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ワルプルギスの夜「キャハハハ!」戸愚呂「今日はでかい奴の厄日だね」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332572812/
左京「あぁ、ワルプルギスの夜と言われる魔女が近々この国に出現する」
左京「まぁ、本来であれば気にも止めないんだが」
左京「今回の奴は少し厄介でな、表の世界を滅茶苦茶にしかねん。戸愚呂、すまないがこの魔女の討伐に当たってもらいたい」
戸愚呂「…気になる点が2つあるんですがね、聞いても?」
左京「構わんよ」
左京「1つ、現状魔法少女ではワルプルギスの夜に勝つことができないから」
左京「2つ、今回ワルプルギスの夜が出現する街の地下には巨大な施設があり、そこを破壊されると面倒なことになる」
左京「“トンネル造り”が一からやり直しになって、魔界に帰る日が長期間延期になるのはお前も嫌だろう?」
戸愚呂「…成程ねェ」
左京「お前達チームには期待している。ワルプルギスの夜討伐、やってくれるな?」
戸愚呂「アイアイサー………ん?」
戸愚呂「チーム?」
………
…
━見滝原━
武威「………」
鴉「武威、鎧を着てくるなと言ったろう。お前の格好は人間界ではあまりに目立つ」
戸愚呂弟「あんたもね」
鴉「知らないのか?人間界にはビジュアル系というファッションがあってだな」
戸愚呂弟「もう何回も聞いた」
鴉「ならば何度も言わせるな」
戸愚呂弟「…………」
戸愚呂兄「人間界に溶け込もうとする筈もないさ」
戸愚呂弟「なら兄者も肩から降りてくれ」
戸愚呂兄「断る」
戸愚呂弟「…………」
戸愚呂弟(先が思いやられる…)
鴉「お前は考えすぎだ、戸愚呂。人間の感性など当てにはならない」
鴉「珍しい連中が歩いている、その程度の認識だ」
鴉「それより腹が減った、指針固めの話し合いも兼ねて何処かで食事でもどうだ?」
武威「…………」
戸愚呂弟「…食べたい訳じゃないが」
戸愚呂弟「確か、あのファーストフード店で期間限定のモンスター配信をやっていたね」
戸愚呂弟「これでも育成ゲームが好きでねェ」
鴉「では決まりだな」
武威「…………」カチャ
戸愚呂弟「あんたもだったかい」
……………
………
…
ほむら(今回こそまどかを救ってみせるわ)
ほむら(とはいえ、既に巴マミと接触されてしまった…)
ほむら(まどかも美樹さやかも、私に対して浅からぬ警戒を抱いてしまってはいるけど…)
ほむら「私は諦めない…!」
戸愚呂弟「ちょいと失礼」
ほむら「?………!」
ほむら(え、ちょ、なに?こいつなに!?でか!怖!!)
戸愚呂弟「隣いいですかね、混んでいてテーブル席が埋まっちまってましてねェ」
ほむら「ど、どうぞ…」
ほむら(な、何よこいつ…連れ?)
鴉(火薬の匂い…)
戸愚呂兄「おい見ろよ、人間共がどよめいてるぜぇ?」
武威「…………」
戸愚呂弟「関係ないね」ハァ
鴉「フ…ところで戸愚呂、今後どうするのだ?」
戸愚呂弟「ワルプルギスの夜が来るまでする事はないんだが…」
ほむら「!?」
戸愚呂弟「…魔法少女と接触するべきかね」
戸愚呂弟「無いね、だから魔女の結界近くで出現するのを待てばいい」
戸愚呂弟「共闘できるならそれもいいし、邪魔なら殺してもいい」
戸愚呂兄「仲間など要るか?本当であれば我ら兄弟だけで充分だ、くっくっく…!」
戸愚呂弟「…ま、獲物の横取りには違いないからね」
武威「…………」
鴉「だがどうやって探す?そもそも、ワルプルギスの襲来を知り既に逃走しているかもしれん」
戸愚呂弟「それならそれで別に構わないがな」
ほむら「ね、ねえ」
戸愚呂弟「?」
ほむら「今の話…──」
………
…
戸愚呂弟「あんただったかい」
ほむら「此処には他にも魔法少女がいる、本当は管轄で考えるとそちらがこの街の魔法少女」
ほむら「でも、ワルプルギスの夜襲来を知っている魔法少女は今のところ私だけよ」
鴉「……女、お前の武器は火薬か何かか?」
ほむら「えぇ」
鴉「やはりな、僅かだが香ばしく火薬の香りを漂わせている」
ほむら「女の子に火薬の香りとは失礼ね」ファサッ
鴉「…ククッ」
戸愚呂弟「鴉」
鴉「どうした?…何でもないさ戸愚呂、ただ少し気に入っただけだ」
鴉「クールでありながら、内側に儚さを秘めている」
鴉「…好みのタイプだ」クククク…
武威「…………」
戸愚呂弟「………」フゥ
ほむら「私もワルプルギスを撃退したいの、目的の邪魔にならないなら協力を仰ぎたいわ」
戸愚呂兄「邪魔になるだと?邪魔になるのはお前達だ、せいぜい足を引っ張るなよ?ひゃっはっはっは……!」
ほむら「………ッ」
戸愚呂弟「兄者」
ほむら「ッ、下劣ね」
戸愚呂弟(…やれやれ)
戸愚呂弟「…この街の魔法少女は他にも?」
ほむら「巴マミ。丁度これから落ち合うわ」
戸愚呂弟「…なら、同伴させて頂きましょーか」
ほむら(…大丈夫かしら)
……………
………
…
マミ「…暴力を背景にした脅し?見下げたものね、暁美さん」
ほむら(やっぱりこうなった…)
戸愚呂兄「ほぉ、いい女じゃねぇか…くくく…!」
戸愚呂弟「失礼…ちょいといいかね?」
戸愚呂弟「あんたらが何故仲が悪いかはどうでもいいが、こっちも事情があってねェ」
戸愚呂弟「話がしたいんだが」
戸愚呂弟「魔女?」
ほむら「ワルプルギスではないわ」
ほむら「…巴マミ、今回の魔女は私に譲りなさい」
ほむら「貴女では勝てない、今回の魔女はいつもと違うのよ!」
マミ「………!」シュルシュルッ
ほむら「っ!?く…!」グルグルッ
マミ「戻ったら解いてあげるわ、それまで頭を冷やすのね」
武威「………」グルグル
鴉(脆弱だな…)グルグル
マミ「行きましょう、鹿目さん」
まどか「ごめんね、ほむらちゃん…」
ほむら「…………!!」
ほむら「またなの…?また……」グッグッ
ボン!ボン!ボン!
ほむら「!?リ、リボンの紐が爆発してほどけた…?」
鴉「BANG…」
戸愚呂兄「よくやった、鴉」
鴉「やめろ、私はお前の機嫌を取りたいが為に拘束を破ったわけではない」
鴉 黒髪長髪のカラスマスク ホモっぽい
武威 鎧武者 ガチホモっぽい
黒髪ロングの覆面と鎧マッスル
鴉「やはり同じ魔法少女ではお前が一番好きだ、綺麗なまま…いつまでも残してやりたいくらいに」ククク…
ほむら「………」ゾクッ
戸愚呂弟「鴉、何にでも『品定め』から入るのはお前の悪い癖だ」
鴉「……フン」
戸愚呂弟「あんたらは同じ魔法少女なのに穏やかじゃないなァ」
ほむら「それは…」
戸愚呂弟「…ま、いいんだがね」
武威「…………」クイッ
ほむら「え、えぇ…急ぎましょう」
戸愚呂弟「アイアイサー」
………
…
さやか「マミさん!」
マミ「せっかくだけど速攻で決めさせてもらうわ!」
マミ「ティロ・フィナーレ!!」
シャルロット「〓〓〓〓〓〓〓!!」
シャルロット「〓〓〓〓〓!」ガバッ
マミ「え?」
さやか「マ、マミさん!」
まどか「いやっ……!」
ドゴォオン!!
シャルロット「~~~~~~!?」
マミ「なっ…爆発…!?」
鴉(ふむ、あの爆弾…魔力で作られたものではないようだな)
さやか「転校生!?」
まどか「ほむらちゃん!?」
使い魔達「キシャァァアアア!!」
戸愚呂弟「兄者!」
戸愚呂兄「おう!」ズズズ…
戸愚呂兄「死ね!」ズシャアッ
使い魔達「!?!」グサグサッ
戸愚呂兄「残念だったな、オレはまとめて倒すのが得意なんだ」
戸愚呂弟「さて、あれが親玉か」
戸愚呂弟「あんたの勇気に敬意を評し、45%で闘ってやろう」
武威「………」ザッ
戸愚呂弟「?…あんたが行くのかね」
武威「………」コクッ
武威「…───」ブォンッ!
さやか「な、なんだあのバカでかい斧…!」
シャルロット「〓〓〓〓〓〓ーッ!!」
─────!!
ごしゃぁあっ!
シャルロット「 」グチャアッ
武威「…………」
ほむら(何が起きたか…)
マミ(ま、全く見えなかった…)
さやか「な、なんだよお前ら!何しに来たんだ!」
鴉「…助けてやった礼がその言葉か、憐れみすら覚える愚かしさだな」
さやか「なにぃ!?」
まどか「さ、さやかちゃん!落ち着いて……!!」
マミ「…………っ」ガクガク
ほむら「命拾いしたわね、巴マミ」
マミ「目的はグリーフシード?」
ほむら「………っ」
マミ「無言の肯定、かしらね」
ほむら「私は…」
戸愚呂弟「本当に仲が良くないねェ、疲れないのかい?」
マミ「!?」
ほむら「!?」
戸愚呂弟「ま、チーム仲はオレが言えた義理じゃあないが」
鴉「全くだな」
武威「…………」
戸愚呂兄「クックック…!」
戸愚呂弟「ちょいとお話しできないかね?」
鴉「“お友達”も一緒にな、クク…」スッ
まどさや「ひっ…!?」
ほむら「ちょっと!2人に危害は加えないで!」
鴉「加えんさ、そこの黄色がYESと言えばな…」
ほむら「2人から離れなさい!!」
鴉「ククククク…仲間思いで実は激情家…ますます気に入ったよほむら…」
ほむら「くっ……」
マミ「…分かったわ、何処で?」
戸愚呂弟「そうだなァ」
戸愚呂弟「近場の喫茶店でどうかね?奢りますよ」
………
…
━喫茶店━
戸愚呂弟「烏龍茶とオレンジジュース…どちらも捨てがたいですなァ」
鴉「そうか」
戸愚呂弟「あぁ」
マミ「…本当なの?暁美さん」
ほむら「えぇ、この街にワルプルギスの夜が来る。私はあいつを止めたいの」
ほむら「あいつを撃退できたら……私はこの街を出ていくと約束する」
ほむら「だから力を貸して……!」
マミ「…その、戸愚呂さん達も?」
戸愚呂弟「同じ目的だね、雇い主にとって邪魔らしいから潰すだけだ。別に崇高な目的なんてない」
ほむら「本当に!?」
マミ「貴女に助けられたのは事実だもの。受け入れなきゃ、ね」
ほむら「あ、ありが……」
さやか「ちょっと待った!本気ですかマミさん!」
マミ「美樹さん…」
さやか「転校生を信じるんですか!?騙されてるに決まってます!」
まどか「さやかちゃん…!」
さやか「あんたは黙ってて!」
さやか「何か企んでるんでしょ!あんた!!」
ほむら「黙りなさい美樹さやか、魔法少女じゃない貴女にこの件に関わる資格なんてない」
さやか「っ!!…ムカつくんだよあんたのその『なんでも知ってます』ってすまし顔!案外ワルプルギスとかいうのも、あんたが連れてきてるんじゃないの?」
さやか「帰る!行くよ、まどか!」
まどか「ま、待ってよさやかちゃん!」
マミ「………美樹さん」
マミ「ごめんなさいね、彼女…」
ほむら「大丈夫、悪い子じゃないのは知っている」
ほむら「それだけに…怖いの、彼女が魔法少女になってしまう事が」
マミ「…………」
さやか「まどか、あたし決めたよ」
まどか「え?」
さやか「あたし、魔法少女になる」
まどか「!さ、さやかちゃん!そんなっ……」
さやか「転校生みたいなのに街は任せられない、マミさんだって…今は…」
さやか「だからあたしがこの街を守る!」
まどか「………っ」
……………
………
…
戸愚呂弟「見付けましたよ、魔法少女ってやつをね」
戸愚呂「…はい…はい…」
戸愚呂弟「その事なんですがねェ左京さん」
戸愚呂弟「やはりオレ達全員がチームで任務に当たるのは無理が」ブツ
ツー、ツー、ツー
戸愚呂弟「…あると…思うんですがね…」
戸愚呂弟「………」フゥー
……………
………
…
戸愚呂兄「好きにしろ、誰が来ようと同じ事だ。我らがいる限り戦力になる事など期待していない」
マミ「むぅ、一々やる気を削ぐような言い方をするのね!」
ほむら「そういう奴よ」
戸愚呂弟「…気分を害したのなら悪いね」
鴉「その佐倉という女が呼び出しに応じるとも限らんからな」
武威「………」
戸愚呂弟「…ま、果報は寝て待て…ってね、この件はあんたらにお任せするよ」
鴉「お飾りの人数合わせにならなければいいが」
マミ「大丈夫、実力は折り紙付きだから!」
ほむら「とにかく…───!」
マミ「───っ」
戸愚呂兄「どうかしたか?」
マミ「魔女ね」
ほむら「えぇ、急ぎましょう」
ほむら「!美樹さやか、貴女、その格好…」
さやか「驚いた?」
マミ「美樹さん、魔法少女になったのね…」
さやか「…この街はあたしが守ります、転校生になんか譲らない」
さやか「マミさん、今は…ごめんなさい、貴女も信用できないんです」
さやか「戻ってきてくれるって信じてますから」タッタッタ…
マミ「…美樹さん…」
鴉「短絡的な女だ、知性を感じない。ほむら…お前は余程の例外のようだな」
ほむら「!!…何故そう思うの?」
戸愚呂弟「人間が別の存在になる事への危機感が足りない」
戸愚呂弟「あの子もしかして…まだ自分が人間でいられるとでも思ってるんじゃないかね?」
マミ「え?それってどういう…」
戸愚呂兄「お前らは既に人間ではないという事さ、まさかお前も知らなかったのか?」
戸愚呂弟「…アイアイサー」
戸愚呂兄「ひひひ」
鴉「それよりもう此処に魔女はいない、用はないだろう」
武威「…………」
鴉「早くその佐倉とやらに会いに行くぞ」
ガキィン!!
武威「………?」
戸愚呂兄「なんの音だ?」
ほむら「!!まさか…」
マミ「行きましょう!」
……………
………
…
さやか「ぐぅっ、こいつ…!」
まどか「さやかちゃん!駄目だよ!魔法少女同士で戦うなんておかしいよ!!」
さやか「まどか、下がって!」
杏子「おっと!変身なんてさせないよ!」ビュンッ
さやか「ぅあっく…!」
まどか「!さ、さやかちゃんのソウルジェムが……!」
杏子「ハイさよならーっと!」ポイッ
さやか「ぁああー!あたしのソウルジェムが──…」トサッ
まどか「え?」
杏子「………は?お、おい何だ?」
まどか「ほ、ほむらちゃん!?」
キュゥべえ「…今のはまずかったよ、佐倉杏子」
マミ「美樹さん!美樹さん!?」
さやか「」
戸愚呂弟「…………」
鴉「ほう、この青髪も黙っていれば可憐だな」
戸愚呂弟「鴉!」
鴉「フ…」
……………
………
…
マミ「…そんな」
さやか「何よそれ…じゃあ、あたし達ゾンビにされたようなもんじゃん!!」
キュゥべえ「便利じゃないか、何を怒っているんだい?」
まどか「酷いよキュゥべえ、こんなのってないよ…!」
ほむら「………」ギリッ
キュゥべえ「何故人間はそんなに魂の在処に拘るんだい?」
戸愚呂弟「ワケが分からないねェ」
魔法少女達「?!」
戸愚呂弟「………」フゥ
戸愚呂弟「暁美ほむら、共闘の話は無しだ」
ほむら「なっ!?」
戸愚呂弟「今のあんたらは人間でも魔女少女でもない、ただ腑抜け不貞腐れている半端な腐りモノだ」
戸愚呂弟「帰るよ」ザッ
戸愚呂兄「くく、オレに抱かれたくなったらいつでも来いよ」
鴉「暁美ほむら」
ほむら「……!」
鴉「見苦しくなったな」
鴉「今のお前は完全に諦めた目をしている、酷く不細工だぞ“小娘”」ザッ
武威「………」ズンズン…
ほむら「………」
ほむら「………」
杏子「うるせぇな!こっちだって同じだよ!」
ほむら「………」
マミ「キュゥべえが…キュゥべえが私を騙してた…!」
ほむら「………」
まどか「み、皆!落ち着いてよ…!」
ほむら「……~~~~」
ほむら「黙れぇぇえぇぇえええぇ!!!」
ほむら「貴女達ねぇ!毎回毎回毎回飽きもせずバカみたいに同じやり取り繰り返して!なんなんだ!なんなんだぁあ!」
ほむら「終いには今回凄い戦力になりそうな人達にまで見限られて失ったわよ!バカ丸出しか!!なんなの?ねぇ、なんなの!?」
ほむら「凹むなり絶望するなり喧嘩するなりは!ワルプルギスの夜を倒してからにしなさいよぉぉぉおお!!!」
ほむら「………」ゼェハァ
4人「」
ほむら「…いい加減にしてよぉ…」ポロポロ
4人「!?」
……………
………
…
ほむら「………」グスッ
さやか「…魔法で何度も世界をやり直してたんだ、あんた…」
ほむら「………」コクコク
杏子「毎回こんな感じだったのか?」
ほむら「………」コクコク
マミ「よ、よしよし…ごめんなさいね、喧嘩しちゃって…」
杏子「あ、謝れよ」
さやか「あんたこそ」
杏子「………」
さやか「………」
杏さや「ごめんなさい…」
ほむら「…………」
まどか「ほむらちゃん、そんな膨れないで…」
マミ(巴さん…?)
ほむら「上手く行くと思ったのに、美樹さんが契約しちゃうし…」
さやか(み、美樹さん?)
ほむら「………」
さやか「あの態度は…長いループの中で心が荒んじゃったのか…ほむら、ホントにごめん、取り乱して」
ほむら「やだ」
ほむら「許さない」
ほむら「だから手伝って、手伝ってよ!ワルプルギスの討伐っ…」
さやか「お、おう!合点だい!」
マミ「もちろんよ…ねぇ佐倉さん!」
杏子「…分かった!分かったよ!…手伝うよ…」
まどか「ほむらちゃん、あの人達はどうするの?」
ほむら「…もう一度頼んでみる」
ほむら「無駄かもしれないけど…」
………
…
鴉「さて、例の魔法少女と別れた今…私達は独自にワルプルギスの対策を取るのか?」
戸愚呂弟「ま、そういう事になるね」
戸愚呂兄「元々奴らの助けなど必要なかった、それだけだ」
武威「…………!」
戸愚呂兄「…どうした?」
鴉「ほう、驚いたな」
ほむら「………」
戸愚呂弟「共闘はしない、と言った筈だが」
ほむら「貴方達は私の持ち駒よ」
鴉「くははっ…!」
戸愚呂弟「………」
戸愚呂弟「強く出たもんだねェ、てっきり拝み倒しするかと思ったが」
ほむら「強がりには慣れてるの」ファサッ
戸愚呂弟「…いい眼だ」
戸愚呂弟「ま、宜しくお願いしますよ」
戸愚呂兄「本気か?足を引っ張られるだけだ」
戸愚呂弟「情報は必要だからね、そいつは戦力云々とは別問題だ」
戸愚呂弟「さてと…じゃあ改めて」
戸愚呂弟「お話し合いといきますかね?」
ほむら「ワルプルギスの夜がやって来るのは今から二週間後」
ほむら「それまで修行に修行を重ねて、少しでも戦力を底上げしてもらいたい。勿論私も含めて」
マミ「特に魔法少女になったばかりの美樹さんには必須事項ね」
さやか「修行かぁ…でも具体的にどうすればいいのか…」
戸愚呂弟「なら、オレが付き合おう」
さやか「へ!?い、いやあの戸愚呂さん、あなた剣は使えるの?」
戸愚呂弟「剣術指南はできないが…実戦に勝る修行はない」
戸愚呂弟「オレの見立てじゃあんたは強くなる、叩けば叩く程だ」
さやか(まず二週間生き残れるのか、あたし…)
ほむら「…………」
鴉「そんな顔をするな、他意はない」
鴉「長らくお前を愛でたいだけだ」
鴉「好きな者を殺す時、一体自分は何の為に生まれてきたのかを考える時のように気持ちが沈む。…だがそれがなんとも言えず快感だ」
ほむら(本当に命を落としかねない修行になりそうね)
戸愚呂兄「ならばオレはお前の面倒を見てやる」
杏子「あぁ?」
戸愚呂兄「くくくく…!この中ではお前が一番“濁り”や“卑劣”に抵抗がなさそうだからな」
戸愚呂兄「オレはそういう奴が大好きだ」
杏子「なんだか知らないけど、修行中死ぬなよな」
戸愚呂兄「バカめ、それはお前に言える事さ」
武威「…………」
マミ「よ、宜しくお願いします」
武威「…………」
武威「…せめてオレの鎧を剥ぐくらいはやれるようになれ」
マミ(喋った…!結構渋くていい声ね…)
戸愚呂弟「これで決まったね」
ほむら「最後になるけど、まどか…」
まどか「うん、分かってる…私には魔法少女になってほしくないんだよね?」
まどか「大丈夫、契約なんてしないよ」
まどか「…………!」
ほむら「まどか」
まどか「それは…」
?「成程、彼女を魔法少女にさせない事もまた必須事項なのか」
ほむら「!?」
マミ「誰!」
戸愚呂弟「……こいつは驚きましたなァ」
左京「夜分遅くに失礼」
左京「左京、戸愚呂達の雇い主です」
まどか「雇い主…」
左京「しかし、彼女を魔法少女にさせない為に行動する事を此処に断言する」
左京「いいかね?」
まどか「………」
左京「信じてもらえないのならそれで結構、裏方は裏方なりに動く事もできる」
まどか「いえ、そんな!…お願いします、1人だと決心が鈍りそうで…」
左京「…フフ…では宜しく」
まどか「はいっ!」
鴉「これで各々役割は決まったな」
鴉(分かっているさ戸愚呂、この修行は100%のお前の妖気を浴びても魔法少女が消滅しないよう力を上げる為の修行だ)
戸愚呂弟(ワルプルギスの夜…)
戸愚呂弟(とうとう来るのだ、100%のオレで闘える日が…)
戸愚呂弟「…いよいよだなァ」
さやか「へへ…腕がなるね」
戸愚呂弟「緊張はしてないようだねェ、結構」
さやか「あんたの相手してたからね、それに比べたらワルプルギスなんて」
さやか「寧ろあんたが味方のこの状況が頼もしいよ」
戸愚呂弟「全幅の信頼を寄せていただきありがとうございます…と言いたい所だが
戸愚呂弟「オレは誰のためでもない、オレ自信の為に戦う」
戸愚呂兄「くく…弟に随分と絞られたようだな…」
杏子「え!?あいつお前の弟なの!?に、似てねぇ…性格も」
戸愚呂兄「やかましい」
杏子「わりぃわりぃ!」
戸愚呂兄「この二週間、楽しかったぞ。何度襲ってやろうと思ったか分からねぇ」
杏子「……ホント似てねぇ」
戸愚呂兄「けけけ…!」
マミ「貴方の武装闘気(デュエル・アウラー)で!」
武威「…何度も言ったがな、巴マミ」
武威「武装闘気(バトルオーラ)だ」
マミ「駄目よ!そんな安直な英語の呼び方なんて!武装闘気(デュエル・アウラー)の方がカッコいいわ!」
武威「…………」
武威「まぁなんでもいいが」
マミ「なんでもよくないわよぅ!」プクゥ
4
戸愚呂弟「………」
2
1
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハ───!!」
さやか「来た……!」
杏子「でけぇ!」
マミ「速攻で行くわ…!」ガチャッ
ほむら「鴉!行くわよ!」シュッ
鴉「フン…」ヒュンッ
戸愚呂弟「まずは小手調べ」
戸愚呂弟「本気を出すに値する相手かどうか…」
戸愚呂弟「80%から行くか…!」メキメキッ
武威「…………!」ダッ
使い魔達「■■■■■■■!!」
戸愚呂兄「無駄に数が多いようだが…文字通り無駄だ」
戸愚呂兄「ひゃぁっはははははは!!オレはまとめて倒すのが得意なんだ!」
ほむら「時間停止!」ピタッ
ほむら「お願いするわ!」
鴉「360度、全方向密着型爆弾創造、設置…」
鴉「BANG…」
ドゴォォォオオン!!
鴉(…さぁ、まさかこれでは終わるまい?)
ほむら「効いてない…!」
鴉「フフ、中々のタフさだな」
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハ!」ゴゥッ
鴉「!!」ヒュンッ
鴉「私の攻撃である事は理解できるのか、だが…」
鴉「秀でているのは丈夫さと巨大さのみ、鈍重で攻撃も単調…」ヒュンヒュンッ
鴉「さしずめでかい図体を持ち不相応な力を持った下級妖怪といった有り様だな」
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
鴉「今だ、やれ」
武威「…………!!」ブォンッ
ドゴァアァアンッ!!
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハ…!」
武威「…………」
マミ「傾いた!!」
ワルプルギスの夜「キャハ!キャハハハハハハハ!」
ほむら「体勢を整えるわよ!!」
ニュルルルルルッ!!
ワルプルギスの夜「!」
戸愚呂兄「バランスを持ち直している所悪いが、貴様は地面にくくりつけられている方がお似合いだ」
杏子「やるじゃんチビ兄!」
戸愚呂弟「………」タンッ
戸愚呂弟「初手だが少し強く行くぞ」
戸愚呂弟「オレを幻滅させるなよ」
ワルプルギスの夜「ギャハハハハハハハハハハハ!」
─────!!
……………
………
…
左京「…不安かね」
まどか「さ、左京さん!……はい、あの…少し」
左京「心を強く持ちたまえ、キュゥべえとかいう奴にいつ入り込まれるかも分からん」
まどか「はい…」
左京「………」
キュゥべえ「早く契約するんだ!もう取り返しのつかない事になる!」
まどか「…キュゥべえ、私は契約しないよ。みんなを信じてる」
キュゥべえ「皆殺されてしまうよ」
まどか「……っ」
キュゥべえ「さぁ、僕と契約を!」
左京「無駄だよ、キュゥべえ君」
キュゥべえ「………」
左京「我々は既にすべてのチップを彼らに委ねた、何があろうと揺らぎはしない」
左京「だからこそ熱くなる」
左京「……だが、確かにまだ賭け金が不足しているかもしれん」
まどか「…………?」
左京「まどか君」
まどか「はい…」
左京「命を賭け金にする覚悟はあるかな?」
まどか「!」
キュゥべえ「!?」
左京「君の覚悟と狂気、この私に見せてもらおう」
……………
………
…
戸愚呂弟「体にでかいヒビは入ったが、すぐに再生したね…生半可な攻撃は無意味のようだな。やるねェ」
ほむら「…ワルプルギスも、戸愚呂も…強い…!」
戸愚呂弟「相手の攻撃も大した事はないが、オレの攻撃も効きにくい…期待通りだなァ」
さやか「どうすればいい…繰り返してもあたしらの魔力ばかりが消費されちゃう…!」
マミ「大量にあるグリーフシードにも限界はあるわ…」
杏子「くそったれ…!」
まどか「皆!!」
左京「…………」
戸愚呂弟「左京さん?」
鴉「…ふむ、何のつもりだあの男」
武威「……………」
左京「勘違いしないでほしい、私は彼女を魔法少女にしたくて連れてきたのではない」
左京「…彼女は魔法少女にならない、此処に来てもだ」
ほむら「危険よまどか!離れて!此処から離れて!!」
ワルプルギスの夜「ギャハハハハハハハハハハハ!」
まどか「うぅん、逃げない。離れないよほむらちゃん」
まどか「皆がワルプルギスの夜なんて倒してくれるから、危険な場所なんかじゃない!」
左京「そうとも、我々は」
京まど「ワルプルギスが敗北する姿を特等席で見に来ただけ!!」
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」ズァッ
まどか「皆が負けたら、私も左京さんも死んじゃう」
まどか「…それだけだよ」
まどか「私は力じゃ助けになれないから、左京さんと一緒に…皆の勝ちに全生命を賭ける!」
ほむら「ぅあぁああああああッ!!」ゴォッ
さやか「まどかの元に近付かせない!絶対に!!」ゴォオ
マミ「後退りはできないわ、絶対にこの場で倒す!!」ズラァアッ
杏子「やってやるよ畜生ォ!!」ゴォアアッ
武威「!」
戸愚呂兄(馬鹿な、女共の強さが増した?)
鴉「…美しい」
戸愚呂弟「他の誰かのために120%の力が出せる」
戸愚呂弟「それがお前達の強さ…」
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハ───!!」
杏子「くたばれぇ!」
さやか「おぉぉおりゃああぁぁぁぁ!!」
ほむら「負けられない!!」
ドォォオオ……ン!
鴉「…………」
鴉「マスクは不要のようだ、形振り構ってはいられん」カランッ
武威「そのようだな」ドサッ、ドサッ
戸愚呂弟「…………」
戸愚呂兄「弟よ、お前まさか…」
鴉「コォォォ…」
武威「武装闘気!!」ゴォッ!
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハ!」
鴉「死ねぇ!!!」
武威「いい思い出にしてやる!」
ワルプルギスの夜「……ガ…ァ…!」
ほむら「さっきより大きく傾いてる!」
さやか「行けるよ!!」
ワルプルギスの夜「…ギャハハハハハハハハハハハ……!!」
戸愚呂弟「…………」
戸愚呂弟「100%」
さやか「!」
マミ「!」
杏子「!」
鴉「!」
武威「!」
戸愚呂兄「!」
左京「!」
まどか「!」
ワルプルギスの夜「キャハハハ────…」
戸愚呂弟「…ワルプルギス」ピシッピシッ
戸愚呂弟「いい試合をしよう」メキィッ
カッ!!!
杏子「あれが…」
さやか「100%…」
戸愚呂弟「………」ビッ!
ドォンッ!!
ワルプルギスの夜「!!?」グラッ
ほむら「な、何をしたの!?」
鴉「指弾だ」
ほむら「指弾?」
鴉「指を弾き、その空圧をワルプルギスにぶつけたのだ」
ほむら「………!!」
鴉(…心底化け物め…)
戸愚呂弟「……勝負だ」ザッ
ワルプルギスの夜「ギャアァァアアア……!!」グルンッ
左京「これが最後のぶつかり合いか…!」
ワルプルギスの夜「ガァァア────!!」ゴォウッ
戸愚呂弟(他の誰かのために120%の力が出せる)
戸愚呂弟(だからこそオレは、オレのフルパワーは100%中の100%)メキメキッ!
戸愚呂弟(だがオレは……)ググググッ
鴉「あれが100%中の100%…!」
戸愚呂兄「…違う」
戸愚呂兄「あれは100%中の100%の姿ではない……!」
ワルプルギスの夜「ギャハハハハッハッハッハッハ………!」
戸愚呂弟「フルパワー!!」メキィイッ!
戸愚呂弟「120%ッ!!!」
ワルプルギスの夜「─────!!」
戸愚呂弟「──────!!」
ズドォオオオオ……ン…
……………
………
…
戸愚呂弟(……空?)
まどか「戸愚呂さん!戸愚呂さぁん……!!」
戸愚呂弟『…オレが倒れている……?』
さやか「くそっ!くそっ!回復しない!目を覚ましてよ!戸愚呂さん!!」
鴉「貴様…戸愚呂…あの姿を見せておいて私と闘わず死ぬつもりか、武威とも闘わず…!」
ほむら「ワルプルギスの夜は倒したの!あなたのお陰なのよ!目を開けて!お願いよぉ……!」
戸愚呂弟『………そうか…』
戸愚呂弟『…妖怪になってから初めてオレを受け入れてくれた仲間達との永遠の別れ、その哀しみ』
戸愚呂弟『これも冥獄界の責め苦…か、コエンマ』
コエンマ『…精神的な悲しみも、な』
杏子「嘘だろぉ戸愚呂…あんなに強かったあんたが、あんたが…っ」
マミ「……………っ!!」
左京「戸愚呂…」
戸愚呂兄「弟よ、起きろ…クックック……!我ら兄弟2人で1つ!向かうところ敵はない!!」
戸愚呂弟『1つ、いいですかね』
コエンマ『なんだ』
戸愚呂弟『この世界は…本当にあるのかね、本当に…救われたのかね』
コエンマ『平行世界の何処かで、確かにお前は彼女らやチームの奴らと心を通わせた』
戸愚呂弟『………』
戸愚呂弟『それだけ聞ければ満足です』
戸愚呂弟『行き……いや、戻りましょうか。冥獄界へ』
コエンマ『………うむ』
戸愚呂弟『………』
戸愚呂弟(楽しかったよ、それなりにね)
戸愚呂弟(決して叶う願いじゃないが……)
戸愚呂弟(またいつか、何処かで会おう)
コエンマ『戸愚呂』
コエンマ『……今、眠っているお前の体に戻ればお前は再び、その世界で生きる事ができる』
戸愚呂弟『………?』
戸愚呂弟『…何を言い出すかと思えば』
コエンマ『戸愚呂、今や霊界は変わった。ワシが父の罪を暴き!結果父は汚職で退陣したのだ!過去の死者の罪見直しも叫ばれている!』
コエンマ『お前はもう充分償いをしたろう!』
戸愚呂弟『戻る意味があるかね?どうせオレは戻っても魔界に帰るだけだ』
戸愚呂弟『仲間など有り得ない』
コエンマ『戸愚呂!!』
武威「…オレの妖気を使え」
マミ「武威さん!」
ほむら「………鴉…」
鴉「チッ…貸し1つだ」
ほむら「ありがとう……!」
杏子「おいチビ!お前の弟だろ!気張って回復に気を回せ!」
戸愚呂兄「黙れ!もう貴様の石ころに妖気は送っている!何故だ、何故生き返らねぇ!」
コエンマ『戸愚呂ッ…』
戸愚呂弟『早くオレを冥獄界へ連れていけ』
『強情だねぇ、生き返るチャンスをみすみす逃すのかい?バカタレ!』
戸愚呂弟『!!この声は…』
『…行っておやりよ』
まどか「戸愚呂さん!目を覚ましてよぉ!」
戸愚呂弟『幻…海…──』
………
…
「あーあ、今日の魔女退治は疲れたなぁ」
「帰りに私の家でお茶してかない?」
「おっ!はいはーい!あたしお呼ばれしちゃいますよー!」
「私もご好意に甘えさせてもらおうかしら」
「いいねー、ケーキあるか?」
「うぇひひ、私も行きたいです!」
「勿論みんな大歓迎よ!それで、あなたは何にする?」
「…………」
「苦いのはダメなんで、オレンジジュースください」
〈了〉
戸愚呂はB級妖怪でもインフレの犠牲者でも、幽白史上最高のイケメン
本当はコエンマと一緒に冥獄界へ戻って終わりの予定だったんですが、あんな風にしてしまいました
救いがあってもいいじゃない、元人間だもの
またいつか、別の作品でお会いできればその時に会いましょう!
ちょっくら古本市場行ってくる
面白かったぞ
戸愚呂弟が救われてなによりだ
Entry ⇒ 2012.03.26 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
岡部「紅莉栖、俺は未来からタイムリープして来た!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332604049/
岡部「そんな事はない!その証拠にお前の今ほしいものは…うっ」
紅莉栖「欲しいものは…?」
岡部「紅莉栖…」
紅莉栖「えっ///」
岡部「俺は未来からタイムリープしてきた!」
紅莉栖「えっ」
岡部「何を言ってるのだこのメリケン処女は…そんな事を言ってる場合ではないんだ!」
紅莉栖「誰がメリケン処女だ…で、どうしたのよ」
岡部「実は…うっ」
紅莉栖「実は…?」
岡部「紅莉栖、俺は未来からタイムリープしてきた」
岡部「何がだ?それより俺は5時間後の未来から…うっ」
岡部「俺は未来からタイムリープしてきた!」
紅莉栖「ヤバイ…ヤバイこれはヤバイ!!」
岡部「紅莉栖、どうしたんだ!話を聞いてくれ!まゆりが…うっ」
岡部「タイムリープしてきた!」
紅莉栖「まゆりが!?」
岡部「紅莉栖、俺は未来から紅莉栖俺は未来から紅莉栖俺は未来から紅莉栖俺は未来から」
紅莉栖「怖いよ怖い…早く誰かきて」ガチャ
橋田「牧瀬氏おっつー」
紅莉栖「はしだあああああ」ダキッ
岡部「紅莉栖紅莉栖紅莉栖紅莉栖紅莉栖紅莉栖紅莉栖俺は紅莉栖俺は紅莉栖」
橋田「なんぞこれ」
橋田「リア充爆発…ってリア充でもない…かな。マシンの設定みる前におかりんの携帯取り上げればよくね?」クリスクリス
紅莉栖「そ、そうよ橋田!早く取り上げて!」クリクリクリ
橋田「はいはいわかりました…まったく」バッ
岡部「紅莉栖、俺は未来からタイムリープしてきた!」
紅莉栖「お、おかべ!大丈夫なの!?」
岡部「何がだそれよりも俺は」
橋田「俺は未来からタイムリープしてきた!」
岡部「俺は未来からタイムリープしてきた」
橋田「俺は未来からタイムリープしてきた」
紅莉栖「やめて…もうやめて!怖い、怖い…」
岡部「俺は未来からタイムリープ俺は未来からタイムリープ」
橋田「俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は」
紅莉栖「…橋田の方が頻度が早いわね。携帯からの距離?」
紅莉栖「じゃあ私に影響が無いのはなぜ?」クリクリクリ×2
???「小動物よ!何故ラボにいる」
???「お、お父さんどうしたの?」
???「小動物よ!何故ラボにいる」
⁇?「お父さん怖い…」
???「小動物小動物小動物小動物小動物」
紅莉栖「…」
岡部「くくくククククククククククククククク」
橋田「クリクリクリクリクリクリクリクリクリ」ハァハァ
???「小小動物よ小動物よ小動物よ小動物よ」オトウサーンダマレ ドゴッ
???「…」
紅莉栖「ど、どうしたら…こうなったら!!」ガンガン
紅莉栖「殴れば治る!!」
橋田「」
???「」
紅莉栖「と、とまった?岡部?岡部生きてる?」
岡部「」
紅莉栖「固まってる…」
紅莉栖「でもかっこいい….///」
紅莉栖「きゃー!!しちゃった!!したった!キスしたったー!これでリア充だ!」
岡部「…」
橋田「…」シネ
???「…」チーン
紅莉栖「動かないなら好きに出来るものね!対策は後でいいよね!おかべー」ダキダキ
紅莉栖「あれ?動いた?」
岡部「…」
紅莉栖「気のせいだよね。岡部ー!大好きだー!」スリスリ
橋田「…」ピクピク
紅莉栖「大好き大好き!ラボで二人きりなら最高なのになー。橋田粗大ごみかなー。邪魔邪魔(笑)なーんて!」
橋田「や、やってられるかちくしょー!!
」
紅莉栖「な、なに!?」
橋田「あたりまえー。おかりんもずっと意識あったお」
紅莉栖「えっ」
岡部「ない。俺は何もしらない」
紅莉栖「…」
橋田「牧瀬氏にドッキリしかけようってビデオまでしかけて知らないで通すとかありえないでしょ」
岡部「それは助手が俺たちを助けるために駆け回るところを撮るためであって助手の変態行為をとるためではない!!」
紅莉栖「…」
岡部「そ、それは助手が変態なのが悪いわけで」
紅莉栖「…」ガタッ
岡部橋田「ヒッ」
紅莉栖「…」
岡部「ま、まて紅莉栖ちょっとしたイタズラごころであって悪気はなかったんだ」
橋田「そうだお!悪いのはおかりんだお!」
岡部「ダルきさまああああああ!!」
紅莉栖「…」スタスタ
カタカタカタ
橋田「そうだお牧瀬氏!牧瀬氏のラブラブチュッチュは現実だおwww」
紅莉栖「…」プルプル スチャッ
岡部「紅莉栖?」
橋田「牧瀬氏?」
紅莉栖「飛べよおおおおおおおおお!!」
ビービービー
岡部「何かおかしくないか?」
橋田「あ。さっき牧瀬氏が殴って」
ボン!!
岡部橋田「うわー!!」
紅莉栖「とべえええええ!!!」
ウィンウィンウィンウィン
シュパーン
3時間前
橋田「面白そうだお。でもなにするんだお?」
岡部「それはだな、助手に」
バタンッ!!
紅莉栖「おーかーべええええええ!!」
岡部「紅莉栖!?何故ここに!今日は1時間後にくるはずでは」
紅莉栖「岡部、私は2時間後の未来からタイムリープしてきた!」
岡部「な、なんだと?じゃあ」
紅莉栖「そう言う事よ覚悟はいいわね」
岡部「ま、まて話せばわかるし今のおれはまだなにも!」
紅莉栖「問答無用!岡部!」
岡部「えっ」
紅莉栖「私は未来からタイムリープしてきた!」
岡部「紅莉栖?」
紅莉栖「私は未来からタイムリープしてきた!」
橋田「なんぞこれ…」
紅莉栖「橋田は粗大ごみにしてきた!」
橋田「…」
紅莉栖「私は未来からタイムリープしてきた!」
???「店長さん、私は未来からタイムリープしてきた!」
岡部「まて、これはなんだ!」
橋田「僕は用事があるのでこれで」バタン
岡部「待て、逃げるのかダル!」
紅莉栖「私は私は私は私は私は私は私は私は私は」
紅莉栖「私は私は私は私は私は私は私は私は」
岡部「紅莉栖がマシンを殴ったせいで壊れただと!このメリケン処女!なんて事を」
紅莉栖「私私私私私私私私私岡部岡部岡部岡部岡部」
岡部「紅莉栖…」
???「クリクリクリクリクリクリクリクリクリ」
???「オカオカオカオカオカオカオカオカオカ」
岡部「どうしたらいいのだこれは…」
岡部「そうすれば未来で俺にラブラブチュッチュしても過去には飛べない!!その手があった!」
紅莉栖「わ、私は…ってそうなるの!?あんたなんでその記憶持ってるのよ!私が飛んだ意味はどこ言ったのよばかおかべええええええ!」
岡部「く、紅莉栖!?」
岡部「あ、あのな紅莉栖…」
紅莉栖「何よ!もうホッといてよ!あんな恥かいて過去に戻ってもあんたにはリーディングシュタイナーがある!自分だけフラグ撒き散らしてさ!このやりチン!」
岡部「お、おい紅莉栖、話を」
紅莉栖「あんたなんてマユリの巨乳とかフェイリスさんのコスプレとか漆原さんの巨根がいいんでしょ!もうしらない!知らないんだから!」
岡部「…」
岡部「それよりルカ子巨根なのか?」
紅莉栖「しるか変態!私に聞くな!」
岡部「…」(めんどくせぇ)
岡部「あー、あのな紅莉栖」
紅莉栖「…」グスグス
紅莉栖「何よ…」
岡部「俺は嬉しかったぞ。あれはお前の本音だったんだろう?」
紅莉栖「やっぱり!どれよ!マユリか!ルカか!フェイリスか!潰してやるぅ」メソメソ
岡部「そこじゃないわ!未来のお前の行動だ」
紅莉栖「えっ…///」
紅莉栖「言うなよバカ岡部…///」
岡部「確かに俺のイタズラが原因だ。でもそれでお前の違う一面がみえた。」
紅莉栖「私は恥の上塗りしただけだったけど」
岡部「元々お前の変態なのは知ってたし」
紅莉栖「飛びたくなってきた」
岡部「とにかく!俺はお前の事を大切に思っている。ラボメンとして」
紅莉栖「…」
岡部「そして個人としてだ」
岡部「俺こそありがとう。そしてすまなかった」
紅莉栖「許さない。絶対にね。」
岡部「紅莉栖…」
紅莉栖「あの時岡部にはたくさんの岡部が居た。私にはたくさんの私がいた」
岡部「それはイタズラ…」
紅莉栖「いいから聞いて」
岡部「…うむ」
紅莉栖「その私達が一つになっていまここに居るんだとしたら」
紅莉栖「その思いの分だけ、沢山好きになってやるんだから」
岡部「…受けて立とうじゃないか」
紅莉栖「岡部の気持ちのリープ先は私なんだから!いくらでも飛び込んで来なさい!」
おわり
なえ「う…凄く同じ言葉を繰り返してた気がする…あれ?店長さんどうしてここに?」
MB「むむ?小動物ではないか。お前こそどうしてここにいるのだ?」
なえ「ちょっとやめてくださいよ店長さん…ってなんか成長しました?」
MB「何を言ってるんだ小動物よ!と確かになんか身体がデカイ気がするな…」
なえMB「えっ」
ミスターブラウンだからMBね
MB「小動物…だよな?」
なえ「牧瀬紅莉栖ですが」
MB「狂気のマッドサイエンt」
なえ「それはいい。もうわかったけど…」
MBなえ「なんぞこれええええええ!!」
紅莉栖「って言われても…」
MB「ラウンダーつかって世界征服しちゃおうかなー」
なえ「もうなんかそう言うのもいいよね。協力するわ」
岡部「なんか擦れてきてるな…」
紅莉栖「うん。私こんなにヤケになるんだ…」
岡部「と、とにかく早く治す方法をかんがえよう!」
なえ「私は多分マシン殴ったからだろうけど、でか岡部はなんで?」
MB「全くわからん。何かしら原因があるんだろうが。」
紅莉栖「そう言えば岡部のイタズラの時から声は聞こえてたから…」
岡部「元々不具合があると言う事か」
なえ「多分もう少しすれば自然に治ると思う」
MB「そうなのか?」
岡部「本当なのか?」
紅莉栖「うん。今は何らかの不具合で無理やり店長さんとなえちゃんの身体に引っかかってるだけ」
なえ「少し紅莉栖本体と意識が共有されてる感じがするしね。てか岡部とラブラブとかリア充死ねよ!私の岡部ー」シクシク
紅莉栖「岡部は私のだから!!」
MB「後半はほっといて…確かに記憶は共有されてる感じだな」
岡部「うむ。こっちは誤差は少ないようだが」
MB「リア充死ねよ」
岡部「」
MB「しるか!共有完全に終わったら黙っててやる!それまでお前はしね!」
紅莉栖「ダメ!岡部は私のもの!例え私でも渡さない!」
なえ「ずるい!同じ私なんだからいいじゃない!こうなったら!!」
なえ「岡部覚悟!!」ブチュー
紅莉栖「」
橋田「ただい…ま…って犯罪だろ常考…おかりんのバッカー!」バタン! バタバタ
MB「岡部…てめえなにやってんだ…」
なえ「な、なんで?おかりんおじさんと?」メソメソ
岡部「いや、ちょっとこれは」
FB「覚悟は出来てるな?」チャキッ
岡部「ま、まて!話せばわかる!命だけは」バタバタ
紅莉栖「岡部が岡部が岡部が岡部が岡部が岡部が岡部が岡部が」
紅莉栖「」チーン
オマケおわり
楽しかった
乙!
Entry ⇒ 2012.03.26 | Category ⇒ シュタインズゲートSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
凜々蝶「今期アニメヒロインの集い…?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332089504/
凜々蝶(しかし…ヒロイン、か。さぞかし真っ当な人間が多いのだろうな)
凜々蝶(……まぁ、ほんの少しくらいは興味がない事もないが…)
凜々蝶(しかし、だからといって…うーむ)
凜々蝶「うっ!? ろ…髏々宮さん、いつからそこに…」
カルタ「…ちよちゃん、行かないの?」
凜々蝶「むっ? そうか、キミもこれに誘われたのだな」
カルタ「……」コクリ
凜々蝶「ふむ…髏々宮さんがどうしてもと言うのなら一緒に行ってやろうじゃないか」
カルタ「良かった。やっぱりちよちゃんも行きたかったんだ」
凜々蝶「そ、そんなわけないだろう! キミが行くというから、仕方なくだ!」
美羽「いらっしゃいませー!」
凜々蝶「おお」
美羽「参加者の方ですよね? 皆さんこちらに集まってますよ」
凜々蝶「フン、案内とはわざわざご苦労なことだな。お疲れ様とでも言ってやろう。
キミはこの集いの主催者かその関係者か?」
美羽「いえ、私も参加者の一人ですよ」
凜々蝶「なにっ。参加者が何故案内人のような真似を…」
美羽「うーん。主催者さんが分かりませんので、人が集まるまで私がお出迎えしようかなーと」
カルタ「えらい、えらい」
美羽「はい、ありがとうございます♪」
カルタ … 妖狐X僕SS の一人 がしゃどくろの先祖がえり
美羽 … パパの言うことを聞きなさい のヒロインの一人 三姉妹の次女
美羽「探したんですが、それらしい人が見当たらなくて」
檸檬「あら…みんなを集めたのは私よ」
凜々蝶「む?」
美羽「あれ、あなたはさっきお出迎えした…」
柑菜「檸檬先輩!?」
イチカ「あ、アナタが主催者だったの?」
檸檬「私たちは言うなれば全員仲間のようなもの。みんなが集まったらきっと楽しいと思ってね」
柑菜「そんな理由だけでよく実行に移しましたね…」
檸檬「あら、とても重要なことよ。うふふふふ…」
凜々蝶「ん? ああ、そうだな」
カルタ「はい、あーん」
凜々蝶「髏々宮さん!? み、みんなが見てるところでそういうのは」
野ばら「いい、いいわ! メニアック!」
凜々蝶「…って、キミも来てたのか! ヒロインだけじゃないじゃないか!」
野ばら「うふふ」
檸檬「結構適当に集めてみたのよ。そっちの方が面白そうだから」
凜々蝶「…む?」
美羽「また誰か来たみたいですね」
リョーマ「ちーっす」
凜々蝶「って、男ではないか!」
リョーマ「仕方ないじゃん。俺の作品、女キャラなんて一人も出てないし」
檸檬「あら、桜乃さんや小坂田さんや杏さんが居るじゃない」
リョーマ「あー、そんなのも居たっけ。でも『新』の方では影も形もないっすから」
美羽「ともかく、歓迎しますよ!」
リョーマ「…どもっす」
カルタ「ちよちゃんも、その一人」
凜々蝶「キミもな」
凜々蝶(ともかく、少し周りを観察してみるか……よし、あの辺りを見てみよう)
やすな「へえー。えっと、フィンルド…?」
ソーニャ「違う、フィン・エ・ルド・スイ・ラフィンティと言ったぞ」
ラン「私は地球の外から来たから、貴女たちにとっては馴染みにくい名前かもしれないわね」
やすな … キルミーベイベー の主人公 どっちかというと転がされるほう
ソーニャ … キルミーベイベー の主人公 どっちかというと転がすほう
ラン … 輪廻のラグランジェ の主人公 ワンっ!
リョーマ … 新テニスの王子様
イチカ「!?」ビクッ
ソーニャ「馬鹿馬鹿しい。おいやすな、そんな冗談を信じるんじゃない」
ラン「いいえ。私は本当に宇宙人よ」
ソーニャ「なにっ?」
やすな「宇宙人…っていうと」
やすな「ワレワレハ~」トントントン
ソーニャ「お前なぁ…」
ラン「それよ!」
ソーニャ「それなのかよ!?」
イチカ(なんだ、私以外にも宇宙人が居たのね…)
やすな「えっ? うん。まぁね」
まどか「今時『ワレワレハー』なんてピンと来ない子も多いみたいで」
ソーニャ「確かに、古い気もするな」
まどか「でも、中学生でも知ってるんだからまだまだ共通認識よね!」
やすな「…えっ? いや私高校生だよ!?」
まどか「えっ」
ラン「もしかして同い年…?」
ソーニャ「別にいいけどな」
やすな「どうしてソーニャちゃんがそれを言うの!?」
ソーニャ「いや、やすながそう見られてたということは私もだろうし」
まどか「んー…そっかそっか。年齢と見た目って作品によって結構微妙なところなんだね」
ラン「ちなみに私たちも高校生よ」
ソーニャ「確かに、私たちがもし仮に同じ世界の住人なら同じ高校生には見えないか…」
まどか「よし、ラン! みんなの年齢を調査しに行くよ!」
ラン「えっ?」
まどか「他人の年齢を間違えたとあってはジャージ部失格だからね!」
ラン(ジャージ部は関係ないんじゃないかしら…)
檸檬「あら、私かしら」
ラン「…中学生?」
まどか「いや、さっき私たちと同い年くらいの青髪の女の子に『先輩』って呼ばれてた」
ラン「じゃあ高校生?」
まどか「それも、二年…いや、落ち着き払った雰囲気からすると三年、あの青髪の子は一年ね!」
檸檬「まるっ。正解よ」
まどか「おおう…決め台詞取られちゃった」
檸檬「さすがジャージ部といったところかしら。うふふふふ…」
ラン(何だか気味の悪い人ね)
ひな「おねーたん、だえ?」
まどか「うわっ!? え、園児?」
美羽「ふふっ、正解です。3歳児ですけどね」
空「…こんにちは」
まどか「それと、中学生二人?」
美羽「私は小学生ですよ? まだ5年生です」
まどか「む…私たちを丁寧に出迎えてくれたり、小学生の割になかなか出来る子だ…」
美羽「ありがとうございます♪」
ラン(何だか、ムギナミと似たオーラを感じるわ…)
空 … パパのいうことを聞きなさい!
空「わ、私はいいわよ」
ラン「…お姉ちゃん?」
美羽「はい。私たちは三姉妹なんです」
まどか「うそっ、髪の色とか全然違うじゃん!」
空「親が違っても、姉妹は姉妹なのよ!」
まどか「あ、あー…そっか、そういうこと… ごめんね?」
空「フンっ」
美羽「いえ、いいんです。勘違いされても仕方ありませんし」
ひな「おねーたんはおねーたんだお?」
美羽「そうそう、ひなの言う通りです」
ラン(姉妹……家族、か)
鳴「……」
まどか「あなたは、高校…までは行ってないか。中学生…三年くらい?」
鳴「正解よ」
まどか「ところで、どうして眼帯してるの? 転んじゃった?」
鳴「…面白い人ね。これは、子供の頃に目を無くしてしまったから」
まどか「えっ、目無いの!?」
鳴「今は義眼が入ってるけどね」
まどか「へえー、そうなんだ。すごい」
ラン(無口そうに見えて意外とおしゃべりな子ね)
凜々蝶「うっ、まずいな…」
カルタ「ちよちゃん、どうかした?」
凜々蝶「あいつがこっちに来る! 隠れるぞ…って、髏々宮さん?」
カルタ「……」チョイチョイ
ラン「まどか、誰かが呼んでる」
まどか「ん? 私に何か用?」
カルタ「…こっち」
凜々蝶(何してるんだあの人は!)
凜々蝶「あ、ああ。御機嫌よう」
カルタ「ちよちゃん。隠れる必要、ないよ」
凜々蝶「しかし僕は…」
カルタ「ここはお話しする場所」
まどか「えっ、何? 逃げようとしてたの?」
凜々蝶「フン、そんなわけ無かろう。どうして僕がキミみたいな一般人から逃げなくてはならないのだ?」
ラン(まあ、気持ちは分かる気がするけど…)
凜々蝶「なっ…!? 僕は高校生だ!!」
まどか「あー、やっぱり」
凜々蝶「やっぱりって、キミは僕を馬鹿にしているのか!?」
まどか「うん」
凜々蝶「なっ…!」
まどか「ははは、逃げようとしたちよちゃんにおしおきだ!」
凜々蝶「むぅ……って、『ちよちゃん』!?」
まどか「いやさっきそう呼ばれてたからさ。ダメだった?」
凜々蝶「ああ、そういえばそうだったか…別に構わんがな」
まどか「なら良かった。まるっ!」
ラン「そうね」
凜々蝶「フッ、そういうことならせいぜい僕が淹れたコーヒーでも堪能するがいい」
まどか「淹れてくれるの?」
凜々蝶「フン。キミがどうしても飲みたいというのなら仕方ないからな」
まどか「だってさ! ランも飲むよね?」
ラン「…わん」
凜々蝶(ワン? 犬、か…御狐神くんは元気にしているだろうか…)
凜々蝶「まあいい、もう少し様子を見るとしよう」
檸檬「あら、IQ14の天才さんいらっしゃい」
小衣「誰がIQ14よ!!」
檸檬「違ったかしら」
小衣「違う違わない以前の問題じゃない! 小衣のIQは14億なんだから!」
柑菜「いや、それはそれでおかしいでしょ?」
小衣「まああなたたち凡人には理解できないでしょうけどねー」
柑菜「むかっ…小学生のくせに偉そうに…」
小衣「小衣は精神的にも身体的にも、実年齢的にも小学生じゃないわよ!」
檸檬「まあ落ち着きなさい、こころちゃん」
小衣「こころちゃん言うな!」
檸檬「彼女たちなら、畑仕事で忙しいらしいわ」
小衣「あの子たちまたやってるのね。畑仕事よりここに来た方が得る物は大きかったのに」
檸檬「貴女こそ、G4の他のメンバーはどうしたのかしら」
小衣「あの三人が勝手に有休取ってサボった事があったから、今度は私一人で休暇に来たのよ!」
柑菜(有休取ってサボるってどういう表現よ…)
小衣「まあ、煌びやかな場所は小衣以外には合わないものね。特にこんな豪勢な食べ物はミルキィホームズには毒だわ!」
檸檬「そう、それならゆっくりしていくといいわ。うふふふふ…」
ルイズ「ん? アンタ…私と声が似てるわね」
あつみ「あっ、本当ね」
ルイズ「何だか親近感が湧くわ」
あつみ「胸が小さいのも一緒ね!」
ルイズ「なっ…! 余計な共通点は挙げなくていいのよ!!」
あつみ「あはは、ごめんなさい」
ルイズ「第一アンタみたいな子供とそんなところが一緒でも…」
あつみ「…私、一応高校生なんだけど」
ルイズ「高校…って確か、サイトと同じ? …って事は私と同い年くらいって事!?」
あつみ「まあ、そういう反応には慣れてるわよ」
ルイズ「ごめんなさい。アンタは胸だけではなく体も小さいのにね…」
あつみ「その憐れむ様な目はやめて…」
ルイズ … ゼロの使い魔
響「はい、まぁ一応…」
火憐「どうだい? どっちが強いか勝負とか…」
響「ええっ、勝負って!?」
ヤナギン「おや、面白そうな話してるじゃない」
生島「私たちも混ぜてもらえない?」
羽原「ちょ、ちょっと二人とも…」
ヤナギン「いやアンタは参加しないでいいからさ」
生島「つーか参加しないで下さいお願いします」
火憐「いいぜ、みんなでやろうか」
響「うええ~…」
響 … 戦姫絶唱シンフォギア
ヤナギン … 男子高校生の日常
生島 … 男子高校生の日常
羽原 … 男子高校生の日常
火憐「ん…ルール?」
響「あーそっか、そういうのも必要かぁ」
ヤナギン(こ、こいつらまさか…)
生島「や、ヤナギン…この人たち羽原と同じ人種じゃ…」
ヤナギン「ああ…」
羽原「?」
火憐「んん? どうかしたのか?」
生島「い、いえ!」
ヤナギン「あ、ああ。ちょっと急用で参加できなくなったよ。残念だったな」
羽原「あれ、そうなの?」
火憐「えー」
生島「というわけでごめんね、それじゃまた!」
響「そ、それって本当にやる必要あるのかなー、なんて…」
火憐「いいじゃねーか、遊ぼうぜー」
檸檬「…あなたたちが暴れたら会場が壊れるからやめなさい」
響「ほら! 第一、人間同士で戦うなんてダメなんだって!」
火憐「えー……まあ主催者様がそう言うんなら仕方ねーか」
響「うんうん」
火憐「にしても…その口ぶりだともしかして、アンタは人間以外と戦ってるのか?」
響「えっ? まあ、そうだけど」
火憐「じゃあ私をその相手だと思ってさ」
響「勘弁してよー…」
火憐「おう、月火ちゃん…じゃねえ!?」
響「……? 未来も来てたんだね」
月火「やっほー、火憐ちゃん」
響「わぁっ!? 後ろからも未来の声が…って、別人??」
火憐「お前ら声似てるなぁ」
未来「あっ、確かに…」
月火「言われてみれば、そうかも?」
ルイズ「何だろう…私もあなたたちの声聞いたことある気がするわね」
柑菜「私も、聞いたことある気がする。なんかウザい人だったような」
未来「えっ!?」
月火「何それ? ウザキャラが似た声の人だなんて、プラチナむかつく…」
月火 … 偽物語
未来「響の方がウザいのに…」
響「えぇっ!?」
月火「そうだよね。こっちだって火憐ちゃんの方がウザいし」
火憐「なっ…!」
ユノハ「み、みんな落ち着いて…」
火憐「この状況で落ち着いてられるか!」
ユノハ「うう……すぅー」スゥー
響「あれ、消えた!?」
ミコノ「カエル? 猫の人形じゃないの?」
響「えっ…あれが猫?」
ポヨ「ヒァッ!」
柑菜「うわっ、何コイツ!?」
シュシュ「フゥー!!」
ミコノ「やめなさいシュシュ!」
響「リボンが動物になった!?」
りのん「なー?」
イチカ「ああっ! 出てきちゃダメよ、りのん!」
ミコノ … アクエリオンEVOL
シュシュ … アクエリオンEVOL
りのん … あの夏で待ってる
まどか「な、何あれ…妖怪の集まり?」
凜々蝶「妖怪? まさかこんなところにまで…」
ラン「えっ?」
凜々蝶「いや、何でもない」
凜々蝶(あれはきっと他の世界の普通の生物…そう信じよう)
凜々蝶「…おや、あちらの方では親しげに話をしている者たちが居るな」
まどか「えっ、どこどこ?」
マト「うん。茉莉香ちゃんは何か部活やってるの?」
茉莉香「えーっと、ヨット部だよ」
アーシア「ヨット部ですか。それじゃ、海とかにはよく行かれるんですね?」
茉莉香「あー…そっか、あなたたちとは世界が違うんだもんね。
私の世界のヨット部は普通の海じゃなくて、宇宙という広大な海に航海しに行くんだよ」
マト「ヨットで宇宙に!?」
茉莉香「いやまぁ、ヨットといっても宇宙船だけどね」
アーシア「へえー、何だかすごいですねー」
茉莉香「私たちの世界だと割と普通なんだけどなぁ…」
アーシア … ハイスクールD×D
マト … ブラックロックシューター
マト「私はバスケ部だよ!」
アーシア「バスケットボールですか。私はそういったスポーツはあまり…」
マト「それならアーシアちゃんはどうなの?」
アーシア「えっ!? 私は、その…オカルト研究部です」
茉莉香「オカルト…それはまた、随分と怪しい部活だね」
アーシア「え、えっと…私にもいろいろ事情があるんです…」
マト「何それ、変なのー」
アーシア「そうなんですか?」
赤沢「まあ、ね。……ちなみに私は演劇部だけど」
マト「なーんだぁ。ツンツンした態度を取ってるけど、キミも私たちと一緒にお話したいだけなんだね」
赤沢「なっ…! べ、別に私はそんな…」
茉莉香「あはは、素直じゃないんだからー」
まどか「はいはーい! 私ジャージ部!」
茉莉香「わっ!? ビックリしたぁ」
マト「ジャージ部?」
ヨミ「……」
鳴「……」
小猫「……」
チアキ(退屈ね)
ヨミ(だ、誰か喋らないかしら…)
鳴(ここは面白い人が多いわね)
小猫(む、みんな綺麗な黒髪なのに私だけ白髪…)
ラン「……」スタスタ
ラン(似た者同士惹かれ合うのかしらね…)
ヨミ … ブラックロックシューター
小猫 … ハイスクールD×D
凜々蝶「む…?」
まどか「えーっ、何なに?」
火憐「せっかく今期アニメのヒロインが集まってるんだし、この中で最強キャラを決めようぜ!」
響「またそれ!? さっきダメだって…」
檸檬「許可するわ」
火憐「やった!」
響「あれ、会場が壊れるからダメだったんじゃ…」
檸檬「待っていなさい。今組み合わせ表を作るから」
鳴「むしろノリノリみたいね」
火憐 ─┐
├─┐
タダクニ妹 ─┘ │
├─┐
まどか ─┐ │ |
├─┘ |
響 ─┘ |
├
エリー. ─┐ |
├─┐ |
小猫 ─┘ | |
├─┘
カルタ. ─┐ |
├─┘
やすな ─┘
やすな「あれ…私?」
ソーニャ「良かったな。がんばれよ」
檸檬「ちょっとした冗談よ。そこはソーニャさんに入ってもらえるかしら」
ソーニャ「ええっ、私か? 面倒くさいな…」
タダクニ妹「……」
羽原(私じゃなくて良かった…)
まどか「えー! 私もやるの?」
響「あっはは…お手柔らかにお願いします」
小衣「エリー? どこかで聞いた名前ね…」
エリー「ど、どうも…」
小衣「あー、アンタ! いつの間に来てたのよ!」
小猫「…この子と全力で戦っても大丈夫なの?」
檸檬「問題ないわ」
カルタ「……」
ソーニャ「えっ、私の相手はこの子か? 参ったな…こう見えて何か武術とかやってるのか?」
エリー … ミルキィホームズ
檸檬「何かしら」
まどか「ミドリ…いや、道具とか使ってもいいの?」
檸檬「ちょっとした道具や武器はいいけどロボットはダメよ」
まどか「ちぇーっ」
響「ちょ、ちょっと! 何て物騒な物使おうとしてるんですか!?」
檸檬「あら、貴女も似たようなものじゃない」
響「ロボットですよ!? 似てないですって!!」
檸檬「ちなみに、歌くらい歌っても構わないわよ」
響「えっ! それってつまり…」
まどか「歌?」
檸檬「うふふふふ…」
タダクニ妹「うおおー!」
火憐「おりゃっ」ゲシッ
タダクニ妹「ぐはぁっ!」バタリ
ヒデノリ「妹ぉぉー!!」
檸檬「勝者、阿良々木火憐」
火憐「ああん? もう終わりか、つまんねーな」
柑菜「それより、いつの間にか変な眼鏡の男の人が紛れ込んでるんだけど…」
響「い、行きますよ!」
まどか「おー、来ーい!」
響「ふっ はっ たぁっ!」
まどか「お、おーっとっと…やるね、かわいい顔して」
響「これでも私、街の平和のために戦ってるんです! 負けませんよ!」
まどか「ふーん。奇遇だね…私も鴨川の平和のために戦ってるんだよ! とぉっ!」
響「へっ…うわぁっ!? ……いてて、やりましたね!」
火憐(響って奴、こんなもんなのか? まあ悪くない動きだけどな…)
響「ふぅ…そっちこそ!」
まどか「はぁ~…でも、私の負け!」
響「へっ?」
ラン「そんな、互角に戦っているのに…」
未来「そうだよまどかさん! どうして…」
まどか「あはは、互角に見えてた? それにこの子本気じゃないし」
響「そ、そんな事ないですよ!?」
まどか「いやいや。だってさ、そもそも『歌』ってのをまだ使ってないじゃん」
響「うっ…」
未来「それは…」
まどか「だから、私の負けだよ」
まどか「うん。悔しいけどただでさえ押されてたし、スタミナ面でも負けてたみたいだし…
ミドリが使えればお互い全力で戦えたかもしれないけどなぁ」
ラン「いや、響さんが死んでしまうわ…」
まどか「そう? 案外いい勝負しそうな気がしてるんだけど」
響「あ、あはは…」
響(さすがにシンフォギアは使えないって…)
檸檬「それじゃあ、勝者は立花響」
エリー「よ、よろしくお願いします…」
小猫「本当にいいの?」
檸檬「いいのよ。彼女ならやってくれるわ」
小猫(まあいいか。怪我しない程度に軽く一捻りにしてあげれば)
小猫「行くよ」ガシッ
エリー「きゃあっ!」ググッ
小猫「!? 私の力が押されてる…?」
小衣「あれは怪力のトイズ…って、まさか怪力vs怪力!?」
檸檬「あら、察しがいいわね。さすがIQ14のこころちゃん」
小衣「だから14じゃねーしこころちゃん言うな!」
エリー「きゃあっ!! ううっ、私の負けです…」
まどか「って、あれ?」
小衣「全然あっけないじゃないの!」
小猫「確かに、単純な腕力だけは私を凌ぐほどに凄まじいけど、こと戦闘に関しては私に分があったみたいね」
檸檬「はい。勝者、塔城小猫」
エリー「残念です…」
小衣「なんてザマよ。こんなんだったら平乃でも引っ張ってくるんだったわ!」
カルタ「……」
ソーニャ「こいつ、大丈夫なのか?」
凜々蝶「フン、おそらく問題ないな。キミがどれほどの人物か知らないが」
ソーニャ「そうか。じゃあ遠慮なく」
やすな「殺しちゃダメだよ!?」
ソーニャ「安心しろ。抵抗しなければ殺しはしないさ……っと、隙あり!」ガシッ
カルタ「……あー」
ソーニャ「ほら、さっさと負けを認めろ。さもなくばこのナイフで……ん?」
やすな「あ、あれ? 何だか空気が禍々しく…」
やすな「ソーニャちゃん!!!」
ソーニャ「何だよ、大声出すな……ってうわぁっ!! 何だこの骸骨!?」
カルタ「がおー たべちゃうぞー」
ソーニャ「ぎゃー! こっち来んな!」
カルタ「じゃあ、私の勝ち?」
ソーニャ「わわ分かった! 私の負けでいいからさっさとどっか行け!!」
檸檬「勝者、髏々宮カルタ」
ソーニャ「ううっ…人外だなんて聞いてないぞ…」
火憐 ━┓
┣━┐
タダクニ妹 ─┘ │
├─┐
まどか ─┐ │ |
┣━┘ |
響 ━┛ |
├
エリー. ─┐ |
┣━┐ |
小猫 ━┛ | |
├─┘
カルタ. ━┓ |
┣━┘
ソーニャ ─┘
響「次の相手は火憐ちゃんかぁ…」
火憐「楽しみだぜー、いろいろと」
檸檬「あら、どうしたの?」
火憐「だってさ、アニメキャラだろ? もっとすごいの居たんじゃ…」
檸檬「作為的な組み合わせだったことは認めるわ。所詮は余興だもの」
火憐「何だよ、つまんねーなー。 それはさておいて、今の状況って戦闘要素のない作品可哀想だな」
凜々蝶「キミが提案したんだろう!?」
美羽「あはは、気にしてませんよ」
鳴「…なかなか楽しいわ」
ミコノ「私の作品にも戦闘はあるけど、肉弾戦なんて私には出来っこないし…」
リョーマ「確かに、スポーツならともかく格闘技は無理っすね」
ポヨ「ヒィァッ!」
火憐「へへっ。行くぜ!」
響「お、お手柔らかに…」
火憐「隙あり! とりゃっ!」バシッ
響「ぎゃっ!」
火憐「ほらほら、どうした」
響「ぐぅっ、強い…でも負けませんよ!」ドカッ
火憐「おっと。さすがにただではやられてくれないか。面白いぜ!」
未来「響…」
響「ぐっ…」
まどか「ダメだ、火憐ちゃんの方が格上だよ!」
響(このままじゃ…)
火憐「確かにいい動きしてるんだけどな。やっぱり違和感は拭えないぜ」
響「違和感…?」
火憐「普段はすごい敵と戦ってるんだろ? 何かそのための秘密があるんじゃないのか?
響の動きを見ると、もっとレベルの高い戦いを知ってる気がするんだけどな」
響「なるほど、そこまで見抜かれてるなんて…分かりました」
未来「響、まさか!」
響「バウ ウィー シャウ ネース ティアーウ ガングニール トローゥ…」
火憐「!?」
凜々蝶「変身した…!?」
火憐「へへ、上等だぜ!」
響「何故ー どうしてー 広い世界のー中でー」
まどか「急に歌いだした!!」
響「歌はシンフォギアの力の源なんです! はぁっ!」ガッ
火憐「うあっ! 確かに、さっきまでとまるで動きが違う…」
響「分かりましたか? 私が本気を出しちゃったら普通の人じゃ敵わないんです」
火憐「へ、へへ…分かったよ。普通の人扱いされるのは癪だけど、確かに分は悪そうだ」
響「だったら降参を…」
火憐「だが断る」
響「なっ…!」
だけど、だからとって諦めて戦いをやめたら、それは己にも負けたことになる。
どんなに無様にやられて、ボロボロになって、無残な負け方をしたとしても、
私はいつでも私自身には勝ち続ける! それが私の武道だ!!」
響「そうですか…その姿勢、尊敬します! それなら…」ダッ
火憐「なっ、しまった…疾っ…」
響「私も手加減は出来ません!」ドコォッ
火憐「かはっ…!!」ガクリ
月火「火憐ちゃん!?」
響「大丈夫です、意識を失ってるだけですから」
未来「響…」
檸檬「勝者、立花響」
赤沢「何なのよこの茶番…」ボソッ
鳴「そういうこと言わないの」
檸檬「あら、書置きがあるわ」
『戦闘のプロには勝てないので棄権します カルタ』
小猫「えっ。プロだなんて一言も言ってない…」
凜々蝶「髏々宮さんめ、逃げたのか…少しは阿良々木さんを見習って欲しいものだな」
檸檬「ともかく、居ないものは仕方ないわね」
まどか「探しに行ってみる?」
檸檬「やめておきなさい」
アーシア「でも心配です…棄権は棄権でいいとしても、探した方がいいんじゃ…」
檸檬「ダメよ。居ないものは居ないもの扱いしないと災厄が降りかかるわ」
鳴「……」
火憐 ━┓
┣━┐
タダクニ妹 ─┘ │
┣━┐
まどか ─┐ ┃ |
┣━┛ |
響 ━┛ |
├
エリー. ─┐ |
┣━┓ |
小猫 ━┛ ┃ |
┣━┘
カルタ. ━┓ |
┣━┘
ソーニャ ─┘
小猫「決勝は歌いながら戦う人が相手ね」
響「お、お手柔らかにお願いしますね」
檸檬「それじゃあ、決勝戦を開始するわ」
小猫「…どうも」
マト「はい、響ちゃん。あったかいものどうぞ」
響「わぁ…あったかいものどうも」
凜々蝶「…って、おい!! 決勝戦の描写が省略されてないか!?」
まどか「あれ。見逃したの?」
美羽「いいじゃないですか、そんな細かいことは。お二人ともいい勝負してましたし」
凜々蝶「いい勝負してたんだったらなおさらのことだ!」
檸檬「仕方ないわね。でもこれはヒロインの集いであって、戦いに重きは置かれてないから」
凜々蝶「くっ、キミは都合のいい台詞ばかり…」
カルタ「ちよちゃん、病気?」
凜々蝶「病気ではない! って、戻っていたのか髏々宮さん」
カルタ「決勝戦、見たかったから…」
凜々蝶「なに…見てたのか!?」
カルタ「うん。面白かった」
凜々蝶「くそぅ、くそぅ…」
やすな「あっ! それ私のネタだからパクっちゃダメだよ!」
アーシア「どうかしたんですか?」
檸檬「余興が終わって気分が盛り下がってきているのよ」
赤沢「貴女の気分なんか知らないわよ…」
檸檬「手厳しいわね。でも、何かイベントがあったほうが面白いじゃない」
マト「イベント、かぁ」
檸檬「誰か、特技でも披露してもらえないかしら」
まどか「なんという無茶振り…」
檸檬「あら、髏々宮さん。何かあるのかしら?」
カルタ「骸骨の姿になれる」
ソーニャ「ならんでいい!」
カルタ「そう…」
鳴「じゃあ、私も」
赤沢「アンタ、特技なんて持ってた?」
鳴「義眼で死者の色が見えるわ」
檸檬「やめなさい」
チアキ「!?」
茉莉香「か、海賊かー。今の時代そんなの居ないんじゃない?」
檸檬「あら。いろんな作品のヒロインが集まっているんだし、海賊の二人や二人居てもおかしくないんじゃないかしら」
チアキ「…貴女、分かってて言ってるわね」
檸檬「うふふふふ」
やすな「えっ! じゃあもしかして茉莉香ちゃんとチアキちゃんって海賊なの!?」
茉莉香「あはは…まぁ一応ね。海賊といっても宇宙海賊だけど」
火憐「何だよそれ、おもしれえじゃねーか! 正義の味方として放っておけねーな」
茉莉香「ま、待って待って! 私たちは政府公認の海賊だから悪じゃないよ!」
火憐「ほんとに何だよそれ…」
リョーマ「…テニスは一人じゃできないっすよ」
小猫「部長が居れば……いや、人間の中学生が相手じゃ勝負にならないわね」
檸檬「いえ、なかなか見ものだと思うけれど」
檸檬(地味に本気で見てみたいんだけれど、まあそれはいいわ)
タダクニ妹「ねぇ…兄に下着取られて困ってる人とか…」
檸檬「貴女だけよ」
ソーニャ「ん、何だ?」
檸檬「レーザー銃持ってないかしら」
ソーニャ「はぁ? そんなものあるわけ無いだろ」
檸檬「そう…ラフィンティさんやイチカはどうかしら」
ラン「わ、私? ないけど…」
イチカ「そんな物騒な物持ってないわよ。何に使うつもりなの?」
檸檬「この中に透明化して光線を無効化する能力者が居ると聞いたから、ちょっとね」
ユノハ「!?」
ミコノ「実験する気なの!? やめて!!」
檸檬「うふふふふ」
小衣「この人、鬼ね…」
ソーニャ「イケメンって何だよ」
檸檬「そういえば、この集いの主人公は誰だったかしら」
凜々蝶「何…主人公とは一体どういう意味だ?」
カルタ「…ちよちゃん」
凜々蝶「むっ、どうした?」
一同「じーっ」ジーッ
凜々蝶「ま……まさか僕がそうなのか!?」
凜々蝶「はぁっ!? そんな無茶振りされても僕には何も出来ないぞ!!」
カルタ「がんばって」
まどか「がんばれー!」
響「頑張ってください!」
凜々蝶「いや、がんばれと言われてもだな…」
檸檬「ほらみんな、白鬼院さんを応援してあげましょう」
ひな「おねえたん、がんばえー!」
鳴「…がんばって」
りのん「なー!」
凜々蝶「うっ……」
マト「自らハードル上げちゃって、大丈夫?」
凜々蝶「ああ、問題ないさ、当然だろう?」
生島「期待してるよ~」
火憐「やってやれ!」
凜々蝶「そ、それでは、とある人気アニメを見て習得した面白い自己紹介をしてやろう…コホン…」
凜々蝶「みんなのハートにどっきゅーん! 初めまして、白鬼院凜々蝶だ…ぴょん……」
檸檬「……」 柑菜「……」 イチカ「……」 野ばら「……」
まどか「……」 ラン「……」 鳴「……」 赤沢「……」
ひな「……」 美羽「……」 空「……」
ルイズ「……」 あつみ「……」 リョーマ「……」
やすな「……」 ソーニャ「……」 ミコノ「……」 ユノハ「……」
火憐「……」 月火「……」 響「……」 未来「……」
マト「……」 ヨミ「……」 茉莉香「……」 チアキ「……」
アーシア「……」 小猫「……」 小衣「……」 エリー「……」
ヤナギン「……」 生島「……」 羽原「……」 タダクニ妹「……」
ヒデノリ「……」 ポヨ「ヒィァ?」 りのん「なー…」 シュシュ「フゥー!!」
凜々蝶「こ、これは…」
カルタ「ちよちゃん、かわいい」
凜々蝶「フン…そんなフォローは要らないぞ」
アーシア「いえいえ、本当にかわいかったですよ! …私には真似できないくらい」
ソーニャ「あ、ああ。私にも到底近寄れない領域だったぞ」
エリー「あざとい…です…」
凜々蝶「って、もはやフォローにすらなってないじゃないか!」
あつみ「そ、そんなことないよ?」
凜々蝶「もういい! 完全に外したことくらい分かってる!」
リョーマ「…まだまだっすね」
檸檬「あら、どうしたのかしら」
凜々蝶「落ちは付いただろう?」
檸檬「……前向きに考えれば、そうと言えない事もないわね」
凜々蝶「それでは解散にしよう。とにかく、今すぐ帰らせてくれ!」
柑菜「えーっ!」
やすな「宴はこれからだよぉ!」
凜々蝶「フン、それならキミたちはまだ楽しめばいいだろう? 僕一人だけ帰るのなら問題あるまい!」
まどか「行っちゃうの?」
凜々蝶「ああ」
鳴「寂しくなるわね」
ユノハ「寂しい、けど…仕方ない…」
檸檬「まだ何かあるのかしら?」
凜々蝶「フンっ! 皆さんお疲れ様、とだけ言っておいてやろう」
ラン「ふふっ。最後まであなたらしいわね、お疲れ様」
美羽「はい、お疲れ様です♪」
響「凜々蝶ちゃん、また会いましょう!」
茉莉香「元気でねー!」
凜々蝶「うっ……」
凜々蝶(まさか… 僕が、この僕が…名残惜しいと感じているというのか?)
凜々蝶(だが…例えそうだとしても…)
凜々蝶(…そうだ。いつか来る別れ、それが少し早くなっただけだ)
凜々蝶「ああ…また、な」
カルタ「…良かったの?」
凜々蝶「おっと、髏々宮さん。キミも来たのか」
カルタ「…うん」
凜々蝶「ふん、もう少しゆっくりしていけばいい物を」
カルタ「ちよちゃんが居ないのは、つまらない」
凜々蝶「ふっ…そうか。僕もちょうど、一人はつまらないと思っていたところだ」
カルタ「うんうん。一人より二人」
凜々蝶「髏々宮さん…」
野ばら「いいわ、いいわよ…! そのまま…」
凜々蝶「…って、キミもこの集いに参加していたのだったな。素で忘れていたぞ」
野ばら「冷淡な凜々蝶ちゃんも素敵だわ! メニアック!」
野ばら「うふふ…二人より三人、ってことよ」
カルタ「…三人より、みんな」
凜々蝶「みんな、か」
凜々蝶(確かに、そうなのかもしれないな)
カルタ「寂しい?」
凜々蝶「フン、そんなわけないだろう。この僕が寂しいだなどと…」
野ばら「あら、思いまくりかしら」
凜々蝶「なっ…違う! 孤高に生きていた僕は寂しいなどと感じないのだ!」
だから少なくとも、今日という日に思い残すことは何もないさ」
カルタ「…そう」
凜々蝶「それに…僕には、今日集まったみんなではなく別の『みんな』が居るからな」
野ばら「えーっ、誰かしら?」
凜々蝶「言わせるな恥ずかしい」
カルタ「恥ずかしい事、ないよ」
凜々蝶「ふん……では、僕たちの家に戻ろうか」
カルタ「…うん」
―終わり―
檸檬「仮に運良く今期から複数の作品で二期が決定したとしても、時期が被る可能性も微妙」
檸檬「それに、二期目では退場しているキャラも居るかも…」
檸檬「いえ、それは考慮しすぎね。そう…確かに考えすぎなんだけれど。うふふふふ」
檸檬「まあ、どちらにしても…『またね』ではなく『さよなら』と言っておくわ」
檸檬(凜々蝶…また集まることができればいいわね。その時に私が居ないとしても)
マト「『なつまち』は面白いらしいよ…」
やすな「クク…『あの夏』は今期続編絶望的アニメ四天王の中でも最も期待されている…」
響「ネタ以外の面で楽しまれているとは我ら四天王の面汚しですね…」
檸檬「…何をやっているのよ貴女たち」
乙
Entry ⇒ 2012.03.26 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
グリムジョー「おっぱい揉みてぇ・・・」 ウルキオラ「・・・」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332682757/
グリムジョー「あ、あるに決まってるだろ」
ウルキオラ「・・・・・」
グリムジョー「お前はあるのか?」
ウルキオラ「・・・・・あるよ」
グリムジョー「そうなんだ」
ウルキオラ「お、おう・・・・・」
グリムジョー「・・・・・」
ウルキオラ「・・・・・」
ウルキオラ「お前は」
グリムジョー「ハ、ハリベルだよ・・・・・」
ウルキオラ「えっ?」
グリムジョー「お前は」
ウルキオラ「俺も同じだ・・・・・」
グリムジョー「ふーん・・・・・」
ウルキオラ「・・・・・」
グリムジョー「どうだった・・・・・」
ウルキオラ「・・・・・」
グリムジョー「良かったんだろ?」
ウルキオラ「ま、まあな・・・・・」
グリムジョー「おう」
ザエルアポロ「ご飯できたって」
ウルキオラ「そうか」
ザエルアポロ「ちょっと全然掃除終わってないじゃないか」
グリムジョー「いいだろ別に」
ウルキオラ「お前が代わりにやれよ。ほら」
グリムジョー「頑張れよ8番」
ザエルアポロ「こいつら・・・・・」
ウルキオラ「ん」
グリムジョー「明日黒崎んチいかねぇか」
ウルキオラ「いいんじゃない」
グリムジョー「久しぶりに会いたいからなチャドって奴に」
ウルキオラ「石田とかな・・・・・」
グリムジョー「あとあいつとか」
ウルキオラ「・・・・・」
グリムジョー「あいつな」
ウルキオラ「ついでに会っとくかついでに・・・・・」
ネリエル「はい」
スターク「よく食べるねぇ」
グリムジョー「おっさんみたいにぐうたらしてねぇから俺」
ウルキオラ「・・・・・」
アーロニーロ「しかし藍染が居なくても上手く回るもんだね」
グリムジョー「あいつ威厳ねぇからな」
ウルキオラ「あのぉ・・・・・」
ネリエル「ん?」
ウルキオラ「ハリベル・・・・・さんは」
ネリエル「旅行みたいよ」
ウルキオラ「そうですか」
グリムジョー「・・・・・・」
ウルキオラ「・・・・・」
ノイトラ「色目使ってんじゃねぇぞ」
ウルキオラ「うるさい黙れ」
ノイトラ「は?」
ウルキオラ「無視無視・・・・・」
ノイトラ「この野郎・・・・・」
ウルキオラ「プッ」
ノイトラ「ぐぐっ・・・・・」
ウルキオラ「なあグリムジョー見てみろよ」
グリムジョー「プププ」
ウルキオラ「クスクス」
ノイトラ「こいつら・・・・・」
グリムジョー「よおチンコ眼鏡」
ザエルアポロ「それやめろ」
ウルキオラ「・・・・・」
ノイトラ「飯食ってる時にチンコだウンコだ下品な奴らだ。なぁ?」
ネリエル「・・・・・」
ウルキオラ「無視されてやんの」
グリムジョー「だせぇだせぇ」
ノイトラ「・・・・・」
ゾマリ「フフフ」
ノイトラ「笑うな」
今何してんだろ
ネリエル「あるよ」
ザエルアポロ「無いんですけど」
ネリエル「あれ?さっきまであったのに」
ヤミー「・・・・・」
ザエルアポロ「おいデブ」
ヤミー「俺は知らないぞ」
アーロニーロ「ヤミーだヤミーが食ったんだ」
ヤミー「ちげぇからお前だって怪しいから」
ザエルアポロ「ヤミーだろ。お前しかいない」
ヤミー「知らないぞ俺は全く知らないから」
ザエルアポロ「ホントのこと言えよ」
アーロニーロ「クスクス」
ウルキオラ「ほら・・・・・」
ザエルアポロ「面目ねぇ・・・・・」
グリムジョー「じゃあ俺用事あるから」
ウルキオラ「俺も・・・・・」
ザエルアポロ「ちょっと空じゃないか」
グリムジョー「ほらカスとか残ってるだろ」
ウルキオラ「こっちにはご飯粒も」
グリムジョー「食器洗っとけよ」
ウルキオラ「頼んだぞ・・・・・」
ザエルアポロ「鬼だ」
ウルキオラ「本読む」
グリムジョー「あっそ・・・・・」
ウルキオラ「お前は」
グリムジョー「ゲーム」
ウルキオラ「明日何時に黒崎んチ行くんだ」
グリムジョー「夕方ぐらいでいいんじゃね」
ウルキオラ「そうだな・・・・・」
グリムジョー「まさかハリベルが旅行とはな」
グリムジョー「んふふふ」
グリムジョー「色々と盗んでやろうか」
グリムジョー「どうせ明日も明後日も暇だしよ」
グリムジョー「それにしてもウルキオラの奴触った事あるんだな・・・・・」
ウルキオラ「旅行なんて滅多にないものじゃないしな」
ウルキオラ「ククク・・・・・」
ウルキオラ「パンツの一つや二つぐらい盗んでやるか」
ウルキオラ「毎日が暇だからこれほどのスリルは久しぶりだな」
ウルキオラ「でもグリムジョーの奴はハリベルとどこまでやったんだろ」
ウルキオラ「あっ」
グリムジョー「よお」
ウルキオラ「何してんのお前」
グリムジョー「ちょっとネリエルさんに用があるんだよ」
ウルキオラ「そうか俺もザエルアポロに本貸しててな」
グリムジョー「別にこの部屋に用が無いよな」
ウルキオラ「お、おう・・・・・」
グリムジョー「じゃあな」
ウルキオラ「じゃあ・・・・・」
グリムジョー「はあ・・・・・」
グリムジョー「いや待てよ俺の向かってる先は・・・・・」
グリムジョー「そうだこの俺があいつに遅れてるってのが気にいらねえ」
グリムジョー「あの人ならおっぱいぐらい触らせてくれるだろ」
ウルキオラ「ふぅ・・・・・」
ウルキオラ「そうだこういう時の変態博士ザエルアポロ」
ウルキオラ「だいたい俺が童貞で奴が非童貞というのが気にいらない」
ウルキオラ「ザエルアポロ俺に力を貸せ・・・・・」
ネリエル「はーい」
グリムジョー「どうも」
ネリエル「どうしたのこんな時間に?」
グリムジョー「実はですね・・・・・」
ノイトラ「待て待て」
グリムジョー「あっ」
ノイトラ「何やってんだお前は」
グリムジョー「お前こそ何してんの」
ノイトラ「見張りだよ」
ネリエル「・・・・・」
ネリエル「全く」
グリムジョー「強い・・・・・」
ネリエル「それで何の用?」
グリムジョー「はあ実は明日黒崎んチ行くんっすよ」
ネリエル「一護のとこ?」
グリムジョー「だから俺らと一緒に行かないかなぁって」
ネリエル「うん。いいよ」
グリムジョー「そうっすか。じゃあまた明日・・・・・」
ネリエル「おやすみー」
グリムジョー「ちっ。結局触れなかったぜ」
ザエルアポロ「だからやめろって」
ウルキオラ「ふふふ」
ザエルアポロ「何だよ・・・・・」
ウルキオラ「何かほらダッチワイフ的なの無いか・・・・・」
ザエルアポロ「何言ってんだお前」
ウルキオラ「いややっぱりいいや忘れてくれ・・・・・」
ザエルアポロ「・・・・・」
ウルキオラ「ちっ・・・・・」
ノイトラ「・・・・・」
グリムジョー「よお変質者」
ノイトラ「誰がだよ」
グリムジョー「お前しかいないだろ」
ノイトラ「・・・・・」
グリムジョー「あっネリエルさん」
ノイトラ「何ィ!?」
グリムジョー「嘘に決まってるだろ」
ノイトラ「・・・・・」
グリムジョー「プププ」
ヤミー「おい飯だぞ」
ウルキオラ「・・・・・」
ヤミー「起きろよ・・・・・」
ウルキオラ「・・・・・」
ヤミー「先に行ってるぞ」
ウルキオラ「・・・・・」
グリムジョー「育ち盛りっすから俺」
ヤミー「おはようございます」
ネリエル「あれウルキオラは」
ヤミー「ぐっすりと寝てますよ」
ノイトラ「けっ飯の時間まで寝てる何て馬鹿な奴だぜ。なあ」
ネリエル「・・・・・」
アーロニーロ「気の毒だねぇあいつ」
ゾマリ「せやな」
スターク「何だい」
グリムジョー「おっぱい揉んだ事ある?」
スターク「食事中に君って奴は・・・・・」
グリムジョー「小声だからばれやしないって」
スターク「・・・・・」
グリムジョー「どうなんだよ」
スターク「あるよ」
グリムジョー「!?」
スターク「ふふふ」
グリムジョー「だ、誰の・・・・・?」
スターク「いっぱいさ」
ザエルアポロ「もういいのかい?」
グリムジョー「うるせぇぞちんこ」
ザエルアポロ「・・・・・」
ノイトラ「死ねばーか」
グリムジョー「やかましい!」
ノイトラ「ぐぴっ」
ザエルアポロ「大丈夫?」
ノイトラ「」
グリムジョー「しかしどうすれば」
グリムジョー「事故を装って触るとか」
グリムジョー「いやそれのやり方は古いか」
グリムジョー「う~ん・・・・・」
グリムジョー「じいさん」
バラガン「若いなお前は」
グリムジョー「そりゃあなじいさんに比べたら」
バラガン「思春期真っ盛りって感じだろ」
グリムジョー「おう・・・・・」
バラガン「本能のままに生きろ」
グリムジョー「本能?」
バラガン「やっちまえばええんじゃ」
グリムジョー「ほほう」
グリムジョー「本能か」
グリムジョー「ならば背後からいきなりさわりゃいいんだ」
グリムジョー「これで俺もウルキオラより一歩上だな」
グリムジョー「いや違うかあの黒崎よりも俺のが凄いんだ」
ゾマリ「何ブツブツ言ってるんだ」
グリムジョー「よお」
ゾマリ「?」
グリムジョー「こいつは別にいいか」
ゾマリ「・・・・・」
グリムジョー「じゃあな」
ゾマリ「?」
グリムジョー「まーだこっち見てら」
ネリエル「・・・・・」
ノイトラ「ククク・・・・・」
グリムジョー「お前何やってんだ」
ノイトラ「ぶっ飛ばされたぜ・・・・・」
グリムジョー「あっそ」
ノイトラ「癖になるぜ・・・・・」
グリムジョー「マゾかこいつは気持ちわりぃ・・・・・」
ノイトラ「クックック・・・・・」
ネリエル「・・・・・」
グリムジョー「アンタはいい人だ俺たちのリーダーとしてついでに飯まで作ってくれる」
ネリエル「・・・・・」
グリムジョー「でもそれとこれとは関係ねぇ・・・・・」
ネリエル「・・・・・」
グリムジョー「触らせてもらうぜ」
ネリエル「・・・・・」
グリムジョー「行くぜ」
ネリエル「ちょっと何よいきなり」
グリムジョー「女だと思って若干舐めてたが」
ネリエル「貴方はノイトラみたいな変態じゃないと思ってたのに」
グリムジョー「これは俺の試練っすから」
ネリエル「・・・・・」
グリムジョー「触らさせてもらいます」
ネリエル「全く・・・・・」
ザエルアポロ「大変だ・・・・・」
アーロニーロ「ん?」
ザエロアポロ「囲碁なんてしてる場合じゃないよ」
ゾマリ「何があったんだ?」
ザエルアポロ「グリムジョーとネリエルが派手にやりあってるんだよ」
ヤミー「やりあってるって交尾の事か!?」
ザエルアポロ「デブは黙ってろよ」
ヤミー「・・・・・」
アーロニーロ「ゾマリ止めて来いよ」
ゾマリ「ええーっ無理っしょ」
ザエルアポロ「ウルキオラは?」
アーロニーロ「まだ寝てるぞ」
ネリエル「もうやめた方がいいと思うよ」
グリムジョー「これだけは引けねぇ・・・・・」
ネリエル「・・・・・」
グリムジョー「本当なら誰でも良かった・・・・・」
ネリエル「うん」
グリムジョー「でも今はアンタの乳を思いっきり触って揉んでみたい!」
ネリエル「はあ・・・・・」
グリムジョー「これをしなきゃ死んでも死にきれねぇよ」
アーロニーロ「あっお帰りなさい」
ハリベル「はいお土産」
ヤミー「わーい」
ザエルアポロ「この一大事に何やってんだよ」
ハリベル「どうしたんだ」
ザエルアポロ「喧嘩ですよ喧嘩」
ハリベル「喧嘩なら毎日やってるだろ」
ザエルアポロ「何かもうドえらい事ですよ」
ハリベル「ふーん」
ザエルアポロ「ふーんって・・・・・」
ゾマリ「うめぇうめぇ・・・・・」
ザエルアポロ「・・・・・」
グリムジョー「やめねぇっすよ」
ネリエル「・・・・・」
グリムジョー「絶対に触らせてもらいますから・・・・・」
ノイトラ「俺も加勢するぜ・・・・・」
ネリエル「えいっ」
ノイトラ「ぐふっ」
グリムジョー「今だ」
ネリエル「あっ」
ノイトラ「」
ザエルアポロ「ちょっと助けてくださいよ」
バラガン「何じゃ騒々しい」
ザエルアポロ「実はこういう訳で・・・・・」
スターク「いいんじゃない」
ザエルアポロ「いいって」
バラガン「こうやって奴も成長するんだ」
ザエルアポロ「・・・・・」
ハリベル「だいたい心配性すぎるぞお前」
ザエルアポロ「は、はあ・・・・・」
ネリエル「あっ・・・・・」
グリムジョー「触った」
ネリエル「私の負けね」
グリムジョー「触ったし揉んだよな?」
ネリエル「うん」
グリムジョー「ははは・・・・・ざまあ見ろ・・・・・」
ネリエル「寝ちゃったか・・・・・」
ノイトラ「お前最後手加減したろ」
ネリエル「・・・・・」
ノイトラ「俺には触らせねえくせにこいつはいいのかよ!」
ネリエル「別にそういうわけじゃ」
ノイトラ「この淫乱が」
ネリエル「むっ・・・・・」
ノイトラ「いいぜ殴ってこいよ」
ネリエル「あっ気がついた」
グリムジョー「・・・・・」
ザエルアポロ「死んだかと思ったぞ」
グリムジョー「メチャクチャいてぇ」
アーロニーロ「派手にやられたみたいだからな」
グリムジョー「あっ」
ヤミー「どうした?」
グリムジョー「そういや今日は黒崎んチ行く予定だった・・・・・」
ザエルアポロ「この傷でいけるわけないでしょ」
グリムジョー「だって自慢したいし・・・・・」
ザエルアポロ「ガキか君は」
ザエルアポロ「まだ寝てるみたいだよ」
グリムジョー「いつまで寝てんだあいつは」
ネリエル「私起こしてこようか?」
グリムジョー「頼んます」
スターク「しかしまあどうだった」
グリムジョー「我武者羅で触ったっすからね・・・・・」
スターク「・・・・・」
グリムジョー「何とも言えんっすよ」
スターク「それでも一歩前進だな」
グリムジョー「そうっすね・・・・・」
ウルキオラ「・・・・・」
ネリエル「もうお昼だよ」
ウルキオラ「・・・・・」
ネリエル「おーい・・・・・」
ウルキオラ「んっ・・・・・」
ネリエル「あっ起きた」
ウルキオラ「よいしょっと・・・・・」
ネリエル「うわっ。ちょっと何するのいきなり!?」
ウルキオラ「乳か・・・・・」
ネリエル「・・・・・」
ウルキオラ「グリムジョー悔しがるだろな・・・・・」
ネリエル「何考えてるのこの二人・・・・・」
スターク「じゃあね」
ネリエル「お家の事よろしくね」
ハリベル「はい」
ウルキオラ「ああ眠い・・・・・」
ヤミー「寝すぎだぞお前」
ザエルアポロ「お土産は・・・・・まあ期待するなよ」
アーロニーロ「ちゃんと買えよ」
ウルキオラ「どうしたんだその怪我・・・・・」
グリムジョー「名誉の負傷ってやつ」
ウルキオラ「そうか」
ザエルアポロ「名誉なのか・・・・・?」
ネリエル「ん?」
グリムジョー「次は負けないっすから絶対に物にするっすよ」
ネリエル「はいはい」
ウルキオラ「何があったんだよ・・・・・」
ザエルアポロ「頑張ったんだよグリムジョーは」
ネリエル「ふふふ」
グリムジョー「ウルキオラお前よりちょっと有利になったんだよ」
ウルキオラ「そうかそうか」
グリムジョー「黒崎にも自慢してやろ」
ウルキオラ「グリムジョー何があったか知らないが俺は触って揉んだんだぜ」
グリムジョー「フフフ・・・・・(寝てる間にざまあねえなウルキオラ)」
ウルキオラ「ククク・・・・・(ドジって怪我してる間に残念だったなグリムジョー)」
完
ブリーチのせいでちっぱい派の俺も「巨乳もいいな…」と思い始めました
ちなみにブリーチで一番好きなのは解放前のハリベルだ
Entry ⇒ 2012.03.26 | Category ⇒ BLEACH SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ほむら「セフレが欲しいわ」さやか「何で私に言うのよ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332066380/
さやか「あんたが私を呼び止めてこの喫茶店に連れ込んだんでしょーが」
ほむら「……?」
さやか「なんであんたが不思議そうな顔してんのよ!」
ほむら「ごめんなさい。私、このことを誰かにカミングアウトしたくて、つい夢中で…」
さやか「何よそれ…」
ほむら「セフレが欲しいわ…」チラッ
さやか「最近男っ気のないさやかちゃんにそんな事言われてもねー」フゥ
さやか「え゛、あんたやっぱりそっちの趣味だったの?」
ほむら「そっちの趣味って?」
さやか「いや、なんというか………レズ、みたいな?」
ほむら「……////」
さやか「何で顔赤くしてるのよ…」
ほむら「あ、貴女が急に変な事言うからじゃない…///」
さやか「いきなりセフレがどうの言う輩に言われたくないっての…」ゲンナリ
ほむら「最悪男でもいいけど、基本女の子ね」
さやか「やっぱりレズじゃん」
ほむら「////」
さやか「面倒臭いからそれやめてよもー」
ほむら「と、とにかく、私は今、大絶賛セフレ募集中なのよ!」
さやか「わっ!馬鹿、大声出すなって!」
さやか「あーもー、私もう二度とあの喫茶店行けないよ…」
ほむら「ごめんなさい…」シュン
さやか「む……まぁ、大して気に入ってる店でもないからいいけどさ」
さやか「あー……でさ、さっきの話なんだけどさ」
ほむら「ええ」
さやか「何で急にそんな事言い出した訳?」
さやか「いや、初耳なんだけど」
さやか「てか、まどかからはそんな話一度も…」
ほむら「してるの」
さやか「はい」
ほむら「まどかと私が愛し合ってるのは明白。私はいつだって彼女を受け入れる準備はできてるのだけど…」
さやか(ほむらが受けなのね)
ほむら「その、まどかって淑女だから、身持ちもかたくて…」
ほむら「学生のうちはそういう事はしないって…」
さやか(ほむらの脳内設定じゃないだろうな…)
さやか「つまり、欲求不満な訳」
ほむら「…」コクン
さやか「だからっていきなりセフレって、突飛過ぎるでしょ」
さやか「あんた、セフレの意味わかってるの?」
ほむら「当たり前じゃない」
ほむら「性的なフレンドの略でしょう?」
さやか「…………」
さやか「ちなみに、あんたの中でそのセフレとはどんな事をするの?」
ほむら「えっちな事よ」フフン
さやか「……」ハァ
ほむら「知らないわ」
さやか「この前体育の時間使って学校で習ったじゃん…」
ほむら「保健室にいたわね」
さやか「ああ…そだっけ?」
ほむら「ねぇ。それで、セックスって何なの?」
さやか「……むぅ」
さやか「話すの恥ずかしいし、実際に見せた方が早いか…」
さやか「ほむら、このあと暇?」
さやか「準備できたから入っていいよ」
ほむら「お邪魔するわ」
さやか「…見る前に言っておくけど」
さやか「今からDVDで見せる物について、他の誰かに言い触らしたりしたら…」
さやか「全力で殺しにいくからね」ギロッ
ほむら「わ、わかったわ…」ゾクッ
さやか「じゃあ、再生するよ」
ほむら「………ねぇ、ちなみにこれ、なんて作品なの?」
さやか「名前なんてないよ」
さやか「強いて言うなら、恭介成長記録ってところかな」カシュ、ウィーン
ほむら「はぁ…」キョトン
<アッ、アッ…!キョウスケ、サン…!
