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咲「麻雀上手くなったね、京ちゃん」 京太郎「そうか?」

引用元: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1349588518/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 14:41:58.79 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「ロン。 二本場だから5800は6400だ」

優希「あいたたー…、また降っちまったじぇー」

京太郎「よーっし、連チャン連チャン」

和「あら……いい待ちですね」

まこ「うむ、いい引っ掛けになっとるな」

京太郎「たまたまっすよ。優希だからこそ引っ掛かったんでしょうし」

優希「な、なにー!」

京太郎「ははっ」


久「最近の須賀くん……調子良さそうね」

咲「そうですねー」

久「良い練習相手でも見つかったのかしら……?」

咲「さあー? どうでしょうねー」

久「ま、私には遠く及ばないけどね」

咲「そうですねー」

久「……咲?」


2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 14:46:49.00 ID:A9ZkkjyL0

咲「今日も良かったね、京ちゃん」

京太郎「そうだな。 久々に連チャンした気がするわ」

咲「引っ掛けも上手く決まったし、良い感じだよ。 部長も褒めてたし」

京太郎「部長がそんなことを? そりゃ嬉しいな」

咲「……私も…嬉しいよ?」

京太郎「ああ、そうだな。 ありがとう、咲」

京太郎「お前に褒められるのが一番嬉しいよ」

咲「……えへへ」




5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 14:52:43.07 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「今日もやるか?」

咲「勿論。 予習復習は大事だからね」

京太郎「んじゃ、また5時頃な」

咲「うん! 待ってるからね!」



咲(今日の京ちゃん。カッコ良かったなぁ……)

咲(京ちゃんに麻雀教えるのがこんなに楽しいなんて思わなかった……)


咲「もっともっと京ちゃんに麻雀を教えなきゃね」


咲(……ダメダメな京ちゃんが一番だけどっ)





8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:00:11.90 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「ロン。 タンピンドラ1赤1で7700」

咲「うん、いいね。 牌効率もわかってきたんじゃない?」

京太郎「ボチボチだけどなー。 基本的なことしか出来ないし」

咲「それでいいんだよ、京ちゃん。 基本無しの応用なんて出来ないんだから」

京太郎「さすが元文学少女。 言うことは真面目だな」

咲「もう……今でも本は読むよ…」

京太郎「へぇ、最近は麻雀ばっかりだと思ってたけど。 どんなの読むんだ?」

咲「え? それは……その……」

京太郎「?」

咲「べ、別に関係無いでしょ! 今は麻雀! ハイ、集中!」

京太郎「な、なんだよいきなり」

咲「い・い・か・ら!」

京太郎「お、おう……」



咲(幼馴染とのラブコメばっかなんて言えるわけないよ……)


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:10:24.83 ID:A9ZkkjyL0

咲「ん……カンッ!」

咲「ツモっ! ツモ嶺上開花三暗刻ドラ4……倍満ですっ」

京太郎「っ、かー! 一気に逆転された―!」

咲「ふふっ、私に勝つのはまだまだ早いよ? 京ちゃん」

京太郎「今日は行けると思ったんだけどなー……」


咲「それじゃあ罰ゲームだよ、京ちゃん」

京太郎「これも恒例化してきたな……」

咲「はい、どーぞ」スッ

京太郎「せめて楽なのでありますように……」ゴソゴソ

京太郎「っと……。 どれどれ?」スッ

京太郎「……うっ」

咲「何だった?」


京太郎「お、幼馴染に……膝枕」


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:16:21.30 ID:A9ZkkjyL0

咲「膝枕かー。 じゃあやろうかー」

京太郎「いや……これはちょっと」

咲「なんでー? 楽なのがいいって言ってたじゃんー。 膝枕は楽なほうだと思うけどなー」

京太郎「そうだとしてもこれは……」

咲「京ちゃんー? これは罰ゲームなんだよー?」

京太郎「鼻息荒いよお前。 落ち着け、どうした」

咲「京ちゃん、これを見て?」

京太郎「あん?」

咲「ひーざーまーくーら」

京太郎「おう」

咲「しなきゃ!!」

京太郎「……はい」


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:19:49.41 ID:8U1oWFZQ0

咲さんめっちゃ可愛い


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:21:34.77 ID:iCEV+K/50

咲さんと須賀君が仲良いなんて
そんなオカルトありえません!


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:22:20.79 ID:A9ZkkjyL0

咲「あー」

京太郎「………」

咲「うー」

京太郎「………」

咲「あうあー」

京太郎「………」

咲「んふー」

京太郎「………」

咲「んふふー」

京太郎「………」


咲「ふぅ……。 お疲れ様、京ちゃん」ツヤツヤ

京太郎「……罰ゲームの途中いつもお前があげてるあの奇声はなんなんだ」

咲「え? ……ああ」

咲「ああでもしないと正気が保てなくて」

京太郎「……は?」


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:28:33.80 ID:A9ZkkjyL0

咲「ハイ! 今日はここまで!」

京太郎「おう、ありがとうございました」

咲「……こちらこそ」ボソッ

京太郎「ん?」

咲「な、なんでもないよー」


京太郎「また明日な」

咲「うん! 今日やったこと、明日に活かせるようにしとくんだよー」

京太郎「……膝枕をか」

咲「そ、そっちじゃないよお!」

京太郎「ははっ」

咲「……もうっ、京ちゃんはー!」




京太郎「……おやすみ、咲」


咲「うん。 おやすみなさい、京ちゃん」


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:35:01.92 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「ん、きたきた」

京太郎「リーチっと」

久「あら、早いわね」

和(牌効率がわかってきてる……? もう初心者とは思えなくなってきましたね)

優希「う……うーん……。 こっち!」

京太郎「ところがどっこい、ロンだ」

優希「うげー!」

まこ「なんじゃ京太郎のやつ。 最近強うなってきたのう」

咲「えへへー。そうですよねー。 京ちゃん、強くなってきてますよねー!」

まこ「な、なんじゃ急に……」



咲(京ちゃんがまたほめられた! 嬉しいなぁ!)

咲「……えへへー」

まこ「……?」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:44:42.27 ID:A9ZkkjyL0

和「ツモ。 6000オールで終了です」

久「お疲れ様。 流石は和ね」

和「どうも」

京太郎「あー……逆転されちゃったか……」

和「……あれ……」

和「須賀くん……テンパイしてたじゃないですか」

京太郎「ん……いや、そうなんだけどさ。 この点差じゃリーチかけても届かねーなと思って。 変化待ってたんだけど……」

和「ああ、でしたらこっちでリーチをかけるといいですよ。 単騎待ちとは言え出やすいですし」

京太郎「ん?でも出和了りでも届かないぜ?」

和「いえ、多分……。 ほら、裏ドラが乗ってます」

京太郎「……おお、なるほど! 裏ドラの牌効率も考えるのか!」

京太郎「やっぱ和は凄いなぁ! ありがとう和!」

和「あら……」


和「……ふふっ」


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 15:56:38.92 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「牌効率はツモだけじゃない……っかぁ。 なるほどー」

和「須賀くん須賀くん」チョンチョン

京太郎「ん?」

和「……よかったら明日の放課後、一緒に打ちませんか?」

京太郎「えっ」

和「主に麻雀の勉強の為、ですけどね」

京太郎「そんなっ、願ってもない! いいのか!?」

和「ええ。 私なんかが参考になるといいですけど……」

京太郎「参考にならないわけない!」ガシッ

和「あっ……」


京太郎「ありがとう、和!」


和「……ふふっ」

和「どういたしましてっ♪」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:02:27.21 ID:A9ZkkjyL0

