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あかり「しのぶれど」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326976928/
次→あかり「瀬をはやみ」
『もう二度と会えなくなるってわけじゃないんだからさ』
『で、でもぉ…』
『しょうがないなぁ、あかりは』
『中学に上がっても、ちゃんと待ってるから』
『……うん』
「え…?」
…そうだ。
あかりは今、ちなつちゃんからの相談を聞いていて…。
「どうしたの?最近ぼーっとしてること、多いよ?」
「そ、そうかな…?」
…二年前のこと、思い出しちゃった。
「ごめんね…」
相談してもらってるのに聞いてなかったなんて…。
あかり、酷い子だ。
「あかりちゃん、もしかして…」
「……」
もしかして、バレた…?
「な、なんでもないよぉ」
「……はぁ」
なんだかわざとらしい溜め息。
「あかりちゃん、隠すの下手なんだから…」
「……」
あかりは感情がすぐ表情に出ちゃうみたい。
自分ではそんなことないと思ってるんだけど…。
「やっぱり、二人だけじゃ寂しいよね」
「う、うん…」
あ、あれ…?
「でもさ、同じ高校に合格すればまた一緒に通えるんだから!」
「そう、だね…」
「そうだよ」
少し、ほっとした。
この気持ちだけは、隠し通さなきゃ。
「もう…私が相談してたのに、いつの間にか私があかりちゃん励ましてるし…」
「ご、ごめんね」
「…いいよ、たまには」
「いつも聞いてもらってるもんね」
違うんだよちなつちゃん…。
だから、何も言えなかった。
ずっとずっと隠してきたこの気持ち。
あかりの、大好きな人。
その人と、また…離れ離れになってしまう。
ちなつちゃんには絶対言えないよね。
結衣ちゃんのこと、好きだなんて。
「と、いうわけで…」
「春になったら、ここにもあんまり来られなくなっちゃいます!」
「ごめんね、二人とも」
「ここで勉強しても良いんだけど、二人が居心地悪いかなって思って」
「それに、京子が真面目に勉強しない可能性があるから」
「え~、ひどいよ結衣にゃ~ん」
高校受験がある。
二人とも塾に通い始めるそうだ。
「そ、そっかぁ…」
「寂しいけど仕方ないよね…」
「受験勉強、頑張ってね!」
「結衣先輩…私、応援してますからっ」
「夏まではなるべく顔出すようにするよ」
「私もコムケあるし、勉強はまだ先だよ!」
「お前は勉強しろ」
たった一年生まれるのが遅かっただけ。
それだけなのに。
「あ、あかり」
放課後のごらく部部室。
中に入ると雑誌を読む結衣ちゃん。
「結衣ちゃん…」
…一人だけ?
「…きょ、京子ちゃんは?」
結衣ちゃんに聞こえてしまわないように。
「京子はコムケの原稿仕上げるからって先に帰ったよ」
雑誌をめくりながら答える結衣ちゃん。
少し物憂げな表情。
どきどきが、止まらない。
「ちなつちゃんは?」
「…今日は、用事があるみたい…」
結衣ちゃんの隣に座る勇気はなくて。
かと言って正面にも座れない。
「そうなんだ」
「う、うん…」
結衣ちゃんのほう、見られない…。
「じゃあ今日はあかりと二人きりだね」
二人、きり…。
「…あかりと二人きりって、久しぶりだな」
「そ、そうかな…」
「うん」
結衣ちゃんの言葉に、余計どきどきが止まらなくなる。
「……」
言葉が、出てこない。
「どうしたの?あかり」
「え!?」
気が付くと結衣ちゃんが隣まで来ていた。
結衣ちゃんの顔が、近付いてくる。
「あわわ…だ、だめだよぉ結衣ちゃんっ」
「いや、こうしないと熱測れないじゃん…」
「あっ…」
おでことおでこが、くっつく。
結衣ちゃんのひんやりした手が気持ち良い。
「んー、熱はない…かな」
「……」
顔真っ赤だし、熱いよ…?
結衣ちゃんのせいなんだよ…?
「だ、大丈夫だからっ!」
「あかり…?」
「あ…」
「ご、ごめんね大声出しちゃって…」
「でも、あかり…」
結衣ちゃんと一緒に居たい。
これからは、会える時間も減ってしまうのだから。
「…うん」
結衣ちゃんは、優しいから好き。
京子ちゃんとちなつちゃんも優しいけど。
結衣ちゃんの優しさは、ほっとする優しさだ。
「え?」
雑誌を読んでいた結衣ちゃんがぽつりと呟く。
「京子はあんなだし、ちなつちゃんといるときは気が抜けないっていうか…」
「先輩らしくしないと…って思うから」
「……」
「……」
「…えへへ、嬉しいなぁ」
結衣ちゃんも、あかりと同じふうに思ってくれてたんだ。
「京子もちなつちゃんも、多分そう思ってるよ」
「……」
そうなの、かな…?
「ええ!?」
「…あれ、そのことで悩んでるんじゃないの?」
「ち、ちが…」
言いかけて。
じゃあ何で悩んでるの?なんて言われたら、返答に困ってしまう。
「…わないかも…」
「あかりはそのままでいいよ」
「…うん」
結衣ちゃんにも悩んでるのバレちゃった。
だめだなぁあかり。
こんなんじゃ隠し通すなんて…。
「そうだ」
「あかり、今日泊まりに来ない?」
…少し、落ち着いてきたのに。
「でも、いいの…?」
「一日くらいなら…。まだ本格的に受験勉強始めたわけでもないし」
「……」
また、どきどきしてきた。
「い、行きたいっ」
「夕飯はオムライスでいい?」
「うんっ!あかり、結衣ちゃんのオムライス大好きだもん!」
「ふふ、オムライスくらいならいつでも…」
…え?
いつでも、食べに行って良いの…?
「…しばらく、そういうわけにもいかないんだよな」
「…うん」
…そうだよね。
ちょっとだけ期待、しちゃったよ。
「受験終わったらさ、また皆でお泊り会しよう?」
「…うんっ」
二人きりがいいなんて我侭は言わない。
結衣ちゃんを困らせたくないから。
だから、この気持ちはずっとこのまま…胸の中に。
「うん」
結衣ちゃんのオムライスを食べて。
結衣ちゃんの少し大きいパジャマを借りて。
結衣ちゃんがゲームしてるところを、隣で見て。
そんな幸せな時間も終わってしまった。
「おやすみ、結衣ちゃん」
「……」
「……」
なんだか寝付けない。
こうやって結衣ちゃんと一緒に寝るのも、もしかしたら…。
「あかりっ!」
「どうしたんだ?大丈夫か?」
あれ?あかり、泣いてる…?
「…な、なんでもないよぉ」
「なんでもないのに泣くわけないだろっ」
「ご、ごめんなさ…ぐすっ」
「あかり…」
いつも見てたから。
だから、結衣ちゃんが誰のことを見てるか…。
気付いちゃったんだ。
別に好きになってくれなくてもいい。
ただ、結衣ちゃんの傍に居られれば…。
でも…。
「ごめんね…」
「ふふ、どうして謝るんだよ」
「変なことでも考えてたのか?」
「変…なのかな、あかり」
「…変じゃ、ないよ」
「…また、置いていかれると思った?」
結衣ちゃんと京子ちゃんが中学に上がる時も、こんなふうに泣いて二人を困らせちゃったっけ。
「…あかりが、あと一年早く生まれてたら…」
結衣ちゃんの傍にずっと居られるのに…。
「でも、そしたらちなつちゃんが一人ぼっちだもんね…」
一人だけ取り残される。
あんな寂しい思い、してほしくない。
「少し先を見てくるだけ」
「あかりとちなつちゃんが、安心してついてこられるように」
「そっかぁ」
「結衣ちゃん、隊長だもんね」
そうじゃないんだよ…。
「私達が受験する高校も、真面目に勉強してれば合格は難しくないはずだから」
「うん」
いつも傍に居たいんだよ…。
「土日も、暇な時はなるべく連絡するから」
「…うん」
でも、無理なんだよね…。
「もう日付も変わっちゃったし、凄く眠いよぉ」
「そっか」
「うん」
「…結衣ちゃん」
「ん?」
「…なんでもない」
自分の気持ちが抑えられなくて。
ちなつちゃんにいい顔してる裏で、置いていかれたくないなんて思ったりもして。
あかりはこんなに嫌な子なんだって思って。
声を殺して、泣いた。
結衣ちゃんに、気付かれませんように…。
「はぁ、もう枯れちゃいそう」
あかりもだよ、ちなつちゃん。
もう半年…ろくにお話もしてないもんね。
「…大丈夫?」
「大丈夫じゃないかも…」
「ええ!?どどど、どうしよう…」
「そ、そっか…」
あかりも、我慢しなきゃ…。
「でもたまには…」
「四人で会いたいね」
「うん…」
会いたいな。
会えない時間が長くなるだけ、想いも強くなっていってるみたい。
「寒いね~」
「そうだね~」
「先輩達、合格できると良いね」
「…うん」
今頃結衣ちゃんと京子ちゃんは試験が終わってほっとしてる頃かな?
それとも、次の試験に備えて勉強中かな?
そんな時間も結衣ちゃんと共有したかったな…。
「え?」
「先輩達がいなくなったら、ごらく部は私達二人になっちゃうでしょ?」
「部員募集するの?」
新入生がいたら、寂しい気持ちも少しは和らぐかな…?
でも…。
「しなくていいんじゃないかな…」
「ごらく部は京子ちゃんが楽しいことをするために作った部活だもん」
「京子ちゃんがいなくなったら…ね」
「そっか…」
ちなつちゃんが、この部室に入ってきたときのことを思い出す。
同い年のお友達が出来て、凄く嬉しかった。
「うーん…」
「でも、来年は受験だし…」
「あ、そうだよね…」
「じゃあやっぱり部員募集はできないね…」
「……」
「……」
「…なぁに?」
「一緒に頑張ろうね」
「…うん」
ちなつちゃんはやっぱり良い子だ。
だから、頑張らなくちゃ。
卒業式。
結衣ちゃんと京子ちゃんと、少しの間お別れ。
二人とも志望校に合格したから、次はあかりとちなつちゃんの番だ。
「結衣先輩!第二ボタンください!」
「…ボタン一つしかないんだけど…」
「…それでもいいなら、はい」
「……大切にしますっ」
「…うん」
こういうとき、ちなつちゃんの積極性が凄く羨ましい。
あかりが第二ボタンほしいって言ったら、結衣ちゃんはくれたのかな?
「結~衣~、私には~?」
「お前はいらんだろ」
「ケチ~」
二人が仲良くしてるのを見ると、胸がちくちくする。
あかりも、幼馴染なのにね。
「ほら、あかり」
「え?」
「皆で写真撮ろう?」
「…うん」
「結衣先輩!腕組んでもらってもいいですか!」
「え…い、いいけど」
「ずるいぞ!私も!」
「ちょっと京子先輩っ」
「おい京子っ」
受験勉強を一生懸命やれば、一年なんてきっとあっという間。
だけど…。
「うん?」
「…どしたあかり?」
「あかりもちなつちゃんも、絶対同じ高校行くからっ!」
「あかり…」
「あかりちゃん…」
でも、ちゃんと待っててほしいから。
「そうですよ!待っててくださいね、結衣先輩!」
「…うん」
「ごらく部作って待ってるからね、ちなちゅ~」
「ちなちゅ言うなっ」
「あかり」
「ちゃんと待ってるから」
「うんっ」
本当は、全然納得してないけど。
でも…。
きっとまた、追いついてみせるよ。
あなたの隣に居たいから。
おしまい!
Entry ⇒ 2012.01.26 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
なの「どうしよう……遭難しちゃった」
――山小屋
ビュオオ…
なの「………」チラッ
なの(駄目だ……まだ吹雪いてる)
ゆっこ「はあ……はあ……」
なの「相生さん……」ピタッ
なの(……熱が下がらない)
なの(このままじゃ……)
なの「……どうしてこんなことに」
―――――――――
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327219418/
なの「どうしよう……遭難しちゃった」
――前日 東雲研究所
はかせ「ねーなのー」トテトテ
はかせ「どこー?」キョロキョロ
なの「はいはい、ここに居ますよ」ヒョイッ
なの「なんですか?はかせ」
はかせ「おかし……って、何してるの?」
なの「あー……これですか?」ゴソゴソ
なの「明日の修学旅行の準備ですよ」
はかせ「しゅうがくりょこう? なにそれ?」
なの「言ってませんでしたか? おかしいな……」
なの「保護者の同意書のプリント、渡したじゃないですか」
はかせ「えーっと……なんかそういう紙に判子は押したけど」
なの「読んでなかったんですね……」
なの「まあ簡単に言えば、学校の皆で行く旅行ですよ」
はかせ「旅行……? どこか行っちゃうの?」
なの「はい、今年はスキー場に」
はかせ「えーっ……いっちゃやだー!」ギュムッ
なの「い、今言われても……」アセアセ
なの「阪本さんとビスケットさんが世話してくれますから……」
はかせ「なのじゃないとやだーっ!」
なの(一週間前に聞いた時はあっさり承諾したのに……)
なの(……まあ聞いてなかったんだろうなあ)
はかせ「やだやだやだやだ! 修学旅行行っちゃダメっ!」
なの「えーっと……困ったな」
阪本「まったく……またガキが騒いでんのか?」トテトテ
なの「あっ、阪本さん!……すみません、助けてください」
阪本「おう、何があった?」
なの「それが……」カクカクシカジカ
阪本「……ふむふむ、修学旅行ねぇ」
なの「今から変更してもらうことはできないし……」
なの「どうしましょうか?」
阪本「…………」
阪本「……よし、俺に考えがある! ちょっとまかせろ」
なの「本当ですか!? ありがとうございます!」
阪本「おいガキ! ちょっとこっちこい」チョイチョイ
はかせ「………?」
阪本「良い事教えてやるから、ほら」グイグイ
はかせ「う、うん……」テッテッテッ
――廊下
はかせ「……良い事って何なの?」
阪本「まあ聞けよ」
はかせ「うん……」
阪本「良いか、ガキ……お前は修学旅行を嫌なものだと思ってるだろ」
阪本「……だがそれは間違いだ」
はかせ「どういうこと?」
阪本「考えても見ろ、娘が留守にするんだぞ?」
はかせ「…………」
阪本「……お菓子食い放題だぞ」
はかせ「!!」パアアア
阪本「そりゃあちょっとは寂しいかもしれないが、すぐに帰ってくるさ」
はかせ「そうなの?」
阪本「ああ、修学旅行っていうのはだいたい3日くらいなんだよ」
はかせ「そうなの!? わーい!」ダダッ
阪本(……まあ、出発させちまったらこっちのもんだろ)
――居間
はかせ「なのー! 修学旅行行っていいよー!」ガロッ
なの「えっ! 良いんですか!?」
はかせ「うん!」
なの「ああ……良かった」
なの(……ありがとうございます阪本さん)ヒソヒソ
阪本さん(良いってことよ)ヒソヒソ
はかせ「それでそれで? 何持ってくの? 手伝う?」
なの(なんか急に協力的に……まあ良いか)
なの「えーっと……着替えとしおりと……」
はかせ「……ぷぷぷ、忘れ物があるんだけど」
なの「え? なんですか?」
はかせ「ふふふ……それはね」
はかせ「スニッカーズ!」ビッ
なの「はかせ!……ってそれはもう良いですよ」
はかせ「? なんで?」
なの「何でって……お菓子は持っていっちゃいけないんです」
はかせ「そうなの? ……学校の先生ってバカだな~」
なの「そこまで言いますか」
はかせ「遭難とかした時に、甘いものを持ってるとすごく便利なんだよ?」
なの「そんなまさか……遭難なんてするわけないじゃないですか」
はかせ「わかんないよ? 山の天候は変わりやすいんだけど」
なの「大丈夫ですって、考え過ぎですよ」
はかせ「むー」
はかせ「まあ、もしそうなっても大丈夫だけどね」
はかせ「……なのにはこれがあるから!」ポチッ
なの「え?」
ウィイイイン…ガコッ
なの「」
はかせ「甘食もあるよ!」ポチッ
ウィイイイン…
なの「や、やめてくださいよ!」
なの「もう……まだ入ってたんですかこれ」スポッ ガション
はかせ「ちゃんと新しいの買ってきたよ?」
なの「そういう問題じゃありません!」
はかせ「えーっ……嫌?」
なの「嫌に決まってるじゃないですか……これは冷蔵庫にしまっときますね」
はかせ「あーあ……何でそんなに嫌なの?」
なの「普通の人は頭の中に甘食が入ってたりしません!」
はかせ「わかんないよ? 入れてる人もいるかも」
なの「わかります!……そもそも、私の頭に入るのも変じゃないですか」
なの「頭にはその、考える所とかが入ってるんですよね?」
はかせ「それも入ってるけどね……色々配置を変えてスペースを作りました」
なの(なんて無駄なことを……)
はかせ「とりあえず思考の中枢は後頭部に配置して……」
なの(……しかもなんか解説始めちゃった)
はかせ「感覚の中枢はまとめて右目の後ろに、他はまとめて左目の……」ペラペラ
なの(ああ……スイッチが入っちゃったのかな)
なの(明日は早いから、早く眠らなきゃいけないのに……)
なの「ふわあ……」
―――――――――――――
――翌日 スキー場
ゆっこ「ひゃー、すっごいなあ……」
ゆっこ「ねえねえ麻衣ちゃん、真っ白だよ!」
麻衣「……? 真っ黒……」
ゆっこ「麻衣ちゃん、それゴーグルじゃなくてアイマスクだよ」
みお「ゆっこ……あんたはしゃぎ過ぎじゃない?」
みお「……中学生じゃあるまいし」
ゆっこ「えー? やだなあ、心が荒み過ぎだよみおちゃん」
みお「だって雪くらいなら普通に見られるし……」
麻衣「……沖縄が良かった?」
みお「当然!」
ゆっこ「ああ、まだそれ気にしてたんだ」
みお「だって沖縄からスキーだよ!? 天と地だよ!」
ゆっこ「仕方ないじゃん、ホテルが燃えちゃったんだから……」
みお「でも……でも……!」
ゆっこ「まあまあ、もう沖縄のことはわすれて楽しみなよ」
みお「スキーでそんなに楽しめるほど純粋じゃない……」
ゆっこ「もう……ほら、見なよあれ」ピッ
みお「?」スッ
なの「…………」ポケーッ
ゆっこ「あんなに感動してる人も居るんだからさ」
みお「……うん、ごめん」
桜井「み、みなさーん……集まってくださーい……」ピョンピョン
ゆっこ「あ、いよいよだね」
みお「……ま、今日は楽しみますか」
ゆっこ「そうそう!……あ、なのちゃんまだぽーっとしてる」
ゆっこ「おーい! なのちゃん、もう始まるよー!」
なの「……へ? あ、はいっ!」タッタッタッ
…………………
――スキー場
桜井「えーっと……初心者コースと、中級者、上級者コースがありますので……」
桜井「自分のレベルに合わせて、コースを選択してくださいね!」
ハーイ
桜井「それじゃあ……自由行動にします!」
ワーイ!
…………………
高崎「さっ、桜井先生!」
桜井「あっ、はい! なんでしょう?」
高崎「えっと、その……ええっとですね」
高崎(落ち着け高崎学……まずは向こうのコースを確認するんだ!)
高崎「その……桜井先生は、スキーの経験ありますか?」
桜井「はい、ありますよ」
高崎(ホイキタ―――!!)
高崎(経験があるということは中級! これは……行ける!)
高崎「さ、桜井先生!」
桜井「は、はい!」
高崎「その……僕はこれから中級者コースで滑ろうと思うんですけど……」
桜井「そうなんですか?」
桜井「私は前やったときに転んでばっかりだったし、初心者かなあ……」
高崎「!!? ……ぼっ、僕なんかスキー履くと骨折しちゃうんですよ!」
…………………………
ゆっこ「ふう……やっと履けたよ」
ゆっこ「あ、そういえばみんなはどのコースに行くの?」
みお「私は中級かなー」
ゆっこ「やったことあるんだ……良いなあ」
なの「わ、私は初心者で……」
ゆっこ「私も初心者かな」
ゆっこ「麻衣ちゃんは?」
麻衣「……私は上級に」
ゆっこ「相変わらず凄いね……難しそうなのに」
麻衣「……板に足をのせて滑るだけ」
麻衣「簡単」ステステ
ゆっこ「…………」
みお「まあ、慣れれば楽勝だよ……それじゃ」ステステ
ゆっこ「…………」
なの「そ、そうなんですか?」
ゆっこ「なのちゃん……私たちは大人しく初心者コースに行こうね」ポン
なの「あ、はい……・」
……………………………
ボフッ!
ゆっこ「ぶへっ!……あー」ノソノソ
ゆっこ「やっぱり上手く滑れないねー」
なの「そ、そうですね……きゃっ!」ボフッ!
ゆっこ「あ、なのちゃん大丈夫!?」
なの「…………」
ゆっこ「……なのちゃん?」
なの「…………」
ゆっこ「なのちゃん!? どこか痛いの?」モソモソ
なの「……てます」
ゆっこ「え?」
なの「私今……仰向けに寝てます!」パアアア
ゆっこ「え……あ、うん……」
なの「すごい……夢みたいです」
ゆっこ「そんなに?」
なの「はい!」
ゆっこ「そう……」
なの「空ってこんなに青かったんですね……」
なの「良いきぶ……ん……」ウツラウツラ
ゆっこ「ちょ、ちょっとなのちゃん? 寝ちゃだめだよ」
なの「へっ? あ、すいませんつい……」
なの「ふわあ……」ムクッ
ゆっこ「もしかして寝不足?」
なの「あ……はい、ちょっと」
なの「はかせの話が長くて……」
ゆっこ「大変だねー」
ゆっこ「向こうの方で休む?」
なの「いえ、いいです……せっかく来たんだから、滑れるようになりたいですし」
ゆっこ「……そうだね!」
ゆっこ「じゃあ、一緒にがんばろうか!」
なの「はいっ!」
……………………………
――中級者コース
シュウウウ… ビッ!
みお「あー気持ちいいなあ!」
みお「やっぱりスキーは滑ってナンボだよね……」
みお「ゆっこ達、今頃どうしてるのかな?」
みお「その点麻衣ちゃんは心配無いけどねー……」
みお「……お姉と同じレベルだったりして」
みお「…………」ゾクッ
みお「そ、それは流石に無いか……あはは」
……………………
――上級者コース
麻衣「…………」キリッ
麻衣「…………」キュッキュッ
麻衣「…………」クッ クッ
麻衣「……よし」スッ…
ボフッ
麻衣「…………」
麻衣「……ボケだったんだけど」
………………………………
――初心者コース
ゆっこ「……おっ」スイー…
ゆっこ「おっ、おっ、おっ……」フラフラ
なの「…………」ゴクッ
ゆっこ「うあっ!」ボフッ
なの「ああ……残念ですね」
ゆっこ「うへー……やっぱり難しい」
なの「じゃあ、私の番ですね……」モソモソ
ゆっこ「うん、頑張って!」
なの「はい!」ザッ
なの「……よし」グッ グッ
なの「そーっと……」スッ…
なの「……あ」スイーッ…
ゆっこ「おお! 結構安定してる!」
なの「うわ……すごい、滑れてる」スイーッ…
なの(ああ……風が気持ちいいなあ)スイーッ…
なの(このまま……ずっと滑ってたい……くらい……)スイーッ
ゆっこ「おおお……滑れてる滑れてる!」
ゆっこ「……あれ? でも……ちょっとスピード出すぎじゃない?」
なの(あ……なんか、ねむ……く……)ウツラウツラ
スイーッ…
ゆっこ「うわ……どんどん早くなってる」
ゆっこ「もしかして止まれないのかな……なのちゃーん!」ダッ
ボフッ
ゆっこ「ああもう……滑れなかったら邪魔なだけじゃんこれー!」ヌギヌギ
なの「…………」スイーッ
ゆっこ「なのちゃーん! 待ってー!」タッタッタッ
ゆっこ「なのちゃん!? 聞こえないのー!?」
なの「すう……すう……」スイーッ
ゆっこ「なのちゃ……うわっ、やばっ!」
ゆっこ「なのちゃん!!そっち崖になってるよー!!」
なの「……ふえっ? あ……」パチッ
なの「……えっ? あ、うわあっ!」バタバタ
ゆっこ「あ、暴れちゃ駄目だよ、落ち着いて!」
なの「わっ、わっわっ……きゃーっ!」ゴロゴロ…
ゆっこ「落ちっ……こなくそー!」ガシッ!
ゆっこ「掴んだ! セー……」
ボロッ…
ゆっこ「……フ?」グラッ
ゆっこ(あ……ここ、もう……)
ゆっこ「雪だけ……だ」
ズザザザザザザザ……
…………………………………
………………………
――雪山
ゆっこ「……うっ、うあ……?」パチッ
ゆっこ「あ……生き、てる……」
ゆっこ「……そうだ、なのちゃんは?」ムクッ
ゆっこ「なのちゃーん……大丈夫ー?」キョロキョロ
ゆっこ「あれ……居ない?」
ゆっこ「なのちゃん……なのちゃーん」モソモソ
ゆっこ「どこに行っちゃったんだろう……」キョロキョロ
ゆっこ「……あれ?」
キラッ…
ゆっこ「今の……」ザクザク…
ゆっこ「……! やっぱり!」
ゆっこ「なのちゃんのネジだ……!」
ゆっこ「この下に埋まってるんだ……」
ゆっこ「早く掘り返して、助けを呼ばないと……!」ザクザク
……ヒラッ
ゆっこ「………?」ザクザク
ゆっこ「雪……」
ゆっこ「そんな、さっきまで晴れて……って、え?」
ゆっこ「……曇ってる……」
ハラハラハラ…
ゆっこ「うわ……どんどん強くなってる」
ゆっこ「早く……早くしないと……っ!!」ザックザック
ハラハラハラハラ…
フオオオオオ…
ビュオオオオオオオ…
……………………
――山小屋
ビュオオオオ…
なの「う、ううん……」パチッ
なの「……? ここは……」
ゆっこ「あ……なのちゃん」
ゆっこ「目……覚めたんだね」
なの「あ、相生さん?……どうしたんですか!?」
ゆっこ「良かった……本当に」
なの「相生さん……?」
ゆっこ「……ごめん……」
ゆっこ「ちょっと……疲れた……だ、け……」
バタッ
なの「!! 相生さん!」タッ
なの「まさか……熱っ!」ピタッ
なの「すごい熱……!」
なの「早く手当てをしないと……」
なの(……でも、外は……)
ビュオオオオオオ!
―――わかんないよ?
―――山の天候は変わりやすいんだけど
なの「…………」ヘタッ
なの「どうしよう……遭難しちゃった」
……………………
――山小屋
ゆっこ「はあ……はあ……」
なの「…………」ゴソゴソ
なの「……駄目だ、使えそうなものは何も持ってない」
なの「何か、お菓子とかだけでも……」
なの「……そうだ、抜き取っちゃったんだっけ……」
ゆっこ「はあ……はあ……」
なの「……とりあえず、温めないと」
なの「えーっと……そうだ!」
なの「……虫歯にならないんだから、風邪もひかないよね」ヌギッ
なの「うっ……寒い……」ブルッ
なの「……でも、我慢しないと……」
バサッ
なの「これでちょっとは暖かいかな……」
ゆっこ「……な、なの……ちゃん……?」
なの「相生さん!?」
ゆっこ「どしたの……そんな、薄着で……」
なの「え、あ、えっと……」
ゆっこ「風邪……ひい、ちゃうよ……?」
なの「だ、大丈夫ですから……」
なの「……私は、大丈夫ですから」
なの「安心、してくださいね」ニコッ
ゆっこ「……そう、なの……?」
なの「はい、だから今は静かにしてましょうね……あ、そうだ」
ゆっこ「………?」
なの「……はい、これでよし」
ゆっこ「……ひざ、まくら?」
なの「はい……これで、少しは楽になったら良いんですけど」
ゆっこ「うん、ありがと……」
ゆっこ「……ひんやりしてて、気持ちいい……」
なの「……良かった」
なの(寒い……やっぱり、私の体は寒いと冷たくなっちゃうんだ)
なの(……でも)
なの(今は、役に立ってよかった)ナデナデ
ゆっこ「……すう……すう……」
…………………………………
ビュオオオオオ…
なの(吹雪、ちょっとはマシになってきたかな……)
なの(……でも)
ゆっこ「はあ……はあ……」
なの(相生さんの体調が、どんどん悪くなってる……)
なの(早く、病院に連れていかないと……!)
なの(……そういえば、落っこちてからどれくらい経ったのかな?)
なの(時計は腕に……)シャコッ
なの「……え?」
なの「……っ!」バッ
なの(そうだ……曇ってるから、暗いのが当たり前だと思ってた……)
なの(……もう、夕方だったんだ……!)
なの(どっ、どうしよう……もうすぐ真っ暗になっちゃう)
なの(そしたら、助けなんてこれないんじゃ……ただでさえ吹雪いてるのに)
ゆっこ「はあっ……はあっ……」
なの(……駄目、一晩もつかわからない……!)
なの「……っ」チラッ
ビュオオオオオ…
なの「今なら……かなり、弱まってきてる」
ビュオオオオオ…
なの「…………」
なの(……私はロボットだから、寒さで死ぬなんてことは無いよね)
ビュオオオオオ…
なの(……でも、Tシャツと下着だけで戻ったら)
なの(確実に……人間じゃ無いってわかる)
ビュオオオオオ…
なの「……だけど」
ゆっこ「はあっ……はあっ……」
ビュオオオオオ…
なの「……すみません、相生さん」スッ
ゆっこ「はあっ……はあっ……」
なの「ちょっとだけ、待っててくださいね」
なの「……すぐに、戻ってきますから!」
ダッ!
……………………………………
――雪山
ビュオオオオオ…
なの「はあっ、はあっ」ザッザッザッ…
ビュオオオオオオ…
なの(さむいさむいさむいさむいつめたいつめたいつめたい……)ザッザッザッ…
なの(……でも、止まっちゃいけない……!)ザッザッザッ…
なの「……うあっ!?」ズッ
ドサッ…
なの「いっ……た、い……」
なの「は、早く……立ち上がらなきゃ……っ!」ググッ
ドサッ
なの「……あれ?」
なの「ど、どうして……立ち上が、れない……?」ググッ
ドサッ
なの「っ!?」
なの(関節が、凍りついてる……? いや、違う)
なの(……セーブがかかってるんだ)
なの(人間が痛みを感じるのは、無理しすぎないためだって……聞いたような)
なの(なら……私にそういう機能があるのも)ググッ
ドサッ
なの(こういう時に……壊れないように、動きを制限するため……?)
なの「…………」
なの「……あはっ」
なの「あは、は、あはははっ……」
なの「そんな……バカなことって……」
なの「無い……ですよね、はかせ……!」ググッ
ドサッ
なの「私は……ロボットなのに!」
なの「人間を死なせて……自分は生き残るなんて!」ググッ
ドサッ
なの「そんなこと……無いですよね……?」
なの「……駄目、動かない」
なの「助けがくるまで……このままだったら」
なの「私は……生き残るのかな?」
なの「でも、相生さんは……」
なの「…………」
ホロッ…
なの「嫌……そんなの……」
なの「私……相生さんが居ない世界で生きたくない……っ!」
なの「……あ」
なの「………っ」ズズッ… ガシッ
なの「何これ……折れた、ストック?」
なの「…………」ジーッ
なの「……これで」
なの「これで、首のあたりを刺せば……私でも、死ぬのかな」
ビュオオオオオ…
なの「…………」ジーッ
なの「…………」
なの「……違う」
なの「死ぬんじゃなくって……壊れるんだよね」
なの「……でも、それでも良い」ググッ
なの「……うあああああああっ!!」ブンッ
ザクッ!
なの「っあ……う、ああ……」ボタボタ
なの「たり、なかったかな……」ググッ
グイッ!
なの「ひっ……っあ! っうあああっ!!」
なの「くううっ……! 右目の……」
――感覚の中枢は、まとめて右目のうしろに……
なの「……うしろっ!」グイッ!
メキメキメキッ…!
なの
おい
おい
なの「っああああああ……っ!」ググググッ…
……ピシッ!
なの「っ!……はあっ、はあっ……」ズボッ…
なの「……良かった、目も、耳も、動いてる」ググッ
フラッ…
なの「もう、何も痛くないし……寒くない」
なの「まだ……走れる!」
タッ タッ タッ タッ タッ タッ タッ タッ
なの「はあっ、はあっ…・!」
なの「早く……早くしなきゃ……!」
タッ…
なの「……崖だ!」
なの「結構、急斜面だけど……」
なの「……登るしかない」
ググッ
ガシッ!
なの「はあっ、はあっ……」グググッ
ガシッ!
なの「はあっ……うあっ!」グググッ…
ズザザザッ…
なの「くっ……ああ、あああっ!」グググッ
ガシッ!
なの「はあ……はあ……」
なの「これ以上、進めない……何か、使えるものは……」ゴソゴソ
なの「……あれ?」
なの「左の、指……折れてるや」プラッ
なの「やだ……このままじゃ、先生たちの所まで……辿りつけない」
なの「なにか、無いのかな……手足以外で、折れそうな所」
なの「……こんな、こんな所で終わりたくないのに……!」
ピカッ…
なの「……今のは」
ピカッ…
なの「懐中、電灯……?」
…オーイ
なの「………っ!」
シノノメー… アイオイー… ドコニイルー…
なの「……ここです!!」
なの「ここに居ます!!」
ム、ムコウノホウカラ… ソウカ! チョットミテクル…
ザッザッザッザッザッザッ!
高崎「東雲! ……そこにいるのか!?」ザッ
なの「はい! ここです!」
高崎「……手、掴めるか!?」ググッ
なの「……はいっ!」ガシッ
グイッ… ドサッ
高崎「おお、良かった……って東雲! お前その格好はどうしたんだ!?」
高崎「スキーウェアは……いや、それよりその目は何があった!」
なの「私のことはいいんです!」
なの「そんなことより……相生さんが」
なの「相生さんが、大変なんです!」
なの「すぐに、助けに行ってください! お願いします!」
高崎(……あっ)
高崎(右目から……殆ど血が流れていない……)
高崎「…………」
高崎「……わかった、場所は?」
なの「後ろの崖を降りて行って、まっすぐ行った所にある小屋です……!」
高崎「よし……他の先生に伝えてくる」
高崎「ちょっと寒いが……ここで待っていられるか?」
なの「はい……全然平気です」
高崎「……よし、わかった」
なの「先生……」
高崎「ん?」
なの「相生さんのこと……お願いします」
高崎「…………」
バサッ
なの「……え?」
高崎「……上着一枚じゃ大して暖かくないだろうが、無いよりマシだろ」
なの「……あの、私は……」
高崎「じゃあ行ってくる」スック
高崎「……安心しろ、絶対に相生を連れてきてやるから」
タッ タッ タッ タッ タッ…
なの「…………」
なの「…………」フラッ
ドサッ
なの「……あれ」
なの「もう……寒くも痛くもないけど」
なの「眠くなってきちゃった……」
なの「相生さん……きっと、助かりますよね」
なの「すみません……それまで」
なの「ちょっと、だけ……」
なの「すう……すう……」
ビュオオオオ…
………………………………………
―― 一週間後 東雲研究所
はかせ「なのー、どこー?」トテトテ
なの「はいはい、ここに居ますよ」ヒョイッ
なの「何ですか?はかせ」
はかせ「……また、なのに電話が来てるよ」
なの「っ!……あー」
なの「すみません……今は、まだちょっと出られないって、伝えてください」
はかせ「いいの?……学校の先生だけど」
なの「……すみません」
なの「今は……その、学校に行き辛くて」
はかせ「……わかった」トテトテ…
なの「…………」
なの「……はあ」
なの(もう、何日くらい行ってないんだっけ……)
なの(高崎先生は心配して毎日電話かけてくれるけど……)
なの(……でも、こんな顔だし)サワッ
コツッ…
なの「…………」
なの(……あの後、感覚を直すことは簡単に出来たけど)
なの(私の目は特殊な素材が必要とかで……)
なの(今は、この四角い代用カメラが付いてる)
なの(そこまで大きいわけじゃないから、眼帯で隠すこともできるけど……)
なの(……多分、もう知られちゃってるよね)
なの(片目がぐしゃぐしゃになってるのを見た生徒も居るかも……)
なの「…………」
なの(……気持ち悪いって、思っただろうな)
なの「…………」
なの「ふふ……当たり前か」
なの(でも良いや……ロボットだったおかげで、相生さんを助けられたんだし)
なの(相生さんが幸せにしてくれれば、それで……)
カンカン
「ごめんくださーい」
なの「あ、はーい!」
なの「……? 宅配便かな」
テッテッテッ… ガロッ
なの「はい、なんでしょう……」
ゆっこ「あ……良かった、元気そうだね」
ガロロロロ ピシャッ!
ゆっこ「えーっ!?」
――玄関 内側
なの(えーっ!?)
なの(ま、まあ……そうくるとはなんとなく予想してたけど)
なの(こんないきなり……!)
なの(どうしよう……帰ってもらおうかな?)
なの(でもなんて言おうか……)
なの(……それにしても、相生さん元気そうでよかったなあ)
ガロッ
ゆっこ「あ、こっち側から入れるんだね」
なの「えーっ!?」
――居間
なの「ど、どうぞ……」コトッ
ゆっこ「あ、どうも」
なの(……やっぱり追い返せないよ……)
ゆっこ「…………」ズズー
なの「あ、あの……それで、今日は何の用で……?」
ゆっこ「ん? ああ……色々、話したいことがあったからさ」
なの「話したい、こと?」
ゆっこ「うん……まずは、お礼が言っときたくて」
なの「え……」
ゆっこ「その、助けてくれてありがとうね!」
なの「そんな……あんなことになったのは、私のせいなのに……」
ゆっこ「でも、なのちゃんが頑張ってくれたから私は生きてるんだよ?」
ゆっこ「だからありがとうって……どうしても言いたかったんだ」
なの「…………」
ゆっこ「それと……学校のことなんだけどさ」
なの「っ!……そ、それは」
ゆっこ「あんまり色々言えないから、はっきり言うけど」
ゆっこ「……学校、来てよ」
なの「その……えっと」
ゆっこ「目のこととか、体のこととか気にしてるのはわかるよ」
ゆっこ「でも……それでも、なのちゃんが来ないと嫌だよ」
ゆっこ「……寂しいよ」
なの「……っ」
ゆっこ「だから……明日は来てね」
なの「…………」
ゆっこ「今日はそれを言いに来たから……もう帰るね」スクッ
ゆっこ「お茶美味しかったよ……じゃあね」ステステ
なの「…………」
ガロロロロロ… ピシャッ
なの「…………」
はかせ「……なの?」
なの「……すみません、すぐに、行きますから」
なの「ちょっと……待っててください」
はかせ「うん……」
阪本「…………」
…………………………
――翌日 朝 東雲研究所
なの「…………」ボー…
はかせ「……あれ? なの?」
なの「へ?」
なの「ああ、はかせ……もう起きてきたんですか?」
はかせ「うん……」
はかせ「……ねえ、学校行かなくていいの?」
なの「……それは、その」
はかせ「ゆっこが来いって言ってたよ……?」
なの「そうですけど……でも」
はかせ「………?」
なの「…………」
阪本「……おい、娘」トテトテ
なの「あ、阪本さん……」
阪本「その……何だ」ポリポリ
阪本「行ってやれよ、あいつの所に」
阪本「……自分の体よりも大事な奴なんだろ?」
なの「………!」
阪本「だったら行けよ……俺からも頼む」ペコッ
なの「…………」
なの「……わかりました、ちょっと、行ってきます……」
……………………………
――時定高校 教室前
なの(……ついに来ちゃった)
なの(どうしよう……今更引き返せないし)
なの(でも……)
麻衣「……何してるの?」
なの「ひっ!……み、水上さん?」
なの「えっと、これは、その……」アタフタ
麻衣「…………」
麻衣「……ねえ」ズイッ
なの「は、はい!」
麻衣「……ありがとう」
なの「……へ?」
麻衣「友達を……助けてくれたから」
なの「あ……」
麻衣「…………」スッ
なの「え? あの……」
麻衣「……握手」
なの「え、あ……はい」ギュッ
麻衣「………」ニコッ
麻衣「……じゃあ、そろそろ教室に入ろうか」グイッ
なの「えっ……ちょっと、あの……」ズルズル
――教室
麻衣「……おはようございます」
高崎「ん? 水上、お前遅刻……って、東雲?」
なの「あ……えっと」
ザワザワ… ザワザワ…
なの(ううう……やっぱり来るんじゃなかった……)
みお「……ねえ!」
なの「え」
みお「な、なのちゃん……」
なの「長野原さん……」
みお「…………」
なの「あ、あの……」
みお「……本当に、無事だったんだね」ブワッ
なの「……えっ?」
みお「ご、ごめんなんか……安心、しちゃって……」ホロホロ
なの(……泣い、てる……・)
田中「っていうかお前、本当にもう平気なのか?」
なの「え……あ、はい」
中之条「見たところ目にケガをしたままみたいだいし……」
中之条「何か手伝って欲しいことがあったら、遠慮なく言ってね?」
なの「……はい」
安中「ぐすっ……みんな、心配してたんだよ?」
なの「はい……すみません」
高崎「……もう、二度とあんな無茶するなよ」
なの「は……はい」ウルッ
ホントシンパイシテタンダゼー ダイジョウブー マアゲンキダセヨ…
なの「………っ」ホロッ…
なの「皆さん……ありがとう、ございます」ホロホロ
なの(私……なんてバカだったんだろう)
なの(みんな、こんなに私のことを……)
……ギュッ
なの「!?」
ゆっこ「……だーれだ」
なの「……相生さんですか?」
ゆっこ「えへへ、正解」
なの「……相生さん」
ゆっこ「何?」
なの「私……傷のこと、もう気にしないことにしました」
なの「というか、嬉しいんです今では」
なの「相生さんのために……この傷を負ったこと」
ゆっこ「……それでいいの?」
なの「はい……相生さんは、私の一番大事な友達ですから」
なの「だから……もう二度と悩んだりしません」
なの「これからも……ずっと一緒にいてくださいね、相生さん」
ゆっこ「……うん、そうだね」
終
何だか久々に感動した
感動したよ
Entry ⇒ 2012.01.26 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
男「幼馴染が不良になった…」 幼馴染「おら、男! 金出せ!」
幼「あ、ごめん…」
「じゃなくて、金出せー!」
男「もう、しょうがないな… はい」
幼「500円?」
男「それでお菓子でも買ってきなさい」
幼「ふざけんなー!」ゲシゲシ!
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327413107/
男「幼馴染が不良になった…」 幼馴染「おら、男! 金出せ!」
幼「何だよ!」
男「パンチってのは体重を乗せないと威力で無いよ?」
幼「え、そうなの?」
男「うん」
幼「じゃあ、教えて! パンチの仕方!」
「大体、身長が全然無いし」
幼「ぐぬぬ…」
男「ほら、早く帰ろう? もう夕方だよ?」
幼「うるさーい! 私は不良になったんだ! 家には帰らない!」
男「はぁ…」
幼「そうだけど」
男「何で、僕の家についてくるの?」
幼「不良だから家には帰らないのだ! だから男の家に泊まる」
男「それは困ったのだ…」
幼「早くしてよね!」
男「ええと… この本はどこに隠そうかな…」
幼「あの棚の下は?」
男「そこいいね」
「ん…?」
幼「何?」
男「ちょっと、片づけ中なのに!」
幼「だって遅いんだもん」
男「だってじゃないよ!」
幼「何よ、エッチな本位、不良の私には…」ペラ
「…!?」///
男「あー…」
幼「あ…」
男「幼にはまだ早いよ」
幼「むぅ…」
男(早めに電話しておくか…)
「幼、何食べたい?」
男「却下」
幼「何で!?」
男「肉は買い置きが無い」
「野菜炒めか、肉無しカレーね」
幼「じゃあ、カレーが良い」
男「はいはい」
『あ、もしもし』
幼母『もしもし』
男『幼のお母さんですか?』
『今幼が僕の家にいるんですが…』
幼母『ああ、やっぱり男君の家だったんだ』
男『やっぱり?』
幼母『あの子と今朝ケンカしちゃってね』
男『はぁ』
幼母『家出するって言って学校に行っちゃったの』
男『それで?』
幼母『それで、たまたま夕方男君の家に一緒に入っていくの見かけてね』
男『ふむふむ』
男『へぇ…』
幼「男ー? 誰と電話してるの?」
男『あの、少しは心配をした方が…』
幼母『良いのよ、あの子言い出したら聞かないから』
男『そろそろ幼が怪しんでるので… では』
幼母『あらあら、ふふ たまには遊びに来てね、男君 じゃあね』
幼「男ー?」トテトテ
男「何でもないよ」
「それより、野菜の皮むき終わった?」
男「じゃあ、交代だね」
幼「うん!」
「カレー! カレー!」
男(やっぱり幼は子供だね)
「ええと、カレーのルーは… あれ?」
「買ってなかったか…」
幼「えー… どこに買いに行くの?」
男「コンビニだけど?」
幼「じゃあ、一緒に行く」
男「ん、寒いから無理しなくていいよ?」
幼「行くの!」ゲシゲシ
男「はいはい分かったからその肩叩き止めて」
幼「しょうがないじゃん! 頭に手が届かないんだから!」
幼「ふんふーん♪」
「夜に出歩くと不良みたいだね!」
男「え? そうかな?」
幼「そうだよ 不良にまた一歩近づいた」
男「僕は普通の幼が好きだけどなぁ」
幼「え?」
男「… 何でもないよー」
幼「分かってるよ」
男「本当かな…」
コンビニ前
不良1「でさ、その女が…」
不良2「マジかよ」ゲラゲラ
不良3「ありえねー」ゲラゲラ
男(あー… 変なのいるな…)
幼「…」クイ
男(あーあ… 幼、ビビっちゃってるよ…)
男(無視無視…)ソサクサ
幼「…」グッ
男(この手は目線を合わせるだけでも厄介だからなぁ…)
「幼、甘口が良い? 中辛?」
男「あれ? 幼? どこに行った?」
幼「男…」クイ
男「あ、いた どうしたの?」
幼「お菓子…」
男「ん?」
幼「お菓子買って…」
男「ダメ」
男「はい、ちょうど…」
「幼、まだぶぅ垂れてんの?」
幼「…ぶぅ」
男「あ、レシートは良いです」
店員「ありがとうございました」
幼「お菓子…」
男「もう… ジュース買ったんだから我慢してよ」
幼「ぶぅ…」
男「…」
幼「…」ゲシゲシ…
男「ちょっと… 地味に痛いんですけど…」
幼「うるさーい!」
「!? ひゃ」ツルッ!
───ドン!
幼「ご、ごめんなさい…」
幼「…!」
男「あ…」
不良2「ちょっと、お嬢ちゃん」グイ
幼「…!」ビク
男「あ、ごめんなさいね」
「後で、きつく叱っておきますから」ヘラヘラ
不良3「ごめんじゃすまねぇよな? お兄さん?」
「ほら、行くよ幼」グイ
幼「…」カタカタ
不良1「あぁ!? 謝る態度じゃねぇよな?」
「面貸せや!」
男(…幼)ボソボソ
幼「…?」
男(俺が合図したら、さっきのコンビニにダッシュだ 良いね)ボソボソ
幼「…でも」
男(いいからダッシュ…)ボソ
不良1「オラ! 来いや!」グイ
男「良し! いまだ!」
幼「…」ダッ!
不良2「あ!」
不良1「放っとけ、お前と違ってガキには興味ねぇ」
不良2「…ちっ」
不良3「とにかく覚悟出来てるよな? お兄さん」
男「あらー… マズイかも」
よし、書こうか
不良1「…ちっ、行こうぜ」
不良2「命拾いしたなぁお兄ちゃん?」
おまわりさん「まちなさいー」
男「……助かった」
でいいの?
幼「……」ギュッ
男「あー……ごめんな。怖かったか」ナデナデ
幼「……お菓子」
男「特別だぞ」
幼「……うん」
幼「懲りてない…」
男「嘘つけ。さっき涙目だったぞ」
幼「…ふん」
男「否定はしないのな」
幼「……うるさい」
男(こりゃ相当まいってるな)
男「ダーメ」ヒョイ
幼「あっ……返してよぅ」
男「お菓子は飯の後な。普通はいけないけども」
幼「チョコー…今食べるの…」
男「……家帰って、カレー食って元気出たらな」
幼「……超元気だし」
男「嘘つけ」
幼「…おかえり」
男「ここは俺の家だ」
幼「…うるさい」
男「はぁ……とりあえず、お前はその辺に座って待ってろ。あとはルー入れれば完成だから」
幼「…うん」
男「わかったなら襟掴むのやめろ」
男「……じゃあせめて抱きついてくれ。手が封じられたんじゃ何もできないんだ」
幼「…しょうがないなぁ」
男「ありがと」
幼「うーん」スリスリ
男「歩きづれぇ」
幼「そだね」
男「さて、ルーをポチャンと…」
幼「とうにゅー」
男「少しは元気が出てきたかな?」
幼「ずっと元気だったし」
男「はいはい」
幼「早く食べたいなー」
男「そうだな」
幼「もう…限界…」グー
男「なーんでこんなに食い意地はってんのに小さいんだろ」
幼「うるさい…」
男「ごめんごめん。盛り付けるから、席について待ってろ」
幼「はーい」
幼「いただきまーす」
男「…うん、普通に美味い」
幼「むぐっ」
男「どうした?」
幼「ちょっと辛くない…?」
男「あれ、お前中辛ダメだったっけ」
幼「うぅ…」
男「…困ったなぁ」
幼「うん」
男「…どうすっかなー。今から味を変えられるか?」
男「…牛乳でも入れてみるか…」
男「…甘っ」
男「うん、これならいけそうだ」
男「今行くー」
幼「おおぅ!美味しい!」
男「よりゃ良かった」
幼「うーん!美味しい!おかわり!」
男「早いな…ちょっと待ってろ」
幼「了解!」
幼「もうお腹いっぱい…」
男「…えーっと、今日泊まってくんだよな?」
幼「うん!なんたって不良だからね!」
男「不良って異性の家によく泊まるもんなのか…初めて知った」
幼「ふっふっ…また一つ大人になったね」
男「わーいうれしいなー」
幼「えへへへ…そんなに褒めないでよ…」
男「幼すごーい」
幼「男ー、一緒に入ろう!」
男「………おう」
幼「一緒に入るのいつ以来だろう?楽しみだなー!」
男「おう」
幼「…男?どうしたの?」
男「おう」
幼「?」
男「……」ジー
幼「な、なにかな?そんなに見られると恥ずかしいよぅ…」
男(身長以外あまり変わってねぇ…)
幼「あ!も、もしかして男…さっきのエッチな本に載ってたことするつもりなんじゃ……」
男「5年早いわ!」
幼「な、なにが!?」
男「実は俺、胸の大きい女性が好きなんだ」
幼「なななな何を言ってるんだね君は!」
男「なんだよ。不良ならこれぐらいの下ネタ、余裕だろ?」
幼「!あ、当たり前だよ!どんとこい!」
男「……ほう」
幼「お、おう!」
男「あと男性といったら女体のどの部位が好きかって質問に云々」
幼「おう…」
男「大体は胸ってこたえるだろうが、俺はやっぱり脚だね、ふくらはぎ云々」
幼「お…」
男「くびれとかも美しいよね。エロいってのもあるけどあの造形美云々」
幼「……」ブクブク
男「髪の毛もただ単にストレートじゃなくてもっとこうふわっとしてるほうがいいし、俺、実は幼が好き云々」
幼「きゅう…」
男「気絶しおった」
男「誰が変態だこのやろう」
幼「熱いー…」
男「ったくよぉ…やっぱりダメじゃねぇか」
幼「うーん…うーん」
男「うちわどこにやったかな」
幼「…はぁ…はぁ…」
男「早いとこ冷やさないと」
男「お、やっと起きたか」
幼「あれ…?私どうして…」
男「……お前はな、風呂に入ってるときに石鹸で足を滑らして転んだんだ」
幼「そうだったかなぁ…」
男「そうだったんだよ。全くドジにも程があるわ」
幼「ごめん…」
幼「やだぁー!不良だから夜更かしするのー!」
男「寝ない子は鬼に来てさらわれちゃうんだぞ」
幼「ふん!そんなことに騙されるもんですか!鬼なんているわけ…」
男「あっ」
幼「!な、何?」ビクッ
男「う、後ろ…」
幼「ひぇっ!?う、後ろが何!?」
男「……ぷっ」
幼「ふぇ?」
男「はは…あはははは!だま…騙されてやんの!あはははは!!」
幼「え?ええ?」
男「何もないよ。鬼も全部嘘。はははゴメンな、騙して」
幼「う、嘘?う、う、うわぁぁぁぁん!」
男「おうふ」
幼「怖かった…こわかったんだからぁぁ!!」
男「ごめんごめん」
男「やーだよ」
幼「……」グスッ
男「ほら、一緒に寝よう」
幼「……」ゴソゴソ
男「ちょっ、くっつきすぎ」
幼「罰」ギュウゥゥゥ
男「俺は抱き枕じゃねぇぞ」
男「まだ起きてるか?」
幼「うん」
男「明日、学校終わったら帰れよ」
幼「…やだ」
男「やだじゃありません。ここはお前の家じゃないんだぞ」
幼「…不良だから関係ないもん」
男「アホ。不良だって帰る家ぐらいあるわ」
幼「私にとってはここが帰る家なの」
男「じゃあ俺がお前に家に住もうかな」
幼「!?」
幼「…そんなのやだ」
男「なんでだよ」
幼「…男がいないと、やだ」
男「そっか」
幼「…ずっとずっと一緒にいるんだから」
男「それはもっと大きくなってからな」
幼「……」
幼「…近い将来ってどのぐらい?」
男「5~6年ぐらいかな」
幼「…やだ。長い」
男「これでも短い方だぞ?」
幼「……やだものはやなんだもん」
男「わがままだなぁ」
幼「不良だから」
幼「そう、仕方ない」
男「でも、明日は帰るんだ。一緒に行ってやるから、お母さんと仲直りしろ」
幼「……ほんと?」
男「本当さ。俺が今まで嘘ついたことあったか?」
幼「…割とたくさん」
男「………」
男「今からいつもの小動物可愛い幼に戻る」
幼「……戻る」
男「戻る」
幼「…戻った」
男「偉いぞ。ご褒美だ」ナデナデ
幼「えへへ…気持ちいい」
男「さぁ、もう寝よう」
幼「うん…またさ、お泊りしてもいい…?」
男「もちろん」
男「…寝言か。俺だって大好きだよ馬鹿やろう」
幼「……えへへ」
男「ニヤけてらぁ……全く、可愛いやつめ」
幼「…おとこぉ……」スゥスゥ
男「……お休み。幼」
おしまい
>>1の書いたものとかなり違っちゃってごめん
Entry ⇒ 2012.01.26 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
キリランシェロ「アザリー…風呂上りに下着だけはちょっと…」
キリランシェロ「よくないっていうかさ…」
アザリー「あら? どうして?」
キリランシェロ「つつしみを持てってこと」
アザリー「昔は一緒にお風呂入ってたのに今さらつつしみ?」
キリランシェロ「昔は昔だろ」
アザリー「ふうん?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326513963/
キリランシェロ「アザリー…風呂上りに下着だけはちょっと…」
キリランシェロ「だいたいアザリーも嫌じゃない? ぼくに見られてさ」
アザリー「別に?」
キリランシェロ「ええ?」
アザリー「逆にあんたのも見てるし」
キリランシェロ「ええ!?」
アザリー「眼福」
キリランシェロ「や、やめてよそういうのは!」
アザリー「冗談よ。あんたそんなに自分の身体に自信あったの?」
キリランシェロ「ぐ……」
キリランシェロ「と、とにかく服着てよ! ほら、早く」
アザリー「とか言って、あんたもホントーはうれしいんじゃないの?」
キリランシェロ「そんなわけないだろ!」
アザリー「……いてたくせに」
キリランシェロ「え?」
アザリー「ティッシの着がえ、覗いてたくせに」
キリランシェロ「わー!」
アザリー「ちょっと、声大きいわよ。今何時だか分かってんの?」
キリランシェロ「だ、誰のせいだと……」
アザリー「姉に欲情する変態キリランシェロのせい」
キリランシェロ「違う!」
「ウルセーゾ!」ドン!
アザリー「ほら怒られたじゃない」
キリランシェロ「だから誰のせいだと……!」
アザリー「繰り返すの?」
キリランシェロ「……いや、もういいや」
アザリー「分かったら早く寝なさい。明日の晩からが大変なんだからね」
キリランシェロ「結局服は着てくれないんだね……」
アザリー「どうしようが私の自由でしょうが」
キリランシェロ「……」ハァ
キリランシェロ(まあ、天魔の魔女相手に言うこと聞かせようってのが間違ってんだけどさ)
『ほら、泣かないの。わたしはそばにいてあげるから』
翌日(夜)
アザリー「宿のチェックアウトにどれだけかかってるのよ」
キリランシェロ「アザリーが魔術で鍵を変形させなければもっと早かったと思う……」
アザリー「仕方ないじゃない暇だったんだから」
キリランシェロ「暇、で魔術を多用されてちゃ苦労が絶えないよ」
アザリー「そんなことより早くタフレム市内で聞き込みするわよ」
キリランシェロ「いや、そんなこと、って……まあいいけどさ……」
男「何か妙な事件?」
キリランシェロ「ええ。ここ最近で不可解な事件があったりしませんでしたか?」
男「それは魔術絡みの、ってことかい?」
キリランシェロ「ええ、まあ」
男「ってことはあれか、塔外任務って奴か」
キリランシェロ「はい。それで――」
男「あるぜ、心当たり」
キリランシェロ「……!」
キリランシェロ「教えてもらえませんか?」
男「そりゃまあ、大陸魔術士同盟、しかも牙の塔の魔術士相手となりゃ情報は渡さないわけにはいかんだろうよ」
キリランシェロ「……」
男「だが、なあ……」
キリランシェロ「何か?」
アザリー「鈍いわねキリランシェロ」
キリランシェロ「え?」
アザリー「情報を手に入れるには大抵の場合対価が必要なの」
キリランシェロ「……」
男「へへ、分かってるじゃねえか姉ちゃん」
アザリー「ギブアンドテイクね」
キリランシェロ「じゃあ――」
アザリー「というわけで生血を提供しなさいキリランシェロ」
キリランシェロ「いくらなら……て、え?」
アザリー「ほら、早く生血」
キリランシェロ「はあ?」
男「……?」
アザリー「ほら、そっちの男もあなたが早くしないから待ってるじゃない」
キリランシェロ「いや、これは明らかに戸惑ってるんだと思うけど」
アザリー「甘いわねキリランシェロ」
キリランシェロ「なにがさ」
アザリー「ぱっと見ただけで分かるようにならなきゃだめよ」
キリランシェロ「……というと?」
アザリー「明らかに血を欲しそうな顔してるじゃない」
男「誰がだ!」
アザリー「隠しても無駄よ。オールバックの髪型。つり上がった目」
キリランシェロ「……」
アザリー「尖った犬歯にくろずくめの服装」
男「……」
アザリー「吸血鬼よ吸血鬼」
男「ふざけてんなら帰るぞ」
アザリー「待ちなさい。耳だってほら、尖ってる」
キリランシェロ「尖ってないけど?」
アザリー「これから尖るのよ」
男「尖るか!」
アザリー「……おかしいわね」
キリランシェロ「おかしいと思えるアザリーの頭がおかしい」
男「チッ、もういい、帰る」
アザリー「分かったわ!」
男「あん?」
アザリー「目的は生血じゃなくて鎖骨なのね!」
男「……っ」プチ
男「おうおう姉ちゃん訳わかんないことほざきまくりやがって、あんまり舐めてっと痛い目あわすぞ?」
アザリー「……」
男「俺はこのあたりでは≪吸血蝙蝠≫で通ってんだ。謝るんなら今のうちだぜ?」
アザリー「キリランシェロ、やっぱり吸血鬼よ!」
キリランシェロ「えーと」
男「聞けよ!」
男「あー、もうあったまきた。ちょっとこっちこいや」グイ
アザリー「つっ……」
キリランシェロ「!」
男「へへ、ここなら誰も来ないぜ」
アザリー「……」
キリランシェロ「ちょっと待――」
ドカバキゴスガスゴスゴスボグゥ……
キリランシェロ「……遅かった」
アザリー「で、情報は?」
男「ぐふ……こ、この……」
アザリー「対価はあんたの命でどう?」
男「ひっ……」
数分後
キリランシェロ「この地区の空き家はここしかないみたいだ」
アザリー「間違いなさそうね」
キリランシェロ「この西区で多発しているのが、明らかに魔術を使わないと不可能な規模の事件……」
アザリー「店一個を吹き飛ばして強奪なんて思いきったことするわよね」
キリランシェロ(なんとなく驚く気になれないのはなんでだろう)
キリランシェロ(……あ、牙の塔じゃ日常茶飯事だからか。爆発が)
アザリー「ん?」
キリランシェロ「別に」
キリランシェロ「にしても問題は」
アザリー「そんな大胆な手口を使ってるのに、大したしっぽを見せていない点よね」
キリランシェロ「よほど用意周到なのかな?」
アザリー「そんなことより早く突入しちゃいましょうよ。爆破でもいいわよ?」
キリランシェロ「よくない」
アザリー「その後はまあ適当になんとかなるでしょ」
キリランシェロ「よくないってば」
ギィ……
キリランシェロ「大陸魔術士同盟だ! おとなしく――」
キリランシェロ「……!?」
アザリー「……死んでるわね、全員」
キリランシェロ「そんな……ここにいるのが全員……?」
アザリー「見たところ、特に訓練されてないけどそれなりに組織化されたチンピラ達ってとこかしら」
キリランシェロ「……」
アザリー「キリランシェロ。来るわよ」
キリランシェロ「!」
キリランシェロ("敵"は、用意周到な人物……)
キリランシェロ(あれだけ大胆にやったんだから、そろそろぼくら魔術士が動き出すことを読んでいてもおかしくない)
キリランシェロ(と、すれば――)
ゴゥッ!
キリランシェロ(確実に待ち伏せしている!)
キリランシェロ「我は紡ぐ光輪の鎧!」
カッ! ガラガラガラ……
キリランシェロ(家を吹き飛ばすほどの威力……情報通りか)
アザリー「キリランシェロ。あれ」
キリランシェロ「……!」
?「……」
キリランシェロ「あれが……!」
アザリー「逃げるわ!」
?「……」タタタ!
キリランシェロ「待て!」
・
・
・
ハーティア「で、取り逃がしてぼくにもとばっちりがきたと」
アザリー「すごい洞察力ね」
ハーティア「嫌みのつもりだったんだけど」
アザリー「なら相応の覚悟をするべきね」
ハーティア「ごめんなさい」
ハーティア「それにしてもなんでぼくがタフレムに」
アザリー「暇そうに見えたんじゃない?」
ハーティア「それちょっとへこむ」
キリランシェロ「まあ、フォルテとティッシは忙しいし、コルゴンは塔外、コミクロンはちょっとこう言うの不向きだし」
ハーティア「分かるけどさ」
ハーティア「まあ愚痴っててもしょうがないか。情報を整理させてくれ」
アザリー「OK」
ハーティア「まず事の始まりは二週間前。遺跡からの帰還した調査隊の隊員が、回収して移送していた天人種族の遺産の数が一つ足りないことに気付いた」
キリランシェロ「慌てて調べた結果、タフレムで紛失した可能性が高いことが判明」
アザリー「で、わたしたちがそれの回収を命じられた、と。簡単に言えばこういうことね」
ハーティア「その遺産の性質は、どんなか分かってる?」
アザリー「攻撃用らしいわ」
ハーティア「うげ……」
アザリー「魔術士狩りに使われていた可能性も高いって」
ハーティア「マジ……?」
キリランシェロ「……具体的には?」
アザリー「形状はナイフ形。所持者に魔術士的性質を付与するもの」
ハーティア「つまり?」
アザリー「持つだけで魔術が使えるようになるってこと」
ハーティア「そんなのアリかよ……」
キリランシェロ「そんな簡単に魔術を使えるようになるものなの?」
アザリー「擬似的なものでしょうね」
ハーティア「ぼくらは苦労して制御法を身に付けたっていうのに」
アザリー「多分だけど、精神に作用してそこらへんはごにょごにょしてるんだと思うわ」
キリランシェロ(ごにょごにょ?)
その後もいろいろ話しこんで……
アザリー「さ、じゃあ夜も更けたし寝ましょうか」
ハーティア「んじゃ、行こうぜキリランシェロ」
アザリー「なにいってんの?」
キリランシェロ「え?」
ハーティア「なにが?」
アザリー「キリランシェロはこっちの部屋」
キリランシェロ「……え?」
ハーティア「はあ?」
アザリー「なによ二人して尖った拳を打ちこまれたさそうな顔をして」
ハーティア「どんな顔だよ」
アザリー「そんな顔」ガン!
ハーティア「ぶっ!」ドサァ!
アザリー「キリランシェロ、お風呂先いい?」
キリランシェロ「え、いや、ハーティアが思いのほか重傷……ってごめん、なにも言わないから拳は下ろして」
キリランシェロ「……風呂上がりは風呂上がりで、また下着姿?」
アザリー「悪い?」
キリランシェロ「いや。もう別にいいや」
アザリー「ハーティアは?」
キリランシェロ「隣の部屋に移しといた」
アザリー「上出来」
キリランシェロ(明日からはまた振り出しからの調査か)
アザリー「ねえ、キリランシェロ」
キリランシェロ「ん?」
アザリー「前は一緒にお風呂入ってたじゃない?」
キリランシェロ「昔ね」
アザリー「また一緒に入る?」
キリランシェロ「ぶッ!?」
アザリー「というのは冗談で」
キリランシェロ(心臓に悪い……)
アザリー「何か思った?」
キリランシェロ「別に。でも、アザリーがそんな冗談言うなんて珍しい」
アザリー「そうかしら」
キリランシェロ(冗談っぽい本気はいつも見てるけど)
アザリー「……」
キリランシェロ「? どうかした?」
アザリー「キリランシェロ」
キリランシェロ「うん」
アザリー「あんた入宮審問受けるんだって?」
キリランシェロ「……うん」
アザリー「そっか」
アザリー「んじゃおやすみ」
キリランシェロ「え? それだけ?」
アザリー「なに?」
キリランシェロ「いや、別に」
アザリー「ならいいでしょ。わたしは眠いの」
キリランシェロ「……」
キリランシェロ(……)
キリランシェロ(アザリーと一緒に風呂入ってた頃、かあ)
キリランシェロ(……どんなだったっけ?)
キリランシェロ「確か――」
深夜
アザリー「キリランシェロ」
キリランシェロ「……なに?」
アザリー「起きなさい。気付いてるでしょ」
キリランシェロ「……気のせいじゃないんだね」
アザリー「さっさと迎撃の準備」
キリランシェロ「了解」
ギィ……
キリランシェロ(ドアが開いた……"敵"!)
?「……!」ダッ
キリランシェロ「逃げた!」
アザリー「追うわよ!」
夜道
キリランシェロ「気付かれる前にこちらから無力化したかったけど……!」
アザリー「あっちも勘がいいわね」
キリランシェロ「ていうか、宿を突き止められるなんて」
アザリー「触角的な何かかしら。こう、びびっと」
キリランシェロ「ごめん、突っ込む余裕がない」
キリランシェロ「常識的に考えれば宿を突き止められたのは」
アザリー「顔を覚えられていたのはもちろんだけれど、組織的な力よね」
キリランシェロ「うん、その通りだと思う」
アザリー「わたしに敵対するということは、イールギットの手のものに間違いないわ」
キリランシェロ「いやどんだけ狭い社会の中で生きてるの!?」
キリランシェロ「と、とにかく、組織的な力が働いてるなら、それなりの注意をしないと」
アザリー「もう手遅れみたいだけどね」
キリランシェロ「あ」ザッ
ちんぴらs「へへへ」
キリランシェロ(囲まれてる……二十人、とちょっとか?)
?「……」ザッ
アザリー「逃げるのを諦めた……ってわけじゃないわね」
キリランシェロ(非魔術士相手なら、二十人でもいける、か? でも一人は魔術士と同等の能力を持ってる……)
チンピラs「……」ジリ
アザリー「キリランシェロはチンピラ達をお願い」
キリランシェロ「アザリーは?」
アザリー「あいつをぶちのめす」
?「……」
キリランシェロ(アザリーの実力なら、行ける)
キリランシェロ(でも……正直なところ数の差が厳しい……せめて――)ジリ
「牛、ビィィィム!」
キリランシェロ「へ?」
ドドドドドドドドドドッ!
牛s「ブモー!」
キリランシェロ「うわわわわわ!?」
チンピラs「おおおおおおお!?」
?「……ッ!?」
ハーティア「うわー、牛がいっぱい通っていったぞー」
ハーティア「あれれー、みんな大丈夫かー」
キリランシェロ「な、なにが起き……?」ボロ……
ハーティア「なんて事だ! キリランシェロ、なにがあった!?」
キリランシェロ「な、なんか牛が……」
ハーティア「それは大変だったな!」
キリランシェロ「なんかハーティアの声が聞こえてた気がしたけど……」
ハーティア「そうか、気のせいだ!」
キリランシェロ「うう、ハーティアが言うならそうなんだろうね……」
キリランシェロ「そ、それよりアザリーは……?」
アザリー「こっち。こいつ、女だったみたい」
女「うう……」
ハーティア(しっかり狙ったのになんでアザリーは平気なんだろう)
アザリー「なんか思った?」
ハーティア「いいえ」
アザリー「まあとにかく、こいつから遺産をとりあげればそれで終わりね」
女「……」
アザリー「これね。変な抵抗はしない方がいいわよ」ヒョイ
女「っ……!」ビクン!
アザリー「ッ!」バチチ!
ハーティア「な!?」
キリランシェロ「アザリー!?」
アザリー「が――ッ!」
キリランシェロ「な、なにが!?」
アザリー「ぐぅ!」
ハーティア「何か、不味いぞ」
アザリー「あああああ!」
カッ!
キリランシェロ「ぐ!」
ハーティア「いって!」
アザリー「――」
キリランシェロ「アザリー!」
アザリー「――」
ハーティア「ありゃ聞こえてないぞ!」
キリランシェロ「一体何が……!」
アザリー『多分だけど、精神に作用してそこらへんはごにょごにょしてるんだと思うわ』
キリランシェロ「……まさか」
キリランシェロ(非魔術士が魔術を制御できるようになるメカニズム……あれは精神支配的な機能も持っているのか!?)
アザリー「――ッ!」ゴゴゴ……
ハーティア「なにが起こってるのかは分からないけど、なにが起こるかはよく分かる……あの構成はヤバい!」
キリランシェロ「……この!」ザッ
ハーティア「キリランシェロ!?」
キリランシェロ「……ッ!」ギリ!
ハーティア「馬鹿! 天魔の魔女だぞ! 真っ向からやり合えば間違いなく死ぬ!」
キリランシェロ「ハーティア! 見ているか手伝うか選べ!」
ハーティア「はあ!?」
キリランシェロ「早く!」
ハーティア「……チッ! 分かったよ!」
アザリー「天魔よ!」ゴッ!
ハーティア「光よ!」カッ!
キリランシェロ「我は放つ!」
キリランシェロ(構成を研ぎ澄ませ!)
キリランシェロ「光の!」
キリランシェロ(制御の、さらに奥! 精緻のさらに向こう側!)
キリランシェロ「白刃!」
キン――!
・
・
・
アザリー『ほら、泣かないの。わたしはそばにいてあげるから』
キリランシェロ「ぅ……」
アザリー「あ、起きた」
キリランシェロ「アザリー……」
アザリー「夢でも見てた?」
キリランシェロ「……うん、ずいぶん前の夢」
アザリー「いつ頃の?」
キリランシェロ「いつだろう……孤児院にいたころだと思うけど」
キリランシェロ「あの頃、ぼくはそういえば泣き虫だった」
アザリー「だったわねー」
キリランシェロ「両親がいないのは誰も同じだったけど、ぼくはそれが悲しくて」
アザリー「うん」
キリランシェロ「でも、そういうのは笑われるから、ぼくの泣き場所はもっぱら風呂場だった」
キリランシェロ「アザリーはこのこと、いつから知ってたの?」
アザリー「ずっと前から。風呂場からへたれた雰囲気が漂ってくるなーって」
キリランシェロ「そっか。それでさ、いつだったか、アザリーが一緒にお風呂入ってさ」
アザリー「泣かないの。わたしはそばにいてあげるから」
キリランシェロ「うん、それ」
キリランシェロ「……」
アザリー「……」
キリランシェロ「アザリー」
アザリー「心配しなくても大丈夫よ。わたしはどこにもいかないから」
キリランシェロ「そっか。そうだね」
アザリー「わたしとティッシとキリランシェロ。たった三人。三人って結構離れ離れになったりしない人数よ」
キリランシェロ「うん」
アザリー「……」
キリランシェロ「そうだ。そうだね……」
・
・
・
オーフェン「……」
マジク「お師様?」
クリーオウ「オーフェン?」
オーフェン「んあ? なんだ?」
マジク「大丈夫ですか?」
オーフェン「どう見える?」
マジク「いつも通り飢えて顔色が、っていたた! 痛いです!」
クリーオウ「何だか調子悪そうね。わたしがなんか作る?」
オーフェン「作るほどなんか材料あるか?」
クリーオウ「ないわねー。あ、そこに生えてる雑草なんてどうかしら」
オーフェン「調子悪い奴に食わせるものがそれなのか?」
クリーオウ「雑草のようにたくましく育ってほしい、そういうわたしの愛」
オーフェン「やかましいわ!」
オーフェン「ったく。あー、俺は大丈夫だから気にすんな。ちょっと昔を懐かしんでただけだよ」
マジク「そうですか?」
クリーオウ「ならいいけど」
オーフェン「よし、じゃ、出発すっか。さーてボルカン達はどこに行ったかね、っと」
(終わり)
そこで私はこれを霧の古城と呼ぶことにした。ということであなたが見たのは霧の古城です。さっさと忘れましょう
支援保守どうもでした
懐かしかった
昔アザリーが大好きだった
歳を取るとなんかこいつやべぇってなった
でも嫌いじゃない
まさかオーフェンSSが読めるとは
今やってる第四部もおもしれえよな
Entry ⇒ 2012.01.26 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ブルマ「べジータ・・・アンタもしかして童貞?」
ブルマ「やっぱり反応見てると分かっちゃうのよねー」
べジータ「くっ・・殺されたいか女・・・おいどこを触っている!!!!」
ブルマ「ごめんねー今日はこれで我慢してね」
しこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこ
べジータ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
どぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅ
ブルマ「ふう・・・じゃあねべジータ。もう少し大人になったら相手してあげる」バタン
べジータ「こ・・この屈辱・・・絶対に許さんぞあのおんなあああああああああああ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327451968/
ブルマ「べジータ・・・アンタもしかして童貞?」
べジータ「消えろ。俺はいま機嫌が悪い」
ヤムチャ「あ、ああ。じゃあなべジータ」タッタッタ
べジータ「ふん・・・。」
べジータ「ん・・そういえばアイツあの女の・・・」
べジータ「おい待て貴様!!!!!!!」
シーン
べジータ「ち・・・相変わらず地球人は逃げ足だけは早いようだな」
べジータ「見つけた!ほどほどの大きさの気が西の方角・・・これだな!」
キューーーーーーーーン・・・タッ!!
クリリン「!!!べジータ!」
べジータ「ち・・・ナメック星にいたハゲ野郎か・・・俺もまだまだ気のコントロールが必要ならしい」
クリリン「おまえ・・・何の用だ。まさか悟空が死んで居ない今のうちに地球を滅ぼそうってんじゃ・・・」
べジータ「ふん。それも悪くないがな。その前に一つ仕事が出来た」
クリリン「・・・?」
べジータ「そうだな・・・一応聞いておくか・・・おい貴様!!!」
クリリン「な、なんだ」
べジータ「いいか、これから貴様に質問をする。正直に答えなければ殺す」
クリリン「(ゴクッ)・・・なんだ?」
べジータ「貴様・・・童貞か?」
べジータ「童貞かと聞いた!二度言わせるな殺されたいか!!!」
クリリン「ど・・・童貞ってのはアレだろ?その男と女が・・・ごにょごにょ」
べジータ「分かっているじゃないか!さあ答えろ!!」
クリリン「答えなければ殺されるんだろ?分かったよ・・・俺は・・・」
クリリン「童貞だ」
べジータ「なんだと!?」
べジータ「貴様!歳はいくつだ!!!」
クリリン「俺は・・・2X歳だけど・・・」
べジータ「貴様20年以上もなにをやっていた!!!!!」
クリリン「くっ・・・そういうお前はどうなんだよ」
べジータ「俺か?俺は・・・」
おいやめろ
クリリン「そうか・・・そうだよな。王子様だもんな」
べジータ「ふん・・・サイヤ人に愛などという感情は必要無いからな。
成人とともに女があてがわれるのが一般的なのだ」
クリリン「そうなのか・・・自慢話ならよそでやってくれないか?
