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怜「お疲れ会やて」

引用元: ・http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343146230/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:10:30.35 ID:VK7JV/GS0

団体戦のインターハイが終わり、白糸台が見事3Vを飾った日の夜。
ベスト8の学校同士でお疲れ会が開かれる事になった。
そしてここはAブロックの準決勝先鋒戦を戦った者達の集まり。

怜「……」

煌「……」

玄「……」

照「……」

怜「……あ、アレやな、お疲れ会とは言うても、こないだまで真剣勝負をしとった相手と面と向かって話し合うっちゅーんは、ちと違和感あるなぁ」

煌「特に園城寺さんの場合は、文字通り命懸けでしたものね」

照「……悪かったな」

煌「いえ、別に宮永さんが悪いと言っているワケでは……ね、園城寺さん?」

怜「まあな。対局中は連荘止めんのに苦労させられたけど、そこはまあ勝負やし、今思い返せば楽しい思い出や」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:16:21.95 ID:VK7JV/GS0

玄「でもビックリしましたよ、園城寺さん。対局が終わったら倒れちゃうんですもん」

怜「少し頑張り過ぎたからなぁ、でも今はもうこの通り大丈夫や。心配してくれてありがとうな」

煌「ですが素直に『すばらっ』とは言えませんよ、そういう無茶は」

照「やっぱり私のせいで……」

怜「新道寺!」

煌「すばらっ!」ペシ

照「痛ッ!?」

怜「まるで判ってへんな、チャンピオン」

照「へ……?」

煌「何故園城寺さんが……いいえ、わたくし達がそれだけの無茶をしたのか、それだけの無茶ができたか」

煌「それは偏に宮永さん、貴女がいたからなのですよ」

照「……やっぱり私のせい」

怜「阿知賀!」

玄「やめるのですッ!」ペシ

照「痛ッ!? ……またぁ?」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:20:16.76 ID:VK7JV/GS0

怜「ええかチャンピオン。ウチらはアンタがいたからあれだけ頑張れたんよ?」

怜「『アンタに勝ちたい』。そう思えたから全力以上のものが出せたんや」

玄「それを人は『切磋琢磨』と言うのです!」

照「……私が……いたから……?」

怜「結局届かんかったけどな」

煌「一矢は報いたつもりですよ」

玄「私だって!」

照「貴女達……。ありがとう」テレテレ

玄「えへへ」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:24:40.30 ID:VK7JV/GS0

怜「しかしあれやなあ、チャンピオン対局中とエライ雰囲気違うな」

照「そ、そうか?」アセアセ

煌「そうですね。雑誌などで拝見した時は明るい感じの方かと思いましたし」

玄「対局した時は、クールな人かとも思いました」

照「……」

怜「……自分、ホンマは根暗やろ?」

照「!?」

怜「図星やな」

煌「図星、ですわね」

玄「ですね!」


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:29:03.32 ID:VK7JV/GS0

照「べ、別に好きで根暗やってるワケじゃない!」

怜「判っとるわ。美人やけどちょっと無愛想やから、周りの連中も声を掛けづらいだけなんやろ?」

煌「その無愛想なまま麻雀を打って、それで強いものですからさらに周りの人々が距離を取ってしまっただけなのでしょうね」

玄「ですね!」

照「うう……」

怜(……なんやこのチャンピオン、かわええな///)アイコンタクト

煌(園城寺さんが倒れた時もなんだかオドオドしている様子でしたし、根は臆病なだけかもしれませんね///)アイコンタクト

玄「ですね!」ニコニコ

照「?」


21: >>17 これは単発ですよ 2012/07/25(水) 01:33:57.03 ID:VK7JV/GS0

怜「しかしあれやな、お疲れ会って一体なにをすればええんやろうな?」

煌「そうですね。まだわたくし達はお互いの事をほとんど知りませんし……まあ、知り合う為のこの会なのでしょうけど」

照「私達の共通の話題といえば……」

玄「麻雀ですね!」

怜「やっぱそれしかないな」

煌「すばらっ!」

照「でも代表校同士の対局は御法度なんじゃ……」

怜「堅い事言うなや優等生。もう団体戦は終わっとるし、チャンピオン以外は個人戦には出てない。大丈夫やろ」

煌「それに麻雀インターハイに出場した選手を集めて、麻雀を打つなと言う方がムリというものですよ」

玄「ですね!」


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:39:38.89 ID:VK7JV/GS0

近場の雀荘にやって来た四人

照「はやくはやく!」

怜「判ってるからはしゃぐな」

怜(なんや、チャンピオンも随分砕けてきたなぁ)アイコンタクト

煌(それだけわたくし達に心を開いてくださっている、という事なのでしょう)アイコンタクト

煌(それはとてもすばらな事ですよ。宮永さんにとっても、わたくし達にとっても)アイコンタクト

玄「皆さん、せっかく打つんですから、ここは一つ賭けをしませんか?」

照「賭け?」

怜「ほう、面白そうやな」

煌「なにを賭けるんですか?」

玄「単純にして明解! 半荘一回勝負で、一位の人が他の三人に一つだけ命令できるのです!」


23: 対局描写って読んでいる人は面白いのだろうか? 2012/07/25(水) 01:43:57.10 ID:VK7JV/GS0

東一局~六巡目~
東:煌 南:怜 西:玄 北:照

照「ツモ! 300・500!」

煌:24500 怜:24700 玄:24700 照:26100

煌「おや、東一局は様子見ではないのですか?」

照「貴女達の手の内はもう判っているから、その必要はない」

怜「なら、ウチも出し惜しみしとる場合じゃないな。いくで!」

玄「私だって!」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:47:16.52 ID:VK7JV/GS0

東二局~8巡目~
東:怜 南:玄 西:照 北:煌

照「ツモ! 800・1600!」

煌:23800 怜:23100 玄:23900 照:29300

怜「流石に安手やと止めようがないな」

煌「ですが、和了すればするほど手は狭まっていきます。ドラは松実さんが抱えていますから、点数を上げていくのは難しいですよ」

照「だからこそ、楽しい」

怜「……ほう」ジィー

照「な、なに? 私の顔になにか付いてる?」アセアセ

怜「いや、麻雀中でも笑えるんやな、と思うてな」

照「え?」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:51:15.44 ID:VK7JV/GS0

怜「インハイの時はいつも真顔やったから、ホンマは麻雀そんなに好きやないんかとも思ってたんやけど」

照「そ、そんな事ない! ただ、あんまり知らない人と打つのは少し緊張するというか……」

煌「それではわたくし達は、宮永さんのお知り合いになれたという事ですかね?」

照「……照」

煌「はい?」

照「照って呼んで。みんな……と、友達……だから」

怜(キタで!)アイコンタクト

煌(すばらっ!)アイコンタクト

玄「はい、照さん」

照「う、うん……///」

怜&煌(一番乗り持ってかれた!?)


