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魔法少女まどかフロンティア 1

1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:45:54.41 ID:g/fo166g0

????

まどか「ここは……?」

まどか「何もない……。なんだかふわふわしてて……」


サガフロンティアのシステムデータはどこですか?

 ソウルジェムにある
 ソウルジェムに新規作成する
 システムデータなど必要ない!

まどか「え? システム? 何のこと?」

まどか「……」

まどか「っていうか、あなた、キュゥべえだよね」

!?



2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:46:56.91 ID:g/fo166g0

まどか「……今度は何を企んでるの」

シ、システムデータはどこですか?

まどか「答えて」

……ワルプルギスの夜を倒した君達は、まさに魔法少女としての可能性だ。

まどか「……」

……その可能性に、僕達も賭けることにしたんだ。

まどか「……答えになってないよ」

リージョン界の未来を、君達五人に託す……

まどか「リ、リージョン?」

……頼んだよ、鹿目まどか。

まどか「ま、待って!」

まどか「……」


3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:48:03.61 ID:g/fo166g0

…………

スクラップ

鉄工業の発達したリージョン
至る所にガラクタが積み上げられている。


酒場

まどか「うう……」

まどか「一体何が……?」

まどか「ここは……」

「おい、ゲンさん、誰だいその子は?」

「ああ!?だれのことだよ?」

「ゲン様の後方に反応を確認」

まどか「あ、あの……」


5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:48:42.79 ID:g/fo166g0

「おお!? ……さては嬢ちゃん、只者じゃねえな!」

「ゲンさんが飲み過ぎなんだよ」

「ああん!?、俺がこんなもんでオウェ」

「ほら見ろ。なあロボ、俺ゲンさん連れてくから」

「了解しました、リュート様」

「待て、おい。俺はまだ……」

「ゲン様の排除を確認しました」

まどか「……」


6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:49:34.19 ID:g/fo166g0

まどか(どうしよう、全然状況がわからないよ……)

まどか(とにかく、ここは見滝原じゃないよね、多分)

???「私はT260」

まどか(ロ、ロボットがしゃべってるんだしね……)

まどか「え、ええと、わ、私は鹿目まどかです……」

T260「了解しました。鹿目様」

まどか「……」


7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:50:23.32 ID:g/fo166g0

まどか「あの、ここはどこですか?」

T260「こちらはリージョン『スクラップ』内の酒場……」

まどか「リージョン!?」

T260「リージョンについてお尋ねですか?」

まどか「あ、はい。教えてもらえるとうれしいです……」

T260「リージョンは空間内に点在する都市、または施設の名称です」

T260「リージョン間の移動はリージョンシップによって行います」

まどか「ええっと……」


8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:51:16.58 ID:g/fo166g0

???「要するに、他所の街に行きたいなら、シップで空間を超えろって訳さ」

???「にしても、リージョンも知らないなんて、箱入り娘にもほどがあるぜ?」

まどか「で、ですよね」

まどか(キュゥべえが言ってたリージョンって、色んな街のこと?)

まどか(というか、私は別の世界に来ちゃったんだね……)

まどか(キュゥべえめ……)

???「ああ、そうだ。俺はリュート。よろしくな」

まどか「あ、鹿目まどかです……」

リュート「まどかちゃんね。それじゃあ、自己紹介がわりに一曲」

リュート「か~な~め~♪ それは謎の少女~」

まどか「」


9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:52:06.78 ID:g/fo166g0

…………

リュート「魔法少女? いや、知らないな。ロボ、お前は?」

T260「データを検索中……」

まどか「あ、あの、そんな無理しなくても……」

T260「二件の該当データがあります」

まどか「ほ、本当に!? 教えてください!」

T260「了解しました」


データ1 ヒューズ様による情報です

リージョン「シュライク」における盗掘事件に関する情報です。
チャイナ服の女性、モンスターの少年、魔法少女を称する少女が関与しているとのこと。

データ2 ヒューズ様による情報です

とある重要事案に関して、黒髪の魔法少女を探しているとのこと。


10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:53:20.58 ID:g/fo166g0

まどか「!」

T260「私の所有する情報は以上です」

リュート「そのヒューズってのは、何ものだい?」

T260「ヒューズ様はIRPOに所属されています」

まどか「アイアール……?」

リュート「要は警察だよ」

まどか(黒髪の魔法少女って、きっとほむらちゃんだ!)

まどか(でもどうして警察の人が……?)

まどか(っていうか、みんな動くの早いよ!)

まどか(盗掘って何!?)

