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恒一「有田さんって普通に可愛いと思う」
URL:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1336836143/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 00:22:23.27 ID:poniHoSk0
勅使河原「あぁ、まぁ、うん……」
恒一「普通に可愛くてさ、レベルの高いこのクラスだと埋もれるけれど、他のクラスならクラスで二番目にはモテるくらい、普通に可愛いよね」
勅使河原「まぁ、そうかもな」
恒一「テストも様子をみる限りことごとく平均点前後で、クラスの皆と仲が良いし、普通に可愛いよね」
勅使河原「サカキ、よくわからないのろけは良いから、本題は何だよ」
恒一「有田さんと仲良くなりたいんだ……」
勅使河原「? 別に、普通に話しかければ良いだろ?」
恒一「普通に普通な有田さんに……僕は何て話しかければ良いと思う?」
恒一「普通に可愛くてさ、レベルの高いこのクラスだと埋もれるけれど、他のクラスならクラスで二番目にはモテるくらい、普通に可愛いよね」
勅使河原「まぁ、そうかもな」
恒一「テストも様子をみる限りことごとく平均点前後で、クラスの皆と仲が良いし、普通に可愛いよね」
勅使河原「サカキ、よくわからないのろけは良いから、本題は何だよ」
恒一「有田さんと仲良くなりたいんだ……」
勅使河原「? 別に、普通に話しかければ良いだろ?」
恒一「普通に普通な有田さんに……僕は何て話しかければ良いと思う?」
4: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:26:02.07 ID:poniHoSk0
勅使河原「いや、知らんがな」
恒一「趣味もこれといってわからなくて、話しかける内容が無いんだ!」
勅使河原「空が青いですね。とかで良いだろ」
恒一「普通すぎるよ!」
勅使河原「普通が好きだったんじゃないのかよ!」
恒一「違うんだ、僕はたしかに普通な有田さんを好ましく思っているけれど、僕が普通じゃダメなんだ」
恒一「だって、考えてもみてよ、そんな事を有田さんにいったら、そうだね。しか返ってきそうにないじゃないか!」
恒一「趣味もこれといってわからなくて、話しかける内容が無いんだ!」
勅使河原「空が青いですね。とかで良いだろ」
恒一「普通すぎるよ!」
勅使河原「普通が好きだったんじゃないのかよ!」
恒一「違うんだ、僕はたしかに普通な有田さんを好ましく思っているけれど、僕が普通じゃダメなんだ」
恒一「だって、考えてもみてよ、そんな事を有田さんにいったら、そうだね。しか返ってきそうにないじゃないか!」
6: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:29:22.46 ID:poniHoSk0
勅使河原「さすがに有田も何かしら普通じゃない反応するだろ……」
恒一「僕は、普通じゃない有田さんに話しかける為に、考え得る全ての状況を想定し、常に最良の選択肢を選ばなくちゃいけないんだ!」
勅使河原「お前は何の指揮官なんだ」
恒一「普通に可愛いくて普通に可愛い、そんな普通の有田さんと、僕はどうやって仲良くなれば良いんだ……っ!」ダン
勅使河原「まぁ、えっと、取りあえず落ち着け、サカキ」
恒一「ちくしょう! 僕は普通少女に話しかける事も出来ないのか!」
恒一「僕は、普通じゃない有田さんに話しかける為に、考え得る全ての状況を想定し、常に最良の選択肢を選ばなくちゃいけないんだ!」
勅使河原「お前は何の指揮官なんだ」
恒一「普通に可愛いくて普通に可愛い、そんな普通の有田さんと、僕はどうやって仲良くなれば良いんだ……っ!」ダン
勅使河原「まぁ、えっと、取りあえず落ち着け、サカキ」
恒一「ちくしょう! 僕は普通少女に話しかける事も出来ないのか!」
7: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:33:59.65 ID:poniHoSk0
廊下
有田(え? ええ? えええええええっ?)
有田(何で教室で榊原君が私の名前を呼びながら叫んでるのっ!?)
有田(私、忘れ物取りに来ただけだよ? し、しかも、可愛いって言われてるよ?)
有田(それも、榊原君にっ!?)
有田(勅使河原君じゃなくて、榊原君にっ!)
有田(でも、どうすれば良いんだろう。榊原君は何だか私に話しかけにくいらしいし……)
有田(今入ったら、普通に気まずいし……)
有田(でも、入らないと明日の数学の宿題をやれないよ!)
有田(うーん……)
有田(え? ええ? えええええええっ?)
有田(何で教室で榊原君が私の名前を呼びながら叫んでるのっ!?)
有田(私、忘れ物取りに来ただけだよ? し、しかも、可愛いって言われてるよ?)
有田(それも、榊原君にっ!?)
有田(勅使河原君じゃなくて、榊原君にっ!)