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:55:33.97 ID:VK7JV/GS0

煌「で、ではわたくしも、照さんと呼ばせていただきますわ」

怜「ウチは同い年やし、照って呼ばせてもらうわ」

照「うん! ……それと」モジモジ

怜「なんや?」

照「みんなの事も……名前で呼んで……いい?」ウワメヅカイ

怜「ぶはッ!!」ハナジブー

照「お、園城寺さん!?」

煌(お気持ちは判りますが、流石にその反応は変態チックですよ)アイコンタクト

怜(対面からモジモジとあんな上目遣いで見られたら、流石に耐えられんわ)アイコンタクト

怜「ちゃうやろ……」

照「え?」

怜「ウチの名前は怜や。怜って呼んでや」

照「それじゃあ……と、怜ちゃんって呼ぶね?///」

怜「ぐはッ!!」トケツ


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 01:59:45.84 ID:VK7JV/GS0

煌(園城寺さんばかりずるいですわね)

煌「それではわたくしの事も煌と呼んでください、照さん」

照「うん! 煌ちゃん!」

煌「……」^q^

怜(新道寺! よだれよだれ!)アイコンタクト

煌(は!? ほぼイキかけましたわ……)アイコンタクト

怜(アンタも大概やな)アイコンタクト

玄「次は私の番ですよ、照さん!」

照「玄ちゃん!」

玄「照さん!」

キャッキャッ

怜(なんや、あの二人妙に仲ようなってるな。妬けるわぁ)アイコンタクト

煌(照さんには妹さんが、松実さんにはお姉さんがいらっしゃいますから、お互い姉妹のような感覚なのかも知れませんね)アイコンタクト


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:04:55.23 ID:VK7JV/GS0

照「そうだ、みんなもお互いの事を名前で呼んでみるのはどう?」

玄「あ、それいいですね。いいですよね? 怜さん、煌さん?」

怜「別に構へんよ。なあ、煌?」

煌「勿論すばらですよ。怜さ……ん……」

怜「ん? なんや歯切れ悪いな」

煌「なぜか怜さんとお呼びするのに違和感がありますね……。お姉様、とお呼びしてもよろしいですか?」

怜「な、なんでや?」

煌「なぜでしょうね? 自分でも判らないのですが、その方がしっくりくるのですよ、中の人的に」

怜「メタアピールやめい!」

玄「それじゃあ東三局、行きましょうか」

怜&煌(流された!?)


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:09:37.46 ID:VK7JV/GS0

東三局~五巡目~
東:玄 南:照 西:煌 北:怜

怜(そろそろ……ダブル! 二巡先や!)
――――――――――
怜(!? 玄ちゃんがドラを切ってくるんか? その次順では上がらんようやけど、張ったんか……)

怜「……」トン

玄「……」トン

照(玄ちゃんのドラ切り……。でも張ったという気配は感じられない)

照「……」トン

煌(すばらっ! 玄さんのドラ切りに対して照さんは強気にドラ側ですか)

煌(お姉さまの様子からすると次順で上がるという事はなさそうですが……取り合えずは現物ですかね)

煌「……」トン


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:13:42.86 ID:VK7JV/GS0

東三局~十巡目~

照「ツモ! 1300・2600!」

煌:22500 怜:21800 玄:21300 照:34500

怜(照のツモは仕方ないとして……釈然とせんな)

煌(玄さんのドラ切り、あれはなんだったんですかね……)

玄「さあ、東四局ですよ」ニコニコ

東四局~配牌~
東:照 南:煌 西:怜 北:玄

怜(……ドラがきてる。これも玄ちゃんがドラを切った影響か?)

煌(ですが、こんな事をして一体なんの得が?)

照(私の打点上げが楽になるだけなのに……)

玄「ですね!」ニコニコ

怜&煌&照(判らない……)


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:17:50.42 ID:VK7JV/GS0

東四局~四巡目~

怜(玄ちゃんの思惑が判らん。照の打点ももう無視できんところまできとるし……ここはトリプル! 三巡先や!)
――――――――――
怜(……三巡先で玄ちゃんのタンピンツモ? ドラは絡んでおらんようやけど……なるほど、ドラが来ない分、早く安い手が来るんか)

怜(こっちはドラや赤ドラが来る分手がバラけてる。鳴いてずらす事もできん)

怜「……」トン

玄「……」トン

照(……私より玄ちゃんの手の方が早い?)

照「……」トン

煌(お姉様のあの様子、数巡後に玄さんが和了るようですね。なんとか鳴いて行きたいところですが、対子はドラのみ。鳴けそうにありませんね)

煌「……」トン


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:21:51.78 ID:VK7JV/GS0

東四局~七巡目~

玄「ツモ! 1000・2000!」ドヤゴン

煌:21500 怜:20800 玄:25300 照:32500

怜(……やはりきたか)

照(ドラはなし、か)

煌(照さんの連続和了を止め、親も流した……)

煌(本来であればすばらと言いたいところですが、これではお姉様とわたくしが焼き鳥になってしまいそうですね)

玄「さあ、南入ですよ!」ニコニコ


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:26:37.61 ID:VK7JV/GS0

南一局~一巡目~
東:煌 南:怜 西:玄 北:照

煌(のみ手でもいいから、そろそろ上がりたいところですよね~)

煌「……」トン

怜(……アカン、さっきのトリプルやった反動でシングルすらできん)

怜「……」トン

玄「……」トン

照(まだドラが来る……。でも、やっぱり玄ちゃんの手の方が早い)

照「……」トン

南一局~七巡目~

玄「リーチ!」

煌(すばらっ! 玄さんがリーチをかけて来ましたか。しかし、お姉様なら何か対策を……)チラ

怜(スマン、視てなかった)

煌「」

照(今のツモでこっちも張ったけど、その為にはドラを切らなくちゃならない……)

照(普段の対局であれば回して行くところだけど……このドラは通る!)


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:31:46.77 ID:VK7JV/GS0

玄「ロン! リーチ、一発、タンヤオ、ドラ1、裏ドラ3で、跳満、12000です!」ドヤゴン

照「……へ?」

煌:21500 怜:20800 玄:37300 照:20500

怜(よー判らんが照が玄ちゃんに放銃したで)

煌(お姉様の目は節穴ですか? 照さんは玄さんの能力を鑑みて、今はドラを安牌だと読んだんです)

怜(なんでドラが安牌なんや?)

煌(前局の玄さんの和了り手は見ましたよね? あの中にはドラどころかドラスジも絡んでいなかった)

煌(つまり、今の玄さんにはドラが絡む手は入らない。そう照さんは考えたんです)

怜(でも結局ドラが絡んだで?)

煌(おそらく、ドラがまた玄さんの下に戻り始めているのだと思います)

煌(そのタイミングで照さんは振り込んでしまった……いえ、振り込まされてしまったのでしょう)

怜(時間差ドラ爆、か……やっかいやな)


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:35:48.94 ID:VK7JV/GS0

南二局~一巡目~
東:怜 南:玄 西:照 北:煌

怜(今回は完全にドラが来なくなったか。まあいい、取り合えず和了る事が第一や)

怜(高三にもなって焼き鳥とか、洒落にならん。ダブル! 二巡先や!)
――――――――――
怜(……流石に二巡程度じゃ大きな変化はないか)

怜「……」トン

玄「……」トン

照「……」トン

煌「……」トン


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:39:23.02 ID:VK7JV/GS0

南二局~八巡目~

照「ツモ! 400・700!」

煌:21100 怜:20100 玄:36900 照:21900

煌(後がなくなってきましたね。ここは以前のようにお姉様と協力して……)チラ

怜(激流に身を任せ同化する!)

煌(……へ?)

怜(天を見よ……見えるはずだ、あの死兆星が!!)

