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京子「結衣が頭打ったらどんな性格になるのかな」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329625769/
京子「えーだって気になるじゃん」
ちなつ「き、気にならないと言ったらウソになりますけど」
あかり「京子ちゃんは大人しい優等生キャラだったよね」
京子「うむ、そうだったらしいな」
ちなつ「普段と真逆の性格になるってことですね」
京子「ちょっとその言葉にはトゲがある気がするよちなちゅ~」スリスリ
ちなつ「あーもう暑苦しいですから!!」
あかり「京子ちゃんは頭打ってる時の記憶はあるの?」
京子「ん~断片的というか曖昧なんだよな」
京子「ただみんな驚いてる顔はしっかり覚えてる」
あかり「そうなんだぁ」
ちなつ「なんです?」
京子「結衣が泣きながらさ、私は京子が好きなんだよ…って」
京子「へへへ、まさかあの結衣がなぁ…」ポッ
ちなつ「なに勝手に改変してるんですか!?」
ちなつ「正確には、私は京子のくれる楽しいが好きなんだよ、です!!」
京子「えーそうだっけ?」
あかり「すごい迫力だったよぉ」
あかり「普段の結衣ちゃんからは考えられなかったよね」
あかり「…あかりもちょっと興味出てきたかも」
ちなつ「あかりちゃんまで…」
京子「うーんキャピキャピのぶりっ子になるとか?」
ちなつ「えぇ…」
結衣『やぁ~~ん、結衣虫さんきら~いっ☆』
結衣『誰かとってぇ~~』
京子「…とか」
ちなつ「なしですね」
京子「ぷぷ、面白いと思うけど3分でお腹いっぱいだよな」
あかり「あはは…」
ちなつ「結衣先輩って感情をため込みそうですよね」
ちなつ「頭打ったら一気に爆発したりとか…」
あかり「そうだねぇ」
結衣『ちなつちゃん、もう我慢できないよ』ギュッ
ちなつ「ゆ、ゆ、結衣先輩!?」
結衣『結婚しよう、外国の教会で2人だけの結婚式をして』
結衣『庭付きの広い真っ白なお家を買って』
結衣『誰にも邪魔されない、2人だけの秘密の場所…』
ちなつ「…うふふ、結衣せんぱ~い」クネクネ
京子「おーい帰ってこいちなつちゃん」
あかり「すごく幸せそうだね…」
あかり「ええっと…」
あかり「なんか結衣ちゃんあかりに冷たい気がするから」
結衣『あかり、はいミカンあーん』
あかり「あ、あ~ん…」モキュモキュ
結衣『ふふ、美味しそうに食べてくれるね』
結衣『良い子だなあかりは』ナデナデ
あかり「ん、ぇへへ、ありがと結衣ちゃん」
京子「…微笑ましいな」
ちなつ「仲良し姉妹って感じですね」
京子「普段の結衣でも頼めばそれくらいやってくれるだろ」
あかり「そ、そうかな…えへへ」
ちなつ「階段から落ちて頭を打つこともないですよきっと」
京子「だろうねぇ、だからコレだよ」
あかり「ば、バナナの皮…?」
京子「これを部室のドアの前にセットして…」イソイソ
ちなつ「ちょ、ちょっとさすがにベタすぎますって!」
京子「えーだって綾乃のダジャレで笑う人間だぞ?」
京子「わりとベタなところあるんだよ結衣って」
あかり「うーん…」
京子「まぁまぁ、とりあえず観察しよう」
あかり「だよねぇ…」
京子「うーむ」
ガラッ
結衣「ごめんなみんな、ちょっと遅れ…」
結衣「うわわっ!?」ツルッ
ゴチンッ!
結衣「う……」
ちなつ「ゆ、結衣先輩!!」
京子「うわ、モロにいったな…」
あかり「結衣ちゃん大丈夫なの!?」
結衣「なんでこんなところにバナナの皮なんてあるんだよ…」
京子「ありゃ、いつもの結衣だ」
あかり「あのね結衣ちゃん実は京子ちゃんが…」
ちなつ「そうです、京子先輩のイタズラなんです…」
京子「お、おい2人とも!!」
結衣「…京子、こっち向け」
京子「は、はひ…」
結衣「………ん」チュッ-
京子「ぅ!?…………」
結衣「……ん……ちゅっ………」チュッ
京子「…ゃ……ゆ……ぃ」
京子「あぅ……はぅ………」ペタッ
結衣「おいコラちゃんと立て京子」
京子「や、う、無理だよぉ…腰ぬけちゃって…」
結衣「毎回毎回いろんな人にちょっかい出してさ」グイッ
京子「あう、ゆ、結衣……」
結衣「やれちなつちゃん、やれ綾乃だの、やれ千鶴だの」
結衣「……たまには私の事も見てよ」ギュッ
京子「なっ!?」
結衣「私はこんなに京子を想ってるのに…」チュッ
京子「んぅ………」
結衣「ん、顔真っ赤にして可愛いよ京子」
京子「んぅ、ゆ、結衣……」
結衣「よく分からないけど今なら面と向かって言える」
結衣「大好きだよ、京子」
京子「そ、それ以上…うっ、言うなぁ……」
結衣「嫌だ、今言わなきゃもう言えない気がするから」
結衣「ずっと好きだったんだ、他の誰より」
結衣「女の子どうしおかしいって分かってるけど」
結衣「それでも…」ギュッ
京子「うぐぐぐぐぐぐぐ…」
結衣「どんな答えだろうと覚悟は出来てる」
京子「わ、私は…」
結衣「うん」
京子「結衣が…」
ガツンッ!
結衣「うぐっ!?」
ちなつ「ッハァー、ハァー…」
京子「ち、ちなつちゃんそのバール」
ちなつ「…すみません結衣先輩、でもこれで元に戻れますから」
あかり「あわわ、結衣ちゃん…」
結衣「……」
あかり「ゆ、結衣ちゃん大丈夫なのかな」
京子「まぁ大丈夫だろ」
京子「…にしてもまさかの展開だったな~」
ちなつ「…京子先輩もまんざらじゃない感じでしたね」
京子「ば、バカ言っちゃいけねえよちなっちゃん!」
京子「てやんでぇ、結衣とはただの幼なじみでさぁ!!」
ちなつ「…分かりやすい人」
あかり「ふふふ、そうだねぇ」
ちなつ「チッ、あんなの本心じゃありませんよ」
京子「あれ、ちなつちゃん妬いてるの?」
京子「私はちなつちゃん一筋だよ、ウェルカムウェルカム!!」
ちなつ「あーもうやかましいですっ!」
あかり「…結衣ちゃん、コブになっちゃったね」ナデナデ
結衣「…」
あかり「ふふ、よしよし」
結衣「ん、あれあかり…」
あかり「おはよう結衣ちゃん、頭痛くない?」
結衣「んーちょっとガンガンするかも」
結衣「うんありがと」
結衣「…あかりのひざ枕気持ちいいな」
あかり「ぇへへ、ちょっと恥ずかしいね」
結衣「…」ジッ
あかり「な、なぁに結衣ちゃん?」
結衣「あかりとこうして2人で話すの久し振りだなぁって思って」
あかり「ふふ、確かにそうだね」
結衣「…可愛くなったな、あかり」
あかり「えぇ!?…も、もぉー冗談上手いんだから結衣ちゃん」
結衣「あかり、ひざ枕ありがと」
あかり「う、うん…」
あかり「あまり急に頭動かしちゃダメだよぉ…」
結衣「心配してくれてありがと、やっぱり優しいなあかりは」
結衣「…でもひざ枕だとあかりとハグ出来ないからな」ギュッ
あかり「あぅ、ゆ、結衣ちゃん!?」
結衣「存在感がないなんて言うなよ、あかり」
結衣「人に気配りができて、いつもニコニコしてて」
結衣「それにこんなに可愛い」
あかり「ほ、ほんと…?」
結衣「あぁホントだよ、きっと将来いいお嫁さんになるよ」ギュッ
あかり「ぇへへ、お嫁さん…」
結衣「…まぁ、相手は私だけどな」チュッ
あかり「!?……んぅ……」
結衣「ん、可愛いよあかり」
あかり「こんなのダメだよ、あかりと結衣ちゃんは…」
結衣「なんでもない普通の幼なじみ?」
あかり「う、うん…」
結衣「ゴメンそれじゃ満足できない」チュッ
あかり「や…ぁ、首にキスしちゃ…だめぇ……」
結衣「ふふ、ほんと可愛いな」
結衣「あかりは私だけのあかりだよ…」
あかり「うぅ、結衣ちゃん…」
結衣「………ん…」チュッ
あかり「ひゃ………ん…」
結衣「ふふ、良い子良い子」ナデナデ
あかり「んっ、結衣ちゃんのナデナデ大好き」
結衣「ナデナデが好きなの?それとも私が好き?」
あかり「うぅ、イジワル言わないでよぉ」
あかり「…どっちも大好きだよ」ギュッ
結衣「…知ってる」
結衣「ゴメン、いっぱいキスしちゃったな」
あかり「…ううん、ゆ、結衣ちゃんとなら何回でもしたい」
結衣「ふふ、あかりって結構おませさんだな」
あかり「結衣ちゃんがそうさせたんだよぉ」
結衣「…ふふ」
あかり「…ぇへへ」
京子「…うん分かってる」
ちなつ「どうももう一回叩く必要があるみたいですね」
京子「このタラシが…」
結衣「あかり…」
あかり「あっ!結衣ちゃん、後ろ!!」
スパァン!!
結衣「ッ!?」
京子「安心せい、ハリセンの峰打ちだ…」
あかり「ハリセンは峰打ちのほうが痛いよ絶対…」
あかり「だ、だって結衣ちゃんの力が強くて…」
京子「それなら大きな声でも出せば良かっただろー?」
京子「ったく結衣もさんざん私に好きだなんて言ってさ…」
京子「まったく!まったく!!」
あかり「…京子ちゃん、もしかして妬いてるの?」
京子「や、妬いてねーよ!!バーカ、あかりのバーカ!!」
ちなつ「な、流れ的に次は私ですよね」
京子「いや、元に戻るでしょさすがに」
結衣「……」グッタリ
京子「やべ、強く叩きすぎたかな」
ちなつ「なかなか起きませんね…」
あかり「うぅ、結衣ちゃん」
ガラッ
綾乃「歳納京子!!アナタまたアンケート出し忘れたでしょ!?」
綾乃「まったく、ホント仕方ないんだから!」
京子「おっ綾乃じゃん、ヤッホー」
ちなつ「杉浦先輩こんにちは」
あかり「こんにちはー」
綾乃「こ、こんにちは赤座さんに吉川さん…」
京子「最近ごらく部に馴染んできたよな~綾乃も」
綾乃「そ、そんなワケないじゃない!」
あかり「そうだねぇ」
綾乃「いいのよ、ほんとにお構いなく」
京子「いや、客人をもてなすのがごらく部のモットーだからね」
ちなつ「そんなの初めて聞きましたけど…」
あかり「それなら駄菓子でも買ってくるねあかり」
京子「お、いいなそれ」
ちなつ「あ、私も行きたいです」
京子「えーちなっちゃんが行くなら私も行かなきゃだな」
綾乃「え?え?」
ちなつ「無理して付いてくる必要ありませんけど…」
京子「というわけで綾乃、ちょっと待っててくれ!」
ガラッ
綾乃「…」ポツン
綾乃「にしてもおこたあったかいわね」
結衣「…」
綾乃「あら、おこたに隠れて分からなかったけど船見さん…」
綾乃「寝てるのかしら…」
綾乃「ふふ、ツッコミ役も疲れるでしょうね」
綾乃「…ふぁ、私もちょっと寝させてもらおうかしら」
綾乃「おこたあったか、あったか高田馬場よ…」zzz
結衣「ぷふっ!…ふぁ…ん、あれ綾乃だ」
結衣「…綾乃」
結衣「……」
綾乃「……ふにゃ」
綾乃「あ、あれ私寝ちゃったのかし…」
結衣「おはよう、綾乃」
綾乃「お、おはよう船見さん…」
綾乃「…あの」
結衣「うん?」
綾乃「どうして私に抱き着いてるのかしら」
結衣「…」ギュッ
結京
結あか
結綾
結ちな
違和感がない
そして全部攻めだな
綾乃「んっ、だ、だからなんで私に…」
結衣「綾乃が好きだから、かな」
綾乃「なっ!?」
結衣「でもさ、綾乃が京子を好きなのは知ってる」
綾乃「そ、そんなわけ…!」
結衣「…いいんだよ隠さなくて」
綾乃「…」
結衣「だから、5分、いや3分だけでも綾乃の温もりを感じたいんだ」
結衣「それでもう私は諦められるから…」グスッ
綾乃「…どうして簡単に諦めるのよ」
綾乃「船見さんらしくないわ、そんなの」ギュッ
結衣「…綾乃」
綾乃「そんなことないわ、あのね船見さん…」
綾乃「私のことなんか好きになってくれてありがと」
綾乃「人に面と向かって好きって言われるの始めてで…」
綾乃「あ、頭の中熱くてぐるぐるしちゃって…」
結衣「…」ジッ
綾乃「そ、そんなに見つめないでお願いだから」
結衣「綾乃は私のこと、好き?」
綾乃「…分からないけど、船見さんに好きって言われて」
綾乃「とても嬉しかった……」
綾乃「多分…わ、私も船見さんのことが」
結衣「………ん」チュッ
綾乃「んぅ………ゃ、ん」
綾乃「ふぁ……船見さん」
綾乃「あ、謝らないで、私のこと好きなんでしょ」ギュッ
綾乃「ならこれでいいのよ…」
結衣「綾乃、ありがと、大好きだよ」
結衣「…」カプッ
綾乃「ひゃう、みみ噛んじゃだめなの…」
結衣「ふふ可愛い、耳弱いんだね綾乃」
綾乃「そ、そんなこと…」
結衣「…」フーッ
綾乃「っ!………だ、だめぇ」ギュッ
綾乃「そ、そんなに見ないでお願いだから…」
結衣「顔真っ赤にして、私に抱き着いてさ」
結衣「本当に可愛いよ綾乃」
結衣「…愛してる」
綾乃「ふ、船見さん…」ギュッ
結衣「ふふ、綾乃はハグが好きなんだね」
結衣「…ちょっと舌出してくれる?」
綾乃「ほ、ほうかひら…?」ンベッ
結衣「ちゅっ………んむ……」チュッ
綾乃「あっ……ぅ………ふなみ…さ…」
結衣「あやの、……ちゅっ……」
綾乃「っは……ぅ……やぁ…」
綾乃「っはぁ……わたひが初めて…?」
綾乃「船見さんの初めて?」
結衣「うん、そうだよ」
綾乃「…嬉しい、船見さん大好き」ギュッ
結衣「続き、してもいいかな」
綾乃「…怖いけど船見さんとならいいわ」
結衣「うん、ありがと」
結衣「この制服脱がすの面倒、ジャケットに、ワンピース…」
綾乃「うぅ、やっぱり恥ずかしいわ」
結衣「…寒いだろうし、まだワンピースは着てていいよ」
結衣「上からでもなぞれるから」
綾乃「やぁ……胸小さいからだめ…」
結衣「とっても魅力的だよ、綾乃の体」チュッ
綾乃「っは…耳だめぇ」
結衣「…」ソッ
綾乃「っ!!……ふ、船見さんそこは…」ビクッ
結衣「太ももなぞっただけなのに反応しすぎだよ綾乃」
結衣「優等生なのにエッチな体なんだね」
綾乃「いや…私そんなエッチなんかじゃ」
結衣「…ほんとに?」
結衣「ならどうして綾乃のココは湿ってるの?」
綾乃「っあ…や、やめて!そんなところ触らないで…」
結衣「はい、バンザイして」
綾乃「ん……」
綾乃「……お願い、見ないで」フルフル
結衣「とっても綺麗だよ綾乃の体」
結衣「白くてお餅みたいにすべすべな肌に」チュッ
綾乃「んっ…」
結衣「綾乃のタイツってなんかそそられるな」
結衣「破くのはもったいないからね、失礼するよ」ソッ
綾乃「うぅ…」
結衣「ふふ、白の下着が良く似合ってるよ綾乃」
綾乃「船見さん…」ギュッ
結衣「ふふ、分かってるよ」
綾乃「ん…」
結衣「控えめだけどとっても可愛いよ綾乃の胸」チュッ
綾乃「んっ…やぁ…」
結衣「…」カリッ
綾乃「ひゃぅ……、先っぽ噛んじゃだめぇ」
結衣「…そう言えばみんなどこ行ったんだろ」
綾乃「お菓子を買いに行くって…」
結衣「そっか、なら帰って来る前に済まさないとね」
綾乃「…ふふ、そうね」ギュッ
ガラッ
あかり「…」
京子「…」
ちなつ「…」
綾乃「…」
京子「何してんの2人とも」
あかり「す、杉浦先輩が裸だよね…」カァー
ちなつ「…」
結衣「お、お帰りみんな」
結衣「ちょっと綾乃の制服の中にネズミが入っちゃって…」
綾乃「そ、そうなの…よ」
京子「綾乃、早く服着て」
綾乃「は、はい…」
結衣「…あ、私ちょっと用事あるから先に上がるね」
京子「待てやコラ」ガシッ
結衣「ひっ、なんで手錠と足枷なんかあるんだよ!!」ガシャッ
京子「あかり、あとアイマスクしておいて」
あかり「…結衣ちゃんが悪いんだからね」スッ
結衣「あかり、た、助けてよ!暗い…見えないよ…」
京子「ちなつちゃん、さるぐつわもよろしく」
ちなつ「それでも私は結衣先輩が大好きですよ♪」ソッ
結衣「んんんふごも、もごごが!!!!」
綾乃「ふ、船見さん…」
京子「さーてと、今回で戻ればいいけど」
京子「バット、バール、ハリセン…ふふ」
あかり「ゆ、結衣ちゃん…」
京子「さすがにこんだけやれば治るだろ」
綾乃「こんなのあんまりよ…」
ちなつ「さすがにちょっとやりすぎじゃ…」
京子「…かもね」
結衣「…」
結衣「…いったいなー」ムクッ
一同「…」
京子「結衣は私のこと好き?」
結衣「な、な、なに言ってるんだよ急に!?」
あかり「あ、あかりとキスしたこと覚えてる?」
結衣「あかりにキスなんてまだ早いだろ!!」
綾乃「ふ、船見さんは白い下着が好きなのかしら?」モジモジ
結衣「何の話だよ綾乃まで!?」
結衣「…ホント頭痛い」グスッ
京子「治ったみたいだな…」
あかり「そうだねぇ」
綾乃「はぁ、そういうことだったのね結局…」
ちなつ「(っしゃー!何も覚えてない、全部チャラよチャラ!!!)」
結衣「(聞いた話だと私がタラシになったとかならないとか)」
結衣「(どういう事なのかさっぱり分からない)」
結衣「へ?あぁ、ありがと綾…」
綾乃「……あむっ」チュッ
結衣「なっ!?」
京子「お、おい綾乃何してるんだよ!?」
綾乃「し、仕方ないじゃない両手は箸と皿で塞がってるんだもの!」
京子「なら机に置けばいいだろ!!」
<ギャー!ギャー!
結衣「…」
千歳「…ふむふむ」
千歳「結京綾もありやな」
結衣「あ、あの、あかり…?」
ちなつ「ちょ、ちょっとあかりちゃんくっ付きすぎ!!」ベター
結衣「ちなつちゃん、む、胸当たってるんだけど」
ちなつ「…当ててるんです」
京子「ちなつちゃんも結衣にくっ付きすぎだって!!」
ちなつ「いいじゃないですか、別に京子先輩に関係ないです」ンベッ
京子「か、関係あるもん!!」
京子「結衣は私のモノなの!だから私以外触っちゃだめっ!!」
あかり「そんなの横暴だよぉ、不公平!!」
ちなつ「そうですよ、あかりちゃんの言うとおりです!」
京子「むむむ…」
結衣「おーい…」
京子「嫌なの…?」ギュッ
あかり「…」ギュッ
ちなつ「えへへ」ムギュッー
結衣「ふぐぐ、温かいから嫌じゃないけど…」
結衣「ちょっと疲れるかな」
あかり「疲れてるの?ならあかりがマッサージしてあげる!」
ちなつ「ず、ずるいあかりちゃん、私がするもん!」
京子「いーや私がするんだ!」
結衣「…はぁ」
結衣「…これはこれで幸せかも」
結衣ハー編完!
さあ次
途中でもしもしに変わると思うし、これ以上ローペースになるけどいい?
結衣「……」
京子「結衣が私を好き、か」
京子「へへへ」
ちなつ「むむむ…」
ちなつ「で、でも頭打ってる時のことなんて覚えてないですよきっと!」
京子「そうかなぁ、まぁ目が覚めた時の反応で大体分かるよね」
京子「覚えてるなら顔真っ赤にするだろうな」
京子「あーんなねちっこいキスしたんだもん、えへへ」
ちなつ「ぐぎぎ…」
あかり「大丈夫かなぁ結衣ちゃん」
結衣「…ん」
結衣「……いったぁ、頭ガンガンする」
あかり「あ、結衣ちゃん大丈夫?」
ちなつ「ゆ、結衣先輩ごめんなさい、私…」
結衣「…よく分からないけど、ちなつちゃん大丈夫だよ」ナデナデ
京子「チェー、その様子じゃ全部忘れたみたいだな」
結衣「京子…」
結衣「あっ!……うぅわああああああああああ!」モゴモゴ
あかり「座布団に顔うずめちゃった…」
京子「もしやしっかり覚えてるパターン…?」
結衣「ぷはっ、な、な、な、なななんでもない!」
結衣「ははは、今日は暑いよな」
あかり「今日は記録的な大寒波だよぉ結衣ちゃん…」
京子「むむっ…結衣、さっきのこと覚えてるんでしょ!?」
結衣「な、なんのことだよ京子、ははは」
京子「どうして目合わせてくれないんだよっ!」
結衣「あ、ちなつちゃん、お茶もらえる?」
ちなつ「はーい♪」
京子「おい、結衣!!」
結衣「う……」
結衣「な、なんだよ京子さっきから人の顔見て」
京子「別に」
結衣「……」
ちなつ「な、なんか険悪だねあかりちゃん」コソッ
あかり「うん、きっとさっきのことだよね」
結衣「さっきのことってなんだあかり?」
京子「うーわ、なにそれわざとらしい」
京子「私は何も覚えてませんよアピール?」
結衣「うっ……」
結衣「な、なんだよその言い方っ!!」
あかり「ふ、2人とも、落ち着いてよ」
結衣「…ふん」
京子「…」ムスッ
あかり「うぅ、ケンカなんかしちゃダメだよぉ…」
ちなつ「…バカップル」
あかり「結衣ちゃんも頭痛むだろうし…」
結衣「ん、頭は大丈夫だけどね」
結衣「…1人不機嫌な奴がいるから、そのほうがいいかもな」チラッ
京子「むっかあ!!」
京子「…あーもう今日は終わりだな、たらしなくせにへたれな奴の顔なんて見たくないし」
結衣「っ!…いちいち一言多いんだよ」
ちなつ「ふふ…」
あかり「ふ、2人とも止めてよぉ…」
ちなつ「結衣先輩、京子先輩さよーなら」
結衣「うんまたね2人とも」
京子「じゃーねー」
あかり「…ほんとに大丈夫かなぁ」
ちなつ「どーせキスして仲直りだってあの2人は」
ちなつ「心配するだけ無駄だよ」
あかり「あはは…」
京子「……」
結衣「……」
京子「……」
結衣「おい、京子お前あっちの道だろ」
京子「私がどの道で帰ろうが結衣には関係ないだろ」
結衣「…あっそ、勝手にしろ」
京子「勝手にするもん」
京子「……」
結衣「ずーっとそうしてるつもりかよ」
京子「……」
結衣「勝手にしろ」
ガチャ バタン
京子「あ……」
京子「結衣、どうして…?」グスッ
京子「わた、わ、私は……えぐっ……結衣ぃ……」ポロポロ
京子「う、う、う……」グスッ
ガチャッ
結衣「き、京子泣いてるの?」
京子「……」クシクシ
京子「な、泣いてなんかない…」
結衣「…」グイッ
京子「あっ…」
バタン
京子「飲まないから帰らない」
結衣「お、お前なあ…!」
京子「ねえ、結衣最後にもう一度だけ聞くね」
結衣「…」
京子「今日のことなにも覚えてないの?」
結衣「…お、覚えてない」
京子「…そっか」
京子「適当に聞き流して」
結衣「…」
京子「私はね、結衣に面と向かって、可愛い、大好きって言われて」
京子「結衣にいっぱいキスされて」
京子「…とっても嬉しかった」
京子「で、でも…」グスッ
京子「…ひっく…ゆ、結衣は…えぐっ…わ…忘れたいみたいだ…ね」ポロポロ
結衣「…っ」
京子「そ、それならわ、私も今日起きたこと忘れるから…」ニコッ
京子「…頭きっとこぶになってるからちゃんと冷やしてね」
京子「…じゃあ、また明日」
結衣「ま、待って京子…」
結衣「自分が京子に何を言ったのか、何をしたのか…」
結衣「しっかり覚えてる…」ギュッ
京子「ん…」
結衣「で、でもそんなことして京子に気持ち悪がられたら…」
結衣「……そう思うとほんとに怖くて」
結衣「…それならいっそ無かったことにしようって」
結衣「こんなの都合がいい考えって分かってる」
結衣「ご、ごめんな京子…」ポロポロ
結衣「…」クシクシ
京子「こらこら、あとになるから手でこすらないの」
結衣「あ、あまりこっち見るなよ…」
結衣「京子に泣いてるところは見られたくないんだ」グスッ
京子「…どうして?」ギュッ
結衣「…京子を守るって言ったのに、私が泣いてたら頼りないだろ」
京子「ふふ、可愛い…結衣大好きだよ」チュッ
結衣「ん……」
結衣「な、なんだよ…」
京子「さっきの仕返しだ、結衣可愛い、だーい好き」スリスリ
結衣「っく…」
結衣「ほ、他の娘と浮気なんかしたら許さないからな」フイッ
京子「し、しねーよそんなこと!!」
結衣「どーだか…」
京子「むむむ」
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┐┐┐ || |"|Xil二ilXil二ilX |:.:..ロ ロ ロ ロ |;i.:.:| lコ lコ lコ ||Li|Li.|
,._____,,||_I,____ ___ _________i_l,._|______||____|_
大都市 木間市(国連安保理常任理事国)
京子「ひっくしょん!…だね」
結京「……」ノソノソ
結衣「て、隣に座るのかよ」
京子「正面に座って結衣と見つめ合うのもいいけどさ」
京子「えへへ」スリスリ
京子「隣に座ってスリスリするのもいいよね」
結衣「まぁ、な」
結衣「…」ニギッ
京子「おろ?ちゃっかり手握ってやんの」
結衣「っるせえな」フイッ
京子「へへへ」
結衣「……」
結衣「……楽しい?」
京子「割と楽しい」
結衣「読書してる私の横顔見てもツマランだろ」
京子「綺麗な顔だよなーほんと」
結衣「藪から棒になんだよ…」
京子「そしてこのナイスバディだよ…」フニッ
結衣「や、やめろこら!」
京子「うぅそれに引き替え、私の貧相な体…」
結衣「な、泣くなよ、京子のも可愛いって」
結衣「さぁ、どうだろな」
京子「むぐぐ…」
結衣「冗談だって、京子の胸だからいいんだよ」
結衣「…大きさなんて関係ないから」チュッ
京子「む、キスは嬉しいけどなーんか複雑だよ」
結衣「ふふ」
結衣「…うるさい」
結衣「だいたいあんな場所になんでバナナの皮なんてあるんだよ」
京子「さ、さぁ~」
結衣「そう言えばちなつちゃんが京子のイタズラって…」
京子「ギクッ」
結衣「口でギクッて言っちゃったよコイツ」
京子「うぅぅ…怒ってるよね」
結衣「とても怒ってるよ」
結衣「…けどそのおかげで自分の気持ち京子に伝えられたし」
結衣「別にいいかな」チュッ
京子「んっ……イケメンだ」
結衣「イケメンて…」
京子「へ、なにが?」
結衣「…今日頭打たなきゃ京子と結ばれなかったんだろうなって思うと」
京子「そうかな~?なんだかんだで私たち結ばれると思うけどね」
結衣「京子が違う誰かと付き合ってる姿を思い浮かべると…」
結衣「…」ブルブル
京子「ゆ、結衣大丈夫?」
結衣「……」チュッ
京子「んっ……」
結衣「…浮気したらほんと許さないからな」
京子「…結衣の方が心配だよ私は」
結衣「し、しねーよ!」
結衣「いや普通だと思うけど」
結衣「仮に私が知らない誰かとイチャイチャしてたら京子はどう?」
京子「…」グスッ
結衣「涙ぐむのはえーよ!」
結衣「ちょっとは私の気持ち分かっただろ?」ギュッ
京子「結衣ぃ…」
京子「な、なんか心配になってきた…」チュッ
結衣「ん……」
京子「お願い、好きって言って」
結衣「好きだよ、大好き京子」チュッ
京子「……ん」
結衣「まぁ当たり前なんだけどな…」
京子「結衣が他の娘とイチャイチャするの見たら多分私病むよ」
結衣「えぇ…ちょっとヤンデレは重いぞ」
結衣「でも逆のパターンでも私も病むな」
京子「…結衣はマジで刺しそうだからね」
結衣「いやさすがに京子を傷つけることはないだろ…」
結衣「たぶん四六時中泣いてると思うな」
京子「…泣かせない」ギュッ
結衣「ふふ、期待してる」チュッ
京子「へへへ、このイチャラブっぷりなら大丈夫だろ」
結衣「まぁお互い依存してるっぽいしな」
京子「うむ!」
京子「…」スンスン
結衣「……」
京子「……」スンスンスン
結衣「あーもう暑苦しいっての、何してんだよ」
京子「結衣の匂いを嗅いでるワケさ」
京子「…へへへ、甘くて石鹸のいい匂いするー」ギュッ
結衣「んぐっ、匂いフェチってやつか」
京子「いやフェチなのかな、好きな人の匂いを嗅ぐのは普通だと思うよ」
結衣「ふ、普通なのか?」
京子「た、多分」
結衣「ふむ…」
京子「くっ、くすぐったいよ結衣!」
結衣「さんざん人にやっておいて何言ってるんだ」スンスン
京子「ぅ……ん…恥ずかしい」
結衣「…これはちょっとくせになるかも」
京子「ま、真顔でなに言ってるのよ!結衣のえっち!!」
京子「うぅ、朝にしっかりお風呂入ったから大丈夫だよね…」
結衣「うん、いい匂いだったよ、くせになるというか」スンスン
京子「ぎゃ、ぎゃあー!!もうダメ、おしまい!」
結衣「えぇ…」
京子「も、物足りないって顔してもダメだからな!!」
結衣「……」
京子「ふふ~ん♪」
結衣「……」スンスン
京子「はっ!?…今嗅いだでしょ」
結衣「か、嗅いでない」
京子「あれ、気のせいかなぁ?」
結衣「うん、気のせいだよ」
京子「……」
結衣「……」スンスン
京子「だーかーら!!」
京子「うぐぐ、嫌なんてなんて言ってないだろ!?」
京子「ただ、好きな人に変な匂いだなぁって思われたら…」
京子「そう考えるとちょっと…ね」
結衣「そんなことない、とってもいい匂いだよ京子は」
京子「ほ、ほんと…?へへへ、ってとにかくもうおしまい!」
京子「…ま、またお風呂上がったら嗅がせてあげるから」
結衣「私って匂いフェチなんだろうか…」
京子「まぁ結衣の気持ちは分かるけどね」
結衣「そもそも最初にやったの京子だしな」
京子「てへへ」
結衣「腹に虫でも飼ってるのか」
京子「結衣~お腹空いちゃった」
結衣「食材切らしてるし、スーパーでも行くか」
京子「えーお外寒いよ」
結衣「働かざる者食うべからず」
京子「むぅ」
京子「…あっ手袋忘れちった」
結衣「なら手繋いでやるよ、それなら寒くないだろ」
京子「サラッとかっこいいこと言うもんなぁ、結衣は」
結衣「冷静になるとすごい恥ずかしいこと言ってるな…」
京子「へへへ」ニギッ
京子「どったの結衣?」
結衣「京子が昔に比べて身長伸びたな、と思ってさ」
京子「へへ、よく寝てるおかげかもね」
結衣「…ふふ、昔はよく私の背中をちょこちょこ付いて来てたけどさ」
結衣「今じゃ逆だよな」
結衣「…それがちょっと怖かったんだ」
結衣「このまま私を置いてどこか行ってしまうんじゃないかって」
京子「…結衣」
結衣「なんからしくないなぁ、今の話は忘れてくれ」
京子「違う、やっと追いついたんだよ結衣の背中に」
京子「これからはお互いが追い抜くことはない」ギュッ
結衣「…あぁ」
京子「へへ、これなら2人一緒のペースで歩けるでしょ?」
結衣「…うん」
結衣「なんか思ったほど寒くないかもな」
京子「2人一緒だから、かな」
結衣「…そうだな」
京子「…私を好きになってくれてありがと、結衣」
結衣「お互い様だよ、いつもありがとな京子」
結衣「ぷっ、たかがスーパー行くのになんか語っちゃったな」
京子「あはは、そうだね」
結衣「ずーっと一緒だよ、京子」
京子「ずーっとじゃ足りない、ずっとずーっとかな」
結衣「はいはい」
おしまい!
おつ
乙
Entry ⇒ 2012.02.29 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「もぉあかり怒ったよぉ~」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329644187/
キーンコーンカーンコーン
結衣「おい京子。部室行かないか?」
京子「あらら~どうちたの?ゆいちゅわ~ん?一人で行くのが寂しいんでしゅか~?」ワサワサ
結衣「寂しくねえよ。つかなんだ気持ち悪い」 グサッ
京子「ガーン!」
結衣「自分で言っといて落ち込むな」
結衣「」
京子「おいおい、京子ちゃんのハイレベルなギャグに言葉もでないかぁ~」ワハハ
結衣「」
京子「おーい 船見さんやーい」アセアセ
結衣「ほら、目あけて寝言語ってないで、さっさと部室行くぞ」
京子「ふぇ~い」ガックリ
結衣「あっ綾乃が来たぞ」
京子「おーいトシノーキョーコー呼ばれてるぞ~」
結衣「お前だろうが」
京子「むふふ、私の名前はゴーガン・ダンテス!幻魔界最強の剣士っ!」ドヤァ
結衣「うわぁなんだこいつ」
綾乃「歳納京子ー!あなたまた昨日締め切りのプリントにアンケートに……とにかく色々出してないわよ!」プンスカ
綾乃「あなた、いつものことで無くしちゃったんじゃないの?」
京子「もしかしてそーかもね~ プリントとかはあかりの次くらいに忘れそうなもんだし」
京子「じゃあ書くからプリントくれ綾乃ー」
綾乃「まったく、しょうがないわねぇ 書き終わるまで監視するんだからね!///」
京子「ふぇ~い」
結衣「仕方ないな んじゃあ先に行ってるぞ京子」
結衣(さて、今日は何しようかな。範馬刃牙の新刊でも…)
ユイセンパーイ
結衣「あっ、ちなつちゃんだ」アセ
ちなつ「結衣せんぱーい 部室に行くんですか~?」
結衣「そうだよ 京子と行こうと思ったんだけど、あいつは居残り」
ちなつ(これはチャンス あかりちゃんも放課後は見てないし、今日は結衣先輩とあんなことやこんなことや)ニヘラ
結衣「ところで、ちなつちゃん こんな所で何してたの?」
ちなつ「廊下掃除してたんですけど、結衣先輩の匂いがしたんで飛んできました~」キャピ
ちなつ「冗談ですよぉ~ あのですね、掃除してたら櫻子ちゃんと向日葵ちゃんが言い争いを始めちゃって…面倒くさいんで逃げてきたんですよー」
結衣「(冗談に聞こえない…)そうなんだ ちなつちゃんも大変だね」
ちなつ「結衣先輩に心配されるなんて…チーナもう/// 結衣先輩、私とけっこn…」キラキラ
ヨシカワサーン チナツチャーン
ちなつ「チッ、邪魔しやがって」
結衣(ちなつちゃん怖っ)
櫻子「ちなつちゃん私だよねー?おっぱい魔人なんかより断然わたしの方がふさわしいよねー?」ペタッ
向日葵「お…おっぱ…魔…なんですってー!!」
ワイワイガヤガヤ
結衣(あぁ…また始まった…三十六計逃げるに如かず…)スタスタ
ちなつ「う~んとね」アセアセ
ちなつ「結衣先輩はどう思います??」
\フッナミーン/
向日葵「さあ、どうなんです吉川さん!?」
ちなつ「…う~ん…そうだ、ちょうど掃除してたし、どっちが早くゴミを捨てに行けるかでいいんじゃない?」アセアセ
櫻子「よっしゃ、じゃあ私がいってくるよ!ミルタンクよりわたしの方が足速いもん」スタタタ
向日葵「ちょっ、お待ちなさい櫻子!その口縫い合わせますわよー」ドゴオォォォ
ちなつ「ふぅ 一件落着 結衣先輩おいかけなくっちゃ」
結衣(あの二人はいつもあんな感じなんだろうけど、実際は仲良いんだよな)
結衣(と言っても、時間軸の関係で副会長には…)
結衣(まあ良いか、あの関係が需要に繋がると思えば)
ガラガラ
結衣(いやー、冬だから部室もなかなか冷えるなー)
ジーー
結衣(誰もいないのかな?あかりが来てそうだけど…見つからないだけか?)
ジーー
ガタッ
結衣「はっ!?なんだ今の音??」ワナワナ
ジーー
結衣「この感覚、私にプレッシャーをかけるなんて・・・一体何者なんだ? 」
結衣「うおぉっ!なんだあかりか…いたなら声かけてくれよ」アセ
あかり「ごめんねぇ 驚かせたぁ?」
結衣「いや、誰かに見られてる気がしたり、ラップ音みたいのが聞こえたから…ちょっとびびってたよ」タラー
あかり「そのことなんだけど…結衣ちゃん…」モジモジ
結衣「?」
あかり「結衣ちゃん、おはなしきいてくれる?」
結衣「ああ、相談なら乗るよ」
あかり「うん…えーとね」
あかり「あかりって…主人公だよね?」
結衣「!?」
゙あかり「でも、毎回毎回、影が薄いとか空気だとかで…ひどい扱いうけてるんだよぉ」ウルウル
結衣「(自覚してる…不憫な子…)そ、それは…」
あかり「京子ちゃんとかちなつちゃんの方がわたしよりも存在感あって…あかりをいじりがひどすぎると思わない??」
結衣「確かに…否定はできないな」
あかり「だから、あかり…」プルプル
結衣「?」ゴクリ
あかり「仕返ししてやるよぉ」ニタァ
,ィ' ´::::`゙':レ´::::::::`ヽ、
_,ノヒ ,ィ-‐-、ィ'´::;ィ---:::::::::::::::::ヽ、--- .、
`ヽl´ ,イ/:;-/.::ィ'´:::::::::::::::::ヽ、:::::ヽ.:::l.lヽ,
l:l:'´/:;/:::::::::,:::::::i::::::ヽ.:::::iヽ、.l.l:::l
l:::/::/:::::::::::l:::::::ト、:::、:::ヽ::::l:ノ.ノ:ノl
ヽ/:/´::::::/:i::::l::::::::l ヽ::ヽ:::ハ::::l'ノ//
-,ィ´/::/::::::/l::l::::l::::::::l ヽ:ハ::::::::l__ノ´
'',ン'/::i:l::::/ l:ハ/:!::i、::::/、,_ _,、l:::::::::lヽ`,ヽ,
. ヽ//l:l:/l:::/ 、__ィl'´ヽ、:,:l ヽ::l `,,´,._ l:l、:::l:::::l::i:`、ゞ
. // l:l'::l::i. 〉ナllllllii;、 \ l \l ,7´llllllll l/ ヽ:l:::::l:;ィ‐'` `
. i' l:::::ゝl (__,.l!!!!!!!ト_) .(_ィ´ ̄`テ-' lノ::::lイ´
. ! ヘ:::l:::l /// l::::l:l
ヘ::l;::ノ /// 、 ,l ./:::/::l
lヘ、lヘゝ \ /,' ./:;l:/:::l
,,,...l---ヘゝ, ゝ`‐----‐´,/ ,,,/,/l/:/l:l 仕返ししてやるよぉ ニタァ
---‐‐‐‐ ´ ,,..==、`、ゝ、, `ゝ‐--- '´ , ィ'´/´:i,::/ l,/ .l、
l、_l_ i二二二,`ゝ- , ,,,,,,,... ィ.''´,、::::ノ.l:/ ’ -〈,`〉-
,.........,_ ,___`ニi/////l lllllllll|||-! ./l|||||lllllliiiiiiiiiiiiiiii;;;,, 'l'
,アィチ.´l .l///‐ l´V l//////l .llllllllllllll ,illlllllllllllllllllllllllllllllll!ヽ
l l/////l .l .l/////,l .llllllllllllllll ,illlllllllllllllllllllllllllll!" ヽ
. l l////ィ-i‐.、.__///l .llllllllllllllllill|||lliiilllllllllllllllllllllllllll!"/ ヽ
. !=/´/´i-ヽヽ、`ヽ,llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!゙/ l'
,//ィ‐l.、`、 \ .lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!゙/ ./
l ´ ==ヘヘ l ゙'!llllllllllllllllllllllllllllll!!゙' /ィ´ 〈
l i-、l l、 ゙゙'!!lllllllllll!!゙゙ l´_________. i
(ヽ 'l !、 ィ!ヽ r' ̄、I lllll|||||||||||||||lllliil
このタイミングでそれは卑怯だwww
あかり「あかり、ギアナ高地で修行して秘技を会得したのぉ」ニコッ
結衣(あかりの笑顔が怖い…ってかギアナ高地ってどこだよ?)
結衣「で…秘技と言うのはいったい…」
あかり「むふふ~」
\アッカリーン/
結衣「!?」
ズキューン!
結衣「なっ…京子の…ポッピンアイが消えた」
アッカリン「ふぅ」グポーン
あかり「へへへ、明鏡止水の境地に達したあかりは、この体が透明になるんだよぉ」ドヤァ
あかり「あと、透明ビームが出るおだんごファンネルも使えるんだよぉ」ニコッ
結衣(あかり…恐ろしい子)
結衣「だけど、あかり。それはだめだ。そんな仕返ししたって悲しみしか生まない。逆にあかりのイメージが悪くなるぞ!」
あかり「結衣ちゃん…だけど、あかり…もう我慢できないの。こうでもしなければ真の主人公にはなれない。あかりには才能がないから」ポロポロ
結衣「あかり…」
あかり「結衣ちゃん…心配してくれてありがとう、あかりってほんと馬鹿」
\アッカリーン/
結衣「あかり、おまえまさか…あ、あかりーーーーーー」
櫻子「この国では成長途中の女性を「少女」って呼ぶんだろ…って言わせんなし///」
向日葵「何言ってますの櫻子?気持ち悪いですわ」タプンタプン
櫻子「うっさい!向日葵の奇乳の方が気持ち悪いもんね~」スタタタタ
向日葵「なんですって~ 喉笛掻き斬りますわよ!」ギロッ
櫻子「や~いおっぱ~い。悔しかったら追いついてみ…」
ドゴッ
アッカリン「あべし」
櫻子「痛ったーい」ドテン
向日葵「おまちなさ~い」パユン
アッカリン「たわば」
向日葵「きゃっ」
櫻子「いてててて~」グスン
櫻子「うん、大丈夫…向日葵は??」
向日葵「えぇ、大丈夫ですわ…怪我はありませんの??」
櫻子「大丈夫って言ってんの!」
向日葵(大丈夫なら良いのですけど…)ソワソワ
櫻子(向日葵こそ大丈夫なのか?…)ソワソワ
アッカリン(うう~痛いよぉ~ みんなには見えないから避けてもらえないんだったよぉ)シクシク
向日葵「赤座さんの?でもどこにも見当たりませんわよ」
櫻子「あかりちゃん?存在感が薄いから気づかないだけで、きっとそこらへんに転がってるよ」
アッカリン(もぉ~あかりが見えないからって、櫻子ちゃんあんまりだよぉ)プンプン
アッカリン「えいっ!」
ズキューン
ひまさく「!?」
向日葵「あ…あばば…あばばばばくぁwせdrftgyふじこlp」
櫻子「おい向日葵どうs…」
向日葵「櫻子、あなた…こんなところで下着になるなんて…///公然ワイセツですわぁ!」
櫻子「ぴぎゃーーーー///なんでなんで!??向日葵まさかお前が」シッタギーン
向日葵「いくら櫻子が…嫌いだからってそんなことしませんわ/// 赤座さんの悪口言うから罰が当たったんですわきっと」
櫻子「そ、そんな~あかりちゃんは天使じゃなかったのぉ~?」ガクガク
アッカリン(あかりだって怒るんだよぉ櫻子ちゃん!)プンスカプン
櫻子「うぃ~さむいよ~」ガクブル
向日葵「もう、仕方ありませんわね…わ、わたくしの上着でも羽織ってなさい 風邪をひかれて看病でもさせられたら、その、困りますから…///」
櫻子「向日葵…ありがと…」
向日葵「今回だけですわ…一応、次期生徒会副会長のライバル同士なんですし…」
向日葵「ちょっ…櫻子!その格好で行くのはおやめなさい…もう、聞き分けのない子ですこと」タッタッタ
アッカリン(あれれ~ちょっと意地悪したのに…なんか良い感じになっちゃったよぉ…)
アッカリン「まぁいいや、本名は京子ちゃんとちなつちゃんだしね!」ニヘラ
【廊下】
結衣「うーん、大変なことになったな…こうゆうのに詳しそうなのは…」
西垣「松本ぉ!この教室にセムテックスをたんまり仕掛けたぞぉ~コレを押せば爆発するぅ」
松本「…」モソモソ
西垣「そんなことをしてどうするかだとぉ?愚問!世界中の爆友に対する意思疎通・開戦の花火だよー」ヒャッハー
松本「…」シーン
結衣「失礼します…」ガラッ
松本「…」モソモソ!
西垣「気をつけろ、そこにはクレイモア地雷がセットされている。と言っている。」
結衣(なんだここ…めっちゃやばそう)タラー
西垣「用があるならホフク前進でここまで来るんだ。」
西垣「いやなに、紺碧の艦隊とのコラボに向けてミリタリーを取り入れてみた。」ダハハハ
西垣「ところで何をしに来たんだ?爆友申請か?うんっ?」
結衣「それがですね…」カクカクシカジカ
西垣「後輩が透明になって復讐だとぉぉ?船見?頭大丈夫かぁ?」ハッハッハ
結衣「その言葉、ノシを付けてお返しします。」
結衣「それで何か良い案は…?」
西垣「それならこの大量のC4で学校ごと爆…」
松本「…」モゾモゾ
西垣「なんだ松本?んっ、例の眼鏡?」
西垣「ああ、見えないものが見えるという胡散臭いアイテムか。私たちには必要ないから持って行け船見。」
結衣「あ…ありがとうございます。それでは失礼します」アセ
結衣(ふぅ…理科室やべぇなおい…はやいとこ逃…)
ジ・エンド! ボゴーン
結衣「!?」
チャンチャンチャチャンチャン♪チャン!チャン!!チャン!!!
オジイチャンオジイチャン
京子「えーとなになに。あなたの好みの女性のタイプ?おい綾乃ぉ、こんなアンケートあったかぁ?」
綾乃「さぁどうかしらね??」シラー
綾乃(そんなのあるわけナイナイナイアガラよ///私が作ったんだもの///)
京子「んーと… 自分 っと」カキカキ
綾乃「まじめに書きなさいよ!!」
京子「えぇ~。だって、好みのタイプなんて~。だけど、綾乃みたいな人は結構すきだぞ!」
綾乃「えっ!?な…な…」プシュー
綾乃(トシノウキョーコが私を隙って…私をスきって…好きってーーキャーキャー)モジモジ
京子「おーい綾乃ぉ~??頭から煙でてるぞー」
綾乃「ま…まぁ、一応生徒会副会長ですもの///」
京子「副会長って頭から煙がでるの!??そしたら、会長は…」スゲェー
綾乃「へっ??あ、いや、あなたの面倒を見るのも副会長の役目って言う意味よ!ちょっとは文脈を考えなさいよ!ほんとに、としの…」
ガラッー
京綾「ん?」
京子「な…なんだ!?誰もいないのにいきなり扉が開いたぞ??」
綾乃「キャーー」ギュー
京子「おぉ、綾乃 積極的だな」ポッ
綾乃「ふえ…?な…なななな」ポッポー
京子「おい、綾乃熱いぞっ!草タイプの京子ちゃんにこうかはばつぐんだぞ」
綾乃「だって…だって、いきなり扉が開くなんて…グスン 何かの霊よ、トイレに出るっていう自縛霊よぉぉぉ」フエェェ
京子「綾乃ー泣くなよ 大丈夫だって、誰かのいたずらだよきっと。ボケをスルーされたわたしも泣きたいけど…」
アッカリン(あれれー?? 京子ちゃんじゃなくって、杉浦先輩が腰抜かしちゃったよぉ…)
京子「よしきた!」
京子「悪霊退散♪悪霊退散♪ドーマン!セーマン!
ドーマン!セーマン!直ぐに呼びましょ陰陽師 レッツゴー!」キリッ
綾乃「他力本願じゃない!!」
アッカリン「ぶふぉ…」
京綾「!?」
アッカリン(京子ちゃんそれは駄目だよぉ 今のはあかりにはこうかはばつぐんだよぉ)クスクス
京子「わたしの祈祷が効いてるぞ~ 往生せい悪霊めぇー」ドーマンセーマン
綾乃「い、今の声…赤座さん?」
京子「えっ?あかり?ついにあかりも逝ってしまったか…」
アッカリン(やばいバレちゃうよぉ ええい、ままよ!)
ズキューン
千歳「綾乃ちゃんおる~?」
京子「うわっー!!?」
綾乃「眩しいっ!」
千歳「!? あかん…これはあかん」ポタッ
千歳(歳納さんと綾乃ちゃんが二人きりでおって、しかも綾乃ちゃんは歳納さんに抱きついてはる…)タラー
千歳「ここは桃源郷やなぁ~」ブシュ
京子「なんだ今の光…って…うぉお」スースー
綾乃「とととっとっとととと歳納京子…あああ…あなた、素っ裸になってるわよぉぉぉおおお//////」プシュー
京子「何だこりゃあ??おい綾乃どうゆうことだってばよー?」アセアセ
綾乃(トシノーキョーコガハダカトシノーキョーコノハダカトシノーキョーコノハダカトシノーキョーコノハダカ///)カー
京子「どぉした綾乃ぉ?おぉ千歳ー」
千歳「あまつさえ、歳納さんは裸なんや。綾乃ちゃんは一糸まとわぬ歳納さんとピーやピーやら…」ドバー
千歳( 綾『京子、私が暖めてあげる』ウフ 京『優しく抱いてね』 )
千歳「ナイスやで 歳納さん」ビチャビチャ
綾乃「はっ!歳納京子!まずは、体操着にでも…あっ!」ガツッ
京子「綾乃ぉー」
バタッ
京子「ふう、よかったよかった 私が下で受け止めなかったら、綾乃危なかったよ」ニヘッ
綾乃「歳納…京子…ありがとう///」
京子「怪我は無い?」
綾乃「えぇ/// ってキャーごめんなさいごめんなさい 今、体操着もって来るわね///」プシュー
綾乃「あっ千歳、歳納京子の体操着…」
千歳「それはあかん…反則やで、綾乃ちゃん! 宝具を開放するで…」カチャ パリン
【鮮血神殿~ブラッドフォート・アンドロメダ~】 ブワッシャーーーー
アレゴクミノフナミサンヨネ? ヘンナメガネカケテルヨー クスクス
結衣(/// くそっ! このメガネ、SM女王様仕様なんだよな…外しとこ)
結衣(まずは、京子に知らせないとだから、教室にでも…)
ピカー ビチャビチャ グチャー ウワー ズキューン ズキューン
結衣「うわっ!? 教室から…まさかあかりが」
結衣「京子おおおおぉぉぉ」スタタタタ
ガラガラッピシャ
結衣「おいっ京子!大丈夫…ってなんじゃこりゃあああああ」
綾乃「どうしよう東照宮」ポカーン
結衣「ぶふっ ってか、 何だこの血まみれの教室は!!?何があったの!?」
綾乃「えぇ、カクカクシカジカで、私と歳納京子が、その…お、覆いかぶさったら///」カー
京子「はっ、そういえば千歳は…」
結衣「なっ…!そこに千歳であっただろうものが…」ヒカラビ
綾乃「キャー!千歳ぇぇぇ」
結衣「ちょっとひどいってレベルじゃないぞ。机とかでろんでろんだし…」
京子「ははは…だけど、なぜか私たちは大丈夫だったんだよね~」キリッ
アッカリン(あかりのビームで少しは相殺できたからよかったけど…池田先輩、あれはやばいよぉ)
綾乃「そういえば、船見さんは歳納京子に用事があるんじゃないの?私は千歳を保健室に連れて行かないと…」
結衣「あっ、悪いね 千歳を頼むよ綾乃」
綾乃「分かったわ! あぁ、歳納京子!アンケートの続きは今度じっくり聞かせてもらうんだからね!」
結衣「あぁん?」
京子「ひぃ~機嫌悪かったのかーごめんよ結衣」
結衣「まぁいい このメガネは、あかりがカクカクシカジカで…ということだが、なんか被害はなかったか?」
アッカリン(まずいよぉ あのメガネを使われたら…早めにちなつちゃんの所に)
京子「あぁそういえば、知らないうちにマッパになってた。」
結衣「てか、今もマッパなわけだが…」
京子「うおっ!いろいろあって気がつかなかったぜ」テヘペロ
結衣「ポーズは良いから早く体操着を着ろ!見てるこっちが恥ずかしい」
京子「へいへぇ~い」
結衣「京子の制服に下着を消したのはあかりに違いないな だけど、マッパになるだけでよかったよ そうすると、次はちなつちゃんか…急ぐよ京子」
京子「おい待ってくれよ~ スースーするし、なんか擦れちゃうんだよ~」
ちなつ「あぁ~部室に来たのはいいけど、結衣先輩がいないなんて…」
ちなつ「入れ違えたのかな~」スー
ちなつ「やっぱし、一仕事終えた後の一本はいいね。」
ちなつ「この、深みある味 ワイルドなチーナも中々いけるんじゃないかしら?」キャピ
ちなつ「結衣先輩まだかな~」スーハー
ガラッ
ちなつ「あっ、結衣せんぱ~い」
シーン
ちなつ「えっ?」
アッカリン(むふふ、ちなつちゃんがポカンとしてるwww)
ちなつ「あかりちゃん?そんなことして目立とうったて、もはや無理だから出ておいでよ~」
アッカリン(ちなつちゃん…普通にそんなこと言うなんて!!!)
アッカリン「もぉ怒ったよぉぉぉぉ」
ズキューン
アッカリン(へへへ~ちなつちゃん 恐怖のどん底に落としちゃうよぉ)
ズキューンズキューン
ちなつ「うわーーーん誰かあああぁぁぁ」ワナワナ
ドタドタドタ
ちなつ「ひいいぃぃぃ、誰なのぉぉ 助けて結衣せんぱ~い」ビエー
アッカリン(結衣ちゃんはまだ京子ちゃんのところだから、いくら喚いても助けに来ないよちなつちゃん)ヒャハハ
ちなつ「グスン…こうなったら」ムクッ
アッカリン(!?)
アッカリン(うわぁ~結衣ちゃんのバールのようなもの振り回し始めたよぉ ここはひとまず退散)
ゴンッ
アッカリン「いてててて~(ふすまがあったんだ…)」バタッ
キラーン
ちなつ「いひひひ…ここねぇ~見つけたわよ化け物~」ウマノリ
アッカリン(あああぁぁ~ちなつちゃんに撲殺されるよぉーー)
ちなつ「チーナ☆デストr…」
結衣「まって!ちなつちゃん」
京子「おぉ間に合った わたしのちなちゅが前科者になるところだった」
ちなつ「ちなちゅ言うな」ブンッ
京子「うおっ」アブネー
結衣「おいっあかり、出てきたらどうなんだ?丸見えだぞ」
\モッドリーン/
あかり「ふえぇ…」
ちなつ「あ…あかりちゃん!?」
あかり「京子ちゃん、ちなつちゃん…ごめんなさい」グスン
京子「私は全然気にしてないぞ~」
ちなつ「ごめんって、私も撲殺しそうになってたから、ごめんね」
あかり「うんうん、ひどいことしちゃったあかりが悪いの…」
あかり「いつも、影が薄いだとか空気だとか言われて…ちょっと落ち込んでたんだ…」
あかり「そこを京子ちゃんやちなつちゃんにいじられちゃって…さすがに耐え切れなくなって…仕返ししてやろうって…」
京子「いやいやそれ程で…」
結衣「おいこらちょっとは反省しろ」ボゴッ
京子「ぐふっ…」
ちなつ「あかりちゃん…ごめん、わたし調子乗っちゃってて…でも、そんなに悩んでたのに何で相談してくれなかったの?わたしたち友達でしょ?ねえ…?あかりちゃん」グスン
あかり「うん…ちなつちゃんはそう思ってくれてて嬉しいけど、あかりはもう…取り返しのつかないことをしちゃったんだよぉぉぉ」ビエーン
結衣「あかりは空気なんかじゃない!」
あ京ち「!?」
結衣「あかりがいることで、京子にちなつちゃんに私のキャラが成立している部分もあるだろうし、出番がもらえたキャラがいたりする。」
結衣「今回だって、あかりが原因で千歳が幸せのうちに大往生したわけだし…とにかく、あかりは、自分の存在でみんなを幸福にしてくれる天使みたいな存在なんだよ!!」
あかり「ゆ…結衣ちゃん…」ウルウル
あかり「結衣ちゃん…ありがとう…あかり、みんなのために頑張るよ」グスン
結衣「そうだ、今のままで良いよ ほら、泣かないで、あかりは笑顔がいちばんだよ」ニコッ
ハムッ
チュッ
結衣「あっ…あかり…んん」
あかり「んんっ…ちゅっ…」
結衣「んぅ…」
あかり「はぁ…はぁ」ニコッ
ちなつ「ユイセンパイガユイセンパイガァァァアァァァ」ガクブル
京子「おーいおふたりさーんやーい」ニヘラ
結あか「…あ゛っ///」テレッ
京子「お取り込み中すみませんが~結衣はいつまでそのメガネつけてんだ?」ニヘラ
結衣「!?しまった///」
あかり「んふっ///ゆいちゃんかわいい~」ハハハ~
終劇
【保健室】
綾乃「千歳ぇ! しっかりなさい」グスン
千歳「綾乃ちゃん いいんや、もう天国は見させてもろうたから・・・」ガクッ
綾乃「いやぁぁぁぁ あなた、わ…私が歳納京子に告白するまで応援するって言ってたじゃない」
綾乃「その前に逝っちゃうなんて…」シクシク
千歳「な・・・なんやてぇー」ムクリ
綾乃「!?」
千歳「死んでなんておられへんわ!綾乃ちゃん、その気になってくれたんやなぁ~」タラタラ
綾乃「ち…千歳」ポカン
千歳「善は急げや!ほな、綾乃ちゃん ひじきとレバー買うてきてや!」
千歳「まだまだ、この世も捨てておけへんでぇ」ダバー
ほんとの終劇
カオスで稚拙な内容で、見苦しい部分もあったかと思いますが、お付き合いくださって感謝しています。
最後まで面白かった
Entry ⇒ 2012.02.28 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「…ふぅ、今日も洗濯大変だなぁ~…特に京子の分が」チラッ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328537239/
綾乃「そ、そう…」
結衣「…」チラリッ
綾乃「て、手伝おうかしら?」
結衣「いいよ。綾乃はそこに座ってて。お茶でも飲んでて」
綾乃「う、うん…」
結衣「よっ、ほっ」バッバッ
綾乃「あの、なんで船見さんの家に歳納京子の服があるの?」
結衣「ああ、京子の奴がさ、泊まりに来るたびに服持って来るの面倒だからいくつか私の家に置いといて、って」
綾乃「そ、そう。ま、まったく、歳納京子って本当にわがままよね」
結衣「そうなんだよ。いきなりうちに来てまるで自分の家みたいに好き勝手やるしさ」
綾乃「へ、へぇ…」
綾乃(…これってのろけ話なのかしら)
結衣「京子のやつ本当に気まぐれだから、たまに期限危なくなった食材を私一人で食べないといけなくなったりするんだ」
綾乃「そ、そう。船見さん、苦労してるのね」
結衣「せっかく料理出してやっても、別の奴が食べたかったーとか言い出したりするし」
綾乃「へ、へぇ」
結衣「まあそれでもおいしそうに食べてくれるんだけど」
綾乃「そう…」
結衣「ごめん、退屈だったかな?」
綾乃「あ、いや、そんなことないわよ?」
綾乃(この屈託のない笑顔…。嫌味でやってるとはとても思えない)
綾乃(……天然?)
結衣「…綾乃?」
綾乃「へっ? な、なに?」
結衣「あ、いや、なんでもないけど。なんかぼーっとしてたからさ」
綾乃「あ、ああ…ごめんなさい」
綾乃「……」
結衣「……」
綾乃「……」
綾乃(き、気まずい……)
千歳「ふーやっと放課後やなー。ほな生徒会いこか、綾乃ちゃん」
綾乃「そうね」ガタッ
京子「ねー綾乃」
綾乃「ギャー! なななな何よ突然!?」
京子「週末さー、私達とお泊り会しない?」
綾乃「…!? と、歳納京子とっ、お泊り!?」
綾乃「えええっ!? ま、まあ、どうしてもって言うんなら…じゃなくて、えっと」
綾乃「……ん? 『私達』?」
京子「そだよー。ね、結衣」
綾乃「ふ、船見さん?」
結衣「…今週末、ちょっとしたパーティでも開こうかと思うんだけど、どうかな? 綾乃たちも」
綾乃「え? ええ、もちろん行かせてもらうわ」
千歳「そりゃもうもちろんやで。でも何のパーティなん?」
京子「えっ? えっと、なんだっけ?」チラッ
結衣「別に何かのお祝いってわけじゃないんだ。親戚からいいお肉をいただいて、それで」
京子「そうそう、焼肉パーティ、みたいな?」
千歳「へーそうなんやー」
綾乃「お肉…楽しみね!」
千歳「うちはいろんな意味で楽しみやわー」
綾乃「ええっと……船見さんの部屋ってここよね?」
ピンポーン
綾乃「…」
ガチャ
結衣「やあ、綾乃。いらっしゃい。どうぞ入って」
綾乃「お邪魔しまーす」
ピーッピーッピー
結衣「っと、ごめんね綾乃。洗濯物洗い終わったみたいだから。座ってて」
綾乃「ええ」
ガチャ タッタッタ
綾乃「……」
結衣「よいしょっと」テクテク
綾乃(…一人分の量じゃないわね、あれ)
綾乃「…歳納京子は昨日もここに?」
結衣「うん。わざわざ来るのが面倒くさいからって帰りにそのままうちに来てさ」
綾乃「そ、そうなの」
綾乃(どう反応すればいいのかしら、これ…)
綾乃「泊まってたなら今歳納京子はどこにいるの?」
結衣「食材の買出し。そういえば千歳は?」
綾乃「千歳は午前は予定があるから昼頃から来るって」
結衣「そっか」
綾乃「そうね…」
結衣「……」
綾乃「……」
京子「……ふむ」
京子「戦果は上々といったところか」キリッ
千歳「せやろか」
京子「なぬっ」
千歳「船見さん、雑談のつもりで歳納さんのこと話してたんやろうけど、あれじゃただののろけ話やで」
千歳「出会って最初にする会話が他のオンナの話ってはっきり言って最悪やで」
京子「くっ…。結衣めー。だから貴様は詰めが甘いというのだ」
京子「正直私も驚いたよ。全然気づかなかった。さすがババフェイスの結衣」
千歳「ババフェイス?」
京子「うむ。綾乃と他の子とで全然態度に差異が見られなかったしね。無表情すぎるでしょ、いくらなんでも」
千歳「せやな」
千歳(……)
千歳(他の子との態度、なぁ。それいうたら綾乃ちゃんなんてあからさまなんに歳納さん気づいてへんのやろうか?)
興味深いね
京子「ん? どゆこと」
千歳「ううん、なんでもないんや」
千歳(まさか『綾乃ちゃんは歳納さんのことが好きやから船見さんの作戦には協力できません!』なんていえへんし…)
京子「それにしても二人ともしゃべんないなー。どうしたんだろ」
千歳「綾乃ちゃんは人見知りする子やからなー。船見さんも無表情なりに緊張してるんちゃう?」
京子「なるほど……」
綾乃「……」
結衣(流石に失敗だったかな…口裏合わせて綾乃と二人っきりになるこの作戦)
結衣(いきなり二人っきりっていうのはかなりハードル高いなぁ…)
結衣(さっきの私、最悪すぎる…。会話のネタがないからって、なんでよりによって京子の話をしたんだ…)
綾乃「…遅いわねぇ」
結衣「…そうだね」
結衣(遅いって、やっぱり京子のことかな)
結衣(あかりやちなつちゃんだってわかってるだろうし)
結衣(京子は…京子はわかってるのか?)
京子「んぬぬぬ、勇気出せよ結衣いい」
千歳「…」
京子「ちょっとー千歳まで黙っちゃわないでよー」
千歳「…いきなりこんなこというのもあれやけど、うちなぁ」
京子「うん」
千歳「歳納さんと船見さん、てっきりデキてるんやと思ってたわ。ちょっとだけ」
千歳「まあそういうことやな」
京子「…」
京子「まァ、さ。こういうこと言うと、なんかナルシストみたいでアレだけど」
京子「綾乃が私のこと好きってことぐらい、流石に私もわかってるんだよ」
千歳「え」
京子「はぁぁぁぁそうだよねぇぇぇぇ。千歳も私達絶対付き合ってるって思うよねぇぇぇぇ」
千歳「ど、どないしたん…」
京子「そりゃあ言葉にしたことはないけどさぁ、私結衣のこと好きだったし、結衣も私のこと好きだと思ってたよ。っていうかもう付き合ってるつもりだったよ」
京子「なのにこれは……どういうことだよぉぉ結衣ぃいいいい」
千歳「なんと」
京子「そんな風に言われて協力を請われたら断れないじゃんかよぉぉぉ」オロオロ
京子「うううううう結衣ぃぃぃいいい」ボロボロ
千歳「ちょ、歳納さん、バレてまうて、バレてまうて。ここ押入れやで」
結衣「それって京子のこと?」
綾乃「えっ?」
結衣「来るのが遅いって、さ」
綾乃「ま、まあ…千歳は来るの昼頃のはずだしね?」
結衣「……そんなに京子が気になる?」
綾乃「えっ?」
結衣「そんなに京子の事が気になるの? 綾乃」
綾乃「ふ、船見さん?」
綾乃「!? それってどういう…」
結衣「今日の焼肉パーティさ、私が綾乃と二人っきりになりたいからって考えたものだって言ったら」
結衣「綾乃、どうする?」ズイッ
綾乃「え?え?」
結衣「綾乃…」
綾乃「ふ、船見さん? あの、ちょっと近い」
結衣「軽蔑されるかな? 誘うのにもわざわざ京子を利用して…綾乃の気持ち、知ってるのにさ」
綾乃「え、あ、あ、え?」
結衣「それでも私は」
綾乃「…ふなみ、さ」
京子「うおおおおおおおおおおおん!」
結衣「…」ビクッ
綾乃「!? これ…歳納京子の声?」
結衣(……)
結衣(う、うわああああああ! そういえばタイミングよく合流するために押入れに隠れててもらってたの忘れてた!)
結衣(告白するとしても夜の予定だったのに! 見られてたのかと思うと……!)カァァ
綾乃「…泣いてる?」
結衣「えっ?」
綾乃「……え」
結衣「……な」
京子「結衣ぃ!結衣ぃ! 綾乃と、幸せにねぇえええええ!」シクシク
京子「うぇぇぇん!」ボロボロ
結衣「きょ、京子?」
綾乃「」ポカーン
綾乃「」(気絶)
結衣「…」
千歳「あちゃあ…まさかこうなるとは」
結衣「千歳」
千歳「修羅場になるかもしれんとはおもっとったけど、まさか歳納さんがなぁ」
結衣「……京子」
千歳「とりあえず綾乃ちゃんを寝かせたげよ」
結衣「う、うん」
綾乃「…」ボーッ
結衣「…」
京子「…ふーっ」
千歳「落ち着いた?」
京子「…まーねっ」
結衣「京子…」
結衣「…悪い」
京子「そんなんじゃ、綾乃と付き合ってからもうまくいかないよ?」
京子「まったくー。悲しい思いをさせるのは、私で最後にしてよね……ッ」
京子「……。これからは綾乃の彼女なんだから、さ!」
結衣「京子…」
京子「じゃ、私帰るね。幸せに」
結衣「待て、京子!」
結衣「……京子」
京子「ああ、もうここにも泊まりに来ないよ。だって彼女は綾乃だもんね」
京子「じゃあ、今度こそ」
結衣「京…」
綾乃「待ちなさい!歳納京子!」
京子「あ、綾乃?」
綾乃「一度しか言わないからよく聞いて。私はね、歳納京子、あなたが好きなの」
京子「……」
綾乃「あなたのことが好きなのよ! 歳納京子!」
京子「……」
綾乃「船見さん」
結衣「綾乃…」
綾乃「さっきあなた、好きって言おうとしたわよね? これが、私の返事よ」
結衣「京子」
京子「なにさ」
結衣「おまえもさっき、私に好きって言ったよな」
京子「…」
結衣「私は、綾乃のことが好きだ。これが私の返事」
京子「…」
綾乃「なによ、歳納京子」
京子「さっき私に告白してくれたよね」
京子「でも私は結衣のことが好きなんだ」
京子「これが私の返事」
綾乃「……そう」
結衣「…」
京子「…」
綾乃「……ぷっ」
結衣「ふふっ…」
京子「はははっ」
千歳「ええはなしやなぁー!」グッ
あかり『こうして、三人の修羅場は、互いが互いの告白を断り、均衡状態になることで収まりました』
結衣「ねえ、綾乃、ちょっといい? この問題なんだけど…」
綾乃「ああ、これ? ここはこうして…」
結衣「なるほど。ありがとう、綾乃」
綾乃「いえいえ、どういたしましてよ、船見さん」
結衣「ところでさ」
綾乃「なにかしら?」
結衣「…いつになったら結衣って呼んでくれるの? 綾乃」
綾乃「!? ゴホッゴホッ!」
京子「な、なぬううう! 抜け駆けは禁止だぞぉ結衣!」
千歳「いや、それは別に抜け駆けとちゃうんちゃう?」
京子「だったら結衣も私のこと京子たんって呼べよ!」
結衣「意味わからんわ」
綾乃「だ、だったら歳……いや、きょ、京子も私のこと、綾乃にゃんって呼びなさいよ!」
結衣「なっ!」
京子「いいだろう!その代わり結衣は京子たんな!」
結衣「なら綾乃の私のこと結衣様って呼べよな!」
京子「よぅし!決まりだな!」
千歳「今日もうちは豊作ですぅ」ダバダバ
おわり
お休み
おやすみだお
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千鶴「初恋は実らない」
http://hayabusa.2ch.net/news4vip/kako/1328/13287/1328713608.html
私の初恋は、実姉だった……
トントン…
千鶴『姉さん……』
千歳「はぁ~い、入ってええよ~」
ガチャ
千鶴「姉さん……今日は一緒に……」
千歳「ん?……あぁ、ええよ」
千歳「一緒に寝よか……」ニコッ
…………………
モゾモゾ
千歳「……」
千鶴「……姉さん、まだ起きてる?」
千歳「まだ起きとるよ……?」
千歳「けど……こうやって千鶴と一緒に寝るの、久しぶりやなぁ……」
千歳「前はよう千鶴が枕持って、布団の中に潜り込んできたのに……」フフッ
千鶴「も、もう、私たちも中学生だからさ……///」
千歳「せやけど……なら、今日はどしたん?怖い夢でも見た?」
千鶴「……うん///」
千歳「ほんまかぁ……そりゃ災難やったなぁ……ほら、もっとこっちおいで」ニコッ
千鶴「……う、うん///」
私の初恋は、実姉だった……
私の初恋は、きっと実らない……
千歳「……どんな夢やったん?」
千鶴「え……言わないとだめ……?」
千歳「あ、思い出すんも嫌なくらいやったらええよ……けど、怖い夢って誰かに話したら急に怖ぁなくなったりせぇへん?」
千鶴「あぁ、そうかも……」
千歳「せやろ?せやからうちも千鶴の怖いの、半分くらい肩代わりしたろかなぁって……」
千鶴「夢の中で……私の前から姉さんが急にいなくなったんだ……」
千歳「うちが?」
千鶴「すっごく探し回るんだけど全然見つからなくて……怖くて……寂しくて……」ウルウル
千歳「ふふっ、そない夢が怖かったん?」
千鶴「けど……だって……姉さんがぁ……」ポロポロ
千歳「千鶴、こっち向いてみ」
千鶴「えっ」
ギュッ
千歳「ほら、うちはここにおるから……」
千鶴「姉……さん……!」ブワッ
千歳「よしよし、怖かったなぁ……そない怖い夢ん中でも、うちのこと探してくれてありがとな……」
千鶴「……」シクシク
千歳「うちはいなくなったりせぇへんから……ずっと、千鶴の側におるからな……」ギュッ
私の初恋は、実姉だった……
私の初恋は、きっと実らない……
なぜなら、姉さんには好きな人がいるから……
千鶴「……ねぇ、姉さんは好きな人っている……?」
千歳「え、うちの好きな人?」
千鶴「うん……」
千歳「うーん、『おるよ』って言えばいいんかなぁ……」
千鶴「……」ズキンッ
千鶴「……もしかして、姉さんの好きな人って杉浦さん……?」
千歳「えっ?綾乃ちゃん?」
千鶴「うん……だって、杉浦さんと一緒にいる時の姉さんは……とっても楽しそうだから……」
千歳「え~?いつも変わらんやろ~?」フフフッ
千鶴「そんなことない……」
千歳「綾乃ちゃんは……そりゃ大切な人やけど、好きっていうか……言うならば大親友やね」
千鶴「え……」
千歳「付き合いたいとかは違くて、ずっと今みたいな関係が続けばなぁ……っていう」
千鶴「そう……なんだ……」
千歳「せやから、うちの好きな人は綾乃ちゃんやないよ」ニコニコ
千鶴「そ、そっか……」
千歳「それに……」
千鶴「……?」
千歳「……それより、なぁ……千鶴の好きな人って誰なん?」
千鶴「え……私……?」
千歳「ここだけの秘密やから……な、そっと教えてぇな」ニコニコ
千鶴「わ、私は……///」
千歳「うんうん」ニヤニヤ
千鶴「私は……私は、姉さんが好き……だよ///」ボソッ
うちの初恋は、実妹やった……
うちの初恋は、きっと実ることはなかった……
なかった……はずやのに……
千鶴「私は……姉さんが好きなんだ……///」ドキドキ
千歳「え……」
千鶴「……おかしなこと言ってごめん……やっぱり自分の部屋に戻――」
千歳「待ちぃ」
千鶴「!!」
千歳「ほんまに……うちのことが……好きなん?///」
千鶴「う、嘘はついてない……///」
千歳「……///」
千歳「うちら、血の繋がった実の姉妹やで……?」
千鶴「そんなのわかってる」
千歳「しかも、女の子同士や……」
千鶴「姉さんならそういうのも理解あると思ってた」
千歳「周りから変な目で見られるかも知れんよ……?」ウルウル
千鶴「私は他人の目なんて気にしない」
千歳「絶対……絶対に結ばれへんよ……?」ポロポロ
千鶴「……わかってる」
千歳「結婚も……身体の繋がりも……無理なんやで……?」ポロポロ
千鶴「……わかってるよ」
千歳「それでも……それでもうちのこと、好きでいてくれるん……?」シクシク
千鶴「……姉さんに、他に好きな人がいたって構わないから……」
千歳「そうか……せやったら、うちも同じや」ニコッ
千歳「うちも……千鶴が好きよ……」
千鶴「う、嘘……?」
千歳「ううん、嘘やないよ」
千鶴「なんで……」
千歳「なんでって……好きやから……///」
千鶴「私たち……ずっとおんなじ気持ちだったんだ……」
千歳「そやね……///」
千歳「うちなんか、産まれた時からずーっと、千鶴に恋しとったし……///」エヘヘ
千鶴「それは……私だってそうだよ///」
千歳「千鶴……」
千鶴「姉さん……」
チュッ
…………………
千歳「こ、これはおばあちゃんたちにも内緒にしとかななぁ……///」
千鶴「……///」コクリ
千鶴「明日から……姉さんとどう接していいか……///」
千歳「えー?いつもと変わらんやろ」フフッ
千鶴「そ、そうかな……」
千歳「うん、いつもと変わらんよ……けど気持ちは、いつだって繋がっとる……」
千鶴「……うん///」
千鶴「これから毎日……一緒に寝てもいい……?///」
千歳「当たり前やん」ニコニコ
私たちの初恋は、きっと実らない
おしまい
決して実る恋ではないけど、結び付きは恋人以上な
続きまして……
あかり「おねえちゃんだいすきっ!」
あかり「お姉ちゃん……本当に大丈夫?」
あかね「え、ええ……部屋で寝てれば良くなるわ……」ガクブル
あかり「お薬しっかり飲んだ?暖かいお茶用意しようか?」ワタワタ
あかね「ふふふ……ありがとう、あかり」
あかね「私はあかりのその優しさだけで十分よ……」ウフフ
あかり「ほんとぉ……?」ウルウル
あかね「!!」ドキッ
あかね「う、移しちゃいけないし……しばらく部屋で寝てるわね……///」
あかり「絶対安静だからねっ!何かあったらすぐ呼んでよ?」
あかね「……」
あかね(『じゃあ、あかりを抱きまくらにして寝たいな……』なんてね……)
あかね(あかりの部屋の『掃除』、全裸でやるんじゃなかったわぁ……)
あかり(あのお姉ちゃんが熱を出して寝込むなんて……けど、こんな時こそあかりの出番だよねっ!頑張らなきゃ!)
…………………
あかり(お姉ちゃんが部屋に入って2時間……もう寝ちゃってるよね)
あかり(おかゆ作ったんだけど……部屋に入ったら怒られちゃうかなぁ……)
あかり「ま、まぁ、おかゆ置いてすぐに出れば……怒られないよねっ!」グッ
トントン
あかり「お、お姉ちゃーん……おかゆ作ったんだけど食べるぅ……?」
シーン……
あかり「……寝てるみたいだから、部屋に入っちゃうね~っと……」ドキドキ
ガチャ
あかり「わっ……」
あかり(お姉ちゃんの部屋ってこんなに汚かったんだぁ……10年以上一緒に暮らしてるのに知らなかったよぉ……あれ?)