有田(でも、どうすれば良いんだろう。榊原君は何だか私に話しかけにくいらしいし……)
有田(今入ったら、普通に気まずいし……)
有田(でも、入らないと明日の数学の宿題をやれないよ!)
有田(うーん……)
8: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:37:51.61 ID:poniHoSk0
教室
勅使河原「取りあえずさ、いったん有田の机でも調べてみろって」
恒一「……発言が中尾君みたいだよ」
勅使河原「ちげーよ、ほら、机を見てみれば何かしらの趣味がわかるかもしれないだろ。ほら、そこの江藤の机見てみろ」
恒一「……? 何か、数字が書いてあるね」
勅使河原「それ、アイツの水泳のタイムだぜ」
恒一「すごいね! どんどんタイムが縮んでるじゃないか!」
勅使河原「毎朝、嬉しそうにそこに書いてるぜ。なら、有田だって……」
恒一「わかったよ! 普通な有田さんにだって、何かしら……」
ガサゴソ
恒一「っ!?」
勅使河原「取りあえずさ、いったん有田の机でも調べてみろって」
恒一「……発言が中尾君みたいだよ」
勅使河原「ちげーよ、ほら、机を見てみれば何かしらの趣味がわかるかもしれないだろ。ほら、そこの江藤の机見てみろ」
恒一「……? 何か、数字が書いてあるね」
勅使河原「それ、アイツの水泳のタイムだぜ」
恒一「すごいね! どんどんタイムが縮んでるじゃないか!」
勅使河原「毎朝、嬉しそうにそこに書いてるぜ。なら、有田だって……」
恒一「わかったよ! 普通な有田さんにだって、何かしら……」
ガサゴソ
恒一「っ!?」
13: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:42:00.21 ID:poniHoSk0
勅使河原「どうした、何かあったのか?」
恒一「数学のノートだ、それも明日の宿題をやってない……」
勅使河原「……普通だな。だが、有田にとってはアンラッキーだが、サカキ、お前にとってはラッキーだぜ」
恒一「どういう、事?」
勅使河原「明日、有田に宿題を見せてやるんだよ。ナチュラルに、かつ相手に良く見られる、完璧だろ?」
恒一「で、でもそんな有田さんの不幸につけこむような事……」
勅使河原「あのな、今更忘れ物を取りにくるわけが無いんだ。明日の有田を救えるのは……お前だけだぞ、サカキ」
恒一「勅使河原君……」
恒一「数学のノートだ、それも明日の宿題をやってない……」
勅使河原「……普通だな。だが、有田にとってはアンラッキーだが、サカキ、お前にとってはラッキーだぜ」
恒一「どういう、事?」
勅使河原「明日、有田に宿題を見せてやるんだよ。ナチュラルに、かつ相手に良く見られる、完璧だろ?」
恒一「で、でもそんな有田さんの不幸につけこむような事……」
勅使河原「あのな、今更忘れ物を取りにくるわけが無いんだ。明日の有田を救えるのは……お前だけだぞ、サカキ」
恒一「勅使河原君……」
14: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:46:33.49 ID:poniHoSk0
廊下
有田(いるよ! 絶賛忘れ物回収中だよ! 榊原君達が一番の障害だよ!)
有田(で、でも、明日榊原君が私に宿題を見せてくれるなら、やらなくても良いよね? むしろやらない方が良いよね?)
有田(どうしよう……?)
有田(あっ!? でも明日の数学は一時間目だよ! 朝に見せて貰わないと、間に合わないっ!)
有田(……少なくとも、私が遅刻しないようにしないと)
有田(そうと決まれば、早寝しなきゃね! どの道、今更教室には入れないし……帰ってすぐに寝ようっと!)タタタタ
有田(いるよ! 絶賛忘れ物回収中だよ! 榊原君達が一番の障害だよ!)
有田(で、でも、明日榊原君が私に宿題を見せてくれるなら、やらなくても良いよね? むしろやらない方が良いよね?)
有田(どうしよう……?)
有田(あっ!? でも明日の数学は一時間目だよ! 朝に見せて貰わないと、間に合わないっ!)
有田(……少なくとも、私が遅刻しないようにしないと)
有田(そうと決まれば、早寝しなきゃね! どの道、今更教室には入れないし……帰ってすぐに寝ようっと!)タタタタ
15: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:49:36.61 ID:poniHoSk0
教室
恒一「あれ?」
勅使河原「どうした、サカキ」
恒一「今、廊下で足音がしなかった?」
勅使河原「こんな時間に、いるはずが無いだろ。それよりも、そろそろ帰ろうぜ」
恒一「そうだね。僕も今日は早く寝ないと」
勅使河原「お前、何時にくるつもりだよ……」
恒一「少なくとも、有田さんより速く来ないとね」
恒一「あれ?」
勅使河原「どうした、サカキ」
恒一「今、廊下で足音がしなかった?」
勅使河原「こんな時間に、いるはずが無いだろ。それよりも、そろそろ帰ろうぜ」
恒一「そうだね。僕も今日は早く寝ないと」
勅使河原「お前、何時にくるつもりだよ……」
恒一「少なくとも、有田さんより速く来ないとね」
18: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:55:13.55 ID:poniHoSk0
次の日、日の出前
恒一(念入りに、一寸の間違いも無いように、宿題の問題を繰り返し三時間)
恒一(朝、登校してきた有田さんとの会話プラン百通りを考える事、八時間)
恒一(有田さんが学校に着く時間を考え、僕は……そろそろ学校に着く!)
