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少女「お邪魔しまーす」
元スレ:少女「お邪魔しまーす」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331810488/
少女「そもそもこんな山奥まで来る必要も余り無いんじゃないですか?」
男「馬鹿言うでない、ここまで来る道は運動不足解消にうってつけだ」
少女「はあ……確かに結構いい運動にはなりますけど」
男「確かお前も帰宅部だったよな。丁度いいじゃないか」
少女「それは……そうですけどー」ムムム
男「まあそんな事しなくても十分痩せてるように見えるけどなー」ハハハ
少女「な、何言ってるんですか!」カァア
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331810488/
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:21:28.42 ID:SIta8mQs0
――民家
少女「こんにちはー」ガララ
親父「おお少女ちゃん。いらっしゃい」
少女「あ、親父さん。お兄さんはいらっしゃいますか?」
親父「あいつはまた小屋の方に篭ってるよ。なんでも新作のネタがぼぼんっ、と浮かんだんだと」
少女「むむ、そうですかー。それなら邪魔しちゃ悪いかな……」
親父「んにゃ、行ったれ行ったれ。たまには息抜きも必要だろう。
それに、少女ちゃんの顔をみりゃあ、あいつも喜ぶだろうしな」
少女「そっか……じゃあ、行ってみますね」
親父「ん、その包みは?」
少女「あ、これですか? えへへ、お兄さんに食べてもらおうと思って、お結びをいくつか……」
親父「おお、おお……あいつもいいお嫁さんを見つけたもんだなぁ……」
少女「もう、親父さんってば。私じゃお兄さんにはつりあいませんよー」ニコニコ
少女「こんにちはー」ガララ
親父「おお少女ちゃん。いらっしゃい」
少女「あ、親父さん。お兄さんはいらっしゃいますか?」
親父「あいつはまた小屋の方に篭ってるよ。なんでも新作のネタがぼぼんっ、と浮かんだんだと」
少女「むむ、そうですかー。それなら邪魔しちゃ悪いかな……」
親父「んにゃ、行ったれ行ったれ。たまには息抜きも必要だろう。
それに、少女ちゃんの顔をみりゃあ、あいつも喜ぶだろうしな」
少女「そっか……じゃあ、行ってみますね」
親父「ん、その包みは?」
少女「あ、これですか? えへへ、お兄さんに食べてもらおうと思って、お結びをいくつか……」
親父「おお、おお……あいつもいいお嫁さんを見つけたもんだなぁ……」
少女「もう、親父さんってば。私じゃお兄さんにはつりあいませんよー」ニコニコ
4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:24:37.77 ID:SIta8mQs0
――山道
少女「ふう……ふう……」テクテク
少女「はあ……いつ歩いても、結構きついー……」
少女「えっと、この木が、中間地点だから……後半分っ」
少女「お結び崩れないように注意しないと……」テクテク
少女「はぁ……お兄さん、よくこんな道歩いていけるなあ……」
少女「今度、理由でも、聞いてみようかな」
少女「ふう……ふう……」テクテク
少女「はあ……いつ歩いても、結構きついー……」
少女「えっと、この木が、中間地点だから……後半分っ」
少女「お結び崩れないように注意しないと……」テクテク
少女「はぁ……お兄さん、よくこんな道歩いていけるなあ……」
少女「今度、理由でも、聞いてみようかな」
6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:27:40.42 ID:SIta8mQs0
――山小屋前
少女「お兄さーん?」トントン
「あいよー」
少女「入っても構いませんかー?」
「構わんぞー」
少女「はーい……っと」ガララ
男「よーこそ少女。今日も山登りご苦労様だなー」
少女「このくらい平気ですよー。男さん、今お仕事中ですか?」スタスタ
男「んにゃ、寝てた」
少女「あら、どーりで……目やに、ついてますよ」フキフキ
男「うおっ、しょ、少女、そんな事しなくてもいいのに」
少女「いーえ。お兄さんは放っておいたらすぐぐーたらするので、私がしっかり管理してあげないと」
男「身の回りのことはしっかりしてるつもりなんだがなー……」
少女「お兄さーん?」トントン
「あいよー」
少女「入っても構いませんかー?」
「構わんぞー」
少女「はーい……っと」ガララ
男「よーこそ少女。今日も山登りご苦労様だなー」
少女「このくらい平気ですよー。男さん、今お仕事中ですか?」スタスタ
男「んにゃ、寝てた」
少女「あら、どーりで……目やに、ついてますよ」フキフキ
男「うおっ、しょ、少女、そんな事しなくてもいいのに」
少女「いーえ。お兄さんは放っておいたらすぐぐーたらするので、私がしっかり管理してあげないと」
男「身の回りのことはしっかりしてるつもりなんだがなー……」
8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:31:27.02 ID:SIta8mQs0
少女「お結び、持ってきたんです。いりませんか?」
男「毎度毎度すまんなあ」
少女「私も好きでやってる事ですから、お気になさらず。はい、お茶どうぞ」
男「ありがとう……しかし、そう言ってもうそろそろ三年になるな」ズズ
少女「早いものですねえ。ついこの間までお兄さんは大学に通っていた気がします」
男「お前はついこの間まで小学生だった気がするなあ」
少女「む……そう言われるとなんだか寒気がしますね」
男「人をロリコン呼ばわりするとはいい度胸だなー」
少女「事実を述べたまでですー。お兄さん、可愛い子を見かけるとすぐ鼻の下伸ばすんですもの」
男「そ、それは男として普通の事であってだなー。早くも話の方向性がずれてきているぞ」
少女「雑談なんてそんな物ですよ」ズズ
男「毎度毎度すまんなあ」
少女「私も好きでやってる事ですから、お気になさらず。はい、お茶どうぞ」
男「ありがとう……しかし、そう言ってもうそろそろ三年になるな」ズズ
少女「早いものですねえ。ついこの間までお兄さんは大学に通っていた気がします」
男「お前はついこの間まで小学生だった気がするなあ」
少女「む……そう言われるとなんだか寒気がしますね」
男「人をロリコン呼ばわりするとはいい度胸だなー」
少女「事実を述べたまでですー。お兄さん、可愛い子を見かけるとすぐ鼻の下伸ばすんですもの」
男「そ、それは男として普通の事であってだなー。早くも話の方向性がずれてきているぞ」
少女「雑談なんてそんな物ですよ」ズズ
11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:35:17.98 ID:SIta8mQs0
男「うむ、美味しかった。何も食ってない時の間食はご馳走に思えるな」
少女「ひ、昼ごはん食べていないんですか?」
男「十一時くらいから篭っていたからな、仕方ない」
少女「仕方なくありません! どうして言ってくれなかったんですか?」
男「どうしてもこうしても、お前は高校があるだろうに」
少女「それはそうですけど、言ってくれれば朝にお弁当を作るくらいは……」
男「お前なー、17の女の子にそんな負担をかけさせる訳にはいかんだろ」
少女「25の男の人が適当すぎるんです!」
男「あー分かった分かった。今度から気をつける。だからそんな必死にならんでも、な」
少女「納得いきませんねぇ……」ムスー
少女「ひ、昼ごはん食べていないんですか?」
男「十一時くらいから篭っていたからな、仕方ない」
少女「仕方なくありません! どうして言ってくれなかったんですか?」
男「どうしてもこうしても、お前は高校があるだろうに」
少女「それはそうですけど、言ってくれれば朝にお弁当を作るくらいは……」
男「お前なー、17の女の子にそんな負担をかけさせる訳にはいかんだろ」
少女「25の男の人が適当すぎるんです!」
男「あー分かった分かった。今度から気をつける。だからそんな必死にならんでも、な」
少女「納得いきませんねぇ……」ムスー
13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:39:27.49 ID:SIta8mQs0
少女「そもそもこんな山奥まで来る必要も余り無いんじゃないですか?」
男「馬鹿言うでない、ここまで来る道は運動不足解消にうってつけだ」
