スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

久「見つめ合うと素直にお喋りできない…」

引用元: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1352122388/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 22:33:08.84 ID:eQxu7YjY0

久「うーむ、電話かけるべきか…。かけないべきか…」

久「うーん」

久「うむむ」

久「うがー」


ゴロゴロ

久「あーもう!電話かけるだけで、何でこんなに緊張するのよ!」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 22:37:13.39 ID:eQxu7YjY0

久「こっちがお願いする立場だから、メールじゃ失礼よね。それにメールは苦手って言ってたし…」

久「ってか初期アドレスか…。迷惑メールとか多そうね」

久「ぐぬぬ…」

久「えぇい!通らばリーチの精神よ!」



プルルル、プルルルー

久「なかなか出てくれないわね…。やっぱり私からの電話とか、迷惑なのかしら?」

久「後、20秒待って出なかった、また今度にしよう…」



ドキドキ…、ドキドキ…

ガチャ

久「出、出た!?」


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 22:41:27.41 ID:eQxu7YjY0

久「あ、あ、あの私、清澄高校の麻雀部の部長で…、せ、生徒会長もやってまして」

池田『知ってるし、竹井さんだろ?名前くらい液晶に出てるし』

久「池田さん!?なんで貴方が、美穂子の電話に出て来るのよ!」

池田『色々あるんだし。キャップー、清澄の部長からですー』



池田『この電話マークついてるボタンは押さないで下さいし。電話が切れますから』

美穂子「わ、わかったわ!」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 22:47:08.24 ID:eQxu7YjY0

美穂子『もしもし、お電話代わりました。福路美穂子です』

久「あっ…私、清澄高校麻雀部の竹井久です。この前の合宿ありがとうね」

美穂子『いえいえ、こちらこそありがとうございました。風越も有意義な時間を過ごせました』

久「それでね…。ぜひ…、合同合宿を引き受けてくれたお礼に個人的なお礼がしたいのだけど」


美穂子『お、お礼ですか!そんなに気を使って貰わなくて、結構ですよ!私達も勉強になりましたし』

久「そ、そうよね!お礼とか堅苦しくてごめんなさいね!」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 22:51:47.06 ID:eQxu7YjY0

久「じゃ、じゃあ…、それだけだったから…。電話してごめん…」シュン

美穂子『・・・』

池田「キャップ、駄目ですし。そこは遠慮する所じゃありませんよ」

未春「そうですよ。勇気を出して電話して来てくれたのに、遠回しに断るなんて」



久「じゃあ…、またいつか練習試合でも…」

美穂子『ま、待って下さい!』

久「えっ?」

美穂子『わ、私がお礼したいんです!』


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 22:55:13.07 ID:eQxu7YjY0

久「お礼?」

美穂子『はい…、今度の日曜日にもしお暇なら…』

久「うん!暇!すごく暇!部活だって中止にしちゃう!」

美穂子「それはちょっと…」





久「じゃあ、私の見たい映画に付き合ってくれるって事?」

美穂子「はい、上埜さんが見たい映画でいいですよ」

久「もう上埜じゃないのだけどね」クス


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 22:58:34.28 ID:eQxu7YjY0

久「じゃあ…また日曜日」

美穂子『はい、楽しみにしてますね』


ガチャ、ツーツー



久「・・・」

久「・・・むふ」

久「やったーーーーーーー!!きたーーーーーーー!!電話して良かったーーーーーー!!」



ゴロゴロ

久「うひひー、これよーこれよー。これこそが高校生の青春よー」


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:02:23.10 ID:eQxu7YjY0

久「はっ!?こうしては居られないわ!日曜日までにデートの対策と傾向を練らないと…」

久「こうゆう時に頼りになりそうなのが…」


久「咲。駄目ね。本屋なら詳しそうだけど…」

久「優希。食べ物の事なら詳しいだろうけど…」

久「まこ。むしろ雀荘以外で、見かけた事ないわね…」



久「和。うん、あの子しか居ないわね!この時間ならネトマにログインしてるはず!」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:06:14.19 ID:eQxu7YjY0

