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紅莉栖「岡部が阿万音さんといることが多い」ダル「鈴羽は僕の嫁」
URL:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1336056357/
紅莉栖「橋田と阿万音さんが良い雰囲気になり始めたころから岡部と阿万音さんが二人でいるのをよく見る気がする」
紅莉栖「でも橋田が言うには阿万音さんは橋田が好きらしいし……」
紅莉栖「一体どうしてだろう?」
紅莉栖「あ、またブラウン管工房の前で二人で話してる」
紅莉栖「……随分仲良さそうだな」ズキン
紅莉栖「……」
岡部「むぅ……」
紅莉栖(岡部がなんか悩んでるみたいだ)
紅莉栖(さっきから開発室に閉じこもってる橋田の方を見てる)
紅莉栖(橋田に用事でもあるのかしら?)
岡部「……はぁ、どうしたものか」
紅莉栖「ど、どうかしたの岡部?」
岡部「ん? いやなんでもないんだ」フゥ
紅莉栖(全然なんでもないって顔じゃないわけなんですが)
シャッ
ダル「ふぃ〜っ、疲れたお」
岡部「! ダル!」
ダル「なんだお?」
岡部「少し話がある」
ダル「僕今忙しいから手短にしてお」
岡部「あ、ああ……お前がそんなにバイトしてまで金を溜めている理由なんだが……」
ダル「もちろん決まってるっしょ、愛しの鈴羽たんへのプレゼントを買うためだお」
岡部「っ!」
紅莉栖「?」
岡部「し、しかしお前、なんで急に?」
ダル「僕にもようやくリア充としての風が吹き始めたってことなのだぜ」
岡部「だ、だがコミマも近いではないか! せめてコミマが終わってからでも……」
ダル「あんなものはもう卒業だお」
岡部「なん……だと」
ダル「いや〜いつまでもそういうこと言ってられる歳でもないっしょ僕らも」
岡部「ほ、本気か?」
ダル「うん、今年はもうコミマなんて行く気ないお」
岡部「〜〜っ!」
紅莉栖「な、何よ。何をそんなにムキになってるのよ」
岡部「っ」
岡部「くそっ」ズンズンガチャ
紅莉栖「あ、岡部……行っちゃった」
スズハー オカベリンタロー
紅莉栖「!? 外で、二人がまた会ってる」
紅莉栖「……」
岡部「うぅむ……」
紅莉栖「ねぇ岡部」
岡部「なんだ?」
紅莉栖「いや、昨日随分と長いこと阿万音さんと下で話してたなと思って」
岡部「っ! 聞いていたのか!?」
紅莉栖「そういうわけじゃないけど、なんていうの、ほら、橋田ががんばってアプローチしようとしている女の子と長く一緒にいるとか友人としてはどうなのかなーって少し思って」
岡部「ふん、スイーツ(笑)はこれだから……」ハァ
紅莉栖「な、何よスイーツ(笑)とかいうな」
岡部「俺はそんな低俗な理由など持ち合わせておらん」
紅莉栖「あーはいはいそうですか」ホッ
紅莉栖(っ、私何安心してるんだろう)
岡部「むっ、メールか……!」
紅莉栖「?」
岡部「すまん、ちょっと出てくる」
紅莉栖「あ、行っちゃった……!?」
オカベリンタロー スズハー
紅莉栖「またあの二人……」
紅莉栖(岡部はもしかして阿万音さんの事が好きなんじゃ……)
紅莉栖(でも阿万音さんは橋田が……でもでも阿万音さんもあんなに岡部に付き合うってことはもしかして……?)
紅莉栖(……そういえばこの前橋田が阿万音さんのために頑張ってるって聞いて岡部慌ててたわよね)
紅莉栖(何よ、やっぱりそうなんじゃない。何が低俗な理由じゃないよ……)ズキン
紅莉栖(……なんか嫌だな、嫌なことばかり考えてる私)
紅莉栖(このままいったらきっと岡部と阿万音さん、橋田できっとひどい喧嘩になるような気がする)
紅莉栖(……岡部が阿万音さんを諦めない限り橋田との衝突は免れない)
紅莉栖(橋田はかなり本気みたいだったし)
紅莉栖(一番いいのはやっぱりそうそうに阿万音さんと橋田にくっついてもらって岡部に諦めてもらうこと、かな)
紅莉栖(だってどう見たって橋田と阿万音さんの関係の方が先だったし、そうなれば岡部はフリーに……)
紅莉栖(……何考えてるの私? 私って最低……)
────
ダル「もういい加減にしろお!」
岡部「ダル!」
ダル「オカリンがそんなやつだとは思わなかったお!」
岡部「違う! 俺はそんなつもりじゃない!」
ダル「そんなに僕がモテるのが気に入らないのかお!」
岡部「だから違うと言ってるだろう! 俺はただお前と鈴羽では……」
ダル「ふん!」ガチャバタン
岡部「くっ」
岡部「くそ……ダル……」
紅莉栖「……ねぇ、あんたやっぱりおかしいわよ」
岡部「まだ言うか」
紅莉栖「だって、どこからどうみても橋田の恋を邪魔してるだけじゃない」
岡部「違う、そういうことじゃないんだ。そうだ、頼む助手、お前もダルに鈴羽を諦めさせるのを手伝ってくれないか?」
岡部「本当は誰かの手を借りたくはなかったが、お前なら信用できる」
紅莉栖「っ」
紅莉栖(岡部が私を信用して……? うれしいけど、でも)
紅莉栖(岡部の頼みを聞いて、よしんば二人を上手く別れさせられたとして(まだ付き合ってすらいないみたいだけど))
紅莉栖(そうなったら出来上がる構図は……傷心の橋田とフリーの阿万音さん……とフリーの岡部)
紅莉栖(やっぱり岡部は橋田に諦めさせて自分が阿万音さんと付き合おうとしてるんじゃ……)ズキン
紅莉栖(私はその手伝いをして、本当に良いの?)
紅莉栖(私は……)
紅莉栖「……断りよ」
岡部「!?」
紅莉栖(やってしまった)
紅莉栖「アンタ随分と阿万音さんと仲良さそうじゃない」
岡部「はあ?」
紅莉栖「そんなアンタが橋田と阿万音さんを引き離そうとする理由なんて横恋慕のようにしか見えない」
岡部「それは違うと言っただろう!?」
紅莉栖「違うという証明がない。現状私から見たらアンタが橋田に嫉妬しているようにしか見えないわよ」
岡部「!? もういい!」ガチャバタン!