恒一(万全だ、完璧だ、さすがに有田さんも、こんな時間にいるはずが無いっ!)
恒一(教室で、静かに精神を落ち着けよう。普通少女との邂逅を、最良で成し遂げるために……あれ?)
恒一「校門前に、誰か、いる……?」
恒一(念入りに、一寸の間違いも無いように、宿題の問題を繰り返し三時間)
恒一(朝、登校してきた有田さんとの会話プラン百通りを考える事、八時間)
恒一(有田さんが学校に着く時間を考え、僕は……そろそろ学校に着く!)
恒一(万全だ、完璧だ、さすがに有田さんも、こんな時間にいるはずが無いっ!)
恒一(教室で、静かに精神を落ち着けよう。普通少女との邂逅を、最良で成し遂げるために……あれ?)
恒一「校門前に、誰か、いる……?」
22: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:00:36.78 ID:poniHoSk0
校門前
恒一「お、おおおはよう、有田ひゃん!」
恒一(ちくしょう! 噛んだ!)
有田「さ、さささっかきばら君っ!?」
恒一(しかも軽く引かれたっ! 三歩下がられたっ!)
恒一(想定外すぎる。有田さんがこんな時間にこんな場所にいるなんて……)
恒一「は、早いね。どうしたの?」
有田「ええっ!? そ、それはね……」
有田(何か、何かネタを探さないと……っ!)
有田「!? 空が青いからっ!」
恒一「まだ真っ暗だよっ!?」
有田(そうだったっ!)
恒一「お、おおおはよう、有田ひゃん!」
恒一(ちくしょう! 噛んだ!)
有田「さ、さささっかきばら君っ!?」
恒一(しかも軽く引かれたっ! 三歩下がられたっ!)
恒一(想定外すぎる。有田さんがこんな時間にこんな場所にいるなんて……)
恒一「は、早いね。どうしたの?」
有田「ええっ!? そ、それはね……」
有田(何か、何かネタを探さないと……っ!)
有田「!? 空が青いからっ!」
恒一「まだ真っ暗だよっ!?」
有田(そうだったっ!)
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 01:05:29.04 ID:jlwjPxwT0
張り切り過ぎだろ
25: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:05:38.36 ID:poniHoSk0
恒一(何か、とりあえず普通の会話をしないとっ!)
恒一「な、何で校門に立ってるの?」
有田「え、だって……その……」ユビサシ
恒一(閉まってた……っ! そりゃそうだよ!)
恒一「あ、あはは……僕達、ちょっとだけ、早すぎたみたいだね」
有田「う、うん……そ、それもこれも、空が青いからだよ!」
恒一(だからまだ暗いって!)
恒一「あはは……」
有田「あはは……」
恒一「…………」
有田「…………」
恒一「な、何で校門に立ってるの?」
有田「え、だって……その……」ユビサシ
恒一(閉まってた……っ! そりゃそうだよ!)
恒一「あ、あはは……僕達、ちょっとだけ、早すぎたみたいだね」
有田「う、うん……そ、それもこれも、空が青いからだよ!」
恒一(だからまだ暗いって!)
恒一「あはは……」
有田「あはは……」
恒一「…………」
有田「…………」
27: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:11:38.19 ID:poniHoSk0
恒一(どうすれば良い? どうすれば良い? どうすれば良い?)
有田(どうしよう? どうしよう? どうしよう?)
恒一(さすがに、ここで宿題の話を出すわけには行かないっ! 考えろ、昨日、一晩中考えたプランを応用するんだ!)
有田(昨日ぐっすり寝ないで、何か話題を考えておくんだった! うぅ、おかげで起きれたし、こんなに早くに榊原君に会えたけど、いくら何でも早すぎるよっ!)
恒一「あ、有田さん!」
恒一(好きな食べ物を聞こう!)
有田「は、はい!」
恒一「す、好きな……」
有田「すすす、好きなっ!?」
有田(好きな……人っ!? 早い、早すぎるよ! こんな時間に登校するより早いよっ! その話題はもっと親密度を上げてからにしてほしいよっ!)
