だから、みんなには極力近づかないようにしている…」
榊原「だから君はいつも一人で…」
鳴「そういうこと」
榊原「でも…僕は大丈夫なの?」
鳴「榊原くんは…大丈夫」
榊原「なんで?」
鳴「大丈夫なものは大丈夫なの」
榊原「ふぅん…」
ガラガラ
桜木さん「ひっ!」
榊原「え?ど、どうしたの!?」
桜木「そんな…そんな!」タッタッタ
榊原「…?」
鳴「行っちゃったね」
榊原「うん…なんだったんだろう」
ドタドタドタ!!
榊原「ん?」
榊原「っ!」
鳴「どうしたn…」ヒョコ
榊原「見ちゃダメだ!」バッ
鳴「へ?」
榊原「…見ちゃ…いけない…」
鳴「??」
先生「…君た…君、今すぐここから離れなさい」
榊原「はい…」
鳴「???」
榊原「……」
生徒「聞いた聞いた。あまりに凄惨な光景だったから、
緘口令がしかれたらしいよ」
生徒「これってやっぱり…」
生徒「だよね…」
病院
榊原「……」
水野「榊原くん……大丈夫…?」
榊原「え…あぁ…はい」
水野「大変だったね…学校にはいけそう?」
榊原「……はい、多分明日には」
榊原「はい…」
水野「まっ、そういう心のケアも私が診てあげるから、ね?元気だして?」
榊原「…ありがとうございます」
水野「うんうん」
榊原「それじゃあ…さっそく相談しても、いいですか?」
水野「何?」
榊原「見崎って子のことで…」
水野「いないもののよう……選ばれし者…始まる……か」
榊原「そもそもあの子は生きているかも怪しいと言いますか…」
水野「幽霊かもしれないってこと?」
榊原「はい…」
水野「うーん……私、榊原くんと同じ3組に弟がいるからさ、聞いておこうか?」
榊原「いいんですか?」
水野「もちろん!私に任せておきなさいな!」
榊原「ありがとうございます…」
榊原「おはよう…」
勅使河原「おぉ!サカキ!大丈夫だったか!?」
榊原「う、うん…なんとか、ね」
望月「桜木さんの件、大変だったね…」
榊原「うん…」
勅使河原「ま、まぁクラスメイトが死んじまって辛いのは分かるけど、あまり辛気臭くならずにいつも通りいこうぜ?」
榊原「い、いいのかな…」
ガララ
鳴「……」スタスタ
勅使河原「…どうした?」
榊原「い、いやその…」
勅使河原「…っ……なぁ、いないものの相手はよせって言ったろ」
榊原「っ……だから、なんだよ!そのいないものって!」
赤沢「恒一くん」
榊原「……赤沢さん?」
赤沢「あなたは、どこまで聞いたの?」
榊原「どこまでって…それは26年前のことでいいの?」
赤沢「そうよ」
榊原「初めの方だけだよ…この話にはまだ続きがあるってところまで」
赤沢「そこから先は知らないのね?」
榊原「うん…続きは勅使河原くんが来月教えてくれるって言ってたけど…」
赤沢「あ、アンタ!」
勅使河原「だ、だって仕方ないだろ!あの場ではそうやってごまかすことしかできなかったんだよ!」
勅使河原「でも隠す方も悪いだろう!」
榊原「あ、あの…2人とも…」ピピピ
榊原「電話……はい、もしもし」
水野「あ、榊原くん?大体分かったよ、見崎さんのこと」
榊原「ほ、本当ですか!」
水野「うん…ただ、聞いてもよく分からないかもしれないよ?」
榊原「それでも構いません!教えてください!」
水野「…えっとね…みさ……め……は…」
榊原「み、水野さん?」
榊原「大丈夫ですか?」
水野「うん、今エレベーターに乗ったところ」
榊原「そうですか…」
水野「屋上じゃ何故か電波が悪……て」
榊原「え?」
ギィィィィィ
榊原「水野さん!どうしたんですか!?」
ガッシャァァァァン
榊原「……!」
赤沢「こ、恒一くん?」
榊原「そ、そんな…嘘だろ……」
勅使河原「お、おい…」
榊原「……そん…な…」
榊原「……」
鳴「……」ジー
久保寺「榊原くん…ちょっと」
榊原「…は、はい…」
ガラガラ
鳴「……」
榊原「はい…」
刑事「ふむふむ」
榊原「……」
ガラガラ
赤沢「……」
榊原「赤沢さん…」
赤沢「今のうちに謝っておくわ。ごめんなさい」
榊原「え?それってどういう…」
赤沢「…それじゃ」
榊原「…?」
久保寺「榊原くん」
榊原「先生…みんなはどこに…」
久保寺「新しい委員長は赤沢さんになりました」
榊原「はぁ……」
久保寺「早く帰りなさい」
望月「僕は決して男の子が好きってわけではなくてね…」
高林「いや、でもなんか…」
榊原「やっ」
望月「あ…」
高林「榊原…くん」
榊原「一緒に帰ろう?」
望月「後に、君にとってとても不愉快なことが起こるかもしれない。けど、耐えてほしいんだ」
榊原「不愉快なこと…?」
高林「……ダメだ。やっぱりフェアじゃない」
望月「高林くん?」
高林「榊原くん。僕に質問して。答えるから」
榊原「じゃあ…見崎鳴のことを教えて…」
高林「見崎さんか……見崎さんhっぐ!!」
望月「た、高林くん!?」
高林「うぐ…ぐぅあ…あぐぅ…」ピクピク
榊原「……!」
久保寺「高林くんのことはとても残念でした…」
榊原「……なぁ」トントン
男子生徒「っ……」ビクッ
榊原「……?」
榊原「なぁ…」
女子生徒「……」
榊原「まさか…」
久保寺「このように、言葉をあたかも人間のように表す表現を擬人法と…」
榊原「……」ガラッ
榊原「……」スタスタ
榊原「……う、うちゅうじんだー」
シーン
榊原「やっぱり、そういうことなのか…」
榊原「……ん?」ピラッ
榊原「……なるほど」
榊原「もしもし…はい…榊原と申します…はい……」
鳴「来たね」
榊原「こうして話すのは、久しぶりかな?」
鳴「そうだねっ、さぁさぁ」
榊原「み、見崎さん?なんか元気いいね?」
榊原「あぁ…えっと…これ」
鳴「……名簿、もらったんだ」
榊原「うん、どうやら僕も選ばれしものになったらしくて」
鳴「…これもわかっていたんだよ」
榊原「あの時大丈夫って言ったのは、こうなることを見越してのことだったんだ」
鳴「そ、その通り」
鳴「でね…10年ほど前に、有効な手段が見つかったの」