ほむら「なにこれ…」
ほむら「こ、この二人、裸で一体何をしているの!?」
さやか「セックスだよ」
さやか「ちなみに、あんたが言ってたセフレっていうのは、セックスフレンドの略だから」
さやか「その様子じゃ、知らなかったみたいね」
ほむら「ひっ…!あ、あんな所に、あんな物を…!?」
さやか「わかった?あんたの求めてたのって、こういう事をするフレンドなんだよ?」ギュッ
ほむら「さ、さやか…!何で抱きしめてくるのかしら……?」
さやか「仕方ないじゃん。こんな物見ちゃってるんだから。悔しいけど、興奮しちゃうもん」
さやか「だからさ、今なら私がなってあげてもいいよ?」
さやか「あんたのセックスフレンドに……、ね」スリスリ
ほむら「ぁ……」ピクンッ
さやか「おっはよー!」
まどか「あ、おはよう!さやかちゃん、ほむらちゃん!」
ほむら「お、おはよぅ…」
まどか「珍しいね、二人が一緒に登校するなんて」
さやか「いやぁ、ちょっと訳があって、ね?」
ほむら「ま、まぁ…////」
まどか「?」
さやか「それより、そろそろ歩き出そうよ」ギュッ
まどか「うん///」
ほむら「ぁ…」
さやか「ほら、行くよ?」スッ
ほむら「!……ええ」ギュッ
まどか「………」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「だーいじょうぶ。いつまでもひきずるさやかちゃんじゃないよ!」
まどか「さやかちゃん…無理しないでね?」ギュッ
ほむら「む…」
ほむら「心配ないわ、まどか。彼女ならもう全然へっちゃらよ」
ほむら「かつての意中の人間のあんな姿を普通に…」
さやか「ほ、ほむら!」
ほむら「あ………ごめんなさい」
さやか「もう…」
まどか「え?え?なにー?」
ほむら「……」ポチポチ
【検索:セフレ 意味】
ほむら「…」ポチッ
ほむら「………恋人でも不倫でもない、セックスのできる友人…」
ほむら「恋人…友人…」
さやか「何見てるの?」
ほむら「ふぇっ!?」
ほむら「な、な、なんでもないわっ!!」ダッ
さやか「あ、ちょっと…」
さやか「……なんだよ、もう」
さやか「あ、うん。ほむらはどうする?」
ほむら「行くわ。でも、ノートを片付けてくるから、先に食べててくれる?」
さやか「ん。じゃあ、とりあえず中庭に行ってるから」
ほむら「ええ」
まどか「またあとでね、ほむらちゃん!」
まどか「そうかな?よかったら交換っこする?」
さやか「いいの?じゃあ、私のミニハンバーグと交換しよ!」
まどか「うん!はい、あーん」
さやか「えへへ、照れますなー」
まどか「ほら、あーん!」
さやか「あーん」
ほむら「……」ギリッ
さやか「んー!やっぱりおいしー!」
ほむら「む………」
さやか「あ、ほむら!早くきなよー!」
ほむら「え、ええ…」
ほむら「……食べたいの?」
さやか「さやかちゃんと交換……」
さやか「…って、もう殆ど食べちゃってるんでした」
さやか「また今度お願いするね?」
ほむら「…別に、交換じゃなくてもいいわよ」
さやか「え?マジ!?」
ほむら「ほら、口開けなさい」
さやか「あ、うん」
さやか「あーん」
ほむら「////」
まどか「むぅ」
ほむら「ねぇ、さやか。話があるんだけど」
さやか「ん?何ー?」
ほむら「今晩、また貴女の家に行ってもいいかしら?」
さやか「ん…いいけど、私、夕方はちょっと用があるから」
ほむら「どれくらい?」
さやか「んー…先にうち行ってて貰った方がいい感じかなぁ」
さやか「うち、今日も誰もいないからさ。鍵渡すから、家で待っててよ」チャラ
ほむら「わかったわ…」
さやか「悪いね。夕飯前までには戻るからさ」
カチャ
ほむら「…誰もいない他人の家にあがるのも、変な感じね」
ほむら「お邪魔します」
ほむら「………」
ほむら「どうでもいいけど、家の鍵なんて、よく簡単に渡したわね、あの子」
ほむら「…それだけ信用してるってことかしら」
ほむら「………単にあの子が馬鹿なだけかも」
さやか「ただいまー」
ほむら「おかえりなさい。思ったよりも遅かったわね」
さやか「ん、まぁ」
ほむら「何をしていたの?」
さやか「体験入部だよ。バスケ部の」
ほむら「へぇ。部活を始めるのね」
さやか「もう恭介のお見舞いもしなくてよくなったからねー」
ほむら「……」
さやか「それより私、お腹減ったー」
ほむら「適当に作りましょうか?」
さやか「やた!美味しいのお願い!」
ほむら「はいはい」
さやか「ふはぁ、ごちそーさま!」
ほむら「お粗末さま」カチャ
さやか「あ、洗い物はするよ」
ほむら「いいわよ。それよりあなた、先にお風呂入ったら?」
ほむら「ちょっと汗くさいもの」
さやか「あちゃ、そりゃそっか」
さやか「じゃあ、お言葉にあまえようかな…」
さやか「一緒に入る?」
ほむら「…洗い物が片付いたらね」
さやか「しかし、昨日の今日ですぐまた私の所に来るなんてねー」
ほむら「…なによ、貴女が最初に私の事を」
さやか「それはわかってるけどさ、順応性早過ぎじゃないかって」
さやか「それとも、そんなにさやかちゃんの体がよかった?」
ほむら「…別に、他にすることもないだけよ」
さやか「ふーん」
さやか「私は、満更でもなかったけどね」
ほむら「…」
ほむら「ん…そう?」
さやか「うん。ずっと触ってたくなる」
ほむら「……」
さやか「これが全部まどかのものなんだと思うと、少し妬けちゃうな」
ほむら「……別に、まどかとはまだ…」
さやか「え?」
ほむら「…何でもないわ」
さやか「そう」
さやか「…ねぇ、もっと触ってもいい?」
さやか「ほむらのもっと深い所を、まどかよりも先に」
ほむら「……好きにしなさい」
ほむら「私は貴女のセフレなんだから、相応しい事をしていいのよ?」
さやか「…」ゴクリ
ほむら「スゥ…スゥ…」スヤスヤ
さやか「可愛い寝顔。普段のあのキツイ眼差しからは考えられないね」
さやか「………」
さやか「ここだけの話、さ」ボソッ
さやか「昨日、あんたと初めて一緒に寝てから、不思議と私の心が落ち着いてるのよね」
さやか「こんなこと言ったら怒るかもしれないけど…」
さやか「恭介の為に空けていた私の心の隙間に、あんたがすっぽり収まってる感じなんだよね」
さやか「それってさ、つまり私は、あんたの事が―――」
ほむら「まどかぁ……」ムニャムニャ
さやか「……残念。あんたの隣にいるのはさやかちゃんでした」
昼休みに1レスだけ
―――
――
ほむら「まどか、一緒に帰りましょう?」
まどか「うん。さやかちゃんは…」
ほむら「今朝言ってたでしょ?バスケ部に入るって」
まどか「あ、そっか」
まどか「んー…」
ほむら「見に行く?」
まどか「いいの?」
ほむら「もちろんよ」ニコッ
まどか「ありがとう、ほむらちゃん!」ニマァ
ほむら(可愛い…まさに天使ね
まどか「あ、ほんとだ!」
まどか「さやかちゃーん!」ブンブン
まどか「あ、気付いた!」
ほむら「……」ヒラヒラ
まどか「頑張ってねー!」
まどか「んー。帰るにはまだ早いね」
ほむら「どこか寄っていく?」
まどか「うん。駅前のゲームセンターに行こうよ」
ほむら「いいけど、珍しいわね」
まどか「さやかちゃんに教えてもらったゲームがあるんだ。練習して驚かせようと思って」
ほむら「へぇ。興味あるわね」
まどか「じゃ、いこっか!」
―――
――
ほむら「ダンレボで舞うまどか、可愛かったわ…」
まどか「えへへ、ありがと」
ほむら「ね、ねぇ、次は私と二人で…」
まどか「あれ?さやかちゃんだ」
ほむら「え?………ぁ」
まどか「…一緒にいるの、誰だろう」
ほむら「上級生…みたいね」
ほむら「部活の先輩じゃないかしら」
ほむら「かもしれないわ。邪魔するのも野暮じゃないかしら」
ほむら「私達はもう行きましょう。いい喫茶店を知ってるの」
まどか「うん…」ギュッ
ほむら「!」
ほむら「……」ギュッ
―――
――
さやか「ただいまー」
ほむら「…おかえりなさい」
さやか「わ、またいるし」
ほむら「ダメかしら?」
さやか「いや、普通ダメでしょ。どうやって入ったのさ」
ほむら「貴女、いつもトイレの窓鍵かけてないでしょ?」
さやか「嘘、マジ?」
ほむら「私が証拠よ。以後気をつけなさい」
さやか「へーい…」
ほむら「違うわ」
ほむら「今日は遊びに来ただけよ」
さやか「へぇ、あんたが遊びに、ね」
ほむら「……尋問とも言うかもしれないけど」
さやか「なにそれ。何されるのよ、私は」
さやか「え?見てたの?」
ほむら「まどかと一緒にね」
さやか「なんだぁ、声かけてくれればいいのに」
ほむら「貴女が部活の仲間と親睦を深めようとしてるのに、邪魔できないでしょ?」
さやか「そぉ?私なら二人を紹介しようとしたけど」
ほむら「…私、結構人見知りなのよ?」
さやか「嘘だぁ。私達にはかなり気楽に話し掛けてきたじゃん」
ほむら「…貴女達の時はね」
さやか「お、待ってました」
ほむら「といっても、冷蔵庫の中は空っぽなのだけど」
さやか「うぇ、仕方ないなぁ…」
さやか「買い物行く?」
ほむら「別にいいわ。私はまどかと食べてきたし、貴女も食べてきたんでしょ?」
さやか「ありゃ、お見通しか」
ほむら「こたつっていいものね…」ヌクヌク
さやか「ねー…」
ほむら「さやか、そこの箱から蜜柑を取ってちょうだい」
さやか「うーい、って、こんなのあったっけ?」
ほむら「私が持ち込んだのよ」
さやか「うちに住む気っすか」
ほむら「…それもいいかしら」
さやか「いやいや、否定してね、そこは」
ほむら「………」
さやか「私にばかり構ってていい訳?」
ほむら「……最近気付いたのだけど」
さやか「?」
ほむら「まどか、貴女の事が好きなのかも知れないの」
さやか「………はぁ?」
ほむら「最近…それこそ、貴女と関係を持ってから、いつものあの子の仕種が、その…」
ほむら「恋してる、みたいな」
さやか「……いや、待ってよそれ、信じられないから」
ほむら「私だって信じたくないわよ」
ほむら「でも、しかたないじゃない…。気付いてしまったんだもの」
ほむら(あの子の見ている先が、今の私と同じだって…)
さやか「百万歩譲って、まどかが私の事好きだとして」
さやか「あんたはどうするのよ?」
ほむら「…………」
ほむら「私は…」
さやか「………」
さやか「は?」
ほむら「ねぇ、どうしたらいいのかしら……?」
さやか「いやいや、私に聞かれても…」
さやか「てか、あんた的には私が恋敵になるんじゃないの?」
ほむら「ん………」
さやか「それとも何?私に、まどかに嫌われような事しろっての?」
ほむら「そんな事言ってないじゃない!!」
さやか「ぁ………ごめん」
ほむら「そんな事、貴女が言わないでよ…」
さやか「うん…ごめん」
さやか「……」
ほむら「…ねぇ」
さやか「なに?」
ほむら「ちょっとこっち来てよ」
さやか「ん…」スッ
ほむら「もっと」
さやか「くっついちゃうよ」
ほむら「私からはしないわ…」
ほむら「…貴女からして欲しいの」
ほむら「ダメ?」
さやか「……別に、あんたがいいなら、私はいいよ」 ギュッ
ほむら「………」
さやか「脱がすね」
ほむら「……うん」
ほむら(……今、私、卑怯なことしてるのかしら)
さやか「ほむら…やっぱり綺麗だ」サワッ
ほむら「ん…」
ほむら(…………ごめんね、まどか)
さやか「ん…」
さやか「ぁれ…?ほむら?」
『先に登校します。朝食はコンビニのサンドイッチが冷蔵庫にあるので食べてください。』
さやか「………なんじゃそら」
さやか「…三日ぶりの一人飯はちと寂しいなぁ」
まどか「………」
ほむら「まどか」
まどか「ほむらちゃん!おはよう!」ニコッ
ほむら「えぇ、おはよう」
ほむら「まどかはいつもこんなに早く来ていたの?」
まどか「うん。朝はどうしても早く起きちゃうんだ」
ほむら「そう。いいことね」
まどか「ほむらちゃんは、今日はどうして早いの?」
ほむら「………まどかに、どうしても告げておきたいことがあって」
まどか「私に?」
さやか「おっはよー!」
まどか「おはよう、さやかちゃん」
ほむら「……おはよう」
さやか「あり、ほむらいたんだ」
ほむら「いちゃ迷惑?」
さやか「んなこと言ってないでしょうが」
ほむら「………」
さやか「ねぇ、まどかさん。何故彼女は苛立っているのかな?」ヒソヒソ
まどか「さやかちゃんが悪いと思うよ?」
さやか「ふぇ?」
さやか「え、私の態度が悪いの?」
まどか「ん…その言い方だと語弊があるけど…」
ほむら「いいから、いい加減行きましょう」
さやか「う、うん…」
まどか「………」
さやか「今日は購買パン~」
さやか「……ちょい寂しー」
まどか「私のおかず、一個あげよっか?」
さやか「ありがたい!流石私の嫁!」
ほむら「だめよ、まどか。余りあやまかしちゃ」
さやか「姑は厳しいなー」
ほむら「…」ギロッ
さやか「たはは…」
まどか「ふふ。二人とも仲良しだね」
さやか「んじゃ、私バスケの練習あるから」
まどか「気をつけてね!」
ほむら「怪我するんじゃないわよ」
さやか「たはは、お母さんみたいな事言わないでよ…」
さやか「んじゃ、またねー」タタタタッ
ほむら「………」
まどか「……じゃ、私達もいこっか、ほむらちゃん」
ほむら「えぇ、そうね」
さやか「ふぃい…。バスケって、なかなかハードだ…」
さやか「今日は寄り道しないで帰ろう…。明日からは朝練もあるし」
さやか「…………」
さやか「今日もいるのかな、ほむら」
さやか「……えへへ」
さやか「ただいまー!」
ほむら「おかえりなさい」
さやか「えへへ」
ほむら「なに?」
さやか「いやぁ、帰って誰かがいるのって、いいな、と思って」
ほむら「そお?」
ほむら「じゃあ、多ければもっと嬉しいのかしら」
さやか「へ?」
まどか「えへへへ…おかえり、さやかちゃん」
さやか「まどか!?何でいるの?」
まどか「私、ほむらちゃんから全部聞いたんだ」
さやか「聞いたってまさか…」
まどか「うん。セフレの話」
さやか「ほむら、あんた…」
ほむら「話は最後まで聞きなさい」
さやか「……」
まどか「続けるね?」
まどか「ほむらちゃんから話を聞いて、私、ものすごくショックだったんだ」
まどか「私、さやかちゃんの事、好きだったから…」
さやか「…うん」
まどか「これからさき、さやかちゃんとどう付き合っていくべきか、って」
まどか「その結果がこれなんだ」
さやか「これ…って、まどかがうちにいる事?」
ほむら「そう」
ほむら「ねぇ、さやか」
ほむら「両手に花に、してみない?」
さやか「…………」ゴクッ
―――
――
さやか「ん……」
ほむら「あら、起きたの」
さやか「ほむら…?」
まどか「んにゃ…」スヤスヤ
ほむら「静かに。まどかが起きてしまうわ」
さやか「あ、ごめん…」
さやか「………ね、ほむら」
ほむら「なに?」
さやか「私、さ。あんたの事、セフレだなんて関係にしたくなかったんだ…」
ほむら「…」
さやか「私、気付いたら―――」
ほむら「黙って」
さやか「え?」
ほむら「…言葉じゃなく、身体に教えて頂戴」
さやか「…うん」
ほむら「囁かないで、何も」
ほむら「まどかが起きないように、ね」
なんとなくおわり
こんな時間まで糞スレに付き合ってくれてありがとうございました
おやすみ
ドロドロしそうなしなさそうな、なんかいい
Entry ⇒ 2012.03.26 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
天使 「あなた死んだのですよ」 男 「なんと」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1331640427/
このSSはSS深夜VIPのSSです
天使 「ナニしてたらテクノブレイク」
男 「えっ!? 30回くらいしかしてないよ?」
天使 「十分過ぎる程に盛ってますよ」
男 「いつもはあと5回は行けるのにー!」
天使 「とにかく!」
男 「まだ童貞なのに…」
天使 「しかしあまりにも哀れなので慈悲深き主はあなたに救いの手を差し伸べることにして下さいました」
男 「マジですか?」
天使 「はい、あなたを生き返らせてあげます」
男 「ありがたやありがたや…」
天使 「しかしあなたをあなたとして生き返らせてあげるわけにはいきません」
男 「は?」
男 「まさか…」
天使 「はい、もうあなただったものは燃えっカスです」
男 「そんな…」ズーン
天使 「ちゃんと生き返れますから安心してくださいって」
天使 「あなたは今から死んでしまう人間の中に入ってもらいます」
男 「死んでしまう?」
天使 「もうあなた面倒なのでさっさっとやっちゃいますね」
男 「えぇ!?」
天使 「あなたが入った体で為すべきことを為せばあなたはそのままその体で生きていけます」
天使 「期限は一週間」
天使 「それまでに条件をクリアできなければまた死んでもらうことになりますから」
男 「え゛?」
天使 「じゃあ頑張って下さいねー」
男 「俺の話を聞けー!!」
妹 「お兄ちゃん…?」
兄 「あん…?」
妹 「お兄ちゃんっ!!」ダキッ
兄 「おうわっ!?」
兄 (なんだこれ、なんだこの状況)
兄 (見ず知らずの美少女から抱きつかれてる)
兄 (桃源郷かここ)
医者 「科学では説明できない…」
医者 「これは正に奇跡だ…!」
兄 (なんか言ってるし)
妹 「よかったよぉお兄ちゃんよかったよぉ…」
兄 「な、泣くなって…」
兄 (どないしよ…)
妹 「私を庇ってダンプに跳ねられたんだよ…」
医者 「目立った外傷は無かったのだけど脳に強い衝撃を受けたようでね」
医者 「つい先程まで死にかけていた、寧ろほとんど死んでいたような状態だったんだよ」
兄 「そっすか…」
兄 「わかったわかったって」ナデナデ
兄 (どういうことだ?)
兄 (まさかあの天使が言っていたことは本当に…)
妹 「お兄ちゃん?」
医者 「どうかしたのかな?」
兄 「あぁいや…」
兄 「俺ってその、兄っすよね?」
妹 「何言ってるのお兄ちゃんまさか衝撃で頭が…」オロオロ
兄 「あーもー違うって」
医者 「ふむ、どういう意味かな?」
医者 「ふむ…」
医者 「これは?」ヒョイッ
兄 「花もしくは花瓶もしくは両方」
医者 「これは?」ヒョイッ
兄 「ボールペン」
医者 「これは?」ヒョイッ
兄 「眼鏡」
医者 「ではこれは?」ズイッ
妹 「わたたっ」
兄 「…妹」
医者 「なるほどなるほど、少し検査があるから妹さん部屋出てくれる?」
妹 「はぁ…」
兄 「………」ゴクリ
医者 「率直に訊こう、記憶はあるかい?」
兄 「…無いっす」
医者 「全く?」
兄 「全く」
医者 「なるほどね…」
兄 「あの…」
医者 「いわゆる記憶障害なわけだけど、思いでが無くなっているみたいだね」
兄 「はい…」
妹 「フンフフーン♪」ルンルン
兄 (めっちゃご機嫌や…)
妹 「りんごもうちょっとで剥けるからねー♪」
兄 「おぅ」
医者 『色々不便だとは思うけど、妹さんには記憶に関しては言わない方がいいと思う』
兄 『なんでですか?』
医者 『彼女ほとんど寝てなくてね、これ以上精神を追い詰めるのは危険だ』
兄 『はぁ…』
兄 「おぅ、さんきゅ」シャクシャク
妹 「食え食え」
兄 (確かに隈が酷い)
兄 「隠し通せるのか…?」
妹 「うん?」
兄 「なんでもねーよ」ナデナデ
期限まで、あと7日。
兄 (問題無しということで家に帰らせて貰った)
兄 (あれが夢で無いのなら俺は何を為せばいいのだろう…)
兄 「むむ?」
兄 「日記か?」
兄 「マメな人間だったんだな、兄」
兄 『今日は妹の付き添いで買い物に行った』
兄 『妹にクレープを奢ってやったら喜んだ』
兄 「………」
兄 『妹の中学の文化祭に行った』
兄 『妹のクラスメイト達に何度も呼び止められた』
兄 「………」イライラ
兄 『妹と外食に行った』
兄 『余程美味かったのか終始上機嫌だった』
兄 「なんだてめぇただのシスコンじゃねぇか!」
兄 「妹以外の事書けやぁ!」
兄 「」ハァハァ
妹 「どうしたのー?」
兄 「」ギクゥ
兄 「な、なんでもない、なんでもない…」
妹 「そう?」
兄 「大丈夫だから入らないでくれ」
妹 「ははーん、どーせまたやらしいことしてたんでしょ?」
兄 「ばっ、違う!」
兄 「ままま任せとけ」
妹 「じゃ私下にいるから」トタトタ
兄 「ふぅ…」
兄 「変な墓穴掘りたくないしな…」
兄 「しかしこれだけのシスコン野郎ってことは為すべきことってのはやっぱ妹関連か?」
兄 「てか為すべきことって抽象的過ぎんだよなぁ」
兄 「上の下くらいのイケメンもしくはフツメンで」
兄 「成績はまあまあ優秀」
兄 「人が良く、頼まれると嫌とは言えない」
兄 「そして俺の一個下の高一か…」
兄 「割りと現実的な設定なのな」
兄 「まぁこのくらいならな…」
兄 (あとは対人関係か…)
期限まで、あと6日。
兄 「ども…」
モブ 「よく生きてたなー」
モブ 「三途の川見えた?」
兄 「あはは…」
兄 (どないしよ…)
モブ 「ちぇー」
モブ 「委員長は真面目だなー」
兄 (神かあなたは…)
委員長 「大丈夫?」
兄 「助かったよ…委員長」
委員長 「いいのよ兄君にはいつも助けて貰ってるから」
兄 「あはは…」
委員長 「休んでた分の授業内容分からなかったら言ってね。教えてあげるから」
兄 「うん、ありがとう」
兄 (どうやら委員長とは仲がよかったようだ)
兄 (口調も変では無いらしい)
兄 (今思えば高一の数学って簡単だったなー)カリカリ
教師 「はい兄この時の最小値は?」
兄 「さん」
教師 「はいよろしい」
委員長 「大丈夫そうね」
兄 「任せとけ」
女 「兄ごはんー」
兄 「あぁ、女か…」
女 「えぇえぇ女ちゃんですよ」
兄 「さいですか…」
兄 (この女とも仲が良かったらしい)
女 「ほら妹ちゃんの絶品弁当をパンの私にも分けておくれよ」
兄 「ほれ食え」
女 「ありがたやありがたや…」
兄 (変な奴だな…)
兄 「そっすねぇ」モグモグ
女 「というかダンプに轢かれたってのにピンピンしてるよね」
兄 「轢かれたってよりは跳ねられたもんでな、五体な満足わけよ」
女 「ほほうほう」
女 「つまり脳ミソがラリラリと」
兄 「なしてや」
兄 「まぁ、そうだよ」
女 「ラリラリ」
兄 「どっかの化け物みたいに呼ぶな」
女 「そのネタ分かりづらいよ」
兄 「うん」
兄 「あれ?」
女 「ほら、なんか言ってたじゃん。このゲームをやり終えないと死にきれねぇって」
兄 「あー、あれね。まだ終わってないや」
女 「ま、昏睡状態だったみたいだからね」
兄 (まさかそれが為すべきこと…?)
兄 「さて帰るか」
委員長 「あ、兄君」
兄 「おぅ」
委員長 「ちょっと手伝って貰える?」
兄 (兄は頼まれると断れない…)
兄 「任せろ」
兄 「いやいや全然大したことないよ」
委員長 「このプリントの束職員室に持ってくだけだから」
兄 「おぅ」
委員長 「あ…」
幼馴染 「あら、委員長さん」
委員長 「幼馴染先輩…」
兄 (幼馴染…)
委員長 「お友達の件は…」
幼馴染 「いいのよ、いつ死んでもおかしくない奴だったから」
委員長 「でも…」
兄 「行こうぜ委員長」
委員長 「兄君」
兄 「失礼しますね」
幼馴染 「えぇ、ありがとう」
兄 「あんまり掘り返しちゃ可哀想だろ」
委員長 「でも…」
兄 「いいからいいから、さっさと済ませて帰ろうぜ」
委員長 「うん…」
兄 (さて整理しよう)
兄 (仮に為すべきことというのが未練というやつだったりする)
兄 (だとすればそれを果たすのが当面の目標になるわけだが)
兄 (この場合未練は男のものになるのか、兄のものになるのか)
兄 (俺の未練と言えばおちゃらけて言うなら脱童貞)
兄 (真面目に言えばやっぱ幼馴染のことになるのか…)
兄 (だがこれは生前の未練の話ではないのか?)
兄 (ならばやはり答えは別の場所にある…?)
兄 (そして考えなければいけないのは兄の未練だ)
兄 (一週間と無い限られた時間の中で俺は兄という人格を理解する必要がある)
兄 (兄ならまずはこのゲームだろう)
兄 (どういったタイミングで為すべきことを為したかが主観では分からない以上思い当たることをしらみ潰しにしていくしか…)
妹 「お兄ちゃん?」
兄 「あ、んおぅ…?」
妹 「凄い剣幕でゲームしてたけど大丈夫?」
兄 「あぁ…大丈夫だよ」ニコ
妹 「なっ、違うよバカ! お兄ちゃんが買い物行こうって言ったんでしょ?」
兄 「あぁ、そうだったな。さっさと準備してこい」
妹 「終わってるよ!」
兄 「どう? ヅャスコ、賑わってる?」
妹 「見れば分かるでしょ…」
妹 「どっかの芸人みたいな台詞回しやめてよね」
兄 「気にしたら負けだぜ」
兄 「ほら、兄貴様が荷物持ちしてやるから好きなだけ見回りな」
妹 「それに関しては嬉しいけどさぁ…」
兄 「失礼な妹だな」
兄 「この兄が可愛い妹の為に買い物に付き合ってやろうと思ったのに」
妹 「なっ、この馬鹿!///」
兄 「はいはい落ち着けって」
兄 「お、この服可愛いじゃん」
妹 「高校生男子が女物の服物色しない方がいいと思うよ」
妹 「まだまだ行くよー!」
兄 「マジかこいつ…」
妹 「そりゃあ久しぶりの買い物ですから」
兄 「さいでげすか…」
妹 「げす」
兄 (兄の未練が妹と過ごすだったとしたら一週間もあればおそらく大丈夫だろう)
兄 (次はやはり、対人関係か…?)
妹 (また凄い顔してる…)
妹 「そういや女ちゃんどうしてた?」
兄 「どうしてたとはえらく抽象的だな」
妹 「なんかこう、最近の生態とかさ」
兄 「女は動物か何かなのか…?」
妹 「うそ!?」
兄 「あごめん泣きながらは嘘」
妹 「アホ!」
兄 「んまいんまい言いながらがっついてた」
妹 「そっか~」ニコニコ
兄 「なに、ゆりゆりな感じ?」
妹 「違うわボケ」
兄 「絶技ね、舌だけに」
妹 「下ネタの上親父ギャグとかマジ死ねよ」
兄 「最近妹が口悪すぎてつらい」
妹 「お兄ちゃんが変態過ぎてつらい」
兄 「世知辛い世の中やね」
妹 「せやな」
兄 「ふぃ~」
兄 「肩凝った~」
兄 (さてと、次だ)
兄 (話題にあがった女に関連させていこう)
兄 (女。成績は中の下程度で容姿は所謂可愛い系)
兄 (天然であり、テンションが常に高くノリがいい)
兄 (生前の兄とは悪友のような間柄だったようだ)
兄 (そして舌技が絶技だそうだ)
妹 「なにかお兄ちゃんがまた寒いことを考えているような気がする」
兄 「」
女 「銀河美少年、女ー!」
兄 「」
女 「」
兄 「」
女 「なにか反応してください」
兄 「ごめんなさい無理です」
女 「妹ちゃんにあげてもらったから」
兄 「そうけ…」
女 「いやいや妹ちゃんはいい女だよねぇ食べちゃいたい」
兄 「なんだ百合か」
女 「いや、本当に食べるの」
兄 「あ、もしもし110ですか? え、警察? 110じゃないの?」
女 「呼ぶのは警察でしょ! てか冗談だから呼ばないでよ!!」
女 「メンヘラじゃないし。帰らないし。用あるし」
兄 「じゃあ用済ませてさっさと帰れ」
女 「帰らないー」
兄 「あ、もしもし110? なんか不審者が…」
女 「もうそのネタやめれ」
女 「なにかな?」
兄 「もし今死んだとしてさ、なんか未練あるか?」
女 「心中とか無いわー」
兄 「真面目な話」
女 「………うーん」
女 「買い物行ったり美味しいもの食べたり気になる彼奴に告ったり…」
兄 「ひとつこれだけは絶対、ってのはあるか?」
女 「んー、やっぱ告白じゃないかなー」
兄 「誰に?」
女 「そりゃあもう…って何言わせようとしてんのよ」
兄 「」チッ
兄 「別に史上最強の弟子なんていないんだけど」
兄 「ちょっとヘッセの小説読んで感銘を受けてさ」
女 「で、未練の話と」
兄 「そゆこと」
兄 (告白か…)
兄 (流石に兄の好きな奴のことまでは妹も知らないだろうしなぁ…)
兄 (昔の日記でめ見つかればいいが…)
兄 (妹に訊いてみよう)
期限まで、あと5日。
兄 「やたー!」
兄 (これでゲームは終わった)
兄 「ちくしょう結構面白かったぜ」
妹 「終わったんだ」
兄 「人の部屋に入ってくるなよ」
妹 「呼んだのに出ないじゃん」
兄 「ヘッドフォンしてたし」
兄 「委員長?」
委員長 「やぁ」
兄 「おう、どうしたいきなり」
委員長 「どうしたって今日は勉強教える日じゃない」
兄 「あれ、今日だっけ?」
委員長 「もう、ずっと寝てたからは通用しないよ?」
兄 (もう俺爆ぜてもいいや)
委員長 「あれ、全部わかってるじゃない」
兄 「だって平方完成簡単だし」
委員長 「兄君数学苦手じゃなかった?」
兄 「………」
兄 (しまったぁぁぁぁぁ!)
兄 「べ、勉強したんだ俺なりに!」
委員長 「そうなの? 」
委員長 「それは良いことね」
委員長 「勉強嫌いの兄君がねぇ」
兄 (詰んだ)
委員長 「正直に話してくれてもいいんじゃない?」
兄 「あ、あのその…」
委員長 「んー?」ニコニコ
兄 (考えろ男! お前の余りある想像力とコミュ力を活かせ!)
委員長 「………」
兄 「………」
委員長 「ふぇ?」
兄 「!?」
兄 (ど、どうなるんだっ…!)
兄 「いや、でも委員長頭も良くて器量も良くて可愛いから…」
委員長 「かわっ!?」
兄 (これ、フラグ建ってる?)
委員長 「その…」
兄 「はい?」
委員長 「私、可愛い?」
兄 「うん」
委員長 「………///」
兄 「………///」
兄 「は、はい!」
委員長 「じゃあ次の問題ね」
兄 (か、顔が近いぃぃぃぃぁぁぁぁぁ!)
委員長 「兄君?」
兄 「ひゃいっ!!」
兄 (あぁぁぁぁぁ目の前に委員長がぁぁぁぁぁ)
委員長 (かかかかかか顔!)
委員長 (でももしかしてこれってチャンス!?)
兄 「なんでございましょうか?」
委員長 「女さんとは付き合ってるの?」
兄 「い、いえ全く!」
委員長 「じゃあ誰かと付き合ってる?」
兄 「彼女いない歴イコール年齢です!」
委員長 「そ、そうなんだ…」
兄 「毎日思ってます!」
委員長 「毎日なんだ…」
委員長 「じゃあさ…」
委員長 「付き合って、みる?」
兄 (うっひょぉぉぉ!?)
委員長 「あぁもう鈍いなぁ!」ガバッ
兄 「ぐはぁ!?」
兄 (おおお押し倒された!?)
委員長 「け、結構勇気だしたんだよ?」
兄 「え、えーっと…」
兄 「貞操危ない感じ?」
委員長 「兄君がいくとこまでいきたいなら」
兄 「めめ滅相もない!」
兄 「あの…」
委員長 「うん」
兄 「不束者ですが…」
委員長 「こ、こちらこそ…」
妹 「お菓子持ってきたy」
兄 「」
委員長 「」
妹 「」
兄 「逆だろ! それに今は限りなく合意してる状態だ!」
委員長 「合意…///」
兄 「あ、いやその///」
妹 「お、お兄ちゃんなんかぁ…」
妹 「爆発しちゃえーーーっ!」ウワーン
兄 「いっ、妹ーーー!」
兄 (兄の未練とかもうなくね?)
兄 (つかただのリア充だろ)
兄 「じゃあちょっと妹説得してくる」
委員長 「頑張れ」
妹 「うぇーんおにいちゃんの童貞がー」オヨヨ
兄 「うら若き乙女が童貞とか言っちゃいけません」
妹 「うるせばかー」
兄 (拗ねた妹には…)
兄 「あ、委員長それケーキ?」
妹 「」ピクッ
兄 「おーうまそーだなぁ。腹減ったし全部くっちまおう」
妹 「まてー!」バァン
兄 「ゲットだぜ!」ガシィ
妹 「!?」
兄 「ふむ、わしにしねというんだな?」
妹 「いってないー!」ジタバタ
兄 「あ、やせいのわしにしねだ!」
妹 「意味分かんないー!」ジタバタ
委員長 「離してあげなよ…」
委員長 「わ、分かってるわよ!」
兄 「人を押し倒しておきながら…」ボソッ
委員長 「それはもういいでしょ!」
兄 「俺の貞操の危険が危なかったぜ…」
妹 「まったくだよ」
兄 (1つ目標達成か…)
兄 (さて他には何をしたものか…)
期限まで、あと4日。
兄 「(°Д°)」
兄 「orz」
兄 「なんだよこれ…」
兄 「日記に書いてあった兄がやりたいゲーム…」
兄 「エロゲーと思ったらグロゲーじゃねぇか…」
兄 「まりもちゃん…」
兄 「なんで死んじまったんだよ…」
妹 「うわぁ…」
兄 「十八歳未満は見るんじゃありません!!」
兄 「高校生は背伸びしたがるお年頃だからいいの!」
妹 「えーずるーい!」
兄 「ハハハ! ならば受験をサッサと終わらせたまへ!!」
妹 「じゃあ勉強教えてよね」
兄 「おぅ、任せとけ」
妹 「はーい」
兄 (さて、丁度折り返し地点に立ったわけだが)
兄 (そろそろ、俺の方にも目を向けないとだな…)
兄 (どんな顔して話しかけりゃいいんだよ)
兄 「今日はお弁当が無いのです」
委員長 「じゃあ食堂行きましょ」
兄 「ですね」
兄 「あ…」
委員長 「うん?」
兄 「なんでもねっす」
委員長 「? 変なの」
兄 (あいついつも学食だったっけ…)
兄 「やっぱ多いなー」
委員長 「学食っていうのだけは漫画と大差ないわよね」
兄 「全力疾走したりパンを求めて長蛇の列が出来たりね」
委員長 「でも購買に群がったりはしないわよね」
兄 「漫画だからね」
委員長 「生徒会が絶対権力持ってる訳わいし」
兄 「漫画だからね」
委員長 「ただの中間管理職に決まってるじゃないってのよ」
兄 「自分が生徒会に出入りすること多いからって愚痴るなよ」
委員長 「あらごめん」
兄 「それはどうだろう…」
兄 (みんなの中心に立つことに憧れてた人はいるんじゃないかな…)
委員長 「でしょ?」
兄 「モノローグに入ってくんな」
委員長 「友達の学校の学食なんて食べられたものじゃなかったわ」モグモグ
兄 「あはは、あるある」モグモグ
兄 「お………?」
委員長 「あ、幼馴染先輩」
幼馴染 「あら、委員長さんと…」
兄 「兄っす」
委員長 「兄君ね、この前は気を使ってくれてありがとう」
兄 「いやいや、お気になさらずに」
兄 「よかったら一緒に食べませんか?」
幼馴染 「いいのかしら?」
委員長 「ホントなら嫌ですけど幼馴染先輩ならバッチコイです」
幼馴染 「そう」ウフフ
委員長 「幼馴染先輩生徒会役員でしょ」
委員長 「仕事柄よく会うのよ」
兄 「あぁ、副会長だったっけ?」
幼馴染 「えぇ、委員長さんよく頑張ってくれて助かります」
委員長 「いやいやそんな勿体ない御言葉…」
兄 「へりくだりすぎだ」
幼馴染 「仲がいいんですね」
兄 「そうですか?」
幼馴染 「よかったですね、委員長さん。上手くいったみたいで」フフッ
委員長 「せっ、先輩!?」
幼馴染 「うふふ」
兄 (でた、あの人をからかう時の顔)
幼馴染 「どうかしました?」
兄 「あ、いえ別に」
幼馴染 「あら、頑張ってね」
兄 「用事頑張れよ~」ニヤニヤ
委員長 「笑わないでよ!」タタタ
幼馴染 「分かりやすい子でしょう?」
兄 「まったくですね」
幼馴染 「なにかしら?」
兄 「男さんのこと、訊いてもいいですか?」
幼馴染 「………」
兄 「あぁいやその話しづらいだろうし別に」
幼馴染 「男はね…」
幼馴染 「人と話す時はいっても妹ちゃんの話しかしないし」
幼馴染 「行動理念はスケベなことだけで…」
幼馴染 「そのくせ私が困ってたら愚痴を言いながら助けてくれて…」
兄 「………」
兄 「まったくですね」
幼馴染 「同情したりしないんだ?」
兄 「分かるよその気持ちとか言って欲しいですか?」
幼馴染 「ううん、言って欲しくないかな」
幼馴染 「ふふ、君は男に似てるよ」
兄 「惚れました?」
幼馴染 「彼女がいなかったらね」
幼馴染 「それに私年下萌えじゃないの」
兄 「残念です」
幼馴染 「委員長さんが聞いたら怒るわよ?」
兄 「冗談ですから」
兄 「あと…」
兄 「男さん、どうして亡くなったんです?」
幼馴染 「…そうか、聞いてないんだね」
兄 「まぁ、亡くなったとしか…」
幼馴染 「交通事故。ちょっと不幸な、ね」
幼馴染 「なにか気になる?」
兄 「いえ…」
兄 (あの天使は俺が腹上死したと言った)
兄 (それではこの食い違いは何だ?)
兄 (何だ、この食い違いが指し示す答えはなんだ?)
兄 (これが為すべきことに繋がるのか?)
期限まで、あと3日。
兄 「ちょっと気になることがありまして…」
医者 「ほう、私で答えられることなら答えよう」
兄 「俺は事故以前の記憶が無い訳じゃないですか」
医者 「うん、そうだね」
兄 「それで、事故とかに遭ってその時の記憶だけが飛んじゃうみたいなことってあるんですか?」
医者 「ふむ…」
医者 「外的なショックや精神的なショックでなることがほとんどだ」
医者 「君の場合は前者なんだけど…」
医者 「本当は一部の記憶が飛んだりあやふやになる方が多いんだ」
兄 「そうなんですか…」
医者 「なにかあったかい?」
兄 「いえ…」
兄 「あと、俺が事故にあった日、亡くなった人っていますか?」
医者 「…それは個人のプライバシーや犯罪なんかに関わってくるから言えない決まりになってるんだ」
兄 「そうなんですか…」
医者 「うん、力になれなくてごめんね」
兄 「いえ、ありがとうございました」
兄 (だが幼馴染みは不幸な事故で死んだと言った)
兄 (この2つの事柄のうち、為すべきことに繋がるものは一体どちらなんだ?)
女 「あにー」
兄 (もしやテクノブレイクするほどにナニすることが俺の未練!?)
兄 (って為したら死ぬじゃねぇか)
女 「あっにーっ」
委員長 「あにくーん?」
兄 (しかし死んだ時の記憶が無いっていうのは辛いな)
兄 (走馬灯ってやつの中に未練があると思うんだが…)
女 「ちょーっぷ!」ズビシ
兄 「うわらば!?」
女 「お前が悪いんだー人の話を聞かないでスケベな妄想ばっかりしてるからー!!」
兄 「なんだとてめぇ俺は今哲学してたんだよ!」
女 「どーせ『なぜヒトはパンツを履くのだろう…』」キリッ
女 「とかでしょうが!」
兄 「アホか」
委員長 「落ち着きなさいよ」
兄 「そうかな?」
委員長 「まるで死を間近に控え自分の今までについて物思いにふける少年のような…」
兄 「そういう人って達観してそうじゃね?」
委員長 「だって私もイメージだし」
女 「パンツの事を必死に考えてたんだよね!」
兄 「黙れ」
兄 「なんでお前も混ざってるんだよ」
委員長 「人は多い方が楽しいじゃない」
兄 「2人きりでデートとかいう発想はないのな」
委員長 「でででっ!?///」
女 「爆ぜろ」
兄 「結局ここになるのね」
委員長 「無難だもの」
女 「エブリデイ ヤンライフj」
兄 「おっとそこまでだ」
委員長 「ここはヅャスコよ女ちゃん」
女 「おっと失敬私としたことが」
委員長 「どうかした?」
兄 「なんでチョコが安売り…?」
委員長 「あぁ、ホワイトデー商戦の売れ残りでしょ」
兄 「ホワイトデー…」
女 「あ、そういえば兄から返して貰ってないよ!」
委員長 「入院してたんだから無理言っちゃ駄目よ」
女 「うーん、流石にそれはからかいづらい…」
兄 (ホワイトデー…?)
期限まで、あと2日。
兄 (福岡の老舗菓子店が所謂販促として始めたマシュマロデーなるものが起こりと言われている)
兄 (バレンタインのお返しとしてマシュマロやクッキーを贈る東アジア特有の文化…)
兄 (最近流行りのステマみたいなもんだったのか)
兄 (この引っ掛かりはなんだ…?)
妹 「どうしたの今更ホワイトデーなんか調べて」
兄 「僕にプライベートは保証されてないんですね」
妹 「はいもちろん」
妹 「褒めてもなにも出ないよー?」
兄 「褒めて無いし期待もしてない」
妹 「うん知ってる」
兄 「なぁ妹よ」
妹 「なにかねお兄ちゃん君」
兄 「事故現場、連れてってくれないか?」
兄 (至って普遍的な踏み切り…)
兄 (献花やお菓子があるということは誰か最近しんだのか…)
妹 「つ、辛かったら無理しなくていいんだよ?」
兄 「大丈夫だ」
兄 (…なにか、思い出せそうな気がする)
兄 (答えは出ている)
兄 (後は記憶と感情を取り戻すだけ…)
兄 (ダンプが通るにはギリギリ)
兄 (そう、俺と兄はここで何かがあってダンプに轢かれて死んだんだ)
兄 (そうだ、そう)
兄 (確かあれは、夕暮れ時だった)
兄 (俺はいつものように幼馴染と一緒に家に帰っていたんだ)
妹 「お、お兄ちゃん?」
兄 (そう、ダンプが突っ込んで来たんだ、反対の歩道に)
兄 (そこには兄がいた)
兄 (俺はそれを助けようと咄嗟に走り出して…)
兄 (そして…)
妹 「お、おーい…」
幼馴染 『なんで男に勝てないのかしら』
男 『オツムの出来の違いだろ』
幼馴染 『悔しいけど負けてる以上否定できない…』
男 『ははは頑張りたまへ』
幼馴染 『三年の実力テストは見てなさいよぉ~』
男 『もちろん実力で受けろよ』
幼馴染 『う……』
幼馴染 『だよねぇ』
男 『ん…?』
幼馴染 『なに?』
男 『あのダンプの運転手…』
幼馴染 『嘘、あれ寝てる!?』
男 『あのままじゃ反対の歩道に…おいそこの人!』
兄 『――――♪』シャカシャカ
男 『イヤホンつけて…畜生!』ダッ
幼馴染 『ちょっと男!』
男 『おいお前早くこっちに…』
兄 『へ………?』
ドンッ
幼馴染 『いっ―――』
幼馴染 『いやぁ――――!!』
妹 「へ?」
兄 「そだったのか…」
妹 「だ、大丈夫…だよね?」
兄 「あぁ、大丈夫だよ」
兄 (なんとなくだけどわかったよ)
兄 (俺の未練と、あと兄の未練)
兄 (これは俺達が背負う罪なのかね)
兄 (それと、為すべきことっていったら、1つだけだよな)
期限まで、あと1日。
幼馴染 「あら、兄くん」
兄 「お話したいことがあるんですが、放課後お時間いただけますか」
幼馴染 「もしかして告白でもされちゃうのかしら」
兄 「えぇ」
幼馴染 「ふふ、じょうだ…へ?」
兄 「じゃあ放課後屋上にいてください。それじゃ」タタタ
幼馴染 「えー…?」
委員長 「なに?」
兄 「俺幼馴染さんに告白する」
委員長 「ふーん…」
委員長 「はい?」
女 「ついにトチ狂っちゃったのね…」
委員長 「あなたが彼女の前で浮気未遂を報告するような人だったなんて…」
兄 「勘違いすんな」
委員長 「誰かの代わりってこと?」
兄 「そんな感じ」
女 「最低ねそいつ」
兄 「…あぁ、そうだな」
委員長 「で、なんで私に報告?」
兄 「いやほら勘違いとかされないように…」
委員長 「そういうことね」
幼馴染 (言われたから来てみたものの…)
幼馴染 (告白って、ねぇ…?)
幼馴染 (兄くんは委員長さんと付き合ってるんでしょうに)
幼馴染 (いったいどうゆうつもりかしら)
幼馴染 「あぁ今来たところだからいいの」
幼馴染 「で、何の用かしら?」
兄 「お伝えした通り、告白しに来ました」
幼馴染 「彼女持ちの君が?」
兄 「えぇ」
幼馴染 「そう………」
幼馴染 (馬鹿にしてるのかしら?)
幼馴染 (それとも本当の馬鹿?)
幼馴染 「そうね」
兄 「友達にお返しをせがまれましたよ。まぁ入院してたんで仕方ないんですけど」
幼馴染 「……そうね」
兄 「バレンタインにチョコ、幼馴染さんも渡しましたよね?」
幼馴染 「っ――」
兄 「お返し貰えました?」
兄 「いいえ」
幼馴染 「人の触れられたくない領域にズカズカと入り込んで…」
幼馴染 「なに? 男が死んだ私ならちょっとすり寄ればすぐになびくとでも思った?」
兄 「いいえ」
幼馴染 「だったら…」
兄 「はい、これ」
幼馴染 「え……?」
兄 「男さんからの、お返しです」
兄 「実は男さんとはちょっとした知り合いだったんですよ」
兄 「男さんが本命のチョコを貰ったけれどお返しは何がいいかと悩んでいらしたのでお手伝いしたんです」
幼馴染 「でもあいつ毎年チロルチョコで…」
兄 「いい加減、誤魔化すのはよくないからって言ってました」
幼馴染 「……そっか」
幼馴染 「でもどうして君が?」
兄 「男さんと俺の家で作って、うちの冷蔵庫だと親にからかわれるからってうちに保管してたんです」
幼馴染 (まるで最初から言い訳を用意していたかのように)
幼馴染 (それに男はあの時彼を知らないような呼び方だった)
幼馴染 (きっと、つつけばボロがでる)
幼馴染 (でも……)
幼馴染 「そうだったんだ」
兄 「はい」
幼馴染 「あいつ、私のことなんか言ってた?」
兄 「いつも人にお節介ばっかりかけて」
兄 「なんでもそつなくこなして」
兄 「でも実は犬が苦手だったり」
兄 「小4まで夜中に一人でトイレにいけなかったりするけど」
兄 「めちゃくちゃいい女だ。って言ってました」
兄 「はい」
幼馴染 「君、やっぱり男にそっくりだよ」
兄 「そう思います」
幼馴染 「告白とか言ってからかうところとか」
兄 「からかってませんよ」
幼馴染 「じゃあ男のも天然だったのかな」
兄 「どうでしょうね」
幼馴染 「委員長さんが待ってるわよ?」
兄 「………そうですね」
兄 「それじゃさよなら、幼馴染……さん」
幼馴染 「えぇ、気を付けて帰りなさいよ」
兄 「あはは、お母さんみたいですね」スタスタ
幼馴染 「さようなら……男」
ちょっと風呂入ってくるんでそれから後日談的なもの書きます
乙、ゆっくりしておいで~
TV 「カゼーノーコーエー」
兄 「き、キタローお前ぇ…」
兄 「自分を犠牲にしてまでニュクスを倒して…」
兄 「必死に眠たいのを堪えてみんなを待ってたんやなぁ…」
妹 「なんでいまさら3?」
兄 「久しぶりにやりたくなってな」キリッ
兄 (俺は再び死ぬことは無く、無事に2年に進級)
兄 (今では兄が持っていたゲームややりたがっていたゲームにすっかりハマっていた)
兄 (きっと為すべきことは為せていたのだろう)
兄 「あいよー」
兄 (事故の記憶を取り戻してから、思い出した未練)
兄 (それは2つ)
兄 (1つは、幼馴染に返事ができなかったこと)
兄 (そしてもうひとつ)
兄 (兄を助けられなかったことだ)
兄 (俺を死なせてしまったこと)
兄 (これは正直賭けのようなものだった)
兄 (兄がもし事故中心的で自分を助けられなかった俺を逆恨みするような性格だったならば、まずそんなこと思わなかっただろう)
兄 (俺が助けられなかった兄として生き)
兄 (兄は死なせてしまった俺に体を渡す)
兄 (俺と兄の未練はなし崩し的かつ強引な方法で解消されていた)
兄 「いただきまーす」
妹 「めしあがれー」
兄 (妹を一人、残してしまったこと)
兄 (この兄妹には両親がいない)
妹 「うまうま」
兄 (兄妹が互いにベッタリだったのもそのせいのようだ)
兄 (それが兄への一番の手向けになるだろう)
妹 「今日は委員長さんとデート?」
兄 「部屋でギシアンするから出てっとけよ」
妹 「うわーさいてー」
兄 「冗談だよ」
ピンポーン
妹 「来たんじゃない?」
兄 「そうかもな。出てくる」
ガチャ
女 「よー!」
兄 「あ、間違えました」バタン
女 「間違ってないから寧ろ逆だから!」
委員長 「兄くん落ち着いて」
女 「お前に娘はやらん!」
兄 「間違えました」バタン
女 「あけろー!」ドンドン
委員長 「もう、ふふっ……」
兄 (なによりも、青春を楽しみたかっただけなのかもしれない)
おわり
(´;ω;`)ブワッ
乙…
Entry ⇒ 2012.03.25 | Category ⇒ その他 | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「お前らには役柄と向き合う姿勢すら足りない!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332510280/
P「お前たちにはお笑いスキルも足りない!」
P「お前らには演技力こそ足りない!」
亜美「まこちんが逃げ出した!」
P「待て待て待て!」
真「もういいですよ勘弁してくださいよ…」
律子「はいはいはい。それで、今回は何ですか?」
P「前回は演技力の向上を図ったよな」
伊織「あれが?」
P「今回は、それをさらに発展させるためのレッスンだ!」バーン!
亜美「見事にスル→されたね、いおりん」
伊織「気にするだけ損よ」
P「そうだな…例えば、一口に"人妻"といっても、いろいろな性格の"人妻"がいるわけだ」
貴音「何故例えが人妻なのでしょう…?」
P「優しい人妻、怒りっぽい人妻、泣き虫な人妻、ヤンデレな人妻、実に様々だ。何故なら」
響「なぜなら?」
P「役柄にも血が通っているからだ!!!」ババーン!!!
律子「またこんなときだけ正論を…」
P「うん。間違ったことは言ってない」
あずさ「あらあら~、自分で言っちゃうんですね~」
小鳥「…あの」
P「小鳥さん!!!」
小鳥「はいぃ!」ビクッ
P「愚問です」
小鳥「はい~」
律子「うん…知ってましたよ…」
伊織「一つの役柄を掘り下げろ、ってことね」
P「その通り!」
美希「順番はどうするの?」
P「そうだな…今回は誕生日順にしてみるか」
律子「それだと…貴音から始まって雪歩で終わりですね」
貴音「わたくしがとっぷばったーなのですね?」
雪歩「さ、最後は緊張しますぅ…」
貴音「はい」ガサガサ
亜美「お姫ちんが一番手なら安心だね」
真美「前回のメイドさんも良かったもんね」
貴音「これにいたします」ガサッ!
P「読み上げてくれ」
貴音「【やんでれな】【彼女】と記してありますが…」
響「貴音のヤンデレかぁ!あんまり想像つかないぞ!」
雪歩「それはですね…」ゴニョゴニョ…
真「雪歩に説明させちゃダメな気がする…」
小鳥「あら、大丈夫よ。雪歩ちゃんには私がちゃんと教えてあげたんだから」
伊織「今のでなおさら不安になったわ…」
貴音「なるほど!ご教授感謝いたします!」
雪歩「えへへ。どういたしまして」
P「よし!それじゃあ一発目、いってみよう!」
P「お、おう。お邪魔します、貴音」
貴音「随分と遅かったのですね。久々にお会いするというのに」」
P「し、仕事の都合でな…すまん」
貴音「…」クンクン
P「な、何だよ?」
貴音「…女物の香水の匂いがいたします」
P「き、気のせいだよ!」
P「うん…」
亜美「迫力あるね…」ヒソヒソ
真美「うん…」ヒソヒソ
貴音「これをご覧下さい」サッ
P「ん?ただのハンカチ…って、お前それ!」
貴音「はい。血でございます。醜く汚れた、ある女の血…」
P「だ、誰の血だよ?」
貴音「貴方様がいま思い浮かべた女、でございます」
P「お、岡本まなみさん!?」
響「誰?」
伊織「知らないわよ…」
P「か、カマをかけたのかよ!」
貴音「ふふふ。貴方様」
P「…なんだよ」
貴音「このはんかちくらいでは足りなくなりますよ?わたくしを怒らせると」
P「いや…彼女はただの同僚で…」
貴音「貴方様、こちらにいらっしゃいな」
P「…ああ」スタスタ
貴音「ふふふ…」ダキッ
春香「えっ!?」
千早「なっ!?」
美希「なの!?」
P「あぁ…」
貴音「ふふふ…いい子です。わたくしが生涯をかけて守って差し上げましょう。汚い女どもから」ボソボソ
P「…」
貴音「愛しおりますよ、貴方様」ボソッ
P「お、俺もだよ…貴音…」
雪歩「完璧ですぅ…」
小鳥「完璧だわ…」
千早「…」
美希「…」
伊織「何ビビってんのよ」
貴音「難しいものですね、やんでれとは…」
P「い、いや、上手だったぞ!」
真「かなり怖かったけどね…」
響「で、岡本まなみって誰なのさー?」
律子「某マネージャーさんよ」
P「うん、某マネージャーさんだ」
真美「おんなじ誕生日だもんね」
P「そうだな…お姉ちゃんである真美を先にするか」
亜美「オッケ→」
真美「ラジャ→」
P「そして次は…2/25生まれの千早だな」
千早「は、はい!」ガサガサ
美希「面白いのがいいな」
千早「えっと…【あざとい】【メイド】…」
春香「うわー、"あざとい"かー、難しそうだねー」
真「そ、そう…だね」
P「ん。ただいま千早」
千早「お飲み物をお持ちしますね。お掛けになってお待ちください」
P「あぁ、頼むよ」
千早「お待たせいたしま…キャア!」ステーン!
P「ど、どうした千早!」
千早「こ、転んじゃいました…もう、私ったらあわてんぼ!」コツン
春香「あざといなー、千早ちゃんあざといなー」
響「う、うん…」
伊織「そうね…」
千早「ご、ごめんなさい!あ!ご主人様のシャツに飲み物が散ってしまいました!」
P「ん?あ、ホントだ」
千早「し、失礼します、ご主人様!」フキフキ
P「…何してるんだ?」
千早「私のエプロンで…」フキフキ
P「いや、タオル持ってくればいいのに」
千早「あ、そっかぁ!私ったら、慌てすぎちゃいました。エヘッ」コツン
春香「うわー、これはあざといなー」
伊織「アンタもう黙りなさい…」
真「千早と正反対の性格だからやりにくそうだったね」
千早「ええ…媚びるような仕草は、たとえそれが演技でもあっても抵抗が…」
春香「うんうん」
響「春香は何も言わないでおくれ…」
P「次は…3/25生まれのやよいだな」
やよい「うっうー!今回は回ってくるのが早かったですぅ!」ガサガサ
伊織「…」ソワソワ
千早「…」ソワソワ
真「だから落ち着きなよ…」
やよい「これにしまーっす!【ツンデレな】【後輩】ですぅ!」
伊織「!!!」ガタッ!!!
千早「!!!」ガタッ!!!
響「ははは。伊織の真似すればいいんだぞ!」
伊織「や、やよいのツンデレ…」フルフル
律子「ツッコミマシーンは営業停止中みたいね」
やよい「うぅ…ツンデレ…」
真「そ、そんなに思い詰めなくても大丈夫だよ!」
やよい「うぅ…」
雪歩「頭から白い煙が出ちゃいそうだね…」
P「と、とりあえず始めてみようか!」
P「お。高槻じゃないか。いま帰りか?」
やよい「うぅ…うぅ!」プチーン
P「お、おい。高槻?」
やよい「えいっ!!!」パチーン!!!
小鳥「ビ、ビンタ!」
P「な、何するんだよいきなり!」
やよい「せ、センパイのためにやったわけじゃないんですからねっ!」
千早「違う…違うのよ高槻さん…」
伊織「そうじゃないのよやよい…」
真「けっこうスナップ利いてたね…」
真美「意外と腕相撲とか強いかんね、やよいっち…」
P「俺、何で殴られたんですかね?」
小鳥「さ、さぁ?」
春香「よーし!次は私ですね!」ガサガサ
P「けっこう首にキてるんですけど」
小鳥「お、お大事に」
春香「えっとですね…【泣き虫な】【幼なじみ】ですよ!」
P「おう、春香か。おはよ」
春香「p君…最近私と一緒に登校してくれなくなったね…」※
P「いや、さすがに恥ずかしいじゃん。もう高校生だしさ」
春香「…そっか…私と一緒だと恥ずかしいんだね」ウルウル
P「おいおい。朝っぱらから泣くなよ」
※p=Pの下の名前と解釈して下さいなの
P「ま、まぁ…たまになら一緒に登校してもいいけどさ」
春香「ほんとに?」チラッ
律子「千早、春香の演技をよく見ておきなさい」
千早「ええ…ためになるわ」
春香「グスッ…ぜったいだよ?」チラッ
真「なんて自然なチラ見なんだ…」
流石春香さんやでえ
春香「だ、だって…グスグスッ…嬉しくても…嬉しくても涙は出るんだもん!」チララッ
亜美「プロだね…」
真美「うん…よく分かんないけどプロだね…」
P「ほら。ハンカチ貸してやるから」
春香「…ありがとうp君…えへへ…これから毎朝泣いちゃおっかなー!」ニッコォ!!!
貴音「これ以上掘り下げる必要があるのでしょうか…?」
真「いや、無い」
P「とりあえずお疲れさん」
千早「完敗だわ…」
美希「勝ち目なしなの」
律子「次は…5/5生まれの伊織ね」
伊織「はいはい」ガサガサ
真美「いおりんもクジ運いいよね→」
亜美「当たりばっか引いてる感じだよね」
真「…」
小鳥(見ないふり見ないふり…)
伊織「なになに…【怖がりな】…【姉】…」
響「今回も大当たりだぞ」
P「よし、それじゃあいってみよう!」
P「起きてるけど?何だよ姉ちゃん?」
伊織「ト、トイレ…」
P「はぁ?」
伊織「トイレまで付き合いなさいよ!」
P「何でだよ?」
伊織「こ…怖い夢見たからに決まってるでしょ!バカっ!」
あずさ「伊織ちゃんもキッチリと仕事をこなすわよね~」
律子「仕事なんですかね、これ?」
伊織「い、いいからツベコベ言わずに来なさい!」
P「ハイハイ。わかりましたよ」
響「誰もプロデューサーの演技力の高さについて触れなくなったね」
真「さすがにもう慣れちゃったよ」
伊織「私が出るまでここにいなさいよね?それと聞き耳とか立てるんじゃないわよ?いいわね?」
P「わーったから早くいきなよ」
伊織「ふ、ふんっ!」バタン
伊織「手を洗うからちょっと待ってなさい」
雪歩「演技が細かいですぅ…」
律子「ああいう部分は見習わないとね」
伊織「ほら、戻るわよ」
P「なんで偉そうなんだよ」
伊織「うるっさいわねぇ!」
やよい「えへへ…いつもの伊織ちゃんだぁ…」
伊織「ま、待ちなさいよ!」
P「まだなんかあんの?」
伊織「そ、その…」モジモジ
小鳥「うふふ…」
律子「ふふ…相変わらずニヤニヤしちゃいますね」
伊織「い、一緒に寝てくれてもいいのよ?」
P「は?姉ちゃんと?やだよ」
P「けっこうです」
伊織「あの…」
P「なに?」
伊織「怖いから一緒に寝て…ほしいな」
P「…仕方ないなぁ!」
伊織「な、何よ!何よ笑ってんのよ!バカァ!!!」
亜美「さすが小町のリ→ダ→、安定してるねぇ」
雪歩「お、お疲れさま、伊織ちゃん」
春香「切り替えはやっ!」
千早「ある意味プロね、伊織も…」
美希「次は真美だっけ?」
真美「そだよ→!5/22生まれの双海真美、いっきま→す!」ガサガサ
律子「今回はいいペースね。時間的にも」
P「みんな慣れてきたってことだろ」
真美「ほいっ!おやおや~…んっふっふ~」
P「な、なんだよ」
真美「【ちょっとエッチな】【先輩】だよ→!」
あずさ「あらあら~」
真美「やぁやぁp君。休憩中かね?」
P「そうですけど」
真美「隣に座ってもオッケ→?」
P「オッケーっす」
響「どんな展開になるか想像できないぞ」
律子「大丈夫。止める準備はできてるから」
真「悪い方向に突っ走っちゃうからね、真美も…」
P「何でしょう?」
真美「p君は女性を見るとき、まずどこに目がいくのかな?」
P「えっと…鎖骨?あと二の腕とか」
伊織「何リアルに答えてんのよ…」
真美「んっふっふ~。鎖骨かね」
P「あと二の腕」
律子「わざわざ付け加えなくてもいいですから…」
真美「p君p君」チョイチョイ
P「はい?」
P「はい?」
真美「ほいっ」チラッ
亜美「わっ!」
真「止めないの?」
律子「うーん…まぁあれくらいなら…」
P「マ、マミ先輩!何やってんですか!」
春香「カタカナにするといろいろややこしくなると思うんですけど…」
真美「コ→フンした?ねぇねぇ、どうよ?」
千早「その呼び方はちょっと…」
真美「慌ててる慌ててる→!p君のスケベ→!」
P「ったく…」
真美「…もっと見たい?」
P「もうけっこうです」
小鳥「こうしてみるとずいぶん大人っぽくなりましたよね…」
律子「…身体だけは、ですけどね」
P「ち、近いですよ真美先輩!」
真美「んっふっふ~」ズイッズイッ
P「いやいやいや!」
真美「…もっと見せてあげよっか、兄ちゃん?」ボソッ
律子「はい終了ー!」
P「い、意義無し!」
律子「まったくこの子は!」
P「危うく逮捕されるところだった…」
亜美「いいないいな→!亜美もああいうのやりたい!」
真「…クジが全てを決めるのさボソッ」
亜美「ク、クジ引きま→っす!」
真美「いつでも言ってね、兄ちゃん」
P「バ、バカ!」
亜美「えっとね→。【ちょいワルな】【同級生】だよ!」
P「オッケー!やってみよう!」
P「ああ、双海さん。おはよう」
亜美「ちょっとジャンプしてみな」
美希「だたの不良クンなの」
P「な、なんで?」
亜美「い→から飛べよ→!」
P「は、はい」ピョンピョン
亜美「…小銭無いの?」ボソボソ
P「…無いの」ボソッ
亜美「…ど→しよう」ボソボソ
春香「そんなに困らなくても…」
P「えっと…いま万札しかないや」
亜美「亜美、そんなにいらないや…」
P「あ…そうなんだ…」
あずさ「あらあら~、可愛い不良さんね~」
亜美「パ、パン買ってこいよ→!」
P「何パンがいいのかな…?」
亜美「えっとね…亜美、チョココロネが食べたい」
千早「ふふ…」
伊織「何よ、可愛いじゃない…」
P「な、何されるんですか?」
亜美「で、デコピン5回!」
P「ふふ…うん、行ってきます」
亜美「転ぶなよ→!」
響「悪いことできないタイプだね」
律子「当たり前じゃない。だって亜美だもの」
響「はは、それもそっか」
やよい「亜美はそれでいいと思うなぁ」
美希「とっても微笑ましかったの」
P「お次は…6/23生まれの律子だな」
律子「はい」ガサガサ
真「で、出番が近付いてきた…」ガタガタ…
雪歩「真ちゃん落ち着いて…」
律子「えっと…【優しい】【保育士】ですね」
P「【優しい】を忘れるなよ?それではスタート!」
P「…」
律子「えっと…念のために聞いておきますけど」
P「なんだよ?」
律子「父兄役ですか?園児役ですか?」
P「うーん…」
真美「めっさ悩んでるし…」
伊織「人としてどうなのよ…」
P「園児…かなぁ?」
やよい「終わってましたぁ」
P「なぁに、律子せんせー?」
律子「…お母さんがお迎えにくるまで…もう少し先生とお遊びしてようね?」
P「うん!せんせー優しいから好きー!」
美希「…ヒドいの」
春香「何もされてないけど、訴えたら勝てる気がする…」
千早「もう、どうでも、いいけれどね…」
律子「…」
P「あそぼーよ」ボソッ
律子「ぐっ…」
響「自分、事務所変えたくなってきたぞ…」
伊織「奇遇ね、私もよ…」
P「せんせー?」ニコッ
律子「な、何して…遊ぼっか…?」
雪歩「律子さん…耐えてください…」
律子「ひ、人差し指を口にあてがわないで…ちょうだい」フルフル
P「んー…」
亜美「そこは悩むとこなのかい…?」
真美「園児にもいろいろあるんだよ…」
P「やっぱりお医者さんごっこー!」キャハッ
律子「」プチン
小鳥「り、律子さんストップストップ!」
伊織「いい左ボディが入ったわね」
真「完璧な角度でリバーを捉えたね」
春香「何だかよくわからないけど、ありがとうございます、律子さん」
千早「私からもお礼を言わせてもらうわ」
美希「美希もなの」
P「くっ…」
律子「…7/19生まれのあずささん、どうぞ」
あずささん「あらあら~、みんな仲良しさんね~」ガサガサ
真「あずささんフィルターを通すとそう見えるんですね…?」
あずさ「ええっとぉ…あら~…」
律子「どうしました?」
あずさ「うふふ…【ドSな】【おねえさん】と書いてあります~」
P「よし!やりましょう!」スタッ
春香「復活はやっ!」
P「はい。あくまで【おねえさん】です」
あずさ「わかりました~」ニコニコ
千早「こういうときのあずささんの笑顔って…」ボソッ
雪歩「うん…怖いよね…」
あずさ「プロデューサーさん?うふっ」
P「どうしました、あずささん?」
あずさ「私~、靴が汚れてしまって~…」
P「は、はぁ…」
あずさ「舐めてくださいますか?」ニコッ
一同「!!!!!」
あずさ「あら~…おねえさんの言うこと、聞けないの?いつからそんな悪い子になったのかしら~」ニコニコ
真美「あずさお姉ちゃん、ノリノリなんだけど…」ボソッ
貴音「わたくし、見てはならぬものを見ているような気がいたします…」
P「す、すいません…勘弁してください…」
あずさ「うふふ、仕方ないなぁ。今回だけですよ?」ニコニコ
P「す、すいません…」
あずさ「それじゃあ…ええっとぉ…」
P「は、はい…」
あずさ「3回まわってワン、やってみましょうか~」ニコッ
あずさ「はい~」ニコニコ
P「…ホントに?」
あずさ「…」ジーッ
美希「笑顔が消えたの…」
響「こ、怖いぞ…」
P「や、やります!やりますとも!」
あずさ「うふふ~。素直なプロデューサーさんは大好きですよ~」ニコニコ
P「で、では…」スッ
律子「ホントにやるのかしら…」ボソッ
伊織「今回のは相手が悪いもの…」ボソッ
あずさ「…」ニコニコ
P「ワン!」
あずさ「お手」ニコニコ
P「えっ!」
あずさ「…」ジーッ
P「は、はい!」サッ
あずさ「うふふ~、いい子ね~。頭を撫でてあげますね~」ニコニコナデナデ
P「は、はぁ…」
あずさ「ちゃんとお礼を言えない悪い子は、おねえさんは嫌いだな~」ニコニコ
P「あ、ありがとうございます、あずさおねえさん!」
あずさ「うふふ~、よしよし」ニコニコナデナデ
千早(何か言ったら危険だわ…)
伊織(鳥肌が止まらないんだけど…)
律子「お、お疲れ様でした!」
あずさ「うふふ~」ニコニコ
P「俺、間違ってないよな…?」ボソッ
春香「こ、今回は仕方ないですよ…」ボソッ
真「…さて」スクッ
真「はい!菊地真、8/29生まれです!」
雪歩「ま、真ちゃん頑張ってね」
真「…」ジーッ
雪歩「はうぅ…」ビクッ
小鳥(私を巻き込むのはもう止めてね…)
真(今回こそ…今回こそ!!!)ガサガサ
春香「な、何が出た?」
真「…【当たり障りのない】【普通の人】」
「…ふふっ」
亜美「あ、亜美じゃないよ!」
真美「真美も違うよ!」
真「…」ジーッ
雪歩「…」フルフル
真「…」ジーッ
響「…」フルフル
春香「フルフル」
美希「…」フルフル
P「ま、まぁいいじゃないか!やってみよう!…ふふっ」
律子「アンタかい…」
P「ああ、おはよう真」
真「暖かくなってきましたね」
P「もう3月も終わるからな」
真「はは、ボク、暖かい方が好きなんですよ」
P「そうか」
伊織(真ね)
千早(真だわ)
響(真だぞ)
やよい「ただの真さんですぅ」
律子「思ってても声に出さないの!」
P「ん?なんだ?」
真「この時期って、おかしな人が増えますよね。ふわふわしちゃって」
P「そ、そうだな…」
真「ボクもなーんかふわふわしてるんですよね。ほら、ボクって普通の人だから」
P「う、うん?」
真「こんな気持ちのときは…そうだなぁ…ヒーローごっこでもしたくなりますよね。誰かと一緒に…」ジーッ
一同「」ビクッ!!!
響(やめて…自分の順番まだ終わってないんだから…)
真「は」
春香「」ビクゥッ!!!
真「伊織」
伊織「な、なんで!ねぇなんで私!」
春香(セーフ…)
真「の隣の春香!」
春香「ええ!!!!!」
真「さぁ、ボクと盟約してヒーローになってよ」
美希「骨は拾うの」ボソッ
律子「ごめんね…」ボソッ
P「えっと…」
真「危ない春香!ズキューン!」
春香「えっ!ズキューンって何!?」
貴音「自ら擬音を…」
真「秘密結社・ゴールドマスク団だ!」
亜美「うわぁ、ダサッ…」ボソッ
伊織「秘密にする気0じゃないのよ…」ボソッ
真「歌って!」
春香「歌っ?」
真「歌がボクに力を与えてくれる!」
春香「う、歌ってればいいのね?」
真「うん!大きな声で!」
P「頼んだぞ春香」
春香「は、はいっ!」
千早「なぜそんな歌を…」
真「出たな首領ゴールドマスク!」
律子「首領の名前を組織名に…」
春香「はなーしーたー あめのーかーえーりーみちー」
真「てやっ!」
響「こういうときは泣いてもいい気がしてきたぞ…」
真「とどめだ!正義の科学を舐めるなよ!」
春香「あーれかーらいちどでもー あえーないー」
真「食らえぇぇ!マジカルフラッシュアロー」
P「魔法じゃん」
春香「えっ?まだ歌は続いて…」
P「終わったんだよ春香…」
真「…」
春香「…」
P「…」
響「わけがわからないぞ…」
伊織「奇遇ね、私もよ…」
美希「なの」
律子「今までで一番上手かったわよ」
春香「…」
雪歩「真ちゃん…あのぅ…」
真「…ただいま雪歩」
雪歩「お、おかえりなさい…」
P「…次は」
小鳥「わ、私ですね!9/9生まれなので」
P「よろしく」
小鳥「は、はい」ガサガサ
真「…ふふ」
亜美「まこちん怖いよ…」
小鳥「えっとですね…【ぶりっ娘の】【店員です…】
律子「この空気の中で…」
響「ナイスガッツ、ピヨコ…」
P「じゃあ…やりましょうか…」
P「あ、どうも」
小鳥「ご注文はお決まりですかぁ?うふっ」クネッ
P「えっと…チーズバーガとコーラを」
小鳥「チーズバーガとコーラですねっ?」
P「はい」
小鳥「ポテトもご一緒にいかがですかぁ?」クネックネッ
伊織「なんでちょっと乗り気なのよ…」
P「な、なんですか?」
小鳥「私のスマイルも付けちゃいまーっすぅ!えへ」キャピッ
P「すでに満面の笑みなんですが…」
亜美「ぴよちゃん…」
響「痛々しいぞ…」
小鳥「ええー…小鳥、ショック…」
伊織「あの店のマニュアルはどうなってんのよ」
律子「ああいう接客スタイルなのよ、きっと」
真美「マジメに議論してるし…」
小鳥「こちらがご注文の商品になりまーすぅ!」クネッ
P「どうも」
小鳥「また来てくださいねっ、アハッ!」クネクネッ!
美希「ミキ、ぶりっ娘じゃないの」
伊織「何よ」
小鳥「せ、セーフ…よね?」
律子「何がです?」
小鳥「私が…」
やよい「とっても可愛かったですよぉ!」
小鳥「ホ、ホントに?」
やよい「はい!」
千早「そういうことにしておきましょう…」
亜美「頼んだよひびきん」
伊織「いろいろな意味でね」
響「ま、任せとけー!」ガサガサ
小鳥「私、可愛かったって。うふふ」
雪歩「そ、そうですね…」
響「これにするぞ!んーと…【甘えん坊な】【妹】だぞ!」
P「お!まとも…ゴホン!良いの引いたな!やっみよう!」
P「ん?何だ響?」
亜美「沖縄ではにぃにって呼ぶんだね」
響「へへー。あっそぼ」
P「おう。何して遊ぶ?」
響「んっとねー…。にぃにと遊べるなら何でもいいぞ!」
P「ははは。響は甘えん坊だなぁ」
響「だって自分、にぃにが大好きだからさ!」
貴音「姉のことはねぇね、なのでしょうか…」
響「うん!」
P「何のゲームがいいかなー」
響「にぃにと協力できるヤツがいいさー」
P「じゃあ…サッカーゲームで協力プレイするか!」
響「うん!自分、いっぱい点決めるからね!」
P「よし!じゃあ、ゴール決めるたびに頭撫でてやるからな!」
響「ホントか!?わーい!やったぁ!!」
貴音「たかねぇね…などと…」
響「シュートだぞ!」
ゴォォォル!!!!
P「ナイッシュー!!!」
響「やったぞ!!ほら、にぃに!あったま、あったま!!!」
P「おー、よしよし」ナデナデ
響「えへへー。にぃにの手、おっきいから好きさー」
美希「…ふーん」
律子「膨れないの」
響「ぶー」
P「どした?」
響「1回しか撫でて貰えなかったぞ…」
P「ふふ…もう1試合やるか?」
響「うん!やるやるー!えへへー!」
美希「おーわーりー!もう終わりなのー!!」
伊織「騒がしいわねぇまったく」
千早「へぇ…」
雪歩「よかったね…」
春香「…マジカル」
美希「よし!美希の番なの!今日こそはちゃんとしたの引くの!」ガサガサ
伊織「はいはい。頑張りなさい」
貴音「たかねぇね、一緒に遊ぶぞ…などと…」
美希「えっと…【ストレートな】…【若奥さま】!やったの!!ついにきたの!!!」
P「なんかすごく不安なんだが…とりあえずやってみるか…」
P「お、おう」
美希「お帰りなさいなのー!」
P「ただいま、美希」
美希「ミキにする?それともミキ?それともやっぱりミキにしちゃう?アハッ!」
P「いや、疲れてるから風呂に入りたいかな」
美希「むー…」
響「もはや隠す気0だそ」
律子「ここまでくるといっそ清々しいわ」
P「い、いや、恥ずかしいからいいよ」
美希「なんで?夫婦だから恥ずかしくないの!」
P「で、でもさ…」
美希「…」ジワッ
P「ちょっ…どうした美希!?」
伊織「なに泣いてんのよ…」
美希「いまだけだから…」グスッ
P「は?」
美希「抱っこさせてほしいの…」グスッ
P「いや、そう言われてもな…」
美希「ハニー…お願いしますなの…」グスグスッ
P「…抱っこされるのはさすがに恥ずかしいから」
律子「何を今更…」
P「抱っこしてやる。今だけな!」
P「ほら。早く来い」
美希「うん…」スッ
P「まったく…」ガバッ
やよい「わぁ…お姫さまだっこですぅ…」
美希「重く…ない?」
P「大丈夫」
美希「よかった…」
伊織「止めなくてもいいわけ、アレ?」
律子「うーん…」
美希「ありがと、ハニー…ミキ、とっても幸せなの…」グスッ
律子「見えないフリしてあげるわ。今だけね」
雪歩「…」
春香「…」
美希「…ごめんなさい、なの」
伊織「止めてよね、そういうの…」ボソッ
律子「ご苦労様です」
P「うん…」
響「湿っぽくなっちゃったぞ…」
雪歩「は、はい!」
千早「今回だけね?」ボソッ
美希「なの」ボソッ
雪歩「最後はやっぱり緊張しますぅ…」ガサガサ
亜美「明るいので締めてほしいね」
真美「でも痛々しいのはナシでね」
真「…ん?」
真美「…真美、何も言ってない」
雪歩「はわわ…【気弱な】【クレーマー】ですう!」
P「気弱ってのは雪歩にピッタリだが…まぁいい。ラストいってみよう!」
P「どうなさいました?」
雪歩「こ、このスコップ…こちらのお店で買ったんですけど…」
P「はぁ」
雪歩「ほ、掘れないんですぅ!」
P「ど、どこを掘ろうとなさったんですか?」
雪歩「…穴を」
P「いえ、どこに穴を掘ろうと?」
雪歩「…そ、そんなのどこだっていいじゃないですかぁ!」
やよい「よくないんじゃないかなーって」
雪歩「て、店長…さん」
P「はい?」
雪歩「店長…さんを呼んでくださいぃ!」
P「私が店長ですが」
雪歩「ふえっ!あ…あのぅ…そのぅ…」
P「あの、お客様?」
響「さて、と」
律子「そろそろ食事の時間かしら?」
美希「ミキはそうでもないの!」
小鳥「いいなぁ、美希ちゃん…」ボソッ
律子「心の声、漏れてますよ?」
やよい「今日は何食べますかぁ?」
あずさ「私はあっさりしたものが食べたいかしら~」
響「う、うん!あずささんの言うとおりにするぞ!」
貴音「では、和食ですね?」
亜美「はるるんとまこちんとゆきぴょんは?」
真美「人には触れちゃいけない痛みがあるんだよ、亜美」
伊織「あら?少しは成長したじゃない、真美」
P「お、おい、雪歩?」
雪歩「穴掘って埋まっておきますぅ!」
P「掘るなぁ!ここは2階だぞ!!!」
春香「…またね」ボソッ
真「…ふふ」ボソッ
お し ま い
さすがに真イジリに限界を感じた…
もし次があればとびきり可愛いまっこまっこりんをお見せしたい
さる解除待ってる間に読み返したら響が可愛いすぎた。ズルい。おやすみ→。
今度も頼むよ
Entry ⇒ 2012.03.25 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ほむら「見滝原がもし100人のさやかの村だったら」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332238099/
さやか「おい」
まどか「文明としてありえないレベルに落ちてそうだよね」
さやか「待って親友!?」
ほむら「頭の悪いさやかが100人」
まどか「空気が読めないさやかちゃんが100人」
杏子「青魚っぽいさやかが100人」
さやか「よし、お前ら全員一発ずつ殴らせろ」
さやか「マミさ~ん、こいつらがひどいんです!」
ほむら「ありのままの貴女を表現してひどいと言われるのは心外だわ」
さやか「追い討ちをかけてきた!」
杏子「アタシは褒めたのに……」
さやか「青魚が褒め言葉か? 褒め言葉か?」
さやか「冗談にしては辛辣なお言葉をいただいたんですけどねぇ!?」
まどか「さやかちゃん、私たち親友だよね?」
さやか「むしろそれはあたしのセリフだ」
ほむら「まどかの親友は私だけで十分よ」ファサ
さやか「あんたは本当にそう思ってそうで笑えないから」
さやか「マミさんならちゃんと例えてくれますよね?」
マミ「え?」
まどか「マミさんがどんな例えをするか聞きたいなー」
ほむら「そうね。マミがさやかをどんな風に思ってるのか楽しみだわ」
杏子「お手並み拝見と行こうか」
マミ(え? え? なんで私だけプレッシャーかけられてるの?)
さやか「うんうん」
マミ「80人が魔法少女の美樹さんで……」
ほむら「あとの20人は上条恭介を救う気のない非情な美樹さやかね」
まどか「マミさん……」
さやか「うわあぁぁぁぁん! マミさんのバカー!」
マミ「ち、違うのよ! って、ひどいこと言ったのは暁美さんじゃない!」
QB「キミは自分の事を棚に上げてよく言うね」
まどか「あ、いたんだキュゥべえ」
QB「ボクがマミの家にいたらおかしいかい?」
ほむら「いえ、マミが**処理のために淫獣を飼ってるのは知ってるもの」
マミ「な、な、な、なにを言ってるの暁美さん!?///」
ほむら「伏字は私なりの優しさ」
さやか「発言には優しさが微塵も感じられないけどね」
杏子「無いんだろ、優しさ」
ほむら「それで、何しに来たのかしら?」チャキ
QB「感情エネルギーの大きな変化があったから偵察に来ただけさ」
マミ「無視するのは良くないと思うの……」イジイジ
QB「別に面白そうだから話に混ざりたいと思ったわけじゃないんだよ」
ほむら「……最近はずいぶんと稀有な精神疾患が進んでるのね」
QB「否定はできないね。いつの間にかこの生活を楽しんでしまっているようだ」
QB「特にマミとのお風呂タイムなんて最高だと思ってる自分が怖いよ」キュップイ
マミ「」
マミ「良くないわよ!? なんか聞き逃せない発言が……」
ほむら「どうでもいいわね」
まどか「どうでもいいよね」
杏子「どうでもいいな」
マミ「……」マミーン
さやか(マミさんがんばれ。超がんばれ)
杏子「? わけわかんねぇ」
ほむら「まさか、さやかより下がいたなんて……」
杏子「おい! アタシをバカの底辺扱いすんな!」
さやか「それ、さやかちゃんがバカの最底辺ってことだよね!?」
まどか「大丈夫だよ! さやかちゃんだってわかってない顔してたから!」
さやか「その大丈夫ってどういう意味か説明してくれるかな親友」
マミ「違うわキュゥべえ」
QB「? なんだい、マミ?」
マミ「ヴァーチュアル・リアルィリティ」ドヤァ
杏子「うるせぇ」ドスッ
マミ「ごふっ」
まどか「杏子ちゃん、マミさんは一応先輩なんだから……」
さやか(……一応?)
