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咲「エロゲーって楽しいよね!」

引用元: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1351076453/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:00:53.96 ID:LseW47VE0

-宮守女子高校-


シロ「今年もあと2週間かぁ……」
 
エイスリン「イチネン、スギルノハヤイ!」
 
豊音「今年はちょー楽しかったよー!」
 
エイスリン「ウン!」
 
塞「全国大会では準々決勝敗退だったけど、いい思い出になったよね」カチッ
 
胡桃「さっきから気になったんだけど、塞はさっきからノートパソコンで何してるの?」
 
塞「ちょっとね」カチカチッ
 
胡桃「別にいいけど」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:03:31.70 ID:LseW47VE0

怜「うちがエロゲしてる所を竜華に見られてしもた……」
http://ssweaver.com/blog-entry-1836.html

洋榎「エロゲしてる所を絹に見られてしもた……」
http://ssweaver.com/blog-entry-1845.html

菫「エロゲしてる所を宥に見られた……」
http://ssweaver.com/blog-entry-1848.html

竜華「怜、今日もエロゲをするで!!」 怜「ファンディスクや!」
http://ssweaver.com/blog-entry-1852.html

照「エロゲしてる所を咲に見られた……」
http://ssweaver.com/blog-entry-1875.html

今作がシリーズ最終回となります。


※余談ですが、今作は今までの2倍近いテキスト量となってしまいそうです。
 今現在も書き留めが半分近くまでしか出来ていないため、
 一旦保守して貰って後半は明日投下、という事もご配慮をして頂けますようお願い致します。


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:07:08.87 ID:LseW47VE0

シロ「ところで皆、大晦日の予定って何かある?」
 
エイスリン「オオミソカ……?」
 
豊音「1年の終わりの日、12月31日の事だよー」
 
胡桃「私は何の予定もないよ」
 
エイスリン「ナイヨー!」
 
シロ「じゃあさ、初詣に行かない?」
 
豊音「初詣!?ちょー面白そうだよー!行く行くー!」
 
胡桃「去年も行ったけど、去年は3人だったからね」
 
シロ「うん、今年は5人で行こうよ」
 
エイスリン「サンセー!!」
 
塞「あ……私は……」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:12:56.86 ID:LseW47VE0

胡桃「なに塞、何か用事でもあるの?」
 
塞「うん……ごめん、家族でおじいちゃん家に行く事になってて……」
 
豊音「えー!じゃあ塞ちゃん行けないのー?」
 
塞「うん……だから皆で楽しんでおいでよ」
 
エイスリン「デモ……」
 
シロ「んー……どうでも行けないの?」
 
塞「うん……ごめんね、私に構わず4人で楽しんできて?」

塞(私も本当は皆と初詣に行きたかったけど……)

………
……



塞「え?千葉に?」
 
塞母「ええ、今年は千葉のおじいちゃん家で年越しをする事になってね」※当SSでの設定です
 
塞「年越しって……大晦日だよね?いつから?」
 
塞母「そうねぇ……31日は移動の疲れをゆっくりと癒したいから……」
 
塞母「――30日の昼かしら」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:19:51.26 ID:LseW47VE0

………
……

 
 
塞(もしかしたら31日にコミマへ行く事が出来るかもしれない……)
 
塞(岩手から東京に行くのは交通費がかかりすぎるから、行く機会は無いと思ってたけど……)
 
塞(お母さん達と千葉に行ったら、かかる交通費は片道千円と少し……)
 
塞(二度とこんなチャンスはやってこない)

塞(皆には本当に申し訳ないと思うけど)
 
塞(私はコミマに行くんだ……!)
 
シロ「……塞?」
 
塞「ふぎゅっ!?な、なに?驚かさないでよ!」
 
シロ(ふぎゅって……)
 
シロ「もう部室閉めるよ、帰ろう」
 
塞「あ、う、うん、すぐ行くよ」バタム


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:25:58.77 ID:LseW47VE0

-姫松高校-
 
 
恭子「主将、もうすぐコミマやけど、何日目に行くんです?」
 
洋榎「うちは初日で考えとるけど」
 
由子「企業の物販目当てなのー?」
 
洋榎「せやな、同人の方はあんまり興味あらへんし」 

洋榎「恭子と由子はいつ行くんや」
 
恭子「私は最終日に」
 
由子「私もよー」
 
洋榎「最終日とか創作とエロしかあらへんやろ……エロ同人でも買うんか?」


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:32:37.15 ID:LseW47VE0

恭子「ま、まあそうなんですけど」

由子「あ、あはは……」
 
恭子「……でも主将、見てないんですか?」
 
洋榎「なんのことや」
 
恭子「これですよ」」
 
洋榎「なんやこれ……第1次スーパーヤエシュリー大戦……?」
 
恭子「主将が大好きな”ヤエシュリー”シリーズのキャラクターが戦う同人ゲームが最終日に出るんですよ」
 
洋榎「な……なんやと……!」

洋榎「こ……こんな同人ゲーム全然チェックしておらへんかった……」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:40:00.52 ID:LseW47VE0

洋榎「で、でも、こういう同人ゲームって後で委託されるやろ……?」
 
由子「それが今回のコミマ限定らしいのよー」
 
洋榎「な、なんやて……!」
 
恭子「ええ、せやからどうしても手に入れるとなると、この最終日に行くしか無い訳です」
 
洋榎「……せ、せやけど、初日から3日目まで滞在する程の余裕は無いで……」
 
由子「最終日のみに行けばいいのよー」
 
恭子「そうなりますね」
 
洋榎「し、しかし、それやと企業行ってから西回ったんやと間に合わないんとちゃうか?」
 
由子「そうなのよー、しかも今回はかなり数を絞ってるらしいよー」
 
恭子「そこで、ひとつ相談があるんですよ、主将」
 
洋榎「……?」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:46:51.56 ID:LseW47VE0

………
……

 
 
洋榎「なるほど……な」
 
洋榎「確かにそれなら行けない事もないかもしれへんが……」
 
恭子「問題は、3人だと厳しいところですね……」
 
由子「あと一人いればいいのよー」

洋榎「……」
 
洋榎「……絹に頼んでみよか」
 
恭子「えっ、絹ちゃんですか?」
 
由子「で、でも絹ちゃんは確か……」
 
洋榎「心配ないで、絹ならきっとやってくれるで」
 
洋榎「今じゃあ絹も、うちとアニメ談義をするくらい……」
 
洋榎「一騎当千の戦士やからな――」フフッ


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:52:08.22 ID:LseW47VE0

-千里山女子高校-
 
 
竜華「今年もあと2週間やなぁ」
 
セーラ「せやなー、なんだかんだ言って充実した1年やったわー」
 
怜「せやけども、まだ最後の戦争が残っておるわ」
 
竜華「戦争?」
 
怜「冬コミや」
 
セーラ「ふゆこみ?なんやそれ」
 
怜「なんや知らんのか」
 
怜「コミックマート、世界最大の同人誌即売会にして世界が誇る最大のオタクイベントや」
 
竜華「なんやそれ!そんなんあるんか!」
 
怜「東京ビッグサイトで12月29日から31日までの3日間、最大56万人もの来場者が一箇所に集まるんや」
 
セーラ「56万人!?」
 
セーラ(ってどれだけ凄いかわからへん……)


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 20:58:45.62 ID:LseW47VE0

竜華「怜!怜はそのイベントに行くんか?」
 
怜「勿論や」
 
竜華「ならうちも行きたい!」
 
怜「え、で、でも1日だけでも18万人近く集まるっちゅーし、むっちゃ人ごみやで……?」
 
竜華「だからこそや!そんな所に怜を一人で行かせるなんて、心配やで!」
 
セーラ「とか言うても、ホントは竜華がただ行きたいだけやないんのー?」
 
竜華「ちょ、セーラ!!」 

怜「ははは、でも竜華が居てくれると正直助かるわ」
 
怜「一緒に行こか」
 
竜華「怜……うん、行こ!!」
 
セーラ「おいおーい、俺も忘れたらアカンでー!」ハハハ


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:05:02.59 ID:LseW47VE0

竜華「でも、そのコミマ……?って具体的に何をするイベントなん?」

怜「基本的には、同人誌即売会……オリジナルの漫画や小説を公開して販売するのが主なんやけど」
 
怜「今のコミマっちゅーんは、アニメやゲームを題材をした二次創作の漫画を販売したり」

怜「私らみたいな素人クリエイターが集って作ったゲームを販売したりするイベントやな」
 
セーラ「うおー!俺らみたいなんが、ゲームを作って販売しとるっちゅー訳やな!」
 
セーラ「むっちゃ面白そうやん!」
 
怜「それだけやない、企業ブースではエロゲブランドのグッズ販売も行なっとるんや」
 
怜「参加者の半分以上は企業目当て……まぁ私も”アコス”のグッズ目当てなんやけど」
 
セーラ「”アコス”のグッズとか、そんなんもあるんかー」
 
怜「せや、しかもコミマ限定販売やから、この機会を逃すと二度と手に入らへん」
 
竜華「も、もしかして……”きらめそふと”のグッズとかもあったりするん?」
 
怜「あるやろな、確か……」ガサガサ


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:10:37.67 ID:LseW47VE0

怜「これや、企業一覧」
 
竜華「”きらめそふと”……っと、何々……クロチャー抱き枕カバーにイケニャー人形……!?」
 
竜華「他にも、”麻雀で私に恋しなさい!”のコークスクリューセットとシャープシューターセットやて!!?」
 
竜華「なんやこれ!!めっちゃ欲しい!!」
 
怜「ただ、企業は早めに並ばんとすぐ売り切れてまう」

怜「本気で狙うなら始発で並ばんときついで」
 
セーラ「始発て……朝の5時とかやろ?」
 
怜「せや、それでもマナーの悪い徹夜組が大勢並んどるんや」
 
怜「人気のあるブースなんかは、下手すりゃ始発でも間に合わへん」

怜「それでも行くんか?」
 
竜華「……それでも!」
 
竜華「それでも、うちは行くで……!」
 
怜「……そか!」


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:17:28.71 ID:LseW47VE0

竜華「でも怜が行くのって、2日目やったっけ?30日は午前中用事があってうち行けへんよ……」
 
怜「えっ」
 
セーラ「あー、俺は29日に予定があるなー30日なら行けそうやけど」
 
怜「え、ちょっ」
 
竜華「30日の午後からなら空いてるんやけど……」
 
怜「……」
 
怜「じゃあ行くのは最終日にしよか……」
 
竜華「ええの?」
 
怜「30日の午後に大阪を出発し、東京のホテルに泊まる事にしよ」
 
怜「セーラもそれでええ?」
 
セーラ「おう、それなら行けそうや」
 
竜華「了解や!」」
 
セーラ「どうせならそのまま東京で年越しするのもええな」
 
竜華「せやな!そーしよや!」
 
怜「はは、それも悪くないかもな」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:23:32.87 ID:LseW47VE0