煌(つまり早い話が……)

怜(諦めるんや……)

煌(あきらめたーらおーわーりー♪)

怜(きもーちをリセットしてー♪)

照「せめて奥義で葬ろう」

怜&煌「やめて!」


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:44:30.04 ID:VK7JV/GS0

終局
一位:玄 二位:照 三位:煌 四位:怜

怜(まさかホンマに焼き鳥になるとは……)ドヨーン

煌(それは言わない約束ですよ……)ドヨーン

照「スゴイね玄ちゃん! 私、結局連荘できなかったよ」

玄「半荘一回だけの勝負で、奇襲みたいにやったからですよ~。それより問題は、賭けの方です!」

煌「一位の人が他の三人に一つだけ命令できる、でしたっけ?」

怜「あ~、そんなんもあったなぁ~。焼き鳥のショックで忘れとったわ……」

照「玄ちゃんはどんな命令をだすの?」

怜(嫌な予感しかせんのやけど……)アイコンタクト

煌(玄さんの事ですから、酷い内容ではないとは思うのですが……)アイコンタクト

怜(いやいや、人は見かけによらんってゆーからなぁ。それにこの賭けを提案してきたのも玄ちゃんやったし)アイコンタクト

煌(すばらっ! 勝算があるから提案してきた、と?)アイコンタクト

怜(せやろな。まあ、なんにしてもウチらに拒否権はないけどな)アイコンタクト

煌(すばらぁ……)


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 02:50:02.91 ID:VK7JV/GS0

玄「インターハイが終わったら私達はそれぞれ地元に帰ってしまいます。四人で会う機会も、もうないのかもしれません」

玄「それでも、私は皆さんの事はずーっと友達だと思っています」

玄「だから……皆さんも私の事をずーっと友達だと思ってください! それが私の命令です!」

怜「……」

煌「……」

照「……」

玄「……ダメ、でしょうか?」

怜「ダメなワケないやろ。てか、そんなん言われんでもウチらはずーっと友達やろ。逆にそんな命令で拍子抜けしたわ。なあ?」

煌「すばらっ!」

照「うん!」

玄「皆さん……」ウルウル

玄「じゃ、じゃあ調子に乗ってもう一個だけ命令してもいいでようか?」

怜「なんや?」

玄「今度三人でうちの旅館に泊まりに来てください!」

カン!


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 03:01:24.32 ID:VK7JV/GS0

あれです、結局のところ怜をお姉様と呼ぶすばらと、麻雀で活躍するクロチャーを書きたかっただけなんです、うん
松実館編は構想はあるけど、まだまとまってません
即興で書いてもいいのかも知れないけど、すごいグダグダになりそう


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 03:07:50.46 ID:ZuIBnlQr0

おっつおっつ


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 03:17:33.72 ID:SgrVLWA+0

おつ


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 03:17:45.83 ID:VK7JV/GS0

ちょっと松実館編書き出してみました

怜「少し遅れてしもうたが、ここが松実館か。玄ちゃんキタで~」

玄「いらっしゃい、怜さん。遠路はるばるお疲れ様です。煌さんは一足先にいらしてま
すよ」

怜「さすが煌や、しっかりしとる。照は?」

玄「最寄りの駅には着いたらしいんですけど、迷っちゃったみたいで……今バイトの子に迎えに行ってもらってるので、もう来ると思うんですけど」

??「おまたせ」

照「ここが松実館か。風情があるな」

怜「ん、ウワサをすれば、やな」

玄「いらっしゃい、照さん! やえさんもありがとうございます」

やえ「私は小三の頃から道に迷わない。お嬢のお友達なら、ニワカには任せておけないからな」

みたいなギャグでいこうかな?


63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 03:24:42.48 ID:YLFUc1RjO

まさかの先輩


69: >>64ごめんなさい、符の計算まではまだよく判ってないニワカです 2012/07/25(水) 03:32:30.92 ID:VK7JV/GS0

宿泊部屋

煌「すばらっ! お二人共遅いですよ。まあ、その分旅館内を見学できましたが」

怜「堪忍してや。こっちは病弱キャラなんやし、煌みたいに心身ともに屈強やないねん」

照「道には迷う為にある。人生の道もまた然り」ドヤ

煌「すばらな事を言っているように聞こえますが、ようは方向音痴って事ですよね?」

照「そ、そんな事はない」アセアセ

怜(相変わらず判りやすいな)アイコンタクト

煌(それが可愛いんですけどね)アイコンタクト

襖「ガラ!」

やえ「お見せしよう、王者のお茶運びを!」

玄「あ、やえさん襖は跨いでくださいね」

やえ「あ、はい」

怜「……ニワカやな」


71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 03:44:08.22 ID:VK7JV/GS0

怜「そういや、腹減ったな。時間もいい感じにお昼時やし」

照「私も少し歩いたからお腹空いた」

煌「という事はまずはお昼ですね」

玄「それじゃあご飯持って来ますね。やえさん、手伝って」

やえ「お任せあれ!」ドヤ

怜「……人のセリフパクってったで。しかも襖踏んで行った」

煌「減給ものですね」

襖「コンコン」

??「失礼しまーす」

照「玄ちゃん? にしては早すぎる気がするけど……」

宥「残念、お姉ちゃんでした~」


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 04:02:42.00 ID:VK7JV/GS0

照「貴女、確か阿知賀の次鋒の……」

宥「松実宥で~す。玄ちゃんのお友達が泊まりに来てる聞いたから、ご挨拶に来ました」

煌「これはご丁寧にどうも。わたくしは新道寺のすばらっ! もとい花田煌と申します。以後お見知りおきを」

怜「千里山の園城寺怜や、よろしゅう」

照「し、白糸台の宮永照です……」モジモジ

怜(ほぼ初対面の相手やから緊張しとるな)アイコンタクト

煌(多分大丈夫ですよ。あの人は玄さんのお姉さんですからね)アイコンタクト

宥「あらあら、緊張しなくてもいいんですよ?」

照「で、でも……」モジモジ

宥「こっちにおいで~」ギュッ

照「あ……」

宥「恐くな~い、恐くな~い」ナデナデ

照「うん……」


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 04:17:06.02 ID:VK7JV/GS0

怜(羨ましいなぁ)アイコンタクト

煌(わたくしがして差し上げましょうか?)アイコンタクト

怜(え……?)

襖「ガラ!」

やえ「お見せしよう、王者の配膳を!」

玄「やえさんはまず配膳の位置を覚えましょうね」

やえ「あ、はい」

煌(良いタイミングで割って入って来ますね。すばらではありません)

玄「あれ、お姉ちゃん来てたんだ。もう照さんと仲良くなったの?」

宥「うん。照さんって可愛い人だね~。子猫さんみたい」ナデナデ

照「……にゃ、ニャ~///」

怜&煌「ガハッ!!」トケツ


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 04:28:10.83 ID:VK7JV/GS0

怜(あ、アカン。二泊の予定やけど、一泊も待たずに倒れるかも判らん)アイコンタクト

煌(が、我慢ですよお姉様。まずはすばらを数えて冷静になりましょう。すばらすばらすばら……)アイコンタクト

玄「配膳終わりましたよ~。お昼ご飯にしましょう」

やえ「お見せしよう、王者の昼食を!」

玄「やえさんはまだお仕事残ってますからね」

やえ「あ、はい」

玄「お姉ちゃんも行くよ。旅館は朝からお昼までが一番忙しいんだから」

宥「は~い。また後でね、照さん」ノシ

照「……うん」ノシ

怜(しょんぼりしとる照もええなぁ~)

煌(すばらっ!)


78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 04:46:36.91 ID:VK7JV/GS0

昼食後

怜「あ~食った食った。もう入らへん」オナカポンポン

煌「オヤジ臭いのでやめてくださいお姉様。華の女子高生なんですから、もっと周りの目を気にしてください」

怜「逆や逆。華の女子高生やからこそ、こういう行動も許されるんや」

煌「また屁理屈をこねて……」

照「でも、料理は本当に美味しかった」

煌「そうですね。旅行先で食べる料理は得てして美味しいものですが、ここの料理は本物のようですね」

怜「ウチは食えればなんでもええけどな」

煌「……お姉様、病弱キャラとか言いながら身体以外はメチャクチャがさつですね」

照「風情というのを判ってない」

怜「ご、ごめんなさい……」


79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 04:57:46.82 ID:VK7JV/GS0

襖「ガラ!」

やえ「お見せしよう、王者の片付けを!」

怜「なんや、今回は一人か?」

やえ「片付けぐらい一人でできなければ流石にバイトにならない」

煌「急に冷めましたね」

照「あ、食べ終わった食器はそっちにまとめて置きました」

やえ「これはご丁寧にどうも」

ガチャガチャ

やえ「私はこれで失礼しますが、もう少ししたらお嬢達が来ると思いますので、しばしお待ちください」

怜「……普通に仕事して帰って行ったな」

煌「やればできるんですね。襖もちゃんと跨いで行きましたし」

照「玄ちゃんに甘えてるだけなのかもね」


81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 05:20:04.08 ID:VK7JV/GS0

怜「……煌、一つ頼み事をしてもええか?」

煌「なんですか? 急に改まって」

怜「玄ちゃんが来るまでええから、膝枕してくれへんか? 食後は竜華の膝枕と決まっとるんやけど、今日は竜華がおらんからな」

照「それなら私がしようか?」

怜「あ、いや、照はええんよ」

照「そ、そうなの……?」ショボーン

怜「あ、あれやで、別に照の事が嫌いってワケやないんやで? ただ、膝枕にはある程度の肉付きが必要なだけなんや。ほら、照ってスレンダーやし」

照「そ、そんな事ないよ」テレテレ

怜(せ、セーフやで。照に膝枕されたら血涙する準備がある)

