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妹「Q・E・D!Q・E・D!」兄「え?」 番外編

元スレ:妹「Q・E・D!Q・E・D!」兄「え?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330434405/

前→妹「Q・E・D!Q・E・D!」兄「え?」
571 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 20:51:23.57 ID:CMsoAPnv0

~番外編~

妹友「妹ちゃん、かえろー」

妹「そうですね」

妹友「むふふ」

妹「なんですか、その笑いは」

妹友「今日さ、デートなんだー」

妹「サッカー部の彼氏とは仲直りしたんですか?」

妹友「な訳無いでしょー……あいつの話はもういいから。思い出すだけで股間が熱くなるわ」

妹「そ、そうですか」



572 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 20:53:44.54 ID:YZQMd0lP0

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!



577 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 20:57:49.31 ID:CMsoAPnv0

妹「となると、別の人ですか……モテモテですね」

妹友「妹ちゃんももてるのに、全然だよね」

妹「私は別に同級生とかに興味ないです」

妹友「ふーん……あ、それでね、プレゼントもらっちゃってさー」

妹「え、まだ付き合ってないのにですか」

妹友「手紙と一緒にもらったんだー」

妹「はぁ……豪儀な方ですね」

妹友「野球部の男くん、知ってる?」

妹「あ、知ってますよ」

妹友「その男くんにさ、このネックレスを……あれ……あれれ」ゴソゴソ

妹「ネックレスですか……はぁ……いいですね」

妹友「な、無いっ!」

妹「は?」

妹友「な、無いよっ!無いっないいいいいっ」

妹「ちょ、ちょっと落ち着いて下さいっ!」



582 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:01:38.90 ID:CMsoAPnv0

~自宅~

兄「うーん暇だなぁ……」ピコピコ

兄「リオレウスを狩るのももう飽きてしまった」ピコピコ

兄「まだ妹が事件だQ・E・Dだの騒いでるほうが……いやそれは無いわ」

妹「兄さん兄さーんっ!」バァン

兄「うおっ!何事かっ」

妹「事件ですっ!Q・E・Dですっ!」

妹友「こ、こんにちわー」

兄「また君か」



583 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:05:37.64 ID:CMsoAPnv0

妹「……という訳でして」

妹友「えーんえーん」シクシク

兄「あのさぁ、それは警察に落し物かなんかで届けたほうが」

妹「午後の体育までは身につけてたそうなんですよ」

兄「それで、なんで気がついたのがこの時間なんだ?」

妹友「だってー……貰ったばっかだったから気がつかなかったんだもーん」

兄「そういうもんかねえ」

妹「兄さん、何とかしてあげましょう」

兄「とは言ってもなぁ、鞄とか机をひっくり返したほうが早いと思うぞ?」



585 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:09:09.44 ID:CMsoAPnv0

妹「私たちだってバカじゃないですから、それくらいはやりました」

兄「ふーん……となると、盗まれたとか」

妹友「げっマジ?」

兄「どこに置いてあったの?」

妹友「えっとー……先生に見つかると怒られるから、制服と一緒に机の上に置いたと思うんだけどー……」

兄「思うんだけど、何?」

妹友「あんまり自信ないや、てへぺろ」

兄「ズコー」

妹「に、兄さんしっかり」



587 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:13:38.74 ID:CMsoAPnv0

兄「つまりどこに置いたか、はっきりとは自信が無いと」

妹友「そうなの」キリッ

妹「そこは自信たっぷりに言うところじゃないですよ、妹友ちゃん」

妹友「だってー……」

兄「うーん、悪いけどこれは無理だよ」

妹友「ええー!そんなー……」

兄「探すのを止めたときによく見つかるらしいから、それまで待つのがいいんじゃないかな」

妹「確かにこれはちょっと厳しそうですね……」

兄「もう一回探しに行ってもおそらく見つからないと思うし」

妹友「でもー……今日の夜、会う約束してるんですよー……」



588 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:17:34.74 ID:CMsoAPnv0

兄「やっぱり、無いとまずいの?」

妹「やっぱり、相手はがっかりするんじゃないでしょうか」

妹友「だよねー」

兄「金属アレルギーが出て駄目だったとかは?」

妹友「アレルギーが出にくいネックレスなんですよー」

兄「八方塞がりだな。素直に謝るのが吉とみた」

妹友「でもー……貰ったばっかりのものなくすなんて、サイテーじゃないですかー……」

兄「まぁいい気はしないだろうけど、そんなに致命的なものでもないと思うんだけどな」




589 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:21:51.86 ID:CMsoAPnv0

妹「ただ兄さん、ひとつだけいい方法があるんです」

兄「聞こう」

妹「妹友ちゃんが貰ったネックレスなんですけど……おんなじ物がまだ売ってるんですよ」

兄「へぇ、そうなんだ」

妹「それで……ちょっと反則気味かもしれないですけど、それを買って身につければ問題ないんじゃないかと思うんです」

兄「名案といえば名案だな。妹友ちゃんが黙ってれば誰も傷つかない」

妹友「それでー……そのー……」

妹「ちょっと見て来たんですけど、値段がその……私たちには手が出なくて」

兄「え?」

妹「……兄さん、節約生活してるから、まだ退職金余ってますよね」

兄「ま、まさか……」




592 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:26:36.66 ID:CMsoAPnv0

妹「兄さん、妹友ちゃんにお金貸してあげられませんか?」

兄「ええー!」

妹友「この通りですっ!必ず体で返しますからっ!」ドゲザァッ

妹「ちょっと、ドサクサ紛れに何を」

兄「えーと、いくらあればいいのかな」ヒーフーミー

妹「兄さんっ!私というものがありながらっ!」

兄「ちょ……いでで、待てって、落ち着けよ」

妹友「むふふ」

兄「貸すのは構わないけど……」

妹「ちゃんと現金で返してくださいね!」

妹友「大丈夫、絶対正月にはお年玉で返しますー!」

兄「おい、まだ3月なわけだが」



595 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:32:24.02 ID:CMsoAPnv0

兄「ふぅ……行ったか」

妹「兄さん、ごめんなさい」

兄「んー……いいよ別に。金は天下の回り物ともいうし」

妹「考えたけど、これ以上のQ・E・Dは無かったんです」

兄「Q・E・Dの使い方が未だに微妙だなお前は」

妹「これでとりあえず事件解決ですね」

兄「ま、とりあえず済んだみたいだし一緒にモンハンやろーぜ」

妹「はい、PSPとってきますね」

兄「うーん、平和だなぁ」




596 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:35:34.68 ID:CMsoAPnv0

~翌日~

妹「おはよう、妹友ちゃん」

妹友「あ、おはよー!昨日はありがとねー」

妹「特に問題なかったですか?そっちは」

妹友「うーん……問題といえば問題あったかなぁ」

妹「え、もしかしてバレましたか……?」

妹友「誘ってんのにさー、手出してこないんだもん。チキンだよねー」

妹「そ、そういう話ですか。まったくもう」

妹友「妹ちゃんだって好きなくせにー」

