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華菜「社会人とかまるで悪夢だし……」

引用元: ・http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1345116930/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:35:30.26 ID:dGutpz+X0

「池田ァッ!お茶取ってこい!」

華菜「はいっ!ただいまだし!」

「池田ァッ!発注間違えてんぞ!」

華菜「申し訳ありませんだし」

「池田ァッ!お茶が温くて不味いぞ!」

華菜「すみませんだし」

「池田ァッ!」


華菜「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:39:07.56 ID:dGutpz+X0

華菜「今日も怒られてばっかだったし……」

華菜「環境や人間関係を呪うのは弱者の思考だけど……これはもう呪わずにはいられない……」

華菜「はぁ……まるで悪夢だし」


華菜「でも妹たちの為だ華菜ちゃん頑張るし!」

華菜「気晴らしにちょっと麻雀打って帰るし」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:42:56.95 ID:dGutpz+X0

華菜「裏はめくらないでおいてやる!」

「………」イライラ

カァン!←引きツモした音

「………」イライラ

華菜「にゃ~~~ッ!!」

「………」イライラ


「全く……五月蝿い人がいると困るよね」


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:46:09.38 ID:dGutpz+X0

『衣ちゃん見てるとなんかこうムラムラ~ってしてくるなぁ』

『咲っちょだけ……咲っちょだけならいいよね……』

『ん……』

『ただいまだし!』

『あれ?部屋間違えた?邪魔したし!』



「………」ムカムカ

「何だか嫌なこと思い出しちゃったよ……ちょっと麻雀楽しませてきたほうがいいかな?」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:51:00.57 ID:dGutpz+X0

華菜「あれ?お前、清澄の……髪伸ばしてるから華菜ちゃん分かんなかったし」

咲「久し振りだね……」

華菜「お?華菜ちゃんと打つつもりか?華菜ちゃん、今流れに乗ってるからちょっと強いぞ?」

咲「試してみる……?どちらかが破産するまで……」

華菜「え……?」

咲「あっ、カモ(お客さん)が来たよ」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:56:22.37 ID:dGutpz+X0

華菜「なんだよこれ……まるで悪夢だし……」カタカタ

咲「麻雀って……楽しいよね」

華菜「お前……華菜ちゃんをどうするつもりだ?」

咲「ん?うん……破滅させるよ……今ここで毟れるだけ毟って……二度と泣いたり笑ったり出来なくしてやるんだぁ」

華菜「………」

咲「それロン……24000」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:05:22.73 ID:dGutpz+X0

咲「じゃあ明日までに3200万(適当)用意してきてね。現金一括で」

華菜「………お金はちょっと待ってくれないか……?」

咲「えっ?」

華菜「華菜ちゃん、そんなにお金持ってないし……」

咲「………」

華菜「両親が事故に遭ったばかりで……今ここで私が破産なんてしたら私の妹たちが……」

咲「金もないのに賭場に来たんだぁ……」

華菜「すみませんだし……」

咲「じゃあ……お金の代わりに私の言うこと聞いてもらおうかな」

華菜「え……」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:09:37.93 ID:dGutpz+X0

咲「ただいま~」

照「咲ちゃんおかえりなさい」

咲「お姉ちゃん、お姉ちゃん!私、猫拾ってきたんだぁ」

華菜「………」

照(……猫?)

咲「お姉ちゃんは犬の方がよかった?」

照「え?あ、いや……」


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:15:43.99 ID:dGutpz+X0

咲「この猫ここで飼ってもいい?」

照「え?飼うの?ここで?」

咲「うんっ!だって可愛いんだもん!」

照「……ごめん、お姉ちゃん少し疲れてるみたいだからそろそろ寝るね……」

咲「お姉ちゃん、おやすみなさい」


華菜「………」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:22:50.60 ID:dGutpz+X0

華菜(さむい――こんな格好させられて……みじめだな……)

華菜「あ、あの……私、明日会社が……」

咲「あれれ?なんで猫が喋ってるのかな?おかしいな……?」

華菜「に、にゃぁ……」

咲「うんっ!それでいいの」

華菜「………」

咲「そんなに心配しないで……親御さんも、妹さんたちも決して悪いようにはしないから、ね」


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:34:54.88 ID:dGutpz+X0

咲「私に任せておけばなんの心配もいらないよ……」ナデナデ

華菜「にゃ、にゃー……」

咲「いい子だね……華菜ちゃんは」ナデナデ

華菜「にゃーにゃー……」

咲「きっと辛いこといっぱいあったんだよね……」ナデナデ

咲「でも、ここにいれば何も辛いことないからね」ナデナデ

華菜(……これからどうなるんだろ?)