――時は深夜――
――ス○イプのとあるグループチャット――
――とあるネット掲示板で知り合った数人の猛者達が――
――互いに集い語り合う 淑女達のグループチャットである――
 
 
ひろぽん:おるかーー?
 
塞:えっ?
 
ひろぽん:よーし、おるな!
 
トキ:ここやで (トントンッ
 
ピカリン: 西 濃 は 神 
 
牛乳:なんなのこれもー
 
かじゅ:気にしたら負けだ

巫女みこカスミン:あら?珍しくフルメンバーですね

舞Hime:そういえばそうやね

トキ:珍しいなぁ


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:28:59.02 ID:LseW47VE0

かじゅ:で、何の用だ、こう見えて私は忙しいんだがな
 
ひろぽん:いやー実はコミマに行くのが最終日になってもうてな
 
トキ:なんやひろぽんもなんか、私も急遽3日日に行く事になったんよ
 
塞:あ、私も最終日のコミマに行く事になりました
 
ピカリン:おお

かじゅ:塞さんは確か行かないはずだったんじゃないのか?

塞:実は岩手に住んでるんだけど、30日に千葉のおじいちゃん家に行く事になってね
 
塞:ついでにコミマも行こうかなって

かじゅ:……これはまさかのオフ会が実現できそうだな
 
牛乳:オフ会?
 
巫女みこカスミン:なんだから面白そうな話になってるわねー
 
舞Hime:私もオフ会に参加してみたいとよ


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:35:57.35 ID:LseW47VE0

かじゅ:そうだな……牛乳さんや舞さん、カスミンもコミマに来るか?
 
巫女みこカスミン:そうねぇ コミマに行く予定はないけどオフ会があるなら行こうかしら

牛乳:私もオフ会があるなら行ってみたいですね

舞Hime:私もよ
 
かじゅ:他の皆はどうだ?

ひろぽん:せやな、オフ会っちゅーんも悪くないな
 
トキ:うちもや、他の皆と会うてみたいしな
 
ピカリン:私も望むところ
 
かじゅ:決まりだな

かじゅ:詳しい日時と場所は、私の方で決めても構わないか?
 
巫女みこカスミン:任せるわ
 
トキ:かじゅなら心配あらへんやろ
 
ひろぽん:やな 楽しみや
 
 
………
……


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:43:07.45 ID:LseW47VE0

-時は経ち 12月30日 新大阪駅-
 
 
恭子「お、来ましたね新幹線」
 
洋榎「N700系のぞみ、東京行きやな」
 
絹恵「降りるのは品川駅やったっけ?」
 
恭子「ええ、品川で降りてJR山手線に乗り換えて五反田駅で降ります」

恭子「五反田駅から徒歩数分、大崎駅から徒歩10分の所にホテルを2人2部屋予約しております」
 
恭子「東京ビッグサイトへの行き方は、大崎駅からりんかい線に乗れば国際展示場駅まで1本です」
 
由子「さすが恭子なのよー」
 
洋榎「ホンマ、こういう時は助かるで」
 
恭子「いえいえ、では乗りましょう」


63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:50:35.29 ID:LseW47VE0

-時を同じくして 新大阪駅-


セーラ「東京行きの新幹線がキタデー」

竜華「いよいよやね」
 
怜「こうして東京に新幹線で行くのは初めてやな」
 
竜華「せやねー、大会とかは全部バスやったし」
 
セーラ「確か、品川ってトコで降りるんやろー?」
 
怜「せや、品川で降りてJR東海道本線に乗り換え、1駅行った所の大井町駅で降りや」
 
怜「大井町駅から徒歩数分の所にホテルを3人1部屋予約してある」
 
怜「国際展示場までりんかい線で1本行ける絶好のポジションや」
 
竜華「さすが怜やな!」
 
セーラ「ほな、早速新幹線に乗るデー」


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 21:56:39.96 ID:LseW47VE0

-とあるホテル-
 
 
ゆみ(予算は高くついたが……場所的にもいいホテルを確保できた)
 
ゆみ(国際展示場まで1本、ここからなら始発ですぐに着く)
 
ゆみ(出来れば、明日行く前に一度会場を見て回りたいところだが……)チラッ
 
ゆみ(時間は……13時か、今から行けば2時間は見て回れるな)
 
ゆみ(とすれば、やる事はただひとつ)
 
ゆみ(会場の構造を直に確認し、最適なルートを考える事だ)
 
ゆみ(早速、出発するとしよう)


66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:02:27.02 ID:LseW47VE0

-千葉-
 
 
塞爺「おお、よくきたのぉ」
 
塞母「しばらくお世話になるわね」
 
塞爺「よかよか、塞も大きくなったのぉ」
 
塞「お久しぶりです、おじいちゃん」
 
塞爺「疲れただろう、今日はゆっくりしていきんしゃい」 

塞「はい」
 
塞(とりあえず今日はゆっくりしよう)
 
塞(電車の時刻表も大丈夫、オフ会の開催地もチェック済み)
 
塞(あとは明日を待つだけだ……!)


68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:06:26.39 ID:LseW47VE0

-鹿児島-
 
 
小蒔「あら、霞ちゃん。これからお出かけですか?」
 
霞「ええ、少しばかり……東京に行ってくるわね」
 
初美「東京ですかー!私も行きたいですー!」
 
霞「ふふ、ごめんね。今回は私用なの」
 
春「ざんねん……」
 
小蒔「そういえば……巴ちゃんも東京に行くって言って、今朝出かけていきましたけど」
 
小蒔「一体何の用があるんでしょう」
 
初美「二人してずるいですー!」
 
霞「巴ちゃんも?」
 
霞(まさか……そんな事は無いわよね)


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:14:43.15 ID:LseW47VE0

-北九州空港-
 
 
哩「……」
 
哩(もうすぐ搭乗開始時間)
 
哩(そろそろ準備しとかんと)ブルルッ
 
哩(なん……?メールが来とる……姫子か)
 
哩(「明日の大晦日一緒に過ごしませんか」)
 
哩(すまんな姫子、今日明日は用事があるんね)
 
哩(近いうちに埋め合わせするから、堪忍な)
 
哩「……」ピッピッピ


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:19:49.07 ID:LseW47VE0

-東京駅-
 
 
美幸「さ、さすがに早く着き過ぎちゃったかなー」
 
美幸(まだ前日の13時だし……オフ会は明日の20時……)
 
美幸(今からホテルに向かってもチェックインにはまだ早いし……)
 
美幸(かと言ってこれからコミマ会場に行くって言うのも……あーもー!)
 
美幸(どうやって時間を潰せばいいのよもー!)
 
美幸(……)
 
美幸(そういえばここから秋葉原って近いんだっけ)
 
美幸(秋葉原の方に行ってみようかな)


77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:23:31.76 ID:LseW47VE0

-宮永家-
 
 
照「ただいま」
 
咲「おかえりお姉ちゃん」
 
照「ただいま咲、寂しくなかった?」
 
咲「う、うん、大丈夫だけど……お姉ちゃん、凄い荷物だね」
 
照「ちょっとね」
 
咲「昨日も今日もどこ行ってたの?」
 
照「少し友達の所にね、今日の夜も出かけるから母さんに言っておいて」
 
咲「う、うん……」
 
咲(友達の所に行ってあんな沢山の荷物……本当に何してるんだろう)


80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:30:43.75 ID:LseW47VE0

-とあるアパート-
 
 
『見てください!ここにいるのは全部人間です!』
 
『その数、およそ20万人!これが世界最大のオタクイベントと言われるコミックマートです!』
 
 
菫「……」
 
菫「そういえばコミマの時期だったか」
 
菫(宥との幸せを選ばずに、オタクとして生きる事を選んでいたのなら)
 
菫(おそらくは、私もあの中にいたのだろうか……)
 
菫(まぁ、今の私にとっては全く関係のない事だが……)カチッ
 
菫(私も少し前まではエロゲオタクだ、コミマのレポートは少しばかり楽しみにしている)カチカチッ
 
菫(……ほう、今年も大荒れのようだな)カチッ
 
菫(……ん?なんだこれは)
 
 
「”ソフトハウスダヴァン”コミマ限定フィギュアを急遽増量!」
 


81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:32:13.54 ID:G86DyMoU0

行かないと思っててもHP見ると行きたくなるんだよなあ


84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:37:08.57 ID:LseW47VE0

菫「”ソフトハウスダヴァン”だと……?」
 
菫(珍しいな、このブランドは普段企業には出展しないはずなんだが……)カチカチッ
 
菫(しかもフィギュアだって?あのブランドがそんな事をするとは到底思えないが……)カチカチッ
 
菫「……なッ!!?」ガタンッ
 
菫「マツミー姉妹の戦闘服フィギュアじゃないか!!」
 
菫(ソフトハウスダヴァン史上、最も可愛いキャラであるマツミー姉妹)
 
菫(しかもあの可愛いデザインの戦闘服だと?)
 