恒一(な、何だこの食いつきはっ!? もしかして、何か触れてはいけないタブーだったのかっ!?)
有田(どうしよう? どうしよう? どうしよう?)
恒一(さすがに、ここで宿題の話を出すわけには行かないっ! 考えろ、昨日、一晩中考えたプランを応用するんだ!)
有田(昨日ぐっすり寝ないで、何か話題を考えておくんだった! うぅ、おかげで起きれたし、こんなに早くに榊原君に会えたけど、いくら何でも早すぎるよっ!)
恒一「あ、有田さん!」
恒一(好きな食べ物を聞こう!)
有田「は、はい!」
恒一「す、好きな……」
有田「すすす、好きなっ!?」
有田(好きな……人っ!? 早い、早すぎるよ! こんな時間に登校するより早いよっ! その話題はもっと親密度を上げてからにしてほしいよっ!)
恒一(な、何だこの食いつきはっ!? もしかして、何か触れてはいけないタブーだったのかっ!?)
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 01:13:32.77 ID:lSgv6xgI0
これは高度な心理戦
30: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:17:02.53 ID:poniHoSk0
恒一(仕方ない方向転換だ、まだ間に合うっ!)
恒一(女子中学生が普通に好きそうな話題……そうだ! 恋愛トークだっ!)
恒一「す、好きな人は……いるの?」
有田(本当に好きな人だったぁっ!?)
有田「いい、今は、まだ、いない……かな?」
恒一「そ、そっか……」
恒一(そうか、いないのか……いや、それよりも、これじゃ話が広がらないよ! そもそもほぼ初めて話すのに、恋愛トークはおかしいよ!)
有田(あ、あれ? なんかしょんぼりしてる? 私何か間違えた? え? あれ?)
有田(いや、それは無いよ。でも、ももももしかしたら……榊原君、私の事が好きだったり?)
有田(いやいやいやいや、そんな一目惚れみたいな話……で、でも、う、うん?)
有田(榊原君なら、私も、嬉しいかなって……)
恒一(女子中学生が普通に好きそうな話題……そうだ! 恋愛トークだっ!)
恒一「す、好きな人は……いるの?」
有田(本当に好きな人だったぁっ!?)
有田「いい、今は、まだ、いない……かな?」
恒一「そ、そっか……」
恒一(そうか、いないのか……いや、それよりも、これじゃ話が広がらないよ! そもそもほぼ初めて話すのに、恋愛トークはおかしいよ!)
有田(あ、あれ? なんかしょんぼりしてる? 私何か間違えた? え? あれ?)
有田(いや、それは無いよ。でも、ももももしかしたら……榊原君、私の事が好きだったり?)
有田(いやいやいやいや、そんな一目惚れみたいな話……で、でも、う、うん?)
有田(榊原君なら、私も、嬉しいかなって……)
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 01:21:23.99 ID:8/mtcAc50
かわいい
33: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:22:16.09 ID:poniHoSk0
有田「えへへ……」
恒一(っ!? よくわからないけど、有田さんが嬉しそうだ! 何だ? 一体何が、有田さんを喜ばせたんだ!)
有田(いやぁ、でも、そんな榊原君みたいなカッコイい人が、普通に普通で普通な私の事なんて……でも、昨日も可愛いって言ってくれてたし、も、もしかしたら! ね! ねね!)
恒一(か、顔を真っ赤にして嬉しそう? いや、違うのか! あれはそうだ! 恥ずかしがってるんだな!)
恒一(きっと有田さんは、何か秘密があって、こんな時間に学校に来たんだ。それを、僕が、この僕が、このろくに会話も出来ない僕が、邪魔をしてしまった!?)
恒一(そしてきっと、秘密がバレることを恐れ、恥ずかしがっているんだ!)
恒一(っ!? よくわからないけど、有田さんが嬉しそうだ! 何だ? 一体何が、有田さんを喜ばせたんだ!)
有田(いやぁ、でも、そんな榊原君みたいなカッコイい人が、普通に普通で普通な私の事なんて……でも、昨日も可愛いって言ってくれてたし、も、もしかしたら! ね! ねね!)
恒一(か、顔を真っ赤にして嬉しそう? いや、違うのか! あれはそうだ! 恥ずかしがってるんだな!)
恒一(きっと有田さんは、何か秘密があって、こんな時間に学校に来たんだ。それを、僕が、この僕が、このろくに会話も出来ない僕が、邪魔をしてしまった!?)
恒一(そしてきっと、秘密がバレることを恐れ、恥ずかしがっているんだ!)
35: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:30:59.00 ID:poniHoSk0
恒一(でも、今更帰るわけにも行かない……っ!)
恒一(それに、本当は秘密は秘密のままにするべきなのに、僕は……有田さんがもしかしたら普通じゃなくなるその秘密を……知りたいっ!)