咲「和ちゃんが?」

京太郎「ああ。 どういう風の吹き回しだか知らんけど」

咲「ふーん……」


咲「あ、それカンッ」

京太郎「へ?」

咲「っと、ツモ。 嶺上開花ドラ12」

京太郎「は?」

咲「責任払いでトビだよ、京ちゃん」

京太郎「……」


咲「はい、罰ゲーム」

京太郎「おかしい……。 やり始めて10分も経たない内に罰ゲームとは……」

咲「ブツブツ言わない! トんだから3つ引いてね!」

京太郎「お、おう……。 ……何怒ってんだ?」

咲「お、怒ってないもん!」


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:02:59.69 ID:WhElfYYL0

かわいい


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:03:15.52 ID:Ll+W9UoS0

やはり咲ちゃんは京ちゃんと絡んでる時が一番女の子してて可愛いな


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:08:27.37 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「えーっと……」


・幼馴染と手を絡ませる

・幼馴染と腕を組む

・幼馴染にハグ


京太郎「……」

咲「やたっ」ボソッ

京太郎「あん?」

咲「な、なんでもないー」


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:13:01.19 ID:5I1Hhw5m0

たまたま幼馴染が自分だったってだけだから(震え声)


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:13:10.33 ID:A9ZkkjyL0

―幼馴染と手を絡ませる

ギュッ

京太郎「……」

咲「あうっ……あうっ……」

京太郎「……」

咲「きょ、京ちゃん」

京太郎「な、なんだよ」

咲「そ、その……」

咲「もっと強くしてもいい……よ?」

京太郎「……」

ギュウッ

咲「ふわっ……」

咲「うわぁ! わーわーわー!」

京太郎「……」


京太郎( ……隣がうるさくて全然ドキドキしない )


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:20:14.39 ID:A9ZkkjyL0

―幼馴染と腕を組む

咲「それじゃあその……失礼します……」

京太郎「お、おう」

 キュッ

咲「あうぁ……」

京太郎「おぅ……」

咲「あう……うあ……」

京太郎「………」

咲「……きょきょ、京ちゃんが…京ちゃんが近い」

京太郎「お、落ち着け。 大丈夫だ傷は浅い」

咲「そそそそっか、京ちゃん……京ちゃんがこんなに……」

京太郎「いや、だから落ち着け」

咲「えへ、えへへへへへ」



京太郎(なにこいつこわい)


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:20:51.46 ID:OEvouC9K0

咲ちゃん可愛い!


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:28:23.27 ID:A9ZkkjyL0

―幼馴染とハグ

京太郎「……心の準備は良いか? 咲」

咲「え? 準備って?たかがハグに準備なんて必要なの?」

京太郎「えっ……」

咲「この歳にもなってハグの一回や二回も出来なきゃ高校生としてどうなの?」

京太郎「……」

咲「意外と京ちゃんっておくびょ……」


 ダキッ 

咲「 ふぁっ 」


京太郎「……きょ、虚勢張ってるのバレバレだっつの……」

咲「 」

京太郎「おい、なんとか言ったらどうなんだ……? ……咲?」

咲「 」


京太郎「き……気を失ってる……」


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:34:23.17 ID:A9ZkkjyL0

サキー アッ,オネエチャーン コッチコッチー マッテヨー

――――
―――
――

咲「ハッ!!?」

京太郎「あ、起きた」

咲「今……天国でお姉ちゃんと追いかけっこをしてたような……」

京太郎「実のお姉さんを勝手に殺すな」

咲「ああでもなんか……胸がすごくポカポカする……」

京太郎「そ、そうか」


咲「それじゃあ京ちゃん。 今日やったことを明日も活かせるようにするんだよ?」

京太郎「罰ゲームやった記憶しかないんだが」

咲「き、気のせい気のせい」


咲「それじゃあ京ちゃん。おやすみ」


京太郎「おう、おやすみ」


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 16:42:15.88 ID:A9ZkkjyL0

―翌日 放課後

咲「いい、京ちゃん? 和ちゃんの迷惑になるようなことは絶対しちゃ駄目だからね?」

京太郎「わかってるって」

咲「ホントに解ってる? ……帰ったら講義の成果、見せてもらうからねっ」

京太郎「はいはい」

咲「むぅ……」


和「須賀くーん」

京太郎「あ、はいはーい。 今いくよ-」

京太郎「それじゃ行ってくる」

咲「……京ちゃん!」

京太郎「あん?」


咲「……待ってるから……ね?」

京太郎「……」

京太郎「おうっ」


92: 保守ありがと 2012/10/07(日) 17:15:39.74 ID:A9ZkkjyL0

和「さて、では始めましょう」

京太郎「うん。 何からやるんだ?」

和「これといって特別なことはしませんよ」

和「須賀くんはネット麻雀をしてください。 私は横から見てます」

京太郎「ネトマかー」

和「あ、私のID使っていいですよ」

京太郎「おうサンクス」


京太郎「て……天使なんて段位があるのか……」

和「天使は10段になった後に免許皆伝試験を受けるとなることができますよ」

京太郎「へぇ……なんか難しそうな試験だな」

和「結構単純ですよ。 同じ10段の人と半日打って、ポイント総数で一位になればいいだけです」

京太郎「……半日?」

和「はい。 半日」

京太郎「……」


102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 17:22:47.27 ID:A9ZkkjyL0

和「な、なんですか……」

京太郎「いや、やっぱ和はすごいんだなって……」

和「わ、私のことはいいですからっ。 早く打ってください!」

京太郎「あ、はい」


京太郎「……」カチッ

和「……ふむ」

京太郎「……」カチッ

和「……うん」

京太郎「……」カチッ

 リーチッ

和「……いいですね」

京太郎「……うん」カチッ

京太郎(なんか、気不味いな)カチッ

 ロンッ


109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 17:27:24.07 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「……」カチッ

和「……うん」

京太郎「んっ、……」

和「あ、ここはこっちを打つといいですよ」カチッ

ムニュッ

京太郎「おおうっ!?」

和「?」

京太郎「あ、いやいや。 ……なんでもない」カチッ

和「そうですか? …あ、和了れますよ」

京太郎「あ、はい」カチッ

 ツモッ

京太郎(今、背中におもちが……)


京太郎「うぅ……」

和「?」


113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 17:33:45.27 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「……」カチッ

和「うんうん」

京太郎「……」カチッ

和「いいですね」

京太郎(もっかいおもち来ねえかなぁ……)

京太郎「っと……」

和「あ、そこは……」

京太郎「こっちだな」カチッ
 
 リーチッ

和「えっ?」

京太郎「っと来た、カンッ」 カンッ

和「ええっ?」

京太郎「んでもって……」

 ツモッ

和「あれぇ!?」


120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 17:36:21.07 ID:OVn6oH4a0

リンシャン調教済みとか


125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 17:43:14.43 ID:A9ZkkjyL0

和(理想的1-4-7,2-5の5面待ちを捨てての単騎待ち……?)