QB「それがキミのねが……イヤ、ナンデモナイヨ」
ほむら「賢明ね」スッ
QB「この個体だってノーコストじゃないからね。無駄に潰して欲しくないんだよ」
ほむら「無駄じゃないわ。まどかのためっていう大義があるもの」
まどか「ほむらちゃん///」
さやか「その優しさをカケラでもいいからあたしに分けてくれんかね」
ほむら「無理よ」
さやか「ですよねー」
さやか「えー、なんでよー」
QB「仕様」
さやか「……」グヌヌ
まどか「どうする? じゃんけん?」
ほむら「勝ち二人でいいんじゃないかしら」
さやか「じゃあ、それで」
杏子「いいんじゃねえの?」
マミ(どうか一人だけ負け続けませんように……)
さやほむ「」ヤッピー
まどあんまみ「」ズコー
さやか「げ、ほむらとかー」
ほむら「そんなに嫌な顔しないで欲しいわね」
さやか「ここまでの一連の流れを振り返って、それでも嫌な顔をするな、と?」
ほむら「私が何かした?」
さやか「その口から出た数々の暴言をもう忘れたのか」
まどか「うぅ……ほむらちゃんがさやかちゃんに取られちゃう……」
さやか「取らないから。そんなに言うんなら代わってあげようか?」
まどか「そういうのは良くないと思うな」
ほむら「そうよ。ルールにはちゃんと従うべきだわ」
まどか「べ、別にさやかちゃんが可哀想だなんて思ったわけじゃないんだからね」
ほむら「き、決まったからしょうがなくよ。……さやかといるのが嫌ってわけじゃないけど」
さやか「……テンプレ乙。でもありがとね、二人とも」
杏子「掛け声いるのかよ」
マミ「必要よ! こういうのは雰囲気が大事ですもの!」
QB「やっぱり掛け声はいらないよね」
マミ「……キュゥべえ、あなた今日から野宿でいいわね」ニッコリ
QB「雰囲気作りは大事だからね! 掛け声は必須さ!」
まどか「そういえば最初は何にする?」
さやか「もちろんあたしが100人でしょ」
さやほむ「もし100人のさやか(ちゃん)の村だったら!」
――――
――
サヤサヤサヤサヤサヤサヤサヤサヤサヤサヤ
ほむら「……さやかが100人もいるなんて地獄絵図ね」
さやか「……正直、同じ顔が100人って怖いよね」
ほむら「ところでこれ、何をすればいいのかしら?」チャキッ
さやか「銃火器はNGだ」
ほむら「真の地獄絵図に……」
さやか「しなくていいから」
さやか「心底残念そうにするなよ」
ほむら「じゃあ、とりあえず分類しようかしら」
さやか「あー、そういえばそんな話だったっけ。でもどうやって分けるの?」
ほむら「志筑仁美に恋愛感情を抱いてるさやかは手を上げなさーい」
さやか「質問がおかしいって! そんなんゼロだよ、ゼロ!」
ほむら「……5人いたわ」
さやか「……なんの罰ゲームだよ、これ……///」
――
ほむら「65人が上条恭介、18人があんこ、6人がまどかとマミ、5人が志筑仁美だったわ」
まどか「なにが?」
ほむら「美樹さやかの恋愛対象」
さやか「言うなぁ! もー、恥ずかしいじゃん……///」
杏子「……そ、そういうの調べるのかよ///」
マミ「……お、女の子同士なのに///」
さやか「それは100人いたらであって、あたしは……その……///」
まどか「意外と上条君一筋でもなかったんだね」
さやか「そういう地味に心に来る一言はやめようよ」
ほむら「まあ、そうでしょうね」
さやか「もうちょっと心を開いてくれないと無理でしょー」
マミ「それって心を開いてくれたら暁美さんも恋愛対象に……?」
さやか「そ、そういうわけじゃ……///」
ほむら「な、なっても困るだけよ///」
まどか「……ライバルが増えちゃうね」
杏子「ら、ライバルってなんだよ///」
ほむら「次はまどかね」
まどか「え? わ、私は……」
さやか「まーまー、どうせ全員分やるんだしさ」
マミ「早いか遅いかの違いしかないわよ」
さやか「ふっふっふー、まどかには何を聞いちゃおうかなー」
ほむら「そういうのはじゃんけんで勝ってから言いなさい」
ほむら(100人のまどか……絶対に負けるわけには……)ゴゴゴゴゴ
さやまみ「」ヤッピー
ほむまどあん「」ズコー
マミ「やった! 勝てたわ!」
さやか「いえーい、さやかちゃん連勝!」
杏子「ちぇ」
ほむら「」ガクッ
まどか「大変! ほむらちゃんが真っ白に燃え尽きてる!」
さやか「ほっとけばそのうち起き上がってくるよ」
さやか「うーん、どうしよっかなー」チラッ
ほむら「……なんで私を見てるのかしら?」
さやか『ほむらが聞いて欲しいことを聞いてあげようかなーって』テレパシー
ほむら『私を好きなまどかが何人いるか聞いて』テレパシー
さやか「そうかー、ほむらは自分を好きなまどかが何人いるか聞いて欲しいのかー」
まどか「ほむらちゃん///」
ほむら「な、な、な、なんでバラすのよ! 卑怯よ!」
さやか「そんな約束してませーん」
ほむら「……くっ、後で覚えてなさい……」
さやか「マミさんノリノリですね。じゃあ、せーの」
さやまみ「もし100人のまどか(鹿目さん)の村だったら!」
――――
――
マドマドマドマドマドマドマドマドマドマド
さやか「……まどかだったら可愛いかと思ったけど……」
マミ「……100人同じ顔って結構……」
さやか「リアル無双シリーズとかやってみたいかも……」ウズウズ
マミ「だ、ダメよ! 本物じゃないとはいえそんな……」
さやか(あたしは銃火器でなぎ払われるところだったんだけどなー)
マミ「やっぱり恋愛対象を聞くの?」
さやか「いや、万が一ほむらが上位にきたらあいつが調子に乗ります」
マミ「じゃあ尊敬する人とか……」
さやか「それだと母親とマミさんの二択じゃないですか?」
マミ「え? そ、そうかしら///」
さやか「私だったらマミさん一択ですけどね」キラッ
マミ「え? う、嬉しいわ///」キュン
マミ(こ、これが恋愛感情? ……ダメよマミ、女の子同士なんて///)
マミ「え? え? え?」
さやか「だって本人に聞いても絶対言わないですよ? 今しか聞けないんですよ?」
マミ「そ、それはそうでしょうけど……」
さやか「マミさんも聞いてみたいと思いませんか?」
マミ「え、えっと……それはちょっとは聞いてみたいけど……」
さやか「よーし、ほむらをぶん殴りたいまどかは手を上げてー」
マミ「……ほ、本当にやるのね」ドキドキ
――
さやか「そんなのいない20人、あたし30人、ほむら18人、マミさん4人、杏子3人、その他合計25人」
マミ「……4人も? ……4人だけ?」
まどか「な、何の人数……かな?」
ほむら「さやかの微妙な表情が気になるわね……」
杏子「まどかは心当たりがあるんじゃないのか? 自分のことだろ?」
まどか「……えーと、ね……あはは」
さやか「……まどかのぶん殴りたい人」
ほむあん「!?」
まどか「やだなぁ、それは私が100人いたら、って話で……」
ほむら「ウザいからよね、きっと」
さやか「二番目に多いのあんただけどね」
まどか「わ、私はそんなこと思ってないよ? そんなのいないもん」
さやか「ねえまどか、私、ウザいかな?」
まどか「……たまに」ボソッ
さやか「親友!?」
まどか「冗談だよ」ウェヒヒ
杏子「本気でへこんでら」
マミ「……鹿目さんが私を殴りたいなんて……」
杏子「いや、ごく少数だったんだからいいじゃねえか」
マミ「でも……でも……」
杏子「あっちにもっと哀れなのがいるじゃねえか」
さやか「そういう言い方やめてくれる!?」
QB「いい感じにみんなソウルジェムが濁ってきてるね」
杏子「次は……ほむらか?」
ほむら「待って……今は心の傷が大きすぎて……」
さやか「どんだけショック受けてるんだよ」
マミ「鹿目さんが……鹿目さんが……」
杏子「マミもメンタル弱すぎだろ。ちょうどいい機会だからこれで鍛えろよ」
まどか「次はほむらちゃんだね」ウェヒヒ
さやか「絶望の淵に落として魔女化させてやる」
まどか「そこまでやっちゃダメだよ!」
まどあん「」ヤッピー
さやほむまみ「」ズコー
杏子「お、うまい具合に初参加組か」
まどか「よろしくね、杏子ちゃん」
さやか「くっ、3連勝ならず……絶望の淵に落とすのは任せた」
マミ「ほどほどに、ね?」
まどか「あはは、ほむらちゃんに何を聞こうかなー」
ほむら「お、お願いだから優しくして……」ウルウル
まどか「ほむらちゃん、上目遣いでそんな言い方しちゃダメだよ///」
まどあん「もし100人のほむら(ちゃん)の村だったら!」
――――
――
ホムホムホムホムホムホムホムホムホムホム
まどか「うわぁ……」
杏子「同じ顔の人間だらけってこんななんだな……」
まどか「い、一斉に襲ってきたらトラウマになっちゃうよね」
杏子「そういうこと言うと襲ってきそうな気がするからやめようぜ」
まどか「バーチャルリアリティでも怖いよね」
杏子「ホラー映画見てるのよりも怖いわけだよな」
杏子「ここまでは恋愛対象と殴りたいやつか……」
まどか「ほむらちゃんだとその二つはわかるよね」
杏子「聞いてみたら意外なやつの名前が上がったりしてな」
まどか「……その場合、私は……ほむらちゃんを……」ギリ…
杏子「おーい、殺意が漏れてるぞー」
まどか「てへへ☆」
杏子「……アタシの周りにまともなやつはいないのか」
杏子「そんな無理に暴露みたいにしなくてもいいんじゃね?」
まどか「ダメだよ! 私だって隠してたこと暴露されたんだから!」
まどか「せっかく純真天使キャラが台無しだよ!」
杏子「いや、いろいろと黒い部分も漏れてたぞ?」
まどか「そうだ! 決めた! こういうのはどうかな?」ゴニョゴニョ
杏子「……えげつねぇな」
――
まどか「…………」
杏子「…………」
さやか「どうだったー?」
ほむら「え、えっと……まどか?」
まどか「……ほむらちゃんの変態///」
ほむら「えぇっ!? ど、どういうことなのよ、杏子」
杏子「寄るな変態///」
ほむら「杏子まで!?」
マミ「い、いったい何を聞いたの?」
まどか「……言ってもいい?」ジィー
ほむら(……き、気になるけど聞くのが怖い……)
杏子「まあその質問も大概だったけどな」
ほむら「待って! 待って! 大体予想できたからやめて!」
さやか「ダメだよ。一人だけ例外は認められないね」
マミ「そ、それで結果は……?」
杏子「細かすぎて分類が無理だった」
さやか「?」
ほむら「やめてー!」
まどか「服装がどうとかポーズがどうとか角度がどうとか……」
杏子「聞いてもいないのに一人一人語り始めてな……」
さやか「うわぁ……」
マミ「それは……」
ほむら「……うぅ……」
まどか「少数派になればなるほどなんか過激なこと言い始めて///」
杏子「最後の方はなんか普通に犯罪だったな」
ほむら「お願いだから忘れて……」グッタリ
まどか「わ、私が言うの? き、杏子ちゃんお願い///」
杏子「いぃっ!? あ、アタシは遠慮しとくよ」
まどか「わ、私がお風呂でその……ゴニョゴニョしてる姿、とか……///」
さやか「……覗きか」
ほむら「滅相もございません」
さやか「その土下座は?」
ほむら「誠意の証でございます」
杏子「甘い」
マミ「え?」
杏子「アタシたちの想像もつかないような世界もあるんだよ」
マミ「え? え?」
ほむら「もう本当に許して……これ上げるから……」スッ
まどか「ソウルジェム貰っても困るよ……」
さやか(本当に少数派は何言ったんだよ……)
ほむら「何を聞いたか知らないけど……多分……」
さやか「それって、まどかが実際にしてたって……」
まどか「おしまい! もうおしまい! 次! 次行くよ///」
マミ「そ、そうね。これ以上は私たちには早いわ///」
杏子「ん、まあそうだな///」
さやか「気になるけど、しょうがないか」
ほむら(微妙な優しさが心に痛い……)
杏子「マミが先でもいいじゃん。この空気じゃなんかヤだよ」
ほむら「……悪かったわね……」
マミ「私が先でもいいけど……」
さやか「いや、ここはあえての杏子で」
杏子「意味わかんねぇ」
まどか「杏子ちゃんは謎が多いから楽しみだね」
ほむら(ミステリアスと言われてた頃が懐かしいわ)ホムゥ…
まどまみ「」ヤッピー
さやほむあん「」ズコー
まどか「あ、また私だ」
マミ「うふ、師匠として弟子のことを知るチャンスね」
杏子「誰が師匠だよ……」
さやか「くぅー、杏子のベールに隠された秘密を暴くチャンスだったのに」
杏子「お前はお前で何を狙ってたんだよ」
さやか「え? あんこちゃんの恋愛事情」
杏子「おあいにくさま。面白結果にゃならないと思うよ」
さやか「?」
まどまみ「もし100人の杏子ちゃん(佐倉さん)の村だったら!」
――――
――
アンアンアンアンアンアンアンアンアンアン
まどか「あんな事の後だから喘いでるようにしか聞こえないよ///」
マミ「そ、そういうことは言われると余計に意識しちゃうから///」
まどか「えーと、とにかく質問を考えましょう」
マミ「そうね……何がいいかしら」
まどか「うーん、マミさんは杏子ちゃんに聞きたいことあります?」
マミ「改めて言われると難しいわね」
マミ「いない、とかお父様、とか言いそうではあるんだけどね」
まどか「うーん、それじゃ面白くないですよね……」
マミ(美樹さんの名前も出そうではあるけど……)
まどか「きのことたけのこ……」
マミ「ダメよ! それは争いを生む可能性が高いわ!」
まどか「……今までやった最大の犯罪は、とか」
マミ「……それは聞くのも怖いからやめておきましょう」
まどか「ちょっと物足りないかも……」
マミ「……えっと、そんな趣旨だったかしら?」
まどか「あ、でも杏子ちゃん照れ屋さんだからこれくらいがちょうどかも」
マミ「決まりね」
マミ(これ以上過激になっていったら私の時が怖いわ)
マミ「はい、家族以外で私を一番信頼してる佐倉さんは挙手ー」
まどか「あ、結構いますね。半分は……うーん?」
マミ「もっと頼ってくれてると思ったのに……」
まどか「でも多い方だと思いますよ。じゃあ次は――」
――
まどか「杏子ちゃん58人、マミさん36人、ほむらちゃんとさやかちゃんが3人」
杏子「んー? アタシまで入ってるのか?」
さやか「あたしとほむらが同列って……何聞いたの?」
マミ「家族以外で一番信頼してる人よ」
杏子「あー、それでアタシが一番多いのか」ケラケラ
まどか「杏子ちゃん自身を抜いておくの忘れてたよ……」
マミ「まあ、それを除けば私が一番なのね」ティロッ☆
杏子「うぜぇ」
杏子「な、なんだよ。そういう扱いはすんなって///」
さやか「ちょっと杏子、あたしに対してひどくない!?」
杏子「いやむしろ3人もいたことが驚きだ」
さやか「なんで!?」
杏子「今までの自分の行いをちゃんと振り返ってみろよ」
まどか「私の方がひどいよ! 杏子ちゃんは私を信頼してないの!?」
杏子「って言われてもなぁ……正直。頼りないっちゃ頼りないし」
まどか「うぅ……なんか私が質問すると全部裏目に出てる気がするよ……」
マミ「ドキドキするわ……」
まどか「ところでさっきからほむらちゃんの反応がないんだけど……」
ほむら「……私の事は気にしないで……」
さやか「まだ落ち込んでるのか。あんたが変態だってみんな知ってるのに」
ほむら「…………」
さやか「マジへこみはやめて。私なんだかすっごく悪いやつみたいじゃん!」
杏子「マミへの質問なんてないんだけどな」
マミ「あら、私の事頼りにしてくれてるのに。素直じゃないのね」
杏子「……うぜぇ///」
ほむあん「」ヤッピー
さやまどまみ「」ズコー
さやか「うがー! なんで勝てないかなー!?」
マミ「確率は2/5だからそういうこともあるわよ」
まどか「ほむらちゃん、大丈夫?」
ほむら「えぇ」
ほむら(何かしらの悪意を感じるのだけど……)
杏子「……質問なんてないんだってのに」
ほむあん「もし100人のマミの村だったら!」
さやか「お、完璧にハモったのは始めてかな?」
マミ「私、先輩なのに……」
――――
――
マミマミマミマミマミマミマミマミマミマミ
ほむら「…………」
杏子「ん? どした?」
ほむら「何なのよ、アレ……」
杏子「何って……100人のマミだろ」
ほむら「あの胸部の質量はなんなのよ……」
杏子「素直におっぱいでけーって言えよ」
ほむら「……これが……絶望……」ガクッ
ほむら「一人でも太刀打ちできないのに……100人分なんて……」
杏子「おっぱいの大きさくらいで絶望するなよ!」
ほむら「私はここまでよ……後はよろしく……」
杏子「お前にだっていいところはいっぱいあるだろ! 他の武器で戦えばいいじゃねぇか!」
ほむら「他の……武器……?」
杏子「まあ変態はどうかと思うけど」プッ
ほむら「私の死体はまどかの家の庭に埋めておいてね」ガクッ
杏子「死ぬな、ほむらぁー!」
さやか「グリーフシード、グリーフシード!」
マミ「中ではいったい何が……?」
まどか(絶望的な光景だったんだろうなあ……)
さやか(ほむらも気にしなきゃいいのにって、あたし上から目線だね☆)
QB「魔女化までもうちょっとだったのに」キュップイ
杏子「無駄遣いさせんなよ」
ほむら「ええ、もう見ないようにするわ。で、あれを一掃する方法だったかしら」
杏子「質問するんじゃなかったのかよ」
ほむら「サブマシンガンがおすすめよ。多少狙いをはずしても問題ないわ」
杏子「やめろっての」
ほむら「じゃあミサイルで……」
杏子「落ち着け」
杏子「あくまでこだわるんだな」
杏子「でもいつもジャマだとかいい事なんてないとか言ってるけど」
ほむら「持ってる人間はみんなそう言うわ」ギリッ
杏子「ま、いいんじゃない? その質問で」
杏子「アタシも別にマミに聞きたいことがあるわけじゃないしさ」
ほむら「……やっぱりいいわ。貴女質問考えて」
杏子「……はぁ? アタシの話を聞いてたのかよ?」
ほむら「私はふて寝するわ」ゴロン
杏子「おい……ホントに寝ちまいやがった」
杏子「本当に無いんだけどな……」チラッ
ほむら「Zzz」
杏子「……マミが、一番心配しているのは……」
ほむら「そんなの貴女に決まってるじゃない」
杏子「起きてたのかよ!?」
ほむら「バーチャル・リアリティだしね」
杏子「起きてんなら質問考えろ///」
ほむら「はい、一番杏子が心配なマミは手を上げてー」
杏子「質問変えないのかよ、なんでアタシからなんだよ///」
――
ほむら「あんこ73人、私10人、さやか9人、まどか8人」
まどか「杏子ちゃんが断トツだね」
さやか「わかった! 性の対象だ!」
マミ「な、何言ってるのよ///」
ほむら「マミが一番心配してる人よ」
杏子「し、心配なんかしなくたって、アタシは一人で平気なのにさ///」
マミ「心配しなくても大丈夫だってわかってるけど……それでも心配なのよ」
杏子「///」プイ
まどか「私たちは同じくらいだね」
ほむら「まあ、まったくの無関心ではないみたいね」
さやか「いやいや、この流れはおかしい」
さやか「あたしは恋愛対象、まどかは腹黒、ほむらは変態をばらされたんだよ?」
まどか「腹黒じゃないよぉ」プンスカ
ほむら「変態じゃないわ」ファサ
まどか「……」ジィー
ほむら「すみません、変態です」ドゲザァ
さやか「これって不公平じゃない!?」
マミ「そんなこと言われても……」
杏子「そうなっちまったんだからしょうがないじゃん」
ほむら「確かに納得いかないわね」
まどか「これで終わりは無いよね」ウェヒヒ
ほむら「……私はパーを出すわ」
さやか「お、心理戦か?」
ほむら「ここまで溜まった鬱憤は何かを狩ることでしか晴らせない気がするの」
ほむら「だから私がここで勝てばインキュベータを狩るだけですむわ」
ほむら「でも負けてしまった場合、次の誰かを虐さ……いえ、なんでもないわ」
杏子「心理戦じゃなくて脅迫じゃん」
まどか「誰も損しないからいいけど」
マミ「え? え? キュゥべえを狩るの? え?」
ほむら「ルールを捻じ曲げたくはないわ」
杏子『マミはグーを出せ』テレパシー
マミ『え? それって不正じゃ……』テレパシー
さやか『杏子の言うとおりにしてください。後は……』テレパシー
まどか「……」コクッ
さやか「……」コクッ
さやか『アイコンタクト成功。あたしと杏子とどっちが行く?』テレパシー
杏子『あいつの面倒見るの疲れたからパス』テレパシー
さやか『OK。じゃああたしが行きますか』テレパシー
さやほむ「」ヤッピー
まどあんまみ「」ズコー
ほむら「あら? ここで勝てるなんて運がいいわね」
さやか「……あたしゃもうつっこまないよ」
ほむら「100体程度で足りるかしら」ウフフ
さやか「あー、すぐ戻ってくると思うから」
まどか「い、行ってらっしゃい……」
――――
――
キュップイキュップイキュップイキュップイキュップイキュップイキュップイキュップイキュップイキュップイ
ほむら「あはははははははははははははははは!!!!!!!!」ダダダダダダダダダダ
ほむら「終わったわ。サブマシンガンはロマンよね」
さやか「後ろ振り返ってみなよ、軽くスプラッタだよ」
ほむら「物足りないわ」ハァ…
さやか「ほんの5分程度で終わらすからだよ」
ほむら「何か撃つものはないかしら?」
さやか「現実と仮想現実の区別がつくうちに戻ろうか」
――
QB「なんで自分が虐殺される映像をボクが作らなきゃいけないんだい」
ほむら「実際に殺されるより良いでしょう?」
さやか「えーと、血生臭い話はここまでにして、次に行こー」
まどか「次……って2週目?」
杏子「アタシとマミだけとか言うなよ?」
マミ「やるなら公平に……」
さやか「うーん、もうちょっと適当にやりたいかなーって、くじを用意しました」
ほむら「いつの間に……」
さやか「しばらく出番無かったしね」
さやか「たとえば……えい」
『もし100人の着ぐるみを着た杏子の村だったら』
さやか「と、いうようにちょっとしたプラス要素があったりなかったり」
ほむら「つまり、100人の裸エプロンのまどかの村なんていうのもあるのね」
杏子「黙れ変態」
さやか「可能性はゼロじゃないのがなんとも」
まどか「何してくれちゃってるのさやかちゃん……」
マミ「でもこれ全員に可能性のある話よね?」
ほむら「素晴らしいわ。多分今後一生無いと思うけど今だけは感謝のかの字くらいは言ってもいいわさやか」
さやか「あんたはどんだけあたしが嫌いなんだ」
まどか「……逆もあるんだよね? 裸エプロンのほむらちゃんが100人とか……」ウェヒヒ
マミ「鹿目さん……?」
さやか「あ、あと私たちだけじゃなくていろんな人が入ってる」
杏子「は?」
さやか「……なんだろう、なんか妙にお腹の辺りがムズムズする」
杏子「そんなの、アタシとマミとか当たったらどうするんだ?」
マミ「知らない人はちょっと……」
ほむら「大丈夫よ、その可能性は限りなく低いわ」
まどか「だよね」
さやか「ま、当たったら当たったでなんとかなるでしょ」
さやか「じゃあ早速あたしが引いちゃうよー」
ほむら「回転式機関銃の使用許可を」
さやか「了解、許可する」
ほむら「じゃあちょっと行ってくるわ」
まどか「行ってらっしゃい」
杏子「いてらー」
マミ「え? え?」
――――
――
――
――――
ほむら「じゃあ次に行きましょう」
さやか「何が出るかなー」
QB「自分の裸エプロン姿が虐殺される姿を見せられるボクの身にもなってくれよ」
さやか「これは……」ゴクリ
ほむら「貴女の欲望丸出しね」
さやか「その点についてはあんたに言われたくないね」
まどか「こ、これ誰が行くの?」
杏子「変態二人が行けばいいじゃん」
マミ「そ、そうよ、わ、私は、そんな///」
まどか(マミさん興味津々なんだね)
ほむら(男には興味ないし、マミに譲ろうかしら)
さやか「そんなこと言って、実はあんたも興味あるんじゃないのー?」
ほむら「拳銃の許可が出るなら」
さやか「恭介を殺さないで!?」
マミ「あ、暁美さんが辞退するならしょうがないわね。鹿目さんや佐倉さんに見せるのは問題だし」
まどか(ほむらちゃんとさやかちゃんなら問題ないんだ)
杏子(あいかわらず変に過保護なんだよなぁ)
――――
――
さやか「こ、これは……///」
マミ「……///」ジー
さやか「ま、マミさんはあんまり見ちゃダメですよ///」
マミ「え? そ、そんなに見てないわよ///」
さやか「しかしワイシャツ一枚の恭介のこの破壊力……」
さやか「肝心なところがワイシャツの影で見えないせいで、逆に想像力が……」
マミ「キュゥべえの配慮かしらね」
さやか「まあ、これはこれでギリギリ感が……うへへ」
マミ(暁美さんに毒されたのかしら……?)
マミ「! それはダメよ!」
さやか「止めないでください、マミさん!」
さやか「女にはやらなきゃいけない時があるんです!」
さやか「ええ! それは今じゃないだろうってつっこみたいのもわかります!」
さやか「でも、あたしは行かなきゃ、ここで行かなきゃさやかちゃんじゃないんです!」
さやか「あのワイシャツの下に隠れた恭介の指揮棒を見たいんです!」
マミ「そう、わかったわ……そこまでの覚悟があるのなら」
さやか「……ありがとうございます。じゃ、行って来ます!」
――――
まどか「どうだった?」
さやか「恭介のはすごかった///」
マミ「な、何言ってるのよ、もう///」
ほむら「……そうじゃなくて質問は?」
さやか「え?」
杏子「分類はどうしたんだよ」
マミ「そ、そういえば……」
まどか「……まさか二人して上条君の裸ワイシャツを眺めてきただけ?」
さやか「あはははは」
マミ(裸ワイシャツどころじゃなかったけど///)
ほむら「今日からエロさやとエロマミって呼ぶけど異論は無いわね?」
『もし100人のぐでんぐでんに酔った鹿目詢子の村だったら』
まどか「うわぁ……」
ほむら「これは……」
マミ「鹿目……って?」
まどか「はい、私のママです」
杏子「アタシは面識ないな」
さやか「面識あるのはあたしとほむらくらいじゃない?」
ほむら「そうなるわね」
ほむら「行きたくないわけじゃないけど、私とさやかではちょっと……」
さやか「まどかは行かないとダメだと思うんだよねー……」
マミ「なんとなくどんな人か想像つくわね」
杏子「ああ。絶対に会いたくは無いな」
まどか「じゃんけん、じゃんけんで決めよう!」
ほむら「し、しょうがないわ……」
さやか「恨みっこ無しだからね」
さやほむ「……」
まどか「えへへ、じゃあがんばってね」
――――
――
ほむら「……お酒の匂いがすごいわ」
さやか「こんなところまで再現しなくてもいいのに」
さやか「……まどかも将来こんな風になるのかな?」
ほむら「させないわ。まどかはきっと、私が(お酒の誘惑から)守ってみせる」
さやか「……結構失礼なこと言ってるよね、まどかのママに対して」
ほむら「貴女だって」
さやか「二択でもいいのかな?」
ほむら「いいんじゃないかしら、エロさや」
さやか「くっ……じゃああんたは裸エプロンのまどかに対して冷静に質問を考えられるの!?」
ほむら「……ごめんなさい、私が悪かったわ」
さやか「わかればいいんだ。それで分類なんだけど」
ほむら「ええ」
さやか「娘の相手が女の子とでも許せるかどうか」
ほむら「! それはまだ心の準備が!」
さやか「それでは娘の相手が――」
ほむら「待ってぇー!」
――――
ほむら「酔ってる相手に聞くことじゃないわよ///」
さやか「でもまどかのママは酔ってても記憶があるんだよね?」
まどか「う、うん。多少豪快になるけど、記憶が飛んだりはしないみたい」
さやか「だってさ」ニヒヒ
ほむら「……」プイッ
杏子「んで、何聞いてきたんだ? 今回はちゃんと質問してきたんだろう?」チラッ
マミ「い、いちいち人を見ないでよ///」
まどあんまみ「えっ?」
さやか「なんとまさかの全員一致」
ほむら「驚いたのは私たちも一緒よ」
まどか「え? なんて質問したの?」
さやか「うーん、それはほむらに聞いてくれる?」
ほむら「!」
まどか「ほむらちゃん、なんて質問したの?」
ほむら「う……あ、貴女には関係ないことだわ」ファサ
杏子「お、そのセリフ久しぶりだな」
さやか「関係ないどころかどストライクな質問だったけどね」
ほむら「何でばらすのよ!」
ほむら「う、あの、その……」
まどか「教えて欲しいなー」スリスリ
ほむら(まどかが近い、まどかが近い///)
さやか「じゃあほむらは忙しいみたいだからほっといて次に行こうか」
杏子「さりげなくひでえな」
さやか「ひどくはないよ? 多分ね」
マミ「?」
さやか「何が出るかなー」
試しに安価。次は誰が100人の村?
>>313
杏子「誰だよ」
さやか「あー、わかりやすく書き直すよ」
『もし100人の鹿目タツヤの村だったら』
マミ「また鹿目さんの家族かしら」
さやか「まどかの弟ですね。まだしゃべれないみたいですけど」
杏子「……それは致命的じゃないのか?」
マミ「どうやって分類するのかしら」
さやか「絵でも描いて見せるとかですかねー」
まどか「まだ教えてくれないのー?」フー
ほむら「やんっ/// 耳に息吹きかけないで///」
まどか「ねぇー、教えてよぉー」ハムハム
ほむら「ゃぁ……耳噛むのもだめぇ///」
さやか「おい、そこの淫乱ピンク」
マミ「か、か、鹿目さん/// 何やってるの///」
まどか「え? ほむらちゃんがなかなか口を割ってくれなくて」
杏子「ほむらがまどかの頼みを断るなんて珍しいじゃん」
さやか(杏子は相変わらず気づかないんだね)
マミ(そのうちちゃんといろいろ教えてあげた方がいいかしら)
いいカップルではないか
ほむら「だ、ダメだってば……みんな見てるよぉ///」
さやか「人としゃべってる時くらい手を止めろ。次はたっくんが100人だよ」
まどか「じゃあマミさんと杏子ちゃんがいいんじゃないかな」
杏子「マミはなんとなくわかるとして……なんでアタシが?」
まどか「杏子ちゃん子どもと遊ぶの上手いと思うんだ」
杏子「そうかぁー?」
マミ「鹿目さんがそう言うんだから、騙されたと思って、ね」
杏子「しょうがねぇな」
――――
――
杏子「……で、どうするよ」ナデナデ
マミ「どうしましょうか……」ナデナデ
杏子「こんなにたくさんの子どもを放置して、親は一体何やってんだ」
マミ「現実逃避してる場合じゃないわ」
杏子「現実じゃないってわかってるのに放置できねぇ……」
マミ「このまま延々とお世話し続けるのは嫌よ……」
マミ「お姉さんにしたい人は、とか」
杏子「それまどかが選ばれなかったらきついだろ」
マミ「そうね……あ、じゃあもう一人お姉さんが増えたら、って言うのは?」
杏子「あー、それならいいか。問題はどうやって伝えるか、だな」
マミ「私たちの似顔絵でも書いて指差してもらう?」
杏子「……アタシの髪を引っ張るのが終わるならなんでもいいや」イテテ
マミ「私もさっきからずっと引っ張られてるのよね」イタイイタイ
杏子「正直、似顔絵じゃなくて青と黒と赤と黄色の紙を選ばせてもよかったな」
マミ「……それは私の絵に何か文句があるってことなのかしら?」
杏子「いや時間的な意味でさ。もうほっぺを引っ張られるのもにゃれへひはへほ」イテ
マミ「私も絵を描いてる間中おっぱいをぺしぺし叩かれてるんだけど」ポヨンポヨン
杏子「……ほむらが来なくて良かったな」ボソッ
マミ「何か言ったかしら?」
杏子「早く終わりにしようぜって」
マミ「? そうね」
――
まどか「おつかれさまー」
杏子「マミ44人、アタシ42人、さやか10人、ほむら6人だった」
マミ「というか半分以上絵の意味はなかったけど……」
さやか「どんな質問だったの? というか質問できたの?」
杏子「うん。とりあえずまどか以外の4人の絵を描いて見せたんだけどな……」
マミ「ほとんどの子は私や佐倉さんと遊ぶだけで選んでくれなかったから……」
さやか「あー、まあしょうがないね」
まどか「たっくんの時点で無理っぽかったしね」
杏子「それでもがんばったと思うぞ、アタシたち」
マミ「子どもの世話って大変なのね……」
次の100人
>>354
杏子「疲れてただけだよちくしょー」
『もし100人の裸エプロンのシャルロッテの村だったら』
マミ「」ガタガタ
さやか「マミさん……」
まどか「裸エプロンの意味ないよね」
杏子「アタシは会ったことないんだよな」
さやか「マミさんはトラウマがあるし、相手は魔女だからあたしとほむらかな?」
杏子「そういえばほむらは?」
まどか「……お手洗い、かな」ウェヒヒ
さやか「大丈夫? いろいろと」
杏子「なにかあったのか?」
ほむら「な、何も無かったわよ///」
まどか「私のママにした質問を教えてもらっただけだよ」
さやか「あれ? じゃあその後の話は?」
ほむら「ば、ばかさや!」
まどか「……ほむらちゃん?」
ほむら「さあ、時間も押してるし早く行きましょう!」
さやか「あ、おい、引っ張るなよ」
――――
――
ほむら「倒すわけじゃないから気が楽ね」
さやか「まあ実際これ全部倒せって言われたら引くよね」
ほむら「痛みを消して戦えばいいじゃない」
さやか「消しても美味しくいただかれちゃったら意味がないよね」
ほむら「裸エプロンよ。萌えなさい」
さやか「いつ本体登場するか気になってそれどころじゃないよ」
さやか「選ばれたらショックすぎるよ」
ほむら「私の予想だと杏子が一番だと思うのだけど」
さやか「あー、いつもお菓子食べてるもんね」
ほむら「貴女も食べてみたいんじゃない? 性的な意味で」
さやか「私にそんな趣味はありませんー」
ほむら「18人は上条恭介よりも……」
さやか「わ、私はいたってノーマルだよ///」
――――
ほむら「マミ51人、チーズ49人」
マミ「いやぁぁぁぁっ! 何の質問か聞きたくないぃぃぃぃっ!」
まどか「質問は2択?」
ほむら「ええ」
さやか「最後までどっちが勝つかわからなかったね」
杏子「……一体何聞いたんだ?」
ほむら「美味し……」
マミ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
次の100人。あと1つ2つで終わるかな
>>380
うわぁ…お前これはさすがに…
よくやった
『もし100人の媚薬を飲まされた状態の裸Yシャツまどかの村だったら』
まどか「」
さやか「」
杏子「」
マミ「」
ほむら「全員手を上げて床に伏せて。ちょっとでも動いたら引き金を引くわ(まどか以外)」
さやか「そうだよ! 帰って来れなくなるよ!」
マミ「暁美さん、早まっちゃダメよ!」
杏子「くっ……まさかキュゥべえのやつ、最初からこれを……」
ほむら「みんな……ありがとう」
ほむら「でもこれだけは譲れない。これだけは私がやらなきゃダメなの」
ほむら「確かにもうこっちに戻って来れないかもしれない」
ほむら「テクノなんとかで私は命を落とすかもしれない」
ほむら「……でも絶望はしない。だって、そこには希望しか存在しないから」
ほむら「だからお願い……私に行かせて」
さやか「なんかかっこよく言ってるけど100%我欲だよね」
ほむら「否定はしないわ」
ほむら「えぇ……」
まどか「私、待ってる。ほむらちゃんが帰ってくるまで、待ってるから」
ほむら「……わかったわ。約束する。必ず、帰ってくると」
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「……行くわ」
ほむら「もし100人の媚薬を飲まされた状態の裸Yシャツまどかの村だったら」
さやか「え? なにこの小芝居? ギャグ?」
――――
――
1人の媚薬を飲まされた状態の裸Yシャツまどか
まどか「ほむらちゃぁん……///」モジモジ
ほむら「どうしたのまどか、そんなにもじもじして」
まどか「身体が……身体が熱いの……」モジモジ
ほむら「ふふ、ワイシャツ一枚で涼しそうな格好なのに?」
まどか「いじわるしないで……ねぇ……」モジモジ
ほむら「ちゃんと言ってくれないとわからないわ」
まどか「ほむらちゃんのいじわるぅ……」ウルウル
ほむら「変な、ってどんなのかしら? 例えば――」サワ…
まどか「ぁんっ///」
ほむら「こうやって脚を触っただけで気持ちよくなっちゃうクスリ、とか?」クスクス
まどか「そんなんじゃ気持ちよくなんて……」
ほむら「それじゃ――」ニュルン
まどか「ひゃぁぁぁん///」
ほむら「ワイシャツの隙間からちらちら見えてるまどかの大事なところを」クニュクニュ
まどか「やんっ、あ、あ、だめぇ///」
ほむら「こんな風にべとべとにしちゃうイケナイおクスリかしら?」ニュプニュプ
まどか「ふ、ふぁ……ゃぁん///」
まどか「誘ってるわけじゃ……///」
ほむら「あら、残念ね。違うのなら今日はやめましょうか」
まどか「あ……」ギュ
ほむら「何? 何か言いたいことでも?」クス
まどか「ま、まどかを……もっと気持ちよくしてください///」
ほむら「よく言えました。ご褒美よ……ちゅ……んぅ……」
まどか「んちゅぅ……れろぉ……///」
参考資料ここまで
なお、現実のほむらはここまで理性が保てない模様
――――
ほむら「ただいま」
さやか「ええ!? 帰ってきたの!?」
ほむら「貴女、人を何だと……」
まどか「おかえりなさい、ほむらちゃん」ギュウ
ほむら「ただいま、まどか」ギュウ
杏子「あれからほんの数分しか経ってないぞ」
マミ「てっきりあっちの世界で暮らすものとばかり……」
ほむら「揃いも揃って失礼な言い草ね」
さやか「でも戻ってくるのが早すぎない?」
ほむら「それは……まどかへの愛があったからよ」
まどか「え///」
ほむら「所詮仮想は仮想といったところかしら」
ほむら「まどかを抱いた時の感触や匂い、味、声、吐息、反応」
ほむら「よくできてはいたけど微妙な違和感は消しきれてないのよ」
ほむら「どんなに思い込もうとしても、まどかに良く似た何か、にしか感じられなくてね」
ほむら「最初こそ媚薬裸ワイまどか×100の光景に興奮したけど、急速に醒めちゃったわ」
ほむら「やっぱり仮想現実は現実にはかなわないと言うことね」
まどか「///」
さやか「」
杏子「」
マミ「」
さやか「そこは自信でいいのか。人として理性が勝たなくていいのか」
まどか「ほむらちゃん……///」
さやか「まどかもそこで嬉しがらない」
ほむら「というわけでまどか、いまから愛し合いましょう」
まどか「……うん///」
さやか「ここで始めたらさすがのさやかちゃんも暴れちゃうぞー」
ほむら「冗談よ」
まどか「冗談だよ」
さやか「あんたらの冗談は嘘か本当かわかりにくいんだよ」
さやか「あー、うん、どうしよう。あと一枚だけくじがあるんだけど」
マミ「あと一枚ならやってもいいんじゃない?」
ほむら「私はどっちでもいいわ」
まどか「私は……せっかくだからやりたいかな」
さやか「じゃあ引くよー」
ほむら(まあオチだと思うけど)
まどか(多分オチだよね)
杏子(オチだろ)
マミ(私のエッチな姿だったりして……///)
さやか「」
ほむら「上条恭介が100人じゃなくて、さやかが100人ってことよね」
まどか「結果的に上条君が100人かもしれないけど」
杏子「んー、誰が行くってなったらアタシとほむらとマミのうち二人か」
マミ「」ショボーン
ほむら「……面倒だから私と杏子で行ってくるわ。すぐ終わると思うし」
まどか「うん、行ってらっしゃい」
杏子「じゃ、行ってくらー」
さやか「」
――――
――
オクタヴィア「ヴォォォォォォ」×100
ほむら「見事に全員魔女化してるわね」
杏子「アレが100体って圧巻だな」
ほむら「本当にめんどくさい女よね」
杏子「倒したらグリーフシード落とさないかな」
ほむら「ここは仮想世界だし、落としても意味がないわ」
杏子「じゃ帰るか」
杏子「何聞くんだ? っていうか答えは返ってくるのか?」
ほむら「聞いてみないとわからないわね」
杏子「んー、じゃあ昨日何食ったか」
ほむら「適当さ加減がすばらしいわね」
杏子「違う質問にするかい?」
ほむら「いえ、それで行きましょう」
――――
まどか「どうだったー?」
ほむら「全員魔女化してた」
まどか「あ、やっぱり」
杏子「壮大だったぞ。でかいし」
さやか「親友たちの会話とは思えないよ……」
ほむら「あとカレー100人だったわ」
さやか「何聞いたかわかるけど違う質問はなかったの!?」
杏子「なかった」
さやか「え?」
杏子「なかった」
さやか「」
ほむら「わからない? さやかが絶望して一番嬉しいのは誰よ」
さやか「あんた」
ほむら「……違うわよ。あそこで逃げようとしてるインキュベーターでしょ」
さやか「貴様かぁぁぁぁぁぁぁっ!」
QB「殺してもムダだっ」キュップイ
さやか「さあ次来なさいよ! 片っ端から細切れにしてあげるからさぁッ!」
まどか「長くなりそうだから帰ろっか」
ほむら「そうね」
杏子「そうだな」
マミ「そうしましょう」
ほむら「ええ、そうね」
杏子「まあなー」
マミ「ね、ねえ……楽しかったことだし、またこれやらないかしら?」
ほむら「パス」
杏子「同じく」
マミ「」ショボーン
まどか「私はどっちでもいいけどなぁ」
ほむら「私もそう言おうと思ったところよ」
杏子「汚い、実に汚い」
まどか「うん……///」
マミ「ねえ、佐倉さん、これからウチに……」
杏子「だが断る」
マミ「」ショボーン
さやか「あっはっはっはっは! ほら、どうしたの!? もう打ち止め!? まだまだ足りないよー!」
QB214「あのね、キミ限度ってもn」キュップイ
さやか「あっはっはっはー!」
さやか「なんだ夢かー」
おしまい
支援&保守ありがとうございました
本題に入るまで長いのが悪い癖
時間が遅くなりすぎて強制終了だし
それでは皆様おやすみなさい。
またどこかのスレでお会いしましょう。
次は何を書こうかな。
また次もまどほむっていいと思います
Entry ⇒ 2012.03.25 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
男「そして誰もいなくなった」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328612349/
妹「ッッ!?」
男「先生ッ!? クソ! おい先生を降ろすぞ! ボサッとすんな手伝え!!」
メガネ「わかってる! 僕が下から支えてるから男は早く縄を切れ! 茶髪は他のみんなを外に出せ!!」
茶髪「……ぁ,ああ……み,みんな外にでろ……こっちだ……」
チビ子「……な,んでッ……こんな…………ぅぷっ……」
幼馴染「……せん……せ,………い,ぃやぁあああ……」
男「……ッダメだ! 縄が切れない! 切るもの! メガネ! 何か切るもの持って来い!」
ツインテ「やだ……せんせい……こんなのやだぁ……」
──── 島での惨劇は先生の自殺から始まった
そもそもの話は2週間ほど前に遡る ────
ツインテ「夏合宿ぅ?」
男「ああ.ほらチビ子ってセレブだから別荘持ってんだってさ.そこ使わせてくれるって」
ツインテ「別荘って……漫画の世界のお嬢じゃんかチビ子」
チビ子「いやいや! 別荘ってもそんな大したもんじゃないですから.えへへ」
幼馴染「でも……迷惑じゃないの?」
チビ子「一応パパに話通さないといけませんけど,多分大丈夫だと思います」
男「まぁチビ子もこう言ってるし遠慮することないだろ.南方の島らしいしバカンスにもってこいじゃないか」
妹「兄さんは遠慮しなさすぎです」
チビ子「南といっても日本から少し南に行っただけの離島ですよぉ」
茶髪「んなの何でもいーじゃんか.文芸部だから……『ドキッ!? 南の島で朗読対決! ポロリもあるよ』とか?」
男「お前は黙ってろ」
ツインテ「あんたは黙ってなさい」
妹「茶髪さんは黙ってて」
幼馴染「……あの,こんなメンバーだけど本当に迷惑じゃない?」
チビ子「あはは……ちょっと不安になってきました」
男「まぁとりあえずここにいる7人が全員参加ってことでいいんだな」
メガネ「それに,引率として顧問の先生が1人だ」
我が文芸部のメンツは男子3名,女子4名の,計7名
ふだんから真面目に読書をしてるのは部長のメガネと,俺の幼馴染くらい
他の奴らはだいたい部室で茶でも飲みながらだらだらとダベっているだけだ
新入部員である俺の妹やチビ子(二人は同じクラスの友人らしい)はまだたまに読書してるが……
ツインテと茶髪にいたっては入部からこのかた読書をしている所なんぞ一度も見たことがない
何しにこの部活に入ったんだお前らは……
気が置けない仲というやつだろうか,部員間の関係は悪くはないと思う
今回の合宿の提案もなんだかんだでみんな乗り気らしい
仲のよい面々との四泊五日の合宿だ
それぞれ楽しみだったり若干不安だったりするのかもしれないが……
まぁ色々な意味で,いい思い出になればと思う
──男 Side:了
先生「はいみんな注目ぅ~.ちゃんと揃ってる~?」
ツインテ「はーい」
チビ子「みんないまーす」
幼馴染「ちゃんとそろっています」
茶髪「ちょっと男子ぃ~.あんたたちも返事しなさいよね!? もぉー,ぷんぷんだぞ!」
男「お前も男だろ」
妹「この人置いていきませんか?」
先生「はいはい元気があっていいわねぇ」
先生「若さあふれるパワーではしゃぎたい気持ちも分かるけど~,ハメ外しすぎちゃって合宿中に『ハメ』ちゃったりしたらダメよぅ?」
先生「さて,一応引率としての責任があるからね.確認のための点呼を取るわよ」
メガネ(♂,18才)「に!」
男(♂,18才)「……さん」
茶髪(♂,18才)「ガキじゃねーんだからハズカシーよせんせー…………はいはい,……よーん」
ツインテール娘(♀,18才)「ご!」
幼馴染(♀,18才)「ろ,ろく!」
妹(♀,16才)「なな」
チビ子(♀,16才)「はちです!」
先生「よろしい,みんな揃ってるわね.それじゃ行きましょうか! 島へは船で行くのよね」
チビ子「はい! 5日間よろしくおねがいしますね先生.えへへ」
というかスレタイ的にみんな死ぬっぽいっていう
茶髪「へー.いい感じじゃん別荘! チビ子ってマジで金持ちだったんだなぁ! ……あんまそんな風に見えないのに」
チビ子「だからお金を持ってるのはパパですってばぁ.私はお茶代のためにお昼を節約したりとか,……いろいろ大変なんですよ?」
妹「それにしたって予想以上だよ.うちの家の10倍……いえ15倍くらいあるかな」
幼馴染「うん正直びっくり.8人が泊まるには広すぎるくらいだよね.場所の提供ありがとうチビ子ちゃん」
チビ子「えへへ,どういたしまして.一応皆さん一人ずつの個室はご用意できますので,そこは安心してくださいね」
男「……おい.無駄話はいいから早く部屋に案内してくれ.荷物が重い」
ツインテ「あんたがジャンケンで負けたのが悪いんでしょー」
妹「男のくせにグチグチとうるさいですよ兄さん.文句言わずに運んで下さい」
チビ子「別荘の裏手は少し進むと崖になっているので気をつけて下さい.落っこちちゃうと危ないですから」
メガネ「ふむ.崖の淵に建っているというのは少々怖いが,景観は良さそうだな」
ツインテ「そんなこといいからお昼食べて早く泳ごうよ~!」
幼馴染「ふふ.じゃあ部屋に荷物を置いてきたら簡単なもの作っちゃうね」
妹「私も手伝います」
チビ子「私も手伝いますよ! 台所のどこに何があるか説明しないといけないし」
ツインテ「チビ子はお嬢のくせに料理できんの!? くそぅ……料理できない仲間だと思ったのに」
先生「人数が多すぎても邪魔だろうし私はパスするわ~.部屋にいるからできたら呼んでちょ~だい」
ツインテ「うわっ.その『女だから料理ができて当然』って考え方,場所が場所ならセクハラで訴えられるよ」
茶髪「言ってろバーカ.メガネや男だって料理ができる方がポイント高いって思うだろ?」
メガネ「僕は別に気にしないな」
男「まぁ別に男とか女に限ったことじゃなくて,料理できる方が印象はいいな」
茶髪「ほーら見ろ! 女は料理できた方がいいんだよ!」
ツインテ「うっさいバカ! 二人とも別にあんたの意見に全面的に賛成ってわけじゃないじゃない!」
ツインテ「………」
ツインテ「………………でも……そっか」
ツインテ「……男は,料理できる娘のほうがいいのか」ボソッ
──チビ子 side
女子の共同作である昼食をみんなでとった後,私たちは水着に着替えて浜辺に出た
実はこの離島は私のうちの所有物なのでこの島には私達以外に人がいない
島への出発前にそんなことを説明したら先生が,『プライベートビーチは初体験だわぁ~』とテンションを上げていた
素直に喜んでもらえてほっとしている
………
………私の家は,お金持ちだ
正確に言えばお金をもっているのは父だけれども
お家は住み込みの家政婦さんがいるほど大きいし,別荘どころか島まで持っている
当然,それを快く思わない人も少なくない
父が本邸でパーティーを開くときに父の知人達が撒き散らす粘ついた視線
────……嫉妬と,それを覆い隠す巧言
私の家が資産家であることは部員の間では周知されていたけど
さすがに,島をもっているとまでは思わなかったはずだ
今回の合宿のキッカケは,私が妹ちゃんにふとしたキッカケで別荘のことを話してしまい……
それを又聞きした男さんが夏合宿の話を持ちだしたことにある
でも……結局,私の心配事は杞憂に終わった
みんな,ただただ別荘での合宿を楽しみにしていて,嫉妬など微塵もない笑顔ばかり
そうだ
こんなに優しくて気持ちのいい人たちばかりだもんね
本当に素敵な親友と,素敵な先輩達ばかりで…………
……………──────なんだか,ふと,笑っちゃいそうになる
…………笑顔で,くすくすと
先生と幼馴染さんは胸おっきぃなぁ
…………くすくす,クスクス
妹ちゃんとツインテさんは……いや,本人の名誉のために感想は控えておこう
…………くすくすくすくすくす
そんなことをぽややんと考えていると,妹ちゃんが私の手を引っ張ってみんなの輪の中に連れていってくれた
みんな,みんな楽しそうで……笑顔で……
…………私も,楽しくて,クスクス,クスクスと笑う
そうだ,みんなあんなにも楽しんでるんだ
私も,…………─────楽しめるうちに思いっきり楽しまないと!
──チビ子 side:了
メガネ「なにをだ」
茶髪「なにって,あのおっぱいに決まってんだろうが!」
茶髪「先生のおっぱい! Fか……いや,Gカップくらいはあるんじゃねーか!?」
メガネ「……」
茶髪「いやー普段着の上からでも巨乳だ巨乳だとは思ってたが,水着になると迫力が違うよなマジで」
茶髪「それに,幼馴染もなかなかのモノをもってんぞ…………攻撃力1500……いや,2000は堅いな」
メガネ「単位がわからん」
男「……胸とか飾りだろ.むしろ尻だ尻」
茶髪「はぁ!? バカじゃねーの!? おっぱいに決まってんじゃん!! むしろケツとかひくわー」
男「あ? やんのかお前.尻のよさが分からねーとか人生の90%は損してるわ」
メガネ「……ふぅ.やれやれ」
ツインテ「どーせエッチなことでしょ.男三人でこそこそナイショ話とか,いやらしい」
幼馴染「そう,……なのかな」
妹「まぁ,メガネさんはともかく兄さんと茶髪さんはバカですから」
チビ子「で,でもしょうがないよ! うん! 男の子ってそういうものらしいし! えへへ」
先生「あらあらぁ.『男の子ってそういうもの』なんて,いかにも耳年増な女の子の発言ね~」
チビ子「えっ!? ぁあ,いやっ,妹ちゃんがいつも男さんのことそんな風に言ってるから,そ,そうなのかなぁって」
先生「ふふ.真っ赤になっちゃって~.かわいい」
妹「みみどしま~」
ツインテ「みみどしまちゃーん」
幼馴染「うふふ」
チビ子「もうッ!? 妹ちゃんやツインテさんまでからかわないでよぉ~! 幼馴染さんも笑わないでー!」
先生「おいしかったわ~.ごちそうさま」
幼馴染「ふふ.お粗末さまでした」
メガネ「いや,本当に素晴らしかった.幼馴染さんは料理が得意なんだな」
ツインテ「ちょっとー! 私や妹ちゃんやチビ子ちゃんも手伝ったっての!」
妹「ツインテさんはお皿を運んだだけですけどね」
ツインテ「なっ!? それはナイショって言ったじゃんかぁ~!?」
茶髪「いやでもマジでうまかったよ! 俺は料理できないから明日以降も頼むわー」
メガネ「む.すまないが僕も料理の心得はないんだ.洗い物くらいしか手伝えないと思う」
幼馴染「ううん.私は料理するの好きだから大丈夫だよ.ツインテちゃんや妹ちゃんやチビ子ちゃんも手伝ってくれるし」
チビ子「喜んでもらえて良かったですよぉ.私も微力ながら明日もお手伝いします! えへへ」
男「まだ20代でしょ先生」
妹「私も眠たいので部屋に行きますね」
茶髪「俺たち男集団はもう少し起きてるだろ?」
メガネ「ああ」
男「そうだな.もう少しダベってくか」
ツインテ「私は幼馴染とおしゃべりしたいから……幼馴染の部屋に行ってもいい?」
幼馴染「うんいいよ.それじゃ行こっか」
先生「じゃ,みんなおやすみ~.夜更ししすぎないようにねー」
妹「それじゃ私も行きます.おやすみなさい」
茶髪「ツインテ! 寝小便しないようにトイレ行って寝ろよ!」
ツインテ「死ね変態!」
幼馴染「あはは…….そ,それじゃ,また明日ね」
ツインテ「崖から落ちろバカ!」
──先生 Side
……唐突だが、私は、教師という職業に誇りをもっている
教師とは生徒を一方的に教え、諭し、従える存在ではない
教師も一人の人間であり、生徒たちと共に学び、成長すべき存在のはずだ
この合宿では立場上は監督役だが、私は「大人の視線」ではなく「彼らの視線」を忘れないようにしたい
勉強や恋愛や将来のことで悩んでいる彼らの力になりたい
そして、上から道を示すのではなく、彼らが自分で道を見つけ出すための僅かな助力が下からできるならば、それでいいのだ
ツインテちゃんや幼馴染ちゃんは恋愛関係の悩みだろうか
チビ子ちゃんは……身体の悩みかなぁ? ふふ
メガネくんは勉強や将来の悩みがありそうだ
茶髪くんは……あの子は性欲が旺盛すぎるわね……がっつき過ぎて女の子を傷つけないといいんだけど……
男くんと妹ちゃんは兄妹で似たもの同士と言うべきか、二人ともクールで分かりにくいけど……
あの2人の家庭事情は少し特殊だから、きっとそれなりに悩みをかかえているはずだ
ついでに言うと私の悩みは…………
なぜか、あまり生徒たちが相談事を持ちかけてくれないことかしら?
もぅ……そんなに頼りなく見えるのかな
間延びした口調が悪いのかしらぁ?
そう考えてベッドに入ろうとしたとき
ビー! ビー!
────…………ブザーが、なった
この別荘の個室には呼び出し用のブザーがついている
ノックや外からの呼びかけが他の部屋の住人の迷惑になることを懸念しての措置らしい
……こんな夜遅くに誰かしらぁ
ドアを開けた先にいた人物は、なんとも形容しがたい表情をしていた
どうしたの?
呼びかけても返答はない
相談かしらん?
私は深く考えずに、……「廊下は寒いわよぉ。何か温かいものでも飲む~?」
できる限り優しい声で話しかけて、その子を部屋に招き入れた
──先生 Side:了
妹「……ぃさん、兄さん、起きて下さい!」ユサユサ
男「ん、ぁ……まだ……眠い…………寝るの、遅かったから…………」
妹「兄さん! そんなこと言ってる場合じゃないんです! いいから起きて!」
男「……ッ!? 朝っぱらからなんなんだよ……妹……」
妹「もう昼すぎ……って! そんなことはいいんです! チビ子が……チビ子がッ!?」
男「はぁ? なんだ、チビ子がどうした」
妹「いいから来て! 早く! お願いですから!」
男「ッ!? おい! どうしたチビ子!?」
チビ子「……ぅッ……ッ……げぇぇッッ…………」ポロポロ
ツインテ「あ、男ッ!! それが、先生の部屋からチビ子が出てきて、そのッ……」
男「先生? ……ってここ先生の部屋の前だっけ」
男「先生の部屋で何かあったのかチビ子?」
チビ子「……ヒック…………ッグ……」
男「……」
男「……仕方ない、先生に直接聞くか」
チビ子「……だ、め」
男「なんだ?」
チビ子「見、ちゃ……ダ……メッッ!!!」ポロポロ
メガネ「……どうしたんだ大声出して。部屋の中にいても騒ぎが聞こえてきたぞ」
茶髪「ふわぁああ……。なんだようるせーなー。何かあったのかよ」
男「いや。……俺が来た時にはもうチビ子が泣いていたから、俺も事情がよく分かってない」
チビ子「……ヒック……ヒック……」ポロポロ
男「お前らは何か知らないのか?」
妹「すみません、私たちにも分からないんです」
妹「兄さんたちと先生がお昼になっても起きてこなかったので、みんなで手分けして起こそうってことになったんですが」
幼馴染「チビ子ちゃんは先生を起こそうとして部屋に入ったんだけど、すぐに出てきてドアを閉めて、それからはずっとこの状態で……」
ツインテ「ただ、さっきからずっと、チビ子が『部屋に入っちゃダメだ!』って言ってるの」
チビ子「……ヒック………」ポロポロ
茶髪「……」
茶髪「あーもう、埒があかねぇ! もう開けるぞ! いいな!」
チビ子「ダメ……それ、は………」ポロポロ
メガネ「……いや、何か変だ」
妹「え……?」
メガネ「これだけ騒がしくしてるのに、どうして先生が部屋から出てこないんだ。外出中ってわけじゃないんだろう?」
男「……そう言えば、そうだな」
幼馴染「う……うん」
メガネ「それじゃあ、……開けるぞ」
ガチャ
ギィィ……
メガネ「…………………………、な」
男「せ、…………せんせぇッ!?」
茶髪「…………はぁ?」
茶髪「……おいおいおい、冗談だろ……なんだよこれ、笑えねーよ、なんだよこれ……」
男「先生ッ!」ダダッ
妹「……えッ!?」
ツインテ「えっ、なに、……なにがあったの?」
幼馴染「ど、どうしたのかな……」
ダダッ
男「先生! メガネ手伝え! 早く!」
メガネ「あ、……ああ!」
ツインテ「……え? なにアレ…………え、え? なに?……なに……」
幼馴染「せ、せん……せい……ッ!?」
妹「ッッ!?」
男「先生ッ!? クソ! おい先生を降ろすぞ! ボサッとすんな手伝え!!」
メガネ「わかってる! 僕が下から支えてるから男は早く縄を切れ! 茶髪は他のみんなを外に出せ!!」
茶髪「……ぁ、ああ……み、みんな外にでろ……こっちだ……」
チビ子「……な、んでッ……こんな…………ぅぷっ……」
幼馴染「……せん……せ、………い、ぃやぁあああ……」
男「……ッダメだ! 縄が切れない! 切るもの! メガネ! 何か切るもの持って来い!」
ツインテ「やだ……せんせい……こんなのやだぁ……」
あれから茶髪が女子たちを部屋の外に出し、僕が台所から持ってきた包丁を使って男が縄を切った
先生は、カーテンレールに縄をくくって首吊り自殺をしていた
いや…………首吊り自殺をしていたかのように『見せかけられていた』
なぜ『見せかけられていた』と言えるのか
答えは簡単だ。首吊りの縄の跡とは違う、絞殺されたような縄の跡が首に残っていたからだった
それを無視したとしても、首吊り自殺としては不自然すぎる
カーテンレールはそこまで高い位置になく、先生のだらんと力の抜けた脚は床についていた
そう位置が低すぎるのだ
その気になればいつでも自分の脚で立って自殺を中止できるほどに
まるで、ここにいた先生以外の誰かが……
……『人ひとりを天井から吊るすのは大変なので、とりあえず吊しやすい所に吊るしました』という感じだった
これが自殺に見せかけた他殺ならばずいぶんと手抜かりの多いお粗末な犯行だ……そんな印象を受けた
混乱し、泣きわめいている女子たちに『自殺ではなく殺人だ』と話してパニックを助長するのは気が引けたし……
茶髪や男は……
いや、あんなバカ共でも友人だ
無闇に疑ったりするべきじゃない
……疑うべきじゃないと、分かってはいるんだけれど
『この島には僕達以外に人がいない』というチビ子の発言を信じるならば、僕らのうちの誰かが犯人だと考えるのが自然だ
……ダメだ。疑心暗鬼に因われるな
先入観でモノを見る目を捨てて、冷静に判断しないと……
──メガネ Side:了
男「ほら、ホットチョコレート。少し、落ち着いたか?」
妹「……うん、……ありがとうお兄ちゃん」
男「はは。久しぶりだな、『お兄ちゃん』なんて呼び方」
妹「なによ……悪い?」
男「いや、べつに悪くないさ」ナデナデ
妹「ん……」
メガネ「みんなほら。これでも飲んで温まろう」
幼馴染「…………あり……がと」
ツインテ「…………はぁ」
茶髪「チビ子ぉ……気にすんなってのも無理かもだけど、あんま落ち込みすぎんなよ」
チビ子「…………」
ツインテ「なにか、悩みでもあったのかな……」
幼馴染「うん、でもそれにしたって変、……だよね」
幼馴染「自殺するほど悩んでたなら、合宿の引率なんて引き受けてくれるとは思えないし……」
ツインテ「そう……だね……」
チビ子「…………」
チビ子「…………みんな、ごめんなさい」
男「ん? なんで謝るんだ」
チビ子「私が……別荘を合宿場として提供するなんて言わなければ、きっとこんなことには……」
妹「そんなッ! チビ子のせいじゃないよ!? チビ子に感謝することはあっても責める人なんていないんだから!!」
茶髪「先生にどんな事情があったのかは知らねーけど、今回の件はお前のせいじゃねーだろ」
メガネ「…………」
茶髪「だからあんま気に病むなよ。な?」
男「……誰もお前のことを悪く思ってるヤツなんていないから安心しろ」
チビ子「……はい。ありがとうございます」
男「それよりも、だ」
男「目下の大問題は電話がつながらないってことだ。これじゃ警察どころか、本島に帰るための船さえ呼べない」
茶髪「ああ、一体どうなってんだ? 携帯は元々通じねーからしょうがないとしても、なんで別荘内の電話が全部繋がらないんだよ」
メガネ「あれは内線しか通じないようなんだ」
男「チビ子によれば外部に通じる電話はこの別荘内に8つあるらしいが、その全部がなぜか通じない」
メガネ「パッと見で電話線が切れてたわけでもないんだが……」
メガネ(いずれにせよ、人為的なものであることは間違いない)
メガネ(間違いなく先生を殺した犯人が、電話本体か、電話線に細工をしたんだ)
ツインテ「この島には他に電話はないの?」
チビ子「……はい。そもそもこの島にはこの別荘以外の建物はないので」
チビ子「……ごめん、ね」
妹「あっ! ち、違うよ! 別にチビ子を責めてるわけじゃなくて!」
茶髪「まぁ……そのくらいの日数なら待ってもいいけどよぉ」
茶髪「でも、先生はどうすんだ? 夏だし、放っておいたら腐ったり……」
ツインテ「ひッ!?」
男「茶髪! 黙ってろ!」
メガネ「空気よめよなバカ」
茶髪「あ、わ、悪ぃ……」
茶髪「え? お前メシ作れんの?」
男「食事はいつも妹と交代制で作ってるからな」
妹「あ……お兄ちゃん、私も手伝うよ」
男「いや、お前は無理すんな。まだ顔色悪いし」
妹「ううん……今はお兄ちゃんのそばにいると安心するから……」
男「そっか……。じゃあ俺が仕切るからお前は簡単な作業を頼む」
妹「うん。わかった」ニコ
ツインテ「…………」
私の両親は2年前に死んだ
父は事業に失敗して背負った借金を苦に自殺し、母も父の後を追って1週間後に自殺した
両親の死後も私は住み慣れた我が家に執着したが、遺産相続は親の借金までも背負うことになるため、仕方なく諦めた
父親の借金の連帯保証人は父の姉、つまり私たちの叔母だった
本来ならば両親はおろか私たちを恨んでも当然なはずの叔母は、あろうことか私たちの保護者を買って出てくれた
叔母は未婚の女性で、私たちのことは実の子のように扱ってくれた
兄と私が両親の死から立ち直れたのは、叔母の優しさに依るところが大きかったように思う
……とは言え甘えてばかりもいられないので、料理・掃除・洗濯などの家事は私と兄に任せてもらっている
最近も少し勤務時間を増やしたらしく、妹としては無理しすぎではないのか気が気でない
高校卒業後もすぐに就職しようと考えているようで、叔母と私が大学進学を進めても聞かない
……わかっている
それもこれもぜんぶ私と叔母のため
兄さんは自分の人生を、両親から受け継いだ責任の清算と、私の将来の援助のために……使い捨てようとしているんだ
優しいから
優しい……人だからだ
一見クールな性格に見えるけど、単に不器用なだけで、実はとても情の深い人
さっきだって、動揺している私のことを察してか頭をなでてくれた
暖かくて大きな手……
今回の件は、やはり私の心を動揺させているのだろうか
何故だかいつもよりも素直に兄さんに甘えられる
──……トントントン
小気味のよいリズミカルな包丁の音
台所で調理をする兄さんの背中を、ふと見つめる
お父さんやお母さんの代わりに私を守ってくれる、大きな背中
……兄さんの、背中
……兄さんの、手
……兄さんの、……横顔
私のことを大切にしてくれる兄さん
私の大切な兄さん
兄さん、にいさん……
ニイサン、兄さん、…………ニイさん、にいさん,ニイサン,兄さん……………────────
お兄、……ちゃん
──妹 Side:了
メガネ「……で、夕飯を食べながらでいいんだが、これからのことを話し合わないか」
茶髪「これからって?」
メガネ「さすがにもう遊ぶ気にはなれないだろ。迎えが来る3日後の昼まで、別荘内で大人しくしてるってことでいいか」
幼馴染「そう……だね」
男「それでいいんじゃないか。先生は……あのまま部屋のベッドに寝かせておこう」
ツインテ「うん。私もそれに賛成」
妹「私もそれでいいと思います」
茶髪「チビ子もそれでいいか?」
チビ子「……はい」
茶髪「はぁ? なんでだよ」
メガネ「いや、その…………ほ、ほら、僕達はいいとしても、女子達は精神的に不安定な子も多いし」
茶髪「まぁ……そりゃそうか」
ツインテ「うん、そうしてもらえると私たち的にも……ありがたいかな」
ツインテ「ねえ幼馴染、今日、一緒の部屋で寝てもいいかな?」
幼馴染「うんいいよ。私もなんだか一人は心細いから」
幼馴染「チビ子ちゃんや妹ちゃんはどうする?」
妹「私は……お兄ちゃんの部屋で寝ようと思います」
ツインテ「えっ!?」
妹「なにかおかしいでしょうか? 兄妹ですし問題ないと思いますけど」
ツインテ「いや、でも……一応は男女だし」
男「ばーか。兄貴にとって妹は女じゃないって。俺は別に一緒に寝てもいいぞ。行くか」
妹「……う、うん」
茶髪「じゃあチビ子はどうする? なんなら、俺と一緒に寝るかぁ? へへ」
チビ子「いえ……。私は一人で寝ようと思います」
幼馴染「でも、一人で大丈夫? 心細くない?」
チビ子「大丈夫です。ちゃんと、鍵をかけて寝ますから」
メガネ「…………」
メガネ(鍵を……かけて?)
──ツインテ Side
あの後、私の発言は何だかうやむやな空気に溶かされたままとなり、結局どうしようもできず幼馴染と共に部屋に戻った
男は妹と一緒に、茶髪とメガネとチビ子はそれぞれ一人きりで寝ることに落ち着いたようだ
全ての部屋のベッドがダブルサイズであり、二人で寝るのに窮屈ということもない
冷暖房はもちろん、シャワールームやトイレやクローゼットも室内に完備している
生活するのに何の不自由もない環境
なに不自由なく
快適そのものだ……
…………なぜだろう。なんだか、胸の奥がチクチクとする
チクチクと、ちくちくと、チクチクと、ちくちくと…………
ベッドの中にもぐりこんで、ギュッと目をつぶる
ちくちくとした感じが、いつのまにかジクジクとした感じに変わる
それはとてもとても不快な感覚で
眠ってしまえばいい、イヤなことは考えない、忘れればいい
眠れ、眠れ、眠れ、忘れろ、忘れろ、忘れろ…………
隣からは、すぅすぅと幼馴染の規則正しい寝息が聞こえる
──…………廊下で物音がした、気がした
……なんだろう
……だれだろう
隣からは、幼馴染の規則正しい寝息が聞こえる
……すぅー、……すぅー、……すぅー、……
その規則正しい寝息に耳を傾けていると、心が落ち着いてきた
うとうとする
眠気が強くなってくる
うとうとと、ウトウトと、うとうとと、ウトウトと……
気持ちが……いい
このまま眠気に身を任せて寝てしまおう
廊下の物音はきっと気のせい
なにも問題なんてない、なにもイヤなことなんてない、なにも不快なことなんてない
そう、まだまだ…………───いくらでも『機会』はあるんだから
でも
でも?
でも……
ああ、でも、そうだ──
「………………………………………………寝る前に、トイレに行ってこなくちゃ」
ぼんやりとした意識で、
私は、ベッドから抜け出た
── ツインテ Side:了
男「…………」
妹「おにい、ちゃん…………こ、れ…………」
男「……あぁ、マズイ……な」
男「妹。部屋に入って鍵をかけろ。俺の声が聞こえるまで絶対に開けるな。誰か来ても無視しろ。いいな」
妹「う、うん……」
タタッ
男「…………」
男「…………メガネ」
茶髪「ふわぁ……あ? なに、なんで俺の部屋にいんの?」
男「鍵くらいかけろバカ」
茶髪「べつに鍵かけなくても危険なこととかねーじゃん」
男「……そうも言ってられなくなった」
茶髪「は?」
男「メガネがまずいことになったかもしれない」
茶髪「え? まずいことって……ってぇ、アイツは自殺するようなタマじゃねーだろ。はは」
男「…………自殺なら、まだマシな方かもな」
茶髪「なんだ、こりゃあ……」
男「俺はチビ子を起こす」スタスタ
ビー! ビー!
…………ガチャ
チビ子「……おはようございます、男さん」
男「チビ子、いきなりで悪いがマスターキーを貸してくれ」
チビ子「えっ。どうしたんですか」
男「待て。廊下には出ない方がいい」
男「落ち着いて聞け。メガネの部屋なんだが……ドアの下の隙間から血が流れ出ている」
男「部屋には鍵がかかっていて、ブザーを鳴らしても出てこない」
チビ子「……それ、……なんで…………」
男「分からない。それを確認するためにマスターキーが必要なんだ。貸してもらえるか」
チビ子「ぁ……は、……はい……ちょっと待ってください!」
ガサゴソ
チビ子「……あ、ありました。これです」チャリ……
男「分かった。俺が声をかけるまで外に出ない方がいい。少し時間がかかるかもしれないが待ってろ」
チビ子「は、はい……」
男「大きな声を出すな。幼馴染やツインテが起きてくる」
男「……開けるぞ」
ガチャ
ギィィ……
男「…………」
茶髪「…………お、い」
男「メガネ…………」
茶髪「冗談、だろ? なんだよこれ? おかしいじゃねーか……。なんで、こんな…………」
茶髪「え? あ……な、なんでだ?」
男「こんなとこに放置しとくのは可哀想だろ。ほら、足をもってくれ」
茶髪「お、お前……なんでそんなに冷静なんだよ……。ショックじゃねーのか?」
男「十分ショック受けてるよ」
男「ただ、少し慣れてるだけだ。こうやって死体を運ぶのは3回目だから」
茶髪「慣れてるって……おま、どこで」
男「俺の両親。二人とも自殺で、どちらも第一発見者は俺だった」
男「……まぁそんなことは今はどうでもいいだろ。とにかく運ぶの手伝え」
男「ベッドに移したら床の血の掃除……は、さすがに素人が勝手に片付けちまっちゃマズイか」
茶髪「……上から、なにか大きめの布か何かをかけて女子たちには見えないにすればいいんじゃねーか」
男「あぁ、そうだな」
ツインテ「ごめん。お昼まで寝ちゃったー」
幼馴染「私もごめんね。やっぱり……少し疲れてたみたい」
茶髪「…………」
チビ子「…………」
妹「…………」
ツインテ「あれ、どうしたの。何かあった?」
男「……ああ。……少し、いや、かなり大きな問題が起きた」
男「二人とも、きちんと心構えをして聞いてくれ」
ツインテ「な……なに? 脅かさないでよぉ」
幼馴染「…………どう、したの?」
男「メガネが…………死んだ」
ツインテ「…………うそ」
茶髪「男……言いにくいのはわかるけどよ、今後のこともあるし、ちゃんと事実を正確に伝えてやった方がいいと思うぜ俺は」
男「……」
男「……殺されていたんだ。眉間に矢が突き刺さっていた」
ツインテ「ひッ!?」
幼馴染「そ……そん、な…………なんで…………」
男「はっきりしたことは分からないけど……」
男「ドアには鍵がかかっていたから、たぶん、来客用の小窓を開けてドアの外を覗いたところを、ボウガンか何かで撃たれたのかもしれない」
ツインテ「……そ、それって、まさか」
男「ああ」
男「俺たちの中に────…………殺人犯がいる」
ツインテ「いやよぉ…………もう嫌ぁあああッッッ!!!」
ツインテ「なんで!? 昨日は先生が自殺して、今日はメガネが殺された!?」
ツインテ「もうわけわかんない! わけッわかんない! あああぁぁぁああああああああああぁ!!」ブンブン!!!
茶髪「ちょっ! 落ち着けツインテ!」
ツインテ「やだぁぁああ! 触んないでッッ! 放っといてよぉッ!」バシッ!!
茶髪「いいから冷静になれって!」
ツインテ「うるさいッ!! この中の誰かが殺人犯かもってことは、あんたがその犯人かもしんないんでしょ!?」
茶髪「なッ!? 俺がやったってのかよ!? ふざけんな!」
ツインテ「チビ子だって…………怪しいよ」
チビ子「……えっ?」
ツインテ「男は『ドアの外から殺した』みたいなこと言ってるけど……」
ツインテ「部屋の中で殺して、外から鍵をかけたっていう方がよっぽど自然じゃんか!!」
ツインテ「もしそれが真実だったら…………マスターキーをもってるあんたが一番怪しい」
チビ子「……そ、そんな…………わたし……ちがッ……」グス
妹「やめて下さい! チビ子がそんなことするはずないでしょう!?」
ツインテ「どうして言い切れるの!?」
ツインテ「もしかして、なにか……チビ子をかばう理由でもあるんじゃないの?」
茶髪「このッ……クソ女がッ!! くだらねーことばっかベラベラ言いやがってッッ!!」
茶髪「だってコイツがッ!!」
男「仲間割れして、バラバラになって行動して、犯人の思うツボか!?」
ツインテ「……ッ」
茶髪「……い、いや……そりゃあ……」
男「ツインテも、無闇に人を疑うようなことを言うな」
男「そんなことをして反感を買ってもお前に何の得もないだろうが」
ツインテ「……ヒック…………」ポロポロ
ツインテ「……ご、……ごめん、なざい………ヒッグ……ヒック………」ポロポロポロ
男「チビ子はこの島にいるのは俺達だけだって言ってるが、チビ子も知らないような誰かが島内にいる可能性だって否定できないと俺は思う」
チビ子「…………」
幼馴染「……でも、そうだとしても……どうしてこんなことを?」
チビ子「そう、ですよね……」
チビ子「先生もメガネさんも、誰かに殺されるほどの恨みを買っていたとは思えないですし……」
妹「……ちょっと待ってチビ子。『先生も』ってどういうこと? 先生は自殺でしょ?」
チビ子「あ……」
チビ子「…………」
男「チビ子、何か知ってるのか?」
ツインテ「まさか、やっぱり……あんたが先生とメガネ……を?」
チビ子「ち、違います! そ、その、実は昨日、先生の部屋に入って先生を見たときにすぐ気がついたんですが」
チビ子「首吊り跡とは別の…………誰かに首を絞められたような縄の跡があったので……」
幼馴染「部屋に入って先生を見て……すぐそんなことに気づいたの?」
チビ子「私……視力がかなり高いので……」
ツインテ「視力とか、………そういう問題じゃない気がするけど」
妹「チ、チビ子はふだんから洞察力の鋭い子なんです! 変な疑いを向けないでください!」
男「だーかーら、犯人探しはやめろっての!」
男「だいたい、犯人が誰かなんてどうでもいい」
茶髪「どうでもいいってお前……」
男「そんなことよりもよっぽど重要なことがあるってことだよ」
男「ああ。……俺達が、これ以上犠牲を出さずに生き残ることだ」
幼馴染「…………そう、だよね。……うん、そうだよね!」
男「だからとりあえず、俺達はこれから一時も離れない方がいい」
男「食事や就寝は全員が一箇所で行う。風呂やトイレなんかで離れるときも必ず3人一組で行動する。少し不便だけど、死ぬよりはマシだろ」
妹「3人一組?」
男「ああ。ここにいるのは6人だから。1人きりとか、2人きりって状況を作らないためにはそうするしかない」
男「……とにかく。可能な限り全員で一緒にいるのが最善策だろ」
ツインテ「うん、……わかった。私もそれでいいと思う」
幼馴染「そうだね。うん、少し希望が見えてきたかも……」
男「みんな、異論はないな」
男「朝食もとらなかったし、何か手早く作るよ」
妹「じゃあ、私も手伝います」
幼馴染「私も手伝わせてもらっていい?」
チビ子「…………私は、少し調子が悪いので休んでてもいいですか?」
茶髪「あー、じゃあ俺とチビ子とツインテの3人が待機ってことだな」
ツインテ「……ッ」
ツインテ「わ、私も手伝う!」
ツインテ「あ、あんた達2人と一緒にいたくないもん! 6人の中であんた達2人は怪しい気がするし……」
茶髪「……お前まだッ!」
チビ子「…………」
ツインテ「で、でもッ……」
男「やめろ!!」
茶髪「…………チッ」
ツインテ「…………」
男「全員で台所に行くぞ。チビ子と茶髪は何もしなくていい」
男「とにかく可能な限り全員で行動した方がいいのは間違いないんだしな」
妹「いただきます」
チビ子「……いただきます」
男「とりあえず飯を食ったら居間で過ごそう。明後日の昼までそうやって乗り切ればいい」
ツインテ「うん、そうだね」
茶髪「スパゲッティかぁ……ちょっと手抜きじゃね?」
男「凝ったもの作る精神的余裕なんてないだろ。文句言わずに食べなさい」
茶髪「はーいお母さーん」
妹「もう……こんなときまで、ほんとバカなことばっかり」
幼馴染「ふふ。でもこんなときだからこそ、少しありがたいかな……」
チビ子「そ、そんなことないですよ。パスタは……好きですから」ニコ
妹「チビ子は洋食を作るのが上手なんだよね。私は和食の方が得意だから、帰ったらチビ子に洋食を教えてほしいな」
チビ子「う、……うん。えへへ。わ、私は厳しいよぉ~?」
妹「ふふ、その代わり私は和食を厳しく教えてあげる!」
チビ子「うーん。妹ちゃんのご指導は遠慮しようかなぁ?」
妹「ちょっとぉ!? もー、それどういうことぉ?」
チビ子「え、えへへへ」ニコ
幼馴染「そうだね。手際がいいって言うか、作り慣れてる感じ」
男「そんなに褒めても……次からおかずが一品くらい増えるだけだぞ」ニヤ
ツインテ「あはは! それじゃ、もっとたくさん褒めないと!」
幼馴染「男くんの味は世界一だよ!」
妹「ふふ。お兄ちゃん頑張って!」
茶髪「ちぇー。モテモテじゃんか男ぉー。俺も料理がんばろっかなぁ」
男「ははっ。悔しかったらお前も………………って」
男「?」
男「…………どうした、チビ子?」
チビ子「…………」
妹「……チビ、子?」
チビ子「…………グッ……ゥッ……」
チビ子「……ァウグェェェァッッッ…………」ボトボトボトォッッ
茶髪「おい! どーしたんだよチビ子ッ!? しっかりしろッッ!!」
ツインテ「なんなの!? ……なんなのよ一体ッ!?」
チビ子「………グ………ル…シッ…イィィ…………」
幼馴染「な……なんで急に……?」
妹「チビ子ぉッ! しっかりして! ああぁ……どうしよう……」
妹「お、お兄ちゃん! どうしよぉお兄ちゃんッ!? チビ子が……チビ子がぁッ!?」
幼馴染「……まさ、か………………ど、……く?」
男「ッッ!?」
男「悪いチビ子! 口に指突っ込むぞ!!」
男「チビ子! 全部吐け! 胃の中にあるもん残らず吐け!」
チビ子「……ォエェッッ………カヒュー…………ゲェェッッ……」ボトボトッ
妹「いやあぁぁぁぁああああ!!! チビ子ぉッッ」ポロポロ
妹「お兄、ちゃッ……グス…………ぉ、お願いぃッ!! ……ヒック……お、お願いだから、チビ子を、助けてぇッッ!!!」ポロポロポロ
……チビ子が死んだ
散々苦しんでビクビクと痙攣した後、大人しくなった
動かないチビ子の口元に俺の手を当てると、…………息をしてないことが確認できた
食卓が静寂につつまれる
チビ子の死に顔を見ていると形容しがたい感情が胸を圧迫して…………ツラい
俺はコイツが好きだった
ちびっこくて、胸もなくて、色っぽさなんて皆無だったけど
……でも
俺はチビ子が好きだったんだ
コイツの優しさが好きだった
コイツの慌てる顔が、照れる顔が、拗ねる顔が、そのころころと変わる表情の全てが……好きだった
でも、死んだ
──……いや、殺されたんだ
食事に薬を盛る機会は全員にあった
男と妹と幼馴染は料理をしていたし、俺とツインテとチビ子はパスタの皿を運んだ
結局、誰が犯人なのかは誰にも分からないだろう
ただ一つ確実に言えることは……
男の言っていた『外部犯』の可能性が消えたってことだ
最初は男が運ぶことを名乗り出たが……
案の定ツインテが男と離れることを嫌がってまたヒステリーを起こしたから、こういう組分けになったわけだ
もちろんそれぞれの組に何の問題も起こることもなく、チビ子を運んだ後で速やかに合流した
今回の件は、さすがの男もキツかったらしいのか憔悴している
妹や幼馴染も涙で顔がぐしゃぐしゃだ
ツインテは悲しみよりも恐怖と混乱で頭がまいっているらしい
まぁ……目の前で死なれたんだ
ショックを受けない奴なんていない
男だろ
スレタイでわかった
とりあえず、動機を考えると別の人じゃないかなと思っている
そうだ、急な事態で感覚がマヒしていたが、俺もひどくショックを受けている
そう……チビ子は、もういないんだ
チビ子は、もうこの世界にいない
チビ子の身体はあるが、チビ子という人間はいなくなったんだ
アイツの笑顔を見ることはもうできない
アイツをからかって拗ねる顔を見ることは……もうできないんだ
チビ子……
あんなに明るく、常日頃、向日葵みたいな笑顔を振りまいていたアイツの最期の表情は……
苦痛に歪んでいた
……イタかったよな
……苦しかったよな
苦しい、苦しい、苦しい、苦しい、俺も…………俺も苦しいよチビ子
苦しい、苦しい、チビ子の歪んだ表情に心を痛めて、俺の表情も苦しげにグニャグニャと歪む
イタイ、イタイ、チビ子の痙攣する身体を思い出して、俺の表情も痛みをこらえてグニャグニャと歪む
助けて、助けて、チビ子の喘ぐ声に応じて、俺の表情も救いを求めるようにグニャグニャと歪む
歪む、歪む、世界が歪む、顔が歪む
グニャグニャと、…………ぐにゃぐにゃと…………
ぐにゃぐにゃ…………ぐにゃぐにゃ…………
──────…………知らず、頬の筋肉が釣り上がるくらいに、俺の顔はぐにゃぐにゃと歪んでいた
──茶髪 Side:了
男「認識が…………甘かった」
幼馴染「……」
妹「……」
男「まさか毒物まで使われるなんて想像もしてなかった。……すまん」
ツインテ「男のせいじゃ……ないよ」
ツインテ「悪いのは……」チラ
茶髪「…………」
茶髪「おい、いい加減にしろよテメェ……」
茶髪「温厚な俺でもそこまで挑発されりゃキレんぞオラ! んなに死にてーならマジで殺してやろうか!? ぁあッ!?」
ツインテ「ひぃッ!?」
男「やめろ茶髪ッ!! ……ツインテも、みんなの輪を乱すようなこと言うな」
妹「……なにがですか?」
ツインテ「メガネが殺されたのって、昨晩のうちでしょ」
ツインテ「私と幼馴染は二人とも一緒に寝てたからアリバイがあるし、男と妹ちゃんだって一緒だったんだからアリバイがあるでしょ!」
ツインテ「メガネ以外に一人きりだったのはチビ子と茶髪の二人だけだもん!」
茶髪「……」
ツインテ「だから、二人のうちのどっちかが怪しいって…………チビ子なんてマスターキー持ってるから特に疑ってたけど……」
ツインテ「チビ子は死んじゃったから……残るのは茶髪だけじゃんか!」
男「……」
ツインテ「さっき男は『私たち以外の誰かが島内にいるのかも』って言ってたけど、チビ子を殺したのは間違いなく私たちのうちの誰かなんだよ!?」
幼馴染「……」
妹「……」
ツインテ「そ、そうだ! そう言えば昨晩、廊下で何か物音を聞いたのよ」
ツインテ「アレあんたなんでしょ!? あの時にメガネを殺したんだ!! 白状しなさいよ!!」
茶髪「……ッ」
ツインテ「ひッ!?」
茶髪「…………」
茶髪「……チッ。…………確かに俺は昨晩、部屋を抜けだしたよ」
ツインテ「ほ、……ほら! やっぱり!」
茶髪「決めつけんな! ……先生のことがあって寝付けなかったから、別荘の外に出て軽く散歩してきただけだ」
ツインテ「……う、ウソなんでしょどうせ」
茶髪「はッ。……そうまで言うなら俺も言わせてもらうけどな、俺も昨晩、お前を廊下で見たぞ」
ツインテ「えっ?」
茶髪「散歩から帰ってきて部屋に戻ろうとしたとき、半分寝てるみたいなフラフラした足取りで廊下を歩いてるお前を見た」
茶髪「嘘でも何でもねーんだけど。寝ぼけてたのか何なのか知らんけど、……ってかお前、マジで夢遊病の気があるんじゃね?」
茶髪「案外お前が無自覚にフラフラさまよってて、その間にメガネを殺してたりしてな」
ツインテ「ぅ、うるさい! ウソつき! あんたの言うことなんて信じない!」
ツインテ「お、幼馴染! 私、昨晩は外に出なかったよね? ね?」
幼馴染「……それは…………」
ツインテ「……」
ツインテ「…………え、うそ…………ホントに?」
幼馴染「……う、うん。ツインテちゃんが夜遅くに部屋の外に出たとき、その物音で私も目が覚めたんだけど……」
幼馴染「きっと寝付けないから散歩したいのかなとか、台所で夜食でも作るのかなって…………あまり深く考えずにそのまま寝ちゃったから……」
ツインテ「な……なに?」
妹「あ、いえ……初日の夜、深夜に目が覚めて喉がかわいていたのでキッチンに行ったんですけど……」
妹「部屋に戻る私の目の前をツインテさんが横切ったので、声をかけたんですが……気づいてないようでした」
妹「そのときは『寝ぼけてるのかな』としか思わなかったんですが……」
茶髪「おいおいおい……人のこと危険人物扱いしておいて、お前の方がよっぽど危なくねぇか?」
ツインテ「ち……ちが……わ、わたし……は………………」ウルッ
男「そこまでにしとけ!」
男「何度も言ってるが、犯人探しの果てに待ってるのは分裂と孤立化だ」
男「そんなことになって喜ぶのは犯人だけなんだよ!」
妹「………」
男「…………」
男「……やっぱり基本的な方針は変わらない」
男「三人一組ってわけにはいかなくなったから、今後は常に五人全員で行動することにしよう」
男「食事は、缶詰類を食べるか…………最悪、何も食べなくても残り2日弱なら乗り切れると思う」
幼馴染「……うん……そうだね……」
男「寝るときもこの部屋で全員で寝よう。女子は男と一緒の部屋で寝るのが不安なら、包丁とか……身を守るための武器を携帯して寝てもいい」
茶髪「……はぁ。まぁそんな所だろうな」
茶髪「今後の方針はそれで行くとして……とりあえず、風呂に入りてーんだけど」
男「じゃあ、この部屋に備え付けのシャワールームを使おう。部屋の中だから目の届く範囲だし、1人ずつ入っても問題ないだろ」
男「俺は床に布団敷いて寝るから、女子はベッド使っていいぞ」
妹「私は……お兄ちゃんの布団で一緒に寝る」
ツインテ「私は男の隣に布団敷いて寝るわ」
男「それじゃあ、幼馴染はベッドで寝ていいぞ」
幼馴染「えっと……でも、いいのみんな?」
茶髪「他のメンツが床で寝たいってんならいーんじゃね? どうせ男組には選択権ねーしな。はは」
幼馴染「う、うん。ありがとうみんな。それじゃあ……ベッド借りるね」
妹「うん……」
妹「あのね……お兄ちゃん。眠るまで、手、握ってもらっててもいい?」
男「……」
男「……ああ。握っててやるから、安心して寝ろ」
ツインテ「……」
妹「うん……。なんか、今日はすごく疲れた……」
妹「おやすみ……、お兄ちゃん……」
男「おやすみ」
茶髪「お休みお兄ちゃーん……ちゅっ♪」
男「黙って寝ろ」
幼馴染「ふふ。お休みなさい、みんな」
ツインテ「……おやすみ」
──幼馴染 Side
────…………目が、覚めた
……いない
部屋の中に誰もいない
眠りにつく前は部屋に五人もいたのに、目覚めると私一人だけという異常
ベッドから降りて思案する
置いて………いかれた?
一瞬不安になったが、かぶりをふる
さすがにそんなことはない筈だ
「みんな、どこに行ったんだろう……」
広くぽっかりと空いた薄暗い空間に、私のつぶやきが冷たく響き渡った
みんなは別荘内のどこかにいるのだろうか
廊下は暗い…………暗いところは、怖い
闇への恐怖は本能的とも言えるもので……知らず、足早になってしまう
──はぁっ……はぁっ……
なぜだろう、なぜか息切れをしてしまう
──はぁっハぁッ……はぁっハぁっ……
何かに追い立てられるように、早足は小走りへと移り変わり
──はぁっハァッ……はぁっハァッ……はぁっハァッ……
いくつもの部屋を通り過ぎて、誰も見つからない不安が心臓を叩いて、小走りから次第に駆け出して
──はぁっハァッはぁっ……ハァッ……ハァッはぁっ…………ハァッはぁっはぁっ…………はぁっはぁっ……
あちこち探しても見つからなくて、泣き出しそうになって、躓きつつ、髪を振り乱して、身体を壁にぶつけながら、
────…………わたしは、いつしか、全速力で駆けていた
潮騒のざわめきが星空に吸い込まれる
……外に出た
どこをどう走ったのだろう
気がつけば、10メートルほど先に男くんが立っていた
その足元にはツインテちゃん
彼女はぐったりと倒れ伏して動かない
着衣には乱れが見られ、股のあたりから血が流れていた
ツインテちゃんは動かない
動かない
動、けない?
ひょっとして
もう……動けない?
ここにいるのはきけん? / にげたほうがいい?
おかしたのはだれ? / つぎはだれがおかされる?
混乱する頭が凍りついた心臓の拍動を強制的に速める
……ひッ
意図せずして肺から少量の空気が漏れでたかもしれない
蚊の鳴くようなほんの小さな悲鳴は、ひっきりなしの波の音の中でも…………何故か、よく響いた
男くんが振り返る
その顔には何の感情もなく、無機質で…………
──── オ カ サ レ ル / こ ろ さ れ る
錯綜する思考がそう判断した瞬間
「……──イヤあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッッ!!!!!」
ありったけの声を張り上げて叫んでいた
──幼馴染 Side:了
幼馴染「あ……、ぉ、お、男くん、が…………」
茶髪「男? いねーみたいだけど……」
幼馴染「私が叫んだら、どこかに走って行ってしまって……」
幼馴染「あっ! そ、それよりツインテさんは?」
茶髪「え? なっ……。こりゃひでーな……」
茶髪「あいつ……こんなことするクソ野郎だったのかよ」
茶髪「……」
茶髪「ダメだ。……息してない」
幼馴染「そん……な……」
妹「幼馴染さん!」
幼馴染「妹ちゃん! どこにいたの!?」
妹「皆さんを探して別荘の中にいたんですけど、外から幼馴染さんの悲鳴がしたので急いで出てきたんです!」
妹「それより……これは……」
茶髪「言いにくいんだけど……お前の兄貴がやったみたいだな」
妹「え……?」
妹「……そ、そんな。……嘘ですッ!! 兄さんがこんなことするはずない!」
茶髪「でも……幼馴染はあいつがツインテを襲ってるところを見て悲鳴をあげたわけだしなぁ……」
幼馴染「…………」
妹「嘘……ウソです、そんなの……」
茶髪「とりあえず、こんなところに放置してたら可哀想だし、ツインテを部屋の中に運んでやろうぜ」
幼馴染「う……うん……」
茶髪「……ふぅ。三人がかりとはいえ、けっこう疲れたな」
幼馴染「…………」
妹「…………」
茶髪「ん? なぁ妹ちゃん。なんで包丁なんて物騒なもん握りしめてんだ?」
妹「…………もう、誰が敵か分かりませんから」
幼馴染「妹ちゃん……」
妹「お二人には悪いですが、私は自分の部屋にこもります。明後日の昼まで部屋から出ません。それでは」
茶髪「……」
妹「…………最初から……こうしてればよかったのかもしれませんね」
妹「……」
妹「いえ。そうしていたらしていたで、やっぱり兄さんの言う通り犯人の思う壺だったのかも」
妹「いずれにせよ今更ですよね。……おやすみなさい。5日目のお昼まで、さようなら」
バタン
幼馴染「……」
茶髪「……妹ちゃんはあぁ言ってるけど、幼馴染ちゃんはどうする?」
茶髪「男が次に狙うとしたら、妹ちゃんよりは幼馴染ちゃんの方だろうし……俺といた方が安全だと思うけど」
幼馴染「……」
茶髪「……まぁ妹ちゃんみたいに部屋にこもるってのも一つの手だろうけどね」
茶髪「でも、あいつ実はさ、メガネの部屋の鍵を開けるときにチビ子からこの別荘のマスターキーを借りてたはずなんだよ」
幼馴染「えっ!?」
茶髪「あの鍵……チビ子に返してたようにも見えないから、今でもアイツが持ってるんじゃないかな」
茶髪「だとしたら、妹ちゃんみたいな籠城作戦は最悪だよ」
茶髪「むしろいざという時に逃げ場がなくなってアウトでしょ」
幼馴染「……」
幼馴染「う、……ん」
茶髪「うん……今日は疲れたからさ。もう寝ちゃおーよ」
茶髪「とりあえず俺の部屋に行こう」
幼馴染「……」
幼馴染「……妹ちゃんは、大丈夫かな」
茶髪「……まぁ、いくらアイツでも実の妹に手ぇ出すほど鬼畜でもないでしょ」
茶髪「だから、幼馴染ちゃんは妹ちゃんのことよりも自分の心配をした方がいいよ」
茶髪「…………自分の心配を、ね」ボソ
──男 Side
……昨夜のことだ
目が覚めると、茶髪とツインテが部屋にいなかった
ツインテの不在は想定の範囲内だった
ツインテは夢遊病の気があるとの話だったので、今日もフラフラと部屋を抜けだしたのかもしれない
しかし茶髪までいないとなると……ツインテの身が危険だ
知人が次々と死んでいく極限的な状況で、ツインテも茶髪もどこかおかしくなった
ツインテは過剰なまでにヒステリックになり、茶髪は目が血走ってキレやすくなってしまった
そして疑心暗鬼の中で、お互いに対立を深めていったんだ
……ぐっすりと眠っている妹と幼馴染を横目に、二人を起こすか否か逡巡する
──足手纏いになる可能性が高い
瞬時にそう判断して、俺は一人で部屋を抜けだした
───………ツインテの遺体を発見した
着衣の乱れ、股から流れる血、殴打の跡……
ここで起こった出来事はすぐに把握できたが、衝撃を受けたのは否定しようもなく、しばらく……呆然として立ち尽くしてしまっていた
だからだろうか
いつの間にか近くまで接近していた幼馴染の存在に気づけなかった
驚愕と恐怖
そして悲鳴
その瞬間、残りの生存者4名のうち、茶髪と幼馴染の2名は間違いなく俺の敵に回った
『みんなで生きて帰る』という御題目はこの一時に霧散し、『妹と二人で生き延びる』ことが至上命題となった
だから…………迷わずその場から逃げだした
……茶髪がいた
崖のあたりでウロウロして、悪態をつきながら地面を蹴り上げている
時折崖下を覗き込み、頭を掻きむしっている
そうやってしばらくのあいだ奇行を繰り返したのち、別荘の中に戻っていった
アイツが別荘内に入っていったのを確認して、崖の先端に歩み近づいて下方を覗き込む
────…………眼下で幼馴染が死んでいた
ピクリとも動いていない
崖から落ちたらしい……、あるいは落とされたのか
いずれにせよ、この高さからでは……
時間をかければ崖下に降りていって遺体を引き上げてやることもできないことはないが、今は妹の方が心配だ
一刻の猶予もない
俺は踵を返して別荘の方へと駆け出した
──男 Side:了
ガチャ……
茶髪「妹ちゃーん」
妹「なっ!?」
茶髪「おはよう! 妹ちゃん!」
妹「な、なんで……鍵をかけておいたはずなのに……」
茶髪「おいおい。朝なんだから挨拶しないと~。ほら。『おはよーございます』!」
妹「……あなた…………」
妹「そう……マスターキーってこと…………」
妹「ソレは兄さんがチビ子から借りていたはずだと記憶してましたが……盗んだんですね……」
茶髪「なーにボソボソ独り言いってんの~?」
茶髪「こんな狂った島だからかなぁ? 俺も自分の新しい一面に目覚めたって言うかさ、新しい性癖を発見したってゆーか……」
妹「……ギリッ…………」
茶髪「まぁでも~。俺だけが悪いわけじゃないじゃん、これって?」
茶髪「あの女もさぁ~、せっかく『仲良く』しようとしただけなのに、俺のことグーで殴りやがって…………クソが……」
妹「いけしゃあしゃあと…………人殺しのくせにッ!!」
妹「チビ子を返せ!! この殺人鬼ッッ!!!」
茶髪「ん……」
茶髪「んんぅ~……まぁいいかぁ…………面倒だし。それはともかく、俺と『仲良く』しようよ妹ちゃん♪」
茶髪「え~……近づかないと『仲良く』できないじゃん」
妹「それ以上、一歩でも近づいたら……」
茶髪「ん? なになに? そのプルプル震えてる両手で握った包丁で俺を刺す? いーよ試してみればぁ? できるもんなら」
妹「それ以上……近づいたら…………」
妹「…………自殺、します」
茶髪「えっ」
妹「あなたに好きなようにされて殺されるくらいなら、自ら死を選びます!!」
茶髪「…………」
茶髪「あはははっははははははっははははははは!!!!!!」
妹「……ッ!?」
茶髪「あははっはははは。あーあーあー。あーおかし~。え? なに? ひょっとして俺にレイプされるとでも思ってるぅ?」
茶髪「いやいやぁ、そんなことしないって! そんなことしたってなーんにも楽しくないじゃんか!!」
茶髪「お前の兄貴みたいなクズ野郎と一緒にするなって!!」
妹「ツインテさんをあんな風に弄んでから殺したのはあなたなんでしょう!?」
茶髪「………あぁ~」
茶髪「………なるほどねぇ。……やっぱりそういう勘違いしてるんだ。どいつもこいつも馬鹿ばっかりだなぁ……」
妹「……う、うるさい! この殺人鬼! お前の言うことになんて耳を貸さない!!」
茶髪「ふーん……。まあいいや。死にたきゃ死ねば?」
スタ……
茶髪「……ほら一歩近づいたよ。どうしたのかな?」クスクス
妹「……ッ」
茶髪「言っとくけど俺は妹ちゃんが死んでも1ミリも困らないんだ。いやマジで。今すぐ死んじゃっていいんだよ」
スタ……
茶髪「ほら! もう一歩。ははッ。どしたの? 威勢がいいのは言葉だけ?」
妹「……ギリリッ…………」
妹「…………お兄ちゃん、ごめんなさい……」
妹「お兄ちゃんのこと、大好きだった」
茶髪「…………へぇ」
妹「私がいなくなったらお兄ちゃん一人ぼっちになっちゃうから、死にたくなかったんだけど……」
妹「でも私、他の男にいいようにされるのは我慢できないから」
妹「ごめんねお兄ちゃん……」
妹「さよなら…………生まれ変わったら、また、私のお兄ちゃんになってね」スゥッ……
男「──────断る。お前をここで死なせるつもりはないからな」
ガンッッ!!!!
茶髪「ッァ…………!!!」
バタン!!! ガシャ!!!!
妹「お兄ちゃんッ!?」
男「ふぅッッ!!!」
ガンッガンッッガンッッッ!!!!!
茶髪「ぃがッッ…………グゥッ……いぎゃッッ……!!!」
男「ふッ! ふぅッ!!」ガンッッガンッッッガンッッッ!!!!
男「はぁー……はぁー…………」
男「……ふッ!」ガンッッッ!!!
男「…………………………ふぅ。とりあえずこんなもんか」
男「悪いけど感動の再会は後でな。とりあえずコイツを縛らないといけないから、手伝ってくれ」
妹「う……うん!」
男「落ち着いたか?」
妹「うん」
男「一人にして悪かったな……」
妹「本当だよ! なんで昨日の夜、私を置いて独りで行っちゃったの!?」
男「茶髪が部屋から消えてた時点で、アイツが今回の一連の事件の犯人だって気づいたんだよ」
男「そこに妹や幼馴染を連れて行ったんじゃ、場合によっては人質にとられたり…………まぁ、足手纏いになりかねないと思ってさ」
妹「でも、結局その気遣いが裏目に出たんじゃない!」
男「あぁ。…………判断ミスだったって思うよ。ごめんな」
男「結局そのせいで、幼馴染も死んじまったしな」
男「あぁ……崖から落ちたんだ」
男「茶髪に突き落とされたのか、追いつめられて自殺したのかは分からないけどな……」
妹「……そう、なんだ」
妹「それじゃ、この島にはもう……」
男「ああ。生きているのは俺と妹と茶髪の三人だけだ」
男「茶髪は何重にも縄をかけて縛ってるから、万が一にも縄が解けることはないし、さすがにもう安全だよ」
妹「うん……」
男「お前を守ることができて、本当によかった」
妹「お兄ちゃん……」
男「普段から、あまり兄貴らしいことしてやれてなかったからな」
男「たまには格好いいところを見せないと威厳がないだろ。はは」
妹「……ううん」
妹「お兄ちゃんは、いつも私を守ってくれてたよ」
妹「私は……お兄ちゃんに守ってもらってばかりで、少し……心苦しいくらい」
男「……馬鹿。そんなこと気にすんな」
男「兄貴が妹を守るのは……当然なんだからさ」
男「わりぃ……実は深夜に起きてから今まで一睡もしてなくてさ……」
男「夕方まで寝てていいか?」
妹「うん、いいよ」
妹「私がそばにいてあげるから、安心して眠ってね」
男「ああ……何かあったら起こしてくれ……」
男「……おや……すみ…………」
妹「おやすみお兄ちゃん」
妹「安心して、いい夢を見てね」
妹「…………」
妹「………………」チュッ
──男 Side
……目が覚めると、妹がそばにいなかった
夕飯の準備でもしてるのか、あるいは風呂にでも入っているのだろうか
随分長い間寝ていたおかげか、目覚めはすっきりとしている
さて
これから何をすべきだろう
妹の顔でも見に行くか……
……いや
とりあえず、一応茶髪の様子を確認しておこう
部屋を出ると、……静まり返った廊下がやけに寒々しかった
なんだろう、なんとなくイヤな雰囲気だ
ねばつく空気を振り払うように、茶髪を縛り上げて放り込んでいる部屋に向かった
なぜ?
俺が何度も強く殴りすぎたせいか?
…………まさか、違う
死因は一目瞭然だ
顔面を刃物でめった刺しにされている
誰がやった?
この問いも馬鹿げている
この島の生存者は残り2人
俺と…………妹だ
背筋が凍った
ちがう
それは違う。そんなことはありえない
ありえないさ
…………とにかく、妹と話をしないと
妹の自室にはいなかった
キッチンにはいなかった
大浴場にもいなかった
チビ子のところか?
2人は親友だ
親友の亡骸の前でその死を悼んでいるのかもしれない
なんだろう……先ほどまでのすっきりとした目覚めがウソみたいだ
目の前に霞がかかったようにぼんやりとしている
何が現実で、何が夢なのか
熱に浮かされたかのような朦朧とした意識で、チビ子の部屋に向かう
わからない
何が真実なのか分からない
わからないワカラナイわからない
チビ子はどこに消えたのだろう
誰がチビ子の遺体を動かしたのか
……いや
そもそも
チビ子は本当に死んでいたのか?
なんで死んでいると決めつけたんだっけ?
「息をしていなかったから」
そう、息をしていなかったんだから死んでいるに決まっている
でも、…………それは本当に?
もしかしてぜんぶ演技で、ただ『死んだフリをしていた』だけだったら?
ありえない………………だってそんなことをする意味が、ゼンゼンワカラナイじゃないか
いろいろな場所をさがした結果、とある一室で、湯をためた浴槽に頭をつっこんで死んでいた
なぜ?
いや、その問いはむいみだ
だれがやった?
いや、そのといもむいみだ
だって、事故しだろ?
だれかがころしたとか
誰かにころされたとか
そんなこともんだいにならないハズなんだ
いもうとはきっとじこでできしした
そうじゃないとわからない
だって このしまには
もう
おれ ひとりしか いないんだから …………
なぜここに来たんだろう
──自さつ
そんなことばが頭をよぎる
これが夢ならば、しねばめ覚めるんじゃないか
がけの下をのぞきこむ
────…………幼馴染の遺体が消えていた
……ほら、やっぱりこれは夢だ
わけのわからないことばかりが起こる
だって、だれが彼女の遺体をうごかしたっていうんだ
…………ばかばかしい
ばかばかしいばかばかしい
ばかばかしいバカバカしいばかばかしいばかばかしいバカバカしい!!!!!!!!
ちがう、違う!! それはちがう!!!
このしまには、もう、…………おれひとりしか
おれはやってない おれはヤってない おれは犯ってない おれは殺ってない
おれはまともだ オレはマトモだ おれはまともだ……────
────…………あれ?
『おれはまともだ』なんて、なんだかくるってるヤツがいいそうなセリフだ
ちがう
そうじゃない
くるっているのはこのせかいのほう
くるってるんだ
くるくるくるってる
くるくる
くるくる
くるくるとまわって
がけのしたにすいこまれそうだ ──────
つよい風がふいて────バランスをくずした
かぜにせなかを押されて…………崖のさきに足をふみだしてしまった
おちる?