煌「まあ、そういう事でしたらどうぞ、お姉様」ヒザポンポン

怜「おおきに」ヨイショ

煌「どうですか、わたくしの膝枕は」

怜「ええなぁ。あんまり竜華以外にしてもろた事はないが、煌のもええ感じや」

怜「ほどよい肉付き、体温。そして何より顔がよう見えるのがええな。これは竜華にはないポイントやな」

煌「一応褒め言葉として受け取っておきましょう」


84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 05:37:26.73 ID:VK7JV/GS0

照「……」ジィー

怜「ん? 照も膝枕してほしいんか?」

照「う、うん///」

煌「よろしければ後で照さんにも膝枕して差し上げましょうか?」

怜「それはダメや。煌の膝枕はもうウチのもんや」

煌「わたくしの意志は無視ですか……」

怜「もう少ししたら玄ちゃんや宥も来るやろ。そしたら二人に頼めばええ。きっと喜んで照専用膝枕になってくれるで」

照「私……専用!」キラキラ

襖「ガラ!」

玄「やっとお仕事終わったよ」

宥「お仕事さむ~い」

怜「またウワサをすれば、やな」


86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 05:54:18.15 ID:VK7JV/GS0

照「二人にお願いがある!」

宥「な~に? お姉ちゃんに言ってみて?」

玄「玄ちゃんにお任せあれ!」

照「二人に、私だけの膝枕になってほしい!」

怜(……新手の告白か何かか?)アイコンタクト

煌(お姉様も似たような事をわたくしに言いましたよ)アイコンタクト

怜(え……?)

宥「いいよ~。こっちにおいで~」

玄「さあ、私達の胸に飛び込んで来るのです!」

照「うん!」ギュッ

怜(一夫多妻か……ええなぁ)アイコンタクト

煌(わたくしは一夫一妻の方がいいですけどね)アイコンタクト

怜(え……?)


87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 05:55:54.15 ID:YZ/ponxp0

竜華さん事件です


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 06:13:26.00 ID:VK7JV/GS0

怜(……煌、もしかしてウチの事好きなんか?)

煌(また随分とストレートな質問ですね……まあ、もしかしなくても好きですよ?)アイコンタクト

怜(それは……Likeという意味なんか? それとも……)アイコンタクト

煌(そこはご想像にお任せしますよ)アイコンタクト

怜(……ウチのええように取るで?)アイコンタクト

煌(ええ、構いませんよ)アイコンタクト

怜(……いや、しかしウチには竜華が……ブツブツ)アイコンタクト

煌(あら、そっちの意味で取りましたか。それはそれで光栄ですけど)アイコンタクト

怜(……からかっとったんか?)アイコンタクト

煌(言ったハズですよ、ご想像にお任せします、と)アイコンタクト

怜(釈然とせん……)アイコンタクト

煌(まあ、一度千里山の部長さんとはお話したいと思っていましたし、いい機会かもしれませんね)アイコンタクト

怜(……どちらにしろ修羅場は免れへんな)


93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 06:39:58.44 ID:K3hS04sY0

アイコンタクトってすごい


94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/25(水) 06:40:14.30 ID:VK7JV/GS0

怜「それで、今日はどうする予定なん? 『観光ルートは玄ちゃんにお任せあれ!』とかゆーとったっんやから、もう決めてあるんやろ?」

玄「はい。まずは阿知賀女子にご案内しようかと思ってます」

煌「しかし今は夏休みでは? まあ夏休みでなければ他校の生徒が入り込むなんて事はできませんが……」

宥「みんな待ってるよ~」

照「みんな?」

宥「阿知賀女子麻雀部のみんなだよ~」

玄「麻雀好きが集まっているのですから、やる事は一つです!」

怜「なるほど、そういう事か」

煌「すばらっ!」

宥「でも遠路はるばる来てもらったのにいいのかな~?」

照「私は全然構わない」

怜「ウチも構へんよ。後輩達へのいい土産になるしな」

煌「わたくしも勉強させていただきますので」

玄「それでは阿知賀にレッツゴーですよ!」

カン!




怜「やって参りました、阿知賀女子麻雀部」


引用元: ・http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343460421/
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 16:27:01.81 ID:Vw9/h9pA0


怜「しかし妙にドアの向こうが騒がしいな」

玄「もうみんな集まって打ってるのかなぁ?」

煌「すばらっ! ではわたくし達も混ぜていただきますか」

照「腕が鳴る(物理的に)」コークスクリュー

宥「私と玄ちゃんは買い出しに行ってくるよ~。温かい飲み物買ってくる~」

煌「買い出しならわたくしが……と言いたいところですが、この辺りの道を知りませんでした。申し訳ありませんが、お願いします」

玄「おまかせあれ!」

ドア「ガラ!」

怜「たのもー……う?」

健夜「やっと見付けましたよ、赤土さん」

晴絵「小鍛治プロ? どうしてここに?」

健夜「貴女を……さらいに来ました!!」



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 16:31:40.12 ID:Vw9/h9pA0

怜「……トンネルを抜けるとそこはお花畑やった」

煌「美味しい蜜をすする蜂もいるようですよ」

恒子「ナンノコト?(棒読み)」

照「カメラとパソコンで実況中継……」

恒子「誤解のないように言っておくけど、今回ばかりはすこやんの要望でやってるんだよ?」

怜「信用できんなぁ……」

恒子「本当だよ。すこやんが『私の求婚を世界中の人に見守っていてほしいの!』って言ってたんだから」

煌「結婚適齢期を過ぎた女性は恐ろしいですね……」

照「ああいう風にはなりたくない……」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 16:35:28.83 ID:Vw9/h9pA0