妹「こほん。置いていきますよ」

妹友「あ、待ってよー!」



600 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:39:26.37 ID:CMsoAPnv0

~下駄箱~

妹「うわっと……また手紙が入ってます」

妹友「またー?一日何通貰うのよあんた」

妹「平均して4通くらいでしょうか」

妹友「はやく彼氏つくりなよー」

妹「心の中にいるからいいんですっ」

妹友「あー私にも入ってる!」

妹「良かったですね」




604 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:43:26.74 ID:CMsoAPnv0

妹友「ふふーん、久しぶりだなぁ」

妹「随分ふくらみがありますね」

妹友「よっぽど私に伝えたい気持ちがあるんだわ……ん?」

妹「どうしたんですか?」

妹友「なんかおもーい。なんか入ってるよ」ジャラジャラ

妹「お金みたいな音ですね」

妹友「そういう発想は無かったわ……どれどれー」

妹「なんでちょっと嬉しそうなんでしょうか……」

妹友「っっっっ!!!」

妹「?……妹友ちゃん?」

妹友「うっそ……何これ……何なのコレぇっ!」ジャラン

妹「……ネックレス……ですね……」

妹友「ボロボロになってる……何で、何でこんな風になってんの…っ!」

妹「こ、これは……ひどいですっ……」



606 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:46:57.30 ID:CMsoAPnv0

~自宅~

兄「ちょwwwwオメガ強すぎwwwww」ピコピコ

兄「魔法剣士が有効という話だが、レベルが低すぎるんだなきっと」ピコピコ

兄「ほとんどレベル上げしてこなかったしな……うーんめんどくせ」

兄「……」

兄「……むぅ、なにやら胸騒ぎが」

兄「こういう時は大抵、妹が」

妹「兄さん兄さーーーんっ!」バァンッ

兄「ほらな」




609 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:54:08.95 ID:CMsoAPnv0

妹友「えーんえーんえーん」シクシク

兄「おい、お前ら学校は」

妹「体調不良ということにして休みました」

兄「昨日の夕方もおんなじことがあったというのに、今日は一体なんなんだよ」

妹「ちょっと、これをみてみて下さい」ジャラン

兄「なんだこれ、ヤンキーが財布に付けるチェーンみたいだな」

妹友「ぐす……えーんえーん」シクシク

妹「兄さんっ!これはネックレスですっ」

兄「えー……全然そういう風に見えないけど」

妹「よく見ると元はちゃんとしたものだというのがわかります」

兄「あ、本当だ……」



610 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 21:58:33.00 ID:CMsoAPnv0

兄「え、もしかしてこれ昨日買ったやつ?」

妹「……これは、昨日買ったのではなく、なくしたと思っていたほうです」

兄「随分ボロボロのを貰ったんだな、ひどい男だ」

妹「兄さん兄さん、違います」

兄「え、違うの」

妹「もしそうだったら、妹友ちゃんがこんなに泣く訳ないじゃないですか」

妹友「ひっくっ……ひっく」

兄「と、いうことはつまり……」

妹「誰かがこんな風にしたんです。これは事件です」

兄「な、なんだってー!」



612 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:03:05.77 ID:CMsoAPnv0

妹友「ひどいよー……こんなのないよー……」シクシク

妹「妹友ちゃん、しっかり……」

兄「うーん、これはひどいなぁ」

妹友「もし見つかったら、いっこは質に入れようと思ってたのにー……」

妹「あうっ……」

兄「余計なことさえ言わなきゃいい子なのにな」

妹友「いけね」

兄「心当たりはあるのか?」

妹友「心当たり?」

兄「こーいうことしそうな奴、周りにいるのかってことだけど」

妹友「それは……なくもないけど」



613 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:05:54.36 ID:CMsoAPnv0

兄「その、新しい恋人にもらったんだろ?」

妹友「うん……そうです」

妹「怨恨の線が強そうですね」

妹友「そんなー……」

兄「だなぁ……その人はモテるタイプなんだろ、きっと」

妹「結構人気のある男の子ですよ」

兄「ふーん……」



617 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:10:08.18 ID:CMsoAPnv0

兄「ふーん、野球部ねぇ」

妹友「そうなの」

兄「前はサッカー部だったし、スポーツやってる人が好きなの?」

妹友「運動部系の人って、クラスでも目立つ感じが多いじゃないですかー。力関係とかも」

兄「まぁ、そういう傾向はあるかもしれんな」

妹友「そういうのがなんか好きっていうかー」

兄「なるほど」

妹友「あ、でもお兄さんみたいにそういうのに無頓着な感じの人も好きですよ」

兄「そ、そう。ありがとう」

妹「兄さんは単に友達が少なかっただけですよね」

兄「おいやめろ頼むやめてください」



619 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:15:59.03 ID:CMsoAPnv0

兄「で、どうすればいいのか」

妹友「犯人を見つけてボコボコにしたいです!」

妹「ちょっと待ってください、それはちょっと」

妹友「だってーだってだって!」

兄「気持ちはわかるけどなぁ……先生にいったほうがいいんじゃない?」

妹友「えー……だってこれ、みようによってはイジメだよね」

兄「うーん、まぁ」

妹友「イジメはかっこ悪いけど、イジメられてるのが周りにばれてもかっこ悪いし」

兄「ふむふむ」

妹「事が公になって、もっとわかりにくいやり方で陰湿なことをされたりしたらもっと困ると思います」

兄「それは一理あるか……」



621 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:20:23.77 ID:CMsoAPnv0

妹「そういうわけで兄さん、捜査再びですよ」

兄「俺部外者だけど……」

妹「兄さんもうちの学校の卒業生ですから、入るくらいは大丈夫ですよきっと」

兄「うーん……大丈夫かなぁ」

妹友「お兄さん、お願いします……報酬はいつもどおり、私の体で払いますからー」ペコリ

兄「ちょ」

妹「………にいぃいさんっっっ、どういうことですかっ!!!」

兄「待て違う、妹友ちゃんの冗だアッー!」

妹友「むふ」



630 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:49:32.77 ID:CMsoAPnv0

~翌日・放課後~

兄「何か懐かしいな」

妹「久しぶりの母校はどうですか?」

兄「なんというか、胸のこの辺りがキュンとなるな」

妹「……キモイです。置いていきますよ」

兄「一応、職員室とかに挨拶に行ったほうがいいのかな?」

妹「そうですね。私と一緒にいればそう怪しまれることも無いでしょう」

兄「だな」

妹「通りすがりがてら玄関も見ていきましょう」

兄「はーい」



634 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:53:39.94 ID:CMsoAPnv0

~玄関~

兄「この下駄箱に入ってたのか?」

妹「そうですよ。ここが妹友ちゃんの靴箱です」

兄「警察が科学捜査すれば一発だろうけどな」

妹「手袋をしていれば証拠なんて残らないですよ」

兄「ま、そうだけど……こっちがお前の?」

妹「そうです」

兄「なんか入ってるぞ、まさか」ガチャ

妹「またですか……今朝も回収したばっかりなのに」ドサササ

兄「げっ……ラブレター?」

妹「今日はちょっと多いですね」

兄「ちょっとってレベルじゃねーぞ」




636 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 22:58:16.45 ID:CMsoAPnv0