あぁ、おちる……
さいごのいきのこりが事故死だなんて
みえないかぜにおされて死ぬだなんて
おれのせなかを後押ししたその風は…………まるで、だれかが背後からつき飛ばしたかのような感触だったけど
きっと気のせいだしそれにもうどうでもいい
ほら、あっというまに 地面が/死が ちかづいてくるから
ああ…………────ごめん
ごめんな妹
ごめん…………まもって………………やれなくt
──男 Side:了
────…………
──……
─…
男「……ぁ」
看護師「!! 男さん!?」
男「……ここ、……は?」
看護師「目が、……覚めたんですね」
看護師「……ここは○○病院です。安心してください。何も心配はいりませんよ」ニコ
看護師「男さんは10日間ほど昏睡状態が続いていたんです」
看護師「詳しい説明は担当の医師から致しますので、少々お待ちくださいね」
カチャ……
看護師「こちら208号室です。患者さんの意識が戻りました。至急担当の先生にご連絡願います」
男「……ぅ…………」
しかし叔母との面会で、アレが夢でもなんでもなかったことが分かった
妹は…………やはり死んでいたらしい
泣き腫らし、憔悴しきった顔でそう教えてくれた
いや、妹だけではない
あの島にいた俺以外の人間全員の死体が確認されたというのだ
叔母は言ってくれた
────あなたは何も心配することはない。私が守ってあげるから、と
両親の死のときもそうだった
この人は、本当に優しい人だ
しかし、2度の精密検査が終わり、右腕の骨折以外には脳にも身体にも問題がないことが確かめられて……
ついに面会謝絶が解かれ、叔母以外に初めて面会にやってきた人たちがいた
────警察だ
俺はあの島の唯一の生き残りだ
きっと、あの事件の犯人として疑われているのだろう
……そう考えて身構えていたのだが、やってきた刑事達の向けてきた視線は厳しいものではなかった
「あの島で起こったことを、できるだけ詳しく聞きたい」
穏やかな声で頼まれ、俺は覚えている限りのことを全て話した
刑事B「……ええ。手記の内容と完全に一致しています」
刑事A「ああ」
男「あの……『手記』って?」
刑事A「あぁすまんな。言いそびれていたが、……ホシの残した手記があるんだ」
男「えっ!? 犯人が誰か分かっているんですか!?」
刑事B「あまり詳しいことは言えないけど、……凶器の入手経路等からも犯人は既にほぼ確定しててね」
刑事B「そしてこの手記の内容の裏付けも、君の供述で得られた」
刑事B「ありがとう。捜査協力に感謝するよ」
男「犯人は、誰だったんです……か?」
刑事A「……」
刑事B「……」チラ
刑事A「……おい。坊主に見せてやれ」
刑事B「えっ!? そりゃマズくないっすか?」
刑事A「お前が黙ってれば誰にもバレんよ。残された手記を読めば、先ほどの供述の中で不鮮明だった事実を思い出すかもしれん」
刑事B「……も~。ホントいい加減なんっすから」
刑事B「あー……君。コレを見せるのはここだけの話ってことで頼めるかな?」ポリポリ
男「はい。誰にも言いませんから…………見せて、ください」
……そうして、刑事の片割れが、俺にその手記のコピーを手渡してくれた
私以外の人間は全員死んだ
やるべきことはすべてやった
私も当初の予定通り死のうと思う
でもその前に、気まぐれに、事の真相を書き記しておく
このメモは、私の遺書であると同時に、告白文でもある
とは言え誰かにあてて書いたものでもない
きっとこの手記は私の遺体を発見した誰かに読まれることになるだろうが……
それも私が死んでしまった後のことだ
どうでもいい
ただ、私は────どこかに吐き出さねば気持ちが悪くなってしまっただけなのだ
脅迫内容は、私自身の名誉に関わることなのでこの手記にも記せない
ただ、私を脅迫していた人物は私のただ一度きりの過ちにつけ込み、何度も多額の金銭を要求した
日増しにその求めはエスカレートしていったが、私には逆らうことなどできなかった
私を脅していた人物は自分の正体を明かさなかった
脅迫犯は極めて狡猾で、直接顔を見せることなく私から金を巻き上げたのだった
それでも、垣間見える情報から、その人が同じ文芸部の人間であることは突き止めた
結局、最期の最期まで、その人物が部内の誰なのかはっきりとは分からなかったが……
茶髪が脅迫内容に関しての情報を知っているかのようなそぶりを見せていたので、
今となってはアイツこそが脅迫犯だったのだろうと推測している
毎日が苦しくて苦しくて仕方がなかった
脅されていることが? お金を要求されていることが?
……そうではない
実を言えば、顔の見えぬ不気味な脅迫も、金銭の要求も、それ自体は大した問題ではなかった
私をここまで追いつめた本当の問題は…………『お金を払うに至るまでの過程』にこそあったのだ
…………
……
一時は自殺も真剣に考えた
しかし、思いとどまった
死を選ぶくらいなら…………復讐した後で死んでやろうと思ったからだ
しかしその人物が誰なのかは分からない
だから、私はこの合宿を利用して文芸部員の皆殺しを画策した
全員殺せば、必然、私の秘密を握って脅している人物も死ぬことになる
もちろん、1人のために他の6人の無駄死にを生んでしまうが……
はっきり言って『そんなことは知ったことじゃない』と思った
私を助けてくれない、私の異常に気づいてくれない他の人間たちも同罪じゃないか
────最初の一人を殺してからは、その思いは益々強まっていった
この人が脅迫犯である可能性は限りなく低いが、この場で唯一の大人である彼女は最初に殺しておく必要があったのだ
深夜に部屋に押しかけて、恋愛相談をもちかけ、隙を見て縄で絞め殺した
自分を殺そうとしている人間を招き入れ、ぽややんとした馬鹿面を振りまいていた彼女は……
死ぬ寸前になっても何が起こっているのか分からない様子だった
最期まで……間抜けなヤツ
殺した後でカーテンレールに縄をくくり、自殺に見せかける
こんなものは子供騙しだが、別にそれで構わない
一時的な目眩しにでもなれば十分だと思った
先生の殺害後に、予め把握しておいた別荘中の電話を壊して自室に戻る
電話線を切る必要なんてない…………ただ、電話機本体を水につけた後で水気を拭きとってやれば事足りた
メガネは先生の死因が自殺ではなく絞殺であることを見抜いていたふしがある
『二人以上で行動するのがいい』という発言から察せられた
賢い人間は早々に片付けた方がいい
夜中に部屋を抜けだして、メガネの部屋のブザーを鳴らして呼出す
案の定警戒していたらしく、ドアには鍵をかけたままで来客の確認窓を覗いてきた
無防備な挙動に思わず笑いがこみあげる
────瞬間、予測位置に固定していたクロスボウで眉間を撃ってやった
日本では銃器所持の難しさに反して、クロスボウは比較的簡単に手に入る
基本的に年齢確認等は必要だが、すべての販売店がそのあたりを徹底しているわけでもない
普段から偉そうな態度をとっておきながらこいつも間抜けだった
慎重で冷静な行動を心がけていたようだが、所詮はガキだ
永遠に、おやすみ
意外なことにチビ子もまた、メガネと同様に頭がキレるタイプのようだったので早々と排除した
先生の死を見た際の過剰な反応は、恐らく先生が部内の誰かに他殺されたことを瞬時に悟ったからだろう
方法は簡単…………食事に毒を盛ってやっただけだ
私のような一般人でも比較的簡単に手に入る毒物がある
────トリカブト
キンポウゲ科の多年草であり、漢方薬として利用されるが、猛毒にもなることでも有名な有毒植物である
そこらの涼しげな山を探せば普通に生えているが、実は市販されてもいる
トリカブトの毒には即効性があり、経口摂取後、数十秒で嘔吐や呼吸困難を起こし、ついには心停止に至る
チビ子はそのご多分にもれず……ゲロを吐き散らしながら苦しんで死んでいった
なんという惨めで、汚らしく、滑稽な死に様だろう
私は、あんな死に方したくない
私にはふさわしくない死に方だ
彼女を殺したのは私ではない
最初は私も誤解してしまった
状況からして、てっきり男がツインテを『犯してから殺した』のだと思ったが
そうではなかった
実はあの茶髪が…………『殺してから犯した』のだ
あの茶髪は強姦魔ではない
……屍姦野郎だ
レイプ犯ではなく、…………ネクロフィリアだったわけだ
いずれにせよ、クソ気持ちわるい変態には他ならないが
結局、茶髪の『一緒にいよう』という提案を蹴って私は自室にこもり一人で休むことにした
予期せぬ事態に疲れを感じてはいたものの、興奮する脳の状態での眠りは浅く……
ベッドに入って2~3時間で目が覚めてしまった
ふと思い立って廊下に出る
……先生の部屋が半開きになっており、室内から声が聴こえてきた
──……誰? 何?
音をたてないようにそっと中を伺うと、そこで見たものは……
茶髪が、ツインテとチビ子と先生、3人分の遺体と…………─────『仲良く』している現場だった
……あの遊び慣れた様子からすると、きっと二日目の夜のうちから既に先生の遺体に悪戯をしていたのではないか
おぞましすぎて嘔吐する
思わず声が漏れて
眼が…………合った
見つかった
全力で逃げた
逃げたのはいいものの……崖側に走ったのがまずかった
追いつかれ……
必死に抵抗して顔面を殴りつけてやったが
揉み合っているうちに突き飛ばされて、私は…………崖下に落ちた
崖の上からでは分かりにくいのだが、崖の岩壁から木々が生えており、それが落下の衝撃を和らげてくれたのだった
そのような事情のため、死ななかったこと自体は奇跡というほどのものでもないが……
骨折すらなく捻挫程度ですんだのはやはり奇跡的だったと言える
頭を打たなかったことも幸いしていた
1~2時間ほど気を失ってはいたが、目を覚ました私は自分の無事を確認した上で、崖上へと登ることにした
崖下から崖上へはきちんと歩いて登れる道があるが、島の外周を遠回りしつつ登る道であるために時間がかかった
別荘にたどり着いた頃には……夕方になっていた
ネクロ野郎に見つからないように慎重に慎重を期して行動していたが、……っはは
あの死姦嗜好者、男にやられたのだろうか
グルグル巻きに縛られて、猿轡までかまされている茶髪を発見した
変態野郎……
日頃の会話の内容や私に向ける粘ついた視線から、私はこの変態こそが脅迫犯だろうという推測を疑めていた
──────くるしめてやる
自室から持ちだしたナイフで、彼の顔面をめった刺しにしてやった
ただし、とてもゆっくりとしたスピードで、だ
猿轡をかまされた口元から悲鳴と嗚咽が漏れる
喋ることはできないため……、助けてくれ、許してくれ─────と、そんなふうに涙で溢れた両目で必死に懇願する
私はニッコリと微笑んで…………その両方の目玉を抉ってやった
1時間……絶命するまでたっぷりと楽しんだ
自分の衣服にこびりついた茶髪の血を洗い落とさずに近づく
私に気づくと驚いていたが、茶髪に突き落とされた事情を説明すると、衣服や両手についた血を私のものだと勘違いしてくれた
私の身体はあちこち汚れており、傷口からバイ菌が入らないようにするためには風呂に入って清めた方がいいと言う
腕がうまく動かないと嘘をつくと、この阿呆は疑いもせず一緒に風呂に入ってくれると提案してくれた
せっかくなので御厚意に甘えて一緒に風呂に入り……
風呂のお湯の中に妹の顔面を抑えつけて溺れさせてやった
私の方が体格は大きいのだが、生死がかかった人間の力というのは中々にすごい
最初のうちは抵抗も強かったが、全力で湯船の中に頭を押し付けた結果、4-5分も経てばぴくりとも動かなくなった
ふふ。残念だったね……
あともう少し慎重だったら、お兄ちゃんとのハッピーエンドが待っていたのに
……ってそんなまともさがあったらこんな事件起こさないんだろうけど
男は崖先に立っていたので、音をたてずに後ろから近づいて突き飛ばしてやった
実を言えば、私は彼に対して少なからず好意をもっていた
一見すると冷たい人間のように見えるけれど、実は心優しい人だということは幼少期からの付き合いで知っている
しかし,もちろん彼が私を脅していた人物の可能性だって……僅かではあるが、やはり捨てきれない
捨てきれない以上……他のみんなを殺してきたときと同様、虫を殺すように無慈悲に手を下した
……でも
突き飛ばしたときの感触が、少し……軽すぎた
ひょっとすると彼は、…………今まさに自殺しようとしていた所だったのかもしれない
であれば、勝手に死ぬのを見守っていればよかった
あるいはもっと早々に突き飛ばしてやるべきだった
だって気持ち悪いじゃないか
はたして私は彼を殺したのか……それとも彼は自殺したのか……最後の殺人が曖昧なままだなんて…………
この手記を書き終えたら、私も死ぬつもりだ
恐怖や混乱の中で苦しみながら死んでいった彼ら彼女らには悪いが、私は眠るように死にたい
手元には強力な抗鬱剤が200錠ほどある
100錠のカプセルで致死量に至ると言われている薬剤だが、念には念を入れて手持ちの200錠全てを服用するつもりだ
私の死を悼んでくれる人はいるだろうか
……いや
きっといないだろう
父は、私の死ではなく、私のしでかしたことのみに心を痛めるだろうし
母は、心を痛めている父に対してのみ心を痛めるだろう
私は独りで死ぬ
『一人を殺すために七人を殺す』というイカレタ発想に何の疑いも持てなくなるほどに追い詰められていた私は……
結局、最期の最期まで、独りきりで苦しみ、独りきりで殺し、独りきりで死んでいくんだ…………────
────手記:了
刑事A「…………」
刑事A「その手記を書いたのが誰か……わかるか坊主?」
男「……ッ」
男「そんなの……一人しかいないじゃないですか」
男「幼馴染が…………犯人、だったんですね……」
刑事A「……」
刑事A「……ああ。そうだ。正確に言えば茶髪がその便乗犯だった」
刑事A「女性陣の遺体についた体液のDNA鑑定をした結果、茶髪のものに間違いないと判明したそうだ」
刑事A「どうだ自分の体験と照らし合わせて? 矛盾点とか……気になることはないか」
男「…………」
男「俺が崖から落ちたのに運良く生き延びることができた理由も、……分かりました」
男「でも……」
刑事B「でも?」
男「この……『脅迫』って、何なんですか」
男「幼馴染に脅迫されるような弱味があったとは思えないですし、部内に幼馴染を脅迫するようなヤツがいたとは思えません」
刑事B「……」
男「みんな……島での出来事でだんだんと変になっていっちゃいましたけど、元々は気のいい奴らばかりだったんです」
刑事A「…………」
刑事A「誰にも言わないと誓えるなら……教えてやってもいい」
刑事A「黙ってろ」
刑事A「こいつには……知る権利があるだろうが」
刑事B「いや! そーゆーことじゃなくってですね!! 刑事としての職業倫理というか何てゆーか……」
男「お……お願いします!!」
男「俺……みんなが……死んじゃって…………」
男「これから……7人分……せ、背負って…………生きてかなきゃいけないん、です……」グス
刑事B「……ぅ…………」
男「だから、この事件については……全部、きちんと知っておかなきゃいけないって、思うんです…………」
刑事B「……ングゥ……」
刑事A「これは単純に俺達のクビが危ないからってのもあるが……お前の幼馴染の名誉の問題でもあるから、絶対に秘密にしておけ」
男「……はい。約束します」
刑事A「確定した情報ではないんだが……」
刑事A「お前の幼馴染はな…………頻繁に、援助交際を繰り返していた形跡があるんだ」
男「え……?」
刑事A「手記の内容に鑑みて言うなら、おそらく最初の一度は興味本位だったんだろう」
刑事A「だが……それを偶然知り合いに見られてしまった。そしてその際に写真でも撮られたのか……」
刑事A「それ以降は、金を稼がせて巻き上げるために売春を強要され続けたんじゃないか、……というのが今の所の有力説だ」
男「そ、ん………」ポロ…
男「そん、な…………こと……が…………」ポロポロ…
刑事A「それは分からん」
刑事A「脅迫犯の方については何の痕跡も残っていなくてな…………真相は闇の中だ」
刑事A「茶髪が最有力の容疑者ではあるが……証拠もないから、確実とは言えないな」
刑事A「…………むしろ、坊主の方に部内での怪しい人間とかに心当たりはないのか」
男「それは…………」
男「いえ……。やっぱり、わかり……ません……」
男「さっきも言いましたけど、ホントにいい奴ばっかりでしたから……」
刑事A「……」
刑事A「そうか……」
男「いや、俺達に相談できなかったのはまだしも、家族とか……警察に……訴え出られなかったんでしょうか……」
刑事B「その理由は、君にも想像がつくんじゃないかい?」
男「……」
男「……そう、でしたね」
男「政治家、ですもんね。彼女の親父さん」
刑事A「ああ……脅迫されていたにもかかわらず誰にも相談できなかった理由だろうよ」
刑事A「万が一にでも秘密が漏れたら、自分一人の問題ではすまなくなると考えたんだろう」
男「彼女、親父さんのことを凄く恐れてましたから……」
男「ましてや『代議士の娘が援助交際』なんてマスコミが飛びつきそうなネタ、絶対に親父さんにバレるわけにはいかなかったのか……」
なんか抑圧されてたんだろう
刑事B「今日のことはくれぐれもここだけの話ということで頼むね!」
刑事B「それに、今回の事件はかなりスキャンダラスなものだから、今後君のところにマスコミが大量にやってくると思うけど……」
男「分かってます。……ベラベラと喋ったりはしないつもりです」
男「事件のことは……俺一人の胸の内に」
刑事B「……うん。頼むよ」
刑事B「何か新たに思い出したことがあったらいつでも電話してほしい」
刑事A「それじゃあな坊主。捜査協力、感謝する」
男「……はい」
……バタン
男「…………」
男「…………」
男「…………」
男「……………………」
男「……………………」
男「……………………」
男「………………」
男「幼馴染……………」
男「…………………………」
男「……………………………………」
男「…………………………………ク……………」
男「……………………………………………………ク……クッ」
男「……くっ…………」
男「……ぐッぅぅぅううううッ…………」ギリ
男「ば…………かッ………………」ジワ…
男「ばっ……かやろぉッッッ!!!!」ポロ…
ガシャンッッ!!!
男「なん、で…………なんでッッ! 一言相談してくれなかったんだよッ! 幼馴染ぃッ!!」ポロポロ…
男「俺たち…………小さい頃から家も隣同士で、あんなに仲よかったじゃねーか!!」
男「一言でも俺に相談してくれてれば、こんなことにはならなかったかもしれないんだ」
男「あんな凶行に及ぶ前に」
男「あんな事件を企てる前に、きっとッ! 止められたかもしれないのにッ……!!」ポロポロポロ…
男「茶髪も、おかしくならなかったかもしれない」
男「妹を…………失わずにすんだかもしれないのに」
男「俺だけが生き残って…………誰もいなくなっちまった…………」
男「…………」
男「妹…………」ポロ…
男「ごめんな、妹…………」ポロポロ…
男「俺のせいだ」
男「お前を守るって約束したのに、守ってやれなかった」
男「避けられた出来事だったはずなんだ」
男「起こった後でも、せめて妹だけは救えたはずだった!!」ポロポロポロ…
男「ちく、しょう…………」ポロポロ……
男「ごめんな、ごめんな、妹…………」ポロポロ……
男「それに…………、幼馴染も、ごめん……」
男「俺、周りのこと見てるようで、幼馴染の想いに配慮できなかった」
男「もう少し、お前の気持ちをきちんと理解する努力をしてれば……」
男「もっと日頃からお前に優しい言葉をかけていれば、俺に悩みを、心情を吐露してくれたのかもしれない」
男「俺は……お前の眼には、信頼に値する人間として映ってはいなかったんだな」
男「結局…………日頃の俺の行いが、招いた結果だって言うのかよッ!?」
男「くそ…………ちくしょう…………」ポロポロポロ…
────…………俺は、道を間違えた
男「ごめんな…………」ポロポロ…
────…………失敗した、失敗した、……失敗、した
男「本当に、……ごめんな…………」ポロポロポロ……
────…………胸に渦巻くのは後悔の想いだけ
男「あぁ…………」
────…………もっとうまくやればよかった、という想いが肺腑を締め上げる
男「こんなことになるなら、本当に────…………」
────…………失意も、悔恨も、もう……何もかもが遅く、何もかもが遠すぎて────────
男「………………──────もっと、生かさず殺さず、うまく搾り取ってやればよかった」
──────その想いだけが、後に残された
──── 男「そして誰もいなくなった」 fin.
少しでも楽しんで読んでくれたならこれ以上の喜びはない
結末を簡単に言えば、『殺人犯』は幼馴染、『便乗犯』が茶髪、然るに事件の最たる元凶の『脅迫犯』は男
男が幼馴染を脅迫して金を巻き上げていた動機は>>55-56あたりの妹の独白を参照
なお茶髪は男と幼馴染の脅迫関係に何となく勘づいていた(>>263の発言、>>391の証言を参照)
殺人犯の正体を推理する際の最大のポイントは、
(1)(独白内容で犯人から外れた主人公を除けば)幼馴染の死『だけ』は誰もきちん間近で確認していない
(2)幼馴染の死体がいつのまにか崖下から消えていた
という点(これだけでは犯人は確定できないが最有力候補の一人となるには十分な情報だった)
情報不足の面もあっただろうが、プロット上・演出上の都合と考えて大目に見てほしい
おかしな所があったら……VIPのSSなのでそれも大目に見てくれると嬉しい
>>1がクリスティの『そして誰もいなくなった』を読んだのは15年以上前で、正直内容はほとんど覚えてない
でも原作は推理小説史に残る超名作なので、今回のSSを少しでも気に入ってくれた人はぜひ読んでみてほしい
このSSの10000倍は楽しめるはずだから
長々とすまない。
それではまた別のSSを書く機会があったらよろしく!
乙!
めっちゃ楽しめた
かなり楽しめたから次作も期待して待っつる
楽しかったぜ!
Entry ⇒ 2012.03.25 | Category ⇒ その他 | Comments (0) | Trackbacks (0)
男「幼馴染を抱きしめて愛を囁きながらキスしたい」幼馴染「えっ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332037364/
男「え、何が?」
幼馴染「だからその…私を抱きしめて……ゴニョゴニョ…ってヤツ」
男「いや本気だよ」
幼馴染「ははっ、だよね!本気だよねってええぇぇぇぇぇ!?」
男「ちなみに抱き合う時は立った状態じゃなく座った状態な」
幼馴染「な、な、な…」
男「それで幼馴染は脚を俺の身体に巻き付ける。いわゆる対面座位な」
幼馴染「あわ…あわわわわ…」
男「もちろんキスはベロチューな」
幼馴染「うわーん!!」
幼馴染「学校遅刻しちゃうよー!……ってアレ?起きてる」
男「おはよう幼馴染」
幼馴染「え?あ、うん。おはよう…」
男「とりあえずちょっとこっち来いよ」
幼馴染「え?なんで?」
男「布団の中でイチャイチャしようぜ」
幼馴染「あぁイチャイチャねってはぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
男「そりゃもうブライダル雑誌のCMばりにイチャイチャベタベタと」
幼馴染「うわぁぁぁん!おばさぁぁぁぁぁん!」ドタドタドタ
男「おう、おはよう」
幼馴染「友くんおはよー!」
友「今日も朝から一緒に登校ですか。バカップルは滅んでしまえ」
幼馴染「やだぁ、そんなんじゃないよー」テレテレ
男「そうだぞ友。俺たちはバカップルなんかじゃない」
幼馴染「そうだよ!私たちはただの…」
男「将来の結婚はもう誓い合ってる。だから夫婦といっても差し支えない」
幼馴染「将来を誓い合った仲なんだから!ってひぃぃぃぃぃぃ!?」
男「おう」
幼馴染「はい、お弁当!」
男「いつもいつもありがとな」
幼馴染「いえいえ、どーいたしましてー」テレテレ
男「じゃあいただきまーす」
幼馴染「はい召し上がれー」
男「ん」
幼馴染「?」
男「あーん」
幼馴染「!?なっ!ななななななな!」
男「はよ。あーん!」
幼馴染「んっ…!」パクッ
友「(あ、そこは食べるんだ)」
幼馴染「んー?」
男「子供っていいよなー」
幼馴染「…は?」
男「可愛いよな」
幼馴染「あぁうん。確かに可愛いねー」
男「一姫二太郎って言うくらいだし、一人ずつ二人は欲しいな」
幼馴染「…ん?んん?なんの話?」
男「幼馴染似の女の子なんてそりゃもう可愛いだろうなぁ」
幼馴染「え、ちょ…ええ?」
男「でも」
男「子供が産まれても俺が一番大切なのはお前だからな、幼馴染」
幼馴染「あばっばばばばばっばばば」
幼友「………へ、へぇ」
幼馴染「もう私恥ずかしくて死んじゃいそう…」
幼友「嫌なら嫌って男くんにハッキリ言った方がいいと思うよ?」
幼馴染「や、その…別に…嫌だっていう訳でも…」モジモジ
幼馴染「男の気持ちは嬉しいし……私も恥ずかしいけど正直満更でもなくはないというか……」
幼友「」イラッ
幼馴染「でっ、でもやっぱりそういうのは節度っていうか…時と場所を弁えて…」
幼馴染「あっ!だだだだからって二人っきりの時は何してもいいかっていうとそういう訳でもなくてね?」
幼馴染「だからその…」
幼馴染「……ってあれ?幼友ちゃん?」
幼友「いやぁ…あまりにも酷い惚気だったもので」
幼馴染「私は真剣に悩んでるのに!!」
幼友「…ほぅ」
幼馴染「…ヒッ」ビクッ
幼友「そうかそうか、なら話は早い」
幼友「単刀直入に聞くよ?あなた男くんの事好きなの?」
幼馴染「そっ、それは…」
幼友「す・き・な・の!?」
幼馴染「すっ!好きです!大好きです!結婚したいです!男のお嫁さんになりたいです!男の赤ちゃん産みたいです!」
幼友「そこまで聞いてない」ペチッ
幼馴染「いたいっ」
幼友「まぁいいわ。耳を貸しなさい」ゴニョゴニョゴニョ…
男「…ん、朝か」
男「早く着替えないと…幼馴染が来ちゃうな…」
モゾ
男「ん?モゾ?」
幼馴染「……ZZZ」
男「おっ、おおおおおお幼馴染ぃぃ!?」
幼馴染「…………ん」
男「」ビクッ
幼馴染「あ、男ぉ…おはよぉ」
男「オ、オハヨウゴザイマス」
幼馴染「もう朝かぁ、私着替えてくるね」
男「は、はひ」
スルッ
男「(はっ、はははははは裸かかかかかかか)」
男「おう、友か……おはよう」
幼馴染「友くんおっはよー!今日もいい天気だね!!」ギュッ
男「ちょっ…幼馴染さん?」
友「…え?なに?お前ら本当に付き合いはじめたの?」
男「いや、ちが…」
幼馴染「もう何言ってるの友くん!私たちはちっちゃい頃から愛を誓いあった仲なんだから!」
幼馴染「これぐらい当たり前だもん!」ギュウッ
男「あの…幼馴染さん。その、慎ましいながらも確かに存在を主張する二つの膨らみが……」
幼馴染「お?お?恥ずかしいの?うりうりー」ギュッギュッ
男「あばばばばばば」
友「」
男「お、おう」
幼馴染「今日のお弁当は自信作なんだよ!」
男「へぇー」パカッ
『おとこ☆LOVE』
男「………」カポッ
幼馴染「さぁ食べよう!」パカッ
男「あっ!ばかっ!蓋あけんなっ!」
いいぞもっとやれ
男「あぁ、うまいな」モッシャモッシャ
幼馴染「卵焼きおいしい?」
男「あぁ、うまいな」モッシャモッシャ
幼馴染「よかったー」
男「そんな事よりほら」
幼馴染「?」
男「はい、あーん」
幼馴染「はむっ」パクッ
男「えっ」
幼馴染「モグモグ…おいしいよぅ…モグモグ…」
男「自分で作った料理だろ」
幼馴染「ペロペロ…男の唾液がついたお箸おいしいよぅ…ペロペロ」
男「oh....」
幼友「…で、それからどうなの?」
幼馴染「もうバッチリだよ幼友ちゃん!」
幼馴染「おかげで私は自分の気持ちに正直になれたよ!」
幼友「ん?」
幼馴染「でも最近男の方からのアプローチが少なくなってきてね、ちょっと寂しいっていうか……」
幼友「えっ」
幼馴染「私の気持ちに応えてくれないの…」
幼友「(コイツ…ミイラ取りがミイラになりやがった)」チュー
幼友「(まぁいっか。楽しそうだし)」チュー
幼友「そりゃきっと幼馴染のアプローチが足りないのよ」
幼馴染「!?や、やっぱりそうなのかな!?」
幼友「もっと大胆にいきなー」チューベコッ
幼馴染「もっと…大胆に…だいたんに…」ブツブツ
男「おい」
幼友「あれ?どしたの?」
男「とぼけんな、全部幼馴染から聞いたぞ」
幼友「ありゃ、バレちまったか」
男「幼馴染に変な事吹き込みやがって」
幼友「えぇ?変な事とは心外だなー」
幼友「私は幼馴染の背中をちょーっと押してあげただけなんだけどなー」
男「それに関しては…まぁ…感謝してない事もない…」
男「え?」
幼友「とぼけるんじゃないわよ。なにかあったんでしょ」
男「それはまぁ……確かにに何かあったかと言われれば無かった事もないとは言えなけど…」
幼友「(この言い淀み方そっくりだなー)」
幼友「ほらほら、話しちゃいなさいよ」
男「……う」
幼友「どこまでいったのよ?」
男「…………した」
幼友「へぇ!もうしたんだぁ!」
幼友「………………えっ」
男「いやいや、そういう振りはいいから」
幼友「えっ」
男「だから…最後までしたんだよ」
幼友「えっ、えっ?」
男「あいつと………ックス…したっつってんだろ!!」
幼友「ははっ、なーんだ」
幼友「セックスねセックス。そこまでいったんだーってはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
幼友「」
男「そんだけだから。じゃあな」
幼友「あっ!まままままま待って!」
男「なんだよ」
幼友「あんた達の初体験!詳しく聞かせなさいよ!」
男「えー」
幼友「二人仲を取り持ってあげたんだから!それくらい聞かせてもらってもいいはずよ!」
幼友「(後学のために!とは死んでも言えない)」
男「んー、しょうがないなぁ」
幼友「あ、ありがと」チュー
男「お前、幼馴染に『もっと大胆に攻めろ』って言ったらしいな」
幼友「う、うん」チュー
男「多分その日の晩だったんだろうな」
幼友「?」チュー
男「あいつが夜這いに来た」
幼友「ブーッ」
男「俺が布団に入ってすぐの事だったから、幸い事なきを得た」
幼友「ゲホッゲホッゲホッ」
男「続けていい?」
幼友「ガハッ……う、うん…ゲホッ」
男「おやすみー」ガチャ
男「……ふぅ」
男「………ZZ」
ガラララ
?「男ー?起きてる?起きてないよねー?」
?「しつれいしまーす」モゾモゾ
男「…ZZZ……ん?……」
?「ま、まずはズボンとパンツを脱がすんだよね?」ズリズリ
ボロン
?「!?!?!?こ、これが男の……」
?「よし!………い、いただきまー…」アーン
男「こら」
幼馴染「うひゃぁぁぁぁぁ!!しっ、失礼しましたぁぁぁ!!」ドタバタ
~~~~~~~~~~~~~~
男「こんな感じだった」
幼友「早速だけどあの娘のアグレッシブさに脱帽だわ」
幼友「あぁ、昼休みになると二人で出かけてるね……ってまさかあなた達……」
~~~~~~~~~~~~~~
幼馴染「今日のお弁当は自信作だよ!」
男「おう、ありがとな」
幼馴染「へへっ、食べて食べて!」
男「んじゃいただきま「待って!」」
男「えっ?」
幼馴染「おっ、男にはわわわわ私が食べさせてあげるっ!」
幼馴染「はむっ」パクッ
男「と言いつつお前が食べるのかい」
幼馴染「モグモグモグモグ」チラッ
男「っておい、待て、待つんだ。早まるな…」
ブッチュゥゥゥゥ
~~~~~~~~~~~~~~
男「色気のないファーストキスでした」
幼友「……これが噂に名高い処女ビッチ…」
幼友「ゴクリ」
男「俺が食べてるところを逆に吸われたりもしました」
幼友「あわわわ」
男「まぁここまでされれば『あれ、コイツ俺の事なのかなーって意識し始めちゃう訳で』」
幼友「遅いね、うん。スッゴく遅いと思う」
幼友「なにが?」
男「俺の嫁の幼馴染に決まってんだろ。あ、『俺の嫁』ってのは本人公認なので念のため」
幼友「」イラッ
男「いやぁもうちょー可愛いのよあいつ」
男「俺の気をひこうと必死でさー」
幼友「」イライライラ
男「俺もわかってるのにその可愛いさに当てられちゃってさー」
幼友「」イライライライラ
男「あの時は理性を保つのに必死だったわ。まぁもう理性を保つ必要はないんですけどね(笑)」
幼友「あぁぁぁぁ!!うっぜぇぇぇぇぇ!!」グシャッ
男「とか言いながらさりげなく身体を俺の腕に絡めてきたり」
幼馴染『ちょっと男!!聞いてるの?そりゃあ!!』ムギュッ
男「とか言いながら俺の背中に抱き着きつつ胸を押し当ててきたり」
幼友「」
幼友「え、えーっと…」
幼友「今のやり取りは二人が事をいたす前のお話なんだよね」
男「え?うん、そうだよ?」
幼友「///」
男「お前がけしかけたからだろうに」
幼友「いや、私もそこまでいくとは思ってなかったからさぁ」
男「『溜まりに溜まった長年の想いが爆発した』らしいぞ。本人曰く」
幼友「そう言われるとなんだかいじらしく聞こえてくるわね」
男「物は言いようだな」
幼友「…でさ」
男「?」
幼友「そろそろ…その…初めての時の話を聞きたいな…とか思ったんだけど。…………なんちゃって」
男「あぁー」
幼友「と言いますと?」
男「幼馴染の積極的なアピールにドギマギする俺」
幼友「ふむふむ」
男「幼馴染にそこまでされても、臆病な俺は一歩踏み出す勇気が出ずに逃げ続けています」
幼友「あちゃー」
幼友「うわ」
男「突然の出来事に慌てる俺、涙ながらに告白をする幼馴染」
幼友「あら素敵」
男「とうとう二人は結ばれ、初夜を迎えます」
幼友「お、おぅ」
男「抜かずの七連続中出しセックスをして、二人は繋がったまま眠りにつきます。めでたしめでたし」
幼友「ふむふむ。漫画のような純愛だなってえぇぇぇぇぇぇ!?七連続中出しセックスぅぅぅぅぅぅぅ!?」
男「その反応の仕方流行ってるのか」
幼友「…うわ」
男「あの娘可愛い顔してむっつりスケベなのよ」
幼友「し、知りたくなかった衝撃の事実…」
男「学校でもした事あるし」
幼友「マジで!?」
男「先週幼馴染が授業中に保健室行ったじゃん?」
幼友「うん、顔赤かったから熱でもあったのかな」
男「あれ男子トイレの個室に行かせただけだから」
幼友「は、はぁぁぁぁぁ!?」
男「で、休み時間にそのままシた」
幼友「あうあうあう…」
男「よう」
幼友「別になにもやってないわよ」
幼馴染「ほんとにい?私の知らない所で二人で愛を囁きあったりしてないよねえ?」ウルウル
幼友「そ、そんなわけないでしょ」
男「当たり前だ」
幼馴染「本当なんだね?じゃあ証拠にぎゅって抱きしめて大好きだよって囁きながらキスして」
男「しょうがないな・・・」ギュッ
男「愛してる」チュッ
幼馴染「えへへー、でもディープでもう一回。ね?」
男「ったく」ブッチュー
幼友「あばばばばばばばばばばば」
おわり
乙だけど最後の一行が見えない
Entry ⇒ 2012.03.25 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (1) | Trackbacks (0)
恒一「見崎とイチャつきたい」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332491629/
鳴「おはよ、榊原くん」
恒一「あっ、おはよう見崎」
鳴「うん」
恒一「……」ジー
鳴「……」
恒一「……」ジー…
鳴「……?」
恒一「っ!? え、な、なにが?」
鳴「じっとこっち見てるけど……私の顔になにかついてる?」
恒一「あ……う、ううん、なんでもないよ」
鳴「……? そう?」
恒一「うん」
鳴「ならいいけど」
恒一「うん……」
恒一「……」
恒一(こうやって話すだけでも十分幸せだけど)
恒一(できればもっと触れ合いたい……イチャつきたい)
恒一(……)
鳴「~♪」
恒一「……」
恒一(試しに>>5を見崎にしてみよう)
恒一(見崎、どういう反応するのかな……)
恒一「……ねえ見崎」
鳴「なに? 榊原くん」
恒一「ちょっとあっち向いてみてくれる?」
鳴「あっち?」クルッ
恒一「――! 今だ!」メクリッ
鳴「ひうっ!?」
恒一「あっ……」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……榊原くん?」
恒一「……な、なに?」
鳴「なに……じゃないでしょ? 突然なにするの?」
恒一「あー……いや、その」
鳴「……最低」
恒一「え?」
鳴「最低。榊原くん、こんなことする人じゃないと思ってたのに」
恒一「あっ……見崎! どこいくの?」
鳴「どこでもいいでしょ、付いてこないで」
ガラッ ピシャンッ!
恒一「あっ……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……白、だったな」
恒一(そりゃあいきなりスカートめくられたら怒るよね)
恒一(これじゃあイチャつくどころの話じゃないぞ)
恒一(……仕方ない)
恒一(見崎と仲直りするために>>16をしてみよう)
恒一「そうと決まれば見崎を追いかけないと」
恒一「……でも見崎が何処に行ったのかわからない」
恒一「とりあえず>>21にいってみるか」
恒一「よし! 早速女子トイレに突撃だ!!」
恒一「……お邪魔しまーす!」
ガチャッ
鳴「……は?」
恒一「あ、いた」
じゃねえよwww
恒一「どうかした? 見崎」
鳴「どうかした、じゃなくて」
鳴「ここ……女子トイレなんだけど」
恒一「そうだね」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……もういい、取りあえずそこどいて」
恒一「え?」
鳴「トイレ出たいからそこどいてって言ってるの」
鳴「悪いけど変態さんの話は聞きたくないの」
恒一「変態!?」
鳴「女子トイレに入ってくるなんて変態以外のなにものでもないじゃない」
恒一「違うよ! 僕は変態なんかじゃない!」
鳴「どの口が……」
恒一「さっきのはちょっと魔がさしただけなんだ!!」
鳴「……」
恒一「え?」
鳴「私、もう行くね……それと」
恒一「……それと?」
鳴「しばらく私に話しかけないでね」
恒一「えっ……そんな! ちょっと待って!」
鳴「それじゃ」タッ
恒一「……! 待って見崎!」ギュッ
鳴「!?」
恒一「……」ギュゥウウ
鳴「……な、なんのつもり?」
恒一「ごめんよ、見崎」
鳴「……は?」
恒一「ちょっとしたいたずら心だったんだ」
鳴「……いたずら心?」
恒一「うん。それがこんなに怒るなんて……本当にごめん、見崎」
鳴「……」
鳴「許すのは今回だけだからね」
恒一「……! ホント!?」
鳴「うん。だから取りあえず離れてくれる? 少し苦しいの」
恒一「……」
鳴「……? 聞いてる?」
恒一「……」
恒一(なんとか見崎の機嫌が直ったみたいだ)
恒一(折角だからこのまま>>36をやってみよう)
恒一(このまま愛の言葉を囁いてみよう)
恒一「見崎……好きだ」
鳴「……え?」
恒一「好きだよ」
鳴「とっ、突然なにっ!?」
恒一「なにって、見崎のことが好きって言ってるんだよ」
鳴「なっ……!」カァアア
恒一「愛してるよ、見崎」
鳴「っ……!!」カァアアアア
鳴「っ……!」
恒一「こうやって見崎のこと抱きしめてると凄い落ち着くよ」
鳴「っ……」
恒一「見崎の髪、いい匂い……」スー
鳴「……」
恒一「……あれ? 見崎?」
鳴「……」
恒一「見崎ー? おーい?」
恒一(顔を真っ赤にして動かなくなってしまった)
恒一(どうしよう……)
恒一(>>55をすれば再起動するかな?)
恒一「えいっ!」ポカッ
鳴「っ!?」
鳴「いたっ……え? なに? 何が起きたの?」
恒一「あ、起きた?」
鳴「えっ……榊原くん?」
恒一「どうかした?」
鳴「……榊原くん」
恒一「なに? 見崎」
鳴「……今、私の頭殴った?」
鳴「ホントに?」
恒一「うん、ホントホント」
鳴「……そう」
恒一「それより見崎、大丈夫? さっきから反応が無かったけど」
鳴「……ごめんなさい、ちょっとぼーっとしてたみたい」
恒一「そうなんだ」
鳴「……うん」
鳴「……そ、それより、榊原くん」
恒一「なに?」
鳴「その……す、好きって……」ボソボソ
恒一「? ごめん良く聞こえないからもっと大きな声で言ってくれる?」
鳴「っ……! 好きって言った!?」
恒一「うん、言ったよ」
鳴「っ! そ、そう……」
恒一「……」
鳴「……」
恒一(沈黙が気まずい)
恒一(ここは>>75をして場を和ませよう)
恒一「……」スッ
鳴「っ!?」ビクッ
恒一「……」ナデ
鳴「あっ……」
恒一「……」ナデナデ
鳴「さ、榊原くん? んっ……」
恒一「……」ナデナデ
鳴「っ……」
恒一「……」ナデナデ
鳴「……」
鳴「……さ、榊原くんっ」
恒一「ん? なに?」ピタッ
鳴「あっ……あのね、榊原くん」
恒一「うん」
鳴「……私も」
恒一「?」
鳴「私も……その……さ、榊原くんのことが――」
ガチャッ
鳴「!?」
恒一「あれ、>>85さん」
恒一「あれ、中尾くん」
中尾「なっ、なにしてんだお前ら!?」
恒一「見てわからない? 見崎の頭を撫でてるんだけど」
中尾「お、おおそうか……じゃなくて!」
中尾「見崎はともかく、なんで男の榊原が女子トイレにいるんだよ!!」
恒一「いや、中尾くんも男じゃないか」
中尾「!? あ、そ、それはだな……俺にはちょっと女子トイレに用事があるというか……」
鳴「……」
中尾「なんでそれを!!?!?!?」
恒一「うわぁ……当てずっぽうだったのに……」
鳴「……きもっ」ボソッ
中尾「違う!! 誤解だ!! これは誰かの陰謀だ!!」
恒一「大丈夫、赤沢さんにはきっちり報告しておくから」
中尾「!? た、頼むそれだけは!!」
恒一「ついでにクラスの女子にも連絡網で回しておくよ」
中尾「うわああああああああ!?」
恒一「え?」
鳴「それじゃまた後で」タッ
恒一「あっ、待ってみさ――」
ガチャッ タッタッタッタ…
恒一「行っちゃった……」
中尾「頼む榊原!! このことはどうか内密に!!」
恒一「……はぁ、仕方ないな。今回だけだよ?」
中尾「おお……!! 榊原、お前いい奴だったんだな!!」
恒一「一万ね」
中尾「え?」
恒一「だから、口止め料一万円」
恒一「また見崎を追いかけよう」
恒一「……と思ったけどそろそろホームルームが始まるな」
恒一「仕方ない、教室に戻ろう」
恒一「さて、あっと言う間に昼休みだ」
恒一「……とりあえず見崎のところに行って>>115をするか」
恒一「おーい見崎ー」
鳴「なに?」
恒一「一緒にお昼食べようよ」
鳴「いいよ、どこで食べる?」
恒一「そうだなあ……じゃあ>>125で食べようか」
鳴「……は?」
恒一「いっぺん便所飯とかいうのをやってみたかったんだよ」
鳴「嫌よ、トイレなんて」
恒一「やっぱり?」
鳴「行くなら一人で行って」
恒一「えー……どうしよう?」
恒一「一人で便所飯に行くか、別の場所に誘うか」
恒一「>>145に決めて貰おう」
赤沢「あら? なに、恒一くん」
恒一「赤沢さん、お昼ご飯は何処で食べたい?」
赤沢「!? お、お昼……!?」
赤沢(え……もしかしてこれってお昼のお誘い!?)
恒一「突然で悪いけど答えてくれる?」
赤沢「あ……そ、そうね。>>150でいいんじゃないかしら?」
恒一「え? 赤沢さんの家?」
赤沢「ええ。今日は午前授業だし……折角だからうちにこない?」
恒一「いいの? お邪魔しちゃって」
赤沢「もちろん! 恒一くんならいつでも歓迎するわ」
恒一「ありがとう赤沢さん、じゃあお邪魔しちゃおうかな」
赤沢「ええ、それで――」
恒一「おーい見崎! これから赤沢さんちに行こうよ!」
赤沢「…………え?」
恒一「うん、お昼ごちそうしてくれるんだって」
鳴「ごちそう……」
赤沢「ちょちょちょ、ちょっと待って恒一くん!」
恒一「え? どうしたの赤沢さん?」
赤沢「どうしたじゃなくて……え? なに? 見崎さんも来るの?」
恒一「うん」
赤沢「な……なんで?」
恒一「え? なんでって……見崎が一緒じゃ駄目かな?」
赤沢「……>>160よ」
>>160 駄目orOK
恒一「本当? ありがとう赤沢さん!」
赤沢「え、ええ……」
恒一「よかったね見崎!」
鳴「うん」
赤沢「……」
赤沢(嫌われたくないばかりに咄嗟に嘘を吐いてしまった……)
恒一「わあ……赤沢さんの家、凄い大きいね」
鳴「豪邸……」
赤沢「それほどでもないわよ。ほら早く上がって」
恒一「お邪魔しまーす」
鳴「お邪魔します」
恒一「専属シェフまでいるのかあ……」
鳴「……」
赤沢「料理ができるまで暇ね……どうしようかしら?」
恒一「そうだねー……」
鳴「……」ソワソワ
恒一「……ん? どうしたの見崎?」
鳴「……あの、赤沢さん」
赤沢「なに?」
赤沢「ああ……構わないわよ、場所はそこを出てすぐ左だから」
鳴「ありがとう」ガタッ
ガチャ タッタッタッタ…
赤沢「……」
恒一「……」
恒一(暇だな……)
恒一(暇つぶしに赤沢さんに>>175をしてみるか)
赤沢「なにかしら?」
恒一「見崎って可愛いよね」
赤沢「…………………」
赤沢「…………………」
赤沢「…………………」
赤沢「…………………」
赤沢「……え?」
恒一「だから見崎は可愛いよねって話」
赤沢「え? え? なに?」
赤沢「えっ、ちょっ、なんでいきなり見崎さんの話?」
恒一「最初は無口でミステリアスな子かと思ってたんだけどさ」
赤沢「え? 無視なの? スルーして続けるの?」
恒一「意外とイタズラ好きなところとかドジなところがあって」
赤沢「ねえ聞いてる? ねえ」
恒一「そのギャップが一層見崎の可愛さを引き出してるよね」
赤沢「あの」
恒一「それに以前見崎の家に言ったときにさ」
赤沢「」
恒一「あと僕前までは巨乳派だったんだけど見崎とあってからは小さいのもいいかなって思うようになってきて」
赤沢「ちょっと!! 恒一くん!!」バンッ
恒一「っ!?」ビクッ
赤沢「なに? なんのつもりなの?」
恒一「え……な、なにが? 赤沢さんちょっと涙目になってるけど……」
赤沢「誰のせいよ!?」グスッ
恒一「? 誰のせいなの?」
赤沢「こいつ……!!」ワナワナ
恒一「え? いや、赤沢さんにも見崎の魅力を知ってもらいたいなって思って」
赤沢「私がいつそんなこと知りたいなんて言ったのよ!?」バンッ
恒一「ひっ」ビクッ
赤沢「もういや……」
恒一「あっ……赤沢さん、取りあえず落ち着いて」
赤沢「……うっ、ぐすっ」
恒一「!?」
恒一(あ、赤沢さんが泣きだしてしまった!)
恒一(どうしよう……そうだ、ここは>>200をして慰めてあげよう)
恒一(とりあえず小さい子にするみたいに頭を撫でてみよう)
恒一「……」ナデ
赤沢「っ!? ふぇ……?」
恒一「……」ナデナデ
赤沢「えっ、なっ、なに……?」
恒一「ごめんね、赤沢さん」ナデナデ
赤沢「な、なにが……」
恒一「僕が赤沢さんが傷つけちゃったみたいで……ホントにごめん」ナデナデ
赤沢「あ……」
赤沢「あっ……え、ええ」
恒一「じゃあそろそろ」スッ
赤沢「えっ……ま、待って!」
恒一「え?」
赤沢「もう少し……」
恒一「もう少し?」
赤沢「も、もう少しだけ……その、な、撫でて……欲しいんだけど」
恒一「……」
赤沢「……」
恒一「……わかった、もう少しだけね」ナデ
赤沢「んっ……」
赤沢「……」
恒一「……」ナデナデ
赤沢「……」
恒一「……もうそろそろいいかな?」ナデナデ
赤沢「……だめ、あとちょっと」
恒一「ええー……」ナデナデ
恒一(なんだかそろそろ嫌な予感がするからやめたいんだけど)
恒一(どうしよう……無理矢理止めるか、このまま続けるか)
>>220 続けるor止める
恒一「……赤沢さんの髪ってさらさらだね」ナデナデ
赤沢「っ……そ、そうかしら?」
恒一「うん、撫でてて気持ちいいよ」ナデナデ
赤沢「そ、そう……なら良かっ――」
ガチャッ
鳴「ただい……えっ?」
恒一「あっ」ナデナデ
赤沢「えっ?」
恒一「……」ナデナデ
鳴「……榊原くん?」
恒一「……や、やあ見崎。トイレ随分長かったね」ナデナデ
鳴「少し家の中で迷ってただけ」
恒一「そうなんだ」ナデナデ
鳴「……それで?」
恒一「えっ?」ナデナデ
鳴「それで、榊原くんはなんで赤沢さんの頭を撫でててるの?」
恒一「あー……これはその、深い訳が」ナデナデ
鳴「取りあえず撫でる手を止めてから話してくれる?」
恒一「あ、はい」ピタッ
赤沢「あっ……」
恒一(うわあ……なんか今までみたことない程冷たい顔してる)
赤沢「……」
鳴「……ほら、早く言い訳してみてくれる?」
恒一「あ、い、いやー……これはその」
恒一(どうする!? 見崎は何故か凄い怒ってるようだ……)
恒一(ここを切り抜けるには……>>240しかない!!)
鳴「……? なんで?」
恒一「いいからちょっとこっち」
鳴「……? うん」スタスタ
恒一「せいっ!!」ドゴォ
鳴「ぐふっ!!?!?」
赤沢「!?」
恒一「これでよし……」
赤沢「こ、恒一くん!? いきなり何を……?」
恒一「赤沢さん……」
恒一(恐怖の余り見崎を腹パンして気絶させてしまった)
恒一(赤沢さんにどう言い訳しよう……)
恒一(仕方ない、ここは>>260してごまかすか)
恒一「赤沢さん、ちょっとこっち来てくれる?」
赤沢「え……ど、どうして?」
恒一「ちょっと赤沢さんに見て貰いたいものがあるんだ」
赤沢「……殴らない?」
恒一「殴らない殴らない」
赤沢「……わかったわ」スタスタ
恒一「ありがとう、じゃあちょっと待っててね」
ジー…ボロンッ
赤沢「!?」
恒一「ほら赤沢さん、見ててくれる? 今からオナニーするからさ」
赤沢「なっ……!?」
恒一「ちょっと待ってね今大きくするから」シュッシュッ
赤沢「っ!! きゃああああああっ!!」
恒一「わっ! ちょっと!」
恒一(やばい! 悲鳴を上げられた! そりゃあいきなりイチモツ見せられたら驚くよね)
恒一(ここは>>280して黙らせよう!!)
赤沢「ひっ!?」
恒一「少し静かにしててくれる? 余りうるさくされるとこの振り上げた手が滑っちゃうかもしれないからさ」
赤沢「っ……!!」
恒一「わかった?」
赤沢「……!」コクコク
恒一「そう……よかった、ありがとう赤沢さん」
赤沢「……」ブルブル
恒一(赤沢さん、すっかり怯えきっちゃったな)
恒一(折角だし、ここは赤沢さんに>>300をしてもらおうかな)
恒一「と言うわけで、はいコレ」スッ
赤沢「えっ……なにこれ? カッター?」
恒一「赤沢さん、それで自分の手首切ってみて?」
赤沢「……え?」
恒一「リストカットしてよ、僕の前で」
赤沢「り、リストカット!? なに言ってるの恒一くん!?」
恒一「ほら早く」
赤沢「ひっ……!」
恒一「ほら――」
赤沢「いやぁああああっ!!」ダッ
恒一「あっ」
恒一「駄目だよ赤沢さん」ガシッ
赤沢「きゃっ!?」
恒一「どこに行く気?」グイッ
赤沢「い、いたっ……! はっ、放して!」
恒一「逃がさないよ」
赤沢「っ……!! 恒一くん! どういうつもりなの!」
恒一「どういうつもりって?」
赤沢「これはれっきとした犯罪よ!?」
恒一「……」
恒一(流石に自分でリスカさせるのは無理があったか)
恒一(よし、ここは先に>>325をするかな)
赤沢「っ……な、なに?」
恒一「ちょっとこっち向いて」
赤沢「はあ? 何をするつも――んんっ!?」
恒一「んっ……」
赤沢「んぐっ……!? んっ、んんーっ!」
恒一「ちゅ、ちゅぱ……れろ」
赤沢「!? んあっ、やっ、め……!」
恒一「れろ、ちゅ……ちゅる」
赤沢「やっ……し、舌が……」
赤沢「んぐっ……んっ、んあっ」
恒一「じゅる……れろ、ちゅぱっ」
赤沢「んぐぐっ……や、やめてっ!」ドンッ
恒一「うわっ」ヨロッ
赤沢「一体なんのつもりなの!?」
恒一「なにって……」
赤沢「見崎さんを殴ったかと思えば、突然オナニーしだして……」
赤沢「私にリスカを強要したり……挙句の果てには無理矢理キスするなんて!!」
恒一「……」
赤沢「異常だわ……あなた異常よ!」
赤沢「この――――人格破綻者!!!!!」
恒一「!!」
恒一「そうか……僕は人格破綻者だったのか」
その後僕はシェフが呼んでいたパトカーに連れて行かれた
そしてその後精神に異常が見つかり精神病院に収容された
余り好き勝手やるとこんなことになるんだね、いい勉強になったよ
――――BAD END
>>350 YES/NO
どこからかわからんが
鳴「……」ゴゴゴゴ
恒一(うわあ……なんか今までみたことない程冷たい顔してる)
赤沢「……」
鳴「……ほら、早く言い訳してみてくれる?」
恒一「あ、い、いやー……これはその」
恒一(どうする!? 見崎は何故か凄い怒ってるようだ……)
恒一(ここを切り抜けるには……>>365しかない!!)
鳴「なに? 私とても落ち着いてるけど?」
恒一「……」
鳴「ほら、早く言い訳言ってみ――」
恒一「見崎!」ガシッ
鳴「っ!?」
恒一「見崎……」
鳴「えっ、なっ……なに? ち、近いんだけど……」
恒一「……」スッ
鳴「え?」
赤沢「!?」
チュッ
鳴「……え?」
赤沢「……」ポカーン
鳴「えっ……な、なに? 榊原くん今……」
恒一「見崎、ごめんよ」
鳴「え?」
恒一「なんでか分からないけど、僕が怒らせてしまったみたいで……」
鳴「え……あ、ああ、うんそうね」
恒一「これで許してくれるとは思えないけど……見崎が望むならなんだってするよ」
鳴「……そ、そう?」
恒一「うん」
恒一「!」
鳴「普通……女の子にいきなりキスなんかしたら怒られるんだからね?」
恒一「……ありがとう! 見崎!」
鳴「……うん」
恒一「よし! じゃあ気を取り直して昼ごはんを――」
赤沢「……」
恒一「……あれ? どうしたの赤沢さん」
赤沢「――――け」
恒一「え?」
赤沢「出てけーーーーーーーーーーー!!!!!!」ガッシャーン
鳴「……そうね」
恒一「どうしようか……」
鳴「……」
恒一「……」グー
鳴「……」キュー
恒一「……結局お昼ご飯食べれてないね」
鳴「どこか別のところで食べましょう」
恒一「そうだなあ……じゃあ>>385にでも行こうか」
鳴「……焼肉? こんな昼間から?」
恒一「うん」
鳴「……いいよ、ただし食べ放題ね」
恒一「わかった、じゃあ行こうか」
鳴「うん」
店員「しゃっせー、二名様でよろしいですか?」
恒一「はい」
店員「こちらへどうぞー」
恒一「はい。行こう見崎」
鳴「うん」
恒一「じゃあそれを二人分。見崎もそれでいいよね?」
鳴「うん」
店員「ではご注文お決まりになりましたら声をお掛け下さいー」
恒一「わかりました。見崎、どれにしようか?」
鳴「とりあえずコレとコレとコレとコレ二人前ずつ、あとライスと特製スープを大盛りで」
恒一「お、おう」
恒一「……」
鳴「……」パクパクパクパク
恒一「……」
鳴「……」ムシャムシャ…ゴクン
鳴「? 榊原くん食べないの?」
恒一「あ、ああ……うん、ちょっと見てるだけでお腹いっぱいになってきちゃって」
鳴「?」
恒一「僕のことは気にせずどんどん食べていいよ」
鳴「……わかった。すいません後コレとコレ追加で、あと食後にバニラアイス」
恒一「……随分食べたね」
鳴「焼肉なんて久しぶりだったから」
恒一「そっか……じゃあまた今度も来る?」
鳴「うん、榊原くんがよければ」
恒一「じゃあ約束だね……あ、そろそろ店でようか」
鳴「わかった……あ、ちょっと待ってデザートもう一つだけ」
恒一「う、うん」
恒一「じゃあ一万円からで」
鳴「あ……榊原くん、私も出す」
恒一「いいよ、ここは僕が出すから」
鳴「でも……」
恒一「大丈夫大丈夫、今お金には余裕あるから」
鳴「……」
恒一「それに、女の子の前なんだから見栄ぐらい張らせてよ」ハハ
鳴「……わかった、じゃあ今度何かでお返しするね」
恒一「気にしなくていいんだけどな……わかったよ、じゃあ今度何かでね」
恒一「ごちそうさまでしたー」
恒一「……さて、昼ごはんも食べたしこの後どうしようか」
鳴「どうするって?」
恒一「折角の午前授業なのにこのまま帰るのもなんだし……」
恒一「>>430にでも行ってみようか」
鳴「うん、いいよ」
恒一「じゃあ歩いて公園に行こう」
鳴「うん」
恒一(そしてあわよくば女子トイレに侵入しよう)
鳴「……? なんか今邪念を感じとったような……」
恒一「今日はいい天気だねー」
鳴「そうね」
恒一「……」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……榊原くん、ちょっとごめん」
恒一「ん? なあに見崎?」
鳴「ちょっとトイレ行ってくるね」
恒一「ああ……わかった、行ってらっしゃい」
恒一「うん、行ってらっしゃい」ヒラヒラ
タッタッタッタ…
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……」
恒一「……さて」スッ
恒一「公園のトイレって汚いなあ……」
恒一「見崎は個室の中かな?」
恒一「まだ僕がトイレ内に侵入したとは気づかれてないようだ……」
恒一「どうしようか」
恒一「よし、とりあえず>>450だ」
恒一「あれ? 中尾くん?」
中尾「!? 榊原!?」
恒一「なんで公園の女子トイレなんかにいるの?」
中尾「ちっちがっこれは誤解だ! と言うかお前こそなんでいるんだ!」
恒一「僕はちょっと見崎の様子を見にきただけだよ」
中尾「見崎? い、今見崎がこのトイレにいるのか?」
恒一「うん、そうだけど」
――ガチャッ
鳴「……」
恒一「あ、ほらいた」
中尾「マジかよ……」
恒一「見崎、もうトイレ済んだ?」
鳴「……」
恒一「? 見崎?」
鳴「っ……この変態!」バチーン
恒一「いたっ!?」
鳴「本当……最低っ」タッ
恒一「え? ちょっ、ちょっと待って見崎!」
タッタッタッタ…
恒一「……」
中尾「……」
恒一「……」
中尾「……な、なあ榊原」
恒一「……」
中尾「追い掛けなくていいのか? なあ」
恒一「……」
中尾「なあ……」
恒一「……」
中尾「……」
恒一「……」
中尾「……」
次の日から僕が女子トイレに侵入したと言う噂が流れて
僕は本当にいない者になってしまった
ついでに中尾くんもいっしょにいない者になった
ちなみに中尾くんは公園の女子トイレでオナニーをするのが日課だったらしい
あんまり変態行為をするとこんなふうに皆にハブられるんだね、勉強になったよ
――――BAD END2
>>485 いいえ/NO
ナイス
店員「あざっしたー」
恒一「ごちそうさまでしたー」
恒一「……さて、昼ごはんも食べたしこの後どうしようか」
鳴「どうするって?」
恒一「折角の午前授業なのにこのまま帰るのもなんだし……」
恒一「>>500にでも行ってみようか」
鳴「ゲーセン?」
恒一「うん、ゲームセンター。見崎行ったことある?」
鳴「ううん、行ったことない」フルフル
恒一「そう……じゃあ行ってみない? 結構楽しいよ?」
鳴「……うん、行ってみたい」
恒一「よし! じゃあ早速行こう!」
恒一「ここがゲーセンだね」
鳴「……随分騒がしいところなのね」
恒一「まあこのうるささがゲーセンみたいなところもあるからね」
鳴「ふーん……」
恒一「取りあえずどれか遊んでみようよ」
恒一「>>520とかやってみない?」
鳴「プリクラ?」
恒一「うん、女の子が好きそうなのだとやっぱりこれかなって思って」
鳴「どんなものなの?」
恒一「筐体の中に入って写真を撮るんだよ」
鳴「それだけ?」
恒一「あと写真に文字を書いたりもできるらしいよ」
鳴「ふーん……」
恒一「とりあえず行ってみる?」
鳴「うん」
鳴「これがプリクラ……なんか目が痛くなる色ね」
恒一「あはは……そうだね。まあとにかく入ってみようよ」
鳴「うん」
恒一「僕も余りやったことないからわからないんだけど……」
恒一「まあ指示通りにやれば問題ないよね、多分」
鳴「随分適当なのね」
鳴「え? ちょ、ちょっと待って」
恒一「どうしたの?」
鳴「これって一緒に撮るものなの?」
恒一「そりゃそうだよ、一人でプリクラなんて寂し過ぎるって」
鳴「そういうものなの?」
恒一「うん。ほら、いいからこっち来てって」グイッ
鳴「きゃっ!?」
恒一「なんだか少しフレーム狭いね……プリクラってこんなもんなのかな?」
鳴「さ、榊原くんっ……もう少し距離を」
恒一「見崎、もうちょっと近く寄れる?」
鳴「うぇっ?」
恒一「うわ、何かカウントダウン始まった。見崎もっとこっち寄って!」
鳴「ま、待って!」
――――パシャ
鳴「……全然無事じゃない」
恒一「? ほら見崎、文字書けるみたいだよ」
鳴「……」
恒一「おーい見崎ー?」
鳴「……貸して」パシッ
恒一「えっ」
鳴「……」カキカキ
恒一「ちょっ!? 見崎! 僕の顔に落書きしないで! 肉は! 肉は駄目だって!!」
鳴「ふんっ」スッキリ
恒一「しかも何、鈍感とか馬鹿とか色々書かれたけど」
鳴「本当のことだもの」
恒一「ええー……まともなのが一、二枚しかないよ」
鳴「……それだけあれば十分でしょ」
恒一「ああ、それは写真自体がシールになっててね、色々なものに貼れるんだよ」
鳴「色々なものに?」
恒一「うん、携帯とか手帳とか」
鳴「ふーん……」
恒一「まあ折角だし、僕はこのまま取っておこうかな」
鳴「……なら私もそうする」
恒一「うん」ニコ
恒一「それじゃ、次は>>575で遊んでみようか」
恒一「ん? どうしたの見崎」
鳴「これ」
恒一「え? ……ああ、ワニワニパニックなんて随分懐かしいものがあるね」
鳴「これやってみたい」
恒一「これを?」
鳴「うん」コクコク
恒一「わかった、じゃあ百円入れてっと……」
ワニ2「ガウガウガウ」
鳴「……」ジー
恒一「……」
鳴「……」ジー
恒一「……見崎? 叩かないの?」
鳴「え?」
恒一「いや、だからハンマーで叩かないの? ワニ」
鳴「……これって叩くものなの?」
鳴「そうなの……?」
恒一「そのためにピコピコハンマーがあるんだよ」
鳴「こんなにかわいいのに……?」
恒一「可愛い? ……あ、時間制限になっちゃった」
鳴「……」
恒一「どうする? もう一回やる?」
鳴「……ううん、やっぱりいい」
恒一「そう?」
鳴「そうね」
恒一「最後に>>595だけやって帰ろうか」
鳴「うん」
鳴「……うん?」
恒一「じゃあラブホテルに行こうか」
鳴「ちょっと待って」
恒一「え? どうかした?」
鳴「なんで? なんでいい雰囲気だったのにいきなりそうなるの?」
恒一「? なんのことだか……」
鳴「……」
恒一「それとも見崎の家とかがいい?」
恒一「なに、見崎?」
鳴「今日の榊原くん、何か変」
恒一「え?」
鳴「朝から私のことからかったり、かと思えば好きって言ったり」
恒一「それは……」
鳴「赤沢さんの家に連れて行ったり、焼肉ごちそうしてくれたり」
恒一「……」
鳴「こうやってゲーセンにも連れてきてくれて、楽しいと思ってたら……なんでいきなりそういうこと言うの?」
恒一「み、見崎……」
恒一「え?」
鳴「榊原くんは私のこと、どう思ってるの?」
恒一「……見崎のこと?」
鳴「うん」
鳴「私のことが嫌いだから……こんな風にからかうの?」
恒一「!? ちっ、ちがっ……」
鳴「……違うなら、本当のこと言って」
恒一「……」
恒一「見崎……僕は」
恒一「僕は、見崎のことが……>>620だ」
鳴「……え?」
恒一「見崎のことが好きなんだ」
鳴「……好き? 私が?」
恒一「うん……今日、色々変なことしたのはさ」
恒一「なんというか、その……子供っぽくて恥ずかしいんだけど」
鳴「……」
恒一「見崎の気が惹きたかっただけなんだ……」
鳴「……私の気を?」
恒一「うん」
恒一「見崎のことは絶対に嫌いなんかじゃない」
鳴「……本当に?」
恒一「うん、本当。僕は見崎が好きだよ」
鳴「……」
恒一「……」
鳴「……」
恒一「……み、見崎? なにか言ってほし――」
鳴「榊原くんっ」ギュッ
恒一「!?」
恒一「みっ、みさき……? いきなり何を」
鳴「……不安だったの、榊原くんに嫌われてるんじゃないかって」
恒一「え……」
鳴「もし嫌われてたら……私……」
恒一「見崎……」
鳴「私……」
恒一「……ごめん、見崎」ギュッ
鳴「……ううん、もういいよ」
鳴「……」
恒一「……ねえ、見崎」
鳴「……なに?」
恒一「見崎は僕のことどう思ってるの?」
鳴「……わざわざ言わせるの?」
恒一「見崎の口から聞きたいんだ」
鳴「……」
恒一「ね、お願い」
鳴「……一回しか言わないからね」
恒一「……」
鳴「……私も」
恒一「……うん」
鳴「私も――大好きだよ、榊原くん」
恋人になったことで、今は何もきにせずイチャつけている
何事も素直になって、変な行動は取らないのが一番だと僕は今回のことで学んだ
……ちなみに、余談だが
中尾くんは結局女子トイレに潜入したことがバレて学校を退学になった
やっぱり変態行為は慎むべきなんだね 中尾くんは身をもって皆にそれを学ばせたんだ
ありがとう中尾くん さようなら中尾くん
僕らは君のことを永遠に忘れない
――――HAPPY END
ちなみに俺は安価で対策の人とは関係ないです
風呂入って寝るわ、おやすみ
乙
途中で投げるかと思ったがよく耐えたな
乙
,,,<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:7ー.... __
. /////|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  ̄`ヽ
//////,∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト ___, '.
//////////|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.7 ト─イl
f。///////厂 ̄ ̄ ヽ:.:.:.:.:/ //////
,. -.-... |/|/////// |_::/ /////
/: : : :`:x|}イ/⌒ヽ// _ /////
,: : : : : \j/ /Y))ー──´_二j /////
从: : : : \( {|{  ̄` ...  ̄ ////// _
`ー≧く乂__`テー _ `ーュ_ //////|_____///|
`ー-ー<> L//////////////////,|
Entry ⇒ 2012.03.24 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
結衣「ゲームの世界!?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332428884/
結衣「ん? 何だこれ、ディスクに何も書いてないじゃないか」
京子「道端で仙人ぽい人からもらった」
結衣「それただの不審者……」
京子「でもほら、やるのはタダだし」
結衣「まあいいけど……。じゃあ始めるぞ」カチッ
京子「わくわく!」
結衣「てかてか……」
京子「……」
結衣「……」
京子「あれ?」
結衣「何も映らないな」
ピカーーーーーーーーー
二人「!?」
京子「う、うん、いきなりTVがピカーって……」
結衣「ていうか……ここ、どこだ?」キョロキョロ
京子「そ、そうか!」
結衣「何か分かったのか!?」
京子「私たちはゲームの世界に迷い込んでしまったんだよ!!」
結衣「ねーよ」
京子「えー」
結衣「ゲームのやりすぎ」
京子「結衣に言われたくない! てか本当にこれ、ゲームの中じゃない?」
結衣「え?」
京子「そこに敵っぽいのもいるし」
リッチィ「どうも」
結衣「!?」
結衣「な、何だこいつ!? きもっ!」
リッチィ「」フヨフヨ
結衣「う、うわっ! こっち来るな!」ボカッ
【りっちぃを 倒した】
京子「!?」
【結衣は 経験値を 1手に入れた】
京子「ゆ、結衣、下下!」
結衣「え? って何だこのメッセージウインドウ!?」
【京子は 経験値を 1手に入れた】
京子「あ、私も貰えるんだ」
結衣「つまりお前と私はパーティ扱いなのか……」
京子「ううむ、完璧にゲーム世界の住人だな、私ら!」
京子「はい! 私にいい考えがある!」
結衣「期待しないで聞くけど何?」
京子「魔王たおそーぜ!」
結衣「却下」
京子「ええー! せっかくゲーム世界なのに魔王くらい倒してこーよー!」
結衣「魔王討伐は観光の名物か何かかよ! 危険だろ!」
京子「ちぇ、結衣のマジメー」
結衣「こうしてても仕方ないから、とりあえず町とか探そうか」
京子「おおっ! 二人の冒険の始まりだな!」
結衣「はぁ……帰りたい……」
京子「よっしゃいくぞー!」
京子「結衣ー! あっちに洞窟あった! ダンジョンだよダンジョン! すげえ!」キラキラ
結衣「行かないからな」
京子「」ムスー
結衣「だいたい私ら素手だし、強いモンスターとか出てきたら絶対やられるだろ。レベルも低いし」
京子「ほほー」
結衣「何だよ」
京子「結衣さんも割とゲーム気分」
結衣「うるさい」
京子「あ! りっちぃがいる!」
リッチィ「」フヨフヨ
結衣「ふんっ!」ボゴォ
【りっちぃを 倒した】
【結衣は 経験値を 1手に入れた】
【京子は 経験値を 1手に入れた】
結衣「よし」
京子(やっぱストレス溜まってんのか!?)
村
結衣「良かった、割と近くに村があったんだ」
京子「ねえねえ結衣、入口の近くに立ってる人ってアレじゃない!? 村の名前言う村人じゃない!?」ワクワク
結衣「変なちょっかい出すなよ……」
京子「ちょっと話しかけてみるー!」ビューン
結衣「言ってるそばから!?」
京子「あのー」チョンチョン
村人A「ここは始まりの村だよ」
京子「ゆいいいいいいい!! やっぱ村名の人だった! すっげー! 話しちゃった!」キラキラ
結衣「よ、よかったな……」
京子「宿屋ね」
結衣「結構歩いて疲れたし、今日はもう休むか」
京子「あ、でも……」
結衣「ん?」
京子「お金……」
結衣「あ」
京子「この世界って円使えんのかな」
結衣「ど、どうだろう」
…
……
宿屋娘「泊まるには5ナモリ頂きます」
京子「ナ、ナモ……?」
結衣「あ、あのー、これで何とか……」つ100円玉
宿屋娘「またいらしてください」
京子「ダメだったー!」
京子「……」
結衣「京子?」
京子「あ、ごめんごめん今メニュー開いてた」
結衣「は?」
京子「いや、メニューを」
結衣「ん?」
京子「あれ、結衣気付いてなかったの? メニュー開けるよ、ほらこうやって」
京子「……」
京子「な?」
結衣「な? といわれても」
京子「メニュー開いてる間は動き止まっちゃうからさー」
結衣「えーと……こうか?」
結衣【はなす】【じゅもん】【つよさ】【どうぐ】【そうび】【さくせん】【しらべる】【ゆり】【とじる】
結衣(ゆりって何だ……)
【しょじきん: 2ナモリ】
結衣「これは……」
京子「なんか見っけた?」
結衣「京子、私たち今2ナモリ持ってる」
京子「マジで!?」
結衣「たぶんザコ敵倒したときに手に入れてたんだと思う」
京子「ってことは……もっと敵を倒せば!」
結衣「宿に泊まれる!」
京子「よっしゃー! 狩りいくぞー!」
結衣「ああ! ついでに4レベルくらいあげよう!」
京子(自分が一番楽しんでんじゃん!)
【りっちぃを 倒した】
結衣「ふんっふんっ」ゲシゲシ
【りっちぃを 倒した】
京子「ふー……結構倒したな」
結衣「ああ、お金も経験値もだいぶ貯まった」
京子「村に帰って休むー?」
結衣「……」
京子「結衣?」
結衣「あと8稼げばレベルアップだから……」ボカッ
リッチィ「;;」
京子「結衣の稼ぎ癖の犠牲になったのだ……」
結衣「二人で一つのベッドって」
京子「まあパーティだし」
結衣「仕方ないか」
京子「結衣んち泊まるときも一緒の布団で寝てるじゃん」
結衣「それはそうだけど……」
京子「枕変わると寝れないタイプ?」
結衣「いや、その」
結衣(宿屋で同衾って、なんかな……///)
京子「へんなゆい~……ふぁ~あああ」
結衣「もう眠くなったか?」
京子「ん~……」
結衣「おやすみ」
京子「……すぅ……すぅ……」
結衣(私も今日は疲れたし……もう寝よう……)
宿屋娘「ゆうべはry」
結衣「ねーよ」
…
……
結衣「これからどうするかなあ」
京子「魔王たおs」
結衣「却下」
京子「図鑑集め!」
結衣「何のだよ」
京子「会社でも起こすか」
結衣「一人でやれ」
結衣「帰りたいに決まってるだろ」
京子「でも帰る方法分からないじゃん」
結衣「まあ……」
京子「だったらさ、悩むより現状を満喫したほうがいいって! 冒険冒険!」
結衣「お前は帰りたくないのかよ」
京子「帰りたいことは帰りたいけど……でもゲーム世界を実際に体験できるなんてすげーじゃん! もー考えただけでわくわくするよー!」
結衣「こんなときでもぶれないなお前は……まったく」
京子「へへへ~」
結衣「そうだな、考えるよりまず行動するか。そのうち寝て起きたら元の世界に戻ってるかもしれないしな」
京子「おう、その意気だ!」
結衣「でもその前に」
京子「?」
結衣「なんつーもん売ってるんだ……買っちゃったけど」
京子「おおー! 結衣はガンナーだな!」
結衣「お前はコレな」
京子【E:どうのつるぎ】
【E:かわのたて】
京子「なんか文明レベルの差がひどくない!?」
結衣「仕方ないだろ、銃買ったらお金無くなっちゃったんだし」
京子「でもどっちもアタッカーってバランス悪くない?」
結衣「じゃあお前魔法使いやれんの」
京子「ぐぬぬ」←MP0/0
結衣「本当は盾だけにしたかったんだけどな」
京子「ちょっ、それだと私攻撃できないじゃん!」
結衣「後ろにいてくれた方が助かるんだって」ボソ
京子「結衣ー?」
京子「ここから私たちの伝説が始まる!」
結衣「はいはい」
京子「しばらくは結衣と二人旅だな」
結衣「そうだな」
京子「頼りにしてるぜ~結衣っ!」
結衣「戦いのときはなるべく私の後ろにいろよ」
京子「敵に近づかないと剣で攻撃できないじゃん」
結衣「流れ弾に当たられても困るし」スチャ
京子「引っ込んでます!!」
京子「チーム結京、出発!」
結衣「なんだそれ」
…
……
ジョバンノ平原
結衣「……」テクテク
京子「ふんふ~ん♪」テクテク
結衣「なあ京子」
京子「なにー?」
結衣「何で私の真後ろにくっ付いて歩いてるんだよ」
京子「だってパーティだから!」キュピーン
結衣「気配感じて居心地悪いからちゃんと隣歩け」
京子「ほーい」
京子「おお、村から離れたらモンスター出てきたね」
結衣「やるか」スチャ
京子「怖い!」
結衣「いやほら、お金とか経験値とかいるしさ」
京子「そ、そうだな……よし、倒そう!」
結衣「京子は下がってろよ」
京子「り、了解っす……!」
モンスター「!」ピク
結衣「先制攻撃いいいいいいい!!」ガガガガガガガ
【モンスターに 8956594の ダメージ!】
【モンスターを 倒した】
京子「現代技術の兵器バランスブレイカ―すぎる!」
結衣「フッ……」
京子(結衣が勝利に酔いしれてるー!?)
京子「そろそろ休憩したいねー……」テクテク
結衣「モンスターの出なさそうな場所があればいいんだけど」
京子「あっ! 結衣アレ見て! 意味ありげな魔法陣がある!」
結衣「本当だ」
京子「それっぽくない?」
結衣「それっぽいな」
京子「行ってみよう!」タッタッ
…
……
【パーティが 全回復した!】
結衣「やっぱり休憩ポイントの魔法陣だったか」
京子「疲れてきたところに絶妙なタイミング!」
京子「お腹ペコー」
結衣「といっても村で買ってきたパンしかないけど」
京子「あそこの木になってる実、食べれないかな?」
結衣「うーん」
京子「石投げれば落ちてくるかな……うりゃ!」ポイ
ポトッ
結衣(届いてない……)
京子「おりゃ! そりゃ! この! くそー!」ポイポイポイ
京子「ぜーぜー」
京子「ゆい~……」
結衣「分かったよ、私が取るから……」
京子「やったー!」
コン! ボト
京子「すげえ! 一発! サンキュー結衣ー!」
結衣「ま、まあこんなもん。ほら何か知らないけど木の実」
【赤い実を 手に入れた!】
京子「お、メッセージウインドウさんが」
結衣「道具から使えるってことは食べられるんだな」
京子「いただきまーす」パクッ
京子「ウマイ!」テーレッテレー
結衣「なにいまの効果音」
京子「結衣も食うか?」
結衣「じゃあ一口……」パクッ
結衣「ウマイ!」テーレッテレー
結衣(食ったら変な効果音出る効果の木の実なのか!?)
京子「もぐもぐ」テーレッテレー
結衣「確かにな。そういえばピクニックなんて子供の頃以来行ってないなあ」
京子「じゃあ今度みんなでピクニック行こう!」
結衣「あ、いいかも」
京子「よっし決まり! 次の部活動はピクニックにけってーい!」
結衣「ピクニックか……お弁当何作ろうかなあ」
京子「ラムレーズン!」
結衣「溶ける」
京子「じゃあおにぎりとかでいいよ」
結衣「テンション下がりすぎだろ!」
結衣「何でもねえ。無難にサンドイッチとかでいいかな」
京子「ラムサンドイッチレーズン!?」
結衣「ラムレーズンでサンドイッチをサンドって言いたいのか?」
京子「サンドラムレーズンイッチ?」
結衣「何が何やら」
結衣「ああ」
京子「今日中にどこまでいけるかなー」
結衣「中ボスくらいはいけるんじゃないか」
京子「ボスいるの!?」
結衣「いや、知らないけど」ガガガガ
【モンスターを 倒した】
京子「会話の片手間に銃ぶっ放すのやめてもらえませんか……」
結衣「だって敵がいたからさ」
京子「ひどい子だわ! ファミコンのやりすぎで現実とゲームの見分けがつかなくなって!」
結衣「ここはゲームの世界だから仕方ないだろ。それに……」
京子「それに?」
結衣(ほっとくと京子が危ないし)
京子「それにー?」
結衣「ダンジョンかな」
京子「おおー、きっとダンジョンの中には強敵やお宝が待ってるぞ!」
結衣「強敵はもっとレベル上げてからの方がよくない?」
京子「もー、結衣は無駄にレベル上げたがるんだから」
結衣「無駄じゃないだろ。弱いまま戦って負けたら時間の無駄だしアイテムも温存しておきたいし」
京子「余裕で勝ってもつまんないじゃん! アイテムだって使うためにあるんだからピンチになったらガンガン使わないと!」
結衣「だけど……」
京子「いやいや……」
…
……
結衣「そうだな、不毛すぎる……」
京子「それでどうする? 森入る?」
結衣「もうすぐ日も落ちちゃうし明日にしない?」
京子「そだねー。じゃあ今日はここで野宿かー」
結衣「まさか本当に野宿する羽目になるとは……」
京子「へへへ、冒険っぽいな!」
結衣「疲れるけどな」
京子「楽しいからいーじゃん!」
結衣「まあ否定はしない」
京子「結衣と一緒にいればモンスターも怖くないしね」
結衣「そうか」
京子「でも結衣が危なくなったら私も本気出すから! だからもっといい装備買って!」
結衣「無駄遣いはダメ」
京子「ケチー」
……
京子「もう真っ暗だねー」
結衣「焚き火がなかったらほんと何も見えないな」
京子「結衣ー」
結衣「ん?」
京子「ちょっと寒いからこっち来て」
結衣「……はいはい」
京子「へへ」
結衣「……」
京子「星空すごいね」
結衣「実際見るとな」
京子「静かだね」
結衣「そうだな」
京子「世界で二人きり、みたいな」
結衣「ああ」
結衣「ねーよ」
京子「ちぇー」
結衣「ほら。早く寝ないと明日つらいぞ」
京子「んー、分かった……。おやすみ結衣」
結衣「おやすみ」
京子「……すぅ……すぅ……」
結衣(寝付きいいなあ)
結衣(いつ帰れるのか分からないけど……)
結衣(こういう雰囲気も、たまには)
結衣(悪くない、かな)
【結衣の ゆりが 1あがった!】
結衣(ね、寝よ寝よ///)
京子「よし、体力も全快したしいよいよ森攻略だな!」
結衣「虫とかいたら嫌だなあ」
京子「モンスターとか倒しまくっといて何をいまさら……」
結衣「モンスターと虫とでは気持ち悪さの質が違うんだよ」
京子「たしかし」
結衣「そこは同意するのか」
京子「変な虫出たら追い払って??」きゃる~ん
結衣「お前虫とか平気だろ」
京子「たしかし」
結衣「いかにもRPGっぽいな」
京子「うむ、あちこちから何かが動くSEが聞こえるのが臨場感を醸し出してますな」
結衣「ツタとかに足ひっかけるなよ」
京子「了解でっす!」
結衣「ほら」スッ
京子「?」
結衣「……転んだりすると危ないから」
京子「へへ♪」ギュ
京子「私はちゃんと装備品で耐性整えるもんねー」
ガサ
結衣「異常耐性よりステータスアップする装備の方をなんとなく優先しちゃうんだよな」
京子「結衣は宝箱に入ってる毒耐性のアクセとかガン無視するからなあ」
ガサガサ
結衣「だって毒って地味だし……」
京子「まあねー」
ガサガサガサ
結衣「ん……?」
京子「どしたの結衣?」
ガサガサガサガサ
モンスター「ギイイイイイイイイイイ!!」
結衣「!!」
【不意を つかれた!】
京子「結衣ッ!」バッ
モンスター「ギギッ!」ザシュ
京子「うわっ!!」
結衣「京子!? くそっ!」ガガガガガ
モンスター「ギョエー!!」
【モンスターを たおした】
結衣「京子、大丈夫か!!」
京子「ちくしょー、油断したー……」
結衣「お前さっき、私のことかばって……」
京子「へへへ……結衣はケガない?」
結衣「私よりお前が……!」
京子「いまの攻撃……け、結構……効いた……みたい……」
結衣「お、おい、京子!!」
結衣「……」
京子「ぐふっ」
結衣「……お前のHP全然減ってないから」
京子「京子はよみがえった」
結衣「はあ……小芝居はいいから行くぞ」
京子「結衣のこと守ってあげたのに~」
結衣「……あ、ありがと」
京子「へへ」
【結衣の ゆりが 1上 結衣「うわーーーーーーー!!」
京子「ど、どうした突然!?」
結衣「何でもない何でも……」
京子「メッセージウインドウ出てるけど」
【結衣の ゆ 結衣「ははははは……」った】
京子「お、おう」
結衣「今度は油断しないようにしないとな」テクテク
京子「不意打ちはやっかいだもんな」テクテク
結衣「周りに気をつけて進まないと」
京子「う、うん……?」フラ
結衣「どうした?」
京子「ごめん、ちょっと目眩かな」
結衣「だ、大丈夫か!? 無理しないで休もう」
京子「うん……。じっとしてると楽なんだけど、歩くと……」
結衣「それって……まさか」
京子【毒】「うーん、ちょうどRPGの毒状態みたいな……」
結衣「き、京子、毒なってる毒!!」
京子【毒】「へ?」
結衣「さっきの敵の攻撃のせいか……。こころなしか肌も緑がかって見えるような」
京子【毒】「ZOMBIE~」
結衣「体力減るから動くな」
京子【毒】「うう、どうしよ結衣~」
結衣「このまま進むわけにもいかないし、かといってずっとここにいるわけにも……」
京子【毒】「歩いてれば治らないかな?」
結衣「治るって言う保障はないし、歩き回って毒で体力減ったところを攻撃されたら危険だ」
京子【毒】「歩いて毒……あっ、そうだ!!」
結衣「何か閃いたのか!?」
京子【毒】「うん! あのね……」
…
……
結衣「……」テクテク
京子【毒】「いや~、すいませんね結衣さん」
結衣「おんぶしていけば歩いてないから毒食らわないって……屁理屈だろ!」テクテク
京子【毒】「でも実際体力減ってないし」
結衣「納得がいかない……」
京子【毒】「らくちんらくちん♪」
結衣「やれやれ」
京子【毒】「重かったら休みながらでいいよ」
結衣「大丈夫だ。レベルと一緒に力も上がってるし、軽いよ」
京子【毒】「へへへ、サンキュー!」
結衣「それにそもそも、敵から私をかばってくれたせいでこうなってるんだし。面倒見てやらないこともない」
京子【毒】「おっ、結衣デレ」
結衣「なんだデレって」
京子「結衣におんぶされるとか何年ぶりかなー」
結衣「そういえば、昔もこうやっておんぶしてやったことあったっけ」
京子「何でおんぶしてもらったんだっけ?」
結衣「膝をすりむいて泣いたとか、突き指して泣いたとか、鉄棒から落ちて泣いたとかじゃなかったかな」
京子「泣いてばっかりだな!」
結衣「泣いてばっかりだったろ」
京子「涙の数だけ強くなりました」
結衣「まあ、そうかもな」
京子「結衣はおっきくなってさびしんぼになった?」ニヤニヤ
結衣「……お漏らしして泣いたこともあったかなー」
京子「!!」ベチン
結衣「いだっ!」
京子「お・と・め・の・ひ・み・つ~!!」ムニムニ
結衣「わ、わうあったあら、ほっへふえんあ!!」
結衣「え、どこ?」
京子「ほらそこ、そこの木の裏! そっちの方!」
結衣「こ、こら、背中の上ではしゃぐな」
京子「あった!」
結衣「ほんとだ。よく見つけたな」
京子「交番に届けないと!」
結衣「ファンタジー気分が台無しだなおい」
京子「冗談だって~。はやく開けてみよう!」ワクワク
結衣「中身は何だろう?」
【毒消し草を 10個 手に入れた!】
京子「おおっ! 空気読んでるー!」
結衣「よかった、これで毒治せるな」
【京子の 毒が 消えた!】
京子「全☆快」
結衣「じゃあ降ろすぞ」
京子「え~、歩くのめんどい~」
結衣「あのな……」
京子「しかたない、あんまり結衣に迷惑かけるのもアレだし降りてやろう」
結衣「い、いや、別に迷惑とか……」
京子「でも結衣、疲れるだろうし」
結衣「お前一人くらい……軽いし、その……おぶって欲しいならいつでも……」
京子「そ、そう……?」
結衣「……///」
結衣「……しょうがないな」
京子「いいの?」
結衣「す、少しだけな」
京子「おお」
結衣「……///」
京子「サンキュー♪」ギュ
【京子の ゆりが 1上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
京子「……」
結衣「……」
京子「…………ゆ、結衣号はっしーーーーん!///」
結衣(見なかったことにした!?)
京子(結衣の背中……)
【京子の ゆりが 1上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
結衣「……///」テクテク
京子「……///」
【京子の ゆりが 1上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
結衣「て、敵出ないな」テクテク
京子「そ、そうだね~」
【京子の ゆりが 1上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
結衣「///」
京子「あ、あのさ結衣///」
結衣「どどどうかしたか?///」
京子「降りる……///」
結衣「そ、そうか///」
~~~
京子「丸太ごろごろ~」
結衣「それ使えるのか?」
~~~
京子「ツ、ツタ切れないかな……」ビクビク
結衣「大丈夫だろ……たぶん」
~~~
京子「うおおー! このキノコすげー跳ねるぞ!!」ポヨーン
結衣「変なところに飛んでくなよー」
~~~
って感じで進みました
京子「そろそろボスかな?」
結衣「ん……? 京子、あそこに看板が立ってる」
京子「どれどれ?」
【この先 聖なる泉】
京子「おおっ! なんかいかにも重要イベントの気配が!」
結衣「行ってみよう!」
京子「ここが聖なる泉!」
結衣「周りの木に覆われてここだけドームみたいになってるんだ……」
京子「何があるんだろ!? お宝!? 伝説の武器!? ダンジョンへの入り口!?」キョロキョロ
結衣「落ち着け」
≪冒険者よ――≫
結衣「うわっ! 何だ!?」
京子「天啓キター!!」
≪よくぞここまで来た――≫
≪汝らの進むべき道を示そう――≫
結衣「進むべき道……?」
京子「うんうん!」ワクワク
≪ここより東のサイゴ洞窟――≫
≪そこへ行けば 異世界への扉が開かれん――≫
京子「異世界への扉って……!」
結衣「元の世界に戻れるってことか!?」
結衣「や、やったぞ京子! 元の世界に戻れる!」
京子「待って泉さん! 私魔王倒してから帰りたい!」
結衣「お前な!」
≪残念だが魔王はいない――尺の都合で――≫
京子「そんなー」
結衣「ほら見ろ」
≪もう日も暮れるからここで休んで明日から出発するがよい――≫
京子「はーい」
≪泉の水は綺麗だから、水浴びしてもいいよ――≫
結衣「えっ」
京子「やったー! お風呂入ってなくて気持ち悪かったんだー!」
≪さらばだ――≫
京子「だってさ」
結衣「……とりあえず、今日はここで野宿か」
京子「一人で大丈夫?」
結衣「あー、そっか。お前だけ残してくのも心配だな」
京子「私じゃなくて結衣がだよー」
結衣「一緒に行くか」
京子「行くー!」
結衣「あんまり私から離れるなよ」
京子「ちゃんとつかまえててね(はぁと」
結衣「遠くにいるとモンスターと間違えて撃つかもしれないから」スチャ
京子「結衣さんトリガーハッピーになってませんか!?」
京子「結衣ー! 食えそうなの見っけたー!」
結衣「本当か!?」
【白斑の赤キノコを 手に入れた!】
結衣「いや、キノコはまずいだろ……」
京子「だってこれどう見てもアレじゃん! 食べれるよ!」
結衣「でもなあ」
京子「道具の説明文見ればいいんじゃない?」
結衣「なるほど」
【白斑の赤キノコ】
【食べると 体が大きくなる(※ただしマリオに限る)】
京子「ほら、毒とか無いでしょ」
結衣「なんか……色々と雑だな……」
【チェイリーを 手に入れた!】
【エンリンゴを 手に入れた!】
【ハープスを 手に入れた!】
京子「結衣、このへん食いもんいっぱいあるー!」
結衣「でかしたぞ京子! こっちにも何かないかな……」
結衣「お、これはどうだ?」
【ピンクの実を 手に入れた!】
結衣「食べられるかな」
【ピンクの実】
【食べると 性的な意味で 興奮する】
結衣「」ブッ
結衣「こんなもん食えるか!」
結衣「……」
結衣「い、いやいや……ねーよ」
結衣「うひゃあああああ!?」
京子「どっ、どしたん?」
結衣「ななな何でもないよあははは……」
京子「ほら、食べれるのあるだけ取ってきた!」ジャン
結衣「おお、これだけあれば大丈夫そうだな」
京子「えっへん」
結衣「泉に戻るか」
京子「ういっす!」
…
……
京子「ふ~、食った食った……」
結衣「そうだな~……」
京子「ねー結衣」
結衣「ん?」
京子「水浴びしない?」
結衣「え」
京子「水きれいだって言ってたし」
結衣「いや、言ってたけど……」
京子「一緒に水浴びしようぜー!」
結衣「わ、私はお前が終わってからでいいよ」
結衣「は、恥ずかしいだろ」
京子「別に温泉みたいなもんだと思えばいいじゃん」
結衣「そんなこと言っても場所が場所だし、その……」
京子「結衣のムッツリ」
結衣「な!?」
京子「そうやって意識してる方が恥ずかしいですー!」
結衣「わ、分かったよ! 一緒に水浴びすればいいんだろ!」
京子「よっしゃー!」
結衣「くっ……///」
京子「ほら脱いで脱いで♪」
結衣「じ、自分で脱ぐよっ!」
京子「見ない見ない」ジー
結衣「見んなっつーの!」ボカ
京子「ああん」
結衣「まったく……」ヌギヌギ
結衣(やっぱり外で裸になるのって抵抗あるな……///)
結衣「うう……」
京子「ひゃっほーい!」ザプン
結衣「はやっ!?」
京子「何だー、結衣まだパンツはいてんのかー?」
結衣「ちょっ! 見るなって!」
京子「早く脱いでこっち来いよー! きもちーぞー!」
結衣「ええい、ままよっ!」ヌギッ
結衣「///」モジモジ
ザプン
結衣「あ、あんまり冷たくないんだ……」
京子「聖なる泉すげー!」バシャバシャ
結衣「泳ぐな」
京子「平泳ぎー」スイー
結衣「うわっ! こ、こっち来るな!」
京子「何だよー、まだ恥ずかしがってんのかー?」
結衣「へ、変なことされないか心配なだけだ!///」
京子「ほほーう、変なことって……」
結衣「?」
京子「こんなことかなあ!?」ムニュ
結衣「ひゃあああああ!?///」
京子(今の声エロい///)
結衣「な、何すんだバカ!!」
京子「つい……」
結衣「次やったら沈めんぞ」パシャパシャ
京子「あ、結衣、背中洗ってやろうか? こう手でこすって」
結衣「断る」
京子「即答!?」
結衣「絶対くすぐったりするだろ」
京子「しないってー」
結衣「……本当にしないなら頼もうかな」
京子「よーし任せろ! 悶絶させてやるからな!」
結衣「やっぱやめた」
京子「じ、冗談だって……」
結衣「うひゃあ!」
京子「おおうっ!?」
結衣「い、いや……分かっててもやっぱくすぐったい」
京子「じゃあちょっと強めにこすれば平気?」ゴシゴシ
結衣「あ、いい感じ」
京子「よいしょよいしょ」ゴシゴシ
結衣「ふー……」
京子「こっちもー」サワサワ
結衣「どわああああああ!? ど、どこ触ってんだ!!」
京子「脇の下」
結衣「自分で洗える!!」
京子「でも念入りにやらないと匂うよ?」
結衣「余計なお世話だ!!」
京子「ぶー」
結衣「まったく……」
京子(……)
京子(結衣の脇……)
京子(……///)
京子「」スンスン
京子「///」ドキドキドキドキ
【京子の ゆりが 3上がった】
京子「!?」
結衣「どうした?」
京子「あ、いや何でもないっす……」
結衣「体も洗ったし、私は上がるぞ」
京子「えー、もう?」
結衣「ずっとつかってると風邪引きそうだし」
京子「結衣が上がるなら私もー」
結衣「じゃあ体拭い……」
京子「あっ」
結衣「……京子」
京子「……結衣」
二人「タオル、ないじゃん!」
……
京子「……」ギュー
結衣「……」ギュー
京子「さみい……」
結衣「さむいな……」
京子「あんまり乾かないな……」
結衣「そのうち乾くだろ……」
京子「結衣……」
結衣「ん?」
京子「どこ見てんの」
結衣「なっ!?///」
京子「あ、本当に変なとこ見てたんだ~」ニヤニヤ
結衣「お、お前ー……!」
結衣「あ、赤くねーよ!」
京子「でも……結衣なら……いいよ……?」ボソッ
結衣「っ!?///」ゾク
【結衣の ゆりが 1上がった】
京子「むふふ~」ニヤニヤ
結衣「お、お前ぇ~」
結衣(こうなったら……)
結衣「京子」
京子「んー、何かなー?」
結衣「京子の体、月明かりですごく綺麗だぞ」ボソ
京子「!?///」カァァ
【京子の ゆりが 1上がった】
結衣「」ニヤリ
京子「ち、ちくしょ~///」
結衣「でも喜んでたじゃん」
京子「ぐぬぬ」
結衣「京子は分かりやすいんだよ」
京子「ゆ、結衣の体だって綺麗だぞ」
結衣「そうか、ありがとう」ニコ
京子「はうっ///」キュン
【京子の ゆりが 1上がった】
京子「んがー!」
結衣(分かりやすいなあ)
京子「ふえあ///」
【京子の ゆりが 1上がった】
結衣「京子の髪、なんだかいい匂いする」
京子「ひゃううう///」
【京子の ゆりが 1上がった】
結衣「こうしてると京子がドキドキしてるの伝わってくるよ」ギュ
京子「あわわわわ///」
【京子の ゆりが 1上がった】
結衣「ぶえーっくしょ! あー、やっぱ寒いな……」
京子「……」
【京子の ゆりが 5下がった】
結衣「あれ?」
結衣「あれ、もう服着るの? 髪まだ濡れてない?」
京子「結衣には幻滅した! 寝る!」
結衣「わ、悪かったよ」
京子「私の人生を返して……」シクシク
結衣(そこまでのこと!?)
京子「zzz」
結衣「で、もう寝てるし」
結衣「私も服着て寝るかな」ゴソゴソ
京子「……」
結衣「京子、もう寝てる?」
京子「zzz」
結衣「……」ツンツン
京子「zzz」
京子「……」
結衣「ん……」クンクン
京子「……」
結衣(落ち着く……)
【結衣の ゆりが 1上がった】
結衣(このまま寝よ……)
【結衣の ゆりが 1上がった】
結衣「……」
【結衣の ゆりが 1上がった】
結衣「……」
【結衣の ゆりが 1上がった】
【京子の ゆりが 1上がった】
結衣「……見なかったことに」
京子「///」
次の日
京子「ここがサイゴ洞窟か!」
結衣「いよいよだな……!」
京子「お宝を手に入れて、村のみんなを救うんだ!」
結衣「違うだろ」
京子「死んだ村長のためにも!」
結衣「村長死んでる設定かよ」
京子「油断せずに行こう!」
結衣「はいはい」
京子「うおお、暗いな」
結衣「洞窟だからな」
京子「けど割と遠くまで見渡せるね」
結衣「まあゲームの世界だし」
モンスター「グオオオオオオオオ!!!」
京子「っていきなり出たー!!」
結衣「くっ!」ガガガガガガ
【モンスターを たおした】
モンスターA「グルルルルル……」
モンスターB「ゲゲゲゲ……」
モンスターC「ゴゴゴゴ……」
京子「ゆ、結衣! 敵いっぱいいる!」
結衣「ラストダンジョンは一筋縄じゃいかないみたいだな……!」
【モンスターAを たおした】
【モンスターBを たおした】
モンスターC「ゴッ!!」ズガン
京子「ひゃー!!」
結衣「あいつ! 京子を狙って!」
京子「ゆ、結衣いー!」
モンスターC「ゴゴゴー!!」
結衣「ダメだ、近すぎて京子に当たる……!」
結衣「くっ……うおおおおおおおおおおお!!!」ダッ
ガン!