榊原「まさか、それが…」
鳴「そう。誰か一人をいないことにして人数を正す」
榊原「…」
鳴「そんな、おまじない」
鳴「スッキリ?」
榊原「うん。見崎鳴はちゃんといるってことがわかって」
鳴「そっか」
榊原「いないもの…じゃなくて、選ばれし者同士、これから仲良くしよう」
鳴「う、うん!」
榊原「嬉しそうだね…」
榊原「え?は、はい…え?」
霧果「私はそこにいる眼帯っ子の母よ」
榊原「え?母親?」
鳴「あわわわ…」
霧果「結構男前じゃない?彼氏?彼氏?」
鳴「ち、違っ!」
霧果「あらあら真っ赤になっちゃって」
榊原「僕も恥ずかしいですよ…」
鳴「!」
榊原「それってどういう…」
霧果「殆ど妄言よ」
鳴「あわわわ」
榊原「まぁ…それはわかっていましたけど…」
鳴「えっ?」
霧果「そうよねぇ…この子、去年からこんな風におかしなことを言い始めたのよ…」
榊原「結構前からなんですね」
霧果「困ったものよ…」
鳴「お、お母さん!それは…」
霧果「確か、可哀想な私の半身がどうとか言ってたかしら」
榊原「半身?」
霧果「ええ…人形を持って行っちゃったのよ…」
榊原「大丈夫だったんですか?」
鳴「榊原くん!私お腹すいちゃったな!一緒に何か食べに行かない?」
霧果「数分後に戻ってきたわよ。半ベソかきながらね」
榊原「途中で怖くなって引き返したと…」
霧果「そうねぇ…」
鳴「うわーん!」
ちょっと無理のある中二病かわいい!
霧果「あらあら、いじりすぎちゃったかしら?じゃあ榊原くん、あとよろしくぅー」
榊原「え?ちょ、ちょっと!」
鳴「……」
榊原「…えーっと」
鳴「もう榊原くん見れない…」
榊原「ま、まぁ恥ずかしいって気持ちはわかるよ?」
鳴「うぅ……」
鳴「……恥ずかしい」
榊原「そのわりには僕から離れないんだね」
鳴「だ、だって顔見られたくないから!」
榊原「確かに耳まで真っ赤だけど…」
鳴「もうダメだ…学校いけない…」
榊原(すっかり毒は抜けたようだ)
榊原「それがいいよ…これからは普通の言動をするようにね?」
鳴「うん…」
榊原「僕も君と同じだからさ。これからも友達でいたいし」
鳴「うん…」
榊原「とりあえず、明日のお昼、一緒に食べよう?」
鳴「うん!」
鳴「榊原くん!屋上行こう!」
榊原「うんわかった。だから引っ張らないで」
鳴「早く早く!」
榊原「元気いいなぁ」
赤沢(あれって……)
勅使河原(どう見ても…)
望月(カップルだよね……)
鳴「今日はたくさん食べるぞー」
榊原「お、おー」
おしまい
乙
Entry ⇒ 2012.02.14 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
見崎鳴「気をつけて、もう始まってるかもしれない」
見崎「赤沢泉美があなたの貞操を狙ってる。気をつけて」
榊原「そんなバカな…」
支援
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328500295/
見崎鳴「気をつけて、もう始まってるかもしれない」
見崎「授業、始まるよ」
榊原「おっと、いけね」
ガラガラッ
榊原「間に合った…」
シーン…
榊原(な、何だろうこの空気)
先生「で、ここがこうなるからして…」
赤沢「…」チラチラ
榊原(うわ…赤沢さんこっち見すぎ)
勅使河原(サカキ…赤沢に狙われたな)
赤沢「榊原くん、ちょっといいかな?」
榊原「え?あ…う、うん」
榊原「赤沢さん、どこまで行くの…?」
赤沢「いいからついて来て」
榊原(屋上まで連れて来られてしまった…)
赤沢「こ、これ…」
榊原「お弁当?」
赤沢「た、食べて…」
榊原「それは別に構わないけど…」
赤沢「ほら、さっさと食べなさいよ。はい、あーん」
榊原「えっ…あ、あーん」
榊原(何だか恥ずかしいな)モグモグ
榊原「う、うん」
榊原(確かに美味しいけど…)
見崎「…」
榊原「あれ?あそこに居るのって…」
赤沢「! 行っちゃ駄目!」
榊原「でも…」
赤沢「とにかめ駄目ったら駄目!!」
赤沢「別に怒ってなんかないわよ!」
榊原「ごめん…」
赤沢「謝らなくていいわよ」
榊原「うん…」
赤沢「そ、それでさ…榊原くんって…今好きな人とかいるの?」
榊原「うーん…いや、特には」
赤沢「へぇーそうなんだ」
赤沢「…」イライラ
勅使河原「おい、赤沢の奴いつもに増してピリピリしてないか?」
風見「仕方ないさ、今日は恒一君が休みだから」
勅使河原「あー、そういやあいつ今日病院に行くとか言ってたな…」
望月「あんまり休んで欲しくないよね。とばっちりが来るのは僕たちだし」
風見「ま、病院だから文句は言えないけどね」
赤沢「…」イライラ
榊原「沙苗さん。これからお帰りですか?」
沙苗「うん、夜勤だったからね」
榊原「お疲れ様です」
沙苗「ねぇ。恒一君、今から空いてる?」
榊原「え?まあ…」
沙苗「じゃあ、私の家に寄っていきなよ」
榊原「沙苗さんの家に?」
沙苗「そう。今日ね…私の家、誰もいないんだ」
沙苗「今お茶いれるね」
榊原「あ、お構いなく」
沙苗「はい、どうぞ」
榊原「どうも…」
沙苗「…ねぇ。恒一君」
榊原「な、何ですか?」(顔が近いな)
沙苗「恒一君、まだ童貞?」
榊原「えっ!?」
榊原「いや、だってまだ中学生ですし…」
沙苗「あははっ、そうだよね」
榊原「ははは…」
沙苗「…したい?」
榊原「えっ」
榊原「さ、沙苗さん…」
榊原(胸が当たってる…)
沙苗「恒一君…」
榊原「ちょ、ちょっと外の風に当たってきますっ」
沙苗「あ…」
~ベランダ~
榊原「ふぅ。参ったな…」
見崎「…」
榊原「あれ?見崎さん…何であんなところに…」
榊原「はい。さっき家の前の道路に立ってたんです」
沙苗「…」
榊原「どうしたんですか?」
早苗「…ごめん恒一君。今日は、やっぱりやめとこっか」
榊原「はい…」(助かった…のか?)