和(狙って打った……? いや、でも須賀くんなら打ち間違えって可能性も……)


京太郎「ツイてたよ、和」

和「そ、そうですね。 今のはツイてましたね」


和(や、やっぱりツキですよね……。 良かったぁ……)


和「す、須賀くん。 今のはツイてたから良かったですけど、こっちを切ればより多面待ちになりますよ」

京太郎「え……? ……お、ホントだ。 俺、こういうの慣れないんだよなー」

和「大抵のネトマだと待ちを教えてくれますよね。 私はあまり好きじゃないからその機能切ってますけど……、戻しますか?」

京太郎「いや、いいよ。 自分で考える方が覚えられると思うし」

和「あら……」

和(意外ですね……。 てっきり戻すと思ったんですが……)

和「ふふっ」

京太郎「?」



134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 17:51:17.71 ID:A9ZkkjyL0

―そんなこんなで。


京太郎「ありがとうございました!」

和「お、お疲れ様でした……」

京太郎「だ、大丈夫か? お疲れな様子だけど……」

和「お、お構いなく……」


和(まさか一試合で嶺上開花を4回も見るなんて……)

和(まるで咲さんのような打ち方……)

和(っ、……まさか……?)ジッ


京太郎「? 水、飲む?」

和「……」

和「はい。 ……頂きます」


和(……そんなわけないか)クスッ


143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:01:24.70 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「というわけだったのさ」

咲「へ、へぇー。 それはよかったねー」

京太郎「? なにニヤニヤしてんだ?」

咲「べ、別にニヤニヤなんてしてないよっ!」

京太郎「あ、そう……」


咲(うわっ、わわっ。 どうしよどうしよっ)

咲(京ちゃんが私と同じような打ち方してたなんて……)


咲「嬉しい!」

京太郎「っ、! な、なんだよ突然……」


咲(一試合で嶺上開花4回とかもう偶然じゃないよね!)

咲(むしろここまで来たら運命だよねっ! すごいすごい!)

咲「えへ……えへへへ」



京太郎「いつにも増して不気味だ……」


150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:09:52.70 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「あ、それロン。 12000だ」

咲「うわぁー満貫手に振っちゃったー。 でも5面待ちなんだし振ってもしょうが無いよねーえへへー」

京太郎「うーわ、ワザとっぽい口調。 つーかわざとだろ」

咲「すごいな京ちゃんいつの間にか多面待ちなんてできるようになってたんだねー」

京太郎「和と勉強したってさっき言ったろうが」

咲「すごいなぁ京ちゃんはー。 えらいえらーい」ナデナデ

京太郎「……」

咲「えへへー。えらーいえらーい」ナデナデ

京太郎「……まいっか」

京太郎「おら、連チャンだ連チャン! 次行くぞー!」

咲「はーい♪」



 カンッ ! モイッコカンッ ! サラニカンッ ! ツモッ !

 ギャー !


159: 親なら12000じゃん…… 2012/10/07(日) 18:25:16.52 ID:A9ZkkjyL0

優希「っしゃーロンだじぇー!! 16300!!」

京太郎「げっ、倍満かよ」

優希「一本場のサービス付きだじぇー♪ おらー! 点棒よこせー!」

京太郎「ぐぬぬ」


咲「京ちゃん、別に無理に大きい手を狙う必要は無いんだよ?」

和「そうですよ。 さっきのだって、ピンフで流せる手でしたのに……」

京太郎「わかっちゃいるんだけどなぁ……。 中々大きい手で和了ったことがないもんだから……」


優希「それは流れが読めない証拠だじぇ!」

京太郎「優希……。 流れか……まだ俺にはわからねえな……」

優希「ふぅ……、やれやれ。 ダメ犬を持つと苦労させられるじぇ……」

京太郎「腹立つわぁ……」

優希「ふふふっ、ペットの責任は主人の責任……」

京太郎「?」


優希「喜べ京太郎! いっちょこのアタシがしごいてやるじぇ!」


170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:35:31.28 ID:A9ZkkjyL0

咲「明日の朝? 優希ちゃんと?」

京太郎「ああ、流れを掴む練習だとさ。 ……朝練なんて中学以来だな」ナデナデ

咲「ふぅん? 何時頃に行くの?」

京太郎「あっちが決める。 多分そろそろメールが来るはず」ナデナデ

 ♪~♪~

京太郎「と、噂をすれば。 どれ」

from:優希 『明日午前6時! 麻雀部にて! お前を待つ!』

京太郎「なんで決闘風なんだよ」カチカチ

咲「……」

京太郎「……ふふっ。 アホかっ」カチカチ


咲「むぅ……」

咲「京ちゃん! 手が止まってるよ! 続けなさい!」

京太郎「あ、ああ。 悪い悪い」ナデナデ

咲「んっ……。 ~♪」

―罰ゲーム:幼馴染の頭を撫でる。


182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:46:15.52 ID:A9ZkkjyL0

―翌朝 AM5:50

京太郎「おはようございまーす」ガララッ

京太郎「……あれ? いねえな、アイツ」


「お、おお……主人より先に来るとは……。 殊勝な犬だじぇ……」


京太郎「おわっ! び、ビックリした……。 いきなり後ろから話しかけんなよ……」

優希「おおう……。 きょーたろー……大きい声出すなぁ……」

京太郎「わ、悪い……。 ……随分と眠そうだな」

優希「そりゃあ……一睡もしなけりゃこうなる……」

京太郎「は? 寝てないのかお前」

優希「ベッド入ると……ドキドキして眠気が来なかったんだもん……」

京太郎「翌日が遠足の幼稚園児みてえなこと言うなよ……」

優希「だって……」


優希「京太郎と打てるの……楽しみだったから……」

京太郎「……」


184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:49:17.39 ID:MdAAoYgc0

かわいい


189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:54:11.88 ID:A9ZkkjyL0

京太郎「あー……。 そりゃ悪かったな」

優希「そうだ……全部きょうたろーが悪い……」

京太郎「んで?どうするよ?」

優希「あー……きょーたろー……」

京太郎「はいはい。 ここにいるよ。 どうした?」

優希「ベッドまでおぶってぇ……」

京太郎「寝る気満々っすね」


京太郎「よっと……、お前軽いなぁ」

優希「あう……ちっこい言うな……」

京太郎「言ってない言ってない。 ほら、ベッドだぞ」

優希「あー……きょーたろー」

京太郎「なんだー?」


優希「あり……がと……」


京太郎「……おう。 しっかり寝ろよ」


190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:56:15.06 ID:L51iygzN0

か、可愛いじゃねーか


191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 18:56:57.20 ID:kTCvuslz0

タ、タコスのくせにかわいい…


193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:03:48.18 ID:A9ZkkjyL0

優希「んぅ……? ふぁ……」

優希「……タコスの匂い……」

優希「タコス!?」バッ

京太郎「タコスの匂いで起きるなんてお前らしいな」

優希「きょ、京太郎! 今何時だ!?」

京太郎「7時40分くらいか。 まだ寝足りないだろうけど、とりあえずこれ食っとけ」スッ

優希「タコス……。 わざわざ買ってきたのか!?」

京太郎「まさか。 俺特性の朝食用タコスだ。 俺なりに研究して作ってみたんだ」

優希「お、おおお……京太郎特性……!」

京太郎「ほら、冷めねえうちに食っちまえ」

優希「う、うん! 頂きますじぇ!」パクッ


京太郎「……味はどうだ?」

優希「うん! 美味いじぇ!!」


優希「毎日食べたいくらい!!」


202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:16:04.75 ID:A9ZkkjyL0

咲「……え? 結局朝練しなかったの?」

京太郎「様子が様子だったからなぁ。 食った後は暴眠してたし」

京太郎「だからまた今度の日にすることになった」

咲「なんかふんだり蹴ったりだね、京ちゃん」

京太郎「まぁ優希だからな。 そこら辺は諦めてる」

咲「あははー」

咲(なにこの『アイツのことは俺が一番解ってる感』……)


