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貴音「響。歩いて帰りませんか?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332945210/
事務所に戻ると、響を見つけたので
散歩がてら、一緒に帰りませんかと誘いました
「いいぞー。自分も仕事終わったし、退屈してたところだったんだ」
浅葱色の瞳をきらきらと輝かせ
元気な返事を頂きました
「うんっ! じゃあ、ちょっと待っててね」
そう言うやいなや、脱兎のごとく駆け出す響
「転ばないように気をつけるのですよ」
「なんくるないさー!」
では、そふぁに座って待つとしましょうか
それにしても、今日の事務所は静かですね
ほわいとぼーどに目を向けると
びっしりとはいきませんが、かなりの予定が書かれています
少し前には考えられなかったことでしょう
これもプロデューサーと、皆の頑張りの成果
今では、あの方を中心に765プロが動いていると言っても過言ではありません
その周りには、笑顔の皆がいる
この忙しさを楽しむように、皆が良い顔をしています
おや、待ち人が来たようですね
「そんなに待っておりませんよ」
少し息が乱れています
それほど急いでくれたということでしょうか
「しゅっぱつだー! あ、ピヨコお疲れ様」
ふりふりと手を振る響を真似て、私も手を振ってみました
お先に失礼致します、小鳥嬢
「で、どうするの?」
「今日は良い天気ですし、公園でひなたぼっこでもしてみましょうか」
さぞ気持ち良いことでしょう
「よし、光合成してやるぞー」
「ふふっ、では私もしてみましょう」
頑張れば、何とかなるかもしれません
「人間は、未知の部分がたくさんあると聞きます。もしや……」
無理なのかどうか、やってみなければ
挑戦する気持ちが大事なのです
「そこで真剣な顔をしないでよ……」
呆れられてしまいました
「どういうこと!?」
こうしてからかうのも、実に面白い
心を許した相手との、何気ない会話
とても楽しく、とても大切なもの
ぽにぃてぇるを、ひょこひょこと揺らす響に尋ねます
「良い感じかな。それに、最近は仕事が面白いよ」
それは良きことです
喜ばしいことですが、すこし寂しい
悲しいかな、葛藤する自分がいます
「うん! 目指せトップアイドルだからねっ」
私たちの最終目標でもある、アイドルの頂点
数多のアイドルたちを押しのけて
一番に輝くために、皆が努力し、涙し、それでも前に進む
ですが、頂点にはそれほどの価値がある
「そうですね、いつかは頂点の座に……」
私は少し事情が違いますが
目指すことに違いはありません
いつの間にか、公園に到着していました
時間というものは、一定ではないような気がします
だって、楽しい時間は一瞬に感じてしまうから
「ええ、存分にひなたぼっこを楽しみましょう」
「おー!」
べんちで休んでいるご老人
なんとも平和な風景が広がっています
「この辺りで良いでしょうか?」
「うん、そうだね」
「暖かいですね。響、春はお好きですか?」
本当に日差しが暖かく、気持ちが良い
植物たちが光合成できる理由が、少し分かったような気がします
「好きだよ。暖かいし、なんか元気がでるさー」
「そうですね。私もそう思います」
春の暖かさは優しさでしょうか
この優しさは植物、動物を分け隔てなく
元気にしてくれる。そう思います
「でしょでしょ! さすが貴音」
そう言って、にこりと笑う響
私も貴方に元気を頂いているのですよ
まるで、私の太陽のようです
「ところでさ、さっきから甘い匂いが気になるんだけど」
言われてみると、確かに甘く香ばしい匂いが漂っています
鼻をひくつかせつつ、席を立った響を追うと
案外、簡単に匂いの原因を見つけることができました
「あ! 大判焼き屋さんだ。貴音、食べようよ」
昼食は頂きましたが、甘いものは別腹です
「そうですね。頂きましょうか」
強面の主人がこちらを見た瞬間
突然、びくりとしたのは驚きました
面妖な……
「粒あんとカスタードかぁ。じゃあ自分、粒あんで」
「では、私はかすたぁどを頂きましょう」
何故か、おまけを二つも頂いてしまいました
はて……?
「おっちゃん、ありがとー!」
「ご主人、ありがとうございます」
深くお辞儀をすると
少し赤面された主人が笑っておりました
「そうですね。感謝して、頂きましょう」
思いのほか重い紙袋を手に、先ほどのべんちへ
「あつあつだー。いっただきまーす」
ほかほかと湯気をあげる大判焼き
ふふっ、火傷に気をつけるのですよ
ああ、甘味は真に美味ですね
柔らかい甘みが、体に染みていくようです
「美味しいねー」
「ええ、そうですね」
響も喜んでくれているようで、なによりです
にこにことしている響を見ていると
こちらまで笑顔になってしまいます
「響。動かないでくださいね」
急いで食べすぎですよ
口元に餡が付いているのに、気づいていない様子
響の唇へ手を伸ばし
餡をすくって、自分の口へ
「この粒あんも美味ですね」
甘さ控えめで、美味です
「ありがとう貴音。でも、ちょっと恥ずかしい」
「ふふっ、それは失礼しました」
活発なのに、繊細で
守ってあげたくなるような
そう、まるで妹のように感じてしまいます
「あーっ! なにがそんなに面白いの!?」
どうやら、顔が緩んでしまっていたようです
「なんでもありませんよ。ただ、響は可愛いなと思っていただけです」
ふふっ、顔を真っ赤にして、照れてしまったのでしょうか
本当に色々な一面を見せてくれます
「もぅ……」
私は悪くありません
響がそのような反応をしてくれるから
ついつい……ね?
「なにやつっ!」
瞬間的に体が反応して
後ろを振り向くと
……にゃあ
可愛い襲撃者がおりました
にゃあ、と鳴く可愛い襲撃者は、響にひょいと抱きかかえられ
頬ずりをされています
「可愛いなー、お前はどこの子かな」
その手つきは慣れたもので
子猫も気持ちよさそうです
にゃあにゃあ
「んー、お母さんとはぐれちゃったのか」
にゃあにゃあ
「響。意思疎通ができるのですか?」
響は唇に人差し指を添えて
「それは、トップシークレットです」
と、うぃんくをしました
「あははっ! ごめんごめん」
逆にからかわれてしまうとは
精進せねばいけません
「貴音も抱っこしてみる? ふかふかで気持ち良いよ」
響からの提案
「私にできるでしょうか」
落としてしまったら、等と嫌な考えをしてしまいます
「大丈夫、優しくしてあげればさ。ほら」
なかば強引に子猫を渡されました
まだ心の準備が……
「……ふかふかですね」
柔らかく、さらさらとした毛並み
それに暖かくて、お日様の匂いがします
子猫と目が会うと
にゃあ、と一声
ふふっ、貴方の抱き心地はとても気持ちいいですよ
にゃあにゃあ
貴方も、私の胸の居心地が良いのですね
「存分にくつろいでくださいね」
おや、違う猫の声も聞こえます
子猫の耳にも聞こえたのでしょうか
私の手をすり抜けて、そちらの方へ行ってしまいました
「あ……待ってください」
名残惜しさに手を伸ばす
ぴたりと手を止めた
「お母さんみたいだね」
「ええ、そうみたいですね」
親子の再会に、水を差すなんて野暮はできません
「今度ははぐれぬよう、気をつけるのですよ」
にゃあ、と聞こえた気がしました
「可愛かったねー」
「はい。また出会えたら良いですね」
次は、お母さんも抱っこしてみたいものです
楽しみにしておきましょう
響が声を上げます
何か見つけたのでしょうか
「どうしたのですか?」
「あれって桜かな?」
響が指差す方には枝についた、赤みが強い桃色の花
よく間違われるので仕方ありませんが
「なんだ、桜じゃないのか」
梅も綺麗なのですよ
「はい。でも私は梅の花も好きですよ」
いち早く、春の訪れを知らせてくれる梅の花
けれど、堂々と咲く可憐な姿
言葉にできない色気がある
「言われてみれば……うん、綺麗だね」
「はい、桜の頃には散ってしまいますが、また来年、美しい花を咲かせるのです」
ああ……来年もこのように
響と共にいられたら良いのに
はっと、我にかえる
「あ……なんでもありませんよ?」
おっと、いけません
感傷にひたってしまうとは
「私、飲み物を買ってきます」
「……うん、わかった」
そして、響の笑顔を
台無しにしてしまのは避けなければ
逃げるように、その場を離れてしまいましたが
情けない顔を見られるのよりはずっといい
さて、早く飲み物を買って響のもとへ戻りましょう
冷たいか暖かいか、悩むところですが……
ここは暖かい方にしましょう
私も同じお茶を購入して響のもとへ
「響。お待たせしまし……」
慌てて口を閉ざします
暖かい日差しは眠気を誘います
忙しい毎日を送り、疲れが取れないのでしょう
こんな小さな体で、頑張っているのですから
「……少し、失礼します」
良き事を思いつきました
自分の太ももに、響の頭をそっと乗せる
こちらの方が寝やすいでしょう
「ふふっ、よく寝ていますね」
可愛い寝顔
時折、身じろいでは髪がさらりと靡く
ももに擦れて、少しこそばゆい
気持ち良いのでしょうか?
ねぇ、響
頬を軽くつつく
柔らかな弾力が、指を押し返してくる
この感触は癖になりそうです
あまり意地悪をすると、嫌われてしまいますね
「おやすみなさい、響」
今は、ゆっくりと寝てください
今だけは忙しさを忘れて
良き、夢を……
おしまい
ひびたかは可愛いなぁ
しかし、書き方で特定されるとは思わなかった
ひびたかは心の栄養やでぇ
書き方に特徴があったので前書いたのを覚えてたのよ
乙!
Entry ⇒ 2012.03.29 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
響「ひとりぼっち……」
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1332909289/
知らない土地に、知らない人たち
全然わからないことばかり
全てはトップアイドルになるために
でも、もう挫けてしまうかもしれない
お母さん、ごめんなさい……
ああ、今日もはじまるんだ
自分にとって、楽しくない、1日が
「最悪の目覚めだぞ……」
夢を見ていた
事務所のみんなと、楽しい1日を過ごす夢を
みんなと、過ごす夢を
そう……夢……
「あははっ、夢は気楽で良いよね」
乾いた笑い声
虚しく、部屋のなかに響く
だるい体を動かして、朝の準備をする
顔を洗って、鏡を見ると、酷い顔の自分が映った
あはは、自分、酷い顔だ。こんなのでアイドルと言えるのかな
「ごはん食べよう」
昨日の残り物で、軽くすませよう
懐かしい味、お母さんに教えてもらった料理
一緒に食べてくれる人が欲しいな
でも、みんなには不評だったし、無理かな
「美味しいのになぁ……」
お腹はふくれた。気持ちはからっぽだけど
食器を片付けて、歯を磨いて、身支度を整える
まだ肌寒いので、厚手のものを着ていかなくちゃ
もう沖縄は暖かいんだろうなぁ
最後に髪をまとめる。お気に入りの、浅葱色のリボン
「よし、今日も頑張らなくちゃ」
皆がいる、あの事務所へ
「……」
足が重い
体の調子は悪くはない
原因はわかってる。簡単なこと
体は気持ちが動かしてるんだね。面白いなぁ
そう呟いて、前に進む
とても重い足を、前へ
歩くなんて簡単なことなのに
右足を動かして、次は左足
一定のリズムで交互に動かす
でも、電車は使わない。酷い目にあったから
人間、足がついてるんだ。歩けば良い
「寒いなぁ」
ほぅ、と白い息をはく
寒いのは嫌だな
やっぱり、暖かいほうが良い
少し体が温まってきた
体の真ん中は冷たいままだけど
ずっと冷たくて、温まらない
変な感じ……
「あ、たんぽぽ」
隅っこで、ひっそりと咲くたんぽぽを見つけた
春もすぐやってくるのかな
雑草に混じりながらも、堂々と咲いている
「お前は強いんだね」
自分もこのくらい堂々としたいものだ
ちょこんと触ってみると、たてがみのような花弁が揺れる
ライオンみたいだ。かっこいいな
たんぽぽにお別れして、また歩き出す
ばいばい、さようなら
少しだけ気分が良くなった
歩みも軽い。ちょっとだけど
後少しで到着だ
こんなこと言ってる時点で、無いと思うけどさ
「あははっ……」
おかしくて、笑っちゃった
まぁいいや
考えるだけなら、誰にも迷惑かからないし
事務所に着いちゃった
うーん、数えられないほど来てるのに
この慣れない感じはなんなんだろ
あの子が辞めてなかったらな
……だめだめ、こんな考えはだめ
階段を上がって、ドアを開けて
元気に挨拶をしよう、挨拶は大事だよね
「おはようございますっ!」
良かった。きちんと声がでた
「おはよう。今日は早いな」
プロデューサーだけ……かな
少し、ほっとした
「うん、仕事の確認しておこうと思って」
「そうか。お前なら心配いらないと思うけどな」
「えへへ、自分にお任せさー!」
なんてことない会話
けど、嬉しくなっちゃって顔がにやけちゃう
「わかったよ、プロデューサー」
今日は1人の仕事
準備をして、出発だ
「プロデューサー。準備できたよ」
「ああ、じゃあ行こうか」
2人並んで座るのって良いな
「良い天気でよかったな」
「そうだね、日差しが暖かいさー」
朝と違って、ぽかぽかしてる
うーん、気持ち良いな
元気に……か
「うん、わかった」
あ……あの子たちはユニットかな
仲が良さそうで良いなぁ
自分もユニットで活動したいけど……
「ううん、なんでもないよ」
切り替えなくちゃ
今は1人でも、プロデューサーがいてくれるんだから
情けないことはできないしね
「プロデューサー! 自分頑張るからねっ」
「ははっ、頼もしいな」
1人だって仕事はできるんだ
無いものねだりしたって始まらない
今できることを精一杯しよう
皆と一緒に仕事をしたいけど
皆と一緒じゃないほうが、良いと思ってる自分がいる
……変なの
今日の仕事は終わり
「はーい」
ミスもしないで終わることができた
ふぅ……疲れたな
でも、良い感じだった
このまま何もなければ良いんだけど
帰りも、行きと同じくタクシーを拾う
プロデューサーに起こされると、もう事務所についていた
「響。そろそろ起きてくれ」
「んん……あ、うん」
起きたばっかりで頭がはたらかない
寝ぼけたままで事務所に入った時にはもう遅かった
自分を出迎えてくれたのは、暖かい言葉ではなく
深い憎悪を感じる鋭い視線と、沈黙だった
条件反射のように頭が動き出す
びくりと、自分の体が動くのがわかった
プロデューサーは社長室へ向かったので、自分と相手だけ
それとも、痛いことされるのかな
何をされるかびくびくしていると
言葉をかけられた
自分を貶して、傷つけてくる、そんな言葉
「違うよ……自分そんなことしてない……」
痛いことされるより、言葉の方が傷つくんだよ……
少し低い声をだして、まるで脅すようにするのは……
人と人との間には何があるのかな?
見えない線でもあるのかな?
だとしたら、自分にはその線が繋がってないんだね
こんなんじゃ駄目なはずなのに
なんでこんなに空回りしちゃうの?
もう、どうしたらいいの
下を向いて耐えていたけど
ゆっくりと近づく音に、顔を上げたとき
意地悪そうな顔が笑っていて
「きゃあ!」
声に出した時にはもう、突き飛ばされていた
嫌だ、こんな言葉は聞きたくない
嫌だ、皆を信頼したいのに
嫌だ、自分が皆を嫌いになっていくのは
嫌だ、もうこんなの嫌だ……
「うぅ……やめて……もう嫌だよ……」
誰か助けてよ……
プロデューサー……助けてよぉ
「お前ら何してるんだ!」
あっ……
ドアが開くのと同時に、プロデューサーの大きな声が響く
「プロデューサー……」
顔を見上げると、怒っているのがわかった
「ほら、お前は早くレッスンに行って来い」
相手は何か言いたそうだったけど、すごすごと部屋を出て行く
緊張の糸が緩んだのか、安心したと同時に泣いているのに気づいた
「おいおい泣くなって。怖い思いをさせてすまなかったな」
ああ、この人は自分をちゃんと見てくれてるんだなぁ
自分に普通に接してくれる
当たり前のことかもしれないけど、とても嬉しい
「ごめんプロデューサー。もう……大丈夫だから」
泣き顔見られるなんて、恥ずかしいな……
「あいつには俺から話をしておくからさ。もう今日は帰っていいぞ」
申し訳なさそうな顔でプロデューサーが言う
優しく微笑んで、自分に言ってくれた言葉
「うん、うん……本当にありがとう」
馬鹿ぁ……そんな言葉かけられたら、また泣いちゃうよ
「じゃあ、お疲れ様でした」
「ああ、お疲れ様。気をつけて帰るんだぞ」
「うん!」
いつもプロデューサーに助けてもらってるけど
このままじゃ良くないよね
今は自分の言葉が皆に届かない
そのせいで、すれ違っているのかも
皆が始めにくれた優しさは、嘘じゃないと思うし
うん、今度プロデューサーにも相談してみよう
さっき突き飛ばされた時に、落としちゃったのかな
まだ事務所から離れてなくて良かったけど
……こっそり取りに行こう
泣いた後の顔を、誰かに見られたくないし
ついでにスケジュールの確認をしようと、ドアに手をかけた瞬間だった
プロデューサーの声だ
他にも何人か、話し声が聞こえる
「もっと上手くやれよ」
何の話をしているんだろう
「あいつに辞められたら、俺が何を言われるかわかったもんじゃない」
おい
「いやいや、お前たちの方が可愛いに決まってるだろ?」
なんだろう、この嫌な予感
胸が苦しい
「お前たちには、もっと仕事取ってきてやるからさ」
……
最後に、ぼそりと自分の名前を出した
金づる? 自分が? そんな見方だったの?
さっきの言葉は嘘だったの? ねぇ、プロデューサー?
「ははっ、俺がいないとあいつひとりぼっちなんだぜ。事務所で縮こまってさ、笑えるよな」
……そっか。そういうことなんだ
ちょっと期待しちゃったけど、勘違いだった
「……あははっ」
泣きながら笑っちゃうなんて、初体験だ
あーあ、本当にもう……
こんな惨めな思いするのなら、早く辞めちゃえば良かったな
「……うぅ」
本当に、辞めちゃえば、良かった……
夢のために、自分のために、今まで頑張ってきたけど
信頼してたプロデューサーにも裏切られた
自分、何か悪いことしたのかな?
もう、わからないよ……
もう、ひとりぼっちは嫌だよ
逃げるように走り出して
気づいたら屋上に来ていた
もう考えることも面倒
もう楽になりたい
もう……疲れたよ
「お母さん、ごめんね……」
「カット!」
「我那覇さんお疲れ様! 良い画が取れたよ」
「本当ですか? 良かったです」
監督さんに褒められた
涙を拭って、顔を上げる
主役だからって引き受けたけど、暗すぎだぞ……
もっと明るいのが良いさー
「響。とても良い演技でした」
あ! プロデューサーと貴音だ
見に来てくれてたんだ
「今日は1回もNG出さなかったんだっ! えらいでしょ?」
「ああ、えらいぞ響。よく頑張ったな」
えへへ、もっと褒めても良いんだよ
「わっ! た、貴音?」
ふわりと、貴音の腕に包まれる
「演技とはいえ、いたたまれない気持ちになりました……」
暖かくて、優しい匂いがする
「大丈夫だよ、貴音。心配してくれてありがとねっ」
とても優しい自分の友達
「響は強いのですね」
ううん、強くなんてない
自分には支えてくれる皆がいるから
「皆がいるからね。だから頑張れるんだ」
「ふふっ、そうですか」
本当の自分には皆がいる
「おーい、俺を忘れてないか?」
それに、プロデューサーもいる
「ごめんごめん。ねぇ、プロデューサー?」
自分たちのために、本当に頑張ってくれている人がいる
「どうした?」
意地悪な質問だったかな
765プロは、あんな事にはならないけど
「はぁ……」
ためいきと同時に頭にチョップされた
「痛いっ! 何するの!?」
「当然助けるさ。俺はお前たちの、本当のプロデューサーなんだからな」
自分たちは本当に助けられてきた
たまに情けない時もあるけど
凄く頼れる、自分の本当のプロデューサー
「それに、あんな奴と俺を一緒にしないでくれよ」
あははっ、質問しなくてもわかってたけどさ
でも、安心したな
この人ととなら、どこまででも行けるはず
「さすがだね。自分が見込んだだけはあるさー」
「ふふっ、私もそう思います」
ほら、貴音だって同じ考えだ
「これは喜んでいいのか?」
そしてプロデューサーと
もっともっと高みへ
立ち止まってなんかいられない
夢はでっかくトップアイドル
「もちろん! これからもよろしくねっ!」
おしまい
もっと上手く騙せれば良かったなー
後、欝展開だと思った人ゴメンね!
ヒヤヒヤさせんなよ…
夢オチとかじゃなくて本当によかった・・・
怖くて見逃せなかったぞ!
ハッピーエンドでよかった…
Entry ⇒ 2012.03.29 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
愛「パパ、765プロ辞めて876にきてよ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332853003/
P「そうは言ってもなぁ」
愛「いいでしょ、パパー!」
P「うーん…」
舞「愛、パパが困ってるでしょ」
愛「えー」
愛「じゃあ今日中に考えといてね!」
舞「いってらっしゃい」
P「気をつけてな」
愛「はーい!」
P「…」
P「…はぁ」
P「いや、愛にあんなことを言われるなんて思わなくて」
舞「あら、でも765プロ近いうちに辞めるんでしょ?」
P「そうなんだけどな…」
P「でもそれには理由があって…ってかお前は知ってるだろ」
舞「まぁね」
P「だから876に行くとか無理だろ」
舞「…」
舞「まぁでもアナタ以外に人がみつかったらそれはそれでいいわよ?」
P「いいって?」
舞「アナタが876に行っても」
舞「わからないわよ?」
舞「意外といるもんよ」
P「どうだか」
P「まぁそんな人が現れたら876にでも行くかな」
P「…なんて」
愛「はぁ…」
絵理「どうしたの?」
愛「パパに冗談でウチのプロデューサーになってって言ったんですよ」
絵理「愛ちゃんのパパ?」
尾崎「確か765のプロデューサーよね」
尾崎「敏腕って業界でも有名なのよ」
絵理「…そうなんだ」
愛「冗談で言ってみたけど…」
愛「本当は来てくれないかなぁって思ってるんです」
絵理「?」
愛「まなみさんがお家の都合で事務所辞めちゃって」
愛「それから私、なんだかやる気でなくて」
尾崎「あら、私だけじゃ不満かしら」
愛「いえ、そうじゃないんですけど」
愛「そうなんですか?」
尾崎「えぇ、13人いる765のアイドルを1人でプロデュースしてきた人よ」
尾崎「そんな有能な人を765プロが手放すなんて考えられないわ」
愛「パパって本当に凄い人なんだ」
尾崎「まぁ最近は1人アイドルからプロデューサーにシフトした子がいるみたいだけど」
舞「でもよくアナタが退社するの認めてくれたわね」
P「律子もいるし、なんでも新しくティンときた人がいたらしくてな」
P「律子にもある程度引き継ぎをしたし、いいだろうってことで」
舞「ふーん、結構軽いわね」
P「アイドル達にはいろいろ言われたけどな」
舞「そう」
愛「じゃあやっぱりパパがウチに来るのは無理かぁ」
愛「家に帰ったら冗談だよって言わなくちゃ」
尾崎「…」
尾崎(もしきたらフリーの私はお払い箱になってしまうかもしれないわ…)
尾崎(いや、でも絵理の担当は私だし…)
絵理「…どうしたの?」
尾崎「何でもないわ」
愛「まなみさん戻ってこないかなぁ」
絵理「愛ちゃん」
尾崎「私も全力でサポートするから何かあったら言って頂戴」
愛「ありがとうございます」
P「さて、俺はそろそろ仕事に行ってくるかな」
舞「いってらっしゃい」
P「よーし、残り僅かの765プロを楽しむか」
P「…じゃあ行ってくる」
舞「ふー、二人とも仕事に行っちゃったし暇ね」
舞「今日のお昼作るの面倒だし…」
舞「お寿司でも食べようかしら」
舞「…回転寿しでいっか」
P「おはようございます」
律子「おはようございます」
P「まぁフレックス出勤だからもうお昼に近いけどな」
律子「もうここを辞めるんですから残り時間ぐらい有効に使わなくちゃですよ」
P「そうだな、律子も優秀だから本当助かるよ」
律子「褒めても何もでませんよ?」
律子「酷いですね」
律子「そうだ、小鳥さんと話してプロデューサーの送別会をしようって話になったんですけど」
律子「今日とか大丈夫ですか?」
P「これまた急だな」
律子「しょうがないですよ、あずささんも来れるのが今日しかなかったんですから」
P「あずささんもくるんだ…」
P「まぁあとは未成年だししょうがないか」
P「…わかったよ」
P「舞には連絡入れておく」
律子「ありがとうございます」
ブーブー
舞「ん?」
P『急遽送別会になった、夕飯いらない』
舞『了解』
舞「っと、しょうがないよね」
舞「仕事の付き合いだもん」
舞「…それよりお寿司お寿司」
「いらっしゃいませ~」
舞「…」
「お一人様ですか?」
舞「はい」
舞「ティンときたわね」
「?」
愛「はぁ…」
愛「でも、こんなことでモチベーション落としてたらまなみさんも悲しむよね」
愛「やっぱり落ち込んでられない」
愛「パパの力を借りるのも逃げになっちゃうような気がする」
愛「気合いいれなきゃ」
愛「がんばるよー!」
社長「いやー君には本当いろいろ助けてもらったからなぁ」
社長「本当は辞めてほしくはないんだが…」
小鳥「そうですよ、奥さんなんて放っておいて私のために765に残ってくださいよ」
あずさ「そうですよ~、私のために」
律子「…私達のじゃないんですね」
律子「ってか社長まで一緒になって引き止めてるし、送別会なんですから」
P「この前ティンときた人がいたって」
社長「…」
P「社長?」
社長「あー、うん、そうだったね、あはは」
P「もしかして嘘着いたんですか?」
社長「はて、なんのことかね?」
P「僕が765からいなくなって大丈夫なんでしょうか…」
P「心配になってきましたよ」
あずさ「あらあら、プロデューサーさんそんなんじゃダメですよ?」
P「あずささん…」
あずさ「私達アイドルはプロデューサーさんがいないとまるでダメダメですから」
P「あずささん…」
小鳥「私もプロデューサーさんがいないとダメダメです!」
P「…」
P「音無さんは置いておいて」
P「社長がそれじゃあダメじゃないですか!」
律子「…よくこの事務所潰れないわね」
社長「律子君なにか言ったかね?」
律子「いえ」
律子(酔っぱらいの相手は疲れるわね)
P「律子まで」
律子「私はプロデューサーの後をまだ追いたいんです」
律子「…まだプロデューサーとして新人ですから」
P「別に俺が765にいなくても大丈夫だろ」
律子「いえ、765のプロデューサーだからこそです」
律子「いつか追い越したいんです」
律子「…そのために企画も考えてるんですから」
P「企画?」
P「でもなぁ退職届けはもう社長に渡してあるし」
律子「…」
社長「…アレ、どこにやったかな」
小鳥「そういえば私もまだそれの事務手続きしてません」
P「え?」
あずさ「あらあら」
「あの、なんで私はこんなところに連れてこられたんでしょうか…」
舞「いいじゃない、今日は家の旦那帰り遅くて暇なのよ」
「はぁ…」
舞「で、あなたいい感じね」
「な、何がですか?」
舞「私と波長が合いそうな感じ」
「はぁ…波長ですか」
舞「あなた名前は?」
舞「あなた以外に誰がいるのよ」
「…」
「岡本まなみです」
舞「そう、じゃあ今日からあなたは」
舞「まなみんね」
まなみ「…」
まなみ「あのすみませんあなたは…?」
舞「日高舞よ」
まなみ「日高…どこかで聞いたような」
まなみ「もしかして愛ちゃんの」
舞「元アイドルの…とかじゃないんだ」
まなみ「す、すみません」
舞「いいわ、ってなんで愛を?」
まなみ「わけがありまして」
愛「おはよー!」
P「おはよう」
舞「おはよう、今日もうるさいわね」
愛「うるさいって…元気って言ってよね」
愛「あ、パパに言いたいことがあるんだ」
P「なんだ?」
P「昨日の?」
愛「パパに876に来てって言ったこと」
P「そういやそんなこと言ってたな」
愛「うん、だから気にしないでしないでね!」
愛「でも、これからもっとやる気出してパパの765なんてやっつけちゃうんだから!」
P「おーそうかそれは怖いなぁ」
愛「覚悟しててね」
愛「それじゃ私行くねー!」
舞「どういう風の吹き回しかしらね」
舞「でも、あなたはもうすぐ765辞めるのに」
舞「あ、そうそう」
P「ん?」
舞「アナタ、私のプロデューサーしなくていいわよ」
P「?」
舞「だから愛はあんな風に言ってたけど876に行ってもいいわよ?」
舞「いい人材をみつけたのよ!」
舞「まなみんよ、まなみん!」
P「誰だよ…」
舞「んー、前まで愛のマネージャーやってた人みたい」
P「ほー」
舞「あ、でも今のは愛に言わないでね」
P「わかったよ」
P「そのことで俺も話が?」
舞「何?」
P「…どうやら俺が765からいなくなると面倒なことになりそうなんだ」
P「というか潰れる」
P「そう思うだろ?」
P「だから俺は765を辞めないよ」
舞「そう」
舞「じゃあ全て今まで通りってことなのね」
P「あぁ」
P「舞がアイドル復帰してもウチのアイドルは負けないからな、覚悟しておけよ」
舞「そう来なくちゃ」
おわれ
もう無理
気が向いたらまた頼んます
Entry ⇒ 2012.03.29 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
愛「パパの仕事はプロデューサー」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332492061/
P「俺の仕事?」
愛「うん!」
P「愛がアイドル続けてればわかるかもな」
愛「え?じゃあアイドルに関係する仕事なの?」
みたいなのが読みたいです
愛「ほとんど営業だから」
愛「あ、でも765プロの雪歩先輩とはラジオとかで」
愛「今じゃ友達?みたいな感じだよ!」
P「ほー、雪歩と友達なのか」
愛「パパ、雪歩先輩知ってるの?」
愛「そっかー」
愛「ねぇ、パパ知ってる?」
P「ん?」
愛「765プロってマネージャーがいないんだって!」
愛「かわりにプロデューサーさんがマネージャー兼ねてるんだって」
愛「すごいよね!」
舞「案外近くにいるかもよ?」
P「…」
愛「私の知り合いにそんな有能な人いないよ~」
愛「今度、雪歩先輩に紹介してもらおー」
舞「いってらっしゃい、気をつけるのよ」
P「…」
舞「ほら、パパも愛に」
P「あ、あぁ」
P「気をつけてな」
愛「はーい!」
舞「言ってないわよ?」
P「でも知り合いにそんな有能な人は知らないって」
舞「それはアナタの仕事を知らないからでしょ?」
P「…」
P「俺が765のプロデューサーって知ったら愛は幻滅するだろうな」
舞「しないわよ、多分」
P「そうだ、今後もばれないように動こう」
舞「…」
P「いや、愛に限ってそれはないな」
舞「なんでアナタはそんなに後ろ向きなの」
P「…」
P「とにかくばれないようにするから舞も協力してくれ」
舞「はいはい」
舞「気をつけてね」
P「あぁ、765のみんなにも愛にもばれないように気をつけるよ」
舞「そうじゃなくて事故によ」
P「…アイドルとはそういうことはないから」
舞「…」
舞「もう!知らない!いってらっしゃい!」
P「何怒ってるんだよ、いってきます」
愛「おはよーございまーす!」
まなみ「愛ちゃんおはよう」
まなみ「今日も元気だね」
愛「元気が取り柄ですから!」
まなみ「あはは」
愛「あ、まなみさん」
愛「今日は765の人と仕事ってありますか?」
愛「…予定聞いたような、聞いてないような」
愛「…」
愛「忘れました」
まなみ「今日は愛ちゃんの大好きな人と仕事だよ」
愛「私の好きな人?」
P「はぁ、結局なんで舞が怒ってるのかわからなかった…」
小鳥「舞?誰ですか?」
P(…そういや音無さんには面倒くさいから教えてなかったっけ)
P(まぁ社長と律子が知ってればいいしな)
小鳥「そんなことより、今日飲みに行きませんか?」
P「…」
小鳥「無視しないでくださいよー」
P「…!」
小鳥「!」
律子「…なに小鳥さんもビックリしてるんですか」
P「律子…」
律子「はい?」
律子「別にここでもいいじゃないですか」
P「いいから、お願いだ」
律子「わかりましたよ」
P「ありかとな」
P「今日の担当を変わってもらいたい」
律子「はぁ」
律子「プロデューサーさんの今日の担当って」
P「雪歩だ」
律子「なにか不満があるんですか?」
律子「じゃあどうしてですか?」
P「今日の雪歩のラジオの出演者…」
律子「?」
律子「あぁ、愛ちゃんですか」
P「そうなんだよ…」
P「この前はたまたま律子が担当してくれたからよかったけど」
律子「娘と仕事がてきるなんて嬉しいものじゃないんですか?」
P「今朝まで俺もそう思っていました」
P「だけど、俺の仕事振りをみて幻滅するんじゃないかと思って」
P「そうなったら愛がグレるに違いない…」
律子「考えすぎですよ」
律子「まぁわかりましたよ」
P「さすが律子様だ」
P「今度なにか奢ってやるよ」
律子「はいはい」
愛「わぁい、雪歩先輩とラジオ~!」
愛「あ、765プロのプロデューサーさんに会える!」
愛「わーい!」
まなみ「愛ちゃんいつもより元気だね…」
愛「楽しみがいっぱいありますから」
律子「雪歩、そろそろ行くわよ」
雪歩「え?」
雪歩「今日のラジオって…」
雪歩「プロデューサーとじゃ…?」
律子「プロデューサーは急用ができちゃったのよ」
雪歩「そう…ですか…」
律子「さぁ、グズグズしてる暇はないわ」
雪歩「はい」
雪歩「せっかく愛ちゃんとの収録だし楽しまなきゃ」
律子「…」
雪歩「愛ちゃんはまだみたい…」
律子「もうすぐくるわよ」
愛「おはようございます!」
律子「ほら」
まなみ「おはようございます」
雪歩「愛ちゃん~」
愛「あれ?今日はプロデューサーさんは…?」
律子「今日も私よ」
愛「律子さん」
雪歩「プロデューサーは今日、急用が入っちゃったんだって」
愛「会えると思ったのに」
まなみ「愛ちゃん…」
雪歩「私も愛ちゃんに紹介したかったんだけどね」
愛「ますますどんな人か気になる」
律子「…」
雪歩「見かけによらずなんて酷いですぅ」
律子「ごめんごめん」
律子「だからいろんな仕事に引っ張りだこなのよ」
愛「すごい人なんですね」
雪歩「律子さんも凄い人だよ?」
律子「ありがと」
愛「一度でいいから見てみたい、765プロのプロデューサーさん」
雪歩「あ、だったら事務所に遊びに来ない?」
雪歩「多分春香ちゃんも喜ぶと思うよ?」
愛「春香さんにも会いたーい!」
律子「…!」
律子「ちょっ…」
雪歩「問題でもありましたか?」
律子「そんなことはないわ」
律子「…」
雪歩「じゃあ収録終わったら一緒に行こ」
愛「はい!」
雪歩「今日も頑張ろうね」
愛「はい!」
まなみ「愛ちゃん噛まないようにね」
愛「大丈夫ですよ~」
律子「別に私がプロデューサーの味方しなくてもいいのよね」
律子「とりあえずメールだけはしておきましょう」
律子「あとはプロデューサーがなんとかするでしょ」
まなみ「?」
P「…律子の代わりに雑用」
P「まぁ助かったけど」
ブーブー
P「ん?メール?」
P「…」
P「マジか」
春香「どうしたんですか?」
P「雪歩がラジオの収録終わったら愛を連れてくるらしい」
春香「愛?」
春香「876の愛ちゃんですか?」
P「あぁ」
春香「わぁ、久しぶりに愛ちゃんに会える!」
春香「もしかして…」
P「…」
春香「愛ちゃんが嫌いですか?」
P「それはない、むしろ大好きだ」
春香「…うわぁ」
P「変な意味でとらえるな」
P「そうだな…ファンとしてだ」
P「別に別の事務所のアイドルのファンでもいいだろ」
春香「まぁプロデューサーさんが言うならそうでいいです」
P(娘だからなんて言えない)
春香「愛ちゃん可愛いですもんね~」
P「あぁ、世界一可愛いと思う」
春香「…」
春香「プロデューサーさんは自分の事務所の子が一番って言わないんですね」
P「…はっ」
P「あ、いや、そのこれには訳が…」
春香「いいですよ」
春香「早く愛ちゃんきて欲しいですね」
P(自分のせいだけど更に逃げ出しにくくなってしまった)
P(いや…朝、舞は機嫌悪かったからなぁ)
春香「?」
春香「プロデューサーさん?」
P「すまん、考え事をしてた」
春香「愛ちゃんのことですか?」
P「…」
春香「今日のプロデューサーさん変ですよ?」
春香「…」
春香「何かあったんですか?」
P「いやぁとくに何かあった訳じゃないんだけどなぁ」
春香「じゃあ…」
P「…」
P「そろそろ来る頃か」
律子「戻りました~」
小鳥「お帰りなさい」
愛「お邪魔します!」
春香「愛ちゃん!」
愛「春香さん、お久しぶりです」
春香「楽しみにしてたよ~」
愛「誰ですか?」
春香「え?誰って私の横にいる…」
愛「?」
雪歩「春香ちゃん、誰もいないよ?」
春香「え?」
春香「さっきまで一緒に話してたのに」
小鳥「プロデューサーさんならダッシュで何処かに行ったわよ」
春香「どこに行っちゃったんだろ」
愛「誰が私と会うの楽しみにしてたんですか?」
小鳥「だからプロデューサーさん…」
春香「プロデューサーさんだよ」
愛「春香さんにも会いたかったけどプロデューサーさんにも会いたかったのに…」
春香「そっかぁ」
春香「そういえばプロデューサーさんが愛ちゃんのことを世界一可愛いって言ってたよ」
雪歩「え?」
愛「え?」
P「…咄嗟にトイレに隠れたものの」
P「そう長くもいれないよなぁ」
P「とりあえず…」
P「舞にメールしてみよ」
P「舞なら助けてくれるはず」
ブーブー
P「早いな」
舞『自分でなんとかしなさい』
P「…」
P『そこをなんとか!世界で一番愛してるよ舞ちゃん!だから何かいい案を!』
P『了解』
P「何とかなりそうでよかった…」
P「舞だったらいい案を教えてくれるはず」
舞『全部正直に話しなさい』
P「…ほらね」
P「…」
愛「プロデューサーさんってウチのパパみたいなこと言う人なんですね」
愛「家でよく言われるんですよ」
愛「でもなんか申し訳ないです…」
春香「愛ちゃんが謝ることじゃないよ」
雪歩「うんうん」
律子(親馬鹿ね…)
雪歩「でも愛ちゃんせっかく来てもらったのになんかごめんね」
雪歩「肝心のプロデューサーがいなくて」
愛「いいんですよ、先輩達とお話できますから」
春香「プロデューサーさんが帰ってくるまで話でもしてよっか」
愛「はい!」
小鳥「うー急にお腹が…」
小鳥「…」
小鳥「あ、プロデューサーさんじゃないですか」
P「ちゃ、チャオ」
P(…なんでウチの事務所のトイレは男女兼用なのだろうか)
小鳥「愛ちゃん来てますよ」
P「…」
小鳥「みんなぁ~プロデューサーさんいたわよ」
雪歩「プロデューサーさんに惚れちゃダメだよ?」
愛「大丈夫ですよ~」
愛「楽しみです!」
春香「プロデューサーさん早く~」
小鳥「あの、私も早くトイレに籠りたいので…」
P「…」
愛「あ、こちらこそどうもです!」
愛「876の日高愛です!よろしくお願いします!」
P「ははは…元気だねー」
愛「元気だけが取り柄ですから!」
春香「愛ちゃん、顔あげて話した方が…」
愛「…さっきのを思い出したら照れちゃって顔が見れません」
P「…」
愛「そうですよね」
P「…」
愛「…じゃあ、失礼します」
律子「…」
愛「あっ」
P「…」
愛「会っていきなりで申し訳ないですけど…」
P「?」
愛「私のパパにそっくりです!」
P「えー」
愛「声も…」
春香「世の中に似てる人は3人いるって言うけど…身近にいるってすごいね…」
律子(おばかタレントとして売れそうだわ)
P「愛、ホントに気付いてないのか?」
愛「はい?」
春香「プロデューサーさん、初対面の子を呼び捨てなんて酷いですよ?」
雪歩「そうですよ」
P「…」
これが自分の娘なんだぜ…
愛「!」
春香「またまたぁ、プロデューサーさんは結婚もまだじゃないですか」
律子「え?」
P「え?」
律子「いつも左手の薬指に指輪してたのに気付いてなかったの?」
雪歩「え?」
春香「え?」
P「なんで律子が言っちゃうんだよ」
愛「なんでパパが765プロに?」
P「だから765のプロデューサーなんだよ」
雪歩「プロデューサーが既婚者…」
春香「それに愛ちゃんの親」
律子「…」
P「娘だしな」
愛「なんだぁ照れて損しちゃった」
P「損って…」
P「それよりパパは傷ついたよ」
P「すぐに気付かないなんて」
愛「ごめんなさい」
愛「パパ~」
雪歩「…よ、よかったねプロデューサーに会えて」
春香「それに愛ちゃんのお父さんだなんて本当サプライズだね」
愛「私もビックリですから!」
愛「でもパパ凄いなぁ、みんなに凄い人って言われてて」
愛「パパのこと尊敬しちゃった」
P「全部話したら楽になったよ」
P「それに尊敬したって言われちゃった」
舞「よかったわね」
P「これも舞のおかげだよ、ありがとな」
舞「アナタはウジウジしすぎなのよ」
P「そうだな」
P「でも」
P「何故かわからないけど765のアイドル達が凄い怖い目で視てくるんだ」
P「あれはなんなんだろう…」
P「怖いんだよ」
舞「ふふっ…大丈夫よ、多分これからそんな怖い目で視られないようにしてあげ」
舞「怖い目で視られなくなるわ」
P「?」
おわれ
…えっ
Entry ⇒ 2012.03.28 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「四条貴音、6歳……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332482669/
たかね「……」
P「ったく、何処に行ったんだ……」
たかね「……」
P「仕方ない、カップヌードルは俺一人で食うことにしよう」
たかね「!!」
P「二つ買ってきたから、どっちも俺のものだな!」
たかね「……あ、ああ……」
P「……」
たかね「……あなたさまーっ」トテトテ
P「よーし捕まえたぞー」ガッシ
たかね「な、なんとっ!」
P「予防接種まだなんだから……」ズルズル
たかね「いやでございます!ちゅうしゃはいやです!」イヤイヤ
P「はいはいすぐ終わるからな」
かわいい
P「ああ」
たかね「あっちのほうがおおきいのです!うえにおいてあるほうがおおきいのです!」
P「そうだな」
たかね「なんと……いままできづきませんでしたが、あっちのほうがこすとぱふぉーまんすにすぐれるわけでございますね」
P「うん」
たかね「あなたさま、わたくしあれがいいです」
P「自分で取れ」
たかね「なんとっ!むむむ……しかし、わたくしではとどかないので……」
P「そうだね」
たかね「どうしたものか……うむむ……」
P「まず買わねーよ」
たかね「な、なんと!」
P「カップラーメンは一週間に一度だけだぞ」
たかね「いっしゅうかん……めんような……」
たかね「!?あ、あなたさまっ?」
P「やった!やったぞ!うっひょひょーい」
たかね「どうしたのですかっ、なにがおきたのですかっ?」
P「いぃぃぃぃやっほおー!たかね!いやっほーう!」ガッシ
たかね「うれしいのですね!あなたさまっ、うれしいのですね!」キラキラ
P「あははははは!」グルグル
たかね「ふふっ!あはははは!」グルグル
P「花粉症治まったー!」グルグルグルグル
たかね「あはははははは!あなたさまーっ!」グルグルグルグルグルグルグルグル
P「あははは、は、うわー!!!」ガッシャーン
たかね「あはははー!あなたさまがとんでるー!」ケラケラ
P「うわああああああああああああああああああああああああ」ゴロゴロ
たかね「あはははははははははは!」ゲラゲラ
たかね「あなたさまー!」
P「なんだなんだ」
たかね「ふふふ……」
P「……」
たかね「ふっふっふっ……」
P「……なんだよ」
たかね「……」
P「……」
たかね「……??」
P「おい」
たかね「わたくしは……なにを……?」
P「痴呆かこいつ」
P「んー?」
たかね「まえが……まえがみえない……」ヨロヨロ
P「あーあー、いい加減服くらい一人で脱げるようになれよ」
たかね「んー、ぷはあ……」パチパチ
たかね「……おお、ぱちぱちします……」フワフワ
P「髪がヤバイことになってんな……静電気か」
たかね「なにかわたくしにふしぎなちからが……?」プワプワ
P「ねえよ、とっとと服着ろ」
たかね「あなたさまはいけずです……」プクー
たかね「おそとでたべる……?まさか、ばぁべきゅぅ、というやつでございますかっ」キラキラ
P「違う、外食するってことだ」
たかね「ああ、がいしょく、でしたか……」
P「……」
たかね「がいしょく……がいしょく……」
P「……」
たかね「わたしのきおくによれば……それは……」
P「……」
たかね「とても……むつかしい……」チラ
P「……」
たかね「えーっと……とても、めんような……」チラ
P「……」
たかね「…………ああ、なるほど、がいしょく、でございますね?」チラチラ
P(こっち見んな)
たかね「……しっております」
P「うそつけ、わかんないんだろー」
たかね「しっております!わたくしは、がいしょくのえきすぱぁとでございます!」エッヘン
P「ほー、じゃあ何だ、言ってみろよ」ククク
たかね「むー……え、えっと」ウーン
P「うんうん」
たかね「……」ウーンウーン
P「おー?」
たかね「……」ウーンウーンウーン
P「くっくっく……」
たかね「……はっ!」ピキーン
P「お、わかったか?」
たかね「あなたさま、おなかがすきました、はやくごはんを……」グゥー
P「!?」
P「どうした」
たかね「おりいって、そうだんがあるのですが……」
P「相談?なんだ?」
たかね「わたくし、しょうらいなりたい、ゆめがあるのです」
P「ほほー、将来の夢、か」
たかね「はい……ですが、わたくしだけでは、なんとも……」
P「なんだ弱気だなたかね」
たかね「だからこそあなたさまにごきょうりょくを……」
P「おう、いいぞ、なんでも言ってくれ」
たかね「わたくし……」
P(まさかたかねに将来の夢なんてできるなんてなー……)
たかね「ぷりきゅあに」
P「無理」
たかね「……な゛ーっ!」
たかね「!……ありましたっ」
たかね「こんなところにかくしてあったとは……あなたさまもいけずでございますね」
たかね「さあ、さっそくたべることにしましょう」
たかね「おゆをいれて……おゆ……」
たかね「きっちんは、かってにつかってはおこられますし……」
たかね「……むむむ」
たかね「……はっ!」ピキーン
たかね「しゃわあからおゆがでるではありませんか」
たかね「それをつかうことにしましょう」トテトテ
5分後
P「……」
<ア゛ー
P「!?」
たかね「……」
P「……話せ」
たかね「……あの、かっぷらぁめんが……」チラ
P「……」
たかね「かっぷらぁめんが……とつぜんわたくしのまえにでてきて……」チラチラ
P「……」
たかね「……うぅ」ウルウル
P「……」
たかね「……わ、わたくしがやりました……」ウルウル
P「おしりぺんぺんだな」
たかね「な、なんと!」
スパーンスパーン
\めんようなーっ!/
P「ん、んー……どうした……まだまっくらだぞ……」
たかね「あの、わたくし……あの……」モゾモゾ
P「あ゛ー……なんだ……?早く言ってくれ……」
たかね「おといれにいきとうございます……」モゾモゾ
P「ああ……トイレな……うん、んー」
たかね「あなたさま……」モゾモゾ
P「うん、わかってる、トイレね、うん……」
たかね「……」モゾモゾ
P「うん、トイレ……トイレ……zzz」
たかね「……あなたさま」
P「うーん……zzz」
たかね「……めんような」
たかね『うぅ……』
P『罰としておしりぺんぺんだ』
たかね『な、なんと!』
P『ほーら、はやくこっちこい』
たかね『い、いや……いやでございます……』
P『ほーらほーら』
たかね『い、いや』
P『ほーらほーらほーらほーら』
たかね「めんような!」ガバッ
たかね「……はっ!」
たかね「ゆ、ゆめ……」キョロキョロ
たかね「……ほっ」
P「シーツびちゃんこやけどなんぞこれ」
たかね「……めんような」
たかね「そ、それは……」
P「あ、わかったぞ」ピコーン
たかね「!!」
P「お前まさか……」ニヤニヤ
たかね「ちがいます!だんじてちがいます!」ポコポコ
P「おばけが怖いんだろー」ニヤニヤ
たかね「ちがいます!こわくなんてないです!」ポコポコ
P「ははは、6歳なのにー、たかね6歳なのにー」ニヤニヤ
たかね「こわくないです!ろくさいだからこわくないのです!」ポコポコ
P「ははは、わかったわかった、わかったから叩くのをやめろ」ニヤニヤ
たかね「うぅー!てっかいしてください!ぜんげんてっかいしてください!」ポコポコ
P「ははは、やめろってー」ドゴボキィ
医者「全治2ヶ月です」
P「マジか」
ぬこ「なんじゃこいつ……」
たかね「……」ジー
ぬこ「なにみとんねん……いてこますぞわりゃあ……」
たかね「……」ジー
ぬこ「なんじゃ……やんのかこらあ……」
たかね「……」ジー
ぬこ「おらあ……いつまでもみとんちゃうぞこちとら……」
たかね「……」ジー
P「おーいたかねー」
ぬこ「でけーやつ来た……」
たかね「あなたさま……わたくしついにねことかいわができるようになりました……!」キラキラ
P「あー、そいつ話す猫だから、別にお前が話せるようになったわけじゃないから、ほらいくぞ」ガッシ、ズルズル
たかね「なんとっ!……めんような」ズルズル
ぬこ「あー……いってもうた……」※話せません
たかね「おお……すばらしい!」
たかね「つけめん……めんような……」
たかね「なんと!にぼしをつかったぎゃかいけいすぅぷ……!」
たかね「じかせいにくあつちゃぁしゅぅですか……たまりません」
たかね「ぼりゅぅみぃなとんこつこってりもいいです……」
P「ふんふふーん……あ!おいたかね!」
たかね「ぎく」ビクン
P「またお前は!そんな近くでテレビ見んな!すぐ目が悪くなるぞ」ガッシ
たかね「う、うぁー」ズルズル
P「次やってみろ、わかってるな?」
たかね「……ごくり」
2分後
たかね「なるほど……!あとのせさくさく……!」
P「たかね髪のびてきたなあ」
たかね「かみ……のびました」
P「久々に切りに行くか」
たかね「だめです!のばすのです!」
P「伸ばすって……どの位伸ばすんだ?」
たかね「えぇと……いっぱい……?」
P「えー……長いと洗うの面倒なんだよな」
たかね「のばすのです!つきにとどくまで!」
P「なにそれ洗うの超めんどくさい……お前自分で洗えよ」
たかね「それはできません、あなたさまがあらってくださいまし」フンフン
P「なんでそんな生意気なの」
P「氏ね……夏氏ね……」
たかね「あなたさま、こうえんにでかけましょう」
P「公園……行くか公園」
たかね「はい」
公園
P「ああ……結構涼しいかも」
たかね「そうでございますか」
P「……お前、手つめたいなあ」ヒンヤリ
たかね「そうでございますか」
P「ああ……元気出た」
たかね「そうでございますか」
P「よーし……ブランコまで競争よーいどん!」ダッ
たかね「なんとっ!おまちに!あなたさまはいけずですーっ!」タッタッタ
たかね「ひきょうでございます!ひきょうもの!」ポコポコ
P「げへへ、はぁ、なんとでも、ひぃ、言え……勝てば官軍……はぁ、はぁ……」ゼェゼェ
たかね「むむむ……ではつぎはすべりだいまできょうそうです!」
P「え、ちょっと」
たかね「よーいどんでございます!」ダッ
P「ま、待て!ち、っくしょ」ダッ
たかね「ずるいです!あなたさまはずるしております!」ポコポコ
P「ハッ、ハッ、ず、ずるなんて、ハァ、してねえよ……っ」ゼェゼェゼェゼェ
たかね「しかとこのめでみました!しばふははいってはなりません!」ポコポコ
P「そんな、ゲホッ、ルールありませーん……ハァ、ハァ」ゲッホゲッホ
たかね「あそこにかんばんがあります!いぜんあなたさまからおしえていただきました!」ポコポコ
P「あれは、嘘、だからな……」ゼェゼェ
たかね「な、なんと!」
たかね「……!」ピコーン
たかね「それではあのじゃんぐるじむまできょうそうです!」
P「な、もう終わりで……」
たかね「すたぁと!」ダッ
P「待ってえ……待ってえ……」ヨロヨロ
たかね「もう!おとなげないですあなたさまは!」ポコポコ
P「ゼェ……ゼェ……」コヒューコヒュー
たかね「つぎはあのぞうさんまでですよーいどーん!」ダッ
P「くそっ、たれえ……」ヨロヨロ
医者「全治3ヶ月です」
P「ふざけんな」
P「ん?何描いてんだ?」
たかね「すずめでございます」カキカキ
P「へぇーあんなちょこまかうごいてるもんよく描けるなーどれどれ」チラ
たかね「うごきあるものだからこそ、かきかたもじゆう」カキカキ
P「……」
たかね「じゆうだからこそ、とらえかたもせんさばんべつ」カキカキ
P「またなんかのテレビに影響されたな」
たかね「ばかな、わたくしのじろんでございます」カキカキ
P「カッコイイこと言ってっけど君絵ヘッタクソやなー」
たかね「なんとっ!」ガーン
P「ま、せいぜい精進したまへ」
たかね「わたくしのぷらいどがー!」
たかね「??なにか……?」トテトテ
P「アリの巣だよ、見てみ」
たかね「!!こ、これはっ」キラキラ
P「なんだ、知ってるのか」
たかね「これこそ、わたくしのもとめていたものでございます!」キラキラ
P「ほー」
たかね「こんな……ちいさきものだってとは……っ!」
P「うんうん」
たかね「これが……あいのす……」キラキラ
P「違う」
P「……」
たかね「……」
P「入るか、たかね」
たかね「……うっ」フラフラ
P「……」
たかね「おなかが、おなかがいたいでございます……」チラ
P「……」
たかね「お、おなかが……」チラチラ
P「……」
お化け屋敷「早く入れよ」
たかね「あの……えっと……」チラチラ
P「……」
たかね「……あたまも?」チラチラ
P「……」
P「うははははは!!」ッパ
たかね「!!あなたさまー!どこにおられますか!たすけてください!あなたさまー!」
P「おっと、うっかり手を離しちまったぜ」
たかね「いやああああああああああ!あなたさまあああああああああああ!」ギャーギャー
お化け「あ゛ー」
たかね「ああああああああああああああああああああああああああ」
P「ぎゃはははははははははは!!ひぃー、笑い死ぬぅ!」ケラケラ
お化け「あ゛ー……え、ちょ、痛、ぎゃあああああああああああ!」
P「え」
貴音「……」スタスタ
P「え?」
貴音「賊は去りました、行きましょう」スタスタ
P「え?誰?」
たかね「なりません!のばすのです!」
P「いやいや、前髪を伸ばす必要はないし、切らないと前が見えないだろ」
たかね「そんなことはありません」
P「あるって、俺が切ってやるよ」シャキーン
たかね「のばすのです!きってはなりません!」
P「だから前髪だけだって、な?」
たかね「むむ……ならば、まえがみだけならば……」
P「よしよし、すぐおわるからな」ジョキジョキ
たかね「ああ……さらば、わたくしのまえがみ……」
P(……あ、やべっ)
たかね「きっと、あなたさまがきれいなまえがみにしてくれるとしんじております」
P(なんかおかっぱみたいにパッツンになった、まあいっか)
たかね「ぱっつんだけはないと、しんじております」
P「……」
たかね「ほとんどおわっております」エッヘン
P「早いな……俺なんて最終日まで残ってたぞ」
たかね「あなたさまはむけいかくなのですね」
P「……6歳児に言われるのはムカツクな」
たかね「わたくしはなつやすみにはいるみっかまえからけいかくをたてておりました」
P「ほー」
たかね「あとはあなたさまが『あさがおのかんさつ』をやってくれれば」
P「俺にやらせんな」
たかね「……ではこの『まいにちのえにっき』を」
P「俺にやらせんな」
たかね「……わたくしはいそがしいのですが」ハァ
P「ガキが言うな」
たかね「!!それはまことですかっ?」
P「ああ、だから準備しろ」
たかね「ふふふ、うみ……うみ……」キラキラ
P「置いてくぞ」
たかね「ま、まってくださいましっ」ダッ
P「あれ?お前うきわは?」
たかね「あのようなもの……もうひつようありません」
P「ほー」
たかね「あのようなものは……おこさまようなのです」
P「へー、たかねは?」
たかね「わたくしはもうろくさいです!」
P「お子様じゃねーか」
たかね「かに!」
P「捕まえた!」
たかね「おお!さすがですあなたさま!」
P「たかねも持ってみるか?」
たかね「もちます!もってみます!」
P「気をつけろよ、挟まれると痛いぞ」
たかね「ふふ、わたくし、このてのいきものはとくいぶんやです」
P(何言ってんだこいつ)
P「じゃあはい、後ろからココを持つんだぞ」
たかね「はいっ!では、もちます!はっ!」ガシ
P「違うそこじゃない」
蟹「おら」ハサミ
たかね「あ゛ー!いたい!たすけてくださいまし!」ブンブン
P「あーあやるとおもった」
P「焼けたなーたかね」
たかね「やけた……?」
P「肌が黒くなったなあ」
たかね「おお……そういえば……」キョロキョロ
P「こりゃ今日の風呂は地獄だな」
たかね「おふろがじごく……?はっ!ま、まさか!」
P「お?」
たかね「じごくゆ……?」
P「……」
たかね「……」
P「……」
たかね「……いたいのですか?」
P「さあ……?」
たかね「あめのひは……たしか……」
P「おーいたかねー」
たかね「!」ビク
P「こっちきてみ」チョイチョイ
たかね「……なぜてをうらでくんでるのですか」ススス
P「ん?いや……大して意味はない」ススス
たかね「……このあめのなかどこにいっていたのですか」スススススス
P「ん?いや……大して意味はない」スススススス
たかね「……なぜほおをゆるませているのですか」ススススススススス
P「ん?いや……大して意味はない」ススススススススス
たかね「……」ダッ
P「ん?いや……大して意味はない」ポイッ
カエル「うーっす」ピョン
\めんようなーっ!/
/ ⌒ ⌒ ヽ
/ ( ●)(●) |
| (__人__) } うーっす
/、. ` ⌒´ ヽ
/ |
| | /
ヽ_| ┌──┐ |丿
| ├──┤ |
| ├──┤ |
P「へー、たかねの友達か、楽しみだな」
たかね「そうでございますか、しかし、おうちにまねくのも、おてもなしもしたことがないので……」
P「おもてなしな」
たかね「お……おもなてし……」
P「おもてなしな」
たかね「そんなことはいまはいいのです」
P「いいんかおい」
たかね「して、おもしなてのことなのですが」
P「よくないね」
たかね「むむむ……あなたさまはいけずです……」
P「そうだね」
たかね「はい、どうぞあがってください」
??「はぁい、お邪魔しま~す」
たかね「あなたさまー、おともだちをおつれしました」
P「おー、どれどれ」
??「あ、こんにちわ~」
P「はいこんちわ……?」
あずさ「私、三浦あずさと申します~」
P「……あのー」
あずさ「はい?」
P「失礼ですけど、おいくつですか……?」
あずさ「……あらあら」
P「……?あ、あの」
あずさ「うふふ」
P「……はい」
たかね「……?わたくしのおともだちですが……」
P「おい!友達=同年代くらいに考えてたぞ俺は!」
たかね「ですが、わたくしのおともだちですが」
P「……あの人いくつかわかるか?」
たかね「はい……たしか、にじゅう」
あずさ「あらー?たかねちゃん~?」
たかね「……」
P「……」
あずさ「うふふ~……」
たかね「……」
P「……」
たかね「……とっぷしぃくれっと、でございます……」
P「……」
P「はあ……そうっすか」
たかね「じゃんぐるじむのてっぺんでこまっていました」
P「……」
あずさ「たかねちゃんがいなかったら、ブランコまで辿り着けなかったわ~」
P(え!?)
たかね「いえ、それくらいあさめしまえのことですよ、あずさ」
P(呼び捨て!?)
あずさ「ところでPさんってカッコイイですね~」
P(うわこっち来た)
あずさ「私と結婚しませんか~?」
P「なんだこいつ」
たかね「わたくしはたのしゅうございました」
P「お前はな……俺はもう会いたくないわ」
たかね「そうでございますか……」
P「……」
たかね「あずさは、わたくしのおうちにいきたいと、つねづねいっておりましたから……」
P「……そりゃまたなんでだ」
たかね「さあ……わたくしにはわからないのですが……」
P「そもそもお前らに付き合いがあるっておかしくねぇ?」
たかね「そうでしょうか……?」
P「うーん……そう思う」
たかね「そうですか……」
P「ほら、年の差を感じるとことかあんだろ?」
たかね「たしかに……あなたさまのおはなしをしたところ、めのいろをかえてしつもんぜめにされました」
P「絶交しろ」
たかね「はい」
P「あれがアルタイル」
たかね「はい」
P「あれがベガ」
たかね「はい」
P「……」
たかね「……えっと、あれが、でねぶ、あるたいる、べが」
P「……」
たかね「あれが、でねぶ……あれ?あれが、あるたいる……」
P「……」
たかね「べが、あるたいる……」
P「……」
たかね「あれがでぶ……?」
P「お前見えてないだろ」
P『おーいたかねー』
たかね『あ、あなたさまー……』
P『何泣いてるんだ!今日が何の日か知らないのか!』
たかね『きょうが……なんのひだというのですか……』
P『今日は、ラーメン祭りだー!』
たかね「そ、それはまことでございますかぁっ!」ガバ
P「暑い……zzz」グースカピー
たかね「ま、まことですか!?きょうは、らぁめんまつりだというのですかっ!」ユッサユッサ
P「うぅん、なんだぁ……?」ガクガク
たかね「きょうはらぁめんまつりだとおっしゃいました!おっしゃいましたじゃありませんか」ユサユサ
P「うん……そういうことで……zzz」スピー
たかね「はぁー……らぁめんまつり……なんといいひびき……」キラキラ
時計「まだ4時だぞハゲ」
俺ハゲじゃないけど
たかね「……」プクー
P「カレーだカレーだやっほっほい!」ズンズン
たかね「……」プイッ
P「ほらー!たかねカレーだぞおー」ズンチャズンチャ
たかね「……む」ウズウズ
P「カレーだカレーだやっほいほい!」ズンズン
たかね「……か、かれぇ」ウズウズ
P「カレーだカレーだやっほいほい!!!さん、ハイ!」ズンズン
たかね「か、かれぇだかれぇだやっほいほーいっ」トテトテ
P「やっほいほいのーやっほいほーい」ズンズン
たかね「ほいほーいっ」トテトテ
P「マジちょれぇ」
たかね「おとなりさん……ですか」
P「ああ、おつかいだ」
たかね「……おとなりさんは、ちょっと……」
P「なんでだよ、いっつも遊んでもらってんじゃん」
たかね「う、うぅ……し、しかし……」
P「いいからいってこい、ほら」
たかね「それでは、いっしょに……」
P「おつかいだって、ひとりでいってこい」
たかね「……あなたさまはいけずです……」
P「はいはい、ごー」
たかね「うぅ……」トテトテ
たかね「……はっ!」ピンポーン
インターホン『…………ガチャリンコ、はーい』
たかね「あ、あのっ、しじょうたかねですっ」ワタワタ
インターホン『あ!お姫ちん!まっててすぐ行くーガチャリンコ』
たかね「あ、えっと、つまらないものですが、おつかいですからっ」
インターホン『……』
たかね「わたくし、いそがしいみでありますのでっ、これからもおはなのしゅぎょうが……」
インターホン『……』
たかね「これから……えっと、らぁめんぱぁてぃがあるので、ここにおいておきます、でわ……」ダッ
亜美「お姫ちんヤッホ→!」ドアガチャーン
たかね「な、なんとっ」ガシ
真美「にっしっし~、まああがっていきなよ~ほらほら~」ズルズル
たかね「あ、あなたさまー!」ズルズル
真美「絶対編みこみ!」
たかね「う、うぁ……」グイグイ
亜美「も→!お姫ちんにはツインの素質があるのに!」
真美「編みこみのほうが可愛くなる!絶対!」
亜美「ちっち、可愛くなんて古い古い!これからはあだるてぃ~なのが流行るんだから」
真美「こんなにすべすべの髪は編み込みしなきゃ絶対損だよ~!」
たかね「かみのけはいいのですっ、やめてくださいましっ」グイグイ
亜美「編みこみなんてダサいの!」
真美「なんだと~!ツインテールなんて2次元の話だYO!」
亜美「ううう~!」
真美「むむむ~!」
たかね「あなたさまーっ!わたくし、たすけてくださいましーっ」バタバタ
真美「真っ白のワンピースに麦わら帽子!」
亜美「真美センスがキモい!」
真美「亜美こそエロエロだよ!」
亜美「いいの!お姫ちんはエロエロな小悪魔スタイルでやってくんだから!」
たかね「え、えろえろ……?」
真美「駄目だよ!そんなの変態さんだよ→!」
亜美「こういうのが今モテるんだから!真美はセンスが古い!」
真美「むかっ!白のワンピースには古き良き歴史があるんだYO!」
たかね「ふるきよき……?」
亜美「オタクっぽい!」
真美「亜美のほうこそ!ただのビッチじゃん!」
亜美「なにを~!」
真美「なによ~!」
たかね「じゆうが……じゆうがほしい……」
たかね「な、なにを、なにをするのですっ」
真美「は→い、暴れないでね~♪」ガシ
たかね「!や、やめなさいっ!はなしなさいっ」バタバタ
亜美「すぐ終わるからね~♪」
真美「兄ちゃんきっとびっくりするYO!」
たかね「た、たすけてくださいっ、あなたさまあっ!」
??「待ちなさい!」
亜美真美「「!!」」
たかね「!!あ、あなたは……っ!」
??「まったく……何してるかと思えば……」
亜美真美「「ね、姉ちゃん……」」
伊織「……にひひ!私も混ぜなさいよね!」
たかね「いやあああああああああああ」
たかね「……」
P「なんだその格好は……」
たかね「……」
電子レンジ「説明しよう!たかねは伊織亜美真美によって猫耳(トラ)スクミズオーバーハイニーソックスにくきゅうミトン+尻尾
そしてコテコテの80年代宝塚メイクを施された世にも奇妙な22世紀モンスターと化してしまったのだ!」
P「……」
たかね「……」
伊織亜美真美「プークスクス」
P「……」
たかね「……ただいま、にゃん」ニャンニャン
伊織亜美真美「ゲラゲラヒッー」ゴロゴロ
たかね「……にゃんにゃんにいやんだいすきにゃん」ニャンニャン
P「……100倍返ししなきゃだな」ナデナデ
伊織亜美真美「!?」ビク
真美「あ゛ー……」ピクピク
伊織「んあー……へあー……」ビクンビクン
たかね「……」ブルブル
P「おら、出てけオラ」ゲシゲシ
亜美真美伊織「んあー!」ゴロゴロ
たかね「……いんがおうほうでございます」
P「風呂入って寝よか」
たかね「そうしましょう」
P「服を買いに行く」
たかね「ま、まことですか!」
P「ああ」
たかね「おようふく……かってもらえるのですかっ」キラキラ
P「ああ、買ってやんよ」
たかね「ふふふっ、おっかいものっ♪おっかいものっ♪」ルンルン
P「お前ほんと服買うの好きだなあ」
たかね「はいっ、じぶんみがきというやつでございますっ」
P「なんだ、ハイカラだなお前」
たかね「わたしのよくみるばんぐみでは、じょしりょくをあげると、さまざまなみりょくが」
P「もうそれ見るのやめろ」
P「たかね、まだか?」
たかね「しかし、こちらもすてがたい……こちらもかわいらしい……」
P「ねーえーまーだー?」ユサユサ
たかね「しかし、いろあいをいしきするなら、おうちにあるあれとくみあわしたほうが……」
P「ねーえーたーかーねー」ユサユサ
たかね「ええいだまりなさい!」カッ
P「ヒィッ」ビクッ
たかね「おようふくえらびはわたくしにとってせんじょうなのですっ!あなたさまはひっこんでてくださいっ!」
P「は、ハイ……」
たかね「おや、これもよいかんじで……」
P「……」
たかね「あなたさまはどちらがいいとおもいますか?」
P「あれ?」
たかね「んむんむ」シャクシャク
P「たかねは宇治抹茶金時か、一口くれ」
たかね「なりません」
P「なんでだよ、いいじゃん俺のも一口あげる」
たかね「あなたさまはなにもわかっておりません!」
P「ん?」
たかね「まっちゃとあずきのはーもにー!もちもちのしらたまとしゃきしゃきのこおりのぐらでーしょん!」
P「おおう?」
たかね「うじまっちゃきんときこそしこう!しこうのいっぴんなのです!」エッヘン
P「へー、白玉もらい」パク
たかね「な゛ー!!なんと!!」
P「うん!うまい!」
貴音「………………許しませんよ、三下」
P「!?」
P「ああ、明日な」
たかね「……」
P「ん?どうした、行きたくないのか?」
たかね「そういうわけではないのですが……その……」
P「なんぞ」
たかね「ゆかたを……きたいのですが……」
P「あー、ゆかたね、いいじゃんお隣に着つけてもらえば」
たかね「いやでございますっ!いやでございますっ!」イヤイヤ
P「なんでだよ、いっつも遊んでもらってるのに」
たかね「……う、うぅ」
P「俺から頼んどくわ」
たかね「い、いや……しかし、ゆかた……むむむ……」モンモン
P「まったく、なにをそんなに怯えてるんだか……」ヤレヤレ
インターホン『……ガチャコンはーい』
P「どうも、Pですけど」
インターホン『お→兄ちゃん今行くYO!ガチャコン』
P「早い……」
ドア「がちゃ」
亜美真美「やっほ→兄ちゃん!」
P「おう姦姉妹、ちょっと頼みたいことが」
真美「兄ちゃんからの頼みごとだって!」
亜美「おやおや~それならそれ相応の態度ってもんがあるんじゃないのか~?」
真美「そうだそうだ!菓子折りもって来い!」
亜美「アンパン買ってこいYO!」
P「たかねの浴衣着つけてもらおうと思ったけどやめるわじゃあな」スタスタ
真美「やらせてもらいます!お願いします!やらせてください!」
亜美「アンパン買ってくるYO!」
真美「膝下!」ギャーギャー
たかね「あなたさまあ……」グイグイ
亜美「あずき色!」ギャーギャー
真美「藍色!」ギャーギャー
たかね「ああ……」グイグイ
亜美「盛る!」ギャーギャー
真美「三編み!」ギャーギャー
たかね「むう……」グイグイ
亜美「小悪魔メイク!」ギャーギャー
真美「うっすらメイク!」ギャーギャー
俺「お姫ちん!」
たかね「つかれました……」グイグイ
なにがあったし
P「可愛いじゃないか」
たかね「はい、あるおひとのおかげで、なっとくのいくものができあがりました」
俺『ったくしかたねーなー』
俺『どけおまえら、こっからはな……』
俺『俺の独壇場(サクセスストーリー)だッッッ!!!!』ドンッ
たかね「まことにめんようなひとでした……」
P「その人は超絶イケ面で高身長高学歴高収入髪フサフサなんだなきっと……」
たかね「はい……かみがふさふさでした……」
P「髪がフサフサか……やっぱりか……」
たかね「はい……かみがふさふさでした……」
P「髪がフサフサか……やっぱりか……」
たかね「はい……かみがふさふさでした……」
まあそういうこともあるさ…
/j
/__/ ‘,
// ヽ ', 、
// ‘ ! ヽ …わかった ハゲの話はやめよう
/イ ', l ’
iヘヘ, l | ’
| nヘヘ _ | | l ハイ!! やめやめ
| l_| | | ゝ ̄`ヽ | |〈 ̄ノ
ゝソノノ `ー‐' l ! ¨/
n/7./7 ∧ j/ / iヽiヽn
|! |///7/:::ゝ r===オ | ! | |/~7
i~| | | ,' '/:::::::::::ゝ、 l_こ./ヾ.. nl l .||/
| | | | l {':j`i::::::::::::::::`ーr ' ||ー---{
| '" ̄ ̄iノ .l::::::::::::::::::::::∧ | ゝ ',
, 一 r‐‐l γ /、::::::::::::::::::::::::〉ー= ___ ヘ ヽ }
/ o |!:::::} / o` ー 、::::::::::::i o ,':::::::{`ヽ ヘ ノ
/ o ノ:::::∧ /ヽ o ヽ::::::::| o i::::::::ヽ、 / /
/ ノ::::::/ /::::::::ヽ o ヽ:::| o {::::::::::::::Υ /
たかね「おお……っ!あなたさま!とうもころしでございますっ」キラキラ
P「とうもろこしだな」
たかね「ともころし……食べとうございます……!」キラキラ
P「とうもろこしな」
たかね「そんなことはどうでも」
P「よくないな」
たかね「わたあめでございます!あなたさまー!」キラキラ
P「移り身早いな」
たかね「なんと……ぷりきゅあ……ぷりきゅあのおめんが……!」キラキラ
P「可愛いな」
たかね「あれは、たかいところにありますので、かえますのでしょうか……?」
P「どうだろうね」
たかね「あなたさま、あれはかえるのですか?」
P「どうだろうね」
P「面妖な食べ物……?」
??「はいさーい!沖縄から出張販売でやってきましたゴーヤーチャンプルーはいかがですかー!」
響「味良し見良し素材良し!今しか味わえない本場の味を、ここでどうぞ、だぞ-!」
P「ゴーヤーチャンプルー……出張販売ってマジか?」
たかね「ごぉやぁ……ぷるぅ?」
P「俺もあんまり食ったことないな……苦そうだし」
たかね「にがそう、なのですか……?」
P「うん、ゴーヤーが」
響「そこのお兄さん!そんなことはないぞ!」
P「うわ、え、俺?」
響「ゴーヤーを強火で一気に炒めることによって、苦みを甘味に変えるんさー!どうぞ一口!」
P「あ、はい一口」モグモグ
たかね「あなたさまっ!?にがいのではっ!?だいじょうぶなのですか!?」
P「……」モグモグ
たかね「ああ……あなたさま……どうかごぶじで……!」ハラハラ
響「大丈夫に決まってるぞ!今に裸になって踊りだすさー!」
たかね「なんと!め、めんような……!」
P「……」モグモグ
たかね「はだかになっておどりだすとは……」
響「あまりのおいしさに感涙さー!」
たかね「いつもとかわりませんね……」
響「!?」
P「うまい!」ビリビリ
響「ぎゃー!ほんとに裸になり始めたぞー!」
たかね「おや……れべるつー、というところでしょうね」
響「レベルってなに!?」
響「踊り始めたぞ!何だこいつは!」
P「いやーおいしかった、どうもありがとう」
響「なんか急にまともになったぞ……」
たかね「わたくしもっ!わたくしもたべとうございますっ!」ピョンピョン
P「はっはっは、だめだ」
たかね「なんと!な、なにゆえ……っ!?」
P「これは……大人味だからだ!」
たかね「な、なんとっ!」ガーン
響「なんなんだそれ……」
たかね「な、なんということでしょう、まさかおとなしかたべられない、おとなあじだとは……」
P「そういうことだ、あきらめてくれ、たかね」
たかね「うう……」トボトボ
響「こ、子供でも食べられるぞ!嘘教えちゃだめだぞ!」
P「……だめだ、もう買えない」
たかね「な、なんと……!」ヨロヨロ
響「なー!ケチンぼ!買ってあげなよ!」プンスカ
P「たかね……お前はもう食い過ぎた……」
響「えっ?」
たかね「……そうでしょうか、ほんじつは、そんなにしょくしてないようにおもいます……」
P「とうもろこし6本焼きそば3皿綿あめ8本タコ焼き5船のどこがそんなになんだ?」
響「な……っ!ありえないぞ……!」
たかね「……」
P「わかってくれ、たかね……おさいふもペラペラなんだ……っ!」
財布「お腹すいたよー」
たかね「……おさいふさんがぺんぺらでございます」
響「さすがに食い過ぎさー……」
雰囲気のおかげでうまく感じるのもわかってるけど、好き
たかね「はい……」グゥー
響(腹の虫!?)
P「う、うぅ……」ポロポロ
たかね「なかないでくださいまし……あなたさま……」ナデナデ
P「うぅ……たかねぇ……っ!」ポロポロ
たかね「あなたさまぁ……」ナデナデ
響「う、うう……不憫に思えてきたぞ……」
P「うぅ……」チラ
たかね「あぁ……」チラ
響「……あー!しまった!2人分つくりすぎちゃったぞ!これは困った処分したいけどもったいないなー」チラ
P「あ、いただきます」サッ
たかね「ふたりぶんですか……たりませんね……」モグモグ
響「!?」
たかね「……は、はなび」
P「ん?なんだ、たかねはまだ花火が怖いのか」
たかね「そ、そんなことは……」
P「ドォン!」
たかね「きゃあ!」ビクゥ
P「はははは!」
たかね「あなたさま!もう!」ポコポコ
P「まったく、たかねは6歳なのに、おねしょもするしお化けも怖いんだなー」
たかね「うう……こわいものはこわいのです……」ショボーン
P「うんうん、大人にも怖いものはあるからな」
たかね「そうなのですか……」
P「ああ、やたら結婚を迫ってくる三十路乙女(笑)とか」
P「あと頭皮の後退とかな」
たかね「それはおそろしい……」
たかね「はい、もうはなびはこくふくしました!」エッヘン
P「そうだな、すごいすごい」
たかね「ほんじつは、たのしゅうございました」
P「俺は痩せる思いだったけどな」
響「あ、いた、おーい!」
たかね「おや……あのかたは……」
P「ゴーヤのねーちゃん」
響「やっぱりお兄さん、今まで上半身裸だったのかー」
P「あ、そうだった……恥ずかしい」
たかね「おはずかしゅうございますか……わたくしはそうでもないような……」
P「そりゃお前は恥ずかしくないよね」
響「そうだと思って……はいこれ!沖縄限定Tシャツ!」
Tシャツ「ゴーヤー」
P「……恥ずかしい……」
たかね「こちらのおへやでございます、あなたさま」
P「おお、こんなとこにいたか、何してたんだ」
たかね「はい、こちらにちいさきあなをみつけましたもので」
P「……穴?」
たかね「はい、こちらです」
P「……」
たかね「このちいさきあなからちいさきものたちがいききしているようなのです」
P「……」
たかね「あ!でてきました!なにやらしろきものをはこんでいるようなのですが……」
P「……」
たかね「まさかわがやにありのすができるとは……ゆめにもおもいませんでしたね、あなたさま?」キラキラ
P「……」
P「かいちゃだめだ、ほら、痒いとこ出して」ヌリヌリ
たかね「めんような……すーすーするでですが……」
P「ああ、ひんやりしてきもちいいだろ」
たかね「すーすーして……うう……めんような……めんような……」モンモン
P「蚊に刺されないようにしないとな」
たかね「ああ……あのようなちいさきものに、ここまでくるしめられるとは……」
P「とくに日陰じゃ気をつけろよ」
たかね「うう……うでにくっつけてあそんではいけなかったのですね……」
P「お前アホなん?」
たかね「わたくしになついていたわけでは」
P「ないね」
P「おうふ……どうしたいきなり」
たかね「これなるものです!」サ
ぐりとぐら「うーっす」
P「ああ……なつかしいな」
たかね「ふわふわにふくらんで……きっとびみなるものにちがいありません!」
P「カステラか……めんどくさい……」
たかね「あなたさま!いまこそふんきするときでございます!」ユサユサ
P「うーん……あ、そうだ、お隣の姉ちゃんいるだろ、料理が得意な」
たかね「え、あ、あの、あなたさま……?」
P「頼みこんでこい、俺にも持ってきてくれ」
たかね「そ、そんな……おとなりのおうちへいけというのですか……?」
P「俺のもだぞ、いいか、俺のもだ」
たかね「い、いきたくありません……」
P「なんでだよ、いっつも(ry」
真美「それともお着替え?」
たかね「ちがいます!きょうはあのかたからのおつかいなので!」
亜美「ふ→ん、で、どしたの?」
たかね「あの……かすてらが……しょくしてみたくて……」
真美「お使いじゃないじゃん」
たかね「あ、そう、わたくしではありません!あのかたがたべたいとおっしゃって、わたくしがおつかいで……」
亜美「ほほ~、だったら春姉ちゃんの出番ですな~」
真美「お→い!春姉ちゃ→ん」
春香「はーい……あれ、たかねちゃん!」
たかね「ごきげんうるわしゅう、はるか」
春香「あーん可愛いー!」
亜美真美俺「かわい→!」
亜美「亜美も覚えてるよ!でっかいカステラのやつでしょ!」
真美「真美も!あ→ん、カステラ食べたくなってきた!」
たかね「じ、じつのところわたくしもしょくしてみたいとおもっていたのですっ」
春香「よし、わかりました!Pさんの為にも、たかねちゃんの為にも、お姉さん一肌脱いじゃいますよー!」
亜美真美「「やった→!カステラだ→!」」
たかね「おお……かすてら……っ」キラキラ
春香「んふふ、じゃあたかねちゃんにはお使い頼んじゃおうかな!」
たかね「まかせてください、わたくしこれでも、ここきんじょではえきすぱぁとですから!」
春香「そっか、エキスパートかー!じゃあ、卵を買ってきてくれる?うちの切らせちゃったから」
たかね「まかせてください、みごとにんむをはたしてかえってきましょう」エッヘン
亜美真美「「頑張れお姫ちん!」」
エアコン「はてさてどうなることやら」
ソファ「まったくでげす」
机「おいたちはここで見守らせてもらうドン」
おやおや?電柱の陰に怪しい影が……
ぬこ「みつけたでえ……このまえのおとしまえ、つけてもらおうやないか」
大変!たかねちゃんに恨みを持ったぬこさんがたかねちゃんを狙ってるよ!
どうする!たかねちゃん!
たかね「……ねこさん」
ああ!たかねちゃん寄り道しちゃった!だめだよ~(困惑)みんなまってるんだから!ほら、立って!
たかね「しかし、わたくしいまはにんむのみ……あなたとたわむれているじかんはないのです……」
そうそう、ちゃんと立ってね、ほら!スーパーはすぐそこ!
たかね「すぅぱぁにつきました」
ちゃんとスーパーにたどり着くことができたね、だけど、何買うんだっけ?
たかね「……たまごのところは……どこでしょうか」
そうそう、卵だったね
お前ら「うぇーいwwwwwwwwwwwwうーいwwwwwwwwwwwwww」サッ
たかね「な、なにやつ!」
お前ら「たかねちゃんwwwwwwwwwwたかねちゃんwwwwwwwwwww」サッサッ
たかね「め、めんような……!」
お前ら「たかねちゃんwwwwwwwあwwwwwwwwそwwwwwwwwぼwwwwwwwwwwwwww」サッサッサッ
たかね「なりませんっ、はなれなさいっ!」ダッ
お前ら「ディーフェンスwwwwwwwwディーフェンスwwwwwwwwwww」スッスッ
たかね「く、こ、このままでは……!!」
??「待て待て待てェーい!!」
??「たかねちゃん、ここは俺に任せて先に行くんだ!」
たかね「し、しかし……」
??「いいから行くんだ!卵が腐っちゃうぞ(危惧)!」
たかね「く、おんにきりますっ」タッタッタ
お前ら「ウワアアアアアアアアアアアアアア」シュウゥゥ
俺「ふ、ハゲに生きる価値無し……!ちなみに俺はハゲではない後退もしてない別に気にしてないぶっちゃけハゲてもいいと思ってる」
たかね「ただいまもどりました」
春香「あ!おかえりたかねちゃん!」
亜美真美「「お帰り→お姫ちん」」
春香「どうだった、変な人とかに声かけられなかった?」
たかね「はい、とくになにもありませんでした」
春香「そっか」
(´;ω;`)ブワッ
たかね「いざ!」ワクワク
亜美真美「「応援するよ→!」」
春香「……あれ?」
亜美「?どったの春姉ちゃん」
春香「……ハンドミキサーなかったっけ?」
亜美「……げ」
真美「あー……あれは、えっと→……」
春香「……どうしたの」
真美「あはは……その→……」
亜美「……あれでミックスジュースが作れるかな~、な→んて……」
春香「……」
亜美「……」
真美「……」
たかね「かすてら、なんといんびな……」キラキラ
真美「死ぬ……死ぬう……」ピクピク
たかね「てがつかれました……」
春香「よし、こんなもんかな」
たかね「これが……かすてらになるのですね?」
春香「そうだよ、ここまでいったら、あとは焼くだけだね!」
たかね「おお……!これをやくと、かすてらが……!」
亜美「うぅ……おにだ……おにがいるよ→……」
真美「ほとんど真美たちがかき混ぜたのに……」
春香「……」
亜美「……」
真美「……」
春香「……ん?」
亜美真美「「なんでもないです……」」
たかね「なんと……あとさんじゅうびょうでかすてらができあがるのですか!」
亜美「もうおなかぺこぺこだよ→……」
真美「背中とお腹がくっついちゃう……」
春香「10!9!8!7!」
たかね「ろく、なな、はち……」
春香「た、たかねちゃん!増えてる増えてる!」
たかね「きゅう、じゅう、きゅう、じゅう……おや、えー……?」
オーブン「チーン」
春香「できた!」
たかね「きゅうじゅうきゅう……ひゃく……?なんと……」
春香「で、できたよ!貴音ちゃんできたよ!」
お姫ちんとほのぼのしたかっただけなのにいつの間にかハゲが増えてきた
ちなみに俺はハゲじゃないただデコが広いだけ
デコちゃんおやすみなの
ドア「ガチャ」
春香「Pさん!カステラですよ!カステラ!」
たかね「あなたさまっ!かすてらでございますっ!かすてぃら!」
亜美真美「「兄ちゃんやっほ→!」」
P「……暑苦しいのがたくさんきた……」
春香「なっ!暑苦しいってなんですか!」
亜美真美「「そうだそうだ→!」」
春香「まったく!女子高生と絡めてほんとは嬉しいくせに!」
亜美真美「「そうだそうだ→!」」
たかね「あなたさまはいけずでございますね」
P「はいはい……なんかいいにおいするけど」
たかね「ふふふ……あなたさまに、かすてぇらというものをごらんさしあげましょう」エッヘン
P「知ってる」
春香「はい、どうぞ」
たかね「いただきますっ」キラキラ
亜美真美「「いっただきま→っす!」」
P「もぐもぐ」
たかね「んぐんぐ……」
P「うまいな……どうだたかね、カステラの味は」
たかね「んむ……ほぁあ……」キラキラ
P「……たかね、どうだ?」
たかね「なんと……これがかすてら……」キラキラ
P「……うまいか?」
たかね「んぐんぐ……」モグモグ
P「……」
たかね「おや、あなたさまはしょくさないのですか、しかたありません、ではわたくしが」
P「やんねーよ」
春香「それじゃあ、お邪魔しました」
P「悪かったね、たかねがどうしても、って言うから」
たかね「!?あっ、あなたさまが」
春香「そうなんですか、もーたかねちゃん、すぐ人のせいにしちゃダメですよ!」
たかね「!?そ、そんな」
P「また俺のせいにしたのかたかねは……いけない子だなあ……」
たかね「な、なんとっ!」ガーン
P「じゃ、御馳走さま、春香ちゃん」
たかね「あなたさまがおっしゃったではありませんか!あなたさまがおとなりに」ポコポコ
春香「いえいえ、お粗末様でした」
たかね「はるか、これはいんぼうですっ!しくまれているのですっ!」ポコポコ
春香「もー、たかねちゃんったら食いしん坊だね!」
たかね「なんと!!」ガーン
春香「Pさんが嘘つくわけないんだから」
<ぷぴー
P「……」
<ぷぴぺー
P「……」
<ぷぴぽぺぴー
P「たかねか…・…?」
P「おいたかね、なにしてんだ」
たかね「んぷは……あなたさま、これはりこぉだぁなるものでございます」
P「あーリコーダー……」
たかね「ふふふ……あなたさまもわたくしのせいこうなるえんそうをごらんにきたのですか?」エッヘン
P「いやへったくそだなーって」
たかね「なんとっ!」ガーン
たかね「これは、じつは……はっ!」ビク
P「ん?」
たかね「もうしわけありませんあなたさま……これはあなたさまのもでした……」
P「物置にでも入ってたか?」
たかね「いいえ、そうではないのです……」
P「??」
たかね「これは、あなたさまにわたすようたのまれていたのでした……」
P「んー?だれから?」
たかね「あずさでございます」
P「……」
たかね「かんそうもきいてくるようにと」
P「捨てろ」
P「はははははははははは!」ゲラゲラ
たかね「やめなさい!おやめなさいなっ!」ウガー
P「ヒヒヒヒイー!」ゲラゲラ
たかね「ああーっ!おかおはやめてくださいまし!」ウワー
P「ヒャーヒャッヒャヒャ!」ゲラゲラ
たかね「それいじょうこうげきするなら、わたくしもようしゃしません!」ウガー
P「イヒィー!イヒヒィー!」ゲラゲラ
たかね「ほあぁ……い、いたいっ!おやめになってくださいまし!」ウワー
P「ハァハァ……こっちこい、たかね」
たかね「うあぁ……あなたさまあーっ!」ガバ
P「あかとんぼにピンポイントで狙われるのは世の中でもお前だけだと思うよ」
たかね「いつか、このうらみははらすでございます……っ!」ギュ
P「今いってこいよ、ほら」
たかね「いまはおこさまですからっ!まだろくさいですからっ!」ギュー
鏡「なんやこの子……さっきからおどれ見すぎやろ……」
たかね「……」キョロキョロ
鏡「髪ふわっふわでうらやましいなー……ワイなんてツルッツルピカピカってやかましいわwwwwwwwwww」
たかね「……かがみよかがみ……このよでいちばんうつくしいものはだれですか?」
鏡「せやなー……ワイは生まれてこの方お嬢ちゃんとけったいなおっさんしか見てないからなー……」
たかね「……」ジー
鏡「ちょ、そんな見んといてーな……はい、お嬢ちゃんだよ、お嬢ちゃんが世界一かわいいよ」
たかね「ほんとにー?」
\うぉおおおおおおおおお!!/
P「何やってんだたかね」
たかね「あなたさま、せかいでもっともうつくしいじょせいは、わたくしのようでございます」エッヘン
P「……その鏡嘘つきだぞ」
たかね「なんとっ!」ガーン
P「……たかね」
たかね「……」ウツラウツラ
P「たかね、もう眠いんだろ」
たかね「……そんなこと、ございません……」ウツラ
P「うそつけ、髪がフワフワなってる」
たかね「……それは、まいど……」フワフワ
P「ねむくなると髪がフワフワするっておかしくねえ?」
たかね「わたくしのちゃぁむぽいんとでございます……」ウツラウツラ
P「お前今日早起きだったからなあ……」
たかね「……すずめたちが、わたくしにごあいさつを……」ウツラウツラ
P「あっそ、もう寝ろ」
たかね「……あなたさまも」ウツラウツラ
P「はいはい、お前が寝るまでここにいてやるから」
たかね「……そうで、ございますか……zzz」スピー
P「ん?何読んでんだ」
たかね「あなたさま」
P「……なんだこれ」
たかね「ふふふ、わたくし、じばっかりのほんをよんでいるのでございます」エッヘン
P「字ばっかりって……読めんの?」
たかね「よめます」
P「……じゃあ読んでみろ」
たかね「……」
P「……」
たかね「……」チラ
P「……」
たかね「そらに……く……せし……ありき……しか……」
P「……」
たかね「……ほんじつは、ここまでにしておきましょうか」パタム
たかね「おお……なんと、きゅぅとな……」
TV『これで気になるオトコもメロメロ!何でも言うこと聞いちゃいますよ!』
たかね「なんでもいうことをきいてくれるのですかっ!」
TV『そうよ!何でも聞いてくれるようになるのよ!』
たかね「しかし……わたくしまだろくさいじでございますので……」ションボリ
TV『ノンノン!女に年なんて関係ないわ!』
たかね「なんとっ」キラキラ
TV『若さ爆発!元気爆発で頑張っちゃって!』
たかね「なるほど……わかさをぶきにするのですね」
TV『そうよ!オバサンになってからじゃ、遅いんだから!』
たかね「いいあどばいすをもらいました……わたくし、いっしょうけんめいやりましょう」フンス
TV『頑張るピヨ!』
P「うーん……」
たかね「あなたさま、ごらんください、あなたさま」クイクイ
P「うん……ちょっとまって……えーっと」
たかね「まちましょう、はやくしてくださいまし」ソワソワ
P「えっと、これをこうして……」
たかね「……」ソワソワ
P「お、これか!」
たかね「!」バッ
P「で、次は……ここか……?」
たかね「……」ソワソワ
P「やっぱそうか!よし!」
たかね「!!」バッ
P「いやー……なかなか面白いな、ジグソーパズル」
たかね「……」ソワソワ
P「飽きた……続きはいいや、明日で……」
たかね「……」ソワソワ
P「ん?おお、たかね、どうした」
たかね「はい、あなたさまにぜひごらんいただきたいものが」
P「なんだずっと正座してたのか、たかねは正座が得意だよなあー」
たかね「……そうでございましょうか」
P「そうだな、俺なんて10分もすると痺れちゃって……」
たかね「せいざには、こつがあるのですよ」
P「なんだコツって、正座にそんなもんがあんのか」
たかね「はい、ただしいしせいをますたぁすることができれば、とてもはかどります」
P「ふーん、教えてくれ」
たかね「よろしいでしょう、わたくしがあなたさまのせんせい、というわけでございますね」エッヘン
P「はいはい」
TV『ちょっと!たかねちゃん!ちゃんとやら』プツン
P「早く決めちゃえよ」
たかね「しかし……こちらのしぃふぅども……」
P「いいじゃん、俺の分も買うから、二人でわけようぜ」
たかね「そんなことはわかっておるのですっ!」
P「!?」
たかね「まったく……そのふたつをどうしようかなやんでおるのですよ!」
P「え、もう決まってんの?」
たかね「のぉまるたいぷもまたびみ……いやしかし……」
P「無視すんなよ」
たかね「さわがしいですよ、あなたさま」ヤレヤレ
P「もう買わねーぞコラ」
たかね「いっしゅうかんにいちどという、めいやくがございますのを、おわすれなのですか?」ニヤリ
P「何こいつクソ生意気」
たかね「おつかいでございますか」
P「ああ、頼んだ」
たかね「わたくしひとりで、ということでございますか」
P「ああそうだ、八百屋わかるだろ?」
たかね「やおや……いろとりどりのおやさいがあるあそこでございますね」
P「そこでピーマンと人参を買ってきてくれ」
たかね「……ぴぃまんとにんじん」
P「あぁ、ピーマン3つに人参2本だ」
たかね「……ぴぃまんとにんじん……」
P「……」
たかね「……あなたさまがおひとりでしょくすのですか?」
P「んなわけねーだろ」
たかね「……お、おなかが」フラフラ
P「んなわけねーだろ」
たかね「やおや……あれですね」
やよい「うっうー!もやし100グラム10円のごていきょーですー!今日はもやしが一段と安いですよー!」
たかね「こんにちわ、やさいのおねえさん」
やよい「あ!たかねちゃんじゃないですか!はいたーっち!」
たかね「はいたぁっち」パン
やよい「よくできました!今日はお一人で……お使いですかー?」
たかね「はい、あのかたからのにんむでございます」
やよい「ほぇー、たかねちゃん、えらいえらい!」ナデナデ
たかね「そうでございましょうか」
やよい「そうでございますよー!」
たかね「そうでございますかっ」
やよい「そうでございますよー!」
たかね「そうでございますかっ!」
やよい「そうでございますよー!」
たかね「……?」
やよい「大根?キュウリ?トマトかな?」
たかね「はて……なんでしたか……?」
やよい「はわー、大変!忘れちゃったのっ?」
たかね「はい……なにぶんわたくし、いそがしいみでありまして……」
やよい「うーん、ピーマンかな?」
たかね「……」ピク
やよい「それとも人参さんかな?」
たかね「……」ピクピク
やよい「うーん……困ったときのもやしさんですーっ!」バーン
たかね「なんとっ」
やよい「はい!もやしがあれば、モウマンタイですよ!」
たかね「もやしがあれば、もうまんたいでございますか」
やよい「そうですよ!これでたかねちゃんも怒られずに済みましたね!」
やよい「あっ!Pさんじゃないですか!はいたーっち!」
P「うーーーーい(ォライッ、ォライッ」パン
たかね「……」
やよい「どうしたんですか、さっきもたかねちゃんが来てましたよ」
P「それは……な、たかね」
たかね「……」
やよい「うぅー、どうしたんですか?もやしじゃなかったんですかー?」
P「ほら、たかね、ちゃんと言え」
たかね「……」
やよい「たかねちゃん……」
たかね「……うそつきもの」
やよい「はうわっ!」
P「おい違うだろ」ペシ
たかね「はうわっ」
P「なんだと!」
たかね「はるかのほうがおいしくつくります」
P「それを腹いっぱい食ってから言うやつのセリフか!」
たかね「ほんとうのことをいったまで」
P「いいんだよ飯なんて、腹に入れば全部おんなじだし」
たかね「わたくしのみにもなってくださいまし」
P「何様だコイツ」
たかね「わたくしはせいちょうきなのですよ」
P「まだ6歳じゃねーか」
たかね「はなのろくさい」エッヘン
P「何言ってんだコイツ」
P『は!ただいま飲み物をお持ちします!』
たかね『いそぐのですよ……おや、あなたさま、てがとまっておりますよ』
P2『は、はい!すみませんたかね様!』バサバサ
たかね『まったく……にどめはないとおもいなさい』
P3『おお……なんと懐の広いお方だ』
P4『彼女こそ、我が姫に相応しいお方だ!』
P5『たかねさま、ばんざーい!』
Ps『『『『『ばんざーい!ばんざーい!』』』』』
たかね『ふふ……』
たかね「ふふふふ……zzz」スピー
P「……」
たかね「はやくよつんばいになりなさいな……zzz」スピー
P(こいつは大物になるぜ)
たかね「よろしいではありませんか!よろしいではありませんか!」
P「いかん、元の場所に戻してこい」
たかね「そんな……せっしょうな」
P「だいたい、お前コイツの面倒見れるのか?」
たかね「みれます!みられられれます!」
P「こいつを育てるのは一苦労だぞ」
たかね「それでもできます!わたくしはいっぽもひきません!」
P「……」
たかね「……」フンフン
P「……仕方ないな」
たかね「!!ま、まことでございますか!」
P「ああ、だが、言ったからには責任持って育てろよ」
たかね「はい、いのちにかえても!ふふふ、よかったですね、めんようないきものさん」ナデナデ
ファービー「ナデナデシテェー」
P「ふんふんふーん」
たかね「……うごくな」カチャ
P「!!……だ、誰だ」
たかね「おしえるひつようはない……おれのきくことにだけこたえろ」
P「……ゴクリ」
たかね「きのうかってきたあいすはどこだ」
P「……」
たかね「はけ!」ペシ
P「っぐ!……冷蔵庫の一番上だ……」
たかね「……そうか」
P「も、もういいだろ!俺にようはないはずだ!」
たかね「そう……もうきさまにようはない、な」パン
P「ぐわ!」バターン
たかね「…………あなたさま、とってくださいまし」ユサユサ
P「ん?」
たかね「ありさんが、ありさんがー!」ワタワタ
P「ありさんがどうしたんだ」
たかね「なにか、めんようなあなにすいこまれていくのです!」ワタワタ
P「ほー、どれどれ」
たかね「ど、どうしたら……わたくしがふれるとぺしゃんこになってしまうので……」ワタワタ
P「あーアリジコクか……ほいっと」
あり「いやーあんちゃん助かったでえ……」
たかね「おお……あなたさま!なんとじひぶかい……」
ありじごく「もーなにしてくれとんねん」
P「コイツは……隣のウチに放っておくか」ポイ
ありじごく「あーお空飛んでるー」
たかね「よろしょうございましたね、ありさん」
あり「ほんまやで(安堵)」
P「……」パチ
たかね「むむ……」パチ
P「ほお……」パチ
たかね「むむむ……まった」
P「もう駄目」
たかね「な!まだいいではありませんか!」
P「もう50回やっただろ」
たかね「ひゃっかいまでいいとおっしゃったではありませんか!」プンスカ
P「お前が勝手に言ってるだけじゃねーか……」
たかね「よろしいですか、わたくしはあとひゃっかいまったできるのです」エッヘン
P「え!?」
たかね「ここでは、わたくしがるぅるなのです」パチ
P「何もんだよお前……てか君将棋下手やなー」
たかね「まだならってないかんじだからでございますっ!はやくしてくださいまし!」
たかね「あなたさま、だがしやにまいりましょう」
P「駄菓子屋?……よし、いくか」
たかね「はい、いざっ」
P「お、なんだたかね、その麦わら帽子は」
たかね「おとなりのまみが、わたくしにぷれぜんとしたいと」
P「へー、なかなか似合ってるぞ」
たかね「そうでございますか、……りべんせいにすぐれ、かつおしゃれとは……」
P「ちゃんとありがとうしたか?」
たかね「ありがとう……しておりませぬ……」
P「なんでだよ」
たかね「……なにか、きょうれつなじゃきをかんじたもので……」
P「……そうか」
たかね「はい……もうしわけありません」
P「いや……いいよ……」
P「こんちわー」
たかね「ごきげんよう」
雪歩「Pさんっ、たかねちゃんっ、こんにちわっ」
P「あれ、おばあちゃんは」
雪歩「今日はゲートボールの大会があるみたいで、代わりに私がいるんですぅ」
たかね「げぇとぼぉる……めんような」
P「へー、おばあちゃん元気だなー……ほらたかね、選べ」
たかね「ではそうしましょう」トコトコ
雪歩「ふふふ、たかねちゃん、麦わら帽子が可愛いですね」
P「そうだな……」ヨッコラセ
雪歩「あ、お茶持ってきますね」
P「あ、いやそんな気使わなくても」
たかね「あなたさまっ、ごらんください!べびぃすたぁらぁめんとやらがっ!」ピョンピョン
たかね「なんと……ねればねるほどおいしくなるのですか……」
P「……ん?」ダッダッダ
真「あ!Pさん!」キキーッ
P「げ」
真「げ!とはなんですか!げ!って!」プンスカ
P「あー……よう、真」
真「へへ、こんにちわ!Pさん!」
たかね「あなたさまー……なんと」
真「あ!」
たかね「うっ」ギク
真「こんにちわ!たかねちゃん!」ギュー
たかね「うう……あつくるしい……」
P(コイツがくると周りの気温が2度は上がるな……)
真「おっと」ヒョイ
雪歩「あ、まこ姉ちゃん」
真「ただいまー、雪歩」
たかね「まったく……せっかくととのえたかみが……」ブツブツ
雪歩「おかえり、何処行ってたの?」
真「ちょーっとひとっ走り……あ、そのお茶もーらい!」パシ
雪歩「あ!」
真「んく……ぷっはー!うまい!」
たかね「ああ……あせがついてきもちわるい……」ブツブツ
雪歩「Pさんに持ってきたお茶なのに……」
真「ありゃ、そうだったの……Pさん!」
P「ん?べつにいいけど」
真「ごめんちゃい☆ミ」テヘペロ
P「……許さん」
P「なんでお前に買わねばならんのだ」
真「いいじゃないですか!女子高生ですよ!」
P「なにがいいんだよ……」
たかね「あなたさま」チョイチョイ
P「お、決まったか、たかね」
たかね「はい、こちらのほぉむらんばぁとじゃんぼもなかとたまごあいすにします」
P「……決まってねーじゃねーか」
たかね「……?」キョトン
P「なにキョトンとしてんだ、アイスは一個だけだ」
たかね「なんとっ」
真「違いますよPさん!僕と雪歩のぶんもあるんだよね?たかねちゃん」
P「!?」
たかね「……いいえ」
真「へー……」
真「んまーい!」ペロペロ
雪歩「私の分まで、ありがとうございますぅ」
P「いやいや」
たかね「あなたさま、おいしゅうございますよ」
P「そうか、一口くれ」
たかね「おかいもとめくださいませ」サクサク
P「このガキ……」
真「Pさん!僕の一口あげますよ!」
P「……」
アイス「もう姉ちゃん舐めすぎでベタベタやでえ……」
P「……遠慮しておきます」
雪歩「じゃあ私のを……」
たかね「ゆきほ、つけあがるだけですよ」
P「おい表でろ」
P「もう食えねえ……zzz」グースカピー
たかね「……」キュポ
油性ペン「おいお嬢ちゃん……何する気やねん……」
たかね「……」カキカキ
P「うーん……zzz」グースカピー
油性ペン「ワイ知らんで……後で怒られるで……」
たかね「いいのです、これはほうふくなのです……」カキカキ
油性ペン「報復て……なにがあったか知らんが、憎しみは憎しみしか生まんのや……」
たかね「……」ピタ
油性ペン「ええかお嬢ちゃん……心を鎮めるんや……何があったか話してみぃ」
たかね「……」
油性ペン「……お嬢ちゃん」
たかね「……ねしずまっているわたしのおかおのうえに、かえるをはなったのです」
油性ペン「そらあかん(納得)」
たかね「ふふふ……くく……」プルプル
P「おはようたかね」
たかね「お、おはようございます……ふくく……」プルプル
P「……」チラ
油性ペン「お嬢ちゃん……ちゃんと隠しとかな……」
P「……」
たかね「い、いかがなさいましたか、あなたさまふふっ」プルプル
P「……ちょっと鏡見てくるわ」
たかね「……わたくしはおそとにまいることにします」ステテ
P「まあ待て」ガシ
たかね「ひっ」
P「一緒に見に行こうぜぇ……」ズルズル
たかね「いけませぬっ!わたくしはおそとにゆくのですっ!」バタバタ
\めんようなーっ!/
たかね「そうでございましょうか」
P「何か参考にしてるとかあるのか?」
たかね「……とくには」
P「へー」
たかね「わたくしはわたくしのいんすぴれぇしょんにみをゆだねているだけなのです」
P「たいしたもんだな」
たかね「あなたさまも、ふぁっしょんにきをつかったほうがよろしいですよ」
P「俺は……別に誰に会うわけでもないしなあ」
たかね「おそばにいるわたくしがはずかしいのです」
P「なんでそんな上からの発言なの」
たかね「??あのたさまのほうが、せたけがたかいのでは……?」
P「そうだね」
たかね「なにをおっしゃっているのやら……」ヤレヤレ
P「憐れむなボケ」
たかね「!!いかがなさいましたかっ、あなたさまっ!」
P「蜂だああああああああああああああ逃げろおおおおおおおおおおおおおお」ガッシ
蜂「ブーンwwwwwwwwwブンシャカwwwwwwwwwwwwwww」ブブンブーン
たかね「ふあ……わたくし、おそらをとんでるようでございますっ!」
P「うわああああ蜂早いよおおおおおおおおおおお」ダダダダ
蜂「もう勘弁wwwwwwwwwwwwwww」ブンブーン
たかね「おはやいっ!これがこうそくのせかいでございましょうかっ」キラキラ
P「なんでおっかけてくるのおおおおおおおおおおおおおおおお」ダダダダ
蜂「刺したいから♂」ブーン
たかね「あなたさまっ、これはなんきろくらいでているのでしょうかっ」
P「知らねえ!マッハだマッハ!」ダダダダ
たかね「おお……!これがまっはでございますか……!わたくし、またいっぽおとなになったきがします……!」キラキラ
P「気がするだけだあああああうおあああああああああああああああああああ」ダダダダ
蜂「(俺が諦めるのを)諦めろ♂」ブブブーン
P「大人サイズだから」
たかね「うむむ……・おとなさいずでも、わたくしならかんしょくできますが!」
P「だろうね」
たかね「ならばよろしいではありませんかっ!」
P「駄目です」
たかね「いっしゅうかんにいっこというやくそくでは」
P「いやだから上のほうの奴は駄目」
たかね「なにゆえ」
P「大人サイズだから」
たかね「わたくしならかんしょくできますが!」
P「だろうね」
たかね「ならば」
P「駄目」
以下、無限ループ
P「……」ホワンホワンホワーン
貴音『貴方様、今日の夕餉はどういたしましょうか』
P『んー、そうだな……ハンバーグが食べたい』
貴音『何を仰られてるのですか!』
P『!?え、なに』
貴音『本日のらぁめんは、醤油味か味噌味か豚骨味のどれがいいかと聞いているのです!』
P『……』
貴音『唐辛子味でも良いですよ』
P「いや俺が作るわ」
たかね「なんとっ!」ガーン
たかね「…………はい」
P「……そうか、ちょっとやってみ」
たかね「……しょうちしました」
P「……」
たかね「……ゆきます」
P「……」
たかね「ほ、ほぁーっ!」ダッ
P「!?」
たかね「ふんぐぐ……むぐぐぐぐ……」プルプル
P「え、ちょ、なにこれ」
たかね「ふんむむむ……」プルプル
P「すげえ、鉄棒と直角になったまま停止してやがる」
たかね「あ、あなたさま……たすけてくださいまし……」プルプル
P「ちょっとカメラ持ってくるわ」タッタッタ
たかね「なんと、こうもりさんでございますか!」キラキラ
P「ほらあそこ」
たかね「ど、どこでございますか」キョロキョロ
P「ほら、あそこだって」
たかね「みえませぬっ、みえませぬっ」キョロキョロ
P「……まさかお前、また目が悪くなった?」
たかね「……そっ、そんなことはいまはどうでも」
P「よくないね」
たかね「ああーっ、どこでございましょうかっ、こうもりさんっ」キョロキョロ
P「まったく、だから近くでテレビ見るなって言ってんのに……」
たかね「うう……もういってしまったのでしょうか……」ショボーン
P「いやだからあそこにいるって」
たかね「なんと、ど、どこでございましょうかっ」キョロキョロ
P「駄目だコイツ」
たかね「!!あなたさまっ!?」
P「足の小指ぶったああああああああああああ」ゴロゴロ
たかね「な、なんと!」
P「いてえよおおおおたすけてくれえええええええ」ゴロゴロ
たかね「ど、どうしましょうか……はっ!きゅうきゅうしゃを」
P「それはやめろおおおおおおおおああああああああ」ゴロゴロ
たかね「ま、まずはかんぶをよくあらうのです!ねっとうしょうどくです!」
P「あついのはかんべんしてくれえええええええええええ」ゴロゴロ
たかね「し、しかたありません……おくのてをつかうとしましょう」
P「たかねえええええたすけてくれえええええええええええ」ゴロゴロ
たかね「いたいのいたいのとんでけーっ」
P「……あれ……いたくない」ピタ
たかね「ふう……いいしごとをしました」キラキラ
P「なにこれこわい」
律子「いらっしゃいませー……」
たかね「……」
律子(何あの子……)
たかね「……」チラ
律子(!目が合った!)