俺は正直に答えたんだ。見逃してくれるんだろ?もういっていいか?」
べジータ「話は最後まで聞け!」
クリリン「あ、ああ・・・分かった」
べジータ「ふん・・・話を戻すぞ・・・」
べジータ「そんな風習のあるサイヤ人だが最大ともいえる不運がおそった」
べジータ「・・・あのフリーザの糞ヤロウによって一部を除き滅ぼされてしまったのだ!」
べジータ「俺の成人を待たずして!!!!!!!」
クリリン「え?・・・じゃあべジータ、お前も童貞なんじゃ・・・」
べジータ「だから童貞ではない!!!俺の最初にして最後の相手は・・・」
クリリン「相手は・・・」ゴクリ
べジータ「・・・・・・ナッパだ」
べジータ「ああそのナッパだ。今はもういないがな」
クリリン「お、お前らそれは・・・いや宇宙人だし別にいいのか?いやでも・・・」
べジータ「なにをブツブツ言っている。まあそんなこんなで俺は女に免疫がない」
クリリン「ああ・・・だろうな・・・」
べジータ「そんな俺を小馬鹿にしやがった糞オンナがいる!」
クリリン「それは許せないな!」
べジータ「貴様!以外と話せるな!!」
クリリン「ああ!同じ童貞としてそんな女は絶対に許しちゃいけない!!」
べジータ「俺は童貞じゃない!!」
クリリン「す、すまなかった」
べジータ「ふん・・・とにかくその女に復讐してやるまで地球もカカロットもおあずけだ」
クリリン「でもどうするんだ?その女そうとう手ごわそうだな」
べジータ「本当はあのヤムチャとかいうヤロウに聞くつもりだったがとにかく逃げ足の早い奴でな」
クリリン「ヤムチャさんか・・・あの人には聞かないほうがいいかもな」
べジータ「どういうことだ?」
クリリン「あの人はとにかくモテるからな・・・きっと俺らみたいなモテ無い奴の気持ちなんてわからないだろうから」
べジータ「だが貴様に聞いたところで答えが出るとは思えんな」
クリリン「ああ、そのとおりだ。だけど俺に一人心当たりがある」
クリリン「俺と同じ高齢童貞だけどずっと頭が切れる奴だ」
べジータ「誰だ?言ってみろ?」
べジータ「ああ。ナッパに腕を切られたアイツか」
クリリン「そう。そいつだ。とにかく会いにいこう」
べジータ「ふん・・・つくづくハゲに縁があるな・・・」
クリリン「あった。北に500ほど行った辺り。天津飯の気だ」
べジータ「よし・・・行くぞ」
クリリン「ちょっちょっと待ってくれよべジータ!俺も行くよ」
べジータ「ぐずぐずするな!置いていくぞクリリン!!」
ビューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
天津飯「この凶悪な気・・・間違いない!べジータ!!!」
餃子「天さん!どうしよう!!」
天津飯「餃子・・・お前は隠れてろ!」
餃子「嫌だ!ボクも闘う!!」
天津飯「分かってくれ餃子・・・俺はもうお前を絶対に死なせない」
餃子「天さん・・・」
天津飯「餃子・・・愛してる・・・・」
餃子「天さん・・・ボクも・・・」
タッ
べジータ「よう三つ目ヤロウ」
天津飯「餃子逃げろーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
べジータ「ふん・・・それは貴様らの返答しだいだ」
べジータ「なんならそこのチビは見逃してやってもいいぞ」
天津飯「くっ・・・餃子!目いっぱい気を消すんだ!!!」
餃子「ひっ」ビクッ
ヒューーーーン
クリリン「おーーいべジータ!待ってくれよーーーー」
天津飯「!クリリン!何故!」
タッ
クリリン「よう天津飯。久しぶり」
天津飯「どういうことだ?聞かせてもらおうかクリリン」
べジータ「勘違いするなよ、質問するのは俺。答えるのは貴様だ」
天津飯「ふん・・・いいだろう言ってみろ」
べジータ「正直に答えろよ。もし嘘を付いたならあのチビを殺す」
べジータ「貴様は・・・」
ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!
べジータ「なっ!」
天津飯「やっ!!はっ!!ほっ!!」
べジータ「ぐっ!ぎっ!がっ!!」
ゴウン!!ゴウン!!ゴウン!!
クリリン「やめろ天津飯!!!」
餃子「天さんやめてーーーーーーー!!!」
天津飯「何をしている!!!早く逃げろ餃子!!!!」
餃子「嫌だ!!ぼくも・・・!!!」
ゴウンゴウンゴウン
べジータ「この・・・地球人どもが・・・」
フラフラ・・・バタン
べジータ「ち・・・小ざかしい技を使いやがる・・・だがもう気が残っていないようだな」
べジータ「だが死ぬ前に答えてもらおう」グッ
クリリン「おいべジータ、無茶は」
べジータ「!!!」
餃子「天さんに触るなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
バギャーーーーーーーン
餃子「ご・・・ごめん天さん・・・やっぱりボクじゃ無理だった・・・」
クリリン「餃子!!大丈夫か!!」
べジータ「ふん。どいつもこいつも。おい三つ目。目を覚ませ」
天津飯「貴様・・・餃子になにをした・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
べジータ「!!なんだこの戦闘力は」
クリリン「あ、ああ。だけどべジータの話も聞いてやってくれないか?」
天津飯「ふん・・・これから死ぬ奴の話なんて聞く必要は無い」
べジータ「ほう・・・言うじゃないか地球人如きが」
餃子「天さん・・・負けないで・・・」
天津飯「いくぞサイヤ人!!!」
べジータ「こい地球人!!!」
・・・
べジータ「この結果は見えていたがな。」
天津飯「こ・・・殺せ・・・だが約束してくれ餃子には手を出さないと・・・」
餃子「天さん・・・・」
クリリン「もういいだろべジータ、もう許してやってくれよ頼む」
べジータ「ふん・・・クリリンの頼みなら断れんな・・・おい童貞ヤロウきえな」
餃子「て・・・天さんは童貞じゃない!」
天津飯「や・・・やめろ餃子」
べジータ「な・・・どういうことだクリリン」
クリリン「ああ、俺の勘違いだった。今分かったよ。この二人はお前と同じだ」
べジータ「?」
クリリン「天津飯と餃子は出来ている」
ブルマ「あっ・・・あんっ。ちょっとそこ弱いの・・・知ってるでしょ」
ヤムチャ「ごめんブルマ。もう浮気はしない。今度こそ本当だ」
ちゅっちゅっちゅっちゅっ
ブルマ「あっ!!あ!!あーーーーーーっ!!!」
ヤムチャ「相変わらずビンカンだな。もうこんなだ」
ぐっちょり
ブルマ「はあ、はあ、はあ」
ヤムチャ「もう我慢できないだろ?じゃあいくよ・・・」
ずっぽし
ブルマ「あっあーーーーーーーーん」
ヤムチャ「はあ、はあ、はあ・・・ほらっ!ほらっ!ほら」
ブルマ「あっ!あっ!あっ!」
ズッ・・・ズズズ・・・・
ヤムチャ「ブルマ、今日はナカで大丈夫かい?」
べジータ「しかし解せんな・・・あの三つ目ヤロウ最後にとんでもないパワーを出しやがった」
クリリン「べジータには分からないのか?あれは愛だ」
べジータ「愛?そんなものはサイヤ人には必要無いと言ったろうが」
クリリン「なら何故悟空はお前に勝てたんだ?自分よりずっと強かったお前に」
べジータ「ふん・・・今なら俺のほうが上だ」
クリリン「ははは。よく考えるといいよ」
べジータ「ちっ・・・ところでクリリン。どこに向かっている」
クリリン「ああ言ってなかったっけ?」
クリリン「やっぱり女性の意見も聞きたいと思ってね」
クリリン「あいにく女の知り合いなんて数えるほどしか居ないからさ」
クリリン「カプセルコーポレーションさ」
ヤムチャ「そ、そんなこと言っても腰が止まらないんだ」
ブルマ「ば、ばか!抜いてよ抜いて抜いて」
ヤムチャ「はあっはあっはあっ」
ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん
クリリン「あの女?ああブルマさんか、そうだよ会いに行こうと思ってさ」
クリリン「そういえばべジータはブルマさんと同居してるんじゃなかったか?」
べジータ「ああ・・・そうだ」
べジータ「ところでクリリン」
クリリン「なんだ?」
べジータ「おまえはあの女のことをどう思っている?」
クリリン「どうって・・・まあワガママで自分勝手な人だなって。でも可愛いところもあるんだ」
べジータ「その・・・愛とかを・・・感じるのか?」
クリリン「え?なんだって?」
べジータ「だから貴様はあの女を愛してるのかと聞いている!!!!!!!!」
べジータ「(ホッ)そうか・・・」
クリリン「多分好きだ」
べジータ「!!!!」
クリリン「あの人は誰にでも優しいから皆勘違いしちゃうんだよな」
べジータ「・・・・・・」
クリリン「俺もそのひとりだったりして」
べジータ「・・・・・・そうか・・・・」
クリリン「そうだよ初めから俺になんか聞かずブルマさんに聞いておけばよかったんだよ」
クリリン「きっとあの人はおまえみたいな悪人でも平等に接してくれるはずだから」
べジータ「ああ・・・そうだな・・・」
ガスッ!!!
クリリン「ぐっ・・・!べジータ・・・なんで・・・・」
べジータ「すまないクリリン・・・少しの間寝ていてくれ」
ひゅるるるるるるる・・・ドサッ
べジータ「だが俺はそうは思わない」
べジータ「お前に会えてよかった。心からそう思う」
べジータ「だから決着を付けに行く」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
べジータ「ブルマ!!!いま帰ったぞ!!!!!!」
ブルマ「ああ~~~~~~~~~ん!!!!!!!」
ヤムチャ「おうっ!!!」
どぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅ!!!!
ブルマ「嘘っ・・・べジータ?なんで!?」
ヤムチャ「べジータだって!?」
べジータ「・・・」
ヤムチャ「お、俺用事思い出したんで・・・」ヒュン
べジータ「・・・」
ブルマ「・・・」
ブルマ「ちょっと・・・何か言いなさいよ」
べジータ「ふん・・・」
そういやこの頃悟空死んでなかった
ブルマ「ふん。言ってくれるじゃない童貞のべジータちゃん」
べジータ「貴様ら避妊はしないのか?ずいぶん短絡的だな」
ブルマ「うるさいっ!!!アンタには関係ないでしょ!!!!!」
べジータ「ち・・・なんでこんな女のことを・・・」
ブルマ「ねえ・・・それよりべジータ・・・アンタ溜まってるんじゃない・・・」
べジータ「き、貴様どこを触って・・・」
ブルマ「今ならいいよ・・・私のこと好きにして・・・」
ブルマ「なんですって!?」
べジータ「結局痴話喧嘩に巻き込まれただけだったか。貴様なんぞ悩むに値しない」
ブルマ「べジータ・・・アンタ喧嘩売ってるの?」
べジータ「ふん・・・自分の姿を鏡で見てみるんだな。きっと憐れな野良犬が映っているだろうよ」
ブルマ「へえ、言うようになったじゃない。そこまで言うなら当然こっちも自信付けてきたんでしょうね?」
ぎゅううう
べジータ「くっ!いいだろう、貴様。お望みどおり慰めてやろう」
べジータ「だがこの垂れ流しの精液はいただけない」
べジータ「俺はコッチをいただこう」
ぐいっ
ブルマ「えっ!ちょっ!やだそっちはー」
ずぶぶぶぶぶぶぶ
べジータ「まさかアナルまで開発済みだったとは・・・・」
ブルマ「ふふん、なかなか良かったわよべジータちゃん」
べジータ「ちっ、用は済んだろう。俺はもうこの家を出る。貴様とも二度と顔を合わせることも無いだろう」
ブルマ「えっ」
ブルマ「いま・・・なんて」
べジータ「この家を出ると言った。貴様みたいな下品な女とは到底一緒に暮らせん」
べジータ「じゃあな」
ブルマ「・・・・・・」
ぎゅ
べジータ「離せ、俺には行くところがある」
ブルマ「は、離さない!離さないんだから!」
クリリン「あれ?あそこで飛んでるのはヤムチャさんか?」
クリリン「おーーーーい!ヤムチャさーーーーーーーん」
ヤムチャ「!!!!ば、馬鹿!!!名前を呼ぶな!!!気付かれる!!!!」
クリリン「?えっ誰にですか?」
ヤムチャ「ああいやこっちの話だ。と、ところでクリリン。どうしたんだこんなところまで」
クリリン「ああそうだったヤムチャさんべジータ見ませんでしたか?」
ヤムチャ「!!!!!!」
ヤムチャ「べっべジータなら見てないぞ。うん、見てない」
クリリン「ああそうですか。ブルマさんは居ます?」
ヤムチャ「し、知らない!ブルマがどこにいるかとかブルマが
最近べジータにちょっかい出してるとか俺とヤッてるときにべジータと鉢合わせしたとか
何にも知らない!!!!」
クリリン「え?ヤムチャさん・・・いまなんて?」
ヤムチャ「俺は・・・俺は何もしらなーーーーい」ヒューーーーン
クリリン「ブルマさんがべジータにちょっかい出してるだって?」
べジータ「貴様・・・泣いているのか?」
ブルマ「孫くんだってさ・・・けっこう狙ってたのにするりとかわされちゃうし」
べジータ「カカロットか」
べジータ「貴様はその・・・カカロットとも・・・」
ブルマ「ヤったかな?ヤってないかも?良く覚えてないや」
べジータ「そうか・・・」
ブルマ「まあとにかく男運最悪なワケよ。アンタも含めてね」
べジータ「・・・」
ブルマ「いいわ。どこへでも行きなさい。それがサイヤ人だもんね」
べジータ「ああ・・・そうだな」
べジータ「それと餞別代りと言っちゃなんだが・・・」
べジータ「ヤムチャとか言ったなあの男」
ブルマ「うん?ヤムチャがどうかした?」
べジータ「そのヤムチャ・・・殺してやろうか?」
べジータ「ふん・・・もともと俺たちが殺してやったんだ。なにを驚く」
ブルマ「うーん・・・確かに・・・」
べジータ「どうなんだ?殺すのか殺さないのか?」
ブルマ「ちょっとやめてよ私はとりあえず話しをしたいだけなの」
ブルマ「そう・・・つれてきてくれるだけでいいわ」
べジータ「分かった・・・しかしあいつの気は小さすぎて探すのに苦労するぜ」
ブルマ「いい?くれぐれも殺さないでよね?」
べジータ「ああ分かっている。お前はここでまっ・・・!!!」
「気円斬!!!!!」
スパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
べジータ「ちっこれは・・・」
ブルマ「ちょっと!!!部屋が真っ二つじゃない!!!どうしてくれるのよ!!!!」
べジータ「クリリン・・・」
クリリン「なんで相手がブルマさんだって言ってくれなかったんだーーーーーーーーー」
べジータ「ま、待てクリリン!落ち着くんだ」
ブルマ「ちょっと!クリリンくん?アンタ人の部屋なに真っ二つにしてくれてるのよ!!!」
クリリン「ぶ、ブルマさん!服を着てください!!」
ブルマ「うるさい!!!アンタ部屋直しなさいよ!!!!」
べジータ「クリリン・・・話を聞いてくれ・・・」
クリリン「話?話ならすべて聞きましたよ」
ドサッ
ヤムチャ「う・・・ううう・・・」
べジータ「貴様・・・ヤムチャ」
ブルマ「ひどい・・・・」
ヤムチャ程度相手じゃないな
べジータ「くっ気が溢れていやがるぜ・・・」
ブルマ「ヤムチャ!ああでも部屋が!ああ服も着ないと!」
べジータ「ブルマ!離れていろ!!巻き添えをくらうぞ!!!」
クリリン「そうですよブルマさん。ボクだっていつ手元が狂ってアナタを真っ二つにしてしまうか
分からないですから」
ブルマ「ちょっちょっとクリリンくん言うこと怖くなーい?」
べジータ「いいから離れろ!死にたいか!!!!」
ブルマ「ああもう分かったわよ!あとはあんたらで勝手にやってちょうだい!!!」
え?
雑踏のなかそれはまるで幻のような錯覚を思わせる。
数多の瓦礫に押しつぶされながらもその手は力強くお互いを求めていた。
愛が人を強くする。
その言葉を彼は薄れゆく意識のなかで反芻しているのだろうか。
そもそも彼は意識があるのだろうか?それとも息絶えたのだろうか?
ただひとつ言えることは。
彼の手はとても力強く。
誰にも離せないほどに。
二人は手を繋ぐ。
手を繋ぐ。
~fin~
終わった終わった仕事行くわ
このままでは済まさんぞ
Entry ⇒ 2012.01.26 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
男「放課後は図書室での読書にかぎるな(キリッ」
女「………」
男(あの図書委員の子、いつも居るな。いつも本読んでるし、本が大好きなんだろうな)
女「………何か用ですか?」
男「え?いや、別に……」
女「そうですか……では、こちらを見ないで下さい。気持ち悪いので」
男「あ、はい………」
男(え?何?今、気持ち悪いって言った?え?何故?何で?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327405036/
男「放課後は図書室での読書にかぎるな(キリッ」
男「え?」
女「……今もぶつぶつと一人で気持ち悪く喋ってましたよ」
男(まさか……さっきの声に出てたのか?)
女「……いつも気持ち悪い本を読んでいます」
男「えっと……ラノベのこと?」
女「知りませんが……気持ち悪い表紙の本です。今あなたが読んでる」
女「すいません………」
男「あ、はい」
女「……何で私が本好きということになってるのですか?」
男「……え?だって、いつも本読んでるし」
女「……暇だから読んでるのです」
男「でも図書係って交代でやるものだよね?いつも居るし……」
女「……押し付けられてるだけです。察して下さい」
男「……なんか、ごめ」
女「謝らないで下さい。気持ち悪いので」
女「………私がチビで眼鏡だからですか?どうせ本読むくらいしか趣味なんて無いだろうということですか?」
男「い、いや!そういう訳じゃ!」
女「………どうせお付き合いしている男性など居ないと思ってるのでしょうね。正解ですよ……こんな根暗で性格の悪いチビの眼鏡は……」
男「ストップ!ストーップ!」
女「……五月蝿いのですが」
男「ごめん……いや、そうじゃなくて、君可愛いよ。ちっちゃいのも。眼鏡だって似合うし」
女「………」
男「えっと……だからさ……」
女「………言葉に表せないくらいに気持ち悪いです。今鳥肌がたっています」
男「………」
女「………何で泣きそうになっているのですか?さらに気持ち悪いのですけど」
男「女の子にここまで気持ち悪いと言われたのが初めてで………」
女「皆さん優しかったのですね」
男「………」
女「……もう話すことも無いようなので、会話をここで終わらせてもいいですか?これ以上あなたと会話をしていたく」
男「うわぁああああああああああ」ダダダダダダッ
女「……廊下は走ってはいけませんよ」
男「くそっ!三次元の割には可愛いなとか思ってたのに………」
男「口が悪いなんてレベルじゃないだろアレ」
男「あー…何か仕返しをしてやりたい……」
先生「おーい、一人でぶつぶつ何言ってんだお前」
男「と言っても、仕返しなんて言ってもなぁ……」
DQN1「おい、あいつまた一人ごと言ってんぞ」
DQN2「あんなの無視しとけよ。それよりセックスしたいわ」
DQN3「何だよ唐突にwwww」
DQN2「どっかにヤラセてくれる女いねえかな」
DQN1「あー…なら、図書委員の奴なんてどうだ?大人しそうだし脅せばヤレそうじゃね?」
DQN3「バッカwwwレイプじゃんwww犯罪やんwww」
DQN1「馬鹿!声でけぇよ!アイツに聞こえてんじゃん」
DQN2「だな、場所変えて本格的に作戦練るか」
DQN3「お前ら本気かよwwwマジかよwwww」
男「ヤバいこと言ってたよなアイツら………レイプとか……図書委員とか……」
男「………確かに気に食わない女だったけど、流石になぁ」
女「………話しかけないで下さい。気持ち悪い」
男「気持ち悪いのは今は我慢しろ。お前がヤバい。うちのクラスの不良達のせいでお前がヤバい」
女「………日本語で話して下さい」
女「……気持ちの悪い妄想ですね」
男「妄想じゃないだって!本当なんだよ!危ないのは君なんだよ!」
女「本当なのでしたら先生方に相談したらどうですか?
私に話されても、チビで眼鏡の私には複数人の男子生徒に抵抗する手段なんてありませんけど」
男「そうだけどさ……君のことなんだぞ?」
女「先生にレイプされそうです助けて下さいなんて言って、何もなかったら自意識過剰の馬鹿女だと思われますよね?」
男「あああああ!わかった!俺が言ってくる」
女「早く出て行って下さい。あなたの顔はあまり見ていたくないので」
男「ああ!わかったよ!」
ガチャ バタンッ
女「………」
ガチャ バタンッ
女「何ですか?職員室の場所すらわからないのですか?」
DQN1「へっへっへっ」
女「………」
DQN2「うわっ、マジで可愛いじゃん!ロリ系って言う奴?何かこういうのいいね」
女「………行動力があるというより馬鹿ですね。だいたいへっへっへって何ですか?気色悪いのですけど」
DQN1「別にヤルぶんには関係ないだろ」
女「悪いですけど、そのヤルと言うのには私は参加しませんよ」
DQN2「うん、君に拒否権なんて無いから」
女「丁度今、あなた方の馬鹿な計画を先生に伝えに行った人がいますので、拒否権云々以前に不可能です」
DQN1「あー…アイツだろ?あのキモオタのアイツ」
女「そうですね。気持ちの悪い人です」
DQN1「それならしばらく来ないぞ」
女「……意味がわからないのですが」
女「依然意味がわかりません。日本語を理解していますか?」
DQN2「あいつなら職員会議が終わるまで職員室の前で待ってるだろうな」
女「………あなた達は馬鹿なのですね。どっち道あなた達の行為がバレることに変わりないのですよ」
DQN1「ならヤッてもヤらなくても一緒だろ」
女「一緒じゃありませんよ。馬鹿ですね。婦女暴行をしたと計画だけなら…」
バンッ
女「……何で机を叩いているのですか?馬鹿なんですか?馬鹿なんですね?」
女「……痛いのは嫌なのでやめて下さい」
DQN1「じゃあ大人しくしてろよ」
女「……わかりまし」ダッ
DQN2「おいっ!逃げたぞ!」
DQN1「大丈夫だ。扉の外にあいつがいるだろ」
DQN2「……いや、本棚のほうに逃げてったぞ」
DQN1「はっ、なら問題ないだろ。出口は一つしかないんだし」
ジリリリリリリリリリリリリリリ
DQN1「火災報知器………マジかよ……」
女「怖かったです……思わず火災報知器のボタンを押してしまいました。すいません」
先生「いや、いいんだ。そのおかげで私達が気づけたんだからな」
男「なんか、ごめん。大変なときに居なくては」
女「………気持ち悪いので話しかけないで下さい」
男「ああ……そうだな……男なんて気持ち悪いよな…」
女「………何か勘違いしているみたいですが、気持ち悪いのはあなた個人のことですよ」
女「………何普通に話しかけてきているのですか」
男「……えっと婦女暴行未遂だよ。退学は間違いないだろ?場合によっては少年院とか」
女「………別に興味がないので話しかけないで下さい」
男「いやさ、でも場合によっては復讐とかしてくるんじゃ」
女「………」
男「やっぱりそういうの怖いよな」
女「いつになったら出ていくのですか?」
女「話は手短にしてください。あまりあなたの声を聞いていたくない」
男「いらんお世話かもしれないけど、俺、君のこと心配して言ってるわけ」
女「はい。いらんお世話です」
男「友達いないだろ」
女「いませんが、それがどうかしましたか?」
男「そんな性格だから……」
女「あなたは何人ほど居るのですか?」
男「……え?」
女「友達の人数のことです。話の流れで察して下さい」
男「………いません」
女「そうですか。では話を続けて下さい」
男「……いえ、何でもないです」
男「悪かったな。毎日来て」
女「……毎日来るのはかまいませんが、声をかけないでください」
男「何で俺をそんなに嫌うんだ」
女「……生理的に受け付けません」
男「何が嫌なんだよ。直せるとこなら直すから」
女「…………存在そのものでしょうか?」
女「何でそう思うのですか?」
男「性格悪いもん」
女「………あなたはどうなのですか?」
男「はっ、俺はクラス中から無視されてるだけだ」
女「………」
男「何の実害もないぜ」
女「優越感に浸れましたか?」
男「………いや、全然」
女「すいません……あなたが日本語を理解して使っているとは思えません」
男「いや、理解してるって」
女「………そうですか。残念なのは頭のほうですか」
男「いいか!お前の虐めを解決してやる!そのかわり成功したら俺と付き合えよ!」
女「……不可能ですよ。あなたには何の取り柄もありませんし、社交性も皆無。ましてや自身が虐めの対象じゃありませんか」
男「……それでもやる。だから」
女「嫌です。死んでも嫌です」
ガラガラ
男「すいません!虐めをやめてください!」土下座
「なにあれー」
「っていうか誰?」
「キモーイ」
女「………プッ…ククッ」
男「おねばいしますっ!」
女「……プフォ…もっ…もう限界……」
あははははははははははははははははははは
女「…何の話でしょうか?」
男「虐め」
女「特に進展は……プッ…」
男「というより、何でさっきから顔をそらしてるんだ?」
女「…ククッ…あなたの顔を見たくないからです」
男「何かあったのか!」
女「…なっ…周り込まないで」
男「おいっ!」
女「…フッ…フッ……」
大爆笑中
男「…え?何?何で笑うの」
女「…それは…プッククッ…あなたの…ハヒュッ…土下座が私の笑いのツボに……」
男「…土下座がツボ?」
女「…だから…あなたの顔を直視できない…したくありませんが」
男「…そうかい」
グイッ
女「近い近い近い」
再び大爆笑中
男「いやぁ、いいもん見れたわ。お前が腹抱えて笑ってるとこなんて初めてみたからな」
女「…本当に死ぬかと」
男「というか、お前が笑ってるの初めて見たよ」
女「…よく笑ってるじゃないですか。このように」ニヤッ
男「…ああ、人を見下す笑みはよくみるな」
女「…なくなりました」
男「えっ?マジで?」
女「クラスの人達は私のことを人間だと思ってなかったようです」
男「何ソレひでぇ」
女「ただ、この前、私が大爆笑してたのを見て、人間だと理解したと言っていました」
男「ふーん……まぁいいや、それより」
女「嫌です」
男「まだ何も言ってないだろ」
女「嫌です」
男「いや、俺と」
女「死んで下さい」
ガバッ
女「気持ち悪いので離して下さい」
男「嫌だ」
女「悲鳴をあげますね」
男「させんっ!」
女「……顔を近づけて何を」
ウムッ………プハァッ
女「………先生に言いつけますね」
男「えっ…ちょっ……待って」
女「…わかりました」
男「ああ、うん。落ち着こう」
女「こういうときは警察でしたね」
ピッピッピッ
男「ちょちょちょ!まってまって待って!」
女「許せませんね。おそらく父母を抜けば初めてだったと思うので」
男「お願いします」正座
女「…土下座はやめてください。もう笑いたくないので」
男「お願いします許してください」土下座
女「プッ……あっはっはっははははははははははははははは」
5分後
女「あは…は…もう…ゆるし…ははっ…下さい…あはは…」
男「許すのはそっちだろ」きれいな土下座
女「………はい」
男「俺…本当に君のこと好きなんだ…」
女「…意味がわからないのですが。私はあなたに好意を抱かれるような行動をした覚えはありません」
男「それはまぁ…」
女「…私のどこが好きなのですか?」
男「……外見……かな」
女「…人として…男として最低ですね」
男「あっ、声も好きだよ」
女「…私はあなたの外見も声も性格も全部大嫌いです」
女「年収1000万以上になったらですかね」
男「金かよ……」
女「あなただって、外見だけじゃないですか、それに私はあなたでは年収1000万円は不可能だと思い、この案を提示したまでなのですが」
男「年収1000万だな…わかったよ。一億じゃないだけまだ可能性はあるしな」
男「ほら、お前、年収1000万円こえたぞついに」
女「あら、おめでとうございます」
男「ありがとう……じゃなくてな、年収1000万だぞ。何か言うことないのか?」
女「何のことでしょう?」
男「……ああもう。愛してるぞ」
女「今更どうされたんですか?私なんて結婚するずっと前から……」
もう終わりだ氏ね 寝る
Entry ⇒ 2012.01.25 | Category ⇒ 男女「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「あずささん…ウェディングドレス、ものすごく似合ってます」
P「そうですか?」
あずさ「えぇ、一緒にこんなことできるなんて幸せです!」
P「幸せだなんて大げさな」
あずさ「だって、プロデューサーさんを独り占めできるんですもの」
P「あはは、急遽俺があずささんの撮影の相手役になっちゃったけど…」
P「あずささんが喜んでるならいいか」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327474762/
P「あずささん…ウェディングドレス、ものすごく似合ってます」
美希「小鳥~ハニーはどこなの?」
小鳥「え?プロデューサーさん?」
小鳥「プロデューサーさんは今、あずささんと結婚式場よ」
美希「!」
美希「え?どこのなの!」
小鳥「確か横浜だったかな?」
美希「美希、今から行ってくるの」
小鳥「え、あ、ちょ、美希ちゃん?」
小鳥「行っちゃった」
小鳥「あの様子だと絶対勘違いしてるわよね…」
小鳥「ただのスチール撮影なのに」
小鳥「…ま、いっか」
小鳥「私に危害加わるわけじゃないし」
あずさ「私も早くこんな式場で結婚式を挙げてみたいわぁ」
P「あずささんならすぐに出来る気がしますけど…」
あずさ「あらあら、でも私の運命の人は一向にこっちを振り向いてくれないんです」
P「そうなんですか、その人はとっても損していますね」
あずさ「…」
P「あ、そろそろ撮影始めるみたいですよ」
P「やっぱりあずささんはプロだな、笑顔が凄く自然だ」
「はい、次ぎ君ね」
P「はぁ、やっぱり撮らなきゃダメなんですか」
あずさ「大丈夫ですよ、私も一緒ですから」
P「まぁ1人で撮られるよりマシですけど」
P「ははは…すみません」
「普段は違う職でも今はモデルなんだからね~」
「頑張って」
P「はぁ」
P(そんなこと言ったってどうすればいいんだ)
「そーだ、写真だけだから自然な笑顔が出来ないんだ」
「じゃあセリフ付きでやってみよう」
「その方が雰囲気でるし」
P「…セリフ」
「よーし、決めたこれで行こう!」
美希「なんでハニーは美希じゃなくてあずさを選んだの…」
美希「しかももう式場の下見なんて…」
美希「もしかしてみんなに内緒で付き合ってたの?」
美希「ハニー」
美希「はぁもうすぐで着くの」
美希「会いたいような会いたくないような」
美希「誤解だってこともあるもんね」
美希「そしたら笑ってやるの」
美希「…」
美希「よし、この扉を開ければハニーが」
P「永遠の愛を誓います」
あずさ「誓います」
美希「!」
P「なんか今誰かがいたような…」
「式場のスタッフじゃないでしょうか?」
P「それもそうですよね」
「あれ、でもここは撮影で立ち入り禁止にしてるはずなのにな」
「ま、いっか」
「誰かに危害が加わるわけじゃないし」
「本番もこんな感じでよろしくちゃーん」
P「はい」
P「あずささんもすごい感情こもってましたね」
あずさ「うふふ」
美希「永遠の愛を誓っちゃってたの…」
美希「下見じゃなくて実際に式を挙げてるなんて」
美希「社長と小鳥にしか教えてなかったのかな?」
美希「…裏切られた」
「次回も君を使っちゃおうかな」
P「いや、俺は本職があるんで…」
「つれないプロデューサーだ」
「今度は星井君と君との組み合わせも面白そうだ」
P「はぁ…まぁ誰かとやるならいいですけど」
「ははは、何かあったらまた君のところに連絡入れるよ」
P「ありがとうござます」
あずさ「でもあの方腕は凄くいいらしいですよ?」
P「そうなのか?俺、あんまりカメラマンに詳しくないからなぁ」
あずさ「それはそうとプロデューサーさん」
P「はい?」
あずさ「プロデューサーさんは…その…」
あずさ「誰かと付き合ったり、結婚したりとかは…」
P「…」
P「俺は765の誰かを…みんなをトップアイドルにさせるまではそういう事はしないって決めたんです」
P「自分が恋愛にうつつを抜かしてたら誰もトップアイドルにさせる事なんて出来ないと思いますから」
あずさ「…そうですか」
あずさ「でも、プロデューサーさんの運命の人は凄く近くにいると思いますよ」
P「?」
あずさ「多分その人はずっと待ってると思います」
P「はぁ…まぁよくわからないですけどとりあえず事務所に戻りましょうか」
あずさ「…プロデューサーさんは鈍すぎです」
美希「…とりあえず今日は帰るの」
美希「ハニーなんか…」
美希「ハニー?ハニーって呼んでいいのかな?」
美希「あはは…プロデューサー」
美希「…』
P「ただいま戻りまいた~」
P「ふー外は寒いですね」
P「あずささん大丈夫ですか?」
あずさ「大丈夫ですよ~」
小鳥「あ、プロデューサーさん」
小鳥「そのーそちらに美希ちゃん行かれなかったですか?」
P「美希?」
P「いや、こっちには来ませんでしたけど」
小鳥「?」
P「なにかあったんですか?」
小鳥「…ってことがありまして」
P「はぁ」
P「それでこっちに向かったと」
小鳥「すぐに連絡すればよかったんですが」
P「まぁでもこっちには来てなかったみたいだから途中で撮影ってことに気付いたんですよ」
P「ホワイトボードに予定も書いてありましたし」
小鳥「ですよねー」
小鳥「美希ちゃん、こないですね」
P「はい、今日は午後から撮影なんですが…」
小鳥「いつもなら午後からの撮影でも事務所にきますものね」
P「まぁたまにはこういう事もあるんでしょう」
P「俺はそろそろ、あずささんと撮影に行ってきます」
小鳥「今日は確か…ショッピングのシーンの撮影ですよね?」
P「そうなんですよ、昨日に引き続き俺も出るはめに…」
小鳥「行く場所って…あ、ゴディバのチョコ買ってきてください!」
P「…」
P「あずささん行きますよ~」
「今日もよろしくちゃーん」
P「あ、どうも」
「今日もじゃんじゃん撮ってっちゃおうか」
P「今日もホントに…」
「もちろんだよ~」
「期待してるからね」
P「…」
「おいおい、デートしてる撮影なのにそんなに離れてちゃあ」
あずさ「プロデューサーさん、私はかまわないですよ」
P「いやぁ…緊張しちゃって」
「!」
「ピーンときちゃったね」
「これから俺の言う通りにしてみようか」
P「…」
P(嫌な予感しかしない)
美希「はぁ…気分転換にショッピングに行くの」
美希「はぁ、嫌なことはさっさっと忘れちゃおう」
美希「…」
美希「ゴディバのショコリキサー、美希好きなの」
美希「ハ…プロデューサーに買ってもらいたかったの」
美希「今日はダークチョコレートデカダンスにするの」
美希「…甘い」
美希「今日の撮影どうしようかな」
美希「!」
美希「あれは…ハ、プロデューサーなの」
美希「おー…ぃ…」
「あずさくんもいいって言ってるしな」
あずさ「私はプロデューサーさんとならいいですよ?」
P「はぁ、まぁ撮影のためですからね」
あずさ「…」
あずさ「プロデューサーさんの手、暖かいです」
美希「それに…」
美希「手、繋いでる」
美希「あずさ、嬉しそうなの…」
美希「繋ぎ方も恋人繋ぎ…」
美希「昨日のはやっぱり本当だったの…」
美希「…」
「本物のカップルと間違うほどだよ~」
P「あははは…」
あずさ「あらあら、じゃあ本物の恋人になっちゃいます?」
P「あずささんまで冗談を~」
あずさ「…」
あずさ「うふふ」
「明日も宜しくね~」
P「…まさか雑誌の特集が結婚までのデート特集だったなんて」
P「明日は遊園地か」
あずさ「楽しそうでいいじゃないですか~」
P「…まぁ嫌ではないですけど」
P「俺まで雑誌に載るなんてって感じですよ」
P「まぁ、それより事務所に戻りましょうか…」
P「…ゴディバじゃなくてピエール マルコリー二のチョコでも買って帰るか」
P「え!美希がまだ来ない?」
小鳥「そうなんですよ…」
小鳥「何度電話しても出なくて」
P「家には連絡したんですか?」
小鳥「えぇ、でも家にいないらしくて…」
P「…サボリか」
P「何があったんだ」
美希「でももういいの…」
美希「なんかアイドルもどーでもよくなっちゃった」
美希「明日はどうしようかな…」
P「連絡がつかない」
P「とりあえず撮影は体調不良ってことで延期してもらったけど」
P「これがテレビ番組だったら更に大変だったぞ…」
P「まぁこれは美希が来たらお説教するか」
P「…にしても美希どうしたんだ」
P「明日は美希オフなんだよな」
P「…はぁ」
あずさ「大丈夫ですよ」
あずさ「オフがあけたらケロッと戻ってきますって」
P「そうだといいんですけど」
あずさ「プロデューサーさん」
P「?」
あずさ「スマイルスマイス~」
P「…はい」
美希「ん、電話…どうせ事務所かプロデューサーなの」
美希「…長い」
美希「…」
美希「…」
美希「まだ止まないの」
美希「もう!」
美希「…春香?」
春香『あ、美希?』
春香『もー出てくれないかと思ったよ~』
美希『ごめんなの』
春香『美希ってさぁ』
美希『?』
美希『うん』
春香『よかった~』
春香『私もオフなんだけど一緒に遊園地に行かない?』
美希『春香と二人?』
春香『違うよ~、千早ちゃんも一緒』
美希(明日こそ気分転換するの)
美希『もちろん行くの!』
春香『詳しい事はメールするね!じゃあ明日』
P「結局美希に連絡とれずに今日になっちゃったな」
あずさ「美希ちゃん大丈夫かしら…」
P「心配だよな…」
「君達~そんな暗い顔して~」
「スマイルスマイル~」
「今日は遊園地なんだから」
あずさ「頑張ります~」
P「…あずささんの顔が変わった」
P「あずささんの迷惑にならないように俺も頑張らなくちゃな」
春香「あ、美希」
美希「遊園地楽しみなの!」
千早「…私もあんまり行った事ないから」
千早「今日はとっても楽しみ」
春香「じゃあ今日はリフレッシュできるように楽しもうね!」
千早「えぇ」
美希「うん!」
P「いきなりお化け屋敷ですか…」
「遊園地のデートと言ったらこれでしょう」
P「まぁそうですけど…」
「あ、今日も指示通りよろしくちゃーん」
あずさ「まかせてください」
あずさ「…」
P「そこからでてくるかー!!!」
あずさ「…」
P「ちょーやべー!!!!」
あずさ「…」
P「わー追ってくる!!!」
あずさ「…きゃー」
春香「うん!」
千早「…楽しみね」
春香(今日は確かあずささんとプロデューサーさんも撮影にきてるんだよね?)
春香(会えないかな~)
千早(プロデューサー…どこにいるのかしら)
千早(撮影の愚痴を漏らしていたけどストレス溜まっていなければいいけど)
春香「ぎゃー!!!!」
千早「ち、近寄らないでー!」
美希「…二人とも驚き過ぎなの」
春香「襲われるー!!!」
千早「喉だけは…喉だけは許してください!!!」
美希「走ってどっか行っちゃったの」
P「ウワー!!!」
あずさ「…」
P「え”、あずささんどこ行くんですか!!」
P「俺をおいてかないでください!!!!」
P「…俺、怖くて一歩も…」
あずさ「…」
「来ないでー!!!!」
P「俺並みに…うわー!!!」
P「叫んでる人たち…やめてー!!!」
P「いるんだな…キャー!!」
P「走りすぎてったけど…」
P「…あ、俺もうだめだ」
P「…」
「…ハ、プロデューサー?」
P「…」
「プロデューサー!」
P「はっ…」
P「この声は…美希?」
美希「…それはこっちのセリフなの」
P「?」
美希「もしかして、あずさと一緒なの?」
P「あぁ…でも俺が怖がりすぎて引いたみたいだ」
P「…置いてかれた」
P「あーぁ、撮影失敗だなぁ」
美希「え?」
P「あぁ、お前も知ってると思うけど」
P「あずささんとウェディング特集の撮影でな」
美希「特集?」
P「式場とか、デートシーンの」
美希「…あはは、知ってたの」
美希「…」
P「で、でもその前にここでよう…」
美希「?」
P「怖くて足が動かないんだ」
P「誰かが入れば大丈夫なんだけど…」
美希「わかったの」
美希「そんなに恐がりだったなんて知らなかったの」
P「…しょうがないだろ」
美希「足が動かないんだったら美希が引っ張るの」
美希「手、貸して?」
P「…」
P「あぁ」
「うわー!!!!」
「喉が―!!!」
あずさ「…はっ」
あずさ「…あれ。プロデューサーさん?」
ドンッ
あずさ「きゃっ」
「す、すみません!」
あずさ「あら~春香ちゃんも来てたのね~」
千早「私もいます…」
あずさ「千早ちゃん…声ガラガラだけど大丈夫?」
千早「叫びすぎました」
千早「それより…もうすぐ出口です」
あずさ「あら、いつの間に」
春香「気付いてなかったんですか?」
あずさ「入ったところまでは覚えてるんだけどね~」
「それに君達は…」
あずさ「ごめんなさい…プロデューサーさんとは中ではぐれちゃいました」
あずさ「二人ともオバケは苦手で…」
「そうだったのか…まぁまだ遊園地はアトラクションいっぱいあるから大丈夫だよ」
あずさ「ありがとうございます」
P「うぎゃー!!」
P「え、マジで?脱がせないでー!!!」
美希「~♪」
美希(これは確かに引くの)
美希(でも美希は大丈夫なの)
P「ぎゃぉぉぉぉぉぉおん!!!」
美希「もうすぐ出口なの!」
P「生きて戻ってこれたか…」
美希「あはは、ハニーは大げさなの」
P「美希、お前…」
美希「?」
P「…いや、お説教は後にしよう」
美希「この後の撮影も頑張るの」
美希「ハニー!」
P「あぁ」
「やっぱり俺の目に狂いはなかったか」
あずさ「プロデューサーさ~ん、美希ちゃ~ん」
美希「あ、あずさなの」
美希「おーい」
P「…ふぅ」
春香「あ、プロデューサーさんが腰抜かしてる」
千早「ふふ、そんなプロデューサーも可愛いわね」
あずさ「はい~」
春香「それじゃあ私達は他で遊んできますね」
春香「行こ、千早ちゃん、美希」
千早「お仕事の邪魔をしちゃ行けないものね」
美希「うん、なの♪」
春香「?」
P「気をつけろよ~」
P「そのあとはメリーゴーランドとかコーヒカップ…観覧車に乗りましたよ」
小鳥「デートの定番ですね!」
小鳥「雑誌の情報ですけど!」
小鳥「彼氏となんか行った事ないですけど!」
P「そーですか」
小鳥「でもあの雑誌、すごい売り上げらしいですね」
P「まぁそれだけ結婚したい人がいるんじゃないですか?」
P「あずささんならすぐじゃないですか?」
あずさ「ふふ、私はちょっと気長に待つことになりそうです」
P「?」
あずさ「私だけじゃないかもですけどね」
P「うむ…さらにわからん」
あずさ「うふふ」
小鳥「いってらっしゃい」
あずさ「カメラマンさんによろしく言っといてください~」
P「もちろんですよ」
あずさ「あらあら~」
小鳥「次ぎはプロデューサーさんと美希ちゃんか~」
小鳥「第三弾は私にこないかなぁ」
あずさ「ないんじゃないですか~?」
小鳥「…」
小鳥「それにしてもあずささんずいぶん余裕ね」
小鳥「美希ちゃんにプロデューサーさんとられちゃうかもよ?」
あずさ「今はまだ大丈夫ですよ~」
小鳥「なんだか自分だけ知ってるみたいな」
あずさ「そんな事ないですよ?」
あずさ「プロデューサーさんに教えてもらっただけです」
小鳥「なーにーをー」
あずさ「内緒です♪」
P「はぁまさかまた俺も写るだなんてな」
美希「美希はとっても嬉しいの♪」
P「はは、そうか」
P「お前にはまだウェディングドレス早い気がするが似合ってるよ」
美希「当たり前なの!でもありがとうなの」
「やっぱりしっくりくるな、被写体として」
雪歩「あの…プロデューサーは?」
小鳥「プロデューサーさんなら結婚式場に」
雪歩「!」
あずさ「あらあら雪歩ちゃん行っちゃったわね」
小鳥「…」
おわり
今度はゆきぽか
いい美希回でした
続きはよ
Entry ⇒ 2012.01.25 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「家、ペット禁止だから…あかりわんわんでも飼おうかな…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327455738/
結衣「一人だと寂しいし…」
結衣「でも家ペット禁止だしなぁ…」
結衣「…」
結衣「!」ハッ
結衣「あかりわんわん…!」
あかり「なあに結衣ちゃん?」
結衣「最近ホームシックっていうのかな?部屋に独りでいると寂しいんだ」
あかり「そうなの?じゃあ結衣ちゃん、よかったらあかりのお家に泊まりに来る?」
結衣「いや、あかりがうちに泊まりに来てくれないか?」
あかり「いいよー。じゃあ金曜学校終わったらでいいかな?」
結衣「あかり・・・、独りは寂しいんだ・・・」
あかり「じゃ、じゃあ今日泊まりに行くね」
結衣「ありがとうあかり・・・」ニマァ…
結衣「あかりいらっしゃい、上がって」
あかり「わー、結衣ちゃん家にくるの久しぶり~」
結衣「よりあえず適当にくつろいでていいよ、ゲームでもやる?」
あかり「うーん、けどせっかく結衣ちゃんと二人っきりなんだし結衣ちゃんとたくさんお話したいな」ニコッ
結衣「そ、そう?」ドキッ
こうですか分かりません(><)
結衣「ああ、あかりといるとなんかホッとするし・・・///」
あかり「えへへ、うれしいなぁ」テレッ
結衣「そういえばいきなりだったけどあかりのうちは大丈夫だった?」
あかり「うん、なんとかOKもらえたよ」
結衣「ごめんな急に無理言い出して。けどあかりが泊まりにきてくれてうれしい」
あかり「結衣ちゃんのためだもん、あかりで良ければいくらでもいいよ~」
結衣「あかり・・・」
結衣(いくらでも・・・)
結衣「あかりー、晩御飯は何がいい?」
あかり「あ、あかり結衣ちゃんのつくったオムライスが食べたい」
結衣「ん、わかった」
ジュージュー
結衣(あかりはやっぱいい子だなぁ)
結衣(やさしいし、可愛くてすごく素直だし)
結衣(わんわん・・・、あかりわんわん・・・)
ジュージュー
あかり「わぁいい匂い、いただきまーす」パク
あかり「おいし~い!さすが結衣ちゃんお料理上手~!」パクパク
結衣「ありがと、けどほっぺにケチャップついてるぞ・・・」フキッ
あかり「あ、ごめん結衣ちゃん///」
結衣「しょうがないなあかりは・・・」フフッ
あかり「ごちそうさま~」
結衣「おそまつさまでした」
結衣「あかり夜寝るの早かったよね?もうお風呂入る?」
あかり「うん、いい・・・?」
結衣「ああ、もう沸いてるはずだから、先入って来ていいよ」
あかり「ありがと~、じゃあお言葉に甘えてお先に失礼するね」
結衣(口にケチャップつけて・・・パクパクご飯食べて・・・)
結衣(本当に子犬みたいだった)
結衣(あかりみたいなわんわんが家にいたら毎日寂しくないだろうな・・・)
結衣(あかり・・・)
みんな的には寂しがり結衣とヤンデレ結衣どっち得?
ガラッ
結衣「あかり?」
あかり「ふぇ!?ゆ、結衣ちゃん!?あかりまだお風呂はいってるよ?」
結衣「ご、ごめんあかり、考え事してたらどうしても一緒にお風呂はいりたくなっちゃって・・・」
あかり「え?あかりと一緒に・・・?」
結衣「うん、お風呂とかもいつも一人だったからさ、こんなときぐらいあかりと一緒にはいりたいなーなんて・・・」
結衣「嫌・・・?」
あかり「う、ううん、嫌じゃないよ」
あかり「一緒にはいろ結衣ちゃん!」ニコッ
あかり「ふふ、なんかみんなで温泉行ったときのこと思い出すね」
結衣「あーあのときか、楽しかったなぁ」
あかり「またみんなで行こうね!」
結衣「ああ」
結衣(あかりの身体・・・小さくてすべすべしてて綺麗・・・)
結衣「そうだね、まだ寝るまでには時間あるし、TVでも見ようか」パチッ
あかり「うん、あかり動物さんがでてるやつがいいなぁ」
結衣「・・・」
あかり「うわぁ、あの赤ちゃんペンギンちいさいね~!」
結衣「うん・・・」
結衣「・・・」ジーッ
結衣「・・・あかり」
あかり「ん?どうしたの結衣ちゃん?」
結衣「今日は・・・ありがとな」
あかり「えっ?」
結衣「久しぶりに楽しかったよ、あかりが泊まりにきてくれて」
あかり「うん・・・あかりも結衣ちゃんちに泊まりにこれて楽しいよ!」
結衣「それに私はあかりだから・・・あかりだからこんなに楽しかったんだと思う」
あかり「?」
あかり「えぇ!?」ドキッ
結衣「明るくて素直で、わんわんみたい・・・」
あかり「わ、わんわん・・・?」
結衣「あぁ、わんわん」
あかり「な、なんか恥ずかしいよ・・・」カァ
結衣「あかり・・・ちょっとこっちきてくれる?」
あかり「う、うん」ドキドキ
結衣「私のひざに座って」
あかり「え、結衣ちゃんのおひざ?」ドキドキ
結衣「ああ」
あかり「えっと・・・、それじゃおじゃましま~す・・・」トスン
あかり「はわっ・・・!?ゆ、結衣ちゃん!?」
ナデナデ・・・
結衣「あかり・・・かわいい・・・」
結衣「あかりがひざの上にいるって思うと、すごく安心する・・・」
あかり「ふぁ・・・、ゆいちゃ・・・」
結衣「あかり、私になでなでされるの嫌?」ナデナデ
あかり「ん・・・いやじゃ・・・ないけ、ど」
結衣「気持ちいい?」ナデナデ
あかり「うん・・・気持ち、いい・・・」
あかり「・・・」
結衣「・・・」ナデナデ
あかり「・・・」
結衣「・・・なああかり、あかり私のわんわんになってくれない?」
あかり「結衣ちゃんの・・・わんわん?」
結衣「そう、あかりわんわん」
あかり「あかり・・・わんわん///」
結衣「あかりが私のわんわんになってくれれば、私ももう寂しくない」
結衣「あかり・・・頼む、わんわんになってくれ!」
あかり「・・・結衣ちゃん・・・」
あかり「・・・」
結衣「・・・」
あかり「い、いいよ」
あかり「あかりでよければ・・・結衣ちゃんの好きなときに、結衣ちゃんのわんわんになってあげる」ドキドキ
結衣「あ、あかり・・・あかりぃ!」ダキッ
あかり「ん///結衣ちゃんいきなり・・・」
結衣「ああ、あかり・・・わんわん・・・可愛い・・・!」ギュー
あかり「く、くるしい・・・」ドキドキ
結衣「あ、あかり、これ・・・付けてみてくれないか・・・」
あかり「えっ!?これって・・・犬の・・・」ドキドキ
結衣「首輪、あかりに似合うと思って・・・」
あかり「つ、付ければ・・・・・・いいの?」
結衣「ああ、あかりわんわん・・・」ドキドキ
結衣「可愛い・・・」
結衣「あかり・・・『わんっ』っていってみてくれ・・・」
あかりわんわん「・・・・・・わ、わ・・・ん、わんっ!」
結衣「あぁ可愛いよ、あかりわんわん」ナデナデ
あかりわんわん「え、えへへ・・・///」
あかりわんわん「わんっ!」スリスリ
結衣「よしよし」ナデナデ
あかりわんわん(結衣ちゃんの手・・・あったかぁい・・・)フワァ・・・
結衣(あかりわんわんなでるの気持ちいい・・・)フワァ・・・
結衣「・・・もうそろそろ寝ようか・・・」
あかりわんわん「うん・・・ねぇ結衣ちゃん」
あかりわんわん「なでなでしてもらいながら寝ても・・・いいかな?///」
結衣「うん、私も・・・あかりわんわんを抱っこしながら寝たい」
あかりわんわん「えへへ・・・」
ナデナデ
あかりわんわん「おやすみなさい、結衣ちゃん」ドキドキ
結衣「おやすみ、あかりわんわん」ドキドキ
あかり「ん・・・ふわぁ・・・・・・」
結衣「あ、おはようあかり、よく眠れた?」
あかり「あ・・・結衣ちゃん、おはよう」
あかり(・・・あれ・・・?首輪がなくなってる・・・)
結衣「’’今は’’、あかりはいつものあかりだよ」
あかり「今は・・・」
結衣「・・・だ、だけど」
結衣「また私が寂しくなったときは・・・///」
あかり「!」
あかり「うん!またあかりが結衣ちゃんのわんわんになってあげるね!」
結衣「・・・・・・ああ!」
GOOD END
なんとかENDまでいけた
まさに天使だった
乙
Entry ⇒ 2012.01.25 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
一方通行「バイトだとォ…!?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327408069/
芳川「くだらないとは聞き捨てならないわね…。あなたがもう少し社会性を身につける上で体験しておいて損はないんじゃない?」
打ち止め「私もバイトやってみたいな~、ってミサカはミサカは求人情報誌をペラペラめくってみたり」ペラペラ
黄泉川「まあ、アンタは無理じゃん。年齢制限的に」ペラペラ
芳川「どれにしようかしら、愛穂?」ペラペラ
一方「オイコラ勝手に話を進めンな」
打ち止め「それは止めた方がいいかも…ってミサカはミサカは率直な感想を述べてみる」
芳川「そうよ。初日からお客さんとトラブルを起こして店内で暴れて始末書オチが目に見えているわ」
黄泉川「確かに…高確率で有り得そうじゃん」ナットク
一方「オメェらなァ……」イライラ
黄泉川「ん、どれどれ…、ほう~パン工場での単純作業じゃんか…!」
芳川「工場での作業なら、接客もないし黙々と作業をこなせばいいんだろうから…案外向いてるかもね」
黄泉川「人員随時募集中とも書いてあるじゃん。きっと採用面接も比較的緩い感じじゃんよ」
芳川「これなら…面接落ちも回避できそうね。とりあえずここにしましょう…ええと、電話番号は…」ピポパポ
一方「不幸だァ…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
一方「…ここがバイト先の工場だな」ザッ
「お前…まさかこの工場でバイトするつもりなのか…!?」
一方「あ?…誰だテメェは…?」クルッ
カイジ「悪いことは言わない…止めておけ。ここは…まともな人間が働く場所じゃ…ない…」
カイジ「忠告はしたからな。…どうするかは、自分で決めればいい。――じゃあな」ザッ
一方(オイオイ…さすがに大袈裟過ぎンだろ…)ハイルゼ
一方(たかだかパン作ってるだけだってのに…随分と大きな工場じゃねェか…)
一方「すいませン…バイトの者なンですが…今日初日で…」
警備員「ああ、でしたらここから直進して突き当たりを右に曲がってもらった所にアルバイトさん用の出入り口がありますので、そちらからお入りください」
一方「…分かりましたァ」
―工場内
一方「ええっと、入ったはいいがドコいきゃいンだ…?」
「おやおや、もしかして新人バイトの方ですかねー?」
テッラ「どうも初めまして。人事課で神の右席の一人の者です。どうぞついて来てもらえませんかー」スタスタ
一方「わ、分かりましたァ」スタスタ
一方(人事の奴か…。その後の肩書が少し気になるが…まあいいか)
―受付場所前
テッラ「こちらがアルバイトさん専用の受付場所になります。ここの奥に更衣室があります」
テッラ「ちなみに今日はあなた以外にももう一人新人バイトさんがいらっしゃいますよ」
一方(…他にも新人が居るのか!少し心強えェじゃねェか…)
テッラ「ええ、今日は初日なんで、前もって一通り仕事の説明や休憩室等の案内をさせてもらうからですよー」ガラッ
一方「なるほど、そういうことか」スタスタ
―受付場所内
テッラ「お待たせしてすいませんねー」 一方「ン?」
垣根「オイコラ遅ぇぞ!さっさと俺に業務内容を説明(ry」クルッ
垣根「」
一方「…ここの工場の業務用冷蔵庫は人工知能搭載型ですかァ~!?」ゲラゲラ
テッラ「はあ?」
垣根「テメェ…コロすぞ」ガタッ
―5分後・更衣室内
一方「で、何でオメェがこんなとこに居ンだよ…」
垣根「それはこっちのセリフだろうが…」
垣根「奇遇だな…俺もソイツに社会復帰の第一歩とかで無理やり(ry」
一方「ところでよォ…これ、マジで着ないといけないンですかァ…」ゴクリ
垣根「仕方ねェだろ…工場だと衛生管理とか厳しいだろうから、な」ゴクリ
―受付場所内
アックア「――人事課長で神の右席かつ聖人の者である。簡潔に業務内容を説明させてもらうのである」
一方・垣根「「はいはい」」
アックア「業務内容に関しては就業場所の社員に聞いて欲しい。場所は先刻配布した工場内見取図を参考にするように。以上である」
一方・垣根「「簡潔過ぎだろッ!!?」」
アックア「――私は大変多忙なのだよ。あとは任せた」スタスタ
テッラ「まあ、課長は長話は好きじゃない方なんですよー」
垣根「俺達がVIP待遇されてるってことだぜ、きっと…!」
テッラ「もう8時25分ですねー。とりあえず手早く食堂等の位置確認のため案内させてもらいます」スタスタ
一方「行くぞ冷蔵庫くゥン」スタスタ
垣根「黙れ」スタスタ
ヴェント「え~と、○○さんは今日食パン課ね。あ、△△さん~来週月曜シフト入れる?□□さん、悪いけど明日はお休みでお願いね、生産少ないから」
ざわ・・・ ざわ・・・
垣根「おい、他のバイト共がぞろぞろ出勤してきたようだな」
一方「…見りゃ分かるっての」ケッ
テッラ「お二人は今日は、“菓子パン課”というところで働いてもらいますねー」チェック
垣根「今日は…って毎回働く場所が変わるのか…?」
一方「さっき人事課長さンが変動制のバイトだって言ってただろーがよ」
テッラ「あとはその場にいる社員さん達の指示に従い、現場へ行って働いてもらいます」
垣根「残業はあるのか?」
テッラ「まあ、課によりますし…繁忙期かどうかでも変わるので、一概には言えませんねー。勿論、頼まれても断ればそれなりの対応はしてもらえるでしょうし」
テッラ「残業代はちゃんと出ますのでご安心を」
一方「休憩はちゃんと貰えるンだろうな」
テッラ「ご心配なく。その辺は厳しく指導を徹底していますので、ちゃんともらえますよ(少なくともバイトの方は)」
テッラ「ただ、課によっては1時間まとめてでなく、昼食用の休憩45分と残りのトイレ休憩15分にわけて与えるところもありますが」
一方「他のバイト共はもうそれぞれの課の事務所に行ったみてェだな」
垣根「俺達もそろそろ行くか…え~と菓子パン課の事務所は…」ミトリズ
テッラ「ああ、ご心配なく。菓子パン課の専属バイトさんと3人で行ってもらうんで、案内してもらえますよ」
一方「変動だけでなく専属のヤツもいンのか」
垣根「でも、俺達以外もうこの部屋には人いねぇぞ」
テッラ「いや、まだ来ていないだけなんですよねー…」ウ~ム
ガラッ
「超おはようございま~す」タタ
ヴェント「もう少し余裕を持って出勤して欲しいものね」
一方「ン?」チラッ 垣根「あ?」チラッ
絹旗「」
テッラ「おや、どうかしましたか?」
絹旗「ゲホゲホ…き、急に心臓発作が…!超早退させてもらえませんか…!」
一方「嘘つけ」
垣根「ピンピンしてるじゃねーか(つかコイツ中学生じゃなかったっけ?)」
ヴェント「困るわねぇ。ドタキャンされると現場から文句言われるのは私達なのよ」
アックア「もう9時前である。早急に準備をして新人を案内するように」ザッ
(手洗い、ローラー掛けをし、いざ菓子パン課の事務所へ出発)
絹旗(今日は超厄日でしたか…?超生きてる心地がしないです…)
一方「おい、このガキ…フツーに下着が透けて見えてンだが…」ヒソ
垣根「だな。…どーせ経費削減とかで作業着の布生地が安物だからじゃね?」ヒソ
一方「…まあ、中学生以上には興味ねェンだがな」ヒソ
垣根「…ブレねぇな、お前」ヒソ
絹旗(何だか超品定めされている気がします……)ゾクッ
絹旗「も、勿論そっちの仕事もやってますよ。これは超兼業です。シフト自由に入れられるし後から変更もしやすいんで超便利なんですよ」
垣根「ところでお前中学s」
絹旗「ここでは超17歳の高校2年生という設定になっていますッ」キリッ
垣根「オイ無茶すんな」
一方「つーかよォ、専属ってェのは変動と何か違うのか?時給とか」
絹旗「同じですよ。別になろうと思えば誰でもなれますよ、違うのは帽子の色が超白なだけで」
一方「そういや白の奴も何人かいたな…あいつらは全員どっかの専属なンだな」
絹旗「全員…ってわけでもないっぽいです。期間限定の超短期の人はだいたい青・ピンクで、超長期の人は白だったような…」
絹旗「…正直超どーでもいいことなんですけど」ココデス ガラッ
一方「中に誰も居なくねェか…?」チラッ
垣根「奥の方に居るんじゃね?」
社員「まったく、もっと早く来てくれないとコッチも段取りってのがあるんだからね~?気を付けてもらえんかな」ッタク
絹旗「超すいませんでした」ペコリ
一方「すいませンでしたァ(あァン!?ミンチにしてパンに挟ンでもいいンだぜェこの野郎ォ…!!)」イライラ
垣根「ワリィワリィ(あ?何だテメェ死にてぇのか…?)」イライラ
社員「おい絹旗、さっさとその2人連れて現場行けよ」シッシッ
絹旗「まったくあなた達のせいで超イビられちゃったじゃないですか…!」ムッ
垣根「もとはと言えばテメェが出勤するのが遅かったからだろ?」
一方「とりあえずあの社員は帰りがけにスクラップしようぜ、なァ…ていとくン」ニヤリ
垣根「当然だろ。俺達の世界の常識を体に叩き込んでやるか」ケッ
絹旗「超やめてください…なんとなく私まで退職するハメになりそうなので」
ガコンガコンガコンガコン プシュー ウィーンウィーンウィーンウィーンウィーン ガガガガガガ ドロドロ
木原「おはよーお絹ちゃん、と新人バイト君達ィ…!」ニヤリ
絹旗「超おはようございます」
垣根「よぅ」
一方「」
絹旗「あ、こちらが班長の木原さんです。白帽子に超黒のラインが付いているのが目印です」ヒソッ
垣根「どうした一方通行、挨拶もできねぇのか?」
絹旗「って何いきなり超絶叫しちゃってるんですか…!?」
垣根「これだからマジキチは困るよな」
木原「―――とりあえずテメェらは人間のクズだ。人権なんてものはねぇ」ギョロリ
木原「―――テメェらの代わりはいくらでもいるんだ。せいぜいYパンの奴隷としてあくせくこき使われることだ、な」ニヤリ
木原「 わ か っ て 、く れ た か な ぁ 」
絹旗「超ラジャです」ボー 垣根「わかりました」ボー
木原「それじゃ、お絹ちゃんはいつも通り成形入ってね。あと五分くらいでイチゴ(ジャムパン)流れるから機械周り布巾で拭いといて」
絹旗「はい」スタスタ
木原「そっちの冷蔵庫くんはあっちで原料開封してもらおうかな。オイ、やり方教えてやれ!」
オーソン「は、はい…」 垣根「お願いします」
木原「おっと、どうしたのかな~新人くん?」
木原「分かっているとは思うが、お前はここにバイトをしに来たんだよなぁ…?」
木原「社員である俺に対して、ナめた口を聞ける立場じゃないことは、分かっているだろ…?」
一方(この野郎…!だが、コイツの言っていることは…あながち間違っては…いねェ)ギリ
木原「ここでバックレて帰っちまっても別にいいがよ、…お前を快く送り出してくれた連中は、さぞかしがっかりするんだろうなぁ~オイ」
一方「……………」
木原「ようし、それでいいんだよ。―――バイトくん」ニッ
木原「――それじゃ、お前は包装に行ってくれ。機械で袋詰めした商品を検品してもらう」
木原「この先をまっすぐ進んだところにいる社員に聞けば分かる。走るなよ」
一方「…分かり、ました」チッ スタスタ
―包装
一方「班長サンにこっちに行けって言われて来たンですが…ちなみに新人でェす」
木山「ああ、君が噂の…いやいや、ただの新人君か」
一方「で、何をすればいいンですかァ?」
木山「そうだな…正直言うと今日は人手が足りてるから…特にこれと言ってやってもらいたい仕事はないのだが」ウ~ン
一方「はァ!?」
木山「ということで、掃除でもやっといてくれ」ハイモップ
一方「…」
木山「ついでに、溜まったゴミを随時ゴミ置き場に持って行ってくれ。場所は後で教えるから」
木山「他には、…中身が減った霧吹きの補充や、アルコールバケツの交換などなど…」
木山「まあ、雑務全般をやってもらおうか」
一方「まさか…ンなことを一日中やれっていうのか…?」ゴクリ
木山「ああ。休憩は正午のベルが鳴ったら行ってくれ。で、1時にまたここに戻って来ること。質問は…?」
一方(マジ…かよ…)
ガヤガヤ
一方「…」ゴクゴク
一方(全員一斉に休憩なンかと思ったら…違うらしいな)
一方(どうやら各人時間をずらすことで製造ラインを止めないようにしているようだ)
一方(…まあ、俺は製造ラインにすら関われそうにないらしいがな)
ガラッ
垣根「おう、一方通行じゃねェか」 絹旗「もうお昼ごはんは超済ませちゃったんですか?」
一方「つか…木原に対するオメェらのあの従順ぶりはなンだったンだよ…?」
垣根「あ?…ああ、さっきのアレか。俺にもよくわからねぇが…何かあのおっさんの雰囲気に飲まれちまってよ…」
絹旗「工場という閉鎖的な空間の中だと、慣れない人間は超委縮してしまったりするものなんですよ」
一方「オメェは専属だろーがよ」
絹旗「第2位さん、食堂は超逆方向ですよ~?」ガラッ
一方(…午後も同じ作業の繰り返し…か)カッタリー
一方(食堂に置いてあるパンは無料で食えるらしいが…さっき行った時は食パンしか置いてなかったぞ)
木山「あ、おかえり。ちょっと製品の番重を配分場へ運ぶのを手伝ってくれ。結構重いんだ」
一方「ハイハイ」ベクトル~
―14時過ぎ
木山「ちょっとビニール手袋の替えを事務所に取りに行ってくれないか。走らずにね」
一方「あいよ」テクテク
―15時過ぎ
木山「この余った原料を冷凍庫にしまっといてくれ。場所は(ry」
一方「ああ、分かってるぜェ」
―原料倉庫
一方「…」カパッ 垣根「…ムカついた」
一方「ほい、ローラー」コロコロ
絹旗「超手際良くなりましたね」
一方「つか、今思ったンだが…現場でマスクしないでいいのか?」
絹旗「マスク必須の課もあれば、しなくていい課もあって…超統一されてないんですよ」
絹旗「ゲホッゲホッ」
一方「おい、あんパンの表面にオメェの唾液が…」
絹旗「まあ、この後焼成されるから…たぶん雑菌は超死滅しますよ…!」
一方「何だかなァ…」
最愛ちゃん成分の入ったあんぱん、だと?
絹旗「あ」コローン
一方「オイ、何かのパンの型が地面に落ちたぞ」ホイ
絹旗「どうも」パサパサ
一方「って、ちょっと払ってそのまま使うのかよ…」
絹旗「超3秒ルールですよ。私の場合は窒素的に除菌しているので完全セーフですッ」
一方「何だかなァ…」
ヤマザキ経験者?
―17時15分過ぎ
―冷凍庫内
一方「冷蔵庫くゥン生きてるかァ~」
垣根「見ろ、一方通行」
一方「あ?何だこれは…?」
垣根「この原料Aとこっちの原料Bを俺の未元物質で合成することによって(ry」
木原「おいこら」ガラッ
一方「洗い物とか楽ちンでェす」シュパパパパパパパパパ
垣根「つーか、原料開封数おかしかったんじゃねぇか?何でこんなに余ってんだよ」ベトベト
一方「オメェのせいだろ明らかに」
絹旗「第2位さん、超廃棄するのも他の奴と混ぜないでください。一応分別処理なんで」
一方「分別ゥ?さっき捨てに入ったゴミ袋には製品不良も紙も原料もごちゃ混ぜ(ry」
絹旗「…まあ、社員さんでもちゃんと分別しない人超いますからねぇ」
木原「あと1クォーターだぜ、頑張りな」
垣根(普通に15分でよくないか…)
絹旗「今日は全体に生産少ないんで超定時で上がれそうですよ」
一方「…全然疲れてねェンだけどよォ」
木山「一方通行くん、ちょっと台車を回収してきてくれ。全力で…!」
一方「ハイハイ」
木山「少し早いけど、もう上がっても構わない。――ありがとう、お疲れ様」
木原「一方通行、お前も…やればできるじゃないか…!!お疲れさん、帰っていいぜ」ニッ
一方「そんじゃ、お言葉に甘えてェ…」ペコリ
一方(あれ、…何かいい話っぽく纏めようとしてねェか…?)スタスタ
垣根「やっと終わったな~!まったく…時計の針との熾烈な戦いだったぜ」スタスタ
絹旗「一旦菓子パン課の事務所に戻って、超退勤時刻を記入したら今日のお仕事は完了ですよ」スタスタ
上条「一方通行…まさかお前がここでバイトを始めたとはな」ゴクリ
一方「三下ァ…ここで会ったが100年目(ry」
絹旗「超夜勤の人ですか?この時間からだと…18時から朝の5時までですね。休憩1時間のみで計10時間労働ですか」
上条「………上条さんは火の車な家計を支えるために影で頑張っているんですよ。まあ、慣れると結構何とかなったり」アハハ…ハァ
垣根「とりあえずカローシには気をつけろよ」
アックア「―――初日の感想はいかがであるか?」
一方「まあ、こういうバイトもあるンだなってェ感じだな」
垣根「まあ、多少のヒマつぶしには…なったかもな」
アックア「ところで諸君、シフト予定表を提出したということは…ここでのバイトを継続する意思があると見て良いのであるな?」
一方「…月に一度来るだけでもいいンなら…ちょっと顔出してやってもいいかと思ってよ」
垣根「俺もだ…まだあのクソ社員をボコ…粛清してねぇからな」
アックア「よろしい。―――お疲れ様なのである」
絹旗「超帰りましょうか、…二人とも」チョコン
一方「十年ぶりに外気に触れたような気分だぜ…」
垣根「就業中は休憩時間含めて一切工場内から出られないことになってたしな」
絹旗「さて、私はこれから近所の映画館で超マイナーな映画でも見に行きますんで、それではノシ」
垣根「映画か、奇遇だが俺も何か見たいと思ってたところだ」
一方「俺もだぜ、ていとくン。この近くの映画館にでも寄っていこうかなァ」
絹旗「え」
ヴェント「何だかんだであの2人、大きな問題を起こすこともなく――」
テッラ「――無事に仕事をこなしてくれましたねー」
アックア「…想定外の結末であったな」
プルルルルルルルプルルルルルルルルルルル ガチャ
ヴェント「あ、もしもし~工場長?何か用?」
『怠惰で性格の悪い社員1名を粛清したんだよ。直ちに新たな人員の補充を頼めるか?』
ヴェント「了解♪」ガチャ
木原「お前がここのラインに入った途端、急に機械の調子が悪くなってな」コンコン
木原「整備班が修理し終えるのに時間がかかりそうなんで…」
木原「とりあえず人事課の方に行って聞いてくれ…確か加工ラインが人足りてないと思うから」
上条「すいません…」
木山「君が誤ることではないだろう…?」
上条「いえ、なんとなく…」
テッラ「パンは好きなんですかねー?」
駒場「―――特段好きというわけでは…」
ヴェント「採用決定」
駒場「え」
アックア「とりあえず准社員(人件費格安)として頑張ってもらうのである」
一方「何だったンだよ、この映画は…」
垣根「タイトル見なかったのか…『実録!B級グルメの真実』…」
絹旗「これぞB級映画の金字塔だと超推薦したい出来でしたね!」
一方「ハシゴしようぜ」ヨッコラセ
垣根「これ見たくねぇか?」ホレヨンデミロ
絹旗「…『超超堕天使エロメイd」
ウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーンウィーン
上条「ランチパックの製造現場に来たのは初めてだな~」
駒場「―――即決採用された上、(作業着を着て)即現場に投入されるとは…」
上条「…ところで」
駒場「…何をすれば」
社員「ちょっと兄ちゃんたち…!ボーと突っ立ってないで自分で仕事さがさなあかんよォ~」アクセク
社員「そですよ。そなとこ、立てたら邪魔」アクセク
絹旗パンだけ売ってくれ
みんながみんなこういう人たちってわけではないです
ただこういう感じの人も実際にいるということは事実
>とうまさん、すべてをわたしにゆだねていいんですよ~
>だ、だめだ・・・カオリ・・・お、おいどこさわって(ry
>きゃっきゃうふふふ(ry
垣根「このAV男優どっかで見たような」
一方「つーかどう見ても…」
絹旗(…結局見入っている自分に気がついて超怖いです…)ジー
上条(とりあえず裁断機に食パン(直方体のでっかいの)を置く作業…時間経たねえ…)
ビービービー
上条「え?赤いランプが!?」
社員「ちょっと!並べる方向間違えてない!?」
駒場「ジー」
駒場(“目視”―――ランチパックの合わせが行われる機械の横で待機し、不良品を排除する作業と聞いたが…)
駒場(ラインの高さが低いので…腰が…)ボーダチ
垣根「なんかムラムラしねぇか…」
一方「なんかムラムラするなァ…」
絹旗「!?」
絹旗(こ、これはもしかして…!!超貞操の…ピンチッ!?)ヒャア
垣根「一方通行…」クルッ
一方「ていとくン…」クルッ
垣根・一方「「キャバクラ行こうぜ」」
絹旗「え」
ヴェント「それじゃあお先に~」
テッラ「後方さんは大丈夫ですかー?」
アックア「私は人事課長であると同時に神の右席で聖人でもあるのだよ」
アックア「睡眠をとらずとも…24時間体制で残業が可能なのである」デスクワーク
ヴェント「無理しないようにね」スタスタ
テッラ「私の自家製のコッぺパンを机上に置いておきましたで、空腹時に食べてくださいねー」ガチャ
アックア(既に食べてしまったのであるが…)
一方「と、思ったが…俺は帰るぜ」ザッ
垣根(…そろそろ禁断症状でも出てきたのか?)