兄「お前モテるんだな……」

妹「ふふ、もしかして危機感を感じてますか?」

兄「な、んなわけないし」

妹「ふーん、じゃあこの中の誰かと……」

兄「おいこら、ちょっと待ちなさい」

妹「ふふふ、冗談ですよっ」

兄「ったく……あ、妹友ちゃんのほうにも何か入ってるな」

妹「妹友ちゃんも結構貰うみたいです」

兄「ふーん……かわいいしなぁ」

妹「そうですね……」

兄「……」

妹「……」

兄「あからさまに怪しいな……」

妹「そうですね……」



639 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:02:02.19 ID:CMsoAPnv0

兄「開けてみようか」

妹「い、いいんでしょうか」

兄「多少、プライベートな部分にも手を突っ込まないと解決しないよ」

妹「そ、そうですよね……もし普通のラブレターだったらどうしますか?」

兄「そんときは普通にもどそう。閉じてるところを慎重に剥がしてくれよ」

妹「2通ありますね。はい、こっちは兄さんで」

兄「あいよ」

妹「慎重に……慎重に……」ビリビリ

兄「へくしっ!!!」ビリャリャリャッ

妹「に、兄さんっ!何してるんですか!」

兄「不可抗力だ!仕方ないだろっ!」



642 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:07:24.55 ID:CMsoAPnv0

妹「まったくもう、気をつけてくださいよ」

兄「悪かったってば」

妹「……こっちは普通のラブレターですね。『君が好きさ、大好きさ。』と書き出しが」

兄「頭悪そうな文章だなおい」

妹「これくらいストレートなほうがいいかもしれませんよ」

兄「そんなもんかねぇ……こっちはどうかな」

妹「どうですか?」

兄「うわ……ビンゴだな」

妹「見せてください」

『別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ』

兄「なんかこえぇええええッ!」

妹「こ、これはちょっと背筋が寒くなりますね……」



644 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:11:00.29 ID:CMsoAPnv0

兄「これでもう確定だな。誰か知らないけど妹友ちゃんに悪意を持って」

妹「こ、この手紙どうしますか?」

兄「見せないほうがいいだろうな。またショック受けるだけだ」

妹「そうですね……」

兄「もう一回見せて」

妹「ご丁寧にPCでプリントアウトしてますね」

兄「男か女かもわからないな……」

妹「便箋は昨日と同じです」

兄「ってことは、複数に悪く思われてる可能性は下がったかな……」



645 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:17:11.01 ID:CMsoAPnv0

~グラウンド~

兄「ふぅ、まさか昔の担任の先生に捕まって30分も話し込んでしまうとは」

妹「兄さんが無職なせいで説教までされましたね」

兄「俺だって好きで働いてないわけじゃないぞっ」

妹「でも、ぐうたらしてるのもまんざらではない、と」

兄「そうそう……ってこら」

妹「まぁ私はいつでも兄さんと遊べるからいいですけど」

兄「そいつは良かった」

妹「ところで、どうしてグラウンドなんですか?」

兄「あー、その彼氏って野球部なんだろ?ちょっと見ておこうかと思って」

妹「ネックレスの件に関係ありますかね?」

兄「そう決め付けてるわけじゃないけど、何か閃くかもと思ってさ」

妹「さすが兄さんです」



647 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:22:27.58 ID:CMsoAPnv0

~グラウンド・野球部~

兄「頑張ってるなー」

妹「兄さんも野球でもはじめたらどうですか?」

兄「何のためにだよ」

妹「健康のためにです」

部員「バッチコーイ」

部員「しゃーこいやおらー」

オタ「バッチwコーイwwでごwざwるwww」

兄「な、なんか変なのも混じってるな……」

妹「あ、あれでもちゃんとした部員なんですよ」

兄「そうは見えんが。太ってるし」

妹「趣味はフィギュア製作らしいですが、ギャップ萌えのために野球部に入ったとかなんとか」

兄「あいつが犯人だったら楽そうだけどな……バカそうだし」



648 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:23:30.43 ID:Wfhyq1hj0

おい、お前らが居るぞ


650 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:25:48.81 ID:VyG9gf/g0

>>648
お前ら?
俺はこんなんじゃねぇしww
こんなんじゃ•••••ねぇし•••



653 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:27:01.28 ID:8PHmo9YS0

>>648
俺、ちゃんと中学は野球してたぜ



654 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:28:16.64 ID:LJlq681B0

>>648
俺サッカー派だから



657 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:28:57.86 ID:oONeDXeF0

>>648
いや俺らは基本卓球部か帰宅部だろ



656 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:28:51.27 ID:CMsoAPnv0

兄「どれが妹友ちゃんの彼氏なのかなぁ」

妹「えーっと、あそこのブルペンで投げてる人ですね」

兄「おぉ、エースって奴か」

妹「エースは隣の人ですね。例えるならダルビッシュとメガネッシュさんでしょうか」

兄「ふーん、……その近くにいる女の子は?」

妹「マネージャーさんですね。あの……兄さんちょっと耳を」

兄「なになに」

妹「個人的には、今回あの人が一番怪しいと思ってるんです」ヒソヒソ

兄「ほうほう、聞かせてくれ」

妹「その……彼女とは同学年なんですが」

兄「うん」

妹「妹友ちゃんの彼氏と昔から仲が良くて、好きなんじゃないかって前からうわさになってたんです」ヒソヒソ

兄「ほー……」



660 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:33:42.79 ID:CMsoAPnv0

兄「わかった、ありがとう。心に留めておこう」

妹「はい。でも、実際怪しいんですよ」

兄「どうして?」

妹「体育は、彼女のクラスと合同なんです」

兄「……なる」

妹「彼女なら、盗る機会があったと思うんです」

兄「うーん、そうか……ちょっと話がしてみたいけど」

妹「え、でも……」

兄「難しいよなぁ、やっぱり」



663 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:40:32.70 ID:CMsoAPnv0

先生「ん……お前は久しぶりだのう」

兄「ギョギョ」

妹「こんにちわ、先生」

先生「うむ。そこに居るのは兄じゃないか。ヒョットコみたいな顔してても騙されんぞ」

兄「いやーあははは。先生もお変わりなく」

先生「こんなところでどうしたんだ。卒業したくせに野球に興味あるのか」

兄「いや、妹の迎えに来て通りすがっただけです」

先生「そうか、ところでお前は今なにしとるんだ」

兄「えーと……」

先生「まさかニートではあるまいな……」

兄「いやそのあの」

先生「貴様っ!あれほど在学中に口を酸っぱくして指導したにもかかわらずっ!ちょっと来いっ!」

兄「あーれー」

妹「に、兄さん、私は先に行ってますから……」

兄「待ってー」



666 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:44:04.20 ID:CMsoAPnv0

兄「くそおおおひどい目に遭った……」

妹「お疲れ様でした、兄さん」

兄「二時間も説教するなんて尋常じゃないぞ」

妹「野球部のコーチのはずなんですけどね」

兄「職務放棄じゃないのか?まったく……」

妹「進展の無いまますっかり日が暮れてしまいましたね、兄さんのせいで」

兄「颯爽と逃げたくせに何を言うかお前は」

妹「野球部の練習も終わったみたいです……」

兄「仕方ない、今日のところは帰るか……」