京太郎「ああ、それと。 試食してもらってた朝食用タコスだけどさ」

咲「ああ、あれ? タコスなのに軽く食べられるから好きなんだよねー」

京太郎「明日から毎朝優希に作ってやることになった」

咲「へぇ~」

咲「………へぇ!!?」

京太郎「あいつが毎日食べたいくらい美味いって言うからさ」

咲「ええっ!?」

咲(そ、それって……)


210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:29:52.61 ID:A9ZkkjyL0

~♪~♪

京太郎「……っと、優希からだ」

from優希:『タコスが楽しみで眠気が来ない! どうしてくれる!!』

京太郎「んな理不尽な……」カチカチ

咲「……」

京太郎「……ったく……。 しょうがねえな……」

咲「……むぅ」

京太郎「……ははっ。 アホらしっ」

咲「~~!!」


咲「京ちゃん! メールしてる場合じゃないよ! まだ東風一回しかしてないんだから!」

京太郎「え? 今日はもう終わりってさっき……」

咲「知らないもん! ほら、卓に着いて! 早く罰ゲームするんだから!!」

京太郎「趣旨が違くなってねえか!?」

咲「うー!!」

京太郎「わ、わかったよ。 そんな睨むなって……」


211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:31:15.15 ID:g6e/ApGd0

焼きもち妬く咲ちゃんかわいい


213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:35:38.16 ID:A9ZkkjyL0

咲「カン! カン! カン! カン! ツモ!」

京太郎「 」

咲「四槓子四連刻四暗刻単騎!」

京太郎「 」


咲「ロン!」

咲「大四喜字一色八連荘!」

京太郎「 」


咲「ロン!!」

咲「純正九蓮宝燈!!!」

京太郎「 」


咲「まだまだいくよ……!」

京太郎「ちょ」


咲(京ちゃんは絶対に……渡さないんだから!!)


214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:36:45.99 ID:A9ZkkjyL0






カンッ! ギャー!








―――――――――― おしまい。


215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:37:27.01 ID:PMZXhLqO0

え?


221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:40:40.75 ID:A9ZkkjyL0

6時間通しで書いたんだもの……
許してくれよ……

読んでくれてありがとう
暇つぶしでここまで書いたのは久々かもしれん
また会ったらよろしく


223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/07(日) 19:41:07.32 ID:MdAAoYgc0

乙乙



和「麻雀上手になりましたね、須賀くん」 京太郎「そうか?」


引用元: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1350714110/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 15:21:50.88 ID:dh6/XKeM0

 カチッ

京太郎「ここはこっちかな」

和「うん……牌効率がしっかりしてますね。 ちゃんと裏ドラも見てますし」

京太郎「あれ以来裏ドラが何か当てるのが楽しくなっちゃってさ。 ……っと」

 リーチッ

京太郎「うげっ……安牌無い……」

和「捨て牌見るにそこまで心配するほどじゃないと思いますけど……」

京太郎「そ、そうなの?」

和「ええ。 多分……123か234での三色。 待ちは1-4mか2-5じゃないかと」

京太郎「ぜ……全然わかんねぇ……。 ……あっ」

ツモッ. サンショクドージュンッ

京太郎「ほ、ホントに下の三色だ……!」

和「えっへん」

京太郎「やっぱ和はすごいなぁ……」

和「ふふっ。 それほどでもっ♪」



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 15:28:10.99 ID:dh6/XKeM0

京太郎「今日もありがとう、和」

和「どういたしまして。 お疲れ様です」

京太郎「後半、和に頼りっぱなしだった気がする……」

和「須賀くんは基礎と牌効率はわかってきても、捨て牌読みはまだまだなんですね」

京太郎「うぐっ……。 で、でも嶺上開花を4回も決めたぜ!」

和「そ、それはたまたまです! 今日はたまたま運が良かっただけです!」

京太郎「そうなのかなぁ……。 咲の打ち方を真似してだけなのに……」

和「そんなオカルト……ありえませんよ……」


京太郎「じゃあ、俺こっちだから」

和「はい。 気をつけて帰ってくださいねっ」

京太郎「そりゃこっちのセリフだよ」


京太郎「おやすみ、和」

和「ええ。 おやすみなさい、須賀くん」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 15:33:43.15 ID:dh6/XKeM0

咲「……これは?」

京太郎「うーん………。 ま、マンズの3-6?」

咲「ぶー。 正解はソウズの1-4でしたー」

京太郎「ま、まるで違う……。 ……次」

咲「……これは?」

京太郎「何だこの捨牌……。 ……ヤオチュウ牌……だと思うけど……」

咲「よく見てよ京ちゃん……ピンズが1つもないんだよ?」

京太郎「あっ……」

咲「ダメダメだね!」

京太郎「ぐぬぬ……」

咲「ふふ……」


咲(悔しがってる京ちゃん……可愛いなぁ……)


咲「つ、次行こ! 次!」ハァハァ

京太郎「息荒いなお前」


9: >>7 うん 2012/10/20(土) 15:40:13.68 ID:dh6/XKeM0

京太郎「あー………」

咲「結局一回も当たらなかったね。京ちゃん」

京太郎「んなこと言ったって……捨て牌だけで待ちを正確に当てることなんて出来るわけねえよ……」

咲「京ちゃんの場合、おおよそすら当たらないじゃん?」

京太郎「……うっせ」

咲「えへへっ」


咲「さーて罰ゲーム、罰ゲーム」スッ

京太郎「あれ……。 箱おっきくなってねえか?」

咲「え? そ、そうかな~?」

京太郎「前の箱……それの半分位だった気がするんだけど……」

咲「き、気のせいだよ。 うん、気のせい気のせい!」

京太郎「そうだったっけ……」

咲「ぶ、ぶつくさ言わずにさっさと引く!」グッ

京太郎「痛い痛い! わ、わかったから押し付けんなって!」

咲「ううー!」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 15:46:30.11 ID:dh6/XKeM0

京太郎「……実際どうすりゃいいかねぇ……」

咲「んー? 待ち牌読みのことー?」ゴロゴロ

京太郎「ああ……。 数こなすのが一番ってのはわかるんだけどさ……」

咲「今日だって和ちゃんと一緒にお勉強したんでしょ?」

京太郎「和には牌効率について重点的に教わってるからな。 捨て牌読みはそんなに……」

咲「んー……。 じゃあさ、牌譜読んでみればいいんじゃない?」ゴロゴロ

京太郎「牌譜? 牌譜か……。……でもウチにそんなのねえし……」

咲「そこの本棚にいくつかあるよ。 好きにとってっていいよ~」ゴロゴロ

京太郎「おお、助かる」

咲「それじゃ、牌譜貸す代わりに後10分追加ね~」ゴロン

京太郎「えぇ……。 いい加減膝疲れてきたんだけど……」

咲「~♪」ゴロゴロ

京太郎「聞いちゃいねえわ」


――罰ゲーム:幼馴染に膝枕


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 15:51:37.54 ID:dh6/XKeM0

京太郎「ここでリーチ入って……」ペラッ

京太郎「……? 何でここで5s打つんだ……?」ペラッ

京太郎「あ、通るのか……。 うーん……」ペラッ


京太郎「あー………」ゴロン

京太郎「……駄目だ……さっぱりわかんねぇ……」


「なんじゃ京太郎。ダレとるのぅ?」


京太郎「あっ」

京太郎「まこ先輩」


まこ「ようっ」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 15:56:36.74 ID:dh6/XKeM0