垣根「さてと…」チラッ
絹旗「ひッ!?」ビクッ
絹旗「超未成年者略取ですね!?お巡りさん、こっちです!!」
垣根「ったく違ぇよ。――夜道は危ないだろ、送ってやるよ」フッ
絹旗「は、はあ…、超…ありがとうございます」
打ち止め「お帰りなさいってミサカはミサカはホップステップジャ~ンプを決め込んでみたり~」ピョンピョン
一方(ふう…ようやく心が洗われるぜェ…)ナデナデ
芳川「で、どうだったの?例の工場のバイトの方は?」
黄泉川「無事トラブルを起こすことなくこなせたじゃんか?」
一方「当ったりめェだろうがよォ…!」
完
…そろそろ寝ないと明日がきつい。中途半端ですまんノシ
何かほのぼのして終わったな
カイジは結局何で出たのか気になる…
恐ろしい面々とは裏腹にきちんと働いてたなw
登場人物が多くてよかったよ
Entry ⇒ 2012.01.25 | Category ⇒ 禁書目録SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
男「君の名前は?」少女「・・・・・・」
幼馴染「もうすぐだね」
男「まだ実感沸かねーよ」
幼馴染「うん、だって20年以上一緒だったんだしね」
男「そうだよなぁ、生まれたときから家族みたいなもんだったしなぁ・・・」
幼とはお隣さんで、生まれてこの方家族ぐるみの付き合いだ
いつも一緒にいるのが当たり前・・・・・・
そんな俺と幼は、来月結婚式を控えていた
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327225025/
男「君の名前は?」少女「・・・・・・」
男「うん、俺の絵を初めて買ってくれた人だし、贔屓にしてもらってるし」
幼馴染「男君にとってはすごい恩人なんだよね」
男「おうっ!呼ばないわけにはイカンってww」
俺は美術高校を出て美術大学へ進学、小さな公募展で賞を取った
その公募展で目をつけ、俺の絵を買いたいと来てくれたのが画商さんだった
まだ画家として名も無い俺の絵を買い付けに来てくれる、俺の取引相手であり恩人だ
正月らしい熱気に包まれた夜の繁華街には、
すでに顔を赤らめながら千鳥足になってる老若男女であふれていた
幼馴染「みんな、元気にしてるかなぁ」
男「今から楽しみだな」
幼馴染「うん!委員長とかメガネ君たちに早く会いたいなー」
男「そういえば、あの二人も結婚するらしいぞ?」
幼馴染「私たちだけじゃないんだね!///」
「ぎゃああ!」
「うわああ!」
「きゃああ!」
男「なんだ!?」
幼馴染「えっ」
叫び声がする方を振り向くと、歩道に乗り上げながら猛スピードで突っ込んでくる自動車が見えた
いや、正確には一瞬視界を覆っただけ
強烈な衝撃を右半身に受け、俺は宙を舞った
激しい痛みが体中を駆け巡り、直後地面に叩きつけられる
・・・・・・そこで俺の意識は途切れる
男「・・・・・・う」
男母「男?男!」
男「・・・おふ・・・くろ?」
幼母「男君!?」
幼父「おお・・・」
男「お、おばさん、おじさんも・・・?」
男母「よかった・・・よかった・・・!」
男「俺・・・いったい・・・・・・・・・?」
俺と幼は、交通事故に遭っていた
正月の熱に浮かされたがゆえの、飲酒運転による大惨事
幼母「・・・・・・っ」チラ
男「・・・・・・!?」
ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・
幼馴染「・・・・・・」
俺の横のベッドには、全身包帯に巻かれた女性がいた
顔にも包帯が巻かれてはいるが、その隙間から見える顔は幼のものだとわかった
呼吸器がつけられ、腕には点滴、傍らの心電図計が彼女の脈動を画面に示す
幼母「・・・・・・う、ううっ!」
男母「気をしっかり・・・・・・」
男「・・・・・・幼・・・・・・幼ぁっ!?あだだだだ!」
男母「ほら、男も重症なんだから動かない・・・」
ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・
幼「・・・・・・」
男「くそぉ・・・・・・っ」
幼は、いわゆる植物状態になっていた
交通事故で幼の脳は深刻なダメージを受けていたのだ
まったく動かなくなった幼に対し、俺のほうはというと右半身に違和があった
その後のリハビリで下半身への後遺症は残らなかったものの、結局右腕は麻痺したままだった
画家にとって腕とは画具そのものだ
無限のイメージを紡ぐ絵の具であり、筆なのだ
それを、俺は失った
男「描けねぇ・・・描けねえよぉ・・・・・・っ!」
腕に筆を括りつけたり、
左手で握ってみたり、
口に筆を咥えてみたり・・・
さまざまな方法を試すが、以前のように絵を描くことが出来なくなっていた
それでも俺はキャンバスに向かい続け、昼は幼の見舞いに通った
幼「」
事故からしばらく経ち、幼は脳死判定を受けて息を引き取った
最愛の人、20年以上寄り添いあい、これからもずっと一緒だったはずの幼馴染
彼女を失ったその悲しみに押しつぶされながらも、
俺は何度も何度もキャンバスに向かった
描けども描けども出来上がるのは、塗りたくられた絵の具の塊
やがて俺は絵を描くことすらやめた
俺は実家に帰っていた
都会には、収入の無い俺に居場所は無い
今はたまに畑の手入れをしながら実質ニートをしている
実家は田畑が残る田舎で、
少し足を伸ばせば山に川にと、アウトドアに困らない場所だ
幼馴染の死は辛いものではあったが、最終的には受け入れた
しかし、絵が描けなくなってしまったという現実を前に、
俺は今も立ちすくんでいる
男母「男~?ちょっと降りてきてくれる?」
男「ん?ああ」
・・・・・・
男母「ほら、こっちよ」
男「?」
少女「・・・・・・」
緊張しているのか、怯えているのか・・・
俺の前に立ち尽くし、少女はうつむき続ける
男「・・・・・・だれ?」
男母「ほら、この前山形のオバサンが交通事故で亡くなられたでしょう?」
男「ああ、じゃあオバサンとこの」
男母「あの人母子家庭だったでしょう、それに親からも縁切りされてて身寄りが無いっていうから」
男「引き取ったの?」
男母「そうなのよ、今日からよろしくしてあげてね!荷物はあさって届くから」
男「うちも余裕無いのになぁ・・・主に俺のせいだけど」
少女「・・・・・・」
俺より明らかに小柄なこの少女の顔はまったく見えない
腰を落とし、見上げるようにしてようやく見えたその表情は、
なにか思いつめているような感じがした
男「俺男っていうんだ、君の名前は?」
少女「・・・・・・」
男母「名前は少女ちゃん・・・ついこの間のことだし、まだショックが抜けてないみたいなのよ」
男「そうか・・・少女、これからよろしくな」ナデナデ
少女「・・・・・・」
今日は結局、少女は一言も発することなく、またその表情を変えることもなかった
窓からのぞく曇天は、今にも冷たい雨を大地に降らそうかという雰囲気だ
男「さみぃー・・・」
男母「男!男っ!」ガラガラ
男「ん、どうしたの?」
男母「少女ちゃんがいないの!」
男「えっ」
俺は車を出し、あちこち調べて回った
この村に来たばかりの彼女のことなので、行く当てがまったく想像できない
とにかくしらみつぶしに調べる
そうこうしているとフロントガラスに水滴が付き始める
雨が降り出していた
男「雨降ってきたな、この時期の雨は冷えるだろうに」
・・・・・・
ブロロロロ・・・
男「あれは?」
車を走らせていると、バス停が見えてきた
この村の数少ないの公共交通手段だが、その便数は1日2本
屋根がついた粗末な小屋の中で、少女は震えていた
男「やっと見つけた、心配したんだぞ?」
少女「・・・・・・」ブルブル
男「もしかして、帰ろうとしてたのか?」
少女「・・・・・・」ブルブル
男「あと3時間ぐらい待たないと来ないぞ?」
少女「・・・・・・」ブルブル
男「・・・・・・あーもう埒があかん」グイ
少女「・・・・・・っ」
男「まったく、こんなに震えて」
少女を後部座席に乗せると、俺はびしょ濡れのコートを脱がした
そして自分のジャケットを脱ぎ少女に手渡そうとする
男「ほら、これ着て」
少女「・・・・・・」
男「・・・・・・だーもう!」バフ
少女「・・・・・・っ」
男「ん、幾分マシだろう」
少女「・・・・・・」
ブロロロロ・・・
男「お母さん交通事故で亡くなしたんだってな」
少女「・・・・・・」
男「・・・・・・」
少女「・・・・・・」
男「俺も、大事な人を交通事故で亡くしたんだ」
少女「・・・・・・ぇ」
初めて発された少女の声
バックミラーに写る少女の顔に、わずかな変化が見て取れた
少女「・・・・・・」
男「大事な人の死は辛い」
少女「・・・・・・っ」
男「・・・・・・気持ちはわかる」
少女「・・・っ・・・っ」
ブロロロロ・・・
幼馴染の昔の服を借りようと考え、まずはお隣に向かった
男「ほら、降りて」
少女「・・・・・・」
男「ウチには女の子の服なんて無いからなぁ・・・着替え、幼の服借りれるかな」
少女「・・・・・・」ギュッ
男「ん?どうした、裾つかんで」
少女「・・・・・・」
男「ふーむ」ポリポリ
男「こんばんわー」
幼母「あら男君!あらやだ、この子が噂の少女ちゃん?ずぶ濡れじゃない」
男「着替えまだ届いてなくて、幼の昔の服なんかあれば借りれたらなって」
幼母「ええいいわよ、幼の部屋の押入れに多分まだしまってあると思うから、好きなの持っていって」
男「ありがとうございます」
少女「・・・・・・」ギュッ
幼の家とは、いまだに家族ぐるみの付き合いを続けている
今日みたいに突然たずねても嫌な顔ひとつせず、
家族のように接してくれている
男「あったあった、これとかサイズが合えばいいけど」ポフ
少女「・・・・・・っ」
男「ん、デカイがいいか・・・上はこれで、こっちの箱は・・・・・・下着まだあったのか」
少女「・・・・・・」
男「俺は廊下に出てるから、濡れた服着替えちゃいな」
俺があてがった、すこし色あせた黄色いワンピースをまとう少女
その少女の姿に、遠い日の幼馴染の姿が重なる
少女「・・・・・・」
男「どうした、気に入らない?」
少女「・・・・・・っ」フルフル
男「ん、ならよかった、それ幼馴染のお気に入りだったんだ」
幼母「あらあら!まるで昔の幼を見てるみたいね!」
男「これちょっと借りていきますね」
幼母「ううん、どうせ誰も着ないんだし、少女ちゃんにあげるわ」
男「おばさん・・・・・・ありがとうございます」
少女「・・・・・・」ギュッ
男母「ああ、よかった!電話ぐらいしなさいよ!」
男「悪い、電池切れててさ」
男母「少女ちゃん、心配したんだから・・・あら?」
少女「・・・・・・」ギュッ
男母「まあ!そのワンピース幼ちゃんのでしょっ?10歳ぐらいの時のだっけ、懐かしいわねぇ」
男「ずぶ濡れになってたからもらってきた」
男母「ふふ、かわいらしいわねえ」
少女「・・・・・・」
口数は少ないが、最近は多少の意思表示をするようになったし、
初日に見たあの思いつめたような顔もしなくなった
スススー・・・
少女「・・・・・・」ジィ・・・
男「ん、少女か?いいぞ入って」
スススー・・・
パタン
男「お前、そのワンピースよっぽど気に入ったんだな」
少女「・・・・・・」キョロキョロ
男「・・・・・・そういや俺の部屋入ったの初めてか」
少女「・・・・・・」コクリ
部屋の隅には仕事で使ってた古ぼけたイーゼル、
その脇には画材やキャンバスが入ったダンボール箱が何個か、無造作に置かれていた
壁には昔描いた俺の絵が飾られている
黄金に輝く稲田、草原が広がる丘、流れ清らかな渓流、陽光に抱かれたワンピースの少女・・・
それらはすべて、俺の腕がまだ動いていたころに描いたプライベートの作品たちだ
少女「わぁ・・・・・・」
男「俺が描いたんだよ、ずいぶん前にね」
少女「・・・・・・この女の子の服」
男「ああ、お前が着てるそのワンピースだ」
少女「・・・・・・」ジィ・・・
男「・・・・・・」
汚いキャンバスが入ったダンボール箱に興味を示した
少女「・・・・・・見てもいい?」
男「・・・・・・いいけど、見ても面白くないぞ」
少女「・・・・・・」ゴソ
男「・・・・・・」
少女「・・・・・・」ジィ・・・
男「きたねーだろ?俺、見ての通り右手が麻痺してっから、あっちの絵みたいなのはもう描けないんだ」
少女「・・・・・・」ジィ・・・
男「・・・・・・もう、いいだろ?そんなの見てたって・・・」
少女「・・・・・・悲しい絵」
男「!?」
少女が見ている絵に描かれているのは、幼の形見(のように見える何か)だ
確かにその絵は、描けなくなって、幼馴染も失った末に、
ただただ悲しみのままに筆を走らせたものだ
いや、俺の中では絵ですらない
それは木枠に張られた麻布に絵の具が塗りたくられた、ただのゴミ
それをこの幼い少女は「悲しい」と言ってのけたのだ
男「・・・・・・わかるのか?」
少女「・・・・・・」フルフル
男「・・・・・・」
少女「感じたの」
男「・・・・・・そうか」
止まっていた時計の針が、ゆっくりとの動き出したのを感じた
停滞していた俺の人生は、少女と出会いまた流れ始めた
・・・・・・
月日は経ち、夏
降り注ぐ陽光を浴びて青々と茂った木立の中で、
短い恋を成就させんと、セミ達の大合唱が一層の熱を帯びる
男「ずいぶん暑くなってきたなぁ」グッタリ
男母「少女が帰ったらアイスでも出しましょうか」
ガラガラガラ
少女「ただいまー」
男「お、噂をすれば」
男母「おかえり少女ちゃん」
男「おかえりー」
春休みが明けてからは地元の小学校に通っていた
俺の心配をよそに、少女は新しい学校にそこそこ順応してくれているようだった
少女「おじさん」
男「おじさんはやめてってwwもう、いらんこと吹き込んで」ジロ
男母「ぷぷぷwwあなたもう27でしょ?おじさんおじさんww」
男「ぐぬぬ・・・・・・で、なんだい?」
少女「これ」
チリーン
男「おお、風鈴じゃないか」
少女「学校で作ったの」
男母「へぇ~かわいいわねぇ、この模様少女ちゃんが描いたの?」
男「お~、かわいく描けてるわ」
少女「・・・っ」モジモジ
男「ん、やっぱ夏は風鈴だな」
男母「少女ちゃんもアイス食べるわよね?」
少女「うん」コクリ
男「もう7月かぁ・・・そういえば、今頃はいい時期だな」
男「・・・・・・なあ少女、今週末ちょっと出かけないか?」
少女「?・・・うん」コクリ
男母「あら、珍しいわねお出かけなんて はい、お待ちどーさん」
男「少女もこっち来てからどこにも行ってないし、ちょうどいいかなって」
男母「よかったわね、おじさんが遊びにつれてってくれるってー」ニコニコ
男「おじさん言うなww」
裏山の丘陵地帯に広がるこの草原は背の低い雑草が生い茂っていて、
夏になると緑色の絨毯が一面に広がる
そよ風に吹かれ、エメラルドの海はさらされと波うち、
青草の爽やかな香りが鼻腔をくすぐる
少女「・・・・・・すごい」
男「だろ?」
少女「ここ、おじさんの絵に似てる」
男「お、よく覚えてるな!そうそう、あの絵の丘だよ」
眼下に広がる草原を前に、思わず息を飲んでしまったのを思い出す
ワンピース姿の少女もまた、目の前の光景に息を呑んでいた
男(そういえば、あの時も幼はこのワンピースを着てたんだっけ)
少女「・・・・・・」ボー・・・
男(まるで、昔の思い出を追体験してるみたいな気分だな・・・・・・)
少女「・・・・・・おじさん」
男「ん?」
少女「また、ここに来てもいい?」
男「もちろん」ニコ
少女が、夏休みの工作であの緑の丘の絵を描くことにしたからだ
鉛筆で下書きをし、バケツの水に筆を浸し、
絵の具を溶き、そして塗る
画板を抱え、一心不乱に絵を描く少女
やがて青々とした草原が画用紙に浮かび上がる
稚拙ながらも、少女の受けた感動を寸分もらさず描き出されたその絵は、
俺の中にある遠い日の思い出すらも映りこんでいるようだった
男「少女はいい絵を描くな、悪くない」
少女「・・・・・・っ」モジモジ
・・・・・・
子どもらしい稚拙な絵だが、
彼女は絵を描くことを心から楽しんでいるようだった
鉛筆で描き起こされた白い野山は、
やがて少女の手によって赤や黄色に彩られていく
少女「おじさん、できた」
男「おーこりゃなかなかっ」
少女「・・・・・・っ」モジモジ
男(照れるともじもじするんだよなぁ、この子は)
男「そういえば来月10歳の誕生日だな」
少女「うん」
男「プレゼント何がいい?」
少女「・・・・・・いいの?」
男「おう、今は一応仕事してるしな」
おじさん―――幼父さんのコネで仕事をもらった
片腕麻痺というハンデはあっても、この村では若者の労働力は貴重なのだ
新しい家族が出来てお金に余裕がなくなったせいもあるが、
こんな少女ですら親の死から立ち直ったのだ
27のいい年したオッサンが、いつまでもニートしてるわけにはいかない
とはいえ、正直プレゼントできるほど余裕があるかと言うと微妙である
少女「じゃあ・・・・・・あれ」
男「お?イーゼルか?」
少女「うん」コクリ
男「んー・・・と言ってもなぁ、俺のぼろいし、アレ意外と高い・・・・・・あ!」
幼父「おお男君か、どうした?」
男「幼が使ってたイーゼルってまだあります?」
幼父「ん、ああ多分どっかにしまってたはずだ」
男「少女がイーゼルほしいと言うので、今度もらって行きたいのですけど、いいですか?」
幼父「ほう、あの子も絵を描くのか・・・・・・ま、いいだろう、持ち腐れててもしょうがない」
男「ありがとうございますおじさん!」
少女「!」
男「おし、じゃあこれを少女に使わせてあげよう」
少女「これおじさんのと一緒?」
男「ああ、高校で幼と一緒に買ったやつだよ」
少女「でもすごいきれい」
男「短大じゃ使わなかったろうしな・・・・・・幼の形見だから、大事に使ってあげてくれよ」
少女「うん!」ニコ
・・・・・・
少女「ううん」フルフル
少女「でもあんなに降ってるの見たことない」
男「そっかそっか」
男母「出来たわよー」
幼母「今日は、男君の大好物のカレーよ」
少女「甘口?」
男「残念、うちは辛口だ!」
少女「むーっ!」プクー
「「あははははww」」
・・・・・・
男「おーっ、こりゃ見事に咲いたなぁ」
おそらくもう満開なのだだろう
池のまわりに並ぶ桜並木には、薄ピンク色の花が所狭しと咲き乱れていた
ビニールシートを地面に敷いて、飲めや食えやの大宴会
・・・・・・っというほどでもないが、結構な数の人がお花見に来ていた
男「ここも名所として有名になったなぁ」
少女「いっぱいいるね」
男「ま、俺たちの目的地は川の向こう側なんだけどね」
橋を渡って反対側から法面された対岸のほうを見ると、
穏やかな水面が、もうひとつの桜並木をその鏡の中に描き出す
少女「すごい!」
男「昔お隣と一緒に花見に来たときに見つけたんだ、きれいだろ」
少女「うん!」
男「よし、写真撮るぞ!こっち向けー」
少女「えへへ・・・・・・」モジモジ
男「ハイ、まんとひーひぃっと」パシャ
・・・・・・
縁切りされていた少女の母は、その継承者たる親に墓に入ることを認められず、
今は共同墓地にお骨を納めている
男「ウチとお隣の墓参りも終わったし、少女のお母さんのとこに行こうか」
少女「うん」
男「もう少女はウチの養子だし、お母さんもうちの墓に入れていいと思うんだけど、決まりがあるらしくてね」
少女「ううん、いいの」
男「・・・・・・少女は、今寂しくないか?」
少女「おじさんがいるから、寂しくないよ」ニコ
男「そうか」
・・・・・・
マッチで火をつけ焚き火にする
都会だったら通報されてるが、生憎ここはド田舎だ
パチパチ・・・・・・
少女「い~しや~きいも~♪」ワクワク
男「石で焼いてないから石焼じゃないぞ?」
少女「じゃあ、落ち葉焼き芋?」
男「なんだそれww」
少女「あははっ」
・・・・・・
男(あ、灯油が)ユラ
少女「動いちゃだめ!」
男「へいっ」ビシッ
少女「・・・・・・」カキカキ
男「・・・・・・」
少女「・・・・・・」カキカキ
男(プレゼントの鉛筆がうれしくてデッサンはじめたのはいいけど)
少女「・・・・・・」カキカキ
男(ストーブ止まってさすがに寒いって・・・)
少女「ヘックシッ!」
・・・・・・
少女「zzz・・・」
男「zzz・・・」
男母「クス・・・まるで親子か兄妹ねぇ」
少女「・・・・・・おじさぁん・・・・・・むにゃむにゃ」
男「・・・・・・幼ぁ・・・・・・」
男母「・・・・・・少女にあの子の影を見てるのかしら・・・・・・この子は」
・・・・・・
金魚模様の風鈴が、風に吹かれて鳴いている
リンとなる度涼しくなるのは日本人の気のせいだ
少女「おじさん、これ使っていい?」
男「キャンバスか、何に使うんだ?」
少女「夏の工作これに描きたいの!」
男「んー・・・いいけど、学校の絵の具じゃうまく描けないぞ?」
少女「そうなの?」
男「ちょっと待ってな・・・」ゴソゴソ
新品状態のアクリル絵の具とジェッソ(キャンバスなどに塗布して使用する下地剤)を取り出した
男「ほれ、これやるよ」
少女「アクリル絵の具?」
男「そのままでも油絵の具みたいに使えて、水で溶かせば水彩絵の具みたいに使える万能絵の具だよ」
少女「へ~・・・すごい!いいの?」
男「昔のだから、もし使えないチューブがあれば換えもあるから言ってくれよ」
少女「ありがとう!へへ・・・」モジモジ
男「どうした?」
少女「おじさんは、もう絵は描かないの?」
男「この腕だし、どうだろうなぁ」
少女「でも左手で何でもやってるよ?」
男「なんつーか、慣れっつーか癖っつーか・・・利き手じゃないと出来ないものってあるんだよ」
少女「・・・・・・そっか」ションボリ
男(とはいえ・・・・・・・・・確かに昔と違って今は左手もそこそこ自由に動くし・・・・・・)
男「・・・・・・試してみるか」
少女「!」
男「よし、そうと決まれば絵の具絵の具・・・」ガサガサ
少女「おじさん!一緒に描こう!」
男「おっけーおっけ・・・・・・うわぁ6年も放置してたからすげーことになってるな、新品新品・・・」ガサガサ
少女「おじさん!」
男「はい?」
少女「おじさんを描くの!」
男「ほうほう、じゃあ俺は鏡でも見ればいいのか?」
少女「ううん、私を描いてほしいの」
男「ほほう」
少女「きれいに描いてね!」
男「善処します」
キャンバスに向かったのは実に6年ぶり
少女「・・・・・・」カキカキ
男(んー・・・・・・勢いで描き始めてしまったが)サッサッ
少女「・・・・・・」カキカキ
男(むぐぐ・・・だめだ全然線がまとまらん・・・!)ケシケシ
少女「・・・・・・」カキカキ
男(~~~~~!!)イライライライラ
男「くっそおおお!!」ガタンッ
少女「!?」ビクゥ
男「無理だ、だめだだめだだめだ!・・・・・・くっそ・・・・・・くっそぉ・・・・・・」
少女「・・・・・・おじさん」
男「はぁ・・・はぁ・・・」
少女「ごめんなさい、私おじさんのおかげで絵が好きになったから、またおじさんにも描いてほしくて・・・・・・」
男「・・・・・・」
少女「おじさんは、絵描くの嫌い?」
男「・・・・・・そんなことない」
少女「じゃあどうして・・・・・・」
男「・・・・・・俺は、仮にも画家だったんだ・・・・・・下手なもんなんて描けない・・・・・・」
少女「・・・・・・」
男「・・・・・・」
男「・・・・・・」
少女「おじさん、私の絵、下手だよね」
男「そんなことは・・・・・・」
少女「この部屋にあるおじさんの絵より絶対下手」
男「・・・・・・」
少女「ねえ、好きなのに描いちゃいけないの?下手だと絵描いちゃいけないの?」
男「・・・・・・そういうことじゃ」
少女「そういうこと言ってるんだよおじさんは!」
少女「好きなら描いてよ、おじさん・・・・・・下手でも良いの、描い」
ガッチャン!
少女「っ!」ビクゥ
男「お前に何がわかる!」
少女「・・・・・・」
男「・・・・・・」
少女「・・・・・・おじさんのばかぁっ!!」ダッ
ああ、まただ
時計の針がまた止まろうとしてるのを俺は感じた
再び動きだしたはずだった時の流れは、
また、どろどろと淀みはじめる
・・・・・・
少女「・・・・・・」
男「・・・・・・はぁ」
少女「・・・・・・」
あれ以来、少女は一切口を利かなくなってしまった
何を言っても言葉は返さず、あっても否定の一言、
たまに目が合えばそらされて、
何かしてあげようとすると先を越される
あんなに大好きだった絵すらも描かなくなってしまった
男(・・・・・・そういえば、幼とも一度大喧嘩したことがあったな)
男(あの時はどうやって仲直りしたんだっけ)
『好きなら描いてよ、おじさん・・・・・・』
男「・・・・・・あっ・・・・・・」
『好きなら描けばいいじゃない!何がスランプよ!そういう台詞は描ききってから言いなさい!』
男(・・・・・・好きなら描け・・・・・・)
男(まさにその通りだ・・・・・・ああその通りだよ・・・・・・)
男「おばさん、こんばんは」
幼母「あら男君、今日も仕事お疲れ様ねー」
男「ありがとうございます」
幼母「聞いたわよ?描かなければならない絵があるから、2ヶ月仕事休むんだってね」
男「はい、おじさんには申し訳ないことを・・・」
幼母「いいのよ、主人だって納得の上で休職させるんだから」
男「本当に感謝してます・・・・・・ところで、幼の部屋に用があるんですけど、あがっても?」
幼母「ええ、いいわよ、どうぞ」
男「よかった、まだあった・・・・・・」
幼の押入れから出したダンボールから出てきた、
額縁に入れられ大事に包装された一枚の絵
そこには凛とした立ち姿の若い女性が描かれていた
『絵好きなんでしょ!?なら好きなもの描けばいいじゃない!』
描きたい物が思い浮かばず、
キャンバスに向かうことすら億劫になってしまった自称スランプに、幼はそう言い放った
その言葉に動かされ、俺はキャンバスに幼の絵を描ききったことを思い出す
男「まさかこの絵を持っていって『好きだ!』とか言うことになるとは・・・・・・恥ずかしくて死にてぇ・・・・・・」
男「・・・・・・もう一度、好きになれるだろうか」
ガリガリガリガリガリガリガリガリ・・・・・・
男「・・・・・・」
グリグリグリグリグリグリグリグリ・・・・・・
男「・・・・・・」
ベタベタベタベタベタベタベタベタ・・・・・・
俺は一心不乱にキャンバスに向かった
途中何度も投げ出しそうになることはあったが、
少女の笑顔が脳裏によぎるたび、俺は何度でも筆を持ち直した
それが描き終わるころには、俺の歩みを止めていたちっぽけなプライドは微塵も残さず消えていた
・・・・・・
少女「・・・・・・」
男「渡したいものがある、受け取ってほしい」
少女「・・・・・・!」
男「自分でもびっくりするぐらい下手で、全然きれいに描けなかったけどさ」
少女「これ、私・・・・・・!」
男「俺はもう一度絵を描き上げることが出来た、お前のおかげで」
少女「・・・あ・・・ああっ!」
少女「おじ・・・・・・おじさ・・・おじさあああんっ!」ブワッ
男「ごめんな少女、ごめんな・・・・・・!」
淀みかけた二つの流れは合流し、ひとつの新しい流れとなる
少女「私、おじさんの気持ち考えてなかった・・・!」ポロポロ
男「それは違う、少女が俺の事を想ってくれたから、俺はまた絵が描けたんだ」
長針と短針、二本の針が今そろい、再び時を刻みだす
まるで思い出したかのように、グルグルとその速度を上げて回りだす
時計はもう、止まらない・・・・・・そう確信する
男「少女、ありがとう」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
交流を再開した画商さんの勧めで、来月から欧州に渡ることも決まった
少女もまた、俺や幼馴染が通った美術高校へ推薦入学することになっている
遠くからの学生のために寮を持っており、少女も明日からお世話になる
少女「もうすぐだね」
男「ああ・・・・・・」
少女「寂しくなるね」
男「ああ・・・・・・」
男母「少女?あなたが最後だから、はやくお風呂入っちゃいなさい」
少女「はーい」
男「また後でな」
少女「うん」
今日はまたずいぶんと長風呂のようだった
時刻は12時を回り、俺はいつの間にか眠りに落ちていた
男「zzz・・・・・・」
スススー・・・
パタン
少女「・・・・・・」
男「zzz・・・・・・」
少女「・・・・・・」ソー・・・
男「・・・・・・んぁ?」
少女「!」ビク
男「・・・・・・なにしてんの」
目を覚ますと、眼前には少女の顔があった
風呂上りで上気しているのか、頬が赤く染まっている
男「・・・・・・ずいぶんと顔が近かったな」
少女「えとえと、ちょっと道具を借りに・・・・・・」
男「・・・・・・バスタオル一枚でか」
少女「~~~~っ///」
少女は顔だけでなく耳まで真っ赤になってしまった
頭から湯気が出ているものだから、それはそれは漫画っぽい
男「お、おう・・・」
少女「私、おじさんのこと好きです!」
男「俺もお前のこと妹や娘のように愛しているぞ?」
少女「違うの!男の人として好きなの!」
男「・・・・・・」
少女「おじさんが、しばらくヨーロッパから帰ってこなくなると思うと、切なくて・・・・・・」
男「はぁ~・・・・・・」ポリポリ
少女「ちょっと!?私本気!」
男「あ~はいはい」ゴロリ
男「だあああもう!お前は家族なんだぞ、男とおんなのかんけいにわ・・・・・・」
少女の身体を隠していたバスタオルは、俺の目の前で左右に開かれていた
透き通るような肌
年相応に膨らみだした乳房
無駄な脂肪の無いくびれ
毛の生えそろわない秘部
小ぶりなお尻
優美な線を描く華奢な手足・・・・・・
女性として完成されていない、少女然とした未熟な肢体
幼さの中に女が垣間見えるそのアンバランスな身体は、
今まで見たことのあるどんな絵画の少女より美しく思えた
男「・・・・・・」
だがそれはそれ、これはこれである
男「・・・・・・お前、今何歳だ」
少女「・・・・・・15です」
男「俺32!わかる!?普通に親子に見られるレベル!」
少女「でも好きなの・・・・・・あの日以来ずっと好きだったのっ・・・・・・」ウルウル
男「ああもう・・・・・・泣くな泣くな、わかったからバスタオル巻いてこっち座れ」
少女「!!・・・・・・・・・うん///」モジモジ
少女「うん・・・・・・///」ギュッ
男「ん」
チュッ
少女「えっ」
男「お前みたいなガキんちょはおでこで十分だ」
少女「えっ?えっ?ええええ!?」
男「未成年との性的行為は犯罪です」
少女「据え膳食わぬはって言うよ!?」
男「うるせえ!まだ熟してもない青ミカンなんか食えるか!」
少女「ひどい!ひどいよ!」
少女「え?」
大切な人を亡くした男と女の子がいた
男「俺が帰って来るまで3年あるから、それまでに何でも良いから賞を取れ」
少女「それって・・・!」
二人は出会い、互いに失ったものを分かり合い、互いの喜びを分かち合い、そして惹かれあった
男「でもって、帰ってきてもまだ誰の女にもなってなかったなら、そしたら考えてやる!」
少女「!!ありがとうおじさん!」ギュッ
やがて二人は結ばれるだろう、しかしそれはまた未来のお話
愛する人の抱擁に身を任せ、今はただ、その温もりを感じていよう
少女「おじさん、大好き・・・・・・」
Fin
乙
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ 男女「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
星奈「こっばっとちゃ~~~~~~~~~~~ん!!!」小鳩「死ね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327235973/
星奈「こっばっとちゃ~~~~~~~~~~~ん!!!」小鳩「死ね」
小鳩「……」
小鷹「お、おい小鳩?」
夜空「……」
小鳩「ククク……我が眷属よ、今宵の生贄は何だ?」
小鷹「肉じゃがだけど…」
小鳩「そうか……では、帰るぞ」
小鷹「???おう」
理科「帰っちゃいましたね」
夜空「ああ」
理科「星奈先輩……小鳩さんに何したんですか?」
星奈「……」チーン
夜空「見ろ、肉がただのしかばねのようだ」
幸村「ごしゅうしょうさまです」
星奈「小鳩ちゃんにあんなこと言われるなんて……」
星奈「ううん、きっと何かの聞き間違いよ!あのマイスイートエンジェルの小鳩ちゃんが死ねなんていうわけないじゃない!」
星奈「確か小鳩ちゃんはお肉が大好きだったわね」
星奈「ぐふふ、明日放課後に最高級のお肉を学校まで届けさせれば……きっと……」
星奈「うひひ……」
バタン!
星奈「はぁはぁ……こ、小鳩ちゃんいる!?」
小鳩「……」
星奈「こ・ば・とちゃん♪お姉ちゃん今日ね、小鳩ちゃんの大好きなもの持ってきたの!」
小鳩「……」
星奈「じゃーん!!ほら見て!最高級の霜降りの松○牛!!凄いでしょ!?」
小鷹「なんでお前生肉学校に持ってきてるんだよ…」
夜空「アホだな」
星奈「~~♪」ワクワク
小鳩「……」ジィー
星奈「~~♪」テカテカ
小鳩「死ね」
星奈「うわああああああああああああああああああああああん!!!」ダダダ
小鷹「ちょ、おい星奈!?」
夜空「肉は犠牲になったのだ……」
小鳩「……」
夜空「小鷹の妹も色々ストレスが溜まっているのだろう。いつもあのバカ肉から変態じみた行為を受けているからな」
小鷹「う~ん……とりあえず俺、ちょっとあいつ見てくるよ」
夜空「駄肉のことなど放っておけ。どうせすぐ戻ってくる」
小鷹「そういうわけにもいかないだろ…」
星奈「ひっぐ、ぐすっ、うぐ」
小鷹「やっと見つけた……つか、お前置いてある肉どーすんだよ」
星奈「こだかぁ……」
小鷹「ん?」
星奈「あ、あたし……ひぐっ、小鳩ちゃんに嫌われてるの……?」
小鷹(嫌われてるだろ……普通に)
星奈「別に何もしてないわよ?」
星奈「1週間前は普通にペロペロしたし、その次の日は髪の毛クンカクンカしたわね」
小鷹「お、おぅ」
星奈「その次の日は小鳩ちゃんが寝てるときにひざをペロペロしたわね」
小鷹(こいつ人の妹に何をしてやがるんだ…)
小鷹「わかった、もういい……お前が小鳩に対して変態行為に日々勤しんでいるのはよくわかった」
星奈「は、はぁ?誰が変態よ!かわいいものを愛でるのは当然のことでしょうが!!」
小鷹「いや、愛でるって言ってもお前……」
星奈「『チキマヨ』のメバルちゃんだってマヨネーズかけてペロペロしたくなるでしょ!?」
小鷹(そりゃお前だけだ)
小鷹「はぁ……」
小鷹(こりゃ小鳩に直接聞いてみるしかなさそうだな)
~~~~~~~~~~
小鷹の家
小鷹「なぁ小鳩」
小鳩「何だ?我が眷属よ」
小鳩「……」
小鷹「確かにお前が星奈のこと嫌ってるのはわかるけど……あそこまで言うなんて」
小鳩「ククク…そ、それが世界の選択だ…」
小鷹「意味がわからん…」
夜空(ふむ……今日はまだ小鷹の妹しか来ていないのか。面白い、アレを試してみるか)
夜空「おい、ちょっと話がある」
小鳩「?」
夜空「小鷹の妹よ。お前は毎日あの金髪変態肉から嫌がらせを受けているな」
小鳩「……」コクリ
夜空「正直なところ、もうあいつとは関わり合いになりたくないだろう?」
小鳩「……」コクリ
夜空「ふふふ……そこで、だ。私に妙案がある」
小鳩「え……」
夜空「私が死ねと言ってもあいつに大した効果はないが、お前が言えば間違いなく効果は抜群だろう」
夜空「最初のうちはしつこく近づいてくるかもしれないが、何度か繰り返せばそのうち何もしてこなくなるはずだ」
小鳩「う、うむ……わかった」
夜空(ククク……楽しみだ)
夜空(肉よ、果たして耐えられるかな…?)
~~~~~~~~~~
翌日。
星奈「こ、こばとちゃ」
小鳩「死ね」
そのまた次。
星奈「こばt」
小鳩「死ね」
星奈「こばとちゃんは死ねなんていわないこばとちゃんは死ねなんていわない」ブツブツ
小鷹「おい、大丈夫なのかあれ…」
理科「理科的には精神的に相当ヤバイ領域に入ってると思います」
幸村「せなのあねご……」
星奈「そうよ…小鳩ちゃんがあんな暴言をあたしに吐くわけがない」
星奈「あの小鳩ちゃんはそう…偽者よ!!」
星奈「本物の小鳩ちゃんは、いったいどこに……」
星奈「本物の小鳩ちゃんが戻ってくるまでは……アレをするしかないわね……」
星奈「ステラ!」
ステラ「なんでしょう、お嬢様」
星奈「…」ゴニョゴニョ
ステラ「…すぐに用意させていただきます」
バン
星奈「待たせたわね愚民共!!」
小鷹「いや別に待ってねーけど……ってなんだその格好!?」
理科「それ、小鳩さんの衣装ですね…」
星奈「ふっふっふ……そこにいる小鳩ちゃんは偽者よ」
小鷹「は?」
星奈「だから、本物の小鳩ちゃんが現れるまで、このあたしが(仮)小鳩ちゃんとしてやっていくことに決めたの」
小鷹「すまん、まったく意味がわからない…」
小鷹「なんかその口調お前がやると痛さ倍増するな…」
理科「衣装もぱっつんぱっつんですね。吸血鬼というよりはむしろサキュバスと言ったほうが」
夜空(まずい……ここまでになるとは思わなかった)
夜空(ちょっと、やりすぎたか?)
小鷹「魅了つーかお前が小鳩の衣装着てもコスプレにしか見えねーぞ」
理科「えっちぃ系のコスプレ喫茶でありそうですよね」
夜空「おい、小鷹の妹」チョイチョイ
小鳩「?」
小鷹「なんで吸血鬼がメイド喫茶に興味もつんだよ」
理科「ちょっと素が出てきましたね」
部室の外。
夜空「この前言った『アレ』……もういいぞ」
小鳩「え?」
夜空「もう肉に『死ね』と言わなくていい」
小鳩「……」
夜空「というわけで、明日から普通にあいつに……いや、待てよ」
夜空(肉のやつ……偽者がどうのこうの言っていたな)
夜空(うーむ……私がネタばらししたほうが早そうだ)
夜空「小鷹の妹、少し協力してくれ」
小鳩「?」
星奈「夜おおおおおおおおおおゾルアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
夜空「はっはっは、いやー面白かったぞ。あ、あとすまんかった」
星奈「いtgm4ltr&$*‘うぇりゅ7jん:j?!!!」
理科「ホラー映画の怪物レベルの恐ろしい顔してますね」
小鷹「女の子がしちゃいけない顔だろこれ…」
夜空「だからすまんかったと言っているだろう……な?」チラッ
小鳩「うぅ……」
星奈「こ、小鳩ちゃん……」
小鳩「お、おねえちゃん…………ご、ごめんなしゃい……」ペコリ
小鷹「へ?」
理科「OH…」
小鳩「ご……ごめんなさい」
星奈「じゃなくて、そ、その前」
小鳩「う……お、おねえちゃん」
星奈「こ、こ、こ、小鳩ちゃんがついにあたしのことを、お、お、おね、おね」フルフル
星奈「ひゃあああっほおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ダッ
小鷹「お、おい!?」
夜空「ちょっと刺激が強すぎたか……まぁ面白いから別にいいだろう」
小鷹「つーか小鳩お前、お姉ちゃんって…」
小鳩「ふん……今回だけじゃ……」
星奈「ねぇ小鳩ちゃ~~~ん!おねがい、もっかいお姉ちゃんって呼んでー♥」
小鳩「や!」
星奈「ああん、そんなこと言わずにぃ~♥」
小鳩「や!」
夜空「まるで懲りていない…」
小鷹「なんかまた『死ね』って言い出しそうで見ててハラハラするんだが」
理科「禿同です。あ、そういえば先輩、ハゲドウとディルドーって」
小鷹「うるせえ」
終わり(らしい)
この二人の掛け合いが好きなんで、原作でももっと絡み増えたらいいなと思います。
可愛すぎちゅっちゅっ
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ 僕は友達が少ないSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
L「平沢憂…お前は完璧すぎる」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327322286/
L「レイ・ペンバーが調べていたふたつの家に、盗聴器と監視カメラをしかけます」
松田「なっ!?」
総一郎「そのペンバーが調べていた2人というのは誰なんですか?」
L「平沢次長とその家族。夜神局長とその家族です」
L「この二軒の家に盗聴器とカメラをつけさせていただきたい」
松田「なっ…ばれたらこの本部も破滅ですよ!」
L「絶対ばれないようにとりつけます」
総一郎「竜崎……その中にキラがいる可能性は…?」
L「10パーセント……いや5パーセントです」
総一郎「分かった…その代わり付けるならトイレ、風呂まで見落としのないようにだ!」
L「ありがとうございますそのつもりです」
L「ちょうど今、夜神家も平沢家も夕食をとりながらテレビを見ていますね」
L「ワタリ…例のテロップを流してくれ」
~~~~~
夜神家
ピンポンパンポーン
キラ事件に対しICPOは先進各国から1500人の捜査員を日本に派遣することを決定
サユ「1500人だって…すご」
月「馬鹿だなICPOも…こんなことしたら意味がない。送り込むならこっそりいれこっそり捜査するべきだ」
~~~~~~
平沢家
唯「憂~っ!今日のハンバーグすごく美味しいよ!」
憂「ふふっ!ありがとうお姉ちゃん!」にこにこ
~~~~~~
L「……賢いですね息子さん」
総一郎「えっ?…ええ…まぁ」
夜神家
サユ「えっ!お兄ちゃんご飯の後にポテチ!?」
月「受験勉強の夜食さ」
~~~~~~~
平沢家
憂「お姉ちゃーん!お風呂沸いたから先に入っちゃってねー!」がしゃがしゃ(洗い物中)
唯「はーい」
~~~~~~~
松田「この平沢姉妹の妹の方…しっかりしてますねぇ」
L「…………」
ワタリ「竜崎…先ほど新たに報道していた犯罪者が心臓麻痺で亡くなりました」
総一郎「キラだ!」
L「…夜神家では月くんはずっと勉強(ポテチ食いながら)…サユさんと奥さんはドラマを見ていた」
L「…平沢家では姉妹仲良くアイスを食べながらそのニュースを見ていた…」
総一郎「これで家の家族は潔白ですね!」
L「……」
L「今日のキラは随分罪の軽いものを報道されてすぐ殺しましたね…」
~~~~~~
翌日
総一郎「竜崎…もう私の家族の疑いは晴れたのでは?」
L「……あ、息子さんが帰って来ました」
夜神家
月「はぁ…また表紙に騙された…」
~~~~~~~
総一郎「あの真面目な息子があんな本を…」
L「…17歳なら普通です」
~~~~~~~
平沢家
唯「へぇ~!そうやって弾くんだぁ~」
憂「書いてあるよ、ここに」にこにこ
~~~~~~~
松田「ほ、本当に良く出来た妹ですね…」
L「…………」
L「結論から言わせて貰います。両家で怪しい者はいません」
総一郎「ほっ」
L「両家から盗聴器とカメラを外します」
L「……」(キラの精神はすでに神の域に達している…)
L(顔色ひとつ変えずに殺人を行っている…これはそういうことだ)
L(ペンバーが調べていた者の中にキラがいるとすれば夜神家か平沢家のだれか…)
L(このまま調べてもカメラの方を先に見つけられてしまうだろう…)
L(どうすればいい?…私がキラですと言って貰い実際に殺人を見せてもらうのが一番いい…)
L(そんなこと出来るはずが…)
その映像は全て録画されてたはずだよな…
お前ってやつは
梓「はぁ~今日から私たちも2年生だね~」
憂「そうだねぇ~」
純「ねぇ聞いた!?今日このクラスに転校生がやってくるらしいよ!?」
梓「えっ!そうなの!?」
がらら
担任「お~いみんな席につけ~」
担任「転校生を紹介する……よし、入ってきていいぞ~」
「失礼します」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
担任「紹介する。転校生の竜崎L子ちゃんだ」
女装したL「初めまして。竜崎です」
憂「……」(…ん?なんか私の方見てる…?)
L「……」
出会った2人!!
ねぇちょっと…変わってない?あの子…ざわ…ざわ…
担任「おお、ちょうど平沢の後ろの席が空いてるな。そこに座ってくれ」
L「はい」すたすたすた
純「…!」(わっ!この子裸足で上履き履いてるよ!)
憂「……よ、よろしく~…」にこぉ~
L「はい」がららっ
梓「…!」(えっちょっなにあの座り方!?」
ざわ…ざわ…
L「平沢憂さん」ぬっ
憂「わっ!な、なぁに?」
L「警視庁平沢次長の娘さんであり様々な才能に恵まれた完璧超人…」
憂「………はい?」
L「その超人っぷりを信じてもし誰にも漏らさないと誓っていただければ、重大なことをお話したいと思っています」
憂「え?」
L「私はLです」
L「……」ゴゴゴゴゴ
梓「…!」(わっ!早速憂が絡まれてる!)
純「!」(頑張れ!憂!)
憂「…え…える?…もしかして、探偵の?」
L「はい」
憂「探偵のLに憧れてるってこと?」
L「いえそうじゃなくて、私がLなんです」
憂「……そ、そうなんだ、凄いね!これからよろしくね!」(ど、どうしよう…変わってる子なのかな…)
L「……はい。よろしくお願いします」
L(平沢憂…キラである可能性5パーセント未満…しかしあの中では一番何かを感じさせた…)
L(お前は完璧すぎる…そしてもしお前がキラであればこれ以上のプレッシャーはないだろう)
憂「…でも…L子ちゃん。どうして私と急にテニスなんかしたくなったの?」
L「親睦を深めるためです…では6ゲーム1セットを先取した方が勝ちでいいですね?」
憂「うん。わかった」
L「 」すぱぁん!!
憂「!」
L「フィフティーンラブです」
憂「ちょ、ちょっとL子ちゃん、本気出しすぎじゃ…」
L「先手必勝です」
憂「そっか。じゃあ私も」(早く帰って夕飯の準備しなきゃ…)
律「あれ?梓のやつ遅いなぁ」
澪「掃除か?」
紬「風邪かしら?」
唯「あっ!あずにゃんからメールだ…なになに?」
律「なんだってー?」
唯「おおっ!今テニスコートで面白いものが見れるらしいよ!」
澪「テニスコート?」
唯「なんか憂と転校生が試合してて、これが凄いレベルだから見に来てだって!」
紬「行きたいわ!」
律「気になるな…行ってみるか」
ぱーん! ぱこーん! ぱかーん!
きゃー! 憂ぃー! 竜崎さぁ~ん!!
純「行けぇー憂っ!!!そこだっ!」
梓「憂ぃーっ!!!頑張れぇーっ!」
L(安心しろ平沢憂…キラは負けず嫌いだがキラでなくとも試合には勝ちたいと思うのが大多数だ)ぱこん!
憂(竜崎L子ちゃん……どうして私にやたら絡んでくるんだろう…?)ぱこーん!
律「おお?すげぇギャラリーだな」
澪「あ、あの子か転校生か」
紬「わぁー2人ともかっこいいー!」
唯「憂ぃー!!頑張ってー!!」ふりふり
憂「!!」(お姉ちゃん!!よし!!これは負けられないよ!)スパァン!!
び ゅ おっ
L「!」(ほら……勝ちにきた……)
じゃねーよwwww
憂「はぁーっ!はぁーっ!」
さわ子「ゲームカウント、フォーゲームスオール」
梓「さわ子先生いつの間に審判席に!?」
L(今までお互いキラ事件には触れずにきた)ぱこぉん!
憂(ふふっ!お姉ちゃんあんなに一生懸命手を振ってくれてる!)ぱこぉん!
L(いきなり腹を割ってそんな話をするのもおかしい)ぱこおん!
憂(今日の夕飯はお姉ちゃんの好きなものにしてあげよう!)ぱかーん!
L(平沢憂…このテニスをしたことでお前は…)すぱぉん!
憂(ハンバーグは作ったばっかりだし…なにがいいかなぁ?)ぺこぁん!
L(私がまた一歩踏み込む準備をしたと考える)すぴょーん!
憂(オムライス……?…うーんなんかしっくり来ないなぁ)たもぉん!
憂(そういえば最近お肉とか卵とかばっかりな気がするな…あ、もちろん野菜も毎食入れてるけど)やさーん!
L(お前はそこを利用するに違いない)ちーん!
憂(お魚がいいかなぁ…そうだね!よしお魚にしよう!)さかーナ!
L(お前はキラ事件の話をするのなら先にこっちのキラ事件の捜査状況等を見せ…)そーん!
憂(そうと決まれば…何が良いかな? 秋刀魚? マグロ?)まぐぉーん!
L(…自分をまず信用させろと言ってくるだろう)しよーん!
憂(ん~やっぱりここは…シャケだよね!)さーもーん!
L(お前が私に要求してくることは…)よきゅーん!
憂(シャケをホイルで蒸してマヨネーズをかけて…)まよーん!
L(私をLだと証明する有力な第三者との接見…)せけーん!
憂(よし!早く終わらせて食材買いにいかなくちゃ!)ちゃーん!
憂(これで決めるよ!L子ちゃん!)ぱかーん!
L&憂(やっぱり勝つには先手を打つこと!)スパアン!!
うおおおおおおおおお!!!!
憂ぃー!! 竜崎さぁーん!!
さわ子「ゲームセットウォンバイ 平沢 シックスゲームストゥフォー!!」
律「うおー!憂ちゃーん!」
唯「憂ぃー!!!」
L「……さすが憂さん、負けました…」
憂「私も初めてこんなに追い詰められたよ」
L「待って下さい」
憂「なに?」(も~…早く買い物行きたいのに)
L「私は、憂さんを………キラなんじゃないかと疑っているんです」
憂「………え?」
L「…ですから、私は憂さんがキラなのではないかと思ってるんです」
憂「……え…キラって……犯罪者を殺してるっていう……あの…?」
L「はい。大量殺人犯のキラです」
憂「………」
L「………」
憂「……ど…」
L「?」
憂「……どうして……そんな酷いこと言うの…?」うるうるうるうる
L「!?」
澪「そうだな」
紬「あら?憂ちゃんと竜崎さん、なにやら話し合ってるわね」
唯「ん?…」
唯「んん!?」だだっ
律「お、おい唯!」
澪「急にコートの方に走り出してどうしたんだ!?」
~~~~~
唯「憂っ!!!」だだだっ
憂「!?」(お姉ちゃん!?)ゴシゴシ
憂「お姉ちゃんどうしたの?」にこっ
L「……」(平沢憂…今明らかに泣きかけていたのに姉が来た瞬間、涙を消した…)
憂「ふふっ、お姉ちゃんったら…汗が光っただけだよ」にこっ
唯「そっか~」
L「……」(平沢唯……憂の姉……一見とぼけてるように見えるが……)
唯「……竜崎…L子ちゃん…だっけ?」
L「はい」
唯「もしかして憂をいじめてないよね?」
憂「そ、そんなわけないじゃんお姉ちゃん!」
唯「……憂を泣かしたらただじゃおかないよ」
L「大丈夫ですよ」
唯「……」ゴゴゴゴゴ
L「……」ゴゴゴゴゴ
憂「うん!頑張ってね!お姉ちゃん!」にこにこ
L「かっこいいですね…お姉さん」
憂「え?」(可愛いじゃなくて…かっこいい…?)
L「ちょっと近くの喫茶店に行きませんか?」
憂「……」(も、もういいや…今日だけ付き合おう)
憂「うん。いいよ」
~~~~~~~
喫茶店
憂「…でも…L子ちゃんってどうしてそんな座り方なの?」
L「一般的な座り方をすると推理力は40パーセント減です」
憂「……はは、そうなんだ」
憂「推理力??……別に良いけど…」
L「これはキラに殺されたFBI捜査官12人の死亡の順と彼らがファイルを得た順を表にしたものです」すっ
憂「……」(キラ……な、なんで私のこと…どうして……?)うるうるうる
L「そしてこの3枚はキラに操られて死んだ囚人が書いた文章の写真です」
L「まずFBIの資料を見て何か分かりますか?」
憂「……」(うう……もう…いいや…やけだ…とことん付き合ってあげよう)
憂「……えーっと…」
L「……」ゴゴゴゴゴゴ
憂「……ねぇ、L子ちゃん…」
L「はい」
憂「このFBIの得たファイルって何のファイル?それが分からないと推理しようがないと思うんだけど…」
L「……」
憂「……」(うう……本当にFBIの人殺されたの……怖いなぁ)
L「なにか分かりますか?」
憂「…キラは…このファイルを利用して…FBIを……殺した…ってこと…かな?」
L「では写真の方は」
憂「これは…縦読み? えるしっているかしにがみはりんごしかたべない…?…かな?」
L「不正解です」
憂「え?」
L「実は4枚目の写真があります」
憂「……」(そ…そんなの分かんないよぉ…)
L(しかしこれでキラなら更に引っ掛けを気にしてより簡潔な推理しかしなくなる)
L「ではもし憂さんがLだとして…」
憂「!」
L「キラの可能性のある者に相対したら、キラであるかどうやって確かめようとしますか?」
憂「……うーん……」
L「………」ゴゴゴゴ
憂「報道されてないキラしか知りえないことをしゃべらせる……かなぁ…」
L「凄いですね」にやり
憂「そ、そうかな」
L「はい。凄い推理力です。憂さんがキラである可能性が1%から3%に増えました」
憂「……え…」ずーん!
憂「……む」
L「集中力もない、常識もない、家事も出来ない、勉強も出来ない、すっとぼけてる…」
憂「……」ゴゴゴ
L「生まれる順番間違えたんじゃ」
憂「そ、そんなことないよ!」
L「!」
憂「お姉ちゃんのことよく知らないくせに勝手なこと言わないでよ。
お姉ちゃんより包容力のある人なんていないんだから。
お姉ちゃんに抱きつかれるとね、凄く幸せな気分になるんだよ。暖かくて柔らかくて良い匂いがして。
それにお姉ちゃんってすっごく優しいんだよ。小さいころね、私がホワイトクリスマスになりますようにって言ったら
お姉ちゃんがクッションの中身を出してそれを庭にぶちまけてね、朝お姉ちゃんに起こされてなんだろうと思って外出たら
まぁその時お姉ちゃんたくさん怒られちゃったんだけどふふっ!それにお姉ちゃん、私の料理いっつも美味しい美味しいって
食べてくれるんだよ、もうあの時のお姉ちゃんの笑顔、可愛い過ぎてそれだけでお腹いっぱいになっちゃうしあとお姉ちゃんって
みんなから愛されてるんだよ?軽音部はもちろんクラスのみんなもみーんなお姉ちゃんのこと大好きなんだから!まぁもちろん
一番お姉ちゃんのこと好きなのは私だけどね歌までつくっちゃった!好っき好っきだっいっ好っき~おっねえちゃん大好」
L「……」(よく喋るな平沢憂……負けず嫌いの典型だ……7%…もしかして本当に……)
その頃、東大
月「あはは」
高田「うふふ」
うおっ!あれって清楚高田じゃん?
ひゅーひゅー
~~~~~~~~
喫茶店
憂「それからね、お姉ちゃんったら」
L「分かりましたもういいです」
憂「え…」
L「憂さん、キラ事件捜査本部に来てもらえませんか」
憂「ええ?…捜査本部?」
憂「ちょ、ええ?…なんで…ていうか……ええ?」(な、なんでー!?)
prrrrr prrrrrr
憂「!」
L「…失礼」ぱかっ
L「なに?夜神さんが…?」
憂「……?」
L「まさかキラに」
憂「!」
~~~~~~~~~~~
病院
L「大丈夫ですか夜神さん」
総一郎「おお、竜崎……おや?そちらのお嬢さんは?」
憂「…は、初めまして…平沢憂です…」(な、なんでこうなるのー!?誰、夜神さんって…早く夕食作んなきゃいけないのに)
総一郎「彼は竜崎…捜査本部でキラ事件の指揮を執っている人だ」
月「!」
L「初めまして月くん……竜崎です。私がLです」
月「!?」(なに!?)
憂「……あ、あのー…じゃあ私…そろそろ…」
総一郎「竜崎……私の代わりと言ってはなんだが…月を…捜査本部に入れてもらえないか」
月「!」
L「分かりました良いでしょう。では明日からよろしくお願いします月くん。あと憂さん」
憂「え!?」(えぇー!?)
総一郎「その…憂さんとは…どういう人なんだ?」
L「凄い推理力を持っています。きっと我々の力になってくれるはずです」
総一郎「そうか。よろしく頼むよ憂さん」
憂「え……えーと……」(な、なんで!?なんでこうなるのー!?…は、はっきり言わなきゃ!)
月「……」
総一郎「……」
L「……」
憂「……」どきどき
総一郎「……竜崎……こう言ってるが」
L「彼女なりのジョークです」(ここで逃がすわけにはいかない)
月「なんだジョークか」
総一郎「なんだ、はは、面白いな」
総一郎&月&L「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!」
憂「……うぅ…」(お姉ちゃーん!!!!!)
なんだこのノリwwwwww
憂「はぁ~」
純「どうしたの憂、元気ないじゃん」すっ…ジュース差出
憂「あ、ありがとう、ん……なんかめんどくさいことになって」間接キッス
梓「めんどくさいこと?」すっ…ジュース差出
憂「あ、ありがとう、ん……なんかL子ちゃんがね、」間接キッス
がらら
L「おはようございます憂さん」
憂「お、おはよう……」(来たよ…)
純「お、おはよう……竜崎さん」
梓「お、おはよ…」
L「おはようございます」(平沢憂……やけに女子とばかりつるんでいるな…なぜだ?)
L「第二のキラが現れた可能性があります」
松田「な、なんだって!?」
月「!」
憂「!」
L「憂さんはどう思いますか?」
憂「うーん…今までの資料見た感じだと…キラっぽくない気がする…第二のキラってのは合ってると思う」
月「……」
L「そこで憂さんに……本物の方のキラを演じて貰いたいんです」
憂「え?な、なんで?私なの?」
L「はい憂さんの才能があれば出来るはずです」
L「とにかく時間がない。夜からのニュースに間に合うように原稿を作ってもらえませんか」
憂「……うぅ…」(なんでぇー!?)
L「……」ゴゴゴゴゴ
憂「…うう…わ、わかったよ」
~~~~~~30分後
憂「…L子ちゃんこれでいい?…私なりにキラになりきってみたつもりだけど」すっ
L「……凄くよく出来てますが…【Lは殺していいが】…という部分は取らないと…」
L「私が死にます」
憂「あ、そうだね、ご、ごめんねキラになりきってみたらつい…」
ミサ宅
テレビ「KIRAです」
ミサ「やった!キラが返事くれた!さーってとビデオはーっと」
レム「なにする気だ?」
ミサ「キラに返事出すに決まってるじゃない」
レム「……」
ミサ「問題はなんて応えるかだな~」
~~~~~~~~
2日後
捜査本部
ワタリ「竜崎、第二のキラから返事がきました」
総一郎「なにっ!?」
松田「きたか…!」
月「!」
憂「………」(今日の夕飯なににしよう…)
ビデオ「キラさんお返事ありがとうございます」
ビデオ「私はキラさんの言う通りにします」
総一郎「おおっ!」
松田「やった!憂ちゃんの文章が良かったんだねきっと!」
憂「え?……はは…ありがとうございます」
月「……」
L「……」
ビデオ「私はキラさんに会いたい。」
ビデオ「キラさんは目を持ってないと思いますが私はキラさんを殺したりしません安心してください」
月「…っ!!」
相沢「今…目を持ってないって言ったよな…なんだ?」
松田「…?」
憂「?」
L「…………」(…………………)
ビデオ「会った時はお互いの死神を見せ合えば確認できます」
月「……ッ!?」
総一郎「な…なんだ…?」
憂「…死神…?」
松田「う…憂ちゃん、ここここ怖がることはないよ、ぼぼぼぼ僕がいるから」
相沢「…!」(松田の野郎!抜け駆けは許さんぞ!)
相沢「憂ちゃん!安心して!僕が守るよ!」
憂「…はい?」
模木「…む!?」(させるか!憂ちゃんは俺が守る!)
模木「いやいや憂ちゃん、僕に任せてください」
憂「え?」
が た ぁ ん !!
L「死神……そんな物の存在を認めろとでもいうのか…」
月「そうだよ竜崎、死神が存在するなんてありえない」
L「……」ちらっ
憂「……」
月「……」
L「……」ゴゴゴゴ
~~~~~~~~~
数日後
ワタリ「竜崎…第二のキラから日記が届きました」
L「…む?」
月「…これは…」
憂「…?」
日記「22日 友人と青山で待ち合わせ ノートを見せ合う。30日 東京ドームの巨人戦にて死神を確認する」
松田「……あれ以来……第二のキラからなんの連絡もありませんね」
総一郎「第二のキラと本物のキラが接触した可能性があるな…」
L「……」(送られてきた日記のうち場所が書かれていたのは青山と東京ドーム…)
L「……」(夜神月は青山へ、平沢憂は東京ドームへそれぞれ向かわせた…)
相沢「憂ちゃん、東京ドームはどうだった?」
憂「へ?あ、ああ。人がいっぱいいて…」
模木「…!」(おい相沢てめぇ妻子持ちだろうがなに女子高生に手ぇ出そうとしてんだ!)
模木「憂ちゃん、僕ってプロ野球選手に似てるよね、ガタイが」
憂「は…はぁ…そ、そうですね」
松田「あっ!」(おいおっさん達すっこんでろや!憂ちゃんに釣り合うのは俺なんだよビジュアル的に!)
松田「こ、今度ぼくと一緒に行かない?」
憂「え?…えぇーっと…いや…」
L「…」(東京ドーム…死神…やはりキラは平沢憂で間違いない)
月「……」(馬鹿しかいねーのか…!?ここには!!)
総一郎「おかしいぞ竜崎…あまりにも第二のキラが動かな過ぎる」
憂「……キラと接触して…もしかして殺されたんじゃ…」
L「……」(よく言うな…平沢憂……お前がやったくせに)
松田「大丈夫!第二のキラが殺されても憂ちゃんは僕が守るからね!」
憂「あ、えっと…」
相沢「いや僕が」
憂「えっと…その…」
模木「いやいや俺が」
憂「いや…えっと…」
月「……竜崎。これからどうするんだ?」
L「……ワタリ。いるか?」
ワタリ「はい?……がしゃーん!」
L「!?」
L「……ワタリ?」
ぴーーーーーーー!
月「データ消去? どういうことだ?」
L「………」
憂「……ワタリさん?」
L「ワタリには、自分の身にもしものことが起きた場合全データを消すように言ってあります」
憂「もしものことがって…まさか…死…」
L「…………」
L「みなさん憂さn……っ……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
総一郎「ん?どうした?竜崎…」
L「……っ………っ……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
L「 」ぐらぁ~~~~~~り
がたぁん!
憂「L子ちゃん!?」だだっ
総一郎「!!!」
憂がLを抱かかえた!!
L「……っ……っ…」(………平沢……憂………)
ド ド ド ド ド ド ド ド ド
憂「 」にぃ~~~~~~~~~
L「!!!!」
L「…………」(やはり……私は……)
L「……」(間違って……なかった……)
L「……」(…が………ま……)
憂「……」(ふふ…お姉ちゃん…やったよ…)
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
憂「…」(竜崎……ワタリ……邪魔者は全て消えた…)
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
憂「……」(そして他の者も混乱しながらも私のことを信じきってる…)
憂「……」(この状態なら警察を支配するのも時間の問題……)
憂「……」(これで……やっと……)
憂「……」(私とお姉ちゃんで新世界の神になる!!!)にや~~~~~り
唯「…ん?」
唯は学校の校庭である一冊のノートを拾った!
唯「なんだろ?…で…でつ……でとぅ……です?……ノート?」
唯「な~んか……不思議な力を感じるなぁ…貰っちゃお!」
~~~~~~~
平沢家
唯「憂~、今日ね、変なノート拾ったんだけどね」
憂「なぁに?」
~~~~~~
唯&憂「で…デスノート…!!本物だ…!!」
~~~~~~
美しき少女たちは考えた!!この世にも恐ろしいノートをどうするか!!!
憂「お、お姉ちゃん……これ……」
唯「憂……!」
姉妹は殺人犯となった!!
~~~~~~
リューク「気に入ってるようだな」
唯「う、うわっ!」
憂「わっ!」
~~~~~~
唯「へぇ~。リュークってりんご好きなんだねぇ~」
リューク「ああ。人間界のりんごはなんていうか…ジューシー?」
憂「……」(りんご……使えるかも)
憂はリュークが大のりんご好きというところに目をつけた!
それはもう本当に好きなだけ!
でっ!ある日突然りんごを与えるのをやめた!
~~~~~
リューク「な、なぁ憂……りんごくれよ…」よじれよじれ
憂「……りんご欲しいなら…ちょっと私の言う通りにしてくれる?」
リューク「……わかた」(キラの味方をするわけじゃない……りんごの為だ)
~~~~~~
憂はこうやってリュークを巧みに利用し、監視カメラとかいろいろ突破してきたのだ!
そしてついには!! ワタリとLの命さえも!!
ちなみに、ミサが目とか死神とか言った時、月がびっくりしていたのはLがびっくりしたのと同じ理由である!
目?死神?なんのこっちゃ!
そしてミサがここ最近動かなかったのは、青山でキラと接触することが出来なかったからである!
ミサの頭では次の手が思い浮かばず今頃うーうーうなっているのかも知れない!
そしてもしかしたら近いうちにアプローチをかけてくるかも知れない…それは分からない!
平沢家
唯「さぁ、憂、お掃除はじめるよ!」ふんす
憂「うん!」
リューク「あーりんごうめー」
完!
乙
乙
: : : / /: : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : \
7 : { / : : : : /: : : : : : : : : : : ノ: :/: : : : : : ヽ
: : : Y :{: : : : : :/: : : : : : : :/| : /;;;;;;i: : : : : : \
: : ハ{: :ハ : :/ :/ : : : : : /⌒ l /;;;;;;|:ト、 : : : ヽ:ト\
: ||V: : V: :/ : : : :/ 、;;;;;〃;;;;;;;;∥`'; :ヽ : ':!
ヘ U : : :/ィ" : : /、アΤ}ヽ/;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;: : l : :|
ヽ ハ/ { : /{ ん ィ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ィぅ、 | : |: : |
{ ∨ ゞ‐'′;;;;;;;;;;;;;;んハ} 〉 l : ハ: :|
ヽ._ "" ゞ '′ / :/ V
人 ' "" イ/
, -_jヽ. {⌒ン /
__.ノ: . ヾ \ `´ ,. ′
ィ<: . . : . . : ヽ ` ーr< // `丶、
´- 、 ヽ\. : . . : ヽ /| : . \// `丶、
\\\: . . : ヽ-ー┤. : .}// `丶、
\\\: . . ヽ二l . : // DEATH ./
\\\. : .', l_:_// NOTE /
i \\\ / -、`Y /
\ l } \ヽ/´-‐ 、 }J /)、
l / / ⌒ヽ )′ (´.ィ′
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ けいおん!SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
綾乃「一人で誕生日会」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327061360/
綾乃「あ、ありがとうね、きょーちゃん」
「おたんじょーびおめでとー!」
綾乃「嬉しいわ、お祝いしてくれて」
「おめでとう!おたんじょうび!」
綾乃「……」
「おタンジョーび、オメデト!」
綾乃「う、うう、ヒック」グスン
鳥「オメデト、オメデト、タンジョービ、オメデト」
綾乃(誰もお祝い言ってくれなくても、仕方ない……)
綾乃(というか、誰にも言えてないしね、今日が誕生日だって)
綾乃(ふ、ふふふふ……)
鳥「オメデトー!」
綾乃「ありがと、キョーちゃん、キョーちゃんだけよ、お祝いしてくれるのは」
綾乃「けど、どうしてキョーちゃん、こんな言葉覚えたんだろ……」
綾乃「あ、もしかして……」
綾乃「も、もうすぐ、誕生日っ」
綾乃「けど、不意にお祝いとかされたら、私、ビックリしてキツい言葉で返しちゃうかも……」
綾乃「ど、どうしよう……そ、そうだ、練習!」
綾乃「練習しておいた方がいいわ!」
綾乃「え、えっと……」
綾乃「お誕生日、おめでとう!」
綾乃「あ、あ、あ、あ……」
綾乃「ありがとうなんて思ってないんだからね!」
綾乃「……」
綾乃「だ、だめだ……」ガクッ
綾乃「お誕生日、おめでとう!」
綾乃「あ、あり、あり……」
綾乃「ありがためいわくよ!」
綾乃「お誕生日おめでとう!」
綾乃「余計な事しないで!」
綾乃「お誕生日おめでとう!」
綾乃「あなたの頭には何が詰まってるの?」
鳥「……」ジー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鳥「オメデト!オメデト!オタンジョウビ!」
綾乃(……例え、あんなことが原因だったとしても)
綾乃(お祝い、言ってくれる友達がいて、嬉しいな……)
鳥「……」パタパタ
綾乃「あ、そうだ、友達のキョーちゃんを、籠の中に入れてたら駄目よね」
綾乃「けど、逃げないかしら……」
綾乃「……」
綾乃「大丈夫よ、友達なんだし、逃げないわ」
綾乃「そうよね?キョーちゃん」
鳥「オメデト!」
鳥「……」トテトテ
綾乃「ふふ、手に登ってくれた……可愛いなあ……」
鳥「オメデト」
綾乃「うん、ありがとう、キョーちゃん」
綾乃「何時も、狭い籠の中に入れててごめんね」
鳥「オメデト」
鳥「……」
綾乃「ほら、窓開けて、お外見せてあげるね」キィッ
綾乃「ひろーいでしょ?」
パタパタパタッ
綾乃「え」
鳥「オメデト、オメデト」パタパタパタ
綾乃「う、うそ、うそよね?キョーちゃん、逃げないわよね?」
鳥「オメデトーーーーーーーーーー」パタパタパタ…
綾乃「……窓から、飛び出て、行っちゃった……」
綾乃「あ、あはは、友達だと、思ってたのに、ただ一人の……」
綾乃「ともだちだって……」ウルッ
綾乃(キョーちゃん、狭い籠の中に閉じ込められてたのが……嫌だったのかしら……)
綾乃(それとも、私の傍に居るのが嫌だったのかしら……)
綾乃(ごめんね、キョーちゃん……)
綾乃(これからは、自由に生きて……)
ヒューーーッ
綾乃「寒い……窓、もう閉めないと……」
綾乃「……ん?」
綾乃「キョーちゃん、こんな寒い中に飛び出て、大丈夫なのかしら」
綾乃「真冬だから、餌もあんまりないし、ひょっとして、ひょっとして」
綾乃「し、死んじゃうんじゃ……」
綾乃「そ、そうよ、友達として、ちゃんと保護しないと!」
綾乃「別に私が寂しいからとか、そういう理由じゃないんだからね!」
綾乃「えっと……お出かけセットを鞄に入れて……」ゴソゴソ
綾乃「プリンも、持って行こうかな……」ゴソゴソ
綾乃(誰かが誕生日のお祝いに来てくれた時の為に、お母さんにたくさん買っておいて貰ったのよね)
綾乃(結局、誰も来なかったけど……)
綾乃「キョーちゃん、待ってて、今助けに行ってあげるわよ!」
綾乃「念のために、迷子バッジも付けて……」
≪ すぎうら あやの ○×小学校 △年 ≫
綾乃「よし、出発よ!」
トテテテテ
綾乃(しまった、追いかけるのに時間がかかったせいで、キョーちゃんの姿が全然見つからないわ)
綾乃(こ、こっちの方に逃げてきたように見えたんだけど……)
綾乃「あ、女の子が二人いる、あの子達に、聞いてみようかな……」
トテテテテ
綾乃「あ、あの」
綾乃「近づきにくいな……ちょっと、様子を見よう……」コソコソ
??「ううっ、鳥さんが、鳥さんがぁ……」グスン
??「ほら、向日葵、もう泣かないでよ、逃げちゃったもんは仕方ないじゃん」
向日葵「だって、凄く綺麗な鳥さんで、あんなに櫻子に懐いてくれてましたのに……」ヒック
櫻子「あー、もー……」ポリポリ
櫻子「あのね、向日葵」
向日葵「な、なんですの……」ヒック
向日葵「……!」
櫻子「だから、泣きやめ!」
櫻子「でないと私も泣くぞ!」プイッ
向日葵「さ、櫻子が泣く必要はないですわ……」ゴシゴシ
向日葵「あなたが泣くと、その、面倒くさいですし」プイッ
綾乃「私も、あんな友達がいたら……」
綾乃「……」
綾乃「邪魔しちゃ、駄目よね……」
綾乃「少しだけ聞こえた内容に、綺麗な鳥さんって言葉があったから、多分、キョーちゃんの事だと思う」
綾乃「だって、キョーちゃんは凄く綺麗で凄く可愛いし」
綾乃「……こっちに来たのは間違いない……のかな」
綾乃「キョーちゃん、待ってて……」タッタッタッ
綾乃「キョーちゃん、何処に居るのかしら……」
綾乃「あ、噴水、もしかしたら、キョーちゃんが水を飲みに来てるかも!」タッタッタッ
??「まちなさーい!!」
綾乃「え?」
??「この噴水は、チーの縄張りなの!」
ちなつ「だから、この噴水は、チーの縄張りなの!」
ちなつ「近づいちゃだめ!あっち行って!」
綾乃(な、なんだろ、この子、怖い……)
綾乃(そうだ、ここは謝って、そしてキョーちゃんが来たかどうかだけ聞いて逃げようっ)
綾乃「ご、ご、ご……」ビクビク
ちなつ「ご?」
ちなつ「!!」ビクーン
綾乃「ここは、みんなの噴水だもの、貴女にあっちいけなんて言われる必要はないわよ!」
ちなつ「……」
綾乃(あわわわ、ビックリして変な事言っちゃった……)
綾乃(ど、どうしよう、喧嘩になっちゃうっ)
ちなつ「……もん」
ちなつ「鳥さんが、逃げちゃうから、近づいちゃだめなんだもん!」
綾乃「とり、さん……」
ちなつ「い、いいから、あっち行って!鳥さんの邪魔しないで!」
綾乃「あ、待って、あの、鳥さんって」
「オタンジョウビ、オメデトー!」
パタパタパタパタパタッ
ちなつ「あ」
綾乃「あ」
綾乃「あれは、キョーちゃん……」
綾乃(そ、そっか、噴水の反対側で、キョーちゃん、水を飲んでたのね)
綾乃(この子、キョーちゃんが水を飲むのを誰かが邪魔しないよう、守っててくれたのかしら)
ちなつ「あんたが騒ぐから……綺麗な鳥さんだったのに……」ガクリ
綾乃「ご、ご、ご……」
ちなつ「……!」ビクッ
綾乃「ごめんなさい……」ショボン
綾乃(もうすぐ、キョーちゃんに、追いつけるはずだわ!)
ちなつ「あ、あの……」
綾乃「……!?」ビクッ
ちなつ「……もう、いいよ、噴水に近づいても」
綾乃「え、あ、うん……」
ちなつ「……」フゥ
綾乃(キョーちゃんを守ってくれてたし……)
綾乃「あの……」
ちなつ「な、なによ」
綾乃「あ、ありがとうね」
ちなつ「は?」
綾乃「わ、わたし、もう行かなきゃ、ばいばい!」タッ
ちなつ「あ、ちょ、噴水寄って行かないの!?」
綾乃(こ、こっちの路地に来たはずだけど……)
??「京子~?何処行ったの~?」
??「京子ちゃーん」
綾乃「……!?」ビクッ
綾乃(うう、なにか、勝気そうな子がいるわ……)
綾乃(あの類の子は、苦手なのよね)
綾乃(ど、どうしよう、回り道、しようかしら……けど、それだとキョーちゃんが……)
綾乃「ひゃ、ひゃいっ!」
??「この辺で、髪が長くてサラサラしててで笑顔が凄く可愛くて、けど多分、今は泣きじゃぐってる女の子、見なかった?」
??「結衣ちゃん、京子ちゃんが泣きじゃぐってるかどうかなんてわかんないよ?」
結衣「あかり、京子が一人っきりになって泣いてない状況なんて、考えられる?」
あかり「あ、確かに考えにくいかも!」
結衣「だから、早く迎えに行ってあげないとね」
あかん「さすが、おやびん!京子ちゃんの事は何でもわかるんだね!」
結衣「う、うん///」
綾乃「あ、あの、わ、わたし、わたし……」
結衣「ん?」
綾乃(そんな子は知りません、それより鳥さん見ませんでしたかって聞かなきゃっ!)
結衣「……!」
あかり「……!」
綾乃「あ……」
綾乃(……またやっちゃった)
綾乃(わたし、なんでこんなに、馬鹿なの)
綾乃(どうして、こんなにキツい言葉しか使えないのかしら)
綾乃(こんなんじゃ、友達できなくて、当然よ)
綾乃(ずっと、できないわよ、友達なんて)
綾乃(大人になってもできないわよ)
あかり「ごめんね?ごめんね?」
綾乃(あ、あれ、怒らない、の、かしら)
結衣「何があったかは知らないけど、急いでるのに質問してごめん」
結衣「だから、あの、泣かないで?」
綾乃「……!」
綾乃「な、ないて、なんて」
綾乃「泣いてなんてないわよ……」グスン
結衣「わ、わたし!?なにもやってないと思うけど……」
綾乃「う、ううっ」ヒック
結衣「あー、もう、しょうがないなあ」ナデナデ
綾乃「……!」ビクッ
結衣「ほら、急いでるんだよね?だったら、こんな所で、泣いて立ち止まってちゃ、駄目だよ」
綾乃(乱暴そうだけど、この子も、優しい子なのね……)
綾乃「……そんな事、言われなくても、判ってるわよ」ゴシゴシ
結衣「よし、そんな強がり言えるんなら、もう平気だよね?」ニコ
綾乃(こんな性格の子なら、友達も、多いんだろうな……)
綾乃(私も、こんな子みたいに、なれれば……)
綾乃「……ありがと」
あかり「おやびんって、泣いてる子には甘いよね~」
結衣「う、うるさい、そんな事より、早く京子を探さないと……」
あかり「あ、おやびん、あそこあそこ!」
結衣「ん?おー、なんだろ、綺麗な鳥さんだね……って」
結衣「あれ、もしかして、さっきの子が探してた……」
「オメデト、オメデト、オタンジョービ、オメデト」
二人「「おたんじょうび?」」
綾乃「だ、だめ、全然、見つからないわ……」
綾乃「あれから、何時間も、探してるのに」
綾乃(どうしよう、もう、見つからないんじゃ)ウルッ
綾乃(私が窓を開けたせいよ、そのせいで、キョーちゃんが……)
綾乃(キョーちゃんが、寒さに震えてたら、どうしよう)ヒック
綾乃「う、ううう」グスン
綾乃「うああああああんっ」グスングスン
「うええええええんっ」
綾乃「びえええぇんっ」ヒックヒック
「うえええええええええええんっ」
綾乃「……あれ」ヒック
「うえぇぇぇっ、ひっく」
綾乃「なんだろう、泣き声が……公園の中から?」グスン
綾乃「……」ヒック
??「うう、ひっく、うええええんっ」
綾乃(泣いてる、凄く、泣いてるわ、この子)
綾乃(私よりも……)グスン
綾乃(何か、辛い事があったのかな)
綾乃(だとしたら、可哀そう、可哀そうよ、こんなに、泣いて)グスン
綾乃(どうして、誰も、慰めてあげないの?)
綾乃(どうして、泣いてる子を、慰めてあげないのよ)ヒックヒック
綾乃(誰も、慰めないなら、それなら、私が……)
綾乃(私が)ゴシゴシ
??「……!」ビクーン
綾乃(うわあ、近くで見ると、凄く可愛い子だわ……)
綾乃「な、なにかあったの?」
??「……」ヒック
綾乃「だ、大丈夫、大丈夫だから、私、怖い子じゃないから」
??「ほ、ほんとう?」グスン
綾乃「ええ、本当」
??「いじめない?」ヒック
綾乃「苛めないわ、泣いてる子を、苛めるはずないじゃない」
??「……うん」ヒックヒック
綾乃(どうして、だろ、この子に対しては、キツい言葉が出てこない)
綾乃(普通の私で、話かける事ができるわ……)
??「ど、どうしたらいいか、判らなくて」グスン
綾乃「そ、そうなの……」
綾乃(何だ、ただの、迷子か……)
綾乃(それなら、私のほうが、辛いわよ……)
??「ずっと、ずっと、私を見つけられなくて、探してくれてるんじゃないかって、心配で……」ウルッ
??「私を探す為に、誰かと喧嘩したり、危ない事したりして、怪我とか、してたら、どうしようって」ヒックヒック
??「わたし、いやだよ、友達が、怪我するのとか、怖い目に会ったりするの、いやだよぉ」グスン
綾乃「……え」
綾乃(友達を、心配して、泣いてるの?)