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:41:02.80 ID:dGutpz+X0

咲「じゃあ、私は仕事に行ってくるね」

照「咲ちゃんいってらっしゃい」

咲「私がいない間もいい子にしてるんだよ?」ナデナデ

華菜「にゃ、にゃー……」

咲「ん、いい子だね」


照「………」

華菜「………」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:49:33.68 ID:dGutpz+X0

照「………」ジー

華菜「………」

照「………」ジジー

華菜「……にゃ、にゃあ?」

照「……おいで」

華菜「にゃあー」


照「………」ペラッ

華菜「………」

照「………」ペラッ

華菜「………」

華菜(何でこの人、私を膝に乗せて姉妹百合の本読んでんだし!姉妹百合とかそんなオカルトありえないし!ってか、ツッコむとこそこじゃないし!)

照(この猫重い……)


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:55:21.62 ID:dGutpz+X0

華菜「ねぇ、お姉さんは私のこと何とも思わないのか?」

照「……!?」

華菜「何でこんなことしてるの?とか、普通は思うはずだし」

照「猫が……」

華菜「だいだいおかしいし!人をペット扱いするなんて」

照「シャベッタアアアアアアアア!!」

華菜「うおい!」


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:00:53.08 ID:dGutpz+X0

照「見た目通り人だったんだ……」

華菜「見て気付けし!」

照「咲ちゃんが猫だって言い張ってたからてっきり……」

華菜「騙されるなし!」

照「その猫耳は本物?」フニュフニュ

華菜「はぅ……さ、さわんな……し……」

照「私も魔物とか言われてたけど、リアル猫耳生えてる人は初めて見る……」フニュフニュ


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:08:26.34 ID:dGutpz+X0

照「………」コテ

華菜「ん?どうしたんだし?」

照「お腹減った……」グー

華菜「さっき朝ご飯食べたばっかだし!」

照「朝ご飯……」ググー

華菜「………」

照「………」グーグー

華菜「分かったし……華菜ちゃんが何か作ってやるし」

華菜(何でうちの妹たちより手がかかるんだし……)


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:19:25.25 ID:dGutpz+X0

咲「ただいまー」

照「咲ちゃんおかえりなさい」

華菜「にゃー」

咲「華菜ちゃん、いい子にしてた?」ナデナデ

華菜「にゃ、にゃぁ……」

照「咲ちゃん、その猫すごいんだねぇ。ご飯も作ってくれたし、家事もやってくれたよ」

咲「え……?」

華菜「にゃ……」

咲「どうしてペットがそんなことするの?ありえる?ありえないよね?間違ってるよね?ねぇ、どうして……?」

華菜「にゃ、にゃー……」


咲「ちょっと調教が必要みたいだね……」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:27:17.24 ID:dGutpz+X0

華菜「や、やめろし!そんなとこ触るなし!」

咲「何で猫が喋ってるのかな?」クチュクチュ

華菜「あっ……あぅ……ん……」

咲「ほら、猫っぽく鳴かないとダメだよ?」グチュグチュ

華菜「にゃ……ん……にゃぁ……」

咲「ふふ、その調子だよ」


華菜(美穂子……さん……ごめんなさい…だし……)


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:37:32.10 ID:dGutpz+X0

『池田ァッ!お茶取ってこい!』

『池田ァッ!発注間違えてんぞ!』

『池田ァッ!お茶が温くて不味いぞ!』

『池田ァッ!』

『池田ァッ!!』

『池田ァッ!!!』


華菜「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」ブツブツ

咲「華菜ちゃん、すごいうなされてる……怖い夢でも見てるのかな?何か安心させてあげられたらいいけど……」

咲「槓…もいっこ槓…もいっこ槓…もいっこ槓…ツモ…ロン…昏鐘鳴の音が聞こえるか?…槓…槓…槓…もいっこ槓…麻雀って楽しいよね」ボソボソ

華菜「うっ、うぅ………」ガクガクガク


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:50:08.34 ID:dGutpz+X0

華菜「ん?あれ……?」

小池A「あ、おねーちゃん」

小池B「おきたー?」

小池C「すごくうなされてたけど、だいじょーぶ?」

華菜「ここ……私の家?今までの全部夢……?」


華菜「そうだ……会社行かなきゃ……」フラフラ

小池A「おねーちゃん、ふらふらだよ?」

小池B「だいじょーぶ?」

小池C「むりしないで」

華菜「大丈夫、大丈夫……今や私が一家の大黒柱なんだから……このくらいで休んでらんないし……」フラフラ


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:57:34.61 ID:dGutpz+X0

華菜「おはようございますだし」

「池田ァッ!おはよう」

「池田ァッ!急にここに転属する奴がいてな……教育係頼めるか?」

華菜「え?あ、分かりましたし!」

咲「初めまして、今日付けでここに配属されることになりました宮永咲です。皆さん、どうかよろしくお願いしますね」

華菜「あっ、あぁ……」カタカタ


咲「これからよろしくお願いしますね。華菜ちゃん――」


槓!


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 22:58:37.98 ID:dGutpz+X0

どんなに考えてもいい方向にもっていけなかった池田ァッ!


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