667 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:49:03.89 ID:CMsoAPnv0

妹「お腹が空きましたね」

兄「俺はなんかストレスで下痢気味だわ」グルルル

妹「ちょっと兄さん、いくら兄さんでも漏らしたらヒきますから!」

兄「そこまでではないけど、用を足したいな」

妹「トイレ、近くには無いですよ」

兄「学校は閉まったかな?」

妹「多分、駄目ですね」

兄「この建物は?」

妹「ここは女子寮ですよ。向こうが男子寮。」

兄「新しいな。最近できたのか」

妹「遠方からの生徒が増えましたからね」

兄「ふーん……いてて」グギュルル



669 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:52:27.38 ID:CMsoAPnv0

マネ「あれ、妹ちゃん」

妹「あっ……マネージャーさん、こんばんわ」

マネ「珍しいわね、こんなところで」

妹「え、えとー、そうですね、えへへへ……」

マネ「その男の人は?もしかして彼氏?」

兄「兄です……」グギュルルル

マネ「ど、どうしてお腹を押さえてるんですか?お兄さん」

妹「ちょっと緩くなってるみたいです」

マネ「あら、それは大変ね」

兄「よ、良ければトイレをかして貰えると嬉しいんだけど……」




674 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/01(木) 23:56:14.12 ID:CMsoAPnv0

妹「兄さん、どうしてマネージャーさんがここに住んでるの知ってるんですか?」

兄「別に……ちょっとイントネーションがこっちの人と違うから、勘で言ってみただけだよ」グギュルル

マネ「わぁ、何か探偵さんみたいですねお兄さん」

兄「はは……で、貸してもらえるかな?」

マネ「うーん、女子寮は男子禁制なんだけど……」

兄「や、やっぱりそういう落ちか……」グルルル

マネ「妹ちゃんのお兄さんということだから、いいですよ。悪い人じゃなさそうだし」

兄「助かったー」

妹「良かったですね、兄さん」



677 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:02:04.32 ID:CMsoAPnv0

~女子寮~

兄「アッー!アッー!」←排泄中

マネ「な、なんで声をだすのっ」

妹「兄さんっ!恥ずかしい真似はやめてくださいっ!!」

兄「そんなこと言われても……アッーー!!」

マネ「い、今ほどワンルームを悲しんだことはないわ……」

妹「ごめんなさいぃい……」

マネ「ププ、でも楽しいお兄さんね」

妹「楽しいは楽しいんですけど……これはちょっと」

兄「アッー!」

マネ「ぷっ……あははははっ」

妹「にーーーいーーーさーーーんっっっ!!」

兄「ふぅ……君は命の恩人だ、ありがとう」スッ

マネ「あ、あの……握手はいいんですけど手は洗いましたか……?」




678 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:05:39.53 ID:uZY5la370

兄「ふう、人心地ついた」

妹「まったく、サイテーです」

兄「そんなに怒るなよ」

マネ「はい、下痢した後水分を取らないと脱水になりますから」コト

兄「あ、ありがとう」

妹「いいんですか?お茶までいただいて」

マネ「いいわよ別に。どうせ私一人だし」

兄「おい、いい子じゃないか……」ヒソヒソ

妹「べ、別に私は最初から悪いひとだなんて言ってないですよ……」ヒソヒソ

マネ「?」



681 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:13:00.53 ID:uZY5la370

兄「しかし、綺麗にしてるなぁ。俺の部屋とは大違いだ」

マネ「もともと私物が少ないですから」

兄「さすが女の子の部屋ってところだな」

妹「むっ!私の部屋だって綺麗ですよ」

兄「わかってるってば……」

マネ「ホントに少ないんですよ……部屋はベッドと勉強机があるくらいですし」

兄「ここって、築何年だろ」

マネ「去年、建てたらしいですけど……」

兄「どおりで綺麗なはずだな」

妹「そんなこと聞いてどうするんですか?住みたいんですか?」ジト

兄「いちいち突っかかってくるなよ、うっとおしいな」

妹「な、なんですってー!」

マネ「仲良しなのねぇ、お兄さんと」



683 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:18:58.66 ID:uZY5la370

兄「他にもいっぱい住んでるの?」

マネ「残念ながら、空き部屋はないですよお兄さん」

妹「……」ツンツン

兄「ふーん……あ、もうひとつお願いがあるんだけど……」

マネ「なんですか?」

兄「さっき急いでズボンを脱いだら、ベルトのバックルが壊れちゃってさ、ペンチとかはさみとか貸してもらえないかな」

妹「どんだけ我慢してたんですか!」

兄「俺は二時間も我慢してたんだぞお前」

妹「トイレに行かせてくださいって言えばよかったでしょう?」

兄「あいつにそんなこといえるわけ無いだろうに……」

マネ「ごめんなさい、私持ってないです。爪切りくらいしか」

兄「それでいいや」

妹「そういうことは家に帰ってからやってください」



684 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:22:10.12 ID:uZY5la370

マネ「あ、ごめんなさい……そろそろ食事の時間なんです」

兄「皆で食べるの?」

マネ「そうですね、食堂で寮生があつまって食べます」

兄「ここでは料理しないんだ」

マネ「キッチンないですから」

兄「あ、本当だ」

妹「ほらほら兄さん、そろそろ行きますよ」

兄「はいはい……それじゃ、おじゃましました」

マネ「くすっ……何のお構いもできませんで」

妹「ちょっと可愛いとすぐこうなるんだからっ!ほら兄さんっ!」



688 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:26:14.85 ID:uZY5la370

~自宅~

妹「兄さんはほんっとーにどすけべですっ!」

兄「開口一番それかい」

妹「きっと私がいなかったら電話番号からスリーサイズまで根掘り葉掘り聞いたに違いないです」

兄「何を根拠にそんな」

妹「そんなにあそこが気に入ったんですか?」

兄「まぁ、女子寮って言葉はかなり魅かれるものがある」

妹「女子寮の管理人とか就職すればいいんじゃないですか?」

兄「昔そーいうエロゲーもあったな」



690 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:32:07.30 ID:uZY5la370

兄「しかし、あんまり情報取れなかったな……」

妹「何がですか」

兄「とりあえず、あの部屋で壊したんじゃないのはわかったけど……うーん……」

妹「な、何の話ですか?」

兄「ネックレスだけど……あの子じゃないとなると一体」

妹「ど、どうしてです?」

兄「お前がもし人様のものをパクってぶっ壊してやろうと思ったら、どこでする」

妹「それは……河原とか?」

兄「そんなオープンな環境で誰かに見つかる可能性があってもか?」

妹「えーと、家ですかね」

兄「やっぱそうだよなぁ……」



691 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:38:21.72 ID:uZY5la370

兄「で、この壊れたネックレスは、相当ひどいよな」ジャラ

妹「改めて見ると、そうですね」

兄「これはちょっとそこらのハサミとか爪切りじゃ無理だろうけど、あそこは包丁もないみたいだし」

妹「何かにぶつけて壊したんじゃないですか?」

兄「壁も床もテーブルも傷ひとつないし、部屋の外でやるわけにもいかないだろ。もちろん風呂トイレも確認したけど」

妹「に、兄さん……いつトイレとお風呂を」

兄「大声を出して悟られないように頑張って漁ってみた。ユニットだったから手間が省けた」

妹「……」

兄「破片らしきものもないし、まぁあの子はシロでいいんじゃない」

妹「兄さんっ」ダキッ

兄「うおぉうっ!」ドタ



693 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:39:34.04 ID:aLGwWUFs0

兄やるな


696 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 00:44:43.16 ID:uZY5la370