たかね「……おかいものをしましょう、おつかいですので」トテトテ
律子(……)
たかね「たしか……ひげそりと……ぷりん」
律子(何その組み合わせ!)
たかね「ひげそり……ひげそりとは……?」
律子(まあわかんないよね……)
たかね「しぇーびんぐくりぃむもついてあるほうがよいのでしょうか……?」
律子(わかるんかい!)
律子(てか可愛い!何あの子天使!?)
律子「はい、ありがとうございまーす」
たかね「おだいはこれで」
律子「おじょうちゃん、おつかい?」
たかね「そうでございます」
律子(可愛い!話しかたすごい可愛い!)
たかね「あのかたは、まことにおひとづかいのあらいおかたで……」
律子(なんか舌足らずなのに一生懸命しゃべってる!)
たかね「しかしわたくしは、もうろくさいのしょうがくせいですので」エッヘン
律子(得意気!すっごい得意気になってる!)
律子「そうなの、偉いわねー」
たかね「そうでございましょうか」
律子「そうよー、はい、どうぞ、5000円お預かりしまーす」
たかね「……えびふらい」
律子「!?」
P「おう、おかえり、ちゃんと買えたか?」
たかね「はい、ひげそりと、ぷりん……」ガサゴソ
P「うんうん」
たかね「あと、おにんぎょうさん……」
P「!?」
たかね「なにやら、きゃんぺぇんとやらで、くじをひかせてもらいましたところ、それがいっとうしょうだったのです」
P「すごいなたかね」
たかね「しかし、わたくしにはひつようのないもので……」
P「何の人形だこれは……」
小鳥人形「ぴよー!わたしですよ!たかねちゃん!」
たかね「しかもこれが、あとにたい……」ゴトゴト
小鳥人形2、3「こんにちわ!」
P「……捨てるか」
小鳥人形s「ぴよーっ!?」
P「おーいたかねー、映画見に行くか」
たかね「え、えいがでございますかっ!はい!ゆきましょう!」ワクワク
P「たかねは何かみたいのがあるか?」
たかね「わたくし、ぷりきゅあがみとうございます」
P「えープリキュアかーなんだよーそんなお子様みたいなのー」
P「まーでも仕方ないなーたかねはお子様だしなー」
P「俺は見たくないけどたかねが一人で見るわけにはいかないからなー」
P「仕方ない、俺もプリキュアにするか、誠に不本意だけど仕方ないからな」
たかね「まことでございますかっ」キラキラ
P「俺は別に見たくないけどな、お前が見たいなら俺も見ないとな」
P「まだ六歳だしなお前は、しかたないしな、俺は大人だし見たいわけじゃないけど」
P「仕方ない、仕方ないんだぞ、マジで、いやマジで」
たかね「ぷりっきゅあ♪ぷりっきゅあ♪」ピョンピョン
P「あー、たりーわマジ、あ、ダリぃはこりゃ、はー、マジで」
たかね「……」ブチブチ
P「もうやだー!まだ半分も残ってるしー!」
伊織「なんで私まで手伝わされてんのよ……」
P「あとやっといてくれ……」
伊織「なんでそうなるのよ……もう伊織ちゃんギブ……」フラフラ
P「待てよ……見捨てんなよ……」
伊織「こんなになるまでほっとくあんたが悪いのよ……」
P「待ってくださいぃ」ガシ
伊織「離しなさい……きもちわるい」ブンブン
P「待ってぇ……」
たかね「あなたさま!いおり!みてください!」
P「……お前は元気だなあ……」
たかね「こんなにながいみみずでございます!」キラキラ
伊織「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
たかね「おそてにでられないのは、しょうしょうたいくつでございますね……」
たかね「えんがわにまいりましょう」トテトテ
なめくじ「あぁ……今日は良い日やなあ……」
たかね「おや、かたつむりさんではありませんか」
たかね「……??どうしました、おうちがみあたりませんが」
なめくじ「なんやコイツ……ワイをカタツムリの皮被りと勘違いしとるんか……」
たかね「あなたさまは、かたつむりさんではございませんのですか?」
なめくじ「あんなヤツと一緒にせんでくれや……ワイは常にアウトドアさかい……」
たかね「ほほう……いまはやりのすぽーつけいというやつですか」
なめくじ「せや……舐めとったら痛い目見るでえ……」
P「せい」パラパラ
なめくじ「うわあああああああああああああ塩やあああああああああああああああああ」シュウウ
たかね「!!な、なんと!!あなたさま!」
P「こいつら畳食うんだよな……」
たかね「あなたさまのぎじゅつがためされるときですよ」
P「あーはいはい、流すぞー」ジャー
たかね「んむむ……」
P「つぎはトリートメント……」ペタペタ
たかね「ひごろのけあがだいじなのですよ」
P「えー……必要ねーだろ……」ペタペタ
たかね「だめです!けいぞくはちからなりというではありませんか!」
P「ガキにはまだはえーってことだよ……」
たかね「そんなことありません!わかいうちからやっておくことこそが」
P「はいはい……誰の受け売りだよそれ」ペタペタ
たかね「ばい、ことり」
P「誰だよそれ……どうせ行き過ぎたオバサンだろ……」ペタペタ
たかね「しつれいな!かのじょはまだにじゅう\ぴよーっ!/でございますよっ」
P「……なんか変な声が」ペタペタ
P「こっちか」
たかね「ちがいます!みぎ、みぎでございます!」
P「右じゃねーか、まさかお前から見て右とか言うなよ」
たかね「みぎでございますのにーっ!」
P「だからお前から見て言ってんだろ、それじゃわかんねーぞ」
たかね「あなたさまはおとなでございますのに……みぎもわからないのでございますか」ヤレヤレ
P「このガキ……」
たかね「おはしをもつてでございますよ」
P「……」
伊織「何やってんのよあんたたち……」
たかね「いおり、すいかわりでございます」
伊織「スイカ割りって……庭でやるもんじゃないでしょ……」
P「こいつ役立たずだから、伊織が指示してくれよ」
たかね「な、なんと!」ガーン
P「お前俺視点で考えねーんだもん……俺目隠ししてるのに」
たかね「みぎーっ!みぎでございますーっ!」ギャーギャー
P「うるさいうるさい」
伊織「そのまままっすぐよ」
たかね「ちがいます!みぎでございますよ!」ギャーギャー
伊織「あんたちょっと黙ってなさいよ……」
たかね「だまされてはなりませぬあなたさま!みぎーっ!」ギャーギャー
P「まっすぐな」
たかね「そう、そのちょうしでございますよ!つぎはまえのほうにゆくのです!」ギャーギャー
伊織「ちょっとひだり」
P「ひだりな」
たかね「よろしゅうございます!きゅうにすなおになりましたねあなたさま!つぎは」ギャーギャー
P「うるせえ」
たかね「なんとっ!」ガビーン
伊織「ほんとね、おいしい」シャクシャク
たかね「……」ムス
P「さすがやよいさんが選んでくれただけあるわ」シャクシャク
伊織「あー……やよいさんね」シャクシャク
たかね「……」チラ
P「あー甘いわ……最高だわコレ」シャクシャク
伊織「……」チラ
たかね「……うう」ウルウル
伊織(可愛い)
P「はあー……もう一個食おう」
たかね「……」
P「うめえ」シャクシャク
たかね「……」シャクシャク
伊織(食べ始めた……)
ちなみにプリキュアとか俺はどうでもいいと思ってる
ただ幼女と話し合わせるためだけに見てる、それだけ、他意は無い
さあ、書くんだ
P「台風だからな」
たかね「たいふう……なんとめんような……」キラキラ
P「何でそんなテンション高いの」
たかね「てんしょん、でございますか……?」
P「ああ、テンションだ」
たかね「てんしょんとは……?」
P「知らないのか」
たかね「はい……ぞんじあげませんが……」
P「2点減点だな」
たかね「なんとっ!」ガーン
P「台風怖くねーのか」
たかね「はいっ!てんしょんがたかくなるゆえっ!」キラキラ
P「わかってねーだろ」
たかね「……とくにきにしたことはありませんが」
P「お前髪の毛めっちゃ多いしなあ……少しすいてもいいけど」
たかね「すく……すくとは……?」
P「髪の量を減らすんだよ」
たかね「な、なんと!かみをぬくということですございますかっ!?」ガーン
P「いや違う、すく」
たかね「すく……」
P「うーん、なんて言ったらいいんだろ……薄くする?」
たかね「はげさせるのですかっ!?」
P「違うって、ボリュームを落とすって言うのか……?」
たかね「ぼりゅぅむ……?」
P「量を減らすってことかな」
たかね「ぬくのでございますねっ!?」ガーン
P「いや違う」
P「あーん……んぐんぐ」
春香「まったく……お腹出して寝るから夏風邪なんかになっちゃうんですよ」
P「そうみたいだな……」
たかね「あなたさま、あーん」
P「……食欲無いんだけどんぐふぅっ!」
たかね「おだべなさい、おかゆはたんとおあがりなさい」グリグリ
P「むぐふぁ、やめろたかねんぐぅ」
春香「たかねちゃんはPさんに早く元気になってほしいんですよ」
たかね「まだたくさんございますので、ねじこんでしまいましょう」グリグリ
P「もるふぁっもるふぁっ」
春香「……たぶん」
たかね「おや、おはなからでてきてしまいましたよあなたさま、おしもどしてしまいましょう」グリグリ
P「ひぬぅうう、ひんらうおおおおおおおおおおお」
たかね「めからもでてきてしまいました、おしもどしましょう」グリグリ
たかね「いかがなさいましたか、P」
P「怖くて眠れないよー」
たかね「まあ、しかたありませんね……こちらにきなさい」
P「おねーちゃーん」
たかね「よしよし……きょうはごいっしょにねむりましょうか」ナデナデ
P「わーい」
たかね「まったく、Pはあまえんぼうさんでございますね」ナデナデ
伊織「何やってんのあんたたち……」
P「お姉ちゃんごっこ」
伊織「なによそれ……」
たかね「おねえちゃんぷれいでございます」
伊織「プレイ!?」
たかね「もえ、というがいねんでございます」
伊織「萌え!?」
たかね「なんと……めんような……」
??「だーれだ♪」
たかね「はっ!なにやつ!」
??「だーれだ♪」
たかね「このおこえは……むかいのおばあさま!」
??「おばあちゃんっ!?そんなに老けてないわ!」
たかね「しかし、こえがおばさまみたいな……」
??「ぴよー!まだまだ20代ですっ!」
たかね「そうでございましょうか……」
??「せっかくたかねちゃんのために召喚してきたのに、酷いわっ!」
たかね「して……おばさまはなにようで」
??「もういいわよ!ぴよーっ!」シュゥゥ
たかね「はっ!き、きえてしまわれたっ!」
たかね「めんようなっ!めんようなっ!あなたさまーっ!」ステテ
P「ん?なんだ」
春香「たかねちゃんは、一体何者ですか……?」
P「……遂に聞いちゃうか」
春香「はい……Pさんの子供ってわけじゃなさそうだし……」
P「……たかねはな」
春香「……ゴクリ」
P「……宇宙人なんだ」
春香「!?」
P「あれは3年前の7月7日……そう、七夕の夜にあった出来事だ……」
春香(え、なんか語り始めた!)
P『あれがデネブアルタイベガ……』
P『ん……?なんだあれは……』
UFO『うーっす』フォンフォン
P『え、未確認飛行物体!?すげー!』
UFO『ここでいいだろ、ほらでろ』フォンフォン
P『!!なんか出てきた!宇宙人!?』
たかね『……』
P『なにあれ天使!?』
UFO『まあなんかあったら呼べや』
たかね『……しょうちしました』
P『ウワァァァァァシャベッタァァァァァ!』
UFO『じゃあの』フォンフォン
たかね『では、またいつか……おや?』
P『あわわ』
春香「……」
P「たかねは宇宙人なのか……何故地球に来たのか……」
春香「嘘はいいですから、早く教えてくださいよ」
P「だからマジだって」
春香「はいはい、騙そうとしって駄目ですからね」
P「いや」
たかね「あなたさま」トテトテ
P「ん?」
春香「あ、たかねちゃん、聞いてよ、Pさんったらねー」
たかね「わたくし、かえるときがまいりました」
P「え?」
春香「え?」
たかね「とっぷしぃくれっとですが……あなたさまにはおつたえしなければとおもいましたゆえ……」
春香「え?なになになんのはなし?」
春香「え、たかねちゃんのおうちは、ここだよ?」
P「ん……?あ、あれは!!」
UFO「うーっす」フォンフォン
P「あ、あのUFOだ!」
春香「えぇー!!なんですか!あれ!!」
たかね「わたくし、ほんとうはつきのたみなのです……」
春香「えぇー!!」
たかね「しゃかいべんきょうゆえ、わたくしたんしん、ちきゅうにおりたったのです」
春香「え、ええー!展開についていけない!」
P「……そうか、やっぱりそうだったのか」
春香「Pさん適応力すごいですね!」
UFO「帰るでたかね」
たかね「はい、まいりましょう……」
春香「た、たかねちゃん!」
P「……それでいいんだ」
春香「Pさん!」
P「……たかね」
たかね「……あなたさま」
P「お前と過ごした夏休み、楽しかったぞ」
たかね「……」
P「お前と出会って3年間とちょっとか……もうそんな経つんだな」
たかね「……」
P「お前と一緒にいるだけで、毎日が楽しかったよ」
春香「Pさん……!」ウルウル
たかね「……」
P「いままでありがとうな」
たかね「……あなたさま」
P「あっちでも、元気でな」
P「……っく、あー!目がかゆい!目がかゆいわー!」ゴシゴシ
春香「Pさぁん……たかねちゃぁん……」ポロポロ
たかね「なにをおっしゃっているのですか?」
P「あー……ん?」
たかね「あなたさまもごいっしょにまいるのですよ」
P「……ん?」
たかね「さあまいりましょう、むこうでわたくしのおかあさまがまっております」
P「え?ちょ、なに?」
UFO「吸い上げるでー……」フォンフォン
P「うわー!お空飛んでるー!」
春香「あ、あ!Pさんとたかねちゃんがキャトられてる!きゃー!わたしもー!私もつれてって!」
たかね「はるかはだめです」
春香「……あぁ、そう……」ショボーン
たかね「こんどはわたくしがあなたさまをやしなうばんでございますね」キラキラ
P「え?ヒモ?俺ヒモになれるの?やったー!」
たかね「ひも……ひもにはなれないきがいたしますが……?」
春香「Pさーん!ちゃんとご飯食べてくださいねー!3食ですよ!3食!」
こうして俺はキャトられた
まさかたかねに拉致されるとは夢にも思ってなかった
まあいい、キャトられたなら仕方ない、向こうでの生活を楽しもうじゃないか
俺の戦いは!まだ始まったばかりだ!
貴音(16)「おや……どなたでございましょう、この方は」ジロジロ
たかね「わたくしのふぃあんせでございます」
貴音(10)「なんと……ませてございますね、たかねは」ペタペタ
貴音(3)「ふぃあんせ……めんよぉな」ギュー
貴音(20)「地球の方でございますね……」ジロジロ
貴音(2x)「どうでしょう、私とでぇとなどでも」ベタベタ
P「なにこれ天国」
たかね「ずっといっしょでございますよ!あなたさま!」ピョンピョン
俺はハゲじゃないぞ、別にうpとかしないけど
あとSSはめだかとか書いてたけど、アイマスは童貞
リアルは童貞じゃないけどな、ハゲでもない、マジで
いやマジで、うpとかできないけど、マジだから
乙
毎日月にカップらぁめんをお供えすれば迎えに来てくれるんでしょうか
乙
ハゲかけてる俺でも貴音に会えるかもしれないという生きる希望が湧いた
貴音が可愛くて余は満足じゃ
Entry ⇒ 2012.03.27 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (9) | Trackbacks (0)
P「千早がプルプルしてる?」 春香「はい」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332759481/
春香(千早ちゃん…?)
千早「…これは」グヌヌ
美希(千早さん…)
千早「…くやしいけれど」ギリッ
雪歩(千早ちゃん…)
千早「…」スッ スタスタ ガチャ バタン
春香「なんだか緊張したー…」
美希「千早さん、どうかしたの?」
雪歩「何かを読んでたみたいですぅ」
春香「台本…じゃないみたい。なんだろう、すっごい強い眼差しで読んでいたよね」
雪歩「あまりに真剣で、私まで息が詰まっちゃいましたぁ~」
美希「ミキもなの。ステージに立つ直前と同じくらい、ピリピリした雰囲気だったの」
春香「一体あの本は、何なんだろうね…」
美希「気になるけど、勝手に見るのはさすがに失礼なの」
美希「ミキが見た時は、なんだか悔しそうだったの」
雪歩「私が見た時は、少し怒ってたようにも見えます~」
美希「う~ん…演技の練習?」
春香「でも、千早ちゃんの性格だと、事務所で練習って考えにくいと思うよ」
雪歩「そうだよね。自宅かレッスンスタジオか…」
美希「…なりふりかまわないくらい、追い詰められてたりしてるのかも」
雪歩「千早ちゃんが、追い詰められてるって事ですかぁ?」
春香「千早ちゃん、ひとりで頑張りすぎちゃうところがあるから…」
美希「春香の言う通りなの。千早さんは頑張りすぎちゃうところが問題なの」
美希「もっともっと、ミキたちを頼ってくれたら嬉しいのに…」
雪歩「二人とも、ちょっと考えすぎ…だと思いたいですぅ」
春香「とにかく、あの本が何かわからないと、どうしようもないよね…」
ガチャ バタン スタスタ
千早「…」
美希(ついつい、春香たちと離れちゃったの)
雪歩(うぅ…なんで私は給湯室に来ちゃったんでしょうか~)
千早「…」ペラッ
美希(雑誌を見てるフリして千早さんを観察するの)
春香(曲の確認するフリして…出来るだけ自然に…)チラッ
千早「…」ククッ
美希(口の端だけで笑ったの…千早さんが、黒い笑い方をしたの!)
春香(なんだろう…さっきは悔しい感じや怒りの感じ…だけど今度は違う)
美希(相手を騙す、悪い女に見えてきたの…!)
千早「…」フフッ
美希(やっぱり…あれこの間、でこちゃんが練習してた、『クールな女の笑い方』なの!)
美希(千早さんは、凛とした中にはかなげなものも持ってて)
美希(なんていうか、孤高の存在って感じなの)
美希(他を寄せ付けない雰囲気もあるけど、実際はすごくやさしいし)
美希(歌だけじゃない、自分の芯をしっかり持ってる、ミキの憧れなの)
美希(ハニーが千早さんに悪女の仕事を持ってきたのかな…?)
美希(…)
美希(意外とハマる気もしてきちゃったの…さすがハニーは敏腕なの!)
美希(ミキに全力を注ぎながら他のメンバーにも気を配るなんで、本当にデキる子なの!)
美希(ミキ的には、あずさの悪女とかも、すっごい似合うと思うなー)
春香(でも、さっきの表情は、ほんの少しだけ笑ったよね)
春香(面白いから笑う って感じじゃなくて、なんていうか)
春香(『なに?あなたずいぶんやるじゃない』みたいな)
春香(上から目線?全てを見切った感じ?)
春香(…わからない。わからないよ!千早ちゃん!)
春香(そういう役柄が回ってきたなんて、そんな話も聞いていないし)
春香(…あ)
春香(イヤホン片方だけにすれば、声も聞こえるね)
千早「…やっぱり」ペラッ
千早「…」ペラッ
千早「…」ペラッ
千早「…次はベンチね」ペラッ
千早「…」ペラッ
千早「…やっぱり」ペラッ
雪歩「千早ちゃん、お茶どうぞ~」ニコニコ
雪歩「どういたしましてですぅ~」スタスタスタ
春香(ゆゆゆ雪歩!?逃げ込んだ給湯室といつものお茶くみを使った頭脳プレイだけど!)
美希(すっごいの、雪歩。あんな大胆に攻めるなんて…恐ろしい子!)
雪歩「千早ちゃん、昆布茶どうぞ~」ニコニコ
春香(また来た!雪歩それはムリがあるよ!)
千早「ありがとう萩原さん」
春香(普通に飲んだ!)
春香「…」
美希「…」
雪歩「…」
美希「雪歩は大物なの」
春香「本当だよ。最初のお茶は、勇気ある凄い作戦だと思ったけど」
春香「その直後に、違うお茶も持ってくるなんて思わなかったよ」
美希「さすがのミキも、あれはまねできないと思うな」
雪歩「でも、肝心の本の中身はわからなかったですぅ…」
雪歩「二杯目を普通に飲まれちゃって、私の方が動揺しちゃいましたし」
美希「『やっぱり』と『次はベンチね』って」
雪歩「ベンチって、やっぱり公園のベンチかなぁ?」
春香「弁知:わきまえる、思慮分別がある って言葉もあるみたい」
美希「耳にタコのタコも、胼胝(べんち)っていうらしいの」
雪歩「あ、ベンチマークとかも聞いたことありますぅ」
三人「うーん」
春香「なんだか、ますます謎が深まってきちゃったなー」
春香「本を読むのに疲れて、気分転換に行ってるのかと思ったけど」
美希「それだけじゃない気もしてきたの」
「ただいまー」
律子「あら?三人とも難しい顔して、どうしたの?」
美希「律子…さんなら何か知ってるかもしれないの」
春香「あの、実は…」
雪歩「律子さんは、何か聞いていませんか?ドラマのオファーがあったとか…」
律子「うーん…私はそういう話、聞いていないわ」
律子「千早本人かプロデューサー殿に確認、とってみるわね」
春香「ちょ、ちょっと待ってください!」
春香「もしかしたら、千早ちゃん、悩んでるかもしれないけど」
春香「自分なりにそれを打破しようとしてる様にも見えたんです!」
春香「だから、あの…千早ちゃんが自分から言ってくれるまで、待ってくれませんか?」
律子「…一番身近で千早の事を見ている春香がそこまで言うなら、もう少し様子を見ましょうか」
律子「で・も!千早に少しでも何かあったら、すぐに相談する事!」
律子「あななたちもよ?悩みがあったりしたら、バンバン相談しなさい?」
千早「…」ペラッ
春香(帰ってきたらすぐに本を読み始めてる)
春香(…? でもこれって、普通の事じゃない?)
春香(私だって本読むし、それが難しい本で、表情が硬くなる事もある…よね?)
春香(もしかして、私たちの考えすぎ…?)
千早「…」ペラッ
千早「…春香」
春香「!? は、はいっ!」
千早「枕…って、重要なのよ。おかしな眠り方は体に不調をきたすわ」
千早「ちゃんと、自分の体にあう枕を見つけられるといいわね」
春香(今日も本読んでる…)
雪歩(昨日と同じ本…?なのかな)
美希(眠いけど、千早さんの方が気になるの)
千早「…行ってきます」スッ スタスタ ガチャ バタン
美希「千早さん、今日は…」
雪歩「やよいちゃんと一緒に、お料理さしすせその収録になってますぅ」
春香「そっかー、今日は調査できそうにないかもね」
雪歩(調査!?)
美希(調査って言ったの)
美希「やよい、おかえりなの!」
雪歩「やよいちゃん、おかえりなさい」
春香「おかえり、やよい」
やよい「ただいまですー!みなさんお菓子タイムですかー!」
美希「やよい、シルベーヌあるの!」
雪歩「歌舞伎揚げもありますぅ~」
春香「チーズおかきもおいしいんだよ!」
やよい「う~!ここはお菓子天国ですー!」ウッウー!
春香「うん、今日のお料理さしすせそ、どんな感じだった?」ボリボリ
やよい「えーと、ずっとニコニコしてて、すっごく楽しかったです!」ボリボリ
美希「休憩中とか、何してたの?」モフモフ
やよい「休憩中も、千早さんとお料理のお話です!」モフモフ
雪歩「へ~。じゃあ今日はお料理デーだったんだぁ」バリバリ
やよい「そーなんです!千早さんも最近、自分で料理してるらしくて」バリバリ
やよい「なんでそんなに、千早さんの事が気になってるんですかー?」ボリボリ
春香「えーと、千早ちゃんってお料理苦手だったでしょ?」バリバリ
春香「だから心配になっちゃって…」ボリボリ
やよい「なるほどですー」モフモフ
春香「うん、もうちょっとゆっくりしていこうかな って」モフモフ
美希(雪歩おすすめの歌舞伎揚げ、お茶によくあうの)バリバリ
雪歩(美希ちゃんおすすめのシルベーヌ、おいしくて止まりません~)モフモフ
やよい「」
やよい「」ジーッ
美希「やよい、お菓子はたくさんあるから、お土産に持っていくといいの」
やよい「本当ですか!」ガタッ!
雪歩「うんうん、たくさんあるから好きなの選んでいいよ~」
春香「ほらやよい、チーズおかきあるよ、チーズおかき!」
美希「いい事をした後は、気持ちがいいの」
春香「やよい、すっごいニコニコして帰ってったね」
雪歩「私のおすすめお菓子も、すっごい喜んでくれました~」
美希「小鳥の秘蔵お菓子コレクション、こうやってみんなで食べる方が、お菓子も喜んでるはずなの」
美希「一人でこっそり食べてる小鳥は、反省した方がいいと思うな」
ガチャ バタン スタスタ
千早「ただいま、みんな」
雪歩「千早ちゃん、一緒にお菓子食べない?」
美希「おいしいバタークッキーがあるの!」
千早「ごめんなさい、今日はもう、帰ろうと思うから…」
春香「そっかー…。じゃあまた明日ね、千早ちゃん!」
雪歩「やよいちゃんが、お料理さしすせそ、とっても楽しかったって言ってました~」
美希「千早さん、気をつけて帰るの」
千早「ええ、みんな、ありがとう。また明日ね」 ガチャ バタン
雪歩「やっぱり、私たちの考えすぎなんでしょうか~?」
ガチャ
千早「そういえば美希」
千早「あなた、おにぎりは表と裏、どちらから食べる派?」
千早「」バタン
ガチャ
千早「それとも反対側からかしら」バタン
春香(時間差だー!)
春香「どういう事なんだろう…そもそも、質問の意味がわからないよ」
美希「おにぎりの表?裏?いったいどういう事なの…」
美希「こっちから見たら表、むこうが裏。でも反対から見たら…」
(千早『それとも反対側からかしら』)
美希「反対側って何?ミキが今、見てるのはどっち側なの!?」
美希「ミキが見てる…?見てるのはミキなの?おにぎり?ミキが見てるってなに!?」
春香「ちょ、ちょっと美希!落ち着いて!自分で勝手に難しくしちゃってるよ!」
雪歩「そうだよ美希ちゃん!自分で穴掘って埋まっちゃってるよ!それ私の役だよ!」
春香(あれ…?今日は本じゃない)
雪歩(千早ちゃんが、ポータブルDVDプレイヤーで何か見てますぅ…)
美希(一晩寝てわかったの。おにぎりはおにぎりなの!表とか裏とか、そんなのないの!)
千早「…」ジーッ
春香(イヤホンしてるから、何のDVDかわからないけど、真剣な眼差し…)
雪歩「千早ちゃん、お茶どうぞ~」ニコニコ
雪歩「アクション映画っぽい感じでした!」
雪歩「カンフーっていうんですか?あんな感じのアクションですっ!」
美希「カンフー…」
春香「やっぱり、演技か何かの仕事のために勉強してるのかな」
美希「いままではそういうの、真君や響にやってもらう事が多かったけど」
美希「千早さんがアクションしたら、みんなびっくりするし、かっこいいと思うな」
美希「チャイナドレスとか、すっごく似合いそうなの!」
春香「千早ちゃんのチャイナドレス…」
雪歩「とっても似合いますぅ…」
「帰ってきたYO!」
亜美「おっ!千早お姉ちゃん、何見てるの?」
真美「DVDプレイヤーなんて持ってきて、もしかしてむっふっふ~なものですか!?」
春香(ナイス亜美、真美!私たちに出来ない事を平然とやってのけるっ!)
亜美「#□∀」
真美「○×△」
千早「~~~~///」
春香「のヮの」
亜美「おじゃましました、千早お姉ちゃん!」
美希「亜美、真美、ちょっと来て欲しいの」
亜美「お三方、なにやら怪しげで楽しげなふいんきですな~」
雪歩「千早ちゃん、どんなDVD見てたのかなぁ って」
真美「ん?え→っとね」
亜美「ダメだよ真美!敵にタダで情報を与えるなんて!」
亜美「使えるものは最大限に利用!計画的にごりYO!」
雪歩「あぁ、ルマンドとバームロールっておいしいなあ♪」モグモグ
春香「んー!チーズおかき!チーズおかきはおいしいYO!」バリバリ
美希「やっぱりエブリバーガー最高なの」ボリボリ
あみまみ「条件提示くらいは、聞いてやろうではないか」
真美「カンフーのにーちゃんたちがね→」バリバリ
美希「ちょっとふたりとも、お菓子ばっかり食べないで少しはDVDの事を言うの!」
亜美「カンフーの」「カンフーの」
真美「にーちゃんたちが」「にーちゃんたちが」
美希「卒業式みたいにやってもダメなの!」
雪歩「カンフーのところで、話がずーっとループしてますぅ…」
春香(お菓子はたくさんあるし、そのうち飽きるよきっと)ボリボリ
春香「カンフー少年をロボットがビームで蹴散らして」
美希「解決したと見せかけて、恐怖の大王が襲ってきて」
雪歩「アルバイトに受かる ですかぁ…」
真美「あれっ!?」
亜美「真美、これ亜美たち絶対疑われてるよね…」
真美「本当だよっ!真美たちウソなんて言ってないって!」
亜美「ちゃんとタイトルだって聞いたんだYO!」
真美「え~…っと」
亜美「あり…あしがい?ざりがに?」
真美「…コカイン?クレマチス?クローン?」
亜美「ほうぼう?ごうこん?ごるごん?」
真美「…」チラッ
亜美「…」チラッ
あみまみ「さ、サイクローンGOGO…?」
雪歩「インターネットで検索しても、それっぽいの見つかりません~」
美希「答えたふたりの不安いっぱいな顔を見たら、見つからないのも当然だと思うな」
春香「でも、アクションものっぽいのは確実みたいだね」
雪歩「アクションかぁ…やっぱり、そういうお仕事が千早ちゃんに来たって事なのかなぁ」
千早「DVDも見終わったし、今日はそろそろ帰ろうかしら…」
春香「まだ夕方前だね」
美希「ちょっと追跡してみるの」
雪歩「えぇっ、美希ちゃん、それはちょっといけないよう…」
美希(春香、雪歩がなんだか生き生きしてるの)
春香(うん。私もちょっと戸惑ってるんだ)
雪歩「あっ!公園、公園に入っていきますよ!」
美希(はしゃぎっぷりが、あみまみみたいなの)
春香(きっとこういうの、一度やってみたかったんだと思うよ)
雪歩「ほらふたりとも!ゆっくりしてると見逃しちゃうよ!」
千早「ふぅ」
春香「空を見上げてる…」
雪歩「どうしたんでしょうか…」
千早「はぁ」
美希「千早さん、今度は頭を抱えてうつむいてるの…」
春香「これって。もしかして、相当深刻な悩み…!?」
千早「…」スッ スタスタ
雪歩「帰るみたいですぅ」
春香「千早ちゃん、大丈夫かな」
美希(千早さん…)
美希「?」
春香「千早ちゃんと同じ事をしてみれば、もしかして気持ちが少しわかるかも!ってね」
雪歩「同じ事っていうと…空を眺めたり、頭を抱えてみたり?」
美希「うーん、それで何かわかるとは思えないけど、一応やってみるの」
春香(そらきれい)
雪歩(あのプールの下にはロボット基地がありそうです~)
美希(アリさんが頑張ってるの)
律子「ええ、そうよ」
美希「そんなことないよ!律子…さん」
雪歩「ふえぇ、それは誤解ですぅ」
律子「悩みがあったらすぐ相談する事!言ったわよね?」
律子「まったく…。ミイラ取りがミイラになるって言葉、知ってる?」
春香「誤解ですって!どこからそんな情報が入ったんですか?」
「わたくしです」
貴音「ええ。わたくしが、べんちに座るあなたがたを見て、律子嬢に相談いたしました」
貴音「最初は、三人で空を眺めていましたから、気分転換でもしているものかと思いました」
貴音「ですが、次はみなで、うつむいているではありませんか」
貴音「そこで ぴーん ときたのです。ああ、これはきっと、何か悩んでいるのでは と」
貴音「空に『こうなりたいな』という希望を映し」
貴音「地面に映る、己の影を見て、まだ飛べていない現実を知る」
貴音「理想と現実…そのぎゃっぷというものに、いつの時代も人は苦悩するものです」
貴音「わたくしだって…身近なぎゃっぷに苦悩する事があるので、よくわかります」
貴音「食品さんぷると、出てきたもののぎゃっぷ…」
貴音「小さき事 と思われるかもしれませんが、わたくしには、とても大きなしょっくなのです」
貴音「しかし、らぁめん二十郎という店舗は、いい意味でのぎゃっぷを」
律子(長い)
雪歩「そうなんですよ~」モクモク
貴音「相手の気持ちを知るために、同じ環境に立ってみる…」モグモグモグモグ
貴音「それは、真よき考えかと。みなは優しいのですね」モグモグモグモグ
律子「千早がそんな行動をね…ちょっと、本格的にマズいんじゃない?」モスモス
春香「亜美たちの話から、見ていたDVDはアクションものっぽいとはわかったんですけど」ボリボリ
美希「本やDVDも気になってたのに、あんな姿見せられたらまた心配事が増えたの」モシャモシャ
貴音「はて、ちょこりえーるが無くなったようです」モグモグモグモグ
貴音「次はぶらんちゅーるを開けましょう」
春香「うん、何かアクションの相談とか、受けてないかなー って」
真「うーん…。ずっと前に、ダンスで使えそうだから って」
真「足を上げた時の、バランスの取り方のコツは聞かれたけど」
真「アクションのコツなんてものは、聞かれた事が無いなあ」
春香「そっかー…。ありがと、真」
真「何かあったの?」
雪歩「実はね、真ちゃん」
美希「そうなの…。千早さんの事、心配なの」モサモサ
春香「大丈夫だと思いたいんだけど、やっぱり心配で」バリバリ
雪歩「真ちゃん、真ちゃんも何かあったら、私たちに頼っていいんだよ?」ポリポリ
美希「? どうしたの、真君?」モサモサ
真「ん?ああ、えっとね」モグモグ
真「春香たちの言う、『自分なりに打開してほしい』って気持ちもわかるけど」
真「もしだよ?もし、本当に千早が追い詰められていて」
真「追い詰められているけど、自分からは誰にも相談できない状況だったら?」
真「見守る事が、結果的に見殺しになっちゃったら、って思って…」
雪歩「そ、それは」
美希「そういわれると、困るの…」
真「ごめん。あくまで最悪の事態を考えてみたら、って事なんだけどさ」
ガチャ バタン
千早「ただいま帰りました。あ、みんな、おやつタイム?」
春香「うん!ちょっと時間遅いけど、甘いものはエネルギーになるから」
美希「千早さん、さくさくパンダ、おいしいよ!」
雪歩「千早ちゃん!ふ菓子の二度塗りもおいしいよ?」
真「ひもQ!超ひもQもあるよ!」
春香「チーズおかき!チーズおかき!」
ちくしょう食べたくなってきた
同じ事考えてたわ
千早「あ、もうこんな時間。そろそろ私、帰るわ」
春香「うん、千早ちゃん、また明日」
美希「千早さん、また明日なの」
雪歩「千早ちゃん、気をつけてね」
真「お疲れ様、千早。また明日!」
千早「ええ、みんな、また明日」
ガチャ バタン
雪歩「うん、私もそうとしか思えなかったなぁ…」
ガチャ
千早「そういえば、わさびを食べて鼻がつーんとした時はね」
千早「…」バタン
春香「」ドキドキ
美希「」ドキドキ
雪歩「」ドキドキ
真「?」
春香(今度は来ない!)
雪歩「『わさびを食べて鼻がつーんとした時はね』と言って」
美希「普通に帰ったみたいなの」
春香「新しいパターンだね」
雪歩「身構えてたのに、見事に騙された感じですぅ…」
美希「…」ペチペチコネコネ
「ちょっとあんたたち、そんなところで何やってんのよ」
春香「おかえり、伊織」
伊織「ただいま。途中で、グミを食べて上機嫌な真に会ったわよ」
雪歩「真ちゃん、さっきまで私たちと一緒にお菓子食べてたから…」
伊織「あれひもQよね?まだあるの?」トントン
伊織「ん?」
美希「おかえりなの、でこちゃん。ひもQは無いけど、お寿司があるの」
伊織「お寿司?なに、出前でも取ったっていうの?」
美希「まあ、そんなとこなの」
伊織「なんで手巻き寿司自作してんの!どこから酢飯と海苔持ってきたのよ!!」
伊織「それはまだ許すわよ!中身よ、中身!」
伊織「中身わさびじゃない!中身!わさび!な・か・み!わ・さ・び!」
伊織「そんなものを人に食べさせるなんて、どうかしすぎよあんた!」
美希「つーんと、した?」
伊織「は?」
美希「わさび食べて、鼻、つーんとした?」
伊織「つーん どっこじゃないわよ!見てわかんない!?泣いてるのよ!」
伊織「いまはもう大丈夫だけどね、今度こんな事やったら、本当に許さないんだから!」
美希「以後、気をつけます」
伊織「口ばかりの反省はいらないわよ!」
美希「…」スッ
伊織「!」
伊織「あ、あんたも本当に反省してるみたいね!」
春香(たべっこどうぶつだ)
雪歩(伊織ちゃん、たべっこどうぶつ好きなのかなぁ)
伊織「あんたたち、仲間のひとりも信じられないわけ?」
雪歩「でも真ちゃんが、『見守る が 見殺し になるかも』って…」
伊織「それは真が、いっちばん最悪の場合って考えで言った事でしょ?」
伊織「そんな事は絶対に起きないわよ。絶対。私が言い切るわ」
伊織「そりゃ、確かに千早は、一人で出来る事は一人でやろうとする」
伊織「当然、痛い目も見てきた事でしょうね」
伊織「でも、痛い目を見てきた頃の千早と、いまの千早は違うの」
伊織「千早は変わったわよ。もちろんいい方向にね」
伊織「私は千早を信頼してるの。大丈夫だと思う理由なんて、それだけで十分すぎるわよ」
あずさ「あらあら、春香ちゃん、おはよう」
春香「あれ、あずささん、今日はずいぶん早いんですね」
あずさ「そうなの~。今日は、あず散歩の特番ロケがあって」
あずさ「『耐久あず散歩』ってタイトルなんだけど、なんで耐久なのかしら?」
春香「特番って事は、誰かゲストもくるんですか?」
あずさ「ええ。千早ちゃんと、雪歩ちゃんがゲストに来てくれるの」
あずさ「本当はみんなで一緒に、お散歩してご飯食べて ってやりたいんだけど」
あずさ「人数的なもので、それは厳しいんですって。残念ね~」
春香(きっと今日は、千早ちゃんも雪歩も事務所には来ないんだろうな)
春香(もしかして、明日になってもロケが終わらない なんて事はないか)
春香(歩きすぎて筋肉痛 って事はあるかもしれないけど)ふふっ
春香(今日はテレビの台本でも読み込んでおこっと)
あずさ「あらあら、春香ちゃん、おはよう」
春香「あれ、あずささん、今日もずいぶん早いんですね」
あずさ「昨日、あず散歩の特番ロケで早起きしたから、今日も早く目が覚めちゃって~」
春香「ロケ、どんな感じだったんですか?私も行きたかったなあ」
あずさ「もう、すっごく楽しくて!普段も楽しいけど、誰かと一緒だともっと楽しいわね~」
あずさ「春香ちゃん、次の特番は、ぜひ一緒にお散歩しましょうね」
春香「楽しみにしてます!ウチの近くの山、てっぺんにアスレチックがあるんですよ!」
あずさ「そんな面白い場所があるの?」
春香「てっぺんから、海も見えるんですよ。でもそこまでの階段がキツくてキツくて…」
あずら「いい運動になりそうね~」
春香「?」
あずさ「昨日のロケ、海沿いと、お寺と、古い町並みを歩いたの」
あずさ「それでね、海に向かって、おもいおもいの言葉を叫んでみよう ってなって」
春香「海に行くとやりたくなりますよね。あずささん、何て叫んだんですか?」
あずさ「えっ?えーと、普通に『海のバカヤロー』って」
春香「雪歩はきっと…悩みに悩んで、『うーーみーーーー』とかですか?」
あずさ「春香ちゃんすごいわねー。言葉も、悩んだってところもあってるわよ」
春香「えへへ。雪歩なら、きっと迷って迷って、こうなっちゃうかな って」
あずさ「それで、千早ちゃんなんだけど…」
あずさ「海を指差して『塩辛いんだよ!』って」
春香「声、通ってました?」
あずさ「それはもう、すっごく」
雪歩「あの時のびっくりした私の顔、絶対オンエアで使われますぅ…」
美希「千早さんのそんな姿、ミキはなかなか想像できないの」
美希「生っすかの時は、振られてもなかなかそんな風にやらないのに」
春香「あず散歩は収録で、編集してもらえる気楽さがあったから挑戦したのかな」
雪歩「」チョイチョイ
春香「?」
美希「?」
雪歩「あれ…」
響「…」プルプル
美希「あの感じ…見た事あるの!」
雪歩「最初の、千早さんの反応と一緒ですぅ!」
響「…これは」ククッ
春香「チャンスかもしれないよ…!」
美希「響と、千早さんの読んでる本が同じだったら…!」
雪歩「一連の謎が解けるかもしれないです!」
響「えっ!?春香?なんだその呼び方?」
美希「響、完全に包囲したの!」
雪歩「か、覚悟しなさいっ!」
響「ちょ、え、自分、何かした…のか?」
春香「重要参考人として、事情を聞かせてもらおうか、我那覇響君」
響「重要参考人!?理由を聞かせてほしいぞ!どうなってるんだ?」
美希「事情は署の方で聞くの」
雪歩「弁護士を呼ぶ権利もあげますっ!」
響「なんだこれ!理不尽だ!」
春香「えへへ、ちょっと悪ふざけしてみました」
美希「春香のアドリブに乗ってみたの」
雪歩「頑張りました!」エッヘン
響「えぇ…あれアドリブだったのか…。すっごいびっくりしたんだぞ」
春香「ごめんね、響ちゃん。ちょーっとだけ、聞きたい事があって」
響「聞きたい事?」
美希「黙秘権はあるけど、使用は認めないの」
響「美希、まだ容疑者ごっこやってるのか…」
雪歩「単刀直入に聞きます!さっき読んでいた本は一体なんだー!」ドン!
響「春香…さっきから思ってたけど、雪歩が一番ノリノリだぞ」
響「本を出せば、とりあえず解放してくれるのか?これさー」ガサガサ
『王様はロバ ~はったり帝国の逆襲~』
美希「響…ミキ、嘘は好きじゃないよ」
雪歩「漫画?」
響「嘘なんかついてないぞ!」
響「ギャグ漫画だけど、笑うのがなんだか恥ずかしくて」
響「我慢してたから、プルプルしてたんだぞ!」
響「嘘だと思うんなら、三人とも読んでみるといいさ!」ドサドサッ
~~~~~
春香「…くっ」プルプル
美希「…」ピクッ
雪歩「…」フフッ
響「…鉄のお茶碗」プルプル
春香「…バカな家族にバカ売れ」
四人「…」ブフッ
春香「うん、響ちゃん、何か知ってるかなーって」
響「知ってるぞ」
美希「え」
響「千早が読んでる本、何か知ってるぞ」
雪歩「本当っ!?」
響「千早に読ませてもらったし、自分も王ロバ読ませたぞ」
響「反応は芳しくなかったけど…」
春香「ねえっ!千早ちゃんが読んでた本って何!?」
響「あれ、クロマティ高校だぞ」
雪歩「ん?」
響「クロマティ高校だぞ」
ミ 彡 ,.ィi彡',.=从i、;;;;;;;;;;;;
三 ギ そ 三 ,ィ/イ,r'" .i!li,il i、ミ',:;;;;
三. ャ れ 三 ,. -‐==- 、, /!li/'/ l'' l', ',ヾ,ヽ;
三 グ は 三 ,,__-=ニ三三ニヾヽl!/,_ ,_i 、,,.ィ'=-、_ヾヾ
三 で 三,. ‐ニ三=,==‐ ''' `‐゛j,ェツ''''ー=5r‐ォ、, ヽ
三. 言 ひ 三 .,,__/ . ,' ン′  ̄
三 っ ょ 三 / i l,
三. て っ 三 ノ ..::.:... ,_ i ! `´' J
三 る と 三 iェァメ`'7rェ、,ー' i }エ=、
三 の し 三 ノ "'  ̄ ! '';;;;;;;
三 か て 三. iヽ,_ン J l
三 !? 三 !し=、 ヽ i ,.
彡 ミ ! "'' `'′ ヽ、,,__,,..,_ィ,..r,',",
彡川川川ミ. l _, , | ` ー、≡=,ン _,,,
ヽ、 _,,,,,ィニ三"'" ,,.'ヘ rー‐ ''''''"
`, i'''ニ'" ,. -‐'" `/
ヽ ! i´ /
ノレ'ー'! / O
千早「…」ペラッ
春香(本だ)
美希(本なの)
雪歩(本です~)
千早「…」スッ スタスタ バサッ ガチャ バタン
春香「!!」
雪歩(千早ちゃんが、本を…!)
美希(これ…ついにチャンス到来って事!?)
雪歩「カバーがついてるから、何の本かわからないですぅ」
美希「ミキ、前に言ったの。勝手に見るのは失礼 って」
美希「でも、もういい加減、我慢の限界なの。ねえ春香!もう見てもいいよね!?」
春香「美希…。雪歩も、いいよね?いくよ!」
雪歩「うん!」
『魁!!クロマティ高校』
美希「響、ごめんなさい。ミキ、本当は少し疑ってたの」
雪歩「千早ちゃんがこれを…?」
春香「とりあえず、読んでみようか…」
美希「うん…」
雪歩「そうだね…」
美希「…オチはきっとゴリラ」プルプル
雪歩「…ベンチ」orz
~~~~~
春香「響ちゃんの証言もあるし、間違いないね」
美希「千早さんがずっと読んでいた本は、この漫画なの」
雪歩「いままでの行動を思い返してみると、共通点もありますぅ」
美希「でも、なんでこの漫画を読んでいたのかな?千早さんがすすんで読むものとは思えないの…」
春香「うーん…」
雪歩「美希ちゃんが前に言ってた、生っすかの事とかに関係あるんじゃ…」
春香「こういった漫画から、少しでもお笑いに慣れていこうとした って事?」
雪歩「うん。自分なりに勉強したから、海に『塩辛い!』とか言えたんだと思うなぁ」
美希「じゃあミキが言われた『おにぎりの表と裏』とかも…」
雪歩「千早ちゃんなりにお笑いを考えて、試してみたんだと思うよ」
雪歩「番組でいきなり挑戦するよりも、事務所で私たちに試して、反応を見たかったんだよ、きっと」
春香「お茶二連続を普通に飲んだのも、変な事に対して普通に接する、ギャップの笑いを誘ったと…」
美希「むー。すっごい悩みかと心配して、損したの」
雪歩「美希ちゃん、よかったんだよ、深刻な悩みじゃなかったんだもん」
ガチャ バタン スタスタ
千早「…」ペラッ
春香「千早ちゃん!」
千早「春香、どうしたの?」
雪歩「千早ちゃん!次の生っすか、期待してますぅ!」
美希「ミキにもどんどん、話振ってほしいの!」
千早「みんな…どうしたの、急に?」
美希(やっぱり、千早さんはミキの憧れなの!)ニコニコ
雪歩(千早ちゃん、もしバラエティのお仕事がきたら、一緒に頑張ろう!)ギュッ
千早「…」ペラッ
千早「…ふう、全17巻、読み終わったわ」パタン
千早「……あら?」
千早「これ『巡ろう!世界遺産』じゃなかったのね!」
はるみきゆきぽ「それは間違えないよ普通!!!!」
おわり
なんかほのぼのしたわwww
笑った
美希「んー、あみまみ、響あたりから借りたと思ったのに、違ったの」
雪歩「最近は漫画のレンタルしてるお店もあるから、そこから借りたのかも」
「私よ」
小鳥「千早ちゃんにクロ高貸したのは、私よ」
小鳥「『心温まる人間愛の本を貸してください』って言われて、間違えちゃった」テヘ
美希「小鳥…。小鳥は悪い子なの」
春香「そうだね…。悪い鳥だね…」
雪歩「人を振り回す、害鳥ですぅ…」
小鳥「え?え?ええええええ!?」
美希「小鳥悪い子!」
春香「小鳥悪い子!」
雪歩「小鳥悪い子!」
千早「小鳥悪い子!」
千早「小鳥悪い子!」
千早「こと あれ?」
はるみきゆきぴよ「お前が言うな!!!!」
美希「うん」
春香「あれはなんだったのかな?」
美希「雪歩の証言とあみまみの証言で、アクションっぽいとは思うの」
テケテケー
雪歩「大変ですぅ!、これ、見てください!」
『魁!!クロマティ高校 THE MOVIE』ドドーン
春香「実写版…!」
美希「千早さん、そんなところまでチェックしてたの!?」
ID違うと思うけど>>1です読んでくれた方ありがとうです おしまい
おつwww
いいものを見せてもらった
サイ→魁! クローン→クロマティ GOGO→高校
なるほど
そこでネタばらし仕込んでたのか・・・すげーな
ミスリードまで誘うとは
Entry ⇒ 2012.03.27 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「お前らには役柄と向き合う姿勢すら足りない!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332510280/
P「お前たちにはお笑いスキルも足りない!」
P「お前らには演技力こそ足りない!」
亜美「まこちんが逃げ出した!」
P「待て待て待て!」
真「もういいですよ勘弁してくださいよ…」
律子「はいはいはい。それで、今回は何ですか?」
P「前回は演技力の向上を図ったよな」
伊織「あれが?」
P「今回は、それをさらに発展させるためのレッスンだ!」バーン!
亜美「見事にスル→されたね、いおりん」
伊織「気にするだけ損よ」
P「そうだな…例えば、一口に"人妻"といっても、いろいろな性格の"人妻"がいるわけだ」
貴音「何故例えが人妻なのでしょう…?」
P「優しい人妻、怒りっぽい人妻、泣き虫な人妻、ヤンデレな人妻、実に様々だ。何故なら」
響「なぜなら?」
P「役柄にも血が通っているからだ!!!」ババーン!!!
律子「またこんなときだけ正論を…」
P「うん。間違ったことは言ってない」
あずさ「あらあら~、自分で言っちゃうんですね~」
小鳥「…あの」
P「小鳥さん!!!」
小鳥「はいぃ!」ビクッ
P「愚問です」
小鳥「はい~」
律子「うん…知ってましたよ…」
伊織「一つの役柄を掘り下げろ、ってことね」
P「その通り!」
美希「順番はどうするの?」
P「そうだな…今回は誕生日順にしてみるか」
律子「それだと…貴音から始まって雪歩で終わりですね」
貴音「わたくしがとっぷばったーなのですね?」
雪歩「さ、最後は緊張しますぅ…」
貴音「はい」ガサガサ
亜美「お姫ちんが一番手なら安心だね」
真美「前回のメイドさんも良かったもんね」
貴音「これにいたします」ガサッ!
P「読み上げてくれ」
貴音「【やんでれな】【彼女】と記してありますが…」
響「貴音のヤンデレかぁ!あんまり想像つかないぞ!」
雪歩「それはですね…」ゴニョゴニョ…
真「雪歩に説明させちゃダメな気がする…」
小鳥「あら、大丈夫よ。雪歩ちゃんには私がちゃんと教えてあげたんだから」
伊織「今のでなおさら不安になったわ…」
貴音「なるほど!ご教授感謝いたします!」
雪歩「えへへ。どういたしまして」
P「よし!それじゃあ一発目、いってみよう!」
P「お、おう。お邪魔します、貴音」
貴音「随分と遅かったのですね。久々にお会いするというのに」」
P「し、仕事の都合でな…すまん」
貴音「…」クンクン
P「な、何だよ?」
貴音「…女物の香水の匂いがいたします」
P「き、気のせいだよ!」
P「うん…」
亜美「迫力あるね…」ヒソヒソ
真美「うん…」ヒソヒソ
貴音「これをご覧下さい」サッ
P「ん?ただのハンカチ…って、お前それ!」
貴音「はい。血でございます。醜く汚れた、ある女の血…」
P「だ、誰の血だよ?」
貴音「貴方様がいま思い浮かべた女、でございます」
P「お、岡本まなみさん!?」
響「誰?」
伊織「知らないわよ…」
P「か、カマをかけたのかよ!」
貴音「ふふふ。貴方様」
P「…なんだよ」
貴音「このはんかちくらいでは足りなくなりますよ?わたくしを怒らせると」
P「いや…彼女はただの同僚で…」
貴音「貴方様、こちらにいらっしゃいな」
P「…ああ」スタスタ
貴音「ふふふ…」ダキッ
春香「えっ!?」
千早「なっ!?」
美希「なの!?」
P「あぁ…」
貴音「ふふふ…いい子です。わたくしが生涯をかけて守って差し上げましょう。汚い女どもから」ボソボソ
P「…」
貴音「愛しおりますよ、貴方様」ボソッ
P「お、俺もだよ…貴音…」
雪歩「完璧ですぅ…」
小鳥「完璧だわ…」
千早「…」
美希「…」
伊織「何ビビってんのよ」
貴音「難しいものですね、やんでれとは…」
P「い、いや、上手だったぞ!」
真「かなり怖かったけどね…」
響「で、岡本まなみって誰なのさー?」
律子「某マネージャーさんよ」
P「うん、某マネージャーさんだ」
真美「おんなじ誕生日だもんね」
P「そうだな…お姉ちゃんである真美を先にするか」
亜美「オッケ→」
真美「ラジャ→」
P「そして次は…2/25生まれの千早だな」
千早「は、はい!」ガサガサ
美希「面白いのがいいな」
千早「えっと…【あざとい】【メイド】…」
春香「うわー、"あざとい"かー、難しそうだねー」
真「そ、そう…だね」
P「ん。ただいま千早」
千早「お飲み物をお持ちしますね。お掛けになってお待ちください」
P「あぁ、頼むよ」
千早「お待たせいたしま…キャア!」ステーン!
P「ど、どうした千早!」
千早「こ、転んじゃいました…もう、私ったらあわてんぼ!」コツン
春香「あざといなー、千早ちゃんあざといなー」
響「う、うん…」
伊織「そうね…」
千早「ご、ごめんなさい!あ!ご主人様のシャツに飲み物が散ってしまいました!」
P「ん?あ、ホントだ」
千早「し、失礼します、ご主人様!」フキフキ
P「…何してるんだ?」
千早「私のエプロンで…」フキフキ
P「いや、タオル持ってくればいいのに」
千早「あ、そっかぁ!私ったら、慌てすぎちゃいました。エヘッ」コツン
春香「うわー、これはあざといなー」
伊織「アンタもう黙りなさい…」
真「千早と正反対の性格だからやりにくそうだったね」
千早「ええ…媚びるような仕草は、たとえそれが演技でもあっても抵抗が…」
春香「うんうん」
響「春香は何も言わないでおくれ…」
P「次は…3/25生まれのやよいだな」
やよい「うっうー!今回は回ってくるのが早かったですぅ!」ガサガサ
伊織「…」ソワソワ
千早「…」ソワソワ
真「だから落ち着きなよ…」
やよい「これにしまーっす!【ツンデレな】【後輩】ですぅ!」
伊織「!!!」ガタッ!!!
千早「!!!」ガタッ!!!
響「ははは。伊織の真似すればいいんだぞ!」
伊織「や、やよいのツンデレ…」フルフル
律子「ツッコミマシーンは営業停止中みたいね」
やよい「うぅ…ツンデレ…」
真「そ、そんなに思い詰めなくても大丈夫だよ!」
やよい「うぅ…」
雪歩「頭から白い煙が出ちゃいそうだね…」
P「と、とりあえず始めてみようか!」
P「お。高槻じゃないか。いま帰りか?」
やよい「うぅ…うぅ!」プチーン
P「お、おい。高槻?」
やよい「えいっ!!!」パチーン!!!
小鳥「ビ、ビンタ!」
P「な、何するんだよいきなり!」
やよい「せ、センパイのためにやったわけじゃないんですからねっ!」
千早「違う…違うのよ高槻さん…」
伊織「そうじゃないのよやよい…」
真「けっこうスナップ利いてたね…」
真美「意外と腕相撲とか強いかんね、やよいっち…」
P「俺、何で殴られたんですかね?」
小鳥「さ、さぁ?」
春香「よーし!次は私ですね!」ガサガサ
P「けっこう首にキてるんですけど」
小鳥「お、お大事に」
春香「えっとですね…【泣き虫な】【幼なじみ】ですよ!」
P「おう、春香か。おはよ」
春香「p君…最近私と一緒に登校してくれなくなったね…」※
P「いや、さすがに恥ずかしいじゃん。もう高校生だしさ」
春香「…そっか…私と一緒だと恥ずかしいんだね」ウルウル
P「おいおい。朝っぱらから泣くなよ」
※p=Pの下の名前と解釈して下さいなの
P「ま、まぁ…たまになら一緒に登校してもいいけどさ」
春香「ほんとに?」チラッ
律子「千早、春香の演技をよく見ておきなさい」
千早「ええ…ためになるわ」
春香「グスッ…ぜったいだよ?」チラッ
真「なんて自然なチラ見なんだ…」
流石春香さんやでえ
春香「だ、だって…グスグスッ…嬉しくても…嬉しくても涙は出るんだもん!」チララッ
亜美「プロだね…」
真美「うん…よく分かんないけどプロだね…」
P「ほら。ハンカチ貸してやるから」
春香「…ありがとうp君…えへへ…これから毎朝泣いちゃおっかなー!」ニッコォ!!!
貴音「これ以上掘り下げる必要があるのでしょうか…?」
真「いや、無い」
P「とりあえずお疲れさん」
千早「完敗だわ…」
美希「勝ち目なしなの」
律子「次は…5/5生まれの伊織ね」
伊織「はいはい」ガサガサ
真美「いおりんもクジ運いいよね→」
亜美「当たりばっか引いてる感じだよね」
真「…」
小鳥(見ないふり見ないふり…)
伊織「なになに…【怖がりな】…【姉】…」
響「今回も大当たりだぞ」
P「よし、それじゃあいってみよう!」
P「起きてるけど?何だよ姉ちゃん?」
伊織「ト、トイレ…」
P「はぁ?」
伊織「トイレまで付き合いなさいよ!」
P「何でだよ?」
伊織「こ…怖い夢見たからに決まってるでしょ!バカっ!」
あずさ「伊織ちゃんもキッチリと仕事をこなすわよね~」
律子「仕事なんですかね、これ?」
伊織「い、いいからツベコベ言わずに来なさい!」
P「ハイハイ。わかりましたよ」
響「誰もプロデューサーの演技力の高さについて触れなくなったね」
真「さすがにもう慣れちゃったよ」
伊織「私が出るまでここにいなさいよね?それと聞き耳とか立てるんじゃないわよ?いいわね?」
P「わーったから早くいきなよ」
伊織「ふ、ふんっ!」バタン
伊織「手を洗うからちょっと待ってなさい」
雪歩「演技が細かいですぅ…」
律子「ああいう部分は見習わないとね」
伊織「ほら、戻るわよ」
P「なんで偉そうなんだよ」
伊織「うるっさいわねぇ!」
やよい「えへへ…いつもの伊織ちゃんだぁ…」
伊織「ま、待ちなさいよ!」
P「まだなんかあんの?」
伊織「そ、その…」モジモジ
小鳥「うふふ…」
律子「ふふ…相変わらずニヤニヤしちゃいますね」
伊織「い、一緒に寝てくれてもいいのよ?」
P「は?姉ちゃんと?やだよ」
P「けっこうです」
伊織「あの…」
P「なに?」
伊織「怖いから一緒に寝て…ほしいな」
P「…仕方ないなぁ!」
伊織「な、何よ!何よ笑ってんのよ!バカァ!!!」
亜美「さすが小町のリ→ダ→、安定してるねぇ」
雪歩「お、お疲れさま、伊織ちゃん」
春香「切り替えはやっ!」
千早「ある意味プロね、伊織も…」
美希「次は真美だっけ?」
真美「そだよ→!5/22生まれの双海真美、いっきま→す!」ガサガサ
律子「今回はいいペースね。時間的にも」
P「みんな慣れてきたってことだろ」
真美「ほいっ!おやおや~…んっふっふ~」
P「な、なんだよ」
真美「【ちょっとエッチな】【先輩】だよ→!」
あずさ「あらあら~」
真美「やぁやぁp君。休憩中かね?」
P「そうですけど」
真美「隣に座ってもオッケ→?」
P「オッケーっす」
響「どんな展開になるか想像できないぞ」
律子「大丈夫。止める準備はできてるから」
真「悪い方向に突っ走っちゃうからね、真美も…」
P「何でしょう?」
真美「p君は女性を見るとき、まずどこに目がいくのかな?」
P「えっと…鎖骨?あと二の腕とか」
伊織「何リアルに答えてんのよ…」
真美「んっふっふ~。鎖骨かね」
P「あと二の腕」
律子「わざわざ付け加えなくてもいいですから…」
真美「p君p君」チョイチョイ
P「はい?」
P「はい?」
真美「ほいっ」チラッ
亜美「わっ!」
真「止めないの?」
律子「うーん…まぁあれくらいなら…」
P「マ、マミ先輩!何やってんですか!」
春香「カタカナにするといろいろややこしくなると思うんですけど…」
真美「コ→フンした?ねぇねぇ、どうよ?」
千早「その呼び方はちょっと…」
真美「慌ててる慌ててる→!p君のスケベ→!」
P「ったく…」
真美「…もっと見たい?」
P「もうけっこうです」
小鳥「こうしてみるとずいぶん大人っぽくなりましたよね…」
律子「…身体だけは、ですけどね」
P「ち、近いですよ真美先輩!」
真美「んっふっふ~」ズイッズイッ
P「いやいやいや!」
真美「…もっと見せてあげよっか、兄ちゃん?」ボソッ
律子「はい終了ー!」
P「い、意義無し!」
律子「まったくこの子は!」
P「危うく逮捕されるところだった…」
亜美「いいないいな→!亜美もああいうのやりたい!」
真「…クジが全てを決めるのさボソッ」
亜美「ク、クジ引きま→っす!」
真美「いつでも言ってね、兄ちゃん」
P「バ、バカ!」
亜美「えっとね→。【ちょいワルな】【同級生】だよ!」
P「オッケー!やってみよう!」
P「ああ、双海さん。おはよう」
亜美「ちょっとジャンプしてみな」
美希「だたの不良クンなの」
P「な、なんで?」
亜美「い→から飛べよ→!」
P「は、はい」ピョンピョン
亜美「…小銭無いの?」ボソボソ
P「…無いの」ボソッ
亜美「…ど→しよう」ボソボソ
春香「そんなに困らなくても…」
P「えっと…いま万札しかないや」
亜美「亜美、そんなにいらないや…」
P「あ…そうなんだ…」
あずさ「あらあら~、可愛い不良さんね~」
亜美「パ、パン買ってこいよ→!」
P「何パンがいいのかな…?」
亜美「えっとね…亜美、チョココロネが食べたい」
千早「ふふ…」
伊織「何よ、可愛いじゃない…」
P「な、何されるんですか?」
亜美「で、デコピン5回!」
P「ふふ…うん、行ってきます」
亜美「転ぶなよ→!」
響「悪いことできないタイプだね」
律子「当たり前じゃない。だって亜美だもの」
響「はは、それもそっか」
やよい「亜美はそれでいいと思うなぁ」
美希「とっても微笑ましかったの」
P「お次は…6/23生まれの律子だな」
律子「はい」ガサガサ
真「で、出番が近付いてきた…」ガタガタ…
雪歩「真ちゃん落ち着いて…」
律子「えっと…【優しい】【保育士】ですね」
P「【優しい】を忘れるなよ?それではスタート!」
P「…」
律子「えっと…念のために聞いておきますけど」
P「なんだよ?」
律子「父兄役ですか?園児役ですか?」
P「うーん…」
真美「めっさ悩んでるし…」
伊織「人としてどうなのよ…」
P「園児…かなぁ?」
やよい「終わってましたぁ」
P「なぁに、律子せんせー?」
律子「…お母さんがお迎えにくるまで…もう少し先生とお遊びしてようね?」
P「うん!せんせー優しいから好きー!」
美希「…ヒドいの」
春香「何もされてないけど、訴えたら勝てる気がする…」
千早「もう、どうでも、いいけれどね…」
律子「…」
P「あそぼーよ」ボソッ
律子「ぐっ…」
響「自分、事務所変えたくなってきたぞ…」
伊織「奇遇ね、私もよ…」
P「せんせー?」ニコッ
律子「な、何して…遊ぼっか…?」
雪歩「律子さん…耐えてください…」
律子「ひ、人差し指を口にあてがわないで…ちょうだい」フルフル
P「んー…」
亜美「そこは悩むとこなのかい…?」
真美「園児にもいろいろあるんだよ…」
P「やっぱりお医者さんごっこー!」キャハッ
律子「」プチン
小鳥「り、律子さんストップストップ!」
伊織「いい左ボディが入ったわね」
真「完璧な角度でリバーを捉えたね」
春香「何だかよくわからないけど、ありがとうございます、律子さん」
千早「私からもお礼を言わせてもらうわ」
美希「美希もなの」
P「くっ…」
律子「…7/19生まれのあずささん、どうぞ」
あずささん「あらあら~、みんな仲良しさんね~」ガサガサ
真「あずささんフィルターを通すとそう見えるんですね…?」
あずさ「ええっとぉ…あら~…」
律子「どうしました?」
あずさ「うふふ…【ドSな】【おねえさん】と書いてあります~」
P「よし!やりましょう!」スタッ
春香「復活はやっ!」
P「はい。あくまで【おねえさん】です」
あずさ「わかりました~」ニコニコ
千早「こういうときのあずささんの笑顔って…」ボソッ
雪歩「うん…怖いよね…」
あずさ「プロデューサーさん?うふっ」
P「どうしました、あずささん?」
あずさ「私~、靴が汚れてしまって~…」
P「は、はぁ…」
あずさ「舐めてくださいますか?」ニコッ
一同「!!!!!」
あずさ「あら~…おねえさんの言うこと、聞けないの?いつからそんな悪い子になったのかしら~」ニコニコ
真美「あずさお姉ちゃん、ノリノリなんだけど…」ボソッ
貴音「わたくし、見てはならぬものを見ているような気がいたします…」
P「す、すいません…勘弁してください…」
あずさ「うふふ、仕方ないなぁ。今回だけですよ?」ニコニコ
P「す、すいません…」
あずさ「それじゃあ…ええっとぉ…」
P「は、はい…」
あずさ「3回まわってワン、やってみましょうか~」ニコッ
あずさ「はい~」ニコニコ
P「…ホントに?」
あずさ「…」ジーッ
美希「笑顔が消えたの…」
響「こ、怖いぞ…」
P「や、やります!やりますとも!」
あずさ「うふふ~。素直なプロデューサーさんは大好きですよ~」ニコニコ
P「で、では…」スッ
律子「ホントにやるのかしら…」ボソッ
伊織「今回のは相手が悪いもの…」ボソッ
あずさ「…」ニコニコ
P「ワン!」
あずさ「お手」ニコニコ
P「えっ!」
あずさ「…」ジーッ
P「は、はい!」サッ
あずさ「うふふ~、いい子ね~。頭を撫でてあげますね~」ニコニコナデナデ
P「は、はぁ…」
あずさ「ちゃんとお礼を言えない悪い子は、おねえさんは嫌いだな~」ニコニコ
P「あ、ありがとうございます、あずさおねえさん!」
あずさ「うふふ~、よしよし」ニコニコナデナデ
千早(何か言ったら危険だわ…)
伊織(鳥肌が止まらないんだけど…)
律子「お、お疲れ様でした!」
あずさ「うふふ~」ニコニコ
P「俺、間違ってないよな…?」ボソッ
春香「こ、今回は仕方ないですよ…」ボソッ
真「…さて」スクッ
真「はい!菊地真、8/29生まれです!」
雪歩「ま、真ちゃん頑張ってね」
真「…」ジーッ
雪歩「はうぅ…」ビクッ
小鳥(私を巻き込むのはもう止めてね…)
真(今回こそ…今回こそ!!!)ガサガサ
春香「な、何が出た?」
真「…【当たり障りのない】【普通の人】」
「…ふふっ」
亜美「あ、亜美じゃないよ!」
真美「真美も違うよ!」
真「…」ジーッ
雪歩「…」フルフル
真「…」ジーッ
響「…」フルフル
春香「フルフル」
美希「…」フルフル
P「ま、まぁいいじゃないか!やってみよう!…ふふっ」
律子「アンタかい…」
P「ああ、おはよう真」
真「暖かくなってきましたね」
P「もう3月も終わるからな」
真「はは、ボク、暖かい方が好きなんですよ」
P「そうか」
伊織(真ね)
千早(真だわ)
響(真だぞ)
やよい「ただの真さんですぅ」
律子「思ってても声に出さないの!」
P「ん?なんだ?」
真「この時期って、おかしな人が増えますよね。ふわふわしちゃって」
P「そ、そうだな…」
真「ボクもなーんかふわふわしてるんですよね。ほら、ボクって普通の人だから」
P「う、うん?」
真「こんな気持ちのときは…そうだなぁ…ヒーローごっこでもしたくなりますよね。誰かと一緒に…」ジーッ
一同「」ビクッ!!!
響(やめて…自分の順番まだ終わってないんだから…)
真「は」
春香「」ビクゥッ!!!
真「伊織」
伊織「な、なんで!ねぇなんで私!」
春香(セーフ…)
真「の隣の春香!」
春香「ええ!!!!!」
真「さぁ、ボクと盟約してヒーローになってよ」
美希「骨は拾うの」ボソッ
律子「ごめんね…」ボソッ
P「えっと…」
真「危ない春香!ズキューン!」
春香「えっ!ズキューンって何!?」
貴音「自ら擬音を…」
真「秘密結社・ゴールドマスク団だ!」
亜美「うわぁ、ダサッ…」ボソッ
伊織「秘密にする気0じゃないのよ…」ボソッ
真「歌って!」
春香「歌っ?」
真「歌がボクに力を与えてくれる!」
春香「う、歌ってればいいのね?」
真「うん!大きな声で!」
P「頼んだぞ春香」
春香「は、はいっ!」
千早「なぜそんな歌を…」
真「出たな首領ゴールドマスク!」
律子「首領の名前を組織名に…」
春香「はなーしーたー あめのーかーえーりーみちー」
真「てやっ!」
響「こういうときは泣いてもいい気がしてきたぞ…」
真「とどめだ!正義の科学を舐めるなよ!」
春香「あーれかーらいちどでもー あえーないー」
真「食らえぇぇ!マジカルフラッシュアロー」
P「魔法じゃん」
春香「えっ?まだ歌は続いて…」
P「終わったんだよ春香…」
真「…」
春香「…」
P「…」
響「わけがわからないぞ…」
伊織「奇遇ね、私もよ…」
美希「なの」
律子「今までで一番上手かったわよ」
春香「…」
雪歩「真ちゃん…あのぅ…」
真「…ただいま雪歩」
雪歩「お、おかえりなさい…」
P「…次は」
小鳥「わ、私ですね!9/9生まれなので」
P「よろしく」
小鳥「は、はい」ガサガサ
真「…ふふ」
亜美「まこちん怖いよ…」
小鳥「えっとですね…【ぶりっ娘の】【店員です…】
律子「この空気の中で…」
響「ナイスガッツ、ピヨコ…」
P「じゃあ…やりましょうか…」
P「あ、どうも」
小鳥「ご注文はお決まりですかぁ?うふっ」クネッ
P「えっと…チーズバーガとコーラを」
小鳥「チーズバーガとコーラですねっ?」
P「はい」
小鳥「ポテトもご一緒にいかがですかぁ?」クネックネッ
伊織「なんでちょっと乗り気なのよ…」
P「な、なんですか?」
小鳥「私のスマイルも付けちゃいまーっすぅ!えへ」キャピッ
P「すでに満面の笑みなんですが…」
亜美「ぴよちゃん…」
響「痛々しいぞ…」
小鳥「ええー…小鳥、ショック…」
伊織「あの店のマニュアルはどうなってんのよ」
律子「ああいう接客スタイルなのよ、きっと」
真美「マジメに議論してるし…」
小鳥「こちらがご注文の商品になりまーすぅ!」クネッ
P「どうも」
小鳥「また来てくださいねっ、アハッ!」クネクネッ!
美希「ミキ、ぶりっ娘じゃないの」
伊織「何よ」
小鳥「せ、セーフ…よね?」
律子「何がです?」
小鳥「私が…」
やよい「とっても可愛かったですよぉ!」
小鳥「ホ、ホントに?」
やよい「はい!」
千早「そういうことにしておきましょう…」
亜美「頼んだよひびきん」
伊織「いろいろな意味でね」
響「ま、任せとけー!」ガサガサ
小鳥「私、可愛かったって。うふふ」
雪歩「そ、そうですね…」
響「これにするぞ!んーと…【甘えん坊な】【妹】だぞ!」
P「お!まとも…ゴホン!良いの引いたな!やっみよう!」
P「ん?何だ響?」
亜美「沖縄ではにぃにって呼ぶんだね」
響「へへー。あっそぼ」
P「おう。何して遊ぶ?」
響「んっとねー…。にぃにと遊べるなら何でもいいぞ!」
P「ははは。響は甘えん坊だなぁ」
響「だって自分、にぃにが大好きだからさ!」
貴音「姉のことはねぇね、なのでしょうか…」
響「うん!」
P「何のゲームがいいかなー」
響「にぃにと協力できるヤツがいいさー」
P「じゃあ…サッカーゲームで協力プレイするか!」
響「うん!自分、いっぱい点決めるからね!」
P「よし!じゃあ、ゴール決めるたびに頭撫でてやるからな!」
響「ホントか!?わーい!やったぁ!!」
貴音「たかねぇね…などと…」
響「シュートだぞ!」
ゴォォォル!!!!
P「ナイッシュー!!!」
響「やったぞ!!ほら、にぃに!あったま、あったま!!!」
P「おー、よしよし」ナデナデ
響「えへへー。にぃにの手、おっきいから好きさー」
美希「…ふーん」
律子「膨れないの」
響「ぶー」
P「どした?」
響「1回しか撫でて貰えなかったぞ…」
P「ふふ…もう1試合やるか?」
響「うん!やるやるー!えへへー!」
美希「おーわーりー!もう終わりなのー!!」
伊織「騒がしいわねぇまったく」
千早「へぇ…」
雪歩「よかったね…」
春香「…マジカル」
美希「よし!美希の番なの!今日こそはちゃんとしたの引くの!」ガサガサ
伊織「はいはい。頑張りなさい」
貴音「たかねぇね、一緒に遊ぶぞ…などと…」
美希「えっと…【ストレートな】…【若奥さま】!やったの!!ついにきたの!!!」
P「なんかすごく不安なんだが…とりあえずやってみるか…」
P「お、おう」
美希「お帰りなさいなのー!」
P「ただいま、美希」
美希「ミキにする?それともミキ?それともやっぱりミキにしちゃう?アハッ!」
P「いや、疲れてるから風呂に入りたいかな」
美希「むー…」
響「もはや隠す気0だそ」
律子「ここまでくるといっそ清々しいわ」
P「い、いや、恥ずかしいからいいよ」
美希「なんで?夫婦だから恥ずかしくないの!」
P「で、でもさ…」
美希「…」ジワッ
P「ちょっ…どうした美希!?」
伊織「なに泣いてんのよ…」
美希「いまだけだから…」グスッ
P「は?」
美希「抱っこさせてほしいの…」グスッ
P「いや、そう言われてもな…」
美希「ハニー…お願いしますなの…」グスグスッ
P「…抱っこされるのはさすがに恥ずかしいから」
律子「何を今更…」
P「抱っこしてやる。今だけな!」
P「ほら。早く来い」
美希「うん…」スッ
P「まったく…」ガバッ
やよい「わぁ…お姫さまだっこですぅ…」
美希「重く…ない?」
P「大丈夫」
美希「よかった…」
伊織「止めなくてもいいわけ、アレ?」
律子「うーん…」
美希「ありがと、ハニー…ミキ、とっても幸せなの…」グスッ
律子「見えないフリしてあげるわ。今だけね」
雪歩「…」
春香「…」
美希「…ごめんなさい、なの」
伊織「止めてよね、そういうの…」ボソッ
律子「ご苦労様です」
P「うん…」
響「湿っぽくなっちゃったぞ…」
雪歩「は、はい!」
千早「今回だけね?」ボソッ
美希「なの」ボソッ
雪歩「最後はやっぱり緊張しますぅ…」ガサガサ
亜美「明るいので締めてほしいね」
真美「でも痛々しいのはナシでね」
真「…ん?」
真美「…真美、何も言ってない」
雪歩「はわわ…【気弱な】【クレーマー】ですう!」
P「気弱ってのは雪歩にピッタリだが…まぁいい。ラストいってみよう!」
P「どうなさいました?」
雪歩「こ、このスコップ…こちらのお店で買ったんですけど…」
P「はぁ」
雪歩「ほ、掘れないんですぅ!」
P「ど、どこを掘ろうとなさったんですか?」
雪歩「…穴を」
P「いえ、どこに穴を掘ろうと?」
雪歩「…そ、そんなのどこだっていいじゃないですかぁ!」
やよい「よくないんじゃないかなーって」
雪歩「て、店長…さん」
P「はい?」
雪歩「店長…さんを呼んでくださいぃ!」
P「私が店長ですが」
雪歩「ふえっ!あ…あのぅ…そのぅ…」
P「あの、お客様?」
響「さて、と」
律子「そろそろ食事の時間かしら?」
美希「ミキはそうでもないの!」
小鳥「いいなぁ、美希ちゃん…」ボソッ
律子「心の声、漏れてますよ?」
やよい「今日は何食べますかぁ?」
あずさ「私はあっさりしたものが食べたいかしら~」
響「う、うん!あずささんの言うとおりにするぞ!」
貴音「では、和食ですね?」
亜美「はるるんとまこちんとゆきぴょんは?」
真美「人には触れちゃいけない痛みがあるんだよ、亜美」
伊織「あら?少しは成長したじゃない、真美」
P「お、おい、雪歩?」
雪歩「穴掘って埋まっておきますぅ!」
P「掘るなぁ!ここは2階だぞ!!!」
春香「…またね」ボソッ
真「…ふふ」ボソッ
お し ま い
さすがに真イジリに限界を感じた…
もし次があればとびきり可愛いまっこまっこりんをお見せしたい
さる解除待ってる間に読み返したら響が可愛いすぎた。ズルい。おやすみ→。
今度も頼むよ
Entry ⇒ 2012.03.25 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「お前らには演技力こそ足りない!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332337449/
小鳥「あ、私貼っておきますからそこに置いといて下さい」
P「…」
春香「雪歩、そのスカート可愛いね!」
雪歩「ホントに?えへへ。ありがとう春香ちゃん」
P「聞けよぉぉぉぉぉ!!!!!」
伊織「っ…うるっさいわねぇまったく!」
律子「もはや嫌な予感しかしないんですけど」
千早「まさかまた漫才を!?」ガタッ!
P「いや、それはもう勘弁してくれ…」
亜美「じゃあ何なのさ→?」
響「これで三回目だぞ!」
真「最初にやりませんでしたっけ、それ?」
P「いや、あれはあくまで新しい"萌え要素"を発見するのが目的であって、演技力の向上はついでだ」
貴音「ならば今回は?」
P「純粋に"演技力"を養うことが目的となる」
律子「ふむ…」
あずさ「どうしたんですか、律子さん?」
真美「4つの柱?」
律子「えぇ。"歌""ダンス""グラビア"そして"演技"よ」
春香「あぁ、確かにどれも大事ですね」
千早「その中で私たちに最も足りないものは…」
P「そう、"演技"だ」
真「いや、どう見ても律子の説明に便乗してますよね?」
伊織「アンタ、スそんなこと考えてもいなかったんでしょ?」
P「そ、そんなことはない!」
響「プロデューサー、わっかりやすいぞ」
伊織「どういうわけよ」
P「今回は二種類のクジを用意した。一つは"場所"もう一つは"役柄"だ」
律子「2つを組み合わせたシチュエーションを自分で思い描き、そして演じろと」
P「その通り!さすが律子!」
千早「いつもご苦労様、律子…」
小鳥「あの…プロデューサーさん?」
P「何ですか?」
P「ハハハ、何だそんなことですか!小鳥さん!!!」
小鳥「は、はい!」
P「愚問です」
小鳥「…」
律子「わかってたわよ…」
やよい「順番はどうするんですかぁ?」
P「そうだなぁ…今回は、下の名前の五十音順にするか」
あずさ「あら~、では、私が最初ですね?」
律子「じゃあ、最後は私ですね」
あずさ「は~い。うふふ、何が入っているのかしら?」
P「いや、クジですけど…」
美希「ねぇハニー?役柄ってどんなのがあるの?」
P「まぁ、いろいろだな。だけどそんなに難しいのは無いハズだ。お婆ちゃんとかだとお前らには難易度が高いだろ?」
春香「変なところで気を使いますよね、プロデューサーさんって」
あずさ「引きました~」
P「では、読み上げてみて下さい」
あずさ「【公園(昼下がり)】と【ナース】さんです~」
P「はい」
真「趣味ですよね?」
P「違います」
千早「演技の相手をするのは?」
P「僕です」
伊織「そりゃあ、"お婆ちゃん"とか入れないわけよね、まったく」
P「う、うるさいな!俺は真面目に考えたんだぞ」
美希「真面目にねじ曲がってるの」
P「ほら、早く観覧席に着け!あずささんが待ってるんだから!」
律子「はいはい」
P「はい。よろしくお願いします」
あずさ「いい、お天気ですね、プロデューサーさん」
P「ええ、三浦さん」
あずさ「だいぶ足の具合も良くなりましたね~」
P「はい。三浦さんの看護のおかげかな?」
あずさ「あらあら~、誉めても何も出ませんよ?うふふ」
響「あー。いるいる、こういう感じのナースさん」
あずさ「どうかしましたか?」
P「俺、いつ退院できるんでしょうか?」
あずさ「もう少しですよ、きっと」
P「3年前から同じこと言われ続けてるんですけど!もう少しもう少しって!」
律子「またそうやって難易度を上げる…」
あずさ「そ、それは…えぇっとぉ…」
美希「ってか、いっそのことハニーが俳優になればいいと思うな、ミキ」
千早「確かにこの演技力は…」
あずさ「そ、そんなことありません!プロデューサーさんが早く良くなるように、私ももっともっと頑張りますから!」
真美「いいナ→スさんだねぇ」
真「ボクもこういうナースさんに看護されたいな」
あずさ「あ、あの…」
やよい「2人ともかわいそうですぅ…」
あずさ「プ、プロデューサーさん!」
P「…何ですか?」
あずさ「えぇっとぉ…そんなことを言う弱虫さんは…」
P「…」
あずさ「『めっ!』ですよ~!」
P「めっ?」
あずさ「はい。うふふ。めっ、です」
P「…ハハ」
あずさ「…うふふ。私、叱っちゃいました~」
あずさ「またいつでも叱っちゃいますから、だから…」
P「だから?」
あずさ「いつでも吐き出して下さいね?一人で抱え込んではダメですよ?」
P「…はい。ありがとうございます…あずさん」
あずさ「…うふふ、そろそろ戻りましょう」
P「はい」
あずさ「肩、お貸ししますね~」
P「ありがとうございます」
伊織「…2人ともやるじゃない」
あずさ「私、上手く演じられたかしら?」
真美「ばっちしだよ、あずさお姉ちゃん!」
あずさ「あらあら~」
P「いいお手本になったと思います。よし、次は亜美!」
亜美「りょ→かい!」ガサガサ
真「職場とかもあるってことかぁ」
亜美「よし、コレにする!」バッ!
真美「何引いたの→?」
亜美「えっとねぇ【部屋(彼の)】と…んっふっふ~【彼女】だよ→ん!」バーン!
亜美「やっだよ→だ!」
春香「…」
千早「…」
律子(ま、予想通りの反応ね)
小鳥「……………………」
律子「小鳥さん…」
P「よし、じゃあ始めるぞ!」
亜美「おっじゃまっしま→す!けっこうキレイにしるんだね→!」
P「ハハハ。亜美が来るから片付けたんだよ」
亜美「んっふっふ~。そういえば兄ちゃ」
P「おっと、亜美」
亜美「へ?どったの?」
P「恋人通し、だろ?」
亜美「う、うん」
P「"兄ちゃん"はおかしいよな?」
亜美「そ、そっか、アハハ…」
響「珍しく亜美が押されてるぞ!」
P「好きに呼んでいいぞ?」
亜美「じゃあ…p君…」※
P「なんだ、亜美?」
亜美「あ、あはは、ははは…」
律子「ふふ、亜美ったら顔真っ赤」
美希「下の名前で呼ぶなんてズルいの!」
伊織「役柄なんだから仕方ないでしょ」
※p=プロデューサーの下の名前と解釈して下さい
亜美「な、なんでさ?」
P「いや、顔赤いからさ」
亜美「だ、大丈夫!」
春香「亜美が一方的に攻められてるね」
真美「レアな場面だねぇ」
P「ハッハッハ!可愛いやつだなぁ」
伊織「相変わらず憎たらしいわねぇ、アイツ」
P「どうした?」
亜美「エッチな本とか隠してないよね?」
P「隠してないさぁ」
亜美「ホントかなぁ?普段はどんなの読むの?」
P「は、はい?」
亜美「ねぇねぇ、どんなの→?彼女としては気になるんだよねぇ」
真「逆襲が始まったね」
亜美「うん、それはこっちに置いといて。んで、どんなのが好きなの?ねぇねぇどんなの→?」
P「ひ、人妻など!」
やよい「白状しちゃいましたぁ」
伊織「ダメねコイツ…」
春香「人妻…」
千早「そういうのが…」
律子(はぁ…こっちはこっちでめんどくさい…)
亜美「んっふっふ~!亜美の勝ちだねぇ!」
貴音「勝ち負けを争うものだったのですか、これは?」
伊織「もうほっときなさい…」
真美「亜美→!ナイス勝利!」
亜美「兄ちゃんなんてラクショ→だよ→!」
P「はぁ…伊織、次よろしく」
伊織「はいはい、やればいいんでしょ、やれば」ガサガサ
響「あるって考えた方がよさそうだぞ」
伊織「…」
やよい「あれ?どうしたの伊織ちゃん?」
伊織「【車の中】…」
P「役柄は?」
伊織「…【娘】」ボソッ
真「…ふふっ」
真「いや、別にー」
律子「車の中っていうと、会話もかなり限定されるわね」
やよい「伊織ちゃんならきっと大丈夫ですぅ!」
伊織「ぜんぜん大丈夫じゃないんだけど…」
P「よし、さっさと始めるぞ!」
伊織「…」
P「帰り道が渋滞してなければ良いな」
伊織「…」
P「どうした伊織?眠いのか?」
伊織「…別に」ボソッ
P「ハッハッハ!いまどき沢尻の真似か。伊織は時代遅れだなぁ」
美希「また憎たらしい顔になってきたの」
P「こらこら伊織。パパに向かってなんだ、その口のきき方は」
千早「パ、パパ?」
春香「パパと呼びなさい、ってことだよね、これは」
伊織「ぐ…パ…」
P「パ?」
伊織「パ…パ…」ホゾボソ
P「伊織、パパちっとも聞こえないなぁ」
伊織「パ、パパ!ちゃんと前見て運転してよねっ!」
あずさ「伊織ちゃん、よく頑張りました~」パチパチ
伊織「と、鳥肌が…」ボソッ
P「ん?何か言ったかい?」
伊織「な、何でもないわ、パ、パパ…」
貴音「まだ受け入れることが出来ぬ様子…」
真「そりゃあ…ねえ?」
P「はぁ…伊織ももう10歳か」
伊織「は、はぁ?」
律子「何言ってんのよこの人…」
伊織「…そ、そうよパパ。私、10歳になったわ!」
P「うーん。パパ的には、自分のことは"伊織"って呼ぶべきだと思うな」
美希「そんなことでミキの真似しないでほしいの」
伊織「…伊織、10歳になったの」
やよい「私より年下になっちゃいましたぁ」
律子「あとで頭撫でといてあげなさい…」
響「だから、何言ってんだこの人?」
伊織「そ、そんなことない!ずっと…その…パパと一緒に入って…あげてもいいわよ?」
春香「こんなときまでツンデレなんだね…」
真美「悲しいねぇ…」
伊織「う、うん…」モジモジ
小鳥「伊織ちゃんを見ていると、何かこう…」
律子「ニヤニヤしてきちゃいます?」
小鳥「はい…」
P「でも、いつかは伊織もお嫁さんに…」
千早「誘導尋問に入ったわね…」
雪歩「あのセリフを言わせるつもりだよね、ぜったい…」
P「いや、やっぱり女の子の幸せはお嫁さんになることだよ」
小鳥「………………」
律子「だーかーらー!いい加減空気読んで下さい!」
伊織「じゃ、じゃあ…伊織は…その…」
P「何だい伊織?ん?ん?」
美希「さすがのミキも、あの顔にはご立腹しちゃうの」
P「パパの?」
伊織「伊織はパパのお嫁さんになるんだからねっ!!!」
やよい「おめでとう伊織ちゃん!」
真「そのリアクションはおかしいからね、やよい」
P「そうか!じゃあパパ、伊織の旦那さんになってあげるからな!ハハハ」
伊織「す、好きにすれば?」プイッ
あずさ「とっても上手でしたよ~」
伊織「なによ!みんなしてニヤニヤしちゃって!」
P「いやぁ、娘もいいもんだなぁ」
律子「誤解を生むような言い方をしないで下さい」
響「次は…ピヨコだぞ!」
小鳥「わ、私?はい!」ガサガサ
真美「何が出るかな、何が出るかな♪」
小鳥「えっと…【夜の砂浜】と…【友達】…」
真「あぁ…」
貴音「まぁ…」
P「…」
小鳥「キレイな海だね…」
P「夜だけどね」
小鳥「…」
P「…」
律子「いたたまれない…」
小鳥「えっ?えっと…みんな寝ちゃったみたい。飲みすぎたのかしら?」
P「そっか」
小鳥「うん…」
P「小鳥さんは眠くないの?」
小鳥「…うん、平気。p、p君は?」
P「俺もまだ平気」
亜美「おや?何やらよい感じに…」
小鳥「なぁに?」
P「好きな相手とかいないの?」
小鳥「…内緒…ふふ、内緒だよ」
P「そっか、内緒か」
小鳥「うん!なーいーしょっ!!」
真美「真美、ぴよちゃんがすっごく可愛く見えてきたんだけど」
律子「そういうものなのよ、女って」
P「俺も内緒」
小鳥「そっか」
P「うん」
響「なんか、波の音が聞こえてきそうだぞ…」
P「小鳥さんみたいな人かな?」
小鳥「え?」
P「好きなタイプは」
小鳥「え?え?えっ!?」
真「リアルにテンパってるね、小鳥さん…」
小鳥「…も、もう一回!もう一回言って!」
美希「リアルにお願いしてるの」
律子「触れないでおいてあげなさい…」
P「もう言いません!ハハハ!」
小鳥「ズルい~!もう一回言って下さいよ~!」
響「素に戻ってるぞピヨコ」
亜美「切ないねぇ…」
やよい「小鳥さん旅立っちゃいましたぁ」
千早「しばらく浸らせておいてあげましょう…」
P「いやぁ、青春だなぁ」
律子「自覚がないってホントに罪よね…」
雪歩「次は貴音さんですね!」
貴音「はい。演じ易い役柄を引けると良いのですが…」ガサガサ
P「さて、何が出るかな?」
貴音「【公園(夕暮れ)】と…【めいど】?」
律子「新鮮ね」
貴音「はて…めいど、とやらは如何なるものなのでしょう?」
伊織「そうねぇ…西洋の女中、かしら?」
貴音「女中?主人に仕えて身の回りの世話などをする?」
伊織「まぁ、そんな感じよ」
真美「お姫ちんとは正反対な役柄だねぇ」
亜美「楽しみだねぇ」
P「夕暮れの公園ってのが難しいかもしれないけど、とにかくやってみよう!」
P「…良い」ボソッ
伊織「何がよ」
響「だけど、これは確かに…」
雪歩「ド、ドキドキするね…」
貴音「ご主人様、ここにいらっしゃいましたか」
P「どうしたんだ、貴音?」
貴音「夕餉の支度が整っておりますので、お屋敷にお戻り下さいませ」
P「うん、そうか」
P「散りゆく桃の花を」
貴音「直に咲き始める桜ではなく?」
P「うん。みんなは桜ばかり見ているからね。俺ぐらいは桃を見ていても良いんじゃないかって」
貴音「…ふふ。ご主人様らしゅうございます」
春香「なんか…すっごいマトモだね」
律子「貴音の雰囲気にプロデューサーが引っ張られてるのよ」
P「風邪を引いてしまうかな?」
貴音「真に」
P「心配してくれているのかい?」
貴音「わたくしは…めいど、でございますから。ご主人様のお身体を気遣うのは、当然の務めだと心得ております」
P「そうか…あくまでメイドとしてなんだね」
雪歩「恋愛要素も入ってきたね…」
響「普通にお金取れそうだぞ、これ…」
P「俺は…」
貴音「なりません!」
P「貴音…」
貴音「それ以上は仰らないで下さい…わたくしは貴方様にお仕えできるだけで…ただそれだけで幸せなのですから」
やよい「うぅ…貴音さん…」グスッ
P「わかったよ、貴音。これ以上言うのは止しておくよ。ただ」
貴音「ただ…何でございましょう?」
貴音「…はい、ご主人様。貴音は貴方様にお仕え致します」
P「帰ろうか、貴音」
貴音「お供いたします、ご主人様」
響「貴音ぇ…」グスッ
雪歩「切ないですぅ…」グスッ
春香「普通に見入っちゃった…」
響「メイドらしいかどうかは分かんないけど、すっごく良かったぞ!」
真美「うん!真美、ちょっと泣きそうになったよ!」
雪歩「泣いてましたぁ…」
やよい「私もですぅ…」
P「よしよし。今のはかなり良かったな。次は千早だ。お前も頑張れよ!」
千早「は、はい!」ガサガサ
春香「可愛いのが出るといいね、千早ちゃん」
千早「…【部屋(自分の)】と…【妹】です」
美希「楽しみなの!」
律子「どんな妹っぷりを見せつけてくれるのかしらね」
千早「くっ…これはやはりプロデュースの趣味なのですか?」
P「違うよ!全然違うよ!」
真美「パ→ク・マンサ→だっけ?」
亜美「サ→ク・パンサ→じゃなかったっけ?」
伊織「どっちも違うわよ…」
P「よし、始めるぞ!」
千早「な、何?」
P「入るぞー」
千早「ちょ、ちょっと待って、あの…お…」
P「え?最後聞き取れないぞ?」
千早「ちょっと待って、お…お…お兄ちゃん!」
春香「きゃー!」
あずさ「あらあら~、可愛い妹ちゃんね~」
千早「えっと…まーだだよー」
小鳥「うふふ…」
律子「伊織のときとは違う意味でニヤニヤしちゃいますね」
伊織「…ふんっ」
P「もういいかーい」
千早「も、もういいよー」
P「お邪魔しまーす」
千早「ど、どうぞ…お兄ちゃん…」
千早「え?そ、相談事…えっと…」
P「分かった、あの事だろ!」
千早「あ、あの事?その…」
P「な?」
千早「…う、うん!あの事よ!さすがお兄ちゃん!」
響「プロデューサーに乗せられちゃったぞ…」
千早「そ、そうなの!」
P「まったく。ちゃんと勉強しないとダメじゃないか」
千早「う、うん…ごめん…」
律子「自分のことじゃないのに、何故か釈然としないわ」
伊織「気にしたら負けよ」
P「仕方ない。俺が一緒に謝ってやるよ」
千早「ほ、本当に?」
千早「あ、ありがとう…お兄ちゃん。ふふ…」
春香「ひょっとして千早ちゃん、こういうタイプに弱いのかなぁ?」
P「よし、じゃあ俺はこれで」
千早「え?」
響「ん?やけにあっさりしてるぞ」
真「何か狙いがある気がする」
雪歩「うん、間違いなく…」
亜美「兄ちゃん、信用0だね…」
千早「と、特には…」
P「千早!」
千早「はい!」
P「優しいお兄ちゃんだろう?」
千早「ま、まぁ…」
P「…」ジーッ
千早「えっと…」
小鳥「あからさまに発言を促してる…」
貴音「言うまで終わりませんよ、如月千早…」
P「俺が?」
千早「お兄ちゃんは優しくて…たまに変な人だけど…」
伊織「たまにってレベルじゃないわよ」
千早「わ、私は…」
P「千早は?」
千早「お、お兄ちゃんが大好き!」
響「誰が喜ぶんだ、これ?」
春香「たまに変な人じゃないかな…」
やよい「…お兄ちゃんって呼んでみたいなぁ」ボソッ
千早「な、なによ美希」
美希「なんでもないの!」
やよい「お兄ちゃんかぁ…」ボソッ
響「どしたの、やよい?」
やよい「な、なんでもないですぅ!」
P「よし、満足だ。次は春香だな」
春香「はい!頑張ります!」ガサガサ
律子「いまのところ結構いい流れで来てるわね」
春香「えっと…【図書室】と【後輩】です!」
P「お、春香に合いそうな役柄だな。それじゃあやってみよう!」
P「おお、天海か。どうした?」
春香「いえ、センバイの姿が見えたから…ご迷惑でしたか?」
P「いや、ぜんぜん。座ったら?」
春香「はい!天海春香、座っちゃいます!」
P「一応図書室だから、声を控えめにな」
春香「あ、ごめんなさい。えへへ」
春香「はい!元気だけが取り得です!」
P「いや、声大きいから」
春香「あ、ごめんなさい…」
P「悩みとかあるのか?」
春香「悩み…うーん、そうですね…」
千早(無さそうだわ)
真(なさそうだな)
響(なさそうだぞ)
やよい「なさそうですぅ」
伊織「何で声に出すのよ!」
春香「いえ…えっと…あり…ます」
P「ん?俺で良ければ相談にのるぞ?」
春香「センバイがですかぁ?どうしよっかなぁ」
P「言ってみ言ってみ」
春香「えっと…もしも親友と」
P「親友と?」
春香「同じ人を好きになったら、どうすればいいですか?」
律子「…え?」
春香「そこまで深刻ではないですけど…」
P「でも天海なら、親友のために身を引きそうだよな」
春香「はい…たぶん親友も」
P「じゃあ、痛み分けってことで良いんじゃないか?」
律子「この人は一体どこまで…あぁ、もう!」
千早「春香の演技、やけにリアルね」
真「…うん。そうだね」
P「ああ」
春香「…ふふ。それが、私たちらしいかもしれませんね」
P「そうなのか?」
春香「たぶん、ですけどね!」
P「まぁ、納得したならそれでいいけどさ」
伊織「毎度毎度甘酸っぱいわねぇ、まったく…」
P「ん、頑張ってな」
春香「はい。では失礼しまーす」タタタ
亜美「これで終わりなのかな?」
真美「いや、はるるん立ち止まったよ?」
春香「スゥー…センパーイ!!!」
P「な、なんだいきなり!」
響「春香うるさいぞ!」
春香「センパイなんて、大嫌いでーす!!!!!」
P「なんだなんだ!?」
律子「…やれやれ」
72Bだと・・・?