紅莉栖「……」
紅莉栖(最低だ私)
紅莉栖(横恋慕? 嫉妬?)
紅莉栖(全部私のことじゃない)
紅莉栖(岡部が阿万音さんの事を好きなじゃないかって)
紅莉栖(だから阿万音さんと橋田がくっつけばいいかもって、ただそれだけのことで岡部の信用を断った)
紅莉栖(……)
紅莉栖(あれから岡部はラボに来なくなった)
紅莉栖(時折下で阿万音さんと一緒にいるのを見るから今も二人でいるんだろう)ズキン
紅莉栖「はぁ……」
ダル「……ふぅ、と」
紅莉栖「あら、休憩?」
ダル「ん、そうだお」
紅莉栖(そういやこの前は岡部と喧嘩まがいだったのに翌日から橋田もよくラボに来たわね)
紅莉栖(いわく、モテない岡部がジェラシー感じちゃうのもしょうがない、僕が大人になるべきだった、とか言ってたけど)
紅莉栖(まあ、この件に関しては私も似たような意見ではあるんだけど)
ダル「ん……? なっオカリン!?」
紅莉栖「あ」
紅莉栖(窓の外から阿万音さんと一緒の岡部を見つけちゃったんだ橋田)
ダル「……」ゴゴゴゴ
────
ガチャ
岡部「ふぅ」
ダル「オカリン」
岡部「ダル? どうした」
ダル「そういうことかお。いやだねジェラシーの強い男は」
岡部「? 何を言ってるんだ?」
ダル「しらばっくれる気かお!? ようやくわかった、なんでそんなオカリンが鈴羽たんを諦めさせたいのか」
岡部「???」
ダル「自分が鈴羽たんを好きになって、僕が邪魔だからだろ? そういうことはしない奴だと思ってたのに」
岡部「なっ!?違うぞ、断じて違う!」
ダル「いい加減にしろよ!」
岡部「だから違うんだ! 俺はお前のために」
ダル「うるさい! 見苦しいお!」
岡部「っ! いったい誰のためにこんなことをやってやってると思ってるんだ!」
岡部「鈴羽と運命の人だと!? この馬鹿が! 勘違いを正そうとしてやってるだけだ!」
岡部「鈴羽が誰なのかわかっていないお前のためにここまでやってやってるんだぞ!」
岡部「いいか!? 鈴羽はな、未来から来たお前の娘なんだ!」
ダル「……」
紅莉栖「……」
岡部「……どうだ?お前がどれだけ馬鹿なことをしているかわかったか?」
ダル「っざけんな!」バキッ
岡部「っ!?」
ダル「なんでそこまで僕らを引き裂きたいんだ! 最低だよオカリン! 嘘つくにしてももっとマシな嘘をつけよ!」
岡部「なっ!」
岡部「嘘ではない!」
ダル「まだ言う気か!?」
岡部「俺は!」
紅莉栖「いい加減にして! 岡部、橋田の言う通りちょっとひどすぎるわ!」
岡部「クリスティーナ!?」
紅莉栖「未来から来た娘? そんなことあるわけないでしょう!? なんですぐわかる嘘をついてまでそんなことをするの!?」
岡部「嘘ではない! あいつはタイムマシンに乗って……」
紅莉栖「っ! タイムマシンなんて存在しない!」
ダル「オカリン、マジ愛想が尽きたお」
紅莉栖「……」
岡部「……勝手にしろ! 俺はもう知らんからな!」バタン!
ダル「……」
紅莉栖「……」
紅莉栖(岡部、どうしてそこまでして……あんな嘘ついてまで阿万音さんと橋田を……)
ダル「オカリン、こんなことだけはしない奴だって思ってたのに見損なったお」
紅莉栖「……」
コミマ・最終日 ブラウン管工房
紅莉栖(ここ最近ラボに入れない。岡部はカギをかけたまま閉じこもってるし)
紅莉栖(橋田も自宅に帰って仕事をしてるし)
紅莉栖(でも今日橋田が阿万音さんにとうとうプレゼントするらしくって、まゆりたちはみんなコミマに行っちゃってるし私がこっそり見に来たんだけど……)
ダル「す、鈴羽たん!」
鈴羽「あ。橋田至……あれ、岡部倫太郎は?」
ダル「あ、あんなジェラシー男なんてどうでもいいって。それよりこれを受けとってくれないかな」
鈴羽「え? でも……」
ダル「ぼ、僕……君に受けとって欲しくて頑張ったんだ」
鈴羽「……ごめん」
ダル「!?」
紅莉栖「!?」
鈴羽「受け取れない……それにもう間に合わないみたいだ」
紅莉栖「ちょっ!? 間に合わないって……」
鈴羽「あ、紅莉栖おばさんいたの?」
紅莉栖「おばさん!?」
鈴羽「あ、やば……でももういいか」
紅莉栖「!? 阿万音さんがだんだん透明に……」
ダル「な、なんだよこれ……」
鈴羽「父さんが母さんと会うはずの日に会わなかったから、きっと私っていう存在がなくなるんだよ。オカリンおじさんがいろいろ頑張ってくれたけどだめだったみたい」
ダル「何を言って……」
鈴羽「私の本当の名前は橋田鈴羽、未来からきた父さんの娘だから」
紅莉栖「っ!」
ダル「す、鈴羽たんまでそんなこと言い出すのかお!? わかった、オカリンにそう言えって言われたんでしょ!?」
鈴羽「違うよ、オカリンおじさんは唯一私のことに気が付いて、ただ助けようとしてくれただけ」
ダル「そんなことあるわけ……」
鈴羽「まあ信じてもらえるとは思わなかったし、自分からは言っちゃダメな規則があるから……言えなかったんだけど」
ダル「っ!? そんな……」
鈴羽「ねぇ紅莉栖おばさん」
紅莉栖「!?」
鈴羽「オカリンおじさんと仲直りしてよね?」
紅莉栖「!?」
鈴羽「未来でも、この時代でも、オカリンおじさんの口から出るのはいっつも紅莉栖おばさんのことばっかり」
鈴羽「それだけオカリンおじさんの頭は紅莉栖おばさんで一杯なんだよ」
鈴羽「この前信じてもらえなくてだいぶしょげてたよ。オカリンおじさんを、信じてあげて」スゥゥゥッ
紅莉栖「あ、そんな……!」
鈴羽「ごめん、時間切れ、みたい……」
ダル「!」
鈴羽「この後、母さんと父さんが会えれば、また私は生まれることになるのかなあ……」
ダル「鈴羽たん!」
鈴羽「あ、あはは……そうだと、いいなあ」グス
ダル「!?」
鈴羽「ごめんね、さよなら……」スゥッ
ダル「ーーーーーーーーーーっ!」
紅莉栖「消え、た……」
ダル「……」
紅莉栖「そんな……ハッ 岡部!」カンカン
紅莉栖「岡部!」ガンガン
岡部「……」
紅莉栖「岡部! 阿万音さんが!」
岡部「……消えたのだろう……だから俺は言ったのだ」
紅莉栖「っ!」
紅莉栖「それは……」
岡部「俺は何度も忠告した! 鈴羽のために言ってはならない真実まで告げた! だがお前らは信じなかった! その結果このありさまだ!