妹「さすが兄さんですーっ……」ギュ

兄「大したことは何もしてないんだけど……」

妹「そんなことないです……やっぱり私の助手なだけはあります」

兄「え?俺のほうが助手なの?」

妹「そうですけど。不満ですか?」

兄「いや別に……まぁいいか」

妹「ご褒美に今日は一緒に寝てあげます」

兄「結局まだ何もわかってないんだけど」

妹「明日からの捜査に期待ですね」

兄「もう諦めるという選択肢はないの」

妹「そんなものはないです」

兄「うーん、多少決めうちでいくしかないのか……?」



705 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:09:11.36 ID:uZY5la370

~翌日・学校図書室~

兄「学校で生徒が使えるPCはここだけなんだな」

妹「あとは、情報処理室ですけど……授業以外は鍵が掛かってます」

兄「そっちはプリンタは?」

妹「無いです。基本的にプリントアウトすることが無いので」

兄「ふーん、そりゃ好都合だな」

妹「どうしてですか?」

兄「あの子の部屋PC無かったし、もしあの子だったらここであの怪奇レターを書いたのかもと思って」

妹「な、なるほど……でも、友達の家とか」

兄「その可能性もあるけどな。まずは試してみよう」

妹「何をするんです?」

兄「同じものを作ってみるんだよ。何かわかるかもしれないし」

妹「どのPCでも同じじゃないですか?そんなの」

兄「まぁみてろって」カタカタ



710 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:16:47.15 ID:uZY5la370

兄「別れろ別れろ別れろ……と」カタカタ

妹「なんでメモ帳なんですか?」

兄「それ、ワードじゃなくてメモ帳で書いてるじゃん」

妹「ど、どうしてわかるんですか」

兄「プリントアウトした時にワードとメモ帳じゃちょっと違うんだよ。よしおk」

妹「あ、出てきました」ウィーン

兄「司書さんに、インク交換したのはいつか聞いてきてくれ」

妹「むっ!なんか私が助手みたいです」

兄「ちょ、大事なとこなんだからごねんなよ」

妹「ちゃんと私に分かるように説明してくださーい!じゃなきゃ行きませんっ」

兄「二つを見比べてみたら分かるだろ、最初の手紙はインクが薄くなってる」

妹「……言われて見れば微妙にそうですね」




711 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:21:38.78 ID:uZY5la370

兄「学校とかは補充のインクも常備してるだろ。多分」

妹「まぁそうだと思いますけど」

兄「何百人もいるんだからすぐ気がついて交換するはずだ」

妹「ふむふむ」

兄「この手紙を書いた後、インクを交換したなら振り出しだ。もしここ最近交換して無いなら」

妹「……ここでプリントアウトした可能性は極めて低いということですね」

兄「新しいのはばっちり印刷されてるからな」

妹「ふ、ふんっ!私だってそれくらい気がついてましたからっ!」

兄「嘘くさいな、もう」

妹「と、とりあえず今回は大人しく聞いてきてあげます」

兄「頼むぞー」



715 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:27:10.80 ID:uZY5la370

妹「聞いてきましたけど、最近インクの交換はしてないそうです」

兄「やっぱりかぁ。ありがとう」

妹「つまり、家にPCとプリンタがある人があの手紙を書いたわけですね。マネージャーさんはシロなんですね」

兄「あくまで可能性が低くなったってことだけど。他に怪しい人もいないのがちょっとなぁ」

妹「なんだか犯人に近づいてきた気がしますね」

兄「100メートル先のゴールに、2メートルくらいは近づいたかな……」

妹「それでもある程度は絞り込めるような気がします」

兄「うーん……もうちょっと聞き込みしていかないと」

妹友「ぉにいさーん!妹ちゃーん!」タタタタ

兄「お、妹友ちゃんが走ってくる」



724 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:43:53.41 ID:uZY5la370

妹友「これから、野球部の練習見に行こうと思ってたんですよー」

兄「あぁ、例の彼氏の」

妹「私たちもちょうど行こうと思ってたんです」

妹友「ほんと?じゃ、一緒にいこー」

妹「はい」

兄「元気そうで良かった」

妹友「むふ、ラブレターもらっちゃったしー」

兄「あ、あぁそうなんだ……」

妹友「なんかバカっぽい文章だったけど、やっぱ嬉しいよねこういうの」

兄「おそらく昨日のやつだろうな」ヒソヒソ

妹「でしょうね」ヒソヒソ

妹友「しかもね、封綴じた後に一回開けたみたいでね、それがまた可愛いっていうかーくすぐられるっていうかー」

妹「すみません……それ私です……」ボソ

妹友「なんかいったー?」

妹「……な、何も」ブンブン



725 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:48:21.41 ID:uZY5la370

妹友「ま、私には彼氏がいるからあれなんだけどー」

妹「そうですよ」

妹友「ドゥフフ、みてみて」バッ

兄「フェイスタオル?」

妹友「これでね、投球練習で流した汗を拭いてあげようと思ってるの」

妹「わぁ……意外と少女ちっくですね」

妹友「喜んでくれるかなー……」

妹「私はいいと思います」

兄「衆人環視の中でそんなことするなんてどんな羞恥プレイだよ……」



728 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:53:15.98 ID:uZY5la370

~野球部・グラウンド~

妹友「それじゃ私、ちょっと行ってくるから」

妹「行ってらっしゃい」

兄「はいよ」

部員「バッチコーイ」

部員「しゃーおらー」

オタ「大wリーグwボールww3号wwwww」

部員「てめーはスパイク磨いとけボケー」

兄「あいつ明らかに浮いてるけど」

妹「本人気にしてないみたいだしいいんじゃないでしょうか……」

兄「昨日のマネージャーさんもいるみたいだな」

妹「そりゃマネージャーですし」

兄「んー……なんかもめてないか?あそこ」

妹「え?」



730 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 01:59:54.45 ID:uZY5la370