恒一「あ、有田さん……」
有田(こ、今度はやけに落ち着いた表情!? そ、そんなに見つめないで! 好きになっちゃうよぉ!)
恒一「僕に、教えてほしいな……なんて」
恒一(くっ! 弱気になって「なんて」をつけてしまった! この意気地なし!)
有田(ここ、これって遠まわしな告白なのかな! なのかな! どこをどう遠まわしなのか、よくわからないけど、何を教えれば良いのかわからないけれど、でも、何か前進してるよね!)
恒一(はっ!? 「秘密を」なんて主語が抜けてるっ!? まずい、これじゃ僕がよくわからない事を言っているみたいだ! 嫌われちゃう!?)
有田「さささ、榊原君!」
恒一「は、はい!」
有田「い、良い、よ?」
有田(おお、オッケーしちゃったよ! どうなるの、どうなっちゃうの! 私!)
恒一(それに、本当は秘密は秘密のままにするべきなのに、僕は……有田さんがもしかしたら普通じゃなくなるその秘密を……知りたいっ!)
恒一「あ、有田さん……」
有田(こ、今度はやけに落ち着いた表情!? そ、そんなに見つめないで! 好きになっちゃうよぉ!)
恒一「僕に、教えてほしいな……なんて」
恒一(くっ! 弱気になって「なんて」をつけてしまった! この意気地なし!)
有田(ここ、これって遠まわしな告白なのかな! なのかな! どこをどう遠まわしなのか、よくわからないけど、何を教えれば良いのかわからないけれど、でも、何か前進してるよね!)
恒一(はっ!? 「秘密を」なんて主語が抜けてるっ!? まずい、これじゃ僕がよくわからない事を言っているみたいだ! 嫌われちゃう!?)
有田「さささ、榊原君!」
恒一「は、はい!」
有田「い、良い、よ?」
有田(おお、オッケーしちゃったよ! どうなるの、どうなっちゃうの! 私!)
36: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:35:57.20 ID:poniHoSk0
恒一(オッケーされたっ!? 何を!? 秘密を教える事を!? 伝わったの!?)
有田(え、でも、どうすればいいの? きききき、キスとかするの? え、早すぎだよね!? ででも、その、ね、ほら、今なら二人っきりだし!)
恒一(秘密を話してくれるなら、こんな場所じゃダメだ。あんなに恥ずかしがってたんだ。万に一つも人に見聞きされる場所じゃいけない)
恒一「有田さん」
有田「はい!」
恒一「本当はダメだけど、学校の中に入っちゃおうか。人目につくと、やっぱり、ね」
有田(ひひひひひ人目に付かない場所で何をするのっ!?)
有田(え、でも、どうすればいいの? きききき、キスとかするの? え、早すぎだよね!? ででも、その、ね、ほら、今なら二人っきりだし!)
恒一(秘密を話してくれるなら、こんな場所じゃダメだ。あんなに恥ずかしがってたんだ。万に一つも人に見聞きされる場所じゃいけない)
恒一「有田さん」
有田「はい!」
恒一「本当はダメだけど、学校の中に入っちゃおうか。人目につくと、やっぱり、ね」
有田(ひひひひひ人目に付かない場所で何をするのっ!?)
37: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:44:00.60 ID:poniHoSk0
有田(でも、オトコノコって、やっぱり、そういうのが好きって言うもんね! 榊原君も、やっぱりそうなんだよね! 由美ちゃんも言ってたもん! 男に興味の無い奴なんていないって!)
有田(でも、さすがに性急すぎるよぉ! 私、心の準備がまだだし……それに、そういうのは、ゆっくりが良いと思うのに……)
恒一(あ、あれ? 今度はがっかりしてる? 僕、今、最高に気を利かせたはずなのに!? 何だ、どうなって?)
有田(ででも、一度オッケーをした以上、そんな形で断っちゃ……っ! そうだ! 幸い時間もあるんだし!)
有田「榊原君っ!」
恒一「は、はい!」
有田「私の、家でも、良いかな?」
恒一(自宅……だと……!?)
有田(い、言っちゃったよ! もう後戻り出来ないよ!)
有田(でも、さすがに性急すぎるよぉ! 私、心の準備がまだだし……それに、そういうのは、ゆっくりが良いと思うのに……)
恒一(あ、あれ? 今度はがっかりしてる? 僕、今、最高に気を利かせたはずなのに!? 何だ、どうなって?)
有田(ででも、一度オッケーをした以上、そんな形で断っちゃ……っ! そうだ! 幸い時間もあるんだし!)
有田「榊原君っ!」
恒一「は、はい!」
有田「私の、家でも、良いかな?」
恒一(自宅……だと……!?)
有田(い、言っちゃったよ! もう後戻り出来ないよ!)