春香「…んーん、何でもない」
P「ビックリしたじゃないかよ」
春香「えへへ、ごめんなさい。でも、ちょっとだけスッキリしました」
P「なにがだ?」
春香「何でもないでーす」
律子「はいはい、次々。響」
響「オッケー!自分もこの流れにのるぞ!」ガサガサ
P「お!響、もう引いたのか。何が出た?」
響「えーっとね。【リビング】と…」
貴音「…おや?響が固まってしまいましたね?」
律子「代わりに読むわね。えっと…」
P「何て書いてあるんだ、律子?」
律子「…なるほど。固まるのも無理ないわね」
伊織「勿体ぶらずにさっさと言いなさいよ!」
律子「【新妻(新婚ホヤホヤ)】だそうです」
真「仕方ないじゃん、クジ引いたんだから」」
春香「あはは…」
千早「…」
律子「…ほら、響!シャンとしなさい!」
響「…え?あれ、自分、意識が飛んでたぞ」
律子「うん、飛んでたわね」
響「あ、そうだ!クジを引いてから…」
律子「【リビング】と【新妻(新婚ホヤホヤ)】よ」
響「…」
伊織「もう、面倒くさいわね!さっさと始めなさい!」
響「お、おおおかえり!」
真美「メッチャテンパってるね」
P「いやー、今日も疲れたよ」
響「お、お疲れさま…」
P「風呂は沸いてるか?」
響「う、うん…」
P「…」
響「…」
小鳥「この展開はやっぱり"あれ"ですよね?」
律子「ええ、"あれ"ですね」
P「ん?」
亜美「…」ドキドキ
真美「…」ドキドキ
やよい「…?」
響「ご飯にする、お風呂にする?それとも…」
P「それとも?」
響「じ、自分…?」
美希「お風呂お風呂!早くお風呂に入るの!!」
真「演技だからね、これ?」
響「え!そ、それは…こ、困るぞ…自分、そういうの平気そうだって思われてるかもしれないけど、自分だってその…お、女の子だし…」ウルッ
伊織「何の話よ」
P「じゃあ…」
響「じゃ…じゃあ?」ウルウル
亜美「ひびきん泣きそうになってるし…」
P「やっぱり響で!」
律子「はい終了ー!!!」
美希「異議なし、なの!!!」
響「ウワーン!プロデューサーのバカー!!」グスッグスッ
貴音「よしよし」ナデナデ
律子「やり過ぎです!」
P「俺はただ人妻…じゃなくて響のために」
伊織「語るに堕ちてるわねコイツ」
美希「ミキなら、最後まで」
律子「アンタはいいの!」
美希「むー」
真「う、うん!」
やよい「うっうー!真さん頑張ってください!」
真(今回こそは…今回こそは!!!)ガサガサ
春香「あんな真剣な顔初めて見たかも」
千早「何かあったのかしら?」
小鳥(大半は千早ちゃんの…)
真「これだぁ!」バーン!
響「バカァ!」グスッ
律子「あっちは放っておいて、真は何を引いたの?」
真「えっとね…場所は【公園(夜)】」
春香「なかなか良さげだね」
千早「役柄は?」
真「えっと…【魔法少女】…」
真美「あぁ…」
亜美「今回も…」
真「…」
P「…」
真「…来る」
P「はい?」
真「闇が」
P「いや、すでに辺りは暗いですけど」
真「深い闇が」
春香「付け足した…」
真「動かないで!」
P「な、何でですか?」
真「…来る」
P「深い闇が?」
真「月の光に導かれて」
伊織「闇なのか光なのかハッキリしてよね…」
貴音「…ほう。月について何かご存知のようですね」ボソッ
真「それは言えません…」
P「でも、闇がどうとか」
真「魔法の力です」
P「魔法が使えるんですか!?」
真「それはまだ言えません」
やよい「さっき自分で言っちゃいましたぁ」
P「え?え?ドカーンって何?」
真「敵の攻撃です!早く逃げて!」
P「だってさっき動くなって」
真「うわぁ!」バターン!
P「ど、どうしました!?」
真「敵の魔法を喰らいました…ゲホッ…」
律子「真もメンタルが強くなったものね…」
伊織「そりゃあ…ね」
P「どうすればいいんですか?」
真「…」チラッ
一同「」ビクッ
亜美(や、やめてよねまこちん)
真「…」ジーッ
一同「…」
伊織(勘弁してよね…)
真「小鳥さんの助けが必要です…」
小鳥「わ、私!?なんで?」
小鳥「え、えっと…」
美希「任せたの」ボソッ
響「頼んだよピヨコ」ボソッ
小鳥「は、はい…」
真「ありがとうございます、小鳥さん」
小鳥「あの…何をすれば…」
P「ちゃんと聞いといてください」
伊織「何者よアイツ」
真「それを大きな声で繰り返して下さい」
P「分かりましたね?」
小鳥「は、はぁ…」
雪歩「大丈夫…真ちゃんならきっと大丈夫だよぅ…」
P「ちゃんとポーズも取って下さいね」ボソッ
小鳥「つ、月の光よ!」バッ!
春香「これは恥ずかしいパターンだね…」
真「私を愛で満たして!」
小鳥「私を…愛で満たして!」サッ!
あずさ「小鳥さん…可哀想に…」
小鳥「私は魔法、しょ、少女?」ハバッ!
美希「少女じゃないの」
真「届け、あなたに」
小鳥「届けあなたに!!!」ササッ!
真「ムーンラブ・レーザー!」
小鳥「ムーンラブ・レーザー!!!!」ババーン!!!
P「レーザーなのかよ」
小鳥「…」
P「…」
一同「…」
真「勝ちました」
小鳥「お、おめでとうございます…」
P「…」
一同「…」
小鳥「あ…えっと…」パチパチ
P「…」パチパチ
一同「…」パチパチ
全員「…」パチパチパチパチパチパチパチパチ
雪歩「真ちゃん…とっても格好良かったよ…」パチパチ
小鳥「…」
春香「ふ、2人ともお疲れさまです!」
真美「ま、真美、飲み物買ってくるよ!」
亜美「あ、亜美もいくよ!」
P「次は美希だけど…」
美希「さすがにあれの後すぐにはできないの…」
P「じゃあ、少し休憩するか」
真美やん
眠気ざましにコーヒー飲んだからもう大丈夫なハズ!
P「あっ」
美希「なの」
真美「ぶ→!」
P「す、すまん真美!今度甘いもん奢るからさ」
真美「約束だかんね?」ガサガサ
律子「自業自得ですよ、セーンパイ」
P「ぐぬぬ…」
真美「じゃ→ん!【事務所】と【別れた恋人】だよ→!」
春香「社内恋愛だね…」
千早「しかも破局後…」
P「おはようご…」
真美「…」
P「…よう」
真美「おはよ→」
P「早いんだな」
真美「朝一の仕事があるから…」
P「そっか。頑張ってな」
真美「うん…」
響「真美の方がまだ引きずってる感じだぞ」
真美「…なに、兄ちゃん」
春香「プロデューサーさんと真美が実際に付き合ってたって設定なんだ…」
P「いい加減吹っ切れろよ」
真美「もい吹っ切れてるもん!」
P「いやいやいや!まったく仕事に集中できてないじゃないか」
真美「そ、そんなことないもん!」
律子「アイドルに手を出したのね?」
亜美「サイテ→」
千早「どこでそんな言葉覚えたのかしら?…」
やよい「ねぇねぇ伊織ちゃん。"もてあそぶ"ってどんな遊び?」
伊織「あと3年くらいしたら教えてあけるわ」
P「ひ、人聞きの悪いこと言うなよ!お互いに合意の上だろ!」
春香「どっちにしろ問題ですよね?」
美希「ミキなら構わないの!」
P「えっと…」
真美「そんな甘い言葉で真美のことたぶらかして」
律子「ホントにどこで覚えたのかしら、そんな言葉…」
亜美「ぴよちゃんに借り薄っぺらいマンガだよ」
律子「そこか…そこだったのね…」
真美「何も知らない真美を部屋に連れ込んで」
P「ストップ!ストーップ!!!」
P「そういう展開は止めようぜ」
真美「何でよ?」
P「いや、真美はアイドルだし」
伊織「どの口が言ってんのよ」
響「何をいまさらだぞ」
真美「リアルっぽい方が盛り上がるじゃんか!」
P「そう…かな?」
真美「続けてもいい?」
P「ど、どうぞ」
P「し、知らないなぁ」
千早「それは恋愛じゃない気がするのだけれど…」
真美「そして…ぐっすり眠った真美の服を」
P「ストーップ!!!」
真美「またぁ?」
P「俺を何年間ブタ箱に入れるつもりだよ」
律子「どうせなら3年くらい入ってて下さい」
律子「ストーップ!!!それ以上はダメ」
真美「え→!ここからが盛り上がるのに」
春香「そういう盛り上げかたはちょっと…」
やよい「ビニール紐で何するの?古新聞紙を束ねるのかなぁ?」
伊織「そうそう、それで正解」
律子「後で小鳥さんにはキツく言っておきます」
小鳥「…ムーンラブ」ブツブツ
春香「十分罰は受けてるように思えますけど…」
美希「よし、今度こそミキの番なの!」ガサガサ
伊織「やっと先が見えてきたわね」
美希「えっと…【病室】と【ニート】なの!えっ、ニート!?」
響「…似合うぞ」
美希「ど、どうぞ、なの」
P「調子はどう?」
美希「ボチボチかなぁ」
P「栄養バランス悪すぎだよ。だから何もしてないのに倒れるんだよ」
美希「ミ、ミキ、倒れても困らないもん!」
P「お前は困らなくても家族は困るんだよ。入院費用とかさぁ」
美希「お兄ちゃん払ってよ。けっこう稼いでるんでしょ?」
律子「あ、そういう関係だったのね」
美希「た、たったの3年なの!」
響「うわぁ…」
美希「病室は退屈なの!だからPSP買ってほしいの!」
亜美「ヒドいね…」
P「またそうやって人の金を当てにする!」
美希「家族のお金はミキのお金なの!!」
伊織「最低ランクのニートね」
美希「お兄ちゃんのケチー!」
律子「あれだけ言われて返す言葉が"ケチ"…」
あずさ「美希ちゃん、将来大丈夫かしら~?」
美希「ミキ、いまはやりたいことを探してるところなの!いつかきっとミキの才能を活かせる仕事が見つかるの!」
春香「典型的なニートだね…」
美希「むー、お兄ちゃんの分からず屋!」
P「どっがだよ」
美希「…あっ!ミキ、いいことを思いついたの!」
やよい「しーろーいー、ドレースをー」
伊織「続きを歌わないの!」
美希「お兄ちゃん、女の子にモテないでしょ?」
美希「アハッ。だからね、ミキ、チューくらいならしてあげてもいいよ?」
P「は?な、何を言って」
美希「ほら!チューしよ、お兄ちゃん!」カバッ
P「わっ!コラ!離れろミキ!」バタバタ
春香「は、離れなさい!」バタバタ
美希「チューするのー!」ジタバタ
律子「またこのパターン…」
美希「ぜぇ…ぜぇ…あと5センチだったのに…」
P「勘弁して下さい」
やよい「次は私ですぅ!」
伊織「そうねやよいね」
やよい「引いちゃいますね」ガサガサ
律子「まともなのお願いね」
やよい「えっと…【デパート】と【婦警さん】ですぅ!」
春香「やよいの婦警さんかぁ」
響「楽しみだぞ!」
P「な、なんですか?」
やよい「ここは駐車しちゃいけない場所ですよぉ!」
千早「デパートよね?」
律子「外の道路?」
春香「そういうこと?」
P「5分くらい構わないじゃないですか!」
やよい「ダメでーっすぅ!!逮捕します!」
P「えっ!」
やよい「ろちゅう?」
P「道路に勝手に駐車しとくこと」ボソッ
やよい「そうです!ろちゅうは逮捕です!いまは私がガイドブックですよぉ!」
春香「何を案内するの?」
伊織「たぶんだけど…ルールブックって言いたかったんじゃないかしら?」
千早「ああ、なるほど…」
やよい「ダメれす!手錠をかけさてもらえますか?」
P「いや、お願いされても困るんだけど…」
やよい「うっうー!手錠かけまーっすぅ!」
P「…」
やよい「…プロデューサー」
P「え、なに?」
やよい「少ししゃがんで下さい…」
P「あ、ごめん」スッ
伊織「おめでとう、やよい」パチパチ
千早「お見事だわ、高槻さん」パチパチ
響「やよいはカッコいいぞ!」パチパチ
亜美「いおりんもやよいっちには甘いんだよね→」
真美「一種の親バカだねぇ」
やよい「うっうー!」
素晴らしい
やよい「ありがとうございますぅ!」
響「次は雪歩だぞ」
雪歩「う、うん…」
真「…」チラッ
雪歩「はうぅ…」
律子「ほら、クジを引いて」
雪歩(今回こそは…今回こそは…)ガサガサ
真「オイデーオイデー」チョイチョイ
真美「まこちんがあちらの世界へ手招きしてる…」
雪歩「はわわ…えっと…【キッチン】【姉】ですぅ!やったぁ!!!」
真「…」ガクッ
P「姉ちゃんご機嫌だね」
雪歩「うん!やっと普通にできるから!」
律子「雪歩も散々だったからねぇ…」
千早「前回もスベってたものね。私たちと違って」
春香「…」
伊織「…」
響「…そうだね」
P「…姉ちゃんさ」
雪歩「なぁに?」
P「泣いてるより笑ってる方が可愛いよ、やっぱり」
雪歩「え!?ななな…」
P「いや、そんなに驚かなくても…」
貴音「私も同感です」
雪歩「おおおお姉ちゃんをからかわないの!まままったくこの子は…」プルプルプル…
春香「人間ってあんなに動揺できるものなんだね」
P「姉ちゃん料理も上手いんだね」
雪歩「え?えっと…そ、それなりにね」
P「姉ちゃんぜったいにモテるはずなんだけどなぁ。勿体無いよなぁ」
雪歩「…男の人怖いんだもん…仕方ないよ…」
雪歩「それは…慣れてるから…」
P「他の人にも慣れるよ」
雪歩「そう…かなぁ?私、変われるのかなぁ?」
P「本気で変わる気があればね」
律子「たまにマトモなこと言うのよね」
美希「それがまた憎たらしいの」
雪歩「あ、うん…一応」
P「じゃあ運ぼうか」
雪歩「うん!」
P「コースモースコッスモッス♪」
雪歩「…ふふ」
律子(…まさか雪歩まで?)
P「どしたの?」
雪歩「えっと…お姉ちゃん…もっともっと頑張るから!」
P「…うん。期待してるよ、姉ちゃん」
雪歩「…えへへ。はい!」
伊織(やれやれ。ますます甘酸っぱくなりそうね、これは)
貴音「雪歩姉上様…などと」ボソッ
雪歩「お疲れさまですぅ」
春香「いい笑顔だね、雪歩!」
雪歩「えへへ」
P「さて、いよいよ次で最後か」
響「キレイに締めてよね、律子」
律子「それはクジ次第ね」ガサガサ
あずさ「最後は何かしら~」
律子「…【会議室】と【新人】」
P「よし、いってみよう!」
律子「は、はい!」
P「秋月君、こんなことも出来ないのか。しっかりしてくれ!」
あずさ「あらあら~、聞いたことのあるセリフね~」
律子「す、すみません…」
P「まったく。近頃の新人は口ばかり達者なんだから」
律子「…」
P「おや?何かねその目は?」
律子「いえ、何でもありません…」
春香「演技とはいえ…」
千早「とてもレアな光景ね」
小鳥「…」ピクッ
伊織「放心状態なのに反応してるわね」
律子「ゲ、ゲーム?」
P「なんだねこのアンジェリークというのは!」
律子「し、知りませんよ!」
P「言い訳をしない!」
小鳥「…」ピクピクッ
律子「ぐぬぬ…」
春香「私も~」
伊織「食べに行きましょうか。あの2人はほっといて」
響「賛成だぞ!」
貴音「わたくし、身体がこってりした物を求めているのですが」
亜美「じゃあ中華?」
真美「いいね→!」
雪歩「真ちゃんと小鳥さんは…」
千早「そっとしておいてあげましょう」
やよい「うっうー!みんなでご飯ですぅ!」
あずさ「うふふ、女子会ね~」
ゾロゾロ
バタン
P「あ、秋月君、落ち着いて…」
律子「お・わ・か・り・で・す・か!!!」
P「はい、すみません…」
小鳥「はい、すみません…」
真「オイデーオイデー」チョイチョイ
お し ま い
何回も順番間違えて申し訳ない…
読み返してきます
真はこれからも不憫枠でいくんだな…
また頼むぜ
次回作の真にも期待している
Entry ⇒ 2012.03.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「暇ですね…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332345736/
貴音「まあ…お茶ですか?ありがとうございます、ゆきぽ」
今私は、急なすけじゅーるの変更により暇を持て余しています
本来ならば雑誌の取材があったのですが、先方の都合により日時を変えられてしまいました
貴音「………」ズズ…
ゆきぽ「ぽー!ぽー!」ポンポン
はて…遊んでほしいのでしょうか?
このまま事務所に居たところで、どうせ暇を持て余すのみ
ならば、ゆきぽと外出することに致しましょう
スッ
貴音「共に参りましょう、ゆきぽ」
ゆきぽ「ぽぇー♪」コクコク
さて…どこに参りましょうか…
>>5
…気を取り直して、からおけに行ってみましょう
店員「しゃあっせー。二名様でしょうか?」
貴音「はい」
店員「学生証はお持ちでしょうか?」
貴音「いえ…私、学舎には通っておりませんので…」
何やらかーどを作らされてしまいましたが、無事入店することが出来ました
ゆきぽ「ぽぇー」チョイチョイ
貴音「わかりました。>>10を歌えばいいのですね?」
目を閉じ確かめる
押し寄せた闇 振り払って進むよ
ゆきぽ「ぽぇ~♪」パチパチパチ
貴音「ふぅ…。亜美と真美が歌っていた曲に挑戦してみたのですが
何とかなるものなのですね。ではゆきぽ、次はあなたです」」
ゆきぽ「ぽ、ぽぇー!」グッ
(ゆきぽ熱唱中)
なんと愛らしい…!私、もう我慢がなりません!
貴音「ゆきぽっ!!」スリスリ
ゆきぽ「ぽえ~っ!!」ビャー
貴音「ふぅ…。では、次に行きましょうか
ゆきぽ、どこがいいのですか?」
ゆきぽ「ぽぇー」地図の>>20を指差す
そういえば、ちょうど少し前に放送していた海亀の産卵は、実に神秘的でした
貴音「ふふっ…ちょうど私も、海亀を見てみたかったのです。行きましょう」
ゆきぽ「ぽぇ~♪」とてとて
受付「いらっしゃいませ。学生の方でしょうか?」
貴音「いえ、私は…」
ゆきぽは子供料金で入れてしまいました。これはよろしいのでしょうか…
貴音「海亀は…奥のふろあですね。ゆきぽ、何が見たいのですか?」
ゆきぽ「ぽぇー!」パンフレットの>>29の写真を指差す
ロマサガ2www
ゆきぽ「ぽー!」ドヤッ
貴音「…では、行きましょうか」
貴音「め…面妖な……」
ゆきぽ「ぽ…ぽぇ……」ガタガタガタガタ
案の定、その迫力に震え上がってしまいました
力あるものに恐怖するのは自然の摂理。仕方ありません
貴音「次は、あまり怖くないものにしましょう。>>44などよさそうですね」
まじで屋上
この時間なら、おーでぃしょんが終わった頃でしょうか
貴音「少し電話してみましょう」
ポパピプペ
響『もしもし貴音?どうしたの?』
貴音「響、おーでぃしょんには勝てましたか?」
響『なんくるないさー!自分、カンペキだしね!』
貴音「…何やら声が妙に反響していますね…。まさか、化粧室で昼食を…」
響『うっ…そ、そんなことないぞ!じ、自分は………ううっ…ぐすっ…』
なんと……
貴音「響、今すぐ水族館に来なさい。話は後で聞きましょう」
半刻後、響が到着しました。やはり目が赤くなっていますね…
ゆきぽ「ぽぇ…」ポンポン
響「ん?慰めてくれるのか?へへ…ありがと…」
響から事情を聞くと、響の才能に嫉妬した他の者が、徒党を組んで響にいけずをしたようです
…まことに遺憾です。私がついていれば……
貴音「ここからは共に参りましょう。私の奢りです」
響「えっ…い、いいの!?ありがとう、貴音!」抱きっ
貴音「ふふっ…。ではゆきぽ、次はどこへ参りますか?」
ゆきぽ「ぽぇー!」>>58の写真を指差す
ゆきぽ「ぽぇー!」コクッ
貴音「なんと…二十郎ではありませんか!」
響「げっ!ホントだ!ね、ねぇ…やっぱりここはやめにしない?」
ゆきぽ「ぽぇ~」フルフル
貴音「決まりですね。響、ゆきぽ、参りましょう!!」
響「…自分、小盛にしとこっと…」
腹八分目といったところでしょうか。ほどよい満足感が得られました
響「うぇ…く…くるじぃ……」
ゆきぽ「ぽ…ぇ…」バタッ
…仕方ありません、ゆきぽは私が背負っていきましょう
響「ねぇ貴音!自分、>>66を見てみたいぞ!」
1 水族館の隣にある小鳥はうす
2 小鳥嬢の自宅
>>75まで多数決
貴音「小鳥嬢の自宅…ですか…。しかし、ご迷惑にならないでしょうか?」
響「なんくるないさー!確か今日って、ピヨコは休みだったよね?」
貴音「はい。昨日『明日のオフは>>81をする』と意気込んでいました」
響「……絶対失敗してるよね…」
貴音「ええ…おそらくは…」
しかし、こうしていても仕方ありません
私たち三人は、共に小鳥嬢の自宅を目指すことにしました
ゆきぽ「ぽぇ~…」グッタリ
響「まだちょっと辛そうだね…。早く休ませてあげないと……
あ、ここだな!んー…インターホン壊れてるみたい。どうやって声掛けよう?」
貴音「>>90」
響「うわっ!いきなりなに言ってるのさ!?」
ガチャッ
小鳥「ちょっと!誰が馬鹿…って貴音ちゃんと響ちゃん?」
貴音「おはようございます、小鳥嬢」
響「ねーねー、ちょっとゆきぽを休ませてあげてくれない?
ラーメン食べすぎちゃって大変なことになってるんだ」
ゆきぽ「ぽぇ…」ズーン
小鳥「あら、それは大変!ちょっと散らかってるけど入って!」
貴音・響「おじゃまします!」
ここが小鳥嬢の部屋ですか…。棚にはげろげろきっちんや生すかのでーぶいでーが沢山ありますね
それだけこの方は、私たちを応援してくださっているのでしょう
…おや?あれは…>>99?
何やら面妖な気配が漂ってきます。そっとしておきましょう
響「ゆきぽ!ほら、水持ってきたぞ!」
ゆきぽ「ぽぇ~」コクコク
小鳥「うん、ちょっと顔色が戻ってきたわね」
どうやらゆきぽも無事のようです。しかし、そろそろ日が暮れてきましたね
響「あ!そろそろ事務所に戻らないと…。ピヨコ!ありがとね!」
小鳥「あ、そういえば事務所に忘れ物してたのよね…。あたしも一緒に行くわ!」
貴音「ええ、それでは戻りましょう。ゆきぽ、私の背に」
ゆきぽ「ぽぇー」ちょこん
貴音「ただいまです♪」
小鳥「ただい…今日はおじゃましますかな?」
事務所に戻ると、そこには>>107と>>109がいました
ちひゃー「くっ」ビシッ
ゆきぽ「ぽぇー」ペコッ
ああ…やはりぷちたちの挨拶は可愛らしいですね…
響「貴音ー。ちびきたちが『どこに行ってたの?』だってさ!」
貴音「響とゆきぽと共に>>117をしていました」
ちひゃー「くっ!くっ!」ペシペシ
ちびき「だぞ…」
貴音「ふふっ…申し訳ありません。次はあなたたちも誘いますよ」
響「トイレにかくれんぼ…」
貴音「ああっ!?も、申し訳ありません響!そのようなつもりではなかったのです!」
響「えへへ…冗談だって!貴音は自分を誘ってくれたしね!今日一日ありがと!」
そういって、響は今日一番の笑顔を私に見せてくれました
小鳥「えっと…あったあった!それじゃあみんな、また明日ね!
貴音ちゃんも響ちゃんもお疲れ様!」
貴音・響「お疲れ様です!」
響「あっ…待って貴音!」
貴音「はい?」
響「えっとね…自分、今日貴音に良くしてもらったでしょ?
だから晩ご飯を作ってあげたいんだけど…どうかな?」
貴音「>>127」
響「えぇっ!?じ、自分、おいしくないぞ!?」
貴音「ふふっ♪冗談です。では、ご馳走になりましょう」
響「よ、よかった……」
ゆきぽ「ぽぇー」クイクイ
ちひゃー「くっ」ギュッ
ちびき「だぞっ!」ガシッ
貴音「…ええ、そうですね。あなたたちも共に参りましょう!」
響「ん?ちひゃーも来るの?だったら千早に連絡しとかないと…」
響「え?なんで?」
貴音「お泊りせっとが、必要でしょう?」にこっ
響「えっ!?」
貴音「ご迷惑…でしたか?」
響「う、ううん!全然そんなことはないぞ!貴音、今日はいっぱいお話しようねっ!」
貴音「はいっ!」
ゆきぽ「ぽぇ~♪」
ちひゃー「くぅ~♪」
ちびき「だぞぉ~っ♪」
アイドル活動は楽ではありませんが、このような憩いのひとときがあるからこそ、私たちは頑張れるのです
貴音「響、かっぷらあめんをまとめ買い致しましょう!!」
響「うぎゃーっ!!そんなに持てないってば~!!」
了
やっぱりひびたかっていいよね!
…あれ?ぷちどる関係なくね?
ちひゃーお持ち帰りしたいよおおお
>>1乙! ______
. ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
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Entry ⇒ 2012.03.22 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「心中いたしましょう、あなた様」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331990396/
わたくしたちは今、雪に囲まれた、山間の温泉宿に来ております。
高木殿のはからいで、そうなったのです。
ほとぼりが冷めるまで、とおっしゃられていましたが、
報道は加熱していくばかりで一向にその気配はありません。
わたくしのことは何をいってもいい。
ですが、この方のことまで悪く言わないでほしいものです。
根も葉もない、憶測での中傷や噂にプロデューサーは深く心を痛めていました。
そんな様子をみるのが、わたくしにとっては何よりも耐え難く、――だからでしょうか?
わたくしは、ある提案をしたのです。
貴音「心中いたしましょう、あなた様」
その提案を聞くと、力なくうなずきました。
毎夜寝付けず、睡眠薬を服用して眠る毎日はどれだけ辛いのでしょうか?
それなのに、わたくしには何もしてあげる事ができませんでした。
貴音「常世であれば、邪魔するものもきっとおりません」
世間は決してわたくし達の仲を許しはしないでしょう。
ならば二人だけ、心の中に生きていけるのであればそれで良い。
貴音「では今宵は全てを忘れ、最後の日を楽しむことといたしましょう」
この一晩では使えきれぬ程のお金がありました。
どうせあの世までは決して持っていけぬもの。
ですから、今宵は思い切り散財することにいたしました。
貴音「美味な料理に舌つづみをうつ。これほどの幸せはないですね」
最後となる夕餉の膳には、
山海の珍味がところ狭しと並べられていました。
貴音「あなた様、口を開けてください」
箸でお刺身をとり、かつてそうしていたように
手ずから食べさせてあげます。
もとより世の目をはばかる交際でしたので、
発覚する以前の生活ではこうしたことでも
ささやかな楽しみとなっておりました。
明日死ぬ身には、法などもはや関係ないでしょう。
酌をしていただいた盃を唇で迎え、一息に飲み干すと、
馥郁たる酒の香りが口いっぱいに広がりました。
貴音「料理によく合いますね。これほどにうまきものなら、
もっと早くに味わっておけばよかったです」
ともに湯浴みをいたしました。
ほろ酔い気分で空を仰げば、
雲居の影から月が覗いております。
貴音「お背中を流して差し上げます」
背中からは、殿方の匂いが強く立ち上っていました。
それが消えてしまうのが惜しくて、いつもは石鹸を少なめに
体を洗って差し上げていたのですが、これでそれも最後です。
洗い終わって泡を流した後、頬をプロデューサーの背中に当てて、
その熱を感じていました。
冬の風で逃げていくその体温すらも、惜しく感じられてしまいます。
それからどれだけの時間そうしていたのでしょうか?
お互いの体はすっかり冷えてしまいました。
貴音「湯冷めをしてしまいましたね。いま一度湯に浸かりましょう」
どちらともなく肌をあわせておりました。
ぴたりと密着しているせいで、鼓動がはっきりと
伝わってまいります。
貴音「あなた様……たくさん、愛してください」
狭い浴槽では動きも限られますが、
それでも動くたびに、湯はざばぁ、ざばぁと、
外へ溢れ出していきました。
揺蕩う湯の上に、形も定まらぬ月が映っているのが見えました。
抱きしめた手の片方を解き、それを掬おうとしてみても
指の間から逃げていくばかりで、何も残りません。
こんな時なのに、心に浮かぶのは未練ばかり。
明日からはもう、この月を見ることすらかなわないのです。
再び両の手で、プロデューサーを抱きしめます。
貴音「もっときつく、愛してください……強く、もっと強く…」
お互いの存在を確かめあうように、わたくしたちは
また狂おしく交わりました。
晴天の空には、風花が舞っていました。
強く吹いている風が山の冠雪を飛ばしているせいです。
いつもより強い日差しのせいで、
その陰影までもがはっきりと見られます。
貴音「今日はまことよき日和ですね。
風が強いことだけが気になりますが、
夜までにはおさまるでしょう」
窓を開けて空を仰いでみれば、ひとひらの風花がふわふわと
こちらの方に落ちてくるのが見えました。
思わず掌を差し出すと、それは頼りなげに消えていき、
まるでこれからのわたくしたちのようです。
そんなことを考えていると、窓から入る冷たい風のせいで
プロデューサーも目を覚ましたようです
貴音「おそようさまです、あなた様。ちょうどもうすぐ昼食ですよ」
それからわたくしたちは、陽が沈むまでの時間をゆっくりと過ごしました。
わたくしたちは出発いたしました。
貴音「大丈夫ですか、あなた様」
雪に足を取られ、つまずいてしまったプロデューサーに、
わたくしは手を差し出しました。
貴音「ここからは二人、手をつないでまいりましょう」
雪深い山道をしばらく登り、頃合いの場所を探していると
少し道から外れた場所に、平らかな雪原がありました。
貴音「このあたりでよろしいですね」
すぐに死出の旅にたつわたくしたちにとっては
贅沢すぎる仮寝の宿には、柔らかそうな処女雪が積もっておりました。
足を踏み入れることすらもためらわれてしまいましたが、
ここ以上の場所もないでしょう。
懐中電灯でたどってきた道を照らせば、二人分の足跡が刻まれています。
きっとこれが、わたくしたちのこの世に残す最後の痕跡になるのでしょう。
貴音「それではあなた様、睡眠薬をください」
睡眠薬を飲んだ後、プロデューサーはわたくしに
一曲だけ歌をうたってくれないかと、頼みました。
それを自分の最後の仕事として見届けたいのだと。
貴音「わかりました。それではわたくしの
一世一代最期の歌をお聞きください」
脚光の代わりに懐中電灯、
花びらのかわりに降るは雪、
観客はプロデューサーひとりだけの、
わたくしにとっても最期の舞台です。
はじめからこの方のためだけに歌っていれば、
このようなことにはならなかったのでしょうか?
しかし、それはもはや考えても詮なきこと。
力のかぎり心を込めてうたうことだけが、
この方のためにしてあげられる最期のことです。
貴音「少し、眠くなってまいりました」
歌をやめ、プロデューサーが寄りかかっている枯れ木のところまでいくと、
わたくしはその隣に寄り添うようにして座りました。
貴音「とは言っても、眠りに落ちるまでにはいま少し
時間が必要なようです。それまで昔話でもいたしましょう」
過ぎ去りし思い出を、一つ一つ確認するように話していくうちに
眠気は増していき、ぼんやりとする頭ではそれが本当にあったことなのかも
もはやわからなくなってまいりました。
まるで、これまでの全てが夢の出来事であったかのようです。
この世のなごり、夜もなごり、しんしんと降りつのる雪で
先ほどの足跡はもう、消えかかっていました。
わたくしたちの命も、それとともに消えゆくのでしょう。
もう眠ってしまいたい。そうしてしまえばどんなに楽か。
ですが目を閉じる時が、この世を去る時です
その前に、プロデューサーに最後のお願いをいたしました。
貴音「口づけをしてください」
末期の接吻は、冷たく硬い感触で、味すらありませんでした。
プロデューサーを見ました。
雪あかりに照らされたプロデューサーの顔は、
まつげが凍り、鼻も赤くなっていましたが、
わたくしを見て微笑んでくれているようです。
できるだけ長く、この顔を見ていたいと思いました。
けれども視界はどんどんぼやけてまいります。
もうすこしだけ顔を眺めていたいのに、眠たくてたまらないのです。
それではわたくしは先に眠ってしまいます。
おやすみなさい、あなた様。
目を覚ますと、そこは静謐な空気の流れる病室でした。
小鳥「起きたのね、貴音ちゃん」
なぜ、小鳥嬢がいるのでしょう?
いえ、そんなことはどうでもいい。
プロデューサーは一体どこにおられるのでしょう。
嫌な予感がしました。
貴音「あなた様! どこにおられるのですか、あなた様!」
答えあぐねている小鳥嬢の様子から、全てが理解できました。
小鳥「落ち着いて聞いてね、貴音ちゃん。プロデューサーさんは、発見された時には
もう……貴音ちゃんだけが生き残ったのが不幸中の幸いだったわ」
それを聞いたわたくしが言葉を無くしてずっと黙っていると、
今度は高木殿が表情のない顔で、次のことをおっしゃりました。
高木「四条くん。警察の方が、君に話があるそうだ」
重箱の隅をつつくように、あの日なにがあったのか、
動機は何であったのかを聞いてまいります。
放心状態のわたくしは、その質問に淡々と答えるだけでした。
それからしばらくの月日が流れ、とはいってもまだ肌寒さの残る季節ですが、
ようやく公判の日がやってまいりました。
同意殺人、心身衰弱、情状酌量、執行猶予、保護観察。
耳慣れない言葉ばかりが聞こえてまいります。
けれども、未だに実感がわきません。
わたくしだけが残され、あの方だけが逝ってしまわれたとは
どうにも思えないのです。
判決を受けた後、担当の弁護士及びもろもろの方々に礼を言い、
帰路につこうと外に出れば、先ほどまでにわか雨が降っていたようです。
空には虹、足元には水たまり、
木々は濡れ、葉からは滴が落ちております。
雨上がりの冷たく吹きすさぶ風が、
わたくしの身に沁みました。
ふと隣を見てみれば、
それをともに防いでくれる方は、もういません。
日が暮れる頃迄、立ちすくんでその風を受け続けながら、
ようやくわたくしは一人になったという意味を理解しました。
あの方はもうこの世にはいないのです。
そう思えば、目に映る景色が途端に寂しいものにしか
感じられなくなってまいりました。
窓を開けて風を入れると、それが宙に舞い上がりました。
蛍光灯の明るい光のせいで、そのひとつひとつの影までもがはっきりと見られます。
いつぞやもこれによく似た風景を見た気がしました。
何やら見覚えがあるのです。
窓辺を指でなぞると、埃が指につきました。
それをそっと掌の上にのせてみても、当然消えること無く残ったままです。
きっとあの日消えたひとひらの雪はあの方で、この埃はわたくしなのでしょう。
わたくしだけが、消えずに残ってしまった。
――その時、わたくしの心の中に風花が散りました。
貴音「あの方の逝ってしまわれた世界はどのようなところなのでしょうか?」
あの方はそこにひとりきりでいる。
ならば、わたくしのやらねばならぬことは明白でした。
たとえそこがどんな場所であれ、わたくしは
あの方のそばまでまいらねばなりません。
貴音「お一人で寂しかったでしょう。
ずいぶんとおまたせしてしまいました」
台所から包丁を取り出すと、わたくしはそれを喉に突き立てました。
しかし、なかなかままならないものです。
二度目は痛みを知る分だけためらいがちになってしまい、なかなか深く刺さりません。
思い切って勢いをつけた三度目、ようやく刃は喉深くまで入ってきて、あとはこれを抜くだけです。
食い込んだ刃を抜くと、血しぶきがあたりに飛び散りました。
断末魔の苦しみが襲ってくる中、
白い壁に朱い華が咲いているのがちらりと見えました。
血の海には埃が浮いています。
綺麗な場所で、苦しまずに死ねたであろうあの方を羨ましく思いました。
あの時、純白の上で眠ったままにいられたなら、わたくしもそうできたのでしょうか。
けれどもこの苦しみは、あの方を待たせてしまった罰なのです。
甘んじて受け入れる他ありません。
しかしなぜでしょうか?
次第に痛みすら感じられなくなってまいりました。
今度こそ、死は指呼の間ほどまでに近づいているのでしょう。
手の届きそうな程近く、大きく見えます。
窓から覗く漆黒の空に、際立って輝く孤独な月です。
それに手を伸ばす力はもう残っておりません。
そしてそれを欲しいとも、もう思いません。
あの方のいない世界には、なんの未練も持てないからでしょうか。
今尚狂おしく抱いている、尽きることのない
あの方への慕情だけが、今のわたくしの全てです。
この想いだけを持って、あの方のところへまいるのです。
しかしそのうちに目が霞んできて見えなくなり、
光の外へ外へと意識も追いやられていきました。
閉じた瞼の裏には、果てもない真っ暗な景色が広がっています。
そこは、すべてを包む、優しい闇の世界です。
【完】
短いながらすごく引き込まれた
しんみりなった
Entry ⇒ 2012.03.21 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「お前たちにはお笑いスキルも足りない!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331924275/
P「だからぁ!お前らにはお笑いスキルも足りないって言ってんの!」
春香「私たちアイドルなんですけど…」
P「春香!」
春香「は、はい!」
P「アイドルは日本にたくさんいる。しかしな、生き残れるのは、バラエティ番組に呼んでもらえるアイドルだけだ。事務所が強ければ別かもしれんがな」
伊織「身もフタも無いこと言わないでよね」
響「それで?今回は何するんだ?」
P「ズバリ、漫才だ!」ババーン!
P「お前たちにはこれから、2人1組みに別れてもらう。そして3時間のネタ作りのあと、そのネタを披露して貰う」
律子「6組ですか…また時間かかりそう」ですね」
P「ん?7組だろ。14人いるんだから」
小鳥「…私と律子さんも?」
P「当たり前じゃないですか!ははは」
律子「まぁ、予想はしてましたけどね…」
真「問答無用なんですね」
千早(お笑いにはそれなりに自信があるわ)
亜美「亜美たちの得意分野だね→!」
真美「腕が鳴りますな、亜美ぃ!」
P「よし、それじゃあクジ引き開始!」
1番 春香&雪歩
2番 貴音&真美
3番 千早&真
4番 小鳥&響
5番 美希&あずさ
6番 伊織&亜美
7番 律子&やよい
P「では、ネタ作り開始!」
※ガチでクジを引いて決めてみました
P「よし、タイムアップだ」
春香「ネタ作りって難しいんだね。いざ自分たちで考えてみると」
貴音「わたくし、いまだに漫才とやらがよく分からないのですが」
響「ハハっ、なんくるないさー!」
P「では1番手の春香&雪歩!よろしく!」
亜美「舞台をあっためてね、はるるん&ゆきぴょん!」
雪歩「が、がんばる!」
P「では、どうぞ!」」
※ネタとか何も考えてないですが悪しからずご了承下さい
春香「わたくし天海春香!」
雪歩「わたくしは萩原雪歩!」
春香「2人合わせて~」
雪歩「カマタマーレ讃岐ですぅ!」
………
響「…なんだっけそれ?」
真美「聞いたことあるような…」
春香「さ、サッカーチームの名前なんだよね、雪歩?」
雪歩「う、うん!」
P「滑ったボケを解説してるぞ…」
伊織「前途多難だわ…」
雪歩「うん!もう春だからね!」
春香「えっ?」
雪歩「えっ?」
春香「ち、違うでしょ」ボソボソ
雪歩「あ!3月でこれだけ暖かいなら、12月は赤道直下並みだよね!」
律子「赤道直下の国に謝りなさい…」
春香「もうすぐ桜も咲いちゃうね!!」
雪歩「桜と言えばお花見だよね!!」
美希「声を張れば良いってものじゃないと思うな、ミキ」
雪歩「うん!いつかはやってみたいよね!」
春香「それじゃ、ちょっと練習してみよっか?」
雪歩「じゃあ私、彼氏役やってあげるよ!」
春香「オッケー!」
P「まともになってきたな」
雪歩「お疲れさま、春香」
春香「お仕事忙しい?」
雪歩「まぁまぁかな?」
春香「そういえば、お仕事何してるんだっけ?」
雪歩「ザックJapanで10番背負ってます」
春香「いやいやいや!」
~観覧席~
クスクス…
雪歩「だって…あくまで練習だからいいかなって…」
春香「もう少し身近な職業にしてくれる?」
雪歩「じゃあFC東京の10番」
春香「事務所からの距離の話じゃないから!」
~観覧席~
響「意外とマトモだぞ…」
雪歩「悲しいこと言わないでよ、春香ちゃん…」
春香「でも、私たちはアイドル…」
雪歩「そう、彼氏なんていなくても…」スッ
真「…なんだなんだ?」
春香「1.2.3.ハイッ!」
雪歩「そんなの問題ねぇ!そんなの問題ねぇ!」バッ! バッ!
亜美「いまさら小島よしお!」
真美「しかもちょっとイジッてる!」
雪歩「…」
P「黙るなよ…」
伊織「逃げ出したい…この場から逃げ出したいわ…」
春香「…今日のお客さんはよく笑ってくれるね」
雪歩「…ありがたいことだね」
美希「あくまで台本通りに進めてるの」
律子「ウケると思ってたのね、さっきのアレ」
雪歩「うんうん」
春香「ウケるかどうかものっそい不安だったんですよー」
雪歩「うんうん」
千早「春香が棒読みになってきたわ…」
春香「まぁ、私たちはアイドルですから?」
雪歩「ウケようとウケまいと?」スッ
真「まさか…」
春香「1.2.3.ハイッ!」
雪歩「そんなの問題ねぇ!そんなの問題ねぇ!」バッ! バッ!
伊織「やめて…もうやめて…」
P「お、おう!けっこう良かったぞ!」パチパチ…
亜美「拍手が誉め言葉を否定してるよ、兄ちゃん…」
真「お、お疲れさま、雪歩!」
雪歩「日本で一番深い穴ってどこにあるのかなぁ…」フラフラ
真「き、気を確かに!」
春香「温められなくてごめんね…」
千早「き、気にしないで!」
あずさ「雪歩ちゃん、すごく切ない目をしてたわね…」
P「さて、次は…」
貴音「わたくし達の出番ですね?」
真美「真美とお姫ちんのじつりき、見せつけちゃうかんね!」
響「真美はともかく、貴音が心配だぞ…」
P「では貴音&真美のお2人、張り切ってどうぞ!」
貴音「貴音だよー!」
真美「みんなの笑いのスイッチ!」
貴音「せーの!」
真美&貴音「ポチッとな!」
やよい「キラメキラリの振り付けですぅ!」
小鳥「ふふ、2人とも可愛い」
P「おっ!そうきたか!」
真美「もしもお姫ちんが漁師だったら→!」
貴音「この辺りで漁をするといたしましょう!」
真美「はい、船長!この辺りでは何が穫れますか?」
貴音「ハマチなどが」
真美「あ!魚が跳ねました!」
貴音「なにやつ!」
真美「マグロでした」
貴音「遠洋な!」
響「なるほど」
真「そういうことか」
貴音「ではキッブを切らせて頂きます」
真美「え→!見逃してよ→!これ以上点数引かれたらマズいんだよ→!」
貴音「なりません」
真美「あ!あそこに怪しい男が!」
貴音「なにやつ!」
真美「いまだ逃げろ→!」
貴音「免停な」
P「貴音のキャラを活かそうとしてるみたいだな」
律子「悪くありませんね」
貴音「貴方様?夕餉を先になさいますか?それともお風呂?それとも…」
真美「ふふふ、ういヤツじゃ。む、いいところなのに携帯がブルってしまった」
貴音「まぁ…いけずでございます…」
真美「あ、いや、この電話番号はマズいな…」
貴音「なにやつ!」
真美「元彼」
貴音「兼用な!」
伊織「下ネタ…」
亜美「真美…」
貴音「もし。ここは一体どこなのでしょう?」
真美「ここはオ→ストラリアだよ?どこに行きたいんだい?」
貴音「ばぬあつ!」
真美「じゃあ、あそこのヘリコプターに乗りなよ。迷彩柄のやつ」
貴音「軍用な!」
貴音「貴音によるー!」
真美「ショ→トコントでした→!」
貴音「せーの!」
真美&貴音「笑いのボタン、ポチッとな!」ニコッ!
P「おぉ~!」パチパチ
伊織「やるじゃない」パチパチ
千早「形にはなっていたわね」パチパチ
春香「…」
雪歩「…でもそんなの問題ねぇ」ボソッ
真「雪歩…」
響「普通に見れたぞ!」
貴音「お笑いとは奥深いものなのですね。また一つ学ぶことができました」
亜美「さっすが真美だねぇ!お姫ちんも良かったよ!」
春香「あっちに交ざれない…」
律子「げ、元気出しなさい!」
P「空気も温まったことだし次に行くか!」
千早「はい!」
美希「千早さんがやる気になってるの」
千早「ふふ…お笑いには少々心得があるのよ」
真「ボクは心配で仕方ないんだけど…」
P「では千早&真、いってみよー!」
春香「!!!」
真「だ、だけどデッカい夢がある!」
P「な、なんだなんだ!?」
千早「咲かせてみせよう笑いの桜!」
真「ぼ、ボクら2人で」
千早&真「あなたの胸に!」ババーン!
響「笑いのために自分を犠牲に…」
伊織「芸人の鏡ね、まったく」
真「師範代!稽古つけて下さい!」
千早「よし、かかって来なさい!」
真「せやー!」
千早「遅い!」ボコッ!
真「いや、心臓の辺りに当たりましたけど」
千早「そこは背中よ!」
真「ハイハイハイ!」
千早「イッツ・笑いズム!」ババーン!
伊織「なによこれ…」ボソッ
亜美「自分を犠牲にしてるのにあんまし面白くないとか…」ボソッ
真「この荷物どこに置きますか?」
千早「壁に立てかけておいて下さい」
真「はーい。よいしょっと」
千早「…何をしているんですか?」
真「え?壁に」
千早「それは私の胸です」
真「ハイハイハイ!」
千早「イッツ・笑いズム!」ババーン!
P「そのドヤ顔は止めてくれ…」ボソッ
響「自分、耐えきれそうにないぞ…」ボソッ
あずさ「オチが読めてしまったのだけれど…」
真「どのルートから登りますか?」
千早「左側のルートから登りましょう」
真「はい!では先に登ります!」グッ
千早「…何してるの?」
春香「お願い、もう止めて…」
真「いや、壁のわずかな突起に指をかけて」
千早「それは私の胸よ」
真「…ハイハイハイ」
千早「イッツ・笑いズム!」ババーン!
真美「まこちんのHPがゼロに近付きつつある…」
真「…古墳の中は涼しいですね」
千早「ええ、そうね」
真「…あぁ、これが新しく発見された壁画ですね?ずいぶんポップなデザインですね」
千早「何してるの?」
真「壁画を…」
千早「それは私のTシャツよ」
真「…はいはいはい」
千早「イッツ・笑いズム!」
美希「胸が無いって大変なんだね」
小鳥「美希ちゃん、声が大きいわよ…」ボソッ
真「あなたの心に」
千早「笑いズム!」ババーン!
やよい「踊りだしちゃいましたぁ」
千早「笑いズム!笑いズム!」クネックネッ
真「あなたの胸にも」
千早「笑いズム!」ババーン!
雪歩「痛いよぅ…心も胸も痛いよぅ…」
律子「こっちに振らないでよ」
千早「笑いズム!笑いズム!」クネックネッ
真「あなたのこころに」
千早「笑いズム!」ババーン!
響「目を合わないようにしとかなきゃ…」
千早「はい、小鳥さん!」
小鳥「わ、私!?」
千早「笑いズム!笑いズム!」クネックネッ
真「アナタノムネニモ」
千早「はいっ!」
小鳥「わ、笑いズム!」
伊織「お願い、助けてうさちゃん…」
P「結局全員言わされたな…」
真美「真美、13歳でノイローゼになりそうだよ…」
千早「笑いズムが浸透したようね。素晴らしいことだわ」
真「アナタノココロニ」
雪歩「真ちゃん、もう終わったの…終わったんだよぅ…」
美希「ミキ、自分が鬱になるなんて思ってもみなかったの…」
小鳥「お水を一杯飲ませて貰えませんか…」
響「自分も…」
P「遠慮せずにどうぞ」
千早「機会があれば社長にも笑いズムを…」クネックネッ
律子「経営に関わるから止めてちょうだい」
小鳥「少し落ち着きました」
響「自分もなんとか大丈夫そう」
P「じゃあ…気を取り直して、小鳥さん&響、どうぞ!」
P「なるほど。そういう設定できたか」
響「もしもーし!自分、ピヨコお姉さんに質問があるんだけど!」
小鳥「何かしら、響ちゃん?」
響「仏壇って非課税なのか?」
小鳥「響ちゃん?」
響「はい」
小鳥「子供電話相談室だから」
響「はい」
小鳥「ね?」
響「はい、わかりました」
~観覧席~
クスクス
真美「笑いが…帰ってきたよ…」
小鳥「なにかな~」
響「自分のいとこの姉ちゃんが来月25歳になるんだ!」
小鳥「ふむふむ」
響「そんで、再来月に二人目の子供が産まれるんだ!」
小鳥「あら、おめでたいわね~」
響「お姉さんはまだ大丈夫なのか?」
小鳥「響ちゃん?
響「はい」
小鳥「はいじゃないでしょう?」
響「さい」
小鳥「さいでもない」
響「すんません」
~観覧席~
アハハ
P「前が前だけに、余計に面白く感じてしまう…」
響「うん、わかったぞ!お姉さんお姉さん!」
小鳥「はい響ちゃん、どうぞ」
響「赤ちゃんはどこから来るんですか?」
春香「定番の質問だね」
律子「さて、この2人がどう料理するか」
響「ピヨコお姉さんは物知りだから知ってるよね?」
小鳥「響ちゃん、避妊ってわかるかしら?」
響「お姉さん」
小鳥「はい」
響「子供電話相談室」
小鳥「えぇ」
響「分かってる?」
小鳥「何となく」
響「頼むよ?」
小鳥「承りました」
千早「笑いズムね」
美希「それは無いの」
響「うん」
小鳥「だけど、いまよりももっと仲良くなりたいと思って、お互いのことをもっともーっと大切にするの」
響「うんうん」
小鳥「その気持ちがすごく強くなったときに、赤ちゃんが産まれるんだよ?」
響「そうなんだぁ!お父さんとお母さんがいっぱい仲良くしてたら、赤ちゃんが産まれるんだね?」
小鳥「そうなの!」
響「わぁ!赤ちゃんって不思議だなぁ!」
小鳥「まぁ2人目は避妊しなかったから産まれるんだけどね」
響「おいっ!もうピヨコとはやってられないぞ!」ピシッ
小鳥「ありがとうございましたー」
パチパチパチパチ!
真美「やるねぇ、ぴよちゃんとひびきん」
小鳥「お恥ずかしい…」
響「へへへ、笑い声が聞こえてたから気分良かったぞ!」
P「笑顔が…みんなの顔に笑顔が戻った…」
美希「ハニーがチューしてくれたらミキ、もっと笑顔に」
律子「ドサクサに紛れておかしなこと言わないの」
美希「むー」
春香「読めない組み合わせですよね」
千早「どちらがツッコミなのかしら?」
響「それも読めないぞ」
P「まぁ、始まればわかるさ。2人とも準備オッケー?」
あずさ「はい~」
美希「オッケーなの!」
P「ではあずささん&美希、よろしく!」
律子「お、モノマネですか」
春香「でも、残念ってどういうことかな?」
美希「いいとものときのタモリさん、なの」
あずさ「お、カツラの髪切った?」
響「カツラって言っちゃうのか…」
亜美「残念なタモさんだねぇ…」
小鳥「なるほど、そういうことなのね」
真美「モノマネはあんまし似てないけどね」
響「それも含めて残念なんじゃないのか?な」
真美「あ、そっかぁ」
美希「おはようございます、お昼のニュースです」
P「うわぁ、残念だぁ…」
律子「"NHKの"って付けるのがミソですね」
春香「絶対そんな間違いしそうにないですもんね」
響「お、身内ネタだぞ」
美希「方向オンチな亜美真美なの」
あずさ「亜美だよ←」
美希「真美たちと遊ぼ⇔よ!」
小鳥「矢印が…」
亜美「亜美たち、残念すぎるよ…」
真「…へ?」
美希「おはようございます!今日のボクは、フェロモンパリパリです!」
やよい「パリパリになっちゃいましたぁ」
伊織「空気が乾燥してたのね、きっと」
雪歩「残念だよ真ちゃん…」
真「…ハハハ」
真美「まこちんにも笑顔が戻った!」
やよい「う?」
あずさ「バスガス爆発バスガス爆発バスガス爆発」
P「なぜ噛まねぇ…」
春香「えぇ非常に残念です…」
やよい「う、うぅ?」
響「噛んでないのに残念だなんて…」
やよい「えっと…へ?」
亜美「いいんだよやよいっち。いいんだ…」
律子「アイデアの勝利ですね」
あずさ「うふふ、そうですね」
P「いい感じで2組続いたな」
千早「2組?」
貴音「気にしてはなりません、如月千早」
伊織「お次は私たちの番ね」
亜美「ガツ→ンとかましちゃうかんね!」
響「一番期待できそうな組み合わせだぞ!」
律子「ボケとツッコミが明確だからね」
P「では伊織&亜美、どうぞ!」
伊織「あみいおりの漫才、始めちゃうんだからねっ!」
亜美「いや→いおりん、いままで5組見てまいりましたが、お笑いってムズカシイねぇ」
伊織「そんなの当たり前よ。簡単だったら誰でも芸人になれちゃうじゃない」
亜美「まぁ芸人に限らず、道を極めるは困難なもの…アイドルの道もそうですな→」
伊織「まぁねぇ」
亜美「そこでね。亜美、いおりんにお願いしたいことがあるんだよ」
伊織「何よ。いきなりあらたまっちゃって」
伊織「まぁ、私もこの道に入って長いからねぇ。いいわ、協力してあげる」
亜美「ありがとういおりん!」
伊織「べ、別にお礼を言って貰いたいわけじゃないんだからねっ」
亜美「はい、早速いただきました→!じゃあ亜美が適当に話かけるから、ツンデレな受け答えをしてもらえるかい?」
伊織「し、仕方ないわねぇ!今日だけ特別よ?」
春香「あれ?この流れだと亜美がツッコミ?」
律子「裏をかいてきたのかしら」
伊織「あ、アンタのために降ってるワケじゃないんだからねっ!」
亜美「何が?」
伊織「雨が」
亜美「あなた雨の人?」
伊織「そ、そんな呼び方まだ早いわっ…だって私はまだ降り始めたばかり」
伊織「何よ?」
亜美「亜美、雨の気持ちになって考えたことないからイマイチ分かんないや」
伊織「べ、別に分かってほしくなんて」
亜美「いやいやいや、分からせようよ!あきらめんなよ!」
伊織「じゃあアンタやってみなさいよ」
亜美「分かった」
伊織「あら、お財布が見当たらないわ」
亜美「あ、アンタのためにやったワケじゃ」
伊織「返して」
亜美「はい」
P「交互にボケるパターンか」
伊織「あ、アンタのために止めたわけじゃ」
亜美「止めないでよ」
伊織「はい。もう!電車遅れてるとか最悪!」
亜美「べ、別に待ってほしいわけじゃ」
伊織「早く来なさいよ」
亜美「あい。おかし→な→。どこにしまったかな→」
伊織「み、見つけてほしくなんて」
亜美「いいから出てきなよ」
伊織「はい」
律子「笑い飯スタイルね」
亜美「あ、アンタのために作ったワケじゃ」
伊織「作りなさいよ」
亜美「あい。ぎゃ→!ゴキブリだ→!!」
伊織「会いたかった」
亜美「ツンが無いよ、ツンが」
伊織「はい。ここにゴキブリホイホイ置いとけば大丈夫よね?」
亜美「は、入りたかったら入ってもいいんだよ?」
伊織「そ、そんな小さいおうちじゃ無理よ」
亜美「えっ?サイズの問題?」
響「テンポがよくて気持ちいいぞ」
あずさ「2人とも達者ね~」
伊織「あ、アンタのために産んだわけじゃ」
亜美「当たり前じゃん双子なんだから」
真美「んふふ」
伊織「はい。きぃー!そこに金を置かれたら打つ手無しじゃないのよ!」
亜美「それは"詰んでる"」
亜美「それは"膿んでる"」
伊織「空き家のだったハズなのに灯りが」
亜美「それは"住んでる"。亜美、もうツンデレはこりごりだよ!」
伊織「ま、また遊んでくれなきゃヤだからね…」
亜美「もういいからっ!」パシッ
亜美&伊織「ありがとうございました」
パチパチパチパチ!
雪歩「えへへ、2人とも上手だったよ」
響「難しいパターンにチャレンジしたんだね」
伊織「この方が2人のキャラを活かせると思ったのよ」
貴音「なるほど。様々なすたいるがあるのですね」
P「よし、次はいよいよオオトリだな!」
やよい「うっうー!頑張りまーすっ!」
春香「やよいがちょっと心配だけど…」
真「律子が着いてるから大丈夫さ!」
P「それでまお待たせいたしました!本日のトリを飾るのは、律子&やよいのお2人です!どうぞー!」
律子「秋月律子です」
やよい「2人合わせて」
やよい&律子「やよりつです!」
P「律子がいかにやよいをコントロールする出来るかがカギだな」
やよい「律子さん!」
律子「なぁに、やよい?」
やよい「突然れすけど、私、お姉ちゃんが欲しいですぅ!」
一同「!!!」ガタッ!!!
P「お前ら落ち着け」
やよい「えへへー。はいっ!」
律子「じゃあ私がお姉ちゃん役やってあげるから、ちょっと甘えてみなさい?」
やよい「いいんですかぁ!?」
律子「もちろんよ」
やよい「じゃあ…お姉ちゃん!」
律子「どうしたの、やよい?」
やよい「わぁ…私、どうしよう…」
一同「私ボクミキもどうしよう…」
亜美「みなさん少し黙ってもらえないかい?」
律子「ん?遠慮せずに何でも言ってみなさい?」
やよい「預金通帳はどこにしまってるの?」
律子「こらこらこら!」
やよい「へ?どうしたの?」
律子「何やらかす気よ、まったく」
やよい「えへへー」
律子「もっとまともなお願いにしてちょうだい」
やよい「じゃあねぇ、えっとねぇ」
律子「なぁに?」
やよい「この契約書にハンコだけ押して?」
律子「こらこらこら!」
律子「黒いのはダメ」
やよい「グレーなのは?」
律子「グレーなのもダメ!白いやつにしてちょうだい」
やよい「あの土地の件はまだ白紙なんだけど」
律子「そういう意味じゃないから!」
やよい「チッ…」
律子「舌打ちをしない!」
やよい「うぅ…」
律子「泣かない!!」
やよい「購入代金はゆうパックで」
律子「送らない!!!ってか、ゆうパックでお金送っちゃダメだから!!!
P「律子らしいネタ作りだな」
律子「あんたが悪だくみばっかするからでしょ!」
やよい「私は悪くないもん!悪いのは世の中だもん!」
律子「おかしなな理屈をこねないの!まったく」
やよい「そういえば、お姉ちゃん…」
律子「今度は何よ」
やよい「私最近、胸が苦しいんだぁ…ドキドキしたりキュンってしたり…」
やよい「気が付くとね、その人のことばかり考えてるの…」
律子「うんうん」
やよい「あのポリ公…」
律子「何やらかしたのアンタ!正直に言いなさい!」
やよい「へ?まだ何も?」
律子「やる気なのね?近日実行予定なのね?」
伊織「やよい本来の純真さとのギャップが面白いわね」
千早「さすがね、律子。笑いズムを理解しつつあるわ」
真「思い出させないでよ…」
やよい「コネはあるよ?」
律子「黒い繋がりを持たないの!」
やよい「いや、真っ赤な人たち」
律子「どこの国の共産党員よ!」
真「どういう意味?」
響「自分もわからないぞ」
伊織「大丈夫よ。やよいも絶対理解できてないから」
律子「あら。じゃあ少し眠ったら?」
やよい「うん。おやすみお姉ちゃん…」
律子「おやすみ、やよい…」
やよい「…」
律子「…」
やよい「…目が覚めるころには全て終わってるハズ」ボソッ
律子「いい加減にしなさい!」ペシッ
律子&やよい「ありがとうございましたぁ!」
パチパチパチパチ!
P「見事にトリを飾ってくれたな!」パチパチ
小鳥「さすが律子さんですね」パチパチ
伊織「良かったわよ、やよい」
千早「高槻さん、いまのネタを今度は私と」
春香「お姉ちゃんって言われたいだけだよね、千早ちゃん…」
律子「ふう、やれやれ」
あずさ「お疲れ様です、律子さん」
美希「とっても面白かったの!」
響「自分たちには負けるけどな!」
真美「いやいや、やっぱり真美たちが一番だよ」
亜美「え→、亜美といおりんだよ→!」
雪歩「…問題ねぇ」ボソッ
真「雪歩、気持ちは痛いほど分かるよ…」
貴音「…あなたの心に」ボソッ
小鳥「た、貴音ちゃん!そっとしておいてあげましょう?」
伊織「3年に1回くらいならね」
真「次にやるときは誰と組む決めさせて下さい…」
千早「何を言っているの?せっかく息が合ってきたというのに」
亜美「まこちんが捕獲されたもよう」
P「よし、じゃあ次は俺とコンビで14人分」
一同「いい加減にしなさい!!!」
P「お後がよろしいようで」
お し ま い
途中寝落ちして申し訳なかったです
保守してくれた人たち、感謝なの
それでは読み返してきま→す
いい幕引きだ
面白かった
この一言がフラグとなったせいで千早がああなって真がああなった
前回同様真と雪歩が不憫だが…
中々クスッと出来た
Entry ⇒ 2012.03.20 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「お前らには萌え要素が足りない!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331815311/
千早「なんですか唐突に」
伊織「私たち暇じゃないんだけど」
P「だからぁ!お前らには萌え要素が足りないって言ってんだよ!どいつもこいつも!!」
律子「…まぁ、季節の変わり目だからね」
P「失礼な!俺は惚けてなどいないぞ!」
真「じゃあ、事情を説明して貰えたら助かるんですけど」
P「それは分かってます。でもまだ不十分です。全員で一つのグループとして売り出すならともかく、1人1人だと弱いです」
律子「…あながち間違いでは無いわね」
春香「り、律子さんまで」
P「そこでだ!この箱の中に様々な萌要素を記したクジを入れてある」ドンッ
やよい「クジ、ですかぁ?」
響「なるほど」
P「これには3つの意味がある。1つ、それぞれの新しいキャラクターを見いだすこと。2つ、臨機応変なトークスキルを磨くこと。3つ、同じく臨機応変な演技力を養うことだ」
春香「なんだかマトモなことを言われてるように思えてきちゃった…」
真美「真美、やってみたい!」
P「さすが亜美と真美は好奇心旺盛だな。伸びていくためには必要な要素だ」
美希「ミキもやりたいの!」
P「まぁ慌てるな。1人ずつ順番にな」
あずさ「順番はどうやって決めるんでしょう?」
P「名字の五十音順でいきましょうかね、手っ取り早く」
律子「じゃあ、春香からですね?」
P「へ?いや、律子からだろ」
P「お前だけじゃないぞ。小鳥さんにもやって貰うから」
小鳥「わ、私もですか!?」
P「サンプルは多いほど良いですからね。それとも律子、アイドルの目の前でプロデューサーが逃げるのか?ん?」
律子「ぐぬぬ…こんなときだけ正論を…」
P「ほら、早くクジ引け」
律子「わ、分かりましたよ!」ガサガサ
P「何て書いてある?」
律子「…ぶりっ子」
真「いきなりキツいのが…」
律子「私、営業に行ってきます」
P「待て待て待て!」
律子「できませんよそんなの!」
P「女は度胸、何でもやってみるもんさ!」
律子「よりによってぶりっ子…」
P「これがこのレッスンの面白いところだ。普段とは違う一面を見ることができるからな。シチュエーションはお前に任せるから。よし、やってみろ!」
律子「なんでプロデューサーが横に座るんですか!」
P「だって、相手役は俺だもん」
雪歩「プロデューサーの趣味でやってるような気がしますぅ…」
P「相手役がいた方がやりやすいだろ?それに俺だって恥ずかしいんだ!」
伊織「ものすっごい楽しそうな顔してるんだけど」
美希「ちょっと憎たらしいの」
P「はいはい、ゴチャゴチャ言わずに始め!」
P「ダメ。ぶりぶりしてない」
律子「なっ…は、始めましてぇ!秋月律子でぇっすぅ!」クネクネ
P「舐めてんのか!」
律子「知りませんよそんなの!」
律子「私」
P「ストップ」
律子「止めるの早くないですか?」
P「やっぱりだなぁ、ぶりっ子は自分のことを下の名前で呼ぶものだと思うんだ」
亜美「亜美たちぶりっ子なの?」
真美「ミキミキも?」
P「いや、名前で呼んでるからぶりっ子ってわけじゃない。だが、ぶりっ子の多くは自分を名前で呼ぶものだ」
響「そういうもんなのかぁ」
律子「り、律子、喉乾いちゃったかなぁ?」
P「何か飲むか?」
律子「あ、でしたらコーヒーを頂け」
P「ちゃんとキャラ作れよぅ!!」
真「なんかスゴい理不尽な怒られ方してるような…」
律子「はいはーい!コーヒーが飲みたいでーすっ!」キャピッ
春香「…半分ヤケになってる」
律子「1つ」
P「…」
律子「い、5つ入れて下さいなっ!律子、苦いのキラーイ!」クネクネ
小鳥「律子さん…」
千早「何て恐ろしいレッスンなの…」
律子「う、うん…」
やよい「わぁ…ホントにお砂糖5つ入れてますぅ」
P「ほら、お飲み」
律子「…」ズズッ
P「…」
律子「…甘っ」
律子「み、味覚まで変えられるワケないでしょうが!!!」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん落ち着いて下さい。律子さんも。ね?」
P「フゥーフゥー…」
律子「ゼェゼェ…」
春香「こんな緊迫したレッスンだったなんて…」
律子「全く嬉しくないんですが」
雪歩「五十音順だと次は…」
春香「あ、私だ」
伊織「春香の現在の萌え要素は…ドジっ娘」
千早「確かに、少し弱いかもしれないわね」
春香「一応正統派ってことになってるんだけど…」
美希「萌え要素なのかなぁ、それ?」
律子「それだけに埋もれてしまいやすい、ってことなんだねっ!…なんですね?」
亜美「りっちゃん、けっこう気に入ってたんじゃないのかなぁ?」ヒソヒソ
真美「あれで意外と乙女チックなとこあるからねぇ」ヒソヒソ
律子「ん?何か言った?」
亜美&真美「いえ、何も」
P「そういうこと」
春香「私、頑張ります!」
P「よし、その意気だ。じゃあクジを引いてくれ」
春香「はい!」ガサガサ
P「何て書いてある?」
春香「お姉さん、です」
律子「私のときにも言ってほしかったわ、それ」
P「最初に言っただろ?臨機応変なトークスキルと演技力を身に付ける狙いもある、って」
春香「お姉さん、ですか…私、1人っ子だから…」
P「春香の中の"理想のお姉さん"を演じてみたらどうだ?」
春香「理想のお姉さん…ですか」
春香「は、はい!よろしくお願いします!」
P「姉ちゃーん、宿題手伝ってよー」
真「うわぁ…」
伊織「どうしようもないわね、アイツ」
春香「い、いいです…じゃなかった。仕方ないなぁ!でも、次からは自分でやらなきゃダメだよ?…うふふ」
雪歩「なんだか乗り気みたいだね、春香ちゃん」
春香「内緒よ、内緒。まったく、すっかりマセちゃって」
P「姉ちゃんはどんな男が好きなの?」
春香「…え?」
P「ねぇねぇ、どんな男ー?」
春香「そ、それは…あの…」
律子「…空気読めないって恐ろしいわね」
P「チェッ、つまんねーの」
真「プロデューサーの演技力が無駄に高い気がするんだけど」
亜美「気にしたら負けだよ、まこちん」
春香「終わったら部屋の掃除しなさいよ?アンタ、昨日もお母さんに怒られてたでしょ?」
P「はいはい、わかりましたよ」
P「なに、姉ちゃん?」
春香「お、お姉ちゃんのこと、好き?」
P「うーん…」
春香「あ、あはは。やっぱりいい。何でもない」
P「けっこう好きだよ?」
春香「…ほんとに?」
P「おう!」
響「なんか恥ずかしい展開になってきたぞ」
P「マジで?」
春香「うん!」
P「じゃあ…俺、春香姉ちゃんのこと好きだよ!」
春香「…あ、あはは。あははは」
やよい「春香さん、顔真っ赤にしながら壊れちゃいましたぁ」
貴音「幸せそうで何よりです」
P「おーい、春香!どしたんだ、いきなり?」
律子「いろいろあるお年頃なんですよ、きっと」
P「ふむ、なるほどな。しかしこの状態じゃこれ以上は続けられないな」
律子「次のアイドルにいきますか?」
P「そうだな。次は…」
小鳥「…」
律子「…次の女性にいきますか?」
真「言い直した」
伊織「気苦労が絶えないわね、律子も」
P「こ、こちらこそ」
真美「ぴよちゃん、めっちゃ気合い入ってるね」
美希「テンパってるだけだと思うな、ミキ」
小鳥「ひ、引かせて頂きます!」
P「ど、どうぞ」
小鳥「…」ガサガサ
P「何が出ました?」
小鳥「…熱血系」
雪歩「真ちゃんみたいな感じかなぁ?」
真「…ボク、暑苦しい?」
雪歩「そ、そんなことないよ!真ちゃんはとってもカッコ良くては凛々しくて」
伊織「フォローで追い討ちかけてどうすんのよ」
P「熱血かぁ…ここは小鳥さんの演技力に期待だな」
律子「いえ、事務員さんなんですが」
小鳥「が、頑張ります!いえ…頑張ってやるさっ!」
亜美「なんかもう始まってた」
小鳥「お、おい!」
P「は、はい!」
小鳥「なんだよそんな辛気くさい顔して!何か悩み事か?」
P「いえ、そういうワケでは」
小鳥「アタシが聞いてあげっから、話してみな?」
千早「これって熱血?」
春香「どちらかというと姉御じゃないかなぁ?」
美希「あ。春香が復活したの」
小鳥「なんだそんな事か!そんなんでウジウジするなんて小さいヤツだなぁ」
P「小鳥さんはやっぱり経験豊富なんですか?」
小鳥「…はい?」
律子「また空気を読まずに…」
P「過去に何人くらいと?」
小鳥「…人くらい」
P「はい?」
小鳥「3人くらいと…」
真「い、痛々しい」
伊織「どうせウソ付くなら10人くらいって言っときゃいいのに」
小鳥「な、何だよ?」
P「なんか、すいませんでした」
小鳥「…」
あずさ「謝られるのって、一番辛いわよね」
やよい「小鳥さん、涙目になってますぅ」
小鳥「ば、ばっきゃろー!!!」ダダッ
美希「会議室から飛び出していっちゃったの」
春香「だけど、最後まで演技は続けてたね…」
真「痛々しい…」
律子「そうして下さい。次は…」
響「はいはーい!自分の番だぞ!」
P「響か。響の現在の萌え要素は…」
亜美「元気っ娘?」
P「だな。それから方言を使えるのも大きい」
雪歩「男の人って女の子の方言好きですよね」
真「詳しいね雪歩。男の人苦手なのに」
雪歩「小鳥さんから借りたマンガに…」
P「やっぱりケーキは無しで」
律子「賛成で」
律子「でも、萌え要素ってそんなにたくさんありましたっけ?」
P「いや、途中でネタ切れしちゃってな、さすがに」
伊織「それで、どうしたのよ?」
響「ん?なんだこれ?委員長タイプ?」
P「ああいうのも入れといた」
真「…ただの設定ですよね?」
美希「個人的な趣味だよね、やっぱり」
P「まぁ、元気なクラス委員長も有りだろ」
やよい「"クラス"を追加しちゃってますぅ」
貴音「殿方のお気持ちはやはり理解に苦しみます」
P「ちょっと知的な感じを含めるといいかもな」
響「わかった!やってみる!」
P「なんだ、委員長かよ」
響「なんだじゃないぞ!ホラ、次の授業が始まる前に戻るぞ!」
P「うっせーなー。勉強とかダリぃんだよ」
響「分かんないとこあったら自分が教えてあげるから!だから、ね?」
亜美「亜美、ひびきんには教わりたくないかも」
真美「演技だよ、演技」
千早「設定年齢低くない?」
春香「三平方の定理って中学二年生だっけ?」
響「そ、そんなの簡単だぞ!」
P「じゃあ教えてくれよ。いま」
響「えっと…三平方三平方…あっ!」
伊織「ってか、そんなに考えるようなこと?」
響「底辺×高さ÷2!」
真美「まさかの三角形!」
響「ふふーん!」
P「いや、ドヤ顔で仁王立ちされても」
響「ホラ、他にも分からないところは自分が教えてあげるから!だから教室戻ろ?」
P「う、うん。わかったよ」
律子「あれはアレね。ほら」
伊織「着いて行かなきゃ申し訳ない感じ?」
律子「そう、それ」
響「自分、委員長できてる感じがするぞ!」
真「まぁ、クラスがまとまりそうではあるけどね。あはは…」
律子「事務所的にどうなんです?」
P「まぁ…やる気になってくれたならオッケーだろ」
真「次はボクですね!よーし、普段できないキャラを引いちゃいますからね!」ガサガサ
真美「なんかもう"キャラ"になってる」
伊織「知らないわよそんなの」
真「…不思議ちゃん?」
亜美「確かにできないね、普段は」
P「…」
真「…まこ…星」
P「…」
真「まこりん星からやってきました…」
P「あぁ、そうなんですか…」
雪歩「真ちゃん頑張って…」
P「主にどんな花を?」
真「…ひまわり」
P「冬場は大変ですね、ひまわり咲かないから」
真「タネも美味しいから」
ミキ「ねぇ、なにこれ?」
あずさ「もう少し見守りましょう」
真「えっと…」
千早「頑張って考えてる…」
伊織「こんなことに頭使いたくないわね」
真「い、いまのシーズンはスキーが…」
やよい「とっても普通ですぅ」
真美「不思議ちゃんとどう違うの?」
亜美「ん→、亜美、よくわかんないや」
あずさ「もう少し見守りましょう」
律子(あずささん、意外とSっ気があるのかしら?)
P「なぜ地球にいらしたのですか?」
美希「なんかオカルト番組みたいになってるの」
P「素敵な?」
真「素敵な王子様を見つけるためでーっす!イェイイェイイェイ!」
春香「中途半端に壊れた!」
真「ひまわりはねー!いつも太陽の方を向いてるんだよー?な・ぜ・な・ら」
P「な、なぜなら?」
真「太陽には、王子様がいるからでーっす!イェイイェイイェイ!」
美希「普通に焼け死んじゃうと思うな、ミキ」
真美「ゆきぴょんフィルタ→を通すとそう見えるんだね?」
亜美「切ないねぇ…」
真「イェイイェイイェイ…」
あずさ「もう少し見守り」
律子「あずささん、もう勘弁してやって下さい…」
真「ふ、震えが止まらないんだ…」
春香「良かった、マトモなの引いて」
千早「…次、私なんだけれど」
響「演技する千早って新鮮だぞ!」
P「じゃあ千早、クジよろしく」
千早「は、はい」ガサガサ
伊織(痛々しいのはもう止めてよね)
千早「…泣き虫」
千早「な、泣き虫というのはどうやって演じれば…」
春香「765プロでいうと…」
美希「雪歩?」
雪歩「わ、私、そんな風に見られてるの?うぅ…そんなダメダメな私は」
響「こういう感じ?」
伊織「せめて最後まで言わせてやりなさいよ」
千早「や、やってみます」
P「千早ー、お前、高木のこと好きなんだろ?」
律子「社長に怒られますよ?」
千早「ち、違うもん!なんでそんなこと言うの?」
P「あ!赤くなってやんのー」
伊織「コイツ、学生時代はホントにこういうキャラだったんでしょうね」
律子「まだ照れがあるわね」
P「じゃあ誰のことが好きなのか言ってみろよー」
千早「…わ、私は」
亜美「へ?」
千早「…私は!」
真美「千早お姉ちゃん、ホントに泣いてないかい?」
千早「あ、あなたのことが好きなの!なのに…どうして気付いてくれないの…どうして…」グスッ
千早「うぅ…」グスン
律子「…なるほどね」
春香「千早ちゃんすごい。こんなに演技上手かったんだ」
律子(…揃いも揃って鈍感ね、765プロ一同は)
千早「…」グスッ
律子「演技としては申し分ありませんけど、これ以上続けるのは無理そうですね」
P「だな。千早、お疲れさん」
千早「…はい」
春香「すごいよ千早ちゃん!私、感動しちゃった!これなら女優としてもやっていけるよ!」
千早「…春香、ごめんね」
春香「え?なんで謝るの?」
千早「何でもない…顔洗ってくるわね」タタッ
伊織(甘酸っぱいわねぇ、まったく)
響「次は貴音の番だぞ!」
貴音「はい。待ちかねておりました」
P「おっ!気合い入ってるな。期待してるぞ」
亜美「お姫ちん楽しみ→」
真美「だね→」
貴音「では、参ります」ガサガサ
美希「面白いのがいいの」
P「何て書いてある?」
貴音「妹、と」
伊織「けっこうお姉さんキャラだから、新鮮でいいんじゃない?」
律子「ギャップ萌え、ってやつですね?」
貴音「い、妹とは…何やら、面映ゆいですね」
P「そういえば、貴音は兄弟いるのか?」
貴音「…申し上げることはできません」
P「そ、そうか。まぁ、大したことじゃないさ」
雪歩(貴音さんが妹だったら…えへへ)
P「おう」
貴音「あ…」
P「あ?」
亜美「思いっきり照れてるねぇ」
貴音「あ…あに…」
春香「プロデューサーさんの顔見れてないもんね」
貴音「兄上様!」
律子「…だらしない顔」
やよい「でも貴音さん可愛いですぅ!」
貴音「兄上様、この後は何を言えば良いのでしょう?」
P「じ、自分で考えなさい、貴音」
伊織「動揺しまくってんじゃないわよ、みっともない」
それ考えたけど、呼称が被るのね
お兄ちゃん 兄君様 兄ちゃん 兄さん
にぃに 兄上殿 兄貴
春香とやよいが被る…どうしたものか
P「どうした?」
貴音「何故貴音と遊んでは下さらなくなったのですか?以前は毎日のように貴音のお相手をして下さったのに…」
P「た、貴音はもう年頃の娘だし…一緒に遊ぶのはどうかと…」
貴音「貴音は寂しゅうございます、兄上様!」
P「す、すみません!」
律子「わからなくも無いけどねぇ」
P「ま、また遊んであげるから」
貴音「本当に?」
P「もちろんだとも!」
貴音「では…」スッ
伊織「へ?」
貴音「指切り、げんまん」
貴音「指切りげんまん、嘘付いたら針千本のーます、指切った!」
P「指切った!」
貴音「…ふふ。約束、でごさいますよ、兄上様?」
P「…うん」
亜美「なんか…見とれちゃった」
真美「真美も…」
美希「むー。ハニーったらデレデレしちゃって!」
貴音「ふふ…少しは妹らしく振る舞えたでしょうか?」
雪歩「はい!とっても可愛かったですぅ!」
真「可愛いってなんだろう…」
美希「真君、お帰りなさいなの」
P「よし、次はやよいだな」
やよい「はーい!がんばりますよぉ!」
春香「千早ちゃんいつの間に」
あずさ「まずは妹よね?」
律子「それから元気っ娘で素直で前向きで小柄で」
亜美「実はお姉さん要素も持ってるんだよね、やよいっちは」
美希「とっても贅沢なの」
やよい「う、うぅ…」
やよい「うっうー!わかりましたぁ!」ガサガサ
伊織「…」ソワソワ
千早「…」ソワソワ
真「落ち着きなよ二人とも…」
P「さぁ、何がでた?」
やよい「しょう…えっと…」
律子「…どれどれ…小悪魔、ですね」
伊織「!!!」ガタッ!
千早「!!!」ガタッ!
P「えっとだな…やよい、魔性の女って分かるか?」
やよい「男の人を誘惑しちゃう感じですかぁ?」
P「まぁそんな感じかな?それの可愛らしいバージョンだ」
律子「その説明で合ってますか?」
P「難しいんだよ、やよいに説明するのは」
やよい「私、やってみます!」
やよい「はい!えっと…プロデューサー?」
P「ん?どうした?」
やよい「私、ワンピース似合いますかぁ?」
P「おう!よく似合うと思うぞ!」
やよい「えへへー、嬉しいですぅ!」
春香「今のところ普通だね」
千早「いま話かけないで」
春香「…」
P「そうなんだ」
やよい「えへへー、あのワンピースを着て…えっと…」
P「どうしたやよい?」
やよい「一緒にお散歩できたらなーって、えへへ」
律子「…ホントにお財布取り出してるし」
亜美「あれって演技だよね?それとも天然?」
真美「どっちにしても、恐るべしやよいっち」
千早「お財布お財布…」ガサゴソ
伊織「キーっ!財布はバックの中に入れっぱなしじゃない!」
P「ど、どうした?」
やよい「8千円もしちゃうんですぅ…うぅ…」
千早「さ、3千円しかない…」
P「な、泣くなよやよい!それくらいなら俺が…」
伊織「それくらいなら楽勝ね」ボソッ
P「良いんだ…良いんだ!」
真「2回言ったね」
雪歩「大事なことだったんだよ、きっと」
やよい「ほ、ホントにいいんですかぁ!」
伊織「余裕よ」ボソッ
美希「でこちゃんに言ってるんじゃないと思うな」
P「あぁ!だからもう泣くなよやよい!」
やよい「プロデューサー!うっうー!」
千早「うぅ…」ガクッ
P「いやいやいや!あくまで演技の流れの中の話で」
やよい「ぶ、プロデューサー…うぅ…」
P「買う」
律子「はぁ…好きにして下さい」
あずさ「あらあら~、やよいちゃんは将来有望ね~」
美希「やよいズルいの!ミキもハニーにお洋服買って貰いたい!」
亜美「自分の順番のときにおねだりしてみたら?」
美希「うん、そうするの!」
雪歩「うん!頑張ってくるね!」
P「給料日前だというのに…」
律子「はいはい!次にいきますよ!雪歩で前半戦終了ね」
雪歩「は、はい!」ガサガサ
P「さて、何を引くか
雪歩「…HipーHop系」
真「うわぁ…」
亜美「ゆきぴょんてば、運が良いのか悪いのか」
雪歩「HipーHopなんてわからないよぅ…」
春香「い、イメージだから!気楽にいけばいいと思うよ?」
真「そうそう!ボクより恥ずかしくなることなんてないから!あはは!」
真美「…イェイイェイイェイ」ボソッ
真「あ、あれ?また身体が震えて…」
雪歩「は、はいぃ…」
伊織「すでに嫌な予感が…」
雪歩「よ…よぅ…」
P「えっと…何だそれ?」
雪歩「よ、Yo!」
P「よ、よう!」
美希「自己紹介始めちゃったの」
雪歩「と、東京都生まれの足立区育ち!」
千早「足立区も東京都なのだけれど…」
律子「一応韻を踏んではいるようですが…」
P「アイツって誰だよ」
雪歩「もうすぐ桜が風に舞う兆し!1人で恋して夢見る私!」
亜美「なんかポエムっぽくなってきたYo」
P「いや、アイツって誰だよ」
伊織「へ?」
雪歩「Say Ho!」
真美「レスポンスしろってことかなぁ?」
雪歩「Say Ho!」ウルウル
真「あ、ヤバい…」
雪歩「Say Ho!」グスッ
真「ほ、ほー!」
一同「ほー!」
雪歩「Say Ho Ho!」
一同「ほっ ほっ!」
雪歩「Say Hohoho!」
一同「ほっほっほっ!」
雪歩「Thank you…」
一同「…」
雪歩「…」
伊織(どうすんのよこれ…)
真「ゆ、雪歩!気持ちをしっかり持って!」
春香「まさか飛び火してくるとは…」
美希「大惨事なの」
P「いや、みんなごめんな…」
律子「私はまだマシな方だったんですね」
亜美「次亜美の番なんだけど…」
真美「この空気はイヤだねぇ…」
亜美「はい!」ビクッ!
P「頼んだぞ」
亜美「あ、あはは。やらなきゃダメだよね、やっぱり」
雪歩「…」ジーッ
亜美「や、やるやる!亜美、ちょ→がんばっちゃう!」ガサガサ
律子「ほのぼのしたヤツを頼むわよ」
亜美「えっと…ヤンデレ」
亜美「ヤンデレかぁ…難しいなぁ」
真美「ん→…なんとかなるっしょ!」
亜美「ゴメン真美。亜美自信が無いよ。いろんな要素が混ざり合って」
雪歩「…」
亜美「と、とにかくやってくるね!」
P「よし、では始めようか」
亜美「…何で夕べ電話してくれなかったのさ」
春香「いきなり本筋に入ったね」
P「ゆ、夕べは仕事が遅くなってさ。寝てたら悪いなって思って」
亜美「亜美、夜が明けるまでずっと待ってたのに。暗い部屋の中で携帯電話握りしめたまま一睡もせずに」
P「そ、そうだったのか。すまなかったな…」
P「そ、そう…なのか…」
亜美「そしたらね…ふふ…そしたら、頭が取れちゃった…バリバリ、って」
真「…なんかスゴいね」
真美「真美、亜美のことホントに怖くなってきた…」
P「いや、大丈夫だったけど…」
亜美「な→んだ…」ボソッ
P「え?」
亜美「怪我して入院しちゃえば良かったのに。そしたら亜美も自分で指を切り落として…ふふ…兄ちゃんの隣のベッドに入院できたのに…」
P「い、いや…健康が何よりだよ、うん」
伊織「なんか寒くなってきちゃった…」
P「あ、ありがとう…」
亜美「でも、クマの頭取れちゃったからさ→。次は…ふふ…誰の頭が取れちゃうんだろ?ふふふ…」
P「つ、次からはちゃんと電話する!約束するよ!遅くなっても必ず電話する!」
亜美「ホント?」
P「本当だ!」
美希「亜美、目がホントに病んできたの」
律子「末恐ろしい子ね、いろんな意味で」
P「え?いや、なんか恥ずかしいじゃん」
亜美「お姫ちんとはしたじゃんか」ボソッ
貴音「なんと…」
亜美「亜美とはできないんだ?亜美、残念だよ…」
P「わ、わかった!指切りしよう!ほら!」スッ
P「指切った!」
亜美「えへへ、指切りしちゃった」
P「あぁ…」
亜美「亜美、ずっと兄ちゃんのことだけを見てるかんね?ずっとず→っと!」
P「うん…ありがとう亜美」
春香「ホントに抱きついた!」
美希「ちょっと亜美!」
P「こ、こらこら!やりすぎだぞ亜美!」
亜美「頭取れちゃわないように気をつけてね、兄ちゃん」ボソッ
P「お、おい…」
亜美「んっふっふ→これにて亜美のタ→ン終了であります!」
真「ボク、鳥肌立っちゃったよ」
P「俺もだ…途中から本気で怖かった」
亜美「ジョ→ダンだよ兄ちゃん、ジョ→ダン」
律子「はい、じゃあ次は真美ね」
千早「いつの間にか律子が進行役に」
貴音「適材適所というものでしょう」
亜美「んっふっふ→それはどうですかな?」
P「じゃあクジを引いてくれ」
真美「はいよ→」ガサガサ
美希「そろそろ面白いやつがいいな」
雪歩「…」
律子「さて、真美の引いたクジは?」
真美「中二病、だってさ→」
P「上手く使いこなせば武器になるかもしれないだろ?」
亜美「亜美たち、まだ中一なんだけど」
真美「中二病か→インターネットでみた感じでやれば大丈夫かなぁ?」
伊織「何を見たのかスゴくきになるんだけど」
P「まぁ、とにかくやってみようか」
真美「そだね→」
真美「ねぇねぇ、兄ちゃん?」
P「なんだ?」
真美「真美、英語の曲歌いたい!」
P「なんだよいきなり?」
真美「だってさぁ、日本の音楽ってカッコ悪いんだもん!そもそも海外の音楽真似してるだけじゃん?」
P「お前、日本のアイドルにあるまじき発言を…」
伊織「まぁ、ありがちな感じよね。中二病の子に」
P「今度はなんだ?」
真美「真美、親と一緒に住みたくない!」
P「いやいやいや!どこに住む気だよ!」
真美「友達の家を転々としたり?」
P「ダメに決まってるだろ!」
真美「なんでさ→?」
真美「普通って何さ!真美、普通なんかじゃないもん!」
真「うわぁ…なんか懐かしいな、あの感じ」
春香「クラスに1人はいたよね、あんな子」
真美「それと、兄ちゃんの普通を真美に押し付けないでよね!真美には真美にしかない、特別な個性があるんだから!」
千早「なんだか恥ずかしくなってきたわ…」
伊織「当時の自分を思いだす?」
千早「まぁ、そんなところね」
あずさ「律子さんはどうでした?」
律子「私は、けっこう醒めてましたから」
真「それも一種の中二病なんじゃない?」
伊織「いるわよね、やたらと醒めてことを言いたがるヤツ。所詮人間なんてー、とか」
律子「…ノーコメントでお願いするわ」
P「コーヒー飲むか?」
真美「うん、貰うよ」
P「砂糖は何個?」
真美「…いらない」
P「えっ?大丈夫なのか?」
真美「さ、砂糖なんて入れたら甘くて飲めないじゃんか!もちろんミルクもいらない!」
響「あー、いたいた、あんなヤツ」
春香「高校にもいるよね。変なところで無理しちゃう子」
真美「…ありがと」
P「…」
真美「…」ズズッ
P「…」
真美「…苦っ」
真「あぁ、やっぱり…」
律子「うんうん。やっぱり味覚までは変えられないのよ」
千早「そういえば律子と逆のパターンね」
律子「お砂糖5つはさすがにキツかったわ」
真美「真美、イチゴミルク飲みたい!」
貴音「あの様子ならば、双海真美は"中二病"とやらを患わずに済みそうですね」
伊織「まぁ、小学校からこの業界にいるわけだしね。そこら辺の大学生なんかよりよっぽど社会について知ってるもの」
響「中二病なんて飛び越えちゃったワケか」
真「いよいよ佳境、ですね?」
P「美希、出番だぞ!」
美希「…むにゃ」スヤスヤ
律子「やっぱりこうなるのね」
やよい「美希さん!おにぎり無くなっちゃいますよ!」
美希「おにぎり!おにぎりドコ!?ミキのも残しといてくれなきゃ、や!」
響「このやよいも小悪魔なのか?」
伊織「考えるのが面倒になってきたわ、さすがに」
美希「へ?おにぎりは?」
P「あとで腹一杯食わせてやる!」
律子「もちろんポケットマネーですよね?」
P「経費で…」
律子「申請は却下します」
美希「あふぅ…」ガサガサ
亜美「みきみきぃ、楽しませておくれよ?」
美希「…ツンデレ、なの」
伊織「いっっっっつもデレデレしてるからね」
美希「ミキ、ハニーに意地悪なこととか言いたくないの」
真「言ってるそばから早速」
律子「それじゃあレッスンにならないでしょ?おにぎりのために頑張りなさい」
美希「むー。ハニーとおにぎりを天秤にかけたくないの」スタッ
P「いやいやいや。すっかりやる気になってんじゃん」
美希「ホントに!?ハニーにそう言われると幸せな気分になれるの!」
律子「ま、予想通りではあるけどね」
真「つーか、ボクらに対しても隠す気ゼロなんだね」
P「美希、演技演技」
美希「あ、そっかぁ!えっと…そんなこと言われても全然嬉しくないもん!」
美希「またそんなこと言って!どうせ他の女の子にも同じこと言ってるんでしょ?ミキ、知ってるの」
千早「真面目に演技をすれば、さすがね」
真「集中力がスゴいからね、美希は」
律子(原動力はおにぎりだけどね)
P「言ってないよ、美希以外には」
美希「はいはい、なの。ほら、さっさと悪の魔王とやらを倒しちゃうよ?ミキの足、引っ張らないでよねっ」
響「どういう設定なんだ、これ?」
美希「なに?さっさと行くよ?」
P「1人で行けば?」
美希「な、何なの、突然」
P「俺のこと信用できないヤツと一緒には戦えない」
伊織「コイツもまぁ次から次へと、よくキャラを乗り換えられるわね」
美希「そ、そんこと言われても…」
美希「そ、そんな!」
P「バイバイ、美希」
美希「ま、待って!ミキのこと嫌いにならないで!」
P「そう言われてもなぁ」
美希「ミキ、ハニーに可愛いって言われてホントに嬉しかったの!」
P「それで?」
美希「もう口きかないって言われて、ホントに悲しくなっちゃったの!」
P「…うん」
春香「ちょ、ちょっと美希!」
P「こ、こら!離れろ美希!」
美希「イヤなのー!」
真「ツンデレ担当の水瀬さん、一言どうぞ」
伊織「茶番だわ」
千早「それを言うなら最初から茶番続きだったけれど…」
春香「ゼェ…ゼェ…やっと離れた」
美希「ハァ…ハァ…ミキ、負けないの!」
P「俺の意志は無視ですか…」
律子「はい、お次はあずささんですね。お待たせしました、あずささん」
あずさ「いえ~、けっこう楽しんでましたよ?」
P「それは何よりです…では、どうぞ」
あずさ「は~い。うふっ、何が入っているのかしら?」ガサガサ
P「いや、クジですけど…」
あずさ「あらぁ…にゃん娘、だそうです」
真「ボクも初めて聞きました」
P「にゃん娘ってのはアレだ、語尾に"にゃん"って付けて喋る感じ」
伊織「それをにゃん娘って呼ぶの?」
P「いや、俺が名付けた」
亜美「兄ちゃん、けっこう暇人だね」
P「あ、そうそう。よい子のみんなは"にゃん娘"でネット検索しちゃダメだからな?成人してからにしなさい」
やよい「プロデューサー、誰に言ってるんですかぁ?」
P「だから、よい子のみんなにだ!」
P「ええ。それ以外は普段通りで構いませんから」
真美「真美知ってる→。こういうの、職権乱用っていうんだよね?」
亜美「真美、難しい言葉知ってるねぇ」
真美「んっふっふ→」
P「…では、始めましょうか」
P「お疲れ様です、あずささん」
あずさ「最近暖かくなってきましたにゃん」
P「えぇ、もうすぐ桜も咲きますよ、ははは」
伊織「なんで普通に会話してられるのよ、あの二人…」
真「だけど、ボクもああいうのが良かったなぁ…」
真美「…イェイイェイイェイ」ボソッ
真「な、なんだろ?急に膝が震えてきた…」
あずさ「にゃんですかにゃ?」
千早「まさかのアレンジ…」
律子「なんで乗り気なんですか、あずささん…」
P「運命の人には、出会えそうですか?」
あずさ「…にゃ」
律子「あー、もう!この終盤に来ても空気読めないとか!」
真「ちゃんと"にゃん"は付けるんだね…」
春香「あずささん、律儀だからね…」
P「なるほど…難しいものですね。出会うのも別れるのも
あずさ「私も本当に…そう思いますにゃん」
響「真面目な会話をしてるっぽいんだけど…」
伊織「…もう何でもいいわ」
真(うわぁ…それって間接的にあずささんをフってますよ、プロデューサー)
亜美(ヒドすぎるよ、兄ちゃぁん!!)
あずさ「…はい。ありがとうございます…だけどもうしばらくの間だけ、出会えなくてもいいかな、って」
P「なんでですか?」
あずさ「いまが…うふふ…いまが幸せだからです…にゃん」
律子「あずささん…」
P「わかりました。ごゆっくり」
あずさ「では、失礼します…にゃん」バタンッ
伊織(追いかけては行かないわよね、コイツは)
真美(あずさお姉ちゃん…)
P「よし、次でいよいよ最後だな!」
律子(ま、こういう人だもんね。やれやれ)
律子「ツッコミご苦労さま、伊織」
春香「助かったよ」
伊織「べ、別にお礼言われたくてやったわけじゃ」
貴音「なるほど。これが真のつんでれ」
美希「勉強になるの」
伊織「う、うるさいわねぇ!」ガサガサ
P「さて、最後の萌え要素は?」
伊織「…素直な照れ屋」
伊織「な、なによ?」
真美「これはひょっとして、素のいおりんが見られるということですかな?」
響「面白そうだぞ!」
やよい「うっうー!素直で可愛い伊織ちゃんが見たいですぅ!」
律子「はいはい、さっさとやるわよ」
春香「律子さん冷たい」
律子「私にだっていろいろあるのよ」
伊織「う、うん…」
P「待ちくたびれたんじゃないか?」
伊織「まぁ…多少は…」
やよい「伊織ちゃん、なんだかモジモジしてますぅ!とっても可愛いですぅ!!」
千早「なかなか新鮮ね」
伊織「あ、アンタの方こそ疲れたんじゃないの?」
P「まぁ、多少はな。でも言い出しっぺは俺だしな、はは」
P「ん?」
伊織「まぁ、こういうキャラを引き当てちゃったんだし…その…だから…」
響「なんか、初々しいぞ」
伊織「こう機会だから…二度と無いと思うから…肩ぐら…んで…わよ…」
P「いや、最後の方が途切れ途切れでよく分からないんだが」
伊織「だ、だから!…肩ぐらいは揉んであげるわよ」
伊織「まぁ、ね…」
真「なんか、ニヤニヤしちゃうね」
律子「せっかくだからカメラに収めておこうかしら?」
伊織「い、痛くない?」
P「いや、ちょうどいい感じだ」
伊織「それなら良いけど…」
美希「むにゃ…ミキのたらこ…」スヤスヤ
真美「真美も→」
千早「いつの間にかこんな時間なのね」
律子「そうね…じゃあ、ピザでも頼みましょうか?あとは美希のためのおにぎり」
やよい「うっうー!ピザ食べたいですぅ!」
真「経費?」
律子「あまり気は進まないんだけど…」
P「今日のレッスンでそれぞれが何かを得てくれたんなら、こんな疲れなんてどってことないよ…」
律子「…今日だけは、許可しましょう!」
P「もうやりたくないけどな」
伊織「それはこっちのセリフよ、バカァ!」
お し ま い
まさか最後まで書くことになるとは思いもしなかったぜ…
読み返してきま→す!
雪歩の大惨事っぷりが…
最高だった
Entry ⇒ 2012.03.20 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「そわそわ…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331822321/
貴音(わくわく…)
貴音「…」チラ
貴音「なんと、まだ1分しかたっていないではありませんか…」
貴音「ぱっけぇじに書いてある時間通り、きっちり待つのが作り手に対する礼儀!」キリッ
貴音「この後の口福を想像しながら待つのもまた、至福のひととき…」
貴音「まこと、素晴らしき発明です…」
貴音「そして、本日はなんと…2個同時に食すのです。」
貴音「ふふ、2つ並んだこの姿…まるで亜美と真美のように可愛らしい…」
貴音「!!!」サッ
P「どうしたんだ?そんなに驚いて?」
貴音「あ、あ、あ、あなた様!ど、ど、ど、どうしたのですか?」
P「いや、なんか給湯室の方からブツブツ聞こえたから…」
貴音「そ、そうなのですか。あの、私、お芝居の稽古をしておりまして…」
P「?お芝居なんて今やってないだろ?」
貴音「ふふ…私はとっぷあいどるになるため、常に精進をしているのです。」
P「そうか、貴音は偉いな。…よし!ちょっと見せてくれないか?」
P「誰かに見られている方が練習になるだろ?さあ、恥ずかしがらなくていいぞ!」
貴音(はて、弱りました…)
貴音(…)チラ
貴音(!…あと1分!)
貴音「あ、貴方様…出来ればまた別の日にお見せしたく…」
P「?俺と貴音の仲だろ?遠慮なんてするなよ。」
貴音「いえ、あの…」チラッチラッ
P「貴音?どうしたんだ?」
P「スンスン…そういえばなんかいい匂いがするな」
貴音「!…そ、そうでしょうか。はて、私には一向にわかりませんが…」
P「いや、なんだか食欲をそそるような…」スンスン
貴音「あ、貴方様!きっと疲れていらっしゃるのです!外の空気を吸ってこられてはいかがでしょうか?」
P「いや、元気だぞ…うん?なんか貴音の方から…」クルッ
貴音「…」ササッ
P「…」クルッ
貴音「…」ササッ
P「…」クルッ
貴音「…」サササッ
P「…と見せかけて!これかー!」バッ
貴音「ああっ!貴方様!汁が汁がこぼれてしまいます!」
・・・・・・・
P「…ズルズル」
貴音「…」
P「…貴音?」ズルズル
貴音「はい…」
P「俺との約束。覚えてるよな。」ゴクゴク
貴音「はい…」(ああ…私のかっぷらぁめん…)
P「『ラーメンは一日一杯まで!』その理由は?」
貴音「体に悪いから…太るから…です…」
P「よし、その通りだ。ちなみに今日の貴音のお昼は?」
貴音「らぁめん二十郎です…」
P「正確に。」
貴音「…大豚だぶる、メンマシ野菜ダブルニンニクカラメアブラブラ…です…」
P「…なるほど。そんなに食べたのに、さらに2つも食べようとしていたのか。」ペリペリ
貴音(ああ!そちらは時間差をつけたから、まだ若干早いのです!)