菫(これは……正直欲しい!!)
 
菫(……だが――)
 
菫(……今の私に、これを手にする資格などない)
 
菫(私はエロゲを捨て、恋人を選んだ人間だ)
 
菫(そんな私に、エロゲはおろかコミマに参加する資格など……)


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:43:35.68 ID:LseW47VE0

菫(……)
 
菫(……しかし)チラッ
 
 
「コミマ限定フィギュア マツミー姉妹戦闘服バージョン お一人様1体のみ」
 
 
菫(……それでも私は)
 
菫(……私は――)
 
菫(……)
 
菫(すまない、宥……!)
 
菫「……っ!」ガタンッ
 
 
ドタドタドタ
 
 
ガチャ バタンッ カチャ
 
 
………
……


90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:49:24.31 ID:LseW47VE0

-31日 東京ビッグサイト-


「まもなく、国際展示場、国際展示場です」
 
 
洋榎「いよいよやな……」
 
絹恵「きたんやね……」
 
恭子「動画とか見た限りですと、ドアが開いた瞬間にダッシュが始まるようです」
 
由子「始発ダッシュなのよー」
 
洋榎「ダッシュするんは正直マナー違反やけど、ここは何としてでも早く並ぶで」
 
恭子「ええ、わかってます」
 
由子「電車が停まるのよー!」キィイ

洋榎「なっ……!エスカレーターの前は隣の車両やんけ!!」

 
ピロンピロンピロン ガララッ

 
恭子「言ってる場合じゃないです!行きますよ!」ダッ

『走らないでくださーい!』


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:56:48.88 ID:LseW47VE0

ゆみ(エスカレーターの前に停まる車両を事前に調査していたお陰か)
 
ゆみ(後ろの混雑に巻き込まれずに済んだ)
 
ゆみ(そしてエスカレーターから直線的に一番近い改札を抜ける)
 
ゆみ(今回の為だけにSuicaも作った)
 
ゆみ(これで改札を抜ける時のほんの僅かなタイムラグも解消する)

ゆみ(改札から駅の出口を直線的に抜け、西の待機列を目指す)
 
ゆみ(駅から西待機列までの距離はおよそ300m)
 
ゆみ(全ては計画通りだ)
 
ゆみ(あとは徹夜組がどれだけ並んでいるか……だが)


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 22:59:54.43 ID:f6L+vN/L0

かじゅはさすがだな


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:04:08.13 ID:LseW47VE0

恭子「主将!私はここから東の列に行きますので」
 
洋榎「……ああ、頼むで恭子」

恭子「わかってます」
 
洋榎「恭子は東で同人誌の確保!」

恭子「はい」

洋榎「絹は西で同人ゲームの確保!」

絹恵「任せてやお姉ちゃん!」
 
洋榎「由子はうちと企業や!」
 
由子「はいなのよー!」

洋榎「我等『姫松-アルカディオス-』、皆生きてまた逢おうや!」 


101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:09:26.51 ID:LseW47VE0

竜華「うわ、皆めっちゃ走っとるで!」
 
怜「始発ダッシュやなぁ」
 
セーラ「俺らは普通に歩いて行こーな」
 
怜「せやな」
 
竜華「無理をせず、マナー良く行こうで」
 
セーラ「ところで怜、さっきスタッフさんが東だが西だかってボード立ててたけど、なんなんあれ」
 
怜「東ホールと西ホールは並ぶ所が別々やねん」 

怜「私らは西4の企業ブースに行くから西の待機列に並ぶんやけど」
 
怜「最初に東館に行きたい人は、あっちの東待機列に並ぶねん」 

竜華「そうなんか、お、列が見えてきたで」
 
セーラ「うわ、すっごい並んどるなー!これ全部人なん?」
 
怜「これでもまだ少ない方や、後からもっと増えるで」


106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:16:57.32 ID:LseW47VE0

竜華「今、6時丁度ぐらいやな」
 
セーラ「開場は確か10時やったっけ?」
 
怜「せやな、このぐらいの多さやと……入るのに10分ちょいはかかりそやな」
 
竜華「あれだけ早よ来とんのに、それでも入るのに10分もかかるんか」
 
セーラ「まーこれだけ人が多いとしゃあないやろなー」
 
怜「せやね、とりあえずあと4時間、適当に時間でも潰そか」
 
竜華「怜は暇つぶしに何か物持ってきたん?」
 
怜「一応”ヒサプラス”を持ってきとるけど」
 
セーラ「それ自分で遊ぶ用のものやん……」


108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:24:49.71 ID:LseW47VE0

-東京ビッグサイト-
 
 
『まもなく、コミックマートxxを開催致します!』
 
ワーワー パチパチパチッ
 
 
竜華「おーようやくや!」
 
セーラ「なんか俺、ワクワクしてきたでー」
 
怜「はは、まぁ入るのにあと数分かかるし、入ってからも企業列でまた並ばなアカンけどな」
 
竜華「また並ぶんかいなー」
 
怜「まぁ並ぶっちゅーても、最終日やしそこまで人気のブースやないから大丈夫やと思うで」
 
怜「初日はどこも凄かったらしいけどな」
 
怜「問題なのは、初日と2日目で在庫分を売り切ってしまう所や」
 
セーラ「んー?どゆことやねんそれ」
 
怜「各日均等に在庫を用意してるブースもあれば、初日でひたすら数を捌いてしまうブースもあるちゅーことや」


111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:31:26.93 ID:LseW47VE0

竜華「それって、最終日に一番で並んでも売り切れとるって事やろ?」
 
怜「せやな」
 
竜華「なんやそれ!そんなん酷いで!」
 
怜「最近はそういうブースも少ないけど、稀にあるんや」
 
怜「まぁ”アコス”も”きらめ”も大丈夫やから、心配せんでもええと思うよ」
 
竜華「そ、そか……」
 
セーラ「お、列が動き出したで!」
 
竜華「いよいよやな!」
 
怜「私とセーラは”アコス”へ、竜華は”きらめそふと”やな」
 
怜「買い終わった後の待ち合わせ場所は覚えとるよね?」
 
セーラ「バッチリや」
 
竜華「うん、問題ないで」
 
怜「よし、それじゃあ各自健闘を祈るでや!行くでセーラ!」
 
セーラ「おう!」


114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:38:44.70 ID:LseW47VE0

照「……」
 
照「少し出遅れたか……」
 
照(ま、いいか。最終日に残したのは確実に売れ残っているであろう企業の物販と……)
 
照(……妹系のエロ同人だけだからね)
 
照(まずは西の企業を先に回って……あれ?)
 
照(あの後ろ姿……どこかで見かけたような……)
 
照(あれは……菫?)
 
照(……)
 
照(でも菫がこんな所に居るはずないし……)
 
照(きっと気のせい……)


116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:43:41.97 ID:LseW47VE0

塞「す……すごい……」
 
塞(来る前にネットで昨日や一昨日の様子をチェックしたけど……)
 
塞(まさかこんなに人が居るとは思ってなかった……)
 
塞(もう10時は過ぎてるから開場は始まってるはずなのに、全然前に進む気配がないし……)
 
塞(コミマって……本当に凄いんだなぁ)
 
塞(目当ての物もついでに買えればいいかなって思ってたけど)
 
塞(この様子じゃ買えるかどうか分からないな……)
 
塞(塞いでおくか……財布を)


119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:50:13.27 ID:LseW47VE0

-コスプレ広場-
 
 
「TOMOさん!こっち向いてください!」
 
「こっち目線いいっすかー!」
 
巴「はーい」ポーズ
 
「うぉおおおおおおお!」
 
「すみません!こっちおねがいするでござるよ!!」
 
巴「こうですかー?」ポーズ
 
「おおー!なかなかのおもちだよぉ!!」カシャ
 
「TOMOちゃん最高っす!」カシャカシャ
 
巴「あははーありがとー!」
 
巴(九州じゃあんまりコスプレを披露する機会がなかったけど)
 
巴(遠い所、コミマに来てよかったです)
 
巴(沢山の人達が私の事を見てくれている)
 
巴(もう不人気だなんて言わせない!)