少女「はあ……確かに結構いい運動にはなりますけど」
男「確かお前も帰宅部だったよな。丁度いいじゃないか」
少女「それは……そうですけどー」ムムム
男「まあそんな事しなくても十分痩せてるように見えるけどなー」ハハハ
少女「な、何言ってるんですか!」カァア
14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:43:35.97 ID:SIta8mQs0
少女「そう言えば、執筆の方はどうなんですか? 順調ですか?」
男「ばっちりだ。もう終盤でな、そろそろ再開しようかと思っていたところだが」
少女「ん……でしたら、私はこの辺で……」
男「……いや、やめた」
少女「え?」
男「執筆は中止だ。十一時からさっきまでぶっ通しで書いていたからな、今日はこのくらいで終わりにする」
少女「それじゃあ、居てもいいですか?」
男「お前には他に遊ぶ友達がいないのかねー」ニヤニヤ
少女「せ、折角此処まで来たのにそんな事言うんですかあなたはー!」
男「ばっちりだ。もう終盤でな、そろそろ再開しようかと思っていたところだが」
少女「ん……でしたら、私はこの辺で……」
男「……いや、やめた」
少女「え?」
男「執筆は中止だ。十一時からさっきまでぶっ通しで書いていたからな、今日はこのくらいで終わりにする」
少女「それじゃあ、居てもいいですか?」
男「お前には他に遊ぶ友達がいないのかねー」ニヤニヤ
少女「せ、折角此処まで来たのにそんな事言うんですかあなたはー!」
15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:47:28.86 ID:SIta8mQs0
ガララ
男「暗くなってきたなー」ピシャン
少女「そうですねー。いつ頃帰るんですか?」
男「何時でも。少女が満足したらでいいよ」
少女「そんな適当でいいんですか」
男「適当とは失礼な。責任は今全て少女にあるぞ」
少女「丸投げじゃないですかー」
男「俺に出来るのは小説を書くこと! それだけだな」
少女「何故そんな自慢げなんでしょう」
男「小説家たるもの、常に自信家で無いとやってられないものだよ」
少女「ハードなんですね」
男「締め切りとかね」ハァ
男「暗くなってきたなー」ピシャン
少女「そうですねー。いつ頃帰るんですか?」
男「何時でも。少女が満足したらでいいよ」
少女「そんな適当でいいんですか」
男「適当とは失礼な。責任は今全て少女にあるぞ」
少女「丸投げじゃないですかー」
男「俺に出来るのは小説を書くこと! それだけだな」
少女「何故そんな自慢げなんでしょう」
男「小説家たるもの、常に自信家で無いとやってられないものだよ」
少女「ハードなんですね」
男「締め切りとかね」ハァ
16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:51:39.15 ID:SIta8mQs0
少女「そろそろいいですよ、お兄さん」
男「うむ、じゃあ帰ろうか」
少女「今日は泊まっていかないんですね」
男「女の子一人で暗い山道を歩かせる訳にはいかんだろー」
少女「子どもじゃないんですから……でも、心配してくれているんですね」
男「そりゃあ、お前が赤ん坊の頃からずっと見てきた男としてはだな」
少女「それだとなんだかお父さんみたいですよ?」
男「ダディと呼んでくれたまえ」
少女「お断りしますー」クスクス
男「うむ、じゃあ帰ろうか」
少女「今日は泊まっていかないんですね」
男「女の子一人で暗い山道を歩かせる訳にはいかんだろー」
少女「子どもじゃないんですから……でも、心配してくれているんですね」
男「そりゃあ、お前が赤ん坊の頃からずっと見てきた男としてはだな」
少女「それだとなんだかお父さんみたいですよ?」
男「ダディと呼んでくれたまえ」
少女「お断りしますー」クスクス
18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:55:32.64 ID:SIta8mQs0
――山道
少女「……灯りが綺麗ですね」テクテク
男「一日の疲れを癒す最高の時間だ。気分転換にもなる」テクテク
少女「……そうだ、お兄さん」
男「どうした」
少女「手を繋いでくれませんか?」
男「な、何を突然抜かすんだお前はー」
少女「いいじゃないですかー、その方が安全ですよ? ふと隣を見たら私がいなくなっていたらどうするんです?」
男「どんな状況だそれは」
少女「神隠しとかー」
男「そんな無茶な」
少女「あら、私結構オカルト好きなんですよ」
男「ほーう、小学生の頃夜お化けが怖くておもらししかけた子は何処の淑女だったかな」
少女「せ、セクハラですよそれはー!」
少女「……灯りが綺麗ですね」テクテク
男「一日の疲れを癒す最高の時間だ。気分転換にもなる」テクテク
少女「……そうだ、お兄さん」
男「どうした」
少女「手を繋いでくれませんか?」
男「な、何を突然抜かすんだお前はー」
少女「いいじゃないですかー、その方が安全ですよ? ふと隣を見たら私がいなくなっていたらどうするんです?」
男「どんな状況だそれは」
少女「神隠しとかー」
男「そんな無茶な」
少女「あら、私結構オカルト好きなんですよ」
男「ほーう、小学生の頃夜お化けが怖くておもらししかけた子は何処の淑女だったかな」
少女「せ、セクハラですよそれはー!」
20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 20:59:27.22 ID:SIta8mQs0
男「全く、仕方が無い奴め」キュッ
少女「あっ……」
男「子どもじゃないと言う割には、まだまだ小さな手だなぁ」ニギニギ
少女「お、女だから当然です。お兄さんだって、私の手が大きかったらどう思いますか」
男「うーむ、難しい質問だ」
少女「なんですかそれ」
男「お前には立派な女性になってほしい反面、小動物的可愛らしさを維持して欲しいという気持ちもある」
少女「はぁ」
男「反応薄いなー」
少女「いや、まあ……どう反応すればいいのか分からなかったもので」
男「俺がどういう人間だかよーく知っているものだと思っていたが!」
少女「はいはい、分かってますよー。ほらっ、遅くなったら怒られてしまいますよ!」グイッ
男「坂道で走るのは危ないだろうがぁ」
少女「あっ……」
男「子どもじゃないと言う割には、まだまだ小さな手だなぁ」ニギニギ
少女「お、女だから当然です。お兄さんだって、私の手が大きかったらどう思いますか」
男「うーむ、難しい質問だ」
少女「なんですかそれ」
男「お前には立派な女性になってほしい反面、小動物的可愛らしさを維持して欲しいという気持ちもある」
少女「はぁ」
男「反応薄いなー」
少女「いや、まあ……どう反応すればいいのか分からなかったもので」
男「俺がどういう人間だかよーく知っているものだと思っていたが!」
少女「はいはい、分かってますよー。ほらっ、遅くなったら怒られてしまいますよ!」グイッ
男「坂道で走るのは危ないだろうがぁ」
21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:04:19.40 ID:SIta8mQs0
――街
少女「……着きましたね」
男「なんだかんだで少女の家まで来てしまった」
少女「いつもここまで送ってくれるのに、何を今更」
男「それもそうだがなー。ほら、手離しなさい」
少女「……嫌です、と言ったら?」
男「また俺の中でお前の年齢が一回り減少するだけだな」
少女「むう」パッ
男「……明日も学校だろう。早く寝ないと、成長しないぞ」
少女「……今のままがいいんです」ボソッ
男「なんだ?」
少女「……なんでもありません。さようなら、お兄さん」フリフリ
男「おお、またなあ、少女」フリフリ
少女「……着きましたね」
男「なんだかんだで少女の家まで来てしまった」
少女「いつもここまで送ってくれるのに、何を今更」
男「それもそうだがなー。ほら、手離しなさい」
少女「……嫌です、と言ったら?」
男「また俺の中でお前の年齢が一回り減少するだけだな」
少女「むう」パッ
男「……明日も学校だろう。早く寝ないと、成長しないぞ」
少女「……今のままがいいんです」ボソッ
男「なんだ?」
少女「……なんでもありません。さようなら、お兄さん」フリフリ
男「おお、またなあ、少女」フリフリ
22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:07:58.47 ID:SIta8mQs0