P「罰として今日は間食抜きだ。」
P「いいか、貴音。お前もまだ10代の若者だ。腹も減るだろう。」ズルズル…
貴音(ああ…亜美も真美もプロデューサーに食べられてしまいました…)
P「だから間食ぐらいは認めている。実際レッスンなんかでかなり動くからな。」ゴクゴク
貴音(真美…あなたはまだ成熟する前に慰み者にされて…ううっ…)
P「俺もその頃はよく食べた。だがな、毎日カップ麺を、しかも一気に2つもなんてよくない。」ズルズル
貴音(きっと先に食べられた亜美のことがうらやましくて焦ってしまったのでしょう…)
P「アイドルは体が資本だ。もっと気を遣わないと…」プハー
貴音「で、ですが貴方様!こ、これには訳があるのです!」
P「どんな訳だ?」
P「…亜美と真美なんていないぞ?」
貴音「このかっぷらぁめんのことです!」ズイッ
P(意味がわからん…)
P「カロリー…ハーフ…」
貴音「気づかれましたか…かろりぃが半分と言うことは2つで1つ分のかろりぃになるということ!」
貴音「つまりこれは一度に2つ食べるべきものだったのです!」ドヤァ
P「な、なんだってー!」
貴音「あう!?」
P「はあ…その理屈はおかしいだろ。とにかく、2個食いはだめだ。」
貴音「そんな…貴方様だって今2つ召し上がっていました…」
P「俺は昼食べられなかったからな。ちょうどいい。」
貴音「私だって…お腹がすきました…」
P「昼あれだけ食べてか…さすがにカロリーオーバーになるぞ。」
貴音「問題ありません!二十郎のらぁめんには一日分の野菜が入っておりますので、へるしぃです!」
P「塩分と脂肪分は数日分だけどな。」
貴音「…貴方様はやっぱりいけずです…」
貴音「そんな!?私に死ねと!?」
P「大げさな…まあ、間食自体禁止はしない。3日間ほどラーメンを控えるだけだ。」
貴音「ああ…なんということでしょう…」
美希「あれ?貴音なんか元気ないね?どしたの?」
貴音「美希…この世は闇…救世の光も届かぬとこしえの闇です…」
美希「?なんかよくわかんないけど…そろそろお昼食べに行かないの?」
貴音「ふ…今の私にはどのような食物も上滑りしていくばかり…空虚です…」
美希「貴音ひょっとしてダイエットしてるの?まあいいや、ミキは今日はおにぎり持ってきたの!」
雪歩「あ、美希ちゃん。それなら私お茶入れてあげるね。」
美希「雪歩ありがとうなの!今日のおにぎりはなんだろうな~♪」
http://blog-imgs-49.2nt.com/s/s/h/ssh123/11.jpg
グロ注意
あんた……
なんちゅうもんを…なんちゅうもんを見せてくれたんや………
美希「わあ!ウインナーと卵焼きもついてるの!ラッキーなの!」
美希「でもミキ一人じゃちょっと多いかも…貴音も少し食べる?」
貴音「おにぎり…ですか…」
美希「いらない?」
貴音「いえ…いただきます…」
モグモグ
こくのあるつなまよ、塩漬けの昆布、素朴ながら味わい深いねぎみそ…」パクパク
貴音「それにこのしっとりとした海苔からもきちんと磯の香りを感じます…」モグモグ
貴音「なんとも美味でした…」
美希「あ、うん…」(ミキの分ほとんど食べられちゃった…)
雪歩「あ、あの四条さん。美希ちゃん。お茶どうぞ。」
貴音「ありがとうございます。雪歩…」
美希「ありがとうなの。うん、雪歩のお茶はおいしいの。」
雪歩「えへへ、ありがとう。今日はほうじ茶にしてみたんだよ。」
雪歩「家からほうろくを持ってきて香ばしくあぶったんだ。」
貴音「なるほど…焙じてすぐに飲むとこれほどまでに香り高いとは…」ズズズ
美希「え?うん。元気になったならそれでいいの。」
・・・・・・・・・次の日
貴音「らぁめん…らぁめん…」ブツブツ
春香「貴音さん?大丈夫ですか?」
貴音「いえ…少々小腹が減っただけですので…ご心配なく…」
千早「それだけには見えないけれど…あ、カロリーメート食べます?」
貴音「…」フルフル
千早「そうですか…」
貴音「いえ、そうではなく…」
ガチャ
響「はいさーい!」
春香「響ちゃん?」
響「貴音?大丈夫か?」
貴音「響…私は…もう…もう…」
響「貴音!?しっかりして!自分が今ラーメンよりずっとおいしい物を作ってやるぞ!」
貴音「なんと…それはまことでしょうか?」
響「ああ!貴音からラーメンを禁止されてるってメールが来たからね!自分、貴音のためにとっておきを準備してきたんだぞ!」
貴音「響…!」
響「ちょっと待っててね!今すぐ最高においしいご飯を作ってやるさー!」
響「はい!お待たせ!みんなの分もあるぞ!」
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千早「お寿司…には見えないわね。」
響「ポークおにぎりって言ってスパム…ランチョンミートのおにぎりさー。沖縄ではコンビニにも売ってるぞ!」
貴音「なんとも素晴らしい香り…いただきましょう。」
千早「へえ…こっちのそばとはちょっと違うのね」
春香「でもとってもいいおダシ~。」
貴音「上に乗っているお肉もトロトロです…」
春香「このポークおにぎりもおいしいね!」
千早「卵とよくあうわ。」
貴音「響…ごちそうさまでした。わたくし、これで今日一日は生きていけそうです…」
響「へへっ!よかった!あ、…でも、自分明日は用意できないぞ…」
貴音「いえ、あと一日…耐えて見せます。」
貴音「あ…らぁめんまん様…私を迎えに来てくださったのですか…?」
やよい「貴音さん!?何言ってるんですか!?しっかりしてくださいー!」
貴音「…はっ!失礼しましたやよい。どうやら私、夢を見ていたようです。」
やよい「貴音さん、あんまり寝てないんですか?」
貴音「はい…いざ寝ようとするとらぁめんの夢ばかり見てしまい、食べようとすると目が覚める…その繰り返しなのです…」
P(ちょっとかわいそうになってきたな…)
やよい「そうなんですかー…あ!ちょっと待っててください!」
貴音「やよい?」
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貴音「これは…」
やよい「サンマーメンって言うんですよ!丁度お昼時ですし、特売のもやしで作っちゃいましたー!」
貴音「やよい…お気持ちは嬉しいのですが…」チラッ
P「…」
やよい「…?ひょっとしてサンマーメン嫌いでしたかー…?」
貴音「いえ、そういうわけではなく…」
P「…いいよ、みんなで一緒に食べよう。」
貴音「貴方様!」
P「俺も言い過ぎたよ…ごめん。これ以上そんな貴音を見るのは辛いよ。」
貴音「いえ、私こそ…貴方様に心配をかけてしまいました。」
貴音「皆のおかげでらぁめん以外の可能性にも気づくことが出来ました。」
貴音「今後かっぷらぁめんは3日に1回…いえ、2日に1回にいたします!」
P「ああ!偉いぞ貴音!」
やよい「うっうー!なんだかよくわからないけどよかったかもー!」
貴音「…」キョロキョロ
貴音(よし…慎重に参りましょう…慎重に…)
貴音「…」ツー
ボゴォン!
貴音「!」
P「なんだなんだ?」
貴音「あ、貴方様…こ、これは…」
P「貴音…お前…」
貴音「こ、これはかっぷ焼きそばです!らぁめんではありません!」
貴音「ですから何も問題は…」
P「いや、ある。」
貴音「!なぜですか!」
P「焼きそばには問題はない…だが、量に問題がある。」
貴音「そのことでしたら…約束通り一個ではありませんか…」
P「…ペヤング超大盛りは一個とは言わない!」
P「罰としてこれは没収だ!」
貴音「ああ!?貴方様…」シュン
P「…半分こにするか」
貴音「!」
貴音「はい!」パアア
おわり(ペア+ヤングでペヤングなんだぜ)
太りたい奴はあと少しだけある
続けなさい
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亜美「うわー!すごいねそれ!まるであずさお姉ちゃんの胸のようだよ!」
真美「へっへっへ~。育ち盛りはこれくらい食べないとね~。いっただっきまーす。」
亜美「モグモグ…うん!おいしいね!」
真美「うん!…なんか面白い記事あったー?」
真美「えー?…なんかチャラそう。」
亜美「そう?なんか危険な雰囲気でイイじゃん!」
真美「真美はもっとちゃんとした感じの人がいいよ。」
亜美「ちゃんとした?マジメってこと?」
真美「うん」
亜美「優しくて?」
真美「うん」
亜美「大人で?」
真美「うん」
亜美「兄ちゃんみたいな?」
真美「うn……って!違うよ!もー!」
亜美「あはは!真美顔赤いよー!」
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P「なあ伊織…随分高そうだけど、大丈夫なんだろうな…」ヒソヒソ
伊織「水瀬グループの系列店だから大丈夫よ。それに今日は私がご馳走してあげるっていってるでしょ!」
P「ああ…それは嬉しいんだけどさ…なんでまた…」
伊織「あ、あんたが普段ろくなもん食べてないんじゃないかと思ったのよ!」
伊織「私は別にどうでもいいんだけど…あんたが栄養不足で倒れたりしたら、その、他のみんなが困るし…」
あずさ「あらあら~。伊織ちゃんはプロデューサーさんに日頃のお礼がしたかったのよね~」
伊織「う、うるさいわね!あずさは黙っててよ!」
あずさ「伊織ちゃん。シーッ」
伊織「あ…///」
P「ははは…まあ食べようじゃないか。」
あずさ「そうね~私のパスタもおいしそう~」
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P「伊織のオムライスも美味しそうじゃないか。一口くれよ」
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伊織「えっ…しょ、しょうがないわね…一口だけよ。ほら、口、開けなさいよね…」
Entry ⇒ 2012.03.19 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「真美が、俺にキスをねだってくる……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331317197/
ちゅる……ぴちゃ、 ちゅぶぶ……。
お互いの唇が離れるほんの小さな瞬間だけに響く音と、熱くぬるぬると濡れた感触だけが、俺の感じられる全てだった。
真っ暗で、世界の色彩がきちんと働いていないような、そんな冷たい部屋の中。
そのとき俺と真美は、ただお互いを慰めるだけの、“ごまかし”のキスを繰り返していた。
「ん、兄ちゃん……」
少し鼻にかかる、甘えた高い声でそう言って、真美は俺に再びキスをねだってくる。
いつものことだ。
初めてのキス。
その言葉は多くの子供たちにとっての憧れで、甘くて、嘘のようにロマンチックな響きだ。
しかしながら真美にとっての初めてのキスは、それが行われたのがあまりにも色気のない場所であったこともあり、
決してそんな夢の言葉で表すようなものではなかったように思える。
俺がこう言うと、ファースト・キスを捧げたばかりの真美はこんなことを言っていた。
「兄ちゃん、真美は夢の言葉なんていらないよ。だって、夢は朝になれば、光になって空に解けてしまうんでしょ?」
たしかに彼女には、夢みたいな言葉は必要なかったのかもしれない。
いたずら好きで、いつまでも子供だと思っていた真美は、いつの間にかひとりの大人の女になってしまっていたのだ。
俺はそのときまでそんなこと知らなかった。そんなこと、誰も教えてくれなかった。
大事なことに気付くのはいつだって手遅れのタイミングだ。ほとほと自分が嫌になる
――――――
―――
「兄ちゃ~ん……元気だしなよ」
「そうだよそうだよ、兄ちゃんは悪くないってー!」
真美と亜美が、ふたりで俺を囲んで慰めてくれている。
俺のせいだと言うのに、最も迷惑がかかった当人たちはどこ吹く風だ。
俺はあの時、とても大きなミスをしでかしてしまった。
律子のプロデュースする多方面に人気のユニット、竜宮小町。
悲しみの過去を乗り越えた歌姫、如月千早。
溢れる才能を努力で昇華させる喜びを覚えたカリスマ、星井美希。
765プロにも看板と言えるアイドルがようやく生まれ、ニューイヤーライブも大成功に終わり、よしこれからだというときに。
俺のミスによって、765プロがコツコツと積み重ねてきた信頼は少しだけ崩れてしまった。
しかし当たり前のことではあるけれど、一度失ってしまった信頼を再び取り戻すのは非常に難しい。
その大きさに関わらずだ。
信頼はいつだってプラスかマイナス。
それが減るときは例外なく、ゼロではなくマイナスになるのだ。
間違いなく、今表面上に見える変化以上の損害が未来に起こる。
とんでもないことをしてしまった、という思いが当時の俺の全てだった。
「よーし真美、亜美たちのせくち→な魅力で兄ちゃんを元気にしてやろうぜ!」
「がってん亜美! んっふっふ~、兄ちゃん覚悟しといてよね!」
ええいうるさいうるさい! と言って、俺はわずかに残った元気を搾り出し、腰に肩にとまとわりつく双子を引き剥がした。
「ははは、いやーすまんすまん! お前らに心配されるようじゃ俺も終わりだな!」
どうやら自分で思っていた以上に顔に出てしまっていたらしい。
いかなるときも、彼女たちの笑顔を曇らせてはいけない。
プロデューサーとして最低限のことを思い出した俺は、あたかも照れ隠しをするかのように笑っていた。
「元気になった俺がどうなるか、目に物見せてやる! 今夜はトラウマで眠れないぞ!」
「きゃー! 兄ちゃんのえっち!」
「セクハラ大魔神~!」
この件について社長が俺に与えた処罰は、細々とした後処理のすべてを引き受けること。それだけだった。
社長自ら方々に頭を下げてくれていたことは俺も知っていたので、
「あまりにも処罰が軽すぎる。本来ならクビにされてもおかしくはない」と思わずにいられなかった。
「君は実によくやってくれている。君に負担をかけすぎていた私にも責任はある」
「君がどうしてもここを辞めたいというなら話は別だが」
「アイドルたちを見たまえ。みんな君のことをこんなにも想っている」
「君には君の責任の取り方があるのはわかっているだろう」
社長はこんなことを話してくれていたような気がする。
よく覚えていないのは、俺があまりにも激しく泣いていたために社長の言葉を正確に聞き取れなかったからだ。
社長には本当に、感謝してもしきれない。
音無さん……彼女もそうだ。
俺と音無さんは恋人同士だった。
「おかえりなさい、プロデューサーさん」
音無さんは、いつだって笑顔だった。
「今日も大変でしたね。お疲れでしょう、いまあったかいコーヒーを淹れますね」
心ない人の言葉で深く傷つけられてしまった俺の、あまりにもひどい顔を見ても、
彼女はいつだって柔らかな笑顔を浮かべて事務所で待っていてくれた。
「ふふ。しゃきっとしてくださいね、あなたが笑顔じゃないと、私も悲しくなっちゃいます」
そんな彼女に惹かれていくのに時間はかからず、俺はすぐに恋に落ちてしまった。
そして勇気を振り絞って伝えた俺の思いに、彼女はやはり笑顔で応えてくれた。
あのミスをしでかしてしまったときも、彼女は変わらず笑顔で俺のそばにいてくれた。
音無さんは本当に、当時どん底であった俺の心の支えそのものであった。
一度、下の名前で君のことを呼んで良いかと尋ねたことがある。
音無さんはふふ、と小さく微笑み(彼女の笑い方には実に様々な種類があった)、俺に対してこんなことを言った。
「もう。ダメですよ、“プロデューサーさん”? そんなことをしたら私、きっともうところ構わずあなたに病みつきになっちゃうから」
社長と律子以外のみんな、つまりアイドルたちに俺たちの関係は明かしていなかった。
別にやましいことはしていないのだから(もちろんある意味ではしていた。主に仕事が終わったあとの夜に)、
みんなに俺たちが恋人同士であることを打ち明けてもいいと俺は思っていたのだが、彼女は頑なにそれを拒否していた。
いわく、
「あの子たちの中には、あなたに恋をしている子が何人かいます。あの年頃の女の子は、恋が自分の目に見えるすべてなんですよ」
だからその子たちのモチベーションを下げないように、俺はあくまでフリーの体でいなければならない。
かいつまんで言うとそれが彼女の意見だったのだが、俺にはそれがいまいちピンと来なかった。
あいつらが俺に恋?
「あなたは少し、鈍感すぎます。ちゃんとお仕事してくださいね、“プロデューサーさん”」
音無さんがプライベートで俺のことをプロデューサーと呼ぶとき、それは俺をたしなめるときだ。
そんなときの彼女の顔は、まるでわがままを言う子供を優しく叱り付ける母親のようであった。
「私にとってもあの子たちは大切な宝物です。いたずらに傷つけることはしたくありません。それに……」
「その方が、なんだかあなたと私だけの秘密みたいで、わくわくするじゃないですか」
母親のようだと思えば次の瞬間にはこうやって、悪戯をたくらむ子供のような笑顔を浮かべる。
ころころ変わる彼女の表情は、本当に俺を幸せな気持ちにしてくれた。
ベッドの上の彼女は、とても可愛らしかった。
体を重ねるようになってしばらく経ってから知ったことだが、音無さんは多少、いやそれなりに、特殊な性癖を持っていた。
「今日は私、あなたの犬になります!」
小鳥なのに犬なのか? と思わずにはいられなかったが、俺はおとなしく音無さんの飼い主になった。
彼女の出す突拍子のないアイデアは時に俺を驚愕させたが、それに従っていれば概ねお互いに最高の気分を味わえたからだ。
「小鳥は悪い犬です……。ご主人様、小鳥を、ん……めちゃくちゃに、してください……」
音無さんの体はとても柔らかく、陽だまりのように暖かかった。
俺はそんな彼女を抱くことがとても好きだった。
「私もだいすきです……ずっと、ずーっと一緒ですよ」
しかしながら、困ったこともないではなかった。
時折なんの前触れも無く、音無さんはまるで孵ったばかりのひよこのように自分の殻に引きこもってしまうことがあったのだ。
「ねえ、音無さん……」
「なんでしゅかぁもっかいですかぁ~……私はもう限界です、賢者タイムですピヨ」
5回もしたのだから、俺ももうそろそろ限界に近いです。
それよりこっち向いてくださいよ、寂しいじゃないですか。そして布団を独り占めしないでくださいよ、寒いじゃないですか。
音無さんは、すっかり何もかも搾り取られてしまった俺の性器を指でつつきながら、ぼそぼそと何やらさえずっていた。
「……だって、こんな年増の体なんて、元気がないときに見てもしょうがないでしょ~……」
始まってしまった。たまたまアルコールが入っていたのが失敗だったようだ。
こうなってしまったらとりあえず、一通り聞くだけ聞くしかない。
「そぉ、やっぱり年なのよお……いつもはネタにしてるけど、やっぱりこれは抗えないの」
「アンチ・エイジング……あなたも、ほんとは事務所のみんなのような若くてピチピチした子の方が満足できるのよ」
「美希ちゃんとか貴音ちゃんとか、あずささんとかぁ……」
「うえ~~ん……悲しいぃ。でも、不思議……あなたが幸せなら、私も……」
「はっ! ダメよ小鳥、NTRなんてまだレベルが高すぎて手を出してはいけないわ~!」
こんなとき俺は、とてもとても長い時間をかけながらあらゆる言葉を重ねて愛を伝え、
しくしくとウソ泣きを続ける彼女を慰めなければならなかった。
愛の言葉はもちろんすべて本心からのものであったが、ときには面倒だなと思う日もなくはなかった。
しかし、
「えへへ……だいすき~」
彼女はいつだって、最後にはお日様のように笑ってくれた。正直ずるい、と思う。
今でもはっきりと言える。
俺は音無さんのことを、本当に心から愛していた。
それこそ真美が言ったように、最初から、最後まで。
――――――
―――
音無さんの葬式は恙無く終わり、俺は彼女の遺影の前で何をするでもなくひとりで座っていた。
朝から降り出した雨はそのときにはとても強くなっており、俺がいるこの場所にもその大きな雨音は響いていた。
「兄ちゃん……」
ふと顔を上げると、喪服姿の真美が俺のことをじっと見つめながら立っていた。
どうした、真美。
と声を発したつもりでいたが、うまく喉が動かなくて、ぼそぼそとした俺の言葉は
ざあざあと斎場の屋根を打ち付ける雨粒の音にかき消されてしまった。どうやら俺も少し疲れてしまっていたらしい。
真美はそっと俺の隣に腰を下ろす。
彼女の目は、意外なことに赤くはなかった。いつもの真美の、とても綺麗に澄んだ瞳だった。
音無さんはある朝、交通事故に遭って亡くなった。
それは早朝の出来事であり、いつもの彼女からすれば少し早すぎる出勤時刻であった。
しかしながらもちろんそこにはなんのドラマもなく、強いて挙げるとすれば即死ということだけが彼女にとって唯一の救いであり、
あとにはただ、音無さんが死んでしまったという事実だけが残った。
「真美は、はくじょーものかな。あんまり、涙が出ないんだよ」
そんなことを言ったら、俺の方こそ薄情者になる。
社長も事務所のみんなも、全員が彼女を想いそれぞれの涙を流していた。
声を上げ泣き叫ぶもの、嗚咽を漏らすもの。
静かにひとりで涙を流すもの、いまだに信じられないといった顔でその死を受け入れられないもの。
音無さん、あなたは本当に、みんなに愛されていたんですね。
「……みんな気付いていないみたいだけど、真美は知ってるもん。
ピヨちゃんは兄ちゃんの特別で、兄ちゃんもピヨちゃんの特別だったんだよね」
なぜ真美が俺と音無さんのことを知っているのかわからず、
鎌をかけているんじゃないかということまで考えが及ばなかった俺は、不覚にも驚愕してしまう。
「やっぱり」
長い沈黙があった。耳に入るのは、さらに強さを増していく雨の音だけだ。
そこには俺と真美しかいなくて、俺たちはそれぞれの考えを、思いを、うまく形にできずに戸惑っていた。
沈黙は時として、こんなにもはっきりと形と重さを持って存在するものなのだと、俺はこのとき初めて知った。
「……真美、ピヨちゃんといろーんなこと、お話してたんだ」
やがて真美はぽつりぽつりと話し始めた。
真美は、実に様々なことを音無さんに相談していたようだ。
765プロのみんなのこと。アイドルとしてのあり方のこと。
日に日に現れる、体の変化のこと。ある日、へんなところから血がでてきてしまったこと。
ときどき胸が痛くてたまらなくなり、眠れなくなる夜があること。それは恋だと、音無さんが教えてくれたこと。
真美は少し恥ずかしそうにしながらも、まさに赤裸々そのものである事実を俺に教えてくれた。
初潮のことまで聞かされ少しばかり居心地が悪くなったが、俺は黙って耳を傾けていた。
そして最後に、亜美のこと。
真美は、亜美が竜宮小町としてデビューしてから、今まで知らなかったいろんな思いを胸に抱いたらしい。
「真美と亜美は、いつも一緒だったんだ」
「りっちゃんがどうして、竜宮小町に亜美を選んだのかあの時はまだわかんなかった。バランスがどうこう、とか言ってたけど」
「それだったら、真美でもいいじゃん! 亜美だけずるーい! って正直思ってたんだ。
あの頃の亜美と真美は、歌もダンスもファッションも、全然差はなかったし……」
「お前ら全く一緒だな、って言われたら怒るけどね! んっふっふ、乙女心は複雑なのだよ、兄ちゃん」
「まあ、それはいいとして……」
「でも、今はわかるんだよ。きっとりっちゃんはなんていうか、真美たちの心のカタチに気付いてたんだよね~」
心の形?
「うん。それを真美に教えてくれたのは、やっぱりピヨちゃんだった」
――真美ちゃん。あなたたちの心はとっても違っているのよ、だからよく考えてみてね。
音無さんは、いじいじとしている真美にそんな宿題を出したらしい。
真美はそれを受けて、たくさん考えた……が。
――それってやっぱり! 亜美よりハートが弱いって思われたってことじゃーん!!
という答えしか出なかった。全く持って子供だ。
なあ真美、きっと音無さんはこう言ったんだろ?
「ぶっぶー」
「兄ちゃんすっごーい! よくわかったね!」
当然だ。そのときの音無さんの表情までわかるぞ。
――――――
―――
「ぶっぶー」
「えー、なんでぇ~……もう、ピヨちゃん! ニヤニヤしてないで答え教えてよー!」
「しょうがないわねー。じゃあ、ヒントね?」
「私がもし別のメンバーで竜宮小町を組むとしたら、きっとこうするわ」
「みんなを引っ張っていけるリーダー、伊織ちゃん」
「いつも元気! みんなのムードメーカー、亜美ちゃん」
「そして……真美ちゃんよ」
「……あずさお姉ちゃんの代わりに、真美なの?」
「そうよ。はい、ヒント終わりっ! ってこんなこと言ってたの、律子さんには内緒にしてね~」
音無さんの言わんとしていたことは、俺にも痛いほどよくわかる。
亜美と真美。ふたりは近頃、どんどん違う方向へと成長してきているのだ。
ふたりともまだまだ子供で、いたずら好きな悪ガキであることには変わりない。
しかし亜美は、その元気さにさらに磨きがかかり、みんなをどんどん巻き込んでいけるようになった。
そして真美はときどき、優しく暖かな瞳でそんな亜美のことを見守っている。
長いスパンで考えたとき、今のあずささんの役割を務められるのは、きっと真美しかいないだろう。
「ま、そんなこんなで真美も亜美との心の違いってやつになんとか折り合い? をつけたんだ。
どーいう結論出したかは聞かないでね!」
きっとそれは、真美にとって心の奥に大事にしまっておくべき宝物だ。
俺なんかにそれを詮索する権利は無い。
再び沈黙が訪れる。だが、さっきまでのような重く暗い沈黙ではなかった。
俺も、真美も、音無さんとの暖かな記憶の中にいた。
そう言えば、真美とこうしてちゃんと話をするのはずいぶん久しぶりな気がするな……。
俺は幾らかの懐かしさを覚えながら、彼女の頭をやさしく撫でた。
「なあ、真美……音無さんのこと、好きだったか」
「……ん、んん……あったりまえじゃん! ピヨちゃんは真美の……大好きなお姉ちゃんだったよ」
「そうか……俺もだ」
「知ってる」
ところで、なんで真美は俺たちのことを知っていたのだろう。
音無さんが自分から、真美にだけは打ち明けたのか? いや今思えば、さっきの言葉は鎌かけだったという可能性も……。
「ピヨちゃんは兄ちゃんのことは何も言ってなかった。でも、よく見てればわかったよ」
隠せているつもりだったが、そんなに態度に出ていたのか。参ったな……ははは。
「他の皆とは、真美は見方が違うからね!」
「みかた? ああ、見方か」
「もしかしたら、ミキミキやはるるん、千早お姉ちゃんあたりも気付いていたかも」
「美希に春香に、千早? あいつら、そんなに鋭いほうか?」
「少なくとも兄ちゃんよりは鋭いんじゃないかな」
なぜか、真美がため息をついている。一体何だと言うのだ……。
真美は深く深くうつむいていたが、やがて何か大切なことを決心したかのように顔をあげると、
俺の目を真っ直ぐに見ながらこう言ってきた。……真美?
「兄ちゃん。真美、いろんなことピヨちゃんに相談してたって言ったよね」
「それはね。こういう……ことも、だよ」
真美は小さな声でこのようにつぶやくと、俺の頬を両手でつつみ、そのまま自分の顔の方へ引き込んだ。
そして、真美の小さく柔らかな唇が俺の唇に軽く触れ、すぐに……離れていった。
「真美は、兄ちゃんのことが、すきなんだ」
俺は、「えへへ、初めてのちゅーしちゃった」などと言いながら赤面している真美のことを呆然として見ていた。
初めてのちゅー? こんなところで、こんな形でいいのか?
混乱する俺が、混乱したままにファースト・キスに対する考えを述べると、真美はへへ、と笑ってこう言った。
「兄ちゃん、真美は夢の言葉なんていらないよ。だって、夢は朝になれば、光になって空に解けてしまうんでしょ?」
ここにいるのは本当に、あの双海真美なのか?
最近の真美は一時期の雪歩のように俺のことを避けているような気がしていたけれど、こんなに積極的な子だったっけ?
いまだに驚いて混乱していた俺に対し、「でもね」と真美は続けた。
「真美は消えない。花になって、兄ちゃんの隣に咲いていてあげる。どんなにつよく雨が降っても」
「兄ちゃんは、もうひとりぼっちなんかじゃないんだよ」
「だから……そんな顔しないで」
は、はは……。なにを言っているんだ。俺、そんなに変な顔してたか?
俺はそう言って笑って、自分の顔を撫でてみる。
するとまるでゴムの塊みたいに、とても硬くて柔らかい、妙な感触が返ってきた。
自分でも驚くくらいに、ひどく強張っている。笑ったと思っていたけれど、それは俺の勘違いだったみたいだ。
あ、あれ?
「兄ちゃん、あの日、ピヨちゃんが事故にあってからずっとそんな顔してたよ」
え?
「もう、ね……我慢、しなくてもね……えぐっ。いい……からさ」
真美、どうしたんだ。急に……。そんな顔見たら……なんだかこっちまで……。こ、こっち……まで? なんだ?
あ……
「あ……あ、あぁ……」
「い、いまはね……真美……真美だけしか、見てないよ」
そう言って、真美は微笑んだ。
その笑顔は、まるでかつての“彼女”のようで、とても優しく、柔らかかった。
「あ……う、ぇぐ……あ、あ、ぁああぁ……」
自分でも気付かなかったが、俺はもう限界だったらしい。
一度決壊してしまえば、あまりにも大きな感情は、涙の形を持ってぼろぼろと溢れてきてしまう。
「う……うぅ……こ、……こ」
「小鳥……!」
小鳥……。小鳥……!
「ことりぃ……!!」
「「ぁああああああああぁあああ゛ああああああ゛ぁああ!!!!」」
真美の小さな体、その腕の中で俺は泣いた。真美も、俺と同じように泣いていた。
あの一件以来、俺はもう決してアイドルたちの前で涙は流さないと心に決めていたが、それももう限界だったようだ。
顔の形はぐしゃぐしゃになり、もはや脳のコントロールから完全に離れていってしまっている。
耳の中で不愉快に響く、真っ黒な空から降り続ける雨の音だけが、唯一感じられるはっきりとした感覚であった。
そして、大量の涙によって激しくノイズのかかった視界に、かすかに“音無さん”の遺影が入りこんだ。
俺がいくら泣こうとも、
いくら彼女の名前を叫ぼうとも、
彼女はもう叱ってもくれず、ましてや……
笑ってなど、くれなかった。
――――――
―――
音無さんのいない765プロダクションは、まるでドラえもんが未来に帰ってしまったあとののび太くんの部屋のようで、
どうしようもなく空虚だった。うつろで、からっぽだった。
――いま輝く、一番星……。ひとつ夢を、願った――
俺は与えられた仕事だけをただなあなあとこなしながら、音無さんが歌ってくれた最後の歌のことを思い出していた。
あれはいつの日だったか、社長が招待してくれたあのバーで彼女のもうひとつの姿が明らかになって以来、
彼女はみんなの前でもときどき歌を披露してくれるようになったのだ。
歌っている音無さんはとても楽しそうで、俺はそんな彼女をずっとずっと見ていたかった。
――だけど、今日もまた……終わってゆく――
悲しみに明け暮れる暇もなくアイドルたちはファンの前に立ち、歌を、笑顔を届けていた。
最初はみんな自分の気持ちを隠すのに必死で、中には一週間ひきこもってしまうものもいた。
俺にはそんな彼女たちを何もできないまま見守ることしかできなかったが、
数週間もするとみんないつも通りの自分の姿を取り戻し、笑顔を装うようになった。
それは、音無さんを知るものは例外なく同じ気持ちだったからだ。
「いつまでもくよくよしていたら、彼女に笑われてしまう」
彼女たちはみんなに元気を与えるアイドルであり、俺は彼女たちのプロデューサーだった。
そんなアイドルたちの強さに、俺は随分と救われた。
――――――
―――
「兄ちゃん兄ちゃん! 真美たちのダンスどうだったー?」
「もう、めっちゃサイコ→だったよね! ね、真美!」
「うんうん! もう向かうところ敵無しって感じだったっしょー!」
あの時俺のせいでおじゃんになってしまった企画、双海亜美と双海真美の双子ユニット『あみまみ』は、
数ヵ月経った頃には竜宮小町に追いつけ追い越せといった勢いで人気を伸ばしていた。
もともとこのふたりはセットで活動することが多くあったが、亜美が竜宮小町としてデビューして以来その数は減少してしまっていた。
そこで俺は、正直に言って真美に対する配慮というものが多少あったのは否めないが、
ふたりにちゃんとしたユニットという形で活動してみないかと以前から持ちかけていたのだ。
ふたりは二つ返事で了解してくれた。
しかし双子が本格的に活動し始めてからも、“竜宮小町としての亜美”も負けてはおらず、
確かな固定ファンを獲得しその人気は不動のものとなりつつあった。亜美のバイタリティの高さにははたはた呆れるばかりだ。
しかし俺を本当の意味で驚かせたのは、真美だ。彼女は、俺の想像以上のポテンシャルを秘めていた。
『――あっはは、何それおっかし~! かわいいなあ、お姫ちん』
『だから今度さ、お姫ちんが事務所に常備してるカップヌ~ドルをぜんぶブタ麺に変えちゃおーよ!』
『えー! ちょっとかわいそうじゃない? それにここでそれ言ったらばれちゃうんじゃ……』
『だいじょーぶだいじょーぶ、これ放送されるのちょっとあとだから! だよねー兄ちゃん?』
双子ユニットが世に出たばかりのころ、多くの人の認識は次のようなものだった。
「“竜宮小町の双海亜美”と、その双子の姉、双海真美によるデュオ」
仕方の無いことだ。
ただでさえ竜宮小町はすでにテレビにラジオに引っ張りだこであったし、たとえあまりアイドルに興味がなくても、
彼女たちの顔だけは見たことがあると言う人がほとんどであっただろう。
しかしながらそういった人たちは、双海亜美に双子の姉がいるということまでは知らない。
双海真美は、当時そんな知名度だった。
しかし、そんな評価はあまり時間もかからず変わっていくことになる。
『ちょっと亜美、兄ちゃんなんて言ってもこれ聴いてる人たちわかんないって』
『うん、うん……来週放送? よし真美、明日さっそく決行だYO!』
『うーん、でも……やっぱめっちゃ面白そうかも!』
双子ユニットの売り出しには、俺の持てるスキルの全てを費やした。
亜美がいるぶん竜宮からのファンも多く興味を持ってくれていたため、ゼロからのスタートではない。
しかしそれに甘えず、俺は心の内で『打倒 竜宮小町』をスローガンに掲げていた。
プロデューサーたるもの、特定の誰かだけを贔屓することは許されない。
少なくとも俺の愛する765プロダクションでは、それが暗黙の了解となっていた。
しかし俺はこのふたり、特に真美のことを気にかけてプロデュース活動を行っていた。
何を言われるかわからないので、こんなことは誰にも悟られるわけにはいかない……。
「ハニーはなんだか最近、真美のことばーっかり見ている気がするの!」
「わた、私もそう思う! プロデューサーさん! 不公平ですよ、不公平!」
「プロデューサー。あの、ちょっとお話があるんですけど……!」
勘の良いものも何人かいたが、俺は無視することにした。こいつらはもうだいにんきだからだいじょうぶだよね。
『だよね~! ねえねえ真美、お姫ちんなんて言うと思う?』
『そりゃあもちろん……』
『『……ん面妖なっ!!』』
『あははっ、溜めた~!』 『溜めたね~!』
最初は、時折とても寂しそうにしている真美の姿が見ていられなくて始めた、心ばかりの慰めという意図があった企画だ。
しかし音無さんが死んでしまって以来、俺は何かに夢中になっていないととても平常を保てなかった。
そこでちょうどいい具合にそこにあった、このユニットの活動に全精力を注いでいたのだ。
しかし共に仕事を通じて交流を深めていくうちに、俺はふたりの大きな違いと、
アイドルとして持つ魅力に改めて気付かされていくことになる。
『お姫ちんのリアクションはちゃんと録音して、次の放送で発表するよ~!』
『楽しみにしててね! おやおや~亜美、今週ももうそろそろ終わりみたい』
『え→、もうしゅ~りょ~? まだまだ喋りたりないよ!』
『はいはーい、わがまま言わないの! さて、リスナーのみなさん!』
『今日はどっちが何を喋ってたかわかったかな→?』
双海姉妹は見た目こそよく似ているが、それぞれの強みは近頃大きく異なってきている。
律子いわく、「お年頃で、成長期だから」らしい。
亜美のあふれ出る元気さと真美の隠し切れない優しさは、ふたり合わさることで俺が想像していた以上のとても大きなシナジーを生んだ。
さらには見た目のキュートさもあいまって、一度興味を持ってしまうと簡単には無視できない魅力がふたりにはあった。
『答えがわかった兄ちゃん姉ちゃん、弟ちゃん妹ちゃんは番組の感想と一緒にお便りしてね!』
『んっふっふ~、実は亜美がずっとひとりで喋ってたのかもね→!』
『ぷぷ、はたして正解はどうかな? さて、この番組は!』
『あみまみの双海亜美と!』
『双海真美のふたりで! お送りしましたー!』
ふたりだから、出来ること。技の真美・力の亜美といったところだ。
そして、これは両者に共通して言える強さ。
どんなことがあっても笑顔を忘れない、くじけぬ心。
音無さん。あなたの大切な宝物は、とても強く成長しました。
――あの葬式の日、音無さんの眠る前で、俺と真美はキスをした。
当然のことではあるが、このことは俺たちだけの秘密になっていた。
俺は散々鈍感だなんだと言われてきたが、そのときはさすがに真美の気持ちに気付いていた。
真美は……俺に恋をしている。
しかしながらあのときのキスは、恋だ愛だといった甘い感情とはかけ離れたものであったように思う。
恋に焦がれる思春期の少女がする初めてのキスにしては、いささかロマンに欠けたものだった。
とにかく、そんなことがあったあとにこのようなえこひいきなプロデュースをしているのだから、
こんなことを言っても誰も信じてくれないかもしれない。
だが俺は、声を大にして言ってやりたい。
「俺は、真美に対して特別な感情を抱いてはいない!」
「えー!? なんか急にフラれたー!!」
そのとき俺は自宅のソファの上にいて、その日2回目の真美とのキスを終えたばかりであった。
時刻は17:20を少し過ぎた頃だったが、空は鉛のように重く、夕日の存在は分厚い雲壁によってすっかり隠されてしまっていた。
真美はあれ以来、オフ前日になると俺の家に泊まりにくるようになった。
ちなみに彼女が家の人に何と言って泊まりにきているかは、ずっと後になってから聞くことになる。
思えば、このとき聞いておけばよかったのだ。
そうすれば、いろんなことがもう少し、簡単になっていたのかもしれない……。
最初は俺にも、真美と俺の立場を気にする感情があった。
ふたりで会うたびに「こんなことはこれっきりで、もうやめにしよう」などと言っていたような気がする。
しかし真美とのキスは、そんなささやかな保守的願望をぶち壊しにするほどに、俺を虜にしてしまっていた。
気が付けばこの有様だ。
「ん、兄ちゃん……」
少し鼻にかかる、甘えた高い声でそう言って、真美は俺に再びキスをねだってくる。
いつものことだ。
おそらく、俺は最低で……クズなのだろう。
最愛の人を亡くしてまだ1年も経っていないというのに、あろうことか自分の担当アイドルとこうして共に過ごしているなんて……。
しかし、これだけは神に誓おう。
俺は真美を抱いてはいないし、抱くつもりもない。
そのあと真美が「ダンスみてよー」と言ってきたので、俺はひとり踊る彼女の姿を見ていた。
そんなに遅い時間じゃないが、なるべく静かに頼むぞ……。
ステップを刻みながら、真美は聞いてくる。
「兄ちゃんの、心は、どーやったらゲット、できるのかなっ! ほっ!」
「……いいか、真美。お前はアイドルで、俺はプロデューサーだ」
「いまさらそんなこと言われなくても、わかってるよー、だ! はい、くるりん、ぱっ!」
ふー、と一区切りついたらしい真美は、勝手知ったるといった様子で冷蔵庫からミネラル・ウォーターを取り出し音を立てて飲み始めた。
少しばかり汗をかいているようだ。
薄いティーシャツの下に隠れされた、発達途中であるもののうっすらとメリハリのついてきた体のラインが浮かびあがっている。
まだまだ可能性は未知数ってやつだな。
「兄ちゃんは、ごく、ごく……ぷはぁ。真美の気持ちには応えられないんでしょ?」
「ああそうだ。だから、俺がお前のことを優先して見てやっているのも、ただ単にお前の能力を買っているからなんだよ」
これは本心だ。たとえ仮に、自分の恋人がアイドルであったとしても、実力とやる気がなければ俺は仕事を持っていかない。
「でもでも兄ちゃん。真美たちのさっきの姿を見たら誰も信じてくれないんじゃないかなー?」
「う……」
「恋人じゃないなら恋人じゃないで、それならなんだか“お布団営業”みたいだねっ!」
そう言って真美は、どこかのでこちゃんよろしくにひひと笑った。
それを言うなら枕営業だろ、いやある意味間違ってはいないか……。
「俺は枕なんて受け付けないし、お前らにさせるつもりも一切ないよ」
真美の洒落にならないジョークにも動揺せず、俺はこう答えた。
しかしこんなこと言っていられるのも、俺がまだまだ業界の暗い部分を知らないからなのかもしれない。
だが、765プロのアイドルたちは、みんな例外なく俺の愛する娘たちだ。
あいつらが笑ってアイドルを続けられるなら、俺はどんな苦難だって乗り越えてみせる。
誰一人として悲しい思いなど、させてなるものか。
真美は俺の言葉を、その場にそわそわと立ったままこぶちをぎゅっとして聞いていた。
その顔はなんだかとても嬉しそうだ。
「んっふっふ~! そーだよね、兄ちゃんはそういう人だよね。だから真美は……」
そして大きくばんざいをしながら、小さな体をくるり。
これは真美の癖のような仕草であり、彼女はそうやって笑顔のエネルギーを発散させているようだった。
「だから真美は、兄ちゃんのことがだいすきなんだよ!」
そう言って満面の笑みを浮かべる彼女を見ると、とても優しく穏やかな気持ちになれる。
まるでタマゴの殻を扱うように、俺は彼女の髪を軽く撫で、そのまま自らの頭を近づけた。
本日4度目のキス。
今度は唇と唇を触れさせるだけじゃない。中学生にしてはちょっと背伸びした、大人のキスをする。
キスの雨は、夕食を食べ風呂を済ませたあとも続き、気付いたときには夜遅くになっていた。
ちゅる……ぴちゃ、 ちゅぶぶ……。
お互いの唇が離れるほんの小さな瞬間だけに響く音と、熱くぬるぬると濡れた感触だけが、俺の感じられる全てだった。
もう数えるのもおっくうになるほどたくさん唇を重ねたあと、「夜更かしはアイドルの敵だ」とかなんとか言って、
俺はぶーぶーしている真美をベッドに寝かしつけた。
今、この家で意識を持っているのは俺しかいない。
「真美なら俺の隣で寝てるけど?」
誰に対してでもなくひとりわけのわからないことをつぶやいたあと、
俺は真美の眠るベッドから離れソファの上に再び腰を下ろす。
真美はとても魅力的な女の子だ。こうして少しだけふたりの距離が近づき、俺は改めてその可愛らしさに気付くことになった。
少し明るめのブラウンの髪を縛るものは何もなく、今はシーツの上で無造作に乱れていた。
普段はサイドポニーの形にまとめあげているのでわかりづらいが、真美の髪は下ろすと肩甲骨に届くくらいの長さを持っている。
その持ち前の明るさを表すようにピョンと飛び出た髪型をする亜美の髪には、よく見ると少しだけ癖があるが、
真美の髪の毛はどこまでも柔らかく、さらさらで真っ直ぐだった。
きっとこんな日を除けば、毎日のケアを欠かしていないのだろう。彼女の隠れた努力家という一面が垣間見える。
髪と同色の瞳は、いまは瞼によって固く閉じられている。
しかしひとたび目を開けると、まるで初夏の草原を連想させるような、不思議と目が離せなくなる瞳が現れることを俺は知っている。
ティーン・エイジャー特有の好奇心と、自身の成長に対するいくばくかの不安を共存させたその瞳は、
彼女の持つ大きな魅力のひとつだ。
これから先、彼女はどのように成長し、その瞳にどのような色を加えていくのだろうか。
そして、その小さくぷるりとした唇。
真美の唇の感触を誰かに伝えるためには、おそらく三日三晩以上の時間を必要とするだろう。
それくらい彼女の唇は様々な形を持っており、俺はその変化する形を自らの唇によって確認した。
亜美は言う。自分の魅力を語りつくすには200年くらいかかる、と。
それならば真美の魅力をすべて語りつくすには、それこそ300年400年くらいの時間がかかると俺は思う。
勘違いされるのは甚だ心外であるので、ここでもう一度宣言しておこう。
俺は真美に特別な感情を抱いてはいない。
この分析は、真美をプロデュースする上で最低限知っておかなければならない彼女の武器であり、ただそれ以外の意味はない。
ほ、本当だ。
「何やってんだろう、俺は……」
しかしながら、こんな風にいくら落ち込もうとも、悲しいくらいに俺は男なのである。
このように可愛い女の子とキスを繰り返して、内心平常でいられるわけがない。
まるで貪るかのように真美と唇を重ねて、性的興奮を覚えないわけがない。
その証拠に俺の気持ちの高ぶりは、こんなにもわかりやすい形でズボンの下から自己主張している。
これはこの状況がそうさせているのであって、決して俺がロリコンというわけではない。
「…………」
まだ俺の中にほんの少しだけ残っている最後の良心が、「最後の一線を越えるわけにはいかないぞ」と言ってくる。
そんなことはわかっている。何度でも言うが、真美はアイドルで、俺は彼女のプロデューサーだ。
しかしこのままではきっと俺も眠れそうにないから、自らの手でこの気持ちの処理をしなければならなかった。
「…………」
真美が眠るすぐそばで、俺はそっとスウェット生地のズボンを下ろした。
「……! ……!」
俺はなるべく何も考えないようにして、ゆっくりと……熱すぎる気持ちを持て余すかのように猛るペニスに刺激を与え始める。
情熱がいっぱいにつまった海綿体を右手でやさしく、ときに激しく扱きながら、
ときどきちらり……と真美のかわいらしい寝顔を見た。
ちゃんと安眠できているか急に心配になったからであり、それを確認する以外の目的は決してない。
「……! ……くっ!」
そのうち、時間の感覚があいまいになってくる。
どれくらいそうしていたかわからないが、しばらくすると腰に電気が走るような感覚がやってきた。
ひとり真っ暗闇の中、俺は少し息を荒くして絶頂を迎えようとしていたのである。
よかった、これで今夜もゆっくり眠れそうだ。
「……!!」
と、そのとき。ふと、ある女性の顔が俺の頭の中に浮かんできた。
努めて何も想像しないでいたのだが、どうやら最後の最後で油断をしてしまったらしい。
俺は優しく微笑むその女性の顔をまっすぐに見ながら、とても強く射精をしてしまった。
「……ふう……」
まだ射精の快感に酔いしれていたかったが、だんだんと俺の頭はクリアになってくる。
そして、射精の瞬間に思い浮かんできた女性のことを考えた。
「……音無さん」
女子中学生相手に欲情し、さらにはその少女が眠る傍らでかつての恋人を想いながら性処理を済ませた変態が、そこにいた。
それは言い逃れのしようもなく、どうしようもなく確かに俺だった。気が付けば頬に一筋の涙が流れていた。
「……本当に、何をやっているんだろうな、俺は……」
俺はそのあと、泣きながらティッシュで隅々まで後処理を施し、消臭スプレーで部屋に残った情熱の残滓をかき消した。
真美がいるこんな夜だからこそ、静かに慎重にことを終わらせなければならない。
洗面所で丁寧に手と顔を洗うと、俺はベッドへと近づいていった。
改めて、俺は真美のことを見る。彼女は無垢な表情を浮かべて静かに寝息を立てていた。
こんなことになっているとも知らず、心から安心して眠っているように見える。
真美はまだ13歳の女の子だ。
世界の持つ眩しいくらいの素晴らしさも、目を瞑りたくなるような醜悪さも、何も知らない。
ましてや俺のこんな姿など……。
「おやすみ、真美」
そうつぶやくと、すやすやと眠る真美の頬に軽く口付けし、俺も布団の中へ潜り込んだ。
俺の予想通り、眠りはすぐにやってきた。
「………………………」
「…………っひぐ」
「……兄ちゃん」
――――――
―――
その後も、双海姉妹によるユニットという形での活躍は続いた。
テレビ出演、公開ラジオ、CM、雑誌etc……レギュラー番組の話まである。
俺の予想以上に、世間は女子中学生たちのキラメキラリと輝く姿を気に入ってくれたようだった。
「ふぃ~、今日もめっちゃ働いたYO→」
「お疲れ、亜美」
竜宮小町としての活動も依然続いていた亜美は、間違いなくこの時765プロで最も多忙であった。
うちの事務所だけではなく、芸能界全体を見てもこれほどあちこち飛び回っている少女はいなかっただろう。
ちゃんとした休みと言った休みもなかなか取れず、いつも俺や律子に引っ張られて仕事に向かっていた。
「プロデューサー。あの……いま大丈夫ですか?」
「ああ、千早か! すまない、今からすぐまた出なくちゃいけないんだ。また今度でいいか? ほら、亜美、真美行くぞ」
「う~い。じゃあねー、千早お姉ちゃん!」
「ご、ごめんね。千早お姉ちゃん」
千早はもともと性格が(やよいに関することを除けば)しっかりしていたこともあって、ひとりで現場に行くことも少なくなかった。
“ほうれんそう”をしっかりと守ってくれる千早は、たとえそれ以外のコミュニケーションが最低限であろうとも
アイドル活動に関してはあまり大きな問題は起きなかったのだ。
もちろん、俺はわかっていた。このままではいけないし、こんなやり方は俺の望むところじゃない。
しかしながら、亜美と真美はやはり何かと世話を焼いておかないとどこで問題を起こすかわからないからな……。
本当はもっとひとりひとり見てやりたいところなのだが、しばらくはこのままになりそうだ。すまない……。
「……忙しそうね、あのふたり」
「しょうがないよ。今はもう、うちの看板だもんね! 私にももっとたくさん、お仕事来ないかな~。
……あみまみあまみとか、いいんじゃないかな……」
「…………」
「ふふ、そんなに心配? 千早ちゃん」
「ええ。……真美、大丈夫かしら」
「真美? そりゃ真美もだけど……どっちかと言えば、竜宮小町もやってる亜美のほうが大変なんじゃない?」
「…………」
律子との衝突は何度もあった。
最初に亜美を売り出していたのは律子プロデュースの竜宮小町であったし、
あとから現れた双子デュオの予定によって調整せざるを得なくなったスケジュールも多々あったのだ。
「プロデューサーは亜美のことを何も考えていないんですか? 倒れてからでは遅いんですよ」
まったくもって律子の言うとおりであった。
しかしながらあみまみの反響が非常に大きいことは事実としてそこにあり、
もはやうちの看板と言ってもいいくらいに成長してしまっていた。
ここで急に、亜美の属するユニットのうちどちらかの手を抜くわけにはいかない。
まだまだ大きな事務所とは言えない765プロにとって、ここは正念場であった。
律子ももちろんそのことは理解していたため、無理に双子の活動をやめさせるようなことはしなかった。
「亜美の様子がおかしくなったら、そこでまた今後について話し合いましょう」
これが俺と律子が幾度も議論し合って出した結論であった。もちろん俺としても異存はない。
亜美の様子を注意深く観察することは、俺にとって毎日の習慣となっていた。
彼女はプライベートではわりとちゃらんぽらんな態度をとっているが、ここぞという時には無理をしてしまうのだ。
体調を崩していないか?
風邪になったら大変だ。俺が暖めてやる。
疲労は溜まっていないか?
マッサージをしてやろう。体の隅まで気持ちよくしてやるぞ。
化粧の様子がいつもと変わっていないか?
どれ、もっと近くに来てよ~く見せてみろ。もっと、もっとだ。
月のものはちゃんと周期ごとに来ているか?
最後に来たのはいつかちょっと教えてくれ。来月いつ来るか計算してスケジュール調整するから、それ以外の意図はないから。
「兄ちゃん、亜美のこと心配してくれるのは嬉しいけど、それはセクハラの域っしょー!」
亜美のことを想う俺の純粋な気持ちは、残念なことになかなか彼女には伝わらなかった。
やはり亜美にとっても、今は難しいお年頃なんだな。
春香は恥ずかしそうにしながらもちゃんと教えてくれるというのに、どうやら同じ十代女子でも様々なパターンがあるらしい。
俺はまたひとつ新しいことを知り、プロデューサーとして成長できたと思ったものだ。
しかしながら俺の目には、口ではなんだかんだと言いながらも常に元気に仕事をこなしている亜美の姿が映っていた。
それは俺と同じように亜美のことを心配していた律子にとっても同様の印象であったようだ。
体に蓄積された疲労は決して少なくないだろうに、亜美はいつだって太陽のような笑顔だった。
「いおりんやあずさお姉ちゃん、りっちゃんとはもう付き合い長いっしょ? だから息ぴったりだし、あんま疲れることないよ!」
「真美とふたりでの仕事は家や事務所にいるみたいで超リラックスできるし、やっぱめっちゃ楽しい!」
「だから亜美、いま絶好調って感じっ! まだまだいけるよ→!」
異常とも言える量のスケジュールをこなしながら、亜美は亜美でどんどん成長しているようであった。
「兄ちゃん……大丈夫? 兄ちゃんこそ疲れてない?」
と、これは真美の言葉。
いつもは亜美と一緒にイタズラを重ねる真美だが、こうしてふたりでいるとき、彼女はこんな風に俺のことを心配してくれるのだ。
その日はずっと雲がかかっていて、いつ雨が降り出してもおかしくないような天気だった。
真美はそんな曇った空模様のように顔を暗くしている。
心配をかけさせるわけにはいかないと思った俺は、少しばかり強がってこう言った。
「大丈夫大丈夫、なんくるないさ。それよりも亜美だよ。あいつ、本当に無理していないだろうな……」
亜美の言うとおり、本当にまだまだいけるのだとしたら末恐ろしいことだ。
現状は物理的に考えてこれ以上スケジュールを埋めることはできないが、
このままいけば間違いなく、亜美は765プロの柱となる存在になる。
「…………ふぅん。すごいね! 亜美はね!」
しまった、と思ったときにはもう遅かったようだ。亜美のことばかり話していて、真美はどうやらいじけてしまったらしい。
「いじけてなんか、ないもん! コドモ扱いしないで! 真美はもう、中学生なんだよ!」
怒りで頬を膨らませている真美を抱きしめ、ごめんなとささやく。
真美も一生懸命頑張っているのは俺が一番よく知ってるよ。だから機嫌を治してくれ、可愛い顔が台無しだよ。
「あ……んわぁ……。……ふ、ふん!」
真美の頭を撫でながら、勝ったこれはいける! パーフェクト・コミュニケーション確定っ!
と思ったが、真美はすぐにぷいと顔を横に向けてしまった。
オトナな真美は一筋縄ではいかないらしい。
「そんな態度とるんだったらさー、真美のこと愛してるって言ってよ!」 5・4・3・2……
「愛してるよ、真美。世界で君のことしか見えなくなるくらいに、君に夢中だ」 ピピッ
「…………」
真美の様子がおかしい、どうやら余計に怒らせてしまったようだ。選択肢を間違えたか……。
「……人の気も知らないで……ばかにすんなよ~……」
しばらく時間が経ち、真美はようやくこっちを向いてくれた。そしてジト目のままいつものように、唇を重ねてくる。
真っ暗で、世界の色彩がきちんと働いていないような、そんな冷たい部屋の中。
そのとき俺と真美は、ただお互いを慰めるだけの、“ごまかし”のキスを繰り返していた。
「真美、悪い子だよ。兄ちゃんをこーやって独り占めしてる」
「なのに……兄ちゃんに最近気にかけてもらってる亜美に、嫉妬しちゃってるんだ」
「そのうえ、兄ちゃんから本当に好きだと思われたい、なんて期待してるんだよ~……」
ふたりでいるときの真美は、いろんな意味で別人かと思うほどべたべたと甘えてくる。
しかし一方で事務所などでみんなといるとき、そして亜美がいないとき、
彼女はとても恥ずかしがりやの少女に姿を変えてしまっていた。
『に、兄ちゃん! みんなの前で……そんな、ん……そんな風に撫でないでよ……は、恥ずかしい』
ちらちらと周りを伺いながら、しばらくするとうさぎのようにぴょこぴょこと逃げ出してしまうのだ。
どうやら彼女は、“男性と接している自分が、周りからどう見られているのか”がとても気になるお年頃らしい。
思春期真っ盛りって奴だ。ふたりっきりのときの態度はその反動かもしれない。
どの口が言うんだと思われてもしかたないが、俺と真美は恋人同士ではないし、なってはならないと思っていた。
アイドルとして、プロデューサーとして。そもそも俺は、真美に対して特別な感情は抱いてはいないのだ。
これは彼女に何度も繰り返し言い聞かせてきたことだ。
「わかってるよーだ……」
真美はこの件についてこれ以上何も触れず、「疲れたから、もう寝るね」と言ってベッドに潜ってしまった。
彼女が眠りにつくのを見届けたあと、俺も寝るための支度を始めた。
汚れた食器を洗い、シャワーを浴びて汗を流し終わると、
ベッドから少し離れた場所にあるソファに腰掛けながら明日のスケジュールを確認する。
真美はオフだが、俺は響のグラビアと真のテレビ出演、二件の現場に付き添うことになっていた。
一日の流れを脳内でシミュレーションしたあと、今日やるべきことのすべてが終わった俺は布団の中へ潜り込んだ。
「俺が真美に対して、してやれることは……」
これまでどおり、いやこれまで以上に、真美のことをもっともっと輝かせてやる。
それしかない。それが唯一にして最大の、真美への恩返しだ。
そうしていつものように眠る真美の頬に口付けしようとすると、彼女の様子が少しおかしいことに気が付いた。
「真美、泣いている……?」
真美は涙を流しながら、うなされていた。顔には苦悶の表情が浮かんでいる。
「真美……おい、真美」
「う……うぅ……あ、あみ……」
亜美? 亜美がどうかしたのか?
いくら声をかけても反応がないので、とても深く嫌な夢を見ているということがわかる。
起こしてやるべきだろう。悪夢を払い、思いっきり抱きしめてやらなければ。
真美を安心して眠らせてやらなければ、俺の生きる意味はないのだから。
真美のことを起こそうとして、その肩に手を伸ばしかけた瞬間のことであった。
「ごぇんね……ご、ごめん、ね……」
「ピヨちゃん……」
「!!」
どのくらい呆然としていたか正確にはわからないが、それほど長い時間ではなかったと思う。
気が付けば真美の表情は少しだけ安らかなものになっていた。
俺が手を貸さずとも、悪夢はひとりでに消えてしまったらしい。
これなら、わざわざ眠りから覚ましてやる必要はなさそうだ。
「…………」
俺は一体、何をしているのだろう。真美は何を考え、誰を想い、涙を流していたのだろう。
俺は自分で思っている以上に、真美のことを何も知らないのかもしれない。
真美にとって、悪夢のひとつも消してやれない俺は、必要な存在なのだろうか。
真っ暗闇の部屋の中、窓ガラスの向こうに見えるどんよりとした曇り空を眺めながら、
俺はずっと真美のことを考えていた。
しかし、鳥たちがさえずり朝の到来を伝えるまで、いくら考えてもその答えは出なかった。
――――――
―――
あの夜以来、気持ちの整理が付かないまま、俺はがむしゃらに働いた。
とにかく営業、営業、営業。他の細かい書類作業など、事務所や家に帰ってからいくらでも出来る。
とにかく、もっと、もっと。
もっと真美をアイドルの高みに連れて行ってやる。
それが真美のためになるのだと、俺は思い違いをしていたのだ。
――ただ、自分でいたいのに……ただ、笑っていたいのに……――
ある日真夜中に目を覚ました俺は、隣で眠っていたはずの真美がいないことに気が付く。
慌てて周りを見渡すと、彼女の姿はすぐに見つかった。
いつの間にか布団から抜け出していたらしく、真美は窓のふちに腰掛けながら静かに月を眺めていた。
そよそよと風が吹き、開け放たれたカーテンと何も縛られていない彼女の髪をやさしく揺らしている。
真美、と声をかけようとしたが、すんでのところで俺はそれをやめてしまう。彼女は小さな声で歌を歌っていた。
月の光を舞台照明にして歌う彼女の姿があまりにも儚げであったため、俺は少し動揺してしまったのだ。
そのあとも彼女はいくつかの歌を歌っていたが、ついに俺には声をかけることが出来なかった。
――――――
―――
俺と真美の歪な関係は、その後も続いていく。
しかしいくら抱きしめようとも、いくら唇を重ねようとも、真美が何を思っているのか
その頃の俺にはよくわからなくなってしまっていた。
いやそんなもの、もしかしたら最初からわかっていなかったのかもしれない。
しかし、俺にはこの関係を終わらせることは出来なかった。
俺の頭は真美に関することでいっぱいになっていたのだ。
真美はどうしたら笑ってくれる? どうしたら喜んでくれる?
そのどれもが、俺には何もわからなかった。
双子ユニットの人気も、その勢いを落とすことなくさらに大きくなっていた。
真美のことが765プロのアイドルの中で一番好きだ、というファンの声は半年前とは比べ物にならないくらいに多くなっている。
そしてついに、その日がやってきた。
「おめでとう、ふたりとも!」
彼女たちの出したCDの初日売り上げが、とうとう竜宮小町の持つ記録を超えたのだ。
『打倒 竜宮小町』であった俺の目標は、ここでひとつ達成することになる。
律子はとても残念がっていたが、やはり亜美や真美の成長が嬉しいようで、最後には素直に祝福してくれた。
しかし、竜宮小町のCDは軒並みロングランする傾向にある。
話題を集めやすいあみまみが初動で勝ったとはいえ、まだまだこれからだ。
ここでひとつ、褌を締めなおさなければ。
俺が倒れたのは、そんな風にろくに睡眠もとらずに飛び回っていたときだった。
――――――
―――
「兄ちゃん……」
病院のベッドで目を覚ますと、まず最初に白い天井が見えた。
上半身を起き上がらせてふと顔を横に向けると、真美がベッドの傍らにある椅子に座ってこちらをじっと見ていた。
綺麗なオレンジの夕焼けに照らされていたが、ちょうど逆光の位置だったので、その表情は読み取りづらい。
お前、こんなところで何をやっているんだ? 今日はレコーディングだろう?
「レコーディングなら昨日ちゃんと終わったよ。兄ちゃん、丸一日寝てたんだから」
そんな、じゃあ今日の予定はどうなったんだ?
まさかこんなことになるとは……俺は再び、あのときのようなミスをやらかしてしまったのか。
「兄ちゃんの仕事は、社長さんが代わりにやってくれたよ。何も心配ない。だからまだゆっくり休んでて……おねがいだから」
「そういうわけにもいかないだろう……明日からまた復帰しなきゃ」
「……兄ちゃん!!」
ばちん!
と気持ちの良い音がすると、俺のことを強く睨んだ真美が(あまり迫力はないが)椅子から立ち上がり、ぷるぷると震えていた。
どうやら俺は、真美に平手打ちをくらったらしい。意外に力あるんだな……。
「……ぶっちゃってごめんね。でも兄ちゃん、過労で倒れたんだよ。
だから、少しでも栄養とって休むことが、一番の復帰への近道なんだから!」
真美は力いっぱい一生懸命に眉間にしわを寄せたまま、腰に手をあてている。
これはいけない、真美の怒りのポーズだ……。
しかし過労か、いつの間にか俺も年取って体力をなくしていたのかもしれないな。
だがこんなもの、お前や亜美の疲労に比べたらなんてことないぞ。俺が休んでいていいわけがない。
「たしかに、明日には退院できるってお医者さんは言ってたみたい。けど、兄ちゃんは明日から3日間お休みだよ。
これは社長命令、ってやつ。 従わなきゃ、クビ、だって……」
ちらちらと目を逸らしながら、真美は俺に告げた。きっとクビのくだりは真美の嘘なのだろう。
そんなに心配することもないのに……というのが正直な感想であった。
しかし、社長命令となればそれに従わざるを得ないようだ。
「真美……ごめんな。こんな大事なときに、俺が倒れちまって」
「大事なときとか、そんなのどうでもいいよ!」
「どうでもいいことあるか……」
「真美が謝ってほしいのはっ! ……ううん、ごめん、なんでもない」
その後、面会時間の終了に従って真美はとぼとぼと帰っていった。
真美がいなくなると、急に猛烈な眠気がやってくる。さっき目覚めたばかりだというのに……。
それに抗うだけの体力も残っていなかったらしく、俺はすぐに眠りについてしまった。
――――――
―――
夢の中で、俺は今と同じように病院のベッドに横たわっていた。
ただし、その症状はまったく異なる。俺は全身を複雑骨折していたのだ。
これは……いつのことだろう?
ああそうだ、俺はあのとき春香の舞台練習の様子を見に行き、そこで……奈落に落ちたのだった。
春香は無事か? ああよかった、様子がおかしかったから心配したぞ。
なに、心配いらない。ちょっと大げさすぎるんだよな、みんな……いてて。
そこは朝の光が暖かく差し込む病室。
俺の横から、しゃりしゃりとりんごの皮をむく音と、柔らかい声が聞こえてくる。
「ダメですよ、プロデューサーさん。ちゃんと休んでなきゃ……」
この声は、誰の声だろう?
とても安らかな気持ちになれる。
ああ、きっと俺はこの人を愛していたんだ。
あなたは……今どこにいるんですか?
俺? 俺は……あれ?
――――――
―――
朝起きると、泣いていた。
いつものことだ。
……っていうのは何の本の言い回しだったかな。まあ、とにかく翌日だ。
病院でのあれやこれやの手続きを済ませてから、俺は公衆電話を使って事務所に連絡を入れた。
「こんなことになってしまってすまない、なるべく早く復帰してこの分を取り戻す」
社長と律子に対してこのようなことを伝えると、ふたりはこう返してくれた。
「そんなこと言ってないで、いい機会ですからしっかり休んで治してくださいよ! みんな心配しているんですから」
「いや~なあに、こちらのことは何も心配いらないよ。私にだってプロデューサー業の心得はあるのだからね。
なんなら3日と言わず、とことんまで休んでから復帰してくれたまえ!」
ふたりとも小言ひとつ言わず、俺の身の心配をしてくれていた。本当にありがたいことだ。
電話の向こうで美希が「ハニー、ハニーなの!?」とか「ミキもう死ぬの!!」とかなんとか言っていたような気がする。
が、気が付けば電話はもう切れてしまっていた。
まああいつは、だいじょうぶだろう……それはもうだいにんきだからな。
そのあと、携帯電話に送られてきていたみんなからの大量のメールをあたたかい気持ちで読みながら、俺は帰宅することにした。
ちなみにそのメールの大半は美希からのもので、その数実に86件。はは。
今なお送られてきているのでその件数はさらに数を増やしている。
美希の深い愛に感動しながら、俺は携帯電話の電源を切り、そっと閉じた。
雲ひとつないからりと晴れきった空の下、俺は春の光をいっぱいに浴びながら歩いていた。
自宅と病院との距離は決して近くはなかったが、
有り余る時間を潰すことと体力を取り戻すことの両方を兼ねた根性のウォーキングだ。
そんな事情もあってか、帰りがけにスーパーで食料品やトイレットペーパーなどを数点買い込んでから
ようやく自宅へとたどり着いたのは、時計の針が17時に差し掛かろうとしていたころであった。
荷物はあまり多いほうではなかったのだが、少なくない量の汗が自然と流れてくる。
「……あれ?」
玄関の鍵を開けドアをくぐると、俺はなぜか不思議な感覚に見舞われてしまった。
たった二日間だけしか空けていなかったのに、誰か別の人間が住んでいるかのような違和感を感じる……。
俺、こんなに部屋をごちゃごちゃにしてからあの日家を出たっけ?
見覚えのないポテト・チップスの袋がなぜゴミ箱に入っている?
まあ気のせいだろう、きっと自分でも気付かないうちに買って食べていたのだ。
部屋を片付けながらさて3日間何をしようかなと考えていると、突然ドアががちゃりと開いて誰かが入ってきた。
あれ俺、ちゃんと鍵閉めたよな?
ま、まさか泥棒!?
「ただいま~。あ、兄ちゃんおかえりー!」
そこにいたのは、真美だった。とてとてと部屋に入ってきて、小さなハンドバッグを椅子の背にかけている。
「もう、ケータイ切ってたっしょ! 何回も電話したんだからね!」
それはいつも通りのかわいらしい真美そのものであり、彼女はとても自然体だった。
あれれ、この子いまどうやって入ってきたんだろう? がちゃり? え、鍵?
真美はまるで自分の家、自分の部屋にいるかのように服を脱いでいく。
そして「今日は太陽サンサンであちーっすね! あ、見てこれ~。退院祝いのゴージャスセレブプリンであるぞっ!」などと言いながら、
これまた当たり前のように俺のベッドの上に脱いだ服を投げかけていった。
「……お、おい、真美?」
「どったのー? ってきゃあ! み、見ないでよ! 兄ちゃんのえっちー!」
「す、すまん!」
あれ、俺なんで謝っているんだろう。着替えを見ちゃったからか、そうだよな。
いつの間にか、運動によって流れてきていたはずの爽やかな汗は、冷や汗という形に姿を変え俺の背筋を伝っていた。
まあ美希じゃないだけよかった……と思い、そして俺は、こやつめ! という顔をして笑ったのだった。
当然いつまでも笑ってやるわけもなく、俺は今、フローリングの床の上で正座をしている真美に説教をしている。
「……で、なんで家の鍵を持っている? 渡してなかったよな?」
「こ、こないだ泊まったとき、合鍵を失敬しまして……」
「くぉおおら!! それは犯罪! わかる!? は・ん・ざ・い!!!」
「は、は・ん・ざ・い!!」
着替え途中だったので、真美はまだ半分下着姿のままだ。そんなことはどうでもいい。
これだからゆとりは……いい具合にほどよく出るとこ出して、かつ引っ込むとこは引っ込んでいやがる。
引っ込んでばかりの千早に謝れ、と言ってやりたい。まるでけしからん。
縮こまる真美の体をちらりちらりと見ながら、俺は説教を続けた。
怒られたことで少々気まずくなってしまったのか、夕食をふたりで食べている間、真美はずっと静かだった。
俺が冷蔵庫に入れられていたゴージャスなんとかプリンを2個続けておいしくいただいているときも、
真美は何やらもの欲しそうな顔をしていたが、「あ、あぁ~……」とぼそぼそしているだけで特に何も言ってこなかった。
おや、これはなかなかどうしてうまいもんだ……例の悲しい事件の犯人の気持ちも、今ならわからないでもなかった。
「きょ、今日は泊まるもん」
真美がようやく人の言葉を取り戻したのは、俺がシャワーでも浴びようかと思ってよっこいしょういちっと立ち上がったときだった。
家に帰らされるのかと思ったのかもしれない。
正直に言って俺も真美は今日泊まるものだと思っていたので、ふたりの意見は一致していることになる。
そっか、じゃあ特に何も言わないでも大丈夫だろうな。
そう思った俺は黙って浴室に入っていった。
シャワーを浴びてひとまずすっきりすると、真美はとても神妙な顔つきになって再びフローリングの上で正座していた。
あれあれ? なんだ、どうして泣きそうになっているんだ?
と俺は思ったが、とりあえず彼女の様子を黙って見ることにした。
「に……兄ちゃん……。ま……まだ怒ってる? ごめん、ね……」
そう言うと、真美は今度こそしくしくと静かに泣き始めてしまった。
俺はとても驚いてしまい、慌てて真美の近くに駆け寄る。
「おい、どうした! 何があったんだ!」
「に、兄ちゃんに嫌われたぁあ゛~~!!」
また何かおかしなことを言っている。真美を嫌いになるわけないだろう!
「う……えぐっ……ほ、ほんとう?」
「だって、兄ちゃん、ずっと真美のこと無視してるから……」
俺が真美のことを嫌いになるなんて、天地がひっくり返ったって、千早の胸が大きくなったってありえない。
そう言って俺は未だに正座を続ける真美のことを強く抱きしめてから、随分久しぶりに……キスをした。
「すまんすまん、ちょっと意地悪しすぎたよ……ごめんな、真美」
「ぅあ……。……んむ……。……こ、こんなんで許されるかと思ったら、大間違いなんだから」
本当の本当に、嫌われたかと思ったんだからっ! と真美はぷんすこしている。じゃあどうしたら許してくれるんだ?
「も、もういっかぃ……んんっ!?」
言い終わる前に、俺はもう一度真美の唇を塞ぐ。
長くて深いキスを終えると、真美の顔はまるで熟れたトマトのように真っ赤になっていた。
息も少し荒くなり、髪も乱れ、とても扇情的だ。
「……えへへ、だいすき~」
……。
ちょいちょい72をいじるのはやめたまえ
真美の機嫌も治ったところで、俺と彼女はふたりで並んでソファに座り話をしていた。
「兄ちゃん、なんだか、すっきりしたね」
「まあ、今風呂入ってきたばかりだからな……」
「そういうんじゃなくて! ん~、どう言ったらいいのかなぁ。ツキ物? が落ちたっていうか」
憑き物、か。確かにそうかもしれない……ここのところ休む間もなく働いていたからな。
ほぼ2日間丸々眠ったことが、真美にそう印象付けさせているのだろう。
「あと喋り方とかもさ……なんだか、前の兄ちゃんみたい」
「そ、それになんだか、いつもより積極的だし……」
それに関しては原因がわかりきっている。禁欲の時間が長いほど、男は積極的になり女を求めるのだよ。
もちろんこんなこと真美には言わないが。
「ね、ねえ兄ちゃん。ちょっと気になるんだけど……その、ズボンがさ」
しまった、と思ったときにはもう遅い。こんなこと何度目だろうか……。
ボクはここにいる! と自己主張を続ける下半身は、俺の秘めたる熱くたぎる気持ちを何よりも雄弁に語っていた。
仮に言葉にしなかったとしても、俺の意思とは関係ないものなのだ。
先ほども言及したように近頃はひとりでする機会もなかったからこうなっているだけで、決して俺がロリコンだからというわけではない。
しかし、いつもなら見ても見ないフリをしてくれるのに、一体どうしたんだ。
「……ねえ、兄ちゃんさえよければ、真美は……」
「あほか……」
「で、でもでも!」
そう言って、真美は俺に抱きついてくる。やめろよ……。
「抱きつくのはいつものことじゃん……兄ちゃん、兄ちゃんのここ、なんだか」
「やめろって」
「は、張っちゃってさ、苦しそう、だよ……。真美、兄ちゃんのためなら……」
そう言うと、真美は俺の下半身に手を伸ばしてきた。
「っ!!」
ばしっ! と、思っていたよりも強い力で、真美のことを振り払ってしまった。やってしまった……。
突然のことに、真美はひどく動揺しているようだ。俺は慌てて真美の体を抱き起こしてやる。
「? ……!? う…うぅ……う……うぇええ゛えん!!」
また、真美は泣き出してしまった。泣かせてしまったことに対して申し訳ないという気持ちはあったが、
(一体、本当にどうしたんだ、こんなに、こんなに情緒不安定な子じゃなかっただろう!?)
という思いがあったのも確かだった。
考えてみれば今日は、最初から……いくら鍵を持っていたとしたって、チャイムも無しにいきなり入ってくるか?
俺が留守にしている間、勝手に部屋に入ったりするか?
こいつは真美だぞ、美希じゃないんだ!
どこか……いつもとは違う、様子がおかしい。
「ま、まみね……兄ちゃんのこと、だいすきなんだよぉおお……」
「ああ、わかってる……ありがとうな」
「わがってない! ぜんっぜん! わかって……ない゛もん……ずびびっ」
真美が何を言わんとしているのか、俺にはまだよくわからなった。
しかし次の瞬間、俺は頭をがつんと叩かれたような衝撃を受けることになる。
「に……にい゛ちゃんが……」
「ううん、ちがう! にいちゃん“も”!! ……し、しんじゃうかと、思ったんだからぁあ!!」
「!!」
俺は……なんて馬鹿だったんだろう。
泣き続ける真美に対し、ひたすら抱きしめてやることしか俺にはできなかった。
しばらくすると、彼女の感情の高ぶりは少しずつ収まってきたようで、ぽつぽつと話し始める。
「兄ちゃん、ずっとずっと、無理してた」
真美が言うには、こうだ。
俺はここのところ、ずっと切羽詰った顔で無理して働いていた。
その大半は双子ユニットに関する仕事であったため、真美は自分のせいで俺がしんどくなっていると思ったらしい。
しかしながら真美にはそれを止められず、ただ俺が持ってきた仕事を上手にこなすことしかできなかったのだという。
「言ってくれればよかったのに……」
何か思うことがあったなら、どんな小さいことでも“ほうれんそう”。俺が常にアイドルたちに言っていることだ。
「そんなことしても……きっと兄ちゃんは、そんなことないぞーって言って聞いてくれなかったよ。
兄ちゃん、自分のことにはてんで鈍感なんだから」
……たしかに俺自身、きっとそうしていたと思う。実際倒れるまで自分の体はまだまだ大丈夫と思っていたからな。
アイドルに心配をかけさせるなど、あってはならないと思っていたのに。
何度も同じようなことを繰り返す、未熟すぎる自分に腹が立ってしまう。
「兄ちゃんが倒れたって聞いたとき、真美がどんな気持ちでいたかわかる?」
「…………」
俺は黙ってしまった。きっと、今の俺は真美のことを何もわかっていない。
「兄ちゃんは、さっきも言ったけどさ。真美のこと、なんもわかってないんだよ……」
「……そうかもしれない。すまない、真美……」
俺はなんだか、とても悲しい気持ちになってしまう。これは最近、ずっと考えていたことでもある。
俺は真美のことを……本当に、何も理解してやれていないのだ。
真美はきっといつか、こんな、俺に見切りをつけて……
「ってちょ!? 兄ちゃん、なんで泣いてんの!?」
「え?」
気が付けば涙が流れていた。
真美を泣かせ、悲しい気持ちにさせたこの俺が、涙を流している。わけがわからなかった。
「は……はは。すまん、あれ……とまらないな……ご、ごめんな」
涙はなかなか止まらなかった。俺はなんで泣いているんだろう? 涙が出る直前に、何を考えた?
「う……うそ。真美、兄ちゃんを……それで、兄ちゃんは……。な、泣かせるつもりなんて、なかったのに……嘘。や、やだ」
「あ……ああ……ごめぇえん……泣かせてごめんね、兄ちゃあん……!!」
そして結局、真美の方まで泣き出してしまう。
なぜ謝られているのかわからなかったが、真美が涙を流している。
その事実だけで、さらに多くの涙が俺の目から溢れ出してきた。
――――――
―――
何時間、そのままでいたんだろう。
日付も変わろうかとしているとき、ようやく俺たちは落ち着きを取り戻した。
涙と鼻水で顔はぐしゃぐしゃだ。
そのときすでにお互いに、何度ごめんねを繰り返したかわからなくなっていた。
それが何に対する謝罪なのか、とっくにその意味合いは失われてしまっていた。
「真美。俺たちには、いろんなことをちゃんと話すことが必要なんだと、思う」
「……そうだね」
「……お前がこうやって俺のそばにいてくれるから、俺は俺でいられるんだ。
だから俺は、真美の考えていることをもっと知りたい。真美には、俺の思いを知ってもらいたい」
「……うん」
「それじゃあ、まずは真美から……」
そして真美は話し始めた。
あの日から、今日まで。真美がどんな気持ちで、どんな思いで過ごしてきたのか。
彼女は誰を想い、誰のために泣くのか。
次から視点が一時的にP→真美になります。
口調とかもうおかしすぎてやばいので受け付けなかったら……ごめんね!
――――――――――――
――――――
―――
いつからだろ、こんな気持ちを抱くようになっちゃったのは。
いつからだろ、兄ちゃんのことを……こんなに好きになっちゃったのは。
でもま、実は“いつから”なんてそんなことはどーでもいいんだけどね。
初めてのちゅーが、なんだか想像してたよりもあんまりロマンチックなものじゃなかったように、真美にとって“最初”というものは、
スバらしく理想通りになるもんじゃないんだって、最近はちょっとあきらめ気味なんだよ。
「…………本当に、すまん」
ってうそうそジョーダン! そんな顔しないでよ兄ちゃん!
……でも、この“最初”だけは、はっきりと覚えていなきゃいけない。
忘れちゃいけない。
真美の、後悔のはじまり。
「最初に言っとくね」
「真美は、あのとき――ピヨちゃんのお葬式のとき、兄ちゃんとキスしたこと、ずっと後悔してたんだ」
真美がそう言うと、兄ちゃんは真美が思っていたよりずっと大きく驚いちゃったみたいで、
悲しい気持ちを隠そうともせずにまた謝ってきた。
「……すまない。こんな俺のために、これまで嫌々ながら付き合ってくれていたんだな」
今日何度目かわからない、兄ちゃんのごめんね。
……って勘違いしないでー! きっと兄ちゃんが思っているような“後悔”じゃないから!
鈍感にもほどがあるっしょ! ……って思ったけど、いまのは真美にも原因あるかも。
真美は、誰かにちゃんと気持ちを伝えるのがめっちゃ苦手なんだ。
いつもはどーしてもちょっとふざけた感じになっちゃうし、シリアスモードだとなんだか、うっう゛ー!!! ってなる。
「あのときの兄ちゃんはほんときつそうだった。
悲しむこともできないし、受け入れることもできないし、うまく涙を流せないでいたよね」
真美はそんな兄ちゃんのことを見ていられなくて、自分でも上手に泣けないでいたにもかかわらず、
兄ちゃんの力になれたらなーって思ったんだ。
でもそれは今思うと、兄ちゃんにとって、余計なお世話だったんだよ。
「余計なお世話なんてことはない! ……俺はあのとき、本当に救われたんだ」
そう言ってくれると真美の心も少しは軽くなるってもんだよ。……けど、キスという方法は間違いだったんだと思うんだ。
キスってのはなんか……いろんなことを変えるきっかけにしては、強すぎた。
「真美もほんとはあそこまでする勇気はなかったんだけど、なーんでしちゃったんだろうねー……あはは」
兄ちゃんのことが好き、ってのはもうずっとずーっと前からあったんだ。
兄ちゃんが誰か他の女の子と話していると、それがたとえ亜美でも、胸が張り裂けそうになったの。
最初はこれがなんなのかいまいちよくわかんなかったけど……ピヨちゃんが教えてくれたんだ。
――真美ちゃん、それはきっと、プロデューサーさんのことが好きになっちゃったのよ。
真美ちゃんはいま、初めての恋をしているの。
そっか、これが恋かー! って、真美はなんだかうきうきしちゃってた。
兄ちゃんと手を繋いだり、ぎゅーってしてもらったり、キスをしてもらったり……。
こんなことを想像すると、今まで苦しかっただけの胸の痛みが嘘みたいに、とってもあったかいものになったんだ。
「まあそれでもその時はなかなか素直になれなくて、ついつい兄ちゃんのことを避けてしまう真美くんなのであった!」
あはは! ……はぁ~……。
「でも、ま……」
それからはとにかくずっと兄ちゃんのことばっか見てた。避けながらもね!
兄ちゃんと話すたびに、嬉しくなったり悲しくなったりしてたんだ。
でもでも、そのときにはもう兄ちゃんとピヨちゃんは恋人同士だったんだよね。
真美はまだまだ子供だからよくわかんないけど、ピヨちゃんはどうしてそれを――この気持ちの正体を、真美に教えてくれたのかな。
真美がピヨちゃんの立場だったらそんなこと黙ってるのに。
とにもかくにも、今思うと真美はずいぶんピエロだったよねー……ピヨちゃんの悪女! なんてね。
それでそのうち、おや? って思ったんだ。何がって~?
んっふっふ、それは兄ちゃんとピヨちゃんの不穏な空気にだYO!
――ねえ、ピヨちゃんってさ、彼氏とかいるのー?
――え? えええ? な、なにを言ってるのかしら真美ちゃん!
こんな年増をもらってくれるぷ……男性なんていないわよ! いたらしょ、紹介してほしいわ!
――へ→。じゃあさ、兄ちゃんに彼女がいるかどうかって知ってる?
――さ、さあ~……こ、今度機会があったら聞いてみるわね!
でもプロデューサーさんかなり鈍感なところあるから、きっといないんじゃないかな~……。
――へ→。ねえピヨちゃん、なんでさっきから汗だくで目を逸らしてるの?
――ピ……ピヨピヨ……。
真美はそれを聞きながら、おやおやおや? って思ってた。
ピヨちゃんは確かに兄ちゃんとの関係はなんも言ってなかったけど、この事実は真美だけじゃなくて、誰でもわかったかもね……。
「後悔したってことに戻すね。あのときのキスは、これから起こる悲しい事件のきっかけに過ぎないのであった……」
間違いなく、あのお葬式でのキスから、真美たちの関係は変になっちゃった。
さっき兄ちゃんは言ってくれたよね。真美がこうやって俺のそばにいてくれるから、俺は俺でいられるんだ、って。
それでも……。
「それでも、兄ちゃんはね。ピヨちゃんが死んじゃったことと、もっとちゃんとしたカタチで向き合うべきだったんだよ」
「それが……真美の後悔」
真美はそれを邪魔しちゃった、真美のせいで。
「真美のせい?」
「うん。真美、自分でも怖いくらいに、どんどん兄ちゃんのこと……す、好きになっちゃってたんだ」
「何度目かわからないほど兄ちゃんとキスをしたとき、真美はようやく後悔し始めたんだ」
これは決して、正しくない。
兄ちゃんは口ではなんだかんだ言いながらも、真美のために尽くしてくれた。仕事面でも、プライベートでも。
でも気が付けば、兄ちゃんの様子は日に日におかしくなっていってた。
「様子がおかしいって、そんなことなかったと思うけどな……」
「おかしかったよ……前の兄ちゃんだったら、あんなに」
「あんなに亜美に、きつきつなスケジュール組ませなかったじゃん」
「真美は……いや、真美だけは、知ってる」
亜美は、兄ちゃんとりっちゃんの期待に応えようとして毎日毎日……本当に必死だった。
それでときどき、真美しか知らないことだけど、ちょっと変になっちゃったりしてた。
亜美は亜美なりに……ピヨちゃんが死んじゃってから、何か思うところあったのかも。
ラッキーなことに大きく体調崩したりはしなかったけど、ひたすら疲れを隠して仕事してたんだよ。
うちに帰るとすぐ死んだみたいに寝ちゃってたしね。
「そんな……亜美、俺は……何も、何も知らずに、気付いてやれずに……」
「亜美に口止めされてたってのもあるけど……それ知ってて、兄ちゃんに何も教えなかった真美も悪いよ。だから……泣かないで」
「う……うぅ……亜美、すまない、すまない……!」
兄ちゃん、今日はちょっと泣き虫? ……だけどやっぱり、優しいね。そして真美は……やっぱり卑怯だね。
「もうやめよう、って真美が兄ちゃんに言えば、この関係も終わり。
いろんなことが少しだけ、前みたいに戻ってくるってのはわかってた」
でももう、そんなことできないくらい、真美は兄ちゃんなしでは生きられなくなっちゃってたんだ。
兄ちゃんとのキスはきっと、お互いスキスキーって感じの、ラブラブなものじゃなかったんだと思う。
たぶんそれは、そうでもしないと自分のカタチをちゃんと保っていられなくなるからするだけの……“ごまかし”のキスだった。
唇を重ねることで、真美たちはお互いを慰めあっていたんだ。
兄ちゃんの心は真美に向いていない、ってのは何度も聞かせれてたしね。
だけど、それでも……。
「それでも真美は、兄ちゃんにキスをねだることが……やめられなくなってた」
どんな形でもいい。真美のことを好きじゃなくたって、我慢できる。
ただ自分の居場所がほしい。
キスすることで、少しでも兄ちゃんがこっち向いてくれるなら……。
「先に謝っとく。ごめんね、兄ちゃん」
兄ちゃんは、何のことだ? という顔をしてこっちを見ている。怒るかなあ……。
「真美、ある人にね……その人もうちのアイドルなんだけど、兄ちゃんとの関係、相談しちゃってたんだ」
てへぺろ! なんてごまかしつつ、おそるおそる兄ちゃんの顔を伺ってみる。
兄ちゃんはこの世の終わりのような顔をしていた。
まあそうっすよね……でも、真美に対して怒りはしなかった。そんな余裕もなかったのかも。
そして、わずかに残ったこの世を生きる力を振り絞って、兄ちゃんは聞いてきた。
「ち、ちなみにそれは……誰なんだ?」
「……千早お姉ちゃん」
千早お姉ちゃんには、兄ちゃんとのことをほぼ全部相談していた。
真美が兄ちゃんを好きだということ、こんな関係になってしまったきっかけ、あと最近では亜美のことも……。
千早お姉ちゃんなら誰にも言わないってわかってたし、きっと真剣に考えてくれるって思ったから。
実際、千早お姉ちゃんは真美のいろんなことを聞いても、なにも嫌な顔ひとつしなかった。
千早お姉ちゃんの話す言葉は、不思議と真美の心の中にすーっと染み込んできたし、
話を聞いてもらうことで楽になった部分もたくさんあったと思う。
歌で、言葉で気持ちを伝える人って、やっぱすごいんだなーって思ったよ。
でも、千早お姉ちゃんの心に土足で踏み込むこと、真美はしちゃった……。
でもそれこそが、どうしても千早お姉ちゃんじゃなきゃだめな理由だったんだ。
それは……
深呼吸をして、真美は告白を続ける。
それは、今まで触れられなかったこと。
ふたりの間で、いつの間にかタブーになっていたこと。
誰かに助けてもらわないと、真美にはどうすることもできなかったこと。
「いまの兄ちゃんの、ピヨちゃんに対する思い」
最愛の人を亡くしてしまった、その気持ち。
真美だって、ピヨちゃんのことだいすきだったから、とても悲しいってことはわかるよ……。
けど兄ちゃんはあれから、真美と直接、ピヨちゃんに関する話をしてくれなかった。
だから真美には、兄ちゃんの今の心っていうものがわからなかったんだよ。
千早お姉ちゃんは、少し戸惑っていたけど……真剣に、ほんとうに真剣に真美の話を聞いてくれた。
――大切な人を亡くすということは、とてもつらいことだわ。
「まみ……しってるよ。兄ちゃんがときどき、ピヨちゃんのことをおもいながら、その……ひとりでしてるってこと」
「……!」
――私はプロデューサーと音無さんのことを知らなかった。まあ、なんとなく察してはいたけれど……。
だから彼にとっての音無さんが、どれくらいの大きさだったのか……
あはは。兄ちゃんびっくりしてる。そりゃそっか、男の人にとってこれって、けっこうはずかしいことらしいからね~……
――家族と言っていいくらいに愛していたのか、わからない。
だからごめんね、真美。私にはちゃんとした答えは出せないわ。
――でもね……知る方法はある。それはきっと、今の真美にしかできないことよ。
「まみ……し、しってる、よ。わかる、よ」
真美は、他の皆とは見方が違うからね!
……おや? 言葉にしちゃうと、これってけっこう自分にもダメージ大きいんだ……。
いままで、しょ~がないな~くらいにしか思って、なかった……はずなのに。
――勇気を出して、一歩踏み出すこと。プロデューサーもあなたも、今ここに、確かに生きているんだから。
あなたはひとりじゃないのよ、どんなときだって。
あの時、それを私に教えてくれたのは、あなたたちでしょう?
なんだか、また、目が、熱くなってきたし……
心臓は、さっきから、
うるさいくらいに、 ばくばくしてる
「に! にい゛ちゃんは!」
「ぴ、ピヨちゃんのこと、にい゛ちゃんはまだだいすきなんだって! そうでしょう゛!?」
「わすれらない゛っで! わがっでたもん! まみ゛のこと、だからすきになれない゛ん、だって!」
「まみ゛もぉ……まみ゛だって、ピヨちゃんのこと、だいすき、だったのにぃい゛……」
「わがっでても……でももう゛、ズビっ、にい゛ちゃんのそばから、はなれられなぐ、なっちゃっでたんだもん!」
「う、う゛ぁあ……ああああぁあああ゛あ゛あああああああん!!!!」
今日は泣いてばかりだな。
涙、こんなに流したのいつぶりだろう。
ピヨちゃんのお葬式のときから今日まで、まともに泣いたこと、なかったのかも。
「う……うぅ……ひっく……ご、……ご」
「ご、ごめんえ゛……ごぇんね、ピヨちゃぁあ゛ん……」
ごめんね……本当に、ごめんね……!!
兄ちゃんが愛していたのは、本当の本当に、最初から最後まで、ピヨちゃんだった。
それがわかっていたのに、真美はこんな形で、兄ちゃんのそばに居場所を作っちゃった。
『兄ちゃんの心の中に本当はあるはずだった、ピヨちゃんの居場所を、奪ってしまった』
真美は……その後悔と、どんな形であれもう離れたくないという確かな気持ち。
ふたつの間で、ずっとずっとぐるぐる迷ってて……いつからか、
いつも通りの自分でいることも、笑うことも、できなくなっちゃってたんだ。
――――――
―――
「ず……ずびび。失礼しました……へへ、なんだかかっこわりーねっ!」
今まで言えなかったその思いを、真美は勇気を出して、俺に教えてくれた。
真美がどれだけ真剣に、俺のことを想ってくれていたのか。
どれだけ俺のために、悩んでくれていたのか。
俺が今までちゃんと向き合えなかった、音無さんのことを、どう思っていたのか。
「ありがとう、真美」
そう言って、俺は真美を強く抱きしめる。
この感謝の気持ちを表すために、そしてこんな顔をしている俺を見せないために。
今度は俺の番だな。だが俺自身、うまく考えがまとまっていないのが現状だ。
しかしながら、ひとつだけはっきりしていることがある。“最初”に言わなくはならないことだ。
今なら……言える。
「真美」
「ん……?」
「俺は、真美のことを」
ふう、と深呼吸して、真美の体を少しだけ離す。
そして、真っ直ぐに真美の瞳を見た。
多少恥ずかしくはあったが、これだけはやはり顔を見て言わなければならないと思ったからだ。
「真美のことを、愛してる。世界でお前のことしか見えなくなるくらいに……真美に夢中だ」
真美はとても驚いた顔をしている。鳩が豆鉄砲くらった、とはこのような顔のことを言うのか。
「ま、またそうやって心にもないことを……」
ドラマや漫画などでは、ここで甘いキスなどして信じさせるのだろうな。しかしそれは使えない。
いまの俺と真美にとって、キスとはある意味、最も“ごまかし”に近い行為なのだから。
俺は自身の言葉で、真美にこの気持ちをぶつけなければならない。
「嘘じゃない。俺は、本当に真美のことを愛しているんだよ」
「そんなこと言っても、信じ、られないよ。どうせまた、真美のご機嫌取りなんでしょー?」
っかー! いっちょまえにめんどくせーことを言いやがるこの女!
少しばかり冷静さを失ってしまったが、
辛抱強さこそが女性を扱う上での必須スキルであることを思い出した俺は、ゆっくりと話し始める。
「真美、俺はな……愛にはちゃんとした形はないと思うんだよ」
「愛ぴょんは……ゲル状なの?」
「黙ってききなさい」
何を思ってかいまだに茶化そうとしてくる真美のデコをピンして黙らせ、俺は話を続けた。
「いいか、よく聞くんだ真美」
「俺の真美に対する強い気持ちは確かにここにある。
だが、俺はいっそこれが、真美に信じてもらえなくてもいいとさえ思っているんだ」
「結局のところ、愛とは自己満足であり、自分が幸せになるための手段に過ぎないんだからな」
「もちろん、相手に届くことに越したことはない。
両思い、それは奇跡だが、それゆえに素晴らしいものなのだから」
「それでも、俺は真美の笑顔を見ているだけで、胸が張り裂けそうになるんだよ」
「今まで、俺はこの感情とちゃんと向き合ってこなかった……俺は、怖かったんだ」
「真美が笑顔なら俺は天に昇るような気分になれるし、真美が泣くなら俺は海より深く絶望してしまう……」
「…………」
おや、真美がぷるぷるとしている。もう一息かな。
「もちろん……とてもつらいときだってある。しかし、それ以上に、俺は幸せなんだ」
「だからな、真美。俺はこの気持ちが真美に届かなくても、ひとりで抱いているだけでもいいと思うんだ」
「でも、ひとつだけ……ひとつだけ望むことがある」
「せめて、これまで通りに……俺のそばにいてくれないか」
「お前が嫌だと言うならキスもしない、体を重ねるなんてことももちろんしない」
「ただ真美がそばにいてくれれば……俺は明日を生きていけるんだから」
「だから頼む、真美。俺のことならいくら嘘つきと罵ってくれても構わない。だから……」
「だぁーーーー! もういい、もうわかったよ兄ちゃん! キモい!!」
そう叫ぶと、真美は俺の告白をさえぎってしまった。まだこれからだと言うのに。
真美はそのかわいらしい顔をゆでだこのように綺麗な朱色に染め、こちらをじとーっと睨みつけている。
「……ばっかみたい! ばか! ばかばか!! キモ過ぎー!!」
「そんな……まだ俺の気持ちは伝わらないのか? そうだよな、まだ半分くらいしか……」
「もういいから!! てかまだ半分だったの!?」
キモいなどと言われて少し傷ついてしまったが、本当に気持ちを伝えるのはとても難しいことなのだと俺は知っている。
だが真美は、頑なに俺の言葉を拒否しているようだ。
「……もう、もう十分わかったから……ばか」
真美はまた、言葉という概念を失った森の妖精のように黙ってしまった。
しかし俺の体にしがみついて離れないので、少しだけ心を開いてくれているのだと思う。
「なあ、真美……」
「……」
「……音無さんの話、聞きたいか?」
「……うん」
そうだな、あれはいつのことだったか……。
そう言って、俺はかつての恋人、音無さんのことを話し始めた。
「音無さんは、いつだって笑顔だった」
真美も知ってるだろう?
彼女の笑顔は、とても素敵で、いつも俺はその笑顔に救われていたんだ。
俺がずっと前――もう随分前になってしまった気がする――大きなミスをやらかしてしまったときも、
彼女は変わらず笑顔で俺のそばにいてくれた。
「――でさ、そのとき音無さんはこんなこと言ったんだよ」
音無さんとの馴れ初めやデートの様子、彼女がどんな風にアイドルたちのことを思っていたのかなど、
俺は本当にいろんなことを真美に話して聞かせた。
もちろん特殊な性癖の話は除いてな。
真美はうん、うんと相槌を打ちながらそれを聞いていた。
その顔はとても安らいでいて、リラックスしている様子であった。
「……それでな、音無さんは……」
あれ? なんだろう……話しているうちに、ちょっと顔が熱くなってきた。
いい年して照れてるのかな、はは。
「! ……に、にいちゃん」
音無さんのこと。今までこんな風に思い出したことあったっけ?
は、はは……忙しすぎて、そんな暇なかったかもな……。
「そ、それで……な。音無さんは、な、名前で……よばないで……なんて」
「もう、いいよ……兄ちゃん、我慢、しないで」
いや、ちがう……忙しいとか、そういうことじゃない。そんなことを、言い訳にしてはいけない。
俺は……ずっと、ずっと……逃げていたんだ。
――おかえりなさい、プロデューサーさん。
「あ……あ、あぁ」
――今日も大変でしたね。お疲れでしょう、いまあったかいコーヒーを淹れますね。
「大丈夫、真美が……真美がここにいるから……だから」
「負けないで……! 大丈夫だから、兄ちゃんは自分を、真美を、信じて……!」
――もう。ダメですよ、プロデューサーさん?
「今度は……“ごまかし”なんかじゃなくて! ……ちゃんと」
「ちゃんと! ピヨちゃんのことと、向き合って……!!」
「う、うぅ……こ、……こ」
「小鳥……!!」
なんで……。どうして、死んでしまった……なんで俺を、ひとりにしてしまったんだ……!
だいすきだって、ずっと一緒だって……言ってくれたのに……!!
――あなたが笑顔じゃないと、私も悲しくなっちゃいます。
わからない、わからない、どうしたらよかったんだ? どうすれば! 君を失わずに……!
小鳥、小鳥……! 俺は、君のことをほんとうに、ほんとうに愛していたのに……!
――私もだいすきです……ずっと、ずーっと一緒ですよ。
君が……君がいなくなってしまってから、俺は……!
まるで、光を失ってしまったように――
「こ、ことりぃ……ことりぃいいい゛いいいい!!!!」
――夜が闇で、空を消しても……雲が、銀河を隠しても……――
小鳥が死んでしまってから、俺は暗闇の中でひたすらがむしゃらに働いた。
そうしていないと、とても自分を保っていられなかったからだ。
ときどきこうやって小鳥の歌のことを思い出しながら、彼女の愛したアイドルたちのために生きていく。
それが、俺なりの小鳥への追悼だったのだ。
そうしていれば、俺は大丈夫。
彼女のことを忘れず、その思いを胸に今日も生きていく。
小鳥の死から目を背け、ちゃんと向き合おうとも、悲しもうともせずに。
「兄ちゃんっ!!」
そう叫んで、真美は俺のことを強く抱きしめてくれた。
涙の雨などどこか遠い空の向こうへ置いてきたかのように、その瞳には、闇を照らす暖かくやさしい光が宿っていた。
真美の、すべてを包んでくれるようなそのやさしさの中で、俺はようやく理解する。
なぜ先ほど――真美が自分のことを話す前に、俺が涙を流してしまったのかを。
そうだ。俺は……真美まで、いなくなってしまうんじゃないかと思ったんだ。
真美が俺を置いて、どこかへ行ってしまう。
それを想像するだけで、俺の心は引き裂かれるように痛くなったんだ
――小さくたって、あの花の様に……――
真美の存在はいつしか、俺の心の大半を占めるほど大きくなってしまっていた。
真美はそれを、間違った形だったと言った。しかし決して、そんなことはなかったんだよ。
――星は、光を咲かせてく……――
最初は小さな、小さな種だったけど……気付いたときには、俺の心にすっかり根を歩ませてしまっていた。
葉を広げ、茎を伸ばして、大きな花を咲かせていたんだ。
「真美。俺は……小鳥のことを本当に愛していた」
「うん」
「小鳥を失ってしまったとき、俺は自分の心の一部もまた、どこかに失ってしまったんだと思う」
「……うん」
「それを埋めてくれたのが、真美。お前なんだよ」
お前はそれを、ずっと後悔していたと言った。
しかしそれこそ間違いだ。
俺が救われたという事実は、真美を想う気持ちは、たしかに今ここにあるのだから。
「俺はこんなに、弱いんだ。もう愛する人を、二度と失いたくない。だから真美……」
「俺のそばに、いてくれないか」
「……うん!」
「兄ちゃん!」
少し鼻にかかる、甘えた高い声でそう言って、真美は俺にキスをねだってきた。
いつものこと……ではない。
いつものような、お互いにお互いを慰めるだけのような、“ごまかし”のキスではない。
俺は真美のことを本当に愛していたし、真美もまた俺のことを愛してくれていた。
それだけで、世界はこんなにも色彩を変えるのだ。
おわり
あのころPは働きすぎてまた倒れちゃって、誰にも連絡できないまま
『あみまみ』結成に関するとっても大事な打ち合わせというか会議をすっぽかしちゃった……というところまで妄想した。
一応終わらせることできたんで、こっからは俺のやりたように後日談オナニーするね! ちはやよ!
――――――
―――
星も眠るような深い夜の時間になったとき、俺たちは汗だくでベッドの上にいた。
失われた体力を取り戻すために、少しばかり真美と運動をしていたのだ。
「はぁ、はぁ……ん、ねえ、兄ちゃん……」
「なんだ?」
「さっきの……告白のさ。もう、ぅ、ふう……もう半分、聞かせてよ」
「お前さっきはキモいって……」
「い、いいから! どうせ、さっきみたいに、いっ! 言って、ピヨちゃんのことも骨抜きチキンにしたんでしょ!
真美にも言ってくれないと、ふ、ふこぉへーじゃん……んっ」
「はは、まったく真美はまだまだ子供だなあ」
「その子供相手に、こんな! ……ん、んあー!」
それから俺は、心からの気持ちを誠心誠意、真美に伝えた。
彼女は顔を真っ赤にしながら、体中に珠の汗をいっぱいに浮かべながら、俺の告白を聞いていた。
いやあ、そんなに恥ずかしかったのかな?
――――――
―――
俺と真美がお互いの心情を吐露したあの夜のあと、俺は残り2日間の休暇をすべて真美と一緒に過ごした。
真美は真美でもちろん仕事や学校があったので、会うのは主に夜になってからであったが。
「そういえば、真美。だいぶいまさらの話なんだがな……」
「なあに、ハニ→?」
「ひぃ、そそれだけはやめてくれ! ……ゴホン、えー。俺の家に泊まること、家の人にはなんて言ってるんだ?」
「……ん、んっふっふ~……」
冷や汗をかきながら、真美はちらりと目を逸らした。まさかこいつ……。
「だ、だまってるわけじゃないよ? ただちょっと、千早お姉ちゃんに口裏合わせてもらってるってゆーか」
はいはい出たよ! まーたちーちゃんだよ! おれもうどんな顔してあいつの前にいけばいいかわかんない!