ダル「……」スッ
紅莉栖「橋田……」
ダル「」トボトボトボ
岡部「今は、誰とも話したくない……」
紅莉栖「岡部……」
紅莉栖(私が馬鹿だった、岡部を信じていれば……)
紅莉栖(変に嫉妬して、岡部を疑ったりしなければ……!)
紅莉栖「岡部……お願い岡部、ここを開けて」
岡部「……」
『それだけオカリンおじさんの頭は紅莉栖おばさんで一杯なんだよ』
『この前信じてもらえなくてだいぶしょげてたよ。オカリンおじさんを、信じてあげて』
紅莉栖「お願い岡部」グスッ
岡部「……」
ガチャ
紅莉栖「っ岡部!」ダキッ
岡部「っ」
紅莉栖「ごめん、私が、私がもっとちゃんと話を聞いてれば……」
岡部「……もういい、過ぎてしまったことは仕方がない」
岡部「鈴羽は生まれない。これ以降ダルが鈴羽の母に会い、彼女が生まれようと、それは俺たちの知る鈴羽ではない」
岡部「鈴羽は、消えてしまったんだ……」
紅莉栖「私が馬鹿だった、岡部は私を信じて頼ってくれたのに……」
岡部「仕方ない……俺だって事情を知らなければ同じように思っていたかもしれん」
紅莉栖「でも……」
岡部「今更いくら言っても、過去はもう……いや未来は変えられないのだ」
紅莉栖「……ごめん」ギュ
紅莉栖「私、嫉妬してた。阿万音さんに」
岡部「?」
紅莉栖「岡部が彼女を好きなんじゃないかって」
紅莉栖「でも橋田とうまくいけば岡部はフリーじゃないかって」
紅莉栖「本当に最低……」
岡部「紅莉栖……」
紅莉栖「私が、本当に馬鹿だった……」
岡部「……お前らしくないぞ」コツン
紅莉栖「あいたっ」
紅莉栖「ちょっとなにすんのよ! 私がせっかく素直に……」
岡部「そうだ、お前はそれくらいの威勢でちょうどいい」
紅莉栖「あ……」
岡部「ふ、ふん」プイッ
紅莉栖「もう……///」
岡部「いいからもう帰れ、夜もだいぶ遅い時間だ」
紅莉栖「……うん」
紅莉栖「……ねぇ」
泊まってもいい?
岡部「なっ!?」
紅莉栖「ごめん、こんな時に」
紅莉栖「でも、こんな時だから……阿万音さんに言われたの、仲直りしてって」
岡部「それならもう……」
紅莉栖「お、岡部が、そ、その私の事ばっかり話してるって」
岡部「なぁぁぁっ!?」
岡部「俺が、今機関からのスパイによる精神攻撃を受けている!」カチャ
岡部「ああ、だが大丈夫だ、なんとか切り抜けてみせるさ、エル・プサイ・コングルゥ」
紅莉栖「……岡部」
岡部「す、好きにするがいいっ」
紅莉栖「……うん」
岡部「ソファーは使っていいぞ、俺は開発室の床で……」
紅莉栖「」ギュ
岡部「お、おい……?」
紅莉栖「阿万音さんがね、消える間際に言ってたの、未来でも私は岡部のそばにいるみたい」
岡部「な、なんだとぅ!? 聞いてないぞ!」
紅莉栖「……そうなんだ? でも、そうならさ、阿万音さんが居たっていう証を残したい」
紅莉栖「阿万音さんが言ってた通りになるような未来、そ、そのせめてそれを実現したいの」
岡部「お、お前、何を言って……」
紅莉栖「その、い、言わせんな恥ずかしい!」
岡部「どぅわまれ!HENTAI処女! 何を考えているのだ!」
紅莉栖「やっぱり、岡部はイヤ、か。当然よね」
岡部「べ、別にイヤとは言ってない」
紅莉栖「え?」
岡部「あ、いや……」
紅莉栖「岡部……」
────
紅莉栖(で)
紅莉栖(結局手を出さないで一緒に寝るだけって……ヘタレなんだか紳士なんだか……)
紅莉栖(でも、それが岡部のいいところ、か)
紅莉栖(ごめんね阿万音さん、私があの時岡部を信じてれば……ん? 信じていれば?)
紅莉栖「!?」
紅莉栖(そうだDメール!)
紅莉栖(Dメールであの時の私に岡部を信じるように言えば!)
紅莉栖(あ、でも……)チラッ
岡部「」スースー
紅莉栖(そうしたらこの出来事は無かったことになるのよね)
紅莉栖(岡部と一緒に、寝るだけとはいえ床を一緒にしたことも……岡部も私のことをそれなりに思ってくれてるってわかったことも)
紅莉栖(でも、それでも……私が岡部を信じなかったせいで阿万音さんが消えちゃうよりは……うん、ずっといい)
紅莉栖(岡部……)
紅莉栖(これで準備良し)ガチャガチャ
紅莉栖(これをあの岡部が阿万音さんの正体を言った時に合わせて送信すれば……)
紅莉栖(きっと、すべてが変わる……ううん、お願い、変わって)
紅莉栖(岡部、ちゃんと何も知らない私には、その、言ってよね)
紅莉栖「」チュ
岡部「ん? 紅莉栖……?
紅莉栖「っ!」送信!
岡部「っ!?」
紅莉栖(気付いて! 前の私!)