榊原「見崎さん…まだ居る」
見崎「…」
榊原「見崎さん、こんなところで何してるの?」
見崎「榊原君。…奇遇ね」
榊原「奇遇って…ずっとここに立ってたよね」
見崎「ここが好きだから。ほら、何か心が洗われる感じがしない?」
榊原「いや別に」
榊原「う、うん…まぁそういう事にしておこう」
見崎「運命感じない?」
榊原「特に」
見崎「そう…」
榊原「うん」
見崎「私は感じるわ」
榊原「ごめん急ぐからもう帰るね」
~教室~
赤沢「…」ソワソワ
勅使河原「赤沢の奴ソワソワしてんなー」
風見「今日は旦那が来るからね。無理もない」
ガラガラッ
榊原「おはよう」
勅使河原「おっす!」
赤沢「榊原君!心配したわよ!!」
赤沢「もしかしたら今日も休みなんじゃないかと思って…心配したじゃない!」
榊原「え…ごめん」
赤沢「まぁいいわ。来てくれたんだし」
榊原「ありがとう、赤沢さん」
赤沢「えっ…?」
榊原「心配してくれて、ありがとう」
赤沢「べ、別に私は…ッ」
勅使河原「朝から暑いなぁ…もう夏か?」
見崎「はぁ…榊原君とちゅっちゅしたいよぉ…」
天根「バカ言ってないでさっさと学校へお行き」
見崎「あぁ…榊原…」
天根「早くしないと他の女に取られてしまうよ」
見崎「…行ってくる」
榊原「あ、先生。何ですか?」
三神「いいから、私について来なさい」
榊原「はあ…」
赤沢「…」ギリギリ
ボキッ
勅使河原「うわ…赤沢がシャーペン粉砕した!」
三神「そこに座りなさい」
榊原「はい」
三神「私は正面に座るわね」
榊原「それで、何の用ですか?」
三神「そんなに焦らないの」
榊原「いや、別に焦ってはいませんけど…」
三神「榊原君ってさ、赤沢さんと付き合ってるって本当?」
榊原「は?」
三神「皆言ってるわよ」
榊原「」
三神「そっかぁ…そうなんだ…。ふふ」
榊原「せ、先生?」
三神「安心したわ」
榊原「はあ…」
三神「じゃあ榊原君…まだ童貞なんだ?」
榊原「…は、はい」
三神「…」スリスリ
榊原「ちょ…先生…!?」
三神「どお?先生のハイヒールでチンポスリスリされて」
三神「やだ…榊原君たら…もうこんなに大きくなってる」
榊原「うう…」
赤沢「あのババア…やっぱり私の榊原君を狙ってたのね…」
見崎「許さない」
赤沢「まったくだわ!……って、え!?」
見崎「あの年増、許せない」
赤沢(み、見崎鳴!?)
見崎「そんな事より、今は榊原君が大事」
赤沢「あっ、そうね…」
見崎「あと『私の榊原君』は撤回して」
赤沢「な、何でよ」
見崎「貴方の榊原君じゃない。私の榊原君だもの」
赤沢(このチビ…)
見崎「あ、三神先生がハイヒール脱いだ」
赤沢「え?」
見崎「臭そう」
赤沢「同意だわ。私の榊原君が汚れちゃうじゃない!」
見崎「貴女の榊原君じゃない」
赤沢「はいはい」
見崎「でも、三神先生の行動は間違っていない」
赤沢「は?何でよ?」
見崎「彼は匂いフェチ」
赤沢「…え?」
見崎「嘘じゃない」
赤沢「何でそう言いきれるのよ」
見崎「…」ゴソゴソ
赤沢「?」
見崎「これは榊原君ノート」
赤沢「…は?」
見崎「彼が転校して来てから今日まで、私がストーカーして日記をつけた」
赤沢「あんた…キモいわね」
今日、病院のエレベーターでかっこいい男の子と出会った。
緊張して何も喋れなかったよぉ…
でもでも、またいつか会えるよね…?
○月×日
転校生が来た。ななななんと!昨日の男の子だ!!
これって運命なのかなぁ?運命だよね!?
しかも話かけられちゃったよぉ!
○月×日
彼をストーキングしてみた。
へぇーこういう家に住んでるんだぁ。
覗いてみると、榊原君は叔母の下着の匂いを嗅いでいた。
思春期だもんね!仕方ないよ!