晴絵「え~と、小鍛治プロ? それはどういう意味ですか?」

健夜「言葉通りです。貴女には私の伴侶になって頂きたい! それとも、イヤだと仰いますか?」

晴絵「はいいいえの回答をする以前に、状況がよく判らないのですが……」

健夜「なるほど、私が貴女に惚れた経緯を知りたいと」

晴絵「ま、まあ端的に言えばそうかな……」

健夜「判りました、お話ししましょう」


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 16:40:11.79 ID:Vw9/h9pA0

健夜「覚えていますか? 私達が初めて出会った時の事を」

晴絵「10年前のインターハイ準決勝……忘れるハズもありません」

健夜「私もです。あの時の赤土さんの打ち筋は、一日たりとも忘れた事はありませんでした」

健夜「高校時代とはいえ、私が唯一受けた跳満。正直なところ私のプライドはズタボロでした。生まれて初めて本気で悔しいと思いました」

健夜「プロになり、史上最年少の八冠保持者などと持てはやされても、その想いが頭から離れる事はなかった」

晴絵「まさか、プロの最前線から身を引いたのも……」

健夜「ええ。あえて『貴女のせい』と言わせてもらいましょうか。それほどまでに貴女は私の中で大きな存在になっていたという事です」

健夜「この責任、取って頂かなければ私も引くに引けません!」

晴絵「小鍛治プロ……」

健夜「もちろん直ぐにお返事を頂けるとは思っていません」

健夜「近くの松実館という旅館に宿泊していますから、返事が決まったらいらしてください。恒子ちゃん、帰るよ」

恒子「あ、は~い」

晴絵「……」


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 16:47:15.32 ID:Vw9/h9pA0

怜「……えらい場面に遭遇してもうたな」

煌「10年来の想い、ですか。すばらと評するべきか、重いと一蹴してしまっていいものか……」

照「想いのカタチは人それぞれ」

怜「……せやな」

晴絵「あ、キミ達ゴメンね。先客がいてお構いもできなくて」

煌「お気遣いなく。あの状況では仕方がないというものです」

晴絵「ありがとう……。あれ? 玄と宥は?」

照「買い出しに行ってますよ。それより阿知賀のメンバーがみえないようですけど……」

晴絵「あ~、小鍛治プロと打っちゃったみたいで『しばらく麻雀はいいです』なんて言って帰っちゃったよ」

怜「……一体何があったんや?」

晴絵「まあその内勝手に立ち直るだろ。それより、せっかく来たんだ、少しは打っていくんだろ? 相手になるよ」

照「国内最強とまで言われる小鍛治プロが認めた相手……面白そう」

煌「すばらっ! お相手お願いします!」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 16:52:15.33 ID:Vw9/h9pA0

夕方

怜「ん? もうこんな時間か。麻雀をやっとると時間が早く感じるなぁ」

煌「すばらっ! 四時間近く打っていたという事ですか」

照「……お腹空いた」

玄「それじゃあ旅館に戻って夕食にしましょう!」

宥「私達はまたお仕事だけどね~」

玄「でも結局今日は観光案内できなかったけどよかったですか?」

怜「構へんよ。アンタらと打てて楽しかったしな。それに明日は名所案内してくれるんやろ?」

玄「もちろん! 玄ちゃんにおまかせあれ!」

煌「それでは旅館に戻りましょうか」

照「うん。お腹も空いたけど、汗も掻いたから温泉にも入りたい」

怜「温泉か。医者から長湯は止められとるけど、久しぶりに思いっきり手足を伸ばして入るっちゅーんのもええなぁ~……あ」

煌「すばらですねぇ~……ん? 温泉?」

怜&煌(完全に失念していた!?)


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 16:56:49.41 ID:Vw9/h9pA0

怜(煌、どないする? 温泉自体は楽しみやけど、照と一緒に入ったら間欠泉が間血泉になってまうで)アイコンタクト

煌(うまい事言ったつもりですか?)アイコンタクト

煌(たしか奈良には間欠泉はなかったハズですが……って、そんな事を言っている場合ではありませんね)アイコンタクト

煌(どうにかして血を流さずに温泉に入る方法を考えなければ……)アイコンタクト

怜(しかし温泉に持って行けるのはタオル一枚だけやで、どうやって凌ぎきるんや?)アイコンタクト

煌(それを今考えているんですよ! お姉様も考えてください!)アイコンタクト

怜(……アカン、別々に入る以外に解決策が見付からん)アイコンタクト

煌(それは最終手段です。お姉様だって照さんの裸を見たいでしょ?)アイコンタクト

怜(もちろんや。せやけど残りの手段といったら……)アイコンタクト

煌(我慢する、しかありませんか……)アイコンタクト

怜(せやな。血かて身体の一部や、気合い入れればコントロールできるかもしれんしな)アイコンタクト

煌(……それはありえないと思いますが)


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:01:13.01 ID:Vw9/h9pA0

夕食前の入浴タイム~脱衣所~

怜「ついにこの時が来てしまったな」ヌギヌギ

煌「流血にさえ気を付けていれば後は天国ですよ」ヌギヌギ

怜「それもそうやな。しかし肝心の照がまだ来とらんが、どないしたん?」ヌギヌギ

煌「準備があるから先に行ってて、と仰っていましたからもうじき来るとは思いますけど」ヌギヌギ

怜「なら一足先に温泉を満喫しよか。照が来たら温泉を楽しむ余裕もなくなるやろうからな」ヌギヌギ

煌「ですね」ヌギヌギ

怜「……しかしお前、貧相な胸してんなぁ」

煌「お姉様には言われたくありませんね」

怜「……」ペターン

煌「……」ペターン

怜「……どんぐりの背比べとは、よう言ったもんやなぁ(遠い目)」

煌「比べられるだけの胸があればよかったんですけどね……」

怜「……言うなや」

煌「……そうですね」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:06:04.93 ID:Vw9/h9pA0

ドア「ガラ!」

怜「気を取り直して温泉を楽しむで!」

煌「すばらっ! 流石旅館の温泉、風情が違いますね」

怜「風情より実用性の方が大切やと思うけどなぁ。シャワーの『押す』ってなんとかならんのか。めんどくさいねん、アレ」

煌「お気持ちは判りますが、旅館側の事も考えればこれは仕方ありませんよ。お湯を出しっぱなしにしてしまうお客もいるでしょうし」

怜「妙に現実的な事言うんはやめてーな」

煌「先に実用性だとか言ったのはお姉様の方ですよ。それより早く身体を洗ってしまいましょう。お背中ながしますよ」

怜「お、ええなぁ。ウチも煌の背中流したる」

煌「恐縮ですわ、お姉様」

怜「たまにはお姉様らしいところも見せんとな」

煌「おや、意識してらしたんですか?」

怜「多少は、な。そもそもウチの方が年上やし、お前の事も……嫌いやないし」

煌「そうやって間を開けると別の意味合いに聞こえますよ?」

怜「……もう別に構へんよ」

煌「すばらっ! これは本格的に清水谷さんとお話しする必要がありそうですね……」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:10:53.27 ID:Vw9/h9pA0

入浴中

怜「はぁ~、手足を伸ばして入浴するっていうんは最高やなぁ~。日本人でよかったと思える瞬間やで」

煌「同感です。お風呂は日本最高の文化ですね」

怜「にしても照は遅いなぁ、どないしたんやろ?」

煌「そうですね。まさか道に迷った、とか?」

怜「いくら方向音痴とはいえ、旅館の中では迷わんやろ、普通」

煌「照さんはインハイを三連覇した偉業の方ですよ? 普通という尺度では測れません」ドヤ

怜「……遠回しにバカにしとるやろ?」

ドア「ガラ!」

怜「ん、ようやっと登場みたいやな。遅いで、て……る……?」

健夜「ハーイ! ティーンども! お待ちかね、アラサーの登場だよ!」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:15:42.38 ID:Vw9/h9pA0

怜「こ、小鍛治プロ!?」

煌「あ~、そういえば松実館に宿泊してる、と仰ってましたね」

健夜「あら、園城寺さんと花田さん?」

怜「なんや、ウチらの事知っとるんか?」

健夜「貴女達の試合を解説したのは私だよ。それに、赤土さんに想いを伝える勇気をくれた貴女達を忘れるハズがないわ」

煌「それはどういう……」

健夜「気にしないで、こっちの話しだから」

怜「さよか? ……そういやアンタ相方はどないしたん?」

健夜「相方? ああ、こーこちゃんの事? 昼間配信したあの動画の反響がすごかったらしくて、その対応に忙しいからお風呂は後にするって」

煌「それはそうでしょうねぇ。『これから告白します!』と大々的告知しても、釣りか何かと思われたでしょうし。それが有名な人なら尚更ですよ」

健夜「そうみたい……あれ? そう言えば宮永さんは? 阿知賀で会った時には一緒に居たと思ったんだけど……」

怜「せや、照や。いくらなんでも遅すぎる」

煌「……これは本格的に迷子ですかねぇ」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:20:13.22 ID:Vw9/h9pA0