あかり「あれは、あかりのクマさんパンツ……無くしたと思ってたのに……なんでおねえちゃんの部屋に……?」
あかね「ううっ……ん……」ハァハァ
あかり「!!」ドッキーン
あかり「ね、寝返りうっただけかぁ……びっくりしたぁ……」ドキドキ
あかり「と、とりあえず、おかゆは机の上に……」
ドサッ
あかり「あっ……机の上の本をどけないと……」
『すきすき!おねえちゃん(18禁)』
『私はおねえちゃんに恋をした(成人向け)』
あかり「なに……この本……」
あかり「『成人向け』……え、えっちな本だぁ……///」
あかり「そ、そうだよね……お姉ちゃんはもう大人だもんね……えっちな本くらい、持ってて当然だよね……///」ドキドキ
ペラッ
あかり「う、うわぁ……お姉ちゃんとこんな……うわぁ……///」キョーミシンシン
あかり「女の子同士なのに……妹なのにぃ……!///」ペラッ
あかり(……お姉ちゃんはもしかして……あかりのこと……///)
あかり「お姉ちゃん……///」ドキドキ
あかね「うぅ……あ、あかりぃ……」ゴローン
あかり「!!」
あかり(ま、また寝返り……けど今……あかりって……///)
あかり(お姉ちゃん……すっごく苦しそうだな……)
あかり「あかりはここに……ここにいるよぉ……」モゾッ
ゴソゴソ…
あかり(そういえば、お姉ちゃんと一緒に寝たことなかったなぁ……初めてお姉ちゃんの布団に入るよぉ……///)モゾモゾ
あかり(お姉ちゃん……///)
…………………
あかね「うぅぅ……」パチクリ
あかね「あ……あら、ベッドが狭く……」
あかり「ふぅん……ふぅん……」スヤスヤ
あかね「ひ、ひぃっ!?」ビクッ
あかね(なななな、なんで私のベッドにあかりが寝ているのっ!?)
あかね(あぁ、あかりの寝顔は天使みたいだわ……って今はそんな場合じゃない!)
あかり「……あ、おねえちゃん……起きたのぉ……?」ゴシゴシ
あかね「!?」
あかね「ああああかり、な、なんでお姉ちゃんのベッドで寝てるのかしらぁ?」アセアセ
あかり「あ……勝手にお部屋に入ってごめんなさい……」シュン
あかり「おかゆ作ったから……部屋に置いてこようって思って……」ウルウル
あかね「べ、別に怒ってなんかないわよぉ?ただ、ビックリしただけで……」
あかり「だけど……」
あかね「だけど?」
あかり「あかりが前に無くしたと思ったクマさんパンツがお姉ちゃんの部屋に落ちてて……」
あかね「!?」ギクッ
あかり「机の上にはあかりの写真と……えっちな本がいっぱいあって……///」
あかね「!!??」ギクギクッ
あかり「お姉ちゃん……寝言であかりの名前を言ってて……///」
あかね「み、みかしーオワタ……」ガクガク
あかり「それにね……熱で苦しそうなお姉ちゃんの姿見てたら、なんだか一緒にいてあげたくなって……いつの間にか寝ちゃってた///」エヘヘ
あかね(な、なんなの……この子、大天使長かなんかなの……!?)
あかり「勝手にお部屋に入って……ほんとにごめんね……」
あかね「……引いたでしょ……?」ズーン
あかり「え……?」
あかね「お姉ちゃんのこんな姿見て……引いたでしょう……?」
あかり「そ、そんな……」
あかね「気持ち悪いわよね……こんな姉なんて……」
あかね「あーあ、あかりの前では……カッコイイお姉ちゃんでいたかったんだけどな……やっぱりダメだったかぁ……」ウルウル
あかり「そんなことないよっ!」
あかり「あかりにとって……どんなことがあったって、あかりにとってお姉ちゃんは……大好きなお姉ちゃんだもん!」
あかね「あ……あかり……!」
あかり「だけど……パンツだけは勝手に盗らないでほしい……かな///」
あかね「……///」
あかり「ずっと……ずっと、あかりのことが好きでも……我慢してたんだよね……///」
あかね「……」
あかり「『お姉ちゃん』だから……我慢してたんだよね……」
あかね「えぇ……そうね……」ウルウル
あかり「もう、我慢しなくていいから」
あかね「え……?」
あかね「今……なんて……?」
あかり「もう、お姉ちゃんだからって……好きって気持ちを我慢しちゃ……だめだから……///」
あかね「そ、それは……」
あかり「あかりのこと……好きでいてくれても……いいよ……///」
あかね「あわ……あわわ……///」ガクブル
あかり「お、お姉ちゃん!?大丈夫!?」
あかね「『姉妹だって大丈夫!』……35ページ……///」ガクガク
あかり「え?この本の35ページがどうかしたの?」ペラリッ
あかね「そのページ……一緒……///」
妹『お姉ちゃんだからって、好きって気持ちを我慢しないでっ!』
妹『私のこと、好きでいてよっ!!///』
あかり「あー……ほんとだぁ、おんなじこと言ってるね」
あかね「奇跡……奇跡ぃ……」ガクガク
あかり「ねぇ、あかりのこと……好きでいてくれる……?///」
あかね「///」プシュー
あかね「」バタンッ
あかり「あっ、お姉ちゃん!?大丈夫!?お姉ちゃーんっ!!」アセアセ
あかね「す、好きでいてあげるに決まってるじゃないっ!!」ブワッ
あかり「そんな泣くほど……だけど、えへへ……嬉しいなぁ///」
あかね「あかりこそ……こんなお姉ちゃんでも、好きでいてくれるかしら……?」
あかり「当たり前だよぉ!あかり、お姉ちゃん大好きだもんっ!///」
あかね「……天国よ……ここは天国だわ……///」
あかり「けど……あかりのパンツを盗るのだけはほんとに止めてね……?///」
あかね「ご、ごめんなさい……」ゲザァ
あかり「……パンツが欲しかったら、あかりに直接言ってよね……///」
おしまい
姉妹百合はほんといい
もっと姉妹百合栄えろ
綾ちとも栄えろ
百合ってバレンタインは友チョコ扱いなのかなぁ……
ではでは
2作とも良かった
そのへんの微妙なところがそのまま心情の微妙さの表現にも使えそう
そのネタいただきやでっ!
バレンタインこそは綾ちと降ってこい神様
Entry ⇒ 2012.02.27 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ちなつ「あかりちゃん……歯磨き……しよ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328958446/
ちなつ「だから、歯磨き、しよ?」
あかり「は、歯磨き? あ、あかりお口臭かったりするかな!?」アセアセ
ちなつ「ううん? 臭くないよ? むしろ良い香り」クンクン
あかり「っ!//// わざわざ嗅がないでよぉ!」ドギマギ
あかり「そうそう! あかり、りんご味の歯磨き粉使ってるんだぁ……」
あかり「って、ちなつちゃん嗅ぐのもういい加減にしてよぉ」
ちなつ「リンゴ味……可愛いねあかりちゃん」プクク
ちなつ「ほら、もっと、はぁ~ってして?」
あかり「……うう」グスッ
ちなつ「うん」
あかり「じゃあなんで歯磨きしようって言ったのかな?」
ちなつ「……いつもお世話になってるもん」
ちなつ「結衣先輩の事だけじゃなくて、私のわがままも聞いてくれるし」
ちなつ「私すごく助かってるんだよ?」
ちなつ「だから、お礼にあかりちゃんの歯磨きをしたいな……って思ったの」
あかり(関連性が全く見当たらないよぉ)
あかり「あかりは当然のことだと思うけどなぁ……」
あかり「だからそんなお礼だなんて……えへへ、あかり照れちゃうなぁ///」ポッ
あかり「でもなんで歯磨きなの……?」
ちなつ「膝枕とかマッサージはこの前やったし、耳かきもあかりちゃん拒否してたから……」モジモジ
あかり(屈強な男の道路工事……あかりは無理だよぉ)
ちなつ「それに人間にとって口は無くては生きていけない器官」
ちなつ「そこを相手に預けることでもっと親密になれるかなって思って……」キリッ
あかり「なるほど……んん!? いきなり知的になったよちなつちゃん! ってか預けるのはあかりだよぉ!!!」
あかり「い、いやぁ……その……」
あかり(マッサージでも殺されるかと思ったし……これで歯磨きだったら……)
ちなつ『はい、あかりちゃん、あーん』
あかり『ちょ、ちなつちゃん、それ歯磨き粉じゃなくて洗顔フォームだよぉ!』
ちなつ『えい』ズボォ
あかり『ふもおおおおおおおおおおおおおお!!!!』ブベラ
あかり(とかになりそうで怖いよぉ!!!!!!)ガクガク
あかり「だ、駄目なんかじゃないよ! で、でもちょっと不安が……」
ちなつ「それならだいじょぶだよ! お姉ちゃんが……」
ともこ『ちなつの歯磨きはまるでマイティ・モーのやすりがけみたいね』
ちなつ「って褒めてくれたから!」ドヤァ
あかり(それ絶対褒めてないよぉ!)サモアンフック!
ちなつ「だから……良いよね?////」
あかり「うぅ……」グスッ
ちなつ「よし! じゃあ明日私の家に泊まりに来てね!」
あかり「……って事になっちゃったんだけど……」
結衣「……」
京子「……」
結京「ご愁傷様です」ペコリ
あかり「えぇえええ!? ひどいよぉ!」プンプン
京子「いやいや、もうね、頑張れあかり!」グッ
結衣「お前なら耐えられるぞ」グッ
あかり「いや、励ましじゃなくて対処法を下さい」
あかり「うう……なんとかならないかなぁ?」ガクブル
京子「でもさ、ちなつちゃんが悩んでるときとか支えてあげてるのってあかりだよね」ポン
結衣「ちなつちゃんなりの恩返しなんだよ、きっと」
あかり「ちなつちゃんもそれは言ってたけど……あかりは別にそんな恩返しなんて」
京子「はは……あかりはやっぱり良い子だ」ナデナデ
結衣「だな。……とにかく、あかりはちなつちゃんの特別なんだよ」
京子「多分ちなつちゃんが素を見せてるのってあかりの前だけじゃないかな?」
結衣「あ、確かにあかりと話してる時ちなつちゃん、すごいキラキラしてるよ」
京子(結衣がそれを言うか……?)
あかり「///// そうなのかな?」
結衣「特別だから、何らかの形で感謝したいんだと思うよ、ちなつちゃんは」
あかり「……そうだとしたら……なんだろう、凄くうれしいな……////」
京子「ついにМに目覚めたかあかり」ニヤニヤ
あかり「そんなんじゃないよぉ! そんなんじゃないけど……」
結衣(Mが何か知ってるんだあかり……)
ちなつ「おはようございます! 遅れてすみま……せん?」
結衣京あか「っ……」シーン
ちなつ「ど、どうしたんですか!? 完全にお通夜ムードじゃないですか?」キョトン
結衣「い、いやぁ! 何でもないよ」アセアセ
結衣(言えない、言ったらあかりがヤバい! 怖がっていたなんて言ったら……!)
京子「いやぁ、あかりがちなつちゃんの歯磨きが怖いって」ペチャクチャ
結衣(言ったぁぁぁぁ!!! 言ったよこいつ!)
ちなつ「……え?」ゴゴゴゴゴ
結衣(言わんこっちゃないよ!! 黒い!! 波動が黒いよちなつちゃん!)
あかり「あわ、ちが、違うんだよちなつちゃん!」ビクビク
結衣(……あれ?)
あかり「え? 大丈夫って……?」
ちなつ「昨日、帰ってからあかりちゃんの為に練習したの。お姉ちゃんも気に入ってくれたし……」
ちなつ「きっとあかりちゃんも気に入ってくれると思うよ!」ルンルン
あかり「そ、そっかー! た、楽しみだなぁ!」ティヒヒ
あかり(ホントは怖いけど…… あかりがちなつちゃんの特別なら…… あかり、我慢できるよ////)
―――――
結衣「……ふぅ……」アセアセ
京子「ん? どしたの結衣」
結衣「お前のせいだろっっ!!!!」サモアンフック
京子「へぶっ!」
ちなつ「え~っと……確か……」
ともこ『ちなつ……あなた天才だわ……そうね、この歯磨きを形容するとしたら……
初恋、かしら? 目が合うだけで、一緒に居るだけで気持ちがあふれてしまう……
そんな切なさがあるのよちなつの歯磨きには……
ああ私もあかねさんに歯を磨いてもらいたい……私の初恋……』ブワァ
ちなつ「だったと思います」
あかり「んん!? あ、あかねって……」
京子「……よくわからないけど凄いなそれ」
結衣(明らかに最後の一行は要らないけどな)
京子「よかったじゃんあかり!」グッ
あかり「……うん////」ポッ
ちなつ「チーナだって、やればできるんです!」フンス
結衣「凄いね、ちなつちゃん」ナデナデ
ちなつ「はぅう!! 結衣先輩……////」メロメロ
あかり「……?」ズキ
キーンコーンカーンコーン
京子「あ、下校のチャイム……帰らなきゃね」
結衣「そうだな……じゃ、帰るとするか」ヨイショ
ちなつ「……? あかりちゃん、帰るよ?」
あかり「え、あ、うん」アセアセ
あかり(なんだろ……?)
あかり(ちなつちゃん見てると……////)
あかり(だ、だめだよぉ! 特別は特別でも、友達の特別なんだから……)
あかり(あかり、いけない子になっちゃったのかな……?)
それでええんや
鼻血出てますよ
結衣「また来週!」バイバイ
ちなつ「さようなら~」フリフリ
あかり「ばいば~い……はぁ……」
ちなつ「……元気ないね、あかりちゃん」
あかり「! そ、そんなことないよぉ」
ちなつ「……そっか」ツーン
あかり「うん、言ってあるよ」
ちなつ「じゃあそのまま私の家おいでよ! ご飯もちゃんと用意出来るし、お、お風呂も……」
あかり「え……そんな、悪いよぉ!」アセアセ
ちなつ「……一緒に食べたいんだけどな~」コアクマー
あかり「……じゃ、じゃあお言葉に甘えちゃおっかなぁ」ニヘヘ
ちなつ「それでよし! そうと決まればダッシュだよ! あかりちゃん!」ダッ
あかり「え!? ちょ、待ってよぉ!」
ちなつ母 ともこ「「召し上がれ♪」」
あかり「いただきま~す!」
ちなつ「いただきます!」
あかり「あ! 生春巻きだぁ~! いただいても良いですか……?」オズオズ
ともこ「あはは……だいじょぶよ、そんなに緊張しなくて」ナデナデ
あかり「あ、あう……いただきます……////」
あかり「あ、ふ……と、ともこさん////」
ちなつ「お姉ちゃん!? あかりちゃん食べるのに困ってるよ!」アセアセ
ともこ「あらちなつ、やきもち?」
ちなつ「……そんなんじゃない」プクー
―――――
あかり「はむっ……!! ……な、生春巻き……」ガクガク
ちなつ「ど、どうしたの?」
あかり「口に入れて初めて分かる、程よく味のバランスが取れているよぉ……」
あかり「キャベツ、ニンジン……
野菜の味がたっぷりとあふれる中、
それを邪魔しない程度に生ハムのうまみが……! これは至極の逸品だよぉ!」ゴゴゴ
あかり「こっちは……はむっ……スモークサーモン!?
燻製の香りがまた生ハムとは違うハーモニーを野菜と奏でているよぉ!」はむっほむっ
あかり「こんなの食べ続けたら……ほっぺたがとろんってなっちゃう!!」クワッ(迫真)
ちなつ「だって! よかったね、お母さん!」
ちなつ(あかりちゃんのほっぺ……とろん……柔らかそう……)
あかり「はふぅ……ごはん美味しかった……」ポンポン
ちなつ「えへへ、お母さんとお姉ちゃん料理上手だったでしょ?」
あかり「うん! でも迷惑じゃなかったかな……?」
ちなつ「考え過ぎだよ~、私の家族料理好きだから逆に嬉しいと思うよ?」
あかり「すごいなぁ~……素敵な家族だねぇ」
ちなつ「えへへ……ありがと、あかりちゃん」
あかり「うん! 食べる方がどっちかっていうと好きだけど」えへへ
ちなつ「私も……料理ガンバろっかな」ボソ
あかり「え? 今なにか言った?」
ちなつ「あかりちゃんはおバカだなって」コツン
あかり「あうっ! 酷いよぉ!」ブワッ
あかり「う~ん……ゆるゆりどんじゃらなんかどうかな?」
ちなつ「あ、いいね、持ってくるから待ってて!」トテトテ
あかり「分かったよぉ!」
―――――
ちなつ「お待たせあかりちゃん!」ドスン
あかり「やった~! ゆるゆりどんじゃら久しぶりだなぁ……」
ちなつ「さっそくやろうよ! 負けないからね……」ボッ
あかり「うん! あかりだって負けないよぉ!」ボッ
ちなつ「……ロン 四暗刻、キョウアヤ、ユイキョウ」
___________________________ __
│京│京│京│結│結│結│綾│綾│綾│ │ │ │り│ |り|
│子│子│子│衣│衣│衣│乃│乃│乃│ │ │ │せ│ |せ| ドン!
あかり「あわっ・・・・! あわっ・・・・! あわっ・・・・!」バカナッ……!
ちなつ「ふふふ……私の勝ちだよあかりちゃん!」
あかり「やられたよぉ……やっぱり強いね、ちなつちゃん! すごいなぁ……」
ちなつ「……あかりちゃん、悔しくないの?」
あかり「え? いや、ちょっとは悔しいけど……」
あかり「ち、ちなつちゃんが楽しそうだったし良いかなって……////」
ちなつ「……ふーん」
ちなつ「変なの」ツーン
あかり「変じゃないよぉ! 一緒に居て……楽しいもん」
ちなつ「……」
あかり「……? どうしたの?」トテトテ
ちなつ「負けたから罰ゲームね……」ゴゴゴ
あかり「ええぇ? 聞いてないよぉ!」
ちなつ「言ってないもん……えい」ホッペプニ
あかり「あう……? これが罰ゲーム?」
ちなつ「そうだよ? あかりちゃんいい子だから、これで許してあげるの」
ちなつ「ふわふわだね、あかりちゃんのほっぺ」ムニ
あかり(これじゃ……ご褒美だよぉ!)
―――――5分後
ちなつ「えいえい」ぷにぷに
あかり「っひゃ……んっ……も、もういいんじゃなっいか……な?」
ちなつ「ん~? やめていいの?」ニタァ
あかり「あぅっ……や、やめてっ、よぉ////」
ちなつ「あかりちゃん、でもさ」
あかり「ふぇ……?」
――『目がとろとろしちゃってるよ?』
あかりにとっていままでに経験のしたことのないそれは、
立ち膝をしていたあかりの腰をいとも容易く墜落させた。
あかり「―――――ひゃぁっ!!!?!!? ……あ、れ?」ガクン
ちなつ「ちょ、あかりちゃん!? 大丈夫?」
あかり「あ、れ……? あかり、い、今? 何?」
ちなつ「ご、ごめん、大丈夫? 立ち膝辛かったかな?」
あかり「ち、違うよぉ……あ、あかり今の何だか……っ!……?」
ちなつ「……? 大丈夫ならいいんだけど……」
ちなつ「あ、お風呂空いたって! あかりちゃん、立てる?」
あかり「う、うん……ちょっと待って……」
ちなつ「うん、待つよ」
あかり「……え?」
ちなつ「……ん?」
あかり「……いや、ちなつちゃん先に入っていいよぉ?」
ちなつ「え? 一緒に入らないの?」ポン
あかり「……へ?」
かぽーん
あかり「……////」
ちなつ「びばのんのん~(裏声)」
あかり「うう……////」
ちなつ「何恥ずかしがってんのあかりちゃん? ……と、友達だから……大丈夫だよ?」ツーン
あかり「……そうだよね。友達……だし……良いよね」ズキズキ
あかり(ちなつちゃんお肌綺麗だな……)
ちなつ「……! あかりちゃん私より胸が少しおっきいんだ~」
あかり「えっ//// た、確かに最近凄いピリピリして痛かったけど……」
ちなつ「向日葵ちゃんみたいになるかな?」
あかり「い、いや、それは無いと思うよぉ」
あかり「う~ん……それ嘘だと思うなぁ」
ちなつ「どうして分かるの?」
あかり「お姉ちゃんがね?毎日……」
あかね『あかり、お姉ちゃんね、胸をもっと大きくしたいんだけど……
揉んだら大きくなるみたいなの、手伝って貰っても良いかしら?』ニコニコ
あかり「って言って毎日もふもふしてるけどあれ以上全然大きくならないんだぁ」
ちなつ「……聞かなかったことにするね」
あかり「ちなつちゃんはちっちゃい方が可愛いと思うよぉ」
ちなつ「嫌味かっ!」ムニ
あかり「痛っ! ちょ、今おっぱい痛いからっ!」
ちなつ「あ! ご、ごめんあかりちゃん」
あかり「いや、嫌味に聞こえる言い方したあかりも悪いよぉ」アセアセ
ちなつ「良い子だね、あかりちゃん」ムニ
あかり「ひぎぃ!!!」
あかり「そうだね、あかりのぼせそうだよぉ」とろとろ
ちなつ「あかりちゃんがゲル状になってる……」
あかり「え! 大変! 早く出ないと!」
ちなつ「いや、嘘だよ。何焦ってるんすか……はやく出よ、あかりちゃん♪」
あかり(いや、ゲル状が嘘なことくらいあかりでも分かるよぉ)
あかり「良いお風呂だったよぉ」
ちなつ「そう? 気に入ってくれて嬉しいな」キャピ
ちなつ「……じゃあ、そろそろ……」キラリ
おもむろに懐から歯磨きセットと水の入ったコップを取り出すちなつに
形容しえない恐怖をあかりは感じた。
しかしそんなあかりの思いも知らず、残酷なピンクの悪魔は一歩、また一歩とあかりに歩み寄る。
ジリ……! ジリ……!
ちなつ「安心して、あかりちゃん。 ちゃんとリンゴ味買ってきたよ……」
あかり「あ、あう……ち、ちなつちゃん……」プルプル
ちなつ「……やっぱり、嫌なのかな?」
あかり「嫌なんじゃなくて……ちょ、ちょっと怖いよぉ」ガクガク
ちなつ「……無理しなくていいのに」シュン
あかり「……へ?」
あかり「え……? 元気なかった……かな?」
ちなつ「うん、部室出るときとか、帰る時」
あかり(あ、ちなつちゃんが結衣ちゃんとくっついてる時……)
ちなつ「ほんとは、歯磨き、嫌だったんだよね?」
あかり「ち、ちがうよぉ……歯磨きは確かに怖かったけど……」
あかり「元気がないのは別の理由で……」
あかり「……ちなつちゃんには……言えない」
ちなつ「……優しすぎるよね。ホントに無理しなくてもいいのに……やっぱやめよ? 歯磨き」
あかり「……あかりはしたいよ? 歯磨き」
ちなつ「嘘だよ。怖いのにしたいの?」
あかり「ちなつちゃんと仲良くなりたいもん」
あかり「……ちなつちゃんに、お口預けたいもん////」
ちなつ「……っ!!!!!!」きゅぅぅぅぅん
あかり「うん、あかりのお口、好きにされたいな……」お口くぱぁ
ちなつ「じゃ、じゃあ……していいの?」
あかり「……うん////」
ちなつ「嫌だったら……言ってね?」
あかり「大丈夫だよぉ!」
ちなつ「じゃあ、じゃあ……まず、ぺたんって座って?」
あかり「んと……女の子座りで良いのかな? こう?」ペタンコ
ちなつ「うん、オッケーだよあかりちゃん」
ちなつ「そしたら、手を前について?」
あかり「……//// なんかえっちだよ? これ……」
あかり「う、うん……」ゴクリ
ちなつ「いいんだよね?」
あかり「うん……いいよ」
ちなつは濡れた歯ブラシにピンク色の歯磨き粉をつける。
いつもあかりが愛用しているリンゴの歯磨き粉だ。
ちなつ「あ~ん……」
あかりは誘われるように口をあける。
するとちなつはそのあけた口を固定するよう両頬に片手を添えた。
徐々に近づく歯ブラシとリンゴの香り。
近づくたびにあかりの心臓が震える。
そして、ついに、歯ブラシが、あかりの口にふれた。
あかり「……んぅ……!?」ビクッ
しゃこしゃことゆっくり動き出す歯ブラシ。
ちょうどいい力加減があかりの歯を刺激する。
ちなつ「上手くできてるかな?」
あかり「うん……っ……」
上手い下手よりも、信頼を置ける存在に歯磨きをされている。
そんな未知の感覚に、あかりの床についている手が震えた。
あかり「ひゅむ……ん……っ////」
ちなつ「……気持ちいい?」
奥歯、犬歯、門歯。口内を蹂躙される。
確かにちなつの歯磨きの腕はなかなかのもので、あかりはかなりの心地よさを感じていた。
ちなつ「……あ、目がとろんってしてきたね……」
目が合うとちなつはあかりに妖艶な笑みを向けた。
その目を見るたびにあかりの意識は
「ちなつちゃんの歯磨き」では無く「歯磨きをしてくれるちなつちゃん」に向けられていく。
ちなつちゃんが歯を磨いてくれている。 ちなつちゃんだから心地いい。
あかりは徐々にそう思うようになってきた。
そういうとちなつはあかりの下奥歯に歯ブラシを添えた。
歯ブラシはしばらくそこにとどまっているかと思えば、唐突にほんの少しだけ動く。
そのゆっくりとした動きは歯茎に刺激を与え、あかりの体の震えを更に助長した。
あかり「はふ……ひゃ…………っ////」ピク
ちなつ「あはっ♪ ぴくってしたね? 気持ちいいんだ……もっとしてあげるね?」
あかり「はぁ――はぁ……っ! くふぅ……」ガクガク
ちなつ「これでやっと半分だね……もっとじわじわしゃこしゃこしてあげられるよ? 嬉しい?」
10分前に奥歯をスタートした歯ブラシはようやく前歯に到達した。
あまりにも長く刺激を与えられた口内。唾液の分泌量も増し、あかりの口内の唾液はもう既に溢れかえる寸前だった。
あかり「やは―――っ……ちなひゅひゃ、よだれでひゃ……っ」
ちなつ「うん、出ちゃいそうだね? 口の中全部見えるから……分かるよ?」
あかり「だから、手はなひっ……て!」アセアセ
あかりの必死の抵抗も虚しく、ちなつは手を離す所か満足げに微笑んでいる。
ちなつ「出していいよ? 受け止めてあげる」
あかり「へ!? だめ! だめらよ! よごれちゃ……っ! ふぁ……」トロ……
そしてその唾液は口の端をつたい、ちなつの手にたどり着く。
友だちを唾液で穢してしまった背徳感があかりを覆っていく。
ちなつ「えへ……いっぱい出ちゃったね。温かいよ、あかりちゃんの唾液」シャコシャコ
あかり「うひゅ……やめふぇ……きひゃないよぉ……」
ちなつ「そうかな? さらさらしてて、綺麗だと思うけどなぁ……」
ちなつ「大丈夫だよ? あかりちゃんの唾液だもん。綺麗に決まってんじゃん」
あかり「ほんなことないよぉ! よだりぇはよだれだもん!」アセアセ
ちなつ「……! なるほど、ちょっとМっ気のあるあかりちゃんはこっちの方が良いか」
あかり「なるほろって……?」
ちなつ「コホン……私の手、あかりちゃんに汚されちゃった……ね?」
あかり「―――!?」ビクッ
ちなつ「ほら、こんなに汚れちゃってる……」
あかり「や、やめへよ! 見はくないよぉ!」
ちなつ「このままじゃ私の手、あかりちゃんの唾液でふやけちゃうよ?」
ちなつ「あかりちゃんがしみ込んで行っちゃうよ……?」
ちなつ「こんなにいっぱい出したんだから……責任、とってくれるよね?」ボソ
あかり「―――ひゃふ……っ!」ピク
耳元でささやかれる言葉にまたしても震えてしまうあかり。
さきほどのほっぺの件であかりは耳が弱いことをちなつは完全にアナライズしていたのだ。
あかり「―――っ! ……やめへよぉ……」トロ……
ちなつ「あ、よだれ垂れちゃう……受け止めてあげるね、あかりちゃん」
そういうとちなつはまたあかりの両頬に手を添える。
もちろん、垂れたあかりの唾液はちなつの手に吸収されることになった。
ちなつ「んっ……暖かいよ…… ? あれ? ちょっとどろどろしてきてるよ?」
あかり「ひゃめ――いわないれよぉ////」
そうはいいながらも未知の感覚に顔がとろけそうになっているあかりを
ちなつが見逃すはずがなかった。
ちなつ「……あ……そうだ。 舌も磨いてあげようか?」
ちなつ「うん、舌。あかりちゃんの舌を、優しくごしごししてあげる」
あかり「え……ちょ、それってやる意味……」
ちなつ「もっとあかりちゃんと仲良くなりたいなぁ……」ジー
あかり「!……//// じゃ、じゃあ……おへはいひまふ」
ちなつ「うん、分かった。 じゃあ……舌、出して?」
あかり「はひ……」れろ
あかり「……?」
ちなつ「あかりちゃん卑怯」クニュ
あかり「んぐ――――!?」
あかりの頬に添えていた唾液まみれの手が離される。
と同時にちなつは突き出したあかりの舌を小さな親指と人差し指で摘まんだ。
ちなつ「あかりちゃんの舌、グミみたいでふにふに」クニュ
あかり「ひは―――――んっ!!」
ちなつ「色も凄い綺麗だし、ぜんぜん汚れてない……」くにゅくにゅ
ちなつ「喋れてないよ? あかりちゃん本当に犬みたいだね」キュッ
あかり「――――っ!!!」ビクッ
ちなつが強く舌を摘まむとあかりの腰が少し跳ねる。
あかりは未知の刺激でもうパンク寸前だった。
ちなつ「じゃあこのまま舌磨いちゃおっか?」
あかり「はへ―――はっ――――」
ちなつ「ゆっくりしてあげるから……」サワ
あかり「ひぐっ――――――んぅ―――!!」ビク
指による舌への刺激もまだ続いていた。
ちなつ「ほら、マッサージされながら舌磨き……気持ちいいかな」クニュ,シャコ
あかり「んぅ―――――! ふ――ふふぅ!」ガク
ちなつ「気持ちいいんだ……ふ~ん……」ニキュ,サワサワ
あかり「んくっ――れ――!」
ちなつ「もっとして欲しいのかな? もし違うなら、違うって言って?」
あかり「ひはふ―――んっ! ひはふ!」
ちなつ「えへへ、可愛いあかりちゃん」キュ
あかり「んは! ひはぅ! んっぁんん―――――!!」
ちなつ「凄い可愛いよ? あかりちゃん……またキス……して良いかな?////」
あかり「―――――っ?!??!!? ひはっ///// まっへ!」
ちなつ「舌にちゅーってしてあげるね? ん……」
ちなつの唇がほんの少しあかりの舌に触れる。
興奮した二人の息遣いが混じりあう。
ちなつは顔を離してにやりと笑うと、あかりの唾液が付着した自分の唇ぺろりと舐めた。
ちなつはあかりの頬や鼻先、そしてまぶたに舌を這わせる。
あかりの顔がちなつの唾液でいやらしい光沢を帯びる。
ちなつ「あかりちゃんだって、私の手汚したよね? これでおあいこだよ?」クニクニ
あかり「んんぅ//// ひはう―――ひょっ―――!」ピクッ
ちなつ「ほら、否定しない…… 嫌じゃないんだ……////」
舌を握られているのだ。喋れるはずがない。 違っても否定できない。
容赦ない責めはまだ続くのだ、と思うとあかりは絶望するしかなかった。
しかし、それと同時にどこかでそれを望んでいる自分も居る。
そう考えると身体の底から何かが溢れかえって来そうになり、自然とあかりは顔が緩んだ。
ちなつ「えへ、すっごいえっちな顔してるよ?」ボソ
あかり「はぁっ……! へぅぅう! ……っ!」ビクッ
ちなつ「目もとろんってしてるね……これじゃ私たちまるで……」ボソボソ
ちなつ「えっちなことしてるみたいだよね? ……んっ」
あかり「――――――ふぇ?」カク
――耳を甘噛みされる。
今まで震え続けていたあかりの身体が一瞬時が止まったかのようにピタリと動きを止めた。
あかりの顔がみるみると紅潮していく。身体が再び小刻みに震えだす。
あかり「――――っ!!!?!? っんぐ―――?!」ビクン
耳にちなつの吐息がかかる。舌にちなつの爪が軽く立てられる。
絶え間なく続く刺激にあかりの震えが徐々に大きくなり、リズムよくあかりの身体を跳ねさせる。
呼吸がきゅっ、と詰まった。 下腹部に痛烈な違和感を感じる。
――何かが来る? そう思った次の瞬間だった。
あかり「!?!――――――んんっ!!! ぁぅっ―――――――っひゃぁ!!?!」
あかりはくぐもった声をあげ、背中を大きく仰け反らせた。
あかりは力なく崩れ落ち、ちなつに体を預ける。
ちなつ「……あかりちゃん可愛い。 凄いね、唾液もいっぱいこぼれてる……ホントに犬みたいだよ?」ナデナデ
あかり「はっ……はっぁ……いまの……まひゃ……いみわからにゃっ! っ―――!?!!!」ビクッ
ちなつ「えへへ……なでなでしてもびくってなるんだ……」
ちなつ「大丈夫あかりちゃん?」
あかり「う、うん……だいりょぶ……」
ちなつ「一応、舌も磨いたしこれで終わりで良いかな?」
あかり「ふん、ていうか、あかりが限界だよぉ」クタクタ
ちなつ「じゃあ洗面台いこっか?」
あかり「い、うん、行こ……」クタクタ
…うっ!…ふぅ…
…うっ!ふぅぅぅぅうっ!…
…
ノンストップとはなかなかやりおる
あかり「ぐちゅぐちゅ……ぷぇ!」
あかり「ふぅ……すっきりだよぉ」プハァ
あかり(でも強烈に舌と下腹部に違和感を覚えてるよぉ)ジンジン
ちなつ「……ねえ、あかりちゃん?」
あかり「ん? どうしたの?」
ちなつ「ちょっと見ててほしいんだけど……」スッ
ちなつ「今から私も歯磨きしようと思ってるんだ~」ルンルン
あかり「……え、ちょ」
ちなつ「今から私から目をそらしちゃだめだよ?」ジー
あかり「や、やめてよぉ! 汚いよだってそれあかりが!」
ちなつ「仲良くなりたいんだよね? 私も仲良くなりたいな……」
あかり「う、うぅ……」
あかり「やだっ! 汚いよちなつちゃ……」ビクッ
ちなつ「私も歯、磨くからね?」
あかり「う……! っ……」グスッ
ちなつ「あかりちゃんの唾液いっぱい付いた歯ブラシ、私の口に入っちゃうからね?」
あかり「あかりの――唾液っ……ちなつちゃんのと混ざっちゃ……っ」ビクン
ちなつ「あ~ん……」
あかり「っく―――――! だめ、だめだよぉ! 磨いちゃ……」
ちなつ「……ふごい……あかりひゃんの唾液……とろとろひてひゅよ?……」シャコシャコ
あかり「言っちゃだ、めだよぉ! あかり、おかしくな……っ!」ガクッ
ちなつ「ずっと目みてへって言っひゃよね……ぷは……見ててね? あかりちゃん?」ジー
あかり「ふぁ……見ないでよぉ……立てなくなっちゃ……っ」ガクンペタ
ちなつ「とか言いつふ見へるよね……? もしかしてあかりちゃん変態?」
あかり「違うよぉ! 恥ずかしいだけだよぉ……」
ちなつ「矛盾しへるよ? かはいいね、あかりちゃん」シャコシャコ
ちなつ「仕方ないな~あかりちゃんは……」ズロッ
あかり「あっ……」
ちなつ「……? 残念そうな顔してるけど……?」
あかり「……そっ! そんなこと……ないよぉ////」
ちなつ「正直に言ってくれたら、ご褒美あげちゃうんだけどな……?」
あかり「……////」
あかり「そ、そんなこと//// 言えないよぉ!」
ちなつ「……ふ~ん……ご褒美要らはいんだ?」
あかり「あぅ……//// も、もっと……」
ちなつ「ん?」
あかり「も、もっと! ちなつちゃんのお口をあかりの唾液で汚してください!」
ゴクッ
あかり「へ……?」
ちなつ「んくっ……はぁ……」ペロ
ちなつ「うん、ご褒美。 唾液飲んであげたよ?」
あかり「あかりの唾液……ちなつちゃ――――――ゃぁぁあっっ!」ガックン
ちなつ「っ! また力抜けた!? だ、大丈夫?」
あかり「ちなつちゃ……飲んだ……っ」ズーン
ちなつ「だ、だめだこりゃ……」
あかり「……今日はすっごい疲れたよぉ……」
あかり(さっきより下腹部がさらに深刻な状況になってるよぉ)
ちなつ「ありがと、あかりちゃん……って恩返ししてる私が言うのもおかしいか」
あかり「……でもちなつちゃん、疲れたけど……気持ちよかった……かも////」
ちなつ「そっか! ならよかった……」
あかり「ちなつちゃんとももっと仲良くなれたし……良かった」
ちなつ「私もよかったよ? ありがと、あかりちゃん」ナデナデ
あか「うん……////」
あかり「う、うん……」はぁ~
ちなつ「ん……すごいいい匂いだよ、あかりちゃん」
あかり「ちなつちゃんも……はぁして?」
ちなつ「えへ、照れるなぁ……」はぁ~
あかり「……いい匂い……ずっと嗅いでたいよぉ」
ちなつ「えへ、やっぱり犬みたいだね」
あかり「わふっ!」
ちなつ「ぷっ……何それ」
あかり「……言った方が良いかな?」
ちなつ「言えるなら言って欲しいけど……」
あかり「……ちなつちゃんは、あかりの特別なんだぁ」
ちなつ「私にとっても特別……だよ?」
あかり「……うん。 でもね、違う特別なんだよぉ。 あかりとちなつちゃんの特別は」
ちなつ「……それが言えなかった理由?」
あかり「そうだよ」
あかり「いつか……分かってくれるといいなぁ」
ちなつ「……? あかりちゃん?」
あかり「あかりはね、ずっとちなつちゃんのそばに居たいよ」
ちなつ「////……当たり前じゃん。私もそばにいたい」
あかり「じゃあ今はそれで良いかな」
あかり「えへへ、あかり頑張るからね」
ちなつ「……う、うん////」
ちなつ「ん、おやすみあかりちゃん」
あかり「あしたも……歯磨きして欲しいな」ウト
ちなつ(……ホントに嫌じゃなかったんだ)
ちなつ「私ももっとあかりちゃんに歯磨きしたいから……良いよ、してあげる」ウトウト
あかり「ありがと……ちなつ……ちゃ……」スピー
ちなつ「うん……」スピー
結衣「おいこら京子! もう寝るぞ!」
京子「まって~! 今ナモクエ良い所!」
結衣「だ~め~だ! ほら、歯磨きして寝るぞ!」
京子「まって~!」
結衣「……仕方ないな」スッ
京子「!?」
おもむろに懐から歯磨きセットと水の入ったコップを取り出す結衣に
形容しえない恐怖を京子は感じた。
しかし怯える京子をお構いなしに、黒髪の悪魔は一歩、また一歩と京子に歩み寄る。
ジリ……! ジリ……!
結衣「口……あけて? 京子……」
終わり
ちなあか最高!
乙でした
ありがとう。
Entry ⇒ 2012.02.24 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
向日葵「告白」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328268948/
向日葵「大事な話なんですけど...」
向日葵「女の子同士なんて気持ち悪いかもしれませんが....」
向日葵「私、ずっと前から櫻子のことが....」
向日葵「す、好きでした////」
櫻子「うん、知ってるよ」
向日葵「今、なんておっしゃいました?」
櫻子「向日葵が私のこと好きなの知ってるよって言ったんだけど....」
向日葵「え?」
櫻子「え?」
櫻子「うん、ずっと前からしってるよ?」
櫻子「だから今日、告白されるって大体分かってたし」
向日葵「なにそれ怖い」
櫻子「小学4年生ぐらいには私のこと好きだなって分かってたよ」
櫻子「しかも、小さい時からさーちゃん好きって言ってたしね」
向日葵「そ、それは.....」
向日葵「小さい時のことですし....////」
向日葵「そ、そんなことありませんわ!!」
向日葵「大好きでしたわよ!!」
向日葵「あっ....」
向日葵「/////」
向日葵「くっ....////」
向日葵「そ、そうですわよ小さい時からあなたの事が大好きですよ!」
向日葵「悪いですか!///」
櫻子「開き直りやがった!?」
櫻子「私のせいなの!?」
向日葵「そうですわよ!」
向日葵「そのクリーム色の綺麗な髪の毛や」
向日葵「そこからするリンスのいい匂いや」クンカクンカ
向日葵「守りたくなってしまうほど無邪気なところとか」
向日葵「とても綺麗な大きな目や」
向日葵「子供っぽい身体つきも」
向日葵「全部大好きですわ!」
向日葵「ハァハァ....」
櫻子「・・・・・・・」
櫻子「////」カァァァ
櫻子(ここまで好きだったとは....)
櫻子(告白されるってこんなに恥ずかしいんだな///)
櫻子(どうしよう....)
櫻子(向日葵の顔、直視できないよ...///)
向日葵(つい興奮してとんでもないことを言ってしまいましたわ...)
向日葵(櫻子も下を向いてしまっているし)
向日葵(とても気まずいですわね....)
向日葵(それよりも、さっきの告白ちゃんと聞いていてくれたかしら...///)
櫻子「ひゃい!////」
櫻子「急に話しかけんなよバカ!////」
向日葵「す、すみません....」
向日葵「そ、それで告白の返事をききたいんですけれど....」
向日葵「どうなんですか...?////」
櫻子(OKしたら向日葵と恋人...///)
櫻子(でも、恥ずかしくて返事なんてかえせないよ///)
櫻子「ひ、向日葵っ!///」ドキドキ
向日葵「は、はいっ!」ドキドキ
櫻子「わ、私はー///」ドキドキ
櫻子「それじゃバイバイ!///」
ダッ
バタン
向日葵「・・・・・・」
向日葵「櫻子ぉ・・・・」
向日葵「癖で迎えに来てしまいましたわ」
向日葵「櫻子ーちこくしますわよ~」
ガチャ
撫子「おはよう」
向日葵「あ、おはようございます」
撫子「櫻子なら早起きして学校いっちゃったよ?」
向日葵「そ、そうですか」
向日葵「ありがとうございました」
向日葵(もしかして、私のことを避けてる•••?)
向日葵(学校に行ったら話しかけてみますか••••)
向日葵「おはようございます」
あかり「向日葵ちゃんおはよ~」
ちなつ「おはよーう」
向日葵「あれ、櫻子は来てませんの?」
ちなつ「櫻子ちゃん?」
あかり「櫻子ちゃんならさっきトイレいったよ~」
向日葵「トイレですか、ありがとうございますわ」
個室の中
櫻子「うーん」
櫻子「向日葵になんて返事すればいいんだろう....」
櫻子「告白かぁ....」
櫻子「返事するだけでこんなにドキドキするのに」
櫻子「向日葵は告白する時どんだけドキドキしてたんだよ....」
ガチャ
向日葵「櫻子ーここに居るんですの~?」
櫻子「!?」
櫻子(心の準備もできてなかったのに向こうから来やがった....)ドキドキ
櫻子(どうしよう....)
向日葵「はぁ、こんなに悩むなら告白しなければ良かったですわ....」
向日葵「•••••••」
向日葵「ひーちゃん....」ポロポロ
向日葵「さーちゃん•••••」ポロポロ
櫻子(もしかして私のせいかな....)
櫻子(私が昨日、返事しなかったから悩んでて)
櫻子(しかも、私のことさーちゃんって呼んでた....)
櫻子(あんなに小さい時から私の事を思ってくれてたのに)
櫻子(それなのに私は向日葵の気持ちに気づいてたのに何もしなかった....)
櫻子(今の関係が崩れるのが怖くて自分の本当の気持ちを隠してたんだ....)
櫻子(••••••••••)
櫻子「向日葵•••」ボソッ
向日葵「さーちゃん..」ポロポロ
向日葵「どこに居るのぉ...?」ポロポロ
櫻子「ひまわりー!!」
バンッ!
向日葵「さーちゃん••••?」ポロポロ
櫻子「昨日の返事なんだけど」
向日葵「!!」
櫻子「私、向日葵との関係が崩れるのが怖くて」
櫻子「今まで自分の気持ちを抑えてたけど本当の事言うね....」
向日葵「はい....」
櫻子「私と付き合ってください!///」
向日葵「櫻子•••///」
向日葵「ほ、本当にいいんですの?///」
櫻子「なんだよ...///」
櫻子「自分から告白してきたくせに....///」
櫻子「それに向日葵は私が居ないと駄目駄目だしね///」
櫻子「な、泣くなよ!」
向日葵「だって、嬉しくて....」ポロポロ
櫻子「泣かしてばっかりでごめんね....」
向日葵「だ、大丈夫ですわ」
櫻子「よかった~」
向日葵「櫻子、大好きですわ///」
向日葵「それと、ありがとうね」
向日葵「さーちゃん」チュッ
櫻子「ば、バーカ////」チュッ
おわれ
ちなつ「どうしたのあかりちゃん」ヒソヒソ
あかり「トイレから向日葵ちゃんと櫻子ちゃんが帰ってきたら2人がカップルみたいになってるよぉ」ヒソヒソ
ちなつ「そんなわけないじゃな....」
向日葵「櫻子ぉ///」
櫻子「向日葵~///」
ちなつ「カップルだね」
あかり「だよね」
向日葵「さーちゃん....」
櫻子「ひまちゃん....」
向日葵・櫻子「大好き!!///」
おしまい
乙
乙
Entry ⇒ 2012.02.22 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「…ふぅ、今日も洗濯大変だなぁ~…特に京子の分が」チラッ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328537239/
綾乃「そ、そう…」
結衣「…」チラリッ
綾乃「て、手伝おうかしら?」
結衣「いいよ。綾乃はそこに座ってて。お茶でも飲んでて」
綾乃「う、うん…」
結衣「よっ、ほっ」バッバッ
綾乃「あの、なんで船見さんの家に歳納京子の服があるの?」
結衣「ああ、京子の奴がさ、泊まりに来るたびに服持って来るの面倒だからいくつか私の家に置いといて、って」
綾乃「そ、そう。ま、まったく、歳納京子って本当にわがままよね」
結衣「そうなんだよ。いきなりうちに来てまるで自分の家みたいに好き勝手やるしさ」
綾乃「へ、へぇ…」
綾乃(…これってのろけ話なのかしら)
結衣「京子のやつ本当に気まぐれだから、たまに期限危なくなった食材を私一人で食べないといけなくなったりするんだ」
綾乃「そ、そう。船見さん、苦労してるのね」
結衣「せっかく料理出してやっても、別の奴が食べたかったーとか言い出したりするし」
綾乃「へ、へぇ」
結衣「まあそれでもおいしそうに食べてくれるんだけど」
綾乃「そう…」
結衣「ごめん、退屈だったかな?」
綾乃「あ、いや、そんなことないわよ?」
綾乃(この屈託のない笑顔…。嫌味でやってるとはとても思えない)
綾乃(……天然?)
結衣「…綾乃?」
綾乃「へっ? な、なに?」
結衣「あ、いや、なんでもないけど。なんかぼーっとしてたからさ」
綾乃「あ、ああ…ごめんなさい」
綾乃「……」
結衣「……」
綾乃「……」
綾乃(き、気まずい……)
千歳「ふーやっと放課後やなー。ほな生徒会いこか、綾乃ちゃん」
綾乃「そうね」ガタッ
京子「ねー綾乃」
綾乃「ギャー! なななな何よ突然!?」
京子「週末さー、私達とお泊り会しない?」
綾乃「…!? と、歳納京子とっ、お泊り!?」
綾乃「えええっ!? ま、まあ、どうしてもって言うんなら…じゃなくて、えっと」
綾乃「……ん? 『私達』?」
京子「そだよー。ね、結衣」
綾乃「ふ、船見さん?」
結衣「…今週末、ちょっとしたパーティでも開こうかと思うんだけど、どうかな? 綾乃たちも」
綾乃「え? ええ、もちろん行かせてもらうわ」
千歳「そりゃもうもちろんやで。でも何のパーティなん?」
京子「えっ? えっと、なんだっけ?」チラッ
結衣「別に何かのお祝いってわけじゃないんだ。親戚からいいお肉をいただいて、それで」
京子「そうそう、焼肉パーティ、みたいな?」
千歳「へーそうなんやー」
綾乃「お肉…楽しみね!」
千歳「うちはいろんな意味で楽しみやわー」
綾乃「ええっと……船見さんの部屋ってここよね?」
ピンポーン
綾乃「…」
ガチャ
結衣「やあ、綾乃。いらっしゃい。どうぞ入って」
綾乃「お邪魔しまーす」
ピーッピーッピー
結衣「っと、ごめんね綾乃。洗濯物洗い終わったみたいだから。座ってて」
綾乃「ええ」
ガチャ タッタッタ
綾乃「……」
結衣「よいしょっと」テクテク
綾乃(…一人分の量じゃないわね、あれ)
綾乃「…歳納京子は昨日もここに?」
結衣「うん。わざわざ来るのが面倒くさいからって帰りにそのままうちに来てさ」
綾乃「そ、そうなの」
綾乃(どう反応すればいいのかしら、これ…)
綾乃「泊まってたなら今歳納京子はどこにいるの?」
結衣「食材の買出し。そういえば千歳は?」
綾乃「千歳は午前は予定があるから昼頃から来るって」
結衣「そっか」
綾乃「そうね…」
結衣「……」
綾乃「……」
京子「……ふむ」
京子「戦果は上々といったところか」キリッ
千歳「せやろか」
京子「なぬっ」
千歳「船見さん、雑談のつもりで歳納さんのこと話してたんやろうけど、あれじゃただののろけ話やで」
千歳「出会って最初にする会話が他のオンナの話ってはっきり言って最悪やで」
京子「くっ…。結衣めー。だから貴様は詰めが甘いというのだ」
京子「正直私も驚いたよ。全然気づかなかった。さすがババフェイスの結衣」
千歳「ババフェイス?」
京子「うむ。綾乃と他の子とで全然態度に差異が見られなかったしね。無表情すぎるでしょ、いくらなんでも」
千歳「せやな」
千歳(……)
千歳(他の子との態度、なぁ。それいうたら綾乃ちゃんなんてあからさまなんに歳納さん気づいてへんのやろうか?)
京子「ん? どゆこと」
千歳「ううん、なんでもないんや」
千歳(まさか『綾乃ちゃんは歳納さんのことが好きやから船見さんの作戦には協力できません!』なんていえへんし…)
京子「それにしても二人ともしゃべんないなー。どうしたんだろ」
千歳「綾乃ちゃんは人見知りする子やからなー。船見さんも無表情なりに緊張してるんちゃう?」
京子「なるほど……」
綾乃「……」
結衣(流石に失敗だったかな…口裏合わせて綾乃と二人っきりになるこの作戦)
結衣(いきなり二人っきりっていうのはかなりハードル高いなぁ…)
結衣(さっきの私、最悪すぎる…。会話のネタがないからって、なんでよりによって京子の話をしたんだ…)
綾乃「…遅いわねぇ」
結衣「…そうだね」
結衣(遅いって、やっぱり京子のことかな)
結衣(あかりやちなつちゃんだってわかってるだろうし)
結衣(京子は…京子はわかってるのか?)
京子「んぬぬぬ、勇気出せよ結衣いい」
千歳「…」
京子「ちょっとー千歳まで黙っちゃわないでよー」
千歳「…いきなりこんなこというのもあれやけど、うちなぁ」
京子「うん」
千歳「歳納さんと船見さん、てっきりデキてるんやと思ってたわ。ちょっとだけ」
千歳「まあそういうことやな」
京子「…」
京子「まァ、さ。こういうこと言うと、なんかナルシストみたいでアレだけど」
京子「綾乃が私のこと好きってことぐらい、流石に私もわかってるんだよ」
千歳「え」
京子「はぁぁぁぁそうだよねぇぇぇぇ。千歳も私達絶対付き合ってるって思うよねぇぇぇぇ」
千歳「ど、どないしたん…」
京子「そりゃあ言葉にしたことはないけどさぁ、私結衣のこと好きだったし、結衣も私のこと好きだと思ってたよ。っていうかもう付き合ってるつもりだったよ」
京子「なのにこれは……どういうことだよぉぉ結衣ぃいいいい」
千歳「なんと」
京子「そんな風に言われて協力を請われたら断れないじゃんかよぉぉぉ」オロオロ
京子「うううううう結衣ぃぃぃいいい」ボロボロ
千歳「ちょ、歳納さん、バレてまうて、バレてまうて。ここ押入れやで」
結衣「それって京子のこと?」
綾乃「えっ?」
結衣「来るのが遅いって、さ」
綾乃「ま、まあ…千歳は来るの昼頃のはずだしね?」
結衣「……そんなに京子が気になる?」
綾乃「えっ?」
結衣「そんなに京子の事が気になるの? 綾乃」
綾乃「ふ、船見さん?」
綾乃「!? それってどういう…」
結衣「今日の焼肉パーティさ、私が綾乃と二人っきりになりたいからって考えたものだって言ったら」
結衣「綾乃、どうする?」ズイッ
綾乃「え?え?」
結衣「綾乃…」
綾乃「ふ、船見さん? あの、ちょっと近い」
結衣「軽蔑されるかな? 誘うのにもわざわざ京子を利用して…綾乃の気持ち、知ってるのにさ」
綾乃「え、あ、あ、え?」
結衣「それでも私は」
綾乃「…ふなみ、さ」
京子「うおおおおおおおおおおおん!」
結衣「…」ビクッ
綾乃「!? これ…歳納京子の声?」
結衣(……)
結衣(う、うわああああああ! そういえばタイミングよく合流するために押入れに隠れててもらってたの忘れてた!)
結衣(告白するとしても夜の予定だったのに! 見られてたのかと思うと……!)カァァ
綾乃「…泣いてる?」
結衣「えっ?」
綾乃「……え」
結衣「……な」
京子「結衣ぃ!結衣ぃ! 綾乃と、幸せにねぇえええええ!」シクシク
京子「うぇぇぇん!」ボロボロ
結衣「きょ、京子?」
綾乃「」ポカーン
綾乃「」(気絶)
結衣「…」
千歳「あちゃあ…まさかこうなるとは」
結衣「千歳」
千歳「修羅場になるかもしれんとはおもっとったけど、まさか歳納さんがなぁ」
結衣「……京子」
千歳「とりあえず綾乃ちゃんを寝かせたげよ」
結衣「う、うん」
綾乃「…」ボーッ
結衣「…」
京子「…ふーっ」
千歳「落ち着いた?」
京子「…まーねっ」
結衣「京子…」
結衣「…悪い」
京子「そんなんじゃ、綾乃と付き合ってからもうまくいかないよ?」
京子「まったくー。悲しい思いをさせるのは、私で最後にしてよね……ッ」
京子「……。これからは綾乃の彼女なんだから、さ!」
結衣「京子…」
京子「じゃ、私帰るね。幸せに」
結衣「待て、京子!」
結衣「……京子」
京子「ああ、もうここにも泊まりに来ないよ。だって彼女は綾乃だもんね」
京子「じゃあ、今度こそ」
結衣「京…」
綾乃「待ちなさい!歳納京子!」
京子「あ、綾乃?」
綾乃「一度しか言わないからよく聞いて。私はね、歳納京子、あなたが好きなの」
京子「……」
綾乃「あなたのことが好きなのよ! 歳納京子!」
京子「……」
綾乃「船見さん」
結衣「綾乃…」
綾乃「さっきあなた、好きって言おうとしたわよね? これが、私の返事よ」
結衣「京子」
京子「なにさ」
結衣「おまえもさっき、私に好きって言ったよな」
京子「…」
結衣「私は、綾乃のことが好きだ。これが私の返事」
京子「…」
綾乃「なによ、歳納京子」
京子「さっき私に告白してくれたよね」
京子「でも私は結衣のことが好きなんだ」
京子「これが私の返事」
綾乃「……そう」
結衣「…」
京子「…」
綾乃「……ぷっ」
結衣「ふふっ…」
京子「はははっ」
千歳「ええはなしやなぁー!」グッ
あかり『こうして、三人の修羅場は、互いが互いの告白を断り、均衡状態になることで収まりました』
結衣「ねえ、綾乃、ちょっといい? この問題なんだけど…」
綾乃「ああ、これ? ここはこうして…」
結衣「なるほど。ありがとう、綾乃」
綾乃「いえいえ、どういたしましてよ、船見さん」
結衣「ところでさ」
綾乃「なにかしら?」
結衣「…いつになったら結衣って呼んでくれるの? 綾乃」
綾乃「!? ゴホッゴホッ!」
京子「な、なぬううう! 抜け駆けは禁止だぞぉ結衣!」
千歳「いや、それは別に抜け駆けとちゃうんちゃう?」
京子「だったら結衣も私のこと京子たんって呼べよ!」
結衣「意味わからんわ」
綾乃「だ、だったら歳……いや、きょ、京子も私のこと、綾乃にゃんって呼びなさいよ!」
結衣「なっ!」
京子「いいだろう!その代わり結衣は京子たんな!」
結衣「なら綾乃の私のこと結衣様って呼べよな!」
京子「よぅし!決まりだな!」
千歳「今日もうちは豊作ですぅ」ダバダバ
おわり
お休み
Entry ⇒ 2012.02.19 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ちなつ「あかねさん、あかりちゃんを私にください!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328361658/
ちなつ「あかりちゃん!あったよ!あかりちゃんの番号あった!!」
あかり「あかりもちなつちゃんの番号見つけたよ~。おめでとうちなつちゃん!」
ちなつ「ふふふ、ありがと。あかりちゃんもおめでとう!」
あかり「えへへ~、ありがとう、ちなつちゃん」
ちなつ「これで私達、これからもずっと一緒だね」
あかり「大学に行っても仲良くしようね!」
―私、吉川ちなつと、
―その親友、赤座あかりは
―この日、同じ大学の入学試験に合格した。
ちなつ「ほらほら、泣かないの。まったく、何時まで経ってもあかりちゃんは泣き虫なんだから」
あかり「だって、あかり、嬉しくて嬉しくて~!」
ちなつ「はいはい、よしよし」
ちなつ「まぁ私達は学力的に、それなりに余裕あった方だから良いけど・・・」
ちなつ「それより私はあの二人のことが気がかりかな~」
あかり「あの二人って、櫻子ちゃんと向日葵ちゃんのことだよね?」
あかり「向日葵ちゃんは合格してると思うけどぉ‥」
ちなつ「櫻子ちゃんの方は、直前の摸試でも合格ラインギリギリだったしなー」
あかり「だ、大丈夫だよぉ!櫻子ちゃんは向日葵ちゃん家で毎日遅くまで勉強してたもん!」
あかり「試験直前何てそれこそ毎日お泊りしてたみたいだし、きっと合格してるよぉ」
ちなつ「それが逆に心配だったというか・・。あいつら絶対何回かヤってるだろうし」
あかり「へ・・・?ヤルって何を?」
ちなつ「いやいやいや、ごめん。あかりちゃんにはまだ早いから忘れて」
あかり「・・・?」
あかり「そうだねぇ。うう、二人とも無事に合格してますように!」
ちなつ「と言っても、この込み具合だとあの二人を見つけるのにも骨が折れそう‥」
ちなつ「もしかしたらまだ来てないかもしれないし、逆にもう帰っちゃってるかも‥」
あかり「あれ、ちなつちゃん。何だか向こうの方が騒がしいよ」
ちなつ「へ?」
―ザワザワ、ザワザワ
―「だって、いきなり抱きついてキスだよ」「よっぽど合格したのが嬉しかったんだろうねぇ」
―「それにしても女の子同士で‥」「あの二人は恋人同士なのかな?」
―「う~ん、確かに貧乳と巨乳でバランスは取れてるけど」「ってアンタ何処見てんのよ」
ちなつ「・・・・・・・・・」
あかり「さっきの話、きっと櫻子ちゃんと向日葵ちゃんのことだね!」
ちなつ「ウン、ソウダネ・・・」
あかり「あっちの方みたい。行こ、ちなつちゃん」
ちなつ「ウン、ワカッタ・・・・」
ちなつ(うぅう、アイツラ公衆の面前で何やってんのよ・・・。友達として恥ずかしいわ!)
6年も経てば、人もその関係性も、十分すぎる程に変わるものだ。
出会い、別れ、初恋、成功、挫折、失恋・・・、
様々な出来事を経験し、私達は大人になった。
向日葵ちゃんと櫻子ちゃんも色々と成長したものだ、特に向日葵ちゃんの胸部とか。
彼女のアレは昔からアレだと思ってたけど、ここ最近は特にアレだ。雌牛と言って良い。
櫻子ちゃんはまぁ、うん、昔よりは大きくなったんじゃね?一応。
多分未だにAだけど。
―某ファーストフード店にて。
向日葵「ということで、改めて二人とも、合格おめでとうございますわ」
櫻子「おめでとー!!」
あかり「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんもおめでとう!」
ちなつ「おめでと!」
向日葵「これで、赤座さん達とは学部は違いますけれど、これからもみんな一緒ですわね」
あかり「そうだねぇ。私とーっても嬉しいよ!」
櫻子「私も、私も!」
ちなつ「しかし、本当全員受かってて良かったよ。これで気兼ねなくお祝いできるし」
あかり「うんうん、私も一安心だよ」
向日葵「これで眼前の大きな不安が一つ消え去りましたわ」
櫻子「お、おう。何でみんな私を見るのさ?」
櫻子「高校ももうすぐ卒業だし、私らもいわゆる“品格”て奴が出てきた感じ?」
向日葵「櫻子は小学校の頃から大して変わってない気がしますが」
櫻子「おい向日葵。人の何処を見てその台詞を言ってんだよ」
向日葵「胸部ですわ」
櫻子「その乳燃やすぞ、このおっぱい魔人Z!!」
ちなつ(何時まで経っても変わらないのはあんたらの痴話喧嘩だっての‥)
ちなつ「そういえば櫻子ちゃんと向日葵ちゃん。ここから大学まで結構遠いけど、二人はどうするつもりなの?」
ちなつ「やっぱり一人暮らしとか?」
櫻子「ああ、それならもう決まってるよ。私も向日葵も」
あかり「嘘ぉ!?今日合格決まったばかりなのに!?二人とも下準備速すぎだよ~」
向日葵「ま、まぁ、試験の前から二人で決めていたことですから‥」
ちなつ「二人でって?」
向日葵「それはその‥、えーとですね。つまり‥」
櫻子「私と向日葵はこの春から同棲するんだ」
あかり「え?」
向日葵「さ、櫻子。そんな身も蓋もない言い方‥」
櫻子「だって本当のことじゃんか」
ちなつ「ど、同棲!?」パヤパヤパヤパヤ
あかり「それって、一緒に住むってことだよね?」ドキドキドキドキ
向日葵「ま、まぁ、私達は腐れ縁ですし、その方が家賃も安く済みますし‥」
櫻子「それに、私達、なるべくずっと一緒に居たいから」
向日葵「さ、櫻子!?」
櫻子「だって二人とも私たちの友達だし、こういうことはちゃんと知っておいて欲しいと思って」
櫻子「お茶を濁したり誤魔化したり、そういうのは良くないと思うから」
向日葵「そ、そうかもしれませんけど‥時と場所というのも考えて‥くれないと」
向日葵「何も朝っぱらからこんなファーストフード店で、そんな大事な話しなくても‥」
櫻子「時間や場所なんて関係ないよ」
櫻子「私の向日葵への想いは、今も昔も、いつもどこでも、きっと未来でも変わらない」
櫻子「世界で一番向日葵が大事だよ」
向日葵「さ、櫻子‥!」ズッキューン!!
あかり「」
ちなつ「」
向日葵「さ、さくらこ~♪」ポワポワポワ~ン
あかり(ひ、向日葵ちゃんが‥、人懐っこい子猫ちゃんみたいになって櫻子ちゃんの膝の上でポワポワしてる‥!)
ちなつ(まさか、既にヤッテル関係だとは思っていたけど、ここまで関係が進んでいたなんて‥!!)ジュルリ
あかり・ちなつ(ていうか、櫻子ちゃんがイケメン過ぎ・・!!)
あかり「うぅ・・。なんかもう、私凄く感動しちゃったよぅ。二人ともおめでとう!幸せにね!」
ちなつ「なんだろうこの胸のトキメキ‥。抑えられない・・!!」
櫻子「それで、二人はどうするの?今の家からも電車駆使すれば通えなくもない距離だと思うけど‥」
あかり「わ、私は‥どうしようかなぁ。合格してから考えれば良いと思ってたから」
ちなつ「わ、私も‥」
櫻子「ふぅん、そっかー」ナデナデ
向日葵「さくらこさくらこさくらこ~♪」ポワポワポワ~ン
櫻子「それじゃ、私達こっちだから。またね~!」
向日葵「また今度ですわ~」ポワポワ
向日葵「ねぇ‥櫻子。今日、うち来ない?」
櫻子「向日葵ん家? うん、行く行く~」
ちなつ「・・・・・おう」
あかり「二人ともまったね~!」
ちなつ「・・・・・・最後まで見せつけられてしまった」
あかり「けど、ああいうのってなんだか良いよねぇ。見てるだけでこっちがポワポワしてきちゃうっていうか」
ちなつ「あーうんソウデスネ」
あかり「あかりもいつか、ああいう相手が見つかったら良いのになぁ」
ちなつ「・・・・・!」ドキッ
ちなつ「な、ナナナナ!?ど、どうしたいって何が、どういう意味で!?」
あかり「もちろん、大学生活になったらどこに住むかって話だよぉ」
ちなつ「て、ああ。なんだそっちか・・・。私てっきり」
あかり「てっきり?」
ちなつ「い、いや、やっぱ何でもない!」
ちなつ「そ、そだねー。やっぱり、大学生になったらアパートで一人暮らしとか憧れなくもないかなー」
あかり「ふぅん、憧れるのはやっぱり“一人”暮らし?」
ちなつ「え・・?」
あかり「いや、深い意味はないんだけどね。ちなつちゃんは“一人”でも逞しく暮らしていけそうだしねぇ」
―ドキリ
けど、一番変わったのはあかりちゃんだと思う。
昔からのトレードマークだったお団子は、そのまま二つとも形を残してはいるけれど、
髪も背も私を通り越して随分伸びたし、
昔から誰に対しても平等に向けられていた天使の微笑は、更にその輝きを増していた。
ちなみに、流石に高校生にもなって一人称自分の名前は恥ずかしいみたいで、
一人称の「あかり」は、今となっては私の前でしか使ってないようだ。
お助けスキルの万能っぷりにも磨きがかかり、
櫻子ちゃんに限らず、我がクラスで彼女のお世話になっていない人はいない程。
頼りにされ過ぎて人に埋もれてカメラに映らないことが多々あるのはご愛嬌。
とにかく凄いJKに成長しちゃったものだ。
私だって、あかりちゃんのことは、その・・、凄く可愛い女の子だって思うようになったし。
そんな彼女の一番の親友でいられるこの現状は、
凄く嬉しくて美味しいものだと思ってはいるけのだけれど・・・。
けど、私は同時に感じている。
今の私のこのドキリと鳴った心音は、
彼女と“それ”以上の関係を望んで鳴った音だということを。
あかり「う~ん、あかりはねぇ。どうかなぁ」
あかり「あかり、おっちょこちょいな所とかまだ結構あるし・・」
あかり「それに一人っきりで暮らすのは、やっぱり少し寂しいかなって思うよ」
ちなつ「あかりちゃん・・」
あかり「ちなつちゃんは、どう?」
何故だろう。
あかりちゃんは今、確かに微笑んでいるのに、
あかり「一人でも寂しくない?」
その笑顔が、今にも消え入ってしまうような儚げなものに見えて、
ちなつ「・・・・・・」
私は、衝動的に彼女の腕に手を伸ばしていた。
あかり「え?」
ちなつ「一緒に暮らそう、あかりちゃん。向日葵ちゃんと櫻子ちゃんみたいに!」
あかり「え・・、けど・・いいの? あかりなんかと一緒で」
ちなつ「ううん、あかりちゃんじゃなきゃ意味がないよ!」
ちなつ「だって、私が一緒にいたいのはあかりちゃんだけで、その‥、うまくは言えないけどさ!」
ちなつ「私はあかりちゃんが良いの!」
ちなつ「私、あかりちゃんとキスし合うような関係になりたい!!」
あかり「ち、ちなつちゃん・・・!」
ちなつ「ほ、本気だからね!」
ちなつ「あ」
あかり「初めては中学一年生の時、ちなつちゃん家で。アレは無理矢理だったけど・・。それからも何度も」
あかり「練習とか予行演習とか実験とか、理由は色々だったよねぇ」
ちなつ「しまった、そうだったぁ!!!」
ちなつ「違うの、あかりちゃん!そういう意味じゃないの。キスは確かに今までもしてたけど、これからは、その・・!」
ちなつ「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんみたいに・・!」
あかり「喧嘩し合うの?」
ちなつ「ああ、あの二人だとそっちの方がイメージ強いけど、そうじゃなくて・・・」
あかり「ふふふ、なぁに?」
ちなつ「つまり私はあかりちゃんと・・、アレだよアレ」
ちなつ「エッチな関係になりたいの!!」
あかり「・・・・・・・・・はわわ」
ちなつ「って、何口走ってるんだ私はぁぁっぁアアア!!」
ちなつ「なし!今のなし!もっと気の利いた言葉探すから、もうちょっと待って、あかりちゃん!」
あかり「けど、良いよ。ちなつちゃん」
ちなつ「え?」
あかり「その、あかりも、恥ずかしいけど、ちなつちゃんが相手なら、良いかなって」
あかり「あかり、そういうことってあまり知らないから、あのね、下手かもしれないけど、それでも良ければ」
あかり「あかりと、えっちしても、良いよ?」
ちなつ「・・・・・・・・・・」
ちなつ「なにこれクソ萌える」
ちなつ「」バタッ
あかり「あ、アレ?ちなつちゃん!?鼻血?」
ちなつ「・・・・・・・・・・・」
あかり「い、息をしてない!?ちなつちゃん?あかりを残して逝かないでよ、ちなつちゃぁぁん!!」
あかりちゃんとの同棲に向けての動きを進めることになったのであった。
と言っても告白さえ成功させてしまえば、後に残る問題なんて些細なものだ。
女の子同士の二人暮らしなんて、大学生ともなれば親も簡単に容認してくれる。
寧ろ、家賃含めた多くの生活費の負担が半分になることを考えれば、
向こうとしては一人暮らしより歓迎すべき事態だと私は思う。
実際、中学の頃から仲良しだったあかりちゃんが相手だと言うこともあり、
親の説得は実に容易だった。
親の説得は。
あかり『何かね、同棲のこと話したら、是非一度連れてきてくれって頼まれちゃって』
あかり『ううん、お父さんとかお母さんじゃなくてね。お姉ちゃんが』
あかり『お姉ちゃんがちなつちゃんと、一度じっくり話し合いたいんだって』
その電話を受け取った直後、私の頭の中で流れたバックグラウンドミュージックが、
クロノトリガーの『魔王決戦』だったことは、何故だかよく覚えている。
ちなつ「お、お邪魔しま~す」
あかね「あら、いらっしゃい。ちなつちゃん。ちょっと久しぶりかしらねぇ」
ちなつ「は、はい。お久しぶりです、お姉さん」
あかね「あらあら、お姉さんだなんて。“あかねさん”とか気軽に呼んでくれて構わないのよ?」
ちなつ「は、はい。分かりました」
あかね「まぁこんな所で立ち話も難だし、リビングに行きましょう。あかりも待ってるわ」
ちなつ「はい。 ・・・そういえば、今日ご両親は?」
あかね「夫婦水入らずで温泉旅行に行っててね、今日は帰ってこないの」
ちなつ「そうなんですかぁ。そんな日にお邪魔しちゃって済みません。でも奇遇ですねぇ。今日は私のお姉ちゃんも・・」
あかね「まぁその旅行を今日という日に両親にプレゼントしたのは私なんだけどね」ボソ
ちなつ「え?今なんて?」
あかね「さぁ、どうぞいらっしゃい。ちなつちゃん」
ちなつ「わ、分かりましたー」
あかりちゃんのお姉ちゃん、あかねさんとも何度か会ったことはある。
赤座あかね。
あかりちゃんと同じくらい優しくて朗らかな笑顔を浮かべている、あかりちゃんと良く似た大人の女性。
うちのお姉ちゃんも昔からあかねさんのことを絶賛してるし、凄く良い人なんだと思う。
そう、思うんだけど・・・。
あかね「あら、どうかしたかしら?ちなつちゃん」
ちなつ「いえ。何でもないです」
何故だろう。
時折あかねさんからは同じ人間のものとは思えないオーラというか迫力というか、
化け物染みた気迫を感じる時があるのだ。
まるで、中学時代結衣先輩を追いかけていた時の私と同じ、
いや、その何倍も強い執着心のようなものを・・・。
ちなつ(な~んちゃって。流石に、考えすぎだよね・・・)
あかね「・・・・・なかなか良い勘をしてるわね」ボソ
ちなつ「へ?」
あかね「さ、どうぞ入って」
あかり「あ、ちなつちゃんだ。いらっしゃ~い」
ちなつ「ありがとう、あかりちゃん」
あかね「ふふ。自分の家だと思って寛いで良いのよ」
あかね「あかりと同棲するのなら、早いうちにこういうのは慣れといた方が良いでしょうしね」
ちなつ「え、えへへへ。そ、そうですね」
あかり「またまた~。お姉ちゃんたら気が早いんだからぁ」
あかね「だってあかりったら、『ちなつちゃんと一緒に暮らすんだ』って報告してから、毎日嬉しそうにはしゃいじゃって」
あかね「お姉ちゃん、嫉妬しちゃいそうよ?」ニコッ
ちなつ「・・・・・・!?」ゾワッ
ちなつ(今、私に向けられて凄まじい量のプレッシャーが放たれたような・・・!?)
あかり「も、もう!私、そんなにはしゃいだりしてないもん!」
あかね「あらあら、そうだったかしら?うふふふ」
ちなつ(き、気のせいだよね?)
私がまだ中学生だった頃に、
京子先輩が言っていた言葉を思い出した。
京子『へぇ、ちなつちゃんもあかりの家、行ったことあるんだ』
ちなつ『はい、優しそうなお姉さんが出迎えてくれました』
ちなつ『いやぁ、ああいう優しい大人の女性も何て言うか、その、素敵ですよねぇ。私憧れちゃいます』
京子『ふ~ん。でも、あの人には気をつけた方が・・・』
ちなつ『ふぇ?どうしてです?』
京子『あ、いやいやいや。普通に接する分には普通に、いや、普通以上に良い人だよ。優しいし』
京子『ただ、ちなつちゃんはあかりとキスしたこともあるし・・』
ちなつ『ちょっとぉ、そのことはもう忘れてくださいよぅ!』
京子『もしまた、あんな風にあかりにチョッカイ出す時は、あかねさんには気を付けた方が良いよ?』
京子『気を付けた所で逃げることはできないだろうけど。下手すりゃ死・・・、いや、なんでもない』
ちなつ『またまた~、京子先輩ったらフザケタことを抜かし過ぎですよ~、構ってちゃんですか?』
京子『笑顔で酷いこと言わないで・・。まぁ、下手にあかりに手を出さない限りは大丈夫だろうけど』
京子『それこそ、あかりと恋人になったりしない限りは・・・』
ちなつ『何言ってるんですか、京子先輩。私は永遠に結衣先輩一筋ですよ!』
京子『まぁ、そうだよねぇ』
ちなつ(『下手すりゃ死…』って何ですか、京子先輩!? 私これからどうなるんですか京子先輩!?)
ちなつ(いやいやいや、落ち着くのよチーナ。あの京子先輩が言っていた言葉だもの。当てになるはずがないわ)
ちなつ(それにこの部屋にはあかりちゃんだっているんだもの)
ちなつ(慈愛の女神の権化みたいなあかりちゃんがこの場にいる限り、誰だってそんな大それたことは出来ないはず‥!)
あかり「それじゃ、お姉ちゃん。私そろそろ行くね」
あかね「本当に一人で大丈夫?私手伝おうか?」
あかり「私もう大学生だよ。何でも一人でできるお年頃だもん。大丈夫」
あかり「ちなつちゃんも楽しみにしててね」
ちなつ「え?あかりちゃん何処行くの?」
あかり「てへへ、せっかくちなつちゃんが遊びに来てくれたことだし、手料理でも振る舞っちゃおうかなぁって」
ちなつ「へぇ、楽しみだなぁ。ありがとう、あかりちゃん!」
あかり「お礼を言うのはまだ早いよ~。それじゃ、行ってくるね」
ちなつ「うん、頑張ってね」
あかね「怪我には気をつけてね~」
あかり「よ~し、頑張るぞ!」トコトコトコト
ちなつ「・・・・・・・・・・」
あかね「・・・・・・・・・・」
ちなつ(って・・・)
ちなつ(いきなり密室であかねさんと二人きりになってしまったアアッ!?)
あかね「・・・・・・・・・・・・・」ニコニコ
ちなつ(な、何なの!?何なの、この空気!?)
ちなつ(あかねさん笑顔なのに、その笑顔がどういう訳か、すげー“重い”!)
あかね「ねぇ、ちなつちゃん」
ちなつ「は、はい!?なんでしょうか」
あかね「お茶、お代わりいる?」
ちなつ「い、いえ、結構です」
あかね「そう・・・」
ちなつ「・・・・・・・・」
あかね「・・・・・・・・」ニコニコ
ちなつ(だから、何この空気!?)
あかね「・・・・・・・・」ニコニコ
あかね「あら、何かしら?」
ちなつ「今日は、あかねさんが私を呼んでくれたんですよね?」
あかね「ええ、その通りよ」
ちなつ「その~、いったい私に何の用だったんでしょうか?」
ちなつ「今更だけど、ちょっと気になっちゃって」
あかね「あらあら、そうだったわね。ごめんなさい、気を使わせちゃって」
あかね「何でも、あかりとあなたがこの春から同棲生活を始めるっていう話じゃない」
あかね「それでね、ちなつちゃんに聞きたいことがあって」
ちなつ「聞きたいこと、ですか?えっと、なんでしょう。私に応えられる範囲なら何でも聞いてください」
あかね「あらあら、ありがとう。でも、あまり難しい話じゃないから気を楽にして良いのよ」
あかね「ねぇ、ちなつちゃん」
あかね「あなた、あかりのことが好き?」
ちなつ「どぇえええええええ!?」
あかね「あらあら、ごめんなさい。いきなりこんな話振ったら驚いちゃうわよね」
あかね「違うのよ?好きって言ってもそういう意味でなくて・・・」
ちなつ(あぁ、びっくりしたぁ。そういう意味じゃなかったか)
あかね「友達とかクラスメイトとしての“好き”ではなくてね」
あかね「恋人とか恋愛とかの意味で“好き”かって聞いたの」
ちなつ「ああ、それですか。なんだぁ~」
あかね「うふふふふ」
ちなつ「って」
ちなつ(思い切りそういう意味じゃんッ!!)