120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:50:50.66 ID:uvb0FiuC0

一般人から見たら巫女服の時点でコスプレみたいなもんよ


121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:52:00.12 ID:ePlNCjeA0

クロチャーも参加してるのかw


126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:55:44.77 ID:quI5kRbL0

もしかしてモモもいるのか


125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:55:02.59 ID:LseW47VE0

kingwakame.png


129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/24(水) 23:58:33.31 ID:nCq1fX0r0

染谷先輩とかいう便利屋


131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:00:30.73 ID:Gv1lO/dD0

『以上で、第xx回コミックマート第3日目を終了致します』
 
 
ワーワー パチパチッ
 
 
………
……

 
 
竜華「終わってしもたなぁ……」
 
セーラ「ほんまあっという間やなぁ」
 
怜「せやね」
 
竜華「怜達はちゃんとお目当ての物を買えたん?」
 
怜「バッチリやで」
 
セーラ「俺もや」
 
竜華「そか、うちも欲しい物全部買えたから満足やわぁ」


135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:05:42.47 ID:Gv1lO/dD0

セーラ「さて、これからどーする?」
 
竜華「せやねー、食事にはまだ早いし……一応明日の分までホテルは取ってあるんよね?」
 
怜「あ、え……えと……」
 
竜華「……?怜?」
 
怜「実は私……これから用事があってな……」
 
竜華「用事?なんかあるん?」
 
怜「せ、せや、詳しい事は言えへんけど……」
 
セーラ「それは俺らにも言えへん事なんか?」
 
怜「い、いや、そゆわけでも無いんやけど……」
 
竜華「……怜?」
 
怜「……あー……実はな、私これからオフ会があんねん」


138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:11:04.87 ID:Gv1lO/dD0

セーラ「おふかい……?なんやそれ」
 
竜華「オフ会って……あのオフ会!?ネットで知り合った人とリアルで会うっちゅー」
 
怜「せや、18時から都内の定食屋で会う事になってんやけど」
 
竜華「アカンで怜!オフ会って、知らん人と会うんやろ!」
 
竜華「そんなん危険すぎるで!」
 
セーラ「そもそも、何の集まりなん?」
 
怜「エロゲーが好きな同志の集まりなんやけど……」
 
竜華「エロゲーマーの集まりやて!?」
 
竜華「それ余計にアカンやろ!汚いオッサンとかきっと来るで!」
 
怜「せ、せやけど、皆同世代の女子やって言うてたし……」
 
竜華「そんなん嘘に決まってるやろ!きっとうちの可愛い怜を誑かすための嘘や!」
 
セーラ(誑かすて……)


142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:17:53.10 ID:Gv1lO/dD0

怜「でも行くって言ってしもたしなぁ……」
 
怜「これでバックれてしもーたら、私二度とあのチャットに顔出せへんわ……」
 
竜華「ぐぬぬ……」
 
セーラ「竜華も落ち着きや、そもそも今回のコミマも(建前は)怜が心配で俺らついて来たんやろ」
 
セーラ「怜のオフ会にも俺らがついて行けばええやん」
 
怜「えっ」
 
竜華「せや……それや!怜、うちらも怜のオフ会についてくで!」
 
怜「で、でも、竜華達は他の皆の事知らへんやろし……」
 
セーラ「まー他の奴らが大丈夫そうな奴やったら、俺らは影でこっそりしとるしな」
 
竜華「せやせや、それでええやろ?」
 
怜「……」
 
怜「はぁ、わかった……そこまで言うならついてきてもええよ」


145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:24:37.16 ID:Gv1lO/dD0

洋榎「ふー、なんとか欲しいものは買えたな」
 
洋榎「皆ようやってくれたで!」
 
恭子「ええ、私の方もなんとか最後の1冊を手に入れる事が出来ましたし」
 
洋榎「絹もよくやってくれたで!」
 
絹恵「はは……こっちの方も人は多かったんやけど」
 
絹恵「東や企業に比べてそこまで多くはなかったみたいで、なんとかなったわ」
 
由子「結果オーライなのよー!」
 
恭子「そうですね、では早速ホテルに帰って戦利品を置いてどこか食事にでも……」
 
洋榎「あー……うち、ちょっと食事は一緒に取れへんわ」
 
恭子「……?どういうことです?」


146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:24:45.02 ID:KD+loPBj0

友達の友達程気が気でないものなんてないんだよ(実体験)


153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:34:42.59 ID:J/nfdZ6u0

>>146
俺の地元の友達はたまに飲むと俺の知らんツレを連れてくるわ…
サシで飲みたいのに


155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:37:22.65 ID:mHq0LMLh0

>>153
それはツライな…

オフ会参加者めっちゃ増えそうだなw


152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:32:47.81 ID:Gv1lO/dD0

洋榎「実はうち、18時からオフ会の約束があってな」
 
絹恵「お、オフ会!?お姉ちゃんが!?」

恭子「え、聞いてないですよ?」
 
洋榎「今まで言わんかったからな」
 
由子「洋榎がオフ会に参加するとは珍しいのよー」
 
絹恵「なんのオフ会なん?」
 
洋榎「え、えっと……エロゲーマーの同志が集まるオフ会やねんけど……」
 
恭子「エロゲーマーのオフ会ですか!?」
 
由子「何その面白そうなのー」
 
洋榎「うち、結構前からチャットで同世代のエロゲーマーと仲良うなってな」
 
洋榎「今回、たまたま参加者が最終日のコミケに行く事になったからってんで、オフ会が開催される事になったんや」
 
絹恵「じゃ、じゃあ……お姉ちゃんはうちらと一緒のご飯は食べられへんのね……」
 
洋榎「すまんな、食事は3人で取ってや」
 
恭子「いえ、私達もそのオフ会にお邪魔しましょう」
 
洋榎「ファッ!?」


159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:39:59.79 ID:Gv1lO/dD0

洋榎「な、何言うとるんや恭子!」
 
洋榎「うちはともかく、恭子達は全く知らん人達やで?来ても面白くないで?」
 
由子「でも皆エロゲーマーなのよー」
 
恭子「私も主将が普段からチャットで話している人達ならすぐに仲良くなれそうです」
 
洋榎「そ、そうは言うけどな……絹はどうなん?絹はエロゲーマーやないやろ」
 
絹恵「そ、そやけど……うちはお姉ちゃんが普段どんな人達と会話してるか興味はあるで」
 
絹恵「先輩たちが行くなら、うちも一緒について行きたいです」
 
恭子「決まりですね、主将」
 
由子「のよー!」
 
洋榎「あ、あのなあ……」
 
洋榎「……あああーもう!好きにせえや!ぼっちになっても知らへんからな!」


163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:46:42.92 ID:Lv9prh2IO

しかし、コミケ後にオフ会とか元気だな、この子ら
3日目なんてボドボドになった身体と戦利品と最高の気分を持ち帰ってで帰ってお風呂入ってご飯食べて
コミケスレ覗いて寝るに限る
除夜の鐘?知らんがな


164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:48:25.41 ID:Gv1lO/dD0

照「……ふぅ」
 
照(今日も沢山の戦利品を手に入れられた……)

照(一旦家に帰りたい所だけど……一旦戻って荷物を置きに行くとオフ会の18時に間に合いそうにない)
 
照(どこか適当に荷物をしまえれば…………ん?)
 
照(あれは菫……?間違いない、あの後ろ姿は菫だ)
 
照(並んでいた時に見たのは見間違いではなかった?)
 
照(でも何故こんな所に……)
 
照(……いや、そんなもの声をかけて確認すればいいだけ)タッタッタッ
 
照「おい」
 
菫「はい?……なッ!!て、照!?何故ここに!?」
 
照「それは私の台詞だと思う」


166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:53:41.60 ID:Gv1lO/dD0

照「菫がなんでこんな所に」
 
菫「わ、私は……その」
 
菫「た、たまたまニュースでコミマのことを知って……見に来ただけだ」
 
照「そう……」
 
照「じゃあその”ソフトハウスダヴァン”の紙袋はなんなの?」
 
菫「なッ!!」
 
照「それ、18禁ゲームのグッズだよね」
 
菫「こ、これは……その、違うんだ」
 
照「なにが?」
 
菫「し、知り合いに頼まれて」
 
照「なにを?」 

菫「え、えっと……フィギュアを……」

照「そうなんだ」


167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 00:59:57.05 ID:Gv1lO/dD0

菫「て、照こそ!これがなんで18禁ゲームのグッズだと知っている!!」
 
照「え、だって……私もそれ買ったし」

菫「……は?」 

照「私もそれを買った、初日に」
 
菫「いや、私が言いたいのはそうじゃない」
 
菫「お前、これが18禁のゲームだと知って買ったのか?」
 
照「うん」
 
菫「……そ、それはつまり」
 
菫「お前は……エロゲーをやった事があるのか?」
 
照「……」
 
照「そうよ、私はエロゲーマーだから」


169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 01:01:43.59 ID:Lv9prh2IO

流石、照さん動じない
王者の風格よ


174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 01:06:31.19 ID:Gv1lO/dD0

菫「……」
 
菫(照がエロゲーマー……だって?)
 
菫(何かの冗談だろ……?今まで麻雀部でずっと一緒にいた私が知らないはずがない)
 
菫(確かにこいつはシスコンで、妹に対しては病的なまでにおかしくなる奴だが……)
 
菫(……妹に対して病的……?まてよ、どこかで似たような奴を見かけた気がする)
 
菫(あれは確か……チャットだ……ピカリン……)
 
菫(ピカリン……?まさか、照がピカリンだと言うのか?)
 