T260「ヒューズ様は泥酔しているご様子でした」

T260「音声データを再生します」

『もう何で俺なんだよ、知るかよ魔法少女なんかよ~。チクショウこの野郎お前……』

まどか「止めてください!」


11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:54:05.01 ID:g/fo166g0

…………


まどか「私、そのIRPOってところに行ってみようと思います」

リュート「友達を探すのかい?」

まどか「はい。他に手がかりもないですし……」

リュート「俺も付き合ってやるよ、って言いたいとこだが、警察は苦手でね」

リュート「ロボ、お前一緒に行ってやれよ。任務のこととか分かるかもしれねえよ?」

まどか「任務?」

T260「私は自分の任務に関する、失われた情報を収集しています」

まどか「そ、そうなんだ。こんなレトロなのに……」


12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:54:41.17 ID:g/fo166g0

T260「了解しました。IRPO本部での情報収集に同行いたします」

まどか「ありがとうございます……」

リュート「よっしがんばれよ、お二人さん」

リュート「謎の少女と~♪謎のロボが~♪」

まどか「い、行きましょうロボットさん!」

T260「鹿目様に著しいストレス反応が見られます」


13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:55:54.00 ID:g/fo166g0

……………………

時間妖魔のリージョン

時術の使い手、時の君が住む特殊なリージョン
中央にある巨大な砂時計が時間を司る

ほむら「ええと、あの……」

時の君「これは珍しい客人だ」

時の君「静止した時間をものともしないとは……」

ほむら「あの、シップの操作とかよくわからなくて」

ほむら「砂時計を壊してしまって、本当にごめんなさい」

時の君「……亜空間から、一人乗りのシップで突っ込んで来たのには、さすがの私も驚いたぞ」

ほむら「秘密基地からの脱出で……」


14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:56:46.73 ID:g/fo166g0

時の君「いや、それよりもだ」

時の君「君は時術の資質を有しているな?」

ほむら「時術?」

時の君「時間を操作する術だ」

ほむら「ええ、確かに以前は時間干渉が可能だったけれど……」

時の君「今は失われたか」

ほむら「……」

時の君「その盾に、時の砂を流し込むといい」

時の君「それで君の術は蘇るだろう」

ほむら「砂……」

時の君「君が壊したおかげで、容易に取り出すことができる」

ほむら「ホントごめんなさい」


15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:57:43.67 ID:g/fo166g0

ほむら「これで、私の魔法が……?」

時の君「君の術は時間停止と時間遡行、だな?」

ほむら「……分かるんですか」

時の君「私を誰だと思っている」

ほむら「……?」

時の君「人は私を時の君と呼ぶ」

ほむら「時の君……?」

時の君「そう。そして君が二代目時の君だ」

ほむら「二代目……」

ほむら「え?」


17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 02:58:59.16 ID:g/fo166g0

時の君「時術の資質を持ちながら、術の理に捉われない存在」

時の君「君もまた時の君と名乗るが良い」

ほむら「いや、待ってください」

時の君「では後のことは任せたぞ、二代目。私はしばし下界に降りる」

ほむら「ちょ、ちょっと……」

時の君「ああ、君の習得していない時術は私が提供しよう」

時の君「料金はそこに書いてあるから、好きに持って行ってくれたまえ」

ほむら「お、お金ですか」

時の君「では、さらばだ!」


ほむら「……」

ほむら「押し付けられた……」

ほむら「……時間の魔法があるのかしら」

ほむら「ええと時間触、タイムリープ……」

ほむら「代金は……武器で。モンドの武器で」


18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:00:41.93 ID:g/fo166g0

……………

シュライク

平穏な市街地と古墳が隣り合うリージョン
生命科学研究所には強力なモンスターが潜む


済王の古墳

アッコちゃん「ウェーン……」

怪人「泣いてばかりで、話にならん。なんとかせんか!」

戦闘員A「キー」

戦闘員B「キー」

戦闘員C「キー」

戦闘員D「キー」

アッコちゃん「何言ってるのか分かんないよーウェーン」

怪人「ほれ、お菓子をあげるから」


レッド「小さな子供を寄ってたかっていじめやがって、許せん!! アルカイザー、変身!!」

???「あんなに小さな子を、許せないわ! 変身!!」


19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:01:23.22 ID:g/fo166g0

怪人「アルカイザー!!」

怪人「……と誰?」

アルカイザー「ええっと、ティロカイザーで……」

マミ「!?」

アルカイザー「そう!我が友ティロカイザーだ!」

マミ「違う!私は魔弾の……」

怪人「よかろう、ティロカイザーもろとも踏みつぶしてくれる!」

マミ「聞いてよぉ!」


20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:02:20.39 ID:g/fo166g0

…………

ディスペア

凶悪犯罪者が収監される刑務所のリージョン
中心部には、解放のルーンが刻まれた巨石がある


牢屋

さやか「何だよこれ!」

さやか「目が覚めたら、いきなり牢屋の中なんて!」

さやか「うぅ……あんまりだぁ」

さやか「キュゥべえは、私たち五人って言ってた……」

さやか「みんなも、こんなふうに……?」

ジリリリリ……

さやか「ひっ!」

さやか「な、何?ベルの音……?」


21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:02:55.91 ID:g/fo166g0


???「ん、あれ?こんな子いたっけ?」

???「おかしいわね。ここは空いていたはずだけど」

???「……」

???「ねえ、ライザ。この子も連れていっちゃだめかな?」

ライザ「……アニー、本気で言ってるの?」

アニー「大丈夫だって!素人が一人増えるだけよ」


22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:03:44.17 ID:g/fo166g0

アニー「ねえ、そこのあんた!」

さやか「!」

アニー「こっから出たい?」

さやか「だ、誰ですか?」

アニー「私はアニー。こっちはライザ。で、どうなの?出たいの、出たくないの?」

さやか「で、出たいです……」

アニー「決まりだね」


23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:04:11.90 ID:g/fo166g0

エミリア「時間だわ……」


アニー「待たせたね」

アニー「この人はライザ。こっちはさやか。一緒に脱走することになったの」

ライザ「話は聞いたわ。よろしくね、エミリア」

さやか「えーと、あの、よろしくお願いします……」

さやか(グラマラス!)