あかね「うふふ。そんなに困らないで良いのよ。簡単な質問でしょ?」
ちなつ(か、簡単って・・!?そんな大事なことを簡単に聞いてくるってどうなの?)
ちなつ(まさか、ここでバカ正直に“好き”って答えたら『死』なんて展開じゃないわよね?)
ちなつ(ない、とは思うけど・・)
ちなつ「い、いきなりそんなデリカシーのない質問されても、困ります!」
ちなつ(取りあえずここはお茶を濁しておこう)
あかね「あら、濁しちゃうのね」
ちなつ「いっ!?」
あかね「でもね、本当に難しいことを聞いてる訳じゃないし、ちなつちゃんがどう答えたとしても」
あかね「それで、あなたをどうかしようとか、そう思っている訳じゃないし」
あかね「そのことを父と母にばらして同棲の話をナシにしようという訳でもないの」
あかね「ただ、あの子の姉として、こういうことは知っておきたいだけなの」
あかね「だからお願い。あなたの本当に気持ちを聞かせて頂戴」
ちなつ「・・・・!」
自分の妹のことを想って、私にそんな質問を投げかけてきたのだということが良く分かった。
ちなつ(そっか。当然だよね。大切な妹のことだもの。そういう心配しない方がおかしいか)
ちなつ(それなのに、私ったら・・)
大昔に聞いた京子先輩の戯言を本気にして、本音をはぐらかした自分がとても恥ずかしくなってきた。
そう、あかねさんはあかりちゃんの実の姉なのだ。
私の大切な人のお姉さん。ならば、私が真実を話すのに気後れする理由なんて何もない。
だって私は、
あの日、あかりちゃんに告白したことに、一切の後悔を抱いていないのだから。
ちなつ(そう、堂々とすれば良いのよ。あの時の櫻子ちゃんみたいに!)
ちなつ「・・・・分かりました。正直に話します」
ちなつ「あかねさんの、言う通りです」
ちなつ「私はあかりちゃんのことが、す、すすすす、好きです!」
ちなつ「あかりちゃんを、その、私の特別な人として、愛しています!!」
あかね「そう。やっぱり、そうだったのね」
ちなつ「はい。はぐらかそうとして、済みませんでした」
ちなつ「はい!」
あかね「あなたはあかりのことが大好きなのね?」
ちなつ「はい!」
あかね「実はね、私も一緒なの!」
ちなつ「はい!?」
あかね「うふふ、仲間ができて私も嬉しいわ」
ちなつ「あの?あかねさん?それってどういう・・?」
あかね「ああ、ごめんなさいね。あんな言い方じゃ誤解させちゃうわよね」
あかね「恋人とか恋愛とか意味で“好き”って訳じゃないのよ」
ちなつ「ああ、ですよね。びっくりした」
あかね「ただね、あかりの脱ぎたてのパンツを被ってみたいとか、お風呂上りのあかりの湿った髪の毛をくんか
くんかしたいとか、汗まみれになったあかりの身体をギュウギュウしたいとか、あかりを女体盛にしてお刺身食べて
みたいなとか、あかりの使用済みティッシュをモグモグしたいとか、目が覚める寸前の意識が朦朧とした状態のあかり
のほおに毎朝チュッチュしたいなとか、犬のきぐるみパジャマ着て『あかりわんわんだー』って嬉しそうにはしゃぐあかりに
『わんわんならコレを付けないとね』と首輪を持って迫って困らしてあげたいとか、缶ジュースのコーラを開けたら中から
勢いよく中身が飛び出してきて炭酸まみれになってしまったあかりをペロペロして綺麗にしてあげたいなとか、突然の
大災害によって生き別れとなってしまった私を長い年月をかけて探し出したあかりに対して『あなた誰?』と記憶喪失
を演じてみて涙目にしてみたいとか、単純に近親相姦したいとか」
あかね「そういう“好き”って意味だから。安心してね」
ちなつ(思ってたより37倍ヤバい答えが返ってきたッ!!!?)
ちなつ「アハハハハハ、その、冗談ですよね?」
あかね「うふふふ。冗談だと思いたいのね」
あかね「それじゃぁ、ちなつちゃん」
あかね「私の部屋、来る?」
だが、そんな些細なことなど気にならない程に、その空間は“異質”だった。
ちなつ「あかりちゃんの写真がいっぱい・・・」
あかね「ええ、私の宝物よ」
あかね「家族写真をバレないようポスタ―大に引き延ばすのも結構大変なのよね~」
ちなつ(どう考えても盗撮としか考えられないシチュの写真もあるんだけど・・)
ちなつ「それに、ベッドの上にはあかりちゃんの抱き枕」
あかね「もちろん特注品よ」
ちなつ「ベッドが人間の形に盛り上がってる・・・」
あかね「あかり抱き枕その2よ。デザインはちょっと見せられないわね」
ちなつ「あかりちゃんのパンツ」
あかね「もちろん洗ってないものよ」
ちなつ「え?ペットボトル?」
あかね「中身は秘密よ」
ちなつ「おおう・・・・・」
ちなつ「ええ。言葉ではなく『心』で理解できました・・」
あかね「そう。なら良かったわ」
あかね「実はね、この部屋はあかりにも両親にも見せたことがないの」
ちなつ「一度でも見せていたら今の温かい家庭はなかったでしょうね・・」
あかね「けど、今日こうしてあなたに見せてしまった。秘密なのにね」
あかね「それはどうしてか、あなたに分かるかしら?」
ちなつ「いやぁ、全然分からないっす・・・」
あかね「それはね、ちなつちゃんに、最後の質問をしたかったからなの」
ちなつ「ふぇ?」
あかね「ちなつちゃん。私はこうやって、私がどれだけあかりを愛しているのか示してみせたわ」
あかね「次はちなつちゃんに教えて欲しいの」
あかね「あなたが、どれほどの想いであかりを愛しているのかを」
ちなつ「な、何でいきなりそんなことを!?」
あかね「だってこれは凄く大切なことよ。分かるでしょう」
あかね「ちなつちゃん。今のあなたになら、私がどれくらいあかりが好きなのか良く分かるでしょう?」
あかね「これほどまでにあかりが好きな私が、私がね・・」
あかね「私よりあかりを好きでない人間に、あかりを渡すと思う?」
あかね「そんなことに、私が耐えきれると思うのかしら?」
ちなつ「そんな・・・」
ちなつ「あかねさん、私がどう答えても『私をどうしようという気はない』とか、『同棲の話をナシにする気はない』とか」
ちなつ「あれ嘘だったんですか!? 私を騙したんですか!?」
あかね「あらあら誤解しないで、ちなつちゃん。今の質問にだって、あなたがどんな答えを返したとしても」
あかね「あなたに手を出したり、今更同棲のことを反対したりしないわ」
あかね「そう、あなたにはね」
ちなつ「なら・・!!」
あかね「けれどね、あかりは別。いいえ、あかりは特別なの」
あかね「あかりは私にとって、この世の誰よりも、いいえ、この世の何よりも大切なモノ」
あかね「それが自分より想いの弱い人間に取り上げられるなんて考えられない」
あかね「だからね。取られる前に取るの。刈り取られる前に私が収穫するの」
ちなつ「それって、どういう意味です・・?」
あかね「まぁ敢えて無粋な言葉を使って言うと。あかりの“初めて”は、私が頂くわ」
ちなつ「・・・はぁ!?」
あかね「あかりをね、私だけのものにするの」
あかね「どれだけ遠くに行っても私だけ想い続けるように」
あかね「どれだけ時間が経っても最後には私の所に戻ってるくるように」
あかね「念入りに確実に、あの子を作り変えるのよ」
ちなつ「そんなこと、滅茶苦茶です・・・。自分が何を言っているのか分かってるんですか!」
あかね「ええ、分かっているわ。とても罪深い、普通に考えたら誰にも許してもらえない所業よね」
あかね「でもね。これは仕方のないことなの」
あかね「そうしなければ、私のこの気持ちが収まらない、というだけ」
あかね「分かるかしら、ちなつちゃん。“やる”“やらない”の問題ではないの」
あかね「私はね、“やるしかない”の」
あかね「私、“赤座あかね”という人間は、生まれた瞬間からそういう風に出来てしまっているの」
あかね「いいえ、正確にはあかりが生まれた瞬間から、かしら?」
ちなつ「・・・・・・」
ちなつ(なに、この人。狂ってる・・・)
私はそれを止められるだろうか。
答えは否だ。
あかりちゃんの両親に伝えたところで、
他人の家の子供と自分の家の子供、どちらを信じるかは明白だし、
この部屋のことを教えたとしても、
その調査の手が及ぶ前に、あかねさんが証拠隠滅の手間を惜しむとは思えない。
あかりちゃんに直接伝えたとしても、
彼女は優しいから私とあかねお姉さん、そのどちらかを疑うような真似はしないはずだ。
多分、どっちも信じて、その葛藤を表に出すことはしないのだろう。
本当にあかねさんが本気で迫ってきたら、きっと彼女は抵抗できない・・。
あかね「まだ、そうなると決まった訳ではないわ」
あかね「だから、あなたの気持ちを教えて」
あかね「あなたがどれくらいの強さであかりを愛しているのか」
あかね「あなたが、あかりに何をしてあげられるのか」
あかね「私に説明してみせて」
あかね「そして私を諦めさせて」
あかね「『私の負け。あなたにだったらあかりを任せられる』」
あかね「そう、思わせて頂戴」
あかね「けどね、その程度の愛も語れない様なら」
あかね「ちなつちゃんに、あかりは渡せない」
私がどれくらいあかりちゃんを愛しているか?
私があかりちゃんに何をしてあげられるのか?
何それ?
いきなりそんなこと言われたって、それで私に何て答えろって言うの?
だって私はただ、
ただ、あかりちゃんが好きなだけで。
誰にでも優しく笑顔を向けるあかりちゃんが好きなだけで。
クラスの皆に頼りにされて慕われているあかりちゃんが好きなだけで。
私のどんな理不尽な我儘にも笑顔で付き合ってくれたあかりちゃんが好きなだけで。
私の恋を笑わずに真剣に応援してくれたあかりちゃんが好きなだけで。
私が失恋した時、泣きじゃくる私の背中を何も言わずに抱きしめてくれたあかりちゃんが好きなだけで。
私と中学の頃からずっといてくれたあかりちゃんのことが好きなだけで。
だから、私は、何よりもあかりちゃんが大切で、
大好きで。
だから、そのあかりちゃんを私から奪おうとするこの人は・・。
この人を止める為に私は・・。
私が言わなければならない言葉は・・。
あかね「どう? 答えはまとまったかしら」
ちなつ「ああ、そっか」
そうだった。分かった。
私が言うべき台詞は分かった。
ちなつ「分かっちゃった」
あかね「あら、何が分かったのかしら?」
ちなつ「あかねさん」
ちなつ「そんなことはどうでもいい」
ちなつ「『知ったことじゃない』って言ったんです」
ちなつ「そう、あなたなんてどうでもいい」
あかね「ちなつちゃん・・。私の質問の意図を理解しているのかしら?」
あかね「あなたの返答次第では、あかりは・・」
ちなつ「だから、どうでも良いですよ。あなたに興味がありません」
ちなつ「あなたが善でも悪でも姉でも家族でも変態でも狂人でも犯罪者でも、そんなことは些細なことです」
ちなつ「私はあかりちゃんを愛してる。そう、愛してる。大好きです」
ちなつ「大事なのはその事実一点だけ。“強さ”?“どれくらい”?“何をしてあげられるか”?」
ちなつ「学校のテストじゃあるまいし、面倒くさいんですよ」
ちなつ「年上だからって、上から目線でものを語るのはやめてください」
あかね「“愛してる”だけ?そんな使い古された単語一個で、私の気持ちの上に行けると思っているの・・?」
ちなつ「だからさぁ。さっきも言ったじゃん。いつまで上から目線で語ってんのよ・・」
ちなつ「あかねさん。あなた、あかりちゃんとキスした経験は?もちろん、マウストゥマウスで」
あかね「はい? 何を突然・・」
ちなつ「私は、中学の頃に既に済ましたわ。逃げるあかりちゃんを押し倒して無理矢理奪っちゃったの。あかりちゃんの初めてのキス」
ちなつ「その後も、あかりちゃんは色々と“練習”に付き合ってくれたわ。分かる?」
ちなつ「“奪う”だの“襲う”だの、何を偉そうに。そんなの私の18番だっての!」
ちなつ「私はね、自覚あるけど、恋だの愛だの色恋沙汰だの、そういうのには人一倍貪欲なのよ!」
ちなつ「あなたがあかりちゃんに・・何が出来ようと!何をしようと!そんなことは関係ない!!」
ちなつ「どんな障害も弊害も押しのけて、私はあかりちゃんを絶対に手に入れる」
ちなつ「今度こそ、私は私の愛を成就させてみせる・・!!」
ちなつ「それを止められるのは貴女じゃない!あかりちゃんだけ!!」
ちなつ「私が愛している、世界で一番優しい女の子だけよ!!」
ちなつ「分かったらさっさと引き下がれば良いわ!このシスコンの変態姉貴!!」
あかね「・・・・・・・・・・・・・」
ちなつ「・・・・・・・・」
ちなつ(・・・・。やべ、言いすぎた?)
あかね「なら、私の答えは“こう”よ」
ちなつ「え?」
ギュ
―彼女は・・、あかねさんは、
―私の身体を、ただ優しく抱きしめた。
あかね「ありがとう。ちなつちゃん」
あかね「それほどまでに、あかりのことを愛してくれてありがとう」
ちなつ「へ?え? はい?」
あかね「貴女になら、あかりを任せられる」
あかね「私が愛している、世界で一番大切な妹を任せられるわ」
ちなつ(この人、泣いてる!?)
ちなつ「・・・・・・それって、つまり」
あかね「ええ、そうよ。ごめんなさい。あなたを試していたの」
ちなつ「つまり、私てば騙されちゃったんですか!?」
あかね「ええ、そう‥よ?」
ちなつ「なんで疑問形なんですか!?」
あかね「嘘自体はあまり付いてなかったから」
ちなつ(この女は・・・・!)
あかね「ちなつちゃんのことは何度も会ったことがあるし、ともこさんからもお話を伺っていたから・・」
あかね「貴女がどういう人間で、あかりとどういう関係なのかも、大体察しはついていたのだけれど」
あかね「やっぱり、『どれくらいあかりを好きなのか』なんて、本人に直接確認しなきゃ分からないでしょう」
あかね「だからね、私も自分の全てをさらけ出すつもりで、思い切って聞いてみたの」
あかね「結果的に、私は凄く安心できたわ。あなたの気持ちは本物だもの」
あかね「貴女と一緒なら、きっとあかりは幸せになれる」
あかね「それが分かっただけで、私は本当に嬉しい・・」
ちなつ「あかねさん・・・」
ちなつ(それ確かめるにしても、もうちょっと別の方法があったんじゃ・・)
あかね「ついでに、私の秘蔵コレクションを遠慮なく自慢できる相手が出来たこともとても嬉しい!」
ちなつ「て、おい!一緒にしないでください!私はそこまで変態じゃありません!」
ちなつ「良いんですか?私は確かにあかりちゃんが好きだし、結婚したいと言っても過言じゃありませんけど」
あかね「結婚はまだ早いわ」
ちなつ「ごめんなさい」
ちなつ「でも、私ああいう性格ですよ」
ちなつ「天使みたいに優しいあかりちゃんと、私なんかじゃ釣り合いとれないってことくらい、自分でも分かってます」
ちなつ「そんな私なんかに、あかりちゃんを任せても・・」
あかね「性格なんて関係ないわ。貴女があかりを愛しているのなら、私はそれでいいの」
あかね「本当のところ、あかりが誰と付き合おうと、誰のことが好きであろうと」
あかね「そんなこと、私にとっては些細なことなのよ」
ちなつ「え?」
あかね「脆くて儚くて、だからこそ美しく見える幻想」
あかね「けれどね。“姉妹”は違う。生まれた瞬間から決まっている絶対的な絆の繋がり」
あかね「終わることのない永続の関係性」
あかね「例えこの命が潰えても、私はあの子の姉のまま。あの子は私の妹のまま」
あかね「私にとってね、それ以上の関係性なんてね、この世界に存在しないのよ」
あかね「だから、あかりが誰の“恋人”になったとしても、それを私が妬む必要性なんて欠片もないわ」
あかね「あかりが無為に不幸にならないように、今回みたいなちょっとした根回しはしてしまうけどね」
ちなつ「つまり、私は甘く見られてるんですね?」
あかね「いいえ、私は誰のことも、過剰にも過小にも評価しないわ」
ちなつ「はは、やっぱり上から目線だよこの人。今に見てろよ」
ちなつ「そのシークレットってどういう基準なんですか!?手作りなんですよね?」
あかね「ほら、あかりがこんなにあられもない姿に・・・」
ちなつ「ま、ま、惑わされませんよ!!」
ちなつ「そ、そんなカードなんかに・・!一枚の紙切れなんかに私は、私は・・・!!」
あかり「あ、お姉ちゃんとちなつちゃん。上で何してたの?」
あかね「ふふふ。二人だけの秘密の話し合い。あかりには内緒よ。ねぇ、ちなつちゃん」
ちなつ「そ、そうですね。あかねさん」
あかり「あー、何時の間に二人とも凄く仲良くなってるー」
あかね「ふふふ。ちなつちゃんとは何かと趣味が合いそうでね」
ちなつ(・・・・・、結局4枚ももらってしまった・・・)
ちなつ「ふー。あかりちゃんのご飯美味しかったー。ご馳走様」
あかね「あかりの作るご飯は、いつ食べても美味しいわねー」
あかり「えっへっへぇ。ありがとう、二人とも」
あかね「という訳で、ちなつちゃん」
ちなつ「はい、なんでしょうか?」
あかね「今日は泊まっていきなさい」
ちなつ「え?」
あかり「ふぇ?」
ちなつ「はい?」
あかり「ちょ、ちょっとお姉ちゃん。なんでいきなりそんな!?」
あかね「引っ越す前に、色んなことに慣れておいた方が良いでしょ」
あかね「今のうちに、いろいろ体験しておくのも悪くないんじゃない?」
あかね「幸い、今日はお父さんもお母さんも帰って来ないしね」
あかり「そ、それって・・・」
ちなつ「つまり・・・」ゴクリ
あかね「うふふふ」
―あかりちゃんの部屋。
姉とは打って変わって綺麗に整頓されたシンプルだけど可愛いお部屋。
私も何度か泊まったことのある小慣れた空間。
そんないつもの空間に、いつもの景色とは少し違う要素が一つ。
あかりちゃんがいつも眠っているベッドの上、
可愛らしいデザインの小さ目の枕が、二つ並べて置かれていた。
ちなつ「・・・えっと、良いのかな?」
あかり「あ、あかりは良いけど・・・。ちなつちゃんは」
ちなつ「わ、私だって!!あかりちゃんが相手なら何時だって何処だって!」
あかり「あかりも・・同じだよ。ちなつちゃん」
ちなつ「あかりちゃん・・・」
チュ
あかり「はは。子供ぽいキスになっちゃった・・」
ちなつ「大人のキスは、ベッドの中で。ね?」
あかり「うん・・・」
ちなつ「そ、それじゃ早速・・」
あかり「あ、その前に、その」
あかり「あかり、トイレ行って良い?」
ちなつ「ちょ、空気読んでよ、あかりちゃぁん」
あかり「うぅうぅ、ごめんねぇ。でもあかり何だか緊張しちゃって」
ちなつ「でもまぁ、何はともあれ」
ちなつ「ふふふふふ、よっしゃぁ!!」
ちなつ(今まで紆余曲折あったけど、ついにこの時が!この時が!この時が!!)
ちなつ(落ち着いて。落ち着くのよちなつ!この時の為に何年も前から予習学習してきたじゃない!!)
ちなつ(自分を信じるのよ!きっとうまくいくわ!!)
ちなつ(そして何回もあかりちゃんを天国送りにしてやるんだから!)
ちなつ「・・・・、それにしても緊張するな」
ちなつ(あかりちゃんの部屋・・。折角だからこの機会に色々調べて見ようかな)
ちなつ(手始めに、ベッドの下!こういう所にHな本とか隠してたり・・)
ちなつ(な~んて、あかりちゃんに限ってそんな訳ないか・・ ん?)
ちなつ(あれ?なにかある? 奥の方。鉄の箱みたいな)
ちなつ(なんだろう?)
あかね「それにしても、本当に安心したわ」
あかね「ちなつちゃんが、本当にあかりを愛してくれていて」
あかね「そして心も身体も強そうな子で。いえ、頑丈そうな子で」
あかね「これで私も安心」
あかね「彼女ならきっとどんな目にあっても、きっとあかりを愛してくれるはず」
あかね「あの子の全てを受け入れてくれるわよね」
あかね「だから、頑張ってね。ちなつちゃん」
あかね「あの子一応、私の妹なのよ」
ちなつ「なに、これ・・・・」
ちなつ「何で?どうして?どういうことなの?」
ちなつ「この箱の中、どうなってるの!?」
ちなつ「何で、私の写真が・・こんなに!?」
ちなつ「最近の・・だけじゃない。これ、中学校の頃の制服だ。ごらく部での写真もある・・」
ちなつ「明らかに、隠し撮りっぽいシーンもあるし!なんで私こんなに脱いでるの!?」
ちなつ「ていうかこういう写真、今日どっかで見た気が!?」
壁一面にこういう写真が貼り巡らされていない分、こっちの方が大分マシなのだろうが、
それにしてもこの枚数は尋常な数じゃない。
いったい、何百枚入っているんだ。
あかり「ちなつちゃん・・・」
ちなつ「!?」
あかり「あはは、それ見つかっちゃったんだ。恥ずかしいなぁ」
ちなつ「あ、あかりちゃん。これって、どういう・・」
あかり「えっと、その、ごめんねぇ。ちなつちゃん」
あかり「こういう写真を勝手に撮ったり、隠し持ってたりすることって、かなり悪いことかもって、思ってはいたんだけど」
あかり「でもね、どうしても抑えられなかった・・」
あかり「ちなつちゃんのこと、ずっとずっと。本当に好きで好きで溜まらなかったから」
ちなつ「あ、あかりちゃん?どうしたの?その、瞳孔開いているよ?」
あかり「だからあかり、凄く嬉しかったんだよ。ちなつちゃんが私に告白してくれて」
あかり「私、あの時すっごく幸せだった」
あかり「これで、ちなつちゃんはあかりの、あかりだけのもの!」
あかり「あかりの、好きにしても良いんだよね!?」
ちなつ「あ、あ、あう・・」
あかり「怯えないで、ちなつちゃん」
あかり「優しくする。優しくするから、ね?」
あかり「だから、ちょっとだけ我慢して、ね?」
ちなつ「ちょ、ちょっとあかりちゃん、いきなりその手の動きは激し過ぎ・・」
ちなつ「あ、ああ! ひゃっ!!ひ、ひぅぅうっ!ひぅぅんん!!」
あかり「ふぇへへ。可愛いよぅ。ちなつちゃん、可愛いよぅ」
あかね「あの子は私の妹だから」
あかね「きっと、私みたいに誰かを普通に“愛する”ことはできない」
あかね「本当にあかりのことを愛していなければ、耐えきれないほどにね」
あかね「そう、私のことを想うあなたみたいに」
ともこ「ん・・んん・・・!」
あかね「うふふ。無理して喋ろうとしなくてもいいのよ」
あかね「ずっと放置しちゃっててごめんなさい」
あかね「苦しかったでしょう?」
あかね「ちなつちゃんが部屋に来ても気づかれないように、ベッドの上でこんなに激しい振動にも耐えて静かにしてくれたものね」
あかね「ご褒美にこれからたっぷりと、あなたを愛してあげる」
あかね「嬉しいでしょう? ねぇ」
あかね「ともこさん」
ともこ「くはぁ。ハァハァ・・・はい、あかねさん」
こうして、私、吉川ちなつは、まぁうん色々あって、
無事にこの春からあかりちゃんと同棲することになったのである。
あかり「うわぁ。ここがあかり達の新しいお家かぁ」
ちなつ「やっぱり実家と比べると全然狭いねー。けど、そこが良い感じかも」
ちなつ「これからも、宜しくね。あかりちゃん!」
あかり「うん、宜しくねぇ。ちなつちゃん」
ちなつ「それじゃ取りあえず、段ボール開けて必要なものから整理していこっか」
あかり「うんしょ。うんしょ。準備できた」
ちなつ「って、何でいきなりダブルベッドだけ完璧に完成してんの!?何時の間に!?」
あかり「てへへへ。取りあえずこれがないと始まらないかなって思って」
ちなつ「何が!?引っ越し早々何を始める気」
あかり「流石にあかりもこんな昼間からそんなことしないよぅ」
あかり「けど、作業に疲れて休憩する時、ちょっとだけ。ね?」
ちなつ「それ絶対休憩にならないよね!?」
ちなつ「やらないよ!せめて夜寝る時まで待ってよ!」
あかり「分かった!じゃ、今日の晩に、今できない分も合わせて、ゆっくりと・・ね?」
ちなつ「明日入学式なんだから本当ほどほどにしてよね?」
ちなつ「足腰が立たなくなるレベルはちょっとマジで困るから」
あかり「・・・・・それじゃ、腕一本くらいなら」
ちなつ「それってどんなプレイ!?」
あかり「てへへ~。それは後でのお楽しみ」
ちなつ「天使の笑みで可愛いこと言ってるように見えるけど、それ全然楽しみじゃないよ!?凄く怖いよ!?」
苦しいことも多々あるけれど、私は今幸せです。
多分きっと幸せです。
あかり「何かもう面倒くさいから、今から始めちゃおうか」
ちなつ「ちょ、ちょっと!あかりちゃん!?どこ触ってるの!? や、やめ!!」
あんまそれ噛みしめる暇とかムードがないけれど。
fin.
長々とお付き合いさせてしまい済みませんでしたー。
誰も覚えてないと思うけど、半年くらい前にVIPに投下した
櫻子「6年後の未来に着いたぞ!」と同じ世界観だったりします。
取りあえず全部投下出来て良かった。
全裸になってる人は脱がして悪かった。どうか服を着て欲しい。
すばらしいあかちなだった
すばらしい乙
赤座家の血筋の恐ろしさがよく出ててとても面白かった
Entry ⇒ 2012.02.18 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「今日はバレンタインイブ!」結衣「なんだよそれ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329120924/
ごらく部
京子「今日はバレンタインイブだねぇ」
結衣「………………」
結衣「……バレンタインイブってなんだよ」
京子「バレンタインの前の日ってことだよ」
結衣「いや、それは分かってるけど……」
京子「だったらなんだよぉ」
結衣「わざわざ言うほどのことじゃないなって……」
京子「いやいや~言うほどのことだよぉ」
京子「だって今日は女の子が好きな娘のために、チョコの材料買いにいったり」
京子「市販のチョコを買いに行ったりする日だよ」
京子「重要な日だよ」
結衣「……………」
ちなつ「…………………」
「女の子が好きな娘のために」
この台詞がいいね
京子「なんたって明日はバレンタインだからね」
京子「で、ごらく部全員で材料なりチョコ買いに行こうと思うんだけど」
結衣「京子……」ちなつ「京子先輩!一言いいですか?」
ちなつ「えっと……あの……普通の人はこのあいだの日曜に準備してると思うんですけど」
京子「……え……ホントに?」
結衣「うん、たぶんそうだと思うよ」
結衣「私は日曜に準備したし」
ちなつ「私も準備しましたぁ、愛する結衣先輩のために」
結衣「………あ、ありがとう、ちなつちゃん」
あかり「あかりも準備したよぉ」
ちなつ「あ、あかりちゃんいたんだ」
あかり「ちなつちゃんひどいよぉ」
京子「ガーン」
京子「準備してないのは私だけってことか………」
京子「う~ん、なら今日の活動は私のチョコ作りを手伝うってことにしよう」
京子「私だけ市販のじゃ寂しいし、料理苦手だし………」
ちなつ「あ、先輩、私……今日用事があって……」
あかり「あかりもちょっとした用事があるんだぁ」
ちなつ「結衣せんぱ~い、チョコ楽しみにしててくださいね」
あかり「また明日だよぉ」
ガララララ ガララララ
京子「はぁ、二人とも帰っちゃったよ……」
京子「………結衣は?」ちらっ
結衣「………暇だよ」
京子「それじゃあ、付き合って~」だきっ
結衣「しょうがないなぁ、京子は」
結衣「それじゃあ、買い物に行くか」
京子「よし、いこ~う」
とことこ とことこ
スーパー
京子「結衣~、ラムレ買ってぇ」
結衣「おいコラ、さっそく目的見失ってんじゃねぇか」
京子「いや~、ついそこにラムレがあったから……」
結衣「理由になってねぇよ」
京子「と、いうのは置いといて、チョコの材料買いましょう」
結衣「そうだな………ってカゴにラムレいれてんじゃねーよ」
京子「えへへ~」
結衣「笑っても買わないぞ」
京子「ええ~、結衣のいけずぅ」
結衣「ラムレは私の家に大量にストックしてあるからわざわざ買う必要ないんだよ……」
京子「結衣大好きっ」だきっ
結衣「お、おい、人前で抱きつくなって……///」
京子「え~、なら人前じゃなければいいわけ?」
結衣「そういうわけじゃないけど………」
結衣「って、いうのは置いといて材料買うよ、材料」
京子「……………」
京子「うんっ」
結衣「え~と、材料は、コレとコレとコレ…………と」
てきぱき てきぱき
結衣「よしっ、これで完璧だな」
京子「お~、もう材料選び終わったのか、速いな~」
結衣「昨日と同じことだからね」
結衣「全部そろったことだし会計すまして、早くチョコ作りしようか」
京子「うん、そうだね~」
結衣「そういえばチョコ作りってどっちの家でやるんだ?」
京子「それは結衣の家だよ~」
京子「お母さんの邪魔が入らないし」
京子「ラムレがあるからね」
結衣「おいコラ」
結衣「って、アレ?」
とことこ
結衣「うわっ、会計混んでるねぇ」
京子「うん、混んでるねぇ」
京子「んん?みんなチョコの材料買ってるじゃん」
京子「普通の人は日曜作るんじゃなかったのぉ」
京子「結衣たちのうそつき~」
結衣「ふふん、京子、甘いな」
結衣「チョコ作りに失敗しちゃってまた材料買いにきた人や」
結衣「日曜に仕事だった人、例えばデパートとかの店員さん」
結衣「そういう人が買いにきてるんだよ」びしっ
京子「………な、なんと説得力のある説明……」
結衣「まぁいいや並ぶぞ」
京子「うん」
京子「(………アレ?あそこに居る女の子たちって……)」
京子「(付き合ってるってうわさのめりちゃんとゆきちゃんだ)」
京子「(ゆりんゆりんしてるなぁ)」
京子「(いいなぁ)」
結衣「ん?京子、ぼーとしてどうした?」
京子「ううん、なんでもない」
結衣「ふ~、やっと会計終わったな」
京子「うん」
京子「もう周りが真っ暗だよ」
京子「早く帰って作らなきゃね」
とことこ とことこ
結衣「………なぁ」
京子「ん?」
結衣「あのさ……遅くまでかかったら泊まってけよ」
京子「……………」
京子「うんっ」
結衣マンション
結衣「よし、さっそく作るか」
京子「チョコ楽しみだなぁ」
結衣「お前も作るんだよ」
結衣「あと、作るのは晩ご飯な」
京子「え?」
結衣「まず夕食でしょ、いつチョコ終わるか分からないし、チョコのあと洗い物多くなるし……」
京子「おお~なんか主婦っぽいな」
京子「これでいつ私の嫁になっても安心だな」
結衣「おいコラ」
京子「えへへっ(…………)」
結衣「料理はオムライスでいいよな?」
京子「いいよ~」
トントン トントン
ジュー ジュー
…………………
京子「よし、できた~」
京子「疲れたなぁ」
結衣「お前はほぼ何もしてなかっただろ」びしっ
結衣「…ってもう8時だな」
京子「うん」
結衣「………遅いし泊まってくだろ?」
京子「うんっ」
結衣「それじゃあ、食べ終わったら、先風呂に入ってよ」
結衣「その間洗い物してるから」
京子「………………」
京子「いや、私も洗いもの手伝うよ、そっちのほうが速いでしょ」
結衣「でも、それじゃあお風呂の時間分、時間かかるし………」
結衣「チョコ作り遅くなっちゃうよ」
京子「いやいや~、二人でお風呂に入れば問題ないでしょ」
結衣「///」
京子「あれれ~、結衣さん顔赤くなっていませんか?」にやっ
京子「私たち女同士だよ~、なにか恥ずかしがるところある~?」にやにや
京子「修学旅行でも一緒に入ったじゃん、問題あるの~?」にやにや
結衣「そ、そういうわけじゃないけど……」
結衣「うちのお風呂狭いしさ………さすがに同性とはいえ恥ずかしいし……」
京子「私たちの仲じゃん、恥ずかしがることないよ……さぁ、入ろう」
結衣「………ま、まぁいいけど///」
京子「それじゃ、お風呂へレッツゴーだ」
結衣「まだ沸かしてないよ」
京子「なら、沸いたらすぐ入ろう」
結衣「その前に洗い物やってからな」
京子「う~、お風呂まで長いな」
結衣「なんかお風呂に入るのが目的見たくなってるけど、目的はチョコ作りだからな」
京子「あ、そうだった」
結衣「おいコラ」
カチャ カチャ
ジャー ジャー
…………………
京子「ふ~、やっと洗い物終わったぁ」
結衣「やっとって、お皿二枚とスプーン二本だけだし」
結衣「しかも、京子がやったのはスプーン二本だけ………」
京子「ヘヘン、普段家事をやらない私からしたら重労働なのさ」
結衣「それにしても二本で重労働はないだろ………」
京子「細かいことは気にしない気にしない」
ピピッ ピピッ
京子「お、ちょうど沸いたみたいだね」
京子「ほらっ、はいろっ」ぐいっ
結衣「な、なぁ、京子ホントに一緒に入るのか?」
京子「え?」
結衣「やっぱり一緒っていうのは……さ」
京子「……それって、結衣は私と一緒にお風呂に入りたくないってこと?」
結衣「そういうわけじゃないけど……」
京子「なら、いいじゃん、はいろっ」ぐいぐいっ
チャポーン チャポーン
結衣「(京子に服脱がされて湯船にいれられた)」
結衣「(は……恥ずかしい)」
京子「(結衣の服を剥ぎ取って湯船にいれてしまった)」
京子「(そのときは必死だったから分かんなかったけど)」
京子「(猛烈に恥ずかしい)」
京子「(ただ……私が結衣のブラのホックを外したテクはすばらしかったな)」
京子「(片手だったし………)」
結衣「(恥ずかしいのはそれだけじゃない……)」
結衣「(京子が私の体をジロジロ見てくる)」
結衣「(主に胸を……胸を隠したらあそこを……あそこを足で隠したら脇を………)」
京子「(…………おっと、結衣の体に見入ってしまってた)」
結衣「っと、いつまでも湯船に浸かってる場合じゃないか」
結衣「はやく髪や体洗ってチョコ作りしないと」
ザパー
京子「結衣~、洗うの私がやってやるよ」
結衣「え?」
京子「いやいや、洗いっこしなきゃ、一緒に入ったって感じしないじゃん?」
結衣「そ……そうか?」
京子「そうだよ……もしかして……私じゃいや?」
結衣「………そんなことないけど」
京子「なら決定ね、はいイスに座った座った」
京子「それじゃあ髪洗うよ」
ワシャ ワシャ ワシャ ワシャ
結衣「(おっ、京子、髪洗うのうまいな)」
結衣「うまいね、京子」
京子「えへへ~、そう?」
結衣「うん、うまい、うまい」
京子「よしっ、髪終わったよ、次身体だね」
京子「とりあえず、背中からいくね……」
結衣「う、うん」
ゴシゴシ ゴシゴシ
京子「どう?」
結衣「うまいうまい」
ゴシゴシ ゴシゴシ
京子「よしっ、背中終わったよ」
京子「次は………腕だね」
ピトっ
結衣「(きょ、京子に後ろから抱きつかれた///)」
結衣「(京子の胸が私の背中に当たってる///)」
結衣「………京子さん?胸が背中に当たってるんですけど……」
京子「……………」
ゴシゴシ ゴシゴシ
結衣「…………京子さん?」
京子「………結衣、ちょっと耳かして」
結衣「う、うん」
京子「わ・ざ・と・当ててんのよ」ひそっ
結衣「」ぞくぞくっ
京子「ほら………結衣………」
京子「胸も………」
ゴシゴシ
京子「脇も………」
ゴシゴシ
京子「太ももも………」
ゴシゴシ
京子「あそこも…………」
ゴシゴシ
京子「気持ちいいでしょ」
結衣「」ぞくぞくっ
京子「ねぇ………結衣…………」
京子「自分の身体に素直になったほうがいいんじゃない?」
京子「結衣の身体がぞくぞくいってるの私分かるよ」
京子「ねぇ、結衣…………」
ザッパーーーン
京子「え?」
結衣「おいコラ、京子!!!」
結衣「悪ふざけがすぎるぞ」
結衣「私はもうでる」
京子「あ、結衣、まだ洗い終わって……」
結衣「そこで少し頭ひやしてろ、私は準備してるから」
バタン
結衣「(はぁはぁ、あれ以上やられたら理性を保てる自信がない………)」
結衣「(京子……………)」
京子「(………………)」
京子「(…………………)」
京子「(やっちゃったなぁ………)」
京子「(………………ハァ)」
京子「(嫌われたなぁ)」
結衣「(………………)」
結衣「(感情的になっちゃったなぁ………)」
ワシャ ワシャ
京子「(はぁ、なんて言おう………)」
京子「(謝るしかないよなぁ)」
京子「(どう謝ろうか………)」
京子「(どうしよ)」
結衣「(はぁ、いきなり大声は悪かったよな)」
結衣「(謝らなきゃ………あと準備しとこ)」
京子「ふぅ、よし謝ろう」
ガチャ
とことこ
京子「結衣、さっきはごめんなさい」
結衣「あ、こっちもいきなり怒ってごめん」
京子「……………」
結衣「……………」
結衣「それじゃ……チョコ作りしようか」
京子「うん…………」
カチャ カチャ
カチャ カチャ
結衣「うん、これであとで型にいれるだけだよ」
京子「ありがと、結衣………」
京子「ここからは一人でやるから、先に寝てていいよ、もう12時だよ」
結衣「え………でも………」
京子「いやいや、最後まで頼りっぱなしは悪いって………」
京子「それに私が作るって言ったやつだし……」
京子「あ、片付けもしとくから………さ」
結衣「……そうか、なら先に寝させてもらうよ」
京子「うん、おやすみ、結衣」
結衣「……………寝られない」
結衣「京子どうだろ、ちょっと見てみよ」こそこそ
京子「よしっ、これで友チョコかんせ~い」
京子「次は本命だ~」
結衣「(あ、京子、本命いるんだ………)」
結衣「(誰だろ………)」
京子「う~ん、本命だけあって迷うなぁ」
京子「結衣に聞いてみるか」
京子「いやいや、それはちょっと…………なぁ……」
結衣「(京子、私に聞けないってさっきのこと引きずってるのかなぁ)」
結衣「(でも……聞かれても正直に言えるかなぁ)」
結衣「(京子の好きな人………か)」ずきっ
結衣「(胸が痛いなぁ)」
結衣「(さっきのままやってれば既成事実ができたのになぁ)」
結衣「(でも、それはいやだったんだよなぁ)」
結衣「(はぁ、どうせもう嫌われてるんだよなぁ)」
結衣「(このまま当たって砕けようかな)」
結衣「はぁ、どうしよ」
京子「!?」
京子「あ、結衣………起きてたの?」
結衣「(あ…………)」
結衣「(ええい、もうやってやるか)」
ツカツカ
京子「結衣?」
ツカツカ
ガチャ
結衣「(私が一日かけて作ったチョコ………)」
結衣「(でも………もう………)」
結衣「…………ねぇ、京子、その大きいのチョコって本命の人用?」
京子「う、うん///」
結衣「……京子………例えばの話だけど、それを渡した人に拒絶されたらどうする?………」
京子「……………諦めるかな…………」
結衣「で、本命の人に好きな人ができた、応援できる?」
京子「……………うん」
京子「それが幸せなら………好きな人の幸せなら………私は………」
結衣「……………そうか」
京子「結衣?」
結衣「…………うん、京子ハッピーバレンタインだよ」
結衣「はい、これ………」
結衣「本命…………」
京子「え…………」
結衣「………………本命」
京子「ほ、本当に?」
結衣「うん、振られるのは分かってるから、京子の本命の人教えてよ」
結衣「私は応援するから」
京子「それじゃあ、チョコ見て………」
結衣「いや、でも、これってラッピングまでしてるじゃないか」
結衣「あけていいのか?」
京子「うん、言うの恥ずかしいし………」
結衣「………なら遠慮なく」
『結衣、大好きだよ』
結衣「え?」
結衣「え?」
結衣「どういうこと?」
京子「言葉のまんまだよ………結衣……」
京子「昨日は気持ちが先行してあんなことしちゃってごめんね………」
京子「これが私の気持ちだよ………」
京子「結衣…………」
だきっ
ピピピピピピ ピピピピピピピ
京子「……………」
結衣「……………」
京子「…………これ、なんの音?」
結衣「私の目覚ましの音だ…………」
京子「ムードいいとこだったのに………」
結衣「…………そうだな」
結衣「って、まてよ、この目覚ましは一昨日の目覚まし時刻に設定しっぱなしだ」
結衣「一昨日は日曜だったから8時にセットした」
結衣「つまり今は………」
京子「8時………?」
京子「ホントに!?」
京子「って結衣、なんで、昨日気づかなかったんだよ」
結衣「私は目覚ましなしでも起きれるタイプなんだ」
結衣「目覚ましは保険ってわけ」
京子「って………私8時間ぐらいチョコ作ってたのか全然気づかなかった」
結衣「……そういってる場合じゃねぇ、遅刻だ遅刻」
ドタバタ ドタバタ
結衣「よっし、着替え終わったか、京子」
京子「着替え終わったぁぁぁ」
結衣「なら走るぞぉ」
ガチャ
タッタッタッタ
タッタッタッタ
京子「ってストップ!」
結衣「え?どうした」
チュッ
京子「行ってきますのキス忘れてた」
結衣「///」
終わり
それは今日の18時ぐらいにスレ立てる
>>239
ほう・・・期待してる乙
後日談も期待してる
Entry ⇒ 2012.02.14 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「結衣ちゃんって別にとりえがないよね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327980687/
あかり「聞こえなかったかな、ならもう一回言うけど」
結衣「い、いやハッキリ聞こえたけど」
あかり「そっかぁ…」ズズッ
結衣「…」
あかり「お料理が上手いといわれがちだけどレパートリーが少ないしね」
結衣「うっ…」
あかり「ま、まぁ運動神経はいいと思うけど?」
結衣「そりゃどうも」
あかり「あーあ、結衣ちゃんと2人きりなんて退屈だなぁ…」
結衣「…あかりの気持ちはよく分かったよ」
あかり「…ふーんだ」
結衣「とりあえず私の膝の上から降りてくれ、あと正面からハグするのもやめてくれるかな」
あかり「…」ギュッ
あかり「うん、大嫌いだよ」ギュー
結衣「だからハグされながら言われても説得力ないから」
あかり「あかりが座ってる場所にたまたま結衣ちゃんがいるんだよぉ」
結衣「な、なら私はあかりの向かい側に座るから」スクッ
結衣「よっと」
あかり「あっ…」
あかり「…」トテトテ
結衣「やっぱりおこたはいいね…」
あかり「それだけは同感だよ、結衣ちゃんのことは嫌いだけど」
あかり「…」チョコン
結衣「だ、だからなんで私の膝の上に座るんだよ!?」
あかり「たまたまだよぉ…」
結衣「わけがわからないよ」
あかり「あーあ、いつもみたいに杉浦先輩と池田先輩が遊びに来ないかなぁ」
あかり「結衣ちゃんと2人きりなんて息が詰まりそうだよぉ」スリスリ
結衣「なぁあかり」
結衣「…ほっぺとほっぺすりすりはさすがに恥ずかしいんだけど」
あかり「た、たまたまだよ、そこに結衣ちゃんのほっぺがあっただけ」
結衣「あっそ…」
あかり「ぇへへ」ギュッ
結衣「今えへへって言ったよね?」
あかり「そんなこと言うわけないよぉ、空耳だよ結衣ちゃんの」
あかり「あーあ、つまらないなぁ」
結衣「…どういうことなの」
結衣「あかり、眠いの?」
あかり「べ、べっつに~、仮にあかりが眠たくても結衣ちゃんには関係ないよね」
結衣「…いやまぁ普通はそうなんだけどさ」
結衣「あかりがちゃっかり私の膝に頭乗っけてるからね」
あかり「…」チョコン
あかり「た、たまたまだよぉ…」
結衣「はいはい、いま毛布持ってきてあげるから」
あかり「…」
結衣「はい、京子が勝手に私の家から持ってきたのだけど」フサッ
あかり「えぇ~コレ結衣ちゃんの匂いがするよぉ…」スンスン
結衣「嫌なら幸せなそうな顔して嗅ぐなよ」
あかり「…そ、…んな…ことす…るわけ…」zzz
結衣「やれやれ」
結衣『あかり、ゴメンな一足先に私たちは中学生なんだ』
京子『うん、あかりちゃんとは学年が一つ違うから』
京子『…来年また3人で学校行こうね』
あかり『い、嫌だよぉ…あかりも一緒に中学校いくもん!』
結衣『ワガママ言わないの』
京子『私たちも悲しいけど、いつでも会えるから』
あかり『い、嫌だ、行かないで…置いて行かないでよぉ』グスッ
結衣『さ、行こうか京子』
京子『えへへ結衣そうだね』
あかり『待って、待ってよぉ!!』ポロポロ
あかり「…嫌な夢見ちゃった」グスッ
あかり「あ、あれ結衣ちゃん?」
あかり「うっ、あっ…結衣ちゃ…ぐすっ……どこ」ポロポロ
ガラッ
結衣「ふー寒い寒い、あかり起きてたんだ?」
あかり「…」グスッ
結衣「あ、あかり…泣いてるの?」
あかり「あかりはもう中学生なんだから泣くワケ…」グスッ
結衣「無理しなくていい、怖い夢でもみちゃったのかな」
あかり「う、うぅ・・・うわぁあああああ・・・・・・」ポロポロ
あかり「ひ、1人にしないで、あかり…の…こと…ひっく…」
結衣「あかり…」ギュッ
あかり「うん…」
あかり「…で、でもあ、あかり泣いてなんかないもん」
結衣「もういいからそのキャラ」
あかり「…」
結衣「私はいつもの素直なあかりが一番好きかな」
あかり「ほ、ほんと?」
結衣「というかさっきまでのキャラはなんなの?」
あかり「えっ、えーっと…」
結衣「嫌いと言いつつハグしてくるし」
あかり「うぅ…」
結衣「ほっぺとほっぺすりすりまでしちゃうし」
あかり「…」カァー
あかり「…うぅ」
結衣「ん?…あかり、カバンから本はみ出てるけど」ヒョイ
あかり「あっ!だ、だめぇ見ないで結衣ちゃん!!」
結衣「『乙女必読!伝授!!ツンデレマスターまでの道のり!!!』」
あかり「い、嫌ぁああああああああぁあ」ジタバタ
結衣「だいぶ読み込んだのか、ボロボロだね」
結衣「1.相手をボロクソに罵りましょう」
結衣「2.ハグをしながら罵ると効果は100倍です」
結衣「3.これであなたもツンデレマスターです」
結衣「定価1600円」
結衣「詐欺もいいとこだろコレ…」
あかり「もうお嫁に行けないよぉ…」グスッ
結衣「そもそもツンデレにすらなってないし、ツンデレ自体死語になりつつあるよ」
あかり「そ、そうなのっ!?」
結衣「ツンデレって綾乃みたいな人を指すと思うよ」
あかり「な、なるほど…」メモメモ
結衣「こんな事メモらなくてもいいから」ヒョイッ
あかり「あぁん!」
結衣「あかりがやってたのはナニデレなんだろう…」
あかり「…」
結衣「まぁ、いいかこの本捨てておくよ」
あかり「う、うん」
あかり「は、は~い…」
結衣「ていうかボロクソに言われて結構傷ついた…」
あかり「うっ…」
結衣「まぁ確かに私はとりえのないただのツッコミ役だしね」ズズッ
結衣「お料理のレパートリーも少ないし」
あかり「うぅ…」
結衣「…退屈な人間だよ」
あかり「ゆ、結衣ちゃん…」グスッ
あかり「ど、どんな罰でも受けるから」
あかり「えぐっ…あ、あかりのこと…嫌いにならないで…」グスッ
結衣「罰、か…いいこと考えた」
あかり「…それで許してくれる?」
結衣「うん、あかりは罰として…私の家で夕飯を食べる事」
あかり「へ?」
結衣「昨日カレー作りすぎちゃってさ、嫌とは言わせないからね」
あかり「…」
結衣「あ、その…イヤだったら無理しなくていいからな?」
あかり「う、うぅ・・・うわぁあああああ・・・・・・」ポロポロ
結衣「ちょ、ちょ、あかり!?」
あかり「結衣ちゃんのばかぁ~、優しすぎるよぉ…」グスッ
結衣「…大げさだな、あかりは」ナデナデ
あかり「だって、だって…結衣ちゃんが」
結衣「む、私のせいかよ」
あかり「あかりあんなに酷い事言ったのに…」グスッ
結衣「だからもう気にしてないって」
結衣「それに本心じゃないんだろ?」
あかり「…」コクコクコクコク
結衣「そ、そんなに頷いたら首取れちゃうよ」
あかり「…結衣ちゃんは、なんでもソツなくこなして」
あかり「クールで、運動神経バツグンで、オムライスとカレーがお店に出せるくらい上手で…」
あかり「いっぱいあかりに優しくしてくれる…」ギュッ
結衣「…くすっ、可愛いなあかりは」ナデ
結衣「しっかり着て、寒くないようにね」
あかり「うん!」
結衣「ふふっ、いつもの元気なあかりだね」
あかり「えへへ、ありがと結衣ちゃん」
あかり「…手、繋いでいいかな?」
結衣「ん?いいよ、はい」
あかり「…ありがと、あのね結衣ちゃん」ギュッ
あかり「あかりね、これから頑張って自分に素直になるから」
結衣「…そっか、素直なのがあかりの素敵なところからね」
あかり「…うん、あ、あの、その」
結衣「どうしたの?」
あかり「ゆ、結衣ちゃんの事がずと、ずっとっと」
結衣「…」
あかり「すき…焼き食べたいなぁ」
結衣「…あ、そ」
あかり「あはは、すき焼き美味しいよね」
結衣「でも今日はカレーだからな、すき焼きはまた今度」
あかり「…うん」
結衣「そんなしょんぼりしないでよ、カレーだって自信あるんだから」
あかり「ううん、そういう事じゃなくて…」
結衣「へ?」
あかり「こっちの話だから気にしないで…」
結衣「…」
結衣「元気ないなぁあかり」
あかり「ぇへへ、…そんなことないよぉ」
結衣「ならいいけど」
結衣「…あ、そうだ今日泊まっていけば?」
あかり「え?い、いいの?!」
結衣「どうせ明日土曜日だし、用事がなければだけど」
あかり「用事なんてないよぉ!あってもキャンセルだよっ!!」
あかり「あかりお家に戻ってお泊りセット持ってくるね!」バヒューン
結衣「あまり走ると滑っちゃうよ」
あかり「ひゃわぁ!」ツルッ
あかり「…ぇへへ」
結衣「大丈夫そうだね、それじゃまた私の家でね」
あかり「うんっ!」
結衣「そろそろあかりが来るころかな」
<ピンポーン!
あかり「結衣ちゃんお邪魔しまーす」
結衣「いらっしゃい、よく来たね寒かっただろ?」
あかり「ううん、あかりもお料理手伝うよ」
結衣「いや、もうお皿によそうだけだから大丈夫だよ」
あかり「そっかぁ、えへへ楽しみだなぁ」
結衣「サラダもあるよ、カレーだけじゃ味気ないしね」
あかり「そんな事気にしなくてもいいのに」
結衣「大事なお客様だからね、丁重にもてなさせて頂きますよ」
あかり「こそばゆいから敬語はやめようよぉ…」
結衣「ふふ、そうだな」
結衣「お代わりあるからね、たくさん食べなよ」
あかり「うんっ!」
結衣「ところで結構な荷物だけど、何持ってきたんだ?」
あかり「えへへ、ワンワンのパジャマでしょ、歯ブラシと、あとはプッキーだよ」
あかり「ご飯食べたら2人で分けようね!」
結衣「…くすっ、あかりらしいね」
あかり「い、今バカにしたよね!?」
結衣「プッキーってところがあかりらしいかな」
あかり「も、もぉー!ワケ分からないよ!」
あかり「あとで欲しいって言ってもあげないからね!」
結衣「ふふふ」
結衣「ありがと、今回はシーフードにしてみたんだ」
あかり「へぇ~、ルーに魚介のウマみがたっぷり染みこんでるよぉ」
結衣「三流のグルメレポーターか」
あかり「えへへ、でもホントに美味しいよ?」
結衣「あかりの顔を見れば大体分かるよ」
結衣「ずーっとニコニコしながら食べてるからね」
あかり「…」ムスッ
あかり「はむっ」
あかり「…ぇへへ、やっぱり美味しくて顔が緩んじゃうよぉ」
結衣「…くすっ」
結衣「この間テレビ見て京子が食いたいって言ってね」
あかり「…あ」
結衣「人に作らせるわりには食べに来ないんだよな、アイツって」
あかり「…そうなんだ」
結衣「あかり、どうかした?」
あかり「ううん、なんでもないよ」
あかり「なんでもない…」
結衣「ん、お風呂湧いてるから食べたら入っておいで」
あかり「うん…」
結衣「あかり、大丈夫?顔色悪いけど」
あかり「ううん、大丈夫だよ」
結衣「そっかならいいけど、具合悪くなったらすぐ言うんだよ?」
あかり「ふふ、結衣ちゃんはいつも優しいよね」
結衣「あかりは私にとって大切な存在だからね」
あかり「またそんな事言う…」
あかり「…あかり勘違いしちゃうよ」
結衣「ん、何か言った?」
あかり「ううん、ごちそう様、美味しかったよ」
あかり「お風呂借りるね」
結衣「う、うん…」
あかり「…同じコップに歯ブラシが二つある」
あかり「あはは、分かってたけどね」
ガラッ
あかり「…結衣ちゃんと京子ちゃんの仲に割り込むなんて無理だって」ザバッ
あかり「いいお湯…」チャポン
あかり「分かってたけど、…えぐっ…」
あかり「やっぱり泣いちゃうんだ…ひっく…」ポロポロ
あかり「ひ、1人で浮かれてバカみたい…」
あかり「…お風呂あがったら帰ろうかな」
結衣「…」zzz
あかり「こたつなんかで寝ちゃったら風邪引いちゃうよぉ?」
あかり「ふふ、ねぇ結衣ちゃん」
あかり「あかり、素直になるって言ったよね?」
あかり「でもやっぱり臆病だから…」
あかり「結衣ちゃんが寝ている時にしかこういう事言えないの」
あかり「…ずっと好きだった、男勝りでいじめっ子も蹴散らす結衣ちゃん」
あかり「…かけっこが早くて、お料理も上手で、でもどこか寂しがり屋な結衣ちゃんが」
あかり「ずっとずーっと好きだった…」ポロポロ
あかり「…でもね」チュッ
あかり「これであかりの初恋はおしまい、これで諦めがつくよ」グスッ
結衣「…」zzz
あかり「…また学校でね、その時は仲の良い幼なじみ」
あかり「さようなら、結衣ちゃん」
結衣「…私の返事は聞いていかないの?」
あかり「ひゃわあ!?」
結衣「自分の気持ちを言うだけ言って逃げるのはズルいんじゃないか」
あかり「あっ、うっ…」ダッ
結衣「逃げても無駄だよ、絶対に離さないから」ガシッ
あかり「離して、離してよ結衣ちゃん!!」
結衣「…さっきの言葉があかりの本心なんでしょ」
結衣「あかりは私が好きなんだろ?」
あかり「ち、違うもんっ!!結衣ちゃんの事なんか…」
結衣「…」
あかり「…結衣ちゃんが好きなの、好きで好きでどうしようもないの」グスッ
結衣「…そっか」
結衣「だからそれがまずおかしいだろ」
あかり「だ、だって同じコップに歯ブラシが!!」
結衣「…ちゃんと大きさ見たか?」
あかり「へ?」
結衣「あんな幼稚園児用の小さいのを京子が使うのか」
あかり「えっ?えっ?」
結衣「あれ、まりちゃんのなんだけど」
あかり「そ、そんなすぐばれる嘘付かないでよ…」
結衣「いらっ、ちょっとここで待ってろ」
あかり「うっ…」
結衣「おおかた、暗くて部屋が見えなかったんだろ」
結衣「…まぁ確かに京子を家に泊めてるのは事実だけどね」
結衣「それでも2週に1回あるかないかだよ」
あかり「やっぱり泊めてるんだ…」
結衣「だーかーら!それで私が京子を好きっておかしいだろうが!」
あかり「…信じていいの?」
結衣「信じられないのか?」
あかり「…ううん、結衣ちゃんを信じるよ」
あかり「…」グスッ
結衣「今日の部室とか明らかにおかしかったし」
結衣「あかりは分かりやすい性格だからね」
あかり「…うん」
結衣「…ただ、自信が無かった」
結衣「女の子どうしだし、あかりを本当に幸せにできるのか不安だった…」
結衣「このまま仲の良い幼なじみでいた方がお互いいいんじゃないかって思ってた」
あかり「女の子どうしとか、そんなの関係ないもん…」ギュッ
あかり「結衣ちゃんが側にいてくれればあかりは!」
結衣「…私もそれでいいんだ、難しい事を考えるのはやめた」
結衣「結婚とか出来なくてもいい、あかりが側にいてくれれば…」
結衣「…あかり、目閉じて」
あかり「…」
結衣「…」チュッ
あかり「…自分でするより、してもらう方がいいかも」
結衣「寝込みの私にキスするなんて結構大胆だよね」
あかり「あぅ…」
結衣「…もう諦める必要なんてない、あかりの初恋は実ったんだから」
あかり「…うん」グスッ
結衣「また泣いちゃうの?…けっこう泣き虫だよねあかりって」
あかり「泣き虫でもいいもん、結衣ちゃんが守ってくれるから…」
結衣「はいはい」ギュッ
あかり「んっ、えへへ…」
あかり「…えへへ」
結衣「ふふ…あのさ、あかりに頼みがあるんだけど」
あかり「何でも言って、結衣ちゃんの恋人なんだもんっ!」
結衣「…」モジモジ
あかり「あ、あの、その…え、えっちなのはダメだからね?」
結衣「ち、違う!!…その、あかりワンワンが見たい」
あかり「…へ?そんなことでいいの?」
あかり「じゃあすぐ着替えてくるねっ~」
結衣「…あかりワンワン」
あかり「じゃーん、お待ちかねのあかりワンワンだー!」
結衣「お、お手」
あかり「わんっ♪」ポフ
結衣「おかわり」
あかり「わんわんっ♪」ポフ
結衣「ふふふ、いい子いい子」ナデナデ
あかり「えへへ…あ、その…ご褒美が欲しいなぁ結衣ちゃん」
結衣「ご褒美?…お菓子あったかな、ちょっと待っててね」
あかり「そ、そういうご褒美じゃなくて!」
結衣「あ、あぁ…そういう事」
結衣「…」チュッ
あかり「えへへ…幸せ」
結衣「あはは、なりきってるなぁあかり」ナデナデ
あかり「えへへ…」
あかり「あ、そうだプッキー食べようよっ!」
結衣「そういえばそんなことも言ってたね」
あかり「あなたたも私もぷっきー♪」ゴソゴソ
結衣「…なんだこの可愛い生き物」
あかり「へ?」
結衣「いや、あかり可愛いなぁと思って」
あかり「…ゆ、結衣ちゃんもカッコ可愛いよ」
結衣「そ、そりゃどうも」
結衣「あーん」
あかり「えへへ、美味しい?」
結衣「うん、普通のプッキーだね」
あかり「そこは、あかりのだから余計美味しいよ…とか言ってよぉ!!」
結衣「…誰だよ、私そんなこと言わないから」
あかり「…」グスッ
結衣「これくらいで涙ぐまないの、はいあ~ん」
あかり「あ、あ~ん…」
結衣「…なんちゃって」ポリポリ
あかり「…ゆ、ゆ、結衣ちゃんのバカぁ!!」
結衣「ふふふ」
あかり「…」ツーン
結衣「ありゃりゃ」
あかり「…キスしてくれたら許してあげる」
結衣「はいはい」チュッ
あかり「…えへへ~」
結衣「ふふ…明日は2人でどこかお出かけしようね」ギュッ
あかり「んっ…家族に結衣ちゃんのこと紹介したいなぁ」
結衣「幼なじみなんだからそんなの今さらだろ?」
あかり「その、あかりの恋人として…」
結衣「…あのさ、私たちまだ中学生なんだけど」
結衣「気が早すぎるだろ」
あかり「えーそうかなぁ?」
あかり「えぇ、なんで!?」
結衣「なんか悪寒がするんだよ…」
結衣「…あ、そうだ」
結衣「隣町の駅前にケーキバイキング出来たんだって」
あかり「ほんと!?」
結衣「初デートはそこでどうかな?」
あかり「えへへ、もちろんOKだよっ!」
結衣「…あかり、私が幸せにするからな」ギュッ
あかり「それじゃ、結衣ちゃんの事をあかりが幸せにするね」ギューッ
結衣「ふふ、ちょっと頼りないけど期待してるよ」
あかり「頼りないは余計だよぉー!」
結衣「ずーっと一緒だよ、あかり」
あかり「うん!!」
おしまい!
乙でした
乙
Entry ⇒ 2012.02.13 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ちなつ「あんなに愛を誓いあったのにぃ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328182903/
- 3分経過 -
あかり「は?」
ちなつ「だからぁ」
ちなつ「あかりちゃんの彼女になることにしたの」
あかり「な、なんでっ!?」
ちなつ「将を射るにはまず馬を射るとか言うでしょ?」うふ
あかり「わ、わけがわかんないけど」たじっ
ちなつ「まずあかりちゃんから攻略しないといけないの」えへ
あかり「で、でもそれだと」
あかり「結衣ちゃんのハート射とめたら、あかりはどうなるの?」
ちなつ「もちろん、さよならに決まってるじゃない」
あかり「あかり、ポイ捨て!?」がーんっ
ちなつ「だって王子様を捨てて、馬とつき合う人なんていないでしょ?」
あかり「それ、ほんとの馬扱いだよねぇ!?」
ちなつ「あかりちゃん、つき合おうよぉ」にこっ
あかり「そもそも、あかり達って女のコ同士だよ!?」
ちなつ「そんなの関係ないよぉ」
あかり「絶対、そう思ってないよねぇ!?」
ちなつ「ちっ、意外に強情だな」ぼそぉ
あかり「あ、あれれ?また聞いちゃいけないこと聞こえちゃったなぁ」
あかり「な、なに?」
ちなつ「キス、しよっか」
あかり「なんでそうなるのっ!?」
ちなつ「体から入る恋愛もあるよぉ」じりっ
あかり「ちなつちゃん、目つきがおかしいよ!?」
ちなつ「大丈夫、あかりちゃんは目を閉じてるだけでいいからぁ」じりじりっ
あかり「ちょ、ちょぉぉぉ!?」
京子「うわっ、びっくりした!」
結衣「ど、どうしたの?あかり」
あかり「はっ!?」きょろきょろ
あかり「ゆ、夢かぁ」ほっ
結衣「よっぽど怖い夢だったんじゃない?」
あかり「えっと、その」
あかり「忘れちゃったぁ」えへへ
あかり(あかりは、ファーストキスを奪われて以来)
あかり(ちょっと、ちなつちゃん恐怖症だったりします)ずーんっ
ちなつ「遅くなりましたぁ」
京子「ちなつちゃーん、待ってたよー」
ちなつ「京子先輩は待たなくていいです」
京子「ちっ、また結衣か」ぶーっ
結衣「ちょっと、京子」
ちなつ「あかりちゃぁん」
あかり「へ?」
ちなつ「置いてくなんてヒドいよぉ」
ちなつ「チーナ、寂しかったんだからぁ」うるる
あかり「えぇぇぇぇぇ!?」
結衣「なんか新鮮な展開だね」
あかり「な、なにこれ、ドッキリかなにか?」
あかり「か、カメラはどこにあるの?」きょろきょろ
ちなつ「ドッキリなんてヒドいよぉ」うるる
京子「おおー!ちなつちゃんの泣き顔色っぽい!」
あかり「なんかってなに!?」びっくぅ
京子「襲ったとか」
あかり「あかりが、するわけないじゃん!」
結衣「でもちなつちゃん、いつもと様子が違うよね」
あかり「結衣ちゃんまでっ!?」
あかり「えぇぇぇぇぇ!?」
京子「あかりじゃ君を満足させられない、わたしが・・・」
ちなつ「いりません」きっぱり
京子「うぅ」ずずぅん
結衣「ちょっと、あかり」ひそ
あかり「ゆ、結衣ちゃん、なに?」
結衣「こっちから、ちなつちゃんの頭を見てみな」ひそ
あかり「!?」
結衣「もしかして、前に京子がなったやつと同じかも」ひそ
あかり「性格とか変わっちゃうやつだよねぇ?」ひそ
ちなつ「あー!なんか内緒話してるぅ」
あかり「ひぃ!?」どっきーん
ちなつ「まさか、結衣先輩と浮気なんかしてないよねぇ?」ぎろっ
あかり「えぇぇぇぇぇ!?」
ちなつ「つき合って、ない?」がっくぅ
あかり「ちなつちゃん!?」
ちなつ「ヒドい、ヒドいよ、ファーストキス奪ったくせにぃ」あぅぅ
あかり「奪われたの、あかりだよねぇ!?」
ちなつ「あんな情熱的なキスしておいて、つき合ってないなんてぇ」
あかり「だから、されたのあかり!あかりだから!」
あかり「ちょぉぉぉ!誓い合ってないよぉ!」
結衣「ちょっと、あかり」
あかり「結衣ちゃんは信じてくれるよねぇ!?」
結衣「そうじゃなくてさ」
あかり「へ?」
結衣「いまは話を合わせないと」ひそ
結衣「ちなつちゃんを落ち着かせないと、どうしようもないよ?」ひそ
あかり「で、でもぉ」
ちなつ「また内緒でお話しぃ?」ゆらぁ
あかり「わひゃぁ!?」
ちなつ「浮気は許さないよ?」
ちなつ「結衣先輩も、あかりちゃんに手を出したら」ゆらぁ
結衣「出してない!出してませんっ!」
あかり「あははは、はは」ずずぅん
結衣「お、お似合いだよ二人とも」
京子「なんで頭打っても、相手はわたしじゃないんだー」ぼそぉ
結衣「こ、こら、京子」
京子「もう勝手にやってるがいいさー」ぶーっ
結衣「だ、だめだ、京子はもう頼りにならない」がっくり
千歳「娯楽部もいま帰りなん?」
京子「あー、千歳かー」ぼーっ
綾乃「ど、どうしたのよ、歳納京子?」
結衣「いや、いろいろとあって」あはは
千歳「いつもとなーにか違う気がするんやけど、なんやろぉ」
千歳「赤座さんと吉川さん、腕なんか組んでどうしたん?」
あかり「いえ、これはですねっ」
ちなつ「恋人だから腕を組むなんて当たり前なんですぅ」
あかり「あぅぅ」げっそり
千歳「こ、恋人っ!?」
あかり『こっちにおいで、ちなつ』
ちなつ『もう、こんなところで恥ずかしい』ぽっ
*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
千歳「はぁぁぁぁぁ///」たらーっ
綾乃「ちょっと千歳ぇ!」
結衣「き、京子と綾乃以外でも、妄想出来るんだ」
千歳「割といけるもんやねぇ」あははぁ
結衣「そうみたいなんだよ」ひそ
千歳「いろいろ大変なんやねぇ」ひそ
綾乃「で、歳納京子の機嫌悪いのはどうしてなの?」
結衣「京子は放っておいてあげて」はは
京子「ぶーっ」
綾乃「そ、そうする」
綾乃「ちゃんと真っ直ぐ帰りなさいよ、歳納京子ぉ!」
京子「へいへーい」ぶっすぅ
千歳「赤座さんも頑張ってなぁ」
あかり「あ、ありがとうございます」
ちなつ「あかりちゃん、頑張ってなにするのぉ?」きゃー
千歳「はっ!?」
あかり『ちなつが可愛いからいけないんだよ』
ちなつ『もう、激しいんだからぁ』
*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
千歳「ぶっはぁっ!///」ぶばっ
綾乃「また!?」
あかり「そ、そうだね」
あかり「ていうか、ちなつちゃん、家こっちじゃないよねぇ」
ちなつ「チーナ、あかりちゃんと離れたくないもん!」
あかり「あぅ」ずずぅん
あかり「ゆ、結衣ちゃあん」おろおろ
結衣「いまは我慢だよ」
あかり「京子ちゃあん」おろおろ
京子「そのまま結婚しちゃえばー?」ぶっすぅ
あかり「う、うん」
結衣「というわけで、いまは帰るね」
あかり「え?」
京子「じゃーなー」
あかり「え?」
ちなつ「あかりちゃん、二人っきりだね」にっこり
あかり「え?」
あかり「えぇぇぇぇぇ!?」
あかり「あかりの家!?」
ちなつ「うん♪」
あかり「ききき、今日は誰もいなくて、おかまいもできませんので!」
ちなつ「誰も・・・いない?」
あかり(しまったぁぁぁぁぁ!)
ちなつ「今日はなにがなんでも、お邪魔したいなぁ」にやぁ
あかり(ひぃぃぃ!?)
あかり(うぅ、断れる勇気が欲しいよぉ)がっくり
あかり(せ、せめてあかりの部屋に入れるのは阻止しないと)
あかり(なんかものすごく危険な気がするっ)
あかり「とりあえず、リビングでお茶・・・」
ちなつ「あかりちゃんの部屋はこっちだよね」すたすた
あかり「ちょぉ!待ってぇ!」
あかり「な、なんでベッドに座るのかなぁ?」おどおど
ちなつ「なんでって」
ちなつ「きゃっ!」てれっ
あかり(ななな、なにそのリアクション!?)
ちなつ「チーナの口から、そんなこと言えないっ」
あかり(どう反応しろと!?)ずずぅん
あかり「そうだ、チーナってあだ名気に入ってくれてたんだぁ」
ちなつ「当たり前だよぉ」
ちなつ「愛するあかりちゃんが付けてくれたんだもん」ぽっ
あかり(愛!?)ずがーんっ
【あかりは わだいがえ に、しっぱいした!】
もっと書きー
ちなつ「チーナって呼んで」うふ
あかり「え、ちょっとそれはっ」
あかり(こんなことならっ)
あかり(あだ名なんて付けるんじゃなかったぁぁぁ!)