岡部を信じて
パパみたいに
なるのは嫌
岡部「な……!」
紅莉栖「ん……」スゥスゥ
岡部「今、Dメールを……って」
岡部「ぬぅぅぁああああ!?」
紅莉栖「んぅ」
岡部「お、おおちつけつ俺」
岡部「……」
岡部(なぜ俺は裸で助手と一緒にどこぞのホテルのベッドの上にいるのだ!?)
岡部(冷静に考えるんだ鳳凰院凶真よ!)
岡部(クリスティーナが恐らく勝手にDメールを送った)
岡部(たぶん鈴羽のことをどうにかしたかったのだろう)
岡部(その気持ちはわかるしDメールに思いあたったのも流石だ)
岡部(だがしかしだ!)
岡部(どんな文面を送ればこうなるのどぅわ!?)
紅莉栖「んうぅ……おかべぇ」zzz
岡部「っ!?」
岡部(はっはだかの助手がだっだき、だきついて……)
岡部(い、いかん、狂気のマッドサイエンティストの俺ともあろうものがこんな色仕掛けにかかるなど……ぬぅわ!?)
岡部(助手! 太もも! 太ももが俺のサイリウムセイバーに当たっているぞ!)
紅莉栖「んにゃ……」
岡部(はうわぁぁぁぁぁぁぁ)
岡部(はぁはぁ……天国のようで地獄のような一夜だった)
紅莉栖「ん……」パチ
岡部「っ!」
紅莉栖「ふわぁ、おはよう岡部」
岡部「えっ、あ、いや、その……」
紅莉栖「あ、そうか、夜中にリーディングシュタイナーが発動してるのね」
岡部「!?」
─────
紅莉栖「つまりね、Dメールを見た私はアンタを手伝ったわ」
紅莉栖「その時に阿万音さんのことも信じた」
紅莉栖「橋田は最後まで信じてなかったとは思うけど、いろいろあってちゃんと阿万音さんのお母さんになる人とうまくいったみたいよ」
岡部「なにっ!? では鈴羽は……」
紅莉栖「ええ、無事に存在してるわ。といっても昨夜帰っちゃったけどね」
岡部「そうか……だがよかった」
紅莉栖「うん」
岡部「そ、それでだな……」
紅莉栖「私たちの関係?」
岡部「むぅ……」
紅莉栖「Dメールにあったのよ、私にしかわからない激励の言葉が。それを見て私は逃げないことにしたの」
紅莉栖「Dメールの日付から昨夜中にこうなるだろうとは思ってたから、そうなる前に一度こうしてたのよ」
岡部「な、なぜ」
紅莉栖「まず、私の知る岡部と結ばれたかったのが一つ」
岡部「///」
紅莉栖「そして岡部から見たら急に改変世界に来るわけだから、その岡部をちゃんと射止めるため」
岡部「っ、お、お前……」
紅莉栖「大丈夫だとは思っていたけど、やっぱり心配だったし……」
紅莉栖「あのDメールを私が私に送ったってことはきっとそういうつもりだったんだろうしね」
岡部「むぅ……」
紅莉栖「今の岡部は、もしかして私とはまだそういう関係じゃなかった?」
岡部「肉体関係までは無かった……」
紅莉栖「!? え? それって……え?もしかして、私、早まった?」
岡部「あーたーりーまーえーだー!」
紅莉栖「きゃあああああ!? だっててっきりそういうものだと!?」
岡部「世界戦が変わってもHENNTAIは変わらないらしいな処女!」
紅莉栖「もう処女じゃない!」
岡部「っ!」
紅莉栖「ど、どっちにしろ責任とってもらうんだからな!」
岡部「横暴な!」
紅莉栖「……嫌なの?」
岡部「っ! そんなわけないだろう!」
紅莉栖「じゃあ……」
岡部「鈴羽はちゃんと存在したまま未来に帰ったのだろう?」
岡部「お前が言っていた、鈴羽が居た証を残したいと、未来では俺とお前は一緒だったと」
岡部「ならば! これが運命石の扉の選択だ!」
おわり
ごめん最後グダグダになった。
もうちょいちゃんと練って書き溜めてからやるわ。
久々に書いて筆も遅いし。
だーりん全クリして勢いで書いちゃったんだ。
反省はしているが後悔はしていない。
今度はもっとマシなの書く……と思う。
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:45:57.54 ID:b4ijGeE10
紅莉栖「橋田と阿万音さんが良い雰囲気になり始めたころから岡部と阿万音さんが二人でいるのをよく見る気がする」
紅莉栖「でも橋田が言うには阿万音さんは橋田が好きらしいし……」
紅莉栖「一体どうしてだろう?」
紅莉栖「あ、またブラウン管工房の前で二人で話してる」
紅莉栖「……随分仲良さそうだな」ズキン
紅莉栖「……」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:47:34.87 ID:b4ijGeE10
岡部「むぅ……」
紅莉栖(岡部がなんか悩んでるみたいだ)
紅莉栖(さっきから開発室に閉じこもってる橋田の方を見てる)
紅莉栖(橋田に用事でもあるのかしら?)