エミリア「は、はい(こんな子どもまで……)」


24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:04:45.42 ID:g/fo166g0

ライザ「行きましょう」

エミリア「行きましょうって……」

ライザ「ここに抜け穴があるのよ」

さやか「本当だ……」

エミリア「で、でも私……」

アニー「パトロール殺しじゃ一生出られないわよ」

さやか「!」

アニー「ここでババアになるつもり?」


25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:05:27.23 ID:g/fo166g0

ディスペア ルーンの部屋の扉


さやか「脱走って、すごいですねー」

まどか「通風孔とか、ゴミ捨て場とか、すごいルート……」

エミリア「……」

さやか(パトロール殺しって)

さやか(……エミリアさん、そんな風には見えないけど)

さやか(……)


アニー「ライザ、まだ?なんかイヤな感じがするのよ」

ライザ「ずいぶんきつく締め直してあるわ。あと二つ」


26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:06:14.11 ID:g/fo166g0

アニー「!」

アニー「何か来るわ!これ持って!」

エミリア「これピストルよ!撃ったことないわ」

アニー「操作は簡単、引き金を引くだけ。早くライザ!」

さやか「そうそう!意外と中学生でも使ってるやつもいるんで!」

エミリア「!?」

エミリア「何よ、あれ!」

アニー「こんなのいるって聞いてないぞ、ルーファスめ!」


27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:06:58.10 ID:g/fo166g0

VSニドヘッグ 巨大なムカデのようなモンスター


さやか「な、何!?こういう世界観なの!?」

アニー「やるしかないわ!みんな準備いい!」

アニー『切り返し』
ライザ『空気投げ』
エミリア『防御』
さやか『変身』

アニー「いくよ、ライザ!」

ライザ「ええ!」

 連携名 『空気返し』

アニー「よし、この調子で……」

さやか「変身!」

ライザ「え……」

エミリア「嘘……」

アニー「あんた一体……」


28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:07:39.34 ID:g/fo166g0

…………

さやか『稲妻突き』

ニドヘッグ「ギャアア……」

アニー「突っ込んだよ、この子……」

ライザ「やるわね」

エミリア「あ、逃げていく……」


ライザ「驚いたわ。ただの子どもだと思ったら、そんな力を隠していたなんて」

さやか「いやー、照れるなあ」

アニー「いや、たいしたものよ。楽勝だったのはあんたのおかげ」

さやか(あんまり驚かれなかったな……)

さやか(どういう世界なんだろう)


29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:08:39.45 ID:g/fo166g0

解放のルーン


さやか「タッチダウン!」

所長「おめでとう。女性としては初の脱走者だ」

所長「準備の抜かり無さといい、先ほどの戦いぶりといい、私の予想を裏切って楽しませてくれたよ」

所長「では約束どおり、君達を解放しよう」

所長(何で子供が混じってるんだ……?)


30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:09:22.41 ID:g/fo166g0

クーロン シップ乗り場


さやか「脱走できたのはよかったけど」

さやか「アニーさんもライザさんもどこかに行っちゃうし」

さやか「エミリアさんは、恋人の家に……?」

???「そこの君」

さやか「はいっ!」

???「俺はルーファス」

ルーファス「アニー達から話は聞いている。どうだ、イタリア料理に興味はないか」

さやか「ナ、ナンパだ!これがナンパ!」

ルーファス「いや、そうではなく……」

さやか「でもお断りだ!私には恭介という恋人が……」

ルーファス「……アニー、ライザ、後は頼む」

さやか「?」


31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:10:11.64 ID:g/fo166g0

…………

ヨークランド

酒造が盛んな、のどかなリージョン
沼地には杯のカードがあるが……

杏子「こんなところに指輪があるかねえ」

メイレン「眠ったまま目を覚まさない女の子がいるんですって」

メイレン「そういう不思議なところに、指輪があるものよ」

クーン「そうだよ! それになんだか面白そうでしょ!」

杏子「へいへい、分かったよ」


32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/06(木) 03:11:02.61 ID:g/fo166g0