――――――
―――
「はっはっは、よく戻ってきてくれたな! いい顔をしてるじゃないか」
3日間ゆっくりと休み、真美によって体力気力ともに充電させてもらった俺は、久しぶりに事務所へ出勤した。
迷惑をかけてすまなかった、ということを伝えると、みんなは思い思いの言葉で俺の復帰を喜んでくれた。
いかん、また涙が……。特に美希は、なんだか鬼気迫るといった勢いで血走った眼を俺に向けていた。
「ハニー、ハニー……コヒュー」
そんなに心配してくれてたのか、はは、こいつめ。
嬉しいけど、社長も話しかけてくれてるし俺そっちいくね。ごめんね。
「私も若くないな、この三日間ふたりには翻弄されっぱなしだったよ!
いやあ、あのじゃじゃ馬たちを乗りこなせるのはやはり君しかいない!」
ところでそのじゃじゃ馬のひとりである真美はというと、なにも知らない顔をしながら
みんなに合わせて「兄ちゃん真美に会えなくてさみしかったっしょ→?」などと言ってのけた。
大した役者だ。舞台もいけるか?
そうして、さて何から手をつけようかなと自分のデスクに座ったところで、
恐れ多くも如月千早様が俺のようなゴミめにお声をかけてくださった。
「あの……プロデューサー。ちょっとお話が」
「ひっ!! い、一体私めになんの御用でしょうか千早様!」
「ち、千早様?」
「お、お金でしょうか? 少々お待ちください、いまダッシュでATMに行ってきます故」
「……プロデューサーは私のことをなんだと……!」
「お、怒らないで! いやむしろ怒ってくださいそれで気が済むのなら!」
心の準備ができていなかったために少しばかり取り乱してしまった俺は、
深呼吸をして、ようやく千早の言葉を聞き始めた。
思えば、こうして千早と話すのはずいぶん久しぶりな気がするな。
何か得体の知れない恐怖を感じ取って避けていたのかもしれない……。
近頃真美とやたら強い結びつきを持っている千早は、どうやらすべてを知っているようだった。
「真美と、その……ちゃんと話し合ったんですね」
「……ああ。すまなかったな、千早。お前にも迷惑かけた」
「迷惑だなんて思っていません。真美も……私にとって、大切な家族ですから」
当然、音無さんもです。そう加えてから、千早はまるで歌うように喋る。随分と機嫌が良いみたいだ。
「恋愛観、倫理観は人それぞれです。世間的には許されないかもしれませんが……。
私は、あなたのしていることを責めたりしません。真美はあんなに幸せそうですし」
「ただ、プロデューサーはみんなのプロデューサーなんです。寂しがってる人たちのこと、ちゃんと考えてあげてくださいね?
……もちろん、」
そう言うと、千早は長くてさらさらの髪をくるりと翻しながらこう続けた。
「私のことも」
ぽかんとしている俺の顔を見て、千早はふふ、と透き通る声を上げて笑った。
もともと綺麗であったが、最近はさらに磨きがかかっている。
知らないうちに、ここのアイドルたちはみんなそれぞれの成長をしているようだ。
「俺が骨折して入院しているときもそうだったが……本当に、お前には助けられてばかりのようだな」
「これを……」
そう言うと俺は、スーツの内ポケットからすっと一枚の写真を取り出し、千早の手の中にそれを納めた。
俺の秘蔵のうち一枚。これまでのプロデューサー人生の中でも、会心の出来だ。
いつもお守りにしている大切な写真だが……俺の感謝の気持ちを表すのに、これ以上のものはないだろう。
「こ、これは……!」
そこには、蒼天色のスクール水着を身にまとい、カメラに向けてウィンクを浴びせている少女――
高槻やよいという名の天使の姿が写っていた。
やよいは悪戯っぽい笑顔を浮かべながら――その笑顔はやはり、深く淀んだ心さえも洗われてしまうくらいに可愛らしい――
こちらに水をかけてきている。その水を全身で思いっきり浴びたら、どんな幸せな気分になれるのだろう。
そして彼女の象徴でもあるそのふわふわのツイン・テールの髪は、太陽よりも真っ赤なシュシュでまとめられている。
とても爽やかな、夏らしさを感じさせる一枚だ。
一緒に学校のプールにこっそりと忍び込み、彼女の浴びた水を腹いっぱいにすすりたいとさえ思わせる。
「た……高槻さん……!」
千早……どこを見ている?
そうだな、たしかに露出が多い衣装であることから、ついついその健康的なすべすべ肌や、
張りと柔らかさを想像させるふともも、小さいがしかししっかりとその存在を主張している胸の谷間などに目がいってしまうだろう。
わかるぞ、お前の気持ちはとてもよくわかる。
しかしながら、真に注目すべきは――鎖骨、だと思わないか。
「――!!」
彼女はまだそのプロポーションが未熟であるが故に、いやその未熟さもまた大きな魅力であるのだが、
あまりきわどい衣装でグラビアに出ることは多くない。だからこそだ。
やよいの鎖骨――このフレーズ以上に、こんなにも胸を締め付けるものがあるか? 俺にはすぐ答えが出てこない。
こんな風に心を開ききり、警戒心をなくしたやよいの、鎖骨を……
……指で、そっと……なぞってみたいと思わないか?
そのとき彼女はどんな表情をするのか……想像してみてくれ、千早。
「やめて! わ、私は……決してそんな目で高槻さんのこと――」
ところで、先ほども少し触れた水についてもう少し考えてみようじゃないか。
これは彼女の玉のような肢体にまとわりついている、一般に“ほぉす”と呼ばれる面妖な長い筒状のモノから放出されているな。
そのながくて、やよいの手にあまるモノの先っちょは今、彼女のちいさなお手てによってぎゅっ……と押さえ込まれている。
やよいが押さえ込むことによって、さらに勢いを増して大量の液体が溢れ出てしまっているのだ。
そしてその、彼女の体を艶かしく濡らす液体は、虹という形へと昇華されて、いる……っ……つ、繋ぐレインボー……! これが!!
これが連想させるもの! そ、それはもうひとつしかないだろう! ふざけんな、俺の心をこんなに弄びやがって!
お、俺もう、なんくるなくなっちゃう―――
「はぁ、はあ、だ、だめぇええ――……」
こんな風に千早とやよい談義に花を咲かせていた途中で、俺は頭をがつんと殴られてしまった。
だ、誰だ!? 千早か? いや千早は今、顔を真っ赤にして写真に釘付けになっている……。
「はぁ……はぁ……。に、兄ちゃんの変態! ロリコン! うわきもの~!!」
そこには真美がいた。目にはなぜか涙をいっぱいに溜め、今にも爆発しそうなほどの怒りの表情を浮かべている……。
しかしロリコンとは、お前がそれを言ってしまうのか。やよいは一応お前より年上だぞ。
ちなみに俺はロリコンではない。
好きになってしまったのがたまたま、干支が一周してしまうくらい年の離れた、13歳の女子中学生だったというだけの話だ。
「や、やあ真美。怒った顔もかわいいな」
もう一発殴られた。
「兄ちゃんの……ばかぁあああ!!」
「え、浮気!? え、真美!? ど、どういうことですか! プロデューサーさん!」
「ハニー……? ちゃんと説明、してくれるん……だ、よね……?」
「ふ、不潔ですぅ……(ちらり、ちらり)」
「あ、私の写真だぁー!」
「高槻さん、かわ、かわいい……!」
「うっうー! ありがとうございまぁす千早さん!」
「だー!! うるさーい!!!」
収集のつかなくなった事務所に、律子の怒号が響き渡る。
「プロデューサー殿が帰ってきたからって、ちょっとはしゃぎすぎよあんたたち!」
「い~い!? もうすぐ定例ライブなんだから、遊んでばっかじゃなくて気合入れなさい! き・あ・い!」
そう、もうすぐ765プロオールスターによるライブだ。
みんなで一緒にやることができる、最近では数少ないイベント。俺の復帰一発目の、大仕事になる。
――――――
―――
「おつかれ! みんな!」
最後のアンコール曲が終わり、ライブは終焉を迎える。
全てを出し尽くしたみんなは、息も絶え絶えといった様子で俺や律子の待つ舞台袖に集まってきた。
結論から言って、ライブは大成功に終わった。
会場に来てくれたファンたちの盛り上がりも最高であり、未だに冷めやらぬ熱気がここまで伝わってくる。
スポットライトがきらめく舞台で踊り、歌いきった。その達成感は、きっと彼女たちにしか共有できないものだろう。
みんな、どこかすがすがしい表情をしている。……ただひとりを除いて。
「に、兄ちゃあん……」
真美が、不安を隠しきれないといった様子で俺のそばに立っていた。
腕をうしろに組みながら、俺の足元に目線を向けてもじもじしている。
さっきまであんなに楽しそうに歌って踊っていたといのに……。
その細い足はがくがくと震えており、つついたら飛んでいってしまいそうにも見える。
……真美は、俺を含めた一部の人しか知らないが、これからひとりでとんでもないことをしようとしている。
そんな真美に言えることは、これしかないだろう。
「……大丈夫だ、自分を信じろ。失敗したら、思いっきり泣けばいい!」
真美、お前にはやっぱり笑顔がとてもよく似合う。
そんな顔してちゃ、これからお前がやろうとしてること、ちゃんと届かないぞ。
「うん!」
そう言って、真美は宝石のような笑顔を浮かべて走っていった。
真美がひとり、舞台の上に舞い戻る。
『いえーい! 会場の兄ちゃん姉ちゃん! 今日は楽しんでくれたー!?』
会場のファンたちは再び姿を現した真美を見て、まだアンコールがあるのか、と期待しているようだ。
『今日のライブはほんとは、さっきの曲で終わりなんだ~』
ええ~!! という声が会場中に響き渡る。
『んっふっふ~、ごめんね! みんな搾りに搾りつくしちゃって、もうなーんも出てこないんだよ~』
真美ちゃんえろーい! 誰かがこう言った。うちのアイドルに向かってなんてことを言いやがる。
どうやらマナーのなってないファンのお客様がいるようだな。真美の本当にエロい姿を知っているのは俺だけだ。
『でもでも真美は! まだまだとーっても元気だから、最後の最後に一曲だけ、歌っちゃうYO→!』
『なんてね、ほんとは色んな人にすっごいすーっごい頼み込んで、ようやくやらせてもらえることになったんだ』
『だから最初に謝っとくね。ごめんなさい! 真美は今からここを、メッチャ私物化します!』
『そんなだからこれやるのも、ちょっとの人しか知らないの。
りっちゃんとか今頃驚いて、へんな顔になってるんだろうなー! ぷぷ!』
実際その通りだ。律子だけでなく、アイドルたちのほとんどが何が起こっているかわからないまま真美のことを見ている。
『それでも』
『真美の気持ちが、大切なひとに! 真美の大好きなお姉ちゃんに! 届けばいいなって思う!』
そこまで一息で言ってしまうと、とても静かで優しいイントロダクションに合わせて、真美は歌い始めた。
今 輝く一番星
ひとつ夢を願った…
だけど 今日もまた終わってゆく
『光』
ただ自分でいたいのに…
ただ笑っていたいのに…
だけど成れなくて もう出来なくて 落ちる涙
「真美……」
舞台袖で真美のひとり舞台をはらはらと見守る俺の隣で、千早が小さくつぶやいた。
千早も、真美の言う“ちょっとの人”のひとりだ。
かつての千早がそうであったように、今この瞬間にきらめく舞台に立つ真美もまた、
どうしようもない状況から仲間の手によって救われたのだった。
光。
“彼女”が、みんなの前だけで特別に歌ってくれた最後の曲だ。
曲調、歌詞ともに今までの真美のイメージとは正反対の歌だろう。
しかし、不思議と違和感はなかった。
客席にいるファンたちも、今まで見せたことのない彼女の表情や雰囲気に最初こそ驚いた様子であったが、
今では固唾を飲んで見守っている。
真美が何を考え、何を思って、いまこの舞台に立っているのか。765プロのみんなはもうわかっているようだった。
春香や亜美などは、まだ始まったばかりだと言うのに涙を流している。
真美……頑張れ……!
夜が闇で空を消しても
雲が銀河を隠しても
小さくたって
あの花の様に
星は光を咲かせてく
どうか負けないで
自分を信じて大丈夫だから
どうか止めないで
夢が朝になっても覚めないなら
明日を迎えにいってらっしゃい
一瞬。
1秒にも満たないほんの少しの間であったが、真美の小さな頭がかすかに動いた。
そのとき真美は、彼女だけを照らす
眩しくて、どこかやさしい“光”を見あげて、
小さく微笑んでいた。
おわり
超素晴らしかった
また書いてくれ
次回作も期待してるよ
乙
Entry ⇒ 2012.03.17 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (2) | Trackbacks (0)
響「プロデューサー、中は絶対ダメだぞ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330262168/
響「自分、すぐ戻るから外でまっててよね!」
バタン
P「さて、響の家の中はどんな…」
ガチャ
P「うわぁ、これはグチャグチャですね。たまげたなぁ…」
響「しばらく構ってやれなかったから犬美達が怒っちゃったんだぞ…」
ペットに荒らされた部屋を見られたくない我那覇くんかわいい
P「前乗ってた車は学生の頃から乗ってたからな」
P「走行距離10万いっちまったから買い替えた」
響「排気音でかくない?社会人として問題アリさー」
P「うぐっ…仕事では会社のセダンとミニバンを使うんだしいいだろ」
響「この2012年にシャコタン車に乗る芸能プロデューサーって…」
P「文句言わない!家まで送ってくから早く乗りなさい」
響「はーい」
響「しかし音でかいぞ…近所迷惑さー」
P「そんなでかないで!」
響「あ!自分ちだ!」
P「この辺で降ろせばいいか」
響「ありがとプロデューサー!」
P「765プロ稼ぎ頭の響ちゃんの為ならなんでもするで」
響「そんな言っても何も出ないさ…お茶くらいなら出すよ!」
P(そんなもん週刊誌に抜かれたらエラいことやで…)
P「じゃあちょっとお邪魔するよ」
響「はーい!先に行って準備してるね」
P(しかし超絶天使響ちゃんに誘われたらNOということなどできるはずもない)
P「車どこに停めよう…」
P「路駐でいいや!」
P「ひびきー?」コンコン
響「プロデューサー!ちょっと待っててほしいさー」バタバタ
P「ウィ」
ギャーギャーバタバタ>
P(なんか暴れてるで…)
ガチャッ
響「ぷ…プロデューサー…お待たせ」ゼェゼェ
P「なんで息切れてんの?」
響「気にしないで!さぁ!」
響「あ、あんまりじろじろ見ないで…恥ずかしいぞ」
P「す、すまん」
響「その辺座って待っててよ!コーヒーでいいよね?」
P「あぁ、頼む」
響「すぐいれてくるねー」パタパタ
P「…」キョロキョロ
P「ペットは…どこだ?」
P「ありがとな、響」
響「砂糖とミルクは要る?」
P「このままブラックでいいよ」
響「ブラック…やっぱり大人だぞ…」
P「んあ?」ズズー
響「自分ブラックは飲めないさー」
P「こんなもん好みだからな。飲める飲めないじゃなくて合う合わないさ」ズーッ
響「そう?」
P「なんていうか…イメージがなかったよ」
P「ジャスミン茶ばっか飲んでると思ってた」
響「じゃすみん?」
P「さんぴん茶な」
響「あぁ!そっちも飲んでるよ!でも最近朝はコーヒー飲むようにしてるんだ」
響「砂糖とミルク入れたあったかいの。シャッキリするんさー」
P「へー」
響「えへへー」
P「長居してもなんだし、俺も帰るかな」
響「あっ…」
P「どうした」
響「なっなんでもないぞ!気を付けて帰ってね!」
P「ウィ」
響「な、なにかな!」
P「ペットはどうしたんだ?部屋にいなかったけど」
響「しょっしょれは」
P「しょれは?」
響「プロデューサーが来るから…その…ちょっとお風呂やクローゼットに隠れてもらったんだ」
P「そんなことしなくてもらわなくてもいいのに。皆普段から事務所にも来てるし俺にも馴れてるだろ?」
響「その…折角プロデューサと…ゴニョゴニョ」
P「なんやて?」
響「な、なんでもないぞ!」
響「ぷ!プロデューサー!」
P「どうした?」
響「えと…その…また明日!」
P「あぁまた明日な。おやすみ響」
響「ゆくいみそーれー、プロデューサー」
バタン
響「うぅ…折角のチャンスが…」ガクリ
>>37が書いてもええんやで(ニッコリ)
(アカン)
ピンポーン
響「ひゃ!?」
響「ま…まさか」
P『ひびきー』
響「やっぱりプロデューサーさぁ。帰るんじゃあ?」
P「他の路駐車に前後ビタ付けされててな。出れないんだ」
P「悪いけどもうちょっとだけ居させてくれないか?」
P「面目ない…」
響(これは…チャンスだぞ自分!この機を生かさないと…!)
響「ま、まぁしょうがないよね!ゆっくりしてくれればいいぞ!」
P「ありがとな響。ほんま関東の路駐は無茶苦茶やで…」
響(えーとえーっとえーっと…)
響「コーヒー飲む?プロデューサー?」
P「いや、コーヒーはいいよ」
響「そ、そう?」
P「…さんぴん茶が飲みたいな。響と」
響「へぇあ!?」
P「さっきのコーヒーだって俺しか飲んでなかったからさ、響の家なんだし響がくつろがないと」
響「あ、あぁ。そうだね!」
響「じゃあちょっと待っててね!」パタパタ
P「そんな急がんでもいいよ」ハハハ
北斗と風呂いってくるわ
俺の中ではマークIIツアラーだったわ
響(最高のさんぴん茶を淹れて…そこから怒涛の攻撃をするさー!)
P(折角響ちゃんの家に来たんや、パンツの一枚でも持って帰らな)
響「おまたせープロデューサー」
P「おお、ありがとう」
P「あー…いい香りだな…」
P「何故こんなツマミを響が」
響「イヌ美が食べてるの見てたら美味しそうだなって思って…」
P「犬用かい!」
響「違うよー!これはちゃんと人間用のだぞ!」
P「そ、そうか。響はたまに動物のエサ食べてるからこれもそうかと…」
響「うぅ~、いくら自分でもプロデューサーにはペットのエサなんて出さないぞ…」
響「…」
P「響?」
響「ゆ、許さないぞ」
P「え」
響「ゆーるーさーなーいー!」
P「えぇ~」
響「ダメだぞ」
響「ば…バツとして…うぁ…」
P「バツってなにさー」
響「今日はウチにとまっていくことぉ!」
P「えっ」
響「な、馴れない場所で寝泊まりするのは大変だぞ!これはすごいバツだぞ」
響「これは決定事項だから!」
P「俺が寝泊まりなんてしたらペットはどこで寝るんだ」
響「あ」
P「ほらほら、落ち着いて響。冷静になって」
響「うぐぐ~」
P「そうだ、ペットの皆にも出てきてもらおう。狭いところに押し込めたままじゃかわいそうだろ?」
響(自分何やってるんさー…)
P「ペットはどこだ?」
響「ちょっ」
P「ここかなー」ガラッ
響「な、なにやってるんだー!?」
P「いやいや、ちょっとペット探しをNE!」
響「タンスの中にいるわけないだろー!」
響「当たり前でしょ…」
P「さっきクローゼットって言ってたな」
響「あっ!待って!」
P「えー?」
響「クローゼットの中は見ちゃダメ!」
P「なんで?」
響「なんでも!プロデューサー、中は絶対ダメだぞ!」
>
響「ほっ」
P「と見せかけてバーン!」
響「あー!」
響「んもー!なんでそんなことするんさー!」
P「今までイベント成功の際にご褒美として俺がプレゼントした物が綺麗に保管されている…」
響「うぅ…」
P「つ、使ってないの?」
響「そ、そんなの…使えないよ…」
P「俺のプレゼント…要らなかった?」
響「ちがう!」
響「今まで貰ったもの全部…全部嬉しかった。本当だよ」
P「じゃあなんでこんなまとめて…?」
響「だってその…なんか勿体なくて…」
P「なに?」
響「折角プロデューサーに貰ったのに自分が使っちゃうの…なんか抵抗があって」
P「いやいや…使ってくれないと」
響「う、うん…」
P「ちょっと外見てくるわ。さっきの路駐車いなくなってるかも」
響「え…あ、行っちゃった」
響「…」
響「だって…自分が使っちゃったら…」
響「それはもう”プロデューサーが自分にくれたもの”じゃなくて”自分が使ったもの”になっちゃうじゃないか…」
P「ひびきー」
響「うわ!?」ビク
P「さっきの車いなくなってたから、今のうちに帰るわ」
響「う、うん」
P「コーヒーとお茶ありがとうな、響。美味しかったよ」
響「じ、自分完璧だからな!コーヒーやお茶を淹れるのなんてお茶の子さいさいだぞ!」
P「ははっ」
響「えへへっ」
P「おやすみ、響」
響「おやすみプロデュサー!」
響「…」
響「あー!」
ブォン!ブロロロ…ギィー!ブオオオオオン
響「帰られちゃったー!」
響「うぅ…イケると思ったのに結局駄目だったぞ…」
響「あ、なんかメール来てた」
響「プロデューサーからだ!」
響「うぎゃー!クローゼットの中のことをわざわざ帰ってからメールするなよー!」
響「でも…」
響「よーし!完璧に着こなしてやるさぁ!」
響「自分に惚れ直させてやるぞ、プロデューサー!」
響「その前にペットたち出してあげないと…」
バタバタ…
響「あっ…みんな拗ねてるぞ」
P「アカン…急のことにびっくらして響ちゃんのパンツ持ち帰れんかった」
P「しかし響ちゃんのあの反応…まさかな…いやしかし」
律子「さっきから何をブツブツ言ってるんですか」
P「スマン、気にしないでくれ」
ガチャッ!
響「うみきそーちー!」
P「響おはよう」
律子「おはよう。今日は早いのね」
律子「なんかご機嫌じゃない。いいことでもあったの?」
響「まーねー!」
P「あ、その服…!」
響「ど、どう?似合ってる…かな?」
P「バッチリやで!」
響「ありがと!今日もよろしくね、プロデューサー!」ニカッ
終わり
つきあってくれた人サンクス
\ ` ー-- 、_, --/:::l::::>''´ /
\_ `ヽ:::::::::::/ , ==フ /
/´::::::: ̄`ヽ\ ガナハ--<___/\
//´ ̄,二>、:| ̄`-<:::::::::::::::::::::::\::::\
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/:::/::::::::::::/:::::∧:::::::::::::::::/ //\ト、:::::::::::l::::::::l::::::::::l おつぅううう!
/:::/:::::::/::/::::人 ∨\:::::/ //__ ヽ::::::::|:::::::|:::::::::::|
レ´|::::::/l::::|:::/ \\ ∨ // ̄ ̄ ).|:::::::|l::::::|::::、:::∧
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|:/:::::|::::|(___ノ _,,--、 |::::/ |/ノ:::::::::l:::::ハ
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ト------─''´::::::::::::::::ヽ:| |´ ̄ ̄:::::::::::::::ハ /::::::::::::::::::::::| ` ̄
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./,-( `マハ ∨_| l___,イ /ヽヽ //´||´ /イ /:::::::|::::/ \ハ
./ \ \) \ ゝ、 } \|/--||-イ/| ,人:::::/|::/ ` ̄
__/_) _ \_ /::::\ `l___ ̄ リ ̄_/__/ ∨ |/
( _ / ー、  ̄ヽ::| ハ |:::::::::::::::::::::::::| |\ \
 ̄ ̄|::::::::`ヽ_,,--‐'´>---イ:::ト、 \|:::::::::::::::::::::::::| |:::/\ \
Entry ⇒ 2012.03.17 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「美希がアイドルを辞めてもう1ヶ月か…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330061457/
スタイル抜群、スポーツ万能、歌もダンスもそつなくこなす天賦の才能に溢れたスーパーアイドル
彼女が突然アイドルを辞めてから1ヶ月が過ぎようとしていたある日
1通のメールがきた
from 美希
『あいたい』
美希からメールが来るとは…
その後何度かメールを交わし、俺は次の日曜に美希の家へ行くことに決めた
………
美希の家は高台の上に建っていた
外からは風化を感じさせない様な綺麗な一戸建ての家
しばらくすると、玄関から一人の女性が出たきた
年は、二十歳くらいだろうか?
顔立ちがどことなく美希と似通っていて、かなりの美人だ
もしかして、この人は美希が前に何度か話していたお姉さんだろうか
会釈をし、軽く挨拶を済ませて、美希の部屋まで案内してもらう
美希の部屋
木製のドアには『MIKI』という丸っこいアルファベットと星のマークがかかれたプレートが下がっている
俺は緊張しながら、ドアを軽くノックした
返事はない
「…入るぞ」
ドアノブに手をかけると、それはあっさりと回った
ふと横を見ると、ベッドの上に美希が座っていた
彼女はイヤホンを耳にさして目を閉じていた
俺の存在に気付くと、彼女は顔をこちらに向けてイヤホンを外し、おもむろに口を開いた
「…………ぁ………ぃ………」
声にならない声
胸が痛くなった
ボイストレーニングの最中に、美希は突然声が出なくなった
医者は、精神的なストレスによる一時的な失声症ではないか、と言った
俺は困惑した
美希の声が出なくなったという事実もそうだが、何よりそれに対する原因が全く思い当たらなかったからだ
彼女はいつも元気に、明るく歌って踊って…見る者を魅了していた
そして何より彼女自身が積極的にアイドルとしての活動を楽しんでいた
俺はなんとかして美希の声を取り戻すために色々模索した
他の仕事をこなしながら、必死に方法を考えた
考えて、考えて、考え抜いた
……けど、駄目だった。
あらゆる方法を試しても、美希の声は戻らなかった
ふと携帯を見ると、美希からのメールが来ていた
from 美希
いろいろありがとう、ハニー
でも、もういいの
ミキ、アイドルやめる
俺はそのとき自分の情けなさと絶望感で胸が苦しくなった
携帯の画面の文字が涙で歪んでいた
目の前にいる少女は、かつての姿と大きく違っていた
髪の毛は恐らく手入れしていないのだろう…ぼさぼさで
頬は蒼白く、少しやせこけている
そして瞳には生気が感じられない
魂が抜けているような…まるで、人形のような感じだ
ポケットにしまっている俺の携帯が震える
from 美希
ひさしぶりだね、ハニー☆
ミキ、すごくさびしかったの
声を出せなくなってから、美希はメールで俺と会話するようになっていた
正直、メールよりも手で文字を書いたほうが早いと思うが…まぁ彼女なりに思うところがあるのだろう
その言葉は、自分でとても空虚なものに思えた
そして気付いた
美希の左手首に包帯が巻かれていることに
カチカチ
ピロリン
from 美希
どうしたの?
これ、気になる?
「いや…」
俺は包帯から目を逸らして、言った
怖かった
できるならずっと目を逸らしたかった
だが、それは何かズルイことのように思えた
しゅるしゅる……
手首にはたくさんの切り傷があった
恐怖と同時に、気持ち悪さがこみ上げてきた
………どうしてこんなことになってしまったんだろう?
ピロリン
from 美希
こんな手してたら、ミキお嫁さんにいけないよね
あははっ☆
俺はなんて答えればいいかわからなかった
美希は包帯をもう一度自分の手首に巻きつけたあと、軽くベッドを叩いた
俺は少し戸惑いを覚えながらも、美希の隣に座る
手首の傷のことは勿論
学校のほうはどうだ?とか
どうしてまた俺と会おうと思ったんだ?とか
けれどどれに関しても聞いてはいけないような気がした
どの質問もタブーのように思えた
聞いてしまったら、美希が傷ついてしまうんじゃないか?そう思った
そして自分も傷つきそうで…怖かった
静かな、静かな時間が流れる
ふと、携帯音楽プレーヤーが視界に入った
「何を聴いてるんだ?」
俺は美希の顔を見ないで尋ねた
カチカチ
美希は文字を打ち込んだ後、自分の携帯の画面を俺に見せてきた
ミキがソロでうたった曲なの
ハニーもいっしょにきく?
そしてもう片方は美希が自分の耳につけた
二人で一つの音楽を共有する
心地よいメロディと声が流れてきた
教えてハニー 未来は何色?
日に日に胸が キュンキュンっていうの
これってなあに?
胸がズキズキと締め付けられる
泣きそうになった
俺は黙って音楽を聴き続けた
気付くと時計はもう夕刻をさしていた
「悪い、そろそろ帰らないと…」
イヤホンを外してそう言うと、美希は悲しそうな表情を浮かべた
「…すまん」
携帯の画面に浮かぶメッセージ
『また、きてほしいな』
「……ああ」
そう答えると、美希はほんの少しだけニコッと微笑んだ
今にも消えてしまいそうな儚げな笑顔だった
「ちょっと、妹のことで……」
リビングのテーブルに案内される
「すみません、こんなものしかないですけど」
湯気の立つブラックコーヒー
コーヒーは好きだが、とても気楽に飲めるような状況じゃない
「このたびは…申し訳ありませんでした」
「顔を上げてください…」
美希のお姉さんは、どこか疲れているような表情で言った
「仕方のないことです…あなた達は何も…悪くありません」
彼女の言葉に、卑怯にもどこかで安堵している自分がいた
「美希は…学校は?」
「声を失ってから1度だけ行っていました。でもそれっきり…」
恐らく学校で色々あったのだろう…俺は「そうですか」とだけ答えた
「今美希は……ほとんど部屋にひきこもっている状態なんです」
まっすぐ俺の目を見据えて彼女は言った
「私があの子の部屋まで持っていってあげてます」
「しばらくの間は、家族で一緒に食べていたんですけど…手首の傷を見て父が激怒してしまって」
「父も母も美希にはすごく優しかったんです。でもあの一件以来あの子は部屋にずっと閉じこもるようになって…」
俺は黙って彼女の言葉に耳を傾けていた
「医者の方は、あの子の声が出なくなったのは精神的なものによると言っていました」
「だから、きっと声は戻ってくると思っています。いえ…絶対戻ってきます」
確かに病院で検査を受けた結果、美希の声帯に異常はないと診断された
ふとしたきっかけで、いや、きっかけなんか無くても自然と回復するものなのかもしれない
だが、本当にそんな楽観的に考えて大丈夫なのだろうか
俺は疑問に思った
美希の家を出た
もうほとんど夕日が沈みかけていた
長い長い坂道を、冷たい風に吹かれながら歩いていく
美希の家を振り返って見ると、ほんのわずかに窓のカーテンが動いたような気がした
………
夜、美希とメールを交わした
次の日曜も美希の家に行くことになった
~~~~~
夢を見た
美希がソロライブを初めて成功させたとき
「美希!よく頑張ったな!」
「ハァ、ハァ…ねえプロデューサー…ミキ…キラキラしてた…?」
「ああ!最高に輝いてた!!」
「よかった…ミキ、しあわせ、なの…」
「もちろん行ってくるの!ミキ、もっと、もーっとキラキラしたいっ!!」
あのときの美希はステージの上で本当に輝きを放っていた
俺も含めて、見るもの全ての心を惹きつけていた
歌やダンスのレベルの高さ以外にも、ある種のカリスマ性のようなものを持っていたと思う
夢から覚めると、とても憂鬱な気分になった
昨日会った美希の姿を思い出したくなかった
目を開ける
いつからか、まったく時計を気にしなくなった
朝も昼も、夜も、もうどうでもよくなった
ベッドの上で、ひざを抱えて座りながら音楽をきく
…これはDay of the future
…これはSquall
自分の歌を何度も何度もリピートしてきく
自分の声を忘れてしまうかもしれないから
もし世界中の人間がミキの声を忘れてしまっても…ミキだけは、絶対に覚えていたいの
コンコンとノックがした
「美希、ゴハン持ってきたわよ」
ちょっと待って…今トビラあけるね
「じゃあ、ここに置いておくわね」
ありがとう、お姉ちゃん
「……美希」
「絶対、戻るから。何も美希は心配しなくていいの」
ありがとう。でも、ムリして笑わなくていいよ…お姉ちゃん
ミキ、お姉ちゃんのそういう顔見ると、苦しくなる…
食べ終わった食器を廊下に置いた
やっぱり全部食べられなかった…ごめんなさい、なの
ノートパソコンを起動して、DVDを入れる
ミキのライブのときの映像がいっぱい詰まってるの
…
……
キラキラしてて、可愛くて、かっこよくて…自分でも惚れ惚れするの!
…
……
初めのころは、すぐに治るって思ってた
でも、1週間たっても、1ヶ月たっても、2ヶ月たっても…まだ出てこないまま
もしこのままずーっとだったらと思うと
不安で頭がおかしくなりそう…
全部、元に戻して…
こんなにつらいの、たえられないよ…
次の日曜も、そのまた次の日曜も、俺は美希の家を訪れた
何か買って持っていってあげようかなとも思ったが、何を買っても今の美希は喜ばないような気がした
美希の部屋では、二人で音楽を聴いている時間が多い
机の上で雑誌が開いている
そのページにはアイドルだった頃の美希のグラビア写真が載っていた
ピロリン
from 美希
その制服姿のミキ、すっごくカワイイでしょ!
ハニーは、どう?
「ああ、よく似合っていて可愛いと思うよ」
そう答えると、彼女は悲しそうな目をして微笑んだ
訪れるたびに、美希の姿は弱弱しいものになっていった
美希を優しく抱きしめてあげればこの問題は解決するのか?
慰めの言葉をかけ続ければ声は出るようになるのか?
頭に色々な考えが浮かんでも、俺は何も実行できない
卑怯だと自分でも思う
けれど、結局どうすればいいのかわからず、答えが出せなかった
事務所の窓から外を見ると、雪がちらついていた
今日は都内はかなり冷え込みそうな感じだ
コーヒーを啜っていると、メールが届いた
美希からだった
from 美希
『かんかんかんかん』
首をかしげていると、すぐにまた美希からメールが来た
from 美希
『かんかんかんかんかんかんかんかん』
またしても意味の分からない文面
もしかして、なにかふざけて遊んでいるのだろうか
しばらくして、またメールがきた
from 美希
『ばいばい、ハニー』
「ど、どうしたんですか?いきなり立ち上がって…」
「悪い、急な用事が出来た!」
「え?ちょ、ちょっと!プロデューサー!?」
律子の声を背中にして、俺は事務所を飛び出した
行き先は、美希の家
頭の中が不安でいっぱいになる
美希は、自分の命を絶とうとしてるんじゃないか、と
どうしてこんなことに…いや、今はそんなことを考えてる場合じゃない
美希が自殺を考えているなら、なんとしてでも止めないといけない
彼女の声がきけないのがわかっているのに、ほとんど無意識でそうしていた
『おかけになった電話番号は、電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません』
くそっ!!
どうすれば…メールを入れようか?いや、電源が切られていたら意味がない
プルルルルルル
『…はい。星井です』
美希のお姉さんの声だ
「すみません!765プロの者ですが…えっと、み、美希は」
『少し前に外へ出かけましたけど…散歩してくるって言ってました』
「え…」
美希は…いったいどこへ行ったんだ!?
『あの、もしもし?もしも─────』
俺は頭を抱えた。
どうやって彼女を探せばいい?
考えろ…何か方法はある…きっとある…
待てよ
ばいばい、の前に来てたメールの文章…
かんかんかん、とだけ書いてあったけど…ひょっとしてこれは…
美希の家を訪ねたときを思い返す
駅から歩いて…長い坂道まで行く途中で…
踏切があった
もしかして…美希は…
カンカンカンカンカン
カンカンカンカンカン
遮断機が上がっていく
みんなが通っていく
遮断機が下がっていく
電車が通っていく
つい、この前まで毎日通っていた場所
雪がふってる
やっぱり寒い方が痛みを感じにくいのかな
みんな疲れた顔をしてる
ハニーも、本当はムリしてミキに会いに来てくれてるんだよね
知ってるの
ぜんぶ、ぜーんぶミキのせいなの
ミキのせいで、みんなつらい思いしてる…だから…
もう、いいの
渋滞が酷い
なかなか車が進まない
「普段は空いてるんですけどねぇ、こんなに混むのは珍しいなぁ」
ドライバーの呑気な声に苛立ちを覚える
ふと、急にあの医者の言葉が脳裏をよぎった
『これは、精神的なストレスによるものだと思われます』
『えへへ、ハニーだいすき!』
『おい、やめろって…みんなの前だぞ』
……脳内に再生されていく
『ハニーって、すっごくカッコイイ男の人ってカンジ!』
『そうか』
……あの頃の会話
『はいっ!日頃がんばってるハニーにミキからプレゼントなのっ!』
『栄養ドリンクとおにぎりってお前…まぁ、もらっとくよ』
『プ、プロデューサーさん!あの、私…クッキー作ってきたんですけど!よ、よかったら、その』
『おお、ありがとう春香!いやークッキーかーうれしいなぁ~』
『反応が全然違うの…』
……俺は、いつも彼女からの好意を受け流していた
『ねーハニー?もし、もし将来ミキとハニーが結婚することになったら…』
『ん?何か言ったか』
『……なんでもないの』
……わざと、無視していた
別に嫌いだったわけじゃない
ただ、その方が賢明で、面倒なことにならずに済むと思ったから
否定したかった
…………『これ』が原因じゃないのか?
美希がこうなってしまったのは…俺に、責任があるんじゃないか?
誰よりもストレートに表現する美希の好意を…受け止めなかった所為で
携帯のGPSを使って現在地を調べる
…目的地の踏切までは、もうたいした距離じゃない
「釣りはいいです!」
「え?お、お客さん?」
ドライバーに札を手渡し、タクシーを降りる
この渋滞具合なら、自分で走った方が早い!
粉雪が舞い散る中、歩道を全力で走る
ハァハァ…ハァ、ハァ…
息が苦しい
あとはこの道沿いに行けば、あの踏切にたどり着く
頭の中に、美希の明るい笑顔が思い浮かんだ
頼む…間に合ってくれ
頼む!!
脇目も振らず走り続けていると、ようやく踏切が見えてきた
通行人の中に、遠目からでも目立つ長い金髪の少女がいた
「美希!」
彼女はフラフラとおぼつかない足取りで少し歩いたあと、踏切の中で下を向いて立ち止まった
遮断機がゆっくりと下がっていく
周りの人間は、彼女を見ても動こうとしない
間に合え!
間に合え!!!
無我夢中で走り、遮断機を飛び越える
そこからはもう本能的に身体が動いていた
…………
目を開ける
すぐ目の前に美希の顔があった
振り返ると、下がった遮断機と通過する電車が見えた
……どうやら、間に合ったようだ
ギリギリセーフだったと思う…本当に、よかった…
小さな、華奢な肩
力を入れると、今にも壊れてしまいそうな
「……ぁ………ぃ……………」
涙が、止まらなかった
近くの喫茶店
俺と美希は、小さなテーブルに向かい合って座った
美希はどこか憂鬱そうな目でうつむいていたが、やがてポケットから携帯を取り出して操作を始めた
カチカチ
ピロリン
from 美希
実はね
ミキ、ハニーならきてくれるんじゃないかって
ほんのちょっぴり思ってたの
ごめんね
「…そうか」
from 美希
ハニーは、ミキをたすけてくれた王子様なの!
すごくカッコイイの
俺は…美希の王子様なんかじゃない
もっと弱くて、汚くて、情けない存在だ
だから、俺は言った
美希は「え?」といった様子で小首をかしげた
「俺、ずっと美希の好意を…気持ちを無視してた」
「無視して、聞こえないフリをして…適当にあしらってた」
「……すまなかった」
美希はしばらく黙って目の前にある紅茶をじっと見つめていた
ピロリン
from 美希
ハニー
ハニーは、ミキのことスキ?
考えた
この問いに対する…今、俺が出せる答え
嘘をつくつもりは無い
もうこれ以上…美希を悲しませたくない
「俺は、確かに、美希を好きだと思う」
「でもそれが恋愛上における好き、なのかは…わからないんだ」
嫌いではない
けれどはっきりと胸を張って愛してる、って言えるのかと問われたら…答えはノーだ
自分ながら中途半端だと思うが、これが現時点での俺の気持ちだ
「……そのリアクションは当然だと思う」
「ただ…今日心の中で強く決めたことがあるんだ」
これは、単なる罪滅ぼしの意味合いなのかもしれない
あるいは、ただの偽善なのかもしれない
もしかしたら純粋に望んでいるだけかもしれない
「お願いが、ある」
美希の目をまっすぐ見て、俺は言った
…………
……………
長い冬が過ぎて、ようやく春がやってきた
携帯のアラームに起こされ、ソファから身を起こす
……背中が痛い
連続でソファで寝続けるというのは、結構過酷なのかもしれない
ベッドへ目をやると、そこでは金髪の少女がよだれをたらしながらぐっすりと眠っていた
どうしてこういう状況になったかというと、俺が
『美希が声を取り戻すまで、一緒に居させて欲しい』と願ったから
『声を取り戻したら、またアイドルに復帰して、キラキラ輝いて欲しい』と願ったから
あの雪の日、俺のその2つの願いに対して、美希はこう答えた
『ミキ、アイドルに戻ったら、絶対ハニーをメロメロにして、ハニーのお嫁さんになるの!』
大人の男と、まだ15歳の少女が同じ屋根の下で暮らす…反対されて当たり前だ
俺と美希は必死に説得した
最終的には、美希のお姉さんも説得に加わってくれたこともあって、ご両親は承諾して下さった
その美希は、この4月から、私立の高校に通っている
まだ声は戻っていない
だが、学校では既に友達が何人かできた、とのことだ
クラスメートも、先生も親切な人ばっかりらしい…良かったと思う
フライパンをカンカンと鳴らすも、起きない…まぁこの辺は予想通りだ
一番楽な起こし方はすでに知っている
この一部だけピンと跳ね上がった髪の毛(どうやらアホ毛というらしい)を引っぱると…
ほら、あっという間に起きた
「そーいえば今日学校で調理実習あるんだよな、準備はできてるのか?」
俺がそう言うと、美希はどこからともなくカードを取り出して俺に見せる
【大丈夫なの!】
なんというか、最近ではメールを打つのがめんどくさいのか、美希は【会話カード】なるものを作っている
これ以外にも、【おなかすいたの】とか【おやすみなの】とか色々なカードがある
個人的にはカードを作る時間があるくらいなら、手話を覚えた方がいいような気がするけど…
まぁ、でも、美希が元気でいてくれて嬉しいと俺は思う
玄関に響く、トントンというローファーの爪先を蹴る音
俺のほうへ振り返ると、彼女はニコッと微笑んだ
俺は声をかけた
「いってらっしゃい」
おしまい
保守してくれた方、読んでくれた方々に感謝!
美希が喋れるようになるまで書いてくれてもいいのよ
とりあえず乙
声が復活するまでの後日談的なものは今のところは考えてないです
暇があったらまた書くかもしれません
Entry ⇒ 2012.03.16 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「私の秘密が…ばれてしまいました…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331133626/
律子「貴音に限ってまさか…ねぇ…」
やよい「うっうー!お揃いですー!」
春香「げ、元気出してください貴音さん!誰でもコンプレックスぐらいありますよ!」
響「そうだぞ!自分なんて逆に羨ましいもん!」
今、私は愛する仲間達に慰められています。どうしてこうなってしまったのでしょう?
そう、事の発端は皆で慰安旅行に来たということです。そして待望の天然温泉の浴場へ…
しかし、私は重大な事実を忘れておりました。私自身が…
亜美「あーっ!お姫ちん生えてなーい!」
真美「パイパンだよ!パイパン!」
そう…私が無毛症であることを…!
この空気…とても耐えられるものではありません…。何か行動を起こさなければ…
>>5
やよい「?」
しかしやよいは先程「お揃い」と言ったこともあり、つるつるのすべすべです
この場合は……
>>14
貴音「千早…お覚悟をっ!!」
千早「えっ?ちょっ、ちょっと四条さ…」
ブチッ
千早「んあーーーーーーっっ!!!!」
伊織「あ、アンタ…いきなり何やってるのよ!?」
千早の隣にいた伊織がこちらを睨みつけています。さて…
>>23
こうなれば、全員の陰毛を抜いてしまいましょう!まずは私の両隣にいる者へ…
ブチブチィッ
響「うぎゃーーーーーーっ!!!」
あずさ「きゃああああああっ!!」
響、あずさの両名の陰毛を引き抜いた私は、それをやよいの局部に備え付けました
貴音「やよい、あなたの局部にもやしのぷれぜんとです」
やよい「え、えっと…ありがとうございますー……」
何やら腑に落ちないようですね。まだ対象は残っていますが…
>>29
冷静になって辺りを見回してみると、目の焦点が合わずに痙攣している千早
股間を押さえて私を睨みつける響、下を向いてこらえるあずさの姿が目に入ってくるではありませんか…
私は、こう言うことにしました
貴音「>>35」
どれがいいですか?
そう、これは宣戦布告。冷静になったとて、もはや引き返せるものではありません
真「貴音!突然何を言い出すんだよ!?」
雪歩「お、落ち着いてくださいぃ…」
美希「そうなの!それに燃やしちゃったら大変なの!」
貴音「なるほど、それは一理ありますね」
…何を納得しているのですか、私は……
ここは>>40に>>44をすることに致しましょう
貴音「ふんっ!!」
ブスッ
真美「あっ、あれは…カカシ先生の大技・千年殺し!?」
亜美「それも二本だよ!二千年殺しだよ!!」
貴音「あ…あぁああ……っ!」
耐え難い痛覚と快感が、私を襲ってきます
やよい「あ、あのっ…大丈夫ですか?」
なんと…このような状況になっても、私を心配してくれるのですね…
健気なやよいを無視するわけにはいきません。私は溢れ出る脂汗を抑え込み、やよいにこう言いました
貴音「>>51」
私はなんという卑怯者なのでしょう…。あどけない少女に、このような卑猥な事をさせるなど…
やよい「わ、わかりました!貴音さんが楽になるのなら、私も頑張ろうかなーって」
モミモミ
小さなその手で、必死に私の胸を揉み始めるやよい。その力加減がほどよく…
貴音「はぁ…ん…くぅ…っ」
思わず嬌声が漏れてしまいました
伊織「なっ…なななな、なにやってるのよアンタたち!?この変態っ!!」
貴音「んっ…伊織、それは違います。私はやよいと>>56をしているのです」
伊織「そんなヨガがあるわけないでしょ!?ダルシムもびっくりよ!!」
やよい「貴音さんの胸…すごいです…」モミモミ
貴音「や、やよい…それ以上はっ…!」
お尻の方からも快感が…もう…限界です!
貴音「はやーーーーっ!!」
私は襲い来る快楽に身をくねらせ、とうとう液体を射出してしまいました
俗に言う「潮を吹く」というものでしょうか。このような感覚は、今までに経験がありません
貴音「はぁ…はぁ……」
ぐったりした私を皆が面妖なものを見る目で見ています。次の行動は…
>>62
そう、今までの出来事は全て夢だったのです。私は少し安心致しました
ですが、この手に毟った陰毛の感覚が抜けません…。何故でしょうか?
>>70
指定の安価から or 終了
やはり私は、確かに千早の陰毛を毟り取っていました
伊織が私を睨みつけています。さて…
>>76
ナデナデ
伊織「な、何するのよ!!ちょっと!千早の毛がおでこに当たってるじゃない!」
照れと拒絶。二つの意思が混ざり合った時、このような表情になるのですね…
千早「ん……あ……」
春香「千早ちゃん、大丈夫?しっかりして!」
……さて…
>>80
私は伊織のおでこに毛を押し当て、伊織ごと味わうことにしました
伊織「や、やめっ…ひぃっ…!お、おかしいわよアンタ!!」
千早の陰毛は、温泉の熱気による汗の味がしました。ほぼ伊織の味だとは思いますが…
千早「ん……は、春香…?」
春香「よかった!目を覚ましたんだね!」
どうやら千早は目を覚ましたようです。それはともあれ、私は…
>>87
貴音「発見!おいしそうな女の子 じゅるるん♪」
伊織「は、はぁ…?」
貴音「ああ…伊織…伊織……」クンカクンカ
伊織「嗅ぐなっ!」
貴音「はあぁぁぁあああんっ!!」ビクンビクン
伊織「本当に何なのよ!?どうなってるのよ!?」
やはり、おでこ系女子の香りは最高ですね…
次は>>92に>>96を致しましょう
この高揚感を、プロデューサーにも味わってもらいたい…
そう思った私は、プロデューサーの元へと走りました。全裸で
ガラッ
貴音「あなた様!!」
P「うおっ!?た、貴音?っておい!何で裸なんだ!?」
貴音「あなた様が知る由もありません。お覚悟を!!」
私は渾身のきん肉どらいばあを決め、三かうんとをとった後に浴場へと舞い戻りました
今度は>>101に>>105をしてみましょう
とはいえ、私も生娘。接吻などは全くの未経験でありますが、勇気を振り絞って雪歩に伝えました
貴音「雪歩、少しこちらへ」
雪歩「は、はいぃ……」
貴音「…私の初めてを、貰っていただけますか?」
雪歩「えっ?んっ…!?」
貴音「はむっ…じゅる…ちゅぱっ……」
そう、仏式の接吻とは、いわゆる「小鳥のきす」などではなく「でぃーぷきす」であるとのこと
美希から借りた雑誌の情報が、このような場面に役立つとは…
雪歩「四条…さんっ…ん…あぅ…れろっ…」
接吻が終わる頃、雪歩は快感に身を震わせておりました
雪歩「わ、私…四条さんと……えへへ…♪」
ふぅ…我ながら初めてにしては上出来だと思います
…しかし、そろそろ私も皆ものぼせてしまいそうです。これが最後の機会ですね…
>>117
しかし、いくら私がヤーネフェルトの者とはいえ、そのようなことは出来かねます
ですから、ここはこう致しましょう
貴音「雪歩」
雪歩「ひゃ、ひゃいぃっ!?」
貴音「私のらあめんになりなさい」
雪歩「えっ?あの…それはどういう…?」
貴音「そうですね…私の主食はらあめんです」
雪歩「はい。それは知ってますけど…」
貴音「つまり雪歩、あなたはらあめんのように、毎日私に食べられるべきだということです」
雪歩「えぇっ!?つ、つまりそれって…!」
貴音「率直に申しましょう。雪歩、私はあなたをお慕い申しております」
亜美「ひゅーっ!お姫ちんやるねー!」」
真美「この状況でまさかそうくるとは思わなかったよー!」
あずさ「あらあら、素敵よ~♪」
春香「な、765プロから女の子同士のカップルが誕生ですか!?」
やよい「はわっ!素敵です~!」
響「えへへっ、貴音ってやっぱりすごいね!いろんな意味で」
真「雪歩、良かったね!」
美希「あーあ、ミキも素敵な彼氏欲しいな~」
伊織「どういうことなの…」
律子「安心しなさい。私もわけがわからないわ…」
千早「私…どう考えても毟られ損よね…」
貴音「さあ雪歩、どうか答えをお聞かせください」
貴音「ありがとう、雪歩。今より私達は恋人同士です。そういう事ですから、皆…」
『おめでとーっ!!』
私達を包む祝福の声。これより私は、らあめんと共に雪歩を食していく毎日になるでしょう
束の間の休息で手に入れた愛しき人。私は雪歩と共に、どこまでも…
願わくば、この者と共に故郷へ
貴音「愛しています、雪歩」
雪歩「えへへ…私もですぅ♪」
了
P「あまりに意味不明な光景に頭がおかしくなりそうだったが、これは百合をテーマにしたデュオを売り出すチャンスかもしれない!」
P「ユニット名は『高嶺の雪』。安直だがこれでいこう」
P「よしっ!これで竜宮小町を追い抜いてやるぞ!!」
律子「何考えてるんですかあなたは…」
本当に終わり
出番が無かったアイドルのファンのみなさん、ごめんなさい
乙です
乙
Entry ⇒ 2012.03.15 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「伊織がヤンデレ化してこわい…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330513281/
最初にプロデュースしたのは伊織だった…
伊織「こんにちは、水瀬伊織ですぅ」
P「こんにちは!(とても可愛い子だな)」
プロデュースするとき、俺はそう思っていたが…
伊織「ちょっとっ!この馬鹿プロデューサーっ!」
伊織「私が飲みたいのはぶどうジュースじゃないわよっ!」
伊織「今のレッスン全然わからないわよっ!」
P「す、スマンっ!」
彼女は猫を被っていて、1日を待たずして牙を剥いたのだった
しかし、次第に彼女の扱いにも慣れ…
P「お疲れ伊織、ハイこれ」
伊織「あっ、オレンジジュースね。あんたにしては気が効くじゃない」
P「今日のライブお疲れ、小さい規模とは言え疲れただろ?」
伊織「この水瀬伊織にかかれば、どうってこと無いわよっ、にひひっ♪」
彼女も俺に心開くようになってくれた…
伊織「はい、アンタの分」
P「こ、これはオレンジジュース?」
伊織「プロデューサーも今日は疲れたでしょ?」
P「い、伊織…ありがとう!わざわざ俺のためにっ!」ジーン
伊織「ちょっ、何泣いてるのよ」
伊織「べ、別にたいしたことじゃないでしょっ」
口ではこういってるが、彼女なりの表現だと…思ってる
そんな俺に転機は突然訪れた
P「へ?別のアイドルも掛け持ち?」
社長「うむ、今も伊織君で忙しいのは分かっている」
社長「しかし、人手不足で他のアイドルにプロデューサーを回す事ができないのだ」
P(もっと雇いましょうよ…)
社長「すまないが、彼女…高槻やよい君も一緒にプロデュースして欲しい」
P「は、はぁ…」
新しく、アイドルを受け持つことになったのだ
やよい「高槻やよいです、よろしくお願いしますっ!」
P「よろしく、今日から俺は君のプロデューサーだ」
やよい「うっうー!私、早くアイドルになるように頑張りますっ!」
P「あはは、一応今日からアイドルだけどね」
P(おっと、突然のことだったから伊織に言い忘れてた)
P(後で伊織にも言っておかなきゃな)
伊織「ふーん、あなたもアイドルになったのね」
やよい「はいっ、高槻やよいですっ!」
伊織「水瀬伊織よ、よろしくね」
伊織(………)
伊織「プロデューサー、アンタやよいの担当になったの?」
P「いや、伊織と掛け持ちでプロデュースすることになったんだ」
伊織「そうなの…」
伊織「ま、当然よねっ!」
伊織「ほらやよいっ、一緒にレッスンよ!」
やよい「はいっ!うっうー、頑張りますっ!」
伊織「プロデューサーも、もたもたしてないでよねっ」
P「元気だなぁ…お前ら…」
やよい「プロデューサー、大丈夫ですか?」
P「いや慣れてるから、平気平気」
伊織「まったく…ほらタオル」
P「ありがとう、すまないな」
伊織「いつものことでしょ、一々気にしないのっ」
伊織「プロデューサー、今日の予定は?」
P「伊織は午前はレッスンで…午後は休みだ」
伊織「あら、珍しいわね…?」
P「ああ、そして午前中も途中までは見てやれるんだが…」
伊織「何か予定?」
P「途中からは、やよいの仕事が午後まで入ってるんだ」
伊織「そうなの…やよいも人気が出てきたもの、仕様がないわよ」
伊織「せっかく早上がりなんだし、午後はゆっくりさせてもらうわ」
伊織「途中まで一緒にレッスンしましょ、やよい」
やよい「はいっ!」
P「そろそろ時間だ…やよい、行こうか」
伊織「やよい、頑張ってきなさいよ?」
やよい「はいっ!私、お仕事頑張りますっ!」
P「伊織はどうする?もうあがるか?」
伊織「…まだやっていくわ」
P「そうか、あまり無茶するなよ」
伊織「プロデューサーに言われなくても、分かってるわよ」
P「それもそうだよな…伊織、お疲れ様」ガチャ
バタン
伊織「………」
伊織「…お疲れ様、プロデューサー」
ガチャ
P「ただいま戻りましたー」
小鳥「あら、プロデューサーさん、お疲れ様でした」
小鳥「やよいちゃんはお家ですか?」
P「はい、やよいの仕事も終わったので、送ってから戻ってきました」
小鳥「ところで、伊織ちゃんは?」
P「え…今日は午前のレッスンで終わりですけど」
小鳥「そう、ですよね?」
P「え、何か問題が?」
小鳥「いえ、こちらに一度も戻ってきてないから…」
P「直接帰ったんですかね?」
P「連絡入れてみます」
プルルルル プルルルル プルルルル
伊織「………」ピッ
伊織「もしもし、どうしたの?」
P「もしもし、今何処にいるんだ?」
伊織「…もう家よ、午後はゆっくりしてるって行ったじゃない」
P「そうなのか?765プロに戻ってないようだったから心配になってな」
伊織「悪いけど直接帰らせてもらったわ」
P「そうか、わかったよ」
伊織「用はそれだけ?」
P「おう、わざわざすまなかったな…おつかれ」
伊織「はいはい、お疲れ様」ピッ
レッスン場
伊織「………」
伊織「ハァハァ…」
伊織(流石に、心配掛けさせるわけにも行かないわよね)
伊織(やよいも人気が出てきたから…)
伊織(少しでもアイツへの負担を減らさなきゃ…!)
伊織「でもっ…」
伊織「うまく…いかないわね」
P「帰ってたみたいです」
小鳥「そうなんだ、よかった」
小鳥「荷物も置いてあるから驚いちゃった」
P「いやいや、忘れ物ですよそれっ」
P「もっと早くに行ってくれれば…」
P「でも、荷物のことも行ってなかったし…大丈夫なのかな」
伊織「おはよう、プロデューサー…ふぅ」
P「おはよう伊織、最近疲れてないか?」
伊織「そ、そんなこと無いわよっ?」
P「いやいや…絶対疲れてるって」
伊織「何を根拠に言ってるのよっ」
P「俺が今まで、どのくらいそばで見てきたと思っているんだ?」
伊織(っ!)
伊織「…そ、そうね、少し疲れてるわ」
P「だろ?あまり無理するなよ?」
伊織「ふ、ふんっ!アンタに言われなくたって分かってるわよ」
P「それなら良いが…もうやよいのプロデュースもあるから細かくは見られないぞ?」
伊織「そのくらい知ってるわよっ!!!」
P「うおっ!?」
伊織(!)
P「そこまで怒鳴らなくても良いだろ…?」
伊織「…っ!」タッタッタッタ
P「ど、どうしたんだ?」
P「…いや待てっ!朝から仕事入ってるぞっ!?」タッタッタ
P「本当に、すみませんでしたっ!」
伊織「………」
記者「いえいえ、最近人気ですからね水瀬伊織ちゃん」
記者「なかなかお時間が取れないのも分かりますよ」
P「いや、あらかじめ時間を調整していたのに…こちらのミスです」
P「(ホラッ、伊織も謝って?)」
伊織「…すみませんでした」
記者「気にしないでくださいよ、それよりもインタビュー、始めましょうか?」
P「はいっ、よろしくおねがいしますっ」
P「話の分かる人でよかったぁ」
P「運が悪ければその場で評価崩しちゃってたからな」
P「でも今度からは、気をつけような?」
伊織「……ご…なさぃ」
P「ん、どうした伊織?」
伊織「ごめん…なさいっ!」ポロポロ
P「い、伊織っ!?」
ここまで泣いた伊織を見たのは初めてだった
伊織「…私、プロデュ…サーに…っ!」
伊織「迷惑…かけない…よう…に…」
伊織「頑張…ったのにっ…!」
P「伊織…」
伊織「私の…ぁいても…できな…いから…っ」
P「だ、大丈夫だよ伊織」
P「俺は伊織のプロデューサーじゃないかっ!」
P「だから、迷惑かけても良いんだぞ?」
伊織「そしたらっ!…やよいが…っ!」
P「そうか…やよいをプロデュースする時間のことを…」
伊織「やよいも…っ!プロデュースしなくちゃ…いけないのに…っ!」
ナデナデ
P「ありがとう伊織…」
伊織「ふぁ…」
P「ありがとう…!」
P「プロデューサーなのに、アイドルに負担かけていたなんて」ナデナデ
P「恥ずかしいな…俺」ナデナデ
伊織「そんな…そんなこと…ない」
P「安心してくれ伊織、しっかりお前も見るからな?」
伊織「うぅ…」
ギュ
伊織「うぁっ…!」
P「…よしよし」ポンポン
ガチャ
やよい「おはようございまーすっ!」
P「おはようやよい、今日も元気だね」
やよい「えへへ、私元気がとりえですからっ!」
やよい「ところでプロデューサー」
P「ん?どうしたやよい?」
やよい「なんで伊織ちゃんを、抱っこしてるんですかー?」
伊織「…っ!?」
バッ
伊織「は、離れなさいよ変態、ど変態っ!」
P「お、俺のせいなのかっ?」
いつしか伊織は、二人だけになると甘えてくるようになった…
伊織「プロデューサーっ♪」
P「ど、どうしたんだ伊織?」
伊織「呼んでみただけっ」
伊織「プロデューサー?」
P「どうした伊織」
伊織「私今日、仕事頑張ったでしょ?」
P「そうだな、上出来だったよ」
伊織「じゃあ頭撫でてぇ…?」
P(…今までの伊織は嘘だったのか?)
普段は凛としているのだが、二人になるとすぐに溶けたようになってしまう…
そんな時期もあったのだが、二人は更に活躍するようになって遂に…
P「竜宮小町?」
律子「はい、私が今後プロデュースする3人のアイドルユニットです」
P「3人も?」
律子「はい、私が企画書を出してその提案が採用されましたっ」
P「すごいじゃないか律子っ!」
律子「これからは同じ事務所ですが、よきライバルとして切磋琢磨しましょうね、プロデューサー殿」
そのメンバーの中に、伊織がいると言うことはそのときに初めて知った…
やよい「伊織ちゃん、すごいですねっ」
P「…あぁ、すごいな」
伊織「この伊織ちゃんがリーダーをして、他の二人を引っ張らなきゃね、にひひっ♪」
P「伊織…俺聞かされてなかったんだけど?」
伊織「サプライズよ、驚いた?」
P「…驚きすぎて、本当かどうか今も分からないよ」
伊織「まぁこれでアンタへの負担はなくなるでしょうね」
伊織(その分、甘えて…)
竜宮小町は、律子とメンバーの頑張りであっという間に有名になり…
伊織「ねぇプロデューサー」
P「なんだ伊織?」
伊織「私の活躍見てくれた?」
P「あぁ、しっかりと事務所のテレビで見ていたから」
伊織「直接見に来て欲しかったのにぃ」
P「こっちもやよいの仕事があるからな」
伊織「むぅ…」
伊織がこうしている時間も…
伊織「プロデューサーっ♪」ガチャ
シーン
日に日に、少なくなっていくのだった…
プルルルル プルルルル ピッ
P「もしもし伊織、どうした?」
伊織「ねぇプロデューサー?今何処にいるの?」
P「今か?やよいの家にいるよ」
伊織「やよいの?」
P「やよいがご馳走してくれるって言うからな」
伊織(やよいの…家に…)
P「え?今、伊織が電話掛けてきてくれたんだよ」
P「誘う?分かった…伊織もやよいの家分かるだろ、今から来ないか?」
伊織「…私はまだ竜宮小町の仕事が残ってるからっ」
P「ん?そうなのか…俺に用事があったのか?」
伊織「…アンタも仕事頑張ってるか、確認しただけよ」
P「あはは、さっきまでは頑張っていたけどな」
伊織「そうなの…」
P「ん?伊織はまだ仕事があるって」
P「じゃあやよい、代わるか?」
伊織「!…いいわよ、もう行かなきゃ行けないから切るわねっ」
P「そうか?」
伊織「うん…じゃあねプロデューサー」
P「おう、仕事…頑張れよ」
ピッ ツーツーツー
伊織「……ヒック…」
伊織「プロデューサー…ヒック…うぅ…」
双方のオフの日・仕事時間は、見事に重なり合い、伊織と会う時間は無くなってしまった
P「3通と、5件…か」
P(今日も伊織からメールと着信が着てる…)ピッ
プルルルル ピッ
伊織「もしもしっ、プロデューサー?」
P「お疲れ伊織…今、大丈夫か?」
伊織「もちろんよっ!」
P「仕事中で出られなくてごめんな?」
伊織「ううん、寂しいけど…忙しいんだもの、仕方ないわよ…」
P「そ、そうだっ!1週間後、俺はオフなんだが…時間は取れないか?」
伊織「ホントっ!?」
P「ああ、近いのはその日くらいしか、余裕はなさそうだからなぁ」
伊織「あっ…でも…」
P「仕事か?」
伊織「…うん」
P「そうか…本当に忙しいんだな」
伊織「そうね…このあとも」
イオリー! ジュンビハ デキター?
P「律子の声…もう次の仕事か?」
伊織「うん…ばいばいプロデューサー…」
P「ああ、頑張れよ」
ピッ
伊織「いや…辛い…」
バタン
P「もしもし、お疲れ様です小鳥さん」
小鳥「ぷ、プロデューサーさんっ!」
P「な、何ですか急に」
小鳥「伊織ちゃんがっ!」
P「…え?」
病院
P「あ、小鳥さんっ!」タッタッタ
小鳥「プロデューサーさん、こっちですっ」
P「伊織は今…」
小鳥「今はもう、個室に移されました…こっちです」
ガチャ
P「伊織…!」
律子「しー、静かにしてください」
P「す、スマン…伊織は?」
伊織「スゥ…スゥ…」
律子「今は寝ています」
P「な、何があったんだ?」
律子「分かりません」
P「ど、どういうことなんだ?」
律子「音がして部屋に入ったら、もう伊織は倒れていました」
P「何かの病気なのか?」
小鳥「いいえ…過労だそうです」
律子「最近はずっと働き詰めでしたからね…」
P「でも、あずささんや…亜美でも頑張ってるじゃないか?」
律子「肉体的疲労だけなら、皆同じですけど…」
P「それだけじゃないのか?」
律子「精神的にも疲労がたまっているそうです…」
律子「伊織は、竜宮小町のリーダーですから」
律子「二人以上にプレッシャーがあったんだと思います」
P「………」
P「ところで、他の二人はどうしたんだ?」
律子「現場で待機させています…私もすぐに戻らなくちゃいけなくて」
P「そうか、それじゃあ俺は無いからここにいるよ」
律子「はい、お願いします…それでは失礼します」
ガチャ バタン
伊織「スゥ…スゥ…」
小鳥「よく眠ってますね、伊織ちゃん」
P「…そうですね」
小鳥「プロデューサーは、私達より心配ですよね」
P「ずっと見てきましたからね…」
P「こんなことになるのも初めてですし」
小鳥「そうですね…やっぱり、リーダーって負担が大きいのね」
P「………」
P「そうかもしれませんね」
ガチャ
高木「遅れてすまなかったっ」
小鳥「社長、こちらです」
伊織「スゥ…スゥ…」
高木「…眠っているようだね」
小鳥「はい、今は休んでいます」
高木「そうか、それと…しばらく席をはずしてくれないかね?」
小鳥「はい…では、私も先に765プロに戻っていますね」
P「お疲れ様でした、小鳥さん」
小鳥「はい、それでは…」
ガチャ バタン
P「俺に何か用事でしょうか?」
高木「そうだな、やはり彼女のプロデューサーである君なら」
高木「何か原因が分かるのではないかとね」
P「…過労で倒れたそうですけど?」
高木「伊織君は君がプロデュースしている間、倒れたことは一度も無かった」
P「そうですね」
高木「もちろん、新しい環境で…そしてチームメイトができて」
高木「そのリーダーとなった彼女には、他の二人以上に負担はかかるだろう」
高木「だが、私は一人でいるときのほうが…プレッシャーと言うものは大きいと思うのだよ」
P「………」
高木「仲間と言うのは、お互い支えあっていくものだからね」
高木「それとは逆に、一人のときは全て一人で抱え込まなくてはいけない」
P「…はい」
高木「分かち合う仲間は、そこにはいないのだ…」
高木「だから…というわけではないが、プロデューサーである君が」
高木「彼女の不安や喜びを、分かち合ってきたのではないのかね?」
P「…!」
高木「まぁ、私が勝手に思っているだけのことだ」
高木「今回起こったことは、別に君や律子君に問題があったわけでも無い」
高木「だが、できれば彼女のそばに…少しいてやってはくれないか?」
P「…え?」
高木「安心したまえ、彼女が回復する間やよい君は、こちらで切り盛りしよう」
P「…わかりました、お願いします」
高木「おっと…話し込んでしまったようだねぇ」
高木「私はこれで失礼するよ、君」
高木「よろしく頼んだぞ」ガチャ
P「はいっ!」
バタン
P「そうか…竜宮小町に行っても」
P「俺が伊織の支えになってたの…かな」
伊織「スゥ…スゥ…」
伊織「ん…んぅ?」
P「起きたか、伊織?」
伊織「…プロデューサー?」
P「ああ、大丈夫か?」
ギュ
伊織「にひひっ…ホントにプロデューサーだぁ」
P「あぁ、俺だよ」
P(声に覇気がないな…)
P「伊織、倒れたんだよ…知ってるか?」
伊織「うん…プロデューサーと電話して…」
伊織「切ったら悲しくて、苦しくなって…」
伊織「そしたら…プロデューサーが来てくれた」
P(やっぱり、依存してるの…かな?)
P「今はまだ休んでろよ」
P「オレンジジュース、買って来ようか?」
伊織「うん…お願い」
ガチャ
P「ほら、買って来たよ…」
伊織「ありがと…プロデューサー」
プスッ チュー
P「うまいか?」
伊織「うん…うん…」チューチュー
ポタポタ
P「伊織?」
伊織「プロデューサー…美味しい…美味しい…」チューチュー
P「そうか…おかわりが欲しかったら言ってくれよ?」
ポタポタ
伊織「うん…うんっ…」チューー
その後、伊織が泣き止み眠りについたのは、面会時間終了ぎりぎりだった…
俺は毎日、朝から晩まで…それこそおはようからおやすみまで、伊織をプロデュースすることになった
ガチャ
P「伊織、今日も来たぞー?」
伊織「プロデューサーっ!」
P「お、今日はもう起きてたんだな」
伊織「あ、アンタは遅いのよっ」
P「悪い悪い、お詫びにオレンジジュースを買ってきたよ」
伊織「…ホントに?ありがとう、プロデューサー!」
P「あはは、お店で買ってきたちょっとお高い奴だからな」
伊織「………」コクコクコク
しかし過労でずっと入院しているわけにもいかず、いよいよ退院も間近となった
ガチャ
P「おはよう伊織」
伊織「おはよう、プロデューサー」
P「もうすぐ退院できるぞ、やったな?」
伊織「…えぇ、そうね…」
P「?…元気が無いけどどうした?」
伊織「そんなこと…ないわよ」
P「のどが渇いたのか、オレンジジュース買って来ようか?」
伊織「えっ?」
P「行ってくるよ」
伊織「いやっ」ガシッ
P「え?」
伊織「の、のど渇いてないから…ここにいて」
P「………水、飲むか?」
伊織「……………ぅん」
退院が近づくにつれて、伊織は一緒にいる時間を増やしたがるようになった…
P「伊織、もう時間だからっ!なっ?」
ギュー
伊織「いやっ!まだ一緒にいてよっ!」
P「で、でも規則だからっ」
伊織「行かないで…行かないでよ…」ポロポロ
P(………)
P「…ちょっと待ってて、伊織」
退院前日、とうとう病院に断りをいれ、一緒にいることになった
P「伊織、寝なくても大丈夫なのか?」
伊織「…寝たくないの」
P「明日退院できるんだから、少しは体調休めておいたほうが良いよ」
伊織「寝たらプロデューサーが…行っちゃうから」
P(………)
伊織「ねぇ、プロデューサー」
P「どうした伊織?」
伊織「手…握ってて」スッ
P「…あぁ」
ギュ
伊織「にひひっ…これでもう…逃げられないわよ…?」
P「そうだな」
伊織「…行かないでね?」
P「行かないから、安心して寝るんだ…伊織」
伊織「いーやっ、にひひっ」
P「伊織…!」
伊織「…昔はいつも一緒だったのにね」
P「………」
伊織「仕事のときも…」
伊織「たまにオフのときも…つき合わせて」
P「そうだ…ったな」
伊織「アンタが覚えて無くても…私は覚えてるわよ…?」
伊織「…竜宮小町に入れば…プロデューサーも疲れないし」
P「…っ!」
伊織「…楽になるって…思ってたのよ」
伊織「でも…全然違った…」
伊織「やよい一人に専念する分…やよいの仕事は増えて…」
伊織「竜宮小町も…律子の考えどおり…有名になったわ…」ギュー
ポタポタ ポタポタ
P「………」
伊織「甘えたかった…もっと甘えたかったのっ!」
伊織「どんなに有名になっても…」
伊織「プロデューサーが近くにいなきゃ…いや…」
P「…伊織」
P「昔は、一人でずっと頑張ってこられただろ?」
伊織「それはぁ…プロデューサーがぁ…」
P「もちろん、俺もいたよ……あぁ、二人だったな」
P「初めてのライブでも、まるで緊張しなかったじゃないか」
P「あいさつ回りやコンサートやテレビ出演」
P「どんなときでも、頑張ってこられたじゃないか」
伊織「…うん」
P「そのときは、俺がプロデュースしていたけど」
P「今のプロデューサーは、律子だ」
P「そして、あずささんや亜美もいる…」
P「困ったときは一緒に悩んで、嬉しかったら一緒に喜べるだろ?」
P「それが3人と共感できるんだ…すごいよそれは」
伊織「………」
P「だからさ」
P「もう伊織は一人でもないし俺がいなくても大丈夫だろ?」
伊織「………」
P「伊織…?」
伊織「………」
P「ははは、寝ちゃったか…」スルッ
P「俺はもう行くな?」ガチャ
P「おやすみ、伊織…」
バタン
伊織「………ぃゃ」
P「zzz…」
プルルルル プルルルル
P「んぁ…?」
プルルルル プルルルル ピッ
P「ふぁぁ…もしもし?」
伊織「プロデューサー?」
P「んー?伊織かー?」
伊織「あったり…にひひっ…」
P「…え?伊織っ!?」
伊織「他に誰がいるって言うのよ?」
P「ど、どうしたんだ?急に電話なんてっ?」
伊織「今…病院の前にいるの…こられない?」
P「わ、分かったっ!すぐに行くからっ!」
伊織「まってるわよっ♪」ピッ
P(でも何で病院の前なんだ?)
P(そんなの看護師が許可するはず無いだろう)
P「でも今は、伊織が待ってると信じて…行かなくちゃ」
病院前
P「伊織は…」
伊織「………」
P「いたいた、伊織ー!」
伊織「ちょっと、遅いじゃないのっ!」
P「夜中にいきなり電話掛けてくるからだよっ」
伊織「そうよねぇ、どっかの誰かさんは、もうとっくに私をおいて帰っちゃったわよねー」
P「うっ…」
P「い、伊織もぐっすり寝たと思ったからな…」
伊織「『行かないから安心しろ』って言ったのは何処の誰かしら~?」
P「ぐ…そこを突かれると痛いな…」
P(なんだか妙に元気になってないか…?)
伊織「まさか、謝罪のひとつも無いのかしら?」
P「ご、ごめんなさい」
伊織「『すみませんでした、伊織お嬢様』よ」
P「すみませんでした、伊織お嬢様!」
伊織「分かればいいのよ、にひひっ♪」
P(調子が昔と同じだな…)
P「と、ところで伊織?」
伊織「なにかしら?」
P「何で俺呼び出されたんだ?」
P「やっぱり、途中で抜け出したからか…?」
伊織「そうねぇ、それもあるけど」
伊織「私…気がついたことがあるのよ」
P「何に気がついたんだ?」
伊織「一緒にいられる限界についてよ」
P「限界?」
伊織「私は明日退院するわ…」
P「?…そうだな」
伊織「そうするとやっぱり、プロデューサーと会う時間って無くなるのよ」
P「伊織…だから俺は」
伊織「そして入院しているとき…プロデューサーはずっと看病してくれた」
伊織「毎日毎日、私のところに来てくれた…」
P「ああ…そうだな」
伊織「それでも…朝と夜は、プロデューサーがいなかった…」
伊織「欲張りかも知れないけどっ、寂しいのよ…」
P「二人とも仕事をやめて同棲しろってか…?」
伊織「それが素敵なんでしょうけど…そんなにまどろっこしいことはしないわ」
P「そ、そうか…まどろっこしい?」
伊織「プロデューサー、病院って良いわね…」
伊織「皆が心配してくれる、自販機のだけどオレンジジュースもある」
伊織「そして…」ダキィ
ドンッ
P(お、押したお…された?)
伊織「プロデューサーがいてくれる」
キキー
ドンッ
………
……
…
プ…デュー…ー プロデュー…ー
P(あー、あったかい…)
プロデューサーサン!
P「………んん…」
小鳥「プロデューサーさん!」
P「んぁ…小鳥さん?」
小鳥「うぅ…良かったっ!本当に…!」
P「な、なに泣いて…うぅ…」
小鳥「む、無茶しないでくださいっ!」
P「こ、ここ…は?」
小鳥「病院です」
P「な、なんで…病院に…」
小鳥「二日前…伊織ちゃんの退院前日」
小鳥「プロデューサーさん、交通事故にあったんです」
P「お、俺が…事故?」
小鳥「しかも病院前で…車とぶつかったそうです…」
P「よく…無事だったな俺…」
小鳥「本当にそうですよっ!」
小鳥「打ち所が悪ければ二人とも即死だったんですよっ!?」
P「ふ…たり…?」
P(確か俺は……っ!)
P「い、伊織はっ!…うぅっ…」
小鳥「む、無茶しないでくださいっ!」
小鳥「伊織ちゃんも生きてますからっ!」
P「そ、そう…ですか…」
P「それで…伊織は何処に…?」
小鳥「プロデューサーさんの隣のベッドですよ」
P「え…?」
小鳥「伊織ちゃんのほうが傷は浅かったようですよ」
小鳥「それでも二人とも大怪我ですけどね…」
小鳥「本当は部屋も別々になるはずだったんですけど…」
小鳥「社長や私…なにより伊織ちゃんがお願いして、一緒にしてもらいました」
P「………」
伊織「ぷ、プロデューサー…」
小鳥「あら、伊織ちゃん…起こしちゃったかしら?」
P「…伊織」
伊織「プロデューサー…こ…」
これからも、一緒よ…にひひっ♪
ごめん、ちょっと…休憩
とりあえず乙
病んでる側とそのデレ対象の命に関わらないタイプのヤンデレなら好きだな
監禁タイプ
P「zzz…」
プルルルル プルルルル
P「んぁ…?」
プルルルル プルルルル ピッ
P「ふぁぁ…もしもし?」
伊織「プロデューサー?」
P「んー?伊織かー?」
伊織「あったり…にひひっ…」
P「…え?伊織っ!?」
伊織「他に誰がいるって言うのよ?」
P「ど、どうしたんだ?急に電話なんてっ?」
伊織「…プロデューサーは、何処に行っちゃったの?」
P「お、俺は…」
伊織「行かないって言ってくれたのにっ!」
P「………お、おちつけ伊織」
伊織「やっぱり駄目だった…プロデューサーがいなくなったら駄目だった…」
P(じょ、情緒不安定になってるな…)
伊織「ねぇ、プロデューサー…何処にいるのぉ?」
伊織「教えてよ…ヒック…どこぉ…」
P「じ、自分の家だよ伊織」
伊織「…なんでいなく…なっちゃったの?」
P「ご、ごめん…もう伊織が寝てたから…」
伊織「私は、行かないでって…言ったのにぃっ!」
P「わ、分かったから…落ち着け…な?」
伊織「いやっ!プロデューサー、いなくなったら駄目っ!」
伊織「そばにいてよ…うぅ…」
P「と、とりあえず深呼吸、深呼吸」
伊織「プロデューサー…プロデューサー…」
P(は、話を聞いてくれないな)
P「と、ところでこんなに遅くに…電話して大丈夫なのか?」
伊織「グスッ…へ?」
P「いや、病院の中ってそういうのって駄目じゃないの…?」
伊織「個室では…使えるわよ…」
P「そうなのか…」
P「じゃあ、今はベッドで寝ながら話してるのか?」
伊織「違うわ…今、XXXX…」
P「え?」
P(俺の家の近くじゃないか…)
P「い、伊織…?病院はどうした?」
伊織「そんなこと、どうでもいいのっ!」
伊織「プロデューサー…会いに来てぇ」
伊織「今…プロデューサーの家に向かってるよ…?」
P「だ…だろうな…」
伊織「来なくても、迎えに行くからぁ…」
P「わ…分かった、すぐに行くからっ!」
P「まったく…伊織は何を考えているんだ…?」
伊織「ぁ…」
伊織「プロデューサーっ!」
P「…伊織!」
ボフッ
伊織「プロデューサー、プロデューサーっ!」
P「おーよしよし…」ナデナデ
P(って何悠長なことしているんだ俺は)
伊織「どこに行ってたのぉ…行かないでよぅ…」
P「ご、ごめんな伊織…」
伊織「ずっと、会いたかった…寂しかったぁっ!」
P(1日もしないでこれか…)
P(少しでも落ち着かせないと駄目だよな…)
P「よしよし…もう大丈夫だよ、俺はここにいるから…」
伊織「…離れない?」
P「うん、離れない」
伊織「何処にも行かない?」
P「うん、行かない行かない…ずっといる」
ナデナデ
伊織「ほ、ホントにぃ?」
P「ああ、嘘はつかないよ」
伊織「じゃ、じゃあ…私が入院している間にね…家に頼んでおいたの…」
P(?)
P「何をだ?」
伊織「プロデューサーと、私の部屋っ!」
P「お、俺と伊織の部屋っ!?」
伊織「うんっ!だから、そこに行こう…?」
P「ちょ、ちょっと待ってくれ…!」
P(部屋?いきなりすぎて意味が分からない…)
P(家にって、水瀬に…だよな)
P「えと、今から…か?」
伊織「うんっ♪」
P「さ、流石に今からはちょっと…」
伊織「えっ…駄目…なの?」
P「ほ、ホラ…いきなり部屋って言っても…俺にも家はあるし…」
P「女の子と…しかもアイドルと同じ部屋になんて…」
伊織「いやっ!一緒にくるのぉ!!」
P「こ、声が大きいよ伊織っ!」
伊織「来てよ…一緒に来てよっ!」
P(とりあえずこの場をしのごうっ!)
P「よ、よし!行く、行くよ伊織っ!」
伊織「ホントっ!?」
P「あぁ…行こう、伊織」
伊織「うんっ!にひひっ♪」
P「そ、それで…?」
伊織「なぁに?プロデューサー」
P「その部屋は…やっぱり伊織の家にあるのか?」
伊織「それなんだけどね…な・い・しょ♪」カチッ
ビリビリビリビリッ!
P「いっ・・・!」
P(いおり…)
ドサッ
P「ん…んあー…?」
ジャラジャラ
P「ん、体が・・・動かない?」
ジャラジャラ
P「…鎖?」
ガチャ
伊織「ご、ごめんなさいっプロデューサーっ!」
ガバッ
伊織「痛かったでしょ?痛かったでしょ?ごめんなさい、ごめんなさいっ!」
P「ど、どういうことなんだ…?」
伊織「プロデューサーっ、プロデューサーっ!」
P「俺…確か伊織にスタンガンで…?」
伊織「そうなの…本当にごめんね?プロデューサー」
P「いや、それはたいしたこと無いから平気だよ…それより」
ジャララ...
P「この鎖は…なんだ?」
伊織「痛い?鎖、痛い?」
P「痛くは無いけど…これじゃあ動けないよ…」
伊織「ごめんなさいっ、はずしてあげられないの…」
P「な、なぜなんだ?」
伊織「鎖をはずしたら…プロデューサーがまたどこかに行っちゃう…」
P「お、俺がどこかに行っちゃう?」
伊織「そんなの耐えられないっ!いやっ!」
ギュー
P「苦しいよ…伊織…っ!」
伊織「!…苦しかった!?ごめんなさい、プロデューサーっ」
P「ゴホッ…ゴホッ…」
伊織「ごめんなさい…痛かった?プロデューサー?」
P「大丈夫…だから…」
P「ところで伊織…これから俺を、どうするつもりなんだ?」
伊織「プロデューサーをどうにかなんて…しないわよ…」
P「な、なら俺をここから出しt」
伊織「それは駄目なのっ!」
P「なっ…」
伊織「ずっと一緒って…居てくれるって…言ったのっ!」
P「そ、それはそうだけど…こういうことじゃないだろ?」
伊織「離れちゃダメぇっ!どこかに行ったらいやぁっ!」
P(これじゃあ、どうすることもできない…)
P「じゃ、じゃあ俺はこれからずっと…」
伊織「ここに居るのぉっ!」
伊織の話では、竜宮小町はまた3人に戻り今も活躍している…
765プロはプロデューサーが一人辞めて、新しいプロデューサーを雇ったらしい
その人は優秀で、前のプロデューサー以上にアイドル達に熱を入れている
やよいは…一時的ではあったが、ショックから立ち直り、新しいプロデューサーにプロデュースしてもらっている
伊織は今日も、俺に色々な話をしてくれる…
―今、何時だろう
でもよかったです。
なんかありがとうございました
束縛って物理的じゃなくて、精神的なものだと思うんだっ
P失明も考えたけど、ヘビーじゃなくても良いと思ったんだぜ
P「伊織ぃ…何処に居るんだぁ?」オロオロ
伊織「はいはい、ずっと近くに居るわよっ」
ギュッ
P「伊織…怖い、真っ暗だ……怖い…」
P「手…離さないでくれ…」
伊織「もう、しっかりつかまってなさいプロデューサー?」
目が見えなくなって…伊織が俺の支えになった…
※他の方が響のSSを書きます
響「う、うん」
P「今日も結構詰まってるからな、無理せず余裕を持って行こう」
響「了解さー。……」
伊織「……ふん」
美希「ハニー……」
春香「プロデューサーさん……」
P「ん? どうした?」
響「自分のこと、すっごく大事にしてくれるのは嬉しいし、
いつも一緒にいてくれてるのにはほんとに感謝してるんだけど……
伊織とか美希とか、春香が寂しそうだぞ……」
P「あぁ、……それはこの間、小鳥さんにも言われたよ」
お前は765プロで初めてのAランクアイドルになったばっかりで、
ある意味一番危ない時期なんだよ。
仕事が、じゃなくて、響の身体が、な」
響「……」
P「もちろん仕事も大事だが、俺はそれ以上に響が大事なんだ。
アイドルとして頑張ってもらうのに、響自身が疲れちゃったら
せっかくのチャンスも台無しだろう?」
P「だから今は、出来るだけ近くでお前をプロデュースしたいんだ。
響は頑張り屋だから、知らずに無理してることもあるかもしれない。
そう言うのに気付くには、やっぱり一緒にいるのが大切だからな」
響「うん……それはわかるぞ。でも……」
P「大丈夫、他のやつもちゃんと解ってくれてるさ」
俺も全力で応援してる。
響が仕事の波にうまく乗れるようになったら、
その時は改めてあいつらと一緒に頑張るさ。
でも、今はとにかくお前が大事なんだよ」
響「……自分がちゃんとAランクアイドルとして、
自立できるようになったら、いいんだな?」
P「ん、まぁそうだな」
自分、頑張って、早くプロデューサーが
伊織たちのことも見て上げられるようにするぞ」
P「響は優しいな」
響「そ、そうかな?」
P「きっとみんな上手く行くさ。
響は何も心配しないでいいからな」ナデナデ
響「……うん、プロデューサー」
自分、全然優しくなんかないんだ。
ほんとは、プロデューサーをひとりじめするために、
ずっと頑張ってたんだぞ。
でも、プロデューサーにいい子だって思われたいから、
あんなこと言ったんだ。
自分だけを見ててほしいのに。
自分……うそつきの、悪い子なんだぞ……)
今日は東京でも食べられちゃう、すっごく美味しい沖縄料理を教えるぞ!」
司会「響ちゃんは沖縄出身なんだよね?」
響「うん!
だからちょっと厳しくコメントしちゃおっかな?」
司会「本場の舌はごまかせませんねぇ。
でも、響ちゃんに認められれば本物の味ってこと!」
響「保証するさー!」
司会「そこは……」
響(プロデューサー、見ててくれてるかな?
誉めてくれるかな……また、頭撫でてくれるかな……)
響が仕事の波にうまく乗れるようになったら、
その時は改めてあいつらと一緒に頑張るさ。
響(……誉めてほしい。
完璧な自分をプロデューサーにたくさん見てほしい。
でも、自分が完璧だったら、プロデューサーはもう自分だけのこと、
見てくれなくなっちゃうのかな……)
P「お疲れさまでした!」
響「お疲れさまでしたー!」
P「響、今日もすごくよかったぞ。
ディレクターも店の人も、喜んでくれてた」
響「ほんと?」
P「あぁ。
この調子なら、トップアイドル定着もすぐだな!」
響「――――自分、完璧だからな!」
響は先に事務所に戻っててくれ」
響「うん、わかったぞ」
P「くれぐれも、気を付けてな?」
響「タクシーに乗るのに、気の付けようがないと思うけど」
P「まぁそれもそうだが……」
響「平気だってば。
プロデューサーも次の仕事に集中しなきゃだぞ!」
響「……ちなみに、誰の営業なんだ?」
P「ん、まぁ765プロ全体だが、企画としては伊織の売り込みかな」
響「そっか。……そっか」
P「心配するな、大丈夫だって。
じゃあ、また明日な」
響「うん、プロデューサー。
……いってらっしゃい」
P「おう」
響「……」
伊織「!」
春香「プロデューサーさ……」
美希「ハニー! おかえ、り……」
響「……ただいま。
プロデューサーは営業に行ったぞ」
伊織「……」
美希「そう……なの」
春香「プロデューサーさん……忙しそうだね……」
今は踏ん張りどころなわけだし」
美希「でも、もうずっとハニーとお仕事できてないの。
寂しいよ……響が羨ましいの……」
春香「美希、そんなこと言ったら響ちゃんが困っちゃうよ?」
美希「あ……ごめんなの、響」
響「じ、自分は別に……」
春香「うん、そうだね」
美希「……ハニー、もうミキたちのこと見てくれないのかな……」
伊織「!……」
春香「……っ」
響「美希……」
プロデューサーさんはちゃんとみんなのこと考えて……」
伊織「そうよ、アイツのことだもの、いくら忙しくたって……」
美希「でも、でも、……ミキ、怖いの。
ハニーに見捨てられちゃったらって……
すっごくハニーに大事にされてる響を見てたら、
余計にそう思っちゃうの……」
伊織「……」
美希「……」
響「じ、自分は……
……そんなこと、ないって、思うぞ。
今日の営業だって、伊織を売り込むためだって言ってたし」
響「うん。765プロ全体の営業と、その中で伊織の企画だって、
プロデューサー言ってた」
春香「ほ、ほらぁ、やっぱり美希の考え過ぎだよ!
私たちも頑張れってことだよ!」
美希「ハニー……ミキ、明日からもっと頑張るの!」
伊織「わ、私も……!」
響「……」
自分も、伊織たちのこと、応援してるぞ。
自分がここまで頑張れたのも、プロデューサーとみんなのおかげだし。
一緒に、頑張ろ?」
伊織「響……」
春香「響ちゃん……私たちもすぐAランクアイドルになってみせるから!」
美希「ハニーのひとりじめもそこまでなの!」
自分も、頑張るからさ」
伊織「響、……ありがと」
春香「響ちゃん、ありがとう!」
美希「悔しいけど、響がAランクアイドルな理由が、
ちょっとわかった気がするの」
響(……また、うそつき。
うそつきだぞ、自分……)
響にとっては逆に辛いでえ…
そんなこと思ってるんだぞ、自分……
プロデューサーもみんなも必死になって頑張ってるのに、
みんなを騙して、自分は、最低のうそつきなんだ……
自分、プロデューサーに見てもらえる資格なんて、
ほんとは……そんなの、ないんだぞ……)
P「あぁ。
主役ってわけじゃないが、ほとんどヒロインだな。
まだしばらく先の話にはなるが」
響「……」
P「できそうか?」
響「どうかな……演技とかってちゃんとやったことないけど……」
P「おいおい、そうじゃないだろ?」
響「え?」
響「……あはは、そうだな。うん。
やるよ。プロデューサー。絶対やりきって見せる。
自分、完璧だからな!」
P「よく言った!
そうと決まれば、色々とそれを見越したレッスンを入れなきゃな!」
響「うん!」
好きだったんです……あなたのことが』
『ずっと、言えなかった』
『私にはあなたしかいないの』」
P「お疲れさん。今のは結構よかったんじゃないか?」
響「うー、やっぱりちょっと恥ずかしいぞ……」
響(……台本なら、言えるのにな……)
細かい変更はあるかもしれないが、大体最終版と考えていいそうだ」
響「ん。
……プロデューサーはもう読んだのか?」
P「あぁ、まぁ、ざっとはな。
楽しみにしてるよ、ひとりのファンとしても」ナデナデ
響「……自分、頑張るから……」
P「うん、頑張ってくれ」
……自分、いつからプロデューサーのこと、好きだったんだろ……
事務所に上手く馴染めなかった自分に、優しくしてくれたから?
初めてオーディションに受かったとき、思いっきり抱きしめてくれたから?
自分のこれからのことを、すごく真剣に考えてくれたから?
……どれも、ちょっと違う)
伊織。伊織が自分より先にオーディションに受かって、
それで一日中プロデューサーに誉められてるのを見て、
それから、自分も、誉めてほしいって、
伊織より、自分だけを見てほしいって、……
プロデューサーの全部がほしい、自分の全部をあげたいって、……)
……。
……今は、この仕事に集中しよう。
上手くできたら、きっと、プロデューサーにいっぱい誉めてもらえる……)
響(そうだ。プロデューサーは、今は自分を見ててくれてる)
響「『離してよっ! どうせ、……どうせまた、嘘なんでしょ!』」
響(自分だけを見ててくれてる)
響「『……うそつき』」
響(……自分だけの、プロデューサー……)
響「そうなのか?
自分は別に平気だけどさ。また営業?」
P「伊織と美希、それから春香のオーディションがあるんだ。
それぞれバラバラな上に、結構大きなやつでな。
これが掴めたらデカいんだが」
響「――――おぉ!
さすが自分をここまで育てた敏腕プロデューサーだな!」
響「三人に『応援してる』って、伝えといてほしいぞ」
P「あぁ、わかった。
ちゃんと伝えておくよ」
響「自分も負けないように頑張らないとなー」
P「監督も、ほかの役者さんも響のことべた褒めしてたから大丈夫だって。
響に合わせてちょっと脚本を書き換えるぐらいだからな」
P「近いうちにもっと活躍できるようになるさ」
響「そっか……よし、やるぞー!」
P「その意気だ!
でもその前に、今の仕事がクランクアップしたら、
何かお祝いしないとな。どこでも連れてってやるぞ!」
響「ほ、ほんとに?」
P「あぁ、約束だ。だから、最後までしっかりな」
響「うん!」
響(プロデューサー)
響「『ひどい……ひどいです。ずるいですよ、そんなの……』」
響(プロデューサーは、どうして自分に優しくしてくれるんだ?)
響「『私だって!……私、だって……』」
響(こんな、自分なんかに)
響(こんな、うそつきの自分なんか)
響「『でも、これは、ほんとの気持ち』」
響(……ほんとは知ってるのかな。
知らないふり、してくれてるのかな)
響「『好き、です。好きだったんです』」
響(自分の嫌な、汚いところ……)
響(今から事務所に戻ったら、プロデューサーと会えるかな……)
監督「おい我那覇、ちょっと来い」
響「え? あ、はい」
響(な、なんだろ……怒られるのか……?
プロデューサーに迷惑かかっちゃったらどうしよう……)
監督「そうだ。最後の台詞の後にそれを加える。
確認を取ったら、765の社長はお前に任せると言っていた」
響「……」
監督「俺としては、画の質を上げる最短の方法だと思ってる。
どうする?」
響「少しだけ……考えさせてください」
監督「なら次の収録までに決めろ」
響「……はい」
どうしようどうしようどうしよう……
監督は『お前次第でどこまでも良い画になる』って言ってたけど……
でも、キス、なんて……まだ、初めても……なのに……
……プロデューサーに、相談する?
プロデューサーなら、きっと何かアドバイスをくれる……
うん、そうしよう、プロデューサーならきっと……)
「……!」
響(? なんか事務所がざわざわしてるな……)
ガチャッ、
春香「あっ、響ちゃんお帰りなさい!」
美希「お疲れさまなの!」
伊織「遅かったわね、響」
P「お、響か!
ちょうどよかった、今連絡しようと思ってたんだよ」
響「どうしたんだ?」
響「――――」
春香「響ちゃんが励ましてくれたおかげだよ!」
美希「響に追いつくまであとちょっとなの!」
伊織「どんどん追い上げていくわよ」
響「そう、なのか。
はは、やった。やったな、三人とも!」
響もどうだ? と言うか、春香たちが」
春香「一緒にご飯食べに行こうよ!」
P「って言ってるんだけど」
響「えと……」
P「どうする?」
響「……ごめん、自分ちょっと用事があるんだ」
伊織「残念ね」
P「ん、じゃあ、気を付けて帰れよ」
響「……うん。ごめんね。
誘ってくれてありがとう」
春香「今度は一緒に行こうね!」
響「楽しみにしてるよ。
じゃあ、お先に」
ガチャ、
……バタン。
響「……」
せっかくお祝いしようってムードなのに、水差したら……
プロデューサーも、すごく嬉しそうだったし、
今、心配掛けたら、ダメ……うん。
自分は、自分で頑張らなきゃ……みんなにも追い付かれちゃうし……
……、……)
響「プロデューサー……」
……ここで、キス、か……)
バサッ、…
響(プロデューサー、プロデューサー、……
プロデューサーに、全部話してしまいたい。
自分が最低のうそつきだってことも、全部ぜんぶばらしちゃいたい。
苦しいよ、プロデューサー……)
響「うん……どうしても、プロデューサーがいると緊張しちゃって」
P「そうか……わかった。
それなら仕方ないな」
響「わがまま言ってごめんなさい」
P「いや、いいよ。響のしたいようにやってくれ。
俺も出来る限りの協力はするからさ」
響「……ありがとう、プロデューサー」
響「うん。自分、頑張ってくるね」
P「あぁ、期待してるぞ」ナデナデ
響「ん……」
響(……止めてほしかった。
プロデューサーに。キスなんかするな、って。
そんなの、言わなきゃわかるわけないのに……)
響(プロデューサーに、もらってほしかったなぁ……)
よくやったな」
響「うん。自分、頑張ったぞ。
いっぱい、頑張ったぞ」
P「あぁ、あぁ、完璧だった。
やっぱりお前は完璧だよ。本物のトップアイドルだ」
響「プロデューサー、あのな、自分、……」
P「ん?」
響「……」
今日ばっかりはどんなことでも聞いてやるぞ?」
響「……いや、いいよ。
プロデューサーに迷惑掛けたくないし……」
P「今更そんな水臭いこと言うのか?
俺はお前に迷惑掛けられたらなんて思ったこと、一回もないぞ?」
響「……プロデューサー、優しいもんな」
響「全然だぞ。プロデューサーなんか甘々だ。
だから、時々、甘えたくなっちゃうんだよ」
P「まぁ、たまにぐらいなら良いぞ。
美希みたいにべったりなのは困るが」
響(あぁ。ほんとうに、この人は。
自分の本心を知ったら、どれだけ幻滅するのだろう)
自分の泥みたいな、暗いところを、全部知ってほしい。
いままでついた嘘を、ぜんぶ告白して、
これからつく嘘もぜんぶ吐き出してしまいたい。
それで、自分なんか、ゴミみたいに捨ててほしいんだ。
自分なんかプロデューサーには相応しくないって、
証明してほしいんだ……)
『こんな自分でもいいよ』って、言ってくれるかもしれない。
万に一つだけ、こんな自分でも、受け入れてくれるかもしれない。
もしそうなら、どんなに嬉しいだろう。
嬉しすぎて、死んじゃうかもしれない。
考えただけで、泣いちゃいそうだ)
自分は、こんなに汚い子です。
うそばっかりつく、悪い子です。
プロデューサーに嫌われたくて、また嘘をついています。
プロデューサーに嫌われたくなくて、こんな嘘をついています。
言おう。言おう。
言って、嫌われたら、嘘でしたってことにしよう。
それで元通り……元通り……)
響「……え?」
P「どうしたんだ、うわの空になったと思ったら、
急に泣き出したりして。びっくりしたぞ。
どこか痛いのか? つらいのか?」
響「……うぅん。大丈夫だぞ、プロデューサー。
心配させてごめんなさい」グシグシ
響「ほんとに平気だってば。
ただ、急に緊張が解けて……そんな感じだよ、うん」
P「……」
響「大丈夫だから。
ほら、……もう泣いてないぞ?」ニコッ
P「……響、お前の笑った顔は、誰より可愛いと俺は思ってる。
けど、俺の知ってる響は、そんなつらそうな笑い方はしない」
P「頼む。言いたいことがあるなら、言ってくれ。
俺に出来ることがあるならなんでもする。
なくても、話だけでも、聞かせてほしい。
俺に話せない話なら、それでもいい。
そうだと言ってくれ。
響、頼むよ。お前の力になりたいんだ。
お前には、笑っててほしいんだよ」
そんなに優しくするから、悪いんだから……)
P「なぁ、響? 話してくれないか?」
響「……わかったよ。
ぜんぶ、正直に話す。ぜんぶ、全部」
P「あぁ、聞かせてくれ」
響「――――自分、アイドルをやめたいんだ」
響「伊織と、美希と、春香がAランクアイドルになったら、
自分、アイドルをやめたいんだ。プロデューサー」
P「……」
響「それで、自分はただの女の子になって、
プロデューサーのお嫁さんになりたい」
仕事の愚痴をきいたり、一緒に765プロのアイドルが出てるテレビを観たり、
他にもたくさん、……したいんだ。
アイドルじゃなくて、お嫁さんになりたい。
プロデューサーの、お嫁さんになりたい」
プロデューサーが全部ほしい。
自分だけを特別に見てほしい。
プロデューサーに全部あげる。
自分の特別を、ぜんぶあげる。
今、自分が持ってるものを、ぜんぶあげる。
だから、プロデューサーのもぜんぶほしい。
誰にも渡したくないんだ」
プロデューサーが消えろって言ったら消える。
プロデューサーが死ねって言ったら死ぬ。
プロデューサーが、そばにいていいよって言ってくれたら、
こんな自分だけど、そばにいさせてもらう。
プロデューサー以外は何もいらない。
プロデューサーしかいらないよ、自分」
それで、誰より早く、誰よりたくさん、
プロデューサーに誉めてもらいたくて、
必死になってAランクアイドルになった。
みんな、真剣にトップアイドルを目指してるのに、
自分はそんなのどうでもよかった」
でも、プロデューサーに迷惑を掛けたくなかった。
プロデューサーは自分を特別扱いしてくれたけど、
他の子もやっぱりプロデューサーの特別だった。
他の子と一緒はやだ。でも、プロデューサーに嫌われるのはもっとやだ。
だから、いっぱい嘘をついた」
自分はみんなを騙してたんだ。
嫌われるのが怖くて、ずっと、真剣にアイドルをやってるふりをしてた。
プロデューサーがあんなに頑張って自分を応援してくれたのに、
自分はほんとは、プロデューサーに言ってほしかったんだ。
『頑張らなくても、響は特別だよ』って」
それに、こんな自分、どうせプロデューサーには相応しくない。
嫌われて当たり前だもん。
だから、プロデューサーが困るって知ってて、
こんな話したんだぞ。
自分、悪い子だから、
プロデューサーの気持ちなんか、考えなかったんだ」
うそつきでごめんなさい。
わがままでごめんなさい。
悪い子でごめんなさい。
嫌な子でごめんなさい。
……なのに、大好きでごめんなさい、プロデューサー」
P「……、……」
もし、自分のこと、お嫁さんにしてくれるなら、何か言って。
自分、言いたいことはぜんぶ言ったから」
P「……」
響「……」
P「……」
響「……」
P「……」
響「……」
響「――――うん。
よかった。
何も言ってくれないで」
P「……」
響「だいじょうぶだぞ、プロデューサー。
ちゃんと、こうなることはわかってたから。
ずっと前から、わかってたから」
P「……」
響「明日からは、全部元通り。
今のも全部うそだから。
なんくるないさー、って」
響「まだ喋っちゃダメ」
P「……」
響「……」
P「……」
響「……明日からも、プロデューサーが、
もうお前なんかいらないって言うまでは、
自分はアイドルだから。
特別扱いなんて、しなくていいから。
……うん。じゃあ、自分、帰るね。
ばいばい、プロデューサー」
響「……」
響「……」
響「……走って来て、後ろから抱き締めてくれないかなー、なんて。
ドラマみたいにはいかないもんさー」
響「……」
響「……」
響「嫌われたかな。嫌われたよね。
あぁあ。……最低だ」
好き、だったんです』
春香「……」
美希「……」
伊織「……」
P「おい、お前ら、いい加減に帰らないと」
春香「しーっ!