【モンスターに 1のダメージ!】
モンスターC「ゴ?」
京子「結衣!?」
京子「じ、銃で殴っても効かないよ結衣!」
モンスターC「グゴオオオオオオオオ!!」ブン
ズガッ
結衣「うああっ!!」ズシャ
京子「結衣!!」
結衣【スタン】「う……うう……」
京子「こ、このぉ!! よくも結衣をぉ!!」ザンザン
【モンスターに 1のダメージ!】
【モンスターに 1のダメージ!】
【モンスターに 1のダメージ!】
結衣【スタン】(あいつ、まさか、物理耐性……)
モンスターC「ゴゴ……?」ギロリ
京子「ひっ」
結衣【スタン】(くそっ……体が……動かない……!!)
京子「だ、だけど結衣が……」
結衣【スタン】「私はいいから、逃げろ!!」
モンスターC「」ドスンドスン
京子「い……嫌だ!!」
結衣【スタン】「京子!?」
京子「あいつやっつけないと結衣がやられちゃう!!」
モンスターC「」ドスンドスン
京子「えええええい!! ミラクるんスラーーッシュ!!」ザシュ
【モンスターに 2のダメージ!】
モンスターC「……」
京子「ミラクるんソード! ミラクるんカリバー! ミラクるんこうせーん!!」ザシュザシュ
【モンスターに 2のダメージ!】
【モンスターに 4のダメージ!】
【モンスターに 8のダメージ!】
結衣【スタン】「ダメージが……!?」
【モンスターに 16のダメージ!】
【モンスターに 32のダメージ!】
【モンスターに 64のダメージ!】
モンスターC「グゴオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」ズガッ
京子「があっ!」
京子【スタン】「うう……!」
結衣【スタン】「京子ッ!!」
モンスターC「グゴゴ……」
京子【スタン】「ミ……ミラク……るん……」
モンスターC「ゴゴゴゴ……」
京子【スタン】「結衣!?」
モンスターC「グゴゴオオオオオオオオオ!!!」ブンッ
結衣「私が……守るッ!!」
京子「!!!」
京子(助けて――――)
京子「ミラクるーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!」
ズドォン!!!
モンスターC「……ゴ?」
結衣「あ、あれ……」
???「愛と正義の魔女っ娘ミラクるん!」
結衣「こ、この子……!?」
ミラクるん「華麗に登場!!」
モンスターC「ゴゴッ!?」
ミラクるん「おイタをする子は滅多打ち!! ミラクるーん……ドンキ!!」ズゴォ
モンスターC「ゴベ!?」
【モンスターCに 4294967295のダメージ!】
【モンスターCを たおした!】
ミラクるん「無属性攻撃だよ♪」
ミラクるん「ミラクるんジェネリック医薬品!」パァァ
【結衣は HPが回復した!】
【京子は HPが回復した!】
結衣「はっ! き、京子、大丈夫か!?」
京子「ゆ、ゆいぃ……」ポロポロ
結衣「京子……」
京子「うわあああああああん!! こわがっだよぉぉ~~~~~!!」
結衣「よしよし、もう平気だからな」
京子「うぇぇ……ひぐ……ゆ゙い゙ぃ……」
結衣「それで、あなたは……」
ミラクるん「私を呼ぶ声に導かれて、二次元の世界からやってきたよ♪」
京子「ほ、本物……?」
ミラクるん「京子ちゃん、いつも私を素敵な物語の中で活躍させてくれてありがとね」
京子「う……うわあー! 本物のミラクるんー!」パァ
京子「サイン下さい!」
結衣「ちょっ」
ミラクるん「うふふ、京子ちゃんには特別だよ」サラサラ
京子「やったー!」
結衣「切り替えの早い奴……」
ミラクるん「二人はどこまで行くのかな?」
結衣「この洞窟にあるっていう異次元の扉まで……」
京子「ミラクるんも来てくれるの!?」
ミラクるん「よければ私も一緒に行きたいな」
京子「じゃあ一緒に行こう! ミラクるんと冒険だー!」
結衣「す、すいません」
ミラクるん「ミラクるんは二人の愛の味方だよ♪」
【ミラクるん(ゲスト)が 仲間になった!】
…
……
京子「あ、分かれ道だ」
結衣「どっちにいけばいいんだろう」
京子「ミラクるん、分かる?」
ミラクるん「んー、ちょっと待ってね」
ミラクるん「ミラクるーん……」ムムム
ミラクるん「マップ全開放!」カッ
ミラクるん「扉はこっちね!」
京子「ミラクるんすっげー!」
結衣(今なにかしてはいけないことをしてしまった気が)
~~~
ミラクるん「この先の部屋に扉があるわ。でもその前に」
結衣「やっぱり……」
京子「ラスボス!?」
ミラクるん「そう、みんな気をつけて!」
京子「ミラクるんがいれば楽勝だよ!」
結衣「緊張する……」
京子「結衣、今度は吹っ飛ばされんなよ!」
結衣「お前も危なくなったらすぐ逃げろよ」
京子「結衣だけ置いて逃げたりしないよ」
結衣「二人ともやられたらゲームオーバーだろ」
京子「私が結衣の盾になってやるよ!」
結衣「やれやれ」
ミラクるん「うふふ」
サイゴ洞窟・最奥
ドラゴン「……」
京子「うわっ、ドラゴンだ!」
結衣「いかにもなボスだな」
ドラゴン「異世界よりの冒険者たちよ……」
京子「喋った!?」
ドラゴン「これより先はゆるゆりの世界への扉……」
ドラゴン「扉を通りたくば、我にその力を示すのだ……!」ズズズ
結衣「す、すごいプレッシャーだ!」
京子「さすがラスボス……!」
ミラクるん「くるよ!」
ドラゴン「グオオオオオオオオオオオオ!!!」
※画面にヒビが入って割れる演出
※ドラゴンを仰ぎ見るようなカメラアングルから後ろに回り込み巨大なドラゴンと小さな主人公たちの対比
ドラゴンの顔を正面から映し、ドラゴンが吠えると同時にカメラが引き主人公たちの後ろ姿が映る
ドラゴン「グオオオオオオオ!!」
京子「うわっ! 火の玉の雨だ!!」
ミラクるん「ミラクるん・核の傘バリアー!!」キュイイン
結衣「ミラクるん、ありがとう!」
ミラクるん「今のうちに攻撃を!」
結衣「うおおお!」ガガガガガ
京子「元気のバロメータービーム!」ミョ~ン
ドラゴン「グルオオオオオオッ!!」ブン
結衣「尻尾攻撃!?」
京子「うわあっ!」
ミラクるん「きゃああ!」
ドォン!!
結衣「みんな、大丈夫か?」
ミラクるん「愛と正義のDEF999!」
ドラゴン「……」
【ドラゴンは 力を溜めている】
京子「うわわっ、なんかヤバそうだよ結衣!?」
結衣「まずい、ブレスが来るぞ! みんな防御だ!」
ミラクるん「チャージなどさせるか……!!」
結衣「え」
…
……
ドラゴン「グアアアアアアアアア!!」
【ドラゴンを たおした!】
ミラクるん「今の技はまだ未放送だから、他の人には秘密ね☆」
京子「は、はい……」
結衣(ミラクるん、こええ……!)
ミラクるん「敵も倒したし、私が手伝えるのはここまでね」
京子「ええっ! もう行っちゃうの!?」
結衣「せめて何かお礼を……」
ミラクるん「ごめんね、まだ私の力を必要としている人のところに行かなくちゃいけないから」
京子「そっか……」
結衣「ミラクるん、色々と本当にありがとう!」
ミラクるん「お礼なんていらないわ! その代わり単行本3冊ずつ買ってね☆」
京子「ばいばーい! ミラクるーん!」
結衣「さようならー!」
ミラクるん「これ読んでるみんなは、百合姫買ってねー……」キラキラ....
京子「……」
結衣「……」
京子「行っちゃった……」
結衣「ああ」
京子「なんか、あっという間だったね」
結衣「そうだな。最初はどうなる事かと思ったけど」
京子「名残惜しいね」
結衣「いざ終わりとなるとな」
結衣「いや、こういう場合って現実世界の時間は進んでなかったりするんじゃないか」
京子「あー確かに」
結衣「ま、何にせよ、このゲームはここでエンディングってことで」
京子「じゃあ、せーので開けよう!」
結衣「よし、分かった」
京子「準備いい?」
結衣「いつでも」
二人「せー」
二人「のっ!」
二人「ぬぬぬ……」グググ
二人「ぬおおおおおおおおおおおおおお」グググググ
京子「ハァハァ……」
結衣「あ、開かない……?」
京子「ちょっと、建て付け悪いんじゃないの!?」ガンガン
結衣「建て付けっていうか……ひょっとして鍵とかないと開かないんじゃ」
京子「待って、扉に何か書いてある!」
【ゆりを 100捧げよ】
結衣「……」
京子「……」
結衣「京子、いまゆりいくつ」
京子「8……結衣は?」
結衣「11……」
結衣「……」
京子「ど、どうしよう」
結衣「どうしようって」
京子「……」
結衣「ゆ、ゆり溜めるしかないだろ……」
京子「うわあああああああ!///」
結衣「し、仕方ないだろ帰れないんだから!///」
京子「ちくしょー、頭おかしいんじゃないのかこのゲーム作った奴……!」
結衣「……」
京子「……ゆ、ゆりゆりするか」
結衣「あ、ああ」
京子「ええと、じゃあ……だ、抱き合う?」
結衣「わ、分かった」
ギュ
京子「///」
結衣「///」
【京子の ゆりが 1上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
京子「終わらないよこれ……」
結衣「1だけ上がってもな……」
結衣「私に言うなよ」
京子「なんかこう……もっとゆりゆり~んな感じのないの?」
結衣「じ、じゃあ……手を腰に回して……」
京子「ひゃあ///」
結衣「もっと密着する感じで///」ギュ
【京子の ゆりが 1上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
京子「くそ……死ぬほど恥ずかしいのにまた1……」
結衣「な、ならっ」ギュウウ
京子「ふええ!?///」
結衣「こ、こんなのは///」ギュッギュッギュ
京子(ゆ、結衣の身体が~///)
【京子の ゆりが 1上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
結衣「ダメか……」
京子「それなら!」ポフッ
結衣「き、京子!?」
京子(結衣の匂い嗅げば……///)クンクン
結衣「ちょ、き、京子……くすぐったい///」
【京子の ゆりが 2上がった】
【結衣の ゆりが 1上がった】
京子「ううう……///」
結衣「お、お前って……匂いとか好きなのか……?」
京子「わ……悪かったなあ!!///」
結衣「べっ、別に、悪くは……い、嫌じゃないし……」
京子「!!」カァァ
結衣「ひゃあ!?」
京子「んん~!」グリグリスンスン
結衣「京子……む、胸……! ひゃあっ!」
京子(結衣~、結衣~、結衣ぃ~!!)グリグリスンスン
【京子の ゆりが 2上がった】
【結衣の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【結衣の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 2上がった】
結衣「あ、あわわわ///」
京子「んぅぅ~!!」
結衣「///」
京子「け、結構……来てたんじゃない……?」
結衣「ま、まあ……その……まあ……うん……///」
京子「でもまだ足りないのか……」
結衣「あの……さっきのずっと続けてれば……」
京子「もう絶対やらないっ!!///」
結衣「な、なんで……」
京子「死ぬほど恥ずかしかったんだからな! 私はもうやんない!! 次結衣の番!!」
結衣「うう……」
京子「ほら早く!」
結衣「は、早くって言われても……///」
京子「」ジー
結衣「わ、分かったよ……やるよ……」
京子「ん」クル
結衣「」ギュ
京子「うへ///」
結衣「……///」クンクン
京子「な、何してんの結衣」
結衣「べ……別になにも……」クンクン
京子(髪の匂いかいでんだろぉ……///)
結衣「そ、その……こうしてると落ち着くから……」
京子「う~……恥ずい……」
【結衣の ゆりが 2上がった】
【京子の ゆりが 1上がった】
京子「たった2じゃん!」
結衣(これ結構好きなんだけどな……///)クンクン
さあ、どう攻めるか
京子「ふああああっ!?」
結衣「びっくりした?」
京子「み、耳に息吹きかけんなあ///」
【京子の ゆりが 1上がった】
結衣「上がってるけど」
京子「ゆ、結衣は上がってないじゃん!」
結衣「」ペロ
京子「ひぃ!?///」ゾクッ
【京子の ゆりが 3上がった】
結衣「あ、耳舐められるのも好k」
京子「だああああああああああああああああああ!! それ禁止!!///」
結衣「でもゆりが……」
京子「禁止って言ったら禁止ー!!///」
結衣「60ってどんなだよ」
京子「いや……その……もっとこう……先の……あるじゃん」
結衣「先?」
京子「あ、あれとか」
結衣「あれ……って……」
京子「……」
結衣「………………えっと、き、キスとか……?」
京子「……」
結衣「……」
京子「……や、やる?」
結衣「き、京子は、やりたいの?」
京子「やるのかやらないのか訊いてるの!///」
結衣「あ~……えと……///」
結衣「……わ、私は……いいけど……京子と……///」
京子「……///」
結衣「お、お前は」
京子「……ん、ん~、まあ、うん……///」
結衣「どっちだよ」
京子「察せよバカ!///」
結衣「ご、ごめん」
結衣「えと、どっちがする?」
京子「わ、私!」
結衣「じ、じゃあ……頼む」
京子「うん」
結衣「……」
京子「い、いくよ」ドキ
結衣「ん……」
京子(結衣の顔……)
結衣「……」
京子(ゆ、結衣って、こんなカッコよかったっけ///)ドキドキ
【京子の ゆりが 1上がった】
京子(///)
結衣「……」
結衣「ん……」ピク
京子(わ、私の息かかったかな///)
結衣「……」
京子(ほっぺ……耳まで……ぜんぶ真っ赤で……)
京子(ゆ、ゆいの……ゆいのくちびる……)ドキドキ
京子(す……するっ……! キスするっ! ちゅーしろ私……!)ドキドキドキドキ
京子「………………う、ううう~~~~!///」
京子「あう……///」
京子「ゆい……」チョンチョン
結衣「ん?」
京子「やっぱ……ゆいがやって……」
結衣「ええ……」
京子「お、お願い」
結衣「目閉じて」
京子「……///」
ちゅっ
京子「!?!?!?!?!?///」
ドン
結衣「わっ」
京子「なな、ななな、ななななな」
結衣「ど、どうした?」
京子「はえーーーーーーーーーーーーーーよ! もっとためらえよ!! 心の準備があんだろー!!」
結衣「い、いや、目閉じてって言って閉じたじゃん」
京子「閉じた後に一呼吸おけよぉ!!」
結衣「ご、ごめん……///」
京子「///」プシュー
結衣「て、ていうか、ゆりは……」
京子「……」
結衣「あれ、増えてない!?」
京子「……もっかい」
結衣「へ?」
京子「もっかい!」
結衣「わ、わかった……」
京子「ん!」
結衣「……い、いくぞ」
京子「う、うん……」
京子「?」
結衣「手」
京子「!」
結衣「つなご」ギュ
京子「……///」
結衣「じゃあ改めて……いい?」
京子「」コクリ
結衣「……」スッ
京子「……」
結衣「……」
京子「……」
結京「んっ……」
~~~~~~~~~~~~~~~
【京子の ゆりが 999上がった】
【結衣の ゆりが 999上がった】
~~~~~~~~~~~~~~~
100どころか1000も越えたよ
原作
なもり/「コミック百合姫」一迅社刊
キャスト
歳納京子 歳納京子
船見結衣 船見結衣
ミラクるん ミラクるん
泉の声 脳内音声
ドラゴン 脳内音声
その他諸々 脳内音声
エンディングテーマ 「パジャマ旅行」
歌:京子&結衣
作詞:深青結希
作曲:若林充
編曲:Funta7
挿入歌 「魔女っ娘ミラクるん♪」
歌:魔女っ娘ミラクるん
作詞:Funta3
作曲:Funta7
編曲:Funta7
製作 七森中ごらく部の二人
© なもり・一迅社/七森中ごらく部の二人
結衣「ここ……は……?」
京子「ゆ、結衣の部屋だ!!」
結衣「てことは……戻ってきたんだ!!」
京子「やったー!」
結衣「良かった……また変な世界に飛ばされたりしなくて……」
京子「あっ、それも面白そうだな!」
結衣「もう勘弁してくれ」
京子「いいじゃん、結衣と二人でどこまでも冒険!」
結衣「……まあ、悪くはなかったけど」
京子「ちゅ~も出来たしな!」
結衣「お前、あんだけ恥ずかしがってたくせして……」
京子「へへ♪」
結衣「まったく……」
結衣「うん?」
京子「扉にゆり吸われちゃった」
結衣「……まだ899も残ってなかったっけ」
京子「補給してくんないとしぬ~」
結衣「あー、分かったよ、もう」
京子「ん♪」
結衣「……しょうがないな、京子は」
/ \/////:``丶 、 `丶、 _\_ |
. / / `` '''丶: : :// : > 、  ̄ '' ー- 、
/ \ _,,∠ 、 //: : :|イ: : :|/ニ 7ー-、__ >―――――- 、丶
. / Y_/ /: /:/ /Y'〒ヽ //: : /|イ、|: : : : :∨: :∨///// \
丶、 l / ∨ |: :|: /: |」弋_`フ  ̄ 斗l ∨:://|: :|: い////////
l `7''',二´┬―う」: :|`:r⊂⊃ /て)}くィl/: : : |: :い//////
_|_>'ー|ハ〈/ /)``丶八 .へ、' `ー' /|: | |: : : :|: :|」L> '´
ー,、_ ̄` ||」 | i´____rァ\ ヽ ノ ⊂⊃: :|: :N: : : / /| |
` ミ |トJ|‐'∠、 ∨‐ 、\>┬―‐ '´ T7: //_:ム-'
 ̄/|| | レ′ ヽ }〉 \!「 ィ‐┐
. / ハ '、’、 l/{ 込〉 ハ Thank you for playing!
|^レ'l トr< // 〈ー ' /\ _|∧
|ヒ_‐ぅ、」「 `ーr'|_//__〉 Happily after ever!
|ハ三|ィ/ 〃 ∧―‐ ヘ
∨ーr〃! |レ' / ', \ , -_┐
\/ ∨ || ∧ ’,  ̄ ̄ ̄`Y ‐ぅ
/ || |> 、 \ ├ '´
| '´l}/ \ミー- 、 //
/| /|| \ ̄`` ー'Y
ところで窒息死します!のシーン結衣のお尻のにおい嗅いでるよねアレ
おつかれ
次回作も期待しているよ
目からウロコでた
非常に素晴らしいSSだった
Entry ⇒ 2012.03.24 | Category ⇒ ゆるゆりSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
犬「にんげんになりました」男「なんと」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332501978/
男「・・・」
犬「・・・」
男「・・・」
犬「よろしくおねがいします」
男「とりあえず服を着ろ」Tシャツワタシ
男「よし」
犬「ほめてください」
男「・・・なに?」
犬「ごしゅじんはふくをきろといいました」
男「言ったな」
犬「ですからわたしはふくをきました」
男「着たな」
犬「ほめてください」
犬「・・・」
男「・・・えらいぞ、犬」
犬「!」
犬「わふ・・・」ブンブン
男(しっぽすげぇ)
男「・・・いや」
犬「ときにごしゅじん」
男「なんだ?」
犬「おなかがすきました」
男「・・・」
犬「・・・」
男「・・・」
犬「ますたー、いつもの」キリッ
男「そんなのどこで覚えた」
男「そうか・・・」
犬「はい」
男「・・・」
犬「・・・」
男「・・・」
犬「・・・ちなみにこれはおみせの『ますたー』とごしゅじんといういみの『ますたー』がかかっt」
男「聞いてない」
男「ああ」
犬「・・・」
男「・・・」スクッ
犬「どこかにいかれるのですか?」
男「・・・買い物に」
犬「!つまりさんぽですね!?」
男「違う」
男「お前は留守番だ」
犬「?」
男「・・・行くのは俺だけ。お前は行かない。わかるか?」
犬「なぜですか?」
男「・・・シャツ一枚の女の子を連れていくわけにはいかないだろう」ボソ
犬「???」
犬「・・・わかりました」ショボーン
男(あからさまに落ち込んだなぁ)
男「・・・犬」
犬「・・・なんでしょう?」ショボーン
男「言うこと聞いてえらいぞ」ナデナデ
犬「!!」
犬「と、とうぜんです!いぬですから!わたしいぬですから!!」ブンブンブンブン
男(おぉ・・・。まるでプロペラのようだ)
犬「はい!いってらっしゃいませ!」
バタン
犬「・・・」
『言うこと聞いてえらいな』
犬「・・・」
犬「・・・わっふ」フリフリ
犬「ごしゅじんはまだでしょうか」
1時間後
犬「ごしゅじんおそいです」
さらに30分後
犬「・・・」
もひとつ30分
犬「グスッ・・・」キューン・・・
犬「!!!」
男「ただいま」
犬「ごしゅじん!」ドグッ!
男「ガフッ」ドサァ
犬「ごしゅじん!ごしゅじん!」ペロペロペロ
男「・・・」
犬「」ペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
男「やめなさい」
男「・・・次からは気をつけろ」ベトベト
犬「わふ」
犬「それよりもごしゅじん」
男「なんだ?」
犬「とてもさびしかったです・・・」
男「・・・」
犬「とてもとてもさびしかったです・・・」
男「・・・」
犬「あとすこしおそかったら、さびしさのあまりおしっこをもらしていたかもしれません」
男「やめてくれ」
男「・・・」
犬「・・・」
男「・・・待たせて悪かったな」ナデナデ
犬「わふ」ブンブン
男「飯にするか」
犬「まってました!」
男「カレーだ」
犬「かれー」
男「カレー」
犬「・・・ひれもしっぽもついてません」
男「カレイじゃない、カレーだ」
犬「???」
男(そういえば、人間の食べ物でもよかったのか?)
男(もしなにかあったら・・・)
犬「ごしゅじん」
男「ん?」
犬「これからはまいにち『かれー』にしてください」
男「大丈夫みたいだな」
犬「ごしゅじん」トテトテ
男「?どうした?」
犬「からだがかゆいです・・・」モゾモゾ
男「あー・・・」
男(そういえばそろそろ体洗う頃か・・・)
男(・・・っていうか、これからは毎日じゃないと駄目か?)
男(一応人間だし)
犬「ごしゅじん?」
犬「・・・どうでしょう」
男(無理そうだな・・・)ハァ
男「もう少し待ってろ」
犬「?」
男「洗い物が終わったら風呂にいれてやる」
犬「わふ!?」
犬「・・・」
犬「わっふ」ブンブン
犬「・・・」ダラーン
男「・・・よし」アライモノオワリ
犬「!」ガバッ
犬「ごしゅじんはやく!はやくおふろに!!」ブンブン
男「落ち着け」
犬「はい!」ブンブン
男「・・・風呂に入るには、まず服を脱がないといけない」
犬「はい!」ヌギヌギ
男「ちょっ・・・」
犬「ぬぎました!」スッポンポーン
男「・・・」
男(なんて抑揚のないボディなんだ・・・)
犬「?」ペターン
犬「ごしゅじんはやく!おふろはまってくれませんよ!!」
男「むしろ待つことしかできねぇよ」
風呂場
犬「わふー・・・」
男「痛くないか?」アタマゴシゴシ
犬「はいー・・・」トローン
男(頭はまだ大丈夫。問題は・・・)
男(ついにこの時がきてしまったか・・・)
男「・・・」
犬「・・・ごしゅじん、どうしました?」
男(ここまできたなら覚悟を決めるか・・・)
男「なぁ犬」
犬「わふ?」
男「今からお前の体を洗うけど、いいか?」
男「・・・」
犬「・・・はい!もちろんです!」
男「・・・そうか」
犬「はい!」
男「・・・ほんとに洗うぞ?」
犬「・・・?はい」
男「・・・」
男(えぇい!ままよ!)
犬「わっふわっふ♪」
男「」グッタリ
男(元・犬とはいえ、あそこまで女の子がやわらかいとは・・・)
男(まだ手に感触が残ってる・・・)
男「・・・寝よう」フラフラ
犬「あ、じゃあわたしもねます」
男「そうか」
犬「はい」
犬「それではごしゅじん、おやすみなさい」
男「まて」
犬「はい?」
男「なんでお前は俺の布団にはいってくる」
犬「?いつもいっしょにねてるじゃないですか」
男(・・・そういえばそうだった)
犬「!?なぜですごしゅじん!」
男「なんででもだ」
犬「・・・」
男「犬は言う事を聞くいい子なんだろ?だったら・・・」
犬「・・・違います」
男「え?」
犬「わたしはいいこじゃありません。だからごしゅじんといっしょにねます」
男「・・・なんでそこまd」
犬「だって!!」
犬「べつべつにねたら、ごしゅじんはいなくなるかもしれません」
犬「わたしがねてるあいだに、おそとにおいていくかもしれません」
犬「ま、また・・・」グスッグスッ
犬「わたしを・・・すてるかもしれません・・・」グスッ
男「犬・・・」
男(ダンボールに入れられて捨てられていた)
男(初めて犬に会ったとき、こいつはすがるようにして俺にすりついた)
男(まるで、もう捨てられないよう俺の機嫌をとっているかのようだった)
犬「グスッ・・・。ほんとうは、きょうもすごくふあんでした」
犬「おかいものにいったまま、ごしゅじんがもどってこないかもとおもいました」
犬「わ、わたしは・・・」
男「・・・もういいんだ、犬」ポン
犬「ごしゅ・・・じん・・・?」
男「お前はもうなにも心配しなくてもいい」
男「お前は俺を必要としてくれるし、俺にも・・・お前が必要だ」
男「だからもういいんだよ、犬」
犬「・・・ごしゅじん」グスッ
男「ん?」
犬「・・・おしっこがしたいです」ズビッ
男「台無しだよ!!」
男「お前ってやつは・・・」
犬「ごしゅじん」
男「なんだ」
犬「・・・わたし、ごしゅじんのいぬでよかったです」
男「・・・そうか」
犬「はい。・・・だから」
犬「これからもいっぱいなでなでしてくださいね!ごしゅじん!」
おわり
と言いたいがエピローグを期待してもいいのだろう?
これはこのままほのぼのENDがいいかもね
のこってたら下手なりに続き書きます
男「犬のための服を買いに来たわけだけど」
男「・・・」チラッ
犬「ごしゅじん!たこやきってなんですか!?あ!あっちからもいいにおいが!」
男「大丈夫か?これ」
犬「はい!!」ブンブン
男「おちつけ」
犬「はい」ピタッ
男(おぉ・・・。すごいじゃないか)
犬「」ソワソワソワソワソワ
男(そうでもなかった)
犬「ごしゅじん」
男「なんだ?」
犬「ふくはそんなにひつようなんですか?なんだかまだいわかんが・・・」
男「服がないと散歩にいけないな」
犬「かいましょう!いますぐに」
男「服屋についたわけだが」
犬「わふ」
男「欲しい服とかはないのか?」
犬「どんなふくがあるかわかりません・・・」
男(それもそうか、犬だし)
犬「あ、でもまえに『てれび』でみたやつがあります!」
男「なんだ」
犬「『ゆるふわもてけいふぁっしょん』というやつです1」
男「却下だ」
なんだかんだで
男「買ったな」
犬「かいましたね」
男「結構似合ってたぞ」
犬「わふ?」
男「・・・可愛いってことだ」
犬「!」
犬「かわいいですか!?いぬかわいいですか!?」
男「あ、あぁ」
犬「・・・」ムフーン
男(誇らしげだ・・・)
男「あ」
犬「?」
男「悪い、すこしトイレに行って来る」
犬「そうですか、じゃあわたs」
男「ついてくるなよ?」
犬「・・・わふ!?」
男「ちゃんと戻ってくるから、な?」
犬「・・・わかりました」ショボーン
犬「はやくもどってきませんかね・・・」
「ねぇwww」
犬「わふ?」クルッ
DQN1「うはっwwwwwやっべwwww超美少女じゃんwwwww」
DQN2「これはそそるwwwwwww」
犬「どちらさまでしょうか・・・?」
DQN2「ねぇねぇwwwwそのしっぽと耳なんかのコスプレ?wwww」
DQN1「めっちゃかわいいねwwwwwwwwwww」
DQN1「俺らと遊ばない?wwwwwうまいパスタ(笑)の店知ってんだよねwwww」
犬「ぱすた?」
DQN2「そうそうwwww暇なら行こうよwwwww」
犬「ありがとうございます。でも、いぬはごしゅじんをまってるので」
DQN2「ごしゅじん?・・・チッ、彼氏持ちかよ」
DQN1「つまんねーな」
DQN1「ってかごしゅじんとかwwwwプレイの真っ最中かよwww」
DQN2「そいつ相当の変態野郎だなwwww」
犬「?へんたいってなんですか?」
DQN2「えwwwwそれマジで言ってんの?」
DQN1「いいか?wwwww変態ってのは、どうしようもないダメ野郎のことを言うんだよwwww」
犬「だめ、やろう・・・」
DQN1「そうそうwwww」
DQN2「だからさwwwwそんなやつほっといて俺らt」
犬「やめてください!!!」
DQN's「」ビクッ
犬「ごしゅじんはだめなんかじゃありません!」
犬「ごしゅじんはわたしをひろってくれました!」
犬「いっしょにねてくれました!」
犬「いっぱいなでなでしてくれました!!」
犬「かれーもたべさせてくれました!!」
犬「からだをあらってくれました!!」
犬「わたしを・・・ひつようだっていってくれました・・・」
犬「そんなごしゅじんを、だめなんていわないで!!!」
DQN2「な、なんだよこの女・・・。頭おかしいんじゃねぇか?」
OQN「行こうぜ」
スタスタ・・・
犬「・・・」グスッグスッ
男「ただいm・・・どうした犬!」ダッ
犬「ごしゅじん・・・」
男「どどどどうした!?ぽんぽん痛いのか!?」
犬「ぽんぽん?」
男「ぁ・・・」
犬「?」ズビッ
男「ゴホン・・・。・・・なにがあったんだ?」
犬「あ、はい・・・。さっき・・・」
犬「ごめんなさい・・・」
男「なんで犬が謝るんだ。悪いのそいつらだ」
犬「でも・・・」
男「いいから。ほら、帰るぞ」
犬「はい・・・」
男「・・・俺は」
犬「?」
男「俺は犬が好きだよ」
犬「ぇ・・・」
男「俺は犬が好きだ。大好きだ」
男「甘えん坊なところも、ちょっとバカなところも」
男「全部ひっくるめて犬が好きだ」
男「だから、犬がそこまで怒ってくれて俺は嬉しい」
男「それじゃあ駄目か?」
犬「・・・」
男「・・・犬?」
犬「」ガバァ!
男「うお!?」
犬「」ペロペロペロペロペロ
男「ちょっ、やm」
犬「」ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
男「」
犬「ほんのうにしたがったらこうなりました」
男「・・・」ベットリ
犬「しつれい」
男「・・・あぁ」
犬「ごしゅじん」
男「・・・なんだ?」
犬「えい」
チュッ
男「・・・」
男「!?」
犬「さっきのはいぬとしてのかんしゃです」
犬「そして・・・」
犬「これは『にんげん』のかんしゃです」
男「・・・そうか」フッ
犬「はい」
犬「ときにごしゅじん」
男「なんだ?」
犬「おしっこがしたいです」
男「またか!!」
・
・
・
・
・
「ごしゅじん、どうですか?」
「・・・」
「ごしゅじん」
「・・・似合ってるぞ」
「!」
「・・・わふっ」
「それと、俺はもう『ごしゅじん』じゃないぞ」
「・・・そう、でしたね」
「・・・あぁ」
「泣くなよ・・・」
「・・・はい」ズビッ
「・・・」
「・・・それじゃあ、いきましょう」
「・・・そうだな」
「これからもよろしくおねがいしますね?・・・『あなた』」
ほんとにおわり
よかったらアドバイスやご意見などくれると嬉しいです
かわいいなあ
乙
久々にわんことくらそう、やるか
これを参考にまた作りたいと思います
ちなみに自分は犬をゴールデンレトリバーで想像しました
俺もゴールデンレトリバーってイメージだったわ
素晴らしかった、また書いてくれ
乙
Entry ⇒ 2012.03.24 | Category ⇒ 兄弟姉妹「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ミミック「外の世界を見てみたい」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332241680/
ミミック(未だ冒険者には開けられたことはなく)
ミミック(たまに通りかかるネズミや虫だけで食いつないできた)
ミミック(……)
ミミック(このままでいいのだろうか……)
ミミック(もしかするとこのダンジョンの存在自体、人間には知られていないのかもしれない)
ミミック(……)
ミミック(……駄目だ)
ミミック(このままここでくすぶっていては駄目だ)
ミミック(いつまでもネズミと虫だけで生きていける筈も無い)
ミミック(……)
ミミック(……そうだ、外に出よう)
ミミック(このダンジョンの外に出よう)
ミミック(そして私は――外の世界を見てみたい)
ミミック(動かなければ……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……そうだった)
ミミック(私には足が無かったのだった……)
ミミック(足が無ければ歩けないのは当然ではないか)
ミミック(どうすればいいのだ……やはり私はここで朽ち果てる運命なのか)
ミミック(私に動かせるものと言えば、上顎と長い舌ぐらい)
ミミック(これでどうしろと言うのだ……)
ミミック(……)
ミミック(……長い舌……)
ミミック(舌で何かを掴んで体を引っ張ったり、地面を押したりすれば)
ミミック(きっと何とか動ける筈)
ミミック(そうと決まれば早速舌を伸ばしてみよう)
ガパッ ベローン
ミミック(舌を振り回して確かめてみよう)ブンブン
ミミック(……)ブンブン
ミミック(……)ブーンブーン
ミミック(……)
ミミック(周りに掴めそうなものはないようだ)
ミミック(むんっ……!)ググッ
ミミック(っ……!!)ググググ
ミミック(ふんっ……!!)グググググ
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(重くて動けない……)
ミミック(いや、全身金属となればそれも当前なのか……)
ミミック(……)
ミミック(……それとも私の舌の筋肉が弱いだけか?)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……筋トレしてみるか)
ミミック(舌の筋トレと言ってもどうすればいいのだろうか)
ミミック(ダンベルでも上げ下げすればいいのか?)
ミミック(いや、そもそもダンベルなど私の手元にはない)
ミミック(……)
ミミック(……結局手詰まりか)
ミミック(……)
ミミック(……いや、まだ諦めるのは早い)
ミミック(まだ私は全力を出し切っていない筈だ)
ミミック(もう一度舌で地面を押してみよう)
ミミック(ぐぬぬぬっ……!!!)グググググ
ミミック(ふんっ! ふんっ!)グッグッ
ミミック(ぐぅううう……)ゼェハァ
ミミック(このぉっ……!!)ググググググ
あのデザイン大好き
ミミック(動けっ……!!)グググ
ミミック(動け……私の身体ぁ……!!!!)ググググ
ズズッ
ミミック(!)
ミミック(動いたっ……!)
ミミック(この調子で……)
ミミック(ふんっ!!)ググッ
ズズ…
ミミック(ぐぬぬぬぬ……!!)グググググッ
ミミック(はぁ……はぁ……)
ミミック(これで最初の位置からどのくらい動いただろうか)
ミミック(……)
ミミック(……およそ一メートルか)
ミミック(……)
ミミック(先は長いようだ)
ミミック(……)
ミミック(……今日はこのぐらいでいいか)
ミミック(焦りは禁物だしな)
ミミック(それに、これを続けていけば舌の筋トレにもなるだろう)
ミミック(……)
ミミック(とりあえず、今日はもう寝よう……)
ミミック(ふんっ! むんっ!)グッグッ
ズズッ ズズッ
ミミック(ふーん!!)ググググ
ズリズリズリ
ミミック(……)ゼェハァ
ミミック(……大分安定して動けるようになってきたぞ)
ミミック(三日前の貧弱な私が嘘のようだ)
ミミック(本来の私の舌力はこのぐらいだったのだ)
ミミック(……)
ミミック(……ふふふ)
ミミック(最初はどうなるかと思ったが、なかなか順調じゃないか)
ミミック(昨日は五メートルも動いたし、今日は頑張って六メートルを目標にしよう)
ズズズ…
ミミック(ふんぬらばっ!)グンッ
ズズズッ
ミミック(よし、順調だぞ。この調子なら六メートルなんて余裕だ)
ミミック(もしかしたら七メートルにも届いてしまうかも知れんな)
ミミック(ぬんっ……!)グッ
ズズズッ……ガンッ
ミミック(む?)
ミミック(石にでも引っかかったか……ぬんっ!)グッ
ガッ
ミミック(くっ駄目か……ならばもう一度)
ミミック(ふんっ! ふーんっ!)グッグッ
ガッガッ
ミミック(……)ハァハァ
ミミック(……全然駄目だ、びくともしない)
ミミック(……)
ミミック(舌で触って正体を確かめてみるか)
ベロン グイーン
ミミック(……)
ペタペタ ペタペタ
ミミック(……)
ペタペタ ペタペタ
ミミック(……! これは……)
ミミック(……)
ミミック(……なんてことだ、これは……)
ミミック(これは……)
ミミック(これは……壁だ)
ミミック(……)
ミミック(……まさか私は壁に向かって直進していたと言うのか?)
ミミック(……もしかして)
ミミック(もしかして……私のこの三日間は無駄だったと言うのか?)
ミミック(この移動法では前が見えないではないか)
ミミック(……)
ミミック(完璧に思えたこの方法にこんな欠点があったとは)
ミミック(……私は)
ミミック(私は馬鹿だったと言う事か……)
ミミック(そもそもの話、私が今いるここはダンジョンだ)
ミミック(おそらく普通のダンジョンに倣ってここも迷路のような構造をしていると思われる)
ミミック(人を惑わし迷わせるダンジョン……)
ミミック(……)
ミミック(そんな迷宮を前を見ずに移動しなければならないのか……?)
ミミック(これでは出口を見つけるのにどれほどの時間がかかるのだろうか)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……いや、今さら時間がなんだ)
ミミック(私はこのダンジョンで二百年もの間過ごしてきたのだ)
ミミック(今さら少し時間がかかるからと言って、問題ではない)
ミミック(外に出ると言う悲願を叶えるためには、後ろ向きになっていてはいけない)
ミミック(移動の仕方は後ろ向きでも心は前向きに行くのだ)
ミミック(……)
ミミック(……とりあえず、壁とは反対方向に進んでみよう)
ミミック(動き続けてさえいればいずれ出口には着く筈なのだ)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(…………あれ?)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……これはどうやって動けばいいのだ?)
ミミック(後ろは壁、私は後ろにしか動けない)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(…………もしかして、詰んでる?)
ミミック(私の冒険はここで終わってしまったのか)
ミミック(……まさかこんな壁にぶつかっただけで終わってしまうとは)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……やはり)
ミミック(やはり、外に出るなど私には到底無理な話だったのか)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(…………もう)
ミミック(もう……死んでしまおうか)
ミミック(このまま生きたとしても、待ち受けるのはネズミと虫を食い続けるだけの人生)
ミミック(動けなくなった分、最初よりも最悪の状態だ……)
ミミック(……)
ミミック(……それならもう)
ミミック(それならもう、いっそここで自ら舌を噛み切って……)
ミミック(……無為な人生だった)
ミミック(いや、箱生とでも言うべきなのだろうか)
ミミック(私は誰にも存在を知られず、このまま朽ち果て死んでいく)
ミミック(……本当に、空虚な生き様だった)
ミミック(……)
ミミック(願わくば……)
ミミック(願わくば、次は足のあるミミックとして生まれたいものだ――)
――――ガブッ
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(…………む?)パチリ
ミミック(確か私は……)
ミミック(…………そうだ、思い出したぞ)
ミミック(私は確か、自分で舌を噛み切って……)
ミミック(……)
ミミック(…………?)
ミミック(何故私はまだ生きているのだ……?)
ミミック(そして窒息によりHPは確実にゼロになったはず)
ミミック(……ならば、何故私はまだ生きているのだ?)
ミミック(……)
ミミック(……生まれ変わった、わけではないな。身体はミミックのままだ)
ミミック(随分と見覚えがある天井だが)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……!)
ミミック(ここは……)
ミミック(なんてことだ、ここは……最初の位置ではないか!!)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……まさか)
ミミック(……そうか、そういうことか)
ミミック(私は……再配置型のモンスターだったのだな)
ミミック(ミミックとしては随分と珍しいタイプだ)
ミミック(二百年の間一度も死ななかったせいで気付かなかったが……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……そうか)
ミミック(私は死ぬことすらも許されないのだな……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……これなら、外の世界に出れるのではないか?)
ミミック(先程のように自殺すれば最初の位置に戻される)
ミミック(そしてまた最初の位置から移動しぶつかった壁は避けるようにすれば……)
ミミック(……)
ミミック(……光明が見えてきた)
ミミック(壁にぶつかったら舌を噛み切り最初の位置にデスルーラ)
ミミック(……)
ミミック(なんというか、とことん後ろ向きな移動方法だが……)
ミミック(これならいけるのではないか……?)
ミミック(時間はたっぷりあれど、私には立ち止まる暇などない)
ミミック(一秒でも早く……外の世界を見てみたい)
ミミック(なれば、まずは昨日以前とは逆方向に……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……あれ?)
ミミック(方向転換はどうすればいいのだ?)
・
・
ミミック(ふんっ! ふんっ!)グッグッ
ズッ ズズッ
ミミック(はぁ……はぁ……)
ミミック(……)
ミミック(斜め前の地面を押すことで、なんとか方向転換はできそうだが)
ミミック(いかんせん直進するよりも力が入れづらい)
ミミック(それに、無理な方向に舌を伸ばしているせいで舌が攣ってしまいそうだ)
ミミック(……だがこんなことではくじけていられない)
ミミック(私は絶対外に出るのだ)
ミミック(こんな苔生した湿気だらけのダンジョンではない)
ミミック(青空が広がり、地平線まで草原が見渡せる外の世界に……)
ミミック(……ふんっ!)グッ
ミミック(ふんっ! ふーんっ!)グッグッ
ズズッ……ガン
ミミック(あ)
ミミック(横の壁にぶつかってしまった)
ミミック(方向転換時の回転角度が大きすぎたのだ)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……あれ? また詰んだ?)
ミミック(まだ一メートルも移動しないうちから詰んでしまうとは)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(…………仕方ない)
ミミック(また舌を噛み切るとするか)
――――ガブッ
・
・
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……む)
ミミック(リスポーンしたか……)
ミミック(……しかし、毎回舌を噛み切るのはかなり痛いな)
ミミック(それに舌を噛み切った場合の死因が窒息死なため、相当苦しい)
ミミック(……)
ミミック(これを何度も繰り返さなければならないのか……)
ミミック(舌を噛み切る痛み、苦しみ)
ミミック(死に際に感じるあの寒気、あの恐怖)
ミミック(二百年の箱生では感じたことの無い最悪の感覚)
ミミック(……)
ミミック(……私の精神は、これから何度も繰り返されるであろう死に耐えきれるのだろうか……)
ミミック(……先のことなど今は考えていても仕方がない、か)
ミミック(今は前を進むことだけを考えなければ)
ミミック(……)
ミミック(まずはなんとか方向転換しなければ話は始まらない)
ミミック(……よし!)
ミミック(これ以上死にたくなければ頑張るのだ! 私よ!)
ズズッ
ミミック(なるべく慎重に……)
ミミック(横の壁にぶつからないよう内側からえぐりこむ感じで動くのだ)
ミミック(……ふんっ!)グッ
ズッ ズズッ…
ミミック(むんっ!)グッ
ズッ…
ミミック(……)ゼェハァ
ミミック(……)
ミミック(……なんとか、百八十度回転することに成功した)
ミミック(……よし、ここからだ)
ミミック(昨日以前とは逆方向に進んでいく)
ミミック(……)
ミミック(……その前に少し休もう)
ミミック(……)
シュルン ガシッ
ヂュッ!? チューチュー!!
ミミック(……)
チュ――パクン ムシャムシャバリバリ
ミミック(……)
ミミック(……ネズミは相変わらず泥臭くてまずいな)
ミミック(無理に移動しているせいか……随分と腹が減っているな)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……外に出れば、ネズミと虫以外のものも食べられるだろうか……)
ミミック(十分休息は取ったし、そろそろ動くか)
ミミック(……ふんぬっ!)グッ
ズッ…
ミミック(ぐぬぬっ……!)グググ
ズッ ズズズ…
ズッ…ズズッ…
ミミック(……)ゼェハァ
ミミック(……)
ミミック(……絶対)
ミミック(絶対に外の世界を見るのだ……)
ミミック(ふーんっ!)グッ
ズズッ…
ミミック(ふんぐっ!)グッ
ズズッ
ミミック(……む?)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(どうやら曲がり角のようだ)
ミミック(背後は確認できないため、今進んでいる方向が壁かどうかはわからない)
ミミック(……)
ミミック(……どうするべきか)
ミミック(背後に壁が無いことにかけて直進するか)
ミミック(それとも右か左に曲がるか)
ミミック(……悩みどころだな)
ミミック(私の視界はおよそ前方120度)
ミミック(方向転換時に今背後に壁があるかどうか確認できるではないか)
ミミック(……と言うことは)
ミミック(とりあえず今は右もしくは左に曲がればいい)
ミミック(……)
ミミック(……よし)
ミミック(かーみーさーまーのーいーうーとーおーりー)
ミミック(ではいざ方向転換だ)
ミミック(……ふんっ!)グッ
ズズッ
ミミック(ふんっ! ふんっ!)グッグッ
ズッ…ズズッ…
ミミック(方向転換するのも少し慣れてきたな)
ミミック(……む、やはり背後は壁だったか)
ミミック(あのまま直進していればまたもや壁にぶつかるところだったな)
ミミック(……よし)
ミミック(再び前進あるのみだ!)
ガンッ
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……こっちは行き止まりだったか)
ミミック(……まあ仕方ない)
ミミック(所詮運の問題だ)
ミミック(……)
ミミック(……またデスルーラか……)
ミミック(私には本来ザラキしか使えないと言うのに……こんな形で新しい呪文を習得しようとは)
ミミック(いや、呪文ではないが)
ミミック(……)
ミミック(せーのっ――)
――――ガブッ
ズズッ……ズッ…
ミミック(うんしょ、こらしょ)グッグッ
ズッ…ズズズ…
ミミック(どっこらしょ……っと)
ズッ…
ミミック(……確かこの曲がり角は右だったな)
ミミック(ダンジョン内の構造も大分把握してきたし)
ミミック(脳内マップも随分と埋まってきた)
ミミック(そろそろ階段でも見つかってよさそうな頃だが……)
ミミック(……ふんっ)グッ…
ズズ…ガンッ
ミミック(むっ? 壁か……)
ミミック(また舌を噛み切らなければな)
ミミック(……)
ミミック(……一応舌を伸ばして壁の確認だけしておくか)
ベローン スカッ
ミミック(……む?)
スカッ スカッ
ミミック(……? 壁が無い?)
ミミック(……横の方に舌を伸ばしてみるか)
ベローン ペタペタ
ミミック(……む?)
ペタペタ ペタペタ
ミミック(……)
ミミック(……!!)
ミミック(これはもしや……)
ミミック(……これは、階段か!?)
ミミック(外に出る決意をして三か月半余り)
ミミック(私はついに地上への道へと辿り着いたのだ)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)ダラダラ
ミミック(……おっと、感動の余りよだれが垂れてしまった)
ミミック(今は本来の目的……地上に出ることを急がねば)
ミミック(そうと決まれば早速この階段をのぼるぞ!)
ミミック(階段を……のぼ……)
ミミック(階段を…………)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(…………どうやってのぼるのだ?)
ミミック(足が無くても動けはするが)
ミミック(階段は……足が無ければのぼれない)
ミミック〈……〉
ミミック(……)
ミミック(……私が)
ミミック(私が外に出ることは……元から不可能だったと言う事か?)
ミミック(諦めるのはまだ早い)
ミミック(足が無くても動くことはできたのだ)
ミミック(ならば足が無くても階段をのぼることも……)
ミミック(……きっと不可能ではないはず……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……とりあえず地面を押してみるか)
ミミック(ふんっ! ふんっ! ふーんっ!!)グッグッグーッ
ミミック(ぬぬぬぬーっ……! ぬーんっ!!)ググググーッ
ミミック(ふんぬぅううううっ!!)グーンッ
ミミック(……)ゼェハァゼェハァ
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(だめだこりゃ)
ミミック(考え得る方法としては……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……自分の身体を持ち上げる、か)
ミミック(この舌で……)
ミミック(自らの身体を持ち上げるのだ……この舌で!)
ミミック(――ふんっ!!)グッ
ミミック(ふんっ! ふんっ!!)グッグッ
ミミック(ふーんっ!!!!!!)ググググ
ミミック(くっ……やはり駄目か)
ミミック(せめて私が金属製じゃなく木製であれば……)
ミミック(……)
ミミック(……いや)
ミミック(折角ここまで来たんだ)
ミミック(もう諦めるのはいやだ……)
ミミック(……)
ミミック(……もう一度)
ミミック(うぐぉおおおおお!!)ググッグッ
ミミック(持ちあがれぇえええええ!!)ググググ
ミミック(うおおおおおおっ!!)グングングググ
ミミック(ふんぬぉおおおおおおおおおおっ!!)グググッ…
……ズッ
ミミック(!)
ミミック(このまま階段の側面に身体を預けるようにして……)
ミミック(斜め上に向かい進むように……)
ミミック(階段の上にのぼるように……!)
ミミック(うぉおおおおっ!!)グッグッ
ズズッ…
ミミック(ふんぐぅうううううううっ!!)グググ
ズッ…
ミミック(ぬぉおおおおおおっ!!)ググググ
ズズッ…
ミミック(くぅぅうううううううっ!!)ググッ
ズッ…
ミミック(もう少しぃいいいいいい!!)グググググ
ズッ……ガタンッ
ミミック(……)ゼェハァ
ミミック(……)ゼェ…ハァ…
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……やった)
ミミック(階段を……のぼれた)
ミミック(私はやったのだ……)
ミミック(階段を……のぼったのだ)
ミミック(……足あるものにとってはなんでもない一段でも)
ミミック(ミミックにとっては遥高き壁のような一段を……私はのぼってみせたのだ)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)ダラダラ
ミミック(……ああ、またよだれが)
ミミック(……よし)
ミミック(相当頑張れば階段を登れることはわかった)
ミミック(後はこの調子で……)
ミミック(焦らず一段一段のぼっていけば……)
ミミック(のぼっていけば……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……あれ?)
ミミック(一段目には私が乗っているため舌を押し付けるスペースが無い)
ミミック(地面には舌が……ギリギリ届くが)
ミミック(明らかに踏ん張れない)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……また詰んだか)
ミミック(しかし……)
ミミック(……)
ミミック(……今回は本格的にどうすればいいのか思いつかない)
ミミック(力技でのゴリ押しは利かない)
ミミック(舌の長さを伸ばすなど、生物の限界的に無理)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……やはり詰んでいる)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……そうだ!)
ミミック(私の身体と地面の間……その隙間に)
ミミック(無理矢理にでも舌を入れられないだろうか?)
ミミック(そうすればなんとか身体を持ち上げられるかも……)
ミミック(……)
ミミック(舌に潤滑油としてよだれをたっぷりまぶしておこう)クチュクチュ
ミミック(……)クチュクチュ
ミミック〈……〉クチュクチュ
ミミック(……)クチュクチュ
ミミック(……ふむ、こんなものか)ドロォ…
グイグイ
ミミック(……)
グッグッ
ミミック(……)
ググググ
ミミック(……)
ミミック(全く入る気配が無い……)
ミミック(ミミックには性別など無いと言うのに……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……よだれが足りなかったのか)
ミミック(よし、次は今の倍の量のよだれをまぶそう)
ミミック(……)
ミミック(……結局私の全身がよだれまみれになるだけだったか)
ミミック(それに、もし隙間に舌を入れられたとしても)
ミミック(舌が私の身体にプレスされて持ち上げるどころではないだろうな)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……手詰まりか)
ミミック(確か私にはザラキ以外にもう一つ使える呪文があったはず……)
ミミック(なんだったか……)
ミミック(むぅ……思い出せん……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……!)
ミミック(思い出した! メラゾーマだ!)
ミミック(メラゾーマの爆風を使えば……)
ミミック(階段をのぼることもできるのではないか?)
ミミック(……)
ミミック(なんということだ)
ミミック(今さらになってこんな大事な呪文を思い出すとは)
ミミック(移動の際もこれを使えば万事解決だったではないか!)
ミミック(……)
ミミック(まあ悔やんだところで時間が返ってくるわけでもあるまい)
ミミック(今優先すべきは階段をのぼること)
ミミック(……そうと決まれば)
ミミック(地面に向かって……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
・
・
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……む?)
ミミック(ここは……)
ミミック(……最初の……位置……?)
ミミック(……そうだ、思い出した)
ミミック(私は確か階段をのぼるためにメラゾーマを使って……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……ああ、私はなんという馬鹿なのだ)
ミミック(あんな至近距離で呪文を放てば、自分が巻き込まれダメージを受けるのは当然ではないか)
ミミック(しかし、まさかメラゾーマ一回も耐えられないとは)
ミミック(私はもしやレベルが低い……?)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(ステータス確認ができる人間がうらやましい)
ミミック(……いや、逆を言えば)
ミミック(レベルが高ければメラゾーマにも耐えきれると言うことではないか?)
ミミック(そうだ、メラゾーマの爆風を使うと言うアイデア自体は間違っていない)
ミミック(問題はそのんメラゾーマの威力に耐えきれないことだ)
ミミック(ならば……)
ミミック(メラゾーマを耐えれるレベルまで自分のレベルを上げればいいのだ!)
ミミック(レベルを上げると言っても)
ミミック(ここには冒険者は全く来ない)
ミミック(三か月半も彷徨って見かけなかったのだから、他にモンスターもいないのだろう)
ミミック(このダンジョンにいるモンスターは私ただ一人)
ミミック(これでどうやってレベル上げすればいいのだ?)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……モンスターは……私ただ一人?)
ミミック(……いや、流石にこれは)
ミミック(……)
ミミック(……でも待て、確か自殺する度経験値が入ったような……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……これしか……無いか……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(ぐふぅうっ!!?)
ミミック(ぐぅっ……)
ミミック(……)
ミミック(……駄目だ……意識が……)
ミミック(……)ガクッ
・
・
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……む?)
ミミック(またリスポーンしたか……)
ミミック(やはりメラゾーマは耐えきれなかったが……)
ミミック(私自信を倒したことで……確かに経験値は手に入った)
ミミック(ステータス確認できないせいで先が見えないのが辛いが……)
ミミック(……)
ミミック(……これなら)
ミミック(これならいける筈……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……もう一度)
ミミック(……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(ぐああっ!!?)
ミミック(うぐぅ……)
ミミック(まだか……まだレベルは上がらないのか……)
ミミック(もう百回以上自分を殺していると言うのに……)
ミミック(やはり自殺では大した経験値は入らないと言うのか……)
ミミック(この死の感覚にも慣れてきた……)
ミミック(暗く……寒い……)
ミミック(寂しい……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(一人は……いやだ……)
ミミック(……)ガクッ
・
・
テレレレッテレーン
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……む?)
ミミック(リスポーンしたか……)
ミミック(……)
ミミック(……なんだろう、何か変な音が聴こえたような……)
ミミック(……まあどうでもいいか)
ミミック(今はとにかくレベル上げを優先せねば)
ミミック(……もう一度)
ミミック(……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(くぅ……はぁ、はぁ……)
ミミック(……)
ミミック(……あれ?)
ミミック(……耐え切れ、た……?)
ミミック(さっき聴こえたと思った音はレベルアップの音だったのか)
ミミック(レベルアップ……したのか……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……やった)
ミミック(やった! やった!)
ミミック(私はレベルアップしたのだ! もう昨日までの私ではない!)
ミミック(私は……1レベルアップしたミミックだ!)
ミミック(道順はしっかり覚えている……ここまでくればもうこっちのものだ)
ミミック(もうメラゾーマも耐えきれる)
ミミック(これであの階段ものぼれ……あ)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……HP回復できない……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(…………デスベホマ、か)
ミミック(……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ミミック(……)
ミミック(……再び合間見えることになったな、階段よ)
ミミック(……後ろ向きだから見えないが)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……よし)
ミミック(まずは少しでも距離を稼ぐため、一段目をのぼろう)
・
・
ミミック(ふんぬぬぬぬー……ぬんっ!!)グッ
ズズズ…ガタン
ミミック(はぁ……はぁ……)
ミミック(……)
ミミック(……レベルアップしてちからが少し上がったのか、前よりは楽だったな)
ミミック(……よし、ここからだ)
ミミック(最大飛距離を出せる角度をよく考えろ……)
ミミック(後ろは見えないが……一段目の高さで大体の角度を推測するのだ)
ミミック(途中他の段にぶつかって止まってしまっては元も子もない)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……見えた!)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオオン!!
ヒュルルルル…ガシャンッ!
ミミック(ぐはっ!)
ミミック(かはっ、はぁ……はぁ……)
ミミック(……)
ミミック(……どうなった?)
ベローン ペタペタ
ミミック(……)
ペタペタ
ミミック(……)
ペタペタ
ミミック(……)
ミミック(……駄目だった、か……)
ミミック(後ろにあるこれは……階段だ)
ミミック(やはり……薄々と気づいていたが)
ミミック(メラゾーマ一回では……とても階段全部を登りきるのは無理だ)
ミミック(……少なくとも二回以上……メラゾーマを耐えきれなければ)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……また)
ミミック(またレベル上げか……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(くっ……!!)
ミミック(……はぁ……はぁ)
ミミック(……あれからどれほどの回数自分を殺しただろうか)
ミミック(レベルはいくつか上がったが……未だメラゾーマは一度しか耐えられない)
ミミック(……)
ミミック(……余計なことを考えるのはよそう)
ミミック(今は……レベル上げに専念しなければ)
ミミック(……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
・
・
テレレッテレーン
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……む?)
ミミック(今の音……レベルが上がったか)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(ぬぐっ……!)
ミミック(……はぁ、はぁ……)
ミミック(もう一度……)
ミミック(……頼む、今度こそ……)
ミミック(今度も駄目だったら……私は……)
ミミック(……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(はぁ……はぁ……)
ミミック(……)
ミミック(耐えた……)
ミミック(耐えたぞ……)
ミミック(……)
ミミック(……ふは)
ミミック(ふははは! やった! やったぞ!)
ミミック(これで……あの階段に再挑戦できる!!)
ミミック(この階段のところまで来るのにも慣れたな)
ミミック(……)
ミミック(三度目の挑戦……)
ミミック(……大丈夫だ、三度目の正直と言う言葉もある)
ミミック(今度こそ……今度こそのぼれるはずだ)
ミミック(……)
ミミック(そして……)
ミミック(この階段を上った先に……外の世界がある!)
・
・
ズズッ…ガタン
ミミック(ふう……まずは一段目をのぼったぞ)
ミミック(……ここからだ)
ミミック(角度を計算……この間のように……)
ミミック(……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ドゴォオオン!!
ミミック(ぐあっ!)
ミミック(くはっ……はぁ、はぁ……)
ミミック(……よし、ここまではいい)
ミミック(……)
ミミック(次だ……)
ミミック(次のメラゾーマでのぼりきらなければ)
ミミック(またあの苦痛だらけのレベルアップ生活……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(――メラゾーマ!!)
ヒュルルルル…
ミミック(頼む! 頼む!)
ルルル…
ミミック(今度こそ……今度こそ!)
ルル…ガッシャン
ミミック(ぐあっ!)
ミミック(……)
ミミック(……どうなった?)
ミミック(……舌を)
ミミック(背後に舌を伸ばして……確認を……)
ベローン
ミミック(……)
スカッ
ミミック(!!)
ミミック(後ろには……何もない!!)
ミミック(階段を上りきった……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……ふふ)
ミミック(痛みの余りよだれも出ないか……)
ミミック(……)
ミミック(……だめだ、痛みで体が動かない)
ミミック(少しここで休んでいくか……)
ミミック(……)
ミミック(……よく考えれば)
ミミック(デスベホマなどせずとも……こうして一晩寝れば傷は癒えるのだったな)
ミミック(……ふふ、やっぱり私は……)
ミミック(馬鹿だった、な……)
ミミック(……)
ミミック(……)グー…グー…
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……しかし)
ミミック(昨日寝る直前に気付いたが)
ミミック(階段を上る際メラゾーマ→一晩寝るを繰り返せば)
ミミック(なにもレベル上げせずともよかったではないか)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……まあ、過ぎた時間は取り戻せない)
ミミック(それにレベルアップしたことでちからもあがり)
ミミック(移動が楽になったのはいいことだ)
ミミック(……それよりも)
ミミック(それよりも今は……外の世界を見なければ!)
ズズッ ズッ
ミミック(向かうのだ……ダンジョンの外へ!)
ミミック(ぬんっ! おりゃっ!)グッ グッ
ズッ…ズッ
ミミック(はぁ……はぁ……)
ミミック(……)
ミミック(外の世界はまだ見えないのか?)
ミミック(……)
ミミック(……いや、今は余計なことを考えるな)
ミミック(とにかく今は前……いや後ろに進むのだ)
ミミック(ふんっ! ふんっ!)グッグッ
ズッ…ズズッ…
ミミック(ふーんっ! おらぁー!!)ググググッ
ズズズ…ガンッ
ミミック(え?)
ミミック(……)
ミミック(とりあえず舌で確認してみるか……)
ベローン ペタペタ
ミミック(……)
ペタペタ
ミミック(……)
ミミック(……これは)
ミミック(これは……壁だ)
ミミック(このダンジョンは一階層だけではなかったのか……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……まだ、上があると言うのか……)
ミミック(私が先程までいた階には、回った限り下に降りる階段はなかった)
ミミック(つまり……私はダンジョンの最下層からスタートしていたことになる)
ミミック(……)
ミミック(……最下層から、地上まで)
ミミック(全何階層かもわからないダンジョンを)
ミミック(また死と苦痛を繰り返しながら登れと言うのか……)
ミミック(もう自らの舌を噛み切るのも)
ミミック(自らの身体を爆風で焼くのも)
ミミック(もう痛いのも、苦しいのもいやだ……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……でも)
ミミック(もう痛いのも苦しいのもいやだが)
ミミック(……もう)
ミミック(もう……寂しいのもいやだ)
ミミック(なんのために生まれたかもわからない)
ミミック(ただひたすら冒険者がくるのを待つのみ)
ミミック(……来るはずのない冒険者を)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……いやだ)
ミミック(……もう一人はいやだ)
ミミック(外の世界を見たい)
ミミック(この暗いダンジョンを出たい)
ミミック(一度決めたんだ……もう二度と曲げたりはしない)
ミミック(……)
ミミック(何年、何百年かかろうと)
ミミック(絶対に――外の世界を見てみせる)
――――ガブッ
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……ここを右か)
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ミミック(……ここは左)
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(もう……何回階段をのぼったのだろうか)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(何回壁にぶつかり、自らの舌を噛み切ったろうか)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……まだ)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(まだ出口には……つかないのか……)
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ…
ミミック(……)
ミミック(……?)
ミミック(なんだ、今何か……)
ミミック(何か……身体を撫でたような……)
ミミック(……?)
ミミック(なんだこの音は? 呼吸音に似ているが……)
ミミック(……)
ヒュゥウウウ…
ミミック(……右から)
ミミック(右から音が聞こえる……)
ミミック(……)
ヒュォオオオオ…
ミミック(音が近くなってきた……)
ミミック(何の音なのだろうか……)
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ヒュゥオオオオオ…
ミミック(……)
ミミック(……?)
ミミック(周りが少し暖かい……?)
ミミック(おかしい、今までダンジョンを這いずっててこんなことは一度も……)
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……まさか)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(まさか……そうなのか?)
ヒュゥオオオオオオ……
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ――
ミミック(――っ!? なんだ?)
ミミック(背後が……体の背面が暖かい?)
ミミック(……! この周りを照らすものは……光?)
ミミック(だがダンジョン内の照明とは全然違う……)
ミミック(白い……それに暖かい)
ミミック(……)
ミミック(まるで……光そのものに包まれているかのようだ)
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(光がどんどん強くなってきている……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ミミック(光の……)
ミミック(光の射してくる方向へ……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(っ!?)
ミミック(なんだ……? 急に眩しく……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……ああ)
ミミック(ああ……なんということだ)
ミミック(前を……前の景色を……)
ズズッ…ズズッ…
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……)
ミミック(……そうか、これが)
ミミック(これが――――外の世界か)
ミミック(……そうか、先程から聞こえていた呼吸音のようなもの……)
ミミック(これが風と言うものか……)
ミミック(風……なんとも気持ちいいものだ)
ミミック(……)
ミミック(……暖かい)
ミミック(外の世界は……こんなにも暖かかったのか……)
ミミック(地平線までつづく草原……)
ミミック(……どれも私が見たかったもの……)
ミミック(……)
ミミック(……何百年もの間……望んできたもの……)
ミミック(こんな……こんなにも素晴らしいものだったのか……)
ミミック(……)
ヒュオオオオオォ…
ミミック(安心したせいか、眠くなってきた)
ミミック(……)
ミミック(……少し)
ミミック(少しだけ眠ろう)
ミミック(目覚めたら……)
ミミック(目覚めたその時は……)
ミミック(……)
ミミック(この世界を……世界中を旅しよう)
ミミック(世界中の青空を見よう)
ミミック(世界中の草原を練り歩こう)
ミミック(少し……だけ……)
ミミック(……)
ミミック(……ああ、暖かい)
ミミック(こんな……)
ミミック(こんな暖かさの中で眠るのは――初めてだ)
・
・
「なあー……ホントに行くのかよ?」
「当たり前だろ、今さら引き返せねーよ」
「遺跡じゃねーよ! ダンジョンだダンジョン!」
「でもさー、ただの噂でしょ?」
「噂じゃねーよ! ホントのことだって!」
「村の皆にも内緒で出てきて……バレたらどうなることか」
「あーもううっさいなあ……いいから行くぞ!」
「はいはい……」
「……こんな草原のど真ん中に?」
「ああ、草原のどこかに穴みたいな入口があるんだって」
「穴みたいな?」
「ああ、そんで穴の目印が……」
「――あれ?」
「え? どうした?」
「え? ……ホントだ、なんだあれ? 箱?」
「……近づいて見てみる?」
「……そうだな、行ってみるか」
「箱だな」
「箱だね」
「……宝箱?」
「それにしては随分ボロボロだけど」
「だよなあ……」
「え? なにを?」
「目印だよ! 酒場のおっさんが言ってた入口の目印」
「目印?」
「うん、ボロボロの宝箱がダンジョンの目印だって。多分これのことだ」
「へえ……これがかあ」
「わあ……ホントにあったんだ」
「なあなあ! 早速入ってみようぜ!」
「ちょっと待ってよ……あ、その前にさ」
「あ? なんだよ?」
「この宝箱開けてみようよ、中に何が入ってるか気になるじゃない」
「一応見てみようって」
「……ちぇっ、しょうがねーなー」
「ほらほら、はやく来ないと勝手に開けちゃうよ?」
「待てって! 開けるなら一緒に開けるぞ!」
「……うん」
「開けるぞ」
「開けよう」
「「……」」
「「せーのっ!!」」
――――パカッ
「……」
「……空、だな」
「だね……」
「まあこんなもんだろうな」
「だね」
「多分酒場のおっさんが中身パクっちまったんだろ」
「多分そうだろうね」
「そうだね」
「んだよ、お前結局乗り気になってんじゃん。あんな文句言ってたくせによー」
「そんなことないって」
「いやぜってーそうだろ」
「そんなことないってば――――」
「――――!」
「―――! ―――!」
――――ズズッ
魔物はいなく、罠も無く、宝箱の一つも無かったそうだ。
そこはダンジョンなのに何も無い……到底冒険の舞台にはなりえない場所だった。
――――けれど、ただ一つ。
ただ一つだけ、少年たちが持ち帰ったものがある。
その宝箱が――二人がダンジョンを出るころには跡形もなくなくなっていたらしい。
宝箱は何処にいったのか?
そのたった一つの謎だけ抱えて、二人の少年は村に帰った。
誰かに持ち去られたのか、
一人でに動き出したのか、
それとも宝箱自体幻だったのか――最早定かではない。
……けれど、きっと
その宝箱は――未だこの青空の下にあるだろう。
――――――――END
まさかこんな長くなると思わなかった
お疲れ様でした
面白かったよ
よかったよかった
ハラハラしたわー
Entry ⇒ 2012.03.24 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
雪女姉「ちゅーしようぜ」男「え」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1332155791/
前→雪女「ちゅーしよう!」男「だが断る」
雪女姉「どーしたんだぜ、鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔して」
男「……いや、俺、君の妹の恋人ですよ?」
雪女姉「知ってるぜ、それが何なんだ?全然問題ねーよ」
男「問題しかねーですよ」
雪女姉「いーじゃんよー!ちゅーしよーぜ、ちゅーさせろよ、ちゅーしやがれよー」
男「」メルメル
雪女姉「?何してんだぜ?」
男「」メルメル
雪女姉「おいおい無視すんなよ、溶けちゃうぜ、ジェラートみたいに!」
男「」ピッ!
雪女姉「……ジェラートみたいにー……」
ダダダダダダ、キキー、ドガン、ピキーン、ダダダダダダ
雪女「呼ばれたんだよ!飛び出たんだよ!じゃじゃじゃーんだよ!」
男「早かったなー、よしよし」ナデナデ
雪女「えへへー」
雪女姉「ちょっと待て」
男「何ですか、何も問題ないですよ」
雪女姉「問題しかねーんだぜ」
オンナノコガ クルマニ ヒカレタゾー
クルマガ コオッテルワー
ナ、ナンダッテー
男「大丈夫か雪女」
雪女「大丈夫だよ!車にぶつかった時身体砕けちゃったけど、くっついたんだよ!」
男「今が冬で良かったね」
雪女「ねー!」
雪女姉「え、そういう問題?」
雪女「で、私何で呼ばれたんだー?」
男「だいたい君の姉ちゃんのせいだよ」
雪女「なるほど!」
雪女姉「なんたる理不尽っ!あれ、でも何か気持ちいいぜぃ」
男「え」
雪女姉「まぁ新たな性癖に目覚めるのも悪くはないけど、本題に戻るぜ男」
雪女「本題ー?」
男「……冗談じゃなかったのか」
雪女姉「私の純情を冗談呼ばわりするなよ!さすがの姉ちゃんも泣くぞ泣いちゃうぜ!」
男「ごめんなさい」
雪女「そーりー!」
雪女姉「ん、許す。許すからちゅーさせろよ」
男「させねーよ」
雪女「姉ちゃん、男とちゅーしたいのかー?」
雪女姉「そうだぜちゅーしたいんだぜ」
雪女「わはははー!男はね、ちゅーうまいだよ!」
雪女姉「ほう」
男「ちょっと黙ろうか雪女」
雪女「だけどべろいれてくるのは嫌だなー!頭がほわほわするんだよ!」
雪女姉「ほうほう」
男「チェスト!」ペシン
雪女「痛い!」
雪女「姉ちゃん、男とちゅーしたいのかー?」
雪女姉「そうだぜちゅーしたいんだぜ」
雪女「わはははー!男はね、ちゅーうまいんだよ!」
雪女姉「ほう」
男「ちょっと黙ろうか雪女」
雪女「だけどべろいれてくるのは嫌だなー!頭がほわほわするんだよ!」
雪女姉「ほうほう」
男「チェスト!」ペシン
雪女「痛い!」
雪女姉「ちゅーう!ちゅーう!」
男「なにこの人キス魔?!助けて雪女!君の恋人が変態に襲われてる!」
雪女「わはははー!二人とも仲良いなぁー!」
男「ダメだ!俺の恋人は馬鹿だった!」
雪女姉「ちゅーう!ちゅーう!」
男「えぇい寄るな!くっつくな!」
雪女姉「……そこまで言われると傷付くぜぃ」
明日の仕事が早いんで寝る。明日の今頃また続き書きにくるよ!おやすみ!
雪女姉「なぁ、そんなに私とちゅーするの嫌か?」
男「良いとか嫌とかの問題じゃないです、というか何でそんなに俺とちゅーしたいんですか」
雪女姉「………」プイッ
雪女「姉ちゃん、そっちにはだれもいないよ!」
男「教えてくれたらちゅーしてあげますよ」
雪女姉「うっ……意地悪だぜお前は……」
雪女姉「まぁ話してやろーじゃねーか!これには深い事情があるんだぜ」
━━━回想
鬼娘「雪女姉っちはさ、ちゅーってしたことある?」
雪女姉「え」
河童娘「何を分かりきった事を聞いてるんですか鬼娘さん!あの雪女姉さんですわよ?ち、ちっ、ちゅーくらいしたことあるに決まってるでしょう!」
雪女姉「え」
鬼娘「そうだよなー、あの雪女姉っちだもんなー」
河童娘「そうですわよ!《氷の口付け》の異名を持つ雪女姉さんですわよ!」
雪女姉「(……それ私のハンドルネームなんだぜ)」
鬼娘「なーなー雪女姉っち、ちゅーってどんな感じなんだ?」
雪女姉「えっと……(この前男とちゅーしたのが初めてとか言えない雰囲気なんだぜ……)」
河童娘「私も一応後学の為に聞いておきたいですわ!是非!是非是非!」
雪女姉「……えーと、その、あの」
鬼娘「?」
河童娘「どうなさったんですの雪女姉さん」
雪女姉「ちょっと待ってろ!」
━━━回想終了
雪女姉「ということでちゅーさせろ、ちゅーの感覚を私は知りたいんだ!」
男「深いようで、浅い」
雪女「わはははー!私は知ってるぞー!ちゅーはな、幸せになれるんだ!」
雪女姉「リア充溶けろ!ジェラートみたいに!」
男「その言い回し好きだな君」
男「というか君、前に俺にちゅーしたじゃないですか。凍らせられたせいであんまり覚えてないけど」
雪女姉「あれは……違う」
雪女「どうしたんだ姉ちゃんー!何が違うんだー?」
雪女姉「違うったら違うんだもん!もういい!男に頼んねーぜ!!ばーかばーか!!」
ダダダダダダ
男「意味が分からない…」
雪女「男!」
男「何だよ」
雪女「あのね、姉ちゃんの事を追いかけてほしいんだよ」
男「……どうしてだ?」
雪女「私、馬鹿だから分かんないけど、きっと姉ちゃんは男に来てほしいと思ってるよ!」
男「………」
雪女「男!」
男「っすぐ戻る!」
━━━━雪山
雪女姉「(追いかけてもくれないんだな)」
雪女姉「(まぁそりゃそうだぜ、恋人でもねーんだから)」
雪女姉「(恋人・か)」
雪女姉「はぁ……吹雪いてきやがった」
雪女姉「(そういえば、男に会ったときもこんな天気だったぜ……)」
━━━回想
雪女「姉ちゃん!雪!雪だぞ!うわーー!冬!冬!冬!」
雪女姉「うるせーぜ雪女、冬になって嬉しいのは分かるけどはしゃぎ過ぎだぜ」ソワソワ
雪女「つららうめーー!」バリバリ
雪女姉「やめて!」
雪女「ん?姉ちゃん、あそこ何か落ちてんぞ」
雪女姉「どれどれ」
男「」
雪女姉「人間だーーー!!」
雪女「だー!」
雪女姉「おい大丈夫かお前!生きてるか!?」ユッサユッサ
男「」
雪女「どうしよう姉ちゃん!」
雪女姉「おおお落ち着け雪女、息はしてるから死んではいないぜ!ただし身体が冷えきっちまってるからこのままじゃヤバイ!」
雪女「じゃあ暖めれば良いんだな!」
雪女姉「私達雪女だぜ?暖めるって言ったってどーすりゃいいんだよ……」
雪女「取り敢えず人肌で暖めるんだよ!」ギュウッ
雪女姉「いや私達、人じゃねーぞ」
男「!……つめたっ!!」バッ
雪女「おぉ!起きたぞ姉ちゃん」
雪女姉「マジかよ」
男「ここはいったい……というか冷たい!君冷たいですよ!」
雪女「わはははー!私雪女だからな!冷たいぞー!」ヒンヤリ
男「……雪女?」
雪女姉「そうだぜお前、私達は雪女だぜ」
雪女「がおー!」
雪女姉「しかしお前、何でこんな所で倒れてたんだぜ?しかもそんな薄着で、馬鹿じゃねーの」
男「………」
男「……親と、喧嘩して」
雪女「おとーさんとおかーさんだな!」
雪女姉「それでそれで」
男「頭に血が上って、少し冷静になろうと思って、家を出て……気付いたらここに」
雪女姉「……ば」
雪女「馬鹿だろお前!」
男「え?」
雪女「冬に雪山に入って、死にたいのかお前は!死んだらおとーさんとおかーさん悲しむだろ!」
男「………」
雪女「おとーさんとおかーさんを悲しませる奴は馬鹿なんだぞ!ばーか!」
男「………」
雪女「喧嘩するのは良いんだ!私もよく母ちゃんと喧嘩するもん!だけど死ぬのは馬鹿だ!馬鹿なんだよ!」
男「………そうだな、馬鹿だ俺」
雪女「分かれば良いんだよ!分かれば!」
雪女姉「雪女……」
雪女「お前名前は何だ!」
男「男、です」
雪女「行くぞ男!」
男「えっとどこに……?」
雪女「男の家だ!私が麓まで無事に送り届けてやるぞ!だからおとーさんとおかーさんにごめんなさいしろ!」
男「……うん」
雪女「レッツゴー!」
雪女姉「早めに帰ってくるんだぜー」
男「あっあの!」
雪女姉「何だぜ男」
男「助けてくれて、ありがとうございます」ペコ
雪女姉「礼なら、お前を見つけてお前を起こした妹に言え。私は何もしてねーぜ
男「はい!」
━━━━回想終了
雪女姉「(あの時、男を見つけたのが雪女じゃなくて私だったら……)」
雪女姉「(ううん、私が見つけたとしても、男は雪女を好きになっただろうな)」
雪女姉「(……何してんだ、私は)」
雪女姉「(妹の恋人に迫って、拒まれたら罵倒して逃げて、未練たらしくぐちぐち考えて)」
雪女姉「(馬鹿じゃねーの私)」
雪女姉「(もう男には会わねー方が良いよなぁ……)」
雪女姉「……グスッ」
ダダダッ
男「雪女姉!!」
雪女姉「」ビクッ
男「ぜーはー…こんなところにいたのか…」
雪女姉「な、何のようだぜ男」
男「……戻りますよ、雪女も心配してます」
雪女姉「……む」
雪女姉「今は放っておいて欲しいんだぜ…男とは、話したくない」
男「放ってなんか置けません」
雪女姉「……私は、恋人のいる男にちゅーしようぜと迫るような女だ。男もそんな女は嫌いだろ」
男「嫌いならわざわざこんな吹雪の中探しませんよ」
雪女姉「っ、優しくするな!」
雪女姉「私の事なんか何とも思ってねーのに優しくすんじゃねーぜ!これ以上私を惨めにすんな!」
男「落ち着け!」
雪女姉「うるさい!」
男「………」
雪女姉「……ごめん、言い過ぎたぜ。だけど丁度良い機会だし、そのまま私の話を聞いてくれ」
男「…はい」
寝ます。長くなってすみません。明日には終わらせます。
男「!?」
雪女姉「知らなかったろ?言わなかったもん」
男「……」
雪女姉「おかしいだろ?笑えよ男。妹の好きなやつを好きになっちまったんだぜ、私は」
男「………」
雪女姉「自分でもおかしいって分かってる。だから、何度だって諦めようとしたさ……お前らが恋人同士になれば諦められると思って、応援したりしたぜ」
男「………」
雪女姉「だけど無理だった!諦められなかった!だって好きなんだもん、大好きなんだもん!」
男「………」
雪女姉「私みたいな馬鹿野郎にも優しくしてくれる男が私は大好きだぜ!」
男「ちょっ」
雪女姉「メロメロなんだぜ!フォーリンラブなんだぜーーー!」
男「(何か恥ずかしくなってきた……)」
雪女姉「男!頼みがある!」
男「は、はい!」ビクッ
雪女姉「私を、これ以上ないっくらいこっぴどくフってほしいんだぜ」
男「え」
雪女姉「それぐらいされなきゃ、きっと私は諦められない。ずっとズルズル恋を引きずっちまう」
男「………」
雪女姉「なぁ、頼むぜ」
男「っ、分かった」
雪女姉「……男」
男「━━━俺は雪女が好きだ。大好きだ。だから、君の気持ちには答えられない」
男「だけど、俺は君の気持ちを知れて……嬉しかったです」
雪女姉「え」
男「俺みたいな奴を、好きになってくれてありがとーです」ペコッ
雪女姉「………ずるいぜ、そんなこと言われたら、諦められるわけねーじゃんよ」
男「すみません」
雪女姉「でも、さんきゅう。やっぱ優しいぜお前は」
雪女姉「ほら、吹雪も止んだし、帰ろうぜ!」ニコッ
男「……ああ!」
━━━━━━
雪女姉「ただいまだぜ!雪女」ダキッ
雪女「おかえり姉ちゃんー!」ダキッ
雪女姉「きゃっ、どこさわってるんだぜ妹ー、この変態さんめー」プニプニ
雪女「わははー!」
キャッキャッ ワハハ
男「………」
雪女姉「なーにしょぼくれた顔してんだぜ男」ミミニ イキフゥッ
男「冷たい!」ヒンヤリ
雪女「わははー!私もやるぞー!ふぅーふぅー!」
男「ぎゃー!」ヒンヤリ
雪女姉「ふぅー!」
雪女「ふぅー!」
男「ぎゃー……」ピキーン
雪女姉「男ーーー!?」
雪女「男が凍っちゃったよ!?」
男「毛布って暖かい」モフモフ
雪女姉「」ドゲザー
雪女「」ゲザー
男「やめなさい」
雪女姉「私って奴は……私って奴は……!」
男「落ち着こうか君」
雪女「お腹空いたー」
男「君は少しは反省しなさいよ」
男「ほら君も顔を上げてください」
雪女姉「……許してくれるのか?」
男「はい、別に凍らされるのは慣れてますから」
雪女姉「くそう!格好いいじゃねーか!」ダキッ
雪女「そうだぞ!男は格好いいんだよー!」ダキッ
男「うわっ」
雪女姉「そんな奴にはちゅーしてやるぜ!」
雪女「私も私もー!ちゅー!」
男「ぎゃーーーー!」
━━━━おわり
前回のキャラクター達を気に入ってしまい何となく始めた続編でしたが、何となく纏まった感じになったようです!
支援ありがとうございました!
Entry ⇒ 2012.03.24 | Category ⇒ 男女「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
男「幼馴染をレイプしてしまった…らしい」幼馴染「ううっ…(チラッ」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/41719/1332506883/
男「あー、なんかごめんな」
幼馴染「なんなのその謝り方…グスッ」
男「いや正直記憶が…」
幼馴染「あんなにめちゃくちゃにしたのに…」
男「…マジ?」
幼馴染「ヤダって言ったのに…たくさん中に出された…ううっ」
男「……うわぁ」
幼馴染「もうお嫁にいけない……」
男「…ごめん。正直全然記憶にないけどごめん」
幼馴染「」チラッ
男「…ん?」
幼馴染「ううっ…ヒグッ」
幼馴染「グスッ」
男「具体的に俺は一体どんな事を?」
幼馴染「そんな事私に言わせないでよぉ…うぇぇぇん」
男「確かに…無神経だったな」
幼馴染「私の部屋に男がいきなり入ってきて、『はぁはぁ、幼馴染の野郎ほんっとエロい身体になっちまったなぁ』とか言いながら身体中を撫で回してきたと思ったらいきなりキスしてきて…」
幼馴染「『もうたまんねぇなぁ』とか言ったと思ったらいきなりパンツを脱ぎ出して私のアソコに男のアレをこすりだして…」ハァ
幼馴染「私やめてって言ったの。やめてって言ったのに男は『お前が俺の子供孕むまでめちゃくちゃに犯してやるからな』って私の服を剥ぎ取って…」ハァハァ
幼馴染「私のおっぱいを揉み揉みしながら私のアソコをガンガン攻めてきちゃうのよきっと」ハァハァハァ
幼馴染「じゃなくて攻められたのよ」
男「…お、幼馴染?」
幼馴染「ヒグッ…エグッ…」
幼馴染「とぼける気なんだ…うわぁぁん」
男「昨日は幼父さんに付き合ってお酒飲んでたからなぁ」
幼馴染「お酒の勢いで犯された私って……」
男「でも昨日の俺相当酔ってたみたいだな」
幼馴染「…なんでよ?」
男「その凹凸のない身体見て『エロい身体』とか言っちゃってたんでしょ俺?」
幼馴染「あ?」
男「あ、ごめんなさい嘘です冗談です。………って、え?」
幼馴染「うぅぅ…」ポロポロ
男「お、おじさん!」
幼馴染「お父さぁぁぁぁん」
幼父「この落し前、どう付けてくれるつもりかね」
男「本当に申し訳ございませんでした…………………釈然としないけど(ボソッ」
幼父「謝って済む問題ではないだろう」
男「はい、おっしゃる通りです」
幼馴染「うっ…ぐすっ…」チラチラ
この幼馴染、やりおる・・・!
幼父「私としても未来ある若者の前途を……あ、あれ」
幼馴染「ゼントヲドザスヨウナマネハシタクナイノダ」ボソッ
幼父「前途を閉ざすような真似はしたくないのだ?」
男「…ん?」
幼父「人の話を聞いているのかね!?」バンッ
男「はっ、はひぃ!!」
幼父「えー、えー、えーっと」
幼馴染「ジダン」
幼父「男くんは示談というものを知っているかね」
男「は、はい」
幼父「ならば話は早い」
幼父「君がこの一件の責任を取って、娘と結婚をするのであれば」
幼父「今回の件は全て水に流そうではないか」
男「はい、わかりまし………ん??」
幼父「チッ」
幼馴染「チッ」
男「いや、そんな事はないですけど…」
幼馴染「満更でもないんだ…へへっ」
男「ん?」
幼馴染「うぅぅ…」ポロポロ
幼父「ではなにが不満なのかね」
男「いや、不満というか…」
男「仮にも俺レイプ犯ですよ」
幼父「あっ」
男「そんなヤツに娘を預けて心配じゃないんですか」
幼父「どどどどどうしよう幼馴染ちゃん」ボソボソ
幼馴染「作戦のしおり13P第三項」ボソボソ
幼父「す!少し席を外させてもらう!!」ガタッ
幼馴染「うっ…うっ…グスッ」
男「………」
男「うっ…」
男「(きっ、きまず…)」
男「(くないな。別に)」ウン
男「(なんでだろう…俺にその時の記憶がないからかな?)」ウーン
男「(あっ、そうだ)」ポンッ
幼馴染「さっきからなに一人で考え込んだり納得したりしてるの!!」
男「幼馴染さ」
幼馴染「え?」
男「さっきからレイプされた割には悲壮感がないよな」
幼馴染「」
幼馴染「ひどいよ男…グスッ…そんなのフリに決まってるじゃん…」
幼馴染「私がどれだけ傷ついたか、わかってるの?」
幼馴染「…うぇぇん」チラッ
男「ごっ、ごめん!そうだよな!俺が馬鹿だったよ!だから泣くなって」
幼馴染「ビェェェェン!!」
男「あわわわわわ」
幼馴染「頭撫でてくれないとやだぁー!うわぁぁぁぁん!」チラッチラッ
男「あーよしよし。ごめんな」ナデナデ
ガチャ
幼馴染「あっ、パp…お父さん!」
幼馴染「聞いて!男ったr」
幼父「」ボロッ
幼母「はぁい♪」
幼馴染「ひぃぃぃぃぃぃ!!」
幼母「パパから話は聞いたわ」
幼馴染「ひっ!」
幼母「男くん」
男「はい」
幼母「悪いんだけど、今日のっころは帰って貰ってもいいかしら?」
男「…はぁ」
幼母「今回の件について、先に私たち家族で話をしたいの」
男「いいんですか?」
幼母「近いうちに、そちらのご両親も交えてお話をしましょう?」
男「まぁ…そうなりますよね」
幼馴染「マ、お母さん!これは私と男の問題だから!男のおじさんとおばさんは関係な」
幼母「いいわね?」
幼馴染「はっ、はひ!!」
幼母「じゃあそういう事で」
男父「幼母さんに呼ばれた」
男母「ちょっと行ってくる」
男「あ、俺は?」
男父「留守番でもしてろ」
男「え?いいの?」
男母「何わけわかんない事言ってんのよ」
男父「とにかく行ってくる」
男「ああ、行ってらっしゃい」
・
・
男父「ただいま」
男「あ、おかえり」
男母「……ハァ」
男父「母さん、男には私から話をするよ」
男「うわぁ…」
男父「男、話がある。私の部屋に来なさい」
男「(まぁこうなるよな)」
男「……」
男父「幼母さんから話は聞いた」
男父「…この大馬鹿ものめ」
男「…ごめん」
男父「で?どうするつもりだ?」
男「その…やっぱりした事に対する責任は取らなきゃいけないとは思ってる」
男父「幼馴染ちゃんは本当に辛そうだったぞ」
男「う」
男父「それもこれもお前が不甲斐ないからだ。本当に情けない」
男「返す言葉もありません」
男父「…幼母さんがお前と話をしたいそうだ」
男「え?」
男父「今から幼馴染ちゃんの家に行ってきなさい」
男「はい」
幼母『はぁい』
男「あ、俺です。男です」
幼母『あ!待ってたのよ男くん!入って入って!』
ガチャ
男「お邪魔します」
幼母「いらっしゃっい、男くん」ニコニコ
幼馴染「…うぅ」
幼父「…うぅ」
男「?」
幼母「立ち話もなんだから、あがってあがって」
男「あ、はい」
男「あ、ありがとうございます」
幼母「貴方たちも座りなさい」
幼馴染「…ハイ」スッ
幼父「…ハイ」スッ
幼母「…あら?違うわよ?」
幼馴染「え?」
幼母「貴方たちは床に正座よ?」
幼馴染「うぅぅ…ハイ」
男「???」
男「(おばさんなんで笑ってんだよ…怖ぇ)」
男「その節は本当にすみませんでした」
幼母「ふふっ」
男「?」
幼母「あらごめんなさい。お話中に笑っちゃうなんて失礼よね?」
男「…はぁ?」
幼母「それよりね男くん?」
男「はい」
幼母「パパと幼馴染ちゃんが男くんに言いたい事があるんだって。聞いてくれる?」
男「え?なんですか?」
幼母「ほら、二人とも?」
幼馴染「…」
幼父「…」
幼馴染「この度は…」
幼馴染「お酒に酔っ払って前後不覚になった男を襲う事に失敗し、誠に申し訳ありませんでした!!」
幼父「夜這いに失敗した娘を父として叱るどころか、あまつさえ奸計を用いて男くんを陥れようと画策した事、本当に申し訳ございませんでした」
幼母「土下座は?」
幼馴染&幼父「ごめんなさい!!」ズザー
男「………」
男「………は?え?」
幼母「ふふふ」
幼母「こういう事だったみたい。驚いた?」
男「話についていけない」
男『』スピー
幼馴染『失礼しまーす』ソロリ
幼馴染『男、起きてるー?』
男『』スピー
幼馴染『へへっ、ばっちし。さすがパパ!!』
幼馴染『おーとこっ♪』ガバッ
幼馴染『んっ…ちゅっ…ふむぅ…』チュー
幼馴染『プハッ……キス…しちゃった』
幼馴染『へへっ、ファーストキスだね!男!』
~~~~~~~~~~~~~~
幼母「泥酔状態の昏睡姦自体は悪くなかったんだけどねぇ。王道だし」
男「一体なんの王道ですか」
(中略)
幼馴染『へへっ、いよいよご開帳だね』
幼馴染『えいっ!』ズルッ
ボロン
幼馴染『……え?』
ギンギン
古舘「ズボンに下着という聖骸布から解き放たれたそれは、雄々しく天を衝かんとそびえ立っている!!」
古舘「その姿はさながらバベルの塔!!おちんちん!!お前は何を求めて高みを目指す!?」
古舘「『知れた事、我が目指すは神の領域』」
古舘「『塔の頂から放たれる生命の弾丸にて、俺は子宮という名の神を撃ち堕としてみせようぞ』」
古舘「バベルの塔おちんちんよ!!お前はその身で一体どれだけの女神を堕とすつもりなのかー!?」
幼馴染「昔お風呂で見たパパのと全然違う…」
~~~~~~~~~~~~~~
幼母「ふふっ、男くんのすごく立派みたいね?」
男「///」
幼馴染『こ、こんなの本当に入るのかな?』
幼馴染『…うん、大丈夫』
幼馴染『男が寝てる間になかだしたねつけせっくすをして既成事実を作るんだ!』
幼馴染『……』ドキドキドキ
幼馴染『いくよ…男』ドキドキドキ
幼馴染『やっとひとつになれるね?』ドキドキドキ
幼馴染『んっ』ズッ
ズブッ
幼馴染『~~ッ!?』
幼馴染『いったぁぁぁぁぁぁい!!!』
幼馴染『うぇぇぇぇん!!無理だよこんなのぉぉ!!』
~~~~~~~~~~~~~~
幼母「男くんの…おっきくなったら幼馴染ちゃんの手首くらいあるんだって?」
男「まぁ…そうかもしれません」
幼母「///」
幼父『ふふっ、幼馴染ちゃんは今頃うまくできてるかなぁ』
幼父『まぁあれだけ飲ませたし、大丈夫だよね』
幼父『男くんが僕の息子かぁ…なんだかいいなぁ』
ドタドタドタ…
幼馴染『うわぁぁぁぁんパパぁぁぁぁ!!』ガチャ
幼父『おおおお幼馴染ちゃん!!どどどどうしたの!?』
・
・
・
幼父『…っていうのはどうかな?』
幼馴染『すごい!パパ天才!じゃあ私今から作戦のシナリオ作るから!』
幼父『うん、頑張れー』
~~~~~~~~~~~~~~
幼母「まったく…夜這いのひとつもできないなんて我が娘ながら本当に情けないわ…」
男「というかおたく家族の仲良すぎですね」
男「もう色々とついていけないですね」
幼母「もう男父さんと男母さんに合わせる顔がなくって恥ずかしいわ」
男「……あれ?父と母にはこの顛末は…」
幼母「もちろん話したわよ?」
男「…うわ」
幼母「男父さんには…」
『お宅の幼馴染さん程のべっぴんを襲う根性がないウチの息子が悪いんです』
幼母「って謝られちゃったけど、そんな事ないからね?悪いのは幼馴染ちゃんとパパだから」
男「」
男「本題?なんですか?」
幼母「夜這いもろくにできないダメなウチの娘なんだけど…」
幼母「男くんさえよければ、貰ってくれないかな?」
男「…えっ?いや、その、えっ?ええぇぇぇぇ!?」
男「やっ、でも!その…そうだ!幼馴染!幼馴染本人の意思は!!」
幼馴染「…」カァァァ
幼母「あら可愛い」
男「ま、まじか…」
男「いや、その…」
幼母「?」
男「どうかなもなにも…実は俺もずーっと前から幼馴染の事好きだった訳で…」
幼馴染「…えっ」
男「むしろこっちの方からお願いしますってぐらいで…」
幼馴染「男…」
男「だから、こんな俺でよければ…その」
幼馴染「男ぉぉぉぉ!!」ガバッ
男「のわぁっ!!」
幼馴染「好き!!大好き!!すきぃぃぃ!!」チュッチュッ
男「ばっ、ばか!おじさんやおばさんの前だぞ!!」
幼母「あらあらうふふ」
幼馴染「わらし…んちゅっ…がまんしゅるから…んっ…」チュパチュパ
幼馴染「いたくても…ちゅうっ…さいごまでがまんしゅるから……」チュウウ
男「幼馴染…」
幼馴染「えっちしてよぉ………」
幼母「うふふ…」
幼父「ママ…?」
幼母「寝室に行きましょ、パパ?」
幼母「幼馴染は私たちから離れていっちゃうみたいだから、もう一人…ね?」サスサス
幼父「…うん、そうだね」ムクリ
ガチャ…バタン
幼馴染「男ぉ…男ぉ…すきぃ」チュッチュッ
男「…ん」
幼馴染「…あ、起きた。おはよっ」チュッ
男「身体…大丈夫か?」
幼馴染「あんまだいじょばない……まだ男のが入ってる気がする」
男「ちょっと激しくし過ぎたな…ゴメン」
幼馴染「ちょっとどころじゃないよ…私途中から記憶ないよ…」
幼馴染「おかしくなっちゃうからやめてって言ったのに…ほんとにレイプされてるみたいだったよ」
男「ははっ、ごめんな」ナデナデ
幼馴染「でも、男にむちゃくちゃにされるの……嫌じゃないかも」
男「ああもう可愛いなぁ」チュッ
幼馴染「えへへ…」
幼馴染「えへへ…もっかいする?」
男「ああ。したい」
幼馴染「もちろんいいよ。私は男のものだからね」
幼馴染「でも…朝からこんな事するなんて私たちほんとにえっちだね?」
男「若さは馬鹿さ。そんな事関係ないさ」
幼馴染「もうっ!」
アァッ!!パパッ!!スゴイ!!スゴイノォ!!
男&幼馴染「………」
おわり
カットされた部分は脳内補完か...
Entry ⇒ 2012.03.24 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
ウィッチ「惚れ薬の作り方は……と」アルル「なにやってるの?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332343326/
アルル「遊びに来たんだけど……何やってるの?」
ウィッチ「何って……その……」
ウィッチ(そうですわ。アルルさんを助手代わりに……人手は多いに越したことはありませんし)
ウィッチ「実は新しい魔法薬の研究なんですけど――」
アルル「ボクに? うーん、まあ暇だからいいよ」
ウィッチ「本当ですの? 恩に着ますわ♪」
ウィッチ(ついでに効果の程をアルルさんで試させてもらいますわ……)
――――
――
ウィッチ「完成ですわ」
アルル「ずいぶんあっけなく完成したね」
ウィッチ「優秀な助手がいたおかげよ」
アルル「優秀だなんて……えへへ///」
アルル(これ、魔法力が上がるって言ってたよね)
ウィッチ(アルルさんに飲ませるのは良いとして、相手をどうしましょう)
アルル(ボクも飲んでいいんだよね、手伝ったし)
ウィッチ(……変態しか思い浮かばないのが悲しいですけど……)
アルル(ウィッチも効果がちゃんと出るか知りたいだろうし、のど渇いたし)
ウィッチ(その中でもまだマシな方の変態でも後で呼びましょうか)
アルル(いただきまーす)ゴクゴク
ウィッチ「ねえ、アルルさん」
アルル「ふぇ?」プハー
ウィッチ「え゛、な、なんで飲んでしまってるんですの!?」
アルル「いいじゃん、ボクだって手伝ったんだしー」
ウィッチ「飲むのは構いませんけど、何も今飲まなくても……」
アルル「魔法力が上がるんでしょ? 別に今でも……」
ウィッチ「そ、それは……」
ウィッチ(まさか躊躇いもなく飲むとは思ってなかったから、適当に言っただけですのに)
アルル「うーん、でも魔法力が上がったような感じはしないかな?」
ウィッチ「そ、そうですの? 失敗なのかしらね、残念で――」
アルル「んー……」ジー
ウィッチ「な、なんですの?」
アルル「うぃっちぃ///」ニヘラ
ウィッチ「」
ウィッチ「あ、アルルさん、ちょっと落ち着きましょう」ジリジリ
アルル「なんで逃げるのぉ///」
ウィッチ「逃げてるわけじゃ……あ」ドン
アルル「んふふ、壁にぶつかっちゃったね///」
ウィッチ「え、えっと……まずは話し合いませんこと?」
アルル「いいよー、ボクもウィッチといっぱいおしゃべりしたいしね///」
ウィッチ「あ、ありがとう……それで、アルルさ」
アルル「触っても良いかな……ウィッチの髪」
ウィッチ「え? え、えぇ、触るくらいなら……」
アルル「うふふ、さらさらだぁ……」サワサワ
ウィッチ「ひゃっ///」
アルル「あ、手が当たっちゃった? びっくりさせてごめんね」
ウィッチ(な、なんで私首筋に触られただけで……///)ドキドキ
アルル「なーにー?」サワサワ
ウィッチ「先ほど作った薬を飲んでですね……」
アルル「ウィッチの髪の匂い、いい匂い……」クンクン
ウィッチ「な、なにをしてるんですの///」
アルル「髪だけじゃなくて、全部いい匂いがする……」クンクン
ウィッチ「な、な、な……///」
ウィッチ「だ、だ、ダメ! そんなのダメですわ///」
アルル「えー?」ギュウ
ウィッチ「な!? だ、抱きつい――///」
アルル「こうすれば逃げられないよいねー」クンクン
ウィッチ「か、嗅がないで! あ、ダメ、胸に顔を――///」
アルル「えへへー///」クンクン
ウィッチ(ど、どうすればいいのよこの状況!?)