済王「幾年ぶりの酒か!美酒であるぞお!」

杏子「骸骨が酒飲んでんじゃねーよ」

済王「ぬうん!そなた、我が姫に生き写しではないか!」

クーン「王様はもうダメだね」

杏子「ったく……」

杏子「あいつらはどうしてんのかねえ」

杏子「まあ、そのうち会えるか……」

クーン「キョーコ、行くよ!」

済王「行くぞお、杏子!」

杏子「うるせえよ」


40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:05:41.47 ID:imER12mS0

IRPO本部

リージョン相互警邏機構の本部
盾のカードを保有している

???「お願いします!私には盾のカードが必要なんです!」

ヒューズ「だから、今日は出直せって。俺今忙しいんだよ」

???「くっ! こんなことではあの男に先を越されてしまう……」

???「越されてしまうんだ!」

ヒューズ「ああ、もう分かったから、持ってけ。ほら、カードだ。あんた必死すぎて怖えよ」

???「おお、ありがとうございます!」

ヒューズ「じゃ、今日は閉店な」


41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:06:21.94 ID:imER12mS0

まどか「……」

まどか「あの……」

ヒューズ「ほら、カードマニアは帰った帰った !」

???「この恩は忘れません……」

ヒューズ「ああ、頑張れよ。で、アンタは何の用だよ?見ての通り俺は今忙しいんでね」

T260「ヒューズ様からは労働反応が検出できません」

ヒューズ「……いつかのボロメカじゃねえか。何だ?今度は子守りか?」

まどか(子守り……)