男「ただいま」ガララ
親父「おう、おかえり。少女ちゃんは」
男「ちゃんと家まで送った。いつもの事だろう」
親父「そりゃそうだがなー、やはり若い男女が二人っきりだと、どうにかなってしまうんじゃないかと」
男「……何年の付き合いになると思っているんだ」
親父「まあなぁ。お前も考えた事は無いのか、結婚とか、そういう……」
男「少女はまだ17だぞー。高校生に何を望めというのか」
親父「随分と世話になってないか、お前。この前も部屋の掃除といって、大掛かりな掃除セットを持ってきたじゃないか」
男「い、いやそれは彼女が勝手にし始めた事であってだなー」
親父「おう、おかえり。少女ちゃんは」
男「ちゃんと家まで送った。いつもの事だろう」
親父「そりゃそうだがなー、やはり若い男女が二人っきりだと、どうにかなってしまうんじゃないかと」
男「……何年の付き合いになると思っているんだ」
親父「まあなぁ。お前も考えた事は無いのか、結婚とか、そういう……」
男「少女はまだ17だぞー。高校生に何を望めというのか」
親父「随分と世話になってないか、お前。この前も部屋の掃除といって、大掛かりな掃除セットを持ってきたじゃないか」
男「い、いやそれは彼女が勝手にし始めた事であってだなー」
25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:12:57.09 ID:SIta8mQs0
親父「なにはともあれ、けじめをつけることは考えておくんだぞー」
男「けじめねぇ」
親父「意味が分からない、なんて言わないよな」
男「あんたは人を低く見過ぎだ……分かってますとも、ええ」
親父「ならお前、少女ちゃんに好きな子が出来たらどうするよ」
男「なんだそりゃ」
親父「どうするよ」
男「……耐えられそうに無いな」
親父「だろうなあ」クツクツ
男「けじめねぇ」
親父「意味が分からない、なんて言わないよな」
男「あんたは人を低く見過ぎだ……分かってますとも、ええ」
親父「ならお前、少女ちゃんに好きな子が出来たらどうするよ」
男「なんだそりゃ」
親父「どうするよ」
男「……耐えられそうに無いな」
親父「だろうなあ」クツクツ
26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:17:29.00 ID:SIta8mQs0
――男部屋
男「……掃除してもらってからと言うもの、部屋が輝いて見えるな」
男「さぁて、どうするか。やる事も無いし寝るか」
男「メールが着ているな……少女から」
“明日も小屋に行くんですか? お弁当、要りますか?”
男「気にするなと言った筈なんだがな……」カチカチ
男「……よし、これでいいだろう」ピッ
男「……世話になりっぱなしだな、全く」ガバッ
――“よろしく頼む。”
男「……掃除してもらってからと言うもの、部屋が輝いて見えるな」
男「さぁて、どうするか。やる事も無いし寝るか」
男「メールが着ているな……少女から」
“明日も小屋に行くんですか? お弁当、要りますか?”
男「気にするなと言った筈なんだがな……」カチカチ
男「……よし、これでいいだろう」ピッ
男「……世話になりっぱなしだな、全く」ガバッ
――“よろしく頼む。”
27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:21:25.69 ID:SIta8mQs0
――数日後、山小屋
ザァアアアァ…
少女「お兄さーん! 開けてくださいー!」ドンドン
男「な……お、お前! びしょびしょじゃないか、早く入れ!」ガララ
少女「お世話になりますー……」スタスタ
男「あー、と、服は……仕方ない、男物で我慢しろ。後ろ向いててやるから早く着替えなさい」
少女「はいぃ」ヌギヌギ
男「……」
ザァアアアァ…
少女「お兄さーん! 開けてくださいー!」ドンドン
男「な……お、お前! びしょびしょじゃないか、早く入れ!」ガララ
少女「お世話になりますー……」スタスタ
男「あー、と、服は……仕方ない、男物で我慢しろ。後ろ向いててやるから早く着替えなさい」
少女「はいぃ」ヌギヌギ
男「……」
29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:25:57.29 ID:SIta8mQs0
少女「着替え終わりましたよー」
男「うむ、濡れた服は……あー、干しておくか」
少女「あ、はい。手伝いますよ」
男「いい、いい。お前は体を温めておきなさい。風邪でも引かれたら親御さんに顔向けできん」
少女「……一応許可は取ってあるんですけどね」
男「なんのだ?」
少女「いえ、なんでもありません。それより、助かりました」
男「構わんさ。しかしなんでこんな日に来たんだ少女よ」
少女「来る途中までは降ってなかったんですよ? こんな急に降ってくるとは思ってなくて……」
男「……天気予報は見ないタイプだったか」
少女「た、たまたまです」
男「うむ、濡れた服は……あー、干しておくか」
少女「あ、はい。手伝いますよ」
男「いい、いい。お前は体を温めておきなさい。風邪でも引かれたら親御さんに顔向けできん」
少女「……一応許可は取ってあるんですけどね」
男「なんのだ?」
少女「いえ、なんでもありません。それより、助かりました」
男「構わんさ。しかしなんでこんな日に来たんだ少女よ」
少女「来る途中までは降ってなかったんですよ? こんな急に降ってくるとは思ってなくて……」
男「……天気予報は見ないタイプだったか」
少女「た、たまたまです」
31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:30:24.09 ID:SIta8mQs0
男「しかしまあ、この大雨は予定外だな……この分だと暫く帰れそうに無いぞ」
少女「元々、泊まっていく予定だったのでは?」
男「俺はそうだがなー。お前の事を言っているんだよー」
少女「あ、なるほど……そうですね、確かに」
男「その割には随分と気にして無さそうだが」
少女「いえー、いざとなったら私もお泊りしていきますし」
男「な、何馬鹿な事を考えてるんだ?」
少女「言ったでしょう、許可は取ったって。雨も止みませんし、止んだとしても夜遅くだと思いますよ」
男「むぐぐ、しかしそれは道徳的な問題があってだなー」
少女「あら、何かしようとでも考えて……くしゅんっ」
少女「元々、泊まっていく予定だったのでは?」
男「俺はそうだがなー。お前の事を言っているんだよー」
少女「あ、なるほど……そうですね、確かに」
男「その割には随分と気にして無さそうだが」
少女「いえー、いざとなったら私もお泊りしていきますし」
男「な、何馬鹿な事を考えてるんだ?」
少女「言ったでしょう、許可は取ったって。雨も止みませんし、止んだとしても夜遅くだと思いますよ」
男「むぐぐ、しかしそれは道徳的な問題があってだなー」
少女「あら、何かしようとでも考えて……くしゅんっ」
32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:34:03.37 ID:qCFzBolW0
俺もそろそろ脱いどくか・・・
33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:34:38.22 ID:SIta8mQs0
男「だ、大丈夫か?」
少女「は、はい……ただの、くしゃみです」ズズ
男「……これを羽織ってなさい」バフ
少女「わ……これ、お兄さんのじゃ」
男「言っただろう、風邪を引かれても困ると」
少女「でも、そしたら今度はお兄さんが寒いんじゃ」
男「お前は俺の体力をなめているなー、そんなんじゃ将来男と付き合っていけないぞ」
少女「な、何の話をしているんですか!?」
男「なんでもない。ほら、早くしなさい。俺は大丈夫だぞ」
少女「……ありがとうございます」
男「……うむ」
少女「は、はい……ただの、くしゃみです」ズズ
男「……これを羽織ってなさい」バフ
少女「わ……これ、お兄さんのじゃ」
男「言っただろう、風邪を引かれても困ると」
少女「でも、そしたら今度はお兄さんが寒いんじゃ」
男「お前は俺の体力をなめているなー、そんなんじゃ将来男と付き合っていけないぞ」
少女「な、何の話をしているんですか!?」
男「なんでもない。ほら、早くしなさい。俺は大丈夫だぞ」
少女「……ありがとうございます」
男「……うむ」
34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:39:19.38 ID:SIta8mQs0