まこ「牌譜読んで勉強か? 感心感心」ナデナデ

京太郎「んっ……。 そうなんすけど……」

まこ「ん?」


まこ「ふむ……なるほど」

まこ「待ち牌読みの為に牌譜を読み始めたはいいもののさっぱり身につかない、と」

京太郎「はい……」

まこ「この牌譜……プロの牌譜じゃな。 京太郎にはまだ難しいじゃろうに」

京太郎「全ッ然考えがわかりません……。プロは何見て打ってるんんだ……」

まこ「あー……」

まこ「京太郎。 ちょっくら待っとれ」

京太郎「?」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:02:31.12 ID:dh6/XKeM0

まこ「いらっしゃーせー!」

京太郎「……」

まこ「とは言っても今日は客じゃがのうっ」

京太郎「あの……確かにリアルの方が良いとはいいましたけど……」


京太郎「なんでまたメイド雀荘なんすか」


―――
――


まこ『多分お前は文字面で見たところでイメージが湧かんじゃろ』

京太郎『んまぁ……できればリアルの牌のほうがわかりやすいっすね』

まこ『じゃろ? んなら話は早い。 行くぞ京太郎』

京太郎『へ? 行くって……どこへ?』

まこ『決まっちょろう?』


まこ『リアルで打てる所じゃ』


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:09:24.76 ID:dh6/XKeM0

―雀荘:roof-top

咲「お、おかえりなさいませ……」

和「おかえりなさいませっ、須賀くん」

京太郎「さ、咲に和! どうしてここに……」

まこ「わしが呼んだ。 ……つーか呼ぼうとしたらあっちから来たんじゃ」

京太郎「へぇぇ……。 流石、和。 メイド服もよく似合う」

和「そ、そうですか? ふふっ、ありがとうございますっ」

咲「……。 ……きょ、京ちゃん!」

京太郎「おう?」


咲「お、おかえりなさいませ……ご、ご主人様っ」

京太郎「……」

咲「……」

京太郎「……」

 ナデナデ

咲「! ……えへ、えへへ……」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:16:35.48 ID:0dOl2m2fO

咲ちゃんかわいい!


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:18:26.18 ID:dh6/XKeM0

まこ「ほらほら、イチャイチャすんのは後にせいっ。 バイトじゃバイトっ」

和「はい。 じゃあ私はあそこの雀にでも……」

咲「い、イチャイチャなんて……してないもん……」

スタスタ...


京太郎「……それで? 俺も一緒に打ってこいって事すか?」

まこ「んーにゃっ、ちと待っとれ。 あと一人、待ち人がおる」

京太郎「……?」

まこ「この雀荘はノーレートなんじゃがな。 それでも好んでここに来るプロ雀士がおる」

京太郎「……そ、それって」

まこ「そう。 ……人は彼女を」


まこ「『まくりの女王』と呼ぶ」


ガチャッ

藤田「ふいー。 まこー、カツ丼おねがいねー」



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:24:32.26 ID:dh6/XKeM0

まこ「藤田さん、いらっしゃい。 今日はよろしくおねがいしますわ」

藤田「ん……。 例の子がその子?」

まこ「そうです。 一年の須賀京太郎です」

京太郎「あ、どうもっ」

藤田「ふぅん……。 走りだしの新米って感じね……」

京太郎「むっ……」


まこ「京太郎。 今日はお前、打たなくていい」

京太郎「えっ?」

まこ「藤田さんの打ち筋を見せてもらえ。 そんで考えろ」

京太郎「は、はぁ……」

まこ「……いいか? 京太郎。 これはちゃんと覚えとけ」


まこ「藤田さんは、プロじゃ」

京太郎「………」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:30:37.61 ID:dh6/XKeM0

藤田「ふむん……」チャッ

京太郎「おっ……」

京太郎(東一局、6巡目でチートイ一向聴……)

京太郎(このままリーチ……か?)

藤田「……」

藤田「気に入らないわねっ」チャッ

京太郎「えっ!」

京太郎(りゃ、二向聴に戻すか? 6巡目だからって余裕持ってんのか……?)


藤田「……」チラッ

京太郎「……?」

藤田「……ふふっ」


藤田(わっかんないだろうねぇ……。 トーシロちゃんにはっ……)


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:36:41.17 ID:dh6/XKeM0

藤田「ごめんなさいね。 それ、ロンよ」

京太郎「……な、なんだと……」

京太郎(結局6巡目チートイから……わずか4巡でメンタンピンイーペーコードラドラの跳満手……)

京太郎(あのままチートイで引っ張ってったら……テンパイが出来なかった……)

京太郎(それどころか……!)チラッ


モブ「あっちゃぁ……。 和了りは純カラだったかぁ……」

京太郎(当たり牌を阻止しての和了り……!)

京太郎(チートイだったら振ってたかもしれない……)


藤田「ふふっ……」ニヤニヤ

藤田「どうよ? 少しは勉強になりそうかね?」クルッ


京太郎「……っ、」

京太郎(場の流れを読む力と相手の当たり牌を事前に読む能力……)


京太郎「これが……プロかっ……!」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:46:47.85 ID:dh6/XKeM0

藤田「またねー」

まこ「ありやとーしたー」

 バタンッ

まこ「……どうじゃった? 少しは勉強になれそうじゃったか?」

京太郎「……」ブツブツ

まこ「……ん?」


京太郎「降りる様に攻め、攻めるように降りる。 テンパイ気配は悟られないようにする。 流れは掴んだら離さない……」ブツブツ

まこ「……お、おう……」

京太郎「んっ……、ああ、まこ先輩」

まこ「わりゃぁ大丈夫か? 顔が赤うなっとるが……」

京太郎「ああ……。 ちょっと興奮気味でして…・…。 やっぱプロはすごいっすね……」

まこ「……得たものは合ったか?」

京太郎「はい! 間違いなく!」

まこ「……ふっ。 そうかそうか」

 ナデナデ


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:52:42.95 ID:dh6/XKeM0

まこ「いいか、京太郎。 お前は確かに素人じゃ」

京太郎「……うっ」

まこ「じゃが、素人らしい吸収力がある。 お前の持ち味はそこじゃ」

京太郎「……」

まこ「見たモノをしっかりと刻み、そして活かす力が……お前にはある」

京太郎「……」

まこ「焦るな京太郎。 大丈夫、お前は日々強くなっとる」ナデナデ

京太郎「……」

京太郎「……どうも」

まこ「ふふっ」


まこ「……若さにまかせて突っ走るのもええじゃろが、無茶だけはするなよ?」

まこ「お前を待っとる子がおるんじゃから」スッ

京太郎「?」


咲「京ちゃーん!!」


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 16:56:22.57 ID:dh6/XKeM0

京太郎「あっ……」

まこ「ふふっ……咲に心配かけたらゲンコツ食らわしたるわ!」

京太郎「そ、それは嫌ですね……ハハッ」

まこ「……そら、行ってこい」

京太郎「……はいっ!」


京太郎「ありがとうございましたっ!!」

ダッ...