もうすぐラストシーンなんだから、静かにしてください!」
P「やれやれ……」
伊織「ちょっ、バカっ! やめなさいよっ!」
美希「ネタバレ厳禁なの!」
P「はいはい……」
響『私は、うそつきのままいます。
だから、……あ……』
響『……、……』ポロポロ…
美希「き、キスシーン……」
伊織「ちょ、ちょ、ちょっと、あんた!
これ、これってありなの!?」
P「――――」ガタッ
なんでだろう……嬉しいはずなのに……変ですね。
止まらない……』ポロポロ…
響(……今ごろ、みんなびっくりしてるかなぁ。
結局、言えなかったもんな。言えるわけないよ。
好きな人に、その人じゃない人とキスする話なんて。
それも、それがお仕事で、ファーストキスなんて)
もう、嫌われちゃったし。
あれ以来、すっかり距離取られちゃったし。
もうすぐ、あの三人がAランクになったら、
自分なんて、すっかり忘れられるんだ……
それで、いい。
このうそつきの自分が、
プロデューサーにプロデュースしてもらったアイドルの自分なんだもん)
プロデューサーに、いらないって言われても、まだ好きでいられる。
この自分が、プロデューサーと自分の最後の絆なんだもんな。
……プロデューサーにあげるつもりだったもの、
全部、この自分にあげるのも、いいかもね)
~♪
~♪
~♪
響「――――ひょっとしたら、万が一、なんて、期待してたけど……
プロデューサーさんから、電話……」
嫌な自分になるのになぁ……
嫌だなぁ……嬉しいなぁ……」ピッ
P『もしもしっ、響かっ?』
響「うん、そうだぞ、プロデューサー」
P『今どこにいる!?』
響「えーと……どこだろう? わかんない。
海。どこかの海にいるよ。
オフだったし、ちょっと遠くにおでかけしたんだ」
地名とか、建物の名前とか……』
響「んー、暗くてよくわかんない。
けどプロデューサー、そんなの聞いて、どうするの?」
P『どうするって……そんなの、迎えに行くに決まってるだろっ!!』
響「迎えに来てくれるんだ。
でも、いいよ、もう遅いし、迷惑になっちゃう」
頼むから、場所を教えてくれ、響……!』
響「だって、プロデューサー、迎えに来てくれるだけなんでしょ?」
P『だけ……?』
響「うぅん、なんでもない。
わがまま言ってごめんなさい。
心配させてごめんなさい。
やっぱりプロデューサーは優しいね」
P『響……、頼むから、そこがどこかを、言ってくれないか。
外にいるんだろう? もう寒い。早く帰らないと風邪ひくからさ。
だから、すぐに迎えに行きたいんだ』
響「……」
P『響……約束したじゃないか。
ドラマの撮影が終わったら、一緒にどこかに行こうって』
もう、忘れちゃった」
P『俺は覚えてる。ちゃんと約束したぞ。
お祝いに、何か食べに行こうって』
響「さすが、プロデューサー。
スケジュール管理も完璧だな」
P『……響、お願いだ。
これは俺のお願いなんだよ』
響「……」
今、どこにいるのかを、俺に教えてくれ。
迎えに行かせてくれ』
響「……プロデューサーのお願いなら、断れないな」
P『響……!』
響「ねぇ、プロデューサー、あのドラマ見た?」
すごい出来映えだったな』
響「自分のキスシーン、どうだった?
上手く出来てたと思う?」
P『……』
響「あのシーン、ほんとはNGだったんだ。
けど、監督がそのまま使ったんだって」
P『……何が、NGだったんだ?』
響「……」
伊織「えぇ……」
美希「あれ、多分演技じゃないよ。
本物の涙だと思うの」
春香「……響、ひょっとして、あれが初めての……?」
美希「……」
伊織「……そんな……」
春香「だから、プロデューサーさんにも言わずに……」
美希「響……」
伊織「……」
響は無理やりでもなきゃ、そんなことする性格じゃないよ!」
春香「けど、嫌だったら嫌だって、プロデューサーじゃなくても、
誰かに言えたはずだよね……?」
伊織「……止めてほしかったんじゃないかしら」
美希「……」
春香「……」
伊織「ほんとは、プロデューサーに止めてほしかった、とか……」
響「……」
P『響がずっと悩んでたのに、気付いてやれなくて、ごめんな』
響「……プロデューサーは、悪くないぞ。
自分が言わなかっただけだから……」
P『言えなかったんだよな?
言いたくても、怖かったんだよな?』
響「……うん」
ごめん……』
響「もし、キスシーンがあるって知ってたら、
プロデューサーはどうしてた?」
P『……止めたさ。
全力で止めたに決まってる』
響「それは、自分がプロデューサーのアイドルだから?」
P『違う。
響だからだ』
響「……」
お願いだから、謝らせてくれ。
会って、謝らせてくれないか』
響「プロデューサーが……?
そんなの、プロデューサーが謝るようなことなんて……」
P『俺は、響から逃げてた。
響の本音から逃げてたんだ。
それを、謝らせてくれ』
あんなの、気持ち悪いもん……誰だって、逃げるよ……」
P『気持ち悪くなんか無い。
ただ、響は人より純粋だっただけだ』
響「うそ、うそ。
プロデューサーのうそつき。
自分、純粋なんかじゃないぞ。
汚くて、悪いやつなんだ」
P『違う! 響は汚くない! 悪くない!』
自分のことなんか、嫌いなくせに……」
P『嫌いなわけないだろ!
……いや、そんな風に思わせてしまったことを、謝りたいんだ』
響「うそ、うそだ……」
P『ほんとだ。
響、もう一度ゆっくり話そう。
色んなことを話そう』
せっかく、やっと、あきらめられたのに……
こんなやつだから、仕方無いって、
やっと、やっと、あきらめられたのに……」
P『今すぐにってわけには行かないが、
お前が俺のお嫁さんになるって話も、一緒に考えよう。
響、今すぐ迎えに行くから、たくさん話そう』
響「そんな……そんなのっ……!」ポロポロ…
ザザァァン……
P「響……こんなに冷たくなって」ギュッ
響「……プロデューサー……ほんとに来てくれたんだ……」
P「当たり前だろ。
心配させやがって」
響「ごめんなさい……
……やっぱり、嫌いになった? 自分のこと……」
P「バカ。早く来い。
もう日付替わってるんだぞ」
P「おい、何やってるんだ?」
響「もうちょっとだけ、このままがいい……」
P「……全く。響は甘えん坊だな」ナデナデ
響「いっぱい誉めて、いっぱい叱って、
いっぱい厳しくして、いっぱい甘やかしてくれないと、やだぞ……」
P「あぁ、わかってる」
ほんとの気持ちを、プロデューサーに言うのが……
プロデューサー、自分、うそつきのままでいてもいいかな?」
P「ダメだ。
俺ももう響には嘘はつかないし、隠し事もしない。
だから、響も……」
響「……ん……」
響「……うそつきのアイドルじゃなくて、
ほんとの我那覇響にとっては、これがファーストキスだぞ……プロデューサー」
ザザァァン…
ザザァァン……
【HAPPY END】
本当に冷たい体で発見されなくて本当によかった
BADEND直行かと思ってたんだけどな。
スレタイと関係無いのを長々書いて悪かった。ごめん。
ID:mgtX2W8A0に対するリスペクトと対抗心でやった。今は反省している。
響可愛いよ響。
風呂入ってくる。寒い寒い。
ハッピーエンドと銘打ったということはバッドエンドもあるんですかい?
クランクアップと同時に三人がAランク昇格
Pとの時間は日に日に減ってゆく
そんな中、伊織に恋愛相談を持ち掛けられた響は、協力を決意
そして伊織がPに告白を敢行したその日、
響は本当の自分を捨てた『アイドル』となり、更なる快進撃を始めるのだった
しかし、彼女の目はまるで……
いわゆる内向きのヤンデレ、大好物。
おやすみ。
Entry ⇒ 2012.03.13 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
伊織「水瀬財閥が解体……!?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330254509/
伊織父「なんと言えばいいのだろうかその........ドジってしまった」コツン☆
伊織「んなぁ!ド、ドジったって...!」
伊織父「そういう訳で今日から自分で生活してくれ」
伊織父「水瀬家....解散!」ダッ
伊織「はぁ!?ちょ、ちょっとお父様!」
伊織「一体どうして.....」
伊織「はぁ.....うさちゃん私これからどうしたらいいのかしら....」
うさちゃん(裏声)「ウジウジ悩んでたってしょうないよ!」
伊織「....そうね。ニヒヒ!悩んでたってダメね!とにかく今はどうするかを考えなくちゃね!」
うさちゃん(裏声)「そうだよ!その意気だよ!」
伊織「まずは住む所ね。どこがいいかしら?」
うさちゃん「それじゃあどうするの?」
伊織「どうするって...不本意ながら765プロのみんなに泊めてもらうしかないわ」
伊織「誰に頼もうかしら?ここはやっぱりPかしら?」
伊織「そうと決まれば早速行動ね!」
うさちゃん「でも断られたらどうするの?」
伊織「断れたりなんかしないわ。なんたってこのスーパーアイドル伊織ちゃんが泊まるのよ?」
伊織「断る理由がないじゃない!ニヒヒ!」
うさちゃん「さっすが伊織ちゃん」
伊織「まずはあいつのいる事務所へ行くわよ!」
春香「あっ!おはようございますPさん!....キャッ!」ズテーン
春香「....いてててて」
P「大丈夫か春香?」
春香「はい!心配いりません!」
P「そうか。春香は朝から絶好調だな」ナデナデ
春香「えへへへ...//」
春香「伊織ならもう少しすれば来ると思いますよ。それより....ジャジャーン!私クッキー焼いてきたんです!」
P「おお、うまそうだな!」
春香「早く食べましょうよPさん!今回のは自身作ですよ!自身作!」
P「うん。確かにおいしいな」ボリボリ
春香「そう言って貰えると作った甲斐がありました!」
春香「あっ、それと一人で食べないで伊織の分も残しておいてくださいね」
春香「そうですか?伊織なら大丈夫ですよきっと」
ガチャ
伊織「ぷろでゅ....」
春香「あっ、伊織おはよう!」
伊織「...あら春香おはよう」
伊織(そういえば春香もいるんだったわ....。これじゃあ頼みづらいわね)
P「おおやっと来たか伊織。おはよう」
伊織(...水瀬財閥が解体したなんて私の口からは言えないわね)
伊織「え、ええ。今日は朝から国賓の方々との食事会があってね」
P「ヒュー!いおりんマジブルジョワ!」
伊織「ふんっ!これくらい水瀬にしたら普通よ普通!」
春香「Pさんブルジョワってなんですか?」
P「春香お前はもう少し勉強しような」ナデナデ
春香「えへへ//はい!」
伊織(ますます頼みづらくなったわね....)
伊織「気持ちはありがたいけどついさっき食べてきたばか....」ぐ~
伊織「......。も、貰うわ//」
春香「はいどうぞ!」
伊織(そいえば朝にあんなことがあったから何も食べてなかったんだわ)
P「..........」
伊織「さすが春香ね。おいしいわ」ボリボリ
春香「えへへありがとう!」
P「ん?あ、ああそうだったすっかり忘れてたよ。ありがとう伊織」ナデナデ
伊織「///し、しっかりしなさいよ!あんたは私達のPなんだから!」
P「ははは。えーっと今日の仕事は....午前にCM撮影。午後はグラビア撮影だな」
P「よし、張り切って行くぞーおー!」
春香「おー!」
伊織(なんとかして春香がいない時を作らないと!)
P「今日のCM撮影の内容は.....」
伊織(しっかしどうしたらいいものかしら)
伊織(CM撮影じゃほとんど春香と一緒のはず....)
伊織(それなら春香と別々に撮影する午後の時に言うしかないわね)
伊織(そしたらアイツの部屋でと二人きり....///)
P「....伊織聞いてたか?」
伊織「きゃぁ!////ひ、人が考え事してる時に喋りかけるんじゃないわよ!」
P「ご、ごめん....」
P「以後気をつけます....」
伊織「それで話って何よ?」
P「あ、ああ。今日のCMの内容の説明なんだけど」
P「春香扮する悪の屋台のラーメンおじさんを正義の黄色い鳥の着ぐるみを着た伊織が倒しチキン味のラーメンを勧める」
P「という感じなんだが」
伊織「訳がわからないわ...」
伊織「はぁ~、あの子にはアイドルっていうプライドがないのかしら」
春香「Pさん見てください!どうです似合ってますか!?」
P「す、凄い似合ってると思うぞ!そ、それに今にも屋台を引っ張りながらラッパを吹きそうだ!」
春香「えへへ///」
伊織「......もういっそ転職したらどうかしら?」
伊織「チッキンラーメン♪ちょびっとだっけ♪好きになてってっとてっと」
<ハイカーット!
<オツカレサマデシター!
伊織「ホント訳わからないCMだったわね」
春香「え~私は楽しかったよ」
P「春香輝いてたな。あと黄色い鳥の格好案外かわいかったぞ伊織」
伊織「んなぁ!?//あ、あたり前でしょ!この伊織ちゃんが似合わない格好なんてないのよ!」
P「ははっ、そうだな。それじゃあ次の仕事に行くぞ!」
春香「う~ん.....」
P「どうしたんだ春香?」
春香「この水着なんか小さくないですか?」
P「デブドル誕生だな」
春香「む~太ってなんかいません!」
伊織(くぅ~!早く一人になりなさいよ!)ソワソワ
P「どうした伊織?そんなソワソワして。まさかトイレか?」
伊織「ち、違うわよバカ!」
春香「天海春香全力で頑張ってきます!」ダッ
P「おう期待してるぞ!」
伊織(よし、今なら!)
伊織「ちょ、ちょっとアンタ!」
P「どうした伊織?」
伊織「す、少し頼みがあるんだけどいいかしら」
伊織「いいのよ別に。それよりも頼みを聞いてくれるかしら?」
P「おう!なんだって言ってくれ。俺が力になってやろう!」
伊織「そ、それじゃあ、わ、私を.....ア、アンタの家に泊めなさい!///」
P「はい?」
伊織「だから私をアンタの所に泊めなさいって言ってるのよ!//」
伊織「ス、スーパーアイドル伊織ちゃんが直々に頼んでるんだから断るなんて許さないんだからね!///」
伊織「そうよ!まさかさっき言った言葉忘れたんじゃないでしょうね?」
P「ぐぬぬ........わ、分かったよ」
伊織「にひひっ♪分かればよろしい」
<水瀬さん次出番です
伊織「そういうことだからよろしくね♪」
<終了でーす
<お疲れさまでしたー
春香「はぁ~やっと終わった~」
伊織「今日のカメラマン下手ったらありゃしないわ!」
P「お疲れ様二人とも」
春香「あっPさんどうでした私の水着姿!」
P「ナイスデブドルって感じだったぞ!」
春香「だからデブドルはやめてください!」
春香「はい!それじゃあ私は直帰しますから」
P「転ばないように気をつけて帰れよ」
春香「じゃーね伊織!」
伊織「お疲れ様春香」
伊織「......これで邪魔者は消えたわね」
伊織「それじゃあ行きましょアンタの家に」
P「はぁ~....はいはい分かりました」
伊織「小さい部屋ねー。ジャンバルジャンの小屋より小さいわ」
P「しょうがないだろ。安月給なんだから」
伊織「それに物は散らかってるし。何故かゴミ箱の中はイカ臭いティッシュでいっぱいだし」
伊織「ホントにここは人の住んでる所なのかしら!?」
P「急に家に来るって言うから...って、ゴミ箱の中まで見たのか!?」
伊織「ゴミ箱にあんなこんもりとティッシュが入ってれば誰だって目に入るわよ」
P「ああ......なんたる失態......」
P「それなら心配ないぞ!」ガサゴソ
P「なんたってローソンのコンビニの弁当だからな!」
伊織「はぁ?コンビニの弁当ですって!?この伊織ちゃんが食べるのよ?もっとマシなものはないの!?」
P「そう言われても家の冷蔵庫には保存の利くもの以外入ってないし...。今からスーパー行っても開いてないし...」
伊織「.....はぁ....しょうがないわ....食べるわよ」
P「よし、いただきます!」
伊織「......いただきます」
伊織「まさかあんたいつも一人でコンビニ弁当なの?」
P「そうだよ。俺基本家事まったく出来ないし」
伊織「ホントアンタはズボラね。そんなのだからアンタには彼女もできないのよ」
P「へへっ、面目ねぇ」
P「ごちそうさまでした」
伊織「ご馳走様」
P「お味はどうでした?」
伊織「まあまあね。たまにはコンビニの弁当もいいじゃないかしら」
P「そうかそれならよかった」
P「どうぞどうぞ」
伊織「言っとくけど絶対に覗くんじゃないわよ!絶対だからね!」
P「はいはい。俺は寝る準備でもしてるよ」
シャーー
伊織「....」
伊織(これからどうしよう.....。いつまでもPの家にいるわけにもいかないし....)
伊織「...困ったわ...」
P(まったく伊織も素直じゃないな。あんなの覗いてくれって言ってるようなもんじゃないか)ソローリ
P(この状況!覗かずして男と言えるか?否!)
P(大丈夫。手は出さない。そう、すこーしのぞくだけ....)
伊織「.....ちょっと何してるのよアンタ」
P「これはそのー.....スネークの真似というか...」
伊織「この変態!ド変態!変態大人!!//」
伊織「ふん!まったくアンタってやつは!//」
P「ホントに警察だけは勘弁してください!これは出来心なんです!」
伊織「そんなに許して欲しいんだったら条件があるわ」
P「なんでしょう伊織姫」
伊織「き、今日はわ、私と一緒に寝なさい!//」
P「」
伊織「ちょ、ちょっと何黙ってるのよ!//」
伊織「許して欲しいんでしょ!なら言うことを聞きなさい!!」
P「許しては欲しいけど.....さすがにアイドルと一緒に寝るのは....」
伊織「な、なによ!私の言うことが聞けないわけ!?」
P「....わ、分かりました。一緒に寝させていただきます...」
伊織「分かったなら早くベッドに来なさい!//」
P「失礼します....」
朝
チュンチュン
P(まさか伊織とあんなことにするなんて....)
伊織「あ、あんなことまでしたんだからせ、責任取りなさいよね!///」
P「.......はい」
P(アイドルとあんなことやそんなことまでするなんて......P失格だ.....)ズーン
ピンポーン
伊織「あら?誰か来たわね」
ガチャ
伊織「はーい、どちら様かし....」
伊織父「おはよう伊織。いい朝だな」
伊織「んなぁ!お、お父様!一体どうしてここに!?」
伊織父「ははは元気そうでなによりだ。どれ少しあがらせて貰うよ」
P「.....ど、どうも」
伊織「大変だったろう?伊織の世話は?」
P「はい。5キロくらい痩せた気がしますよ」ゲッソリ
伊織父「はははご苦労だったね」
伊織「お、お父様どういうことなの!?」
伊織「はぁ!?」
父「私はある目的のために嘘をついたんだ」
伊織「も、目的?」
父「そう、伊織は果たして一人で生活できるのかどうかということを調べるためにな」
伊織「そ、そんな事の為に....」
父「水瀬財閥が解体したのに世間では騒がれてないのを気にしなかったのかい?」
伊織「そ、そう言われれば」
伊織「いいもの?」
父「伊織の将来をよろしく頼んだぞP君」ポン
P「.....はい」
父「それではP君、伊織。私は次の仕事に行かねばならん、それでは」テクテク
伊織「.......」ポカーン
P「......」ズーン
伊織「.....と、とりあえず私は家に帰るわ」
P「.....お気をつけて」
ピンポーン
P(....こんな朝早くから誰だ?)
P(まさかまた伊織父か?勘弁してくれ....)
ガチャ
P「はい.....」
P「......あのー......なんでここに?」
伊織「もう!なんでじゃないわよ!伊織ちゃんが来たのよさっさと中に入れなさい!」
P「....その荷物は一体?」
伊織「ああこれ?これは私の着替えよ。ここに住むんだから着替えは持ってきて当然でしょ!」
P「ここに......住む?マジで言ってるの?」
伊織「いいから入れないよ!私が住むって決めたら住むのよ!」
伊織「責任は絶対にとって貰うんだからね!にひひっ♪」
終わり
正直伊織って思ってより扱いにくくて3レス目くらいからネタ切れだったぞ・・・
超強引な展開許して欲しいぞ
割愛した部分は書こうと思ったけど自分眠くて限界だぞ
みんなの想像で補って欲しいさー
また見かけたらよろしくだぞ
Entry ⇒ 2012.03.13 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
やよい「プロデューサーの下半身が電話になりましたー!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330765095/
P「」プップップップップッ…
やよい「プロデューサー?どうしたんですか?」
P「」プルプルプル!プルプルプル!
やよい「はわっ!プロデューサーのそびえ立つ男根が、まるで産まれたての仔鹿のように小刻みに震えてますー!」
小鳥「やよいちゃん、ちょっと失礼していいかしら?」
やよい「あ、小鳥さん。どうぞ」
P「」プルプルプル!
小鳥「えっと…ここね」
クニッ
小鳥「はい、765プロです」
やよい「電話になってますー!」
やよい「あ、千早さん!おはようございます!」
千早「おはよう高槻さん、ところであれは何かしら?」
P「」ビクビクッ
小鳥「はい、はい…ですからその件は…」
やよい「プロデューサーのおちんちんが電話になっちゃったんですー!」
千早「へぇ…最近ずっとフルチンだったのはそういう訳だったのね」
やよい「あ…そういえばそうですね!」
千早「高槻さんはずっと近くに居て気づかなかったの?」
やよい「全然気づきませんでした…えへへっ!」
千早(高槻さん、かわいい…!)
P「」ビクンッ
小鳥「ふぅ…クレーム対応も疲れるわね」
千早「小鳥さん、お疲れ様です」コトッ
小鳥「あら紅茶ね!ありがとう千早ちゃん」
やよい「千早さんはとっても気が利きます!」
千早「一家を支えるあなたには負けるわ、高槻さん」
やよい「そんなことないですよー」
千早「ふふっ」ニコニコ
伊織「おはよう、みんな…って、あのバカなんで下半身丸出しなのよ!」
やよい「あ、伊織ちゃん!実は…」
P「」プップップップッ…
伊織「ひぃっ!な、何!?」
やよい「プロデューサーのおちんちんが電話になったんだよ!」
伊織「へぇ……って、納得できないわよ!」
P「」ピーヒョロロロロロロロ…
千早「待って、高槻さん!これは…」
P「」モリモリモリモリ
伊織「いやああああああああああああ!!!!!!」
やよい「あ!駄目ですよプロデューサー。こんなところでウンチしちゃ…」
伊織「この変態!ド変態!!変態大人ッッ!!!」
千早「やっぱり…伊織、高槻さん、よく便を見てみて?」
伊織「見たくないわよ!」
やよい「え?…こっ、これは!?」
千早「何かが印字されているわ、つまり…」
やよい「ファクシミリですー!」
小鳥「これじゃファッ糞ね。なーんて…」
千早「……」ギロッ!
小鳥「ご、ごめんなさい…」シュン
伊織「それよりどうすんのよ、コレ…」
FAX「」ホクホク
やよい「じゃーん、チリトリですー!」
千早「あら、高槻さん。気が利くわね」
やよい「えへへ!家でこういうのには慣れてますから」サッサッサッ
千早(高槻さんかわいい!)
伊織「あんた達絶対間違ってるわ」
やよい「え?もしかしてこっちからも送信できるんですか?」
小鳥「もちろん!」
千早「でもスキャナはどこにも見当たりませんが…?」
小鳥「やよいちゃん、プロデューサーさんの前に立ってもらえるかしら?」
やよい「え?こうですか?」
小鳥「しっかり前を向いててね。そして…ポチッとな」ポチッ
P「」ビクンッ
伊織「きゃっ!」
小鳥「ふふっ、今送信中よ」
千早「ハッ!まさか、プロデューサーの見たものが送られている…!?」
やよい「はぅわ!目がスキャナだったなんてー!」ガーン
小鳥「時代はペーパーレスよね」ズズー
P「」ポー ポー ポー
伊織「わけがわからないわ…」
小鳥「はい、765プロです」クニッ
千早「プロデューサーも大変ね…」
やよい「でもその分小鳥さんが楽になりましたね」
千早「ええ、あんなに高性能な複合機はなかなか無いわ」
やよい「プロデューサーはすごいですー!」
伊織「プロデューサーがちゃんと仕事した方が効率良いと思うけど」
P「」ビクンッ
やよい「どうしたんですか?」
小鳥「春香ちゃんを誘拐したって…下手な冗談よね」
伊織「春香が?」
やよい「そういえば、今日は春香さんまだ見ませんね」
千早「…プロデューサー、失礼します」クニッ
P「」プルプル!プルプル!
千早「…春香が出ないわ」クニッ
P「」ビクンッ
伊織「…それって、ホントに誘拐されたってこと?」
小鳥「まさか。杞憂よ」ズズー
千早「それもそうね。だって春香にはまだ仕事らしい仕事が無いもの」
やよい「えっと…『きゆう』ってなんですか?」
千早(高槻さんかわいい…!)
小鳥「んー、美味しい!」ズズー
伊織「えっ、これでいいの?」
千早「私、入れてきますね」
小鳥「ありがとう。でも今回は自分で入れてくるわ」スクッ
P「」プルプル!プルプル!
やよい「わっ、また電話です!」
千早「小鳥さん、タイミングが悪いわね。伊織、ちょっと出てくれない?」
伊織「な……嫌よ!絶ッッッッ対に嫌!!!」
千早「え…?どうして拒否するの…?」
やよい「千早さん、伊織ちゃんはシャイなんですよ」
伊織「もうそれでいいわ…」
P「」ビクッ
やよい「もしもし高槻です!」
千早「高槻さん、今は765プロの電話よ」
やよい「はぅあ!間違って家での出方になっちゃいました…///」
千早(高槻さんかわ 伊織「いいから早く用件を聞きなさい」
千早「……」チッ
伊織「わ、悪かったわよ…」
やよい「えっと…どちらさまでしょう?」
千早「どうしたの?」
やよい「それが、春香さんを預かったって…」
伊織「それって…さっきの脅迫電話じゃない!」
千早「またなの?信用出来ないわね」
やよい「証拠はあるんですかー?」
?『ゲフンッ…た、助けてやよい!』ビクビクッ
やよい「そ、その声は春香さんですか!?」
春香『千早ちゃんのおっぱいマウスパッドの売上は72万個』ビクビクッ
千早「春香!?」
?『ゲフン…と、とにかく!場所は月見島公園だ、わかったな?』ビクビクッ
やよい「うう…わ、わかりました…」
?『よし用件はそれだけだ。じゃあねやよ…じゃなくて、さらばだ!』ビクビクッ
シナァ…
やよい「あ…切れちゃいました」
千早「なんてことなの…」
伊織「プロデューサーのせいで全く緊張感が無かったわね」
春香「ふふふ、これで警察でも呼ばれたらスキャンダルものね…」
春香「フラッシュを浴びる春香さん!記者の質問責め合う春香さん!」
春香「そこで私の魅力を全開にすれば、私もテレビに引っ張りだこ!」
春香「天海春香デビュー計画、完璧よ!」ビシィ!
春香「あ、月見島公園ってここから結構遠い!急がなくちゃ!」バタバタ
――――
やよい「あわわ、どうしましょう!?」
千早「とりあえず警察は呼ばない方がいいわね」
やよい「どうしてですか?」
千早「こんなことが世に出たら、これからの活動が危ういわ…」
伊織「そうね、いざとなったら私のボディーガードがなんとかするわ」
やよい「プロデューサー?FAXですか?」
P「」モリモリモリモリ
伊織「ちょっ…またなの!?」
千早「これは…月見島公園までの地図?」
やよい「ルートが赤でマーキングされてます!」
P「」モリモリモリモリ…
千早「えっと…『俺も行く。いざという時は俺に頼れ』?」
やよい「プロデューサーがいるなら勇気百倍ですー!」
伊織「とりあえず車を呼んでおいたわ」
やよい「伊織ちゃん、ありがとう!」
伊織「これくらい当然よ、にひひっ!」
伊織「どれくらいかかるの?」
運転手「車ですと山を一つ迂回しないと行けません…一旦電車に乗った方が早いですね」
伊織「それじゃあ駅までお願いするわ」
やよい「電車ですかー!」
千早「プロデューサー、乗り換えルート出せますか?」
P「」ピーヒョロロロロロロロロ…
伊織「ちょっ!今は車の中よ!」
やよい「でも、もう受信が終わって……あっ!」
P「」モリモリモリモリ…
伊織「いやあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
春香「えっと、ここから電車に乗るんだね…ふっふっふっ…」
春香「切符は要らない!だって私Suicaだもん!」ババーン!
春香「これは行ける!きっと鉄道会社からのオファー殺到間違い無し!」
春香「鉄ドル春香さん誕生!なーんて、早く行かないと…」
ガシャーン! ピーッ ピーッ
春香「え?」
春香「あ、ここSuica対応して無いんだ…」
春香「うぅ…でも、これくらいではめげない!
きっとアイドルの世界はもっと厳しいんだもん!」
カァー カァー
春香「…切符買ってこよう」
伊織「全く、何考えてるのよ!」
千早「ごめんなさい、伊織。春香の事が心配でつい焦ってたみたい…」
伊織「まぁ今回はやよいがとっさにチリトリ構えてくれたから良かったけど…」
やよい「間一髪ですー!」
千早「そういえば高槻さん、それは何?」
やよい「あ、これはSuicaです!プロデューサーに買ってもらったんですよー!」
伊織「あのね、やよい…ここら辺はSuica使えないのよ」
やよい「え?」
千早「ほら、みんな切符買ってるでしょ?」
やよい「あう……私その、電車とか全然乗らなくて……///」カアアァァ
伊織「ひっ!?」
やよい「なんて書いてあるんですか?」
千早「…『やよいはかわいいなぁ』?」
やよい「えへへ、ありがとうございます///」
千早「プロデューサー…」ジトォ
伊織「いちいち出さなくていいわよ!せめて人前ではやめなさい!」
ガタンゴトン
春香「いつもと違う方面に乗るのは初めてだなぁー」
春香「えへへ、なんだか違う世界に行ってるみたい!」
春香「……ホントにこのまま違う世界に行っちゃったらどうしよう!」
春香「そこで私は聞かれるの!『君はだれだい?どこからきたの?』」
春香「私は答える!『私は恋を夢見るアメリカンガール!大好きな……』」
春香「」ハッ
ガタンゴトン
春香「人いなくて良かった……」ホッ
春香「……ちょっと寝よっと」
春香「Zzz……」
ガタンゴトン
やよい「あ!あの吊り革広告に竜宮小町って書いてありますー!」
千早「あそこのファーストフード店って高槻さんがCMしてた奴じゃない?」
やよい「そうです!覚えててくれて嬉しいですー!」
伊織「へぇ、どんな感じだったの?」
やよい「『私の大好きな食べ物は…Yes!あいらいくはんばーがー!』
…えへへちょっと恥ずかしいかも///」
P「」モリモリモリモリ
千早「えーっと…『かわいい』?当然じゃない…」
伊織「もしもしSP?一人ほど掃除係を寄越しなさい」
伊織「しかし…この電車、人いないわねー」
千早「確かここ、廃線になるらしいわ」
やよい「なんだか淋しいですね…」
…メリ…ンガール!
伊織「…なんだか前の車両がうるさいわね」
千早「春になるとたまにいるのよ…ああいうよくわからない人」
やよい「もう3月ですもんねー」
ガタンゴトン
千早「確かここからは徒歩で行けたわね」
P「」ピー!ピー!ピー!
伊織「な、何よ!?」
やよい「な、なんだかプロデューサーの様子がおかしいです!」
千早「プロデューサー!どうしたんですか!?」
P「」ピー!ピー!ピー!
伊織「一体どうしちゃったのよ…」
千早「ハッ、まさか!」
やよい「千早さん?」
千早「…ちょうどあそこにサイゼリアがあるわ、行きましょう」
伊織「ち、ちょっと千早?」
やよい「お腹いっぱいですー!」
千早「どうですか、プロデューサー?」
P「」ブオオォォォン
やよい「再起動しました!」
P「」モリモリモリモリ
千早「『ありがとう千早』?ふふ、どう致しまして」
やよい「…あ、わかりました!トナー切れですね!」
千早「そう。だから食事で補給したのよ」
やよい「うっうー、なるほど―!」
伊織「なんて下品なの…」
SP「」サッサッサッ…
やよい「疲れましたー」
千早「春香はどこかしら…」
?「ここにおるぞ!」
やよい「春香さん!?」
犯人「ふっふっふ…残念だったね」
千早「あなたが誘拐犯ね…春香をどこへやったの!」
伊織(どうみても春香がお面を被ってるだけじゃない…)
千早「くっ…要求はなんなの?」
春香「え?」
やよい「え?」
千早「要求よ。それで春香を無事に返して貰えるんでしょ?」
春香「あ…あぁ、そうだ!身代金100万円だ!」
やよい「100万円ですか!?」
千早「先に言ってくれないと用意出来ないじゃない…」
春香「ご、ごめん…」
伊織(必死になってた私がバカだったわ)
やよい「ぼ、暴力反対ですー!」
千早「伊織、お願い!」
伊織「分かってるわ…SP聞こえる?」
ツーツーツー
伊織「あ、あれ?繋がらない…」
春香「無駄だ!周りをよく見ろ!」
キラキラキラ
やよい「わぁ、綺麗な粉みたいなのが舞ってますー」
千早「…まさか!チャフグレネード!?」
伊織「ええっ!?」
春香「ご明答。ここではもう電波を使った通信手段は使えない…」
伊織「掃除係は!?」
やよい「トイレです!」
伊織「あの馬鹿あああああああ!!!!」
伊織「ねぇ春香…もう止めにしない?あんたが何を考えてるかはわからないけど…」
千早「伊織!不用意に近いちゃ駄目よ」
伊織「うるさい、あんたたちも分かってるんでしょ!あいつはお面を被った春香だってこと!」
春香「うるさいのはお前だ」ドンッ
伊織「うぐぅ!?」
やよい「伊織ちゃん!?」
千早「春香がチャフを用意出来る訳無いじゃない、常識的に考えて…」
伊織「それじゃ…コイツは……なん…なの…?」ガクッ
P「」モリモリモリモリ
千早「えーっと…『伊織いいいいいいいいいい!!!!!』」
P「」モリモリモリモリ
千早「『てめぇ…絶対に許さないぞ』…テンポ悪いわね」
やよい「全くですー!」
P「」ポー ポー ポー
千早「プロデューサー?今はチャフで電波通信は不能ですよ」
犯人「はっ、何をしようが無駄だ!てめぇらはもうすぐ終わりだからな!」
P「」バタンッ
やよい「はわっ!プロデューサーが仰向けに寝転がりました!」
千早「それに肛門を犯人に向けて…一体何を…」
犯人「な、なんだ…汚いケツをこっちに向けるな!」
千早「ハッ!まさか…高槻さん、伏せて!」ガバッ
やよい「えっ!?は、はい!!」ガバッ
ドオオオオオォォォォォォンンンン!!!!!!!
犯人「ぐわあああああああああああ」バリバリバリバリ
やよい「はわっ!プロデューサーの肛門からビームが出ましたー!」
千早「プリンタのレーザー出力を上げたのね…流石プロデューサーだわ」
P「」シュウウウウウ…
パリン!
やよい「あ、犯人の顔が割れました」
千早「まさに文字通りね…」
やよい「あーっ!この人は…!」
P「」モリモリモリモリ
千早「『知らん』」
やよい「私もですー」
犯人「覚えてろ!」フラフラ
やよい「あ、逃げますよ!追いかけないと」
千早「待って、伊織を置いていく訳には行かないわ」
やよい「うぅ、でもこのままじゃ事件は迷宮入りですー」
千早「大丈夫よ…ほら」
やよい「えっ?」
P「」ポー ポー ポー
なんとプロデューサーが機転を利かせて犯人の顔をFAXしていたのです
で、犯人の正体はそこら辺にいたチンピラだそうです
なんで私達があそこにいるのが分かったのか、そして周到な用意が出来たかは疑問ですが…
あ、伊織は軽い打撲だけで特にアイドル活動には問題無いようです
果してプロデューサーがいなかったらどうなっていたことやら…
やはり、ここぞという時には頼りになりますね
やよい「千早さん!警察からの感謝状きてますよ!」
千早「わかった、今行くわ」
これからも頼りにしていますよ、プロデューサー!
P「」プップップップッ…
黒井「フンッ!765プロを盗聴していたものの、流石に計画が急過ぎたか…」
黒井「それにしてもあの忌ま忌ましい電話機、いや複合機め……クソッ!」
黒井「見ていろ高木!次は必ず叩きのめしてやる!」
黒井「ハーハッハッハッハッハッ……」
春香「ハッ、思いっきり熟睡しちゃった!」
春香「てへぺろ☆なーんて……ハッ!これはいける!」
春香「よし、これからはドジッ娘春香さんで行こう!」
春香「それにしても暗いなぁ……ここ、どこなんだろ?」
バンッ バンッ バンッ
春香「ひっ!明かりが!?」
ジョセフ真月「ようこそモンデンキントジャパン…」
「iDolチームへ!!!!」
春香「ええええええええええええ!!!!!?????」
これが今日ここから始まる私の伝説。
私が地球を救うのはまた別のお話……
―完―
ID:tSZ5Isd/0=ID:2+udK74vOなのは立てる直前に水遁食らったせいです
今別のSS書いてて気が狂いそうになったので、これを気分転換として書きました
やっぱりやよいはかわいいなぁ
また機会があればお付き合い下さい、では
気が狂いそうなの待ってる
Entry ⇒ 2012.03.12 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「あなた様、月を見に行きませんか?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330180340/
「ん?」
急に放たれた貴音の言葉
書類をまとめていた手が止まる
「今宵はとても月が綺麗です。私と、月見と洒落込みませんか?」
今日の残っている仕事は、デスクワークが少しだけ、時間はあまりかからない
「わかった。もうしばらく待ってくれないか?」
と、返事をした
「わかりました。夜はまだこれからです、ゆっくりと待たせて頂きます」
「ああ、すぐ終わらせるからさ」
カタカタ、ペラリ、カタカタ、ペラリ、まるでリズムを取っているかのようで面白い
「ふふっ、いつもは賑やかな事務所も、今は嘘のように静かですね」
「そうだな、でも、こういう時間も大切なんじゃないか?それに静かな時間は好きだよ」
「そうですね。あなた様の言うとおりかも知れません」
お互いの息遣いが聞こえてしまいそうな程、静かで、ゆっくりとした時間が流れている
騒がしく、忙しい毎日を忘れさせてくれるような心地だ
不思議と作業が捗り、キーボードを打つスピードが上がる
「今日の業務は終了っと」
「貴音、待たせたな、準備して行こうか」
「わかりました。それでは私は準備をして参りますので、五分ほどしたら屋上へと来てくださいますか?」
…屋上?
「移動しなくて良いのは助かるが、何をするつもりだ?」
「秘密、です」
少し微笑みながら、ウインクをした
「それでは、お待ちしておりますね」
「ああ、また後でな」
五分なんてあっという間だ、最終チェックをしてから屋上へと向かうことにする
階段を上がり、屋上へと続くドアを開けた
そこに待っていたのは赤いシートに座り、空を見上げる貴音と、お盆に載っているお銚子
月光を受けた銀の髪がまるで輝いているようで、声をかける事を忘れ、しばらく貴音に見入ってしまった
「あっ、あなた様」
俺に気づいた貴音は優雅に姿勢を正し
「本日もお疲れ様でございました。ゆっくりとお寛ぎくださいませ」
三つ指を立てて挨拶をした
気軽に「そうさせてもらうよ」などと言えない雰囲気に俺は思わず敬語で返す
「ふふっ、そう緊張せずに、りらっくすなさって下さい」
貴音が俺を隣に座らせるように促してくれる
「どうぞ、この席はあなた様のために作ったのですから」
「はい、私の隣にお掛けください」
ふぅ、ようやく一息つくことができる
「あなた様、ご覧になって下さい。今日はこんなにも月が綺麗なのです」
貴音に言われて空を見上げると、大きな丸い月が見えた
「こんなに大きくて綺麗で、手を伸ばせば掴めてしまいそうですね」
「ああ、そうかもな」
手をかざして貴音が微笑む
「ふふっ」
「ははっ」
仕事のせいで、という言い訳で、夜空を見上げることなど最近は全くしなかった
なかなか綺麗なものだ
「ところであなた様、お酒はいける方ですか?」
「嗜む程度ってところかな」
すっ、とおちょこを差し出され、迷うことなく受け取った
これは貴音の私物か?とも思ったが
「給湯室にあったのです。丁度いいので拝借いたしました」
うーん、こんなもの持ち歩く子は想像がつかない…
「ああ、ありがとう」
貴音から酌を受ける
なんてことない動作なのに、妙に型にはまっていて、とても綺麗だ
「うん、美味いな」
「ふふっ、良かったです」
風情がある。とは、こういうことを言うのだろう
「貴音は飲まないのか?」
「私はまだ未成年ですよ、あなた様」
「そうか。…本当は駄目だけれど、俺だけ飲むのも寂しいし、少し付き合ってくれないか?」
「仕方ないですね。では、少しだけ」
「よし、そうこなくちゃな」
酒が注がれるのを待つ貴音を見て、疑問に思ったことを聞いてみる
「さっき思ったんだけれど、妙に手馴れていると言うか、場慣れしているな」
ふぅん、『くに』ねぇ…
「それは聞いたら教えてくれるのか?」
貴音は、ふふっと微笑んで
「残念ですが、お答えできません」
「ただ一つ言えるとすれば、疚しいことはしておりません。懐かしい思い出の一つです」
「そ、そうか…なら良いんだけれど」
大半の人間が、四条貴音はどんな人物なのか?と問われたら、ミステリアスな人間だと答えるだろう
それが貴音の魅力の一つでもあるのだろうけれど
「えっ?はは…すまない」
「私は今、気分がとても良いので、許してあげます」
相変わらず勘が鋭いな
「あなた様、見てください、月がおちょこの中にもう一つ。とても綺麗ですね」
こくり、と嚥下して、「ふぅ…」と息を吐く姿に、何故かどきりとした
「さぁ、あなた様の番です、どうぞ」
「ああ…ありがとう」
おちょこを受け取り、二度目の酌を受ける
「あなた様、とっぷあいどるになる、とはどのようなことなのでしょうか?」
貴音からの、少し迷っているような視線
「そのままの意味じゃないのか?」
そういや、貴音がトップアイドルを目指す理由は聞いたことがなかったな
なかなかに難しい質問だ
「一般的に言えば、ランクを上げたり、ライブの入場者数、CDの売り上げとかか」
「それもあるでしょう。…質問を変えます、あなた様の考えるとっぷあいどるとは何ですか?」
「俺の考える、トップアイドル?」
理想のアイドル…か
ランク?それだけか?ライブの入場者数?そんなものが理想?CDの売り上げ?もっと根本的なもので…
アイドルがアイドルたる、俺が描く理想のアイドル…
「少し、くさい言葉だけど良いか?」
貴音を納得させられるかはわからないけれど、俺の本心を話そう
「俺の理想のアイドル、それは皆に夢を与えて、皆を笑顔にできるアイドルだ」
「夢と笑顔を、ですか?」
「ああ、皆にとびっきりの笑顔を、そして、とびっきりの夢を」
「ああ、皆にとびっきりの笑顔を、そして、とびっきりの夢を」
…嘘偽りのない言葉だけれど、少し恥ずかしいな
「あなた様らしいですね。安心致しました」
「少し恥ずかしかったけどな」
「少しも恥ずかしいことなどありません。貴方様の嘘偽りの無い言葉を聞いて、決心致しました」
「決心?それは聞いてもいいのかな?」
ふふっと貴音は微笑んで
「ええ。私はとっぷあいどるになります、あなた様と共に」
望むところだ。俺がお前をトップアイドルにしてみせる。長い道のりだろうけれど
「他にもあるのか?」
「とっぷあいどるになることができたなら、褒美が欲しいのです」
「褒美?俺にできることなら何でもいいぞ」
貴音は少し考えるそぶりをした後に、今日一番の笑顔を見せて
「私を、あなた様だけの、あいどるにして頂きたいのです」
俺を見つめる赤紫色の瞳
さらさらと風になびく銀の髪
不意に鼓動が早くなるのを感じた
言葉につまり、ただ呆然としてしまう
どれくらいそうしていただろう
自分の腕に当たる、柔らかな感触と、優しい声で、我に返る
にこり、と笑う、貴音の艶のある声が響く
「…ですが」
貴音は、すぅ、と息を吸い込み
「この四条貴音。必ずやあなた様だけの、あいどるになってみせます」
凛とした声で、力強い意思で、本日二度目の宣言をしたのだった
おわり
短くすっきりしたのも良いな
貴音可愛いよ貴音
次は響でも書こう
Entry ⇒ 2012.03.10 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
千早「何度も何度も壁とばかり……他の言葉を知らないの?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329797649/
美希「そんなことを言ったって千早さんはどう見ても壁なの。あふぅ」
千早「..くっ....」
春香「み、美希ちゃんやめなよ....」アセアセ
美希「春香もそんなこと言って本当は千早さんのこと壁だと思ってるでしょ?」
千早「...え?」
春香「わ、私はそんなこと...」
美希「春香の嘘は分かりやすいの」
千早「くっ....」
春香「ち、違うよ!!私は千早ちゃんのこと壁だなんて思ってないから!!」
千早「...本当なの?」ズイッ
春香「うっ..う、うん(か、顔が近いよ千早ちゃん!)」
美希「でも千早さんって確かやよいより小さいの。それは言い逃れ出来ないと思うな」
千早「.......」ズ-ン
春香「ゆ、勇気出して千早ちゃん!!」
帰宅中なんで家に帰ってから書きます
美希「それにただの壁から元気は出ないの♪あはっ☆」
春香「ちょっとあんまりだよ美希!千早ちゃんは他の子より少し胸がないだけで...!」
千早「もういいの春香....」
春香「千早ちゃん....」
美希「美希は眠くなったの。おやすみなの。あふぅ」
亜美「...ってあれ?」
真美「....どしたのこの空気?」
春香「あっ、亜美と真美おはよう」
春香「実はねいろいろあって....」
亜美「ん→?いろいろって何→?」
真美「真美達わかんな→い。教えてはるるん」
真美「千早お姉(c)が沈んでるって事は~?」
亜美「まさかムネムネのことですかな~?」
春香「え!?」
千早「......」ズズーン
亜美・真美「はるるんは分かりやすいですな~」
春香「だ、だから違うってば!ね、ねぇ千早ちゃん!?」
千早「......そうよあなた達の言うとおり胸のことよ」
春香「.....」
亜美「大当たり~!」
真美「やりましたな亜美探偵!」
春香「つまらぬって....」
真美「でもでも~なんでまた急にそんな話に?」
千早「それは少し前の話になるわ....」
--------------------------------------------------------------
千早「あら、おはよう春香」
美希「おはようなの~」
春香「あれ?Pさんは?」
美希「ハニーなら仕事で少し出かけたの」
千早「少ししたら戻ってくるそうよ」
春香「なんだ~Pさんいないのか~」
春香「うん。今日は手作りクッキーを作ってきたから食べてもらおうと思って」
千早「春香の..!手作り....!クッキー......!」ガタッ
美希「美希お腹空いたの。だから春香クッキー食べさせてなの」グ~
春香「う~ん.....まあでもいないなら三人で食べよっか!」
春香「Pさんにはまた明日作ってくればいいもんね」
千早「そうね!そうしましょ!」
千早「とってもおしいわ!きっといいお嫁さんになるわ!いいえ今なりましょ!」ボリボリ
春香「えへへ///いいお嫁さんだなんてそんな///」テレテレ
千早「あら?」
美希「もうクッキーが残り1つなの」
春香「あっ、私はいいから二人で食べて」
千早「ちょっと待ちなさい」
美希「千早さんどうしたの?」
千早「春香は二人で食べてと言ったわ。だから私に食べる権利はあるわ」
美希「むーそんなの関係ないの!美希はお腹が空いてるの!」
千早「いいえ関係なくないわ!そんなこと言うんだったら私にクッキーを全て寄こしなさい!」
千早「いいえ春香は私のお嫁さんなのよ!そう!つまり春香の作った物は私の物なのよ!」
春香(千早ちゃん今、お嫁さんって...///)
美希「そんな理論ジャイアンもビックリなの...。それよりクッキーは美希が頂くの!」
千早「そんなことさせないわ!ぼえ~!」
美希「うぐっ..!耳が痛いの!」
千早「ゲット!」
美希「くっ...やられたの..!」
千早「これが愛の力よ」ファサァ
美希「千早さんの壁!返すの!」
千早「嫌よ。いただきます」ボリボリ
美希「千早さんの壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁璧壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁!」
春香(ま、間違い探し!?)
美希「それにクッキーだって壁みたいな胸の千早さんより、美希みたいなFカップの胸の人に食べられたほうが嬉しいの!!!」
美希「...って、.なんか叫んだら疲れたの。これも全部壁の千早さんのせいなの。あふぅ」
亜美「う~ん....どっちもどっちですな~」
真美「しかもミキミキは寝ちゃってるし」
美希「zzZZZ」
春香「ごめんね私がもう少しクッキー焼いてくれば良かったんだけど...」
千早「いいえ春香は悪くないわ!私を壁と言った美希が悪いのよ!」
亜美「そうそう。ムネムネがないのは亜美達もだからさ→」
千早「本当に!?仲間ね私達!」
亜美・真美「いぇ→い!」
千早「ところであなた達はいくつなのかしら?」
真美「真美達?真美達は13歳だよ→」
亜美「え→っと確か78だったかな」
千早「な、ななじゅうはち...!?」
亜美「それに真美は最近また少し大きくなったんじゃないっけ?」
真美「あ、亜美!恥ずかしいからやめてよ!///」
千早「.......」
亜美「んっふっふ~これは少し揉ませてもらう必要がありそうですなぁ~」モミモミ
真美「んんっ....///や、やめっ.....///」
春香「二人ともはしたないからやめなさい!」
亜美「ちぇ~。はるるんお母さんみたいなの→」
真美「亜美のえっち...///」
<カン..カン...カン
亜美「おっ誰か事務所の階段を登ってきますな」
真美「誰だろ→ね」
<チッ...チ・チ....ッパ....ボインボ.....♪
春香「な、なんか懐かしい歌が聞こえてくるんだけど....」
亜美・真美「この歌を歌うのははまさか......!」
P「ボインボイーン♪...っと、おはようみんな!」
亜美・真美「やっぱり兄(c)だ→!!」
P「おお亜美と真美元気か?」
亜美「うん!すごぶる元気だよ→!」ダキッ
真美「真美も元気だよ..//」
P「?真美は抱きついてこないのか?」カモンカモン
真美「ま、真美は今日はいいや!///」アセアセ
P(亜美の発展途上おっぱいが....。大きいのもいいけど発展途上も捨てがたいな)
春香「Pさんおはようございます!」
P「よう春香!なんかいい匂いがするな!」
春香「えへへ・・・わかっちゃいました?Pさんの為にクッキーを焼いてきたんです!」
P「そうか、それはうれしいな!」
P「食べちゃったならしょうがないな。明日楽しみにしてるよ!」
P「よう!千早げん......きか?」
千早「......」
P「....どうしたんだ千早?」
春香「実は....かくかくしかじかあって...」
P「そうか...そんなことが」
P「ま、まあ胸なんて人それぞれだからな!どんなに大きくても形がダメな人もいるって聞くし!」
春香「ほ、ほらPさんもこう言ってることだしっ!」
千早「....形?ふふ....形を作ることすらできないのはどうすればいいのかしら?」
P・春香(なんて死んだ目をしてるの...!?)
千早「そうすれば私も巨乳と呼ばれるようになるのよ!」
千早「.....ぐすっ....なるのよ....!」
亜美(自分で言って悲しくなっちゃったんだね...)
真美(泣くくらいないわなきゃいいのに....)
春香(.....泣いてる千早ちゃん.....すごくイイ!!)
P(泣いてる千早というのもそそるな)
P(ん?誰か来るぞ?)
春香(足音が3つ....!?)
亜美(この状況でムネムネがデカイ人がきたら千早お姉(c)さらにへこむね...)
真美(例えばお姫ちんとかりっちゃんとか...)
P・春香・亜美・真美(あずささん(お姉(c))とか)
<.....アラ~......ウフ.....ヨネ~....
<...ナン....ンヨウナ!...
<アズ...モソウオ....マス?
貴音「おはようございます皆様」タユン
律子「おはようみんな!」タユン
あずさ「あら~おはようございます~」タユユン
P・春香・亜美・真美「Oh........」
千早「うっ....ぐすっ.....くっ.....」
貴音「如月千早、何か困り事でも?」
あずさ「ダメですよ~Pさん。女の子を泣かせちゃ~。メッ」
P「えっ!?」
律子「やっぱりPさんだったんですか!後で説教です!」
貴音「...貴方様が女の子を泣かせるなどわたくしは失望しました」
P「......」
真美「そうだよ→!」
亜美「そうだそうだ→!」
律子「本当なの?...それはごめんなさい」
貴音「なんと!?それならばわたくしも謝ります」
あずさ「あらあら~私ったら勘違いしてたわ~ごめんなさいね~」
律子「...じゃあどうしてこんな状態になってるの?」
春香「そ、それは.....そのー....」
亜美「実はね→千早お姉(c)ミキミキに」
真美「壁って言われて凹んじゃって....」
春香「それで千早ちゃん以外の全人類の女性の胸が無くなれなんて言い出しちゃって...」
律子「相当重症ね....」
あずさ「何とかしてあげられないかしら~」
亜美「あずさお姉(c)は何もしないほうがいいかもね....」
真美「うんうん。100%逆効果になるよね....」
あずさ「そうかしら~」
P「自覚なしですか...」
千早「ぐすっ....それはいつかしら...?」
春香「うぐっ....それは...」
真美「はるるんが何を言ったて」
亜美「さっきからこの調子なんだよ→」
P「どうにかならないか律子」
律子「わ、私に聞かれても!そ、そんなにプロポーション良くないですし!」アセアセ
春香「わ、私そいえば大きい人の胸を揉ませてもらうと大きくなるって聞いたことあります!」
千早「......大きく....なる...?」ピクッ
P「ほ、本当か!?」
P「それなら試してみるしかないな千早!」
小鳥(入ろうとしたら賑やかでドアからこっそり覗いてみてたけど.....なんという百合展開!!)ピヨッー!
小鳥(...それにしても外は寒いわ。でも我慢よ小鳥!)ピヨピヨ
千早「大きくなるなら試してみるしかないわ!!さあ揉ませなさい!!」
P「きゅ、急に元気に...」
千早「まずは律子!あなたからよ!」
律子「なっ!?えっ!?私!?」
千早「さあ揉ませるのよ!私の野望の為に!!」ガバッ
千早「くっ...なんてデカさなの!悔しいわ!」モミモミ
律子「.....んっ...///ち、千早....あなたが今何をしてるのか...わかってるの...?//...あうっ..///」
千早「憎い憎いわ!こんなものをぶら下げて!」モミモミモミモミ
律子「ぷ、P殿ぉ...///や、やめさせて...くだ....あっ//.....さい....///」
P(なんて素晴らしい光景!くそぅ!ここにカメラがあれば!!)
貴音「!?」ビクッ
千早「あなたよ!!」
貴音「め、面妖な!」
あずさ(私は最後なのね~。正直逃げたいわ~)
亜美・真美(千早お姉(c)がただの乳揉みマシーンと化してるよぉ~)
貴音「き、如月千早!待ちなさい!あなたは仮にも女という身!女の子同士でなどとおかしいと思いませんか!?」アトズサリー
千早「...仮にも...女....?」ピクッ
千早「関係ないわー!!」シュバッ
春香(千早ちゃんがおかしくなっちゃった!わ、私にはしてくれないのかな...?)ドキドキ
千早「四条貴音恐るべしっ!!」モミモミモミ
貴音「..あっ....//..っん....はぁ.....///」
P(貴音は息遣いがエロいなー)
貴音「はぁあん...////あ、貴方さまぁ...//...た、助けて...んっ...//」
千早「なんて柔らかさなの!くっ...」モミモミ
春香(揉みながら涙目になってる....)
貴音「め、面妖なぁ....///」
千早「次はメインディッシュですよ、あずささん」
あずさ「あ、あら~(全力で逃げたいわ~)」
小鳥(ピヨー!いいのが撮れたわ!カメラを持ってきて正解だったわね!)ピヨピヨ
あずさ「そ、それはうれしいと思うわ~」アトズサリー
千早「そうですか.....。私はね765プロ一小さいんですよ。この気持ちわかりますか?」テクテクテク
千早「わからないでしょうね!一番大きいあなたには!....くっ....」
P(なぜこうも自分を自分の首を絞める様なこと言うんだ...)
千早「....だから分けてください!その胸を!恵まれない私に!!」ガシッ
あずさ「きゃ~!」
春香(泣きながら揉んでる....)
亜美(そんなに惨めな気分になるなら....)
真美(なぜ揉む.....)
P(あずささんデカイなー)
あずさ「あっ...///ま、待って~千早ちゃん....んっ...//」
千早「...うっ......一体どんな柔軟材を使ってるの.....」モミモミ
あずさ「メ、メキシコダウニーの.....あっ...///で、デラックス.....んっ.....//....グラマーよ...//」
P(あずささん真面目に嘘を答えたらダメですよ...)
千早「...デラックス....グラマー...それを使えば私もっ!!」モミモミ
あずさ「もう許して~///」
春香(大きくなるなら今度買ってみようかな)
あずさ「あっ...や、やっと終わった....//」
<カツ...カツ...
P(誰か来るぞ?)
<ピヨコ、ジムショノマエデデナニシテルンダゾ?
<ウワワッ!ヒビキチャン!
ガチャ
ヌー
P「小鳥さん?何してるんです?」ニコニコ
小鳥「あーれー」ズルズルー
P「千早!喜べ!巨乳がもう一人と響が追加だ!」
小鳥「ピヨッ!?」
響「え!?一体何事だぞ!?」
千早「巨乳な子はいねがー!!」
ピヨーーーーーーー!!!!
だぞーーーーーーーー!!!
P「小鳥さん、カメラは俺が没収します」
次、俺な
響「だぞー///」ビクンビクン
千早「ふふふふふ、これで一歩巨乳に近づいた気がするわっ!!」
亜美「そ、それはよかったね千早お姉(c)....」
真美「ま、真美達にはよくわからないけど.....」
ガチャ
???「ちょっと!あんた達朝からうるさいんじゃない!?」
???「うっうー!叫び声が聞こえましたー」
亜美「おっは→!」
伊織「ご機嫌よう。亜美と真美」
やよい「亜美真美おはよう!」ガルウィング
P「やあ二人ともおはよう」
やよい「プロデューサーさんハイ、ターッチ!」パチン
伊織「おはようじゃないわよ!なんで朝から事務所で人が倒れてるのよ!」
律子・貴音・あずさ・小鳥・響「......」ビクンビクン
伊織「御機嫌よう春香」
やよい「おはようございます!」ガルウィング
春香「これには少し訳があるの...ア、アハハ...」
伊織「??とにかく隠し事は許さないわ!この伊織ちゃんに全て話しなさい!ニヒヒ」
やよい「私も聞きたいですー!」
やよい「はわっ!」
伊織「はぁ....。一体何事かと思ったらそんな話だったのね」
やよい「千早さんかわいそうですー」
伊織「気持ちはわからなくも無いけど....少しやりすぎじゃないかしら?」
千早「いいえ!そんなことは無いわ!!!やりすぎなくらいが丁度いいのよ!!!!」
伊織「きゅ、急に大声出さないで頂戴!ビックリするでしょ!」
千早「高槻さん......!!!」ジーン
千早「.....高槻さんとってもかわいい!!」ギュー
やよい「はわっ!///」
伊織「ちょっとやよいに何するのよ!」
亜美「おやおや→?」
真美「いおりんやきもちでも焼いてるんですかな→?」
伊織「なっ、バカじゃないの!そ、そんなのやくはずないでしょ!///」
P(伊織のツンデレは今日も冴え渡ってるな)
春香(私が何言ってもハグなんてしてくれなかったのに!)
春香「ち、千早ちゃん!やよいが苦しがってるから離してあげなよ!」
伊織「そ、そうよ!さっさとやよいを離しなさいよ!」
やよい「わ、私は別にこのままでいいかなーって///」
千早「ああ!!なんて愛らしいの!!」ギュー
春香「いいから離れてよ千早ちゃん!!」ググー
伊織「やよいを返しなさい!!ほら早く逃げなさいやよい!!」ガシッ
やよい「い、伊織ちゃん!そんなに強く引っ張ったら...///」
千早「ああ...高槻さん....待って....!!」
千早「何するの!二人とも!私の心の傷を癒してくれる天使になんてことを!」
P(やよいマジ天使)
伊織「どんなことを言ったってやよいは返して貰ったからね!」
伊織「..あっちに行きましょ、やよい」
伊織「良いから一緒にあっちに行きましょ」グイッ
やよい「ち、千早さん........」
千早「ま、待って...高槻さん.....」ガクッ
亜美「あれれ→失恋?」
真美「真美達もあっち行こ→よ」
亜美「うん!」
春香「千早ちゃん....」
P「うおっとっと(真美の胸が当たってる...!ウヒョー!)」
真美(んっふっふ~当ててんのよ)
春香「大丈夫?千早ちゃん...?」
千早「春香....高槻さんが....」
春香「千早ちゃんはやよいのことが好き?」
春香「...うん。千早ちゃんならそう言うと思ってた」
春香「それじゃあ千早ちゃん」
千早「何かしら?」
春香「あのね、その、わ、私のことは.....好き?///」
春香「だ、だから!わ、私のことは好き?かなって//」
千早「なに言ってるの当たり前じゃない。私は春香のことを親友として尊敬してるし、好きよ」
春香「....あ、あのね違うの千早ちゃん!その、何ていうか...親友としてじゃなくて...」
千早「?してじゃなく?」
春香「だ、だからその...ひ、一人の女の子として、天海春香としてす、好きかっていうことなのっ!」
春香「や、やっぱり何でもないや!今の忘れて千早ちゃん!」
千早「.......」
春香「あ、あれ?..おかしいな?.....なんで泣いてるんだろ...」ポロポロ
春香「わ、私屋上に行って来るね!」ダッ
千早「.....」
千早「....待って春香」グイッ
春香「..え?」
チュッ
春香「ち、千早ちゃん....!!??」
千早「....春香ごめんなさい。貴方の気持ちに気づいてあげられなくて」
千早「私が落ち込んでいた時も励ましてくれたのはあなただったわね」
千早「ありがとう春香」
春香「千早ちゃん...///」
千早「そして好きよ春香」
春香「そ、それって...」
千早「ええ一人の女の子として、天海春香としてのあなたが好きなの」
千早「うふふ、どうして泣いてるのよ。そこは喜ぶところでしょ?」
春香「だってぇ....うっ...ぐすっ....」ポロポロ
千早「もう、春香は泣き虫ね」ナデナデ
春香「...ち、千早ちゃん....私、やよいよりも...かわいい仕草できないかもしれないよ..!?」
千早「私はそれでもいいわ」
春香「や、やよいよりも..かわいい表情できないかもしれないよ..!?」
千早「ええ、私はそれでも大丈夫よ」
千早「だって、春香はそんなことしなくてもかわいいじゃない」
千早「よしよし」ナデナデ
春香「....千早ちゃん...あのね....私ずっとこうしてたい....」ギュー
千早「いいわよ。春香の気が済むまでこうしてましょ」ナデナデ
春香「ねぇ千早ちゃん..」
千早「何かしら?」
春香「....大好き!」
千早「クスッ..私もよ」
真「おっはよー...」
雪歩「お、おはよ.....」
真「....」
雪歩「....」
ギィーバタン
真「.......雪歩今の見た?」
雪歩「う、うん//なんかラブラブだったね真ちゃん//」
真「そっとしておこうか」
雪歩「う、うん//」
真美「な、なんかキュンキュンしちゃうね!」
やよい「はわっ!すごいですー」
伊織「ニヒヒ!作戦大成功ね!」
P「はるちは!はるちは!」
P「まあまあ、おなかも空いたし練乳でもかけて魚肉ソーセージでも食べるか」
美希「なんかえっちぃの。あふぅ」
終わり
保守、支援してくれた人たちありがとうなんだぞ!
本来は千早乳搾り路線で進めるつもりだったけどいつのまにかはるちは路線になってたぞ!
自分真と雪歩は忘れてた訳じゃないぞ!本当だぞ!
SS書くのは本当しんどいぞ!
自分これから明日のテスト最終日に向けて勉強するからさようならだぞ!!
最近よく書いてるけどテスト大丈夫なんか?
SS書くのすら死にかけだぞ!
心配してくれてありがとうだぞ!
Entry ⇒ 2012.03.10 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
響「今度の休日に貴音と二人で出かけることになったぞ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329652422/
あとは頼んだぞ
響「なんだぞ貴音」
貴音「ついさきほどぷろでゅーさーからこのような面妖なものを貰ったのですが...」
響「...これは遊園地のチケットだぞ!」
貴音「ほう遊園地のちけっとでしたか。二枚ありますしそれでは響今度の休日一緒に行きませんか?」
響「いいぞ!!自分貴音と遊園地に行けてうれしいぞ!」
P「フフッ.....成功ですね小鳥さん」
小鳥「ええ、ここまで上手くいくとは自分が怖いですね」
P・小鳥「名づけて!ひびたかこそが至高!作戦!!!」
P(それにしても小鳥さんはいい胸してるな。挟まれたい)
小鳥(Pさん×美希ちゃんも王道だけど響ちゃん×貴音ちゃんも鉄板ね)
P・小鳥「ぐふふふふふふふふ」
響「な、なんか変な視線がして寒気がするぞ...」ブルッ
貴音「はて?どうしたのですか響。寒いなら私のかーでぃがんを貸しましょう」ファサ
響「いいのか貴音?そしたら貴音が寒くなるかもしれないんだぞ?」
貴音「私は構いません。それよりも響に風邪をひかれては一緒に遊園地に行けませんから」
響「ありがとうだぞ、貴音!」
P「ええ」
小鳥「寒がる響ちゃんに貴音ちゃんがやさしくカーディガンを羽織らせる...なんて素晴らしいの!!」グッ
小鳥「これだけでご飯2杯はいけるわ!!」ピヨピヨ
P(...カーディガンを脱いだ貴音は薄着になったから胸のデカさがさらに強調されたな)
P(うひょーあれでおっぱい往復ビンタされたい)
響「自分いつも休日はイヌ美達の世話をしてたから友達と遊ぶなんて初めてなんだぞ!」
貴音「フフ...響は本当にかわいいですね」
響「ふぇ//い、今かわいいって言ったのか?//」
貴音「ええ。響はとてもかわいらしいと言いました」
響「た、貴音にそんなこと言われると自分照れるぞ//」テレテレ
小鳥「Pさん!今の録画してますか!?」
P「ご安心ください。ちゃんと録画してますよ。後でブルーレイに焼いて1500円でお渡しします」
小鳥「お金取るんですか...」
P「それにしても赤面する響はかわいいな」
P(これで泣き顔だったら最高のオカズなんだけどな)
貴音「私は響にお任せします」
響「それじゃあ10時に遊園地の前に集合だぞ!遅れたらダメなんだぞ!」
貴音「ええ分かりました。ふふ....響と遊園地。楽しみですね」
響「自分たくさんオシャレして行くんだぞ!!」
P「まあ妥当な時間ですね。それで服装とかどうしましょう?」
小鳥「ここはやはり...」
小鳥(...ハッ!で、でーと!?これはもしやPさんを独り占めなんじゃ....)
小鳥(P「小鳥さんの私服かわいいですね」小鳥「そ、そんな褒めたって...//」)
小鳥(...なーんて)
小鳥「キャー!//」クネクネ
小鳥「...うふふふふふ男の人とデートなんて初めてなんです....」ブツブツ
P「おーいおーい」
小鳥「あ、あれ?ここは遊園地じゃ?」
P「何言ってるんですか。今からその遊園地に行く時の服装をどうするか聞いてるんですよ」
小鳥「変に変装しても怪しいと思うので私服で行きましょう」
P「...私服ですか。りょ、了解しました」
P(服なんて普段着るスーツと縄とボンテージぐらいしかないぞ!?しょうがないユニクロで買うか...)
小鳥(クククク!小鳥の時代到来よ!!).
響「へへん!はりきって30分前に着いちゃったんだぞ!」
響「自分はやっぱり完璧なのさー」
響「遊園地とっっても楽しみなんだぞ!」
響「しかも貴音と二人きりで.....」
響「ふ、二人きり....////」カァァ
小鳥「何気なく自分で言ったことが恥ずかしくて顔が赤くなる響ちゃんはかわいいわー!!」ハァハァ
小鳥「私も響ちゃんくらいの時先生のことをお母さんって言って赤面したからわかるわその気持ち」
小鳥「フフ青春ね」
小鳥「...それにしてもPさん遅いわね。女の子とのデートの時は30分以上前に来るのが常識なのに」
P「小鳥さーん」
小鳥「やっときましたね。それとPさん静かに。バレてしまいますよ」シー
P「す、すいません。ところで二人は来ましたか?」
小鳥「..いえそれが貴音ちゃんがまだ来てないんです」
P「貴音がですか....珍しいですね。貴音に何もなきゃいいんですが」
P「?なんですか、って言われても私服ですけど...」
小鳥「.....私服に普通縄はついてませんよ」
P「縄単体だとダメかなと思って縄着きの服を買ったんです。カッコイイでしょ?」
P「名前もSHIBARI MA-1っていうんですよ」
P「ちぇー店員さんも「最高に似合ってます」って言ってたのに...」
小鳥「...ふぅ。それでPさんどうします?貴音ちゃんがまだ来てないんですけど..」
P「ここは貴音を信じて待ちましょう。あいつは絶対来ますよ」
響「集合時間になったんだぞ....」
響「貴音がまだ来ないんだぞ。まさか貴音は自分との約束を忘れたんじゃ...」
響「ひ、酷いぞ!自分こんなにオシャレして楽しみにしてたのに...」ウル
響「うぐ....ぐすっ.....たかねぇ.....ひぐっ....」
小鳥「あ、あらあら..。響ちゃん泣いちゃってるわ..どうしましょPさん」オロオロ
P「う~ん....。貴音は一体.....」
P・小鳥「でも」
P・小鳥「泣いた響(ちゃん)も超かわいい!!」
P(響のやつ以外と胸あるんだな。今度事故に見せかけて魚肉ソーセージ挟んでみるか)
貴音「ふふ....私としたことが浮かれて家を早く出てしまったようですね」テクテク
貴音「この調子だと集合時間の30分前についてしまいますね」
貴音「...響と遊園地。なんて楽しみなんでしょうか」
貴音「おや?あれは....」
あずさ「あら~?ここは何処かしら?」
あずさ「あら~貴音ちゃん。おはよう」
あずさ「実はね~事務所に行こうとしたらいつの間にか知らないこんな所にいたのよ~」
貴音「それはとても面妖ですね」
貴音「幸いここら辺の道は知っているので、行き方をお教えしましょう」
貴音「いえ気にする程ではありません」
貴音「それでは、この道を右に行き次に左に曲がり道なりにいくと....」ペラペラ
あずさ「...わかったわ~この道を右ね。それじゃあね貴音ちゃん」テクテク
貴音「....お待ちくださいあずさ。その道は左です。..不安ですね。私が一緒に付いて案内をしましょう」
あずさ「本当にありがとうね貴音ちゃん」ペコリ
あずさ「...でもいいのかしら?」
貴音「はて?一体何がでしょう?」
あずさ「貴音ちゃんもどこかに行こうとしてたんじゃないかしら~」
貴音「そ、そうでした!道案内のせいですっかりと忘れていました!」
あずさ「ばいば~い」ヒラヒラ
貴音「集合時間までほとんど時間がありませんっ!これは走らねば!」ダッ
あずさ「.......うふふ、.愛って素敵ね~」
小鳥「あれから響ちゃん泣いたままですね...」
P「正直堪らないですね...」ジュルッ
小鳥「やっぱりPさんもですか!私も同じ気持ちなんです!」
P「ふふっ、僕の観覧車がメリーゴーランドしてて今凄い大変です」
小鳥(Pさんの観覧車がメリーゴーランドが...。私のことも回して欲しいわ!)
響「...ぐすっ......貴音....」
響「遅れたらダメ、って言ったにひどいぞぉ....」
響「...ひっぐ.....な、泣いたらダメなんだぞ自分...」ゴシゴシ
響「...ハックション!...外にずっといるから少し寒いんだぞ」ズズッ
響「..早く来て欲しいぞ...」
??「遅れて申し訳ございません響!」
貴音「申し訳ございません響。ずいぶん待ったでしょう」
響「そうなんだぞっ!集合時間の30分前から待ってたんだぞ!」
貴音「それはそれは。どうかお許しください響」
響「嫌なんだぞ!自分貴音を許さないからな!」プイッ
貴音「...それならば私は響が許してくれるように如何なる罰をも受けましょう」
響「それは自分の考えた罰ゲームを受けるってことなのか?」
貴音「罰げーむ...ふふ、発想もかわいらしいですね響は」
響「..なっ..//か、からかうんじゃないぞ貴音!自分は今怒ってるんだぞ!」//
響「わ、わかったぞ」
響「・・・・ント・・・・ダゾ・・・・//」ボソボソ
貴音「はて?響、小さな声で聞き取りにくかったのでもう一回言って貰ってよろしいでしょうか」
響「.................じ、自分とて、て、手を繋ぐんだぞ!///」カァァ
響「...い、いいから早く手を繋ぐんだぞ!//自分は貴音をずっと待ってて自分寒いんだぞ!///」
貴音「ふふ...分かりました」ギュッ
響「ひゃあ!///きゅ、急に手を繋ぐとビックリするんだぞ!///」
響「そ、それでも繋ぐ時は何か言って欲しいぞ///」
貴音「ふふ...そうですか。それでは、繋ぎますよ響」ギュ
響「う、うん//」ギュー
小鳥「キタわーーーーーー!!!」ハァハァ
P「ひびたか!ひびたか!」ハァハァ
小鳥「はぁ...なんて美しいのかしら...」
小鳥「Pさん!録画の方は!?」
P「ぬかりありませんよ。SDカードは3000円、ブルーレイは4500円でお売りいたしますから」●REC
小鳥(またお金を取るのね..)
貴音「それでは参りましょう」
響「う、うん//」
貴音「どうしたのですか響?顔が赤いですよ?ま、まさか本当に風邪をひいたのでは!?」
響「そ、そんなことないぞ//」
貴音「ダメですよ響、我慢しては。それでは熱を測りますね」ピト
響(か、顔が近いんだぞ//)
小鳥「キャー!!Pさん録画!録画!!」
小鳥「素晴らしすぎて鼻血が止まらないわ!!」
P(二人とも向かい合ってるあの状態で二人のおっぱいに挟まれたい)ハァハァ
貴音「おや?熱はありませんね。なんと面妖な」
響「だ、だから自分は大丈夫だっていったんだぞ!//なんたって自分は完璧だからな!」
貴音「そうですか。これは余計なお世話だったようですね」
響「そ、そんなことないぞ!心配してくれてうれしいんだぞ!」
貴音「.....響?どうしたのですか響?」
響「..ご、ごめんだぞ。つ、つい貴音の手がその...」
貴音「私の手がどうかしたのでしょうか?」
貴音「ふふ....そうですか、それならば一回手を離しましょう」
響「な、なんでだぞ!?」
貴音「ふふふ、冗談ですよ冗談。戸惑う響もかわいいですね」
響「ひどいんだぞ貴音//」
響「賛成だぞ!」
貴音「楽しみですね響」
響「うん//二人でいーっぱい楽しむんだぞ!」
終わり
保守、支援してくださった皆さんありがとうだぞ!
粗末な文と内容は勘弁してほしいぞ!
また見かけたらよろしくだぞ!
>>95
旅行のSS?これが二作目なので違うと思うぞ!
Entry ⇒ 2012.03.09 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
美希「ハニーがイケメン過ぎて辛い……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329879001/
千早「そうね、でも私はどちらかと言うと好みの顔だわ」
美希「千早さんはハニーの事、好き?」
千早「私の事を理解してくれて、音楽のお仕事を最優先にしてくれるからとても信頼しているわ」
春香「私もプロデューサーさんの事は好きだよ?」
美希「う~ん…ミキの感覚がおかしいのかな?」
P「何の話してんの?」
美希「あ、ハニー!!」
P「?」
春香「さっきから美希がプロデューサーさんの事、イケメンだって言ってたんですよ」
P「俺が?それは無いだろう。ものすごく普通だと思うぞ」
千早「私はどちらかと言えば好みのタイプです」
P「おっ、千早にそう言われるのは意外だな。でもすごく嬉しいぞ」ナデナデ…
千早「はい…ふふっ」
春香(あれ?本来そこは私のポジションじゃ…)
美希「ハニーはイケメンなの。ミキ、ハニーに一目惚れなの」
美希「ミキ的にはかなりのイケメンさんなの」
P「そうかい。ありがとな」ナデナデ…
美希「ハニー…大きな手、大好き」
P「はいはい、俺も大好きだよ。皆そろそろレッスンだろ?」
千早「はい、この三人でダンスのレッスンです」
美希「ハニーも見に来て欲しいの。見に来ないと死ぬの」
P「良い機会だから俺も一緒に行くよ」
美希「それが良いの!!」ダキッ
P「おいおい、あんまりくっつくなよ」
美希「ハニー!!」
春香(あれ?私のターン…来ないの?)
~♪
P(皆、本当に上手くなったな…)
美希「…」チラ
美希(ハニー…かっこいいの。目が離せないよ…)
フラ…
美希「ふぇ?」
こてん…
千早「ちょっと美希!?大丈夫!?」
春香「美希!?」
P「美希…珍しいな」
美希「あらら…」
美希「ん…ハニーが抱っこしてくれたら立つよ?」
P「そうか、ほらよ」ぎゅ…
美希「あ、ハニー…優しいの」
P「ほら、ちゃんと立って」
美希「はいなの」
P「よし、あんまり気を抜くなよ?」
美希「ハニーに見惚れてたらコケちゃった」
P「お前は…」
美希「ハニー…かっこいいの」
P「お前はそればっかりだな…まあ、悪い気はしないけどな」
美希「ハニー!!終わったの!!」ガバッ
P「おっと、危ないぞ」
美希「ハニー、ミキいっぱい頑張ったから褒めないとダメなの。泣くの」
P「はいはい、美希はよく頑張ったな」ナデナデ…
美希「ん…ハニーのナデナデ大好き」
春香「美希、汗臭いんだから、そんなにくっつくとプロデューサーさんに嫌われちゃうよ?」
美希「ハニーはそんな事くらいでミキの事嫌いにならないよね?」
P「そうだな、それだけ頑張った証拠だから別に構わないよ」
美希「ハニー!!大好き!!」
春香(落ち着け…ここから挽回する方法を考えるんだ…)
P「お前たちはまだ若いからな。別に臭く無いんだよ」
千早「私も…ですか?」
P「そうだな、多分臭わないと思うよ?」
千早「それなら…私も確認してみてください」
P「え?」
千早「臭くないか…確かめてください」
P「それはさすがに気が引けるよ…」
千早「お願いします…」
P「…」
クンクン…
千早「や…息があたって…くすぐったいです…」
クンクン…
千早「プロデューサー…やぁ…」
千早「はい…」ドキドキ…
美希「千早さん、顔真っ赤なの。大丈夫?」
千早「ええ…私、先に着替えてきます」タタタッ
P「…」
美希「ハニーのエッチ!!」
P「何でだよ!?」
美希「ミキのならいつでもクンクンして良いよ?」
P「しないよ、俺はそう言うフェチじゃない」
美希「ふ~ん…」
P(正直…ちょっと興奮しました…)
春香(千早ちゃん…先回りされるとは…ちいいっ!!)
美希「と言う事で皆にハニーがイケメンかどうか聞いていきたいと思うの」
P「だから俺は普通だって」
美希「普通ならミキはこんなに辛くならないの」
真「何の話してるの?」
美希「あ、真クン。ハニーってイケメンだよね?」
真「プロデューサーが?う~ん…イケメンとは…ちょっと違うんじゃない?」
美希「え~!!」
真「でも…かっこいいとは思うよ。ボク達の為に一生懸命仕事取ってきてくれるし」
美希「それってかっこいいとは違う気がするの」
真「何でさ?仕事の出来る男はすごくかっこいいよ?イケメンでも仕事がからっきしなら幻滅しちゃうし」
美希「なるほどなの…」
真「見た目も誠実そうだしボクとしてはその辺の顔が良いだけの人よりはプロデューサーの方がかっこいいと思うな」
真「わわっ!?恥ずかしいですよ!!」
雪歩「真ちゃん、どうしたの?」
P「よ~しよしよし!!」
真「プロデューサー!!ボク子供じゃないですってば!!」
雪歩「真ちゃん…可愛いな」
美希「雪歩はハニーの事、イケメンだと思う?」
雪歩「プロデューサーが?」
美希「うん、イケメンだよね?」
雪歩「イケメンとはちょっと違うけど…かっこいいとは思うよ?」
雪歩「私たちはまだ子供だから…大人のかっこよさをすごく感じるんだ」
美希「大人のかっこよさ?」
雪歩「うん、落ち着いてるし…いつでも私たちの事を考えてくれているし」
美希「ハニーの頭の中はミキの事でいっぱいなの」
雪歩「私、プロデューサーなら近くにいても怖くないし…もっと傍に居たいな…なんて」
美希(まずいの…思わぬ所に敵がいたの)
P「よ~しよしよし!!」
真「プロデューサー!!ドサクサに紛れて変な所触らないでください!!」
美希「響、ハニーってイケメンだよね?」
響「…」
美希「響?」
響「自分、プロデューサーは全然好みじゃないぞ」
美希「え~!!」
P「いや、好みの問題なんだから別に良いじゃないか」
響「プロデューサーは何か冴えないし、男らしくないし…ちょっとオッサン臭いぞ」
P「う…まあ、お前達からすれば俺はオッサンだよな…」
P「響」
響「何?」
P「気を付けて行ってこいよ」
響「ん…」スタスタ…
P「美希」
美希「ハニー…」
P「あれがむしろ普通の反応だ。響を悪く思うなよ?」
美希「うん、わかった」
P「それじゃ、俺はちょっと出るよ」
美希「うん…」
スタスタ…
P「おっさん…これは傷つくな」
スタスタ…
P「もう少し身なりに気を使うか…」
やよい「プロデューサー!!」
P「お、やよい。レッスンの帰りか?」
やよい「はい!!」
P「なあ…俺っておっさん臭い?」
やよい「おじさん?」
P「いや、ちょっとそう言われてさ」
やよい「おじさんと言うよりは…お兄ちゃんですね」
P「お兄ちゃん?」
やよい「はい!!プロデューサーは私のお兄ちゃんです!!」
やよい「はい!!ずっとお兄ちゃんが欲しかったので嬉しいです!!」
P「そうかそうか。やよいは可愛いなあ」ナデナデ
やよい「私は妹なので今度プロデューサーのお家にご飯を作りにいきます」
P「妹の手料理か。楽しみにしてるよ」
やよい「はい!!美味しいの作ります!!」
P「じゃあ今日は俺がやよいにメシ奢っちゃうぞ」
やよい「うっう~!!嬉しいです!!」
P「よし、行こうか」
やよい「はい、あの…後でプロデューサーのお部屋のカギを貸して欲しいです」
やよい「朝からお邪魔してお掃除とかもやりたいです。お休みの邪魔をしたくないので勝手に入ります」
P「なんだ、そんな事か。カギは二本とも持ち歩いてるから…ほら」
チャリ…
やよい「わあ…ありがとうございます」
P「今度の休みにでも勝手に入ってくれて良いよ」
やよい「はい!!いっぱい頑張りますね!!」
P(やよいは妹みたいなものだからなに一つ問題ない。うん)
やよい(うっう~…計画通りです…)
春香「あ、響ちゃん。どこか行くの?」
響「春香か…別に」
春香「今から伊織たちと合流するんだけど、少しお茶でも飲んで行かない?」
響「うん、いいよ」
春香「それじゃ、いこ?」
響「ん…」
響(プロデューサー…ごめんなさい)
伊織「こっちよ」
亜美「ひびきんだ~」
あずさ「響ちゃん、いらっしゃい」
律子「響、何か元気がないわね」
響「別に何でもないぞ」
春香「久しぶりにパフェでも食べようかな~」
響「春香、最近少し丸くなってきたから控えた方がいいぞ?」
春香「のワの」
亜美「あちゃ~兄ちゃんはイケメンとは程遠いな~」
伊織「あれがイケメンなら随分イケメンの壁って低くなったものね」
あずさ「私はとても好みだわ。優しそうだし…何だか可愛い」
律子「私は、どうかしら…あの人、私にライバル意識むき出しなのよね…」
春香「そうなんですか?」
律子「この前なんて…『千早を売り出しまくって竜宮小町なんてけちょんけちょんのぴゃ~にしてやる』って言われたわ…」
伊織「あいつ…ガキね」
亜美「でも安心してられないよね~千早お姉ちゃんって兄ちゃんの信者だから何でもすると思うよ?」
律子「でも大丈夫、私がいる限り765プロの看板は竜宮小町のものよ」
春香「でも…次の定例ライブからトリは千早ちゃんになるみたいです…」
伊織「え?」
亜美「おりょ?」
あずさ「まあ、千早ちゃん…すごいわね~」
律子「はあぁぁぁぁ!?」
響「今、売り時だから仕方ないと思うぞ」
律子「あのおっさん…許さないわ…」
伊織「美希にベタベタされてるからって勘違いしてるのね…あのバカ」
律子「私の中ではフツメンからブサメンに格下げよ」
春香「確かに最近のプロデューサーさんはちょっと勘違いしてる所があるかもね」
響「それ、どう言う意味だ?」
春香「美希にくっつかれたり千早ちゃんに全面的に信頼されたり…実は自分の事をかっこいいとか思ってるかも知れないよね」
律子「それはあるかも知れないわね」
伊織「そうね、その通りだわ」
伊織(竜宮小町になってから…全然構ってくれないし…バカ…)
春香「さっきだって真も雪歩も答えるのに困ってたもん。本人目の前で悪い事なんて言えないよ」
律子「あちゃ~」
春香「そうかな?でも、私たちの事エッチな目で見てる時もあるよ?」
あずさ「そうね、私はそう言う目で見てもらえない方が悲しいけど」
春香「とにかく、私たちはプロデューサーさんに悪く思われたらお仕事無くなっちゃうから、ある程度のご機嫌は取らないといけない所が辛いよね」
春香(よし!!ここで一気に上げるんだ!!)
響「もう…やめてよ…」
春香「え?響ちゃん?」
響「プロデューサーを悪く言うな!!」
伊織「あんた、どうしたのよ?」
律子「そうよ、こんなの冗談なんだから…ね?」
亜美「ひびきん…怒ってる…」
響「自分は…プロデューサーの事、好きだ」
春香「え?」
あずさ「まあ」
伊織「あの…お兄ちゃん的な意味よね?」
響「恋人とか…最後はお嫁さんになりたい…」
春香「のワの」
春香(響ちゃんがここで暴走するなんて…ちいい!!)
響「アイドル続けなきゃプロデューサーの傍には居られないから…今は頑張る」
響「春香と伊織と律子はプロデューサーの事が嫌いみたいだからライバルは美希と千早だぞ…今日はそれがわかって良かった」
春香「あの…響ちゃん、あのね?」
響「今からプロデューサーの所に行ってさっきの事、謝ってくる。お金はここに置いとくぞ」
スタスタ…
亜美「乙女ですなあ~」
伊織「響があそこまでだなんて…」
春香(何故だ…何故全てが噛み合わない…)
P「さっきは何だったんだ…響が猛烈に謝ってきて…」
美希「やっぱりハニーはイケメンだったって結論が出たからだと思うな」
ガチャ
真美「たっだいま~」
P「おう、おかえり」
美希「ねえねえ、ハニーってすっごくイケメンだよね?」
真美「え?兄ちゃんが?」
美希「うん!!」
真美「あはははははははっ!!イケメンの基準っていつからそんなに下がったの~!!」
美希「ハニーはイケメンなの!!」
P「いや、真美の方が正しいぞ…俺も段々辛くなってきた…」
真美「でも、真美は別にイケメンが好きなわけじゃないからさ?」
真美「うん、全然構わないよ?」
P「そりゃそうだろ。仕事仲間が別にイケメンである必要もないからな」
真美「真美、兄ちゃんの顔も好きだよ。でも、顔だけが好きなわけじゃないから…」
美希「じゃあ、どう言う所が好きなの?」
真美「真美の事、守ってくれる所だよ。後は優しい所とか…あったかい所とか」
P「真美…」
真美「真美はその辺のチャラチャラしたイケメンより兄ちゃんの方が好きだな」
美希「何か…押されてる気がするの…」
P「真美…ありがとう」ナデ…
真美「きゃっ!?」
真美「兄ちゃん!!女の子の髪に気軽に触れちゃダメだよ!!」
P「え?ええっ?」
真美「真美に何かする時はちゃんと言ってからにして!」
P「えと、じゃあ…頭撫でるよ?」
真美「……ん」
ナデナデ…
真美「ん…兄ちゃん…」
P(何か色っぽいな…)
真美「あ…耳、触っちゃ…やだよ…」
P「あ、ご、ごめん…」
真美「もう…兄ちゃんのエッチ…」
美希「ハニー、美希もなでなでするの」
P「はいはい」
ナデナデ…
美希「気持ちいいの…抱っこもしないとダメなの」
P「わがままだな…これでいいか?」
ぎゅ…
美希「あん…ハニー、積極的で嬉しい…くんくん」
真美(ミキミキ…いいなぁ…)
P(美希は扱いが楽で助かるよ)
美希「ハニーなら…美希のどこ触ってもいいの」
美希「うん、他の男の人は少し触れただけで気持ち悪いよ?」
P「俺は良いのか?」
美希「ん…ハニーの匂い、大好き…ミキ、ハニーなら何されてもいいの」
真美「じゃあさ、ここでも触らせてあげれば?」
ガシ…
P「え?真美?何で俺の手を掴んで…」
真美「ほりゃ」
ムニュ…
P「え…」
ムニムニ…
美希「あ…ハニー…そこ、おっぱいだよ?」
真美「でもミキミキがどこ触っても良いって言ってたよ?」
プニプニ
美希「あん…ハニー…や…」
P「美希!これは俺の意志じゃない!信じてくれ!!」
プニプニ…プニプニ…
美希「あっ…もっと優しくして欲しいの…
P(真美…何て力だ…)
ムニュムニュ…ムニュムニュ…
美希「ハニー…お願い…顔、見ないで…んふ…やん…」
ガチャ…
貴音「ただいま戻りました…貴方様?」
真美「むにむに~」
美希「ハニー…もう…いじめないで欲しいの…」
貴音「面妖な…」
真美「は~い」
真美(兄ちゃん…後の方は自分で揉んでた…)
美希「はあ…はあ…はあ…ハニー…キス、して欲しいの…ん…してくれたら…もっと揉んでいいよ?」
P「美希、目を覚ませ」
ぺしぺし
美希「……はっ!?ミキ、ちょっとだけおかしくなってたの」
P「良かった…元に戻って…」
P(美希、なんてけしからん胸だ…)
真美(兄ちゃんのエッチ…ミキミキのじゃなくて真美の胸触りなよ…)
トコトコ…
貴音「何やら賑やかでしたが、どの様な話題であったのでしょうか?」
真美「ミキミキが兄ちゃんの事イケメンって言ってたんだよ」
貴音「まあ、それで…いけめんとは、どの様な意味なのですか?」
真美「顔がかっこいい事だよ」
貴音「かっこいい…ですか?」
じ~…
P「…」
貴音(かっこいい…私には普通の殿方の顔にしか見えません…)
真美「お姫ちん、どうかな?」
貴音「とても普通の顔だと思います」
P「ですよね~」
貴音「そうですね…言葉で表すのは少し難しいかも知れません」
真美「じゃあどうすれば分かりやすいかな?」
貴音「距離…と言うのはどうでしょうか?」
真美「距離?」
貴音「そう、人と人はその人に対して、許容出来る距離と言うものがあります」
P「なるほど」
貴音「貴方様にどれくらい近づけるか…それで貴方様に対する心の距離を知っていただければ…いかがでしょうか?」
真美「それは良いね~」
貴音「では、参ります…」
P「ああ、これで良い?」
貴音「はい、失礼します…」
ぽふ…
真美「いきなり真横なんだね」
貴音「貴方様、腕を抱きしめても…良いですか?」
P「…どうぞ」
ぎゅ…
P「貴音…胸、当たってる…」
貴音「構いません…私は気になりません」
P「俺が…気になるよ」
貴音「しばらく…このままで居させてください…」
真美(あれ?もしかしてお姫ちん…兄ちゃんとイチャイチャしたいだけじゃ…)
貴音「~♪」
P「そうか…良かったな」
貴音「はい、このまま眠ってしまいそうです」
P「少し寝ていいよ。起こしてあげるから」
貴音「はい……」すう…すう…
真美「寝ちゃった…」
P「疲れてるんだよ…少しそっとしといてやろう」
ガチャ…
美希「ふう…ただいまなの」
真美「ミキミキ、遅かったね?」
美希「えっ!?そうかな?」
真美(ミキミキ、わかりやすい…)
P「疲れてるんだよ。そっとしといてやってくれ」
美希「うん、じゃあミキは反対側で寝るの」
ぽふ…
P「おいおい、両手が塞がってしまうじゃないか」
美希「さっきミキのおっぱい揉んだんだからこれくらい我慢するの」
P「あれは真美が…」
美希「ハニー、ウソはダメなの」
P「はい…ごめんなさい…」
美希「それじゃ、おやすみなの…」
真美「あ…出遅れた…」
美希「すやすや…」
真美「どうしよう…一番重要な拠点を両方とも占領されちった…」
P「後は、俺の膝の上くらいしか無いな…」
真美「そんな…お尻が当たって恥ずかしいよ…」
P「でも、そこしか身体は空いてないんだ…済まない」
真美「仕方ない…兄ちゃん、いくよ?」
ぽふ…
P「体重、後ろにかけて良いぞ?」
真美「うん、ありがと…」
P「真美は軽いな」
真美「ん…真美も眠たくなってきた…」
美希「すやすや…」
真美「すやすや…」
P(女の子って何でこんなにあったかいんだろう…俺も…眠い…)
P「……ぐう」
真美「あ…兄ちゃ、くしゅぐったい…」
美希「ハニー…して、いい…よ?」
貴音「貴方様…らぁめん…」
P「……ぐう」
真美「あん…まだ、ダメだよ…」
春香「この甘いドーナツを食べてもらおう。そして…いっぱい甘えちゃおう」
ガチャ
春香「ただいまです!!」
春香「プロデューサーさ~ん。帰ってきましたよ~」
貴音「すやすや…」
美希「すやすや…」
真美「すやすや…」
P「……ぐう」
春香「……なんだこれ?」
春香「はあ…」
貴音「あむあむ…」
春香(ドーナツ…貴音さんが全部食べちゃった…)
美希「あふ…そろそろ帰るの」
真美「うん、まだちょっと眠いね~」
P「皆、明日は休みだからゆっくり過ごしてくれ」
美希「はいなの」
貴音「そうですね…ゆっくりと眠ると致します」
真美「亜美たちは明日もお仕事なんだって」
春香「大変だね~」
春香(明日…夕方ごろにサプライズでプロデューサーさんの家にゴハンを作りに行こう…)
ガチャ
P「ふう…今日もお疲れ様だ…」
P「明日はやよいが来そうだな…早目だって言ってたから10時には来るだろう」
P「今日は美希のおかげで色々と疲れたからさっさと寝よう…」
P「それじゃ…おやすみなの…」
やよい「うっう~…ねむいよぉ…」
やよい「でも、早くに行くって約束したから守らないと…」
やよい「えへへ…カギがあるから…」
ガチャ…
やよい「簡単に入れちゃいます」
やよい「少しずつお片づけして…」
ゴソゴソ…
やよい「眠たくなったらプロデューサーと一緒に寝ちゃおう…」
やよい「あんまり散らかってなかったからすぐに終わっちゃった…」
やよい「ふぁあ…眠たいな…」
P「……んが…」
やよい「プロデューサー…かわい…」
やよい「お隣、借りちゃいますね?」
やよい「服、シワになるから…」
ぬぎぬぎ…
やよい「それじゃ…お邪魔します」
ゴソゴソ…
やよい「プロデューサー…抱っこしますね…」
ぎゅ…
やよい「あったかいな…」
やよい「おやすみなさい…お兄ちゃん…」
P「ん…何か…居るのか?」
やよい「すやすや…」
P「いつの間に来てたんだ?まだ7時じゃないか」
やよい「ん…プロデューサー…」
P「いらっしゃい…」
ナデナデ…
やよい「んゆ…もう少しだけ一緒に寝ませんか?」
P「いいよ。腕枕してやるよ」
やよい「はい…お兄ちゃん…」
P「おやすみ…やよい」
やよい「ふぁい…おやしゅみなさい…」
P「お兄ちゃん…か」
やよい「んにゃ…お兄ちゃんの胸…あったかい…」
P「ん…やよい、おはよう」
やよい「ふぁい…おはようございましゅ…お兄ちゃん」
P「俺はお兄ちゃんになったのか?」
やよい「あい…お仕事の無い日はお兄ちゃんになるんでしゅ…」
P「そうか、じゃあ今日はやよいのお兄ちゃんになるよ」
やよい「えへへ…お兄ちゃんができちゃった…」
P「悪いな、ごちそうになるよ」
やよい「はい、美味しいの作ります」
コンコン
P「はいよ…」
ガチャ…
千早「おはようございます。プロデューサー」
P「おはよう。何か用?」
千早「今日はお休みなのでプロデューサーに遊んでもらおうと思って来ました」
P「やよいも来てるから上がっていいよ」
千早「はい、お邪魔します」
やよい「あ、千早さん。おはようございます」
千早「高槻さん。美味しそうね」
やよい「ふぇ?フレンチトーストがですか?」
千早「ええ、それも美味しそうだわ…」
ヌギヌギ…
P「千早!?何で服脱いでるの!?」
千早「だって…高槻さんもプロデューサーも下着姿なんですもの」
やよい「あ…忘れてました。作り終わったら着ますね」
千早「なら私も高槻さんが作り終わるまでこのままでいます」
P「千早はダメだ…刺激的すぎるから…」
千早「プロデューサーの下着姿もかなり刺激的なので問題ありません」
P「千早…服着て?」
千早(今日の行動によってプロデューサーと高槻さんをダブルゲット出来る確率は格段に上がる…しっかりと考えながら行動しましょう)
P「話聞いてるかな?」
千早「高槻さんのお尻…食べたいわ…」
千早「早速食べましょう。高槻さんを添えて」
やよい「?」
P「やよいをどうやって添えるんだ?」
千早「プロデューサー、膝の上に座りますね?」
ぽふ…
P「うわ…千早、やばいって…」
やよい「いただきま~す」パクパク
千早「いただきます」モグモグ
P「俺…食べにくい…」パクパク
千早「あん…プロデューサー、あんまり動くと…ん…」
P「何で服を着ないんだよ…」
千早「皆が着てないのに一人だけ着たら寂しいじゃないですか」モグモグ
千早(プロデューサーの…元気ね)
千早「高槻さん、そのオレンジのチェックの下着…とっても可愛いわ」
やよい「千早さんも水色、とってもお似合いです~」
P「そろそろ服着ようか?」
やよい「めんどうです~」
千早「高槻さんの下着を見れなくなるので却下です」
P「俺は…着て良いよね?」
千早・やよい「ダメです」
P(着ないと隠せないだろ…)
ドンドン!!ドンドン!!
ガチャ…
美希「ハニー!!何だかハニーに危機が迫ってる気がして急いで来たの!!」
P「ああ…もう遅いかもね」
美希「お邪魔しますなの」
トコトコ
やよい「あ、美希さん」
千早「美希、いらっしゃい。歓迎するわ」
美希(何で二人とも下着姿なの?)
美希「美希…負けないよ?」
ヌギヌギ…
P「やめろ!!お前は本当にシャレにならない!!」
美希「止めないで欲しいの!これは戦いなの!!」
ふぁさ…
P「ああ…なんて言う事だ…」
千早「くっ…」
美希「ハニー…これがハニーのお嫁さんの身体なの。最強なの」
P「そんな事は前から分かってるよ…なんで脱ぐんだ」
美希「ミキは負けず嫌いなの。でもこれはミキの圧勝なの」えへん
P「…ゴクリ」
美希「このおっぱい…ハニーが昨日揉んだんだよ?」
P「思い出させるなよ…」
美希「ハニー…今日も揉んでいいからね?」
P(するわけ無いだろって言えない自分が情けない…)
美希「ミキ、ちょっと眠たいかも」
千早「私もあまり寝てなくて…」
やよい「じゃあ今日はダラダラ過ごしませんか?」
美希「ハニーの匂い…たまらないの」
千早「これから休日はここで寝る事にしましょう」
やよい「あの、プロデューサー…カギをお返しします」
P「ん、もう良いのか?」
やよい「はい、今日の為にお借りしましたから…」
美希(やよい…油断できない相手なの。でも、もう返したから…大丈夫だよね)
やよい(うっう~…もう3本複製したから用済みです)
千早(プロデューサーと高槻さんをゲットするのよ…慎重に…慎重に…)
千早「高槻さん…お尻舐めたいわ…」
美希「ミキはハニーに密着するから場所取らないよ?」
千早「私は反対側にいるから大丈夫です」
やよい「私は…お兄ちゃんの上に乗るから一番場所を取りません」
P(うわ…すごく女の子の匂いばっかりでクラクラする…)
やよい「!?」
美希「やよい、どうしたの?」
やよい「いえ、何でもありませんよ?」
やよい(お兄ちゃん…おっきくなってる…)
美希「ハニー…もっと強く抱っこして欲しいの」
千早「私も…もっと構ってください」
P(俺…絶対に保たないな…)
やよい(お兄ちゃん…こんなになってたら…苦しいよね?)
千早「すやすや…」
P「皆、朝早くから無理するから…まあ、寝てくれた方がありがたいけどな」
やよい「ティッシュ…取って来ます」
トコトコ…
P(ん?鼻でもかむのか?)