ザァアアアアアァ…
少女「……今、七時です」
男「……そうだな」
少女「雨、止みそうにありませんね」
男「……うむ」
少女「今日、一緒に泊まっていってもいいですか?」
男「……今日だけだぞー」
少女「……」ニコニコ
男「な、なんだその満面の笑みは」
少女「ふふ、こうして一緒にお泊り会を開くのも、何年ぶりかなあと思って」
男「また奇妙な事を考えてるなお前はー」ハァ
少女「……今、七時です」
男「……そうだな」
少女「雨、止みそうにありませんね」
男「……うむ」
少女「今日、一緒に泊まっていってもいいですか?」
男「……今日だけだぞー」
少女「……」ニコニコ
男「な、なんだその満面の笑みは」
少女「ふふ、こうして一緒にお泊り会を開くのも、何年ぶりかなあと思って」
男「また奇妙な事を考えてるなお前はー」ハァ
35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:42:43.32 ID:SIta8mQs0
少女「そんな事より夕ご飯にしましょう」
男「夕ご飯? 台所は無いぞ」
少女「ふっふー、こんな事もあろうかと、しっかりお結びを用意してきたのです!」ジャーン
男「……褒めるべきなのかこれは?」
少女「本当はまた間食用だったのですが。
ま、急遽お泊り会が開かれてしまった以上、栄養はしっかり摂らないとなりませんよ」
男「何を言っても始まるまい。ありがたくいただこう」
少女「そうですね。お茶、どうぞ」
男「……手馴れてきているよな、本当」ズズ
少女「お兄さん相手にだけ、ですけどね」
男「そうなのか?」
少女「そうなのです」ズズ
男「夕ご飯? 台所は無いぞ」
少女「ふっふー、こんな事もあろうかと、しっかりお結びを用意してきたのです!」ジャーン
男「……褒めるべきなのかこれは?」
少女「本当はまた間食用だったのですが。
ま、急遽お泊り会が開かれてしまった以上、栄養はしっかり摂らないとなりませんよ」
男「何を言っても始まるまい。ありがたくいただこう」
少女「そうですね。お茶、どうぞ」
男「……手馴れてきているよな、本当」ズズ
少女「お兄さん相手にだけ、ですけどね」
男「そうなのか?」
少女「そうなのです」ズズ
36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:45:48.48 ID:SIta8mQs0
少女「学校では結構人見知りする方なんですよ、私」
男「そう言えば、何処へ行くにも俺の後ろに隠れてついてきていたなあ」
少女「また恥ずかしい記憶を……いえ、今回に限っては、何も言えません」
男「十数年経て克服されていたかと思ったが……」
少女「あ、でもちゃんと友人はいますので、ご心配なく」
男「そ、そうか」
少女「男友達も、ちゃんといますよ?」
男「……ふむ」
少女「……彼氏は、いませんけどね」
男「……きゅ、急に湿っぽくなったな少女よ」
少女「誰が湿地帯ですか誰がー」
男「そんな事一言も言ってないぞー」
男「そう言えば、何処へ行くにも俺の後ろに隠れてついてきていたなあ」
少女「また恥ずかしい記憶を……いえ、今回に限っては、何も言えません」
男「十数年経て克服されていたかと思ったが……」
少女「あ、でもちゃんと友人はいますので、ご心配なく」
男「そ、そうか」
少女「男友達も、ちゃんといますよ?」
男「……ふむ」
少女「……彼氏は、いませんけどね」
男「……きゅ、急に湿っぽくなったな少女よ」
少女「誰が湿地帯ですか誰がー」
男「そんな事一言も言ってないぞー」
37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:50:28.20 ID:SIta8mQs0
男「ごちそうさま、美味しかったぞ」
少女「お粗末様です」
男「これからどうしたものか」
少女「まだ、七時ちょっとですから、寝るには早いですね」
男「うむ、俺は大体十二時過ぎまでおきているからな、まだまだだ」
少女「そ、そんな時間まで起きて執筆してるんですか?」
男「締め切り前とかは徹夜だがな、普段はほら、色々やる事もあるし」
少女「はぁ……私は、起きてられませんね……」
男「昔から九時に眠る子だったな」
少女「今でも十時ですけどね……そうしないと、朝起きられませんから」
男「……いい子に育ったなあ」
少女「お、親父さんみたいな事言わないでくださいよー」
少女「お粗末様です」
男「これからどうしたものか」
少女「まだ、七時ちょっとですから、寝るには早いですね」
男「うむ、俺は大体十二時過ぎまでおきているからな、まだまだだ」
少女「そ、そんな時間まで起きて執筆してるんですか?」
男「締め切り前とかは徹夜だがな、普段はほら、色々やる事もあるし」
少女「はぁ……私は、起きてられませんね……」
男「昔から九時に眠る子だったな」
少女「今でも十時ですけどね……そうしないと、朝起きられませんから」
男「……いい子に育ったなあ」
少女「お、親父さんみたいな事言わないでくださいよー」
40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 21:56:17.11 ID:SIta8mQs0
少女「……あの、お兄さん」
男「なんだー、改まって」
少女「お兄さんは、結婚とかどう考えてるんですか?」
男「はぁ? 最近、突拍子も無い発言が多すぎやしないかね」
少女「き、気になったことを口に出すようになっただけですよー」
男「それは……ううむ、いい事であるようなそうでないような」
少女「それで、どうなんです? もう、25ですし、お仕事の方もうまく行ってるって聞いてますし……」
男「……なんとも、言えないな」
少女「は、はあ」
男「俺はその……なんだ、えー」
少女「え……?」
男「……うおう、急にやる気出てきた。よーし、執筆するぞー」スタスタ
少女「あ……お兄さん、なんではぐらかしたんですか今ー!」
男「なんだー、改まって」
少女「お兄さんは、結婚とかどう考えてるんですか?」
男「はぁ? 最近、突拍子も無い発言が多すぎやしないかね」
少女「き、気になったことを口に出すようになっただけですよー」
男「それは……ううむ、いい事であるようなそうでないような」
少女「それで、どうなんです? もう、25ですし、お仕事の方もうまく行ってるって聞いてますし……」
男「……なんとも、言えないな」
少女「は、はあ」
男「俺はその……なんだ、えー」
少女「え……?」
男「……うおう、急にやる気出てきた。よーし、執筆するぞー」スタスタ
少女「あ……お兄さん、なんではぐらかしたんですか今ー!」
41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:04:45.33 ID:SIta8mQs0
――
男「なあ、少女よ」
少女「はい、どうしました?」トントン
男「執筆中の俺に何かしたい、と思ってくれたのはありがたいんだが……」
少女「はあ」トントン
男「何故よりによって肩たたきなんだ?」
少女「あ、今馬鹿にしましたねー? 私、これでも親父さんに上手って褒められたんですよ?」
男「何をさせているんだあいつは羨ましい……いや、まあ、確かに上手ではあるな。マッサージ屋にでもなったらどうだ」
少女「あのですねー、お兄さんが思っているほど、世の中甘くないですよ」
男「17の小娘に言われちゃせわが無いな」ハァ
少女「誰が小娘ですか誰がー」
男「なあ、少女よ」
少女「はい、どうしました?」トントン
男「執筆中の俺に何かしたい、と思ってくれたのはありがたいんだが……」
少女「はあ」トントン
男「何故よりによって肩たたきなんだ?」
少女「あ、今馬鹿にしましたねー? 私、これでも親父さんに上手って褒められたんですよ?」
男「何をさせているんだあいつは羨ましい……いや、まあ、確かに上手ではあるな。マッサージ屋にでもなったらどうだ」
少女「あのですねー、お兄さんが思っているほど、世の中甘くないですよ」
男「17の小娘に言われちゃせわが無いな」ハァ
少女「誰が小娘ですか誰がー」
42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:07:33.47 ID:SIta8mQs0
男「……」カキカキ
少女「……」トントン
少女「……それにしても、お兄さん」
男「どうしたー」
少女「大きくなりましたね、背中」
男「せ……さっきから随分、年上からのような意見が目立つな」
少女「思ったことを口にしてるだけですって。覚えてます?