○月×日
最近、榊原君が看護婦と仲良くしている。
ちょっと妬いちゃうかな…
いつか殺そうと思う。
きゃっ。私ったら悪い子ッ
見崎「そう。彼は匂いを嗅ぎながらオナニーに励んでいた」
赤沢「やだ…言ってくれれば私の下着貸してあげたのに…」
見崎「ちなみにその時の画像がある」
赤沢「よこしなさいよ!」
見崎「1枚1万円。全部で7枚ある」
赤沢「チッ。はい、7万円」
見崎「動画もある。5万円」
赤沢「買ったわ!!」
見崎「私の彼であまり抜かないでほしい」
赤沢「いつからアンタの彼になったのよ!図々しいわね!」
見崎「それより、早く邪魔しないと」
赤沢「忘れてた!榊原君の大事な貞操が!」
見崎「こいつに邪魔させる」
勅使河原「任せろ!」
赤沢「いつの間に…」
三神「チッ」
榊原「よ、よう」
勅使河原「サカキ!教室に行こうぜ!」
榊原「そうだな」
見崎「よしっ」
赤沢「やったわね!」
見崎「優しくって、かっこよくって、かわいくって、
思わずちゅっちゅしたくなっちゃう唇とか、
私は何度もキスしちゃおっかな、とか思ったけど、
そこは理性というストッパーによって何とか抑えたわ。
でもいつかキスしたいけどね?当たり前じゃない。
あと、クリッとした大きな目とか、もう最高。
黒目とかまさに無限に広がる宇宙みたいで吸い寄せられちゃうの。
あの目で見つめられると私は…私はもう!
あぁぁぁぁぁ!理性の壁が崩壊しそう!!
あとね、なでなでしてもらいたくなる手とか、
あの手で、指で、私の色んなところに触ってほしいの!
ああ!榊原君!好き!大好き!好きすぎて私死にそう!!!!」
赤沢「なるほど。私と同じね」
赤沢「気にしなくていいわよ。榊原君を語るにはそれぐらい熱くならないと」
見崎「そうね」
赤沢「じゃ、私帰るわ。早く榊原君のオナニー見ながらオナニーしたいし」
見崎「気をつけて」
赤沢「何を?」
見崎「日記にも書いてたけど、榊原君の貞操を狙う女は多い」
赤沢「薄々は感じてたけど…やはりそうだったのね」
見崎「特に水野猛の姉には注意しなくちゃいけない」
赤沢「水野の…?そっか、確か看護士だったっけ…」
沙苗「猛ー」
猛「何?姉ちゃん」
沙苗「お願いしたやつ、早く頂戴」
猛「わ、わかったよ…」
沙苗「フフフ…持つべきものは弟よね」
猛「はい…」
沙苗「ふふっ。恒一君の盗撮写真♪」
猛(恒一…すまん)
沙苗「…ねぇ。今日なんか少なくない?」
猛「無理言わないでよ。盗撮だって楽じゃないんだぜ?」
沙苗「…ま、いいや。明日もお願いね」
猛「おう…」
沙苗「猛、ちょっとお願いがあるんだけど」
猛「写真だろ?撮って来るって」
沙苗「それもだけど、別のお願い」
猛「?」
猛「なぁ、榊原」
榊原「ん?」(珍しいな…)
猛「今日、暇か?」
榊原「うん…暇だけど?」
猛「そっか。じゃあさ…この後、俺の家に来ないか?」
榊原「え?」
猛「いや、その何だ…最近面白いゲーム買ってさ。一緒にやろうぜ」
榊原「へぇ。いいね。じゃあ行くよ」
赤沢「…」
猛「先に2階に行っててくれよ。俺もすぐ行くから」
榊原「わかった」
榊原「2階と言っても…どの部屋だ?」
沙苗「恒一君、こっちこっち」
榊原「沙苗さん?」
榊原「え…」(どう見ても沙苗さんの部屋っぽいけど…)
ガチャリ
榊原「沙苗さん?」(今、鍵かけたような…)
沙苗「それじゃあ、遊ぼっか?」
榊原「いや、でも俺は猛と…」
沙苗「来ないよ」
榊原「来ない…?」
沙苗「猛は今頃、家の外じゃないかな…ふふっ」
沙苗「いいから…じっとしてて」
榊原「ちょ、ちょっと…むぐっ」
沙苗「ん…んっ……チュッチュッ…チュパッ…レロレロ」
榊原「んぐ…ん…」
沙苗「ぷは…キス、しちゃったね」
榊原「な、何するんですかいきなり!」
沙苗「…嫌?」
榊原「嫌とかじゃなくて…」
榊原「う、うわっ」
榊原(ベッドに押し倒された…)
沙苗「今夜はここで入院よ…恒一君」
榊原「やめましょうよ、沙苗さん」
沙苗「だーめ。恒一君には治療が必要なんだから」
榊原「治療って…」
榊原「や、やめてください!」
沙苗「私も脱ぐから…」
榊原「わわっ//」
沙苗「こういうこと、初めてなんでしょ?」
榊原「当たり前ですよ!//」
沙苗「おっぱい、触ってもいいよ?ほら…」
榊原「柔らかい……じゃなくて!」
ピンポーン
榊原「誰か来たみたいですけど…」
沙苗「…」
ピンポンピンポンピンポンピンポン ピンポーン
榊原「…出なくていいんですか?」
沙苗「無視しましょ」
榊原「で、でも…」
沙苗「いいから。続き、しようよ」
榊原「しませんよ!もういい加減にしてくださいっ」
ガチャッ
赤沢「あ…」
榊原「赤沢さん?さっきまでチャイム鳴らしてたのってまさか…」
赤沢「ち、違うわよ!今たまたま通りかかっただけよ!」
榊原「たまたまって…じゃあ何で猛の家の玄関前に立ってるのさ」
赤沢「そんなのどうでもいいじゃない!」
榊原「よくはないと思うけど」
榊原「べ、別に何も…」
赤沢「本当?」
榊原「本当だって。ただ遊びに来てただけだよ」
赤沢「…ま、いいわ。一緒に帰りましょう」
榊原「う、うん」
榊原「うん、また明日」
赤沢「あ、そうだ。はい、これ」
榊原「…何?この紙袋」
赤沢「いいから持って行きなさい」
榊原「わかった…」
~榊原家~
榊原「こ、これは…赤沢さんのパンツが大量に入ってる…!」