48: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:25:47.45 ID:poniHoSk0
有田宅前
恒一(来ちゃったよ。来ちゃったよ? 来ちゃったよ! ここまでするなんて、一体どんな秘密なんだ! ぼ、僕は、その重みに耐えられるのか!?)
恒一(腹を括るんだ、榊原恒一! ここで帰るなんてとんでもない! 一度手を出したんだ。それを放棄すれば、男が廃る!)
恒一「有田さん、親御さんは?」
有田「どっちもいないよ。仕事柄で、世界中を飛び回ってるの」
有田(でなきゃ、家でなんて……うぅ……、家に帰ってきたのに、扉を開けるのが怖いよぉ!)
恒一(りょ、両親不在だって!? やった! やったよ! 有田さんの普通じゃなくい所を、僕はついに知ったよ!)
恒一(でも、つまり、有田さんの秘密は、この状況にも関わってくるはずだ……! いや、もう迷いは無い! 僕は、僕は全力で、有田さんの秘密を受け入れる!)
恒一(来ちゃったよ。来ちゃったよ? 来ちゃったよ! ここまでするなんて、一体どんな秘密なんだ! ぼ、僕は、その重みに耐えられるのか!?)
恒一(腹を括るんだ、榊原恒一! ここで帰るなんてとんでもない! 一度手を出したんだ。それを放棄すれば、男が廃る!)
恒一「有田さん、親御さんは?」
有田「どっちもいないよ。仕事柄で、世界中を飛び回ってるの」
有田(でなきゃ、家でなんて……うぅ……、家に帰ってきたのに、扉を開けるのが怖いよぉ!)
恒一(りょ、両親不在だって!? やった! やったよ! 有田さんの普通じゃなくい所を、僕はついに知ったよ!)
恒一(でも、つまり、有田さんの秘密は、この状況にも関わってくるはずだ……! いや、もう迷いは無い! 僕は、僕は全力で、有田さんの秘密を受け入れる!)
51: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:33:46.48 ID:poniHoSk0
松子ルーム
有田(へへへへ、部屋は、一応片づいてるよね? 汚く無いよね? 大丈夫だよね?)
恒一(お、女の子の部屋…… なんというか、その、ドキドキするね!)
恒一「じゃ、じゃあ、その……」
有田「う、うん……私は、良いよ」
有田(さ、榊原君なら、優しくしてくれるよね?)
恒一(どうした、有田さん。何かを待っているようだ。ここに来て、やっぱり恥ずかしくなっちゃったのか!?)
恒一「有田さん、その、有田さんが始めてくれないと……」
有田「ええっ!? そっちなの!?」
有田(び、びっくりだよ! だって、え? ええええ!?)
有田(へへへへ、部屋は、一応片づいてるよね? 汚く無いよね? 大丈夫だよね?)
恒一(お、女の子の部屋…… なんというか、その、ドキドキするね!)
恒一「じゃ、じゃあ、その……」
有田「う、うん……私は、良いよ」
有田(さ、榊原君なら、優しくしてくれるよね?)
恒一(どうした、有田さん。何かを待っているようだ。ここに来て、やっぱり恥ずかしくなっちゃったのか!?)
恒一「有田さん、その、有田さんが始めてくれないと……」
有田「ええっ!? そっちなの!?」
有田(び、びっくりだよ! だって、え? ええええ!?)
52: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:39:30.41 ID:poniHoSk0
有田「さ、榊原君は……その方が、良いの?」
恒一「う、うん?」
恒一(何だ、何かがずれてる? 僕は、何か盛大な思い違いをしている!?)
恒一(有田さんは、僕から何かを待っている!? え? ……そうか、自分が秘密を話すのなら、僕にも秘密を言えってるんだな)
恒一「有田さんは、どんなのが良いの?」
有田「ど、どんなのっ!?」
有田(そ、それはどういうタイプでやればいいかって事っ!?)
有田「……優しいのが、いいな」
恒一(や、優しい秘密!? それは、え? どういう事だ?)
恒一「う、うん?」
恒一(何だ、何かがずれてる? 僕は、何か盛大な思い違いをしている!?)
恒一(有田さんは、僕から何かを待っている!? え? ……そうか、自分が秘密を話すのなら、僕にも秘密を言えってるんだな)
恒一「有田さんは、どんなのが良いの?」
有田「ど、どんなのっ!?」
有田(そ、それはどういうタイプでやればいいかって事っ!?)
有田「……優しいのが、いいな」
恒一(や、優しい秘密!? それは、え? どういう事だ?)
53: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:42:01.19 ID:poniHoSk0
恒一(優しい……そうか、そうか! わかったぞ! 謎は全て解けた!)
有田(榊原君が、晴れ晴れとした表情をしてるっ!?)
恒一「有田さん、君は、昨日の僕と勅使河原君の会話を、聞いていたんだね」
有田(ばれた!?)