まこ「ふぅ……」

まこ「………わしにも子供ができたらあんな感じなのかねぇ……」

まこ「………」

まこ「……京太郎が子供……か」

まこ「ふむ……」

まこ「悪くないな」ニヤリ


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 17:03:25.17 ID:dh6/XKeM0


咲「こ、これはっ?」

京太郎「……1-4-7s。 役は多分……一気通貫……かな?」

咲「す、スゴイスゴイ! 大正解だよ京ちゃん!」

京太郎「おー当たったか」

咲「一日でこんなになるなんて……。 ……雀荘行った甲斐があったね!京ちゃん!」

京太郎「おうっ」


京太郎「つーわけで今日は罰ゲームしなくていいよな?」

咲「えっ……」

京太郎「そ、そんな泣きそうな顔しなくても……」

咲「そ、そうだよね……京ちゃんは上手くなったんだし……」

京太郎(めっちゃ涙ぐんでる!!!)

咲「……罰ゲームの必要は……もう……」

京太郎「……・あー」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 17:10:11.04 ID:dh6/XKeM0

京太郎「や、やっぱ罰ゲームが無いとやる気でねえなー」

咲「っ、」ピクッ

京太郎「今日はどんな罰ゲームやる予定だったのかなー。 気になるなー」

咲「き、気になる!!?」

京太郎「うおっ」

咲「そ、そんなに興味があるならやってあげようかなー」

京太郎「お、おうおう! 興味津津!」

咲「えへへ……しょ、しょうがないなぁ~京ちゃんはぁ……。そんなに言うんだもん、仕方がないなぁ~……」ゴソゴソ

京太郎「ははは……う、嬉しいなぁ~……」

京太郎(傍から見たら俺、ドMみたいだ)




ナ,ナンデ メイドフク モッテキテンダヨッ !!

ニアウカラッ! ゼッタイニアウカラッ!!

イ,イヤダ-!! ソレダケハイヤダー!!!


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 17:19:01.42 ID:dh6/XKeM0

優希「うが~流局かぁ……。 アタシの6-9pどこに居るんだじぇ?」

和「私は持ってないですよ」

咲「あ、9pなら一枚……」

京太郎「ああ、やっぱ6-9pだったか」

優希「じぇ?」

京太郎「ホラよ」パタッ

優希「じぇじぇー!? 6pカンツ持ちに9p頭ー!?」

京太郎「あと多分……槓ドラ裏ドラに9p一枚……かな」

和「お見事っ。 次の槓ドラが9pですね」

咲「京ちゃんすごーい……」

優希「ぐぬぬ……。た、たまたまだじぇ! 偶然だじょ!」

京太郎「ハハハッ。 はいはい、偶然偶然」

優希「その余裕腹立つじぇー!!」



久「……ふぅん?」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 17:29:26.65 ID:dh6/XKeM0

久「須賀くん、最近調子いいわねー」

まこ「朝は優希と。 放課後は和。 帰ったら咲とお勉強じゃからのぅ。 そりゃ強うなるわ」

久「ず、随分タイトなスケジュールね……。……なんでアンタ知ってんの」

まこ「京太郎から聞いた」

久「あ、そう……」


咲「カンッ! ……っと、ツモッ! ツモ嶺上開花トイトイ……かなっ?」

京太郎「それ四暗刻じゃねえか! トばされたー!!」

優希「お、親っかぶり……」

和「さ、咲さんも絶好調ですね……」

咲「そ、そうかな? ……えへへ」


久「……咲も順調ね」

まこ「ああ……前より強うなっとる気がするわ」

久「……」

久(須賀くんのおかげ……かしら……)


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 17:39:43.67 ID:dh6/XKeM0

優希「次だじぇ次! 今度は負けん!」

和「私も、負けてられませんね……!」

咲「負けないよぉ……!」

京太郎「おお……めっちゃやる気だ……」


久「ほぉ……」

久(みんなのモチベーションが上がってる……須賀くんを中心に……)

久(須賀くんが上手くなるほど……部のまとまりがより強くなる……)

久「……ふむっ」

久「咲。 交代してくれない?」

咲「部長」

京太郎「あ、なら俺が代わりますよ」

久「いや、須賀くん。 あなたはかわらなくていいわ」

京太郎「そっすか?」

久「ええ……」ニヤ

咲(……? な、なんか……怖い……)


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 17:49:16.15 ID:dh6/XKeM0

久「リーチよ」チャッ

京太郎「おっと……」

京太郎(今出したのは3s。その直前に8s切りだから……)

京太郎(典型的間四軒……。 4-7s待ちで2sは通るな……)