久『のどっち、やほー』

和『部長…じゃなくて、ひさっちじゃないですか、珍しいですね。ネトマに現れるなんて』

久『実はね、相談があるのだけど』





久「とゆーわけで、恥ずかしながら、人生で初めてのデートなのよ///」

和「へぇー、それはおめでとうございます」

久「で、後輩に聞くのは忍びないんだけど、こんな時に頼りになりそうなのが和くらいしか居なくて」

和「私も恋愛経験が豊富なわけではありませんよ」

久「でも博識じゃない」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:09:44.07 ID:FqKMQW7O0

こんな初々しい反応する部長だと!?

かなりいいな


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:11:14.33 ID:eQxu7YjY0

和「ふーむ、デートですか…。まぁ、いくつか案がない事もないですよ」

久「ホントに!流石ね!」

和(咲さんとの妄想デートルートが、私には108式ありますからね。一つくらい部長に譲りますよ)



和「デートの前に、部長の洋服からですね」

久「ユニクロとシマムラでしか買った事ないわよ」

和「あの…、お化粧品とかどこで買われてますか…」

久「100円ショップの使ってるけど?」


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:14:01.43 ID:eQxu7YjY0

和「全然駄目ですね。全くもって駄目です。麻雀で言うと上がりすら目指せないゴミ手です」

久「ひどい!?」

和「土曜日に、私が服とお化粧品をアドバイスしますね。予算はどの程度ですか?」

久「ちょっと、待ってて」


ガチャーン!パリン!

久「ひーふーみー…、二万円くらいあるかな?」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:17:56.64 ID:eQxu7YjY0

久「今、豚さんの貯金箱割ったら、二万円くらい入ってたわよ」

和「二万…。デートで一万円使うとして、一万円くらいですかね」

久「デートって一万円も使うの?」

和「今回は部長の奢りですよ。まさか福路さんに出させるつもりですか?友達と遊びに行くんですか?」

久「むむむ、確かに友達同士だとワリカン。デートだと奢りってイメージがあるわね」

和「これは必要投資です。麻雀でも、聴牌目指してドラを捨てたりする事もありますよね」

久「そうね。ドラも要らない時は捨てないとね」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:22:26.40 ID:eQxu7YjY0

和「では、土曜日に龍門渕モールにて」

久「おっけー。この借りはいつか返すわ」

和「はい、いつか楽しみにしてますね」





土曜日の夜

久「あぁ…、重いわね…。よくこんなにも買えたものね」ドッサリ

久「でも、和には感謝しなくちゃね。ふふふ、明日がいよいよ本番だわー」

久「さて、買った化粧品を一度試してみましょう」ペタペタ


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:29:49.82 ID:eQxu7YjY0

日曜日の朝

久「うぅ…、あんまり寝れなかった…」パチパチ

久「こんな事、今まであったかしら?麻雀の大会前日とかは、グッスリ寝れたような気がするのだけど」

久「目にクマが…。でも化粧で隠せるみたいね。良かった」ヌリヌリ



久「うん、ばっちし。流石、和ね。こんな事態も想定してたのかしら?」

久「さて、次は服っと…。和が選ぶのはフリフリの服ばっかりなのよね…。流石にこの年になってそれは恥ずかしいから、普通のジーパンと高かったシャツ」



久「うーむ、ちょっと男の子っぽいけど…。まぁ、いいか。しかしこのシャツ高かったわね。一枚で5000円って…」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:36:54.73 ID:eQxu7YjY0