照「……菫?」
 
菫「あ、ああ……いや、すまない」
 
菫(いや、照があのチャットにいる筈はない……が)
 
菫(……照がピカリンだと言うのであれば、確かに納得は行く)
 
菫(……)


181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 01:11:44.57 ID:Gv1lO/dD0

菫「な、なあ……照」
 
照「……なに?」
 
菫「……お前、ス○イプとかやってないか?」
 
照「ス○イプ?あのインターネットで通話が出来る奴?」
 
菫「ああ、そうだ」
 
菫「それでその……エロゲーの話をしたりとかする、チャットをやっていないか?」
 
照「……?なんで菫が知ってるの?」
 
菫「ッ―――!?」
 
菫(こいつ……本当にピカリンだったのか……)
 
菫(しかし……何故?何故照が……)


184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 01:20:05.11 ID:Gv1lO/dD0

照「菫?」

菫「あ、いや、その……なんだ、たまたま知り合いがあそこのチャットの住人でな」
 
照「そうなの?」
 
菫「あ、ああ……」
 
照「それはすごい楽しみ、これからそのグルチャのオフ会があるから」
 
菫「オフ会……だと?」
 
菫(グルチャの皆とオフ会……)
 
菫(すごく……気になる)
 
菫(私も元とはいえ、あそこの住人だ……)
 
菫(あそこの空間は私に取って、もうひとつの安らげる場所でもあった)
 
菫(一体どんな奴らなのか、会ってみたい……すごく興味がある……が)
 
菫(……今はあそこの住人では無い以上、呼ばれてすらもいない私が行っていいものでもない)


189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 01:25:03.02 ID:Gv1lO/dD0

菫(……だが)
 
菫(本当にそれでいいのだろうか)
 
菫(あそこの連中は、私に宥と生きる道の決心を付けさせてくれた)
 
菫(普段はくだらないエロゲの話をしている連中ではあったが)
 
菫(私にとって、また大切な友人達に違いない)
 
菫(……)
 
菫(私は――)
 
照「あ、ごめん菫、これ以上いると遅れるから……じゃあ」
 
菫「待った」
 
照「……菫?」
 
菫「……私も」
 
菫「私も……行っていいか? ――オフ会」


255: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 14:08:22.78 ID:Gv1lO/dD0

ガラララッ イラッシャッセー!!
 
 
ゆみ「18時に予約した加治木だが……もう入れるか?」
 
「加治木様ですね、こちらへどうぞ」
 
ゆみ「ありがとう」
 
 
「……こちらの広間になります、お食事等は如何なさいますか?」
 
 
ゆみ「あとでまとめて注文するから、今は結構だ」
 
ゆみ「それと、”かじゅ”という人物を訪ねてきた人がいたら、ここの部屋に通して欲しい」
 
「承りました、何か御用があればこちらのボタンでお呼び出しください」カタッ


257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 14:18:28.74 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「……」
 
ゆみ(ふぅ……)
 
ゆみ(予定の人数は8人だが、まさか数十人は余裕で入れそうな広間を使わせて頂けるとはな)
 
ゆみ(実にありがたい)
 
ゆみ(時刻は……17時45分、もうそろそろ皆集まる頃だろう……)

ゆみ(同世代のエロゲーマーだ、それも同姓ときた)
 
ゆみ(果たしてどんな奴なのか……)


258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 14:29:48.74 ID:Gv1lO/dD0

塞「……ここかな」
 
塞「時間は18時少し前、”かじゅ”さんが先に入ってるって聞いたけど」
 
塞(な、なんか急に緊張してきた……)
 
塞(もしも変な人達だったらどうしよう……)
 
塞(……)
 
塞(でもせっかく来たんだし……)
 
塞(私だけ行かないって訳にもいかないよね……)「あ、あのー」
 
塞「は、はいっ!?」
 
美幸「すみません、中に入りたいんですけどもー」
 
塞「は、はい、すみません」ササッ
 
塞(まさか出入り口を塞いでしまうとは)
 
塞(……もうここまで来たんだ。覚悟を決めて中に入ろう)ガララッ


262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 14:43:21.67 ID:Gv1lO/dD0

ガララッ イラッシャッセー!!
 
 
美幸「あの……えっと、”かじゅ”って人が来てる筈なんですけどもー」
 
塞「えっ、”かじゅ”?」
 
美幸「……え?」

塞「私も”かじゅ”って人に呼ばれてるんですけど……」

「はい、かじゅさんですね、承っております。こちらへどうぞ」
  
美幸「えっ、そうなのー!?」
 
塞「う、うん」
 
美幸「えーっだれだれー!私、牛乳だよー!」

塞「え、牛乳さん?私は塞っていう名前で……」
 
美幸「塞ちゃん?やだもー、本当に塞ちゃんなのー!?」
 
塞「うん、まさかこんなふうに牛乳さんと会うとは思わなかったよ」
 
美幸「びっくりしたよもー!」
 

「こちらのお部屋になります、どうぞ」


265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 14:58:32.61 ID:Gv1lO/dD0

哩「……」
 
哩(ここか?) 


ガララッ イラッシャッセー

 
哩「”かじゅ”という人がおるはずなんけど」 ガララッ
 
『あのーすみません、”かじゅ”という方は既に来ておられますでしょうか?』
 
哩「……なんと?」クルッ
 
霞「……?何か?」
 
「はい、かじゅさんですね、承っております。こちらへどうぞ」



268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 15:04:45.11 ID:Gv1lO/dD0

霞「貴方もオフ会の参加者なのですか?」
 
哩「そうやけど」
 
霞「まぁそれはそれは、私は”巫女みこカスミン”です」
 
哩「カスミンなんか!?そいは”舞Hime”ゆーて」
 
霞「あら、舞さんでしたか!名前もそうですけど、容姿も可愛らしいのね」
 
哩「なっ、何言うとん!」///


「こちらのお部屋になります、どうぞ」


271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 15:15:58.73 ID:Gv1lO/dD0

怜「……ここやな」
 
竜華「な、なんかキンチョーするわぁ」
 
セーラ「竜華がキンチョーしてどないすんねん」
 
怜「はは、でも竜華達がいてくれて正直助かったわ、思ったよりキンチョーせんでいれるわ」
 
セーラ「で、どないすん?もう中に入るんか?」
 
怜「せやな、確か幹事の人が先に待っとるゆーとったし……入ろか」
 
 
『ちょ、なんでセーラ達がここにおるん!?』
 
 
セーラ「……ん?なっ、洋榎!?」
 
竜華「なんやて!?」
 
恭子「こんな所で会うとは珍しいですね、ここは東京ですよ。なんでこんな所におるんです?」
 
セーラ「それはこっちの台詞や、なんであんたらがここにおるん!?」


274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 15:30:13.79 ID:Gv1lO/dD0

洋榎「うちらはここにオフ会をしに来たんや」
 
怜「……オフ会やと?」
 
竜華「え、オフ会って……まさか、この店でなん?」
 
洋榎「せや、18時からや」
 
怜「え、それって」
 
竜華「まさか、愛宕さんもオフ会のメンバーなんか!?」
 
恭子「もってことは……あなた方もオフ会の参加者なんですか?」

洋榎「ん?どういうことや……?」
 
セーラ「いや、参加者は怜だけで俺と竜華は付き添いやけど……」
 
洋榎「……怜?まさか、お前があの”トキ”なんか!?」
 
怜「せ、せやけど」
 
洋榎「ホンマかいな!うちやで!”ひろぽん”やで!」

怜「”ひろぽん”?ホンマに?なんや、めっちゃ身近な人物やなぁ」
 
洋榎「ホンマやな!世間は狭いでまったく」


279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 15:48:03.40 ID:Gv1lO/dD0

絹恵「え、えっと……つまりどういう事なんやろか」
 
由子「洋榎と園城寺さんがオフ会参加者だったのよー」
 
竜華「ちゅー事は……二人はネットでも知人同士やったって事なん?」
 
恭子「うーん、そういう事になるんやろか……」
 
セーラ「よーわからんわー」
 
洋榎「っとと、もう時間やで、ほな入ろか」
 
怜「しかしええんかな、私ら部外者多すぎやろ」
 
洋榎「なんとかなるんとちゃう、事情を話せば分かってくれるやろ」
 
怜「せやろか……」
 
 
ガララッ イラッシャッセー


281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 16:03:02.68 ID:Gv1lO/dD0

洋榎「”かじゅ”って人が来とるはずなんやけどー」

 
「はい、承っております。お連れ様の方もご一緒ですか?」

 
怜「あ、はい、そですー」

 
「承知いたしました、ではこちらにどうぞ」

 
恭子「今更なんやけど、ホントにうちら来ても良かったんやろか」
 
セーラ「ええんちゃうの?店員さんもフツーに通してくれたしな」
 
竜華「怜も心配やし、うちは何が何でもついてくで!」
 
由子「でも洋榎が普段どんな人と話してるのか気になるよー」
 
絹恵「そうやね、うちもお姉ちゃんがチャットでどんな人と話をしてるのか気になるわ」

 
「こちらのお部屋になります、どうぞ」


284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 16:15:14.67 ID:Gv1lO/dD0

照「……」
 
菫「……」
 
菫「おい、照。まだ着かないのか?」
 
照「……もう少し」
 
菫「本当だろうな?」
 
照「……多分」
 
菫「詳細な場所とか調べて来なかったのか?」
 
照「場所はこれ」サッ
 
菫「ん?……ああ、なんだ、割と近くじゃないか」
 
菫「さっき行ったT字路を逆方向に行ってたんだな、戻るぞ」
 
照「わかった」


285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 16:23:07.24 ID:mHq0LMLh0

さすが菫さん頼りになる


288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 16:30:04.13 ID:Gv1lO/dD0

ガララッ イラッシャッセー
 
 
菫「ここだな、18時を少し過ぎてしまったが何とか着いたな」
 
照「菫には感謝してる」

 
「いらっしゃいませ、2名様で宜しいでしょうか?」

 
菫「え、えっと……」チラッ
 
照「”かじゅ”さんという方が、来ていらっしゃると思うのですが」キラキラッ
 
菫「無駄に営業スマイルを使うな……」


291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 16:45:06.92 ID:Gv1lO/dD0

菫(しかし幹事は”かじゅ”か……)
 
菫(妥当だな、あいつぐらいしかあのメンツを纏められる気がしない)
 

「承っております、こちらへどうぞ」

 
菫「いよいよご対面だな」
 
照「そうだね」
 
菫「……緊張はしていないのか?」
 
照「別に、いつも通りにするだけだから」
 
菫(それは照としてのいつも通りなのか、ピカリンしてのいつも通りなのか……どっちなんだ)
 

「こちらになります」ガララッ


296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 17:02:14.99 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「……ん?あれは」
 
美幸「ち、ちゃちゃ……!」
 
怜「チャンピオンやないか……!!」
 
洋榎「な……ホンマや、なんでこんな所におるん!」
 
菫「あ……あれは千里山の……!」
 
菫(それだけじゃない、姫松の愛宕洋榎……!あっちには永水の石戸霞……!)
 