京太郎「俺もリーチです」チャッ

久「あら、強気ね。 ……でも忘れてない? 須賀くん」

京太郎「?」

久「私の打ち方がどんなものか……ってこと……!」

京太郎「……あっ!」

久「ふふっ。 ロン、よ」パタッ

和「三枚切れの2s待ち!? こっちを切るほうが待ちは多いのに……」

久「裏が2つのってリーチ一発ドラ4。 12000よ、須賀くん」

京太郎「ぐっ……」

久「さぁ……」


久「次、行きましょ?」


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 17:55:13.24 ID:dh6/XKeM0

京太郎「と、トビ……」

久「ま、こんなもんね」

和「三連続ハコテンとは……」

優希「アハハハ!! ざまあないじぇー!」

京太郎「うるせえこのやろ!」グリグリ

優希「ギャー!!」


久「さってと。それじゃ、生徒会の仕事残しちゃってたから行ってくるわ」

まこ「おーう」

久「咲、咲」

咲「あ、はい」

久「須賀くん、基礎はもう大丈夫だけど応用が全く出来てないわ」

咲「あー……。 やっぱり……」

久「そろそろステップアップしてもいい頃だと思うわ」

咲「……うーん……」


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 18:03:50.00 ID:dh6/XKeM0

咲「だってさー」

京太郎「んー……。 応用なぁ……よくわかんねえなぁ」

京太郎「牌効率がわかって、相手の待ちが読める様になって、流れがつかめればいいんじゃねえのか?」

咲「確かに基礎がしっかりできるのは良いことだよ」

咲「でも逆に、基礎しか出来てないんじゃそこを狙い撃ちされちゃう」

京太郎「今日の部長みたいに、かぁ……」

咲「京ちゃんはどんな打ち方がしてみたい?」

京太郎「んー……あんま考えたことないな……」

咲「じゃあ個人のフォームを持ってみる、とかどう?」

京太郎「?……どういうことだ?」

咲「例えば私は嶺上開花の流れを読んでそれを応用にしてる。 和ちゃんは基礎を超えたデジタル麻雀だし、優希ちゃんは速攻の達人」

咲「自分にしか無いフォームを作るのっ」

京太郎「はぁ……なるほど……」


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 18:09:53.22 ID:dh6/XKeM0

京太郎「とは言われてもなぁ……」チャッ

咲「あ、それだよ京ちゃん。 ロン」

京太郎「げっ」

咲「ちょっと考えがブレちゃったかな。ごめんね、京ちゃん」

京太郎「いや、別にいいよ。 確かに俺なりのフォームってのが欲しいと思ってた頃だし」

咲「いい心がけだねっ。 ……あ、ドラが6つ乗った」

京太郎「……はっ?」

咲「面前混一色三槓子ドラ6赤2……。 役満だねっ」

京太郎「……これで今日5回目のトビ……」

咲「えへへ……ごめんねっ。 はいっ、罰ゲームっ!」スッ

京太郎「……またメイドフクを着る……とか無いよな……?」

咲「な、無いよナイナイ! 大丈夫だから、安心して罰を受けてねっ!」

京太郎「変な日本語だ……」ゴソゴソ

咲「トんだから三枚引くんだよー」

京太郎「わかってらい」ゴソゴソ


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 18:13:37.12 ID:dh6/XKeM0

京太郎「無難なのがいいけど……」スッ

咲「一枚目ー」

『幼馴染についてどう思うか』

京太郎「……なんだこれ」

咲「どう思います?」

京太郎「いや、そんな他人事の様に聞かれても……十中八九お前のことだろ」


京太郎「言うの?」

咲「言うの!」

京太郎「あー……なんていうかそのー……」

咲「うんうんっ」ドキドキ

京太郎「恥ずかしいけれど……」


京太郎「無くちゃならない存在、かな」

咲「 」


68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 18:19:53.80 ID:dh6/XKeM0

咲「うぇえええ!?」

京太郎「麻雀がこんなに楽しいなんて知らなかったし……」

京太郎「言っていいのかわかんねえけど、まぁ……強くなってきてるみたいだし?」

京太郎「元をたどれば全部お前のおかげなんだよなっ」

咲「あ……あう……////」

京太郎「毎日俺の面倒見てくれて、ありがたいったらない」

京太郎「それに、お前と一緒だと麻雀がすごく楽しいんだ」

咲「そ、そんな……////」

京太郎「俺の人生……もう半分はお前のもんだよ……」

咲「京ちゃん……」

京太郎「咲……」

―――
――


咲「なんてことになったりして! キャー!」

京太郎「な、なにトリップおこしてんだ……?」


71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 18:26:43.58 ID:dh6/XKeM0

咲「むー……」

京太郎「いや……幼馴染は幼馴染だろ」

咲「そーいうのじゃなくてぇ……もっとこう……」

京太郎「なんだよ? 超えるべきライバル、とでも言えばよかったのか?」

咲「な、なんか嫌だ……」

京太郎「だろ?」

咲「うー……」

京太郎「………」

京太郎「咲」

咲「?」

京太郎「確かにお前は俺の幼馴染でそれ以下でも以上でもない。 ……だけどな?」

咲「う、うん」


京太郎「少なくとも、今の俺があるのはお前のおかげだよ」

咲「ふぁ」

咲「……////」 


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 18:31:38.64 ID:dh6/XKeM0

京太郎「これは答えにならないか?」

咲「そ、そんなこと無いよ……」

咲「……すごく嬉しい……」


京太郎「それじゃ、また明日な」

咲「う、うん……またね……」

咲「きょ、今日やったことを明日にも活かせるようにするんだよ?」

京太郎「おーう。 じゃーなー」

咲「……」

咲「今の京ちゃんは私のおかげ……」

咲「……えへへっ……」

咲「……あっ!!」

咲「あと二枚! 引いて無いよ京ちゃん!」

京太郎「っ、」ギクッ

京太郎「じゃ、じゃあな~!!」ダッ

咲「こ、こら~!!」


86: 保守ありがと 2012/10/20(土) 19:08:12.54 ID:dh6/XKeM0

優希「フォーム? そんなの気にしたことないじぇ」

京太郎「そりゃそうか。優希だもんな」

優希「……今の馬鹿にされた?」

京太郎「いや、褒めたつもり」

優希「そうかそうか!」


優希「アタシはただ流れに乗せて打ってるだけだじぇ」

優希「東発でとにかく決める!速攻ってかっこええべ?」

京太郎「南場は逃げるってかっこ悪いな」

優希「うるじぇー! 南場は流れが来ないだけだじょ……」

京太郎「ふむ……。 でもなんだかんだで優希の打ち方はわかりやすいよな」

優希「だろ? ほら、アタシ凄い!」

京太郎「ああ、ホント単純だよなお前は」

優希「……今の馬鹿にされた?」

京太郎「いや、褒めたつもり」

優希「そうかそうか!!」


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 19:15:53.44 ID:dh6/XKeM0

和「フォーム……ですか? あまり考えたことはありませんね……」

京太郎「和もか……」カチッ

和「打ち方なんてものは自然と出来てるものだと思います。 私の場合はデジタル麻雀だったんですよ」

京太郎「やっぱそんなもんなのかなぁ……」カチッ

和「……あ、そこは」

京太郎「こっちだろ? 牌効率考えたらこっちのほうが良いよな」カチッ

和「あ……はい……」

京太郎「フォームなぁ……。 んっ」

リーチッ

和(さ、三巡目リーチ……)

京太郎「わっかんねぇなぁ……・。っと」

カンッ

和(ど、ドラ4……)

京太郎「どうすりゃいいんだろ……。 あ、ツモった」

和(SOA……)


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 19:29:00.87 ID:dh6/XKeM0

和「す、須賀くん……。 今のは狙って?」

京太郎「ん? いや、ツイてたよ」

和「で、ですよねぇ……」

京太郎「ただ、なんとなく……」

京太郎「咲と和と優希のマネして打ってみようと思っただけだよ」

和「………」

和(もしかして……須賀くんのフォームって……)


京太郎「部長ー」

久「あら、須賀くん。 今、生徒会の仕事中だから……」

京太郎「あの、部活ん時俺とまた打ってくれませんか?」

久「? 構わないわよ?」

京太郎「よっしゃ! 楽しみだ!」

久「……」


久(昨日あれだけやったのに、随分と元気ね……)


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 19:29:34.40 ID:xyYkFduF0

やばいのが出来上がりかねない


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 19:30:17.59 ID:C6LzsRGE0

マホの上位互換…!


103: ヘルカイザーにするつもりは無いけどね 2012/10/20(土) 19:37:49.32 ID:dh6/XKeM0

―部活

久「それじゃあ、始めましょ」

京太郎「よろしくお願いします」

優希「まーす」

まこ「よろしゅう」


久「さて……と……」

久(また沈んてもらいましょうか……!)

久「リーチよっ」チャッ

京太郎「むっ」

和(部長の先制リーチ! ……須賀くんは?)

京太郎「………」

京太郎(最初の赤5p打。 その後も中張牌をまんべんなく切ってる……)

京太郎(普通ならチャンタ型の端っこ待ち……。 ……だけど)

久「ふふっ……」クスッ

京太郎(部長……だもんなっ!)


105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 19:44:05.88 ID:dh6/XKeM0

京太郎(これは……通すだろ……!)チャッ

 打1m

久「あら」

京太郎「……通し、ですか?」

久「ええ……通しよ」

優希「危なっかしいとこ切るじぇ……。 ベタオリベタオリっと……」打4p

久「ごめんなさい、それよ。 ロン」

優希「じぇー!? 第一打赤5pなのに間4p待ちー!?」


京太郎(……よっし。 やっぱり最初の一打はフェイク)

京太郎(『部長なら』……きっとそう打つはず……!)


久(これぐらいの待ちは読めてるってことかしら……)

久(ふふっ……面白い子……)


110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 19:50:33.67 ID:dh6/XKeM0

―東3局 親:京太郎

京太郎「んっ……!」チャッ

京太郎(いきますよ……部長!)

京太郎「ダブルリーチ!」ダッ

久「!」

京太郎「きましたっ、ツモッ! 4000オール!」

まこ「は、はえぇ……」

優希「そ、そういうのウチのお株なんですけど!」

京太郎「おう。 だからマネしてみたぜっ」

優希「んだとー!?」


久(本当に……優希のような打ち筋……)

久(……まさか……!)