宿泊部屋
怜「で、なんで部屋にいんねん! なんで浴衣に着替えてんねん!! なんで少し髪が濡れとんねん!!!」

煌「部屋のお風呂に使用された形跡がありますねぇ」

照「だ、だって……みんなと一緒に入るの……は、恥ずかしかったから……」モジモジナミダメウワメヅカイ

怜&煌「ぶはッ!!」ハナジブー

煌「すばらっ! 危うく飛ぶところでした……」ハァハァ

怜「そ、そんなカワイ子ぶったって許さへんよ……」ハァハァ

照「ゆ、許さないって?」

怜「寝る前にもう一度湯に浸かりに行く。そん時は逃がさへん」

照「で、でも……」

煌「裸の付き合いというものですよ。当たり前のことじゃありませんか、友達なのですから」

照「とも……だち……」

怜「せや。最初に友達っちゅーたんは照やで? それともウチらはもう友達じゃないんか?」

照「そ、そんなことない!」ブンブン

煌「では決まりですね。次のお風呂が楽しみです」

怜「そうと決まればメシやメシ!」


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:25:23.18 ID:Vw9/h9pA0

襖「ガラ!」

やえ「今度こそお見せしよう、王者の配膳を!」

怜「お、今回も一人で来たな。見せてもらおか」

やえ「夕食はお刺身と添え物が少々あるだけなので、難しい配膳ではないのです」

煌「そ、そうなのですか……」

配膳中

やえ「それではごゆっくりご堪能ください」

照「また普通に仕事して帰って行った」

怜「一体何者なんやろな、アイツ」

煌「それよりも、冷めてしまう前に夕食にしましょう。すばらっ! もといいただきます」

怜&照「いただきま~す」


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:29:41.39 ID:Vw9/h9pA0

食後

怜「ふ~食った食った。新鮮な魚は刺身に限るなぁ~」オナカポンポン

煌「お昼と同じ事を繰り返さないでください。ほら、膝枕して差し上げますから」ヒザポンポン

怜「ん、おおきに」ヨイショ

照「……」スッ

煌「おや照さん、立ち上がってどうしました?」

照「ちょっと、小鍛治プロを探してくる。確かあの人もここに宿泊してるって言ってたから」

怜「あ~、ウチらは風呂場で会ったで。でも探してどないするん?」

照「お手合わせを願いたい」

煌「昼間にあれだけ打ったのにまだ足りませんか……」

照「赤土さん、とても強かった。そしてそれより強い小鍛治プロ。一回でいいから打ってみたい」

怜「照はホンマに麻雀が好きなんやなぁ。まあ、くれぐれも道に迷わんようにな」

照「わ、判ってる」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:34:20.62 ID:Vw9/h9pA0

怜「……」

煌「……」

怜「……あれやな、旅行に来てこういうゆったりとした時間を過ごすちゅーんはいいもんやな」

煌「ええ、本当に……」

怜「……」

煌「……」

怜「……足痺れてこんか?」

煌「大丈夫ですよ。正座には慣れていますし、お姉様は軽いですからね」

怜「そうか……」

煌「はい……」

怜「……」

煌「……」


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:39:40.56 ID:Vw9/h9pA0

怜「……なあ、昼間は曖昧になってもうたけど、お前ホンマにウチの事が好きなん?」

煌「……もちろんですよ」

怜「……Loveか?」

煌「……はい」

怜「……そうか」

煌「ええ……」

怜「……」

煌「……」

怜「……月が綺麗ですね」

煌「それには『ここからは月は見えませんよ』と突っ込むべきですか? それとも『死んでもいいわ』と返すべきですか?」

怜「……煌には敵わんなぁ~」

煌「光栄です、とだけ言っておきましょう」

襖「ガラ!」

竜華「怜ッ!!」

怜「りゅ、竜華ッ!?」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:43:50.07 ID:Vw9/h9pA0

怜「竜華、なんでここに……」

竜華「怜が心配で来てしもうた……///」

怜「来てしもうたって……」

竜華「それより怜、これはどういう事?」

怜「え?」

竜華「なんでウチ以外の人に膝枕してもらってるのかって事や!」

怜「な、何興奮しとるんや竜華。冷静になりぃ?」

竜華「ウチは冷静や!!」

煌(好きな人を追いかけて県を越えてくる人を冷静とは言わないと思いますが……)アイコンタクト

怜(竜華がここまで後先考えないヤツやったとは知らんかったわ)アイコンタクト

煌(それで、どうやって彼女をいさめるつもりですか? わたくしが口を挟んだらさらに荒れてしまいそうですが)アイコンタクト

怜(な、なんとかしてみるわ)アイコンタクト


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:49:35.12 ID:Vw9/h9pA0

怜「ええか? 竜華。ウチは病弱なんや、体力ないねん。せやから休憩する為に膝枕してもろてるだけや、他意はあらへん」

竜華「……ホンマに? 変な事してへん?」ジトー

怜「してへんしてへん。なあ、煌?」

煌「ええ。何もありませんでしたよ」

竜華「……そうやな。怜から何かするハズがないなぁ。ヘタレやし」

怜「ヘタレ!?」

竜華「せやけど、膝枕してる側からはどうなんやろうな、花田さん?」ニッコリ

煌「どういう意味でしょうか、清水谷さん?」ニッコリ

怜(何これ修羅場?)

煌「わたくしはただ、お姉様に膝枕をして差し上げていただけで、他には何もしていませんよ」

竜華「お、お姉様!?」

煌「親しい年上の女性を呼ぶ時には当然の呼称だと思いますけど?」

竜華(……初めて顔を見た時から感じとったが、やっぱりこの娘はウチの敵やな)


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:54:57.46 ID:Vw9/h9pA0

怜(なんで焚きつけるような事を言うたんや)アイコンタクト

煌(す、すいません。ついつい攻撃的になってしまいました……)アイコンタクト

怜(どないすんねん、この状況)アイコンタクト

煌(ヘタな説得は逆効果なのかもしれませんね……)アイコンタクト

怜(ならどうするんや?)アイコンタクト

煌(ハッキリさせればいい、という事ですよ)アイコンタクト

怜(そ、それはちょっと……)アイコンタクト

煌(何故です? 一言「好きだ」と言って差し上げればいいのに)アイコンタクト

怜(せやけど……)アイコンタクト

煌(はぁ、お姉様は本当にヘタレですね)アイコンタクト

怜(お前まで言うか!?)アイコンタクト

煌(兎に角、今は清水谷さんを落ち着かせる事が先決です)アイコンタクト

怜(は、はい……)アイコンタクト


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 17:59:00.87 ID:Vw9/h9pA0

煌「大丈夫ですよ、清水谷さん。お姉様は貴女の膝枕の方が気持ちいいと仰ってましたから」

竜華「ほ、ホンマか!?」

煌「もちろんです。ね、お姉様?」

怜「お、おう。あ、当たり前やないか」

煌(もう少し普通に返事できないんですか?)アイコンタクト

怜(しゃーないやろ! 急に話し振るなや!)アイコンタクト

煌(これじゃあ清水谷さん信じません……よ……?)アイコンタクト

竜華「そ、そんな事言われても全然嬉しくないで!!」テレテレ

怜(……ちょろいなぁ)アイコンタクト

煌(そういう事は言わないように)アイコンタクト

竜華「で、でも怜がどうしてもってゆーんなら膝枕してやらん事もないで?」テレテレ

怜(竜華ってこんなにめんどくさいキャラやったか?)アイコンタクト

煌(お姉様?)ギロリ

怜(わ、判っとるって)アイコンタクト


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:03:59.19 ID:Vw9/h9pA0

怜「そ、それより竜華、外歩いてきて汗かいてないか? せっかく来たんやし、温泉でも入ったらどうや?」

竜華「せやな、怜を膝枕するのに汚い身体じゃあ失礼やもんな。行ってくる」

怜「……行ったか」

煌「そんなに邪険にしなくても……お姉様の事を心配して来てくださったんですから」

怜「竜華は過保護なんよ。ウチかて竜華以外との付き合いがあるちゅーのに」

煌「お気持ちも判らないではないですけど、少し言葉が過ぎませんか?」

怜「……煌はどっちの味方なん?」

煌「どちらの味方でもありません。わたくしはただ、お姉様に人の好意を無下にするような人間にはなってほしくないだけです」

怜「……せやな。ウチも少し言い過ぎた」

煌「判ってくださったのなら何よりです」

怜「煌には頭が上がらんなぁ~」

煌「光栄ですわ」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:08:30.03 ID:Vw9/h9pA0