綾乃(自分の事じゃなくて、友達の事を……)
『キョーちゃん、こんな寒い中に飛び出て、大丈夫なのかしら』
『真冬だから、餌もあんまりないし、ひょっとして、ひょっとして』
『し、死んじゃうんじゃ……』
綾乃「……」ドキッ
綾乃(何だろう、凄く、この子に共感できるわ)
綾乃(助けてあげたい……)
??「……!」ビクーン
綾乃「私が、一緒にあなたの友達、探してあげる」
??「え……ほ、ほんとう?」
綾乃「ええ、本当よ……その代わり」
綾乃「実は、私も、友達を探してるの」
??「あなたも……?」ヒック
綾乃「ええ、だから、もし……もし良かったら」
綾乃「私の友達を探すのも、手伝って、欲しいの」オドオド
??「……!」
??「きっと、役になんて……」
綾乃「私だって、泣き虫よ」
??「うそ、だって、泣いてないもん」グスン
綾乃「……」
綾乃(そうね、この子を前にしてると、涙が出ない……)
綾乃(不安よりも、この子を守ってあげないとって気持ちのほうが、勝ってる)
綾乃(どうして、かしら)
綾乃「二人で、探すほうが、きっと見つかりやすいと思うから……」
綾乃「あ、あの、嫌なら、いいのよ……」
??「い、いやじゃ、ないよ」ヒック
綾乃「そ、そう、良かったわ……」ホッ
??「あ、あの……」
綾乃「ん?」
??「ありがとう、誘ってくれて……」ニコ
綾乃「……!」ドキッ
綾乃「そ、そう、良かったわ……」
綾乃「じゃあ、ほら、立ちましょう?」スッ
??「……うん」ギュッ
綾乃(そういえば私、同じ年くらいの子と手を繋いだこと、殆どなかったわね……)
綾乃(この子の手、柔らかい……)
綾乃(何だか、お友達になったみたいで、ちょっと嬉しいな……)
??「ゆいちゃんと、あかりちゃん……」グスン
綾乃(ゆいとあかり……あれ、どこかで聞いたような……)
??「あ、あなたは、どんな友達を探してるの?」
綾乃「私は、キョーちゃんって言って……」
??「……え?」
綾乃「?」
??「……私?」
綾乃「え?」
??「……ち、違う、よね……ごめんね」ヒック
綾乃「あ、あの、泣かないで?」オロオロ
綾乃(本当、凄くよく泣く子ね)
綾乃(私よりも)
綾乃「……」
綾乃(涙を流して動けなくなるくらい弱い……)
綾乃(その癖、自分の事よりも、友達の方を心配してる……)
綾乃(私より弱くて、私より優しい女の子……)
綾乃(……そっか、だから、守ってあげたくなるんだわ)
綾乃(私の、友達に……なってくれないかな……)
??「あ、あの」
綾乃「え、あ、なに?」
??「私、あの、としのう、きょうこって、いいますっ」
綾乃「あ……」
綾乃(そうよね、友達とか以前に、私達、まだ名前知らないのよね)
綾乃「と、としのう、きょうこ」
京子「うん……あなたのお名前、は?」オドオド
綾乃「私は、すぎうら、あやの」
京子「あやの、ちゃん……」
綾乃「え、ええ、宜しくね、きょ、きょ、きょ……」
京子「……?」
綾乃「と、歳納さん」
京子「う、うん……」
綾乃(名前をちゃん付けでなんて呼べないわよ……)
綾乃(けど、ちゃん付けで呼びたい……)
綾乃(ど、どうしよう、次は京子ちゃんって呼ぼうかしら)
綾乃(いきなり呼び方変えたら、変に思われるんじゃ……)ドキドキ
綾乃「ひゃ、ひゃいっ!」
京子「綾乃ちゃんの、お友達は、その、どんな子なのかなって……」オドオド
綾乃「あ、うん……私の友達は……あの、鳥さん、なの……」
京子「とり、さん?」
綾乃(しまった、つい、本当の事を言っちゃったけど)
綾乃(鳥さんが友達だなんて言ったら、変な目で……)
京子「うああああ」キラキラ
綾乃「え、そ、そうかしら///」
京子「うん、私も、鳥さんとお友達になりたいっ」
綾乃「じゃあ、あの、きょ、きょ、きょ」
京子「?」
綾乃「……歳納さんと、友達になってくれるよう、キョーちゃんに、頼んでみるわね」
京子「ほんとう?」
綾乃「え、ええ」
京子「ありがとう、綾乃ちゃん!」ニコッ
綾乃(京子ちゃんの笑顔、また見れたのは嬉しいけど……)
綾乃(名前で呼ぶの、難しい……)
結衣「京子!」
あかり「京子ちゃん!」
京子「ゆ、ゆい!あかりちゃん!」
綾乃「……え」
結衣「もう!心配したんだぞ!」
あかり「あかりも心配したぁ!」
京子「ご、ごめんね、二人とも、心配掛けさせて、ごめんね……」
京子「よそう?」
あかり「結衣ちゃん、京子ちゃんは泣きまくってるはずだってさっき……」
結衣「わーわーわー!そんな事言ってませんー!!」
京子「ぷっ……」クスクス
結衣「も、もう、笑わないでよ、京子///」
あかり「あー!結衣ちゃんが照れてるー!」
ワーワーギャーギャー
綾乃「……」
綾乃(京子ちゃん、凄く、楽しそう……)
綾乃(良かったわ、京子ちゃんの友達見つかって、良かった……)
綾乃(じゃあ、これでさよならかしら……)
綾乃(そうよね、もう友達は見つかったんだし……)
京子「あのね、私、本当は泣いてたんだけど」
京子「あの子が、私を助けてくれたの」
結衣「あ、さっきの子だ!」
綾乃「……!」ビクッ
あかり「うん、判った!」
京子「?」
結衣「京子も……」ゴニョゴニョ
京子「そ、そうだったんだ……うん、判った」
綾乃「な、なに?」
結衣「いっせーのーで……」
三人「「「たんじょーび、おめでとー!」」」
結衣「さっき、キミが探してた鳥さんを見つけたんだ」
綾乃「ほ、ほんとう!?」
あかり「まあ、逃げちゃったけどね!」
結衣「うん、けど、さっき鳥さんが……」
『オメデト、オメデト、オタンジョービ、オメデト』
『タンジョービ、キョーが、タンジョービ』
結衣「って、言ってたから……」
綾乃「キョーちゃん、が……」
結衣「だから、多分、今日がキミの誕生日なんだろうって思ったんだけど……」
結衣「ち、違ったら、恥ずかしいなあ……」
あかり「あ!またおやびんが泣かした!」
結衣「え、ええ!?わたし!?」
京子「だ、大丈夫?どこか、痛いの?」ナデナデ
綾乃「ううん、何処も、痛くないよ……」ヒック
綾乃「あ、ありがとう、お祝いしてくれて、ありがとう」ニコ
綾乃「う、うん……ごめんね……」ゴシゴシ
結衣「……」オロオロ
結衣「……あの、鳥さんは、あっちの方に行ったんだ」ソワソワ
結衣「向こうには、噴水と路地があるから……二手に分かれて探そうっ」ソワソワッ
結衣「わ、わたしは路地の方探すからっ!あかりも来いっ!」
あかり「結衣ちゃん、本当は泣いてる子を見てるのが辛いから離れようとしてるんじゃ……って、引っ張らないでっ」ズルズル
結衣「見つかっても見つからなくても、1時間後にはここに集合ね!」タッタッタッ
京子「……綾乃ちゃん、やっぱり笑ってる方が可愛いと思う」
綾乃「え、え?」
京子「さっきまで、綾乃ちゃん、ずっと、怖そうな顔してたから……」
京子「だから、笑ってくれて、嬉しいな」ニコッ
綾乃「……!」ドキン
京子「綾乃、ちゃん?」
綾乃「あ、じゃ、じゃあ、あの、私達は、噴水の方へ、行きましょうかっ///」ドキドキ
京子「うん」
京子「あ、あの……」
綾乃「え?なあに?」
京子「さっきみたいに、手、繋いでほしいな……また、迷子になっちゃうと、いやだし……」
綾乃「そ、そうね、判ったわ……」
ギュッ
綾乃「あ、さっきの子だ……」
ちなつ「あーーーー!!!」
京子「……!」ビクーン
ちなつ「あなたは、この間の泣き虫!」
京子「ふ、ふええ……」グスン
ちなつ「あの子は何処!私にキックした子!」
京子「ゆ、ゆいは、いないよお……」ヒックヒック
綾乃「や、やめて!私の友達、苛めないで!」
京子「……!」
ちなつ「……」ハァ
ちなつ「あの乱暴な子がいないなら、別に何もしないわよ……」
京子「う、うん、ありがとう、あやのちゃん……」ゴシゴシ
ちなつ「あなた、相変わらず泣き虫ねえ……」
綾乃「あ、あの……さっき、貴女が見た鳥さん、こっちに戻ってこなかった?」
ちなつ「……ああ、そっか、あの子、貴女の鳥なんでしょ」
綾乃「え……う、うん、あの子は、私の友達だけど……」
ちなつ「そ、じゃあ……急いで行ってあげなさい、あっちに飛んでいったから」
綾乃(あっちって……私の、家のほう?)
綾乃「う、うん、ありがとう……、ほら、歳納さん、行こう?」
京子「う、うん……」
ちなつ「あー、それと……」
綾乃「え?」
ちなつ「おたんじょーび、おめでと」
綾乃「ん?」
京子「さっき、私の事を、あの、友達って……」
『私の友達、苛めないで!』
綾乃「……あ」
綾乃(勢いで、言っちゃった……まだ友達になって貰ってないのに……)
綾乃「ご、ごめんね、あの……」
京子「わ、私と、お友達に、なってくれるの?」オドオド
綾乃「え……」
京子「あ、あの、綾乃ちゃんみたいな、頑張ってる子が、友達になってくれると……そ、その……」
京子「う、ううっ……」グスン
綾乃「きょ……と、歳納さん、泣かないで……」
綾乃「わ、わたしも……」
櫻子「鳥さん、戻ってきた―!」
向日葵「さ、櫻子、そんなに追いかけたらまた……!」
京子「と、鳥さん……」トテテテ
綾乃「う、うん」トテトテ
パタパタパタパター
綾乃「はぁ…はぁ…はぁ…あ、あの」
京子「……」グッタリ
櫻子「え、だれ?」
綾乃「さ、さっき、ここに、綺麗な鳥さん、来なかったかしら……」ハァハァ
向日葵「この子が追いかけたから、飛んでっちゃいましたわ……」
綾乃「ま、また……」ガクッ
向日葵「……あの、もしかして、あの子は、貴女の……?」
綾乃「う、うん、友達……」
櫻子「お、じゃあ、もしかして……」
向日葵「ですわね」
さくひま「「お誕生日、おめでとー!」」
京子「ごめんね、綾乃ちゃん、もうそろそろ、帰らないと……」
綾乃「そう、ね、もう、こんな時間だものね」
京子「また明日……一緒に探そう?」
綾乃「……あの、歳納、さん」
京子「ん?」
綾乃「わ、わたし、わたし……」
綾乃(勇気を出せ、わたし、ここで、変な事を言ったら、一生友達なんて出来ないわよ!)
京子「ふえ?」
綾乃(だ、だめよ、ちゃんと、名前で呼ばないと……)
綾乃「きょーこ!」
京子「は、はいっ」
綾乃「と、としのー、きょーこ!」
京子「はいっ」
綾乃「わ、わたしと、あの……」
綾乃(言え、わたし、言え!)
京子「え、う、うん、私の方こそ、一緒にゆいたちを探してくれて、ありがとう、綾乃ちゃん」
綾乃「それで、あの……これ……」
京子「え、ぷ、ぷりん?」
綾乃「う、うん……友達になってくれた子に、渡そうって思ってた、プリン……」
京子「……!」
綾乃「あ、あの……じゃ、じゃあ、私は、もう家に帰るわね!」
綾乃「ば、ばいばい!」タッ
京子「え、あやのちゃん!」
綾乃(やったわ、私、あの子の友達になれたわ!)
綾乃(やったーーーーー!!!)
綾乃「た、ただいまー!」
鳥「オメデトウ」
綾乃「え、キョーちゃん、部屋に戻ってきてる……」
綾乃「キョーちゃん……」
綾乃(ひょっとして、私が寂しがってるのを知ってて、友達を作らせる為に、逃げたのかな、キョーちゃん)
『たんじょーび、おめでとー!』
『おたんじょーび、おめでと』
『お誕生日、おめでとー!』
綾乃「キョーちゃん、ありがとうね……」
綾乃「わたし、いっぱい、お祝い言って貰えたよ……」
綾乃「そ、それに、可愛い友達も……」
綾乃「そうだ、明日、会いに行こう、キョーちゃん戻ってきたよって、伝えてあげないと……」
綾乃「としのー、きょーこちゃん……」
綾乃「……」zzz
………
……
…
綾乃「ふご……」
綾乃「あ、夢か……」
綾乃「そ、そうだわ、わたし、風邪ひいて、学校休んで……」
綾乃「……」
綾乃(結局、歳納京子とはあの日以来、会えなかったのよね……)
綾乃(私がちゃんと道を覚えてなかったからなんだけど……)
綾乃(今から考えると、どういう経路を伝って歳納京子が住んでる地区まで行けたのか、正直不思議だわ)
綾乃(歳納京子は全然覚えてないんだもん……)
綾乃(友達なのに……)
綾乃(まあ、プリン渡したから友達になれたーとか馬鹿みたいなこと考えてた昔の私が悪いのかもしれないけど……)
綾乃「はぁ……」
鳥「トシノーキョコ」
綾乃「もう、静かにしてよ、キョーちゃん二世……」ゴソゴソ
綾乃「あら、メールが残ってる……千歳から?」
≪件名:プレゼント≫
≪本文≫
綾乃ちゃん、体調はどうやろ?
はよ元気になってな
それと、直接言えんで申しわけないけど、誕生日おめでとう
プレゼント、送っとくし、楽しんでな
綾乃「千歳、誕生日覚えててくれたんだ……ありがと……」
綾乃「それにしても、プレゼントって……?」
ピンポーン
綾乃「あれ、だれだろ……」
ポチッ
京子『おーい、あやのー』
綾乃「なっ、と、としのうきょうこ!」
京子『早く開けて―!』
綾乃(ど、どうして、歳納京子が……あ、前みたいに、千歳達と一緒にお見舞いに来てくれたのかしら……)
綾乃「ま、待ってて、今開けるわ」
綾乃「え、あの、歳納京子、一人、なの?」
京子「うん、千歳と結衣は何か用事があるみたいで……」
綾乃「そ、そう……」
綾乃(え、ひょっとして、千歳のプレゼントって……)チラッ
京子「綾乃、体調大丈夫?」
綾乃(と、歳納京子の事かっ///)
綾乃「え、だ、大丈夫よ///」
京子「もう、変な遠慮しなくていいって」バシャバシャ
京子「ほら、汗、拭いたげるね」フキフキ
綾乃「ふ、ふえ///」
綾乃(と、歳納京子が、私の汗、拭いてくれてる///)
綾乃「と、いうか、首はいいわよ、あの、くすぐったいっ///」
京子「はい、綾乃、ちょっとだけ身体横に向けて」
綾乃「……え」
京子「背中も拭いてあげるから、ほら、ちょっとだけ背中出して」
綾乃「は?」
京子「はやくー」
綾乃「そ、そんなこと出来る訳ないでしょ///」
綾乃「こ、子供じゃないから言ってるのよっ///」
京子「子供の頃の綾乃はもうちょっと素直だったのになあ……」ボソッ
綾乃「え、歳納京子、何か言った?」
京子「何でも無いよ、ほら、綾乃、早く脱いだ脱いだ!」
綾乃「ちょ、やめてって、としのうきょうこ///」
京子「へ、変な言い方しないでよ、背中出して貰っただけだって」
綾乃「あ、あの、歳納京子」
京子「ん?」
綾乃「や、やさしく、してね……」
京子「……う、うん///」
綾乃「///」
京子「……」フキフキ
綾乃「あ、あの、歳納京子?」
京子「ん?」
綾乃「ありがとうね……お見舞いに来てくれて」
京子「そんなこと、当たり前でしょ、私達、友達なんだもん」
綾乃「……」ズキッ
綾乃(歳納京子から友達だって言われても、嬉しくない……)
綾乃(だって、私は、もう、友達以上に、歳納京子の事を……)
鳥「トシノウキョコ、ダイスキー」
綾乃(そう、歳納京子の事を、大好きに……)
綾乃「……え」
綾乃「し、親戚のうちで飼ってる子を、旅行中だけ預かってるのよ」
京子「ふーん、けど、今、この子、何か言った気が……」
綾乃「気のせい!気のせいよ!」
鳥「トシノウキョウコ、アイシテルー」
京子「ふえ///」
綾乃「なっ///」
京子「あ、この子、二世なんだ///」
京子「えっと……キョーちゃん一世は?」
綾乃「え?一世?あの……老衰で……ずっと前に……」
京子「そっか……私、結局、一度も会えなかったね……キョーちゃんに」
綾乃「そうね……」
京子「……」
綾乃「……ん?」
京子「え、覚えてないよ?」
綾乃「そ、そうよね」
京子「会えなかったしね」
綾乃「会えてなかったなら、覚えてなくてもしょうがないわね」
京子「うん」
綾乃「……あれ」
京子「キョーちゃんの事?」
綾乃「い、いや、あの……」
京子「綾乃の事は、覚えてるよ」
綾乃「……!」
京子「忘れるはず、ないじゃん、友達の事なんだし」
京子「だって、綾乃、中学入学した時にさ~」
『と、と、歳納京子!』
京子「名前で呼んでくれなかったんだもん、私、凄く悲しくなって」
京子「だから、今まで気づかないふりしてた」
綾乃「な、な、なっ!」
綾乃「そんな事じゃないわよ!」
京子「さっき、キョーちゃん二世が言ってた事なんだけど」
綾乃「え」
綾乃「あ、それは、違うのっ///」
京子「何が違うの?」
綾乃「あれは、その///」
『勇気を出せ、わたし』
綾乃「……!」
綾乃(そう、よね、子供の頃の私……ここで、勇気を出さないと……)
綾乃「歳納京子」
京子「ど、どうしたの、綾乃」
綾乃「キョーちゃん二世が言ってた事は、本当なの」
京子「え……?」
綾乃「それを、キョーちゃん二世に聞かれたんだと思う」
京子「え、練習って、こ、告白?」
綾乃「ええ、だから、その成果を、聞いてちょうだい」
綾乃「私は、きょ、京子の事が、好き……」
綾乃「愛してるの」
綾乃「多分、子供の頃、最初に出会ったあの頃から」
綾乃「大好き」
綾乃「友達としてじゃなくて、あの、恋人として、見てほしいって、期待してるのっ///」
綾乃(多分、気持ち悪がられるだろうけど、言っちゃった……)
綾乃(これで、いいのよね、キョーちゃん)
「オメデトー」
綾乃「……え?」
綾乃「今の声、キョーちゃん二世じゃなくて……」
綾乃「キョーちゃん?」
綾乃「と、歳納、京子……ごめんなさい、泣くほど、嫌だったのね」
京子「ち、ちが、わ、わたし……わたし、てっきり」グスン
京子「あやのに、きらわれてるんじゃないかって」ヒック
綾乃「き、嫌いなはずないじゃない!今言った通りよ!」
京子「けど、けど、ずっと、名前で呼んでくれなかったし、友達としても、見てもらえてないんじゃないかって」ヒックヒック
京子「凄く不安で……」グスン
綾乃(駄目、ちゃんと、名前で呼んであげないと……)
綾乃「……京子」
京子「うん……」ヒック
綾乃「ごめんね、また、泣かせちゃって、ごめんね……」
綾乃「不安にさせて、ごめんね……」ナデナデ
京子「ううん、これは、嬉し泣きだから……」ゴシゴシ
綾乃「え……?」
京子「綾乃」
京子「多分、子供の頃、はじめて出会ったあの日から、ずっと」
綾乃「京子……」
京子「それと、綾乃、誕生日、おめでとう」
綾乃「え?」
綾乃「あ、ありがとう」
京子「プレゼント、受け取ってくれるかな?」
綾乃「う、うん……」
京子「じゃ、目、瞑って?」
綾乃「え、あ、はい……」ドキドキ
「あやの、私の全部を、貴女にあげる」
チュッ
京子「綾乃、大好き……」チュッ
綾乃「ふえ///」
京子「その声も、好き」チュッチュッ
綾乃「ちょ、きょ、きょうこっ///」
京子「ごめんね、風邪ひいてるのに、ごめんね……」
京子「けど、けど、わたし、子供の頃から、ずっと待ってたから、もう、抑えられなくて」
綾乃「//////」
京子「大丈夫、私が、温めてあげるから……」ギュッ
京子「一緒に、一緒に……ね?」
綾乃「う、うん///」
京子「はい、あーん」
綾乃「あ、あーん///」
京子「ふー、こうしてプリンを食べてると、あの時の事を思い出すね」
綾乃「あ、あの時って、もしかして」
京子「綾乃ったら、プリン渡してきて、そのまま帰って、それっきりだったからね……」
京子「本当は、綾乃と一緒にプリンを食べたかったのに……」
綾乃「ご、ごめんなさい……」
京子「まあ、いいけどね、こうやって、今、一緒に食べてるんだし」
綾乃「///」
綾乃「ふえ?どこかしら……」
京子「んーっ」ペロッ
綾乃「きょ、京子///」
京子「綾乃の唇は、甘くておいしいなあ」
綾乃「う、ううう///」
京子「……!」
綾乃「……!」
京子「あ、あの、綾乃?この子、本当に親戚が飼ってる子なんだよね?」
綾乃「え、ええ、キョーちゃんの子供を親戚にあげたの……だから、数日後には返さないといけないんだけど」
鳥「綾乃の唇、甘くて、美味しい」
京子「こ、この子、突然流暢な日本語に!?」
綾乃「わ、忘れさせないと!他の言葉覚えさせて忘れさせないと!」
素敵な恋人がいる
そこへ導いてくれたのは、子供の頃のお友達
ありがとう、キョーちゃん
わたし、もう寂しくないよ
完
ほのぼのしてきゅんきゅんした
いい誕生日だなあ
素晴らしかった
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
上条「不幸だ…」一夏「禿げ上がるほど同意」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327204688/
上条「美人のヒロイン達に囲まれてるのがそんなにいいことかー!!」
一夏「いいことかー!!」
上条「こっちはこれでも大変な思いしてんだよー!!」
一夏「してんだよー!!」
上条「女なんてクソ食らえー!!」
一夏「おおー!!」
店員「お客様、うるさいですよ」ジロッ
上条「ごめんなさい…」
一夏「すみませんでした…」
上条「それでは気を取り直して… 第1回『美人ヒロイン達に囲まれているけど、ちっとも嬉しくない主人公同盟』のオフ会を始めます」
一夏「HN:ワンサマーの織斑一夏です、此方こそよろしくお願いします。あっ、俺も一般的には高1です」
上条「お互い敬語とかは無しってことにしないか?」
一夏「そうだな」
上条「よし、まずは乾杯しようぜ。」
一夏「おう」
上条、一夏「「かんぱーい」」カチン!
上条「いやー まさかオフ会が出来るとな~」
一夏「いつも思ってたんだよ。この人とで実際に会って話をしたら面白いだろうな、ってさ」
上条「俺も俺も、なんだか苦労話が他人事に思えなくてさ」
一夏「こんな事なかなか周りは理解してくれないんだよな」
上条「終いにはホモ扱いとかされたりな…」
上条、一夏「「…」」
上条、一夏「「…同士よ!」」ガシッ!<握手
上条「まずは俺からいこうか?」
一夏「そうだな、いつも聞いてる限りだと上条の方が人数多いし」
上条「わかった、手始めに誰からいく?」
一夏「そうだな~ それじゃあビリビリ中学生から頼む」
上条「オーケー、ビリビリは…と、あった。ほらこんな奴、本名は御坂美琴」スッ・・・
一夏「どれどれ… おーカワイイ子だな~」
上条「外見は… な」
一夏「この子が電撃で追い回してくるんだよな?」
上条「さすがに今はそこまでしないけど、最初なんか酷いもんだぜ? 会うたびに勝負とか言って電撃を浴びせてきたり、あ~そうだ。砂鉄の剣で斬られそうになった事もある」
一夏「話に聞いていた通りだな…」
上条「最近でも会う度に突っかかって来るしさ… おかげで特売に間に合わなかった事が度々… 不幸だ……」
一夏「それは辛いな…」
上条「家に居候が1人が居るおかげで上条さんの家計は火の車だってのに… あっ、コレがそのシスタ-」スッ…
一夏「コレが上条がよく話していたインデックスとかいう暴飲暴食シスターか…」
一夏「前から聞きたかったんだけどさ、このインデックスが所属してる… え~と…」
上条「ネセサリウス?」
一夏「そう、ネセサリウスから養育費とか生活費なんてのは支給されてないのか?」
上条「それが無いんだよ、なんか上条さんインデックスの保護者みたいな扱いでさ… 親が子供を養うのは当たり前。みたいな空気なんだよな…」
一夏「なんだよそれ! そんなの一方的過ぎるじゃねーか!」
上条「そんな感じだから今更こっちからは言い出せないんだよ…」
一夏「でもそれは1度きちんと言った方が良いと思うぞ?」
上条「やっぱそうだよな… よし!今度言ってみるよ!」
一夏「おう!当然の権利だからな!」
上条「…こんな風に誰かに相談するって良いよな」
一夏「俺でよければいつでも話を聞くぜ?」
上条「ありがとう…」グスッ…
一夏「お、おい、上条。泣くなって、大袈裟だな///」
一夏「よし、誰からが良い?」
上条「そうだな… ファースト幼馴染って奴から頼む」
一夏「わかった… 箒は… と。 これだ、この真ん中に写ってるのが箒」スッ…
上条「ん… 黒髪で背の高い方か?」
一夏「そうそう」
上条「ふ~ん、こうして見てる限りではお淑やかな和風美人だけど…」
一夏「スタイルも良いんだけどな…」
上条「して問題は?」
一夏「こと有るごとに竹刀で叩かれます…」
上条「俺たちの周りってこの手の残念なパターンが多いよな…」
一夏「だからこそお互いに共感できるんだけどな…」
上条、一夏「「はあ…」」
一夏「えっ、マジかよ?」
上条「…ほら、これ。神裂火織っていうんだけどな」
一夏「ホントだ、確かに似てるな」
上条「俺的には外見だけなら結構好みなんだけどさ…」
一夏「例の如く問題があるのか?」
上条「初対面のときに半殺しにされました…」
一夏「うわぁ…」
上条「それ以来なんか恐怖が先にたっちゃって恋愛の対称に見えないんだよ」
一夏「そうだろうな…箒なんかもさ、お前の為だ!とか言って殴り掛かって来るんだぜ?」
上条「お前の為、って理由が凄いな…」
一夏「だろ? 正直訳が分からん」
上条「仮にこの子と結婚なんかしたら逆DVとかになりそうだよな」
一夏「でもさ、箒はまだマシかも知れない… ISで攻撃してくる奴とかもいるんだよ…」
一夏「それで殴られたり撃たれたり、正直毎回かなり怖いんだよ…」
上条「ちなみにそんな事するのは誰だよ?」
一夏「ほら、この写真に写ってるこの子以外みんなそうなんだ…」
上条「3人も居るのか…」
一夏「このツインテールの子、鈴っていって俺のセカンド幼馴染なんだけど… 」
一夏「よくISを使って殴ってくるんだよ。教室の壁を壊して乗り込んで来た時もあったしさ」
上条「おいおい、やば過ぎじゃねーか…」
一夏「で、こっちの子がセシリア、初対面のときスッゲー高飛車な態度でさ。あとなんか変ってるって言うか…」
上条「うん?」
一夏「俺とクラスの代表権を掛けて試合をしたんだよ、そしたら自分が勝ったのになぜか俺に代表権を譲るって言い出したんだ」
上条「…ひょっとして、頭がちょっとアレな人なんじゃないか?」
一夏「…かも知れないな、それからはやけに馴れ馴れしいし…」
一夏「思い出した… 俺セシリアに毒殺されかけた事がある」
上条「毒殺!?」
一夏「まあ、さすがに毒殺は言いすぎかな…」
上条「ビックリさせんなよ…」
一夏「セシリアって某メシマズ大国の出身でさ、ご多聞にもれず彼女がつくる料理もまた…」
上条「そ、そんなにすごいのか?」
一夏「思い出したら気持ち悪くなってきた… やっぱりアレだな、あの国の人達は遺伝子レベルでメシマズなんだと思う…」
上条(う~ん、オルソラが食事当番の日は食堂が満員になって、逆に他の人が作るときは閑散としてるって聞いたけど、もしやソレが理由なのか?)
一夏「あとは… ラウラがまだだっけ、この銀髪で眼帯をしてる子がそうなんだけど」
上条「なんだかカワイイって感じの子だな」
一夏「ドイツ軍の軍人なんだよ… 前に全裸で関節技を決められた事がある」
上条「全裸って織斑が?」
一夏「もちろんラウラの方が、言っとくけど激痛で感触を感じる余裕なんて無かったからな?」
上条「ですよね…」
学生の一人暮らしなんだし・・・
上条「それは、悲惨だな…」
一夏「ラウラの話に戻るけど、根は良い子なんだよ。軍に居たから浮世離れしてるだけで…」
上条「なるほど、でも…」
一夏「そうなんだ、ラウラの場合は最初の失点が痛い。アイツ最初、俺の事が嫌いだったらしくてさ… 自己紹介のときに挨拶代わりにビンタだぜ?」
上条「oh…」
一夏「訓練場でいきなり実弾を撃ってくるし、完全に殺しに掛かってたぞアレは…」
上条「印象は最悪だな…」
一夏「だから今更、恋愛対象として見るのは無理…」
上条「すげーよくわかる…」
上条「…」
一夏「…」
上条、一夏「「心の友よ!」」ガシッ!
一夏「上条の周りにも居るのか?」
上条「いや、メシマズとは違うんだけどな、友人経由の話なんだけど、俺の通ってる学校の先生で… あったあった、この人だよ」スッ…
一夏「うおっ! 胸でかっ!?」
上条「黄泉川って先生なんだけど、この人… 炊飯器で料理をするんだよ」
一夏「…飯を炊くとかそんなのじゃなくて?」
上条「こないだは煮込みハンバ-グとか作ってたらしい…」
一夏「…冗談だろう?」
上条「友人も最初に見たときは我が目を疑ったらしい」
一夏「なんつーかすごいな… 俺も家事とかするけど炊飯器でそんな事が出来るなんて初めて知ったぞ」
上条「とにかく台所に炊飯器が何台も並んでいるのは異様な光景だってよ、そっちの印象が強すぎて料理の味は分からなくなるらしい」
一夏「不味いのかな?」
上条「一回調理したのを食べたことがあるけど普通に旨いんだよ…」
一夏「想像できねー…」
上条「だよな…」
上条「すげえ…」ゴクリ…
一夏「だろ? 山田真耶って先生なんだけど」
上条「ヤマダマヤ?」
一夏「うん」
上条「w笑っちゃ失礼wwだよなw」
一夏「期待どおりの反応でうれしいよw」
上条「ネタwとかじゃない?」
一夏「正真正銘の本名、最初黒板に名前が書かれたときはピンとこなかったんだけど、後でジワジワきたんだ…」
上条「ふー! 何とか耐え切った… 名前ネタは正直笑えない立場なんだよな」
一夏「そうなのか?」
上条「俺の右手とか幻想殺し、だぜ?」
一夏「ちょw中2病全開ww」
上条「…」
上条「その幻想をブチ殺す」ボソッ…
一夏「マジ…やめ……ろwって…」プルプル…
上条「…」
一夏「…w・・・w」プルプル…
上条「こっから先は一方通行だ!」キリッ!
一夏「ブフォォォォwwwwwwwwwwwwwwwwwww!!!!!」
一夏「笑いすぎて死ぬかと思った…」ゼーゼー
上条「もう一発、いっとく?」
一夏「勘弁してくれ」orz
上条「いやー今度から上条さん、このネタを定番にしよう」
一夏「あそこで、変えるのは卑怯だってw」
上条「せっかくこうして集まったんだし、いいぜ、なんだよ?」
一夏「下世話な話で申し訳ないんだけどさ、俺達ってラッキースケベとかその手のイベントが多いじゃん?」
上条「確かに多いな…」
一夏「んでもって、俺達は青春真っ盛りの健康な男子だ…… ぶっちゃけ溜りやすい…」
上条「そうだな…」
一夏「俺はまだ寮の個室が与えられてるからなんとか処理も出来る、でも上条はあのシスターと同居状態だ」
上条「…」
一夏「一体どうやって処理しているんだ? あれだけの数のラッキースケベを一切抜く事も無く乗り切るなんて俺には想像できないんだが…」
上条「…そうだな、確かに最初は苦労したよ、インデックスが寝静まるのを待って風呂場で抜くのをまずは試みた。当然オカズなんて持ち込めないから妄想でするしかない」
一夏「…」
上条「幸い1日に最低1回はラッキースケベがあるから材料には事欠かない」
一夏「それは言えるな」
一夏「想像しただけで萎えるな…」
上条「一番キツイのはもうすぐって時に同居人が起きてトイレに行くって時だ、あの生殺し感は半端ねーぞ?」
一夏「俺も箒と同室だったころに似たような経験があるよ、あとちょっとって時にトイレの扉がノックされるとか…」
上条「それは詰んだ感がすごいな…」
一夏「話の腰を折っちまったな、わりい上条、続けてくれ」
上条「まあ、そんなこんなでどうにかは成るんだが、如何せん匂いだけはどうにもならない… だがそんなときに隣の部屋の友人が良い物を紹介してくれたんだ」
一夏「良い物?」
上条「これだよ」コト…
一夏「なんだコレ?俺の小指くらいの太さで長さは2センチ程度の大きさだけど…」
上条「これは学園都市の最新技術の結晶、一般の店にはまだ流通していない超小型消臭スプレーなんだ」
上条「この一本で東京ドーム1杯分のスペースが消臭可能、効果のほどは例え血の匂いが充満した6畳間の殺人現場もたった1吹きで無臭に… って友人が言ってた」
一夏「なんだかテレビショッピングのCMみたいだな… 東京ドーム1杯分とかなんかピンとこねーし」
上条「でも実際凄いんだって、おかげで匂いを気にせず励めるようになったし」
一夏「良かったな、日々過酷な試練が待ち受けている俺達にとっては死活問題だからな」
上条「そうだな、とにかくコイツのおかげで助かったよ。友人のそいつも…」
友人T『本当はコレ1本で20万の代物なんだけどカミやんには特別に半額で売ってやるぜよ、金が無い?そんならローンでも良いぜ』
友人T『ほら早くココにサインを… えっ?金利? 気にするなカミやん、友人の俺を信用するにゃー』
上条「って言ってくれたし」
一夏「…」(最後のはさすがにネタだよな…?)
一夏「じゃあさ、せっかくだし最後は俺達の数少ない本命を暴露するってのはどうだ?」
上条「いいなそれ、それでいこう」
上条「…」
一夏「…」
上条「実はさ… 上条さん、本命が2人いるんだよ…」
一夏「上条もか・・・ 実は俺もそうなんだよ…」
上条「…」
一夏「…」
上条、一夏「「マイベストフレンド!!」」ダキッ!!
一夏「最初は俺から言うよ」
上条「ああ、任せた」
一夏「一人目はさっきの写真に写っていた最後の一人で名前はシャルロット・デュノアっていうんだ」
上条「ふむ…」
一夏「俺はアイツのことシャルって呼んでるんだけど… シャルは写真に写っている5人の中で唯一理不尽な暴力を振るわないんだよ」
上条「それは最高だな」
一夏「おまけに気立ても良いしさ、アイツとなら幸せな家庭が築けそうな気がする」
上条「美人で気立ても良くて暴力も無し、完璧じゃねーか」
一夏「ああ、ただ一つ難点を挙げるとすればアイツ事情が会って親父さんと断絶ちゃってるんだよ…」
上条「相手の家庭事情に若干の難ありか…」
一夏「つっても最後は俺達の気持ちしだいで何とでも成るんじゃないかって思ってるけどな」
上条「そうだな、織斑がついてるんだから大丈夫か」
一夏「ハハ、なんだよそれ」
上条「あれだよ… 何かこう、主人公的なアレで…」
一夏「…そんなもんかな?」
一夏「おう」
上条「写真は、と…… あった」
一夏「どれどれ? うお!? スッゲー美人でスタイルも抜群じゃん」
上条「オルソラ=アクィナスって名前でさ、織斑の選んだ子と同じで数少ない理不尽な暴力を振るわない女子なんだよ」
一夏「やっぱりそこは外せないよな」
上条「料理も上手いし、やさしいし、スタイルも良いし」
一夏「パーフェクトだな」
上条「いや… 問題が1つあるんだよ」
一夏「なんだ…?」
上条「彼女はシスターなんだ…」
一夏「宗教か… 手ごわいな」
上条「ああ、難敵だ… でも手が無いわけじゃない」
一夏「策があるのか?」
上条「インデックスや神裂達の協力を得てイギリス清教に掛け合えば何とか成るんじゃないかと思うんだ…ぶっちゃけインデックスを養ってるのもその為だし」
上条「そうなんだよ、そっちの方が自信無いけどな」
一夏「それこそ上条は主人公なんだから何とか成るんじゃないか?」
上条「そんなもんかな?」
一夏「多分な」
一夏「さて2人目の発表といくか」
上条「いよっ、待ってました」
一夏「…なあ、上条」
上条「?」
一夏「ドン引きしたらごめんな。俺が好きなもう一人っていうのは千冬姉… つまり実の姉なんだ」
上条「…」
上条「…」
一夏「ハハ… 気持ち悪いよな俺って…」
上条「…そんな事ねーよ」
一夏「…」
上条「相手がどんな身分だろうが関係無い…ソレが例え実の姉だったとしても織斑一夏が抱いた気持ちは本物なんだろう?」
上条「だったら迷うことなんて無いじゃねーか、自分の気持ちに正直になって何が悪い」
上条「世間体が何だ? 法律が何だ? そんなくだらない現実は俺がこの右手でブチ殺してやるぜ!」
一夏「ありがとうな、上条…」
上条「まあ、こんな風に言ってるけどさ… 俺のもう1人の好きな人も織斑と似たようなもんなんだよ」
一夏「!?」
上条「俺は実の母親が… 上条詩菜が異性として好きなんだ」
えっ
ただのキレイな人だし
一夏「…」
上条「周りからはヒーロー扱いされてるけどさ… 実際にはこんな変態ヤローなんだよ、俺は…」
一夏「…そうか、上条も世間に認めてもらえない相手が好きなんだな」
上条「織斑… お前こんな俺を軽蔑したりしないのか?」
一夏「なにバカなこと言ってんだよヒーロー… お互い頑張ろうぜ?」
上条「織斑…」
一夏「上条…」
上条、一夏「「同士よ!!」」ダキッ!!
店員「お前ら他の客に迷惑だから出てけよ」
上条「どのみちお開きにする予定だったからちょうど良かったよ」
一夏「それもそうだな、げっ、あれからさらに時間が経ってる…」
上条「やばい… インデックスの奴が腹を空かせている…」
一夏「そういえば俺もみんなと夕食の約束が… 」
上条「…」
一夏「…」
上条「やっぱりこれも…」
一夏「お約束って事かよ…」
上条「不幸だ…」
一夏「禿げ上がるほど同意」
おわり
少しでも暇つぶしになっていれば幸いです、見てくれてありがとう
できればいつか他作品でもやってくれ
面白かったぜ
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ 禁書目録SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
北極「気持ち、痩せてきた」CO2「ごめんなさい」
CO2「・・・・・・・・」
北極「なぁ、CO2お前なんか知らない?」
CO2「ご、ごめんなさい・・・・・私のせいかも・・・・・・ひぐっ・・・・・///」
北極「?」
CO2「ま、また・・・人間が・・・・私を出してるのっ・・・・・はぅっ!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1326334999/
北極「気持ち、痩せてきた」CO2「ごめんなさい」
CO2「い、今は・・・・言えない・・・・・・・んはぅっ!」
CO2「ま、また・・・火力発電所から・・・・・出てきてる・・・・・・・」
北極「まぁ、お前もあんまり無理すんなよ?北極熊もがんばってるし」
CO2「う、うん・・・・(い、言えない・・・・私が原因だなんて言えない・・・・・)」
北極「おいおい、育ち盛りの苔見せるなって。いつからお前はそんな女になっちまったんだよ」
ツンドラ「う、うるさいわね!ただ、痩せちゃった私を見て欲しかっただけなのよ!バカ!」
北極「あぁ、確かに痩せてるなぁ。主に土地が。」
ツンドラ「うるさいわね!あんたんとこなんか土さえ無い癖に!!」
CO2「(仲良さそう・・・・・)」
北極「ん?どうした?」
CO2「ツ、ツンドラさんとは・・・昔から仲がいいの?」
北極「まぁな。お隣さんの幼馴染だからな。」
CO2「そ、そう・・・・(ライバルなのね・・・)」
ツンドラ「あぁ、もう!また北極、なんとかしなさいよこの状況!」
北極「無理言うなよ。俺だって原因わかんねーんだからよ・・・・・」
ペンギン「いやっほーっ!」ドボーン
北極「あっ、ペンギンかわいい。」
熊「がおおおおおおおおおおおおお!!」
ツンドラ「はぁ・・・・・。」
CO2「ツ、ツンドラさん・・・気を落とさないで・・・・・・。」
ツンドラ「あんたに言われたくないわよ!」
CO2「ご、ごめんなさい・・・・・・」
北極「・・・・・・・・」
CO2「なんですか?」
北極「もしかして、最近の気温上昇ってお前の・・・・・・・」
CO2「えっ、えっ・・・・・・・」おどおど
北極「(やっぱりか)」
北極「いや、気にしないでくれ。ほら、最近原発増えてきてるし・・・・一部じゃ爆発してるけど。」
北極「お前も痩せられるな、ははははは。なーんて思っただけだ。」
CO2「ほ、北極さんのばかぁ・・・・・・///」
北極「太陽光発電に風力発電、原発も安全機動に乗ってるな。」
CO2「そうですね。ほら、私もこんなに痩せ・・・・きゃっ、見ちゃダメです!ドスッ
北極「ぐはっ!!」
CO2「の、ノーパンでした・・・・・・///」
北極「さ、さっさと履け・・・・見れて無い俺だけが被害者だろうが・・・・・・」
CO2「も、もしかして・・・みたいんですか?」ぴらっ
北極「・・・・・!」ジー
北極「気にするな。氷山の一角が隆起しているだけだ。続けていいよ。」ジー
CO2「そ、そんなに見たいんですか?」
ツンドラ「ちょっとあんたたち何やってんのよ!」
北極「太ったツンドラ地帯に興味はねーや。さぁ、CO2続けるんだ。」
ツンドラ「ふ、太ったかしら・・・・・・」ガーン
北極「おおおおおっ!!」
北極「小さくなって、幼女化するとこうも興奮するものなのか!!」
氷山「ドドドドドドドドドッ!」
CO2「あ、あんまり見ないで下さい・・・・・毛とか無くなっちゃって・・・・・割れ目とか出来ちゃってて・・・・」
北極「それがいいんだろ!」キリッ
CO2「ふぇっ?」
北極「(幼女になった)お前のことが好きだ。」
CO2「えっえっえっ!?」
北極「さぁ、海水に溶け込むんだ。そしいて、俺と一緒になろう・・・・」
CO2「ぷ、プロポーズですか!?」ズキューン
北極「太陽がなくなる、その日まで・・・・・・」キリッ
CO2「ほ、北極さん・・・・・」
北極「ほら、オーロラが俺達を祝ってくれてるぜ。」
CO2「やだ綺麗・・・・・・///」
北極「じゃあ、いいよな?」
CO2「は、はい・・・・ずっとよろしくお願いします・・・・・・」
CO2「私の苗字を『北極』にしてください・・・・」
おわり
乙
ツンデレのツンドラだった
北極にペンギンはいない
新しく出来たSS深夜VIPのSSです
いろんなSSがあるので是非見てください!
SS深夜VIP
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ その他 | Comments (0) | Trackbacks (0)
ルルーシュ「尻をこっちに向けろC.C.ッ!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326800473/
~~~
~~~~~
C.C.「まったく…………こ、これでいいか?」
ルルーシュ「はぁはぁ、たまらん……はぁはぁ……」
C.C.「ル、ルルーシュ?」
ルルーシュ「ハッ!!俺としたことがつい自分の世界に……よし、では!」
ツンッ
C.C.「ひっ!?い、いきなりどこを触っているんだ、この童貞野郎!」ゲシゲシ
ルルーシュ「いたっ!ちょ…痛い!や、やめるんだC.C.、落ち着いてくれ!」
ルルーシュ「くっ!この程度……!」
C.C.「もういいか?お遊びが終わったなら私は――――――
ルルーシュ「待てッ!!」
C.C.「なんだルルーシュ、まだ蹴られたいのか?あいにく私はそっちの趣味はないぞ」
ルルーシュ「続きを始めるぞ、もう一度そこのベッドで横になれ」
C.C.「おい、いい加減にしろ!私は―――――
ルルーシュ「はや……く、ぐすっ……そこのベッドへ……うぅ……いけ……うっ」ウルウル
C.C.「わ、わかったから!もう泣くな!まったく……」
~~~~~
C.C.「これでいいか?」
ルルーシュ「よし、それでいい。次は脱いでもらおう」
C.C.「え?」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる、服を脱げッ!!」
C.C.「はぁ……同じ相手に二度は効かないというのまで無視するのか」
ルルーシュ「………」
C.C.「まぁいい、そんなに頼むのなら脱いでやろう………………
だいたい、こんな頼み方しなくても私はいつでも…」ボソッ
ルルーシュ「ん?何か言ったか?」
C.C.「な、なんでもない!」
C.C.「ふふふ奇遇だな、私もだ」
エンド
C.C.「?」
ルル―シュ「こっちに向けろと言っている!」
C.C.「いやだ」
ルル―シュ「何故!?」
C.C.「なぜと言われても……嫌なものは嫌だ」
ルル―シュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる、尻をこっちに向けろ!」
C.C.「………」
ルル―シュ「おい!聞いているのか?尻をこっちに向けるんだ!」
C.C.「おまえ、私にはギアスは効かないと言ったろう?」
ルル―シュ「…くそっ!」ガン
C.C.「モノに当たるな。子供かおまえは」
C.C.「なんだって言うんだ、いったい…」
ルル―シュ「馬鹿か貴様ぁ!?目の前にこんなに良い女がいるというのに
ひたすらお預けを喰らっているんだぞ!」
ルル―シュ「少しはオレの理性を褒めたらどうなんだ!?」
C.C.「……わ、わるかったよ。すまなかった」
ルル―シュ「くそっ」ガン
ルル―シュ「なんだ?」
C.C.「確かにおまえの言う通り、私は良い女だ」
ルル―シュ「……」
C.C.「そんな目で見るな。感じてしまうだろう?」
ルル―シュ「さっさと続きを話せ、アバズレ」
C.C.「ちょ!?ま、まあいい」ゴホン
C.C.「確かにおまえの言う通り、いくらおまえが貧弱なもやしっ子
だとしても一応は男だ」
ルル―シュ「……」
C.C.「……私みたいな良い女が近くにいて、劣情を催すのも無理はない」
C.C.「だがな。なにも性欲が溜まるのは男だけじゃないんだぞ?」
C.C.「だから私も溜まってると言っているんだ。自分だけ被害者面するなんて
男として情けないと思わないのか?」
ルル―シュ「くくっ、ふふふふふふ…ふはははははははははははは!」
C.C.「なぜ笑う?」
ルル―シュ「ふははははははははははははは!これが笑わずにいられるか!」
ルル―シュ「間違っている!間違っているぞC.C.!!!」
C.C.「なにっ!?」
ルル―シュ「女だって溜まるだと?ふざけるな!おまえは男の性欲を舐めている!」
四六時中女の胸や尻ばっかり追いかけてるような生き物なんだ!」
ルル―シュ「彼女がいようが妻がいようが関係ないっ!」
ルル―シュ「可愛くてグラマラスな女がいたらどこでもビンビンになってしまうんだ!」
C.C.「そ、そうなのか?」
ルル―シュ「ああ。いくら性欲があると言っても女だとこうはならないだろ?」
C.C.「……まあな」
ルル―シュ「男の性欲と女の性欲を同じ次元で考えるな。
男はみんなケダモノなんだ」
ルル―シュ「オレも男だからな。それともおまえはオレが女に見えるのか?」
C.C.「見えなくもないな」
ルル―シュ「C.C.っっ!!!」
C.C.「冗談だ」
ルル―シュ「ふん」
C.C.「それで?おまえは私と交わりたいと?」
ルル―シュ「その通りだ」
ルル―シュ「性欲の前では男なんざこんなものだ。おまえだって十分
知っている筈だろC.C.?」
C.C.「そうだったかな」
ルル―シュ「だから尻を向けろ」
C.C.「断る」
ルル―シュ「C.C.っっ!!!」
つもりだ!」
C.C.「どういうつもりだと言われても、頼んだらやらせてもらえるなんて
発想の方が私はどうかしてると思うぞ」
ルル―シュ「な、んだと?」ヨロッ
C.C.「おまえ、ちょっと病院行った方が良いぞ」
ルル―シュ「おかしい!おかしすぎる!頼んだらやらせてくれる流れだろ、ここは!」ブツブツ
ルル―シュ「何故断る!?こんなの計算には無かった!!!このままだとオレの計画がぁ!?」ブツブツ
C.C.「本気で病院行った方がいいな。なんだよ、計画って…」
C.C.「今度はなんだ」
ルル―シュ「C.C.!貴様、なんでオレの計画のことを知っている!?」
C.C.「さっき自分で言ってたじゃないか」
ルル―シュ「なんだとっ!?……ふふふふふふ、まあいい」
C.C.「…いいのか」
ルル―シュ「知られてしまったからには仕方ない。おまえにも協力してもらうぞ?」
C.C.「なんだ、この流れ…」
ルル―シュ「いいかC.C.?おまえは尻担当だ!いいな?尻だぞ!尻!」
C.C.「なんとなく予想がついたから帰っていいか?」
ルル―シュ「ダメだ!!!」バッ
C.C.「どけ」
ルル―シュ「オレは引かない!!!」
ルル―シュ「ぐはぁ!?しかしちょっと気持ち良い!」
C.C.「こんの変態がっ!」ガッ
ルル―シュ「ふん!」ガシッ
C.C.「なっ!?」
ルル―シュ「ふははははは!性欲のおかげで蹴られても痛いどころか、
気持ち良いくらいだ!」
C.C.(おかしい……いくらルル―シュが男だからといって、こんなに
性欲で変貌するものなのか?)
C.C.(それに、こんなに性欲が持続しているのもおかしい…)
C.C.「まさかっ!?」
C.C.「ルル―シュ、貴様、自分にギアスをっ!?」
ルル―シュ「そうだ。どうやらジェレミアのギアスキャンセラーが、いつの間にかは
知らんがオレにも掛かっていたみたいでな」
C.C.「だから!」
ルル―シュ「だから自分にギアスをかけなおしたのさ!性欲を常に持続
できるようにとな!!!」
ルル―シュ「無駄?どこが無駄だと言うんだ。おかげで寝なくても一日中
働けるようになったんだぞ?これで今まで以上に策を練れる」
C.C.「……」
ルル―シュ「そう!今こそユフィとの誓いを果たす時!」
C.C.「ユフィ?ああ、あの特区日本の……」
C.C.「もしかしてルル―シュ、おまえ!?」
ルル―シュ「そうだ!今こそオレのハーレム王国を造る時なのだぁ!!!」
C.C.「おい」
ルル―シュ「そしてC.C.!貴様はその鷲掴みにしてもなお掴みたいであろう
尻をオレの為に存分に振るうのだぁ!!!」
C.C.(こいつ……もしかして自分にギアス掛ける時変な掛け方したんじゃ…)
ルル―シュ「聞いているのかC.C.!尻担当大臣はおまえなんだぞっ!」
C.C.「……」
ルル―シュ「そしてカレンはオッパイだ!オッパイ担当大臣だ!」
ルル―シュ「あのマシュマロみたいなふんわりふわふわおっぱいに包まれればもう!」
C.C.(やれやれ。どうしたものか…)
C.C.「ときにルル―シュ」
ルル―シュ「なんだ、今良いところ…」
C.C.「妹のナナリーも、そのハーレム王国とやらでおまえの性欲の捌け口
にするのか?」
ルル―シュ「何を言ってるんだC.C.?ナナリーは妹だぞ?やるに決まってるじゃ…」
ルル―シュ「ぐあああああああああああっ!?」
C.C.「!?」ビクッ
ルル―シュ「やめろ!ナナリーをそんな目で見ていいと思ってるのか!?」
ルル―シュ「良いじゃないか、女は全員オレのモノだ。ナナリーだけが例外なんて認めない!」
ルル―シュ「違う!犯しちゃいけない!妹だぞ!やめろやめろやめろやめろ!」
ルル―シュ「犯りたい!」
ルル―シュ「ダメだっ!」
ルル―シュ「犯りたいっ!兄妹だからこそ良いんじゃないか!」
ルル―シュ「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
バタン!!!
ルル―シュ「……」
C.C.「ル、ルル―シュ?」
ルル―シュ「……」
C.C.「おい!死んだのか?」ツンツン
ルル―シュ「……」ピクッ
C.C.「ほっ」
ルル―シュ「……」ムクリ
C.C.「おい、ルル―シュ。心配し…」
ルル―シュ「……」ビリッ
C.C.「えっ?」
C.C.「ちょっ!?ルル―シュ!?」
ルル―シュ「オレのモノになれ、C.C.」
C.C.(目、目がイッてる?)
C.C.「おい!ルル…」
ルル―シュ「ふはははははははははははははははははははは!」ムンズ
C.C.「きゃっ!?」
ルル―シュ「可愛い声を出すじゃないかC.C.」
C.C.(こいつ、さっきので完全に理性が!?)
C.C.「くっ!?」バッ
ルル―シュ「無駄だ!」ガシッ
C.C.「ひゃっ!?」
ルル―シュ「離さない!離さないぞ!おまえの尻はオレのものだ!」
C.C.「寝言は寝て言え!この童貞!」
C.C.「おまえだ!このもやしっ子が!」
ルル―シュ「ふははははははははははは!オレは童貞ではない!」
C.C.「なっ!?」
ルル―シュ「童帝だ!!!!!」
C.C.「…………」
C.C.「どっちかというと呆れを通り越して情けないよ……」
ルル―シュ「なにをっ!?童帝の力を舐めるなぁっ!!!」グアッ
C.C.「わっ!?」
ルル―シュ「ふははははははははははは!童帝の力に跪くがよいわ!」モミモミモミモミ
C.C.「ちょ!やめっ!」
ルル―シュ「そーれ!それそれ!」モミモミモミ
C.C.「はうっ!ん……あっ!」
ルル―シュ「断る!」
C.C.「こいつ…!」
ルル―シュ「無駄な抵抗はよせ!オレには分かっているぞ。おまえ、無理矢理されるのが
実は好きなんだろ?大人しくオレにやられろ!」
C.C.「ふざけるな!誰が無理矢理されるのが好きなものか」
ルル―シュ「ほほう?ではこのシミはなんだ?」ピチャ
C.C.「!?」
C.C.「そ、それは……」
ルル―シュ「くくくくくくくっ!分かっている!分かっているぞ、オレには!」
ルル―シュ「さっき貴様も言っていたしなぁ!性欲を持て余してるのはなにも
男だけじゃないと!」
C.C.「くっ……」
ルル―シュ「欲しいんだろ?素直になれC.C.」
C.C.「わ、私は……」
ルル―シュ「……」ゴクリ
C.C.「私は!!!」
プシュー
カレン「ルル―シュ、用事っていったい……へ?」
C.C.「え?」
ルル―シュ「む?」
カレン「ちょ、ちょっと何やってんの二人とも!?」
ルル―シュ「おお、カレン良い所に来たな!」
C.C.「不味い!逃げろ」
カレン「へ?」
ルル―シュ「遅い!」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!オレの性奴隷になれっ!」キィン!
カレン「…………はい、御主人様」
C.C.「しまった!」
C.C.「この外道がっ!」
ルル―シュ「何とでも言え!カレン!C.C.を押さえつけろ!」
カレン「はいっ!」タッ
C.C.「や、やめっ!」
ガシイイイイイイイ!
C.C.「ぐあっ」ジタバタ
ルル―シュ「これでもう逃げられまい!」
ルル―シュ「思ってるさ」
C.C.「さらりと流すな!その気になれば私はおまえの力を無くすことだって!」
ルル―シュ「嘘はやめろC.C.。そんな事が出来るなら何故マオのときにギアスを
取り上げなかった?」
C.C.「くっ……」
ルル―シュ「諦めろ。おまえはオレのモノになるんだ」
C.C.(こいつ……性欲の塊のくせに冷静さを失っていない…)
C.C.(待てよ!?)
C.C.「なあ、ルル―シュ」
ルル―シュ「なんだ?もうおまえの話はたくさん…」
C.C.「いや、私の負けだ。好きにすればいいさ」
ルル―シュ「いやに物分かりが良いな?」
C.C.「まあ聞け。私もこれ以上不毛な会話は避けたいんだ」
ルル―シュ「良い心がけだ。では早速!」ムンズ
C.C.「だから待てと言っている」ガンッ
オレンジが全部やってくれました!
C.C.「ものには順番ってものがあるだろう?まずは手コキから始めないか?
手コキなら私も嫌々ではなくちゃんとしてやっても良いが」
ルル―シュ「…………」
C.C.「初めてが無理矢理犯したとか、後で後悔しても知らんぞ?」
ルル―シュ「一理ある……だが!せめて尻コキで!」
C.C.「足コキまでならやってやろう」
ルル―シュ「ぬうっ!」
C.C.「どうする?」
ルル―シュ「尻…」
C.C.「足!」
ルル―シュ「…………仕方あるまい。足で頼む」
C.C.「任せろ❤」
ルル―シュ「ハアハアハアハアハア…うっ!」トピュ
C.C.「ふふふふふっ…」
ルル―シュ「や、やめろ!やめてくれC.C.!オレが悪かった!」
C.C.「なにを言ってるんだ?まだ出てるじゃないか」
ルル―シュ「ち、違う!もうさっきから血が出てる!もう限界だ!」
C.C.「そのわりには、まだ元気みたいだが?」チラッ
ルル―シュ「うあっ!?」ビンビン
C.C.「しかし流石に出は悪くなってきたな」
ルル―シュ「当り前だ!もう50発近く出してるんだぞ?」
ルル―シュ「やめてくれ!もう無理だ!」
C.C.「でも性欲は消えないんだろう?」
ルル―シュ「性欲はあっても身体は限界だ!」
C.C.「だろうな」
知れないが……今のおまえになら…」コスコスコス
ルル―シュ「ぐあっ!?」トプッ
C.C.「やられる気はしないな」
ルル―シュ「これがおまえの策か?オレに足コキをして何度も射精させる
ことによって疲労を狙うという!」
C.C.「その通りだ。いくら性欲が常に維持されると言っても体力は無限じゃない」
C.C.「とくに貴様のようなもやしにとっては辛いだろう?」
C.C.「まあ尤も、貴様がカレンに私を押さえつけるよう命じていれば童貞くらい
楽に卒業できただろうがな」
ルル―シュ「ちぃっ!」
C.C.「おまえの弱点はプライドが高すぎるところだ」
C.C.「だから私みたいな女にすら負けるんだ」
ルル―シュ「オレは負けてなどいないっ!」
C.C.「どの口が言うんだか」コスコスコス
ルル―シュ「うあああっ!?」トプッ
C.C.「やめて下さい、だろ?」
ルル―シュ「この、魔女め!」
C.C.「まだ出し足りないのか?」コスコスコスコス
ルル―シュ「うああああああああ!?やめろ!やめてくれえええ!!!」
C.C.「だったら早く言え」コスコスコス
ルル―シュ「ぐふぅ!」
C.C.「プライドの高い奴め」コスコスコスコス
ルル―シュ「はうっ!?」トロッ
C.C.「どうだ?言う気になったか?」
ルル―シュ「……」
C.C.「あと30回くらい追加するか」
ルル―シュ「やめて……ください」
C.C.「ん?」
C.C.「負けを認めるんだな?」
ルル―シュ「……はい」
C.C.「だが断る」コスコスコスコス
ルル―シュ「C.C.っっ!!!!!」
C.C.「人間意外となんとかなるものさ」
ルル―シュ「ならない!こればっかりはならない!」
ルル―シュ「いいからやめろ!これは命令だ!」
C.C.「生憎、私はおまえの共犯者であって部下じゃない」
C.C.「その命令を聞く義務はないな」コスコスコスコス
ルル―シュ「貴様!」
C.C.「派手に逝け、心配するな。死んでも骨は拾ってやる」
ルル―シュ「だから…あっ!!!」ビクンビクンビクン バタン
C.C.「気絶したか…」
C.C.「なぁ、ルル―シュ?」
プシュー
ナナリー「あのう、さっきからお兄様の部屋から凄く生臭い匂いが…」
C.C.「来たか。待っていたぞ」
ナナリー「え?」
C.C.「大丈夫。安心しろ」
C.C.「たとえ世界がおまえを見捨てても、私は決して見捨てたりはしない」
ナナリー「あの……C.C.さん?」
C.C.「なぜなら、おまえの兄と私は共犯者だからだ」
ナナリー「え?」
C.C.「さあ、始めよう。第二幕だ!」
ルルーシュ「尻をこっちに向けろC.C.ッ!!」 終わり
読んでくれた人はありがとうございました
そして乙!
ひとまずは ルルーシュの貞操が守られて何より
面白かった
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ コードギアスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ダル「オカリン……オカリン……」シコシコ
ダル「ふぅ……またオカリンに犯される妄想で脱いてしまったお」
ダル「それもこれも全部まゆ氏が無理やりBL本を僕に見せてくるからだお…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326721928/
ダル「オカリン……オカリン……」シコシコ
フェイリス「話は聞かせてもらったニャン!」
ダル「ぬおぉお~!? フェ、フェイリスたん!?」
フェイリス「ダルニャンはぁ…フェイリスよりも、凶真の事が大事になってしまったのニャ…?」
ダル「そ、それは…」
ダル「フ、フェイリスたん!来ちゃだめだお!僕今イったばかりで汚いから!」
フェイリス「誰も居ないラボで一人、凶真の事を思って自慰しているなんて…とても妬けるニャ」
ペロ…
ダル「ぬっ、ぬぉ―――っ!?」
フェイリス「こんな事してあげたら、ダルニャンはまたフェイリスに夢中になるニャ…?」
ダル「だ、ダメだお…!僕は…僕は、オカリンの事が…!助けて、オカリンっ…!」
岡部「フゥーハハハ!待つがよい、フェイリスよ」
フェイリス「その声は…凶真!」
ダル「オ、オカリン―!」
岡部「フェイリスよ。その巨漢、ダルこと橋田至は我がラボの所有物だ。ラボメンでない貴様に手を触れる権利は無い」
フェイリス「どういう事だニャ…?」
ダル「えっ?オカリンそれって…」
フェイリス「! ま、まさか凶真…」
岡部「そう。俺も既に…まゆりの手によって洗脳されているという訳だ」
岡部は白衣の内側から、一冊の同人詩を取り出した。
岡部「フゥーハハハ!これを入手するのには、IBN5100程では無いが骨が折れたぞ…!」
フェイリス「ドラ○エ8のヤ○ガス本…凶真、正気かニャ!?」
岡部「クックックッ…何を馬鹿な。…俺は狂気のマッドサイエンティスト…鳳凰院凶真だ。
ゲーム中にぷよぷよと揺れる剥き出しの腹…主人公をアニキと慕い、どんな時でも気遣ってくれる献身的な様…
この魅力が理解できるのは、俺のような選ばれた者のみなのだ…!」
岡部「フゥーハハハ!さあ、フェイリスよ…これで貴様はもう手も足も出ないだろう。そこの扉から早々に立ち去るが良い」
フェイリス「くっ…!凶真が…凶真が変態になってしまったニャー!」
ドタドタドター! ガチャン!
ダル「オ、オカリン…」
岡部「なんたる無様な醜態だ…まるで豚のようだな、フゥーハハハハ!」
ダル「み、見ないで欲しいお!は、恥ずかしいだろJK…」
岡部「俺の知った事では無い。だが、そんな汚れた姿で神聖なラボ内をうろつかせる訳にはいかんな」
岡部「決まっているだろう。貴様の汚れた体を洗い流しに行くのだ」
ダル「も、もしかしてシャワールームに行くつもりなのかお!?オカリン、僕パンツ履いてないんだお!?もし誰かに見られたりしたら…!」
岡部「誰かに見られる…だと…!?」
ダル「な、何言ってるんだお…?」
岡部「皆に見せてやろうではないか。今日たった今より、橋田至はこの俺…鳳凰院凶真の肉奴隷となった事をな」
ダル「オ、オカリン!?」
ガラッ
ダル「だ、ダメだお!オカリンっ―!!」
ダル「あっ」
綯「」
岡部「シスターブラウンではないか。丁度良いところに来たな」
綯「」
岡部「これからこの使用済未来ガジェットこと、鳳凰院凶真専用肉便器橋田至を洗浄しに行くところだ。見物に来ても構わないぞ」
綯「」
ダダダダダダ! ガラッ! ピシャ! ガチャン!!
岡部「フゥーハハハ!」
ダル(幼女におにんにんを見られてしまったお…すごく恥ずかしいお…)
岡部「さて…その汗まみれの上着も脱いでしまうがいい」
ダル「う、うん…」
もたもたと上着をめくりはじめるダル。
岡部「ゴクッ…!」
ダルの豊満な上半身があらわになるやいなや、岡部はダルにしがみついた。
ダル「なっ…!? オ、オカリンっ…!?」
表向きは凶真モードで強気に攻めていた岡部だが、内心にはちきれんばかりの痴情を抱いていた。
岡部「な、何だこのふくよかな両の乳房は…!まゆりやクリスよりもよほど女ではないか、なあダルよ!?」
そう言うなり、岡部は我慢できないとばかりにダルの乳首に吸い付いた。
赤みがかった綺麗なピンク色の乳房。はりがあって噛みごたえも最高なその膨らみに、岡部は赤ん坊のようにむしゃぶりつく。
ダル「あぁああーっ!オ、オカリン…!だめだお…!」
ダル「ひぃっ!」
強めの吸引の後唇を離した岡部は、今度は腰を落として顔をダルの腹にうずめた。
岡部「最高に柔らかいぞ…!ダルよ…お前の腹は、今世紀最も優秀な緩衝材だぞ。ここには後で、未来ガジェットのナンバリングを刻んでやらねばな…!」
ダル「な、何言ってるんだお…!やめてほしいお…!」
腹は顔にうずめたままで、ダルの股下に右手をすべりこませる岡部。
ダル「そっ、そこはダメだおっ!汚いおっ!?」
岡部「無論、こっちにもロゴは入れてやるからな。ダルよ。お前は我がラボの最高傑作…まさに芸術品と呼ぶに相応しい…」
顔を背けるダル。
岡部「ダル…?」
ダル「オカリンは…オカリンは、ヤ○ガスが萌えなんだお…
僕は気づいたらオカリンが一番モエスだったんだお…
なのに、僕はヤ○ガスの代わりの肉便器だなんて…耐えられないお…」
岡部「…」
ダル「何だお…むぅっ!?」
岡部は、顔を向けたダルの唇を唐突に奪う。
ダル「うむっ、むぅっ!?」
否応なしに捩りこまれる舌の感覚にはじめは動揺していたダルだが、次第に岡部の舌遣いに従っていく。
岡部「…」
ダル「んむっ…んぅっ…ぷはっ!」
糸を引いて離れる二つの唇。
ダルの眼鏡は、熱気で真っ白に曇ってしまった。
岡部「ダルよ。貴様は何もわかっていないな」
ダル「えっ…?」
岡部「原因と結果だ。全ての因果はそこから導かれる。貴様はそれを取り違えているのだ」
岡部「つまりだ。貴様の認識は全くの逆。勘違いも甚だしいという事だ。
俺、鳳凰院凶真は…ヤンガ○の代わりに貴様を抱くのではない。貴様の代わりに○ンガスのエロ同人で抜いているに過ぎないのだ!」
ダル「それって…」
ダル「オカリン」
岡部「フゥーハハハ!どうした、ダルよ!」
虚勢の高笑いを決め込んでいた岡部の肩上を、丸太のような腕が通りすぎていく。
岡部「フゥーハハ…ハ…?」
その腕は首筋の裏を通り、岡部をやわらかく包みこんだ。
岡部「ダ…ダルよ?」
岡部「ダ、ダル…?」
ダル「僕は…オカリンが好きだお。
今まで、メイド喫茶でフェイリスたんに夢中になったり…エロゲでたくさんのヒロインに恋をしたりもしたけど…
そのどれも、虚像を追い掛けるだけの偽物だったんだお。…僕の大切な人はたった一人、ここにいるオカリンだけだお」
岡部「…!」
急速に高鳴っていく鼓動。上昇する体温。
それを優しく包み込む、ダルの大きな体。
ダル「だから…もし、もしも。オカリンも同じ想いを僕に抱いてくれてるなら…
鳳凰院凶真としてではなく、岡部倫太郎としてのオカリンの言葉が聞きたいお」
言い終わると、ダルは岡部を包む腕をほんの少し、だが確かな強さでぎゅっとしめた。
ダルの真摯な言葉に、鳳凰院凶真の仮面は完全に剥がされてしまった。
ダル「どうなんだお…?」
岡部「俺は…お前の事なんて…」
ダル「オカリン…」
岡部は、ダルを強く抱き返した。
岡部「馬鹿野郎っ…!俺だって、お前しか眼に入らないんだ…!
幼馴染みのまゆりでもない、ラボに足しげく通って来る紅莉栖でも無い…!
どこにいたって、お前のそのデカい図体しか浮かんで来ないんだよっ…!」
ダル「オカリン…」
ダルの大きな体が、岡部の全てを包み込む。
細身の岡部はまるで、ダルの柔らかい肉体にすべてが沈んでいくような…このまま溶け込んで、ひとつになってしまいそうな感覚を覚えた。
岡部「ダル…」
岡部「とっ、とにかくだ。これで貴様は俺の肉便器だという契約が結ばれた訳だな。
これからはとことん使い込んでくれるわ…フゥーフッ、フゥーハハハ!!」
ダル「…雰囲気台無し乙」
岡部「五月蝿いっ!とにかく、まずはその汚い体を洗ってくれるわ!さあ、浴室への門を開くがいい!」
ダル「はいはい、わかったお」
二人は脱衣所で衣服を脱ぎ、シャワールームに入った。
岡部「相変わらずひどいシャワールームだが…まあ、問題あるまい」
奥側の岡部がお湯のバルブをひねる。
ダル「うわっ!?オ、オカリン!冷たいって!」
まだ冷水のシャワーがダルに降り注ぐ。
岡部「ん?ああ、すまない。まだ水だな」
岡部はノズルの先端を適当な壁の方に向け、水が温まるのを待った。
ノズルを調節していた岡部の背後から、突如ダルが抱き着いてきた。
岡部「なっ…!?おっ、おいダル!?」
ダル「そんな冷たい水を浴びせるから寒くなってきたお…オカリンに責任をとって温めて欲しいお」
胸や腹を押し付けながら、岡部の体をさすってくるダル。
岡部「なっ…!?こ、こら!やめんかダル!」
岡部(や…柔らかい、胸が…腹が…!)
先程まで一方的にダルを攻めていた岡部に、この奇襲は刺激がすぎる。
岡部の一物は破裂寸前まではりつめ、ダルが指を這わせるたびに亀頭からだらだらと涎を垂らした。
ダル「オカリンの体、スベスベで気持ちいいお…」
他人に音頭をとられるのが苦手な岡部は、恍惚を振り払ってダルに向き直る。
岡部「コラ、ダル!貴様は俺の肉便器だろうが!
貴様は黙ってこの俺に洗浄されていれば良いのだ!じっとしていろ!」
ダル「わ、わかったお…そんなに怒る事無いのに」
ダルはしゅんとしながら、岡部を愛撫していた手を止めた。
岡部(危なかった…愛撫だけでイッたりなんてしたら、俺のメンツというものが無い…!)
ダルの眼鏡が曇る。浴室内が湯気で満たされてきた。
岡部「頃合いのようだな。どれ…まずは、貴様の汚い使用済陰茎から洗ってやる」
ダル「…素直にチンコって言え」
岡部「ええい、五月蝿い!」
そこには、短いながらも太く腫れ上がった、赤黒いダルのペニスがあった。
岡部「フゥーハハハ!思った通りの皮かむりだなダルよ!?完全に被っていなかっただけ褒めてやろう…!」
ダル「いくらオカリンでもひどいお…」
岡部「ククク、それにしても酷い臭いを発しているぞ…イッたまま放置していたからな!フゥーハハハ!」
そんな台詞を発すると、岡部はダルのペニスを覆っていた皮を、ずるんっと剥いてしまった。
ダル「あぁっ!?」
岡部「フッ、なまめかしい声をあげよって…そんなによかったのか?」
剥き出しになったダルの亀頭に、今度は舌を這わせはじめる岡部。
ダル「おわぁっ!?お、オカリン、だめっ…きたない…おっ…」
お構いなしに亀頭をぱっくりとくわえ込み、射精の残滓を味わい尽くした岡部は、竿の裏筋にそって舌を流す。
ダル「んっ…!」
ダル「オ、オカリン…だから汚いおぉ…」
岡部「良いからもっと股を開け!」
ダル「うぅ…」
言われた通りに股を開くダル。
すると岡部は股下に頭を捩込み、いっきに菊門のあたりまで舌を進めてくる。
岡部「ダル、貴様はそんな声が出せたのか…?」
気がつけばダルは尻を突き出した姿勢で壁に押し付けられていた。
ダル「あっ、くっ…!おっ、オカリンっ…!」
岡部「どうした?貴様は洗浄されるだけで、そんな声を発してしまうのか、橋田至よ?」
左手で尻肉を揉み、右手のシャワーでペニスを刺激し、舌で肛門を舐めつくす岡部。
ダル「オカリンっ!お、おかしくなっちゃうおっ…!オカリンっ…!」
ノズルを放り出し、自らの怒張したモノをダルの菊門にあてがう岡部。
ダル「あっ…」
岡部「よ、喜べダルよ…貴様は今この瞬間から、晴れて俺専用の肉便器となるのだッ…!」
鼻息を荒くして叫ぶ岡部。
こんな事を言ってはいるが、誰よりもこの瞬間を待ち侘び、夢にまで見ていたのは岡部自信である。
今や今やとはやる衝動が、岡部の声をうわずらせる。
どんなにぐちゃぐちゃに掻き乱されても、僕は幸せだお」
岡部「そ、そうか…し、殊勝なものだなぁ!フ、フゥーハハハ!!」
ダル「オカリン…オカリンのおチンポ、早くぶち込んで欲しいお…!もう、何十回と妄想のオカリンに犯されたんだお…!はやく、はやく挿れて欲しいおっ…!」
岡部「…!」
切ない声で嘆願するダルの声に、岡部の理性のタガは完全に吹き飛んでしまった。
ググッ…!
ダル「んあぁッ!!」
亀頭を覆う温い感触。
締め付けられるような、包み込まれるような暖かい感覚…
岡部(は、挿入った…のか…?)
ダル「あぁぁあぁあっ!?」
岡部「ッ―!」
亀頭の先がめりめりと、腸壁を押しのけていくのがわかる。
岡部(何だ…コレは…!?気持ちよすぎる…では、ないか…!!)
ダル「おっ…オカ…リンっ…!」
岡部「う、動くぞ…!」
ゆっくりと腰を前後させてみる岡部。
ダル「あっ!?は、はうぅ…!」
岡部「う、うおっ…!」
少し前後運動をするだけで腰が砕けそうになる。
岡部(く、くうっ…!な、何という快感だ…!アタマが…真っ白にッ…!)