小さい頃、一緒にお風呂に入っていたでしょう」
男「そんなことがあったような気もする」
少女「……」トントン
少女「……それにしても、お兄さん」
男「どうしたー」
少女「大きくなりましたね、背中」
男「せ……さっきから随分、年上からのような意見が目立つな」
少女「思ったことを口にしてるだけですって。覚えてます?
小さい頃、一緒にお風呂に入っていたでしょう」
男「そんなことがあったような気もする」
44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:10:55.88 ID:SIta8mQs0
少女「ああしてお兄さんの背中を流していた頃は……もっと小さかったです」
男「そりゃなあ」
少女「手が止まってますよー」
男「そっちこそさっきから昔話ばかりして」
少女「ふふふ。懐かしいですね」トントン
男「懐古主義だなあ」
少女「いえいえ。勿論、昔も楽しかったですけど……今だって十分」トントン
男「……」
少女「ずっと……こうしていられたらなあ、なんて」
男「……ぷっ」
少女「えっ」
男「そりゃなあ」
少女「手が止まってますよー」
男「そっちこそさっきから昔話ばかりして」
少女「ふふふ。懐かしいですね」トントン
男「懐古主義だなあ」
少女「いえいえ。勿論、昔も楽しかったですけど……今だって十分」トントン
男「……」
少女「ずっと……こうしていられたらなあ、なんて」
男「……ぷっ」
少女「えっ」
45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:15:32.74 ID:SIta8mQs0
男「ぶわっはははは! な、なにいってんだよお前はー!」
少女「なっ、なんで笑うんですか! そ、そんなおかしいこと言いました!?」
男「いやぁ……お、おかしく無いけどなー……それを少女が言ってると思うと、わ、笑いが」ヒヒヒヒ
少女「ひ、酷いです……」
男「いやーな。心配せんでも、俺はこれからもこんな感じだ」ナデナデ
少女「そうですかねえ……そ、そんな強く撫でないでください」
男「ま、お前にはもうちょっと成長して欲しいと思うがなー。胸の膨らみとか」
少女「せ、セクハラー!」
少女「なっ、なんで笑うんですか! そ、そんなおかしいこと言いました!?」
男「いやぁ……お、おかしく無いけどなー……それを少女が言ってると思うと、わ、笑いが」ヒヒヒヒ
少女「ひ、酷いです……」
男「いやーな。心配せんでも、俺はこれからもこんな感じだ」ナデナデ
少女「そうですかねえ……そ、そんな強く撫でないでください」
男「ま、お前にはもうちょっと成長して欲しいと思うがなー。胸の膨らみとか」
少女「せ、セクハラー!」
46 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:20:18.06 ID:SIta8mQs0
――
少女「そう言えば……お兄さん」
男「どーした」
少女「この小屋……お風呂有りませんよね」
男「ああ、そんな物ある訳……あー」
少女「……」
男「……我慢するか、帰るか。そろそろ雨もやんだ頃じゃ……」
ザー
男「……い、一日くらいなら平気じゃないかなー」
少女「うー……仕方ないですよね」
男「うむ、仕方ない」
少女「そう言えば……お兄さん」
男「どーした」
少女「この小屋……お風呂有りませんよね」
男「ああ、そんな物ある訳……あー」
少女「……」
男「……我慢するか、帰るか。そろそろ雨もやんだ頃じゃ……」
ザー
男「……い、一日くらいなら平気じゃないかなー」
少女「うー……仕方ないですよね」
男「うむ、仕方ない」
48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:24:23.29 ID:SIta8mQs0
男「よし、終わり」
少女「お疲れ様でした」
男「うん。うげ、もうこんな時間か。大分集中してたんだな。暇じゃなかったかー?」
少女「暇でしたけどー……お兄さんの小説の、資料。読んでましたから」ピラ
男「あれ、いつの間に……あんま面白いもんじゃないと思うがなー」
少女「確かによく分かりませんでしたが、お兄さんはこれを参考に書いているんですよね?」
男「うむ。今回のは自信作だぞー。入賞はかたい」
少女「入賞? また、なんかの……小説大賞とかに出したりするんですか?」
男「ああ、正確にはそうじゃなくて……ほら、本屋大賞とか。そう言うのはお前も知ってるだろ?」
少女「あぁ……あまり詳しくありませんが」
男「うん。俺もだ」
少女「そ、それでいいんですか……」
少女「お疲れ様でした」
男「うん。うげ、もうこんな時間か。大分集中してたんだな。暇じゃなかったかー?」
少女「暇でしたけどー……お兄さんの小説の、資料。読んでましたから」ピラ
男「あれ、いつの間に……あんま面白いもんじゃないと思うがなー」
少女「確かによく分かりませんでしたが、お兄さんはこれを参考に書いているんですよね?」
男「うむ。今回のは自信作だぞー。入賞はかたい」
少女「入賞? また、なんかの……小説大賞とかに出したりするんですか?」
男「ああ、正確にはそうじゃなくて……ほら、本屋大賞とか。そう言うのはお前も知ってるだろ?」
少女「あぁ……あまり詳しくありませんが」
男「うん。俺もだ」
少女「そ、それでいいんですか……」
50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:28:36.60 ID:SIta8mQs0
男「ところでだな、もし俺がそう言う賞を取ったらどうする」
少女「なんですか藪から棒に。そりゃ、知ってる人が有名な賞に選ばれたら嬉しいですよ」
男「本当かー?」
少女「疑うところですかねそれー。でも、お兄さんが小説家になるって知らされた時はびっくりしました。
てっきり普通の会社員とかになるものだとばかり思っていましたから」
少女「その時に十分驚きましたし、今度何か取ってもあまり驚かないかもしれませんねー」
男「それがありがたいなあ。いきなり態度変えられても困るしなー」
少女「……そもそも、なんでそんな自信あるのかが不思議です」
男「前にも言っただろう、自信家でなければやってられないのだよ」
少女「その割に線が細いところありますよねー」
男「なんか言ったかー?」
少女「いえなにもー」ニコニコ
少女「なんですか藪から棒に。そりゃ、知ってる人が有名な賞に選ばれたら嬉しいですよ」
男「本当かー?」
少女「疑うところですかねそれー。でも、お兄さんが小説家になるって知らされた時はびっくりしました。
てっきり普通の会社員とかになるものだとばかり思っていましたから」
少女「その時に十分驚きましたし、今度何か取ってもあまり驚かないかもしれませんねー」
男「それがありがたいなあ。いきなり態度変えられても困るしなー」
少女「……そもそも、なんでそんな自信あるのかが不思議です」
男「前にも言っただろう、自信家でなければやってられないのだよ」
少女「その割に線が細いところありますよねー」
男「なんか言ったかー?」
少女「いえなにもー」ニコニコ
52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:32:05.92 ID:SIta8mQs0
少女「ふあぁ」ノビノビ
男「寝不足は肌に悪いと聞くね」
少女「お風呂に入らないって時点で、ちょっと自暴自棄です」ゴシゴシ
男「その使い方はおかしいぞ、少女……よし、寝るか」
少女「……お先にどーぞー」
男「お前の方が眠そうに見えるんだがなー」
少女「先に眠ったら、その、何されるか分かりませんし」
男「そ、そこまで信用されてなかったのか俺はー……」
少女「冗談です。布団は何処ですか?」
男「ああ、待て待て。俺が出すから座ってなさい」スタスタ
男「寝不足は肌に悪いと聞くね」
少女「お風呂に入らないって時点で、ちょっと自暴自棄です」ゴシゴシ
男「その使い方はおかしいぞ、少女……よし、寝るか」
少女「……お先にどーぞー」
男「お前の方が眠そうに見えるんだがなー」