岡部「……はぁ、どうしたものか」
紅莉栖「ど、どうかしたの岡部?」
岡部「ん? いやなんでもないんだ」フゥ
紅莉栖(全然なんでもないって顔じゃないわけなんですが)
シャッ
ダル「ふぃ〜っ、疲れたお」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:47:58.09 ID:b4ijGeE10
岡部「! ダル!」
ダル「なんだお?」
岡部「少し話がある」
ダル「僕今忙しいから手短にしてお」
岡部「あ、ああ……お前がそんなにバイトしてまで金を溜めている理由なんだが……」
ダル「もちろん決まってるっしょ、愛しの鈴羽たんへのプレゼントを買うためだお」
岡部「っ!」
紅莉栖「?」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:48:22.82 ID:b4ijGeE10
岡部「し、しかしお前、なんで急に?」
ダル「僕にもようやくリア充としての風が吹き始めたってことなのだぜ」
岡部「だ、だがコミマも近いではないか! せめてコミマが終わってからでも……」
ダル「あんなものはもう卒業だお」
岡部「なん……だと」
ダル「いや〜いつまでもそういうこと言ってられる歳でもないっしょ僕らも」
岡部「ほ、本気か?」
ダル「うん、今年はもうコミマなんて行く気ないお」
岡部「〜〜っ!」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:48:41.20 ID:b4ijGeE10
紅莉栖「へぇ、橋田は随分と入れ込んでるのね」
橋田「彼女の為なら頑張れるお!」
紅莉栖「へぇ」
岡部「し、しかし!」
ダル「悪いけど僕忙しいから、んじゃ」
岡部「ダ、ダル!」
紅莉栖「?」
紅莉栖「岡部、あんた変よ、本当に変。なんでそんなに橋田と阿万音さんのこと気にしてるわけ? うまくいくにしても行かないにしても二人の問題でしょう?」
岡部「違う! そういうことではないのだ!」
橋田「彼女の為なら頑張れるお!」
紅莉栖「へぇ」
岡部「し、しかし!」
ダル「悪いけど僕忙しいから、んじゃ」
岡部「ダ、ダル!」
紅莉栖「?」
紅莉栖「岡部、あんた変よ、本当に変。なんでそんなに橋田と阿万音さんのこと気にしてるわけ? うまくいくにしても行かないにしても二人の問題でしょう?」
岡部「違う! そういうことではないのだ!」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:48:59.22 ID:b4ijGeE10
紅莉栖「な、何よ。何をそんなにムキになってるのよ」
岡部「っ」
岡部「くそっ」ズンズンガチャ
紅莉栖「あ、岡部……行っちゃった」
スズハー オカベリンタロー
紅莉栖「!? 外で、二人がまた会ってる」
紅莉栖「……」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:51:06.28 ID:b4ijGeE10
岡部「うぅむ……」
紅莉栖「ねぇ岡部」
岡部「なんだ?」
紅莉栖「いや、昨日随分と長いこと阿万音さんと下で話してたなと思って」
岡部「っ! 聞いていたのか!?」
紅莉栖「そういうわけじゃないけど、なんていうの、ほら、橋田ががんばってアプローチしようとしている女の子と長く一緒にいるとか友人としてはどうなのかなーって少し思って」
岡部「ふん、スイーツ(笑)はこれだから……」ハァ
紅莉栖「な、何よスイーツ(笑)とかいうな」
岡部「俺はそんな低俗な理由など持ち合わせておらん」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:51:35.27 ID:b4ijGeE10
紅莉栖「あーはいはいそうですか」ホッ
紅莉栖(っ、私何安心してるんだろう)
岡部「むっ、メールか……!」
紅莉栖「?」
岡部「すまん、ちょっと出てくる」
紅莉栖「あ、行っちゃった……!?」
オカベリンタロー スズハー
紅莉栖「またあの二人……」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:51:55.92 ID:b4ijGeE10
紅莉栖(岡部はもしかして阿万音さんの事が好きなんじゃ……)
紅莉栖(でも阿万音さんは橋田が……でもでも阿万音さんもあんなに岡部に付き合うってことはもしかして……?)
紅莉栖(……そういえばこの前橋田が阿万音さんのために頑張ってるって聞いて岡部慌ててたわよね)
紅莉栖(何よ、やっぱりそうなんじゃない。何が低俗な理由じゃないよ……)ズキン
紅莉栖(……なんか嫌だな、嫌なことばかり考えてる私)
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:52:16.03 ID:b4ijGeE10
紅莉栖(このままいったらきっと岡部と阿万音さん、橋田できっとひどい喧嘩になるような気がする)
紅莉栖(……岡部が阿万音さんを諦めない限り橋田との衝突は免れない)
紅莉栖(橋田はかなり本気みたいだったし)
紅莉栖(一番いいのはやっぱりそうそうに阿万音さんと橋田にくっついてもらって岡部に諦めてもらうこと、かな)
紅莉栖(だってどう見たって橋田と阿万音さんの関係の方が先だったし、そうなれば岡部はフリーに……)
紅莉栖(……何考えてるの私? 私って最低……)
────
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:54:56.05 ID:b4ijGeE10
ダル「もういい加減にしろお!」
岡部「ダル!」
ダル「オカリンがそんなやつだとは思わなかったお!」
岡部「違う! 俺はそんなつもりじゃない!」
ダル「そんなに僕がモテるのが気に入らないのかお!」
岡部「だから違うと言ってるだろう! 俺はただお前と鈴羽では……」
ダル「ふん!」ガチャバタン
岡部「くっ」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:55:24.83 ID:b4ijGeE10
岡部「くそ……ダル……」
紅莉栖「……ねぇ、あんたやっぱりおかしいわよ」
岡部「まだ言うか」
紅莉栖「だって、どこからどうみても橋田の恋を邪魔してるだけじゃない」
岡部「違う、そういうことじゃないんだ。そうだ、頼む助手、お前もダルに鈴羽を諦めさせるのを手伝ってくれないか?」
岡部「本当は誰かの手を借りたくはなかったが、お前なら信用できる」
紅莉栖「っ」
紅莉栖(岡部が私を信用して……? うれしいけど、でも)
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:55:43.07 ID:b4ijGeE10
紅莉栖(岡部の頼みを聞いて、よしんば二人を上手く別れさせられたとして(まだ付き合ってすらいないみたいだけど))
紅莉栖(そうなったら出来上がる構図は……傷心の橋田とフリーの阿万音さん……とフリーの岡部)
紅莉栖(やっぱり岡部は橋田に諦めさせて自分が阿万音さんと付き合おうとしてるんじゃ……)ズキン
紅莉栖(私はその手伝いをして、本当に良いの?)
紅莉栖(私は……)
紅莉栖「……断りよ」
岡部「!?」
紅莉栖(やってしまった)
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:55:58.91 ID:b4ijGeE10
紅莉栖「アンタ随分と阿万音さんと仲良さそうじゃない」
岡部「はあ?」
紅莉栖「そんなアンタが橋田と阿万音さんを引き離そうとする理由なんて横恋慕のようにしか見えない」
岡部「それは違うと言っただろう!?」
紅莉栖「違うという証明がない。現状私から見たらアンタが橋田に嫉妬しているようにしか見えないわよ」
岡部「!? もういい!」ガチャバタン!
紅莉栖「……」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:56:23.86 ID:b4ijGeE10
紅莉栖(最低だ私)
紅莉栖(横恋慕? 嫉妬?)