有田(榊原君が、晴れ晴れとした表情をしてるっ!?)
恒一「有田さん、君は、昨日の僕と勅使河原君の会話を、聞いていたんだね」
有田(ばれた!?)
55: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:50:04.08 ID:poniHoSk0
恒一「もう、大丈夫。全て僕に任せて」
有田「榊原君……うん、わかった。私、榊原君を信じる!」
有田(最初は痛いっていうけど、榊原君は自信があるみたいだし、その、ちょっとだけ悲しいけれど、経験者みたいだし……)
有田(ここで、誰と? なんて聞いたら、嫌な子になっちゃうよね。気になるし、いずれ知りたいけれど、今日は榊原君がエスコートしてくれるんだもん、文句は言えないよ)
有田(え、えっと、服は自分から脱いだ方が良いのかな? でも、脱がせたい人もいるらしいし……ううん、榊原君が任せてって言ったんだもん、私が勝手に脱いだらダメだよね!)
有田(よし、ちょっと深呼吸をしよう! すー、はー ……うん、大丈夫)
恒一「有田さん」
有田「ひゃい!」
有田(噛んじゃったよ!)
有田「榊原君……うん、わかった。私、榊原君を信じる!」
有田(最初は痛いっていうけど、榊原君は自信があるみたいだし、その、ちょっとだけ悲しいけれど、経験者みたいだし……)
有田(ここで、誰と? なんて聞いたら、嫌な子になっちゃうよね。気になるし、いずれ知りたいけれど、今日は榊原君がエスコートしてくれるんだもん、文句は言えないよ)
有田(え、えっと、服は自分から脱いだ方が良いのかな? でも、脱がせたい人もいるらしいし……ううん、榊原君が任せてって言ったんだもん、私が勝手に脱いだらダメだよね!)
有田(よし、ちょっと深呼吸をしよう! すー、はー ……うん、大丈夫)
恒一「有田さん」
有田「ひゃい!」
有田(噛んじゃったよ!)
57: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:02:11.04 ID:poniHoSk0
恒一「数学の宿題、どこがわからないの?」
有田「…………え?」
恒一「大丈夫、僕、しっかり予習したから、全部しっかりきっちり教えれるよ!」
恒一(数学の宿題をやるために、早くから学校に来ていた有田さんを、引き止めたのは僕だ。その責任を、取らなきゃいけない)
恒一(有田さんは昨日、宿題のためにノートを取りに戻ってきたんだ。なのに、僕と勅使河原君が、ノートの話をしていた)
恒一(有田さんは……これは僕の憶測でしか無いけれど、僕にわざわざ教えてもらわなくても良いように、朝早くに来て宿題をやろうとしていた)
恒一(なのに、僕も来てしまった)
恒一(自分の為に解いてきた僕に悪く思い、有田さんは恥ずかしそうにしていたんだ)
恒一(それなのに、僕は勘違いして「教えてくれるかな?」なんて、それじゃまるで「(何で早く来てるか)教えてくれるかな?」って思われちゃうよ!)
恒一(これじゃあ僕は、嫌な奴だ。わざわざ問い詰めるなんて)
恒一(有田さんには、僕は全てを知って起きながら、誰もいない学校に連れ込もうとした悪人に見えただろう。だから、彼女なりに抵抗して、こうして彼女のホームグラウンドの自宅に招いた)
恒一(僕は、秘密がどうのこうのなんて幻想を見て、有田さんを怯えさせてしまっていた……)
恒一(一度括った腹だ。僕は、有田さんに責任をとる!)
有田「…………え?」
恒一「大丈夫、僕、しっかり予習したから、全部しっかりきっちり教えれるよ!」
恒一(数学の宿題をやるために、早くから学校に来ていた有田さんを、引き止めたのは僕だ。その責任を、取らなきゃいけない)
恒一(有田さんは昨日、宿題のためにノートを取りに戻ってきたんだ。なのに、僕と勅使河原君が、ノートの話をしていた)
恒一(有田さんは……これは僕の憶測でしか無いけれど、僕にわざわざ教えてもらわなくても良いように、朝早くに来て宿題をやろうとしていた)
恒一(なのに、僕も来てしまった)
恒一(自分の為に解いてきた僕に悪く思い、有田さんは恥ずかしそうにしていたんだ)
恒一(それなのに、僕は勘違いして「教えてくれるかな?」なんて、それじゃまるで「(何で早く来てるか)教えてくれるかな?」って思われちゃうよ!)
恒一(これじゃあ僕は、嫌な奴だ。わざわざ問い詰めるなんて)
恒一(有田さんには、僕は全てを知って起きながら、誰もいない学校に連れ込もうとした悪人に見えただろう。だから、彼女なりに抵抗して、こうして彼女のホームグラウンドの自宅に招いた)
恒一(僕は、秘密がどうのこうのなんて幻想を見て、有田さんを怯えさせてしまっていた……)
恒一(一度括った腹だ。僕は、有田さんに責任をとる!)