久「後は、ネックレスに腕時計っと」

久「そして…、大事のがこれ!ブレスケア!」

久「和が、万が一にキスする事になって、息が臭かったらそれだけでチョンボですよって言うから///」

久「でも、まだ告白もしてないのにキスとか、早過ぎるわよね。まぁ和のお守りみたいな物だと思いましょう」フフフ



久「さて二時間前ね。一度、今日のデートコースを下見しときましょう」

久「あっ、香水つけるの忘れてた。普段、つける事無いから危なかったわ」プシュープシュー


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:41:46.87 ID:eQxu7YjY0

久「ふむふむ、映画館の場所と、上映時間も完璧。トイレの位置まで把握」

久「我ながら完璧だわ。麻雀で言うと五面待ちくらいあるわね」



久「和が、待ち合わせ時間まであのミスドで過ごすといいですよって」

久「なるほど。ここなら、待ち合わせ場所が見えるから、美穂子が現れたら、すぐにわかるわね」



和『ちなみに福路さんが着いたら、必ず今来た所って言うように!』

久「ふふふ、それくらい私にもわかってるわよ。さて、待ち合わせ時間まで後一時間。音楽でも聴いてましょう」


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:47:09.76 ID:eQxu7YjY0

待ち合わせ時間、15分前

美穂子「上埜さんは…、まだ着いてないみたいですね…。良かった」ホッ




久「おっ、流石優等生。しっかり15分前行動かぁー。後、可愛いオーラがすごいわね。遠目で見ても、この辺で一番カワイイ」

久「へんな男にナンパされないか心配だわ。急ぎましょう」ガタッ




久「ごめんなさい!待たせてしまったかしら?」

美穂子「いえいえ、私も今着いた所ですから」

久(あっ!?しまった!私の台詞を言われてしまった)


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:51:19.59 ID:eQxu7YjY0

久(うっ、こうゆう時どうすれば…)

和『まず福路さんがどんなカッコでこようとも、服装と髪型を褒めましょう』


久「えっと…えっと…その…、今日は天気が良くてとても映画日和で…」

美穂子「ふふふ、上埜さん。今日はオシャレな服ですね。麻雀だけじゃなくて、私服もカッコいいですよ」

久「は、はぅ///あ、ありがと…」


久「・・・」ボー

久(しまった…。頭が真っ白になってしまった…)

美穂子「さぁ、行きましょうか」テクテク


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:55:23.93 ID:eQxu7YjY0

美穂子「・・・」テクテク

久「・・・」テクテク



久(美穂子との距離が、10cmくらい。これが今の私達の距離なのね)

久(はぁ…、手を繋いだりとか出来るといいけど)



モモ「せーんぱい。手、握っていいっすか?」

ゆみ「あぁ、いいぞ。でないとモモと見失うからな」ギュッ


久(あれぇー、あんな所にゆみとモモちゃんが居る)


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/05(月) 23:58:41.55 ID:eQxu7YjY0

久「ねぇねぇ、美穂子。あれ」ツンツン

キャップの肩をちょっとだけ、ツンツンしただけです



美穂子「はい?あっ加治木さんと…」

久「よく見えないけど、一年の子ね。あの二人、手を繋いでるけど付き合ってるのかしら?」

美穂子「さぁ?それはわかりませんけど、手を繋ぐくらい私も後輩とよくしますよ」ニコッ



久「ええっ!?池田ァ!?」


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:05:00.78 ID:qYmUq/o00

久(そうよ!ここで、人が多くて見失うと嫌だから、手を繋ぎましょうくらい言わなきゃ!)

久「あっ・・・あのっ!」

美穂子「はい?」ニコッ

久「///」カァー



久(駄目!美穂子が、開眼してるから正面向いて、お喋りが出来ない!)

美穂子「なにか?」

久「えーと、そのアレよ。アレ。先日の、赤土プロのデビュー戦の話よ」

美穂子「はい、見ましたよ。すごかったですねー。負けはしましたけど、いい麻雀でしたね」ニコニコ


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:10:09.81 ID:qYmUq/o00

久(はぁ…他愛のない話をしてたら映画館に着いちゃった)


和『沈黙はNGですよ。とにかく喋って、喋って、喋りまくって下さい』

久「うーん、難しい。優希やまこ相手なら、そんな事感じた事ないのに」



美穂子「ところで、どんな映画見るんですか?」

美穂子(上埜さんだと、アクションとかファンタジー映画でしょうか)


久「あっ…この恋愛映画を…」

美穂子「へぇー、イメージと違いますね」

久「えっ!?この映画、駄目だった?」

美穂子「いえいえ、未春が感動したって言ってましたから、私も見たいと思ってましたよ」

美穂子(ホントは北野監督の映画見たかったけど、言えませんね)