一時間後

怜「……」

煌「……」

竜華「……」

照「……」

淡「……」

怜「え~と、照? その子は?」

照「わ、私の後輩の大星淡だ……」

淡「先輩が心配で東京を飛び出して来ました!」

怜「さ、さよか……」

照「あ、ああ……。それで、そっちの人は?」

怜「う、ウチの同級生の清水谷竜華や……」

竜華「怜が心配で大阪を飛び出して来ました!」

竜華&淡「!!」ガシ 熱い握手

怜&照(なんか結託したぁ~……)


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:13:51.42 ID:Vw9/h9pA0

煌「でもいいですね、心配して追いかけて来てくれる人がいるというのは。わたくしにも居ないでしょうか?」

怜「いや、居らんやろ」

照「うん、居ないと思う」

煌「え?」

怜「どう考えてもお前が一番しっかりしてるからな、心配するだけ無駄ってもんや」

照「逆に煌ちゃんが居なくて不安になって追いかけて来る人はいるかもね」

煌「……それは喜んでいい事なのでしょうか?」

怜「ええんやない?」

照「いいと思うよ?」

煌「はぁ……」


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:18:35.17 ID:Vw9/h9pA0

襖「ガラ!」

やえ「お見せしよう、王者の布団敷きを!」

怜「お、また一人か。まあ、布団敷きぐらい一人でできんとなぁ」

やえ「先回りしないでください。というか、人数が増えている気がするのですが」

煌「残念ながら実際に増えています」

やえ「え~と、旅館の方に許可は取りましたか?」

竜華「玄ちゃんがオーケーしてくれたで!」

淡「宿泊費も払いました!」

やえ「お嬢……。少々お待ちください」

~数分後~

やえ「お待たせしました。こちらの部屋では手狭でしょう。お手数ですが、大部屋の方に移動していただきます」

照「あ、はい」

怜(やっぱ普通に仕事しとるな)アイコンタクト

煌(しかも数分で他の部屋の使用許可を取って来ましたし、実は物凄く仕事ができる人なのかもしれませんね)アイコンタクト


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:24:29.39 ID:Vw9/h9pA0

大部屋

やえ「こちらの部屋をご利用ください」

怜「おお~デカイなぁ~。これなら五人と言わず、十人ぐらいで寝られるんちゃうか?」

煌「ですが、この部屋と先程までの部屋では料金も違うのでは……」

照「私、そんなにお金持ってない……」

淡「先輩の分ぐらいなら私が出します!」

竜華「なんならウチが値切ったろか?」

やえ「その必要はございません。これ以上お代を頂くことはありませんので」

煌「よろしいのですか?」

やえ「もちろんです。手狭なお部屋を提供してしまったのはこちらのミスですので」

怜「まあ、こっちとしては嬉しい限りやけど」

やえ「それに、この大部屋ならお嬢達も一緒に寝られますし、ね」

怜「なるほど、乙なマネしてくれるやないか」

やえ「これぐらいの気遣いもできなければ王者は名乗れませんので」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:27:13.46 ID:kqmB6xvT0

王者すごい


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:31:44.59 ID:Vw9/h9pA0

照「せっかくだから、あの二人も呼んできていいかな?」

怜「ん? ああ、アラフォーとその相棒か。ええんやない? その方が賑やかやし。構わんよな、仲居さん?」

やえ「そうですね、スペースにも余裕がありますし、何よりその方がお嬢達も喜ばれるでしょう」

煌「玄さん達を喜ばせる為ならば、もう一人一緒に寝ないといけませんね」

怜「いい事言うたで、煌」

照「そうだね」

やえ「はて、まだどなたかいらっしゃいましたか?」

一同「お前のことじゃ!!」

こうして松実館での騒がしい夜は更けて行った……

カン!


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:34:11.45 ID:xweezcn00

もいっこ


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:40:21.24 ID:kqmB6xvT0

もいっこ


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:48:31.40 ID:Vw9/h9pA0

も、もういっこっすか
ここからは即興になるけど、もうちょっとガンバってみます

怜・煌・照・玄・宥・竜華・淡・健夜・恒子・やえ

怜「なんか、スゴイ事になったな」

煌「十人ですからね」

淡「先輩、今夜は寝かしませんよ!」

竜華「怜もやで?」

怜&照「……」

健夜「……若いって、いいね」

玄「でも今一番青春してるのは小鍛治さんですよ?」

宥「そうですよ~、赤土さんに告白したんですよね?」

やえ「お見せしよう、少女達のガールズトークを!」

恒子「これは美味しい!」ビデオアンドパソコン


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:53:51.06 ID:kqmB6xvT0

やったー!
支援やで


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 18:55:58.12 ID:Vw9/h9pA0

恒子「しかしカメラは一台しかない……よし、まずはあっちの修羅場から行ってみよう!」

怜「……」

煌「……」

竜華「それじゃあ怜、花田さんとウチ、どっちの事が好きかハッキリさせてもらおうやないか?」

怜「……」

竜華「黙ってたら判らんよ?」

怜(き、煌……)アイコンタクト

煌(だから先程好きと言って差し上げればこのような事にはならなかったものを……まったく、ヘタレですね)アイコンタクト

怜(そ、そんな殺生な……)アイコンタクト

煌(はぁ、判りましたよ。今回だけですからね?)アイコンタクト


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 19:00:24.65 ID:kqmB6xvT0

怜ヘタレすぎやでほんま


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 19:08:32.80 ID:Vw9/h9pA0

煌「清水谷さん、少しよろしいですか?」

竜華「なんや?」

煌「お姉様は間違えなく清水谷さんの事が好きですよ」

竜華「だったらなんで怜自身が黙っとんのや!?」

怜「」ビクッ

煌「お姉様はまだ自分の気持ちが判っていないだけです」

竜華「それってまだ心が揺れてるって事やろ!」

煌「では、何故お姉様の心が揺れていると思いますか?」

竜華「それは……花田さんが魅力的やから……」

煌「そうではありませんよ、清水谷さん。問題は貴女自身です」

竜華「ウチ、自身……?」


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 19:24:38.69 ID:Vw9/h9pA0

煌「清水谷さん、貴女はどうしてここまでお姉様を追って来たのですか?」

竜華「どうしてって、そりゃ怜が心配やったから……」

煌「心配……。そう貴女はお姉様を心配してわざわざ奈良までやって来た」

煌「しかし、お姉様は一度でも心配してくれと言いましたか? むしろ出掛ける前に『心配はいらない』と言ったのではありませんか?」

竜華「な、なんでその事を……」

煌「お姉様の性格を考えれば判る事です。話しを戻しましょうか」

煌「貴女はお姉様が『心配するな』と言ったのに追って来た。それは一見すればすばらな事です。ですが、お姉様からしたらどうだったでしょうか?」

煌「心配してくれた事はきっとお姉様も嬉しかったでしょう。ですが、同時に『自分は信用されてないのでは』と思ったハズです」

煌「それはとてもすばらくないです。相手が好きな人であればあるほど」

竜華「……」

煌「好きな人を自分目の届くところに置いておきたい気持ちも判らないでもありませんが、もう少し、お姉様を信用して差し上げてもいいのではありませんか?」


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 19:33:00.63 ID:Vw9/h9pA0

竜華「……そう、やな。ごめんな、花田さん」

煌「わたくしの事はいいですから、お姉様に伝えてください」

竜華「怜……ごめんな。ウチ、随分自分勝手な事しとったな……」

怜「ええんよ、判ってくれたなら」

竜華「怜ッ!!」ギュッ

怜「竜華ッ!!」

煌(はぁ、なんとかなりましたね……)