菫(準決勝で対戦した新道寺の部長まで……)
 
菫(本当にここなのか?何かの間違いじゃないのか?)
 
照「ここがオフ会の会場?」
 
ゆみ「オフ会の会場……と言えばそうだが」
 
ゆみ「まずは確認ついでに名乗りでて欲しい所だな、出来ればス○イプネームで」
 
照「そう……私は宮永照、スカ○プではピカリンという名前でやってる」
 
怜「な……!」


299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 17:20:06.54 ID:Gv1lO/dD0

哩「チャンピオンが……」
 
洋榎「ピカリン……やと……?」
 
霞「あらあら」
 
塞「まさかチャンピオンがピカリンだなんて……」
 
絹恵(ね、ねえ、なんでチャンピオンがこんな所におるんやろか)ヒソヒソ
 
恭子(そりゃ、チャンピオンもオフ会の参加者やったんとちゃいますかね)ヒソヒソ
 
由子(それって、チャンピオンもエロゲーマーって事なのよー)ヒソヒソ
 
竜華(ホンマかいな、チャンピオンもエロゲーとかやるんかいな)ヒソヒソ
 
セーラ(人は見かけによらんなー)ヒソヒソ
 
ゆみ「……」コホン
 
ゆみ「つまり、今回のオフ会の参加者という訳だな、わかった」
 
ゆみ「して、そちらのお連れさんは?”トキ”や”ひろぽん”と同じ付き添いか?」
 
照「ああ、彼女は――」
 
菫「いや、私から言おう」

照「……菫?」


303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 17:32:54.29 ID:Gv1lO/dD0

菫「私は、この宮永照の友人であり、同じ部活の仲間だ」
 
菫「今回はたまたま、コミマ会場で照と会う事があったから付いてきただけだが」
 
菫「実は、私も皆とは無関係の人物ではないんだ」
 
ゆみ「……?どういうことだ?」
 
菫「私の名前は、弘世菫……そして――」
 
 
――魔法少女すみれ
 
数ヶ月前までこのチャットにいた、張本人だ――
 
 
霞「……嘘、まさかスミレちゃんなの?」
 
照「菫……それ本当?」
 
菫「……ああ、事実だ」
 
菫「くる日もくる日もエロゲをプレイし続けた私が、遥か遠い場所に居る恋人との幸せを選び」
 
菫「財宝のようなエロゲを全て捨て、オタクとの関わりも断ち切り、ネットから姿を消した……」
 
菫「それが魔法少女すみれ……私だ……」
 
照「菫……」


306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 17:43:14.24 ID:mHq0LMLh0

菫さんちょーいたいよー


311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 17:48:51.78 ID:Gv1lO/dD0

怜「ま、まさか……スミレまで来るとは思わんかった……」
 
洋榎「ホンマに……あのスミレなんか?」
 
ゆみ「ああ……だとしたら、ある意味奇跡に近い何かだな」
 
霞「スミレちゃん……」
 
塞「し、しかし何故スミレさんまで……?」
 
菫「……たまたま照と会った時に、このチャットのオフ会をすると聞いてな」
 
菫「照がピカリンと知って、ここのオフ会だと確信してね。ご一緒させてもらった」
 
菫「尤も、既にチャットを抜けた私には参加資格など無いかもしれないが……」
 
哩「……」
 
美幸「……」
 
ゆみ「……いや、正直な所、君が来てくれてとても嬉しいよ、スミレ」
 
ゆみ「もう一度会いたいと思っていた。私だけじゃない……皆もだ」


312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 17:49:56.46 ID:Vqhfv7hh0

限定フィギュア買ってる段階で資格はありまくりじゃないですかねぇ


317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 18:09:07.20 ID:Gv1lO/dD0

霞「ええ、スミレちゃんにもう一度会えて嬉しいわ」
 
怜「カスミンは一番スミレと仲よかったからなー」
 
霞「ちょっと、トキさん!」
 
菫「カスミン……?君があのカスミンか!?」
 
霞「……ええ、私がカスミン。”巫女みこカスミン”よ」
 
怜「私はトキ、園城寺怜やで、インハイでは世話んなったな」
 
菫「千里山の園城寺怜、まさか君があの”トキ”だったとはね……」

ゆみ「丁度いい、ちゃんとした自己紹介がまだなんだ」
 
ゆみ「全員揃ったみたいだし、まずは自己紹介と行こうか」
 
塞「そうですね」
 
洋榎「賛成や」


320: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 18:20:24.35 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「まずは私から行こう、今回のオフ会を提案し幹事を努めさせて頂く、”かじゅ”だ」
 
ゆみ「本名は加治木ゆみだ」
 
塞「本名も言うの?」
 
ゆみ「いや、どちらでも構わないが……」
 
洋榎「殆どが顔見知りみたいやからええんちゃうの」」
 
怜「せやな」
 
怜「私は園城寺怜、”トキ”っちゅー名前でやってます」
 
美幸「ト、トキさん……」
 
怜「……?あんたは確かインハイ2回戦の時に戦った……」
 
怜「その節はどうも」ペコリン
 
美幸「は、はいどうも……」


327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 18:33:51.63 ID:Gv1lO/dD0

洋榎「うちは愛宕洋榎!チャットは”ひろぽん”でやっとるで!」
 
塞「愛宕洋榎……って確か……」
 
哩「姫松高校のエースやと……」
 
霞「洋榎でひろぽん……なんだか可愛いわね~」
 
霞「私は先程申し上げました通り、”巫女みこカスミン”です、名は石戸霞と申します」
 
霞「みなさん、宜しくお願いします」ボヨヨン
 
塞(む、胸が大きい……)
 
怜(ええ乳しとるなぁ)
 
洋榎(絹のよりも大きいんとちゃうか?)


331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 18:46:45.56 ID:Gv1lO/dD0

塞「私は、”塞”という名前でやってます、臼沢 塞です」
 
絹恵(あの人、うちと2回戦で戦った人や)
 
塞「あんまりログインしない私がオフ会に参加しちゃっていいのかわかりませんけど……」
 
塞「よろしくお願いします」ペコリ
 
ゆみ「イン率の問題ではないさ、あそこのメンバーで参加したいという気持ちがあればそれで十分さ」
 
哩「次は私、”舞Hime”というネームでチャットをやっとる」
 
哩「白水 哩と言う、宜しくと」

塞(この人リアルでもこんな喋り方なんだ)
 
洋榎(時々日本語なんか分からん時もあるからな)


334: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 18:59:31.89 ID:Gv1lO/dD0

美幸「私は椿野 美幸!チャットネームは”牛乳”だよー」
 
怜(牛乳って言うほど乳はそこまで大きくないと思うけどな)チラッ
 
霞「……?どうかしましたか?」
 
怜「ええ乳しとるなと思って(いや、なんでもないで)」
 
竜華(言ってる事と思ってる事が逆やで……怜……)
 
ゆみ「……あとは」チラッ
 
照「……私?」
 
ゆみ「ああ、改めて自己紹介をお願いできないか?」
 
照「わかった」


337: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:10:45.15 ID:Gv1lO/dD0

照「私は、宮永照。ス○イプでは”ピカリン”という名前でやってる」
 
照「好きなエロゲは”私の妹のエロさが嶺上開花でとどまる事を知らない”」
 
照「妹が姉に恋焦がれて誘惑するなんて実に素晴らしい作品だ、思わず全店舗で特典を揃えてしまった」
 
照「やはり妹は素晴らしいな、全世界に”IMOUTO”という単語が出来てもいいくらいに素晴らしい、すばらっ」
 
照「最近”リアル妹がいる宮永さんのばあい”もプレイしたが、義妹も悪くない」
 
照「実妹と違って義妹は結婚が出来るからね、実妹に出来ない事を義妹は出来るから最高」
 
照「しかし実妹というのは血が繋がっているという点だけで興奮できる。こう、いつも繋がっているというか」
 
照「私にとって、妹と言うのはかけがえの無い存在なんだと思う、自分の一部というか」 

照「とにかく、私は妹が大好きだ。よろしく」
 
菫「……」
 
ゆみ「……」
 
怜「……」
 
洋榎「……」
 
霞「……」


339: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:11:40.72 ID:9DD5MKBR0

ぶ、ぶれないな...


341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:13:23.77 ID:mHq0LMLh0

特典制覇はエロゲマの鏡


345: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:19:20.54 ID:Gv1lO/dD0

菫(こ、こいつは本当に照なのか……?)
 