紅莉栖(全部私のことじゃない)
紅莉栖(岡部が阿万音さんの事を好きなじゃないかって)
紅莉栖(だから阿万音さんと橋田がくっつけばいいかもって、ただそれだけのことで岡部の信用を断った)
紅莉栖(……)
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:58:34.56 ID:b4ijGeE10
紅莉栖(あれから岡部はラボに来なくなった)
紅莉栖(時折下で阿万音さんと一緒にいるのを見るから今も二人でいるんだろう)ズキン
紅莉栖「はぁ……」
ダル「……ふぅ、と」
紅莉栖「あら、休憩?」
ダル「ん、そうだお」
紅莉栖(そういやこの前は岡部と喧嘩まがいだったのに翌日から橋田もよくラボに来たわね)
紅莉栖(いわく、モテない岡部がジェラシー感じちゃうのもしょうがない、僕が大人になるべきだった、とか言ってたけど)
紅莉栖(まあ、この件に関しては私も似たような意見ではあるんだけど)
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:59:03.47 ID:b4ijGeE10
ダル「ん……? なっオカリン!?」
紅莉栖「あ」
紅莉栖(窓の外から阿万音さんと一緒の岡部を見つけちゃったんだ橋田)
ダル「……」ゴゴゴゴ
────
ガチャ
岡部「ふぅ」
ダル「オカリン」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:59:22.31 ID:b4ijGeE10
岡部「ダル? どうした」
ダル「そういうことかお。いやだねジェラシーの強い男は」
岡部「? 何を言ってるんだ?」
ダル「しらばっくれる気かお!? ようやくわかった、なんでそんなオカリンが鈴羽たんを諦めさせたいのか」
岡部「???」
ダル「自分が鈴羽たんを好きになって、僕が邪魔だからだろ? そういうことはしない奴だと思ってたのに」
岡部「なっ!?違うぞ、断じて違う!」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/03(木) 23:59:41.32 ID:b4ijGeE10
ダル「いい加減にしろよ!」
岡部「だから違うんだ! 俺はお前のために」
ダル「うるさい! 見苦しいお!」
岡部「っ! いったい誰のためにこんなことをやってやってると思ってるんだ!」
岡部「鈴羽と運命の人だと!? この馬鹿が! 勘違いを正そうとしてやってるだけだ!」
岡部「鈴羽が誰なのかわかっていないお前のためにここまでやってやってるんだぞ!」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:00:04.14 ID:Kt9QHpt00
岡部「いいか!? 鈴羽はな、未来から来たお前の娘なんだ!」
ダル「……」
紅莉栖「……」
岡部「……どうだ?お前がどれだけ馬鹿なことをしているかわかったか?」
ダル「っざけんな!」バキッ
岡部「っ!?」
ダル「なんでそこまで僕らを引き裂きたいんだ! 最低だよオカリン! 嘘つくにしてももっとマシな嘘をつけよ!」
岡部「なっ!」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:00:27.57 ID:Kt9QHpt00
岡部「嘘ではない!」
ダル「まだ言う気か!?」
岡部「俺は!」
紅莉栖「いい加減にして! 岡部、橋田の言う通りちょっとひどすぎるわ!」
岡部「クリスティーナ!?」
紅莉栖「未来から来た娘? そんなことあるわけないでしょう!? なんですぐわかる嘘をついてまでそんなことをするの!?」
岡部「嘘ではない! あいつはタイムマシンに乗って……」
紅莉栖「っ! タイムマシンなんて存在しない!」
30: ほとんどだーりんの鈴羽√の改変なんだけどね 2012/05/04(金) 00:01:09.87 ID:Kt9QHpt00
ダル「オカリン、マジ愛想が尽きたお」
紅莉栖「……」
岡部「……勝手にしろ! 俺はもう知らんからな!」バタン!
ダル「……」
紅莉栖「……」
紅莉栖(岡部、どうしてそこまでして……あんな嘘ついてまで阿万音さんと橋田を……)
ダル「オカリン、こんなことだけはしない奴だって思ってたのに見損なったお」
紅莉栖「……」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:02:34.06 ID:yvlDtcim0
あぁ…
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:02:45.02 ID:RZ9d3RIf0
あの二人のケンカとか見たくないな…
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:03:56.45 ID:5PPQPU4Y0
コミマ・最終日 ブラウン管工房
紅莉栖(ここ最近ラボに入れない。岡部はカギをかけたまま閉じこもってるし)
紅莉栖(橋田も自宅に帰って仕事をしてるし)
紅莉栖(でも今日橋田が阿万音さんにとうとうプレゼントするらしくって、まゆりたちはみんなコミマに行っちゃってるし私がこっそり見に来たんだけど……)
ダル「す、鈴羽たん!」
鈴羽「あ。橋田至……あれ、岡部倫太郎は?」
ダル「あ、あんなジェラシー男なんてどうでもいいって。それよりこれを受けとってくれないかな」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:04:11.40 ID:H712919+0
鈴羽「え? でも……」
ダル「ぼ、僕……君に受けとって欲しくて頑張ったんだ」
鈴羽「……ごめん」
ダル「!?」
紅莉栖「!?」
鈴羽「受け取れない……それにもう間に合わないみたいだ」
紅莉栖「ちょっ!? 間に合わないって……」
鈴羽「あ、紅莉栖おばさんいたの?」
紅莉栖「おばさん!?」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:04:28.74 ID:Kt9QHpt00
鈴羽「あ、やば……でももういいか」
紅莉栖「!? 阿万音さんがだんだん透明に……」
ダル「な、なんだよこれ……」
鈴羽「父さんが母さんと会うはずの日に会わなかったから、きっと私っていう存在がなくなるんだよ。オカリンおじさんがいろいろ頑張ってくれたけどだめだったみたい」
ダル「何を言って……」
鈴羽「私の本当の名前は橋田鈴羽、未来からきた父さんの娘だから」
紅莉栖「っ!」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:04:56.29 ID:Kt9QHpt00
ダル「す、鈴羽たんまでそんなこと言い出すのかお!? わかった、オカリンにそう言えって言われたんでしょ!?」
鈴羽「違うよ、オカリンおじさんは唯一私のことに気が付いて、ただ助けようとしてくれただけ」
ダル「そんなことあるわけ……」
鈴羽「まあ信じてもらえるとは思わなかったし、自分からは言っちゃダメな規則があるから……言えなかったんだけど」
ダル「っ!? そんな……」
鈴羽「ねぇ紅莉栖おばさん」
紅莉栖「!?」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:05:15.93 ID:Kt9QHpt00
鈴羽「オカリンおじさんと仲直りしてよね?」
紅莉栖「!?」
鈴羽「未来でも、この時代でも、オカリンおじさんの口から出るのはいっつも紅莉栖おばさんのことばっかり」
鈴羽「それだけオカリンおじさんの頭は紅莉栖おばさんで一杯なんだよ」
鈴羽「この前信じてもらえなくてだいぶしょげてたよ。オカリンおじさんを、信じてあげて」スゥゥゥッ
紅莉栖「あ、そんな……!」
鈴羽「ごめん、時間切れ、みたい……」
ダル「!」
38: やべ、書き溜めなくなる 2012/05/04(金) 00:05:40.07 ID:Kt9QHpt00
鈴羽「この後、母さんと父さんが会えれば、また私は生まれることになるのかなあ……」
ダル「鈴羽たん!」
鈴羽「あ、あはは……そうだと、いいなあ」グス
ダル「!?」
鈴羽「ごめんね、さよなら……」スゥッ
ダル「ーーーーーーーーーーっ!」
42: 書き溜めなくなっちゃった 2012/05/04(金) 00:10:14.77 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「消え、た……」
ダル「……」
紅莉栖「そんな……ハッ 岡部!」カンカン
紅莉栖「岡部!」ガンガン
岡部「……」
紅莉栖「岡部! 阿万音さんが!」
岡部「……消えたのだろう……だから俺は言ったのだ」
紅莉栖「っ!」
43: 書き溜めなくなっちゃった 2012/05/04(金) 00:10:30.12 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「それは……」
岡部「俺は何度も忠告した! 鈴羽のために言ってはならない真実まで告げた! だがお前らは信じなかった! その結果このありさまだ!