T260「魔法少女に関する情報の提供を願います」

ヒューズ「!」


42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:07:08.84 ID:imER12mS0

まどか「えっと……」

ヒューズ「……お前連中の知り合いか?」

まどか「と、友達です!」

ヒューズ「あーそうかい。なるほどな」

ヒューズ「悪いがこっちに情報はないぜ。むしろ情報提供してほしいぐらいだ」

まどか「……どうしてほむらちゃんを探してるんですか?」

ヒューズ「ほむら?」

まどか「黒髪で、盾から武器を取り出す……」

ヒューズ「あいつ、ほむらってのか……」


43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:07:54.28 ID:imER12mS0

まどか「教えてください!」

ヒューズ「……モンドのクーデター未遂は知ってるな?」

まどか「な、なんですか?」

ヒューズ「……」

T260「先日、第二情報部司令のモンドがクーデターを計画していたことが発覚し、逮捕されました」

まどか「……?」

T260「詳細は不明ですが、秘密基地を建設していた模様」

T260「以上は報道機関からの情報です」


44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:08:29.86 ID:imER12mS0

ヒューズ「……その秘密基地には大量の兵器があるはずだったんだが」

ヒューズ「根こそぎ何者かによって持ち去られていた」

まどか「あー……」

ヒューズ「モンドの野郎は切り札の大型メカを用意していたらしいが、それも持って行かれた」

ヒューズ「モンドのションボリ感ったらなかったね」

T260「ですが、それはクーデターの阻止に大きく寄与したのではありませんか?」

ヒューズ「兵器持ってどっか行かなかったらな!」

まどか「ど、どうしてほむらちゃんだと分かったんですか?」

ヒューズ「基地に映像が残っててな。喜々としてミサイルをしまう姿が記録されている」


45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:09:06.68 ID:imER12mS0

ヒューズ「とにかくだ」

ヒューズ「そのほむらってのは、今クーデター級の武装を一人で保有していることになる」

ヒューズ「ウチの面子は丸つぶれだぜコンチクショー」

まどか「ほむらちゃんはクーデターなんて起こしません!」

ヒューズ「じゃあ兵器あげます、とはいかんだろうが!」

まどか「あの、ほむらちゃんには武器が必要なんです。魔法的に……」

ヒューズ「何が魔法だこの野郎」


46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:09:37.34 ID:imER12mS0

ヒューズ「そういう訳で、アナタのほむらちゃんをIRPOは必死に探しているわけですよ」

まどか「それじゃあ、ほむらちゃんがどこにいるかは……」

ヒューズ「こっちがお教え願いたいね」

まどか「そうですか……」

まどか「あ、そうだ、盗掘の方は……」

ヒューズ「そっちは変身するガキが目撃されただけだ。情報はない」


47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:10:03.86 ID:imER12mS0

まどか「……」

T260「私は任務に関する失われた情報を探しています」

ヒューズ「いきなり何だお前」

T260「探しています」

ヒューズ「しらねーよ。クーロンの情報端末でも当たってみろ」

T260「情報の提供に感謝します」


48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:10:48.64 ID:imER12mS0

まどか「それじゃあ、失礼します……」

ヒューズ「ああ、さっさと帰れ」



まどか「ほむらちゃんの展開、ものすごく早いなあ……」

T260「ほむら様の格納能力は驚くべきものですね」

まどか「あ、それはね、魔法の盾の中に……」

T260「魔法?」

まどか「でも攻撃は全部銃とかミサイルとかだね」

T260「……ほむら様に関するデータを更新しました」


49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:11:37.19 ID:imER12mS0

クーロン

ネオン街である表通りと、危険な裏通りが隣接するリージョン


イタ飯屋

さやか「えーと、つまりアニーさんとライザさんはその……」

エミリア「グラディウス」

さやか「そう! それのメンバーでリーダーがルーファスさん、と」

ルーファス「そうだ。裏の組織だな」

エミリア「みんな犯罪者なのね……」


50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:12:14.25 ID:imER12mS0

ルーファス「パトロールにできないことをする組織が必要なのさ」

さやか「それ分かります! 街の平和を人知れず守る力!」

ルーファス「……まともな手段でジョーカーを追うことはできない」

ルーファス「俺たちなら奴を追える」

エミリア「私だってあの仮面の男は許せないわ。でもどうして私につきまとうの?」

エミリア「キューブとかいうもののため?」


51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:12:49.83 ID:imER12mS0

さやか「何ですかキューブって?」

ルーファス「詳しい事は分からないが、大きなエネルギーを生むものらしい」

ルーファス「俺たちはそれがジョーカーの手に渡るのを阻止したい」

エミリア「それで私に接近したのね……」

ルーファス「俺たちと奴を追うか?」

エミリア「ちょっと考えさせて……」


52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:13:30.84 ID:imER12mS0

さやか「行っちゃった……」

ルーファス「さて、君のことだが」

さやか「私もジョーカーを追います! 人の恋人殺して、罪をなすり付けるなんて!」

ルーファス「いや、グラディウスとして君に頼みたいのは別のことだ」

さやか「へ? 何ですか?」

ルーファス「君と同じく、変身して戦う少女が各地で確認されている」

さやか「あ、やっぱりみんないるんだ!」

ルーファス「といっても、どこにいるのかは分からんが」

さやか「大丈夫ですよ! みんな目立つからすぐ会える……」


53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:14:06.74 ID:imER12mS0

ルーファス「君には、彼女たちと連絡を取り付けてほしい」

さやか「……そのつもりですけど、何でグラディウスが?」

ルーファス「ジョーカーは強敵だ。君達の力を借りたい」

さやか「なんか怪しいなあ……」

ルーファス「裏の組織だからな」

さやか「……」

さやか「まあ、いいですよ。私もみんなと会いたいし」

ルーファス「そうか。助かる」


54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:14:40.57 ID:imER12mS0

…………


アニー「何であんなこと頼んだのよ」

ルーファス「……モンドの基地から兵器を持ち出したのは、魔法少女だ」

ライザ「ああ、つまりその兵器を手に入れるために……」

ルーファス「そうだ。さやかなら、その魔法少女をこちらに引き入れることができる」

アニー「要するに、さやかを使ってグラディウスを強化したいってわけね」

ライザ「嫌な作戦ね」

ルーファス「何とでも言え」

…………


55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:15:14.90 ID:imER12mS0


クーロン シップ発着所


さやか「しかし引き受けたはいいけど、どこに行けばいいんだろうなあ」

さやか「手がかりも全然ないし」

さやか「ま、とりあえず行ってみますか!」

さやか「情報は足で稼ぐ! ってなんかのドラマで見たし」

さやか「ふむ。よし、決めたぞ!」

さやか「この『京』ってとこにしよう!」

さやか「なんか修学旅行って感じだしね」


56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:16:04.26 ID:imER12mS0

…………

時間妖魔のリージョン


ほむら「武器は十分、魔法も戻った」

ほむら「いきなり軍事基地だったのには驚いたけど」

ほむら「案外幸運だったのかもしれないわ」

ほむら「……」


 モンド『すべてのリージョンは私の力にひれ伏す事になるのだ!』


ほむら「……多分悪人よね。武器はもらっても構わないでしょう……」

ほむら「……とにかくここを出ましょう」


57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:17:05.57 ID:imER12mS0

オウミ

水の都と称されるリージョン
シーフードが名物


ほむら「……」

ほむら「いきなり、街に飛ばされた……」

ほむら「何なのよ、あの空間は」


???「アセルス様、私なんだか胸騒ぎが……」

???「大丈夫だよ、白薔薇。どんな追っ手も私が……」


ほむら「全身を白い薔薇でコーディネート……」

ほむら「魔法少女から見ても、上級者なファッションね……」


58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:17:50.88 ID:imER12mS0

白薔薇姫「あの、そちらの方、私たちが何か……?」

ほむら(しまった、見つめすぎた……)

アセルス「まさか、追っ手……!」

ほむら「追っ手?」

白薔薇姫「いえ、この方は妖魔ではありません」

アセルス「だけど、なんだか妙な気配だ……。普通の人間とは違う」

ほむら(鋭い……)


59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:19:28.45 ID:imER12mS0

ほむら「ごめんなさい。あんまり薔薇だったもので、つい見つめてしまったわ」

白薔薇姫「あら、褒めてくださるのね」

ほむら「ええ、まあ……」

アセルス「こら、白薔薇を変な目でみるな!」

ほむら(何よこれ)



アセルス「!」

アセルス「何か来る!」


60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:20:00.22 ID:imER12mS0

金獅子姫「アセルス殿!」

アセルス「誰だ!」

白薔薇姫「金獅子姫様ですね、白薔薇ともうします」

白薔薇姫「姉姫様のお噂は耳にしておりました。最も勇敢な寵姫であったと」

金獅子姫「白薔薇姫、あなたは最も優しい姫であったと評判ですよ」

金獅子姫「その優しさで、私の剣が止められますかしら」

ほむら「何が起こっているの……」


61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:20:51.96 ID:imER12mS0

アセルス「戦うのは私だ!」

金獅子姫「ふっ、どちらでも。この剣に屈しなかったのはオルロワージュ様ただ一人」

金獅子姫「参る!!」


VS金獅子姫 最も武に秀でた寵姫

ほむら「え、私も数に入っているの?」

アセルス「気をつけて、白薔薇!」

白薔薇姫「アセルス様……」

ほむら「私関係ないのだけど……」

金獅子姫「何人たりとも逃がしはせぬ!」

ほむら「えー……」


62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:22:17.08 ID:imER12mS0

アセルス『幻魔』

白薔薇姫『幻夢の一撃』

ほむら(もう仕方ないわ……)