ゆみ(こいつは本物だ……)
 
怜(分かっとったけど、マジでアカンやろこいつ……)
 
洋榎(アカン、ホンマにこいつとは関わらん方がええかもしれへん……)
 
霞(面白い子ね~)
 
セーラ(な、なあ……チャンピオンからなんかとんでもない事が聞こえたんやけど……)ヒソヒソ
 
竜華(しっ!静かにせんと聞かれてまうで!!)ヒソヒソ
 
絹恵(きゅ、急に寒気がしたような気がしてんねんけど……)ヒソヒソ
 
恭子(絹ちゃん……チャンピオンとは目を合わせん方がええで……)ヒソヒソ
 
由子(チャンピオン恐るべしなのよー……)ヒソヒソ


350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:28:26.48 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「さ、さて……次は」チラッ
 
菫「……」
 
菫「一ついいか」
 
ゆみ「なんだ」
 
菫「確かに私は、ここのメンバーだった。しかしそれは元だ」
 
菫「しかも自分の身勝手でチャットを抜けてしまった……」
 
ゆみ「……そんな私がここにいる資格があるのか、と?」
 
菫「……ああ」
 
ゆみ「……」
 
ゆみ「スミレ、言ったはずだ」
 
ゆみ「私は……いや、私達は、もう一度君に会いたいと思っていた」
 
ゆみ「それは何故か」
 
ゆみ「私達にとってスミレは、他人ではなく”仲間”だからだ」
 
ゆみ「私達のグループに、すみれという人物が居ない事などない」

菫「かじゅ……」


356: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:31:03.49 ID:THga6BOH0

かじゅかっけえ内容がエロゲオフ会なのに


357: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:33:39.51 ID:Gv1lO/dD0

菫「……」
 
菫「……私は……弘世菫」
 
菫「先程も言った通り、魔法少女すみれというハンドルネームでチャットに参加していた者だ」

菫「私も、心のどこかで望んでいたのかもしれない」
 
菫「こうしてみんなとまた会える事を……」
 
ゆみ「……」
 
ゆみ「……ああ」
 
霞「スミレちゃん……」 

照「菫……」


359: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:39:19.86 ID:Gv1lO/dD0

怜「私も、また会えて嬉しいでスミレ」
 
怜「スミレがおらんと、ツッコミがかじゅだけやからなー」
 
洋榎「ははっ、それは言えてるわ」
 
ゆみ「全く……大体お前達がふざけすぎてるんだ!」
 
照「ふざけてない、全部本気」
 
ゆみ「だからこそタチが悪いんだ!特にお前だ、ピカリン!」
 
霞「あらあら、楽しいからいいじゃないですか」
 
ゆみ「カスミン……キミも煽るような事は言わないでくれ」
 
塞「はははっ、なんだかいつものチャットみたいになりましたね」
 
哩「全くや」
 
美幸「なんだか、ようやくオフ会って感じがしますよねー」


361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:46:25.64 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「と、とにかく、自己紹介の続きをしよう」
 
怜「え?自己紹介って……もう終わりとちゃうん?」
 
ゆみ「そっちの5人の事だ」
 
竜華「えっ、うちら?」
 
絹恵(すっかり忘れられてるよーな気してたんやけど……)
 
恭子(本当今更やけど、私らここにいてええんやろか……)
 
由子(全く話に付いていけないのよー……)
 
セーラ(お腹減ったナー)
 
ゆみ「そうだ、君たちは……トキ……園城寺さんと愛宕さんの付き添いだろう?」
 
ゆみ「どうせなら一緒に楽しんで行って欲しい」
 
竜華「ま、まあ……そういうことなら」
 
恭子「そうですね、せっかくですしご相伴に預かりましょう」


364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 19:52:18.89 ID:Gv1lO/dD0

塞「でも、この方々はオフ会がエロゲーマーの集まりだと知ってるんでしょうか」
 
恭子「あ、それなら一応主将から聞いてますけど」
 
竜華「うちも怜から聞いとるけど……」
 
ゆみ「知っていながらついて来るという事は、君たちはエロゲーに理解ある人達なのか?」
 
セーラ「理解ある人達っちゅーか……」
 
竜華「まぁうちらもエロゲーマーやから……」
 
恭子「ええっ!?そうだったんですか!?」
 
由子「びっくりなのよー」
 
竜華「え、末原さん達はちゃうん?」
 
恭子「い、いやまぁ……私らもエロゲーマーなんやけどね……」ハハハ
 
由子「のよー」
 
絹恵「うちはギャルゲーの方やけどね」


367: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:00:13.81 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「驚いたな……まさか全員そういう人達だったとは」
 
ゆみ「それなら尚更大歓迎だ、ぜひ一緒に楽しもう」
 
照「どうせならチャットにもご招待したらいい」
 
霞「あらあら、それも面白そうねー」

怜「い、いくらなんでもそれはアカンやろ……」
 
洋榎「せ、せや、恭子達に迷惑かけるっちゅーか」
 
恭子「いえ、私も興味ありますから、こちらこそご迷惑でなかったら是非」
 
竜華「せやせや、うちらからお願いしたいところや」
 
セーラ「それよりお腹減ったデー!はよメシくおー!」
 
ゆみ「ははは、そうだな。そろそろ注文をしようか」
 

………
……


368: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:01:23.03 ID:Gv1lO/dD0

kingwakame2.png


369: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:02:35.17 ID:mHq0LMLh0

またこのワカメ…


375: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:06:39.89 ID:Gv1lO/dD0

菫「……ところで照」
 
照「何?」
 
菫「家に妹さん置いてきて大丈夫か?今夜は遅くなるんだろう」
 
照「それが……さっき家に電話したんだけど、今日は友達の家に泊まるって言ってたみたい」
 
菫「言ってた?」
 
照「私が電話した時には、もう出かけてた」
 
菫「そうなのか」
 
照「咲に会えなくて寂しいけど……今は今を存分に楽しむ」
 
菫「……そうだな!」


380: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:11:42.84 ID:Gv1lO/dD0

-とある場所にて-
 
 
『ぶ、部長……っ!私は……!』
 
『いいんよ……姫子の全て……私にくれる?』
 
『部長……ああっ!』


咲「……」ドキドキ
 
モモ「……」ドキドキ
 
一「……」ドキドキ
 
巴「……」ドキドキ
 
憧「……」ドキドキ
 
誠子「……」ドキドキ
 
淡「……」ドキドキ
 
咲(まさか百合スキー集会のオフ会で百合アニメの鑑賞会をするとは……)

咲(やっぱ”哩”さんと”姫子”さんが裸で抱き合うこのシーンはいつ見てもいいなぁっ)
 
咲(百合って最高だよぉ)


385: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:17:13.72 ID:EdObeaAuO

ワロタ
すばらです


386: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:17:25.63 ID:+FE+dwcB0

巴さんコスプレもしてて忙しいな


389: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:20:15.13 ID:Gv1lO/dD0

-12月31日 23時30分-
 
 
ゆみ「……少し盛り上がりすぎてしまったな、もうこんな時間だったか」
 
洋榎「ホンマや、あと30分で新年やないか!」
 
怜「ちゅーか、少しどころやないやろ、5時間近くここにいたんかい……駄弁りすぎやろ」
 
ゆみ「なんだかんだ言って、みんな話が弾んで仲良くなったみたいだしな」チラッ
 

竜華『やっぱそうやよねぇ~!うちも一ちゃんと透華ちゃんルートが一番泣けたわぁ」
 
美幸『あの二人はガチですよねー!私、思わず何十周もやりましたもーん!』

 
絹恵『”kei”はやっぱええですよね、うちも今じゃ”Kei”が一番やと思ってるぐらいやし』
 
塞『”Kei”と”Sela”は鉄板ですね、作品的にも商業的にもトップクラスだと思ってます』
 
 
霞『あらあら、このお団子可愛いのね~』
 
由子『お団子じゃないよー!』
 
 
怜「これを仲良くなったって言ってええんやろか……」


391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:28:17.67 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「コホン……みんな!話の途中で悪いが、そろそろ時間だ!」
 
ゆみ「このまま解散するのもなんだし、神社にでも行って初詣に行かないか?」
 
照「初詣……」
 
竜華「おー、ええやん!行こ行こ!」

哩「ええね、楽しみばい」

塞「うん、皆で行きたい」
 
ゆみ「よし、そうと決まれば早速出発するとしよう」
 
菫「みんなで初詣か……」
 
霞「スミレちゃん?」 

菫「ん、ああいや……なんだか、楽しいなって」
 
霞「……そうね、とっても楽しいわ」
 
ゆみ「あ、もちろんここの料金は割り勘だからな、忘れるなよ」


394: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:36:26.83 ID:Gv1lO/dD0

-近場の神社-


ざわ ざわ
 
 
セーラ「結構人多いんやなー」
 
菫「ここはそれほど大きな神社では無いが、地元民がよく利用するようでな」
 

ゴーン ゴーン
 
 
霞「除夜の鐘ね……」
 
ゆみ「時刻は23時55分……あと5分だな」
 
竜華「最初はどうなるかと思っとったけど、なんやかんやで一緒に新年を迎えられそーやなー!」
 
怜「せやね、竜華達と来て良かったわ」
 
恭子「まさか東京にまで来て新年を迎えることになるとは思ってもなかったですね」
 
洋榎「せやなぁ……コミマに行くだけならまだしも、恭子達とオフ会にまで参加するとは思ってへんかったわ」
 
絹恵「でも楽しかったで、今日1日」
 
洋榎「ああ……ホンマに楽しい1日やったな」


397: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:43:48.17 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「あと10秒だな……9……7……5……」
 