少女「先に眠ったら、その、何されるか分かりませんし」
男「そ、そこまで信用されてなかったのか俺はー……」
少女「冗談です。布団は何処ですか?」
男「ああ、待て待て。俺が出すから座ってなさい」スタスタ
53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:37:16.97 ID:SIta8mQs0
――
少女「……そこまで子供扱いしなくても」ボフボフ
男「17才はまだまだ子供でしょうに。暫く使っていなかったが、問題ないか? 湿ってる所とか」
少女「大丈夫です……あ、お兄さんの匂いがしますね」クンクン
男「……匂いフェチと言う奴か」
少女「あ、いえそういうのじゃなくてー……」バッ
男「うむうむ。俺はお前がどういう子だかきちんと理解しているからな、弁解はいらないぞ」
少女「お、お兄さんの方がよっぽど変態くさいです」
男「保護者だからな!」キリッ
少女「むう……どうしてそう自信満々なのか……」
少女「……そこまで子供扱いしなくても」ボフボフ
男「17才はまだまだ子供でしょうに。暫く使っていなかったが、問題ないか? 湿ってる所とか」
少女「大丈夫です……あ、お兄さんの匂いがしますね」クンクン
男「……匂いフェチと言う奴か」
少女「あ、いえそういうのじゃなくてー……」バッ
男「うむうむ。俺はお前がどういう子だかきちんと理解しているからな、弁解はいらないぞ」
少女「お、お兄さんの方がよっぽど変態くさいです」
男「保護者だからな!」キリッ
少女「むう……どうしてそう自信満々なのか……」
54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:41:58.74 ID:SIta8mQs0
男「電気、消していいか―?」
少女「いいですよー……ふあぁ」
パチッ
男「……おやすみ」モゾモゾ
少女「おやすみなさい……」モゾモゾ
男「……」
少女「……」
少女「いいですよー……ふあぁ」
パチッ
男「……おやすみ」モゾモゾ
少女「おやすみなさい……」モゾモゾ
男「……」
少女「……」
55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:45:13.65 ID:SIta8mQs0
――翌朝
少女「……まさか、本当に何も無いとは」
男「あってほしかったのかよ、えー?」
少女「ち、違いますけどー。はいっ、着替え終わりましたよっ」
男「よろしい。忘れ物は無いなー? 暫く来る予定ないからな、此処」
少女「あ、そうなんですか」
男「前も言ったかもしれんが……脱稿間近でな。後は家で書こうと思う。編集との折り合いもあるし」
少女「ああ、成程……大変な時期なんですね」
男「そうだなあ。大変だけど、書くことは好きだからいいのさ」
少女「そうですか……」
少女「……まさか、本当に何も無いとは」
男「あってほしかったのかよ、えー?」
少女「ち、違いますけどー。はいっ、着替え終わりましたよっ」
男「よろしい。忘れ物は無いなー? 暫く来る予定ないからな、此処」
少女「あ、そうなんですか」
男「前も言ったかもしれんが……脱稿間近でな。後は家で書こうと思う。編集との折り合いもあるし」
少女「ああ、成程……大変な時期なんですね」
男「そうだなあ。大変だけど、書くことは好きだからいいのさ」
少女「そうですか……」
57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:49:51.71 ID:SIta8mQs0
男「ドピーカンの晴空だなー」テクテク
少女「ドピーカンって、古臭い言い方ですねぇ」
男「そうかー? ま、気持ちの良い晴れであることには変わりあるまい」
少女「そうですね。昨日はどうしてあんなに降ったのか……あ、そう言えば」
男「どうしたね」
少女「そろそろ、学校のテストが……」
男「おお? そんな時期か。お前なら心配要らないと思うが、抜かるなよー」
少女「私は大丈夫ですけど、お兄さんもしっかりお願いしますね。執筆に夢中で、栄養失調とか、お兄さんなら……」
男「……流石にそれはないと思うぞー」
少女「ドピーカンって、古臭い言い方ですねぇ」
男「そうかー? ま、気持ちの良い晴れであることには変わりあるまい」
少女「そうですね。昨日はどうしてあんなに降ったのか……あ、そう言えば」
男「どうしたね」
少女「そろそろ、学校のテストが……」
男「おお? そんな時期か。お前なら心配要らないと思うが、抜かるなよー」
少女「私は大丈夫ですけど、お兄さんもしっかりお願いしますね。執筆に夢中で、栄養失調とか、お兄さんなら……」
男「……流石にそれはないと思うぞー」
58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:53:51.85 ID:SIta8mQs0
――街
男「ようし、到着。元気でな、少女」
少女「はい、お兄さん。お兄さんも、お体には気をつけて」
男「おう。そうだ。お前のテストが終わったら、記念にどっか出かけるとしよう」
少女「え? 本当ですか?」
男「男に二言は無いのさー。その時は俺も脱稿出来てると思うし。だから、しっかり頑張るんだぞ」
少女「は……はいっ! 分かりました! お互い、頑張りましょう!」
男「急に元気になったなあ」ハハハ
男「ようし、到着。元気でな、少女」
少女「はい、お兄さん。お兄さんも、お体には気をつけて」
男「おう。そうだ。お前のテストが終わったら、記念にどっか出かけるとしよう」
少女「え? 本当ですか?」
男「男に二言は無いのさー。その時は俺も脱稿出来てると思うし。だから、しっかり頑張るんだぞ」
少女「は……はいっ! 分かりました! お互い、頑張りましょう!」
男「急に元気になったなあ」ハハハ
59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 22:57:50.88 ID:SIta8mQs0
――少女宅
少女「ただいまっ」
少女母「あら、おかえり。随分元気そうだけど……もしかして、あったのかしら?」
少女「んんー、あったと言うか無かったと言うか……でも、お母さんが考えてることじゃないと思う」
少女母「あらそう。まあそうよね、男さんだものねー……少女から迫ったパターンも考えたのだけど」
少女「せっ、迫ったってあのねー。私とお兄さんはそう言う関係じゃないのっ」
少女母「そのお兄さんって呼び方もいつまで続くかしら」クスクス
少女「だ、だからーっ!」
少女「ただいまっ」
少女母「あら、おかえり。随分元気そうだけど……もしかして、あったのかしら?」
少女「んんー、あったと言うか無かったと言うか……でも、お母さんが考えてることじゃないと思う」
少女母「あらそう。まあそうよね、男さんだものねー……少女から迫ったパターンも考えたのだけど」
少女「せっ、迫ったってあのねー。私とお兄さんはそう言う関係じゃないのっ」
少女母「そのお兄さんって呼び方もいつまで続くかしら」クスクス
少女「だ、だからーっ!」
65 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:23:56.91 ID:SIta8mQs0
――男宅
男「ただいまー……ああ、親父は仕事か」スタスタ
男「うーむ……勢いで出かける約束をしてしまったはいい物の……」
男「一体何処に行くべきか。あいつの行きたそうな所、となると」
男「遊園地、とかか……?」
男「……ふむ。最近行ってなかったし、新しいアトラクションも増えていることだろう」
男「よしっ、そうと決まれば執筆あるのみだ。あいつのテストが終わるより先に完結させてやろうッ」スタスタスタ
男「ただいまー……ああ、親父は仕事か」スタスタ
男「うーむ……勢いで出かける約束をしてしまったはいい物の……」
男「一体何処に行くべきか。あいつの行きたそうな所、となると」
男「遊園地、とかか……?」
男「……ふむ。最近行ってなかったし、新しいアトラクションも増えていることだろう」