ウィッチ「そ、そんなことありませんわよ///」
アルル「うぃっちぃ///」ギュウ
ウィッチ「そんなに強く……///」
アルル「ねぇ、ウィッチ……ボクのことどう思ってる?」
ウィッチ「あ、アルルさんは仲間で、ライバルで……大切な友人ですわ」
アルル「うん、ボクも同じ。でもね、もう一つ――」
ウィッチ「も、もう一つって……?」
アルル「とっても――大好きなんだ///」
ウィッチ「それって、と、友達としてってことですわよね///」
アルル「……違うって、わかってるよね///」
ウィッチ「///」
漂うエロス
ウィッチ「アルルさん、正気に戻って……」
アルル「……ボク、正気じゃないの?」
ウィッチ「アルルさんのその気持ちは、クスリのせいで……」
アルル「こんなにウィッチのことが好きになっちゃってるのに?」
ウィッチ「ク、クスリの///」
アルル「好きで好きでたまらなくなってこうやって抱きしめてるのも」
アルル「言わないでいようって思ってたのに好きだって言っちゃったのも」
アルル「今だけの勘違いだって言うの?」
ウィッチ「え――?」
ウィッチ「アルルさん……」
アルル「……言い出したキッカケはクスリのせいかもしれないけど」
アルル「好きな気持ちは、クスリのせいなんかじゃないんだ」
アルル「好き。ウィッチが大好き。とっても大好き」ギュウ
ウィッチ「……アルルさん」ギュウ
アルル「……返事、聞いてもいいかな?」
ウィッチ「わ、私も、アルルさんのことが、す、好き、ですわ///」
アルル「……嬉しい///」ギュー
ウィッチ「アルルさん……///」ギュー
ウィッチ「な、なにかしら……///」
アルル「……ふふ、わかってるくせに///」
ウィッチ「そ、その……き、き……///」
アルル「キス、して欲しいな///」
ウィッチ「///」
アルル「それとも、される方がいい?」
ウィッチ「わ、わ、わ、わ、わ、わ///」
アルル「じゃあ、ボクから……///」
アルル「そんなに固くならないで……」
ウィッチ「だ、だ、だって、私初めてで……///」
アルル「ボクだって初めてで緊張してるんだよ///」
ウィッチ「わ、わかったわ///」
アルル「ん……」スッ
ウィッチ(あ、アルルさんの吐息が唇に……)
アルル「……ちゅ……///」
ウィッチ「……ん……///」
アルル「……んぷ……///」
ウィッチ「……んゅ……///」
ウィッチ「……ぁ……///」
アルル「……ふふ、もっとしたかった?」
ウィッチ「あ、その///」
アルル「じゃあ今度はウィッチからして///」
ウィッチ「わ、私からですの!?」
アルル「して、欲しいな///」
ウィッチ「わ、わかりましたわ……///」
アルル「……優しくしてね///」
ウィッチ「///」
アルル「///」
ウィッチ「アルルさん……///」
アルル「ウィッチ……///」
ウィッチ「……んちゅ……///」
アルル「……んぅ……///」
アルル「……はぁ……///」
ウィッチ「ど、どうでした?///」
アルル「ど、どうって……気持ちよかったよ///」
ウィッチ「あ、そうじゃなくて、その、上手くできたかどうかと……///」
アルル「あ、ああ、うん。上手だったと思うよ、ってボクもよくわかんないけど///」
ウィッチ「///」
アルル「///」
ウィッチ「なんですの、アルルさん」
アルル「今日、泊まってってもいいかな///」
ウィッチ「と、泊まるって……///」
アルル「別に変な意味じゃないよ!? ただ今日は帰りたくないっていうか……///」
ウィッチ「え、ええ、泊まるのは別にかまいませんけど///」
ウィッチ「で、で、でもベッドは一つしかないですわよ///」
アルル「そこはほら、二人で一緒に寝れば///」
ウィッチ「そ、そうですわね///」
アルル「一緒に寝るだけだしね///」
ウィッチ「それじゃ、一度取りに帰ります?」
アルル「……ウィッチさえよければ、着替え貸してくれる、かな?」
ウィッチ「わ、私の服をですの?」
アルル「だ、ダメだよね。気になっちゃうよね?」
ウィッチ「私はぜんぜん構いませんけど……その、下着とかも///」
アルル「う、うん、じゃあ借りるね///」
ウィッチ「そ、それじゃあ、夕食の準備でも――」
アルル「うん。でも、その前に――」
ウィッチ「?」
アルル「もう一回だけ……///」
ウィッチ「あ……///」
アルル「……ちゅ……///」
ウィッチ「……む……///」
――
ウィッチ「じゃあ、電気を消しますわね」
アルル「うん」
ウィッチ「今日は大変な一日でしたわ」
アルル「ボクも遊びに来ただけでこうなるとは思わなかったよ」
ウィッチ「……ごめんなさいね、その……」
アルル「謝らなくていいよ。こうやってウィッチと恋人同士になれたんだからね」
ウィッチ「そ、そう言ってくれるとありがたいですわ///」
アルル「こうやって一緒のベッドで抱き合って寝るなんて思いもしなかったし///」
ウィッチ「そ、そうですわね///」
ウィッチ「アルルさん……」
アルル「……今キスしたら、ボク、止まらなくなっちゃうかもしれないよ?」
ウィッチ「あ、アルルさんなら、私、それでも……ゴニョゴニョ///」
アルル「……かわいい///」
ウィッチ「あ、アルルさんの方が///」
アルル「……大好きだよ///」チュッ
ウィッチ「……私もですわ///」チュッ
ウィッチ「あ、あるるさぁん……///」サワサワ
アルル「アルル、って呼んで欲しいな///」クニクニ
ウィッチ「あ、あ、あるるぅ……///」クニクニ
アルル「……パジャマのボタン、外すね……///」
ウィッチ「……ぅん///」
おしまい
おつかれさまです
あと一時間早くスレが立ってれば……
まどマギメインで書いてるのでいつになるかわかりませんがー
それでは皆様おやすみなさい。
またどこかのスレでお会いしましょう。
次は何を書こうかな。
たまにでいいのでまたぷよ百合ssおなしゃす!
Entry ⇒ 2012.03.23 | Category ⇒ 版権物SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
P「お前らには演技力こそ足りない!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332337449/
小鳥「あ、私貼っておきますからそこに置いといて下さい」
P「…」
春香「雪歩、そのスカート可愛いね!」
雪歩「ホントに?えへへ。ありがとう春香ちゃん」
P「聞けよぉぉぉぉぉ!!!!!」
伊織「っ…うるっさいわねぇまったく!」
律子「もはや嫌な予感しかしないんですけど」
千早「まさかまた漫才を!?」ガタッ!
P「いや、それはもう勘弁してくれ…」
亜美「じゃあ何なのさ→?」
響「これで三回目だぞ!」
真「最初にやりませんでしたっけ、それ?」
P「いや、あれはあくまで新しい"萌え要素"を発見するのが目的であって、演技力の向上はついでだ」
貴音「ならば今回は?」
P「純粋に"演技力"を養うことが目的となる」
律子「ふむ…」
あずさ「どうしたんですか、律子さん?」
真美「4つの柱?」
律子「えぇ。"歌""ダンス""グラビア"そして"演技"よ」
春香「あぁ、確かにどれも大事ですね」
千早「その中で私たちに最も足りないものは…」
P「そう、"演技"だ」
真「いや、どう見ても律子の説明に便乗してますよね?」
伊織「アンタ、スそんなこと考えてもいなかったんでしょ?」
P「そ、そんなことはない!」
響「プロデューサー、わっかりやすいぞ」
伊織「どういうわけよ」
P「今回は二種類のクジを用意した。一つは"場所"もう一つは"役柄"だ」
律子「2つを組み合わせたシチュエーションを自分で思い描き、そして演じろと」
P「その通り!さすが律子!」
千早「いつもご苦労様、律子…」
小鳥「あの…プロデューサーさん?」
P「何ですか?」
P「ハハハ、何だそんなことですか!小鳥さん!!!」
小鳥「は、はい!」
P「愚問です」
小鳥「…」
律子「わかってたわよ…」
やよい「順番はどうするんですかぁ?」
P「そうだなぁ…今回は、下の名前の五十音順にするか」
あずさ「あら~、では、私が最初ですね?」
律子「じゃあ、最後は私ですね」
あずさ「は~い。うふふ、何が入っているのかしら?」
P「いや、クジですけど…」
美希「ねぇハニー?役柄ってどんなのがあるの?」
P「まぁ、いろいろだな。だけどそんなに難しいのは無いハズだ。お婆ちゃんとかだとお前らには難易度が高いだろ?」
春香「変なところで気を使いますよね、プロデューサーさんって」
あずさ「引きました~」
P「では、読み上げてみて下さい」
あずさ「【公園(昼下がり)】と【ナース】さんです~」
P「はい」
真「趣味ですよね?」
P「違います」
千早「演技の相手をするのは?」
P「僕です」
伊織「そりゃあ、"お婆ちゃん"とか入れないわけよね、まったく」
P「う、うるさいな!俺は真面目に考えたんだぞ」
美希「真面目にねじ曲がってるの」
P「ほら、早く観覧席に着け!あずささんが待ってるんだから!」
律子「はいはい」
P「はい。よろしくお願いします」
あずさ「いい、お天気ですね、プロデューサーさん」
P「ええ、三浦さん」
あずさ「だいぶ足の具合も良くなりましたね~」
P「はい。三浦さんの看護のおかげかな?」
あずさ「あらあら~、誉めても何も出ませんよ?うふふ」
響「あー。いるいる、こういう感じのナースさん」
あずさ「どうかしましたか?」
P「俺、いつ退院できるんでしょうか?」
あずさ「もう少しですよ、きっと」
P「3年前から同じこと言われ続けてるんですけど!もう少しもう少しって!」
律子「またそうやって難易度を上げる…」
あずさ「そ、それは…えぇっとぉ…」
美希「ってか、いっそのことハニーが俳優になればいいと思うな、ミキ」
千早「確かにこの演技力は…」
あずさ「そ、そんなことありません!プロデューサーさんが早く良くなるように、私ももっともっと頑張りますから!」
真美「いいナ→スさんだねぇ」
真「ボクもこういうナースさんに看護されたいな」
あずさ「あ、あの…」
やよい「2人ともかわいそうですぅ…」
あずさ「プ、プロデューサーさん!」
P「…何ですか?」
あずさ「えぇっとぉ…そんなことを言う弱虫さんは…」
P「…」
あずさ「『めっ!』ですよ~!」
P「めっ?」
あずさ「はい。うふふ。めっ、です」
P「…ハハ」
あずさ「…うふふ。私、叱っちゃいました~」
あずさ「またいつでも叱っちゃいますから、だから…」
P「だから?」
あずさ「いつでも吐き出して下さいね?一人で抱え込んではダメですよ?」
P「…はい。ありがとうございます…あずさん」
あずさ「…うふふ、そろそろ戻りましょう」
P「はい」
あずさ「肩、お貸ししますね~」
P「ありがとうございます」
伊織「…2人ともやるじゃない」
あずさ「私、上手く演じられたかしら?」
真美「ばっちしだよ、あずさお姉ちゃん!」
あずさ「あらあら~」
P「いいお手本になったと思います。よし、次は亜美!」
亜美「りょ→かい!」ガサガサ
真「職場とかもあるってことかぁ」
亜美「よし、コレにする!」バッ!
真美「何引いたの→?」
亜美「えっとねぇ【部屋(彼の)】と…んっふっふ~【彼女】だよ→ん!」バーン!
亜美「やっだよ→だ!」
春香「…」
千早「…」
律子(ま、予想通りの反応ね)
小鳥「……………………」
律子「小鳥さん…」
P「よし、じゃあ始めるぞ!」
亜美「おっじゃまっしま→す!けっこうキレイにしるんだね→!」
P「ハハハ。亜美が来るから片付けたんだよ」
亜美「んっふっふ~。そういえば兄ちゃ」
P「おっと、亜美」
亜美「へ?どったの?」
P「恋人通し、だろ?」
亜美「う、うん」
P「"兄ちゃん"はおかしいよな?」
亜美「そ、そっか、アハハ…」
響「珍しく亜美が押されてるぞ!」
P「好きに呼んでいいぞ?」
亜美「じゃあ…p君…」※
P「なんだ、亜美?」
亜美「あ、あはは、ははは…」
律子「ふふ、亜美ったら顔真っ赤」
美希「下の名前で呼ぶなんてズルいの!」
伊織「役柄なんだから仕方ないでしょ」
※p=プロデューサーの下の名前と解釈して下さい
亜美「な、なんでさ?」
P「いや、顔赤いからさ」
亜美「だ、大丈夫!」
春香「亜美が一方的に攻められてるね」
真美「レアな場面だねぇ」
P「ハッハッハ!可愛いやつだなぁ」
伊織「相変わらず憎たらしいわねぇ、アイツ」
P「どうした?」
亜美「エッチな本とか隠してないよね?」
P「隠してないさぁ」
亜美「ホントかなぁ?普段はどんなの読むの?」
P「は、はい?」
亜美「ねぇねぇ、どんなの→?彼女としては気になるんだよねぇ」
真「逆襲が始まったね」
亜美「うん、それはこっちに置いといて。んで、どんなのが好きなの?ねぇねぇどんなの→?」
P「ひ、人妻など!」
やよい「白状しちゃいましたぁ」
伊織「ダメねコイツ…」
春香「人妻…」
千早「そういうのが…」
律子(はぁ…こっちはこっちでめんどくさい…)
亜美「んっふっふ~!亜美の勝ちだねぇ!」
貴音「勝ち負けを争うものだったのですか、これは?」
伊織「もうほっときなさい…」
真美「亜美→!ナイス勝利!」
亜美「兄ちゃんなんてラクショ→だよ→!」
P「はぁ…伊織、次よろしく」
伊織「はいはい、やればいいんでしょ、やれば」ガサガサ
響「あるって考えた方がよさそうだぞ」
伊織「…」
やよい「あれ?どうしたの伊織ちゃん?」
伊織「【車の中】…」
P「役柄は?」
伊織「…【娘】」ボソッ
真「…ふふっ」
真「いや、別にー」
律子「車の中っていうと、会話もかなり限定されるわね」
やよい「伊織ちゃんならきっと大丈夫ですぅ!」
伊織「ぜんぜん大丈夫じゃないんだけど…」
P「よし、さっさと始めるぞ!」
伊織「…」
P「帰り道が渋滞してなければ良いな」
伊織「…」
P「どうした伊織?眠いのか?」
伊織「…別に」ボソッ
P「ハッハッハ!いまどき沢尻の真似か。伊織は時代遅れだなぁ」
美希「また憎たらしい顔になってきたの」
P「こらこら伊織。パパに向かってなんだ、その口のきき方は」
千早「パ、パパ?」
春香「パパと呼びなさい、ってことだよね、これは」
伊織「ぐ…パ…」
P「パ?」
伊織「パ…パ…」ホゾボソ
P「伊織、パパちっとも聞こえないなぁ」
伊織「パ、パパ!ちゃんと前見て運転してよねっ!」
あずさ「伊織ちゃん、よく頑張りました~」パチパチ
伊織「と、鳥肌が…」ボソッ
P「ん?何か言ったかい?」
伊織「な、何でもないわ、パ、パパ…」
貴音「まだ受け入れることが出来ぬ様子…」
真「そりゃあ…ねえ?」
P「はぁ…伊織ももう10歳か」
伊織「は、はぁ?」
律子「何言ってんのよこの人…」
伊織「…そ、そうよパパ。私、10歳になったわ!」
P「うーん。パパ的には、自分のことは"伊織"って呼ぶべきだと思うな」
美希「そんなことでミキの真似しないでほしいの」
伊織「…伊織、10歳になったの」
やよい「私より年下になっちゃいましたぁ」
律子「あとで頭撫でといてあげなさい…」
響「だから、何言ってんだこの人?」
伊織「そ、そんなことない!ずっと…その…パパと一緒に入って…あげてもいいわよ?」
春香「こんなときまでツンデレなんだね…」
真美「悲しいねぇ…」
伊織「う、うん…」モジモジ
小鳥「伊織ちゃんを見ていると、何かこう…」
律子「ニヤニヤしてきちゃいます?」
小鳥「はい…」
P「でも、いつかは伊織もお嫁さんに…」
千早「誘導尋問に入ったわね…」
雪歩「あのセリフを言わせるつもりだよね、ぜったい…」
P「いや、やっぱり女の子の幸せはお嫁さんになることだよ」
小鳥「………………」
律子「だーかーらー!いい加減空気読んで下さい!」
伊織「じゃ、じゃあ…伊織は…その…」
P「何だい伊織?ん?ん?」
美希「さすがのミキも、あの顔にはご立腹しちゃうの」
P「パパの?」
伊織「伊織はパパのお嫁さんになるんだからねっ!!!」
やよい「おめでとう伊織ちゃん!」
真「そのリアクションはおかしいからね、やよい」
P「そうか!じゃあパパ、伊織の旦那さんになってあげるからな!ハハハ」
伊織「す、好きにすれば?」プイッ
あずさ「とっても上手でしたよ~」
伊織「なによ!みんなしてニヤニヤしちゃって!」
P「いやぁ、娘もいいもんだなぁ」
律子「誤解を生むような言い方をしないで下さい」
響「次は…ピヨコだぞ!」
小鳥「わ、私?はい!」ガサガサ
真美「何が出るかな、何が出るかな♪」
小鳥「えっと…【夜の砂浜】と…【友達】…」
真「あぁ…」
貴音「まぁ…」
P「…」
小鳥「キレイな海だね…」
P「夜だけどね」
小鳥「…」
P「…」
律子「いたたまれない…」
小鳥「えっ?えっと…みんな寝ちゃったみたい。飲みすぎたのかしら?」
P「そっか」
小鳥「うん…」
P「小鳥さんは眠くないの?」
小鳥「…うん、平気。p、p君は?」
P「俺もまだ平気」
亜美「おや?何やらよい感じに…」
小鳥「なぁに?」
P「好きな相手とかいないの?」
小鳥「…内緒…ふふ、内緒だよ」
P「そっか、内緒か」
小鳥「うん!なーいーしょっ!!」
真美「真美、ぴよちゃんがすっごく可愛く見えてきたんだけど」
律子「そういうものなのよ、女って」
P「俺も内緒」
小鳥「そっか」
P「うん」
響「なんか、波の音が聞こえてきそうだぞ…」
P「小鳥さんみたいな人かな?」
小鳥「え?」
P「好きなタイプは」
小鳥「え?え?えっ!?」
真「リアルにテンパってるね、小鳥さん…」
小鳥「…も、もう一回!もう一回言って!」
美希「リアルにお願いしてるの」
律子「触れないでおいてあげなさい…」
P「もう言いません!ハハハ!」
小鳥「ズルい~!もう一回言って下さいよ~!」
響「素に戻ってるぞピヨコ」
亜美「切ないねぇ…」
やよい「小鳥さん旅立っちゃいましたぁ」
千早「しばらく浸らせておいてあげましょう…」
P「いやぁ、青春だなぁ」
律子「自覚がないってホントに罪よね…」
雪歩「次は貴音さんですね!」
貴音「はい。演じ易い役柄を引けると良いのですが…」ガサガサ
P「さて、何が出るかな?」
貴音「【公園(夕暮れ)】と…【めいど】?」
律子「新鮮ね」
貴音「はて…めいど、とやらは如何なるものなのでしょう?」
伊織「そうねぇ…西洋の女中、かしら?」
貴音「女中?主人に仕えて身の回りの世話などをする?」
伊織「まぁ、そんな感じよ」
真美「お姫ちんとは正反対な役柄だねぇ」
亜美「楽しみだねぇ」
P「夕暮れの公園ってのが難しいかもしれないけど、とにかくやってみよう!」
P「…良い」ボソッ
伊織「何がよ」
響「だけど、これは確かに…」
雪歩「ド、ドキドキするね…」
貴音「ご主人様、ここにいらっしゃいましたか」
P「どうしたんだ、貴音?」
貴音「夕餉の支度が整っておりますので、お屋敷にお戻り下さいませ」
P「うん、そうか」
P「散りゆく桃の花を」
貴音「直に咲き始める桜ではなく?」
P「うん。みんなは桜ばかり見ているからね。俺ぐらいは桃を見ていても良いんじゃないかって」
貴音「…ふふ。ご主人様らしゅうございます」
春香「なんか…すっごいマトモだね」
律子「貴音の雰囲気にプロデューサーが引っ張られてるのよ」
P「風邪を引いてしまうかな?」
貴音「真に」
P「心配してくれているのかい?」
貴音「わたくしは…めいど、でございますから。ご主人様のお身体を気遣うのは、当然の務めだと心得ております」
P「そうか…あくまでメイドとしてなんだね」
雪歩「恋愛要素も入ってきたね…」
響「普通にお金取れそうだぞ、これ…」
P「俺は…」
貴音「なりません!」
P「貴音…」
貴音「それ以上は仰らないで下さい…わたくしは貴方様にお仕えできるだけで…ただそれだけで幸せなのですから」
やよい「うぅ…貴音さん…」グスッ
P「わかったよ、貴音。これ以上言うのは止しておくよ。ただ」
貴音「ただ…何でございましょう?」
貴音「…はい、ご主人様。貴音は貴方様にお仕え致します」
P「帰ろうか、貴音」
貴音「お供いたします、ご主人様」
響「貴音ぇ…」グスッ
雪歩「切ないですぅ…」グスッ
春香「普通に見入っちゃった…」
響「メイドらしいかどうかは分かんないけど、すっごく良かったぞ!」
真美「うん!真美、ちょっと泣きそうになったよ!」
雪歩「泣いてましたぁ…」
やよい「私もですぅ…」
P「よしよし。今のはかなり良かったな。次は千早だ。お前も頑張れよ!」
千早「は、はい!」ガサガサ
春香「可愛いのが出るといいね、千早ちゃん」
千早「…【部屋(自分の)】と…【妹】です」
美希「楽しみなの!」
律子「どんな妹っぷりを見せつけてくれるのかしらね」
千早「くっ…これはやはりプロデュースの趣味なのですか?」
P「違うよ!全然違うよ!」
真美「パ→ク・マンサ→だっけ?」
亜美「サ→ク・パンサ→じゃなかったっけ?」
伊織「どっちも違うわよ…」
P「よし、始めるぞ!」
千早「な、何?」
P「入るぞー」
千早「ちょ、ちょっと待って、あの…お…」
P「え?最後聞き取れないぞ?」
千早「ちょっと待って、お…お…お兄ちゃん!」
春香「きゃー!」
あずさ「あらあら~、可愛い妹ちゃんね~」
千早「えっと…まーだだよー」
小鳥「うふふ…」
律子「伊織のときとは違う意味でニヤニヤしちゃいますね」
伊織「…ふんっ」
P「もういいかーい」
千早「も、もういいよー」
P「お邪魔しまーす」
千早「ど、どうぞ…お兄ちゃん…」
千早「え?そ、相談事…えっと…」
P「分かった、あの事だろ!」
千早「あ、あの事?その…」
P「な?」
千早「…う、うん!あの事よ!さすがお兄ちゃん!」
響「プロデューサーに乗せられちゃったぞ…」
千早「そ、そうなの!」
P「まったく。ちゃんと勉強しないとダメじゃないか」
千早「う、うん…ごめん…」
律子「自分のことじゃないのに、何故か釈然としないわ」
伊織「気にしたら負けよ」
P「仕方ない。俺が一緒に謝ってやるよ」
千早「ほ、本当に?」
千早「あ、ありがとう…お兄ちゃん。ふふ…」
春香「ひょっとして千早ちゃん、こういうタイプに弱いのかなぁ?」
P「よし、じゃあ俺はこれで」
千早「え?」
響「ん?やけにあっさりしてるぞ」
真「何か狙いがある気がする」
雪歩「うん、間違いなく…」
亜美「兄ちゃん、信用0だね…」
千早「と、特には…」
P「千早!」
千早「はい!」
P「優しいお兄ちゃんだろう?」
千早「ま、まぁ…」
P「…」ジーッ
千早「えっと…」
小鳥「あからさまに発言を促してる…」
貴音「言うまで終わりませんよ、如月千早…」
P「俺が?」
千早「お兄ちゃんは優しくて…たまに変な人だけど…」
伊織「たまにってレベルじゃないわよ」
千早「わ、私は…」
P「千早は?」
千早「お、お兄ちゃんが大好き!」
響「誰が喜ぶんだ、これ?」
春香「たまに変な人じゃないかな…」
やよい「…お兄ちゃんって呼んでみたいなぁ」ボソッ
千早「な、なによ美希」
美希「なんでもないの!」
やよい「お兄ちゃんかぁ…」ボソッ
響「どしたの、やよい?」
やよい「な、なんでもないですぅ!」
P「よし、満足だ。次は春香だな」
春香「はい!頑張ります!」ガサガサ
律子「いまのところ結構いい流れで来てるわね」
春香「えっと…【図書室】と【後輩】です!」
P「お、春香に合いそうな役柄だな。それじゃあやってみよう!」
P「おお、天海か。どうした?」
春香「いえ、センバイの姿が見えたから…ご迷惑でしたか?」
P「いや、ぜんぜん。座ったら?」
春香「はい!天海春香、座っちゃいます!」
P「一応図書室だから、声を控えめにな」
春香「あ、ごめんなさい。えへへ」
春香「はい!元気だけが取り得です!」
P「いや、声大きいから」
春香「あ、ごめんなさい…」
P「悩みとかあるのか?」
春香「悩み…うーん、そうですね…」
千早(無さそうだわ)
真(なさそうだな)
響(なさそうだぞ)
やよい「なさそうですぅ」
伊織「何で声に出すのよ!」
春香「いえ…えっと…あり…ます」
P「ん?俺で良ければ相談にのるぞ?」
春香「センバイがですかぁ?どうしよっかなぁ」
P「言ってみ言ってみ」
春香「えっと…もしも親友と」
P「親友と?」
春香「同じ人を好きになったら、どうすればいいですか?」
律子「…え?」
春香「そこまで深刻ではないですけど…」
P「でも天海なら、親友のために身を引きそうだよな」
春香「はい…たぶん親友も」
P「じゃあ、痛み分けってことで良いんじゃないか?」
律子「この人は一体どこまで…あぁ、もう!」
千早「春香の演技、やけにリアルね」
真「…うん。そうだね」
P「ああ」
春香「…ふふ。それが、私たちらしいかもしれませんね」
P「そうなのか?」
春香「たぶん、ですけどね!」
P「まぁ、納得したならそれでいいけどさ」
伊織「毎度毎度甘酸っぱいわねぇ、まったく…」
P「ん、頑張ってな」
春香「はい。では失礼しまーす」タタタ
亜美「これで終わりなのかな?」
真美「いや、はるるん立ち止まったよ?」
春香「スゥー…センパーイ!!!」
P「な、なんだいきなり!」
響「春香うるさいぞ!」
春香「センパイなんて、大嫌いでーす!!!!!」
P「なんだなんだ!?」
律子「…やれやれ」
72Bだと・・・?
春香「…んーん、何でもない」
P「ビックリしたじゃないかよ」
春香「えへへ、ごめんなさい。でも、ちょっとだけスッキリしました」
P「なにがだ?」
春香「何でもないでーす」
律子「はいはい、次々。響」
響「オッケー!自分もこの流れにのるぞ!」ガサガサ
P「お!響、もう引いたのか。何が出た?」
響「えーっとね。【リビング】と…」
貴音「…おや?響が固まってしまいましたね?」
律子「代わりに読むわね。えっと…」
P「何て書いてあるんだ、律子?」
律子「…なるほど。固まるのも無理ないわね」
伊織「勿体ぶらずにさっさと言いなさいよ!」
律子「【新妻(新婚ホヤホヤ)】だそうです」
真「仕方ないじゃん、クジ引いたんだから」」
春香「あはは…」
千早「…」
律子「…ほら、響!シャンとしなさい!」
響「…え?あれ、自分、意識が飛んでたぞ」
律子「うん、飛んでたわね」
響「あ、そうだ!クジを引いてから…」
律子「【リビング】と【新妻(新婚ホヤホヤ)】よ」
響「…」
伊織「もう、面倒くさいわね!さっさと始めなさい!」
響「お、おおおかえり!」
真美「メッチャテンパってるね」
P「いやー、今日も疲れたよ」
響「お、お疲れさま…」
P「風呂は沸いてるか?」
響「う、うん…」
P「…」
響「…」
小鳥「この展開はやっぱり"あれ"ですよね?」
律子「ええ、"あれ"ですね」
P「ん?」
亜美「…」ドキドキ
真美「…」ドキドキ
やよい「…?」
響「ご飯にする、お風呂にする?それとも…」
P「それとも?」
響「じ、自分…?」
美希「お風呂お風呂!早くお風呂に入るの!!」
真「演技だからね、これ?」
響「え!そ、それは…こ、困るぞ…自分、そういうの平気そうだって思われてるかもしれないけど、自分だってその…お、女の子だし…」ウルッ
伊織「何の話よ」
P「じゃあ…」
響「じゃ…じゃあ?」ウルウル
亜美「ひびきん泣きそうになってるし…」
P「やっぱり響で!」
律子「はい終了ー!!!」
美希「異議なし、なの!!!」
響「ウワーン!プロデューサーのバカー!!」グスッグスッ
貴音「よしよし」ナデナデ
律子「やり過ぎです!」
P「俺はただ人妻…じゃなくて響のために」
伊織「語るに堕ちてるわねコイツ」
美希「ミキなら、最後まで」
律子「アンタはいいの!」
美希「むー」
真「う、うん!」
やよい「うっうー!真さん頑張ってください!」
真(今回こそは…今回こそは!!!)ガサガサ
春香「あんな真剣な顔初めて見たかも」
千早「何かあったのかしら?」
小鳥(大半は千早ちゃんの…)
真「これだぁ!」バーン!
響「バカァ!」グスッ
律子「あっちは放っておいて、真は何を引いたの?」
真「えっとね…場所は【公園(夜)】」
春香「なかなか良さげだね」
千早「役柄は?」
真「えっと…【魔法少女】…」
真美「あぁ…」
亜美「今回も…」
真「…」
P「…」
真「…来る」
P「はい?」
真「闇が」
P「いや、すでに辺りは暗いですけど」
真「深い闇が」
春香「付け足した…」
真「動かないで!」
P「な、何でですか?」
真「…来る」
P「深い闇が?」
真「月の光に導かれて」
伊織「闇なのか光なのかハッキリしてよね…」
貴音「…ほう。月について何かご存知のようですね」ボソッ
真「それは言えません…」
P「でも、闇がどうとか」
真「魔法の力です」
P「魔法が使えるんですか!?」
真「それはまだ言えません」
やよい「さっき自分で言っちゃいましたぁ」
P「え?え?ドカーンって何?」
真「敵の攻撃です!早く逃げて!」
P「だってさっき動くなって」
真「うわぁ!」バターン!
P「ど、どうしました!?」
真「敵の魔法を喰らいました…ゲホッ…」
律子「真もメンタルが強くなったものね…」
伊織「そりゃあ…ね」
P「どうすればいいんですか?」
真「…」チラッ
一同「」ビクッ
亜美(や、やめてよねまこちん)
真「…」ジーッ
一同「…」
伊織(勘弁してよね…)
真「小鳥さんの助けが必要です…」
小鳥「わ、私!?なんで?」
小鳥「え、えっと…」
美希「任せたの」ボソッ
響「頼んだよピヨコ」ボソッ
小鳥「は、はい…」
真「ありがとうございます、小鳥さん」
小鳥「あの…何をすれば…」
P「ちゃんと聞いといてください」
伊織「何者よアイツ」
真「それを大きな声で繰り返して下さい」
P「分かりましたね?」
小鳥「は、はぁ…」
雪歩「大丈夫…真ちゃんならきっと大丈夫だよぅ…」
P「ちゃんとポーズも取って下さいね」ボソッ
小鳥「つ、月の光よ!」バッ!
春香「これは恥ずかしいパターンだね…」
真「私を愛で満たして!」
小鳥「私を…愛で満たして!」サッ!
あずさ「小鳥さん…可哀想に…」
小鳥「私は魔法、しょ、少女?」ハバッ!
美希「少女じゃないの」
真「届け、あなたに」
小鳥「届けあなたに!!!」ササッ!
真「ムーンラブ・レーザー!」
小鳥「ムーンラブ・レーザー!!!!」ババーン!!!
P「レーザーなのかよ」
小鳥「…」
P「…」
一同「…」
真「勝ちました」
小鳥「お、おめでとうございます…」
P「…」
一同「…」
小鳥「あ…えっと…」パチパチ
P「…」パチパチ
一同「…」パチパチ
全員「…」パチパチパチパチパチパチパチパチ
雪歩「真ちゃん…とっても格好良かったよ…」パチパチ
小鳥「…」
春香「ふ、2人ともお疲れさまです!」
真美「ま、真美、飲み物買ってくるよ!」
亜美「あ、亜美もいくよ!」
P「次は美希だけど…」
美希「さすがにあれの後すぐにはできないの…」
P「じゃあ、少し休憩するか」
真美やん
眠気ざましにコーヒー飲んだからもう大丈夫なハズ!
P「あっ」
美希「なの」
真美「ぶ→!」
P「す、すまん真美!今度甘いもん奢るからさ」
真美「約束だかんね?」ガサガサ
律子「自業自得ですよ、セーンパイ」
P「ぐぬぬ…」
真美「じゃ→ん!【事務所】と【別れた恋人】だよ→!」
春香「社内恋愛だね…」
千早「しかも破局後…」
P「おはようご…」
真美「…」
P「…よう」
真美「おはよ→」
P「早いんだな」
真美「朝一の仕事があるから…」
P「そっか。頑張ってな」
真美「うん…」
響「真美の方がまだ引きずってる感じだぞ」
真美「…なに、兄ちゃん」
春香「プロデューサーさんと真美が実際に付き合ってたって設定なんだ…」
P「いい加減吹っ切れろよ」
真美「もい吹っ切れてるもん!」
P「いやいやいや!まったく仕事に集中できてないじゃないか」
真美「そ、そんなことないもん!」
律子「アイドルに手を出したのね?」
亜美「サイテ→」
千早「どこでそんな言葉覚えたのかしら?…」
やよい「ねぇねぇ伊織ちゃん。"もてあそぶ"ってどんな遊び?」
伊織「あと3年くらいしたら教えてあけるわ」
P「ひ、人聞きの悪いこと言うなよ!お互いに合意の上だろ!」
春香「どっちにしろ問題ですよね?」
美希「ミキなら構わないの!」
P「えっと…」
真美「そんな甘い言葉で真美のことたぶらかして」
律子「ホントにどこで覚えたのかしら、そんな言葉…」
亜美「ぴよちゃんに借り薄っぺらいマンガだよ」
律子「そこか…そこだったのね…」
真美「何も知らない真美を部屋に連れ込んで」
P「ストップ!ストーップ!!!」
P「そういう展開は止めようぜ」
真美「何でよ?」
P「いや、真美はアイドルだし」
伊織「どの口が言ってんのよ」
響「何をいまさらだぞ」
真美「リアルっぽい方が盛り上がるじゃんか!」
P「そう…かな?」
真美「続けてもいい?」
P「ど、どうぞ」
P「し、知らないなぁ」
千早「それは恋愛じゃない気がするのだけれど…」
真美「そして…ぐっすり眠った真美の服を」
P「ストーップ!!!」
真美「またぁ?」
P「俺を何年間ブタ箱に入れるつもりだよ」
律子「どうせなら3年くらい入ってて下さい」
律子「ストーップ!!!それ以上はダメ」
真美「え→!ここからが盛り上がるのに」
春香「そういう盛り上げかたはちょっと…」
やよい「ビニール紐で何するの?古新聞紙を束ねるのかなぁ?」
伊織「そうそう、それで正解」
律子「後で小鳥さんにはキツく言っておきます」
小鳥「…ムーンラブ」ブツブツ
春香「十分罰は受けてるように思えますけど…」
美希「よし、今度こそミキの番なの!」ガサガサ
伊織「やっと先が見えてきたわね」
美希「えっと…【病室】と【ニート】なの!えっ、ニート!?」
響「…似合うぞ」
美希「ど、どうぞ、なの」
P「調子はどう?」
美希「ボチボチかなぁ」
P「栄養バランス悪すぎだよ。だから何もしてないのに倒れるんだよ」
美希「ミ、ミキ、倒れても困らないもん!」
P「お前は困らなくても家族は困るんだよ。入院費用とかさぁ」
美希「お兄ちゃん払ってよ。けっこう稼いでるんでしょ?」
律子「あ、そういう関係だったのね」
美希「た、たったの3年なの!」
響「うわぁ…」
美希「病室は退屈なの!だからPSP買ってほしいの!」
亜美「ヒドいね…」
P「またそうやって人の金を当てにする!」
美希「家族のお金はミキのお金なの!!」
伊織「最低ランクのニートね」
美希「お兄ちゃんのケチー!」
律子「あれだけ言われて返す言葉が"ケチ"…」
あずさ「美希ちゃん、将来大丈夫かしら~?」
美希「ミキ、いまはやりたいことを探してるところなの!いつかきっとミキの才能を活かせる仕事が見つかるの!」
春香「典型的なニートだね…」
美希「むー、お兄ちゃんの分からず屋!」
P「どっがだよ」
美希「…あっ!ミキ、いいことを思いついたの!」
やよい「しーろーいー、ドレースをー」
伊織「続きを歌わないの!」
美希「お兄ちゃん、女の子にモテないでしょ?」
美希「アハッ。だからね、ミキ、チューくらいならしてあげてもいいよ?」
P「は?な、何を言って」
美希「ほら!チューしよ、お兄ちゃん!」カバッ
P「わっ!コラ!離れろミキ!」バタバタ
春香「は、離れなさい!」バタバタ
美希「チューするのー!」ジタバタ
律子「またこのパターン…」
美希「ぜぇ…ぜぇ…あと5センチだったのに…」
P「勘弁して下さい」
やよい「次は私ですぅ!」
伊織「そうねやよいね」
やよい「引いちゃいますね」ガサガサ
律子「まともなのお願いね」
やよい「えっと…【デパート】と【婦警さん】ですぅ!」
春香「やよいの婦警さんかぁ」
響「楽しみだぞ!」
P「な、なんですか?」
やよい「ここは駐車しちゃいけない場所ですよぉ!」
千早「デパートよね?」
律子「外の道路?」
春香「そういうこと?」
P「5分くらい構わないじゃないですか!」
やよい「ダメでーっすぅ!!逮捕します!」
P「えっ!」
やよい「ろちゅう?」
P「道路に勝手に駐車しとくこと」ボソッ
やよい「そうです!ろちゅうは逮捕です!いまは私がガイドブックですよぉ!」
春香「何を案内するの?」
伊織「たぶんだけど…ルールブックって言いたかったんじゃないかしら?」
千早「ああ、なるほど…」
やよい「ダメれす!手錠をかけさてもらえますか?」
P「いや、お願いされても困るんだけど…」
やよい「うっうー!手錠かけまーっすぅ!」
P「…」
やよい「…プロデューサー」
P「え、なに?」
やよい「少ししゃがんで下さい…」
P「あ、ごめん」スッ
伊織「おめでとう、やよい」パチパチ
千早「お見事だわ、高槻さん」パチパチ
響「やよいはカッコいいぞ!」パチパチ
亜美「いおりんもやよいっちには甘いんだよね→」
真美「一種の親バカだねぇ」
やよい「うっうー!」
素晴らしい
やよい「ありがとうございますぅ!」
響「次は雪歩だぞ」
雪歩「う、うん…」
真「…」チラッ
雪歩「はうぅ…」
律子「ほら、クジを引いて」
雪歩(今回こそは…今回こそは…)ガサガサ
真「オイデーオイデー」チョイチョイ
真美「まこちんがあちらの世界へ手招きしてる…」
雪歩「はわわ…えっと…【キッチン】【姉】ですぅ!やったぁ!!!」
真「…」ガクッ
P「姉ちゃんご機嫌だね」
雪歩「うん!やっと普通にできるから!」
律子「雪歩も散々だったからねぇ…」
千早「前回もスベってたものね。私たちと違って」
春香「…」
伊織「…」
響「…そうだね」
P「…姉ちゃんさ」
雪歩「なぁに?」
P「泣いてるより笑ってる方が可愛いよ、やっぱり」
雪歩「え!?ななな…」
P「いや、そんなに驚かなくても…」
貴音「私も同感です」
雪歩「おおおお姉ちゃんをからかわないの!まままったくこの子は…」プルプルプル…
春香「人間ってあんなに動揺できるものなんだね」
P「姉ちゃん料理も上手いんだね」
雪歩「え?えっと…そ、それなりにね」
P「姉ちゃんぜったいにモテるはずなんだけどなぁ。勿体無いよなぁ」
雪歩「…男の人怖いんだもん…仕方ないよ…」
雪歩「それは…慣れてるから…」
P「他の人にも慣れるよ」
雪歩「そう…かなぁ?私、変われるのかなぁ?」
P「本気で変わる気があればね」
律子「たまにマトモなこと言うのよね」
美希「それがまた憎たらしいの」
雪歩「あ、うん…一応」
P「じゃあ運ぼうか」
雪歩「うん!」
P「コースモースコッスモッス♪」
雪歩「…ふふ」
律子(…まさか雪歩まで?)
P「どしたの?」
雪歩「えっと…お姉ちゃん…もっともっと頑張るから!」
P「…うん。期待してるよ、姉ちゃん」
雪歩「…えへへ。はい!」
伊織(やれやれ。ますます甘酸っぱくなりそうね、これは)
貴音「雪歩姉上様…などと」ボソッ
雪歩「お疲れさまですぅ」
春香「いい笑顔だね、雪歩!」
雪歩「えへへ」
P「さて、いよいよ次で最後か」
響「キレイに締めてよね、律子」
律子「それはクジ次第ね」ガサガサ
あずさ「最後は何かしら~」
律子「…【会議室】と【新人】」
P「よし、いってみよう!」
律子「は、はい!」
P「秋月君、こんなことも出来ないのか。しっかりしてくれ!」
あずさ「あらあら~、聞いたことのあるセリフね~」
律子「す、すみません…」
P「まったく。近頃の新人は口ばかり達者なんだから」
律子「…」
P「おや?何かねその目は?」
律子「いえ、何でもありません…」
春香「演技とはいえ…」
千早「とてもレアな光景ね」
小鳥「…」ピクッ
伊織「放心状態なのに反応してるわね」
律子「ゲ、ゲーム?」
P「なんだねこのアンジェリークというのは!」
律子「し、知りませんよ!」
P「言い訳をしない!」
小鳥「…」ピクピクッ
律子「ぐぬぬ…」
春香「私も~」
伊織「食べに行きましょうか。あの2人はほっといて」
響「賛成だぞ!」
貴音「わたくし、身体がこってりした物を求めているのですが」
亜美「じゃあ中華?」
真美「いいね→!」
雪歩「真ちゃんと小鳥さんは…」
千早「そっとしておいてあげましょう」
やよい「うっうー!みんなでご飯ですぅ!」
あずさ「うふふ、女子会ね~」
ゾロゾロ
バタン
P「あ、秋月君、落ち着いて…」
律子「お・わ・か・り・で・す・か!!!」
P「はい、すみません…」
小鳥「はい、すみません…」
真「オイデーオイデー」チョイチョイ
お し ま い
何回も順番間違えて申し訳ない…
読み返してきます
真はこれからも不憫枠でいくんだな…
また頼むぜ
次回作の真にも期待している
Entry ⇒ 2012.03.23 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
夜神月「大事な話って?」総一郎「ああ……父さんな……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331296494/
月・粧裕・幸子『……え?』
総一郎「……すまん……」
月・粧裕・幸子『……』
ある晩の家族会議、
父さんから驚きの告白。
何故かそこには、ギターがあった。
月「そうだよ父さん。冗談はやめ――」
『ガシャリーンッ!!』
総一郎「冗談ではないっっっ!!!!!」
月・粧裕・幸子『……!!』
怒号とともに湯呑みを叩き割る父さん。
確かあれは、僕が小学生のときにあげた――
……父の日のプレゼントなのに……
総一郎「お前たち……見ろ」
幸子「!!」
右手を差し出す父さん。
破片で血だらけだった。
総一郎「……その目によく刻んでおけ!!」
総一郎「これが……私の決意だっっっ!!!」
月・粧裕・幸子『……!!』ビクッ
正直、何を言ってるか分からない。
でも父さんは……真剣だった……。
月「母さん! 今は止血が先だよ!」
月「粧裕、すぐにタオルを取ってくるんだ!」
粧裕「う、うん……わかった……!」
『スッ』
総一郎「立つなああああああっっっ!!!!!」グワッ
月・粧裕・幸子『……!!』ビクッ
総一郎「……」ハァハァ
月「……で、でも父さん……血を止めないと……」
総一郎「話はまだ……終わってないだろう」
あまりの威圧に泣き出す粧裕。
くそっ。何なんだよこの状況は!
月「何で……警察を辞めたんだ?」
総一郎「……」スッ
腕を組み、目を閉じた父さん。
居間には重たい空気がのし掛かる。
総一郎「……これは警視総監直々の命令……」
月「……え?」
『ガンッッッッッ!!!!!』
総一郎「私は……ハメられたんだ!!!!」
月・粧裕・幸子『……!!』
テーブルを叩きつける父さん。その目は血走っている。
ハメられたって……一体どういうことなんだ……!?
総一郎「あれはそう……去年の冬のことだった――」
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
『次は 東京 東京 お出口は――』
総一郎(よし、今日も仕事、がんばるz……ん!?)ピクッ
『さわっ、さわっ……』
総一郎(!!!!!)
総一郎(ま、まさかこれって……)
――ち、痴漢!?
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
『さわ、さわ……もみ、もみ……』
総一郎「ぁ……///」
総一郎(くっ……どこの誰か知らんが……)
総一郎(私は警視庁刑事部部長……夜神総一郎だぞ!!)
総一郎(そんな私に痴漢して、生きて帰れると思うな!!)
痴漢の腕を強く掴んだ私――そして声を荒げる。
総一郎「みなさん! この人痴漢です!!!!」
……しかし……
少女「いたっ……おじさん……離してよぉ……」グスン
総一郎「なっ……!!!?」
驚くことに、私が掴んだ腕は、か細いものだった。
総一郎(……ま、まさかこんな少女が私に……!?)
少女「ひっく……離して……痛い……痛いよぉ……」グスン
私は心底驚いた。こんな少女が痴漢だなんて……。
一体どういうことだ? そんなことがあり得るのか!?
そんな意外性に、気を動転させていたら――
L「おやおや、これは珍しいことが起こりました」
一人の男が、車内に声を響かせた。
L「しかし思い出して下さい。“痴漢”とは普通――」
L「女性に性的な嫌がらせを働く、“男性”のことですよね?」
総一郎「……!」
そう言いながら、私に歩み寄る猫背男。
まるで乗客全員に問いかけるような口調だ。
L「そこで紳士に質問ですが――」
L「あなたは本当に、痴漢を“され”たのですか?」
総一郎「くっ……!」
電車内に漂う、不穏な空気。
おかしい。何だかアウェイを感じる。
総一郎「確かに厳密には、痴漢でなく痴女だったが……」
総一郎「私が尻を触られたのは、紛れもない事実だ!」
L「ほう……こんな清純な少女が、あなたのような中老に?」
総一郎「だからそう言ってるだろ! 人を外見で判断するな!」
L「あなたは、彼のお尻を触りましたか?」
少女「≡」ブンブン
首を横に振る少女。
瞳にはまだ、涙が残っている。
L「触ってないそうですよ?」
総一郎「なっ……この女……!!」
L「片方は触ったといい、もう片方は触ってないという」
L「これはどちらかが……嘘をついているようですね」
総一郎「バカを言うな。私が嘘をつくわけないだろ!」
L「そんなこと、誰にも分かりませんよ」
L「むしろこの場所の特性を考えると――」
L「あなたの方が不利だと言えますけどね」
総一郎「私が不利だと……? どういうことだ?」
少女「……女性……専用車両……」グスン
総一郎「それがどうしたというんだ?」
L「気づきませんか? 女性専用車両ということは――」
L「この車両に、男性が乗ることは許されないんですよ?」
総一郎「だから、それがどうしたと聞いているんだッ!!」
L「……!?」
総一郎「この車両が女性専用? そんなことは分かっている」
総一郎「痴漢防止のために設立された? もちろん知っている」
総一郎「だが私が痴漢なんてすると思うか? 無論するわけがない!!」
総一郎「だから私は、女性専用車両に乗ってもいいんだ!!」
L(この男……何を言ってるんだ……?)
視線に耐えられればの話だが
L「では、この女性専用車両に乗車した理由を教えて下さい」
総一郎「ふん。すいてたからに決まっている」
総一郎「今は通勤ラッシュ中。当然の選択だろう」
L「……なるほど。自分は特別扱い、というワケですね」
総一郎「特別扱い? 断じてそのような意識はない」
総一郎「他の男も、私を真似たきゃ真似ればいいし」
総一郎「現にお前も、この車両に乗っているじゃないか」
L「ほう……私が男だと、どうして決め付けるのですか?」
総一郎「……何?」ピクッ
総一郎「ふん。その声・容姿から考えると、男が妥当だろう?」
L「これはこれは、立派な先入観をお持ちで」
L「声の低い女性や、ずぼらな格好をした女性がいないとでも?」
総一郎「私は可能性の話をしている。妥当とはそういう意味だ」
L「つまり統計的に私を男だと判断した、ということですか?」
総一郎「ああ。人間は普通そうする。何もおかしいことではない」
L「確かにそうですが、それでは100%とは言えませんよね?」
総一郎「しつこいぞ。性別判断にそこまでの精度は必要ないだろ」
L「しかし私は今、こうして完全性を要求しているんです」
L「私が男かどうか、100%で知りたければ――」
L「私の股間を触ってみるのが一番だと思いますよ」
総一郎「……何? 股間を触るだと?」
L「はい。性別を判断するにあたって――」
L「性器を基準にすることは、言わばスタンダードですから」
L「ええ。決定的な証拠となるはずです」
総一郎「そこまで言うなら……確かめさせてもらうぞ?」
L「……」ゴクリ
『もみもみ』
総一郎「……ふん。ほら見たことか。やはり付いて――」
『ガシッ』
L「みなさん! この人痴漢です!!!!」
総一郎「なっ……なにぃっ……!!!?」
L「そう。本来“痴漢”というのは、このような“男”のことを指します」
L「つまりあなたは、女性を男性呼ばわりした、ということです」
L「それは故意・過失を問わず、許されることではありません」
L「紳士であるなら、今すぐ彼女に謝っていただけませんか?」
少女「……ぐすん……ひっく……」
総一郎「!!!!!」
L「いいえ謝ってください。さもないと――」
L「私に働いた痴漢行為に、責任を取ってもらいますよ?」
総一郎「!!!!!」
総一郎「ふざけるな! お前が触れといったんだろう!」
L「いえ。私は“触っていい”なんて一言も言ってませんよ」
L「“触ったら男かどうか分かる”、と言っただけです」
総一郎「くっ……そんなのは屁理屈だっ!!」
L「ところで少女さん、彼が私の股間に触るのを見ましたか?」
少女「……」コクリ
首を縦に振る少女。それを見て猫背男はニヤリ。
L「おほっ、これはこれは。どうします? 目撃者がいますよ?」
L「あれほど痴漢をしないと豪語していた人が痴漢ですか?」
総一郎「くっ……この下衆野郎っ……!!」
総一郎「……謝ればいいんだろ……謝ればっ……!!!」
L「では、少女に謝ってください」
L「“痴漢呼ばわりしてすみませんでした”、と」
少女「……ぐすん……ひっく……」
総一郎「……痴漢呼ばわりして……すまなかった……」
『カチッ』
L「はい、結構です。少女さん、これでいいですか?」
少女「……ぐすん……」コクリ
L「良かったですね。許してもらえたようですよ?」
総一郎「……ふん。じゃあこの件はもういいだろう……」
総一郎「次は本題――この女が私の尻を触ったかどうかだ」
L「ほう……あくまでこの少女が、あなたに痴漢行為をしたと?」
総一郎「ああ。そればっかりは譲れない――」
総一郎「――痴漢は列記とした犯罪だからな!!」
少女「……ッ!」ビクッ
総一郎「この少女が、私の尻に触る瞬間を見たという方は!!」
『……』 『……』 『……』
静まり返る車内。ただ虚しく、私の声が響くだけだった。
総一郎(くっ……目撃者はいないのか!!)
L「ところで紳士。あなたはこの少女を疑ってるようですが」
L「もし彼女が痴漢行為をしてない場合――」
L「あなたは、“痴漢冤罪”の罪を背負うことになりますよ?」
総一郎「ふん。そんなものは怖くも何ともない」
総一郎「現実として、痴漢行為はあったのだからな!」
L「ほう……それは残念ですね……」
総一郎「……何? 残念だと?」
L「ええ。もしあなたが少女を痴漢として追い込み――」
L「結果として少女が何らかの罰を被ることになれば――」
L「それはすなわち、あなたが罰を受けることになりますから」
L「はい。もしあなたが少女を痴漢にしたてあげた場合――」
L「私は公の場で、このテープを再生しようと思っています」カチッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
L「では、少女に謝ってください」
L「“痴漢呼ばわりしてすみませんでした”、と」
少女「……ぐすん……ひっく……」
総一郎「……痴漢呼ばわりして……すまなかった……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
総一郎「!!!?」
L「この録音、改めて聞くとどうですか?」
L「あなたが“痴漢冤罪”を認める内容になってませんか?」
総一郎「くっ……いつの間にっ……!!!」
L「今時、男だろうが女だろうが、痴漢は痴漢なんですよ?」
総一郎「きさま騙したなああああああああああ!!!!」
女性専用車両で、
少女がオヤジに痴漢をした。
L「これだけでも信じ難い話だというのに――」
仮に認められたとしても、
あなたは冤罪行為で裁きを受ける。
L「こんな状況、私なら素直に諦めますよ?」
総一郎「くっ……!!!」
L「無駄な足掻きはやめたらどうでしょう?」
総一郎「……お前は一体、私に何の恨みがあるんだ?」
L「恨み? そんなものはありませんよ」
L「強いて言うなら……“依頼”でしょうか」
L「女性専用車両に毎日乗り続ける男を懲らしめて欲しいと」
L「――この少女に頼まれましたから」
少女「……てへ♪ おじさんが悪いんだよ?」
総一郎「!!!!?」
少女「うん私だよ♪ でも録音があるから訴えられないね」
総一郎「……フフ……フハハハハハハハッ!!!!」
総一郎「バカめ! そんなもの乗客が証人になってくれる!」
総一郎「お前の自白が聞けた、その時点で私の勝ちだッ!!!」
少女「何言ってるの? そんなのいるわけないでしょ――」
少女「毎日女性専用車両に乗ってくる、おじさんの味方なんて」
総一郎「……!!」
L「依頼主としては、この話は穏便に済ませて欲しいようです」
L「警視庁刑事部部長がこんな様では、世間に示しがつきませんからね」
総一郎「くっ……そこまで大事になってるのか……?」
少女「感謝してよおじさん♪ 危うくクビだったんだよ?」
総一郎「……クビ? この正義感溢れる私がか?」
むしろ喜ぶべき
少女「パパ警察官だから、何とかしてくれると思ってね」
少女「そしたらパパ――」
“この写真の男が、何度も女性専用車両に乗ってくるのか?”
“クッ、なんて野郎だ。安心しろ、今すぐやめさせ――ん?”
“よく見ればコイツ……刑事部の夜神じゃないか!!”
“何という警察官の恥! これは明日、緊急会議を開かねば!”
少女「――ってな感じに、何だかすごく怒っちゃってさ」
少女「可哀想だから私が探偵さんと隠密に解決するってことで」
少女「怒り狂うパパを説得したんだよ♪」
総一郎「……そうなのか……ちなみに君のお父さんの役職は……?」
少女「んーとねぇ……警視総監……だったかな?」
総一郎「!!!!!」
少女「おじさん、感謝してよね。パパすっごく怖かったんだから」
総一郎「ああ……ありがとう……私を救ってくれて……」
総一郎「私の正義を……認めてくれて……」
総一郎「――というような流れで」
総一郎「警視総監の娘が私を救ってくれたのだ」
総一郎「まさにそれは、正義を貫く私へのご褒美……」
総一郎「彼女は本当に……良い子だった……」
月・粧裕・幸子『……』
……父さん……?
総一郎「だから私は、彼女のことが好きになった」
総一郎「すまないが幸子……お前よりもずっとな……」
総一郎「しかし私の正義は、不倫という行為を許さない」
総一郎「だから私は、援助交際という形を取ることで」
総一郎「自らの正義を保つことに成功したのだ」
月・粧裕・幸子『……』
……何を……言ってるの……?
総一郎「これで頼む!」
私は1万円札を10枚束ね、
彼女に向かって頭を下げる。
少女「えぇ……困るよぉ……」
総一郎「頼む! おじさん本当に――」
総一郎「君のこと、好きになっちゃったんだ!」
少女「……でもおじさん……結婚してるんじゃないの?」
総一郎「ああ、してる……だから“援助”交際なんだ」
総一郎「断じて真剣な交際じゃない! 不倫ではないんだ!」
少女(……この人……本当に何言ってるの……?)
総一郎「くそっ……じゃあこれならどうだ!?」
私は精一杯の気持ちを込めて逆立ちをした。
路上の小石が掌に食い込んで痛い……だが乗り越えろっ!
総一郎「これが今の……私の気持ちだっっっっ!!!!」プルプル
少女(……も、もういやぁ……)グスン
総一郎「ん? 何を泣いて――はっ!?」プルプル
私の告白に……心打たれたというのか……。
なんて……なんて可愛いんだっ……!
総一郎「好きだ少女!! 大好きだぞぉ!!!!」プルプル
少女(いやああああああああああ!)グスン
少女(帰りたい……帰りたいよぉ……!)グスン
少女(でも帰ったら……きっとこの人悲しんじゃう……)グスン
少女(そう考えると……何だか胸が痛くて……)グスン
胸を押さえる少女。こういう人間はたまにいる。
相手の気持ちを汲みすぎるというか、同情しすぎというか。
病的なまでに自分の気持ちを押し殺してしまう人種。
総一郎(胸を押さえるくらい私を……愛おしすぎる)プルプル
総一郎「……じゃあ、私と援助交際、してくれるんだな?」
少女(……もうこの人……わけ分かんないよ……)
少女「……おじさん……警察官じゃないの……?」グスン
総一郎「ん? 警察官だが、それがどうしたんだ?」
あとついでにお前の父親だろ
少女「だって私まだ……中学生……未成年だもん」
少女「おじさん……警察官なのに罪を犯すの?」
総一郎「馬鹿者。正義が罪を犯すわけないだろう」
総一郎「それに君の言う“罪”というのは国が定めたもの――」
総一郎「そんなものは、論理が破綻しているっっ!!!!」
総一郎「援助交際は、私の正義では罪にならないっ!!!」
総一郎「少し考えれば自明だ。両者合意の下なんだぞ?」
総一郎「そこに犯罪性なんか、あるわけがないだろ!!!」
総一郎「児童の保護のため? あまり正義をなめるなっっ!」
総一郎「私は君を傷つけない。傷つけないがゴムはつける!」
総一郎「脅したり、ネットに晒したり? するわけがない!」
総一郎「だから私は、援助交際をしてもいいんだ!!」
少女「……!?」
……もしかしてこの人……相当危ないんじゃ……
うるせえよwww
総一郎「――その後、私は彼女とラブホテルに行った」
総一郎「……何だその目は? もちろん合意の上だぞ?」
総一郎「彼女は嬉し涙を流しながら、快諾してくれたよ……」
月・粧裕・幸子『……』
総一郎「そしてその晩のことだ。異常事態が起こったのは……」
総一郎「……私の元に、警視総監から電話が掛かってきたんだ」
“夜神、話がある。今すぐ私の家まで来い”
総一郎「――ってな」
月・粧裕・幸子『……』
総一郎「……殴られたよ……12発……」
総一郎「そして自主退職を命じられ、私は職を失った……」
総一郎「そう……私は彼女に――」
『バンッッッッッッッッッッ!!!!!!!』
総一郎「――ハメられたんだっっっっ!!!!!」クワッ
……ふぅ……。
月「うあああああああああああっっっっっ!!!」
尊敬する父親がクズだった衝撃。
僕は全力で叫び、全てを吐き出そうとする。
粧裕・幸子『……』
言葉を失っている、母さんと粧裕。
僕の叫びすら、その耳には届いていない。
『バンッッッッッッッッッッ!!!!』
総一郎「静かにしろライト!!!」
総一郎「話はまだ終わってないだろ!!」
月「……黙れ……黙れ!!!!!」
総一郎「なっ!? 黙れだと!?」
総一郎「親に向かってその口の聞き方は何だ!!!!」
月「うるさい!! 全部お前が悪いんじゃないかっっっ!!!」
総一郎「何ッ!?」
月「冗談はたいがいにしろっ!! 特に援助交際ッッッ!!」
月「少女を傷つけた上に、母さんまで悲しませやがって!!」
総一郎「幸子が悲しむ? ふん! 知ったことか!!」
総一郎「私は本能で、幸子ではなく少女を選んだ!!」
総一郎「仕方のないことに一々文句をつけるんじゃない!!!!」
月「仕方がないだと!? お前は母さんと結婚してるんだぞ!?」
月「自分の誓いに責任を持て! 何のための理性だよっっ!!」
総一郎「だからある程度譲歩してやったんだろうが!!!」
総一郎「私が不倫ではなく援助交際を選んだ理由を忘れたか!!」
月「だからどっちも一緒だろッ! そのラインが意味不明なんだよ!!」
総一郎「意味不明!? 援助交際なんて風俗と同じだろうがっ!!」
総一郎「既婚者が風俗に行って何が悪い!? 説明してみろ!!!」
月「ふざけるなっ!! お前の場合、相手に惚れてんだろうが!!」
総一郎「お前は好きになるかどうかを理性で決めるのか!!?」
月「だから結婚ってのは……ああくそっ!! 話がループしている!!」
総一郎「だったら静かにしていろ! まだ続きがあるんだ!!」
月「続きだと? どうせろくな事でもないんだろ!!」
総一郎「黙れ!! 私がどれだけ傷ついたと思っている!?」
総一郎「私はずっと自分の正義に従って生きてきたんだぞ!?」
総一郎「なのにその結果がこの有様!! 理不尽すぎるだろ!!」
総一郎「悪が生き延び、正義が淘汰される? ふざけるなっ!!」
総一郎「そんな間違った社会……この私が許さないっっ!!!!」
総一郎「だから私は、小さな金融会社から金を借り――」
総一郎「このギターとアンプ、そしてマイクを購入し――」
総一郎「パンク・ロックの道を歩もうと決意したっ!!!」
月「……!」
……なっ……ここでギターが出てくるのか……!
総一郎「自分の心の叫びを、社会にぶつけ続けたい……」
総一郎「私はそれだけを胸に、ひたすらコイツを鳴らしてきた……」
月・粧裕・幸子『……』
総一郎「……すまない。お前達に黙ってたことは謝る」
総一郎「だが、成功するまで、言いたくなかったのだ」
総一郎「お前達を……不安にさせたくなかったから……」
月・粧裕・幸子『……』
……何だろう……この気持ち……
総一郎「ははは。そんな顔をするな……」
総一郎「まぁ実際、私の人生というのは、苦労の連続だった……」
総一郎「最後に、“私が何に苦悩していたか”赤裸々に綴ったナンバー……」
総一郎「“Little Dream”――聞いてくれ」
『ギュィィン……♪』
総一郎「ズンズンチャッチャ♪ ズンズズンチャッチャ――」
いつwwwもww3センチwwwww
ひとwwwはだwwwでwww4センチwwww
カイwwwロでwww5センチwwww
風に吹かれてwwww2センチと22ミリwwww
ぼwwwくはww君の全てなどwww
知ってwwwはいwwwないだろうwwww
それwwwでもwww6センチでwww
君を逝wwwかせたよwwww
根拠はないけどwwwwwwww本気で思ってるんだwwwwwww
「細い」や「短い」なんてもうwwwやめろwwwやめろwwww
硬けりゃいいだろwwwwww黙ってしゃぶってろよwwww
えんwwwぎでwww喘ぐのならwwww
喜びも悲しみもwwww虚しいwwwwwwwwだwwwwけwwwww
「ちいwwwwwさいwwwwwねぇwwww」
心まで抉るwwww否定の言葉wwwwアッアッアアンwwww
6wwwwwセンwwwチのwwww
惨め消えるまでwwwwあと7センチwwwwwwwwwwww
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄
↑リアルにこうなった
総一郎「……以上だ……」ハァハァ
月・粧裕・幸子『……』
月「……」
粧裕「……」
幸子「……」
総一郎「……」
総一郎「……話は……終わりだ」
~完~
乙
Entry ⇒ 2012.03.23 | Category ⇒ デスノートSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
奏太 「キュアピースってかわいいよな」 アコ 「えっ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332402153/
アコ 「……は?」
奏太 「えっ? どうかしたか、アコ?」
アコ 「……べつに」
ギロッ
奏太 「うお……な、なんだよ?」
アコ 「…………」
トトトトト……
奏太 「お、おい! ちょっと待てよ、アコー!」
奏太 「えっ? 一緒に行くって話だっただろ、学校」
アコ 「そうね」
奏太 「お、おう。だから……」
アコ 「――せっかく一緒の登校だっていうのに」
アコ 「……あんたはどうしていきなりそんな話を振るわけ?」
奏太 (こ、怖っ……)
奏太 「それに、この前また横浜にプリキュアが出たって言うしさ」
アコ 「……そうね」 ギロッ 「……で?」
奏太 「いや、「で?」 ……って、何?」
アコ 「どうして、それが、いきなり、」
ギリッ
アコ 「『キュアピースってかわいいよな』 になるのかしら?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
奏太 (……なぜかは分からないが、どうやら俺はアコの逆鱗に触れてしまったようだ)
アコ 「……ねえ、奏太?」
奏太 「お、おう」
アコ 「私は、謝れ、って言ってるわけじゃないのよ」
アコ 「……理由を聞いてるんだけど?」
奏太 「あ、うん。ごめんなさい。すぐ言うから許して」
アコ 「うん」
奏太 「父ちゃんが新聞持ってきてさ」
奏太 「『またプリキュアが活躍したみたいだなー』 ってさ」
アコ 「うん」
奏太 「そしたら姉ちゃんが急にむせて……って、これはいいか」
奏太 「そこに写真があったんだよ。プリキュア……28人だっけ? 全員の」
アコ 「ええ」
奏太 「それをちょっと見てたら」
アコ 「見てたら?」
奏太 「キュアピースっていう子がなんかかわいいな、って」
アコ 「ごめんちょっと意味わかんない」
アコ 「今朝の新聞よね? 私も読んだけど」
アコ 「……ほら、キュアピース以外にもいろんなプリキュアが写ってたじゃない?」
奏太 「おう」 グッ 「キュアブラックとかめちゃくちゃカッコイイよな!」
アコ 「違う!!」 バァン!!!
奏太 「あっ、ごめん! なんか分からないけど謝るから許して! 壁ドンはやめようぜ!」
奏太 「あー……ホワイト派だった?」
アコ 「……ああん?」 ギロッ
奏太 「あっ、ごめん。ほんとごめん」
アコ 「……ちゃうねん。ちゃうねん!」
奏太 (な、なんで関西弁……? あっ!!)
奏太 「そうかアコお前! サニー派だったのか! だから――」
アコ 「お前ちょっと黙ってろ」
奏太 「あ、はい。ごめんなさい」
奏太 「言えるって、覚えてるかってことだよな?」
奏太 「えーと、ちょっと怪しいけど、大体は覚えてると思うぜ? 有名人だし」
アコ 「そうね。そうよね。そうなのよね」
アコ 「……じゃあ、そんな奏太くんにひとつ問題です」
奏太 「おう」
アコ 「この街で大活躍したプリキュアは誰でしょう?」
奏太 「えっと……腋とか腹とか太ももとかむき出しの少し危ういプリキュア?」
アコ 「なんでお前はそうなんだよ。おっさんかよ」
アコ 「キュアメロディよ。たしかにあの衣装は少し危ういけど……」
アコ 「で、他には?」
奏太 「あー……ピンクの影に隠れがちな白いプリキュア?」
アコ 「言葉には気をつけろ!!」
奏太 「あと、チョロそうな青いプリキュア?」
アコ 「猫だからそのとおりだけど」
奏太 「……あとは、黒いボンテージのえろいプリキュア」
アコ 「おいちょっと待て」
アコ 「そのプリキュアは実はプリキュアじゃない、みたいな話になったじゃない」
奏太 「いや、知らないけど。ああ、そういえば今朝の新聞には載ってなかったな」
アコ 「そうよ。あのプリキュアは、かりそめの姿だったの」
奏太 「へえ。じゃあ、さっきの3人だけかな」
アコ 「だからちょっと待てよオイ」
奏太 「アコ、ちょっとダメな感じの顔になってるぞお前」
アコ 「…………」 チッ
奏太 (なんで舌打ちされたんだ俺……)
奏太 「あとひとり?」
アコ 「ほら、小柄で、黄色で、とってもかわいらしいプリキュア」
奏太 「だから、キュアピースのことだろ?」
アコ 「お前ええ加減にせぇよ?」
奏太 「あ、はい」
アコ 「いたじゃない。この街で大活躍したスイートプリキュアの一員」
奏太 「へぇー、あのひとたちってスイートプリキュアっていうんだ」
アコ 「…………」 ドン!!!
奏太 「なんかよくわかんないけどごめん」
アコ 「お、思い出せないようなら、ちょっと真似してみるわね?」
奏太 「おう。頼む」
アコ 「…………」 オホン
『爪弾くは女神の調べ! キュアミューズ!』
奏太 「……うわっ」
アコ 「オイうわっって何だうわって」
アコ 「…………」
奏太 「自分のキャラ考えろよ……。お前、天地が逆さになったってそんなキャラにならないだろ」
奏太 「言葉だけじゃないぜ? なにそのかわいこぶった手。やべぇー」
奏太 「しかも何で名乗る前に跳ぶの? ぴょんぴょんって。何でブリってんの?」
奏太 「あー、怖っ。真似とはいえ一瞬鳥肌立ったわ」
アコ 「…………」 ズドンンンン!!!!
奏太 「あ、ごめん。言い過ぎた。いくらなんでも言い過ぎた」
アコ 「……そう?」
奏太 「おう。キュアミューズだろ?」
アコ 「うん。まぁ名前は言っちゃったしね。それで思い出せなかったらさすがに○してたわ」
奏太 「うん。思い出せてよかった」
アコ 「そうね。……で?」
奏太 「うん。だから、「で?」 って何?」
アコ 「キュアピースとキュアミューズだったら、どっちの方がいい?」
奏太 「おう。キュアピースだな」
アコ 「お前なんなん? ほんまお前なんなん?」
アコ 「えっ、じゃねーよ。カマトトぶってんじゃねーよ」
奏太 「アコ、口調口調」
アコ 「うるせーよ知ったことかよ」
オホン
アコ 「……ねえ、奏太。もう一回、よーく考えてみて?」
奏太 「おう」
アコ 「電撃を使ってジワジワと敵を苦しめる、かわいこブリっ子腹黒年増キュアピースと、」
アコ 「シャボン玉や分身技でかわいく可憐に敵を救う、優しくて気立てのいいキュアミューズと、」
アコ 「あんたはどっちの方が好き?」
奏太 「おう。キュアピースだな」
アコ 「ふん!!」 ズドッッッッ!!!!
奏太 「うお、地面にクレーターが」
奏太 「うーん、わざわざ語るまでもないと思うんだけどなぁ」
アコ 「いいから早く言えよ」
奏太 「おう。まぁぶっちゃけ、ピースの方がかわいいよな」
アコ 「……ふぅん。そう」
フラフラフラ
奏太 「おい、アコ、どこ行くんだよ。そっちは学校じゃないぞ」
アコ 「ええ。ちょっと用事ができたわ。ちょっと七色ヶ丘まで行ってくるわね」
奏太 「七色ヶ丘ってどこだよ。っていうか、学校サボるつもりかよ」
アコ 「学校どころの話じゃないのよ!!!」
奏太 「…………」 コクッ 「……わかった。何か大事な用があるんだな」 キリッ
奏太 「なら、俺も一緒についていってやる。行くぞ、アコ!」
アコ 「えっ、いや、ちょっ、待っ」
奏太 「行くぜ! 七色ヶ丘!!」
奏太 「と、いうわけで来てしまいました、七色ヶ丘中学校」
アコ 「べつに奏太は来なくてもよかったのに……」
奏太 「つれないこと言うなよ。困ってる友達を放っておけるかよ」
アコ 「奏太……」 キュン
? 「あれれぇ? そこにいるのはもしかして……」
アコ 「あっ……」
? 「やっぱり! アコちゃんだぁー! しばらくぶりー!!」
ギュムッ
アコ 「おふっ。く、苦しい……。苦しいわよ、みゆき!」
みゆき 「えっ? あっ、ごめーん」 テヘペロ
アコ 「ちょっとあんたほんと言葉には気をつけろ」
みゆき 「アコちゃんアコちゃん。このショタコン受け良さそうな子はおともだち?」
アコ 「みゆきも少し黙りなさい」
ハァ
アコ 「奏太。このひとは星空みゆきさん。私の友達」
みゆき 「初めましてぇー」 ニヘラァ
アコ 「で、こっちが南野奏太。奏の弟なの」
みゆき 「えええ!? 奏ちゃん弟さんいたんだ! よく見れば似てるかも!?」
奏太 「? みゆきさんって、姉ちゃんとも知り合いなの?」
みゆき 「もっちろん! だって、奏ちゃんとアコちゃんとは、プリ――――」
ムギュッ
アコ 「…………」 (ちょっと、みゆき。何ぶっちゃけようとしてるのあんた)
みゆき (……ごめんアコちゃん) テヘペロ
奏太 「???」
アコ 「ちょっと用事があって……やよいに」
みゆき 「やよいちゃんに?」
アコ 「ええ。学校はもう終わった?」
みゆき 「うん。やよいちゃんなら、裏の山で写生するって言ってたけど?」
アコ 「ありがと、みゆき。ほら行くわよ、奏太」
奏太 「お、おう。じゃあね、みゆきさん」
みゆき 「うん。またね。でもそのみゆきさんって呼び方はちょっとやめてほしいかな」
奏太 「なんで?」
みゆき 「いや、ほら、だってさ、わたしはしっかりプリキュアになれたわけだし」
奏太 「???」
アコ 「ほら、くだらない話してないで、さっさと行くわよ。それじゃみゆき、またね」
みゆき 「うん。ばいばーい!」
奏太 「それじゃあ……ばいばい、みゆき姉ちゃん」
ガサゴソガサ……
奏太 「なぁ、アコ」
アコ 「なにかしら」
奏太 「その “やよい” ってひともやっぱり姉ちゃんと知り合いなの?」
アコ 「そうなるわね」
奏太 「どういうつながりなの? さっきみゆきさんが何か言いかけてたけど……」
アコ 「……サークルみたいなものね。女の子だけの会員制のサークルみたいな」
奏太 「ふーん。そのサークルって何やってんの?」
アコ 「この前はみんなで横浜で遊んできたわ。アスレチックみたいなものでね」
奏太 「へぇー! なんかおもしろそうだな! 俺も入れてくれよ!」
アコ 「だめよ。あんたは男だから」
奏太 「ちぇーっ」
アコ 「女の子でも、かわいくなくちゃダメだけどね」
奏太 「? ふーん」
アコ 「とかなんとかで、発見したけど」
やよい 「…………」
カキカキカキカキ……
奏太 「おおー、なんかすげえ集中してるみたいだな」
アコ 「そうね」
アコ (木々を写生しながら、なんでその真ん中に変な怪人描いてるのかはよく分からないけど)
やよい 「…………」 ムフームフー
アコ (それで何で満足げに興奮してるのかはもっとよく分からないけど)
アコ (とりあえず、) 「やよいー?」
やよい 「ひゃうっ!?」 ビグッ 「だ、だ、だ、誰ですかぁーーーーー!?」
アコ 「…………」 チッ 「……うぜぇ」
奏太 「うわぁ。なんか外見だけじゃなくて、反応までかわいらしいひとだな、アコ」
アコ 「騙されんな男子」
ニヘヘ
奏太 「おお。笑い方かわいらしい」
アコ 「だから騙されんな」
オホン
アコ 「こんにちは、やよい」
やよい 「うん、こんにちは、アコちゃん」 ニパーッ
やよい 「……? あれぇ!? どうしてアコちゃんがここにいるの!?」
奏太 「うぉ、驚きが遅い。かわいい」
アコ 「…………」 チッ 「……ブリってんじゃねぇよ年増」 ボソッ
やよい 「? アコちゃん何か言った?」
アコ 「ううん。なーんにも」 ニコッ
やよい 「わたしに用事? なんだろなんだろ?」 ワクワク
アコ 「…………」 チッ
アコ 「……ちなみに、こっちはわたしの友達で奏の弟の南野奏太よ」
やよい 「奏ちゃんの弟くん!? わー、かわいいー!」 ムギュッ
奏太 「うお!?」 (やべぇ。超いいにおい……)
アコ 「…………」
ゲシゲシッ!!
やよい 「ひゃう!?」
奏太 「うお、痛てぇ!」
アコ 「…………」 ニコッ 「ごめーん。ちょっと足が滑っちゃったわー」
奏太 「あ、うん。俺はべつに。やよいさんは?」
やよい 「わたしも大丈夫! えへへ、奏太くん優しいなぁ」
奏太 「えっ、いや、そんなことは……///」
アコ 「…………」
ゴゴゴゴゴゴ……
アコ 「……やよい、ちょっといいかしら? ふたりだけで話がしたいんだけど」
やよい 「? うん、いいよ」
アコ 「それじゃ、奏太はちょっとここで待っててね」
奏太 「え、何で……」
アコ 「――いいわね?」
奏太 「あ、はい。待ってます」
アカオーニ 「ぐっふっふっふ。今日もまたバッドエナジーを吸い取りに来たオニー!」
アカオーニ 「さぁて、笑顔の連中を絶望のどん底に叩き落としてやるオニ」
ゴゴゴゴゴゴゴ……
アカオーニ 「うん? な、なんだオニ……!?」
アカオーニ 「何もしてないのにバッドエナジーが勝手に溜まってるオニ!!」
アカオーニ 「しかもすごい速度オニー!」
アカオーニ 「…………」
ブルブル
アカオーニ 「な、なんか怖いし目的は達成できたから撤退オニーーーーーーーー!!」
アカオーニ 「でもピースちゃんとピカリンじゃんけんしたかったオニーーーーー!!」
奏太 「……お、戻ってきた戻ってきた」
アコ 「お待たせ、奏太」
奏太 「おう……って、やよいさん?」
やよい 「…………」 ブルブルブル
奏太 「どうかしたの?」
やよい 「…………」 ブツブツブツ 「……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
奏太 「……アコ、何やったんだ、お前」
アコ 「べっつにぃ。ちょっと先輩らしく振る舞っただけよ」
アコ 「……で、やよい?」 ギロッ 「何か言うことがあったんじゃない?」
やよい 「ひっ! は、はいぃ!」
奏太 「? 何?」
やよい 「わたし、実はキュアピースと知り合いなんだけど……」
奏太 「ほんとに!? すごいじゃん!」
やよい 「うん。けどね、キュアピースはね……うぅ……」
奏太 「?」
アコ 「…………」 ボソッ 「……早く言えよ」
やよい 「ひっ……! き、キュアピースは、一見かわいく見えるかもしれないけど、あれ全部演技なんだよ」
奏太 「演技?」
やよい 「うぅ……うん。男に取り入るための……演技なんだよぅ……」
奏太 「そ、そうなの? でも、あんなかわいい子がそんなこと……」
やよい 「えっ……/// か、かわいくなんてないよぅ……////」
アコ 「…………」 チッ
やよい 「! と、とにかく、騙されちゃダメだよ奏太くん!」
やよい 「うぅ……」
奏太 「そんな風には見えなかったけどなぁ」
アコ 「これだから男は……。そんな風に思われるように、根っから猫を被ってるのよ、あの手合いは」
奏太 「へぇー。でもまぁ、アコはともかくやよいさんがうそをつくようには見えないし、」
アコ 「おいコラ」
奏太 「本当にそうなんだろうな。危ない危ない。危うく悪女のファンになるところだったぜ」
アコ 「そうね。本当に良かったわ」 クスクス
やよい 「うぅぅ……」
アコ 「あらぁ? やよい、どうしたのぉ? 気分でも悪い?」
やよい 「ひっ……。だ、大丈夫! 大丈夫だから!」
アコ 「そう。大丈夫なのね。それなら、もうひとつ言うことがあったんじゃない?」 ニコッ
やよい 「ひっ! い、言いますから! 言いますから!」
奏太 「?」
奏太 「? うん」
やよい 「キュアミューズは、とってもかわいくて可憐で清楚な女の子なんだよ!」
奏太 「キュアミューズが? なんか、きゃぴきゃぴ遊んでるようにしか見えないけど」
やよい 「……うん。正直わたしもそう思う」
アコ 「……ああん?」
やよい 「じゃない! そんなことないよ! あのひとはとても素敵なプリキュアなんだよ!?」
奏太 「でもなんか、無理矢理かわいこぶってるよなぁ。営業スマイルみたいな」
やよい 「そのとおーーーーり!!」
アコ 「…………」 ズドンンンンン!!!!
奏太 「うお! 大木が根元から折れた!」
やよい 「そんなことないよ! あれは優しくて素敵な心からの笑顔なんだよ!」
やよい 「キュミューズ様万歳!」
奏太 「うーん。そうだなぁ。キュアピースがとんでもない悪女で、」
やよい (ふぇーん……ひどいよぅ)
奏太 「キュアミューズがかわいくて性格も良いってことは、なんとなく分かったよ」
アコ 「うんうん。そう、その通りなのよ」
アコ 「……奏太も分かってくれたみたい。ありがと、やよい」
やよい 「あ、う、うん……どういたしまして……」
アコ 「…………」 ボソッ 「……二度と奏太に色目使うんじゃないわよ」
やよい 「ひっ……」 ビクッ
やよい 「じゃ、じゃあ! わたしこれから約束があるから、ばいばい!」
アコ 「ばいばーい♪ またねー!」
奏太 「あ……行っちゃった。どうかしたのかな?」
アコ 「さぁ? どうしたのかしらねー?」
アコ 「…………」 (ふふ。これで奏太も、他の女に興味を持ったりはしないわよね)
アコ 「ふふ……ふふふふふ……」
奏太 「お、アコー! おはよう!」
アコ 「ええ、おはよう、奏太」
奏太 「なぁなぁ、聞いてくれよアコ! 俺、気づいたんだ!」
アコ 「気づいたって?」
奏太 「一番かわいいプリキュアだよ! やっぱりキュアピースじゃなかったな!」
アコ 「あら」 ニコッ 「そうね。そのとおりよ」
奏太 「うんうん。一番かわいいプリキュアは、黄色くて素敵なあの子だな!」
アコ 「うんうん。黄色くて、かわいくて、可憐で、一番素敵な、」
奏太 「おう! やっぱりキュアサンシャインってかわいいよな!」
アコ 「えっ?」
おわり
読んでくださった方、ありがとうございました。
アコちゃんはかわいいなー(棒)
スイプリのSS読めてよかったぜ
奏太爆発しろ
Entry ⇒ 2012.03.23 | Category ⇒ プリキュアSS | Comments (3) | Trackbacks (0)
魔法使い「魅力的な女性かぁ……」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1332166812/
前→魔法使い「あっ!」
このSSはSS深夜VIPのSSです
前スレ
魔法使い「あっ!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1331859646/79-80
前スレの>>79と>>80の間の話
2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:23:00 ID:L4Ybwo3o
魔法使い「うーん……どうすればいいんだろ……」
魔法使い「たしか明日は男さん、街でお仕事なんだよね……」
魔法使い「どんな女の人がいるか、見に行ってみようかな」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:25:03 ID:L4Ybwo3o
街
ザワザワ ワイワイ
魔法使い(やっぱり人がたくさんいるなぁ……)
魔法使い(うん、これだけいれば、素敵な女の人のお手本、探せそう)
4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:26:55 ID:PFIUKqVs
ロリ魔法使いちゃん来るか?
支援
5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:28:51 ID:LIQ4blr2
カップル男「でねー、その時さ」
カップル女「えー、すごーい」
魔法使い(あ……)
魔法使い(いいなぁ……アタシもあんなふうに男さんの手に抱きついて……)
魔法使い(……身長がちょっと足りないかな……)
魔法使い(あ……あの女の人、胸も大きい……)
魔法使い「…………」
6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:32:10 ID:H7D0Wp3E
魔法使い家
魔法使い「はあー……」
魔法使い(よくわからないけど、男の人は大きいのが好きなんだよね?)
魔法使い「…………」フニフニ
魔法使い(うう……いや、アタシにはまだ成長の余地が……)
魔法使い(でも、余地があるからこそそのうちにがんばらなくちゃかな……)
7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:34:54 ID:SL3qujJY
ドサドサッ
魔法使い「うーん……」パラッパラッ
魔法使い(やっぱり胸を大きくする薬なんてのはどの本にもないかぁ……)
魔法使い「うう、昔の魔法使いの人たちは胸小さい人いなくて困らなかったのかな」パラッパラッ
8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:39:55 ID:14Kj4Beg
翌日
男「え?今日は手伝えない?」
魔法使い「はい……少し街に用事ができてしまって……」
男「いやいや、魔法使いちゃんは好意で手伝ってくれてるんだし。用事ができたり面倒がなったらそれを優先しても何も悪くないんだよ?」
魔法使い「は、はい」
男「魔法使いちゃんと喋れないのは残念だけどね」
魔法使い「!」
男「それじゃ、何も遠慮することないんだから行ってらっしゃい、気をつけてね」
魔法使い「は、はい」タタタ
9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:42:32 ID:TAYY8bV.
男家
コンコン
男母「はーい」
魔法使い「あの、男母さん、アタシです。魔法使いです」
男母「あら、魔法使いちゃん」ガチャ
魔法使い「お、おはようございます」
男母「よく来たわねー、入って入って」
魔法使い「お、お邪魔します」
10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:45:38 ID:ICjQatmQ
男母「そう……男に告白したのね」
魔法使い「はい……」
男母「それで数年後、男を振り向かせるために、魅力的な女性になりたいと」
魔法使い「はい……」
男母「なるほどね、それでわたしには何か聞きたいことがあるのかい?」
魔法使い「あ、あの……」
男母「ん?」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:51:41 ID:5Buo3PYU
魔法使い「む、胸を大きくするにはどうすればいいんですか……?」カアアー
男母「胸?」
魔法使い「は、はい、胸です……」
男母「うーん、大きくって言っても、魔法使いちゃん思いっきり膨らみかけでしょ?年齢からして」
魔法使い「は、はい……でも、余地があるからこそ、そのうちにがんばらなくちゃって思って……」
男母「なるほどね、立派な考え方だねぇ」
魔法使い「うう……」カアアー
12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:54:23 ID:eOyp8g/k
男母「うーん、でもわたしも牛乳を飲むくらいしか知らないわ」
魔法使い「牛乳ですか……?」
男母「ごめんねぇ、何も知らなくて……」
魔法使い「いえ、そんな事ないです」
男母「なにか他には……あ!」
魔法使い「?どうしました?」
13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/19(月) 23:59:19 ID:LBd/b5rE
男母「そうよ魔法使いちゃん!もっと基本的に服と髪をいじってみない?」
魔法使い「ふ、服と髪ですか?」
男母「そうよ、そういうワンピースみたいなシンプルな服もかわいいけど、他の服も似合うと思うわ」
魔法使い「そ、そうでしょうか?」
男母「絶対似合うわよ。それにね、髪もちょっとしばってみたりするだけですごく変わるんだから」
魔法使い「そうなんですか?ちょっとだけでも?」
男母「ええ、試してみない?」
魔法使い「はい!」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:03:37 ID:.RTzYKOM
魔法使い「あ、でもアタシ、髪ならまだしも服はお金がないから……」
男母「いいわよ、何着かプレゼントしてあげるわ」
魔法使い「ええ!?そんな悪いですよ!」
男母「いいのよ、この間の薬のお礼、男だけじゃなくわたしからもしたいんだから」
魔法使い「でも……」
男母「わたしももう若くないからね、なかなか治らない風邪でけっこうしんどかったのよ。それを助けてくれた魔法使いちゃんだもの、お礼くらいさせてちょうだい」
魔法使い「男母さん……」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:07:10 ID:A5YIOwEc
服屋
男母「魔法使いちゃん?着替え終わった?」
魔法使い「ううー、これ、絶対変ですよう……」
男母「そんな事ないわよ、すごくかわいらしいわ」
魔法使い「ほんとですか……?」
男母「ほんとよー。もともとがかわいいから何着てもだいたい大丈夫ね、さ、次はこれよ」
魔法使い「だ、大丈夫かな……」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:10:21 ID:MRmVnGWs
男家
男母「うん、いろいろ買ったけど、やっぱり一番似合うのはその服ね」
魔法使い「こ、これ、ちょっと高すぎませんでしたか?」
男母「気にしないでいいのよ。それよりほら、次は髪だから鏡の前に座ってみて」
魔法使い「は、はい……」ストン
17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:15:13 ID:OxtA2uxk
男母「男はもちろん大切な息子だけど、娘も欲しくてね」サラサラ
魔法使い「は、はい」
魔法使い(男母さん、髪とかすの上手だな……)
男母「かわりに近所の女の子の髪をとかしたり髪形を整えたりしてあげてたから、女の子の髪については詳しいのよ」サラサラ
魔法使い「そ、そうなんですか」
男母「ええ、だから魔法使いちゃんも、もっとかわいくしてあげるわね」サラサラ
魔法使い「うう……」カアアー
18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:19:19 ID:aI/CtLQ6
男母「よし、っと、どうかしら?」
魔法使い「わ……」
魔法使い(すごい……いつものアタシと全然違う……)
男母「少し分け目を変えて、下で二つにしばっただけでも全然違うでしょ?」
魔法使い「はい……すごいです」
男母「今回はその服に似合うようにしてみたのよ。服によって髪形変えるのもかわいく見えるし、楽しいわよ」
魔法使い「はい!ありがとうございます!」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:22:43 ID:jJ36WfF6
魔法使い「男母さん、すごいです」
男母「ふふ、魔法使いちゃんがもともとかわいいからよ」
魔法使い「いえ、そんな……」
ガチャ
男「ただいまー」
魔法使い「!!」
20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:24:53 ID:jJ36WfF6
男母「あら、今日は早いわね」
魔法使い「あ、あわわわ!」バッ
男母「あら、なんで帽子をかぶっちゃうの?」ヒョイ
魔法使い「あっ!」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:29:16 ID:CBki/aFY
魔法使い「か、返してください!返してくださいー!」ピョンピョン
男母「大方、男にその服と髪を見せるのが恥ずかしいんでしょ?」
魔法使い「う、ううー!」ピョンピョン
男母「まったく恥ずかしがり屋さんね、見せなきゃ意味ないでしょう」ヒョイ
魔法使い「きゃっ!?か、抱えないでください!帽子返してくださいー!」バタバタ
男「母ちゃーん?いないのー?」
男母「今行くわよー」スタスタ
魔法使い「やっ、やあぁあ!」バタバタ
22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:32:12 ID:0Y/b.v96
男母「おかえり」
男「ただいま、って……」
魔法使い「う、うう……」カアアー
男「魔法使いちゃん?だよね?」
男母「そうよ。ほら、顔うずめてちゃわかんないでしょ?」
魔法使い「ううー……!」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:35:07 ID:r9rJJS9E
男母「もう、しかたないわね、ほら男、受け取りなさい」
男「ええ?」
魔法使い「やっ、ふ、普通に床におろしてください!」ジタバタ
男「なんか、すごく嫌がってるけど……」
男母「照れ隠しよ、ほら」ヒョイ
男「おっと」ドサ
魔法使い「あ……!」カアアー!
25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:37:32 ID:r9rJJS9E
魔法使い(ま、またお姫さまだっこ……!)カアアー!
男「えーっと……」
男母「ほら、男に聞くことがあるでしょう?」
男「え?」
魔法使い「……あ、あの……男、さん……」カアアー
男「な、なに?」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 00:41:00 ID:v8qQTC0g
魔法使い「に、似合ってます、か……?」カアアー
男「う、うん、似合ってるよ、すごく」
魔法使い「…………!」カアアー!
男「髪形もいつもと違って新鮮だし、服にもあってると思う」
魔法使い「は、はい……」カアアー
男「ん、すごくかわいいよ」
魔法使い「あ、ありがとう……ございます……」カアアー!
31 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 10:07:00 ID:3k5mQofE
魔法使い家
魔法使い「ううー……」
魔法使い(は、恥ずかしかった……)カアアー
魔法使い(でも、かわいいって言ってもらえた……えへへ)
魔法使い(これからはもっとオシャレしたほうがいいよね……うん)
魔法使い(でもお金が……あ、そういえば牛乳も……)
魔法使い(うーん……薬売りとか、初めてみようかな……食べるためのお金じゃないから安く売れるし……)
32 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 10:22:21 ID:vsycQr3s
翌日
男「薬売り?」
魔法使い「はい、初めてみようかなって……」
男「うん、いいんじゃないかな。魔法使いちゃんの薬はすごくよく効くし」
魔法使い「はい、生活ではお金をほとんど使いませんから、薬が欲しい人にも安く売れますし」
男「でもなんで急に?」
魔法使い「え、えーっと……男母さんのおかげでオシャレにも興味がでてきて……」
男「そっか、新しく服買ったりしたら、ぜひ俺にも着たところ見せてね」
魔法使い「は、はい……」
魔法使い(胸のための牛乳買うことは言わなくていいよね……)ドキドキ
33 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 12:55:14 ID:qxhU9WGc
男「よし、これで今日のぶんは終わりかな」
魔法使い「はい」
男「魔法使いちゃんはいつから初めてみるの?薬売り」
魔法使い「はい、この後街に行って、薬が必要な人を探そうと思います」
男「ん、じゃあ一緒に行こうか」
魔法使い「はい!」
34 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 12:58:00 ID:cW3k4eaE
街
男「それじゃ、俺はこのキノコ仕事場に持っていくけど……」
魔法使い「大丈夫です、一人でできます」
男「そっか、がんばってね」
魔法使い「はい」
男「仕事場でも、なにか薬が必要な人がいるか聞いておくね」
魔法使い「ありがとうございます」
35 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 13:00:55 ID:HQwALE.M
魔法使い「……がんばらなくちゃ」
魔法使い「……ご、ごほん!」
魔法使い「薬、薬必要なかたはいらっしゃいませんか?お安くお売りします」
魔法使い「必要なかた、いらっしゃいませんか?」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 13:03:08 ID:HQwALE.M
魔法使い「お薬必要なかた、いらっしゃいませんか?」
魔法使い(なかなか人が来ない……警戒されてるのかな)
街人「あの、ちょっといいですか?」
魔法使い「!は、はい!」
37 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 13:07:54 ID:z0yIiD..
街人「あのー、薬を売ってもらえると聞いて……」
魔法使い「は、はい!どんなお薬が必要ですか?」
街人「ばあちゃんが腰をやってしまって……それを治す薬ありますか?」
魔法使い「腰のお薬ですか……今はありませんけど、明日までに作れます」
街人「おお、それはよかった。いくらになりますか?」
魔法使い「えっと、300Gです」
街人「ええ?いいんですかそんな安くて……果物とかわりませんよ?」
魔法使い「は、はい、いいんです」
魔法使い(お金がなくても食べてはいけるし……)
38 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 13:09:58 ID:z0yIiD..