116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 20:04:34.99 ID:dh6/XKeM0

京太郎「んっ……ツモりましたっ。 2000、4000!」

久「むむっ……」

和(凄い! ムダヅモ無しの満貫和了り……! 卒のない打ち方……!)

咲(まるで……和ちゃんのような……)

まこ「い、勢い付いてきおったな……」


久「リーチッ!」チャッ 打:4p

久(1p7pのバッタち……これなら?)

和(上手い! ピンズの処理を早めにしてからの4pで引っ掛け……!)

和(いくら須賀くんでもこれは……)

京太郎「………」

京太郎(……咲なら……どう打つ?)チラッ

咲「あっ……」

咲「……」グッ

京太郎「………」グッ

京太郎(そりゃ……そうだよな……!)


127: 保守ありがと 2012/10/20(土) 20:32:15.28 ID:dh6/XKeM0

京太郎(咲だったら……!)


京太郎「その4pカンッ!」

久「なっ!」

京太郎「まだいきますよ!」

京太郎「んもいっこカンッ!」 5pカン

優希「おおおっ!?」

京太郎「まだまだっ!」

京太郎「さらに、カンッ!」 6pカン

まこ「なんじゃと!?」

和(こ、これで……)

和(これで……部長と同じ待ち……!)

和(1pと7pのシャボ待ち!!)

京太郎(和了れはしないけど振込もしない……)


京太郎「これで……どうです……!」


129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 20:38:57.56 ID:dh6/XKeM0

まこ「の、ノーテンじゃ」

優希「ノーテンだじぇ……」

京太郎「……部長……あなたの待ち、当ててみますよ」

久「、っ……」

京太郎「1pと7pのバッタ待ち……。 そうでしょう?」


京太郎「俺もそうですから」パタッ

久「……」


まこ「え、えーっと……親は優希のオーラス。 京太郎と部長に1500ずつだから……」

和「ど、同点……! 須賀くんと部長が、同点!」

優希「親に近い方優先だから……」

京太郎「あー……ははっ。 一歩及ばなかったなぁ……」


久「私の……勝ち……か……」



135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 20:45:34.69 ID:dh6/XKeM0

京太郎「ありがとうございました、部長。 やっぱ勝てないっすね」

久「………」

まこ「? ……部長?」

久「あ、あー! そういえば生徒会の仕事、まだ残ってたわ!」

咲「へ? それ、昨日終わったはずじゃ」

久「ちょっとだけ残しちゃったの! だから行かなきゃー!」

久「みんなお疲れ様! 気をつけて帰ってねぇー!!」ダッ

バタンッ....


優希「……あっという間に行っちゃったじぇ……」

まこ「……なんじゃありゃ……」


まこ(部長が……顔真っ赤じゃった……)




137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 20:51:32.42 ID:dh6/XKeM0

―女子トイレ

久「はぁ……はぁ……」


京太郎『部長……あなた待ち、当ててみますよ』

京太郎『1pと7pのバッタ待ちでしょう?』

京太郎『俺もそうですから』


久「~!!」ブンブンブン


久(なによなによなによ! 何があなたの待ち当ててみせるよ!)

久(私と同じ待ちってなによ! そんなんでドヤ顔してんじゃないわよ!)

久(すっごくすっごくすっごく……!!)


久「ドキドキしちゃう……」

久「うわぁ……うわぁああああわわわわわ……!」


138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 20:52:16.71 ID:Z19H4cMB0

部長可愛い


140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 20:54:20.70 ID:yEfKHrr10

かわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!


142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 20:56:14.13 ID:dh6/XKeM0

――


久「ふうぅ……。 なんとか収まったぁ……」

久「………」

久「あの打ち方……まるで咲のようだった……」

久「狙って? ……それにしては出来過ぎてる……」

久「……私が言えることじゃないかっ……」


久(あ、やっぱりまだドキドキしてる……)

久「……麻雀打ってこんなに胸打つの、久々だわ……」

久「………」

久「ふふっ……」

久「……あーあっ」


久「これだから麻雀って面白い!!」


147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:04:08.16 ID:dh6/XKeM0

咲「今日はすごかったね京ちゃん!」ナデナデ

京太郎「あ、ああ。 ありがとう」

咲「惜しくも部長に一歩届かなかったけど、それでもよくやったよ!」ナデナデ

京太郎「そ、そうか」

咲「えへへへ……。 京ちゃんの先生としては、お鼻が高いですよぅぉぅぉぅ」ナデナデ

京太郎「久々に怖いよお前」


咲「今日の試合で京ちゃんが一回りも二回りも大きく見えるよ」

京太郎「そりゃどうも。 まぁ確かに、得たものは大きかったな」

咲「でもこれで京ちゃんのフォームができたねー」

京太郎「えっ?」

咲「えっ?」

京太郎「俺……なんかフォーム出来てたか?」

咲「……」


咲「えっ?」


153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:12:34.39 ID:dh6/XKeM0

咲(ひょっとして……無意識? あれが?)

咲「きょ、京ちゃん。 打ってる時なにか意識してなかった?」

京太郎「ん? いや、特には」

咲「……」

京太郎「…・…ただ」

咲「?」

京太郎「『もし咲だったらどう打つかな』ってことだけ考えてた」

咲「………」

 ナデリ

京太郎「んっ」

咲「もぉ~京ちゃんは~!」ナデリナデリ

京太郎「な、なんだよ」

咲「ほんとにもぉ~。 京ちゃんはぁ~!」ナデリナデリ

京太郎「な、なんか、いつもと撫で方が……」

咲「もぉ~。 しょうがないんだからぁ~」ナデリナデリ


161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:25:46.67 ID:dh6/XKeM0

―それから数日後


京太郎「合宿ですか?」

久「そうよ。 長野4校合同合宿」

優希「龍門渕と~風越と~鶴賀と~」

まこ「そんでウチら清澄の4校での合宿じゃ」

和「県の団体決勝4校での合宿……ですか」

京太郎「そりゃ凄いな」

咲「衣ちゃんとまた打てるのかぁ……」

久「まぁそんなわけで、夏休み中に一週間の合宿をします」

久「周りは因縁付けた高校ではあるけれど、合宿中は共に戦う友達」

久「変な争いごとは避けるように」

咲「はい!」 優希「じぇー」 和「はい」 まこ「あいあい」


京太郎「それじゃあ俺はお土産を期待して待ってますよ」

久「えっ? 何言ってるのよ」


163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:26:52.68 ID:dh6/XKeM0


久「あなたも来るのよ? 須賀くん」



まこ「えっ」

優希「えっ」

和「えっ」

咲「えっ」

京太郎「 」



京太郎「 えっ? 」



―――続く?


164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:27:34.55 ID:9rTW5cAf0

えっ?


165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:27:38.67 ID:tTVoDqfC0

えっ?


166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:27:52.35 ID:e5u5tqToO

えっ終わり?


177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:32:24.65 ID:dh6/XKeM0

読んでくれた、そして保守してくれた人
6時間近くもありがとう

合宿編は龍門渕、風越、鶴賀とばらばらで書いてみたいとは思う
改めて読んでくれてありがとう
また会ったらよろしく


179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:33:27.81 ID:tTVoDqfC0



185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:37:28.78 ID:J6LiY5Xe0

ちょー乙だよー


190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/20(土) 21:49:48.61 ID:5KxlmIES0

おつー



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