59: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:10:17.01 ID:poniHoSk0
恒一(クラスの皆にはわからないように、有田さんが宿題を忘れたなんて、誰にもバレないように……)
恒一「……先に謝るよ、有田さん。誤解を招くような事をして、本当にごめん」
有田「……どういう、事? わ、私、覚悟を決めたんだよ? 榊原君なら、って。私はいつでも良いんだよ?」
恒一「うん、だから、僕は責任を取るよ。有田さんの為に、今から宿題を教えようと思う。それで有田さんが許してくれるとは思わないけど、僕も勘違いをしてたんだ。ごめん」
有田(……か、勘違いを勘違いしてるよぉ……うぅ)
恒一「こんな責任の取り方じゃ、ダメ、かな?」
有田「……よくわからないけど、責任、取ってくれるんだよね?」
恒一「うん、僕に出来ることなら、なんだって!」
恒一「……先に謝るよ、有田さん。誤解を招くような事をして、本当にごめん」
有田「……どういう、事? わ、私、覚悟を決めたんだよ? 榊原君なら、って。私はいつでも良いんだよ?」
恒一「うん、だから、僕は責任を取るよ。有田さんの為に、今から宿題を教えようと思う。それで有田さんが許してくれるとは思わないけど、僕も勘違いをしてたんだ。ごめん」
有田(……か、勘違いを勘違いしてるよぉ……うぅ)
恒一「こんな責任の取り方じゃ、ダメ、かな?」
有田「……よくわからないけど、責任、取ってくれるんだよね?」
恒一「うん、僕に出来ることなら、なんだって!」
61: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:18:01.25 ID:poniHoSk0
有田(私は、私を勘違いさせた榊原君に、どうしたいの?)
有田(恋人になってほしいの? そりゃほしいよ! 私、もう、榊原君の事が、その……好きだもん)
有田(でも、強制したって、それはちゃんとした恋人じゃないよ。そんなの、嬉しくない)
有田(なら? 私はどうしたいの?)
有田「じゃあ……」
恒一「……じゃあ?」
有田(私は、少しでも長く、榊原君と一緒にいたい。少しずつでも、榊原君に近づけるように、一緒にいてほしい!)
有田「私に、勉強を教えて下さい! 平均点を超えて、その、榊原君が行くような高校にいけるくらい、私の頭を良くしてくださいっ!」
恒一「……わかった。僕に出来るだけ、毎日だって、教えるよ」
有田(恋人になってほしいの? そりゃほしいよ! 私、もう、榊原君の事が、その……好きだもん)
有田(でも、強制したって、それはちゃんとした恋人じゃないよ。そんなの、嬉しくない)
有田(なら? 私はどうしたいの?)
有田「じゃあ……」
恒一「……じゃあ?」
有田(私は、少しでも長く、榊原君と一緒にいたい。少しずつでも、榊原君に近づけるように、一緒にいてほしい!)
有田「私に、勉強を教えて下さい! 平均点を超えて、その、榊原君が行くような高校にいけるくらい、私の頭を良くしてくださいっ!」
恒一「……わかった。僕に出来るだけ、毎日だって、教えるよ」
62: 以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:24:25.02 ID:poniHoSk0
朝、通学路
有田「榊原君、思ったよりスパルタだね……」
恒一「大丈夫、次のテストで有田さんは、クラストップレベルまで頭が良くなるから」
有田「そんなにっ!?」
恒一「当然だよ。高校入試には、中学での評定も関わるからね」
有田「う、うわぁ……」
恒一「でも、不思議だね」
有田「何が?」
恒一「昨日まで、どう有田さんと話せばいいか、ずっと悩んでたのに、今はこうして、一緒に登校してる。何でだろう?」
有田「……うーん、それはきっと」
恒一「それはきっと?」
有田「空が青いからじゃないかな!」
Aritar
おわり
有田「榊原君、思ったよりスパルタだね……」
恒一「大丈夫、次のテストで有田さんは、クラストップレベルまで頭が良くなるから」
有田「そんなにっ!?」
恒一「当然だよ。高校入試には、中学での評定も関わるからね」
有田「う、うわぁ……」
恒一「でも、不思議だね」
有田「何が?」
恒一「昨日まで、どう有田さんと話せばいいか、ずっと悩んでたのに、今はこうして、一緒に登校してる。何でだろう?」
有田「……うーん、それはきっと」
恒一「それはきっと?」
有田「空が青いからじゃないかな!」
Aritar
おわり
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:28:23.42 ID:vGNYYmLqi
乙
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:33:48.42 ID:U2q01U86i
おつー
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:43:16.91 ID:m5GnhiO10
乙でした
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