魔法使い「では、明日の正午にこの場所に持ってきますね」
街人「ありがとう。代金はその時でいいかな?」
魔法使い「はい」
街人「それじゃ、また明日」
魔法使い「はい、ありがとうございました」
39 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 19:04:33 ID:.RTzYKOM
翌日
魔法使い「あ」
街人「お、薬屋さん、時間どおりだね」
魔法使い「はい、こちらがお薬になります」スッ
街人「ありがとう。これが代金ね」チャリン
魔法使い「はい、ありがとうございます」
40 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 19:07:34 ID:cW3k4eaE
魔法使い家
魔法使い「ふう」
魔法使い(初めてのお客さんだから緊張したな……)
魔法使い(もらった代金で牛乳は買えたけど……どんな味なんだろ)ゴク
魔法使い「ぷはっ!?」
魔法使い「う、この味……あんまり好きじゃないかも……」
魔法使い「これ飲まなきゃ胸大きくならないのかな……うええ……」
41 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 20:31:56 ID:6pShDGAA
男「うん、今日もたくさんとれた」
魔法使い「はい」
男「魔法使いちゃんはこの後また薬を売りに?」
魔法使い「はい、また街でお客さんを探します」
男「それならよかった、仕事場に薬が欲しいって人がいたんだ。切り傷をつくっちゃったらしくてさ」
魔法使い「切り傷だと、塗り薬ですね。それなら作り置きがあるので今日のうちにお渡しできます」
男「よし、それなら行こうか」
魔法使い「はい」
42 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 20:40:04 ID:aTKLnNps
街
男「ここで待っとくように言ったんだけど……あ、いたいた」
街人2「お、男。待ってたぜ」
男「よ、このコが話してた魔法使いちゃんだ」
街人2「初めまして。男から話は聞いてるよ」
魔法使い「初めまして。あの……手大丈夫ですか?」
街人2「ああ、ちょっとドジってな。これの為の薬が欲しいんだ」
魔法使い「切り傷の塗り薬ですね。これです」スッ
街人2「ありがとな。代金は?」
魔法使い「えーっと、200Gです」
街人2「ほんとに安いんだな。それで大丈夫かい?」
魔法使い「生活の為の仕事ではありませんし……薬の材料もほとんど森からとれるものですから」
街人2「まあ安いのはありがたい。ほら、代金だ」チャリン
魔法使い「ありがとうございます」
43 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 20:45:13 ID:dZgyGplY
男「やっぱり魔法使いちゃん、しっかりしてるね」
魔法使い「い、いえ、まだ二人目のお客さんですし……緊張してます」
男「でも、しっかりできてたよ。えらいえらい」ナデナデ
魔法使い「えへへ……あ」
魔法使い「ううー……」ジー
男「ん?なに?」
魔法使い「こども扱いしないで、一人の女の子として見てください」ジトー
男「あ、ごめんごめん」
魔法使い「むー……」
44 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 20:48:34 ID:KA8VwvdY
1ヶ月後
魔法使い「ふうー」チャリン
魔法使い(けっこうお金貯まってきたな……)
魔法使い(高いのは無理だけど、安いのなら服買えるかな……)
魔法使い(明日男さんはお兄さんに会いに隣街に行くって言ってたし……)
魔法使い(服、買いにいってみようかな)
45 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 20:52:14 ID:sNLc61hI
翌日 街
魔法使い(うーん……)
魔法使い(これは大人っぽすぎる……これは派手……)
魔法使い(わっ!これ胸あきすぎだよ……アタシじゃ無理だ……)
魔法使い(自分だと何が似合うかわからない……男母さんってセンスよかったんだなぁ……)
男母「あら、魔法使いちゃん?」
魔法使い「あ!」
46 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 20:56:49 ID:YqgmtqLo
魔法使い「男母さん!」
男母「どうしたの?こんなところで」
魔法使い「少しですけどお金が貯まったので、服を買おうと思って……」
男母「あ、そういえば薬売りを始めたらしいわね」
魔法使い「はい、アタシ薬つくるくらいしか能がありませんけど、それで困ってる人も助けられますから……」
男母「うんうん、働く事でも立派に成長できるわよ」
魔法使い「はい」
47 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:01:23 ID:r9rJJS9E
魔法使い「それで……自分にどんな服が似合うかわからなくて……男母さん、教えてもらえますか?」
男母「あら、それならタイミングよかったわね。しっかり教えて……あ」
魔法使い「?どうしました?今日は都合が悪かったですか?」
男母「ううん、魔法使いちゃん、もっと素敵な服があるわ」
魔法使い「え?ほかの服屋さんですか?」
男母「いいえ、まあちょっとついてきて」
魔法使い「?は、はい」
48 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:07:33 ID:iLl9v5WA
男家
男母「たしかここに……ほら、これよ」
魔法使い「え!?ど、ドレスですか?」
男母「そうよ、わたしが若いころに着たものなんだけどね」
魔法使い「は、はあ……」
男母「大切に保管しておいたから汚れてないし、破れてもいないわ。ちょっと魔法使いちゃんには大きいかもしれないけど、まあ大丈夫でしょ」
魔法使い「はあ……でも、大切なものなんじゃ……」
男母「いいのよ、娘がいるならまだしも、もう着ることも譲る相手もいないし。受け取りなさい」
魔法使い「あ、ありがとうございます」
49 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:11:52 ID:MM0odWYw
男母「それでね、男は今日の夕方に帰ってくるって言ってたから、それからすぐに森に向かわせるわ」
魔法使い「え、ええ!?なんでですか!?」
男母「もちろん魔法使いちゃんに会わせるためよ。男は正装を持ってないけど、勘弁してやってちょうだいね」
魔法使い「あ、会ってなにをするんですか!?」
男母「ドレス姿を見てもらって、一緒に踊ってもらいなさい」
魔法使い「ええ!?」
50 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:14:26 ID:eL9coEq2
魔法使い「む、無理です!無理です!絶対無理です!」ブンブン
男母「あら、どうして?」
魔法使い「だ、だってアタシ、踊ったことなんてないです……踊りかたなんてわかんないです……」
男母「それは男も同じよー。貴族でもないんだし」
魔法使い「で、でもぉ……」
51 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:19:16 ID:0Y/b.v96
男母「踊りかたなんてどうでもいいのよ、テキトーでも、踊ったことが思い出になるの」
魔法使い「うう……」
男母「それとも魔法使いちゃんは男と踊るのはいや?」
魔法使い「あ……」
魔法使い「……そんな事ないです……踊りたいです……」
男母「ならいいじゃない、決まりね」
魔法使い「うう……」
男母「ドレス着るのと髪形整えるのはこれからやってあげるわ。街を出るまでは目立ってしまうけど我慢してね」
魔法使い「は、はい……」
52 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:21:48 ID:Y1/n7eyM
夕方
男(母ちゃんってばどうしたんだ?)スタスタ
男(帰ってくるなり『いつも魔法使いちゃんとキノコとってる場所に行け』なんて)
男(もう暗くなってきたのにな……ん?)
男「あれは……」
53 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:24:35 ID:cW3k4eaE
男「ま、魔法使いちゃん?」
魔法使い「…………」
男「ど、どうしたのそのドレス……」
魔法使い「……お、男さん……」
男「え?」
魔法使い「……ど、どうですか……?アタシ……キレイですか……?」
54 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:27:44 ID:sy848slY
男「…………」
魔法使い(うう……やっぱり恥ずかしい……)
男「うん、キレイだよ、すごく」
魔法使い「あ……」
男「それに、すごく似合ってる。どこかのお姫さまかと思った」
魔法使い「……嬉しいです」
男「うん」
魔法使い「嬉しいです……すごく」
男「うん」
魔法使い「男さん……アタシと踊ってください」
男「うん……わかった」
55 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:31:14 ID:oldDh7b6
魔法使い「わ、わ」
男「おっと」
魔法使い「ご、ごめんなさい……踊りとかわからなくて……足踏んじゃうかもしれないです……」
男「踊りがわかんないのは俺も一緒だよ。それにこんな服だし……」
魔法使い「いいんです……男さんが相手ならそれで……」
男「ありがとう」
魔法使い「えへへ……」
56 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:33:51 ID:YqgmtqLo
魔法使い「はあ、はあ」
男「……ちょっと踊り疲れたね」
魔法使い「は、はい……」
魔法使い「ここまでにしましょう……」
男「ん、わかった」
魔法使い「男さん……」
男「ん?」
魔法使い「……ありがとうございます」ニコ
男「うん……こちらこそ」
57 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:36:16 ID:YqgmtqLo
魔法使い「わあー……」
男「今日は星がすごくきれいだね」
魔法使い「ごめんなさい、もうちょっとここにいたいなんてワガママを言って……」
男「ううん、俺ももうちょっと魔法使いちゃんとしゃべりたかったしさ」
魔法使い「えへへ……」
58 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:39:14 ID:LD7kwUdI
魔法使い「男さん……」
男「ん?」
魔法使い「アタシ、もっともっと素敵な女の子になりますよ」
男「うん」
魔法使い「男さんが好きで好きで告白するのが我慢できなくなるぐらい、素敵な女の子になりますからね」
男「うん……すごく楽しみだ」
魔法使い「えへへ……」
魔法使い「大好きですよ、男さん♪」
おわり
59 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:39:53 ID:.RTzYKOM
読んでくれた人ありがとう
60 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 21:57:19 ID:3FK83qtI
乙
61 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/20(火) 23:13:49 ID:72a.5dnI
乙。最高だよ
62 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/21(水) 00:15:53 ID:UR7wSsXY
おっつ
64 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/21(水) 01:52:53 ID:8YDOW4Pc
相変わらず可愛かった
Entry ⇒ 2012.03.23 | Category ⇒ その他 | Comments (0) | Trackbacks (0)
妹「もう……赤ちゃんできたらどうするつもりなんですか、兄さん?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332230002/
∧,,∧
( `・ω・) ようこそID腹筋スレへ!
/ ∽ |
しー-J
ここはsageずに書き込み、出たIDの数字の回数だけ腹筋をするという、
硬派なトレーニングスレです。
例1 ID:wwh7KM12 の場合 7+12=19 なので19回頑張りましょう。
例2 ID:bicycle. の場合 数字がないので今日は一休み。
さあ!存分に腹筋するがよい!(`・ω・´) ↓
兄「もう一度お願いします」
妹「赤ちゃんできたらどうするつもりなんですか、と聞いたんです」
兄「俺たちは今、何をした?」
妹「ちゅーです」
兄「それも、お前がいきなり抱きついてきて、びっくりして振り向いた俺と、」
兄「唇が当たってしまった、って状況だろ」
妹「はい、ですが、ちゅーはちゅーです」
妹「赤ちゃんできちゃいますよ、どうするんですか」
兄「…」
兄(これは…)
妹「はい」
妹「好きな人とちゅーすればできます」
妹「…はっ」カァァァ
兄「…まぁこの際、好きな人云々は置いといて」
兄「キスすればできると?」
妹「はい」
兄(これは…やるしかない)
兄「妹」
妹「はい?」
ギュッ
妹「んぁ…っ?」
チュッ
チュッ チュッ
妹「ん…」
チュプ チュプ
妹「んむーっ!」パタパタ
妹「ぷは」
妹「ふぅ、ふぅ…っ」
妹「も、もぅ、バカ兄さんっ!」
妹「あんなにいっぱいするなんて…、絶対妊娠しちゃいました…うぅっ」
妹「…」
妹「でも、どうせそうなんだったら…」ギュ
兄「?」
チュッ
妹「ん…」ギュゥ
妹「ちゅ、ちゅっ…」
妹(兄さん…)ギュゥ
チュ チュプ
チュル
…
…
ギュゥ
妹「兄さん兄さん!」
妹「名前はどうします、男の子か女の子、どっちがいいですか、何か英才教育しますか」
兄(あの日から、ずっとこんな感じだな)
妹「うぅ、待ち遠しいです」ワクワク
兄「あのときは、赤ちゃんできたらどうするつもりだとか言ってたのにな」
妹「うるさいです」
妹「もうできてしまったんだから、ポジティブに考えるんです!」
妹「♪」
兄(できてしまったとか言うわりには凄く機嫌がいいな)
妹「一応、これで確かめます」
兄(そんなものの存在を知っているのに、何故…)
妹「えへへ、楽しみです」
妹「トイレに行ってきます、覗いたり、音を聞いたりしないでください!」
バタンッ
兄「…」
兄(何だか、可哀想なことしてる気がしてきた…)
…
妹「…」
兄「どうだった?」
妹「…」
妹「なんで…」
兄「?」
妹「ぅ…」
…
「うぅ…」
兄「…」
兄(部屋に閉じこもってしまった)
兄(…こんなことになるとは思ってなかった…、ここは、素直に謝ろう)
兄「妹」コンコン
「ぐすっ…」
兄「入るぞ」ガチャ
兄「…」
兄「できてなかったんだな」
妹「…」コク
兄「…」
兄「ごめん」
兄「キスじゃ、赤ちゃんはできないんだよ」
妹「…」
妹「え?」
兄「キスしただけじゃ、赤ちゃんはできない」
妹「え?」
兄「だから…」
妹「ちゅーだけじゃダメなんですか?」
兄「あぁ、そうだ」
兄「今まで知ってたのに言わなかった、本当にごめ…」
妹「どうやったらできるんですか?」
兄「え?」
妹「だったら、どうやったらできるのか教えてください!」
兄(急に勢いよく喋り出したぞ、一体どうし…)
妹「早くっ」ギュゥ
兄「うわ、抱きつくなっ!」
妹「兄さん、兄さんっ!」スリスリ
妹「兄さんっ」スリスリ
妹「今まで黙っていたお詫びに、それを教えてください!」
兄「お、教えてどうする」
妹「兄さんと実行しま…」
妹「…ごほん、妹に正しい教育をするのが、兄さんの務めでしょう?」
兄「まぁそうだが…」
妹「兄さん、早くっ」ギュゥ
兄(なんか、どさくさに紛れて、いつも以上に体を密着させてきている気が…)
兄(…まぁ、そんなことより、どうしようか…)
兄(本当のことを教えてやらないと、また間違ったことを信じ込ませてしまってもなぁ…)
妹「えへへ…」スリスリ
兄「スリスリやめろ」
兄「かなり、何と言うか…、刺激的な内容だが…」
妹「…」
妹「いいですよ」
妹(教えてもらったら、絶対に兄さんにそれを実行してあげますから…!)
兄「心して聞きなさい」
妹「…」コク
…
…
兄「…じゃあ、俺は部屋に戻るから」
バタンッ
妹「」
妹(これは、想像を絶しました…)
妹(あ、あんなところに、男性のものが…)
妹(…)
兄(…こんな思いもよらないタイミングで兄離れが始まるなんて)
兄(お兄ちゃん、ちょっと寂しいかも…)
コンコン
「兄さん、兄さんっ」
兄「妹?」
妹「兄さんっ」ギュ
兄「おわっ」
妹「兄さん、兄さん」
兄「な、なんだよ」
妹「兄さん兄さんっ」ギュゥ
妹「兄さんっ」スリスリ
兄「ぐぬぅ…」
妹「…」ジーッ
兄「だから何なんだって!」
兄「しつけぇぇぇっ、何だよぉぉぉっ!!」
妹「…」ギュ
妹「兄さん」
兄「ああああああああ!!」
妹「…」
妹(こんなにアピールしてるのに、兄さんは全然気付いてくれないです…)
妹「うぅ…」
兄「な、何だよ」
妹(こ、こうなったら…)
兄「ん?」
妹「…」スリスリ
兄「!?」
兄(俺の太ももの上に座って、腰を…)
妹「兄さん…、んっ…」スリスリ
兄「」
妹「兄さん…」スリスリ
妹(誘惑しようと思って始めたのに、お股が擦れて、何だか気持ちいいです…)
妹「んっ…」ハァハァ
兄「や、止めなさい!」
兄(股間をすりつけるなぁっ…、俺の股間も、そろそろ、ヤバ…)ムクムク
妹「兄さん、何だかもっこりしていませんか?」
兄「うるさい、離れろ」
妹「やだっ」ギュ
妹「兄さんっ」
妹「やだっ」
妹「なんでですかっ」
妹「こんなに膨らませてるのにっ」ニギ
兄「ぅ」
妹「すごいカチカチになってますよ…?」モミモミ
妹「兄さん」
妹「赤ちゃん欲しいです」
兄(とうとう自分から言い出しやがった…!)
妹「妹の気持ちぐらい汲み取ってください、変態兄さんっ」
兄「…」
兄(まさか、子作りの真実を教えることで、こんな方向に向かってしまうとは…)
兄(これは危険だぞ)
妹「兄さんっ」ギュゥ
兄「どけ、風呂行くから」
兄「だぁっ、離せよっ!」
妹「うぅーっ」ギュゥ
兄「ぐぬぬぅ…」
妹「じゃあ私も行きます」
兄「勝手にしろ!」
妹「いいんですか!?」
妹「やったー!」
兄「…あれ?」
兄(…今、私も行きますって言った?)
妹「えへへ…兄さん」ギュ
妹「なんですか?」ワクワク
兄「…」
妹「…」ニコニコ
兄(…こんな状態の妹を裏切るのは可哀想すぎるよな…)
妹「兄さん?」
兄「いや、何でもない、風呂行くぞ」
妹「えへへ…」ギュ
兄「嘘つけ、昨日も勝手に入ってきたくせに」
妹「えへへ…」
妹「ぬぎぬぎ」
パサッ パサッ
兄「…」
兄(今更、こいつの体なんか見慣れたが…)
兄(こいつは、新たな目で俺の体を…)
妹「どうしたんですか兄さん、まさか服を着たまま、お風呂に入る気ですか?」
兄「違います」スルスル
ボロン
妹「ぅ…」ドキッ
妹「だって…」
兄「だって何だよ」
妹「…何でもないです」
兄(『こんなのが私の中に…』とか思ってるんじゃないのかよ)
兄(さっき『赤ちゃん欲しい』とか言って開き直ってたのに、無かったことにしてやがる)
ブルン ブルン
妹(おっきい…)
妹(こんなのが私の中に…)
妹「え?」
兄「何でもない」
兄「まぁ、とりあえず入るぞ、寒い」
ガチャッ
妹「はいっ」
ゴシゴシ
妹「気持ちいいですか?」
兄「うん」
妹「…」
妹(…!)
ムニュ
兄「!?」
兄(この柔らかい感触は…)
コシコシ
妹「えへへ…、今日は、妹タオルで洗ってあげます」ムニムニ
妹タオルだとぉ!?
妹「えへへ…、妹タオルは、兄さんを綺麗にするまで離れないようになっています」ギュッ
妹(たっぷりボディソープをつけて…)
妹「んっ…、はぁはぁ…」コシコシ
兄「ぁ…」
コリコリ
兄「うぁ…っ」
兄(妹の、ぬるぬるおっぱいが、ぬるぬる乳首が…っ)
妹「んぅっ、はぁはぁ…っ」コシコシ
妹(ふふ、これは効いているはずです)
妹(兄さんの肉棒の様子は…)チラッ
ギンギン
兄「ど、どうした」
妹「に、兄さんの、肉棒が…」
兄「肉棒とか言うな!」
妹「そ、それっ…」
兄「…?」
ギンギン
妹「それで準備万端ということなんですか…?」
兄「ち、違っ」
妹「なら、もっと妹タオルを…」コシコシ
兄「んぁ…っ」
ビクッ ビクッ
妹「うぁ、肉棒が跳ねてますよっ…!」
妹「気持ちいいと言うことですか?」コシコシ
兄「やめろぉっ…!」ビクッ ビクッ
兄「違うっ…」
妹「ほぅ…」
妹「えぃっ」ムニュ
ビクッ
妹「やっぱり、おっぱいを押し付けたら、嬉しそうに跳ねてますよ」
妹「我慢しなくていいんですよ、兄さん、射精って気持ちいいんでしょう?」
兄「うるさい、もう綺麗になったから流すぞ!」
妹「前も綺麗にしてあげます」ギュッ
妹「なに卑猥なこと言おうとしてるんですか」
兄「おまんこじゃない!」
兄「…はっ」
妹「…」ニヤニヤ
妹「兄さん可愛いです」ギュッ
コシコシ
妹「んっ…、おなかに当たってますよ」プニプニ
兄「うぁっ、もういいって…っ」
兄(妹と向かいあって、カラダをこすりあわせて…っ)
妹「兄さん、兄さん…」コシコシ
兄(あそこが、妹のおなかにこすれて…)
妹「兄さん…っ」クリクリ
兄(俺の乳首と、合わせてっ…)
妹「兄さん…、んんっ…」コシコシ
兄「ぁ、ぁ…」
スリスリ クリクリ
兄「あ」ビュルッ
兄「あ、あ」ビュ ビュッ
妹「兄、さ…?」
兄「…」
妹(兄さんのおちんちんから、白いものがいっぱい…)
妹(これが、射精…)
妹「えへへ…」ギュッ
妹「兄さん、兄さん…」
妹(兄さんを射精させられた…、嬉しい…)ギュゥ
妹「えへへ…」ナデナデ
兄「…」
ムクムク
…ツンツン
妹「…?」プニプニ
妹「うぁ、また大きくなってます…」
妹「兄さん可愛い!」ギュゥ
妹「だめです!」スリスリ
妹(だって、最後の目標は、兄さんと…)
兄「と、とりあえず俺は十分綺麗になった」
兄「でも、お前のおなかが汚れちゃったな…」
トローッ
妹「…」ポッ
妹「♪」
妹(兄さんに洗ってもらうの、気持ちいいです)
兄「ご機嫌だな」
妹「はい」
妹「何せ、兄さんを…」
兄「さっきの話は止めろ!」
妹「えへへ…、すいません」ナデナデ
兄「いちいち抱きつくなっ」
妹「いやです、えへへ…」
チャポン
妹「んぅ…」
妹「兄さんもお湯も、すごくあったかいです…」ギュゥ
ムニュムニュ
兄「…」
兄「…なぁ」
兄「ほんとにこのままだと、俺、いつかお前のこと…」
妹「いつでもどうぞ」ニコ
兄「…」
兄(ヤバい、マジで襲ってしまいそうだ…)
妹「兄さん、兄さん♪」ギュゥ
妹「兄さん?」
兄「あがるわ」
妹「え…」
妹「まだそんなに浸かってないですよ」
兄「うん」ジャバッ
妹「あ、待って…」
ガチャッ
兄(俺、どうかしてるぞ…)
兄(妹のカラダで勃起して、こすりつけられて射精して…)
兄(挙げ句の果てに、もう少しで襲ってしまいそうなところまで行き…)
兄(…兄貴失格だ)
妹「兄さん」
兄「ん?」
妹「…」ギュ
妹「…」
妹「置いてかないでください」
妹「寂しい」ギュゥ
兄「…」
兄「ごめんな」ナデナデ
妹「…」
…
ギュゥ
妹「…」
兄「おい、いつまでくっついてんだ」
妹「何だか、こうしていないと、兄さんが遠くに行ってしまう気がして…」
兄「…」
兄「安心しろ、それはない」
兄「さっきは、ちょっと頭を冷やそうと思っただけで、お前を嫌いになったわけじゃないよ」ナデナデ
妹「…」
妹「えへへ…」
妹(兄さん…)ギュ
妹「はい」
兄「…もちろん、一緒に、か?」
妹「はい♪」ギュ
妹「…」ギュゥ
兄「…」
ムニュムニュ
兄「…」
「こっち向いてください」
兄「…」
モゾ
妹「えへへ…」ニコ
兄「…」
チュッ
妹「ん…むっ…」
兄「…」ギュッ
妹「んっ!」ビクッ
妹「ん…、にいさっ…」
兄「ちゅ、ちゅぷっ…」ギュゥ
妹「ん、んっ…!」
妹(抱きしめながらなんて、だめ…っ)
兄「ちゅぷ、にゅぷっ…」ギュゥゥ
妹「んんっ、ん…!」ビクビク
妹「ぷは」
妹「はぁ、はぁ…っ」
妹(兄さん…)トローン
兄「…」
ギュッ
兄「…」
兄「妹…」
兄「好きだ、妹…」
妹「はいっ、兄さん…っ」
チュッ チュプッ
…
…
兄「ごめんな…?」
妹「いえ、謝らないでください」
妹「私、今幸せです」ギュゥ
兄「…」
兄「妹っ!」ガバッ
「ぁ…」
…
…
妹「んっ、んぅっ…」
妹「兄さん…っ」ウルウル
兄「…っ」
チュッ
妹「んむっ…!」
兄「ちゅ、ちゅっ(妹、妹…っ)」モミモミ
妹「んんっ…!」ビクッ
妹「…」
兄「…?」
妹「…」
兄(なんだ、この、何とも言えない表情は…)
(俺としたいと言ってたよな?)
(赤ちゃん欲しいと)
(じゃあ、いいんだろ?)
(本人も受け入れる準備は出来ているだろう、でもなんだ、この感覚は…)
(…頭を冷やせ妹だ)
(妹と気持ちよくなりたい、中に出してやりたい)
(…実の妹だ、家族だ)
(妹が望んでる、最後までやれ)
(お前自身もやりたいんだろう?)
(…大切な、妹だ)
(セックスしろ、子供を作れ)
(妹、妹、妹…っ)
「…兄さん?」
兄「はっ」
妹「…」
妹「私は、もう十分幸せです」ニコ
妹「えへへ…」ギュッ
妹「いいですよ、別に、今のままで…」
妹「ずっとこのまま、一緒にいられるなら…」
兄「…」
妹「射精なら、いつでもさせてあげますし」ニコ
兄「ば、バカ言うなっ」
妹「えへへ…」ギュゥ
妹「だから、私も負けないぐらい、兄さんを大切にしたい」
妹「兄さんに、苦しんで欲しくない」
妹「だから、今は、このまま…」
妹「ずっと、一緒に…」ギュゥ
兄「…」
妹「…えへへ」
妹「大好きですよ、兄さん」
兄「…」
兄「ああ、俺も…」
兄(俺達が、じじい、ばばあになっても、ずっと一緒だぞ…?)
妹「…」
兄「…」
チュッ
「それじゃあ、寝る前に一回ぬきぬきしておきましょうね」
「う、うるさ…」
「あれ、いいんですか、こんなにおっきくなってるのに」
「…」
「一回じゃ、とても足りないな」
「…えへへ」
ギュッ
「…兄さんのえっちっ」
チュッ
「ひぁんっ!」
「えへへ、兄さん可愛い」
「もっと、こんなやり方も…?」モゾモゾ
「ふぁぁっ、止めっ…」
「こういうのは…?」ジュプジュプ
「うぁぁぁぁぁっ!!」
…
…
おわり。
乙
さーて腹筋だ
Entry ⇒ 2012.03.23 | Category ⇒ 兄弟姉妹「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
星奈「あれ、今日は夜空だけ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331625212/
星奈「ちょっと!何とか言いなさいよ」
夜空「今日は誰も来ないか…仕方ないな、帰ろう」バタン
星奈「え…」
星奈「…」グスン
まぁ時間も需要もなさそうだし
需要はある
書け
夜空「……」
夜空「ふ……ふふふ……」
夜空「傑作だったな、肉の顔……」
夜空「最近あまりにも肉がしつこく絡んでくるんで、こういう態度をとってみたが……」
夜空「なかなか面白いかもしれないな」ゾクゾク
星奈「……」
星奈「何で……?」
星奈「私、何かしちゃったかな……」
ガチャ
小鷹「おーっす」
星奈「ぐす……」
小鷹「あれ、星奈だけか?」
星奈「小鷹……!」
小鷹「うわっ、どうした」
星奈「夜空が……夜空がぁ……!」ウワアアァァ
小鷹「……?」
星奈「かくかくしかじか」
小鷹「なるほど」
小鷹(夜空が本気で星奈を無視するわけ……ないよな)
小鷹「まぁ、あれだ、元気出せ」
星奈「うう……」
小鷹「何かしたつもりはないんだろ?」
星奈「……うん」グスン
小鷹「大丈夫だよ。明日になったら元に戻ってるって」
星奈「……うん」
星奈「あたし、今日は帰る……」
小鷹「お、おう……」
星奈「……」ズーン
小鷹(だいぶ凹んでるなー)
星奈「はぁ……」
星奈「どうしよう」
星奈「……」
星奈「と、とにかく明日謝ってみよう」
星奈「何か悪いことしたのかわからないけど」
星奈「そういうのちゃんと聞いて謝ろう」
――次の日の放課後、隣人部――
星奈「よっ、夜空ぁっ!!」
夜空「……」ペラ
星奈「ちょっと、返事しなさいってば!」
夜空「……」
小鷹「……」ハラハラ
幸村「あにき、お茶です」コトッ
小鷹「あ、あぁ、さんきゅ……」
理科「小鷹せんぱい小鷹せんぱい」ボソッ
小鷹「ん?」
理科「……夜空先輩、どうしちゃったんですか?」
小鷹「わからん」
理科「えっ」
夜空「……」ペラ
星奈「ぅ……」
星奈「そ、そんな本なんか読んじゃってバッカじゃないの!?」
夜空「……」
星奈「ばーかばーか! ばか夜空!!」
夜空「……」
星奈「ほ、ほっぺつんつんするわよっ」ツンツン
夜空「……」
星奈「よ、夜空ぁ……」ウルウル
小鷹「さすがにかわいそうだな……」
理科「どーしたんでしょうねぇ、夜空先輩」
幸村「昨日までは普通でしたよね」
小鷹「うーん」
星奈「……っ、つんつん!」
夜空「……」
星奈「ほ、ほっぺつねるわよっ」ムニムニ
夜空「……」
夜空「……ふぅ」
星奈「!!」
夜空「小鷹、今日マリアはどうした?」
小鷹「ん? あ、あぁ……まだ来てないな」
夜空「そうか。いない方が静かでいいがな、まぁ後で来るだろう」
星奈「…………っ」
星奈「……い、いいわ」
星奈「そっちがその気なら、受けてたってやろうじゃない……!」
星奈「ぜ、絶対私に構うようにしてやるわよっ」
夜空「……」
星奈「……ぅ」ジワッ
星奈「うわああああああああん!!」
夜空「……」
小鷹「せ、宣戦布告して逃げたぞ」
夜空(ふふ……)ゾクゾク
シーン
小鷹「な、なぁ夜空」
夜空「なんだ?」
小鷹「どうして星奈を……こう……無視、してるんだ?」
夜空「可愛いからだ」
小鷹「へ?」
夜空「見たか? あの肉の表情」
夜空「何度話かけても無視される」
夜空「それなのに健気に寄ってくる……」
夜空「ちょっかいをかけてくるが、それも無視される」
夜空「その時の肉のなんとも言えない顔……」ゾクゾク
夜空「あの肉が可愛いと思えるなんて」
小鷹「……あー」
幸村「なんていいますか」
理科「歪んでますね」
理科「でも理科はアリだと思います!」キリッ
小鷹「それにしても、少しやり過ぎじゃないか?」
夜空「そうか?」
小鷹「星奈、泣いてたぞ」
夜空「それが良いのだろう?」
小鷹「それにすげー落ち込んでるし」
夜空「可愛いじゃないか」
小鷹「わ、わからん……」
理科「もし星奈先輩が隣人部辞めちゃったらどうするんです?」ハイ
夜空「……」
夜空「……」
夜空「連れ戻す」
理科(デレですか? これはデレてるんですか!?)
星奈「うぅ……」
星奈「また無視されたぁ……」
星奈「ゲームもやる気起きないし」
星奈「……」
星奈「謝れなかったな……」
星奈「あ、明日はもうちょっと素直にしてみよう」
星奈「うー……夜空ぁ……」クスン
――次の日、隣人部――
夜空「……」
星奈「よ、夜空っ!」
夜空「……」
小鷹「……夜空は昨日と変わらず、か」
理科「星奈先輩はメンタル強いですねぇ」
ガチャ
マリア「おにーちゃ――――ん!」ガバチョ
小鷹「うわっ、マリア!」
マリア「昨日は来れなくってさびしかったのだー!」
マリア「……あれ?」
マリア「なんか空気が重いのだ?」
小鷹「あぁ……ちょっとなぁ」
星奈「よ、夜空……あの……」
星奈(素直に、素直に……!)
星奈「こ、この間は私、夜空に何かしちゃったのかな……」
夜空「……」
星奈「だ……だから……えと」
夜空「……」
星奈「ご、ごめんなさい……っ!」
夜空「……」
星奈「で、でも、何しちゃったのかわからないから……」
星奈「お、教えてもらえたらなって……」
夜空「……」
夜空「……にく」
星奈「よぞら……!」パァッ
夜空「今夜は焼肉でも食べたいな。そう思わないか、小鷹?」
小鷹「え!? あ……あぁ、そうか……?」
マリア「はいはい! 食べたいのだ!!」
夜空「うるさい丸かじるぞ」
マリア「やっ、やめるのだうんこ夜空――!!」
星奈「ぁ……」
星奈「…………」シュン
夜空「……」ゾクゾク
理科「むむ……」
理科「星奈先輩」
星奈「な……なに? 別に泣いてないわよっ」グスッ
理科「はいはい。この理科が知恵をお貸しましょう!」
幸村「おぉー」パチパチ
理科「ズバリ! 押して駄目なら引いてみる!」
星奈「おぉー!」
理科「……と、お互い意地はって埒があかないと思うので」
星奈「……おぉ?」
理科「押して駄目なら更に押しましょう!」
星奈「……結局やることは変わらないんじゃない」
理科「まぁそうですね」
星奈「でも更に押せったって……」
理科「ちっちっち」
星奈「?」
理科「先輩には武器があるじゃないですか!」
星奈「!!」ハッ
星奈「ギャルゲで培ったコミュ力とテクニック……!?」
理科「遠くはないけど違います」
理科「先輩にはそのワガママボデーがあるじゃないですかああああ!」
星奈「なっ……!?」
理科「それを使ってー……」
星奈「い、色仕掛けしろっての……!?」
理科「はい!」キラン
星奈「そ……それで喜ぶのは男じゃ……」
理科「先輩!」
星奈「え?」
理科「おっぱいが好きなのに性別は関係ありません」キリッ
理科「と、いうわけで」
理科「おおっとー!」
理科「そういえば理科、この後用事があるんでしたー」
理科「小鷹先輩、付き合ってくださいっ」
小鷹「おわっ!?」ゲイッ
幸村「あにき、お供します」
マリア「なにー!? お兄ちゃんが行くならわたしも行くぞー!」バタバタ
バタン
星奈「……え」
シーン
夜空「……」
星奈「……」
星奈(き……きまずい……)
星奈(で、でもせっかく二人っきりにしてもらったし)
星奈(がんばろう)グッ
夜空(肉が小さくガッツポーズをしている……)
星奈「夜空っ」
夜空「……」
夜空(うーむ……私も小鷹たちの跡を追った方がよかっただろうか)
星奈「む、無視するのもいい加減にしなさいよね」
夜空「……」
星奈(くっ……さすが夜空……二人っきりになったからってすぐには靡かないわね)
理科『そのワガママボデーで……』ムフフ
星奈「っ」
星奈「うぅ……///」
星奈(そんなこと言われても……!)
夜空「……?」
夜空(なんだ、ひとりでクネクネと……顔も赤いな)
夜空(どうせろくでもないことを考えているのだろう)
夜空(これだから肉は)
星奈「夜空……」ピトッ
夜空「……」
星奈「……///」ムニ
星奈(あああ、何やってんだろあたし……)
夜空「……」
夜空(腕に肉(星奈)の肉(胸)が……)
星奈「……っ///」
星奈(あたし、端から見たらただの変態じゃん……)ムニュムニュ
星奈「…………」ムニュムニュ
夜空「……」
星奈(あれ……?)
星奈(これ、このあとどーすればいいんだろ……)
夜空(く……認めたくはないが、これはなかなか……)
夜空「……」
夜空(本のページがめくれん……)
夜空(気持ち良いが仕方ない、少し腕をずらして……)グッ
星奈「っあ……!?」ビクッ
夜空「……」
夜空(ほう……)
夜空「……」ペラリ
星奈「ちょ、ちょっと夜空……」
星奈(腕動かさないでよ……!)
夜空(ふん……貴様が密着させたんだろう)
夜空「……」グイッ
星奈「っ……!」モニュ
夜空(大きい割に感度も良いとは……)
星奈(き、聞かなきゃ……)
星奈「夜空……あの」ムギュ
夜空「……」
星奈「なんで無視するのよ……」
夜空「……」
星奈「あたしが何かしたの?」
夜空「……」
星奈「何を言っても無視なの……?」
星奈(ぅぅ……)ジワ
夜空(これだこれ)ゾクゾク
夜空(その顔が見たいからこうしているのだ)
星奈「……夜空は」
星奈「夜空はあたしのこと嫌いなの……?」
夜空「……」
星奈「だから無視してるわけ?」ギュ
夜空「……」
星奈「……」プルプル
夜空(……肉?)
星奈「ねぇ」
星奈「そうならはっきり言ってよ……」
夜空「……」
星奈「夜空」
夜空「……」
星奈「……そっか」
星奈「あたし、もう隣人部辞める」
夜空「……!?」
星奈「今までありがと」
星奈「アンタとはケンカしかしてなかったけど楽しかったわよ」
夜空「……」
星奈「あたし、アンタが好きだったかもしんない」
星奈「だから」
夜空(……ぁ)
星奈「夜空に嫌われたまま、ココにいたくないし……」
星奈「じゃあ……」スッ
夜空「……っ」
ギュッ
夜空「待て……」
星奈「……」
夜空(い、勢いで抱きしめてしまった……)
星奈「……えへへ」グス
夜空「……」
星奈「やっとしゃべった」
星奈「でも」
星奈「離して」
夜空「……」
星奈「隣人部は辞める」
夜空「な、なんでだ……」
星奈「夜空はあたしの顔なんて見たくないでしょ」
夜空「……」
星奈「だから」
夜空「……すき……だ」
星奈「……ぇ」
夜空「……っ///」
夜空「お、お前が好きだ……!」
星奈「……///」カァァ
星奈「も、もっかい……」
夜空「何度も言うか馬鹿肉!」ギュッ
星奈「ちょっと苦しいよ夜空」ギュー
夜空「す……すまん……」
夜空「あ……あと……」
夜空「隣人部は辞めるな……!」
星奈「なんで?」
夜空「肉がいなければ……その、私が困る」
星奈「ん……わかった」
星奈「それにしても肉って……」
星奈「こういうときくらいは名前でさぁ」
夜空「うるさいギャルゲ脳」
てか、よろしくお願いします
星奈「あの、じゃあ何で無視してたのよ」
夜空「……それは」
星奈「あたしマジで落ち込んだんだから」
夜空「……すまん」
星奈「ちょっとだけガチ泣きしたし……ちょっとだけよ?」
夜空「あぁ、可愛いかった」
星奈「はぁ!?」
夜空「いやだから、そんな肉の顔が見たくてだな……」
星奈「うわ、アンタ最悪」
夜空「うるさい黙れ肉」
星奈「良い趣味してるわね」
夜空「……」
夜空「せ……」
星奈「?」キョトン
夜空「……あー……、」
夜空「……せな」
星奈「……なぁに夜空」ニヤニヤ
夜空「くっ……///」
夜空「もう二度と呼ばん」
星奈「えー」
星奈「ね、夜空」
夜空「なんだ肉」
星奈「キス……していい……?」
夜空「は……」
星奈「ねぇ」
夜空「このエロゲ脳め……」
星奈「だめ?」シュン
夜空「……好きにしろ」
星奈「やった」スッ
夜空「っ……」ドキ
星奈「……」
夜空「は……早くしろ」ドキドキ
夜空(近い近い近い近い)ドキドキ
星奈「ふつー目、閉じるでしょ」
夜空「ぅ……」
夜空「ほら閉じたぞ早く……、」
チュッ
星奈「……えへへ」
夜空「……!!」カァァ
星奈「もういっかい……」チュ
夜空「! ……っ」
星奈「夜空かわいい……」トロン
夜空「この……」チュ
星奈「ん、ふ……」
夜空「んぅ……っ」ピチャ
夜空「いい気になるなよ……肉」ムニ
星奈「やっ……」ビクッ
夜空「貴様の好きなゲームでは、こういう時にこうするんだろう?」モミモミ
星奈「ちょ……夜空ぁ……っ」ゾクゾク
夜空「さすが揉み甲斐のある肉だな」モニュモニュ
星奈「ぁう……///」
夜空(やはり制服の上からだとやりづらいな……)
夜空(脱がす、……とまではいかなくとも、前ははだけさせるか)プチプチ
星奈「ま、まって夜空ぁ……」
夜空「……」ゴク
夜空(なんだこの……肉は!)ドーン
星奈「な、何かしゃべりなさいよ……」ドキドキ
夜空「綺麗だ」チュッ
星奈「ひゃうっ///」
夜空「……星奈」
星奈「な……んぅっ」チュ
夜空「ちゅっ……っは……」ペロ
星奈(夜空の足がぁ……内股にぃっ……)ビクビク
夜空「……んんっ」
夜空「ほら、ココももう固くなってるぞ」コリコリ
星奈「や……ん、ちくび……やめ……っ」ビクッ
星奈「はーっ、ぁ……っは……」ビクン
夜空「……」パッ
星奈「ぁ……」
夜空「……」ペロリ
星奈「なんで……やめるの……?」
夜空「飽きた」
星奈「は……?」
星奈(何で……こんなの生殺しじゃない……)
夜空「してほしいか?」
星奈「……ぅ」
夜空「じゃあいいか」
星奈「ま、待ちなさいよ!」
星奈「し……して……っ」
夜空はニヤリと口を歪める。
その姓と同じ、三日月の形に。
夜空「断る」
星奈「……え」
熱くほてる身体が快楽を求めておかしくなりそうで、夜空の言葉が理解できなくて、早く気持ちよくなりたくて。
夜空「ほら」
両足の間に入れられた夜空の足が上がり、私の身体に電流が走った。
夜空「もうこんなに濡れてるな」
夜空の太股が私の股間を擦る。
下着越しのそれだけでも、私をおかしくなりそうさせるにはじゅうぶんすぎる刺激だった。
星奈「よ……よぞらぁ……」
頭がぼーっとして、思考することができない。
霞む視界の中で、夜空だけがはっきりと映る。
夜空の声だけが聞こえる。
夜空「自分でしてみろ」
星奈「ぇ……?」
夜空「私の足は貸してやろう」
どうやってやれば。
欲望と混乱と、ぐちゃぐちゃな頭でそれでも夜空に縋る。
星奈「いじわる、しないでよ……」
伸ばした指は絡めとられて、壁に押し付けられる。
夜空「貴様のそういう表情が好きだ」
とことん趣味の悪い奴だ。
そんなコイツから、私は逃げられない。
夜空「ほら、こうして」
腰に手を回される。
くすぐったさに近い感覚に、身体がぴくんと跳ねた。
そのまま夜空の太股に、私の局部擦り付けるように押し付ける。
夜空「こう」
星奈「ふぁ……あっ」
快感の得られる術を知った私は、自制心などとうに捨て去っていた。
星奈「っ、ぁん……っ……」
もう水分を含み切れない下着ごと、白く細い彼女の足に密着させる。
圧迫で蜜がつぅ、と垂れた。
夜空「私の足を汚してまで、そんなことがしたいのか」
好きなひとの足を使って、私はこんなことを。
罪悪感と、背徳感と。
わけがわからなくなりながら、夢中で快感を貪る。
星奈「夜空っ……夜空ぁ」
夜空「ん……?」
その妖しい笑みに囚われる。
星奈「はぁっ……ぁ、……あっ」
夜空が私の顎に指を添える。
親指で唇をなぞられ、無理矢理に閉じた隙間をこじ開けられる。
いとも簡単に、彼女の指は口内に侵入した。
星奈「ん……」
指を舌で捕まえると、それは思った以上に細かった。
口内を指で掻き乱され、喉へ喉へと深く入り込もうとしてくる。
息が、苦しい。
唇の端から夜空の手を伝う自分の唾液に、光が反射していた。
夜空「……星奈」
愛おしそうに名を呼ばれる。
コイツのことだ、今の私を可愛い、なんて思ってるんだろう。
夜空「腰が止まってるぞ、肉」
夜空に強く押し付けられる。
そこで私は腰を後ろに引く。
擦れ合って、力が抜ける。
接触面で運動を妨げようとする向きに力が働いて、それは私に快感を運ぶ。
星奈「っ……はっ、……はぁ……ッ」
未だ口内も嬲り続けられていて、酸欠で意識が朦朧とする。
すると指がするり、と抜かれた。
星奈「……んぁ」
夜空「可愛い表情が見れたからな、あとは私がやってやる」
肩で息をする私を尻目に、夜空はその指を舐め上げた。
星奈「ぁ……れ……?」
力が抜けて、足腰が立たなくなっていることに気づく。
背中の壁と両足の間に挟まれた夜空の太股、腰に回された手で私は支えられていた。
そのままずるずるとしゃがみ込んだ。
夜空が覆いかぶさるようにして私を囲う。
膝を持って足を開かれて、閉じたいのに力が入らない。
私は夜空の為すがまま。
星奈「アンタって……」
荒い息を整えながら言う。
夜空「なんだ?」
星奈「どこでこんな知識増やしてんのよ」
唇を塞がれて、視界が夜空で埋まる。
真っ黒な髪が夜の空のように見えて、瞳を閉じた。
これすごいロマンチックな台詞だな
夜空「ほんとに着けてる意味ないなコレ」
ショーツ越しに筋をなぞられる。
少し力を込めただけで、窪みに生地ごと指は沈む。
くちゅ、と粘着性のある音が響いて、恥ずかしさで消えたくなった。
星奈「やめ……っ、……ふあぁ」
夜空「やめて? そんなこと思ってないだろう」
コイツの、何でもお見通し、みたいな目線と口調がムカつく。
それがあながち間違いじゃないから、もっとムカつく。
星奈「ばか夜空」
夜空「ほう、いまそんな口がきけるとは」
星奈「うっさいあほぉ……。ひとのこと散々無視してぇ……」
夜空「まだ言ってるのか」
星奈「あた、あたしっ……ホントに嫌われてるかと……」
やば、また涙出てきた。
思考も顔もくしゃくしゃで、胸が苦しくて、夜空がいて。
呼吸が不規則に乱れる。
夜空「星奈」
目元に唇を落とされる。
舌で雫を掬って、触れられたところは熱くなった。
夜空「しょっぱいな」
星奈「……っ、ばか」
きゅっと抱き寄せられて、夜空の体温を感じる。
不安とか恐怖とか、そういうものが夜空に溶かされてく気がした。
夜空「私は、星奈が好きだから」
星奈「…………うん」
そして唇を重ねた。
何度も何度も触れるだけのキスを繰り返す。
夜空「星奈……」
何も言わずにコクリと頷く。
私は夜空の首に腕を回したまま、ぎゅっと目をつむる。
視覚を封じると、その分聴覚が敏感になる。
ショーツを下ろされる時に響いた水音が、とても厭らしく感じられた。
夜空「すごい……トロトロだ……」
星奈「――――っ!」
指が這い、溢れる蜜を掬い上げる。
ショーツ越しとは桁違いの快感に、身体を震わせた。
夜空「気持ち良くて声も出ないか?」
ふるふると首を振る。
入口を往復する指は、楽しげに踊っているかのようだ。
それはやがて円を描きながら奥へ沈んでいく。
星奈「ふ……ゃあっ……」
夜空「星奈……」
夜空は私を気遣うように、頻繁にキスを落としてくる。
額、唇、首、鎖骨、胸、順々に下っていって、あ、お臍にもキスしたコイツ。
星奈(実はコイツ……優しかったり?)
甘えてきたりしたら更に可愛いだろーなー、なんて。
酸素を欲して喘ぎながらそんなことを考えていると、ふと目が合う。
夜空「言っておくが私は最低だぞ? だれかさんのお墨付きだ」
コイツも根に持ってるし。
謝る代わりにほっぺにちゅう。
夜空「……っ」
こういうのを狐に包まれたような~、って言うんだろう。
赤くなったと思ったら、急に意地悪な笑みを浮かべた。
夜空「いつまでも余裕でいられないぞ」
全身がびくりと痙攣した。
隠核を指で転がされ、弄ばれる。
星奈「んっ……ぁ、ふあぁ……!?」
中に入れられた指が、探るように掻き回される。
下腹部がきつい、気がする。
異物感が快感に変わっていこうとする中で、
星奈「――――っ!?」
一瞬、腰が浮くくらいの、快楽の波に襲われた。
夜空「ここか?」
夜空は変化を見逃さない。
指を手前に軽く折って、ぐりぐりと押し付ける。
星奈「ゃっ……そこっ、……やら、ぁ……、……ッ!」
夜空「ここが気持ち良いんだろう?」
頬にキスをしながら、余裕たっぷりの表情で夜空は言う。
星奈「ひぁっ……だめっ、そこぉ……!」
快感が強すぎて、怖くなる。
だから、夜空にぎゅっとしがみついた。
密着したせいか、指が更に奥に沈んだ気がした。
それでまた快感が煽られる。
星奈「夜空……夜空ぁ……っ!」
夜空「星奈っ……」
星奈「……怖い、よぉ、……ふあっ……、なんか……くるぅ……」
頭の奥で火花が散る。
全身が細かく痙攣して、限界が近いことを知らせる。
星奈「よぞら、夜空ぁ……!」
呂律の回らなくなりそうになりながら、必死で名前を呼ぶ。
夜空は応えるように唇を塞いでくれた。
夜空「……ん、んんっ……」
星奈「ちゅぅ、んんっ……ん……」
瞬間、頭が真っ白になって全身が大きくびくり、と跳ねた。
中に挿入された指をきゅうっとちぎれんばかりに締め付けながら、波がゆっくり引いていくのが感じる。
唇を離すと、互いの舌を銀の糸がつないでいた。
星奈「っはぁ、……はぁ…………夜空ぁ」
夜空「…………」
荒く息を吐きながら、夜空は私を抱き寄せた。
そうされて、わかった。
夜空の心音は、自分と同じくらい早くて。
星奈「夜空……」
夜空も私とおんなじくらいドキドキしてくれてたのかな。
満足感と幸福感で、心地好いまどろみに身を任せようとして――――、
ガラッ
理科「先輩方ー! 理科の作戦は上手くいきましたk……」
夜空「……」
星奈「……」
理科「……」
夜空「……」
星奈「……」
理科「……ゆ、」
夜空星奈「「ゆ?」」
理科「ユニバアアアアアアアアアアアアス!!!!」
おわりで(完)
あんまし読み返さないで投稿してたからなんか描写がイマイチだね
最後もうちょっと余韻を持たせられたらよかった
今回は早く書くように心掛けてました
もしもしからでしたが
支援、保守、レス、ありがとうございました!
今夜は満天の星空です
すばらしい星空だった
乙
Entry ⇒ 2012.03.22 | Category ⇒ 僕は友達が少ないSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「暇ですね…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332345736/
貴音「まあ…お茶ですか?ありがとうございます、ゆきぽ」
今私は、急なすけじゅーるの変更により暇を持て余しています
本来ならば雑誌の取材があったのですが、先方の都合により日時を変えられてしまいました
貴音「………」ズズ…
ゆきぽ「ぽー!ぽー!」ポンポン
はて…遊んでほしいのでしょうか?
このまま事務所に居たところで、どうせ暇を持て余すのみ
ならば、ゆきぽと外出することに致しましょう
スッ
貴音「共に参りましょう、ゆきぽ」
ゆきぽ「ぽぇー♪」コクコク
さて…どこに参りましょうか…
>>5
…気を取り直して、からおけに行ってみましょう
店員「しゃあっせー。二名様でしょうか?」
貴音「はい」
店員「学生証はお持ちでしょうか?」
貴音「いえ…私、学舎には通っておりませんので…」
何やらかーどを作らされてしまいましたが、無事入店することが出来ました
ゆきぽ「ぽぇー」チョイチョイ
貴音「わかりました。>>10を歌えばいいのですね?」
目を閉じ確かめる
押し寄せた闇 振り払って進むよ
ゆきぽ「ぽぇ~♪」パチパチパチ
貴音「ふぅ…。亜美と真美が歌っていた曲に挑戦してみたのですが
何とかなるものなのですね。ではゆきぽ、次はあなたです」」
ゆきぽ「ぽ、ぽぇー!」グッ
(ゆきぽ熱唱中)
なんと愛らしい…!私、もう我慢がなりません!
貴音「ゆきぽっ!!」スリスリ
ゆきぽ「ぽえ~っ!!」ビャー
貴音「ふぅ…。では、次に行きましょうか
ゆきぽ、どこがいいのですか?」
ゆきぽ「ぽぇー」地図の>>20を指差す
そういえば、ちょうど少し前に放送していた海亀の産卵は、実に神秘的でした
貴音「ふふっ…ちょうど私も、海亀を見てみたかったのです。行きましょう」
ゆきぽ「ぽぇ~♪」とてとて
受付「いらっしゃいませ。学生の方でしょうか?」
貴音「いえ、私は…」
ゆきぽは子供料金で入れてしまいました。これはよろしいのでしょうか…
貴音「海亀は…奥のふろあですね。ゆきぽ、何が見たいのですか?」
ゆきぽ「ぽぇー!」パンフレットの>>29の写真を指差す
ロマサガ2www
ゆきぽ「ぽー!」ドヤッ
貴音「…では、行きましょうか」
貴音「め…面妖な……」
ゆきぽ「ぽ…ぽぇ……」ガタガタガタガタ
案の定、その迫力に震え上がってしまいました
力あるものに恐怖するのは自然の摂理。仕方ありません
貴音「次は、あまり怖くないものにしましょう。>>44などよさそうですね」
まじで屋上
この時間なら、おーでぃしょんが終わった頃でしょうか
貴音「少し電話してみましょう」
ポパピプペ
響『もしもし貴音?どうしたの?』
貴音「響、おーでぃしょんには勝てましたか?」
響『なんくるないさー!自分、カンペキだしね!』
貴音「…何やら声が妙に反響していますね…。まさか、化粧室で昼食を…」
響『うっ…そ、そんなことないぞ!じ、自分は………ううっ…ぐすっ…』
なんと……
貴音「響、今すぐ水族館に来なさい。話は後で聞きましょう」
半刻後、響が到着しました。やはり目が赤くなっていますね…
ゆきぽ「ぽぇ…」ポンポン
響「ん?慰めてくれるのか?へへ…ありがと…」
響から事情を聞くと、響の才能に嫉妬した他の者が、徒党を組んで響にいけずをしたようです
…まことに遺憾です。私がついていれば……
貴音「ここからは共に参りましょう。私の奢りです」
響「えっ…い、いいの!?ありがとう、貴音!」抱きっ
貴音「ふふっ…。ではゆきぽ、次はどこへ参りますか?」
ゆきぽ「ぽぇー!」>>58の写真を指差す
ゆきぽ「ぽぇー!」コクッ
貴音「なんと…二十郎ではありませんか!」
響「げっ!ホントだ!ね、ねぇ…やっぱりここはやめにしない?」
ゆきぽ「ぽぇ~」フルフル
貴音「決まりですね。響、ゆきぽ、参りましょう!!」
響「…自分、小盛にしとこっと…」
腹八分目といったところでしょうか。ほどよい満足感が得られました
響「うぇ…く…くるじぃ……」
ゆきぽ「ぽ…ぇ…」バタッ
…仕方ありません、ゆきぽは私が背負っていきましょう
響「ねぇ貴音!自分、>>66を見てみたいぞ!」
1 水族館の隣にある小鳥はうす
2 小鳥嬢の自宅
>>75まで多数決
貴音「小鳥嬢の自宅…ですか…。しかし、ご迷惑にならないでしょうか?」
響「なんくるないさー!確か今日って、ピヨコは休みだったよね?」
貴音「はい。昨日『明日のオフは>>81をする』と意気込んでいました」
響「……絶対失敗してるよね…」
貴音「ええ…おそらくは…」
しかし、こうしていても仕方ありません
私たち三人は、共に小鳥嬢の自宅を目指すことにしました
ゆきぽ「ぽぇ~…」グッタリ
響「まだちょっと辛そうだね…。早く休ませてあげないと……
あ、ここだな!んー…インターホン壊れてるみたい。どうやって声掛けよう?」
貴音「>>90」
響「うわっ!いきなりなに言ってるのさ!?」
ガチャッ
小鳥「ちょっと!誰が馬鹿…って貴音ちゃんと響ちゃん?」
貴音「おはようございます、小鳥嬢」
響「ねーねー、ちょっとゆきぽを休ませてあげてくれない?
ラーメン食べすぎちゃって大変なことになってるんだ」
ゆきぽ「ぽぇ…」ズーン
小鳥「あら、それは大変!ちょっと散らかってるけど入って!」
貴音・響「おじゃまします!」
ここが小鳥嬢の部屋ですか…。棚にはげろげろきっちんや生すかのでーぶいでーが沢山ありますね
それだけこの方は、私たちを応援してくださっているのでしょう
…おや?あれは…>>99?
何やら面妖な気配が漂ってきます。そっとしておきましょう
響「ゆきぽ!ほら、水持ってきたぞ!」
ゆきぽ「ぽぇ~」コクコク
小鳥「うん、ちょっと顔色が戻ってきたわね」
どうやらゆきぽも無事のようです。しかし、そろそろ日が暮れてきましたね
響「あ!そろそろ事務所に戻らないと…。ピヨコ!ありがとね!」
小鳥「あ、そういえば事務所に忘れ物してたのよね…。あたしも一緒に行くわ!」
貴音「ええ、それでは戻りましょう。ゆきぽ、私の背に」
ゆきぽ「ぽぇー」ちょこん
貴音「ただいまです♪」
小鳥「ただい…今日はおじゃましますかな?」
事務所に戻ると、そこには>>107と>>109がいました
ちひゃー「くっ」ビシッ
ゆきぽ「ぽぇー」ペコッ
ああ…やはりぷちたちの挨拶は可愛らしいですね…
響「貴音ー。ちびきたちが『どこに行ってたの?』だってさ!」
貴音「響とゆきぽと共に>>117をしていました」
ちひゃー「くっ!くっ!」ペシペシ
ちびき「だぞ…」
貴音「ふふっ…申し訳ありません。次はあなたたちも誘いますよ」
響「トイレにかくれんぼ…」
貴音「ああっ!?も、申し訳ありません響!そのようなつもりではなかったのです!」
響「えへへ…冗談だって!貴音は自分を誘ってくれたしね!今日一日ありがと!」
そういって、響は今日一番の笑顔を私に見せてくれました
小鳥「えっと…あったあった!それじゃあみんな、また明日ね!
貴音ちゃんも響ちゃんもお疲れ様!」
貴音・響「お疲れ様です!」
響「あっ…待って貴音!」
貴音「はい?」
響「えっとね…自分、今日貴音に良くしてもらったでしょ?
だから晩ご飯を作ってあげたいんだけど…どうかな?」
貴音「>>127」
響「えぇっ!?じ、自分、おいしくないぞ!?」
貴音「ふふっ♪冗談です。では、ご馳走になりましょう」
響「よ、よかった……」
ゆきぽ「ぽぇー」クイクイ
ちひゃー「くっ」ギュッ
ちびき「だぞっ!」ガシッ
貴音「…ええ、そうですね。あなたたちも共に参りましょう!」
響「ん?ちひゃーも来るの?だったら千早に連絡しとかないと…」
響「え?なんで?」
貴音「お泊りせっとが、必要でしょう?」にこっ
響「えっ!?」
貴音「ご迷惑…でしたか?」
響「う、ううん!全然そんなことはないぞ!貴音、今日はいっぱいお話しようねっ!」
貴音「はいっ!」
ゆきぽ「ぽぇ~♪」
ちひゃー「くぅ~♪」
ちびき「だぞぉ~っ♪」
アイドル活動は楽ではありませんが、このような憩いのひとときがあるからこそ、私たちは頑張れるのです
貴音「響、かっぷらあめんをまとめ買い致しましょう!!」
響「うぎゃーっ!!そんなに持てないってば~!!」
了
やっぱりひびたかっていいよね!
…あれ?ぷちどる関係なくね?
ちひゃーお持ち帰りしたいよおおお
>>1乙! ______
. ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
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Entry ⇒ 2012.03.22 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
タオカカ「ホワイトデーとかいう日らしいニャス」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332165865/
タオカカ「なんニャスかそれは?喰えるニャスか?」
ライチ「まぁあながち間違いとは言い切れないわね…」
ライチ「簡単に言うと、男の人が女の人にプレゼントする行事よ」
タオカカ「ニャンと!!それは知らなかったニャス!」
タオカカ「だったらさっそくタオは肉まんをもらってくるニャス!」
ダッ
ライチ「まぁ、ただそれはあくまでバレンタインのお返しに、って…」
ライチ「うかつだったわね…」
スマホ代行
勿論バング殿は出るよな
タオカカ「ニャースッ!?」
タオカカ「肉まんくれると思ったのに、ぜんぜんくれないニャス!」
タオカカ「乳の人が嘘ついたニャスか!?」
タオカカ「……間違って肉まんを持ってきてしまったニャス」
タオカカ「……あーん」
?「えーと……」
タオカカ「ニャ?」
ノエル「無銭飲食ですよね……それ」
タオカカ「ない人は頭までない人だったニャスか?」
ノエル「……あなたにだけは言われたくないっていうか頭までってどういうことですか!?私のなにがないっていうんです!?」
タオカカ「ない人はうるさいニャスね」
ノエル「くぅ……っ」
タオカカ「ニャニャにゃッ!?タ、タオはそんなつもりじゃニャかったニャス」
タオカカ「タオは今日がホワイトデーだと乳の人に教わったニャス!」
ノエル「は、はぁ?ホワイトデー…ですか?」
タオカカ「そうニャス!タオはメスだからプレゼントがもらえるはずニャス!」
ノエル「はっ!そういえば私、あの人に…」
ノエル「し、仕事なんてしてる場合じゃなかった!」
ダッ
タオカカ「…ニャ?ニャンだかわからないけど、ない人が行ってしまったニャスね」
タオカカ「…肉まん食べるニャス」
タオカカ「なにかあったニャスか?」
ジン「いや、なにということでもないんだが……ホワイトデーのお返しで悩んでいてな」
ジン「なに、雑種などにはガムの包み紙でもくれてやればいいんだが、問題は……ってうおっ!?」
ジン「なんだ貴様は!?」
ジン「そんなことは聞いていない!貴様そこで何をしている!」
タオカカ「タオはホワイトデーのプレゼントを待っているニャス」
ジン「なに?そういえば貴様も一応女だったな……」
ジン「参考程度に聞いてやろう。貴様は何をもらったときに喜ぶ?」
タオカカ「肉まんニャス」
ジン「……」
ジン「ツバキが食べものを要求するはずもない……」
タオカカ「……」
ジン「……なんだその目は」
タオカカ「まだニャスか?」
ジン「……は?」
ジン「……ちょっと待て」
ジン「何故僕が貴様に肉まんをやらなければならないのだ?」
タオカカ「ニャニャッ!?」
タオカカ「ホワイトデーのプレゼントを選んでいるんじゃなかったニャスか!?」
ジン「……そうだが?」
ジン「頭痛がしてきたな……」
タオカカ「大丈夫ニャスか?無理そうだったらお金だけでもいいニャスよ?」
ジン「誰のせいだと思っているんだ!?」
タオカカ「……ニャ、ニャス?」
タオカカ「むむ……氷の人はケチニャス……」
タオカカ「もういいニャス。タオはもっといい人に肉まんをもらうニャス」
ジン「どうして僕が悪者のようになっているのかがわからないが…そうしてくれ」
タオカカ「……ん?そうニャス!いい人といえばいい人がいたニャス!」
ジン「フン…誰かは知らんがあんな奴に付きまとわれるとは不運な奴もいたものだ」
ジン「あ、そういえばぁ!兄さんにもお返ししなきゃだったなぁ!」
ジン「まぁバレンタインでも僕があげたんだけどねぇ!」
ジン「ふふふ……今度は何をあげようかなぁ……」
ラグナ「……ううっ。さっきから寒気がひどいな」
ラグナ「…いや、あいつのところだったら大丈夫か」
ライチ「いらっしゃい……ってあら」
ラグナ「悪いな。さっきから少しばかり寒気がしてよ」
ライチ「ふーん。死神さんも風邪をひくのねぇ」
ライチ「クス……ごめんなさいね。じゃ、そこ座って」
ライチ「そういえば、今日はホワイトデーねぇ」
ラグナ「あぁ?」
ラグナ「ま、まずい…完全に忘れてたぜ…」
ライチ「ど、どうしたの?冷や汗なんか垂らして…」
ラグナ「くそっ!寒気の正体はこれかっ……!」
ラグナ「俺としたことが、ホワイトデーを忘れるなんて…っ!」
ラグナ「たかがホワイトデーのお返しを忘れただけで、執事ともども報復にやってくる馬鹿野郎が、知り合いにいるんだよ…」
ライチ「へ、へぇ……?」
ラグナ「悪い!こうしちゃいられねぇ!」
ラグナ「こうなったら急いで間に合わせのものを用意しなきゃならねぇ!」
ラグナ「じゃあな!」
バタンッ
ライチ「たかがホワイトデーでも、苦労する人がいるのねぇ…」
ライチ「私も軽々しく人にチョコをあげるのは考えようかしら、なんて…」
バング「……ぐぬぬぬぬ」
バング「ライチ殿……そんな男にチョコをあげたのでござるか……!?」
バング「ぬぬぬ……ラグナ・ザ・ブラッドエッジ……許せぬ!」
バング「絶対、許さぬでござる!!」
タオカカ「……こっちにいい人のにおいがするニャスね」
タオカカ「…と思ったらただのむさい人だったニャス」
バング「…ん?なんだ、タオではないか。なにか用か?」
タオカカ「べつにむさい人でもいいニャスね」
タオカカ「むさい人、ホワイトデーのプレゼントをくれニャス」
バング「……は?」
子分「そもそもチョコなんて誰からももらってないような……痛っ!」
バング「う、うるさいでござるよ!」
タオカカ「チョコ……?なにを言ってるのかタオにはわからないニャス」
タオカカ「そんなことはどうでもいいニャス!早く肉まんをよこすニャス!」
子分「チョコをもらってないのに、お返しだけ要求されるなんて、さすが親分っス」
バング「うるさいわ!」
バング「タオよ、可愛い弟子の言うことをきいてやりたいでござるが、わがままはよくないでござるよ」
タオカカ「ニャ?」
バング「拙者の弟子であるならば、そのようないやしい真似はやめるでござる!」
タオカカ「ニャス……?ホワイトデーは、肉まんがもらえる日じゃなかったニャスか……?」
バング「そのような即物的な行事ではないわい!」
バング「ホワイトデーというのはだなぁ……タオよ、そもそもお主はバレンタインというものを知っているのでござるか?」
タオカカ「知らんニャス」
バング「お返しの日だけ覚えたのでござるか……つくづく食い意地のはった奴でござるな」
バング「それと対になっているのが、今日のホワイトデーでござる」
バング「今度は男衆が、お返しに女性にお菓子や小物などをわたすのでござる」
バング「わかったでござるか?」
タオカカ「ちょっと難しくてわからないニャス」
バング「……」
バング「好きな人同士でプレゼントをし合う、ということでござる」
タオカカ「好きな人ニャスか?ニャるほど…わかったニャス」
タオカカ「タオはタオの好きな人にプレゼントがもらえるということニャスね!」
タオカカ「だから氷の人やむさい人からはもらえなかったニャスか!」
バング「…え」
タオカカ「ありがとうニャス!むさい人のおかげでホワイトデーの謎が解けたニャス!」
タオカカ「じゃあニャ、むさい人!むさい人がむさくない人になったら、肉まんをもらってやるニャス!」
ダッ
子分「……」
バング「……笑うでござるよ」
タオカカ「急ぐニャス!」
?「……待ちなさい」
タオカカ「……ニャ?」
ハザマ「うっ……それ異常近寄らなくてよろしい」
タオカカ「悪いけどタオは緑の人のことはあんまり好きじゃニャイニャス」
ハザマ「……私だってあなたみたいな猫もどきは大嫌いなんですけどねぇ」
ハザマ「まぁ、それはともかく」
ハザマ「あなた、さっきの話ちゃんと聞いてました?」
タオカカ「ニャ?」
ハザマ「それなのにあなた、何も持っていないじゃないですか」
タオカカ「ニャニャ!?」
タオカカ「それは盲点だったニャス……」
ハザマ「……いや、まぁほかにもいろいろ見えてないところがあると思うんですけど、まぁともかく」
ハザマ「手ぶらじゃ、いけませんねぇ」
ハザマ「いやいや!心配にはおよびませんよ」
ハザマ「そのために声をかけさせていただいたんですから」
タオカカ「ニャス?」
ハザマ「これを持っていきなさい」
スッ
ハザマ「これはゴムというものでして……」
ハザマ「ほら、のびたりちぢんだりするあれの一種ですよ」
タオカカ「あのびよーんってなるやつニャスか」
ハザマ「これを『タオのをあげるニャス』と言いながらわたすといいですよ」
タオカカ「本当ニャスか!?緑の人、実はけっこういい人だったニャスね!」
ハザマ「いえいえ……礼にはおよびませんから……ほんと、くくっ」
タオカカ「じゃあ、タオは行くニャス!ありがとニャス!」
ハザマ「いえいえ……こちらこそ」
ハザマ「面白いもん見せてくれて、ありがとうってなぁ!!」
ハザマ「ほんっと、猫のぽんこつ脳はおもしれー勘違いしてくれるぜ!」
ハザマ「……さぁ、鑑賞の準備でもしましょうかねぇ」
ハザマ「ゆでたまご、ゆでたまご……」
カルル「おや……猫さん、えらくご機嫌ですね」
タオカカ「おー、ちっさい人!」
タオカカ「タオはいい人と肉まんとプレゼント交換をするニャス」
カルル「は、はぁ……よくわかりませんが……」
タオカカ「悪いけど、ちっさい人にはこれはあげられないニャスよ」
タオカカ「き、汚いニャス」
カルル「ちょ、ちょっとこれは、たしかに、受け取れないですね……」
タオカカ「そうニャスか?これと交換で肉まんがもらえるニャスよ」
カルル「うーん……割に合うのかなそれ……」
カルル「そうですね……まったくそうです」
タオカカ「じゃあニャ!」
カルル「……え?姉さんなに、怖い顔して」
カルル「え、ちょっとやだな、誤解だよ、やめて、うわああああ!!!」
プラチナ「ホワイトデーを忘れるなんて、もう!」
プラチナ「まぁまぁ、そんなに怒らないで……」
タオカカ「そうニャスよ、怒っても仕方ないニャス」
プラチナ「そうは言っても……って、お前何よ」
俺のカルルきゅんがそんなのを知ってるはずが……!
タオカカ「それより、ホワイトデーのプレゼントがもらえなかったニャスか?」
プラチナ「そ、そうなの……」
タオカカ「タオはプレゼントがもらえる魔法のブツを持ってるニャス」
タオカカ「よく見たら二つ持ってたから一つやるニャス」
タオカカ「本当ニャス。これをわたせばプレゼントがちゃんともらえるニャス」
プラチナ「はぁ……まぁだまされたと思ってわたしてみようかな」
プラチナ「ありがとね、猫さん」
タオカカ「礼にはおよばないニャス!」
プラチナ(セナ)「(これってまさか……まあいいや眠いし)」
ホワンッ
レイチェル「こんにちは、ラグナ。ご機嫌いかが?」
ラグナ「あ、あぁ……」
ヴァルケンハイン「どうした、小僧。汗をかいているようだが」
ラグナ「は、はは……ちょっと暑くてな」
ラグナ「お、おう」
ヴァルケンハイン「まさか、レイチェル様手ずからチョコレートを受け取っておいて、」
ヴァルケンハイン「忘れるはずなんてあるわけがありませぬ……」
ヴァルケンハイン「なぁ、小僧?」
ラグナ「いや、その……」
ラグナ「お返しの方がちょっと間に合わなかったというか……」
ヴァルケンハイン「……なんだと?」
ラグナ「うっ……」
ヴァルケンハイン「レイチェル様…」
レイチェル「へぇ……」
レイチェル「笑っちゃうわ。うふふ、うふふふふ……」
ナゴ「ゴクリ……」
レイチェル「だめよね?ホワイトデーはお返しなんだからちゃんとしなきゃ」
レイチェル「だめよね?」
レイチェル「ううん、だめよ。言いつけを破った飼い犬にはちゃんとしつけをするでしょう?」
レイチェル「たっぷりお仕置きしなくちゃねぇ……」
ラグナ「ま、まてレイチェル……!」
レイチェル「おいでなさい……もてない男たちの怨霊よ……!」
アラクネ「チョコォォォォォォォォォッ!!」
レイチェル「おかしいわね……意図せずにけがらわしいものを呼び寄せてしまったわ」
ヴァルケンハイン「レイチェル様……お戯れを」
アラクネ「チョコォォォォオオオオッ!!」
ラグナ「暢気にしゃべってんじゃねぇ!馬鹿かてめぇら!?」
アラクネ「チョチョチョコチョコチョコットチョコチョチョ」
ラグナ「チョコチョコうるせぇ!」
ラグナ「大体てめーには、ライチっつー恋人がいるんじゃねーのかよ!」
ラグナ「そいつにもらえばいいだろ!」
アラクネ「……ラ チ?」
アラクネ「こ でボ もリア の仲間 り !」
ウネウネウネ…
ラグナ「ふ、ふぅ……行ったか」
タオカカ「ニャンだか忙しそうニャスね、いい人」
ラグナ「うおっ!?な、なんだタオじゃねぇか……」
ラグナ「は、はぁ!?てめぇまでそんなことを……」
ラグナ「っつか、お前から俺チョコもらってねえし!適当言ってんじゃねぇぞこら!」
タオカカ「心配するニャス。ちゃんとあれは持ってきたニャス」
ラグナ「……はぁ?」
タオカカ「タオのをあげるニャス。だからいい人のをよこすニャス」
ラグナ「……ぶほっ!?」
タオカカ「汚いニャス!」
ラグナ「ちょ、おま、なに言って、」
レイチェル「……これはどういうことかしら」
ラグナ「い、いや……」
レイチェル「か、カカ族の娘と……?」
ラグナ「ち、ちがう!これは何かの間違いで……!」
タオカカ「……ニャス?」
タオカカ「肉まん……」
ハザマ「いいねーいいねー修羅場ってやつかこれが!!」
ハザマ「しかもシスコン野郎のあの反応……」
ハザマ「もしかしてあいつ、童貞なんじゃねーかぁおい!?」
ハザマ「ヒャハハハ!うける!」
ハザマ「童貞が許されたのは、暗黒大戦までだっつーの!」
ハザマ「……あぁん?」
プラチナ?「カザマさんは……誰かと、経験があると?」
ハザマ「あ、あの~トリニティさん?そのかまえたアークエネミーはいったい……?」
プラチナ?「ミラクルジャンヌ……!」
ハザマ「お、おい……!!」
レイチェル「バーデン・バーデン・リリー!バーデン・バーデン・リリー!」
ラグナ「うがああああああっ!?」
プラチナ?「シャイニングレイアードフォース!」
ハザマ「ちょっとまてそれアストラルヒ……うわああああ!」
タオカカ「あっちもこっちも騒がしいニャスね」
タオカカ「いやしい奴になってしまうニャスよ?」
レイチェル「は、発情期のメス猫に言われたくないわ…!」
タオカカ「ニャ?」
タオカカ「とにかく、ウサギの人もプレゼントが欲しかったら、ちゃんとこれをわたすニャス」
レイチェル「は、はぁ!?」
ハザマ「あぶねぇ……碧の魔道書を起動してなんとか助かったぜ」
ハザマ「……ん?むこうから来るのは、」
マコト「あ、ハザマ大尉じゃないですか」
マコト「こんなとこで這いつくばって、なにやってるんですか?」
ハザマ「いや……」
マコト「あたしですか?やだなぁ、そんなの決まってるじゃないですか」
マコト「ホワイトデーのお返しを待っているんですよ~」
ハザマ「へぇ、あなたも」
マコト「も?」
ハザマ「い、いえ、気にせずに」
マコト「あ、そうだ!」
マコト「大尉もホワイトデーのお返し、まだでしたよね?」
ハザマ「え?あ、あぁ……たしか、もらってたんでしたっけ」
マコト「ひどいなぁ、義理とはいえ、忘れてたんですか?」
マコト「まぁいいや、じゃ、いきますよ?」
ハザマ「は?」
マコト「ビックバンスマッシュ!!」
ハザマ「うおおおおおおおっ!?」
ハザマ「な、なにすんだこの女ぁああああっ!?」
ハザマ「ど、どこがホワイトデーなんだ?!」
マコト「え?ホワイトデーって、チョコをもらったお返しに戦う日ですよね?」
ハザマ「どんなホワイトデーだこらぁっ!!」
マコト「獣人の間ではそうなんですけど……ってか大尉キャラ変わってません?」
マコト「……あ、今獣人を馬鹿にしましたね?」
マコト「いくら大尉とはいえ、それは見過ごせないなぁ」
マコト「本気でいきますよ!」
マコト「プラネット……」
ハザマ「ちょ、っと待ておい、だからそれアスト、」
マコト「クラッシャーあああああっ!!」
テイガー「お返しだ。受け取れ」
ココノエ「……?」
ココノエ「なんだそれは?」
テイガー「いや……だから、ホワイトデー」
ココノエ「?」
テイガー「……」
タオカカ「ホワイトデーというのはこれをプレゼントしないと、お目当てのものはもらえないニャス」
レイチェル「え、え?ほ、ホワイトデーってそんな破廉恥な行事だったの?」
タオカカ「タオは嘘つかないニャス」
レイチェル「たしかに私もお父様に教わったきり、実際に体験するのは初めてなのだけれど…」
タオカカ「でも、困ったニャス……」
タオカカ「うさぎの人にこれをあげたいニャスけど、もうあと一個しかないニャス」
タオカカ「こんなことなら知らない奴にあげるんじゃなかったニャス」
プラチナ「あー……なんか妙に体が疲れたわね……」
プラチナ「うん……」
プラチナ「あ!あれは、」
プラチナ「獣兵衛さま!」
獣兵衛「おお…プラチナか」
獣兵衛「なんでも人間の間ではプレゼントをすることになっているなんて、知らなかったんだ…」
プラチナ「いいえ、大丈夫ですよ」
プラチナ「今度は、ちゃんとこれ、持ってきましたから」
獣兵衛「ん、これって……フニャッ!?」
プラチナ「ひっ!?」
プラチナ「獣兵衛さま、どうして怒って……?」
獣兵衛「いいから、誰からもらったか言え!」
獣兵衛「その変態、俺が叩き切ってやる!」
プラチナ?「……ハザマという男にもらいました」
プラチナ「……?いま、一瞬意識が……?」
獣兵衛「は、は、ハザマだと……!?」
獣兵衛「あの男、やっぱり俺は怪しいと思っていたんだ!!」
獣兵衛「ホワイトデーがお前の命日だ!!」
ダッ
プラチナ?「ふふ……計算通り」
プラチナ「あ?また意識が……?」
プラチナ「なんなんだろうね、さっきから……」
ハザマ「い、一日に二度もアストラルヒートをくらったのは、私が初めてでしょうね……」
ハザマ「くそっ……シスコン野郎がどうなってるのか見にいきてーってのによぉ…」
?「えと……ハザマ大尉?」
ハザマ「……あなたは」
ツバキ「こんなところで這いつくばってなにをしているのですか?」
ハザマ「そ、それより、あなたこそなにをしておいでですか?」
ハザマ「あ、もしかして、ホワイトデー関係ですか?」
ツバキ「え、えっと……」
ツバキ「実は、そうなんです……」
ハザマ「おやおや……」
ツバキ「な、なんでジン兄様だって……!?」
ハザマ「これでも諜報部ですからね」
ハザマ「(…面白くできそうだな)」
ハザマ「そういえばキサラギ少佐なら……ヴァーミリオン少尉のところに行ったみたいですね」
ツバキ「え……」
ツバキ「どうして……ジン兄様……?」
ハザマ「そりゃあ、こういう日に会いに行くってことは、」
ハザマ「答えは、限られてますよねぇ……」
ツバキ「……っ!」
ツバキ「……私、ちょっと用事を思い出したので失礼します」
ライチ「どうして私があなたにチョコをあげないといけないの?」
アラクネ「え ?」
アラクネ「チョ く いの?」
ライチ「まぁ、来年はちゃんと作ってあげるからとりあえず、」
アラクネ「……チョチョコチョッチョコチョチョチョ」
アラクネ「チョコォォォォッ!!」
ライチ「ちょ、なに?なんなの?」
アラクネ「人生是黒菓子也我欲我欲我欲我欲我欲我欲……」
ライチ「こっち来ないでぇえええっ!!」
ダダダ……
ヴァルケンハイン「……悩んでいるところ悪いが、レイチェル様にそのような間違った教えを、」
獣兵衛「ヴァルケンハイン!」
ヴァルケンハイン「おや、これは獣兵衛様……ずいぶんお焦りのようですな」
獣兵衛「は、ハザマが、ついに化けの皮をはがしやがった!」
獣兵衛「お前も気をつけろ!レイチェルの身も危ないぞ!!」
ヴァルケンハイン「なんと……!!」
獣兵衛「俺はこれからあいつを退治しにいく!お前も来るか!?」
ヴァルケンハイン「レイチェル様の危機とあっては、見過ごすことはできませんな……!」
ヴァルケンハイン「久しぶりに血がたぎりますな……!」
?「……ズェア」
ハクメン「待て」
獣兵衛「ハクメン……?」
ハクメン「その戦……我も参加しよう」
獣兵衛「お前にも……守りたいものがいるのか?」
ハクメン「そうではない」
ハクメン「過去に……いや未来のこの日に受けた恨みを」
ハクメン「果たさで……おくべきか」
獣兵衛「そうか……なら一緒に行くぞ!」
ハクメン「ズェア!」
ハザマ「碧の魔導書を使いすぎましたかね……」
ジン「おかしいな……ツバキはいったいどこにいったんだ?」
ジン「待ち合わせ場所には来ないし……ん?あれは?」
ジン「兄さぁん!!兄さんじゃないか!!」
ジン「ハハァッ!!兄さんすごい香ばしいよ!!」
ラグナ「う、うるせぇ……」
タオカカ「ニャ?氷の人ニャス」
ジン「……なんだ、さっきの獣じゃないか。肉まんならやらんぞ」
タオカカ「ただタオは今困ってるニャス……」
タオカカ「ウサギの人もタオも肉まんが欲しいのに、『ゴム』は一つしかないニャス」
ジン「……は?」
ジン「……はぁ?」
ジン「……ハァッ!?」
ジン「獣の分際で、兄さんに、なにをするつもりだああああああっ!!」
ジン「凍牙氷刃ッ!!」
タオカカ「ニャニャァッ!?」
ポロッ
レイチェル「あ……」
ジン「なんだこれは!!しかも穴が開いているじゃないか!!」
ジン「とんだメス豚猫だ!!」
ラグナ「……今日だけはお前によくやったと言おう」
ジン「あのアバズレにこそふさわしいな。ハハァッ!!」
レイチェル「あ、待ってえいゆうさん……!」
タオカカ「ニャニャーッ!!タオの肉まん!!」
ジン「誰が待つか!!」
ジン「じゃあね、兄さん!またすぐ戻ってくるから!」
テイガー「いや……だから、ココノエは私にチョコをくれただろう?」
ココノエ「そうだな」
テイガー「だから、そのお返しなんだが……」
ココノエ「……なるほど、どうやら私はいままで間違ったホワイトデーをしていたようだ」
テイガー「そ、そうなのか?」
ココノエ「母と父で言っていることが違ったのだからな……」
ココノエ「なるほど、間違っていたのはあのクソ親父か」
テイガー「……ココノエ?」
ココノエ「私に嘘を教えるとは……許さんぞ」
テイガー「どうした突然」
ココノエ「クソ親父にとびっきりのホワイトデーのお返しをしてやらないとな」
ココノエ「テイガー、お前に見せてやろう……」
ココノエ「獣人流のホワイトデーというものをな……!」
テイガー「そ、それは楽しみだな」
ジン「まぁいいか、どうせまた会えるもんね、ハハァッ!!」
ノエル「……あ、あの、キサラギ少佐!」
ノエル「少佐もしかして、あの人に……ラグナさんに会ったんですか?」
ジン「……ハァッ?」
ノエル「え、と……すいません」
ジン「兄さんに何か用があるのか?貴様程度の人間が」
ノエル「いや……まぁ、そうなんですけど……」
ジン「……」
ジン「貴様まさか、その用というのは、ホワイトデーなどというものではないだろうな」
ジン「……」イラッ
ジン「……なに、簡単だ」
ジン「僕も今まさに、その用事で貴様を探していたのだからな」
ノエル「あ、そういえば、少佐にもあげましたね、チョコ……」
ノエル「あ、ありがとうございます」
ジン「……などというと思うかこの障害が!!!」
ジン「貴様はこの避妊具で年中盛っているがいいさ!!ハハァッ!!」
ノエル「……あ、」
ジン「……ん?」
ツバキ「ジン……兄様……?」
ツバキ「や、やっぱり十六夜を、をを、つ、使いすぎたんだわ」
ツバキ「そうよ、そうに違いないわ、だからこれは全部幻、まぼ、幻よ……」
ジン「……ツバキ?」
ジン「つ、ツバキ、これは……」
ツバキ「許さない許さない……そんなの許さない……」
ジン「お、おい、ツバキ……?」
ツバキ「裁く裁く裁く裁く……裁く」
ツバキ「ふ、不純異性交際は、さ、裁かなくちゃですよね、ジン兄様……?」
ジン「う、うわああああああああ!!」
ツバキ「審聖・人ヲ裁ク神」
なんでだろう、すっげえ人生楽しそうなイメージあるわ
ハザマ「もうさいっっっこうだぜぇえ!!」
ハザマ「こうも俺の思い通りになっちまうと、逆に心配になるねぇ!!」
獣兵衛「安心しろ。その必要はなくなるぞ」
ハザマ「……あん?」
獣兵衛「お前の思い通りになるのは、これが最後だ」
ハクメン「ズェア」
獣兵衛「どうやらお前はただのペド野郎ではなく、性悪ペド野郎だったってわけか」
ハクメン「……ズェア」
ハザマ「ペド……?まぁ一部よくわからねぇが、そうさ、全部俺がやってやったのさ!」
ハザマ「愉快だろう?」
ハクメン「なにが愉快なものか」
ハクメン「貴様の悪行のせいで、我は……」
ハザマ「ヒャハハハッ!!さすがの秩序の力も、女の嫉妬の前じゃあ、形無しだなぁおい!」
ハクメン「我は白、世界を白く染め、無 に回帰させし者! 我が名はハクメン!推して参る!」
ハザマ「ヒャハハハ!!ホワイトデーだけにってか?!いいねいいねぇ!」
ハザマ「おらぁっ!!まとめてかかってこいやぁ!!!」
テイガー「なんだ……取り込み中のようだな」
獣兵衛「お前はココノエのところの……」
ココノエ「久しぶりだな」
獣兵衛「ココノエ!?どうしてお前がここに……?」
ココノエ「なに……ホワイトデーについて貴様と話し合いたくてな」
ココノエ「ここには丁度、憎いやつが二人そろっているからな……」
ハザマ「……ん?」
ココノエ「まとめて、死んでもらうぞ……!」
ココノエ「行けっ!ゴールデン・チョコ・テイガー!!」
テイガー「……!?」
ココノエ「チョコでもあり、お前をグレードアップする部品だ。嘘はついてないぞ」
テイガー「うが、あが、がああああああああああっ!!」
獣兵衛「な、なんだ!?」
タオカカ「氷の人はやっぱり嫌いニャス……」
?「なにか困って……いるのか?」
タオカカ「……誰ニャス?」
レリウス「今日は……ホワイトデーらしい」
タオカカ「ニャニャ!?」
タオカカ「助けてくれるニャスか!?」
レリウス「私に……できることならばな」
タオカカ「本当か!?」
タオカカ「なら、タオに『ゴム』をくれニャス!」
レリウス「それは……そういうことだと思ってよいのか?」
タオカカ「ニャ?」
レリウス「なるほど……猫の生殖か……興味がある」
レリウス「ついてくるがいい」
タオカカ「やったニャス!!」
ラグナ「なんだ、いつの間にか人がいなくなってるじゃねぇか」
レイチェル「……」
ラグナ「うさぎ……」
ラグナ「あのな、ホワイトデーのことなんだが、」
レイチェル「ま、待って……!」
レイチェル「こういうことはもっとしっかりと段階を踏んで、」
ラグナ「お前……なに言ってやがるんだ?」
?「ラグナさん……!」
ラグナ「……あぁ?」
ノエル「やっと……やっと会えましたね!!」
ノエル「ホワイトデーのお返し、ずっと楽しみにしてたんだから!」
ラグナ「そういえばこいつもだった……!」
レイチェル「……」ピキッ
レイチェル「へぇ……あなたも?」
ノエル「あ……あなたは……」
レイチェル「まったく次から次へと……!」
レイチェル「どうして邪魔ばかりするの……!」
ノエル「え、あの?」
レイチェル「ラグナは……私のものなのよ。泥棒猫は、全員消えてもらうわ」
ラグナ「……え?」
ノエル「それは聞き捨てなりませんね」
ココノエ「全国のチョコをもらえなかった男たちの恨み嫉み妬みなどを集めて力にする、画期的兵器なのだ!」
GCT「うごああああああああああっ!!」
獣兵衛「な、な……!?」
ハザマ「こ、これはいけませんねぇ……」
ライチ「なにこれ、どうなってるの!?」
獣兵衛「ライチ!?お前こそどうしてここへ!?」
ライチ「説明してる暇はないんです、彼ももうすぐここに……!」
アラクネ「チョコをよこせチョコをよこせチョコをよこせチョコをよこせ」
GCT「うがああああああああ、あ?」
アラクネ「チョ、?」
GCT「があ……」
キィイイイイイイイイイイインッ!!
ココノエ「こ、これは……!!」
ライチ「見、見て、テイガーさんと彼が、」
獣兵衛「合体している……だと!?」
レイチェル「そうね……そのほうがわかりやすいもの……」
ラグナ「おい、待てお前ら二人とも俺をはさんで戦おうと……」
レイチェル「クラウニッシュ・カレンデュラ……」
ノエル「ヴァルキリーペイル!!」
ラグナ「ぬわあああああああああっ!!」
タオカカ「ニャス?タオは風呂は嫌いニャス」
レリウス「なるほど……そのままということか、興味深い」
ガチャッ
カルル「父さん……!」
レリウス「……お前」
レリウス「お前には……まだわからないのだ」
カルル「わかってたまるか!」
カルル「父さん、僕は咎追いとしての仕事を、果たさせてもらいますよ……!」
カルル「姉さんいくよ!デウス・エクス・マキナ!」
レリウス「本当は……猫との実験時に使おうと思っていたのだが」
レリウス「……イグニス」
レリウス「アルター・オブ・ジ・パペット」
タオカカ「ニャニャッ!?組手ならタオも混ぜるニャス!」
タオカカ「あたっくにゃんばーわん、ニャス!」
ココノエ「ゴールデン・アラクネ・チョコ・テイガー略してGACT……!!」
GACT「ああああああああああっ」
ヴァルケンハイン「なんと……!」
ハクメン「強い……」
ハザマ「こ、困りましたねぇ……」
ココノエ「こ、これはさすがの私も計算外だったな……」
ライチ「ど、どうしましょう博士……!私が彼にチョコをあげなかったせいで、こんなことに……」
ココノエ「いや……ライチ、そう自分を責めるな」
ココノエ「しかし、これから何が起こるかわからんぞ……!」
GACT「あああああちょこおおおおおおおお」
キィィィィィィィンッ!!
ヴァルケンハイン「う、うぅ……!!」
ライチ「ど、どうしたの、みんな!?」
獣兵衛「あ、頭が、割れる……!!」
ココノエ「これは……」
ココノエ「おそらくこれは……精神攻撃」
ライチ「な、なんで私と博士とハクメンさんは平気なの?!」
ココノエ「……わかったぞ」
ココノエ「この攻撃の標的はチョコをもらった男子なんだ!!」
ハクメン「ズェア?」
ハクメン「ズ、ズェア……?」
ココノエ「あ、あぁ……しかしさすがのハクメンでもあいつを一人で止めるのは……」
ライチ「……ま、待って!!」
ライチ「私、知ってる!」
ライチ「もう一人、チョコをもらえなかった人を知ってるわ!!」
ライチ「助けて!あなたの力が必要なの!!」
ライチ「バングさぁん!!」
バング「……呼んだでござるか?」
ココノエ「お前がチョコをもらえるはずがないと、私も信じていたぞ!」
ココノエ「モテない!さすが忍者モテない!」
バング「や、やかましいでござる!!」
ハクメン「ズェア……」
バング「そ、その目はやめるでござるよハクメン殿!!」
バング「最初から本気でいくでござるよ!!」
バング「獅子神忍法・究極奥義!風!林!火山!」
バング「ちぇすとおおおおおおっ!!」
ハクメン「……」
ハクメン「虚空陣奥義 夢幻……!」
ハクメン「ズェア!!」
アラクネ『なぁ、テイガー?あんたもそう思うだろ?』
テイガー『いや……』
テイガー『私は別に、ココノエ以外にもライチや第七機関の職員の子からいただいているが』
アラクネ『……』
テイガー『うお!こら、勝手に体を動かすな!!』
GACT「キングオブ・n無限大・テイガー!!」
ハクメン「ぐぅ……!」
バング「うぬおぁ……っ!!」
ライチ「ハクメンさん!バングさん!」
ココノエ「くそっ!お前ら何をやっているんだ!!」
ハクメン「ズェア…」
獣兵衛「くそ、せめて俺たちが戦えたなら…」
ヴァルケンハイン「レイチェル様の手作りのチョコ…大変美味でございました」
ハザマ「くそ……こんなことなら、統制機構の女の子たちからもらうんじゃなかった……」
GACT「……」ピキッ
バング「おい!あおってどうするでござるか!!」
バング「し、しかし、向こうも二人、こちらも二人で、本当に勝てるのでござろうか?」
ココノエ「無理だな。しかもハクメンのアストラルヒートは当身技だ」
ライチ「もう一人……せめてもう一人だけでもいてくれたら……」
レリウス「興味深いことに……なっているな」
ココノエ「お前は……レリウス=クローバー!?」
ココノエ「なにしにここに……いや、ちょっと待て!」
ココノエ「まさか貴様……チョコをもらっていないのか!?」
レリウス「息子が躾中に……突然苦しみだしてな」
レリウス「どういうことかと観察しに来たのだが……」
レリウス「手を……貸そう」
ハクメン「……なに?」
バング「本当でござるか!?」
ココノエ「貴様……何をたくらんでいる」
レリウス「なに……」
レリウス「家族団欒を邪魔された……恨みだよ」
レリウス「ふむ……行け、イグニス」
GACT「っ!?あああああ」
GACT「き、キングオブ・n無限大・テイガー!!」
バング「ハクメン殿!」
ハクメン「虚空陣奥義……」
バング「いくでござるよ!獅子神忍法・熱血最終奥義、」
バング・ハクメン『究極・悪滅・萬駆!!』
アラクネ『くそっくそっ!!このままやられてたまるか……!!』
アラクネ『ヴァレンタイやホワイトデーなんて、なくなってしまえばいいんだあああああっ!!』
GACT「あ、あが、あああがががががが」
キイイイイイインッ!
ハクメン「この光は……」
ヴァルケンハイン「まるで……なにかが吸い出されるような……」
ココノエ「そうか……GACTは道連れにするつもりなのだ……!!」
ココノエ「急げ、はやくここから逃げろ!!」
ライチ「え、え!?」
ココノエ「いいから逃げるんだ!」
ココノエ「間に合わなくなっても知らんぞおおおおおおっ!!」
GACT「アイアム・ゴールデン・アラクネ・チョコ・テイガー……」
レリウス「なるほど……興味深い……」
キィィィィィィィンッ!!
………………
ノエル「ん……あ、どうも」
レイチェル「……どうしてあなたとわたしは武器を構えあっているのかしら?」
ノエル「そ、それは私も聞きたいくらいで……」
カルル「いい加減離れてくださいよ!!」
タオカカ「ニャス?」
タオカカ「あれ、ここどこニャス?なんでタオはここにいるニャス?」
カルル「さあ……って、そういえばボクもなんでだろう」
カルル「姉さん知ってる?」
ニルヴァーナ「……」
ツバキ「……あれ、私どうして」
ツバキ「きゃああっ!?ジン兄様がもの言わぬ躰になってる!?」
ツバキ「どうして?誰がこんなひどいことを……」
ジン「……」
ツバキ「絶対許さないんだから!」
ラグナ「な、なんだ?ここどこだ?」
ラグナ「なんか、まるでアストラルヒートで挟み撃ちされたような痛みが体中にあるぜ……」
ラグナ「なんにも思い出せねー……」
ラムダ「ラグナ」
ラグナ「うおっ!?お前…」
ラグナ「……はぁ?」
ラグナ「ぷっくははははっ!馬鹿か、てめぇ!」
ラグナ「それじゃ逆だろうが!」
ラグナ「それに俺は、お前になにもやってないぜ?」
ラムダ「ううん」
ラムダ「ラグナがここにいるってことが、何よりの贈り物、だから……」
終わり
結局GACTは何やったんだ?
近くにいたやつらから、それまでホワイトデーにあったことの記憶を抹消した、という設定
ホワイトデー自体がなくなったことになったわけではない
わかりにくかったな…ごめんよ
何度も保守をたのんでごめんね
あと呼称とかミスしまくりでごめんね
反省して熱帯で負けまくってきます
乙
BBSS少ないしまた書いてくれると嬉しい
Entry ⇒ 2012.03.22 | Category ⇒ ブレイブルーSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
さやか「これね、美樹プルーンの苗木」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332233695/
さやか「某食品から名前を取って、美樹プルーンと名付けてみました」
ほむら「…………」
さやか「この苗木を埋めて、水をあげて三分待つと………」
ドロン!! ――――
手乗りさやか「……さやさや!!」プルプル
さやか「はい!! 手の平サイズのさやかちゃんが出来ました!!」
さやか「凄いでしょ?」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
ほむら「ごめんなさい、興味がないわ」
さやか「あ、そうだ、鹿目プルーンもあるんだけど」
ほむら「………」ピクッ
さやか「あんたがまどかに只ならぬ感情を持ってんのは気付いてるって」
さやか「どう、欲しいでしょ?」
ほむら「……………うん」ボソッ
さやか「じゃあ、お金」
ほむら「は?」
さやか「欲しいんなら、お金」
ほむら「タダでくれるんじゃないの?」
さやか「いらないんなら、別にいいんだけどさ」
ほむら「……言い値で買うわ」
さやか「そうくると思ったよ。まいど、三千円ね!!」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
ほむら「………あなた、最初からこれを売りつけるつもりで話しかけたわね?」チッ
さやか「へへへ、まあね」
さやか「ああ、なんかね、気まぐれで私の毛髪を、私の能力で治癒してみたら苗木になって、それを植えてみたらこうなった」
さやか「ちなみに、あんたに渡した鹿目プルーンは、まどかの毛髪ね」
ほむら「いったいなんなのよ、あなたの能力は……」
ほむら「まあ、いいわ。はい、三千円……」
さやか「まいどあり!! じゃあ、これ、苗木ね」
ほむら「埋めて、水をかけて、3分でいいのね?」
さやか「そうそう、簡単でしょ?」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
ほむら「埋めて……、水をかけて……、3分だけ待つ……」ウズウズ
ドロンッ!! ――――
手乗りまどか「……まどまど?」プルプル
ほむら「……………」ズキュン!!
さやか「ははは、上手くいったみたいだね」
手乗りさやか「……、さやさや! さやさや!」プルプル
手乗りまどか「……ま、まど! まど!!」プルプル
手乗りさやか「さや! さやさやさや!!」プルプル
手乗りまどか「まどまど!! まどまど!!」プルプル
ほむら「なんだか、会話してるみたいだけど……」
さやか「ああ、仲良くなったんだろうね」
ほむら「ふーん」イライラ
さやか「おやぁ? 暁美センセイ、嫉妬ですか?」ニタニタ
ほむら「べ、別に、そんなわけ……」
さやか「あんたが望むなら、暁美プルーンも作るけど」
ほむら「け、けっこ、結構、けけけ、結構よ、そ、そん、そんな」アセアセ
さやか「本当にいいの?」
ほむら「あ、あなたが、そ、そこまで言うなら、お、お願いしようかしら」
ほむら「は?」
さやか「欲しいんなら、お金」
ほむら「これも有料?」
さやか「いらないんなら、別にやらないけど」
ほむら「……言い値でお願いするわ」
さやか「そうくると思ったよ。まいど、一万円ね!!」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
ほむら「ちょっと、なんで値上げしているの?」
さやか「……新製品を作るんだし、そりゃあ、別途料金がかかるだろ」
ほむら「この、銭ゲバ……」
さやか「なんとでも言えば? 一万円くれないなら、やらないし」
手乗りまどか「………まどぉ…」プルショボーン
さやか「ほらほら、手乗りまどかも『お友達がほしいよぉ』ってショボンとしてるよ?」
ほむら「………くっ」
さやか「へへへ、毎度あり!!」
手乗りさやか「さや!! さや!!」プルプル
ほむら「……まったく、今月、かなり節約しなきゃならないわね。……ん?」
手乗りまどか「まど!! まどまど!!!」プルプル!!、プルプル!!
さやか「友達が増えて喜んでるんじゃないの?」
ほむら「…………まあ、ミニまどかが喜んでくれるなら、良しとしましょう」
ほむら「待っていてね、すぐ、あなたに友達ができるからね」ツンツン
手乗りまどか「まど! まど!」プルプル
さやか「いや、悪い、今すぐにはムリなんだ」
ほむら「え?」
さやか「毛髪から苗を作るには、一日はかかるからね。だから、また明日来てよ」
ほむら「そう…」ショボーン
手乗りまどか「まどぉ……」プルショボーン
ほむら「仕方ないわね。今日は、ミニまどかだけ家に連れて帰りましょう」
手乗りまどか「まど!」プルプル
手乗りさやか「さやさやー!!」プルプル、ブンブン!!
手乗りまどか「まどまどー!!」プルプル、ブンブン!!
さやか「あはは、お互いに手を振ってる。可愛いなー」
ほむら「苗木の件、頼んだわよ、美樹さやか」
トテトテ ――――
さやか「帰っちゃったか。いやぁ、いい収入になったなあ。次は、誰に売りつけよっかな?」
さやか「……ん?」
トテトテ ――――
手乗り上条「……きょぅ…」プルプル
さやか「……私たちも、今日は店じまいにして帰ろっか、ミニ恭介?」
手乗りさやか「…さやぁ♪ さやさや♪♪」プルプル!!
手乗り上条「きょう!! きょうきょうきょう!!!」プルガルルゥ…
さやか「なんでかなぁ……、この2人、仲良しになんないんだよなぁ…」
手乗りまどか「まど! まど!」プルプル
ほむら「ふふふ、ヨダレが出てしまいそうだわ。何時間眺めていても、飽きがこない……」ハァハァ
手乗りまどか「まど、まどど!!」プルルル!!