トコトコ
やよい「これで大丈夫です」
P「花粉症対策か?」
やよい「あの、お兄ちゃんの…辛く無いですか?」
P「え?」
やよい「パンツ…少し下ろしますね?」
スルスル
P「やよい!?ダメだよ!」
やよい「二人が起きますよ?」
やよい「わあ…すごく辛そうです…」
P「見ちゃダメだって…やよい…」
やよい「私もエッチな事くらいちゃんと知ってます。触るのは初めてですけど…」
さわ…
P「う…やよい…ダメだ…」
さわさわ…
やよい「私たちのせいでお兄ちゃんが辛いのはダメです。楽にしててください…」
ふにふに…ふにふに…
P「あ…やよい…」
やよい「お兄ちゃん…かわい…ここ、とっても熱いです」
こしこし…こしこし…
P「やよい…ダメだ…そんな事したら…出るから…」
やよい「出してすっきりしたら…皆で遊びましょ?」
P(やよいがこんな事するなんて…予想外だ…)
P「ん…んん…」
シコシコ
やよい「んふ…ぴちゃ…ちゅ…」
シコシコ…シコシコ…
やよい「ぷあ…お兄ちゃん…ちょっとだけ舐めても良いですか?」
P「やよい…お願いだ…これ以上は」
やよい「これ、お兄ちゃんのおちんちん…」
ぺろ…ぺろ…
P「あ…やよい…ダメだ…」
やよい「お兄ちゃん…いつ出しても良いよ?」
ぺろぺろ…ぺろぺろ…
P(このままじゃ…やよいの口に…)
やよい「そろそろ…ですね」
あむ…あむ…
P「もう…ダメだ…」
やよい(あ…おっきくなって…)
ビュルッ ビュルッビュルッ
やよい「んむっ!?んんんんっ!!」
P「あ…やよい…あ…」
やよい「んく…ん…こくん…こくん…」
P(飲んでる…やよいが…俺のを…)
やよい「ふ…ん…ぷはっ…」
P「やよい…ごめん…」
やよい「気持ち良かったですか?」
P「うん…」
やよい「今キレイにしますね」
ぺろぺろ…
やよい「お兄ちゃんが大好きですから…何でもしちゃいます」
P「あんまり無茶はダメだぞ?」
やよい「はぁい」
千早(何て事…高槻さんがプロデューサーの…おちんちん…舐めてた…)
千早「……トイレ」
むくり
P「千早、トイレはあっちな?」
トテトテ…
やよい「もう一回…しますね?」
P「ダメだって、千早が…」
やよい「しばらくは帰って来ませんから…」
あむ…
P「あっ!?やよい…」
美希「おにぎり…おいし…の」
やよい「やっと収まりました。良かったです~」
P「やよい…ごめんな」
ナデナデ…
やよい「いっぱい出してくれて嬉しいです。私、お昼ご飯の準備をしますね」
トテトテ…
美希「んん…おはよなの…」
P「美希、起きたか…」
美希「えへへ…ちゅ…」
P「ん…」
美希「ん…ふ…ちゅ…」
P「お前…キスは…」
美希「うん…初めてなの」
美希「ハニーとならどこでもいいよ?後ね…目が覚めたらハニーの顔が近くにあったのが嬉しくて…我慢出来なかったの」
P「お前は…可愛いな」
ぎゅ…
美希「あん…そんな事されると…我慢出来なくなるの」
P「何が?」
美希「エッチ…したくなるの…」
P(くそ…さっきしてもらったばかりなのに…)
美希「エッチ…する?」
P「ダメだ…二人にバレるぞ」
美希「やよいはお料理に夢中だし、千早さんは全然帰ってこないし大丈夫だよ?」
P「お前の声が出るだろ」
美希「我慢するの。だから…しよ?」
美希「ん…ハニーも裸になって」
P「わかった…」
ゴソゴソ…
美希「ハニー…ハニーのお嫁さんの身体、最強でしょ?」
P「ああ、すごく綺麗だよ」
美希「うん、ハニーのために毎日お手入れしてるの」
P「いい子だ…俺の事、好きでいてくれてありがとうな」
ナデナデ…
美希「ミキは他の皆と違うよ?ハニーの事だけ…一生愛するの」
P「そうか…でも、バレないかな」
美希「ミキはハニーとなら誰かが見てても全然構わないの。ハニーの事しか見えてないから…」
むにむに…むにむに…
美希「ん…ハニーに揉んでもらう為に大きくなったんだよ?もっと…もっと揉んで?」
P「可愛い事言って…俺が我慢出来なくなるだろ」
美希「我慢出来なくてもいいの。そんなハニーも見てみたいな」
P「美希の事…襲っちゃうんだぞ?」
むにゅ…むにゅ…
美希「あん…ハニーに襲われちゃうの?」
P「そうだよ。だからあんまり可愛い事ばっかり言っちゃダメだ」
美希「ハニーに襲われてみたいな…こんなラブラブなのも良いけど…はぁん…先っちょ…いじめないで欲しいの」
P「じゃあ、こっち…いじめるね?」
くちゅ…くちゅ…
P「凄く濡れてるね。ちょっと触っただけで指がふやけそうだよ」
美希「そんなの…知らないの…やあ…あっ…指、やあ…指で…しないで欲しいの…」
P「じゃあ、何なら良いんだ?」
くちゅ…
美希「んふ…ハニーの…ん…おちん、ちん…挿れて?」
P「良いのか?結構痛いらしいぞ」
美希「大丈夫なの…ミキはハニーを…愛してるから…」
P「それじゃ…身体の力を抜いて足、広げて?」
美希「ん…これで良い?」
P「良いよ…じゃあ、挿れるよ?」
美希「はいなの…」
ズブ…
美希「んっ!…ハニーの…おっきい…」
ズブ…ズブ…
美希「はっ!ああっ!?太いの…苦しいの…」
ズブ…ズブ…ズブ…
美希「やあ…お腹、苦しいの…いやぁ…」
P「もう少し…もう少しだからな」
ナデナデ…
美希「ん…頑張る…」
ズブ…ズブ…
P「ここ…美希のだよ?」
美希「うん…ミキの初めて…あげる」
ズブ…ズブ…ブチ…
美希「あっ!?…あっ…あっ…ああっ…」
美希「いた…い…痛いの…ハニー…ハニー…」
P「痛いよな?ごめんな…」
美希「ハニー…愛してる…愛してる…」
P「美希…」
ぎゅ…
美希「嬉しいの…やっと言葉だけじゃない関係になれたの…」
P「そうか…痛いのは大丈夫か?」
美希「すごく痛いの…でも…ハニーのお嫁さんだから頑張るの」
P「美希は俺のお嫁さんなのか?」
美希「うん…ミキの事、あげちゃったから…お嫁さんになったの」
P「そんな事言われると我慢出来なくなるよ」
美希「あっ…あっ…ハニー…動いてる…」
ズプ…ズプ…ズプ
美希「ハニー…あんっ…我慢はダメなの…くぅん…いっぱい動いてね?」
P「ああ、もう止まれないよ」
ズプ…ズプ…ズプ
美希「んっ…はぁん…やあ…んんっ…」
P「美希…気持ちいいよ」
美希「ミキはまだ痛いの…あん…でも、ハニーの切なそうな顔見てたら…んふ…変な気持ちに…やぁん…」
P「俺、あんまり保たない…」
美希「ん…ミキに…いっぱい出してね?」
ジュポ…ジュポ…ジュポ…
美希「ハニー…中…出して」
P「そんな事したら…」
美希「初めてだから…ハニーの事、全部受け入れたいの」
ジュポッ!ジュポッ!!
P「ああっ…もう出る…出るよ…」
美希「はあっ!!出して!ミキの中に…全部出して!!」
P「美希!!出る!!」
美希「!?」
ビュルッ!ビュルビュルビュル!!!
美希「あっ…出てる…ハニーの…いっぱい出てる…嬉しい…ミキ、ちゃんと出来たの…」
P「美希…気持ち良かったよ。ありがとな」
美希「やんっ…ハニーの…まだ出てるの…ハニーのエッチ」
トコトコ…
P「あ、千早が帰ってきた」
美希「千早さん、遅かったの」
千早「え、ええ…ちょっと考え事を…」
P「そんな格好じゃ寒いだろ?早くベッドにおいで」
千早「はい、プロデューサー」
ゴソゴソ…
千早「!?」
千早(何で…二人とも何も着てないのかしら…何時の間にか下着姿じゃなくて裸で過ごすのがデフォになっているわ…」
P「千早?」
千早「私も…脱ぎます」
ゴソゴソ…
P(しまった…俺たち何も着てない…)
P「……どうぞ」
ぴた…
千早「あ…これ、すごく気持ちいいですね」
美希「ミキ、眠たくなっちゃった…あふ…」
P「何か俺も…眠い」
千早(私は…頑張りすぎて…眠いわ…)
美希「すやすや…」
千早「すやすや…」
P「……んが…」
やよい「皆さん、お昼ご飯…って寝てますね」
やよい「じゃあ、私もお兄ちゃんの上で…」
やよい「あれ?何で何も着てないんだろ?」
やよい「……私も脱ごっと」
ヌギヌギ…
ぎゅ…
やよい「この様子だと…どちらかと…しちゃってるよね…」
美希「ハニー…結婚式…明日、だね…」
やよい「美希さんかな?何か幸せそうだし…」
千早「プロデューサー…そんな強引に…あん…」
やよい「千早さんかも…出遅れちゃったな…」
美希「春香…春香はどうしてそうなっちゃったの…」
やよい「お兄ちゃん…私も…してくださいね…」
P「……んご……」
P「ごちそうさま~」
やよい「寝過ぎてゴハンが遅くなっちゃいましたね」
美希「でも、こんなにダラダラしたのは久し振りなの」
千早「そうね、そろそろ定例ライブだし、これくらいのお休みはちょうど良いわ」
やよい「そう言えば今度の定例ライブは千早さんがメインなんですよね~」
P「いやぁ、俺の千早が竜宮小町を超える瞬間に立ち会えると思うと感動だよな」
千早「はい…貴方の千早がこれからは765プロの看板になって見せますよ」
美希「千早さん…かっこいいの!」
P(下着姿じゃなかったらもっとかっこいいよ)
P「今日は来客が多いな。はいよ~」
ガチャ
真美「兄ちゃん…って、だらしないカッコ…」
P「いや、これには色々とあってだな」
真美「お邪魔しま~す」
やよい「あ、真美だぁ」
千早「あら、今日は賑やかね」
美希「これで5人なの」
真美「うん…賑やかだね…」
真美(何でみんな下着姿何だろ…ここでのルールなのかな…」
P「真美、脱がなくていいぞ?」
真美「あ、当たり前だよ!恥ずかしいもん!!」
やよい(真美、そんなんじゃここでは勝てないよ?)
P「はあ…こっちおいで」
美希「わぁい」
ぽふ…
やよい「美希さん、後で交代してくださいね?」
美希「とても前向きに善処するの」
千早「高槻さん…」
さわさわ…
やよい「ひゃあっ!?千早さん、お尻触りましたね!?」
千早「知らないわ。気のせいじゃないかしら」
真美「真美の知ってるみんなじゃない…どうしよう」
美希「ハニー、後で一緒にお風呂はいろ?」
千早「私も手伝うわ」
ぷち…
やよい「あっ!?千早さん!!ブラのホック外しましたね!?」
千早(可愛いピンク色…まずは高槻さんを攻略しましょう)
やよい(千早さんの様子がおかしいです…警戒しないと…)
千早「しっかりお手伝いするわねぐへへ」
真美「……真美も脱ごっと」
ヌギヌギ…
ボフッ
真美「兄ちゃんの匂いと…変な匂いが混じってる…でも…」
クンクン…
真美「何か…エッチな匂いだな…」
クニクニ…
真美「あ…ダメだよ…みんな居るのに…」
クニクニ…
真美「あっ…止まらないよ…やん…」
クニュ…クニュ…
真美「兄ちゃん…ごめんなさい…真美は悪い子だね…」
クニュクニュ…
真美「あん…気持ちいいよ…やあ…ん…」
美希「今日はみんなが来て賑やかなの」
P「元はと言えばお前がきっかけじゃないか」
美希「そうなの?」
P「俺がイケメンとか触れ回ってその結果がこれだよ」
美希「ふ~ん…どうでもいいの」
P「お前なぁ…」
美希「それよりも…ハニー?」
P「何だ?」
美希「ミキね、今すぐにでもハニーのお嫁さんになりたいの」
P「お前はまだ15歳だぞ?」
美希「その15歳のミキを傷物にしたハニーは責任を取らないとダメだなって思うの」
P「傷物って…」
美希「ミキの初めては結婚する人にって決めてたの。だからハニーはミキをお嫁さんにしないと死んじゃうの」
美希「ハニー…悲しいの」
P「3年…3年待ってくれ」
美希「ふぇ?」
P「俺はプロデューサーだからな、お前の才能を腐らせる事はしたくない」
美希「うん…」
P「だからお前が18歳になるまでは続けて欲しいんだよ」
美希「その後…結婚してくれる?」
P「お前がその時に俺の事を好きだったら…俺も覚悟を決めるよ」
美希「じゃあ、さっさと竜宮小町と千早さんを抜いてトップアイドルにならないとダメだね」
P「そうだな、千早にとって一番のライバルはお前になると思うよ」
美希「うん!3年くらいでハニーへの愛は揺るがないよ」
P「ここ、風呂場だぞ?」
美希「ささっとしちゃえば大丈夫なの…ミキ、さっきからここ…濡れちゃってるの」
くちゅ…
P「美希…いけない子だ。大人をそんな風に誘って…どうなるかわかってるのか?」
美希「わかんないの…だから…教えて欲しいの…」
P「そうか…じゃあ、教えてあげるよ…」
美希「うん…きて…」
P「美希…」
美希「ああっ!?ハニーに襲われちゃうの…」
ーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ーー
ー
千早「高槻さん…プロデューサーとあんなエッチな事して…いけない子ね」
くちゅくちゅ…
やよい「ごめんなさい…許してください…ああっ…指…やあ…」
千早「今度は一緒に…プロデューサーとエッチな事、しましょうね?」
くちゅくちゅ…
やよい「はいっ…だから…あっ…もう…んふ…やめて…もう…イキたくないよぉ…」
千早「言う事を聞けたから…これで終わりにしてあげるわ…」
クニッ!
やよい「やああああああっ!!ダメですぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
プシャー!!
千早(堕ちたわね…後はプロデューサーに集中しましょう)
やよい「あ…は…ちは…や…さ…」ビクビク
真美「兄ちゃん…イケメンじゃないけど…大好き…」
くちゅ…
真美「あ…ダメだよ…もう…」
くちゅ…くちゅ…
真美「兄ちゃん…切ないよぉ…真美の事…襲って欲しいよ…」
くちゅ…
真美「兄ちゃん…兄ちゃん…」
くちゅ…くちゅ…
真美「兄ちゃん…真美のエッチな所…見て…」
美希「無理なの!!もう…何回も出されてお腹壊れちゃうの!!」
P「くっ!!美希っ!!」
ビュルルルルッ!!
美希「やあああああああっ!?また出てるの!!いやあああああっ!!」
P「美希…美希…」
ビュルッ…ビュルッ…
美希「ああっ…止まらないの…ハニー…許して欲しいの…」
P「はあ…はあ…美希…可愛いよ…」
ナデナデ…
美希「18歳になる前に…赤ちゃんできちゃうの…」
美希(あ…別にいっか…早くお嫁さんになれるの…)
美希「……しあわせ…なの」
P「ちょっと長居しすぎたな…」
美希「ミキも大声だしちゃったの。多分バレてるの」
P「その割には気にしてなさそうだな」
美希「うん、その方が都合がいいの」
P「部屋に戻るの…気まずいな」
美希「~♪」
真美「すやすや…」
やよい「すやすや…」
千早「すやすや…」
P「みんな…寝てるな」
美希「毎日忙しいから仕方ないの」
P「そうだな、みんな頑張ってるもんな…本当はいつも眠たいんだ」
美希「ハニー、あっちでテレビ見よ?」
P「そうだな…」
真美「んにゃ…寝ちった…」
やよい「ん…身体、痛いよぉ…」
千早「もう暗いわね…」
P「お、起きたか。三人ともよく寝てたぞ」
美希「そろそろ晩御飯なの」
P「そうか…みんなで何か食べに行く?」
やよい「私が作りますよ~」
千早「私も外には出たくありません」
コンコン…
P「こんな時間に…誰だ?」
ガチャ
貴音「貴方様…お腹が空いてしまいました」
貴音「ええ…今月のお給料が底をついてしまいました…」
やよい「貴音さんってお給料少ないんですか?」
千早「そんなはずは無いわ。売れっ子だから月に50万円はもらっているはずよ」
真美「すご~い!真美の倍以上だ~!」
P「もう少し無駄遣いを減らさなきゃダメだぞ?」
貴音「はい…当面は貴方様の所で食事のお世話になる事にします」
貴音(月に50万円も食べるはずがありません…健啖家で売り出して良かった…)
貴音「それにしても…何故下着姿なのでしょうか?」
P「俺にもわからない」
ヌギヌギ…
P「貴音…お前は美希以上にシャレにならないから脱いじゃダメ」
貴音「ふう…」
ふぁさ…
やよい「はわわ…すごいです…」
千早「くっ…」
真美「けしからん乳だ~」
美希「さすが貴音なの…でも、総合的には決して負けてないの」
貴音「貴方様…お腹が空きました…」
P「そうだな、買い物に行かないと何も無いぞ」
やよい「あ、私が行きましょうか?」
千早「高槻さんが行くなら私も行くわ」
やよい(千早さんは怖いから嫌です…)
春香「そろそろプロデューサーさんもお腹空かせてるだろうな~」
ガサガサ
春香「スーパーでいっぱい買い物してきたからこれで肉じゃがを作ってポイント稼ぐよ~」
響「あ、春香…どこ行くんだ?」
春香「響ちゃん、今からプロデューサーさんの所に行くんだよ。一緒に来る?」
響「…行く、自分も連れて行って欲しいぞ」
春香「ん…じゃあ、行こっか?」
響「うん…」
春香(大丈夫…一人増えたくらいで私は負けないもん)
響(プロデューサーに…甘えたいぞ)
春香「ここがプロデューサーさんのお家だよ」
響「プロデューサー…」
コンコン
春香「プロデューサーさ~ん!春香です~!」
ガチャ
P「春香か、どうしたんだ?」
春香「ひゃあ!?プロデューサーさん!何で下着姿なんですか!?」
P「色々とあってな…で、どうした?」
春香「さっきそこで響ちゃんと会ったんですよ。だから二人で晩御飯を作りに来ました!」
ヒョイ
春香「ええっ!?何でやよいが…しかも下着姿なんですか!?」
響「プロデューサー…不潔だぞ」
P「いや、違うんだ…聞いてくれ」
春香「お邪魔します!!」
響「ガサ入れだぞ!!」
ドカドカ!!
美希「春香?こんな時間に遊びに来たの?」
真美「はるるんだ~いらっしゃ~い」
千早「あら、春香じゃない。ゆっくりして行ってね」
貴音「春香…ご飯を作りに来てくれたのですね…」
春香「え…みんな下着姿だ…」
響「こんなに居たのか…プロデューサーって本当にエッチなんだな」
美希「さすがやよいなの!」
千早(買い物ついでに首輪とリードを買っておきたかったのに…)
やよい(千早さんと買い物に行くリスクを回避出来て良かった…)
春香「やよい…それ、肉じゃがを…」
貴音「春香…多人数の時は汁物が良いのです。基本ですよ?」
やよい「お米はいっぱいあるので問題ないです~」
P「今日はカレーかぁ」
春香(何故だ…どこを間違えた…今日は肉じゃがでプロデューサーさんに家庭的なアピールをするはずだったのに…)
やよい「じゃあ、野菜を切ってください」
響「ん…」
P「響はお手伝いの出来る良い子だな…」
ナデナデ…
響「ん…頑張るぞ…」
春香(響ちゃん…そこは私のポジションだよ?)
響(プロデューサーに褒められたぞ…)
春香(ここは…脱ぐしかない!!)
ヌギヌギ…
真美「はるるんって何気にプロポーションいいよね」
千早「春香もなかなか美味しそうじゅるり」
美希「ミキには敵わないって思うな」
春香(みんな…何で平気なんだろ…恥ずかしいよぉ…)
やよい「完成です~」
貴音「ああ…ようやく食べられるのですね…涙が…」
春香「やよい~手伝うよ」
やよい「ご飯を入れてください~」
春香「は~い」
美希「何だか妙にお腹が空いたの」
真美「今日はあんまり食べてないの?」
美希「ううん、ちゃんと食べてるよ?」
響「美希はプロポーションが売りなんだから食べ過ぎはダメだぞ?」
美希「ん…気をつけるの」
美希(ハニーとエッチ…しすぎたの。今日はしあわせいっぱいなの!)
貴音「空腹にはたまらない匂いです…」
P「この部屋でこんな大人数のメシなんて初めてだ…」
P「下着姿のアイドルがカレーを食べる姿…ファンがみたらショック死するな…」
美希「でもハニーは嬉しいはずなの」
貴音「そうなのですか?」
P「本来は嬉しいはずなんだ…でも今はその感覚が完全にマヒしてるみたいだな」
春香「私は来たばかりだから恥ずかしくて死にそうですよ…」
P「無理しないで服着ろよ。この状況が異常なだけだからさ」
春香「それは負けだと思うのでこのままいきます!」
P「春香はどうしてそうなっちゃたんだろう…」
響「プロデューサー」
P「ん?」
響「甘えて…いい?」
P「よくわからないけど別に構わないぞ?」
ぽふ…
P(うわ…柔らかいな…)
響「プロデューサーが自分に食べさせて欲しいんだ」
P「それは良いけど俺が食べられなくなるぞ」
春香(ここがチャンスだ!!行くぞ!!)
美希「ハニー、あ~ん」
P「あむ…」
春香「!?」
美希「美希が食べさせてあげるから安心して響のお世話していいよ?」
春香(美希…あなたには未来が見えるの?)
美希(春香、良い間だったけど…お嫁さんは最強なの)
千早「高槻さん、あ~ん」
やよい「…」ぷい
千早(ああ…早く服従させたいわ)ゾクゾク
響「あむ…もぐもぐ…」
貴音「響、良かったですね」
響「ん…」
P「響は可愛いなあ」
ナデナデ…
響「プロデューサー、自分…プロデューサーの事…好きだぞ」
P「うんうん、嬉しいよ」
響(今はこれで良い…いつか、ちゃんとした告白をするんだ…)
真美「真美ね~今日はここにお泊りだよ~」
千早「そうね、夜遅くに出歩くのは良くないわ」
美希「え~!?みんな泊まるならミキもお泊りコースなの!!」
春香「私、家が遠いから後少しで終電が無くなっちゃいます(嘘)」
P「みんな着替えはどうするんだ?」
千早「コンビニに下着くらいは売ってると思います」
美希「貴音のはミキが買ってきてあげるの」
貴音「まあ、美希…感謝します」
千早「高槻さん…首輪とか似合うと思うんだけど…どうかしら?」
やよい「…」ぷい
千早(一日でも早く高槻さんをペットに…じゅるり)
やよい「私は後片付けをするので春香さんにお願いします」
春香「うん、いいよ~」
千早(春香…高槻さんの次は…あなたよ)
真美「兄ちゃん、何か欲しいものある?」
P「え?俺はついて行かなくて良いの?」
響「大人数の女の子と一緒にコンビニ行って、下着を選んでる所を他の人が見たら…完全に変態扱いされるぞ」
P「なるほど…でも心配だな」
春香「そうですよ!痴漢さんなんてブーメランフックで一撃です!!」
P「はは…頼もしいな」
真美「それじゃあお姫ちんとやよいっちは兄ちゃんのお守りをよろしくね~」
やよい「は~い!」
貴音「早く帰ってくるのですよ?あと、ファミチキをあるだけ買ってきてください」
春香「貴音さん、まだ入るんだ…」
美希「それじゃあ、行ってくるの~」
バタン
やよい(千早さん…変態歌姫さんだったんだ…)
ぎゅ…
P「どうしたんだ?」
やよい「今日はお兄ちゃんのとなりで寝たいです」
P「ん?別にいいけど」
やよい(千早さん…このまま帰らないかなぁ)
ちゅ…
P「あ…」
やよい「これからはありがとうの代わりにほっぺにチュウ…ですよ?」
貴音「まあ、やよい…とても可愛い」
やよい「食器洗ってきますね」
トテトテ
P「やよいはいつでも可愛いなあ」
貴音「私は…可愛くありませんか?」
P「貴音?」
貴音「可愛くありませんか?」
P「貴音は可愛いって言うよりは綺麗…だな」
貴音「私は貴方様に可愛いと言われたいのです」
貴音「一人は…寂しいのです」
ぎゅ…
P「みんなが居ない間に甘えるのか?」
貴音「はい…いつもは美希や春香がそばに居るのでなかなか機会が無いのです」
P「いつでも甘えてくれて良いんだぞ?」
貴音「だから…今からみんなが帰って来るまで甘えます」
P「そうか…抱きしめて良い?」
貴音「お好きに…」
ぎゅ…
貴音「あ…貴方様…とても良いです…」
さわさわ…
P「背中、白くて綺麗だな」
貴音「ん…ゾクゾクします…はん…」
P(これはヤバい…襲ってしまいそうだ)
P「お腹とか…どうかな?」
ナデナデ…
貴音「あん…あったかいです…もっと…」
P「…」
むにゅ…
貴音「あっ!?そこは…胸は…いけません…」
P「貴音…目の前にこんな胸があったら…触らないバカなんて居ないと思うんだ」
むにゅ…むにゅ…
貴音「ああっ…貴方様…んん…御慈悲を…やぁ…」
P「そんな声出したら余計に止まらないよ?」
ぷにゅぷにゅ…
貴音「そんな…これは勝手に…ああん…貴方様は…いけずです」
貴音「貴方様…申し訳ありません」
P「我慢出来なくなってきた…」
貴音「貴方様!?どうか…どうか堪えてください…」
P「これ、触ってみろよ…」
貴音「え…これは貴方様の…何て事でしょう…」
P「せっかくみんなが下着姿だから感覚がマヒしてきて今日は耐えられそうだったのに…貴音が悪いんだぞ?」
貴音「こんなに大きくなって…どうすれば貴方様を慰める事が出来るでしょうか」
P「貴音と…最後まですれば収まるよ?」
貴音「貴方様…お許しください…御慈悲を…」
P「ダメだよ…みんなはあと30分は帰ってこないよ。ここから最寄りのコンビニまで結構あるからね」
貴音「ああ…貴方様…」
貴音「はい…貴方様…」
ころん…
P「下着…いらないよな?」
貴音「貴方様…脱がさないでください…」
P「あれ?ホックが無い」
貴音「貴方様…これはフロントホックです」
P「あ、本当だ」
プチ…
貴音「ああ…見ないでください…恥ずかしくて死んでしまいそうです…」
P「下も…脱がすよ」
スルスル…
貴音「貴方様…今ならまだ後戻りできます…だから…」
P「貴音、脱がしにくいからお尻上げて?」
貴音「…はい」
貴音「はい…私はどうなってしまうのでしょうか…」
P「俺の事を誘ったからお仕置きされるんだよ。仕方無いよね?」
貴音「ああ…どうか…痛くしないでください…御慈悲を…貴方様…」
P「貴音は初めて?」
貴音「はい…」
P「痛いと思うけど…頑張るんだよ」
貴音「そんな…貴方様…」
やよい「お兄ちゃん!!どこですか~!!」
P「やよい~どうした~?」
やよい「あ、眠たいんですか?」
P「いや、貴音が気分が悪いらしくて寝かしつけてたんだ」
やよい「貴音さん、大丈夫ですか?」
貴音「はい…大丈夫ですよ」
やよい「私、シャワー浴びてきて良いですか?」
P「ああ、行っといで」
やよい「は~い」
トテトテ…
P「行ったな…貴音、続きだよ」
貴音「…はい」
貴音「貴方様が…私に触れるからです」
P「貴音はエッチで可愛いな…」
ナデナデ…
貴音「可愛い…嬉しいです…貴方様」
P「俺も我慢出来ないから…挿れるよ?」
貴音「あの…貴方様」
P「どうした…もう逃げられないよ?」
貴音「私、とても怖がりなのです…だから…ひと思いに…してください」
P「ん…わかった…良いんだね?」
貴音「貴方様…怖くてどうにかなってしまいそうです」
P「脚、広げて…」
貴音「はい…」
貴音「はい…貴方様…どうぞ…」
ズブ…ズブブブ…
貴音「はああっ!?貴方様!!貴方様!!」
ズブブブブ…
貴音「あっ…痛い…痛いです…くうぅぅぅっ!!」
ズブブブ…ブチッ!!
貴音「あああああっ!?痛い!!貴方様!!助けて!!」
P「貴音…」
ぎゅ…
貴音「貴方様…痛いのです…助けてください…」
P「ごめんな…最初だけは誰でも痛いんだ…抱きしめるから頑張ってくれ」
貴音「貴方様のが…お腹いっぱいに入ってきてます…」
貴音「貴方様…お慕いしております…んん…大きい…」
真美(兄ちゃんとエッチ…してるなんて…)
P「貴音、動くぞ…」
貴音「はい…気持ちよくなってください」
ズプ…ズプ…ズプ…
貴音「あっ…あっ…貴方様…激しいです…あはっ…いやっ…」
真美(お姫ちん…そんなエッチな声出して…ダメだよぉ…)
くちゅ…くちゅ…
貴音「んんっ…ふ…あんっ…しびれてしまいそうです…やんっ…」
真美(お姫ちんのあそこ…兄ちゃんのが入ってる…あんなに大きいのに…)
くちゅ…くちゅ…
貴音「ああっ…そんな…気持ち…いいです…貴方様…はぁん…」
貴音「貴方様!?出てしまうのですか!?」
P「貴音は…どこに出して欲しい…くぅ…」
貴音「中は…中はいけません…中だけはお許しください…」
P「俺は…貴音の中が良いな…」
ズプッ!ズプッ!ズプッ!ズプッ!
貴音「いけません…赤ちゃんが…出来てしまいます…」
真美(兄ちゃん…出しちゃうの?お姫ちんの中に出しちゃうの?)
P「あ…もう…出るよ…」
貴音「貴方様!?ダメっ!!御慈悲をっ!!」
真美(お姫ちん…兄ちゃんの身体に脚を絡めながら言っても説得力無いよぉ…)
P「貴音…出るぞ!!」
貴音「ひいっ!?」
ビュルッ!!ビュルビュルビュルッ!!
貴音「いやあああっ!?貴方様!!貴方様!!出てます!!だめええええっ!!!!」
真美(お姫ちん…幸せそうな顔…)
貴音「貴方様はいけずです…こんなお仕置きをするなんて…」
P「貴音が可愛かったんだよ。仕方ないだろ?」
貴音「私が…可愛いからですか?」
P「ああ…すごく可愛いよ」
貴音「それなら…仕方ありませんね」
P「そろそろみんな帰ってくるな」
貴音「はい、間に合って良かったです…」
真美「たっだいま~!!(棒読み)」
P「あ、真美が帰ってきたみたいだな」
貴音「ギリギリでした…」
真美「お姫ちん、ファミチキいっぱい買ってきたよ~」
貴音「まあ、ありがとう」
美希「ただいまなの~」
春香「結構歩いたね~」
響「意外と不便だな…」
千早「高槻さん…どこに行ったのかしら」
P「やよいならお風呂だよ」
千早「私も入ってきます」
タタタッ…
やよい「きゃ~~~~!!!!!」
ドゴォ!!
春香「千早ちゃんはやよいの事になると人が変わっちゃうね」
P「千早…変態歌姫だったのか」
千早「ふふ…愛の一撃をもらったわ…」
やよい(千早さん…早く移籍しないかなぁ)
真美「揚げたてじゃなかったからね~」
貴音「まあ、大した問題ではありません」モグモグ
真美(お姫ちんのエッチを覗いてる間に冷めちった…)
千早「交代でお風呂に入りましょうか。まずは私と高槻さんで良いかしら?」
やよい「…」プイ
千早(近い未来…あなたは私の指を愛おしそうに舐め回す事になるのよ…)
やよい「お兄ちゃんと入ります」
響「美希、貴音、一緒に入ろ?」
美希「いいよ」
貴音「はい…響は甘えん坊ですね」
響「ん…」
真美「真美は…恥ずかしいから一人で入るね?」
春香「私…プロデューサーとやよいと一緒に入ります」
トボトボ…
真美「悲しい背中だね…」
やよい「変態歌姫さんの哀愁漂う背中です~」
貴音「やよい、声に出ていますよ?」
美希「響、肩揉んで欲しいの…」
響「胸でかいのって大変だな」
モミモミ
美希「ありがとうなの…あふ…」
真美(さっきの見たせいで…おまたがムズムズするよぉ…)モジモジ
P「俺、ちょっと散歩行ってくるよ」
美希「いってらっしゃいなの~」
春香「あ、私も行きます」
P「春香、寒くない?」
春香「手が少し冷えるから…手を繋いでください」
P「ん…」
きゅ…
春香「わあ…嬉しいです」
P「大げさだな」
春香「~♪」
P「寝る時はどうしようか?」
春香「プロデューサーさん、お布団は余分にあるんですか?」
P「ベッドの他には3つだな」
春香「何人かで寝たら充分ですよ」
P「そうだな…」
春香「私、プロデューサーさんの隣がいいです」
春香「はい…これで予約完了です」
P「今日はお前が来てくれて助かったよ」
春香「そうなんですか?」
P「夕飯、どうしようか悩んでたからさ」
春香「あはは…お役に立てて良かったです」
P「お前はさ、全体のリーダーだからこれからもよろしく頼むぞ」
春香「プロデューサーさんは私の事、そう思ってくれてるんですか?」
P「今までの定例ライブもお前が中心だったから上手く行ったんだ」
春香「そっか…私、必要とされてるんですね」
P「当たり前だろ」
春香「良かった…プロデューサーさんのお役に立てて…」
春香「はい、頑張りますけど…ちょっとだけおねだりしても良いですか?」
P「春香がおねだりって…珍しいな」
春香「次も頑張ります…だから前払いで欲しいんです」
P「俺が買える範囲で頼むぞ?」
春香「お金は要りませんよ?」
P「?」
春香「キス…してください」
P「抱きしめながら…じゃなくても良いのか?」
春香「じゃあ、それも追加です。壊れそうになるくらい…抱きしめてキスしてください」
P「春香…」
春香「今日は…ずっと我慢してました。これくらい、良いですよね?」
P「いいよ…春香は我慢の出来る良い子だな」
春香「はい…これからも良い子でいますね」
ぎゅ…
春香「あん…気持ち良いですね…抱きしめてもらうのって」
P「春香…泣いてるの?」
春香「え?泣いてないですよ?」
P「涙、出てる…」
春香「ほんとだ…えへへ…」
P「嫌な事でもあったのか?」
春香「嫌な事は無いんですけど…今日は全然…思うように…ぐすっ…」
P「しばらくこのままが良いか?」
春香「…」こくん
P「キスしたくなったら言ってくれ」
春香「はい…」
春香(今日は最後に良い事…あったな…)
ぎゅうう…
春香「あっ…プロデューサーさん…強い…です…」
P「春香、いつでも甘えてくれて良いからな」
春香「はい、これからは誰にも遠慮しません…」
P「ああ、それくらいで良いんだよ」
春香「プロデューサーさん…キス、しましょ?」
P「ん…春香、目を閉じて?」
春香「はい…どうぞ…」
ちゅ…
春香「ん…ちゅ…」
春香(すごい…本当にプロデューサーさんとキスしちゃった…)
春香「んむ…ん…ふ…」
春香(私のファーストキス、最高の思い出になっちゃった)
春香「ん…ぷは…」
春香「はいっ!!」
P「少しは悲しくなくなったか?」
春香「今はとってもポカポカあったかいです!!」
P「お前は泣いてるより笑ってる方が可愛いな」
春香「それなら…プロデューサーさんの前ではずっと笑ってますね」
P「疲れたらいつでも甘えてくれよ?」
春香「はい!!美希にも遠慮しませんよ」
P「俺はこれから大変だな」
春香「覚悟してくださいね?」
P「はいはい」
春香「えへへ…大好きです!!」
春香「みんなお風呂は入った?」
美希「後は春香たちだけなの」
やよい「お兄ちゃん、早く入りましょう」
春香「プロデューサーさんと一緒にお風呂…」
P「いや、俺は一人で最後に入るよ」
やよい「お兄ちゃん…」
春香「プロデューサーさん、3人だから大丈夫ですよ?」
P「やよいはともかく…春香がなぁ…」
春香「私、プロデューサーさんの背中…流したいです」
P「それは嬉しいな…」
やよい「早く行きましょう!!」
千早(高槻さん…私も一緒にイキたいわ…うふふ…)
貴音(千早…煩悩が漏れていますよ…)
春香「プロデューサーさんの背中、お父さんより大きいです」
ゴシゴシ
P「そうなのか?」
春香「はい!!とっても頼りがいがあります」
P「アイドル二人と混浴か…考えたら恐ろしい事だな」
やよい「お兄ちゃん…千早さん以外で看板になるアイドルって居ませんか?」
P「え?」
やよい「居ませんか?」
P「そうだな…ここに居る春香と美希でも良いとは思うな」
春香「私は…看板とかはどうでも良いかな?」
やよい「じゃあ…美希さんを看板にしませんか?」
P「でもな…千早はすごくCDが売れてるからなぁ」
春香「そうですね~私も買ってます」
やよい「千早さんは…ダメだと思います」
春香「そうだよ?私、千早ちゃんのファンだもん」
やよい「むう…」
やよい(社長に掛け合うしか無いよぉ…)
春香「はい、流しま~す」
ザパ~
P「ありがとう。今度は俺が春香の背中を流すよ」
春香「えへへ…お願いします」
P「はいよ。心を込めて頑張るよ」
ゴシゴシ
春香「やんっ!?プロデューサーさん、もっと優しくしてください」
P「これくらい?」
ゴシゴシ
春香「あはははっ!くすぐったいです~」
やよい「…何とかしないと」
響「貴音、美希、一緒に寝よ?」
美希「じゃあ貴音に腕枕してもらうの」
響「うん、貴音の腕枕…久しぶりだぞ」
貴音「響は本当に甘えん坊ですね」
響「ん…」
美希「美希たちは三人で寝るね?」
P「ああ、やよいは…俺とだな」
やよい「はい…守って欲しいです」
P「?」
春香「私も…一緒です」
P「ああ、そうだな」
やよい「春香さん…お願いがあります」
春香「なぁに?」
やよい「ごにょごにょ…」
千早「どうしたの?食べていいの?」
春香「まずはあっちのベッドにいこ?」
千早「もう…春香ったら…がっついちゃダメよ?」
春香「?」
トコトコ
春香「千早ちゃん…寝て?」
千早「春香…いけない子ね…」
ころん
春香「えっと…これをこうして…」
ガチャン!!
千早「え?春香?」
春香「最近の手錠って頑丈なんだね~」
千早(春香…こんなアブノーマルなプレイ…いけないわ)
千早「春香?どう言う事?」
春香「じゃあ、私はあっちでプロデューサーさんと寝てくるね?」
千早「春香…そんな…ひどいわ」
春香「朝になったら外してあげるから…ね?」
千早「春香…」ウルウル…
春香「おやすみなさい…千早ちゃん」
ちゅ…
千早「あ…」
春香「ほっぺだからいいよね?」
トコトコ…
千早「春香も本格的に…ゴクリ」
貴音「千早、声に出ていますよ?」
カチ…
春香「あはは…真っ暗です~」
やよい「眠たいです~」
P「真美は一人で寝るのか?」
真美「うん、寂しくなったら兄ちゃんの上にでも乗っかって寝るよ~」
P「わかった。手加減してくれよ?」
真美「らじゃ~」
真美(おまた…ムズムズする…一人じゃないとバレちゃうもんね…)
P「春香、やよい、おやすみ」
やよい「んにゃ…」
春香「よっぽど疲れてたんですね」
P「見えない何かと戦ってたんだろうな」
千早(春香と高槻さんをペットに…鼻血が止まらないわ)
どうしてこうなった!
P「ん?」
ちゅ…
春香「えへへ…おやすみのキスです」
P「甘えん坊」
春香「はい…ずっと甘えん坊ですよ」
P「春香、おやすみ…」
春香「はい…おやすみなさい…プロデューサーさん…」
やよい「ん…千早さん…今までお疲れ様でした…むにゃ…」
春香(今日は…いい一日だった…)
春香「ふふっ…」
P(春香…元気になって良かった…)
貴音「貴方様…いけません…御慈悲を…んん…」
美希「ハニー…出来ちゃった…さんかげ…つ…あふ…」
千早「あ…高槻さん…温めたこんにゃくなんて…らめぇ…」ビクンビクン
真美「あん…兄ちゃん…真美のここ…切ないよぉ…」
くちゅくちゅ…
真美「兄ちゃんの…挿れて…かき回して…」
くちゅくちゅ…
真美「あは…もう…イク…イっちゃう…」
ビクンビクン!!
真美「はあ…はあ…もう一回だけ…」
くちゅくちゅ…
春香「プロデューサーさん…私の事…大好きですよね…えへへ…」
P「はいはい、大好きですよ」
ぽふぽふ
春香「ふぁ…きもちい…」
P「それにしても千早はやよいに何をしたんだ?」
やよい「千早さんが行方不明…大変ですねぇ(棒読み)」
P「この嫌われ具合…ただ事じゃないぞ…」
春香「ぷろりゅーさーさん…」
P「俺も寝よう…おやすみ、みんな」
春香「プロデューサーさん、朝ですよ~」
ちゅ…
春香「プロデューサーさん…」
ちゅ…ちゅ…
P「春香…おはよう」
春香「おはようございます」
ちゅ…
P「お前な…」
春香「まだ誰も起きてませんよ?」
ちゅ…ちゅ…
P「お前…キス魔だったのか」
春香「はい、プロデューサーさんにだけキス魔になります」
やよい「んにゃ…千早さんはもう見つかりませんよね?」
P「やよい、残念だがここは現実の世界だ」
春香「おはよ、やよい」
ちゅ…
やよい「わあ…春香さん…おはようございます」
P(春香にキスされるのは平気なんだな…)
真美「…眠い」
春香「真美、おはよ」
ちゅ…
真美「うひゃあ!?」
春香「夜更かしでもしてたの?」
真美「ううん…なかなか寝付けなくてさ」
春香「そうなんだ」
真美(ずっと一人エッチしてたなんて言えないよぉ…)
春香「あ、千早ちゃんの手錠外さないと」
千早「春香…このプレイは今まで経験した事の無い快感を与えてくれたわ…」
春香「よくわかんないな~」
千早「春香にはまだ知らない世界がたくさんあるのよ」
春香「あんまり興味ないな~」
ちゅ…
千早「あ…また」
春香「美希達起こしてくるね~」
千早「…」
千早「春香を…食べたいわ!!」ドン!!
春香「おはよう、美希」
ちゅ…
美希「春香って…キス魔なの?」
春香「うん」
響「ん…春香?」
春香「おはよ、響ちゃん」
ちゅ…
響「おはよ、春香…」
春香「貴音さん、起きてください」
ちゅ…
貴音「春香…キスではお腹を満たす事は出来ないのです…」
春香「朝ごはんの用意しますね~」
タタタッ…
美希「春香は朝から元気なの…」
やよい「千早さんはアメリカに行く事をオススメします」
千早「アメリカ?ええ、いずれ行く事になるわね」
千早(あなたと春香ををペットとして連れて行くのよ…げへへ)
やよい「千早さんはアメリカに永住すれば良いと思います」
千早「それは少し本気で考えているわ」
千早(高槻さん…そんなにアメリカがいいのかしら?)
やよい(今日早速社長に相談です…)
美希「ハニー、おはようなの」
P「おはよう」
美希「おはようのキスするの」
P「みんな起きてるからダメ」
美希「そんなのってないの」
春香「みんな~!!早く朝ごはん食べないと遅刻するよ~!!」
P「そろそろ事務所行くぞ。みんな外出ろよ」
春香「は~い!」
美希「まだ眠いの…」
真美「うう…寝不足だ…死にたい…」
響「急なお泊りだったけど…楽しかった」
貴音「ええ…そうですね」
やよい「よく考えたら昨日は一回も外に出てないです~」
P(長い一日だったな…)
春香「プロデューサーさん、行きましょ」
P「ああ、そうだな」
千早(昨日は少しだけ計画にズレが生じてしまったけれど…問題ない、いけるわ!!)
響(プロデューサーにも甘えられたし、貴音とも久しぶりに一緒に居られたし…いい休日だったな…)
貴音(これからも健啖家で通しましょう…これであの方の部屋へ行くきっかけが無限に広がるはずです…)
真美(しばらくは一人エッチ禁止…それ以外何にもないよ…)
美希(ハニーはすっごくエッチだから18歳になるまでに赤ちゃん出来ちゃうの。これでお嫁さんに一歩近づいたの」
春香(ずっと…ずっと側で甘えていたいな…大好きなプロデューサーさんに…)
ちゅ…
P「えっ!?」
美希「ああああっ!?春香!!今ハニーにキスしたの!!」
春香「えっ?気のせいじゃない?」
美希「ちゃんと見たの!!ほっぺにちゅってしたの!!」
春香「そうなんだ~」
美希「いくら春香でもハニーは渡さないよ!?」
グイッ
P「おっと…美希、いきなり引っ張るな」
美希「ハニーはミキのモノなの!!」
グイッ!!
P「おいっ!?春香!?」
美希「あっ!?」
春香「プロデューサーさんは私のモノになるんだから…負けないよ?」
美希「ミキだって負けないの!!」
春香「私、さっさとトップアイドルになってプロデューサーさんと結婚するんだから」
美希「ミキもトップアイドルになってからハニーの赤ちゃん産むもん!!」
春香「勝つのは私だよ!!」
美希「違うの!!ミキなの!!」
春香「ね?プロデューサーさん」
美希「ハニー、ミキだよね?」
P「はあ…困ったな…」
終わり
おつおつ
次はやよいの72追放計画やな
とにかく乙乙!!
Entry ⇒ 2012.03.08 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
美希「事務所のみんなが油断ならないの」伊織「はぁ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330871306/
伊織「でこちゃんゆーな」
美希「でこちゃんは事務所のみんなのことどう思う?」
伊織「どうって…何が?」
美希「ミキ的には油断ならないって思うな」
伊織「だから、何がよ」
伊織「全く伝わらないんだけど。その目的語を抜かす感じやめなさいよね」
美希「だから、ハニーを事務所のみんなが狙ってるって話なの」
伊織「ああ、そういうこと……。そう?」
美希「虎視眈々と狙ってるの」
伊織「…あんたがでしょ?」
伊織「じゃあそのハニーとかいうのやめなさいよ」
美希「なんで?」
伊織「いや、だから狙ってないんでしょ」
美希「うん」
伊織「じゃあ何であいつのことハニーって呼ぶのよ」
伊織「はぁ?狙ってないんでしょ?」
美希「うん」
伊織「だから、何であいつのことハニーって呼ぶのよ」
美希「だから、ハニーはミキのハニーだからなの」
伊織「いや、だから…あーもう!」
伊織「私のセリフを取るんじゃないわよ…あんた本当に疲れるわ。私帰る。あとでこちゃんゆーな」
美希「待ってよでこちゃん。こんな話でこちゃんにしかできないの」
伊織「……何で私が選ばれちゃったのよ」
美希「だって、でこちゃんハニーのこと好きなんでしょ?」
伊織「は、はぁ!?ていうか、何でそういうときだけ直球なのよ」
伊織「何で認められちゃったのよ。勝手に認定しないでほしいわ」
美希「でも、でこちゃんは絶対ハニーのこと好きなの」
伊織「べ、別にあいつなんか好きじゃないわよ」
美希「でこちゃん、嘘つきは泥棒のはじまりなの」
伊織「嘘つきじゃないし、泥棒するほどお金に困ってないわよ」
伊織「何で私がダメみたいな流れになってんのよ」
美希「でこちゃんが嘘つきで、泥棒だからなの」
伊織「百歩譲って嘘つきはいいとしても、泥棒認定するんじゃないわよ。名誉棄損で訴えるわよ」
美希「あわよくば泥棒猫になろうとしてるの」
伊織「そのドヤ顔やめなさいよ。大して上手くないわよ」
伊織「はいはい…もうめんどくさいからそれでいいわよ…」
美希「認めたの」
伊織「ニタァってするのやめなさいよ。怖いんだけど」
美希「でね?誰かのせいで大分遠回りしちゃったんだけど」
伊織「間違いなくあんたのせいよ」
美希「?」
伊織「…はいはい。私が悪ぅございました」
伊織「みんなって具体的に誰よ」
美希「みんなはみんななの」
伊織「765プロのアイドルのみんなってことかしら」
美希「違うの」
伊織「はぁ?」
美希「765プロのみんなのことなの」
美希「うん」
伊織「春香、千早、雪歩、やよい、真、あずさ、貴音、響、亜美に真美、でいいのかしら」
美希「違うの」
伊織「……ああ、律子もってこと?」
美希「小鳥もなの」
美希「凡百のハーレムアニメと一緒にしないでほしいの」
伊織「あんた、ハーレムアニメに関わる全ての人に謝りなさいよ」
美希「なんで?」
伊織「あんたがなんで?って聞くと話が進まないから、以後禁句にしなさい」
美希「なんで?」
美希「むー。無視しないで、ミキの疑問に答えてほしいな」
伊織「知らないわよ。で、どうしてみんなが狙ってるって思ったのよ」
美希「でこちゃんはしょうがないの。じゃあここはでこちゃんに譲って、ひとりずつ見ていくの」
伊織「はいはいありがたいわね。……もう既に疲れたんだけど。あとでこちゃんゆーな」
伊織「・……あの子は狙ってるかもね。初っ端で認定して悪いけど」
美希「ハニーの前で転ばなかったことがないの」
伊織「そこ?…あの子どこでも転んでるじゃない。キャッチフレーズが「1日1回転びます♪」よ?」
美希「ハニーに『ああ、こいつは俺がついてやらないとな』って思わせる作戦なの」
伊織「プロデューサーがいないところで転んでるのは何なのよ」
伊織「そこまで見てたらプロデューサーが完全にストーカーよ。どれだけ念入りなのよ」
美希「世の中では『備えあれば憂いなし』って言うの。あ、でこちゃんにはちょっと難しかった?」
伊織「難しくないし、得意気になるんじゃないわよ。ていうかあんた私を何だと思ってるのよ」
美希「でこちゃんはでこちゃんなの」
伊織「水瀬伊織よ。この機会にちゃんと覚えなさい」
伊織「……聞こえない」
美希「でこちゃん、耳まで遠くなっちゃった?」
伊織「まで、って何よ。あんたいい加減にしなさいよ?」
美希「それで、春香は狙ってるってことでいい?」
伊織「……私、最初に認定したじゃないのよ」
美希「でこちゃんはせっかちなの」
伊織「はいはい、次行くわよ」
伊織「千早はそういうの興味ないんじゃないかしら。歌バカって言ってもいいくらいよ?」
美希「でこちゃん、本当に千早さんのこと見てるの?」
伊織「いちいち突っかかるわねあんた」
美希「千早さんはすごいんだよ?腹筋」
伊織「……ちょっと待ちなさいよ。腹筋?」
伊織「何でプロデューサーが筋肉マニアになってるのよ。あんた本当にプロデューサー好きなの?」
美希「毎朝腹筋200回とかやってるんだよ?」
伊織「そうね。ちょっと真似できないわね」
美希「それが千早さんの狙いなの。腹筋でオンリーワンを狙ってるの」
伊織「いや、歌のためでしょ」
伊織「えぇー…何で私怒られたのよ…」
美希「誰にも真似できないこと。それはもう個性なの。個性でアピールなの」
美希「いくらでこちゃんでも千早さんを馬鹿にするのは許さないよ?」
伊織「いや、私は馬鹿にしてないでしょ?」
美希「歌バカって言ったの」
伊織「……それは別に馬鹿にしてるわけじゃないわよ。もういい、次よ」
伊織「あの子男の人が苦手ですぅって言ってるじゃない」
美希「そう思っちゃったらもう雪歩の思う壺なの」
伊織「あんたどれだけ疑り深いのよ」
美希「男の人が近づくだけでビクビク怯えちゃう雪歩を襲わせる作戦なの」
伊織「プロデューサー完全に犯罪者じゃない。変態大人どころの騒ぎじゃないわよ。警察沙汰よ」
伊織「ちょ、組み敷くとか生々しいからやめてよ」
美希「それで雪歩は既成事実を…ごくり」
伊織「生唾飲むんじゃないわよ。こんなこと言ったらアレだけど、雪歩は真がいいんじゃないの?」
美希「真くん?」
伊織「いつも一緒にいるじゃない。男の人が苦手なんだし、あり得ない話じゃないと思うけど」
伊織「そうは言わないけど、プロデューサーより可能性あるんじゃないかしら」
美希「ミキ的には女の人同士っていうのもアリだと思うな。……どお?」
伊織「ちょ、あんたなんで私を熱く見つめるのよ」
美希「………」
伊織「な、なに…?」
伊織「……いま何で私フラれたのよ?」
美希「じゃあ雪歩も狙ってるってことでいいよね」
伊織「適当に結論付けるんじゃないわよ。今の会話何だったのよ」
伊織「ないわ」
美希「…早すぎるの」
伊織「あんた、やよいについて適当なこと言ったら本当に怒るわよ」
美希「え……?もしかしてでこちゃん、やよいとそういう関係……?」
伊織「さっきの話を引きずるんじゃないわよ」
伊織「今までの話全部が冗談ならいいわね…」
美希「やよいは純粋無垢なの。あ、でこちゃんには難しい言葉だった?」
伊織「その流れやめなさい。で、純粋無垢の何が悪いのよ」
美希「純粋無垢なやよいが、上目遣いで見つめてくる…これはやばいの」
伊織「可愛いのは認めるわ」
伊織「万が一そうだとして、やよいがプロデューサーを狙ってる根拠は何なのよ」
美希「でこちゃん、そんなこともわからない?」
伊織「ほんっと腹立つわねあんた」
美希「狙ってるとか狙ってないとかじゃないの。やばいの」
伊織「いや、狙ってるからやばいって話じゃないの?」
美希「フゥー……」
伊織「金髪だからってアメリカンに両手広げるのやめなさいよ。ぶん殴るわよ」
美希「でこちゃんには難しいみたいだから、次なの」
美希「真くんは男の子っぽくて、かっこいいの」
伊織「それで?」
美希「ハニーの好みド真ん中の可能性があるの」
伊織「もういちいち突っ込むのも面倒だから、真がプロデューサーを狙っている根拠を言いなさいよ」
美希「真くん、こないだね」
伊織「何よ」
伊織「……何でここにきてガチなのよ」
美希「ミキはいつでも全力投球なの」
伊織「そういうことを言ってるんじゃないわよ。遊園地デート?」
伊織「いちいち腹立つわね。気になる気にならない以前に、今そういう話をしてるんでしょ?」
美希「やっぱりでこちゃん、ハニーのこと好きなんだねー」
伊織「ニヤニヤするんじゃないわよ。真の話はどうすんのよ」
美希「デートしたんだから狙ってるに決まってるの」
伊織「何いきなりまともなこと言ってるのよ」
伊織「…あ、あんたなんでそれ知ってんのよ」
美希「でも美希はハニーと一緒にスイーツフォレスト行ったから互角なの」
伊織「!? ちょ、ちょっとそれ詳しく…」
美希「じゃあ次なの」
伊織「ちょ、ちょっと…」
美希「次はあずさなの」
伊織「…まあ、可能性はあるかもね」
美希「そうなの?」
伊織「その返しはおかしいでしょ」
美希「ミキ的には、あずさは年齢的に厳しいって思うな」
伊織「何言ってるのよ、年齢的には一番健全でしょ?」
美希「ミキ、そういう常識とかってキライなの。21歳と15歳なら15歳なの」
伊織「犯罪を助長するようなこと言うんじゃないわよ」
伊織「いや何でって、あんたが名前挙げたんじゃない」
美希「?」
伊織「…はいはい。あずさがアイドルになった理由が『運命の人』を探すことだからよ」
美希「へぇー」
伊織「へぇー、じゃなくて。だからプロデューサーが運命の人って思ってたら、狙うんじゃないの?」
伊織「……そういう無慈悲な突っ込みはやめなさいよ。私まで悲しくなるじゃない」
美希「まあでも、あずさは胸おっきいし、もし狙ってたら負けを認めざるを得ないかもしれないの」
伊織「それ私には負けを認めないってことなの?」
美希「でこちゃん、負けないよ!」
伊織「そういう好敵手みたいなのはいいから。もう、次よ」
伊織「あんたの胸の大きさ理論で行けば貴音にも敵わないわね」
美希「そんなことはどうでもいいの。大事なのは貴音がハニーを狙ってるってことなの」
伊織「…何で私が軌道修正されたのよ」
美希「貴音はよく月を見上げて物憂げな表情をしてるの」
伊織「そうね」
伊織「それはお腹が減っているだけじゃないの?」
美希「いやー、あれはハニーのことを想ってると見たね」
伊織「何でちょっとキャラ変わったのよ。で、物憂げな表情がプロデューサーに結びつくのは何でよ」
美希「ミキ気になったから、こないだ貴音に聞いたんだー」
伊織「なんて?」
美希「貴音はいつも好きな人のことを考えてるの?って」
美希「『ふふっ、それはとっぷしーくれっとです』って言われたの」
伊織「全然似てないわよ」
美希「乙女のトップシークレットと言えば恋の話なの」
伊織「誤解だと思うけど」
美希「貴音がまともに接点のある男の人といったらハニーしかいないの。どう?これ」
伊織「表面上筋が通ってるように見えるけど、たぶん全然通ってないわね」
美希「えー?絶対そうだと思うよ?」
伊織「あんたがそう思うならそうなんでしょ。あんたの中ではね。次行くわよ」
伊織「なんかあの子、プロデューサーをよく『ヘンタイだー!』とか言ってるんだけど」
美希「でこちゃん、キャラ被ってるね」
伊織「被ってないわよ。仮に被ってたとしても、あっちが被せてきたんでしょ」
美希「でもね、ミキが仕入れたマル秘情報によると」
伊織「そんな情報があるのね」
伊織「あらそう。響とプロデューサーは別に似てないけど」
美希「ミキだって菜緒お姉ちゃんと似てないよ?主に胸が」
伊織「あんたの胸押しは私に喧嘩を売ってるのかしら」
美希「お兄ちゃん大好きっ子が、お兄ちゃんと似た人を好きになることもあるって思うな」
伊織「まあ、そうかもしれないわね」
美希「でこちゃん、どうなの?」
伊織「はぁ?」
伊織「私、別に兄さん大好きっ子じゃないわよ」
美希「出た!出たの!でこちゃんの伝家の宝刀ツンデレ!」
伊織「出てないわよ。ついでに言うと伝家でも宝刀でもないわよ。何でテンション上がったのよ」
美希「むー。でこちゃんノリ悪いの」
伊織「これだけ私付き合ってあげてるのに、その物言いは何なのよ。ほら、次」
伊織「真美はいいの?」
美希「でこちゃん、ひどすぎるよ!」
伊織「え?」
美希「いくら双子だからって、ひとくくりにして語ろうなんて…!」
伊織「…そうね、今のは失言だったわ」
伊織「いや、亜美でしょ?」
美希「?」
伊織「?じゃなくて。あんたが一番ひとくくりにしてるんじゃないの?」
美希「細かいことはいいの」
伊織「あんた数秒前に何て言ったのよ」
美希「むー。亜美の話をすることの何が悪いっていうの?」
伊織「自分の間違いをなかったことにするんじゃないわよ」
伊織「年齢的には一番下だけど、あんたに子供って言われる亜美も可哀想ね」
美希「その子供らしい無邪気な表情の裏で、いつハニーをモノにするか舌なめずりしてるの」
伊織「うちのアイドルを邪悪な存在にするんじゃないわよ」
美希「にいちゃん呼びしながら未発達の胸をあててるの」
伊織「それは抱きつかれて邪念を抱く方が邪悪よ」
美希「でこちゃん、良かったね」
伊織「あんたさっきから私の胸見ながら薄ら笑い浮かべるのやめなさいよ。蹴り飛ばすわよ」
伊織「まあ、髪も伸ばしてちょっと大人っぽくなったわね」
美希「色気づいた子供ほど手に負えないものはないの」
伊織「全国の真美ファンに謝りなさいよ。ていうか、下手したらそれあんたの評判よ」
美希「こないだね」
伊織「何よ」
伊織「ええ」
美希「ミキもガバーって抱き付きに行ったんだー」
伊織「そう。それで?」
美希「?」
伊織「いや、それで真美はどうしたのよ」
伊織「え、じゃないわよ。真美いじめないでよね」
美希「ああ、そう!真美はじゃれあいに来なかったんだよねー」
伊織「そういう日もあるんじゃないかしら」
美希「………」
伊織「………」
美希「…あの日なの。あはっ」
伊織「『あはっ』じゃないわよ。あんたそれ今日一番の最低な発言だわ…。もう、次よ」
伊織「『さん』を付けなさいよ」
美希「ミキでこすけ野郎じゃないの。どっちかっていうとでこちゃんなの」
伊織「ドヤ顔されても釣られてないわよ。あとめんどくさいから省略してたけど、でこちゃんゆーな」
美希「律子はミキに『さん付けろ』とか『ハニーって呼ぶな』とかうるさいの…」
伊織「まあ、口うるさいところはあるけど。それが何の関係があるのよ」
伊織「違うわよ。私が言うのもなんだけど、律子があんたに期待してるからじゃない」
美希「期待?ハニーとミキがダメになるのを?」
伊織「それじゃただの陰険メガネじゃないのよ」
美希「こないだ美希がおしごとで遅くに事務所帰ってきたらね、ハニーと律子が2人きりでね?」
伊織「何よ」
伊織「遅くなんだからお腹くらい減るでしょ」
美希「あれはミキに対するあてつけなの!ミキの目の前でおにぎりを…たらこおにぎりを…」
伊織「あんたお腹減ってきたの?」
美希「ミキをなめてもらっちゃ困るの。おにぎりは別腹なの」
伊織「お米を別腹にするんじゃないわよ。主食は何なのよ」
美希「おにぎりなの」
伊織「磯くさいわねあんた」
美希「海苔なしのおにぎりもイケる口だよ?」
伊織「もう律子の話全然関係ないじゃない。次よ」
伊織「リアルすぎるからあんまり触れたくないんだけど」
美希「どころがどっこい…!これが現実…!」
伊織「そういうのはいいのよ」
美希「でこちゃんが小鳥の立場だったらどう思う?」
伊織「どうって、何が」
伊織「ちょ、ちょっと、あんたそこは伏せて言いなさいよね」
美希「29歳のところ?」
伊織「連呼するのやめなさいよ。誰か部外者に聞かれたらどうすんのよ」
美希「でもね、前に制服着たのが10年ぶりって言ってたの」
伊織「根拠を持ち出すんじゃないわよ」
美希「あれ言ってたのミキたちが14歳のときだから、11年前に18歳なの。だから今は29歳なの」
伊織「逆算するのやめなさいよ。それに中学まで制服で高校は私服かもしれないじゃない」
美希「あの焦り方は20代半ばのそれじゃないの」
伊織「15歳の小娘が20代半ばを語るんじゃないわよ」
伊織「……。小鳥には悪いけど、そりゃ焦るんじゃないかしら」
美希「ミキにはそんなことあり得ないからわかんないなー」
伊織「何ひとりだけ逃げてんのよ。ちょっとは想像力を働かせなさいよ」
美希「でも何でカレシいないんだろうねー。かわいいのに」
伊織「そんなの知らないわよ」
美希「ミキだったら、押しまくって捕まえちゃうって思うな」
伊織「そういうところで押し切れないウブなところがあるんでしょ」
美希「そっか。じゃあそんなウブな小鳥はハニーを落とせないの。安心だね」
伊織「え、それでいいの?」
伊織「何でそうなるのよ。わかったのはあんたが事務所のみんなをどう見てるかってことくらいよ」
美希「どう見てるかって?」
伊織「あんた事務所のみんな嫌いなんでしょ、ってこと」
美希「えー!ミキ事務所のみんな大好きだよ?」
伊織「とてもそうは聞こえなかったけど」
伊織「つもりじゃなくてもそう伝わるんじゃしょうがないでしょ」
美希「ご、ごめんなさいなの…」
伊織「な、何いきなりしおらしくなってるのよ」
美希「ミキ、ほんとにみんなのこと大好きなの…でこちゃんもだよ?」
伊織「でこちゃんゆーな。もう、落ち込むくらいならちょっとは考えて物を言うことね」
美希「うん、ごめんね?」
美希「う、うん…ばいばいなの」
伊織「もしもし、やよい?今から出るから、……」
美希「………」
美希「……え?」
伊織「ご飯食べるでしょ?あんたお腹すいてるんじゃないの?」
美希「…うん、行く行く!わぁー!」
美希「やっぱりでこちゃんいい人なの!」
伊織「い、いきなり何なのよ」
美希「でも、ハニーは渡さないの!」
伊織「…だから、あんたプロデューサー狙ってないんじゃないの?」
美希「狙ってないよ?だって、ハニーはもうミキのものだもん!あはっ」
伊織「はぁ?……あー……そういう……」
伊織「…ふふん、そのうち私のものにするから、覚悟しておきなさいよねっ」
美希「でこちゃん、負けないの!」
おしまい
美希と伊織で漫才やらせたかった。反省はちょっとしている。
やよい曰く「伊織ちゃんはみんなに優しい」とのことですが、真理だと思います。
そんなわけでやよいおりSSはよ
Entry ⇒ 2012.03.05 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あずさ「お帰りなさい、プロデューサーさん」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329411554/
あずさ「外は寒かったでしょ~?」
P「えぇ、また一段と寒くなりましたね…」
あずさ「お風呂湧いてますけど先に入ります?それともご飯にします?」
P「うーん…ご飯で」
P「…」
P「…ってなんであずささんが家にいるんですか!」
P「昨日?」
あずさ「えぇ、あんなに愛し合ったのに…」
P「え?…ちょっ、え?」
あずさ「私、悲しいです」
P「…」
P「ん?」
P「…婚姻届け」
あずさ「ちゃんとプロデューサーさんの判子まで押してありますよ?」
P「…」
あずさ「それなのに…私を捨てるんですか?」
P「それに今日、朝起きたときにあずささんいなかったじゃないですか」
あずさ「…」
あずさ「…それは」
P「それは?」
あずさ「荷物を取りに家に帰っていたからです」
P「…よく部屋を見たらホントに俺のものじゃない家具とか家電が増えてるし」
P「どうやって俺の部屋に入ったんですか?」
P「俺は家を出るときにちゃんとカギを閉めたはず」
あずさ「この婚姻届けを大家さんに見せたらカギをくれました」
P「大家さん…」
あずさ「だからこの婚姻届はプロデューサーさんが家にいた昨日書いたことになりますよね?」
あずさ「一緒に」
P「…」
P「!」
P「そのときに合カギを盗っていたら」
あずさ「…」
あずさ「うふふ」
P「…」
P「…合カギちゃんとあるし」
あずさ「昨日あんなに愛しあったってことは…子どもも出来ちゃったかもしれませんね?」
P「…」
あずさ「婚姻届もちゃんと書いてくれていますし…」
あずさ「責任とってくれますよね~?」
P「…」
P「ちょっとだけ時間をください…」
P「いや…不満というか」
P「まったく状況が飲み込めてないんで」
P「いやまぁ嬉しいっちゃ嬉しいんですけど…」
あずさ「ならいいじゃないですか~」
P「…いやだからちょっとだけ待ってください」
P「ちょっと外の空気吸ってきます」
あずさ「…」
律子『もしもし』
P『律子、ちょっと聞きたいことがあるんだけど…』
律子『なんですか?もしかしてまたやっかいごとですか?』
P『うっ…』
律子『はぁ…で、なんですか』
P『昨日の夜のこと覚えてないか?』
律子『んー私より小鳥さんの方が詳しいんじゃないですか?』
P『小鳥さん?なんで?』
律子『なんでって、一緒に飲みに行ってたじゃないですか』
律子『私は未成年だから断りましたけど』
P『…』
律子『そういうことなんで小鳥さんに電話してみてください』
P「今日は風邪で休んでたけど」
P「電話出るかな…」
purrrrr…
小鳥『はい』
P『あ、小鳥さんですか?風邪の具合どうですか?』
小鳥『…』
小鳥『おかげさまでまだ最悪です』
P『あ、もしかして二日酔いですか?』
小鳥『…』
小鳥『なんか用ですか?用がないなら切りますよ』
P『あ、あぁ…ちょっと昨日のことを聞きたくて』
小鳥『じゃ』
ガチャッ
P「昨日何があったんだよ…」
P「小鳥さんは二日酔いな気がするけど」
あずさ「あらぁ、まさか音無さんのお名前が出てくるなんて…」
あずさ「いけないプロデューサーさんですね」
P「あずささんいたんですか、ってか意味がわかりませんよ」
あずさ「…」
P「えぇ、そうだとさっきから」
あずさ「…」
あずさ「しょうがないですねぇ~」
あずさ「…」
あずさ「昨日はプロデューサーさんと音無さんは一緒に飲んでいたんです」
P「あぁ、それは聞きました」
あずさ「…私がいたの覚えています?」
あずさ「あらあら、やっぱり忘れてたんですね?」
P「…はい、面目ないです」
あずさ「いいんですよ」
P「まぁでも確かに3人で飲むことよくありますけど…」
P「俺はいつも飲む量をセーブしてるはず」
あずさ「…えぇ」
P「…うーむ、ハメを外しすぎたのか」
あずさ「…そのあとハメましたけどね」ポッ
P「…」
P「あずささんんがそんなこと言うなんて…」
あずさ「…」
あずさ「その状態に音無さんが聞いたんですよ」
P「なんてですか?」
あずさ「結婚するならどっちがいいですかって」
P「…あの人らしい」
P「俺はなんか答えたんですか?」
あずさ「…どちらかを選ぶことなんて出来ません!と」
P「…」
P(さすが俺だ)
あずさ「…」
あずさ「でも」
P「でも?」
P「…」
あずさ「私にキスをしてきたんです」
あずさ「胸を揉みながら…」
P「うわーー!」
P「嘘ですよね?」
あずさ「…」
P「…はい」
P「あれ?それってさっきは絆創膏貼ってありましたよね?」
あずさ「…」
あずさ「昨日プロデューサーさんがつけたキスマークです」
P「WAO!」
P「…言い逃れができない」
あずさ「お金も払わずに」
P「いや…お金のことは…」
あずさ「…」
あずさ「代わりに置いていった物はいつも音無さんが所持しているであろう婚姻届」
P「なんでそんなもんを…」
P「いや、なんであずささんが泣くんですか」
あずさ「…私も近々貰いにいこうと思っていたので気持ちがわかるんです」
P「…」
あずさ「それで思ったんです」
あずさ「あ、これは婚姻届書くべきだなって」
あずさ「それに私は確認したんですよ?」
あずさ「プロデューサーさん、結婚してくれますか?って」
P「…」
あずさ「そしたらプロデューサーさんは」
あずさ「邪魔者はいなくなりましたね、結婚しましょうって言ったんです」
P「…」
あずさ「俺はそんなこと言ってない~って思ってます?」
『邪魔者はいなくなりましたね、結婚しましょう』
あずさ「ボイスレコーダーに録音しました」
あずさ「…一応プロポーズでしたから」
P「…なんでそんなもんを」
あずさ「さっきと同じ理由です」
あずさ「あとははじめに説明した通りです」
P「だから小鳥さんの機嫌が悪かったのか…」
P「…」
P「おぅ…」
P「マジですか…」
P「まぁ事実ですもんね…」
あずさ「で、どうします?」
P「どうするとは?」
あずさ「もーとぼけちゃダメですよ~」
あずさ「結婚です」
P「…」
P「…」
あずさ「心配しなくても大丈夫ですよ~」
P「なんでですか?」
あずさ「みーんなに連絡しましたから」
P「連絡?」
あずさ「はい、結婚報告です」
P「…でも律子は知らなかったですよ?」
あずさ「それと、つながりがある真美ちゃんにも教えてません」
あずさ「みんなに口止めするように言いましたし」
P「…」
P「…というかこれってもう結婚するしかないじゃないですか」
あずさ「はい!」
P「…」
P「どっかで聞いたことがある話だ」
P「…はぁ」
P「あずささんと結婚するのはいいとしても…いづらいなぁ」
あずさ「?」
あずさ「プロデューサーさんは…」
P「?」
P「え?」
あずさ「というかもうその方向です」
あずさ「あとはプロデューサーさんが良いと言えば」
P「もしかして社長に言ってあるとかですか?」
あずさ「はい!」
P「…」
あずさ「?」
あずさ「765プロも売れてきたから人員拡大するって言ってましたけど…」
あずさ「だからプロデューサーの心配もないと」
P「…知らなかった」
あずさ「あらあら」
P「…でも逆にそれってあずささんが765プロにいづらくないですか?」
あずさ「私は…辞めますから」
あずさ「違いますよ~」
あずさ「フリーランスになるんです」
P「…」
P「でもあずささんはマネジメント能力とかない…」
あずさ「プロデューサーさんは主夫兼マネージャーになれば良いんですよ?」
P「…あぁ」
P(あずささんは家事をしないんだ…)
あずさ「どうです?」
P「…いやでもそんな簡単にみんなを捨てることは出来ないし」
あずさ「…」
P「…どうすれば」
あずさ「明日事務所に行ってみてください」
あずさ「その反応で決めてもいいですよ?」
P「まぁ…もちろん行きますけど…」
P「はぁ、憂鬱だ」
あずさ「行ってらっしゃい」
P「…結局あずささんは帰らないし」
P「…」
あずさ「美味しいご飯作っておきますね」
P「もし、結婚したらこのご飯は食べれないのか…」
P「おかしいだろ」
P「おはようございます…」
律子「おはようございます、どうしたんですか?」
P「ん?」
律子「なんだか元気ないみたいですけど」
P「なんでもないよ」
律子「そうですか、それにしても今日はみんななんか様子がおかしいですよ?」
美希「あ、は…プロデューサーなの」
春香「おはようございます」
P「あぁ、おはよう」
美希「…」
春香「…」
P(ん?いつもだったらもっと会話が続くのにな)
律子「なんだかまだ気分が優れないと言うことで休みです」
P「…そうですか」
P(律子はホントなにも知らされてないみたいだな)
律子「小鳥さんが風邪なんて珍しいですよね」
P「そうだな、ははは…」
真美「おっは→」
P「おっはーは古いな」
真美「そかな?」
P「あぁ」
伊織「あら、来てたの」
伊織「いつもよりくるの遅かったわね」
P「なんだ?いつも俺が来る時間とか気にしてたのか?」
伊織「たまたまよ、たまたま!」
P「そんなにたまたまを強調しなくても…」
伊織「!」
伊織「…態…変態大人!」
P「いや、なんでそうなる」
伊織「…」
春香「おっはーは古いよ、亜美」
亜美「はるるんも兄ちゃんと同じこと言うんだね」
春香「…」
真美「もしかして、はるるん…」
亜美「兄ちゃんと出来てる?」
亜美「なんてね!」
亜美「?」
美希「そうなの、は…プロデューサーとできてるなんてあり得ないの」
真美「ミキミキ、なんでハニーって言わないの?」
美希「…」
亜美「もしかして、はるるん達は亜美達に何か隠してるね!」
真美「そ→に違いない!」
真美「今の話の流れから考えるに犯人はあの人しかいな…」
亜美「うん、ほぼ確定的だね」
真美「正直に話した方が良いよ?」
亜美・真美「いおりん!」
伊織「!」
伊織「は?」
亜美「だって、兄ちゃんがいつ事務所にくるとかめっちゃ詳しいじゃん」
真美「きょーみない真美達にはわからないことまで知ってるし」
亜美「あれれ~」
真美「おっかしいよね→」
P「お前達…違うぞ」
亜美「んっふっふ…実は今までのは演技」
亜美「実は兄ちゃんがそう言うのではないかと思っていたのだよ!」
真美「え?そなの?」
亜美「…」
真美「あ、でも今ので兄ちゃんが誰かと付き合ってるのは決定的っぽいもんね」
真美「亜美すごいね!」
亜美「…」
伊織「…どういうことよ」
P「いや…その…」
亜美「ほらほら~この反応は怪しいですぞ!」
真美「だね!」
亜美「そして付き合ってる相手はここにいない誰か」
P(なんでこういうときに限って無駄に鋭いんだ…)
真美「千早お姉ちゃん、あずさお姉ちゃん、まこちん、ゆきぴょん、やよいっち、ピヨちゃん、ひびきん、お姫ちんですぜ…刑事長」
亜美「うむ」
伊織「…なんで刑事長なのよ」
亜美「その方が気分でるじゃん!」
律子「…はぁ」
真美「お→!」
P「いや、いいだろ…」
亜美「あれあれ?白状する気になったのかい?」
P「…それもない」
真美「やっぱり間違いな…この中に犯人がいるのは当たりみたいっすよ!」
伊織「アンタはどんなキャラになりたいのよ」
真美「刑事長に忠実な体育会系な部下?」
真美「まこちんはイケメン、男には興味ない!却下で!」
亜美「だよね→」
P「まてまて、お前らは真をそんな風に思ってるのか?」
P「アイツも可愛い女の子だろ、フリフリなのとか少女漫画とかも好きみたいだし」
亜美「…庇うってことは」
真美「まこちんが?」
P「違うから」
美希「!」
美希「…ハニーは今まで美希とは遊びだったんだね」
春香「…しょうがないよ、そういう人だもん」
P「…」
P「おい、聞こえてるぞ」
亜美「兄ちゃん酷い!」
真美「でも遊びってどゆこと?」
真美「あれ?」
亜美「遊園地行ったり」
亜美「水族館で遊んだり」
亜美「街で買い物する関係!」
真美「おぉ!」
P「…」
美希「…」
春香「…」
亜美「…でもこれで兄ちゃんを奪った犯人がしぼられたよ」
真美「うん、2人に」
P「…ちゃんと聞いてたのか」
亜美「ピヨちゃん」
P「…」
律子「あ、この前飲みに行ってた2人じゃないですか」
P「た、たまたまだな」
律子「なにどうようしてるんですか」
P「は、はぁ?動揺なんてしてねーし」
美希「あずさなの」
春香「あ、美希が言っちゃうんだ」
美希「どっちが言ったって変わらないの」
亜美「あー亜美の出番とられちゃったよ」
律子「な、なんですってー!」
真美「なんでりっちゃんが驚いてんの?」
伊織「…しかもわざとらしいし」
P「え?」
律子「小鳥さんに教えられたんで、というか愚痴られたんで」
P「あぁ…」
亜美「ってかミキミキもはるるんも知ってたらはじめから教えてよね→」
春香「あずささんに口止めされてたから」
美希「でもここまでしぼられたら関係ないかなぁって」
P「…」
亜美「あの話って?」
律子「…」
律子「あずささんとプロデューサーが事務所辞めるかもって話」
P「おい、ここで言うことないだろ」
律子「…」
律子「一応プロデューサーですから」
律子「下手したら引き継ぎもあるかもしれないからと社長から」
P「社長…」
律子「で、辞めるんですか?」
P「お前は直球だな」
P「多分このことでみんなとの関係も…」
亜美「ん?別に亜美は兄ちゃんが誰と付き合ってようが関係ないよ?」
真美「真美も→」
律子「私も興味ありませんから」
伊織「…」
P「でも春香や美希なんてあからさまで…」
美希「完璧だと思ってたのに…」
P「…」
春香「…私は嫌ですもん」
美希「そうなの、は…プロデューサーが誰かと結婚なんて」
P「…そうだよな」
美希「…でも」
美希「でもハニーが事務所からいなくなるのはもっと嫌なの」
春香「まさか辞めるなんて話まででてるなんて知りませんでした」
P「でも事務所拡大で新しいプロデューサーを雇うんだろ?」
P「だったらその人で…」
P「しゃ、社長!」
社長「…見送ろうかなと思っているのだよ」
P「へ?」
社長「なに、事務所移転は実際にするのだが…」
社長「新しい人員を雇うまではできなくてな」
P「…はぁ」
社長「だから君がいなくては困るのだよ」
社長「君もしつこいね」
P「い、いやぁ…」
社長「そんなにここが嫌いなのかね?ん?」
P「好きですよ、だから悩んでるんです」
P「…でも好きだからこそみんなとの関係を悪化させちゃって」
P「千早、なんで」
千早「長ったらしく話してたのでみんなで盗み聞きしてました」
P「みんなって…」
真「…」
雪歩「…」
やよい「うっ…」
響「プロデューサー!辞めちゃやだぞ!」
貴音「勝手は許しません」
千早「私達は反対です」
千早「だから社長にそう伝えました」
社長「…うむ」
真「だから辞めることなんてないんですよ!」
P「でもお前達…あずささんといづらくないのか?」
美希「…美希はいづらいの」
美希「でも、ハニーが765プロにいない方がもっと嫌なの」
美希「居にくいよりも嫌なの」
P「…」
美希「あずさのことは時間が経てば笑い話になるの」
P「俺が辞めることも同じじゃ…」
美希「ハニーは男としても魅力的だけど…」
美希「プロデュース業も凄いの、だからハニーじゃなきゃ嫌なの」
律子「亜美と伊織がいいならそれでいじゃないですか、ね?」
亜美「そだよ!亜美は全然いいよ→」
律子「伊織は?」
伊織「…」
伊織「…しょうがないわね、今回だけよ」
律子「竜宮は問題無しです」
P「…」
社長「皆は君に残ってもらいたいようだね、もちろん私もだ」
社長「さぁ、君はどうする?」
P「…」
P「俺は…」
P「ただいま」
あずさ「おかえりなさ、プロデューサーさん」
P「…」
あずさ「どうしました?」
P「あずささん…俺、事務所辞めませんでした」
P「あずささんももちろん765プロで活動してもらいますから」
あずさ「あらあら、やっぱりそうですか~」
あずさ「はい、だって私の好きなプロデューサーさんはそういう人ですから」
P「…」
P「…あずささん、ちゃんと言ってませんでしたよね」
あずさ「はい?」
P「急展開で正直戸惑ってましたけど…既成事実を作られたから結婚とかじゃなくて」
P「俺はあずささんが好きなんです…だからあのときに酒の力があったとは言えそう言ったんだと」
P「だけど今回はお酒の力なんて使いません」
P「俺と結婚してください!」
あずさ「…はい」
あずさ「お帰りなさい、あなた」
おわり
この二人は末永く爆発しやがれ!
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貴音「765プロの皆はかわいいですね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329135024/
貴音「ちなみに『皆』と書いて『みな』と読みます」
響「そりゃ今聞いたから分かるぞ」
貴音「しかし読む人は『みんな』と読むかもしれないでしょう?」
響「へ?読む人?」
貴音「え?」
響「え?」
響「だから急にどうしたのって」
貴音「ところで明日は“ばれんたいんでい”ですね」
響「どうしたのって聞いてるのに」
貴音「意中の殿方に、想いとともにちょこを渡す…なんと素敵ないべんとでしょう!」
響「そうだね、素敵なイベントだね」
貴音「わたくしもちょこが欲しいのです!」
響「買えば?」
響「自分女だから貰う側の気持ちはよく分からないぞ」
貴音「それを765プロの皆のようなかわいい女性から貰えたらどんなにうれしいことか」
響「そりゃあ一応アイドルだしね」
貴音「そこで765プロの皆からちょこを貰う妄想をまとめたものがこちら」スッ
響「すごいスムーズにフリップ出してきたけど驚かないぞ」
貴音「まあふりっぷは使わないのですが」ポイ
響「それ誰が作ったの?」
貴音「小鳥嬢です」
響「そこらへん置いときな」
響「よし、どんとこい」
貴音「春香に至ってはもはや手作りがどうとかいう域を超えてると思うのです」
響「春香はお菓子作り得意だからなー、今度習いに」
貴音「響」
響「?」
貴音「今は」
貴音「わたくしが」
貴音「話しているのです」
響(あ、ちょっといらっとしたぞ)
響「…」
貴音「きたる2月14日、貰えるかなー、どうかなーと思って過ごし」
貴音「結局誰からも貰えず帰路につく自分」
響「…続けて」
貴音「すると自宅の玄関前に白い息を吐きながら何やら手持ちぶさたな少女」
貴音「『あ、やっと帰ってきた…家近いからってあんまり遅くなると怒られるんだからね』」
響「…」
貴音「『…え?そりゃ分かるよ、小さい頃からいっしょなんだから』」
貴音「『ほら、バレンタインのチョコ!今年も手作りだよ』」
貴音「『…うん、それじゃ私帰るから』」
貴音「…走り去ろうとする春香」
響「…」
貴音「『…あ、そうだ』」
貴音「『……バレンタインってさ…』」
貴音「『好きな人にチョコを渡す日だって…知ってた?』」
響「貴音は分かってる!分かってるぞ!」
貴音「幼馴染み最高ですね」
響「それであまり意識してなかったけどこれを機にだんだん気になっていくんだよな!」
貴音「響」
響「次の日から顔を合わせたら言葉は交わすけど今までみたいな悪ふざけは出来なくって、それで」
貴音「響!」
響「!」
貴音「落ち着きなさい、まだ序盤です」
貴音「わたくしの意図するところは分かりましたか?」
響「最初は正直何言ってんだと思ってたけど、すばらしいと思う」
貴音「それではどんどん参りましょう」
響「次は誰?」
貴音「如月千早です」
響「あー、もう期待できる」
響「普段そういうことしない人が何かを頑張るってのはいいね」
貴音「それでもやはりしちゅえーしょんでしょう」
響「どうぞ」
貴音「そうですね、ここは自分がぷろでゅーさーであると仮定しましょう」
響「ふむ」
響「うん」
貴音「すると机の上に簡素かつさわやかなでざいんの箱が」
響「うんうん」
貴音「開けてみると、ちょことともに手紙が入っているわけです」
響「もうそれだけできゅんきゅんくるよね」
響「他人行儀なところが千早らしくてかわいいぞ」
貴音「『バレンタインですので、日頃お世話になっているプロデューサーにチョコをと思い準備しました』」
貴音「『一応、手作りです』」
響「さりげない頑張りアピールたまんないね」
貴音「『手作りとは言っても、春香に手伝ってもらったので味は保証できます』」
響「自信無いから保険かけるんだね!うん、分かる分かるよ」
響「うんうん」
貴音「『ちなみに、味の感想はメールなどしなくて結構です』」
響「…」
貴音「『明日からもよろしくお願いします、如月千早』」
響「でもケータイ握りしめて感想メール待ってるんだよな!分かるぞ!」
貴音「そしてめーるじゃなくて電話がかかってきてあり得ないくらい焦る千早を想像してください」
響「お、おおう…言葉にならない……」
響「1コール目で出たくせになあ…ああかわいい…」
貴音「『…え、感想?……そうですか、まあ春香のおかげですね』」
貴音「『はい、はい…分かりました、それではまた明日』…と言い、携帯を切る千早」
響「…」
貴音「『…』」
貴音「『えへへへ~…///』」
響「かわいすぎるだろっ…!」
貴音「もっと素直になればいいのに、とも思えますね」
響「でもそこがいいんだよ千早は」
貴音「では菊地真にいきましょう」
響「真かあ…」
貴音「おや、思ったより反応が悪いですね」
響「真はこういうイベントになると夢見る女の子成分が出てくるからなあ」
響「でも具体的な話聞かないと分からないなー」
貴音「聞きたいですか?」
響「聞きたい」
貴音「本当に聞きたいですか?」
響「本当に聞きたい!」
貴音「…」
響「…」
二人「えへへへへ」
響「よし来い」
貴音「もう女の子いべんとで空回りする真は古いと思うのです」
響「それは新解釈」
貴音「ちょこを渡して、目を見据えて一言」
貴音「『ボクはきみが好きです!きみはボクのこと好きですか!?』」
響「す、好きです!」
貴音「恋愛に対して堂々としている真もすばらしいでしょう」
響「確かに」
貴音「そして良い返事を貰って、その場にへたり込む真」
響「お?」
貴音「『はあ~、緊張した…』」
貴音「『そりゃそうだよ、好きな人に好きって言ってもらえてうれしくない人なんていないよ』」
貴音「『あのさ……、好きだよ』」
響「まことぉ…」
貴音「自信を持っているように見えて実は内心緊張していた真ですね」
響「やっぱり女の子らしい部分があるっていうギャップかあ…」
貴音「さあ、次は萩原雪歩です」
響「雪歩も読めないなあ」
貴音「雪歩は夜の公園が良いですね」
響「もう夜の公園って聞くだけでドキドキする」
響「いいね」
貴音「ちょっと会話をしたあとに少し沈黙の時間が訪れるわけです」
響「うん」
貴音「気まずさを打ち破るように急いでちょこを鞄から取り出す雪歩」
響「気まずくないのになあ、雪歩と二人なら気まずくないのになあ」
響「ちょっと物真似が上手いのがまたね」
貴音「『あ、はい!…おいしく出来てるといいんですけど…』」
響「雪歩の手作りならなんでもおいしいのになぁ」
貴音「『あ、あの…』
貴音「『…』」
貴音「『…私のこと、好きですか…?』」
響「好きと言わざるを得ない」
響「想像しただけで好きと言わざるを得ない」
貴音「普段控えめな雪歩が勇気を振り絞って、好きですかと聞いてくる」
響「それはもう好きと言わざるを得ない」
貴音「好きと言わざるを得ない」
響「好きと言わざるを得ない」
二人「…」
二人「えへへへへ」
響「ああ、亜美真美ね」
貴音「響」
響「?」
貴音「双海亜美と双海真美は分けて考えるのが通説でしょう」
響「貴音を試したんだぞ」
貴音「やりますね」
響「貴音こそ」
響「亜美はチョコを自分で食べちゃいそうだぞ」
貴音「それも良いのではないでしょうか」
響「え?」
貴音「『んっふっふ~、兄ちゃんのチョコは亜美が全部食べちゃったよ→』」
貴音「『え?口の横にチョコが付いてる?』」
貴音「『兄ちゃん取って取って→』」
貴音「『…キスで』」
響「亜美も思春期だったかー…」
響「亜美は真美よりも積極的な行動を取るってことかあ、やるなあ」
貴音「それは亜美がですか?それともわたくしがですか?」
響「どっちも!」
貴音「ふふ、それでは続いて真美です」
響「さあ妹の猛攻にお姉ちゃんはどう出るか」
貴音「真美も亜美と同じ殿方を好きになったとします」
響「あー、そのパターン?そのパターンか?」
響「これ切ないパターンのやつでしょ?ねえ大丈夫?真美大丈夫?」
貴音「しかし今の主役は真美ですから亜美の誘いには乗らなかったとしましょう」
響「ちょっと安心した、自分安心したぞ」
貴音「『…さっき、亜美と何してたの?』」
貴音「『んー、いいよ隠さなくて…だって見ちゃったし』」
貴音「『……ねえ、男の人ってあ→ゆ→のが好きなの?』」
響「…」
貴音「『…す、好きって気持ちは負けないから!はいチョコ!』」
響「…オゥフ」
貴音「『…もしチョコが付いてたらさ』」
貴音「『……ま、真美がキスして取ってあげてもいいよ…?』」
響「逆に大胆だぞ真美ー!」
貴音「『な、ほ、本気にしないでよ、も→!』」
響「真美からの言葉はいつだって本気で受け止めるぞ真美ー!」
響「亜美も真美も違う魅力があるからいいんだよね!」
貴音「ええ、その通りです」
響「よし、次は!?」
貴音「同じく発展途上である高槻やよいに参りましょう」
響「やよいは亜美真美とは違った発展途上ぶりが期待できるな!」
貴音「まずはやよいの持つ魅力から見ていきましょう」
響「お願いします貴音せんせー!」
響「よくも悪くも子供って感じがするよね」
貴音「つまり、好きだからちょこを渡すのではなく、ちょこを渡したことで好きという感情に気付く…というのはどうでしょう」
響「あー、それいいかも」
貴音「『はい!これチョコですー!あまり高いのは準備できなかったですけど…』」
響「やよいからのプレゼントならたとえ消し炭でもおいしく食べるのになあ」
貴音「『それなら弟たちにあげちゃいます!うっうー!』」
響「自分じゃなくて兄弟のこと真っ先に考えるやよいかわいい」
貴音「『…?バレンタインですか?それは、女の子が好きな人にチョコを…』」
貴音「『あげ…』」
貴音「『…』」
貴音「『あぅ…///』」
響「今気付いた!今無自覚な恋心に気付いたよね!」
貴音「告白ありきでちょこを渡すのも良いですが、ばれんたいんが恋のきっかけになるのも良いですね」
響「これはやよいならではだなー」
貴音「続いて秋月律子です」
響「律子はどう渡すのかな!?照れながら渡すのかな!?」
貴音「響、これはあくまで妄想です」
響「妄想でもなんくるないさー!」
響「まあ年齢も上の方だからそういうのがあってもおかしくないかもね」
貴音「仕事を終え、律子と同棲している家に帰るわけです」
響「もう同棲とかね…もうね…」
貴音「いつもより遅くなってしまった自分に不満を言いながらも、なんだかんだで夕食を一緒に食べます」
響「律子のカレーが食べたい」
響「うんうん」
貴音「そこで『あ、そうだ』と言い、ちょこを取りに行く律子」
響「ちょっと自分黙っとくね」
貴音「『はい、チョコ。え?今日バレンタインでしょ』」
貴音「『機嫌悪かったから貰えると思ってなかったって…』」
貴音「『あのね、渡すに決まってるでしょ』」
貴音「『だって、その…カノジョなんだし…///』」
響「やっぱり照れる律子かわいいー!」
響「いいね!やっぱり恋愛話を直球で言うのは恥ずかしい律子かわいいね!」
貴音「普段がハキハキしている分、こういった一面はとてもかわいらしいですね」
響「このあとは!?やっぱり二人でいちゃいちゃするのかな!?」
貴音「響」
響「はい!」
貴音「そこから先は」
貴音「とっぷしーくれっとです」
響「むぅ」
響「伊織かー、ある意味想像できるけどなー」
貴音「ほう、お聞かせ願えますか?」
響「やっぱりツンデレな感じで『あ、アンタのために作ったわけじゃ…!』みたいな感じじゃないの?」
貴音「響」
響「?」
貴音「四条わーるどをご覧にいれましょう」
響「貴音せんせーかっこいい!」
響「伊織はお嬢様だぞ?」
貴音「そう、ただ家が近いというだけで特別に学び舎が一緒だとかそういうことはありません」
響「格差社会だぞー…」
貴音「ただ、幼き頃に偶然さっかーぼーるが水瀬家に入ってしまったことから、二人は知り合いなのです」
響「だぞ!?」
貴音「これを特殊幼馴染みと呼びます」
響「メモしておかなきゃ!」
響「…」
貴音「窓を開けるとそこにはもちろん水瀬伊織」
響「寒いのになあ、警備とか抜け出してきたのかなあ」
貴音「どうしたの、と声をかけます」
響「うんうん」
貴音「『…ねえ!今日って何の日かアンタ知ってる!?』」
響「貴音せんせーはじらすのがうまいなー」
貴音「『…だからコレ!下に置いておくから後で取りにきなさいよ!』」
貴音「『……はぁ!?ば、バッカじゃないの!?それ女の子に言わせるつもり!?』」
貴音「『い、いいから早く取りにきなさいよね!犬に食べられても知らないんだから!』」
貴音「と言い、去っていく伊織…」
響「…あれ?」
貴音「どうしましたか、響」
響「…デレきってないぞ?」
貴音「ふふ」
響「うーん、仕方ないなあ、チョコを取って箱を開けてっと」
貴音「おや、中には手紙が」
響「ち、千早パターンだー!」
貴音「中身を見てみましょうか」
響「なになに、えーっと…」
貴音「『拝啓、我那覇響様』」
響「!」
響「こ、これは…」
貴音「『私は学年末試験を来週に控えており、日々勉学にいそしんでおります』」
響「…」スッ (←手紙をめくるしぐさ)
貴音「『ところで、プレゼントさせていただいたチョコレートですが、お召し上がりになられたでしょうか』」
貴音「『恥ずかしながら初めて手作りチョコレートなるものに取り組んでみましたが、いかがだったでしょうか』」
貴音「『気にいっていただければ幸いです』」
響「…」スッ
貴音「『お慕い申し上げております、我那覇様』」
響「…!」スッ
貴音「『よろしければ、感想などいただきたく存じます』」
貴音「『私の携帯電話番号を記しておきますので、お時間のあるときにでも気軽にお電話なさってください』」
貴音「『私はいつでもお待ち申し上げております』」
貴音「『水瀬伊織』」
響「実は教養のあるいおりんマジ最高」
貴音「普段は乱暴な言動もするかもしれませんが、実は大和撫子としての一面も持ち合わせている」
貴音「それが水瀬伊織です」
響「デレるかと思いきやワンクッション置き、違った方向からデレる…」
貴音「これを特殊ツンデレと呼びます」
響「これもメモしておかなきゃ!」
響「いや、やっぱいいや!」
貴音「特に水瀬伊織は普段がそういうつんでれな一面がある方ですから、驚きはさらに大きいでしょう」
響「貴音せんせーはすごいなあ!」
貴音「さあらすとすぱーとです」
響「次は誰なの?」
貴音「三浦あずさに参りましょう」
響「あずさにチョコ貰えるって思っただけでもドキドキしちゃうね!」
響「もう結婚したいよ」
貴音「たまの休日が偶然重なり、しかし特別どこかに出かけるわけでもなく自宅でのんびり過ごす二人」
響「想像しただけでにやにやしちゃうぞ!」
貴音「ああ幸せだったな、こんな休日もいいな、と思いながら床につこうとする」
響「そんな休日が続くんだったらニートもいいかなって思うぞ!」
貴音「響、にーとはダメです」
響「じょ、冗談だぞ」
響「律子のときといい、そのパターン好きなんでしょ貴音」
貴音「『はい、バレンタインのチョコです』」
響「うん、ありがと。ごめんね、休日なのにどこにも連れていけなくて」
貴音「『いいえ、私はあなたと一緒にいるだけで幸せなんですよ?』」
貴音「『だから、これからもずっと一緒にいてくださいね』」
貴音「『あなた』」
響「結婚しよう、あずさ」
貴音「あずさの年齢のことをからかう殿方も多いようですが、あずさにしか出せない魅力もあることを理解すべきです」
響「そ、そりゃそうだぞ!あずさはキレイだけどかわいいところもあって…」
貴音「響はあずさのことが大好きなのですね」
響「765プロのみんな大好きだぞ!」
貴音「ふふ、わたくしもです。それでは最後といきましょう」
響「最後は…?」
貴音「星井美希です」
貴音「ここでは実際に思いを寄せている殿方として、はにーを相手として設定しましょう」
響「ハニーて」
貴音「『ハニー!バレンタインのチョコなのー!』」
響「美希は自分で手作りとかしないだろうなー」
貴音「『…え!?…うん、そうだよ!それミキのお気に入りのお店で、一番高いやつなの!』」
響「あーやっぱりかあ」
響「お?」
貴音「『そ、それじゃミキはレッスン行ってくるの!全部食べていいからね!』」
響「美希のことだから『じゃあ食べるのー!』って言って全部食べちゃいそうなのに」
貴音「さあ、美希のあとを追っていきましょう」
響「面白くなってまいりました!」
響「どうしたのかな?お腹痛いのかな?」
貴音「『ポリポリ…、ふぅ…やっぱり苦くてダメなの…』」
響「苦い?薬かな?」
貴音「『せっかく作ったのに失敗したらなんの意味も無いの…』」
響「…?」
貴音「『はあ…春香にチョコの作り方ちゃんと聞けばよかった…』」
響「!!」
貴音「『…ホントはあのチョコ食べたかったの…』」
貴音「『……』」
貴音「『ハニー、よろこんでくれるかなあ…えへへ』」
響「美希、結婚しよう」
貴音「年齢的にまだ駄目です」
響「くっ…」
貴音「後日事務所のそふぁーでちょこを食べさせ合うところまで妄想しました」
響「美希は見た目から勘違いされがちだけど、恋愛には一途なんだよなあ」
貴音「恋する乙女が一番似合うのは実は美希だと思うのです」
響「今度はいっしょに美希と料理するのとかもいいね!」
貴音「それは…めもしておかなければ!」
響「えへへー」
貴音「喜んでいただけたのなら何よりです」
響「ところで最初も聞いたけど、なんで急にこんな話を始めたの?」
貴音「ふふ、わたくしも最初に申し上げましたよ」
響「へ?」
貴音「明日…いえ、すでに日付が変わったので今日は」
貴音「ばれんたいんですよ、と」
響「!」
響「あ、ありがと…///」
貴音「?なぜそんなに頬を染めているのですか?」
響「だ、だって…」
貴音「?」
響「ば、バレンタインって…好きな人にチョコを贈る日なんでしょ?」
貴音「!」
響「…貴音、これ」
貴音「!」
響「ば、バレンタインチョコだぞ!自分が先に渡そうと思ってたのに…」
貴音「響」
響「…?」
貴音「たいへん、うれしいですよ」
響「…!」
響「じ、自分もだぞ…///」
響「…」
貴音「…ふふ」
響「…あはは」
貴音「好きですよ、響」
響「自分もだぞ、貴音」
二人「えへへへへー」
おわり
しかし『えへへへへー』がオードリーで再生される俺は負け組
というわけでおわりです
個人的にはひびたかの組み合わせが一番好きなのでなんとか書けて満足
しかし響はギャグ調で書くと口調の再現が難しいですね
最初の方のレスでキャラ崩壊言われてましたがその通りだと思います
>>168
最後の「えへへへへー」以外はオードリーで考えていた俺も負け組
Entry ⇒ 2012.03.03 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
愛「765プロのプロデューサーさんの家にお泊まりです!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329713672/
P「散らかってて悪いけど……」
愛「いえ、おかまいなく!」
P「女の子が泊まりに来てるのに、構わないわけにもいかないよ」
愛「そんなのあたし、全然気にしませんよ?」
P「俺が気にするんだって……」
こんにちは! あたしは日高愛、13歳の女の子です!
背もちっちゃい、胸もちっちゃいとアイドルらしくない体型ですけど、876プロでアイドルやってます!
今日はちょっとした事情があって、765プロのプロデューサーさんの家にお泊まりに来ました!
男の人の家に泊まるのは初めてだから、なんだかドキドキします……!
それは、3日前のコトでした……
【876プロ事務所】
愛「おはようございまーす!」
涼「おはよう、愛ちゃん」
絵理「今日は一段と、元気?」
愛「はいっ! なんと朝の占いが一位だったんですよ!」
涼「へぇ~、珍しいね。いつも悪かったーって言ってるのに」
愛「そうなんです! だから今日はいいことあるかも!」
愛「あっ、まなみさん。おはようございます!」
まなみ「ええ、おはよう。来ていきなりで悪いんだけど、ちょっと会議室まで来てくれる?」
愛「はい……?」
まなみさんは、あたしのマネージャーさんです。
でもマネージャーのお仕事の他にも、色々とお世話になってるんですよ!
それにしてもどうしたんでしょう、まなみさん。なんだか深刻な顔をしてます。
あたしは普段のぼうっとしたまなみさんの方が好きだなぁ。
……なんて失礼なことを考えながら会議室に行くと、石川社長が待ってました。
石川「おはよう、愛」
愛「おはようございます!」
愛「へっ……え、映画ですか!?」
すごい! 朝の占いはやっぱり当たってました!
CD出したりCMに出たりって仕事はしてきましたけど、映画は初めてです!
これを機会に、あたしも一躍有名になったりして!
石川「それが、手放しにも喜べないのよね」
愛「……えっ?」
まなみ「実はその映画、恋愛映画なの。しかも愛ちゃんは、幼妻の役で抜擢されてて……」
愛「お、おさなづま?」
愛「れんあい……」
石川「愛。ハッキリ言うけど……あなた、恋すらしたことないでしょう」
愛「うっ…………」
ず、図星ですっ。あたし、そんなに男の子で知り合いとかいないし……
仲がいいのは涼さんくらいですけど、そういう目で見たことってないんですよね。
それに涼さんがあたしにだけ教えてくれたんですけど、
涼さんは絵理さんと付き合ってるらしいです。だから今から恋愛対象にするっていうのはちょっと。
石川「おまけに同棲シーンまであるらしいから、あなたには厳しいかもね」
まなみ「残念だけど、今回は見送りの方がいいかもしれないわ」
愛「そ、そんな……」
まなみ「愛ちゃん……」
愛「やらせてください! 恋愛でも同棲でも、何でも練習しますから!」
せっかく貰えた映画の仕事、簡単に諦められません!
それに今までだって、前が見えないままでもなんとか進んできたんです。
これくらいで諦めてたらママに怒られちゃいます!
石川「……分かったわ、愛」
まなみ「社長!?」
石川「あなたがそう言うことも考えて、実は準備だけはしてあるの」
愛「準備?」
石川「ええ。あなたが恋愛や同棲を練習するための、準備をね」
まなみさんは頭を抱えてるし。いったい、準備ってなんなんでしょう?
石川「876プロの石川です。高木社長にお取次ぎ願えますでしょうか」
石川「……あ、高木社長。先ほど依頼した件なのですが……」
石川「はい、はい……ありがとうございます。それでは、3日後からということで」
石川「では、失礼します」
社長は電話を切ると、あたしとまなみさんの顔を見て笑顔を浮かべました。
笑顔っていうか……怪しい微笑なんですけど。
石川「……OKだそうよ、愛」
愛「はぁ……なにがですか?」
まなみ「ほ、本当にお願いするなんて。愛ちゃんに何かあったらどうするんですか?」
石川「大丈夫でしょう。その人には何度か会ってるけどそういう人じゃなさそうだったから」
まなみ「では、ウチの愛をよろしくお願いします」
高木「任せておきたまえ。石川社長にはいつもよくしてもらっているし、これくらいはしないとな」
まなみ「ありがとうございます。愛ちゃん……私はもう帰るから、くれぐれも失礼のないようにね」
愛「はい!」
社長から言われた練習っていうのは、765プロのプロデューサーさんの家にお泊まりすることでした!
なんでも、身近に男の人を置くことで異性を意識するようにして、ギジテキに恋愛感情を生み出すそうです。
それにお泊まりする間に奥さんっぽいことをすることで、同棲の感覚も掴めるんだとか。
そんなことを思いつくなんて、やっぱり社長はすごい人ですっ!
小鳥「飛び入りでどうしても外せない仕事が入ったみたいです。でもさっき、急いで帰るって電話が」
その時、事務所のドアが勢いよく開きました。
そこにいたのは、私が憧れる765プロのアイドル、天海春香さんと……
P「すみません、遅くなりました!」
春香「ただいまー! あ、あれっ? 愛ちゃん、なんでウチの事務所に?」
P「ごめん、待たせたか?」
愛「いえ、全然ですっ!」
この人が、765プロのプロデューサーさんなんですね!