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:13:41.68 ID:Efj7EhSL0

キャップがリードとは珍しい


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:18:01.92 ID:qYmUq/o00

久「えぇ…と、割引券、割引券はどこにしまったかな」ガサゴソ

美穂子「すいません、大人二枚下さい」

睦月(店員)「うむ」



久「あれぇ…ないわね。おかしいな。何度も確認したのに」ガサゴソ

美穂子「上埜さん、はい。チケットです」

久「へっ?ありがとう、お金、今払うわね」ガサゴソ

美穂子「いいですよ。私のお礼ですから、私の奢りです」ニコニコ


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:23:49.23 ID:qYmUq/o00

久(しまったーーーー!奢られてしまった!?何度、お金渡そうとしても受け取ってくれないし…)

久(こうなったら、和に緊急電話よ!)

久「ごめん、私。ちょっと電話してくるわね」

美穂子「はい、どうぞ。私はここで待ってますね」




久「とゆーわけなのよ。和」

和「なにしてるんですか…。とりあえず、この後、ポップコーンとジュースくらい持って帰えるくらいの気を利かせて下さい」


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:30:54.10 ID:qYmUq/o00

久「げぇー、映画館のジュースって高いわねぇ。ってゆうか、美穂子って嫌いな飲み物とかあるのかしら?」

久「聞いた方が気が利いてるわね」テクテク



久「ただいま。ごめんね、長電話で」

美穂子「いえ、いいですよ。上埜さんはよくコーラ飲んでましたよね?コーラとポップコーンを買って来たのですけど、ご迷惑だったでしょうか?」ニコッ

久「へぇー、気が利くわね…ってえっ?」

美穂子「なにか?」ニコニコ

久「い、いや。ありがとう///」


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:31:02.23 ID:ThbBKoOY0

俺の部長がこんなに可愛いわけがない


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:32:59.69 ID:Ztw9PRR+0

ここまではキャプの妄想


ここからもキャプの妄想


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:36:07.32 ID:qYmUq/o00

久(やってしまったー。しかし良く出来た子だわ…)

美穂子「うふふ」ニコニコ


和『泣けると評判の映画ですから、映画が終わったら必ずハンカチを差し出してあげて下さいね』





映画終わり

久「えぐっ…、えぐっ…」ポロポロ

久「なんで主人公は浮気ばっかりして、ヒロインの子は精神病院に隔離されなきゃいけないのよ」ポロポロ

久「こんなのおかしいよ、間違ってるわよ」ポロポロ


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:39:41.22 ID:qYmUq/o00

スッ

久「ふぇ?」

美穂子「安物のハンカチですけど、顔を拭いて下さい。せっかくの美人が台無しですよ」

久「ありがとう」チーーーーーン



久「あっ、鼻をかんでしまったわ!?」

美穂子「安物ですから、気にしないで下さい」ニコニコ

久「ごめんなさいね。弁償するから…」

美穂子「いいえ、弁償なんてとんでもない」


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:44:13.24 ID:qYmUq/o00

久(結局、何にも出来なかった…。和の言葉も全部スルーもいい所よ)ズーン

美穂子「どうしたんですか?元気ないですね?」

久「いやぁ、麻雀って思い通りに手が進まないと、疲れちゃうわねって思ってさ」

美穂子「そうですね。でも上埜さんは例え待ちが悪くても、諦めないじゃないですか」ニコッ

久「麻雀はね…。そっちの方が得意だから…」



ポタポタ、ポタポタポタ

久「やだ…、雨!?」


72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:48:29.05 ID:qYmUq/o00

久「ど、どうしよう!?私は濡れても構わないけど、美穂子を濡らすわけには」

美穂子「あっ、私、折りたたみ傘持ってますよ。でも、結構降りそうだから、雨宿りしませんか?」

久「そうね!」

美穂子「ここから遠くない所に、無人のバス停があります。屋根もついてますし」

久「わかった、走るわよ!」

美穂子「はい」


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:53:25.61 ID:qYmUq/o00

久「ふぅ…、えらいドシャ降りになったわね…」


ザーーーーーザーーーーー

美穂子「山の天気は変わりやすいですからね、仕方ないですよ」

久「でも美穂子が折りたたみ傘持ってたおかけで、ほとんど濡れずに済ん…はっ!」



美穂子「ちょっと…、濡れちゃいましたね。服を絞った方がいいかしら」ビチャビチャ

久(最低だ…私。美穂子の事なんか全く気にしないで、ただガムシャラに走ってた…)