竜華「怜、自分勝手ついでにもう一つ我儘聞いてもらえるか?」

怜「なんや?」

竜華「好きって、言ってくれへんか?」

怜「え?」

竜華「え?」

煌「え?」

恒子「無限ループ、始めました」


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 19:51:16.83 ID:Vw9/h9pA0

恒子「次行きましょ次。よし、次はあのカップルへ!」

照「……淡」

淡「なんですか?」

照「……膝枕してくれない?」

淡(!? 先輩を膝枕!? 我が世の春が来たー!!)

淡「いいですよ」ヒザポンポン

照「ありがとう」ヨッコイショ

淡(あ、先輩の髪が少しくすぐったい。でも、悪い感覚じゃない)

照「淡? 大丈夫? モジモジしてるみたいだけど……」

淡「だ、大丈夫ですよ? ちょっと気持ちよk……くすぐったかっただけです。もう慣れましたから」

照「そう? ならいいんだけど」

淡(先輩を膝枕するなんてもう二度とない事かもしれない! この機会を無駄にしてたまるか!!)


79: 保守、すばらです! 2012/07/28(土) 20:26:42.58 ID:Vw9/h9pA0

照「……淡?」

淡「な、なんですか?」

照「さっき、菫から連絡があった」

淡(あ、やばい……)

照「淡、誰にも言わずに東京飛び出して来たんだってね?」

淡「あ、あれ? そうでしたっけ?」アセアセ

照「そうだよ。淡のご両親が淡の行方が判らなくなったって菫に連絡したらしいんだ。それでまさかと思って私に連絡したんだって」

淡「わ、私おっちょこちょいだから言わずに来ちゃったみたいですね」アセアセ

照「ご両親の話しでは、ちょっとコンビニに行ってくる、といって出掛けたらしいけど? わざわざ奈良のコンビニまで来たの?」

淡「……」アセアセ

照「淡、私だって怒る時は……怒るんだよ?」

淡「先輩、何故私の膝を鷲掴みにしているんですか?」アセアセ

照「淡、今夜は寝かさないから」

淡「ご、ごめんなさぁぁぁぁい!!!」

恒子「……今夜は亜熱帯だね!!」


85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 20:50:39.61 ID:Vw9/h9pA0

恒子「さあお待ちかね、アラフォー独身による恋話だよ!」

健夜「アラサーだよ!」

玄「お、落ち着いてください」

宥「そうですよ~。怒ってばかりだと赤土さんに嫌われてしまいますよ~」

健夜「そ、そうだね。でも最初から私は嫌われてるかもしれないし……」

玄「そんな事ありません!」

玄「確かに十年前のインターハイの事が赤土さんのトラウマになっていますけど、それはバネにして今まで赤土さんはガンバってきたんです!」

宥「そうですよ~。きっと小鍛治さんの気持ちに応えてくれるハズですよ~」

健夜「ありがとう、二人共……。ね、ねえ、赤土さん私の事について何か言ってたりしない?」

玄「う~ん。あんまりそういう話しはしませんねぇ」

健夜「そ、そうだよね……」

宥「でも昼間、告白された後の赤土さんはなんだか嬉しそうに見えましたけど~」

健夜「ほ、本当!?」

恒子「でもお返事には来ませんよね~」

健夜「や、やっぱり私の事なんか……」


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 21:11:47.79 ID:Vw9/h9pA0

やえ「……」スタ

玄「やえさん? 立ち上がってどうしたんですか?」

やえ「見るに堪えません。私は失礼します」

宥「あ、行っちゃた……」

健夜「うぅ~、やっぱり私はアラフォーの独身なんだぁ~」ポロポロ

恒子「あ~あ、泣いちゃった。まあ、これはこれで再生数が稼げていいけど」

玄&宥(まさに外道!!)

~数十分後~

襖「ガラ!」

晴絵「小鍛治さん!」

健夜「あ、赤土さん!?」

晴絵「ごめんなさい、遅くなって。本当なら阿知賀の麻雀部でちゃんと返事をしておけばよかったんだろうけど……」

健夜「赤土さん……」


92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 21:25:56.98 ID:Vw9/h9pA0

晴絵「昼間の告白、ビックリしたけど……それ以上に嬉しかった。私がずっと気になっていた人が、私の事を気にしていてくれたって」

健夜「そ、それじゃあ……」

晴絵「はい。返事はもちろん『はい』です!」

恒子「エンダアァァァァァァア!!」

玄「よかったよ、本当によかった。想いは叶うんだね」ポロポロ

宥「うん。あったかいね~」

恒子「でもどうしてこんな時間に来たんですか?」

晴絵「ああ、私も明日にしようかと迷っていたんだけど、背中を押してくれた人がいたんだ」

玄「え? 誰ですか? 灼ちゃん?」

晴絵「いや、灼にはまだ言ってないよ。背中を押してくれたのは晩成の……」

~松実館外~

やえ「まったく、世話が焼ける大人たちだ」


94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 21:27:15.23 ID:XmKrVJzJ0

小走先輩の汎用性。


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 21:29:39.16 ID:idojCbSn0

小走先輩は優しさの塊よ


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 21:37:33.66 ID:Vw9/h9pA0

やえ「さて、今日の仕事は終わったし……」

怜「なんや、帰るんか?」

やえ「お客様、どうしてここに?」

怜「ウチかて外の空気が吸いたくなる時もあんねん」

やえ「部屋に居られなくなったのではありませんか?」

怜「……そうともいう」

やえ「ふふ、大変ですね」

怜「人事だと思って……」

やえ「これは失礼いたしました。では月並みなセリフではありますが、一つだけアドバイスを」

やえ「言葉にしない美しさもありますが、言葉にしなければ伝わらない事もあるんですよ?」

怜「……判っとるよ」

やえ「これは重ね重ねご無礼を。では私はこれで……」

怜「……言葉にしなければ、か」


102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 21:51:38.04 ID:Vw9/h9pA0

怜「……そろそろウチも覚悟決めんとあかんか」

煌「お姉様、こちらでしたか」

怜「煌か。竜華は?」

煌「騒ぎ疲れて寝てしまいましたよ。他の皆さんも寝られたようです」

怜「さよか……」

煌「はい」

怜「……」

煌「……」

怜(……ここで言わなあかんよな)

怜「煌」

煌「なんですか?」

怜「……月が綺麗ですね」

煌「……はい、とても」

カン!


105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 22:04:07.02 ID:Vw9/h9pA0

竜怜を期待されていた方々にはごめんなさい
でも私は怜すばらの方が好きなのです
命を削って戦う怜をサポートするすばら先輩、どう見ても勇者と聖女ですよ!

こんなssに長らく付き合っていただき、本当にありがとうございました
また他のssも書こうと思っていますので、そちらでもお会いできれば幸いです


103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 21:57:04.37 ID:kqmB6xvT0

まさかの煌怜エンド
乙乙
すばらでした!
また書いてね!


107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/28(土) 22:08:42.72 ID:MYr/wpFB0

すばらでした


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