ちなつ「ほらぁ、あかりちゃん」
あかり「ち、チーナ」
ちなつ「やーん、恥ずかしい」ぷるぷる
あかり(こっちが恥ずかしいよぉ)ぷしゅぅぅぅ
結衣「ちなつちゃんのことだけどさ」
京子「わたしにはカンケーないもん!」
結衣「いい加減、機嫌なおしなよ」
京子「ムリっ」ぷいっ
結衣「まったくもう」はぁ
結衣「じゃあ、言うけどさ」
結衣「あんたそれ、ちなつちゃんに出来るの?」
京子「あ、あれ?」
京子「わたし、叩かれて元に戻ったんだよね」
結衣「まあ、それはそれとして」
京子「スルー!?」
京子「こんな時にミラクるんがいてくれれば・・・」
ミラクるん『魔女っ娘ミラクるん、華麗に登場!』
ミラクるん『くらえ!ミラクるん鈍器!』どかっ
京子「よりによって、ミラクるん役のちなつちゃんがああなんて」くぅぅ
結衣「悩む方向が既に間違ってる」
京子「そうだ!綾乃にライバるんのコスプレさせてやらせよう!」
結衣「それ、ミラクるんの必殺技じゃないの?」
京子「そもそも、叩くという発想がいけないんじゃないか?」
結衣「どういうこと?」
京子「転ばせるとか」
結衣「どうやって?」
京子「コンビニでバナナ買ってくる!」ばひゅーん
ちなつ「ねぇ、あかりちゃん」
あかり「な、なに!?」
ちなつ「キス、しよっか」
あかり「ゆ、夢と同じ展開!?」
あかり「あれって、正夢だったのぉ!?」がーんっ
あかり「ちな・・・チーナに迫られる夢を見たんだよぅ」
ちなつ「あかりちゃん!」ぱぁぁ
ちなつ「夢で見ちゃうほど、チーナを好きなんだぁ」きゃー
あかり「ち、ちがっ」
ちなつ「もうキスするしかないよぉ」じりっ
あかり「ちょぉぉぉ!待ぁぁぁぁぁ!」
あかね「あかり、いる?」
あかり・ちなつ「!?」びっくぅ
あかり「お姉ちゃん!?」
あかね「あ、ごめんね、お友達来てたのね」
ちなつ「お、お邪魔してますぅ」
あかね「後でいいわ、大した用事じゃないから」
あかね「ごゆっくり」にっこり
ちなつ「ちっ」
あかり「し、舌うちが聞こえちゃってる気がするなぁ」
あかね(胸騒ぎがして、速攻で帰って来たけど)
あかね(わたし、グッジョブ!)ぐっ
あかね「監視も兼ねて、お茶でも入れてあげようかしら」
あかね「わたしって、なんて妹思い♪」
【あかねの いもうとおもい は、ほうこうせいがちがった!】
あかね「ねー、笑っちゃうでしょ?」
ちなつ「あ、あの、お姉さん」
あかね「なぁに?」
ちなつ「お姉さんも忙しいでしょうし、気を使っていただかなくても」にっこり
ちなつ(つーか、気を使えっつの)
あかり「な、なんか黒いオーラが見える気がするよぅ」びくびく
あかね(1秒でも早く帰ればいいのに)
あかり「お姉ちゃんからも黒いオーラが!?」
ちなつ・あかね「おほほほほほ」
あかり「ひぃぃぃぃぃ!?」
ちなつ・あかね「おほほほほほ」ごごごごごっ
ぴんぽーん
あかり「はーい」
がちゃ
京子「あかりぃ!ばななー!」どんっ
あかり「え、京子ちゃん意味わかんない」たじっ
あかり「二人とも心配で来てくれたの?」
京子「当たり前じゃんっ」
京子「で、ちなつちゃんは?」
あかり「ち、ちなつちゃんが心配で来たんだね」ぴくぴく
京子「いちおう、あかりも心配ー」
京子「まさか、ちなつちゃんをキズものに!?」
あかり「してないからっ!!!」
結衣「よく大人しく帰ったね」
あかり「お姉ちゃんが帰ってきたから」
結衣「なるほど」
結衣「あ、あかり、いったいなにが」
京子「とりあえず、作戦考えてきたよー」
あかり「ほんとに!?」ぱぁぁ
京子「名付けてっ」
京子「すてーん・ごちーん・あら戻った大作戦!」きりっ
あかり「あぅぅ」ずずぅん
結衣「たぶん、反応したら負けだよ」
京子「わかりやすいの考えたのにー」ぶーっ
あかり「それで、どういう作戦なの?」
京子「あかり、手に持ってるものを見てみるんだっ」
あかり「バナナ、だよね」
京子「その通りっ」
あかり「まさか、バナナの皮で転ばせるだけとかないよね」あはは
あかり「なんで黙るのっ!?」
京子「いや、これはバナナでビタミン摂ってもらおうと思って」
あかり「それ、絶対いま考えたよねぇ!?」
京子「ほ、ほら、皮をむいたら中身だけ切れてましたーみたいな」
結衣「手品やってどーする」
あかり「えぇぇぇぇぇ?」
結衣「すごい苦し紛れだな」
京子「皮しか使わないからいーじゃん」ぶーっ
あかり「結局、皮で転ばせるだけだよねぇ!?」
あかり「帰っちゃうの!?」
結衣「あんた、逃げる気まんまんだな」
あかり「結衣ちゃんにはなにか考えがあるの?」
結衣「ごめん」
結衣「京子があまりに自信たっぷりなんで、考えてなかった」
あかり「・・・・・・」がーんっ
あかり「うぅ、バナナの皮が微妙にくさいよぅ」
あかり「でもこれで昼休みにでも転ばせないと」
あかり「またキスされるのも時間の問題だよ」うぅぅ
あかり「いってきます」
がちゃ
ちなつ「おはよぉ、あかりちゃん」にっこり
あかり「!?」
あかり(登校時間をすっかり忘れてたあぁぁぁぁぁ!)がーんっ
ちなつ「ふんふふ~ん♪」
あかり「た、楽しそうだねぇ」
ちなつ「だって、あかりちゃんと一緒だもん」きらきら
あかり(別に悪いコじゃないんだよね)
ちなつ「天気も良くて、お散歩日和だし」
あかり(可愛くて【基本的には】明るいし)
ちなつ「もしかしてキス日和だったりしてぇ」きゃー
あかり(こ、これさえなければ問題ないのになぁ)うえーん
結衣「おはよ」
あかり「京子ちゃん、結衣ちゃん、おはよー」
ちなつ「おはようございます!」
結衣「治ってないみたいだね」あはは
あかり「う、うん」ずーんっ
ちなつ「なにが治ってないんですかぁ?」
結衣「こ、こっちの話、はは」
あかり「なんかだいぶ略されちゃってるけど!?」
京子「決戦は昼休みだー」
京子「このバナナで勝利を我々のものにっ」わさっ
あかり「え?あかり昨日のバナナの皮持ってきてるんだけど」
京子「そんなくさいの、よく持てるねー」
あかり「ちょぉぉぉぉぉ!?」
あかり「ち、チーナ、そろそろ手を離さないと」
ちなつ「なんで?」きょとん
あかり「だだ、だって恥ずかしいでしょ?」
ちなつ「ぜーんぜん」
ちなつ「むしろ、見せつけてあげなきゃぁ」うっとり
あかり「見せつけっ!?」がーんっ
あかり「そうだ、こういうことは秘密にしとかなきゃだよ」あせあせ
ちなつ「ひみつ?」
あかり「そう、二人だけの秘密」あせあせ
ちなつ「ひみつ・・・ひみつ」
ちなつ「そっかぁ、恋人同士の秘密かぁ」うっとり
あかり「えぇぇぇぇぇ!?」
結衣「あかりみたいなのが嘘つくとさ」ひそ
京子「どつぼにはまるんだなー」ひそ
あかり「うぅ」たじっ
京子「なんでその潤んだ目がわたし向けじゃないんだー!」がるる
ちなつ「手を離すの我慢したら」
あかり「し、したら?」
ちなつ「キス、してくれる?」
京子「はいはい!わたしがし・・・」
ちなつ「いりません」きっぱり
京子「うぅぅ」ずずぅん
あかり「まさかの裏切り!?」
結衣「ほら、作戦は昼休みでしょ」ひそ
あかり「そ、そっか」
あかり「放課後には元に戻ってるもんねぇ」ぱぁぁ
あかり「チーナ、放課後にき、キスしようね」
ちなつ「絶対だよぉ?」
千歳「き、キス!?」
あかり『時間を気にせずにキス出来るね』
ちなつ『長い長いキスが欲しいな』
*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
千歳「はぁぁぁぁぁ///」たらーっ
綾乃「ちょっと、朝から!?」
綾乃「まったくもう、これで拭きなさい」
千歳「おおきに、綾乃ちゃん」
千鶴「はっ!?」
千歳『勘忍やわ、綾乃ちゃあん』
綾乃『体のすみからすみまで介抱して、あ・げ・る♪』
*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
千鶴「だだーっ」だらだら
綾乃「こんどはこっち!?」
京子「放っておこう」
結衣「ごめん綾乃、頑張って」
あかり「大丈夫かなぁ、上手くいくかなぁ」おどおど
京子「あれだけバナナの皮を撒いたら転ぶはずでしょー」
結衣「まさか、あれ全部撒いたんじゃないよね」
京子「撒いたー」
結衣「それって、けっこう目立つよね」
京子「あ」
ちなつ『まったくこんなに散らかして』
がらっ
ちなつ「バナナの皮が一杯落ちてましたけど」
ちなつ「また京子先輩ですか?」じろっ
【さくせんは、みごとにしっぱいした!】
ちなつ「あかりちゃん!?なんで白目むいてるの!?」
京子「寝てるんだよー、あははー」
結衣「そ、そっとしておいてあげて」
京子「あかり、不憫な子」ぼそ
結衣「不憫なのは、あんたの頭だよ」
ちなつ「なんで部室じゃなくて結衣先輩の家にいくんですかぁ?」
結衣「たまにはいいかなーって」あはは
あかり「ゆ、結衣ちゃんにご飯作ってもらえるし」
ちなつ「みんながいたらキス出来ないじゃない」ぼそ
ちなつ「でも待って」
ちなつ「帰り道・・・公園・・・暗がり・・・そして抱き締め合う恋人達ぃ」ぼそぉ
あかり「聞こえてる!全部聞こえてるからぁ!」がーんっ
あかり「え、どして?」
京子「あまりにも自然に手を繋いだからさー」
あかり「!?」がーんっ
ちなつ「あかりちゃんの手って、温かいし」
ちなつ「チーナの手にぴったりなんですよぉ」きゃー
京子「ぴったりなんだってさ」
あかり「そ、そうなんだ」ずずぅん
ちなつ「いいじゃない、ラブラブなんだしぃ」うふ
あかり「ら、ラブラブ!?」
京子「連れてきたはいいけど、どうすんのー」
結衣「そこまで考えてないかも」
京子「そうだよねー」
京子「でも、このままじゃさ」
結衣「目の前でキスとかされそうな勢いだよね」ずずぅん
結衣「だけど、どうすんのさ」
京子「いま、いいこと思いついた!」
結衣「またそんな適当に」はぁ
京子「あかりー、ちなつちゃんを膝枕するんだ」
あかり「なんでっ!?」びっくぅ
ちなつ「ひざまくらぁ?」ぱぁぁ
京子「名付けて!」
京子「とりあえず寝かせちゃえ大作戦!」きりっ
あかり「あぅぅ」
京子「って、ほんとに寝た!」
結衣「あんたが驚いてどーする」
あかり「でも、助かったよぉ」ほっ
結衣「この間に解決策を探さないとね」
あかり「寝てると、こんなに可愛いのになぁ」はぁ
京子「あれあれ?」
京子「あかり、好きになっちゃったんじゃないのー?」にやり
あかり「そ、そんなことないよぅ!」ばっ
結衣「あかり、立ちあがったらダメ!」
ごっちーん
京子「す、すごい音がしたけど」
ちなつ「い、いたいです」うぅ
あかり「ご、ごめんチーナ!」あせあせ
ちなつ「な、なにチーナって、恥ずかしいよあかりちゃん」
結衣「もしかして」
京子「戻った!?」
ちなつ「わたし、いったい」
京子「君は夢から覚めたお姫様、さあわたしの胸に・・・」
ちなつ「いきません」きっぱり
京子「うぅ」ずずぅん
あかり「良かったぁ、ちなつちゃん!」だきっ
ちなつ「あ、あかりちゃん!?」どきーんっ
結衣「元に戻って良かったよ」
ちなつ「ご迷惑をおかけしましたぁ」ぺこっ
ちなつ「あかりちゃんも、ごめんね」
あかり「あかりはちなつちゃんが戻ってくれれば、それでいいよぉ」にこっ
結衣「ほら、京子もなにか言ってあげなよ」
京子「また頭打って、今度はわたしの番だと思ったのに、なんでぇ?」うるっ
ちなつ「いや、そんなこと言われても」たじっ
結衣「泣くなよ」
ちなつ「じゃあ、わたしはこっちですから」
京子「気を付けてねー」
あかり「また明日ねぇ」
ちなつ「ばいばーい」
京子「さて、わたし達も帰るかー」
あかり「ちなつちゃんもなおったことだし」
あかり「今日は安心して学校にいけるよぉ」ほっ
あかり「いってきまーす」
がちゃ
ちなつ「おはよぉ、あかりちゃん」にっこり
あかり「!?」
ちなつ「なんとなく一緒にいきたいなーって」
あかり「そ、そうなんだ」そーっ
ちなつ「どうしたの?わたしの頭になにかついてる?」
あかり「え、別になにも!?」びっくぅ
あかり(良かった、たんこぶあるかと思ったよぉ)
あかり「えぇぇぇぇぇ!?」
ちなつ「なんかね、手が寂しいの」きらきら
あかり「あぅ」たじっ
ちなつ「あかりちゃあん」きらきら
あかり「あの、その」
ちなつ「ダメぇ?」きらきら
あかり(やっぱり、断る勇気は必要みたいです)ずずぅん
ちなつ「それでね、あかりちゃん」
あかり「な、なに!?」
ちなつ「あかりちゃんの彼女になることにしたから」
あかり「は?」
ちなつ「だからぁ」
ちなつ「あかりちゃんの彼女になることにしたの」
あかり「な、なんでっ!?」
ちなつ「だってぇ」
ちなつ「昨日、抱き締めてもらっちゃったからぁ」ぽっ
あかり「もらっちゃった?」がーんっ
あかり「えっと」
*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
あかり『良かったぁ、ちなつちゃん!』だきっ ←ぴんぽーん
*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
あかり「あ」
ちなつ「キスもしてるし、もう彼女になるしかないよぉ」きゃー
ちなつ「昨日出来なかったみたいだからね」
あかり「な、なに!?」
ちなつ「今日の放課後にキスね」ぽっ
あかり「えぇぇぇぇぇ!?」
ちなつ「もちろん、いまでもいいよぉ?」じりっ
あかり「ちょぉぉぉ!待ぁぁぁぁぁ!」
千歳「へぇ、赤座さんがなぁ」
櫻子「びっくりですよー、もう顔中キスマークだらけ」
向日葵「一緒に入って来た吉川さんなんですけど」
向日葵「なぜかすごく満足げな顔をしていましたわ」
あかり『いやぁぁぁぁぁ!?』
ちなつ『待ってよぉ、あかりちゃあん!』
あかり『うぇーん、勘弁してくださいぃ!』
向日葵「噂をすればですわ」
櫻子「おー、あかりちゃんすごい速さ」
千歳「ええんちゃう、本人達が幸せなら」
千歳「歳納さんに一言ゆっておくのはありかもしれんけどなぁ」
綾乃「そ、そうよね、言わないとね」
綾乃「べべべ、別に会いたいわけじゃないなんだからねっ」
千歳「うちの妄想も、豊作になりそうやわぁ」にっこり
綾乃「いくわよ、千歳ぇ!」
今回の勝ち組
ちなつ ×ぶっぶー
千歳 ○ぴんぽーん
END
乙
乙!
Entry ⇒ 2012.02.10 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「結衣~このピンク色で振動してる玩具なに?」 結衣「!?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328021516/
結衣「お、おまえ、それ何処からっ!?」
京子「押し入れの中を探検してたら出てきたんだ」
結衣「きょ、京子、お前それが何か知らないの?」
京子「知らないから聞いてるんじゃん」
結衣「そ、そうか」
結衣「セーフ!ぎりぎりセーフ!」
京子「んー、けどこれ、何か変なにおいするんだよね」クンクン
結衣「……!?」
結衣「きょ、京子、あんまり匂いとか嗅いじゃだめだよ……」
京子「へ、どうして?」
結衣「だ、だって、だって///」
京子「あとさ、あとさ、一緒にこの容器も出てきたんだけど」トンッ
京子「これって飲み物なのかなあ?」
結衣(ペペだ、大型ローションのペペだ……)
結衣「それも、あんまり触らない方が……というか」
結衣「人の物置を勝手に漁るなっ!」ドンッ
京子「……!」ビクーン
ペペ「……」コロッ
トロトロトロ
京子「あ、容器が倒れて中身が零れちゃった」
京子「もー、結衣がいきなり怒るから……って、何、これ、凄くベトベトだっ!?」
結衣「京子!今から拭くからちょっとじっとしてて!」
京子「ゆ、結衣!これ凄くベトベトだよ!何だろこれ!?油!?スライム!?」ニュルニュル
京子「あはは、凄く面白い、何これっ!?」
結衣(駄目だ、めちゃくちゃ興味持たれた……)
京子「結衣~、これ何するものなの?」ニュルニュル
結衣(うわっうわっ///)
結衣(京子の手、もうローションでヌルヌルだ……)
結衣(あんなので身体触られたら、ど、どんな気分なんだろ)ドキドキ
結衣(ああん、拭いちゃうのか京子)
京子「さっきの玩具と容器と一緒に、この封筒も出てきたんだけど……」スッ
結衣「……あ」
結衣(終わった)
京子「なかに写真が入ってるんだけど……どうして私が着替えしてる所とかお風呂入ってる所ばっかりが映ってるの?」
京子「謝られても判んないよ、結衣、ちゃんと答えて」
結衣「ご、ごめんって……」
京子「結衣」
結衣「……」
京子「……」
結衣「して、ました……」
京子「何を?」
結衣「お」
京子「お?」
結衣「お、おな……」
京子「え?ごめん、聞こえない」
結衣「お、おなにい、してごめんなさい……」ウルッ
結衣「……」
京子「結衣」
結衣「はい……」
京子「それは、ちょっと気持ち悪い」
結衣「え……」
京子「私、許せないかも……」
結衣「きょ、きょうこ……?」
京子「帰るね」
結衣「ちょ、ちょっと待って、京子!」ガッ
京子「結衣、離してよ」
結衣「ごめん、ほんとにごめん、謝るから、ね?許して?」
京子「いや」
結衣「そ、そんな事、言わないで京子、わたし、わたし」
結衣「京子に嫌われるのやだよぉ」ウルッ
結衣「な、なんでそんな事言うの?そんな事ないよ、京子がいてくれないと……」グスン
京子「だって……写真があればそれでいいんでしょ?結衣は」
結衣「え……」
京子「なら、私いなくてもいいじゃん」
結衣「……も、燃やす」
京子「え?」
結衣「写真、いらない、京子がいてくれた方がいい、だから、燃やす」ヒック
結衣「うん……」
京子「……なら、態度で示してほしいな」
結衣「た、態度で?」
京子「写真じゃなくて私自身の方が良いっていう態度」コトッ
結衣「え、それ……ローター?」
京子「うん、写真じゃなくて、私自身を見ながら……」
京子「自慰、して欲しいなって」ニコリ
結衣「なっ///」
京子「私は写真にも劣るの?」
結衣「お、劣るわけないだろ!京子は、あの、す、凄く、可愛いし、綺麗だし…///」
京子「そっか……じゃあ、出来るよね?結衣?」
結衣「けど……あの、恥ずかしいって言うか、その……」モジモジ
京子「はぁ……帰ろうっかなあ」
結衣「や、やるよ!京子の為にやるよ!」
京子「うん、ありがと、結衣」ニコ
結衣「え、えーと……こう、最初に床にタオルを敷いて、そこに座って……」チョコン
京子「床に直接って……何でそんな、椅子とかに座ればいいじゃん」
結衣「だって、その方が京子に押し倒されてるみたいな感じがして気分が盛り上がるんだ」
京子「そ、そうなんだ」
結衣「うん、そうなの」
結衣「きょ、京子、どうしたのいきなり、だ、駄目だよ、私達、女の子同士だし、まだ中学生だしっ」
京子「……え?」
結衣「こんな感じでイメージを膨らませつつ」
結衣「こう、ローターをパンツの上から」ブブブッ
結衣「擦る感じで押しつけて」
結衣「んんっ///」ブブブッ
結衣「きょ、きょうこ、そんな、そんなとこ、穢いよ、だめっ///」
結衣「結衣の大切な所だもん、全然汚くないよ」
結衣「きょうこぉ…///」プルプル
結衣「きょ、きょうこ、好きっ」ブブブッ
結衣「私も好き、結衣が大好きっずっと好きだったよ結衣っ」
京子「……それ続けるなら私いらないよね、やっぱり」
結衣「……!」ピタッ
結衣「ごめん、京子……つい……」
京子「こういうのって、その、対話形式じゃないとって事?」
結衣「……うん」
京子「……」
結衣「……」
京子「じゃ、じゃあ、あの、対話形式の部分だけ、手伝ってあげよっか?」
結衣「!?」
京子「会話の部分だけね……あ、それとローターのコントローラーだけ貸して?」
結衣「え?」
京子「ほら、そうした方が会話に合わせて振動させられるでしょ?」
結衣「う、うん……そっか、そうだよね」ドキドキ
京子「というか、さっきからそうだったけど、結衣は攻められる方が好きなんだね」
結衣「うっ……」
京子「じゃあ、対話方式も私が攻める方でいいのかな?」
結衣「……はい///」
結衣「え、寝てないけど……」
京子「……」ギロッ
結衣(あ、そういう設定なのか、突然だからびっくりした)
結衣「ん、むにゃむにゃ……」ゴロン
京子「……寝てるなら、いいよね、結衣、触っても」
結衣「……!」
結衣(や、やばい、凄く興奮する、何これ///)
結衣(きょ、京子が京子の声でえっちなこと言ってくれてる///)
京子「結衣の大切な所、触っちゃおうっと」ピッ
結衣「……んっ///」ブブブッ
結衣(ろ、ローダーが動いた、きょ、京子に本当に触られてるみたいっ///)
京子「あれ、結衣が声出しちゃった……起きてるのかな?心配だから触るの止めよっと」ピッ
結衣「あっ……」ピタッ
京子「どうしよっかなあ?結衣が起きてるのなら続けられないなあ?」
結衣(こ、声出しちゃ駄目って事かっ///)
京子「……ぷっ」
結衣「///」
結衣(京子、察してよっ///)
京子「うん、寝てるね、結衣」クスクス
京子「じゃ、もっと続けて触ろうかな?今度はちょっと強めに……」ピピッ
結衣「……!」ブルブルブルッ
結衣(やっだめっ、さっきより刺激が強くて、こ、声、出ちゃうよっ///)モゾモゾ
京子「あ、結衣が動いた、動いたよ?寝てないのかな」ピタッ
結衣「……」ピタッ
結衣(きょ、京子、止めないで、お願い、もっとしてよぉっ///)
京子「うん、寝てるみたいだね、じゃ、続けるよ」ピピッ
ブルブルブルッ
結衣「……っ!」グッ
結衣(だ、だめ、動いちゃ駄目、声も出しちゃ駄目、けど、けど刺激がっ強すぎるよっ///)
京子「結衣、可愛いよ、私ずっと好きだった、結衣にいっぱいえっちな事をしたいって思ってたの」
結衣(え、きょ、京子っ///)
京子「だから、ね?私ももう我慢できないから、もっと、強くしてあげる、いっぱい愛してあげる……」ピピピッ
ガタガタガタガタッ
結衣「んんんんっ///」ビクッ
結衣「こ、声、出ちゃう、いっぱい声出ちゃうっ///」プルプルッ
京子「うん、いいよ、いっぱい声出していいから、結衣、いっぱい気持ち良くなって?」
結衣「京子、きょうこぉっ///」
京子「結衣、可愛い……」
チュッ
結衣「ふえ///」
京子「結衣、キスされたまま最強にしたら、どんな反応するか、見せてよ……」ピピピピッ
ギュルルルルルルッ
結衣「んああっ///むぐっ///」ビクビクッ
京子「結衣、結衣可愛い、大好き」チュッペロッ
結衣「んむっ、きょ、きょうこっだ、だめっ///」ガクガクッ
京子「結衣、無理やりされる感じが好きなんだよね?」
結衣「んっんくっ///」ビクーッ
京子「結衣……イッちゃえ」
結衣「んんんんんんんんんっ///」ビクビクビクビクーッ
結衣「……」トロン
京子「もう、ほら、しゃきっとして?」
結衣「きょ、きょうこぉ」
京子「ほら、結衣のパンツ、凄く濡れてるから、拭いてあげるね?」
サワサワ
結衣「んっ……」
京子「結衣、大好きだよ」チュッ
結衣「……んう///」コクン
結衣「ふー……」
京子「結衣、お風呂入ってさっぱりした?」
結衣「う、うん……あの、ごめんね、京子」
京子「ん?」
結衣「あの、アレを手伝ってくれて///」
京子「私の方こそ、ごめんね、無茶言って、結衣の自慰を見せて貰って」
結衣「わ、私は別に、いいよ、京子になら……」モジモジ
京子「あのさ」
結衣「なに、京子」
京子「これからも、私が手伝ってあげるから……もう、他の物で自慰とかしないでね?」
結衣「きょ、きょうこ……」
結衣「う、うん、しないよ、京子が手伝ってくれるなら絶対他の物はネタに使わない!」
京子「そ、そっか///」
京子「あれ?」
結衣「うん、ちょっと待ってて!」
ゴソゴソ
結衣「これ!」
人形「ヤァ!」
京子「え、え、結衣、なにそれ、何で空気人形に私の顔写真がはりつけてあるの?」
結衣「あ、あと、これも!」
DVD「ヤァ!」
京子「え、何このDVD……『京子のオリジナルエロアニメbyあやの』って書いてあるけど、な、なんなの?」
結衣「こ、これも!」
京子「ゆ、結衣、もういいよ、もういいからっ!」
京子「結衣、こんなにネタを隠し持ってたんだ……」
結衣「こ、これくらいないと、あの、抑えきれなくて///」
京子「私、結衣の想いを受け止めきれるかなぁ……」
結衣「あ、あの、京子?」
京子「ん?」
結衣「あの、嫌だったら別にいいんだけど……私も、私も」
京子「え、なに、どうして近づいてくるの」
結衣「私も、京子のオナニー、みたいかなって……」
京子「わ、私の?」
結衣「う、うん、あの、京子も私の事想って、してくれてるんでしょ?そうなんでしょ?」
結衣「……え?」
京子「だから、結衣の事を想ってしたことなんてないって」
結衣「……京子」
京子「ん?」
結衣「じゃ、じゃあ、誰を想ってしてるんだよ……」
京子「んーとね」
結衣「えっ?」
京子「自分で慰めるとか、そんな寂しい事はしないよ」
京子「気持ちいい事は本当に好きな相手との行為に備えて取っておかないといけないし」
結衣「京子……」
結衣(つ、つまり、はじめて京子とえっちする時は、快楽の波に耐えきれなくてひゃんひゃん泣いちゃう京子を見れるのか!)
結衣(す、凄い、えっちだ、みたい、見たいよ、そういう京子を!)
京子「結衣、どったの?」
結衣「京子、好きです、恋人として付き合ってください」ペコ
京子「あっ///」
結衣「え、きょ、京子泣いてるの?」
京子「だって、だってずっと待ってたのに、結衣全然告白してくれなくて、恋人になってほしいって言ってくれなくて」グスン
結衣「京子……」
京子「結衣、私をネタに自慰するだけで満足してるみたいだし、私、自分が結衣にとって何なのか不安になって、怖くて」ヒック
結衣(京子、こんなに喜んでくれるなんて……)
結衣(わ、私何やってるんだ、快楽を求めて告白しちゃうなんて、もっとちゃんと、雰囲気作りとかもして告白してあげればよかった……)
結衣「京子……ごめん、ごめんよ、待たせてごめんっ」
京子「うんん、いいの、結衣、ちゃんと告白してくれてたもんね///」
京子「私も、結衣の事が好き、だから、恋人になってくれると、嬉しいな」ニコ
結衣「え、えっちな本番、してもいいよね?」ドキドキドキーン
京子「え、そういうのはちゃんと中学高校卒業してからじゃないとだめだよ?」
結衣「……え?」
京子「だって、学校の校則にも書かれてるでしょ?えっちなのはいけないと思いますって」
結衣「え、ええー!」
結衣「だ、だって京子、さっき手伝ってくれたじゃない!?」
京子「あれはキスと対話だけだったし……」
京子「それに、結衣が自分の意思でやるって言うのなら、私はその意思を尊重したいし」
結衣「京子は……私と、えっちしたくないの?」
京子「したいけど……やっぱり駄目だよ、こんな子供の頃からそんな事してたら、頭悪くなるって言うし」
京子「うん、そうだね」
結衣「あ、あははは……快楽の波に飲み込まれる京子が……京子がぁ……」ガクッ
京子「もう、どうしたの、結衣、私の恋人になれて嬉しくないの?」
結衣「う、うれしいよ、当たり前じゃないか!」
京子「ん、よろしい」
チュッ
結衣「京子///」
京子「キスくらいなら、いつでもしてあげるからさ、それで我慢してくれる?」
結衣「うん///」
高校卒業の日の夜に獣のようになった結衣ちゃんに迫られた京子ちゃんは
ひゃんひゃんひゃんと泣く事になりましたとさ
めでたしめでたし
完!
S京子もいいなと思った
Entry ⇒ 2012.02.10 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「おはよう!シャイニング・デイ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327933208/
結衣「もうこんな時間か…起きないと」
『ピンポーン』
結衣「?…誰だろ、土曜の朝から」
『ピンポンピンポンピンポン!』
結衣「…京子か」
京子「いやー結衣が寂しがって泣いてるかと思ってさ」
結衣「ねーよ」
京子「へへ、昨日は用事があって泊まれなかったからさ、朝イチで会いに来ました!」
結衣「…ま、とりあえずあがりなよ」
京子「おじゃましまーす!」
結衣「ん?」
京子「いずれはこんなこと言わなくても結衣の家に入れるようになるんだよなー」
結衣「…?なにいってんだ朝っぱらから」
京子「えっ」
結衣「えっ」
結衣「なんで一緒に暮らすことになってんだよ」
京子「え?いつかはそうなるんでしょ?」
結衣「そんなこと決めた覚えはないんだが…」
京子「…なんだよー、嫌なの?私と一緒に暮らすの」
結衣「…まぁ、そうなったとしても嫌じゃないよ…」
京子「あ、いまデレた」
結衣「うっさい…」
京子「まぁ、そういうわけで朝ご飯!」
京子「だって結衣の朝ご飯食べたかったんだもんっ」
結衣「な…//…わかったよ、座ってまってて」
京子「ほーい♪」
京子「おーうまそう!そんじゃいただきまーす!」
結衣「どうぞ」
京子「もぐもぐ…実はさー結衣ー」
結衣「なに?」
結衣「なんなのさ」
京子「いやー…朝起きたらさ」
京子「いつも土日の朝には隣にいる結衣がいなくて」
京子「ちょっと寂しいな…なんて//」
結衣「なっ//」
結衣「わ、私は…(京子がいないといつも寂しいだなんて言えない…)」
結衣「ま、まぁ少しは寂しかった…かな//」
京子「おう…へへへ」
結衣「な、なんだよ」
京子「いやなんか、朝から甘ったるい感じになっちゃったね//」
結衣「なんだよそれ…」
結衣「まだ午前中なんだが」
京子「いやー結衣の家来る時点で体力使っちゃったし」
結衣「そんなに遠くないだろ…」
京子「じゃあ結衣の体温の残る布団で寝させてもらおうっ」
結衣「はぁ…好きにしろよ」
結衣「…変態だ」
京子「ああん!//そんなこといわないでぇっ//」キャピッ
結衣「…」
京子「スルーかよ」
京子「…ねぇー結衣も一緒に寝ようよー」
結衣「私今起きたばっかりなんだけど…」
結衣「…はぁ、しょうがないなぁ」モゾモゾ
京子「へへ、ちょろいもんだぜ」
結衣「おいこら」
京子「…ゆいーっ」ピトッ
結衣「ん…//」
京子「やっぱ結衣が隣にいると落ち着くなー」
結衣「…そうか」
京子「…ふぁ…」ムニャ
結衣「…」ナデナデ
京子「…」zzz
結衣「寝るの早…」
京子「…んぁ」
京子「…寝ちゃってたかー、…ん?」
結衣「…」スヤスヤ
京子「…結衣」ナデナデ
京子「…もうちょっと寝てようかな」クスッ
京子「…ゆい、いい匂い…」スヤッ
京子「…ふぁ」
結衣「…」ピコピコ
京子「結衣ー、今何時?」ムクリッ
結衣「15時」ピコピコ
京子「うげ、そんなに寝てたのか」
結衣「寝てただけだけど、お昼食べる?」
京子「おう、腹減った!」
結衣「やれやれ」
結衣「まぁ昨日の残りだけどね」
京子「いやいや、カレーは一晩おいてからが本番ですぜぃ」
結衣「ふふ、そうか」
京子「結衣さん、毎日
結衣「あなたのカレーを食べたい(キリッ」
京子「おいこらっ」
結衣「だってそれ何回もきいたし」
京子「ちぇー、なんか新しいの考えるかー」
京子「結衣さん、結婚してください!とか?」
結衣「ダイレクトすぎるだろ」
結衣「晩ご飯食べられないかも…」
京子「まぁいいじゃん、なんかゲームやろうぜー」
京子「そういやさっきDSvitaしてたよね?」
結衣「あぁ、これ?」
京子「結衣ってナナモリイレブンやってたんだ?」
結衣「いや、カートで安売りしてたから買ったんだけど詰みそうなんだよね」
京子「どれどれ…?」ズイッ
結衣「っ!//(京子顔近い…//)」
京子「駄目だなー結衣はー、こういうのは必殺技頼りすぎたらだめんなんだって」
結衣「そ、そうだよな…//(京子の息が…やばい//)」
結衣「な、なぁ京子!やっぱりテレビでゲームしようよ!これじゃ画面小さいし!」
京子「ふぇ?いいけど?」
結衣「うん…(やばかった、いろいろと…///)」
結衣「もう19時か…」
京子「もちろん泊まります!」
結衣「わかってるよ、買いだしついてこいよな」
京子「うええー寒いしめんどーぃ…」
結衣「じゃあラムレーズン抜きな」
京子「すいませんでした、行きます」
結衣「大げさだなぁ…、ほら」ギュッ
京子「へへ、手だけはあったかいな」ギュッ
結衣「それで十分だろ」
京子「いっそのこと全身…」
結衣「それは帰ってからな」
京子「えっ」
結衣「あっ////」
結衣「…やっぱり昼ごはん食べるの遅すぎたかな」キツイ
京子「少食だなー結衣はー、あーんでもしてあげようか?」
結衣「いいよ別に…」
京子「照れるなよー。それにしてもさー」
京子「一緒にご飯食べてる時、あーん意外にいちゃいちゃする方法ってないかな?」
結衣「なんだそれ」
京子「食器移動してー…」
京子「これでよし!」
京子「結衣と肩を並べてラブラブ食べる!」
結衣「狭いんだけど…」
京子「いいじゃん別にー、ほれ、あーん」
結衣「…結局あーんかよ」
結衣「そろそろ電気消すよー」
京子「もう寝るのかよ、えらく飛んだな」
結衣「…察してやれよ」
京子「おう…」
京子「…ごめんね結衣、朝からおしかけちゃって。迷惑だったかな?」
結衣「…でた、京子の寝る前になると不安がる癖」
京子「ごめん…」
結衣「なぁ京子、その迷惑って言葉、次から使っちゃダメ」
京子「え…?」
結衣「京子が来てくれたら私は楽しいんだよ」
京子「結衣…」
結衣「だから、その言葉は無しな」
京子「…えへへ、ありがと。結衣…」ギュウ
結衣「甘えん坊だな、京子は…」ナデナデ
結衣「…私も好きだよ」
京子「…聴こえたか」
結衣「うん」クスッ
京子「へへ…//」ニコッ
結衣「…」
京子「…//」ウルウル
結衣「…(ごくり」
京子「何ゆ…ん!?///」
結衣「ちゅ…ふ…んむっ///」チュッチュ
京子「ゆ…ぃ…んぁ…ちゅ…///」チュゥ
結衣「ぷはっ……ごめん京子//」
京子「はぁ…はぁ…ううん、いいよ、結衣…//」
京子「で、でも…これだけはお願い…」
京子「私以外には、その…キスしないで?」
京子「ん…//ありがと、結衣…」
結衣「じゃあそろそろ…寝よっか」
結衣「今寝ないと、もっとしてしまいそうな気がするし…」
京子「う、うん…。それじゃ…おやすみ、結衣っ」ニコッ
結衣「うん、おやすみ京子…」ニコリ
チュンチュン
京子「ん…」
結衣「…」スヤァ
京子「…へへ、結衣の寝顔かわいい…」
京子「結衣…」ピトッ
京子「結衣の匂い…甘い匂い…昔から変わらないね…」
昔約束したよね、どんなときでもいっしょだって。
今でも変わらないよ…なんとなくでもいい、ずっとそばにいてね、結衣。
なにも考えてなかったので中身がない文書ですいませんでした。
タイトルは中身と関係ないけど最近ハマってるアニメに絡ませたかっただけです。
いい甘々だった
乙
ええ甘さだった
Entry ⇒ 2012.02.09 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「綾乃~罰金ってどういう事?お金払わないといけないの?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328128090/
結衣「私も最初聞いた時はびっくりした」
綾乃「あ、あれは、その、単なる冗談っていうか……」
結衣「生徒会副会長がそんな冗談言っていいのかな」
京子「これは、ちょっと会長さんに報告しないといけないよね」
綾乃「え」
結衣「そりゃそうだよ、綾乃がやってるのは、カツアゲと変わらない行為だから」
綾乃「そ、そんなつもりは……」
綾乃「と、歳納京子、違うのよ、違うのっ!」
結衣「綾乃、一度失った信頼を取り戻すのは簡単じゃないんだよ?」
綾乃「船見さん……お願い、信じて、私そんなつもりじゃ……」
京子「うーん、どうしよっかなあ?」
綾乃「歳納京子……」
京子「じゃあさー……キス、してくれたら、信じてあげるよ?」
綾乃「え……」
結衣「……え」
綾乃「と、歳納京子、そんな、キスだなんて///」
京子「ほら、綾乃、早くして?」
綾乃「そ、そうね、歳納京子がどうしてもって言うなら、仕方ないわよね///」
結衣「お、おい、京子、本気か!?」
京子「うん、本気だよ、ほら、綾乃?」
京子「早く結衣とキスしてよ」
綾乃「……え」
結衣「え……」
京子「いやなの?」
結衣「い、嫌に決まってるだろっ///」
京子「私のお願いでも?」
結衣「うっ///」
京子「結衣、私のお願い、聞いてくれないんだ……ちょっと悲しいな」
結衣「京子……」
京子「私、結衣の事、好き……だったのにな」
結衣「だ、だった……って、何で過去形なの?」
京子「……」
結衣「きょ、京子……?」
綾乃(うわあ、絶対言われたくないわ、あんな事……)
綾乃「え、ええ、歳納京子、そうしないと信じてくれないんでしょ?だったら、私頑張るわっ」
京子「えへへ、綾乃、大好き」ニコ
綾乃「はう///」
結衣「……」
京子「けど、残念だな、船見さんが私のお願い聞いてくれないんじゃ、成立しないし……」
結衣「……!」
綾乃(こ、今度は他人行儀に苗字で呼び始めた……流石にかわいそうになってきたわね……)
京子「なんですか、船見さん」
結衣「わ、わたし、京子のお願い、聞くから、何でも聞くから」ウルッ
結衣「そ、そんな呼び方、しないでよ、もっと普段の通りに喋りかけてよぉ」ヒック
京子「……」
結衣「……」グスン
京子「……結衣」
結衣「……!」
京子「そういう寂しがり屋な結衣も、好きだよ」ニコ
結衣「きょ、きょうこっ」パアッ
綾乃「え、ええ……」
結衣「不本意だけど、仕方ない……」
綾乃「……」
結衣「……」
綾乃「……」モジモジ
結衣「……」モジモジ
京子「はやく」
結綾「「はいっ!」」
綾乃「船見さん……」
結衣(近くで見ると、綾乃って本当に美人だよな、髪も綺麗だし)
綾乃(近くで見ると、船見さんって本当に格好いいわよね、スタイルもいいし)
結衣「い、いくよ、綾乃///」
綾乃「え、ええ///」
結衣(綾乃の唇、ぷるぷるだ……)
綾乃(あ、船見さんの顔が、近づいてきて……)
チュッ
カシャッ
綾乃「ふあっ、ふ、船見さん、し、舌っ///」
結衣「んっんっっ」チュプッ
綾乃「んあっ///」チュッチュッ
カシャッ
結衣「ぷはっ……///」
綾乃「ぷはっ……///」
京子「うん、写真も撮れたし、バッチリだよ」
結衣「……え」
綾乃「え……」
京子「罰金発言なんて、会長に報告してもスルーされるだけだよ」
京子「冗談なのは、みんな判ってる事なんだし」
京子「けど、この写真はどうかなあ?」
綾乃「と、歳納京子!?」
結衣「きょ、京子?その写真、私も写ってるの?」
京子「当たり前じゃん」
綾乃「や、やめて、歳納京子……」
結衣「そ、そうだよ、何でそんな事するの、京子っ」
京子「公開されたくなければ……私の言う事、聞いてくれるよね、何でも」
京子「キスなんてレベルじゃなくて、本当の意味で何でも」
結衣「きょ、京子……?」
綾乃「と、歳納京子……?」
綾乃「わ、私も……聞くわ、けど」
京子「けど?」
綾乃「けど、こんな事しなくたって、普通に頼めばいいじゃない……」
結衣「そ、そうだよ、私、京子の言う事なら、何でも聞くつもりだったのに……こんな脅迫されなくても……」
京子「嘘ばっかり」
綾乃「う、嘘じゃないわ!」
結衣「そうだよ、京子、信じてよ……」
京子「いや」
結衣「じゃあ、いいよ、命令すれば……」
綾乃「……何をして欲しいの?歳納京子は」
京子「言っとくけど、命令聞かないと、本気で写真を公開するから」
結衣「……うん」
綾乃「……ええ、それでいいわ」
京子「2人にする命令は1つだけ」
結衣「……え」
綾乃「え……」
京子「もし、遊びに誘われて断れない場合は、私も連れて行って」
結衣「きょ、京子?」
京子「結衣、こないだ、ちなつちゃんと2人でデートにいったでしょ、あれももう禁止ね」
結衣「え、あ、うん……」
京子「綾乃も、もう千歳と2人っきりで遊びに行くのは止めて」
綾乃「え、あ、はい……」
京子「2人にとって、キツい命令だとは思うけど、これを守らないと絶対に許さないから」
綾乃(歳納京子、もしかして、私が千歳と仲が良い事に嫉妬して……)キュンッ
京子「……あ、あの」
結衣「え、ど、どうしたの、京子」
京子「……2人とも、怒った?」チラッ
綾乃「お、怒ってないわよ、歳納京子」
結衣「そ、そうだぞ、京子」
京子「そ、そっか……」ホッ
綾乃「そうよ、歳納京子、もっと命令してもいいのよ?」
京子「え、別に他の命令とかはないよ……」
結衣「そんな事言って『自発的に奉仕しないと駄目』とか言うつもりだろ?」
京子「い、言わないよ、そんな事……」
綾乃「けど、私達、そう言われても抵抗できないのよね、あの写真があるから……」
京子「だ、だから言わないって、そんな事!」
結衣「もう、しょうがないなあ、京子は……」スッ
綾乃「歳納京子って本当に仕方ないわね……」ピトッ
京子「え、何で二人とも私にひっついてくるの」
京子「ひゃっ結衣、耳に息吹きかけないでっ///」
綾乃「あの写真を公開される訳にはいかないものね、歳納京子の機嫌を損なわないようにしないと……」ナデナテ゚
京子「あ、綾乃、どうして私の手を撫でるの///」
結衣「さ、答えて、どんなことされたいの、京子」ボソッ
京子「結衣、耳元でささやかないでよっ///」
綾乃「歳納京子、この手で何処を触りたいの?」スッ
京子「綾乃、胸を私の手に押しつけてこないでよっ///」
京子「ふえ///」
綾乃「寂しい思いをさせちゃってごめんなさい」
京子「ふ、ふたりとも、なにをっ///」
結衣「これからは、私達、ずっと京子の傍に居るから……」
綾乃「他の子と二人っきりになんてならないわよ……」
京子「……!」
京子「結衣、綾乃……」
京子「わ、わたし、わたし」ウルッ
京子「わたし、2人が他の子と一緒に遊んでるって知って、心の中に何かもやもやが溜まって」ヒック
京子「ど、どうしても、それが消えなくて、イライラして、2人を脅迫してでも言う事聞かせたいと思うようになって」ヒックヒック
京子「ごめっごめんなさいっ」ヒック
京子「わたし、わたし、最低だよ、2人に一緒にいて貰う資格とか、やっぱり、ないよ」グスン
綾乃「ええ、私達は、歳納京子の傍にいたいの、資格とかは関係ないの」
京子「ふ、ふたりとも、ゆるして、くれるの?」ヒック
結衣「うん、さっきも言ったよね、京子のお願いは全て聞いちゃうって」
京子「う、うん…・…」
綾乃「それは脅迫されててもされてなくても、同じことなの」
京子「結衣、綾乃……」
結衣「京子、私、京子の事が大好き」
京子「……!」
綾乃「私も、歳納京子の事が、大好き」
京子「……!」
結衣「ありがと、京子」チュッ
京子「ふあ///」
綾乃「ありがとう、歳納京子」チュッ
京子「んんっ///」
結衣「京子の反応、可愛い……」ペロッ
京子「ゆ、ゆい、耳舐められると、そのっ///」
綾乃「歳納京子、抱っこしてもいい?いいわよね?」ギュッ
京子「あ、あやの、は、恥ずかしいよっ///」
京子「ゆ、ゆいまでっ///」
綾乃「歳納京子の身体、柔らかい……ずっとこうして抱きしめたかったの……」ギュゥッ
結衣「京子の髪、いい匂いがするよ、凄く不思議だ、ずっと嗅いでても飽きそうにない」スリスリクンクン
京子「ちょっ、やっ、ふたりともっ///」モジモジ
綾乃「歳納京子の身体、どんどん火照ってきてるわよ、凄く暖かいわ……」ギュッ
結衣「京子、京子京子京子っ」スリスリ
京子「あっあっ、ふ、2人ともっ///」
綾乃「そうね、撮りましょう、私達でいっぱい、愛してあげてる所を……」
京子「ふ、ふえ///」
カシャッ
結衣「ほら、京子、画像見て、凄くえっちな顔してるよ?」
京子「こ、こんなっ///」
綾乃「けど、歳納京子のもっとえっちな顔も、みたいわね」
京子「あ、あやの///」
結衣「そうだね、綾乃、京子をえっちな顔にして、いっぱい写真撮ろう」
綾乃「ええ、いっぱい、いっぱい……」
京子「ちょ、あの、2人とも、あんまり激しいのは///」
結衣「大丈夫、京子もそのうち慣れるよ」
綾乃「だから、歳納京子、もっとえっちなこと、しよっ?」
京子「あうあう///」
毎日、すくすくと開発されて
2人がいないと生きていけない身体にして貰いましたとさ
めでたし、めでたし
完
Entry ⇒ 2012.02.08 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
櫻子「6年後の未来に着いたぞ!」 向日葵「・・・・・」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1316782433/
櫻子「うわぁああ!なにこれ携帯電話!?またこんなに形変わったんだ!更に薄くなってるのに、回線はやーい!」
櫻子「え?ドラクエまだ?までしか出てないの?6年も経つのに?」
向日葵「・・・・」
櫻子「しかし、向日葵も本当大きくなったねぇ。特にこの胸・・・(ギリギリ)。ええい、畜生!この妖怪巨大おっぱい女がぁ!」
向日葵「櫻子・・・」
櫻子「しかしなんだよ、そのロングヘアー!無駄に大人っぽくなっちゃってさ!それがいわゆる大人の色香って奴か!!生意気な!」
向日葵「櫻子、落ち着いて」
櫻子「服装もさ!無駄にカジュアルチックな洋服着ちゃってさ。眼鏡なんかも装着しやがって!胸がでっかいからってアダルト気取りか!!」
向日葵「だから少しは落ち着きなさい、櫻子」
櫻子「えー、なんでだよー!!?私に何か文句があるっていうの!?」
向日葵「そんな子供みたいにはしゃぎ回っては恥ずかしいでしょう」
向日葵「自覚はないかもしれませんが、あなただって、外見は私と同じ19歳の大学生なんですから」
向日葵「それで先生。櫻子は本当に大丈夫なのですよね?」
女医「ええ。階段から転落して負ったという頭部の打撲自体は大したことありません。首の骨にも頭の骨にもヒビ一つ入っていませんし・・・」
女医「しかし、打ち所が悪かった。頭を打った時、その衝撃が彼女の脳内にまで伝道し、一時的な記憶の混乱を招いてしまったようです」
向日葵「記憶喪失・・という訳ですか?」
女医「有り体に言えばそうなります」
向日葵「そんな・・。頭を打って記憶がなくなるなんて、そんな漫画やアニメみたいなことが・・」
女医「こういう事例も医学的には珍しいことではないのですよ。時々居るんです。ちょっとした衝撃で記憶をスポポーンって弾き飛ばしちゃう子って」
女医「特に、お気楽に考えなしに毎日を明るく生きている能天気の極みみたいな子に、こういった事例は多くみられます」
向日葵「つまり馬鹿な子に多くみられると」
女医「有り体に言えばそうなります」
向日葵「何てこと・・。それってまんま櫻子ですわ」
女医「今回のケースの場合、彼女・・大室櫻子さんは、ただ記憶を失くしたという訳ではないようです」
女医「言語機能や一般常識や良識、人として現代社会で生きていくための最低限の知識は残っている・・」
女医「しかし、ある一定期間の記憶が、ごっそりそのまま抜け落ちているようです」
向日葵「一定期間というと、やはり・・」
女医「ええ、あなたも彼女の様子を見て気づくところもあったでしょう」
櫻子「うおおおお・・!! なんてことだ!いつの間にか向日葵のおっぱいが殊更に肥大化してる・・!!ていうか全体的に大人になってる!?」
女医「今の彼女は、自分のことを6年前の自分、中学一年生、年齢にして13歳の頃の櫻子さんだと錯覚している」
女医「即ち、彼女が失くしたのは、今から遡ること約6年間、彼女が培い経験してきたことの記憶です」
女医「記憶障害も一時的なものでしょう」
女医「普段通りの生活を送っていれば、半日から一日ほどで記憶は戻るはずです」
女医「どうか心配せず、櫻子さんを見守ってあげていてください」
女医「明日になってまだ記憶の混乱が残っているようなら、また当院へお越しください」
向日葵「ざっと説明すると、こんな感じですの。理解して頂けました、頭の中だけ中学一年生の櫻子さん?」
櫻子「つまり、私は別にタイムスリップの能力に目覚めた訳でも、デロリアンに乗って未来に来た訳でもないってこと?」
向日葵「ええ、あなたは順当に歳を重ね、中学、高校を無事卒業し、今では私と同じ大学に通う、女子大学生です」
櫻子「へー。どーりでさっきから微妙に世界が低く見えると思ったー。そっかー、私も結構成長したんだねー」
向日葵「能天気なところだけ今と変わっていない様で、本当に何よりですわ」
櫻子「ねー、櫻子!鏡とかある!?あったら貸して!」
向日葵「手鏡でしたら、携帯していますわ。どうぞ」
櫻子「へへん、中々気が利くじゃん。誉めてつかわす。さてと、どれどれぇ。ほほう、髪は後ろで縛ってるのかぁ」
櫻子「身体の全体像は・・、なるほどなるほど。悪くない・・。なんだかんだで、色々ちゃんと大人っぽくなってるじゃん、私も」
櫻子「そしてお胸の様子は・・・!!」
櫻子「・・・・・・・?」
櫻子「おい、おかしいぞ向日葵!身体はでっかくなってるのに、胸はあんま変わってない!!一応ブラはしてるみたいだけど!」
向日葵(不憫な子・・・・)ホロリ
向日葵「あまり恥ずかしい言動ばかりしていると、周りの人から白い眼で見られますわよ」
櫻子「そんなこと突然言われても、実感しろって言う方が無理だよ~
櫻子「大きくなったって言っても、身長もまだ向日葵に負けたままだし・・、胸も大してでっかくなってないし」
櫻子「ていうか、私はこんな惨状なのに、お前のおっぱいのデカさは何だ!!」
向日葵「」ボイ~ンボイ~ン
櫻子「少しは成長自重しやがれ、このおっぱい大魔神!!」
向日葵「ふぅ、櫻子にこの胸のことをとやかく言われるなんて、久方ぶりの経験ですわ」
櫻子「え?そうなの?」
向日葵「ええ、流石に大学生となれば櫻子も落ち着いてきましたし」
向日葵「私だって胸の大きさで一々悩むことなんて無くなりましたしね」
向日葵「そもそも、最近じゃ私たちが口喧嘩する回数自体、大分減ってきたのですよ」
櫻子「そうなの?私達仲良くなっちゃったの?」
向日葵「もともと、仲が悪かった時期なんてないと思いますが・・。まぁ、そういうことになりますわね」
櫻子「そっかぁ。それはそれで・・、なんだか寂しい気もする・・」
向日葵「大人になるってそういうことですのよ」
櫻子「ふぅん。つまんないの・・」
向日葵「これが、今私たちが通っている大学ですの」
櫻子「うわー、中学校より全然でっかい」
向日葵「お医者様は『普段通りの生活を送っていればそのうち治る』と仰られておりました」
向日葵「今日受ける予定だった講義はもう終了してしまいましたが、校内を探索すれば何か思い出すかもしれません」
櫻子「講義って・・大学の授業のこと? もう終わってるの?まだ昼過ぎだよ」
向日葵「私達一回生は自由選択の講義が多いですから。選択如何によっては、今日みたいに午後いっぱい空きが出る曜日も出てくるのよ」
櫻子「へー、大学生って楽ちんなんだね。どーりで撫子、いつも暇そうに家でブラブラしてたはずだよ」
向日葵「そうでしたっけ?」
向日葵「まぁ自由にできる時間が多い分、能動的に行動しなきゃいけないことも多いですから、決して楽な訳じゃないのですけどね」
櫻子「へー、良く分かんない」
向日葵「まぁ、実際中の様子を見てみれば、何か思い出すかもしれません。行きましょう、櫻子」
向日葵「丁度お昼ですし、何か頂いていきまし・・」
櫻子「うわーい!どれにししょうかな♪」
向日葵「って、人が喋り終わる前に勝手に行動するんじゃありません!」
向日葵「ここが生協の売店ですの。櫻子は忘れ物が多いから、よくここを利用していましたわ」
櫻子「へー、学校の中なのに漫画売ってんじゃん。すげー!」
向日葵「図書館・・はどうせ、櫻子は大して利用してなかったから除外ですの」
櫻子「その辺は未来の私も変わってないようで安心した」
向日葵「そして、大学で新しく出来た友達ですの」
友人A「櫻子ちゃん、今日の朝に頭打ったんだって!?もう動いて大丈夫なの?」
友人B「古谷さんの分も合わせて休んだ講義のノート取っておいてあげたから、後でコピーさせてあげるね」
櫻子「お、おう。ありがと・・」
(うおぉ、大学生の友達って、もう殆ど大人じゃん!いや、今は私も大人なんだけど・・)
向日葵「どう、櫻子?少しは思い出しまして?」
櫻子「いや、全然ダメ。何も思い出せない。大学生スゲーとは思ったけど」
櫻子「やっぱりタイムベルトか何かで未来の世界に飛んで来ただけなんじゃないの!?」
向日葵「そんなこと言われましても・・。私の中にはしっかりと、今まで櫻子と過ごした記憶がありますし」
櫻子「でも全然思い出せないんだよぉ」
櫻子「知らない場所巡るのも、覚えのない友達と会話するのも、もう疲れたぁ」
向日葵「まったく、この頃の櫻子は本当に手のかかる子供ですわね」
櫻子「うるさーい、この妖怪ビッグボインボインめ!一人だけ大人の余裕かましやがって!その胸むしり取ってやろうか!」
向日葵「やれやれですわ・・・」
向日葵「それじゃ、私達が中学生だった頃の知り合いに会ってみます?」
櫻子「へ?それってあかりちゃんとか、ちなつちゃんのこと?」
向日葵「そうですわね」
向日葵「あの頃特に仲良かったのは、ごらく部の皆さんと、当時の生徒会の先輩方、てところだったかしら」
向日葵「幸い、皆さんの現住所はここから左程離れていないはずですし」
櫻子「なにそれ!見たい!!大人になった皆のこと超見たい!」
向日葵「決まりですわね。それじゃ、まず誰に会いに行きますの?」
誰か希望とかある?
櫻子「もちろんあかりちゃんで!」
向日葵「当時から、あなたは赤座さんと仲が良かったですからね」
向日葵「実は、赤座さんと吉川さんも同じ大学に通っていますの」
向日葵「学部は私達と違いますけど」
向日葵「取りあえず、今どこにいるか電話してみますわ」
櫻子「うおー!ワクワクワクワク!!」
向日葵「あと五分くらいで着くそうです」
櫻子「うー!何だか緊張するし!! ねぇ、大学生になったあかりちゃんってどんな感じなの!?」
向日葵「中学時代の赤座さんと比べて、ですよね」
向日葵「うーん。当時の赤座さんはどうも印象が薄くて・・」
向日葵「今と比べてどうでしたっけ・・・?」
ちなつ「櫻子ちゃん、頭打ったんだって!?大丈夫!?」
櫻子「うわ!びっくりした!!」
櫻子「て、あかりちゃんじゃなくて、もしかしてちなつちゃん!?」
向日葵「吉川さん、どうしてここに」
ちなつ「あかりちゃんに聞いたの。櫻子ちゃんが大変だって」
ちなつ「私心配で、一足先に来ちゃった」
櫻子(ツインテールだったのがサイドテールになってるけど)
櫻子(何て言うのかな・・、大人のお洒落?)
櫻子(ネイルとかアクセサリとか、派手すぎない程度にキラキラしてて、とても似合ってる・・!)
櫻子「うおおおおおおおお、これが大人の色香・・!?」
ちなつ「櫻子ちゃん、どうしたの?」
向日葵「実はカクカクしかじかで・・」
向日葵「もう、不憫で不憫で・・・」ホロリ
櫻子(あ、腹黒なところちゃんと残ってるみたい。少し安心した)
櫻子「・・・・って、それってどういう意味だよ!」
ちなつ「でも、中学時代ってことは、今のあかりちゃん見たらびっくりするよね、きっと」
向日葵「まぁ、きっとそうでしょうね」
櫻子「ん?それってどういうこと?」
ちなつ「どういうもなにも・・。お、噂をすれば・・」
向日葵「ほら、櫻子。赤座さんが来ましたわ」
櫻子「お、本当!?どれどれ・・・って、」
櫻子「え!?」
櫻子「・・・・・どこにもあかりちゃんいないじゃん」
向日葵「いますわよ、ほらあそこ」
櫻子「え~、何処~? でっかい人波がこっちに近づいてくるのは見えるけどさ~」
ちなつ「だから、その中だよ」
櫻子「え?また、櫻子ちゃん見切れてるの?また人ゴミに流されて?」
向日葵「人ゴミに流されてと言うか・・」
ちなつ「あの人波の中心があかりちゃんだよ」
櫻子「へ~、そうなんだー」
櫻子「って、あかりちゃんが中心!?」
「あかりさん!このレポートのここのとこ分からないんだけど、教えてくれない!?」
「赤座さん!今日うちのサークルで飲み会あるんだけど、良ければ来ない?」
「ちょっと待って、誘うならうちが先よ!!」
「赤座君。もし君さえよければうちの研究室に来ないかい?教授が君のこと気に入っていてね」
あかり「ご、ごめんね、みんなぁ。私ちょっと大事な用があって・・通してくれないかなぁ」
「あかりさん!」
「あかりお姉さま!!」
「アッカリーン!!」
あかり「うう、廊下を歩くのも一苦労だよぉ。 あ、そのレポートはね!今日貰ったプリントの3ページの・・」
櫻子「」ポカーン
ちなつ「あの様子じゃ、ここに来るまでまだ5分くらいかかりそう・・」
向日葵「仕方ありませんわね。赤座さんは学校中の皆に慕われておりますから」
向日葵「どういうもなにも、いつもの赤座さんですわ」
櫻子「いつもああなの!?」
ちなつ「まぁ、中学一年生の頃のあかりちゃんは、どこか影が薄いところがあったからね」
ちなつ「当時の櫻子ちゃんとしては、当然の反応か」
ちなつ「本人自体は、あまり変わってないんだけどねぇ」
櫻子「でも!あかりちゃんがあんなに目立って!人の中心に!!」
櫻子「いや、目立ってると言っても、人波に隠れて見切れてるところは変わらないけどさ!!」
ちなつ「ほら、あかりちゃん昔から気配りのできる優しい子でしょ?」
ちなつ「昔は花瓶の水入れ換えたり、率先してプリント配ってくれたり、忘れ物した子に文房具貸してあげたりした程度だったけど・・」
ちなつ「その能力が、学年が上がるにつれどんどん強化されていってね」
ちなつ「高校時代には既に、学校の中であかりちゃんに助けられたことのない子は一人もいないような状態で・・」
ちなつ「『学園の女神≪ガッデス・オブ・ハイスクール≫』なんて呼ばれたりしてたよ」
ちなつ「まぁ櫻子ちゃんの言う通り、あかりちゃんの傍に人が常に集まるようになって」
ちなつ「今でも、写真撮っても見切れちゃうことが殆どなんだけどね~」
あかり「櫻子ちゃん、向日葵ちゃんから話は聞いたよ!記憶失くしちゃったんだって!?」
あかり「大変だと思うけど、私にできることがあったら何でも言って!力になるから!!」ピッカリーン!!
櫻子(ま、眩しい!眩しすぎる!!)
櫻子(あまりの良い子さに、オーラが光になって私の目に直撃する!!)
ちなつ「ふふ、慣れてないと辛いでしょう?あかりちゃんの『女神の慈しみ≪ハイパー・アッカリーン・ブライト≫』は」
向日葵「そんな名前が付いてたんですの・・?」
櫻子(何て言うか、大学生のあかりちゃんて)
櫻子(髪長くてサラサラしてて、開眼することなく絶えず微笑を浮かべていて・・!
櫻子(でもお団子だけは変わらずにそこにあって・・!)
櫻子(まるで本物の女神様みたい・・!!)
櫻子「う・・、あまりの眩さに眩暈が・・」フラッ
ちなつ「ふっふっふ・・、あかりちゃんの『女神の慈しみ』の直撃を受けて、平然と立ってられる人間なんてこの世にいないんだよ?」
櫻子「くぅ・・!」
向日葵「なんだか話の趣旨が変わっていますわ・・」
あかり「あ、あれぇ?ちょっと、なにこの流れ?私の言ってること無視して話進めないでよぉ!」
櫻子「あ~、目が疲れた・・」
向日葵「お医者様が仰るには、とにかく普段通りの生活を送っていれば、そのうち元に戻るだろうと」
あかり「そっかぁ、それじゃ私達もなるべく普段通りに振る舞えば良いんだね」
向日葵「ええ、よろしくお願いします」
あかり「といっても、普段通りの私ってどうやるんだろう?」
あかり「ちなつちゃん、私達、二人の前で普段どんなことしてたっけ?」
ちなつ「えっと、そうね~。この二人の前だと」
ちなつ「・・・・・」
あかり「な、何? ちなつちゃん」
ちなつ「あかりちゃんてば、いつもいつも誰かに囲まれてさ!私にちっとも構ってくれなくなったよね!!」
櫻子「え?」 向日葵「突然どうしましたの?」
あかり「え?そんなことないよ!!ちなつちゃんは私の一番の友達だもん!」
ちなつ「いいや、そんなことある!!みんなに寄ってたかられてチヤホヤされてさ・・・」
ちなつ「私と一緒にいるよりずっと嬉しそうだもん!」
ちなつ「正直に言って!あかりちゃん」
ちなつ「本当は私の事どうでもいいと思ってるんじゃ・・・」
あかり「そんなことないよ」ガシ
チュ
ちなつ「あ・・・・///」
櫻子(速攻でキスした!?)
あかり「まったく、突然どうしたの? ちなつちゃん」
あかり「こうやって行動で表さないと私の気持ちも分からないなんて」
あかり「ちなつちゃんは何時までたっても困ったさんだよね」
ちなつ「う・・うん。ごめんね。あかりちゃん」トロ~ン
あかり「ううん、許さないよ。これからもっともっと、ちなつちゃんの身体に教えてあげなきゃ」
あかり「私の気持ちが、どんなに深く大きいものなのか」
ちなつ「・・・はい」////
櫻子「」
ちなつ「とまぁ、こんな感じかな」
向日葵「あぁ、そういうことでしたか」
ちなつ「そう、そういうこと~」
あかり「へ? え? えー!!??」
あかり「もしかして、ちなつちゃん、さっきの全部演技だったの!?」
ちなつ「えっへへ~、あかりちゃんはすぐ騙されるんだから」
あかり「ちょっと~!なんでこんなことするのぉ!私、本気だったんだよ!!」
ちなつ「いやだって、普段通りするのが一番良いらしいから」
向日葵「確かに、私達けっこう見てますわね。ああいう場面」
あかり「え~!!私達そんなにいつもイチャイチャしてないよぉ!」
ちなつ「いやいやいや、してる、してるって~♪」
向日葵「していますわね~」
あかり「うぅ~。それでも櫻子ちゃんと向日葵ちゃんよりマシ・・ あれ?」
櫻子「」
あかり「櫻子ちゃん?」
向日葵「・・・・・・、立ったまま気絶していますわ」
ちなつ「あちゃぁ、ちょっとやり過ぎちゃった?」
ちなつ「流石に中学一年生には刺激が強すぎたか」
あかり「櫻子ちゃん、しっかりしてぇ!!」
向日葵「中学時代の櫻子って、意外とメンタル弱かったみたいですわね・・」
向日葵「赤座さん、吉川さん。今日は櫻子の為に協力して頂き、本当に有難うございました」
ちなつ「いいって!いいって!あまり役には立てなかったみたいだけどね」
あかり「向日葵ちゃん、頑張ってね。櫻子ちゃんが良くなったら教えてね」
向日葵「はい、いの一番に連絡しますわ」
向日葵「それじゃ、また明日に。ほら、櫻子行きますわよ」
櫻子「」グテ~
ちなつ「気を付けてねー」
」
あかり「またねぇ!」
ちなつ「まぁ、櫻子ちゃんならきっとすぐ元気になるよね」
ちなつ「それじゃ、あかりちゃん。私達も戻ろっか・・」
あかり「」ガシ
ちなつ「あ、あかりちゃん?」
あかり「私ねぇ、ちょっとショックなんだぁ。櫻子ちゃんの為とはいえ、ちなつちゃんにあんな嘘つかれて・・」
ちなつ「だ、だからそれはさっき謝って・・!」
あかり「許さないよって、ちゃんと私言ったよねぇ」
ちなつ「へ?でもアレは演技の一環で、だからその・・」
あかり「だーめ、許してあげないよ」
あかり「私達も、もう家に帰ろ?」
あかり「ちょっと早いけど、明日も学校あるし」
あかり「今からじゃないと、体力持たないもんね」
ちなつ「え、え~」汗ダラダラダラダラ
あかり「ふふふ。今日はちなつちゃんの声、色々いっぱい聞かせてね♪」
向日葵「あらあら、やっと目が覚めましたのね。櫻子」
櫻子「あ、でっかい向日葵。てことは夢じゃないのか・・」
櫻子「夢じゃないんだぁ・・・」
向日葵「色々な意味でショックだったのは分かりますが。それでどう?」
向日葵「少しは記憶が戻りまして?」
櫻子「いや、全然」
向日葵「そうですか」(溜息)
櫻子「家・・?そいうえばさ、私、大学生になってるってことは、一人暮らししてるってこと?」
向日葵「いいえ、一人暮らしはしていませんわ」
櫻子「なんだー、それじゃ、撫子みたいにまだあの家に住んでるのかー
櫻子「つまんないのー」
向日葵「いいえ、今あなたはご実家には住んでおりません」
向日葵「撫子さんと違って、少し遠くの大学に通うことになりましたから。高校卒業と同時に引っ越しましたわ」
櫻子「え?それっ、つまり一人暮らししてるって訳じゃないの?」
向日葵「いいえ、一人暮らしではなく二人暮らししているという訳です」
櫻子「へ?」
向日葵「今、私とあなたは同棲してるってことですわ。同棲の意味は、分かりますわね?」
櫻子「え? へ? どぇ? えええ!?」
「えええええええぇぇぇぇぇえええ!!!????」
櫻子「ポカーン」
向日葵「さぁ、馬鹿みたいに固まってないで、さっさと入って来なさい」
向日葵「遠慮しなくていいのよ、ここはあなたの家でもあるのですから」
櫻子「ポカカーン」
向日葵「あ、ちゃんと手洗いとうがいは忘れないように。記憶喪失の上、風邪なんか引いてしまっては大変ですから」
櫻子「ど、どーどー・・・」
向日葵「ふたごどりポケモン?」
櫻子「どーして、私と向日葵が二人きりで暮らしてる訳!?」
向日葵「何故って言われましても。だって私と櫻子の仲じゃありませんか」
櫻子「そんなの答えになってない!ちゃんと説明してよ!」
向日葵「思い出せばきっと理解できますわ。ほら、さっさと家にお上がりなさいな」
櫻子「だっていきなりこんな・・、二人暮らしなんて・・!!納得できるかぁ!」
向日葵「今日の晩御飯はハンバーグですのよ」
櫻子「わーい♪」
櫻子「はーい!」
櫻子「ふふふ~ん♪今日のご飯は向日葵が作ったハンバーグ~♪楽しみだなぁ♪」
櫻子「・・・・・・・」
櫻子「・・・・・て」
櫻子「そんなこと楽しみにしてる場合じゃない!! いや、楽しみだけどさ!」
櫻子「本当に私と櫻子が・・・同棲してるの!?」
櫻子「と、と、取りあえず。家の中を探索してみよう!」
櫻子「お揃いのカップ・・・」
櫻子「お揃いの歯ブラシ・・」
櫻子「お揃いのウェディングドレス・・」
櫻子「お揃いのパジャマ・・」
櫻子「うわあぁぁ!何なんだよ、これ!!同棲の証拠ばっか見つかるじゃん」
櫻子「そしてこれは・・・写真」
櫻子「私と、向日葵・・・」
櫻子「海岸・・。どっかの海に二人で海水浴に行ったってことかな・・」
櫻子「私・・、何こんなに嬉しそうな顔してるんだろ・・」
【そもそも、最近じゃ私たちが口喧嘩する回数自体、大分減ったのですよ】
櫻子「あれって、別に私と向日葵の距離が離れちゃったとか、お喋りしなくなったとか」
櫻子「そういうことじゃなかったんだ・・」
櫻子「いや、そもそも同棲しちゃってるみたいだから、離れようがない訳だけど」
櫻子「・・・・・・」
櫻子「衝撃の証拠ばっかり見つかってるのに、何で私安心してるんだろ・・・」
向日葵「櫻子ー。ごはんできたから運ぶの手伝って頂戴」
櫻子「(ビクッ!)わ、分かったー」
向日葵「私がご飯を作ってる間、こっちで何やらガサゴソしてたみたいですけど、どうでした?少しは記憶戻りまして?」
櫻子「うーん、ごめん。未だにさっぱりだわー(モグモグ)」
向日葵「そうですか・・。そろそろ本格的に心配になってきましたわね」
櫻子「でも、ちょっとだけ。ちょっとだけだけどさ」
向日葵「?」
櫻子「向日葵と私がここで二人で暮らしてたんだっていう実感、湧いてきたよ」
櫻子「いやぁ、よくよく考えてみると、向日葵と二人きりの生活ってのも悪くないね!」
向日葵「そ、そうでしょう?」
櫻子「だってわざわざ向日葵ん家に呼びに行かなくても、毎日向日葵がご飯作ってくれるんだもん!楽でいいや!」
向日葵「言っときますけど、家事は当番制ですのよ?」イラ
向日葵「今日は櫻子も色々大変だったでしょうし、早めに就寝しようかしら」
向日葵「櫻子ももう眠くなってきたでしょう?あなた、朝は中々起きない癖に、寝るのだけは早いんだから」
櫻子「ちょっと待った。待って欲しい。ていうかマテ」
向日葵「どうしました?なにか問題でも」
櫻子「お風呂あがった後、用意されてたから違和感なく着替えちゃったけど、この服なに?」
向日葵「ネグリジェですわ。私が着てるのとお揃いの」
櫻子「ね、ねぐりじぇって、初めて着たけどさ・・!これ、す、透け透けなんだけど!?」
向日葵「と言っても、それをランジェリーショップで選んで、私にまで押し付けたのは櫻子ですのよ?」
向日葵「夏は暑いからこれがいい!なんて言って」
向日葵「だからスケベは櫻子の方ですの」
櫻子「な、な、にゃぁあああ!???//////」
向日葵「今までの日常生活の中じゃあまり変化が見られないから、違和感なく接することができてましたけど」
向日葵「こういう反応見ると、本当に中学時代の櫻子なんだって実感できますわね」
櫻子「そ、それじゃ、さっき気づいたけど、アレはなに!?」
向日葵「アレって、私達がいつも寝てるベッドじゃない」
櫻子「ベッド一個しかないよ!?でも枕は二つ!!」
向日葵「当たり前でしょう。毎日一緒に寝てるんだから」
櫻子「一緒に寝・・!? 向日葵と一緒に!? 毎日寝てるの!??」
向日葵「もちろん、今日も一緒に寝ることになりますわ」
櫻子「あ、あわわわわ・・、あわわわわわわわ・・・///////////」
向日葵「櫻子がそんな風にウブな反応見せるのも。高校時代を思い出しますわ」
向日葵「いや、あのころは向日葵だけじゃなく、私だって・・」
向日葵「本当に、懐かしいですわ・・」
櫻子「ひ、向日葵!? ちょっと、目が怖いよ!?」
櫻子「なに、何なのその微笑み方!? 私、向日葵のそんな顔見たことない!」
向日葵「私は、櫻子のそういう顔、見たことありますわ」
向日葵「これから自分がどうなってしまうのか分からない恐怖・・、けれど、その奥にあるのは大きな期待」
向日葵「『どうなっちゃうのか分からなくなるくらい、滅茶苦茶にされるのが好き』」
向日葵「あなた、いつかそう言っていましたものね」
櫻子「言ってない!私、そんなこと言ってない!!」
向日葵「怖がらないでいいのよ、櫻子。私は、いつだってあなたの味方ですから」
向日葵「あなたを傷つけるようなこと、絶対にしないから」
櫻子「ひ、ひぃ!!」
櫻子「うぅぅぅぅぅうぅぅ・・・」
向日葵「まったく、今日は本当に早く寝ようと思っていたのですけどね」
向日葵「櫻子のそんな顔見たら、私、停まれなくなっちゃいますわ」
櫻子「や、やめてよ、向日葵!!こんなの絶対おかしいよ!!」
向日葵「中学時代のあなたにとってはそうでも、今の私達にとっては普通のこと」
向日葵「そういえば、お医者様も仰られていましたしね」
向日葵「『普段通りの生活を送っていればそのうち治る』って」
櫻子「ひ、ひ、向日葵?」ガクガクブルブル
向日葵「ふふふ、震えちゃって。今日の櫻子ってば本当に可愛い」チュ
櫻子「あ・・」
向日葵「でも、優しいキスで、顔が惚けるのはいつも通りみたい」
櫻子「え、えと、その/////」
向日葵「まだ、足りないみたいですわね。それじゃ」チュ
櫻子「ひゃう!」
向日葵「櫻子が安心するまで、櫻子の色んな所に、沢山キスを差し上げますわ」チュ、チュ、チュ、チュ、チュ、チュ
櫻子「ひぃ、はぅ、ひゃぁ、みぃ、にゃぅ!」
向日葵「櫻子、猫みたいに可愛い」
櫻子「ひ、向日葵ぃぃぃ」
向日葵「あらあら、そんなに甘えた瞳で私を見ないで」
向日葵「本当に、私停まれなくなっちゃう」
アッカリ~ン
向日葵「櫻子、これで分かったでしょう?」
向日葵「あなたが私の胸について、とやかく文句言わなかった理由」
向日葵「そんなにむしゃぶりついちゃって・・」
向日葵「これ、もうとっくに櫻子のモノになってしまったんですものね」
向日葵「それに、口喧嘩のことだってそう」
向日葵「どちらかが本気で怒っても、もう片方がキスで口を閉じれば、それでもうお仕舞」
向日葵「私達、呆れる程馬鹿みたいなカップルになってしまったのよ」
櫻子「ハァ・・ハァ・・ハァ・・」
向日葵「ふふ、聞こえてないようですのね」
向日葵「それじゃ、今の櫻子にも分かるよう、簡単な一言だけ」
向日葵「愛してるわ、櫻子。今も昔も変わらずに」
櫻子「向日葵ぃ」
向日葵「・・・あら、まだ意識があったのね櫻子」
櫻子「私もね、大好き」
櫻子「向日葵のこと大好きだよ・・」
向日葵「・・・・・」
向日葵「フフ、その言葉、私は何度も聞きましたわよ?」
櫻子「うん、知ってる・・・」
櫻子「もう、全部思い出したから」
向日葵「櫻子、あなた・・」
櫻子「だから、続き・・」
櫻子「続き、いっぱいしよ」
櫻子「ということで、記憶が戻りました」(グテ~)
向日葵「その割には、随分元気がないようですわね?櫻子」(ツヤツヤ)
櫻子「誰のせいだと思っていやがる?」ガルルルルルル
向日葵「てへへへ。だって、櫻子何時にも増して可愛いかったんですもの。攻める手にも熱が入っちゃって・・」
櫻子「うがぁぁぁ!だからって、人が記憶失って本調子じゃない時に、遠慮なくガンガンヤリまくるんじゃないよ!」
櫻子「一応、あの時の私中学一年生のか弱い女の子と同じ状態だったんだよ!」
櫻子「そんな子を無理矢理なんとかするなんて一歩間違えれば犯罪だよ!!分かってるの向日葵!」
向日葵「ああ・・、中学一年生の櫻子・・じゅるり」
櫻子「ダメだこいつ早く何とかしないと!!
櫻子「ていうかさぁ・・・」
櫻子「私、こんな↑台詞言った覚え一度もないんだけど!!」
向日葵「大丈夫、私、櫻子の言いたいことなら何でも分かっていますから」
向日葵「心の声くらい、余裕で聞き取れますわ」
櫻子「思ってもいない!!」
櫻子「コラ、話を逸らすな逃げるな誤魔化すな!今日という今日は・・」
向日葵「チュ」
櫻子「」
向日葵「チュチュチュ」
櫻子「」
向日葵「ほら、学校、行きましょ」
櫻子「・・・・・・分かった」
並べて世は事もなし
二人の人生は
何年経っても、何年前でも
ずっと二人で続いていく
なんか綺麗に纏まったことにしようend
あかり「ん~、今日も良い天気だな!」
あかり「よし!今日も一日頑張ろうねぇ!ちなつちゃん」
ちなつ「・・・・・」
あかり「どうしたの?早くしないと学校遅刻しちゃうよ?」
ちなつ「・・・・」ガクガクガク
ちなつ(マジで足腰が立たねぇぇぇ!!!!!)
終
取りあえずこれで終わりっす。
濡れ場とかマジ書けねー
自分で見ても至らない点ありまくりな気がしますが、
ここまでお付き合いして頂いた方々、マジありがとうございました。
0:40前に終れて良かった~
素晴らしい大学生活だな
ニヤニヤさせてもらった!
乙
Entry ⇒ 2012.02.07 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
櫻子「初詣と私と向日葵」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327935615/
――大室家・元旦――
櫻子「ふあぁ……おはよぉあけおめー」
撫子「おはよう」
花子「だし」
櫻子「……『今年もよろしくー』とか、そういう返事はないのか」
撫子「昨晩日付変わった後にもう言ったし、そもそも櫻子によろしくしてもらうこともないしね」
花子「むしろ櫻子が土下座しながらお願いすべきだし」
撫子「今も元旦だからって寝ぼすけすぎだよ」
花子「いくら年が明ける瞬間まで起きてたからって……」
撫子「それにしても小学生の妹だって同じなのに……花子はちゃんと起きたもんね」
花子「だし!」
櫻子「………………なんで新年早々こんな滅多打ちされてんだよ……」
櫻子「それはそうとねーちゃん」
撫子「……なに」
櫻子「ん」ズイッ
撫子「……なにその手は」
櫻子「お年玉くれ」
撫子「死ね」
櫻子「……ねーちゃんもオブラートというものを学んだほうがいい」
櫻子「まった、く……ん?」
撫子「はい花子、お年玉」
花子「へ!? く、くれるの……!? ありがとうだし……」テレテレ
撫子「ごめんね、少ないけど」
花子「そ、そんな! 気持ちだけでもうれしいし!」
櫻子「……」
撫子「なに櫻子、そんな見つめてきても何も出ないよ」
櫻子「……なんで、わざわざ私が起きてきてから花子にあげた?」
撫子「……さぁね?」
花子「えへへー……」
櫻子「そういえば花子もねーちゃんも今日はずっと家にいるの?」
撫子「たぶんね」
花子「櫻子は、どっかいくの?」
櫻子「あー、うん。向日葵に初詣行こうって誘われた」
撫子「らしいね」
花子「あれ、さっき、撫子お姉ちゃん、ひま子お姉ちゃんのとこに……」
撫子「ん。 それで、櫻子はそのまま行くの?」
櫻子「ん? なにが?」
撫子「その格好。近所のコンビニに買い物にいくんじゃないんだから」
櫻子「あー……着物とか? あるんだっけ?」
撫子「あるよ」
櫻子「でもめんどいなぁ……そもそも着れないし」
撫子「私着付けできるよ」
花子「すごい」
櫻子「……でもいいや! 別に向日葵だし、ちょっと行って帰ってくるだけだし!」
撫子「そう。 ……ひま子も不憫な子だね」
櫻子「? よくわかんないけど……そろそろ行くかなー」
花子「ほんと適当だし……」
撫子「……迷子になるんじゃないよ」
櫻子「はぁ!? んなわけねーし!」
撫子「はいはいフラグフラグ」
櫻子「はぐれるんだったら向日葵のほうだし!」
花子「……二人だけで行ったらどっちがはぐれたかわかんないし」
櫻子「あーあー! せっかく花子にお年玉あげようとしたのになー!」
撫子「……嘘はよくないよ」
櫻子「……すんませんでした」
花子「わかってるから別にいいし……」
櫻子「じゃ、いってきまーす」
撫子「遅くなるなら連絡しなよ」
櫻子「ん」
ガチャ
花子「……花子も着たいな」
撫子「着物?」
花子「へ!? く、口に出てた!?」
撫子「ばっちりね」
花子「……うん」
撫子「……たしか花子でも着れる大きさのが押入れにあったはず」
花子「ほ、ほんと?」
撫子「お下がりだけど、いい?」
花子「うん!」
撫子「じゃあ探しておくから明日それ着て私らも初詣いこうか」
花子「うん!!」
撫子「……ほんともう、せっかく櫻子にぴったりの、ひま子と合う柄の着物があるのに……」
櫻子「さぁ~って」テクテク
櫻子「お~い! 向日葵~~! きたぞーー!」
櫻子「……」
櫻子「勝手に入るぞ~っと」ガチャ
櫻子「あれー、集合時間あってるよな……ん?」
テトテト
楓「えっと、あけましておめでとうなの、櫻子お姉ちゃん」
櫻子「おー、楓。あけましておめ今年もよろしくー」
楓「よろしくなの! それで、お姉ちゃんなんだけど、奥にいるの」
櫻子「んー? そっかー……早く来いよなー」ブツブツ
楓「えへへ……」
櫻子「どした? 楓」
楓「ううん、きっとお姉ちゃんを見たらびっくりするの!」
櫻子「……? アフロヘアーにでもしたのか?」
楓「お姉ちゃんもそろそろ準備できてるとおもうの!」
櫻子「んー? まだ準備してなかったのかー……どんだけ時間かけてるんだよ……」ブツブツ
楓「えへへへ……」
ガチャ
櫻子「おーい向日葵、はや、く、し……?」
向日葵「やっぱりこれ少し苦し……あ、楓! かんざし、こんな感じでいいかし、ら……って」
楓「ばっちり似合ってるの!」
櫻子「ぁ……」
向日葵「ささ、櫻子!? どうしてここに!?」
櫻子「着物……向日葵の……」
楓「えへへ……櫻子お姉ちゃん、やっぱりびっくりしてるの!」
櫻子「―――へ? な、なな、そんなことねーし!」
このスレを見て痛感した
楓「お姉ちゃんも、約束したんだから櫻子お姉ちゃんが来るのは当たり前なの!」
向日葵「そ、それはそうですけど……」
楓「それに一緒に行くんだからどうせ後で見られるの!」
向日葵「う、うぅ、かといって心の準備というものも……」
櫻子「……」ウズウズ
向日葵「……なんですの櫻子、無言でこっちを見て……」
櫻子「着物、帯……―――へ? べべ、別になんでもねーし!」
楓「櫻子お姉ちゃんテンパって反応がワンパターンなの!」
櫻子「わたしだって、自重するし……」
向日葵「?」
楓「そんなことより、お姉ちゃん感想まってるの!」
櫻子「は?」
向日葵「かか、楓ぇ!?」
櫻子「……えっと」
向日葵「櫻子も! 別に、これはただの気まぐれですわ……!」
櫻子「えっと……」
向日葵「ま、まぁでも? 確かに滅多にないことですし、何か言いたいことでもあるのなら……」
櫻子「それさ、向日葵……」
向日葵「は、はい……」ドキドキ
櫻子「どうやって着たの?」
向日葵「…………はい?」
楓「はぁ……」
向日葵「じゃあ楓、遅くならないうちに帰ってきますから」
楓「ごゆっくりなの!」
櫻子「下駄……歩きにくくない?」
向日葵「……和装にブーツやスニーカーは合わないですわ」
櫻子「ま、そだけどねー」
櫻子「……」テクテク
向日葵「……」カラン、コロン
櫻子「……いいじゃん、それ」
向日葵「へ?」
櫻子「だーかーらー、……まぁいいや」
向日葵「はぁ……?」
櫻子「向日葵、そんなの持ってたんだ」
向日葵「……どれのことですの?」
櫻子「その……着物とか」
向日葵「あぁ……違いますわよ」
櫻子「?」
向日葵「かんざしとか巾着とか、下駄とか……小物はうちにあったものですけれど」
櫻子「ほぉ?」
向日葵「帯も、着物も……借り物ですわ。撫子さんのね?」
櫻子「ねーちゃんの? ……そういえば確かいくつか持ってたかも」
向日葵「なにか日舞とか、習い事やってらしたのでしたっけ」
櫻子「えぇとたしか……土下舞」
向日葵「……どげぶ?」
櫻子「……あぁ、神社まだ着かないなぁ」
向日葵「……えぇ、まだ神社、着きませんわね」
櫻子「ま、……のんびり行くかね」
向日葵「……」
向日葵(そういえば、いつもより歩くのがゆっくりなような?)