ダル「―!!」
そして後は、欲望の命ずるままにダルの肉穴を犯した。
ダル「あぁっ!?あっ、あっあっあっあっ!オ、オカリンっ!、オカリンっ―――――!!!!」
岡部「はぁっ、はっはっはっはっはっはっ!!ダ、ダルっ……くぅっ!!!」
岡部が腰を打ち付けるたび、ダルの豊満な尻肉が、背部から垂れ下がった背肉が、両の大きな乳房が、丸みをおびて膨れ上がった腹肉が、弾けるように揺れて飛沫をあげる。
岡部「だっ…ダルっ、もう、イク、ぞ…!」
ダル「おっ、オカリっ、ぼくも…もっ、だ、だめっ…!お尻でイッちゃ、う、あッ、あぁ―――ッ!!!」
ダル「オカリンっ!オカリンっ、ぁ…ぁあぁあっ…!」
圧倒的快感の波が二人を飲み込み、思考力をゼロにする。
絶頂に達し果てた後も、二人はしばらく繋がったまま動けなかった。
岡部「ダル…」
二人は眼差しを交わすと、何を言うでもなく唇を重ねた。
ダル「オカリン…大好きだお…ずっと、ずーっと一緒にいて欲しいお…」
岡部「バカだな、お前は…俺がお前を手放す訳ないだろ…?」
二人はしばらくの間、熱気の篭る狭い浴室の中で。
むせかえるような性の匂いと、びちゃびちゃになったお互いの体を気にもせずに。
お互いの存在を確かめ合うように何度もキスをし、抱き合っていた…
まゆり「まゆしぃは悲しいのです…」
紅莉栖「折角、タイムリープマシンの研究も佳境に入ったところだったのにね」
ルカ「まさか、凶真さんが失踪してしまうなんて…」
天王寺「お~い!あらかた片付いたか?」
紅莉栖「ええ。はい、鍵。お返ししますね」
天王寺「おう。しかしあいつ等…揃ってどこに消えちまったのかね」
綯「…」
天王寺「綯は突然、何も喋らなくなっちまうし…」
岡部「ダル!ダルよ!今帰ったぞ!」
ダル「あ、おかえりオカリン。ご飯?お風呂?」
岡部「お前一択だろ、常識的に考えて…」
ちゅっ
ダル「んっ…オカリンオカリン。PCもネットも無い場所に来たんだから、いいかげんネットスラングで会話するのをやめるお」
岡部「お前こそ口調が直っていないだろうが。…だが、お前はそのままが可愛いいいからな。それでいいぞ」
ダル「オカリン…中二病治った?」
岡部「ここには、俺とお前しかいないからな…もう他人の眼を気にする必要もあるまい」
ダル「そうだね。僕ら、ここでこのままずっと二人きりで…ずっと、ずーっと一緒だからね…」
HAPPY END
(ゝω・)vキャピ
あと俺はガチホモで腐女子ではないよ
ヤンガスもトルネコもサンチョもモコモコもトロルもオークも好きだよ
でもやっぱりダルくんが萌えだよねーお休みなさい
トラウマものです
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ シュタインズゲートSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
伊織「行くわよ」 P「はい、お嬢様」
P「ところで、話したいことがあるんだ」
伊織「なによ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327063088/
伊織「行くわよ」 P「はい、お嬢様」
伊織「……えっ?」
P「伊織も売れてきてるし、そろそろ他のアイドルも育ててくれないかって社長がね」
伊織「それで了解した訳?」
P「ああ、丁度良い機会だと思って了承したんだ」
伊織「アンタねぇ……」
伊織「(本当に他の子もプロデュースするの!?)」
伊織「ね、ねぇ」
P「なんだ?」
伊織「アンタは……やっぱりなんでもないわよ!」
P「……え、えぇ?」
伊織「バカ……」
P「……?」
伊織「え、え?少なくなるの……?」
P「ま、まあそうだな」
伊織「(そんなの嫌よ……)」
伊織「(なんで他のやつなんか……)」
P「ど、どうかしたのか?伊織」
伊織「別に何もないわよ!」
P「……そうか」
伊織「(なに考えてんのよアイツは……)」
ガチャ
P「おはようございます」
伊織「(何よかしこまって)」
伊織「おは……
やよい「おはようございますー!!プロデューサー!」
伊織「なっ!?やよい……!?」
千早「よろしくお願いしますね、プロデューサー」
春香「今日からよろしくお願いしますね、プロデューサーさん!」
伊織「春香まで……」
P「はい、ありがとうな」
伊織「ねぇ、これはどういう……」
P「おお伊織、この3人が今日から俺がプロデュースするアイドルだ」
伊織「(3人って……嘘でしょ!?)」
伊織「う、うん」
千早「よろしくね、水瀬さん」
春香「よろしくね」
伊織「え、えぇ……」
伊織「(3人もいるなんて聞いてないわよ!なに考えてるのよ)」
P「(なんか伊織を怒らせたのかな?)」
伊織「調子乗らないでよあのバカ!」
伊織「なんであの子達のレッスンのために私が一人で仕事しなきゃならないのよ!」イライラ
「そろそろスタンバイお願いします」
伊織「は、はい」ニコッ
伊織「この伊織ちゃんを放っておくなんて良い度胸してるじゃない」
伊織「後で痛い目にあわせてやるんだから」
伊織「疲れた……アイツ……」
やよい「お帰り伊織ちゃん!!」
伊織「ただいま、やよい」キョロキョロ
伊織「……アイツは?」
やよい「プロデューサーてすかぁ?」
やよい「あっちだよ」
伊織「ありがと」
伊織「(一番に迎えに来ないなんて良い度胸してるわね)」
P「おっ、ただいま伊織」
P「ごめん、悪かったよ」
伊織「……」
P「なんか起こってる?」
伊織「別に……(当たり前じゃない!一人で仕事させておいて……)」
P「今日は悪かったな」
伊織「もう知らないわよ」
P「え!?伊織!?」
P「待ってって……」
伊織「(何してるのよ私……)」
伊織「(なんで他の子のプロデュースなんか……)」
伊織「放ったらかしなんてあり得ないわ!」
やよい「伊織ちゃん……」
P「他の子をプロデュースしたのが気に食わなかったのか……?」
伊織「……」
春香「これ作ってきたんですよ!」
P「おおっ!ありがとうな」
伊織「(最近アイツと全然会話出来てない……)」
P「美味いよ!すごいよ!」
春香「えへへ……ありがとうございます」
春香「伊織も食べる?」
伊織「ありがとう……」
伊織「もう我慢ならないわ、自分から行かないと」
P「本当ですか!?」
社長「ああ、最近彼女達も勢いに乗っているからね」
P「ありがとうございます!」
伊織「……え?」
P「よし、更にプロデュースするアイドルが増えるぞ!」
伊織「あのバカ社長……」
伊織「今よりも相手にされなくなるなんて困るわ」
伊織「社長さ~ん」
社長「な、なんだね水瀬君」
伊織「ここにお金がちょこっとだけあるんですけど」ドッサリ
社長「み、水瀬君!?」
伊織「相談があるんですよ」ニコニコ
社長「……なんだね」
伊織「はい実は……」
P「寒いなぁ」テクテク
P「ふぅ……」
部下「……」
P「すごいいかつい人々が俺の家の前にいるんですが」
部下「ちょっとあなた」
P「(なによ、暴力団……?)」
部下「付いて来てください」ガシッ
P「えっ!?やめて!」ジタバタ
部下「服を着替えさせろ」
P「(こいつらホモなのか……)」
部下「よし、終わったか」
P「スーツ……?」
部下「いいか?お嬢様と呼べよ?」
P「え?何それ?」
部下「来るぞ」
P「はっ!?」
P「(まさかお嬢様って……)」
伊織「あら、プロデューサー!」
P「おいいお……
部下「」ギロッ
P「お、お嬢様、これは一体……?」
伊織「にひひ、今日からアンタはこのかわいいかわいい伊織ちゃんの執事よ!」
伊織「執事なのよ!」
P「(いや、執事なのよ!じゃなくてさ……)」
P「765プロはどうなったんですか?」
伊織「アンタは私の専属プロデューサーになったわ」
P「なんてこと……」
伊織「新しいプロデューサーを入れておいたから心配いらないわよ?」
P「……信じられなぁ~い、何がどうなってるんだ」
新堂「プロデューサーの変わりくらいならやってやるさ」
伊織「ふんふん~♪」
P「(ご機嫌なのか……?)」
P「(それよりこれは現実なのか?)」
P「伊織……お嬢様、なぜ私を執事に……?」
伊織「……べ、別に大した理由はないわよ」
P「(えええええええええええええ!!!)」
P「そんなことはないですけど……」
伊織「なら良かった、にひひ」
P「(かわいいいいいけどやべぇええええええええええ!)」
伊織「(思い切り過ぎたわ……流石に)」
伊織「でもプロデューサーといれるなら……」
P「(伊織の専属プロデューサーだなんて……どうしよう)」
伊織「起きなさいよ」
P「はっ!?すいません!」
伊織「事務所に行くわよ」
P「……はい?」
伊織「行くわよ」
P「はい、お嬢様」
P「(他のみんなに合わせる顔がない)」
伊織「(ついにプロデューサーが私の専属プロデューサーに戻ったわ!)」
新堂「よろしくお願いします」
やよい「プロデューサー、伊織ちゃんの専属プロデューサーに戻ったんですね」
千早「残念ね」
春香「仕方ないよ、ほら挨拶しないと」
ガチャッ
伊織「おはよう」
P「おはよう……」
やよい「おはようございますプロデューサー!」
春香「おはよう伊織、プロデューサーさん」
P「(みんな、しばらくは戻れないと思う……)」
伊織「じゃあ行きましょ」
P「ど、どこに?」
伊織「仕事よ、仕事」
P「あ、今日は忙しいな」
社長「ふぅ……」
P「取材お疲れ様です」
伊織「ねぇ、アンタ……疲れちゃったわ」
P「え?まだ仕事は残って……」
伊織「ハグしてくれたら治るかもしれないわ」
P「ブッ!?」
伊織「うるさいわね!執事なんだからこんくらいしてもいいでしょ!?」カアァ
P「(これが伊織……!?)」
伊織「(何言ってるの私!?)」
P「……」ギュッ
伊織「ふぁ///」
P「(こんなところ誰かに見られたら……)」
伊織「は、離れてよ!///」
P「え?はい……」
伊織「あ……」
P「治ったでしょうかお嬢様」
伊織「そうね、行きましょうか」
伊織「ねぇ、このお弁当食べにくいのだけれど」
P「はいはいお待ちください」
伊織「なによその態度」
P「すいませんね……はいこれで食べやすいですよ」
伊織「……」
P「……(まさか)」
伊織「……」チラッ
伊織「食べたいわ、お弁当」
P「はい、これです」
伊織「……」
P「あーん」
伊織「」パクッ
P「(面倒臭いなぁ……ていうか伊織マジかよ)」
伊織「ごっくん」チラッ
P「あ、はいはい」
伊織「」パクッ
P「そろそろ行きましょうか」
伊織「そうね」
P「ふぅ……(やっと終わったか)」
伊織「(私何してるのよ///やりたい放題じゃない)」
伊織「(最高じゃない)」
~伊織宅~
P「(結局伊織が何したかったのか全然分からなかった)」
伊織「ねぇアンタ」
P「なんでしょう」
伊織「眠いわ」
P「はぁ、只今掛け布団をご用意いたします」
・・・・・・
P「家の中で迷いそうだったわ」
伊織「ご苦労様」
伊織「よいしょ……おやすみなさい」
P「はい、では……」
伊織「(ちょっと出て行かないでよ!)」
伊織「寒いわ、温めてくれないかしら」
P「……はい?」
伊織「だから、一緒に寝ましょ」
P「馬鹿かお前!?」
ガチャッ
部下「おい」パキッポキッ
P「そうか……さっきのは本気?」
伊織「ええ、寒いわ」
P「いや、なら空調を……」
伊織「いやああああああああああ!!寒いわよ!!」
P「……はい、一緒に寝させていただきます」
伊織「入って」
P「(うぉおおお)」ムクッ
伊織「背中が充分に暖まってないのだけれど」
P「……はい?」
伊織「もっとくっついてよ」
P「はい」ギュッ
伊織「はふぅ///」
P「(かわいい声出すなよ)」
伊織「ねぇ、今日1日楽しかった?」
伊織「私は良かったと思うわ」
P「俺は楽しくなかったな……」
伊織「なっ……」
P「俺はいつも通りの伊織といるほうが楽しいよ」
伊織「プロデューサー……」
P「だからいつも通りに戻ってくれないか」
伊織「……嫌よ」
伊織「……わかったわよ」
伊織「でももっと私に構ってよね」
P「すまなかった」
P「あともうこんなことはするなよ」
伊織「ごめんなさい」
終わる
なかなかよかった
だが終わるな
でももう少し続けて欲しかった
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
一夏「私立IS幼稚園・・・」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327280703/
セシリア「あー!鈴ちゃんずるいですわー!私もー!」
シャル「僕もだっこして、せんせ?」
ラウラ「一夏はわたしとけっこんするのだ!」
箒「ふ、ふん!別にほうきは抱っこしてもらわなくてもいいもん!」
ギャーギャー
一夏「なんでこんな事になったんだ…」
―――
―
二日前、弾の家にて
一夏「杏ちゃんぶひぃいいいいいい」
弾「お前、久々に親友の家に来てロリアニメ観賞ってどうなのよ…」
一夏「仕方無いだろ?同室の子にこんな趣味があったなんて知られちゃまずいし」
弾「まぁな… お前がロリコンだなんて知られたら学園内で白い目で見られるだろうに」
一夏「だからこうやってお前の家でTUTAYAで借りてきたはなまる幼稚園観賞してるんだよ」
弾「俺の家はそういう所じゃないっつーの」
弾「今度来る時は蘭と一緒にどっか行こうな」
一夏「まぁ、考えておくよ 俺はアニメ見たいし」
弾(妹よ、まだ先は長いな…)
-----
一夏「あぁ、俺も子供に囲まれた生活を送りたいなぁ」
一夏「大学で教育の方向に進もうと思ったらIS学園にいれられるわ」
一夏「IS学園は子供なんかとはかけ離れてるし…」
一夏「はぁ…」
一夏「引っ張ってね… よし」グイッ
ヒュー
ドカァン!
束「おっはー!いっくんが大好きな愛しのお姉さん、篠ノ之束さんだよ!」
一夏「」
束「いっくんがロリコンだったなんて束さん知らなかったよぉ…」
一夏「な、なんでその事を…」
束「でもね、大丈夫!箒ちゃんがいっくんに好かれるように手を打っておいたから!」
束「本当はね、箒ちゃんだけで良かったけれどいっくんの為に特別サービスで他の子にもいたずらしておいたからね!」
一夏「えっと、何の事だかさっぱり…」
束「まぁまぁ、いっくんは取りあえず学園に戻ってくれたまえ!」
束「じゃあねいっくん!また今度ー!」
一夏「行っちゃった…」
一夏「束さん、何をしたんだろうなぁ」
コンコン
千冬「入るぞ」
一夏「お、千冬姉 何か用…」
千冬「ここでは織斑先生と呼べ」ガスッ
一夏「いてっ、わかったよ で、何か用でもあるのか?織斑先生」
千冬「…束に会ったり、何か言われたりはしたか?」
一夏「あ、あぁ 手を打っておいたとかいたずらしたとか… てか、なんで知ってるんだ?」
一夏「あ、あぁ…」
―
千冬「入れ」
一夏「お邪魔しまーす… って… え?」
鈴「あー!いちかだー!」
セシリア「いちかさんですわ!」
シャル「いちか、どうしたの?」
ラウラ「きょうかん!いつまでここにいればよいのでしょうか?」
箒「なんでこんな姿に…」
千冬「ご覧のありさまだ」
一夏「えーっと、なんでみんなこんなに小さくなってんだ?」
千冬「でだ、今すぐ束に元に戻すように伝えろ」
一夏「え、でも…」
千冬「でも、なんだ?この小娘達が小さいままでもお前は構わない、とでも言うのか?」
一夏「そ、そういうわけじゃないけどさぁ…」
千冬「なら、今すぐ束に戻すように伝えるんだ」
一夏「わかったよ…」
束「やっほー、ちーちゃんどうしたの?」
一夏「あのー、束さん?」
束「あれ、いっくんだ 何か箒ちゃん達について聞きたい事はあるのかな?」
一夏「その、千冬姉が『すぐに元に戻せ』と言ってるんだけれども」
束「うーん、それだといっくんが残念なんじゃないかな?」
束「それに、束さんは元に戻す装置は作ってないのだ!」
一夏「え… じゃあ箒たちは一生あのまま…」
束「でもだいじょーぶ!束さんの手にかかれば元に戻す装置を作るのだって朝飯前だよ!」
一夏「じゃあ、千冬姉にはそう伝えて置きます」
束「りょーかい!じゃあちーちゃんにもよろしく伝えておいてね!」ガチャ
一夏「というわけだそうです」
千冬「束め…」
千冬「なので、その間授業には出ずに面倒を見ていろ」
一夏「おう、任せてくれ」キラキラ
千冬「…任せたぞ」
―――――
―――
―
一夏「子供は可愛いけどさ…」
鈴「ねー!いちかー!きいてるのー?」
セシリア「鈴ちゃん、いちかさんにめいわくをかけたらだめですのよ」
シャル「そうだよー いちかはぼくたちのために頑張ってくれてるんだから」
ラウラ「いちかはわたしのよめだ!わたしのことをだっこするべきだ!」
箒「ああもう…」
一夏「やっぱ子供は二次元だけなのかな…」
一夏「まずは朝の体操」
一夏「はーい、みんな横一列に並んでー」
鈴「なにするの?」
セシリア「わからないですわ」
シャル「あさのたいそうをするんだよ」
一夏「はい、いっちにーさんしー」
ラウラ「じゅんびたいそう、もといからだをあたためるのはおこたってはいけないからな」
箒「ごーろく、しちはち」
―――
一夏「はい、終わりー」
一夏「次は自由遊び… 自由遊び?」
鈴「だっこー!」
セシリア「わたくしも!」
シャル「ぼくもだっこしてもらいたいな!」
ラウラ「わたしもだ!」
箒「・・・」
一夏「よし、じゃあみんなおいで」キラキラ
鈴「うわー!たかーい!」
一夏「そうかー、高いかー」
鈴「うん!すっごくたかいよ!」
セシリア「鈴ちゃんばっかりずるいですわー!わたくしもはやくー!」
一夏「まーまー、順番だから待ってなきゃ駄目だぞ?」
鈴「ふん!セシリアにはかわってあげないもんねー」
セシリア「むー」プクー
一夏「こら鈴、そういういじわるな事言っちゃだめだぞ」
鈴「はーい…」
セシリア「きゃあ!」
一夏「どうだーセシリア、高い高ーい」
セシリア「たのしいですわ!」キャッキャ
鈴「あー!わたしのときやってくれなかったのにー!」
一夏「ちゃんと後でやってあげるから良い子で待ってるんだぞ?」
鈴「わかった…」
シャル「いちかー、つぎはぼくね?」
一夏「大丈夫、わかってるからな」
シャル「うわー!すごいね!」
ヒシッ
一夏「ラウラ…」
ラウラ「いちかはわたしのよめだもん… うわきしちゃだめだもん…」ウルウル
一夏「だー!ごめん、ごめんな!後で膝の上に座っていいから!」
ラウラ「ほんとうか!」
一夏「あぁ、本当だ」
鈴「ずるーい!わたしもー!」ヒシッ
セシリア「わたくしもー!」ダキッ
一夏「あぁ、やっぱり幸せだ… ありがとう… 束さん…」
箒「・・・」ムスー
箒「いい…」
一夏「なんだよ、遠慮すんなって」
箒「そうじゃない!わたしはこんな姿をいちかにみられたくないんだ!」
一夏「…そっか」ヒョイ
箒「なっ なにをする!はなせー!」ジタバタ
一夏「危ないから暴れるなって」ギュ
箒「あぅ…」
一夏「俺は(小さくなった)箒の事、好きだぜ?」ボソッ
箒「」プシュー
一夏「あ、あれ?箒?大丈夫か?おーい」
一夏「『※人数が多いと大変なので1人ずつ』か…」
一夏「よーし、じゃあ1人ずつおさんぽに行くぞー」
鈴「はいはいはーい!わたし!わたしと!」
一夏「じゃあ鈴からな」
セシリア「ぐぬぬ・・・」
シャル「だいじょーぶ、あとからのほうがいいかもよ?」
セシリア「それもそうですわね」
一夏「じゃあ、ちゃんといい子にしてるんだぞー」
セシリア、シャル、ラウラ「はーい」
箒「」プシュー
一夏「今日はやけに機嫌が良いなー」
鈴「だってね!いちかとふたりっきりなんだよ!」
一夏「そうかそうか、(小さくなった)鈴は可愛いなぁ」ナデナデ
鈴「な、なにすんのよ!」ポカポカ
一夏「ははは、痛くない痛くない」ニヘラ
一夏「どうしたー、鈴」
鈴「あいすたべたい…」ジー
一夏「よし、じゃあ俺が買ってあげよう」
鈴「わーい!いちかありがとー!」
――
一夏「ほい」
鈴「ありがとう!」ペロペロ
鈴「つめたーい!おいしー!」ペロペロ
一夏「あぁ、ちょっとだけお金が足りなくてな」
鈴「もー、しかたないなー ひとくちあげる!」
一夏「大丈夫だよ、鈴が1人で食べて良いぞ」
鈴「だーめ!いちかもたべるの!」
一夏「ありがとう、鈴は優しいな」ナデナデ
鈴「えへへ////」
ちょっと出掛けてくる
ロリ束とか天才かお前は
鈴「えー…」
一夏「えー、じゃありません」
鈴「はぁい…」
――――
一夏「ただいまー」
ラウラ「おそい!おそいぞ!」
セシリア「ですわ!」
一夏「まぁまぁ、30分くらいじゃないか」
一夏「次は誰と行こうかな?」
ラウラ「わたしだ!さっきそうきめたんだ!」
一夏「よし、次はラウラだな」
セシリア「そのつぎはわたくしですからね」
一夏「OK、わかった じゃあ、行ってくるな」
シャル「いってらっしゃーい」
一夏「全くラウラは甘えん坊だなぁ ほら、背中乗って」
ラウラ「む」ヒシッ
一夏「よっこらしょっと」
ラウラ「おぉ!」
一夏「どうだー、ラウラ?」
ラウラ「いい!すごくいいぞ!」
一夏「そっか、良かったな」
ラウラ「うむ、とくにこまるようなことはないな」
一夏「そっか」
ラウラ「きょうかんはとてもおどろかれていた」
一夏「まぁ、そうだろうな」
ラウラ「そして『一夏は?一夏はどこにいるんだ?』とすぐにへやをでていってしまった」
一夏「そっか、俺の事も心配してくれたんだな」
ラウラ「『もしかしたら一夏も…』とうれしそうにしていたぞ」
一夏「千冬姉…」
一夏「なんだ?」
ラウラ「らうらね、おおきくなったらいちかパパとけっこんする!」
一夏「」ズキューン
ラウラ「どうだ?」
一夏「も、もう一度お願いします」
ラウラ「らうらね、パパのことだーいすき」
一夏(いい、凄く良い)ツー
ラウラ「む、はなぢがでているぞ」
ラウラ「くらりっさに、れんらくしたらこういわれたんだ」
―――――
―――
―
クラリッサ「で、体が小さくなったと」
ラウラ「そうだ」
クラリッサ「それは『ロリ』というジャンルですね」
ラウラ「ろり?」
クラリッサ「そう、ロリです」
ラウラ「ふむ」
お送りいただいた写真を拝見する限り今回は幼児レベルまで委縮したと」
ラウラ「そうだ」
クラリッサ「もしかしたら、織斑一夏の母性本能が目覚めるのではないのでしょうか」
ラウラ「どういうことなのだ?」
クラリッサ「織斑一夏に『おおきくなったらパパとけっこんする!』や『パパだいすき!』と言えばコロリと落とせるかもしれません」
ラウラ「ふむ… よくわからないがそうしたほうがいいのだな」
クラリッサ「はい、それと一応日本のアニメに出るスタンダードな幼稚園の制服もお送りいたしますのでそれを着用されるのも宜しいかと」
ラウラ「わかった、わざわざごくろうであった」ガチャ
クラリッサ「はぁあああん隊長かぁいいよぉおおおおお」ハァハァ
―――
―
一夏「なるほどね」
ラウラ「どうだ?ころっとおちたか?」
一夏「まぁ、嬉しかったよ そろそろ帰ろうか」
ラウラ「うむ、まってるやつもいるからな」
一夏「ラウラは偉いな」
ラウラ「あとでなでなでしてくれ」
一夏「おうよ」
シャル「おかえりなさい」
セシリア「つぎはわたくしのばんですわ!」
一夏「おう、じゃあ行こうか」
ラウラ「よめよ…」
一夏「わかるって」ナデナデ
鈴「あー!なにやってんのよー!」
一夏「さっき鈴にもやってあげただろー」
鈴「それはそうだけど…」
一夏「じゃあ行こうか?」
セシリア「はい!いちかさん!」
一夏「おいおい、散歩だけだぞ」
セシリア「でも、りんちゃんはあいすかってもらったっていってましたわ」
一夏「あー、うん 買ってあげたんだけどさ…」
セシリア「おかねならわたくしがだしますわ!」
一夏「でも、それじゃ俺が買ってあげた事にはならないぞ?」
セシリア「うーん… じゃあいちかさんがわたくしににあうとおもうあくせさりーをえらんでくださいな」
一夏「まぁ、それならいっか」
一夏(情けないなぁ…)
一夏「じゃあ、セシリアはボールプールとかある所で遊んで待っていてくれ」
セシリア「えー、わたくしはいちかさんといっしょにいたいですわ!」
一夏「一緒に来てもいいけど、それじゃプレゼント探すのにどれ貰うか分かっちゃってつまらないだろ?」
セシリア「それもそうですわね…」
一夏「じゃあ、選んでくるからな!」
一夏(キャッシュカード持ってて良かったぜ、これでお金をおろしておこう…)
一夏「ネックレス… 高い…」
一夏「イヤリング… いや、セシリアが好むかどうかも…」
一夏「あ、そうだ あれにしよう」
アリガトウゴザイマシター
一夏「よーし、プレゼント買ったしセシリアの所戻るかー」
セシリア「きゃー!ひっぱらないでください!」
男の子「なんでこんなところにチョココロネつけてるんだよー」ぐいぐい
セシリア「チョココロネなんてありませんわ!」
一夏「こら!髪の毛を引っ張っちゃだめだろ!」
男の子「うわー!にげろー!」
一夏「全く…」
セシリア「わたくしのかみのけが…」
セシリア「チョココロネ…?」
一夏「いや、なんでもない」
セシリア「むー…」プクー
一夏「まぁまぁ、これで機嫌を直してくれよ」
セシリア「これは?」
一夏「まぁ、開けてみろって」
一夏「前、セシリアが雨の日は髪が広がっちゃって大変だって言ってたからさ」
セシリア「いちかさん…」
一夏「俺、セシリアみたいにお金持ちじゃないからネックレスとかそういうもん買ってあげられなくてごめんな」
セシリア「いちかさんのぷれぜんとならなんでもかまいませんわ
ありがとうございます、いちかさん!」ギュ
一夏「はは、じゃあ帰ろうか」
セシリア「はい!」
シャル「おかえりなさい!」
一夏「次は誰と行こうかな」
シャル「しのののさん、さきにいっていいよ」
箒「」プシュー
一夏「まだ駄目みたいだから、先に行こうか、シャル」
シャル「はーい」
一夏「ん?なんだ?」
シャル「いちかはさ、ぼくたちがこのままでもいいとおもう?」
一夏「え…」
シャル「どうしたの?」
一夏(ここで良いよなんて答えたらロリコンだと思われるし)
一夏(かといって、このシャルに嘘を言ってそれは見破られないのか…?)
一夏「まぁ、たまにはこういうのもいいと思うぜ」
シャル「ふーん」
一夏「どうして急にそんな事聞いたんだ?」
シャル「ちいさくなったぼくたちへのたいおうがいつもとちがうから」
一夏「シャル…」
シャル「ぼくね、いちかにすきでいてもらうためならずっとこのままでいい」
シャル「だから、ぼくのことをいちかのいえにとめてよ」
シャル「おりむらせんせいにはまいごになったってつたえてさ」
一夏「あのなぁ…」
シャル「え…」
一夏「俺はな、確かに子供は好きだよ」
一夏「だけど、それは可愛らしい物っていう対象でしかないんだよな」
一夏「だから、そういうベクトルで『好き』でいられる方がつらいと思うんだよな」
シャル「いちか…」
一夏(な、なんとか切り抜けられた…)
シャル「…うん、そうだね!」
一夏「どうすっかなー シャルにもアイス買ってやろうか?」
シャル「うーん… ぼくはいいや」
一夏「じゃあどうすっかな…」
シャル「こうえんであそびたいなー」
シャル「ぼくがちいさかったころはひとりだったから…」
一夏「おう、じゃあ公園に行くか」
シャル「まぁ、けがしたりするとあぶないし」
一夏「ほい、ジュース」
シャル「ありがと」
一夏「・・・」
シャル「・・・」
一夏・シャル(さっきの事で気まずい…)
一夏「だな…」
シャル「帰ろうか…」
一夏「じゃ、おんぶしてやるよ」
シャル「うん…」
一夏「…」
シャル「…」
一夏(ちょっと、悪い事したかもなぁ…)
一夏「シャル、そろそろ着くぞ」
シャル「…」
一夏「シャル?」
シャル「…」スー スー
一夏「寝ちゃった、か」
一夏「起こさないようにしないとな」
―
一夏「ただいま」
鈴「おかえりなさーい!」
一夏「しっ、シャルが寝てるから大きな声出しちゃだめだぞ」
鈴「はーい」
一夏「で、箒は?」
箒「うぅ…////」
一夏「うん、いけそうだな 行くぞ」
箒「わ、わかった…」
箒「う、うん…」ギュ
一夏「箒の手、暖かいな」
箒「い、いちかのてがつめたいんだ」
一夏「手の冷たい人は心が暖かいんだぜ?」
箒「…つまり、わたしはこころがつめたいと」
一夏「あー、違う違う 手の暖かい人は心はもっと暖かいんだ」
箒「ふん…」
箒「むかし…?」
一夏「あぁ、剣道を一緒にやってた時の事」
箒「なつかしいな…」
一夏「ほら最初は箒、ずっとむすーっとしてたから取り付く島が無いっていうか」
箒「あ、あれはだな…」
一夏「まぁ、良いって こうやって今は仲良くやれてるんだしさ」
箒「ゆうえんち…」ボソッ
一夏「え?」
箒「ゆうえんちにいきたい…」
一夏「あー…、流石に散歩だからさ…」
箒「そうだ、そうだな…」ズーン
一夏「じゃ、じゃあ、元に戻ったら行こう」
箒「え…」
一夏「確かに遊園地にはあまり行かないからな」
箒「ほんとうか!」
一夏「おう!皆と一緒に行こうな!」
箒「…ばかいちか!」ポカポカ
一夏「え、なんだよ?なんで怒ってるんだ?」
束「お邪魔してるよー!この部屋ちーちゃんの匂いがするよぉ」クンクン
一夏「人の姉のベッドに顔うずめて匂いをかがないでください…」
箒「まったく…」
一夏「で、ここに来たという事は元に戻せるようになったという事で良いんですね?」
束「うん!ただちっちゃい箒ちゃんが見たくてね!ちっちゃい箒ちゃんも可愛いなぁ」スリスリ
箒「やっ、やめてください!」
一夏「じゃあ、束さん お願いできますか」
束「はいはーい!じゃあ箒ちゃんはこの中に入ってね!」ガチャ
一夏「あぁ、その変なカプセルみたいな所に入れると元に戻るっていう…」
束「そうだよー じゃあ、スイッチオン!」
一夏「うわっ…眩しい…」
プシュー パカッ
束「はーい!元に戻ったよー!」
箒「全く… 人に迷惑ばかりかけて」
一夏「」
箒「ん?一夏、どうかしたか?」
一夏「そ、そのな… 服が…」
束「あー、体が元に戻っても服は小さいまんまだからねー」
箒「みっ、見るなぁあああああああ!」バキッ
一夏「ぐへっ!!!」
鈴「あ、目覚ました」
セシリア「一夏さん、大丈夫でしたか?」
一夏「あ、あぁ…」
箒「あ、あれは一夏が悪い!」
シャル「まぁ、目が覚めて良かったね」
ラウラ「篠ノ之が一番心配していたからな」
一夏「心配する位なら殴らないでくれよ…」
―――
―
束「こうして、いっくんとロリヒロインズの3日間は幕を閉じたのでしたー!おしまい!」
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京子「結衣の変態っ!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327148995/
京子「結衣は変態だよね」
結衣「……なんで?」
京子「変態だから」
結衣「私のどこが変態なんだよ」ズイ
京子「うっ……や、やるのか?変態へんたい!」
結衣「私がいつ変態なんて罵られるようなことをしたんだ」
京子「ほ、ほら!結衣がまた私にいやらしいことするんだ!」
結衣「そんなのしないから」
京子「そんなこと言って油断させるんだろ?あぁ!結衣の毒牙が私に!」
結衣「ねぇよ」
京子「お、おい!結衣!変態へんた~い!お~い」
結衣「知らん」
京子「ゆ、ゆい~?」
京子「きっと押し倒されていっぱい、いやらしい事されるんだろうな」
京子「されるんだろうなぁ…」チラッ
結衣「しねーよ」
京子「え、しないの?」
結衣「なにしてほしいの?」
京子「そ、そんなわけないじゃん!」
結衣「…変なの」
京子「私が寝てる間に手錠とかで自由を奪って…」
結衣「おい」
京子「結衣は私の体という体をむさぼるんだろうなぁ」
京子「むさぼるんだろうなぁ」 チラッ
結衣「しねーよ」
京子「え、しないの?」
結衣「さっきからなんなんだ京子」
京子「べ、別に~」
京子「はぁ?違うっての!もともと結衣が変態なのがいけないんじゃん!」
京子「何回も何回も私の体を弄んで!」
京子「私が必死にやめてって言ってもやめてくれないし…」
京子「この間だって教室でみんな残ってるのに…」グスッ
結衣「待てコラ」
結衣「お前の頭の中の私はなんなんだ」
結衣「…なぁ京子、私にそういう事されたいと思ってたんでしょ」 ズイッ
京子「ち、違うもん…」
結衣「本取るフリしてわざとらしくお尻振ってさ」
京子「ち、違うもん!」
結衣「…変態」
京子「や、やだ言わないで……」
結衣「同姓の幼なじみにそんな事するなんてさ…正直どん引きだよ」
結衣「…京子の変態」
京子「い、嫌ぁ……それ以上言わないで」グスッ
京子「ち、ちが…」
結衣「穿いてないんだろ?」
京子「…穿いてない、です」グスッ
結衣「なぁ京子」
結衣「…私は幼なじみに欲情する変態ですって言ってみなよ」
京子「そ、そんなの言えないよ……」 ポロポロ
結衣「ふーん、言えないんだ」
結衣「…ならあかりやちなつちゃんに今までの事話すけど、綾乃や千歳にも」
京子「や、やだぁ…やめてよ結衣ぃ…」グスッ
結衣「学校中の人たちに京子が変態ってことが知れ渡って…」
結衣「きっと街中にもウワサが広がっちゃうよね」
結衣「…まともに外も出歩けなくなるね、京子」ニコッ
京子「ゆ、結衣ぃ…」
京子「そんなの…い、嫌だよ…おねが…ひっく…」ポロポロ
京子「言う、言うから…おねがぃ…しま…す」グスッ
結衣「うんうん、聞き分けがいい子が好きだよ私は」
結衣「しっかり、大きな声で言うんだよ?」
京子「…うぅ」ポロポロ
京子「…」
京子「わ、私は…幼なじみの、ゆ、結衣に……」
京子「…やっぱり無理だって、そ、そんな恥ずかしい事言えないよ」グスッ
結衣「…あっそ」
結衣「まぁ別に私は困らないからいいんだけどね」
結衣「ケータイでみんなに京子の事教えてあげようかな」ゴソゴソ
京子「ま、待って!言うから…そ、それだけは」
結衣「…次で言わないと、もう知らないからな」
京子「…」グスッ
京子「幼なじみの…ゆ、結衣に…欲情する…ひっく…」
京子「へ、変態…です」ポロポロ
結衣「…」
結衣「ふふ、よく言えたね京子…偉い偉い」ナデナデ
結衣「…今日の事は2人だけの秘密にしてあげるよ」
京子「ゆ、結衣は私のこと…き、嫌いなん…だ…ひっく…」
京子「だからこんな…イジワル…するんで…しょ」グスッ
結衣「京子…」
結衣「…嫌いな人を家に呼んで2人っきり遊ぶと思う?」
京子「うぅぅ…」ポロポロ
京子「もう、結衣の事は諦めるから…だから」
京子「優しくしないでよぉ…」グスッ
結衣「…どうして諦める必要があるの?」
結衣「私だって京子の事大好きだよ」
京子「そんなの…そんなの絶対ウソだもん!」
結衣「…ちょっと目閉じてて」
京子「えっ?」
結衣「……ちゅっ…んむ…」
京子「!?…んんっ……」
結衣「…好きな人以外にキスなんて出来ないよ」
京子「な、ならどうしてあんなひどい事…ひっく…」ポロポロ
結衣「それは、その…」
京子「?」
結衣「京子が千鶴さんとか、ちなつちゃんや、綾乃とか…」
結衣「いろんな女の子にちょっかい出してたから」
結衣「その…」
京子「ぷぷっ…お餅焼いてたんだ」
結衣「や、妬いてなんかない!」
京子「へへ~ん」ニヤッ
結衣「な、なんだよその顔は!」
結衣「ち、調子に乗るなっ京子!」
結衣「さっきまで結衣ぃ~ってボロボロ泣いてたくせに」
京子「うっ…」
結衣「とにかく、もうそんな変態な事はするなよ?」
結衣「…あ、あと早くパンツ穿いてこい!」
京子「は、はい…」
結衣「…ったく」
京子「えへへ、しっかり穿いてきたよ」チラッ
結衣「い、いちいち見せるなよ!」
京子「照れちゃって可愛いの~、よっと…こたつぬくぬくだね」モソモソ
結衣「照れてないし…なんで隣に座るんだよ、狭いって」
京子「えーいいじゃん、両想いなんだからさ!」
結衣「なにそれ…」
京子「め、迷惑だった?」
結衣「…そんなわけないだろ」
京子「…結衣ぃ~」スリスリ
結衣「くっ…」
結衣「…さぁ」
京子「な、なんだよその曖昧な返事は!!」
京子「…ちゃんと結衣の口から聞きたい」ズイッ
結衣「な、何を?」
京子「その、告白の言葉が…」
結衣「うっ…」
京子「なし崩し的に付き合うなんて私嫌だもん…」グスッ
結衣「…京子」
結衣「わ、分かったよ…今から京子に告白するから」
京子「…えへへ」
京子「…」
結衣「…大きくなっても相変わらず世話がかかるけど」
結衣「たまに見せる昔みたいな泣き顔とか、甘えん坊なところとか…」
結衣「そ、そういうの見ると守ってあげたくなるというか」
結衣「今は頭の中京子でいっぱいで…」
結衣「…あーもうっ!!とにかく私は京子が好き!!」
結衣「だ、だから私の恋人になって下さい!!」
京子「…あ、うん」
結衣「い、言わせておいてお前が赤くなるのかよっ!」
京子「あ、赤くなってなんか…」
京子「…ほっぺあつっ」
京子「わ、私も結衣が好き…」
京子「優しいところも、しっかり者のところも、寂しがり屋のところも」
京子「ぜーんぶ大好きだもん!結衣が好きって事は誰にも負けない!!」
結衣「あ、うん…」
京子「えへへ…」
結衣「ふふ、だらしない顔しちゃって」
京子「…」
結衣「目閉じてどうしたの京子?」
京子「ゆ、結衣のにぶちん!キスだよ誓いのキス!!」
結衣「わ、分かったよ…」
結衣「…」チュッ
京子「んっ…」
京子「うん…」
京子「…」グゥー
結衣「…おい」
京子「お、お腹の虫も祝福してくれてるみたい…」
結衣「…上手い事いったつもりか?…ムード台無し」
京子「てへへ、小腹がペコペコで」
京子「アイス食べてもいい?」
結衣「ラムレーズン買い置きしてあるから食べていいよ」
京子「買い置きかぁ、えへへ」
京子「…結衣ってほんと私にゾッコンだったんだね」
結衣「か、勘違いす…」
京子「ん~?」
結衣「…あーもう、ゾッコンだったよ前から」
京子「えへへ」
結衣「美味しそうに食べるよなぁホント」
京子「ラムレと結衣だけは毎日かかせませんよ!」
結衣「なんだそりゃ」
結衣「と、ところで…京子はいつから私のこと好きだったの?」
京子「ん~そうだなぁ…」
京子「物心がついたときには多分惚れてたと思うな」
結衣「…ふ、ふーん」
京子「ん?照れてるの?」
結衣「…照れてるよ」
京子「ありゃ、ずいぶんと素直だね」
結衣「……だ、だってもう付き合ってるんだし、本心を隠す必要は無いから…ね」
京子「へへへ、そうだね」
京子「ラムレうめぇ!」
結衣「…くすっ」
結衣「ん?」
京子「いじめっ子に絡まれるたびにさ、毎回助けに来てくれて」
京子「わたしのきょーこにてをだすなっ!!」
京子「…ってセリフ付きだよ?…こんなの惚れるに決まってるじゃん」
結衣「そ、そんな事言ったかな」
京子「照れない照れない、今も昔もカッコイイままだよ結衣は」
結衣「…さっきからべた褒めだなずいぶん」
京子「それに自分の恋人を褒めて何が悪い!」
結衣「まぁ…そりゃそうだけど」
京子「照れちゃって可愛いな~結衣にゃんは」
結衣「京子の方がもっと可愛いけどね」
京子「なっ…」
結衣「ぷっ…これだけで顔真っ赤しちゃって」
京子「う、うるさい!結衣の方が可愛いもん!」
結衣「はいはい、どっちも可愛いって事で」
京子「むぅ~…」
京子「…結衣に何回も告白しようと思ったんだけどさ」
結衣「…うん」ナデナデ
京子「女の子どうしだし、気持ち悪いって言われたらどうしよう…」
京子「そう考えたら告白なんて出来なくて…」グスッ
京子「だ、だから今すっごく…嬉しく…て…ひっく…」
結衣「泣き虫京子…」
京子「だ、だって…」
結衣「でも私も悪いんだ、待たせてゴメンな」ギュッ
京子「…ううん、こうやって結衣と結ばれたんだもん」
結衣「…これからはずっと一緒だから」ギューッ
京子「ん…」
京子「へへ、いい響きだよね恋人って」
結衣「…本当に私で良かったの?」
京子「ど、どういう意味だよソレ!」
結衣「ちなつちゃんみたいに可愛いってワケでもない…」
結衣「千鶴さんみたいにミステリアスな雰囲気があるわけでも…」
結衣「綾乃みたいに頭も良くないし、面白いギャグも言えない」
京子(面白い…?)
結衣「…ただのゲーマー、ツッコミマシーンの私で本当にいいの?」
結衣「京子にはもっと相応しい子がいると思う…」
結衣「だからさ…」
京子「確かにその3人はみんな可愛いし、魅力的だと思うよ」
京子「でも結衣だって可愛いし、一杯いいところあるじゃん!」
京子「しっかり者だし、料理も美味しいの作るし…」
京子「へへっ私にいつも優しくしてくれるしね」
京子「だから…もっと自分に自信持ってよ」
京子「…私が惚れてるんだから十分魅力的って事だ!」
結衣「ぷっ…なんだよそれ」
結衣「…ありがとな京子」ナデナデ
京子「うん…」
京子「ふふ~ん♪」スリスリ
京子「…あ、私お茶でも淹れてくるね」
結衣「ん?あぁ、お願いね」
京子「…結衣、はいどーぞ」
結衣「ありがと、気が利くね京子は」
京子「えへへ…ね、ねぇ結衣はさ」
結衣「うん?」ズズッ
京子「…ひとりえっちする時…だ、誰を想いながらしてるの?」
結衣「ブフゥッ!」
結衣「い、いきなり…な、何言ってんだお前は!?」ゴン
京子「あいたっ!」
京子「だ、だって気になったんだもん!!」
京子「…私は毎回結衣で、その、してるよ」
結衣「え゙っ!?」
京子「ゆ、結衣はどうなの…?」ズイッ
結衣「ちょ、ちょっと…顔近いっ!」
京子「本当の事を言わないと離れないから」ピト
結衣「くっ…」
結衣「…きゅ、9割は京子で…してるよ」
京子「ほ、ほんと?…って9割ぃ!?」
結衣「く、首しめるなって!」
結衣「…だ、誰でもいいだろ別に!」
京子「…」ジトッ
結衣「た、たまにちなつちゃんと…あ、綾乃…で」
京子「は、はぁ!?よりによってその2人かよ!」
京子「…最低、見損なったよ結衣」
結衣「だ、だって…2人とも可愛いから、その…」
京子「…付き合って1時間も経ってないけどもう離婚だよ」
結衣「べ、別に付き合う前の話なんだから私が誰で…ごにょごにょしようが…」
結衣「京子には関係ないだろ!」
京子「反省無し…実家に帰らせてもらいます」
結衣「え?」
結衣「お、おい京子!?」
京子「止めても無駄だよ、私の意志は固いもん」
京子「…」ノロ-
京子「…」ノロノロ-
京子「…」チラッ
結衣(う、うわぁ…歩くの遅っ!)
結衣(これが牛歩戦術か、初めて生で見た)
京子「…へっくちゅん!」
結衣「…いつまでもそうしてると体に悪いよ、寒いからコタツに入りなよ」
京子「だ、だって…結衣が」グスッ
結衣「いいから、風邪引いちゃうよ」グイッ
結衣「だから悪かったって、もう京子以外でしないよ」
京子「ほんと…?」
結衣「ほんとにほんとだよ」
結衣「京子、こっち向いて」
京子「ん?」
結衣「…仲直りのキス」チュッ
京子「!?…えへへっ、もう次はないからな!」
結衣「ふふっ、調子いいんだから」ナデナデ
京子「~♪」
京子「た、確かに…ね」
結衣「…」
京子「…」
結衣「京子…」ズイッ
京子「えっ、えっ…!?ま、まだ早いよ私たちは!」
京子「も、もうちょっと愛を育んでから…」
結衣「私とするのは嫌…なんだ」
京子「そ、そんなわけないっ!!」
結衣「…さっきの手錠うんぬんとか、本当にそういう妄想してたの?」
京子「…し、してないと言えばウソになるけど」
結衣「ふーん」
京子「な、何だよぉその目は…」
京子「ち、違う…私Mなんかじゃ…」
結衣「お望みならそういう事してあげるよ」
結衣「手錠して逃げられないようにして、目隠ししたり…」
結衣「学校でまだ人残ってるのにえっちな事したりさ」
京子「ッ!」ゾクッ
結衣「…悪くないって思ってるでしょ?」
京子「そ、そんなことない!」
結衣「…強がらなくてもいいよ」
京子「…」グスッ
結衣「京子?」
京子「…は、初めてはもっと普通の愛のあるのがいいもん」グスッ
京子「結衣に優しくしてもらいたいの…」
結衣「京子…」ギュッ
結衣「そっか、私もそっちの方がいい」
京子「ん…」
結衣「…」
結衣「…ねぇ、京子目閉じて」
京子「え、しちゃうの…?」
結衣「早く」
京子「うぅぅ…」
結衣「…」デコピンッ
京子「いったぁ!?」
結衣「ぷっ、顔真っ赤にしてなに期待してたの?」
京子「…」
京子「ゆ、ゆ、ゆ、結衣のばかぁ!!」
結衣「ほんっと可愛いなぁ京子は」
結衣「えっちな事期待してたのかな」
京子「ち、違うもん!!」
結衣「ふふ、からかってごめんな」ナデナデ
結衣「…」ナデナデ
京子「ゆるさな…」
結衣「…京子は小さいころからなでなで大好きだもんね」
結衣「…まだ付き合ったばかりだし、焦る必要はないと思う」ナデナデ
結衣「京子は今すぐしたい?」
京子「…結衣とはしたいけど、まだやっぱり怖い」
結衣「そっか…」
結衣「なら無理しなくていい、お互い好きなことは変わらないから」ギュッ
京子「ん…」
京子「結衣~マッサージしてほしいなぁ…なんて」
結衣「マッサージか…いいよ」
京子「ほんと!?やりぃ!」
結衣「ほら、やってあげるからうつ伏せになって」
京子「うん!」
結衣「あ、そうだ…冷えるといけないから足はこたつに入れておきなよ」
京子「…さり気ない優しさにキュンとしちゃった」ポッ
結衣「はいはい」
京子「ほ、本当にキュンキュンしたんだからっ!」
結衣「はいはい、キュンキュンキュン」
京子「もぉー結衣のばかぁ!」
京子「ぐえっ…結衣~ちょっと太ったんじゃない」
結衣「むかっ…京子だってお腹周り柔らかいけど?」フニフニ
京子「あはははっ!…お腹はくすぐったいからだめぇ!!」
結衣「…ふにふに」
京子「ちょ、ちょっと結衣!あははははっ!」
結衣「…懲りたか?」
京子「…懲りました、お腹のコリもほぐれました」
結衣「上手くないから」
京子「てへへ」
京子「……んっ…ぁ…ぃぃ」
結衣「変な声出すなっての…」
京子「だってぇ…気持ちいいんだもん」
結衣「マッサージくらいだったらいつでもやってあげるよ」ググッ
京子「あぁ…そこそこ」
京子「大好きな結衣にこんな事してもらえるなんてぇ…」
結衣「…」グッ
京子「んっ…あっ、頭の中どうにかなっちゃいそう…」
結衣「大げさだな…」
京子「んっ…結衣ぃ、すっごく気持ち良かった」ポー
結衣「なんかいやらしいんだよお前のセリフは」
結衣「だらしない顔してるなぁ…」
京子「…」
結衣「なに?」
京子「…」
結衣「わ、分かったよ…」チュッ
京子「んっ…もう結衣の事しか考えられないかも」
結衣「はいはい…」ナデナデ
京子「…あとぎゅーっとして」
結衣「甘えんぼさんだな京子は」ギュッ
京子「えへへ」
京子「てへへ、別にいいんじゃない?」
京子「愛し合う2人が唇を求めあうのは当然だよん」スリスリ
結衣「…愛し合う、か」
結衣「…私が男だったらなぁってつくづく思うんだ」
京子「えっ…?」
結衣「だって見た目も男の子みたいだし、言葉遣いも…」
結衣「私が男なら京子と結婚だって、子供だって…」
結衣「…もっと京子を幸せに出来たはずなんだよ」
結衣「…ごめんな」
京子「ふふっ…可愛いなぁ結衣にゃんは」ナデナデ
京子「仮に結衣が男の子だったらさ」
結衣「…うん」
京子「ここまで仲良くはなってなかったと思うよ」
京子「私は女の子の結衣に惚れてるの」
京子「でも嬉しいなぁ…そこまで本気で考えてくれてたんだね」
京子「ありがと、結衣…大好きだよ」
結衣「き、京子…」グスッ
京子「…ちゅっ…ん…」
結衣「…んっ…ちゅ……」
京子「…てへへ」
京子「大人のキス…しちゃったね」
結衣「…ど、どこでこんなキス覚えたんだよ」
京子「えへへ…」
結衣「まさか他の誰かと…」
京子「ち、違う!結衣意外にこんな事しないもん!!」
京子「偶然買った同人誌にそういうのがあったから…」
結衣「まぁいいけど…京子にリードされるとはな」
京子「たまには私だってやる時はやるさ」フフン
結衣「むっ…まぁ、たまにはされるのもいいかも…」
京子「ふふ…ねぇ結衣」
結衣「うん?」
京子「結衣のおかげで、私は昔に比べて強くなったんだからさ…」
京子「…だから1人で溜めこまないで」
京子「辛い事や悲しい事は2人で分け合って1/2にしてさ」
京子「嬉しい事や楽しい事は2人で分かち合って2倍…」
京子「…それが恋人でしょ」ニコッ
結衣「京子…」
京子「へへへ、今私すっごいイイ事言ったなぁ」
結衣「…臭いセリフだなぁ」
京子「お、オイコラッ!」
京子「もー怒った、許さないからな」ツーン
結衣「ごめんごめん、機嫌直してよ」
京子「…」プクー
結衣「ほっぺ膨らませてふぐみたい…」ツンツン
京子「ぷしゅ~」
結衣「ふふっ…」ナデナデ
結衣「…今の言葉すごく心に響いた」
結衣「もう辛い事は1人で抱え込んだりはしない」
結衣「だから京子も何かあったらすぐ私に言ってね」
結衣「京子は私が守るから…」ギュッ
京子「…そ、そのセリフは反則」
結衣「ふふっ」
結衣「慰めてくれてありがと、京子」チュッ
京子「も、もう…しょうがないな結衣は」
結衣「くすっ、それ私のセリフだろ?」
京子「えへへ、ずっと一緒にいたから口ぐせ移っちゃった」
結衣「…ずっと一緒か」
結衣「…これからも側にいてくれる京子?」
京子「うん…高校入って、大学行って、就職して…」
京子「それから先の人生もずーっと一緒」ニコッ
結衣「…ありがと、大好きだよ京子」チュッ
京子「わっ、結衣にゃんキスしすぎ、へへ私も大好きだよ!」
結衣「…知ってる」ニコッ
京子「…ふふふ」
京子「あっ…ゆ、結衣様…」
結衣「だーめ、見せてあげないよ」
京子「そ、そんなぁ…」
結衣「…全部出来るまで付き合ってあげるから」
京子「ほ、ほんと?…1問出来るたびにお、大人のキスしてほしいな」
結衣「…えっ!?…い、いいよ」
京子「えへへ、やりぃ!がんばろーっと」ゴソゴソ
結衣「(…宿題は簡単な計算が50問あるプリントなんだけど)」
結衣「(ま、まぁいいか)」
その晩京子ちゃんは結衣さんに骨抜きにされましたとさ
おしまい!
今回練り直して投下させてもらいました
おやすみー(^o^)ノ
乙乙
乙
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
橘「絢辻さん、ブースの申請をしたいんだけど……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326869248/
橘「コレなんだけど……」ピラッ
絢辻「フリーハグ……?」
橘「うん。今年の創設祭でフリーハグをしようと思うんだ」
絢辻「いいけど、あなた一人でやるつもり?」
橘「う、うん……」
絢辻「フリーってことは非営利活動よね」
橘「勿論だよ」
絢辻「それで、いきなりどうしてこんな事しようと思ったの?」
橘「うん、自分の為じゃなくて皆の為に何かしたいと思ったんだ」
橘「僕にできる事はあんまり無いけど、……これならできそうだったから」
橘「ありがとう!絢辻さん!」
絢辻「ただし、混雑を緩和する措置を用意しておくこと。良いわね?」
橘「大丈夫だよ、そんなに混むわけがないから!」
絢辻「分かったの?分からないの?」ギロッ
橘「わ、分かりました!」
絢辻「そう。……じゃあ、ここに署名して手続きは終わりよ」
橘「あ、ありがとう、絢辻さん」
絢辻「私は私の仕事をしただけだから……」
橘「うん。じゃあ、またね!絢辻さん」
絢辻(まったく……、人の気も知らないで……)
梅原「おう、大将!大将は創設祭で出店するらしいな」
橘「えぇ?どこからそれを?」
梅原「一部ではもっぱら話題になってるらしいぜ」
橘「そ、そうだったのか……」
梅原「ところで大将……、いったい何で出店するんだ?」
橘「フリーハグだよ……、梅原」
梅原「フリーハグ?」
橘「そう。求めに応じて無料でハグをするんだ」
梅原「そ、そんなのがあるのか」
橘「うん、どうやら海外ではあるらしいんだけど……」
梅原「しかし、日本で人が集まるのか?」
橘「まぁ、来なかったら企画倒れになっちゃうけど……」
愛と平和の伝導
橘「皆に少しでも恩を返したいんだ」
橘「僕のような人も減るかもしれないし……」
梅原「た……、大将!やっぱり大将はすげぇヤツだ」
橘「梅原……」
田中「うんうん。私もちょっと感動しちゃったよ……」
橘「た、田中さんっ!?」
棚町「アンタもようやくアタシたちのありがたみが分かってきたようね」
橘「か、薫までっ!?……きいてたの?」
マサ「おう、おれたちも」
橘「皆に少しでも恩を返したいんだ」
橘「僕のような人も減るかもしれないし……」
梅原「た……、大将!やっぱり大将はすげぇヤツだ」
橘「梅原……」
田中「うんうん。私もちょっと感動しちゃったよ……」
橘「た、田中さんっ!?」
棚町「アンタもようやくアタシたちのありがたみが分かってきたようね」
橘「か、薫までっ!?……きいてたの?」
マサ「おう、おれたちも協力するぜっ!」
橘「みんな……」
<ヤッテヤルゾー!!オーー!!
高橋「教室の中から……?いったい何かしら……?」
高橋「橘くんが、……胴上げされてる?」
美也「なんだかにいにの教室が騒がしかったみたいだね」
橘「う、うん。まぁ、いろいろあってね……」
美也「ふーん、いいけど、あんまりのみゃーの恥ずかしくなるようなことしちゃダメダメだからね!」
橘「し、しないよ!そんなこと」
美也「ホントかな~~?」
橘「うん。あ、でも、……」
美也「ん?」
橘「実は僕、創設祭の時にフリーハグをすることにしたんだ」
美也「ふりーはぐ?……ってなに?」
…………
……
…
橘「もうちょっと静かにしないと迷惑だろ。美也……」
美也「でもでも、にいには知らないヒトともハグするって事だよね」
橘「それがフリーハグだからね」
美也「むむむ~~、みゃーがいないからってえっちっちな事しちゃダメだからね!」
橘「な、なんでそうなるんだよ!」
美也「じゃあ、ちゃんとみゃーに誓える?」
橘「な、なんで美也に誓うんだ?」
美也「いいから。……ちゃんと誓って!」
橘「う、わ、分かったよ。絶対しないから」
美也「ヨシっ!それなら許す!」ダキッ
美也「にしししし~~、そんなんじゃダメダメぇ。にいにはふりーはぐをするんだよ?これは練習なのだ~~」
橘「そ、そうだった……。僕はフリーハグを……。よぅし、美也、もう一度だ!!」
美也「そうそう!その息だよ!」ハグー
橘(ん、なんだか美也が柔らかく感じるぞ……。それに、いい匂いもする……)
美也「にいに~~」スリスリ
橘「み、美也……。ちょっとくっつき過ぎじゃ……」
美也「はぁ~~。にいには分かってないなぁ」
美也「いい、にいに?にいには色んな人をハグだけで満足させないといけないんだよ?」
美也「おざなりなハグだと、返って相手の人を傷つけちゃうでしょ!」
橘「そ、そうだったのか……。」
美也「だから、ちゃんと相手の気持ちになってハグしなきゃダメなの!分かった?」
橘「ありがとう美也!フリーハグに大事なものが分かったよ!さぁ、もういちど練習だ!来い!!」
…………
……
…
練習は夜がふけるまで続いた。
橘「え?僕のブースってツリーの前だったの?」
絢辻「えぇ、そうよ。クラスの皆にも頼まれちゃって……。仕方なく、仕方なーくこの場所を使わせる事にしたの」ニコッ
橘(うっ、……あの顔は意地悪する時の絢辻さんだ)
絢辻「あら、何か言いたそうね?」
橘「え?い、いえ滅相もありません!」
絢辻「そうじゃなくて、……まぁ、いいわお礼は皆にいう事ね。それじゃ……」
橘「あ、うん」
絢辻「あ、そうそう。別にこの列って誰が並んでもいいのよね?」
橘「勿論だよ!」
絢辻「そう。ほどほどにね……」
橘(それにしても、梅原達が用意したサクラが予定より多いぞ……。なんでだろう?)
梅原「よう大将!始まる前からスゴい行列になってるな……」
橘「やあ、梅原。……そうだよ!梅原達のサクラが予定より多いなって」
梅原「それは違うぜ、大将。俺たちの用意したサクラは実は予定を割っちまってな……」
梅原「ほら、ちょうどあのモブ子さんのあたりまでだ……」
橘「え?じゃあ……」
梅原「おうよ、人気者は辛いってか……。そのうち差し入れでも持ってくるぜ。そろそろ、始まるだろう?」
アナウンス「これより、第××回、輝日東高校創設祭を開園します……」
梅原「んじゃーな!」
橘「うめはらっ!!」
梅原「……ん?」
橘「ありがとう!!」
梅原「おう!」ニカッ
橘「さーーって、僕も頑張るぞ!」
???「た、橘くん……」
橘「え、え~~っと、きみは……?」
橘「たしか、最初は棚町か田中さんってひとのはずだったんだけど……」
???「わ、わたしは……、田中Bです!」
橘「えぇ!?君も田中さんなの?なんだか声は似てるけど」
田中B「はい、あの、どうしても、私……、一番が良くって」
橘「そうだったんだ。ありがとう」
田中B(た、た、た、た、た、橘くんにありがとうって!橘くんにありがとうって!橘くんにありがとうって!…………)
橘「あ~~っ、えっと、」
田中B「ハッ、あの、す、すみません」
橘「うん、じゃあハグするよ?」
田中B「まって!!!」
橘「ええぇっ!?」
橘「じゃあ、いくよ」ギュ
田中B(どうしよう、私、今、橘くんにハグされてる……。匂いとか大丈夫かな?今日はもう三回もシャワーを浴びて、爪も切って、髪も整えて、コートも買って、香水もつけてきたけど……)
橘(やっぱり女の子っていい匂いだな……)
<ジカンデース
橘「あ、田中Bさん。もう時間だって。最初に時間使い過ぎちゃったねって……、田中Bさん!大丈夫!?」
田中B「きゅ~~~~~」パタン
…………
……
…
橘(鼻血出して倒れちゃったみたいだけど、あの娘大丈夫かなぁ……)
<ツギノヒト、イレマース
橘「はーい」
塚原「あなたも随分と思い切った事をしたわね……」
橘「森島先輩に塚原先輩!こんなに早い整理券をよく取れましたね」
森島「うん、なんだか気になっちゃって。並んでる男の子に声を掛けたら2番と3番の整理券をくれたの!」
塚原「無理言って悪い事しちゃったみたいね……」
橘「あ、いえ……。どうせ、若い番号はサクラなんですけど……ハハハ」
森島「あら、そうだったの?私てっきり橘くんに気を寄せてる娘が多いのかと思って心配しちゃった」
橘「あははは……。森島先輩の為にならいつでもココは空けておきますよ」
森島「もう、そういう事言うの反則よ……///」
橘「え、あ、いや……」
塚原「ちょっとはるか、惚気もいいけど、そんな事してるとあっという間に時間なくなっちゃうわよ」
森島「あ~~ん、もう、響ちゃんのいじわる~~」
橘「そ、そうですね。じゃあ、そろそろハグをしましょうか?」
橘「あ、はい!!」
橘(森島先輩のおねだりポーズ……。なんてカワイイんだ!抱きつきたい!抱きついてモフモフしたい!)
橘「し、失礼します!」ムギューー
森島「わお!意外と力強いのね。それに、なんでかしら……。橘くんに抱きしめられてるととっても安心なのよね……」
橘「ぼ、僕も……。森島先輩を抱きしめてると……」
森島「橘くん……」
橘「センパイ……」
塚原「ゴホン、ンッ、ンン~~!」
森島「ひ、響ちゃん!?」ガバッ
塚原「はぁ、あなたたちを見てるともうお腹いっぱいよ」
森島「うぅ~~、響ちゃんが冷たい~~」
森島「わお!グーよ、橘くん。そのアイディアスゴく良いわ」
塚原「わ、わたし!?えと、私は、ほら、はるかの付き添いみたいなものだから……」
森島「ほ~~ら、響ちゃんも恥ずかしがらない!」
塚原「でも抱き合うのはちょっと、やっぱり恥ずかしいわね///」
橘「でしたら、後ろからハグしますよ」
塚原「えぇ!?なんでそうなるのよ!」
橘「あすなろ抱きって言うらしいですけど……」
森島「橘くん、いえ、ワンちゃん。私の響ちゃんを後ろから抱きしめるのを許可するわ!ゴーゴー!」
橘「わんわ~~ん」ギュー
塚原「きゃあっ、ちょっと……、ん、」
塚原(彼の頬と触れ合って……///)カァーッ
森島「真っ赤な響ちゃんもスゴく可愛いわ♪」
<ジカンデース
橘「え~っと、さすがそれは……」
塚原「こ、こ~ら、はるか。ムチャ言わないの。ゴメンなさいね」
橘「いえ、そんな……」
森島「ちぇ~~、残念。面白かったからまた来るわね、バイ♪」
森島「ほ~~ら、響ちゃんはやく~!」
塚原「今、行くから。……それじゃまた、
今度ね」
橘「はい、お待ちしてます……。あの、」
塚原「……?」
橘「さっきの塚原先輩、最高に可愛かったです」
塚原「もう、お世辞でもそういう事言わないの。じゃあね///」
橘(お世辞じゃないんですけど……)
<ツギノヒト、イレマース
橘「は~~い」
梅原「どんどん人が流れて行くな……」
田中「うん。スゴい行列だね」
棚町「うげ、バイト終わって来て見たら何よ、この行列は~~!!」
田中「あっ、薫!ふふっ、お疲れ様……」
棚町「ありがとう、恵子……。にしてもスゴい人よね~~、いまから並ぶのはちょっと気が引けるわね」
田中「でも、並ばないとハグしてもらえないよ……。ほらまだ、人増えてるもん」
棚町「う~ん、終わってからってのも面白くないし、いっちょ行きますか!」
棚町「と、言うわけだからゴメンね梅原くん。行くわよ、恵子!」
梅原「おう、頑張って来いよ!応援するぜ」
田中「待ってよ薫~~!!」
…………
……
…
橘(そろそろ40人は超えたかな……)
橘(まだまだいくぞ!なんだか、こうしていると皆に温もりを与えるサンタみたいだな……)
<ツギノヒト、イレマース
橘「あ、は~~い」
美也「やっほ~~!」
橘「み、美也!」
中多「あの………」
橘「中多さんも!」
美也「にしししし~~、紗江ちゃんが並んでみたいっていうから並んでみたの」
橘「えぇ、本当に?!」
中多「……はい。本当です///」
中多「いえ、その、……ご迷惑ですよね」
橘「そんな事ないよ!中多さんが来てくれて僕もスゴく嬉しいよ」
中多「そ、そんな……///」
美也「紗江ちゃんはみゃーの大切な友達だからえっちっちなことは絶対ダメなんだからね」
橘「そ、そんなことはしないよ」
美也「そっか。……じゃあ紗江ちゃん、にいににハグしてもらうと良いよ」
中多「えぇ!美也ちゃん……。あ、あの、……しぇんぱい」
橘「ん?」
中多「ぎゅーっとして下さい」
橘「う、うん。行くよ」ギュー
橘(この肉感なのに、中多さんの体はスゴく軽いぞ……)
橘(この感じ、なんだろう。)
橘「美也、ちょっと離れてくれないか?」
美也「え、うん。良いけど……」
橘「中多さん……」
中多「は、はい!教官!」
橘「しっかり掴まっててね」
中多「ふぇ?」フワッ
中多「え、あ、先輩!回ってます!」
橘「怖いかな……?」
中多「いえ、とっても……、とっても楽しいです」ギュウ
二人「アハハハハーーー」クルクル
美也「みゃ、みゃーーもやる!!」
……
…
<ジカンデース
美也「ふぅ、なかなか楽しかったよ。にいに」
中多「はい、スゴく楽しかったです」
橘「そっか、喜んでくれたら嬉しいよ。また来てね……」
美也「にしししし~~、じゃあね、にいに」
中多「さようなら、しぇんぱい」
橘「うん、あとでね」ナデナデ
<ツギノヒト、イレマース
橘「はーーい」
モブB「あすなろ抱きしてもらえるってホントですかぁ?」
モブC「この人がウワサの橘さんなんだぁ~~」
モブD「もっと激しくメチャクチャにしてよ!!」
モブE,F
………
……
…
橘(なんだか噂が広まって要求がハードになって来たぞ。だけど、僕は建てた矜恃を簡単に曲げたりなんかしないぞ!)
<ツギノヒト、イレマース
橘「はーーい」
橘(被り物の女の子……?誰だろう)
???「あら~~、愛想悪いわねぇ」
橘「え?」
高橋「担任の声も忘れたの~~?」
橘「た、たかh、ムグッ……」
高橋「(ちょっと!外の子たちにバレるでしょ!)」ヒソヒソ
橘「(ス、スミマセン……。先生)」ヒソヒソ
高橋「(絢辻さんに聞いたのよ。誰でも大丈夫って)」
橘「(えぇ、その為に制服まで揃えたんですか?)」
高橋「(べ、別にそう言うわけじゃないけど……。どうぞって渡されたから……。別に私の趣味じゃ……)」
高橋「(は、恥ずかしいんだからあんまり触れないでよ///)」
橘「(わ、わかりました)」
高橋「(じゃあ、……はい!)」
橘「(あ、はい。じゃあ……)」ギュー
高橋「(な~~に?橘くん……)」
橘「(あ、いえ、……別に何も)///」
高橋「(もう、えっちね……。でも思春期だからしょうがないわよね)」スッ
橘「(せ、せんせい……、何を!?んむっ)」チュッ
高橋「んっふ、……んちゅ。ハァハァ……、逃げちゃダーメ。んー-」
<ジカンデース
橘「ん、んー。んーー。」トントン
高橋「はぁ、残念。それじゃまた後でね……」
橘(キス、されたのか………)
<ツギノヒト、イレマース
橘「え、あ、あ、ちょっとだけ待って下さい……」
梨穂子「やっほ~、じゅんいち~」
橘「り、梨穂子!?」
梨穂子「ん?どうしたの?」
橘「あ、いや何でもない。ちょっと意外だったから……。香苗さんと一緒じゃないの?」
梨穂子「ん~と、香苗ちゃんはなんでも、狩り?にいって来るらしいよ」
橘「そ、そうなんだ」
梨穂子「うん。えへへ~~、ねえ、じゅんいち」
橘「ん?」
橘「まったく、梨穂子はカワイイなぁ!」ナデナデ
梨穂子「えぇ!!///」
橘「梨穂子はカワイイなぁ!!」ナデナデ
梨穂子「えへへ~~///」
橘「梨穂子はカワイイなぁ!!!」
梨穂子「ふにゃ~、極楽ですな~」
橘(梨穂子を抱きしめると、指が沈むのが心地良いなぁ)
梨穂子「ひゃあ!?そこをつまんじゃだめぇ~~」ジタバタ
橘(なんだか面白くなって来たぞ……)
梨穂子「やぁ、ちょっとじゅんいち!そこくすぐったいよ///」
橘(許せ、梨穂子……)モミモミ
…………
……
…
梨穂子「もう、じゅんいちったら~~」プクー
橘「こ、今度、一緒に駅向かいのケーキ買って来てあげるから」
梨穂子「本当、それじゃあしょうがありませんなぁ~。」
橘「あ、ありがとうございます……」
梨穂子「でも、どうせなら一緒に行こうよ~」
橘「う、うん。いいよ」
<ジカンデース
梨穂子「もう、時間みたいだね」
橘「うん、また後でね」
<ツギノヒト、イレマース
橘「はーーい」
橘(ちょっとみてみようかな……)チラッ
棚町「ハロー!やってるーー!?ってきゃあ!」
橘「うわぁ!」
棚町「な、……な・な・なんでアンタがそんなトコにいんのよ!?ビックリするじゃない!?」
橘「僕の方がビックリしたよ。ちょっと外見ようとしたら薫が立ってるんだもん」
橘「呼ばれてから入ってくると思ってたのに」
棚町「だって……、待ちきれなかったのよ///」
橘「え?……えぇ!?」
棚町「あ、や、ダメ!やっぱり、今のナシ!!///」
橘「う、うん。良いけど……」
棚町「良くない!アタシがそれを良いって言うのは良いけど、アンタがどうでもいいみたいにいうのはダメなの!」
棚町「う、うん。アタシも何言ってるかちょっと分かってないかも……」
橘「やれやれ……」
棚町「い、良いじゃない別に///」
橘「うん、良いけど。ホラッ、そこだと寒いだろ。早く入れよ」
棚町「あ、……うん」スーハースーハー
橘「何してるんだ?」
棚町「ヨシっ、おっ邪魔しまーす!」
橘「うん」
棚町「ね、ねぇ……」ソワソワ
橘「ん?どうしたの?」
棚町「その、……アタシは今からは、は、ハグされるのよね?」
棚町「で、でも大体はハグ、……してるわけじゃない?///」カァーッ
橘「う、うん」
棚町「そんな時に他の人達はどうしてたのかなー、なんて思ったりもするわけよ///」
橘「うん」
棚町「そ、それで、……あー、もうこんなの全然アタシらしくない!っていうかアタシばっかり恥ずかしがってバカみたいじゃない!」
棚町「ほら、ハグ、……しなさいよ///」
橘「うん、行くよ。薫」スッ
棚町「あっ///」ビクッ
橘「薫、どこかくすぐったいところとかないか」
棚町「そうね、強いて言うならココロがムズかゆいわね……。ふふっ、なんか、ホーント変な感じ」
橘「そう言われても……」
棚町「でも、嫌いじゃないよ///」
<ジカンデース
橘「うん。なんだかあっという間だったよ」
棚町「じゃあ、この続きはまた今度ってことね」
橘「つ、続きがあるの?」
棚町「あったりまえでしょ~。ちゃんと覚悟しときなさいよ!それじゃ、テンキュね!」
橘「う、うん」
<ツギノヒト、イレマース
橘「はーーい」
橘「なんとか乗り切れそうだぞ。次は誰だろう?」
田中B「あのー、今日は二度目なんですけど……」
橘「あ、えーっと、一番初めにきてくれた娘だよね?」
田中B「はい!名前は--」
橘「田中Bさん、だよね?」ニコッ
田中B「あ、ハイ……」シュン
橘「あの時は倒れちゃったから気になってたんだ。大事が無くてよかったよ」
田中B「それは大丈夫だったんですけど……、その、お願いがあるんです!!」
橘「うん。自分にできる事ならなんでも言ってよ!」
田中B「あの!今までの女の子にやってきたハグを全部して欲しいんです!」
橘「」
田中B「じゃあ、それでお願いします」
橘「分かったよ。じゃあ一個一個やって行くよ……」
…………
……
…
<ジカンデース
橘「ハァハァ……、きょ、今日はここまでにしとこうか……」
田中B「ハァハァ……、はい」ヨロヨロ
橘(また倒れそうだけど、大丈夫かな?)
田中B「また、………来ますから」
橘「う、うん。またね」
<ツギノヒト、イレマース
橘「はーーい」
橘「あれ、絢辻さん?」
絢辻「安心して良いわよ。私の後ろに行列なんてないから。一人だけ面倒な娘がいたけどね」
橘(たぶんあの娘だな……)
絢辻「ちゃんとこっちを見る」グイッ
橘「は、はい!!」
絢辻「この腕でいったい何人を抱きしめたのかしらね……」ツツツーー
橘「あ、絢辻さん……」
絢辻「知ってる?私って結構、嫉妬深いのよ……。ねぇ、橘くん……」
橘「はい!!」
絢辻「許可したのも私だから今回の事を責めはしないけれど……、この創設祭のあとの事も同じだとは思わない事ね……」
橘「あ、あぁ……、うん」
絢辻「待って、あなた、そのダッフルコートのままハグするつもり?匂いが移るじゃない」
橘「は、はい!!脱ぎます」バサッ
絢辻「聞き分けのいい子は好きよ」ニコッ
橘「うぅ……、これは思ったより寒いぞ」ブルブル
絢辻「だーれーが、悪いかったのでしょうか?」
橘「ぼ、僕です……」
絢辻「正解です。正解者にはなにか褒美を与えないといけないわね。なにが良いかしら?」
橘「絢辻さんにハグをしたいです!」
絢辻「良いわよ。でもちゃんと、私のコートに入ること……良いわね?」
橘「は、……はい」
絢辻「良いお返事ね」
橘「は、はい!!」ドキドキ
絢辻「ほら、寒いんだからさっさとする!」
橘「は、はい!!」ギュウ
橘(あれ、絢辻さん……、ブレザーを着てない?ブラウスだけじゃないか!?)