榊原「…とりあえず、匂いを嗅いでおこう」
榊原「クンクン、スーハースーハー」
榊原「何か生々しい匂いがする…」
榊原「よく見たらシミがついてるな…洗濯前なのかな」
榊原「そ、そうか!」
榊原「俺に洗濯しとけっていう事か…」
榊原「赤沢さん、はいこれ」
赤沢「ちょっ、ばか!学校に持って来ないでよ!」
榊原「紙袋に入れてるんだし、別にいいだろ?」
赤沢「まったく…。で、どうだったのよ」
榊原「どうって…ちゃんと洗濯しといたよ」
赤沢「は?」
見崎「…」
見崎「榊原君、匂い嗅いでたわよ」
赤沢「えっ?本当?…って何で知ってるのよ」
見崎「昨日も彼の家を覗いてたから」
赤沢「警察に捕まらないように気をつけなさいよ…」
見崎「悔しいけど、彼はその匂いでシゴいてた」
赤沢「え…//」
赤沢「う、嬉しい…!」
見崎「彼のオナニーをライブで見ながら、私もオナニーした」
赤沢「そこまで言わなくていいわよ…気持ち悪いわね」
見崎「ちなみに録画してある」
赤沢「買うわ」
見崎「パンツはないけど、榊原君が精子にまみれた性器を拭いたティッシュならある」
赤沢「買うわ」
見崎「10万円」
赤沢「ぐっ…高いわね…」
見崎「それぐらいの値打ちがある」
赤沢「それもそうね…はい、10万」
見崎「パンツも盗んでおく」
赤沢「頼んだわよ」
赤沢「鳴、私も今日は恒一君の家に行くわ」
見崎「邪魔しないで」
赤沢「いいじゃない!あんたばっかズルイわよ!私だって恒一君の生オナニー見たい!!」
見崎「声が大きい」
赤沢「う…」
勅使河原「なんだなんだ?二人仲良くサカキのオナニー覗くのか?」
ボコボコッ
勅使河原「ぐはっ…」
見崎「やりすぎ」
赤沢「良いのよ。こいつはこれぐらいで」
見崎「わかった」
風見「最近あの二人仲いいな…」
猛「よし、今日は大量に撮れたな…」
風見「ん?何だよそのカメラ」
猛「いや、何でもねーよ」
玲子「じゃあ、私お風呂入ってくるわね」
榊原「はい」
榊原「さてと…」
見崎「榊原君が動いた。これは来る。きっと来る」
赤沢「自慰タイムね!!」
見崎「声が大きい」
赤沢「ごめんなさい」
ああ!いい匂いだぁ!すごく…いい匂いです!
ウォォォォォウ、ヒャアァァァァァァ!!
フォッ、フォッ!フヒャアァァァァァァァ!!」
赤沢「す、すごい…あんなにそそり勃たせて…ゴクリ」
見崎「今日は叔母さんか…残念」
赤沢「どういう事?」
見崎「榊原君は毎日ローテーションを組んでる」
赤沢「ローテーション?」
見崎「そう。叔母さん→私→あなたの順でオナニーしているの」
見崎「汚いからヨダレ拭いて」
赤沢「ああ…ごめん」
榊原「うわあぁぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁ!!…ウッ!!」ドピュッ
赤沢「うわぁ…すごい沢山出してる…」
見崎「榊原君の精子はいつも濃い」
赤沢「素敵…」
榊原「良かったですね」
玲子「…ん?何か匂うわね」
榊原「今スルメ食べてたんですよ」
見崎「彼はバレそうになると、とりあえずスルメに頼る傾向がある」
赤沢「かっこいい…」ジュワァァ
見崎「…」
榊原「わかりました」
赤沢「行った!恒一きゅんがお風呂場に行った!ねぇ、行ったわよ!!」
見崎「わかってるから、大声出さないで」
赤沢「早く私たちも移動しましょ!」
見崎「興奮しすぎ」
見崎「声が大きい。言われなくても盗んで来るから」
赤沢「つべこべ言ってないで早く!」
見崎「…」
見崎「盗んできた」
赤沢「よくやったわ!さ、渡しなさい」
見崎「嫌」
赤沢「な、何でよ!」
見崎「まずは私が楽しむ」
赤沢「気持ち悪いわねぇ…あんた最低ね…」
見崎「…うっ」
赤沢「終わった?なら貸しなさいよ」
見崎「はい」
赤沢「んああああああっ!あああっ!あっ!!
恒一君!恒一君のパンツぅ!いいよぉ!
あぁぁぁぁ恒一くぅん!!私に突っ込んでぇ!!
あああああっ!あっ!あぁぁぁぁんっ!!」
プシャアァァァッ
見崎「激しすぎるわ。近所迷惑だから、もう少し抑えて」
赤沢「はぁはぁ…ご、ごめん」
見崎「あと私のスカートに潮がかかった」
赤沢「ごめん」
榊原「…ま、いっか」
見崎「貴女のせいでバレるところだった」
赤沢「だから謝ってるじゃない!」
榊原「あー…赤沢さんのハイソックスの匂い嗅いでみたいなぁ」
赤沢「!!?」
見崎「聞きたくなかった」
赤沢「あぁ…恒一君…私のハイソックスでよければ、いつでも嗅がせてあげるのに…」
見崎「…」
赤沢「ハイソックスとは言わずに、どうせなら私の体の隅々まで…」
見崎「…」
赤沢「って私何言ってるのかしら!もーやだー!」バシバシッ
見崎「痛い」
赤沢「あー、今日体育の授業でマラソンだったし、何か疲れたわね」
勅使河原「まったくだぜ。クタクタだ」
榊原「ご苦労様」
勅使河原「サカキはいいよなぁ、体育休めてよー」
榊原「好きで休んでるわけじゃないけどね」
赤沢「ちょっと、あんた邪魔。早くどっか行ってよ」
勅使河原「お、おう…」
榊原「何?」
赤沢「私の足、マッサージしてもらえるかしら?」
榊原「えっ…」
赤沢「ほら、早く」
榊原「うん、わかった…」
赤沢「ふふ…」
榊原「じゃあ、上履きとるね」
赤沢「ええ、お願い」
赤沢(さあ恒一君…いっぱい匂い嗅ぎなさい!)