ほむら『破壊光線銃』

ほむら(使ってみよう……)


金獅子姫「行くぞ!」


63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:22:56.97 ID:imER12mS0

アセルス「くっ、強い……」

金獅子姫「こんなものですか、アセルス殿の力は!」

白薔薇姫「アセルス様っ!」

ほむら「……」ガチッ

『破壊光線』

金獅子姫「!」

金獅子姫「くっ、貴様邪魔立てするか!」

白薔薇姫「あなたは関わりないはず……」

アセルス「なのに、力を貸してくれるのか……?」

ほむら「いや巻き込まれたのよ?」


64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:23:40.75 ID:imER12mS0

アセルス「ありがとう! 恩に着る!」

白薔薇姫「どうか、お名前をお聞かせください……」

ほむら「暁美ほむらです……」

アセルス「ほむら、か……」

金獅子姫「よそ見をするなっ!」

アセルス「!?」

白薔薇姫「アセルス様!」

アセルス「くぅっ! でもまだだ!」

 『幻魔相破』

金獅子姫「なんと!」


65: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:24:31.17 ID:imER12mS0

ほむら「…………」

ほむら『十字砲火(2丁拳銃)』


金獅子姫「!」

金獅子姫「この程度で……!」


アセルス「ほむら! 後は私がやる!」

ほむら「そう……。じゃあ私はこれで……」

白薔薇姫「お待ちください。私たちには見届ける義務があります」

白薔薇姫「美しき二人の戦いの行方を……」

ほむら「いや、私にはやることが……」


66: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:25:19.26 ID:imER12mS0

…………


金獅子姫「白薔薇姫、あなたの気持ちはよくわかりました。私もかつて、その気持ちを胸に抱いていた日々がありました」

白薔薇姫「金獅子姉さま……」

金獅子姫「アセルス殿、妹姫を頼みますよ」

白薔薇姫「お待ちください。それでは、金獅子姉さまが罰を受けます」

ほむら「もう行っていいかしら」

金獅子姫「構いません。あの方に罰していただけるのなら喜んで罰を受けます」

金獅子姫「さらば!」


67: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/07(金) 03:26:44.34 ID:imER12mS0