向日葵(……まさか、私が下駄なことを気遣って?)
向日葵「……」
向日葵「まさか、ね……」
櫻子「ふんふ~ん」
――七森神社――
櫻子「うわ、すげぇ人……」
向日葵「来る途中もちらほらと人が見えましたけど……まさかこれほどとは」
櫻子「どうする?」
向日葵「まぁ来た以上……でもこれだとはぐれたら危ないですわね」
櫻子「んんー、人が多すぎて先がわからない……!」ピョンピョン
向日葵「そうですわね、まして知人と遭遇とか全くなさそう……」
櫻子「あ」
京子「お~~~! おっぱいちゃんにちっぱいちゃん!」
向日葵「」
結衣「オイコラ」ペチン
京子「いったぁ~……正月から殴るなよなぁ、結衣ぃ~」
結衣「京子が正月から変なこと言うからだろ?」
京子「へへっ、わかってるって、それも結衣にゃんの愛なんだろ?」
結衣「はいはい、お前は急に何を言ってるんだか」
京子「……ぶーぶー」
あかり「えへへ、明けましておめでとうだよぉ、櫻子ちゃん、向日葵ちゃん~」
向日葵「あ、赤座さんがた……、明けましておめでとうですわ」
櫻子「今年もよろしくぅ! ごらく部はみんなで初詣?」
あかり「だよぉ~!」
ちなつ「結衣先輩の愛、わたしにも……!!」ギギギ
向日葵「吉川さん……?」
京子「ちなっちゃ~ん! 私の愛ならいくらでも~!」
結衣「オイ! ごめんね古谷さん、大室さん、新年から騒がしくて」
櫻子「大丈夫ですよ! 元気が一番ですから!」
向日葵「えぇ、それに、櫻子も十分うるさい子ですから」
櫻子「なんだとー!?」
あかり「二人とも、ほんと仲良しさんだねぇ……きゃっ」ドンッ
向日葵「赤座さん、大丈夫ですの!? ……やっぱり少し人が多いですわね」
あかり「えへへ、大丈夫だよぉ……こんなに人が居たら、ちょっとくらいぶつかっても仕方ないもんね」
結衣「そうなんだよね……私たちもはぐれかねないし、どうしようかと」
京子「ふっふっふ~、ここでみんなの京子ちゃんが素敵な解決案を!」
結衣「……一応聞こうか」
京子「穴場神社! 行こうぜぇ!!」グッ
あかり「京子ちゃん、こっちの道でいいの?」
ちなつ「確かに人気は少なくなってきてますけど……」
京子「だぁいじょうぶだって! すぐ着くよ! …………たしか」
結衣「適当だな……二人とも、こっちの神社でよかったの?」
櫻子「もっちろんです!」
結衣「穴場って、それはそれでご利益とかあるのかな……」
ちなつ「わたしは結衣先輩にどこまでもついていきます!!」
結衣「あはは……あ、古谷さんも、まだ歩くみたいだけど大丈夫?」
向日葵「えぇ、お気遣いいただきありがとうございますわ」
櫻子「むっ……」
あかり「向日葵ちゃん、着物姿かわいいね!」
向日葵「そ、そんな……」
ちなつ「わたしたちはみんな私服だしね……あぁ、結衣先輩の振り袖姿、見てみたかったですぅ~!」
結衣「一人じゃなかなか着付けも出来ないからね……古谷さんはそれ自分でやったの?」
向日葵「それができればよいのですが……知り合いの方に着付けていただきましたわ」
櫻子「うちのねーちゃんね」
向日葵「……なんで素っ気ないんですの」
櫻子「べっつにー? ふーんだ」
あかり「ほ、ほら、お正月なんだし仲良く……ねっ、そうだよね結衣ちゃん!」
結衣「そっか、それでその柄……いや、古谷さんのでも面白かったけど」
あかり「あれぇ結衣ちゃん!? あかりの話聞いてなかった!?」
結衣「……え? あ、ごめん、なにかな? あかり」
あかり「大したことじゃないからいいけど……」
櫻子「お正月から喧嘩? だめだよあかりちゃん!」
あかり「んん!? あっれぇ、なんであかりがたしなめられてるのかなぁ!?」
ちなつ「ゆ、結衣先輩が向日葵ちゃんとあかりちゃんに盗られちゃう……!」
京子「ほらー、ちなつちゃーん、もっとこっちおいでよ~」
ちなつ「あぁんもう! 京子先輩さっきからくっつきすぎですよぉ!」
櫻子「うむ! やっぱり元気が一番!」
向日葵「カオスすぎますわ……」
結衣「ちらほらと参拝客らしき人が増えてきたね」
あかり「みんな初詣だね~」
ちなつ「でも七森神社よりも人が少なそうでいいですね!」
京子「だっろ~? ほいでもってこの道を曲がると……!」
向日葵「……あら、こんなところに……」
櫻子「知らなかったです!」
京子「じゃっじゃ~ん!」
――八森神社――
京子「着っいた~!!」クルクル
結衣「はしゃぎすぎだろ……でも着いてよかった」
ちなつ「ですね! 京子先輩のことだから道に迷うとか……」
あかり「あはは、……でも京子ちゃん記憶力いいし、心配することないよぉ」
京子「あかり……! よし、撫でてやろう! ワンと鳴け!」
結衣「なんで上から目線なんだよ……」
あかり「わん!」
結衣「やんのかよ!」
京子「よーしよし!」ナデナデ
あかり「えへへへ……」テレテレ
結衣「めっちゃ喜んでるし!? あぁもういいよ!」
向日葵「……」
櫻子「……おい向日葵」
向日葵「……なんですの」
櫻子「ワンと鳴けぇ!」
向日葵「やりませんわよ!」
向日葵(……はっ! つい否定してしまいましたけど、撫でてもらえ……)
ちなつ「まったく、京子先輩、まわりに他の人もいるんですし、もう少し静かにですね……」
京子「え~、叫んでるのは主に結衣だよ~?」
ちなつ「結衣先輩はいいんです! それに、叫ばせる原因を作ったのは京子先輩なんだから、やっぱり元凶は京子先輩です!」
京子「えぇ~」ブーブー
向日葵「……すー、はー」
結衣「いや、ちなつちゃん、やっぱり悪いのは……」
向日葵「ね、ねぇ、櫻子……そ、その、わ……」
京子「まったく結衣ったら、まわりに迷惑……おんや? あれは……」
向日葵「わ、わ……」
櫻子「ん? 向日葵? どしたの?」
京子「んんんー……やっぱり! おぉ~い! あっやのー!!」
向日葵「ふぅ……。 ……わ―――」
櫻子「あ! ほんとだ! 杉浦せんぱーーい!」
向日葵「―――ん」ガクッ
ちなつ「へ!?」
あかり「ひ、向日葵ちゃん!? 急に崩れ落ちて大丈夫!?」
結衣「着物、汚れちゃうよ!? そんな綺麗な―――」
綾乃「と、とと、としのーきょーこ!? あ、あなた、どうしてここに!?」
京子「えー? 初詣だよー? それはそうとはぴにゅいや!」
千歳「明けましておめでとさんやで~。 ……それにしても、えろう大所帯やな~」
櫻子「明けましておめでとうございます、杉浦先輩、池田先輩! 私と向日葵は、途中で合流したんですよ!」
綾乃「あら、そうだったのね」
京子「おー……綾乃も着物組かー……すっげー似合ってんじゃん!」グッ
綾乃「べべ、べつにとしのーきょーこに褒めてもらいたくて着たわけじゃないわよ!」
千歳「そないなこと言って~、綾乃ちゃん、歳納さんにばったり遭遇できないかそわそわしとったくせに~」
綾乃「そそそそ、そんなことないわよーー!!」
京子「だよねー!」
綾乃「!?」
京子「やっぱりみんな一緒のほうが楽しいもんな!」
綾乃「あ、あはは……そうよね…………はぁ」
<あけおめー!
結衣「千歳たちも、こっち来てたんだ」
綾乃「最初は七森神社に行ったんだけど、あまりの人で……」
千歳「あの人混みじゃ偶然会うだなんて期待でけへんもんな~」
綾乃「だから違うわよ! ……そういえば、古谷さんだけなのね」
千歳「? あぁ、着とるもん? ウチもお婆ちゃんに言えばやってもらえたかもしれんけど」
あかり「せっかくだからやってもらえばよかったですのに!」
千歳「なにかあるわけでもないしな~……綾乃ちゃんと違って」
綾乃「いつまで引っ張るのよ!?」
千歳「うふふ……せやな、綾乃ちゃんが素直になるまで、やな」ボソ
綾乃「!?」ボッ
京子「?」
綾乃「こほん、千歳はともかく、素敵な着物ね」
向日葵「あ、ありがとうございます。 その、杉浦先輩もとてもお似合いで、素敵ですわ」
綾乃「ありがとう。 ……それにしても、あなたたち、ほんと仲がいいわね」
向日葵「へ?」
櫻子「ん?」
結衣「ふふ」
向日葵「……ど、どういうことですか?」
綾乃「あら? 違ったの? ……その着物の柄、きれいな桜の花だから、てっきり」
櫻子「?」
向日葵「へ? ……あ」
あかり「あ」
ちなつ「あー」
櫻子「……………………あ!?」
向日葵「そ、そんなことありませんわ! そもそも、これは、この着物は借り物でして……!」
綾乃「あ、あら、そうだったのね」
櫻子「ぐ、ぐぬぬ……!」
向日葵「……ちょっと櫻子? 脱げと言われてもここじゃそんなことできませんからね?」
櫻子「わかってらい……!」
向日葵「あら、珍しいですわね」
櫻子「お正月だもん。 一年のケーは元旦にあり、だからね」
向日葵「櫻子……」
千歳「これで大室さんがひまわり柄の着物だったら最高やったんけどな~」
櫻子「着ませんから!」
あかり「そっかー、そういうことかぁ」
ちなつ「結衣先輩、よくこまかいところまで見てましたね!」
結衣「いや、私はみんな気付いていなかったことが不思議だよ……本人含め」
京子「だねー」
結衣「……京子はこういうところ目ざといよな」
京子「スーパーオブザーバーだからね!」
結衣「わけわかんねぇよ」
京子「それはさておき、綾乃たちも一緒に初詣行こうぜ!」
綾乃「一緒!? べ、別にどうしてもって言うなら、その、一緒に、行って、あげても……」
千歳「もう神社に着いとるけどな~」
京子「こまかい事はきにしなーい!」
あかり「わぁい! あかり、こんな大勢で来たの初めて!」
ちなつ「私はふたりっきりの方が……」
結衣「こんな全員でだなんて珍しいし、いいね」
ちなつ「ですよね!」
京子「クリスマスの時も、ペアで個別だったしねー」
あかり「プールの時は、あかりが……」ボソッ
櫻子「あー、向日葵なんかと一緒になったあの時かー」
向日葵「ちょっとどういうことですの!? 私だって櫻子以外だったら誰でもよかったのによりによって……」
千歳「なぁ古谷さん? それはさすがに言い過ぎやで」
櫻子「……」
向日葵「へ? い、池田先輩? ……そうですわね、少し口が過ぎましたわ……」
千歳「そうそう、素直が一番やで! ほんに天の邪鬼さんが多くて大変やわ~」
向日葵「えぇ。それに、一年の『ケー』は元旦にあり、ですものね」
櫻子「……ちょっと、パクんないでよ」
向日葵「パクる、って……ことわざを独り占めでもする気ですの?」
櫻子「ふーんだ! 私が使ったばっかのものを使うなって言ってんの!」
向日葵「引用なのですから、直近のものを使っても何もおかしくないでしょう」
櫻子「うるさーい! いいから使った同じ日に同じ物を使うな! パクり禁止!」
向日葵「……なんですの一体」
綾乃「舌の根も乾かないうちに二人とも……」
あかり「えへへ、杉浦先輩が素直になったところも見たことないですよ!」
綾乃「!?」
京子「ほらみんなー、はやく再開しよーよー」
ちなつ「京子先輩がまともなことを言うのも、すごく珍しいですよね!」
京子「!? ……うぅ、ちなつちゃんがいじめる……」
ちなつ「ちょ、きょ、京子先輩!?」
京子「…………でも、いじめられるのも」
ちなつ「……京子先輩?」
京子「カイカンかも~~~! ちなっちゅーーーん!」
ちなつ「きゃーーー! だ、誰か助けてくださーーい!」
結衣「ちょっとみんな……」
綾乃「ちょっととしのーきょーこ!」
結衣「綾乃……! そうだよ、綾乃の言うとおり」
綾乃「吉川さんも! 私とかわりなさい!」
結衣「綾乃!?」
千歳「そうや、素直とは、そういうことやで綾乃ちゃん……!」ダバー
結衣「千歳まで!? 変なこと言ってないで止めようよ!」
櫻子「向日葵のせいだ!」
向日葵「だから何がですの!」
あかり「えへへ、初詣初詣♪」
結衣「みんな……まとまりがねぇーー!!」
京子「じゃあ賽銭箱までダッシュだ!」
櫻子「向日葵には負けないもんねー!」
向日葵「こちらは下駄ですのよ!? 勝負なんかしませんわ!」
結衣「まとまるつもりがねぇーーー!!!」
――大室家――
花子「ふたりとももう神社着いてるころかな……」
撫子「よっ、と……七森はきっとすごい混んでるからね、どうだろう」
花子「あ、撫子お姉ちゃん。 ……もしかして、それ」
撫子「ん、探してきた。 あったよ、花子が着れそうなの」
花子「あ、ありがと……だし」
撫子「で、柄がいくつかあったんだけど……」
花子「わぁ、どれもきれいだし……あれ、これ」
撫子「そう、ひまわり柄もあるの……ほんとあいつ、これ着ればよかったのに」
花子「ふーん……?」
ピンポーン
楓「おじゃまします、なのー……」
花子「!」
撫子「おや、楓」
ガチャ
楓「えへへ……明けましておめでとうございます!」ペコリ
花子「お、おめでとう、だし……」テレテレ
撫子「おめでとう。楓はしっかり者でえらいね」
楓「えへへ! ……あれ、そのお着物……」
撫子「素敵でしょ」
楓「なの! ……でも、せっかくだから、櫻子お姉ちゃんが着たら」
撫子「うむ」
楓「すごくお似合いでぴったりなの……」
花子「んー?」
撫子「あいつ私服でいったからね」
楓「せっかくお姉ちゃんは桜のお花がいっぱいのきれいなお着物だったのに!」
花子「……あー、そういうこと」
「えっと、先にお辞儀するんだっけ……?」
「あかりちゃんあかりちゃん、さっきあっちの看板にやりかた書いてあったよ」
「やっぱりお賽銭はご縁がありますように、で5円やな~」
「へっへー、そんなこともあろうかと家で5円玉かき集めてきた!」ジャラジャラ
「どんだけあんだよ!」
「そ、それだけのご縁があれば私もとしのーきょーこと……」
「それー! いっぱい鳴らしちゃえー!」ガランゴロン
「ちょっと! それ……鈴緒は大切で神聖なものですわよ!」
楓「えへへ! お姉ちゃん、とってもきれいだったの!」
花子「か、楓も、その、着てみたり、する……?」
楓「?」
撫子「……まぁ、楓サイズのも、あったような……」
楓「わーい! あ、でも、苦しいのはきらいなの……」
花子「?」
楓「お姉ちゃん、お胸のところ、苦しそうにしてたの……」
花子「……ひま子お姉ちゃんのも、撫子お姉ちゃんが着付けたんだよね?」
撫子「…………和服は寸胴な体形の方が似合うからね」
花子「……」
撫子「いや、腹にタオルでも入れるってのもあるけど、ひま子の場合すごいおデブさんになるし」
撫子「…………だから別に個人的感情とかまったくないからね、うん」
楓「撫子お姉ちゃん、すっごい活き活きしながらお姉ちゃんに着せてたの……」
花子「……」ジー...
撫子「てへ」
花子「わからなくもないけど、やりすぎだと思うし……」
撫子「そういえばもう神社着いてるかな」
花子「……さっきは『どうだろう』とか言ってたし」
楓「お参り、楓もいってみたいの!」
花子「! な、撫子お姉ちゃん!」
撫子「はいはい。 ……じゃ、明日楓も一緒に行こうか、私らと」
楓「いいの!?」パァー
撫子「ん。私らも行くつもりだったし」
楓「えへへ……! じゃあじゃあ、今のうちにお願い事かんがえておくの!」
花子「は、花子のお願いは……」
撫子「お参りって、そんな俗物的なものじゃないけど……ま、いいか」
撫子「そういえばあいつらは、なんてお祈りするのかね……」
ガランゴロン
パン! パン!
(えっと……えへへ、このままみんな一緒にいられますように……!)
(神社……シュライン……中々いいダジャレが浮かばないわね……ってそうじゃなくって!)
( 【規制されました】 )
(こういうのって何を思い浮かべればいいかよくわかんないんだよなー)
(……ラムレーズン、まだウチにあったよな……)
(あ~、頭の中の妄想を映像化する装置が早く開発されるとええな~)
(――――――)
(――――――)
京子「なぁなぁ! なにお祈りしたんだー!?」
綾乃「べ、べつになんでもいいでしょー!?」
京子「ちぇっ、つれないなぁ、綾乃は」
綾乃「そ、そんな、としのーきょーこに言えるわけないじゃない……」ボソッ
京子「んー? なんか言ったー?」
綾乃「な、なんでもないわ! ……はっ」
綾乃(こ、こんなだから、素直じゃないとか言われちゃうのかしら……)
千歳「……」ツンツン
綾乃「そうよね、もっと……って千歳? なに? ま、まさか見抜かれ」
千歳「綾乃ちゃん」
綾乃「はひっ!」
千歳「お祈り……最初に考えることがあれじゃダメやろ? もっとしっかりせな」
綾乃「」
結衣「そういう京子はどうなんだよ」
ちなつ「そうですよー、言いだしっぺの法則です!」
京子「なんも!」
あかり「なんも?」
京子「いやー、なに考えたらいいのかよくわかんなくてさー、だから皆のを聞こうかと」
ちなつ「好きにしたらいいと思いますけど……そういえば七夕のときも変なこと書いてましたよね」
京子「あ、あれは違うんだよ! ……そういえばあかりはまた出番でも願ったのかー?」
あかり「へ!? ち、ちがうよぉ!」
ちなつ「じゃあなぁに? あかりちゃん」
あかり「ちなつちゃんまで!?」
京子「気になるなぁ~」
ちなつ「気になりますなぁ~」
あかり「え、えぇっと、あかりは、その、このままみんな一緒にいられますように、って……」
結衣「あかり……」ジーン
京子「つまり、一人だけ仲間はずれにされるようなことにはならないで、と……」
結衣「オイ!?」
あかり「……………………そ、そんなことないよぉ!」
結衣「!?」
ちなつ「あかりちゃん、クリスマスデートのクジ引きのときも」
京子「時も?」
ちなつ「えぇ、実は自分だけ番号が書いてなかったらって心配してたとか言ってたもんね……」
あかり「ち、ちなつちゃん!? それ内緒だよぉ!」
結衣「あかり……」
結衣「まったく、ていうか別にわざわざ人に話すようなことじゃないだろ……」
結衣「ね?」
櫻子「……」
向日葵「……」
結衣「……あれ?」
…………。
……。
綾乃「それじゃあ皆また学校で。お正月だからってグータラしてたら罰金バッキンガムよ!」
結衣「ぶほぁ!」
京子「お、新年初笑い」
あかり「またねー!」
ちなつ「結衣せんぱ~い、一緒に帰りましょー!」
千歳「ウチも家で千鶴がまっとるからなぁ~」
向日葵「ではみなさん、また今度」
櫻子「ばいばーい!」
櫻子「……で、また向日葵とふたりか」
向日葵「家が隣なんだから仕方ないでしょう」
櫻子「はいはーい」
向日葵「……むしろみなさんとはたまたま合流できただけでしょうに」
櫻子「まぁいいよ。 ……さて、のんびりいくかね」
向日葵「……」
櫻子「……」
向日葵「ねぇ」
櫻子「……なぁに?」
向日葵「櫻子は、何をお祈りしましたの?」
櫻子「へ? え、えーっと……」
向日葵「まぁ櫻子のことですから、寝て過ごしたいとか楽がしたいとか、そんなんでしょうけど」
櫻子「ち、ちがうし! 向日葵がもっと素直になりますように……はっ!?」
向日葵「何を言ってます、の……えっ、ほんとうに何を言ってますの!?」
櫻子「2回言った!? ちがう、嘘! うそだようそうそ!」
向日葵「一体何を……いやほんと何言ってますの!?」
櫻子「3回目!? だーかーらー! うそっこなんだってー!」
向日葵「……はっ、思わず動転してしまいましたわ……」
櫻子「うぅぅぅ……」
向日葵「こんなに驚いたのは、歳納先輩がよくわからない動物の耳をつけてたとき以来ですわ……」
櫻子「………………なんでそこで、違う人の話を出すかなぁ」ボソッ
向日葵「え?」
櫻子「だからなんでもないって!」
向日葵「なんですの……まったく、船見先輩でも見習って、もう少し落ち着きを……あ」
櫻子「あぁ!?」
向日葵「…………そういえば櫻子あなた」
櫻子「……知らない」
向日葵「……続けますわよ、あなた、船見先輩が私が下駄なのを気遣ってくださったとき」
櫻子「ふん」
向日葵「……妬いてました?」
櫻子「…………べ、別に」
向日葵「…………違いますの、そうじゃないんですの」
櫻子「……何がさ」
向日葵「素直に、答えてほしくて」
櫻子「……なんで」
向日葵「もしそうだったなら、謝りたくて」
櫻子「……どうしてさ」
向日葵「櫻子も、もっと素直になるといいのに」
櫻子「……」
向日葵「あなたも……気遣ってくれていたのでしょう?」
向日葵「行くときも、私に合わせてゆっくり歩いてくれた」
向日葵「今だってそう」
向日葵「でも、気付いていながらそれを伝えられなかったのは……」
向日葵「そうですわね、私が素直じゃないからですわ」
櫻子「……」
向日葵「ありがとう、櫻子」
櫻子「ち、ちげーし」
向日葵「顔、赤いですわよ」
櫻子「冬だからだもん!」
向日葵「ふふ、素直じゃないんですから」
櫻子「うぅぅ……あー、もうすぐいえだなー!」ダダッ
向日葵「もう急に走り出して! ……まったく、照れ隠し、ですわね」
櫻子「ついたー! ただいまー!」
向日葵「平然とウチにきますのね……」
櫻子「いいじゃんいいじゃーん。 ……あれ、楓いないの?」
向日葵「あら? ……櫻子の家かしら?」
櫻子「かもねー、ま、そのうち戻ってくるでしょ」
向日葵「じゃあ私、先に着替えちゃいますから」
櫻子「あ……ちょっと待って向日葵」
向日葵「? なんですの? お茶なら自分でお願いしますわ」
櫻子「いやいやそうじゃなくて……さ、その」
向日葵「歯切れ悪いですわね……」
櫻子「ほら、素直になったほうが、いいんでしょ?」
向日葵「へ? あ、あぁ、まぁ……」
櫻子「じゃあさ、私、やりたかったことがあるんだよね」
向日葵「なんですの?」
櫻子「まぁまぁ、まずは向日葵の部屋に行こうか」ホラホラ
向日葵「ちょっと、押さないでもちゃんと行きますわよ!」
櫻子「さて……」
向日葵「まったく、なんですのいったい」
櫻子「あ、向日葵むこう向いて」
向日葵「えっと、こうですの?」
櫻子「そそ、んで、……帯、こうか、こうか」
向日葵「……?」
櫻子「……よし、こんな感じか」
向日葵「はぁ……」
櫻子「それじゃ、言ってほしいセリフがあるんだけど」
向日葵「なんですの」
櫻子「それは……」
櫻子「『あ~れ~、お代官さま~!』」
向日葵「……は?」
櫻子「ほらほら」
向日葵「え、えっと、あ~れ~―――」
櫻子「おらーーーーーー!!!」グイーーッ
向日葵「きゃあぁぁ!!?」クルクルクルクル
櫻子「よいではないかよいではないかー!!」グイグイーッ
向日葵「さ、さくらこおおおおぉおぉぉ!!」グルグルグルグル
櫻子「まわれまわれーーーー……あ、終わっちゃった」
向日葵「あ、あ……」ペタン
櫻子「……やばいこれすっごいたのしい!!」
向日葵「あぁ、ぁ……」ハァハァ
櫻子「やっぱ素直になるっていいね! うん!」
向日葵「はぁ、はぁ……ふぅ」
櫻子「向日葵も楽しかっ……あれ?」
向日葵「ふぅ。 ……ちょっとあなた!」スクッ
櫻子「あ、ちょ、向日葵、そんな勢いよく立ち上がったら……」
向日葵「え?」
......ハラリ
向日葵「!!」
ポヨヨン
櫻子「!!」
向日葵「さ、さらしが……」
櫻子「このぉ…………おっぱい!! 禁止いいぃいぃぃいいぃぃぃ!!!」バッチコーーーン
向日葵「なんでですのおおぉぉぉおぉぉ!!?」
…………。
……。
櫻子「……」ゲザァ...
向日葵「まったく、もう……」
櫻子「……ふへへ」
向日葵「わかってますの!?」
櫻子「す、すんませんでしたー!」ゲザァ!
向日葵「まったく、素直になるって言うからなにかと思ったら……」
櫻子「だってさー、朝からやりたかったんだよー?」
向日葵「はぁ?」
櫻子「それをさ、出かける前にやっちゃさすがに大変かと自重した私! えらい! さすが!」
向日葵「あぁ……!?」
櫻子「ははーっ!」ゲザゲザ!
向日葵「……まぁいいですわ」
向日葵「ほら、行きますわよ」
櫻子「へ? どこに?」
向日葵「あなたの家ですわよ……着物も返しますし、楓も迎えに行かないと」
櫻子「あー、そっかー」
向日葵「気が抜けた反動でいつも以上におぽんちですの……?」
櫻子「ほら、じゃあいこー!」グイッ
向日葵「手を゛っ!? そ、そんな引っ張らなくても」
櫻子「先は長いからね! 早く行かないと!」グイグイ
向日葵「だからお隣ですわ!」
「初詣と櫻子と向日葵」
素直になれない二人
初詣と
素直な二人
初詣によってかわったもの。
祈ったこと。
叶ったこと。
向日葵(……私は、もっと素直になれるかしら)
向日葵(櫻子の願いは、私がもっと素直になること……)
向日葵(私の願いも、ふたりが、もっと素直でいられること……)
向日葵「……」
向日葵(櫻子は、ツンツンしてるけど、自分に素直に生きている子)
向日葵(やっぱり、素直じゃないのは)
向日葵「わたくし、ですわね……」
櫻子「たっだいまー!」
撫子「お帰りふたりとも。はぐれなかった?」
櫻子「ぜーんぜん!」
向日葵「……さきほど、人としての道をはぐれかけてましたわ」
櫻子「そ、そんなことないし!」
花子「ばか櫻子?」
楓「ちょっとくらい人としてアレでも生きていけるの!」
櫻子「おまえら……」
撫子「どうせ、お代官様ごっこがしたいとかわめいてたんでしょ」
櫻子「ぎく」
花子「なにそれ?」
櫻子「な、なんでもない!」
向日葵「それより撫子さん、本当にクリーニングとかいらないんですの……?」
撫子「いいっていいって」
撫子「それより、着物、お揃いにしてあげられなくてごめんねひま子」
向日葵「!?」
櫻子「ね、ねーちゃん!?」
撫子「お、櫻子も気付いたんだ、ひま子の着物の柄」
花子「にやにや、だし」
楓「にやにや、なの!」
櫻子「ぐぬぬ……!」
向日葵「はぁ……その、たまたま先輩方と会って、それで」
撫子「指摘されたわけね。 ……そりゃ他の人が見ればすぐわかるからね」
撫子「でも櫻子ももっとさ、ひま子のこと見てやりな」
櫻子「……なにそれ」
撫子「今日だって、和装が似合うようにとぎゅっと胸を締め付けて1日過ごしたんだよ?」
楓「思いっきり締め付けたのは撫子お姉ちゃんなの!」
撫子「……それはさておき」
撫子「そういう状態になることをわかってて、着物を選んだんだよ」
撫子「そういう状態でも、櫻子と初詣に行こうと思ったんだよ」
撫子「……きれいな姿で、櫻子と一緒に居たいと思ったんだよ」
向日葵「な、撫子さん……?」
櫻子「……」
撫子「櫻子は、神社で何をお祈りしてきたの?」
向日葵「……」
櫻子「……もっと、素直になれますように」
向日葵「櫻子……」
撫子「ん、櫻子にしては上出来」
花子「へぇー……」
撫子「それじゃあ良くできた櫻子さん。 ……ひま子の願いは、ふたりっきりの時に聞きな」
――櫻子の部屋――
向日葵「……お邪魔します」
櫻子「ん」
向日葵「部屋、あまり汚くありませんのね」
櫻子「大掃除してから、あまり日も経ってないしね」
向日葵「これを維持するんですのよ」
櫻子「うるさいなぁ」
向日葵「……」
櫻子「……」
櫻子「その、さ……」
向日葵「……」
櫻子「別に言いたくなかったらいいんだけど」
向日葵「えぇ」
櫻子「向日葵は、あの時、なに考えてたの……?」
向日葵「……」
櫻子「……」
向日葵「……それは」
櫻子「あーやっぱいいや、……ってのは、ダメかな?」
向日葵「ん」コクリ
櫻子「ごめん、じゃあ、続けて」
向日葵「別に、そんな大それたことじゃありませんわ」
向日葵「ただ、もっと、素直になれますように、って……」
櫻子「……なんだ、同じじゃん」
向日葵「えぇ、同じですのよ」
櫻子「まぁ、そうだよね、同じだよ」
向日葵「ですわ。これからも、同じですわ」
櫻子「ん。 いい一年に、なるといいね」
向日葵「お互いに、ですわね」
櫻子「それじゃ改めて」
―――来年は、二人ともねーちゃんに着付けてもらって、きれいな花を目一杯咲かせていくのも、悪くないのかもしれない。
―――そんなことを、思いながら。 素直な思いを、いつか、自然と、伝えられますように。
「「今年もよろしく!」」
――完――
向日葵「でもお代官様ごっこはもうしませんわよ?」
櫻子「えぇー!? 今度は私にもやっていいからさー!」
向日葵「……」ゴクリ
櫻子「!? め、目がマジだーー!!」
いやー、正月ですねー
し、正月だな
Entry ⇒ 2012.02.03 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
西垣「わたしの人魚姫」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328018671/
櫻子「私、会長は実は人魚なんじゃないかって思ってるんですよ……」
綾乃「え?」
千歳「ほう……」
向日葵「はぁ?」
~生徒会室~
向日葵「いきなり何を言い出すかと思えば……このメルヘンおバカは……」ハァー
櫻子「な、なんだとぉー!このおっぱい魔神!おっぱい擦ると願いを叶えてくれんだろっ!ほらほらっ!」サワサワッ
向日葵「ひゃあ!!///……いい加減にしなさいよっ!!」ドスン
櫻子「うげふっ!!ないす……みぞおち……」ガクッ
綾乃「……で、なんで会長が人魚なの?」スルー
櫻子「あ、それはですねぇ……」ケロリ
千歳「人魚姫……やろ?」
櫻子「おお!さすが池田先輩!どこかのおっぱいとはえらい違いだ!」
向日葵「だまらっしゃい!」
綾乃「……未だに話が見えてこないのだけれど……会長と人魚姫がどう繋がるというの?」
櫻子「チッチッチッ、先輩……『人魚姫』のお話、知らないんですかー?」ニヤリ
綾乃「そ、そのくらい知ってるわよっ!えっと、人魚のお姫様が人間に恋をして……魔女に人間にしてもらうんだけど、結局恋は叶わずに泡になって消えてしまう……だったかしら?」
櫻子「大事なとこが抜け落ちてます!魔女は人魚姫を人間にする時に、交換条件を出したんです……それは……」
向日葵「人魚姫の美しい声、ですわね」
櫻子「おい!大事なとこを取るなよ!今私が説明してるんだからー!」
向日葵「……人魚姫は、溺れたところを助けてあげた王子に恋をしてしまい、王子に会いに行くために、魔女に声を引き換えに人間にしてもらうんですわ」
千歳「それで王子に近づくんやけど、声が出えへんから気持ちを伝えられへんねん……しかも王子は命の恩人を別の人と勘違いしてて、その人と結婚するんよね……」
向日葵「人魚姫は、王子と結婚できなかったら消えてしまう呪いもかけられていて、その呪いを解くためには王子を殺さなければいけないんですわ……」
千歳「愛しの王子を殺すことはできなかった人魚姫は、悲恋に涙しながら海に飛びこみ……泡となって消えるんや……まるで綾乃ちゃんと歳納さんのように……」タラー
綾乃「ちょっ、なんでそこで私たちが出てくるのよっ!?///」
千歳「……そうやな、綾乃ちゃんと歳納さんは悲恋なんかやないもんなぁ……」ダラー
綾乃「だからぁ、そんなんじゃ……///」
向日葵「……で、なんで会長と人魚姫がつながりますの?」
櫻子「だって、会長も声出ないじゃん?」
向日葵「……あれは声が出てないんじゃなくて、出てるけど聞き取れないくらい小さいんですわ」
櫻子「まぁ、似たようなもんだろ!あと、西垣先生っていう王子様がいる!」
向日葵「西垣先生は……女性ですわよ?」
櫻子「あったりまえだろ!……けど、西垣先生は王子様で決定!」
櫻子「あと魔女は……まぁ悪そうなキャラだし向日葵でいっか」
向日葵「なんで悪そうな役が私なのよ!?」
櫻子「……で、人魚姫の姉妹が杉浦先輩と池田先輩でー……私は王子と結婚する娘役!!」
向日葵「自分だけ幸せなキャラをキャスティングするんじゃないわよっ!」
千歳「さくなな……胸が熱くなるなぁ……」
綾乃「ないから」
櫻子「この配役で劇やりましょうよ!劇!」ルンルン
綾乃「そ、そんなことをやる余裕は生徒会には有馬温泉よっ!」
櫻子「えー……楽しそうなのにぃ……」
ガラッ
西垣「み、みんな!聞いてくれっ!!」ダッ
綾乃「うわっ!?ど、どうしたんですか急に……?」
西垣「あのっ、そのっ、あれだ!あれあれっ!」アセアセ
千歳「まぁまぁ、まずは落ち着いて……」タラー
向日葵「先輩もまず落ち着いてメガネかけてください……」
櫻子「……王子だ」ボソリ
西垣「私っ!……結婚することになった!!」バーン
一同「「えええええ~っ!!??」」
~生徒会室前の廊下~
西垣『結婚することになった!!』
パサッ……
りせ「………!?」
りせ「……」ジワッ
りせ「……っ!」ダッ
タッタッタッ……
西垣「どどど、どうしよう……私結婚しなきゃあ……!」ワタワタ
綾乃「せ、先生!話がよくわからないんですがっ!」
千歳「結婚せなあかんって……強制的に結婚させられるっちゅうことですかぁ?」
西垣「いや、その……校長からお見合いしないかって言われて……///」グスン
櫻子「おみ……あい……?」
向日葵「お見合いって……お見合いしたから結婚、とはいかないんじゃないですの?普通は」
西垣「え……そうなのか……?」シクシク
千歳「まぁ、お見合いが嫌なら断ってもええと思いますし、お見合いしても結婚せえへんかったらええだけちゃいますかぁ?」
西垣「……知らなかった……///」
綾乃「小学生だってそれくらい知ってますよ……それくらい」ハァー
向日葵「はぁ……心配して損しましたわ……」
西垣「なーんだ!そうだったのかー!あー、結婚させられるのかと思って気が動転していたようだなっ!」アッハッハッ
綾乃「……けど、せっかく校長先生からいただいた縁談を断っちゃうんですか?」
西垣「まぁ、できるとわかればすぐにでもお断りするかな」
千歳「もったいないんとちゃいます……?一度会ってみるとかしてから決めたほうが……」
西垣「一度会ってしまったら断りにくくなってしまうし、やはり顔を合わせる前にお断りするべきだと思うよ……嫁ならもう既にいるってな」
櫻子「嫁?夫じゃなくて?」
向日葵「先生に彼氏がいたなんて、初耳ですわ……!」
西垣「……何を言っているんだ、私の嫁って言ったら一人だけだろう……?」
綾乃「先生の嫁……まさか……!」ゴクリ…
千歳「……」ドクドクドク…
西垣「松本だよ」キリッ
綾乃「……はい、撤収ー」
櫻子「なーんだ、ただのノロケか、つまんないのー」
向日葵「わかってたことですけど……もっと捻ったオチを期待してましたわ……」ハァー
千歳「ななりせは……えたーなるやぁ……」ダクダク
西垣「おいおい、なんだよ皆して……ビックリしただろう?」
綾乃「はいはい、ビックリしましたよー……っと」
西垣「おざなり!?」
向日葵「あの、ノロケに来ただけでしたら帰っていただけませんか?仕事がありますので……」
西垣「あれ?私、教員だよな……?」
櫻子「最終的に私と結ばれないような王子なんて、こっちからお断りだよっ!」
西垣「なんかよくわからないが、大室にまで嫌われた……」ガックリ
西垣「……ちくしょー!わかったよ!私は別の場所で松本とイチャイチャしてればいいんだろ!」ダッ
ガラッ
西垣「うわあああああん!!」タッタッタッ
綾乃「ふぅ……やっと帰ったか……」
ガラッ
西垣「……」
綾乃「帰ってくるの早っ!?」
西垣「いや、廊下にこんな物が落ちてたものでな」
綾乃「これは……たしか会長が集めに行っていたアンケート……」
千歳「なんでこんなもんが廊下に……?」
西垣「……まさかっ!!」ハッ
タッタッタッ
綾乃「あっ、先生!」
千歳「……会長になんかあったんかな……?」
櫻子「先生を追いましょう!」ダッ
向日葵「ちょっ、待ちなさい!櫻子!」
タッタッタッ…
西垣(どこだ……どこへ行った……?)ハァッ…ハァッ…
西垣(どこにいるんだ……松本……っ!)ハァッ…ハァッ…
~屋上~
りせ「……」
西垣「はぁっ……はぁっ……ここに……いたか……」
西垣「ふぅ、やっと落ち着いた……」
りせ「…………」
西垣「ん?いや、これでも色々と探し回ったんだぞ……焼却炉や靴箱の中とか」
りせ「……」
西垣「はははっ、冗談だよ冗談」
りせ「………、……」ムスッ
西垣「……やっぱり、聞いていたんだな」
りせ「……」ウルッ
西垣「それは……私の勘違いだった……すまん!」ゲザァ
りせ「……!?」
りせ「……………」
…………………
カクカクシカジカ…
りせ『……どうして奈々さんはいつもいつも……』ハァー
西垣「だからぁ、ごめんなさいしただろ~?もう言ってくれるなよ……」
りせ『……ふふっ、お見合いを結婚と勘違いするなんて……奈々さんらしくってかわいい』ニコッ
西垣「こ、こらっ、大人をからかうなよ///」
りせ『けど……本当によかったんですか?せっかく校長先生から頂いたお話なのに……』
西垣「まぁ、美味いものがタダで食べれるのは魅力的だが……私にお見合いは向かないよ」
西垣「それに……私にはお前がいるからな」キリッ
りせ『……ふふっ、そうですね、私にはあなたしかいませんものね……』ニコッ
西垣「……///」カァー
りせ『……ねぇ、奈々さん』
西垣「どうした?」
りせ『……私、あなたと出会えて本当によかった……』
西垣「……」
りせ『……もし、あなたと出会えていなかったなら……私は……』ウルウル
西垣「もう昔のことを思い出すのはよせ……」ギュッ
りせ『奈々さん……///』
西垣「これからもずっと……一緒にいるから……お前も、ずっと私の側にいてくれ……!」
りせ『……はい』ニコッ
…………………
りせ「…………///」
西垣「えっ!?ぷぷぷ、プロポーズ!?///」
西垣「……もう、どう取ってもらってもかまわないさ」フッ
西垣「……ただ!正式なプロポーズはもっとちゃんとした場所でさせてくれっ!!///」カァー
りせ「……………///」クスッ
チュッ
りせ『……約束のキス///』
西垣「……///」
~屋上の入口付近~
綾乃「うわぁ……うわぁ……何話してるかイマイチわかんないけど……うわぁ……///」ドキドキ
向日葵「……か、会長もやりますわね……///」ドキドキ
櫻子「……やっぱり会長は人魚姫だったんだよ」ウンウン
千歳「死ぬ……うちが泡んなって死んでまう……」ブバーッ
りせ『……私はもう……あなただけのもの……』
幸せな人魚姫
おしまい
あと、二人っきりになったら『奈々さん』って呼ぶのも仕様
さくりせは偉大な先駆者様がいるので無理
続きまして……
京子「綾ちとの可能性、か……」
京子「綾ちとの可能性、か……」
結衣「……は?」
京子「いやぁ、今度のコムケで出す同人誌さ、ちょっとミラクるんから離れてみようかな……って」
結衣「へ、へぇ……けど、京子がミラクるん辞めるって……何かあったのか?」
京子「いや、辞めるんじゃないよっ!?決して辞めるんじゃないよっ!?」
京子「……ただ最近巷で『西京極ラム子のミラクるん本はネタ切れ感がある』って話題になってるみたいで……」
京子「だから、ちょっとミラクるんとは違うネタで勝負してみよっかなー、て」
結衣「そうか……で、『あやちと』とか言ってたけど、新しいアニメかなんか?」
京子「へ……?『綾ちと』は『綾ちと』だろ?」キョトーン
結衣「いや、なんなんだよ『あやちと』って……」
京子「だからぁ……『綾乃×千歳』、略して『綾ちと』、結衣知らないの?」
結衣「え、綾乃?千歳?……あ、ああ、アニメのキャラか!」ガッテン!
京子「いやちげーよ!綾乃は綾乃、千歳は千歳だし!」
結衣「もしかしてで聞くが……杉浦と池田……」
京子「それ以外に何が『綾ちと』だっていうんだよ……?」
結衣「リアル友人を同人誌のネタにすんなよっ!それ色々と問題あんだろがっ!!」
京子「だーいじょぶだって!単にモデルってだけだから、名前とか全然違うし!」アセアセ
結衣「……で、綾乃と千歳をモデルにして、一体どんな話を書くんだ?」
京子「話は……綾ちとで、生徒会室で、いちゃいちゃ……///」ボソッ
結衣「はぁ?」
京子「だから!綾ちとで甘甘なやつ!ちゅ、ちゅーとか!///」
結衣「ぶふっ!!」
京子「いやぁ、最近『百合ジャンル』が熱いらしくって、乗るしかねぇこのビッグウェーブに!って感じで……」テヘッ
結衣「お前、今すぐ生徒会行って謝ってこい、土下座ってこい……あと『テヘッ』ってムカつくからもう使うな」
京子「な、なんだよー!なんで私が謝んなきゃなんないんだよー!」ブーブー
結衣「勝手に同人誌のネタにされたあげく、内容が……その……女同士の……いちゃつくやつだなんて……///」カァー
結衣「……とにかく!まずはモデルの了承を得てからだろ!そんな内容じゃまず了承されないと思うけど」
京子「え?了承ならもうもらってるけど?」ハテ
結衣「え……えぇー……」
結衣「もう話通してるのかよ……えー、オッケーなのかよ……」
京子「うん、千歳から直々に『作ってええよ!』って」
結衣「……似てないから物真似すんな」
京子「まぁ、色々と条件を出されはしたけどね……」
結衣「へぇ……どんな条件?」
京子「たとえば、作った同人誌を1冊、千歳にあげなきゃいけない」
結衣「まぁ、モデルになってもらってるんだから、当たり前だろうけどな」
京子「あと、この先百合ネタで作った同人誌を必ず千歳にあげなきゃいけない……」
結衣「それは……あんまり当たり前じゃないかな」
京子「更に今度、千歳用に『京綾』の同人誌作らないといけないし……」ハァー
結衣「京綾……?あ、ああ、それはまた思い切った条件だなぁ……」
京子「なんで自分モデルにして同人誌作んなきゃいけないんだよ!凄く難しいし恥ずかしい!!」
京子「それに、時間があったら『ひまさく』や『結ちな』でも作れって……そんな横暴だよぉ!」
結衣「お前が身近な人をモデルに同人誌なんて作ろうとしてるからだろ、当然の報いだ……あと私モデルにしたらどうなるかわかってるよな」
京子「わかっております」ゲザァ
結衣「はぁ……で、千歳からは半ば反則気味な方法で了承を得たとして……綾乃からは絶対に無理だろ」
京子「え、綾乃には別に何にも言ってないよ?」ケロッ
結衣「とりあえずお前は同人誌作る前に、常識ってモンを身につけようか……」
結衣「なんでモデルの片方しか了承得てねえんだよ……」
京子「え、だって、千歳が『うちから言っとくからええよ~』って」
結衣「はぁ……いや、それダメだろ……ダメダメだろ……物真似も……」
京子「その場にいた千鶴も『私からも強く言っておく、だから出来たら私にもくれ』って言ってたし」
結衣「あ、千鶴さんちょっと似てる……」
京子「えへへ///」
結衣「いや、えへへじゃねえよ」
結衣「まぁ、千歳が本気で説得してくれるなら、なんとか穏便に事が運びそうだな……」
結衣「……で、さっきはあんまり詳しく内容聞かなかったんだけど、具体的にどんなストーリーなんだ?」
京子「え、ええと……まだ最後まで出来てないから途中経過だけど、だいたいこんな……」
結衣「お、もう結構出来てるのか……どれどれ……」ペラッ
…………………………
~生徒会室~
綾乃『いやっ!こ、こんな場所でなんてだめっ!あの2人が帰ってきちゃうじゃない……!///』
千歳『ええってええって、どーせあの2人かて、どっかでおんなじように……それに綾乃ちゃん、もうこんなビショビショにして、放っておいても我慢できひんと違う?』ニヤニヤ
綾乃『い、いや……そんな……我慢だなんて……あっ!///』
千歳『早めに終わらせたるから、ちょっと強引にイカせてもらうで……!』クチュクチュ
綾乃『あっ、あっ、ち、千歳ぇぇぇっ!!いやっ!!あっあん!!///』アーン
…………………………
結衣「……」
ラム子「……」ドキドキ
結衣「……おいこら」
ラム子「て、てへへ……///」
結衣「だから笑ってごまかすな、これどう読んだって一般向けじゃないじゃないか」
京子「まぁ……やっぱり成人向けは反響が全然違うんだよ」
結衣「まず中学生がそんなん書いちゃダメだろ」
京子「ですよねー」
結衣「……とりあえず、もっと健全なやつ描けよ」ハァ…
京子「一応、そういうのも描いてはあるんだけど……」
結衣「もう、そっちを先に見せろよ」ペラッ
…………………………
~生徒会室~
綾乃「千歳ぇ~♪」スリスリ
千歳「綾乃ちゃん、今は仕事中やで?」
綾乃「だって……千歳が好きすぎてたまらないんだもん……」グスン
千歳「もう……我慢が足りひんなぁ綾乃ちゃんは……///」ナデナデ
綾乃「あ……千歳に撫でられるの好きぃ~……」ゴロニャン
千歳「……はい、おしまい」
綾乃「えー、もっと!もっと撫でて!」
千歳「あとでいっぱい構ってあげるから、今は我慢しといてな」
綾乃「……じゃ、じゃあ……ちゅーしてくれたら……我慢する///」モジモジ
…………………………
結衣「……」
結衣「あああ……なんか頭が無性に痒い」
ラム子「どう?これなら一般向けでしょ?」
結衣「まぁ確かにそうだけど……キャラ崩壊著しいな」
京子「え……?いつも生徒会室で二人きりになると、綾ちとはこんな感じだよ?」
結衣「衝撃の事実……綾乃は素直になると甘えん坊になるのか……かわいい///」
結衣「とりあえずは読ませてもらったけどさ……これ、いつものミラクるん同人誌の方が断然いいだろ……」
京子「うーん……そうかなぁ?手応えはあるんだけどな……」
結衣「西京極ラム子大先生が、ミラクるんを捨てて何が残るんだよ……今までミラクるん一筋だったんだろ?」
京子「……そっか……そうだよね!私にはミラクるんしかいないんだ!」
結衣「わかってくれたか……」
京子「けど、ここまで描いてあるのに勿体ないなぁ……」
結衣「記念に千歳にあげれば?喜ぶかどうかは別として……」
京子「……せっかく描いたんだし、漫研の会誌にでも載せてもーらおっと!」タタッ
結衣「えっ、ちょっと待て!それはマズイだろ!おい!待てって!」タタッ
おしまう
なも……じゃなくて西京極ラム子先生の絵で綾ちとが読みたい!
続きまして……
結衣「眠れぬ夜は誰のせい?」
結衣「……」
結衣「眠れない……」ゴシゴシ
結衣「うぅん……」ゴロゴロ
結衣「……」
結衣「……はぁ」
結衣「もう……明日も早いのに……」
結衣「京子はもう寝たかな……」
…………………
~昨日~
結衣「え、実家に帰らなきゃいけない……?」
京子「そうなんだよ~、なんか従兄弟が結婚するみたいでさ、結婚式に出た後も親戚相手に一日ほど……」
結衣「まぁ、それは別に仕方ないだろ」
京子「えー、結衣……寂しくないの?」
結衣「一日くらい何ともないだろ」
京子「少しは寂しがれよっ!」
結衣「……そりゃ、何日も帰って来ないなら少しは寂しいだろうけども、一日だろ?」
京子「むー……」
京子「じゃあ!結衣が寂しくなってもメールとか電話とかしてくんなよなっ!!私もしてやんないからっ!!」プンプン
結衣「……そりゃ、迷惑だろうから私からはしないよ」
京子「がーん!」
…………………
~そして、現在に戻る~
結衣「……だめだ、携帯は使ったら、あいつの思うツボだろ」
結衣「……」
結衣「けど、寝たかどうか確認するくらいは……」
結衣「……ダメだああああああっ!!」ガバッ
結衣「うわっ!なんだこれっ!?私はどんだけ京子に依存してきたんだよっ!?」
結衣「うわああああ!恥ずかしい!『一日くらい』とかナメてた昨日の私が恥ずかしい!!」
結衣「……」
ピッ…
プルルルル……プルルルル……
結衣「……あ、京子……うん、ごめん……寝てた?」
おしまう
私が書く結京は同棲がデフォなので、結衣にゃんは一日足らずで禁断症状が出てしまったという
おわりっ!
どの作品も良かった
京子が描いた他のジャンルの同人誌も読んでみたい
3編とも良かった
まずは結京たのしみ
Entry ⇒ 2012.02.01 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「君がため」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327578833/
前→あかり「瀬をはやみ」
「ちょ、ちょっと待ってぇ」
高校生活最初の一日が終わってすぐ、駆け寄ってきたちなつちゃんに腕を引っ張られる。
まだカバンに荷物しまってないのに…。
「ほら、結衣先輩の活躍を見るんだから!」
「う、うん…」
ちなつちゃんに引っ張られて教室を出ると。
「二人とも、迎えに来たぞー!」
廊下に響き渡る元気な声。
「邪魔しないでください京子先輩!私達は…」
「結衣見に行くんでしょ?」
「そうです!だから漫研には…」
「私も行くよー」
「…え?」
意外な答え。
てっきり漫画研究部に連れて行かれるのかと…。
「グラウンドにいると思うから、行こうぜー」
「……」
「……」
「結衣先輩…」
結衣ちゃん、あんなにたくさんいる人の中で先頭を走ってる…。
…なんだか、凄く楽しそう。
「…かっこいいね」
「…うん」
「……」
「…あ、走り終わったのかな」
「…あれ?」
いよいよ完結編か
メラッていう効果音が、隣から聞こえた気がする…。
「……誰よ、あの子」
ちなつちゃん、顔怖い…。
「結衣、足速いしかっこいいから…モテモテなんだよね」
「……」
「部活中じゃなければ私が結衣先輩の汗を舐めとりに行くのに…!」
「そ、それはどうかな!?」
「うー…」
なんだか悔しい。
傍に居られないことが。
「……」
「よーし!次は漫研に行こう!」
「あ、私茶道部見に行きたいです」
「そっかー。残念」
「すみません」
「それじゃあまた明日!」
「またね、ちなつちゃん」
「……」
「京子ちゃん、どうしたの?」
「正直、ちなつちゃんに漫研は危険だ…」
「あはは…」
「ここが漫研の部室でーす!」
「お、お邪魔します…」
「…あれ?」
誰もいない…。
「…ここ使う人、あんまりいないんだよね」
「そうなの?」
「一人で静かに漫画描きたい人が多いみたい」
「そうなんだ…」
「評論会みたいなのやるときは、皆集まるよ~」
「現在四人だ!」
「そっか…」
四人。
でもそこにはあかりも結衣ちゃんもちなつちゃんもいないんだよね。
皆を少し、遠くに感じる。
「ね、あかり」
「…なぁに?」
「ちょっと手伝ってってよ」
「うん、いいよ~」
「へへ、さすがあかりっ」
「ここは何番?」
「そこはねぇー…」
前回と同じように、トーン貼りのお手伝い。
なんだか漫画家さんになったみたいで、凄く楽しい。
「今度はさ、ベタ塗りとかやってみる?」
「ベタ?」
「前に結衣がやってたやつだよ」
「だ、大丈夫かな…?」
「あかりなら大丈夫!」
そう言ってくれると嬉しいな。
「じゃあ、やってみようかなぁ」
「うんうん」
なんだか京子ちゃんも楽しそう。
漫画描くの、本当に好きなんだね。
「いやー、助かったよあかり」
「あかりで良ければいつでもお手伝いするよぉ」
「これは奢りだ。ありがたく飲むがよい」
「わぁい、ファンチグレープっ」
「おいしい~」
「……」
どうしたんだろう京子ちゃん。
ニコニコして…。
「んー…」
なんだか気まずそうに目を逸らして。
「目と鼻と口?」
「それは普通だよぉっ」
「あははっ」
「もぉー…」
「あかり」
「漫研…どうする?」
「……」
「もう少し、考えさせてくれる…?」
「ん、分かった」
「どう思う?」
「ど、どうかな…」
やりたいことも見つからないまま一ヶ月が過ぎて。
ちなつちゃんは茶道部に入った。
やりたかったことをやっているちなつちゃんは、凄く輝いて見える。
そんなちなつちゃんが、結衣ちゃんに告白すると言い出した。
「だってぼやぼやしていられないじゃないっ」
「結衣先輩目当てで陸上に入部した子もいるみたいだし!」
「…そうなの?」
「恋する乙女の情報収集能力を甘く見ないことね!」
ちなつちゃんのこういうところ、素直に凄いと思う…。
「……」
複雑な気持ち。
ちなつちゃんは大切なお友達だ。
幸せになってほしい。
でも、あかりの気持ちは…。
「……」
「あかりちゃんってさ、結衣先輩のこと好きなの?」
「えぇ!?なな、なんで…」
「やっぱりそうなんだ…」
「カマかけてみただけなんだけどね」
「あぅ…」
ちなつちゃん、ずるい。
「考えてみれば、結衣先輩達の受験シーズンからあかりちゃんの様子が変だったし」
「ちなみに京子先輩ってセンは最初から考えてません」
なんかひどいこと言われてるよ、京子ちゃん…。
「……」
「なんか、ごめんね」
「え?」
「私、自分の気持ちばっかりで…」
「結衣先輩のこと好きなあかりちゃんに、応援してね!なんて…」
「でも、遠慮しないから」
「私にはあかりちゃんみたいに時間のアドバンテージがないもの」
「正々堂々結衣先輩をモノにしてみせるから!」
「ちなつちゃん…」
その夜。
ただ一言、短いメールがちなつちゃんから届いた。
―――ダメだった。
「結衣せんぱーいっ!おはようございますっ!」
「おはようちなつちゃん」
「ちなちゅ~」
「やめてくださいっ」
「おいこら」
「……」
あれ?あかり夢でも見てるのかな?
「え!?…な、なんでもないよぉ」
「そお?」
「う、うん…」
「ふふ、変なあかりちゃん」
なんで結衣ちゃんもちなつちゃんもいつも通りなんだろう…。
「ね、ねぇちなつちゃん…?」
「なぁに?」
「えと、告白…したんだよね?」
「したよー」
そ、そんなあっさり…。
「それで…」
「もうっ!メールしたじゃない」
「あ、うん…」
じゃあなんで…。
「結衣先輩ね、好きな人いないみたいだよ」
「え…?」
結衣ちゃんは京子ちゃんのことが好きなんじゃ…?
「今は恋よりも陸上なんだって」
「……」
「まだ諦めたわけじゃない」
「今はダメでも、きっと…」
そっか。
普段から結衣ちゃんのこと好き好きって言ってるから、ちなつちゃんが諦めないなら今までと何も変わらないんだ…。
「…う、うん」
結衣ちゃんは京子ちゃんが好きなんだと思ってた。
もしちなつちゃんの言うとおり、今結衣ちゃんに好きな人がいないなら…。
あかりは、結衣ちゃんへの気持ちを抑え続けていられるかな…。
「凄かったねぇ、結衣ちゃん」
「うん、凄くかっこよかった」
富山県高校総体陸上競技。
結衣ちゃんは女子200mで三位に入賞した。
「いやー、あそこまで早くなってるとはねー」
「しばらく見ないうちにやるようになったもんじゃ…」
「誰ですかそれ…」
「結衣はワシが育てた!みたいな?」
「京子ちゃん凄いっ」
「いや、嘘でしょ…」
「待っててくれたの?」
「当然じゃないですか結衣先輩っ」
「凄かったですかっこよかったです!」
「…本当に、おめでとうございますっ」
「結衣ちゃんおめでとうー」
「結衣おめでた!」
「おい最後」
「でも…ありがとう」
「これから皆でご飯行こうぜー!」
「いいですね!お祝いしましょうっ」
「わぁい、皆でご飯なんて久しぶりだよぉ」
「そういえば、そうかもね…」
中学生のときは皆ずっと一緒だった。
今が楽しくないわけじゃないけれど、思い返すと時々寂しくなったりもする。
「よし、今日は私が奢ってやろう」
「何企んでるんですか京子先輩…?」
「ひどいなー、ちなつちゃん」
「お前、お金あるのか?」
「この間のイベントで少し稼いだからね!」
「そうなんだぁ、京子ちゃんも凄いっ」
「将来は漫画家さんだね!」
「どうだろ…。でも…」
「好きなこと仕事にできたら幸せだよね~」
「あ…」
「どうしたの?あかりちゃん」
「…ううん、なんでもないよぉ」
自分のやりたいことをやっている結衣ちゃん、京子ちゃん、ちなつちゃん。
じゃあ、あかりは…?
あかりのやりたいことってなんだろう?
焦りや不安が、少しずつ大きくなっていくような。
そんな気がした。
漠然としていた気持ち。
それは全校集会のときにはっきりと形になった。
皆の前で表彰される結衣ちゃんが、とても遠くにいるように見えて。
同じ学校に居るのに…。
先に高校へ行ってしまった、あの時より…ずっとずっと遠く。
また、置いていかれちゃう…。
何か見つけなきゃ、何か…。
あかりの、やりたいこと…。
「京子ちゃんっ!」
「おー、あかり…どした?」
「えと、漫画のお手伝いしたいっ!」
「まじ?」
「うんっ」
「なんかあかり、やる気だね」
「結衣ちゃんにも京子ちゃんにもちなつちゃんにも、負けてられないよぉ」
「…そっか」
「よーし、そうと決まれば出発だー!」
「あ、京子ちゃん…ちょっと待っ…」
「よっしゃいくぞー!」
あかりの腕を掴んで、走り出す京子ちゃん。
「ゆ、結衣ちゃんまたねー!」
「うん、またね」
「あかり、ここもベタお願い~」
「うん」
「……」
「できたよぉ~。これでいい?」
「…うん、おっけ~」
「わぁい」
「……」
「次は何をすればいいかな?」
「京子ちゃん?」
「あかりさ、焦ってない?」
「えっ?」
「無理にやりたいこと探さなくてもいいんじゃないか?」
「……」
でも、それじゃあ結衣ちゃんの隣には居られない。
あんなに頑張ってる人の傍に、何もしてないあかりは釣り合わない。
「まぁ、あかりがそれでいいならいいけどさ…」
「…私は、嫌だな」
「あかりが無理してるのは、なんか嫌だ」
「京子ちゃん…」
「結衣に追いつきたいんだよね?」
「え…?」
な、なんで知って…?
「なら、良い方法があるよ」
「ちょ、ちょっと待って京子ちゃ…」
「告白して、付き合っちゃえばいいのだ」
「えええええええ!?」
「え、だってあかり…結衣ちゃんが好きだって…」
「わかるよ、それくらい」
「だって私は…」
「……?」
「まぁなんだ」
「急いだほうがいいよ?」
「ど、どうして…?」
「この間の表彰式で結衣の人気が急上昇してるからね」
「陸上にも新入部員がいっぱい入ったみたい」
そういえば、ちなつちゃんがそんなようなこと言ってたっけ…。
「…え?」
「でも結衣ちゃんは京子ちゃんのことが…あっ…」
つい言っちゃった…。
まずかった…よね…。
「……」
「私さ、昔は結衣とあかりの後ろをくっついて歩いてたじゃん?」
「…うん」
「で、今は私が結衣とあかりより前にいて…」
「う、うん…」
「ほら…」
「いつも結衣の隣に居たのは…あかりじゃん」
「結衣はさ、寂しがりなんだよ」
「いつも隣に居てくれる子のこと好きになるほうが…自然じゃない?」
「でも、結衣ちゃんいつも京子ちゃんのこと見て…」
「私は今も昔も危なっかしいからさ~」
「目が離せないだけだよ、多分」
「…でも…」
そうだとしても、今のあかりじゃ…。
「あかりには、笑っててほしい」
「京子ちゃん…?」
「あかりのこと、好きだから」
「……」
「本当だぞ!あのときからずっと…」
「あの、とき…?」
「昔…あかりが風邪引いて倒れて、一人で寝てたとき…」
「私と結衣でお見舞いに行ったじゃん」
あのときから、ずっと…?
「無性に守ってあげたくなった…っていうか…」
「とにかく!理屈じゃないんだよ!」
「…あれからじゃん。私が今みたいになったのって」
そういえば、そうかも…。
「結衣には、対抗心のほうが大きかったな」
「あかりのことも、守ってやるって言うからさ」
「あかりを守るのは、結衣じゃなくてこの私だー!ってね…」
…。
―――あかりのことも、守ってやるから!
あかりが、結衣ちゃんを好きになった理由…。
『けほ、けほ…』
『あかり、本当に大丈夫…?』
『うん…大丈夫…』
『お昼ご飯も食べたし、お薬も飲んだし…』
『お姉ちゃんが帰ってくるまで…ずっと寝てるから…大丈夫だよぉ…』
『そう…?』
『気をつけてね…お母さん…』
『じゃあ、行ってくるけど…』
『ちゃんとお布団で寝てなさいね?』
『うん…』
『……』
『あんまり…眠くないや…』
ピンポーン
『……』
ピンポーン
『…誰、だろ…』
ピンポンピンポンピンポン
『うぅ…』
『あかり!』
『結衣ちゃん…?』
『お見舞いに来たよ、あかり!』
カチャ
『結衣ちゃん…京子ちゃん…どうして…』
『お母さん達が、あかりが一人で寝てるって電話で話してたから』
『だめだよ…うつっちゃうよぉ…』
『あかりちゃん…大丈夫…?』
『京子ちゃんも…風邪うつっちゃうから…』
『私にうつってあかりが治るなら別にいい!』
『行くぞ!京子隊員!』
『う、うん!』
『あ、二人ともっ…』
『あかり、してほしいことがあったらなんでも言うんだぞ』
『私も、何でもするから…』
『うつっちゃうから、帰って…』
『それはできない』
『どうして…?』
『あかりが心配だから』
『あかり大丈夫だよ…?風邪でも一人でお留守番できるよ…?』
『私達が心配なの!』
『あかりちゃん、心配…』
『結衣ちゃん…』
『あかりは我慢しすぎだよ』
『あかりのことも、守ってやるから!』
『…風邪から?』
『風邪もだけど…』
『一人じゃ、寂しいじゃん…』
『だから、寂しいのから守るんだ!』
『京子も…あかりも!』
『結衣ちゃん…』
『ありがと…』
「懐かしいなー」
「うん…」
「あのときは、ありがとうね京子ちゃん」
本当は、二人が来てくれて凄く嬉しかった。
あかりは、寂しがりだから。
あのときも本当は凄く心細くて、不安で、眠れなかった。
だから、あかりを寂しさから守ってくれるって言ってくれた結衣ちゃんを、好きになったんだ。
「学校でも何度もお礼言われたのにまだ言うかっ」
「…でも、あかりの恋もあのとき始まってたんだな」
「…うん」
「私の恋は、始まった時から終わってたのかー…」
「…じゃあ、私と付き合ってくれる?」
「え…と…」
「…あかりの悪い所だな」
「気を遣いすぎるのは良くない!」
「……」
「私にもちなつちゃんにも、結衣のファンにも遠慮することなんてないからな」
「もちろん、結衣本人にも!」
「私はあかりが笑ってくれるならそれでいい!」
「京子ちゃん…」
「…結衣ちゃんが?」
「陸上部では大会で入賞したから期待されまくってるし…」
「先輩も同級生も後輩も結衣に猛アタックしてるみたいで、気が休まらないんじゃない?」
そういえばさっきも少し元気なかったような…。
「私さ、あかりと居ると、安心するんだよね」
「それはきっと結衣も、ちなつちゃんもそう」
―――だから、あかりと居ると安心する。
いつか、結衣ちゃんから聞いた言葉。
「あかりにしか、できないことだから」
「結衣のところに行ってあげて」
「…うんっ」
あかりにも、できることがあるんだ。
校門で、結衣ちゃんを待つ。
辺りはもう薄暗くなり始めていた。
それでも。
「あかり?」
結衣ちゃんは、あかりを見つけてくれた。
「結衣ちゃん…お疲れ様」
「ありがと」
「…もしかして、私のこと待ってた?」
「うん。一緒に…帰らない…?」
「京子と一緒に帰ったのかと思ったよ」
「えへへ、今日は結衣ちゃんと帰りたいなって…」
結衣ちゃんと並んで歩くのも、久しぶりな気がする。
ごらく部の部室で二人きりになって以来かも…?
「…私と?」
「…うん、結衣ちゃんと」
「……」
「あのね…」
「やりたいこと、見つけたんだ」
「…やりたいこと?」
「あかりね、結衣ちゃんの傍に居たい」
「え?」
「結衣ちゃんを笑顔にしてあげたいの」
「……」
「…結衣ちゃん、前に言ってくれたよね?」
「あかりと居ると安心するって」
「だから、あかり…」
「いつも傍に居るだろ?」
「最近は、そうでもないか…」
「そうじゃ、ないの…」
言うんだ。
ずっとずっと隠してきた、この気持ちを。
誰のためでもない、あかりのために。
「あの日、結衣ちゃんがあかりのことも守ってやるって言ってくれたときから、ずっと…」
「もしかして、風邪のときの…?」
「…あ、あんな昔のこと…」
「覚えててくれたんだ…嬉しいなぁ」
「…まぁ、約束だし…」
「それから、何度も結衣ちゃんに助けてもらって…」
「どんどん結衣ちゃんのこと好きになって…」
「結衣ちゃんが小学校を卒業する時も、中学を卒業する時も、あかりは結衣ちゃんと離れるのが嫌で泣いたんだよ」
「…そう、だったんだ…」
「だから、あかり…」
「もう結衣ちゃんと、離れたくない」
「遠くに…行ってほしくない…」
「別に、今すぐ答えがほしいわけじゃないから…その…」
あ…遠慮するなって京子ちゃんに言われたばっかりだった…。
ど、どうしよう…。
「私、さ…」
「まだ好きって気持ちがどういうものか、よくわからなくて…」
「あかりに対する気持ちも、京子に対する気持ちも、ちなつちゃんに対する気持ちも、どれも同じくらい大切で…」
「……」
「それでも、今は…」
「あかりの優しさが、欲しい」
「あかり」
体が、結衣ちゃんの方に引き寄せられる。
「あ…」
「…よろしくね、あかり」
結衣ちゃんの体温。
結衣ちゃんの匂い。
「結衣ちゃん…」
…嬉しい。
その日、あかりは結衣ちゃんと恋人同士になった。
「……おはよう、結衣ちゃん」
「おはよ、あかり」
あのあと。
結衣ちゃんの家にお泊りして。
「朝ご飯作っておいたよ」
「ありがと~」
「わぁ、オムライスっ」
「ふふ、好きでしょ?」
「うんっ」
「…朝練?」
「うん、もう出ないと」
「そっかぁ…」
「帰りも、また遅いから…」
「うん…」
一緒に登下校は、難しいのかな…。
「だから、これ」
「え?」
「今度、合鍵作りに行こう?」
「……」
そ、それって…。
「ふふ、顔赤いよ」
「だ、だって…!」
「じゃあ、行ってきます」
「…気をつけてね、結衣ちゃん」
「あかりもね」
「あかりちゃん、何か良いことでもあった?」
「え?どどど、どうしてかなちなつちゃん」
「わかりやすすぎ…」
「うぅ…」
「まぁそこがあかりちゃんの良いところだけど」
そうかなぁ…。
結衣ちゃんに、しばらく皆には内緒って言われたのに…。
これじゃバレちゃうよぉ…。
「はぁ…。そっかー…」
「え?なにが…?」
「好きな子がいないっていうのも、今は恋より陸上っていうのも、私を傷つけないための…」
「ちなつちゃん…」
「でも、これで勝ったと思わないことね!」
「あかりちゃんが隙を見せたら横から奪っていっちゃうんだから!」
「だ、だめだよぉー!」
「あ、やっぱり付き合い始めたんだ…?」
またしても…。
あかりのばかばかっ。
「ふふ…」
「もぉっ!」
「頑張ってね、あかりちゃん」
「結衣先輩のこと、幸せにしてあげてね」
「…うん」
「ただいま」
「あ、結衣ちゃんおかえり~」
「えへへ、お掃除とお洗濯しておいたよぉ」
「ありがと」
「ご飯はもうちょっと待っててね?」
「……」
「どうしたの結衣ちゃん?」
「…癒されるなぁと思って」
「…えへへ」
「ど、どうかな…?」
あかりの作ったオムライス。
結衣ちゃんのオムライスには負けるかもしれないけど…。
でも、愛情はたっぷり込めた。
「うん、美味しいよ」
「本当?」
「本当」
疑ってるわけじゃないけど。
でも…。
「…嬉しい」
「ふふ…」
「それじゃあまた明日ね、結衣ちゃん」
流石に二日連続でお泊りはできない。
二人でご飯を食べた後、結衣ちゃんに別れを告げる。
「送っていくよ?」
「明日も早いんだよね?あかりなら大丈夫だから」
「でも…」
「慣れた道だもん。大丈夫!」
「…そう?」
「うんっ」
「おやすみなさい、結衣ちゃん」
「おやすみ、あかり」
「赤座さん、ありがとね~」
「えへへ、どういたしましてー」
「……」
「凄いね、あかりちゃん」
「え?」
「他のクラスからあかりちゃんに頼みごとしにくる人がいるなんて…」
最近何だか色々なことをお願いされる。
どうやら噂になっているみたいで…。
「す、凄いかな…?あかりは当然のことをしてるだけで…」
「て、天使って…」
「あかりはただ、結衣ちゃんや京子ちゃんやちなつちゃんからもらったものを、他の人にも分けてあげてるだけで…」
「…やっぱり天使じゃない」
「そうなの、かな…」
「私なら結衣先輩からもらった愛は独り占めするもん!」
「そ、そっかぁ…」
あかりだって独り占めにしたい。
でもあかりの中の幸せな気持ちが、独り占めさせてくれない。
「うーん…」
ちょっと考えてしまう。
「ふふ…」
「どうしたの?」
「やりたいこと、見つかったんじゃない?」
「あ…」
「生徒会、ですか?」
「ええ、赤座さんは授業態度もいいし、普段の生活態度もいいし…」
「人助けまでしてるそうじゃない」
先生の耳にまで入ってるんだ…。
女子高だから噂が広まりやすいのかな?
「生徒会は全校生徒のためにあるんだから、赤座さんにぴったりだと思うけど」
「……」
生徒会。
中学のときあかりは入らなかったけど、お姉ちゃんが生徒会長だったという話を聞いたことがある。
「夏休み明けに選挙があるから、よく考えてみてね」
「…はい」
夏休み。
結衣ちゃんも京子ちゃんもちなつちゃんも部活があるみたいで、なかなか会う機会がない。
そんなわけで…。
「おっす!あかりちゃん!」
「櫻子ちゃん久しぶりっ」
「えへへ、久しぶり~」
挨拶が終わったとたん抱き締められて、ぐりぐりされた。
「あ、暑いよぉ…」
「久しぶりのあかりちゃん分を補給するのだ」
「あかり分って何…?」
「小動物可愛い!みたいな…?」
「そ、そっかぁ…」
「最近向日葵ちゃんとはどう?」
「うーん…」
「実はあんまり会ってないんだ」
「そうなの?」
「向日葵の学校少し遠くて、通学時間が結構あるみたいで…」
「朝は早いし、夜は遅いし…」
「私も生徒会やってるし、お姉が家出てったから家事もやらないといけないし…」
「た、大変だね…」
「でも、これで良かったと思ってるんだ」
「え?」
「いい加減向日葵から自立しないとさ」
「胸張って向日葵の隣に居たいから…」
ちなつちゃんが二人を見て微笑んだ理由が、やっと分かった気がする。
「あ、これ誰にも言わないでね…!」
「あかりちゃんだから、つい話しちゃったっていうか…その…」
「大丈夫、言わないよぉ」
「…そ、そっか」
「そういえば櫻子ちゃん、生徒会やってるんだ?」
「うん。向日葵には負けてられないからね!」
「楽しい?」
「皆のため…かぁ」
「あかりちゃんみたいになりたいんだ」
「あかりみたいに?」
「中学の時はいっぱい助けてもらったじゃん?」
「そ、そうだっけ…」
「そうだよ」
「皆のために、お礼を言われないようなことまでやってさ」
「すげーかっこいいって思った」
「かっこいいよ、あかりちゃん」
「……」
「ありがとう櫻子ちゃん」
「え、何が?」
「ふふ…内緒だよ」
「えぇー…?」
櫻子ちゃんの言葉で。
あかりは、決心した。
「ただいまー…」
「あ、お姉ちゃんおかえりなさい」
「あかり…」
「お、お姉ちゃん…」
また、抱き締められちゃった。
お姉ちゃんもあかり分…足りないのかな?
「……」
「…疲れてる?」
「…少しだけね」
いつも笑顔だったお姉ちゃんが、少し疲れた顔をするようになったのは就職活動が始まってからだ。
でも、内定はもう貰っているはずなんだけど…。
「あかりの…?」
「そう。あかりがいるから、私はいつだって笑顔でいられる…」
「お姉ちゃん…」
あかりの存在が、いろんな人に元気をあげられているなら…。
それは凄く嬉しいことだ。
「一緒に、頑張ろうね」
「あかりも、頑張れそうなこと見つかった?」
「うんっ」
「うふふ…」
「その笑顔で一年は戦えそうだわ…」
「お、お姉ちゃん凄い…」
「お待たせ!結衣ちゃん!」
「…あかり」
今日は結衣ちゃんとお祭り。
平日はあんまり会えないし、休日はいつも結衣ちゃんのお家だったから、初めてのデートだ。
「ど、どうかな…?」
新しく買った、少しだけ大人っぽい浴衣。
結衣ちゃん、気に入ってくれるかな?