ほむら「あ、危ないわ、そんなに机の端に行ったら、落ちちゃうわよ!!」
手乗りまどか「……まどぉ…」プルビクビク…
ほむら「怖かったわねえ…。でも、大丈夫、私がちゃんと見ていてあげるからね」ハァハァ
手乗りまどか「まど!!」プルッ!!
ほむら「……そういえば、聞き忘れていたけど、この子って餌はなにを与えればいいのかしら?」
手乗りまどか「まどぉ?」プル?
ほむら「ちくわの切れ端、あげてみましょう。……はい」
手乗りまどか「まど……?」プルクンクン…
ほむら「匂いを嗅いでるわね。どうかしら……」
手乗りまどか「まど!!」プルパクッ!!
手乗りまどか「まどぉー♪」プルモグモグ…
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
ほむら「……そうだ、お風呂に入れてあげましょう」
手乗りまどか「まどぉ?」プル…?
ほむら「さあ、一緒に行きましょう」
≪ほむらの家・風呂場≫
手乗りまどか「まっど、まどぉー!!」プル!!プル!!
ほむら「あら、お風呂、すきなのね。もしかしたら、嫌がるかもって思ったけど」
手乗りまどか「まどまど!! ………まどぉ?」プルゥ?
ほむら「これ? ふふふ、これはアヒルさんよ。……こうして、ネジを巻くと…」
アヒル「クァ!! クァ!! クァ!!」バタバタ
手乗りまどか「まどど!!」プルルル!!
ほむら「鳴き声をあげて、足をバタバタさせるの」
手乗りまどか「まど! まど!!」プルプル
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
アヒル「クァ!! クァ!! クァ!!!」バタバタ
ほむら「なら、あなたを持ち上げて……」
手乗りまどか「まど?」プルゥ…?
ほむら「アヒルさんの上に乗せてあげる。どう、乗り心地は?」
手乗りまどか「まっど、まどー♪」プルプル!! プルプル!!
アヒル「クァ!! クァ!! クァ!!」バタバタ
ほむら「喜んでる……。でも、あんまりはしゃぐと……」
手乗りまどか「まど?」プルゥ…?
アヒル「クァ?」バタバタ
バシャン!! ――――
手乗りまどか「まどどどど!!!」プルルルルルル!!!
アヒル「クァ!! クァ!! クァァアア!!!」バタバタバタバタ
ほむら「い、いけない!! 溺れてしまうわ!! ……まったく、そんなにはしゃぐからよ」
手乗りまどか「まどぉ……」プルグスッ…
ほむら「ほらほら、泣かないの……。頭を洗ってあげるから、そこに座りなさい」
手乗りまどか「まどまど!!」
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
手乗りさやか「さやさや!!!」プルプル
ほむら「それで、例のモノはできたのかしら?」
さやか「ああ、出来てるよ。……はい、苗木」サッ
ほむら「……これが、私の…」
さやか「さっそく、埋めて水あげてみれば?」
ほむら「ええ。……埋めて、……水をあげて、……3分待つ」
ドロン!! ――――
手乗りほむら「………ほむほむ!!」プルプル
さやか「お、産まれた産まれた」
ほむら「……これが、ミニ私…」
手乗りほむら「……ほむ?」プルプル
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
手乗りほむら「……ほ、ほむ!! ほむほむほむ!!!」プルガルルル
手乗りまどか「まど!まど!」プルゥ…
手乗りさやか「さや!!」プルゥ…
ほむら「小さい私、他の2体に敵意むき出しのようだけれど……」
さやか「心配ないって、もう少し様子見てなよ」
手乗りほむら「ほむ!! ほむむ!!」プルガルル…
手乗りまどか「まど……、まっどまど!」プルプル!!
手乗りさやか「さやー、さやさやー!!」プルプル!!
手乗りほむら「ほむぅ…、ほむ! ほむほむ!! ほむー♪」プルプル
さやか「ね、仲良しになったでしょ」
ほむら「でも、私が仲良くしてほしかったのは、ミニまどかだけよ」
さやか「いいじゃん、みんなで仲良くすれば……」
トテトテ ――――
杏子「よう! 珍しい組み合わせじゃん? なにしてんの?」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
杏子「うわっ!! なんだ、このちっちゃくてプルプルしてんのは?!」
さやか「ああ、それ? ミニさやか」
杏子「ミ、ミニさやかだぁ??」
ほむら「美樹さやかが自分の能力を使って、産み出したのよ」
杏子「お前、またアホな能力の使い方してんなぁ……」
手乗りさやか「さやさや!! さやさや!!」プルプル
杏子「…………………」ジィー
手乗りさやか「さやさや!! さやさや!!」プルプル
杏子「…………食えんの?」パクッ
杏子「い、痛てぇ…………」プスプス…
杏子「なにすんだ、さやか!! なにも殴ることないじゃねえか!! コブが出来たぞ!!」プスプス…
さやか「なにすんだはこっちの台詞だ!! 食べるな!!」
ほむら「あなたは、野良犬かなにかなの?」
手乗りさやか「…………さ、さやぁ…」プルプルビクビク…
さやか「ほら、こんなに怯えてるじゃないか!!」
ほむら「よしよし、怖かったわね。ワンコのお姉ちゃんから、守ってあげるから」
杏子「ワンコじゃねえ、あんこ……でもねえ、杏子だ」
杏子「……。しっかし、それにしてもだ…」
手乗りほむら「ほむほむ!!」プルプル
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
杏子「………3匹も作ったのかよ…」
さやか「あんたも、作ってあげようか?」
さやか「まあまあ、そんなこと言わずにさ」
杏子「いらねえもんは、いらねえ」
さやか「じゃあ、今晩だけ、このミニさやかちゃんを預けるからさ、面倒見てあげてよ」
杏子「いらねえって言ってんのに、なんでだよ!」
さやか「喧々諤々!!」 杏子「喧々諤々!!」
ほむら「さて、ミニほむらも引き取ったことだし、私は帰るわ」
さやか「はいよ、まいどありー!」
ほむら「さあ、行きましょう、2匹とも」
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
手乗りほむら「ほむほむ!!」プルプル
ほむら「途中でおもちゃ屋さんに寄りましょう。あなたたちの家を購入しないとね」
杏子「ああ、うっせぇな!! そんなに言うなら、一晩だけ預かってやるよ!!」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
杏子「ったく、さやかの野郎、こんなもん押し付けやがって……」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
杏子「はぁ……、怒ってても仕方ない、飯でも食おう…」
杏子「………っと、カップ麺でいいか。……お湯入れて、蓋して、3分、……いただきます」ズルズル
トテトテ ――――
手乗りさやか「さやさや!! さやさや!!」プルプル
杏子「なんだぁ? お前も食いてえのかよ?」ズルズル
手乗りさやか「さや! さやさや!!」プルプル
杏子「嫌だね、お前にやる餌はねえ」ズルズル
手乗りさやか「さやぁ……」プルゥ…
杏子「……………」ズルズル
手乗りさやか「さやぁ……」プルゥ…
杏子「…………。……だあ! そんな目で見つめんな!!」
杏子「わかった、わかったよ、……少し分けてやるから、目を潤ませんな!!」
手乗りオクタヴィア
杏子「まったく、私の食い分が……」
手乗りさやか「さや!!」プルッ!!
杏子「礼なんかいいから、とっとと食えよ…」
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
杏子「やれやれ」
≪ほむらの家≫
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
手乗りほむら「ほむほむ!!」プルプル
ほむら「ふふふ、2匹に増えて、口から溢れるヨダレの量が2倍に増えそうだわ……」ハアハア
ほむら「仲良くしてるようで、なにより。私とまどかのミニなんだもの、当然よね」ハアハア
ほむら「可愛過ぎるわ。何時間でも、眺めていられる……」ハアハア
ほむら「………………」ウトウト
ほむら「………………zzz」スースー
……
………
…………
ほむら「………はっ!!」パチッ
ほむら「……いけない、あの2匹を眺めているうちに居眠りをしてしまった」ウトウト
ほむら「ミニたちを、お風呂に入れてあげなきゃ……」
ほむら「…………あれ、見当たらない…」キョロキョロ
ほむら「どこかしら? 出ておいで、お風呂に行くわ!!」
ほむら「……変ね。 …………あら、なにかしら、部屋の隅が騒がしい…」
「まど、まっどまどまどーッッ!!!」
「ほむ、ほむほむほむほむ!!!」
ほむら「!!! ちょ、ちょっと、あなたたち!! なにしてるの!!!」
さやか「おお、おかえり、ミニさやか」
手乗りさやか「さっやさや!!」プルプル
さやか「……それで、一晩過ごした感想はどうだった?」
杏子「あ、ああ、うん、まあ………」
杏子「あ、あのさぁ、そいつ、譲ってくんねえか?」
さやか「え?」
杏子「……ほ、ほら、一夜世話をしてやったら、情が湧いちまったっていうか…」
杏子「そ、それと、一匹だけってのも、やっぱ寂しいよな? だから、私のミニも作ってくんない?」
さやか「そっか。じゃあ、一万六千円」
杏子「は?」
さやか「ミニが1匹につき三千円、新種をつくるのに一万円、計で一万六千円」
杏子「金取んのかよ!」
さやか「いらないなら、別にいいけど」
さやか「えー、仕方ないなぁ、一万四千円」
杏子「い、一万円」
さやか「一万二千円、……これ以上は安く出来ないよ」
杏子「………し、仕方ねえな、ほらよっ!!」チッ
さやか「毎度ありー。苗木が出来るまで一日かかるから、今日のところはミニさやかだけで我慢してね」
手乗りさやか「さっやさやー!!」プルプル
杏子「はぁ……、一万二千円だってよ。お前、ミニなくせに高いなぁ……」
手乗りさやか「さやぁ…さやさや!!」プルプル
杏子「ははは、おいおい、スリスリすんなって!」
タッタッタッタ ――――
ほむら「美樹さやか!!」ゼハッ…ゼハッ…
さやか「ん、どうした、そんなに息切らせて走ってきて」
ほむら「…ミニほむらと、ミニまどかが……」ゼハッ…ゼハッ…
杏子「あの2匹がどうしたんだよ?」
手乗りまどか「まどぉ…、まどまど!! まどまどまどぉ!!!」プルプル、パンパンッ!!パンパンッ!!
ほむら「昨日の夜から、ミニほむらが興奮しっぱなしで……」
さやか「………これは、交配?」
杏子「コウハイ? ……ああ、セックスのことか。難しい言葉使うなよ」
さやか「女の子が、恥じらいもなくそんな言葉使うなよ…」
トテトテ ――――
まどか「あれ、こんなところで何してるの? さやかちゃんに、ほむらちゃんに、杏子ちゃん?」
マミ「こんにちわ。みんなお揃いで、なにしてるのかしら?」
手乗りほむら「ほむっ!! ほむほむぅぅぅっっ!!」プルプル、カクカクッ!!カクカクッ!!
手乗りまどか「まどまど!! まど、まどぉぉ!!!」プルプル、パンパンッ!!パンパンッ!!
まどか「…………………」
マミ「…え?」
まどか「ハリー!!」ギロッ
マミ「は、はい…」サッ
まどか「さて…」
ほむら「!!! やめなさい、まどか!! ミニたちはか弱いのよ、撃つなら私を撃ちなさい!!」バッ
まどか「元よりそのつもりだッ!!」BANG!!
ほむら「うわらばっ!!」バタッ
まどか「蜂の巣にしてやんよ…」BANG!!BANG!!BANG!!
ほむら「アウチっ! アウターっ!! アウテストっ!!!」ビクン!!ビクン!!ビクン!!
マミ「ちょ、ちょっと、鹿目さん……、暁美さんが死んじゃう……」オロオロ
まどか「それで、この小さい私と変態(=ほむらちゃん)は何なのかな?」
杏子「ああ、それな、さやかが売ってるやつだ。一匹三千円で」
まどか「てめぇも共犯か…」BANG!!
さやか「あべしっ!!」バタッ
さやか「……………」プスプス…
まどか「ひいふうみい……、さやかちゃんの財布に入ってるのは四万円か……」
まどか「はい、これ、杏子ちゃんが払った一万二千円」サッ
杏子「お、おう…、どうも」
さやか「ま、待った、まどか!! ミニの販売で得た利益は四万一千円で、残り九千円は私の元々の手持ち…」ガバッ
ほむら「その四万一千円のうち、一万六千円は私が払った…」ガバッ
まどか「……あァん?」ギロッ
さやか&ほむら「なんでもありません」
マミ(鹿目さん…、恐い……)
まどか「それにしても………」ケロッ…
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
手乗りさやか「さやさや!!」プルプル
手乗りほむら「ほむほむ!!」プルプル
まどか「小さくて、ぷるぷるしてて、すごく可愛いね、この子たち!」
手乗りまどか「まどぉ!」プルプル
マミ「あら、本当ね。ねえ、私にもぷにぷにさせてくれない?」プニプニ
手乗りほむら「ほむぅ!!」プルプル
手乗りさやか「さやぁ!!」プルプル
まどか「ねえ、さやかちゃん…」
さやか「は、はい、なんでしょう?」
まどか「私にも、この小さい子たち作ってよ」
マミ「私も欲しいわ。お願いしてもいいかしら?」
さやか「さ……」
まどか「……………」ギロッ
さやか「む、無料でご奉仕させていただきます…」
まどか「ここに二万八千円もあるから、ミニちゃんたちの立派な家を買いましょうね、マミさんに杏子ちゃん」
マミ「え、ええ…」
さやか(わ、私のお金がぁ……)トホホ
手乗りまどか「まど、まどぉ……」プルプルタプン…
ほむら(…………お腹が膨らんでる…)
≪翌朝 市内公園≫
手乗り杏子「あんあん!! あんあん!!」プルプル
杏子「こらぁ!! あんあんなんて鳴くんじゃねえ!! そこは、きょうきょう!!、だろうが!!」
まどか「あはは、杏子ちゃんの小さいのも可愛いね」
手乗りマミ「まみまみ!! まみまみ!!」プルンプルン
マミ(…………あれぇ? 私のだけ、なんか肥えてないかしら?)
手乗りマミ「まみまみ!!」プルンプルン
まどか「………で、ほむらちゃん、その子はなんなのかな?」
ほむら「これは……」
手乗りまどほむ「まどほむ!! まどほむ!!」プルプル
ほむら「小さい私と小さいあなたの、愛の結晶よ」ドヤァ
ほむら「?? どうしたのかしら、まどか、私の腰に手なんか回して」
まどか「サンダァ、ファイヤァ、……パワーボムッッ!!」ドンッ!!
ほむら「ふんだばっ!!」グシャッ!!
まどか「……私の分身で、なに勝手なことしてるのかな、ほむらちゃんは?」
杏子「おおっ!! なんだ、今のカッコいい技!! プロレス技か?」
まどか「うん。今度、杏子ちゃんにも教えてあげるね」
マミ(鹿目さん、あなた、どこでそんな技を……)
ほむら「……………」プスプス…
手乗りまどほむ「まどほむ!! まどほむ!!」プルプル
まどか「はぁ…、ミニとはいえ、私とほむらちゃんの子供かあ……」
手乗りまどほむ「まどほむ!! まどほむ!!」プルプル
まどか「うん、でも、君に罪は無いよね。あはは、君も可愛いよぉ…」
手乗りまどほむ「まどほむぅ…」プルプル
まどか「これが、小さい私と、小さいマミさんの間の子供で…」
手乗りまどマミ「まどまみ!! まどまみ!!」プルプル
さやか「これが、小さい私と、小さい恭介の間の子供で…」
手乗りさや介「さやきょう!! さやきょう!!」プルプル
杏子「これが、小さい私と、小さいさやかの間の子供で…」
手乗りあんさや「あんさや!! あんさや!!」プルプル
マミ「これが、私と佐倉さんの間ので…」
手乗りあんマミ「あんまみ!! あんまみ!!」プルンプルン
ほむら「最後に、私とまどかの間の子供」
手乗りまどほむ「まどほむ!! まどほむ!!」プルプル
マミ「うふふ、随分とたくさん増えたわね」
杏子「なんか、すっごい賑やかになったな」
まどか「どの子も可愛くて可愛くて、たまらないよぉ」
手乗り上条「きょうきょう!! きょうきょう!!」プルプル
手乗り仁介「ひときょう!! ひときょう!!」プルプル
さやか「……で、なんでミニ仁美とミニ恭介の間にも子供が産まれてるのかな?」ピキピキッ
仁美「あら、あなたと上条君の間に子供が産まれてることのほうがおかしいんじゃないかしら?」ピキピキッ
マミ「……2人とも、人の家でキャットファイトはしないでね。するなら、お外で」
上条「うわー、ミニさや介もミニ仁介も、どっちも可愛いなあ……」ホワーン…
杏子(……この男…)
まどか「でもね、親たちはともかく、子供たちは元気があり過ぎて困ってるの」
ほむら「そうね…。なにか、上手にありあまるエネルギーを消費させる方法はないかしら」
マミ「うーん。………なら、こんなのはどう?」
まどか「………ん?」
QB「やあ、まどか! 僕と契約して魔法s……痛っ! いたたたっ!!」
手乗りまどマミ「まどまみーっ!!」プルプル、ポカポカ
手乗りあんさや「あんさやっ!!」プルプル、ポカポカ
手乗りあんマミ「あんまみーっ!!」プルンプルン、ポカポカ
手乗りまどほむ「まどほむっ!!」プルプル、ポカポカ
QB「魔法s…いた、いたたた、魔h、いた、痛いって、魔法少j、………ポカポカ殴るな、コラぁっ!!」クワッ!!
さやか「ナイスなアイデアですね、マミさん!!」
まどか「うん、こんなところに、いい運動相手がいたなんてね」
QB「ちょ、ちょっと、……この僕を殴りつけてくるチビ助たちはなんなんだい?」
ほむら「私たちのペットよ。ちょっとこの子たちの、運動相手になってほしいの」
QB「痛っ、痛いっ!! 運動相手って……、やってられないよ! 僕は逃げるからね!!」タッタッタッ!!
仁美「あ、逃走しましたわ!!」
杏子「追えッ!! チビ助たち!! 白い珍獣を退治しろっ!!!」
「まどまみーっ!!」プルプル、タッタッタッ!!
「あんまみーっ!!」プルンプルン、タッタッタッ!!
「さやきょうっ!!」プルプル、タッタッタッ!!
「さやひとーっ!!」プルプル、タッタッタッ!!
マミ「うふふ、楽しそうね、子供たち」
杏子「ああ、子供は外で走り回って遊ぶのが一番だからな」
トテトテ ――――
ほむら「……あら、どうしたの、君たち?」
少年A「ねえ、あの小さいのって、お姉ちゃんたちの?」
少女A「どこに売ってるの?」
少女B「教えてよ。ときどき公園で見かけて、私たちも欲しいなって思ってたの…」
まどか「……だって、さやかちゃん。どうする?」
さやか「うーん、……ま、いっか。わかった、無料で作ってあげるから、また明日、この公園に来なよ」
「」プルプル
「」プルプル
「」プルプル
「」プルプル
ほむら「なんだか、随分と街でミニたちを見かけるようになったわね」
さやか「ああ、あれから結構、いろんな子供たちに作ってあげたからな」
マミ「それに、ミニちゃんたちって繁殖能力が高いものね」
杏子「一日か二日で、ガキを作っちまうからなあ……」
まどか「でも、世の中が可愛いモノで溢れかえるのは、きっと良いことだよ!」
タッタッタッタッ ――――
仁美「や、やっと見つけました!! 大変です!!」
さやか「どうした、そんな大慌てで走ってきて? なにが大変なんだ?」
まどか「なにかあったの、仁美ちゃん?」
仁美「保健所が、…ミニちゃんたちを、街にいる全てのミニちゃんたちを、殺処分することに決めたみたいなんです!!」
ほむら「詳しく聞かせてちょうだい」
仁美「はい、……実は…」
マミ「まとめると、逃げ出したり、捨てられたりしたミニちゃんたちが逃げ出して野良化してたり…」
杏子「あるいは、飼育されていても、医療方法がまだないことから伝染病などの問題があり…」
ほむら「または、飼育方法も確立してないことから、飼い主が危害を加えられることもあって…」
さやか「子供たちの中には、ミニを教室まで持ち込んじまって、授業にならない学校もある、っと」
まどか「だから、全部回収されて、殺されちゃうっていうの……」
仁美「はい、市内にいる全てを、だそうです……」
まどか「そんな…、酷いよ……」
ほむら「その、回収があるのはいつなの?」
仁美「三日後だと聞きました」
杏子「………、時間がねえな。さやか、鹿目、ミニをあげたガキたちは覚えてるか? 今から、そいつらの家に行くぞ」
マミ「じゃあ、私と暁美さんと志筑さんは、野良化したミニたちの捕獲を。上条君も呼んできて!」
ブロロロロロ……
ほむら「船、用意して来たわ」
マミ「ナイスよ、暁美さん」
杏子(……こいつ、また盗んできやがったな…)
さやか「ミニたちは、全員集まったな……」
仁美「はい、いくつかのペットケースに分けて、もう集めてあります」
「」プルプル、プルプル、プルプル
まどか「…………ねえ、本当にやるの?」
マミ「ええ、見滝原市に置いておいたら、全員殺処分されちゃうもの」
杏子「ここからちょっと離れた沖合に、自然の残ってる無人島がある。ミニたちはそこに離す」
まどか「でも……、この子たち、そんな場所で生きていけるのかな?」
QB「……まあ、ムリだろうね」
さやか「キュゥべえ、いつからそこに…」
QB「ミニたちはずっと人間に育てられてきたんだ。野に放たれて生きていくのは、厳しいと思うよ」
ほむら「けれど、ここに残しておいても、確実な死があるだけよ」
まどか「でも……」
ほむら「まどか、ここはミニたちの生命力にかけましょう」
マミ「大丈夫よ、この子たちは、私たちの分身なんですもの」
杏子「そうそう、私たちの分身が、そんな簡単にくたばるわけねえって!」
さやか「さあ、まどか、最後のお別れをしようよ…」
まどか「…………うん」
手乗りまどか「まどまど!!」プルプル
まどか「……元気でね、ミニまどか」
手乗りほむら「ほむ、ほむぅ?」プルプル
ほむら「……さようなら。………この先、あなたにどんな困難があったとしても、必ず生き延びてね」
杏子「さあ、私と暁美ほむら、巴マミで船を出す。後の奴は、戻ってくるまでこの港で待っててくれ」
ほむら「………………」
QB「また、海の向こうの、あの島に思いを馳せているのかい?」
ほむら「……どうしているかしらね?」
QB「前にも言っただろう? 人に飼われていた動物(?)が野生でやっていくのは難しいって」
QB「もう何割かは、島内にいた動物の餌になったり、あるいは餌を得られずに死んでしまっているだろう」
ほむら「…………そうね、私も、そう思うわ」
QB「だけどね、僕は逆に、そこまで悲観しなくてもいいんじゃないかとも思うんだ」
ほむら「………??」
QB「動物には適応能力というのがある。どんな環境でもやっていけるよう、その場に馴染む能力がね」
QB「それに、あのチビたちに散々追い回された僕が保証する。彼らは、そんなにやわじゃないよ」
QB「………さあ、もういいだろう? 君たち魔法少女の使命は魔女を倒すこと。そろそろ再開しておくれよ」
ほむら「……そうね。ミニたちもきっと上手くやっている。私たちも負けてはいられないわ」
ほむら「………じゃあ、元気でね、小さい私たち」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
おしまい
よくまとめたな
寝ようと思ったらその前に終わった
マジでやり切るとは、尊敬するわ
ってか、最近のさやかちゃんは能力ぶっ飛んでるな
Entry ⇒ 2012.03.22 | Category ⇒ まどかマギカSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
男「ヤンデレっていいよな」 幼馴染「えっ?」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1331740030/
このSSはSS深夜VIPのSSです
幼馴染「何がというわけなの!?」
幼馴染「空いた口が塞がらないよ……」
男「幼馴染も賛同してくれたようで何よりだ」
幼馴染「ちっとも賛同してないよっ!」
幼馴染「つっこみどころが満載だよっ! なんだよ、監禁とか拘束って!」
男「あと、これが最重要なんだが、俺を病的に愛せ」
幼馴染「あ、愛せって……/// そ、そんなの無理に決まってるよ!」
男「フリでいいから。じゃ、そういうことで今からお前はヤンデレな」
幼馴染「勝手に決めるしぃ……。わ、分かったよ、言い出したら聞かないし、なってあげるよ。で、でも、しょーがなくだよ、別に男のことなんて愛してなんてないんだからねっ!///」
男「ツンデレじゃなくてヤンデレをやれ」
幼馴染「う、うるさいっ! え、えーっと……それで、どしたらいいの?」
男「とりあえず包丁だな」
幼馴染「包丁!?」
男「お腹空いたんだ」
幼馴染「別にいーけどね、いつものことだし。それで、何食べたい?」
男「メロンパン」
幼馴染「……作らなくてもいいんだけどね、私は」
男「ごめんなさい、お任せします」ドゲザー
男「楽しそうだな」
幼馴染「うんっ。料理は好きだからね。それに……」チラッ
男「?」
幼馴染「な、なんでもないよっ///」
男「あ、そうだ。料理に何らかの体液を入れておけよ」
幼馴染「男が変態にっ!?」
男「ちげーよ、ばか。ヤンデレなら、血なり涎なり下の口から出る何らかの分泌液なりを入れるもんなんだよ」
幼馴染「し、下の口って……お、男のえっちえっちえっち!///」ポカポカ
男「いていて、待て、落ち着け。下の口ってのはお前が想像してる性的なものじゃなくて、腹にある口のことだ。主に通りがかった人を食すことで有名な口の方だ」
幼馴染「そんな口、ボクだけじゃなくて全世界の女の子に存在しないよっ!」
男「マジで? ……どうやら参考にする文献を誤ったようだ」
幼馴染「どんな文献読んで……って、これ魔物図鑑じゃないの!」
男「女は魔物と言うし」
幼馴染「どしてそんなに馬鹿なの?」
男「うわ、汚え」
幼馴染「男が言ったことだよっ!?」
男「すまん、つい本音が出た」
幼馴染「どっちにしろショックだよぅっ!」
男「幼馴染タンの涎ペロペロー♪」
幼馴染「うわぁ……」
男「ノリノリでもダメなのか」
幼馴染「どして真ん中のテンションでいけないのかなぁ……?」
男「特製、幼馴染の涎入りチャーハンだな」
幼馴染「入れろって言われたから入れたの! 好きで入れたんじゃないの!」
男「じゃあお前は死ねって言われたら死ぬのか!?」
幼馴染「何の対抗心!? 小学生!?」
男「じゃあいただきます」ペコリ
幼馴染「テンションの落差についていけないよ……。あ、おあがりなさい」
男「もぐもぐ」
幼馴染「ど、どう? まずい? まずいよね? まずかったら残していいからね? 後で私が食べちゃうから残しても大丈夫だよ?」
男「もぐもぐ。んー……いつも食ってるチャーハンと味が変わらん。本当に涎入れたのか?」
幼馴染「い、入れたよ! ぺっぺってしたもん!」
男「うわ、汚え」
幼馴染「二回目でも傷つくものは傷つくんだよっ!?」
幼馴染「炒めちゃった時に、涎の味が飛んじゃったかなあ?」
男「え、涎って味あるの? よし、ちょっとキスして確かめてようか」
幼馴染「しっ、しないよっ! 男のえっちえっちえっち!///」ポカポカ
男「ぶべらはべら」モグモグ
幼馴染「私に叩かれながら普通にチャーハン食べてる……」
幼馴染「はい、おそまつさま。……どだった?」
男「将来はいいお嫁さんになると思う」
幼馴染「そっ、そうじゃなくて! もー! 分かってるくせに! もー!///」ポカポカ
男「でもこのご時世だから、専業主婦じゃなくて性奴隷との兼業で頑張って欲しいと思った」
幼馴染「人の将来の職業を勝手に決めるなっ! ふつーにOLの予定だよっ!」
男「夢がないなあ。将来は力士になるンだと意気込んでいた幼馴染はどこへ行ってしまったんだ」
幼馴染「最初からどこにもいないよっ! メチャ女の子だよっ! 将来の夢はお嫁さんだよっ!」
男「まあ今はその夢はひとまず置いといて、俺の夢であるヤンデレを手伝ってくれ」
幼馴染「ううう……」
幼馴染「もうちょっと言い方に気を付けようよ!?」
男「ま、オーソドックスに監禁かな。つーわけで幼馴染、俺を手錠で拘束しろ」
幼馴染「そんなの持ってないよ」
男「この幼馴染は使えねえなあ。ヤンデレの風上にも置けやしねえ」
幼馴染「し、しょーがないもん! 今日突然任命されたもん! まだヤンデレってよく分かってないもん!」
男「もんもんうるせえ! お前はモンモンモンか! あっ、今の笑うところですよ?」
幼馴染「それで、どやって拘束したらいいかな?」
男「スルーもやむなしと思います」
幼馴染「だいじょぶ? きつくない? あ、服の上から巻いちゃったね……あとで弁償するね?」
男「俺が頼んだことなんだから弁償とかするな、ばか。むしろ俺が後でお前に精神的に弁償しなきゃいけないことしてんだから」
幼馴染「精神的な弁償って?」
男「そだな……今回は俺のやりたいことを手伝ってもらってるから、次はお前のしたいことを手伝ってやる」
幼馴染「えええっ!? な、何でもいい!?」
男「今すぐミジンコになってコサックダンスしろ、とかいう無茶な内容でなければ」
幼馴染「なんでも……えへへ、なんでも、なんでも♪」
男「いかん、ミジンコでコサックダンス、略してミジコサの予感しかしねぇ」
幼馴染「そんなのしないよっ!」
男「ダメ」
幼馴染「ふぇええ!!? なんでもって言ったのに!?」
男「そんなの頼むことでも何でもない。普通に付き合うから、別のことにしろ」
幼馴染「な、なんだ……あーびっくりした」
男「あと、さっきの『ふぇええ』ってのが媚びた感じで可愛かったのでもっかい言え」
幼馴染「い、言わないよっ! ていうか咄嗟に出た言葉だったから自分でもびっくりだよ!」
男「ふぇええフェルトペン」
幼馴染「絶対確実に言いたいだけだよ……」
幼馴染「あ、あの、私、ベッドじゃなくて布団なんだけど……」
男「そうか。俺は人間なんだ」
幼馴染「巧みな話術で私がさも布団みたいにされた!?」
男「荒川工」
幼馴染「また言いたいだけだよ! たくみ繋がりだよ! ええっと……こ、粉川巧!」
男「みりん干し」
幼馴染「せっかく対抗したのにしりとりにされた!?」
幼馴染「無茶苦茶だよぅっ!? うぅ……売ってるお店あったかなあ? いくらくらいするんだろ」
男「本当に買おうとするな、ばか。冗談だ。しょうがない、ひとまずそこの机と俺をガムテで繋ぐか」
幼馴染「あ、私がやるよ。ぐーるぐーるぐーる……はい、できあがり♪」
男「よし、これで監禁拘束された俺が完成だ」
幼馴染「……動けないの?」
男「こうもぐるぐる巻くと、たとえガムテとはいえなかなかに強固になっており、俺程度の力ではとてもじゃないが破けない。そして砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」
幼馴染「イチイチそういうことは言わなくていいよ。……でも、そなんだ。動けないんだね?」ニヤア
男「ひぃ、幼馴染が突如ニャアと! 猫憑きか!」
幼馴染「ニヤア、だよ! ほくそ笑んだの!」
男「なんだ」
幼馴染「ありえない勘違いだよぉ……」
男「それこそ俺が望んだ展開だ。流石は幼馴染、やればできるな!」ナデナデ
幼馴染「え、えへへぇ♪/// ……って、どこでなでなでしてるんだよ!」
男「手はさる事情により使えないので、足で行っております」
幼馴染「足蹴にされてるよ! 絵面が悪いよ! 明らかにいじめられてる図だよ!」
男「大丈夫、俺はSだから興奮してる」
幼馴染「ちっともだいじょばないよ!」
男「ジョビジョバ?」
幼馴染「そんなことは言ってない!」
男「スペーストラベラーズは面白かったね」
幼馴染「そしてそんなことも聞いてないよ!」
男「ふむ、よいロールプレイだ。元から素質があったのかもしれないね」
幼馴染「人がいっしょーけんめー怖がらせてるんだから、ちょっとは怯えてよ!」
男「まるで気づかなかった。前言撤回、素質ゼロ」
幼馴染「うぅぅ……い、いーもん! そんなこと言う酷い男なんて、一生解放してあげないもん!」
男「ヤンデレ娘と一生一緒だなんて、幸せすぎる」
幼馴染「し、幸せって……/// そ、外に出さないんだよ? ずっと、ずーっとだよ?」
男「それは困るな。学校に行けないのはモチロンだが、その行き帰りにお前とお喋りするのは楽しみなんだったんだけどな」
幼馴染「あ、あぅ……/// そ、それじゃ、特別に学校は行ってもいーことにするよ」
男「あんな口車で簡単に折れるな」
幼馴染「嘘なの!?」
男「ほう」
幼馴染「ご飯だってここで食べてもらうし、お風呂は一緒に入ってもらうもん! おトイレは……え、えと、一人で頑張ってもらうとして、その、寝るのも一緒に寝るもん!」
男「上々の出来だ。いいじゃないか、イイジャマイカ!」
幼馴染「そ、それで、ち……ちゅーとかもするもん!///」
男「あ、そういうのはいいです」
幼馴染「乙女の決心をすげなく断るなッ!」
男「チャンス?」
幼馴染「あっ! な、なんでもないよ?」
男「…………」
幼馴染「か、考えこまなくていーから!」
男「お前……ひょっとして……」
幼馴染「あ……あぅ……///」
男「実は、……女、なのか?」
幼馴染「実はも何も最初から全身全霊で女だよっ! どこに考えこむ余地があるんだよっ!」
男「幼馴染が実は女ってネタはよくある話だから、お前もそうなのかなーって思ったんだ」
幼馴染「元から女の子だよっ! スカート履いてるし、おっぱいとかあるもん!」
男「いいえ、ないです」
幼馴染「ちっこくて見えないけどあるのっ!」
男「大喜びです」
幼馴染「ヤンデレ好きだけじゃなくてロリコンも併発!?」
男「あいのちから?」
幼馴染「べっ、便宜上ね、便宜上! ほっ、ほら、いま私ヤンデレだから! ヤンデレは対象者を大好きだから!」
男「ああ、そっかそっか。いやてっきりお前が実は俺のことが大好きで、今回の件を利用してどうにか俺を意識させようとしてるんだと下衆の勘ぐりなんかしちゃった。いや悪い悪い」
幼馴染「えすぱー!?」
男「はい?」
幼馴染「なっ、なんでもない、なんでもないよ!」
男「お、いいないいな、いい感じだな!」
幼馴染「じゃ、じゃー……と、とりあえず、なでなでして?」
男「こうか?」ナデナデ
幼馴染「足でじゃなくて! って、手はガムテープでぐるぐる巻きだし! 一回目で気付こうよ私!」
男「ばーかばーかばーか」
幼馴染「ば、ばかじゃないもん、ばかじゃないもん!」
男「こうだな」ギュッ
幼馴染「足でじゃなくてえ! 足ばっかりだよ! なんだかちょっと器用になってるよ!」
男「この短時間に進化した俺を褒めろ」
幼馴染「うぅー……じゃ、じゃあ、発送の転換だよ!」
男「え?」
幼馴染「こ、こうだもん!」ギュッ
男「はひぃ」
男「い、いや、言いませんが。そ、その、近くないですかね?」
幼馴染「……だ、抱きついてるから、そりゃ、ちょっとは近いもん」ムギュギュー
男「だ、大胆ですね」
幼馴染「だ、だいたーんすりーだからしょうがないもん」
男「ヤンデレと思いきや、ロボだったのか」
幼馴染「よそーがいです」
男「なんかちょい古いな」
幼馴染「テレビあんまり見ないもん。男の教えてくれる範囲でしかテレビのこと分からないもん」
男「今は『ご主人様、抱いて欲しいですにゃんわん』と幼馴染の男性に言うのが若い女性の間でブームらしいぞ」
幼馴染「にゃわん」
男「清々しいほどの略しっぷりだ」
幼馴染「ていうか、嘘でしょ」
男「はい」
男「ちんこの話?」
幼馴染「体の話っ! もー、えっちえっちえっち!///」
男「ははは。体ねえ……お前とこうやってがっつり触れ合うなんて、ガキ以来だからなあ。その頃から思えばでかくもなるだろ」
幼馴染「そだね、そだよね。……久しぶりだよね、こーやって触れ合うのなんて」
男「深夜になるとお前の家に忍び込み、寝てるお前にペロペロペロペロしてるから久しぶりでもないけどな、俺は」
幼馴染「変態ッ!?」
男「ばか、年頃の男性はみんなこんなもんだぞ?」
幼馴染「えっ、じゃあ、知らない間に私のファーストキス奪っちゃったの?」
男「気づいてないようですが冗談ですよ?」
男「忍び込み辺りの話……って、いかんな。コイツ暴走してやがる」
幼馴染「乙女の唇をなんだと思ってるんだよ! 超許せないよ! ……あ、改めて、しっかりちゅーしてもらうよっ!」
男「えっ」
幼馴染「ほ、ほほほら、動かないの! わ、私はヤンデレだから! 嫌でもちゅーしてもらうんだからね!」
男「待て落ち着け幼馴染! 嫌なんてことはないがとにかく落ち着け! ああでもこの抵抗できずに蹂躙されるってシチュエーションは興奮するなあウヒヒヒヒ」
幼馴染「うわぁ」
男「落ち着いてくれたようで何よりだが、どういうことか涙が止まらないよ」
男「せっかくいい感じだったのに」
幼馴染「よく考えたら冗談だよね。忍び込んだりなんてできないもん。じゃあ、ちゅーも冗談かぁ。……はぁ」
男「何のため息ですか」
幼馴染「たっ、ため息なんて吐いてないもん! なんかはぁーって息吐きたくなっただけだもん! そしてこれ以上の追求禁止!」
男「…………」
幼馴染「熟考も禁止ぃ! 色々考えるな、ばかぁ!」
男「幼馴染……まさか、お前……」
幼馴染「あ、あぅ……」
男「……女、なのか……?」
幼馴染「そのネタはもーいーよっ!」
男「テンドン大好きなんです」
幼馴染「知らないよッ!」
幼馴染「うぐ……い、いーの! 今の私はヤンデレさんだからずっとくっついてるの! 男が私のことを好きって言うまでずーっとこうなんだからねっ!」
男「好き」
幼馴染「ぴゃー!?」
男「なんて愉快な生き物だ。もっと言ってやれ。好き好き好き好き」
幼馴染「そっ、そそ、そんな言葉だけじゃいっこーに信じられないもん! も、もっと誠心誠意心を込めて言わないとダメだもん!」
男「誠心誠意と心を込めてって意味重なってませんか」
幼馴染「細かいことはどーでもいーのっ! いーから! ほら!」
男「分かったよ。んん……幼馴染、俺は、お前が……」
幼馴染「はわ、はわわ……///」
男「……スキーだ」
幼馴染「惜しいっ! 最後に伸ばさなければ百点だった! でもそれのせいで冬の楽しみになっちゃって何もかも台無しだよぅ!」
男「幼馴染は愉快だなあ」
幼馴染「好きで愉快なんじゃないよっ! こちとら必死だよ!」
幼馴染「……あ、あのね、ひとつ提案があるんだけど」
男「大好きな幼馴染の言うことだ、なんだって聞いてあげるよ」
幼馴染「だっ、だだっ、大好きぃ!!? ふ、ふひゃー……///」
男「ただ、聞くだけで全部聞き流すけどね」
幼馴染「それならいっそ聞いてもらわない方がいいよっ! 大好きな相手への行動じゃないよッ!」
男「ばか、今の俺は『ヤンデレに狙われている哀れな虜囚』という役なんだ。上手に媚びを売って隙を見て逃げ出す、というロールプレイなんだから、この程度のリップサービスは当然だ」
幼馴染「ちっともサービスされてないよ! 私が本当のヤンデレなら今頃惨殺ENDだよっ!」
男「好きとか適当言ってりゃなんでも許されるんじゃないんですか」
幼馴染「適当すぎるよぉ……男と付き合う人は大変だね。……わっ、私は幼馴染だから、男のことなんでも知ってるからっ、だいじょぶだけど!」
男「へー」
幼馴染「明らかに興味がない素振りだよぉ……」
男「はい」
幼馴染「あのね、男の手が使えないのは面白くないから、ガムテープでぐるぐるするのは手じゃなくて足にしない?」
男「それは名案だ。でも、そうするとお前を足蹴にする大義名分がなくなっちゃうからなあ……うーむ、どしたものか」
幼馴染「この人ものすごく酷い!?」
男「まあ、難癖つけて足蹴にすりゃいいか。よし、それじゃこのガムテを剥がしてくれ」
幼馴染「全部聞こえてるよ! 足蹴になんてしたら怒るよ!? いちおー剥がすけど!」ビリビリ
男「剥がすのか。って、いていて! 俺の腕毛がガムテに奪われる」
幼馴染「こら、暴れるな! 言うほど生えてないんだから我慢する! ……はい、剥がしたよ」
男「おお、なんという開放感! あー楽しかった。んじゃ帰るか」
幼馴染「かーえーるーなー! まだ私のターンは終わってないぜ!」ダキツキ
男「ドロー! モンスターカード! か?」
幼馴染「そーそー! あの動画面白かったねぇ♪ またあーゆーの見せてね♪ ……じゃなくてえ! もー! 男はすぐに話を脱線させる!」
男「お前が振ったんだろうが」
幼馴染「うるさいの!」
男「これで俺の機動力は大幅にdown、全盛期のビルバインと並ぶとまで言われた鬼回避率も露と消えた」
幼馴染「またよく分かんないこと言ってるしぃ……とにかく、これで手は使えるようになったよね」
男「ん、ああ。で、何すんだ? ラジオ体操第二? あの肩をいからせてウホウホするのが恥ずかしくて恥ずかしくてたまらないが、それが望みか? なんという羞恥プレイ。だが、命令とあらばやってやる!」
幼馴染「まったく頼んでないことを嬉々としてやろうとするなっ! ……え、えっと。とりあえず、そこに寝て」
男「ああ、はい」
幼馴染「それで、よい、しょっと」ノシッ
男「ぅおおいっ! 寝る場所間違ってやしませんかお嬢さん!?」
幼馴染「ま、間違ってないもん! いっつもこの布団は薄くて背中痛いなーって思ってたもん! 人間肉布団だもん! 男はおっきいからその上に寝ても問題ないもん!」
男「いや、俺が大きいのではなくお前が小さいだけってお前何やってんだ」
幼馴染「ろ、ろーりんぐで敵の攻撃を回避。結果、仰向けからうつ伏せになっちゃったけど、結果論だからそれを責めるのは酷だ」
男「敵などどこにもいません」
幼馴染「う、うるさい! ……ぅああ、思ったより顔近いぃ///」
男「鼻息がこしょばい」
幼馴染「そ、そゆこと言うなあ!///」
幼馴染「……でろ」
男「へ?」
幼馴染「だから、なっ、なでろって言ったの!///」
男「尻か。任せろ、得意だ」
幼馴染「頭に決まってるだろ! なんでお尻をなでてくれなんて言うと思うんだよぉ!」
男「そりゃ頭より尻の方がなでた時に俺が楽しいからだろ」
幼馴染「楽しいとか知らないっ! 頭なでるのっ! 命令、めーれー! 断ったら包丁でぶすぶすーだよ!」
男「お、これは実にヤンデレらしい台詞。……いや待て、本当にそうか? 包丁=ヤンデレとは、あまりに記号的過ぎやしまいか? 俺はいつから人ではなく物に萌えていたんだ?」
幼馴染「そーゆーことは一人の時に考えろっ! 今は私をなでなでする時間なのっ!」
男「そうか。どうぞ存分になでなでしていてください」
幼馴染「私が自分の頭なでてたらただの頭おかしい人じゃないのっ! 男が私の頭をなでるのっ! いーこいーこするのっ!」
男「どんどん幼児化が進むな。いい傾向だ!」
幼馴染「喜ぶなっ! 止めろ!」
男「子供か。暴れるな」
幼馴染「うるさいっ! 今の私の言うことは絶対なんだよ! 断ったりしたら痛い目見せちゃうからね!」
男「そりゃ怖いな。しかし、なでる、か……」
幼馴染「な、なんだよ……い、嫌でもなでないとダメだかんねっ! なでないと解放したげないから! 嫌々でもなでなきゃダメだからね! で、でもそれを顔に出しちゃダメだよ!」
男「実は、もうボケの案が尽きちゃって。普通になでることしかできそうにないんだが、それでもいいか?」
幼馴染「最初っからそれをお望みだよっ! 無駄にドキドキしちゃったよ! 正直泣きそうだったよ!」
男「じゃあ、はい」ナデナデ
幼馴染「は……はぅぅぅぅ///」
男「うわ、きめぇ」
幼馴染「流石に泣くよ!?」
男「冗談だ、冗談。とても可愛い鳴き声です」
幼馴染「な、鳴き声とかゆーなっ! 勝手に漏れちゃっただけだよっ!」
男「つくづく萌えキャラだな」
幼馴染「そんなつもりは毛頭ないよっ!」
幼馴染「はぅわっ!?」
男「はぅわ? 何語?」
幼馴染「お、お世辞なんて効かないもん!/// そ、そ、そゆこと言っても解放なんてしてあげないから!」
男「あと、ほっぺもふにふにで気持ちいいし」フニフニ
幼馴染「あ、あぅ……///」
男「わはは。モチみてえ」グニー
幼馴染「あぅぅ……監禁されてる人の行動じゃないよぅ」
男「それを言うなら、お前こそ。人を監禁しておいて、何を好き勝手に頬をうにうにされている」
幼馴染「だ、だって、気持ちいーし……」
男「お前の性感帯おかしいぞ」
幼馴染「そーゆー意味の気持ちいいじゃないよっ! 男に触ってもらって気持ちいいってお話っ!」
男「ほう」
男「落ち着け。深呼吸だ」
幼馴染「そ、そだね。すーはーすーはー」
男「吸って吐いて吸って吐いて吐いて吐いて吐いて吐いて」
幼馴染「すーはーすーはーはーはーはーは……っ!? っぱあ! 無理だよ死ぬよ臨死体験だよ!」
男「最初から気づけ」
幼馴染「テンパってるんだからちょっとは気遣ってよ!」
男「なるほど。分かった、任せろ」ムギュッ
幼馴染「ふわわわっ!? ふわ、ふわあ!? だ、抱っこ、抱っこ!?」
男「そして、よしよし」ナデナデ
幼馴染「こっ、このコンボは凶悪、凶悪だよぅ! 頭溶けるよ!」
男「あらかじめ手に塩をすり込んでおいた甲斐があるというものだな」
幼馴染「ナメクジじゃないっ! 全力で人だよっ! 折角の甘いムードも雲散むしょーだよっ!」
支援
幼馴染「じゃあ最初から余計なこと言わなきゃいいのにぃ……」
男「それは、どうせいつか死ぬから生きててもしょうがないと言っているようなもんだぞ」ナデナデ
幼馴染「極論すぎるよぉ。……あの、ところでさ?」
男「ん?」ナデナデ
幼馴染「……えへへ。な、なんか近いね?」
男「飛び出すメガネをしてるからそう見えるだけだ。ただの錯覚だ」ナデナデ
幼馴染「なんだか古いよ。今ならすりーでぃーメガネだよ?」スリスリ
男「む。自身の顔が高速振動させることにより、俺のなでなでを妨害するとは。やるな、幼馴染!」
幼馴染「ちっともやってない! 頬ずりして甘えてるの! さりげなくやったつもりだったのに大失敗だよ!」
男「わはは。んで、ちっとは落ち着いたか?」
幼馴染「へ?」
幼馴染「……えと、うん。落ち着いた、みたい」
男「そか。よかった」
幼馴染「……あの、落ち着いても、抱っこしてくれる?」
男「絶対に御免だ」
幼馴染「悪魔!?」
男「さっきの抱っこはあくまでお前を落ち着かせるため。それ以外の何物でもない」
幼馴染「……そ、そだよね。……男って、優しいもんね。……ただ私を落ち着かせるためで、他の感情なんてあるはずないもんね。……えへへ。なに勘違いしてたんだろ、私」
幼馴染「ふわっ!? ……え、え?」
男「ヤンデレ娘を抱っこっこ。あー幸せ」
幼馴染「…………。……うぅぅぅぅーっ!」ギュー
男「頬をつねるな」
幼馴染「わざとだもん! わざとあーゆー言い方して私を悲しませた罰だもん! ちょっとは痛い思いしてもらわないと割に合わないもんっ!」ポロポロ
男「あーもー、こんなことで泣くな。まったく、どこまで子供みたいなんだか」ナデナデ
幼馴染「子供じゃないもん……うぅぅ……」ズビー
男「鼻を垂らすな。ティッシュティッシュ……ほれ、ちーん」
幼馴染「ふがふが……ちーん」
男「はい、よくできました」ナデナデ
幼馴染「全力で子供扱いだよ……ぐす。あっ、ゴミ箱はそこだよ」
男「ん。よし、飛んでけー」ポーイ
男「ところで、そろそろヤンデレ成分が切れてきたので、何かやってもらえませんかね?」
幼馴染「なでなで……」
男「そんな悲しそうな声を出すな。なんかそれっぽい台詞言ったらやってやるから」
幼馴染「うー……あっ! ……お、男は何も心配しなくてもいいんだよ? 私が一生飼ってあげるからね?」
男「んー、台詞としちゃ間違ってないが、俺とお前の関係じゃ逆の方がしっくりきませんかね?」
幼馴染「逆? 私が男の、……ぺ、ぺっと? ……ふへへぇ///」
男「なんで喜んでんだ」
幼馴染「よっ、よよ喜んでなんてないよっ!///」
男「まあ、一応言えたしご褒美です」ナデナデ
幼馴染「私の方が立場が上のハズなのに、どう見ても男の方が偉そうだよぉ……」
男「実際偉いしな」ナデナデ
幼馴染「うちゅうのほうそくがみだれてるよぉ……♪」スリスリ
男「ストレートにえろいな!」
幼馴染「そっ、そういう意味で言ったんじゃないよっ!/// 久しぶりにいっぱいお話できたから、明日もそうしたいなーって……ねっ?」
男「うーん……でも、流石にお泊りまでは」
幼馴染「……いっ、嫌とは、言わないよね、言わないよね?」
男「そこで不安そうにするな。もっと病んだ感じでニヤーっと笑いながら言え」
幼馴染「うぅぅ……不安の方が大きくて笑ったりなんてできないよぉ」
男「断ったら殺す、いやむしろ何か喋る前に包丁を腹に突き立てる、くらいの意気込みで頑張れ」
幼馴染「怖いよっ! 男を殺すとか考えただけで泣いちゃうよ!」
男「うーむ……どーも向いてないみたいだなあ」
幼馴染「えっ」
男「キャストを誤ったか? 今からでも、他のやつに」
幼馴染「ヤ、ヤだっ。捨てないで、捨てないでっ。頑張るからっ、頑張るからっ」
男「お、おい」
男「ちょっと落ち着けって」
幼馴染「ほ、他の子とこんなことするなら。い、いっそ、私が、私がっ」
男「落ち着けと言っとるだろ」ペシッ
幼馴染「にゃっ! ……うー」
男「うなるな。そもそも俺に他の女性の知り合いなんていないぞ」
幼馴染「へ? …………そなの?」
男「そなの。知らなかったのか?」
幼馴染「だ、だったら最初っからそう言ってよ! ……うぅ、なんか変なこと言った気がする」
男「大丈夫、気のせいじゃない!」
幼馴染「笑顔で言わないでよ、ばかぁ!」
男「いやはや。しかし……さっきのはよかった。鬼気迫ってた。ああいうのだよ、俺が望んでたのは! 正直身の危険を感じたぞ!」
幼馴染「さ、さっきのは……そ、その。演技とかじゃないから。盗られちゃうって、必死だったから」
男「どうやら開いてはいけない扉が少し開いたようですね」
幼馴染「う、うぅ~……自分にあんな性質があったなんて、びっくりだよ」
幼馴染「ヤだっ! あんなコントロールできない状態ご免被るよっ! 自分でもちょっと怖かったもん!」
男「ばか、俺が一番怖いに決まってるだろ。正直殺されるかと思ったぞ」
幼馴染「だったら開けようとするなっ!」
男「自分の命と浪漫を天秤にかけたら、そりゃ浪漫に傾くだろう、男なら!」
幼馴染「無駄にかっこいいよぉ……」
男「あと、こんな性質が暴走したら何かあった時に危ないから今のうちにコントロールできるようにしよう、っていう言い訳をいま思いついた」
幼馴染「全部言っちゃってる! なんだか何もかも台無しだよ!」
男「じゃあ手始めに……」
幼馴染「な、何するの? こ、怖いことはダメだよ?」ブルブル
男「ちょおご機嫌ですね」
幼馴染「ふぇっ!? そっ、そそそんなことないよっ! 試練だよ、しれん! えっと、み、みずからのおにをせいぎょするために仕方なくやってるんだもん!」ムギュー
男「満面の笑みで俺に抱きついていたのは、俺の目の錯覚なのだろうか」
幼馴染「そ、そうだもん。錯覚だもん。そもそも、男が言い出したことなんだよ?」
男「『ヤンデレ化をコントロールする第一歩として、まずは俺を好きになること』……自分で言っておいてなんだが、よく受け入れたな」
幼馴染「しっ、仕方ないもん! この性質は危ないから、制御しなきゃだし。……だ、だから、しょーがなく男を好きになってあげるもん! そのための行動だもん!」
男「しょうがなく、なぁ」ナデナデ
幼馴染「はひゃー♪ ……な、なによ、その目は」
男「何も」
幼馴染「うぅー……何もって顔じゃないよ! ほ、本当にしょがなくだもん! まだ好きじゃないもん!」
男「はいはい」ナデナデ
幼馴染「ものすっごく信じてないしぃ……ほ、本当なんだからね! あっ、そだ、明日お休みだし、デートしよ、デート!」
男「デートなんて戯言ほざいておいて、まだ好きじゃないと?」
幼馴染「じゃないの!」
幼馴染「やったー♪ どこ行こっか、どこ行こっか? あっ、そだ! あのねあのね、お弁当作るから一緒に食べようね♪」ムギュー
男「なんかもうヤンデレとか関係なく可愛く見えてきた俺は頭がおかしいのだろうか」
幼馴染「かっ、かわ……/// も、もーっ! 男は別に私のこと好きになる必要ないのに、……も、もーっ!///」ポカポカ
男「ぶべらはべら」
幼馴染「ま、まったく男は。誰にでもそーゆーこと言うんだから」
男「言うか、アホ。そんな軽くねーよ」
幼馴染「……あ、あぅぅ///」
男「照れるな。こっちの方が恥ずかしくなってくる」
幼馴染「ん、んなもん無理だよ! 恥ずかしーよ! ていうか男も耳まで真っ赤だよ!」
男「いやはや、慣れないマネはするものではないですね」
男「されには同意」
幼馴染「明日はデートしてー、あっ、学校でもお弁当一緒に食べようね♪ それから学校帰りには買い食いしたりー。……えへへ。やりたいこと、いーっぱいあるよ」
男「なんかもうヤンデレとか全然関係ない気がするが、楽しそうだしまあいいや」
幼馴染「全ては制御するためなのーっ! 関係あるの! あと、もっかい抱っこ!」
男「はいはい」ムギュー
幼馴染「えへへー♪ 今日も明日も明後日も、好きになるためにずっと、ずーっと一緒にいてもらうからね、男?」
男「もう十分好きだろ」
幼馴染「まだなの! もっともっともっと好きになるの! あと……その、お、男にも私を好きになってもらうの!」
男「大丈夫。最後の条件は既に達成済みだ」
幼馴染「へっ?」
おわり
乙
Entry ⇒ 2012.03.22 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
未咲「鳴に彼氏が出来たらしい‥‥」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331348932/
未咲(うそ‥‥よね)
未咲(なんであの鳴に彼氏が出来るの‥‥ 私の可愛らしい容姿に眼帯なんかつけて性格暗めにした感じなのに‥‥)
未咲(‥‥‥‥)
未咲(確か転校生と仲良くしてるとか言ってたっけ 彼氏ってその人かな?)
未咲(私はまだ入院生活‥‥彼氏どころか友達すらいない‥‥)
未咲(鳴も最近は彼氏と遊んでるのかお見舞いに来ないし…‥‥なんで鳴だけ)
未咲(‥‥‥‥)
未咲(鳴だけずるい‥‥許さない‥‥)
鳴「‥‥未咲久しぶり」
未咲「あー 最近全然来てくれないから忘れられたかと思ったよ」
鳴「ごめん‥‥怒ってない?」
未咲「怒ってないよ」
未咲「それよりキリカさんから聞いたよ 彼氏出来たんだって?まさかそのせいだったりする?(笑)」
鳴「‥‥うん‥‥」
未咲「‥‥‥‥」(‥‥は?)
未咲「鳴すごいじゃん! どんな人? 写真ある?」
鳴「写真は無いけど‥‥優しくて‥‥カッコ良くて‥‥転校生なんだけどね 暗い私に一番に話しかけてくれてそれで最初あった時にね‥‥‥‥」ペラペラペラペラ
未咲「‥‥‥‥」
未咲(私から振っといてなんだが急に饒舌になってムカつくわ‥‥)
鳴「ペラペラペラペラそれでついこの間はね恒一君が私n」
未咲「わかった もうわかった はいはい鳴良かったね」
鳴「‥‥怒ってる?」
未咲「怒ってないよ」
未咲「彼のこと掴んでおかないと駄目だよ!!」
鳴「うん ありがと未咲!」
未咲(クソッ イライラしてくるわぁ‥‥)「今度写真見せてね」
鳴「うん! 良いよ じゃあまた今度ね‥‥」
未咲(久しぶりにお見舞いに来たと思ったら彼氏とのイチャラブ話聞かされた‥‥‥‥)
未咲(‥‥なんだこれ)
未咲(今度っていつだよ‥‥ていうかホントお見舞い来なくなったなー)
未咲(ん‥‥???あれは鳴と‥‥その彼氏!??良く見えないけどなんか喋ってる)
未咲(病院の方来る!! やっと来てくれるんだ!‥‥‥あ?‥‥‥あれ?)
未咲(ちょっと行きすぎなんじゃないかな?‥‥ん?え?スルー? は?‥‥‥‥‥‥行っちゃった‥‥)
未咲(‥‥なんだこれ)グスン
未咲(結局あれから1ヶ月‥‥お見舞いも来ず全く音沙汰無し‥‥常識的に考えて有り得ない‥‥)
ガラガラッ
鳴「みーさーき 久しぶり!」
未咲「鳴! 久しぶりーもーいつ以来よ 来るの遅い!」プンスカッ(マジで遅いわボケ)
鳴「ごめんね 最近いろいろ忙しくて デートとか///」
未咲(いきなりノロケとかウザッ)
鳴「あっプリクラ撮ってきたよ 」ゴソゴッ
未咲(ほー)
鳴「ほら!これが私の彼氏の恒一君」
未咲「優しそうな人だね」
鳴「でしょ この間なんか私が足をちょっと怪我しちゃった時にね 恒一君がペラペラペラ‥‥‥‥」
未咲(また始まった‥‥)
鳴「ペラペラペラペラ」
未咲(なんで私だけこんな目に‥‥鳴は私より幸せになっちゃいけないのに‥‥根拠はないけど)
未咲(そう言えばやっと1週間に1日だけ病院外に出られる日が出来たのに全然活用してないなぁ)
未咲(‥‥‥‥そうだ!)ニヤニヤ
未咲「ねえ鳴」
鳴「何?」
未咲「恒一君と喋るときもそんなに楽しそうにしてるの?」
鳴「‥‥んん‥‥それはあんまりしてない‥‥かも」ショボン
未咲「それじゃあ駄目だって!彼氏と一緒の時こそ明るくしてないと」
未咲「ねえ私ここにずっといて暇な時いろんな雑誌読んでたんだ ちょっとアドバイスしてあげるよ」
未咲「後は付き合ってもう2ヵ月でしょ?心機一転 イメチェンしてみたら?」
未咲「私みたいにちょっと茶髪に染めてそれで私みたいに明るく話すようにするの! 完璧!」
鳴「‥‥うん‥‥やってみようかな‥‥」
未咲「やってみようじゃなくてやるの! いい?絶対に」
鳴「‥‥う、うん」
鳴「じゃあ未咲 また暇になったら来る」
ガラガラッ
未咲(‥‥フフフ‥‥奥手の鳴はまだ全然進展してないはず‥‥鳴には出来ないことをしてやる)
未咲「水野さーん 今日外出許可いただける日でしたよね?」
水野姉「そうよ 半日だけね」
未咲「じゃあ午後いっぱい出かけますね」
水野姉「気を付けるのよ」
未咲「はーい」
未咲(後は鳴と恒一君の帰りを待つだけ‥‥)
未咲(来た! ‥‥‥‥うわぁホントに髪変えてるじゃない私そっくり しかも明るく話してる‥‥)
恒一「ねえ鳴」
鳴「ん?何?恒一君!」
未咲(鳴‥‥恒一君‥‥なるほどねフフフフッ)
未咲(今日は日曜日!眼帯して!さぁ行きますか)
ピンポーン
恒一「はーいって鳴! どうしたの?家に来てくれるなんて‥‥」
未咲「恒一君に会いたくなって‥‥///」(ヨシッバレテない)
恒一「嬉しいよ とりあえず入って 今日家族いないんだ」
未咲「ありがとう恒一君 おじゃましまーす」(よしっ!リサーチ通り)
未咲(うわぁ男の子の部屋入るの初めて‥‥てか鳴以外の人と喋るの事態いつ以来よ‥‥)
恒一「誘っても私たちにはまだ早いよか言ってなかなか来なかったのにどうして?」
未咲「え!?えぇっとまぁたまには良いかなって思ってね まぁ良いじゃん 気にしない 気にしない!」
未咲「え?ええっと恒一君の家来るの楽しみだったから‥‥」
恒一「ありがと とありえずゆっくりしててお茶持ってくる」
未咲「うん」
未咲(鳴‥‥やっぱり進展してないのね ‥‥ フフッまぁ鳴なら当然)
未咲(鳴は今頃一人か‥‥ッフフ )
恒一「変なもの見てないかぁ鳴」
未咲「見てないよ ずっとここで正座し・て・ま・し・た」
恒一「ねぇ鳴 この間僕が言ってた映画見ようよ」
未咲(この間‥‥?ここはあわせないと)「‥‥良いよ」
恒一「じゃあこれね」
未咲(って私の苦手なホラー映画‥‥)
恒一「鳴こういうの大好きって言ってたよね!?」
未咲「う‥‥うん」
‥‥
未咲「きゃあああああああ 恒一君これ怖すぎるよー」ガシッ
恒一「そうかなぁ」(鳴が思いっきり服掴んで動かない‥‥)
未咲「きゃああああ」ガシリッ
恒一(抱きついて顔うずめてる‥‥かわいい//)
‥‥
恒一「ふぅ 面白かったぁって‥‥鳴?」
未咲(やだややだやだやぢゃyだyだyだy)gkbr
恒一「鳴‥‥もう終わったよ そろそろ離れて‥‥くれないかな///」(かわいい)ナデナデ
未咲「はっ‥‥‥‥///」(やばいずっと抱きついてた‥‥ 恥ずかしい‥‥鳴でよかった)
恒一「ねぇ鳴 実はもう一本 お薦めなのがあるんだ これなn」
未咲「私こっちが見たい!!! それじゃなくてこれ 恋愛映画!!!」(ホラーはもう耐えられないよ‥‥)
恒一「これも面白いんだけどなぁ じゃあ良いよこれで」
‥‥
未咲(熱心に見てるなぁフフッ)チラッ
‥‥‥‥
‥‥‥‥
恒一「面白かったね たまにはこういうのも良いね」
未咲「ねぇ恒一君‥‥」
恒一「ん?どうしたの?」
未咲「‥‥‥‥チュ」
恒一「!?」
恒一「ん!!?」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん……む…」
未咲「……ぷはっ」
恒一「ちょっとまって 急にどうしたの?」
未咲「……ふふ…気持ちいいでしょ?」(鳴にはこんなことしてもらったことないでしょうね‥‥フフ)
恒一「…む……」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん……む…」
未咲「‥‥ちゅぱ‥‥むちゅ‥‥ぷはっぁぁあああ‥‥」
恒一「ぷは‥‥だから‥‥ちょっと待って 急にどうしたの? 今日の鳴変だよ‥‥ 」
未咲「ねぇ‥‥恒一君お願い‥‥しよっ」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「‥‥ごめん ちょっと変なことしてた‥‥」
恒一「‥‥う、うん‥‥」
未咲(意外としぶといわね‥‥この年頃の男の子なら迫れば余裕ってキリカさん言ってたのに‥‥)
‥‥‥‥
恒一「‥‥‥‥」
恒一「お茶もうないね‥‥持ってくるよ」
未咲「あっちょっと待って私が持ってくる」
恒一「え?わかんないでしょ 良いよ」
未咲「さっきやってもらったし恒一君はここに座ってて‥‥ね」
恒一「う‥‥うん じゃお願いしようかな」
未咲(よし)タタッ
‥‥‥‥
未咲(キリカさんからくすねたこの媚薬を使うしかないわね)
未咲(どのくらい入れればいいのかな? まっ適当に)
‥‥‥‥
未咲「持ってきたよ」
恒一「ありがと 喉か乾いてたとこだったんだ」ゴクゴク
未咲「‥‥‥‥」ジー
恒一「ぷはー」
未咲「‥‥‥‥」ジー
恒一「‥‥?」
未咲「‥‥‥‥」ジー
恒一「鳴?どうしたの?」
未咲「ん? なんでもないよ‥‥」
未咲(すぐ効くわけないよね)
‥‥‥‥
恒一「ハァ‥‥ハァ‥‥」
未咲(フフ‥‥)
恒一「ちょ‥‥ちょっとトイレいってくる」
未咲「あっ待って」ガシッ
ガターン
恒一「うわ!?」
恒一「えっちょっと鳴」
未咲「やっぱりさっきやりたかったんでしょ ねえ恒一君」
恒一「‥‥‥‥」
未咲「ねえそうでしょ?」
恒一「‥‥鳴!!」ガシッ
未咲(よし!‥‥ちょろいわね‥‥)
恒一「‥‥鳴‥‥色白で肌綺麗だね‥‥」
未咲(ちょっと引いてみますか‥‥)
未咲「‥‥でも‥‥」
恒一「‥‥ん?‥‥何?」
未咲「‥‥でも胸ないし」
恒一「僕にはこれが丁度いいよ 小ぶりで可愛い」
未咲「っ……!」カァアアア
恒一「ねえ舐めていい?」
未咲「え……ひゃっ!?‥‥ううん‥‥」
恒一「」ペロペロ
未咲「……ひゃうっ!」
恒一「」チュゥウウ
未咲「吸っちゃ……あぅうう……!」
恒一「鳴、乳首こんなに硬くなってるよ」カリコリ
恒一「鳴のおっぱいおいしいよ」チュウチュウ
未咲「はうっ……もっ、もう……恒一君ったら」
未咲「‥‥し、下も弄って‥‥///」
恒一「‥‥う、うん‥‥ちょっと腰上げてみて‥‥」
未咲「‥‥ん‥‥はい‥‥」ヌギヌギ
恒一「ジー」
未咲「あんまりじろじろ見ないで‥‥///」
恒一「ん‥‥全然汚くないよ」ペロペロペロ
恒一「」レロレロジュルリ
未咲「はっ、ん、あんっ……あっ、そこ……」
恒一「ここがいいの?」ペロペロ
未咲「っ!! ふあっ、あっ、そ、そこだめっ」
恒一「」レロレロレロレロ
未咲「いっ!? あっ、あぁああああ!!」ビクンッ
未咲「」ビクンビクン
未咲「‥‥良いよ‥‥来て」(‥‥さすがに緊張するわね)
恒一「うっ……」ググッ
未咲「あっ……(こっ、恒一くんのが入ってくる……!)」
恒一「くっ……」グググ
未咲「んっ、あぐっ……つうっ……!」
恒一「はぁっ‥‥全部入った……」
恒一「大丈夫?‥‥やっぱり痛い?‥‥やめようか?」
未咲「思った程じゃない、から……だい、じょうぶ‥‥」
未咲「はぁっ……はぁっ……」
恒一「……ゆっくり動くね‥‥」
未咲「うん……あっ、んあっ」
恒一「あっ、ごめん……痛かった?」
未咲「だっ、大丈夫……続けて」
未咲「ええ……うっ、くっ、はぁっ」
恒一「‥‥」ズッズッ
未咲「んっ‥‥あっ私っ‥‥なんか体が‥‥」
恒一「大丈夫?」
未咲「ちっ違うの……きっ気持ちよくっ‥‥なってきた‥‥かかも‥‥続けてぇ、」
恒一「‥‥」ズッズッ
未咲「恒一くんので突かれる度に……じんじんして……あ、頭が真っ白に……」
恒一「‥‥‥‥」
未咲「えっ?」
恒一「もう我慢できそうにない」
未咲「えっ……きゃあっ!?」
恒一「」パンッパンッ
未咲「はっ、激しっ、ま、待ってっ、恒一、くんっ!」
恒一「鳴‥‥気持ちいいよっ」パンパンパンパン
未咲「んぁっ、はっ、あぁっ! こっ、恒一くん……んああっ!」
恒一「えっ?」ピタッ
未咲「未咲……未咲って呼んで……お願い……」
恒一「みょ‥‥名字で呼ぶの?」ズンズン
未咲「う‥‥ん‥‥お願い!」
恒一(やばい何も考えられない‥‥)「……っ! い、未咲ぃ!」
未咲「んっ……ぷはっ……はっ、はぁっ……恒一くん……」
未咲「っ! だめっ!!‥‥お願い‥‥中に出して‥‥」ガシッ
恒一「えっ‥‥ちょ‥‥まって‥‥」
未咲「お願い、このままっ、このまま中に出してっ!」
恒一「そんなっ……だ、駄目だって、本当に出ちゃ……!え……むぐっ!?」
未咲「んっ……ちゅる……」
恒一「「ふあっ……んぐ……ちゅぱっ」ドピュゥッドピュゥ
未咲「ぷはぁ‥‥ふあっ、ああぁっ!!」ビクゥッ
恒一「ん‥‥はぁ‥‥はぁ」
未咲「恒一君‥‥大好き‥‥ちゅ」
恒一「僕もだよ‥‥」
‥‥‥
‥‥‥
恒一「また明日」
未咲「‥‥あっ私たちまだ中学生だし今日あったことはこの日限りのヒミツにしようね‥‥もう今日のことは口に出さないようにしよっ」
恒一「‥‥う、うん‥‥」
未咲「‥‥またいつか」
~翌週~
未咲(この前のことが忘れられない‥‥また恒一君に会いたい)
未咲(会いたいよー)
未咲(っていうか調子乗ってしちゃった‥‥初めてなのに//)
未咲(‥‥‥‥)
未咲(鳴への腹いせの為だったのにどうしてこうなったんだろう‥‥鳴とか今さらどうでもよくなった)
ピンポーン
未咲「恒一君久しぶり!」
恒一「久しぶりって昨日あったじゃん 鳴はおボケさんだな どうしたの?」
未咲「‥‥遊びに来たの! ねえ家族の人いたりする?」
恒一「今いないけど‥‥って昨日誘った時は無理って言ってたのに‥‥なんで?」
未咲「‥‥んんとね ちょっと暇になったの!上がらせてもらうね♪」
恒一「‥‥部屋汚いけど‥‥それでよければね」
未咲「ねぇ恒一君‥‥ちょっとこっち向いて」
恒一「ん!???」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん!?……む!??…」
未咲「……ん」
恒一「…む……」
未咲「……ちゅ……んむ……」
未咲「……ぷはっ」
未咲「‥‥急じゃないよ‥‥この前もしたじゃない‥‥あついの♪」
恒一「‥‥‥‥この前って‥‥あの時の事嫌じゃなかったの?全然話題にしないし‥‥」
未咲(えっ!?あれ以来鳴はキスもまだしてないの‥‥)
未咲「‥‥‥‥あ、あれはヒ、ヒミツって言ったし‥‥こういう時ぐらいしか思い出しちゃ駄目なの‥‥」
恒一「‥‥そっか 無かったかのように振る舞うから後悔してるのかと思ったよ‥‥安心した」
未咲「ねぇ恒一君‥‥あれ以来だし‥‥ね?」
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥
恒一「‥‥気持ちよかったね」
未咲「うん♪」
ピンポーン
未咲「こういちくーん」
恒一「あっ鳴」
未咲「また来ちゃった 今日も大丈夫‥‥よね?」
恒一「‥‥うん中入って」
‥‥‥‥
未咲「2人で入るお風呂は気持ちいいね」
恒一「狭くてごめんね 」
未咲「‥‥この方が裸で密着できるし良いよ///」
恒一「‥‥鳴」
未咲「‥‥チュ」
未咲「…ぁ……んむっ…」
恒一「……ん」
未咲「……ちゅ……んむ……」
恒一「…ん……む…」
未咲「……ぷはっ」
恒一「‥‥ねぇ鳴‥‥この時の話は普段全くしないし‥‥とぼけるけどなんで?」
未咲「‥‥‥‥‥‥」
恒一「ん?」
未咲「私に従妹がいるって話したっけ?」
恒一「うん‥‥未咲って子でしょ‥‥体が悪くて入院してるんだってね」
未咲「私ねその子とそっくりなんだよね 声も容姿も」
恒一「ふーん じゃあ鳴と同じで可愛いんだね」
未咲「‥‥ありがとう//じゃなくて」
未咲「私が未咲だったらどうする?」
恒一「‥‥‥‥ん?何言ってるの?」
未咲「そう鳴は見崎 ってそうじゃなくて」
未咲「私がその従妹の方の未咲だったらどうするって聞いてるの‥‥」
恒一「‥‥え?‥‥」
未咲「つまり‥‥そういうこと‥‥なの 変な感じなのも納得でしょ‥‥」
恒一「‥‥」
恒一「‥‥」ザバッ
未咲「あっちょっと待って恒一君 何するつm‥‥」
恒一「」prpr prpr
恒一(‥‥)prpr
鳴 カチャ『‥‥もしもし恒一君?どうしたの?‥‥』
恒一「‥‥鳴?‥‥」
鳴『そうだけど?』
未咲「」ヒィ(怖い‥‥あんな顔初めて見た)
鳴『恒一君? どうしたの?』
恒一「‥‥‥‥」
鳴『ねえ もしもし? 恒一君?』プチッ
恒一「」スタスタ
恒一「‥‥このこと‥‥鳴は知ってるのか?」
未咲「し、知らない‥‥‥‥私が1人でやったこと‥‥」
恋人を見抜けなかったこーいっちゃんも悪いのではないのだろうか
未咲「え?」
恒一「‥‥帰ってくれ」
未咲「ちょっとまってこういt」
恒一「早くその服を着て帰ってくれ‥‥」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「‥‥‥‥」スタスタ
未咲「‥‥さようなら‥‥」グスンッ
ガラガラッ
未咲「‥‥‥‥鳴 どうしたのよ」
鳴「恒一君の様子が変なの」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「目も合わせてくれなくなって」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「私の事避けてるの」
鳴「未咲‥‥私どうしたらいいの?」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「‥‥それは私のせい」
鳴「‥‥え?」
未咲「私が恒一君に近づいたの‥‥外出許可日を使ってあなたになりすましてね」
鳴「」
未咲「もう10回は会ったわねフフ 鳴達休日は会わないでしょ?」
鳴「」
未咲「鳴が普段しないようなこともしまくったわ‥‥中学生同士だしね」
鳴「」
未咲「休日明けの恒一君おかしいことなかった? 鳴の身に覚えがないことを話してくるとか?フフ」
鳴「‥‥‥‥」
未咲「恒一君全く気付かないからこの間ばらしてやったわ」
未咲「そのせいで落ち込んでるんじゃないの?フフ」
鳴「‥‥‥‥ホントなの?」
未咲「‥‥あ?」
鳴「その話ホントなの?」
未咲「ホントもホント 」
鳴「」
パチーン
鳴「」
未咲「」
鳴「」スタスタ
ガラガラッ
未咲「‥‥‥‥」
ガラガラッ
未咲「鳴‥‥今さら何しに来たの」
鳴「今日は話をしに来た」
鳴「未咲‥‥顔を上げて」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「子供のころから私たち好きなものが被ってた‥‥食べ物、ぬいぐるみ、本」
鳴「それが便利なこともあったけど時には喧嘩の原因にもなったりした‥‥」
鳴「でも未咲が病気になる前は私は全て未咲に譲ってた」
鳴「そうだよね」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「その時私少し優越感を感じたの 未咲に無いものを手に入れたって」
鳴「それで恒一君との話をあなたにしたの たくさん」
鳴「あなたがあんなことしたのは許せない‥‥ただ未咲の気持ちもわかる」
鳴「未咲‥‥仲直りしよう 今回は特別に許してあげる」
未咲「‥‥‥‥ごめん‥‥ごめんなさい 鳴」
未咲「ホントにごめんね‥‥」
鳴「恒一君入ってきて」
未咲(!!?)
ガラガラッ
未咲(いや目を合わせられない‥‥)
鳴「恒一君にはちゃんと反省してもらった」
鳴「縛りあげて土下座させて半日いたぶってやった 彼女のこときづかなんてあり得ない」
未咲「うぅ‥‥ごめんなさい‥‥」
鳴「顔上げて謝んないとまた殴る」
恒一「‥‥僕からは何も言えません鳴の許しが出たならそれで‥‥」
鳴「許す‥‥」
鳴「これで仲直りね 2人は友達 」
未咲「‥‥‥‥」
鳴「何黙ってるの 友達になりたくないの? なら良いけど‥‥行きましょう恒一君」
未咲「いいの? 友達になってくれるの?」
鳴「許すって言ったから良いの」
未咲「うぁああああん 鳴ぃいいいい あ“り”が“と“う”」
未咲「うわぁああん」
鳴「‥‥」
‥‥‥‥‥‥
恒一「落ちついた?」
未咲「‥‥‥‥」ニヤニヤ
鳴・恒一「?」
鳴「何ニヤニヤしてるの 気持ち悪い」
未咲「ねえ!恒一君早速だけど明日遊ぼう!!」ダキッ
鳴「!?」
恒一「えっ‥‥ちょ離れて ベッドから落ちるって 危ないよ」
未咲「友達だから良いじゃん!!」
未咲「ねぇ~2人一緒に外で散歩しようよー♪」
恒一「えっえっでも‥‥」
鳴「未咲‥‥友達になってもいいとは言ったけど抱きついて良いなんて言ってない‥‥」
未咲「鳴もしかして妬いてるの~? 彼女なのに余裕ないね プッ」
鳴「‥‥」
鳴「‥‥もう恒一君とお見舞い来ない」
未咲「‥‥‥‥」
未咲「えへへ冗談だよ~ 本気にしないで‥‥ね」
鳴「そういうからかうの嫌い ‥‥だけど3人一緒にお出かけなら別に良い」
恒一「じゃあ明日三人で出かけようか」
未咲「うん」
鳴「良いよ」
終わり 今後の展開はご想像にお任せします
乙
Entry ⇒ 2012.03.21 | Category ⇒ AnotherSS | Comments (0) | Trackbacks (0)
幼馴染「言っておくが、ボクは独占欲が強いぞ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332228672/
幼馴染「君は昨日、ボクが付き合ってくれと言ったらOKと言ったな?」
男「うん、言ったね」
幼馴染「ボクは漸く君と愛し合えるってわけだ」
男「そ、そう言われると照れるな」テレテレ
幼馴染「ふふ、その照れると頬を掻くクセも愛しい対象だ」ギュウ
男「えへへ」
幼馴染「ふふ……っじゃなくてだ!」
男「ひゃあ!?」ビクッ
男「き、聞いたよ……」
幼馴染「で、だ!」
男「うん」
コンコン
男「はーい」
妹「兄さん、飲み物持って来ましたよ」
男「あぁ、ありがとうね」ニコ
妹「えへへ」
幼馴染「……」イラッ
男「お、幼馴染だよ……何言ってるの」
幼馴染「そうだろう!?ならば私にもっと……」
妹「兄さん」ギュー
男「もう、妹は甘えん坊だなぁ」ナデナデ
幼馴染「な……!」
妹「へへーん」ニヤ
幼馴染「」カチーン
はやく続けろよ
男「わあ!?」バッ
妹「あ……」
幼馴染「男は私のものだ。許可無く抱きつくな」ギュゥゥゥ
男「ちょ、幼馴染。苦し……」
妹「兄さんが苦しがってます!やめてください!」
幼馴染「あ……」パッ
男「ふぅ、ふぅ」
妹「大丈夫ですか、兄さん」ナデナデ
幼馴染「だ、だいたい君がボクの男に必要以上にベタベタするからだ!」
妹「人のせいですか?まったくコレだから……」ハフゥ
幼馴染「な……ぐぬぬぬぬ」
男「大丈夫だから、そんなに喧嘩しないでって……」
妹「兄さん、無事でよかったです」スリスリ
幼馴染「む、無駄に擦り寄るんじゃない!」
妹「するつもりも無いですよ。私はいつまでも兄さんの妹です」
男「そんな事言ってたらいつまでも彼氏できないぞ」
妹「えへへ、今のところ必要としていませんので大丈夫です」
男「しょうがないなぁ」
妹「えへへ兄さーん」ダキ
幼馴染「……」プルプル
幼馴染「……」ギュ
男「幼馴染?」
幼馴染「ん……」スリスリ
男「どうしたの?」
幼馴染「……にも」
男「え?」
幼馴染「ボクにも、もっと構え……」ボソボソ
男「……ん」ナデナデ
幼馴染「男」
男「うん?」
幼馴染「二人っきりに、なりたいんだ……」ウルウル
男「……!」キュン
妹(ま、まずいです!)
男「しょ、しょうが」「兄さん!」
妹「げ、ゲームやりませんか!?」
男「で、でも……」チラ
幼馴染「……」ウルウル
男「妹、ごめんね。今日は……」
妹「うぬぬ!」
幼馴染「そうと決まったらさっさと行くぞ男!善は急げだ!」ッバ
男「お、幼馴染!?」
幼馴染「さぁさぁ時間は節約しないとな!シャキシャキ動け!」グイグイ
男「ちょ、幼馴染待って~~」
妹「や、やられました……」
男(二人っきりになる場所が隣の家っていうのも変な感じだなぁ……)
幼馴染「男、話を戻すぞ」ゴゴゴゴゴ
男「あ、うん」
幼馴染「ボクは独占欲が強いんだ」
男「三回目だよね」
幼馴染「君は妹を可愛がり過ぎだ」ブス
男「そ、そりゃあたった一人の妹なんだから」
幼馴染「だったらボクはたった一人の彼女だ」プクー
男「うん?」
幼馴染「ボクだってな……」
男「……?」
幼馴染「嫉妬くらい、するんだぞ……」グス
男「……!」キュン
幼馴染「男、男が大好きなんだボクは」
男「幼馴染……」
男「んっ」チュ
幼馴染「ん、んっ……」チュ
男「はぁ、幼馴染」
幼馴染「……ふふ」
男「き、キスとか、幼馴染以外にやるつもりとか、ないから」
幼馴染「……!」ドキ
男「大丈夫、安心しt……んんっ!!」
幼馴染「ん……ん!」グイグイ
男(こ、こんなに押し付けて……)
幼馴染「ぷは……」ハァハァ
男「お、幼馴染……」ハァハァ
幼馴染「男……私を……」
男「幼馴染……ん?」
幼姉「ジー」
幼馴染「……」
男「……」
男「あ、あははは……」ダラダラ
幼姉「いや、妹の初セックスはしっかり見ておかないと姉としてだな」
幼馴染「見る必要性が見えないのだが!?」バンッ
幼姉「しかしあんなにも濃厚なキスをするなんて、フフ」
幼馴染「な、な……!」カァァァ
男「……」プシュー
幼姉「しかし男クンは変わらないな。少し妹が羨ましく感じるよ」
男「そ、そんな……」
幼馴染「だ、ダメだ!何を言っている!」
男「あ、あははは……」
幼姉「男クンもどうだ?少し私に身を預けてみないか?」ムニュ
男「あ、あの……」(む、胸が……)
幼姉「男クンが望む事なんでもしてやるんだが?」ムニムニ
幼馴染「な、何ボクの男を誘惑してるんだ姉さん!」
幼姉「ふふん、妹が持ち得てない物を少しばかり男クンに堪能してもらおうと思っただけだ」ボイン
幼馴染「が!ぬぬぬぬぬう……」ペターン
幼馴染「ワーワー」
男(本当に似てるなぁこの姉妹)
男(顔だけじゃなくて口調も仕草もそっくりだ)
男(まぁ、一部大きさの差はあるんだけどね)
幼馴染「今すっごい失礼なことを考えてなかったか」
男「え、なんのこと」
幼姉「ふぅ、男クン、どうかな。このあと二人で食事でも」
男「お、幼馴染がいるので……」
幼馴染「そうだぞ!私は男の彼女なんだ!か・の・じょ!!」
幼姉「まったく大声で喚いてみっともないぞ、妹よ」
男「うん?」
幼馴染「場所を移すぞ!」
男「う、うん!」
スタタタタタ
幼姉「ふむ」
幼姉「少しからかい過ぎたか」
幼姉「……でも」
幼姉「本当、羨ましいよ、幼馴染」
男「……」タッタッタ
幼馴染「ハァ、ハァ、ハァ」
男「……ここ」ハァハァ
幼馴染「……え?」
男「懐かしいな」
幼馴染「……公園?」
男「昔よく遊んだよね。かくれんぼとかして」
幼馴染「がむしゃらに走ったらここについていたか……」
男「思えば」キィキィ
幼馴染「……うん?」キィキィ
男「もう、年齢と同じくらいの年数一緒にいたんだよね」
幼馴染「あぁ、物心ついた時からボクは男のことを覚えてる」
男「ん、俺もさ」
幼馴染「い、今から思えばあの頃からボクは男のことを好きだった」
男「俺も」
幼馴染「昔から相思相愛だったんだな……えへへ」ニヨニヨ
男「そうだね」ニコ
男「うん?」
幼馴染「……呼んだだけだ」
男「幼馴染」
幼馴染「なんだ?」
男「呼んでみただけ」ニコ
幼馴染「ふふ」
男「あはは」
幼馴染「なんだ?」
男「俺はね、妹も、幼姉さんも好きだよ」
幼馴染「……そうか」シュン
男「でも、幼馴染」
幼馴染「え?んっ!」チュ
男「ん……」チュ
幼馴染「はぁ……男……?」
男「俺の真ん中にいる人は、何時だって幼馴染だから」ニコ
幼馴染「……!」ドキ
妹「で、あれはなんなんですか」
幼姉「ふふ、仲睦まじいじゃないか」
妹「な、納得できません!私だって……」
幼姉「君も、男クンが好きなら素直に祝ってあげられるようにならなきゃね」
妹「……むぅ」
幼姉「ふふ、ちょっと難しいかな」
妹「はぁ」
男「幼馴染」ナデナデ
幼馴染「ふふ」
男「幼馴染、ちょっと暑いよ」
幼馴染「そうか、耐えるんだな」ピト
男「そんなぁ」
幼馴染「漸く独り占めできるんだ」ニコ
男「そんな、俺は」
幼馴染「男」ニッ
男「うん?」
男「え」
幼馴染「……男の真ん中だけじゃない。男の全てをボクの事だらけにしてやるからな」
男「あはは、楽しみだよ」ニコ
幼馴染「あぁ覚悟しておけ」チュ
おわる
おやすう
おやす
Entry ⇒ 2012.03.21 | Category ⇒ 幼馴染「」SS | Comments (0) | Trackbacks (0)
貴音「心中いたしましょう、あなた様」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331990396/
わたくしたちは今、雪に囲まれた、山間の温泉宿に来ております。
高木殿のはからいで、そうなったのです。
ほとぼりが冷めるまで、とおっしゃられていましたが、
報道は加熱していくばかりで一向にその気配はありません。
わたくしのことは何をいってもいい。
ですが、この方のことまで悪く言わないでほしいものです。
根も葉もない、憶測での中傷や噂にプロデューサーは深く心を痛めていました。
そんな様子をみるのが、わたくしにとっては何よりも耐え難く、――だからでしょうか?
わたくしは、ある提案をしたのです。
貴音「心中いたしましょう、あなた様」
その提案を聞くと、力なくうなずきました。
毎夜寝付けず、睡眠薬を服用して眠る毎日はどれだけ辛いのでしょうか?
それなのに、わたくしには何もしてあげる事ができませんでした。
貴音「常世であれば、邪魔するものもきっとおりません」
世間は決してわたくし達の仲を許しはしないでしょう。
ならば二人だけ、心の中に生きていけるのであればそれで良い。
貴音「では今宵は全てを忘れ、最後の日を楽しむことといたしましょう」
この一晩では使えきれぬ程のお金がありました。
どうせあの世までは決して持っていけぬもの。
ですから、今宵は思い切り散財することにいたしました。
貴音「美味な料理に舌つづみをうつ。これほどの幸せはないですね」
最後となる夕餉の膳には、
山海の珍味がところ狭しと並べられていました。
貴音「あなた様、口を開けてください」
箸でお刺身をとり、かつてそうしていたように
手ずから食べさせてあげます。
もとより世の目をはばかる交際でしたので、
発覚する以前の生活ではこうしたことでも
ささやかな楽しみとなっておりました。
明日死ぬ身には、法などもはや関係ないでしょう。
酌をしていただいた盃を唇で迎え、一息に飲み干すと、
馥郁たる酒の香りが口いっぱいに広がりました。
貴音「料理によく合いますね。これほどにうまきものなら、
もっと早くに味わっておけばよかったです」
ともに湯浴みをいたしました。
ほろ酔い気分で空を仰げば、
雲居の影から月が覗いております。
貴音「お背中を流して差し上げます」
背中からは、殿方の匂いが強く立ち上っていました。
それが消えてしまうのが惜しくて、いつもは石鹸を少なめに
体を洗って差し上げていたのですが、これでそれも最後です。
洗い終わって泡を流した後、頬をプロデューサーの背中に当てて、
その熱を感じていました。
冬の風で逃げていくその体温すらも、惜しく感じられてしまいます。
それからどれだけの時間そうしていたのでしょうか?
お互いの体はすっかり冷えてしまいました。
貴音「湯冷めをしてしまいましたね。いま一度湯に浸かりましょう」
どちらともなく肌をあわせておりました。
ぴたりと密着しているせいで、鼓動がはっきりと
伝わってまいります。
貴音「あなた様……たくさん、愛してください」
狭い浴槽では動きも限られますが、
それでも動くたびに、湯はざばぁ、ざばぁと、
外へ溢れ出していきました。
揺蕩う湯の上に、形も定まらぬ月が映っているのが見えました。
抱きしめた手の片方を解き、それを掬おうとしてみても
指の間から逃げていくばかりで、何も残りません。
こんな時なのに、心に浮かぶのは未練ばかり。
明日からはもう、この月を見ることすらかなわないのです。
再び両の手で、プロデューサーを抱きしめます。
貴音「もっときつく、愛してください……強く、もっと強く…」
お互いの存在を確かめあうように、わたくしたちは
また狂おしく交わりました。
晴天の空には、風花が舞っていました。
強く吹いている風が山の冠雪を飛ばしているせいです。
いつもより強い日差しのせいで、
その陰影までもがはっきりと見られます。
貴音「今日はまことよき日和ですね。
風が強いことだけが気になりますが、
夜までにはおさまるでしょう」
窓を開けて空を仰いでみれば、ひとひらの風花がふわふわと
こちらの方に落ちてくるのが見えました。
思わず掌を差し出すと、それは頼りなげに消えていき、
まるでこれからのわたくしたちのようです。
そんなことを考えていると、窓から入る冷たい風のせいで
プロデューサーも目を覚ましたようです
貴音「おそようさまです、あなた様。ちょうどもうすぐ昼食ですよ」
それからわたくしたちは、陽が沈むまでの時間をゆっくりと過ごしました。
わたくしたちは出発いたしました。
貴音「大丈夫ですか、あなた様」
雪に足を取られ、つまずいてしまったプロデューサーに、
わたくしは手を差し出しました。
貴音「ここからは二人、手をつないでまいりましょう」
雪深い山道をしばらく登り、頃合いの場所を探していると
少し道から外れた場所に、平らかな雪原がありました。
貴音「このあたりでよろしいですね」
すぐに死出の旅にたつわたくしたちにとっては
贅沢すぎる仮寝の宿には、柔らかそうな処女雪が積もっておりました。
足を踏み入れることすらもためらわれてしまいましたが、
ここ以上の場所もないでしょう。
懐中電灯でたどってきた道を照らせば、二人分の足跡が刻まれています。
きっとこれが、わたくしたちのこの世に残す最後の痕跡になるのでしょう。
貴音「それではあなた様、睡眠薬をください」
睡眠薬を飲んだ後、プロデューサーはわたくしに
一曲だけ歌をうたってくれないかと、頼みました。
それを自分の最後の仕事として見届けたいのだと。
貴音「わかりました。それではわたくしの
一世一代最期の歌をお聞きください」
脚光の代わりに懐中電灯、
花びらのかわりに降るは雪、
観客はプロデューサーひとりだけの、
わたくしにとっても最期の舞台です。
はじめからこの方のためだけに歌っていれば、
このようなことにはならなかったのでしょうか?
しかし、それはもはや考えても詮なきこと。
力のかぎり心を込めてうたうことだけが、
この方のためにしてあげられる最期のことです。
貴音「少し、眠くなってまいりました」
歌をやめ、プロデューサーが寄りかかっている枯れ木のところまでいくと、
わたくしはその隣に寄り添うようにして座りました。
貴音「とは言っても、眠りに落ちるまでにはいま少し
時間が必要なようです。それまで昔話でもいたしましょう」
過ぎ去りし思い出を、一つ一つ確認するように話していくうちに
眠気は増していき、ぼんやりとする頭ではそれが本当にあったことなのかも
もはやわからなくなってまいりました。
まるで、これまでの全てが夢の出来事であったかのようです。
この世のなごり、夜もなごり、しんしんと降りつのる雪で
先ほどの足跡はもう、消えかかっていました。
わたくしたちの命も、それとともに消えゆくのでしょう。
もう眠ってしまいたい。そうしてしまえばどんなに楽か。
ですが目を閉じる時が、この世を去る時です
その前に、プロデューサーに最後のお願いをいたしました。
貴音「口づけをしてください」
末期の接吻は、冷たく硬い感触で、味すらありませんでした。
プロデューサーを見ました。
雪あかりに照らされたプロデューサーの顔は、
まつげが凍り、鼻も赤くなっていましたが、
わたくしを見て微笑んでくれているようです。
できるだけ長く、この顔を見ていたいと思いました。
けれども視界はどんどんぼやけてまいります。
もうすこしだけ顔を眺めていたいのに、眠たくてたまらないのです。
それではわたくしは先に眠ってしまいます。
おやすみなさい、あなた様。
目を覚ますと、そこは静謐な空気の流れる病室でした。
小鳥「起きたのね、貴音ちゃん」
なぜ、小鳥嬢がいるのでしょう?
いえ、そんなことはどうでもいい。
プロデューサーは一体どこにおられるのでしょう。
嫌な予感がしました。
貴音「あなた様! どこにおられるのですか、あなた様!」
答えあぐねている小鳥嬢の様子から、全てが理解できました。
小鳥「落ち着いて聞いてね、貴音ちゃん。プロデューサーさんは、発見された時には
もう……貴音ちゃんだけが生き残ったのが不幸中の幸いだったわ」
それを聞いたわたくしが言葉を無くしてずっと黙っていると、
今度は高木殿が表情のない顔で、次のことをおっしゃりました。
高木「四条くん。警察の方が、君に話があるそうだ」
重箱の隅をつつくように、あの日なにがあったのか、
動機は何であったのかを聞いてまいります。
放心状態のわたくしは、その質問に淡々と答えるだけでした。
それからしばらくの月日が流れ、とはいってもまだ肌寒さの残る季節ですが、
ようやく公判の日がやってまいりました。
同意殺人、心身衰弱、情状酌量、執行猶予、保護観察。
耳慣れない言葉ばかりが聞こえてまいります。
けれども、未だに実感がわきません。
わたくしだけが残され、あの方だけが逝ってしまわれたとは
どうにも思えないのです。
判決を受けた後、担当の弁護士及びもろもろの方々に礼を言い、
帰路につこうと外に出れば、先ほどまでにわか雨が降っていたようです。
空には虹、足元には水たまり、
木々は濡れ、葉からは滴が落ちております。
雨上がりの冷たく吹きすさぶ風が、
わたくしの身に沁みました。
ふと隣を見てみれば、
それをともに防いでくれる方は、もういません。
日が暮れる頃迄、立ちすくんでその風を受け続けながら、
ようやくわたくしは一人になったという意味を理解しました。
あの方はもうこの世にはいないのです。
そう思えば、目に映る景色が途端に寂しいものにしか
感じられなくなってまいりました。
窓を開けて風を入れると、それが宙に舞い上がりました。
蛍光灯の明るい光のせいで、そのひとつひとつの影までもがはっきりと見られます。
いつぞやもこれによく似た風景を見た気がしました。
何やら見覚えがあるのです。
窓辺を指でなぞると、埃が指につきました。
それをそっと掌の上にのせてみても、当然消えること無く残ったままです。
きっとあの日消えたひとひらの雪はあの方で、この埃はわたくしなのでしょう。
わたくしだけが、消えずに残ってしまった。
――その時、わたくしの心の中に風花が散りました。
貴音「あの方の逝ってしまわれた世界はどのようなところなのでしょうか?」
あの方はそこにひとりきりでいる。
ならば、わたくしのやらねばならぬことは明白でした。
たとえそこがどんな場所であれ、わたくしは
あの方のそばまでまいらねばなりません。
貴音「お一人で寂しかったでしょう。
ずいぶんとおまたせしてしまいました」
台所から包丁を取り出すと、わたくしはそれを喉に突き立てました。
しかし、なかなかままならないものです。
二度目は痛みを知る分だけためらいがちになってしまい、なかなか深く刺さりません。
思い切って勢いをつけた三度目、ようやく刃は喉深くまで入ってきて、あとはこれを抜くだけです。
食い込んだ刃を抜くと、血しぶきがあたりに飛び散りました。
断末魔の苦しみが襲ってくる中、
白い壁に朱い華が咲いているのがちらりと見えました。
血の海には埃が浮いています。
綺麗な場所で、苦しまずに死ねたであろうあの方を羨ましく思いました。
あの時、純白の上で眠ったままにいられたなら、わたくしもそうできたのでしょうか。
けれどもこの苦しみは、あの方を待たせてしまった罰なのです。
甘んじて受け入れる他ありません。
しかしなぜでしょうか?
次第に痛みすら感じられなくなってまいりました。
今度こそ、死は指呼の間ほどまでに近づいているのでしょう。
手の届きそうな程近く、大きく見えます。
窓から覗く漆黒の空に、際立って輝く孤独な月です。
それに手を伸ばす力はもう残っておりません。
そしてそれを欲しいとも、もう思いません。
あの方のいない世界には、なんの未練も持てないからでしょうか。
今尚狂おしく抱いている、尽きることのない
あの方への慕情だけが、今のわたくしの全てです。
この想いだけを持って、あの方のところへまいるのです。
しかしそのうちに目が霞んできて見えなくなり、
光の外へ外へと意識も追いやられていきました。
閉じた瞼の裏には、果てもない真っ暗な景色が広がっています。
そこは、すべてを包む、優しい闇の世界です。
【完】
短いながらすごく引き込まれた
しんみりなった
Entry ⇒ 2012.03.21 | Category ⇒ アイマスSS | Comments (0) | Trackbacks (0)