アセルス「金獅子姫……、気持ちのいい人だったね」

白薔薇姫「ええ、アセルス様、ありがとうございます」

アセルス「え、何が? 白薔薇、どういうこと?」

ほむら「本当にどういうこと?」


こうして金獅子姫様は去りました
次は、思わぬ人物がアセルス様のもとを訪れたのでした。

ほむら「……」



72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:25:11.75 ID:vsiNvqD10

…………


アセルス「そうか、君は友達を探して旅をしているのか……」

白薔薇姫「染み付いた煙硝の匂い……、旅の過酷を見るようです……」

ほむら「いやそれは、……まあいいわ」

ほむら「それより、さっきのは何? あなたたちを追って来たみたいだけど」

アセルス「……そう、私たちは追われているんだ」

白薔薇姫「妖魔の君、オルロワージュ様に……」


73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:25:46.00 ID:vsiNvqD10

ほむら「妖魔の君?」

白薔薇姫「妖魔の頂点に立つお方です……」

ほむら「その頂点にあなたたちは何をしたのよ?」

アセルス「白薔薇を奪ったんだよ」

ほむら「ああ、そういう……」


74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:26:19.95 ID:vsiNvqD10

白薔薇姫「その時から、私たちはオルロワージュ様の追っ手から逃れるため……」

アセルス「すまない、白薔薇。私のせいで……」

白薔薇姫「謝らないでください、アセルス様……」

白薔薇姫「私は……」

アセルス「ありがとう、白薔薇……」

白薔薇姫「アセルス様……」


ほむら「私を放っておくの、やめてくれる?」


75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:26:56.30 ID:vsiNvqD10

アセルス「それで、君はこれからどこに?」

ほむら「……とりあえず、色んなリージョンを巡ってみるつもりだけど」

白薔薇姫「あてどのない旅、私たちと同じですね……」

ほむら「同じなのかしら」

アセルス「どうだろう、あてのない同士、一緒に行かないか?」

白薔薇姫「ああ、それはよろしいかもしれません」


76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:27:46.18 ID:vsiNvqD10

ほむら「あなたたちと?」

ほむら「まあ、案内してくれるのなら、ありがたいけれど……」


アセルス「そうだ白薔薇、ヨークランドに行こう。のどかな、良いところなんだって」

白薔薇姫「それに、お酒が有名なところでもありますね……」

アセルス「白薔薇を酔わせてみたいな……」

白薔薇姫「もう、アセルス様!」


ほむら「止めようかしら」


77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:28:42.02 ID:vsiNvqD10

ヨークランド

富豪の家


杏子「で、こいつが目覚めない娘ってか」

富豪「あなた方も娘を助けに来てくださったのですか?」

クーン「うん!!」

富豪「もう、どんな方でも構いません。今も一人来ているのですが……」

男「オレの手には負えねえ!」

富豪「と、まあこんな具合で」

クーン「何が起きるんだろう? なんか楽しそうだな!!」


78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:29:33.89 ID:vsiNvqD10

クーン「眠ってる……」

クーン「! 指輪だ!!」


この人間の命は私のもの……
邪魔はさせぬぞ……


クーン「今のなんだろう?」

メイレン「何かに取り付かれているみたいね」

済王「指輪を頂くのではないのか?」

メイレン「待って! 指輪の力が、この子を生きながらえさせているのかもしれない」

クーン「マーグメルみたいに?」

メイレン「ええ」


79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:30:23.37 ID:vsiNvqD10

クーン「ダメだよ、この子はしわくちゃのおばあちゃんになんなきゃ」

メイレン「そうね。でも、どうしたら……」

杏子「おい、骸骨の王様、なんか当てはねーのかよ」

済王「ない!!」

杏子「あー、そうかよ!」


杏子「しゃーねえよ。一旦出直そうぜ」

クーン「うん……」


80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:31:17.25 ID:vsiNvqD10


ヨークランド 酒蔵の街

杏子「しっかしなあ。憑き物落としなんてねえ……」

済王「急がねば、あの娘もう長くはないぞ」

杏子「ああ、わかってるよ……」


「ほむら、君は飲まないの?」

「いや、私未成年だし」

「アセルス様、私少し酔っぱらって……」

「ああ、白薔薇、こっちにおいで」


杏子「……ほむら?」

クーン「?」


81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:32:02.16 ID:vsiNvqD10

杏子「お、おい! そこのほむら!」

ほむら「? 何よ、お酒は……」

ほむら「き、杏子!?」

杏子「おおお……、マジでほむらだ!」

クーン「知り合いかな?」

メイレン「ほら行ってたでしょ。仲間がいるって」

済王「うむ、美しい……。我が姫に生き写しじゃ……」

クーン「王様はもう……」


82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:32:42.51 ID:vsiNvqD10

…………


ほむら「……つまり、そっちのクーン君の故郷を守るために」

ほむら「指輪を集めて回っていると……」

杏子「ああ。なんか放っとけなくてな」

ほむら「相変わらず面倒見がいいのね」

杏子「うるせーよ」

杏子「で、お前はなにしてたんだ?」


83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:33:50.55 ID:vsiNvqD10

ほむら「そうね……」

ほむら「基地を一つ陥れて、時の君を襲名して」

ほむら「今はあの二人の逃避行に巻き込まれたわ」


「アセルス様……」
「白薔薇……」


杏子「な、何かしらんが、すげえなお前……」

ほむら「ええ……」

済王「白薔薇、しかしながら百合……」

クーン「王様は何を言ってるんだろう」

メイレン「知らなくて良いのよ」


84: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:34:42.62 ID:vsiNvqD10

杏子「しかし、お前なら真っ先にまどかのとこに行くかと思ってたが……」

ほむら「行きたいわよ!! 私だって!!」

ほむら「そうだ! あなたまどかがどこにいるか……」

杏子「悪いな。こっちで会った魔法少女はお前が最初だよ」

ほむら「そう……」

杏子「まあ落ち込むなよ。みんな上手くやってるさ」

ほむら「だといいけど……」


85: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:35:38.60 ID:vsiNvqD10

ほむら「……あなたがここに来たのも、その指輪を探して?」

杏子「ああ、そうだ。 ……お前憑き物落としに心当たりはないか?」

ほむら「何よ急に」

クーン「あのね、指輪を持ってる子が変なのに取り憑かれてるんだ!」

クーン「指輪のおかげで、今は大丈夫だけど……」

ほむら「なるほどね……」


86: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:36:13.64 ID:vsiNvqD10

白薔薇姫「ああ、聞いた事があります……」

杏子「うお! な、何だ?」

白薔薇姫「少女の命に執着する、妖魔の風上にも置けぬやつ……」

クーン「知ってるの?」

白薔薇姫「ええ。病魔モール……」

白薔薇姫「……下賎な輩です」


87: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:37:06.65 ID:vsiNvqD10

杏子「なんとかできないのか?」

白薔薇姫「……アセルス様なら、あるいは」

アセルス「? 私に?」

白薔薇姫「アセルス様の、妖魔の君の血……」

白薔薇姫「モール程度が逆らえるはずもありません……」


88: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:38:06.89 ID:vsiNvqD10

富豪の家


ほむら「これがその……?」

杏子「ああ、眠ったままなんだ」


アセルス「ふん、なるほど……」

アセルス「不愉快な気配がする……」


クーン「!」

メイレン「出てくるわ……!」

 邪魔はさせぬぞ、邪魔はさせぬぞ!