「…似合ってるよ、凄く」
「本当?」
「本当」
「えへへ…」
「結衣ちゃんも似合ってるよぉ」
「ありがと、あかり」
「行こうか」
「何か欲しいものとか、やりたいこととかある?」
「うーん…」
「結衣ちゃんと一緒ならなんでもっ」
「…遠慮してない?」
「してないよ?」
「あかり、結衣ちゃんと一緒ならなんでも美味しく食べられるし、どんなことでも楽しめるよぉ」
そう、結衣ちゃんの傍に居られるだけで。
「……」
「じゃあ、私に付き合ってもらおうかな」
「お供します、隊長っ」
「ふふ、懐かしいなそれ」
あの頃からずっと、あかりの居場所は結衣ちゃんの隣だから。
「ここ、穴場なんだ」
「わぁ…」
「蚊もたくさんいるけど…」
「あかり虫除けスプレー持ってるよぉ」
「さすが、用意がいいね」
「えへへ」
「花火まで…あと少しかな」
「楽しみだねぇ」
「うん」
「ん?」
「あかり、もう一つやりたいこと見つけたよ」
「ほんと?…何やりたいの?」
「それはねぇー」
「それは…?」
「内緒だよっ」
「えー…。気になるじゃない」
「新学期になったら教えてあげるね」
「……」
「分かった、楽しみにしてるよ」
夜空に綺麗な花が咲いた。
「わぁー…」
「……」
「綺麗だねぇ結衣ちゃん」
「…そうだね、綺麗だ」
「また来年も、見に来たいな…」
「あ、でも結衣ちゃん大学受験かぁ…」
「一日くらい、なんとかなるよ」
「本当?」
「本当」
「じゃあ、楽しみにしてるね!」
「あかりちゃん、今日から生徒会?」
「うんっ」
夏休みが明けて。
あかりは生徒会役員に立候補した。
演説は凄く緊張したし、噛み噛みだったけど…。
たくさんの人に応援されて、無事に当選することができた。
―――あかりちゃんの人望があれば余裕だよ。
生徒会に立候補すると打ち明けた時にちなつちゃんがそう言ってくれたように、かなりの票が入ったみたいで。
最近は上級生もあかりに頼みごとをしてくれるようになった。
誰かの役に立っている、それが凄く嬉しい。
結衣ちゃんとの時間がその分減って、少し寂しいけど。
―――応援してるよ、あかり。
結衣ちゃんは、そう言ってくれた。
だからあかり、頑張るからね!
生徒会の仕事にも少し慣れてきた。
相変らず休み時間や放課後に頼みごとをされたりもして。
結衣ちゃんは冬の駅伝大会の練習が忙しくて、なかなか二人の時間を取れなくなってしまったけど。
充実してる。
毎日が楽しい。
「それじゃあお先に失礼しますっ」
生徒会のお仕事が終わって。
今日で一週間も終わり。
土日は久しぶりに結衣ちゃんに会いたいな…。
でも、練習があるのかな…?
そういえば、合鍵貰ってたんだ…。
お掃除とかお洗濯とか、やってあげよう。
「ふぅ…」
土日の分の宿題を手早く終わらせて。
少し量が多かったけど、結衣ちゃんに会いに行きたいから。
「あ、結衣ちゃんの家でやっても良かったんだよね…」
「…まぁいっか」
そろそろご飯の時間だ。
ご飯食べたら、結衣ちゃんのお家行っちゃおうかな…?
スーキースーキーダーイスーキー
「あ、電話だ」
…公衆電話?
…誰だろう?
『……』
「あ、あの…?」
『あか…り…』
「京子、ちゃん…?」
『結衣…結衣が…』
「……え?」
七森病院。
病院は、あんまり好きじゃない。
匂いとか、雰囲気とか。
でも、今は…。
「京子ちゃんっ!!」
「あ、あかり…」
「結衣ちゃんは?どうして事故になんて…」
「ご、ごめ…私の…せいで…」
…まるで、昔の京子ちゃんだ。
「京子ちゃん…」
不安になる気持ちを、抑えて。
「大丈夫だから…」
「何があったのか、教えて?」
『おーっす結衣!』
『何しに来た』
『つれないなぁ結衣にゃん』
『あ、これお土産のラムレーズン』
『どうせお前が食べるんだろ』
『へへ、お見通しで』
『当たり前だ』
『練習どうよ?』
『きつい、かな…』
『あかり分、足りてないかも』
『本人に言えばいいのに』
『あかりだって生徒会のこととか…色々あるだろ』
『そうだけどさ…』
『あかりはやっとやりたいこと見つけたんだ』
『重荷には…なりたくないから』
『ねぇ…なんでそういうふうに思っちゃうの?』
『なんで、って…』
『……』
『まだ自分の気持ち、はっきりしない?』
『この間一緒に花火見に行ったときは…』
『綺麗になったな、って思ったけど…』
『それだけ?』
『…一緒に居ると、安心する』
『それだけ?』
『どういう…意味だよ…』
『私から見れば分かりやすいんだけど…』
『……』
『結衣がそんなんじゃ、あかりが可哀想だよ』
『…なんで京子にそんなこと言われなきゃいけないんだよ』
『だって、私あかりのこと好きだし』
『え?』
『なんだよー。結衣も気付いてなかったのかよー』
『だってお前はちなつちゃんが…』
『あれは…複雑な乙女心というか…』
『だってあかりは結衣のこと好きだったし…』
『ちなつちゃんが私のこと好きになってくれたら、あかりは気兼ねなく結衣と…』
『……』
『私はあかりに笑ってて欲しいんだよ』
『結衣がそんななら、私があかり貰っちゃうよ?』
『……』
『…なんで、嫌だって一言言えないんだよ…』
『……』
『もういいよ、知らないから』
『きょ、京子…』
「それで、結衣の家飛び出して…」
「車、気が付かなくって…」
「結衣が…追いかけてきてて…私のこと…庇って…」
「だ、大丈夫だよ京子ちゃん」
「大丈夫…だから…」
「ごめん…あかり…」
結衣ちゃん、大丈夫だよね…?
あかりを…あかり達を、置いていったりしないよね…?
どれくらい時間が経っただろう。
京子ちゃんは、少し落ち着いたみたい。
そんな京子ちゃんの手を握りながら、あかりはずっと結衣ちゃんのことを考えていた。
今頑張ってる結衣ちゃんに、あかりは何もしてあげられないのかな…?
「結衣先輩っ!」
「あ、ちなつちゃん…」
「あかりちゃん、結衣先輩はっ!?」
「まだ、わかんない…」
「さっき結衣ちゃんのお父さんとお母さんがきて、今先生から話聞いてるみたい…」
「………そう」
「でも、どうしてこんなことに…」
「…それは」
「京子先輩…?」
「京子ちゃんそれは…」
「いいの。本当のことだし」
さっきと同じように、ちなつちゃんに説明する京子ちゃん。
少し落ち着いたのか、さっきよりはっきりとした口調で。
「……」
「だから、私のせいなんだ」
「京子先輩…」
「あかりは頑張ってるじゃん!」
「結衣が、あかりに遠慮するから…」
「それなのに学校じゃたまにイライラしてるみたいで…」
「会いたいなら、会いたいって…言えばいいのに…」
「それで、結衣先輩を挑発したんですか…」
「……」
「もう、しょうがないですね京子先輩は…」
「だって…」
「あかりも結衣も大事な幼馴染だから…」
「京子ちゃん…」
お話が終わったのか、結衣ちゃんのお父さんとお母さんが出てきた。
「あ…」
「あの、結衣ちゃんは…?」
「大丈夫よ」
「意識もハッキリしてるから」
「心配させちゃって、悪かったね」
「「「よ、よかったぁ…」」」
三人の声が揃う。
本当に、よかった。
「ただ…」
「…え?」
その先の言葉は、誰のことなのか、誰に対して言ってるのか、全然分からなかった。
結衣ちゃんが事故に遭ってから、一週間。
あかりは毎日結衣ちゃんのお見舞いに来ていた。
学校が終わったらすぐ病院へ来て、結衣ちゃんのお世話。
面会時間が終わったら結衣ちゃんの着替えを持って結衣ちゃんの部屋へ行き、お掃除とお洗濯をしたあと家に帰る。
その頃には日付も変わっていて。
朝早めに起き、休み時間中に終わらせられなかった宿題をやって、また学校へ。
体が休まる気はしなかったけど、でも…結衣ちゃんのためだから…。
「…結衣ちゃん」
「…あかり」
「お着替え、持って来たよ」
「うん…ありがと」
「……私のため、か」
「何か言った?」
「いや、なにも…」
「……」
「あかり、生徒会は?」
「え、えと…今日は…活動なくて…」
「昨日もそう言ってなかった?」
「そ、そう…だっけ…」
「私のことはいいからさ」
「せっかくやりたいこと見つけたんだから…」
「でも…」
「どうせリハビリしても…」
「そんなことわかんないよっ!」
「……」
「きっとまた、走れるようになるから…」
結衣ちゃんは、もう走れない。
―――足に後遺症が残るかもしれないんだって。
あのとき結衣ちゃんのお母さんが言った言葉。
でも、あかりはそれを信じたわけじゃない。
あかりが言った言葉を繰り返す結衣ちゃん。
卑屈になっちゃってる…。
あかりが、なんとかしなきゃ。
「結衣ちゃん、あかりも一緒に頑張るから…」
「いいんだ、もう…」
「あかり」
「別れよう」
「え…?」
「あかりの重荷になりたくないんだ」
「で、でも…あかり…」
「…違うか」
「え?」
「あかりが傍に居たら、辛い」
―――あかりと居ると安心する。
「あかりの優しさが、辛い」
―――あかりの優しさが、欲しい。
「結衣…ちゃ…」
「ごめん、一人にしてくれないか」
「……」
「結衣ちゃん、また―――」
「もう、来なくて…いいから」
「……」
「あかり、おかえりなさ―――」
「……」
「あかり?」
「……」
「どうしたのあかり?泣いて―――」
「……」
ごめんねお姉ちゃん。
でも…今は…。
階段を駆け上がり、自分の部屋に逃げ込む。
どうして、こんなことに…。
「ん…」
「あれ、寝ちゃってた…」
楽しい夢を見てた気がする。
あかりと結衣ちゃんと京子ちゃん、三人で遊んでいたころの夢。
中学に入って、ちなつちゃんや生徒会の人達と遊んだ夢。
結衣ちゃんと、恋人になってからの夢。
「夢…じゃ、ないんだよね…」
―――あかり、別れよう。
「結衣ちゃん…」
―――もう、来なくて…いいから。
「いやだよ…」
でも、あかりが隣に居ると結衣ちゃんが辛い思いをする。
どうしたらいいの?
…どうしようも、ないの?
「……」
涙も枯れ果てて。
「……」
こんなときでも、お腹が空く。
人間って不思議だ。
「…はぁ」
きっともう、お父さんもお母さんもお姉ちゃんも寝てるよね。
あれ…?
リビング、電気ついてる…?
「あかり…?」
「お、お姉ちゃん…」
「ご飯、温めてあげるね」
「ど、どうして…」
「……」
冷めてしまったお料理をレンジに入れて、温めてくれるお姉ちゃん。
目元が少し、赤い気がした。
「ほら、こっちきて座って?」
「…うん」
「……」
「…そう」
「結衣ちゃん、あかりと一緒に居ると辛いって…」
「あかり、もうどうしたらいいのか…」
「分からない?」
「…うん」
「あかりは、どうしたいの?」
「あかりは…」
「あかりがしたいようにすればいいの」
「でも、それは結衣ちゃんを苦しめるだけで…」
「どういう、こと…?」
「お姉ちゃんの口からは、言えないかな…」
「でも、これだけは覚えていて」
「あかりが結衣ちゃんを想うように、あかりも色んな人から想われてるの」
「……」
「どんな決断をしても、後悔しないようにね」
京子ちゃんも、ちなつちゃんも、あかりのことを応援してくれた。
櫻子ちゃんは学校が違ってもあかりのことを友達だと思ってくれてる。
色んな人に応援されて、あかりは生徒会に入った。
そして、お姉ちゃんはきっとあかりのために泣いてくれたんだ。
でも…。
結衣ちゃんはあかりのこと、どう思ってるのかな…。
翌日。
今日が土曜日で良かった。
こんな顔じゃ学校行けないもんね…。
台所で遅めの朝食をとる。
今日はお父さんもお母さんもお姉ちゃんも出かけてるみたいだ。
正直、ほっとした。
「何して過ごそうかな…」
結衣ちゃんの顔が、頭をよぎる。
「お見舞い…行けないよね…」
「……」
「とりあえず、着替えてから考えよう…」
「赤座あかりぃー!!」
着替え終わったあと。
リビングでぼーっとテレビを眺めていたら、突然の櫻子ちゃんの訪問。
「…さ、櫻子ちゃん?」
「…こんなとこで何してんの?」
「こんなとこって、ここあかりのお家だよっ」
「ていうか、どうやって入ったの!?」
鍵はかけてたはずなのに…。
「そんなことはいいから」
「そ、そんなことって…」
「あかりちゃんには、行かなきゃいけないところがあるでしょ?」
「…!」
「で、でも…」
「好きな人に遠慮なんてすることない!」
「櫻子ちゃん…」
櫻子ちゃんが言うと凄く説得力がある…。
「あかりちゃんが一番やりたかったことって何?」
「そ、それは…」
…忘れるわけない。
結衣ちゃんの傍に居ること。
結衣ちゃんを、笑顔にすること。
「行かないと、絶対後悔するよ」
「……」
「あかり、行ってくるね…」
「あかりちゃん!頑張って!」
病院への道を走る。
足がもつれて転びそうになっても。
結衣ちゃんに、会いたい。
もうそれしか考えられなかった。
大通りに出て、横断歩道を渡り、そして…。
病院に入ると、ちなつちゃんがいた。
「何しに来たの?あかりちゃん」
なんだか怖い。
「何って…」
「結衣先輩から聞いたんでしょ?」
「あかりちゃんと居ると辛いって」
「……」
「結衣先輩を苦しめに来たの?」
「あかり、結衣ちゃんに元気になってほしくて…」
「…本当に?」
「……」
本当に?
本当に結衣ちゃんのため?
「……」
「どうなの?あかりちゃん」
「あかりが…結衣ちゃんの傍に居たいから、ここに来たの」
「……」
「ほんとに、あかりちゃんも結衣先輩も世話が焼けるんだから…」
「二人とも望んでることは同じなのに、お互いに遠慮しあうなんて」
「…まぁある意味お似合いなのかも…」
「ちなつちゃん…」
「私じゃ、だめだから…」
「結衣先輩のこと、今度こそ幸せにしてあげてね」
「うんっ」
「頑張ってね、あかりちゃん」
船見結衣。
そう書かれたネームプレートがある部屋。
昨日の出来事が、鮮明に蘇る。
「……」
深呼吸をして、ノックを二回。
「……」
息を整えて、待つ。
「…どうぞ」
…伝えるんだ。
あかりの気持ちを。
「あかり、なんで…」
「結衣ちゃんが、心配だから」
「…私なら、別に」
「身の回りのことだって、両親が来てくれるし―――」
「あかりが心配なの!」
「あかり…」
「好きな人の心配しない人なんていないもんっ!」
「結衣ちゃん、我慢しなくていいんだよ…」
「でも、それじゃあかりが…」
「あかりに迷惑かけたくないんだよ…」
「あかりは、迷惑だなんて思わないもん」
「どんなに辛くても、結衣ちゃんと一緒なら…なんだって乗り越えられるよ」
「それでも、走れなかったら…」
「そのときは、あかりが結衣ちゃんおんぶして走るよ!」
「……」
「なんだよ、それ…」
「ほ、本気だよ!」
「人生全部あげたっていいもん」
「…あかり、一晩で頑固になったな…」
「結衣ちゃんの頑固に勝つためだもん…」
「そっか…」
「ごめんね、辛い思いさせて…」
「迷惑かけるけど…私…」
「あかりが好きだ」
「傍に、居てほしい」
やっと聞けた。
結衣ちゃんの気持ち…。
「…うん」
「嫌だって言っても、離れないからねっ」
こんどこそ、あかりは結衣ちゃんと恋人同士になった。
あの日櫻子ちゃんがあかりの家に来たのは、京子ちゃんとちなつちゃんの差し金だったみたい。
―――あかりちゃんを素直に応援できるのは櫻子ちゃんだけだからね。
京子ちゃんは結衣ちゃんを、ちなつちゃんはあかりを挑発。
それぞれの本音を聞きだすところまで計画していたみたいで。
驚いたことに、全てを計画したのはお姉ちゃんだった。
でも、そのお陰で…。
「はい、あ~ん」
ウサギさんの形に剥いたリンゴを結衣ちゃんに差し出す。
「ま、待ってあかり…。それは…」
「結衣ちゃんは、こういうの嫌…?」
「い…嫌じゃない…けど…」
「けど…?」
「あ~あ~、妬けちゃいますね!」
「ずるいぞあかり!私にも!」
「だめだよぉっ!結衣ちゃんのために用意したんだからっ!」
結衣ちゃんのお世話は三人で一日ずつ交代ということになった。
四人で話し合って決めたことだ。
あかりは毎日でも良かったんだけど、結衣ちゃんはやっぱりあかりが生徒会を続けることも望んでるみたいだから。
そして…。
「結衣ちゃん、きたよぉー」
「あかり、いらっしゃい」
「はい、頼まれてた雑誌」
「ありがと」
「お着替えも持ってきたよ~」
「ここに置いておくね」
「…あかり」
「なぁに?」
「え?」
「リハビリ頑張れば、また…走れるようになるって」
「……本当?」
「……本当」
「結衣ちゃん…」
「一人じゃ頑張れないかもしれないから…」
「あかり、一緒に頑張ってくれる…?」
「…も、もちろんだよっ」
「一緒に…頑張ろうね。結衣ちゃん」
これから先、大変なことはいっぱいあると思う。
だけど、二人一緒ならきっと…。
おしまい!
しかし手っ取り早く結衣ちゃんを挫折させるために事故らせるしかなかったのが辛かった
支援ありがとでした!
最高だった
素晴らしかった
最高だ
Entry ⇒ 2012.01.30 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「結衣と綾乃がいなくなった」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327662345/
京子「結衣~綾乃~?進路って決った?」
結衣「うん、私はC高校へ行くつもり」
京子「そっかー、千歳は地元の高校受けるらしいし……綾乃は?」
綾乃「わ、わたしは、あの……私より、歳納京子はどうなのっ!」
京子「うーん、結衣がC高校へ行くつもりなら、私もそっちかなあ?」
綾乃「そ、そうなの、偶然ね、私も、C高校にしようと思ってるのよ」
結衣「うーん、京子、そういう決め方するのはどうかと思うよ、将来の事にも影響して来るんだし」
京子「え、結衣にゃん、私達と一緒の高校へ行くのが嫌なの?」
結衣「そういう訳じゃないけど……ほら、私だって別にC高校しか行けない訳じゃないし」
結衣「頑張れば上の高校狙えるかもしれないから、さ」
結衣「だから、二人が狙えそうな範囲の志望校をちょっと聞いておきたいなって」
京子「私は本当に何処でもいいんだけどね、行けそうなのはA高校……かなあ」
結衣「綾乃は?」
綾乃「え、あ、私は……えっと、狙える範囲の中で言うなら、B高校よ……」
結衣「そっか……」
京子(一番難しいのがA高校、その次がB高校、最後がC高校)
京子(やっぱり、本当の志望校は、みんなバラバラなんだなあ……)
綾乃「歳納京子、いきなりどうしたのよ?」
京子「だってさー、ヘタすると私達、全員別々になっちゃうわけでしょ」
京子「既に千歳とは別れる事は決まっちゃってるわけだし」
京子「そんなのやだよ、ずっと一緒にいたいよ……」
結衣「京子……」
京子「子供っぽい我がままだってのは、わかってるんだけどね~」ハァ
結衣「またそんな夢みたいな話を……」
綾乃「そうよ、それに宝くじが当っても、数億程度よ?」
綾乃「それだけでは一生遊んで暮らせるって訳じゃないんだから、やっぱり進学は必要よ」
京子「う、ううー……じゃあ、油田を発見するとか、徳川埋蔵金を掘るとか……」
結衣「はぁ、もう、京子はしょうがないなあ……」
京子「え、まじ?」
結衣「うん、今から精一杯頑張れば、何とかなる気がする」
綾乃「……私も、試すって意味で、あの、受けてみようかしら」
京子「おお!じゃあ、一緒の高校行ける可能性高くなるね!」
綾乃「べ、別に、歳納京子と同じ高校へ行く為に受けるわけじゃないんだからねっ!」
京子「あははは、それでも嬉しいよ、綾乃、結衣っ!」
結衣「京子がそんな事を言い出すなんて、珍しいな」
京子「だって、絶対同じ高校に行きたいからさ!」
京子「皆で一緒にがんばろよっ!」ニコッ
結衣「京子……」
綾乃「歳納京子……」
結衣「けど、駄目だ」
京子「え」
結衣「気持ちは嬉しいんだけど、京子と一緒に勉強すると、絶対に集中して取り組めない」
京子「え、えええーっ」
綾乃「……それもそうね」
京子「綾乃まで!?」
結衣「京子、別にコレは仲間はずれしてる訳じゃないんだ」
結衣「あの、京子が居ると、どうしても、楽しくなっちゃうだろ」
綾乃「そ、そうね、多分、雑談の楽しさに負けちゃいそう……」
京子「じゃ、じゃあ、黙ってるから、黙って勉強だけしてるからっ!」
結衣「本当か?」
京子「うんっ!」
綾乃「……じゃあ、ちょっと今から試してみましょうか」
京子「任せて!」
京子「うん!」
綾乃「わかったわ」
京子「……お、綾乃、その消しゴム可愛いね」
綾乃「え、ええ、昨日、小物店で買ってきたの」
京子「綾乃って、そういう可愛いのを見つけてくる才能あるよね~」ニコ
綾乃「そ、そんな事無いわよっ///」
結衣「開始10秒でもう脱線してるじゃないかっ!」
綾乃「ええ、船見さん、一緒に頑張りましょう!」
京子「う、うう、なかまはずれ……」シクシク
結衣「もう、京子、拗ねないでよ、日曜日は一緒に遊べると思うから、ね?」
京子「ほ、ほんと?」
結衣「うん、ほんと」
京子「綾乃も、遊んでくれる?」
アヤノ「え、ええ、仕方ないわねっ///」
京子「やった!二人とも、ありがと!」ニコー
結衣「……」
綾乃「……」
京子「う、うわあ、あの、二人とも、目の隈が凄いんだけど……」
結衣「あ、ああ、ちょっと夜遅くまで頑張っちゃってね……」
綾乃「さ、さすがに、眠いわ……」
京子「も、もう、二人とも、無茶しちゃ駄目だよ?身体壊したら、元も子もないんだし……」
結衣「う、うん、気をつけるよ、京子……」
綾乃「ふ、ふふふ……」
京子「ふ、二人とも、本当に大丈夫?」
結衣「ら、らいじょうぶ、ね、あやにょ」
綾乃「ふふふふ、色々な物が見えてくるわ、凄いのね」
京子「あ、明日は日曜日だからさ、勉強の事は忘れて、パーッと遊ぼうよ!ね?」
京子「だから、今日はちゃんと寝ないと駄目だよ!」
結衣「うん、らいりょうぶ、このあと、西垣しぇんしぇいのところに相談にいかにゃいと」
綾乃「知ってる?歳納京子、地球の真ん中は実は空洞でね、ふふふふっ」
京子(大丈夫なのかな、この二人……)
京子「ありゃりゃ、ちょっと遅刻しちゃったかな」
京子「あ、二人ともベンチに座って待っててくれてる、おーーいっ!」トテトテ
京子「あ……」
結衣「……」zzz
綾乃「……」zzz
京子(二人とも、仲よさそうに寄り添って寝てるや)
京子(ほんとに疲れてるんだなあ……)
綾乃「なに、ふなみさん……」zzz
京子「……」
京子(よし、ちょっと予定は狂うけど、二人が起きるまでは寝せといてあげよう……)
京子(私で力になれるのは、これくらいなんだし……)
結衣「あ、あれ」
京子「あ、結衣起きた?」
結衣「わたし、寝ちゃってたのか……」
結衣「あ、あやの、起きてっ」ユサユサ
綾乃「なによ、船見さん、あさごはん……?」ショボショボ
結衣「いや、朝御飯はまた明日作ってあげるから、起きてって」ユサユサ
京子(ん?朝御飯?)
結衣「綾乃、よだれ垂れてるっ」
綾乃「あ、ご、ごめんなさい、船見さん……」ゴシゴシ
京子「綾乃、おはよっ」
綾乃「え、歳納京子……あっ!」
綾乃「わ、わたし、どれくらい寝てたのっ!?」
京子「えーと、6時間くらい?」
結衣「そ、そんなにかっ!」
綾乃「もう夕方じゃない……」
結衣「京子、起してよ……」
京子「あんなに安らかな顔で寝てたら、起せないよ~」
京子「ま、こういう日があってもいいでしょ?また来週、つきあってよ!」
綾乃「来週……」
京子「綾乃?」
結衣「……京子、この時間からでも、まだ行ける所はあるよね」
京子「あ、うん、ゲーセンとかなら別に問題ないと思うけど……」
結衣「よし、じゃあ、行こうよ、京子」
綾乃「そうね、行きましょ、歳納京子、折角のお休みだもの、楽しまないと!」
京子「……うん!」
~ゲーセン~
結衣「京子は相変わらずUFOキャッチャーが上手いなあ」
綾乃「ぬいぐるみ、かわいいっ///」ギュッ
京子「えへへ///」
綾乃「と、歳納京子、私、もうひとつ、このぬいぐるみ、取りたいんだけど……」
京子「あ、取ってあげよっか?」
綾乃「い、いや、あの、私が自分の力で取りたいから……あの、アドバイスして貰えると、た、助かるわ」
京子「ん、わかった」ニコ
綾乃「こ、こうかしら……あっ」
京子「お、惜しいっ」
綾乃「も、もう一度!」
京子「綾乃、もう20回やってるよ?やっぱり私が……」
綾乃「だ、だめ、これは私が取るのっ」
京子「もう、綾乃って、強情だなあ」
綾乃「だって……」
京子「仕方ないから、終わるまでつきあってあげる!」
綾乃「あ、ありがと、歳納京子……」
綾乃「あ、あとは、穴まで運べれば………」
ポトンッ
ガシャンッ
綾乃「や、やった!やったわ!やったったわ!!」
京子「綾乃、おめでと!」
結衣「うん、頑張ったね、綾乃」
綾乃「え、ええ、そうね、船見さん」
京子「よーし!じゃあ、私が真ん中だー!」
綾乃「ちょ、歳納京子、押さないでっ」
結衣「こら、京子、暴れるな、大人しくしろ、スイッチ押すぞ」
京子「いえーーーーいっ!」
カシャッ
綾乃「そうね、良く撮れてるわ」
結衣「うん……」
京子「と、もうこんな時間だ……今日は、もうお開きにする?」
結衣「うん……綾乃、もういかな?」
綾乃「え、あ、いいわよ、船見さん」
京子「ん、それじゃ、帰ろうか?」
結衣「私と綾乃は、ちょっと明日からの勉強の事で相談があるからさ、京子は先に帰っててくれない?」
京子「はいはい、まーた私だけ仲間はずれかー……」
綾乃「……」
京子「え、あの、二人とも、そこで黙らないでよっ、冗談だからっ」
結衣「まったく、しょうがないなあ、京子は」クスッ
綾乃「ほんと、相変わらずよね、歳納京子は」クスクス
京子「どうせ私はいつも能天気ですよーだ!」
京子「じゃ、また明日ね、二人とも!無理すんなよー!」タッ
結衣「うん、京子、またね……」
綾乃「歳納京子、またね……」
綾乃「それは、もう昨日応えたはずよ、船見さん」
結衣「そうだね、ごめん……」
綾乃「じゃ、行きましょうか」
結衣「うん……」
綾乃「さよなら、歳納京子」
結衣「ばいばい、京子……」
京子「おっはよー!」
千歳「歳納さん、おはよう」
京子「千歳~、昨日は楽しかったよ~!千歳も来ればよかったのに」
千歳「ごめんなあ、どうしても実家に行かなあかん用事があって……」
京子「じゃ、来週は四人で集まろうよ!」
千歳「せやね」
千歳「綾乃ちゃん、朝は一番に来るんやけど……何かあったんかなあ」
キーンコーンカーンコーン
京子「あ、チャイムだ……」
千歳「二人はお休みなんやろか」
京子「ちょっと携帯に電話してみよっと……」ピッ
ツーツーツー
京子「だめだー、繋がらないや」
~娯楽部~
京子「結局、結衣と綾乃は無断欠勤かぁ」
ちなつ「結衣先輩……心配ですね」
あかり「京子ちゃん、どうする?」
京子「ん、ちょっとお見舞いに行こうか、最近無茶な頑張り方してたし、もしかしたら倒れてるのかも」
ちなつ「そ、そうですね!」
京子「よし、そうと決れば出発だ!」
ピンポーン
ちなつ「……結衣先輩、出ませんね……」
あかり「どうしよう、もし本当に倒れてたら……」オロオロ
京子「んー、仕方ない、これを使うか~」キラッ
ちなつ「え、京子先輩、その鍵どうしたんですか?」
京子「あいかぎー」
ちなつ「え!?」
京子「結衣の部屋には時々泊まってたし、鍵が一つだと不便だろうって事で作ってもらったの」
ちなつ「ぐぎぎぎ、何時の間にっ」
京子「……よし、開いたっ」
ちなつ「結衣先輩!」
あかり「結衣ちゃん!大丈夫!?」
シーーーーンッ
京子「あれ、誰も居ないや……」
ちなつ「結衣先輩、実家の方に帰ってるんじゃ?」
京子「いや、さっきそっちには電話したんだけど、帰って無いらしいんだよね」
京子(何だろ、何か嫌な予感が……)
次の日、船見家と杉浦家から警察に捜索願いが出た
「二人同時に行方不明なんだって」
「二人とも、部屋の荷物は整理してあったらしいよ」
「じゃ、事件に巻き込まれたとかじゃなくて、自発的に?」
「最近、二人、仲がよかったから」
「え、じゃあ、あの、駆け落ちって事?」
「ちょっと、声が大きいって」
「歳納さん、可愛そうに」
「そりゃ、ショックだよね」
千歳「歳納さん……」
京子「ちとせ」
千歳「元気出して、な」
京子「……ちとせもね」
千歳「うちは、大丈夫」
京子「そっか……」
京子(どうして、私に何も言わずに行っちゃったの)
京子(わたし、そんなに、頼りにならなかったのかな)
京子(それとも二人のことを大切に思ってたのは、私だけだったってことなのかな……)
京子(結衣、綾乃、教えてよ……)
京子「……今日も、帰ってないや」
京子「……」グゥ~
京子「……結衣の部屋に来ると、反射的におなかが空いてくるな」
京子(結衣はもういないのに……)
京子「冷蔵庫に何かないかな……」カチャッ
京子(空っぽだ……は、はは、本当に全部整理して行っちゃったんだ……)
京子「う、ううっ、ゆいぃ、あやのぉ……」ウルッ
京子「しょうがないなぁって言いながら」ヒック
京子「こっちの冷凍庫の方から……」カチャ
京子「……」
京子「え」
京子「ラムレーズンが、残ってる?」
京子「冷凍庫いっぱいに、ラムレーズン残ってる……」
京子「ど、どうして?結衣、出て行っちゃったのに、どうして……」
京子「……こんなの、いらないよ、ゆい」
京子「私は、二人が居てくれた方が、嬉しいのに、こんなの、こんなの……」ヒック
京子「こんなの、無いよ……」グスン
京子「こ、こんなのっ」ヒックヒック
京子(泣いてても、仕方ないよね)
京子(結衣が残してくれた、ラムレーズン、大切にしないと……)
京子(少しずつ、食べよう……)
京子「……あれ、一緒に何か紙が入ってる……」
京子「ま、まさか、書置き!?」
「プレゼント、物置の中」
京子(物置って、これのこと、かな)スッ
京子「……あ」
京子「ラッピングされた箱が……」
京子「な、なんだろ、これが、プレゼント?」
京子「……」ビリビリ
『私、もうひとつ、このぬいぐるみ、取りたいんだけど……』
京子「あの時の、ぬいぐるみだ……」ギュッ
京子(結衣と綾乃、私と楽しそうに遊んでたあの時から、もう、私を置いてけぼりにするって、決めてたんだ……)
京子(そう、だよね、だって、だって)
『朝御飯はまた明日作ってあげるから』
京子「二人は、そういう仲に、なってたんだもんね……」
京子「私なんかが、邪魔しちゃ、いけなかったんだよね……」
京子「ごめんね……」
京子「だから、私が苦しむのは、当たり前なんだ……」
京子(それでも、優しい二人は、私にプレゼントを残してくれた……)
京子(ありがとう、結衣、綾乃……)
京子(ありが、と……)
京子(わたし、がんばるから、ひとりでも、がんばるから……)
………
……
…
~数ヵ月後~
京子「櫻子ちゃん、ひまっちゃん、書類できた~?」
向日葵「はい、出来てますよ、歳納先輩」
櫻子「も、もうちょっと!もうちょっとで終わりますから!」
京子「あはは、ゆっくりでいいよ、櫻子ちゃん」
櫻子「で、できたー!」
千歳「二人とも、お疲れさん」
京子「綾乃が居なくなったのは私のせいだからさ、私がその穴を埋めるのは、当たり前だよ」
千歳「歳納さん……」
京子「さ、仕事も終わったし、久しぶりに娯楽部に顔を出しますか!」
千歳「……二人は居なくなったんは、歳納さんのせいやないと思うよ」
京子「……ん、ありがと、千歳」
ズドーンッ
京子「う、うおっ、化学室から爆音が……」
西垣「ごほっごほっ……お、歳納じゃ無いか」
京子「西垣ちゃん、またへんな実験してたの?」
西垣「変じゃないぞー、凄い実験だ」
西垣「今度の爆弾は凄いぞ?完全指向性の爆弾だ」
西垣「一方向にだけ爆発エネルギーを放出できるから、例えば洞窟の中でだって落盤の危険性なく爆破させることが出来る」
西垣「しかも、火薬は使用して無いから、引火の可能性もないときたもんだ」
西垣「どうだ、完璧だろ?」キリッ
西垣「どうした、歳納、元気が無いようだが」
京子「……!」
京子「え、そ、そんな事無いよっ」
京子(変なところで鋭いんだよね、西垣ちゃんは)
西垣「まあ、何か悩み事があるなら、一人では溜め込まんことだ」
西垣「お前には、頼りになる仲間が沢山居るんだろ?」
京子「……そう、だね」
京子(一番頼りになる仲間は、もういないんだけどね……)
京子「おはよー!諸君!がんばっとるかねー!」
ちなつ「あ、京子先輩、おひさしぶりです」
あかり「京子ちゃんだー、もう生徒会のお手伝い、終わったの?」
京子「うん、櫻子ちゃん達が頑張ってくれてるからね、もう私の手助けとかはいらないかも」
ちなつ「じゃ、じゃあ、また娯楽部に戻るんですよね?」
京子「おや、私が居なくて寂しかったのかな、ちなつちゃんはっ!」
ちなつ「……そりゃ、寂しいですよ、結衣先輩が居なくなって、京子先輩まで戻ってこなかったら……」
あかり「ちなつちゃん!」
ちなつ「あ、ご、ごめんなさい、結衣先輩の話題は……止めて方がいいですよね……」
京子「へ?あ、いいっていいって!別に気にして無いしさ!」
ちなつ「そ、そうですか……」ホッ
あかり「え、ええー!また!?」
ちなつ「ふふふ、京子先輩らしいですね」クスクス
京子「あかりのお団子を10個くらい増やしてみたらどうだろ!」
キャッキャウフフ
~結衣の部屋~
京子「ただーいまー」
シーーーンッ
京子「ふう、今日も頑張った自分に御褒美を、と」カチャッ
京子「……ラムレーズン、もう、残り一個か……」
京子「……」コトン
京子「……」ペリッ
京子「いただきます……」
京子(もう、二度と自分でラムレーズンを買おうとは思えないし)
京子「甘くて、ちょっぴり苦味がある……ラムレーズン」
京子「好きだったのに、どうして、あんまり美味しくないんだろ……」
京子「……結衣、ごちそうさま」
京子「七森の歴史を調べよう……か」
京子「もう図書館も閉まってるし、どうしようかなあ……」
京子「あ、そうだ、結衣のパソコンがあるから、これ使わせてもらって調べようっと」
カチッ
ヴーン
京子「……」カタカタカタ
京子(結衣と綾乃が事前に準備して出て行ったのなら)
京子(ひょっとして、ネットで行き先の情報を調べたりしてたんじゃないかな)
京子(もしかして、履歴とか調べれば、何か判るんじゃ……)
京子(数ヶ月前の事だから、もう無理かもしれないけど……)
京子「……」カタカタカタ
≪A高校受験概要≫
≪難問突破!高校受験!≫
≪絶対無理な希望校に入学する方法≫
京子「この辺までは、まあ普通だけど、なんだろ、これ以降の履歴」
≪絶対確実!宝くじが当る方法!≫
≪徳川埋蔵金は嘘だった≫
≪地球の歩き方≫
≪地球は実は空洞だった!?≫
≪100年間人間を拒み続ける永久岩盤≫
京子「えっと、関連記事があるから、それを辿ってみようっと……」
≪永久岩盤の下に油田が?≫
≪永久岩盤を突破できた者には油田使用権利の半分を譲渡!≫
京子「油田?」
京子「んーと、岩盤の下に油田があるのが判ってるけど、岩盤を突破出来ない」
京子「だから、土地の持ち主がこういう募集をかけてる……って事かな」
京子「まあ、確かに宝物があるのが判ってても掘り出せなかったら意味は無いしね」
京子「えーと、続きは……」
≪例の二人がとうとう岩盤の初期層を突破した件について≫
≪永久岩盤13層目を突破!≫
≪可燃性ガス噴出により14層目突破を断念≫
≪日本より空輸した指向性爆弾で14層目突破!≫
≪永久岩盤から石油キターーー!≫
≪【動画】油田の使用権半分を入手した彼女達のコメント入手に成功≫
京子「動画?」ポチッ
『発見者は年齢不詳の日本人女性HさんとSさんで……』
京子「ぶふーっ」
京子(え、この映像の2人、結衣と綾乃だよね!?どうして……)
ピンポンピンポンピンポンピンポンッ
京子「え、お客さん?ここ、結衣の部屋なのに、誰だろ……」
京子「は、はーい」トテトテ
『我々取材班は、現在、当地に宮殿を建設中の2人からコメントを得る事が出来ました』
『今からお姫様を迎えに行く、との事です』
『このコメントの直後、2人は日本への航空機を買い取り……』
結衣「ふ、ふふふふふ」
綾乃「あは、あははは」
結衣「むりだよ、綾乃、これ無理、というか京子はどうしてこんな問題解けるの」
綾乃「私も無理、出来るかなって思ったけど、絶対無理よねこんなの」
結衣「深夜3時まで続けて1問も解けないとか、ないわあ」
綾乃「ふふふふふふふっ」
結衣「そ、そうだな、もう藁にもすがる気持ちで……」カタカタカタッ、ターンッ
≪△△高校受験概要≫
≪難問突破!高校受験!≫
≪絶対無理な希望校に入学する方法≫
結衣「綾乃!わかったぞ!」
綾乃「判ったの!?凄いわ!」
結衣「私達ではA高校合格は無理だって言う事が判ったw」
綾乃「あははははははw」
綾乃「いやよwとしのーきょーこが悲しむじゃないw」
結衣「京子が悲しむのはいやだなw」
結衣「京子は絶対に幸せにしてあげたいw」
綾乃「そうよねw何か他の方法を考えましょうw」
結衣「そやなw」
綾乃「あははははははははははw」
結衣「えwそりゃ京子といちゃいちゃしながら高校生活を送るにきまってるだろw」
綾乃「その後の事よw」
綾乃「日本の法律では女の子同士では結婚できないものw」
結衣「じゃあ日本の法律を変える事から始めるかw」
綾乃「そんな事より他所の国に移り住んだ方が早いわよw」
結衣「そんなお金ないよねw」
綾乃「そうwお金よwお金なのよねw問題はw」
結衣「そやなw」
綾乃「他にも、取り合えずお金を稼ぐ方法があれば進学できなくてもとしのーきょーこを幸せにできるはずよw」
結衣「よしwしらべようw」
≪お金を稼ぐ方法≫
≪絶対確実!宝くじが当る方法!≫
結衣「綾乃!判ったぞ!」
綾乃「ほんと!?凄いわ!インターネット!」
結衣「元になるお金が無いと無理だw」
綾乃「あははははははははははははははははははははw」
綾乃「そうねwついでに調べてしまいましょうw」
綾乃「日本で油田掘るのは現実味が無いから世界も視野にいれましょうかw」
結衣「グローバルw」
≪徳川埋蔵金は嘘だった≫
≪地球の歩き方≫
≪地球は実は空洞だった!?≫
≪100年間人間を拒み続ける岩盤≫
綾乃「なになにw船見さんw」
結衣「岩盤を突破したら油田使用権半分もらえるんだってw」
綾乃「こんなの無理じゃないのw」
結衣「いやwうちの学校には岩盤突破できそうな攻撃力持った人居るだろw」
綾乃「ああ西垣先生ねw」
結衣「あれwこれいけるんじゃねw西垣先生に明日聞いてみるかw」
綾乃「そうねw船見さん油田掘りに行きましょうw」
~翌日~
西垣「え?進学諦めて油田堀りに行く?」
結衣「はい」
綾乃「私達、本気です」
西垣「やぱっ、この二人、かっこいい……」
西垣「よし!全面的に協力するぞ!任せろ!」
結衣「あ、あやの!」
綾乃「ふ、ふなみさん!」
「「やったー!やったー!!」」
【今から考えると、私達、受験勉強のし過ぎでちょっと頭がおかしくなってたんだと思う】
西垣「渡航手段やパスポートも用意しておいた」
結衣「ありがとうございます、西垣先生、何から何まで……」
綾乃「私達、頑張ります!ぜったい!ぜったい油田を掘り当てます!」
西垣「うん、頑張れ……何かあったら、私に連絡するんだぞ?」
「「はい!!」」
綾乃(歳納京子、少しだけ待っててね……)
結衣(必ず幸せにしてやるからな……)
~第14層目~
結衣「だ、だめだ、幾らやってもこの壁を越えられない……」
綾乃「可燃ガスのおかげで爆発物も使えないわ……」
結衣「くっ、ここまできて!」ガンッ
綾乃「船見さん、私達、間違ってたのかしら……本当は、素直に受験勉強しておくべきだったんじゃ……」
結衣「綾乃の馬鹿!」パンッ
綾乃「……!」ヒリヒリ
結衣「京子を、京子を幸せにするって誓ったあの日の事を忘れたの!?」
綾乃「そ、そうね……わたし、わたし弱気になってた!」
綾乃「ごめんなさい!船見さん!」
結衣「結衣でいいよ、綾乃」
綾乃「結衣!」
綾乃「ええ、これを使えば、あの壁を突破できるはず……!」
結衣「頼む!成功してくれ!」ポチッ
ズドーン
ゴゴゴゴゴゴゴ
綾乃「こ、この振動は!?」
ドシューーーーッ
結衣「で、出た!石油が、出たぞ!」
綾乃「やったわ!やったわよ結衣!」
「「ばんざーい!ばんざーい!」」
~結衣の部屋~
京子「はーい、ちょっと待ってね~」ガラッ
結衣「京子」
綾乃「歳納京子」
京子「……え、ゆ、ゆい?あやの?」
結衣「待たせて、ごめんね、迎えに来たよ」
綾乃「行きましょう?私達が作った宮殿へ」
京子「きゅ、宮殿?」
京子「け、けど、いいの?私がそんな所に行っても……結衣と綾乃の、邪魔にならない?」
綾乃「ならないわよ、私と船見さんが歳納京子の為に作った場所だもの」
京子「わたしの、ために……」
結衣「うん、京子の為に」
京子「ゆ、ゆいぃ、あやのぉっ!」ガバッ
結衣「京子……」
綾乃「歳納京子……」
京子「わ、わたし、ふたりに、おいていかれたとばかりっ!」グスン
京子「だから、ずっと寂しくて、悲しくて」ヒック
綾乃「これからは、ずっと傍に居るから、私達二人がずっと傍に居るから、ね?」ギュッ
京子「ほ、ほんとう?」グスン
結衣「うん、本当だよ、京子」
綾乃「だって、私達は」
「「京子の事が、好きだから」」
京子「あ、ありがとう、ゆい、あやの……」
京子「わ、わたしも、二人の事が、好き、大好きっ!」
バッキンガム宮殿を模したこの宮殿では
お互い結婚しあった三人の女の子たちが幸せに暮らしているという
完
【ゆるゆり】船見結衣ちゃん応援スレ
899以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:22:24.79 ID:/xWjzsdGO [1/3]
船見さん二人でアルプスに油田を掘りに行くわよ!
900以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:24:58.08 ID:5wQyAFah0
こうして船見結衣と杉浦綾乃は海外へと飛んでいった……
901以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:25:46.09 ID:8l4AJpmI0 [16/28]
そして見事油田を掘り当てた結綾の二人は京子のためにラムレーズン宮殿を…
902以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:27:10.51 ID:UthmCWkjO [10/11]
数年後、二人が石油女王となって京子ちゃんを妃に迎えることを今はまだ誰も知らない
面白かった
ちょっと罰金バッキンガム宮殿へ観光しに行ってくるわ
Entry ⇒ 2012.01.28 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「瀬をはやみ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327236005/
前→あかり「しのぶれど」 次→あかり「君がため」
「うん、勉強しなくちゃ」
「ちょっと分からないところがあるから、教えてくれる?」
「えへへ、任せてよぉ」
まだ三年生になったばかりだけど、受験勉強は早く始めて損はないよね。
あかりも、絶対結衣ちゃんと同じ高校に行くんだから。
「ここなんだけどね…」
「ここはねぇ…」
二人だけの、静かな部室。
あかりの声と、ちなつちゃんの声、シャープペンがノートを擦る音しか聞こえない。
ごらく部と生徒会の人達で送別会をやった日が、ずっと昔に思える。
「なるほど…」
「…あかりの説明で、分かった?」
「そ、そうかな…?」
人に教えるには、教えられる側の三倍理解してないといけない…なんて聞いたことがあるけど。
「あかりちゃんは分からないところとか、ある?」
「うーん…今は大丈夫かなぁ」
「そっか」
「ありがと、ちなつちゃん」
「うん」
一人だったら、この寂しさに耐えられなかったかもしれない。
だから、ちなつちゃんとお友達になれて本当に良かった。
「……」
「……」
「あかりちゃんは…塾行かないんだよね?」
「うん。お家に迷惑かけたくないから…」
「そっかぁ…」
「うん。櫻子ちゃんと向日葵ちゃんもいるよ」
「そうなんだ…」
「でも、仕方ないよね」
「ごめんね…」
「謝ることないよ?」
「分かんない所があったら教えてあげるからね!」
「…えへへ、ありがとぉ」
ちなつちゃんはやっぱり優しい。
皆に置いていかれないように、頑張らないと。
「あかりちゃん、面談どうだった?」
「……えっと」
「あんまり…良くなかった…?」
「今のままじゃ厳しいかも、って…」
「でも、あそこそんなに難しいかな…?」
「まぁ…まだ一学期だし、あかりちゃんなら大丈夫だよ」
でも。
先生にそう言われてしまうと不安になる。
塾に行かずに合格できるのかな…。
もう少し、勉強時間増やそうかな…。
「あかり…朝からずっと勉強してるけど、大丈夫?」
「うん…大丈夫だよ」
夏休みだもん。
いっぱい勉強しなくちゃ。
「…本当?」
「顔色が悪いように見えるけど…」
「あかりは…頑張り屋さんだものね…」
「でも、頑張りすぎはだめだからね?」
「うん」
頑張らなきゃ。
あかりは何をやっても平凡だから、人一倍頑張らなきゃ。
「やった!番号あった!」
「うおお…私もあった…」
「私が教えたのですから、当然ですわ」
「私の実力だ!はっはっはー!」
「またこの子は調子に乗って…」
「あかりちゃんは?」
ない。
あかりの番号…ないよ…?
「赤座さん?」
「あかりちゃんどしたの?」
「…もしかして…」
どれだけ探しても…。
結衣ちゃんと同じ高校、行きたかったな…。
皆で合格したかったな…。
「赤座さん…」
「あかりちゃん…」
「あかり…」
「あかりっ!」
「あかり、大丈夫?」
あれ、ここ…?
あかりの部屋…?
「凄くうなされてたよ?」
「…ほら、涙拭いて」
結衣ちゃん…?
どうして…。
そうだ。
確かお姉ちゃんとお話してて…。
でも、どうして結衣ちゃんだけ…?
「寝不足だって。どんだけ勉強してたのさ…」
手、あったかい…。
「大丈夫?まだ寝ぼけてる?」
ずっと、手繋いでてくれたの…?
「ゆ、結衣ちゃぁん…」
「よしよし」
「…あかりは、頑張りすぎだよ」
「ぐす…、高校…落ちる夢見ちゃって…」
「あかり…」
「今のままじゃ…厳しい…って…」
「なるほど、それでか」
「……」
「学校の先生は合格確実な所を勧めたがるんだよ」
「あかり、五教科の合計点数どれくらい?」
「期末試験で400点くらい…」
「もちろん範囲は期末の比じゃないけどね…」
「あかりは今までもちゃんと勉強してきたんだから、大丈夫だよ」
「…うん」
結衣ちゃんの笑顔、安心する…。
「だから、今までどおり九時に寝ること」
「いきなり五時間も睡眠時間減らすなんて、無謀だよ…」
「ごめんね、心配かけて…」
「手のかかる妹みたいだ」
妹、かぁ…。
「今日は泊まっていくよ」
え…?
「また勉強始められたら困るしさ」
「し、しないよぉ」
どきどきする。
「あかり、寝ていいよ?」
「まだ眠いでしょ?」
「…うん」
「…結衣ちゃん」
「ん?」
「お願い、聞いてもらってもいい…?」
「手、このまま繋いでて…?」
「…分かった」
「ありがとう…結衣ちゃん…」
「ふふ、あかりも甘えん坊だな」
でも、いいんだ。
結衣ちゃんの手…あったかい。
凄く、安心する。
「おやすみ、あかり」
「…おやすみ、結衣ちゃん」
「うあああああ、わかんねえええええ!」
「こら、櫻子!」
「だってぇ…」
「あなたはまだ合格ラインに届いてないんだから…」
「しっかり勉強しないと合格できませんわよ?」
「でもぉ…脳みそ疲れたぁ…」
確かに、もう四時間は勉強してる。
「ちょっと休憩する?」
「あ、手伝うよ」
「なら私も…」
「ねぇ向日葵~。これなんだけどさ~」
「……」
「すみません、お二人ともお願いしますわ」
「うん」
「櫻子ちゃんも頑張ってるね」
「皆で合格したいもんね~」
「櫻子ちゃんの場合、向日葵ちゃんと、って言った方がいいと思うけど…」
「そうだね。仲良しだもんね~」
「ふふ…」
なんだか意味深なちなつちゃんの笑顔。
「な、なんで笑うのぉ!?」
「あかりちゃんらしいな、って思って」
あかりらしいって、何だろ…?
「わーい、ポテチうめぇ!」
「櫻子!食べかすこぼしてますわよ!」
「やっぱり勉強のあとのお菓子は格別だね!」
「もう!」
「…すみません、赤座さんのベッドが…」
「あはは…」
「あとでお掃除するから、気にしないでね」
「すみません…」
「んーと、期末は300点くらいだったかな…」
前は確か、250点にも満たないって言ってたっけ…。
「大分点数上がってきてますわね」
「塾行ってるし、上がってなかったら困るけどね…」
「私だってやればできるのだ!」
「結衣ちゃんが360点くらいあれば合格できるって言ってたよぉ」
「むぐぐ…」
「見てろよ!満点とって合格してやるからな!」
「ふふ、楽しみにしてますわ」
「え?お、おう…」
「ふふふ…」
ちなつちゃん、また意味深な笑顔…。
何がおかしいのか、ちょっとよくわからないや。
でも、皆が楽しそうだから、つられて笑顔になっちゃう。
この四人で、合格できたらいいな。
「文化祭?」
『うん、今度の土曜日は一般開放日だから』
『ちなつちゃんと一緒においで』
「うんっ」
嬉しい。
久しぶりに結衣ちゃんと京子ちゃんに会える。
四人で、遊べるんだ。
「結衣ちゃん達のクラスは何やるの?」
『じ、じつは…』
「おばけ、やしき…」
「…どうする?やめとく?」
ちなつちゃんの怖がりはあかり以上だ。
あかりとしてはちなつちゃんのお陰で少し怖さが和らぐんだけど…。
「ゆ、結衣先輩達は…?」
「……」
「や、やめようか?」
「…入る!」
「驚かしてきた結衣先輩に抱きついて…うふふ…」
「ちなつちゃん…声に出てるよ…」
「結構本格的だね…」
「結衣先輩結衣先輩結衣先輩結衣先輩結衣先輩…」
「ち、ちなつちゃん怖いよ…?」
「あかりちゃん!手!離さないでね!」
「しがみつかれてるから離せないよぉ…」
凄く歩きにくい…。
転んじゃわないように、気をつけないと…。
「い、痛い痛い!ど、どうしたの…?」
「…これ、こんにゃく…?」
ベタな仕掛けだよぉ…。
「…大丈夫?戻る?」
「結衣先輩に会うまでは…」
こんなに震えてるのに…。
でも、会いたい気持ちは分かる。
「…うん」
怖いけど、でも…。
「どーん!!」
「「きゃあああああああああああ!!」」
「…いやー、驚きすぎだよ二人とも…」
この声…。
「きょ、京子ちゃん…?」
「見て見てー!衣装もメイクも本格的だろー?」
確かに。
絵に描いた幽霊がそのまま出てきたような…。
衣装は京子ちゃんが作ったのかな?
「京子、やりすぎ…」
「二人とも大丈夫?」
「あ、結衣ちゃん…」
「結衣かっこいいだろー?吸血鬼!」
こんな吸血鬼さんだったら血を吸われてもいいかなぁ。
「牙あって話しづらいんだけど」
「我慢しなさい」
「ゆ…」
「結衣せんぷぁーい!!」
「おっと…」
「怖かったですぅー!ふぇぇぇぇぇん!」
「よしよし」
あかりもあんな風にアピールできたら…。
「……」
京子ちゃん、結衣ちゃんのことじっと見て…。
やっぱり、この二人の間には入れないよね…。
「おい結衣!私のちなつちゃんをとらないでよ!」
「いつからお前のものになったんだ」
「生まれたときからさ!」
「ねーよ」
「二人とも、うちの学校どう?」
「素敵な学校ですね!」
「広くて迷っちゃいそうだよぉ」
「あっかりーん!」
「もぉっ!それはやめて!」
「あはは~」
ごらく部にいたころを思い出すなぁ。
「あ、そうだ」
「ごらく部作ったの?京子ちゃん」
「いや~?」
「作ってないんですか?」
「何をするかよくわからない部活はだめって言われてさ」
「ケチだよなぁー…」
「そうなんだ…」
残念。
また四人で遊びたかったのにな。
「でさ、結衣のやつ陸上部に入ったんだよ」
「そうなんですか!カッコイイです!」
「そういう京子は漫研に入っただろ」
「漫研!…漫画研究部…だっけ?」
「そうそう」
「京子ちゃん絵上手だもんねぇ」
「お絵かき大好き!」
「それ私の…。いえ、なんでもないです」
「本当ですか!」
「…でも」
…やっぱり、四人一緒がいいよね。
「…うん」
「仕方ないよ」
「あかりは何かやりたいこととかないの?」
「うーん…」
「やりたいこと、かぁ…」
でも、あかり足速くないし…。
マネージャーならできるかなぁ…?
でもでも、どっちにしろ陸上部に入ったら結衣ちゃんのことが好きってバレちゃうかも…。
ていうか、これやりたいことって言わないよね…。
半端な気持ちで部活なんて…。
「まぁ部活入らなくちゃいけないわけじゃないしさ」
「そのうちやりたいことも見つかるよ、きっと」
「そう…かな…」
「あかりちゃん、ちゃんとお願いした?」
「うん、四人一緒に合格できますようにって」
ちなつちゃん、櫻子ちゃん、向日葵ちゃんと初詣。
ここは学業の神様がいる神社みたい。
近場なのに、全然知らなかった。
「櫻子は人一倍お願いしておきなさいよ?」
「うるさいぞおっぱい魔人!」
「こんな場所で大声でそんなこと言わないで!」
「あいたっ」
「「よくない!」ですわ!」
息ぴったりだよぉ…。
「ねぇねぇ、おみくじ引いていこ?」
「わぁいおみくじっ」
「凶が出たら向日葵にやるよ」
「のしつけてお返ししますわ」
「どうだった?」
「私中吉!」
「あかり凶だよぉ…」
幸先悪いなぁ…。
受験大丈夫かなぁ…。
「わーい!大吉!」
「あら、交換してくださるのよね?」
「誰がやるか!」
「向日葵はどうだったの?」
「それっていいの?悪いの?」
そういえば、どうなんだろう。
「吉がついてるからいいんじゃないかな…?」
適当なこと言っちゃった。
「ふーん…」
「ま、受験失敗しても落ち込むなよな!」
「あなたが一番心配ですわ…」
「340点だよ!」
「おお、凄い。頑張ってるねー」
「へへーん」
「模試のほうはイマイチでしたけどね…」
「模試だって点数上がってきてるもん!」
「ふふ、そうですわね」
「絶対満点合格してやるからな!」
「櫻子ちゃん頑張ってるもん。絶対大丈夫だよぉ」
「えへへ、ありがとあかりちゃん!」
絶対に、四人で…。
「……」
周りから聞こえる。
「……えーと」
喜ぶ声、泣いている声。
「うーん…」
でも、今は自分のこと。
306番を探すんだ。
「え、ほんと?」
「あったよあかりちゃん!」
「おめでとうちなつちゃんっ」
「…あかりちゃんのは?」
「んと…」
301…303…304…。
あ…。
「あったよ306番!」
「や…やったぁー!」
「うぐ…ち、ちなつちゃん苦しい…」
「だって嬉しくて…」
「そうだ、向日葵ちゃんと櫻子ちゃん」
確か番号が離れちゃって、向こうのほうに行ったはず。
「櫻子ちゃーん」
「……」
「……」
あれ?
二人とも、どうしたの…?
合格、だよね?
「……」
「え…と…」
じゃあ、どうしてそんなに悲しそうなの?
「…番号、ない」
…え?
…うそ…。
あんなに、頑張ってたのに…。
「うぐ…うぅ…ぐすっ」
「櫻子…」
「やだよぉ…。向日葵と…同じ高校…」
「行きたいよぉ…」
「櫻子ちゃん…」
「頑張ったのに…」
「そうね、櫻子はよく頑張りましたわ」
「ひまわりぃ…」
「うわぁぁぁぁぁん」
「仕方ないですわ」
「今までずっと一緒だったことのほうが不思議なんですから」
「でも…でもぉ!」
「そうだけど…!」
「…ひまちゃんと…離れたくないんだもん…」
「…三年間、我慢しましょう?」
「ぐす…さ、三年…?」
「ええ」
「大学は同じ所へ行きましょう…必ず」
「ちゃんと勉強して、向日葵と同じ大学行くから!」
「ふふ、休みの日もみっちり教えて差し上げますわ」
「えぇー…?」
「同じ大学へ行くんでしょう?」
「…うん」
「絶対だからな!」
「え?」
「あかりちゃん?」
「瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の」
「われても末に 逢はむとぞ思ふ」
「なに?それ…」
「和歌…ですか?」
「「障害を乗り越えて、必ず再会しよう」っていう歌だよ」
「会えなくなるわけじゃないから、ちょっと違うけどね…」
「道が別れちゃって、違う道を行かなきゃならなくても…」
「きっとまた…」
「一つに…」
「うん」
「あかりも、櫻子ちゃんの気持ち分かるから…」
「あかりちゃん…それって…」
「あ、えっと…」
「な…なんとなくだけど…」
危ない。
バレちゃうところだった。
「…ありがとあかりちゃん」
「私頑張るよ!違う高校行っても友達だからね!」
「うんっ」
「んしょ…」
今日から高校生。
また、四人で一緒に登校できる。
結局向日葵ちゃんは推薦で私立に行ってしまった。
櫻子ちゃんがそうしろって言ったみたい。
「あかり、それ七森中の制服じゃない?」
「えぇ!?…って、高校の制服だよぉ!」
「もぉっ!お姉ちゃんったら!」
「ふふ…」
お姉ちゃんの笑顔。
でも、どこか悲しそう…?
「頑張ってね、あかり」
「え?…うんっ」
「気をつけて行ってらっしゃい」
「行ってきまーす!」
「遅いぞあかり!」
「おはようあかり」
「二人ともおはよ~」
「ちなつちゃんはまだ?」
「うん」
「嬉しいよぉ~」
「そうだ」
「あかり、やること見つかってなかったら漫研に来るんだぞ!」
「え…どうして?」
「アシスタントを募集中なのだ!」
「そっかぁ。考えておくね」
「あんまりあかりを困らせるなよ?」
「大丈夫だって!」
「不安だ…」
「あかり、嫌なら断っていいんだからね?」
もしかして結衣ちゃん、心配してくれてる?
それとも…。
なんとなく、もやもやする。
「ならいいんだけど…」
「こいつのあかり弄りは時々過剰だからな…」
「愛情表現です!」
「あ、愛!?」
「適当なことばっか言うな」
「適当じゃないもん!」
なんか京子ちゃん、やけにムキになってるような…?
「お待たせしました~」
「結衣せんぱ~いっ」
「あ、ちなつちゃんおはよう」
「おはようちなちゅ~」
「やめてくださいっ」
気のせい…かな?
「あかりちゃん…いたんだ?」
「ひどいっ!?」
また、こんな毎日が続くんだよね。
やっぱり、嬉しいな。
「なぁに?」
「なんですか?結衣先輩っ」
「入学、おめでとう」
「おめでとー!」
「これからも、よろしくね」
「京子たんをよろしく!」
二人とも、ちゃんと待っててくれたんだ。
「嬉しいよぉ~」
「……」
「京子先輩、台無しです」
「ちなつちゃんひどっ!?」
「でも…」
「ありがとうございますっ」
「よっしゃいくぞー!」
「おいこら」
これから、どんな毎日が待っているのかな?
期待に胸を膨らませて。
あかりの長い高校生活が、始まった。
次回に続く!
まさか続きを書くことになるとは思わなかったよ!
支援ありがとうございました!
続きは長くなりそうだから期待しないで待っててね!
遅くまでありがとでした!
続き期待
次回も期待しているぜ
続きも楽しみだ
Entry ⇒ 2012.01.27 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
あかり「しのぶれど」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326976928/
次→あかり「瀬をはやみ」
『もう二度と会えなくなるってわけじゃないんだからさ』
『で、でもぉ…』
『しょうがないなぁ、あかりは』
『中学に上がっても、ちゃんと待ってるから』
『……うん』
「え…?」
…そうだ。
あかりは今、ちなつちゃんからの相談を聞いていて…。
「どうしたの?最近ぼーっとしてること、多いよ?」
「そ、そうかな…?」
…二年前のこと、思い出しちゃった。
「ごめんね…」
相談してもらってるのに聞いてなかったなんて…。
あかり、酷い子だ。
「あかりちゃん、もしかして…」
「……」
もしかして、バレた…?
「な、なんでもないよぉ」
「……はぁ」
なんだかわざとらしい溜め息。
「あかりちゃん、隠すの下手なんだから…」
「……」
あかりは感情がすぐ表情に出ちゃうみたい。
自分ではそんなことないと思ってるんだけど…。
「やっぱり、二人だけじゃ寂しいよね」
「う、うん…」
あ、あれ…?
「でもさ、同じ高校に合格すればまた一緒に通えるんだから!」
「そう、だね…」
「そうだよ」
少し、ほっとした。
この気持ちだけは、隠し通さなきゃ。
「もう…私が相談してたのに、いつの間にか私があかりちゃん励ましてるし…」
「ご、ごめんね」
「…いいよ、たまには」
「いつも聞いてもらってるもんね」
違うんだよちなつちゃん…。
だから、何も言えなかった。
ずっとずっと隠してきたこの気持ち。
あかりの、大好きな人。
その人と、また…離れ離れになってしまう。
ちなつちゃんには絶対言えないよね。
結衣ちゃんのこと、好きだなんて。
「と、いうわけで…」
「春になったら、ここにもあんまり来られなくなっちゃいます!」
「ごめんね、二人とも」
「ここで勉強しても良いんだけど、二人が居心地悪いかなって思って」
「それに、京子が真面目に勉強しない可能性があるから」
「え~、ひどいよ結衣にゃ~ん」
高校受験がある。
二人とも塾に通い始めるそうだ。
「そ、そっかぁ…」
「寂しいけど仕方ないよね…」
「受験勉強、頑張ってね!」
「結衣先輩…私、応援してますからっ」
「夏まではなるべく顔出すようにするよ」
「私もコムケあるし、勉強はまだ先だよ!」
「お前は勉強しろ」
たった一年生まれるのが遅かっただけ。
それだけなのに。
「あ、あかり」
放課後のごらく部部室。
中に入ると雑誌を読む結衣ちゃん。
「結衣ちゃん…」
…一人だけ?
「…きょ、京子ちゃんは?」
結衣ちゃんに聞こえてしまわないように。
「京子はコムケの原稿仕上げるからって先に帰ったよ」
雑誌をめくりながら答える結衣ちゃん。
少し物憂げな表情。
どきどきが、止まらない。
「ちなつちゃんは?」
「…今日は、用事があるみたい…」
結衣ちゃんの隣に座る勇気はなくて。
かと言って正面にも座れない。
「そうなんだ」
「う、うん…」
結衣ちゃんのほう、見られない…。
「じゃあ今日はあかりと二人きりだね」
二人、きり…。
「…あかりと二人きりって、久しぶりだな」
「そ、そうかな…」
「うん」
結衣ちゃんの言葉に、余計どきどきが止まらなくなる。
「……」
言葉が、出てこない。
「どうしたの?あかり」
「え!?」
気が付くと結衣ちゃんが隣まで来ていた。
結衣ちゃんの顔が、近付いてくる。
「あわわ…だ、だめだよぉ結衣ちゃんっ」
「いや、こうしないと熱測れないじゃん…」
「あっ…」
おでことおでこが、くっつく。
結衣ちゃんのひんやりした手が気持ち良い。
「んー、熱はない…かな」
「……」
顔真っ赤だし、熱いよ…?
結衣ちゃんのせいなんだよ…?
「だ、大丈夫だからっ!」
「あかり…?」
「あ…」
「ご、ごめんね大声出しちゃって…」
「でも、あかり…」
結衣ちゃんと一緒に居たい。
これからは、会える時間も減ってしまうのだから。
「…うん」
結衣ちゃんは、優しいから好き。
京子ちゃんとちなつちゃんも優しいけど。
結衣ちゃんの優しさは、ほっとする優しさだ。
「え?」
雑誌を読んでいた結衣ちゃんがぽつりと呟く。
「京子はあんなだし、ちなつちゃんといるときは気が抜けないっていうか…」
「先輩らしくしないと…って思うから」
「……」
「……」
「…えへへ、嬉しいなぁ」
結衣ちゃんも、あかりと同じふうに思ってくれてたんだ。
「京子もちなつちゃんも、多分そう思ってるよ」
「……」
そうなの、かな…?
「ええ!?」
「…あれ、そのことで悩んでるんじゃないの?」
「ち、ちが…」
言いかけて。
じゃあ何で悩んでるの?なんて言われたら、返答に困ってしまう。
「…わないかも…」
「あかりはそのままでいいよ」
「…うん」
結衣ちゃんにも悩んでるのバレちゃった。
だめだなぁあかり。
こんなんじゃ隠し通すなんて…。
「そうだ」
「あかり、今日泊まりに来ない?」
…少し、落ち着いてきたのに。
「でも、いいの…?」
「一日くらいなら…。まだ本格的に受験勉強始めたわけでもないし」
「……」
また、どきどきしてきた。
「い、行きたいっ」
「夕飯はオムライスでいい?」
「うんっ!あかり、結衣ちゃんのオムライス大好きだもん!」
「ふふ、オムライスくらいならいつでも…」
…え?
いつでも、食べに行って良いの…?
「…しばらく、そういうわけにもいかないんだよな」
「…うん」
…そうだよね。
ちょっとだけ期待、しちゃったよ。
「受験終わったらさ、また皆でお泊り会しよう?」
「…うんっ」
二人きりがいいなんて我侭は言わない。
結衣ちゃんを困らせたくないから。
だから、この気持ちはずっとこのまま…胸の中に。
「うん」
結衣ちゃんのオムライスを食べて。
結衣ちゃんの少し大きいパジャマを借りて。
結衣ちゃんがゲームしてるところを、隣で見て。
そんな幸せな時間も終わってしまった。
「おやすみ、結衣ちゃん」
「……」
「……」
なんだか寝付けない。
こうやって結衣ちゃんと一緒に寝るのも、もしかしたら…。
「あかりっ!」
「どうしたんだ?大丈夫か?」
あれ?あかり、泣いてる…?
「…な、なんでもないよぉ」
「なんでもないのに泣くわけないだろっ」
「ご、ごめんなさ…ぐすっ」
「あかり…」
いつも見てたから。
だから、結衣ちゃんが誰のことを見てるか…。
気付いちゃったんだ。
別に好きになってくれなくてもいい。
ただ、結衣ちゃんの傍に居られれば…。
でも…。
「ごめんね…」
「ふふ、どうして謝るんだよ」
「変なことでも考えてたのか?」
「変…なのかな、あかり」
「…変じゃ、ないよ」
「…また、置いていかれると思った?」
結衣ちゃんと京子ちゃんが中学に上がる時も、こんなふうに泣いて二人を困らせちゃったっけ。
「…あかりが、あと一年早く生まれてたら…」
結衣ちゃんの傍にずっと居られるのに…。
「でも、そしたらちなつちゃんが一人ぼっちだもんね…」
一人だけ取り残される。
あんな寂しい思い、してほしくない。
「少し先を見てくるだけ」
「あかりとちなつちゃんが、安心してついてこられるように」
「そっかぁ」
「結衣ちゃん、隊長だもんね」
そうじゃないんだよ…。
「私達が受験する高校も、真面目に勉強してれば合格は難しくないはずだから」
「うん」
いつも傍に居たいんだよ…。
「土日も、暇な時はなるべく連絡するから」
「…うん」
でも、無理なんだよね…。
「もう日付も変わっちゃったし、凄く眠いよぉ」
「そっか」
「うん」
「…結衣ちゃん」
「ん?」
「…なんでもない」
自分の気持ちが抑えられなくて。
ちなつちゃんにいい顔してる裏で、置いていかれたくないなんて思ったりもして。
あかりはこんなに嫌な子なんだって思って。
声を殺して、泣いた。
結衣ちゃんに、気付かれませんように…。
「はぁ、もう枯れちゃいそう」
あかりもだよ、ちなつちゃん。
もう半年…ろくにお話もしてないもんね。
「…大丈夫?」
「大丈夫じゃないかも…」
「ええ!?どどど、どうしよう…」
「そ、そっか…」
あかりも、我慢しなきゃ…。
「でもたまには…」
「四人で会いたいね」
「うん…」
会いたいな。
会えない時間が長くなるだけ、想いも強くなっていってるみたい。
「寒いね~」
「そうだね~」
「先輩達、合格できると良いね」
「…うん」
今頃結衣ちゃんと京子ちゃんは試験が終わってほっとしてる頃かな?
それとも、次の試験に備えて勉強中かな?
そんな時間も結衣ちゃんと共有したかったな…。
「え?」
「先輩達がいなくなったら、ごらく部は私達二人になっちゃうでしょ?」
「部員募集するの?」
新入生がいたら、寂しい気持ちも少しは和らぐかな…?
でも…。
「しなくていいんじゃないかな…」
「ごらく部は京子ちゃんが楽しいことをするために作った部活だもん」
「京子ちゃんがいなくなったら…ね」
「そっか…」
ちなつちゃんが、この部室に入ってきたときのことを思い出す。
同い年のお友達が出来て、凄く嬉しかった。
「うーん…」
「でも、来年は受験だし…」
「あ、そうだよね…」
「じゃあやっぱり部員募集はできないね…」
「……」
「……」
「…なぁに?」
「一緒に頑張ろうね」
「…うん」
ちなつちゃんはやっぱり良い子だ。
だから、頑張らなくちゃ。
卒業式。
結衣ちゃんと京子ちゃんと、少しの間お別れ。
二人とも志望校に合格したから、次はあかりとちなつちゃんの番だ。
「結衣先輩!第二ボタンください!」
「…ボタン一つしかないんだけど…」
「…それでもいいなら、はい」
「……大切にしますっ」
「…うん」
こういうとき、ちなつちゃんの積極性が凄く羨ましい。
あかりが第二ボタンほしいって言ったら、結衣ちゃんはくれたのかな?
「結~衣~、私には~?」
「お前はいらんだろ」
「ケチ~」
二人が仲良くしてるのを見ると、胸がちくちくする。
あかりも、幼馴染なのにね。
「ほら、あかり」
「え?」
「皆で写真撮ろう?」
「…うん」
「結衣先輩!腕組んでもらってもいいですか!」
「え…い、いいけど」
「ずるいぞ!私も!」
「ちょっと京子先輩っ」
「おい京子っ」
受験勉強を一生懸命やれば、一年なんてきっとあっという間。
だけど…。
「うん?」
「…どしたあかり?」
「あかりもちなつちゃんも、絶対同じ高校行くからっ!」
「あかり…」
「あかりちゃん…」
でも、ちゃんと待っててほしいから。
「そうですよ!待っててくださいね、結衣先輩!」
「…うん」
「ごらく部作って待ってるからね、ちなちゅ~」
「ちなちゅ言うなっ」
「あかり」
「ちゃんと待ってるから」
「うんっ」
本当は、全然納得してないけど。
でも…。
きっとまた、追いついてみせるよ。
あなたの隣に居たいから。
おしまい!
Entry ⇒ 2012.01.26 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「家、ペット禁止だから…あかりわんわんでも飼おうかな…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327455738/
結衣「一人だと寂しいし…」
結衣「でも家ペット禁止だしなぁ…」
結衣「…」
結衣「!」ハッ
結衣「あかりわんわん…!」
あかり「なあに結衣ちゃん?」
結衣「最近ホームシックっていうのかな?部屋に独りでいると寂しいんだ」
あかり「そうなの?じゃあ結衣ちゃん、よかったらあかりのお家に泊まりに来る?」
結衣「いや、あかりがうちに泊まりに来てくれないか?」
あかり「いいよー。じゃあ金曜学校終わったらでいいかな?」
結衣「あかり・・・、独りは寂しいんだ・・・」
あかり「じゃ、じゃあ今日泊まりに行くね」
結衣「ありがとうあかり・・・」ニマァ…
結衣「あかりいらっしゃい、上がって」
あかり「わー、結衣ちゃん家にくるの久しぶり~」
結衣「よりあえず適当にくつろいでていいよ、ゲームでもやる?」
あかり「うーん、けどせっかく結衣ちゃんと二人っきりなんだし結衣ちゃんとたくさんお話したいな」ニコッ
結衣「そ、そう?」ドキッ
こうですか分かりません(><)
結衣「ああ、あかりといるとなんかホッとするし・・・///」
あかり「えへへ、うれしいなぁ」テレッ
結衣「そういえばいきなりだったけどあかりのうちは大丈夫だった?」
あかり「うん、なんとかOKもらえたよ」
結衣「ごめんな急に無理言い出して。けどあかりが泊まりにきてくれてうれしい」
あかり「結衣ちゃんのためだもん、あかりで良ければいくらでもいいよ~」
結衣「あかり・・・」
結衣(いくらでも・・・)
結衣「あかりー、晩御飯は何がいい?」
あかり「あ、あかり結衣ちゃんのつくったオムライスが食べたい」
結衣「ん、わかった」
ジュージュー
結衣(あかりはやっぱいい子だなぁ)
結衣(やさしいし、可愛くてすごく素直だし)
結衣(わんわん・・・、あかりわんわん・・・)
ジュージュー
あかり「わぁいい匂い、いただきまーす」パク
あかり「おいし~い!さすが結衣ちゃんお料理上手~!」パクパク
結衣「ありがと、けどほっぺにケチャップついてるぞ・・・」フキッ
あかり「あ、ごめん結衣ちゃん///」
結衣「しょうがないなあかりは・・・」フフッ
あかり「ごちそうさま~」
結衣「おそまつさまでした」
結衣「あかり夜寝るの早かったよね?もうお風呂入る?」
あかり「うん、いい・・・?」
結衣「ああ、もう沸いてるはずだから、先入って来ていいよ」
あかり「ありがと~、じゃあお言葉に甘えてお先に失礼するね」
結衣(口にケチャップつけて・・・パクパクご飯食べて・・・)
結衣(本当に子犬みたいだった)
結衣(あかりみたいなわんわんが家にいたら毎日寂しくないだろうな・・・)
結衣(あかり・・・)
みんな的には寂しがり結衣とヤンデレ結衣どっち得?