男「よしっ、そうと決まれば執筆あるのみだ。あいつのテストが終わるより先に完結させてやろうッ」スタスタスタ
67 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:28:15.03 ID:SIta8mQs0
――数週間後、学校
キーンコーンカーンコーン
先生「――では、解散。テストが終わったからって、各自ハメを外し過ぎないよーに」
少女「ふう……」
少女友「おいすー。お疲れ少女ちゃん。どだった?」
少女「可もなく不可もなく、ですね。友ちゃんは?」
少女友「ふっへへー。部活に打ち込む青春っていいよねー」ニコニコ
少女「あ、はい……お疲れ様ですね」
キーンコーンカーンコーン
先生「――では、解散。テストが終わったからって、各自ハメを外し過ぎないよーに」
少女「ふう……」
少女友「おいすー。お疲れ少女ちゃん。どだった?」
少女「可もなく不可もなく、ですね。友ちゃんは?」
少女友「ふっへへー。部活に打ち込む青春っていいよねー」ニコニコ
少女「あ、はい……お疲れ様ですね」
69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:32:49.36 ID:SIta8mQs0
友「ところで。この後予定ある? 無いんならどっか寄ってかない?」
少女「あー……すみません。ちょっと、行く所があって」
友「おおう。あ、あれでしょ。お兄さんのところでしょ、でしょ?」
少女「あう。話したこと、ありましたっけ……」
友「何回かー、ぽろぽろと。どう見ても通い妻です、本当にありがとうございましたっ!」
少女「か、通い妻って……そう言うのじゃ」カァ
友「んーふふ。急いでるんでしょ? 私に構わず、早く行けー、なんちて」
少女「あ、それでは。また今度」
友「じゃーねー。さよならだけが人生ならば、またくる春はなんだろうー」ヒラヒラ
少女「あー……すみません。ちょっと、行く所があって」
友「おおう。あ、あれでしょ。お兄さんのところでしょ、でしょ?」
少女「あう。話したこと、ありましたっけ……」
友「何回かー、ぽろぽろと。どう見ても通い妻です、本当にありがとうございましたっ!」
少女「か、通い妻って……そう言うのじゃ」カァ
友「んーふふ。急いでるんでしょ? 私に構わず、早く行けー、なんちて」
少女「あ、それでは。また今度」
友「じゃーねー。さよならだけが人生ならば、またくる春はなんだろうー」ヒラヒラ
70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:37:18.33 ID:SIta8mQs0
――男宅
ピンポーン
親父「ん、客か」スッ
男「あ、俺が出るよ」
親父「おう? ああ、そろそろ来る頃だったな」
男「全くまあ律儀なもんだ……はいはい、今開けるよー」ガラララ
少女「こんにちは、お兄さん! お久しぶりですね!」
男「久しぶりと言う表現は本来数年来の旧友に使うものだ」
少女「相変わらずのご様子で、安心しました。入っていいですか?」
男「おうとも。いらっしゃい」
ピンポーン
親父「ん、客か」スッ
男「あ、俺が出るよ」
親父「おう? ああ、そろそろ来る頃だったな」
男「全くまあ律儀なもんだ……はいはい、今開けるよー」ガラララ
少女「こんにちは、お兄さん! お久しぶりですね!」
男「久しぶりと言う表現は本来数年来の旧友に使うものだ」
少女「相変わらずのご様子で、安心しました。入っていいですか?」
男「おうとも。いらっしゃい」
71 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:42:17.55 ID:SIta8mQs0
男「ま、まずはお互いお疲れ様ってことで」
少女「はい、お疲れ様です」
男「テストはどうだった?」
少女「可もなく不可もなくです」
男「最早決まり文句のように聞こえるなーそれは。いつも通りならいいんだがね」
少女「お兄さんの方も、書き終わったんですよね?」
男「勿論だとも。本になるのは大分先だろうが、ひとまずはゆっくりできるだろうな」
少女「で、でしたら……その、覚えてます?」
男「……何をだね?」
少女「ほら……ど、何処かに出かけるって、最後にあった時に……」シュン
男「……そんなしょげんでもいいと思うがー。ちゃんと覚えてるぞ」
少女「はい、お疲れ様です」
男「テストはどうだった?」
少女「可もなく不可もなくです」
男「最早決まり文句のように聞こえるなーそれは。いつも通りならいいんだがね」
少女「お兄さんの方も、書き終わったんですよね?」
男「勿論だとも。本になるのは大分先だろうが、ひとまずはゆっくりできるだろうな」
少女「で、でしたら……その、覚えてます?」
男「……何をだね?」
少女「ほら……ど、何処かに出かけるって、最後にあった時に……」シュン
男「……そんなしょげんでもいいと思うがー。ちゃんと覚えてるぞ」
72 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:47:38.75 ID:SIta8mQs0
少女「良かった……お兄さん、どこか行きたい所はありますか?」
男「俺かー? そうだな、○○遊園地なんてどうだ」
少女「あら。奇遇ですね。私も行きたいと思っていたんです!」
男「おう、知ってたぞ」
少女「……なしてでしょう」
男「言っただろう、俺はお前がどういう子だかきちんと理解しているとなー」
少女「えー……お母さんに聞いたりしました?」
男「……そう言う鋭い所も把握しているぞー」
少女「あの人は……」ハァ
男「俺かー? そうだな、○○遊園地なんてどうだ」
少女「あら。奇遇ですね。私も行きたいと思っていたんです!」
男「おう、知ってたぞ」
少女「……なしてでしょう」
男「言っただろう、俺はお前がどういう子だかきちんと理解しているとなー」
少女「えー……お母さんに聞いたりしました?」
男「……そう言う鋭い所も把握しているぞー」
少女「あの人は……」ハァ
73 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:51:30.06 ID:SIta8mQs0
男「それじゃあ、今週末に行くか」
少女「あ、そんな早くに?」
男「俺はお前より早く終わっていてなー。結構余裕があったのさ」
男「遊園地の地図、効率の良い回り方などなど、万全の準備をしておいた」フンス
少女「な、成程ー……いつにもまして手際が良いのですね」
男「楽しみだからね」
少女「シンプルですね……でも、私も、楽しみです」ニコニコ
男「出発は朝五時です」
少女「ええええっ」
少女「あ、そんな早くに?」
男「俺はお前より早く終わっていてなー。結構余裕があったのさ」
男「遊園地の地図、効率の良い回り方などなど、万全の準備をしておいた」フンス
少女「な、成程ー……いつにもまして手際が良いのですね」
男「楽しみだからね」
少女「シンプルですね……でも、私も、楽しみです」ニコニコ
男「出発は朝五時です」
少女「ええええっ」
75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/15(木) 23:57:18.56 ID:SIta8mQs0
――夜
少女「では、そろそろお暇しますね」
男「ああ。送ってく」
少女「いいんですか?」
男「暇だしなー、久々の自由を存分に満喫しなければならない」
少女「って言っても、忙しい時だって毎回送ってくれたじゃないですかー」
男「それはそれ、これはこれ。気分転換って奴だなー」
少女「よく分かりませんねぇ」ハァ
親父「気をつけてなー」
少女「では、そろそろお暇しますね」
男「ああ。送ってく」
少女「いいんですか?」
男「暇だしなー、久々の自由を存分に満喫しなければならない」
少女「って言っても、忙しい時だって毎回送ってくれたじゃないですかー」
男「それはそれ、これはこれ。気分転換って奴だなー」
少女「よく分かりませんねぇ」ハァ
親父「気をつけてなー」
76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:01:44.72 ID:qmtzOQXj0