榊原「ど、どうかな」
赤沢「うん…とっても気持ちいい」
榊原「そう…なら良かった」
赤沢(何してるのよ恒一君…早く嗅ぎなさいよ…!)
ガラガラッ
榊原「!?」
見崎「…」
赤沢「チッ」
見崎「…何してるの?」
榊原「足のマッサージを…」
見崎「そう」
榊原「え?うん、いいけど…」
赤沢(このチビ…)
赤沢「なら私も一緒に帰るわ!」
見崎「チッ」
榊原「あー…こんな事なら赤沢さんの足の匂嗅いでおけば良かった…」
赤沢「恒一君…// あんたが邪魔するから!」
見崎「榊原君のおかずは私だけでいい」
赤沢「何よそれ!」
見崎「榊原君のカバンにこっそり私のハイソックスを忍ばせておいた」
赤沢「この卑怯者…!」
榊原「あれ?なんだこれ…」
見崎「これで榊原君は、私のハイソックスの匂いでオナニーしてくれる」
赤沢「くっ…」
榊原「クンクンッ…んー何か違うな。あんまり臭くない…全然勃起できないや」
見崎「!?」
赤沢「プッ…ざまぁみなさい」
赤沢「かわいそうに恒一君…今私のハイソックスをそっちに投げてあげるからね!」
ポイッ
榊原「ん?何だこれは…」
榊原「これは…赤沢さんのハイソックス!?」
赤沢「いっぱい嗅いで、いっぱいシゴいてね…」
榊原「赤沢さん…クンクンッ…臭っ」
榊原「臭すぎるのも考えものだな…やめておこう」
見崎「貴女は蒸らしすぎた」
赤沢「うーん…なかなか加減が難しいわね」
見崎「匂いフェチの奥は深い、これで勉強になったわね」
赤沢「そうね…」
榊原「仕方ない、また玲子さんのパンティーでシコるか」
玲子さん好きだぁぁぁぁぁ!うぉうぉうぉおおあおゃゃやややや!!
ふぉわあぁああああああああ!!らあいああああああ!!ぬがっうが!!」
榊原「ウッ」ドピュピュッ
赤沢「あぁぁあぁぁぁあぁぁ!恒一君恒一君恒一君!!好きよ恒一君!!
ああんっ!あんっ!あっ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!
ああおあおおおおあああああおおおぉぉぉああう!!アンッ!!」
赤沢「ウッ」プシャアァァァッ
見崎「今度は髪にかかった」
赤沢「ご、ごめん」
榊原「う、うわぁぁぁ!!」
玲子「こ、恒一君…?」
榊原(ヤバイ!見られた!)
玲子(恒一君…私のこと思って…しかもこんなに大量に射精して…)
見崎「これは危険」
赤沢「嫌な予感しかしないわね…」
榊原「え…」
玲子「明日…ね」
見崎「ストーカーしていて分かったんだけど、榊原君は熟女にも精通している」
赤沢「ちょっとそれマズイじゃない!」
見崎「とりあえず明日、榊原君をこの家に帰させなければいい」
赤沢「あ、そっか!」
~病院~
榊原「今日で通院も最後か…」
沙苗「恒一君」
榊原「あ、沙苗さん…」
沙苗「ちょっと屋上まで行かない?」
榊原「いいですけど…」
沙苗「じゃあ、エレベーターで行こっか」
榊原「はい」
榊原「…」
ギギギ…ガタッ
沙苗「な、何?」
榊原「エレベーターが…急停止したみたいですね…」
沙苗「こ、怖い…!」ガバッ
榊原「沙苗さん…大丈夫ですよ。すぐ動くだろうし…」
沙苗「……だといいんだけど」
見崎「…」
赤沢「もしかして誰かに捕まったのかしら…」
見崎「…!その可能性は十分あるかも」
赤沢「ど、どうしよう!私の恒一君がっ」
見崎「まだ言ってなかったけどね、この町の女性の6割が榊原君の貞操を狙っているの」
赤沢「早く言いなさいよ!どうすんのよ!」
見崎「とにかく探しに行きましょう」
榊原「そうですね…」
沙苗「ふぅ。何だか暑くなってきちゃった…」
榊原「そうですね…」
沙苗「恒一君、大丈夫?」
榊原「はい、何とか」
沙苗「そう…。私はもう我慢できない」
榊原「え?」
沙苗「脱ぐね…」
沙苗「ごめんね…こんな所で下着姿になっちゃって」
榊原「と、とりあえず俺は後ろ向いてますねっ」
沙苗(向かなくてもいいのに…意気地がないんだから)
榊原(早く、早く動いてくれ!)