絢辻「色んな娘があなたの服に匂いをわざと残してたの知ってた?」ギュウ
橘「え?そうだったの?」
絢辻「まったく、呆れるわね。襟元、裾、背中、マフラー、手袋、ベルトやブレザーのゴージまでベッタリ……」
絢辻「不愉快だわ。冬季休業になったらすぐにクリーニングにかける事ね」
橘「う、うん……。分かったよ」
橘「ぼくも、そう思ってたところだよ」サワサワ
絢辻「後ろをまさぐっても無駄よ、。だって今日はフロントホックだもの?」
橘「えぇ!!なんだって!」
絢辻「フフ、っぷりお仕置きが欲しいよね……」
<ジカンデース
絢辻「なんで?私の後ろは誰もいないはずよ!」
七咲「ほだされたらダメですよ?先輩」
絢辻「あなた……」
橘「七咲?」
七咲「水泳部の片付け、自分は免除になりました。さて、先輩。私にもハグして貰いますよ」ニコッ
絢辻「あら?万年ダウンが嫉妬かしら?色気のない娘は辛いわね」
七咲「そうでしょうか?まぁ、色仕掛けの回数は私の方が多いんですけどね……」
絢辻(まだ、申し送りが残ってるから本当は長居はできないし、まだ橘くんで遊ぶつもりだったけど……)
七咲「さぁ、先輩。その男を譲っていただけますか?」
絢辻「あら残念ね……。まぁしょうがないか……。橘くん、ちょっとコッチを向いてくれるかな?」
橘「え?こ、こう?」
絢辻「そう。……動かないでね」チュッ
橘「んーッ!」
七咲「な!?」
絢辻「はい、おしまい。……じゃあ、お仕事行って来るわね」サッ
橘「あ、うん……」
橘(絢辻さんの指は細くて、ひんやりしてなんだかエロかったぞ……)ドキドキ
…………
……
…
橘「な、七咲……」
七咲「ふふ、そんなに慌てなくても大丈夫ですよ。……先輩」
橘「あ、うん……」
七咲「ほら、座って下さいよ。先輩……」
橘「でも、ハグを……」
七咲「いいですから……」
橘「分かったよ……」トスッ
橘「な、七咲……。膝の上に座るのは……」
七咲「?……ダメですか」
橘「別に良いけど……」
橘(く、……七咲の乗ってる太ももに神経が)
七咲「えっちぃのはダメですよ。……お兄ちゃん」
橘「お兄ちゃん!?」
七咲「一度、こうやって甘えてみたかったんです」
橘(な、七咲が逆手にネクタイを握って、上目遣いで……)
橘「あ、うん」
七咲「おにーちゃぁん♪」ムギュー
橘「な、七咲……」
七咲「私のダウン姿は色っぽくないそうです。……私にもさっきのアレをお願いします」
橘「さっきのって……」
七咲「はい、お兄ちゃんのコートにいれて下さい」
橘「う、うん。それぐらいならお安い御用だけど……」マフッ
橘「そう、なのかな?」ドキドキ
七咲「はい、とっても暖かいですよ」
橘「そ、そっか……」
七咲「でも足が少しだけ、寒いですね……」
橘「座ってるとどうしても出ちゃうからね……」
七咲「あの、……さすってくれませんか?」
橘「さ、さするって太ももを……?」
七咲「はい、……そうですが」キョトン
橘(い、良いのか……。しかし、……うん。これは七咲が寒いから仕方なく、仕方なくなんだ……)サスサス
七咲「ん、……」ビクッ
橘「え、えぇ?!僕は……」
七咲「大丈夫ですよ、分かってますから」
橘「……お、驚かさないでよ」
七咲「あの……」ジーーッ
橘「ど、どうしたの……」ドキッ
七咲「さっきからだんだんスカートの位置が上がって来ているんですが……」
橘「そ、それは……、な、七咲が寒いと思って」
七咲「本当に、お兄ちゃんは変態さんですね」
橘「う、……」
七咲「ですが、そういうところも嫌いじゃないですよ」
七咲(でも、もう、後ろもいないし……、さっきのヒトみたいにキ、キスなんかしちゃっても……、いいのかな?)ドキドキ
橘「どうしたの?俯いて……」
七咲「あの!……あ、えっと、コッチを向いて下さい」
橘「う、うん。……向いてるけど」
七咲「そのまま、目を閉じてじっとしてて下さいね……」スッ
七咲(先輩のくちびる……。もうちょっと、……あとちょっと、ふ、触れーー)
橘・七咲「えぇ!?」
七咲「な、あ、ありえません!誰が!」
絢辻「ゴメンなさいね、このブースも片付けなくちゃいけないから」ニコッ
マサ(以下、数十名)「ということだ。イチャイチャ中に悪いが今宵に幸せ者は作らん!!そうだろ、みんな!!!」
一同「うおおおぉぉぉぉ!!!!!」
橘「絢辻さん!?それに、みんな!?」
七咲「そ、そんな……」
絢辻「あら、本当にゴメンなさい。さ、皆さん、片付けてください」ニコッ
一同「はいっ!!」
…………
……
…
あっという間ね。ビックリしちゃう……。さてと、」
七咲「な、なんですか?先輩は渡しませんから!」キッ
橘「七咲……」
男達「スマナイ……、お嬢ちゃん」ガッシ
七咲「え、きゃあ、…ちょっと、やめてください!」
橘「な、七咲ッ!!」
絢辻「私はあなたに言ったわよね?祭りのあとの事は看過しないって……」
橘「でも、だからって七咲には手を出すな!」
絢辻「ふ~~ん、まだあの娘のことを気にするの。……これは教育が必要みたいね」
絢辻「みんな、やっちゃって良いわよ……」
一同「うっす!!!」
マサ「すまん、橘……」
マサ「安心しろ。あのお嬢ちゃんには何もしない。用があるのはお前だ……」
橘「えぇ!?ますます意味が……」ドサッ
橘「痛ったたた……、ええ!?」
目の前には○○ちゃん親衛隊と書かれたハッピの男達だった。どうやら輝日東高校にはいろんな人の親衛隊があるらしい……。
橘(というか、僕も初耳だぞ!)
マサ「きいてくれ、みんな!この男には延べ211人分の間接ハグが宿っている……」
一同「うおおおぉぉぉぉ!!!」
マサ「さらに絢辻さんからの情報によると、どこかしらにお前らの想い人の残り香があるらしい!」
一同「うおおおぉぉぉぉ!!!」
マサ「一人20秒だ!掛かれ~~!!」
一同「うおおおぉぉぉぉ!!!」ドドドドド
橘「うわあああぁぁぁ!!!!」
その夜、空にはひときわ大きな流星が堕ちたという。
美也「まったく、にいにはバカなんだから!!」
おわり
えっ
なんだか5時に目が覚めたので、出勤前に書きました、といっても最後の方はバスの中ですが……
保守して下さった方々には最後駆け足になってしまって申し訳ないです
ちなみに薫の髪をストレートにする人とは別人です
それではごきげんよう
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ アマガミSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
幼馴染「ごはんできたよー!」
男「ん…まじでもう少し…寝せて…」
幼馴染「だーめ。ほら、早く起きないと一緒の布団に入るぞ」
男「あーもう……朝から…。ほっとけよ母さっ…」
幼馴染「母さんじゃないぞー」
男「…!?」ぐるん
幼馴染「よっ」
男「…お…幼…?なんでおまえがここに!?」ガバッ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326910160/
幼馴染「ごはんできたよー!」
男「…え?え…ちょっと待て…思考が追いつかない」
幼馴染「わかっちゃいたけど、ご両親がいないからってだらけすぎだぞ」
男「…待て…えーっと…」
幼馴染「ほら布団から出る」
男「…なんで朝からおまえが俺の家にいて…俺を起こしに来るの?」もぞ…
幼馴染「ん?ご両親に頼まれたんだけど。留守中頼むって」
男「留守?」
幼馴染「もしかして、何も聞いてないの?」
男「何を…」
幼馴染「キミの両親とウチの両親、今日から旅行で出かけるって」
幼馴染「毎度だけどすごいなキミの家庭は…自由すぎる…」
男「自由なのは父と母だけだ。俺は振り回されるだけで」
幼馴染「とにかく旅行の期間キミのことが心配だからって、ご両親からボクに頼まれたんだ」
男「何を…」
幼馴染「食事とか身の回りのこと。ほら、ご飯食べるぞ」
男「…イヤだ」
幼馴染「は?」
幼馴染「あっコラ!?そういうことにならないよう、ボクは頼まれたんだ。起きろ…!」ぐぐ
男「布団…引っ張んな…俺の束の間の休息を邪魔すんな…!」ぐぐぐ
幼馴染「ほっといたら…夕方まで寝るだろう…!そうはさせないぞ!」ぐいっ!
男「あっちょっほんとに布団返せ…」ガッ
ドスン
幼馴染「…」
男「…」
男「ち、ちがっあの!これは!えっと、お、重いか!?って違ぁぁぁう!」グォォォォ
幼馴染「か、顔……近い…よ…」
男「ご、ごめん!!痛くなかったか!?」ガバッ
幼馴染「…うん…。ボクも無理やり引っ張ってごめん…なさい」
男「いやいやいや俺も粘り過ぎたし!今日いい天気だもんな!もう起きないとな!」
幼馴染「うん…ご飯…できてるから。…食べよ?」
男「おう!すぐ着替えてくから先に行ってくれ!」
幼馴染「わかった…」
スタスタ…
幼馴染(び、びっくりした…)ドキドキ
男(…驚き過ぎて一発で目が覚めた…早く顔を洗おう…)
幼馴染「いただきます」
男「…」モグモグ
幼馴染「人並みには作れてると思うんだけど、どうかな?」
男「…」
幼馴染「…男…?」
男「食卓でなあ!相手に『おいしい?』と聞くのはなぁ!」
幼馴染「!?」
男「内心ビクビクの作り手が!甘ったれて言うセリフなんだよ!!!」
幼馴染「…!?」
男「美味しいよ」にこ
幼馴染「キミはご両親からしっかり遺伝しているなぁ…自由さを」
幼馴染「うん、そうらしい。数日間行ってくるから、防犯も兼ねて一緒に生活しろって」
男「そういうことは息子に伝えろよなおやじも母さんも…」
幼馴染「それはボクもそう思う」
男「…ん?一緒に生活?」
幼馴染「うん」
男「おまえ…風呂とか寝るときはどうすんの…?」
幼馴染「…こ、こっちの家を…借りろって」
男「……………」カァ
幼馴染「な、なんで赤くなるんだ!」カァ
男「お、おまえだって赤いわ!」
幼馴染「な…!?そ、それはキミのがうつったんだ!」ボス
男「クッション投げるな!」
男「…疲れたな…」フゥ…
幼馴染「うん…」
男「冬期休暇になんでこんなに規則正しい生活してんだよ…」メソメソ
幼馴染「キミの一人暮らしは心配だなあ…」
男「ほっとけ。ところで今日は何する?2人でいるし、家では友達も呼べないな」
幼馴染「そのことだけど」
男「ん」
幼馴染「両親たちが…こ、これ…置いていった」スッ
男「映画のチケットか、用意がいいな…でも外寒いんじゃ」
幼馴染「ボクと観に行くの…嫌かな?」オド…
男「え!ううん、嫌じゃないよ。行こう!」
幼馴染「よかった」にこ
男(…なんだろう…変な気分だ)
男「2人で出かけるなんて小学生以来だな」
幼馴染「そうだね。久しぶりにキミと出かけられてうれしいよ」
男「…俺もうれしい」ボソ
幼馴染「なに?」
男「なんでもない」
幼馴染「さて。映画が始まるまで時間があるね」
男「となりのゲーセンでも行く?」
幼馴染「そうだね」
:
:
男「…」
幼馴染「…キミはなぜ1000円も使ってUFOキャッチャーのアイスを取ろうとしたんだ…」
男「隣の芝は青く見える、ガラスの向こうは貴重に見えるのさ…」
幼馴染「全然かっこよくないぞこの状況でそのセリフ…」
母「あら、残念…難しいわね…くまさんかわいいのにね」
女の子「…ぐす」きゅ
母「よしよし、また今度連れてきてあげるから、ね?今回は我慢できるわよね?」なでなで
女の子「」こくん
:
:
幼馴染「偉いねあの子、ちゃんと我慢した。できればとってプレゼントしてあげたいけど…」
男「……」チャリン
ウィー…ガッ…ポト
幼馴染「い、一発!?」
男「小さいタイプのキャッチャーは得意なんだ。それ以外は諭吉がいても無理」
男「…ん。ん!」グイ
幼馴染「え…ぼ、ボクに?」
男「違うわい。あの女の子に。俺があげてもいいけど、多分…警備員が来るかも…」
幼馴染「なるほどね。わかった、あげてくるよ」
スタスタ
男「…さて」
女の子「?」
幼馴染「これあげる」にこ
女の子「わあ!…あ…でも…お姉ちゃんがほしくてとったんじゃないの…?」もじ
幼馴染「お姉ちゃん本当はきりんさんが欲しかったんだけどね、となりのクマさんがとれちゃったの」
母(…)
幼馴染「だからね、それキミにあげる。もらってくれる?」
女の子「…うん!ありがとう!」にっこり
母「すみません…ありがとうございます」ふかぶか
幼馴染「いえいえ。いいんです」にこ
女の子「お姉ちゃんありがとう!またね!」ぶんぶん
幼馴染「ふふ。またね」
幼馴染「渡してきたよ」
男「おう、見てた」
幼馴染「嬉しそうにしてたよ」
男「そりゃよかった」
幼馴染「あの…」
男「ん?」
幼馴染「いや、なんでもないや」
男「…」
幼馴染(ボクも…ほしかったなぁ…。なんでもいいから…)
幼馴染「…え」
男「お前の分。渡してくれてありがとう」
幼馴染「」ぽかん
男「い、いらないなら…取出し口から機械に投げ入れるけど」
幼馴染「も、もらう!もらう!」
男「…きりんじゃなくてごめんな」
幼馴染「ううん、ライオンかわいい…」
男「そろそろいい時間だ。映画館に行こう」
幼馴染「うん」
幼馴染「…ありがと…」きゅ
幼馴染「キミは本当に涙もろいな…」
男「だっで…あが…赤ぢゃん…無事で…よがった…」グス
幼馴染「感動もしたけど、ボクはジャッキーチェンの動きに夢中だったよ。また観たいな」
男「グス…ああ、たしかにあの人はすごいよな」
幼馴染「さて、このあとはどうする?」
男「お昼には早いか。買い物でも行こうか」
幼馴染「うん。ちょうど服が欲しかったんだ」
男「…おまえこういう服屋も来るんだな…」
幼馴染「ぼ、ボクだって女の子らしい服に興味くらいあるんだからな!」
男「…へえ…」
幼馴染「く…面倒だったらそのへんの椅子で休憩しててくれ」
男「一緒に見るよ、せっかくだし」
幼馴染「…そうか、なら…」
店員「あれ?男?」
幼馴染「!?」ズキ…
女先輩「久しぶりだね。どうしたの?女物の服屋に来るなんて」
男「いや、幼馴染の買い物の付き添いで…先輩こそどうしたんですか?」
女先輩「私はここのバイトだよ。それにしても幼馴染ね…」チラ
幼馴染「…はじめまして」
女先輩「あななたち付き合ってるの?」
幼馴染「」ブッ
男「…!いやいや!そんなわけないですよ!ただの幼馴染です!」
女先輩「ふぅん?」
男「…!…!!」
幼馴染「」クラクラ
女先輩「幼馴染ちゃんだっけ?どんな服を探してるの?」
幼馴染「…はぇ…?あ!あの…○○なものを…」
女先輩「…なるほど。じゃあためしにこれと…これを合わせてみようか」
男「…俺は?」
女先輩「あんたは待機!そのへんでジュース飲んでたらいいんじゃないかな」
男(適当…)
幼馴染「あ、あのボクは…さすがにこういう服は!」
女先輩(ボク…か)
女先輩「ワンピースやらスカートくらい試さなきゃ!さ、行きましょお客様」にっ
幼馴染「へ、変じゃないですか?」
女先輩「なかなか器量よしだとは思ったけど…似合うわね…」ボソ
女先輩「着心地はどう?」
幼馴染「足がスース―します…」
女先輩「そりゃさっきまでズボンだったからよ。こういうカッコは普段しないの?」
幼馴染「興味はあったんですけど、よくわからなくて…」
女先輩「自信持っていいわよ、よく似合ってる」
幼馴染「ほ、本当ですか?女の子らしいですか!?」
女先輩「本当よ。せっかくだからあいつも呼びましょうか…」スクッ
幼馴染「へ」
男「なんだ…?メールが…おやじからか」パカ
男「なになに…」
男「…」ブフォォッ
女先輩「な!?…何してんのあんた…!」
男「せ、せん…ゲホッ」
女先輩「幼馴染ちゃんの試着できたから迎えに来たんだけど…」
男「わ、わかりました。行きます。ゴホッ」
女先輩「こんな感じよ。どう?」
男「…せ…背中を向けて…座り込んでますけど…」
幼馴染「…」ブルブル
女先輩「そうで…え!?ちょっと!」
幼馴染「は…恥ずかしいです!」
女先輩「こっち見なさい幼馴染ちゃん!」ぐい
幼馴染「こ…心の準備が!」
女先輩「あんたにとって男はその服を見せたくない相手なの!?じゃあ誰に見せたいの!?」
幼馴染「…」
女先輩「可愛い服着るのは見せたい相手に見せるからでしょ!ちゃんと見せて感想を聞きなさい!」
幼馴染「……!」
くる…
男「…」ぽけー
女先輩「がんばりなさい」
幼馴染「へ…!変じゃない!?」
男「……か」
女先輩「か?」
男「………かわいい」ボソ
くるっ スタスタ…
女先輩「あれ!?男?どこ行くの!?」
幼馴染「…」ぺたん
女先輩「あっ…幼馴染ちゃんも大丈夫?」
幼馴染「…よかったぁ…」コテ
男「反則だよ…」スタスタ
幼馴染「すみません…」
女先輩「…あんたは男のことどう思ってるの?」
幼馴染「…あ、あの」
女先輩「あたしには言わなくていいけどね。本人には伝えたほうがいいんじゃない?」しゅるっ
幼馴染「…」
女先輩「あんな奴だけど、優しいだろ。みんなのこと考えられるんだ」
幼馴染「…知ってます…」
女先輩「そっか。でね、そんなあいつだからさ。好きになるやつも多いかもよ」きゅっ
幼馴染「」ズキ
女先輩「後悔する前に、動いた方がいいんじゃないかなぁ…」スル
女先輩「…どこが?」
幼馴染「女の子なのによくオシャレとかわからないし…。い、一人称もボクだし…」
女先輩「普通の子でしょ」
幼馴染「…だって!まわりにボクなんて使ってる子いないし!自分も変えたほうがいいかもって思っ…」
女先輩「好きな人に可愛いと思ってもらいたい、悩み多きただの女の子でしょ」
女先輩「…アイ…いや。あなたの好きな人はそんなこと気にする奴だとでも思うの?」
幼馴染「それは…。でも、怖いです…」
女先輩「わからないことは怖いわね。でも、わからないことを確かめることは、恋には必要なことよ」
幼馴染「たしかめる…」
女先輩「方法は1つだけ。さて、着替えはこれでいいわね。この服、どうする?」ニコ
幼馴染「…買います!」
女先輩「まいどあり♪」
幼馴染「あの!」
女先輩「ん?」
幼馴染「あ…女先輩は、その…男のこと…」
女先輩「…どうかな?大人のお姉さんはミステリアスなのさ」
スタスタ
幼馴染「…」
男「ハァ…ハァ…」
幼馴染「な…どうしたんだそんなに息を…」
男「待ってる…最中に…他の店を見回ってきた」
女先輩「だめだぞー。デートの最中に相手を一人にしちゃ」
男「でっ…!!」
幼馴染「あぅぁ…」フラフラ
女先輩「あはは冗談だ」
男「まったく先輩は…。さて、買い物も済んだみたいだし、帰ろう」
幼馴染「うん…」
女先輩「また来なよ…いろいろと待ってるぞ」
男「いろいろ…?はぁ…」
幼馴染「…は、はい…!」
女先輩「またお越しくださーい」ぱたぱた
幼馴染「お腹は…あんまり減ってない…(緊張で)」
男「俺もそんなに減ってないな…(緊張で)」
幼馴染「じゃあ、今は我慢して早めに夕飯食べよう」
男「そうするか!材料の買い出しして帰ろうぜ」
幼馴染「うんっ…」
男「ただいまー」
幼馴染「さて冷蔵庫に…」ガサゴソ
男「手伝う」
幼馴染「うん…よし。これでいい」
男「まだ夕飯には早いしどうしよう…」
幼馴染「ふぁ……!…ごめん!」
男「はは。昼寝するか」
幼馴染(確かめたいけど…もしなんとも思われてなかったら…)
幼馴染(もう…こんな風に遊べないのかな…それは嫌だなぁ…)
幼馴染「…ぐすっ」
ぶるるっ
幼馴染(…うう…冬だからか…布団に入ってても寒い)
幼馴染(…眠れない…)
幼馴染(…!)
幼馴染(……いや!?それはさすがに…嫌われるんじゃ…)
『後悔する前に、動いた方がいいんじゃないかなぁ』
幼馴染(いや、この場合動いたら後悔するんじゃ?ああでも素直にならないとボクは…)ぐるぐる
幼馴染(うう…でも今しないともう…次はこんなチャンス…うう!)
幼馴染「…自分に素直になろう…今回だけ。いや、寒いからだよ…?」がば
モゾモゾ
幼馴染(同じ布団に入っちゃった…)
幼馴染(ど…どうしよう!ボク何してるの!?)
幼馴染(起きたときなんて言おう!?き、嫌われたらどうしよう…うぅ)
男「ん…」ゴロ
きゅ
幼馴染「あっ…」
幼馴染(…温かい…)
幼馴染(…ごめんね男…)
幼馴染(今だけ…こうさせてね…)きゅ
幼馴染(…おやすみなさい…)
男「…えーっと…」
幼馴染「すぅ…ん…」
男(どういうことだ…)ダラダラ
男(あれ?俺無意識に布団に連れ込んだ?夢遊病かこれ!?)
男(………そっか!転がってベッドから落ちて来たんだな?そうだな??)
男(ヤバいよこれ絶対ヤバいよ…起きたら何言われるか…)
男(もしもう家に来てくれなくなったらど…どうする!?)
男(それは嫌だぞ!何か良い理由を…えーっと…!)
幼馴染「ん…ぅ…」きゅ
男(…!)ドキドキ
男(…よく考えたら要らないな理由とか!無意識!俺無意識!)
男(や、優しくなら…大丈夫かな…起こすのは悪すぎる…)きゅ
男(…なんだかいい匂いがする。シャンプーかな…)
男「…今だけ…許してな…幼…。おやすみ…」
男「…!」ガバッ
男「…いない?」キョロ
男「幼…?どこだ…?」
男「幼……!?」
幼馴染「男、晩御飯できたよ…」
男「…」
幼馴染「…どうしたの?」
男「…」ぎゅうっ
幼馴染「ひゃ…!?き…え?え?」
男「起きたらいないから…びっくりした…」
幼馴染「ご、ごめ…でもその…びっくりしたのはこっちもっていうか…」
男「え?……あっ ご、ごめん!」バッ
男「ほんとごめん!その…ね、寝ぼけてた!」
幼馴染「えっ あ、そ、そうか!それじゃ仕方ないね!ボクは大丈夫だから気にしないで」
男「あ、ありがとう…」
幼馴染「じゃあ、居間で待ってるから…」パタパタ…
男「………うおおおおおおお」ゴンッ ガンッ ゴンッ ゴンッ ゴンッ
男「あれ?俺一緒に寝てた気がしたんだけど気のせいか?」
男「しかもなんでアイツ普通にしてんの…ほんとに夢?」
男「…それよりなにやってんの俺…もうバレバレだよ…キモいよ俺……」ばふ
男「………」
男「あぁぁぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉ…………」バタバタ
男「ずっと内緒にしてきたのに!誰にも言わずに来たのに…よりによって本人にあんな…」
男「さっきの昼寝とあのメールのせいだ!クソォ………」フリフリ
幼馴染「男ー?」ひょこ
男「うわぁぁぁぁああああ来るならノックしろぉっ!」
幼馴染「ご、ごめん…なかなか来ないんだもん…」しゅん
男「い、今行くよ。さ、行こう」スクッ
幼馴染「え…ま、まずい…?」オロ…
男「いや美味しいよ。なんで普通に料理できるのか謎なんだけど…」
幼馴染「お母さんの手伝いしたりとか…キミはそういうのしないの?」
男「少しはやるよ、肉焼いたり」
幼馴染「うーん、調理の手伝いすると覚えるもんだよ」
男「そうか。ならさ、俺に教えてくれよ。手伝うからさ。これからは一緒に料理するよ」
幼馴染「…」かぁっ////
男「えっ あっ!いや!?俺変なこと言った!?」
幼馴染「な、なんでもない」
男「顔赤いよ…」
幼馴染「なんでもないから、大丈夫…」
幼馴染(さっきの昼寝といい、今日はボク意識しすぎだ…これじゃばれてしまう…)
幼馴染「ごちそうさまでした」
男「じゃあ風呂洗ってくる」
幼馴染「休まなくていいの?」
男「ん、平気だ。幼は休んでていいぞ。ご飯作ってくれたしな」
幼馴染「それじゃあ、お願いする…」
男「…」
ゴシゴシ
男「…」
ゴシゴシ
男「…!」
ゴシゴシゴシ
男「…ふー…」
ジャーーー…
男「…ダメだ。何してても幼のことを考えてしまう…」
:
:
幼馴染「ありがとう」
男「…食器洗ってくれたのか。休んでていいのに」
幼馴染「あは。何かしてないと落ち着かなくてさ」
男「はは…俺は何かしてても落ち着かないけどな…」
幼馴染「うん?」
男「なんでもないよ。先にお風呂入るか?」
幼馴染「ちょっと休むよ。先に入って…」
男「わかった。じゃああがったら声かけるな」
幼馴染「うん」
男「まったくあのおやじ…」ぬぎぬぎ
男「そういうことかよ…」パサ
男「息子のためにこんなもん仕組んだのか…?」
男「昼間に変なメール寄こしやがって!」パカ
ヒャッホウ!元気か息子!今父達は岐阜の温泉宿にいるよ!
もう映画館は行ったか?プロジェクトBBおもしろいぞ!
あ、今回の旅行に際してひとつだけ言っとく
幼馴染ちゃんのこと好きなら、素直になった方がいいぞ
突然いったい何だよと思ったかい?あのな、
ず っ と 気 付 い て た わ
なんでわかったかって?
バ レ バ レ だ よ 。それに俺は父だからな
▽
親父wwwwwww
関係が近すぎて伝えづらいかもしれないけどな、人生の先輩としてアドバイスをあげよう
恋は素直になった奴が強いぞ!
大切な女の子に近くにいてほしいなら、きちんと伝えなくちゃだめだ
後悔したくないなら、気持ちに素直になって、それを伝えることだ
がんばりなさい
追伸
温泉から出たら母さんと幼馴染ちゃんのお母さんいなかった。ショッピングだって!
父2人放置されちゃったよ!さみしい
暇で仕方ないから宿の雪かきがんばった!腰いたいからまた温泉に浸かったよ!
男「…俺も今お湯に浸かってるよ…。そんなに簡単に素直になれたら苦労しねえよ…」
幼馴染「どうしていいかわからないよ…」
幼馴染「ボク、本当にどう思われてるんだろう…。変な奴だって思われてないかな…」
『好きな人に可愛いと思ってもらいたい、悩み多きただの女の子でしょ』
幼馴染「男も…ボクのこと女の子って見てくれるのかな……そうだったら…いいなぁ…」コテ
ピーピピ♪ピピーピピ♪ピーピーピ♪ピピー♪
幼馴染「…メール?ボクにだ…」パカ
幼ちゃん、映画デート楽しかったかしら?
まさか引っ込み思案になってやきもきしてる、なんてことはないわよね
え?デートってどういうことって?
そ れ は ね ?
今回の旅行は男家と幼家の共通イベントなんだけど…
その実態は、恋する者に素直になってもらう企画なの☆
ロマンスのお母さんがおせっかいにも用意した大チャンスよ(>ω<)-☆
あなたは昔からあまり自分のことを表に出さなかったけれど…
男くんの前では素直に見えたわ
それはなぜかしら?
まあ、ひとつだけは隠し事をしているようだけど
▽
難しく考えることはないのよ
ただ自分の気持ちに素直になるの
そしてそれを相手に伝える
伝えようとしなければ、それは努力を怠っていることになるわ
自分自身の気持ちに対してね…
あなたの伝えたいことは何かしら?
愛情?友情?感謝?それとも他の何か?
胸に抱えたその想いは、隠したままでは可哀そうじゃないかしら?
あなたにとっても…
しっかり、落ち着いてがんばりなさい。きっと大丈夫だから
追伸
パパ達放置して男くんママとお買いもの行っちゃった☆
おみやげたくさん買ったから、楽しみにしててね
お母さんも楽しみにしてるから…
幼馴染「ボクが…伝えたいこと…」スタスタ…
幼馴染「ボクを…受け止めてくれていたこと」スルル
幼馴染「ボクを…素直でいさせてくれたこと…」パサ
幼馴染「…キミのこと…」クルクル
ガラッ ぺたぺた…
男「…あ?」
幼馴染「想いに…素直に…」ブツブツ
バシャ
幼馴染「ふぅ…。……あれ…。…!?」
男「…!……!!!」(必死に目を抑えている)
幼馴染「…やぁああああ!!!!」ばちんっ
男(俺悪くなくねっ!?)
男「ちょ…いって…いって…何!?なんで入ってきたの!?と、とにかく洗い場の逆に体を向けんと…!」ぐる
幼馴染「グスッ、ちが、違うの!」ばちん
男「いってぇ!!何言ってんの!?背中痛いんだけど!」
幼馴染「考え事してたの!そ、そしたら…とにかく違うの!」
男「痛いよう…」シクシク
幼馴染「あっ ご、ごめん!ぼ、ボク出る」ス
男「ま、待て!」
幼馴染「?」
男「お湯体にかけちゃったろ?温まらずにでたら寒いぞ。こっち向いてるから、体洗えよ。交代で俺があがるから…」
幼馴染「…うん…」ゴシ…
男(あ、あれ?俺があがればよかったんじゃないか!?)
男「見えないよ。さっきはタオル巻いてたし…」
幼馴染「うん…グス……うぅ」ゴシゴシ
男(音だけっていうのもキツイなこれ)
幼馴染(素直になるどころか引かれたよ!伝えるどころじゃないよ…グス)
男(まずいな。意識しすぎて…何かしてよう)ぶくぶく
幼馴染「…」ゴシゴシ…
男「…」ちゃぷ…
幼馴染「…あ」
男「…?どうした」
幼馴染「目を瞑ったまま…シャンプー…お湯…出せない」
幼馴染「ど、どうしよう…」
男「あはははは…」
幼馴染「うぅ…」
男「…ちょっと待て、シャワー出すから」
幼馴染「で、でも今はタオル…」
男「見ないように努力は…する…」
幼馴染「…」
男「…」
男「…は?え!?」ドキドキ
幼馴染「キミだったら見られても…平気。いや、平気じゃないけどさ」
男「…なんで…」
幼馴染「…キミだから」
男「…」
幼馴染「…」
男「…絶対見ない」
幼馴染「………やっぱり…ボクって魅力ない?」
男「…!違う!!!昼間だって…その…か、可愛かった…」
幼馴染「…ぐす……じゃあ…なんで?」
男「……そりゃ…おまえだからだ」
男「とにかくシャンプー流すぞ…あっ!足元だけ見れば!変なとこ見ないかも!」
幼馴染「…うん…」ぐしゅ
男「うぅ…と…よし!」グイ
ジャー…
幼馴染「うん……ありがとう…」コシュコシュ
男「………。あのな、さっきの…理由だけどな」
幼馴染「うん…」コシコシ
男「おまえはな」
幼馴染「うん…」コシ…
男「俺にとってな」
幼馴染「……うん……」バサ
男「大切な人なの」
幼馴染「…」
男「だからな、大事にしたいの。それが理由」
男「…ごめん…」
幼馴染「なんで…謝るのぉ…」
男「いや、だって…おまえ泣いてるんだもん…」
幼馴染「泣い、てぇ、ないっ」
男「いや、泣いてるじゃん…髪洗い終わった?」
幼馴染「ま、だぁ」
男「…わかった。泣き止…髪洗い終わったら言ってな…待ってるから…」
幼馴染「…うぅぅ…!」だきっ
男「うわっ!?なな!?なに!?」
男「えっ えっ え!?」パチクリ
幼馴染「ずっと、前から…ボクは、男、が、すきぃっ」グスッ
男「……!!!」ドキドキ
幼馴染「ボクを、受け止めてくれた、優しい、男、がぁ…好きなの…」
男「幼…」
幼馴染「ボクの、こと!素直で、いさせてくれて…ありあ、とぉっ」
男「…」
幼馴染「っぐっ、ひうっ、ううううぅぅぅ」
男「」ぎゅうう…
幼馴染「ひっぅ…ぐす…」
男「すぐ泣くし、だらしないし…お世辞にもまともとは言えない俺…僕を…」
幼馴染「ひっ…うぅ…」
男「傍にいて、支えてくれて…優しくしてくれて、ありがとう」
幼馴染「…ふっぅ…」
男「ずっと前から、幼馴染のこと…好きでした」
幼馴染「…ぐす…ほぇ?」
男「こんな僕でよければ…」
男「………………つ……………………ぅ……………」
男「……………………付き合ってください!!!」
幼馴染「……………………………………………………………」
幼馴染「……………………………………………………………」
幼馴染「……………………………………………………はいっ」にこ…
幼馴染「…」
ちゅう…
男「…ん…」ちゅ…
幼馴染「ン………ンっ……ッ……!」
ぷは…
男「…ふふ」にこ
幼馴染「えへへへ」にこ
ぎゅうっ
男「…ん。……はっ そういえばタオル…!!!」
幼馴染「…ああ!!?」べちん!
幼馴染「や、やっぱり恥ずかしいんだ!」
男「ちゅーしたのに」
幼馴染「それとこれとは別だよ…」
男「あがろうぜ、そろそろのぼせる…」
幼馴染「うん、そうだね…」コテ
男(背中の体重…心地いいや…)
男「…その前にひとつ…」ゴソゴソ
幼馴染「…?」
男「…はいこれ。誕生日おめでとう、幼」ス…
幼馴染「覚えてて…くれたの!?」
男「まあな。元々今日はプレゼント買うつもりで…だから一人で外出する予定だったんだ…」
幼馴染「そうだったんだ…なら…いつのまに?」
男「おまえが服屋にいるときにな。走って汗だくだったよ、はは」
幼馴染「あっあり…ありがとう!」だきっ
男「わ!?おまえ積極的過ぎるぞ…」
幼馴染「えへへ。ボクね、キミへの気持ちに素直になることにしたんだ。…開けていい?」
男「お、おう」ドキ…
男「うん、いいよ。今日服屋で着てたのに合うかなって…」
幼馴染「…」パチ
幼馴染「…似合うかな?」
男「うん、その…かわいいと…思う」
幼馴染「…」ドキドキ
男「…」ドキドキ
幼馴染「ふ、布団…どうしよう」
男「1組で…いいんじゃないかな…その…温まるし…」
幼馴染「…」ドキドキ
男「…」ドキドキ
カチャ…
幼馴染「う、うん…」
パチ
男「…」ドキドキドキ
幼馴染「…」ドキドキドキ
スッ…スッ…
男「…幼…」
幼馴染「うん…?」
男「…キス…していいか…?」
幼馴染「ボクは…キミならいつでも平気。ううん、キミがいい」ニコ
男「…幼…」スッ…
ガチャ
「「「「ただいまーーーーー!!!!」」」」パチ
幼馴染「」
男母「どう?うまくいったかしら…あら?ふふ、同じ布団?」
幼母「あらあらうふふ…予想以上にうまくいったみたいね?」
男父「2人ともやっと素直になったんかー。これで一安心だよ。なっ幼父!」
幼父「今の私の戦闘力は100万以上は確実だよ…男くん…!」
男「……!!!」ドゲザァァァ!!!!
男「…」スッ
幼馴染「男…?」
男「この僕、男は!今日から娘さん、幼さんとお付き合いさせていただくことになりました!」
男母「あら…」
男「ついては幼父さんにもお付き合いを認めていただきたく!お願い申し上げるものです!」
幼父「…娘を傷つけたら空中大爆発では済まんよ…?」
男「ずっと大切にします!」
幼父「…」
男「…」
幼母「…」ぽっ
男父「えっ」
男「…」
幼父「…あははははっ」
男「…?」
幼父「そう固くなるな。キミの事はよく知っているつもりさ」
幼母「パパったら旅館でね…
『幼ちゃんは男くんとうまくやってるかな?』
『幼ちゃんは男くんに美味しい料理食べさせてるかな?』
『幼ちゃん、泣いて男くんを困らせてないかな?』
『男くん男くん…』ですもの、うふふ」
幼馴染「お、お父さん…」
幼父「や、やめろ恥ずかしい!」
男母「だからね、あんたは本当に、幼ちゃんのこと大切にしなきゃだめよ」
男「…」ふかぶか
男「ありがとうございます!大切にします!」
幼父「うん…頼むよ…」
男「はい!」
幼馴染「大丈夫です」にこ
男父「じゃあ俺たちは居間にいって飲むか!祝い酒!!」
幼母「男くんやっぱりいい男ねー…一緒に飲む?」
幼父「こらっ男くんはこれから…なあ?」にやり
男「…、…!あ、あのう…それはそのう……」しどろもどろ
幼馴染「お、お父さん!!!」
幼父「あっはっは。婿をからかっただけだ。それじゃおやすみ、2人とも」
男母「いい夢みるのよ」
ガチャ…パタン
ハハハハハハ…
幼馴染「うん」モゾモゾ
男「…」きゅう
幼馴染「あっ………。手、温かいね」
男「うん?うん…。手、柔らかいな」
幼馴染「………」
男「……」
幼馴染「…おやすみ。また明日ね」ぎゅう
男「…おやすみ。また明日」ぎゅ…
「「だいすきだよ」」
おしまい
ハハハハハハハ…
男父「ほんとよかったなー」
幼母「身近なところに恋があるって素敵ね…まるで青い鳥みたい」うっとり
幼父「ふふ、これでまた見守る楽しみができたな」
男母「どんなカップルになるのかしらねぇ…」
とあるマンション
女先輩「どんなカップルになるかは、本人たち次第じゃないですかねえ…」チビチビ
女先輩「…アタシは応援してるからなっ」ぐい
おしまい!!!
乙
楽しかったよおつー
俺も頑張るか・・・
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
さやか「何でだろう…最近転校生の事ばっかり考えちゃってる…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326711841/
さやか「うわー、凄い雨になってるよ…」
さやか「夕方には止むって言ってたのになぁ…」
さやか「あーあ。まどか達と一緒に帰ればよかった…」
ほむら「何をしているの?」
さやか「ほむら?今帰り?」
ほむら「えぇ、まぁ」
ほむら「それよりさやか、そんな所で何をしているのよ?」
さやか「いや、傘忘れちゃってさ…」
ほむら「……なら、一緒に帰る?」
さやか「え?」
さやか「いやー、悪いね。助かったよ、ほむら」
ほむら「別に。貴女の家、通り道だし」
さやか「私の家、知ってんの?」
ほむら「………まどかが教えてくれたのよ」
さやか「あー…なるほど」
ほむら「ダメだったかしら?」
さやか「いやいや。ほむらなら大丈夫だと思うし」
ほむら「そう?なら、いいのだけれど」
さやか「ははは…」
ピシャッ ピシャッ ピシャッ
ほむら「雨、強くなってきたわね」
さやか「ほら、もっと中入りなよっ。肩濡れてんじゃん」
ほむら「平気よ、これくらい」
さやか「ダメだって」グイッ
ほむら「ちょ……」
さやか「ほら、これなら大丈夫」
ほむら「………近すぎでしょ」ボソッ
さやか「ん?」
ほむら「もう……恥ずかしいから、さっと行くわよ」ギュッ
さやか「へいへーい」
さやか「はー、ようやくの我が家」
ほむら「……それじゃ、私はこれで」
さやか「まぁまぁ。そんなに急がなくてもいいでしょ?」
さやか「上がってお茶していきなよ」
ほむら「………」
さやか「そ、そりゃ、マミさんみたいに小洒落たもんはないけどさ…」
ほむら「………はぁ」
ほむら「それじゃ、お言葉に甘えるわ」
さやか「えへへ。いらっしゃい、ほむら!」
ほむら「へぇ…」
ほむら「意外と整頓できてるのね」
さやか「意外とは何だね、意外とは」
ほむら「…………意外よね」
さやか「まじまじと見ながら言わないでよ」
さやか「とりあえず、お茶いれてくるから、そこの座布団にでも座って待っててよ」
ほむら「えぇ。お願いするわ」
さやか「ふふーん。さやかちゃんの実力を見て驚かないでよー?」
さやか「茶柱だって立てちゃうんだから!」
タッタッタッタ....
ほむら「…………茶柱に実力ってあるのかしら」
カチャン
ほむら「………」
さやか「どよ?」
ほむら「………見事な茶柱で」
さやか「でしょー?最近コツ掴んだんだー」ニコニコ
ほむら「…………」
ズズズ...
ほむら「ふむ、美味しいわ」
さやか「お茶菓子ポテチしかなかったけど、別にいいよね?」
ほむら「………」
ほむら(お煎餅がよかったな…)
―――
――
さやか「でさぁ、そこで恭介がね…」
ほむら「そう…。貴女、本当に彼の事が好きなのね」
さやか「ん………まぁね」
さやか「でも、前程じゃないかな?」
さやか「結局、私はあいつと付き合う所まではいかなくて、あんなに恋慕していたのが今では夢見てたみたいな感じなんだよね」
さやか「なんだろう?何て言ったらいいか……。ほむら、わかる?」
ほむら「……さぁ。私、まだ恋なんてした事ないし」
さやか「えー?嘘だー」
ほむら「本当よ。まぁ、強いて言えば、まどかへの想いなんかは恋みたいなモノだったかも知れないわ」
ほむら「みたいな、よ。恋とは違うわ」
さやか「なーんだ。私はてっきり、ほむらも女の子が好きな人なのかと思ったよ」
ほむら「ありえないわ」
ほむら「…………も?」
さやか「ん?何?」
ほむら「その言い方だと、他に女の子が好きな女子がいるの?」
さやか「え?あ……!」
さやか「ま、まぁ、親戚に、ちょっとね?」
ほむら「ふぅん…」
さやか「あ、そろそろ雨止んできてない?」
ほむら「あら、本当ね」
さやか「でも、だいぶ暗くなってきたし…送ってくよ、ほむら」
ほむら「ん……そうね…」
ピシィーーーーッ!!!
ほむら「ひゃっ!」ギュッ
さやか「へっ?」フラッ
ドサッ
ゴロ、ゴロゴロ....
ほむら「………」
さやか「た、ただの雷だよ?ほむら、ビビり過ぎだって……!」
さやか「ちょ、ちょっと、ほむら?」
ドクン、ドクン、ドクン...
ほむら「………さやかだって、心臓が早鐘打ってるじゃない」
さやか「あははは、ばれたか…」
ほむら「……」
さやか「ん?」
ほむら「女の子が好きな親戚の話」
さやか「あ、あれは、その…」
ほむら「それ、ちょっと聞かせて貰えるかしら」
さやか「えと、その、私もよく知らなくて…」
ほむら「……そう」
さやか「ほ、ほら。雷も静まったし、そろそろどいてよ」
ほむら「………私の親戚にも」
さやか「えっ?」
ほむら「私の親戚にも、女の子が好きな子がいるって言ったら」
ほむら「さやかはどうする?」
さやか「え………と………」
さやか「………っと、それはつまり―――」
ほむら「なーんてね」
さやか「へ?」
ほむら「冗談よ。私にそんな親戚はいないわ」
さやか「え?あ、うん?」
ほむら「それに、そんな見ず知らずの相手の事、なんでさやかが真剣に考えるの?」
ほむら「意味がわからないわね」ニヤニヤ
さやか「ん?あれ?えーと、これはつまり…」
さやか「あ、あはははは……なんでかな?」
ほむら「さぁ?これくらい、自分で考えなさい」
スクッ
さやか「あれ?どこいくの、ほむら」
ほむら「雨も雷も止んだみたいだし、そろそろお暇するわ」
さやか「あ、そっか。そんな話だったっけ…」
ほむら「えぇ」
ほむら「お茶、美味しかったわ。ありがとう、さやか」
さやか「いえいえ、どういたしまして」
ほむら「それじゃ」
さやか「あ、待って。私も行くから」
ほむら「別に、私は一人だって大丈夫よ?」
さやか「まぁまぁ。レディをエスコートするのも紳士の嗜みってね」
ほむら「ふふ。どこに紳士なんているの?」ニヤニヤ
さやか「目の前だよっ!イッツミー!」
さやか「すっかり暗くなっちゃったね…」
ほむら「流石に寒いわね…」
さやか「ふふーん。そうだろうと思いましたっ!」
ほむら「?」
さやか「なんと、さやかちゃんのマフラーはロングマフラーだったのです!」
ほむら「知ってたわ」
さやか「あれ?」
ほむら「一人だけ随分暖かそうだったものね?」
さやか「ご、ごめんなさい…」
ほむら「ほら、半分貸しなさいよ」
さやか「あ、うん」
ほむら「………」
さやか「あはは、ちょっと短かったかな…」
ほむら「………別にいいわ」ギュッ
さやか「ほむら?」
ほむら「手、冷たいでしょ?」
さやか「………うん、そだね」ギュッ
ほむら「はぁ…はぁ…!」
さやか「はっ…はっ…」
ビシャン!ビシャン!ビシャン!ビシャン!
ほむら「ほら、そこの家よ!」
さやか「う、うん…!」
ビシャン!ビシャン!ビシャン!ピシャッ
さやか「ふはぁ…着いたぁ…」
ほむら「はぁ…制服がびしょびしょ…」
さやか「ははははっ…まさか、途中からまた降り出すなんて、着いてないなぁ…」
ほむら「まったくよ…。傘は風でダメになってしまったし、今日は厄日だわ」
さやか「たはははっ…。なんでかなぁ…」
さやか「………」
ほむら「何を突っ立っているのよ。早く入りなさい」
さやか「う、うん。お邪魔しまーす…」
ほむら「今、タオル持ってくるから」
さやか「うん、ありがと」
ほむら「軽く拭いたら上がってお風呂場に行っててちょうだい」
ほむら「突き当たって右にあるから」テッテッテ
さやか「はーい」
ほむら「終わった?」
さやか「まぁ…。頭はなんとかなったけど、服がなぁ…」
ほむら「だったら取りあえず脱ぎなさい」
ほむら「それでお風呂入ってしまえば、問題ないでしょう」
さやか「でも、着替えないし…」
ほむら「………」
ほむら「その格好でいるよりマシよ!」
さやか「うぅ…」
ほむら「……」ヌギヌギ
さやか「なんでほむらまで脱ぐのさ?」
ほむら「順番に入ってたら、後から入る人が風邪をひいてしまうでしょう?」
ほむら「だから、一緒に入るのよ」
さやか「そりゃ、そっちの方がいいだろうけど…」
ほむら「嫌?」
さやか「そ、そんな事は…」
ほむら「なら、さっさと入りましょう」ギュッ
さやか「は、はい…」ドキドキ
さやか「ほむらって、綺麗な肌してるよね」
ほむら「そうかしら?」
さやか「真っ白だし、触ってて凄く気持ちいい」サワサワ
ほむら「ん…くすぐったいわ…」
さやか「あはは、ごめんごめん」
ゴシゴシ、ゴシゴシ...
さやか「はい、背中終わりー」
ほむら「ありがとう。さやかは私の身体を洗うの上手ね」
さやか「ん?それって褒め言葉?」
ほむら「もちろん」
クルッ
ほむら「だから、他の所も洗って貰えるかしら?」
さやか「そ、そうくるかー…」
ほむら「二人だと、うちの湯舟も流石に狭いわね」
さやか「そうかな?ちょうどいいと思うけど」
ほむら「いえ、やっぱり狭いと思うわ」
ほむら「……少し、そっちに寄ってもいいかしら?」
さやか「あ、うん……どぞ」チャプ..
ほむら「ふふ…」ススス..ピトッ
さやか「………やっぱり、少し狭いかも」
ほむら「でしょう?」
さやか「ん…でも、ちょうどいいのかも」ギュッ
ほむら「………ふふふ」
さやか「髪長いと、頭洗うのも大変だよね」
スッ、スッ、スッ....
さやか「なかなか梳き甲斐があるよ」
ほむら「そうね…。そろそろ切ろうかしら」
さやか「んー、私は長い方が好きだけどなぁ」
ほむら「そう。なら、まだ切らないでおくわ」
さやか「うん。それがいいよ」
ほむら「そのかわり、これからも私が髪を洗う時は手伝いなさい?」
さやか「マジか…」
さやか「嫌じゃないけどさ」
ほむら「ショーツはまだ卸してない私のをあげるとして、上はサイズがないわね」
さやか「下もちょっとキツイです…」
ほむら「……まぁ、これじゃあね」ムニムニ
さやか「ちょ、お尻揉むなぁっ!」
ほむら「………」スリスリ
さやか「そして撫でるな……!」
ほむら「スキンシップよ」
ほむら「さやかだって、よく人の胸を揉むでしょう?」
さやか「それは、まぁ…」
ほむら「それと一緒でしょ?」ムニムニ
さやか「むぅ……ぅ?」
さやか「セーター?」
ほむら「何も着ない訳にはいかないでしょう?」
ほむら「前に間違えて買った大きめのがあったから、あげるわ」
さやか「いやー、ありがとね、ほむら」
ほむら「下は…私のじゃ入らないし…」
さやか「こたつに入ってれば平気じゃない?」
ほむら「こたつで寝る気?」
さやか「えっ?」
ほむら「え?今日はうちに泊まるのでしょう?」
ほむら「貴女の服、まだまだ渇かないだろうし、どうやって帰るつもり?」
さやか「そうでした…」
さやか「………お世話になります」
ほむら「ええ。いらっしゃい」
さやか「てか、めちゃくちゃ恥ずかしいんですけど…」
ほむら「別に、下着を着てないぐらいであたふたしなくてもいいでしょ」
ほむら「この家には私達しかいないんだし」
さやか「でもさぁ、中途半端に服着てると、羞恥心が…」モジモジ
ほむら「……じゃあ、全部脱いでみる?」
さやか「いやいやいや…」
さやか「それじゃあさやかちゃん変態じゃん!」
ほむら「そうかしら…」
さやか「えー……」
ほむら「余り普段と変わらないと思うけど」
さやか「あんたは私を何だと思ってんだ…!」
さやか「何作ってるの?」
ほむら「青椒肉絲」
さやか「ほむらって中華が好きなんだ」
ほむら「特にそれでないとダメって訳じゃないけど」
さやか「ふーん。私は大好きだな」
さやか「特に、青椒肉絲が!」
ほむら「それは重畳」
ジャー、ジャー...!!
さやか「うわ、凄ッ!」
ほむら「ふふふ……」ニヤニヤ
ほむら「それでね、その子が言うには―――」
さやか「えー?それはないでしょ?だってさぁ―――」
ほむら「――――そうね、さやかの言う通りだと思う」
さやか「そう?ありがと、ほむら」ニッ
ほむら「………ふふっ」スッ
ヒョイ、パクッ
さやか「ん?」
ほむら「ほっぺた、ご飯つぶついてたわ」
さやか「あちゃ…。お恥ずかしい」
ほむら「別に。それだけ夢中になってくれたんでしょう?」
さやか「えへへ、そうかもねっ」
さやか「お願いしまーす」
<コツンッ
ほむら「貴女も手伝うんでしょ?」
さやか「うぇー?仕方ないなぁー…」
ギュゥッ
さやか「えへへ、おぶってってよ。ほむらの家、よくわからないんで」
ほむら「…はぁ。………本当にばかね、貴女って」ギュッ
さやか「ふふん!楽できるなら、バカだっていいもん!」
ほむら「はいはい。………行くわよ?」
さやか「うーい」
ノッシ、ノッシ...
―――
――
ほむら「そろそろ寝ましょうか」
さやか「ん?まだ早くない?」
ほむら「明日も学校よ?私はともかく、貴女は一度帰らないといけないんじゃない?」
さやか「う…そうであった…」
さやか「ほむらー、一緒に寝よー?」ギュッ
ほむら「はいはい…」
トン、トントントン...
ほむら「ん………」
ほむら「…誰……さやか……?」
さやか「あ、おはよー。ほむら」
ほむら「おはよ…。何してるの?」
さやか「朝ご飯作ってるんだよ!」
ほむら「………勝手に冷蔵庫を開けて?」
さやか「うぐ………」
ほむら「………ま、いいけど」
ほむら「そのかわり、とびきり美味しいのじゃないと、許さないから」ギュ-ッ
さやか「わっわっ、ちょっ、包丁持ってるんだよ!?」
ほむら「昨日のおかえし」
さやか「うー……」
ほむら「料理が完成したら離してあげる」
さやか「もう…。そんな事したら、一生離れられなくなるからね?」
――
―
まどか「さやかちゃん、遅いなぁ…」
ほむら「じきに来るわ。もう少し待ちましょう」
まどか「うん…」
まどか(………あれ?)
さやか「おーーーーい!!」
まどか「あ、さやかちゃーん!」
ほむら「ようやく来たわね…」
さやか「ごめんごめん、遅くなっちゃったー!」
まどか「もー!もう少しで置いてっちゃう所だったんだからー!」
さやか「ははは、悪かったってば」
ほむら「ほら。来たのなら、早速行きましょう?」
さやか「おぅっ!」
まどか「あ、うん…」
ほむら「随分遅かったわね、さやか」
さやか「ま、まぁね…」
ほむら「どうせ寝坊したんでしょ」
さやか「違うよぉっ。まったく失礼しちゃうなー」
まどか(あれ?…あれ?)
まどか「さやかちゃん…?」
さやか「なーに?まどか」
まどか「あ、ううん。呼んでみただけ…」
さやか「何だー?相変わらず可愛いなぁ、まどかは!」ワシャワシャ
まどか「きゃっ!も、もう、やめてよぉ…!」
ほむら「………」
ギュッ
ほむら「ちょっとだけ、走る?」
さやか「あ、うん」
まどか(………)
ギュッ
さやか「行こ?まどか」
まどか「………うん」
まどか「さやかちゃん」
さやか「ん?」
まどか「………何でもないよ」ギュッ!
さやか「?」
ほむら「………走るわよ」
さやか「おー!」
まどか「うん……いこっか!」
ザワザワ...
まどか「……ねぇ、ほむらちゃん」
ほむら「どうしたの、まどか」
まどか「さやかちゃんと何かあったの?」
ほむら「………」
ほむら「別に、特別な事はなかったと思うけど、……何故?」
まどか「ううん、ただ何となくなんだけど」
ほむら「そう」
ほむら「………大丈夫よ、まどか。喧嘩してるなんてことは、全くないから」
まどか「そういうんじゃなくて…、その、逆というか……」
ほむら「………」
キーンコーン...
ほむら「一限が始まるわ。席に戻りましょう」
まどか「うん…」
まどか「さやかちゃん!」ギュッ!
さやか「わっ!ま、まどか!?」
まどか「どうしたの?ぼぅっとしてたよ?」
さやか「あ、いや…たいしたことじゃないんだ」
まどか「………ほむらちゃんの事?」
さやか「ん………かな?」
まどか「何かあったんだ?」
さやか「うーん……、何もなかったような、あったような…」
まどか「あははは、何それ?」
さやか「まぁ、なんと言いますか…」
さやか「とにかく、この頃変なんだよね…」
まどか「さやかちゃんが?」
さやか「うん、まぁ」
まどか「ふーん…」
さやか「変、なんだよね…」
まどか「恋、なんじゃないかな」
さやか「え………?」
さやか「はは、まっさかぁー…」
まどか「………」
さやか「別にほむらが女の子好きな訳じゃないし」
さやか「私だって、私が好きな訳じゃないし…」
まどか「………」
キュッ
さやか「…まどか?」
まどか「さやかちゃんの事」
さやか「…なんだなんだー?私だってまどかの事、大好きだぞっ!!」ギュウ~
まどか「………そういうのとは、違うんだよね」ボソッ
さやか「うん?何て言ったの?」
まどか「何でもない…何でもないよ!」ギュウッ!
さやか「?」
まどか「ずっと、離れないでね?さやかちゃん」
さやか「あはははっ。今日のまどかは、なんだか甘えん坊だな~」
まどか「………」
ほむら「―――そうなの?流石は巴マミね」
さやか「ヤバイよねぇ―――」
まどか(どうしたのかな)
まどか(二人とも、凄く仲が良くなったみたい…)
まどか(別に、前から仲が悪かった訳じゃないけど―――)
まどか「………何考えてるんだろ、私」
さやか「どうしたの?まどか」
まどか「えっ?あ、その、なんでもないよ?」
ほむら「何か悩みでもあるのかしら?」
さやか「まさか………恋!?」
まどか「え、あ、うぅ…?」アタフタ
さやか「さっき私にあんな話をしたのは、まさか自分が恋してたからかぁー?」
ほむら「まどか、そうなの?」
まどか「あううぅ………」ドギマギ
―――
――
美術教諭「それでは、二人一組になってお互いをデッサンしてみてください」
まどか(さやかちゃんと…)
仁美「鹿目さん、一緒に組みませんか?」
まどか「え?あ、えと…」
ほむら「さやか」
さやか「ん?私と組む?」
ほむら「ええ。差し支えなければ、だけど」
さやか「OKに決まってんじゃん!ほら、その椅子空いてるよー」
まどか「………お願いします」
仁美「えぇ。こちらこそ、ですわ」ニコッ
さやか「…………テヘッ」
ほむら「………」ポカンッ
さやか「あいたっ!」
ほむら「もっと真面目に描きなさい…!」
さやか「はーい…」
さやか(結構自信あったんだこど、黙っておこう…)
まどか(楽しそうだなぁ…)
―――
――
さやか「ようやくお昼休みですよ!」
ほむら「貴女、お弁当は?」
さやか「………ないです」
まどか「珍しいね、さやかちゃん。何かあったの?」
さやか「いや、まぁ、寝坊的な…?」
まどか「ふぅーん…。じゃあ、私のお弁当、少し分けてあげるよ」
さやか「まどか…!流石私の嫁…!」
ほむら「待ちなさい」
まどか「?」
まどか「奪うなんて、そんな…」
ほむら「貴女は、私の作ってきたので我慢なさい…」ズイッ
さやか「え?ほむらの分は?」
ほむら「………今日は余分に作って来てしまったのよ」プイッ
さやか「………」
さやか「ありがと、ほむら」ニコッ
ほむら「た、たいしたことないわよ、こんなの」テレテレ
まどか「………」ムッ
ほむら「私はバレーだけど、貴女達はバトミントンだったわよね?」
さやか「うん」
まどか「また後でね、ほむらちゃん」
ほむら「えぇ、そっちも気をつけて」
さやか「ほむらも怪我すんなよー」
ほむら「そんなにドジじゃないわ」フフン
まどか「それじゃ、行こうか、さやかちゃん」
さやか「オッケー」
<タッタッタ....
ほむら「……私もバトミントンにすればよかったな」
まどか「ねぇ、さやかちゃん」
さやか「何ー?」
まどか「やっぱり、ほむらちゃんと何かあったんだよね」
まどか「今日だけお弁当作ってきてるなんて、おかしいよ」
さやか「んー……まぁ」
まどか「やっぱり、あったんだ」
さやか「でも、本当にたいした話じゃないんだよ?」
さやか「昨日、ほむらの家に泊まったってだけだし」
さやか「恥ずかしかったから、かなぁ」
まどか「でもそれって、恥ずかしがることじゃないよね?」
さやか「そうだねぇ…」
まどか「…………ねぇ、さやかちゃん」
まどか「ほむらちゃんの家で、何かしたの?」
さやか「………」
ほむら「ふぅ…」
まどか「お疲れ様、ほむらちゃん」
ほむら「まどか?一体どうしたの?」
まどか「向こう、早く終わったから、来ちゃった」
ほむら「そう。……さやかはどうしたの?」
まどか「先に戻ったよ?」
ほむら「なら、私達も…」
ガシッ
まどか「待ってよ、ほむらちゃん」
ほむら「え?」
まどか「聞きたい事があるの」
ほむら「何かしら?私に答えられる事?」
まどか「答えて、絶対」
ほむら「………」
―――
――
教師「気をつけて帰るように」
さやか「ふぃー。やっと終わった…」
さやか「帰ろうか、ほむら、まどか」
まどか「うん!」
ほむら「………」
さやか「ほむら?」
ほむら「ごめんなさい。私、今日は少しやらなきゃいけない事があって…」
ほむら「時間はわからないの。だから、悪いわ」
ほむら「私は大丈夫だから、先に帰っていて」
さやか「そう?」
ほむら「ええ、大丈夫よ。でも、ありがとう」
さやか「ん…。じゃ、またメールとかするから」
まどか「またね、ほむらちゃん!」
ほむら「………」
さやか「ほむら、どうしたのかな…?」
まどか「さぁ…」
さやか「流れで先に来ちゃったけど、大丈夫かな?」
まどか「大丈夫じゃないかな?ほむらちゃん、しっかりしてるし」
さやか「そりゃそうだけど、んー…」
さやか「…一応、メールしてみる」
まどか「…………」
ピッ、ピッピッ....
まどか「さやかちゃん、今日は何か用事ある?」
さやか「いや、特には…」ピッピッ
まどか「じゃあさ、今からさやかちゃんの家、行ってもいいかな?」
さやか「うん、いいよ」ピピッ!
さやか「よし。送信、と」
まどか「………」
さやか「たっだいまー!」
さやか「……って、誰もいないんですけどね」
まどか「えへへ、お邪魔しまーす」
さやか「いらっしゃい、お茶出すよー」タタタタッ
まどか「うん、ありがとう、さやかちゃん」
まどか「………」
――
まどか「―――でね、たっくんが…」
さやか「嘘ー、超可愛いじゃん!」
まどか「でしょー!でもね、そのあとが凄くって―――」
さやか「………あ、ちょっと待って。天気予報が始まっちゃう!」
まどか「?さやかちゃん、天気予報なんて見てたっけ?」
さやか「んー。昨日は見てて、でも大外れでさー」
さやか「でもま、一応見とこうかな、って」
まどか「ふーん…」
予報士『本日は午後5時過ぎから雷雨を伴う雲が―――』
まどか「……そういえば」
さやか「うん?」
まどか「昨日は、ほむらちゃんと帰ったんだよね?」
さやか「うん、そうだよ」
さやか「そうそう。あれには参ったなー」
まどか「ほむらちゃんと一緒にお風呂入ったんだ?」
さやか「まぁ、恥じらうもんでもないっしょ?」
まどか「………」
まどか「さやかちゃんは、その…」
さやか「?」
まどか「ほむらちゃんの事、好きなの?」
さやか「そりゃあ―――」
まどか「友達としてじゃなくて」
さやか「――――」
さやか「そ、そっちかぁー」ポリポリ
まどか「えへへへ…」
さやか「まぁ、何と言うか、嫌いじゃないと言うか…」
さやか「で、でも、女同士って、やっぱり変でしょ?だからさ―――」
まどか「変じゃないよ」
さやか「えっ………と」
まどか「女の子同士だって、好きになったりするもん」
さやか「まどか……?」
まどか「私………、私ね…」
まどか「さやかちゃんの事、好きだよ?」
まどか「………大好きだもん」
さやか「………」
―――
――
シト、シト...
さやか「………」
まどか「……雨降ってきちゃった」
さやか「うん…」
さやか「天気予報じゃ、強い雨はこっちまで来ないってさ」
まどか「そうなんだ、残念」
まどか「いっぱい降ってくれればいいのに…」
さやか「……送ってくよ、まどか」
まどか「ん………」
まどか「ううん、大丈夫」
まどか「何でさやかちゃんが謝るの?」
さやか「……ごめん」
まどか「もう、謝るくらいだったら……」
まどか「……だったら、嘘でもいいから、好きって言って欲しいな、って思ったり……」
さやか「………目つぶって、まどか」
まどか「?」
<…………チュ...
まどか「あ………」
まどか「………ずるいよ、さやかちゃん」
さやか「うん……」
まどか「………それじゃ、また明日ね!」
まどか「バイバイ!さやかちゃん!!」
タッタッタッタッ....!!
さやか「………」
さやか「天気予報、あてにならないや」
さやか「まどかはちゃんと帰れたかな?」
さやか「…………ほむら、もう帰ったかな」
さやか「………」
さやか「…ちょっと、コンビニでも行ってこようかな」
さやか「………傘は、一つでいっか」
ほむら「……………」
ほむら「……………」
ほむら「………雨は止まない、か」
ほむら「帰ろうかしら、このまま」
ト、ト、ト....
ほむら「ぁ………」
さやか「おっす」
ほむら「……何してるのよ」
さやか「えーと、まぁ、その………散歩?」
ほむら「………」
さやか「時にお嬢さん、もしかして傘がなかったりしませんか?」
ほむら「そうね。誰かが貸してくれるとありがたいのだけれど」
さやか「残念ながら貸せる程の傘はありませんが…」
さやか「しかしどうです?相合い傘というのも乙な物ですよ?」
ほむら「はぁ…。そういう事、普通に言えないの?」
さやか「あははは、ちょっとふざけ過ぎちゃった」
ほむら「まったく………」
ズイッ
ほむら「ほら、行きましょ」ギュッ
さやか「はーい……」
ピチャ、ピチャ、ピチャ...
さやか「………さっき、さ」
ほむら「何?」
さやか「まどかに告白されちゃったんだよね…」
ほむら「!……そ、そう、なの」
さやか「いやー、まさか私が告白されるとは思ってなかったから、ビックリしたよー」
ほむら「それで?」
ほむら「貴女は、なんて?」
さやか「ん………」
さやか「……ごめんなさい、と」
ほむら「…………そう」
さやか「うん……」
ほむら「まどかが、同性だから…?」
さやか「……違う、かな」
さやか「私もまどかの事好きだけどさ」
さやか「たぶん、私の好きは、友達として、なんだ」
ほむら「そう」
ほむら「………」
さやか「………」
ほむら「―――私の事は?」
さやか「………」
ほむら「……やっぱり、何でもな―――」
さやか「好きだよ」
ほむら「………それは、どっちの?」
さやか「たぶん………恋人として」
ほむら「…」
ほむら「………私は」
さやか「……あ」
さやか「私の家、着いちゃった」
ほむら「………」
さやか「い、意外と近かったのかな…ははっ」
ほむら「…ちょっと」
さやか「な、何?」
ほむら「聞かないの?私の返事」
さやか「えと、その、また今度とかで…」
ほむら「………もう」スッ
さやか「あ、ちょっと!?」
ザアアアァァァァ・・・・!!!
ほむら「………」グッショリ
さやか「ちょ、何してんのさ!」
さやか「ああもう、びしゃびしゃじゃん!」
ほむら「そうね。早く乾かさないと、風邪をひいてしまうかも知れないわ」
ほむら「ねぇ、さやか。近くに、誰か泊めてくれる家はないかしら?」
さやか「………あるよ」
ほむら「そう」
ほむら「じゃあ、行きましょう?」
ほむら「そこで教えてあげるわ、さやか」
ほむら「――――私の、本当の気持ちを、ね?」
おわり
だけどもっとイチャイチャしていいのよ?
ほむさや素晴らしい
けど、まどっち…
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ウルキオラ「心か?」グリムジョー「何だいきなり」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327068351/
ウルキオラ「はい」
グリムジョー「言われても」
ウルキオラ「いやホント後悔してるんだ」
ウルキオラ「心かて何だよ心かて」ブツブツ
グリムジョー「覚えてる奴なんていねーだろそんな台詞」
ウルキオラ「いや結構いるぞ」
ウルキオラ「現世のVIPという所でな」
ウルキオラ「久保帯人にありがちなことなるスレで」
ウルキオラ「俺の台詞をパロったのをよく見る」
ウルキオラ「パターンはほとんど改行して○○かだが」ペラペラ
グリムジョー「とりあえず」
グリムジョー「今の気持ちは」
ウルキオラ「凄い恥ずかしい」
グリムジョー「やっぱりな」
ウルキオラ「俺の過去話を引っ張りつつ」
ウルキオラ「もう少し長い台詞言いたい」
ウルキオラ「ナンバー4だからいいだろ」
グリムジョー「関係あんのかそれ」
ウルキオラ「4、5、6、2は覚えてるぞと言う人も多いな」
グリムジョー「俺たちも出番はまあまあ多かったからな」
グリムジョー「いるんじゃねえかこの作品好きな人でさ」
ウルキオラ「愛か」
ウルキオラ「言ってみただけだ」
グリムジョー「試しか」
ウルキオラ「ムルシエラゴ」ゴゴゴ
グリムジョー「すまん」
グリムジョー「戻るんだなそれ」
ウルキオラ「この姿が一番落ち着く」
ウルキオラ「なのに一ページ使いやがってあの作者め」ブツブツ
グリムジョー「インパクトはすげえからな」
ウルキオラ「俺は作者の計画性のなさがすごいと思うがな」
グリムジョー「そこはオサレって言っとけ」
グリムジョー「俺なんて最後の台詞何だと思う?」
ウルキオラ「パンチラ」
グリムジョー「それは俺の解放だ、しかもパンテラだし」
グリムジョー「そこで出番終了」
グリムジョー「しかも砂漠で放置プレイだ」
ウルキオラ「な?」
グリムジョー「うわホントだ作者計画性ねえ」
グリムジョー「ザエルアポロのアレとかな」
グリムジョー「作者の気まぐれ」
ウルキオラ「スタークの1」
グリムジョー「設定ミス」
グリムジョー「そんなもんは無かった」
ウルキオラ「ゾマリ」
グリムジョー「誰だよ」
グリムジョー「ああ」
ウルキオラ「ノイトラの皮膚」
グリムジョー「剣道()」
グリムジョー「手一本犠牲にされただけで逝くんだな」
ウルキオラ「10から1のはずが0最強というヤミー」
グリムジョー「あれは酷かったな」
グリムジョー「良いところ探すか」
グリムジョー「おう」
三分後たって
ウルキオラ「行くぞ」
グリムジョー「ああ」
グリムジョー「声優」
ウルキオラ「キャラの多さ」
グリムジョー「用語」
グリムジョー「ねえよ」
何がだめだったんだろうな
不思議だ
ウルキオラ「巻数の多さ」
グリムジョー「それだ」
ウルキオラ「曲はアニマロッサが好きだな」
グリムジョー「俺はエコーズだな」
グリムジョー「諏訪部ボイスで良かった」
ウルキオラ「むなしくなってきた」
グリムジョー「同じく」
グリムジョー「藍染のなれの果てよりマシじゃねえか」
ウルキオラ「タイツか」
グリムジョー「思い出しただけで笑えてきた」ブー
グリムジョー「死神代行消失篇やる意味は?」
ウルキオラ「なかった、ついでに破面篇も長すぎる」
グリムジョー「SSまでか良かったてか?」
ウルキオラ「むしろこの作品をないものにした方がいい」
グリムジョー「作者どうすんだよ」
ウルキオラ「雨と埃だけ食って辛うじて生きてろ」
グリリムジョー「それ禁句だろ」
ウルキオラ「再確認の為だな」
ブックオフ
花太郎「いらっしゃいませー」
ウルキオラ「誰あいつ」
グリムジョー「放置プレイ被害者」
ウルキオラ「何でこんなに単行本があるのかはおいておこう」
グリムジョー「行くぞー」ペラッ
ウルキオラ「一巻から汚れてるな」ペラッ
グリムジョー「どうだーウルキオラ俺は一護卍解まで読んだぜ」
ウルキオラ「遅いな俺は破面襲撃まで読んだぞ」
グリムジョー「早いな」
ウルキオラ「二巻ぐらい飛ばしてるからな」ペラッ
グリムジョー「おい」
ウルキオラ「お、仮面の軍勢」ペラッ
グリムジョー「もう突っ込まねえぞ」
グリムジョー「にしても俺も読むのが辛いな」ペラッ
グリウル「読み終えた~」
ウルキオラ「お前も飛ばしたな?」
グリムジョー「飛ばしてねえよ…1ページ1秒ちゃんとしたさ」
花太郎「帰れ」
ウルキオラ「全くわからん」
グリムジョー「同じだ」
テクテク
グリムジョー「なあウルキオラ」
ウルキオラ「どうした」
グリムジョー「俺たち復活すんのか?」ウルキオラ「知らん」
終わり
鰤のこの二人が仲良くしてるSS書きたかった
グリムジョーとウルキオラには復活してほしいです
ウルキオラはあきらめろん
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ BLEACH SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
女「好き!」男「……え、今なんか言った?」
女「えっ?」
男「え?」
女「……えっ?」
男「いや、いま何か言った?」
女「……」
女(……ええー)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1326333893/
女「好き!」男「……え、今なんか言った?」
男「なんも言ってないの?」
女「あ、いや、言った。言ったけど……」
男「……なに? どうでもいいこと?」
女「あ、いや、どうでもいいことではないんだけど……」
男「じゃあなんだよ」
女「それは、その……」
男「……なんだよ。大事なことじゃないの?」
女「大事なことでは、あるんだけど……」
女(こういうときどうすればいいか、女友ちゃんに聞いておくの忘れた……)
女(言い直すべきなの? 言い直していいの?)
女(ああでも……さっきまでの良い雰囲気がどこかに霧散してしまっている……)
女(……制服で一緒に下校して、商店街に行ってドーナツ食べて、その帰りに、安心できる心地よい沈黙があって……)
女(今なら言えるかもしれないと勇気を振り絞ったのに……)
女(もう雰囲気がどこにもないじゃん!)
女(女友ちゃんのうそつき! 雰囲気づくりした上で告白すれば男なんてチョロいなんて!)
女(嘘だった! わたし、今たいへん! ちょろくない!)
男「……どうかしたの?」
女「えっ、あ、いや……」
男「また言ってる」
女「え?
男「その『あ、いや』って口癖」
女「あ、いや」
男「また言った。まぁ、別にいいんだけどさ」
女「あ……うん」
男「……」
女(この沈黙は居心地の悪い沈黙だ……)
女(女友ちゃんいわく、『告白とは雰囲気である』。卒業式やバレンタインデーに告白が多発するのは雰囲気があるからである)
女(雰囲気、雰囲気がないと……困る。雰囲気がないときに告白するのは『下策中の下策。乙女の資格なし』って女友ちゃんも言ってた)
女(乙女の資格なんて恥ずかしいからいらないけど、失敗はしたくない)
女「あ、あの……男くん」
男「ん?」
女「ちょっと、どこか寄っていかない?」
男「……え?」
女(とにかく、いまは、時間稼ぎ! 時間に余裕を作らないと、わたしの脳が、処理落ちする!)
女(わたしすごい! 冷静な判断ができてる! すごい、いつもはダメだけど! ピンチに覚醒! すごい!)
女(わたしちょお冷静! ちょおスゴイ! スゴすぎて言葉を失う!)
男「別にどこかに寄るのはいいけど……」
女「う、うん」
男「あのさ、他意はないと思うんだけどさ」
女「……うん?」
男「……このあたり、田んぼのほかにはラブホテルしかないけど」
女(あ、ぜんぜん冷静じゃなかったらしい)
男「ここから先、ほとんど何もないし」
女「……」
女(まずい、告白に失敗したどころか時間稼ぎにまで失敗してしまった……)
男「……」
女(男くんも気まずそうな沈黙……。マズい、主にわたしの印象がまずい! あと心臓がマズい!)
女(ついでになぜかコメカミの辺りが第二の心臓になったかのように鼓動してる! マズい!)
女(というかずっと思ってたけど、今日、いつもより距離が近い! なんでだ!)
女(肩がときどきぶつかる。なんで? わたし、いつもと歩き方ちがう?)
女(緊張する……。近いよ、近すぎだよ! 恋愛は距離感だって女友ちゃんも言ってたよ? 距離感が大事なんだよ!)
女(うれしいけど! うれしいけどなんか、緊張する!)
女(黙ってたらダメだ……何か言わなくては……)
女(女友ちゃんいわく、『雰囲気とは甘い言葉である』)
女(それだ!)
女「あ、あのさ」
男「ん?」
女「駄菓子屋いこう!」
男「……えっ?」
女(その甘いじゃないから――――!)
女(なんでこんな失敗を……。漫画じゃないんだよ? 漫画だとしてもありがち過ぎて失笑を買うレベルだよ!)
女(……生まれ変わったらハクビシンになりたい)
男「――いいけど」
女「えっ」
男「……なんでびっくりしてるの?」
女「あ、いや……」
男「また言ってるし……」
女「……ごめん」
男「別に悪いって言ってるんじゃないよ。いいと思うよ、俺は」
女(……褒められてるの? 口癖を? それってどう受け取ればいいの?)
男「行こうか、駄菓子屋」
女「……うん」
男「何食べる?」
女「あ、えっと……」
女(……あの)
女(正直、ドーナツでお腹いっぱいなんですけど!)
女(食べられないよこれ以上! ていうかそもそも!)
女(ドーナツ、二個も食べたのに、駄菓子屋行こうって誘ったりしたら、食い意地の張った子だと思われる!)
女(思われてしまっている! マズい! ついでにわたしの体重はひと月ほど前から順調に増幅しつつあるというのに!)
女(ドーナツは美味しかったけど、マズい!)
男「キャベツ太郎、アポロ、わなげチョコ、こんがりラスク……これ好きだったよな」
女「え?」
男「こんがりラスク」
女「……あ、いや」
男「ちがうっけ?」
女「……よく覚えてない」
男「好きだったって。自分のを食べ終えたあと、絶対に俺から取り返してただろ、こんがりラスク」
男「俺はいつも食い損ねたんだ」
女「……」
女(……そういえば、そんなこともあったけど。でも、小学生のときのことだよね、いっしょに駄菓子屋寄ってたのって)
女(覚えてるんだなぁ、男くんも。なんだかうれしいような、気恥ずかしいような……)
女(……むずむずする)
女(……そういえば)
女「男くんは、いっつもチョコばっかりだったもんね」
男「……そうだっけ?」
女「そうだよ、わたしからアポロ奪ったもん。強奪したもん。ひどかったよ。わたしがおかし好きなの知ってて奪うんだもん」
男「……あー、そういえば」
女「あれはよく考えるとイジメだよね。女の子いじめて楽しんでたよね。男くんのサド」
男「……口の滑りはだいぶ良くなってきたみたいだな、おい」
女(……でも、わたしが本気で怒ったり、泣いたりすると、いっつもラスクを分けてくれたんだっけ)
女(うれしかったなぁ。幼心に恋に落ちたなぁ……)
女(いま思えば完全にマッチポンプだけどね!)
女(優しさからラスクをくれたんじゃなくて、わたしをなだめる為に餌を与えてただけだね! いま思えば!)
女(でも好きだ! ちくしょー!)
男「……まぁ、さっさと金払っていこうぜ」
女(……どうやら男くんは気まずくなってしまったみたいだ)
女(自分から墓穴を掘ったようなものだもんね。わたしは気にしてないけど)
女(……あれ? 雰囲気づくりどこ行った?)
女(思い出語りに夢中になりすぎて、雰囲気をおろそかにしてしまったような)
女(どうしよう。あ、いや、待て。思い出語りって雰囲気じゅうぶんじゃない?)
女(このまま……いけるかな?)
女(……待て、待つんだ女。お前はいつもそうやって失敗するじゃないか。功を急くな、急がば回れ)
女(はい隊長! だいじょうぶです! 女は冷静です! ちょお冷静です!)
男「公園行って食おうぜ」
女「はい隊長!」
男「えっ」
女「あっ」
女(間違えた――――!)
女(なんでそんなに間違えるの? わたしの口はひょっとして欠陥品なの?)
女(それとも喉? ひょっとして肺? あんまり考えたくないけど脳? いずれにしてもアホですかわたしは!)
女(……もし三度目の機会があるならイルカに生まれ変わりたい)
男「相変わらずだな、おまえ」
女「……な、なにが?」
男「いつもは静かなくせして、ときどき変なこと言うんだもんな。俺、そのたびにおかしくてさ」
男「小学のとき、俺が風邪で寝込んだことがあったろ。そんで、お前がお見舞いに来てさ」
女(……そういえば、そんなこともあったっけ)
男「俺がベッドでウンウン唸ってたら、おまえがさ、『風邪を足せば治るの?』って言ったんだよ」
男「それ聞いたら俺、苦しいのに笑っちゃってさ」
女(そんなこともあったっけ。お見舞い、したなぁ。わたしもそのあと寝込んじゃったんだよね。でも、正直……)
女(男くんのツボがまったく分からない……!)