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 00:58:29.10 ID:qYmUq/o00

久『それでね、最後は夜景の見えるレストランで告白よー!』

和『へぇー、ロマンチックですね。いいですねー、女の子はそうゆうシチュエーションに弱いですし』

久『でしょー。もうそうなったら押せ押せよ!』

和『はいはい、まだレストランの予約もしてないですよね。結構、人気ありますよ?あそこって』




久(無理!無理無理無理無理!今さら、どの面下げて、ご飯なんかに誘えるの!?)

久(告白?玉砕もいい所だわ…。)

久(もうヤダ…、今すぐ帰りたい)


久「はぁ・・・」ションボリ


78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:05:01.94 ID:qYmUq/o00

久(しかしひどい失敗続き。麻雀以外は何をやらせてもダメね。私は)

久(それに比べて美穂子はすごいわね…。風越の麻雀部って部員何十人居るんだろう?)

久(それをまとめあげる美穂子。池田さんの話では、洗濯とかも三年生で唯一するらしいし…)



久(清澄は…)

京太郎「もー、洗濯くらいしましょうよ!」

久「えっ、ヤダ。手が荒れるじゃない」

優希「私、洗濯なんかした事ないじぇ」



久(女子力ゼロ!)


86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:26:44.28 ID:Efj7EhSL0

京太郎の女子力すごそうだな


81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:08:51.46 ID:qYmUq/o00

久(あー死ね!死ね!私。なにがデートだ、恋愛だ!)

久(私が普通に恋愛なんて出来るわけないじゃん!)



久「しかも…相手は極上の高嶺の花ね…」チラッ


美穂子「ちょっと、服を絞りますから、こっち見ないで下さいね///」ヌギヌギ

久「あっ、ピンクのブラ」

美穂子「み、見ちゃダメですよ!」


83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:12:17.04 ID:qYmUq/o00

久「ごめんなさい!考え事しててつい!」

美穂子「・・・まぁ、同性ですしね。見られても、私が恥ずかしいって事くらいですが///」

久「おもち…、大きくて羨ましいわ」

美穂子「上埜さん!?」

久「ごめん!つい、本音が」ペコペコ



ドクン!

久(しかも欲情してしまった…。なんて最低なの…。私)