ガラッ
結衣「あかり?」
あかり「ふぇ!?ゆ、結衣ちゃん!?あかりまだお風呂はいってるよ?」
結衣「ご、ごめんあかり、考え事してたらどうしても一緒にお風呂はいりたくなっちゃって・・・」
あかり「え?あかりと一緒に・・・?」
結衣「うん、お風呂とかもいつも一人だったからさ、こんなときぐらいあかりと一緒にはいりたいなーなんて・・・」
結衣「嫌・・・?」
あかり「う、ううん、嫌じゃないよ」
あかり「一緒にはいろ結衣ちゃん!」ニコッ
あかり「ふふ、なんかみんなで温泉行ったときのこと思い出すね」
結衣「あーあのときか、楽しかったなぁ」
あかり「またみんなで行こうね!」
結衣「ああ」
結衣(あかりの身体・・・小さくてすべすべしてて綺麗・・・)
結衣「そうだね、まだ寝るまでには時間あるし、TVでも見ようか」パチッ
あかり「うん、あかり動物さんがでてるやつがいいなぁ」
結衣「・・・」
あかり「うわぁ、あの赤ちゃんペンギンちいさいね~!」
結衣「うん・・・」
結衣「・・・」ジーッ
結衣「・・・あかり」
あかり「ん?どうしたの結衣ちゃん?」
結衣「今日は・・・ありがとな」
あかり「えっ?」
結衣「久しぶりに楽しかったよ、あかりが泊まりにきてくれて」
あかり「うん・・・あかりも結衣ちゃんちに泊まりにこれて楽しいよ!」
結衣「それに私はあかりだから・・・あかりだからこんなに楽しかったんだと思う」
あかり「?」
あかり「えぇ!?」ドキッ
結衣「明るくて素直で、わんわんみたい・・・」
あかり「わ、わんわん・・・?」
結衣「あぁ、わんわん」
あかり「な、なんか恥ずかしいよ・・・」カァ
結衣「あかり・・・ちょっとこっちきてくれる?」
あかり「う、うん」ドキドキ
結衣「私のひざに座って」
あかり「え、結衣ちゃんのおひざ?」ドキドキ
結衣「ああ」
あかり「えっと・・・、それじゃおじゃましま~す・・・」トスン
あかり「はわっ・・・!?ゆ、結衣ちゃん!?」
ナデナデ・・・
結衣「あかり・・・かわいい・・・」
結衣「あかりがひざの上にいるって思うと、すごく安心する・・・」
あかり「ふぁ・・・、ゆいちゃ・・・」
結衣「あかり、私になでなでされるの嫌?」ナデナデ
あかり「ん・・・いやじゃ・・・ないけ、ど」
結衣「気持ちいい?」ナデナデ
あかり「うん・・・気持ち、いい・・・」
あかり「・・・」
結衣「・・・」ナデナデ
あかり「・・・」
結衣「・・・なああかり、あかり私のわんわんになってくれない?」
あかり「結衣ちゃんの・・・わんわん?」
結衣「そう、あかりわんわん」
あかり「あかり・・・わんわん///」
結衣「あかりが私のわんわんになってくれれば、私ももう寂しくない」
結衣「あかり・・・頼む、わんわんになってくれ!」
あかり「・・・結衣ちゃん・・・」
あかり「・・・」
結衣「・・・」
あかり「い、いいよ」
あかり「あかりでよければ・・・結衣ちゃんの好きなときに、結衣ちゃんのわんわんになってあげる」ドキドキ
結衣「あ、あかり・・・あかりぃ!」ダキッ
あかり「ん///結衣ちゃんいきなり・・・」
結衣「ああ、あかり・・・わんわん・・・可愛い・・・!」ギュー
あかり「く、くるしい・・・」ドキドキ
結衣「あ、あかり、これ・・・付けてみてくれないか・・・」
あかり「えっ!?これって・・・犬の・・・」ドキドキ
結衣「首輪、あかりに似合うと思って・・・」
あかり「つ、付ければ・・・・・・いいの?」
結衣「ああ、あかりわんわん・・・」ドキドキ
結衣「可愛い・・・」
結衣「あかり・・・『わんっ』っていってみてくれ・・・」
あかりわんわん「・・・・・・わ、わ・・・ん、わんっ!」
結衣「あぁ可愛いよ、あかりわんわん」ナデナデ
あかりわんわん「え、えへへ・・・///」
あかりわんわん「わんっ!」スリスリ
結衣「よしよし」ナデナデ
あかりわんわん(結衣ちゃんの手・・・あったかぁい・・・)フワァ・・・
結衣(あかりわんわんなでるの気持ちいい・・・)フワァ・・・
結衣「・・・もうそろそろ寝ようか・・・」
あかりわんわん「うん・・・ねぇ結衣ちゃん」
あかりわんわん「なでなでしてもらいながら寝ても・・・いいかな?///」
結衣「うん、私も・・・あかりわんわんを抱っこしながら寝たい」
あかりわんわん「えへへ・・・」
ナデナデ
あかりわんわん「おやすみなさい、結衣ちゃん」ドキドキ
結衣「おやすみ、あかりわんわん」ドキドキ
あかり「ん・・・ふわぁ・・・・・・」
結衣「あ、おはようあかり、よく眠れた?」
あかり「あ・・・結衣ちゃん、おはよう」
あかり(・・・あれ・・・?首輪がなくなってる・・・)
結衣「’’今は’’、あかりはいつものあかりだよ」
あかり「今は・・・」
結衣「・・・だ、だけど」
結衣「また私が寂しくなったときは・・・///」
あかり「!」
あかり「うん!またあかりが結衣ちゃんのわんわんになってあげるね!」
結衣「・・・・・・ああ!」
GOOD END
なんとかENDまでいけた
まさに天使だった
乙
Entry ⇒ 2012.01.25 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
綾乃「一人で誕生日会」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327061360/
綾乃「あ、ありがとうね、きょーちゃん」
「おたんじょーびおめでとー!」
綾乃「嬉しいわ、お祝いしてくれて」
「おめでとう!おたんじょうび!」
綾乃「……」
「おタンジョーび、オメデト!」
綾乃「う、うう、ヒック」グスン
鳥「オメデト、オメデト、タンジョービ、オメデト」
綾乃(誰もお祝い言ってくれなくても、仕方ない……)
綾乃(というか、誰にも言えてないしね、今日が誕生日だって)
綾乃(ふ、ふふふふ……)
鳥「オメデトー!」
綾乃「ありがと、キョーちゃん、キョーちゃんだけよ、お祝いしてくれるのは」
綾乃「けど、どうしてキョーちゃん、こんな言葉覚えたんだろ……」
綾乃「あ、もしかして……」
綾乃「も、もうすぐ、誕生日っ」
綾乃「けど、不意にお祝いとかされたら、私、ビックリしてキツい言葉で返しちゃうかも……」
綾乃「ど、どうしよう……そ、そうだ、練習!」
綾乃「練習しておいた方がいいわ!」
綾乃「え、えっと……」
綾乃「お誕生日、おめでとう!」
綾乃「あ、あ、あ、あ……」
綾乃「ありがとうなんて思ってないんだからね!」
綾乃「……」
綾乃「だ、だめだ……」ガクッ
綾乃「お誕生日、おめでとう!」
綾乃「あ、あり、あり……」
綾乃「ありがためいわくよ!」
綾乃「お誕生日おめでとう!」
綾乃「余計な事しないで!」
綾乃「お誕生日おめでとう!」
綾乃「あなたの頭には何が詰まってるの?」
鳥「……」ジー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鳥「オメデト!オメデト!オタンジョウビ!」
綾乃(……例え、あんなことが原因だったとしても)
綾乃(お祝い、言ってくれる友達がいて、嬉しいな……)
鳥「……」パタパタ
綾乃「あ、そうだ、友達のキョーちゃんを、籠の中に入れてたら駄目よね」
綾乃「けど、逃げないかしら……」
綾乃「……」
綾乃「大丈夫よ、友達なんだし、逃げないわ」
綾乃「そうよね?キョーちゃん」
鳥「オメデト!」
鳥「……」トテトテ
綾乃「ふふ、手に登ってくれた……可愛いなあ……」
鳥「オメデト」
綾乃「うん、ありがとう、キョーちゃん」
綾乃「何時も、狭い籠の中に入れててごめんね」
鳥「オメデト」
鳥「……」
綾乃「ほら、窓開けて、お外見せてあげるね」キィッ
綾乃「ひろーいでしょ?」
パタパタパタッ
綾乃「え」
鳥「オメデト、オメデト」パタパタパタ
綾乃「う、うそ、うそよね?キョーちゃん、逃げないわよね?」
鳥「オメデトーーーーーーーーーー」パタパタパタ…
綾乃「……窓から、飛び出て、行っちゃった……」
綾乃「あ、あはは、友達だと、思ってたのに、ただ一人の……」
綾乃「ともだちだって……」ウルッ
綾乃(キョーちゃん、狭い籠の中に閉じ込められてたのが……嫌だったのかしら……)
綾乃(それとも、私の傍に居るのが嫌だったのかしら……)
綾乃(ごめんね、キョーちゃん……)
綾乃(これからは、自由に生きて……)
ヒューーーッ
綾乃「寒い……窓、もう閉めないと……」
綾乃「……ん?」
綾乃「キョーちゃん、こんな寒い中に飛び出て、大丈夫なのかしら」
綾乃「真冬だから、餌もあんまりないし、ひょっとして、ひょっとして」
綾乃「し、死んじゃうんじゃ……」
綾乃「そ、そうよ、友達として、ちゃんと保護しないと!」
綾乃「別に私が寂しいからとか、そういう理由じゃないんだからね!」
綾乃「えっと……お出かけセットを鞄に入れて……」ゴソゴソ
綾乃「プリンも、持って行こうかな……」ゴソゴソ
綾乃(誰かが誕生日のお祝いに来てくれた時の為に、お母さんにたくさん買っておいて貰ったのよね)
綾乃(結局、誰も来なかったけど……)
綾乃「キョーちゃん、待ってて、今助けに行ってあげるわよ!」
綾乃「念のために、迷子バッジも付けて……」
≪ すぎうら あやの ○×小学校 △年 ≫
綾乃「よし、出発よ!」
トテテテテ
綾乃(しまった、追いかけるのに時間がかかったせいで、キョーちゃんの姿が全然見つからないわ)
綾乃(こ、こっちの方に逃げてきたように見えたんだけど……)
綾乃「あ、女の子が二人いる、あの子達に、聞いてみようかな……」
トテテテテ
綾乃「あ、あの」
綾乃「近づきにくいな……ちょっと、様子を見よう……」コソコソ
??「ううっ、鳥さんが、鳥さんがぁ……」グスン
??「ほら、向日葵、もう泣かないでよ、逃げちゃったもんは仕方ないじゃん」
向日葵「だって、凄く綺麗な鳥さんで、あんなに櫻子に懐いてくれてましたのに……」ヒック
櫻子「あー、もー……」ポリポリ
櫻子「あのね、向日葵」
向日葵「な、なんですの……」ヒック
向日葵「……!」
櫻子「だから、泣きやめ!」
櫻子「でないと私も泣くぞ!」プイッ
向日葵「さ、櫻子が泣く必要はないですわ……」ゴシゴシ
向日葵「あなたが泣くと、その、面倒くさいですし」プイッ
綾乃「私も、あんな友達がいたら……」
綾乃「……」
綾乃「邪魔しちゃ、駄目よね……」
綾乃「少しだけ聞こえた内容に、綺麗な鳥さんって言葉があったから、多分、キョーちゃんの事だと思う」
綾乃「だって、キョーちゃんは凄く綺麗で凄く可愛いし」
綾乃「……こっちに来たのは間違いない……のかな」
綾乃「キョーちゃん、待ってて……」タッタッタッ
綾乃「キョーちゃん、何処に居るのかしら……」
綾乃「あ、噴水、もしかしたら、キョーちゃんが水を飲みに来てるかも!」タッタッタッ
??「まちなさーい!!」
綾乃「え?」
??「この噴水は、チーの縄張りなの!」
ちなつ「だから、この噴水は、チーの縄張りなの!」
ちなつ「近づいちゃだめ!あっち行って!」
綾乃(な、なんだろ、この子、怖い……)
綾乃(そうだ、ここは謝って、そしてキョーちゃんが来たかどうかだけ聞いて逃げようっ)
綾乃「ご、ご、ご……」ビクビク
ちなつ「ご?」
ちなつ「!!」ビクーン
綾乃「ここは、みんなの噴水だもの、貴女にあっちいけなんて言われる必要はないわよ!」
ちなつ「……」
綾乃(あわわわ、ビックリして変な事言っちゃった……)
綾乃(ど、どうしよう、喧嘩になっちゃうっ)
ちなつ「……もん」
ちなつ「鳥さんが、逃げちゃうから、近づいちゃだめなんだもん!」
綾乃「とり、さん……」
ちなつ「い、いいから、あっち行って!鳥さんの邪魔しないで!」
綾乃「あ、待って、あの、鳥さんって」
「オタンジョウビ、オメデトー!」
パタパタパタパタパタッ
ちなつ「あ」
綾乃「あ」
綾乃「あれは、キョーちゃん……」
綾乃(そ、そっか、噴水の反対側で、キョーちゃん、水を飲んでたのね)
綾乃(この子、キョーちゃんが水を飲むのを誰かが邪魔しないよう、守っててくれたのかしら)
ちなつ「あんたが騒ぐから……綺麗な鳥さんだったのに……」ガクリ
綾乃「ご、ご、ご……」
ちなつ「……!」ビクッ
綾乃「ごめんなさい……」ショボン
綾乃(もうすぐ、キョーちゃんに、追いつけるはずだわ!)
ちなつ「あ、あの……」
綾乃「……!?」ビクッ
ちなつ「……もう、いいよ、噴水に近づいても」
綾乃「え、あ、うん……」
ちなつ「……」フゥ
綾乃(キョーちゃんを守ってくれてたし……)
綾乃「あの……」
ちなつ「な、なによ」
綾乃「あ、ありがとうね」
ちなつ「は?」
綾乃「わ、わたし、もう行かなきゃ、ばいばい!」タッ
ちなつ「あ、ちょ、噴水寄って行かないの!?」
綾乃(こ、こっちの路地に来たはずだけど……)
??「京子~?何処行ったの~?」
??「京子ちゃーん」
綾乃「……!?」ビクッ
綾乃(うう、なにか、勝気そうな子がいるわ……)
綾乃(あの類の子は、苦手なのよね)
綾乃(ど、どうしよう、回り道、しようかしら……けど、それだとキョーちゃんが……)
綾乃「ひゃ、ひゃいっ!」
??「この辺で、髪が長くてサラサラしててで笑顔が凄く可愛くて、けど多分、今は泣きじゃぐってる女の子、見なかった?」
??「結衣ちゃん、京子ちゃんが泣きじゃぐってるかどうかなんてわかんないよ?」
結衣「あかり、京子が一人っきりになって泣いてない状況なんて、考えられる?」
あかり「あ、確かに考えにくいかも!」
結衣「だから、早く迎えに行ってあげないとね」
あかん「さすが、おやびん!京子ちゃんの事は何でもわかるんだね!」
結衣「う、うん///」
綾乃「あ、あの、わ、わたし、わたし……」
結衣「ん?」
綾乃(そんな子は知りません、それより鳥さん見ませんでしたかって聞かなきゃっ!)
結衣「……!」
あかり「……!」
綾乃「あ……」
綾乃(……またやっちゃった)
綾乃(わたし、なんでこんなに、馬鹿なの)
綾乃(どうして、こんなにキツい言葉しか使えないのかしら)
綾乃(こんなんじゃ、友達できなくて、当然よ)
綾乃(ずっと、できないわよ、友達なんて)
綾乃(大人になってもできないわよ)
あかり「ごめんね?ごめんね?」
綾乃(あ、あれ、怒らない、の、かしら)
結衣「何があったかは知らないけど、急いでるのに質問してごめん」
結衣「だから、あの、泣かないで?」
綾乃「……!」
綾乃「な、ないて、なんて」
綾乃「泣いてなんてないわよ……」グスン
結衣「わ、わたし!?なにもやってないと思うけど……」
綾乃「う、ううっ」ヒック
結衣「あー、もう、しょうがないなあ」ナデナデ
綾乃「……!」ビクッ
結衣「ほら、急いでるんだよね?だったら、こんな所で、泣いて立ち止まってちゃ、駄目だよ」
綾乃(乱暴そうだけど、この子も、優しい子なのね……)
綾乃「……そんな事、言われなくても、判ってるわよ」ゴシゴシ
結衣「よし、そんな強がり言えるんなら、もう平気だよね?」ニコ
綾乃(こんな性格の子なら、友達も、多いんだろうな……)
綾乃(私も、こんな子みたいに、なれれば……)
綾乃「……ありがと」
あかり「おやびんって、泣いてる子には甘いよね~」
結衣「う、うるさい、そんな事より、早く京子を探さないと……」
あかり「あ、おやびん、あそこあそこ!」
結衣「ん?おー、なんだろ、綺麗な鳥さんだね……って」
結衣「あれ、もしかして、さっきの子が探してた……」
「オメデト、オメデト、オタンジョービ、オメデト」
二人「「おたんじょうび?」」
綾乃「だ、だめ、全然、見つからないわ……」
綾乃「あれから、何時間も、探してるのに」
綾乃(どうしよう、もう、見つからないんじゃ)ウルッ
綾乃(私が窓を開けたせいよ、そのせいで、キョーちゃんが……)
綾乃(キョーちゃんが、寒さに震えてたら、どうしよう)ヒック
綾乃「う、ううう」グスン
綾乃「うああああああんっ」グスングスン
「うええええええんっ」
綾乃「びえええぇんっ」ヒックヒック
「うえええええええええええんっ」
綾乃「……あれ」ヒック
「うえぇぇぇっ、ひっく」
綾乃「なんだろう、泣き声が……公園の中から?」グスン
綾乃「……」ヒック
??「うう、ひっく、うええええんっ」
綾乃(泣いてる、凄く、泣いてるわ、この子)
綾乃(私よりも……)グスン
綾乃(何か、辛い事があったのかな)
綾乃(だとしたら、可哀そう、可哀そうよ、こんなに、泣いて)グスン
綾乃(どうして、誰も、慰めてあげないの?)
綾乃(どうして、泣いてる子を、慰めてあげないのよ)ヒックヒック
綾乃(誰も、慰めないなら、それなら、私が……)
綾乃(私が)ゴシゴシ
??「……!」ビクーン
綾乃(うわあ、近くで見ると、凄く可愛い子だわ……)
綾乃「な、なにかあったの?」
??「……」ヒック
綾乃「だ、大丈夫、大丈夫だから、私、怖い子じゃないから」
??「ほ、ほんとう?」グスン
綾乃「ええ、本当」
??「いじめない?」ヒック
綾乃「苛めないわ、泣いてる子を、苛めるはずないじゃない」
??「……うん」ヒックヒック
綾乃(どうして、だろ、この子に対しては、キツい言葉が出てこない)
綾乃(普通の私で、話かける事ができるわ……)
??「ど、どうしたらいいか、判らなくて」グスン
綾乃「そ、そうなの……」
綾乃(何だ、ただの、迷子か……)
綾乃(それなら、私のほうが、辛いわよ……)
??「ずっと、ずっと、私を見つけられなくて、探してくれてるんじゃないかって、心配で……」ウルッ
??「私を探す為に、誰かと喧嘩したり、危ない事したりして、怪我とか、してたら、どうしようって」ヒックヒック
??「わたし、いやだよ、友達が、怪我するのとか、怖い目に会ったりするの、いやだよぉ」グスン
綾乃「……え」
綾乃(友達を、心配して、泣いてるの?)
綾乃(自分の事じゃなくて、友達の事を……)
『キョーちゃん、こんな寒い中に飛び出て、大丈夫なのかしら』
『真冬だから、餌もあんまりないし、ひょっとして、ひょっとして』
『し、死んじゃうんじゃ……』
綾乃「……」ドキッ
綾乃(何だろう、凄く、この子に共感できるわ)
綾乃(助けてあげたい……)
??「……!」ビクーン
綾乃「私が、一緒にあなたの友達、探してあげる」
??「え……ほ、ほんとう?」
綾乃「ええ、本当よ……その代わり」
綾乃「実は、私も、友達を探してるの」
??「あなたも……?」ヒック
綾乃「ええ、だから、もし……もし良かったら」
綾乃「私の友達を探すのも、手伝って、欲しいの」オドオド
??「……!」
??「きっと、役になんて……」
綾乃「私だって、泣き虫よ」
??「うそ、だって、泣いてないもん」グスン
綾乃「……」
綾乃(そうね、この子を前にしてると、涙が出ない……)
綾乃(不安よりも、この子を守ってあげないとって気持ちのほうが、勝ってる)
綾乃(どうして、かしら)
綾乃「二人で、探すほうが、きっと見つかりやすいと思うから……」
綾乃「あ、あの、嫌なら、いいのよ……」
??「い、いやじゃ、ないよ」ヒック
綾乃「そ、そう、良かったわ……」ホッ
??「あ、あの……」
綾乃「ん?」
??「ありがとう、誘ってくれて……」ニコ
綾乃「……!」ドキッ
綾乃「そ、そう、良かったわ……」
綾乃「じゃあ、ほら、立ちましょう?」スッ
??「……うん」ギュッ
綾乃(そういえば私、同じ年くらいの子と手を繋いだこと、殆どなかったわね……)
綾乃(この子の手、柔らかい……)
綾乃(何だか、お友達になったみたいで、ちょっと嬉しいな……)
??「ゆいちゃんと、あかりちゃん……」グスン
綾乃(ゆいとあかり……あれ、どこかで聞いたような……)
??「あ、あなたは、どんな友達を探してるの?」
綾乃「私は、キョーちゃんって言って……」
??「……え?」
綾乃「?」
??「……私?」
綾乃「え?」
??「……ち、違う、よね……ごめんね」ヒック
綾乃「あ、あの、泣かないで?」オロオロ
綾乃(本当、凄くよく泣く子ね)
綾乃(私よりも)
綾乃「……」
綾乃(涙を流して動けなくなるくらい弱い……)
綾乃(その癖、自分の事よりも、友達の方を心配してる……)
綾乃(私より弱くて、私より優しい女の子……)
綾乃(……そっか、だから、守ってあげたくなるんだわ)
綾乃(私の、友達に……なってくれないかな……)
??「あ、あの」
綾乃「え、あ、なに?」
??「私、あの、としのう、きょうこって、いいますっ」
綾乃「あ……」
綾乃(そうよね、友達とか以前に、私達、まだ名前知らないのよね)
綾乃「と、としのう、きょうこ」
京子「うん……あなたのお名前、は?」オドオド
綾乃「私は、すぎうら、あやの」
京子「あやの、ちゃん……」
綾乃「え、ええ、宜しくね、きょ、きょ、きょ……」
京子「……?」
綾乃「と、歳納さん」
京子「う、うん……」
綾乃(名前をちゃん付けでなんて呼べないわよ……)
綾乃(けど、ちゃん付けで呼びたい……)
綾乃(ど、どうしよう、次は京子ちゃんって呼ぼうかしら)
綾乃(いきなり呼び方変えたら、変に思われるんじゃ……)ドキドキ
綾乃「ひゃ、ひゃいっ!」
京子「綾乃ちゃんの、お友達は、その、どんな子なのかなって……」オドオド
綾乃「あ、うん……私の友達は……あの、鳥さん、なの……」
京子「とり、さん?」
綾乃(しまった、つい、本当の事を言っちゃったけど)
綾乃(鳥さんが友達だなんて言ったら、変な目で……)
京子「うああああ」キラキラ
綾乃「え、そ、そうかしら///」
京子「うん、私も、鳥さんとお友達になりたいっ」
綾乃「じゃあ、あの、きょ、きょ、きょ」
京子「?」
綾乃「……歳納さんと、友達になってくれるよう、キョーちゃんに、頼んでみるわね」
京子「ほんとう?」
綾乃「え、ええ」
京子「ありがとう、綾乃ちゃん!」ニコッ
綾乃(京子ちゃんの笑顔、また見れたのは嬉しいけど……)
綾乃(名前で呼ぶの、難しい……)
結衣「京子!」
あかり「京子ちゃん!」
京子「ゆ、ゆい!あかりちゃん!」
綾乃「……え」
結衣「もう!心配したんだぞ!」
あかり「あかりも心配したぁ!」
京子「ご、ごめんね、二人とも、心配掛けさせて、ごめんね……」
京子「よそう?」
あかり「結衣ちゃん、京子ちゃんは泣きまくってるはずだってさっき……」
結衣「わーわーわー!そんな事言ってませんー!!」
京子「ぷっ……」クスクス
結衣「も、もう、笑わないでよ、京子///」
あかり「あー!結衣ちゃんが照れてるー!」
ワーワーギャーギャー
綾乃「……」
綾乃(京子ちゃん、凄く、楽しそう……)
綾乃(良かったわ、京子ちゃんの友達見つかって、良かった……)
綾乃(じゃあ、これでさよならかしら……)
綾乃(そうよね、もう友達は見つかったんだし……)
京子「あのね、私、本当は泣いてたんだけど」
京子「あの子が、私を助けてくれたの」
結衣「あ、さっきの子だ!」
綾乃「……!」ビクッ
あかり「うん、判った!」
京子「?」
結衣「京子も……」ゴニョゴニョ
京子「そ、そうだったんだ……うん、判った」
綾乃「な、なに?」
結衣「いっせーのーで……」
三人「「「たんじょーび、おめでとー!」」」
結衣「さっき、キミが探してた鳥さんを見つけたんだ」
綾乃「ほ、ほんとう!?」
あかり「まあ、逃げちゃったけどね!」
結衣「うん、けど、さっき鳥さんが……」
『オメデト、オメデト、オタンジョービ、オメデト』
『タンジョービ、キョーが、タンジョービ』
結衣「って、言ってたから……」
綾乃「キョーちゃん、が……」
結衣「だから、多分、今日がキミの誕生日なんだろうって思ったんだけど……」
結衣「ち、違ったら、恥ずかしいなあ……」
あかり「あ!またおやびんが泣かした!」
結衣「え、ええ!?わたし!?」
京子「だ、大丈夫?どこか、痛いの?」ナデナデ
綾乃「ううん、何処も、痛くないよ……」ヒック
綾乃「あ、ありがとう、お祝いしてくれて、ありがとう」ニコ
綾乃「う、うん……ごめんね……」ゴシゴシ
結衣「……」オロオロ
結衣「……あの、鳥さんは、あっちの方に行ったんだ」ソワソワ
結衣「向こうには、噴水と路地があるから……二手に分かれて探そうっ」ソワソワッ
結衣「わ、わたしは路地の方探すからっ!あかりも来いっ!」
あかり「結衣ちゃん、本当は泣いてる子を見てるのが辛いから離れようとしてるんじゃ……って、引っ張らないでっ」ズルズル
結衣「見つかっても見つからなくても、1時間後にはここに集合ね!」タッタッタッ
京子「……綾乃ちゃん、やっぱり笑ってる方が可愛いと思う」
綾乃「え、え?」
京子「さっきまで、綾乃ちゃん、ずっと、怖そうな顔してたから……」
京子「だから、笑ってくれて、嬉しいな」ニコッ
綾乃「……!」ドキン
京子「綾乃、ちゃん?」
綾乃「あ、じゃ、じゃあ、あの、私達は、噴水の方へ、行きましょうかっ///」ドキドキ
京子「うん」
京子「あ、あの……」
綾乃「え?なあに?」
京子「さっきみたいに、手、繋いでほしいな……また、迷子になっちゃうと、いやだし……」
綾乃「そ、そうね、判ったわ……」
ギュッ
綾乃「あ、さっきの子だ……」
ちなつ「あーーーー!!!」
京子「……!」ビクーン
ちなつ「あなたは、この間の泣き虫!」
京子「ふ、ふええ……」グスン
ちなつ「あの子は何処!私にキックした子!」
京子「ゆ、ゆいは、いないよお……」ヒックヒック
綾乃「や、やめて!私の友達、苛めないで!」
京子「……!」
ちなつ「……」ハァ
ちなつ「あの乱暴な子がいないなら、別に何もしないわよ……」
京子「う、うん、ありがとう、あやのちゃん……」ゴシゴシ
ちなつ「あなた、相変わらず泣き虫ねえ……」
綾乃「あ、あの……さっき、貴女が見た鳥さん、こっちに戻ってこなかった?」
ちなつ「……ああ、そっか、あの子、貴女の鳥なんでしょ」
綾乃「え……う、うん、あの子は、私の友達だけど……」
ちなつ「そ、じゃあ……急いで行ってあげなさい、あっちに飛んでいったから」
綾乃(あっちって……私の、家のほう?)
綾乃「う、うん、ありがとう……、ほら、歳納さん、行こう?」
京子「う、うん……」
ちなつ「あー、それと……」
綾乃「え?」
ちなつ「おたんじょーび、おめでと」
綾乃「ん?」
京子「さっき、私の事を、あの、友達って……」
『私の友達、苛めないで!』
綾乃「……あ」
綾乃(勢いで、言っちゃった……まだ友達になって貰ってないのに……)
綾乃「ご、ごめんね、あの……」
京子「わ、私と、お友達に、なってくれるの?」オドオド
綾乃「え……」
京子「あ、あの、綾乃ちゃんみたいな、頑張ってる子が、友達になってくれると……そ、その……」
京子「う、ううっ……」グスン
綾乃「きょ……と、歳納さん、泣かないで……」
綾乃「わ、わたしも……」
櫻子「鳥さん、戻ってきた―!」
向日葵「さ、櫻子、そんなに追いかけたらまた……!」
京子「と、鳥さん……」トテテテ
綾乃「う、うん」トテトテ
パタパタパタパター
綾乃「はぁ…はぁ…はぁ…あ、あの」
京子「……」グッタリ
櫻子「え、だれ?」
綾乃「さ、さっき、ここに、綺麗な鳥さん、来なかったかしら……」ハァハァ
向日葵「この子が追いかけたから、飛んでっちゃいましたわ……」
綾乃「ま、また……」ガクッ
向日葵「……あの、もしかして、あの子は、貴女の……?」
綾乃「う、うん、友達……」
櫻子「お、じゃあ、もしかして……」
向日葵「ですわね」
さくひま「「お誕生日、おめでとー!」」
京子「ごめんね、綾乃ちゃん、もうそろそろ、帰らないと……」
綾乃「そう、ね、もう、こんな時間だものね」
京子「また明日……一緒に探そう?」
綾乃「……あの、歳納、さん」
京子「ん?」
綾乃「わ、わたし、わたし……」
綾乃(勇気を出せ、わたし、ここで、変な事を言ったら、一生友達なんて出来ないわよ!)
京子「ふえ?」
綾乃(だ、だめよ、ちゃんと、名前で呼ばないと……)
綾乃「きょーこ!」
京子「は、はいっ」
綾乃「と、としのー、きょーこ!」
京子「はいっ」
綾乃「わ、わたしと、あの……」
綾乃(言え、わたし、言え!)
京子「え、う、うん、私の方こそ、一緒にゆいたちを探してくれて、ありがとう、綾乃ちゃん」
綾乃「それで、あの……これ……」
京子「え、ぷ、ぷりん?」
綾乃「う、うん……友達になってくれた子に、渡そうって思ってた、プリン……」
京子「……!」
綾乃「あ、あの……じゃ、じゃあ、私は、もう家に帰るわね!」
綾乃「ば、ばいばい!」タッ
京子「え、あやのちゃん!」
綾乃(やったわ、私、あの子の友達になれたわ!)
綾乃(やったーーーーー!!!)
綾乃「た、ただいまー!」
鳥「オメデトウ」
綾乃「え、キョーちゃん、部屋に戻ってきてる……」
綾乃「キョーちゃん……」
綾乃(ひょっとして、私が寂しがってるのを知ってて、友達を作らせる為に、逃げたのかな、キョーちゃん)
『たんじょーび、おめでとー!』
『おたんじょーび、おめでと』
『お誕生日、おめでとー!』
綾乃「キョーちゃん、ありがとうね……」
綾乃「わたし、いっぱい、お祝い言って貰えたよ……」
綾乃「そ、それに、可愛い友達も……」
綾乃「そうだ、明日、会いに行こう、キョーちゃん戻ってきたよって、伝えてあげないと……」
綾乃「としのー、きょーこちゃん……」
綾乃「……」zzz
………
……
…
綾乃「ふご……」
綾乃「あ、夢か……」
綾乃「そ、そうだわ、わたし、風邪ひいて、学校休んで……」
綾乃「……」
綾乃(結局、歳納京子とはあの日以来、会えなかったのよね……)
綾乃(私がちゃんと道を覚えてなかったからなんだけど……)
綾乃(今から考えると、どういう経路を伝って歳納京子が住んでる地区まで行けたのか、正直不思議だわ)
綾乃(歳納京子は全然覚えてないんだもん……)
綾乃(友達なのに……)
綾乃(まあ、プリン渡したから友達になれたーとか馬鹿みたいなこと考えてた昔の私が悪いのかもしれないけど……)
綾乃「はぁ……」
鳥「トシノーキョコ」
綾乃「もう、静かにしてよ、キョーちゃん二世……」ゴソゴソ
綾乃「あら、メールが残ってる……千歳から?」
≪件名:プレゼント≫
≪本文≫
綾乃ちゃん、体調はどうやろ?
はよ元気になってな
それと、直接言えんで申しわけないけど、誕生日おめでとう
プレゼント、送っとくし、楽しんでな
綾乃「千歳、誕生日覚えててくれたんだ……ありがと……」
綾乃「それにしても、プレゼントって……?」
ピンポーン
綾乃「あれ、だれだろ……」
ポチッ
京子『おーい、あやのー』
綾乃「なっ、と、としのうきょうこ!」
京子『早く開けて―!』
綾乃(ど、どうして、歳納京子が……あ、前みたいに、千歳達と一緒にお見舞いに来てくれたのかしら……)
綾乃「ま、待ってて、今開けるわ」
綾乃「え、あの、歳納京子、一人、なの?」
京子「うん、千歳と結衣は何か用事があるみたいで……」
綾乃「そ、そう……」
綾乃(え、ひょっとして、千歳のプレゼントって……)チラッ
京子「綾乃、体調大丈夫?」
綾乃(と、歳納京子の事かっ///)
綾乃「え、だ、大丈夫よ///」
京子「もう、変な遠慮しなくていいって」バシャバシャ
京子「ほら、汗、拭いたげるね」フキフキ
綾乃「ふ、ふえ///」
綾乃(と、歳納京子が、私の汗、拭いてくれてる///)
綾乃「と、いうか、首はいいわよ、あの、くすぐったいっ///」
京子「はい、綾乃、ちょっとだけ身体横に向けて」
綾乃「……え」
京子「背中も拭いてあげるから、ほら、ちょっとだけ背中出して」
綾乃「は?」
京子「はやくー」
綾乃「そ、そんなこと出来る訳ないでしょ///」
綾乃「こ、子供じゃないから言ってるのよっ///」
京子「子供の頃の綾乃はもうちょっと素直だったのになあ……」ボソッ
綾乃「え、歳納京子、何か言った?」
京子「何でも無いよ、ほら、綾乃、早く脱いだ脱いだ!」
綾乃「ちょ、やめてって、としのうきょうこ///」
京子「へ、変な言い方しないでよ、背中出して貰っただけだって」
綾乃「あ、あの、歳納京子」
京子「ん?」
綾乃「や、やさしく、してね……」
京子「……う、うん///」
綾乃「///」
京子「……」フキフキ
綾乃「あ、あの、歳納京子?」
京子「ん?」
綾乃「ありがとうね……お見舞いに来てくれて」
京子「そんなこと、当たり前でしょ、私達、友達なんだもん」
綾乃「……」ズキッ
綾乃(歳納京子から友達だって言われても、嬉しくない……)
綾乃(だって、私は、もう、友達以上に、歳納京子の事を……)
鳥「トシノウキョコ、ダイスキー」
綾乃(そう、歳納京子の事を、大好きに……)
綾乃「……え」
綾乃「し、親戚のうちで飼ってる子を、旅行中だけ預かってるのよ」
京子「ふーん、けど、今、この子、何か言った気が……」
綾乃「気のせい!気のせいよ!」
鳥「トシノウキョウコ、アイシテルー」
京子「ふえ///」
綾乃「なっ///」
京子「あ、この子、二世なんだ///」
京子「えっと……キョーちゃん一世は?」
綾乃「え?一世?あの……老衰で……ずっと前に……」
京子「そっか……私、結局、一度も会えなかったね……キョーちゃんに」
綾乃「そうね……」
京子「……」
綾乃「……ん?」
京子「え、覚えてないよ?」
綾乃「そ、そうよね」
京子「会えなかったしね」
綾乃「会えてなかったなら、覚えてなくてもしょうがないわね」
京子「うん」
綾乃「……あれ」
京子「キョーちゃんの事?」
綾乃「い、いや、あの……」
京子「綾乃の事は、覚えてるよ」
綾乃「……!」
京子「忘れるはず、ないじゃん、友達の事なんだし」
京子「だって、綾乃、中学入学した時にさ~」
『と、と、歳納京子!』
京子「名前で呼んでくれなかったんだもん、私、凄く悲しくなって」
京子「だから、今まで気づかないふりしてた」
綾乃「な、な、なっ!」
綾乃「そんな事じゃないわよ!」
京子「さっき、キョーちゃん二世が言ってた事なんだけど」
綾乃「え」
綾乃「あ、それは、違うのっ///」
京子「何が違うの?」
綾乃「あれは、その///」
『勇気を出せ、わたし』
綾乃「……!」
綾乃(そう、よね、子供の頃の私……ここで、勇気を出さないと……)
綾乃「歳納京子」
京子「ど、どうしたの、綾乃」
綾乃「キョーちゃん二世が言ってた事は、本当なの」
京子「え……?」
綾乃「それを、キョーちゃん二世に聞かれたんだと思う」
京子「え、練習って、こ、告白?」
綾乃「ええ、だから、その成果を、聞いてちょうだい」
綾乃「私は、きょ、京子の事が、好き……」
綾乃「愛してるの」
綾乃「多分、子供の頃、最初に出会ったあの頃から」
綾乃「大好き」
綾乃「友達としてじゃなくて、あの、恋人として、見てほしいって、期待してるのっ///」
綾乃(多分、気持ち悪がられるだろうけど、言っちゃった……)
綾乃(これで、いいのよね、キョーちゃん)
「オメデトー」
綾乃「……え?」
綾乃「今の声、キョーちゃん二世じゃなくて……」
綾乃「キョーちゃん?」
綾乃「と、歳納、京子……ごめんなさい、泣くほど、嫌だったのね」
京子「ち、ちが、わ、わたし……わたし、てっきり」グスン
京子「あやのに、きらわれてるんじゃないかって」ヒック
綾乃「き、嫌いなはずないじゃない!今言った通りよ!」
京子「けど、けど、ずっと、名前で呼んでくれなかったし、友達としても、見てもらえてないんじゃないかって」ヒックヒック
京子「凄く不安で……」グスン
綾乃(駄目、ちゃんと、名前で呼んであげないと……)
綾乃「……京子」
京子「うん……」ヒック
綾乃「ごめんね、また、泣かせちゃって、ごめんね……」
綾乃「不安にさせて、ごめんね……」ナデナデ
京子「ううん、これは、嬉し泣きだから……」ゴシゴシ
綾乃「え……?」
京子「綾乃」
京子「多分、子供の頃、はじめて出会ったあの日から、ずっと」
綾乃「京子……」
京子「それと、綾乃、誕生日、おめでとう」
綾乃「え?」
綾乃「あ、ありがとう」
京子「プレゼント、受け取ってくれるかな?」
綾乃「う、うん……」
京子「じゃ、目、瞑って?」
綾乃「え、あ、はい……」ドキドキ
「あやの、私の全部を、貴女にあげる」
チュッ
京子「綾乃、大好き……」チュッ
綾乃「ふえ///」
京子「その声も、好き」チュッチュッ
綾乃「ちょ、きょ、きょうこっ///」
京子「ごめんね、風邪ひいてるのに、ごめんね……」
京子「けど、けど、わたし、子供の頃から、ずっと待ってたから、もう、抑えられなくて」
綾乃「//////」
京子「大丈夫、私が、温めてあげるから……」ギュッ
京子「一緒に、一緒に……ね?」
綾乃「う、うん///」
京子「はい、あーん」
綾乃「あ、あーん///」
京子「ふー、こうしてプリンを食べてると、あの時の事を思い出すね」
綾乃「あ、あの時って、もしかして」
京子「綾乃ったら、プリン渡してきて、そのまま帰って、それっきりだったからね……」
京子「本当は、綾乃と一緒にプリンを食べたかったのに……」
綾乃「ご、ごめんなさい……」
京子「まあ、いいけどね、こうやって、今、一緒に食べてるんだし」
綾乃「///」
綾乃「ふえ?どこかしら……」
京子「んーっ」ペロッ
綾乃「きょ、京子///」
京子「綾乃の唇は、甘くておいしいなあ」
綾乃「う、ううう///」
京子「……!」
綾乃「……!」
京子「あ、あの、綾乃?この子、本当に親戚が飼ってる子なんだよね?」
綾乃「え、ええ、キョーちゃんの子供を親戚にあげたの……だから、数日後には返さないといけないんだけど」
鳥「綾乃の唇、甘くて、美味しい」
京子「こ、この子、突然流暢な日本語に!?」
綾乃「わ、忘れさせないと!他の言葉覚えさせて忘れさせないと!」
素敵な恋人がいる
そこへ導いてくれたのは、子供の頃のお友達
ありがとう、キョーちゃん
わたし、もう寂しくないよ
完
ほのぼのしてきゅんきゅんした
いい誕生日だなあ
素晴らしかった
Entry ⇒ 2012.01.24 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「結衣の変態っ!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327148995/
京子「結衣は変態だよね」
結衣「……なんで?」
京子「変態だから」
結衣「私のどこが変態なんだよ」ズイ
京子「うっ……や、やるのか?変態へんたい!」
結衣「私がいつ変態なんて罵られるようなことをしたんだ」
京子「ほ、ほら!結衣がまた私にいやらしいことするんだ!」
結衣「そんなのしないから」
京子「そんなこと言って油断させるんだろ?あぁ!結衣の毒牙が私に!」
結衣「ねぇよ」
京子「お、おい!結衣!変態へんた~い!お~い」
結衣「知らん」
京子「ゆ、ゆい~?」
京子「きっと押し倒されていっぱい、いやらしい事されるんだろうな」
京子「されるんだろうなぁ…」チラッ
結衣「しねーよ」
京子「え、しないの?」
結衣「なにしてほしいの?」
京子「そ、そんなわけないじゃん!」
結衣「…変なの」
京子「私が寝てる間に手錠とかで自由を奪って…」
結衣「おい」
京子「結衣は私の体という体をむさぼるんだろうなぁ」
京子「むさぼるんだろうなぁ」 チラッ
結衣「しねーよ」
京子「え、しないの?」
結衣「さっきからなんなんだ京子」
京子「べ、別に~」
京子「はぁ?違うっての!もともと結衣が変態なのがいけないんじゃん!」
京子「何回も何回も私の体を弄んで!」
京子「私が必死にやめてって言ってもやめてくれないし…」
京子「この間だって教室でみんな残ってるのに…」グスッ
結衣「待てコラ」
結衣「お前の頭の中の私はなんなんだ」
結衣「…なぁ京子、私にそういう事されたいと思ってたんでしょ」 ズイッ
京子「ち、違うもん…」
結衣「本取るフリしてわざとらしくお尻振ってさ」
京子「ち、違うもん!」
結衣「…変態」
京子「や、やだ言わないで……」
結衣「同姓の幼なじみにそんな事するなんてさ…正直どん引きだよ」
結衣「…京子の変態」
京子「い、嫌ぁ……それ以上言わないで」グスッ
京子「ち、ちが…」
結衣「穿いてないんだろ?」
京子「…穿いてない、です」グスッ
結衣「なぁ京子」
結衣「…私は幼なじみに欲情する変態ですって言ってみなよ」
京子「そ、そんなの言えないよ……」 ポロポロ
結衣「ふーん、言えないんだ」
結衣「…ならあかりやちなつちゃんに今までの事話すけど、綾乃や千歳にも」
京子「や、やだぁ…やめてよ結衣ぃ…」グスッ
結衣「学校中の人たちに京子が変態ってことが知れ渡って…」
結衣「きっと街中にもウワサが広がっちゃうよね」
結衣「…まともに外も出歩けなくなるね、京子」ニコッ
京子「ゆ、結衣ぃ…」
京子「そんなの…い、嫌だよ…おねが…ひっく…」ポロポロ
京子「言う、言うから…おねがぃ…しま…す」グスッ
結衣「うんうん、聞き分けがいい子が好きだよ私は」
結衣「しっかり、大きな声で言うんだよ?」
京子「…うぅ」ポロポロ
京子「…」
京子「わ、私は…幼なじみの、ゆ、結衣に……」
京子「…やっぱり無理だって、そ、そんな恥ずかしい事言えないよ」グスッ
結衣「…あっそ」
結衣「まぁ別に私は困らないからいいんだけどね」
結衣「ケータイでみんなに京子の事教えてあげようかな」ゴソゴソ
京子「ま、待って!言うから…そ、それだけは」
結衣「…次で言わないと、もう知らないからな」
京子「…」グスッ
京子「幼なじみの…ゆ、結衣に…欲情する…ひっく…」
京子「へ、変態…です」ポロポロ
結衣「…」
結衣「ふふ、よく言えたね京子…偉い偉い」ナデナデ
結衣「…今日の事は2人だけの秘密にしてあげるよ」
京子「ゆ、結衣は私のこと…き、嫌いなん…だ…ひっく…」
京子「だからこんな…イジワル…するんで…しょ」グスッ
結衣「京子…」
結衣「…嫌いな人を家に呼んで2人っきり遊ぶと思う?」
京子「うぅぅ…」ポロポロ
京子「もう、結衣の事は諦めるから…だから」
京子「優しくしないでよぉ…」グスッ
結衣「…どうして諦める必要があるの?」
結衣「私だって京子の事大好きだよ」
京子「そんなの…そんなの絶対ウソだもん!」
結衣「…ちょっと目閉じてて」
京子「えっ?」
結衣「……ちゅっ…んむ…」
京子「!?…んんっ……」
結衣「…好きな人以外にキスなんて出来ないよ」
京子「な、ならどうしてあんなひどい事…ひっく…」ポロポロ
結衣「それは、その…」
京子「?」
結衣「京子が千鶴さんとか、ちなつちゃんや、綾乃とか…」
結衣「いろんな女の子にちょっかい出してたから」
結衣「その…」
京子「ぷぷっ…お餅焼いてたんだ」
結衣「や、妬いてなんかない!」
京子「へへ~ん」ニヤッ
結衣「な、なんだよその顔は!」
結衣「ち、調子に乗るなっ京子!」
結衣「さっきまで結衣ぃ~ってボロボロ泣いてたくせに」
京子「うっ…」
結衣「とにかく、もうそんな変態な事はするなよ?」
結衣「…あ、あと早くパンツ穿いてこい!」
京子「は、はい…」
結衣「…ったく」
京子「えへへ、しっかり穿いてきたよ」チラッ
結衣「い、いちいち見せるなよ!」
京子「照れちゃって可愛いの~、よっと…こたつぬくぬくだね」モソモソ
結衣「照れてないし…なんで隣に座るんだよ、狭いって」
京子「えーいいじゃん、両想いなんだからさ!」
結衣「なにそれ…」
京子「め、迷惑だった?」
結衣「…そんなわけないだろ」
京子「…結衣ぃ~」スリスリ
結衣「くっ…」
結衣「…さぁ」
京子「な、なんだよその曖昧な返事は!!」
京子「…ちゃんと結衣の口から聞きたい」ズイッ
結衣「な、何を?」
京子「その、告白の言葉が…」
結衣「うっ…」
京子「なし崩し的に付き合うなんて私嫌だもん…」グスッ
結衣「…京子」
結衣「わ、分かったよ…今から京子に告白するから」
京子「…えへへ」
京子「…」
結衣「…大きくなっても相変わらず世話がかかるけど」
結衣「たまに見せる昔みたいな泣き顔とか、甘えん坊なところとか…」
結衣「そ、そういうの見ると守ってあげたくなるというか」
結衣「今は頭の中京子でいっぱいで…」
結衣「…あーもうっ!!とにかく私は京子が好き!!」
結衣「だ、だから私の恋人になって下さい!!」
京子「…あ、うん」
結衣「い、言わせておいてお前が赤くなるのかよっ!」
京子「あ、赤くなってなんか…」
京子「…ほっぺあつっ」
京子「わ、私も結衣が好き…」
京子「優しいところも、しっかり者のところも、寂しがり屋のところも」
京子「ぜーんぶ大好きだもん!結衣が好きって事は誰にも負けない!!」
結衣「あ、うん…」
京子「えへへ…」
結衣「ふふ、だらしない顔しちゃって」
京子「…」
結衣「目閉じてどうしたの京子?」
京子「ゆ、結衣のにぶちん!キスだよ誓いのキス!!」
結衣「わ、分かったよ…」
結衣「…」チュッ
京子「んっ…」
京子「うん…」
京子「…」グゥー
結衣「…おい」
京子「お、お腹の虫も祝福してくれてるみたい…」
結衣「…上手い事いったつもりか?…ムード台無し」
京子「てへへ、小腹がペコペコで」
京子「アイス食べてもいい?」
結衣「ラムレーズン買い置きしてあるから食べていいよ」
京子「買い置きかぁ、えへへ」
京子「…結衣ってほんと私にゾッコンだったんだね」
結衣「か、勘違いす…」
京子「ん~?」
結衣「…あーもう、ゾッコンだったよ前から」
京子「えへへ」
結衣「美味しそうに食べるよなぁホント」
京子「ラムレと結衣だけは毎日かかせませんよ!」
結衣「なんだそりゃ」
結衣「と、ところで…京子はいつから私のこと好きだったの?」
京子「ん~そうだなぁ…」
京子「物心がついたときには多分惚れてたと思うな」
結衣「…ふ、ふーん」
京子「ん?照れてるの?」
結衣「…照れてるよ」
京子「ありゃ、ずいぶんと素直だね」
結衣「……だ、だってもう付き合ってるんだし、本心を隠す必要は無いから…ね」
京子「へへへ、そうだね」
京子「ラムレうめぇ!」
結衣「…くすっ」
結衣「ん?」
京子「いじめっ子に絡まれるたびにさ、毎回助けに来てくれて」
京子「わたしのきょーこにてをだすなっ!!」
京子「…ってセリフ付きだよ?…こんなの惚れるに決まってるじゃん」
結衣「そ、そんな事言ったかな」
京子「照れない照れない、今も昔もカッコイイままだよ結衣は」
結衣「…さっきからべた褒めだなずいぶん」
京子「それに自分の恋人を褒めて何が悪い!」
結衣「まぁ…そりゃそうだけど」
京子「照れちゃって可愛いな~結衣にゃんは」
結衣「京子の方がもっと可愛いけどね」
京子「なっ…」
結衣「ぷっ…これだけで顔真っ赤しちゃって」
京子「う、うるさい!結衣の方が可愛いもん!」
結衣「はいはい、どっちも可愛いって事で」
京子「むぅ~…」
京子「…結衣に何回も告白しようと思ったんだけどさ」
結衣「…うん」ナデナデ
京子「女の子どうしだし、気持ち悪いって言われたらどうしよう…」
京子「そう考えたら告白なんて出来なくて…」グスッ
京子「だ、だから今すっごく…嬉しく…て…ひっく…」
結衣「泣き虫京子…」
京子「だ、だって…」
結衣「でも私も悪いんだ、待たせてゴメンな」ギュッ
京子「…ううん、こうやって結衣と結ばれたんだもん」
結衣「…これからはずっと一緒だから」ギューッ
京子「ん…」
京子「へへ、いい響きだよね恋人って」
結衣「…本当に私で良かったの?」
京子「ど、どういう意味だよソレ!」
結衣「ちなつちゃんみたいに可愛いってワケでもない…」
結衣「千鶴さんみたいにミステリアスな雰囲気があるわけでも…」
結衣「綾乃みたいに頭も良くないし、面白いギャグも言えない」
京子(面白い…?)
結衣「…ただのゲーマー、ツッコミマシーンの私で本当にいいの?」
結衣「京子にはもっと相応しい子がいると思う…」
結衣「だからさ…」
京子「確かにその3人はみんな可愛いし、魅力的だと思うよ」
京子「でも結衣だって可愛いし、一杯いいところあるじゃん!」
京子「しっかり者だし、料理も美味しいの作るし…」
京子「へへっ私にいつも優しくしてくれるしね」
京子「だから…もっと自分に自信持ってよ」
京子「…私が惚れてるんだから十分魅力的って事だ!」
結衣「ぷっ…なんだよそれ」
結衣「…ありがとな京子」ナデナデ
京子「うん…」
京子「ふふ~ん♪」スリスリ
京子「…あ、私お茶でも淹れてくるね」
結衣「ん?あぁ、お願いね」
京子「…結衣、はいどーぞ」
結衣「ありがと、気が利くね京子は」
京子「えへへ…ね、ねぇ結衣はさ」
結衣「うん?」ズズッ
京子「…ひとりえっちする時…だ、誰を想いながらしてるの?」
結衣「ブフゥッ!」
結衣「い、いきなり…な、何言ってんだお前は!?」ゴン
京子「あいたっ!」
京子「だ、だって気になったんだもん!!」
京子「…私は毎回結衣で、その、してるよ」
結衣「え゙っ!?」
京子「ゆ、結衣はどうなの…?」ズイッ
結衣「ちょ、ちょっと…顔近いっ!」
京子「本当の事を言わないと離れないから」ピト
結衣「くっ…」
結衣「…きゅ、9割は京子で…してるよ」
京子「ほ、ほんと?…って9割ぃ!?」
結衣「く、首しめるなって!」
結衣「…だ、誰でもいいだろ別に!」
京子「…」ジトッ
結衣「た、たまにちなつちゃんと…あ、綾乃…で」
京子「は、はぁ!?よりによってその2人かよ!」
京子「…最低、見損なったよ結衣」
結衣「だ、だって…2人とも可愛いから、その…」
京子「…付き合って1時間も経ってないけどもう離婚だよ」
結衣「べ、別に付き合う前の話なんだから私が誰で…ごにょごにょしようが…」
結衣「京子には関係ないだろ!」
京子「反省無し…実家に帰らせてもらいます」
結衣「え?」
結衣「お、おい京子!?」
京子「止めても無駄だよ、私の意志は固いもん」
京子「…」ノロ-
京子「…」ノロノロ-
京子「…」チラッ
結衣(う、うわぁ…歩くの遅っ!)
結衣(これが牛歩戦術か、初めて生で見た)
京子「…へっくちゅん!」
結衣「…いつまでもそうしてると体に悪いよ、寒いからコタツに入りなよ」
京子「だ、だって…結衣が」グスッ
結衣「いいから、風邪引いちゃうよ」グイッ
結衣「だから悪かったって、もう京子以外でしないよ」
京子「ほんと…?」
結衣「ほんとにほんとだよ」
結衣「京子、こっち向いて」
京子「ん?」
結衣「…仲直りのキス」チュッ
京子「!?…えへへっ、もう次はないからな!」
結衣「ふふっ、調子いいんだから」ナデナデ
京子「~♪」
京子「た、確かに…ね」
結衣「…」
京子「…」
結衣「京子…」ズイッ
京子「えっ、えっ…!?ま、まだ早いよ私たちは!」
京子「も、もうちょっと愛を育んでから…」
結衣「私とするのは嫌…なんだ」
京子「そ、そんなわけないっ!!」
結衣「…さっきの手錠うんぬんとか、本当にそういう妄想してたの?」
京子「…し、してないと言えばウソになるけど」
結衣「ふーん」
京子「な、何だよぉその目は…」
京子「ち、違う…私Mなんかじゃ…」
結衣「お望みならそういう事してあげるよ」
結衣「手錠して逃げられないようにして、目隠ししたり…」
結衣「学校でまだ人残ってるのにえっちな事したりさ」
京子「ッ!」ゾクッ
結衣「…悪くないって思ってるでしょ?」
京子「そ、そんなことない!」
結衣「…強がらなくてもいいよ」
京子「…」グスッ
結衣「京子?」
京子「…は、初めてはもっと普通の愛のあるのがいいもん」グスッ
京子「結衣に優しくしてもらいたいの…」
結衣「京子…」ギュッ
結衣「そっか、私もそっちの方がいい」
京子「ん…」
結衣「…」
結衣「…ねぇ、京子目閉じて」
京子「え、しちゃうの…?」
結衣「早く」
京子「うぅぅ…」
結衣「…」デコピンッ
京子「いったぁ!?」
結衣「ぷっ、顔真っ赤にしてなに期待してたの?」
京子「…」
京子「ゆ、ゆ、ゆ、結衣のばかぁ!!」
結衣「ほんっと可愛いなぁ京子は」
結衣「えっちな事期待してたのかな」
京子「ち、違うもん!!」
結衣「ふふ、からかってごめんな」ナデナデ
結衣「…」ナデナデ
京子「ゆるさな…」
結衣「…京子は小さいころからなでなで大好きだもんね」
結衣「…まだ付き合ったばかりだし、焦る必要はないと思う」ナデナデ
結衣「京子は今すぐしたい?」
京子「…結衣とはしたいけど、まだやっぱり怖い」
結衣「そっか…」
結衣「なら無理しなくていい、お互い好きなことは変わらないから」ギュッ
京子「ん…」
京子「結衣~マッサージしてほしいなぁ…なんて」
結衣「マッサージか…いいよ」
京子「ほんと!?やりぃ!」
結衣「ほら、やってあげるからうつ伏せになって」
京子「うん!」
結衣「あ、そうだ…冷えるといけないから足はこたつに入れておきなよ」
京子「…さり気ない優しさにキュンとしちゃった」ポッ
結衣「はいはい」
京子「ほ、本当にキュンキュンしたんだからっ!」
結衣「はいはい、キュンキュンキュン」
京子「もぉー結衣のばかぁ!」
京子「ぐえっ…結衣~ちょっと太ったんじゃない」
結衣「むかっ…京子だってお腹周り柔らかいけど?」フニフニ
京子「あはははっ!…お腹はくすぐったいからだめぇ!!」
結衣「…ふにふに」
京子「ちょ、ちょっと結衣!あははははっ!」
結衣「…懲りたか?」
京子「…懲りました、お腹のコリもほぐれました」
結衣「上手くないから」
京子「てへへ」
京子「……んっ…ぁ…ぃぃ」
結衣「変な声出すなっての…」
京子「だってぇ…気持ちいいんだもん」
結衣「マッサージくらいだったらいつでもやってあげるよ」ググッ
京子「あぁ…そこそこ」
京子「大好きな結衣にこんな事してもらえるなんてぇ…」
結衣「…」グッ
京子「んっ…あっ、頭の中どうにかなっちゃいそう…」
結衣「大げさだな…」
京子「んっ…結衣ぃ、すっごく気持ち良かった」ポー
結衣「なんかいやらしいんだよお前のセリフは」
結衣「だらしない顔してるなぁ…」
京子「…」
結衣「なに?」
京子「…」
結衣「わ、分かったよ…」チュッ
京子「んっ…もう結衣の事しか考えられないかも」
結衣「はいはい…」ナデナデ
京子「…あとぎゅーっとして」
結衣「甘えんぼさんだな京子は」ギュッ
京子「えへへ」
京子「てへへ、別にいいんじゃない?」
京子「愛し合う2人が唇を求めあうのは当然だよん」スリスリ
結衣「…愛し合う、か」
結衣「…私が男だったらなぁってつくづく思うんだ」
京子「えっ…?」
結衣「だって見た目も男の子みたいだし、言葉遣いも…」
結衣「私が男なら京子と結婚だって、子供だって…」
結衣「…もっと京子を幸せに出来たはずなんだよ」
結衣「…ごめんな」
京子「ふふっ…可愛いなぁ結衣にゃんは」ナデナデ
京子「仮に結衣が男の子だったらさ」
結衣「…うん」
京子「ここまで仲良くはなってなかったと思うよ」
京子「私は女の子の結衣に惚れてるの」
京子「でも嬉しいなぁ…そこまで本気で考えてくれてたんだね」
京子「ありがと、結衣…大好きだよ」
結衣「き、京子…」グスッ
京子「…ちゅっ…ん…」
結衣「…んっ…ちゅ……」
京子「…てへへ」
京子「大人のキス…しちゃったね」
結衣「…ど、どこでこんなキス覚えたんだよ」
京子「えへへ…」
結衣「まさか他の誰かと…」
京子「ち、違う!結衣意外にこんな事しないもん!!」
京子「偶然買った同人誌にそういうのがあったから…」
結衣「まぁいいけど…京子にリードされるとはな」
京子「たまには私だってやる時はやるさ」フフン
結衣「むっ…まぁ、たまにはされるのもいいかも…」
京子「ふふ…ねぇ結衣」
結衣「うん?」
京子「結衣のおかげで、私は昔に比べて強くなったんだからさ…」
京子「…だから1人で溜めこまないで」
京子「辛い事や悲しい事は2人で分け合って1/2にしてさ」
京子「嬉しい事や楽しい事は2人で分かち合って2倍…」
京子「…それが恋人でしょ」ニコッ
結衣「京子…」
京子「へへへ、今私すっごいイイ事言ったなぁ」
結衣「…臭いセリフだなぁ」
京子「お、オイコラッ!」
京子「もー怒った、許さないからな」ツーン
結衣「ごめんごめん、機嫌直してよ」
京子「…」プクー
結衣「ほっぺ膨らませてふぐみたい…」ツンツン
京子「ぷしゅ~」
結衣「ふふっ…」ナデナデ
結衣「…今の言葉すごく心に響いた」
結衣「もう辛い事は1人で抱え込んだりはしない」
結衣「だから京子も何かあったらすぐ私に言ってね」
結衣「京子は私が守るから…」ギュッ
京子「…そ、そのセリフは反則」
結衣「ふふっ」
結衣「慰めてくれてありがと、京子」チュッ
京子「も、もう…しょうがないな結衣は」
結衣「くすっ、それ私のセリフだろ?」
京子「えへへ、ずっと一緒にいたから口ぐせ移っちゃった」
結衣「…ずっと一緒か」
結衣「…これからも側にいてくれる京子?」
京子「うん…高校入って、大学行って、就職して…」
京子「それから先の人生もずーっと一緒」ニコッ
結衣「…ありがと、大好きだよ京子」チュッ
京子「わっ、結衣にゃんキスしすぎ、へへ私も大好きだよ!」
結衣「…知ってる」ニコッ
京子「…ふふふ」
京子「あっ…ゆ、結衣様…」
結衣「だーめ、見せてあげないよ」
京子「そ、そんなぁ…」
結衣「…全部出来るまで付き合ってあげるから」
京子「ほ、ほんと?…1問出来るたびにお、大人のキスしてほしいな」
結衣「…えっ!?…い、いいよ」
京子「えへへ、やりぃ!がんばろーっと」ゴソゴソ
結衣「(…宿題は簡単な計算が50問あるプリントなんだけど)」
結衣「(ま、まぁいいか)」
その晩京子ちゃんは結衣さんに骨抜きにされましたとさ
おしまい!
今回練り直して投下させてもらいました
おやすみー(^o^)ノ
乙乙
乙
Entry ⇒ 2012.01.23 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「綾乃と!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327098224/
京子「…………ふぁ~」
京子「んん……………」ンー
京子「……………お?」
京子「…………………」ペラッ
京子「…………………」ペラッ
京子「っく…あははは」ジタバタ
綾乃「ちょっと!さっきからなにやってるのよ歳納京子!全然宿題進んでないじゃない!」
綾乃「疲れたって…あなたノート開いてるけど3問くらいしか解いてないじゃないの…」
綾乃「だいたい宿題一緒にやろうって言い出したの、歳納京子じゃない」ブツブツ
京子「違うんだよ綾乃!なんかこの空気がやりずらい!空気が!」
綾乃「…空気?」
京子「この喋ってはならない…図書館のような…」チラッ
綾乃「……………」ショボーン
京子「だから楽しいことして空気変えよう!綾乃!」ガバッ
綾乃「きゃあっ//////」ドテッ
京子「綾乃」ジーッ
綾乃「…なによ///」プイッ
京子「…………」スッ
綾乃「(まっまさか…//////)」ギュッ
京子「ふっ」
綾乃「っん/////」ビクッ
京子「あはははは」ケラケラ
綾乃「うう…///って…あれ…?」
京子「綾乃かわいいなー」アハハハ
綾乃「冗談…?」
京子「うん!」
綾乃「そ、そう…」
京子「もしかして…冗談じゃないほうがよかった?」
綾乃「はっはあ!?///そんなことないわよ!!!///」カアアアッ
京子「…ほんとにー?」
綾乃「ほんとよー!!!」フシャーッ
京子「そっかあ!残念だなあー」
綾乃「ざ、残念…?歳納京子は残念なの…?」
綾乃「ふーん…ど、どうしてかしら?」ドキドキ
京子「だって綾乃にそういうことするの、楽しいし」
綾乃「(た、楽しい………)」
京子「綾乃も楽しいでしょ?」
綾乃「え!?////」
京子「なんだかんだ本気で怒らないもんね」
綾乃「あっ当たり前よ!生徒会副会長なんだからっ」
京子「それ、関係ないじゃん」アハハ
京子「てか、やっぱ楽しいんだねー」
綾乃「へっ!?///あっそれは違う!別に楽しくなんかないんだからね///」
京子「ほう………」
綾乃「最初から真面目にやりなさいよ…」
京子「ほーい」カキカキ
綾乃「………」カキカキ
京子「………」カキカキ
綾乃「………」カキカキ
綾乃「………」チラッ
京子「………」カキカキ
綾乃「………」
京子「………」カキカキ
綾乃「………」
京子「なになに?私の顔に何かついてるの?」カキカキ
京子「変な綾乃ー」カキカキ
綾乃「(うう…なんか気になっちゃう)」
綾乃「どうしてなんだろう…?」ポツリ
京子「 >>12」
綾乃「え!?」
st
セルフしちゃいますごめんなさい
京子「テキトーに言ってみたけど図星だったか」
綾乃「違うわよ///あれよあれ!そう!ここの問題どうしてこうなるのかなーっ…なーんて…」
京子「なに!?綾乃が解けない問題があるのか!どれどれー?」ズイッ
綾乃「こっこれよ!(反らせた!)」
京子「ん?解けてるじゃん」
綾乃「こ、答え写しただけだもの」
綾乃「(本当は解けたけど)」
京子「ここはこうで…これをここに代入して…これがこうなるわけ!どう?」
綾乃「ふんふん…ありがとう、わかったわ!」
綾乃「うーん…そうね、だいぶ進んだし」チラッ
綾乃「あら?もう3時なのね、下からおやつ持ってくるわ」
京子「ラムレーズン!?やったー!」
綾乃「言ってないけど…まあいいわ」
綾乃「そのかわり、ちゃんと休憩したら宿題また進めるのよ」
京子「ほいほい」
・・・・・・・・・
綾乃「ふうー…まさか休日に歳納京子と2人きりで宿題やるだなんて…」
綾乃「………///」
綾乃「はっ!?だめだめ!宿題の邪魔されてるだけじゃない!」ブルブルッ
綾乃「千歳いたら大変なことになってたんだろう…」
綾乃「大事件ね………」ブルッ
綾乃「ええと…ラムレーズンでしょ…これとこれと…」
綾乃「あとは飲み物…」
綾乃「これくらいで足りるわよね…」ヨイショ
朝ごはん食べてきます
・・・・・・・
ガチャッ
京子「おーおかエリコットシティ」
綾乃「ただいマンハッタン」コトッコトッ
京子「おお!この高度なギャグが通ずるとは!」
綾乃「なにが高度なギャグなのよ………って!?」
綾乃「なんで歳納京子が私のベッドで寝てるのよ!?///」
京子「綾乃の匂い」スンスン
綾乃「しかも嗅がないでよ!?///」
綾乃「潜らないでよ!」
京子「なんでそんな照れてるの?」ヒョコッ
綾乃「だっだって…臭かったら嫌だし…毎日私が寝てるベッドに歳納京子がだなん…て…////」カァァァァァァッ
京子「臭くないよ!いい匂いだよ~」スーハースーハー
綾乃「だからやめなさいって言ってるでしょー!?歳納京子ーっ!!!/////」
京子「やめてほしいのなら私をここから出してみたまえ」
京子「三分間待ってやる」モゾッ
綾乃「待ってないじゃない!」
綾乃「(とりあえず手を突っ込んで引っ張ろう…!)」ムニュッ
綾乃「!?」
京子「うおっ!おっぱいさわるなんて…綾乃って誰もいなくなると大胆になるんだね」
綾乃「へ!?///あっごめんなさいっわざとじゃないの!」ドキドキ
京子「からの~?」ガシッ
綾乃「ん?!」
京子「うおりゃーっ」グイッ
綾乃「きゃあっ!?」
綾乃「…////」
京子「あれ?綾乃?」
綾乃「な、なによ…」ドキドキ
京子「いや、いつもなら嫌がるからてっきり」
綾乃「たったまには…たまには…いいじゃない…」ボソッ
京子「…そうだね」ナデナデ
綾乃「…………//」
京子「素直な綾乃かわいい」
綾乃「普段の私は…」
京子「あれも綾乃らしい」
京子「綾乃らしくて…好きだな」
京子「綾乃は私のこと好きだもんね」
綾乃「へ!?」ドキッ
京子「あれ?ちがった?」
綾乃「べっ別に歳納京子のことなんて…好きなんかじゃ…///」
京子「そっか」ナデナデ
綾乃「ない…」
京子「うん」ナデナデ
綾乃「ことも…ない…///」ドキドキ
京子「あはは、どっちだし」ナデナデ
京子「いるよ」
綾乃「…!」
京子「だってもう14歳だよ?恋の1つくらいね」
綾乃「そう…ね」
京子「綾乃いい匂いする…落ち着くなー…」スンスン
綾乃「…くすぐったいわよ///」
京子「えへへ…」
京子「綾乃、こっち向いてー」
京子「おお、近いね」
綾乃「そうね…」
京子「こっち見てくれないの?」
綾乃「…恥ずかしい//」
京子「綾乃…」
綾乃「うぅ………///」チラッ
京子「えへへ」ニカッ
綾乃「………っ」ドキドキッ
綾乃「………///」
京子「首すべすべ」ナデナデ
綾乃「っくすぐったい…//」
京子「脇腹なでなで」ナデナデ
綾乃「…………///」
京子「太ももも」
綾乃「へ!?だっだめよ!?///」
京子「いいじゃんいいじゃん」ナデナデ
綾乃「………うぅっ///」
京子「やわらかい~」
綾乃「なによ…?」
京子「もしも私じゃなくて結衣が同じことしてきたらどうする?」
綾乃「船見さんが?」
綾乃「うーん…想像できないわ」
京子「大人しくやられるのかな」
綾乃「ううん、それはないわ」
綾乃「ただ、船見さんがそんなことしてくるだなんて、想像できないなあって思って」
京子「そう?結衣はムッツリだと思うけどなー」
京子「あと綾乃も」
綾乃「むっムッツリじゃないわよ!?///」
綾乃「そ…そんなことないわよ…」
京子「じゃあやーめよ」パッ
綾乃「あっ………」
京子「やって欲しい?」
綾乃「へ!?え、えーっと…」
綾乃「そうだ!じゃあわっ私が仕返ししてやるんだからっ」ナデナデ
京子「やったー」
京子「んん…眠くなってきた…」
綾乃「(歳納京子と…毎日こうしてたい…)」
京子「撫でられると眠くなるんだねー」
綾乃「(首も撫でてみよう)」ナデナデ
京子「聞いてないし…ふふっくすぐったいよ~…」
綾乃「(あと脇腹も…)」ナデナデ
京子「えへへ………」ウトウト
京子「………………」スースー
綾乃「…………歳納京子」ドキドキ
京子「…………………」
綾乃「………//」ナデナデ
京子「……んっ………」
綾乃「………」
綾乃「(ど、どうしよう)」ドキドキ
綾乃「(すごく…すごくドキドキする…///)」
綾乃「(だっ…抱きしめてきた!?//)」
京子「……んん………」
綾乃「(むしろ脚を絡ませて…///)」
綾乃「!ほ、本当は寝たふり…?」ハッ
京子「……………」スースー
綾乃「(いや、寝ぼけてるだけかしら…?)」
綾乃「(頬ずり!?///)」
京子「んー…」
綾乃「(歳納京子って…甘えん坊なのね…//)」スリスリ
綾乃「ふふっ」ニコッ
京子「結衣………だめだよ……」ムニャムニャ
綾乃「……………っ!!!」
綾乃「(夢の中でも船見さんなのね)」
綾乃「(頬ずりも…抱きついてきたのも…全部…)」ジワッ
綾乃「(好きな人がいるって…やっぱり…船見さんなのね………」グスッ
綾乃「(浮かれちゃって…私、バカみたい………)」
綾乃「(きっと今日のは船見さんへの練習なんだわ………)」
綾乃「(どうして…私なんかに…!)」フルフルッ
綾乃「…!」クルッ
京子「あれ!?………あっ夢かあ!」
綾乃「あら…やっと起きたのね歳納京子…」グズッ
京子「…!?なっなんで泣いてるの、
綾乃!?」
綾乃「泣いてないわ」
京子「綾乃………」ナデナデ
綾乃「…っ!やめてよ!もう…やめてよ…」グスッ
京子「…!」ビクッ
綾乃「なんでもないわ…」
綾乃「もう17時だし…そろそろ…」
京子「待ってよ!綾乃がそんななのに帰れないよ!」
綾乃「別に…歳納京子なんかに関係ないわ…」
綾乃「船見さんのお家にでも…お邪魔すれば…いつもみたいに泊めてくれるんじゃないかしら…」ウウッ
京子「結衣なら泊めてくれるかもしれないけど、別に泊まりたいわけじゃなくて…」
綾乃「ごめんなさい…遠回しすぎたわね…」
綾乃「船見さんの元へでも行って抱きつくなり頬ずりするなり一緒に寝たりすればいいのよ…!私なんかじゃ…なくて…!ううっ」グズッ
綾乃「(最低ね…私)」
綾乃「(船見さんに嫉妬なんてしちゃって…)」
綾乃「(友達なのに…船見さんも…歳納京子も悪くないのに…っ)」
京子「……………ねえねえ綾乃?」
綾乃「………」ビクッ
京子「なんで結衣…?」
綾乃「………はい?」
綾乃「え?」
京子「え?」
綾乃「自分の胸に…聞けばいいじゃない…」
京子「おいー!私の胸よ!答えたまえー!」
京子「ワカリマセン!」(裏声)
京子「わかんないって!」
綾乃「あなた…ふざけてるの!?」
京子「ええ!?ふざけてないふざけてない!本当にわからないんだよ!?」
綾乃「あなたが寝ぼけて私に抱きついてきたの」
京子「ふんふん」
綾乃「頬ずりとかしてきたの」
京子「ふんふん」
綾乃「そしたら、だめだよ…結衣って…」
京子「ふんふ…あ!?」
綾乃「夢の中では船見さんにそういうことしてたんでしょ!?だからっ…だから…!」
京子「違う!違うよ綾乃!」
綾乃「へ……?」
京子「確かに結衣も出てきたけど…あとあかりもね!」
京子「だけど私がしてたのは綾乃にだよ?」
京子「綾乃とイチャイチャしてたら」
綾乃「イチャイチャって………//」カァァァ
京子「こんな感じにー!」モミモミッ
綾乃「ひゃあ!?////」ドキドキッ
京子「そおい!」モフッ
綾乃「ちょっ///そんなとこに埋めないでよ!?///」
京子「嫌じゃないでしょ?」ニカッ
綾乃「…っいっいいから早く続けて?」ナデナデ
京子「わかった」ナデナデ
綾乃「ちがうわよ!?///話よ話!///」
綾乃「もうっ…」
京子「まあイチャイチャしてたら、なんかいきなり結衣とあかりが部屋に入ってきたのよ」
綾乃「…ふーん」
京子「そしたらいきなり、うちらがベッドにいるのに2人とも入ってきて!イチャイチャしはじめたの!」
綾乃「な、なんですって!?」
京子「だから」
京子「結衣!だめだよ!自分のおうちに帰りなさい!」
京子「みたいなこと言った気がする」
綾乃「…気がする?」
京子「あっいや、言ったんだけど、セリフ合ってるかな…と」
京子「とにかく、邪魔者追い出しただけだよ!」
綾乃「そ、そう…」
綾乃「っべっ別にそんなこと!」
綾乃「そんなこと…」
京子「こっち向いて、綾乃」
綾乃「…………」クルッ
京子「綾乃のこと好きだよ」
綾乃「そう………」
京子「友達としてじゃないよ?」
綾乃「…!そ、そう!」
京子「あ、いまちょっと嬉しそうな顔した」
綾乃「わっ悪い!?」モゾッ
京子「ほらほら、潜らないで」
綾乃「むー…」ヒョコッ
綾乃「ふふっ」
綾乃「歳納京子」
京子「うん?」
綾乃「私も…歳納京子が好き」
京子「知ってるよ」
綾乃「とっ友達としてじゃなくて!」
京子「だから、知ってるってば」
綾乃「…歳納京子のバカ」ギュッ
京子「バカと天才は紙一重だよ」ギュッ
綾乃「意味わからないわ…」
綾乃「両想い…?」
京子「両想いだよ」
綾乃「両想い…なのね…」グスッ
京子「綾乃!?」
綾乃「嬉し泣きだもん…」
京子「…よーし存分に泣けー」
綾乃「えへへ…それもどうかと思うけど」グスッ
京子「ちゅーすればもっと泣く?」
綾乃「…! もっと…泣いちゃう」
綾乃「私だって初めてよ…」
京子「綾乃の初めては戴く!」
綾乃「歳納京子に奪われる!」
京子「おお!のってくれるねー!」
綾乃「えへへ…」
京子「じゃあ目を瞑ってー」
綾乃「うん…あ、泣いちゃったから
ちゅっ
綾乃「ああっ!?まだ喋ってたのに…///」
京子「ファーストキスは塩味だね!綾乃」ナデナデ
京子「なに!?どうしたの!?」
綾乃「大事なこと忘れてるわ」
京子「え?」
綾乃「私たち…付き合ってるの?」
京子「綾乃!私と付き合って!」
綾乃「…なんか軽いけど…よろしくお願いします」ギュッ
京子「えへへ」
京子「出来婚だね」
綾乃「できてないわよ!?//」
・・・・・・・・
ちなつ「京子先輩!もういいです」
京子「え?まだ出かけた話とか初夜とかの話もある」
ちなつ「京子先輩と綾乃先輩が付き合ったのはわかりました」
ちなつ「あとあかりちゃんの愚行もね」チラッ
あかり「ええ!?あかり何もしてないよ!?京子ちゃんの夢だよ!?」
結衣「というか一体どうやったらそんな夢を見るんだ…」
京子「結衣もイチャイチャすれば見るんじゃないかな」
ちなつ「先輩!!!ぜひ私と!」キラキラ
結衣「ええ!?いや、いいかなー…」
あかり「あはは…」
千歳「お邪魔します~」
京子「おっ綾乃に千歳~」
綾乃「あなたまた生徒会アンケートだしてないでしょ!?」
京子「わざとわざと」ハイッ
綾乃「もう…///白紙!?」
京子「今から書くね~」
千歳「ううっ綾乃ちゃん拘束するためにそないなことまで…」ブフッ
結衣「熱いな…」
ちなつ「結衣先輩!私と熱くなりましょう!?」
結衣「いや…遠慮しとくよ」
あかり「ティッシュティッシュー!」フキフキ
おしまい!
見てくださった方保守もありがとうございました
それと途中寝ちゃってましたすみません
最後に
京綾最高!!!!!!