少女「でも、まさかここまで用意してるとは思いませんでしたよ」テクテク
男「普段お前に世話になりっぱなしだからなー、こう言う時くらいはきちんと保護者らしいところをね」
少女「保護者……ですか……」
男「うむ。今までずっとそうだったろう」
少女「そうですね……でも、その、お兄さん」
男「ん?」
少女「私は、もう――子供じゃ、ありません」
男「普段お前に世話になりっぱなしだからなー、こう言う時くらいはきちんと保護者らしいところをね」
少女「保護者……ですか……」
男「うむ。今までずっとそうだったろう」
少女「そうですね……でも、その、お兄さん」
男「ん?」
少女「私は、もう――子供じゃ、ありません」
78 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:10:38.21 ID:qmtzOQXj0
男「……どうした、いきなり」
少女「……ずっと思ってたんです。いつまで私は子供扱いなのかなって」
男「そりゃあお前、俺からしてみれば、お前は――」
少女「分かっています。お兄さんにとって私は、まだまだ子供なんですよね。
昔から接してきたから。昔からそうだったから」
少女「でも、それでも私は……それが嫌なんです。立派な一人の女として見てほしいんです」
男「……」
少女「……おかしいですよね。いつまでもこのままがいいなんて、言っておきながら……こんなことを望むなんて」
少女「私は、わがままです」
少女「……ずっと思ってたんです。いつまで私は子供扱いなのかなって」
男「そりゃあお前、俺からしてみれば、お前は――」
少女「分かっています。お兄さんにとって私は、まだまだ子供なんですよね。
昔から接してきたから。昔からそうだったから」
少女「でも、それでも私は……それが嫌なんです。立派な一人の女として見てほしいんです」
男「……」
少女「……おかしいですよね。いつまでもこのままがいいなんて、言っておきながら……こんなことを望むなんて」
少女「私は、わがままです」
82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:19:11.88 ID:qmtzOQXj0
男「……知ってる」
少女「……」
男「お前がわがままで、結構いじっぱりなことは知ってる」
男「昔から見てきたからな」
男「だから……その、なんて、言うかな」
少女「……お兄さん」ギュッ
男「お、わっ……」
少女「お兄さん、好きです」
男「」
少女「ずっと、ずっと……子供としてじゃなくて。一人の少女として、お兄さんのことが好きでした」
少女「だから……」
男「――……」
男「すまん。それは、できない」
少女「……」
男「お前がわがままで、結構いじっぱりなことは知ってる」
男「昔から見てきたからな」
男「だから……その、なんて、言うかな」
少女「……お兄さん」ギュッ
男「お、わっ……」
少女「お兄さん、好きです」
男「」
少女「ずっと、ずっと……子供としてじゃなくて。一人の少女として、お兄さんのことが好きでした」
少女「だから……」
男「――……」
男「すまん。それは、できない」
87 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:29:32.68 ID:qmtzOQXj0
少女「……どう、してっ」ギュウッ
男「……さっきも言ったけど、俺は昔からお前のことを見てきた。お前のいろんな所を知ってるし、どういう人間だかも知ってる」
男「だから……お前の言ってくれた言葉も、一人の女性として見て欲しいってのも……やっぱり全部、子供のわがままにしか聞こえないんだ」
少女「……酷いです」
男「知ってる。嫌っても構わん。嫌われるのを承知で、俺は言うぞ」
男「俺もお前のことは好きだ。大好きだ。でもそれ以上に、大切な人なんだ。今までずっと見てきたから」
男「だから、お前が立派な大人になるまでは……俺は保護者として、お前と一緒にいようと思った。好きとか嫌いとかいう感情は抜きにして」
男「……さっきも言ったけど、俺は昔からお前のことを見てきた。お前のいろんな所を知ってるし、どういう人間だかも知ってる」
男「だから……お前の言ってくれた言葉も、一人の女性として見て欲しいってのも……やっぱり全部、子供のわがままにしか聞こえないんだ」
少女「……酷いです」
男「知ってる。嫌っても構わん。嫌われるのを承知で、俺は言うぞ」
男「俺もお前のことは好きだ。大好きだ。でもそれ以上に、大切な人なんだ。今までずっと見てきたから」
男「だから、お前が立派な大人になるまでは……俺は保護者として、お前と一緒にいようと思った。好きとか嫌いとかいう感情は抜きにして」
90 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:40:17.61 ID:qmtzOQXj0
少女「……ずるいです。卑怯です。そんなの、屁理屈です」
男「……返せる言葉は無いな」
少女「それなら……お兄さんが、私のことを見ていてくれたように。私だって、ずっとお兄さんのことを見てきました。
だから、お兄さんの……色々なことを知ってるつもりです」
男「……」
少女「お兄さんは……冗談は言っても、嘘はつかない人です」
少女「だから、その言葉も信じます。私は、立派な大人になって……もう一度お兄さんに告白します」
少女「それなら……いいんですよね?」
男「……ああ。約束する。俺は嘘は、つかない」ニッコリ
少女「ありがとうございます」
男「……こちらこそ」
少女「……でも」グイッ
男「え――」
少女「――キスくらいするわがままなら、聞いてくれますよね?」チュッ
終わっていいだろうか
男「……返せる言葉は無いな」
少女「それなら……お兄さんが、私のことを見ていてくれたように。私だって、ずっとお兄さんのことを見てきました。
だから、お兄さんの……色々なことを知ってるつもりです」
男「……」
少女「お兄さんは……冗談は言っても、嘘はつかない人です」
少女「だから、その言葉も信じます。私は、立派な大人になって……もう一度お兄さんに告白します」
少女「それなら……いいんですよね?」
男「……ああ。約束する。俺は嘘は、つかない」ニッコリ
少女「ありがとうございます」
男「……こちらこそ」
少女「……でも」グイッ
男「え――」
少女「――キスくらいするわがままなら、聞いてくれますよね?」チュッ
終わっていいだろうか
95 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:43:25.94 ID:qmtzOQXj0
普通ののんびりとした話を書きたかったのに! なんだこのgdgdは!
無駄な要素入れすぎたかなー…精進します。お粗末さまでした
無駄な要素入れすぎたかなー…精進します。お粗末さまでした
92 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:41:46.02 ID:ypBe6OMF0
乙
94 忍法帖【Lv=20,xxxPT】 2012/03/16(金) 00:43:17.01 ID:Xjtq4dXo0
乙
96 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:45:12.54 ID:ypBe6OMF0
今度は成長後のデート編頼むぜ
97 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 00:46:27.47 ID:cvpyPoUx0
登場人物増やすとドラマが増え
二人だけだと少女の背伸びした恋愛が増長し
親と3人で仲良くやってると少女が病気になる気しかしない
ともあれ乙
二人だけだと少女の背伸びした恋愛が増長し
親と3人で仲良くやってると少女が病気になる気しかしない
ともあれ乙
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