84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:15:49.98 ID:qYmUq/o00

久「…蒲原さんが車持ってたわね」

美穂子「えっ…はい」

久「美穂子は蒲原さんの携帯番号わかるかしら?」

美穂子「携帯電話には華菜に登録して貰いました。しかし、私は携帯電話を持ち歩かないので…」

久「あぁ…、そうだったわね。電話以外の機能を使うと壊れるんだっけ?」

美穂子「はい…。昔から電化製品は苦手で。携帯もよく壊してしまいます」


85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:22:29.05 ID:qYmUq/o00

久「じゃあ、私が電話するわね。今から蒲原さんに迎えに来て貰えるようにお願いしてみる。今の携帯はGPSがついてて、すぐに場所とかわかるわよ」

美穂子「えっ…、蒲原さんに悪いですよ」

久「えぇ、確かに。無理だったら仕方ないけど…」

美穂子「まだデートも終わってませんよ?私、おいしいパスタ屋さんを知ってます。良かったら、この後晩御飯も食べに行きましょう」




久「ごめんなさい。無理。もう、私歩いて帰るから…」ポロポロ


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:29:26.59 ID:qYmUq/o00

美穂子「歩いて!?だって、今雨が降ってますよ?」

久「別に濡れてもいいわよ…」

美穂子「風邪を引いてしまいます!」

久「大丈夫よ。もう三年生で引退もしたし、風邪引いても誰にも迷惑かけないわよ」

美穂子「私が迷惑です!」

久「そうよね。ごめんね。今日は、付き合わせちゃって。見たくもない映画でつまんなかったでしょ?」


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:33:10.38 ID:qYmUq/o00

美穂子「いいえ!とっても楽しい一日でした!」

久「…嘘は辞めてよ。私なんかと居るより後輩とかと居る方が楽しいと思うわよ」

美穂子「そんな事、私が一度でも言いましたか?」

久「…顔を見ればわかるわよ」



美穂子「わかってない!全然、わかってくれてませんよ!上埜さんは!」


92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:37:18.20 ID:qYmUq/o00

久「…わかってるって言ってるでしょ!」

久「美穂子は私と居ても、つまんない!退屈!そう思ってるんでしょ!?」


パチン!

久「ッッ!?」

久(えっ…、私、今叩かれた?)



美穂子「…」ポロポロ


95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:41:58.47 ID:qYmUq/o00

美穂子「私、今日と言う日をずっと楽しみにしてました!」

美穂子「この服は、後輩のオシャレな子にアドバイスして貰って、買いました!」

美穂子「映画に行くのがわかってから、映画館周辺も調べました!おいしいパスタ屋さんも教えて貰いました!」



美穂子「ま、待ち合わせ時間も早く来すぎてしまって…、三時間も前に着きました…。時間潰すの大変でしたよ」

久(そっか…、美穂子も私と同じだったんだ…)


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:45:28.83 ID:qYmUq/o00

美穂子「ずっと!ずっと!ずっと、中学生の頃から憧れてた人と初デートだから!嫌われないようにしなきゃって思って!」ポロポロ

美穂子「夜も寝付けなくて…」ポロポロ



ゴシゴシ

美穂子「ふぇ!?」

久「あら、キレイな瞳なのにでっかいクマが出来てるわよ」

美穂子「お化粧で、誤魔化せると思ってたんですが…」


99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:47:57.92 ID:qYmUq/o00

ゴシゴシ

久「見て、私も」

美穂子「あらー、上埜さんにもクマさんが。寝てないんですか?」

久「おかげ様でね。私も緊張しちゃって…」

美穂子「私にですか?」



久「…うん。好きな人と初デートだからね」ボソッ


100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 01:54:06.94 ID:qYmUq/o00

美穂子「今なんて!?」カタカタ

久(聞えてなかったか…。よーし、こうなったら言っちゃえ!)

久(私の地獄単騎待ち!きっと、上がり牌は、一つしかない!他の誰かが持ってるかもしれない、王牌に埋もれてるかもしれない…)

久(でもこっちの方が、上がれるような気がするのよね!)