ダル「……」スッ
紅莉栖「橋田……」
ダル「」トボトボトボ
岡部「今は、誰とも話したくない……」
紅莉栖「岡部……」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:10:47.47 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖(私が馬鹿だった、岡部を信じていれば……)
紅莉栖(変に嫉妬して、岡部を疑ったりしなければ……!)
紅莉栖「岡部……お願い岡部、ここを開けて」
岡部「……」
『それだけオカリンおじさんの頭は紅莉栖おばさんで一杯なんだよ』
『この前信じてもらえなくてだいぶしょげてたよ。オカリンおじさんを、信じてあげて』
紅莉栖「お願い岡部」グスッ
岡部「……」
ガチャ
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:14:47.17 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「っ岡部!」ダキッ
岡部「っ」
紅莉栖「ごめん、私が、私がもっとちゃんと話を聞いてれば……」
岡部「……もういい、過ぎてしまったことは仕方がない」
岡部「鈴羽は生まれない。これ以降ダルが鈴羽の母に会い、彼女が生まれようと、それは俺たちの知る鈴羽ではない」
岡部「鈴羽は、消えてしまったんだ……」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:15:11.27 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「私が馬鹿だった、岡部は私を信じて頼ってくれたのに……」
岡部「仕方ない……俺だって事情を知らなければ同じように思っていたかもしれん」
紅莉栖「でも……」
岡部「今更いくら言っても、過去はもう……いや未来は変えられないのだ」
紅莉栖「……ごめん」ギュ
紅莉栖「私、嫉妬してた。阿万音さんに」
岡部「?」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:15:34.71 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「岡部が彼女を好きなんじゃないかって」
紅莉栖「でも橋田とうまくいけば岡部はフリーじゃないかって」
紅莉栖「本当に最低……」
岡部「紅莉栖……」
紅莉栖「私が、本当に馬鹿だった……」
岡部「……お前らしくないぞ」コツン
紅莉栖「あいたっ」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:19:30.32 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「ちょっとなにすんのよ! 私がせっかく素直に……」
岡部「そうだ、お前はそれくらいの威勢でちょうどいい」
紅莉栖「あ……」
岡部「ふ、ふん」プイッ
紅莉栖「もう……///」
岡部「いいからもう帰れ、夜もだいぶ遅い時間だ」
紅莉栖「……うん」
紅莉栖「……ねぇ」
泊まってもいい?
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:22:06.64 ID:9V5nfQlq0
うほおおおおおおおおおおおお
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:23:00.27 ID:Kt9QHpt00
岡部「なっ!?」
紅莉栖「ごめん、こんな時に」
紅莉栖「でも、こんな時だから……阿万音さんに言われたの、仲直りしてって」
岡部「それならもう……」
紅莉栖「お、岡部が、そ、その私の事ばっかり話してるって」
岡部「なぁぁぁっ!?」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:23:35.26 ID:Kt9QHpt00
岡部「俺が、今機関からのスパイによる精神攻撃を受けている!」カチャ
岡部「ああ、だが大丈夫だ、なんとか切り抜けてみせるさ、エル・プサイ・コングルゥ」
紅莉栖「……岡部」
岡部「す、好きにするがいいっ」
紅莉栖「……うん」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:23:50.23 ID:Kt9QHpt00
岡部「ソファーは使っていいぞ、俺は開発室の床で……」
紅莉栖「」ギュ
岡部「お、おい……?」
紅莉栖「阿万音さんがね、消える間際に言ってたの、未来でも私は岡部のそばにいるみたい」
岡部「な、なんだとぅ!? 聞いてないぞ!」
紅莉栖「……そうなんだ? でも、そうならさ、阿万音さんが居たっていう証を残したい」
紅莉栖「阿万音さんが言ってた通りになるような未来、そ、そのせめてそれを実現したいの」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:28:51.49 ID:Kt9QHpt00
岡部「お、お前、何を言って……」
紅莉栖「その、い、言わせんな恥ずかしい!」
岡部「どぅわまれ!HENTAI処女! 何を考えているのだ!」
紅莉栖「やっぱり、岡部はイヤ、か。当然よね」
岡部「べ、別にイヤとは言ってない」
紅莉栖「え?」
岡部「あ、いや……」
紅莉栖「岡部……」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:29:16.51 ID:Kt9QHpt00
────
紅莉栖(で)
紅莉栖(結局手を出さないで一緒に寝るだけって……ヘタレなんだか紳士なんだか……)
紅莉栖(でも、それが岡部のいいところ、か)
紅莉栖(ごめんね阿万音さん、私があの時岡部を信じてれば……ん? 信じていれば?)
紅莉栖「!?」
紅莉栖(そうだDメール!)