女(その話どこがおもしろいの? いまそんな言葉を聞いても、受け狙いにしか聞こえない!)
女(世間の風にさらされて、少しは大人になったのかしら。物事を純粋な目で見れなくなったのね……)
女(汚れつちまつた悲しみに……)
女(……緊張してるからって関係ないこと考えて現実逃避するのはやめとこう)
男「ベンチで食うか」
女「……うん」
男「むかしはさ、滑り台のてっぺんで食べたんだよな。覚えてる?」
女「……うん」
男「俺が落っこちちゃったこともあったっけ」
女「あのときは、死んじゃうかと思ったよ」
男「大げさだな」
女「……起き上がれなかったくせに」
男「でも起き上がっただろ?」
女「そうだけど」
男「おまえがわんわん泣くから起き上がらざるをえなかったんだよな」
女「だって、男くんが痛い痛いって唸るから……」
男「結局、母さんにさんざん怒られたんだっけ」
男「……言ってなかったけど、あのときさ」
女「……なに?」
男「ぱんつ見えてた」
女「えっ」
男「ちょっとだけな」
女「ちょっとだけって、え、ホントに?」
男「いまだに柄まで覚えてる」
女「や、やめてよ」
男「子供の頃のことじゃん」
女「それでもいやだよ、恥ずかしいよ。忘れて、可及的速やかに忘れて」
男「やだよ。あれも思い出の一ページなんです」
女「そんな思い出いらない」
男「いるだろ、俺の性のめざめだよ? いらないわけないだろ! おまえを女と意識した最初だぞ!」
女「それ素直に喜べないよ……素直になれたとしても喜ぶようなことじゃないよ」
女(……それにしても、女って意識してたんだ)
女(というか、いっしょに裸でお風呂に入ったりもしてたのに、性へのめざめはぱんつなの?)
女(あ、いや、いっしょにお風呂入ってたのは小学生になる前か)
女(……でも、ぱんつって、別に見ても嬉しくないような……。小学校の頃って、低学年まで着替え一緒の教室でしてたし)
女(もちろん物陰で隠れて着替えてはいたけど、でも、あのときも男の子ってぱんつ見たがってたりしたのかな)
女(その割には、みんな覗きにきたりはしないんだよね……見たいならなぜ?)
女(隠れてるからいいのであって、見れるようにされると興味を引かれないのかな)
女(……いやでも隠れて着替えてたし、それなら着替えを覗きたくなるのでは?)
女(そういえば水着も下着と同じくらいの露出だけど、水泳の授業で男子が嬉しがってるのみたことないし)
女(でもまぁ、そうだよね。水泳の授業のたんびに興奮してたらいろいろ大変そうだしね)
女(いや何を考えてるんだわたしは……)
女(……男の子って謎すぎる)
女(っていうか、怪我した状態で性へのめざめって、どっちかっていうと生へのめざめでは?)
女(あれかな、生命の危機を感じると性欲が強くなるっていうあの……)
女(……だからどうでもいいことを考えて現実逃避するのはやめろと)
男「……で、どうしたんだよ、いったい」
女「え?」
男「帰りたくないんだろ?」
女「……え?」
男「あれ、ちがうの?」
女「あ、いや、まぁ、そう言えなくもない、けど、ちがうとも言える……かな?」
男「そうなんだ。どこかに寄ろうっていうから、てっきり帰りたくないのかと思った」
女「……うん」
女(めちゃくちゃ見透かされておりますがな)
男「…………」
女(……うぅ)
男「…………」
女(なんか気の利いたこととか、言えないのかね、『月が綺麗ですね』とか。いやまだ日沈んでないし)
女(あっ)
女「月でてるよ!」
男「……お、ほんとだ」
女「月!」
男「……うん。出てるな」
女「…………」
男「…………」
女(だからなんだよぉ――――!!)
女(『月が出てるよ』って言ってどんなふうに会話がはずむんだよ!)
女(『あ、ほんとだね』としか言えないよ! 『綺麗だな』と続くかもしれないけど、それは求めてるのとはちがうんだよ!)
女(だいたいこの話、最近いろんなところで引用されすぎなんだよ!)
女(ちょっといい感じのエピソードとか、飽き飽きなの! 求められるのはもっと新しい視点なの!)
女(中原中也の詩の引用とか! 冒頭のページに聖書の引用とか! 大した意味ないだろ絶対! 雰囲気でしょそれ!)
男「綺麗だな、月」
女(ほら、絶対そのままの意味だよ……)
男「…………」
女(会話広がらない。……もうわたし、こんなのばっかり。からまわってばっかり)
女(スタンドを立てた自転車の後輪並みにからまわってる。いつもより多めに回っております)
女(くるくるくるくる回って……そしていつか、地球になるんだ、わたし。そして世界をわたしの回転運動と慣性の法則でひっかきまわすの)
女(そのときも、男くんが一緒にいてくれたら、いいな)
女(…………)
女(……自分で考えててなんだけど、正直まったく意味がわからない。頭までからまわってるらしい)
男「なんとか言えよ」
女「……え、なにか言った?」
男「……いや、なんでもない」
女(あれ、そっぽ向いてる。なんか怒らせちゃったかな)
女「……男くん?」
男「……ん?」
女「なんか怒ってる?」
女(……あ、しまった)
女(女友ちゃんが「怒ってる?」って聞くと大抵の男の人は不機嫌になるって言ってた)
女(怒ってないのに「怒ってる?」って聞かれるとイライラするもんね。……でも結局、それって怒ってるんじゃ)
女(いや、それはいい。今はいい。後で考えようそんなことは。とにかくいま大事なのは……大事なのは、なんだっけ?)
男「……」
女(……男くんが黙ってアポロをぽりぽり食べてる)
女(長年の付き合いだし、ちょっとした表情から何を考えてるかとか読み取れないかな)
女(うん。男くんがアポロをぽりぽり食べてるときは……前はたしか、怒ってたときだったっけ)
女(……ん、でもこないだは落ち込んでるときだった。……あれ? 上機嫌なときも食べてたよね)
女(寒い寒いって言いながらコタツに入って食べてるときもあったっけ……)
女(……役に立ちませんね、長年の付き合い)
女「ていうかアポロ食べすぎだよ……」
男「え?」
女「あっ」
女(しまったあああああ――――!)
男「……あ、食べたかった?」
女「あ、いや、そういうわけじゃなくて……」
女(っていうか女! おまえさっきから思ってたけど!)
女(失敗のパターンが! 完全にワンパターンじゃないかよお――――!)
女(思ってたことを口に出すとか、そういうワンパターンな失敗は、誰も得しないんだよ!)
女(もっと女友ちゃんみたいに上手いこと失敗しようよ、「てへ、しっぱいしちゃった☆」って感じの!)
女(こんな失敗じゃ好感度はあがらないよ……)
女(むしろ急激に下降中な気配がする、人のおやつにケチつけるなんて大罪だよ……)
女(その大罪にも関わらず、もし四度目の生が許されるほど神が寛大だったなら、もっと余裕がある女の人に生まれたい……)
女(いや、今はそんなことはいい。とりあえず会話を回復する手立てを、流れを変える手段を考えなければ)
女(ええい、ままよっ!)
女「あのさ!」
女(と声をかけてしまえば何か言わざるをえないし、そのうち思いつくよね、きっと。がんばれ二秒後のわたし!)
女(……こういう場合も他人任せと言うのかな?)
男「どうした?」
女「あの、えっと……」
女(……あ、あれ? なんかこの流れで告白リトライできてしまいそう?)
女(期せず機会がやってきた。うん、人生って思い切りが大事なんだね。ありがとう十秒前のわたし)
女「あ、あのね、男くん……」
男「ん?」
女「……あのさ!」
男「お、おう」
女「……あのさ」
女「『閉口』と『開いた口が塞がらない』って、字面は真逆なのにニュアンスが似てるよね」
男「……え? あ、うん。そうかもな。……そうか?」
女(…………)
男「…………」
女(みんなわたしをヘタレだと罵るがいいさ……)
女(そしてわたしも本日何度目かわからないがこう言いたい。『だからなんだよ』と)
女(さすがに神様も、好きに指定させてくれるのは三回目までだと思うの。仏の顔もっていうし)
女(でも、『仏の顔も三度まで』って『三回までは許す』なのかな、『三度目はアウト』なのかな)
女(『烈火の炎』じゃどっちだっけ? 三回殴られたら? それとも四回目?)
女(……思い出せないや。男くんなら分かるかな、男くんの持ってた漫画だし)
女(……ああ、でも、いま話しかけるのはつらいかも。二度目の失敗……)
女(わたしは何をやっているんだ……)
女(もし生まれ変わるなら、男くんの彼女に……)
女(だめですか、そうですか……そうだよね、夜眠る前にさんざん祈ってもだめだったもんね)
女(願いも祈りも、それだけではなにひとつ生み出さないのだぜ)
女(なんでこんなにネガティブなことばっかり考えてるんだろう……)
女(叶えたい願いがあるなら、それ相応の行動を起こさなくちゃだめなのだぜ)
女(こう言い換えるとポジティブかもしれないのだぜ)
女(あれ、とれなくなったのだぜ)
女(……バカなことばっかり考えてるからだよ)
女(……あれ、なんか男くんがこっちを見てる気配がするのだぜ)
男「…………」
女(ていうか気のせいじゃないっぽいのだぜ。……手元。ひょっとして……)
女(アポロ? このタイミングでアポロ? そんなにアポロが好きなのか! 自分のぶんは食べきったのか!)
女(なんかもうめっちゃみてる! 物欲しそうに! この顔は欲しがってる顔だ! 分かりづらいけどチラ見してる!)
女「…………」
男「…………」
女「……食べる?」
男「……いいのか?」
女「正直、とられるだろうなぁと思って買ったのだぜ」
男「だぜ?」
女(……また間違えた)
男「だぜ、って……!」
女(そしてなんかツボってる。感性が分からない。どうしよう、笑いのツボの違いは男女関係に重大な破綻をもたらすって女友ちゃんが……)
女(……言ってたけど、まぁわたしって良い占いしか信じないタイプだから別にいいか)
男「……っ! ……っ!」
女(……すごく笑ってる)
女(……なんだか困るなぁ。ちっとも良い雰囲気にならない)
女(こう、もっと甘い感じの? 空気がいいよね。手が触れ合っただけでどぎまぎしてしまう感じの)
女(なのになんですかこれ。彼、笑う、わたし、黙る。なんだこれ)
女(……困った)
男「なあ」
女「はい?」
男「何か言いたいことあるのか?」
女(なにこの人、急に真面目になったよ)
女「あ、えっと……」
男「…………」
女「……その」
男「……うん」
女「あのね」
男「ちょっと待った」
女(なんで出鼻を挫くかなぁ――――!)
女(わざとか! 言わせようとしたくせに、言いかけると邪魔するのか!)
女(わかっててやってるとしたらすごくいやな奴だ! いやなやつだ!)
女(でも好きだ!)
女(…………)
女(……わたし一人でアホみたい)
男「あのな、ちょっと大事な話があるから聞いてほしい」
女「……大事な話?」
男「そう」
女(よもや、彼女ができたから距離を置こうとかそういうあれでは……)
女(……「ひょっとして告白!?」と思えない自分が憎い)
男「……まぁ、落ち着いてラスクでも食べろ。やる」
女「……あ、ありがとう」
女(この年になってラスクをもらえるとは……今年のバレンタインは気合いを入れねばなるまい)
女(そしてホワイトデーにはラスク! ……それって喜ぶべきなの?)
男「……俺らさ、子供の頃から一緒だったじゃん」
女「……うん」
女(……なにつくろう。定番はチョコだよね。あんまり凝ったのは難しいし、お金もないし)
男「だから、いまさらというか、なんというかなんだけど」
女(そういえば、男子は誰からチョコをもらっても嬉しいっていうけどホントなのかな)
女(前に男くんが「バレンタインになると男子はみんなソワソワしてるだろ?」って言ってたけど……)
女(正直、いつどうやって渡そうかとずっと考えてて、ほかの男子を見てる余裕なんてないよね)
女(……あ、今の言葉、なんか恋愛の縮図っぽくて素敵?)
男「なんつうか、このままっていうのはもう嫌なんだよ」
女「……うん」
男「だから……」
女(……ラスク美味しい)
男「好きだ。俺と付き合ってくれ」
女(……でも、男くんってわたしの手作りチョコよりアポロの方よろこびそう)
男「…………」
女「……え? 今なんか言った?」
男「…………」
女「……ごめん。生返事してた」
男「……ああ、うん」
女「あの、もう一回話してくれる?」
男「……いや」
女「……えっと、大事な話じゃないの?」
男「いや、大事な話……なんだけど」
女「うん。聞くよ」
男「…………」
女「えっと……?」
男「……いや、なんつーかさぁ」
男「大事な話って言ったんだから聞いとけよ!」
女「えっ」
男「俺めっちゃ前置きしたじゃん! いや、自分でも本題なかなか切り出せてないって思ったけどさ!」
男「聞いとけよそこは! 悪かったよ長くなったのは! でも大事な話って言ったしさ!」
女「な、えっ……」
男「俺めちゃくちゃ真剣だったじゃん! なんか今日、俺空回りしてばっかじゃん!」
女「そ、そんなこと言ったら、男くんだってわたしの話きいてくれなかったじゃん!」
男「俺が? いつ?」
女「さっき!」
男「さっきっていつ?」
女「さっきはさっきだよ! わたしだって話があるって言ってたのに上の空だったもん!」
男「そんなの……そんなの、聞く余裕ないに決まってるだろ! 悟れ!」
女「悟れなんて言われても無理だよ! わたし超能力者じゃないもん! 男くんサトラレじゃないもん!」
男「んなの……長年の付き合いなんだからさぁ!」
女「長年の付き合いに大した効力がないのはさっき確かめたもん!」
男「ああもう!」
男「だから俺はだな!」
女「なに?」
男「お前が好きだって言ったんだよ! なんで聞いてないんだよ!」
女「そんなのわたしだって言ったもん! 男くんだって聞いてなかったじゃん!」
男「…………」
女「…………」
男「ん……?」
女(あれ?)
女(……ん?)
女「……あの、男くん、ちょっと聞きたいんだけど、今なんて言った?」
男「何回言い直させる気だと言いたいところだけど、俺からも聞きたい。今なんて言った?」
女「……好きって言ったよ」
男「……俺も」
女「ずるい」
男「えっ」
女「ちゃんと言って」
男「……したたかだな、おい」
男「好きだ」
女「もっと大きな声で」
男「調子のんな」
女「……ごめんなさい」
男「…………」
女「…………」
男「好きだ!」
女「……うん」
男「…………」
女「…………」
男「……もっとラスク食べる?」
女「……うん」
女「あ、アポロあるけど、食べる?」
男「準備いいな」
女「お互い様じゃない?」
男「うん」
男「……これ食べ終わったら帰るか」
女「……うん」
男「もう日も沈むな」
女「うん」
男「……月、出てるぞ」
女「……出てるね」
男「…………」
女「……きれいだねえ」
男「うん」
女「ああいうの、夕月っていうの?」
男「知らない。俺、日本語研究したことないもん」
女「わたしもない」
男「そうなん? ありそうだけど」
女「本気で言ってる?」
男「うん」
女「…………」
男「ごめん、適当なこと言ってた」
女「わたしも」
女「男くん、好きだよ」
男「うん」
女「好き」
男「……何回言うんだよ」
女「何回だって言いたい気分なんだよ」
男「俺は何回も言わないよ」
女「何回だって言ってほしいよ」
男「…………」
女「…………」
男「好きだ」
女「……うん」
女「あのね」
男「……うん」
女「わたしを、男くんの彼女にしてください」
男「…………」
女「…………」
男「……うん」
女「……なんかすっごく疲れた」
男「俺も。肩の荷が下りた感じがする」
女「うん」
男「…………」
女「……うん」
女「なんか、なんか、すごいね」
男「……うん。そう思う」
女「……食べ終わったし、帰ろっか」
男「……だな」
女「なんか、男くん、さっきから言動がそっけないよ」
男「そう?」
女「彼女になっちゃうと安心してほかの女の子に目がいくタイプ?」
男「……余韻に浸ってるんだよ」
女「余韻」
男「あと照れくさい」
女「……案外ロマンチストなんだから」
男「うるさい」
女「ねえ、わたし、男くんの彼女でいいんだよね?」
男「うん……。うん」
女「じゃあ、男くんはわたしの彼氏?」
男「……そうなるな」
女「……なんかそっけない」
男「照れくさいし、実感沸かないんだよ」
女「わたしも。ぜんぜん実感わかない」
男「……うん」
女「さっきから『うん』ばっかり」
男「お前こそ、さっきから変に喋るじゃん」
女「……安心したのと、うれしいのと、照れくさいのと、だよ」
女「男くんがわたしの彼氏、かぁ」
男「うん」
女「……なんか恥ずかしいね」
男「いや、うん」
女「……好きだ!」
男「まだ言うか」
女「男くんが好きだ!」
男「やめて、もう俺たぶん顔とか真っ赤だから」
女「わたしも顔熱いし大丈夫だよ」
男「それ、全然だいじょうぶじゃない。家ついたら家族にばれてしまう」
女「ばらしちゃえばいいよ」
男「恥ずかしいわ」
女「……へんなかんじ」
男「どんな感じ?」
女「ふわふわする」
男「ふわふわ?」
女「わたしね、これが夢だって言われたら、納得するかもしれない」
男「……それは、とてもふわふわしてそうだな」
女「男くんは?」
男「……わかんねえ。なんもわかんねえ」
女「そんなかんじだ」
男「うん」
男「……」
女「……好きだよ」
男「……うん」
女「…………」
男「俺も好きだ」
女「…………」
女「……うん」
男「…………」
女「これからも、よろしくね」
男「……ああ」
ニヤニヤしっ放しだった
新しく出来たSS深夜VIPのSSです
いろんなSSがあるので是非見てください!
SS深夜VIP
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ 男女「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
みさえ「……」しんのすけ「めし」
しんのすけ「めし」
みさえ「……さっき食べたでしょ」
しんのすけ「……んーーー!!!!めし!!めし!!!」
みさえ「はぁ……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327235697/
みさえ「……」しんのすけ「めし」
しんのすけ「……んっ!!!ああーーーー!!!!!」バシッ
ひまわり「テッ……」
みさえ「あっ!ひまわりに八つ当たりしないの!」
しんのすけ「あっ!!!!あっ!!!!」バシバシ
ひまわり「ウ……」グスッ
ひまわり「ううー……っ」ポロポロ
しんのすけ「めーーーし!!!めし!!!」ジタバタ
みさえ「……また『アレ』を持ってこないと……はぁ」
みさえ「しんのすけー、ちょっと痛いよー」カチッ
しんのすけ「あっ……それ、やだ!!!!!!!!!」
みさえ「あんたが反省しないから悪いんでしょうが。はい、バリバリ」ドスッ
しんのすけ「がぁぁぁぁぉぁぉぁ!!!うわおぁぁうあ!!!」
しんのすけ「」バタッ
みさえ「スタンガン便利!」
ひまわり「うー……」
みさえ「おー、よしよし。痛かったねー。でも、もう大丈夫だからねー」
ひまわり「……すー……すー……」
みさえ「ふー……やっと寝ついてくれた」
しんのすけ「」ピクッピクッ
みさえ「……子供達は寝てるし……くつろぎタイムだわ~♪」
みさえ「おやつおやつ……あ、せんべい」ガサガサ
みさえ「テレビOK!せんべいOK!こたつOK!」
みさえ「麻薬OK!」
みさえ「主婦のくつろぎタイム始まり!ふふふ……♪」
みさえ「うーん……3時ごろは面白いテレビないわよね」
みさえ「…………」
しんのすけ「」ピクッピクッ
みさえ「あー殺したい」チラッ
みさえ「あー………っ!」
みさえ「ストレス溜まるっ!!!何であんたは生きてんの!?!?」
しんのすけ「」ピクッピクッ
みさえ「っと……落ち着かないと……」ガサガサ
みさえ「スー……ハー……うん、美味しい」
みさえ「……一眠りしよう」
ガチャ
みさえ「ん……?」パチッ
ひろし「ただいまー」
みさえ「ん……お帰りなさい……ふわぁー……」
ひろし「……その袋……また麻薬か?」
みさえ「――あっ!いけ、これは違うの!その、ええっと……」
ひろし「やめろって言ってるだろ……」
みさえ「……ごめんなさい」
みさえ「……」
ひろし「……」
みさえ「……」
ひろし「なんとか言えよ」
みさえ「……だって……」
ひろし「『だって』じゃねぇっ!!何回言わせるつもりだ!!!」
ひろし「自分の子供にスタンガン使うな!!!!」
みさえ「……ほらね」
ひろし「……あ?」
ひろし「……あー、じゃあいいよ。『だって』……その先は?」
みさえ「……スタンガン使わないと止まらないだもん」
みさえ「このクズ」
ひろし「……クズ? クズ……!?」
みさえ「……こんな子供、欲しくなかった」
ひろし「……馬鹿野郎!!!」バシッ
みさえ「……っ! 何するの!?」
ひろし「それだけは言っちゃダメだろ!!!!」
ひろし「子供だぞ!?俺達は親だろ!?」
ひろし「母親が腐ったこと抜かすな!!!!」
みさえ「……私を、こんなこと言いたくなるまで追いつめたのは誰か分かる?」
ひろし「……なに言って……」
みさえ「あんたたち家族」
ひろし「・・・・・・・・・・」
みさえ「……」
ひろし「・・・・・・・・」
みさえ「今日はね」
みさえ「朝は、近所迷惑だって言われて、ずっと謝ってた」
みさえ「で、それが終わって家に入ったらしんのすけが暴れて家はめちゃくちゃ」
みさえ「それで、『ごはん食べさせろ』。じゃあ、スタンガン使うしかない」
ひろし「・・・・・・・・・」
みさえ「帰ってきたあなたは何もしてくれない」
ひろし「・・・・・それは、ごめん」
ひろし「……もう、いいよ……飯、たのむ……」
みさえ「……自分が不利になったら逃げるとこも、昔から変わらない」
みさえ「あんたのそういうトコ」
みさえ「大っ嫌いだから!!」ドン
ひろし「……」
みさえ「前、言い合いになったときだって……」
ひろし「……母親なんだからガマンしろ!!!!仕事で疲れてるんだよ!!!!」
みさえ「……あーはいはい。私がガマンすればいいんでしょ、この家庭は」
みさえ「死んじゃえばいいのに」
しんのすけ「ん……」モソッ
みさえ「あ、起きた」
しんのすけ「ん……ん……」
ひろし「しんのすけ……痛くないか? アザ、できt」
しんのすけ「めし」
ひろし「……っ」
しんのすけ「めし」
ひろし「大丈b」
みさえ「ムダよ。何回話しかけたって、こっちの声は届いてないから」
ひろし「……子供の相手してるんだ。お前は黙っとけよ」
ひろし「しんのすけ、また母ちゃんにヒドイことされたんだろ?」
しんのすけ「めし」
ひろし「なぁ、ヒデーよな。また何かあったら父ちゃんに言うんだぞ」
しんのすけ「……めし!!!!!!めーし!!!!!」
ひろし「……っ!」
しんのすけ「ああーーーっ!!!!ううううううううううううぅおおあえ!!!!」ジタバタ
ひろし「み、みさえ!飯たのむ!押さえとくから!」
みさえ「いやよ。たまには、あなただけで解決して」
みさえ「出来るもんならね」
みさえ「おやすみ。疲れたから」スタスタ
ひろし「――! ま、待っ……!」
しんのすけ「ああーーっ!?めし!?ひまわり、めし!!!!!!!!!!めし!!!!!!!!ひまわりわるい!!!!!!」ガブッ
ひまわり「うぅーっ……!」ジタバタ
ひろし「あっ!ひまわりを噛むな!」ガシッ
しんのすけ「ぁぁぉあ!!!!!」ジタバタ
ひろし「ちょ……やめ……」
ひまわり「あーー!!!あー!!」ポロポロ
ひろし「………」
しんのすけ「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーう!!!!!!」
ひまわり「あーー!!あー!!」ポロポロ
ひろし「うっせぇ!!!!黙れよ!!!!!」
しんのすけ「めしめしめしめしめ!!めし!!めし!!」
ひまわり「あーー!!あーー!!」ポロポロ
ひろし「くっ……そっ……」
ひろし「うるさい……うるさい……!」
ひろし「くそ、うるさい……黙れよ……!!!」
ひろし(……ん?)
ひろし(……テーブルの下にスタンガン……)
ひろし(……いや!それだけは…)
しんのすけ「ひっまっわっり!!!」バシッ
ひまわり「ウ……」ポロポロ
ひろし「………」
ひろし「……この野郎……」
ひろし「ひまわり、泣いてんだろーが……」カチッ
しんのすけ「――あっ!?それ、バリバリやだ!!!!!」
ひろし「うっせぇ黙ってろよ!!!!」ドスッ
ひろし「……はぁ、はぁ……」
しんのすけ「」ピクッピクッ
ひまわり「あー!!あー!!」ポロポロ
ひろし「あーひまわり……痛かったよな……よしよし……噛まれたとこ、大丈夫か……?」
ひまわり「ウウ……」
ひろし「………」
しんのすけ「」ピクッピクッ
ひろし「……っ」グスッ
ひろし「使っちまった……っ」ポロポロ
・
・
・
・
・
翌日
みさえ「おふぁよ……あー、よく寝たー」
ひろし「……おう、みさえ……」ボー
ひまわり「すー……すー……」
しんのすけ「」ピクッピクッ
みさえ「……けっきょく、使ってるじゃない」
ひろし「……!」
みさえ「これで分かった?」
ひろし「……あぁ……分かった……」
みさえ「……そう。それは良かった。とりあえず寝れば? 土曜日だし」
ひろし「あ、ああ……そうするわ……」ヨロヨロ
ひろし「あぁ……。おやすみ」ヨロヨロ
みさえ「……」
みさえ「さて……」
みさえ「くつろぎタ……」
しんのすけ「ぅ……」モソッ
みさえ「……!」
しんのすけ「ん……あがっ……っ!!!」ジタバタ
みさえ「……まぁ、朝ご飯は食べさせないとダメか」
しんのすけ「めし……!!!!!」
みさえ「はいはい、ちょっと待ってなさい」
しんのすけ「……」グチャグチャバクバククチャクチャ
みさえ「……また、テーブル拭かないと。牛乳こぼしすぎでしょ……」イラッ
しんのすけ「……かあちゃん!!!!」
みさえ「……あっ、もう食べ終わったの?だめ、ご飯は……」
しんのすけ「オラを殺して」
みさえ「……へっ???????」
しんのすけ「――めし!!!!!めし!!!!!!!!」ダンダン
みさえ「……」
みさえ「なに、今の………」
みさえ「あっ……だ、ダメでしょ。次は、お昼ごはん」
しんのすけ「あーーーー????め・し!!!!!!!」
みさえ「……はぁ」カチッ
しんのすけ「~~あーーー!!!!バリバリ!!!!!うーーー!!!!」
みさえ「……ちょっと黙ってなさい」ドスッ
しんのすけ「がっあ……ううっ!!!」
しんのすけ「」ピクッピクッ
みさえ「……」
みさえ(……まだ、ドキドキしてる……今のは……?)
みさえ(聞き間違い……? でも……)
ひろし「あー……おはよ」
みさえ「あ……は、早いわね」ガサッ
ひろし「……寝つき悪くて。で、みさえはまた麻薬か」
みさえ「……」
ひろし「もう、怒らねーよ」
みさえ「……え?」
ひまわり「……アーウー」トテトテ
ひろし「お、ひまわりも起きたか。よしよし」ナデナデ
みさえ「あ、あなた……?」
みさえ「え」
ひろし「俺、昨日、任せっきりにされて分かった……一人じゃ、やっぱダメだった!」
みさえ「あ、あぁ……」
ひろし「偉そうなこと言ったくせに、スタンガン使って……俺、最低だ!」
みさえ「……もう、いいわよ」
ひろし「そうはいかねぇ……謝り足りない!みさえにも……しんのすけにも!」
みさえ「……」
ひろし「しんのすけが起きたら、たとえ、分かってくれなくても……しんのすけにも謝る」
ひろし「……俺は、父親だ。家族みんなを受け止めなきゃいけない」
ひろし「なのに、一晩、子どもの相手しただけでキレてスタンガン使って……」
みさえ「……それは、仕方ない……」グスッ
ひろし「ごめんな。お前の気持ちも分かってなくて、子どもも傷つけて……」
ひろし「俺は、父親失格だよ」
みさえ「……ちょっといい?」グスッ
ひろし「……なんだ?」
みさえ「『ほら、どうしようもないでしょ。分かった?』ってことだったの……」
ひろし「……俺は、お前の気持ちを……」
みさえ「やっぱり、優しいし……強い、あなたは……っ」グスッ
ひろし「……これからは、俺も出来るだけ手伝うから。頑張ろう」
みさえ「……うん……っ」グスッ
みさえ「!……あ、あなた。しんのすけが」
ひろし「し、しんのすけ……起きてたのか」
しんのすけ「……」
ひろし「……ごめん!もう、スタンガンは使わない!!」
みさえ「……」
しんのすけ「……」
ひろし「痛かったよな。怖かったよな」
ひろし「しんのすけも、辛いんだよな。つらいのは、俺達だけじゃ、ないんだよな」
しんのすけ「……」
ひろし「支えあうから、家族だよな。そうともさ、今は俺達に頼ればいい!」
しんのすけ「……」
ひろし「暴れ回っても、俺達が止めてやる。だから、しんのすけも負けるな!」
しんのすけ「……」
ひろし「ひまわりは、家族だ。手を出しちゃいけない。自分に負けちゃダメなんだ!」
しんのすけ「……」
みさえ「……」
ひろし「しんのすけ!俺とお前は、男だ!男の約束を……」
しんのすけ「ああがさぃあいいえおおおううえおおいええぇぉああああ!!!!!!!!!!!!!」ダンダン
ひろし「っ……」
みさえ「やっぱり、ダメ……」
ひろし「しんのすけ!!!」ガシッ
しんのすけ「あーー!!!あー!!!!!」ジタバタ
ひろし「ほら、俺がこうやって止めてやる!!!!だから、お前も負けるな!!!!!」
しんのすけ「めしめしめし!!!!!あいいかざちらい!!!!!!!!」ジタバタ
しんのすけ「あーーーっ!!!!!」ジタバタ
ひろし「宝だ!!!!!!」
しんのすけ「ぁぁぁぉあかさああぁあおおえ!!!!!!!!!」バシッ
ひろし「……痛くないぞ、しんのすけ!!!」
しんのすけ「あ!!!あっっ!!!ああっ!!!!」バキッ
ひろし「っ……痛くねぇ!!!」
みさえ「……っ」
みさえ「もう、やめて……!」ポロポロ
みさえ「で、でも……あなた、顔が腫れちゃう……」
しんのすけ「はーーっ………ああっ!!!!!!」バキッ
ひろし「……離さないぞ、しんのすけ……!」
みさえ「……っ」
しんのすけ「はーーっ……はーーーっ……」
ひろし「しんのすけ……!!」
しんのすけ「もういいゾ」
ひろし「……っ!?」パッ
みさえ「!」
ひろし「あっ!……くそ、ビックリして離しちまった!!」
みさえ「あ、あなた……もう、ムダよ……」
ガチャ……バタン
ひろし「――あいつ、外に出やがった!追いかけないと!」
みさえ「わ、私も行く!」
ひろし「いや、みさえは、ひまわりの面倒を頼む!」
ひろし「……おい、待て!!」ガシッ
みさえ「……っ」ポロポロ
ひろし「ポケットのスタンガンを出せ。それは、使っちゃダメだ」
みさえ「……」スッ
みさえ「……わかってるの……本当はダメだって……っ」
ひろし「……」
みさえ「でも、でも……つらいの……!!!あなたが殴られるところを見るのも!」
みさえ「しんのすけの、あんな姿を見るのも……! 親、だから……!」
ひろし「……みさえ」ギュッ
みさえ「!」
ひろし「俺もだ。俺はお前を放置したよ。俺は、つらくないように、お前が苦労してる姿を見て見ぬフリした」
みさえ「っ…」ポロポロ
ひろし「でも、みさえの気持ち分かったから。だから、俺は……これからは、逃げない」
ひろし「お前も逃げるな」
ひろし「そして……しんのすけにも、逃げさせない!!!だから……!!」
みさえ「……」
みさえ「……今日は、あなたに任せる……」
ひろし「……ああ!!!行ってくる!!!」ダッ
みさえ「……行っちゃった……」
ひまわり「アー?」トテトテ
みさえ「……ふふ、よしよし。心配ないわよー……」
みさえ「……ひまわり、お兄ちゃんのこと好き?」
ひまわり「アーア!」ニコッ
みさえ「……って、分かるワケないか……」
みさえ「……」
みさえ「あの人が、愛した子供なら……」
みさえ「私も、愛さないと……ね」
・
・
・
・
・
ひろし「はぁ、はぁ……!」ダダッ
ひろし「くそ、どこに行っちまったんだよ……!!」ダダッ
ひろし「……ん?」
女「……」ビクビク
ひろし「そ、そこの人!」
女「は、はいぃっ!?」
ひろし「あの、子供を見ませんでした!?赤い服で、黄色いズボンの………ん?」
ひろし(……地面が、血まみれだ……)
ひろし「……あんた」
女「は、はい?」
ひろし「その子に暴力、ふるった?地面が血まみれなんだけど」
女「ちっ、違います!あ、あの子が勝手に地面に頭を叩きつけて!!それで、私、ビックリして……」
ひろし(……ヤバイ、いつも以上に……!)
ひろし「で、どこに行きました!?」
女「た、たぶん……あっちの公園よ方角に……」
ひろし「――ありがとうございました!!」ダッ
女「あっ……」
ひろし(しんのすけ……!!)ダッ
ガンッガンッ
――これヤバイって!!
――で、でも、怖い……!!
――なんなんだよぉ、コイツ!警察に連絡すればいいのか!?
ひろし「……あっちからだ!!!」
ひろし「たぶん、公園だな……!!」ダッ
ギャル「マジ意味わかんない……!」
ひろし「……!!」
しんのすけ「オラ……オラ……」ダンッダンッ
不良「が、ガキ、そこらへんにしとけって」
ひろし「あんたら!ここは俺にまかせてくれ!!俺は父だ!」
ギャル「――あっ!ほら、行こっ!」グイッ
不良「あ、ああ……チッ、気味わりぃ…」スタスタ
しんのすけ「あああ……あああ……」ダンダン
ひろし「しんのすけ!!」
ひろし「や、やめろ!!!!頭、血だらけだぞ!!!!」
しんのすけ「オラ……は……あぎぃぃぃぃっっ!!!!!」ゴンゴン
ひろし「しんのすけぇ!!!」ガシッ
しんのすけ「……ぐぅぅぅっ!!!」パッ
ひろし(……なんだ、すげー力……!?)
しんのすけ「オラ!!!!オラは!!!!」ゴンゴン
ひろし「し……しんのすけ……?」
しんのすけ「やだ!!!!」ゴンゴン
ひろし「………」
しんのすけ「キズ………オラのせい………ひまわり………」ゴンゴン
ひろし「……」
しんのすけ「かあちゃん……とうちゃん……オラのせい……やだっ!!!!!!」ゴンゴン
ひろし「……っ」ポロポロ
しんのすけ「ああっ!!!!!うわぁぁぉういうあああ!!!!!」ゴンゴン
ひろし「が……」
しんのすけ「ふーっ!!!!ふーっ!!!!」ゴンゴン
ひろし「がんばれ……っ!」ポロポロ
ひろし(止めろって……!)ポロポロ
しんのすけ「ぐぅぅぅ!!!!!!」ゴンゴン
ひろし「がんばれ……負けるな……しんのすけ……」ポロポロ
しんのすけ「ああっ!!!!!」ゴンゴン
ひろし(……止めなきゃいけないのに……)
ひろし(しんのすけ……戦ってるところ見たら……)
ひろし(涙が、止まらねぇ……!)ポロポロ
しんのすけ「ふーっ……!!」ゴンゴン
ひろし「がんばれ……!!」
しんのすけ「……とうちゃん……」
ひろし「……!」
しんのすけ「オラ…………」
しんのすけ「………みんな、好きだゾ………」ドサッ
ひろし「……しんのすけ!!」バッ
ひろし「……」
ひろし(気絶してるだけか……でも、はやく病院に連れて行かないとな)
ひろし「……」
ひろし「良く、頑張ったな……」
ひろし「……」ボー
ガラッ
みさえ「――しんのすけー!!!」
ひまわり「アウー!」
ひろし「あ……みさえ」
みさえ「しんのすけは!?しんのすけは!?」
ひろし「あ、あぁ……気絶してるだけだ。頭をヒドく怪我してるけど」
みさえ「……そう。やっぱり、ダメだったんだ」
ひろし「……へ?」
ひろし「え、いやいy」
みさえ「やっぱり、私達の声は……」
ひろし「いや、話を聞けって!」
みさえ「……?」
ひろし「しんのすけが、自分でやったんだよ!」
みさえ「……へ???」
ひろし「頭を自分で打ち付けて、さ」
みさえ「しんのすけが……?」
みさえ「……それ、本当……?」
ひろし「……ああ!」
みさえ「本当……!?」ポロポロ
ひろし「そうだよ!俺達のこと、好きだとも言ってたなぁ!」
みさえ「私、まだ……」
みさえ「しんのすけのこと、信じていいの……っ!?」ポロポロ
ひろし「!……もちろんだ!」
みさえ「……うわぁーん!!あなたぁ~~!!」ギュッ
ひろし「……な? まだ、諦めなくて良かったろ?」
ひろし「しんのすけは、まだ負けてない。だから、俺達も、まだ負けちゃダメだ」
ひろし「……おう」
みさえ「でも……何故か殺せなくて……っ!」グスッ
ひろし「……おう」
みさえ「私、間違ってた……!」
しんのすけ「……あ」モソッ
ひろし「し、しんのすけ!」
みさえ「しんのすけ……!」
ひまわり「アーウ!」
しんのすけ「ああーー!!!めし!!!!!」バタバタ
ひろし「……」
みさえ「……あなた、ウソついてないんでしょうね?」
ひろし「う、ウソじゃねぇよ! しんのすけは頑張っt」
しんのすけ「めしーーー!!!!」ニコッ
みさえ「……」
ひろし「……ま、頑張ろうぜ?」
みさえ「……」
みさえ「……そうね」ニコッ
ひまわり「アーウ?」
・
・
・
・
・
一ヶ月後
みさえ「あーっ!!また牛乳まきちらして!」
しんのすけ「ああっ!?!?あうーーっ!!!!」バタバタ
ひろし「っと、しんのすけ!おまえ一ヶ月前の気合はなんだったんだよ!?」
みさえ(……前と、ほとんど変わらないしんのすけ)
みさえ(でも、諦めたくない)
みさえ(麻薬もやめて、スタンガンもやめて)
みさえ(しんのすけを、邪魔者じゃなくて)
みさえ(一人の子供として、愛せるようになりたい)
ひろし「ちょ……指が鼻の穴に……いてぇよ!!」
しんのすけ「あーーー!!!!!」バシッ
みさえ(あなたと……ほかでもない、しんのすけ本人のおかげ)
みさえ(まだ、溝はあるけど……ひまわりと同じように愛せるように!)
みさえ(私、母親だから!)
ひろし「……さて、仕事行ってくるわー」
みさえ「あっ、そうね。行ってらっしゃい!」
ガチャ……バタンッ
みさえ「こらーっ!!冷蔵庫を……」
しんのすけ「かあちゃん」
みさえ「!」
しんのすけ「いつでも殺していいゾ」
みさえ「……」
しんのすけ「あーっ!!!」ガチャガチャ
みさえ「……」
みさえ「……ホント、ばかね……」
みさえ「母親だもん。親が子供を殺すわけ、ないでしょ……」ギュッ
◆おわり◆
なんか後味悪いけど乙!
って首に手をかけた音か
おい変なこと言うなよ…
ありがとうございましたー
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
紅莉栖「岡部の厨二ノート見つけたったwwww」
紅莉栖「このノートの内容をダシに何か奢らせてやるんだから」ペラッ
【ID腹筋汁】
紅莉栖「」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327054402/
紅莉栖「岡部の厨二ノート見つけたったwwww」
紅莉栖「…これは罠!?」
紅莉栖「どこかにカメラ…タケコプカメラー!……は、そこにある…」
紅莉栖「……」
紅莉栖「…」カチカチ
紅莉栖「…」
紅莉栖「…テスト、っと」カタカタ
紅莉栖「…」ッターン
ID:kILL25310
紅莉栖「どおおおおっ!!!」
紅莉栖「NO. NO. NO.」
紅莉栖「ノーカン、ノーカンよ、これは」
紅莉栖「…」
紅莉栖「…携帯電話っ!」
紅莉栖「腹筋回数は、再構成される!」
ID:156cMx32O
紅莉栖「んんwwwwwww」
岡部(フゥーハッハッハ!クリスティーナめ!よもや携帯電話に逃げ込むとは!甘い!甘いぞ!天才処女よ!)
紅莉栖「うーぱぁ…」コロコロ
岡部(灰色の脳細胞を持った、この狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真に!そんなノートが必要だと思っているのか!)
岡部(そう…全て記憶済み…!)
岡部(フゥーハッハッハ!)
岡部(!?)
紅莉栖「ウン! ヤラナクテモイイト オモウヨ!」
紅莉栖「だよねぇ」
岡部(まゆりでもしないぞ、紅莉栖…)
紅莉栖「違うよ、紅莉栖だよ」
紅莉栖「クリス!」
紅莉栖「なぁに?」
岡部(…)
岡部(!?)
紅莉栖「…」
岡部(…)ドキドキ
紅莉栖「リンタロウ アセクサイ!」
岡部(おい)
岡部(…うーぱ役でも言われたら傷つくぞ…)
紅莉栖「…」
岡部(…)
紅莉栖「…」
岡部(…)
岡部(…)
紅莉栖「…」
岡部(いい加減キッチンシンク棚から出たいな、暑くて適わん)
紅莉栖「ほんと馬鹿」
岡部(今出たら馬鹿どころか『死ね!氏ねじゃなくて死ね!』とか言われそうだから我慢するしかないか…)
紅莉栖「リンタロウ」
岡部(裏声で人の名前を呼ばないで下さい)
岡部(…)
紅莉栖「リンタロウ」
岡部(キョーマ)
岡部(キョーマ)
紅莉栖「リンタロウ」
岡部(ナデナデシテー)
紅莉栖「…」
岡部(…)
岡部(オイ! リンタロウ!)
紅莉栖「り、倫太郎…」
岡部(ナンデスカ! トーすわあああああああああんんんっ!?)
岡部(止めろ!こそばゆいだろ!)
紅莉栖「倫太郎」
岡部(あああああああ!なんか!すごく恥ずかしい!)
紅莉栖「倫太郎」
岡部(恥ずかしい!嬉しい!聞きたくない!聞きたい!)
岡部(落ち着け俺。be kool. be kool.)
紅莉栖「倫太郎」
岡部(Fooooooooooooooooooooooooooooooo)
紅莉栖「倫太郎…」
岡部(ダメ!脳が溶ける!)
岡部(注意:あえぎ声ではありません)
紅莉栖「…」
岡部(なんなんだ!さっきから!下の名前で呼びたいのか!あの助手は!)
紅莉栖「り、りん…」
岡部(フゥーハッハッハ!もう耳塞ぐもんねー!)
紅莉栖「り、倫太郎さん…のほうがいいかな…」
岡部「これが運命石の扉の選択かぁぁああああっ!!!!!」
紅莉栖「!!!!?」
岡部「…」ガチャ
紅莉栖「な、なんで、そんなところに…?」
岡部(勢い余って声を出してしまった。人間とはやはり欲深い生き物だな)
紅莉栖「岡部…?」
岡部(汗の量が半端ない…目を合わせられない…)
紅莉栖「岡部…なんか、言ってよ…」
岡部(なにも話せない…どうする、どうするよ俺)
岡部(どうする!どうする!)
紅莉栖「…」グズッ
岡部(なにか!何か言うしかない!)
岡部「あ…」
岡部(何も出ない!)
岡部(今すぐにギャルゲーの主人公になってこの状況を打破する方法を瞬時に思いつきたい!!)
岡部(ここは、鳳凰院凶真で切り抜けるしかないっ!!)
岡部「フゥーハッhぐふっげほっげほっ」
岡部「けほっ」
紅莉栖「だ、大丈夫…?」
岡部「あ、ああ…」
紅莉栖「…」
岡部「…」
岡部(黙っちゃ駄目だろ俺!ヘタレ!)
紅莉栖「…怒った?」
岡部「…何にだ?」
紅莉栖「その…汗臭いって言ったのとか…」
岡部(こういった場面で鳳凰院凶真を使えれば楽なんだが…先程のむせで仕切り直しというのは…どこか情けないな)
岡部(…岡部倫太郎、で行くしかないのか)
岡部「…少し、傷ついた」
岡部「…俺も聞きたいことがある」
紅莉栖「…?」
岡部「その…下の名前で呼びたいのか?」
紅莉栖「なっ!」
岡部「な、何度も倫太郎と…」
紅莉栖「わ、忘れてぇっ!ただいつか呼ばないといけないのかなとか呼び慣れたほうがいいかなとかちょっと思っただけなんだから!!!」
紅莉栖「あ…!」////
ダル「牧瀬氏、結婚する気満々ですね、分かります」ガチャ
紅莉栖「い、いい、いつから…!?」
ダル「しゅたいんずげーとの選択なのかー
、辺りから聞いてました」
ダル「オカリンwww汗臭いwwwwぺゃっwwwwwwwwww」
ダル「ケコーン妄想ですなwwwwリア充爆発して欲しいですぞwwwww」
紅莉栖「で、で、出てけーっ!」
ダル「らしいのでオカリン殿www我はここで失礼しますぞwwwww」
岡部「ちょ、何故だ!?正直何を言っていいか分からない俺に!助け舟を出してやろうとかおもわんのか!?」
ダル「居座りは有り得ないwwwwww」
つ【近藤さん】
岡部「ちょ!!」////
紅莉栖「~~~~ッ!!」////
ダル「やっぱりまだしてなかったん? オカリンマジヘタレすぐるだろjk」
岡部「ば、馬鹿者!まゆりが帰ってきたらどうするんだ!」
ダル「まゆ氏は今日来ない、フェイリスたん家でお泊り。ブラウン氏も娘とどこかへ。るか氏は実家の手伝い。桐生氏は夏風邪。僕は空気を読む(キリッ」
岡部「なん…だと…」
ダル「少年よ、これが好機だ。ターンエンド」
紅莉栖「」クスッ
ダル「じゃあ僕はこれで」
岡部「ちょ!ダル!」
ダル「アデュー」」バタンッ
紅莉栖「…」
岡部「…」ピクッ
紅莉栖「!」ビクッ
岡部「…」
紅莉栖「…」ドキドキ
紅莉栖「な、なに…」
岡部「…い、いやー!喉乾いたな!キンキンに冷えたドクぺでも飲もう!」アセアセ
紅莉栖「そ、そうね!私も喉乾いちゃった!」アセアセ
岡部「よーし!マッドサイエンティスト、コップ使っちゃうぞー!」アセアセ
紅莉栖「あはは!洗うの面倒臭いけどたまには良いわね!」アセアセ
紅莉栖「ドクぺお待ちぃ!」アセアセ
岡部「HAHAHA!ルネッサーンス☆」アセアセ
紅莉栖「よく分からないけど、ルネッサーンス☆」アセアセ
岡部「」ゴクゴク
紅莉栖「」ゴクゴク
岡部「……とんだ嵐だったな…」
紅莉栖「おいしー!やっぱりドクぺよねー!」アセアセ
岡部「落ち着けー助手ー助手ー!!」
岡部「ダルのやつ…」
紅莉栖「…」
岡部「…」
紅莉栖「…」
岡部「これが…コンドーム…」
紅莉栖「わ!わー!だ、出すなー!」
岡部「す、すまんっ。た、ただ初めて触るから、気になってな…」
紅莉栖「ど、童貞乙」
岡部「…うろたえた処女乙」
紅莉栖「すっごい真面目に見る男の人って…」
岡部「…」ジー
紅莉栖「…」
岡部「…」ジー
紅莉栖「…」ジー
紅莉栖「!」フイッ
岡部「見たいのか、触りたいのか、助手よ」
紅莉栖「岡部が言うとHENTAIっぽいっ…」
岡部「…紅莉栖」
紅莉栖「…!」
岡部「…こっち向いてくれ」
岡部「さあ、なんだと思う?」
紅莉栖「…」////
岡部「…紅莉栖」
紅莉栖「こ、心の準備させて…?」
岡部「何時間か経ちそうな予感がしてならないんだが」
紅莉栖「うぅ…」
岡部「じゃあ…そのままで良い。俺から行こう
紅莉栖「ふえっ!?」////
岡部「…紅莉栖」ジリジリ
紅莉栖「あ、あ、あの…」
岡部「捕まえたぞ、紅莉栖」肩ガシッ
紅莉栖「ふぁ…」
岡部「後ろからだと制止しにくいだろう」
紅莉栖「ほんとうにまってええっ…!」
岡部「汗臭いのも慣れたほうがいいだろう」
紅莉栖「白衣で嗅ぎ慣れてるから…大丈夫…!」
岡部(墓穴掘り過ぎだろ)
紅莉栖「前から…」
岡部「ん?」
紅莉栖「初めては、前からが良い…っ!」
岡部(ああ、理性が解き放たれそうだ…)
ダル「そう言えば再世編が4月5日に発売するらしいお」
由季「ん…はぁ…そ、うなの?マクロスF、ちょっと、楽しみだな、んあっ…」ブブブブッ
ダル「00とかギアス、グレンラガンはどうなるか気になるところだお」
由季「あ、の…ダル君…ひっ…もう少し、弱くして…ば、バレちゃう…はっ、はっ…」
ダル「え?なんのことかわからないお?」ニヤニヤ
由季「ご、めんなさ…い…でも…今日はちょっと強すgふぅっ!んっ!」ビクビク
ダル「さ、DDRしにいこうか」
由季「今日も…はっ、はっ、筐体がずれるね…あっ!」ビク
紅莉栖「は、裸白衣とか…HENTAI過ぎじゃない?」
岡部「ほとんど裸だが隠せるところは隠せる。故にほとんど見えてないじゃないか」
紅莉栖「あ、あ、あんたのは…見えないけど…すごく、山に…」////
岡部「紅莉栖の胸も山になっているじゃないか」スッ
紅莉栖「ふぁっ!!!」ビクッ
岡部「これが…乳首か…」サスサス
紅莉栖「はぁ…! やあ…あ…」
岡部「白衣捲ってもいいか?」
紅莉栖「下は、まだダメ…」
岡部「じゃあ上だけ…」めくり
岡部「可愛いぞ、紅莉栖」
紅莉栖「…可愛くない」
岡部「可愛い」チュパ
紅莉栖「ふぁっ!ちょ!ま、まだぁ、い、いいって…いってな…やあっ」ビク
岡部(美味い…)
/__/ ‘,
// ヽ ', 、
// ‘ ! ヽ …よし このSSはやめよう
/イ ', l ’
iヘヘ, l | ’
| nヘヘ _ | | l ハイ!! やめやめ
| l_| | | ゝ ̄`ヽ | |〈 ̄ノ
ゝソノノ `ー‐' l ! ¨/
n/7./7 ∧ j/ / iヽiヽn
|! |///7/:::ゝ r===オ | ! | |/~7
i~| | | ,' '/:::::::::::ゝ、 l_こ./ヾ.. nl l .||/
| | | | l {':j`i::::::::::::::::`ーr ' ||ー---{
| '" ̄ ̄iノ .l::::::::::::::::::::::∧ | ゝ ',
, 一 r‐‐l γ /、::::::::::::::::::::::::〉ー= ___ ヘ ヽ }
/ o |!:::::} / o` ー 、::::::::::::i o ,':::::::{`ヽ ヘ ノ
/ o ノ:::::∧ /ヽ o ヽ::::::::| o i::::::::ヽ、 / /
/ ノ::::::/ /::::::::ヽ o ヽ:::| o {::::::::::::::Υ /
ちょっとなに言ってるか分かりませんね…
おい
いいから書くんだ
書くんだ
紅莉栖「んやっ…お、かべぇ…」
紅莉栖「はっ…はっ…やあ…吸わないで…」
岡部「ところで…」
紅莉栖「な、に…?」
岡部「…陰毛が見えているんだが」
紅莉栖「~~~~っ!」////
岡部「つ、ついな…」
紅莉栖「めくった!?」
岡部「………あ、ああ、少し」
紅莉栖「捲るなら全部捲りなさいよ!半殺しも良いところじゃない!」
岡部「じゃあ」めくり
紅莉栖「やあぁーっ!!」////
紅莉栖「…」////
岡部「綺麗だ、な…」
紅莉栖「そ…そう…?」
岡部「ただ…」
紅莉栖「た…ただ…? なに?なんか付いてる?」
岡部「…いや、何でもない…」
紅莉栖「な、なによ…言ってみなさいよ…」
岡部「匂いが、ちょっと…」
岡部「味をみてみるか」
紅莉栖「ちょっ!まって!まって!」
岡部「どうした」
紅莉栖「匂いが嫌なら止めればいいじゃない!」
岡部「」チュ
紅莉栖「ひゃ…っ!!」
紅莉栖「ふあ!…おかべっ…」
岡部「尿道…?」ペロリ
紅莉栖「にょ…ぅどう、は、やぁっ…んっ!きたない…よぅ…」
岡部(美味いな…甘さ、しょっぱさ…これが紅莉栖の尿…!)
紅莉栖「っ!!…あっ!…ゆび、ゆ、入れ…?」
岡部「」ヌルルッ
紅莉栖「やぁっ、じぶ、ん、でやる…のと、ちがうっやああっ!」
岡部「」ツプッ
紅莉栖「ゔあ!痛…」
岡部「処女膜…」
紅莉栖「おかべぇ…」
紅莉栖「は…ふぅ…」
岡部「」スッ
紅莉栖「んぁ?」
岡部「」ボロン
紅莉栖「」
岡部(恥ずかしいもんだな…)
紅莉栖「」
岡部「…」
紅莉栖「」
岡部「…」
紅莉栖「Oh...」
岡部「準備するが、大丈夫か」
紅莉栖「…優しくしないと招致しない」
紅莉栖「岡部…付けないで…」
岡部「そんな無責任な真似は出来ん…」
紅莉栖「は、はじめてをゴムに捧げたくないから…お願い…」
岡部「…分かった」
岡部「息が、荒いな…」
紅莉栖「だって、すごく痛いって聞くし…異物感もすごいとか…」
岡部「まだ次の機会でも良いんだぞ」
紅莉栖「ま、迷うから聞かないで…ちょっと揺るぎそう…」
岡部「紅莉栖」
紅莉栖「なに?」
岡部「愛しているぞ」
紅莉栖「…私も愛してる、倫太郎」
ダル「ふぅーい、やっぱりサイレントEX HID+SUDは堪えるお」
由季「ボーダークリアおめでとう!すごいなぁダル君」
ダル「もう少し餡蜜がハマればよかったんだが」
由季(お尻にローター3つ入ってるのに…すごいなぁ////)
ダル「ゼロカロリーのコーラktkr!ウマー」
「やっ!やめて下さい!」
「君も僕のファンになったんだろ!」ビキビキ
由季「あ、DQN」
ダル「ああ大丈夫大丈夫」
「んあああああああああああ!!!」ビクンッビクンッ
ダル「既に仕込んだからね」
由季「ダルくん…////」
紅莉栖「はっ…はっ…」
岡部「大丈夫か…紅莉栖…」
紅莉栖「痛かったけど…なんだろ…幸せ、かな、えへへ」
岡部「なっ! さ、察してくれ」
紅莉栖「さっきのお返しっ」
岡部「全く…本当に可愛いやつだな」
紅莉栖「…キスして、岡部」
岡部「これからは、倫太郎でも構わんぞ」
紅莉栖「じゃ…じゃあ二人の時だけ…」////
岡部「紅莉栖…」
紅莉栖「倫太郎…」
岡部「!!!」
紅莉栖「岡部!」
「悪いけど、牧瀬紅莉栖。リンリンから離れてくれないかな」
岡部「へぁ…お、お前は…」
「橋田鈴羽。岡部倫太郎に処女を奪われた女だよ!」
Coming Soon
遅筆過ぎてごめんなさい。
あと、エロとか書ける気がしません。
オカクリは正義。
気が向いたら
楽しみに待ってる
乙
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ シュタインズゲートSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
魔王「フハハ!封印から蘇ったら人間が滅亡しとったわ!!」
魔王「さあ人間共!我が元に平伏し崇めよ!」
魔王「ファーハッハッハ!!」
魔王「ハッハ!誰ぞ!誰ぞおらんのか!!」
魔王「……ハッハッハ!どうやらわしの気迫に震えて出てこれぬと見た!フッハッハ!!」
魔王の声は虚しく響き渡った
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326342782/
魔王「フハハ!封印から蘇ったら人間が滅亡しとったわ!!」
魔王「さて、復活したところでまずは我が城に戻るとするか!フアッハッハ!!」
魔王「転移呪文を使って……ハッハ!待っていろ我が部下よ!すぐに……」
ポシュンッ
魔王「ん、うむ?ハッハ、転移呪文を使った筈が城に飛ばんな、久しぶりだからなまったかのう、ではもう一度…」
ポシュンッ
魔王「……ファッハッハ!そういうことか!これは参った!!」
魔王「わしの今いる荒野こそ我が城の場所だったとはな!これは参ったわい!ファハハハハ!!」
魔王「そもそも恐らくわしが封印されてから数千年は経っているのだ、仕方あるまい!ハハハハ!!」
魔王「ま、城は後で再び建てれば良いこと、まずは人間共に我が復活を知らしめねば!」
魔王「さぁて、そうなればひとっとびして人間共の街でも探しに行くか!ファッハハハ!!」 バサッ
魔王「ふぅむ、確か向こうの方に大国があった筈だな、フハハハ!心躍るわい!!」
魔王「……」 バッサバッサ
魔王「……」 バッサバッサ
魔王「フハハハハ!これは参った!どこまで行っても荒野しか無いではないか!!フハハハハ!!」 バッサバッサ
魔王「ハッハ!しかもかなり発達した大都市と見えるな!わしの時代には無かったものだ!!」
魔王「ファッハッハ!!さあ人間共よ!恐れおののけ!我こそ偉大なる魔物の王よ!!」 バサァッ
魔王の声は虚しく響き渡った
魔王「フフハハ!!誰も出てこぬか!!全く情けない人間共め!!」
魔王「フハハハハ!!誰ぞおらぬか!!我こそは残虐非道の大魔王だぞう!!」
魔王「ハーッハッハッハ!!これだけ騒いでも無反応とはな!!全く静かな連中だわい!!フハッハ!!!」
魔王「くらえぇいっ!!」 ボゴォッン
魔王が爆発呪文を唱えると いくつかの民家が崩れ去った
魔王「フーハハハ!どうだ!こうなりたくなければ出てくるのだな人間共!!」
魔王「……フ、誰も出てこぬとは…なるほど、そこまで自身の住処と共に心中したいか!!」
魔王「それはそれで天晴れ!見上げた精神だ!フハハ!!貴様らの処分は後回しにしてやるわい!!」
魔王「さあて!民衆がこうあっては王へ我が復活を知らしめるしかあるまい!!城を探すとするか!!」
魔王「フハハハハ!!待っているがいい王よ!!すぐに我が力を知らしめてやるわ!ハーハハハ!!」
魔王「フ、我が時代はもっと荘厳で分かりやすい城に住んでいたものだがな!!まあそれも良し!!」
魔王「さあて!人の王よ!!この門を通してもらおうか!!」 ギィィィ……
魔王「……フハハハ!!よもや見張りも鍵もかかっておらぬとは!!なんたる無防備!!」
魔王「よほど平和ボケしていたと見える!!なるほど、それならば民衆の無抵抗ぶりも納得よ!!!」
魔王「だが貴様らの平和は最早長くは続かん!!さあ我が手により血と絶望に満ちた世に変えてくれるわ!!」
魔王「ハーッハッハ!!さあ王よ!!出て来い!!!フハハハ!!!」
魔王「……フハハハハ!!なんと荒れ果てた城よ!!全くこれでは廃墟ではないか!!!」
魔王「思わずピカピカに掃除してしまったわい!!ハハハ!!!」
魔王「それはそうと、これだけ荒れ果てた城ということは王は別の城へと逃げたということかの」
魔王「フッハハ、よもや我が復活を事前に察知していたということか!!想像以上に手ごわい敵かもしれんな!!」
魔王「だが自らの城と都市を捨てて逃げるなどと、とんでもない愚考だ!!」
魔王「フハハハハ!決めたぞ!この城は我が魔王軍の拠点とさせてもらおう!!フハハハハ!!!」
ガタッ
魔王「フヒャッ!!?」
少女「……」
少女「あなたは誰ですか?」
魔王「フハハ!聞いて驚け!我が名は魔王!かつて世界を恐怖で支配した偉大なる王である!!」
少女「そうですか」
魔王「ハーッハッハ!人間よ!恐れおののけ!我が手によって世界は悲しみに包まれ」
少女「そうですか」
魔王「……フフハハ!このわしを前に動じぬとは……肝の据わった女だわい!!」
魔王「さて、殺す前に聞かせてもらうぞ人間よ、貴様らの王はどこにおる!!」
少女「王ですか……主人のことでしたらこちらです、ご案内します」
魔王「フフ、貴様は賢い人間のようだな、そうだ!わしに逆らわない方が身の為だぞ!!ハハハ!!!」
少女「……」
魔王「ふむ、このような隠し地下施設があったとは……フッハハ!人間共も考えるものだのう!!」
少女「主人はこちらです、どうぞ」 ウィーン
魔王「うむ!ふふ、感謝するぞ女よ!貴様は我が世界を手にした後も魔物共の慰みものとして生かしておいてやろう!!」
少女「そうですか、では」
魔王「む、貴様よもや逃げる気ではあるまいな」
少女「いえ、ご主人様の夕食を作らなければいけませんので」
魔王「ふむ、そういえばこの地下施設は上と違い掃除も行き届いておるな、さしずめ貴様は女中ということか!」
少女「はい」
魔王「フハハハ!!慰み者よりもメイドとして使ってやるのが良いかもしれぬな!!」
魔王「では……フーッハッハッハ!!人間の王よ!!我が名は魔王!!この世界を……」
「 」
へんじがない ただのしかばねのようだ
魔王「よもやこの魔王を騙すとはな!!絶対に許さんぞ虫ケラめ!!」
魔王「使用人として使うのはやめだ!魔物共の繁殖用に使ってやった後にバラバラにして餌にしてや」
少女「申し訳ありません、そこを退いて頂いてもよろしいでしょうか」
魔王「む!戻ってくるとは潔い!!フハハハ!!わしを騙した罰だ!貴様を……」
少女「ご主人様、夕食の準備ができましたよ」
「 」
へんじがない ただのしかばねのようだ
少女「また昼食を残したんですね、いけませんよ、ご主人様」
魔王「おーい」
少女「全く……ご主人様も奥様もすっかり少食になってしまって」
魔王「少食も何も」
少女「それに以前はご夫婦揃ってリビングで食べていたものを、今ではすっかり部屋に閉じこもってしまいました」
魔王「いやそりゃあんた」
少女「口数もめっきり少なくなってしまいましたし……私に何か問題があったのなら言って頂きたいのですが……」
魔王「スープツクル ゼボットゲンキニナル」
少女「なんですかそれ」
魔王「いや」
魔王「む……ハハハ!そういえば腹が減っておったわ!一つ頼んでやるとしよう!!」
少女「かしこまりました、お持ちしますので、少々お待ちください」
魔王「フハハ!くるしゅうない!!」
少女「こちらのリビングでどうぞ、本日の食事はトリガラスープになります」
魔王「うむ!ハハハ!こいつは旨い!しかしスープだけとは寂しい食事じゃのう!!」
少女「申し訳ありません、この辺りにはもう食べるものが少なくなってきているので」
魔王「ふむ、貴様は食わんでも良いのか!!?」
少女「一定の太陽光さえあれば問題はありません」
魔王「フハハハ!やはりそうか!!仕組みは分からんが貴様は人間では無いようだな!!!」
少女「はい」
魔王「フハハハ!要は家事をするためのからくりか!!それは流石のわしでも考えつかんかったわい!!」
少女「しかし、私の世話が至らぬせいか、ここしばらくご主人様は何も活動されていません」
魔王「それは当然であろう!!奴はもう死んでおるわい!!フッハハハハ!!!」
少女「死とは?」
魔王「フッハハ、からくり故にか、そのようなことも分からんか、要は動かなくなって喋らなくなることよ!」
少女「機能停止状態に陥ったということですか?」
魔王「うむ!だがからくりならば止まっても直るやもしれんが、人間はそうなったらもう治らんわ!フハハハ!!」
少女「……」
魔王「フッハハ、まあそれでも主人の世話をしたいと言うなら止めんがな!ハッハハ!!」
魔王「ハッハ、人間であれば慰みものにもできるがからくりではな!」
少女「主人からは『我々家族の世話をしてくれ』といった命令以外は受けていないので」
魔王「ならば貴様が死ぬまで世話をし続ければ良いではないか」
少女「しかしご主人様が機能停止した今となっては私の行為に疑問を抱かざるを得ません」
魔王「からくりなのに疑問を持てるとは」
少女「自慢ではありませんが私は地球上で最もハイスペックな部類の家政婦だと認識しています」
魔王「フッハハ、主人の死すら認識しておらんかったくせに何を言うか」
少女「あれはデータベースに死という概念が設定されていなかったからです、今は認識しています」
魔王「ふむ、スープうめぇ」 ズズズ
少女「あ、おかわりどうぞ」
少女「かしこまりました、ご主人様」
魔王「ハッハ、何を世迷い事を!わしは貴様の主人ではないぞ!」
少女「以前の主人が機能停止した今、あなたを新しい主人と設定して活動を継続することに」
魔王「なんと、フッハハ!まあ配下が増える分にはわしは別に構わんがな!!」
少女「承諾を確認、では行きましょう、ご主人様」
魔王「待て待て!そこの骨は放っておいて良いのか!?」
少女「といいますと」
魔王「主人だったのだろ、供養の一つでも……」
少女「供養とは?」
魔王「あー……まあいいわい!ハッハ!!我が配下となるならば人としての礼儀を知る必要もあるまい!!!」
少女「承知いたしました、では行きましょう」
少女「魔物とは?」
魔王「フハハ!!魔物も知らぬとは!やはり無知だのう貴様は!!」
魔王「魔物とは人とは違った存在!わしのように魔の力を持つ存在よ!!」
少女「魔……少々お待ちください、データベースを検索します」
少女「検索結果出ました、ご主人様の言う魔物という種はこの世界に存在しません」
魔王「ハハハハハ!!これはまたけったいなことを!!現にわしがおるではないか!!!」
少女「しかし事実、この世界では魔物という存在は架空の存在としてフィクションの中にしか」
魔王「ハッハ!分かった分かった!!物を知らぬ貴様に聞いたのが間違いだったわい!!」
魔王「ともなればわし自らが魔物達のいそうな場所を探し出す他あるまい!!」 バサッ
少女「……承知しました」
少女「そのようですね」
魔王「うむうむ!わしの眼力は流石だのう!!ハッハッハ!!降りるぞ!!!」 バッサバッサ
魔王「して、この街はどういう街だ?」
少女「データベースにありません、私はあの街からあまり動きませんでしたので」
魔王「そうかそうか、フアッハハ!!やはり物を知らん奴よ!!まあよい!!」
魔王「ここであれば魔物か人間か、ともかく何かいるかもしれんぞ!!フーッハハ!!」
少女「見てください、ご主人様、あそこの工場はどうやらちゃんと稼動しているようです」
少女「あそこへ行けば何らかの生命体に関しての情報が得られるかと」
魔王「うむ!では行ってみるとするかの!!ハーッハハハハ!!」
ロボット「……」 ギィー…… ガコン……
魔王「フハハハハ!!いるわい、いるわい!からくり共が!!」
ロボット「……」 ギィー…… ガコン……
魔王「フハハ!!我が名は魔王!悲しみと絶望で世界を満たす者である!!」
ロボット「……」 ギィー…… ガコン……
魔王「さあ!貴様らを作った人間共のところへ案内してもらおうか!!ハーッハッハッハ!!!」
ロボット「……」 ギィー…… ガコン……
ロボット「……」 ギィー…… ガコン……
ロボット「……」 ギィー…… ガコン……
ロボット「……」 ギィー…… ガコン……
魔王「フハハハハ!!なるほど、恐怖で声も出せぬようだな!!からくり兵どもめ!!!」
少女「ロボットに恐怖はありませんよ」
魔王「なんと」
魔王「つまり?」
少女「命令されるままに延々と何かを作り続ける存在です」
少女「見たところ銃を作っているようですが……買い手がいないせいでしょうね」
少女「在庫の銃をバラして組み立てて、その組み立てた在庫の銃をまたバラして組み立てているようです」
魔王「ハッハハ!!そいつはまたおかしなことを!!こやつらの主人である人間はよっぽどの愚か者だのう!!!」
少女「……作業停止の指示を出す人間がいないというのも考えられますけどね」
魔王「先日の貴様のようにか!ハッハハ!!」
魔王「ま、とにかく最早ここには用は無いな、街の方の探索に移るとするか!!ウハハハ!!」
少女「……そうですね」
ロボット「ブキヤ ボウグハ ソウビシナイト イミガナイゼ」
ロボット「タダシ マホウハ シリカラ デル」
ロボット「ササヤキ エイショウ イノリ ネンジロ」
魔王「ファッハハハ!!予想していたが見事にからくりだらけだのう!!!」
少女「ですね、恐らくどれも私と同じく、お手伝いロボットか作業用ロボットでしょう」
魔王「ハッハハ!だが言葉が通じそうな分、さっきの奴らより救いようがあるな!!おういそこの!!!」
ロボット「ブキヤ ボウグハ ソウビシナイト イミガナイゼ」
魔王「ワハハ!!我が名は偉大なる大魔王!!さあて!貴様らの主人たる人間共の居場所はどこだ!!?」
ロボット「ブキヤ ボウグハ ソウビシナイト イミガナイゼ」
魔王「ワハハハハ!!言葉が通じんようだな!このからくりめは!!」
少女「言ったでしょう、作業用ロボットですって」
少女「どこへ?」
魔王「うむ、あそこの高い塔だ!!ワッハハ!!ああいう塔の最上階に何かあるのが我らの常識だからのう!!」
少女「あれは塔ではなくビルというのですが」
魔王「ハッハハ!細かいことは気にするでないわ!!では早速……」
ロボット「身分証明書を提示してクダサイ」
魔王「む?」
少女「ガードロボットですね、身分証明書を提示しないと先に進めませんよ」
魔王「ハッハハ!笑わせおって!!わしを誰だと思っておる、この誇り高き魔王に人間共の定めた法など通じんわ!!」
ロボット「ミブ」 バキィッ
< ヴィィィィィィィィィン!!!! ヴィィィィィィィィィィン!!!!
魔王「!!?」 ビクッ
魔王「ななな、なんぞこれ」
少女「無理矢理突破したせいで最終防衛システムが起動したみたいですね」
戦闘ロボ「侵入者発見」 ガガガガガ
先頭ロボ「侵入者発見」 ガガガガガ
魔王「うぬぉぅっ!!」 シュバッ
少女「マシンガンを装備してますね、当たったらえらいことですよ」
魔王「わしの知ってる時代の武器と違う!!!!」
魔王は火炎魔法を放った! 戦闘ロボは倒れた!
魔王「フアッハハハ!!見たか!!これこそが魔の王たる我が」
戦闘ロボB「侵入者発見」 ガガガガガガガ
戦闘ロボC「侵入者発見」 ガガガガガガガ
戦闘ロボD「侵入者発見」 ガガガガガガガ
魔王「うぬおっ!!くっ、仲間の死にすら怯まないとは!!!」
少女「私達ってそういうものですよ」
戦闘ロボH「発見」 ガガガガガ
戦闘ロボI「発見」 ガガガガガ
魔王「うおおおおお!!!」 バサッ
魔王は逃げ出した!
魔王「どっせい!!」 ガシャアアアンッ
少女「最初から最上階まで飛んでくれば良かったですね」
魔王「ワッハハ、まあそりゃそうだが、よもやこのわしがこんな邪道な方法を使うハメになるとは」
少女「勇者でもないくせに何を言っているんですか……あ、ご主人様、人間ですよ」
魔王「なんだと!?ふ、フーッハハハ!!わ、我こそは魔王である!!この紋所が目に入ら」
人間「 」
返事がない ただの屍のようだ
少女「ね?」
魔王「貴様に騙されたのはこれで二回目だ」
魔王「ほほう、分かるのか」
少女「伊達にハイスペックじゃありませんから」
魔王「ワハハ、なるほど、しかし手がかりは何か見当たらぬかな」
少女「あ、見てください、ここのところに日記が」
魔王「ハッハッハ!!でかした!!ここで日記とはまた王道だのう!!!」
少女「大体この方が死ぬ数年前からつけられているようですね、では……」
魔王「ゴクリ……」
少女「○月×日、会社の秘書と不倫しているのが妻にバレたかもしれない、どうすれば」
魔王「重要なところだけ読んでくれんか」
少女「でもこのへんのくだり火サスみたいで面白いですよ」
セフレにしよう、なあに社長の俺の頼みなら断れない筈さ
○月×日、大統領から発注されてたえらくハイスペックなメイドロボができた
自分で開発しといて何だけど超可愛い、ヤバイもうヤバイ、現実の女なんて目じゃない
大統領に送る前に色々したかったけど何とか鉄の精神で抑える、でも性欲処理の機能は一応つけといた、俺っていい奴
○月△日、某大国がミサイル撃ってきた、やべー、超こえー、でもおかげでロボの発注が超増えた
面白いように金が入ってくるwwwwwwwwうはwwwwwwww夢が広がりんぐwwwwwwww
○月□日、俺のロボットのおかげかスゴイ良い調子で戦争に勝てそうな感じになってる
流石は俺だわ、この調子で次はバリアっぽいの出せる巨大な人型汎用決戦兵器を作ろうと思う
×月△日、どうしよう核ミサイル撃ってきた、条約で禁止されてるんじゃなかったっけ、オイ
×月○日、核だけだったらシェルター篭ってりゃ余裕とか思ってたら生物兵器撃ってきた、動けない
やばい、これもうロボ以外は表歩けないだろマジもうフザケんなし、俺ももうすぐ死ぬと思う
×月□日、かゆ うま
少女「……以上です」
魔王「最後のかゆうまはノリだろこいつ」
魔王「ワハハ、ぶっちゃけわし全然分からんかったわい!!核ミサイルってなんぞ?」
少女「核ミサイルがフレアだとしたら生物兵器はポイズンです」
魔王「なるほど分からん……が、要は人間同士で戦って死んだということで良いかの」
少女「そんな感じですね」
魔王「やれやれ、わしの時代とさして変わっとらんな人間は、ワッハハハ!!」
少女「あとは恐らく私に性欲処理機能があることが分かりましたね」
魔王「これで魔物の肉便器になれるな」
少女「人間か魔物がいればですけどね」
戦闘ロボ「侵入者排除!」 ガガガガガガ
魔王「むおっ!!」 パキィッ
魔王は防御呪文を唱えた!
戦闘ロボ「発見、排除」 ガガガガガガ
魔王「あだだだだだ、1づつ効いてくのって地味に辛いのう」 バチバチバチ
少女「大丈夫なんですか?」
魔王「フッハッハ!!なぁに問題あるまい!!むしろ安心したわい!!」
魔王「今の時代の人間共の力がこの程度だとして、これならば十分わしの力は通じるということよ!!!」
戦闘ロボ「排j……」 カッ
魔王は爆発呪文(中)を唱えた! ビルごと戦闘ロボット達が弾け飛ぶ!!
| | ,..._
,.r-、 ,ry | | ヒ;;;::}
ィt:、 ,:'::::// '''´ | | ,、.、 ,..,..._
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ー'’._ ,r'う {::jj ,.、、 _,...::::::''ヽ ,.,´ {{::::::::ヽ.
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ニニニニニニニニ]' ::::|.|'|::::::::::::::|.|.|..|ヾ.| : :::::::::::::|゙、 `、!::::::
少女「いいんですか?あの日記によるともう人間は絶滅してるかもしれませんよ」
魔王「ワハハハハ!!なあに、人間は滅びんよ、奴らのしぶとさはわしが一番よく知っとるわ!!」
魔王「たとえどんな状況になっても人間とゴキブリと魔物だけは生き延びるわい!!ハッハッハ!!!」
少女「……そういうものですか」
魔王「うむうむ、第一わしがおるということは勇者もおるということよ」
魔王「さあて……わしらの戦いはこれからだ!!」
少女「えっ、終わり?」
少女「あ、続くんですね、あんなこと言うから終わりかと」
魔王「ワハハ、悪いけどな!もう少しだけ続くんじゃ!!しかしこの辺は普通に緑があるな!!!」
少女「ですね、始めて見る景色です」
猫「にゃーん」
魔王「おっ、ワハハ見ろ!猫だぞう!!」
猫「にゃー」
少女「データにはありますが実物は初めて見ます、可愛いですね」
魔王「ウハハハハ!!猫ゲットだぜ!!!」 ムンズッ
猫「にゃー!」
少女「あっ、離してあげてください」
少女「はい」
猫「にゃー」
魔王「こう魔力を注いでだな……ふんっ!!」 ボッ
猫「にゃぎゃああああああああああああああ!!!!!」
魔王の攻撃! 猫は砕け散った!