部長が予約してたレストラン

和「部長、遅いですね。もう予約時間過ぎますよ」モグモグ

咲「ホントだねー。けど、告白シーンを盗み聞きなんて良くないよー」モグモグ

和「とか言いつつ、咲さんも来てるじゃないですか」モグモグ

咲「いやー、私も気になってね」モグモグ


105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:01:05.18 ID:qYmUq/o00

和「そーいえば、電話で聞かれたんですよ。部長が告白して、失敗する確率ってどれくらいって」

咲「ふーん。京ちゃんが私に麻雀で勝つ確率くらいじゃない?」

和「ですね。須賀君が宮永照さんから役満をロン上がりするくらい」

咲「私、お姉ちゃんから役満直撃を貰った事はあるけど、やった事はないなー」ハハハ



和「部長本人は、四暗刻地獄単騎待ち上がるくらい難しいって言ったんですよ」

咲「ないね。せいぜい国士無双13面待ちくらいかな」

和「ですね。まぁ、どこで告白しても成功しますよ」



和「ところで、咲さん。私、ずっと咲さんが好きなんですけども?」


107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:05:45.32 ID:qYmUq/o00

久「好きです!付き合って下さい!」ペコリ

美穂子「///」カァー



久「返事無しね…。ごめんね。告白なんかしちゃって」ペコリ

久「いやー、いい夏の思い出が出来た!青春ってこうよね!」

久「美穂子は、美人で頭も良くて気も利くし、どんな人でも選びたい放題よね…」



久「さぁて、負け犬は、雨の中走って帰るか…」グスングスン


109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:10:57.02 ID:qYmUq/o00

和「ふむ、どうやら咲さんの事を思いすぎて、自然と口に出てしまったようです」コホン

和「忘れて下さ…いえ、やっぱり大好きです。友達としてではなく一人の女として、雀士として」

咲「うん、ありがとー。私もずっと好きだったの///付き合およ」

和「ファッ!?」





ガシッ

キャップ、部長の右腕を掴む

久「・・・なに?離してよ」

美穂子「・・・」フルフル

久「じゃあ、何?ずっと友達で居て下さい?それとも他に好きな人が居ますとか?」


111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:14:26.44 ID:qYmUq/o00

美穂子「ち・・・が・・・います」フルフル

久「同性に告白されたのがそんなに気持ち悪かったわけ?」



久「ごめんって言ったじゃない!私だって、頭おかしいと思うわよ!共学だけど、毎日美穂子の事考えちゃうんだもん!」

久「美穂子と同じ学校だったら…、美穂子が男だったら…」



久「色んな妄想したわね。気持ち悪いでしょ?」

美穂子「・・・」フルフル


114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:18:43.55 ID:qYmUq/o00

久「じゃあ…、何よ?離してよ」

美穂子「私の目を見て下さい」

久「嫌よ。美穂子の目、キレイ過ぎて、正面から見つめると照れちゃうの。私が一番美穂子のパーツの中で好きな部分なのよ」

美穂子「・・・」カイガン



美穂子「見て、久」

久「ったく、しょうがないわね」クルッ


ハムっ!

久「ッッ~~~~~~~!」


むちゅーーーー


115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:22:36.47 ID:qYmUq/o00

久「あわわわわわ///」

美穂子「もう一回しませんか?///」

久「だだだだだ、だって、キス?えっ?私の口と美穂子の口が触れ合ったわけ!?」

美穂子「これから何度だって、しましょう。まずは、もう一度」ズイ

久「息が臭いかもしれないから、ブレスケアさして!」

美穂子「却下です」





和「咲さん、我慢出来ないので、そこの障害者用トイレで、イチャイチャして帰りましょうよ」

咲「えっ…ヤダよ」ドンビキ


119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:27:13.87 ID:i8Rn47S50

孕村さん…


120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:27:43.90 ID:qYmUq/o00

数年後

久「明日は、美穂子とデートだっけ?あー、オシャレ?ないない、必要ない」

久「いけない。化粧するの忘れてた。まぁいっか。ふぁあー」

久「パチンコのイベント日なのよねー。美穂子は一円パチンコでも座らせときましょう」テクテク




久「待ったー?」


124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:30:42.66 ID:qYmUq/o00

美穂子「久、30分も遅刻ですよ!」

久「いいじゃない。それくらい。あら、髪型変えたの?」

美穂子「久とのデートですからね。美容院で気合入れて来ました!」

久「ご苦労さん。流石、私の嫁」

美穂子「久もちゃんとすれば、美人なのに…」

久「んー、そのうちねー」



美穂子「手、繋ぎたいです。いいですか?」ギュッ

久「嫌だって、言っても繋ぐんでしょ?」ギュッ

美穂子「もちろんですよ!」




終わり


126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:33:29.75 ID:vzgCFsIa0

キャップはちゃんとダメ部長まで妄想するんだなぁ


128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:35:15.14 ID:UUeU6vtXO

キャップが恋人を駄目にするという風潮
一理ある

乙乙


131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/06(火) 02:43:58.17 ID:ipsoTAkN0

乙 
部長はダメ人間な方がいい


この記事へのコメント

- 名無しさん - 2012年11月07日 22:19:00

なぜキャップは病院から抜け出してしまうのか

トラックバック

URL :

最新記事
スポンサードリンク
カテゴリ
月別アーカイブ
おすすめサイト様新着記事