66: ルカ子√はマジ酷かった 2012/05/04(金) 00:35:49.85 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖(Dメールであの時の私に岡部を信じるように言えば!)
紅莉栖(あ、でも……)チラッ
岡部「」スースー
紅莉栖(そうしたらこの出来事は無かったことになるのよね)
紅莉栖(岡部と一緒に、寝るだけとはいえ床を一緒にしたことも……岡部も私のことをそれなりに思ってくれてるってわかったことも)
紅莉栖(でも、それでも……私が岡部を信じなかったせいで阿万音さんが消えちゃうよりは……うん、ずっといい)
紅莉栖(岡部……)
67: ルカ子√はマジ酷かった 2012/05/04(金) 00:36:07.61 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖(これで準備良し)ガチャガチャ
紅莉栖(これをあの岡部が阿万音さんの正体を言った時に合わせて送信すれば……)
紅莉栖(きっと、すべてが変わる……ううん、お願い、変わって)
紅莉栖(岡部、ちゃんと何も知らない私には、その、言ってよね)
紅莉栖「」チュ
岡部「ん? 紅莉栖……?
紅莉栖「っ!」送信!
岡部「っ!?」
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:36:30.27 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖(気付いて! 前の私!)
岡部を信じて
パパみたいに
なるのは嫌
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:38:52.52 ID:Kt9QHpt00
岡部「な……!」
紅莉栖「ん……」スゥスゥ
岡部「今、Dメールを……って」
岡部「ぬぅぅぁああああ!?」
紅莉栖「んぅ」
岡部「お、おおちつけつ俺」
岡部「……」
岡部(なぜ俺は裸で助手と一緒にどこぞのホテルのベッドの上にいるのだ!?)
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:43:06.46 ID:Kt9QHpt00
岡部(冷静に考えるんだ鳳凰院凶真よ!)
岡部(クリスティーナが恐らく勝手にDメールを送った)
岡部(たぶん鈴羽のことをどうにかしたかったのだろう)
岡部(その気持ちはわかるしDメールに思いあたったのも流石だ)
岡部(だがしかしだ!)
岡部(どんな文面を送ればこうなるのどぅわ!?)
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:50:10.67 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「んうぅ……おかべぇ」zzz
岡部「っ!?」
岡部(はっはだかの助手がだっだき、だきついて……)
岡部(い、いかん、狂気のマッドサイエンティストの俺ともあろうものがこんな色仕掛けにかかるなど……ぬぅわ!?)
岡部(助手! 太もも! 太ももが俺のサイリウムセイバーに当たっているぞ!)
紅莉栖「んにゃ……」
岡部(はうわぁぁぁぁぁぁぁ)
75: というかラジ館無事でまゆりも死なないってほぼSGだよね 2012/05/04(金) 00:51:12.33 ID:Kt9QHpt00
岡部(はぁはぁ……天国のようで地獄のような一夜だった)
紅莉栖「ん……」パチ
岡部「っ!」
紅莉栖「ふわぁ、おはよう岡部」
岡部「えっ、あ、いや、その……」
紅莉栖「あ、そうか、夜中にリーディングシュタイナーが発動してるのね」
岡部「!?」
78: というかラジ館無事でまゆりも死なないってほぼSGだよね 2012/05/04(金) 00:59:04.86 ID:Kt9QHpt00
─────
紅莉栖「つまりね、Dメールを見た私はアンタを手伝ったわ」
紅莉栖「その時に阿万音さんのことも信じた」
紅莉栖「橋田は最後まで信じてなかったとは思うけど、いろいろあってちゃんと阿万音さんのお母さんになる人とうまくいったみたいよ」
岡部「なにっ!? では鈴羽は……」
紅莉栖「ええ、無事に存在してるわ。といっても昨夜帰っちゃったけどね」
岡部「そうか……だがよかった」
紅莉栖「うん」
岡部「そ、それでだな……」
紅莉栖「私たちの関係?」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 00:59:26.66 ID:Kt9QHpt00
岡部「むぅ……」
紅莉栖「Dメールにあったのよ、私にしかわからない激励の言葉が。それを見て私は逃げないことにしたの」
紅莉栖「Dメールの日付から昨夜中にこうなるだろうとは思ってたから、そうなる前に一度こうしてたのよ」
岡部「な、なぜ」
紅莉栖「まず、私の知る岡部と結ばれたかったのが一つ」
岡部「///」
紅莉栖「そして岡部から見たら急に改変世界に来るわけだから、その岡部をちゃんと射止めるため」
岡部「っ、お、お前……」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 01:05:06.52 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「大丈夫だとは思っていたけど、やっぱり心配だったし……」
紅莉栖「あのDメールを私が私に送ったってことはきっとそういうつもりだったんだろうしね」
岡部「むぅ……」
紅莉栖「今の岡部は、もしかして私とはまだそういう関係じゃなかった?」
岡部「肉体関係までは無かった……」
紅莉栖「!? え? それって……え?もしかして、私、早まった?」
岡部「あーたーりーまーえーだー!」
紅莉栖「きゃあああああ!? だっててっきりそういうものだと!?」
岡部「世界戦が変わってもHENNTAIは変わらないらしいな処女!」
紅莉栖「もう処女じゃない!」
岡部「っ!」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 01:05:21.29 ID:Kt9QHpt00
紅莉栖「ど、どっちにしろ責任とってもらうんだからな!」
岡部「横暴な!」
紅莉栖「……嫌なの?」
岡部「っ! そんなわけないだろう!」
紅莉栖「じゃあ……」
岡部「鈴羽はちゃんと存在したまま未来に帰ったのだろう?」
岡部「お前が言っていた、鈴羽が居た証を残したいと、未来では俺とお前は一緒だったと」
岡部「ならば! これが運命石の扉の選択だ!」
おわり
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 01:07:32.02 ID:Kt9QHpt00
ごめん最後グダグダになった。
もうちょいちゃんと練って書き溜めてからやるわ。
久々に書いて筆も遅いし。
だーりん全クリして勢いで書いちゃったんだ。
反省はしているが後悔はしていない。
今度はもっとマシなの書く……と思う。
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 01:06:23.72 ID:9V5nfQlq0
乙!
だーりん進めるか
だーりん進めるか
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 01:12:12.20 ID:KZx9zgQm0
乙!
楽しみに待ってる
楽しみに待ってる
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/04(金) 01:18:06.84 ID:Add+5fqt0
おつおつ
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