マネ「だからぁ、こーいうのは困るの」

妹友「ちょっとだけだし、いいじゃん」

マネ「練習の邪魔になるの!そんなこともわかんないの?」

妹友「そんなー……だって私たち」

マネ「付き合ってるからとか、関係ないからね!」

兄「やっほー」

妹「に、兄さん」

兄「喧嘩は良くないと思って」

マネ「……別に喧嘩してるわけじゃないです。ただこの子が」

妹友「何よー!前は別に良かったじゃない。私のほかにもおんなじことしてるひといたよー」

マネ「前は前、今は今!もうすぐ選抜があるんだから、時間を無駄にできないの!わかったら行ってちょうだい」

兄「うわ……」

妹「けんけんがくがくですね……」



731 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:04:37.41 ID:uZY5la370

兄「まあ、マネージャーの気持ちもわかるけどさ」

マネ「分かってるなら向こうに行って下さい」

妹友「こいつむかつくー」

兄「好きな人にタオルの差し入れくらい、いいんじゃないかな……監督もいないみたいだし」

妹「に、兄さん……」

兄「ちょっとユルい考えかもしれないけど、それも青春の1ページってことでさ」

妹友「そーだそーだ」

マネ「……駄目です」

兄「えっ」

マネ「お話は聞きましたけど。とにかく許可しません。お引取りください」

妹友「えー……厳しすぎ……」

兄「むむむ」

妹「と、とにかく一度向こうに行きましょう……ほら」




732 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:09:03.78 ID:uZY5la370

妹「まったくもう、兄さんまで」

兄「悪い悪い」

妹友「あーあーつまんないのー……」

兄「昨日話したときは、もう少し話の分かる子だと思ったんだけど」

妹「確かに、ちょっと厳しすぎるような気もしましたけど」

妹友「あーあー、もうお兄さんにあげる。このタオル」

兄「こんなもん貰ってどうしろと」

妹友「それ、顔も拭けるし、体も拭けるし、いざという時はお腹にかけて寝たり最後は雑巾にもできちゃう万能タオルだよー」

兄「それを世間ではフェイスタオルというんだ」

妹友「むふ、ばれた。じゃーねー!」



734 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:14:44.25 ID:uZY5la370

兄「さってと、どうするかな……」

妹「どうしますか?」

兄「一度帰って、考えを整理しようかな」

妹「兄さんがそういうなら」

兄「じゃ、行くか……」

部員「おーい!伏せろー!」

妹「え?」

兄「ファ、ファールボールが……危ないぞっ!!」

妹「きゃーーーっ!!」

兄「ひでぶっ!!!」



735 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:20:14.62 ID:uZY5la370

~保健室~

兄「うーーーん……」

妹「兄さん兄さん、大丈夫ですか……?」ユサユサ

兄「お、ここは……」

妹「大丈夫ですか?吐き気とかは無いですか?」

兄「あれ、一体俺はどうしたんだっけ」

妹「兄さんは私をかばって、頭にボールが当たって……」

兄「あらら……お前は平気だったのか?」

妹「もうっ!今は兄さんの話をしてるんですよっ!」

兄「ご、ごめん」



737 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:24:13.18 ID:uZY5la370

妹「うぅう……良かったですぅ……ぐすっ……」

兄「そんな大げさな」

妹「大げさじゃないです!硬球が当たったんですよっ!」

兄「お前にあたらなくて良かったなぁ」

妹「兄さんがかばってくれたからです……」

兄「かっこいいだろ」

妹「はい……じゃなくてっ!まずはヨダレを拭いてからそういう事を言ってくださいっ!」

兄「フッフフ……タオル貰っといて良かった」ゴシゴシ

先生「気がついたか」ガララ

兄「どーも」



739 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:28:17.08 ID:uZY5la370

先生「念のためにCTくらい撮っておいたほうがいいかも知れんなぁ」

兄「そんな大げさな」

妹「明日にでも無理やり引っ張って行きます」

兄「げ……」

先生「頭の怪我は用心しすぎてしすぎるということはない。悪いことは言わんから病院にいっておけ」

兄「はーい……」

先生「一応、打球を打った選手も連れてきたからな。謝罪したいそうだ」

兄「え……いいっすよ別にそんな」

先生「いいぞ、入って来い」

オタ「グププwwwwどうも申し訳ありませんwwでwごwざwるww」ガララ

兄「お前かい」



740 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:32:23.56 ID:uZY5la370

オタ「このたびはww大変ご迷惑をかけたでごwざwるw」

兄「あーもういいもういい。頭が痛くなる」

先生「そもそもお前はスパイクを磨けといっておいただろうが!」

オタ「しかし大佐www拙者もww部員のはしくれww」

先生「ワシまで頭が痛くなってきた」

兄「かえろっかなぁ、もう」

オタ「お詫びにwwwこれを持っていくでござるwww」

兄「色紙?」

オタ「拙者のサインでごwざwるwww」

兄「滅茶苦茶いらねぇ」



744 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:40:11.12 ID:uZY5la370

兄「なんだよこの大リーグボール3号って」

オタ「グププwwそれを説明するとなると24時間では足らんでござるwwそもそもの成り立ちはww」

兄「あーもういいもういい……?」

妹「帰りましょう兄さん。私も頭痛を引き起こしそうです」

兄「なぁ、サインに余白が多いからさ、もう少し書いてくれ」

オタ「ラジャーwwwでござるww」

兄「えーとな……『栄冠を君に』じゃなくて『栄冠が君に』」

オタ「いい言葉でござるwwよりアクティブにでござるwww」サラサラ

兄「あとは……『めざせ、珍プレー好プレー』」

オタ「うはwwwwプロを目指せとwwwww」サラサラ

兄「おk、これくらいでいいかな」

先生「物好きもいたもんだのー」

妹「何してるんですか、もう……」





746 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:46:20.22 ID:uZY5la370

~自宅~

兄「うー……腫れてきたな……」

妹「明日は病院に行かなきゃ駄目ですよ」

兄「わかってるよ」ガサ

妹「何を見てるんですか?」

兄「ラブレター」

妹「なんななななな、なんですってー!!」

兄「お、俺のじゃないって!妹友ちゃんのタオルに挟まってたんだよ」

妹「あ、そーいうことですか」

兄「ちょっとオタ君の色紙とって」

妹「えー……触りたくも無いんですけど」

兄「まぁまぁ、俺はあんまり動いちゃ駄目っていわれてるし」

妹「はい、どうぞ」ポイ

兄「投げるなよ」



747 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:51:22.87 ID:uZY5la370

兄「やっぱり似てるよなぁ。ラブレターの字と」

妹「何がですか?」

兄「この字なんだけど、ほら」

妹「んー……きったない字です。読みにくいです」

兄「この汚さが最初ひっかかったんだけど、『大』の字だけ似てるくらいならそんなに気にしなかったんだよ」

妹「といいますと」

兄「『君』『が』『大』『好』『さ』全部おんなじだろ、ほら」

妹「あ……本当ですね」

兄「『き』は『さ』とほとんど同じ字体だから省いたけど、それにしてもこれは似すぎだなぁ」

妹「こ、これを確かめるために書かせたんですか?」

兄「うん」



748 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:52:38.12 ID:VD0QaJ+e0

やり手


750 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 02:58:45.03 ID:ERgfOWwu0

どこでこんな経験値つんできたんだ


754 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 03:06:30.75 ID:uZY5la370