沙苗「恒一君…」
榊原「はい、何ですか?」
沙苗「おしっこしたくなっちゃった…」
沙苗「もう、我慢出来ない…」
榊原「そ、それじゃあ…俺のカバンにしていいですよ」
沙苗「それは悪いよ…」
榊原「でも、そうしないと床が汚れちゃいますし」
沙苗「…本当にいいの?」
榊原「はい」
沙苗「それじゃあ…ごめんね」
榊原「はい、わかってます」
沙苗「…」
ショロロ…シャアアアアア…
沙苗「…ッ//」
榊原「…」
沙苗「ご、ごめんなさい。匂うわよね…」
榊原「気にしないでください」
見崎「見つからない」
赤沢「どうしよぉ…恒一きゅんの貞操が!ふぇぇ!」
見崎「落ち着いて、まだ奪われたと決まったわけじゃないんだし」
赤沢「もし奪われてたらどうするのよ!!」
見崎「苦しい、胸ぐら掴まないで」
沙苗「ハッ…。み、見ないで!!」
榊原「ご、ごめんなさい」
沙苗「…」
榊原「…終わりました?」
沙苗「うん…」
榊原「いいですって」
沙苗「何かお詫びしなくちゃね…」
榊原「いや、いいですよ…」
沙苗「でもそれだと私の心が痛むの」
榊原「じゃ、じゃあ今度何か美味しいものでも奢ってもらえれば…」
沙苗「私も…美味しいよ?」
榊原「え…」
沙苗「私を、味わってみる?」
榊原「こ、困ります」
沙苗「いいから!!早くしなさい!!」
榊原「(ビクッ)は、はい…」
沙苗「ふふっ…いい子ね」
榊原(どうしたんだろ…急に人が変わったように…)
沙苗「じゃあそこに仰向けになって」
榊原「わかりました…」
榊原「は、はい」
沙苗「じゃあ…筆おろしだね…」
榊原「そうなりますね…はは」
沙苗「挿れちゃうよ?恒一君のおちんぽ、私のおまんこに…挿れちゃうよ?」
榊原「どうぞ…」
沙苗「んっ…んん…入っちゃった…」
榊原「うう…」
沙苗「どう?気持ちいい?」
榊原「き、気持ちいいです」
榊原(沙苗さんの…すごい締め付けてくる…!)
沙苗「んああっ…恒一君、おっきいね…」
榊原「うああっ」
沙苗「こすりつけてもいい?ねぇ?」
榊原「お、お願いします」
沙苗「ほらぁ…あっ!ああああっ!」
榊原「沙苗さん…激しい…ッ!」
榊原「さ、沙苗さん、もう逝きそう!」
沙苗「えぇ?もう?早いよ恒一君……あぁっ!」
榊原「で、出そうですっ」
沙苗「駄目!まだ駄目!もう少し我慢しなさい!」
榊原「でも…うああ!」
沙苗「あぁ…ッ」
榊原「ご、ごめんなさい」
沙苗「…中に出しちゃった?」
榊原「は、はい…」
沙苗「泣かなくていいのよ…安全日だし」
榊原「僕…僕…ううっ」
沙苗「泣かないで…私のかわいい恒一君…」
見崎「今はただ榊原君の無事を祈るしかない」
赤沢「ま、ここでうじうじ悩んでても仕方ないか…」
見崎「明日、榊原君に話を聞きましょう」
おめでとう、水野さん
~教室~
赤沢「恒一君、ちょっといいかしら」
見崎「…」
榊原「な、何だよ…」
赤沢「いいから。屋上まで来て」
榊原「わかった…」
見崎「家に帰ってないでしょ」
榊原「な、何でそんな事知ってるんだよ」
赤沢「今はそんな事どうでもいい!早く教えなさい!」
榊原「そんな横暴な」
赤沢「私は榊原対策係よ。だから恒一君がどこで何をしていたのか知る権利があるの」
榊原「榊原対策係…?何だよその限定的な係は…」
赤沢「いいから教えなさい!」
見崎「私からもお願いするわ、榊原君」
赤沢「なんだ…そうだったんだ」
見崎「無事で何よりね、榊原君」
榊原「いやぁ、参ったよ」
赤沢「ちなみに…その時一人だった?」
榊原「ギクッ」
見崎「誰かいたのね…」
赤沢「誰?誰と一緒だったの!?」
赤沢「沙苗って…水野猛のお姉さん?」
榊原「ああ」
見崎「赤沢泉美、ちょっと」
赤沢「え?ああ、うん」
見崎「榊原君の貞操を奪われた可能性が高い」
赤沢「そのようね…私としたことが…」
見崎「奪われたものは仕方ない」
赤沢「私はそこまで割り切れないわよ!一生に一度のものなのよ!?」
見崎「大事なのは、次」
見崎「榊原君はこれでセックスの悦びを知ったことになる」
赤沢「なるほど…榊原君はセックスしたがってるって訳か…」
見崎「このままでは水野沙苗がセックスフレンドになっちゃう」
赤沢「そ、そんなの嫌!絶対に嫌!私としてほしい!!」
見崎「声が大きい」
赤沢「ごめん…。で、何か考えでもあるの?」
見崎「簡単なこと。水野沙苗を殺せばいい」
赤沢「グッド・フェローズ的な考え方ね…でもそれしか無いか…」
猛「ああ…乗ってたエレベーターが落下したらしいんだ…」
榊原「そんな…」
赤沢「怖いわね…あの病院も老朽化が進んでたし、しょうがないわよ」
見崎「点検を怠った業者が悪い」
なんとなくドヤ顔な感じ
赤沢「恒一君…ずっと落ち込んでるわね…」
見崎「セフレを亡くしたから、無理もないのかも」
赤沢「はぁ…元気出して恒一きゅん。でも落ち込んでる恒一君も…素敵//」
見崎「…問題はこれから」
赤沢「そうね。恒一君はきっと次のセフレを求めるはず!」
見崎「そこに私たちが颯爽と現れる、そうすれば」
赤沢「私たちも恒一きゅんとキャッキャウフフなことが出来る!えへへっ」
見崎「ヨダレ」
赤沢「失敬」
見崎「姉さん事件です、大変なことが起きました」
赤沢「どうしたのよ」
見崎「榊原君と叔母さんがセックスした」
赤沢「何ですって!!?」ガタッ
勅使河原「なんだなんだ?生理でも遅れたのか?」
バシバシッ ガシャーンッ
風見「あっ!勅使河原が窓から突き落とされた!」