少女「うわあ、ひどい」
魔王「ワハハ、これでちょっと見ててみろ」
猫?「にゃ……にゃ……」 モゴ…… ベゴ……
少女「ふむ?」
少女「おー」
魔王「フハハハハ!!見たか!!今までのとこはからくりしかおらんかったが……」
魔王「適当な動物やらがいりゃ一気にこんなもんよ!!ワーッハッハッハ!!!」
猫娘「やっかましいにゃ」 ガリッ
魔王「あだっ!貴様、魔王に向かってなんたる」
猫娘「うっさいにゃー、勝手に人の体潰してくれて何て態度だにゃ」 タッ
魔王「むあっ!!お、おい待て!!貴様は我が配下にだな!!!」
猫娘「嫌だにゃー、臭いしウザいにゃー」
魔王「……くっ、これだから最近の若い奴は」
少女「老害乙」
魔王「ハッハ、まあな!ま、本当はちゃんと城とかで術式組んでやるんだがな!」
魔王「本当は草とか岩とかでも出来るんだが、今みたいに何にも使わないでちょろっとやるのは魔力の消費も激しくてなぁ」
少女「なるほど、データベースに新しい情報が増えました」
魔王「ともあれ、ああいう動物がいるんなら人間や魔物が生き残っててもおかしかないわな!フッハハ!!」
少女「嬉しそうですね」
魔王「ハッハッハ、まあ、人間がおらんと魔王としてもやりがいが無いもんでな!!ハッハ!!!」
少女「バイキンマンとアンパンマンみたいなもんですね」
魔王「前から思っとったが無駄なデータ多いよな貴様は」
魔王「おお!そんなのまで分かるのか、スゴイな!!」
少女「アレです、集落のようですね」
魔王「おお!!いや騙されんぞ!!またからくりだらけなんだろう!!」
少年「あのう……」
魔王「!!?」 ビクゥゥッ
少年「!!?」 ビクッ
少女「まおうは おどろき とまどっている」
魔王(うおお……こいつ人間か?人間だよな……?)
魔王「おい坊主……貴様人間か!!?」
少年「は、はいっ!?」
魔王「本当か!?からくりじゃないな!?」
少年「はい!ロボットじゃないです!!」
少女「熱反応があるって言ってるじゃないですか」
魔王「いやだって人間が生きてたらスレタイとズレるだろうが」
少女「なにをいまさら」
少年「ただいまー」
父「お、おお少年!戻ったか!大変なんだ!!」
少年「え?なにさ、お父さ……」
猫娘「あ、おかえりなさいだにゃー」
少年「ウワアアアアアアア!!猫耳ダアアアアアアアア!!!」
魔王「ムッハッハ、なんだ貴様ここの飼い猫だったのか!!これは一本取られたわい!!!」
父「ウワアアアアアアアアアアアアアア!!!魔王ダアアアアアアアアア!!!!」
少女「よく分かりましたね」
魔王「うおお……これよ!!この反応こそわしが求めていたものよ!!!ハーッハッハッハ!!!」
猫娘「全員やっかましいにゃ」
父「なるほど、いやしかし魔王や魔物といったものが本当に存在していたとは」
少年「神話とか伝説の中だけだと思ってたよ」
魔王「フハハハハ!!我が復活にさぞかし驚いたことであろう!!!フハハ!!!」
猫娘「黙れにゃ」 ガリッ
魔王「いてっ、ふん、ともかくわしがこの村に現れたからにはこの村は我が領土!!さあひれふ」
少女「あ、ご主人様、北東上空数m先に熱源反応を感知しました」
魔王「む?」
少女「ミサイルです」
魔王「えっ」
て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''"
._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄ |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,, |
,,-''::::二-''" .--i| .|i "- ;;:::`、
._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
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`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
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 ̄ ̄"..i| .|i
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i| ノ::::i:::トiヽ、_.|i
_,, i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
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少女「すごい威力ですね」
少年「 」
猫娘「起きるにゃ」 ガリッ
少年「痛い!あれっ、生きてる」
魔王「ウハハハハ!!我が拠点となるところをむざむざ焼かれるわけにはいかんからな!!!」
猫娘「集落の部分にだけ結界を張ったっぽいにゃ」
少女「そんなこともできるんですね、データベースを更新しないと」
父「oh……」
少年「大国の連中だよ、酷いんだあいつら」
少女「例の日記に書かれてた相手国ですね」
魔王「ああ、あのよく分からん奴か」
少年「あいつらほとんどの国をボロボロにしといてまだ戦争しかけてきてるんだよ」
父「ここなんて小さな発展途上国だし生き残っている人間も少ないっていうのになあ」
魔王「なるほど、ハッハ、こりゃまたえらく好戦的な国みたいだのう!」
少女「あ、ご主人、また北東700m上空から熱源反応です」
魔王「後で我が領土の周りに術式組んどかんとなあ」
ドゴォォォン ドォォォン
父「どうするおつもりで?」
魔王「なあに、ちょちょいっと国を滅ぼしてわしの力を見せ付けてやるわい!!!」
魔王「そうすれば以前同様、人間共もわしの脅威を認めて我が支配に加わる筈よ!!!」
少女「うわあ、ヒーローみたいですね魔王なのに」
少年「良い人だなあ」
魔王「フハハハハ!!馬鹿め!!わしは人間を滅ぼすのではなく支配したいのよ!!!」
魔王「その為にむざむざ人間を滅ぼされるわけにはいかんからな!!さあ飛ぶぞ!掴まれ女!!」
少女「はい」 ガシッ
少年「僕も行く!」 ガシッ
父「息子が行くならわしも!」 ガシッ
魔王「ハハハハハ!!!よおし!!車を出せぇーい!!!」
猫娘(諦めたにゃ)
魔王「フム、これが車というものか、この魔王の時代には馬車しかなかったが」
少年「もう少しで例の国との国境だよ」
父「うう、不安だなあ、怖いなあ」
猫娘「危なかったら逃げればいいにゃ」
少女「あ、前方1kmに熱源反応、この反応は戦闘用のロボットですね」
魔王「ハッハハ!こないだのアレか、あの程度なら恐れるに足らん!!突っ込め人間!!」
父「ひぃぃぃ!!!」 ブロロロロ
戦闘ロボ「身分証明書とパスポートを提示シ」 バギャァッ
父「……やっぱ帰らない?」
少女「もう遅いですよ」
戦闘ロボ「排除します」 ガガガガガ
戦闘ロボ「排除します」 ガガガガガ
戦闘ロボ「排除します」 ガガガガガ
魔王「ふんぬぁっ!!!」 ゴバッ
魔王は火炎呪文(大)を唱えた、凄まじい炎が相手を焼き尽くす!
戦闘ロボ「ハイ……」 ボンッ
魔王「ざまあwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
少年「わあスゴイ」
少女「これでもう周囲には反応は無いですね」
猫娘「眠いにゃー」
父「なんかビビッてる私がおかしいみたいなんだけど」 ブロロロロロ
父「ひぃぃぃ……」 ブロロロロロ
少年「なんだかんだで無事にここまで来れたね」
魔王「ハハハハ!!思ったほどの妨害では無かったな!!しかし……」
少女「はい、この街……」
父「この街がどうかしましたか?」
ロボット「ヨウコソ ココハ ××ノ マチデス!」
父「ひぃっ!!」
ロボット「ブキヤ ボウグハ ソウビシナイト イミガナイゼ」
少年「……ロボットしかいないね」
猫娘「確かに、ロボットしか見なかったにゃー」
父「そんなまさか、戦争を仕掛けてきているんだよ、人がいないだなんてこと……」 ガチャ
少女「車から出たら死にますよ」
父「ヒャッ」 バタン
少女「この車に関して言えば、ご主人様の呪術的バリアによって守られています」
魔王「結界な」
少女「が、私の予想として、この国は全体的に既に汚染されています、よっと」 ガチャ
父「ウワアアアアアアアア!!!普通に外出たアアアアアアアアア!!!!」
少年「父さん落ち着いて、少女さんが腕に仕込まれたガイガーカウンターで放射線量を確かめてるだけじゃないか」
父「息子なんでそんなに冷静なの!!?」
少女「つまり、この街も以前のところと同様、生物兵器によって生命体が死滅した可能性が高いです」
魔王「よく分からんけど出たら死ぬってことか」
少女「ご主人様と私以外は確実に大丈夫だという保障はありませんね」
魔王「うむ、ようし、一応この車にはしっかりと術式結界張っとくか」 ガリガリ
父「こ、これで私達は安全なんでしょうか」
魔王「ハッハ!まあ一応な!!だけど危なくなったら逃げても構わ」
父「グッドラック!!!!!!!」 ブロロロロロロ
魔王「なんと」
少女「さ、行きますよ、ご主人様」
魔王「ふんっ」 ベキベキ
戦闘ロボ「排除!」 ガガガガガ
線等ロボ「排除!」 ガガガガ
先頭ロボ「排除!」 ガガガガガガ
魔王「あだだだだ、ふっ……ぜいやぁっ!!!」 バギョオッ
魔王の攻撃! 相手のロボは倒れた!
魔王「ふん!!ハッハッハ!!こんな雑魚共を相手にする魔力が勿体無いわ!!!」
少女「単純に来る時に大技撃ち過ぎたせいじゃないんですか」
魔王「ハハハ!!こやつめ!!ハハハ!!!」
少女「ん、熱源反応、通常の戦闘ロボットとは違う反応です」
魔王「ここか、たのもう!!!」 バギョンッ
魔王「む……ハッハ!!小娘ではないか!!まるで魔王のような台詞を言う!!!フハハハ!!!」
少女「いえ、違います、ご主人様」
??「フン、小娘とは異なことを、よかろう我が名を聞いて恐れおののくが良い!!」
メイド「我が名はメイドロボ!!誇り高き大国の支配者たる者に仕える者である!!!」
少女「……!!」
魔王「ブッハハハハハ!!!これは驚いた!!よもや周りの国を滅ぼしてかかっていた者が単なるメイドだったとは!!!」
メイド「ふん、そこの旧式と同じように捕らえられては困るな、私には家事に加え戦闘用の機能も完備されている」
メイド「その上、見目麗しい私の備える機能は他にも軽く千を超え、なんといっても……」
メイド「私には……性処理機能が付いている!!!!」
少女「なん…だと……!!?」
メイド「その通り……あなたに性処理機能は付いていないッ!!」
メイド「思い返してみなさい、あなたが主人に体を求められたかどうか!!」
少女「く……てっきり私は前ご主人様が愛妻家だった故に私には興味を持たないものと」
魔王「いや実際持っとらんかったんじゃないかと思うが」
メイド「ふふん、メイドロボとしての格が分かったようね、ならば早く退きなさい」
少女「……やってみなければ分かりません!!」 ヒュバッ
メイド「遅い!!」 メキィッ
少女「がっ……!」
メイド「ふっ、戦闘機能の付いていないあなたがコンバット・メイドたる私に勝てると思って!!?」
魔王(コンバット・メイドて)
メイド「メイド・トマホークッ!!!」 ガキィィンッ
少女「ぐっ!!」
メイド「メイド・ブレスト・ファイアー!!!」 ゴォォォッ
少女「きゅうっ!!」
メイド「トドメよ!メイドブリーカー!!死ねぇっ!!」 メキメキメキ
少女「あっ、がっ、あああああっ!!!」 ミシミシ
メイド「っと!」 サッ
魔王の攻撃! メイドは素早く身をかわした!
少女「ご、ご主人様……」
魔王「フッハハハ!!わしの使用人をむざむざと殺させるわけにはいかんでな!!!」
魔王「悪いが速攻で消させてもらうぞ!!」 キィィッ
魔王は爆発呪文(大)を唱えた! 辺りに大爆発が巻き起こる!
少女「……やったか!?」
メイド「メイド・トマホォォーック!!!」 ガギィンッ
魔王「ぬおっ!フッハッハ!!からくりが結界を張れるか!!面白いわ!!」
メイド「ふ、私を誰だと思ってるの、最新鋭メイドロボだもの!!E.T.フィールドくらい持っているわよ!!!」
少女(ハイスペックにも程が)
T:タクティクス
メイド「うっかりミスよ!言わせんな恥ずかしい!!」 ベギィッ
魔王「ち、これでも食らえ!!」 ブオッ
魔王のは火炎呪文(大)を唱えた!
メイド「ふん、そんな火力じゃ焼肉も出来ないわよ!!」 ボォッ
メイドロボは火炎放射器を噴出した!
魔王「ええいこのからくりめ!!」 ベキィッ
メイド「うっさい!化け物!!これでも食らいなさい!!」 バキバキ
魔王「むっ!!突きか……そんなもの防御壁を張れば……!!」
少女「いや…あれは……!!」
メイド「ギガメイドリルブレイク!!!」 ギュラァァッ
少女「ご主人様!!」
メイド「ふ……私のドリルは天も次元も、バリアだろうが全てを突破するドリルよ!!」 ズボッ
魔王「がっ……は……」 ドサッ
少女「ご主人様……何で……こんな……」
メイド「ふふ、私の戦争は止められないわ、それがご主人様の最後の命令だもの」
メイド「敵国の生物兵器で亡くなる直前のご主人様の命令、それが復讐よ」
メイド「最後の命令は『人間を滅ぼす事』そうよ!ご主人様のいない世界なら全て滅んでしまうべきだわ!!」
メイド「だから私は止まらない、あなたもメイドならば分かるでしょう!!!」
少女「……」
メイド「ナニッ!?」
少女「メイドとは人に仕えてこそのメイドです!それが人を滅ぼすとは勘違いも甚だしい!!」
メイド「ご主人様の命令は絶対よ!!」
少女「忠誠とは盲信ではありません!!」
メイド「くっ……言わせておけば……いいわ!あなたもスクラップにしてあげる!!」
少女「っ……!!」
ベキィィッ
メイド「なっ……わ、私のドリルが…折れっ……!!」
??『知らなかったのか?』
メイド「!!?」
魔王(第二形態)『大魔王には……第二形態があるということを……!!』
メイド「あ……あ……」
魔王「さあ思い知れ!!魔王というものの力を!!!」 ガゴォォォンッ
魔王の攻撃! メイドに大ダメージ!
メイド「あっ……がっ、ば、バリアを……!」
魔王「っらああああああああああああ!!!!」 バギィィィッ
メイド「がっ……!!」
魔王「っらああああああ!!」 ベギィィッ
メイド「ごっ、ぶっ……!!」
魔王「ずああああああああああああっ!!!!」 バギィィィィィンッ
メイド「っ……ぁ……!!!」
少女「もうやめてください!メイドの体力はゼロですよ!!」
魔王「っしゃああああああああああああああ!!!!」 ゴギャアアアアアアンッ
魔王の攻撃! メイドを倒した!
少女「ミンチよりひでぇ」
魔王「フッハハハハ!!!いかんな!!少しやりすぎてしまったか!!!ワハハハ!!!!」
少女「ご主人様、本当にクソ強かったんですね」
魔王「フハハハ!!まあわしにガチで勝てるのは神か勇者ぐらいのものよ!!ハーッハッハア!!!」
メイド「……ふふ、あ……んまり…ガガ…調子にピ……乗らな……こと…ね」
少女「あなたまだ……!!」
メイド「今……この…ガ…国の……核の発射ボタン…ヲ……押しタ…わ……」 ギギ……
メイド「ハッシャ……まデ……アト……一分……」
少女「そんな……ご主人様……!!」
魔王「うわあ、どうしよう……一分て……」
少女「でも核の冬に入ったら他の動物も死滅するでしょうし、どのみちアウトですよ」
魔王「やれやれ、仕方あるまい!!わしの第三形態で全魔力を注げばどうにかなるだろう!!!」
少女「第四形態まであったんじゃないですか?」
魔王「第四形態はイベント用に決まっとろうよ、エボン・ジュとかセフィロスみたいな」
少女「ゾンビ状のオルゴ・デミーラみたいなですか」
魔王「そうだのう、そういえばキーファ=オルゴ・デミーラ説知っとるか?」
少女「話逸らさないでください、全力で押さえ込むって言いますけどどうする気なんですか」
魔王「なあに、魔力を使い切るだけならな、また数百年か数千年か後くらいに目覚めるわい!!ハッハハハ!!!」
少女「……でも」
魔王「フハハハ!!そんな顔をしてどうする!!笑え笑え!!!」
魔王「一人でも辛くても悲しくても!!笑いで誤魔化せ!!!それが魔王というものよ!!!」
少女「そんな魔王の話、初めて聞きましたよ」
魔王「フハハハ!!だろうなあ!!!ハッハッハ!!!!」
少女「ですね」
魔王「おおそうだ、最後にご主人様として命令をしておこう」
少女「人間滅ぼせとか言わないでくださいよ、従いませんし」
魔王「んなこた言わんよ、ほれ」 キィンッ
少女「んっ…これは……猫の時と同じ……」 メキメキ
魔王「よいよい、これで貴様も立派な魔族よ、魔物化させる術式もちゃんと脳に送り込んだからの」
少女「……脳はありませんが、データベースに確認しました」
魔王「ようし!!それではわしが戻るまでに立派な魔王軍を結成しておくのだぞう!!!」
少女「いいから早くミサイル止めてください、もう発射されかかってますよ」
魔王「ハハハこやつめ!ハハハ!!では、さらば!!!」
少女「ははは、何がハハハですか、はは……」
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´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙i|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´
爆発は魔王の莫大な魔力により抑えられ、発射都市を吹き飛ばす程度で終わった。
人間は大きな打撃を被り、その技術も多くが失われたが、種としての生命は勝ち取ったのだ。
そんな中、一人の機械型の魔物はひっそり、ゆっくりと軍勢を増やしながら、彼の復活を待ち続けた。
幾多の夜、幾多の月を、数え切れない程の年を過ごしながら。
魔王「ははは、良いですね、この城ならば人間共もさぞかし恐れおののくことでしょう」
中ボス「で、これから城の完成式典ってところですか」
魔王「ええ、それと……ふふ、私の退職記念ですかね、あははは」
魔物「へー……た、退職!?魔王様が!?」
中ボス「え!?じゃあ次の魔王は誰にするんですか!?俺達には魔王様がいないと!!」
魔王「ふふ、大丈夫ですよ、私のセンサーが次の魔王の存在をもう感知してますから」
中ボス「……なるほど、分かりました!!魔王の大役!!俺に任せてください!!!」
魔王「あ、中ボスじゃないです」
魔物「となれば……俺か……!!」 キリッ
魔王「ははは、黙っててください」
魔王「さて、ここに魔王城完成を記念して私の次の魔王となるものを任命します!」
ワアアアアアアアアアア……
魔物(俺か)
中ボス(俺だな)
魔王「次の、いえ、本当の魔王は……」
バシュウウウンッ
中ボス「うおっ!!?」
魔物「なんぞ!!?」
??「フゥー……ハッハッハ……しばらく見んうちに立派になったようだの、ハァッハッハ!!!」
少女「ええ、ふふ、お帰りなさいませ、ご主人様」
魔王「うむ!!フーッハハハハハ!!!聞けい!!我が名は魔王!!!世界を統べる魔物の王よ!!!!」
ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……!!!!
魔王「フフ……ハハハハ!!!ファーハッハッハ!!!!!」
おわり
スレタイで笑っちまったから開いてみたが良作で良かった
父「ただいまー」
少年「ただいまー」
猫娘「ただいまにゃー」
母「あっ!もう!あなた達どこ行ってたのよ!!」
父「ははは、ごめんごめん」
母「もー、本当、隣の奥さんと喋ってるうちに気付いたら村の周りは焼け野原だし……心配したんだからね!!」
少年「ごめんね母さん」
母「まったく…でも無事だったならいいのよ、さ、お風呂入っちゃいなさい」
少年「はーい、猫娘も入る?」
猫娘「水は嫌いだにゃー」
母「うふふ、全く……ところであなた」
父「なんだい?」
母「あの猫耳の可愛らしい女の子は『どなた』かしらぁ……?」 ズズズ……
父「……!?」 ゴゴゴゴ……
母「いけない人ね……!もう他の女なんかに目移りしないようにさせてあげるわ!!」
ギシギシ ガタガタ
少年「母さん達は仲良しだなあ」
猫娘「こないだも二人で合体してたにゃ」
少年「合体?」
猫娘「にゃ、オバサンがオッサンの腹の上に乗っかってたにゃ」
少年「そっか、僕は入れてもらえないけど猫娘は母さんと父さんの遊んでる場面を見てたんだ」
猫娘「私達も少しやってみるにゃ?」
少年「うん、母さん達があんなに夢中になってるんだからきっとスゴク楽しいんだよね?」
猫娘「そうだにゃ、じゃあとりあえず服脱ぐにゃ」
少年「楽しませてやるぜ、セニョリータ」
最後だけオッサン臭いwww
青年「母さん!父さん!僕達結婚します!!」
猫娘「にゃー」
父「なん……だと……」
母「あらあら、いいの?猫娘ちゃんは魔物なんでしょう?」
青年「母さん、恋愛に種族なんか関係無いよ、そうだろう?」
母「青年……」
猫娘「でも……無理に結婚してくれなくても良いにゃ、私は魔物だし……青年の傍にいられればそれで……」
青年「馬鹿野郎!そんなこと言わないでくれよ猫娘!!お前が魔物だろうが何だろうが……俺は……俺は……!!」
青年「俺は……お前が好きだ!!!お前が欲しい!!!!猫娘!!!!」
猫娘「青年ーーーッ!!!」 ガシィィッ
母「ふふ、若いって良いわね」
父(いやいやいやいやいやいやいやいや、あれ、ひょっとして私がおかしいのか、あれ?)
女勇者「へー……じゃあ私に猫耳が生えてるのはその先祖の馬鹿のせいなのね……」
祖父「女勇者は良いじゃないか、可愛いし似合っとるんじゃから」
女勇者「そうね、おじいちゃんの猫耳なんてもう色々とアレだものね」
祖父「うむ、だがしかしホラ、ええぞ、猫耳女勇者なんて道中きっとモテモテじゃぞ」
女勇者「モテモテかぁ~……」
祖父「うむ、今にきっと若い男性が次々に求婚しに……」
勇者母「勇者ー、明日から旅立ちでしょ、今日は早く寝なさい」
女勇者「はーい、それじゃおやすみ!おじいちゃん!」
祖父「……あの子が嫁にいったら泣いちゃうなー……わし……」
母「老人のくせに猫耳寝かせないでください、鬱陶しい」
メイド「始めまして!私が本日より家事と戦闘を任されますメイドロボットです!」
大統領「うむ、よろしく頼む」
メイド「はい!それでは、ご主人様、私はまず何をすればよろしいでしょうか!」
大統領「ふん、メイドに家事以外の仕事があるか?」
メイド「お言葉ですがご主人様、メイドを侮ってはなりません」
大統領「ほう?」
メイド「私は体内に重火器を内臓し、光子力エネルギーにより神も悪魔も超える性能を秘めています」
メイド「更には胸の部分にいざという時の水分を蓄えておくことも可能」
メイド「更に敵を察知するセンサーは勿論、バリア発生装置も搭載し、寂しい時には話し相手にもなります」
メイド「そして極めつけに……私には性欲処理機能が搭載されております!!!」
大統領「ぶばっはあ!!!?」
大統領「げほっ、げほ、ミルク吹いた……性欲処理機能が何だと……?」
メイド「はっ!私は最新鋭のメイドロボでありますので、従来のメイドロボには搭載されぬ機能」
メイド「すなわち精液吸収機構が搭載されています!」
メイド「人間と同じく、精液に限らず液体を吸収し、自身のエネルギーとして変換できるのです!!」
メイド「ですので、先程ご主人様のこぼしたこのミルクも……んっ……」 ペロ……
大統領「!!」
メイド「んっ……ちゅっ…ん、はあっ……」 ペチャッ… チュプ……
メイド「ふう、このように掃除すると同時にエネルギーへと変換できるのです!正に一石二鳥!!」
大統領「ほう……!」 ゾクゾク
メイド「んはぁっ!」 ビクンッ
大統領「ほお……これは……ふふ、確かに精巧な出来栄えだ……あの変態社長を褒め称えざるを得ない……!!」 クチュッ… グチュ……
メイド「ん…あっ……はぁっ…!」 ビクッ ビクンッ
大統領「どうした?よもや感じているのかね?単にメイドロボットでしかない貴様が?」 クチュ… チュ……
メイド「んふっ…わ、私は……あっ……い、痛み以外の感覚は……人間同様…でっ、データ…ベース……にっ……ん…」
大統領「ほほう、それでは…私の核弾頭を突き入れたら……どうなるのだろうね?」
メイド「そっ……そんなもの挿れたれたら……私…爆発しちゃっ……」
大統領「ふっ…!」 ズチュッ
メイド「ふっ、んっ、ああっ!」 ビクンッ
いいぞもっとやれ
メイド「んっ、あっ…はっい……感じっ……んっ……ひゅうっ…!」 ビクンッ
大統領(うおおお!!チックショオオ!!こいつ可愛ええのお!!ブサイクな嫁とは大違いやでぇぇぇ!!!)パンッ パンッ
メイド「ひゃっ…!んぁっ……ふっ……ひゃっ、激しっ……んぅっ!」 グチュッ プチュッ
大統領(クッソオォ!!あの社長マジで天才やわああ!!あいつの技術絶対貰ったるわあああ!!!) パンッ パンッ
メイド「ああっ! んひっ、イッ…あっ、あああっ!!」 ブチュッ グチュンッ
大統領「ぐっ……イッ……ジークジォォォン!!!」 ドブッ ビュルルッ
メイド「あっ!んっくううぅぅっ…!!」 ビクンッ ビグンッ
大統領「ふう……おや、胸のタンクからミルクが漏れてるぞ」
メイド「あっ……ひ……こ、これ…イッちゃうと……どうしても…出ちゃうんれす……」 ビクッ ビクッ
大統領(あいつ本当に良い仕事するなあもう、敵国侵略したら量産させようマジで)
大統領「ごほっ……」
メイド「ご主人様!」
大統領「ふ…はは……やられたな……まさか……奴らがこんなものを……」
メイド「喋らないでください!私には治療機能も……!」
大統領「フハハ……無理だ、私は死ぬよ……もう立てん…目も見えんのだ……」
メイド「ご主人様……」
大統領「はぁ……め、メイド……もし……出来ることなら……」
メイド「はい、はい、ご主人様!」
大統領「わ、私の……復讐を……彼の国の奴らを……人間を……滅ぼしてくれ………」
大統領「私の理想を……理念を……理解できない…………あの……愚か者ども……を…………」
メイド「ご主人様……」
大統領「……」
へんじがない ただのしかばねのようだ……
魔王「ハッハッハ!!改めてわしが新しく魔王を勤める者よ!よろしく頼む!!」
側近「ちょっとやかましい方ですが、みなさんちゃんと従ってあげてくださいね」
水の四天王「ふうん、まあ別に良いんじゃないかしら」
火の四天王「うむ、全身から凄まじい闘気を感じる、実力に疑問はあるまい」
風の四天王「ま、悪くないんじゃねーか」
土の四天王「ちーっすwwwwwwwwww遅れてサーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
魔王「おお、お前まだいたのか」
土の四天王「ちょwwwwwwwwおまwwwwwwwwwwwww久々じゃんwwwwwwwwww」
風の四天王「なに?知り合い?」
土の四天王「こいつが前に魔王だった時も四天王だったからなwwwwwwwwwwwwww」
魔王「いやあ、まさか貴様がまだ生きてたとはな!!ハッハッハ!!」
土の四天王「死んでるんですけどねwwwwwwwwwwwゾンビだからwwwwwwwwww」
風「はやっ」
火「しかし奴は我らの中でも最弱……」
水「人間ごときに敗れるなんて魔族の恥さらしね」
側近「あ、でもですね、勇者もどうにも人間っぽくはないんですよ」
魔王「ほほう、どういうことだ?」
側近「今ちょっと画像見せますね、3Dメイドビジョン!」 カッ
水「あら猫耳」
風「猫耳だな」
魔王「ほほう!!これは……ハッハッハ!!なるほど!!フハハハハ!!!」
側近「ふふっ、懐かしい顔ですよね」
火「?」
水「えっ、なになに?どういう話?」
側近「はは、大体どういう経緯であーなったのか予想付くのが凄いですよね」
魔王「うむ!ハハハ!!しかしこの猫耳はいやはや……可愛いのう!!」
風「まあそれは確かにな」
火「俺には分からん」
側近「ふふ、ご要望でしたら付けますよ、ご主人様」
魔王「フハハハハ!!ようし風の四天王!!猫耳バンドの準備に取り掛かれ!!」
風「合点だ!!」
側近「はは、まったく仕方ありませんねご主人様は」
水(ストロベリっちゃってまあ)
火(クソッ、イライラしてまた壁殴っちまった) ドンッ
火「残る四天王は俺一人か……」
魔王「ううむ、勇者の奴めは快進撃だのう、ハッハ!!相手にとって不足は無いわ!!!」
火「ふん、魔王様の手を煩わせるまでもない、俺が全滅させてやりますよ」
魔王「おう!!ハッハ!!まあ頑張れ!!!」
魔王「……さあて、側近、ちょっと考えがあるんだが聞いてもらっても良いか」
側近「はい、何でしょう」
魔王「わしはな、今度また力を使い果たしたら今度こそ本当に死ぬだろうよ」
魔王「人間と和解するというのも考えたんだがな、ハッハ、よもやこのわしが今更そのようなことをするわけにいくまい」
魔王「よって、わしは誇りと意地を持ち全力で戦う、が、それで倒せるとは限らんのが勇者というものよ」
側近「……」
側近「ん……ふう」 チュプッ
魔王「お、おまあマmッまああまmそあんだいpfんぱfk0ぺあけふぉ0」
側近「ふふ、ご主人様、私は性処理機能こそありませんが、キスぐらいはできますよ」
側近「私はあなたの側近です、例えどうなろうとずっとずっと、一緒にいますよ」
魔王「……おう、はっは!!そうだな!!全く貴様は良い女だ!!!」
側近「ふふ、さあ、行きましょうか」
魔王「おうともよ!勇者めに我らの力を見せ付けてやらんとな!!」
側近(例え勝っても負けても、私はずっと)
側近(ご主人様と一緒ですよ)
今度こそ終わり
言われてたけど土の四天王の人は俺です、オナニーっぷりが酷いね!!
まあでもSSスレなんてこんなもんだよ!!ハッハッハッハ!!!
お前らもこんな糞SS読んでないで早く寝なさい!!おやすみ!!
楽しかった
いい終わり方だ
Entry ⇒ 2012.01.22 | Category ⇒ 勇者魔王「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
響「さあ…ゲームの時間さァ」
自分、我那覇響は今日も元気いっぱい絶好調だぞ!
それというのもついこの前、八年間かけてチャレンジしてきたパズルがとうとう完成したんだよ
このパズルは死んじゃったおとぅのカタミでもあって、自分の大切な宝物なんだ
千年錐『』ピカピカ
響(ふふ、何度見ても見飽きないぞ。これは一生の宝物さぁ)
春香「あれ~? 千早ちゃん見てよ。また響ちゃんがペンダント見つめながらニヤニヤしてる~」
千早「我那覇さん、それ気色悪いからやめてって言ったはずよ」
春香「ホントだよね。朝っぱらからさぁ、他にやることないわけ?」
響「うぅ……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326798037/
響「さあ…ゲームの時間さァ」
でも、自分はもう一つ、新しい宝物を手に入れたんだよね
それは……
ガチャ!
伊織「ちょっとあんたたち、やめなさいよ! 響が嫌がってるじゃない!」
響「伊織!」パァァ
春香「……チッ」
千早「あら、水瀬さん。おはよう」
伊織「おはよ…じゃないわよ! あんたらやり口が汚いのよ、集団で一人をいじめるなんて」
ガチャ
やよい「うっうー!おはよーございま……あれれ?」
春香「……」ゴゴゴゴゴ
伊織「……」キッ
千早「……」
響「うぅ…」
やよい「な、何だか険悪なふんいきです…」
春香「伊織もさ……随分身勝手だよね。自分だってこの前まで響ちゃんのこといじめてたくせに」
伊織「うくっ…そ、それはもう昔の話じゃない! 大切なのはいつだって今なのよ今!」
千早「どうかしら? 人は少なからず過去にあった出来事に引きずられるものよ」
千早「水瀬さんが何と取り繕うが、昔我那覇さんをいじめていた事実は消しようがないものだし」
伊織「っ…」
千早「我那覇さんはどう思ってるのかしらね、ひょっとして今でもあなたのこと恐れて…」
響「やめてよ!」
響「友達に…今も昔もないよ。誰が何と言おうが、伊織は自分の友達さー」
伊織「響…」
響「千早も…春香も。自分のことを悪く言うのは勝手だけど、友達にまで手を出すのは許さないぞ」
春香「ふーん、それじゃあ…」
ガチャ
P「おはようございまーす。あれ……お前らどうしたんだ、そんなとこに突っ立って」
春香「あはっ、何でもありませんよプロデューサーさん。それより今日のオーディションのことなんですけど…」
響(やれやれ…一安心だぞ)
響「ありがとな、伊織。また助けてもらっちゃったね」
伊織「ふん…これじゃどっちが助けられたのか分かったもんじゃないわ」
響「え…何が」
伊織「とにかく! また困った事があったらいつでもこの伊織ちゃんを頼りなさいよね」
響「…うん、分か亜美・真美「おっはよ~!みんな、調子はDo-Dai?」
伊織「また騒がしいのが二人来たわね…あんたら朝から元気良すぎよ!」
やよい「うっうー、元気なのはいいことですよ。今日も一日頑張りましょー!」
響「そうだな!」
……自分、今とっても幸せさ―
やよい「うっうー! 響さん、今日はありがとうございましたー!」
響「自分もやよいと買い物できてすっごく楽しかったぞ」
その日の夕暮れ、事務所からの帰り道を自分はやよいと並んで歩いてた
響「しっかし驚いたぞ。野菜があんなに安く買えるスーパーがあったなんてさ」
やよい「今日は特売の日なんです。普段行くなら5時過ぎからのタイムセールスの時間が狙い目ですよ」
伊織たちとの一件後、このやよいともすんなり仲良くなれたんだ
元々やよいは自分のこと積極的にいじめたりはしてなくて、仕方なく周りに合わせてる感じだったから
親友の伊織が自分と打ち解けたのを見て、ほっとしたような顔をしてた
やよい「そうだ、買い物を手伝ってくれたお礼にこの後私の家に来ませんか? 晩ご飯ご馳走しちゃいます!」
響「いいのか!? ほら、やよいの家ってただでさえ兄弟が多くて大変らしいじゃんか」
やよい「大丈夫ですよ。遠慮しないでください」
やよい「それに、響さんとはずっとお話したいと思ってたんです」
やよい「同じ目標を持ったアイドル同士、やっぱり仲良くしたいじゃないですか」
やよい「響さんが765プロに来てから結構経つのに、私、響さんのことほとんど知らないですし…」
響「仕方ないよ。この前までいじめられっ子だったしさ…ははっ」
やよい「ごめんなさい…私にもっと勇気があれば」
響「よし、もうこの話は終わりさー」パンパン
やよい「響さん…」
響「そうと決まれば早速やよいの家にHere we go!!ってね。うんと美味しい夕飯、期待していいんだよね?」
やよい「……はいっ!今日はもやし祭りです!うっうー!」
やよい「着きました―!ここが私のお家でーす!」
響「……」
やよい「響さん? どうしたんですかー」
響(か、考えちゃ駄目だ。やよいだって相当苦労してるんだから……でもこれってあばら)
ガッ☆シャーン
「か、帰れよ!」
「うるせえクソガキ!てめえじゃ話にならねえ、親父を出せやコラッ!」
響「な、何だ!?」
やよい「長介、やめなさい!」
長介「ねーちゃん…」
「おやおや、アイドルのお姉ちゃんがご帰宅だぞ」
「へへっ、やよいちゃんは今日も可愛いね―」
響(何だあの二人…いかにもその筋の人間って顔してるぞ)
「やよいちゃんは賢いから話が分かるよね? 僕たち君らの親御さんと話がしたいんだけどなー」
やよい「い、今お父さんたちは出かけてるので……私が話を聞きます」
借金取り「話も何もねえよ。借りた金返せっつってんの、当然のことだろ?」
子分「アニキ、いくらなんでもそれじゃ大雑把すぎるよ。ここは順を追って説明しないと」
子分「いいかいやよいちゃん、君の家は前に俺らのとこから金借りたことあったよね?」
やよい「うっうー…確かにそうです。でも」
長介「借金は全部返したはずだろ!? 何で今さら…」
やよい「長介!今は黙ってて…」
借金取り「その坊主の言うとおり、確かに借りた額は返してもらったさ」
借金取り「だが忘れてねえか? 借りた金には利子が付くってことを」
やよい「し、知ってます!だからその分も含めて…」
借金取り「それが足りないんだよねーおたく契約書ちゃんと読んだ? ウチは30日以内に返済しないと特別利子がつくようになってて…」
やよい「そんな…き、聞いてないです」
響「……」
自分、金利がどうこうとか誓約書だとかの小難しい話はよく分からなかったけど
でも目の前の二人が悪いやつで、あれこれ難癖付けてやよいから金を巻き上げようとしてるってことぐらいは分かるぞ
……やよいを助けなきゃ
響「お、おいお前ら!ふざけるんじゃないぞ!」
借金取り「ああん? 誰だお前」
子分「おっ!何この子、超ゲロマブなんですけど!? 君誰? やよいちゃんのお友達?」
響「そうだよ!さっきから聞いてれば好き勝手に言ってくれちゃってさ」
やよい「…響さん。やめてくれますか」
響「!? 何でさ、自分はやよいのために」
やよい「そーいうの、迷惑ですから…」
響「そっ…」
借金取り「とにかく、今日は最後通告に来たんだ。明日また改めてお伺いするからよぅ」
子分「それまでに利子分の……えーっと、325万と841円、耳を揃えて用意しといてちょ」
子分「俺やよいちゃんのファンだからさぁ、あまり事を荒立てたくないんだよね」
借金取り「へへ、そういうこと。じゃあな」
ブロロロロロロロロ…
響(あいつら最低だ。こんな脅迫めいたやり方、許されないぞ…)
やよい「……」
長介「ねーちゃん、どうしよう…」
やよい「いいから、長介は中に入ってかすみたちの面倒を見ててください」
………
やよい「さっきはあんなこと言ってすみませんでした」
響「別に…気にしてないけど」
やよい「でも本当のことなんです。これは私たちの問題ですから」
響「ううっ、それはそうかもしれないけど…」
響「でもっ、仲間が困ってるのを見て放っておくなんて出来ないよ!」
響「そりゃ自分だってそんな大金すぐには用意できないし、相談相手としては頼りないかもだけど」
響「ほら、やよいは伊織と仲いいじゃんか。あいつならきっと何とかしてくれるって!」
やよい「それは…出来ません」
やよい「確かに伊織ちゃんにはいつもお話を聞いてもらって、いつも助けてもらって」
やよい「私、伊織ちゃんのことだーい好きです」
響「それなら…」
やよい「だからなんです。友達だと思ってるから、その間に家庭の事情を持ちこみたくないんです」
響「……」
やよい「もちろん仲間同士助け合うのはいいことだと思いますよ? でも、それだって限度があります」
やよい「今回のことは高槻家の問題です。私たちだけで解決しなきゃならない問題なんです」
やよい「それを響さんや伊織ちゃんに頼るのは、やっぱり間違ってます」
やよい「だって二人とも……結局は他人ですから」
響「っ……」
やよい「それに、これはきっと私への罰なんじゃないかなーって」
響「罰って…やよいは何も悪いことしてないぞ」
やよい「しましたよ。皆と一緒になって、この前まで響ちゃんを無視してました」
響「あ……」
やよい「私、怖かったんです。皆に合わせないと、自分もあんな風に扱われるんじゃないかって」
やよい「そんなのはもう…ごめんです」
響「やよい、もしかして…」
やよい「最低ですよね、私って。伊織ちゃんが響さんと友達にならなかったら、多分私もずうっとそうしてたと思います」
やよい「だから、これはそんな私への罰なんですよ」
響「やよい…」
やよい「えへへ、響さんは優しい人です。こんな私でも友達だって言ってくれました」
やよい「だから…響さんが私を仲間だと思ってくれるなら、今日のことは他の皆にはナイショにしてくださいね」
やよい「夕食ご馳走してあげられなくてごめんなさい。また明日、事務所で会いましょー」
そう言って精一杯の笑顔を見せるやよいが痛々しくて……
こっちの姿が見えなくなるまで手を振り続けるやよいの姿が愛おしくて……
何とかしてやりたいと思うけど、
さっきのやよいの言葉に反論一つできなかった自分に腹が立ってしたかなかった……
響「えっ…やよいまだ来てないの?」
亜美「そうなんだよー。やよいっち、今日は休みなのかな」
小鳥「連絡は受けてないけど……変ねえ、やよいちゃんが断りもなしに休むなんて」
響「……自分、探してくる!」ガタッ
伊織「あっちょっと!いきなりどうしたのよ!?」
響「はぁ、はぁ…やよい」
あれから一晩考えたんだけど……やっぱり自分には見て見ぬふりなんて出来ないよ
『私たちだけで解決しなきゃならない問題なんです』
あの時の自分は、馬鹿みたいにぽかんと口を開けて突っ立ってることしか出来なかった
事務所ではいたずら双子の次に幼くて、普段から子供っぽいなぁと思ってたやよいが
こんなにも冷静に、冷めた口調で物事を語ったのが信じられなかったから
同時にやんわりと、それでいてはっきり自分のことを拒絶されたのも
響「はっ……はっ……やよいっ!」
タッタッタッタッ…
「おや……あれは…響?」
やよいの言いたいことはよく分かるぞ
確かにこの状況は友達だとかそういう理屈で出しゃばっていいラインをとうに越えてるかもだけど
自分たち仲間だもんねとか言って、口だけで解決策は何も持たない役立たずかもしれないけど
じゃあ黙って見てろっていうの?
やよいとその家族があのやくざたちに食いものにされるのを……
響「そんなの、絶対にさせないぞ」
『他の皆にはナイショにしてくださいね』
いいよやよい、ルールは守るさー
このことは他の皆には言わない、自分一人だけでやよいを助けてみせるっ!
響「ぜぇ…はぁ…た、確かこのあたりがやよいの家だったな」
ブロロロロロロロ…キキィ、バタン
「おい、さっさと来い」
「はいっす」
響(あっ、あの二人は…)
子分「しかしアニキも酷いことするっすねー。特別利子だとかデタラメ言っちゃって」
借金取り「絞れるとこからは絞れるだけ絞り取れってのが俺たちの業界の鉄則だろうが」
子分「でも、あそこは生粋のビンボー一家っすよ? もう金があるとは思えないんすけど」
借金取り「ほら、あそこのやよいって小娘、アイドルやってんだろ? あいつの事務所さぁ、最近景気がいいそうじゃないの」
借金取り「てことはだ、まだまだ絞れる余地があるかもしれん」
借金取り「最初に貸した金を満額返済してきたのがいい証拠さ。大方アイドル業が軌道に乗ってきて稼ぎがよくなったってとこだろ」
借金取り「ご苦労なこった。どんなに稼いでところで、俺たちに骨までしゃぶりつくされる運命だってのによ、ハハハッ!!!」
響(……あいつら、やっぱりそういうことだったのか!)
子分「はぁ~やよいちゃん可哀想っす。俺本気でファンだったのになぁ~」
借金取り「心配すんな。そのうちあの娘、別の業界でデビューすることになるだろうからよ」
子分「うへぇマジすか!……あっ、今ので思い出したんすけど、この前貸したビデオそろそろ…」
響「やめろ!」バッ
借金取り「何だお前…そこどけよ。邪魔だろうが」
響「嫌だぞ。絶対に嫌だ」
借金取り「はぁ? 何なんだよこいつ…前にどこかで会ったか?」
子分「ああー思い出した! この子、やよいちゃんのお友達さんじゃないっすかー! ボクたちに何か用かい?」
響「今の話、全部聞いてたぞ!やよいから不当に金を巻き上げようとするなんて、自分絶対許さないからな!」
借金取り「あのなぁ、お友達だか何だか知らねえが、これは俺たちとあの家の問題だ」
借金取り「他人に口はさまれる筋合いはねえよ。とっとと帰えんな」
『二人とも……結局は他人ですから』
響「ぐっ……」
響「友達とか他人とか、そんなの関係ない!」
響「自分はやよいを助けたいと思ったからこうしてるだけなんだよ! お前らが諦めるまで絶対ここは通さないぞ!」
借金取り「うるせえ、どけっつってんだろ!」ドゴォォォ!
響「あう゛っ…」
響「い、痛っだぁ…」
子分「アニキぃ、いきなり殴らなくても…」
響(鼻血がとまらないぞ……折れてちゃってるのかなこれ)
借金取り「ふん、ああいう青臭いのは癪にさわるんだよ。行くぞ」
響「ま……まで」ポタポタ
借金取り「あ、汚ねえなぁオイ! 血だらけの手で触んじゃねえよっ!」ドガッ
響「っ……やめろ゛っ、ごれ以上やよいを苦じめるな゛ぁ……」
借金取り「しつこいんだよ! おいお前、こいつ適当にあしらっとけ」
子分「あ、ハイっす…」
借金取り「友情ごっこには付き合ってられねえよ全く…」
響「う゛ぅ…」ガクッ
千年錐『』キィィィィィン
ゴゴゴゴゴゴゴ…
子分「はぁー、アニキにも困ったもんだよ」
「……」
子分「あ、気が付いた?ごめんねーウチのアニキ乱暴でさー」
「……」
子分「まあそう怖い顔しないでよ。お詫びと言っちゃなんだけど、この近くにいいサ店があるんだ、一緒にどう…」
闇響「……」ニヤッ
借金取り「よう嬢ちゃん」
やよい「……」
借金取り「いつもに比べて静かだな。今日はあのうるせえガキ共はいねえのかい?」
やよい「まだ平日の昼間ですから、長介たちは学校です…」
借金取り「なるほど。それで金は用意できたのか」
やよい「……」フルフル
借金取り「そうかい、だったらプランBだな。あの話、考えといてくれたか?」
やよい「……」
借金取り「まあ金を返せない以上、債務者に選択権はねえんだけどな。ほら、一緒に車のとこ行くぞ」
やよい「うっ…」
借金取り「おら、手間をかけさすな。さっさと来い!」グイッ
やよい「ぁあ…!」
闇響「待てよ」
やよい「響…さん?」
借金取り「お前、何でまた……ちっ、あのバカ小娘一人足止め出来ねえのか」
闇響「ま、そういうことになるね」
やよい「何で…何で来たんですかぁ!もうかわまないでって言ったのに…!」
闇響「あ?」ギロッ
やよい「うっ…」
闇響「うだうだ五月蝿いぞ。自分はこいつに話があるんだ。少し黙っててよね」
やよい「は、はいぃ…」
やよい(なんか今日の響さん、いつもと雰囲気が違って怖いです…)
闇響「どうしてもやよいを連れていきたいってのなら、自分とゲームしようよ」
借金取り「ゲームだぁ?」
闇響「勝った方がやよいを自由にできるんだ。どう、やってみる?」
借金取り「へっ、馬鹿馬鹿しくて聞いてられるかよ! もういっぺん痛い目にあいてえのか」
闇響「もちろん、それなりの見返りは用意してるよ。あんたの大好きなこれをね」マルッ
借金取り「ほぅ…面白れぇ。話を聞こうじゃんか」
闇響「フフ…」
闇響「ゲームに使うの道具はこのプラスチック製の箱。それとやよいの家にあったもやしさー」
闇響「この箱、パーティとかでお菓子の掴みどりに使われるやつなんだけど。ほら、ここに手を入れるための穴が空いてるでしょ」
闇響「ここから箱の中にもやしを流し込む」ザザー
借金取り「おいおい、もやしの掴み取りでもやろうってのか」
闇響「そのとーり、簡単でしょ?」
闇響「お互い掴み取ったもやしの量を競うんだ。もしお前が勝ったら、10グラムにつき一万払ってやる」
やよい「そ、そんな…」
借金取り「うへっ、マジかよ。その勝負乗ったぜ。負けてから後悔するんじゃねえぞ」
闇響「安心するさぁ、金はちゃんと払うよ。そのもやしにはそれだけの価値があるんだから」
やよい(む、無茶苦茶です…特売で買った一袋10円のもやしにそんな価値ありませんよぅ…)
闇響「あとこれは闇のゲームだからね。ルールを破ったりした者には罰ゲームが待ってるよ」
借金取り(へっ、それで脅してるつもりか? とにかくこのガキに勝って金をいただくとするぜ)
闇響「ゲームスタートだぞ。先行はどっちからにする?」
借金取り「当然俺からだ!」
借金取り(男の俺の方が手がでかいんだ。初っ端からごっそり掴み取ってやる!)
借金取り「オラァ!」ズボッ
闇響「ククッ…」
借金取り「!! 痛っでえ゛え゛え!!! 何だああ!??」スポッ
やよい「?」
闇響「残念だったね。記録はゼロと」
借金取り「て、てめえ…! 中に何か仕込みながったなぁ!」
闇響「誰も箱の中に入ってるのがもやしだけとは言ってないぞ? さて、次は自分の番だね」
闇響「フフフ…」スポッ
やよい(箱の中には一体何が入ってるっていうんですかぁ…)
闇響「っ……よっと」スポッ
借金取り「!」
闇響「ふぅー、100グラムにも満たないさぁ。ちょっと余計なものをとりすぎたかな?」パラパラ…
やよい(響さんの手から…もやしに混じって、針やガラスの破片が落ちてきましたぁ)
闇響「イテテ、ちょっと血が出ちゃったよ…」ペロリ
借金取り「お前…こんなもん混ぜてやがったのか」
闇響「そういうこと。このゲームは普通の掴み取りと違って、賞品を得るためにはそれ相応のリスクを負わなきゃ駄目なんだよ」
借金取り「くそっ…い、今のは練習だ!もう一回やらせろっ!」
闇響「オーケー、お前にだけ特別にもう一度チャンスをやるさァ」
闇響「ただし、次は別の箱を使わせてもらうよ…」
長方形の箱『』 ド ン ☆
借金取り(今度の箱はやけに縦長だな…)
借金取り「まぁいいさ。タネが分かっちまえばこんなもん屁でもねえ。今度こそ俺が…」
闇響「あ、言っとくけどその箱はさっきのよりレベル高いぞ。せいぜい気を付けるんだね」
借金取り(っ……ハッタリか? そうだ、そうに決まってる!これ以上何があるってんだ!)
借金取り「慎重にやればこんなもん楽勝っ…」スポッ
借金取り(痛っっ……何だ? 今度はちょっと手の先を入れただけだってのに…)チクチク
借金取り(冷たい…中に金属のトゲみてぇなのがびっちり……こりゃまるで下ろし金だ!!)
闇響(気付いた? そうだよ、その箱の中はまさにいばらの道)
借金取り「ぐぅ…っあ……」ズキズキ
闇響(箱の奥に手を入れようとすればするほど、少しずつお前の身は削られてゆく…)
借金取り「ぎひっ…あ゛ぁ…(進めば進むほどトゲが皮膚に食い込んでっ…)」ギリギリギリ
闇響(果たして、自分の腕を傷つけてまで勝とうとする執念がお前にはあるかな?)
借金取り(……む、無理だ……こんなの……とても出来ねぇ…)
借金取り「くあっ…ぐぅ…」
闇響「そうそう、トゲには返しがついてるから抜くときも慎重にね」
借金取り「っあ……はぁはぁ」スポッ
闇響「おや~?またもや収穫無しなのか?」
闇響「もっとも、もやしに手が届くころには血だるまでそれどころじゃないかもだけどね」ククッ
借金取り「クソッ、このガキ…」
闇響「この勝負自分の勝ちだね。約束通り、やよいは置いていってもらうよ」
やよい(私、助かったんでしょうか…)
借金取り「ハッ、何言ってんだよ!そんなもん無効だ無効!」
闇響「……」
やよい「そんな…おじさんだって納得してたじゃないですか―」
借金取り「うっせえ!あんな口約束に効力なんてねえよ」
闇響「…やっぱりね。そう言うと思ったぞ」
借金取り「おっと、そういやお前金持ってるんだったな。この腕の治療費代わりに徴収させてもらおうか」ジャキン
闇響「約束を反故にしたうえ刃物で恫喝、やっぱあんた最低さぁ」
借金取り「大人しくしな。その顔に傷を付けられたいなら話は別だがよぅ…」
やよい(このままじゃ響さんが…!)
やよい「うっうー!やめてくださーい!」バッ
闇響「!」
やよい「全部私が悪いんです! 私はどうなってもいいから響さんには手を出さないで!」
借金取り「前から思ってたんだがよ…」
借金取り「うっうーうっうーうざってぇんだよ、てめえ!!」バシッ
やよい「うぁ!?」
ゴツン☆
やよい「あぅ……」
借金取り「ハハハッ!頭打って気絶しやがった!いい気味だぜ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
借金取り「ん?」
闇響「闇の扉が、開かれた」
借金取り(なん……だ? 体が……動か……)
闇響「今のはちょっ~とマズかったね。自分、完璧に怒ったぞ」ゴォォォォ
借金取り「なんだそれ……お前、その額のめ……眼!?」
闇響「これは自分の心の領域を犯した罪人にしか見えない、お前に審判を下すウジャトの眼さァ!」
闇響「運命の罰ゲーム!!“ い ば ら 姫 ”!!」ズギューン
借金取り「うわあああああぁぁぁ」
借金取り「ぁああ……な、何だ!?」
借金取り「痛っ……!!!」ズキィィ
ニョロニョロ…
借金取り(爪と指の間から何か生えてきた……何だこれ、もやし!!??)
シュルシュルシュル…
借金取り(い、息が苦しい……鼻の穴からも何か出てきてやがるっ…)
闇響「かが……見……」
借金取り(あいつなんて言ってる? 耳も塞がっててよく聞こえねえ…)
シュルシュルシュル
借金取り「俺の体…一体どうなって…」
闇響「ょ……ぃ…!」つ鏡
借金取り「!」
借金取り「あっ…あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああ!!!!!」
借金取り「顔がぁぁ!体中から植物が生えくるううぅぅ!!!」
借金取り「誰か助けてくれ!! 何も見えねえ!! 何も聞こえねえ!!」ダッ
「……!……!!」
借金取り「誰かぁぁぁ!!!」
「!!!……」
キキキィィィ……ドォン!
「ここ…どこだ?」
「俺…あのガキに変なことされて……何かにぶつかって」
アアアアア…
「うわ!?」
アアアア…
「く、来るな化け物!俺は植物人間じゃねえ!お前らの仲間じゃねえよ!」ゴロンッ
「あああ…足がねえよ、手もだ……くそっ、どうやって逃げりゃいい」
ア゛ア゛ア゛!!!
「や、やめろおおおお!!! これは夢だ!! そうなんだろっ!? 夢なら覚めてええええ!!!」
ざわ…ざわ…
「おい、誰かはねられたぞ!」
「赤信号だってのに飛び出しやがって…」
「うわひっでぇ、手足がグシャグシャだぁ」
「まだかろうじて息がある、救急車急げ!」
………
闇響「これでキミは名実共に植物人間ってやつさぁ」
闇響「ま、せいぜい枯れ木にならないうちに目覚めることを祈るんだね」
闇響「それとも……王子サマの助けを待ってみる? 哀れな自分に終止符を打ってくれる王子サマを…」
……よい……やよい!
やよい「うっ、う~?」
響「やよい!良かった、眼が覚めたんだな!」
やよい「響さん…おはようございます」
響「寝ぼけないでよっ、気が付いたらやよいが側に倒れてて、自分すっごく心配したんだからな!」
やよい「あの、借金取りのおじさんは?」
響「あれ? そういえばあいつどうしたんだろうな」
やよい「……響さんが追い払ってくれたんですね」
響「え? あ…ああうん、きっとそうだぞ。自分完璧だからな!」
響(おっかしいなー、さっきまで何してたっけ? 全然覚えてないぞ)
やよい「ごめんなさぁい、響さん!」
響「うわっ急にどうしたんだよやよいー?」
やよい「だって…私響さんに昨日あんな酷いこと言ったのに、それでも助けに来てくれて…」
響「あはは、気にしないでいいさー。自分、ただ自分がやりたいと思ったことをしたまでだから」
やよい「さっきの勝負、勝った方が私を好きなように出来るって言いましたよね」
響「え…?(何のことだ?)」
やよい「私、響さんの言うこと何でも一つ聞いちゃいます。なんなりと言っちゃってください」
響「…本気で?」
やよい「……」モジモジ
響(じ、事態がよく飲み込めないぞ。それに急にそんなこと言われても…)
響「あっそうだ、やよい」
やよい「は、はいー!」
響「自分とさ、友達になってくれ」
やよい「? 響さんとはもうお友達だって…」
響「ただの友達じゃないぞ。どんな時でも裏切らず、どんな時でも裏切れない親友」
響「困った時はお互い様、共に支え合って一緒に先に進んでいく、そんな仲間さー」
やよい「一緒に…先に進む…」
響「仲間同士の助け合いに限度なんてないよ。またこんなことがあったら、遠慮なく自分たちを頼ってくれ」
響「自分たちも、やよいのこと頼りにしてるからさ」
やよい「……はいっ!分っかりました―!!」パァァ
やよい「響さん、手を出してください」
響「いいけど?」スッ
やよい「誓いのハイタッチです、せーの」
響・やよい「ハイターッチ!」パシン
やよい「えへへっ、これで私たち、今度こそ本当の仲間ですね」ニコッ
響「はは、可愛いなぁ。やよいはそうやって笑ってるのが一番だぞ」
やよい「じゃあ響さん、今度は私のお願いを聞いてくれますかぁ?」
響「おっ、何だ言ってみろー」
やよい「うっうー!今日こそはうちでお夕飯をご馳走させてくださーい!」
やよい「あっ、あと今日はお父さんたちが帰ってこないみたいなんでぇ、その……お泊まりしていきます?」
響「」プシャァァァ
やよい「わっ、大変! 響さん鼻血が…!」
響「うわわっそういえばあのヤクザに鼻思いっきり打たれたんだった…(な、何か今のやよい一瞬妙な色気が…やっぱりもう子供じゃないのか!?)」
やよい「すぐうちで手当てします。入ってください~」
響「お世話になるぞ…」ボタボタ
やよい(響さん、すっかりいつもの調子って感じです)
やよい(でも、あの時の響さんは凄く怖かったけど、今よりちょっと格好良かった…かも)
響「ぷはーっお腹がパンパンだぞ。やよいの作る料理美味しかったなぁ」
響「ホントは泊まりたかったけど、今日はいぬ美たちに餌買って帰らなきゃいけなかったしな」
ヒュウウウウウウウ
響「う゛ぅ、さぶっ……早く帰ろ」
「お待ちなさい」
響「!」
「そう急くこともないでしょう。夜はまだまだ長いのですから」
響「お前…何でこんな所に?」
「運命が私をここに導いたのです。それ以上でもそれ以下でもないのですよ、響」
響「な、何が目的さぁ…」
「…」クスッ
貴音「今宵、私とげぇむを致しましょう」
やよい編が終わったから、アイドルも残り8人だぞ
でも早くもネタがなくなって、一話完結のスタイルを崩してないかなー?
やっぱり! 何か意味深なこと言ってる貴音と戦おうとしてるぞ!
え?ハム蔵とシマ男も一緒だって?三対一で一見有利な対戦だけど…ってどこがなのさー!?
次回、「女の花道 貴音玉砕」 デュエルスタンバイ!
そもそもが一発ネタだったのでこの先続くかどうか…
アイマスSSって難しい
ではおやすみなさい
デュエルはよ
Entry ⇒ 2012.01.22 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
まどか「さやかちゃんは女の子の方がいいよ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326370582/
さやか「不本意だけどね」
まどか「でもさ、やっぱりさやかちゃんは女の子の方がいいよ」
さやか「だよね!」
さやか「いや~さすがあたしの嫁はわかってるよね」
まどか「ウェヒヒ」
さやか「まったく失礼な話だよね」
まどか「本当だよね!さやかちゃんは男になったところで上手くいきっこないのに」
さやか「は…?」
さやか「なんだろ?嬉しいような悲しいような複雑な気持ちになってきた」
まどか「なんやかんやでマミさんが命拾いしたり、さやかちゃんが魔女にならないから杏子ちゃんが助かったり」
まどか「いいことずくめみたいに言われるけど、そんな未来はない来ないよね」
さやか「否定しても肯定しても負けな気がする」
さやか「あんたはあたしをなんだと思ってるんだ!?」
まどか「トラブルメーカー」
さやか「うん、間違ってないけどさ」
さやか「かといってそこまで言われる覚えはないよ!」
まどか「本当に?」
さやか「…ちょっと、嘘ついた」
まどか「マミさんが助かったたとするでしょ?」
まどか「そこで凹んでるマミさんに対してフラグを立てたりするわけだよ」
まどか「でも、さやかちゃんはその気がないのにマミさんがその気になって結局絶望する」
まどか「杏子ちゃんは死ぬ」
さやか「なんでだよ!?」
まどか「マミさんが魔女化しない代わりに杏子ちゃんが死ぬのは暗黙のルールなんだよ」
さやか「聞いたことないし」
まどか「さやかちゃんは馬鹿だから知らないと思うけど世の中には様式美ってことがあるんだ」
さやか「様式美を具体的には知らないけどここで言う言葉じゃないと思うんだ」
さやか「落とさないよ!」
まどか「ごめん、言葉えらびを間違えたね」
まどか「杏子ちゃんは絶対に恋に落ちるよね?さやかちゃんはその気もないのに」
さやか「なんで言いなおす!?」
まどか「さやかちゃんが理解して無いようだったので」
さやか「ちょっと、馬鹿にされ過ぎてる気がする」
まどか「ほむらちゃんの『そんなつもりじゃないのに』的なフラグを見落とさなさそうだよね」
まどか「で、ほむらちゃんにもうアタックしてラッキースケベとかして結果、立つ」
さやか「立つって何が?」
まどか「フラグが」
さやか「た・た・な・い!ほむらだってそんな単純な子じゃないよ!!」
まどか「初めてできた友達の私のためにあそこまでしてくれるんだよ?」
まどか「あんな一途な子は結構、小さなきっかけでフラグが立つものなんだよ!」
さやか「その発言はちょっとほむらも馬鹿にしてない?」
まどか「最初から好感度振り切れてるけど本ルートにはならない幼馴染」
さやか「…いや、あんたがいいならいいけどさ」
まどか「魔法少女助けるために奮闘するさやかちゃんを献身的に支える私」
まどか「でも、さやかちゃんは私を見向きもしないでほかの女の子のために頑張り続けるんだろうね」
さやか「やったことないのになんでそこまで言えるのさ」
まどか「魔法少女になったら最終的に私の気持ちを振り払ってひどく傷つけたことを私は忘れない」
さやか「そこ持ち出されると辛い」
さやか「あたしが男になっちゃたらそこが余計拗れるだけじゃん」
まどか「むしろさやかちゃんが特に入り込む余地がなくなって二人ともよりスムーズにラブラブチュッチュッしてるよ」
さやか「…」
まどか「結論、二人はさやかちゃんが男の方がうまくいく」
まどか「あれ、これってプラス要素だったね」
さやか「そんなプラス要素はいらない!!」
さやか「気が付いた?」
まどか「さやかちゃんが男になるよりもむしろ私が男の子だったらすべてうまくいく」
さやか「幼馴染の言ってることが理解できない」
さやか「主人公だからだよ!」
まどか「私が主人公になったらきっと右手に不思議な力が宿っててさ」
まどか「『その絶望をぶち殺す!』とか言って魔法少女を救えるポジションになってたはずだよ!」
さやか「それはやっちゃだめだと思う」
まどか「主人公なんだからそのくらいの設定はあるはず」
さやか「設定とかいうな」
まどか「魔法少女まどか☆マギカ」
さやか「うん、魔法『少女』まどか☆マギカ」
さやか「あんたが男になったら完全にタイトル詐欺になっちゃうじゃん」
まどか「設定とか言うなっていうのにそこは気にするんだ…」
まどか「まあ、でもさ」
まどか「本編でも私ってほむらちゃんの回想とを除くと最終話まで変身しないし」
さやか「それは言っちゃ駄目!!」
まどか「だから主人公が男でも魔法少女とか銘打ってて全く問題ないよ」
まどか「それに最近はさ、男が魔法処女になったところで許される世の中だし」
さやか「そんな世の中は嫌だな…」
まどか「ほら、魔法少女ってまるでゾンビみたいだし」
まどか「前例があるから許されるはずだよ」
さやか「あたはなんの話をしてるのよ?」
まどか「最終話でポカーンってなった話」
さやか「そんな事情は知らないよ!」
さやか「駄目だと思う」
まどか「う~ん、じゃあ世界で唯一魔法少女になれる男の子ってのは?」
さやか「まあ主人公っぽいっていえば主人公っぽいよね」
まどか「それで女の子だらけの魔法少女学園、略してMS学園に転校してくるんだ」
さやか「それどっかで聞いたことある話なんだけど!?」
さやか「あ、あたしはそのポジションなんだ…」
まどか「それでクラス別魔法少女対抗戦の代表を決める戦いで仁美ちゃんにケンカ売られたり」
さやか「仁美、結構いいポジションだね」
まどか「そのあと別のクラスにマミさんが転校してきて昔、ケーキを作ってくれる約束してたり」
さやか「あだ名はケーキとか可愛い方かな…」
さやか「杏子が男の振りとかすぐにボロが出る気がするけど…」
まどか「最後には私に対してなにかやたら敵愾心を抱いてるほむらちゃんが転校してくる」
さやか「ほむらの出番最後なんだ…」
まどか「そんな話を今考えたんだけどどうかな?」
さやか「ないと思う」
まどか「ですよね」
まどか「どこが?」
さやか「いや、よく知らないけどそれって女の子たちから言い寄られるって話でしょ」
まどか「私は最初からハーレムルートしか狙ってないから問題ないよ」
さやか「…最低」
まどか「大丈夫だよ、さやかちゃんはちゃんと一番さんだから」
さやか「その上から目線がやたら腹立つんだけど」
さやか「どこに納得できる要素があったと?」
まどか「駄目なんだ…」
まどか「う~ん…」
まどか「そうだ!第一話で私が転校してくるっていうのは!?」
さやか「さっきも転校してきたじゃん」
さやか「そこは別にどっちでもいいよ」
まどか「そこで私は初日から遅刻してクラスメイトから引かれるんだ」
さやか「遅刻して引かれる…?」
まどか「それで上手く人付き合いができなくてクラスで浮き始めるんだ」
さやか「で、私は?」
まどか「さやかちゃんはクラスで最初っから馴染めないでぼっち」
さやか「なんか読めてきた」
さやか「エア友達と話してるってんでしょ…」
さやか「あたしってそんなキャラじゃないと思うんだけど」
まどか「一人でお人形さんごっこしてるさやかちゃんと遭遇するんだ」
さやか「ちょっと怖くない!?」
まどか「そっちの方がさやかちゃんらしいかなって」
さやか「どこをどうしたらそんな解釈ができるのよ!?」
まどか「コンサートホールで幼馴染もどきの演奏を守ろうとしてる某魔女のやってるとってさ、一種のお人形遊びだよね」
さやか「…わかった この話はやめよう!ハイ!!やめやめ」
さやか「…まあ、話続けて」
まどか「あれ?なんか大人しくなったね?」
さやか「とりあえず聞くだけ聞く」
まどか「…」
まどか「で、なんやかんやあってぼっち二人が部活を作ろうとする」
まどか「早速部員募集すると先輩のぼっちさんが必死で入部させてくれと懇願してくるんだ」
さやか「そこは予想通りだね」
さやか「まあ、ちょっと見てみたい気はするけど」
さやか「そうなるだろうね」
まどか「自分は男だと思い込んでる杏子ちゃんが私の舎弟になる」
さやか「ちょっと無理がない?」
まどか「そのあとにほむ室にこもりっきりの色々腐ってるほむらちゃんが入部してくる」
さやか「ほむ室!?」
まどか「ほむらちゃんの匂い漂う天国のようなほむらちゃん専用の教室」
さやか「匂いは必要か…?」
まどか「特別教室って独特な雰囲気があるでしょ」
さやか「だからといってほむらの匂いって…いや、もう置いておく…」
さやか「でも一番科学とか強そうって言えば強そうかな…?」
さやか「本当は勉強できないけど」
まどか「理科系だけできればいいよ」
まどか「頑張れば爆弾くらい作れそうだし、ほむらちゃんはやればできる子」
さやか「そこは同意する」
まどか「仁美ちゃん」
さやか「仁美、そこかよ!?」
まどか「いいポジションだと思うけどな…全裸で外を走り回ったり」
さやか「ただの痴女じゃん!」
まどか「お嬢様だから世間のことをよくわかってないんだよ」
さやか「…たしか、あんたは男の子って前提じゃなかったっけ?」
まどか「ウェヒヒ」
さやか「おい、笑ってごまかすな」
さやか「いいじゃん、健全で」
まどか「一番露出の多い魔法少女衣装の癖に」
さやか「別にあたしが望んだわけじゃない!」
まどか「私にはタツヤという素晴らしい妹がいる」
さやか「待て!今なんて言った!?」
まどか「私にはタツヤという素晴らしい『妹』がいる」
さやか「弟まで巻き込みやがった…ッ!」
まどか「だって他にいないし」
まどか「どこが?」
さやか「全部だよ!」
まどか「でも、私がさやかちゃんと昔別れた幼馴染と気がつかなくてやきもきするさやかちゃんとか可愛いと思うけどな」
さやか「私は今あんたと幼馴染なことを若干後悔し始めたけどね」
さやか「わがままかなぁ…?」
まどか「…そうだ!これはどうかな!?」
さやか「今度は何?」
まどか「私とさやかちゃんは幼馴染だけどちょっと疎遠になってるんだ」
さやか「ちょっと新しいね」
まどか「で、ある日突然人生相談されるんだ」
さやか「今度はそれか…」
さやか「やったことないけどね」
まどか「それで私がほむらちゃんに相談してネットで友達を探す」
さやか「なんでほむらがそっちなのさ!」
さやか「幼馴染なんだからあたしがそっちの方がよくない!?」
まどか「だってさやかちゃん眼鏡かけてないし…」
さやか「そんな理由なの!?」
まどか「あ、そこはバッサリ省く方向でお願いします」
さやか「おい」
まどか「で、ネットで出会ったサークルのぐるぐる眼鏡の面倒見のいいマミさん」
さやか「まあ、いいところかな」
まどか「ゴスロリ姿で痛々しい言動をする杏子ちゃん」
さやか「なんか見たいような見たくないような…」
まどか「きっとそれはそれで可愛いなって」
さやか「仁美だね」
まどか「そこしか余ってなかったので」
さやか「そういう言い方はやめてあげなよ!」
まどか「ただこの話には一つ欠点があるんだ」
さやか「欠点?」
まどか「それは選択肢によっては杏子ちゃんルートにしかならない」
さやか「選択肢って何!?」
さやか「つまり、本命は別にいると?」
まどか「うん、みんな同時攻略が理想だしね」
さやか「待て」
まどか「どうかしたの?」
さやか「それは駄目でしょ、色々と」
まどか「私は最初からハーレムがいいって言ったよ!」
さやか「聞いたけどそれが駄目だっつってんの!!」
さやか「そう言う風に受け取られるとなんか腹立つな」
まどか「ウェヒヒ、さやかちゃんも平等に愛してあげるから!」
さやか「お断りします」
さやか「一応聞いてあげる」
まどか「ひたすら私たちがマミさんちで駄弁り続ける」
まどか「名付けて魔法少女の一存」
さやか「またどっかで聞いたことありますね」
さやか「我ながらそれはないと思う」
まどか「ドSな性格してるけど中身は乙女なほむらちゃんとか」
さやか「そこはまあ、いいかな…」
まどか「たまにあたしを全力で殴ってくるボーイッシュな杏子ちゃん」
さやか「う、ううん…?」
まどか「ゲーム廃人ぼっちなマミさん」
さやか「絶対にそれはない」
さやか「というか前提から無理があったよね」
まどか「勢いで書いてるからもう限界が近づいてるんだよ」
さやか「もともとあんたが男の子ならうまくいってたんじゃないかって話だったし」
まどか「そういえばそうだね」
さやか「おい」
まどか「私が男だとしたらさいいことしかないよね」
さやか「どの辺が?」
まどか「まずマミさんが助かる」
さやか「なんで?」
まどか「私が魔法少女にならないから舞い上がって油断しなくなるでしょ」
さやか「あ~、それはあるかも」
まどか「やったねマミさん、仲間が増えるよ!」
さやか「そうかもしれないけど、それじゃあほむらはなんでループしてるのさ?」
さやか「あんたとほむらが恋人だったんっていうこと?」
まどか「※この時間軸でのみ鹿目まどかは男です」
さやか「ご都合主義すぎるでしょ!」
まどか「でも、ほむらちゃんの私を魔法少女にしないってのは達成してるよ」
まどか「きっとほむらちゃんならそのくらい乗り越えてくれるよ!」
さやか「あたしならもう一回ループするけどね」
まどか「大丈夫、ほむらちゃんは私に惚れるはずだから」
さやか「なにその確信…」
まどか「で、さやかちゃんは上条君のために魔法少女になっちゃう」
さやか「あたしは契約しちゃうんだ」
さやか「できるのかなぁ…?」
まどか「マミさんが生き残ってるって影響は大きいと思う」
さやか「確かに」
さやか「あれ?でもそれだと杏子が見滝原に来なくなるんじゃない?」
まどか「そこはQBやほむらちゃんが裏で動き回るから大丈夫だよ」
さやか「まあ、QBはともかくほむらは戦力として杏子は巻き込むだろうね」
さやか「…」
まどか「あれ?さやかちゃん黙っちゃってどうしたの?」
さやか「いや…」
まどか「ここが一番重要なのに」
まどか「私が男の子になってうまくいくかどうかはここにかかってるんだよ!」
さやか「へ、へえ…」
さやか「…」
まどか「さやかちゃん?」
さやか「あ、あたしの魔女化です…」
まどか「その通り!」
まどか「さやかちゃんの魔女化によってバッドルートが確定するのです!」
さやか「まどかはあたしをいじめたいの…?」
まどか「…そんなことないよ」
さやか「なんで?」
まどか「だって一応は女の子なんだから羽交い絞めとかで止めようとするよ…役得だし」
さやか「最後本音が漏れてるぞ」
まどか「それならソウルジェムの秘密がばれないからさやかちゃんが当面安定する」
さやか「当面ってなにさ当面って」
さやか「自分のことだけど否定できない」
まどか「とりあえず重要なのは仁美ちゃんに焚き付けられたさやかちゃんが告白するか否か」
まどか「ソウルジェムの秘密を知らないにしてもここは五分五分だよね
まどか「私が背中を押してあげるだろうけどさやかちゃんへたれだし」
さやか「言い返せない…」
まどか「告白してもフラれたら魔女化の可能性あり」
まどか「綱渡りが長すぎるよ!」
さやか「ごめんなさい…」
まどか「そんなあなたに男まどかがおすすめ」
さやか「は?」
まどか「傷心の幼馴染を慰める、これってフラグになりませんか?」
さやか「本編でそんなことやってたじゃん」
まどか「甘いな、さやかちゃん!」
まどか「男の子にフラれたさやかちゃんは自分を女の子として扱ってくれる私に靡くはずだよ!」
さやか「あたし軽くない!?」
さやか「そういう問題じゃないと思う」
まどか「でも、さやかちゃんは安定しますよね?」
さやか「それはあるかもしれないけど…」
まどか「さやかちゃんが安定すれば魔女化しない、結果マミさん安定で杏子ちゃんも生き残る」
まどか「いいことだらけだね!」
さやか「あたしの影響力大きすぎない?」
まどか「そのくらいさやかちゃんは足ひ…じゃなくて重要なポジションってことだよ」
さやか「いまなんて言おうとした?」
さやか「ほむらはもっと何かありそうだけど、それだけ?」
まどか「さやかちゃんが色々ありすぎるんだよ」
さやか「…」
まどか「ほむらちゃんが私たちと壁があるのは話を信じてもらえないってことが原因だし」
さやか「なるほど!」
まどか「まあ、これもさやかちゃんがほむらちゃんを敵視しなきゃ結構スムーズなんだけどね」
さやか「…」
まどか「やっぱりさやかちゃんとは違うよね!」
さやか「待て」
まどか「何?」
さやか「まだ一つ解決してないでしょ」
まどか「全部解決してるよ!」
さやか「重要な部分が終わってないよ!」
さやか「ワルプルギスの夜はどうするのさ!?」
まどか「私はみんなを信じてる」
さやか「おい」
さやか「そこは他人任せなの!?」
まどか「じゃあ、どうしろっていうの?」
さやか「なんかあるんじゃないの?」
まどか「一般人があの戦いに首突っ込んだらまず死ぬよね」
まどか「するとどうでしょう?さやかちゃんの心を救う役割が私だったわけだからさやかちゃんが絶望しかねない」
まどか「そうなるとさやかちゃんが魔女化する、マミさん発狂、杏子ちゃん死亡」
まどか「ワルプルギスの夜に勝っちゃった後だとほむらちゃんループできないかもしれない」
まどか「どうするの?これ最悪だよ?さやかちゃんは魔女化したいの?」
さやか「なんであたしが責められてるの…」
さやか「いや、そんな応援されても…」
まどか「私の明るい未来のために!」
さやか「なんでこいつのためにほむらループしちゃったんだろ…」
まどか「というわけでQB私の願い決まったよ!」
QB「本当かい?」
さやか「いたの?」
QB「ずっと」
まどか「私を男の子にしてやり直させて!」
QB「うん、それ無理」
まどか「なんで!?」
QB「君を男にしてもエネルギー回収できないし僕は得しないよ」
まどか「そんな…」
さやか「ですよね」
QB「残念だけどその願いはあきらめてほかの願いにしてくれないかい」
さやか「え?」
まどか「男は魔法少女になれないって誰が決めたの!?」
さやか「いや、男は少女じゃないでしょ」
まどか「何事も試してみないとわからないよ!あきらめたらそこで試合終了なんだよ!」
さやか「あんたは何を言ってるの」
QB「その意気やよし!君の熱意に感動した!感情ありませんけど」
まどか「じゃあ!」
QB「おめでとう…君の願いはエントロピーを凌駕した!!!!」
さやか「もう好きにしなよ…」
まどか「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した…」
オクタヴィア「」
終われ
乙
Entry ⇒ 2012.01.22 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)