怜「3……2……1……」
 

「「あけましておめでとうございまーす!」」

 
菫「はっは……まさか本当にこうして新年を迎えるとはな」
 
霞「そうね……まるで夢の中にいるみたい」
 
洋榎「ところがどっこいっ……!これは現実や……っ!」

ゆみ「ああ、今こうして皆と一緒にいる……紛れもない現実だ」
 
ゆみ「っと、みんな、あけましておめでとう」
 
由子「おめでとうなのよー!」
 
塞「あけましておめでとう」

哩「おめでとう」
 
竜華「怜、あけましておめでとうなぁ、今年も宜しくな」
 
怜「おめでとうや、今年も宜しくされるで」


399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:50:13.86 ID:Gv1lO/dD0

ゆみ「さて、じゃあまずは、皆で願い事をしに行くか」
 
洋榎「せやせや!沢山願い事したるでー!」
 
恭子「沢山願い事をするって……ええんですかねそれ」
 
洋榎「有り有りやろ!願い事はいくつあっても願い事なんやで!」
 
塞「そういう問題でも無いような……」

照「私は咲と結婚できるようにお願いしよう」
 
菫「まて、それは願い事以前の問題だ」
 
照「……何故?」
 
菫「いやいや、どう考えてもおかしいだろ!」
 
照「神様ならきっとなんとかしてくれる」
 
菫「だめだこいつ、早くなんとかしないと……」


402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 20:56:53.62 ID:Gv1lO/dD0

竜華「怜ー、願い事何にするん?」
 
怜「竜華、そうやなぁ……願い事したい事は正直沢山あるんやけど」
 
怜「……たった一つだけ、選ぶとしたらあれやな」
 
セーラ「あれ?あれってなんなんー?」

怜「……私らがこれから進む、未来への成功―――かな」
 
竜華「……」
 
セーラ「……」
 
セーラ「ああ、せやな」
 
竜華「……うん」
 
怜(せや……これは私の願い毎だけやない)
 
怜(私ら3人の願い……3人の想い)
 
怜(私らの願い事―――)
 
怜(どうか――)
 
 
………
……


404: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:03:07.35 ID:Gv1lO/dD0

――数年後――
 
 

ゆみ『く……今作もギリギリだな』
 
蒲原『ワハハ、ここで延期したら今後に相当響くかもなー』
 
ゆみ『ああ、ようやく中堅レベルまで持ってこれたんだ』
 
ゆみ『ここで信用を失うわけにはいかない』
 
ゆみ『睦月!マスターアップはいつ頃だ!?』
 
睦月『明日中にはなんとか!』
 
ゆみ『頼む、今月は他に競合ソフトがない。ここで売上を伸ばすぞ!』
 
ゆみ『蒲原は妹尾と一緒に睦月のフォローを、私はモモと一緒に店舗を回ってくる』

ゆみ『鶴賀ソフトウェアの一生がここで決まると言っていい、頼むぞ!』
 
蒲原『ワハハ、任せれたぞー』


407: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:08:36.34 ID:Gv1lO/dD0

洋榎『かぁーっ、きついで……これホンマに今日で終わるんかいな』
 
恭子『だから言ったんですよ、無理をしないで発売日は来月にしましょうって』
 
由子『いくらなんでも無茶すぎるよー』
 
洋榎『せやけど、”トキハウス”が今月に来るんやで!ここは直接勝負するしかないやろ!』
 
絹恵『お姉ちゃん、そう言って前作も負けたやないの……無茶しすぎやって』

洋榎『絹までそないな事言うんかいな、誰かうちに賛同してくれる奴おらへんのかー!』
 
漫『あ、あのー、先ほど店舗の人から、数を減らしたいと電話を頂いたんやけど……』
 
洋榎『あぁっ!?なんやてぇー!そんなんうちが許さへんで!』ポカポカ
 
漫『痛いっ痛いですよぉ!私に八つ当たりせんといてください!』


412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:14:44.95 ID:Gv1lO/dD0

怜『……』
 
竜華『怜……』
 
怜『竜華か……どしたん?』
 
竜華『いや……なんかぼーっとしとるみたいで、どしたんかなーと』
 
怜『……や、なんでもないで』

怜『マスターアップも無事に終わって、ちょっと気ィ抜けたんかな』ハハ
 
竜華『怜……』
 
怜『……』
 
怜『その……な』


416: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:21:21.50 ID:Gv1lO/dD0

怜『私らがサークルを立ち上げた時の事を思い出してなぁ』
 
竜華『サークルを立ち上げた時……?そらまた随分と懐かしいわぁ』
 
怜『……あの時は色んな事があったけど、あの時皆に出会えたおかげで』
 
怜『今の私らおるんやなと思うと……少しな』
 
竜華『怜……』
 
怜『……他の皆は、元気にしとるんやろかね』

 
「トーキー!リューカー!ちょっとこっち手伝ってやー!」
 
竜華『んもう、セーラはホンマしゃあないんやから……行こ、怜』
 
怜『……はは、ホンマやなぁ』


419: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:26:09.18 ID:Gv1lO/dD0

「こんにちは!松実館へようこそなのです!」
 

菫『……っ』
 
菫『この時期は休む暇も無いな……ったく』
 
「弘世さん、それ運んだら竹の間のお布団片付けてきて頂戴」
 
菫『はい!わかりました!』
 
宥『ふふ、菫ちゃんは頑張り屋さんだね』
 
菫『宥!そっちはこれからかい?』
 
宥『うん、沢山休憩取ったから頑張るよっ』
 
菫『はは、程々にな』
 
「弘世さん!いつまでそこにいるの!早く運んで!」
 
菫『は、はいっ!すみません!……じゃ、またあとでな、宥』
 
宥『うん、がんばってね』


421: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:33:03.00 ID:Gv1lO/dD0

照『……咲?』
 
咲『お姉ちゃん?』
 
照『準備は出来た?』
 
咲『うん、いつでも大丈夫だよ』
 
照『そっか……じゃあ行こう』
 
咲『うん』
 
………
……


照『……』

咲『お姉ちゃん?』
 
照『ん?どうしたの?』
 
咲『ううん、なんか遠くの方を見てたから……』
 
照『……』


426: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:39:26.27 ID:Gv1lO/dD0

照『少し、昔の事を思い出していてね』
 
咲『昔の事?』
 
照『”仲間たち”と出会った時のことだよ』
 
咲『ああ……一緒にエロゲーを語り合った仲間たちだっけ?』
 
照『うん』
 
照『あの人達に出会わなかったら、今の私もいなかったと思う』
 
咲『お姉ちゃん……』
 
照『……』
 
照『……咲、エロゲーは好き?』
 
咲『……うん、好きだよ』
 
咲『私も元々百合が好きだったから、すんなり馴染んだし』
 
咲『結果的に、こっちの道は私に合ってたみたい』
 
咲『エロゲーって楽しいよね!』
 
照『……うん、そうだね』


428: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:45:55.93 ID:Gv1lO/dD0

咲『……ここが?』
 
照『そう、咲がこれから働く……”KIYOSUMI”だよ』
 
咲『私、やっていけるかな……』
 
照『咲なら大丈夫だよ、天才的なライターになれる』
 
咲『お姉ちゃん……』
 
照『さあ、行こう』
 
咲『……うん』
 
――エロゲーは終わらない
 
  私達のような人が エロゲーを心から愛する限り
 
  私達の物語は終わらない
 

  そして これから始まる
 
  私と私達の新しい物語は
 
  新たな歴史の1ページとして
 
  人々に語り継がれていくだろう――

Fin


438: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:50:14.22 ID:Gv1lO/dD0

咲「……」
 
咲「……ふぅ、いい話だったなぁ……」 

咲「やっぱエロゲーは最高だよぉ!」
 
咲「まさに人生だよね!」
 
咲「さて、おまけモードでも見ようかな……て」
 
咲「あぁっ!もうこんな時間!」
 
咲「早く学校に行かなくっちゃ!!」
 
咲「これ以上遅刻すると、また和ちゃんに怒られるよー!!」
 
咲「むぅ、徹夜でやってたから眠いけど……授業中に寝ればいいかっ」
 
咲「それじゃ、行ってきまーす!」
 
 
 
 
咲「エロゲーって楽しいよね!」    カン


445: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:56:26.70 ID:Gv1lO/dD0

今まで見てくださってありがとうございます。
当初は予定していなかったシリーズ物になってしまいましたが、
皆様のご協力と支援により無事完結する事が出来ました。

近々違うネタでここにSSを投下しようと思うので
また次のSSでお会いしましょう、ありがとうございましたっ(ぺっこりん)


439: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:50:19.69 ID:Px5Cwonk0

タイトル回収して綺麗に纏めるとか

乙としか言いようが無いですわ


442: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:53:37.62 ID:0Z51sRgb0

乙乙
面白かったぜ!


436: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 21:49:48.15 ID:ksash3t00

上手く纏まっててワロタ

コークスクリュー乙


254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/25(木) 14:04:42.24 ID:m8I41hBSO

哩「エロゲしとるとこば姫子ん見られよった…」も期待しとるで!


えっ最終回…?


この記事へのコメント

- 名無しさん - 2012年10月26日 03:15:43

いやー、このシリーズ面白かったわww

でも、こいつらがこぞってエロゲー業界に進出したってことは、
プロ麻雀の業界は1〜3年ほどルーキー不作だったんだろうなw

- 名無しさん - 2012年10月26日 04:18:10

かじゅのモモバレは無しか

- 名無しさん - 2012年10月26日 23:20:09

実にすばらだった

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