第一印象は、誠実そうな人。あたし、この人の家に泊まるんだ……ちょっとワクワクしてきました!
プロデューサーさんの家に泊まるなんて彼女さんに悪いんじゃないかなって思ったんだけど……
今はアパートに一人暮らしで彼女さんもいないらしくて、あっさり引き受けてくれました!
プロデューサーさんって、すごくいい人ですね!
P「こんな狭い部屋でごめんな。片付けるからちょっと待ってて」
愛「お手伝いします!」
P「いやいや、いいよ。その辺でくつろいでてくれればいいから」
愛「そういうワケにはいきません! あたし、幼妻ですから!」
P「……そういえば、映画の練習なんだっけ。じゃあ、少し手伝ってもらおうかな」
愛「はいっ!」
P「あっちの棚の上にお願い」
愛「はーい! ついでに棚の上も拭いちゃいますね」
P「助かるよ」
あははっ! なんか楽しいです! うまく表現できないけど……
男の人の部屋を、その人と一緒に掃除する。事務所を掃除するのとはちょっと違う感覚です!
愛「ふんふんふ~ん♪ いーまーめーざーしてーくー♪」
P「ゴキゲンだなぁ、日高さん」
愛「えへへ……あっ、あたしのことは『愛』って呼んでください!」
P「愛か……じゃあ愛ちゃんって呼ぶよ?」
愛「はいっ、どんどん呼んでください!」
おしゃべりするのが楽しすぎて、途中から全然進んでなかったんです……反省。
P「ふー。おつかれ」
愛「おつかれさまでしたー!」
P「愛ちゃんは元気だなぁ。俺なんかもうヘトヘトだよ……」
愛「あっ、そうだ! 飲み物持ってきます! 冷蔵庫、冷蔵庫っと」
P「……ごめん。飲む物、何も無いと思う」
……ホントだ。一人暮らしの男の人ってあんまり物置かないって聞いてたけど、
冷蔵庫の中まで空っぽだなんて思いませんでした。プロデューサーさん、料理とかしないのかな?
P「じゃあ俺も行くよ」
愛「いえっ! プロデューサーさんは休んでてください!」
P「いや……飲み物買うついでに、近場のスーパーとかコンビニとか教えとこうと思って」
愛「あっ、そうですね! そういうことならよろしくお願いします!」
P「オッケー。支度するから1分待って」
愛「はーい!」
プロデューサーさん、疲れてるのに優しいです!
どうしてこんないい人に彼女がいないのか、すっごく不思議です……
飲み物の他には何を買えばいいのかな?
P「……愛ちゃんにお願いがあるんだけど」
愛「はいっ、なんですか?」
P「さっき部屋を見て分かったと思うけど。俺は炊事も掃除も洗濯も、ほとんどしないんだ」
愛「あ、あはは……そうみたいですね」
P「そこで、愛ちゃんにそれを全部任せたい!」
愛「え……いいんですか?」
そういうのって、なんだかプロデューサーさんに悪いなあ。急にずかずかと上がりこんで、
図々しく身の回りのお世話を始める女の子なんて、迷惑がられないかな……
愛「……わ、わかりました! やらせてもらいますねっ!」
P「うん、よろしくね」
愛「はいっ」
……あっ。もしかしてこれ、幼妻の特訓なのかな?
そうだとしたらプロデューサーさん、あたしの練習のことを気にかけてくれてるんだ……
愛「……えへへっ! じゃあプロデューサーさん、今日は何が食べたいですか?」
P「おっ、リクエストありなの? それなら無難に肉じゃがを」
愛「了解ですっ! おいしいの作れるように頑張りますね!」
色々と買い込んだあたし達はたくさんの食材や飲み物をぶら下げて、プロデューサーさんの部屋に戻ってきました。
お金を払うとき『いいよ、俺が出すから』って言ってくれたプロデューサーさん……かっこよかったです!
P「はぁ、はぁ……疲れた……」
愛「ごめんなさい、いっぱい持ってもらって」
P「気にしないでくれ。女の子にこんなに持たせられないからな……」
愛「はいっ、どうぞ」
P「おっ……気がきくな。いいお嫁さんになるよ、きっと」
買ってきたばかりのポカリをプロデューサーさんに渡しました。
……いいお嫁さんかぁ。幼妻になるための練習、順調かも!
愛「じゃあ、いただきます!」
実はあたしも結構喉乾いてたんですよね。プロデューサーさんってやっぱり優しいなぁ。
断るのも失礼かなって思ったから、プロデューサーさんが置いたペットボトルに遠慮なく手を伸ばしました。
愛「んぐっ、んぐっ……」
うーん……動いた後のポカリはすっごくおいしいです!
あっ、勢い良く飲んでたらあっという間に空になっちゃいました!
P「え……『何か』飲んだら、って意味だったんだけど……」
愛「? はい。だからポカリ貰っちゃいました!」
P「……愛ちゃんが気にしてないなら、いいけど」
愛「?」
どうしたんでしょう、プロデューサーさん。
なんだか気まずそうです。なんで目を合わせてくれないんですか?
愛「へっ?」
P「同棲。俺もやったことないけど。一緒に掃除して、買い物行って、ご飯作って、ってさ」
愛「なるほど! あたし、自然とそんなことしてたんですね!」
P「最初は石川社長もとんでもないこと言うなって思ったけど、案外悪くないみたいだな」
愛「でも、掃除も買い物もプロデューサーさんの提案ですから! プロデューサーさんもすごいです!」
P「はは……ウチのアイドルは型破りなのが多くてさ。これくらいならまだ楽な方だよ」
愛「へー、そうなんですか?」
P「『教科書がすべてじゃない、限界なんてない世界』……まさにアイドルの世界って、そうだと思うよ」
愛「あ…………」
そのフレーズは、あたしのデビュー曲『HELLO!!』の一部分です。
プロデューサーさん。あたしみたいな目立たないアイドルの歌、覚えててくれたんですね……
一方プロデューサーさんは、ごろんと横になりながらテレビを観てます。
ああして最近のトレンドをチェックするのも仕事の1つなんだそうです。
愛「BRAND NEW TOUCH はーじーめよーう♪ SAY HELLO~♪」
P「……愛ちゃん、歌」
愛「あっ、うるさかったですか?」
P「いや、上手いなって思ってさ。876もいい子を育ててるなあ」
愛「そ……そんなことないですよぉ。えへへ……」
P「……ところで、ゴハンまだ?」
愛「あっ、はいはい。もうすぐできますよ!」
あはっ! プロデューサーさん、子供みたいですっ!
愛「はい、召し上がれ!」
P「…………」
愛「……どうかしましたか?」
P「いや。『召し上がれ』なんて言われたの、どれくらいぶりだろうって……」
プロデューサーさん、長い間1人暮らしだったせいか、ちょっと切なそうです。
ママはあたしを1人で育ててたとき、あたしがいたから寂しくなかったって言ってました。
あたしは生まれてからずっとママがそばにいたけど、誰もいない生活なんて、あたしだったら絶対耐えられない……
愛「……プロデューサーさん。これからはあたしがいますよ!」
P「…………愛ちゃん」
愛「あたしが一緒にいます。プロデューサーさんが、寂しくないように……」
でも、プロデューサーさんは小さな声で『ありがとう』って言った後、食事に手をつけてくれました。
P「……うまい!」
愛「ホントですか!?」
P「うん、マジでうまい。こういうの食べちゃうと、コンビニ弁当食ってるのがバカらしく思えてくるな」
愛「えへへ……これからは毎日作ってあげますよっ!」
P「ぜひ頼む! 今の愛ちゃん、本当に幼妻って感じだ」
愛「お嫁さんにしたくなりますか!?」
P「なるね。俺ならほっとかないな」
愛「もー、プロデューサーさんったら!」
照れ隠しに思わずプロデューサーさんの背中を叩いたら、バンッ、ってすごい音がして。
口に肉じゃがを運んでいたプロデューサーさんは、口の中のじゃがいもを盛大に吹き出しました。
ご、ごめんなさいプロデューサーさん。やっちゃいました……
愛「おそまつさまでした!」
P「あー、幸せだ……俺はこういう生活がしたかったんだよな」
愛「だから、あたしがいるじゃないですか!」
P「でも愛ちゃんも、ずっとここに泊まるわけじゃないだろ?」
愛「あ……そう、ですね……」
あたしはあくまでも映画のための練習として泊まりに来てるだけ。
本当に同棲しているわけじゃないんです。プロデューサーさんとも今日会ったばっかりですし。
……でもプロデューサーさんといる時間は、今までに感じたことのない楽しさがありました。
たったの数時間で『もっと一緒にいたい』って思ってしまうあたしは、どこかおかしいんでしょうか……
愛「……べ、別々ですよね?」
P「!? あ、あああ当たり前だろ!?」
愛「で、ですよね! 良かった……」
P「いやーないって! 13歳と一緒にお風呂とかないわー! ないない、色々総合的に考えてそれはない!」
あたしだって、いくら同棲(の練習)って言ったって、男の人と一緒に入るなんてできないです。
緊張しちゃうし、プロデューサーさんだってあたしの体なんか見ても嬉しくないと思うし……
愛「……それにしても、人の家のお風呂に入るのって久しぶりです! 忘れ物とかないかなぁ」
P「ちゃんと寝巻きは持ってきてるの? あと風呂で使うシャンプーとか」
愛「はい、ちゃんと持ってきてます!」
P「じゃあバスタオルとかは置いとくから、ごゆっくり」
P「え、なんで?」
愛「だってこの家はプロデューサーさんの家じゃないですか。ふつう、ご主人が先じゃないですか?」
P「……そっか、そういう考え方もあるか。でも愛ちゃん、幼妻になりたいんだろ?」
愛「そうですけど……」
P「俺は亭主関白にはならないつもりだから、奥さんにそういうのを強いたりしない……と思う」
愛「………………」
P「ってことで、愛ちゃんが先に入ることに抵抗は無いな。ほら、入っておいで」
愛「……そういうことなら、遠慮なく!」
ありがとう、プロデューサーさん! 奥さんのこともしっかり考えてくれるなんて、
将来プロデューサーさんのお嫁さんになる人はすごく幸せだと思います!
愛「……はぁ。プロデューサーさん、かっこいいなあ。優しいし、頼りになるし……」
愛「ずっと先の話だけど、あんな人と結婚できたらいいのになぁ」
愛「結婚……きっとパパも素敵な人だったんだろうな。ママ、今でも楽しそうに話してくれるもん」
愛「ふぅ…………」
愛「……よく考えたら、この湯船っていつもプロデューサーさんが使ってるんだよね」
愛「………………」
愛「……ハッ!? だ、ダメダメ! いま匂い嗅ごうとしちゃった……」
愛「うう。こ、こんなのあたし、ヘンタイさんだよぉー!」
あたし、人の家のお風呂でなんてことしちゃったんだろう……
黄色の下地に星柄の模様がたくさん付いたパジャマを来て、
またテレビを観ているプロデューサーさんのところに向かいます。
愛「上がりましたよー!」
P「ああ…………おっ、可愛い」
愛「…………なんですか?」
P「い、いや。お、俺も入ってくるかなー?」
愛「はいっ」
P「あっ、このいい匂い……愛ちゃんって香水付ける派?」
愛「……急になんですか? あたしは付けない派ですよ!」
P「それなら、次の日でもシャンプーの香りが直に楽しめ……って俺は何言ってんだ!?」
愛「…………??」
明日の準備もできてるし、あとは寝るだけです!
愛「……でも、寝るには早いなぁ」
愛「いつもだったらママのファッション誌とか読んだりするけど、そんなの無いし……」
愛「プロデューサーさんとおしゃべりしたくても、プロデューサーさんはお風呂だし」
と、そこで目に入ったのはプロデューサーさんのパソコン。
ログインしっぱなしになっているので、あたしでもネットくらいならできそうです。
愛「……そうだ! ちょっとパソコン借りて、ネットサーフィンでもしようっと!」
愛「まずは、絵理さんとサイネリアさんのサイトをチェックするよー!」
愛「絵理さん、涼さんと付き合い始めてから色々変わりましたね! すごいです!」
愛「サイネリアさんは相変わらず色々な名前で呼ばれてて、ファンの人に愛されてるなぁ」
愛「そうだ、あたしも『サイサリスさん』って書いておこうっと!」
愛「よし、チェック終わったよー! えーと、またぐーぐるを……」
愛「……あっ、ボタン間違えて履歴出しちゃった!」
愛「………………えっ」
『日高愛 HELLO!! PV』
『日高愛 ALIVE PV』
『876 給料 転職』
『961 給料 転職』
『中学生 接し方』
愛「……これって、プロデューサーさんの検索履歴、だよね……?」
愛「プロデューサーさん。あたしのこと、真剣に考えてくれてる……」
他にもぐーぐるの履歴を見てみると、
あたしとうまくコミュニケーションをとろうと思って調べたあとが、たくさんありました。
それに比べてあたしときたら、服や日用品くらいを持ってきたくらいです。
なにも考えてないんだなあ、あたしって……
愛「……そうだ! プロデューサーさんを見習って、あたしも調べてみよっと!」
愛「えーっと。『プロデューサーさんと仲良くする方法』っと」
……あれ? なんだか全然関係ないサイトしか出てきません。
調べ方が悪かったのかな。こんな時に絵理さんがいればなぁ……
『同棲の基本』とか『男の人が喜ぶ料理』とかは、結構いろんなサイトがあったのに。
P「ふぅ~。サッパリした」
愛「あっ、プロデューサーさん」
P「……ちょっ、愛ちゃん! 何してんの!?」
愛「えっ?」
P「勝手に人のパソコン使っちゃダメだろ! 履歴とか見られたら困るって!」
愛「あ……ご、ごめんなさい……」
……すごく怒られてしまいました。
あたし、いつもママのパソコン使ってるからぜんぜん気にしてなかったんです。
もしかしてプロデューサーさんに嫌われちゃったかな……
愛「はい……あ、あのっ」
P「ん?」
愛「ホントにごめんなさい! でも、あたし謝りますから!」
愛「プロデューサーさんの言うこと、何でもしますから! だから……」
愛「キライに……ならないで、ください……」
やだな。あたし、泣きそう……すっかりプロデューサーさんに依存してる。
よく言われるんです。あたしは元気な分、逆にへこみやすいって。
P「……なるわけないだろ? これくらいのことでさ」
愛「ホントですか!?」
P「お、おう……」
愛「えっ? なんでわかるんですか!?」
P「……ついでに、復活も早いって言われない?」
愛「あ、はい! 涼さんや絵理さんにも言われました!」
P「だろうねー」
プロデューサーさんが納得したような顔でうなずいてます。
あたしって、そんなにわかりやすい性格かなぁ?
P「まぁ、そこがいいんだけど」
愛「……プロデューサーさん、何か言いましたか?」
P「…………なんでもない」
時代劇の再放送がやってたのでなんとなく観てたんですけど、あたしって結構こういうの好きなんですよね!
愛「あっ、危ない!」
愛「ダメっ、そっちは……あっ、あっ」
愛「お……おぉー!!」
愛「いけー! てやー!」
その時、『ごん!』っていうすごい音がしました。
なんだろー? って思って横を見たら、プロデューサーさんが顔を押さえてうずくまってました。
なんか夢中で拳を振り回してたら、プロデューサーさんの顔に当たっちゃったみたいです……!?
P「うぐぐ……か、顔が……」
愛「ご、ごめんなさいプロデューサーさん! 濡れたタオル持ってきますね!」
またやっちゃった……もうやだ! なんでこうなっちゃうんだろう……
P「あ、ありがとう。心配ないよ、意外と丈夫だから」
愛「救急車呼ばなくていいですか!?」
P「呼ばなくていいです!」
愛「……そうですか? はぁぁぁ。ごめんなさい、プロデューサーさん……」
P「もういいって。誰だって調子の悪い日くらいある」
愛「それは、そうかもしれませんけど……」
P「もう今日は寝よう。いろいろあって疲れただろ?」
愛「……そう、ですね」
体はぜんぜん疲れてないけど……なんだか精神的に疲れちゃいました。
だから今日はもう、プロデューサーさんの言う通りおやすみすることにします。
P「なんだ?」
愛「あたし、どこで寝ればいいんですか?」
P「そりゃもちろん……あ!?」
プロデューサーさん、なんだかすごくビックリしてます。
あたし、またなにか変なコト言ったかな?
P「しまった……愛ちゃんの分の布団、用意するの忘れてた!」
愛「えっ?」
P「……どうしよう」
P「ダメだ! 夜は冷えるんだ、床なんかで寝たら風邪ひくだろ」
愛「じゃあ……」
P「俺が床で寝るよ」
愛「それもダメです! そしたらプロデューサーさんが風邪引いちゃいますよー!」
P「でも、それしかないって。愛ちゃんに風邪なんか引かせたら石川社長に殺されるよ」
愛「うう……」
あたし、幼妻の練習をしてるってことは、一応奥さんってことです。
旦那さんを床で寝かせるなんて、やっていいことじゃないですよね……?
閃きましたー! 1つだけ、2人が風邪をひかなくていい方法がありますっ!
……でも、これってすっごくイケナイことのような気がします。
あたし、ヘンな女の子だって思われないかなあ……
愛「……あの、プロデューサーさん」
P「ん?」
愛「とりあえずお布団は、1つはあるんですよね?」
P「ああ。俺が普段使ってるヤツだけど」
愛「じゃあ……プロデューサーさん」
愛「…………あたしと、寝てくれませんか?」
あれっ。プロデューサーさん、『はとがまめでっぽーくらった』みたいな顔してる。
もしもーし、プロデューサーさん?
P「……ハッ!?」
愛「プロデューサーさん、大丈夫ですか?」
P「あ、ああ……『寝る』ってそういう意味じゃないよな。愛ちゃんの言うことだし」
愛「あーっ! なんだか分からないけどプロデューサーさん、今バカにしたー!」
P「し、してないしてない! 俺が勝手に勘違いしてただけです、ハイ!」
愛「……勘違いって何ですか? あたし、一緒に寝たいって言っただけですよっ」
P「だよなー、俺はうっかり……」
P「……い、いやぁ!? それもまずいんじゃないのかな!?」
P「そういう問題じゃなく、倫理的にだな」
愛「リンリテキ?」
P「……あぁ、もう! どう説明すればいいんだ?」
愛「…………なんだかよくわかりませんけど、早く寝ましょう! お布団はここですか?」
P「いや、そこじゃなくてあっちの押入れ。て、なに話進めてんの!?」
愛「こっちかあー! おりゃー!」
押入れからお布団を取り出すと、ぺったんこになった敷き布団と、薄目の掛け布団が出てきました。
きっとこれ、かなり長い間干してないんだろうなあ。明日にでも干しておこうっと!
P「あ、そう。もういいや……俺は床で」
愛「そうはいきませんよっ! えいっ!」
P「おう!?」
あたしはプロデューサーさんの腕を引っ張って、揃ってお布団に倒れこみました。
これなら意固地になってるプロデューサーさんも、あたしと一緒に寝てくれますよね!
P「ヴォアアァァァ!! ち、近い近い近い!」
愛「なにがですか?」
P「な、なにって……!!」
愛「かお…………」
そう言われて、改めてプロデューサーさんの顔を見てみると。
確かに、すっごく近くって。まるでドラマのキスシーンみたいな……
愛「…………ふぇっ?」
……あ、あれっ。なんだろうこれ。顔、熱くなってきた!?
おっ、おかしいなー!? あたし、一緒に寝るとか全然平気なはずなのに!?
P「……ほら。愛ちゃん、顔真っ赤になってるし」
愛「ぷ、プロデューサーさんだって真っ赤じゃないですかー」
P「いやいや、愛ちゃんの方が……」
愛「いえいえ、プロデューサーさんの方が……」
愛「は、はいっ!」
もうここまで来たら引けません!
あたしだって、ちっぽけだけどプライドくらいありますっ!
P「そ、そうか。そこまで言うなら、俺も腹をくくるよ」
愛「それじゃあ……プロデューサーさん?」
P「……ああ。ほら、布団かけるよ」
愛「あ……は、はいっ」
プロデューサーさんが、優しく布団をかけてくれました。
1つ分のお布団に、2人はちょっと入れないです。だから、あたしは……
愛「ぷ、プロデューサーさん……嫌だったら、言ってくださいね?」
P「え…………うぉ」
プロデューサーさんに、ぎゅっと抱きついてみました。
こうすればお布団にも入れますし。何よりも、プロデューサーさんがあったかいから……
愛「………………う」
お、落ち着いてみたらすっごい恥ずかしいよー!
なんでいつも勢いでやっちゃうの、あたしのバカぁー!
P「『水平リーベ僕の船』……ぶつぶつ……」
愛「……プロデューサーさん。なにつぶやいてるんですか?」
P「こ、この状態は男にとっちゃ拷問なんだ。煩悩を打ち払うために関係ないことを……」
愛「ぼんのーって……えっ?」
も、もしかしてプロデューサーさん。
あたしに……こんなちんちくりんのあたしなんかに、その…… う、嘘だよね!?
P「『なんと立派な平城京』……ぶつぶつ……」
愛「……もー、プロデューサーさんったら。いいもんっ。おやすみなさい!」
なんだか相手をしてもらえなさそうだったので、もう寝ちゃいます。
ちょっとくらいお話してから寝たかったのに……
それにしても。プロデューサーさんはもしかしてあたしのこと、少し意識してたのかな……
P「……え、その体勢のまま寝るの? 俺、抱きつかれてると身動きとれないんだけど」
愛「知りませんっ。あたしの抱き枕になってください」
P「…………まったく」
あ……頭、なでなでされてる。気持ちいいです……
……ぜんぜん違いました。意識してるのは、あたしの方……
一緒に寝るくらいなんでもないと思ってたのに、気がついたら真っ赤になって、こんなことして。
あたし……本当に、プロデューサーさんのお嫁さんに、なりたい、な…………zzz……
延々と眠り続けていたあたしは、元気な雀たちの鳴き声で目を覚ましました。
愛「…………ん……っ」
愛「ふぁぁ……あれ? ここ、あたしの部屋じゃない……」
知らない天井が、あたしの目に入ってきました。
……昨日、何かあったんだっけ? 寝起きで頭がボーッとしててよく思い出せない。
それよりさっきからあたし、何か抱き抱えてる。なんだろう、抱き枕かな。
P「zzz……」
愛「………………」
……え? 男の人?
あ、あたし男の人と一緒に寝てるの!?
しかもすっごい抱きついちゃってるし! なっ、なんでぇー!?
愛「あ…………」
お、思い出しました!
そういえばあたし、765プロのプロデューサーさんの家にお泊まりに来てたんでした。
しかも一緒に寝ようって言ったのは、あたしだった!
あぁー! 思い出してきた! い、一気に眠気なんか吹っ飛んじゃったよー!
愛「……お、おはようございますっ」
P「いま何時ぃ~?」
愛「え、えーと。10時半ですね」
P「10時半ね~。10時半……」
P「……え。今日って、平日?」
愛「はい。そうですよ?」
愛「お、落ち着いてくださいっ!」
P「落ち着いてられないって! 目覚ましかけ忘れてたんだ……早く支度しないと!」
そっか。765プロだとプロデューサーは毎日事務所に行かなきゃいけないんだ。
876プロは結構自由だから、尾崎さんはよく午後から事務所に来てるけど。
P「今からだとどんなに急いでも出社は11時過ぎ……定時の9時から2時間も遅刻だ」
愛「あ、そういえば朝ごはんは……」
P「ごめんいらない! そっちの背広取って!」
愛「はっ、はい!」
壁にかかっていた背広一式を取って、プロデューサーさんに渡しました。
プロデューサーさんは受け取ると同時に寝巻きを脱ぎ始め……
……ちょ、ちょっと! もしかしてプロデューサーさん、ここで着替えるつもりですか!?
P「あ……ご、ごめん! でも急ぎなんだって!」
愛「あたし、あっち向いてますっ」
P「……助かります。って、愛ちゃんも急がなくていいの?」
愛「今日のお仕事は夕方からなので!」
後ろのプロデューサーさんに元気よく返事するあたし。
夕方からはCMの撮影があるんです。カップラーメンのCMだったかなあ。
P「そっか。それじゃあ留守番頼むな。訪問販売は居留守でいいから」
愛「はいっ、わかりました!」
ドタバタと慌ただしく着替えるプロデューサーさん。
プロデューサーさんが出かけたらあたしも着替えよっと!
愛「忘れ物無いですかっ?」
P「無いと思う……よし、行ってき」
愛「あっ、プロデューサーさん!」
P「なに!? まだ何か……」
急いでるのにごめんなさい、プロデューサーさん。
あたしはプロデューサーさんの首元に手をやり、紺色のネクタイをキュッと締め直しました。
愛「もう、ずれてましたよっ! 気をつけて行ってらっしゃい!」
P「お……い、行ってきます」
愛「はいっ」
昨日軽くお掃除したけど、実はこの部屋、まだあまり片付いてないんです。
掃除機かけたりお布団干したり、色々やることありそう!
愛「まず窓を開けて、テーブルや棚を拭いて、掃除機かけて……」
愛「それから洗濯もしないと。プロデューサーさんの服、昨日のお掃除で洗濯かごに入れっぱなしだし」
愛「あっ。静かにお掃除しないとお隣りさんに迷惑かかっちゃう……」
あたしは普段、お掃除やお洗濯もママと分担してやってます。
でも一人暮らしだと、お仕事もあるのに一人で全部やらないといけないんですね。
せっかくあたしがいるんだから、ここはあたしが活躍しないと!
愛「この際だからトイレもお風呂もキレイにしちゃいます!」
愛「ごまえー♪ ごまえー♪ がんばーってーゆっきまっしょー♪」
あっ、そういえばお掃除するときって、よくベッドの下に1円玉やなくした本が落ちてるんですよね。
何か見つけたら、分かりやすいようにテーブルの上に置いておこうっと!
愛「おはようございまーす!」
絵理「おはよう。もう夕方だよ?」
愛「あっ、そうでした。涼さんは来てないんですか?」
絵理「涼さんは……さっき夢子さんに呼ばれて、出ていった?」
愛「夢子さんが来てたんですか?」
絵理「うん。涼さんに大事な話があるって」
愛「えっ!?」
桜井夢子さんは、涼さんのモトカノです。
今はフリーのアイドルやってるって聞きましたけど、なんでウチの事務所に……
愛「絵理さん、落ち着いてる場合じゃないですよ!」
絵理「……どうして?」
愛「だって、このままだと涼さん取られちゃいますよっ!」
絵理「あ……それなら、心配ない?」
愛「ええっ!?」
心配ないわけないよー! 夢子さんが今でも涼さんのこと好きだったらどうするの!?
もうっ、絵理さんはぜんぜん分かってない!
涼さんはさっき出ていったばかりみたいだから、事務所を出たところにいるかも!
急ごう、あたしがなんとかしないと!
涼「ありがとう夢子ちゃん。わざわざ届けに来てくれて」
夢子「べ、別にいいわよ。他の用事のついでよ、ついで」
いたー!!
涼さんと……夢子さん!!
愛「ダメぇぇぇぇ!!」
夢子「え、なに……ごふぅっ!?」
あたしは、渾身のタックルを夢子さんにヒットさせました!
が、勢いのついたあたし達は、2人揃ってアスファルトの上に叩きつけられて……
愛「うう……い、痛いよー!」
夢子「つぅ……! い、痛いってあんたね! それはこっちのセリフよ!」
夢子「あたたっ、背中打ってるし……どういうつもりよあんたは!」
愛「うぅ、だって夢子さん! 涼さんを取るなんてダメですよー!」
夢子「……は?」
涼「僕を取るって……何の話?」
愛「……あ、あれ?」
絵理「愛ちゃん。たぶん、誤解してる?」
涼「絵理ちゃん!」
絵理さん。いつの間にか絵理さんも事務所から出てきたみたいです。
あたしが誤解してるって、どういうことだろう?
愛「じゃあ、夢子さんは涼さんにCDを貸しに来ただけなんですか?」
夢子「だからそう言ってるじゃない」
涼「廃盤になったCDを夢子ちゃんが持ってるって言うから、貸してって頼んだの」
愛「それ、絵理さんも知ってたんですか?」
絵理「うん。涼さんから聞いた」
愛「あう……」
またあたし、一人で突っ走っちゃったみたいです。
アイドルになって色々成長したと思ったのに、どうしてこのクセは治らないんだろう。
夢子「ていうかあたし、どんな女だと思われてんの? そこまで未練がましくないわよ」
絵理「ホント?」
夢子「……たぶん」
涼「た、たぶんって……」
夢子「あたし、お邪魔してていいのかしら」
涼「いいと思うけど……そういえば夢子ちゃん、何か用事があったんじゃなかったの?」
夢子「へ? 用事?」
涼「ほら、CD持ってきてくれたのは他の用事のついでだって」
夢子「あ……べ、別にいいでしょ。用事はキャンセルになったっていうか」
涼「ふーん、それならいいんだけど……」
絵理「……涼さん、ぜんぜん気付いてないよね」
愛「まぁ、涼さんですから。きっと絵理さんも苦労したんですよね」
絵理「ううん。現在進行形で、苦労してる?」
愛「……涼さん……」
夢子「フリーになってから、石川社長にいくつか仕事回してもらってるのよ」
涼「それならもう、876プロに入ればいいのに」
夢子「……あんたと絵理が仲良くしてんの、見てられないもん」
涼「え? ごめん、途中から聞こえなかったんだけど……」
夢子「なんでもないわよ、バカ!」
涼「え、ええぇぇぇ?」
うわぁ……いくらモトカノとは言っても、夢子さんがちょっとかわいそうです。
涼さん、そんなこと続けてたらいつか刺されちゃいますよ!
愛「はいっ、なんですか?」
まなみ「同棲生活は順調?」
涼「え……!?」
絵理「ど……」
夢子「どどど同棲ィィィィ!? あ、あんたが!?」
愛「はいっ。あたし今、765プロのプロデューサーさんと一緒に住んでるんです!」
涼「あの人!? うわぁ。律子姉ちゃん、愛ちゃんに負けちゃったんだ……」
実際には、恋愛や同棲の練習なんですけどね。
あ、でも……お嫁さんになりたいって思ってるのは、結構ホンキです!
これって恋愛感情? ただ一緒にいたいだけ? その辺はまだよくわかってないですけど。
まなみ「そう。最初はどうなることかと思ったけど、それならいいかなあ」
夢子「う、嘘でしょ……あんたがそこまで進んでるなんて」
絵理「ちょっと、意外?」
涼「そもそもアイドルが同棲するのって、876プロ的にはアリなんだ……大変じゃなかった?」
愛「あたしの場合は、社長がいろいろお手伝いしてくれたので!」
涼「社長が自分から同棲の手助けをしてくれたの!? し、信じられないよ……」
絵理「愛ちゃんがアリなら……わたしたちも同棲する? 涼さん」
涼「えっ……い、いいの?」
絵理「わたしは一人暮らしだし。涼さんが望むのなら……いつでも?」
涼「……ゴクリ」
涼さんの生唾を飲む音が聞こえました。もしかして涼さん、結構その気なんじゃ……
同棲っていろいろありますけど、なんだかんだで楽しいですから!
涼さんや絵理さんも、同じように思ってくれるといいなー!
涼「ぎゃおおおおおん!! 夢子ちゃん、ほっぺたつねらないで~!!」
愛「もー夢子さんってば、やっぱり未練たらたらですねっ」
夢子「だって……好きな気持ちって、そんな簡単に切り替えられるもんじゃないわよ!」
絵理「新しい恋に、生きて?」
夢子「ぐっ……あ、あんたが言うな!! 飴玉食べさせるわよ!?」
絵理「ひうっ!?」
出ました! あれが多くのライバルを蹴落してきた恐怖の飴玉です!
涼さんに説得されてやめたって聞きましたけど、なんでまだ持ち歩いてるんですか……?
絵理さんは、夢子さんのこと分かっててヒドいこと言ってるような気がしますけど……
三角関係のドロ沼展開にはならないように気をつけてくださいね!
愛「よろしくお願いしまーす!」
監督「はい、よろしくねー」
まなみ「今日はもう1人アイドルが来ると聞いてるんですけど……」
監督「そっちもさっき挨拶に来たところだから、今は更衣室で着替えてるんじゃないかな」
愛「ちょっとご挨拶してきます!」
まなみ「ああ待って愛ちゃん、私も行くから!」
もう1人のアイドルって、誰だろう。あたしの知ってる人かな?
876プロの誰かじゃないのは分かるけど……
あたしもこんなところで仕事できるくらいにはなったんだ……
ちょっと感動しながら、あたしは近くにあった更衣室の扉を勢い良く開けました。
愛「こんにちはー!」
貴音「……ごきげんよう」
愛「わっ……すごい」
そこにいたのは、絵本の中から飛び出してきたような……素敵なお姫様でした。
上も下も下着姿で、ちょっと困ったような顔をしてましたけど。
まなみ「あ、愛ちゃん! いきなり開けちゃダメでしょ!」
貴音「愛……それではあなたが本日共に撮影に臨む、876プロの日高愛でしょうか?」
愛「はい! よろしくお願いしますっ!」
まなみ「あなたも普通に応対してないで、少しは焦ってください!」
貴音「ああ、申し訳ありません。わたくし、なにぶん世俗の常識に疎く……」
愛「はいっ! って『四条貴音』さん?」
そのお名前、どこかで聞いたことがあります。
それに、この人の特徴。
綺麗な銀色の髪、透き通るような声、男の人並みに高い身長、おっきい胸とお尻……
これも知ってるような気がするよー。どこで聞いたんだっけ?
愛「……あっ! そうだ、絵理さんが言ってた人だ!」
貴音「絵理さん……とは、もしや水谷絵理のことでしょうか」
愛「はい!」
貴音「そうですか、彼女からわたくしのことを……そういえば水谷絵理も876プロでしたね」
愛「あたしと絵理さんは同期なんです!」
愛「え、ええっ!? あ、あたしなんて微妙ですよ……このお仕事でも四条さんと釣り合うかどうか」
貴音「微妙、とは?」
愛「……会っていきなりなんですけど。あたし、四条さんみたいな人に憧れてるんです」
貴音「わたくしに……」
愛「髪が長くて、声も綺麗で、スタイル良くて。ママもそうなんです。ママは、あたしの目標です」
貴音「……それでは、あなたの母親も」
愛「はい、アイドルでした。それもかなり有名だったみたいで、あたしいつも比較されちゃって」
貴音「………………」
あたしのママ、日高舞。
一児の母になってからはアイドルを引退したけど、アイドルだった頃はもう凄かったみたい。
ママ一人の行動であまりにお金が動くから、その名前を聞けばこの業界で震えない人はいないとか。
そんなママと四条さんのまとう雰囲気が、本当にそっくりだったんです。
愛「……ママや四条さんと比べたら、あたしって……」
愛「えっ?」
貴音「例えば、髪が短いのはあなたの武器です」
愛「武器……ですか?」
貴音「ええ。わたくしは短髪でより似合う髪型を知らぬ故、長髪にしているだけ」
愛「でも、スタイルは……」
貴音「小さいからこそ、快活な少女といういめーじが生まれるのです。それはあなたの特権ではありませんか」
愛「歌は?」
貴音「練習すれば上手くなりましょう。あなたはまだ若く、伸び白も大きいのですから」
愛「…………四条さん」
貴音「『貴音』と呼んでください。共にトップアイドルを目指して精進致しましょう、日高愛」
……ありがとう、貴音さん。やっぱり今のあたしじゃ貴音さんには勝てそうにないです。
単純に能力や見た目の問題じゃなくて、いろいろと。
でも、がんばりますね! 貴音さんに……そしてママに、いつか追いつくために!
愛『たるき亭カップヌードル! 今なら抽選で、日高愛か四条貴音との握手券が付いてくるよー!』
監督「はいオッケイ! 二人とも良かったよ!」
愛「ありがとうございますっ!」
貴音「ありがたきお言葉……」
愛「CM、どんなデキになるのか楽しみですね!」
貴音「まこと、その通りです。ところで日高愛。この後、所用などはありますでしょうか」
愛「いえ、特に無いですよっ。ですよね、まなみさん」
まなみ「ええ。今日はこれだけね」
貴音「では、少しお時間を頂戴したいのですが」
店員さん達が腕を組んで並んでるポスターがいっぱい貼ってあります!
店の中に入るとお客さんは一人もいなくて、店員さんが一人いるだけでした。
大将「へいらっしゃい! おっ、貴音ちゃん」
貴音「ごきげんよう。いつものをお願い致します。こちらの方にも、量を4分の1で」
大将「あいよっ」
愛「ここ、よく来るんですか?」
貴音「はい。ここを選んだのはらぁめんが美味なのと、話しやすい雰囲気があるからです」
愛「話しやすい雰囲気?」
貴音「店の方が、わたくしをアイドルとして見ないので」
あっ、それちょっと分かります。でもアイドルの宿命として、ある程度は割りきってますけど。
最初の方は『サインください』『握手してください』って言われると嬉しいんだけど、
ファンが増えてプライベートにも影響が出てくると、ちょっと困っちゃうんですよね……
貴音「はい。話と言っても、単に言葉を交わしたいと思う限り。特別な話があるわけではないのです」
へっ?
それって、あんまり大事じゃない話……趣味とか、どうでもいい話がしたいってこと?
貴音「例えばわたくし達の話、音楽の話、らぁめんの話、トップアイドルの話、らぁめんの話……」
愛「ラーメン2回入ってましたよ!?」
貴音「む……面妖な」
貴音さんって見た目は固そうなイメージだけど、ホントは全然そんなことないみたい!
特に、こんなお姫様みたいな人がラーメン大好きだなんて、最初は誰も思わないんだろうなあ。
あ、その意外性で今日のCMにも採用されたのかも?
途中でちょっと失敗しちゃいましたけど……
貴音「我が765プロのプロデューサーと同棲、ですか」
愛「はい!」
貴音「……その話、あまり外でしない方が良いかと思います」
愛「えっ?」
貴音「どこに『ぱぱらっち』が潜んでいるか分かりません」
愛「あっ……そ、そうでした! アイドルが同棲なんて知られたら」
そこでハッと気付きました。
今の話、店員さんに聞かれたんじゃ……
大将「うわぁ~、モバマスに夢中になって何も聞こえてなかったぞぉ~」
愛「………………」
貴音「感謝しましょう、日高愛。わたくし達はこういう方々に支えられているのですから」
それって、気を使ってくれるファンってことですか? それとも、オタ……
愛「ただいまー!」
愛「……あっ、まだプロデューサーさん帰ってきてないんだ。お夕飯の準備でもしておこうっと」
愛「あとは干してあったお布団や洗濯物を取り込んで……」
愛「えっと、プロデューサーさんの服はどこに片付ければいいんだろ?」
愛「…………プロデューサーさんの、服」
愛「………………」
もふっ、と。
プロデューサーさんのワイシャツに、顔を埋めてみました。
時間が時間なのですっかり冷たくなってます。でも……
愛「……これが、プロデューサーさんの匂いかぁ。プロデューサーさんは、いつもこれを着てるんだ……」
愛「お風呂のときもそうだったけど……あたし、やっぱり変な子なのかな」
P「ただいまー」
愛「うっひゃああぁぁぁぁ!?」
P「今日の仕事はどうだった?」
愛「はっ、はい! 絶好調でした!?」
P「なんで疑問形なんだ……」
ああっ、ホントだー!? 絵理さんじゃないんだから!
もう、あたしテンパりすぎです!
P「あ、それ……俺のワイシャツ?」
愛「は、はいっ」
P「洗濯しといてくれたのか。ありがとな」
愛「これも妻の務めですっ!」
P「……ちなみにトランクスとかも一緒にあったと思うけど、それも洗ったの?」
愛「いえっ! 色移りしないように分けて洗いました!」
P「いや、そういうことじゃないんだけどね……」
そんなの全然意識してなかったのに。でも、なんだか急に恥ずかしくなってきました……
昨日の夜、一緒のお布団で寝たときもそうでしたけど。
一度意識しちゃうと、もう元には戻れないような気がします。
うう、なんだかモヤモヤするよー!
P「愛ちゃん、顔が赤くなってるけど大丈夫?」
愛「だ、だいじょーぶです!」
P「熱とか出てないか? おでこで測ってみる?」
愛「い、いいれすっ!」
噛んだー!! あたしのバカァァァ!!
でもプロデューサーさんとおでこなんかくっつけたら、顔から火どころじゃ済まないよー!!
P「え? そんなことまでしてくれたのか。本当に助かるなぁ」
愛「で、ベッドの下にいっぱい本が落ちてたので、それは本棚に並べてありますっ」
P「…………!?」
愛「え……エッチな本は、まとめて隅っこに置いておきました……」
P「うぎゃあああああ!! お、終わった……」
愛「だ、だいじょーぶですっ! 男の人はそういう本持ってるってママも言ってましたから!」
P「違うんだ……見られたっていう事実が俺には大ダメージなんだ……」
愛「でもあたし、気にしません! プロデューサーさんがひんにゅー好きのヘンタイさんでも!」
P「げぶぁっ」
あっ、プロデューサーさん!? しっかりして、プロデューサーさぁん!
あたしはプロデューサーさんに、今日あったことを報告してました。
愛「あたし、ママにコンプレックスがあるのかもしれないです」
P「ママっていうと、日高舞か……あの人は本当に凄かったらしいな」
愛「でも貴音さんが励ましてくれて、これからもっと頑張れる気がしてきました!」
P「そっか。貴音には今度、俺から礼を言っとくよ」
愛「プロデューサーさんから?」
P「『ウチの嫁を助けてくれてありがとう』ってさ」
愛「あ、あぅ……嫁、って……」
ほんとにお嫁さんにしてくれますか、プロデューサーさん?
……なーんて、言えるわけもないんですけど! えへへ……
愛「……本当に、そう思ってますか?」
P「うん。どこに嫁に出しても恥ずかしくないって」
愛「じゃあ……あたし、お嫁に行こうかなぁ」
P「……え?」
愛「あたし、まだ13歳ですから。あと3年経って結婚できるようになったら、お嫁に行きたいです!」
P「い、いきなりだな。肝心の結婚相手はどうするんだ?」
愛「それは……いるような、いないような……」
P「な、なんだそれ。即答できないくらいならやめておいた方がいい。うん、やめとこう」
……プロデューサーさん、何か焦ってる? 気のせいかなぁ。
P「ち……ちなみに、なんでハッキリしてないんだ?」
愛「今の自分の気持ちが、恋愛感情なのか、ただ信頼してるっていうだけなのか、分からなくて……」
P「……そういうことか。友達や同期に相談してみるとか」
愛「そう、ですね……」
P「……あと、俺とか」
愛「プロデューサーさんに?」
P「何でも手伝うから、相談に乗れることがあったら言ってくれ。複雑な気分だけど……」
愛「……『何でも』ですか?」
P「ああ」
愛「…………あはっ! きっと後悔しちゃいますよ、それ」
P「こ、後悔? なんでだ?」
愛「あはははっ!!」
言った以上は責任取ってくださいね、プロデューサーさん!
あたしがどんな相談をしても、ゼッタイに!
ちゃんと目覚ましをかけたおかげで、寝坊はしなかったんですけど。
愛「……おはようございます」
P「うん、おはよう……」
またあたし、プロデューサーさんに抱きついてるし……
ほら、プロデューサーさんも気まずそう。
昨日と違うのは、プロデューサーさんもあたしを抱きしめてるってことくらい。
……あ、あれ? これってもしかして……
愛「あの……痛いです、プロデューサーさん」
P「……!? ご、ごめん!」
愛「い、いえっ……」
二人して、ふいっと顔を反らしてしまいました。
な、なんか気まずくも甘ったるい雰囲気っていうか。朝からこんなのでいいのかなぁ……
そういえば昨日、お布団買いに行くって話はまったくしなかったんだっけ。
夜になったら二人とも、自然と同じお布団に入ってたし……もう買わなくてもいいのかな。
昨日の残りのごはんとインスタントのお味噌汁、それにささっと作ったベーコンエッグです。
P「おっ、今日も美味そうだ。いただきます」
愛「召し上がれ! 今日は遅くなりますか?」
P「いや、昨日と同じくらいかな」
愛「じゃあ夕食作って待ってますね!」
P「うん、楽しみにしてる。愛ちゃんも仕事の方、がんばって」
愛「はいっ!」
いいな、こういうの……プロデューサーさんも同棲生活に憧れてたって言ってたし。
でも、これは映画の練習。あたし、あと何日くらいこうしていられるんだろう……
『ピンポーン』
……と、呼び鈴が鳴りました。
愛「あたし、出てきますね」
P「ま、待てっ!」
愛「えっ?」
P「こんな時間に俺の家に来るヤツは、一人しか考えられない……」
プロデューサーさんの顔が険しくなっていきます。
だ、誰なんだろう。そんな物騒な人が来てるのかな。
愛「こ、怖い人ですかっ?」
P「ある意味怖いな……愛ちゃんは絶対に姿を見せちゃダメだ」
愛「は……はいっ」
美希「ハニー、おはよう!」
P「あ、ああ。おはよう美希」
美希「最近お仕事が忙しくて来れなかったけど、久しぶりに迎えに来たの!」
今の声……それにプロデューサーさんが『美希』って言ってたから、きっと美希センパイだ!
な、なんか嫌な予感がするよー!
美希「……あれ? ベーコンの匂いがするの」
P「い、今の今まで朝メシだったからな」
美希「ハニー、料理ほとんどできないって言ってなかった?」
P「……さ、最近練習してるんだ」
美希「ふーん……」
P「もういいだろ。すぐ支度するから、早く行くぞ」
P「べ、別にせかしてなんかないぞ」
美希「ハッキリ言って、すっごく怪しいの。さっきから何か焦ってるし。ミキに隠し事してない?」
P「そ、そんなわけないだろ……」
美希「それに、玄関から見えるだけでも前来た時よりずいぶん片付いてるの」
P「それは……お、大掃除をしたんだよ」
美希「……なんとなくだけど、ハニーは女の子を連れ込んでるって、ミキ的には思うな」
み、美希センパイ鋭いです!
そういえば美希センパイ、プロデューサーさんのことが気になるって言ってたような。
あたしがプロデューサーさんと同棲してるなんて知ったら、美希センパイ……
P「な、何を根拠にそんな」
美希「女物のクツもあるし」
P「えっ!? 昨日片付けといたはず……あっ」
P「そ、それはだな……」
み、美希センパイ凄すぎるよー!
美希センパイが来ることを見越して、プロデューサーさんはあたしのクツを片付けておいたみたいです。
それだけでも凄いのに、美希センパイはそれを囮に、更にプロデューサーさんをひっかけて……
美希「ハニー。誰なの?」
P「え……」
美希「この奥に……ハニーの部屋に、誰がいるの?」
P「……………‥」
美希「そう。その子を守るんだね。ミキよりその子が大事なんだ」
P「そ、そういう問題じゃないだろ……?」
美希「………………」
P「あっ! 勝手に靴棚を……」
美希「ほら、あったの」
P「ぐ……」
うそ……あたしのクツ、見つかっちゃったみたいです。
でもいくら美希センパイでも、それが誰の物かまでは分かりませんよね……?
美希「……ふーん。ミキ、このクツに見覚えあるの」
P「えっ!?」
美希「ミキ、ファッションにはうるさいから。誰が履いてたかなんてすぐ分かるよ」
P「う、うそつけ」
美希「じゃあ、試してみる?」
美希「……そこにいるんだよね、愛」
美希センパイ、ベーコンの匂いからあたしにたどり着くなんて……どこの探偵さんですか!?
美希「間違ってないよね? ハニー」
P「…………愛ちゃん、出ておいで」
……プロデューサーさんが言うなら、と。
あたしはおずおずと、美希センパイの前に姿を現しました。
美希「……久しぶりだよね、愛」
愛「はい……」
美希「いつから住んでるの?」
愛「一昨日から、です……」
美希「ミキがハニーのこと好きだって、知ってるんだよね?」
愛「…………はい」
パンッ!って音。
その音から少し遅れて、あたしの頬に痛みが走りました。
……叩かれた、あたし。あの美希センパイに……
愛「…………」
この同棲はあくまでも映画の練習で、本当の同棲じゃないこと。
プロデューサーさんが選ばれたのは、石川社長と高木社長の意向だってこと。
美希センパイがプロデューサーさんを、そこまで好きだなんて知らなかったこと。
色々言いたいことはあったけど……
その時、あたしが言えたのは。
愛「……ごめんなさい」
……たった、それだけでした。
愛「………………」
美希「ハニー。今日はミキ、帰るね」
P「え……帰るって、まだ朝だぞ! 仕事は!?」
美希「知らない。ハニーがなんとかして」
P「お、おい!」
プロデューサーさんの静止する声も無視して、美希センパイは走り去っていきました。
あたしのせいだ。あたしが練習とか言って、こんなことしてるから……
あたしが……あたしがプロデューサーさんにも美希センパイにも、迷惑かけてるんだ!!
愛「うぅ……うわぁぁぁぁぁん!!」
P「なっ!? 泣くなよ愛ちゃん!」
愛「だって、だってぇぇぇ! ああぁぁぁぁん!!」
プロデューサーさんはさっきまで横であたしをなだめてくれてましたけど、
あたしが落ち着いたからか、今は事務所に電話をかけてるみたいです。
P「はい、風邪が酷いので今日は休ませてください……はい、失礼します」
P「これでよし……愛ちゃん、もう大丈夫?」
愛「ぐず……は、はいぃ……」
P「765プロと876プロの事務所には電話しておいたから。俺達、今日は休みだよ」
愛「えっ……ぷ、プロデューサーさんまでお休みしなくても」
P「1日くらいなら律子がうまくやってくれる。愛ちゃんもレッスンだったし、1日分なら後で取り戻せるよ」
誰かにそばにいて欲しかった。それは正直な気持ちです。
でもあたし、またプロデューサーさんに迷惑かけてます……
愛「嫁って……それは、練習で……」
P「練習でも、嫁は嫁だ」
愛「………………」
こんな時でも優しいんですね、プロデューサーさん……
プロデューサーさんは、美希センパイを追いかけずにあたしのそばにいてくれました。
そんなことしたら事務所に行ったとき、美希センパイに何を言われるか分からないのに……
P「無理はしなくていいからな。元を正せば、全面的に俺が悪いんだ……」
P「こんなの償いになるか分からないけど、今日は一日一緒にいるよ」
愛「…………っ!」
『あたしが傷つけば、この人はあたしのそばにいてくれる』
……あたし、今そう考えてた! こんな状況を、あたしは内心喜んでるの!?
嫌、イヤイヤイヤァッ!!
あたし、こんな風に考えたくないのに! こんなのやだ、やだよぉ……
P「え?」
あたしの中に、気持ち悪い感情が渦巻いてる。
こんな状態でプロデューサーさんのそばにいたくない!
愛「短い間でしたけどっ、お世話に」
P「ダメだ!!」
愛「えっ……」
なんで。
なんで止めちゃうんですか、プロデューサーさん。
あたし、もう……
背中からぎゅっと……あたしの小さな体を抱きしめました。
P「バカなこと言うな。勝手にいなくなったら俺も困る」
愛「……ほんと、ですか?」
P「嫁に出せるくらいだって、昨日言っただろ?」
愛「はい……言われました」
P「たった数日だけど、一緒にいて楽しかった。俺の支えになってくれてた」
愛「あたしも……あたしもですっ。プロデューサーさんに、いっぱい助けられました……!」
愛「……それじゃあ、あたしここにいてもいいんですか?」
P「ずっといればいい」
愛「プロデューサーさん……」
P「あと、だらしない俺の面倒見てくれる人、他にいないし」
愛「…………」
さ、最後のはちょっと余計です、プロデューサーさん。
あたし、せっかく感動してたのに……
P「俺は美希が好きなわけじゃない。あいつは俺が面倒を見てるアイドル、それだけだよ」
愛「……美希センパイに好きって言われて、プロデューサーさんも好きになったり」
P「ならないって。俺が好きなのは……」
愛「…………」
P「……言うとまずいような気がするから、やめとく」
愛「え、えぇー!?」
プロデューサーさん、ここまで来てそれはあんまりですよー!
そこが肝心なんじゃないですかー!!
P「いや、さすがに13歳は……」
愛「……じゅうさんさい?」
P「あっ」
P「……ていうか『ずっといればいい』って言っといて、隠す意味もないな、これ」
愛「うそ……嘘ですよね」
P「嘘じゃない。俺、愛ちゃんのことが……好きだ」
ずっと。
ずっと聞きたかった言葉。
一生あたしに向けられることなんて無いって、思ってた言葉。
愛「……プロデューサーさん。あたし、こんなのですよ?」
愛「涼さんや絵理さんみたいに、デキる人じゃないし……」
愛「貴音さんみたいな魅力もなくて、美希センパイと違って何度も失敗して……」
愛「プロデューサーさんがいれば何でもいいって思っちゃう、汚い子ですよ……?」
P「いいじゃないか、人間らしくて。完璧超人なんてつまらないだろ?」
もし、嬉しい時に一緒に喜びたいって思える人がいるのなら。
もし、つらい時にそばにいて欲しいって思える人がいるのなら。
愛「あたしプロデューサーさんのこと、すっごく信頼してます」
その人がきっと『好きな人』なんだよね。
あたし、同棲だけじゃなくて……恋愛もいつの間にか練習できてたんだ。
愛「プロデューサーさんもあたしのこと、頼ってくれてる……と思います」
お嫁さんになりたい。それって、ただ頼るだけで生まれる気持ちじゃない。
だとしたらあたし、そう思った時からずっと……
愛「でもあたし、もう一歩先の関係に進みたい!」
愛「プロデューサーさん!! あたし、プロデューサーさんが大好きですっ!!」
愛「あたし! 自分の気持ちに気付いてませんでした!」
P「あの」
愛「プロデューサーさんと一緒にいて、毎日楽しかったのに!」
P「ちょっ」
愛「好きって気持ちが分からなくて、ずっと悩んでたんです!」
愛「でも分かったんです! どろどろで暗い気持ちになったとき、ずっと、ずっと」
愛「あたし、プロデューサーさんのことを考えていたんです!」
愛「プロデューサーさんと一緒にいたい……これまでも、これからも!」
愛「あたしを……プロデューサーさんのお嫁さんにしてください!!」
愛「えっ?」
P「俺が『嫁に来てくれ』って言うつもりだったのに……」
愛「え……えええっ!?」
あぁぁぁ!! こんな時まであたし、何やってるんだろう……
プロポーズしてもらうチャンスも、プロデューサーさんの見せ場も、一緒に潰しちゃったよー!
P「……まあいっか。こっちの方が愛ちゃんらしいし」
愛「そ、その言われ方は複雑ですけど……」
P「これで、俺もいずれは妻帯者になるのか。節約して金貯めるかぁ」
愛「えへへ……あたし達、結婚するよー!」
P「あと3年経ったらな」
愛「いっぱい子供作るよー!」
P「……絶対それ外で言うなよ。俺捕まっちゃうから」
高木「はっはっは……いやあ、また1つ876プロとの繋がりが強くなったね」
石川「そうですね。ある程度予想はできてましたけど」
まなみ「もう、社長! そんな軽い話じゃないですよ!?」
P「………………」
愛「………………」
次の日。
あたしとプロデューサーさんは、876プロの事務所に一部の人を集めて、あたし達の関係を話しました。
予想通り、まなみさんは怒ってましたけど……
社長は意外と冷静だったっていうか、何も言ってこなかったんです。
石川「まあ男と女だから、そういうこともあるわよ。涼と絵理みたいにね」
あれぇー!? 涼さんと絵理さんのこと、社長知ってたんですか!?
じゃああの二人ってうまく隠してるつもりで、実は社長に弄ばれてるだけってことに……
愛「はいっ」
石川「バレたら即クビよ。知ってると思うけど、私は身内でも容赦ないから」
愛「は、はいぃ……」
男の子の涼さんが無理やり女の子アイドルにされたことを考えると、
たぶん、バレた時にはあたしも一瞬でクビにされちゃうと思います……
まなみ「社長……はぁ、もういいです。社長命令なら従いますっ」
石川「それが懸命よ、決定事項を覆す気もないし。あと、他に知らせておくべき人はいないの?」
P「それが……1人だけ、大ボスがいるというか……」
高木「むぅ。確かにかなり手ごわいと思うが、怪我だけはしないようにな」
P「はは……状況次第ですね」
愛「………………」
P「おはよう、みんな」
真「おはようございまーす」
P「あれ? 今日は真だけか?」
ソファに座って雑誌を読んでいたのは、765プロのアイドル、菊地真さんでした。
美希センパイ、来てないのかな……
真「あっちの仮眠室で美希がフテ寝してますよ。昨日無断欠勤して、さっきまで社長にお説教されてたんで」
P「ちょうどいい。真、悪いんだが1時間ほど、外で時間潰してきてくれないか?」
真「……大事な話ですか? 愛もいるところを見ると、愛絡みの何かなんでしょうけど」
本当なら久しぶりに会った真さんにご挨拶したいところなんですけど、今日は……
真「……分かりました。その代わり、今度のステージはフリフリの衣装でお願いしますね!」
P「か、考えとく……」
真「やーりぃ! じゃ、行ってきまーす」
一転、破顔して意気揚々と出かける真さん。
この空気を少しでも和らげるために、わざとテンションを上げてくれたのかもしれません。
でもあたし、『考えておくわ』って言われたものの、
希望が叶わないままズルズルと女の子アイドルやってる人、一人知ってますけど……
それは言わぬが花、ってやつだと思います。ありがとう、真さん!
……でも。
愛「プロデューサーさん。あたし、一人で行ってもいいですかっ」
P「な……なんで急に」
愛「……女の子って、男の人の前では飾る生き物なんです。もちろん、あたしだってそうです」
愛「美希センパイと本心で話すには、あたしが一人で話さないとダメだと思うんです」
P「…………決意は固いみたいだな。分かった、ここで待ってる」
愛「ごめんなさい、ワガママ言って」
P「俺こそ、全部愛ちゃんに押しつけて……」
愛「そんなこと、いいんです。それより、無事に帰ってこられたら……キスしてくださいね!」
P「!?」
愛「約束ですよー!」
あたしは、声にならない叫びを上げているプロデューサーさんを尻目に、仮眠室の扉を開けました。
あはは……どうなっちゃうのかな、あたし。
電気をつけて、扉に鍵をかけます。誰も入ってこられないように。
美希「………………」
……いました。美希センパイ、うつ伏せで寝てます。
美希「……何の用?」
愛「起きてたんですね」
美希「昨日あんなことがあったのに、グースカ寝てられるほど図太くないの」
愛「さっきまでフテ寝してたって聞きましたけど」
美希「……真くんのバカ。もうカワイイ服の売ってるとこ、教えてあげないもん」
美希「やなの」
愛「大事なお話があるんです」
美希「聞きたくないの」
愛「美希センパイ!」
美希センパイの腕を掴んで、無理やり引き起こします。
こんなお話、寝転がりながらじゃできないです……!
愛「…………あっ」
美希「ッ! 見ないでッ!!」
……美希センパイは、目の下が真っ赤でした。それに、ずいぶん顔色も悪いです。
寝不足とか寝過ぎとかじゃなくて、きっと一晩中……
愛「美希センパイ……」
美希「だって美希、ハニーが好きなの……愛に取られたくないんだもん……」
愛「あたしだって! プロデューサーさんが好きなんです!」
美希「……っ!!」
ぺちん、と。
また、美希センパイに叩かれました。あの時とは違って、弱々しい手で……
美希「なんで? ミキの何がダメなの?」
愛「………………」
美希「腕組んだり、毎日会いに行ったり、色々アピールしたのに! なんで!?」
だ、ダメ! ここで引いたらダメです! あたし、プロデューサーさんのお嫁さんになるんだから!
愛「……あたしバカだから、よくわかんないですけど」
愛「あたしは、プロデューサーさんを頼りにしてます。プロデューサーさんもあたしを頼りにしてくれてます」
愛「……たぶん美希センパイは、一方通行なんです」
美希「一方通行……?」
愛「プロデューサーさんの支えになるようなこと、一度くらいしてあげましたか?」
美希「………………」
愛「プロデューサーさんがいつも寂しがってたって、知ってましたか?」
美希「え……そ、そんなこと、ハニーは一度も……」
愛「好きな人に、好き好きってアピールするだけでいいわけないじゃないですか!」
愛「なんでその人のことを知ろうって……好きになってもらおうとしないんですか!」
美希「……う……うう……」
愛「あたし、プロデューサーさんにどんどん惹かれていきました」
愛「一度は迷惑かけてる自分が嫌になって離れようとしましたけど、プロデューサーさんが止めてくれました」
愛「あたしが必要だから、ずっといればいいって言ってくれました」
愛「だから、美希センパイには悪いけど……あたし、プロデューサーさんだけは譲れません!」
美希「………………」
愛「………………」
うう、沈黙が怖いよう……
美希センパイ、何か言ってくれないかなあ。
美希「……愛」
愛「はいっ!?」
愛「は、はいっ。好きって言ってもらえました」
美希「……そのときハニー……ミキのこと、何か言ってた?」
愛「え? あ……」
1つだけ、ありました。
でも、これは……
美希「言って。そうでないと、ミキ……」
愛「…………」
『俺は美希が好きなわけじゃない。あいつは俺が面倒を見てるアイドル、それだけだよ』
美希「……そう、なんだ。あは、アハハハハ」
愛「美希センパイ!?」
美希「もう、サイアク……ひくっ、えぐっ……」
愛「……美希センパイ」
美希センパイみたいに強気に生きてる人でも、やっぱり悲しいと泣いちゃうんだ。
その美希センパイを泣かせたのは……あたしなんですね。
愛「……ごめんなさい」
美希「あっ、謝るくらいならするなって、ひっく、言ったのに……愛の、バカァ……ぐすっ……」
愛「美希センパイ」
美希「うぐっ……ちょっと、一人にして……お願い」
愛「でもあたし、今の美希センパイを……」
美希「だいじょうぶ……死んだりしないから。ね……?」
愛「…………はい」
それに、事務の人も、765プロの社長さんも。
P「……お、おかえり。ケガは無いか? 刺されてないか?」
愛「はい、平気ですっ! 無事に帰ってきましたー!」
真「あぁー、良かった……」
愛「……なんで真さんや、他のみんながいるんですか?」
真「気になって戻ってきちゃったよ。美希は美希で、なんか思いつめてる様子だったし」
伊織「仕事が終わって事務所に戻ったら、なんか大変なことになってたんだもの」
やよい「うっうー! 二人が付き合ってるって聞いてびっくりしました!」
愛「……え? どうして知ってるんですか?」
P「……すまん、愛ちゃん。追及に耐えきれず……」
愛「えぇっ!?」
なんでプロデューサーさんから喋っちゃうんですか! さっきバレたらクビって話したとこなのに!
社長やまなみさん相手ならともかく……そんなにポンポン喋ってたらスキャンダルになっちゃいますよ!
千早「美希のプロデューサーへの依存は相当なものだったから、心配ね……」
愛「あ……あたしのせい、ですよね……」
律子「……そんなことはないわ」
貴音「ええ。あなたが良心に苛まれる必要はありません。この勝負を判定したのはプロデューサーです」
愛「あっ、貴音さん……」
貴音「プロデューサーが星井美希ではなく日高愛を選択したのです。誇りこそすれ、責められる謂われなどありましょうか」
愛「でも、あたし……」
その時……再び、仮眠室のドアが開きました。
愛「美希センパイ!」
良かった、美希センパイ……
あんなこと言ってたけど、ほんとは死んじゃうんじゃないかって、あたし、あたし……!
愛「う、ううっ……うぇ、えぇぇぇぇぇん」
美希「あはっ、なんで泣くの……泣きたいのはミキの方なの」
響「美希! お、お前……ひどい顔だぞ!」
あずさ「あらあら~、綺麗な顔が台無しよ~?」
亜美「ミキミキ、そんなのでトップアイドルになれんの→?」
P「お、おいお前達……なんてこと言うんだ!?」
でも、今の美希センパイにそんなこと言ったら……
美希「……みんな、ありがとなの」
愛「…………え?」
真「へへっ。プロデューサーにべったりじゃなくても生きていけそう?」
伊織「凹んだくらいでレッスンが疎かになるようじゃ、アイドルとしてオシマイなんだからね!」
美希「大丈夫なの! でも響、ひどい顔は言い過ぎだってミキ思うな」
響「な……なんくるないさー!」
……そっか。これがあの有名な、765プロの『団結』なんですね。
失恋したら……優しい言葉をかけるだけじゃ立ち直れないって、みんな知ってるんだ。
こういうとこ、あたし達はまだまだダメだなぁ……
P「……そういうことだったのか」
愛「プロデューサーさん……輪に入れてないですよ」
P「男には分からないモノもあるんだよ……」
愛「はいっ」
美希「ぜったいに、ハニーと別れたりしないでね。別れたら、ミキが貰っちゃうから」
愛「わっ、わかりましたっ!」
美希「ハニ……プロデューサー!」
P「はい!」
美希「この子にもしも飽きたら、すぐに呼び出してね?」
P「そ、そんなところで持ち歌を使うな!」
美希「私のものにならなくていい、そばにいるだけでいい……」
P「や……やめろ!」
美希センパイ。元気なフリしてるけど、強がってるだけです。
あたし、ぜったいプロデューサーさんと幸せになります。美希センパイの分まで……
P「今日は大変な1日だったな……」
愛「はいっ。でも、事務所のみんなに認めてもらえて良かったです!」
P「特に……美希にな」
愛「……はい! そ、それでプロデューサーさん」
P「なんだ?」
愛「約束。覚えてますか?」
P「約束?」
愛「美希センパイと話す前に言った、アレです!」
P「アレ…………あっ」
『それより、無事に帰ってこられたら……キスしてくださいね!』
P「はっ!?」
愛「プロデューサーさんも、あたしみたいな子供にはそういうことしづらいだろうし。あたし、16歳になるまで待ちます!」
P「……愛ちゃん」
愛「あ、あたしはいいんです。ホントはしたいですけどガマンします!」
愛「それにもしかしたらプロデューサーさん、あたしに愛想が尽きて心変わりしちゃうかもしれないし……」
愛「だからプロデューサーさん。これからは……んんっ!?」
………………
…………
……
愛「そっ、そうですかっ? ふっ、ふひひひっ……」
P「愛ちゃん愛ちゃん、アイドルにあるまじき顔になってる!」
き、キスしちゃった……!
しかもあたしからじゃなくて、プロデューサーさんから!
だ、だめだよぉ。だめなのに、ニヤニヤしちゃうよぉ……
愛「えへ……大好き、プロデューサーさんっ」
P「んぐっ!?」
今度はあたしから、お返しのキス。
難しいキスの仕方とかは分からないから、唇を重ねるだけの簡単なキス。
これだけでもあたし、プロデューサーさんと繋がってるって思えるから……
愛「ぷは! い、息ができないですっ!」
P「……鼻ですればいいだろ?」
愛「あっ、そっか。あたしバカだなぁ……」
P「……ところでさっき、何言おうとしたんだ? 『これからは』って」
愛「あ、それは……キスもしないのなら『これからは別々のお布団で寝ましょう』って」
P「はい却下ー」
愛「……えっ」
P「愛ちゃんは俺の嫁なんだから、同じ布団で寝ないのはおかしい」
愛「あ、あれ? プロデューサーさん?」
な、なんかプロデューサーさん、目が据わってますよ?
あたし、何か変なスイッチ踏んじゃった!?
おまわりさんこの糞野郎です
いつものように、プロデューサーさんと一緒にお布団に入ったんですけど……
P「愛ちゃん。かわいい、かわいいよ」
愛「う、うう……」
P「愛ちゃんはかわいい」
愛「わかりましたからぁ……」
P「キスしたい」
愛「は、はい。んっ……もう、プロデューサーさんっ」
あの時から、すっかりプロデューサーさんがおかしくなっちゃいました。
特にお布団に入ってからはずっと、かわいいって言われて、抱きしめられて、キスされて……
ぜ、ぜんぜん悪い気はしないんですけどね。
むしろ嬉しいっていうか! もっとして欲しいっていうか!
P「16歳になるまで?」
愛「そうです! そ、その代わり……」
P「その代わり?」
愛「……今日は、いっぱいキスしていいです。何回でも、どこにでも」
P「へぇ……キスして『いいです』?」
愛「……うう。キスして、ください! あたしだってガマンしてたんですからっ!」
P「ごめんごめん。それじゃ、朝まで……する?」
愛「……はいっ! いっぱいしましょう!」
……最初は、ただの映画の練習でした。でもその練習で、プロデューサーさんに会って、一緒に過ごして……
ようやく、分かったんです。恋愛も、同棲も……幸せも!
プロデューサーさんのお嫁さんになって、プロデューサーさんと一緒にいられて……
愛「あたし……ホントに幸せだよー!」
終わりだよー!
この間書いた響とPが沖縄行くやつもそうなったしな……
Entry ⇒ 2012.03.01 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
美希「最近ハニのボディータッチが激しいの//」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329578208/
P「よう、美希おはよう」タッチ
美希「ハニーは今日もかっこいいの!!!」ギュッ
P「お、おいいきなり抱きつくなよ!!離れろ!!」
美希「嫌なの!!絶対離れたくないの!!」ギュ-
美希(抱きついたらハニーがさりげなくお尻を触ってきたの//)
P(相変わらずいい尻してるな)サワサワ
美希「ハニーの...えっち///」
P「あ、ああ!ご、ごめん!!」
美希(最近ボディータッチが激しいと思ってたけど、これはもしかするとなの!)グッ
P(おおふ..今度はさらに胸が押し付けられきましたぞ)
P(えっち、と言っておきながら抱きつくのを離さない。そして胸を押し付けてくるとは..!!)
美希(名付けて パッと舞ってガッとやってチュッと吸って はぁぁぁぁん作戦なの )
P「さあさあ離れた離れた。アイドルがこんな事したらダメだろ?」
美希「イヤなの!!美希はハニーから離れたくないの!!」ギュ-
P「困ったなー。これじゃあ仕事が進まないじゃないか。」
P「あっ小鳥さんおはようございます」
美希「小鳥おはようなのー」
P「ほら小鳥さんも来たし抱きつくのをやめろって!」
美希「いーやーなーのー」
小鳥「美希ちゃん朝からPさんに抱きついてるなんて元気ね」
P「微笑ましい顔してないで美希を剥がすの手伝ってくださいよ小鳥さん」
P「こ、小鳥さん?」
小鳥「....ハッ!!私ったら夕飯のオカズについて考えてたらボーとしちゃって」
小鳥「オ、オホン!美希ちゃん!Pさんもこんなにも困ってる事だし離れてあげなさい?」
美希「...むー仕方ないの。離れるの」
小鳥「そうよ美希ちゃん。アイドルなんだから気を付けないと」
美希「...ハーイなの」
小鳥「その点では事務員はOKですからねPさん!!!」
P「え?あっすいません聞いてませんでしたもう一回言ってください」
小鳥「...いえ何でもないです...」
美希「...ひゃっ///わかったの」
美希(肩を軽く叩くついでに胸にさりげなくタッチしてきたの//これがπタッチってやつなの///)
P(美希のやつまた胸が大きくなったな)
P(あずささんも夢ではないな...フフッ)
小鳥(気づいてないつもりなんだろうけどなんてあからさまパイタッチなのかしら..)
P「....千早お前は数字なんか気にしなくてもいいんだ!!無理しなくてもいいんだぞ!」ポン
千早「い、一体なんの話なんでしょうか...?」
P「俺も無いからわかるぞ!!お前の気持ち!!数字に捕らわれるな!!己の道を進め!!!」
千早「お、おっしゃりたい事がよく分かりませんが、お言葉ありがとうございます」
P(初めて触ってみたが何も無いな。下敷きって例えがピッタリだな)
P(ん?下敷き?...ティンときた!千早下敷き税込み72円。これはヒットしそうだ!!)
千早「...あのそろそろ胸から手を離していただけないでしょう」
P「ああすまない。新商品のことを考えてたらつい。安心しろ印税はお前にもやるよ」
美希「ハニー、千早さんと何やってるの?」タユン
千早「くっ....」
P「ど、どうしたんだ美希その格好は!?」
美希「今日はセクシー路線でいってみようかと思って胸を強調した服に着替えたみたの!!」
美希「...ハニーどうかな?//」タユン
P「YESかNOかで言ったら....YESだ!!」タカスクリニック
美希(ハニーが美希に釘付けなの!!大成功なの!!)
P「良しそろそろ仕事に行くぞ美希」
美希「わかったの!今日も頑張るの!!
」
P「その前に今日の昼食を買いたいからスーパーに寄らせてくれ」
美希「別にいいけどどんな昼食を買うの?」
P「魚肉ソーセージと練乳だ」
P「美希今日の昼食は一緒に食べよう」
美希「ハニーから誘ってくるなんて嬉しいの!!大歓迎なの!!」
P「そうか俺も嬉しいよ」
美希(ハニーがウキウキしてるの。これはハニーゲットももう少しなの!!)
P(転んだフリで谷間に魚肉IN!練乳ON!こりゃー楽しみだぜ!!)
P「そういえばまだ言ってなかったな。貴音とあずささんだ」
美希「.......」
美希(かなり手強い相手なの!でも今のせくしー美希なら負けないと思うな)
P「貴音とあずささんば別の仕事で先に現場にいってるらしい」
P(あずささんと貴音か....二人の胸で同時に挟んで往復ビンタして貰えるよう後で頼んでみよう)
美希(貴音とあずさには悪いけどハニーは渡さないの!!)
貴音「貴方様星井美希おはようございます」プルンプルン
あずさ「美希ちゃんPさんおはようございます~」プルンプルン
美希「貴音にあずさおはようなの!」
美希(二人して相変わらずデカイの...)
P「おはよう二人とも」
P(こりゃあすげえ!!早く挟まれたいぞ!!)
あずさ「はい。わかりました~」
貴音「貴方様は仕事熱心でございますね」
美希「ハニーがあずさと貴音を連れてどっか行ったの。二人の胸をガン見してたの」
???「あら?美希、一人なの?」
美希「げげっ!!この声は律子!!!」
律子「人を悪者みたいに言うな!それとさんを付けなさいって言ったら何回分かるの!!」
<ワカリマシタ。ワタシガンバッテミマス~
<アナタサマガイウナラバ、ショウチシマシタ
<パチ-ン!!!
<YES!!That's right!!!!!
美希(あずさと貴音だけだと思ったら律子、さんまでいるなんて予想外だったの!!)
律子「ところで美希。あずささんと貴音見なかったかしら?二人とも見失うなんてプロデューサー失格だわ」
美希「それならハニーが二人を連れてどこかに行ったの。美希も今探してるの。律子、さんも手伝って欲しいなって思うの」
美希「こういう時は律子、さんは役立つの!!!」
律子「私は普段も役立ってるわ!ってこんな事してる場合じゃないわ。早く探すのよ!!」
美希「分かったの!!」ダッ
<HEY!!More,more,more!!
<アラアラ~
<メンヨウナ
律子「へ、変な音がするけど行ってみるしかないわね」
<パチ-ン!!
<OK!!Come o...
律子「......P殿?何をやってるのですか?」
P「り、律子。こ、これは違うんだ!!信じてくれ!!」
律子「信じてくれもなにも、目の前にこういう風景が広がってると何を信じたらいいのか分からなくなるのですが...」
あずさ「あらあら律子さん~。律子さんも大きい物を持ってるんだからやってみたらどうです~」
貴音「往復ビンタとはとても面妖なものです。秋月律子あなたも参加するべきです」
律子「P殿も二人がこんなことするなんて止めるべきだわ!!」
P「...律子、二人を責めるな。二人は何も悪くない。二人はアイドルである前に一人の女なんだ」
P「アイドルだっておっぱい往復ビンタをしたいに決まってる。ましてやあんな胸の二人ならなおさらだ。」
P「今回は二人を止められなかった俺が悪い。責めるなら俺を責めろ」
律子「.....ぷ、P殿」
あずさ(Pさんからせがんできたのに、まるで私達のせいみたいになってるわ~)
貴音(面妖な)
美希「ハニーどこなのー!!」
P「....律子。それは間違ってる。俺は二人を止められなかった罰を受けなければならないんだ」
P「律子、お前の手で..」
律子「ですからなかった事に...!」
P「罪は罰と同時に産まれる!!」
P「つまり、あずささんと貴音のおっぱい往復ビンタと同時に律子からのおっぱいが産まれたのだ!!!」
P「さあ!!!ビンタしろ俺を!!そのたわわに実った二つの果実で!!」
P「律子...お前しかいないんだ」
律子「ぷ、P殿////」
<ソ、ソレデハ
<ヒトオモイニコイ!
<パチ-ン!!
<EXCELLENT!!
美希「ハニーが見つからないの...」
P「いや~三人とも凄かったぞ!!」
律子「も、もうあんなこと頼まれてもしませんからね!!///」
あずさ「Pさん痛くはありませんでしたか?」
貴音「往復ビンタ...フフッ...なんて面妖な。今度響に手でしてみましょう」
美希「...あっ!!ハニーなの!!!ハニー!!!」
美希「それはこっちのセリフなの!!女の子三人と一緒にいて!!浮気なの!!」
P「ま、まあこれはかくかくしかじかさ」
美希「そんなので分かるわけないの!ズルイの三人とも!!」
スタッフ「765プロのみなさーん本番でーす!準備お願いしまーす!!」
P「ほら美希ふて腐れてないで準備しろ本番だぞ」
P「あずささんと貴音もがんばれよ」
あずさ「はい。わかりました~」
貴音「貴方様見ていてください。私達の力を」
美希(二人より頑張ってハニーを虜にするの!)
P(今日の美希は気合いが入ってるな。いいことだ)
P(おっ!!美希の隣のアイドルの子のおパンティがチラリと見えそう.....)カガム
P(見えたー!!白!純白!!オッスオッス!!)
P(カメラは他のアイドルを写していた!つまり俺だけのザ・パンチラ)ガッツポ-ズ
美希(美希が頑張ってるからハニーが凄い喜んでるの!!)
オツカレサマデシタ-
美希「ハニーどうだった?今日の美希?」
P「ああすごい頑張ってたと思うぞ」
美希「ホント!?それなら頭ナデナデして欲しいの!!」
P「お安い御用だ」ナデナデ
美希「...あふぅ//」
P「....」ナデナデ....サワサワ
美希(!?き、来たのー!!頭ナデナデからの自然なスライドでお尻を触ってきてるの)
美希(これは一気にメロメロにするチャンスなの!)
美希「ハニーあのね美希なんだか少し暑くなってきたの。少し あずさ「あら~二人ともお疲れ様です~」
美希「...」
P「あずささんお疲れ様です」
あずさ「ずるいわ~美希ちゃんだけ頭なでなでなんて」
あずさ「私にもしてく 貴音「お疲れ様です。貴方様、星井美希、三浦あずさ」
あずさ「....」
貴音「貴方様、頑張ったから頭をなでる、というなら私にも権利はあるはずです」
貴音「ですから私の頭をなで 律子「P殿、三人ともご苦労様」
P「ご苦労様律子」
律子「さあさあ、あずささん貴音。あなた達は次の仕事よ。765プロ自慢の二大巨乳として働いてもらうんだから」
P「......巨乳」ゴクリ
貴音「私は貴方様に頑張りを認めてもらい必ずや...!!」
律子「頑張りなら私も負けませんよP殿!」
P(巨乳。律子も入れて三大巨乳..。...挟まれて~)
美希(ハニーが全く話を聞いてないの)
美希「お腹ペコペコなの~!!」
P「じゃあ昼食にしようか」
美希「わーいなのー!!」
P(転ぶシュミレーションはバッチリだ!なんたって転び方は偽ズッコケの王女こと春香を参考にしてるからな)
春香「...ハクション!」
春香「誰か噂してるのかな私のこと」ズピ-
P「ああ俺も嬉しいぞ」ニタァ..
P(準備万端!アムロ行きまーす!)
P「うわわ、こんな所に石コロが~(棒」ガツッ
P「魚肉ソーセージを持った手が勝手に~(肉棒」
P「美希の胸に吸い込まれて、抜き差ししてしまう~(愛棒」フニュ
美希「...ん///ぎょ、魚肉ソーセージが....////」
P(ハハッ!!!すばらしい!!!ラピュタ王、いや、おっぱい王にでもなった気分だ!!)
美希(...///ハニーが魚肉ソーセージを動かすから何かえっちな気分になったの..//)
P「いや~美希ごめんな。転んでしまって仕方ないんだ、ハハッ!!」
美希「ハニーなら許すの!だから早く食べよ?」
P(ククク...まだ練乳があるのだよ小娘!ウィ)
美希「ひどいのハニー!!何も無い所で転ぶなんてまるで春香なの!!!」
P「ごめんよ美希。春香のドジが移ったみたいだ。」
美希「白い液体が服にかかったの...。ベタベタするの...」
P「白い液体....かかった.....ベタベタ.......ぶっかけわっほい!!」
美希「ハニー!!拭くの手伝って欲しいの!」
P「興奮してきたぞー!!帰りはBUKKAKE物でも借りて帰ろうかな!」
美希「ハニー!!聞いてるの!?」
美希「..もうハニーなんて知らないの!」ダッ
P「悪いが美希この魚肉ソーセージの先っちょにかかった練乳を舌先でペロペロして舐めてくれないか?」
P「美希。おい美希!.....って、あれ?」
P「美希がいない..!?おーい美希!!おーい!!!」
P「...まさか連れ去られたんじゃ..!!?」
P「....いや!十分有り得るな!美希のあの格好。そして「偶然」かかった練乳」
P「あの姿を見て「ぶっかけわっほい」なんて思う奴に連れ去られたに違いない!」
P「なんて最低の変態なんだ!!そんな奴に美希は渡さん!!」
美希「ハニーのせいで美希に白い液体がかかっても魚肉ソーセージと話してばかりだし....」
美希「胸の谷間に魚肉ソーセージを挟ませてくるし...」
美希「ハニーなんか魚肉ソーセージと結婚すればいいの!」
美希「..ってあれ?ここはどこなの?ハニーのこと考えてたら道に迷ったの」
美希「移動は車で来たし、ケータイはバックの中で置いてきたままだし...」
美希「完全に迷子なの....」シュン
美希「...夜になったの。誰も来てくれないの。このまま美希一人で死んじゃうのかな?」
美希「うぅ...そんなのって嫌なの」グスッ
美希「...ハクション!!なの。ハニーの為に着替えた服はセクシーな分寒いの」ズズ-
美希「よくよく考えたらハニーは美希じゃなくて美希の体ばかり見てたの」
美希「美希のこと心配してくれる人なんて誰もいないの...」グスッ
美希「....」ぐぅ~
美希「お腹も空いたの。満足にお昼ご飯も食べてなかったの...」
美希「....はあ、なの」
<オ-イミキ-!!!
美希「...ん、こ、この声はハニーの声なの!!!」
美希「でも、ハニーは美希じゃなくて美希の体の方が大事な変態さんなの」
P「おっ!!いたいた!!おーい美希ー!!」
美希「ふんっ!知らないフリなの」プイッ
美希「ハァハァ言う変態さんなんて知らないの!!」
P「俺は変態じゃないし息が荒いのは走ったからだ!」
P「まったく。それより美希急に居なくなるなんてどうしたんだ?心配したぞ」
美希「そんなの嘘なの。どうせハニーは美希の体目当てなの」
美希「本当なの?」
P「.....あ、ああ本当だ」
美希「ホントのホントに?」
P「ああ!!本当だ!!」
美希「うぅ....嬉しいの..ハニーが美希の心配してくれてるの..」グスッ
P「いきなり泣くなよどうした?」
P(泣いて上目使いでこっちを見るとは.....今日のオカズは決まりだな!)
P「だ、だから外では抱きつくなっていっただろ!は、離れなさい!!」
美希「むー、美希なりの感謝の気持ちを表したのに...」
P「感謝の気持ちの表しかかたっていっても抱き付くの以外でも出来るだろ?」
美希「じゃ、じゃあ美希が何でも一つ言うことを聞いてあげるの!!」
美希「確かにそう言ったの!!女に二言はないの!!さあ何か願いを言うの!!」
P「良し、じゃあ言うぞ」
美希「ドーンと来いなの!!」
P「......おっぱいに魚肉ソーセージを挟んで先っちょについた練乳をペロペロしてください」
終わり
やっぱりPが有能だからなのか……
>>1乙
Entry ⇒ 2012.02.28 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
亜美「2番と3番がガッとやってチュッとすってはーん」春香千早「」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328796899/
王の命令には絶対服従!!血で血を洗う地獄のサバイバル!!!
そんなゲームに、我等がスーパー超天使アイドル天海春香を始めとする765プロのアイドルたちが身を投じていた!!!!
春香「え、えっと、亜美…それってつまり…///」
亜美「そんなのちゅーするにきまってるっしょ!!」
千早「なっ!?あ、亜美…//////」
春香「うぅ、私3番…///」
千早「2番…///」
亜美「いえ→い!!!はるるん、千早お姉ちゃん、早く早くー!!!」
真美「ちゅーしれー!!!」
雪歩「あわわわわ/////」
伊織「ゲームが進まないからちゃっちゃと済ませなさいよ。にひひっ」
春香千早「~~~~~!!!」
春香「っ!!ごめん千早ちゃんっ!!!」
千早「えっ!?」
チュッ
春香「はいおしまいっ////次いこ次!!」
亜美「え~~~~~!!!ほっぺじゃーん!!!ずるいよ~!!」
律子「まあ確かに、口に、とは一言も言ってないわね」
亜美「む~」
真美「なんでもいいから、早く次やろっ」ワクワク
春香「ご、ごめんね、千早ちゃん…///」
千早「い、いいのよ…王様の命令は絶対なんでしょう?////」
真「みんな引いた?それじゃぁ」
みんな「王様だーれだ!!」
P「亜美、しくじったか…」
小鳥「ふふ…でもみんな楽しそうですね…」
P「ええ。久々に全員そろってオフですから。存分に騒ぐといいですよ…」
小鳥「…計画通り、真美ちゃんたちはみんなを王様ゲームに誘導してくれたみたいですしね」
P「お楽しみはこれからですよ」
P「くくく…」
小鳥「ピヨピヨピヨ…」
響「おー、美希はどんな命令するんだ?」
真美「ミキミキ、早く早くっ」
美希「んとね~。じゃあ、5番の人が、王様にひざ枕するの!」
春香「ひ、ひざ枕っ」
亜美「ミキミキ、なかなか大胆ですなぁ~」
伊織「単に眠いだけじゃないの?」
美希「さあ、ミキにひざ枕をしてくれるのはだれなの!」
あずさ「あら~、5番は私だわ~」
律子「なんかなるべくしてなった、って感じね」
あずさ「ふふ、さあ美希ちゃん、どうぞ♪」
美希「わーいなの!」ポフッ
美希「こ、これは…!なんていい寝心地くかー」zZ
響「早っ!?」
貴音「あずさのひざは、余程寝心地がよいのですね…」
真美「ミキミキいいなー」
あずさ「あらあら」
亜美「よしっ、次いくよ次ー!!次こそは口ちゅーさせてやるー!!!」
みんな「王様だーれだ!!」
真「ゲエー、伊織かぁ」
伊織「なによ、文句あるわけっ!?」
真「どうせろくでもない命令に決まってるよ…」
伊織「きぃーっ!なんですってー!!」
亜美「いおりーん、早く命令いこうよ~」
伊織「わ、わかったわよ…どギッツいのお見舞いしてあげるから、覚悟しなさいよね、にひひっ」
真「うわぁ、やだなぁ」
雪歩「うぅ…私じゃありませんように…」
伊織「4番が…」
やよい「っ!」ビクゥッ
伊織(あっ)
春香(やよいっ)
千早(高槻さんっ)
律子(ちょっと伊織っ)
伊織「え、えっと」
伊織「やっぱり3ば…」
響「伊織~?4番がどうするんだ~?」
伊織(我那覇ああああ!!!!)
伊織「えっと…4番が…王様の…肩を揉む…」
春香千早律子(ほっ…)
真美「えー!なにそれつまんないよー!!」
伊織「う、うるさいわねっ!さあ、4番はだれなのっ!?」
真「あ、ボクだ」
伊織「なんでよおおおおお!?!?!?」
伊織「ふ、ふんっ!そうよ!下僕みたいにかいがいしくこの伊織ちゃんの肩を揉みなさいよっ」
真「なんだとぉ!!」ギュリギュリギュリギュリ
伊織「痛だだだだだだだだだだた!!!!!」
やよい(王様ゲームって楽しいなぁ)
やよい(自分が当たらなくてもドキドキしちゃうかも!!!)
伊織「ひ…酷い目にあったわ…」
亜美「さー、次いってみよー!!」
みんな「王様だーれだ!!」
貴音「ふふっ、よかったですね、やよい」
やよい「はいっ!!!」
春香「やよいの命令なら安心だね」
千早「そうね」
やよい「えっとえっと、命令は~」
やよい「う~んう~ん…」
やよい「あうー…私、皆さんみたいにおもしろい命令が思い付かないかも…」
伊織「いいのよ、やよい。無理におもしろくしなくたって」
雪歩「そうだよやよいちゃん。気楽に、ね?」
真美(みんなやよいっちに甘いなぁ)
あずさ「どんな命令なの?やよいちゃん」
やよい「えっへへー。えっと、6番の人は~」
やよい「このゲーム中、ずっと王様と手をつないでください!!」
真「へっ?」
貴音「手を、ですか?」
やよい「はいっ!手をつなぎながら楽しいゲームをすれば、その人ともっとも~っと仲良しになれるかなーって!!」
春香「おお…」キュンッ
律子「ふふ、やよいらしいわね」
響「それで、6番は誰なんだ?」
千早「私よっ!!!!!」ガタッ
千早「そう、私よ!!!!!」
伊織「わ、わかったから座りなさいよ…」
やよい「えっへへー、それじゃあ千早さん、はいっ♪」
千早「え、ええ////」ドキドキドキドキ
ギュッ
千早「~~~~~!!!!」
千早「は、春香っ!つないでるわ////高槻さんと手、つないでるわっ!!!」
春香「ふふ、よかったね、千早ちゃん」ニコニコ
亜美「そろそろおいしいシチュエーション入れてかないと兄ちゃんが…」
真「ん?プロデューサーがどうかしたの、亜美?」
亜美「あっ、な、なんでもないよ!さあ次!次やろう!!」
やよい「えっへへ~♪」ギュッ
千早「は、春香!高槻さんが可愛いわっ!!」
春香「はいはい♪」
春香「あ~、やよい、千早ちゃんと仲良しでうらやましいな~。私も、えいっ」ギュッ
千早「ひゃっ///は、春香!?」
春香「私も千早ちゃんと手つないじゃおっと♪」ギュウッ
やよい「うっうー!三人で仲良しですね!!」
千早(来てる!!私の時代来てる!!!)
律子「じゃあ次行くわよ~」
みんな「王様だーれだ!!」
真「真美かー。真美も怖いなぁ」
雪歩「うう、お手柔らかにね、真美ちゃん…」
真美「んっふっふ~。まっかしといてよ~」
亜美(真美、わかってるよねっ)ヒソヒソ
真美(だいじょーぶ、まかせてよ)ヒソヒソ
真美「そんじゃねー」
真美「1番が4番に、πタッチいってみよーか!!!!」
みんな「えー!?」
小鳥「ナイス真美ちゃん!!!!」
P「真美にはあとで3V加速アチャモをあげよう」
小鳥「プロデューサーさん、録画は!?」
P「バッチリです」
小鳥「双子ちゃんたちを餌で釣り、みんなの嬉し恥ずかしなシーンをカメラに収めるこの計画…」
P「社長にバレたら首が飛びかねませんね!!」
小鳥「笑えませんね!!」
貴音「あの、真美…ぱいたっち、とはいったいなんなのでしょう…」
真美「いやだなぁお姫ちん、そんなのおっπにハイターッチ☆するに決まってるっしょ?」
伊織「そんなもんの説明にやよいを使うんじゃないわよっ!!」
真「あはは…なんか王様ゲームらしくなってきたね」
亜美「よーっし、そんじゃあ、πタッチされちゃう4番は誰かな→!?」
千早「私よ」
真美「えっ」
千早「まあ、なんでもいいですけれど」
真美「…」
亜美「…」
真「えっと、あはは…」
雪歩「ち、千早ちゃん…」
伊織(ど…どうすんのよ、この空気…)
響「それで、1番は誰なんだ?」
春香「あ、わ、私…///」
千早「っ!!春香…////」
真美(あぶねー!!!あずさお姉ちゃんとかじゃなくて本当によかった!!!)
亜美(むしろはるちは的にアリだよね、兄ちゃん、ピヨちゃん!?)
P(アリだ!!!)グッ
小鳥(アリね!!!)グッ
亜美「πタッチ!πタッチ!!」
律子「あんたたちは…」
春香「ご、ごめんね、千早ちゃん…////」
千早「いいのよ、春香…////」
あずさ「やよいちゃんは見ちゃダメよー///」
やよい「あぅー///」ドキドキ
春香「そ、それじゃ…」ペタッ
千早「ひっ…/////」ドキドキ
春香「わ…/////」ドキドキ
春香千早「…//////」ドキドキドキドキ
みんな「…」
千早「…////」ギュッ
やよい「お二人とも顔真っ赤です…」ドキドキ
律子「そっとしといてあげなさい…」
亜美「え、えーっと…次、行く?」
伊織「そ、そうね。次行きましょっ」
雪歩(えっ、続けるの!?)
みんな「王様だーれだ!!」
真美「あずさお姉ちゃんかぁ」
春香「平和的に終わりそうだね」
千早「ええ…///」
伊織(わかってないわね春香…あずさの天然っぷりを)
律子(無自覚でとんでもないことを引き込む人よね…)
亜美(これは期待大だよ!!)
やよい(なんだか千早さんの手…じっとりしてます…)
あずさ「それじゃあ…」
あずさ「7番の人に、次に王様になるまで、物まねで喋ってもらおうかしら~」
あずさ「ハム蔵ちゃんの♪」
みんな「うっわ…」
真「い、いや、ダメじゃないですよ全然!」
伊織「ただ、人によっては相当キツいわね…」
真美「んで、7番は誰?」
貴音「ヂュイッ」キリッ
みんな「!?」
千早「ぶふぅっ!!!」プルプル
貴音「ヂュッ」コクッ
千早「し、四条さん…くくっ…や、やめて…ふくく…」プルプル
貴音「ヂュヂュイッ」キリッ
千早「ひいぃっwwwww」プルプル
春香「千早ちゃんが楽しそうでなによりだよ」ホッコリ
律子「そういう問題かしら、これ…」
あずさ「盛り上がったみたいでうれしいわぁ///」
貴音「ヂュヂュヂュイッ」キリッ
響「私、ジョークは得意なのです(キリッって言ってるな」
春香「わかるの!?」
亜美「う~、そろそろ引きたい!王様引きたい!!」
真「亜美はもうやったじゃないか」
亜美「駄目なんだよこんなんじゃ~」
真「???」
律子(なんか企んでるのね…ふむ)
みんな「王様だーれだ!!」
亜美「あ!亜美だ!!やったー!!!」
亜美「さあ2番と6番口ちゅーいってみよ→☆」
真「早っ」
雪歩「どうしてそんなに口ちゅーさせたがってるの?」
亜美「王様ゲームといったら口ちゅーっしょ!!」
貴音「ヂュヂュッ」キリッ
響「そうなのですか?って言ってるぞ」
やよい「あうー…私6番です…///」
千早「」ガタッ
伊織「」ガタッ
雪歩「えっ…」
真「oh…」
伊織「に…2番は誰なのよ…」
春香「あの…また私なんだけど…////」
千早「」ガタタッ
律子「千早、椅子の上に立たないの…」
春香「こ、これやんなきゃ駄目…?」
やよい「えっ…?」
春香「えっ?」
亜美「王様の命令は絶対!!!絶対!!!」
真美「絶対!!!!絶対!!!!!」
律子「なんなのよあんたたちは…」
やよい「あの…春香さんがいやなら…その…」ショボン
春香「えっ、ちょっ、やよい?」
春香(な、なに伊織)ヒソヒソ
伊織(たぶんやよい、自分が命令されるのが始めてだからうれしいのよ…なんかこのゲーム、すごい楽しいみたいだし)
春香(なるほど…つまり…)
伊織(…やんなさい)
春香(うう…)
亜美真美「ちゅーう!!!ちゅーう!!!!」
貴音「ヂューウッ!!!」
笑死ぬ
やよい「!はいっ」ワクワク
春香「…」
やよい「!!」キラキラ
春香「うぅ…(やよいのお父さん、お母さん、ごめんなさいっ)」
春香「…ん」
チュー
やよい「んんっ…////あ…////」
亜美「えんだあああああああああ!!!!」
真美「いやあああああああああああ!!!!」
千早「春香…高槻さん…/////」ツヤツヤ
伊織(やよい…あんたは少し、大人になったのよ…)ホロリ
春香「あはは…///ノーカンね、ノーカン」
千早(春香と高槻さんが…ちゅー…)
千早「素敵…/////」ポー
亜美(よっしゃぁぁ!これで、ドラゴニックオーバーロード・ジ・エンドはゲットだよね、兄ちゃん!!)チラッチラッ
P(いいだろう)コクッ
真美「さあ、どんどんいこー!!!」
春香「ま、まだやるんだ…」
やよい(楽しいな、楽しいなぁ!!)キラキラ
みんな「王様だーれだ!!」
亜美真美「ゲエー!!律っちゃん!!!」
律子「なによそれ…私はあんたたちみたいな無茶な命令しないわよ」
律子「そうね…そろそろお昼だし、お菓子も飲み物も少なくなってきたから、3番の人に買い出しに行ってもらおうかしら」
真「無難だね」
真美「真美お腹空いたー」
律子「じゃあ、3番は誰?」
雪歩「あ、私ですぅ」
律子「えっ…」
伊織(雪歩が買い出しだと、なんかパシリみたいね…)
亜美(ゆきぴょん、パン買ってこいよ!とか言ったら泣いちゃうかな)
雪歩「えっと、何を買ってきたらいいですか?」
律子「えっ…あ、そうね…なにかリクエストは?」
亜美真美「から揚げ買ってこいよ!!!」
美希「おにぎりなのっ」ガバッ
春香「あ、起きた」
貴音「ヂュヂュイッ!!」
響「らぁめんって言ってるぞ」
みんな「それはわかった」
雪歩「ありがとう真ちゃん」
律子「あ、ちゃんと領収書もらってきてね」
雪歩真「はーい」
律子「さて、人数減っちゃったけど、続けるの?」
亜美「当たり前っしょ!!」
美希「ミキ、眠いから寝るね。おにぎりが来たら起こしてなのくかー」
千早「自由ね…」
律子「それじゃ改めて…」
みんな「王様だーれだ!!」
雪歩「から揚げ、おにぎり、らぁめん…ローソンでいいよね?」
真「うん。…ねえ雪歩、正直ラッキーだと思ってるでしょ?」
雪歩「あはは…うん、あのままだとちゅーさせられそうだったし…」
真「なに考えてるんだろうね、亜美真美は…」
雪歩(…)
雪歩(真ちゃんや春香ちゃんや四条さんとちゅー、か…)
雪歩(…/////)
雪歩「み、みんな待ってるから、急いで戻ろう!!」
真「えっ」
律子「千早の命令か…」
伊織「なんか想像つかないわね」
千早(確かに、自分でも何も思い付かないわ)
千早(そうね…亜美か真美に、「仕返し(重要)」したいかも)
千早(真と萩原さんは買い出し、美希は寝ているし…確率は9分の2か…)
千早(…)
千早「それじゃあ、3番と8番が、口ちゅーしてちょうだい」キリッ
みんな「!?!?!?」
貴音「ヂューッ!?」
やよい「千早さんかっこいいですっ!!」キラキラ
真美(この場合、報酬はどうなるんだろ…)
千早「どうしたの?王様ゲームって、こういうものなんでしょう?」キリッ
千早「さあ、3番は誰なの?」
亜美「ぎゃ→→→→!!!亜美だぁ→→→→→!!!!」
千早(よしっ)
律子「自業自得ね」ケラケラ
伊織「で、8番は?」
春香「ま…また私なんだけど…」プルプル
千早「」
真美「被弾率高すぎwwwww」ゲラゲラ
春香「うぅー…」
亜美「うあうあー…まさかこんなことに…亜美のじゅんじょ→がぁ…」
千早「…くっ」
真美「いーからほれ、ちゅーしれwww」
春香「うぅ、亜美ー…」
亜美「お…王様の命令は…絶対…!!」
亜美「南無三っ!!」ガッ
春香「ひゃっ///」
チュー
小鳥(見事よ亜美ちゃん!!がんばった亜美ちゃんにはシャイニングスコーピオンをプレゼントよ!!!)
春香「んっ…////うぅ…の、ノーカンだから…ノーカンだからね…」
亜美「は、はるるん…/////」ドキドキ
亜美「お、おのれ千早お姉ちゃん…絶対にはるるんとちゅーさせてやる!!////」
春香「な、なんでぇ…?」
千早「…」
千早「…さあ、次に行きましょう」キリッ
春香(もうやだよぅ…)
みんな「王様だーれだ!!」
伊織「あ、戻った」
亜美「お姫ちんの王様、かっこいい!!」
あずさ「イメージピッタリね~」
貴音「はて…しかし私も、この手のげぇむにはとんと疎いもので…いったい何を命じてよいやら」
真美「!」ピーン
真美「じゃあじゃあ!他の誰かの命令を真似してみたらいいんじゃないかなぁ!!」
春香「なっ!?」
律子「そうきたか…」
貴音「それでは、記憶に新しいこの命令にいたしましょう」
真美(よしっ)
亜美(真美ナイス!!)
貴音「4番の方は」
貴音「物まねをしてください、ハム蔵の」
亜美真美「そっちかーーい!!!!!」ズコー
律子「誰なの、4番は」
真美「…」
亜美「…」
やよい「…」ワクワク
あずさ「…」
千早「…」
春香「…ぢゅいっ」
千早「ぶばふぅー!!!!」
伊織「ちょwwwwwまたwwwwwww」
千早「ふっ…くく…は、春香…ひひっ…」
亜美「なんでwwwwはるるんwwwばっかwwwwwwww」
春香「ぢゅぢゅぃ…」
律子「な、なんか…びっくりするくらい似てるわね…」
春香「…」
亜美「はっwwwひひっwwww…あ、あれ、はるるん?」
真美「ど、どったのはるるん…?」
春香「…」
春香「(´;ω;`)ブワッ」
千早「!!!!!!!!????!?!???!!!!??」
伊織「は、春香!?」
律子「ちょっと春香!?」
響「なんで私ばっかりって言ってるな…」
亜美「は、はるるん…」
真美「あの…なんかごめん…」
やよい「春香さん…」
貴音「は、春香…私が泣かせてしまったのですね…」オロオロ
千早(は…春香を…泣かせるなんて…!!!)ゴゴゴゴゴ
あずさ「あらあら春香ちゃん…」
伊織「わ…悪かったわよ、笑ったりして…」
雪歩「ただいま帰りましたー」
真「いやー外さっむいねー。ゲームはどんな感じなの?」
雪歩「四条さんはシーフードヌードルでよかったですか?おにぎりもいろいろ買って…」
みんな「…」
春香「うっ…ぐすっ…」
真「えっ…なにこの空気…」
雪歩「は、春香ちゃん…?」
「…」
律子「…お開きに、しましょうか」
小鳥「…」
小鳥「ど、どうするんですか…プロデューサーさん…」
P「…」
小鳥「…プロデューサーさん?」
P「春香を…泣かせてしまった…」
小鳥「…す、すみません、私がこんな計画言い出したから…」
律子「なるほど、そういうことですか」
P小鳥「」
律子「社長にちゃーんと伝えておきますね♪」
P小鳥「わーお」
真美「はるるんごめんね…真美たち調子に乗っちゃって…」
亜美「ごめんなさい…」
春香「あはは…いいよ別に。私も泣いちゃったりして、大人気なかったよね…」
真美「でも…」
春香「んー…」
春香「…じゃあ、これで許してあげる」
真美「え?」
チュー
春香「これで亜美も真美も、私もおあいこねっ////」
真美「あぅ…//////」ドキドキ
亜美「はるるん…大人の貫禄だよ…////」ドキドキ
千早「ふふ、さすが春香ね…」
やよい「あの…千早さん…そろそろ手、離してほしいかなーって…」ジットリ
諸悪の根源であるプロデューサーと音無小鳥には、後日、高木社長からキツい制裁がくだったというが、それはまた別の話である!!!
乙女の純潔は失っても、大人の女に一皮剥けた我らがアイドル天海春香の躍進はまだまだ続く!!!
がんばれ春香!!!負けるな春香!!!!
響「あれ、そういえば自分、一度も王様になってないし、命令にも選ばれてないぞ」
おわり
途中で寝ちゃう癖なんとかしないとな…すんませんした
面白かったぜ
Entry ⇒ 2012.02.26 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)