乙でした
Entry ⇒ 2012.01.22 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「ふたりのきもちのほんとのひみつ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326987500/
前→京子「きるみーべいべー」
京子「今日から、ここで暮らすことにしたから」
結衣「はぁ!?」
結衣「え……、暮らす?うちで?」
京子「うん!」キリッ
結衣「なんで……?」
京子「なんでって、そりゃあ愛し合う男女……じゃなかった、女同士が一緒に暮らすのに理由なんかいらないでしょ?」
結衣「お前、おじさんおばさんには話してきたのか?」
京子「だぶちっ!」ブイッ
結衣「……はぁ」
京子「いやぁ~、お互い物分かりのいい両親を持っててよかったね!」
結衣「ああ、うちの親にももう根回し済みなのね……」
京子「うん、うちのお母さんが『ふつつか者ですがよろしくね』って電話で」
結衣「もはや嫁入りか」
京子「一応、私の生活費とかもこっちに入れてくれるから、安心してね」
結衣「まぁその辺りは心配してないっていうか、今までだって半同棲みたいな状態だったもんな」
京子「そうそう、今までと大して変わんないんだから安心してよね!」エヘン
結衣「いや、そんなドヤ顔されて言われても……」
…………………
京子「……」モフモフ
結衣「ふぅー……あ、そのおまんじゅう美味しい?この前、近所の人にもらったんだけど」
京子「……美味しい」モフモフ
結衣「そっか……今度なにかお返ししないとなぁ」ノンビリー
京子「……」モフモフ
京子「ああああああああっ!!」ガバッ
結衣「……ど、どしたの急に……?」アセッ
京子「結衣っ!」
結衣「はいっ!な、なんでしょう……?」
京子「もっと喜べよっ!もっと喜べよっ!!」
結衣「なんで二回も言った」
京子「せっかく私が一緒に暮らせるようになったんだよ!?なのになんだよそのテンションの低さは!!」
結衣「いや、本当にいつもと変わんないもんで……ついつい」
京子「もっとさぁ!こう!嬉しさのあまり窓をぶち破って外にぴょ~んって、飛び出しちゃうくらいしたっていいじゃん!」
結衣「いや、そんなギャグアニメのキャラみたいなことは……」
京子「アニメじゃない!!」
結衣「……ほんとのことさ」
京子「いや、私は結衣のそういう表現力の無さは、昔からわかってたつもりだよ?」
結衣「……」
京子「だけど、私が一緒に暮らせるって言ったとき……ちょっと嫌そうだった……」シュン
結衣「!?そ、そんなことは……」
京子「なくないっ!言った瞬間わかったんだもん!結衣の身体から放たれるイヤイヤオーラが!!」
結衣「私は表現力がなかったんじゃないのか」
京子「嫌そうなのは、嫌でもわかるんだよ!」
結衣「はぁ……ま、そう見えたならごめん」
京子「やっぱり結衣は……!!」ジワッ
結衣「ば、ばかっ!はやとちりするんじゃない!」
結衣「その……なんだ、一緒に暮らせるって京子から切り出されたのが……その……」モジモジ
京子「な……なんだよ!ハッキリ言えばいいだろ!嫌だって……」ポロポロ
結衣「あー!だからっ!嫌じゃないよっ!!すっごくうれしかった!!///」
京子「……ほんと?」シクシク
結衣「ああ!ほんとのほんとっ!いつか私から一緒に住もうって言うつもりだったから、ちょっと面食らっちゃっただけだよ!」
京子「……じゃあ、証明してよ……」
結衣「……!///」ドキッ
京子「さあさあ!今すぐそのベランダの窓から飛び出すんだ!さあ早く!」ケロリ
結衣「おまえがな」
…………………
京子「ま、結衣が驚いてただけっていうのは最初からわかってたんだけどね~……しかしこの饅頭マジでうまいな」モッキュモッキュ
結衣「おいこら、じゃあその涙も嘘泣きってことか」
京子「さぁー?私は知らないなぁー?」
結衣「……もう、無駄な心配かけさせんなよな」ボソッ
京子「え、なに?」
結衣「な、なんでもない……」アセッ
京子「……だーいじょうぶだって!もう結衣に心配なんてかけさせないって!」
結衣「聞こえてたんじゃん……///」
京子「もう小さい頃の泣き虫な私じゃないからね!」ニコッ
結衣「……!!」
結衣「そうだと、いいんだけどな……」フフッ
京子「ああー!信じてないなー!?」
結衣「そりゃあんな無駄な芝居をされちゃあ、これからが心配にもなるって」
京子「えー、いい刺激になるじゃんよー」
結衣「これから毎日こんな調子だと、私の心臓がもたない……」ハァ
京子「大丈夫!その時は私が精一杯看病するから!」
結衣「もはや私が倒れるの前提なのな」
…………………
結衣「さて……」スクッ
京子「ん……どったの?」
結衣「いや、せっかく京子と一緒に暮らせることになったんだし、今日の夕飯はお祝いに豪勢にしようかなって……」
京子「なんだ、結衣もやっぱり嬉しいんじゃん」
結衣「だ、誰も嬉しくないなんて言ってないだろっ!///」
京子「またまた~、照れちゃって~」
結衣「う、うるさいっ、さっさと買い出し行くぞっ!///」
京子「あ、いいよ、買い出し行かなくて」
結衣「何言ってるんだ、せっかくお前の好物をたくさん作ってやろうと……」
京子「今日は私が作るから!」
結衣「え……あ、そうなの?」
京子「そうなの!買い出しも結衣んち来る前に済ませてるし、今日は結衣の大好物をたくさん作るつもりだから!」ニコッ
結衣「あ……ありがと……///」
京子「これくらい当たり前だって!」ニコッ
ガチャン
京子「あーっ!?」
結衣「突然どうした、冷蔵庫なんか開けて」
京子「ら、ラムレーズンが……」ワナワナ
結衣「あ、そういえば切らしてたっけなぁ……すっかり忘れてた」
京子「今すぐ買い出し行ってこーい!!」ビシッ
結衣「」
…………………
結衣「ふぅー、食った食った……」
京子「美味しかった?ねえ、美味しかった?」
結衣「だぶち」
京子「ちゃんと言えよ!」
結衣「だぶち」
結衣「ごちそうさまでした」
京子「お粗末様でした」
京子「あ、片付けも済ましちゃうから、結衣はテレビでも観ててよ」
結衣「……まさに至れり尽くせりだな」
京子「こんなサービス、今日だけなんだからねっ!」
結衣「はいはい」
結衣「しかし、これから一緒に暮らすとなると……料理とか掃除、片付けとかも当番制にしないとな……」
京子「あ、その辺は大丈夫!ぬかりないよ!」ガサゴソ
京子「……はい、当番表作ったから」
買出し・料理・掃除・洗濯・宿題……結衣
ゲーム・味見・ラムレーズン……京子ちゃん
結衣「……」グシャア
京子「ああっ、一晩寝ずに考えたのにっ!」
結衣「おいこら」
結衣「まぁ、こういうのはおいおい考えていけばいいかな……」
京子「おい!さっきの当番表はどうするんだよ!」
結衣「まず『ラムレーズン』が意味わかんないから、却下」
京子「バッサリだぁー!」
…………………
結衣「さてと……京子が後片付けしてくれてる間に、お風呂でも用意しておくかな……」
京子「お風呂なら私がやっておいたよー」
結衣「えっ、マジ?……なんだか今日の京子は気が効き過ぎててなんだか怖い……」ジトー
京子「そんなっ、ひどい」
結衣「じゃ、京子片付け済んだら先に入りなよ」
京子「え、いいよいいよ、今のうちに結衣が先に入ってきてよ」
結衣「いいって、ここ私の家だし」
京子「結衣ー?」
結衣「何?」
京子「『私たちの』でしょ?」
結衣「あ……ごめん」
結衣「じゃ、じゃあ遠慮なく先に入らせていただきます……」イソイソ
京子「いってらー」
京子「……くふふふ」
…………………
カポーン
結衣「ふぃー、なんだか今日は色々なことがありすぎて疲れたなぁ」フゥー
結衣「しかし、京子と同棲か……夢じゃ……ないんだな……///」
結衣「……///」
結衣「……あーっ!変なこと考えるのはよそう!だめだめっ!落ち着け私っ!///」
京子『結衣ー?』
結衣「うへあっ!?」バシャッ
京子『何慌ててるの?……それより、湯加減はどう?』
結衣「あ、ゆ、湯加減?いいよ!いい、いい……///」
京子『そっか、じゃあ私も……』ヌギヌギ
結衣「えっ!?何!何脱ぎ出してんだよっ!?///」
京子『何って……風呂入るのに服は脱がないと……よいしょっと』ゴソゴソ
結衣「えあっ、ああ、京子入るなら私上がるよっ!///」
京子『結衣さっき入ったばっかじゃん』
ガラガラ
京子「今更、何を恥ずかしがっちゃってんだか」ニヒヒッ
結衣「だ、だってなぁ……!///」
京子「私の身体だって、見飽きたんじゃない?」ニヤニヤ
結衣「ばっ、ばか!///」
京子「はいはいはーい、京子ちゃんが今決めました!これからお風呂は毎日一緒に入ること!」
結衣「ええっ!?///」
京子「だって、これでどっちが先に入るとか決めなくていいじゃん?」ゴシゴシ
結衣「まぁ……そうだけどさ……///」ブクブク
京子「まーだ恥ずかしがってんのかー」ニヤニヤ
結衣「だってそりゃあ……///」
京子「もう、えっちぃことだってやった仲だってのに、結衣さんはウブですな~」ニヨニヨ
結衣「しょうがないだろ!恥ずかしいもんは恥ずかしいんだから……///」
京子「ま、結衣のそんな反応がかわいいんだけどね」バシャー
結衣「」プシュー
ザバーン
京子「ふわぁー、いいねぇ……あったまるー……」ポカポカ
結衣「私は言葉責めでのぼせそうだけどな……///」
京子「そんなんじゃ、本当にこれからいくつ心臓があっても足りないな!」
結衣「京子が看病してくれるならいいよ……」ブクブクブク…
京子「おう!まかしとけ!」エッヘン
結衣「……///」ブクブク
京子「……ねぇ、結衣」ギュ
結衣「うわっ!きゅ、急に後ろから抱き着くなよっ!///」
京子「そろそろ慣れろよ」ギュー
京子「ね、結衣……私と一緒に暮らせて、嬉しい?」
結衣「そ、それはさっき言ったろ?///」
京子「もっかい、ここでちゃんと言って……」ギュ
結衣「……死ぬほど、今死んでもいいってくらい嬉しかったよ」
京子「まだ同棲して一日も経ってないのに、死んじゃだめだよ?」
結衣「例えな、例え」
京子「そっか……そんなにうれしかったかぁ……えへへ」ギュー
結衣「!!」ドキッ
結衣「……そろそろ、ほんとにのぼせちゃうから」ザバッ
京子「ああっ、もうちょっと!もうちょっとだけ待って!」ギュー
結衣「えー……じゃあ、50数えるまでな」イーチ、ニーイ…
京子「私、結衣に出会えて……ほんとによかったなぁ……」
京子「泣き虫だった私と……仲良くしてくれて……いつも一緒にいてくれて……」
京子「ほんと……ほんとよかったぁ……」ポロポロ
結衣「お、おい、何泣いてんだよっ」オロオロ
京子「えへへ……なんだか嬉しくなっちゃってつい……」ゴシゴシ
結衣「……」
結衣「……これからもずっと一緒なんだから」ボソッ
京子「えっ、何?」
結衣「い、いやっ、なんでもな……」
京子「なーんてね、『これからもずっと一緒なんだから(キリッ』って!はずかしー!!」ニヤニヤ
結衣「おい!その似てないのやめろ!///」バシャバシャ
京子「やめないもーん!『愛してるよ……京子(キリリッ』」
結衣「おいこらっ!そんなこと言って///……50!もう先に上がるからな!」ザバー
京子「あ~ん、いけずぅ」
結衣「うるさいっ///」
……………………
結衣「な、なな、な……」ワナワナ
京子「ふー、いい湯だったー……って、どしたの結衣?」
結衣「な、な、なんで!なんで布団一つに枕が二つ用意されてるんだよっ!///」
京子「私がやっておきました」
結衣「ベタなネタ仕込むなっ!ばかっ!///」
結衣「けど……まだ寝るには早いだろ」
京子「……せっかく同棲をスタートさせた日なんだしさ」モジモジ
結衣「!!」
結衣「ま、まぁ!そうだなっ!一緒に寝るくらい!///」カァー
京子「……わかってるくせにさ」
ゴロン
結衣「え、エッチなことは!今日は!……な、無しな……///」
京子「このヘタレが」
結衣「うっさい!早く寝ろよっ!///」
京子「自分が『寝るには早い』って言ったくせに……」ブーブー
京子「……」
結衣「……」
結衣「……なんか」
京子「……ん?」
結衣「なんか……私がエッチなことだけが目当てで……京子と一緒にいるとは思いたくなくて……今日は……したくないの///」
京子「別に、今日くらいいいじゃんよ……記念日なのに」
結衣「これから毎日一緒なんだろ?じゃあ今日じゃなくてもいいじゃん……」
京子「うわぁ……うわぁ……」
結衣「へ……ヘタレでごめん///」
京子「……ま、そういうとこも結衣らしくて好きだけどね」フフッ
京子「ね……結衣……」ゴソゴソ
結衣「なに……京子……」
京子「こっち向いてよ……」
結衣「ん……」ゴソゴソ
ギュ
京子「これくらいなら……いいでしょ?」
結衣「ま、まぁ……///」
京子「結衣ちゃん抱きまくら、あったかいなぁ……」
結衣「京子も……すごくあったかい」ギュ
京子「ねぇ……キスしよ……」
結衣「え、ええー……///」
京子「えっちぃこと我慢してんだから!キスくらいいいじゃんよ……」
結衣「わ、わかったよ……///」
京子「ん……」
チュウ
結衣「んー……んっ!?///」
京子「んふっ……」チュパリコ
結衣「んっ///ほっ、おい!舌入れるのは反則だろ……が……」
京子「結衣ぃ……」ウルウル
結衣「!?」
結衣「……」プチッ
結衣「京子ぉーっ!!」ガバッ
京子「きゃー、結衣ちゃんケダモノー!」キャッキャッ
…………………
チュンチュン、チュン
結衣「んああ……もう……エロいことも曜日制な……」ゴロリ
京子「……なんだよー……くたびれた熟年夫婦みたいなこと言いやがって……」ゴロゴロ
結衣「だって……これから毎日こんなの繰り返してたら……私、過労死するし……」
京子「結衣から襲ってきたくせに!」
結衣「あれはお前から……!まぁいい……言い合う力すらないから……」グッタリ
京子「京子ちゃんのテクニックに、結衣も骨抜きだねっ!」
結衣「はいはい……」
…………………
結衣「んあーっ、あ……朝ご飯作ってくれてたのか……」ゴシゴシ
京子「だって結衣、すっごくやつれてたし」
結衣「……とりあえず、その格好はなんだ、おい」
京子「いやーん、見つかっちゃったー!///」
結衣「裸エプロン……ってか、そんなフリルの付いた真っ白エプロン、うちにはなかったような」
京子「我が家から持ってきた!もちろんこのために!」エッヘン
結衣「即刻返してこい」
京子「えー、お母さんが『この格好なら結衣ちゃんもメロメロだからね』って、わざわざ譲ってくれたのに……」
結衣「おばさん……娘に何仕込んでんだ……」
京子「『船見さんから結衣ちゃんの好みを聞いたから』って……」
結衣「お母さん……!!」ガクッ
京子「まぁいいじゃん、それより朝ご飯冷めちゃうから、早く食べよっ」
結衣「……そうだな、せっかく作ってもらったんだし」
結衣「うん、美味しい……」モグモグ
京子「ほんと?よかったー」テレテレ
結衣「しっかりした朝食……京子は和食派だったのか、知らなかった……」モグモグ
京子「いや、そういえば結衣に朝ごはん作ったことなかったなぁーって、そしたらちゃんとしたの作りたくなるじゃん?」
結衣「これからもこんな美味い朝食が食べれるのか……」モグモグ
京子「いや、多分今日だけ」
結衣「えええ、なんで今日だけ……」
京子「だって、凄い手間かかるんだよ?こんな豪華な朝食は本日限り、これからは普通なのしか作んないよ」
結衣「ま、作ってもらえるだけいいか……」モグモグ
京子「……毎晩、ちゃーんと愛してもらえたら、毎朝しっかりした朝食を作らないでも……ないかな///」
結衣「ぶふぉっ!!」
京子「もう、汚いんだから……焦って食べちゃダメだよ」
結衣「お前が変なこと言うからだろがっ!!///」
京子「……だって、朝も気分よく作りたいじゃん?///」
結衣「……毎日は無理だけど」
結衣「京子が朝ごはん当番の日くらいは……してもいい……よ///」カァー
京子「……///」
結衣「……///」
京子「……朝から何言ってんだろね、私たち……///」
結衣「……お前が言い出したんだろ……///」
京子「わたしのせいかよ!?」
結衣「ああ、お前のそのかわいさのせいだ」
京子「え……///」
結衣「く、口が滑った……///」カァー
…………………
京子「ねぇー……ゆいー……」ゴロゴロ
結衣「なんだー……京子……」ゴロリ
京子「もし、私が病気で倒れたら……」
結衣「そんときは私が必死に看病するよ」
京子「その甲斐虚しく、死んじゃったら……」
結衣「……その時は私も一緒に死ぬ」
京子「……そっか……えへへ」ゴロリン
結衣「じゃあ、もし私が死んじゃったら、京子はどうする……?」
京子「私かぁ……私はラムレーズンを食べるかなぁ……」シミジミ
結衣「なに深イイ話したみたいな表情してんだよ……意味わかんないし」ムクリ
京子「いや冗談冗談、ほんとは……まぁ、結衣の分も必死に生きるかなぁ」ゴロゴロ
京子「だって、結衣は私に死んでほしくなんかないでしょ?」
結衣「……よくわかってんな」
京子「……けど、私も別に結衣に一緒に死んでほしいとか思ってたわけじゃないからね」
京子「ただ……結衣がそうしたいなら、私に止める権利はないかなって」
結衣「私も……京子が死んだら、やっぱりラムレーズンを食べるかな」フフッ
京子「……おい、ラムレーズンを馬鹿にすんなよ?」
結衣「してないって」
結衣「死が二人を分かつまで……か」
京子「なぁに、結衣さん……厨二病っすか?」
結衣「ちげえよばか」
結衣「死ぬまで一緒にいられたらいいなって……ちょっとそう思っただけだよ」
おしまう
京子「きるみーべいべー」
というやつの続編的な
ただアマアマな京結が書きたかった、後悔はしていない
乙
Entry ⇒ 2012.01.20 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「きるみーべいべー」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326550387/
次→京子「ふたりのきもちのほんとのひみつ」
京子「駆け落ちしたい」
結衣「!?」
結衣「……なんだよ、いきなり」
京子「ねぇ、駆け落ちしようよ」
結衣「なんで?」
京子「うーん、なんで?って聞かれても……」
結衣「……なんか言われたの?」
京子「いや、特に何も……」
京子「けどさぁ、もし、もしだよ?」
京子「誰か……例えば友達に、私たちの関係を否定するようなこと言われたら、私耐えられる自信ないよ」
結衣「身内にそんなこと言う奴いないよ」
京子「それはそうだけどさぁ……」
結衣「それに」
結衣「その時は、私が守ってあげるからさ」ニコッ
京子「結衣は駆け落ちしたくないの~?」
結衣「する理由ないし……したって行き当たりばったりだから、ダメになる未来しか見えないな」
京子「う~……」バタバタ
結衣「京子は、そんなに駆け落ちしたいのか」
京子「なんかさぁ……こう刺激が」
結衣「じゃあ、今度2人でどっか旅行しようか」
京子「今すぐじゃないのかよー!……ま、楽しみにしとくけどさ」フフッ
…………………
結衣「京子は……」
結衣「京子は、もし私が『駆け落ちしよう』って言ったら、してくれる?」
京子「え~?……笑ってごまかすかな」
結衣「ごまかしちゃうのかよ」
京子「そりゃあ、真面目に頼まれたらさぁ……きっと一緒に駆け落ちちゃうよ」
結衣「京子」ジッ
結衣「一緒に駆け落ちしよう……」
京子「……やーだよー」プイッ
…………………
京子「結衣さんや~」
結衣「……なんだい、京子さんや」
京子「私と一緒に死んで」
結衣「ぶはっ!」
京子「……なーんてねー」
結衣「……」
結衣「なんだよ、マジで何かあったのか?」
京子「別に何もないけど……」
結衣「嘘つけこのやろう」
京子「……たださ、私たちってさ、結婚とかできないじゃん?」
結衣「外国では出来るとこあるけどな」
京子「……子供も作れない」
結衣「女同士でも赤ちゃんは作れるって西垣先生が」
京子「もう!あー言えばこー言う!」プンプン
結衣「なーに不安がってんだよ……」
京子「女同士で私たち……なんで付き合ってんだろーなーとか」
結衣「……京子っ!!」
京子「ひゃ、ひゃい!!」ビクッ
結衣「昨日作ったカレー余ってんだけど……食べる?」
京子「い、いただきます……」
…………………
京子「んぐ……はふっ……」ガツガツ
結衣「おいおい、そんながっつかなくても」
京子「んむっ、だって結衣のカレー、美味しいんだもん……はむっ」モグモグ
結衣「さっきのさ……」
京子「ん?」
結衣「付き合ってる理由とかさ、別に『私が作るカレーが美味しいから』とかでいいんじゃないかな」
京子「なんだ、その適当な理由は」
結衣「今は別に、理由なんていらないよ」
結衣「……京子は、私が好きな理由って何よ?」
京子「カレーが美味いから」
結衣「よろしい」
結衣「好きだよ……京子」
京子「……私もこのカレーだいしゅき」モキュモキュ
結衣「いやそこは……」
チュッ
京子「……カレーも結衣も大好き」
京子「……ごめんごめん、なんかちょっとネガティブになってたわ」
京子「カレー食ったら元気になった!完全復活!」
結衣「お前、カレー食ってる途中でキスすんなよな……」ゴシゴシ
京子「ええっ!?そこ!?」ガーン
結衣「まぁ……あとで私もやり返してやるからな」フフッ
京子「えへへっ」
結衣「カレー食い終わったらさ、旅行のパンフ取りにいこっか」
京子「お、あれマジだったのか……」
結衣「マジだよマジ」
結衣「……あとさ、もし、京子が望むなら……」ボソッ
京子「……え?何?」
結衣「……いや、なんでもない」ニコッ
京子「おい!そういうの気になるじゃんかよぉー!ちゃんと言えよっ!」
結衣「……今日の夕飯は何にしよっかなー、とか」
京子「嘘つくなー!絶対なにか隠してる!」ギャーギャー
結衣「嘘じゃないって」アハハッ
…………………
Baby,Please kill me.
おしまい
タイトルはとくにいみなしです
続きまして
櫻子「芋けんぴおいしい」
櫻子「芋けんぴおいしい」ポリポリ
向日葵「櫻子」
櫻子「芋けんぴおいしい……」ポリポリ
向日葵「櫻子、今は勉強中でしょう?お菓子ばかり食べてるんじゃねーですわ」
櫻子「芋けんぴおいしいもん!」ポリポリ
向日葵「……じゃあ、私帰ってもよろしくて?」
櫻子「だめ!」
櫻子「芋けんぴおいしいよ……?」ホレホレ
向日葵「誰があなたの食べかけなんて食べるもんですか!///」
櫻子「……おいしいのに」ショボーンポリ
向日葵「ああもう!じゃあ……あ、ありがたくいただきますわよ!///」アーン
櫻子「芋けんぴうめぇ」ポリポリ
向日葵「」アーン
櫻子「芋けんぴおいしい」ポリポリ
向日葵「実家に帰らせていただきます」
向日葵「わざわざあなたの宿題を見に来てあげたというのに……」
櫻子「芋けんぴおいしい」ポリポリ
向日葵「だから食べるの止めろって言ってんでしょこのおバカ!」バシッ
櫻子「いたっ!あ……」ポロッ
…………………
芋けんぴ1『うわぁっ!!』コロリン
芋けんぴ2『昭二ーっ!!』
芋けんぴ3『まずい!昭二兄ぃが床に落ちた!誰か!誰か引き上げてくれぇ!』
芋けんぴ長『無駄じゃよ……カーペットの上に落ちた食べかけの芋けんぴ……誰が拾って食べてくれよう……』
芋けんぴ2『そんな……!昭二ー!昭二ーっ!!』
…………………
櫻子「昭二……」ジワッ
向日葵(あっ、やりすぎましたわ……)
櫻子「うっ……うぇっ……」ジワジワ
向日葵(まずいですわ、このままじゃ泣き出してしまいますわ……こうなったら!)
向日葵「櫻子!新しい芋けんぴよっ!」グイッ
櫻子「んぐっ!?……」ブチュ
櫻子「んくっんくっ」チュパチュパ
櫻子「えへぇ……いおけんひ……おいひぃ……」エヘヘ
向日葵「ホッ」
櫻子「いおけんひおいひぃよぅ」チュパリコ
向日葵(なんてキモい食い方なんですの……!?よだれが垂れて口周りがベタベタ……)
向日葵(はっ!!)ピーン
向日葵(今の櫻子なら、私がキス顔で芋けんぴくわえてたら食いついてきて)
向日葵(ポッキーゲームよろしく……チューみたいになっちゃうんじゃ……!///)ハァハァ
向日葵「櫻子、私にも芋けんぴくださいな///」
櫻子「えっ、いいよ!」ハイッ
向日葵「ありがとう……///」
向日葵(キタキタキタァー!!)
向日葵「ひゃい……しゃくらこ……ひもけんひですわよぉ……///」ンー
櫻子「芋けんぴ!いただきます!」キラリーン
向日葵「……///」ドキドキ
櫻子「あー……んっ!」カプリシャス
ガタガタッ
綾乃「としのーきょーこーっ!!」ガタンッ
千歳「おじゃまするでー」
向日葵「!?」ビクッ
向日葵「な、な、なんで先輩方がここに……?」
千歳「ごめんなぁ、綾乃ちゃん扉を開ける時に、歳納さんの名前叫ぶんが癖になっとるんや……ビックリさせてしもたかな」
向日葵「いえ、そこはどうでもいいですわ」
綾乃「千歳、トルティア!」
千歳「はいはい、待たせたなぁ」ガサゴソ
千歳「トルティアチップスやで」ニコニコ
綾乃「やったあ!」パァー!
綾乃「トルティアチップスおいしい」ポリポリ
櫻子「芋けんぴおいしい」ポリポリ
向日葵「……で、先輩方は櫻子の家までいかがなされたんですの?」
千歳「いやぁ、綾乃ちゃんとスーパーまで行った帰りにたまたま立ち寄っただけやでー」
千歳「しかし、おじゃまやったかなぁ……?」ニヤニヤ
向日葵(はっ……そういえば芋けんぴゲームの姿を見られたのでは……!?///)
千歳「うちは何も見とらんよー」ウフフ
綾乃「トルティアチップスおいしい」ポリポリ
櫻子「芋けんぴおいしい」ポリポリ
櫻子「トルティアチップス……ちょーだい!」
綾乃「えっ……」ビクッ
櫻子「くれよっ」グイグイ
綾乃「や、やめ……やめてぇ……」ジワッ
千歳「こらこら綾乃ちゃん、少しくらい分けてあげんといけんよって、いつも言っとるやろ?」
向日葵「さ、櫻子も……先輩のものを無理矢理奪おうとしないの」メッ
綾乃「……」ポリポリ
櫻子「ぶー……」ポリ
綾乃「トルティアチップス……あげる」ホイ
櫻子「マジでっ?やった!」
櫻子「じゃあ、芋けんぴあげるよ!」ハイ
綾乃「……ありがとう///」
向日葵「お互い苦労しますわね」フフッ
千歳「そやねぇ……ま、かわいくて癒されるんやけどね」ニコッ
向日葵「そうですわね……かわいいですわね///」
向日葵「しかし……」
千歳「なぁ……」
ひまちと「「なんでこうなったんだろう……」」
おしまい
ちなつ「……」
あかり「がうがうがうがうがうっ!」ワンワンッ
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「がうがうがうがうがうっ!」ワンワンッ
ちなつ「それ……ワンワンだけどさ……」
あかり「がうがうがうがうがうっ!」ワンワンッ
ちなつ「もう……見てるの恥ずかしいからやめてよ……」
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「あかり、ワンワンだよぉ~!」(cv.チョー)
ちなつ「あかりちゃん……それも違う……」
あかり「もう!ちなつちゃんはわがままだなぁ!」(cv.チョー)
ちなつ「ほんと……描写しづらいんだからやめて……」
あかり「あかりワンワン!」
ちなつ「あかりちゃん……そのヒゲ……」
あかり「これはさすがにワンワンだよねっ!」キリッ
ちなつ「それは……それはファンファン……」
ちなつ「とりあえずさ……今日は帰るわ……」
おしまい
最初はあかりワンワン(マリオの敵キャラ)
次はあかりワンワン(いないいないばぁっ)
最後はあかりファンファン大佐でした
乙乙
Entry ⇒ 2012.01.20 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
千歳「結ちとの可能性」
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1325521229/
千歳「はぁ……」ボンヤリ
綾乃「何よ千歳……溜息なんて吐いて、何か悩み事でもあるの?」
千歳「あ、綾乃ちゃん……」ポワポワ
綾乃「どんな些細なことでも、相談してよね……だって私たち、親友でしょ!」キラリーン
千歳「そやね……綾乃ちゃんも無関係ってわけやないもんね……」
綾乃「私のことで悩んでるの……?」
千歳「いや……あのなぁ、うち、恋に落ちてしもたかもしれん……///」
綾乃「ふむふむ、恋ね……ってここここ、恋ぃ!?」ビクッ
千歳「そや……うち、好きな人ができたんや……///」カァー!
綾乃「えっ、私に関係あるって……もしかして私のことを好きになったんじゃないわよね……?///」モジモジ
千歳「もちろん、綾乃ちゃんのことも好きやで?……けど、その『好き』とはちゃうの……///」
綾乃「そ、そう……」ショボーン
綾乃(何だか私、フラれたみたいじゃない……)
千歳「うちの好きになった人は……///」
綾乃「ゴクリ……」
千歳「……///」
綾乃「ゴクゴクリ……」
千歳「……///」モジモジ
綾乃「ゴクゴクップハー!……」
千歳「……///」テレテレ
綾乃「って早く言いなさいよっ!!」ムカッ
千歳「……船見さんや///」
綾乃「そうそう素直に言えばいいのよ……ってうぇええっ!?」
綾乃「船見さん!?あの!?うちのクラスの!?船見結衣さん!?」
千歳「そやで……///」テレッ
綾乃「へぇー!千歳って意外とカッコイイ感じの人がタイプだったのねぇー!」ニヨニヨ
千歳「茶化さんとってやー///」
綾乃「……けど、千歳と船見さんってそんなに接点あったかしら?」
千歳「まぁ……そやから『綾乃ちゃんも関係ある』てゆうたんよ?」
綾乃「私?私もそんなに船見さんと接点ないけどなぁ……同じクラスで、歳納京子経由で喋るくらいかしら……?」
千歳「綾乃ちゃんは……うちと船見さんとを結び付ける、愛のキューピッドなんやで!///」
綾乃「えー?本当に?私何にもしてないけれど……」
綾乃「けど、愛のキューピッドって言われて……悪い気はしないわね」ニコニコ
綾乃「……で、私は何でキューピッドなわけ?」
千歳「それはなぁ……///」キャー
綾乃「な、なによ……そんな恥ずかしいことなの……?」アセアセ
千歳「うち、綾乃ちゃんと歳納さんを使って、あんなことやこんなことを妄想するのが好きなんやけどなぁ」
綾乃「ほんと……いつも恥ずかしいんだから歳納京子の前で妄想しだすの止めてよねっ///」
千歳「そ、それだけは堪忍や……うちから妄想取り上げたら、ただの陰気な白髪眼鏡っ娘になってまう……」ショボーン
綾乃「いや、それは言い過ぎだし……しかも取り上げるとまでは言ってないでしょ?ただ歳納京子の前でだけは自重してほしいってだけで……」
千歳「うーん……うちの妄想は脊髄反射的に湧き上がってくるものやから……それを止めるとなると生命活動にまで影響を及ぼして……」ブツブツ…
綾乃「わかった!もうわかったから!千歳の妄想する権利は不可侵だって認めるから!!……だから話を戻しましょう!」アセッ
千歳「そうやねぇ……いつもうちは綾乃ちゃんと歳納さんのネチャネチャラブラブな妄想を繰り広げとって、その時に、どうしても妄想に小さなノイズが入ってまうんよ……」
綾乃「ネチャラブって単語にもひっかかるけどスルーするとして……妄想のノイズ?」
千歳「うち、今ちょっと難しい単語を使いたぁなる年頃やから、綾乃ちゃんには意味が解りづらいかもしれへんけど」
綾乃「……」スルー
綾乃「まぁ……だいたい察しは付くけど、妄想を壊そうとしてくる『邪魔物』的な意味なんでしょ?」
千歳「さっすが我が学年きっての秀才、生徒会副会長・杉浦綾乃さんやわぁ!」ニパー
綾乃(今日の千歳なんか絡みづらい……)
千歳「うちの幸せな妄想を壊そうとしてくる存在……それが『船見結衣』さんやったんや……」
綾乃「船見さんが……?そんなアグレッシブなイメージなかったけどなぁ」ヘェー
千歳「いや、本物の船見さんとちゃうよ?あくまでうちの脳内、妄想の中の船見さんやで」
綾乃「え、千歳の妄想なんだから、簡単にそんな脳内の船見さんなんて消すことができるんじゃないの?」
千歳「それが……うちが無理矢理消そうとすればするほど、うちの中で船見さんの存在が大きくなってくんや……」
千歳「例えば、綾乃ちゃんは歳納さんと船見さんがイチャイチャしとるの見かけたら、どう思う?」
綾乃「えっ?そりゃあ……その……別にな、なんとも思わないわよ!///」
千歳「綾乃ちゃん、本当の事を話すんや……!!」ゴゴゴ…
綾乃「う……うう……」タジ…
綾乃「……嫌よ」ボソリ
千歳「なんやて……?」
綾乃「……嫌よっ///」
千歳「もっとイケるやろ!?」
綾乃「嫌!歳納京子と船見さんが仲良くしてるとこなんて見たくないっ!!」
千歳「出し切ってまえーっ!!」
綾乃「京子ぉーっ!!愛してるぅーっ!!」
綾乃「はぁ……はぁ……」
千歳「本当にいい……心からの叫びやったでぇ……」タラリ
綾乃「そう……よかったわ……」ハァ…ハァ…
綾乃(もういや……千歳と友達関係解消したい……)ウルウル
千歳「い、いや!話戻すからっ!!綾乃ちゃん落ち着いて!」アセッ
千歳「うちの脳内の船見さんも、うちの妄想の中で『嫌や!京子はうちのもんや!』って叫ぶんやて!」
綾乃「千歳……ほんと今日大丈夫……?」
千歳「大丈夫やで……?」
綾乃「もう……また話を戻しましょ?その妄想内の船見さんが、どうしたら千歳の恋に関係があるのかしら?」
千歳「そやったな……」コホン
千歳「うちの妄想の中にしょっちゅう船見さんが出てくるようになってなぁ……そしたら本物の船見さんのことまで気にしてまうようになってもうて……」
綾乃「ははーん、それで船見さんのことが好きになってしまったってわけね……」ニヤニヤ
千歳「うちも、こんな気持ち生まれて初めてで……どうしたらええか……///」
千歳「綾乃ちゃんも、歳納さんのこと考えたりするときはこんな気持ちなんかなぁ……?」
綾乃「えっ、私!?///」
綾乃「どうなのかしら……自分でもあまりよくわかってないと思うわ///」
綾乃「けど、恋って誰しも最初は戸惑うものだと思うわ」
千歳「実体験の感想には説得力があるなぁ」ニヤニヤ
千歳「最近やと、綾乃ちゃんと歳納さんの妄想よりも、船見さんのことを考える時間の方が増えてきたみたいで」
綾乃「あら、いい傾向じゃない!これで鼻血が出やすい体質からもおさらばねっ!」
千歳「けどなぁ……鼻血はうちの専売特許、言うならばチャームポイントみたいなとこもあったからなぁ……」シミジミ
綾乃「とりあえず千歳はチャームの意味をちゃんと調べましょうか……」
綾乃「で、千歳はこの先どうするの?」
千歳「え?この先て……船見さんの話?」
綾乃「ええそうよ」
千歳「んー……どうしたいとかは、まだ考えとらんかな……///」
綾乃「あら?千歳ったら他人の恋には積極的になるのに、いざ自分のことになると途端に臆病になるのね」フフッ
千歳「もう、綾乃ちゃん茶化さんとってやぁ///」
綾乃「うふふっ!けど、そっかぁ……千歳も好きな人見つけたのよね……」
綾乃「今日から私たちは共闘する戦友、ってとこね」ニコニコ
千歳「そやねー……綾乃ちゃん、うちのためにも早く歳納さんと結ばれるんやで?」アハハッ
綾乃「千歳だって、私のためにも早く船見さんと付き合っちゃいなさいよっ!」ウフフッ
ワイワイガヤガヤ
京子「……///」カァーッ
結衣「……///」プシュー
京子「ゆ、結衣、早くドア開けちゃってよ……///」
結衣「京子こそ、いつもみたいに入っていけよ……///」
京子「くっそぉ……ただ生徒会室に遊びにきただけなのになぁ……!」
結衣「こんな入りづらい空気になるとは……」
結衣「京子愛してるー!って叫んでたな///」クスッ
京子「千歳だって結衣の妄想ばっかしてるって///」
結衣「ま、まぁひとまず部室に戻るか……///」
京子「明日からどんな顔して二人に会えばいいんだよぉ……///」
おしまい
綾乃「だきしめたいっ」
綾乃「」ポケー
千歳「綾乃ちゃんどしたん?朝からぽわぽわして……」オハヨ
綾乃「っ!!///」
綾乃「な、なんでもないないナイジェリアよっ!!///」アセアセ
千歳「ほんまにぃ……?熱でもあるんちゃう?」ピト
綾乃(ちちち千歳の顔がちかかかかか近いっ!///)カァー!
千歳「顔は赤いけど……熱はなさそうやねぇ……」フムフム
千歳「なんかあったら、すぐに言うんやで?無理したらあかんよ?」
綾乃「///」プシュー
綾乃(言えない……っ!!)
綾乃(『今朝から千歳を抱きしめたくてたまらない』だなんて……死んでも言えない……!!///)
綾乃(けど……本当に私どうしちゃったんだろ……?)
綾乃(あー、千歳をぎゅって……ぎゅーってしたいっ……!!)
千歳「あやのちゃん?綾乃ちゃんってば……」
綾乃「んあっ?あ……ごめんなさい、ちょっとボーっとしてたわ……」
千歳「保健室行く?うち付き添うよ?」
綾乃「えっ、でも……」
綾乃(けどもしかしたら……ドサクサに紛れて抱き着けるチャンスかも!)
綾乃(行くのよっ!綾乃!!)
綾乃「うん……やっぱりそうするわ……」
綾乃「けど……ちょっと今立ちあがるのも辛いから……肩を貸してくれないかしら……?///」
千歳「うん、ええよ」ニコッ
綾乃「ありがとう……千歳///」
綾乃(気づかれないように……自然に……!!)ハァハァ
千歳「ほな……手ぇ貸して」ヨッコイショ
綾乃(キタキタキターッ!!!)
綾乃「っんしょっと……あっ///」
ギュッ
千歳「……!!」ピーン
綾乃「……」ギュギュ
千歳「綾乃ちゃん……?///」
綾乃「ちとせぇ……ちとせぇ……っ!///」ハァハァ
千歳「このまま保健室いこか……」
綾乃「はぁ……はぁ……///」ガクガク
綾乃(あっ……やばい……幸せすぎて意識が……)ガクッ
綾乃「うーん……ん、ここは……」パチリ
千歳「あ、綾乃ちゃん気ぃ付いたんやね」
千歳「綾乃ちゃん、あのあと教室でぐったりして、うちが保健室まで引っ張ってきたんよ?」
綾乃「あ……ごめん、ありがとうね千歳……///」
千歳「ええってこと」ニコッ
千歳「……でなぁ、綾乃ちゃん、うちの肩借りて立ち上がる時……」
千歳「うちのこと……抱きしめたやろ?」
綾乃「!?」
綾乃「な、何言ってるのよ!?///」
千歳「耳元で『はぁはぁ』言っとったし……」クスクスッ
綾乃「あああ……///」
千歳「そんなにうちのこと、抱きしめたかったん?」ニヤニヤ
綾乃「あうあうあう……///」プシュー
ギュッ
綾乃「!?」
千歳「うちもな……今日実は朝から綾乃ちゃんに抱き着きとうて……たまらへんかったんや……///」ギュー
千歳「なんでなんかわからんけど……まぁ、綾乃ちゃんから先に抱き着いたんやから、うちからも抱き着く権利はあるよなぁ……?」ギュー
綾乃「あわあわあわ……///」
綾乃「……///」
綾乃「うん……///」ギュギューッ
綾乃「ふぅ……なんとか落ち着いてきたわ」
千歳「まだ抱き着いたまんまやけどなぁ」ニコニコ
綾乃「い、いいじゃない別にっ!!///」
千歳「けど……なんでうちらは今日に限って無性に抱き着きたくなったんやろか?」
綾乃「そうね……なんだか病気みたいな感じで、急に気持ちが落ち着かなくなってきて……」
千歳「なんか、薬でも盛られたんかなぁ?」
綾乃「まぁ……まだ今は犯人探しするのは止めましょう」ギュー
千歳「そやな、今はこの状況をしっかり楽しむのが先やね」ニコニコ
綾乃「もう……!///」ギュッ
綾乃「……絶対に離してなんかあげないんだからねっ!」ギューッ!!
おしまい
続きまして最後は
綾乃「トルティアチップスおいしい」
綾乃「トルティアチップスおいしい」ポリポリ
千歳「綾乃ちゃん」
綾乃「トルティアチップスおいしい…」ポリポリ
千歳「綾乃ちゃん、今は委員長会議の最中やで?お菓子食べるのは止めとき」
綾乃「おいしい……トルティアチップス」ポリポリ
千歳「……」
千歳「綾乃ちゃんっ!!」ダンッ
綾乃「!!」ビクッ
千歳「そのお菓子……預からせてもらうで?」ガサガサ
綾乃「ああっ!だめっ!」
綾乃「トルティア……チップスぅ……」ウルウル
千歳「ふぅ……なんとか会議は済ませたでぇ」
綾乃「……てぃあ、……てぃあ」ブツブツ
千歳「しかしどうしたんや、今日の綾乃ちゃんなんかおかしいで?」
綾乃「……!」キッ
綾乃「わたしのとるてぃあ!!かえせっ!!」ガバッ
千歳「うわぁあっ!」
綾乃「……ふふふ」
綾乃「トルティアチップスおいしい」ポリポリ
櫻子「あー、それ超おいしいですよね!」
櫻子「一枚もーらいっ!」ヒョイパク
綾乃「!?」
綾乃「うう……」ポロポロ
綾乃「わたしのとるてぃあ……とらないでよぉ……」ポロポロ
櫻子「えっ、あ、ごめんなさい……」シュン
千歳「綾乃ちゃん、後輩に一枚くらい分けてあげてもええんちゃう?」
綾乃「……」ポリポリ
千歳「綾乃ちゃん?」
綾乃「トルティアチップスおいしい……」ポリポリ
綾乃「おいしい……から」ポリポリ
綾乃「許す……」ポリ
千歳「綾乃ちゃん……!」パァー
櫻子「副会長……!」ニカァ-
千歳「なぁ、綾乃ちゃん?」
綾乃「トルティアチップスおいしい」ポリポリ
千歳「そのお菓子って、トルティアなん?トルティヤなん?」
綾乃「え……トルティアチップスおいしいよ?」ポリポリ
千歳「トルティアなんやね」
綾乃「うんっ!」ニコー!
千歳「ほんと美味しそうやね……」ジュルリ
綾乃「トルティアチップスほんとおいしい」ポリポリ
向日葵「私はその臭いが苦手ですわ……」
綾乃「!?」ガーン
向日葵「食べたあと、お口も臭いますし……」
綾乃「!?」ハァークンクン
向日葵「あとなんか歯にくっつきやすくて嫌ですわ……」
綾乃「……」ショボーン
向日葵「けど……美味しいですわよね……///」
綾乃「!!」パァー
綾乃「トルティアカンパニーおいしい」ポリポリ
千歳「え、綾乃ちゃん今なんて?」
綾乃「と、トルティアチップスおいしい……」ポリポリ
千歳「今なんかちゃうこと言ったやろ?」
綾乃「……」ポリポリ
千歳「まぁええわ」
綾乃「おいしい……」ホッ
綾乃「トルティアチップスおっいしっいなぁー♪」ルンルン
千歳「あれ、綾乃ちゃんえらい機嫌ええなぁ」
綾乃「おいしいからねっ♪」ニコニコ
千歳(ああ、かわええなぁ……)
千歳「うふふ……」ナデナデ
綾乃「えへへー♪トルティアチップスも千歳もおいしいから好きっ!」ニコニコ
千歳「綾乃ちゃん……///」ナデナデ
綾乃「トルティアチップスおいしい!!」
おしまい
ありがとうございました
おつ
Entry ⇒ 2012.01.20 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
京子「ちなつちゃんとキスしたよね?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326892144/
京子「あー、わたしもいま来たとこー」
あかり「でも今日は珍しいね、二人で出かけようなんて」
京子「うん、ちょっとねー」
あかり「で、どこ行くの?」
京子「映画でも行くか?」
あかり「あ、あれ?京子ちゃんが呼びだしたんだよね」
あかり「なんで誘ったのっ!?」
京子「いやー、それはねー」
あかり「それは!?」
京子「あんまり考えてなかった!」
あかり「なにそれぇ!?」
あかり「はぁ、まあいいよ」
京子「じゃ、映画でいいよねー」
あかり「うん、いいけどなんか面白いのやってるの?」
京子「他に面白いのやってても、ミラクるん一択だけどね!」
あかり「そう・・・だよね」
あかり「おー!」
京子「映画館でコーラ飲まなきゃいけないから」
京子「ここではアイスティーだな」
あかり「な、なんでコーラ飲まなきゃいけないの?」
京子「映画館ならコーラとポップコーンだろー」
あかり「いけないの!?」
京子「んー」
あかり「な、なに、飲んでるとこじっと見て」
京子「気にしない、気にしない♪」
京子「あー、ミラクるん面白かったー!」
あかり「京子ちゃん、はしゃぎすぎだよ」
京子「だってミラクるんだし!」
あかり「もう、興奮して手も握ってくるしさ」
京子「あんなとこに手を置いとくのが悪い!」
あかり「ムチャクチャだよぅ」
京子「全然考えてなかった!」
あかり「・・・そ、そうだったね」
京子「ちょっと、歩こうぜー」
あかり「あ、ぶらぶらするのいいよね」
京子「うんうん♪」
京子「手、繋ぐ?」
あかり「な、ななな、なんで!?」
京子「なんでって、前はよく繋いだじゃん」
あかり「前って、ずっと小さい時だし」
京子「いまもおっきくないと思うけどなー」
あかり「ひどっ!?」
あかり「わ!恥ずかしいよー!」
京子「いいじゃんか、減るもんじゃなしー」
あかり「そ、それは減らないけどさ」
京子「それとも嫌なの?」
あかり「え?京子ちゃん?」
あかり「は?」
京子「さて、ゲーセン行こーぜー」
あかり「う、うんわかった」
京子「ふんふーん♪」
あかり「あ、あれ、京子ちゃん?」
京子「そうだろ、そうだろー♪」
あかり「3人の中で一番上手いもんね」
京子「前はずっと3人だったよなー」
あかり「うんうん、いつも一緒だったね」
京子「でも最近はなー」
京子「うーん、でもなー」
京子「あかりだけ大人になっちゃってる気がしてさー」
あかり「わ、わたしが!?」
京子「ちなつちゃんとキス、してたりー?」
あかり「あ、あれは!ムリヤリされたんだもん!」
あかり「ちなつちゃんのキス取られたって怒ってるの!?」
京子「そんなことは一言も言ってないけどねー」
あかり「言ってる!目が言ってるもん!」
京子「どうかなー?」
あかり「許してよぅ、ほんとにわたしからじゃないからぁ!」
京子「誰とでもキスしちゃうの?」
あかり「そ、そんなわけないじゃん!」
京子「じゃあ、なんでちなつちゃんとしたの?」
あかり「だって、ほんとに強引だったから」
京子「好きなの?」
京子「ふーん」
あかり「信じてよぅ!」
京子「まー、信じなくもないけどねー」
京子「さて、最後に公園だー」
あかり「へ?」
あかり「わたしは生きた心地がしないよぅ」
京子「なんでー?」
あかり「わかってるくせにぃ!」
京子「あははー、別にあかりを攻めてるわけじゃないし」
あかり「攻めてるよ!?」
あかり「わ、わぁひさしぶりだぁ」
京子「空元気は見てて辛いよ?」
あかり「あ、あれ?誰のせいなのかわかってない!?」
京子「他に誰かいたっけ?」
あかり「この状況でボケはやめてぇ」
あかり「ちなつちゃんのキス取っちゃったの謝るからぁ!」
京子「そっか、そっか♪」
京子「じゃあ、目をつぶってもらおっかなー」
あかり「うぅ、わかったよぅ」
京子「いっくよー!」
あかり「!?」
京子「へっへー」
あかり「え?キス!?なんで!!?」
京子「奪ってやったぜー!」
あかり「なんで?間接キスってこと!?」
京子「ボケすぎ・・・じゃないかな」
京子「説明しなきゃいけないのかー」
あかり「あれ?わたしがおかしいの?」
京子「はぁ」
あかり「溜息つかれた!?」
京子「溜息つきたくなるよねー」
あかり「うん、で?」
京子「でって言われたー!」
あかり「ごめんなさい、ごめんなさい!」
あかり「ちなつちゃんが好きかと思ってたんだもん!」
京子「しょうがない、説明しよう!」
京子「誰かさんがキスしてたんだよねー」
あかり「ぎっくぅ!」
京子「最初はちなつちゃんがーって、思ってたんだけどさ」
京子「どんどん違う気持ちが出て来たんだよね」
あかり「違う気持ち?」
あかり「わ、わたしが!?」
京子「千歳ともキスしちゃうしさー」
あかり「京子ちゃんだって、してたじゃん!」
京子「まぁ、それはそれだ」
あかり「自分のことはスルー!?」
あかり「は、はい!」
京子「あかりはわたし以外とキスしちゃだめなの!」
あかり「最初から誰ともする気ないよ!?」
京子「わたしとならオッケーだから」
あかり「なんでっ!?」
あかり「いま、すっごいことあっさり言ったよねぇ!?」
京子「あかりは、わたしのこと嫌い?」
あかり「それは好き、だけど」
京子「じゃあ全然問題ないじゃん」
あかり「も、問題しかないじゃん!」
あかり「だ、だって女のコ同士とか考えたことないし」
京子「キスしたのに?」
あかり「はっ!」
あかり「そういえば、京子ちゃんとのキス、嫌じゃなかった」
京子「ほんと!!?」
京子「嫌なの?」
あかり「あぅ」
京子「わたしと付き合ってくれる?」
あかり「え、えっと」
あかり「わ、わかったよぅ!」
京子「よ、よかったぁ」
パタッ
あかり「ちょっとぉ!京子ちゃん!?」
あかり「そんなに元気に宣言されても」
あかり「京子ちゃん、立てる?」
京子「眠り姫はどうやって起こすんだったかなー?」
あかり「えぇぇ!?最初からハードル高いよぉ!」
あかり「それ、脅迫!?」
あかり「も、もう、しょうがないなぁ」
ちゅっ
京子「よし!あっかりんゲットだぜ!」
あかり「人をポケモンみたいに言わないでよぅ!!!」
京子「ということで、あかりと付き合うことになりました!」
あかり「な、なりましたぁ」
結衣(あかり、完全に流されてるよね)
ちなつ(存在感ごと流されてるような気がします)
あかり「それ、聞こえてるよ!?」
ちなつ「な、なんですか?」
京子「あかりと二人で、結衣との仲を取り持とうかなー」
京子「なんて、思ってたのに」
結衣「なっ!?」
ちなつ「本当ですか!?」
ちなつ「ちょっと!どこ行くんですか!待ってくださいよ!」
ドタドタドタ
あかり「結衣ちゃん、ごめんね」
結衣「なんであかりが謝るのさ?」
あかり「なんか、京子ちゃん取っちゃうような気がするから」
あかり「うん!」
結衣「それより、あかりはいいの?流されてない?」
あかり「た、たぶん、大丈夫」
結衣(不安だ)
あかり「あかりが取られちゃうのが嫌だって」
あかり「だから、あかりは大丈夫!」
結衣「そっか」
京子「あー!二人でコソコソ話してる!」
京子「早速、浮気かー!?」
ちなつ「あかりちゃんなんかいいです!」
ちなつ「それより、結衣先輩との仲を!」
あかり「ちょっとぉ!あかりなんかってなに!?」
京子「わたしのあかりだー!」
結衣「はぁ、ぐだぐだ」
結衣「今日も平和だなぁ」
END
にやにやした
Entry ⇒ 2012.01.19 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
櫻子「家出だ~家出してやる~!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1326033358/
花子「なんでこんなことするの!」
櫻子「だ、だからゴメンって言ってるだろ!」
花子「なら私のプリン返してよ!」
櫻子「そ、それは……」
櫻子「それにあんなとこに置きっぱなしにしてる花子も悪いだろ」ボソッ
花子「……」プチン
花子「どうして私が悪いのよ!」
花子「悪いのはどう考えても櫻子だし!」
花子「櫻子が居ると勉強も集中できないし……」
花子「居るだけでうるさいし……」
花子「私のプリン勝手に食べるし……」ジロ
櫻子「な、何だよ……」ピクッ
花子「全部わざとやってるんでしょ!」
櫻子「なっ!」
櫻子「そんな言い方って無いだろ!」
撫子「まてまて」
撫子「さすがに今回は櫻子が悪いぞ」
撫子「お前も一応お姉ちゃんだろ」
撫子「少しぐらいは我慢しないと…」
櫻子「……」
櫻子「何だよ……」ボソ
櫻子「何だよ!!」
櫻子「そんなに私が邪魔なのかよ!!」
撫子「おい、そうは言ってないだろ……」
櫻子「うるさい!うるさい!」
櫻子「私が居るだけで迷惑なんだろ!」
櫻子「いいもん、そんなに邪魔なら出て行ってやるもん!!」バタンッ
撫子「……」
撫子「はぁ…」
撫子(まぁ行き先はだいたい検討がついてるけど……)
花子「もう櫻子なんて知らないし!!」プイッ
撫子[やれやれ……」
撫子「……」
撫子「……あ」
撫子「そういや今日の夕食の当番は櫻子だったっけ……」
向日葵「な・ん・で 私の家に転がり込むんですの?」
櫻子「え~いいじゃん別に~」
櫻子「わざわざ櫻子様が来てやったんだぞ~」
向日葵「相変わらず偉そうですわね……」
櫻子「当ったり前じゃ~ん!もうあんな家帰ってやらないもん!」
向日葵「当たり前って…あなた学校は……」
櫻子「なんだよ~」
櫻子「せっかくこの私が来てやったんだかr」グゥ~
向日葵「……」
櫻子「……」
櫻子「向日葵飯~!」
向日葵「はぁ……」ヤレヤレ
向日葵「分かりましたわ」
櫻子「あ、ステーキがいいな!」
向日葵「殴りますわよ?」
櫻子「じゃあ寿司」
向日葵「帰れ!」
向日葵「櫻子、食べ物を口に入れたまま喋るのはよくないですわよ」
櫻子「お前は私のお母さんか!」ガタッ
向日葵「あと食事中に急に立ち上がらない」
櫻子「ぐぬぬ……」
楓「櫻子おねえちゃん喧嘩して家出したの?」
櫻子「そうだよ、もう帰らないって決めたもん」
向日葵「そういうの良くないですわよ」
櫻子「知らない!もう決めたことだもん!」プイッ
向日葵「……」
櫻子「ふ~んだ!」
向日葵「……でも櫻子」
向日葵「学校はどうするんですの?」
向日葵「ご飯は?」
櫻子「ここで食べる」
向日葵「寝るときは……」
櫻子「ここ」
向日葵「……」
櫻子「もちろん!」
向日葵「はぁ……」
櫻子「……」キョロキョロ
櫻子「ところで向日葵の親は?」
向日葵「居ませんわよ」
櫻子「もしかして家出…」
向日葵「違いますわよ!」
向日葵「旅行ですわよ、旅行」
向日葵「久しぶりに休みが取れたみたいですから」
向日葵「どうせなら両親二人水入らずで行ってもらおうと思いまして」
櫻子「へぇ~」
櫻子「なんだ~寂しいならそう言えばいいのに~」
櫻子「まったく向日葵は恥ずかしがりやだな」
向日葵「なんでそうなるんですの…」ジト
櫻子「そうだろそうだろ」
櫻子「楓はお姉ちゃんと違って素直だなぁ~」ナデナデ
向日葵「いきなり上がり込んどいてよく言いますわ」
櫻子「ふぅ~」
櫻子「ごちそうさま~」
向日葵「後片付けぐらい手伝ってもらいますわよ」
櫻子「わ、わかったよ」
向日葵「楓は先にお風呂はいっちゃいなさい」
楓「うん、わかった」
向日葵「櫻子は次に入ってもらいますわ」
櫻子「へ~い」
向日葵「ふぅ…いいお湯でしたわ」
櫻子「……」
向日葵「櫻子?」
櫻子「し~~」
楓「……」スヤスヤ
櫻子「うん」
向日葵「珍しく気が利きますわね」
櫻子「むっ」
櫻子「私はいつも気が利いてるよ」
向日葵「よく言いますわ」
櫻子「……」ナデナデ
櫻子「ほんとに楓はいい子だな~」
櫻子「それに比べてうちの妹なんかさ~」
櫻子「……」
向日葵「櫻子……」
櫻子「……」
櫻子「……あ~もう疲れた」
櫻子「私も寝る!!」
楓「うぅん……」ゴロ
櫻子「おっと……」
櫻子「私も寝る」ボソ
向日葵「言い直さなくていいですわよ……」
向日葵「……」
櫻子「……」
櫻子「ねぇ……向日葵」
向日葵「……まだ起きてましたの?」
櫻子「……」
櫻子「ずっとここにいていい?」
櫻子「だって帰りたくないもん」
櫻子「向日葵の家以外行く所ないし…」
向日葵「櫻子……」
櫻子「……」
櫻子「……」
櫻子「ひ、向日葵ぃ……」
向日葵「ぅ……///」ドキ
向日葵「わ///わたくしは櫻子と違って懐が深いんですわよ」
櫻子「……」
櫻子「なにー!」グイグイ
櫻子「このオッパイ魔人~!」グイグイ
向日葵「ちょ、ちょっといい加減にしてくださる!」
櫻子「知らん!」プイ
櫻子「寝る!」ゴロン
向日葵「……」
向日葵「はぁ…」ヤレヤレ
櫻子「……」グス
向日葵「…………ん…」
櫻子「……」エグッ
向日葵「…………」
櫻子「うぅぅ……」グス
向日葵(……櫻子…?)
櫻子「っ……」グス
櫻子「なんで……」ポロポロ
櫻子「花子のバカァ……」ポロポロ
向日葵(……)
チュンチュン
向日葵「ん……」
向日葵「うぅん……」
向日葵「ふわぁ~……」
向日葵「……」ボー
向日葵「!?……」ビクッ
向日葵「……」
向日葵「……ああ、そうでしたわね」
向日葵「…」
向日葵「さてと……」
向日葵「色々準備しないと」
櫻子「Zzz……」スースー
向日葵「櫻子」
櫻子「……」ムニャムニャ
櫻子「……」スースー
向日葵「さ~く~ら~こ~」ユサユサ
櫻子「ん~……あと十分~……」ムニャ
向日葵「……」スゥー
向日葵「起きなさい!!櫻子!!」
櫻子「…………ん」
櫻子「…うぅん~……」ムクリ
櫻子「…うるさいなぁ~……」ゴシゴシ
向日葵「おはよう櫻子」
櫻子「……」
櫻子「へ?……」
向日葵「……」
櫻子「なっ……」
櫻子「なんで向日葵が私の家にいるんだよ!!」
向日葵「そう言うと思ってましたわ」
向日葵「おはよう楓」
櫻子「おはよう楓~!」
楓「櫻子お姉ちゃんも……おはよう…」
櫻子「楓は早起きだなぁ」
向日葵「ほんとですわ、どこかの誰かと違って」チラ
櫻子「私のことかー!!」
櫻子「へ?」
櫻子「これ……」
向日葵「朝ごはん」
向日葵「作ったんですわ」
向日葵「それとお弁当も作っておきましたわよ」
櫻子「え……?」
向日葵「昼に何も食べないわけにはいかないでしょ」
櫻子「……」
原作知らんけど描写あんの
弁当の日と給食の日があるらしい
櫻子「え、えっと…///」
櫻子「……」
櫻子「そんなに言うなら食べてやらないこともない」フンス
向日葵「はぁ~この子は素直にありがとうも言えないんですの……」
櫻子「……」モグモグ
櫻子「うまい!」
向日葵「まぁ…いいですわ」フフ
櫻子「あ~眠い~」
向日葵「家を出た時間はいつもと同じでしょう?」
櫻子「ぜんぜん違う~」
櫻子「私はもっとギリギリまで寝たかったのに~」
櫻子「向日葵が無理やり起こすから……」ボソ
櫻子「なんだとー!」
向日葵「そうだ……」
向日葵「ちょうどいいですわ」
向日葵「この機会にあなたの生活習慣でも正してしまいましょうか」
櫻子「うぅぅぅ」
櫻子「嫌だぁぁ~!!」ピューン
向日葵「ちょ、ちょっと待ちなさい櫻子」
櫻子「オッパイ大魔王に捕まったら私の自由が奪われる~」ダダダ
向日葵「」カチン
向日葵「待ちなさい!櫻子ぉ!!!」ダッ
櫻子「あ~お腹減った」
向日葵「寝てばっかりだったのによく言いますわ」ゴソゴソ
櫻子「な、なんだよ減るもんは減るんだもん」
櫻子「それに向日葵が私のとこ追っかけ回すから疲れたんだよ~」
向日葵「逃げるあなたが悪いんですわ」コトン
櫻子「~♪」コトン
あかり「あれ~?櫻子ちゃんと向日葵ちゃんのお弁当お揃いだね」
向日葵「ああ、それは…」
ちなつ「お泊りでもしたの?」
櫻子「家出した!」
櫻子「うんうん」
ちなつ「……」
あかり「……」
あかり・ちなつ「え……?」
あかり・ちなつ『家出ぇぇぇ~!!!?』
ちなつ「櫻子ちゃん……な、なんで家出なんか……」
櫻子「えっとね~」
カクカク シカジカ
櫻子「……で今向日葵の家にいるの」
向日葵「そういうわけですわ」
櫻子「本当は嫌だったけど」パクパク
櫻子「向日葵がどうしてもって言うから……」モグモグ
向日葵「そんなこと言った覚えはないんですけど……」
ちなつ「でもやっぱり帰ったほうがいいんじゃない?」
あかり「そうだよケンカはよくないよ」
あかり「きっと今頃櫻子ちゃんのこと心配してると思うよ」
櫻子「……」
櫻子「ふ、ふ~んだ!」
櫻子「心配なんかしてるわけ無いよ」
あかり「櫻子ちゃん…」
向日葵「櫻子…」
櫻子「な、なんだよ!」
向日葵「櫻子!」
櫻子「ふん!何て言われようが絶対に私は帰らないもん!」
櫻子「……え」
櫻子「……」プルプル
櫻子「だからお前は私のお母さんか!!」ガタッ
向日葵「櫻子」ジロ
櫻子「ぐぬぬ」
あかり「あはは……」
京子・結衣『家出えぇぇぇ!!?』
櫻子「そうなんです」
結衣「またずいぶんと思い切ったことをしたな」
あかり「ほんとだよぉ」
ちなつ「私達も初め聞いたときは驚きましたよ」
京子「ちっぱいちゃんが家出かぁ~」
京子「うんうん、反抗期してるね~」
櫻子「いや~そんな~」テレッ
結衣「いや褒めてない褒めてない」
あかり「仲直りしたほうが……」
櫻子「私は悪くないもん…」
櫻子「ちゃんと謝ったのにクドクド言ってきた花子が悪いんだもん!」
櫻子「それにもう決めたことだし!」
櫻子「ぜえぇぇーーーーったい!!帰らない!!」
結衣「これは予想以上に深刻だな……」
京子「で、今はおっぱいちゃんの所にお世話になってると」
櫻子「そうなんですよ~」
京子「……と言うことは」
京子「同棲ってわけか~」
櫻子「な!///……ち、違いますよ!」
結衣「お前はオッサンか」ベシッ
京子「イテッ」
櫻子「本当は嫌だったけど」
櫻子「向日葵がどうしてもって言うから……」
向日葵「誰が『どうしても』ですって?」
櫻子「ぇ……?」チラ
向日葵「さ~く~ら~こ~!!」
櫻子「げっ!、向日葵」
向日葵「何仕事サボってるんですの!」
向日葵「あなたに仕事を任せたというのに……」
向日葵「それなのにあなたは何をやってるんですの!」
櫻子「え、え~と……ほら少し気分転換してただけ……」
向日葵「問答無用ですわ!!」ガシッ
櫻子「ぐぇ」
向日葵「ほら行きますわよ櫻子!」ズリズリ
櫻子「うわ~ん~!離せひまわり~!」バタバタ
結衣・あかり・ちなつ「」ポカーン
京子「アレは完全に尻に敷かれちゃってるね~」
ちなつ「いやそれ違うと思います…」
京子「……」ジー
結衣「何だよ」
結衣「やめろバカ」
ちなつ「えぇー!京子先輩だけズルイです!」
ちなつ「結衣先輩のためなら私も家出します!」
結衣「ちなつちゃんそれは色々おかしいよ」
結衣「と言うかそもそも家出なんかしちゃ……」
あかり「じゃああかりも家出しようかなぁ…なんて」
京子・結衣・ちなつ「それはないな」
あかり「ええ~そんなぁ~」ガーン
確かに家出する光景が思い浮かばない
向日葵「それじゃあわたくしはこれで…」
綾乃「ええ、わかったわ」
千歳「あとのことはうちらに任しとき」
りせ「……」
向日葵「さっきみたいにサボるんじゃないですわよ」
櫻子「む~」
向日葵「い・い・で・す・わ・ね!」ジロ
櫻子「わ、わかってるって~」
綾乃「また明日、古谷さん」
千歳「気いつけてや~」
りせ「……」
櫻子「ちぇ…」
綾乃「それで大室さん」
櫻子「なんですか?」
綾乃「古谷さんから聞いたわよ、家出したんだってね」
櫻子「う…」ギクッ
千歳「うちもそう思うで、きっと家の人も心配してるんちゃう?」
櫻子「先輩達まで…」
櫻子「……」
櫻子「どうせ心配なんかしてないよ……」ボソ
綾乃「わかったわ、ならこの話は終わり」
櫻子「杉浦先輩……」
綾乃「先に仕事を片付けちゃいましょ」
千歳「大室さんの分もやらないかんし」
綾乃「今日は大谷さんの分までキッチリ働くわよ!」
千歳「せやな~」
綾乃「それでいいわね?大室さん」
櫻子「わかりました」
夕方 向日葵宅
櫻子「た~だいま~!」
楓「おかえりなさい櫻子お姉ちゃん」
櫻子「おうおうただいま楓」
向日葵「あら櫻子遅かったですわね」
向日葵「はいはいご苦労様」
櫻子「む~もっと労わってくれたって……」グゥ~
櫻子「……」
櫻子「おなかへった!」
楓「……」
向日葵「あら、どうしましたの楓?」
楓「えっとね」
楓「お姉ちゃんと櫻子お姉ちゃん夫婦みたい」
櫻子・向日葵「なっ///」
櫻子「そ///そうだぞ//////なんで私がコイツなんかと!」
楓「?」
楓「でもそういう風だったよ」
櫻子「ち///違うもん!」
向日葵「い///いいから楓は向こうで待ってなさい」
楓「は~い」トテトテ
向日葵「……」
櫻子「た///ただいま……」プイ
向日葵「お///おかえりなさい……」
向日葵「ば///晩御飯できてますわ…よ……」
櫻子「うん……あ、ありがと///」
楓「……」ジー
櫻子・向日葵「か///楓!!」
撫子「櫻子今日も帰ってこなかったな」
花子「……」
撫子「少し言い過ぎたんじゃないのか?」
花子「……」
花子「知らないし……」
撫子「……」
撫子「やれやれ……」
撫子「しばらくは私が夕食の当番かな……」
櫻子「も~この問題難しい~」
櫻子「向日葵の見せてよ」
向日葵「自分で考えなさい」
櫻子「ちぇ~ケチ」
櫻子「だからおっぱいでかいんだよ…」ボソ
櫻子「だ、だって本当に解んないんだもん」
向日葵「はぁ……だったら」
向日葵「ヒントぐらい教えて差し上げますから」
向日葵「もう少しがんばってみなさい」
櫻子「う~わかったよぉ~」
櫻子「」プシュ~
向日葵「でここがこうなっ……櫻子?」
櫻子「……」
櫻子「……」スースー
向日葵「もう、仕方ありませんわね」
櫻子「ん~……」
櫻子「ふわぁ~……」
櫻子「……」ボー
向日葵「行きますわよ」グイ
櫻子「……」スースー
向日葵「……」
向日葵「……まったくこの子は……」
櫻子「……」コロン
櫻子「ん~…向日葵……」ギュッ
向日葵「ちょちょちょ、ちょっと///さ///櫻子!」
櫻子「ん~……」グガー
向日葵「」
向日葵(な、な、なんなんですのこの状況~///!!!)
櫻子「花子の……バヵ……」
櫻子「……」グス
櫻子「……」スースー
向日葵「櫻子……」
向日葵「……」
チュンチュン
向日葵「……」
向日葵「…………ん」
向日葵「あまり…眠れませんでしたわ……」チラ
7:40
向日葵「」
向日葵「……」
向日葵「…………櫻子?」キョロキョロ
櫻子「お~起きた起きた」
向日葵「櫻子……何やってるんですの?」
櫻子「見て分からない?」
櫻子「あと弁当」
向日葵「櫻子……」
櫻子「どうだぁ~楓、私の作った朝ごはんは~?」
楓「お、おいしいよ」
櫻子「……」
楓「だから元気だして!」
櫻子「ありがとよ」ウウ…
向日葵「……」
櫻子「ほら、向日葵もはやくしないと遅刻するよ」
向日葵「え?……ええ、そうですわね」
櫻子「ふんふ~ん♪」
向日葵「それにしても」
向日葵「驚きましたわ、櫻子がここまでするなんて」
櫻子「なんだよ~私だってやるときはやるよ!」
櫻子「それに『せいかつしゅーかん』がどうこう言ってたのは向日葵だろ~」
櫻子「どうだ少しは見直しただろ!」フフン
向日葵「ええ、少しだけ……ですわ」
櫻子「なにを~!」ガバ
向日葵「な、何ですの~!!」
櫻子「う~つかれた~」
あかり「……」
あかり「櫻子ちゃん…まだ仲直りしてないの?」
櫻子「……」
櫻子「だって花子が悪いんだもん……」プイ
ちなつ「ねぇ櫻子ちゃん今日もごらく部来ない?」
櫻子「え、いいの?行く行く~」
あかり「ちなつちゃん……」
向日葵「……」
京子「お~今日も来ましたかちっぱいちゃん」
櫻子「京子先輩結衣先輩こんにちわ~」
結衣「いらっしゃい」
京子「最近ちっぱいちゃんがよく来てくれるから退屈しなくていいよ~」
櫻子「ですよね!」
京子「…でまだ絶賛家出中なのかい?」
櫻子「」ギク
櫻子「そ、そうですね~」
京子「うんうん、反抗期してるねぇ~」
京子「あれ?そうだっけ」
京子「いやぁ~まいったなぁ~」
結衣「お前は」
あかり「……」
あかり「あかりやっぱりケンカしたままはダメだと思うの」
櫻子「あかりちゃんには関係ないだろ!」
結衣「……」
結衣「大室さんやっぱり自分の家に帰ったほうがいいよ」
結衣「やっぱり心配かけたままなのは良くないと思うんだ」
ちなつ「結衣先輩の言うとおりです」
ちなつ「このまま心配かけ続けるよりちゃちゃっと仲直りしたほうがいいよ」
櫻子「……」プルプル
櫻子「みんな花子に謝れって言うの!?」
櫻子「花子が悪いんだよ!なんで私が謝らなきゃいけないんだよ!!」
櫻子「私はぜ~ったいに謝らないよ!!」
櫻子「……」ダッ
あかり「櫻子ちゃん!」
綾乃「待ちなさい大室さん」
櫻子「……」ピタッ
櫻子「……杉浦…先輩」
綾乃「大室さんもう意地を張るのはやめなさい」
綾乃「そうやって逃げ続けてもなにも解決しないわよ」
櫻子「千歳先輩まで……」
綾乃「あなたがそうやってつまらない意地張っててどうするの」
綾乃「そんな人には時期生徒会副会長は任せられないわね」
櫻子「……っ!」
櫻子「なにさなにさ!」
櫻子「みんなも私だけがが悪いって言うのかよ!」
綾乃「そうは言ってないわ」
綾乃「ちゃんと自分と向き合いなさいって言ってるの」
櫻子「……」
櫻子「知らない……」
ちなつ「櫻子ちゃん!」
綾乃「……」
千歳「…綾乃ちゃん……」
綾乃「大丈夫よ千歳……大室さんならきっと分かってくれるわ」
あかり「……」
あかり「櫻子ちゃん……」
結衣「おい、どこいくんだよ」
京子「ちょっとトイレ~」テクテク
結衣「おい……」
結衣「まったくアイツは…」
櫻子「……」グス
櫻子「なんで…」
櫻子「なんで…私ばっか……攻められるんだよ」ポロポロ
櫻子「全部私が悪いのかよ……」ポロポロ
櫻子「ううぅ……」ポロポロ
向日葵「櫻子……」
櫻子「っ……」ビクッ
櫻子「……」ゴシゴシ
櫻子「な、何だよ向日葵」
櫻子「そんなわけないだろ」
向日葵「でも昨日も一昨日も花子ちゃんの名前呼んで泣いてましたわよ」
櫻子「……っ!」
櫻子「し、知らねーし!」
櫻子「なんで私が泣くんだよ!」
櫻子「大体悪いのは花子だろっ!!」
櫻子「なのにみんなよってたかって私が悪いって決め付けて!」
櫻子「酷いよっ…!」
櫻子「みんな……みんな嫌いだ!!!」
櫻子「」バチンッ
向日葵「嘘をついてるのはあなたじゃなくて?」
向日葵「自分自身に」
櫻子「な、なんだよ……」
櫻子「向日葵も私が悪いって言うのかよ!!」
櫻子「なんで……なんで」
櫻子「向日葵のことは信じてたのに…」グス
櫻子「信じてたのに!!!」
櫻子「向日葵の裏切り者!」
向日葵「櫻子!!」
櫻子「っ!」ビクッ
向日葵「……」ギュ
櫻子「ひ、向日葵…?」
向日葵「わたくしは……」
向日葵「わたくしはいつでも櫻子の味方ですわよ」
櫻子「……」
櫻子「……」グス
櫻子「ひまわぁりぃ……」ポロポロ
櫻子「うぅぅ……エグッ…グスッ」ポロポロ
櫻子「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!」ポロポロ
向日葵「……」ギュ
向日葵「はぁ……」
向日葵「まったく世話が焼ける子ですわね」
夕方 放課後 教室
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「……わたし」
櫻子「わたし……帰りたい」
向日葵「櫻子……」
櫻子「花子相手にカッとなりすぎた……」
櫻子「……」
櫻子「私帰って花子に謝りたい……」
向日葵「そう…」
向日葵「櫻子がそう決めたのなら止めませんわ」
向日葵「行ってらっしゃい」
櫻子「……うん!」
櫻子「私行ってくるよ!」ダッ
向日葵「ええ」
櫻子「あ……」ピタッ
櫻子「向日葵!」
向日葵「どうしたんですの櫻子?」
櫻子「……」スゥー
櫻子「あーりーがーとーうー!!」
向日葵「櫻子……」
櫻子「向日葵と一緒に居たいってのは嘘じゃないからー!!」
櫻子「私ね…」
櫻子「私向日葵のこと大好きだよー!!」ニコ
向日葵「!」
櫻子「じゃ……行って来る!!」ダッ
向日葵「ほんと……」
向日葵「ほんとに世話が焼ける子ですわ」クス
櫻子「急げ~!」ダダダッ
京子「ふ、ふ、ふ」
京子「待ちなちっぱいちゃん」バン
櫻子「きょ……京子先輩!?」
京子「手を出してごらん」
櫻子「へ……?」
櫻子「……」サッ
京子「これを持っていくといい」ポト
櫻子「……」
櫻子「プリン?」
京子「きっとちっぱいちゃんの役に立つだろう」フッ
櫻子「ありがとうございます!京子先輩」ペコ
京子「うんうん、くるしゅうないぞ」
櫻子「……」ダッ
京子「……」
結衣「ほんと相変わらずだなお前…」ヒョコッ
京子「やっぱ結衣は気づいてたか~」
結衣「いや…まあ長い付き合いだし」
結衣「それにお前が一番人の気持ちに敏感だもんな」
京子「歳納京子ちゃんはデリケートですから!」ペカ
結衣「はいはい」
結衣「ところであのプリンどうしたんだ?」
京子「ああ、それは…」
ガタン!ガタン!
『どこに行ったの~!!!歳納京子ぉぉぉ~!!!』
『今回という今回は許さないんだから~!!!!!』
京子「なっ!」ニコ
結衣「『なっ!』じゃねーよ」
櫻子「はぁはぁ…」
櫻子「つ、着いた……」ゼェゼェ
櫻子「……」
櫻子「ただいま~!!」ガラッ
櫻子「は~な~こ~!」
花子「櫻子?」
櫻子「おお、見つけた!」
花子「……」プイ
花子「……何しにき…」
櫻子「ごめん!!!」
櫻子「ごめん花子!ねーちゃんが悪かった!!」
櫻子「あとコレ」ゴソゴソ
花子「ぁ……プリン」
櫻子「花子ほんっとうゴメン!!」
花子「……」
撫子「花子…」
花子「……」
花子「……えっと」
花子「わ、私も言いすぎたかも……ゴメン」ボソ
撫子「なんだって花子?」
花子「ぅぅ///」
花子「あ~もう!」
花子「ゴメン!!」
櫻子「花子……」
花子「櫻子」
花子「おかえり櫻子………お姉ちゃん」ニコ
櫻子「うん、ただいま花子!」ニコ
撫子「いや~よかったよかった櫻子が帰ってきてくれて」
撫子「……と言うわけで」
撫子「食事当番サボったぶんはキッチリ働いてもらうからな」
櫻子「え?」
撫子「お前がいない間私と花子でやったんだぞ」
櫻子「えぇぇーー!!!!!」
花子「まぁ少しは手伝ってやらないこともないよ」
花子「私にだって原因はあったんだし」
櫻子「花子ぉぉ…」ウルウル
花子「ところでさ……」
花子「このプリン『杉浦綾乃』って書いてあるんだけど……」
櫻子「…………へ?」
櫻子「だから嫌味かぁ~!!」バインバイン
向日葵「な///なにするんですの櫻子!」
櫻子「あかりちゃんとちなつちゃんも何か言ってやってよ!」
ちなつ「え~」
あかり「え、えっと~……」
櫻子「うるせ~!見せ付けてるんじゃね~!!」ボインボイン
向日葵「きゃっ」
向日葵「さ~く~ら~こ~!」イライラ
櫻子「バーカバーカ!おっぱい魔人」ダッ
向日葵「待ちなさいっ!」ダッ
あかり「またもとに戻っちゃったね」エヘヘ
櫻子「やーいやーいオッパイ大魔王!」
向日葵「櫻子ぉ!!」ダッ
櫻子「へっへ~んだ」
おわり
Entry ⇒ 2012.01.15 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)