89: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:38:58.05 ID:vsiNvqD10

杏子「ああ!? こいつ逃げるぞ!」

ほむら「させないわ!」

 『タイムリープ』

クーン「あれ、止まっちゃった」

杏子「ほむら、お前魔法が……」

ほむら「二代目時の君になったの」

杏子「あ? 何言ってんだ?」

ほむら「私にもわからないわ」


済王「今だ、ものども!」


90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:39:52.00 ID:vsiNvqD10

アセルス『幻魔』

メイレン『精密射撃』

杏子『活殺獣閃衝』

済王『草薙の剣』


富豪「い、家が……」


モール「ぐぅ……、邪魔はさせぬぞ……!」

杏子「しつこい奴だな……」

クーン「そこでサミング!!」

モール「ギャアァァ……」


91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:40:35.19 ID:vsiNvqD10

白薔薇姫「消え失せました……」

アセルス「ふん」


娘「ん……」

杏子「起きるぞ!」

クーン「やったー!!」

富豪「よかった、よかった……」

杏子(本当によかった……)


92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:41:36.97 ID:vsiNvqD10

…………

富豪「みなさん、本当にありがとうございました。できる限りのお礼を……」

杏子「食いもん」

富豪「はい、いくらでも……」

済王「酒」

富豪「どうぞ……」

ほむら「なんか、機械に詳しい人を」

富豪「シュライクに優秀な会社があるとか……」


メイレン「あんたたち、自重しなさい」


93: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:42:15.33 ID:vsiNvqD10

娘「ハイ、これ」

富豪「その指輪は! それを渡してはお前が……」

白薔薇姫「いえ、もう大丈夫でしょう……」

娘「うん、もう大丈夫! それにこの指輪の兄弟を、クーンが持ってるのよね?」

ほむら「そうなの?」

クーン「ウン!」

娘「がんばってね!」

富豪「ありがとうございました」


94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:42:46.51 ID:vsiNvqD10

ヨークランド シップ発着所


杏子「さて、これで一件落着だな」

杏子「お前らのおかげで助かったよ」

ほむら「あなたたちは、これからどうするの?」

杏子「そうだな、乗りかかった船ってやつだ」

杏子「こいつらと指輪探しだな」

ほむら「そう、あなたらしいわ」


95: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:43:39.09 ID:vsiNvqD10

杏子「お前はどうする? 一緒に来るだろ?」

ほむら「そうしたいけど、その前にシュライクに行くつもり」

杏子「ああ、お前また兵器を……」

ほむら「すごいのがあるの」


クーン「アセルスたちは?」

アセルス「そうだな、私たちはどこに行っても同じだから」

アセルス「とりあえず、ほむらに付き合おうか」

白薔薇姫「機械ですか……。私の苦手分野ですね……」


96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:45:11.05 ID:vsiNvqD10

メイレン「それじゃあ、クーロンで落ち合いましょう」

メイレン「私たちは待ってるから」

クーン「強い人たちが三人も増えた! きっとすぐ指輪も見つかるね!」

杏子「そうだな」

済王「美しい娘がさらに三人……」


97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:45:53.90 ID:vsiNvqD10

…………

メイレン「別にあてもないんだし、私たちはここでちょっと飲んで行くわ」

杏子「ああ!? マジかよ……」

済王「おお!」


アセルス「私たちは先に行こう」

ほむら「それじゃあ、また後で……」

杏子「ああ、無茶すんなよ」

ほむら「しないわよ」


98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:46:49.64 ID:vsiNvqD10

…………

ヨークランド 発着所


杏子「あーあ、遅くなっちまった」

クーン「クーロン行き、来たよ!」


シップ内


メイレン「あー、飲み過ぎたわ……」

済王「ふはは、まだまだ若いな!」


ガコンッ


杏子「な、なんだ!?」

クーン「うわあ!」

メイレン「う、嘘でしょ……」

メイレン「タンザー……」


99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:47:53.74 ID:vsiNvqD10

シュライク 

ほむら「富豪さんが言ってた会社っていうのは、ここかしら」

白薔薇姫「中島製作所……」

アセルス「こんなちっちゃいとこに?」


「ボディの換装が完了しました」

「次はどこに行くんです~」

「お役に立ちます」

「うん、これ以上の情報はトリニティの中枢に行かないとね」

「どうして、ロボットさんばっかりなんだろう……」


ほむら「!!!」

アセルス「ど、どうしたの、ほむら」

白薔薇姫「ほむらさん……?」


100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:48:45.95 ID:vsiNvqD10

ほむら「まどか!!」

まどか「ほむらちゃん!?」

ほむら「よかった、無事だったのね!」

まどか「ほ、本当にほむらちゃんだ……!」

まどか「会いたかったよぅ……」


白薔薇姫「これは……」

アセルス「ふふ、ほむらにも姫がいたみたいだね」


101: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:49:54.89 ID:vsiNvqD10

まどか「……」

アセルス「おお、ほむらを抱きしめた」

ほむら「ま、まどか?」

まどか「ほむらちゃんだ……」

まどか「人肌あったかい……」

ほむら「!?」

まどか「よかったぁ……」


ほむら「……何かあった?」

まどか「……結構いろんなところにいったけど」

まどか「ロボットばっかり増えて行くの……」

ほむら「た、大変だったわね……」


102: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/09/08(土) 02:54:10.07 ID:vsiNvqD10

こ、ここまでです
今更サガフロにはまった私。
エミリアにマミって名前つけると、すごい複雑な気持ち


106: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/09/08(土) 17:36:51.01 ID:nBu0or3IO


サクサク進んでいいわw



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