妹「よくそこまで頭が回りましたね……すごいですっ!」

兄「ラブレターが無記名なのもなんかおかしい気もしてたし」

妹「つまり、どういうことになるんでしょう」

兄「わかんない」

妹「えっ」

兄「なんか繋がりそうなんだけど……いまいち決め手にかけるんだよな」

妹「今回のネックレスとオタ君のラブレターに関係があるんでしょうか……」

兄「なんにせよ明日だな、ちょっとカマかけてみれば簡単にボロを出すかもしれない」

妹「午前中は病院に行きますからね!」

兄「分かってるってば」




765 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:05:57.92 ID:uZY5la370

~翌日~

妹「何も異常がなくて良かったですね」

兄「日ごろの行いがいいからな」

妹「普段はゲームしてるだけな気がしますけど」

兄「なにおう」

妹「さ、それより学校に行きましょう」

兄「おし、行くか……」

妹「今日はそろそろ解決したいですね」

兄「また野球のボールが飛んできても困るしな」

妹「今度は私が兄さんを庇ってあげます」

兄「今から行けば、ちょうど放課後かな……」




767 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:10:32.58 ID:uZY5la370

~学校~

兄「着いたな」

妹「なんか学校休んだのに学校に来るって窮屈な感じがします」

兄「なんだそれ」

妹「なんとなく身の置き所がないというか」

兄「わかるわかる」

妹「またグラウンドでいいんですか?」

兄「うん、話してみないとわかんないしな」

妹「何か作戦でもあるんですか?」

兄「や、何も考えてないけど。なるようになるだろ」

妹「ええー!昨日偉そうに話しかけないでとかいったくせに!」

兄「頭が痛かっただけだってば」

妹「うぅ、不安になってきました……」



768 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:15:45.55 ID:uZY5la370

~グラウンド~

部員「バッチコーイ」

部員「しゃーおらー」

オタ「ヒーローでwござるwwH2でござるwww」

兄「相変わらずだな」

妹「オタ君に用があるんですか?」

兄「だなー。おーいおーい」

オタ「グププww拙者のふぁんでござるなwww」

兄「ちょっと借りてもいいですか?」

部員「バッチコーイどうぞー」

部員「しゃーおらーいつまででも」

オタ「wwwwwww」

兄「メンタル強すぎだろこいつ……」

妹「取り柄といえば取り柄ですよね」



770 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:22:29.04 ID:uZY5la370

オタ「今日はなんでござるかwwwまたサインでござるかwww」

兄「それはまぁ、あとでいいんだけど」

オタ「親戚のお子さんのぶんも書くでござるww」

兄「人気者なんだろうなぁ」

オタ「ござるよww選抜出場でござるからww」

兄「彼女とかいるの?」

妹「いるわけ無いです……」

オタ「二次元にはwwwたくさんいるでござるがwww」

兄「そ、そうなんだ……でも、二次元だと触れないじゃないか」

オタ「wwwフィギュアなら愛でることができるでござるwww」

妹「う、うわあ……」

兄「ひ、ひくなひくな」



773 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:25:58.55 ID:uZY5la370

兄「そっか、フィギュアねぇ」

オタ「興味あるでござるかwwww」

兄「まあ少しはあるかな」

妹「兄さん!キモイです」

兄「いいから静かに」

妹「全然関係ないじゃない話じゃないですか……」

兄「なんかあーいうのって、自作したりするのもアリなんだよな」

オタ「うはwwwでござるwww魔改造でござるよww」

兄「君もやるの?」

オタ「当然でござるwwww」

兄「ふむふむ……」

妹「理解できない世界です」



774 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:30:55.25 ID:uZY5la370

オタ「自作に興味あるでござるか?www」

兄「ちょっとネットで見たけど、本格的にやろうと思ったら大変そうでさ」

オタ「wwwww」

兄「道具とかも揃えないといけないみたいだし」

オタ「肯定wwwでござるwww」

兄「ナイフとか、やすりとかで削ったりするんだろ?俺、手先器用じゃないし」

オタ「慣れでござるよwww慣れればスパスパいけるでござるww」

兄「ネックレスくらいならスパスパいけちゃう?」

オタ「」ビク

妹「あ……」




776 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:32:25.39 ID:XOb6wUps0

直球ド真中過ぎワロタwww


778 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:37:18.06 ID:uZY5la370

兄「こう、やすりで削ってさ。新品のネックレスとかをボロボロにするくらいは」

オタ「な、なんなななななんでござるかwwwww?ネックwwレwスww訳不明www」

妹「日本語が怪しくなってます……」

兄「はは、冗談だよ。まさかそんなことするわけないよな。意味ないし」

オタ「wwwwwwwwwwww」

妹「笑ってごまかそうとしてるのか、地なのか判別不能ですね」

オタ「話がwww見えないwwww」

兄「フィギュアの話はもういいや、別の話にしよう」

オタ「把握wwww」

兄「最近は名前なしラブレターって流行ってんのかな?」

オタ「」ビク

妹「か、完璧黒ですこの人……っ!」

兄「限りなく黒に近いグレーってところかな……」



779 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:42:07.05 ID:uZY5la370

マネ「さっきから何の騒ぎですか?」

兄「あ、マネージャーさん」

オタ「wwwwww」

マネ「何してるの、はやく練習に戻って」

オタ「了解でござるwwww」タタタタ

妹「あ、待ってくださいっ!」

兄「いや、あいつはもういいや」

妹「どうしてですか!あからさまに怪しかったです!」

マネ「まったくもー……二日続けてなんなのよ」

兄「悪かった。ちょっとフィギュアとネックレスについて話を」

マネ「ふーん。何でもいいけど練習の邪魔しちゃだめですよ」



782 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:49:24.04 ID:uZY5la370

兄「そーいや昨日はでしゃばって悪かった、ごめん」

マネ「べ、別にいいけど……次から気をつけてくれれば」

兄「妹友ちゃんもさ、悪気はなかったんだよ」

マネ「……それはわかりますけど」

兄「彼氏に貰ったプレゼントなくしちゃったみたいでさ、あー見えて落ち込んでるらしい」

マネ「彼女、うっかりさんですからね。ネックレスなんて失くさないでしょ普通」

兄「ネックレスとは一言も言ってないけど」

マネ「え…?」

妹「むむむ」



790 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 04:58:25.87 ID:uZY5la370