勅使河原「ふー死ぬかと思ったぜ」
見崎「落ち込んでいた榊原君をね、励ましてたみたいなの」
赤沢「うんうん」
見崎「そしたら自然な流れでね、やり始めたの」
赤沢「どういう流れでそうなるのよ!!」
見崎「近親相姦はね、いけないと思うの」
赤沢「そういう問題じゃないでしょうが!!」
見崎「さすがにそれは駄目。身内を殺すのは榊原君がかわいそう」
赤沢「それもそうね」
見崎「叔母さんにはどこか遠くへ行ってもらう」
赤沢「それ十分ひどくない?」
見崎「でもね、そうすれば、榊原君は自由の身」
赤沢「私たちがやりたい放題できるわね!!」ガタッ
見崎「いちいち立ち上がらないで、皆見てる」
赤沢「あ…//」
榊原「えぇ!?玲子さん、アラスカに行くんですか!?」
玲子「うん。何だか良く分からないけど、そうなっちゃったの」
榊原「そんな…」
玲子「悪い女の子に掴まっちゃ駄目よ?」
榊原「はい…」
玲子「じゃあ、行って来るね」
あらすかに転勤て、どうやったんだよwwwww
赤沢「ついに…ついにこの時が来たのね…ジュルル」
見崎「そう、今日から榊原君の家は私たちの愛の巣となる」
赤沢「ちゃんと約束守ってよね?」
見崎「分かってる。月水金は私、火木土は貴女」
赤沢「で、日曜は恒一君も疲れてるだろうからお休み」
見崎「完璧なローテーション」
赤沢「では!マイスウィートホームへ!いざ行かん!!」
見崎「突入を開始する」
榊原「はーい」
赤沢「どうも」
榊原「赤沢さんに…見崎さん。どうしたのさ」
赤沢「入るわね」
見崎「ただいまー」
榊原「ただいまって…何勝手にあがってるんだよ」
赤沢「夕飯まだよね?今、作るからね」
榊原「何勝手に人の家の台所使ってるんだよ」
見崎「ふふふ」
榊原「何人ん家のソファーに勝手に寝込びながら嵐にしやがれ見てるんだよ」
榊原「う、美味そう…」
赤沢「美味そうだなんて…恒一君……キャッ!」
榊原「は?」
見崎「心配しなくていい、ただの重症患者」
榊原「それはそれで不安なんだが」
赤沢「? 帰らないわよ?だってここが私たちの家なんだし」
見崎「そう、ここが私たち3人の家」
榊原「二人とも真顔で何を言ってるのかな?」
赤沢「…恒一君。まだ何も知らないんだ」
榊原「えっ?」
赤沢「この町の秘密…」
赤沢「そう…みんな恒一君を狙ってた」
榊原「狙ってたって…もしかして命?」
見崎「ちょっと違う」
赤沢「狙ってたのは恒一君の貞操よ」
榊原「て、貞操…?」
見崎「この町の半数以上の女があなたを狙っているの」
赤沢「だから私たちで守ってあげるのよ」
見崎「ちなみに勅使河原も榊原君の背後を狙っていた」
榊原「そ、そんな」
榊原「な、なぜそれを…」
赤沢「町の人全員知ってるわよ」
榊原「全員?!」
見崎「死ぬ間際にね、水野沙苗がみんなに自慢して周ってたらしいの」
榊原「あの人口軽すぎだろ…!」
赤沢「嫌な事件だったわね…」
榊原「そうだったのか…」
見崎「そうなの」
赤沢「そして恒一君は、その心に空いた穴を埋めるように、叔母さんとも肉体関係を結んだ」
見崎「そして榊原君は叔母さんの穴を埋めた、ペニスで」
榊原「…」
見崎「榊原君、寂しい?」
榊原「そりゃあ、まあ…」
赤沢「じゃあ今度は」
見崎「私たちが埋めてあげる」
榊原「そう来たか」
榊原「ん…朝か…」
見崎「榊原君、早く起きないと、学校に遅れるよ」
榊原「おう…」
赤沢「行こう、ダーリン」
榊原「そうだな…」
お わ り
原作も未読だし、もう無理だ!
おい
榊原「見崎さん…」
見崎「挿れて…」
榊原「う、うん」
よし
榊原「ごめん、痛かった?」
見崎「ううん、大丈夫」
榊原「俺もまだ不慣れだから…その、上手くできるかどうか…」
見崎「問題はそこじゃないの」
榊原「え…」
見崎「問題なのは、榊原君と繋がってるってこと。私、幸せ…//」
榊原「見崎さん…!」
榊原「わかった…」ズブブッ
見崎「あ…んっ…」
榊原「す、すごいよ見崎さん…」
見崎「榊原君、上手…」
赤沢「も、もう我慢できないわっ!」
赤沢「私も混ぜなさい!」
榊原「赤沢さん!?」
見崎「入って来ないで」
赤沢「いいじゃない別に!3人でやりましょう!」
榊原「えっ…ちょ、ちょっとっ」
榊原「うわぁ…」
赤沢「舐めて…」
榊原「は、はい」ペロペロッ
赤沢「んっ…!ああっ…!」
見崎「榊原君、こっちも忘れないで」
榊原「ほ、ほめん…」パンパンッ
見崎「ああっ…んっ!んんんんっ」
赤沢(ああっ!恒一君に舐められてる!クンニされてるよぉ!)
見崎「はぁ…はぁ…あああああっ!あああっ!」
榊原「も、もう逝きそう!」
赤沢「早いわね」
見崎「もうちょっと頑張って」
榊原「で、でも!」
赤沢「ったく…ほら、もっと速く舐めて!」
赤沢「ああっ!そう、そうよ!恒一君、もっと、もっと!!」
榊原君「で、出る!」
ドピュッ
見崎「榊原君、早漏ね」
榊原「ごめん」
赤沢「ま、これから私たちが訓練してあげればいいか…」
差し詰め赤沢さんは本妻で、
見崎さんは別の妻…、愛人と言ったところだろうか。
そう、別の妻
つまり
見崎さんは僕にとっての
Another
なのだと…。
お わ り
何の弁解も御座いませぬ…
本編があれだからこそラブコメが見たくなる
アナザーssが増えてくれると嬉しい
Entry ⇒ 2012.02.12 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)