兄「プレゼントがネックレスだって知ってた?」

マネ「えーと、さっきの話の流れで……」

兄「フィギュアとネックレスの話をしたとは言ったけどね」

マネ「あ、この前話してたの聞いたの……失くしたって大騒ぎしてたもん」

妹「私は初耳ですけど」

マネ「妹ちゃんが学校休んでる時にっ!!」

兄「ま、妹友ちゃんなら友達相手にそうやって騒ぐのもありうる話だよな」

マネ「で、でしょ!」

兄「でもさ、なくなってないんだ。本当は」

マネ「ふーん、よ、良かったじゃない……」

兄「借りてきたんだけど見る?綺麗だよな、これ」ジャラ

マネ「う、嘘……っ!!!」

兄「嘘、とは?」

マネ「くぅううう……!」



798 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:06:53.70 ID:uZY5la370

兄「本当のところをいうと、これは妹友ちゃんが自分で買ってきたやつなんだけどね」

マネ「な、なにそれっ!インチキじゃないっ!!」

兄「なくなったその日のうちに買ったんだ。失くしたのは皆に内緒にしてな」

妹「兄さんがお金だしてあげたんですよー」

マネ「え……」

兄「だから、学校の友達にネックレスがなくなったなんて言ったりしない。さっき君はなんていったっけ」

マネ「う……うぅ……」

兄「さっきのは嘘だと思う。君がそういう嘘をつかなくちゃいけなかった理由は多分」

マネ「うわあああああああああああああっ」ダッ

妹「に、逃げたっ」

兄「こ、このタイミングで逃げるか!?」




800 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:10:52.77 ID:uZY5la370

妹「追いかけましょう」タタタ

兄「待ってー」

妹「何してるんですか兄さんっ!」タタタタ

兄「き、昨日の後遺症でフラフラする……」フラフラ

妹「一番肝心なときにーー!!」タタタタ

兄「さらに日ごろの運動不足が追い討ちを」ドタドタ

妹「冷静に解説しなくてもいいですっ!走って下さいっ!!」

妹友「…………てめぇだったのかぁあああああああっ」ドゴッ

マネ「ぎゃふんッ!!!」

兄「うお」

妹「妹友ちゃんっ」

妹友「うっすうっすー」



804 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:16:59.48 ID:uZY5la370

~校舎裏~

マネ「うぅーーん……」

兄「お、気がついたかな」

妹「みたいですね」

妹友「じゃあもう一回眠らせてあげないとね」バキボキ

兄「なんでこんな好戦的なのこの子」

妹「昔からこうですよ」

妹友「二人とも草食系すぎー。そんなんじゃこれからの世の中生きていけないですよー」

マネ「ここは……」

兄「一応目立たないところにと思って、ここ先生も生徒も来ない穴場だし」

妹「さすが卒業生ですね」



805 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:22:57.36 ID:uZY5la370

妹友「てめぇ~……不運と踊っちまいてぇのか?」

マネ「ひ、ひぃいいいい」

妹友「てめーの手下が全部吐いたぞコラ?」

マネ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいいいいいっ!!」

妹友「スットロいこといってんじゃねーぞゴラッ!謝ってすむなら警察も探偵もいらねーんだよッ」

兄「待って待って、それじゃ話もできないじゃないか……」

妹「一応理由くらいは聞いてもいいと思いますよ?」

妹友「ケッ……」

兄「あのオタ君にいろいろ手伝ってもらったみたいだけど」

妹「今後、卒業まで朝倉南さんの物まねで接する約束って相当きつかったと思います」

兄「そりゃかえって失敗に終わってよかったんじゃないかな……」

マネ「うぅ……はい……」




806 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:27:53.41 ID:uZY5la370

兄「で、大体理由は想像ついてるんだけど……話してくれる?」

マネ「……」

妹「理由を話せばもしかすると、全殺しが半殺しになる可能性もあります」

妹友「笑えねー理由だったら分かってるんだろうなオイ」

兄「いや、笑いとかいらないから」

妹「いいにくいなら私から言ってあげますけど」

妹友「つーか理由なんてひとつでしょ。私と男くんが付き合うのが気に入らないんだから」

兄「やっぱそうなの?」

マネ「……」コク

妹友「ほらね」



808 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:32:53.77 ID:uZY5la370

妹「こんなことするくらい好きだったんですか」

マネ「うぅ……うん、ずっと前から」

兄「告白すればよかったのに」

妹友「そーだそーだ。卑怯なことしないで正面からこいっての」

兄「入学当初から好きだったの?」

マネ「……」コク

妹「ずっとうわさになってましたからね」

兄「ま、想いが深いぶんなかなか言い出せないってこともあるんだろう」

マネ「は、はい……」

兄「そっか」

妹友「何よーこの同情の流れはー!あんなことされたってのにさー」

妹「まぁ、恋をすると人は冷静じゃいられなくなるという良い典型ですね」

兄「綺麗にまとめたな」



812 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:38:40.32 ID:uZY5la370

兄「じゃ、帰るか……」

妹「今回も無事にQ・E・Dですね」

妹友「じゃーね、ばいばいきーん」

マネ「うん……あ、待って」

妹友「あん?まだ文句あんの」

マネ「そうじゃなくて……あの」

兄「you、喋っちゃいなyo」

妹「キモイです、兄さん」

マネ「私、好きなんです……」

妹友「わ、分かったってばそれは……私にはとめる権利ないし、言うだけ言ってみればっ」

兄「まぁまぁ」

マネ「だから、好きなんです、妹友ちゃんのことっ!」

妹「えっ」

兄「えっ」

妹友「えっ」



813 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:41:21.21 ID:yyzsYxFiO

えっ


814 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:42:28.59 ID:uZY5la370

マネ「入学式のときからずっと、可愛いなって思ってて……」

兄「はー……」

妹「こ、これはなんとも」

妹友「こ、このひともしかして……ビアンなの……?」

兄「これは人類♂にとって大きな損失」

マネ「す、好きです……だから、付き合ってくださいっ!」

妹友「はいいいいいいいいっ?」

兄「正面から真っ向勝負だな」

妹「こ、これは……厳しいですね」

妹友「待って、無理だよー!」



818 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:49:03.50 ID:uZY5la370

兄「野球部の彼が好きなんじゃないの?」

マネ「え、別に……いい友達だと思うけど」

妹「仲良かったみたいですけど」

マネ「ただそれだけなの」

妹友「私がタオル持ってったら冷たくあしらったのは?」

マネ「妹友ちゃんの幸せそうな顔みると嫉妬に狂いそうで」

兄「なるほど、筋は通るけど」

妹「証明終了ですね」

妹友「ちょっと、何納得してるんですかー」

マネ「お願いっ!私ネコも立ちも両方いけますからっ!」ヒシ

妹「ネコと立ちって何ですか?」ヒソヒソ

兄「受けと攻めの事だろうな……」ヒソヒソ




819 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:51:51.47 ID:uZY5la370

兄「……じゃ、そろそろホントに帰ろう」

妹「そうですね」

妹友「ちょっとー!」

兄「あとは二人で話し合って解決してくれ」

妹「私はそういう形もありだと思いますよ」

妹友「ま、待ってー!」

マネ「お、お願いーーーっ!行かないでっ!」

妹友「アッー」



821 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:53:08.13 ID:uZY5la370

番外編も終わり

次は4部でお会いしましょう(ウソ)



822 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 05:55:01.85 ID:6lM9yCQy0

乙。面白かった。
次も期待してる。



834 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 06:51:24.83 ID:SW4dCdwc0

たいそう乙であった。


844 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 08:01:29.61 ID:TyVASNbo0

乙!
めっちゃ面白かった
そのうち4部でスレ立てしてくれ



850 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/02(金) 09:00:14.37 ID:AX13HtOG0


四部も見たいです


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